プレシア・テスタロッサとの甘い生活 Re〘完結〙 (どこかのシャルロッ党)
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本編
母の日特別編 うちのプレシアが原作世界に殴り込み



期待していたやつじゃない?……だからなんだ!(開き直り


 

 

母の日……カナトは娘達と共にプレシアに素敵なプレゼントを渡して普段の日常を過ごしていた。しかし、プレシアは突如として消えた……気付けば家の中ではなくとあるホテルにいたプレシアは周りを見渡した。

 

 

「あら……ここは何処かしら……私はさっきまで、カナト達と一緒にいたはず……」

 

「―――母さん?」

 

「え……」

 

 

声がした方へと振り向く―――――そこには自分の愛娘である"フェイト"がいた。何時もならアリシアだろうがフェイトだろうがレヴィだろうが、天使と叫んで抱き付くプレシアだが、目の前にいるフェイトに何かしら違和感を覚えた。

 

 

「っ!あんたなんでこんなところにいるんだい!?そんなにフェイトが憎いのかい!?」

 

「……?」

 

「あ、アルフ!母さんは何もしていから!」

 

「(アルフ?……一体何がどうなっているの?)」

 

 

フェイトに近付こうとした時、頭に犬の耳?が付いた女性"アルフ"がフェイトを後ろに隠してプレシアを睨み付ける――――いまいち状況が分からないプレシアは警戒するアルフを1時間掛けて説得して、自身の素性を明かした。

 

 

「わ、私がいる……」

 

「あんた……あんたは本当に……別の世界から来たっていうのかい?信じられないけど……」

 

「まあ無理はないわね。でも私だってびっくりしてるのよ?」

 

 

プレシアはスマホを見せて、自身とフェイトのプリクラを二人に見せる。フェイト(以降はフェイト(原))とアルフは驚愕していた……

 

 

「いいな……そっちの私……母さんと写真なんて」

 

「?……どういうこと?」

 

「……あんたは私達の知る"奴"じゃないなら、教えてやるさ」

 

 

アルフは自分の知る"プレシア・テスタロッサ"をプレシアに話す。"ジュエルシード"捕獲をもう一人の自分に命じられ、回収しているアルフとフェイト(原)……だが、もう一人の自分は文句何1つ言わないフェイトに対して体罰などを加えていることを聞いた。

 

 

「嘘……でしょ……」

 

「嘘じゃないさ!なら見なよこの傷を!」

 

「あ、アルフ……」

 

「(ひどい……なんで……なんでよ……)」

 

 

アルフはフェイトの腕を見せた……そこには生々しい傷が幾つもつけられており、プレシアは思わず泣いてしまう――――そして、フェイトを抱き締める。

 

 

「ごめんなさい……ごめんなさい……フェイト!」

 

「っ……おかあさん……おかあさん!!」

 

「苦しかったわよね……寂しかったわよね……」

 

 

腕の中で泣きじゃくる傷だらけのフェイト(原)。そしてプレシアは髪をポニーテールにし、紫を基調としたバリアジャケットを身に纏う。

 

 

「アルフ……もう一人の私のところへ案内して」

 

「え…………あんた」

 

「いくら、別世界の娘といえど……許せないのよ。私が修正してあげる……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「がっ!?……な、なんなの一体……!?」

 

「驚くことじゃないでしょ?貴女はこういう仕打ちをフェイトにしたんでしょ?」

 

「だ、誰よ!?……私に化けて……何のつもり!?」

 

「私?……私は正真正銘、プレシア・テスタロッサよ。娘と旦那を愛する魔導師主婦よ」

 

 

もう一人のプレシア・テスタロッサは、プレシアによって吹き飛ばされていた。地面に横たわり、血を吐くプレシア……それを見下ろす我らがプレシア。

 

 

「カナトやアリシア達が心配だけど、それどころじゃないわ……貴女だけは許されない!フェイトを傷付けた罪、償ってもらうわ!!!」

 

「偉そうに!」

 

 

ジュエルシードを求めるプレシアと家族という宝物を手に入れたプレシアは互いに魔力を放つ―――!

 

 

 

 

 

 

 

 






なのは(原)「にゃ!?私の出番なし!?」

プレシア「通りすがりの主婦よ!覚えておきなさい!」


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俺の妻は世界一

ミッドチルダの住宅街にある一軒家。そこには近所では有名な夫婦が住んでいた。いつも賑やかで愛妻家として知られる男は管理局では"疾風の悪魔"として恐れられる冷血な男として知られていた……

 

 

「ねぇお父さん!」

 

「どうしたアリシア?……それにフェイトやレヴィまで」

 

「う、うん」

 

「実は聞きたいことがあるんだけど!お父さんはなんでお母さんを好きになったのか聞きたくて!!」

 

 

三人の娘"アリシア" "フェイト" "レヴィ"が父であるカナト・テスタロッサの部屋を訪れる。レヴィがカナトに自分達の母親である"プレシア・テスタロッサ"にどうやって好きになったのか気になるようで、カナトにそう尋ねた。

 

 

「…………そうだな。なら少しだけ話そうかな……俺は昔悪さばかりしてて、ある時に酷い怪我で倒れたんだ。そん時に助けてくれたのがプレシア……お母さんさ」

 

「そうなんだね!」

 

「なんだか、少女漫画みたいな出会い方みたい」

 

「へぇ~」

 

「そこから治療とかしてもらって、一緒に過ごして行く内にお母さんを好きになったかな……でも……お前達も大好きだぞォォォ!!!」

 

「キャ!?もうお父さんってば!」

 

「は、恥ずかしいから……!」

 

「わーい!!お父さんのハグなんて久しぶり!!」

 

「お母さんは女神だとしたら、アリシア達は天使だな!うんうん!……さあ、夜も遅いし、三人共ちゃんと寝るんだぞ?」

 

「はーい!それじゃフェイト、レヴィ部屋に行こうか」

 

「うん……おやすみお父さん」

 

「おやすみ!!」

 

「ああ、おやすみ」

 

 

アリシア達は就寝する為に部屋へと向かう。カナトは自分の部屋から出ようとした……すると目の前にある人物が立っていた。

 

 

「アナタ……!」

 

「おわ!?ぷ、プレシア!?」

 

そう……その人物こそ先程話題になっていた女性……カナトの妻でありアリシア達の母親でもある"プレシア・テスタロッサ"である。

 

 

「アナタ、さっきの本当なの?……私が女神って……」

 

「当たり前だろ?プレシアは俺にとって女神さ……」

 

「……んっ……嬉しい」

 

 

腰まであるウェーブの掛かった黒髪に整った顔立ち。服装は可愛いピンクの寝間着に身を包んだプレシアはとても3人の子供がいる母親には見えない程に美しい美貌を持つ。カナトはそんなプレシアに我慢出来ずにいたが、なんとか理性を保つ。

 

「ぷ、プレシア?……取り敢えず部屋に行こうか?な?」

 

「うん……ねぇアナタ……そろそろ4人目欲しくない?」

 

「……!!!」

 

「今日危険日なの……ねぇアナタ♥️……私、さっきの話聞いてから身体がおかしいの……また今日の夜も……私をプリンセスにして?」

 

「プレシア……プレシアァァァ!!!」

 

 

その晩、二人は滅茶苦茶セ◯クスした。

 

 



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カナト・テスタロッサ

 

 

「い"やぁァァァァァ!!!置いていかないで!!あんなに一緒だったのに!もう夕暮れは違う色なの!?」

 

「プレシア?俺だって出来れば君やアリシア達と一緒に居たいさ……けど、稼がなきゃ」

 

「私の貯金があるわ!貴方の年収よりあると思うわ!」

 

「喧嘩売ってるの?」

 

 

仕事に行く前は必ずプレシアが駄々をこねる。彼女の後ろではアリシア、フェイト、レヴィが彼女を励ます。カナトはため息を付きながらも、プレシアに口付けを交わす。

 

 

「んんっ♥️……あぁ……アナタ♥️」

 

「プレシア、取り敢えず行って来るから。それまでは家を頼む……君にはアリシア達と家を守る義務があるだろ?」

 

「はっ!そうよね……私には私のやるべきことがあるわね……た、確かにアナタと会えないのは寂しいけど、アリシアやフェイト、レヴィがいるもの!!」

 

「(あははは……このやり取りもう数十回は見てるよ)」

 

「(お母さんの気持ちも分からなくないけどね……)」

 

「(でもいいんじゃない?お父さんとお母さんがラブラブなのはいい事だって、友達が言ってたし)」

 

 

イチャイチャする夫婦の後ろでアリシアとフェイトは苦笑いしつつも、レヴィの言うことにも納得する。カナト・テスタロッサの職場は"時空管理局"である。次元世界を管理・維持する為の機関である……カナトは武装隊の航空武装隊に属しており、主に次元犯罪者やテロリスト達と戦う為の部隊だが、出番がない時は事務作業などをしている。

 

 

「(今日は出番はなさそうかな……ここ最近は戦いばかりでしんどかったし、たまにはゆっくり―――)」

 

《緊急招集!航空武装隊はただちにロビーへ集結せよ!繰り返す―――》

 

「やれやれ……!!!」

 

 

 

緊急出動となったカナト。どうやら今回はミッドチルダにある一部の地域で魔導師達による戦いが行われているらしい。それを阻止する為にカナトは出動を命じられた。

 

 

《テスタロッサ一尉、君が頼りになる。頼む》

 

「へいへい……」

 

「先輩開けますよ!!でも、上空から攻めるなんて大丈夫なんですか?」

 

