個性 「テラフォーマーズ」のヒーローアカデミア  (ポップス)
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1話

初めまして、ポップスです。この作品集を書くのは初めてなのでどうか宜しくお願いします。(小学生並の文章力です...)


あれ?夢がまだ覚めてないのか?たしか家に帰って取り溜めたアニメを見る予定だったはず...って、手がない!足もない!俺の息子もない。いや、アソコだけあったらヤバいけど...所でここはどこだなんd

「うるさいですよ」

ビクッ

「あなたは誰ですか?」

?「私は神です。」

神?、俺はまだ夢の中にいるのか?

神「いいえ、これは現実です」

なんだ?頭の中に直接声が聞こえる。

「それはそうです。私は神なのですからそれはそうと、あなた神である前に女性のいる前で、「俺の息子がない」などと、卑猥なことを申さないで下さい」

「すみませんでした」

「もういいです。過ぎたことは仕方がないことですから」

まぁ今度から気を付けよう。あれ?じゃなぜ夢じゃ無いのなら俺はここにいるのかと疑問に思った。

「それはあなたが死んだからです」だから、心を読むなって言ってるでしょうが!....ん?死んだ?Whoだれが? Where どこで?Whenいつ?Why なぜ?Howどのように?

「止めて下さいあなたの世界の4w1hは知っていますから」

いや、What誰が?が入っていないから、今のは3w1hですけども...

「そんな細かい事知りませんよ!」

あれ?何か最初より言い方変わってない?

「とにかく、貴方は自宅で亡くなりました。本来ならそのまま天国が地獄に行くのですが、今回のあなたの死因はこちらの不手際つまり私達のミスなので、どちらかを選んで頂きます」

「選ぶとは?」

「異世界に転生するか、天国に行くか、地獄にいくか、好きな世界に転生するのかを選んで下さい」

天国も良いけど、どんな所かは分からないし、地獄なんて論外だし、ん?

「質問しても良いですか?」

「何ですか?」

「異世界と、好きな世界は何が違うんですか?」

「あぁその事ですか、それは異世界は剣や魔法がある世界、所謂ファンタジーな世界です。そして好きな世界はあなたの世界の漫画やアニメ、ライトノベルの事です」

あぁそういうことなら選ぶ世界は一つしかないよな?それはつまり僕の「僕のヒーローアカデミアの世界ですね!」

「だから!俺の心を読むなって言ってるだろうが!!」

「だって長くなりそうだったから...」

強く否定したいけど、本当に長くなりそうだったから何も言えない(泣)

「じゃ次は個性を決め手下さい、何でも良いですよ。例えば、時を止めるなど、好きな物を選んで下さい後、新しく作っても構いません」

 

何でも良いのか、どんなチートにしようかな?さっき神が言ってた時を止める?いやいやそれじゃつまらない。あっ!この個性にしよう

「神様、決めました。俺はこの個性にします。それと、これにこれをしてこうして下さい」

「分かりました。これをこうして、こうするのね?....完成しました。その他には何かオプションなどは付けますか?」

「いいえもう大丈夫です。じゃ行ってきます」

俺はそう言って神様にウィンクした。

「すいません後、5分くらい掛かるようです」

と、神様が申し訳なさそうに言った。俺は10秒前の俺を殴れば良かったと後悔した。

             5分後

「はい。準備出来ました。もう行けますよ今回はウィンクしないんですか?」

その言葉を聞いて俺は顔を赤くしながら転生した。赤ちゃんだけにw

神「ダサッw」

 




今回はこれくらいで良いですか?お願いします。では次回お楽しみに。それじゃバイバイ


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2話

 さて、体を見るに3才くらいからのスタートか...転生する瞬間に神様に笑われたことは一生の秘密にしとこう。一応詳細は神様に伝えたけど、どうなっているのかを確認しないとな。そう言ってこの世界の母親と一緒に公園へ行った。

 そうしてその辺に生えている草と遊んでる様に見せて俺は個性の使い方を学んでいた。うん、やっぱりこれはチートだな。まず最初にテラフォーマーズの主人公「膝丸(ひざまる)(あかり)」のバグズ大蓑蛾(オオミノガ)同じ太さの蜘蛛の糸と比べ約2.5倍の荷重に耐えることが出来るそれが人間大になればとてつもない結果を生み出すことになる。 このバグズこれは捕獲、拘束用だなと思い、この日は家に帰った。そして家に帰り考えた。俺はいくら前世の記憶があるからって、武術を習っていた訳じゃない。なら当分の目標は色んな武術を学ぼう。そして月日が流れて、今俺は、中学3年生になった。

今は空手、ボクシング、ムエタイを全てマスターしている。そして学校の担任から

 「えーお前らも3年生ということで、本格的に将来を考えていく時期だ!今から進路希望のプリントを配るが!皆だいたいヒーロー科志望だよね!」

「はーい!!」

クラス中の皆が大きな声で返事をする。

「皆色んな学校があるから真剣に選べよ!」

「はーい!」

また、クラスの人達が返事をする。さてと、俺は雄英を受けることは決まってはいるが、どうするか迷っている。推薦枠か、一般入試にするかを選んでいる途中なのだ。そう考えていると、担任から相談室に来いと言われた。

「何ですか?俺を相談室に呼んで?」

「君は前に推薦でいけるか聞いて来たでしょ。行けるみたいだけど、どうする?」と、言われたけど楽して雄英行くなら推薦だけど、やっぱり原作だとロボットを破壊してポイントを稼ぐから少し面倒なんだよな~いや、待てよ何を迷っているんだ?この世界に来て個性も持ってる、前世の記憶もある、多少の中二病もある。なら当然ド派手に暴れてやるぜ!!と、また心の中で喋った

「決まった様だね」

「はい!俺は一般入試を受けます!」

「あれ!?今の笑いは推薦ラッキ~これで、面倒ごとを避けられる嬉しいっていう笑顔じゃないの?」

「いえ、違います」

「まぁ自分が選ぶ分には良いけど、せめてヒーロー科は落ちても言い訳するなよ!これがラストチャンスだそ!ほ・ん・と・うに一般入試で良いのか?」

「はい!」

「わかったよじゃこれで提出してくるよ」

そして、入試試験当日

 ここが雄英か~実物を見るとさらに大きいな、じゃさてと、行きますか。まずは筆記試験これは余裕だった。問題は実技試験。

 まずはプレゼントマイクが何か話していたが、特に何も、原作を見ているのでプレゼントマイクの話は割愛して、

俺は試験会場に行った。

「試験会場はたここか広いな、あっ、ごめんない」

「邪魔だ、カスッ」

何だコイツ口悪ッてお前爆豪じゃないか!、この世界に来て始めて原作キャラ会ったぞ!どちらかと言うと、切島と会いたかったけど、同じ試験会場だったのか。なんか変な感じだなまぁ良いやそんなこと考えているうちに

プレゼントマイクが「よーいスタート!」と言い実技試験が始まった。

 少し反応に遅れたが、大丈夫でしょ、コイツなら....じゃやるか、そうして心の中でこう叫ぶ

「バグズサバクトビバッタ

 




今回はここまでです。やっと爆豪が出てきましたね!そして、私は作中でも分かる通り切島推しです。あの男くさい感じが好きです。後、誤字脱字を直して、少し文章力と、語彙力をUPさせないといけないですね。出来たらこう書いた方が良いよなど、教えてくれると助かります。次回はバトルシーンです。(うまくいくかな?自分の文章力的に)


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3話

小説の書き方がまだ分かっていないので、この小説など良いよなど、アドバイス下さい。
※後、友人から虫の説明などした方が良いと、聞き今回から解説をしたいと、思います。



 じゃやるか俺は心の中でこう叫ぶ

 

「バグズサバクトビバッタ

トノサマバッタ同様異様に発達した後ろ脚で跳び跳ねることが知られているがもし、人間大のスケールであれば1回のジャンプで9階建てのビルを優に飛び越すと言われており、これは昆虫の中でもトップクラスの脚力である。

            

「シュッ!!」

そうや言って俺はロボをキックで一撃で壊す。さらに俺がムエタイを習っていた訳はこの虫同様に、蹴りに特化したバグズを使いこなせる様になるためでもある。

「シュッ!シュッ!」

そうやって俺はロボを倒し続けていた。

ふーんロボットってこんなに脆かったのかもうちょい硬いと思っていたけど別に良いけど、よっしゃ、このままポイントを稼ぎまくる

ドガーン

轟音が鳴り響き、ビルから顔を出したのは巨大なロボット、あぁプレゼントマイクが言っていたなぁ

「四種類目の(ヴィラン)は0ポイント、言わばこれはお邪魔虫スーパーマリ○ブラザー○やったことあるか!?あれよドッス○見たいなものさ」

 

あれがお邪魔虫、なら邪魔ならブッ壊しても文句はないよなぁ!

俺はそう言い、バッタの力で、巨大ロボまで飛び越えるギリギリの所で個性を解除し、別のバグズを使う。その名を

「来い!モンハナシャコ

 モンハナシャコ それはまるで、子供がデザインした

ような 「全身・兵器」 有名な拳打での狩り方法に加え驚異の視力そして「円偏光」を利用した高度なコミュニケーションを行っているという説もある。 更に甲殻類故の硬い殻は勿論、全身の棘は迂闊に敵を近寄せない尾で斬りつける一撃も必殺の威力

先ほども言ったがシャコは目が良い。故に人が見れないものを視ることが出来る。1説によればシャコは電波まで視ることが出来ると言う。

「見つけた!このロボの弱点ここだな!」

解説が最後になったが、シャコのもう最も有名な「特性」それは

 "パンチ" について 前二本の補脚(ほきゃく)をスナップさせ打ち出すこの一撃は水槽のガラスに穴を空け、水中でダイバーの指を折り、体長十五センチの時点で二十二口径の拳銃と同じ威力があると言われている。

 考えるのも嫌になるが・・・・

これが人間大で、水の抵抗も無かった場合どうなるかを!

この言葉言いたかったんだよな!

何だっけ?そうだ思い出した!

「SMAASH《スマッシュ》」

ぶっ飛べ!!

ドガーン

気持ち~何も言えね~ 某北島風

「終~~了~!!」

プレゼントマイクがそう喋り、実技試験は終わった。

後日、雄英から合格通知が来た。さぁここからが原作スタートなのか、何か長く感じたな。

 

 

一方モニタールームでは、、

「今年は豊作だね」




相変わらずガバガバな文章ですが、許して下さい。


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4話

友人に見せた時に、「短いよ」とご指摘があったので、今回から長く書こうと思います。


 

 

ここはモニタールーム。倍率は300を超える雄英高校。雄英教師陣はここで、全生徒の査定を行っている。

 

 

 

「今年は豊作だね!特に戦闘面で目立っていたのはこの子!爆豪勝己」

 

 

救助P(レスキューポイント)0で1位とは!!「1P 2P」は標的を補足し、近寄ってくる。 後半鈍くなっていく中、派手な"個性"で寄せ付け迎撃し続けた。タフネスの賜物だ!!」

 

 

 

「対照的に(ヴィラン)P0で7位の緑谷 出久」

 

 

()()に立ち向かったのは過去にもいたけど.....ブッ飛ばしちゃったのは久しく見てないね

 

「思わずYAEH!(イヤー)って言っちゃったからなー」

 

「がしかし、自身の衝撃で、甚大な負傷」

「まるで、個性が発現したての幼児みたいだ」

 

「確かに...」

 

 

「その子もだけど、問題はこの2位の"虫野力哉(むしのりきや)"って子だよね」

 

「..........」

 

その言葉を皮切りに、モニタールームが静寂に包まれる。

 

 

「個性届けにはただの増強型の個性だと書いてあるけれど....明らかにその辺の増強型とは違う」

 

「そうです。皆さんこちらのシーンを見て下さい」と、教師の一人が監視カメラを巻き戻し、教師全員が見る。

 

「このシーン、仮想(ヴィラン)を倒す瞬間を見てて下さい」

そう言って、スロー再生すると...

 

 

 

これは!?

「本来増強型というのは上半身か下半身かのどちらかにしかできるものです。※日本語がおかしい、それと砂藤の個性は全身増強だから上半身下半身は意味が分からん、そんなルールないだろ?又は全身異形型の者にしかできません。ですが!この"虫野力哉"という子は上半身、下半身の形を変えることが出来ています」

 

「その証拠に彼は最初異様に発達させた脚で仮想(ヴィラン)を倒していたのに、後半お邪魔虫要因として用意していた0P敵を

パンチ一発で破壊しました。このような個性は今まで見たことがありません」

 そう発現したのはイレイザーヘッドこと相澤消太。相澤という男は他の教師達が気付かない些細なことを見逃さず、観察力、洞察力に長けている。そのような人が言うことを他の教師達は聞いて、その場空気が更に重くなる。

 

 その後ろで頬がこけ、ガリガリの骸骨みたいな教師が呟く。

「まさか!オールフォーワン!?」      AFOってマイト、校長、リカバリーしかこの時点で雄英側は知らないんじゃね?少なくともマイトが倒した戦いそのものはヒーロー側にも秘密の筈だけど?

「復活したのか!?いや、そんなはずは!オールフォーワンは君が6年前に倒したはずじゃ.......」

 

「そうです!私も深い傷を負いましたが、彼もまた同様それか私以上に深い傷を負っているはずです!」

 

「ですが今年(ヴィラン)の活動が去年と比べ、活発になっています!これはオールフォーワンが復活するを予兆じゃないんですか?」

 

「それに彼の志望動機が「自分の力を試したいから」などと書いています。考え過ぎかもしれないですが、これは雄英にスパイとして内部入り、色々なヒーロの弱点探り、対策などを()()報告するつもりかもしれません」

 

 と、言い皆が頭を抱える

 

「彼をどうしますか?」

 

と、教師の一人が喋るとネズミに似ている人が

 

「たまたま彼が重なっているだけかも知れない。だけど、まだ答えが分かっていないのにそれが理由で不合格にするもの駄目だ。ということで合格にしよう。けれど、彼の疑いが完全消えた訳じゃない。だから相澤君、君が彼の担任兼監視役になって貰う。君の力が必要なってくるが大丈夫かい?」

 

「まぁ俺以外に適役が居なさそうですし、分かりました」

 

「うん。ありがとう、相澤君には危険な任務になりますが。宜しくお願いします。それと、相澤先生に何かあってからでは遅いので、副担任には()にいって貰うよ」

 

「分かりました」

          ボン!!

 

「私も相澤君の手助けをし、彼がスパイだった場合は虫野少年を

説得し、ヒーロに導こうではないか。それが私達教師の役目っていうものではないですか!」

 

 そう言うと、さっきまで暗い顔をしていた教師達の顔が少し明るくなり、先ほどの重い空気をを打ち消した。

 

 只、そう喋った張本人は誰にも聞こえないような声で...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オールフォーワン......スパイ.....」

 

「緑谷少年、この壁は君にとって大きなものになる。そしていずれその壁に直面する時が来るだろう。その時までに君は力を扱えているのだろうか?そして私は君の近くに居られるのだろうか」

と、呟く。

 

 

 

一方皆の悩みの種である虫野力哉は自宅の部屋で

 

「そう言えば俺、志望動機「自分の力を試したいから」と、書いたけど痛いヤツとか言われていないよな?言われていたらもう一つ黒歴史が増えることになっちゃうんだけど...」

などと、別のことで頭を抱えていた。

 

 

 

 

 

 

そして、登校初日

 

?「ここが、僕がこれから通う学校か。広すぎるよ~.....うーんと1のA...1のA....あった...ドアデカ.....(バリアフリーか)」

 その様子を見ていた俺はオドオドしていた少年に近づきその子が誰かを知りながらも話しかける

 

「何故そんなにオドオドしているの?教室に入らないの?不安なら一緒に入ろうか?まさか!(ヴィラン)!?」

 

 

そんな訳は無いけれど俺は()()()を誰かは知っているけど、俺好奇心でからかってみたくなった。

 

「ち、違うよ!僕は緑谷出久 ヴィ(ヴィラン)じゃ無いよ!」

 

 そう。この物語の主人公で、オールマイトからワンフォーオルを継承され、最高のヒーローを目指す少年緑谷出久である。

 

 

「あぁごめんごめん、あまりにもオドオドしていたから、からかいたくなっちゃった(笑)」

 

「からかいたくなったから?(やっぱり凄いな雄英に入る人皆一癖あるのかなぁ).....それはそうと!君の名前は何て言うんですか?」

 

 と、僕は目の前にいる人に聞いた。

 

「あっ、俺の名前ね。俺は虫野力哉(むしのりきや)今日からこの学校に通う生徒の一人だよ身長は172センチ体重はーーーーー

 

 

 僕は今、目の前の人と喋っているが、ふと疑問に思ったことがある。それは彼が僕に話しかけたことでは無く、彼の足音が聞こえなかったのだ。先程彼は僕を見かけて「君がオドオドしているから、からかいたくなった」と言っていたが、もし彼が僕を見ていたなら、視線や僕の後ろを歩いていた時、移動する時など最低限歩いている時の足音が聞こえるはずなのに彼は聞こえなかった。ということは、この人は気配などを消せる、又は薄める個性なのか。と、考えていたら

 

 

ーーーーんで、俺の好物はマカロニたっぷりのグラタ...ん...って話聞いてる?」

 

「...んぁあ聞いていました。マカロニたっぷりのグラタンが好きなんですよね?」

 

「(何故過去形?).....そうだ。ってな訳でこれから宜しく」

 

 

 そう言い、俺達は握手をして目の前にあるドアをそっと開け教室に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「机に足をかけるな!雄英の先輩方や制作者方に申し訳ないと思わないか!?

 

「思わねーよ!!つかテメーどこ中だよ端役が!」

 

 

「ボ...俺は私立聡明中学出身 飯田天哉だ」

 

「聡明ぃ~~~~~!?くそエリートじゃねえかブッ殺し甲斐ががありそうだな!」

 

「(ブッ殺し甲斐!?)君酷いな本当にヒーロー志望か!?」 

 

 

 俺はその光景見ていた時に、

 「本当にヒロアカの世界にやってきたんだな」

 

 と、ウキウキしている。が、隣の緑谷は反対で顔が少し暗い。理由はかっちゃん(爆豪)がいるからである。現に爆豪は会ったばかりの人に高圧的な態度をしているのを目撃し、心なしか落ち込んでいるようにも見える。多分それは爆豪と、同じクラスになったからだと思う。ドンマイだ緑谷。だが俺も実は爆豪があまり好きではない。なぜなら、無個性というだけで緑谷を虐めたり、貶しているのが、鼻につくからだ。

 

 

 そして、飯田が爆豪と、言い合いになっている時に緑谷と目が合った時、言葉遣いが乱暴な子の話を強引に終わらせて、緑谷に歩いて近づいて話しかける。

 

 

「俺の私立聡明中学の.........」

 

「聞いてたよ!あっ...僕は 緑谷出久よろしく飯田くん」

 

「緑谷...君はこの実技試験の()()に気付いていたのだな。俺は気付けなかった!!

 

俺はそう光景をみながら心の中で微笑んでいたが、一人、俺を睨みつけるようなその視線に気付いたが、気付かないふりをし席に座ろうとしようとしたら

 

「おい!なにシカトこいてだ!?俺が話かけてるだろうが!

と、大声で俺に喋り、俺に近づいた。

 

「( えぇ(-_-;)話しかけていないんだけど.....睨みつけただけだよね)何か俺に用?あっ!俺の名前まだ言っていなかったね俺の名前は 虫野力哉 よろしく」

 

「誰もてめぇの名前なんか聞いてねぇよ!。つかお前ぇあの実技試験手ぇ抜いただろ?どういうつもりだ?」

 

と、聞き、クラスの皆が俺に注目する。爆豪が放った言葉にクラスの皆も驚いていたが、俺もその言葉に聞いたと驚き、目を開かせる。

 

「(何故手加減していることに気付いた?俺は爆豪とあえて離れた位置で戦っていたのに) いや、手加減なんてして無いよ!だけど僕は力を出し過ぎると、疲れが溜まって、キャパオーバーになるとその後すぐに自分の意識関係無く、眠気が襲ってくるんだ!

 

 と、それらしい答えを爆豪に話す。だが、こんな話を100%信じるヤツじゃないのでどうしようか考えていた時に、誰かがいる気配がしたので、一か八かで俺は右手と左手を同時に合わせた。

 

「パンッ!」

 

 

「はい!この話は終わり!それと後ろに先生がいるから少しどいた方が良いと思うよ。」

 

 

 

と、話を強制的に終らせ、皆の意識を自分から後ろにいるひとに向けさせた。

 

 

「後ろ?」

 

 

 そう言い緑谷達が後ろに振り返ると、寝袋のまま横たわっている少し眠たそうな人がいた。

 

?「お友達ごっこがしたいなら他所へいけ。ここはヒーロー科だぞ」

 

 

 

「ズチュッ」

 と音を出しながらゼリーを(すす)り、数秒経って

 

「ゴクン」

とゼリーを飲み干し、飲み干した音が教室の一部で響き、その後

 

「(なんかいるぅぅ!!!)

 

 

 

「ハイ 静かになるま5で秒かかりました。時間は有限...君たちは合理性に欠けるね.....(コイツか、"虫野力哉"っていう子は。コイツ俺が居たことに気付いていたのか?気配を隠すのは得意なんだかな...特に子供には余程なことがない限りバレないはず...少し本気に考えるか...年齢関係なく、スパイとしてなら優秀だな)」

 

と、相澤が悩んでいたが当の本人はというと・・・・・

 

「(危ねぇ!さすが爆豪。確かにあのままずっと喋っていたら絶対どこかでボロが出ていな。やっぱり勘が良いのは変わっていなかったか。でも、もう相澤先生が来てくれたし、大丈夫か!)」

 

などと、別の心配をしていた。そして、続け様に相澤先生が

 

「担任の  "相澤消太" だよろしくね」

 

担任!!?

 

「早速だが、・・・体操着(これ)に着替えてグラウンドに出ろ」

 

 急に体操着を渡され運動場に移動した。

 

 

 

 

 

  

「個性把握・・・テストォー!?」

 

 

 と、言われたが、茶髪でオカッパヘアの女の子が相澤先生に向かって

 

「入学式は!?ガイダンスは!?」

 と焦るように聞くと、相澤が

 

「ヒーロになるならそんな悠長な行事出る時間は無いよ」

 そう言い放った相澤。それを聞いてたオカッパヘアの娘は   

 

「・・・・!?」

 

 何も言えず、ただただ黙るしかなかった。そんな娘に追い討ちをかけるかのようにま喋り始める。

 

 

 

「雄英は "自由" な校風が売り文句・・そしてそれは"先生側"

もまた然りーーーソフトボール投げ、立ち幅跳び、50m走、持久走、握力、反復横飛び、上体起こし、長座対前屈・・・お前ら中学の頃からやってきてるだろ? “個性”禁止の体力テスト」

 

「国は未だ画一的な取って平均的な記録を取り続けている合理的じゃない。まぁ文科省の怠慢だな」

 

「爆豪、中学の頃ソフトボール投げ何mだった」

 

「67m」

 

「じゃ“個性”使ってやってみろ、円からでなけりゃ何やっても良い早よ」

 

 個性を使っても良いのか?と考えていたらかっちゃんが軽くストレッチをして円の中に入っていく。

 

「思いっきりな」

 

 

「んじゃまぁ.....          球威に爆風をのせる

                死ねぇ!!! 

                BOOOM!!

 

「.........死ね?」

 

 

 

 

「まずは自分の「最大限」を知る。(ピピッ!)『705.2m』 それがヒーローの素地を形成する合理的手段」

 

 

 爆豪の記録を皆に見せ、そう言い放つと....

 

「ウオォォォなんだ()()!!!すげー面白()()

 

「705mってマジかよ!!」

 

「個性を思いっきり使えるんだ!!楽しそう!!さすがヒーロー科!」

 

と、皆がはしゃいでいるが、その内の数人は静かだった。

 

 一人はこの後()()起こるかわかっている人。

 一人は自分の個性をまだ完璧に使いこなせていなくて焦っている人。

 

「面白そう....か。そんな腹づもりで3年間過ごす気でいるつもりなのか?よし、 トータル成績最下位の者は見込み無しと判断し    除籍処分としよう」

 

 

「はあああ!?」

 

 あまりにも身勝手な条件を言われ、皆の顔が引きつり淡い期待が染まり真っ黒な不安になった。特に緑谷に関しては...

 

 「僕はまだ100か0しか...調整なんか...」

 

 

 「生徒の如何(いかん)は先生の "自由" ようこそこれが 

雄英高校ヒーロー科だ!

 

 その言葉を聞き深刻な顔になる生徒が多いが、()()だけは笑っていた。




 やっと、主人公の名前が出ましたね!色々迷った結果かこの名前になりました。
 次回は個性把握テストです。 


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5話

お気に入りが50件を超えました! 皆さんいつも読んでくれてありがとう御座います。これからも頑張っていきますので、どうかよろしくお願いします。


「最下位は除籍って...入学初日ですよ!?いや、入学初日じゃなくても.....理不尽過ぎます!!」

 

と、オカッパヘアの女の子が言ったが、その言葉を否定するかのように相澤先生が喋り始める。

 

「自然災害...大事故...身勝手な敵たち。いつどこからやって来るか分からない厄災、日本は理不尽にまみれているそういう

理不尽(ピンチ)を覆していくのがヒーローだ放課後M○cで談笑したかったならお生憎。これから三年間雄英は全力で君たちよ苦難を与え続ける。 Plus Ultra(さらに向こうへ)さ全力で越えてこい」

 

そう言いみんなを煽るかのように

 

「デモンストレーションは終わりこっからが本番だ」

 

 その一言に生徒一人一人が覚悟を決め、真剣な顔になった。

 

 第一種 50m走

 

「3秒04か、50mだと3速まで入らんな…」

 

 

 

 大方僕を含めて皆が50m走が終わったが、まだ走り終えてないクラスメートが一人いる。それは虫野くんである。僕は虫野くんのことが()()()()()()()。気になっていると言っても恋愛的要素じゃなくて、彼の "個性" について興味があると言うこと。僕が予想するに虫野くんの個性は気配を消すか薄める、または他のものに意識を向けさせ自分を認識させないようにしている一種のミスディレクションだと思っている。

 

 

 

 俺は今困惑している。なぜ困惑しているのかと言うと、何故だか知らないけど相澤先生が俺のことをちらちら見ていることだ。本人はバレないように気をつけているかも知れないが、俺から見るとバレバレなのである。なぜなら、俺を見る回数が多い、皆は多いと言っても3~4回ぐらいだと思うが、実際は9~11回程俺を見めている。最初は俺の顔に何か付いているのかと思っていたが何も付いてはいない。だから余計に困っている。むし困惑を通り越して恐怖が出てきた。

 

 その虫野を困惑させている相澤本人は別のことを思っていた。

 

「(俺の警告を聞いて大体の奴らはビビっているが、何人かは落ち着いている…っていうより動じてないな。特に推薦組は落ち着いているな、一人は見るからに優等生って感じだな、もう一人は…さすがNo.2の息子という感じだな。けど…問題はこの二人...爆豪勝己、虫野力哉。 コイツらだけはさっきの警告を聞き、不安を感じるよりも前に先に笑みがこぼれていた。 校長先生…スパイある前に今は生徒として見ます。手を抜いていると判断したらスパイだろうがなんだろうが、即刻除籍処分にしますよ)」

 

「… いよいよ俺の番か…だれの能力を使おうかな。バッタは走るのには向いてないからどうしようかな……あっ!あいつがいるじゃんか!忘れてたわぁ~」

 

 そう言いこのキャラの能力を使う。テラフォーマーズの作品に出てくる敵。火星に連れていかれ、独特過ぎる進化をした()()()

 

 

 

害虫の王『ゴキブリ』の能力を使う。

 

 ゴキブリはとても足が速く、1秒間で体長の50倍の距離を移動し、人間の身長に換算した場合、危険を察知したゴキブリのスピードは、なんと時速300Km以上も出るらしい。その特性(のうりょく)を俺は知っているので今回この50m走に使うことに決めた。

 

 

 

 俺はコースに並んで足を伸ばすストレッチを行い、いつでも大丈夫ですよと言わんばかりの顔をする。そしてその時が来る。

 

 「よーい......スタート」

 

 と、機械が言った瞬間!1秒も経たないうちに

 

「ピピッ!」と、機械が鳴る。それを見て俺は

 

「 0.3秒かまぁそれくらいk...」

 

 俺が言葉を言い終わる前にクラスの皆が

 

「ウオォォォ!!スゲー!1秒を切りやがった」

 

「0.3秒って見たことねぇぞ!」

 

「何!?(はスピードなら僕は負けないと思ったのに...)」

 

 クラスの男子達が驚き騒いでいるが、驚いているのは()()()も同じように....

