神様転生 異世界行ったら本気で生きる (白だるま)
しおりを挟む

プロローグ 転生先はどうなるかな?

クッソお久しぶりです…アプリゲーム廃人になりかけています…

やってみたいネタが出来たので投稿します。




いきなりだが私は転生者だ。

 

ごく普通の女子高生だったけど、死んだ理由がネットゲームを周回しながらお気に入りの乙女ゲームしていてあまり寝ていなくて遅刻確定で急いでも意味無いのでのんびり行けばどうにかなるかと思いながら学校行く途中に子供が暴走車に轢かれそうだったのを庇って…即死だったそうな。

 

本音を言うと、此処まで育ててくれた家族や親友のアニメやゲームオタクの亜子には申し訳ないと思うし、もう一人の親友だった心に救ってくれた命を無駄にした事の罪悪感は酷かったわね…本当に…

 

 

私の担当の神様も「残念な死に方だし本来だとBランクでもいいじゃねえかと思うんだけど…何故かこのランクなんだよね…それでもCランクだから結構良い特典選べるぜ」とかなり優遇してくれて以下の特典を選んだ。

 

1・『他の転生者の特典無効化』

 

2・『鍛えれば鍛える程強くなる体』

 

3・『悪意を見抜く観察力」

 

4・『鬼滅の刃の呼吸と剣技の習得』

 

我ながら普通の特典だと思うわ…

実はオマケでもう一つクジ引きで決められるみたいだけど、見事当たって『転生先以外の原作世界に行ける権利』を貰ったけど…神様に聞けば許可が出なければダメな世界もある為事前に言ってからの転移となるらしい(いつでも行って戻る事が可能)

但し禁止行為は【その世界の特殊な武装や装備、キャラクター(例外は除く)は転移禁止】だそうで、私が行く世界は近代兵器…つまり最新鋭の銃やビームブレードみたいなものは持ち帰りしたら、即違反者処分となるみたい…

例外もあるみたいだけど、私の転生先の世界では恐らく無いと神様に言われた。

 

…鬼滅の刃の世界でも行って日輪刀作って貰ってこようかな?

それよりも現代的な世界遊びに行って漫画やゲームで遊ぶのも面白いかも…

 

そんなこと考えてると追い打ちで…

 

「何考えてるのか何となくわかるけど、行ける原作世界は一つだけだからね…」

 

…ソウデスヨネ~そんな無条件にどこでも行けるような都合の良い話は無いですよね。

 

その後でお爺ちゃんの神様から本当に鬼の修行が実行されたけど、何で日の呼吸を習得してんのかが意味わからない!!お爺ちゃんからは「どうせ、どの呼吸や剣技を習得しても転生先でサボっておれば使いもんにはならんしのう…」とぼやかれ納得はしたけど…縁壱さん目指して頑張る気は無いんだけど?

理由を聞けば、どれでも同じようなものだからいいだろうと判断されたみたいだ。

 

何でこんな特典選んだと言えば、実は幼馴染で親友だった心に影響されて武術を本格的にしたかったからだ。

お爺ちゃんにもなかなか見込みがあるとされて修行してしてたけど…そのせいで日の呼吸どころか原作キャラの全呼吸習得で痣の発現もアリってチート主人公ですか??

痣が発現すると死期が早いじゃ…と思ったけどその点は緩和してくれたのでまあいっか!!細かい事は気にしない!!

 

その前に何所に転生になるんだろうと思いきや…【無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜】って知らないんですけど?まあ転生先で楽しめればいいや…私の場合は【神様転生 〜異世界行ったら本気で生きる〜】かな…

 

「いや~物分かりが良くて君の様に前向きな子は応援したくなるね…俺の存在って神にも悪魔にも見えると言われたぐらいに警戒される事もあるけど、君は楽に申請出来て助かったよ。

 

それと…転生先以外の原作世界に行ける権利』が使いたくなったら夢で俺に会いたいと思えば…よっぽどの事が無い限り話せると思うから憶えといてくれ…

 

それと…そっちでヒトガミと名乗る神様にあったらそれは原作世界の神様のようなものだから勘違いしないように…それじゃいってらっしゃい」

 

今度の転生で後悔なく生きよう…そう思いながら私は神様にお礼を言った後に部屋から出て転生した…

 

 

____________________________________

 

 

さてさて…面白い女の子だったな。

 

死んだ理由はお約束だったけど、人生を見てみると…結構闇が深いよね。

 

幼馴染の親友を失った原因が自分が始めた事のトラブルが原因だしね…

 

それにしても、漫画やゲームを知るまでは幼馴染と裏山で遊んでたっていうけど…運動神経は凄かったのは知っていたけど、本当に猿だねコレ…

爺さんから聞いたけど、武術習っていたと知ってはいたけど…異常なほど上達が良かったと言っていたけど、幼馴染の方を調べてみると納得した…

 

幼馴染の心だったか?とんでもない程の達人で爺さんも違反者取り締まりのキーパーズにスカウトしたいと言ってくらいだし相当な腕なんだろうと思っていたら、その武術の腕と持ち前の警戒心でオリキャラのような活躍してるって聞いたぐらいだし、実際問題に転生世界を二回繰り返しているみたいだけど頑張っているみたいだ…