「それでもやらなきゃならんだろ。たく……ゲイルセット!!装甲展開!」

 

 

カナトの身体は白い装甲に覆われてよく。やがてロボットのような姿へと変わる――白を基調とし、両肩部にはブースター?が取り付けられ、人の顔に近いフェイスマスクの額にはVアンテナ……そして両腰部には実体剣が装備されている。

 

 

「さあ始めようか……制裁を」

 

《マスター、6時の方向に多数の熱源を探知》

 

「……ああ。なら斬るのみ!!」

 

 

"疾風の悪魔"の異名を持つことになったアーマードデバイス"ゲイルストライク"。実体剣"ウイングソー"を構えて、カナトはヘリから降りるとこちらに向かうエネルギー弾を打ち消す。

 

 

 

やがて数時間で魔導師達を制圧したカナトは本部へ戻ると事務処理をこなす。彼のデスクにはウェディングドレスのプレシアと3人の愛娘が写っていた。管理局で航空武装隊として働く……それは何時でも死と隣り合わせであるということ。前までは死んでも構わないと思っていたカナト……しかし。

 

 

「(今の俺には家族がある。その為にも働いて、死なないようにしないと……!)」

 

 

事務処理を終えて、カナトは退勤する。家を帰る途中でケーキを買って帰る。

 

 

「到着……さて」

 

ガチャ

 

 

「おかえりなさいアナタ♥️……お風呂にする?ご飯にする?それとも……わ・た・し?」

 

「オジャマシマシタ……」

 

ガチャリ

 

玄関の扉開けたら、自分の妻であるプレシアが紫色のビキニ姿……カナトはひとまずゆっくりと扉を閉めた。

 

 

「何故閉めるの!?」

 

「そりゃ閉めるだろ!?裸エプロンなら分かるけど、なんでビキニだよ!?まだ2月だぞ!?」

 

「そんなの関係ないわ!疲れたアナタに少しでも、癒したくて……ダメだった?」

 

「……そんな顔したら怒れないじゃないか……全く。プレシア、ただいま」

 

「うん……おかえりなさいアナタ♥️」

 

 

時々ポンコツだけど……やはりプレシアは世界一可愛いと思うカナトであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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他者より強く、他者より上へ、他者より先へ※意味は特にありません

 

 

 

「なあプレシア」

 

「なぁに♥️」

 

「しばらくその……エッチを禁止しよう」

 

「……!?うそ……よね……あははは……うそよね、うそに決まってる」

 

「あのなプレシア。俺だって、君とエッチしたい気持ちはあるんだ。けどね、さすがに3ヶ月ぶっ通しはしんどすぎる」

 

「いや!いやいやいや!!私、アナタと合体したいの!1億と2千年後も仲良く出来るように!!」

 

「いや、死んでるよねそれ。何回か生まれ変わってるよ」

 

 

床で手足をジタバタとさせるプレシア・テスタロッサ(3×)。こんな姿見たら娘達が泣くだろうなと思いつつも、カナトは話を続ける。

 

 

「最近精気無さすぎて、仕事にも支障が来てるんだよ!?毎日毎日エッチした後の仕事はしんどいんだよプレシア」

 

「だから言ってるじゃない!アナタは働かずに主夫になればいいの!私の貯金はアナタの年収を軽く越えてて、一生暮らしている額はあるわ!!」

 

「ちょいちょい喧嘩売ってるよね君」

 

 

泣きわめくプレシアを宥めるカナト。次第に彼女は泣きつかれて眠りに着く。カナトはプレシアをお姫様抱っこしてベッドへ運ぶ。ベッドにはアリシア・フェイト・レヴィがすやすやと寝ていた。

 

 

「やれやれ、プレシアには困ったもんだ」

 

「……うぅ……いや……一人に……しないで……」

 

「…………」

 

《愛されてますね、マスター》

 

「まあな……」

 

 

彼に話し掛けたのはアーマードデバイス"ゲイル"だ。待機状態であるイヤリングから音声が発せられる。

 

 

《いいことではないですか。かつて、自分を大切にしなかった貴方が家族を持つことで変わったのは。もっとも、プレシア様のおかげですか?》

 

「……確かにな。プレシアは……まあ時々ポンコツだし、子供みたいに泣きわめくけど俺は愛してる。俺が変わったのもプレシアのおかげだ……今じゃ女神と天使達に恵まれて幸せだ」

 

「……置いて……いかないで」

 

 

どうやら夢の中でも自分に駄々をこねているようだ。カナトは笑みを溢すと、そっと彼女の額にキスをした。すると先ほどまで悲しい表情をしていたプレシアの表情が微笑む。

 

「心配しなくても、何処にも行かないよプレシア」

 

「また、お母さん泣かせたの?お父さん」

 

「レヴィ!?起きてたのか!?」

 

「いっひひひ!」

 

 

レヴィはニコニコしながらカナトに抱き付く。

 

 

「しっかし、お父さんも罪な人だよね~。お母さんを何回も泣かせてさ」

 

「仕方ないだろ?色々あるんだよ……」

 

「まあいいけどね!けどお父さん?」

 

「ん?」

 

「そのね?……確かにラブラブはいい事なんだけど……その朝からイチャイチャはやめて欲しいかな……なんか見てるボク達も恥ずかしいし……」

 

「……!?」

 

「それと、夜のこと―――『レヴィ、今度何か買ってやろう』えぇ!?本当に!お父さん大好き!!」

 

 

レヴィが何を言い掛けたのか、カナトはすぐに察知してレヴィに物を買う条件で黙って貰うことにした。

 

 

 






次回デート回。プレシア&娘ーずの暴走?


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嫁と娘ーずとのデート 序

 

 

「よし……ばっちりだな」

 

 

とある休日。カナト・テスタロッサは有給を使って嫁であるプレシアと娘であるアリシア・フェイト・レヴィとお出掛け……言わばデートの為に頑張ってお洒落すると外へ出る。

 

 

《マスター、プレシアさん達を待たせてはダメですよ?》

 

「分かってるよ。けど、わざわざ待ち合わせの為に先に出るとはな」

 

 

現在カナトは一人だ。プレシア達はひとまず先にデート先へ行っている。なんでもプレシア曰く"ラブラブを維持する為には原点に帰ることも重要"という事で、若かりし頃を思い出す為にこうしたことをしているのだ。しばらくして、約束の場所であるショッピングモールに到着する。

 

 

「さぁて、今日いっぱい楽しむか『あ、あの!!』はい?」

 

「少し道を訪ねたくて……宜しいですか?」

 

「(うっひょォォォォ!!!!レディーススーツの綺麗なお姉さんだ!これはより一層紳士的な態度で……!)」

 

《マスター。浮かばれるのも結構ですが……あれを見てください》

 

「(ん?……っ!?ふぁ!?)」

 

 

ゲイルの言葉にカナトは後ろへ振り返る……そこには黒い笑みを浮かべたプレシア・アリシア・フェイト・レヴィがいた。

 

 

「(あ・な・た?)」

 

「(お父さん……?その人は誰かな?)」

 

「(嘘だよね……お父さん)」

 

「(浮気っていうんだよね?……そういうの?)」

 

「(女神と天使が堕天使になってますが!?)」

 

 

4人共にカナトに負けないぐらいお洒落をしており、更には4人共世間的には美魔女&美少女の部類に入るので歩き交う人々の視線が注がれる。そんな人々をよそに、プレシアはニッコリと笑ったままカナトを……抱き締める。

 

 

「ごめんなさいね!彼、私達の男なの……それでは」

 

「え、あ、はい……」

 

「あの、プレシアs『アナタハダマッテテ』イエス・ユア・マジェスティ」

 

 

今のプレシアは女神ではなく皇帝だ。ブリ◯ニア◯国も降参する程に、彼女の嫉妬は凄いのだ。

 

 

「もう!お父さんってばさっきの人、凄いエッチな目で見てたでしょ!?」

 

「嘘だよね?……私達のお父さんがそんなこと……」

 

「あ~あ、なんだか失望しちゃったな~」

 

「あ・な・た?うふふ」

 

 

詰め寄る4人……だがカナトは動じない。カナトはプレシアと娘達を抱き寄せる。

 

 

「な、なによ……今更そんなことしたって」

 

「あのな。俺にはプレシアやアリシア達がいるのに、浮気なんてする訳ないだろ?」

 

「で、でも!」

 

「まだ言うのかプレシア?……俺が信じられないか?」

 

 

カナトはプレシアを見詰める。表情を崩さずにクールなポーカーフェイスに決めたカナトにプレシアは赤面する。そして娘達にも……

 

 

「心配しなくても俺は何処にも行かないよ、アリシア、フェイト、レヴィ」

 

「……っ!も、もう……お父さんってば」

 

「……お父さん!」

 

「ま、まあ……ボクは信じてたけど」

 

「それじゃデートするか。時間もないしな」

 

「ええ、そうね!」」

 

「「「うん!!!」」」

 

 

赤面するプレシアと娘ーず達はカナトに再び惚れ直したのは言う間でもない。

 

 

 

 

 

 



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嫁と娘ーずとのデート 破


プレシアさんの外見ですが、イノセント版です


 

 

「ねぇねぇお父さん!ボクあれが欲しいなー!」

 

「あぁ!レヴィずるい!私も私も!!」

 

「わ、私も……欲しいかな」

 

「……仕方ない。いつもお前達はいい子だし、今日は2つ買ってやる!!さあ選んでこい!!」

 

「「「……!うん!」」」

 

 

食事を済ませたテスタロッサ一家。アリシア達は本を買って欲しいとカナトにお願いして、カナトはOKを出す。隣にいるプレシアも微笑み、涎をたらしながら愛娘達の姿をカメラに納める。