 

「(彼の個性は増強型だけのはずだ...まるで私と同じ...まさか!やったのか!?あれを)」

 

 オールマイトがあることを思い出す。それは6年前...

 

 

 

 

「待っていたよオールマイト」

 

 彼の名前はオールフォーワン最恐にして最強の敵。名のあるヒーロを数多く殺し、葬りさってきた男して恐怖の象徴と言われてる。そして彼の個性もまた最恐と言われている由縁となっている、奴の個性は他の人の個性をコピーするわけでもなく奪うことができるということだ。それ故にヒーロからはたまた敵からも恐れられている

 

「今度こそ貴様を倒させてもらうぞオールフォーワン」

 

 方やオールマイト、平和の象徴として自他共に認めるNo.1ヒーロー。敵の抑止力になり敵以外のほぼ全市民に愛されている。そんな相対する存在同士が衝突しようとしている。

 

 

「僕はね考えたんだどうすれば君いかに惨たらしく殺せるかを。それには()が必要なはずなんだが、集めようにも集められない。仮に見つけたとしても、今の君と戦いたいという敵達は少なくなってしまったからね。そこで僕は気付いたんだ、正義の味方オールマイトがいるということは悪の味方のオールマイトがいても良いんじゃないかってね(笑)」

 

 

 その言葉を聞き、オールマイトは怒りを抑えながらもその理由と、やり方を聞き出そうとする。

 

「そのためには私の複製が必要なんじゃぁないか!?」

 

 そう言い返すと

 

「君はバカだな~君の体じゃなくても別の人間を使えば創れることに気付かないかい?」

 

 その言葉を聞き怒りをあらわにしているがそんなのお構い無しに続ける。

 

 「そうだな例えば子供、小さい頃か洗脳して君に敵意を持たせるようにする。そして君を殺すためならなんでもやるように仕向ける。服の中に爆弾を仕掛けさせ、君のファンのふりをしながらサインを貰うために近付き爆破する。仮に君が助かっても周りには被害が及び何十名者の命が消える、言っただけでも楽しそうじゃないか!」 

 

 

 その発言を思いだし、6年前にも関わらず、怒りが当時と同じ用にふつふつと出てくる。

 

「虫野少年...本当に君はスパイなのか......オールフォーワンが言ったことがもし本当で、君がそれをするつもりなら...私も()()を決める必要があるぞ.....」

 

 そんなことを考えている人がいる中、もう一人の先生も驚きを隠せずにいた。

 

「(増強型だと聞いていたが...もう少し、注意深く見る必要があるな)」

 

 

 

 などと、色んな考えが交差するなかで、50m走の記録に一番驚いていたのは、虫野くんの個性を予想していた緑谷本人自身だった。

 

「(なんだそのスピードは!飯田くんの記録を軽く超えている!虫野くんの個性は気配を消す類いのものじゃなかったのか!)」 

 

 緑谷は予想が大幅に外れていることに口をパクパクさせていたが、当の本人はいたって何も思っていない。強いて思っているのは、「まぁそうだろうな」という感情のみ、何故ならまだこれは序章に過ぎないのだから。

 

 次の種目はボール投げになるが、一人の女子が。大砲を出し

ボールを大砲に詰め発射させ、驚異的な記録をだす。もう一人の女子はボールに投げたがそのままはるか上空まで飛んでいき、ボールが見えなくなったところで記録「∞」と表情されまたもや騒ぎ出しているけれど、ただ一人緑谷だけが浮かない表情をしている。

 

 

 みんな一つは大記録を出している。だけどこの力を僕はまだ使いこなせてない、今は0か100しかだせない...でも今は最下位になるのは絶対に避けなくちゃいけない!全力でボールを投げて少しでも飛距離をださないと....

 

 

 「ピピッ!!」 46m

 

「な...確かに今使っていたはず...」

 

「個性を消した...つくづくあの入試は合理性に欠けるよ、お前みたいな奴も入学出来てしまう。仮にそのボールを全力で投げたとしてらお前の腕片方が使えなくだろ、その後どうするつもりだ?片腕が使えない状態で後の種目をやるつもりか?それとも他の人に助けてもらうのか?」

 

「いや...そんなことは...」

 

「お前が思っていても他の人は助けせざるほかない。そういうバカを救おうとして逆に自分達が亡くなったヒーローを俺は何人も知ってる...個性を戻した...ボール投げは2回あるとっとやれ」

 

 

 相澤先生がそう言と騒いでいた生徒達も静かになる。それもそのはずこの話はヒーローなっている者でさえ真剣に聞く話をまだヒーローにもなっていない卵達に話すのは刺激が強すぎるからだ。でもこの話をはいずれは誰かが話さないといけない、それを相澤が自ら話す、俺もその話には共感出来る。自分が負傷しただけなら良いがそのせいで自分や他の人の動きが制限されることになればより被害が広がる場合が有り得るがあるからだ。緑谷はこの話を聞き、顔が青くなっているのが遠くからみてもわかるくらいになっていた。

 

 

 「(粉砕覚悟の全力か...はたまた萎縮して最下位になるか...どっちに転んでも見込みはない)」

 

 緑谷がさっきと変わらないフォーム変わらない投げ方をしようとするーーーーー

 

 

「見込み....ゼロ

 

 ーーーーが、さっきと()()()違う。

 

 僕は力の調整が出来ない...でもオールマイトに託されたからには僕は最高のヒーローにならなくちゃいけない、そのためには最下位になることはどうしても避けるしかない......僕は人より何倍も努力をしないといけないだから!今 僕に出来ることを!!!

 

「SMAHS!!」  「(あの痛み.....程じゃない)」

 

 「先生.....!!まだ.....動けます」

 

「コイツ......」

 

 その光景を見ていた俺は全身に鳥肌がでる程興奮していた、あの名シーンをこんな間近で見られるなんてやっぱこの世界に転生して良かったと今初めて感じている...が、そんな感動に浸っている所を水を差すかのように緑谷に敵意むき出しの男がいる。そう、爆豪だ....爆豪が緑谷に向かって走っていく。

 

「どういうことだ ワケを言え コラ てめぇデク!」

 

 手を爆発させながら高速で緑谷に近付こうとするが相澤先生が

合金の布で爆豪を取り押さえ

 

「ったく何度も何度も個性を使わさせるなよ...俺はドライアイなんだ」

 

「(((個性凄いのに勿体ない)))」

 

 本当に勿体ないよ......

 

 

「それにさっきからお前何してる?次はお前で最後だぞ時間は有限、他の種目もまだ残っているさっさと終わらせろ」

 

あっもう俺の番か、というかなんか相澤先生俺にだけ厳しくない?気のせい?別に何にもしてないけど...

 

と、監視されていることを全く知っていない彼は今非常に損な位置にいる。

 

 「相澤先生ここからグラウンドの端までどれぐらいありますか?」

 

 と聞くと

 

「ここから端までだいたい25㎞くらいだ」

 

「分かりました、後一つだけ質問良いですか?グラウンドの外には何か他の建物がありますか?」

 

 「いいや無い、雄英で何か起きた時を予想がされて近くには建物を創らせない用にしているから大丈夫だ。他に質問は無いか?無いのならそのまま始めるぞ」

 

 「いえ今は特にありませんじゃ始めさせてもらいます」

 

 そう話を終わらせて円の中に入り深呼吸をして息を整える。俺は今回誰の能力を使うかをもう決めている。というより最初から決まっていたといった方が正しいかもしれない、まぁそんなことは置いといて今は投げること特化したバグズを使おうとするその名も

 

  

「オウギワシ」
 

 

 『人間は高い知能と科学技術を持つ代わりに生身での身体能力を著しく退化してしまっている。』

 

 というのが世間一般のイメージであろう、五感の鋭さや筋力・体格は他の動物より圧倒的にな差がある。我々は長く鋭く尖った爪や牙を棄ててきた......だが!一つだけ人間には棄てていない武器がある。大脳の発達との引き換えに色々な力を落としていく中、"戦うために"進化した身体機能

 

 

投擲(スローイン)

 

 人間の骨格は"投げる戦闘"に特化している。人間が化学兵器を発明するまで絶滅させられなかったのは、人間の()()()()()()()()()()である。そしてその飛距離(リーチ)は"鳥類"の持つ上半身の筋力と"猛禽類"の人間の8倍もの視力とオウギワシの

持つ鳥類最強の握力 158キロによって今とんでもない記録が出ようとしていた。

 

 「(狙うは場外!それ以外無し!ちと無限と比べると劣るが場外なら充分だろ!んじゃさっきの爆豪のかけ声の真似してみるか)」

 

「とりあえず死ねぇーー!」

 

 場面が変わり虫野が投げる1分前に遡る......

 

 虫野くんの個性はブースト系の個性かな?でも他の人達のブースト系の個性にしては少し違う。普通のブースト系の個性は体の一部を強化して戦うけど.......複数持ちの個性かな?

 

 などと考察しながら虫野くんを視ていると突如姿が変わり始め、腕周りから羽が生えていき異様な姿になる。姿が変わったことにより周りの生徒達もざわざわするしていると、空を裂く音が聞こえそしてーーーー

 

「ピピッ!!」場外!!

 

 ーーーー場外という記録を叩き出すその記録を見てより一層盛り上がって数名の生徒がいっせいにに虫野に近寄り

 

「おめぇスゲーな!どういう個性なんだ?増強系の個性にしては少し違う気がするがなんの個性だ?」

 

「はーい私も聞きたい!聞きたい!いったいどんな個性?」

 

 その圧に俺は一歩後ろに下がり俺の個性を説明する。

「俺はこの個性の名前が分からないけど、俺はこれを "バグズ"

と呼ぶようにしているよ。名前の通り虫や動物の能力を使えるよ!」

 

 と説明すると飯田が

 

「虫の力を使えるのは分かるが、それじゃあの怪力やスピードはなんだ!?ぼ、俺が知っている虫はあんなスピードで移動はしないと思う」

 

と、話すと

 

「流石エリート校卒業だな......そうだ......ここでお前達に問題を出そう、何故虫がそんなに速く走ったりすることはできないのに俺は速く走ったりあんなにボールを投げられると思うかな?答えてみよーチャンスは一人一回だけよく考えてから答えようね!まぁ一応最後に答えるけどね!あっそれと答える前に名前も教えてね」

 

 突然クイズが始まりみんなはビックリしているが、クイズと聞いて早速手を上げる女子がいた。 

 

「はいはーい!私 芦戸三奈(あしどみな)んで答えは.......忘れちゃった!」

 

 えぇ~!?こんなに芦戸ってこんなに頭悪かったけ?

 

「忘れるなよ、今自己紹介しただけになってるぞ....ゴホン.....他にはいないか?」

 

 誰も手を挙げていないので俺は答えることにした。

 

「皆まず、虫と聞くとどんな虫が一番に出てくる?.....誰も答えないか....そうだな仮にバッタとしようバッタと聞いて最初に思い浮かぶのはどんなこと?はいそこの赤髪の君!」

 

 俺が聞くと誰も答え無さそうなので勝手に使命することにした。

 

「赤髪って俺か?バッタと聞いて一番最初に思い付くは...凄く跳ねる?」

 

「凄く跳ねるねぇ...跳ねると言えば?」

 

「ジャンプ?」

 

「そう!ジャンプつまり脚力!バッタのサイズは数十センチしかないのに、あんなに飛ぶことが出来る。これが仮に人間大スケールになるとどうなると思う?...それは9階建てのビルを軽々に飛び越えることが出来る。その脚力を今俺が使えると言ったら....それが俺の"個性"」

 

 と、俺が説明し個性の全容を知った皆は話を聞いた途端少し静かになり、少したって一人の女子が俺に質問をする。

 

「先ほどバッタの説明をしていただいたと思いますが他にはどんな生物の力を使えるのですか?」

 

「いや、俺は生物の()というよりは()()を使える。さっきはバッタだから分かりにくくかったかもしれないから

別の生物の特性(能力)を使ってみるよ」

 

 そう言って次はあの虫の能力を使う。それは

 

大雀蜂(オオスズメバチ)

 

 人間の陸上および海上における野生動物の襲撃による年間死亡者数の原因は熊や鮫ではなく「蜂」である。他のスズメバチを含む多くの蜂は、じぶんたちの巣を守る為にのみ攻撃をするのに対し大雀蜂だけは、自ら巣のみならず餌場となる樹木や捕食中のミツバチの巣全てに近付く者を警告無しで問答無用に攻撃する。そして、一度しか毒針を使わないミツバチとは違い毒液が底を尽きない限り何度でも刺して来る対象物が居なくなるか動かなくなるまで。

 

 そんな獰猛で危険な生物に俺は変身をする。 すると、腕は大きくなり、手の甲から中指の上にかけて針が出てくる。だけど針の先端には蓋がついている。ボール投げとは違った姿になったことで俺の個性がどんなものかがそれとなく理解してきている人もいる。

 

「じゃこれは何の生物を能力を使っていると思う?」

 

 

「はーい!私さっきのリベンジしても良いかな!?答えは蜂」

 

「正解!もう詳しくいうとオオスズメバチでした」

 

  生物の名前を言うと質問をしてきた女子が

 

「それは強力な能力ですね...これはお使いになったことがあるのでしょうか?」

 

 と聞いて来たので

 

「いや使ったことは一度もないがこの能力は一生使いたくない!」

 

「それは何故でしょうか?」

 

「この個性を使うということは俺が対象物(ヴィラン)を殺すことになるからだ。」

 

俺が確実に人を殺せると断言したのでその場の空気が重くなる。

 

「考えてもみろ、蜂はあんなに小さな体格だが刺されたら重傷になるのに俺が使うと毒の濃度が10倍にもなる、しかも針も大きいってことは俺が使用すると100%相手がその場で死ぬから一生使いたく無いと言ったんだ」

 

 

 この話をすると絶対に暗い雰囲気になるからしたくなかったのに....ちょっと強引に話を変えるか

 

「こんな暗い話は終わりに!まだ種目は続いているしそんな気持ちじゃ出せる記録も出せなくなるよ、それに最下位の生徒は除籍されるから気を引き締めて取り掛からないと!」

 

 

 言ってても変な文だが話を変えたかったので致し方ない。次の種目は反復横とびだかこれも俺は1位2位は峰田だった。次の種目は握力だったけど250キロで3位。続く持久走はゴキブリの能力を使い2位になる長座対前屈は普通の記録....だってそれに合う能力が思い付かなかったからなとど、自分で言い訳をする。

 

 「んじゃパパっと結果発表。トータルは単純に各種目の評点を合計した数だ口頭で説明すんのは時間の無駄なので一括表示する」

 

 結果がホログラム形式で発表される。俺は1位だったが緑は....最下位になっているので絶望してたが相澤先生が

 

「ちなみに除籍はウソな」

 

「(((!!??)))」

 

「君らの最大限を引き出す為の合理的虚偽!」

 

「はーー!!??」

 

「あんなのウソに決まっているじゃない....ちょっと考えればわかりますわ...」

 

「そゆこと これにて終わりだ。教室にカリキュラム等の書類があるから目ぇ通しとけ....緑谷」

 

「!?」

 

「リカバリーガールのとこ行って治してもらえ明日からもっと過酷な試練の目白押しだ」

 

 そう言い放ち相澤先生が職員室に戻る。

 

「やっと終わった~!早く帰ってゲームするか」

 

 俺もそんなことを考えて家に帰りゲームをしご飯、風呂を終わらせ眠る準備をしているが....

 

「(明日は戦闘訓練...楽しみだな~!誰と戦うことが出来るのかな?)

 

 俺は修学旅行の前日の人みたいにワクワクし眠れなくなっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




勝手に過去編に入りオリジナルストーリーを創ってみまたした。そんなわけで今回もここで終わりです。


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6話

投稿が遅れてしまいすいませんでした。失踪しようとしたわけじゃないよ...本当だよ...


今日から本格的に俺の学校生活が始まる。午前は普通の授業だから割愛させて貰う。昼食はクックヒーロー「ランチラッシュ」の料理を安価で食べられる。俺は前にも言ったがマカロニたっぷりのグラタンが大好物なのだそこで「ランチラッシュ」にお願いして作る事が出来るか相談したところOKが出た、だけどメニューにない商品なのでいつもより高くなるらしいがそれでも安かったので俺は頼む事にした。いやー雄英マジ神!どこぞの神とは大違いだな。

 

 

 

 

「ブエクシュ!誰か私の噂をしてる......ってあいつしかいないか」

 

 

 そして午後の授業は『ヒーロー基礎学」そしてその講師はNo.1ヒーロー市民の憧れオールマイト

 

「わーたーしーがー!!普通にドアからやって来た!!!」

 

 オールマイトが来たことによりクラスの皆の目が輝くそれは口の悪い爆豪も同じ様に。

 

「オールマイトだ!すげぇや本当に先生やってるんだな.....」

銀時代(シルバーエイジ)のコスチュームだ.........画風違い過ぎて鳥肌が....」

 

 そんな歓声を聞いて気持ちよくなっているオールマイトが今日の課題を出す。

 

「私の担当は『ヒーロー基礎学』ヒーローの素地をつくる為様々な訓練を行う科目だ!!取得単位数も最も多いぞ!早速だか今日はコレ『戦闘訓練』」

 

 

「戦闘!」

「訓練....」

 

「そしてそいつに伴って....こちら!!入学前に送ってもらった『個性届』と『要望』に沿ってあつらえた戦闘服(コスチューム)着替えたら順次グラウンドβ(ベータ)に集まるんだ!ーー

 

 皆が戦闘服をもらい喜んでいるな俺も同じだが。

 

 俺の戦闘服は全身が黒の迷彩柄できていて、防水、耐熱性に優れていて更には個性の影響で体の大きさが変わるため伸縮性にも優れている生地になっている。そしてこの戦闘服には生物の特性(能力)に合った武器を入れるためのポケットが多く付けられている。

 

 

 

 

ーーーー恰好から入るってのも大切な事だせ!少年少女!!自覚するのだ今日から自分は.......『ヒーローなんだと!!』

さぁ始めようか有精卵ども!」

 

 オールマイトに渇をいれてもらい皆の気が引き締まる

 

 

 余談だか俺は元から歩くのが好きではない。だから会場まで歩くという行為に抵抗がある。なのに散歩は好きっていう面倒な性格の持ち主でもある。皆もあるだろ?親に公園に遊びに行こうと言われたけど「遠いし面倒くさい、それに汚れるから嫌」って言う癖にもっと遠い遊園地には行きたがる。更に汚れたくないと言ってるのに、遊園地の水のアトラクションに乗って服がびしょびしょになる事に喜ぶそういう経験ない?俺はある。そんなこと

一人で思っていたらいつの間にか会場についていた。

 

 

 

「先生!ここは入試の演習場ですが市街地演習を行うのでしょうか?」

 

「いいや!もう二歩先に踏み込む!屋内での対人戦闘訓練さ!」

 

(ヴィラン)退治は主に屋外で見られがちだが統計で言えば

屋内の凶悪(ヴィラン)出現率は高いんだ監禁・軟禁・裏商売

このヒーロー緩和社会、真に(さか)しい(ヴィラン)屋内(やみ)に潜む!ってなわけで君らにはこれから『(ヴィラン)組』と『ヒーロー組』に分かれて2対2の屋内戦をしてもらう」

 

「(!!?)」

 

「基礎訓練も無しに?」

 

「その基礎を知る為の実践さ!」

 

 

 ここまでは原作通り.....だけど俺が誰と組むのかが分からない困ったな....爆豪とは一緒になりたくないな性格がキツイし....もしかして峰田?あいつとは話が合いそうだしなさっきも女子のコスチューム見て親指を上げてたし。

 

 

 

「勝敗のシステムはどうなります?」

 

「ぶっ飛ばしても良いんすか?」

 

「また相澤先生みたいな除籍ってあるんですか......?」

 

「分かれるとはどのような分かれ方をすればよろしいですか?」

 

「このマントやばくない?」

 

 

 

「んんん~聖徳太子ィィ!!!

 

 

 皆に一斉に質問されて困っているなオールマイト...そういえば聖徳太子は一度に沢山の事が聞けると言われてるな。聞くことに特化している生物は()()に出てきていないだけで他にもいるんじゃないか?今日の放課後本屋さんに行って生物図鑑を買わないとな....

 

 

 

 

「ゴホン いいかい!?状況設定は『敵』がアジトに『核兵器』を隠していて『ヒーロー』はそれを処理しようとしている。「ヒーロー』は制限時間内に『敵』を捕まえるか『核兵器』を回収する事、『敵』は制限時間まで『核兵器』を守るか『ヒーロー』を捕まえる事。 コンビ及び対戦相手は『くじ』だ!」

 

「適当なのですか!?」

 

「プロは他事務所のヒーローと急造チームアップする事が多いし

そういうことじゃないかな......」

 

「そうか!先を見据えた計らい....失礼致しました!」

 

「いいよ早くやろう!!」

 

 

 

 そしてチームが決まった

 

 Aチーム 緑谷 麗日ペア

 

 Bチーム 轟  障子ペア

 

 Cチーム 八百万 峰田ペア

 

 Dチーム 爆豪 飯田ペア

 

 Eチーム 芦戸 青山ペア

 

 Fチーム 砂糖 口田ペア

 

 Gチーム 耳朗 上鳴ペア

 

 Hチーム 蛙吹 常闇ペア

 

 Iチーム 尾白 葉隠ペア

 

 Jチーム 切島 瀬呂ペア

 

 Kチーム 虫野 

 

「(まぁなんとなくそういう事は分かってたよ。なんかハブられたっぽいな.....)」

 

  俺は少し前世(学生)の時を思い出し項垂れモジモジしながら覇気の無い声で

 

「オールマイト先生....なぜ俺は一人なんですか.....?」

 

 修学旅行で先生が「好きなメンバーと組んで良いぞ!」と言ったけど当時(前世)の俺は友達のいなかったから結局ひとりぼっちになった経験がある....その後どうしたって?先生に怪我をしたって嘘をついて修学旅行休んだよ.....ってそんなことはいい!俺は一人になった理由を質問する

 

「虫野少年それは......君が個性届に嘘の報告していたそれに君の個性は未知数だし全容を知らない。その為、君には一人で戦闘訓練を行ってもらう。その代わりと言っては何だが君の対戦の時は

ある程度のワガママは許すそれでいいかね?」

 

「分かりましたそれで大丈夫です」

 

 

 

 

 個性届の事忘れてたーー!バカじゃん俺何で正直に

 "個性"『生物の力』って書かなかったんだよ!そのせいで一人になったじゃん.....くそ、もういい一人なったからには対戦相手に八つ当たりしてやる。そのメンバーは決まっているけど...

 

 

 

「敵チームは先に入ってセッティングを!5分後に『ヒーローチーム』が潜入でスタートする他の皆はモニターで観察するぞ!」

 

「よーいスタート!」

 

 まずは緑谷が先頭に立ち廊下を進もうとすると爆豪が角から飛び出し奇襲するが緑谷は間一髪で避ける。がさっきの攻撃で顔を覆ってた服が爆発の影響で左顔だけ露出している状況になった。避けられた事が気に食わず、舌打ちをし次の攻撃でを仕掛ける。だが緑谷はこの攻撃を予測していたかのように爆豪の懐に入り地面に向かった背負い投げを決める。

 

「おし!」

 

 投げられる所を見れた事に俺は喜びのあまり思わず大きい声を出してしまい皆に注目される......

 

「虫野少年!急に大声を出したからびっくりしたよ....」

「ねぇ、何で喜んだの?何で?何で?」

「俺爆豪嫌いなんだよね....入試の時もあいつの前にいた時......

 邪魔だカスッって言われてさぁ、俺あいつと初対面だよ!?それに俺だけやけに挑戦的だし.....苦手なんだよねだから少し喜んでしまった....」

 

「全然少しじゃないよ!顔が物凄い笑顔だよ!」

 

「(おっと、顔に出ていたか.....)そ、そんなことより今は映像を見ないとな」

 

 そんな話をしていると突然....でもないか大爆発が起こる。爆発したことでビルが半壊しそれによってオールマイトから

「爆豪少年次に()()を撃ったら....強制終了で君らの負けとする。屋内戦において大規模な攻撃は守るべき牙城(がじょう)の損壊を招く!ヒーローとしてはもちろん敵としても愚策だそれは!大幅減点だからな!」

 

 と警告される爆豪、その言葉を聞きむしゃくしゃし手で頭をかいた。そして再び緑谷に攻撃をしに行く緑谷はパンチをするが戦闘のセンスは折り紙付きの爆豪、いとも簡単に避け反撃する。その映像を見ているモニターの人達は....