 

 

「あぁ♥️、なんて素敵なのかしら私達の天使は♥️……アナタ、私も本を買ってもいいかしら?」

 

「別に構わないぞ」

 

「ありがとう♪……なら、私あれを全巻買うわ」

 

「小説?……んんっ!?」

 

 

プレシアの視線の先には"魔装◯園H×◯"の全巻セットと更には"思◯期なア◯ムまである。この2作品は特にエロいと噂されている書籍……隣にいるプレシアは上目遣いでカナトにおねだりする。

 

 

「アナタ……♥️」

 

「(ナンデェミテルンデス!?)」

 

 

内心オンドゥル語になったが、カナトはプレシアと娘達の本を買った。それから服などを買い、最後は食品館でお買い物だ。プレシアとアリシア達が先に食品館へ向かう中でカナトは一休みしていた。

 

 

「(はぁ!やっぱり俺の嫁と娘達は最高だな!うんうん!!)」

 

「お?……もしかして、カナトの坊主か?」

 

「ん?……ゲンヤさん!?お疲れ様です!」

 

「はっははは。今はプライベートだ。そんな堅苦しくせんでいい」

 

「アナタ、知り合い?」

 

 

カナトに声を掛けたのは恩師であり、今も同じ局内で働いている"ゲンヤ・ナカジマ"だ。ゲンヤの隣にいるのは彼の妻である"クイント・ナカジマ"である。

 

 

「もしかして、アナタが前言ってた後輩の子?」

 

「ああそうだ」

 

「もしかして奥さんですか?……初めまして、ゲンヤさんの部下のカナト・テスタロッサです」

 

「ご丁寧にどうも!うちの旦那がよく話しててね……私はクイント・ナカジマよ。宜しく。でも驚いたわ……まさか疾風の悪魔とこんなところで会えるなんてね」

 

「いえいえ、自分はそれほどじゃありませんよ」

 

「しかし、同じ局内とはいえ会うことはなかったな……カナトの坊主、こんなところでどうしたんだ?見るからにデートか?」

 

「そんなところです」

 

 

恩師であるゲンヤにそう言いながらお辞儀するカナト―――――その場を離れようとした時、ショッピングモール内が激しく揺れる。

 

 

「な、なんだ!?」

 

「一体何!?地震?」

 

「いや……違う」

 

 

地震じゃないと察知したカナト。するとショッピングモールの天井を突き破って魔導師達が現れる。

 

 

『全員動くんじゃねェェェェェェェェ!!!』

 

「「「「……!!」」」」

 

 

黒いマントに身を包んだ魔導師達。テロリスト集団であると確信したカナトは待機状態のゲイルに触れる。

 

 

「カナト、何をする気だ」

 

「ここは俺に任せてください。ゲンヤさん…民間人の保護、お願いします。ゲイル行くぞ!」

 

《はいマスター!》

 

「ゲイルセット、装甲展開!!!」

 

 

アーマードデバイス"ゲイルストライク"を装備すると、そのまま上へ上がるカナトはウイングソーを構えた。

 

 

「なにやつ!」

 

「戦いなら、余所でやりなさいよォォ!!!」

 

 

ウイングソーを振り回し、カナトは魔導師達に攻撃する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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超決戦!ショッピングモールのやベー奴※長引くとは言ってない

 

カナトが犯罪魔導師達を蹴散らしている頃、ショッピングモールの食品館には魔導師達の仲間がプレシア達を人質に立て込もっていた。プレシアは怯える娘達を宥めつつ、脱出の機会を探ろうとしていた。

 

 

「なに?……妙な奴がこちらに向かってるだと?」

 

「はい!……恐らくですが、奴です……疾風の悪魔ですよ!!」

 

「(疾風の悪魔……やっぱり、アナタなのね……カナト)」

 

 

疾風の悪魔の異名はプレシアも知っていた……それがカナトだと。次々と仲間が倒されている報告を聞いた男はプレシアの方を見る。すると男はプレシアの元へ歩み寄る。

 

 

「お姉さん、ちぃとばかり人質になってもらおうか?」

 

「……何をする気」

 

「なぁに、今からこちらに来るであろう管理局の犬を黙らせるだけだよ……しかし」

 

 

男はプレシアの身体を舐め回すようにマジマジと見るとプレシアを連れ去る。

 

 

「「「お母さん!!!」」」

 

「へぇ、あのガキ共あんたの子かよ?」

 

「そうよ……あの子達には何もしないで!!私が……目的なんでしょ?」

 

「まあな。いっひひひ……んじゃお姉さん、まずこの場で裸になって貰おうか?」

 

「……っ!」

 

 

男はあろうことかプレシアに衣服を脱ぐように命じた。プレシアは反撃しようとも考えたが、アリシア達の安全を考え従う。何も出来ない人々は目を反らし、プレシアは必死な思いで衣服を脱いでゆく。

 

 

「うっひょ!!お姉さんなかなかスケベな下着を履いてるんだね~?」

 

「(っ……アナタ……カナト……!)」

 

 

男達に写真を取られ、赤面するプレシア……アリシア達はただ泣くことしか出来ない。そして彼女達は心の中で願う……

 

 

「(お願い……!)」

 

「(お母さんを助けて……)」

 

「(お父さんっ!!!)」

 

「――――――あいよ」

 

「「「……!」」」

 

「な、なんだ!?ぐへっ!?」

 

 

結界を打ち破り現れたのはアーマードデバイス ゲイルストライクを装備したカナト。周りを見渡すと、そこには今にも泣きそうなプレシアが下着姿で疼くまっていた。状況を理解したカナトはゆっくりと男に近づいてゆく。

 

 

「うちの嫁が随分世話になったらしいな?えぇ?」

 

「ひ……ひぃ!!」

 

「分かってるよな?この代償は高いぞ?―――『我々の邪魔をするな!!』」

 

「アナタ!!」

 

 

襲い掛かる魔導師達。だがカナトの前では無力であり、男の仲間達は次々倒れてゆく。男はこちらに向かって来るカナトに震えるしかない。魔力によりエネルギー弾で攻撃を試みるが、ゲイルストライクに搭載された"フェイズシフト装甲"によりカナトは無傷である。

 

 

「俺には嫌いなものがある……ブロッコリーとニンジン、レバー……そして……プレシアや娘達に危害を加える奴等じゃァァァァァァァァァァァァ!!!!」

 

「がばっ!?」

 

 

渾身の一撃を喰らい、ダウンする男。カナトはゲイルを解除するとプレシアとアリシア達に駆け寄る。

 

 

「大丈夫だったかプレシア!!」

 

「大丈夫よアナタ……でも……怖かった……怖かったァァァァ!!!」

 

「「「お父さん……!!」」」

 

「アリシア、フェイト、レヴィ……よしよし」

 

 

その後、ゲンヤから連絡を受けた管理局はショッピングモールへ出動して男達の身柄を拘束した。カナトはプレシア達を慰めつつ家へと帰宅した。カナトは今回の事件をきっかけにミッドチルダから離れようと考える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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やはりプレシアが可愛いのは間違ってる

 

 

「ねえアナタ、これは何かしら?」

 

「…………」

 

「そうね~……私にはいかがわしい物にしか見えないわね」

 

「…………」

 

「それに最近ティッシュの減りが早いけど……アナタって花粉症だったかしら?」

 

 

ニッコリと黒い笑みを浮かべたプレシアは今にもフォトンランサーをカナトに当てようとしていた。アリシア達が寝静まった頃に偶然にもプレシアが見つけたのは夫のr-18DVDとティッシュの山。男性諸君ならこれが何か言わなくても分かるだろう。

 

 

「はぁ……まあ、貴方だって男だから溜まるのは分かるわ……でも!だからってなんで私に似た系統の人ばかりなの!?」

 

「あの……えと……偶然です」

 

「嘘だっ!!」

 

「プレシア、俺はひぐらしよりうみねこ派だ」

 

 

竜◯レナの顔真似のプレシアはひとまずDVDのパッケージを確認する。カナトの持っていたコレクションはほぼプレシアに似たセクシー女優が乱れる姿ばかりの人妻モノだ。

 

 

「私というものがありながら、アナタはこんないかがわしい物でオナニーにしたのね?」

 

「違うんだプレシア!これは『黙りなさい』イエス・ユア・マジェスティ」

 

「あんだけエッチして、まだ満足出来ないの?」

 

「違うんだ……その、エッチとオナニーはメインディッシュとデザートみたいな感じだ。一人エッチも、時に大切なんだ!!」

 

「…………はぁ。仕方ないわね」

 

 

プレシアはため息を付くと変身魔法を使う。プレシアは自身の姿を"電光少女"と呼ばれていた頃の姿になる。アリシア達より少し年上の外見のプレシアちゃんはニコニコしながらカナトの膨らんだイチモツを握る。

 

「ひう!?」

 

「こんなにして~……そんなにエッチしたいんなら私が何時でも相手してあげるのに」

 

「そ、そういう訳にはいかないだろ?何時も家事ばかりやらせて……」

 

「ううん。私は全然苦じゃないんだよ?むしろ、アナタやアリシア達といられるだけで幸せなの。家事なんて朝飯前よ…………アナタはそんなに気にしなくていいのよ?さあ、いっぱい♥️……甘えて?」

 

「プレシア……プレシアァァァァ!!!」

 

「はいはい♥️……よしよし」

 

 

30の男が幼女に抱き付く光景は異様ではあるが、夫婦だから大丈夫だ。プレシアはよしよしする……だが

 

 

「ま、話は変わるんだけど……取り敢えずお仕置きはしなくちゃね♥️」

 

「……はえ?」

 

「私に黙って、一人で気持ちいいことした悪い子にはお尻ペンペンよ」

 

「ちょ……!?プレシア!待て、待ってくれ!これは『ふぅん!!』いった!?いたい!いたい!……ナンデェウラギッタンデス!?」

 

 

魔力により力を込めたプレシアはお仕置きと称して、カナトのお尻を叩く。幼女に叩かれる大人……なんとも異様な光景(2回目)

 

 

「オナニーは許してあげる……でも、今度オカズにするのは私にするんだよ?分かった?」

 

「は、はひ……」

 

 

後日、プレシアの破廉恥写真集を見たカナトは仕事に支障をきたす程自家発電しまっくたのは言う間でもない。

 

 

 



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地球へ

 

「待ってくれないかテスタロッサ君!君に居られなくなっては、我々は!!」

 

「そんなこと知りませんよ。第一、この前のショッピングモールの一件だって元々は局の巡回が甘かったからあんな事になったんでしょ?……それに定時では帰れないし、残業ばっかりで嫌なんですよ……んじゃ」

 

 

上司に止められたが、カナトは気にせずに退職届を出した。この前のショッピングモールの一件でミッドチルダが危険だと判断した故の行動。貯蓄も充分貯まったこともあって、カナトは清々しい表情で局を出ようとした。

 

 

「あら、噂のカナト君じゃない」

 

「クイントさん?……どうも」

 

「こうして会うのは初めてね。今局内では貴方の噂で持ちきりよ?疾風の悪魔がやめるって」

 

「家族との時間を大切にしたいんですよ。それに……いつまでも前線で戦ってる訳にはいかないですから」

 

「ラブラブね。でもこれからどうするの?局をやめても、貴方に恨みを持つ魔導師達は襲い掛かって来るわよ」

 

 

クイントの言うとおり、例え自身がやめても因縁を持つ魔導師達は容赦なくカナトに襲い掛かるだろう。それこそ、自身が大切にしている家族にまで危害が及ぶ可能性もある。

 

 

「なら、どうしたらいいと思いますか?クイントさん」

 

「そうね……なら"地球"に行ったら?」

 

「地球?」

 

「うん。局では管理対象外世界と言われている多次元世界の一つよ。そこには私達のような魔力を持たない人達が住む世界で、恐らくミッドチルダよりかなり安全よ。特に日本という場所はね?……家族を想うならそこに引っ越すのもありよ」

 

「…………」

 

「あ、もし地球に移り住むならちゃんと手続きするのよ。じゃないと違法になるから」

 

 

――――――――――――

 

 

 

「「「「地球に?」」」」

 

「正確には管理対象外世界らしい」

 

「聞いたことあるわ!その世界にはケンジャキというライダーがいて、オンドォル語を話したりするのよね!?あとあと、ピンクの世界の破壊者もいて更にはサムライもいるのよね!あとは東方不敗も!あ!ドラゴンボールもあるわよね!?」

 

「東方不敗知ってるよ!確か、デタラメの拳法を使うおじいちゃんでしょ?」

 

「ダークネスフィンガー見れるかな?」

 

「東方不敗に会えるならボク、ゴッドフィンガー習いたい!!」

 

「色々ごちゃごちゃだよ!?何処から入って来たんだその知識は!?」

 

 

確かに地球にある日本という場所は安全だ。しかし残念ながらケンジャキもピンクの世界の破壊者もいない。もちろん東方不敗やドラゴンボールも……しかしこの東方不敗にまさか後に出会うとは、カナトはまだ知るよしもない。

 

 

「すまないな勝手にやめたりして……でも、俺はプレシア達を……」

 

「分かってるわよアナタ。私達のことを想っての行動なんでしょ?大丈夫よ。私やアリシア達は貴方の味方だから」

 

「お父さん!」

 

「よく分からないけど……でも、お父さんと一緒にいたい!」

 

「ボクもボクも!!」

 

 

笑顔でそう答えるプレシア達。カナトは思わず四人を抱き締めた……こうしてテスタロッサ一家は2週間後、ミッドチルダを去り地球にある日本"海鳴市"へ飛び立った。



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プレシアのラブラブ大作戦 ※ギリギリかな






 

 

これはまだ地球から飛び立つ前のお話。皆さんはカナトの自家発電の一件をご存知だろうか。プレシアにエロ本を没収されたカナトは彼女の破廉恥写真集で欲求を満たしていた。その背景にはプレシアの努力がある……

 

 

「ええっと……こうよね?」

 

「お母さん、何してんの?」

 

「きゃ!?れ、レヴィ!?」

 

 

とある休日。アリシアとフェイトがカナトと共に仮面ラ◯ダー剣を全話視聴の中でレヴィはこっそり抜け出してプレシアの部屋に来ていた。部屋では紫色のブラジャーとショーツを身に付けたプレシアが自撮りしていた。

 

 

「じ、実はね?お父さんに喜ぶ写真を撮りたくて……なかなか難しいのよ」

 

「じゃあボクが撮ってあげようか?」

 

「いいのレヴィ……?」

 

「うん!暇だし!」

 

「ありがとう!私の天使!!大好きよ~!!あ、もちろんアリシアやフェイトも天使だけど!!」

 

「く、苦しいよお母さん……」

 

 

こうしてレヴィがカメラマンになり、プレシアの撮影会が始まる。レヴィはプレシアの指示通りに撮ってゆく。レヴィは某破壊者が使用しているマゼンタのトイカメラでプレシアを撮る。

 

 

「(なんだろう……なんかこう、エッチな気分は……)」

 

「次はこんなポーズ♥️」

 

 

レヴィはアリシアとフェイトの次に生まれたテスタロッサ家三女である。他の二人より少し大人なレヴィはプレシアが今何をしているのかなんとなく分かっていた。そんなレヴィに構わず、プレシアは次々とポーズを撮る。

 

 

「(うわ~……お母さん、かなり過激かも~)」

 

 

今のプレシアは布面積が少ない紐のような下着を着用している。そこなら際どいポーズを取る。

 

 

「(そうよ!頑張るのよ私!じゃなきゃ、カナトに飽きられてしまうわ!!!)」

 

 

脳裏に過るのはカナトに捨てられる自分――――――自身が知らない女性達とあんなことやこんなことするカナトの姿。女性は年を取る程女の魅力が下がると雑誌で読んだことがあったプレシアは必死の思いだ。

 

 

―――さようならだ、プレシア―――――

 

 

「(嫌だ……捨てられたくない!!)」

 

「(お母さん、なんで泣いてるんだろ)」

 

 

素朴な疑問を持つレヴィだが、撮影会は続く。こうして数時間経過して、プレシア撮影会は終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜になりアリシア達が就寝した頃、プレシアはうなされていた……それは夢の中でカナトが他の女性と子作りする夢だった。彼女にとっては悪夢である。

 

 

『嫌!嘘よ嘘よ!!カナトがそんな!!』

 

『うるせーな……お前とは遊びなんだよ……おばさん』

 

「――――――嫌ァァァァ!!」

 

「ぷ、プレシア!?どうした!?」

 

 

悪夢から覚めたプレシア。起き上がる彼女に隣で本を読んでいたカナトは驚く……プレシアは周りを見渡し、こちらを心配するカナトに抱き付く。

 

 

「プレシア?」

 

「お願いアナタ……捨てないで……他の人の所へ行かないでェ」

 

「プレシア……全く。なんの夢を見たか知らないけど、俺は何処にも行かないよ。お前やアリシア達がいるのに……」

 

「それでも不安なの……もしかしたら……何時かアナタが私達を捨てて、他の女性と――『プレシア』……!」

 

 

今にも泣きそうなプレシアにキスをするカナト―――――そして、カナトは彼女を抱き締めて。

 

 

「心配無用だ。俺は何処にもいかないよプレシア……だから安心して。俺はプレシアやアリシア達がいるから今の俺があるんだ。それを忘れないで」

 

「っ!……うんっ!……うん!」

 

 

プレシアを宥めるカナトの表情は、誰もが惚れる笑顔だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






オリ主の外見は金髪のイケメン……D×Dの木場きゅんを思い浮かべて頂けたら。


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テスタロッサ家は今日も平和です

 

 

「フェイトは服を片付けてくれ。レヴィは俺と一緒に段ボールを片付けるぞ~。アリシアはその間おにぎりを握ってくれ」

 

「うん!」

 

「了解だよ~。アリシア、前みたいに砂糖と薬品間違えたら駄目だよ~」

 

「ギグ!……わ、分かってるよ!」

 

 

手続きを済ませたカナトはプレシア達と共に無事に地球の日本にある"海鳴市"へとやって来た。住まいを見つけて、ただいま皆で段ボールから色々出して片付けている最中である。フェイト、アリシアはそれぞれ自分の成すべきことの為に部屋を出る。

 

 

「ふぅ、さてもう一息かな~」

 

「ねぇお父さん」

 

「なんだレヴィ」

 

「これなに?」

 

「ん?それは……のわあァァァァァァ!?」

 

 

レヴィが持っていたのはプレシアのコスプレ衣装の一つ、女騎士の衣装だ。レヴィの前にはプレシアのコスプレ衣装数着が入っていた。カナトは顔を青くして段ボールを自分の元へ寄せる。

 

 

「……お父さんって、いつもお母さんに変態な格好させてるの?」

 

「噂を信じちゃいけない!俺の心はウブなんだ!」

 

 