 

「目眩ましを兼ねた爆破で軌道変更そして即座にもう一回....考えるタイプには見えねぇが意外と繊細だな」

 

「あぁー才能マンだ才能マン、ヤダヤダ」

 

 褒める人もいれば才能に嫌味をこぼす奴もいる。

 

「緑谷もすげぇって思っていたけどよ....戦闘能力に於いて爆豪は

センスの塊だぜ」

 

「しかし変だな...爆豪の方が余裕無くね?」

 

「それは緑谷の事が気に食わなくないんだろ」

 

「気に食わなくないってどういう意味なの?虫野くん」

「他の人に比べて緑谷に対する態度は明らかに違う。いつも緑谷を見下している感じかするんだ。それにあいつら幼馴染みと言っていたな。多分だが爆豪は昔から何でもやれば出来てしまうタイプなんだろ、だけどそれが悪い方向に進みいつしか緑谷までにも影響を及ぼす事になったんだろう。だが、緑谷がボール投げをした時の記録を見て一番驚き、誰よりも早く緑谷に問い詰めていたのは爆豪だ。だから気に食わなかった理由はずっと下に見ていた奴が実は自分より強い力を持っていて、更にその力の事を隠していたから自分を心の中では嘲笑っていたと勘違いをしたのだと思う。それが今の結果になっていると思う.........」

 

 原作を見ていた俺の感想はそんな感じだが、今のはあまり俺らしくなかったな......反省反省。

 

「そんな話より今は映像を見ないといけな」

 

 

 

《b》ドガーン!!《/b》」

 

「!!??」

 

 

「なんだ!?今の音は!」

 

 

 

 決着がついたな..... 

 

「ヒーローチームWIN!!」

 

 負けた方がほほ無傷で勝った方が倒れてる......爆豪が浮かない顔してるがそのまま講評の時間になった。

 

「今戦のベストは飯田少年!何故だかわかる人!」

 

「ハイ オールマイト先生それは飯田さんが状況設定に順応していたからです。爆豪さんの行動は戦闘を見た限り私怨(しえん)丸出しの独断そして先程先生も仰っていた通り屋内での大規模な

攻撃は愚策、緑谷さんも同様の意見ですね後はーーーー

 

 そのくらいにしとけよ、なんか爆豪が可哀想になってきたな....

 

 

ーーーーヒーローチームの勝ちは「訓練」だという甘えから生じた反則のようなものですわ」

 

 

「((……………))」

 

「(思っていたより言われた!!!)ま、まだ至らない所は沢山あったりするわけだが......まぁ....正解だよ! くぅ....

 

「ゴホン 他に意見がある人はいるかな....?(あんだけ言われてるからさすがにいないだろう.....」

 

 俺はこの回を読んで不思議に思った事があるので挙手をし意見を言う。

 

「(えっ?まだあるの?) 虫野少年もあるのかい?」

 

「あります、なんで爆豪もベストに入っていないのですか?」

 

 そう俺は言った事で若干下を向いていた爆豪が俺をチラ見をして、オールマイトも少し戸惑いながらも俺に質問を投げ掛ける。

 

「なぜとはどういう意味だい?」

 

「これは『ヒーローチーム』対『(ヴィラン)チーム』でしょ?そして爆豪は『敵チーム』。なら八百万が言っていた話は当てはまらないと思ってね、まずさっき大規模爆破をしたのは愚策と言っていたが何で愚策なんだ?」

 

「そ、それは大規模爆破すると被害が出るからです」

 

「なぜ(ヴィラン)がそんなこと考えないといけないの?(ヴィラン)の中にはヒーローに負ける又は捕まるより死を選ぶ奴がいるとは思わないの?それと、私怨丸出しと言ったがそれも(ヴィラン)としては正常じゃないか?(ヴィラン)はヒーローに対して怒りや、憎しみを持っているだろ?だから最悪自分もろとも爆破して被害を大きくし、ヒーローが死んだら(自分)の勝ち、ヒーローが仮に生き残って(ヴィラン)が捕まっても最初に非難を浴びるのはヒーローだ。そういう考える奴もいる。少なくとも俺ならそうする。そういう面で見れば爆豪は(ヴィラン)としては100点満点と言える。本人はそんなつもりは無かったと思うけど....」

 

 これは......やらかしたな......はぁ.....言わない方が良かったのかな?今のは。

 

「そ、そういう意見もあるね!ヒーローとしてでは無くあくまで(ヴィラン)の立場で視るのも良いことかも.....ね?(そんな考え普通の子じゃ出てこないぞ....虫野少年君は()()()()()()()()

 

 

 

「ハイ!次の対戦に行くよ!」

 

 不穏な空気が漂っているがそこはオールマイト、そんな空気を一瞬で明るい雰囲気に持っていく。流石ですね。......次はBチーム対IチームかBチームには轟....あっこれボロ勝ちだな。

 

「よーいスタート!」

 

パキパキ

 

 

「ヒーローチームWIN!!」

 

「(妥当だな)」 他のメンバーも終わり、俺の番が来た。

 

「さて虫野少年、対戦相手は誰にするかもう決まったかい?」

 

「…………決めました。俺が選ぶのは爆豪・切島でお願いします。そして俺はヒーローチームでお願いします」

 

「OK、参考までに聞きたいのだけどこの二人を選んだ理由を教えてくれる?」

 

「はい、まずは爆豪の戦闘センスが高いことです。個性を上手く使った攻撃が決めてです。個性の強さだけなら轟ですが彼は、個性が強すぎるあまりそれに頼りきりな動きをするので戦っても意味がありません、なので爆豪に決めました。そして切島を選んだ理由は一つです、それは......硬いからです。(すまん!切島....)」

 

 俺が理由を発表すると轟が見つめてきたがそんなことは無視無視

 

「そんな感じかな....よしじゃ早速始めるとするか、君達は建物に移動し「っおい!俺だけ理由に納得していないんだが」

 

「ごめんごめん、切島を選んだのは理由もう一つはあるぞ、それは.....それは.....それは.....ごめんやっぱりないすまん!」

 

「やっぱりないんじゃないか!もういいよ.....覚えてろよ」

 

 

「爆豪、お前は切島と一緒に行かないのか?」

 

「……………」

 

 はぁー......見てられんな

 

「ずっと黙っているが、まさかお前俺に負けるのが怖いのか?なんだ、そうなら最初からそう言えよ、じゃ今からメンバーを変えるか....」

 

 こんな小学生のみたいな煽りだが....爆豪なら案の定

 

「......なんだと.....誰が負けるのが怖いって!?ああ!?冗談言ってんじゃねぇ!変身野郎!」

 

「じゃやるのか?やらないのか?」

 

「やるって言ってんだよ!てめぇのその自信ぶっ壊して、泣いて縋ってもぶっ殺してやる」

 

「口だけは達者だな、来いよ!お前ら二人ともぶっ潰してやる覚悟のしてけよ...............負け犬」

 

「上等だ!切島!こいつをぶっ潰すぞ」

 

 これで何とかなったな....するとオールマイトが近づき俺の耳元で

 

「虫野少年!....そんなに彼らを煽らなくても....でもありがとう。これは君なりに慰めているんだろう?」

 

「流石No.1ヒーロー分かっていましたか....あのまま暗い顔されながらずっと居らるよかましですからねそれに、落ち込んでいる人を動かすのには怒りが必要ですからね怒りのエネルギーは凄いからね。それと爆豪を選んだ理由はもう一つあります。それは」

 

「それは、爆豪少年を()()()だろ?」

 

「はい、そうです。爆豪はプライドが高いが故に下に見ていた緑谷に負けた時の反動が大きかった。他の人にも言える事ですがプライドが高い奴ほど案外脆い、だから今のうちに矯正しないといけいないと思うのです。だから俺は爆豪を選びました」

 

「......うん、分かったそう言うことなら止めないが本来、そういう役目は教師でありヒーローのである私の務めだが、さっきの話を私がすると余計に拗れそうなのも否めない」

 

「だから俺が汚れ仕事をしますよ」

 

 今のうちに治しとかないと林間合宿の時に連れ去られてしまう可能性がある、だから今は少しでも爆豪の中にある自尊心の塊をほぐさないといけない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「双方準備は良いかい!よーいスタート!」

 

 

 

「(まずは二人の位置を調べないとな)」

 俺は索敵に優れている生物を使う事にした。その名前は『シャチ』。シャチを含むイルカ類仲間の一部は音波によって定位を行うことが知られている。頭部の『メロン器官」と呼ばれる部位でコントロールされた音波を打ち出し、跳ね返ってきた音波によってソナーの様に前方の様子を知る事が出来る。それによって遥か数キロ離れた「対象物」から「姿形」はもちろん「材質」や「内容物」まで見分ける事が可能だという。

 

 

「(爆豪は二階、切島と「核」は四階.....好都合だな。まずは爆豪と戦うか、途中で切島が最速で来るにしても90秒はかかるな。さてお前らは俺に本気を出させてくれるか?そして爆豪お前は90秒間耐える事が出来るかな?.............待てよ、俺はこんな性格だったか?.....は!あのクソ神め!俺を()()()()()()()()

 

 俺は神に弄られた事に少し取り乱したがすぐに落ち着きを取り戻し、建物の中に入っていく。今は『シャチ』の能力を使いながら進んでいる。途中で爆豪の気配が強くなってきたので『シャチ』の能力を解除し、『トノサマバッタ』の能力を使う。『バッタ』にチェンジしたことで俺の脚は異様に発達する。そのまま爆豪が俺を奇襲するであろう場所の壁に目掛けてーーーー

 

「またさっきと同じ様に角待ちか?ボキャブラリーが少ないんじゃないか!バレバレだぞ!」

 

ーーーーそう言い放ち俺は壁を勢い良いよく蹴った事で俺の脚が壁を貫通しそのまま爆豪の背中に直撃する。その光景を見ていた人は.....

 

 

「嘘だろ.....あいつ一発で壁を壊しやがった....」

 

「それだけじゃない、虫野くんは壁を壊した後にもう一度蹴りを入れることなくそのままかっちゃんに蹴りを入れた」

 

「仮にあの壁が無かったらと思うと....爆豪ラッキーだったな」

 

「違うよ!虫野くんはあの壁があったからあんな蹴りを入れたんだよ。分かっているんだ、壁無しでそのまま蹴ったら相手が()()()()()()()

 

「............」

 

「まじかよ....どんな威力してんだよ...」

 

 

 

「だから切島を選んだのか....」

 

「硬いからっていう理由で選ばれたのは可哀想だと思ったけど、こんな蹴りを耐えられるのは切島の個性だけだと分かっていたからなんだ」

 

 

 

 虫野side

 

 

「どうした爆豪、さっきから攻撃が雑になってきてるぞ。疲れてきたのか?」

 

「.....はぁ.....はぁ.....疲れてねぇよ。てめえこそさっきから俺の攻撃を避けるばかりで反撃できてねぇぞ!」

 

「発言と行動が矛盾してるぞ。それに反撃できていないんじゃない、していないだげだ。なぜだか分かるか?」

 

「........」

 

「もう一人いないだろ?」

 

「ッッ!!お前.....俺ら二人とも相手にしようとしてるのか!?.......舐めてんじゃーねーぞ!」

 

「お前を潰したらつまんないからなるべく反撃しないようにしていていたんだよ....って、お!来た」

 

「遅くなって悪りぃ爆豪、助太刀に来たぜ!」

 

 

 予定より早く来たな、まぁいいや

 

「来るんじゃねぇ!クソ髪!...俺一人でこいつをやる!お前は戻ってろ」

 

 えぇぇ.....普通自分を助けようとする人を追い返す奴いるかよ....ほら、切島のやつ困ってるじゃん....

 

「爆豪、お前少し休んでろ」

 

「なに言ってんだ!?誰が休むっt ガハッ!」

 

「!!!」

 

「これでお前とやれるなぁ切島」

 

 爆豪を壁にめり込ませて怯んでいる間に切島に襲いかかる。

 

「よっ!切島、お前が来ない間暇だったんだぞ。ってこんな事はどうでも良い、さてお前はどれぐらい耐えられるかな」

 

 切島が腕を硬化して俺の攻撃に備える。

 

「いくぞ切島!」

 

「おう!来い!」

 

 その言葉を放った瞬間、切島の頭に目掛けて蹴りをお見舞いするが、ガードされたが蹴りが強すぎたのか「ミシミシ」と音を鳴らしその痛みが強かったのか地面に膝をつける。

 

「ッッ!.......虫野お前どれだけ強く蹴ってんだよ.....硬くしてもこの威力か....恐ろしいな。虫野、爆豪に攻撃する時手加減してたのか?」

 

「(!!!)」ピクッ

 

「あぁ、そうだ。確かに爆豪を倒さないように手加減していた。それより俺の蹴りはどうだ?強かっただろ?」

 

「..........」ピクッ

 

 

「つ、強かった。正直最初は虫の力なんてそんなに強いと思っていなかったが、いざ対決すると......厄介だな」

 

「だろ!前にも話したと思うが、本来は自然界の中では虫の力は強いが人間と戦うとなると弱い。いくら力持ちでも虫一匹だけでは5キロのお米を持てないが人間だと5キロのお米を簡単に持てるだろ。それくらい大きさというのは大事なんだ。仮に虫を人間大にしたら今頃人類全員死んでるかも知れないからな」

 

 などと適当な事を言う。

 

「そんなことより掛かってこないのか?」

 

「よし!行くぞ「やってやるよ!変身野郎。手加減なんてしないで本気でやりやがれ!」

 

「やっぱり寝たふりをしてたのかこのタヌキめ!上等だ、二人とも同時にかかってこい!ぶちのめしてやるよ!

 

 これで二対一になったな.....これぞ俺の待ち望んでいたシチュエーション!

 

「おいクソ髪!挟み撃ちにするぞ」

 

「おう!」

 

 ほぉ....自分から同時に攻撃しようなんて前よりかは少し成長したみたいだな。

 

「挟み撃ちか.....頭を使ったな」

 

「それに、変身野郎てめぇ能力の切り替えすぐにできないだろ?」

 

 何でそれに気付いた!?上手く隠してたつもりだったのに...やっぱお前苦手だわ

 

「確かにすぐには切り替えられない...だが誰が切り替えると言った!」

 

 

 俺があの神様に転生する時にお願いした事は三つある。

 一つ目は『テラフォーマーズの力』をデメリット無しで使えること。

 二つ目は「特性(能力)を二つ以上同時に使用」出来ること。

 三つ目は....また今度話そう。とにかく俺は今ここで二つ目の力使う。その名も

 

 

C・B技術(キマイラ ブラッド オペレーション)
これは生物同士の特性(能力)を組み合わせることを言う。これを使うことによって俺は「トノサマバッタ」と「大簑蛾」の特性(能力)を使えるようになり、それに伴い頭から触角のような物のが生える。

 

 

 

「来いよ爆豪、俺に勝ちたいんだろ?」

 

「お前に言われなくてもやってやんよ!」

 

「(もう一押し)」

 

「緑谷にやったあの大規模爆発はやらないのか?」

 

「.......!」

 

「まさか遠慮してるわけ無いよな?お前と俺の力量はもう分かっているだろ、だから心配せずに撃っても大丈夫だよ....かっちゃん」

 

「!!!」    

 

「お前は俺をいちいちイラつかせてくれるなー! やるぞくそ髪!」 

 

「(やっと来るか!)」

 

 どっちから攻撃してくる?爆豪か、切島か?

 

「俺から行かせてもらう!」

 

 先に攻撃を仕掛けて来たのは切島だ、俺に目掛けてラリアットを決めようとするが...

 

「んなもん当たるわけがないだろうが!」

 

 当然のようにラリアットを避け切島に向かってキックをしようとするが防がれることはーーーーー

 

「ドガッ!」

 

 

 

ーーーない。当たり前だが蹴りやパンチなどの攻撃は軌道が読まれない方がいい。その点に於いて俺はムエタイは向いていると思っている。何故向いているかと言うと膝の入りが途中までの軌道と一緒なんだ。そこからローなのかミドルなのかを自分で決める事が出来る。これは実践になった場合つまり(ヴィラン)と戦闘になった時相手が武術をやっていなければ有利になることがある。それとムエタイには「首相撲」というものがある。首相撲とは相手の首を抱えるようにして膝を打ち込む技がある、首相撲のテクニックの差があると首相撲から一方的に膝蹴りを蹴られ続けるなんてこともある。以上の理由で俺はムエタイをやっていた。

 

 

「あ...あが...ぐが...ごご...」

 

 腹に一撃重いのが入ったのか、うめき声を発しながら倒れ落る、その隙に大簑蛾(おおみのが)特性(能力)を使い、糸で切島をぐるぐる巻きにした。

 

「休んでろ.......さて、残りはお前だけだな」

 

「....チッ」

 

 

 

 爆豪が攻めて来ない...カウンターされるのを警戒しているな...なら!

 

「来ないならこっちから行くぞ!...切島()()()()()()

 

「借りるって何を?...って虫野...何で俺を縛っている糸を持っているんだ...?」

 

「すまない切島、お前には恨みは無いが()()痛い攻撃をするぞ」

 

「少し...?かなりの間違いだろ!」

 

「それに...お前にも言ってるぞ爆豪!ちゃんとキャッチしろよ!」

 

 そう言い、先ほど縛っておいた切島を爆豪に向かって投げつける  ほとんどの人は物や人が目の前に近づいた時避ける事が多いがここは『雄英高校ヒーロー科』ヒーローを目指す人達が通うつまり、いくら(ヴィラン)チームになったからだとしてもヒーローの心はあるだろう、だからそこを突かせてもらう。

 

「硬化しとけよ切島!じゃないと大怪我するぞ!」

 

 そう言い放った後に切島を爆豪目掛けて投げるとすぐさま『大簑蛾』の特性(能力)を解除し『モンハナシャコ』に切り替えダッシュで近づき爆豪が切島をキャッチした瞬間にパンチを繰り出す!

 

「ぶっ飛べー!」

 

 "ドッガーン" "ガガガゴゴカ"

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヒーローチーム.....WIIIIN!!!」

 

「久しぶりに楽しめたな...やべっニヤケが止まらん」

 

 

 

 

 俺達は今戦の講評を聞きにモニタールームに戻り、講評を聞いた。切島は褒められ俺と爆豪はちょっと注意された。特に俺には「やり過ぎだ!」と言われてしまった。そして放課後......

 

「虫野、今からM○C行って反省会しよーぜ!」

 

 と誘われたが今日は用事があるので出来ないと断り本屋さんに向かい生物図鑑を購入して家で読み漁っていた。

 

「こいつはまた......良いヤツを見つけた...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

?「見たかコレ?教師だってさ......なぁ.....どうなると思う?平和の象徴(オールマイト)(ヴィラン)に殺されたら?

 

 

 

 

 さて、いよいよ(ヴィラン)連合と戦うのか....

 

「お前ら準備は出来てるよな?」

 

?「…………」 ((コク)) ((コク))

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




途中から強引に話を進めましたが許してください。そして、武術の話になりましたがこれは主が思っていることでありこれが正解とかでは無いので誤解を招いたなら謝罪致します。

次はUSJ編です。


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7話

どうも、この作品を書いている時天井にGさんがいました。ポップスです。


 昨日の戦闘訓練から1日たった...

 

「ふぁ~眠い...」

 

 家に帰って生物図鑑を読み漁っていたらいつの間か2時を過ぎていて急遽寝たが結果的に数時間しか眠れなくて疲れている。今は歩くのさえだるい状態だ...それに、学校が見えて来たと思ったら記者が校門で待ち構えていた。そしてその記者がしつこく「オールマイト」について聞いてくるが「眠いので答える気もありません」など言って後の全部は無視して学校に入っていく。他の在校生にも質問しているが大半は無視している、しかしさすがマスコミそんなことではへこたれない、そのまま学校に入ろうとしたら雄英バリアなるものがマスコミ入ってくるのを阻止した。そのバリアに驚いているマスコミの後ろに一人その光景を傍観していた人がいた.....。

 

 

 

 

 

 

「まず、昨日の戦闘訓練お疲れ。Vと成績を見せてもらった...それと爆豪」

 

「....」

 

「お前もうガキみたいなことするな、能力あんだから...」

 

「.......わかってる」

 

「で、緑谷また腕ぶっ壊して一件落着か?"個性"の制御...いつまでも「出来ないから仕方ない」じゃ済まさないぞ、俺は同じ事を何度も言うのは嫌いだ()()さえクリアすればやれることは多いぞ焦れよ緑谷」

 

「はいっ!」

 

「そして.....虫野...お前はやり過ぎだ、Vを見る限り戦闘面だけで言えばトップだろうがヒーローらしからぬ行動、先に『ヒーローチーム』って聞いてなかったらどっちが(ヴィラン)か分からなかったぞ、ヒーローには所作や作法と言ったものが少なからず必要になる。だがら次からは少し気を付けろよ」

 

「はーーい」

 

「伸ばすな。さて.....HR(ホームルーム)の本題だ...急で悪いが今日は君らにーーーー

 

「((何だ....!?また臨時テスト!?))」

 

 

ーーー学級委員長を決めてもらう」

 

「学校っぽいの来たー!!!

 

「俺にやらせろ!」

「うちもやりたいっす」

「オイラのマニフェストは女子全員膝上30㎝!!」

 

 などと皆我先にと挙手をする。そうだ皆が盛り上がれ俺が少しでも眠れるように....

 

 

 

 

 

 

 

「よし、決まったな.....委員長は緑谷、副委員長は八百万で決まり。.....おい起きろもう終わったぞ」

 

「フガッ.....終わりました?.....お疲れ様です...」

 

 突然起こされて返事が豚声になってしまった.....。

 

 

 そして午前中の授業が終わり食堂にむかう。食堂には沢山の生徒がいて活気づいている。俺は基本静かな場所でご飯を食べるのが好きだがこういうとこで食べるのも案外悪くない....それはそうと今日はクックヒーロー『ランチラッシュ』に頼んでおいたグラタンを食べられる日だ。この日の為に俺は朝食を食べ無かった、まぁそのせいで授業中何回かお腹が鳴り恥ずかしい思いをしたがグラタンを食べられればオールOK!。

 

「虫野くん一緒にご飯食べない?」

 

 と、おぜんを持った緑谷が話しかけてきた。緑谷の後ろには飯田、麗日がいた。

 

「良いよ!ちょうどここの席が空いているしここに座るか」

 

 俺達は席に着き話し合いながらご飯を食べていた。ん~何か忘れてる気がする。でもそれが何かがわからん、ま、別にいっか!忘れるっていうことはあまり重要じゃないってこともあるし...そのうち思い出すだろ!

 

 

 

 

 

 

「そう言いば虫野くん今グラタンを食べているけど、そのメニューどこにあったの?たしか....メニュー表には書いて無かったけど....」

 

「ん?あぁこれね、俺がランチラッシュさんに頼んでおいてたんだ。駄目もとで頼んだけど「大丈夫だよ!」って言ったから

作って貰ったんだ、君たちも今度自分の好きな料理を頼んでみたら?」

 

 

 と言い、水を取りに行くために席を外れると突然

 

 

   ジリリリリリーーー

「警報!?」

 

『セキュリティレベル3が突破されました。生徒の皆さんは速やかに屋外に避難してください』

 

 警報が鳴ったことにより食堂にいた人達がパニックになり出口に押し寄せる。その人混みの影響を受けてテーブルや椅子が倒れていく、それは虫野達の席も例外ではなく.....

 

「(そう言えば雄英バリアが壊されてパニックになっていたな...俺には関係無いけ....ど!)」

 

 虫野が自分達が座っていた席に戻ろうとした時見たものは無惨になったグラタンだった....

 

「おれ...のグラタン、こんな惨たらしい姿になって...」

 

 これはこの日の為にわざわざ朝ごはんを抜いてきた虫野にとって大ダメージとなった。

 

「何のために朝ごはん抜いて来たと思ってんだ!しかも俺半分も食べてないし...」

 

 グラタンがなくなったことで怒りが最高潮に達している虫野にとって先程までガヤガヤしてた雰囲気が好きと言っていた彼も今はそれが雑音にしか聞こえなくなっていた。それほど食べ物への執着が強かったのだ...そして、虫野の怒りが爆発する。

 

お前ら!少しは黙る事が出来ないのか!!

 

「!!!」

 

「さっきからガヤガヤ、ガヤガヤして恥ずかしくないのか!お前らはガキか?違うだろ!お前達は雄英生、ヒーローを目指す人間が警報が鳴ったくらいでパニクってんじゃねーよ!それにお前らがパニクったせいでほらこれ見ろ!椅子やテーブルが倒れ、料理は散乱して床が汚くなっている。まったく同じ雄英生として恥ずかしいよ俺は...」

 

 

 

「………その通り.....皆さん、大丈ー夫!ただのマスコミです!何もパニックになることはありません。ここは雄英!!最高峰の人間に相応しい行動をとりましょう。」

 

 数十分後

 

 あの後警察が到着して事態は収縮していった。 緑谷は突然委員長を飯田に変更すると言った。皆何故かと聞いたら理由は。「あの時の騒ぎを収めたのは飯田くんのおかげでもあるから」だって、それじゃ虫野は?聞いた人がいたけど本人がやりたくないと言ったと分かると何故か冷めた目で虫野が見られ、結局飯田が委員長になった。

 

 

 

 

 

 

「どう思う?これ」

 

「マスコミには()()()()()()出来ない。別の人がやったかも知れない」

 

「もしかするとこれは我々ヒーローに対する宣戦布かもしれん」

 

 

 

 

 

 

「今日のヒーロー基礎学だが...俺とオールマイトそしてもう一人の三人体制で行う」

 

 ってな訳で色々あるが割愛する。そして、俺達は会場についた。

 

「すげー!USJかよ!!?」

 

「水難事故、土砂災害、火事...etcあらゆる事故や災害を想定し僕がつくった演習場です。その名もーーー

 

 

 

 (U)災害(S)事故(J)ルーム

 

 まるパクリじゃん....

 

ーーーそして、始める前にお小話を一つ...二つ...三つ...」

 

「((増える…))」

 

「皆さんご存知の通りだと思いますが、僕の"個性"は『ブラックホール』。どんなものでも吸い込んでチリにしています。ですが簡単に人を殺せる"力"でもあります。皆さんの中にもそういう"個性"がいるでしょう…しかし、この授業では人命の為に“個性”をどう活用するかを学んで行きましょう!」

 

「ブラボー!」

「ステキ~!」

 

 

 ピクッ!

 

 おっと....俺のバグズセンサーが反応してるな....

 

 

※バグズセンサーとは、特性(能力)を使っていなくても少なからず自分に悪意を持った人が近づくと反応するセンサーだ。簡単に言えば、「危険を事前に感じ取る第六感」だと言ったところか......

 

 

「(もうそろそろ来るな).....八百万!今一個だけ鉄球出せるか?重さはだいたいの3キロぐらいの。そしてその後野球ボールも出せるか?」

 

「虫野さん何故ですの?」

 

「今から数秒後に(ヴィラン)が襲ってくる。だからその牽制をする」

(((!!!)))

 

「嘘は良くないぜ~!虫野。もし本当なら警報が今頃鳴っているだろ」

 

「嘘じゃない。俺の“個性”知ってるだろ?俺は「生物の力」を使える。当然虫の中にはセンサー、第六感みたいなものを持っているヤツもいる」

 

「………」

 

 (ヴィラン)が来るなんて思っていない生徒達は少しパニックになりそうになったが、相澤先生がなだめ落ち着きを取り返す。

 

「だから、八百万今すぐ出してくれ!」

 

「.....分かりましたわ」

 

 そう言い胸部から3キロほどの鉄球を出し渡された。俺は急いで『オオギワシ』に変身して、()()()来るのを待っている。

 

 

 

 

  ズズ ズズ

 

 

 

 すると、噴水らへんから黒いモヤのような突如出てきた。それを待ってました!と言わんばかりの表情をし、鉄球をその黒いモヤに向かって投げつける!するとーーーー

 

 

 ガゴッ!

ーーー鉄球が地面に突き刺さる。

 

 

「ひどいじゃないか、それが客人に対する態度か~?」

 

 そう言ったのはヒロアカの敵キャラ『死柄木 弔』だ。

 

「バカ言えお前達今不法侵入罪だぞ。とっとと帰れ!死柄木弔」

 

「あれ?俺の名前知られてんじゃん。」

 

「今いるのは13号と、イレイザーヘッド...先日頂いた教師側のカリキュラムではオールマイトがここにいるはずなのですが」

 

 

「やはり先日のクソ共の仕業だったか」

 

「どこだよ...せっかくこんなに大衆引き連れて来たのにさ.....オールマイト.....平和の象徴がいないなんて。子供を殺せば来るのかな?」

 

 え?...先日の騒ぎの原因はお前達だったの...!あぁ~何か忘れていると思ったらそれか!

 

 

 

「先生侵入用センサーは!」

 

「勿論ありますが...」

 

「現れたのはここだけか学校全体か...何にせよセンサーが反応しねぇなら向こうにそういうことが出来る個性(ヤツ)がいるっていうことだな」

 

「校舎と離れた空間そこに少数人(クラス)が入る時間割...こいつらバカだがアホじゃねぇ。これは何らかの目的があって用意周到に画策された奇襲だ」

 

 イレギュラーな事態になったことで大半の人が固くなっているが、イレギュラーなのは()()()()ある。それは『虫野』という人間がいるということ。

 

 

 

「13号避難開始!学校に連絡出来るか確認!センサーの対策も頭にある(ヤツ)だ電波系の"個性"が妨害している可能性もある」

 

 流石、相澤先生。指示が早く的確だ...。

 

 

 

「先生は!?一人で戦うんですか!?」

 

「あの数じゃ、いくら"個性"を消すっていっても限界があります。第一イレイザーヘッドの戦闘スタイルは敵の個性を消してからの捕縛で......正面戦闘は.......」

 

「いいか緑谷...一芸だけじゃヒーローは勤まらん。 13号任せたぞ!」

 

 一人で突っ込む相澤先生、それに反応するように(ヴィラン)達が攻撃するが一人で捌いていく。俺もずっと見ているつもりは無いので援護射撃をしに行く。だが思うよりコントロールが悪く死柄木の頭をカスってしまう....

 

 

「危な...!大砲かよ....」

 

「流石雄英生.....卵と言えど金の卵でしたね.....初めまして我々は(ヴィラン)連合せんえつながら...この度ヒーローの巣窟雄英高校に入らせて頂いたのは平和の象徴『オールマイト』に息絶えて頂きたいと思ってのことです」

 

 それを聞き隣にいた緑谷が人一倍驚きを隠せずにいた。だけどそんな緑谷を無視するかのように言い続ける。

 

「本来ならばオールマイトがここにいらっしゃるはず...ですが何か変更があったのでしょうか? まぁ…それとは関係なく...私の役目はこれ」

 

 そう言いきる前に業を煮やした切島と爆豪が黒霧に攻撃する。しかし、黒いモヤのようなもので防がれてしまう。

 

「危ないですね...また油断してしまいました.....優秀なのは一人だけでは無いですね....ですが、ここで死んでもらいます!」

 

 すると黒いモヤが虫野たち全員を包み別の場所に移動させた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(………思ったよりモヤが速く避けれなかった。それよりここはどこだ.....?)」

 

 すると虫野の他に上鳴や耳朗、八百万がいた。

 

「(上鳴や耳朗がいるってことは......ここは山岳地帯か!?)」

 

 

「やっと来たか!ようやくお前たちと戦えるな!」

 

 するとそこには(ヴィラン)が数十人いて、虫野たちを囲んでいた。

 

「虫野、八百万どうする!?あたし達囲まれているよ!」

 

「俺は!?」

 

「落ち着け。ひとまず、こいつらを倒すそして俺はその後相澤先生の所に行く、何か嫌な予感がする......」

 

 

 数は....パッと見13人。"個性"で隠れているならそれ以上か...面倒だなー。

 

「まさかこの人数相手に勝てるとか思ってないよな!?俺達は子供だからって容赦はしないぞ!」

 

 昔の悪役かよ!。駄目だ駄目そんなこと考えるな。でもどうすれば...........あっ!良いこと思い付いた!。 

 

「八百万、今から頼む物創ってくれ!」

 

「どんな物です?」

 

「細長く鋭利な物それに加えて伝導率が高い物」

 

「何故今それを....?.....っ!分かりましたわ!」

 

「(よし、俺の考えがわかったみたいだな) おい上鳴、お前の"個性"雷だったよな!?」

 

「"雷"っていうか"帯電"。ってか今さら何で?」

 

「どっちでも良い。それじゃ電気を飛ばすことは出来るよな?」

 

「一応飛ばすことは出来るけど操ることは出来ねぇー。だから何で今そんなこと?」

 

「いや、少し確認したかっただけ。」

 

「出来ましたわ!虫野さん」

 

 会話しているうちに八百万が針を創り終えた。

 

「よし!それじゃ行くぞ。上鳴は俺に合わせて、耳朗は八百万の援護を頼む。いけるか?」

 

「うちはいけるよ!」

パン! パン! 「俺もいける!」

 

 各々決意したのか自分の頬を叩き渇を入れる物もいれば、拳を力強く握りしめ今からやることへの覚悟をしている人もいた。

 

 

 

 

「聞いたかお前達(ヴィラン)、今から雄英高校1年A組、反撃のお時間だ!」




次回は少し過激な描写があるので苦手な人は申し訳ございません。


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8話

投稿が遅れてしまいました‼️すいません。リアルの方で忙がしくなっていました。そして、投稿が今まで以上に不定期になりますで宜しくお願いします。

 それと、この回は少し過激な描写があります。
 
今回も遅かった割には雑な内容です。暖かい目で見てください。でば、どうぞ






 「1年A組反撃の開始だ!!」

 

 

 

 

 

 

虫野は襲いかかってくる敵に針を刺す

 

 

 

 

「っっ!痛てーな!けどこんな物で俺を止めることは出来ないぜ!」

 

 

 

「今だ上鳴!流せー!!」 「了解!」

 

 

 

 ギキギギッ

 

 

 

「ぐわあああぁ」 

 

 

 

 電気を流したことで相手は気絶する。それを見た敵ヴィランたちは後退りするが

 

 

 

「ナイスだ上鳴、今の感じだ....感覚は掴めたか?」

 

 

 

「何となく....」

 

 

 

「掴めてるなら問題は無い....(だけど、今の感じだと相澤先生の所に行くのが遅れるな......)」

 

 

 

「上鳴、少しペース上げるがついて来れるか?」

 

 

 

「何とか」

 

 

 

 すると会話を聞いていた敵ヴィランが

 

 

 

「調子に乗ってんじゃねぇよガキどもが!」

 

 

 

 続々と襲い掛かってきた。だがこれは虫野の思惑通りだということは気付いてない。敵ヴィラン側を挑発するかのようなことを言えば自ら行かなくとも勝手にやってくる、後はそれをただ迎え撃ちしれば良いだけの話。襲ってきては迎え撃つの繰り返し

 

この作戦のおかげで敵ヴィランはほぼ壊滅した。途中電気を使う奴がいたが虫野には屁でもなかった。

 

 

 

 

 

「こいつで最後だな。電気を使うがいたか....俺がいなかったら危ないとこだったな」

 

 

 

「これからどうする?」

 

 

 

「俺は相澤先生の所に行く。何だか嫌な予感がするからな」

 

 

 

「待てよ!俺達はどうすれば良い?」

 

 

 

「そんなことは知らん!というより少しは自分で考えようとは思わないのか?それに、八百万がいるから大抵の事は大丈夫だろう。それでも心配なら護衛を付けとくよ」

 

 

 

「護衛.......?」

 

 

 

「あぁ、護衛だよ............もう楽しんだだろいい加減手伝え。 じゃ俺は相澤先生の所に行ってくる」

 

 

 

 そう言い、相澤先生の所へ急いで向かう。

 

 

 

「虫野、護衛って誰だよ!おい!おい!あいつシカトして行きやがった.....」

 

 

 

「それにしても護衛って誰でしょうか.......って来ました......わ...まさか()()が護衛ですの!?」

 

 

 

「嘘だろ!!」

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(くそっ!予定より遅れた相澤先生は無事か!?)」

 

 

 

 今虫野は非常に焦っている。それは相澤先生の安否とイレギュラーな事が起こるか否かだ。本来ならば相澤先生が脳無にやられてしまい絶体絶命かと思われた時、そこにオールマイトが来て脳無をやっつけるというのが原作(シナリオ)だが、虫野というイレギュラーな存在が混じったことで本来とは違う結果が生まれるからだ。例えるならば悪い結果が良い結果になることもあるがそれの反対、つまり悪い結果から最悪の結果にも有り得るからだ。その事態を避ける為にも今まさに急いでいる。

 

 

 

 


 

「23秒」

 

 

 

「本命か!」 

 

 

 

「24秒.........20秒…………動き回るので分かり辛いけど、髪が下がる瞬間がある」

 

 

 

「…………」

 

 

 

「一アクション終えるごとだ。そして、その間隔が段々と短くなってる………無理をするなイレイザーヘッド」

 

 

 

「ーーーーっ!」

 

 

 

「その"個性"じゃ……集団との長期決戦は向いてなくないか?普段の仕事と勝手が違うんじゃないか?。君が得意とするのはあくまでも『奇襲からの短期決戦』じゃないか?それでも真正面から飛び込んで来たのは生徒に安心を与える為か?。かっこいいなぁ、かっこいいなぁ………ところでヒーロー、ーーー本命は俺じゃない」

 

 

 

 

 

 

 

 そろそろつく頃だ

 

 

 

 

 

 緑谷side

 

 

 

「なんだ....あれは....?」

 

 

 

 黒いモヤから突如大男が出てきた。全身は黒く、脳はむき出し。オールマイトと引けを取らない体格、この時僕は、その異形な形をしたものと目が合い、は久しぶりに恐怖という感情に絡め取られてしまっていた。しかし、そんな僕に構わず目線を逸らし、相澤先生の腕を掴み.......

 

 

 

ボギッボギ!!「ウガアアァァア!」

 

 

 

「っっ!!!」

 

 

 

「流石プロヒーロー。生徒を守るために自分が盾になるなんて。けど、そんなことしても結果は変わらないのにさー!」

 

 

 

「.....黙れ。ーーー俺の生徒はお前ら何かにやられるほど弱くねーよ」

 

 

 

「あっそ。脳無コイツ殺せ」

 

 

 

 

 

「(クソっ!ここまでか....)」

 

 

 

 脳無が相澤の胸に狙いを定め貫こうとしようとしたその時

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーあらら~ちょっとごめんな脳無(あんちゃん)そいつは俺の担任なんだよ」

 

 

 

 某海賊漫画のセリフを言い登場した虫野。その顔は笑顔だが、何処か神妙な面持ちをしている。

 

 

 

 

 

 

 

「虫野来るな!俺のことはいいそれよりも応援を呼べ!」

 

 

 

「飯田がもう呼びに行ってます。それに俺が来たのは相澤先生、あなたを助ける為です」

 

 

 

「(黒霧....お前がワープゲートじゃ無かったら今頃、粉々にしてたよ...)」

 

 

 

「ーーーさて、うちの先生にずいぶんひでぇことしてくたじゃねぇか!」

 

 

 

「誰お前?」

 

 

 

「あれ?、分からない?俺はお前にボールを投げて危うくお前を殺してたかもしれない人だよ」

 

 

 

「あぁ、さっきの砲丸野郎か」

 

 

 

「そんなことは今いいよ。それより相澤先生を離してくれない?先生痛がっているし、今帰れば何もしないからさ。なぁここは穏便に事を済まそうぜ」

 

 

 

「お前....無駄に俺をイライラさせるなぁ....」

 

 

 

「えっ?ムラムラ?お前変態かよ!」

 

 

 

「もういい、お前は俺が壊す。それに俺と戦わなくてもお前は脳無には勝てない」

 

 

 

「ふーん。一つ聞いて良い?何で俺が脳無と戦うことになってるの?俺はやらないよ。ーーーそれにー、さっきからアイツ何してるの?」

 

 

 

「は?」   膝から渋い音を鳴らし後ろを向いた死柄木が崩れ落ちた。

 

 

 

「おいおい、どうした?急に倒れて」

 

 

 

「ぐああぁぁあーー‼️」 

 

 

 

 

 

 死柄木は急いで立ち上がろうとするが立ち上がれない。動かそうとするが脚にうまく力が入らない。というより力は入れているが上がれない、それもそのはず、今死柄木の脚は『く』の字に曲がっているからだ。死柄木は信じられなかった自分の脚が曲がっているという事実に。ーーーしかしそんな死柄木を見ながら虫野は笑顔で近付き………

 

 

 

「ーーーどうした?さっきまでの威勢は何処に行った?このままずっと座っているつもりか」

 

 

 

 立てないことを分かっているのにも関わらず彼を煽るような言葉を並べ囃し立てる。

 

 

 

「ーーー痛むだろ?」

 

 

 

 すると死柄木は突然大きな声をあげ

 

 

 

「脳無!!!アイツはいい...それよりコイツを殺せ!」

 

 

 

 死柄木の声を聞きつけ相澤を地面に落とし物凄いスピードでやってくる。

 

 

 

「(これでお前は終わり)」

 

 

 

 

 

「何度も言わせるなよ。ーー俺は脳無とは戦わない。戦うのは()()()()だよ

 

 

 

 

 

 

 

ブ-ンブ-ン

 

 

 

 その時、何処からか羽音が聞こえて来た。それを聞き脳無の動きが止まる。この音は虫特有の音だが何・か・が・違う。それは、今までに聞いたこと無い程の大きさだという事だ。普段なら耳を澄ませば聞こえ、詩人なんかが「夏の夜、虫たちの合唱」なんて言われるぐらいの良い音色を聞かせるが、だが今回に限っては違う。あまりにも異なりすぎている。今聞こえるのその音は不快、だだの雑音ましてや近くから聞こえてくる。そして奇妙な点がもう一つ、それは、音が近付くにつれて段々とUSJここが暗くなっているということ。今は昼過ぎ、暗くなるには早い、早すぎるのだ。そしてUSJここが完全に暗くなった時にはあの不快な音が消えていた。

 

 

 

 

 

「集まったみたいだね!ーーーねぇ、死柄木どう思う。君が連れてきた敵ヴィランが今からなぶり殺しされるとこを見るのは?」

 

 

 

 倒れている死柄木を目線だけを下に移し見下ろしながら話す。

 

 

 

「ーーーそして自分自信がやられるところを見られるのは」

 

 

 

 倒れている死柄木を仰向けにし、その上を笑顔で跨がり、脚で彼の腕を締め簡単には動かせないようにした。これで準備は完了。拳を上げ

 

 

 

「今からお前が「帰らせて下さい」と言うまで俺はお前をいたぶり続ける」

 

 

 

 と、宣告し拳を握り締め何の躊躇いもなく死柄木の顔面に殴りか掛かる

 

 

 ボゴッ!

 

 

「ついでにだが、俺は『個性』を使わずにやるからな。使ったら早くくたばってつまらんからな」

 

 

 

「っっ!!」 

 

 

 

「つまりどういう意味か分かるか?ーーー今お前は『無個性』のガキに殴られるということ。しかも、年下のだ。辛いよなー分かるぞその顔になるのも」

 

 

 

 死柄木は虫野にこの世の怨みを全て虫野に当てるかのような顔をしている。それもそのはず、この世界では世界総人口8割の人間が『個性』を宿している。しかし、その反面この世界では2割の人間は『個性』を持たない、所謂『無個性』の人種も存在する。『無個性』という事だけで見下され、いじめや腫れ物扱いされ、就職するのにも苦労する。勿論、『個性』にも当たり外れがありそれによって辛い目にも遭う『個性』持ちはいるが問題は、『無個性』は無条件に虐げられる事だ。何をするにしても文句は言われる。仮に運動神経が低ければ「無個性だから運動神経が無いんだー」なんて言われ、逆の場合でも言われる。負の連鎖でしかない。そんな差別される対象にわざわざなりたがるのはおかしいのは誰でも分かる。故に相手が傷付く。見下され、腫れ物扱いされる存在に一方的にボコられる。こんな屈辱的な事はない。そこに虫野は目をつけたのだ。

 

 

 

  

 

 

「帰るか?」

 

 死柄木の手を優しく取りそして、自分の片手を口に被せーーーー

 

 

 

「ファ...ヘ..ロ..!」

 

 

 ボギッ!

 

ーーーー指を躊躇いもなく折る

 

 

 「答えが違う」

 

 

 

「ッッ!!ヴヴゥーーー!!」

 

 

 

 

 

「帰るか?」

 

 

 

「っっ!!ふひぁけるな!………ほぉうむ!!!」

 

 

 ボギッ!    「グヴヴゥゥウーー!!」

 

 

 手のひらの隙間から声が聞こえ、動きを止めていた脳無が死柄木の声に反応する。

 

 

 

「なんだ?まさか脳無が来たら助かるとか思っているんじゃないか?」

 

 

 

 ボギッ!

 

 

 

「甘い!」

 

 

 

「これはしつけだ。無謀にも俺と俺の仲間クラスに傷を付けようとしたんだからそれ相応の罰を与えんやらんとな!ーーー歯ぁ食いしばれ死柄木!」

 

 

 

 

 

 『紋華青龍蝦モンハナシャコ』

 

 

 

 パンチ力がバグズの中でも特に秀でいる種。以前、実技試験で使いド派手に巨大ロボを壊したことから人体への使用は、虫野自ら禁止にしていた超危険生物。実技試験あの時はロボ、今は人間、普通の人なら殴らないが虫野は違う。先程と比べ物にならないぐらい力で死柄木を殴ーーー

 

 

 

 

 

 

 

ボギギギギギーーっっ!!「虫野!」「虫野.....くん」

 

 

 

 

 

ーーーることは出来なかった。それは.....虫野の顔が反対方向になっているからだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 緑谷side

 

  

 

 「虫野くん!!」 

 

 

 

 僕は、目の前で起きた光景が認められなかった。少しばかりとはいえ会話をし、これからヒーローを志すクラスメートがこうも簡単に死んだことが認められなかった。僕は自分の無力さをただ呪うことしか出来なかった。

 

  

 

 

 

「ーーーまったく......散々俺のことを痛め付けておいて自分の時はすぐかよ。イライラするなー!それに、んっ!んっ!抜けられない!死後硬直か........」

 

 

 

「!!!」

 

 

 

 『死後硬直』という言葉に反応する相澤。改めて実感する生徒の死。プロヒーローなら死と立ち会う時もある。が、それはあくまでも大人、子供ではない。ましてや自分が受け持つ生徒の一人が死んだことで彼もまた、自分の無力さを呪うことしか出来なかった。

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「脳無、この体から速く離せ、それと俺の脚も直せ」

 

 

 

 そして、脳無が虫野を死柄木から引きはがし強引に脚を元の位置に戻す。

 

 ゴギッ!    「ががあぁぁ!」

 

 

 そうしていると黒霧がやって来た。

 

 

 

「死柄木弔。これは何が起きたのですか?」

 

 

 

「っっ......あぁー、脳無を出した」

 

 

 

「そうですか.....それで結果はどうでしたか?」

 

 

 

「プロヒーローなんて目じゃなかった。それに.....ガキ一人を殺した」

 

 

 

「それならテストは今のところ順調といったところですかね」

 

 

 

「だけど応援を呼ばれた」

 

 

 

「分かりました。このまま居続けたら例え脳無がいても数で押されてしまいますね。」

 

 黒霧たちが緑谷たちの方を向き

 

「じゃぁ、私たちはこの辺で帰らせて頂きます。では皆さん、またお会い出来ることを願いましy「何処行く気だ?ゴミカス共」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー「「は?」」ーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 逃げようとする敵ヴィランの手を取って止めたのは首が折れ、死んだはずの虫野だった。

 

 

 

 

 

 

 

「ゲホッ、ゲホッ、今、お前たちはこう考えているんじゃないか?《なんでコイツが生きているのか?》だろ?。やれやれ......みんな特にクラスメートは俺の『個性』を忘れたのか?まぁ、()()()()()は誰にも話したことが無いから無理もないがな」

 

 

 

 

 

 

 

緊急回避(セーフティーモード)

 

 

 

 これは、虫野が一撃で死ぬ時あるいは死を感じる瞬間のみに状況に察して意図してなくとも勝手に行われるものだ。今回の『セーフティモード』は(フクロウ)『梟』の頸椎(くび)は270度曲がる。よって頸椎を真逆の方向に曲げたとしても虫野には全くダメージにはならない。

 

 

 

 

 

 

 

「いやいや焦ったよ!。油断してたら何故か後ろ向いてたからびっくりしたよ!」

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーで、ここからが本題」

 

 

 

 先程の話し方がが嘘のようにトーンが下がり、下がったことで死柄木が手だけを突き出し、戦闘態勢に入る。しかし、虫野にはそんなのは関係ない。

 

 

 

「俺は何度も、何度も選択肢をあげたよな?だけどお前たちはそれを無視した。もう警告は無しだぞ」   

蟷螂

 

 

 

「ーーーまずは一本」 パシュ!      ボトッ

 

 

 

 と、何かが落ちた音を立てる。すると、死柄木が何故か腕を抑え叫ぶ。

 

 

 

 

 

「ッッ!!ーーーググアアァァァ!!」

 

 

 

 

 

 そこには死柄木の腕とみられるものが落ちていた。

 

 

 

「死柄木弔。どうしました!?…………はっ!腕が!」

 

 

 

「腕ぐらいで喚くな、それに俺はそいつより酷いことされたんだぞ」

 

 

 

 

「すぅー、すぅー、」

 

 

 

 耐え難い程の痛みが死柄木を襲う。それに伴っているのか、荒く呼吸し少しでも痛みと気を落ち着かせる。

 

 

 

 

 

「いい加減来いよ!俺ひとりに全部やらせる気か!!?」

 

 

 

 急に大声を出し、まるで誰かに話しているようにするが誰も返事をしない。すると、空から一つ小さい光が射し込む。皆は上を向き光の出所を探る。

 

 

 

 

 

「(二人か....来るのは....)じゃ、後の()()は他のクラスメートの援護をしてこい。いいな!?」

 

 

 

 

 

「お前.....今誰と喋っていたんだ?」

 

 そう相澤先生が聞くと、明るい表情で答える。

 

「俺の仲間。そして、今から来る奴はかなり手強いから心配は要りませんよ」

 

 

 

 ドンッ!

 

 

 

 

 

 

「なんだこいつは……!?」

 

 

 

 砂埃が舞い終わり、全員が見たのは体は黒く、ガタイは大きい触覚が生えた生物だった。それは、人々がその名前を聞くことすら嫌がり、姿を見るのすらも嫌がり、ましてや触るなんてことは大の大人でも怖がり、嫌悪し時に悲鳴を上げる。ひと呼んで『害虫の王(ゴキブリ)』そう、虫野が神様にお願いした3つ目の力は「原作に出てくる者を召還できる」能力。

 

 

 

 

「………ジョージ」「………ジョージ」「………ジョージ」 

 

 

「ーーーー第2ラウンドだ!」

 


 

 

「これで全部か、弱ぇな」

 

 

 

「っし、早く皆を助けに行こ!」

 

 

 

「俺らがここにいることからして皆USJ内にいるだろうし!攻撃手段少ねぇ奴らが心配だ!」

 

 

 

「行きてぇなら一人で行け。俺はあのワープゲートをぶっ殺す!」

 

 

 

「はぁ!?」

 

 

「この期に及んでそんなガキみてぇな.....それにアイツの攻撃は…… 」

 

 

「(ペチャクチャダベりやがって!その油断が.....)」

 

 (ヴィラン)が虚をつき爆豪達に襲いかかろうとするがそれを爆豪がいち早く気付きカウンターを狙う。

 

 

 

ーーーードオォオオン!