ジト目で見るレヴィをなんとか宥めていたカナト……一方でプレシアも段ボールから物を出していた。片付けの最中アルバムが出てきて、プレシアは中を開く―――そこには若かりし頃の自身とカナトが写っている写真が幾つもあった。

 

 

「懐かしいわね……カナト……あぁもう!カッコいい!」

 

 

若かりし頃のカナトはDJだったり、モデルだったりと色々はっちゃっけた写真が幾つもある。そして更にページを開くとプレシアとカナトの乱れに乱れた写真まである。

 

 

「(ああん……この時のカナト激しかったわね……いや、今も今でいいけど……あぁ、思い出したら身体が火照って……んん♥️)」

 

 

カナト激しいエッチを思いだし、プレシアは身体の火照りを沈める為にスカートの中に手を入れようとした―――――

 

 

「ママ~、鮭と梅どっちがいい?」

 

「キャ!?え、えと、えと…………マグロ」

 

「ふぁ!?」

 

 

テンパったプレシア……ひとまず引っ越しの作業は完了し、アリシア達は疲れて寝てしまう。

 

 

「ふふん♥️はぁ~……ダメだわ。この娘達が天使過ぎて、天元突破しそうだわ」

 

「プレシア落ち着け」

 

「冗談よ……でも、まさかあれがレヴィに見付かるとはね?」

 

「俺の不注意だ、すまん」

 

「いいわよ別に♪……あ!少し待ってて!」

 

 

プレシアにそう言われて、リビングで待つ…………そして数分後プレシアはセーラー服に身を包んで現れた。

 

「ど、どうかしら……か、カナト先生♥️」

 

「(なんか犯罪の匂いがするが―――――)」

 

 

さすがに無理はあるが、やはりプレシアだから許されるのだろうか。ピチピチのセーラー服姿のプレシアは髪型をツインテールにして、スカートの丈は短く、屈んでしまえばパンティが見えてしまう程だ。

 

 

「あの子達も寝てるわ♥️……さあ」

 

「っ!プレシアァァァァァァァァ!!!」

 

「きゃん♥️ケダモノ♪」

 

 

やはりプレシアのコスプレに我慢出来ず、襲い掛かるカナトはキャストオフ(意味深)すると朝までプレシアを愛しまくったのは言う間でもない。

 

 

 

 






次回、高町家出るかも


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お隣さんは高町さんとスーパーおじいちゃん

 

引っ越し作業がようやく終わったカナト達。カナトとプレシアは近所に挨拶を兼ねてギフトを買ったりしていた。ようやく全てを買い揃えて、テスタロッサ一家は近所の挨拶に出向く。

 

 

「アナタ、次はここよ……確か東方さん家だわ」

 

「そうか。よし……」

 

 

古びた一軒家……カナトはチャイムを押した。数秒後に薄紫の胴着?を来た老人が現れるが、カナトはその老人を見た途端に驚愕する。

 

 

「ん?ワシに何か用か」

 

「(はぁぁ!?東方不敗!?……ウッソだろ!?)」

 

「ねえねえアナタ!!この方ってもしや東方不敗さんじゃなくて!?本物!本物!」

 

「ほう。ワシを知っておるか!そう、ワシこそ流派、東方不敗じゃ!!」

 

「「「かっこいい~!!!」」」

 

 

"東方不敗"……決しているはずのないスーパーおじいちゃんが何故ここにいるのか?疑問は残りつつも、カナトは取り敢えずそっくりさんだと思っておくことにした。次に一家は近所では評判の"翠屋"に入る。

 

 

「あ!いらっしゃいませ!」

 

「おや、可愛い店員さんが迎えてくれるなんて……今日はついてるな」

 

「にゃ!?か、か、可愛いだなんて!」

 

「本当のことだよお嬢さん、だって――『アナタ?』ひぃ!?」

 

 

茶髪のツインの女の子を可愛いと絶賛していたカナト。だが隣にプレシアがいることを忘れていた。後ろではアリシア達がジト目で睨み付けていた。

 

「なのは~!どうしたの……あら?お客様……ではなさそうですね」

 

「どうも」

 

 

厨房の奥から一人の女性が出てきた。"なのは"と呼ばれた少女によく似ている女性"高町桃子"はニコニコしながら店の奥へテスタロッサ一家を招き入れた。奥に入るとエプロンを付けた男性"高町士郎"がケーキを作り終えて休憩中であった。

 

 

「実はこの近くに引っ越してきて。自分はカナト・テスタロッサで、こちらは妻のプレシア・テスタロッサです」

 

「初めまして」

 

「あらあら、これはご丁寧に。私は高町桃子と言います……『君』あら?士郎さん」

 

 

桃子は旦那である士郎を紹介しようとしたが、士郎は真剣な表情を浮かべてカナトの前に立つ。

 

 

「君……」

 

「…………」

 

「奥さんの好きなところは?」

 

「「……へ?」」

 

 

士郎の発言に桃子とプレシアは呆気に取られるが、カナトもまた真剣に答える。

 

 

「プレシアの胸、お尻……そして包み込むような笑顔と……時々エッチな彼女……全てが好きです!」

 

「やはりか…………カナト君……わたしは桃子さんの全てが好きだ!シャワーしている姿や寝惚けてうとうとしている姿や全部が好きなんだ!」

 

「……士郎さん!」

 

「カナト君!」

 

 

何か運命を感じてか、カナトは士郎と握手を交わす。二人はその後も互いに妻の自慢をする……傍らで聞いてる桃子とプレシアは顔が真っ赤である。一方で―――

 

 

「フェイトちゃん……」

 

「なのは……」

 

「(ねえレヴィ、私達アウェイじゃない?)」

 

「(だよね……)」

 

 

何故かなのはとフェイトが急接近していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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甘えるプレシア



まさかのランキング2位で草。まじかよ……んじゃあ、めっちゃエッチに書いていいって事だな?(運営さん、黙って見守ってて


 

 

海鳴市へと来て2週間―――テスタロッサ一家は慣れていた。アリシア達はなのはが通う小学校へ転入して沢山の友達が出来ていた。カナトは士郎の紹介でボディーガードの仕事に就き、相変わらずプレシアとラブラブだ……しかし今現在プレシアは少し体調を崩していた。

 

 

「うぅ……やだ……もしかして風邪かしら……ごほん、ごほん……」

 

 

プレシアは体調が悪いと自覚はあったが、隣で寝ているカナトにそっとキスをして朝食を作る。朝から苦痛な表情を見せるプレシアは娘達にはそんな自分を見せまいと精一杯の笑顔を作る。

 

 

「お母さんおはよ~」

 

「おはよ……」

 

「ふわ~あ……おっはー!!」

 

「あ、あら……3人共おはよう。さあ、顔洗って着替えたら朝食食べるのよ?」

 

「「「は~い!!」」」

 

 

 

アリシア・フェイト・レヴィは制服に着替えて、朝食を食べる。やがて3人は登校の為に家を出る。プレシアはなんとか乗り切ったという安心から目眩を感じた。

 

 

「あ、わ、私……」

 

「プレシア!!……身体が熱い……まさか!間違いない風邪だ!」

 

「アナタ……待ってて、今からご飯――『んなこと言ってる場合じゃない!』」

 

 

カナトはプレシアを病院に連れてゆく。結果は疲れから来る体調不良と更に風邪も重なったというもの。プレシアは休養を余儀なくされ、家に帰りカナトに看病される。

 

「ごめんなさい……迷惑掛けて」

 

「いいんだよ謝らなくて……全く、ただの風邪で良かったよ……」

 

「うふふ……アナタったら心配し過ぎよ?」

 

「そうだけどさ……でも、俺の大事なプレシアに何かあったらいけないだろ?」

 

「あ……んんっ……アナタ」

 

 

プレシアを心配していたカナトはそんな彼女を抱き寄せた――――だがここでプレシアはあることに気づく。

 

 

「(ん?……そう言えば今って二人っきりよね……アリシア達は学校、カナトはたまたまの休み……よし!)」

 

「どうしたんだプレシア?ガッツポーズなんてして」

 

「アナタ……お願いが……あるの」

 

薬を飲んで体調はよくなっているプレシアだが、わざと体調悪い風を演じるプレシアはカナトに身体を預ける。

 

 

「ぎゅ~って、して欲しいの……ダメ?」

 

「(ぐっ!?その表情は不味いだろ!?)」

 

 

赤面しつつも瞳を潤ませ、更には体調的に弱っているのもあって今のプレシアは普段より色っぽい。カナトは最初は断ったが、結局プレシアの言う事を聞く。

 

 

「暖かい……ポカポカするわ……カナト」

 

「(綾波かな?)」

 

 

白髪のヒロインを浮かべながらも、カナトはプレシアに腕枕をしていた―――プレシアはニコニコしながら愛しい旦那の腕枕を堪能していた。汗を掻いて、若干パジャマが透けているプレシア。彼女の下着が薄く出ており、胸元は今にもはち切れんばかりのおっぱいが強調されていた。

 

 

「(まずい……静まれ、静まれ俺のムスコよ!)」

 

「カナト、ごめんなさい……私情けないわね」

 

「え……?」

 

「元々、魔導師である私がこんなことで体調崩すなんて……まだまだね私」

 

「そんなことないぞ、プレシア」

 

「……アナタ」

 

「俺は君に頼りっぱなしにしていたところがあった……君に負担ばかり掛けてごめんね」

 

「っ!そ、そんなことないわ!アナタは『プレシア』ひゃ!?」

 

「今日と明日はゆっくり休んでくれ。家事なら俺がやるからさ」

 