 

 

ーーーしかし、(ヴィラン)を倒したのは爆豪ではなく、()()だった......。

 

 

 

「誰だてめぇ!」

 

 

「………………」

 

 

 ヤツが爆豪、切島に近づき手を出す。手を出したと同時に切島は体を硬め、爆豪は手のひらから小刻みに爆破させ警戒している。だが、ヤツはすっと後ろを向き落ちていた瓦礫の破片を拾い壁に書いた。  

 

 

  『オレナカマタスケニキタ』

 

 

「味方ぁ?ふっ、(ヴィラン)にしては嘘が下手なんだな!突然きた奴を信用するほどバカじゃねぇよ!」

 

 

「おい、爆豪!待て!」

 

 攻撃をしてくるがそれをあえて真正面から受け、爆豪が油断したその隙に腕を掴みダメージを与えないように投げた。そしてまた壁にところに戻り文字が書いてある場所に付け加える。

 

 

  『オレタチノボスガイッテタ』

 

 

「ボスって誰だ!?ーーー!まさか変身野郎か!?」 

 

 

「………………」 コクッ

  

 コクりと頭を下げて返事をする。

 

 


 

 

「第2ラウンドと行こうか!」

 

 

「何が第2ラウンドだ!?脳無ぅーー!!コイツを殺せ!!」

 

 

 脳無が虫野に狙いを定める。しかし、虫野は怯えてすらいない。それよりかも気持ち悪く二やついている。そんな事を気にも留めない脳無が死柄木の命令通り殺そうとするが何に引っ張られる。それはーーー

 

 

「………ジョージ」

 

 

ーーー彼だった。身長は2mを優に超えている。体格も脳無よりも大きい。それになぜか体が異様に光沢を帯びている。

 

黒骾象䖝(クロカタゾウムシ)型テラフォーマー

 

 普段、図鑑等に載っている虫はお腹から下に向けてピンが刺されている。しかしこの虫、糊で台座に固定されている。なぜか?それは、理由は至極単純『針が刺さらないから』である。擬態はせず、されど捕食....固すぎてされない。そんな生物を呼び出した虫野。

 ノーマルタイプのテラフォーマーと違って、体格、筋力、堅さも倍以上になっている。この個体は虫野が持っているテラフォーマーの中でトップクラスのガタイのを誇る。故にコイツはタイマンに向いている

 

 

 

 

 

「コイツは強いぞ~!お前らの脳無とか言う出来損ないよりもな!」

 

 自信作の脳無を貶されて、顔から表情が漏れていたのは死柄木ではなく、嫌に紳士ぶってる黒霧だった。

 

 

「おお!怖い顔すんなよな。でも、本当だぜ、脳無の()()は凄いがそれだけ。他は全部ダメダメ」

 

 

「……良い点は、そうだな~、超再生とショック吸収」

 

「!!!」

 

 

「何で知ってるんだ!?って顔してるな!良いだろう!俺の首を折った褒美として教えてやるよ」

 

「出てこい」

 

 小さく呟くと首回りに赤く薄いが光っているゴキブリが何処からかともなく出て来た。

 

「この子見たことある?」

 

「ねぇよ!そのゴキブリがなんだ!?」

 

「コイツが俺に全てを教えてくれた脳無の個性、それにお前たちのアジトも」

 

「!!!」

 

 アジトと、聞き死柄木たちの顔が少し曇る。

 

「お前たちは虫を過小評価してる。虫だからといって下に見ている。現にこの子、見た目は普通のゴキブリ。だから気付かない。例え気付いたとしても絡む理由がない。それに、わざわざ殺そうとするヤツはあまりいない....だがら警戒しないーーー

 

 

 すると小さなゴキブリが巨大化し人間サイズまで大きくなる。

 

「「なんだ!!」」

 

ーーーーだが、これくらいの大きさになれば少しは警戒するんじゃないか?」

 

 驚いている相手を無視しそのまま話を続ける。

 

「驚いたか?改造人間を作っているのは何もお前たちだけじゃない。俺も作っている。ただし、俺が作っているのはお前らと違ってちゃんと理性や知性がある奴らだ。対してお前たちは?知性はあるか?理性はあるか?ないだろ、だから出来損ないと言っているんだ」

 

 

 

「ーーーそれと最後に一つ。コイツは俺も含めて他の連中と違って情けなんていう感情は生憎持ち合わせていない。だから....逃がすなんてのはない、ましてや殺すかも知れないが、まぁ...精々頑張れ...出来損ない」 

 

 その言葉を皮切りにクロカタが脳無に攻撃をする。かと思いきや黒霧の方に攻撃をした。狙われると思っていなかったのか攻撃に反応できずに遠くに飛ばせれる。

 

 

 

「いやはや、まさか私を狙ってくるとは...油断は良くないですね」

 

 

「警戒しとけよ。油断してたらてめぇから喰うぞ!ってよ」

 

 

 

 瓦礫から出てきた黒霧が服についていた埃を払い、紳士的な振る舞いをしてるが、それがただの強がりだと虫野は分かっている。

 

 

 

「てめぇ!なに勝手に護衛なんてつけてんだ俺に!そんなもんなくてもな俺一人で充分なんだよ!!」

 

 大声で叫ぶ爆豪。マイク無しでもここまで聞こえる声ってことは相当怒ってると思わせる。

 

「爆豪.....良いタイミングで来たな。そいつ押さえといて」

 

 虫野が指差すのは黒霧。

 

「何で、てめぇの命令に従わないといけねぇんだよ!?」

 

「コイツの『個性』はワープだからだ!相手側の逃げ道を消していくのは常識だろ!?だけど、俺はコイツ(脳無)の相手をしなきゃいけん。......まさか、ひよってるのか?」

 

 

「誰がひよるか!こんな三下に!てめぇに言われなくてもなぁ俺は最初からアイツをぶっ潰すって決めてたんだよ!」

 

「そうか、なら問題ないな」

 

 じゃ、心配ないな。それにしても.....どうするか...久々の()()()だしな。でも超再生があるから問題ないよな?

 

 

 また、ニタニタ笑いながら脳無に近づく。

 

『C・B技術』

 

大簑蛾×トノサマバッタ

 

 まずは、相手の自由を奪う。これは、大簑蛾の糸で縛....

 

 

 ドーン!!

 

 

もう大丈夫!、私が来た

 

 

「あぁ.....コンテニューだ....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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9話

相変わらず小学生みたいな文章力で申し訳ありません。

 話しは変わりますが、この回ではむ「ゴキブリ」という単語が出てきますので、キツイ場合はとばして読んでください。
(そこまで長く書いてはいませんが...)




「あーコンテニューだ....」

 

 

「オールマイト....良いところで来ましたね」 

 

「遅れてすまない」

 

 オールマイトが来たことにより、助かったと安心する人もいれば、邪魔に思う人もいる。虫野はどちらかと言うと.......

 

 

 

「(何で来るんだよ!!俺のせっかくの見せ場が台無しじゃねぇか!)」

 

 その後者だった.....。

 

 かぁー!今来る!?もう、どうしよ.....少し面倒になったじゃん.....

 

 

 虫野はなぜ面倒と考えるのだろうか?自分の活躍をオールマイトに取られたからか?否、断じて違う。答えは.....脳無の一部を持ち帰れ無くなったからだ。虫野の当初の目標、目的は脳無の体を丸ごと持ち帰ること、最低でも一部。一部と言っても指先などの細かい部分ではなく、腕や脚、等の一本丸々貰うつもりだった。先程に見せた手のひらからゴキブリを出したあれを利用すれば問題なく持って帰れると思っていたのだがそれは厳しくなった。

 

ボソッ「もうちょい遅れて来ても良かったのに.....」

 

 

「……………」

 

 

「オールマイト、あのデカブツ、ショック吸収と再生持ちです。気を付けて下さい」

 

「(ショック吸収.....再生....私が来ることを予想してのことか)ありがとう虫野少年」

 

「ところで、虫野少年()()()はなんだ?」

 

()()()?.........ああぁ!大丈夫ですアイツら俺の仲間です」

 

 なんなんだあれは?人とは言い切れない。骨格は人と同じ、しかし、触覚が付いているまるで別の生き物みたいだ....虫野少年....君がさらに分からなくなってきたよ。

 

 そんなオールマイトを他所に虫野は

 

ボソッ「クロカタ」

 

「ジョッ」

 

「オールマイトの援護しろ。出来ることなら脳無の身体をとって欲しいが、出来るか?」

 

「ジョッ!」

 

「だが、無理はするなよ万が一やられると思ったら直ちに逃げろ。良いな?」

 

「ジョ、ジョッ、ジョージ」

 

「それとお前、君は後ろにいる緑谷たちを守れ。良いな?」

 

「ジョッ、ジョージ」

 

「あ?俺はどうするかだって?勿論あの死柄木(バカ)にお灸を添える」

 

「ジョッ.....」

 

「そうビビるな。お前にやるわけじゃぁないんだから」

 

 それに、そろそろ相手が痺れを切らしてくるな....

 

「オールマイト!俺はあの手形だらけの奴と戦うのであなたはそこのデカイのをお願いします」

 

「なに......?まだ勝てると思っているわけ?コイツは対オールマイト用に作られたものだぞ!」

 

「私対用.....?それは少し話を聞かせてもらうぞッ!」

 

 オールマイトが目に力を入れ死柄木たちを見つめる。その気迫に押されてか後ずさりする(ヴィラン)いた。それは当然虫野も例外ではない。

 

 何て威圧感なんだ!?さっきからセンサーが危険信号を出しているぞ!これがNo.1ヒーロー、平和の象徴か.....

 

「来ないならこっちから行かせてもらうよ。行け脳無」

 

「いや、俺から行く」

 

 痺れを切らしていたのは(ヴィラン)だけじゃない。また、虫野も戦いたくてウズウズしていた。

 

 バッタの脚力を使い、に2秒も経たずに死柄木の目の前に近づく。それに気付いた死柄木、虫野から離れようと下がるが、先程膝をやられた影響で動くたびに激痛が走り、思い通りに動かせないでいた。だからこそ虫野はそれを知った上で近づいた。

 

「うぐっ....」

 

「痛むんじゃないか?」

 

 痛がっているうちに、大簑蛾の糸で急いで出し死柄木を縛りつける。

 

「これで、いっちょあがり」

 

 しかし、相手の個性は『崩壊』触れただけで消えるためあまり意味が無かった。

 

こういう(消滅)系はコイツ(大簑蛾)との相性は悪いな。なら!」

 

『モンハナシャコ×大簑蛾』

 

 腕が取れ膝は半壊。なのに、死柄木はなぜか余裕な表情をしながら虫野の攻撃を避けもせずに死柄木自ら殴り掛かる。何故なら虫野の後ろに脳無がいることを分かっているから。死柄木がまるで、最後に勝つのは俺だと言わんばかりの笑みを浮かべている。

 

「(これでお前はおしまい.....)」

 

 しかし、その目論見はすべてふいになる。

 

 ドーン!!!

 

「何が....起きたんだ...?」

 

 脳無が何故か壁にめり込まれている。こんなことを脳無に出来るのは彼だけ.....それは勿論.....

 

「ジョージ」

「お前かい!今のはオールマイトが来るところでしょ!」

 

 この男実に面倒。助けてもらいながらお礼どころか文句を言う始末。これには助けたクロカタも項垂れる。

 

「......そのーなんだ、キツく言ってすまんな。助けてくれてありがとう、今のうちに脳無の一部剥ぎ取ってこい」

 

「ジョージ.....」

「え?」

「ジョージ」

「俺が?お前は?」

「ジョッ」

「はぁー!?良いじゃん!そのくらいで、お前たいして傷ついてないだろ!?どっちも」

「ジョッジョージ」

「わがままめ!お前は小学生か!」

「ジョ-」

「分かったよ...じゃ交換ね」

 

「オールマイト....手助けに来ました...」

 

「その感じで来られても嬉しくないんだが」 

 

 先程の会話は拗ねたクロカタが戦う相手を交換しようと持ちかけたが俺が断ると言ったので、クロカタが駄々をこね始めたのでので仕方なく交換したのだ。

 

「ってなわけで俺が来た。後、少し痛くなるぞー.....って脳無って痛覚あるっけ?別に良いか」

カマキリ

 パシュ パシュ

 

 右腕と左足を切り落とす。切り落とされたことでバランスが保てなくなり前後によろけながら最終的に地面とキスをした。

 

「これなら良いか....思ったより早く終わったな....それよりも回収班っっ!!

 

 ヴゥーンヴゥーン

 

 重い羽音を出しながら空からやって来た、クロカタタイプのゴキブリよりは小さいがそれでもガタイがデカイゴキブリが4匹ろどやって来た。

 

「それは切り落としたから動く心配はない。だから持ち帰って....まてよ」

 

 今ならいけるか?大簑蛾の特性を使って脳無を丸々捕獲するっ!

 

 シュッル

 

「捕獲成功~。」

 

 残った左腕と右足が合わさるように縛り、再生した右腕と左足を先程と同じ様に縛る。これは元から体が柔らかい人やそういう類いの『個性』を持っている(ヴィラン)を縛る、捕獲する際解けないようにするため自己流で編み出した技。しかし、これはかなり条件が揃わないと出来ないため、普段はそのまま縛ることの方が多い。

 

「回収班持ってけ。急ぎで」

 

「「ジョージ」」

 

「脳無が.....負けた。手も足も出せなかった....」

 

「いや~、俺も本当はね戦おうしたよ。けど、被検体は新鮮な方が実験は捗るし」

 

「脳無動けっっ!!そこから出ろ!」

 

「ムリムリ。暴れることを予想して強度は高くしてある。それに、あれはちょっと仕掛けが付いてるから無理に剥がすと怪我するぞ。最悪死ぬかも知れんが、脳無なら大丈夫。なんたって再生があるからな!」 

 

「死柄木弔ここは帰りましょう!これ以上いると余計に不利になります!今すぐにでも逃げないと!」

 

 いつの間にか死柄木の後ろに立ち逃げようとしている。

 

「爆豪!!。なにしてんだよ!逃げられちまう」

「うるせッッ!!油断しちまって逃げられたんだよ!なんか文句あんのかッッッ!!」

 

「ありまくりだよ...」

 

 

「今のうちに早く!」

 

 虫野と爆豪が言い争いしてる隙を狙い、死柄木に帰るように説得するが....

 

「このままやられっぱなしで帰れって言ってんのか!?」

 

 言うことを聞かない

 

「すいません死柄木さんですが.....今あなたは捕まってはいけない人間です。この事は後で何倍にして返せば良いのです」

 

「チッ、分かったよ.....」

 

 グググググ.....

 

「お前.....いつか必ず殺してやる。それも時間を掛けてな...」

 

「ふーん、楽しみにしてるよ死柄木くん、それじゃ先生によろしくねっ!」

 

「「!?!?」」

 

 フィッ   バーーン!!

 

 『メダカハネカクシ

 

 メダカハネカクシという昆虫の仲間は敵が迫るとガスを勢いよくだし、ジェット噴射の様に水面を走ることができる。自信の体長の約150倍もの距離を1秒で行ける。

 

「ぶべぇッッ!」

 

「外したか!」

 

 

 

 パチンと指を鳴らすとUSJを囲んでいたゴキブリたちを一瞬で消した。そして。死柄木の腹に野球ボール並みの穴が開くが逃げられてしまった。こうしてUSJ襲撃は幕を閉じた。


 

 

 

 

 その後他の教師たちも到着し残党を片付け、虫野含めクラスメート全員が事象聴取を受けることになった。学校は休みを余儀なくされ、最終的には生徒全員の危険を守るため強制自宅待機となった。

 

 


 

「皆ー!朝のHRが始まる席につけー!!

 

「ついてるよ。ついてないのおめーだけだよ」

 

「お早う」

 

「相澤先生復帰早えぇぇーー!!」

 

「(眠い....)」

 

「先生無事だったのですね!」

 

「俺の安否はどうでも良い....何よりまだ戦いは終わってない」

 

「「!!?」」

 

「戦い?」

「まさか.....」

「また(ヴィラン)が~!?」

 

 

「雄英体育祭が迫っている!」

 

「くそ学校っぽいの来たああぁ!!」

 

「待って待って!敵に侵入されたばかりなのに大丈夫なんですか!?」

 

 ごもっともですな

 

「逆に開催することで雄英の危機管理体制が磐石だと示す....って考えらしい。警備も例年の5倍に強化するらしい」

 

「何よりうちの体育祭は()()()()()()()(ヴィラン)ごときに潰される催しではない」

 

「うちの体育祭は日本のビックイベントの一つ!形骸化したオリンピックに代わってこの雄英体育祭だ!!」

 

「時間は有限。プロに見込まれればその場で将来が拓ける。年に一回....計三回しかないチャンス、ヒーローを志すなら絶対に外せないイベントだ!」

 

「その事をよく考えろ。じゃ、授業を始めるーーー

「切り替え早っ!」

ーーが。今日は特例で自習にする」

 

「そのまま授業しないんですか?」

 

「緊急の職員会議がある。誰も教室からでるなよ。それより虫野、今日の緊急会議はお前の話でもある」

 

「………………」

 

 虫野の名前が出た途端。皆沈黙する。それもそのはず、二日前に見せた個性の力、そのことで会議出ることに誰も疑いはしなかった。

 

「おけ」

 

 軽く返事をし、職員室に向かう。

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃ虫野くん、突然だが君の個性について聞きたい。君の個性はなんなのかな?」

 

 虫野に話しかけたのはこの学校の校長先生。校長自ら聞くことに意味があることを知って先に発言した。

 

「個性の正確な名前は知らないが俺はこれを『バグズ』と呼んでいる。虫や様々な生き物の特性(ちから)を人間大のスケールで使うことができます。」

 

特性(ちから)ねぇ。例えばどんなものがあるの?」

 

「試しましょうか?」

 

「頼む」

 

 いいけど、何をしたら良いんだ?派手にし過ぎるとマジックぽっくてなんか胡散臭いし、かといって、地味なもの見せても理解してくれるか分からないし.....どーすればいいんだ?

 

ボソッ「彼何に悩んでいるのでしょう?」

「分かりません。」

 

 両者共に黙り、何とも言えない空気になる。しかし、その空気を打ち消すかのように虫野は今日一番の声を出す。

 

「思い付いた!あの.....オールマイトっていますか?」

 

「オールマイト.....今は.....いないですね」

 

 

「じゃ、スナイプ先生いますか?」

 

「いるぞ」

 

 

「すいません、スナイプ先生。今から()()()になってもらいます。」

 

「実験台とは......?」

 

 返事をしながら虫野の前に立つーーー 

 

「パシュ!」 「ブッシャッッ!!」

 

 

ーーーすると虫野がスナイプ先生の首を吹き飛ばす

 

「「「!!?」」」 「「スナイプ先生....!!」」

 

 突如起こった出来事に驚く雄英職員たち。

 

「これでいいですか?」

 

 しかし、さすがプロヒーロー。雄英職員である前にヒーロー、すぐさま状況を確認し、次に行うことを考えてる。

 

「エクトプラズム先生!!至急応援を呼んでください!」

 

「ワカッタ!!」

 

「そうなることは予測済み。行かせるかッッ!一人残らず殺してやる!」

 

「エクトプラズム先生!!」

 

「分身を作り応援を呼ぶ。良い作戦だ。けど、相手が悪かったな」

 

【トノサマバッタ】

 

「ハヤイッッ!!」 シュッ!「クソッ!」

 

 

 

「また、一人死んだ」

 

 エクトプラズム先生が手も足も出ずに負けた。それを見た皆は全員同じ考えをした 

 

「「殺す気でいかないとこっちが殺される!!」」

 

「私に任せて!イレイザーヘッドは個性を消して!」

 

 そう言ったのは『ミッドナイト』。嗅いだ者を強制的に眠らせる香りを体からだすことができる。

 

「俺を眠らせる?笑わせるな!俺にはきかねぇぞ!」

 

  バーン!!

 

 机を蹴飛ばし相澤の視界から外れる。その隙にミッドナイトを始末しに行く。

 

「お前の『個性』は嗅いだ相手を眠らせるものだ。その『個性』は俺から見たら毒だ、毒が効かない奴の対策は考えたことあるか?」

 

豹紋蛸(ヒョウモンダコ)

 

 

 ヒョウモンダコの毒は『テトロドトシキン』その毒性の高さは青酸カリのおよそ800倍。病院では鎮静剤などに使用されるが、原液となると一匹で人間を7人以上を殺せるという。

 これは余談だが、虫野はあらゆる相手、あらゆる場所で戦闘する際、自分と相手との『個性』と相性が悪い場合どうすれば良いかと考えた事がある。そして、いくつか思い付いたが、最初に出てきた案は『いかにバレずに相手の土俵で戦うか』ということ。普通なら自分の土俵に相手を連れ込むことが良いが、相性が悪いのに自分の土俵で戦うのは酷だと虫野は考えている。仮に引き込めたとしても、長期戦になればいずれボロが出る、するとその隙を相手は突かれて形勢逆転になれば本末転倒。ならばいっそ相手の土俵で戦いミスを誘い、そこを突けば良いと考えた。しかし、それにはそれ相応の覚悟と実力がいる。けれど、(ヴィラン)を上手く誘導できれば強力な戦術へと変わることができる。

 

 

 

「どうした!?効かねぇぞ!そこらへんの対象は()()()()()()んだよ!!」

 

「(これ以上露出するとイレイザーヘッドまで....)」

 

「死ねぇ!!」

 

 ゴギッ!

 

「何故こんなことをする虫野!?」

 

「個性を見せろと言ったのは貴方たちですよ。だから見せただけです。それじゃいくぞ!!」

 

 

 

 

「くそっ.....ここま....で「イレイザー!...イレイザーヘッド!大丈夫ですか!?」

 

 そこいたのは首を飛ばされたはずのスナイプ先生がいた。それに蹴飛ばされた机などは綺麗なままであった。いるはずのない仲間がいることに相澤先生含め他の教師一同驚きを隠しきれていなかった。

 

 

「い、今のはなんだったんだ!?」

 

「今のは植物型【チョウセンアサガオ】これは、幻覚性物質が多量に含まれている。要はさっきのはぜーんぶ幻だったってこと」

 

【チョウセンアサガオ】

 

 見た目はただの花だが、誤って摂取すると、喉の渇きや体のふらつき、吐き気が起こるほか、脈が早くなって呼吸が乱れたり、体がだるくなったりするなど、幻覚、目眩、最悪死に至る場合もある。海外では、ハーブと間違え摂取し、亡くなったケースがある。

 

 

「今みたいに俺は、相手に幻覚を見せたり、毒を噴出したり、逆に傷ついた仲間を癒す事もできます。生物などの特性(のうりょく)で。」

 

 

「よく.....分かった……それと、もう一つ聞きたいことがある」

 

「はい?」

 

「あいつらは何だったんだ?」

 

「あぁ俺が呼び出したやつですね!?」

 

「ああ、それだ」

 

「相澤先生も見たと思いますけど、個性の応用みたいなものです。俺が生物の特性(のうりょく)を人間大に使える。ということは、それを別の生き物に使えるのではないかと考えました。そして、考えた結果あいつら、ゴキブリを選びました。」

 

 

「何でゴキブリなんだ?他の生物もいるだろ?」

 

「ゴキブリを侮ってはいけませんよ。奴らは何処へでも行き、狭い通路や汚臭などを何もリスクを取らずに行ける。探索や(ヴィラン)の匂いを覚えさせればこっちはノーリスクで奇襲することができます。」

 

 

「よく言うでしょ、ゴキブリを一匹見つけたら、後二十匹はいると思えってね例え、一匹を殺したとしてもまだ二十匹いますしね。それに、(ヴィラン)がいちいちゴキブリ相手に戦おうと思います?戦いませんよね?以上の理由でゴキブリを選びました」

 

 

 それっぽいこと言えてるから大丈夫だよな?一応、利にかなってはいるよね?これで満足してください!!これ以上追い詰めるなよ、ボロが出る自信がある。

 

 

 

「………そういうことにしといてやるよ。そして、そいつらはいくらまで出せる?USJの時は軽く300匹はいたと思うが......」

 

 

 この質問は正直、虫野はいずれ言われると思っていた。答え次第では後々面倒なことになるので早く発言するべきだったがタイミングをずっと伺って切り出せずにいたので虫野は少し安堵な表情をしながら、それと、気まずい顔で答える。

 

 

「100%無理だけど、驚かないで聞いてもらえませんか?」

 

 

「大丈夫だ……ここにいるものはある程度のことなら驚かない」

 

 

 虫野は指を三本出して答える

 

「このくらい.....です..」

 

 

「三.....万?」

 

 首を横に降る

 

「三.....千万?」

 

 また首を横に降る。

 

「三....兆と、二千億.....です.......。」

 

 

「三兆匹ぃぃぃーー!!!??」



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10話

「死柄木弔大丈夫ですか!?」

 

「あ.....ぁ....」

 

「今すぐにでも傷を塞がないと.....!!」

 

 雄英に襲撃したのは良かったが逆に返り討ちにされ、体もプライドもズタズタにされ、挙げ句の果てには脳無も取られてしまい、自他ともに完敗したと分かる程無残な結果だった。

 

 

『結果がどうなったか知りたいけど、その様子だとまずは死柄木を早く回復させないといけないらしいね………』

 

「はい.....」

 

 

『それで......どうだった.....?』

 

 

「脳無は生徒に回収され、死柄木はこの様子....完敗したと言わざる終えないでしょう。」

 

 

『そうか...ん?、脳無が回収されたって?何処の誰に?』

『なに!?、私の傑作品が取られただとぉぉ!!』

 

「一人の生徒に全部取られてしまいました。」

 

「名前、分かるかい?」

 

「いえ、分かりません.....しかし、妙な『個性』を持っていたのは覚えています。」

 

『どんな個性なんだい?』

 

「まだ断定したわけではないですが、おそらく、生物の力を使える個性と思われます。」

 

『生物の力.....か。どんなものがあったのかい?』

 

「首を180°曲げてもダメージすらなかったり、高強度な糸を放出したり、手から何かを放出し爆発もさせていました。」

 

『.....それをみてどう思った』

 

「まるで....個性が複数あるみたいでした。.....貴方様みたいに...それに、脳無と似たものを呼び出していました。」

 

『なに!?脳無と同じものじゃと!』 『落ち着いて、ドクター。では、その疑似脳無とやらは今何処にいる?」

 

「すいません、それも、分かりません。」

 

 これ以上情報が取れないと分かり、そうか、と言い通信を切る。

 

 

「....どうしたものか....」

 

 

 今、オールフォーワンは困惑していると同時に喜び、焦りも感じていた。脳無を取られたことはさほど気にしてはいないが、それより、黒霧が話していたオールフォーワンみたいと言ったことが引っ掛かっていた。個性を複数所持している人は珍しいが少ないわけではない。しかし、個性の系統があまりにもバラバラ過ぎるのも引っ掛かっている。

 

 

「ふふふふ.....少しプランを早く進めるか....精々満喫しとくと良いよオールマイト。このメッキに覆われた世界を」

 


 

 

「「「三兆匹いぃぃ!!?」」」

 

 

「だぁから!これはあくまで限界まで出した場合の話です!良いですか!?」

 

 

「すまん...少し取り乱した」

 

 どこが少しだよ。相澤先生もテーブルに強打して痛がってたやん。他のやつもビックリして、まるで....まるで....あれ?出てこないな。まいっか。

 

 

「あのですね、それほど出したらで後で何が起きるか分からないから出せないんですよ!」

 

「どういうこと?」

 

「例えばーーー茶碗の中には小銭が入っています。これを全部掴んで下さいと言れた時、小銭が数枚程度なら片手で持つのは簡単です。けれど、茶碗いっぱいに小銭が入っているとしたら?それを全部溢さずに持つことが出来ますか?片手が駄目なら両手で、と思っていても、両手になれば小銭の量も増えます。仮に間違って溢してしまったら、勝手に小銭が動き出し始めるんですよ。そしたら、誰が止めることは出来ない。その小銭が動きを止めない限り永遠に動き出すんです。唯一止める方法があるのならそれは小銭を壊すしかないんです。」

 

「そうなのか………」

「そうなのね………」

 

「そんな大量に使う機会はあって欲しくないですが………」

 

 

 

 

 そして、上の件が終わった時、虫野はもう一つ話した。

 ゴキブリの中にも序列があることを説明する。虫野は言わずもながなトップ中のトップ、そして後は()()と似てるがMARS(マーズ)ランキングが実在する。これは特性(のうりょく)の強さ、自信の戦闘技術を加味した上での評価をしている。勿論、ランキングと言っているだけに、降格もあれば昇格することもある。なので、特性(のうりょく)に甘え、訓練を怠るやつは上がれない。しかしながら、特性(のうりょく)は持っていないのにも関わらず上位にいるやつも中にはいる。そして、虫野が与えた特権でランキング中でも上位のものはチームを作って良いと虫野は言っている。

 

 

「情報が多すぎて理解がまだ出来ていないけど、一応三兆匹は出せるのよね?」

 

「はい。理論上では出せますけど……時間は掛かりますよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 キンコーン カンコーン×2

 

 

「ただいまぁー (なんだかみんなウキウキしてるなー)」

 

 

「おっ!虫野戻ってきたのか!何の話をしていたんだ?」

 

「俺の個性の話をしてたよ。君の個性はなんだー?とか、そんなことかな。それよりなんでこんなにウキウキしてるんだ?」

 

「そりゃ、もちろん!雄英体育祭があるからに決まっているからでしょ!活躍して目立てばプロへのどでけぇ一歩を踏み出せる」

 

「確かに!。俺も良い結果を出してプロヒーローにアピールしないとだしな」

 

 

 

 

 

 

 

『今回の体育祭アイツらを呼ぶの禁止にする』

 

 

『なんで!?』 

 

「あんなのを了承すれば周囲からは苦情が殺到する。お前からしたら将来への切符の欠片を獲ることのできる少ないチャンスを棒に振ることだろうが外は違う。お前も含め全員をエンターテイメントとして見てる。何よりお前の独壇場になったりしたら、他の生徒の切符をちぎってしまう可能性が高い。第一、あんな数出して勝てるやつはほぼいない。むしろ0だ。ーーー今回のことは、お前の個性を全部把握しきれなかった俺たち職員に責任がある。だから、今回の体育祭はあいつらの登場は無しで頼む』

 

 

『…………わかりました。個性届けをちゃんと書かなかった俺の責任でもありますし、そんなに気を背負う必要はないですよ。ーーーじゃ、俺は教室に戻ります』

 

 律儀に失礼しました。と言い教室に戻る。

  

 

 

『本当これで良かったんでしょうか?校長先生。体育祭は年に三回。その内の一つ、特に一年目で個性を制限を強いるのは些かどうなのかと……』

 

『そのことについては申し訳無いと思う.....。しかし、先程虫野くんも言った通り、今回こんなことになったのは自分のミスで起きた結果だと』

 

『そうですが......』

 

『あら、珍しいじゃない。相澤先生が渋るなんて』

 

『確かに...あいつは生意気ですが、一応うちの生徒なんでね。腐っても担任、生徒の考えを尊重をするのはおかしな事では無いでしょう.....』

 

『そういうもんなのねぇ....そう言えば一人ヒーロー科に出願書出していたはね!』

 

『切り替え早ッ!』

 

 

『あっ!相澤先生か誰か放課後時間空いてる人いますか?』

 

 虫野が声を上げながら職員室に入って行く。 

 

『何だ虫野まだあるのか?』

 

『個性の問題というか、なんというか....放課後一人で試しても良いんですけど、後から聞かれたり、話すのも面倒なんで、今のうちに解決しといておきたいんです。』

 

 

『合理的な考えだな。なら、担任である俺が行く。どれぐらい掛かる?』

 

『遅くても10以内で終わりますよ』

 

『分かった....じゃ、準備ができたら職員室に来い』

 

『分かりました....では、またまた失礼しました』


 

 現在虫野は飯田と麗と一緒に食堂に行き、ランチラッシュと一喋りした後、頼んだご飯を持ちながらある人たちを探していた。

 

「本当に、話すかのかい……?僕はまだ()()と話したこと無いぞ!」

 

「大丈夫だって、話すだけだから......いたいた....」

 

 

 

「漢ならそこはガツンと行くべきだったよな!くそ!俺は硬いだけが取柄なのにな...」

 

「まぁまぁ、これから直していけば良いだけだよな。なぁ物間?」

 

「だけど~あのミスは無いよ~ヒーローにあるまじき失態ッ!そんなんじゃA組には勝てないy」

 パシュ「こら、物間。言い過ぎ」 

 

「相変わらず賑やかだなB組は」

 

「虫野くん!馴れ馴れしくないか!?初対面だぞ!」

 

「おやおや、A組じゃないか~!どうしたんだい?」

 

 拳藤、物間率いるB組に()()をする虫野。

 

「いやーなんか賑やかだったから声を掛けただけだよ」

 

 嫌味のように聞こえるが虫野は至って普通。むしろ気を遣って話しかけているが、虫野以外にはそうは聞こえてない。

 

 

「本当はここには訳あって来た。.....物間、放課後空いてるか?」

 

 

「「「!?!?」」」

 

 

「あれー?僕の耳がおかしくなったのかな~?今放課後、暇って聞いたー?」

 

 

「暇とは言ってないが.....意味は同じだな。で、今日の放課後大丈夫か?」

 

「無理さ!こう見えても僕は忙しいんだ!」

 

「忙しいのか鉄哲?」

「暇だ」

「なら大丈夫だろ?」

「忙しいんだ!!....それに、なにより僕たちのクラスと君たちのクラスはライバルだぞ。体育祭でどっちが上が白黒決めようとしているのに……」

 

「お前にとって良い情報かも知れんぞ?」

 

「ふん、僕だけに利益があっては動けないな。僕たちのクラスに利益があれば話をきくが、どうする?」

 

 コイツ...こんなにクラス愛に満ちていたっけ?俺が思うコイツは自己中心的だったけど…… 

 

「まぁ、良いや。気になったら職員室かA組に来て」 「考えとくよ」

 

 

 話終える頃には昼終わりになっていた。

 そして、授業が全て終わり放課後になった。

 

「どうするんだい虫野くんは?物間くんに断られてしまったけど……」

 

「もう一人いるよ。どっちかと言うとこっちが本命」

 

 本命……?となっている飯田と麗、それと送れて合流した緑谷。 

 

「少し良いか口田?」

 

「?」

 

「少しお前の個性と俺の個性のことで話をしたいんだが、時間あるか?」

 

 コクコクと頷き返事を返してくれた。飯田たちは少し不思議に虫野を見ていたが、緑谷がハッと思い出し、特有の早口で喋り始したが、長くなりそうなので一旦止めて、一向は職員室に向かった。

 

 

 

 

コンコン 「相澤先生来ましたよ」 ガラガラ「来たな。緑谷、麗、飯田と……口田?」

 

 

 相澤先生は驚きつつもどこか理解しているのか、あまり表情が崩れることはなかった。そこから、相澤先生の意向の末、俺たちは戦闘訓練を行ったグラウンドβに向かった。


 

 

「で、何故口田を連れて来たんだ?口田にも分かるように説明しろ」

 

「はい。まず、口田の個性は主に二つのことが出来ると考えていると思っている。『一つは生き物と意志疎通が可能』なこと。二つ目は『生き物に命令を下すことが可能』だと言うこと。で、俺はそれの二つ目の命令を下すことが出来るということに俺は着目した」

 

 

「そういうことか....しかし、俺を呼ぶほどのことなのか?」

 

「そうです。今朝も言ってたじゃないですか、「個性を把握しきれなかった」って、だから、一つでも把握しといたら、そのデータを元に個性の応用に気が付きやすいですし、俺では気付けない事でも客観的に俺の個性を見て、新しい引き出し開けてもらえる可能性があるのでこのようなことをしました。ーーーじゃ、本題に入りましょうか。その前にーーー維十(いと)出てこい」

 

 中世の貴族が執事を呼ぶみたいにパンパンっと手を叩き十番目、通称『維十』を呼び出す。

 ディヒモはMARS(マーズ)ランキング10位の実力者、体つきは大きめ、身体を白い体毛が覆っている。特性《のうりょく》は【クモイトカイコガ】。このタイプのテラフォーマは、1kmもの鋼鉄な糸を放出することが出来る。糸を巧みに使い、足場を形成出来たりなど、活用法は多い。

 

「俺が生み出した奴らはだいたい全員、命令すれば否が応でも従います、勿論意識もあります。今回試したいのは二つありまして、一つは始めに言った口田がこいつら……って言うのは嫌だから....テラで。テラに命令を下せるかということ。二つ目、これが最も重要。口田の命令と俺の命令しあったらどちらに付くのか見てみたいし....又は、反発しあって相殺するのか。はたまたそのどちらでもない意外な事が起こるのか……」

 

 

「.....概ね理解した。では始めてくれ……怪我だけはするなよ。危険を感じたら躊躇せずに俺を頼れ」

 

 

「分かりました。」 コクコク「………」

 

 口田に俺を攻撃しろ、と言ってから10mほど離れ、維十を口田の近くに行かせ検証を開始する。 

 

「維十、お前の性格は知った上で敢えて言わしてもらうぞ。怒るなよ」

 

 コク

 

 

 

 

「いいぞぉーー!!口田。俺は準備は出来てる。好きなタイミングで良いよー!」

 

 

じゃ.....いくよ.... 目の前にいる人を攻撃して」

 

 

 

口田が言葉を放った瞬間、維十か虫野に糸を放出し捕まえる。 

 

「命令出来るのか.....って速いっ!?そして前よりも糸が太くなってる!?......俺がいない間サボってなかったんだな.....」 

 

 維十に感心し動きが遅い虫野を捕まえたと維十は、糸を勢い良く自分の所へ手繰り寄せ捕まっている虫野の腹部に重い一撃を入れる。

 

 ドンッ!!

 

「「虫野くんっ!」」 「虫野っ!!」 

 

 「ぐはッッ!」

 

 口田に従った。これで一つ目の検証は終わり、そのまま二つ目の検証をしようとしていた虫野だが、強くなっている相手に何もしないのは何処かむず痒かゆかったが、一撃を受けた事で競争心に火が付いてしまい思わず反撃しようとするがーーー名前を呼ばれ、反応が遅れてしまった。そのコンマ数秒の隙を逃さまいと言わんばかりに維十が攻撃をしようとする。

 

「止まれ!」 

 

 と、虫野が言うと動きが止まった......かに見えたが、どうもうずうずしている。良く見ればーーー右手で左腕を止めていた。どうやら互いに命令すれば効果が混じりあうらしい。その後も色々試してみた。虫野が先に命令し、次に口田が言っても最初と同じ結果になった。距離は長い短い関係無くどちらも結果は一緒だった。

 

 

「口田もういい。これ以上やると維十が身体を壊すかも知れん。すまんが解いてくれ」

 

「相澤先生も分かりましたか?」

 

「概ね..」 

 

 

わかった!

 

「声量が小さいから大声出しても聞こえにくいな。何か可愛いな」

 

 気持ち悪い言葉を最後に一日が終わる。

 


 

 

 ここは何処かのビルの屋上。煌々と輝く景色を後ろにし辺りを見渡しているのはヒーロー殺し『ステイン』。ヒーローでも無くとも一度は聞いたことのある名前。一度街に訪れればヒーロー、(ヴィラン)関係なく死者が出ると言う。

 

 

 

「この街には贋物が蔓延っているッ!………誰かが浄化しなければ……!!ーーースンスン……(血の臭い?)」

 

 

?「贋物が居たって良いじゃないか、それで誰かが救われるなら」

 

 

「ッッ!誰だ!?」

 

 そこにはまだ高校生になってまもない人がいた。顔は帽子で見えないがうっすらと髪が見える。髪色は茶髪寄りの黒。服装は血の付いただぼたぼの黒のパーカーはを羽織り、ズボンもボロボロ。しかし何故か靴だけは新品同様にピカピカだ。

 

「危ない、危ない。そんな物振り回すな怪我するだろ僕が」

 

「質問に答えろ。お前は誰だ?」

 

「……お前を監視している者だと言ったら?」

 

「……………」

 

 これ以上何も聞き出せないと悟ったのか刀を鞘に納め、腰を下ろし目の前にいる青年と話し始める。

 

「目的は何だ?」

 

「さっきも言っただろ、僕は君の監視役」 

 

「つまらん嘘は辞めとけ。口は災いのもと、いずれ自分に何倍にも返って来るぞ……」

 

「それは問題ない、とっくに返ってきてる。ーーーところでヒーロー殺し、いや、赤黒血染(あかぐろちぞめ)お前は何を成そうとしている」

 

「ッッ?……贋物が蔓延るこの社会を正すことだっ!本物のヒーローだけがいる世の中にする!」

 

 

「…………分かった。ーーーそれじゃ、俺は一旦帰るとするよ。あ、そうだ一つ頼みがある」

 

「何だっ?」

 

「お前はいずれ………近いうちに三人のヒーロー志望のガキと(ヴィラン)連合と名乗る輩と会うことになる。その時、俺の事は他言無用でお願いする。ーーー破ったら僕の手で直々に殺すからね」

 

「ほざいてろ………」 シュッ

 

 ステインはそのまま暗闇の中に入り去って行った

 

 

 

 

 

プルルルルル プルルルルル ポチっ「もしもし」

 

『目的に会えたか?」

『はい。』

『それは良かった』

『ですが……』

『ですが?』

 

 

『メモした紙を失くしてしまって、その場しのぎで話しましたが、本題に入れずに帰られてしまいました。』

 

『ん???帰られた?お前はバカかッッ!なにお前ステインと雑談して終わったの!?』

『はい!』

『はい!じゃねぇ!』

『すいません……』

 

『……もういい。その場から直に離れろ。目撃者はいないよな?」

 

『はい、それについては問題ありません』

 

『では、切るぞ。』 プツ プープープー 




アンケートを初めて使ってみましたが、これで良いのでしょうか?

おかしな点がありましたら教えて下さい。
 追伸 アンケートに砂藤と、ランチラッシュがいますがこの二人に関してましては、ほぼ食のことです。それでも良いならお願いします。
 


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11話

またまた駄文ではありますがよろしくお願いいたします。


虫野たち一向は授業を終え廊下に出ようと扉を開けるとそこには A組を見ようと多くの学生が集まっていた。

 

 

「うぇ、人多すぎだろ………出れねぇじゃん!何しに来たんだよ!」 

 

「敵情視察だろザコ

(ヴィラン)襲撃を耐え抜いた連中だもんな体育祭の前に見ときたいんだろ」

 

 

 声にならない声でこっちを向く峰田を横目に虫野も通り過ぎる。

 

「意味ねぇからどけ!モブ共!」

「知らない人の事取り敢えず「モブ」と言うのやめなよ!」

 

 平常運転の爆豪に呆れる1年A組。そうしていると人混みの中から話しながら近づいてくる人がいた。

 

「どんなもんなのかと見に来たら随分偉そうだなぁ。ヒーロー科に在籍している奴は全員そうなのか?

こういうの見ちゃうとちょっと幻滅するなぁ」

 

 偉そうな口調には煽り口調。と張り合うように喋る紫髪の人が前に出た。

 

「普通科とか他の科ってヒーロー科から落ちたから入ったって奴結構いるんだ。知ってた?

体育祭のリザルトによっちゃヒーロー科編入も検討してくれるんだって。その逆もまた然りだってよ敵情視察?少なくとも俺は調子乗ってると足元ごっそり掬っちゃうぞっつー宣戦布告しに来たつもり!」

 

 

 ここまで正直に言ってくる人は少なかったのか緑谷たちは少し苦虫を噛み潰したような顔をしてしまう。しかし、爆豪だけは一切表情を変えずにただ心操を見つめていた。すると、隣のB組が参戦し

 

 

「隣のB組のもんだけどよう!(ヴィラン)と戦ったって言うから話し聞こうと思っていたんだかよう!偉く調子づいちゃってんなオイ!!本番恥ずかしい思いすっぞ!」

 

「「(B組も!!?)」」

 

「皆ごめん。確かに今のは爆豪は悪い。クラスの一員として俺が謝る。ーーー爆豪、お前言葉強すぎ!もっと優しく言えないのか?」

「言えるわ!優しく言い殺しろか!」

「どゆこと………?ーーーけど、普通科の生徒たち。俺らを狙うのは良いがまずは自分(てめー)のこと心配しろよ。普通科にいるだろ?問題児が二人」

 

 

 虚を付かれたのかさっきまで熱気が昂っていたのに、問題児の話をした途端に熱が冷め、ザワザワし始めた。そのことについて心操が驚きつつも何で知ってるのかを問い詰める。

 

「ッッ!何で知ってる………!?

 

「何ででしょうね……。ーーーそれに、そんだけ啖呵をきっておいてまさか、一回戦で落ちる………なんて無いよな?」

 

 

「虫野くんも煽らない!」

 

 

「楽しみにしてるよ……普通科の皆さん。」

   

 最後の最後に普通科にプレッシャーを与えて帰っていき、周りは不穏な空気を残したまま解散した。

 

「そう言えば……緑谷少し話したいことがある。大丈夫か?」

 

「えっ、僕?大丈夫だけど……(虫野くんとはこれと言った関係は無いけど……)」

 

「じゃ、屋上で待ってる。ーーー後、緑谷一人で来い。他の人は連れて来ないように」

 

「分かった………」

 


 

 屋上に来たのは良いけど、虫野くんはどこにいるんだ?……ドアの上にもいない……。

 

ガチャ「虫野くん!遅い….....ってオールマイト!!?」 

 

「緑谷少年……呼んだかい?というより、呼ぶならわざわざ屋上に呼ばなくても私は来るんだが………それに今日はやることが多くて……出来れば短めにしてくれると助かるんだが......」

 

「な、何でオールマイトがいるんですか!?僕は虫野くんに誘われれここに来たんですが……」

 

「なに!?君も虫野少年からかい?実は、私も虫野少年に緑谷少年が話したいことがあると言われてたんだが……」

 

 お互いに状況が読めない展開になっている時、虫野が突然表れる。

 

シュッ「来ましたね。急だけど俺の手を握ってもらえませんか?」

 

 

「「虫野くん!!」」

    少年

 

「い、いつから居たんだ!?」

 

「いまさっきです。ーーーそれより行きましょう」

 

「何で……一体何処に行くんだ?」

 

「オールマイト……あなたの怪我を治すための場所です!」

 

「「‼️」」 「知ってるのか………?」

 

「はい……」

「いつから!?」

「雄英に入学してからすぐに………」

 

「どうして分かった?」

 

 誰にも怪我のことは悟られること無く過ごしていたのに虫野だけが気付けたということに驚きつつも真剣な眼差しで虫野を見つめ直すオールマイト。

 

「なんだか……何処かを庇っているような歩き方をしていたので。でも、この怪我のことを誰かに喋るとかは無いので安心してください。」 

 

 ありがとう、と一言呟き、その後に……

 

「しかし、虫野少年。私の体を治すなんてことは本当にできるのかい?君のことを疑っている訳ではないが、いまいち君のことを良く知らないんだ。個性届の件もあるしね……」

 

 それは……言えてるな……あの件は俺に非があるしなぁー。信用出来ないのはそれとなく分かるな。

 

「それはすいません。けど!今は自分の心配をしてください」

 

 緑谷がおざなりになっていたので、緑谷の目を見つめ

 

「大丈夫。オールマイトは絶対に治る。なんなら……適合すれば個性が使えちゃったりするかも?」

 

 

「そ、それは本当なのか?」

「適合すれば!の話しですよ、間違え無いように。」

 

「分かった、まだ心配は拭えてないが、私は教師。生徒を信じてみるさ!」

 

 少し戸惑いを見せたが、信じると言われて嬉しかったのか虫野は手を緑谷とオールマイトにいつもりよ優しく差し出した。その反面緑谷だけは手を強く握り目を瞑った。少し痛かったが本人はまるで衝撃に備えるような顔をしたので仕方が無かった、けれどそのような衝撃は無く、ただ「シュッ」と小さく音を立てただけだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……着きましたよ、ようこそーーーここは避難所兼訓練所、通称

Training Center and Refuge
略称するとTCaRe(トカリ)だ。

 

 到着した所は地球とは別次元の土地があり、そこには様々なテラ達や国籍や人種が集まっていた。

 

 

一体なんだ!ここは!?それに

あの人達は一体誰なんだい!?

 

 これにはオールマイトも脳の処理が追い付いてないようで、それ以上に緑谷が処理出来ていなかった。すると……

 

 

 

「Mr.ムシノ!!あなたに会えて光栄です。私達を助けて下さりありがとう!!」

 

 

 

※ここから少しだけ外国語が出てきます。外国語を書いてそれを翻訳するのは大変なので(主が)、簡単な言葉以外の外国語の場合は文字の色を変えさて頂きます。

 

 

 

 

「「ムシノ?………OOh!ムシノ!!ムシノ!!」」

 

お礼をさせて下さい!!

私もお礼をさせて下さい!!

 

「だから!!なに言ってんのか分からんって言ってるだろ!日本語で喋れOK!?

 

「「「………OK!!!!」」

 

「意味分かってねぇだろ!」

 

 

 

 虫野という言葉を聞いた途端に人が虫野に群がる。堪らず後後退りし、群衆から逃げる虫野。蚊帳の外の二人は、この異様な光景に見つめ会いながら首を傾げてた。

 

 

 

 

「………戻り……ました、ハァ、ハァ」

 

「……お疲れ……。大変だったね。それと……ここは何処なんだ?少なくとも日本では無いように見えるが……」

 

「……ご名答、ハァ、ここハァ別空間です。テラ達が生活出来るように創った場所です。ーーーここには畑も川もあります。生活に事欠かないように出来るだけ揃えてるつもりです。まだ、手を付けてない部分もありますが……まぁそれは追々……」

 

 説明を受けてもいまいち分かっていない様子だったが、虫野は急ぎ早に施設に案内する。

 

 

 

 

「ここなら誰も来ないのでマッスルフォームになっても大丈夫です。ーーー維十お前が必要だ、手伝ってくれ。他のヤツも呼んで掛かれ」

 

シュッ 「ジョージ」 

 

「緑谷、帰るのなら今のうちだぞ、手術には時間が掛かる。もしかしたら長くなるかもだから、こっちに居るなら親に許可取っておいた方が良いんじゃないか?ここ電波通るし」

 

 

「えっ?本当!?」

「うん、なんならWi-Fiもあるし」

「意外に発達してる!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………では、手術を始めます。オールマイトはずっとマッスルフォームでお願いします。」

 

「分かった……って何処へ行く虫野少年!?」

 

「俺はオールマイトの血とDNAを検査して適合する『特性(のうりょく)』がないか探します。手術はテラ達がやってくれますし、俺は手術の知識は無いので……居ても居なくても変わらないし……それならオールマイトに適合するヤツを探すのは俺の役目じゃないかとーーー緑谷はどうする?」

 

「お母さんから許可は取れたし……僕は少し手術の様子を見てその後虫野と一緒にオールマイトに適合するものを探すよ!」

 

「……分かった。じゃ、俺は先に行って探しとくよ!」 

 

 

 

 

 

 

 

 

 僕は今、不思議光景を目の当たりにしている。手術台に乗って仰向けになっているオールマイトを人間大のゴキブ……テラさん達が治していようとしてるからだ。漫画や映画でもこんなのは見たことない。実際僕が何も知らされずにここにいたら確実に気絶していたのは間違えない。

 

 

 

 20分後ほどオールマイトの手術を見た後、緑谷は虫野を探していた。

 

 

「………そう言えば、何処で検査するか聞いて無かったなぁ……さっきは緊張しててよく分からなかったが、ここかなり不気味だぞ。廃墟になった病院みたい……」

 

 

 ブルブルに震えながら壁づたいにゆっくりと歩く緑谷。天井の電気はピ…ピ…ピピッっと点滅しているためビビりな緑谷にとってここは完全におばけ屋敷と化していた。少し歩き途中でドアがあり、表札には『研究室』と書いてあるため、安心してドアを開ける。けれど……そこにはーーー

 

 

「「「ジョージ」」」

 

ーーーテラ達しかいなかった。

 

 

ぅ、うわあぁぁッッ!ーーーー!!! 

 すみ…ごめん...せんでしたーーー!!」 ガチャ!

 

 

 

 びっっっくりしたぁぁーー!!一度見たから慣れたと思ってたけど、いざ見たら……しかも複数……匹?……人?とにかく僕は恐怖で

その場逃れるしかなかった。

 

 

 

「大丈夫か緑谷?」 

 

 大声が聞こえ、急いで緑谷のとこまで行き、見つけたので肩を軽く叩いた。

 

 

「うわぁぁっっ!!………って、虫野くん……?、良かった!!やっと人を見つけた!ここ不気味過ぎだょ………」

 

 

 

 

「ごめんな、ここ蛍光灯切れてるんだよ。今度来たときは綺麗になってるから」

 

「そ……そうだね…」

 虫野くんには悪いけど……僕はここにもうあまり来たくないなぁ……怖いし……

  

 

 

 

 

 

 

「着いたよここだよ様々な『バグズ』やDNAの検査をしているところは」

 

 

「えっ?ここ……さっきの……!!やっぱりここだったんだ……」

 

 虫野が案内したのは緑谷が『研究室』と思い入って怖い思いをした所だった。

 

 

「来てたのか?なら待っとけば良かったのに」

 

「だ、誰もいないかったから……(人が)」

 

 

 緑谷はこの事件以降、虫を異様に警戒するよになるがそれはまだ先の話。 


 

「これがオールマイトの血液?」

 

「そうだ、これを媒体にして様々な実験を行い、そこからオールマイトに適正なものを選ぶ。複数ある場合は俺達が候補を決める。そして、最終的にはオールマイト自身に決めてもらう。言わば、家に合うカーテンを選ぶ感覚に近いな」

 

「そんな感じ!?……それと、適正ってなに?適合ならさっき聞いたけど……」

 

「あれだよ、サッカー選手に投擲(とうてき)の力を与えても意味ないでしょ、つまり適合は選択肢、適正は本人に合った正解ス自分のスタイルとかけ離れた特性(のうりょく)を選んだら、後で苦労する。特性(のうりょく)は相乗効果にならないと意味がないからな」

 

 

 

 そして、虫野たちはオールマイトの血液を使って実験を始めていく。実験は想像するよりスムーズに行われ、15分ぐらいで終わり、残るは適合検査だけとなった。すると、意外な結果が分かってしまった。

 

 

「嘘だろ!?マジ!?」

 

ビクッ! 「どうしたの虫野くん!?大声出して」

 

「オールマイトは人格、器ともNo.1だったか……」

 

「一体何が……!?」

 

「オールマイトの適合検査をしたんだが………始めてのケースだ、全生物に適合している………」

 

「全生物に適合………ってそれじゃ!オールマイト虫野くんと同じみようになるってこと!?」

 

「少し違うが正解だ!今まで俺以外の人間はいないと思っていたがこんな近くに居たとは……(そう言えばあいつも他のやつより多かったな、何か条件があるのか?色々試してんだけどな……まだ何か見落としているのか?)」

 

 

「緑谷、お前の血液をくれないか?」

「えっ?」

「お願いだ頼む。今はクラスメートの虫野力哉ではなく、一人の研究者としてお願いする。」

 

 俺の必死の頼みが効いたのか渋々頭を縦に振った。

 そして、15くらいで終わり、結果を緑谷と一緒に見た。

 

「緑谷も多い……しかし原理が分からん……ダメ元で聞くが緑谷は分かるか?」

 

「……ごめん、僕も分からない」

 

「気にしないでも良いよ…今日はこれを調べ直さないとだなー!」 

 

「夜更かしは身体に悪いよ…」

 

「そうだぞ……夜更かしは身体に悪い、今日はゆっくりして英気を養いなさい」

 

「オールマイト!!」 

 

「起きましたね。怪我はどうです?完治してるでしょ」

 

「あぁ、この通りさ!」  

 

 服の裾を捲り上げるとあの痛々しい傷が治っていた。そして、傷跡一つもついてない綺麗な腹があった。

 

 

「何だか身体に付いてた重りが外れたようだよ。礼を言わせてくれ、ありがとう虫野少年!この恩は忘れないよ!」

 

「俺はやれることをやっただけなんで礼はいりませんよ。でも!強いて言うならーーーーー『Monte(モンテ) Cherne(シェルネ)』のケーキが欲しいなぁ~~~ホールで」

 

「「Monte Cherne!?」」「しかもホール!?」

 

「あ、あの高級スイーツ店のMonte Cherne!?政府御用達とまで言われ、ケーキ一切れ8000円もするのに予約が3ヶ月先まで埋まってると言われているあの『Monte Cherne』を!」

 

「8000円もするのに……って。さりげなく毒吐いたね。それでーお願い出来ます?オールマイト。あなたの人脈なら並ばなくとも買えると思いますけど」

 