「アナタ……」

 

「今は身体を休めるんだ。たまにはゆっくりしてて……ね?」

 

 

カナトはそう言うと、ウインクする。

 

 

「………そう……なら、お言葉に甘えちゃおうかな」

 

「うん。なんか欲しい物やして欲しいことがあれば言ってくれ!なんでもやるからさ!」

 

「……なんでもいいの?」

 

「ああ」

 

「だったら――――アリシア達が帰って来るまで、いっぱいぎゅ~していい?」

 

「ふえ!?」

 

 

プレシアは悪戯な笑みを浮かべると自身の豊満な胸を押し付ける――――やがて、カナトの上着を捲ると胸板にや腹筋などにキスをする。

 

 

「ぷ、プレシア……!?」

 

「ちゅ……んふ………」

 

「(やばい……こんなの生殺しじゃないか!?ああ!!)」

 

「うふふ……最近はアリシア達がずっとアナタと一緒にいたから……だから今は私だけに独占させて?さすがにエッチは出来ないけどね……ちゅ……ちゅ」

 

「(のわあああ!!!プレシアが……プレシアがエッチな妻に!!だ、だがこれはこれでOKだ!!!)」

 

 

そそりたつムスコを抑えて、カナトはひたすらプレシアのキスに我慢するしかなかった。プレシアのふれあいはアリシア達が帰って来るまで続く。後日、カナトに風邪が移ったのは言う間でもない。ちなみにプレシアは元気ハツラツで肌が艶々していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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とある夢

 

 

"ここは……どこだ?"――――思ったのはそれだ。身体が重く、思うように動こすことが出来ないとカナトは思った。息苦しく、今すぐにでもここから出たいとカナトは取り敢えず目を開けた……

 

 

「(な、なんだ?……水中……にしては、薬品臭いような……)」

 

『アナタ』

 

「(プレシア!?……なのか!?)」

 

『あと少しよ……あと少しの辛抱よ……もうすぐでアナタやアリシアを……ふふふ……あっははははは!!!』

 

「(どうなってやがる!?)」

 

 

今の自分の状況は、カプセルのような装置に薬品の匂いがする水中に入れられていることを理解したカナト……隣には同じくカプセルに入れられたアリシアがいた。そして装置の外には自分がよく知る人物がいた。

 

 

シワが目立つ顔に紫のドレスのような衣装に身を包んだプレシア・テスタロッサ……あまりにも変わり果てた姿にカナトは驚愕する……夢であって欲しい……カナトはそう願おうとした……その時

 

 

『この役立たず!!!』

 

『ごめん……なさい……ごめん……なさい……』

 

「(フェイト……!?やめろ……なんでそんなことするんだ!!)」

 

 

悲痛な叫びは愛娘の一人であるフェイトだった。プレシアに痛め付けられ、ボロボロのフェイトにカナトは思わず涙を流す。

 

 

「(やめろ……やめるんだプレシア!!フェイトは……フェイトは!!)」

 

『ジュエルシードが揃えば、カナト・アリシア補完計画は完璧よ……あとは復讐するだけ……ふはははは!!!あっははははははは!!!!』

 

「(やめろォォォォォォォ!!!!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アナタ!アナタ!」

 

 

「……っ!!はぁ、はぁ、はぁ……!!」

 

 

「大丈夫!?凄い汗よ!?……ちょっと待ってて!」

 

 

「(夢……だった……のか)」

 

 

 

プレシアに起こされ、息を切らしながらも目覚めたカナト……冷や汗を拭い、プレシアから水を貰う。

 

 

「どうかしたの?……アナタが、あんなに魘されてるの初めてで思わず……」

 

「すまない……まあ、今回の夢はちょっとな……はは」

 

「ねぇ、どんな夢を見たの?アナタがそこまで魘される夢、逆に興味あるわ」

 

「…………」

 

 

 

プレシアにそう言われ、カナトは話した。夢の内容は鮮明に覚えており、カナトは詳細を全て話した。最初は信じられないといった表情だったプレシアだが後半になるに連れて、涙を堪えていた。

 

 

「酷い夢ね……でも……私はそんなことしないわ!!ましてや、フェイトにそんなことするなんて!!夢の私、今すぐにでも殺してやりたいわ!!」

 

「プレシアさん?……お顔が恐ろしいことになってますが……」

 

「……ご、ごめんなさい!私ったら……でも、カナトは怖い想いをしたんだから……」

 

「わぷっ!?……ぷ、プレシア!?」

 

「うふふ♪いい夢見れるように、今日はプレシアママが抱き締めてあげる♥️」

 

 

プレシアの豊満な胸の感触に興奮するカナト……そんなカナトをプレシアは宥める。

 

 

「今だけは、アナタのママよ?カナト」

 

「っ!!プレシアママァァァァァァァァ!!!」

 

「きゃん♥️……変態さんね♥️」

 

 

 



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八神はやて


題名の通り、あの子出てきます


 

 

「じゃがいもと玉ねぎ……あとは」

 

《マスター、ニンジンとピーマンも忘れてはいけません》

 

「(わーってるよ。お前は俺の母ちゃんか)」

 

 

とある休日。カナトはプレシアの買い物を頼まれて、ただいまスーパーで買い物をしていた。夜ご飯の献立の為に材料を買うカナト。嫌いなニンジンとピーマンを除けようとしたが、ゲイルがそれを阻止する。

 

 

「はぁ……」

 

「うーん……届かへん……うーん!!」

 

「(ん?)」

 

 

買い物カゴに仕方なくニンジンとピーマンを入れるカナト。その場を立ち去ろとした時、隣に車椅子の少女がいた。車椅子の少女はニンジンを取りたいが、手が届かなかった。

 

 

「ほい……大丈夫かい?」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

「いえいえ、どう致しまして」

 

 

車椅子の少女にニンジンを渡すと、カナトは立ち去る――――――しばらくしてカナトは公園でくつろぐ。海鳴市に来て3ヶ月が経過していた……娘達は学校で友達も出来て楽しく通っているし、プレシアも桃子と仲良くなり一緒にランチする仲にまでなった。

 

「いいもんだな、平和ってのは」

 

「何が平和なんですぅ?」

 

「ん?……あり、君はさっきの」

 

「どうも」

 

 

カナトに声を掛けたのは先程スーパーで出会った車椅子の少女だった。それからカナトは車椅子の少女と話をしていた。

 

 

「え……はやてちゃんはずっと一人でかい?」

 

「はい。両親は幼い頃に事故で……うん」

 

「……そっか。はやてちゃんはそこから一人で?」

 

「たまにヘルパーな人とか来てくれるんですけど、それ以外は……」

 

「そうか……」

 

 

車椅子の少女"八神はやて"と話をしていく中で、彼女が一人で生活をしていることを知り、カナトは驚愕していた。はやては気にしてないと言うが、その表情は何処か寂しそうだった。

 

 

《マスター、お話中すいません》

 

「(どうしたゲイル)」

 

《はやてさんでしたか……彼女から魔力を感じます……ですが、この気配は》

 

 

ゲイルははやてから魔力を探知していた。ゲイルの言った魔力の源ははやてが持つ一冊の本だった。それについて聞こうとしたが、時間が迫っていた。

 

 

「まずい、もうこんな時間か……」

 

「…………」

 

家に帰ろうとするが、悲しい表情をするはやてにカナトは足が止まる――――そして

 

 

 

 

 

 

「ただいま」

 

「お、お邪魔しますぅ……あはは……」

 

「アナタ……」

 

「「「お父さん……?」」」

 

 

はやてをお姫様抱っこしたまま自宅へ帰宅したカナト。当然、女の子と帰宅するなど知らないプレシアとアリシア達は驚いていた。

 

 

「アナタ……見損なったわ!!!いくら私達に興味無くなったからって、幼女を誘拐するなんて!!」

 

「いや、驚くとこそこじゃないだろプレシア」

 

 

はやてを降ろし、カナトは経緯を説明した。はやての素性を聞いてプレシアはすぐに彼女を抱き締めた。アリシア達もそれに続く。

 

 

「はやてちゃん!何時でも居ていいからね!?……か弱い女の子を一人にする訳にはいかないわ!!」

 

「はう!」

 

「はやて!私達がいるからね!」

 

「こ、怖くないから……安心して?」

 

「ここにいれば安全さ!私達のお父さんはオーマジオウより強いからね!!」

 

 

はやては暖かくテスタロッサ家に迎えられ、長年一人だったはやては涙を流してプレシアやアリシア達にありがとうと言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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デスサイズと新たなる波乱!?



ひとまずここ等で連載はストップさせてもらいます!