「虫野少年……私の怪我を戻してくれ!ホールは高すぎる!今月の給料の半分が飛んでしまう!」

 

「え~~?分かりましたよ。では二切れお願いします」

 

 

「そ、それなら大丈夫だ………たぶん

 

「次に」 「まだあるのか!?」 

「いえいえ!これは違います真剣な話ですーーー先程オールマイトの血液を調べて診たところ、俺が今持っている生物の特性(のうりょく)と全適合しましたーーー

ーーーそこで一つ質問します、オールマイト、貴方は力が欲しいですか?」

 

 

「力か……オールマイトと名乗って早15年過ぎ、そう言った勧誘は今まで全て断わってきた。

私は今まで『ナチュラルボーンヒーロー』として活動してきた。これからも自分の力でヒーロー活動をしていくよ。例え身体がボロボロになったとしても……だから、嬉しい話たが断わらせて貰うよ。」

 

 

「そうですか……分かりました。でも、これだけは持っていて下さい。これは!本当に危険な状態になった時に使用して下さい。」

 

 そう言って注射器をオールマイトに渡した。

 

「この注射器はオールマイトの傷を治した薬を携帯化にした物です。これを打てばどんな傷でも治ります。足が折れようが、目を潰されようが、胴体を半分に切られようが、体がバラバラになっても必ず治ります。しかし、それ相応の代償もあります。」 

 

「代償とは……?」

 

「傷の度合いにもよるが激痛が襲います。それと寿命も削る。腕が切れた場合は寿命は削れませんけど、地獄が待ってます。治す際に神経から治り、その次に肉、骨、皮膚の順番で治る工程を10秒にギュッと短縮します。普通なら数日間続く痛みも10秒間に凝縮されるということです。」

 

 

 代償が無いなんてそんな上手い話はないと思ってはいたがこれ程までに代償が酷いとは考えていなかったのか暫く沈黙が続いた。

 

 

「……こんな話をした後に言うのはなんですが……出来ればケーキはチーズケーキとモンブランでお願いします。名物のショートケーキがあるけど、俺ホイップクリーム苦手なんでそこんとこよろしくお願いします。」

 

 

「「今そっちの話する?!」」

 

 

「なんか暗い顔してたから場を明るくしようかなって、上手くいったでしょ?」

 

 あまり本人が言うことでは無いが明るくなったのは間違えて無いので二人は何も言えなかった……。


 

「ドクター……アレはもう完成してるかい?」

 

「まだじゃ、テスト段階まで行ってない。……けど、黒霧が言っていた生物の力を使う奴の個性があれば別じゃ、アイツがいれば脳無を大量生産できるぞ!取りに行けるか!?頼む!この通りだ!」

 

ふふふ……ドクターがそこまで欲しがるとは……まるで玩具をねだる子供じゃないか。……良いだろぉ……僕も少し傷が癒えてきたし動き始めるか……」

 

 

「これはいい話を聞けた……お前はアイツらがこれからどう出ると考える?」 

「…………」

「相変わらずだね……我関せずって感じかな?この事はボスに報告しないと」 

 

 ドス黒い瘴気が渦巻くアジトで笑いながら話をする(ヴィラン)の親玉達。それを遠くから見つめる者が二人。紺のスーツを身に付け、もう一人は何処と無く黒いオーラを纏い初夏なのになぜか黒のマスクを被っている者。両者とも笑みを溢しながら一日が終わる。




遅くなってすいません。その割には進んでないけど……
最近忙しくなってしまって投稿が遅れてしまいたした。
(言い訳)
次回から体育祭にしたいんですが、アンケートの結果、
蛙吹梅雨と、ランチラッシュの票が高かったのでその人たちの話を挟みます。どうかご了承下さい。

後半にモンテシェルネという会社が出てきますが勿論、架空の会社なのでご了承下さい。


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12話

どうもポップスです。投稿が思ったより遅れてしまいました。
言い訳なんですが、進路の事で色々あったので遅れました。

放置してた割にはそんな書いて無いし、文章も内容もグダグダですがでそこもすいません。勘弁してください。

では、どうぞ。 


これは、体育祭前日の話である……。

 

 

 

 

昨日生物図鑑で見たこの特性(のうりょく)難しいけど使えるようになったら芸の幅が広がるな……家に帰ったら早速試してみるか!でも……この前の実験結果の謎を解かないとだしな~、オールマイトは規格外だとして何で緑谷は多かったんだ?しかも何故かパワー型が多い。それにアイツも………血液型か!?…いや違う。男性だけ多いのか?そんなはずは……うーん……

 

 虫野はこの結果をどうしても解明したくて健闘してるが躓いていた。どうにかゴールに辿り着こうとしているが、壁が分厚く動けないでいた。それを見かねていた緑谷が虫野に近寄り……

 

「あのー虫野くん、この前の実験結果の謎は解けたの?」

 

「全然分からん、まさか……緑谷は分かったのか!?」

 

「そ、そうの言う訳じゃないけど、僕も家に帰って少し考えてみたんだ。これはあくまで仮定だけど『個性』の性質で適合する数が異なるんじゃないかと思うんだ!」

 

「『個性』の性質?というと?」

 

 

「例えば瀬呂くんの個性『テープ』。これに関した生物が適合するんじゃないかと思うんだけど………蜘蛛の力……とか?これで合ってるかは知らないけど……」

 

 それは見逃していたな……

 

「いや、その説案外当たっているかも知れない。現に緑谷に適合する特性(のうりょく)はどれもシャコとかのパワー特化のバグズだったし、その理論でいくと飯田なら脚力特化のバグズかも知れない。いやー助かったよ緑谷!これで一歩近付けたと思う!」   

 

「えへへ、ありがとう」 

 

 緑谷に感心する虫野。

 

「良いアドバイスをくれったってことで今日の昼飯奢ってやるよ!」

 

「え、いーよそんなことしないで!そんなつもりで言った訳じゃないから!」

 

「いいか緑谷、人は働いた分それ相応の代価を受け取る権利がある。例え当の本人が意図しなくともな。そう言う訳で奢ってやるよ、な~に金の心配はいらん。八百万ほどじゃ無いが金はあるからな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 嘘ではない。俺は元々『トカリ』を作ろうとは考えていなかった。『トカリ』はあくまで、副産物だったのだ。

 まず俺自身が老後必要な物を考えた時、最初に出てきたのは金だった。ただ、いち学生が稼げる額なんてたかが知れてる。今までは、そこら辺の(ヴィラン)風情のチンピラから金を巻き上げていたが、彼らも彼らなりの理由があるのに気付き、良心が痛んできたから辞めた。が、金が欲しかった俺は次に良心が痛まない輩から金を毟り取ろうと考えた。しかしどうすれば良いかと悩んでいた時、たまたまテレビで放送していた『紛争地帯の現状』みたいなタイトルの番組がやっていた。この超常世界でもやっぱり紛争はあったらしい。他国が自国の政治に関与するのはこちらの世界も厳しいものがあった。けれど、俺はその時ハッと気付き、「政府が手を出せないなら()()が手を出せば良いじゃないか!」という結論になった。そうなれば行動は早かった、地元一番のチンピラ四人に会いに行き、良い儲け話があると言った。最初はこれはヒーローに差し出す為に嘘をついていると言われ断わられた。まぁ当然の結果だった。初対面、しかも年下の言うことを鵜呑みするほどバカじゃなかった。が、俺の『個性』を見せ、「警察に差し出せれたく無かったら手伝え」と言ったら、チンピラは苦い顔をしながら頷いてくれた。そしてチンピラを説得……?した後、直ぐに荷造りをしてその数時間後現地に直接向かった。普通なら飛行機を使うべきだが、足跡一つ残したくなかった俺は飛行機は使わずに()()で現地に行った。チンピラはあくまで単独犯だとバレないように数合わせの為に連れって行った。

 

 

 

 俺たちは到着して早速仕掛けに行ったのではなく、人静かな夜に決行した。そこからはもう()()()の独壇場だった。俺とテラ達が敵を凪散らし、テラ達がヒーロー事務所の近くに人知れず(ヴィラン)を置いて帰る。そして(ヴィラン)退治の報酬として地元民からのお礼?と敵の金品、物資を頂戴した。チンピラ達は環境が悪くグレただけで根は言い奴だったようで、俺たち戦闘の後始末や地元民の怪我のケア、食事の提供などを率先してやってくれた。言葉は通じずとも丁寧に介抱していた。そして俺たちは、また一つ、また一つと(ヴィラン)のアジトを潰していき稼ぎまくっていき、いつの間にか金額が大型バスがパンパンになるほどになっていた。

 

 

 

 


 

 昼飯時になり、虫野、緑谷、飯田、麗日は食堂に向かった。食堂はいつも通り何処からかは笑い声が聞こえて賑やかな騒音だった。

 

 

「ランチラッシュさん、今日は()()お願いします!」

 

「「()()?」」 「あれね、出来てるよ。ほら!」

 

 

 

 出てきたのは、普通のサラダ、もやしと豆苗にゴマ油とポン酢を入れた和え物、ここまでは普通だが、一つ歪な料理があった。それは、もやしと薄切り肉の野菜炒めに特製焼き肉のソースをぶっかけただけの料理「スタミナ弁当」であった。

 

 

「豪快過ぎる料理だね……」

「もはや……これは料理と言えるのだろうか……」

「男臭い料理やね!」

「俺が料理だと思えば料理なの!第一食ってもないのに勝手に決めつけるなよな!滅茶苦茶旨いぞこれ!」

 

 

 出てきた料理を持ちながら空いているを少し探し、空席を見つけ、一同座り話をしていた。

 

 

 

 

 

「虫野くんは何故ヒーローになろうと思ったんだ?」

 

 飯田が唐突にそう切り出した。虫野は腕をくみ、うーんと声を洩らし悩み、答えた。

 

 

 

「何個か理由はあるが、まず大前提に人を助けたい。弱き者に手を差しのべ、悪には正義の鉄槌を!……だが、悪の基準が何処までなのかがまだ分かっていない。例えば、マスキュラーのような快楽殺人者には容赦は掛けんが、何かしらの事情で悪党になった奴をどうすれば良いのか分からんのだ」

 

 

「「………………」」

 

「だから、それを見つける為にヒーローを目指すというわけ」

 

「そうだったんやね………」

「少し重かったか?それならすまん。でも、変に濁してたら誤解を生むだけだからな。本当の事を話さないと意味ないだろ。ーーーよし、飯食うか!」

 

「(いや……食えるか……)」

 

 

 

 

「………そうだ緑谷、体育祭前日になるがお前……『個性』の制御出来ているか?」 

 

「…………」

 

「………..。じゃ無いだろ。まさか…毎試合、毎試合あの攻撃する気か?身体ボロボロになるぞ!」

 

「でも、僕自身この力の使い方をまだ見つけてないんだ……」 

 

「なら、俺と一緒に探そう。体育祭では俺たちはライバルだ。けれど、それは明日の事だ。今は仲間であり友だ。困っている人に手を差しのべるは何もヒーローだけじゃないだろ?」

 

「ありがとう!虫野くん!」

 

「じゃ、放課後グラウンドに集合ね!俺は先に相澤先生から許可もらってくるよ」

 


 

 思いのほか許可はあっさりと取れた。放課後は誰もグラウンドを使う気色も無いとの事だったので自由に使って良いらしかった。その代わり、バカやったら今後二度とグラウンドは使用させないからな、と言われた。じゃ、相澤先生が見てくれと頼んだが、今日中に終わらせないといけない書類があるとかなんとかで断られた。

 

 

 

「来たな……って、何か増えてない?」

 

 

「お邪魔だったかしら?ケロ」 

 

 そこには虫野、緑谷の後ろに麗日、蛙吹が付いてきてた。しかし、人数が増えてもやることは変わらないのでそのまま続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

「さて、特訓に入る前に何個か聞きたいことがある。」

「な、なに……かな?」

「質問は三つあって、簡単……というより別に悩むほどの質問じゃないが二つ、けど最後の一つは重要だけど

では、一つ目…デデン!」 「(自分で言うんだ!?)」

 

「一番好きな動物は!?」 「……えーと犬かな……?」

「OK!二つ目…デデン!」 「(いちいちやるの!?)」

「好きな女性のタイプは?」 

 

 緑谷に女性のタイプを虫野が聞くと、少し離れた所で練習している蛙吹と麗日の動きが特に麗日の方が動きが鈍くなっていた。

 

「や、優しい……人かな?」 チラッ

 

「ふーん(-.-)」 

 

 緑谷が何処を見ていたのか大方予想出来ていたので、何も言わなかった。 

 

「じゃ最後、三つ目………「(デデンは!?)」(オールマイトから受け取ったその『個性』。いずれそれを巡って大きな戦いになる、それの覚悟は出来ているか?……って言いたいが、まだ緑谷には荷が重すぎる……)自分の目標としているスタイルはあるか?」

 

 虫野は緑谷のことを想って無難な質問しか出来なかった……

 

「……決める以前に、どんなスタイルが合っているかも分からないんだ……」

 

 

 緑谷も悩んでいるようだな……それもそうか。なんたって今回の体育祭、オールマイトに期待されているからな。せめて良い順位にさせてあげたいな。 

 

 

 

 

「緑谷!制御方法について少し教える。お前と俺の個性は少し似てる。そうだな……冷凍物をレンチンする時一部じゃなくて満遍なく温かくするだろ、そんな感じでやってみたらどうだ?」

 

 なんだかんだ俺も説明下手だな、まぁ良いや。本当は体育祭終わりに緑谷自身が見つけるはずだが、まぁ早く覚えておいて損はないしな。

 

「冷凍物を温める時みたいに……ーーーこぅかッ……」

 

 すると、全身に赤い稲妻が走った。

 

「っっ!はっ……できた!」「動けるか?」「多分…」

「じゃ、二分計る。それで何処まで動けるか試してやるよ」

 

 

 予めタイマー係り兼医療班として呼び出しといたテラに開始の合図をさせる。 

 

「お願いっっ!」

 

ワンフォーオール(O F A) フルガウル】 

 

 両者共ににらみ合い開始の合図が鳴らないかとウズいている。ーーーそして、『ピッ!』という音が鳴った瞬間、先に仕掛けたのは緑谷だった。が、虫野は片足を半歩下げ体をくるりと回転させて避け、隙だらけの緑谷の横腹に膝を喰らわせる。けれど、その衝撃で緑谷の強化状態も解けてしまった。

 

 ドゴッ!

 

「グホっっ!」 

「動きが直線的すぎる!ーーーそれじゃ躱されるだけだ!」

「っっ!はいっっ!!」

「それに強化状態も解けてる!それも常に意識しろ」

「はいっっ!!」

 

 

  一分が過ぎ後半になろうとしている時虫野が………

 

「緑谷、レベルを上げるぞ!今から特性(のうりょく)を使う。頑張れよ」

 

 

虫野が使うのはお気に入りの一つ……【大簑蛾(おおみのが)】相手を封じ込めるのに使え、大人が全体重乗っけても千切れない糸。

 

「残り30秒……全力で潰しに来い!ーーー行くぞ!」

 

 糸を出し緑谷に牽制する。その隙に、指を出せば触れるくらいまでに近づく。緑谷は咄嗟に下がるが周り込まれ殴られ地面に倒れる。

 

 

「まだ……終わってないぞっっ!」

 

 緑谷は地面を両手でパンッ!と強く叩き、その衝撃を利用して中に舞い、手をデコピンの形にし、虫野に向けて弾くーーー 

 

 ブブォォォンンンッッ!

 

ーーーが、虫野は間一髪で避ける、虫野にとって意外な攻撃で少しの驚きと嬉しさも感じていた。しかし、そんな虫野とは裏腹に緑谷は反撃のチャンスを窺っていた。虫野に言われた直線的過ぎる動きを辞め、相手の動く位置を予測し反撃に出る。

 

 

 相手の動くを良く見て……僕はまだ虫野くんの予測、フルガウルも完璧に出来てない。時間も残り僅か……賭けに出るしかない! 

 

 

 突然、地面を強く蹴り砂埃を巻き起こし、虫野の視界を防ぐ。虫野がたじろいている間に懐まで接近し腹部目掛けてパンチをした。

 

「うぐっ!」 ガタッ

 

 モロに入り、苦しい声と共に膝をついた。この隙を逃さまいと追い討ちを掛け、虫野の目の前に拳が来たところでピピッ!とアラームが鳴り組み手が終わった。

 

「はぁ、はぁ、どう…だった……?僕の勝ち……?」

 

 

「組み手ならな……後ろを見てみろ。」「…………!?」

 

 後ろを見ると針のようなものが緑谷の頭を狙っていた。

 

「見るからに毒を持つ生物だね……」

 

「ご名答……コイツは猛毒持ち、それに、元となる生物の針はウェットスーツも貫通する。……しかし、咄嗟に出てしまった生物にしては危険過ぎるものだったな、すまん……そういえば、個性の制御上出来だったぞ。その調子だと本番でも大丈夫そうだな」

 

 

「少しだけだけど……感覚が掴めてきたよ」 

 

 緑谷は制御方法が知れて、それに、実践でも使えるようになっているのを感じて誰が見ても分かるほどには嬉しがっていた。 

 

 

「虫野くん……もう一度やろう。後何回かやれば習得できると思うんだ!」

 

「良いぞ。もう一回やるか……ってその前に、確認……ってほどじゃないが、蛙吹に聞きたい事があるからちょっと待って」

 

「………あぁ、わかった」

 

 そう言い、蛙吹と麗日の所に行った。

 

 

 

 

「蛙吹さんの個性は『蛙』だけど毒を使う事はできるの?」

 

「梅雨ちゃんと呼んで。ーーー一応毒は使えるわ……けど、まだ毒と言えるほど強くないの。ちょっとピリッってするぐらいだわ。」  

 

「ふーん……毒はまだか……他には何が出来るんだ?」

 

「跳躍力あるわ、それと、舌が長いから敵を捕捉することができるわね。それと……壁を這うこともできるわ。今私が知ってる個性の範囲はそれくらいね」

 

「聞いててあれだが、まんま蛙だな」

 

「そうね」

 

 

「…………………………………」 「…………………………………」

 

 

 

 

 会話が途切れ、変な空気になりつつある事を察知して麗日が虫野に話しかける。

 

「さっき!デクくんと何話してたの?何か「デデン!」とか聞こえたけど……」

 

「いや、単なる質問だよ。好きな動物は何?とか、

好きなタイプは何?だとかね」

 

「へ、へぇ……そう……」 

 

「因みに、好きなタイプは優しい人らしいよ」 

 

 と、()()()()()が麗日に視線を送る。

 

「ふ、ふーん……そーなんや……」

 

 場を変えようとした麗日に意外な一撃が入ってしまう。  

 

 

「そ!そう言えば!普通科の生徒が来た時、なんで自分のクラスの事を心配しろって言ったの?」

 

「あぁ……あれね。普通科に俺の友達が二人いるんだ。その内の一人が……少し……いや……かなり面倒くさい性格してるんだよ。あっちこっちに首突っ込んで厄介事を持ち込んで来るんだよ。しかも、俺に後始末任せてそいつはまた別の事に首を突っ込む。やってらんないよマジで。この前も、食堂でご飯食べてる時、後ろの客が喧嘩し始めてさ、俺はうるさいなぁと、思いながらもその友達と飯食ってたんだけど、そいつが急に机をバン!って叩いて「じゃかわしいわっ!喧嘩なら他所でやれ!ってこいつが言ってましたよ」って俺の方指してきよったんだよ。で、しかもそいつ見たら……笑ってやんの!マジで腹立つ」

 

 普通科にいる人の話をしようとしていたのに、いつの間にか一人で愚痴大会をし始めた虫野。

 

 

 

「すまん、すまん、話が脱線した。ーーー多分だけど、アイツ……強いから気を付けろって事だよ」

 

「強いってどれぐらいなの?」

 

「個性なしの勝負するなら爆豪と五分五分だけど、個性を使った勝負なら1000%勝てるって言ってた」

 

 

「本当に!?」「虫野のちゃんはどうかしら?」

 

「アイツの事認めるのは癪だけど……言えてる………今の爆豪じゃ絶対に!勝てん」 

 

「「嘘…………」」

 

「誰にも言うなよ。爆豪は勿論、緑谷にもな」

 

 クラス屈指の実力者が普通科の者にヤられると聞き、少し驚きの表情を浮かべている。

 

 

 

 

 

緑谷!確認し終わったからやろう!

 

分かった!待ってるよ!

 

 そこから何度か戦い、戦いを終える度に戦闘時の癖、動きなど、修復点を話し合った。

 

 

 

 

「これくらいで良いんじゃないか?続きは明日………って明日本番だった……でも、俺と当たる場合もあるから実質明日も特訓だな。まぁ、とにかく、今日の所はこれでおしまい。くれぐれも夜更かしなんてするなよ、本番はベストコンディションで挑まなきゃだし」

 

「そうだね!」

 

「じゃ、バイバ~イ」

 

 

 

 


 

 

『死柄木の様子はどうだい?』

 

「はい………右腕と腹部が損傷していますが命に別状は無いかと………少しずつですがと回復しています。」 

 

『ふーむ………無事なのは良いが、その生徒が脳無を追い詰めるとは……余程強かったのかソイツは?』

 

「………はい。手強い相手でした。手も足も出ませんでした。」

 

『そしたら……いっそ、あn』コンコン 「誰ですか!?」

 

 

 

「いやはや、何やら不穏な雰囲気を醸し出してるbarがあるので、少し立ち寄らせてもらいました。」

 

 古めかしい言葉を発しながらbarに入ってきたのは、顔に包帯を巻いてる40歳男だった。

 

 

『黒霧、客を呼んだのかい?』

 

『いえ!、呼んだ覚えはありません。』

 

『………君は誰だ?。ヒーロー……なんて事は無いだろ』

 

「その通り。私はヒーローじゃない。今日はかの有名なオールフォーワン(A F O)に挨拶と提案が来た。」

 

『提案……?。悪いが、顔を隠している人は信用出来ないんだ。」

 

「じゃこれでどうだ」 バサッ!

 

 包帯を取り、素顔をオールフォーワンに見せる一人の男。そこには所々刃のもような物で斬り付けられた後がある。しかし、それより目が行くのが、顔中が溶かされたような後があったのだ。

皮膚が垂れ落ちたような後があるのだ。言葉では説明が出来ない絵面になっているのだ。 

 

 

『君だったか………最近声で判断が出来なくなっていてね……。すまない。それに、最近のニュースでは君の話題が全然出てこないからてっきり死んだと思っていたよ……。』

 

「それなら無理もない。それに……、実質死んだようなもんだったよ。」

 

 

『それより……、君がこんな目に遭うなんて、一体誰と戦ったんだい?確か……近くのヒーロー事務所は全部買収してるはずだったよね?来たのはそれ関係なのかな?』

 

 

「正解だ。」

 

『で、健康報告するためにここに来た訳じゃないだろう?」

 

「そうだ。あんたの所の脳無、それに非常に興味がある。だからと言って欲しい訳じゃない。脳無を作り出すのは簡単な事じゃないだろう。そこで、私からの提案だ。うちの優秀な部下をお前に譲る。その部下を脳無にするのも良し、『個性』を奪って自分のものにするのも良し。その代わりに探しだして欲しい奴がいる。俺の愛する()()を全てを奪ったガキ共を見つけ出して生かしたままここに連れてきて欲しい。これが俺の提案だ。頼めるか?」

 

 

『面白い提案だね。因みにその優秀な部下とやらは何人いるんだ?』

 

「幹部クラス五人、それと、幹部クラスまで行かないが、面白い『個性』を持ってる若い部下二人がいる。占めて7名。どうだ悪い提案じゃないだろ?」 

 

 

 

『どうするかいドクター?』

『死柄木が戻る間、暇じゃろ。良い時間潰しなるんじゃないか』

『そうだね。ーーー………乗った。』

 

 

「それじゃ、契約成立だな。ーーーおっと、いい忘れてた最悪、ガキ共全員拐えなくてもリーダーさえ居れば良い……アイツが全ての元凶だからな」

 

『そうかい………それで、そいつらの特徴は覚えていないのか?顔やら体つきとか……そう言うのがあれば嬉しいんだが』

 

「そうだな……顔は見たが夜だったからうろ覚えだ。けど、一人名前っぽいものを聞いた。名は……『リキヤ』確かそう言っていた」

 

『わかった……こっちで調べて見るよ』

 

「何かあったら直ぐに連絡しろ、分かったな?ドアマン」 

 

「ドア……?、分かりました。」

 

「じゃ、良い報告を待ってる」 バタン 

 

 

 




今年書くのはこれで最後です。
これからますます不定期になりますが、そこも宜しくお願いします。

では、良いお年を。


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13話

 遅くなりましたが、新年明けましておめでとうございます。

 どうもポップスです。進路も無事決まり、一段落したので投稿しました。これからも不定期&グダグダ文章になりますが宜しくお願いいたします


 

 いよいよ始まった雄英体育祭。観客は選手たちが登場するのを今か今かと待ち構え興奮している。会場の外の人達もガヤガヤし、賑わっている。今日この日のために準備をしたと言っても過言ではない。その証拠に試合を一瞬たりとも見逃さないようカメラを複数台用意している者も多くいる。それはまたプロも同様に、優秀な者、ユニークな人材を自分の事務所に合うのか見極められる事が出来るためプロの中にはカメラを持ってくるヒーローも少なくない。しかし…………それはヴィランも同じ、噂によれば、いずれ自分の邪魔に存在を消すために見る人もいるという……。

 

 

 

 

 

「緊張するな~、こんな大勢の人に見られるなんてそうそうないからな~虫野はどうだ?」

 

 

「緊張するな~、こんな大勢の人に見られるなんてそうそうないからな~虫野はどうだ?」

 

「あぁ、俺もだよ。今まで人前に出る事が無かったから、何だか恥ずかしいような嬉しいような色んな感情が混ざってるな」

 

 

「コスチューム着たかったなー」

「公平を期す為に着用不可だって」

 

「チッくそが

 

「皆、準備は出来てるか!?もうじき入場だ!!」

 

 いよいよ始まる体育祭に緊張し手のひらに『人』の字を書き、緊張を和らげようとする人、雑談をする人もいる。虫野はそのどちらでもなく、壁に持たれかかり黄昏ていた。しかし、内心はというと………

 

「ヤバい、ヤバい、ヤバい!心臓がバクバク言ってる!!何かさっき格好つけて何か言って気分を落ち着かせようとしたけど、逆効果だった!緊張し過ぎてゲボ吐きそう」

 

 

 先ほどの会話の余裕は何処へやら……しかし、その緊張を和らげたのは意外な人だった。

 

 

 

「緑谷」

 

「轟くん……何?」

 

「「!!」」

 

「客観的に見ても俺のほうが実力は上だと思う」

 

 ビクッ「へ!?うっうん………」 

 

「お前………オールマイトに目ぇかけられてるよな?別にそこを詮索するつもりはねぇが……お前に勝つぞ」

 

 クラス屈指の実力者の轟が緑谷に宣戦布告をした。それを見ていた上鳴が

 

「おお!、クラスの実力者が宣戦布告!?」

 

「おい、急に喧嘩腰どうした!?直前にやめろって!」

 

「仲良しごっこじゃねぇんだ何だって良いだろ。それに……虫野、お前もだ。俺はお前ら二人に勝つぞ」

 

 

「……やってみろ」

 

「轟くんが何を思って僕に勝つって言ってんのか……分かんないけど、そりゃ君の方が上だよ、実力なんて大半の人に敵わないと思う。客観的に見ても………けど!僕は前より強くなったんだ!……それに、僕を応援してくれる人の為にも僕は本気で獲りにいく!

 

「…………おぉ」

 

 轟の宣戦布告に物怖じせず、轟の目を真っ直ぐに見つめ言い返す。これには虫野も……

 

「(…………言うようになったねぇ)」

 

 少し笑みをこぼした。 

 

 

 

 

 

 

一年ステージ、生徒の入場だ!!!

 

 

「見てて下さいオールマイト」

 

 

 

 

 

 

 

『雄英体育祭!!ヒーローの卵たちが我こそはとシノギを削る年に一度の大バトル!!

どうせてめーらあれだろ!?コイツらだろ!?(ヴィラン)の襲撃を受けたのにも拘わらず鋼の精神で乗り越えた奇跡の新星!!

いちねぇんんんえぇぇぐみいいぃぃッッ!!』

 

 

 

 プレゼント・マイクが観客を煽るように叫ぶ、それに釣られて観客もA組が入場すると轟音並みに叫び感情を表した。再度、今自分がどのような状況に置かれているのか確認し、震えている者や、反対にウズウズして今にでも暴れたがっている者もいる。そんな中虫野はというと

 

 

「(これが雄英体育祭………!リアルで見ると何だか感動するな)」

 

 さっきまでの緊張は完全に無くなっており、今は期待に胸膨らませいた。しかし、他のクラスは違かった。ヒーロー科が目立つ()()()()ヒーロー科を疎く思う人が多くいるのも事実だった。

 

 

「俺らって完全にヒーロー科の引き立て役だよなー」

「たるいよねぇ~」

 

 

 明らかに興醒めしている人が数名程いた。が、そんな中一人、異常なほど明るい生徒がいた。

 

 

「ヒーロー科は俺たちを下に見ている!!」

 

「「!!!」」

 

 

「だからこそ、下に引きずり下ろしがいがあるっていうもんさ!打倒ヒーロー科!!」

 

「何だ何だ!?」

 

 

 急に大声を出し、みんながその子に注目する。

 

 

 

 

「こんにちはヒーロー科の皆さん!そして観客たち!俺の名は源灯 流我(げんとう りゅうが)!この体育祭でヒーロー科の奴らをボコボコにするつもりの男でございます。ヒーロー科の応援するのは結構!けれど普通科の生徒も出来れば見て欲しいと俺は思う!しかし!この会場にいる人達は普通科がヒーロー科に勝てるはずないと思っている。しかし!それはあくまで観客が思う事。なのになぜ普通科(おまえら)までもが思うのか。入試テストで落ちたから諦めるのか!?実に腹立たしい……ーーーヒーロー科を疎く、そして憎く思うなら!陰口を言い終始不貞腐れるのではなく、あの伸びきってる天狗の鼻をへし折ってやろうじゃないか!それが俺たち普通科が出来る唯一の手段だ!」

 

 

 

 誰も聞いていないのにも拘わらず、自分の名前を大声で叫び、突然の事に選手、観客もポカンとしている。

 

 

 

 

 

「「「うおおぉぉぉッッッ!!!やってやろうじゃねぇか!!」」」

 

 

 溜め込んでいた鬱憤のようなものが爆発し普通科の雄叫びが会場を包み込んだ。これを見たプロヒーロ数名が何か含めた笑みをこぼした。

 

 

「普通科あの子面白いね。」

「あぁ、それにやり方は荒いが鼓舞するのが上手い」

「あの子をサイドキックに置いてみたいね」

 

 

 

「これも青春!今のスピーチ良いわ!気に入った!普通に進んでも面白くないもんね!ーーーでは、気を取り直して選手代表、一年A組 爆豪勝己!」

 

 

「えぇ~かっちゃんなの!?」

「あいつ一応入試一位通過だったからな」

 

 

 

 

「せんせー、ーーーーーー俺が一位になる」

「絶対やると思った!!」

「調子に乗んなよ!A組!!」

「何故品位を貶めるよな事をするんだ!?」

 

「せめて跳ねの良い踏み台になってくれ」

 

 

 

 宣誓は簡潔にしたが内容は源灯は真逆のスピーチだった。これにはA組以外のほぼクラス全員が腹立たしく感じ、口を揃えて爆豪を罵倒する。けれどその宣誓を聞いてまたもや源灯が反論する。

 

 

「良い宣誓だ!!だが!踏み台にされるのはお前かも知れないぞ爆豪勝己!」

  

「ケッ」

 

 

 

 

 

 

「さーてそれじゃ早速の第一種目は行きましょ!いわゆる予選よ!毎年ここで多くの者が涙を飲むわ!ーーーさて、運命の第一種目!!今年は………これッッッ!!」

 

 

 

「ほう………障害物競争か……面白い……!!」

 

「計11クラスでの総当たりレースよ!コースはこのスタジアムの外周、約4キロ。ーーー我が校自由さが売り文句!コースさえ守れば何をしたって構わないわ!」

 

 

 

 

 

 一同皆コースに着き、我先にはと先頭に立つ。そして、合図を待ち構え各々準備をする。虫野はこれから()()()()を予測して最後列に下がっていく

 

 

 

3

 

 

「見てて下さいオールマイト……………」

 

 

 

 

2

 

 

「普通科の名に懸けて狙うの優勝のみ!」

 

 

 

1

 

 

「楽しくなりそうだ!」

 

 

 

 

「スタートッッッ!!!」

『ヴーーーー!!!』

 

 

 

 

 開始のベルが鳴ると共に一気に走り出す。しかし、人がごったがえしているのとスタートゲートが狭いため、ぎゅうぎゅう詰めになり、通るのは愚か列にすら入り込めなくなっていた。一方虫野はこうなるのが分かっていたから最後列にいた。

 

 

 

 

 

 

 

「源灯~!久しぶり~!元気だったか?まぁ、久しぶりと言っても前会った時から二日しか経ってないけど……けどそんなことはは別に良いか」

 

「なんだ(リキ)じゃねえか!誰かと思ったよ!」

 

「だから何で毎回、『力』で止めるんだよ。『哉』まで入れろよそれより………お前何で先頭に行かなかったんだ?お前なら行けただろ?」

 

「それはこっちのセリフだ。リキなら個性を使えば楽々にスタートゲートまで行けるだろ?」 

 

 

「それじゃつまんないだよなぁ~」

 

 

 

 

『開始のベルが鳴ったと同時に皆が走りゴールを目指して行くううッッッ!!!ーーーーがーしかし、二人の選手が後ろで喋っているぞッッッ?!!試合放棄かぁ!!!?」

 

 

 

「(何やってんだ虫野……それと……アイツは開会式の途中で宣誓した奴か……どういう関係なんだ……?)」

 

 

「じゃ、人が居なくなった事だし俺は先に行くよ」

 

 

「あぁ、ゴールで会おう!」

 

 

 

 

「飛ぶのは初めてだからな上手くいくかな?

 

 

 

 

ハリオアマツバメ

 

 ギネスブックには『世界一速い鳥』として『ハヤブサ』が載っている。しかし、それはあくまで急降下の速度があるからである。けれどこの『ハリオアマツバメ』は水平飛行で最も速い鳥として記載されている。『ハヤブサ』と『ハリオアマツバメ』ではジャンルが異なっているが、研究者の話では単純勝負なら『ハリオアマツバメ』が優勢だと言われている。

 

 

 

 

 背中から腕に掛けて羽が広がり、大きな羽が出来た。それを見た観客は……

 

 

「一番後ろにいる黒髪のあの子、鳥の個性かな?」

「それなら一番後ろに行くのも妥当だな」

「ああ。人混みを避ける為にわざわざレースが始まっても微動にせず、飛べる機会を伺っていたのか……けれど……もう一人のあの子は何してるんだ?」

 

 

 

 

 源灯はいまだにストレッチをしていた。それを見ていた観客は源灯に野次を飛ばした。

 

「やる気はあるのかー!」

「さっきまでの意気込みはどうした!?」

 

 

 しかし源灯はそんなことには耳を貸さず黙々とストレッチをした。

 

 

 

「俺の個性はちゃんとストレッチしとかなきゃ危ないからなー。ーーーーーそれに……これは初めて使う()()だから上手くいくか分かんないしなー」

 

 

 一通りストレッチを終えると源灯目を閉じ、腰を低くした。観客が不思議に思い首をかしげる。すると、光が源灯を包み、ゴール前のトンネルまで移動した。

 

 

 

 

 

『…………今!何があああ起こったんだッッッ!!!突如源灯を包みいつの間にかゴール前まで移動した!!!???』

 

 

 

 

「源灯………いつの間にあんな力を……」

 

 

 プロヒーロを含め観客のほぼ全員が目の前で起こった事が信じられないという顔をしていた。

 

 

 

『なああぁぁんと!この結果を誰が予想したでしょうかッッッ!?あの宣誓は見かけ倒しじゃ無かったみたいだなッッッ!!そして今一番スタジアムに帰って来た男!!普通科、源灯ぅぅ!!流我あぁぁッッッ!!』

 

 

 皆をごぼう抜きにし、誰も予想してなかった一位に観客のボルテージが上がり最高潮になる。これには会場外で警備をしているヒーローもその輪に入れずどこか少し寂しい顔をしていた。それほど会場は盛り上がっていたのだ。

 

 

 

 

 

 

『さあさあ枠が一つ減ったぜ!!お前ら頑張らないと初戦敗退になっちまうぞッッ!!』

 

 

 

 

 

「源灯速すぎ!!しかも一位ぃー!?あんな個性一体()()()()!?」

 

「虫野アイツ知ってんのか!?」

「知ってるもなんも俺の友達だよ。」

「なんだとッッッ!?てめぇーの連れかッッ!!」

「それにあともう一人いるぞ俺の連れ……」

 

 

 

 

ドガアアアアンッッッ!!!

 

「「「!!!」」」

 

「…………ほらな」

 

 

 

『何だ何だッッッ!!!???後方から煙があがっている!?一体誰の仕業なんだッッッ!!?』

 

 

 

「あたしだよバ~カ!!」 

 

 

 煙から出てきたのは一人の女の子だった。短髪で髪色は茶色よりの黒髪。身長は174と高め、体格は平均的。しかし華奢な体ではない。無駄のない筋肉が付いており、一目で武を嗜んでいた体だと分かる。

 

 

 

『煙から出てきたのは………この子じゃなくて……いや……この子でもない。……えーと……あっ!柊瓏 莉奈(しゅうろう りな)!!……って!?柊瓏!?あの柊瓏家なのかっっ!?そして!今、先頭集団に追い付いたーーー!!』

 

 

「(やっぱり……そうか…俺がいない時にあった会議はあの娘の話しだったのか……)」

 

 

 

「おいおい嘘だろ!?あの柊瓏家か!?」

「あの家系はヒーローを拒んでいるはずだろ!?それなのに何で雄英に入ったんだ!?」

「おい、これはスクープだぞ!あの娘を今すぐ写真取れ!」

 

 

 

柊瓏(しゅうろう)家】

 個性社会になって以来護身術を習う者が多くいる。それに連れて道場の数も増加していた。護身術とは相手からの害を加えられた場合に、これを制して自分の身の安全を護る術のことである。これが、本来の護身術なのだが、この道場、『護る』という考えが普通の道場とかなり違う。それには人々が突如として個性という超能力を手にし、秩序が崩壊仕掛けてきたという背景がであったためかも知れない。

 普通の護身術は先ほども出たように身の安全を護る為のもの、それはこちらも変わらないが、柊瓏家が考えた武術はその後の事を考えたものあった。それは、相手を再起不能にするということ。そうすれば相手は自分に危害を加える事が出来ず、なおかつ、他の人を襲うことも出来ない。目には目を、恐怖には恐怖で対抗すると、この道場を創った人は考えていた。道場の近くに住んでいる人達はこの考えに戸惑いながらも賛成はしていた。しかし、世論は逆であった。人を傷つける護身術は護身術ではない!、と……そのせいか、その門下生は周囲から酷いイジメに遭ってしま…………そんなことは無かった。

 

 

 

 

 

『お~とっっっ!!これは意外な参加者だ!!!あの!柊瓏家が雄英高校に入学していたなんて!!』  

 

 

 

「(おいおい……今年の体育祭波乱過ぎやしないか…緑谷少年……改めて言う、頑張って……)」

 

 

  

 

  

 

「会いたかったぞー!柊瓏~!」

 

「あたしをその名前で呼ぶんじゃない、殺すぞ!」

 

「うわ怖い!女の子がそんなこと言ったら駄目だぞ」

 

「黙れ……それより……話しは変わるけど……さっき源灯と何話してたんだい?あたしの話してた?」

 

「してないよ。個性の話しをしてただけだよ」

 

「あっそ、わかった」

 

「俺に対して態度違くない?」

 

「さっきからずっと………俺を舐めんじゃねぇッッッ!!!」

 

 

 自分の前を走る二人に耐えられず爆豪は地面目掛けて爆発させようとすると……

 

 

 

 

ドガアアアアン

 

 

「「「!!!???」」」

 

 

 

『今度は何だー!!?』

 

 

 再度後方で爆発が起きる。その振動を感じ取った虫野は【ハリオアマツバメ】を使い、これから来る男に備えて逃げる。また虫野が何かをしようと感じた柊瓏は虫野の背中に強引に乗り、難を逃れようとする。 

 

 結果、一位『源灯』二位、『虫野』、三位は僅差で『柊瓏』四位は『緑谷』。その他は順位は違うがゴールしたメンバーは原作と同じだった。と、思いきや吹出、青山、庄田が予選落ちになった。

 

 

 

 

「予選通過者は上位42名!!残念ながら予選で落ちちゃった人も安心しなさい!まだ見せ場は用意されてるから!ーーーーー

 

 

「源灯~いつそんな個性()()()()()()!?」

「先週さ!良い個性だったよ………それに、本番でお前を驚かせようと考えてたからな!その反応なら大成功のようだったな!」

 

ーーーーーそこ!静かに!ーーーコホン、そして、次からはいよいよ本選!!ここからは取材陣も白熱していくるよ!キバリなさい!!」

 

 

 

 そして、第二種目は「騎馬戦」となった。ルールと制限時間が発表され、前種目の一位は1000万ポイント説明された。すると他の選手が源灯を見つめる。それに対し源灯はニヤリと見つめ返した。源灯はただ見つめただけだったのにそれを牽制だと皆は勘違いしたのは内緒だ。

 

 

 

 

「本来なら四人が定石だけどあたしら三人だよ、もう一人入れる?」

「別にどっちでも。俺はこのメンバーなら三人でも大丈夫な気がするけど………」

「なら!このまま良いだろう」

「じゃ、このメンバーで行くか!」

「「おお!!」」

 

「あ、それと、誰が一番上になる?」

 

「それは、当然俺がやる!一位だからな!」

 

「バカか!?何でこの中で一番重い奴が上になるんだ!?ーーーここは俺が上にいく、気を付けろよ俺少し重いぞ」

 

「何であたしがナチュラルに下なんだ!?」

 

「えぇ……じゃ、じゃんけんで決める?」

 

「あたしが上になるというのは?」

 

「「何で?」」

 

「あたし女だから!女の子を守るのは男の役目でしょ!」

 

「女ぁ?それにしては何かが足りないような……」

「そうだなぁ~ちと、もの少なさを感じる」

 

「もういい、あたしが上にいく」

 

「もう……長くなりそうだからじゃんけんするぞ」

 

「ここで運まかせにするの?……ってそれでやると源灯が上になっちゃう可能性があるじゃん」

 

「だってこれが一番平等なんだもん」

 

「わかった……それで良いよ。源灯もいいね?」

「あぁ!分かった!」

 

「じゃ、恨みっこ無しねーーー最初はぐーーじゃんけんポン!」

 

 

  

 各々メンバーと配置を決め準備をする。

 

 

 

 

 

 

 

さぁ!!上げてけ!(とき)の声!血を血で洗う雄英の合戦が今!!!狼煙を上げるっっっ!!!』 

 

 



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14話

久しぶりです。大学に入り、時間が取れなくなり遅くなりました。いつもより短いのは気にしないでください。
 それと、主がマーベル好きなのでこれからちょいちょいマーベル関係のものは出していくつもりです。宜しくお願いします。


 これは、物語が始まる少し前の話しであ

 

 

 

 

 これは、物語が始まる少しの前の話しである。

 

 

 

 

 

 ここは保須市、サラリーマンが汗たらしながら同僚、後輩に愚痴を溢す。そうした普通通りの何気ない日常があると思いきや……

 

 

 

 

 

 

 

「先輩~今日飲みに行きましょうよ~」

「え~また!?って言いたいとこだけど!実はさ~昨日旨そうな店見つけたんだよ!てな訳で夜行っちゃうか!」

「了解っす!」

「それに今日は金曜日!二日酔いになっても平気だぞ!それに……この前、Barを見つけたんだよ、それも人目につかない路地でにさ!そこにも行くか!どうだ!?」

「流石にそれは勘弁です……って駄目だ!!

「うるさっ、何だよ急に……それに駄目って……お前から誘っておいて……」

「違います先輩!あのビルの屋上に人が………!!」

「何?屋上…………って…………ほんとだ……!」

「おい!あれを見ろ!ビルの屋上に人が立っているぞ!」

「やだ!本当だわ!」「本当だ!」

「おーい!そんなとこにいて何するつもりだ!?」

「おい誰かヒーローを呼べ!」

 

 

 そこには、ビルの屋上に独りでに立っている人がいた。顔はパーカーの帽子で覆っており、顔が見えないが、体は痩せていて、体格的に学生だと思われる。

 その子は下を向かず、ただ前を向いていた。そして、ゆっくりと端まで歩いて行った。

 そこに、運良く近くをパトロールしていたヒーローが駆けつけ説得を試みる。

 

 

『そこの君!今からそこから離れ、地面かあるところに移動しなさい!』

 

 

 しかし、その忠告を無視し、そのまま歩き続ける。そして、端まで来てしまった。すると話し始めた。

 

 

『僕のことなら気にしないでも良いよ。すぐに終わるから……』

 

 

 そして、そのまま飛び下りてしまった。周りの人は悲鳴が上げ、目を瞑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピシュ

 

 

「死ぬにはまだ早いんじゃないか?」

 

 

 落ちる人を軽々と持ち上げているのは、青と赤色のタイツ、背中には蜘蛛のロゴがついたもの着ている人がいた。

 

 

「誰だあのヒーロー!?」

「けど……あんなコスチュームしてるヒーロー聞いた事も見たこと無いけど………」

「とにかく……やるなあの新人………ーーーーーおい!君の名前は何て言うんだい!?」

 

 

 人を助けた事で歓声が挙がるが、その()()()()はそれを一切反応せず、助けた人目に諸とも何処かに移動した。

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ……ねぇ……起きて、起きて」

 

「ぅ…ウーン………はっ!ここは何処!?君は誰!?僕に何した!?」 

 

「おいおい、静かにしろ。落ち着け」

 

「僕に何したの……何が望みなの?」 

 

 起きた少年に飲み物を渡し、気分を落ち着かせる。

 

 

 

 

 

 

「さっきの質問だが、一つ目、ここは何処かの工場だ。なんかパッと見、悪党達が取り引き現場に使いそうな場所だろ、二つ目、俺の名前は『スパイダー』。それか『親愛なる隣人』でも『良い子の味方スパイダー』でも好きな方で良いよ。三つ目、俺は君に何もしてない。気絶してたのは君が落ちてすぐの時だから、俺に非はない』

 

 

「スパイダー?そんなヒーロー名初めて聞いたけど、ヒーローに成り立てなの?」

 

 

「んー惜しい事に俺はヒーローじゃない、俺の事はさっきも言ったけど、『親愛なる隣人』だと思ってくれて良いよ。それか『良い子の味方スパイダー』ってのもあるけど………まぁ、世間一般的にはヴィジランテとも呼ばれるけど……それで呼ばれるのは俺は好きじゃないけどね。それより、俺からも聞きたい事がある。一つ目、何で飛び降りたんだ?死ぬ気だったのか?二つ目、その体型は元からそれとも何か原因が?それと君何歳?」

 

 

 オブラートに包まず、ストレートに聞くと、その少年は少し驚いた表情していたが勇気だしてスパイダーに語ってくれた。

 

 

「まず、僕は14歳です………それと居なくなろうとした訳は………僕はね、父、母、兄、僕、妹の五人家族なんだ。両親と兄妹は個性を持っているんだけど……僕だけ無個性なんだ……。それで、学校では無個性っていうことだけでイジメられてるし、家でも厄介者扱いされて………それで………」

 

「………そっか……でも、だからと言って死ぬな……少なからずお前の事を想ってくれる人が悲しむって考えたことは無かったの?」

 

 

「そんな人もいないです………」

 

 

「まじ!?可哀想だなお前!(あれ、もうこんな時間!?)なら、急だが、そんな君に二つ選択肢を与えよう」

 

「え、?」

 

「一つ、今いる環境を全て捨てて俺の仲間に入る。二つ、今話した内容、俺に会ったことを全てを忘れ誰にも話さず、今すぐ家に帰り、今までの生活に戻る。どっちが良い?別に後者を選んでも大丈夫。幸いなことにお互い顔がバレてないからこの事はいずれ忘れられる」

 

 

「え………?どっちが良いと言われましても……」

 

 突然見知らぬ人に選択しろ、と言われ、同様を隠せずにいた。

 

「10秒以内に答えろ」

 

 

「ま、待って下さい!」

 

「どちらを選ぶか今答えろ!10、9、8、あ、それと、どっちを選んでも地獄が待っているからな」

 

「え、??」

 

「一つは、肉体的、二つはどっちも。どれが良い?」

 

「えええーー!?」

 

「4、3、2、1、0 タイムオーバー」

 


 

 

 

 

 

 

 

 

『さぁ!上げてけぇ!鬨の声!血で血を洗う雄英が今!狼煙を上げるぅぅ!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「結局こうなるのね……」

「虫野………こうなったのはあんたのせいだからね!」

「ハハハ!!一人勝ちだったな!」

 

 

 

 結果はさきの通り源灯が上、虫野、柊瓏は下になった。これにはプロヒーロー含め観客、選手たちが全員が『逆だろ……』と思ったのは秘密だ。

 

 

 

 

 

『よーし!組終わったな!?準備は良いかなんて聞かねぇぞ!!いくぜ!!残虐バトルロイヤルカウントダウン!!』

 

 

 

「源灯!!一つも取られるなよ!俺らが狙うのは三人で勝つことのみ!そして、三人で表彰台に立つこと!!分かったな!」

「もちのろん!」

「当たり前だ!やるよ!!」

 

 

 

 

 

 

 三、二、一、とカウントが始まり今タイマーが鳴る

ピーーー   『スタート!!」

 

 

 

 開始のブザーが鳴ると目の前にいる敵チームが虫野チームを狙う。しかし、そんなことは百も承知な虫野たち、だからこそ虫野たちが取る行動は二つに一つ。

 

 

「相手チームの鉢巻き、全部取るぞ」

 

「当たり前だ!」

 

「分かったわ」

 

 

 虫野が攻めると言うと源灯は虫野達から離れ上に飛ぶ。皆が飛んでいる源灯に釣られ、上を見ているその隙に虫野、柊瓏は目の前にいるチームの背後をとり………

 

 

 

「莉奈」 「分かっているわよ」

 

  

 パサッ

 

 初期位置に戻り、源灯を受け止める。

 

 

「い、今何が起きた……?……って!お前鉢巻きが……!」

 

「……ない!……さっきまで有ったのに!……まさか……!」

 

 

「そう、俺がま…持っている」

 

「大事な部分で噛むなよ……」 「締まらねぇ……」

 

 

 

「『源灯、虫野、柊瓏チーム目にも止まらぬ速さで鉢巻きを取ったーー!!決めゼリフは噛んだけど』

 

 

 

『源灯、虫野、柊瓏チーム目にも止まらぬ速さで鉢巻きを取ったーー!!決めゼリフは噛んだけど』

 

 

 

 源灯がプレゼントマイクに弄られていると同時に反対では、切島、芦戸、瀬呂を率いる爆豪チームが虫野チーム一直線に向かっている。それを見ている他チームはその漁夫をしようと爆豪の後ろを追いかける。

 

 

 

 

「虫野、この量を捌くのは少し面倒だぞ!どうする!?」

 

「う~ん…………あっ!源灯……酸性の雨は?」

 

「はは~……その手があったか!」

 

 

 すると源灯はさっきより高く飛び……

 

 

 

ACiD RAIN(アシッド レイン)!」

 

「くそ!ピリピリする!」 

「なんだこれ!?」

 

 

「酸の雨だよ。さすがに威力は弱めたけどね」

 

 

 第一種目で見せたものとは全く関連の無い個性使った事で、観客席にいるヒーローはまたもや戸惑いを隠せずにいた。

 

『まさか……!あいつも個性複数持ちか!?』

『なら何で普通科に居るんだ………?』

 

 

 

 

 

 

 そうこうしている間にタイムアップになる。他チームは虫野チームから鉢巻きを取れないと踏んで別の所に行く。しかし、まだ一人諦めていない、いや、諦める事すら考えていない人いる。それは爆豪勝己。ただ一人。

 爆豪が単独行動で虫野チームに襲いかかった。しかし、源灯は意図も容易く避け、そして……

 

 

『ビビーー!!』

 

 

 

 

結果は……一位、虫野、源灯、柊瓏チームとなり第二種目は終了した。

 

 

 

  

 ここはA組の控え室。そこで先の種目の反省会兼称賛の場になっており、そこで虫野はクラスメートから詰められていた。

 

 

 

「虫野何だよお前のチーム!?あんなメンバーいたら勝てねぇって!」

「そうだ!そうだ!」「p(`ε´q)ブーブー」

「それに………あの柊瓏家も居るんなて聞いてねぇよ」

 

「良いサプライズだったろ?」

 

「でも何で柊瓏家の人が普通科にいるんだ?それより何で()()に居るんだ?」

 

 

 

 その後、峰田がクラスの女子を騙しチアリーダーの格好をさせた事で峰田は女子からの評価は下がったが一般人や、他クラスの男達からの評価は上がった。かくいう虫野も峰田の評価を上げざる負えなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『いよいよ最終種目!!決勝に残った総勢16名からなるトーナメント形式!一対一の真剣(ガチ)バトルだーー!!』

 




トーナメントで誰と誰が戦うのは追々決めます。
誰と誰が戦って欲しいのかはコメント下さい。それを必ず使うとは限りませんが、参考にはします。
そこんとこ宜しくお願いします。


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