 

 

車椅子の少女 八神はやてを迎え入れて1ヶ月……はやては最初大人数という馴れない環境で戸惑いを感じていたが、アリシア達のおかげで今ではこの環境に慣れていた。プレシアもまたはやてを実の娘のように可愛がり、はやてもプレシアに懐いていた。

 

 

「―――――よし、ひとまず完成だな。プログラムインストール……」

 

 

カナトはアーマードデバイスのゲイルを改造して、新たに改良を加えていた。ゲイルを『デスサイズ』と改めて、今ここに新たなアーマードデバイスが完成した。

 

 

《マスター、ありがとうございます》

 

「いいさゲイル……いいや、今からお前はデスサイズだったな」

 

《私はどの呼び名でも構いませんよ、マスター》

 

「……そうかい……んじゃ、行きますかね」

 

 

深夜からの作業をこなしていたカナト。気付けば朝日が登っていた……部屋から出るとキッチンではプレシアが朝御飯を作っていた。

 

 

「あらカナト!おはよう」

 

「やあプレシア……今日も相変わらず天使だね」

 

「ああん♥️……もう、何処触ってるのかしら?」

 

 

料理するプレシアの背後から抱き締めるカナトはどさくさ紛れに彼女のおっぱいを優しく揉む。朝からなかなかディープではあるが、テスタロッサ家では日常茶飯事だ。

 

 

「か、カナト♥️……い、今は料理中だから♥️……んんっ!」

 

「朝御飯。前に……まずプレシアを頂きたいかな?」

 

「もう!変態さんなんだから♥️……ふぁ♥️」

 

 

カナトは彼女のおっぱいを揉むだけじゃ飽き足らず、太ももには手を伸ばす。プレシアは至って普通の服装ではあるが、カナトは服の上からブラジャーのホックを外す。

 

「きゃ!?ブラが……♥️」

 

「プレシア……」

 

「んっ……カナト……」

 

 

見つめ合うカナトとプレシア……二人はそのままキスしようと顔を近付ける。

 

 

「あぅ~……」

 

「あのう、お楽しみのところ申し訳ないけどさ……お父さんとお母さん?」

 

「「ひゃ!?」」

 

 

両手で顔を隠すフェイトと苦笑いのレヴィ。プレシアはひとまずげんこつをカナトにお見舞いし、カナトは床へ倒れる。

 

 

「あら、愛しの天使達……おはよう」

 

「(ねぇレヴィ。お母さん何事もないようにしてるけど……)」

 

「(まあ、ボク等は何も見なかったことにしようか)」

 

「‥痛い」

 

「ていうか!大変なんだよ二人共!」

 

 

レヴィは焦った様子でカナトとプレシアを寝室へ―――――――そこには、はやての目の前に三人の女性と一人の男がいたのだ。しかも意味不明な魔法陣付きで。

 

 

「さあ我が主、命令を」

 

「ふえ?えっと!……カナトはん!なんかいきなりこの人達が現れて訳分からんのやけど!?」

 

「お父さんお母さん!」

 

「あ、貴女達は一体……」

 

 

「……なんか嫌な胸騒ぎがするな……はぁ」

 

 

テスタロッサ家INはやての前に、騎士達が現れる。果たしてどうなるのか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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ビギンズナイト カナトとプレシアの出会い
妻との出会い



しばらく長編


 

 

数年前――――それはまだアリシア達が生まれる前の話だ。カナト・テスタロッサ……昔はカナト・フラガという名前だった少年は魔導師の家系に生まれた。しかしカナトは生まれつき魔力値が低かった。それが原因で幼少期に両親から愛情を貰えずカナトはいつの間にかやさぐれ、家を出た。カナトは家を出て以降はミッドチルダに拠点を置くある組織に拾われた。

 

 

"私設武装集団 ライブラリアン"――――当時時空管理局と武力でぶつかり合っていたテロ組織。魔力値による差別ない世界を目指すライブラリアンに心打たれたカナトは自ら戦う道を選んだ。

 

 

『な、なに!!』

 

『なんだあれは!?』

 

「はっ!アグニは効くぜ!」

 

 

カナトはライブラリアンが魔力が低い人間でも扱えるように開発したアーマードデバイス"ストライク"を纏って戦う道へ進んだ。しかし組織のやり方は次第に過激なものになっていた。

 

 

爆破テロ・虐殺・ウイルステロ……カナトはいくら差別のない世界を目指す為とはいえやりすぎの枠を超えた組織のやり方に異議を唱えた。だがそんなカナトに待っていたのは組織による裏切りであった。

 

 

「な……んで……」

 

『我々が救った命を無駄にするとはな……不様だなフラガ』

 

「がっ……ま、待て……」

 

『精々あの世で見てるがいい。我々が作る新世界とやらを』

 

 

組織の受領に捨てられたカナトは、酷い傷を負ってとあるビル裏に捨てられた。アーマードデバイスストライクも破壊されて、カナトは意識を失う。

 

 

「(はぁ……このままじゃだめよ……いくらミスとはいえ、隠蔽なんて)」

 

 

一方でビルの一室に住む一人の女性が玄関から出て来た。腰まである黒髪に整った顔立ち、白のブラウスに黒のタイトスカートが似合う美女"プレシア・テスタロッサ"は今から会社に向かおうとしていたが、その足取りは重い。

 

 

「(行きたくないな……ん……何かいる)」

 

 

プレシアは階段降りた直後ある気配を察知した――――前方には今にも瀕死の重体で雨に打たれて低体温になる寸前のカナトの姿。プレシアは急いで、カナトに駆け寄る。

 

 

「き、君!大丈夫!?……酷い……なんでこんな」

 

「……い……や……だ」

 

「……?」

 

「た……す……けて……」

 

「っ!!待ってて……貴方は必ず助ける!!」

 

 

プレシアは魔法を使ってカナトを保護して一旦部屋へ戻った。自身の寝室に運び、カナトに治療を施すプレシア……ふと、彼の手に握られている物に気付く。

 

「これは……デバイス?……魔導師なのかしら」

 

 

布団に寝かせたカナトに掛け布団を掛けた後、プレシアはカナトの持っていたデバイスを解析する。

 

 

「アーマードデバイス、X105 ストライク……凄いわね……こんなデバイスが存在してるなんて……」

 

 

キーボードを素早く叩くプレシア。するとストライクに保存されていたカナトの出生やライブラリアンの情報が標示された。

 

 

 

「ライブラリアン……まさかあの子が?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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ラッキースケベ

 

 

 

「……ここは……部屋か……っ!?」

 

 

雨に打たれて重症の怪我を負ったカナトは目を覚ました。辺りを見渡し部屋だと認識するがここが何処なのか気になる……カナトは痛みが走る身体を立ち上がらせてひとまずトイレがある場所へ向かう。

 

 

「俺はあの後、保護されたのか?だが誰に?」ガチャ

 

「え……」

 

「……は」

 

 

考え事をしながら扉を開けるカナト―――――中には今から用を足そうと、スカートと紫のショーツを脱ごうとするプレシアがいた。しばし沈黙が続くが、プレシアが次第に顔を赤くする。

 

 

「きゃああああァァァァァァァ!!!」

 

「へぶら!?」

 

 

プレシアに思いっきりビンタされたカナトはそのままリビングに吹き飛ばされる。彼が怪我人だということを忘れていたプレシアは慌ててカナトを起き上がらせた。

 

 

「もう……普通、ノックするでしょ?」

 

「すいません」

 

「……わざとじゃないでしょうね?」

 

「信じてくれ」

 

 

包帯を再び巻かれたカナトはプレシアに謝りつつ誤解を解いていた。プレシアお手製のグラタンを口に運びつつ、カナトは久々の食事に思わずがっついてしまう。グラタンに夢中なカナトに笑みを溢しつつ、プレシアはあることを尋ねる。

 

 

「ねぇ……そう言えば聞きたいことがあるんだけど……いいかな?」

 

「……別に構わないが……まずあれをどうにかしてくれないか」

 

「え?」

 

「その……俺も……健全な男の子だから……その」

 

「っ!?」

 

 

カナトが指をさす方には部屋干ししてあるプレシアの際どいブラジャーやショーツが複数干してあった。プレシアは赤面しつつ急いで下着を回収した……

 

 

「見られた……よりにもよって見ず知らずの男の子に……」

 

「いや……別に気にしてませんよ……」

 

「私が気にするの!!もう、こんなじゃお嫁に行けないわ!そして私はこの後貴方にエッチなことされて、入れられて、挟まれたりするのね!?」

 

「話が見えないんですけど!?」

 

「私に乱暴したら許さないわよ!エロ同人みたいに、私を精処理の女にしようたってそうはいかないわ!!私は抗うわ!」

 

「勝手に抗ってろよ!?……たく……んで、話は変わるがあんた……俺に聞きたいことがあるんじゃないのか?」

 

「!……そうだったわ……単刀直入に聞きたいのだけど、貴方はライブラリアンなの?」

 

 

プレシアはカナトにストライクを返して、自身が見た情報をカナトに聞く……しかしカナトは黙ったままだ。しばらくして、カナトは立ち上がると上着を手に取る。

 

 

「ちょっと!何処に行く気なの!」

 

「助けってもらって悪いが、あんたは俺を忘れろ。一応俺は死んだことになってるからな」

 

「っ!?」

 

「ありがとうよ……じゃあな。グラタン旨かったぜ」

 

「待って!」

 

 

玄関を出たカナトを追うプレシア……しかし、カナトはすぐに姿を消した。カナトは傷口が開くのを気にせず、ビルから降りた。

 

 

「はぁ……はぁ……はぁ……必ず止めてやるぞ……ライブラリアン!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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疾風の悪魔

 

 

カナトは身を隠しながらライブラリアンを潰す為に色々と奮闘していた。ライブラリアンの組織データを管理局に流し、組織の関係者を次々と消していく……そんな中で、カナトはライブラリアンに重要人物として捉えられていた一人の男を解放して共に行動していた。

 

 

「さあカナト君、完成だ」

 

「ありがとうございます……ストライクは直ったんですか?」

 

「もちろんさ。だが、ストライクを修理して更に改良を加えて"ゲイルストライク"に改造してあげたよ」

 

「ゲイルストライク……ありがとう、スカリエッティ博士」

 

「礼には及ばんよ。さあ、君のデバイスは修理した……条件は守ってくれるかな?」

 

「もちろん。貴方を完全に自由にする……でしょ?ただし、悪事はしないでくださいよ?」

 

「それは心配いらんさ。わたしはただの科学者だからね……それに妻が待っているんでね。これ以上悲しませてはならんのさ」

 

 

"ジェイル・スカリエッティ"……ミッドチルダで科学者をしていた彼は、自身の能力に目を付けたライブラリアンに身柄を拘束され、デバイスなどを嫌々ながらも作ったりしていた。カナトはスカリエッティを解放する条件で、ストライクの修理を依頼した。

 

 

「あとは指定のポイントへ……そこに行けば誰も貴方に手出し出来ないはずです」

 

「ありがとう……しかし、君はどうするんだい」

 

「…………」

 

「いくら、君が一人動いたところで状況は何も変わらない……それでも君は戦うというのか?」

 

 

「――――何もしないより、何かをやって死んだ方がマシです」

 

 

決意を固めたカナトにスカリエッティはそれ以上は何も言わずに、自分の帰りを待つウーノの元へ。カナトは新しくなったアーマードデバイス"ゲイルストライク"を纏う。

 

《――――お久しぶりですね、マスター》

 

「久しいな、ストライク……いや、今はゲイルか」

 

《どちらでも構いません。マスター……私はマスターの味方です。自分の信じる正義の為に戦ってください》

 

「ああ……ありがとうなストライク」

 

 

カナトはゲイルストライクを纏って、組織が取り引きしているとある研究所へ出向く。その研究所は表向きは魔導工学に関することを取り扱う場所だが、裏では大量殺戮兵器を作る厄介な所だった。

 

 

「おばあちゃんが言っていた……この世には必要なものと不必要なものがあるってな」

 

《マスター、祖母はいないはずでは?》

 

「やかましい。決め台詞なんだよ…………ミッドチルダを……最悪の街にしない為に」

 

 

カナトがそう言って決意を固めていた頃―――――プレシアは研究所で相変わらず上司から押し付けられた仕事をこなしていた。やりがいなど感じない職場にプレシアは嫌気が差していた。

 

 

「(はぁ……帰って名探偵コ◯ンみたいな~……それにしても、この"サイクロプス"って何かしら)」

 

 

プレシアはある1枚の書類に書いてあるサイクロプスという言葉が気になった……だがプレシアはそのサイクロプスがミッドチルダを脅かす史上最悪の殺人兵器であることを知らなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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再会のプレシアと高速移動―クロックアップ―

 

 

カナトは闇取り引きをしている研究所へと侵入していた――――目的は大量殺戮兵器サイクロプスの破壊。もしサイクロプスが発動してしまえばミッドチルダはあっという間に木っ端微塵になる代物だ……あくまで予測ではあるが、カナトはそれも視野に考えている。

 

 

「大惨事になる前に止めなきゃ……」

 

(ですが、マスター一人では少々無茶があるかと……もしマスターの生存を認知しているライブラリアンが仕掛けて来る可能性もあります)

 

「あり得る話か―――「待ちなさい!」誰だ!」

 

「貴方こそ……っ!き、君はいつぞやの!」

 

「あんたは、俺を助けてくれた人か」

 

 

誰かに呼び止められ、カナトはとっさに懐に仕舞い込んだ銃を出そうとした。振り返るとそこには紫のウェーブが掛かった長髪で、以前自身を助けてくれたプレシア・テスタロッサがいた。

 

 

「花嫁に行く前の女性の下着を見た破廉恥ボーイが、こんなところで何してるのかしらね♪」

 

「あれは事故なんだがな……そういうあんたは?なんでここにいる」

 

「なんでって……だってここ、私の勤め先だから」

 

「なに……」

 

 

まさかの偶然か……カナトは言うのを迷ったが、プレシアを連れてサイクロプスがある場所へ案内する。予測通り、地下室にはサイクロプスがあった……この研究所に地下室があることを知らなかったプレシアは、カナトからこのサイクロプスが大量殺戮兵器であることを知らされる。

 

 

「まさか……そんな……」

 

「嘘じゃないぜ……ライブラリアンは差別のない世界を作る為に、まずはミッドチルダの人々をこのサイクロプスで殺すつもりなんだよ」

 

「嘘……」

 

「蒼き清浄なる世界の為……これがその結果かよ……さあ、あんたは下がってな。俺はコイツを破壊する――「私も手伝うわ」んだと?」

 

「――――これはこれで、ようやくやめる決心が着いたわ。前から怪しい節はあったから……さあ、人がいない今の内にやりましょうか」

 

「協力してくれるのか……えっと……」

 

「私はプレシア・テスタロッサよ。貴方は?」

 

「……カナトだ。カナト・フラガさ。不可能を可能にする男さ」

 

 

カナトはプレシアと共にサイクロプス破壊工作に移る――――爆破装置をセットして起爆。カナトとプレシアは素早く研究所へ出ると、一気に起爆ボタンを押す。すると研究所が丸々爆破の炎によって、消えていく。

 

 

「……こんなこと言うのもなんだが、良かったのか?……あんたの職場だろ」

 

「いいのよ。いい機会だったのよ……色々と不満もあったし精々したわ」

 

「そうか―――危ない!」

 

「きゃっ!?」

 

 

カナトは背後から弾丸が迫り来るのを察知して、いち早くプレシアを庇う――――いざ後ろを振り向くと、そこにはライブラリアンのリーダーとプレシアが務める研究所の所長がいた。

 

 

「困るんだよな~……カナト……そうコソコソ動かれたらよ?」

 

「テスタロッサ君……非常に残念だよ……」

 

 

ライブラリアンのリーダーと研究所の所長の後ろからは武装した兵がぞろぞろと現れる。カナトはプレシアを抱きかかえて、アーマードデバイス"ゲイルストライク"を纏った。

 

 

「ある人が言った……例え醜い世界であろうと、その世界で必死に生きる者がいるってな―――ゲイル!」

 

《発動―――クロックアップ》

 

 

周囲の時間がガクリと止まる――――カナトは武装兵を瞬く間に蹴散らし、プレシアを安全な場所へ避難させた。

 

 

「あんたは管理局に通報を頼む」

 

「っ……カナト君……」

 

「それまで時間を稼ぐ!」

 

 

 

再び高速移動魔法術クロックアップを使い、カナトは武装兵に突撃する―――――

 

 

 

 

 

 

 

 



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選択と過ち


この作品にシリアスはない(ドヤ


 

 

プレシアの通報により時空管理局が研究所へ突入する―――――そこには倒れているライブラリアンの人間達の上に血まみれのカナトは立っていた。全ての力を使い果たしたカナトはそのまま倒れた。

 

 

プレシアはカナトを保護しようとしたものの、管理局はカナトを重要参考人として身柄を拘束してそのまま本部へと戻った。次に治療を受けて、目覚めたカナトに待っていたのは取り調べだった。カナトは罪を償う覚悟で自身の素性とライブラリアンについて全て話した……結果としてカナトは色々な罪に関与したとしてひとまず留置所に身柄を移された。

 

 

「はぁ……まあ、分かってたけどさ……こうなるって」

 

 

 

カナトはため息をついて寝転がる。今までの人生を振り返り、良いことがなかったと思いつつも、この前出会った女性……プレシアを思い出す。

 

 

「せめて、プレシアさんみたいな人と結婚してみたいな……」

 

「――――お前さんか……一人で無茶苦茶したっていう奴は」

 

「ん?……おっさん、誰よ」

 

 

隔離された部屋の柵の前に、管理局の制服を着用した一人の男性が現れる。突然の来客に不信感を抱く。

 

 

「そんな嫌そうな顔せんでくれ。余計に話し難いぞ」

 

「……あんたは?」

 

「わしは、"ゲンヤ・ナカジマ"だ……まあただの通りすがりの局員さ」

 

「ふーん……で、その通りすがりの局員さんが俺に何の用でい?俺の処遇でも通告しに来たのかい?」

 

「はははっ……わしにはそんな権限などないさ。ただ君の素性が気になってな」

 

「……?」

 

「カナト・フラガ……君が良ければでいいんだが……わしの元へ来る気はないか?」

 

「なに?」

 

 

ゲンヤは地上部隊に所属する反面で今回の事件でカナトの素性を調べていた。カナトの生い立ちや真っ直ぐな性格や人柄を知り、行き場のない彼に同情して管理局へスカウトした。ゲンヤの提案に迷いつつも、カナトはその提案を受け入れた。

 

 

「そう言えば、お前さんに面会者だ」

 

「面会?……俺には知り合いなんていないはずだ」

 

「まあ……見りゃ分かるさ」

 

 

ゲンヤに連れられ、面会室へ――――そこにはレディーススーツに身を包んだプレシア・テスタロッサがいた。

 

 

「久しぶりね、カナト君」

 

「プレシア……さん……」

 

「あれから心配してたけど……大丈夫そうね?」

 

「まあな」

 

「どう?……体調は大丈夫?」

 

「まあ、大丈夫かな……つうか、なんであんたがここに?」

 

「……どういう流れであれ、出会った縁だもの。貴方が心配だから来た……それじゃダメ?」

 

「ッ!(か、可愛い……)」

 

 

ポニーテールのプレシアはそう言って笑みを溢す……その表情に思わずドキドキしたカナトは視線を反らす。

 

 

「カナト君……ありがとう。貴方がいなければ、私は犯罪に加担するところだった……礼を言わせてもらうわね」

 

「……礼を言われるほどのことはしてないさ……」

 

「カナト君……貴方ならまだやり直せる。だから今度は道を誤ってはダメよ?……もし不安なら……私も協力するわ」

 

「…………貴女は……変わってるな」

 

 

カナトはそう言いながらも徐々にプレシアに惹かれてゆく……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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