(後で聞いたけど、相当酷い目に遭ってるようで、爺さんにそれとなく報告して裏で楽しもうとしてる違反神を特定してもらっていたけど…この娘戦闘スペック高すぎ…あらゆる武器が達人級で素手でも強いってどんだけ戦闘職積まれたのかね…その為か電化製品は全くダメだったようだけど…)

 

あの子が今どんなトラブルに巻き込まれているかを知ったら俺が怒られそうだけど…担当しているのは信用出来る奴だし、真面目な苦労人なのは知ってるし、暇があったら綺麗なお姉ちゃんのお店で愚痴でも聞いてやろう。

 

普通に生きて暮らしてほしいね…

まあ…俺もそんなに苦労してほしくないから、剣の聖地の関係者か、名無しの強者の冒険者夫婦の子供に転生かな…あの子も時に指定もしなかったし…

 

さてさて…どんな感じで転生したのかな…ってちょっと待って!!

 

…まずいな。

 

後で謝る事になりそうだね…一番苦労しそうな道を選ばせちゃったよ。

 

…ルーデウスの姉になるように転生しちゃったけど…大丈夫かな?

 

…ヒトガミの使いになる事は多分ないと思うし、多分本能が『悪意を見抜く観察力』を申請したんだと思うからね…

それに万が一の可能性で違反転生者がいたとしても『他の転生者の特典無効化』でどうにかなるだろうから心配しなくてもいいかな…多分

 

それと親友を失う事になったのは…ネットゲームで知り合った奴の逆恨みで電車待ちの時に突き飛ばされたのを庇われてだからね…そのトラウマのせいで電車乗れなくなったみたいだし当然だよね…他の転生者でも家族が焼き殺されていくのを観ているだけで火を異常に恐れるようになったとか、色々酷いのを見たけど、この子も同じようなものだから最悪Bランクだと思ったけどなんでCランクなのか疑問だよ…ランクを決めるあのバカが適当な仕事してるんだろうけど…その内クビになるだろうって聞いたから、再申請してみようかな…特典内容から無理そうだと思うけどあの子の為にもね。

 

さて、仕事しないと…せっかく他の転生者が未だにいない原作世界に転生になったのだから気合入れないと…

 

 

 

________________________________

 

不幸特典

 

不幸特典は理不尽な死を体験したものが得る事が出来る。その他にも病気やけがで暗い人生を、送った者も対象となるが大体は「理不尽な殺人事件の被害者」か「事故死」や「病死」が多い。

A~Bまでが不幸特典として追加される。

 

転生者の不幸特典ランクについて

 

Aランク  特典が3つ増える  家庭環境と身体の状態の安定 他のアニメやラノベの能力の申請の緩和

 

Bランク  特典が2つ増える  家庭環境と身体の状態の安定 他のアニメやラノベの能力の申請の緩和

 

Cランク  家庭環境と身体の状態の安定 他のアニメやラノベの能力の申請の緩和 

 

Dランク  他のアニメやラノベの能力の申請の緩和  ペナルティが付く

 

Eランク  ペナルティが2つに増加 

 

Fランク  ペナルティが3つに増加 

 

Gランク  ペナルティが4つに増加 特典なし(転生者の懲罰用のランク)

 

家族環境はAからCまで選択可能(いる、いない設定や好みの両親など)それ以外は無効(特典で変更可)

 

ペナルティの種類(一部)

 

「天涯孤独で無一文でスタート」

 

「身体の一部に障害あり」

 

「特典能力が一つ消滅」

 

「性別が逆になる」

 

「家庭環境と生活状況が最悪」

 

「転生前の記憶をすべて失う」

 

「特典能力がランダムで変わる」

 

「その転生先のメインキャラやサブキャラと恋仲及び親密になれない」

 

「転生先の固有スキルの習得無効及び武装使用の不可」

 

「特典能力の数回使用の消滅」

 

「寿命があらかじめ設定されている」

 

「転生者とばれたら即死亡か特典のロック」

 

「ランダムに特典能力が使えない時間がある(事前に通達あり)」

 

これらのペナルティは特典で無効化が可能

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

無職転生 幼少期
第一話「私は仕方ないけど…弟よ…自重しろ」


一応書き終えました

展開的にはアニメ1話の内容です…




転生して、この世界に生まれてから半年経ちました…

 

私。ここではマリーブラッドと名前を貰い元気に過ごしてます…

 

まさか、赤ちゃんからの始まるなんて聞いてなかったから少し驚いたけど、それだけで今迄問題なく過ごしているけどかなり退屈だ…

こう見えても元高校生だった私には只寝て食べているだけの生活がこれほどまで暇で退屈かを知らなかったからだ。

半年たってハイハイで動けるようになり部屋の探検や家の外の風景とかして退屈しのぎをしていた。

 

それと弟のルーデウスことルディも私と同じ考えなのか家の中をハイハイで動きまくっていて、何故かルディは外に出ようとしないのだけど、私は庭に出てしまい動き回っている時にお父さんによく回収のされるように家に戻されていた…

早く歩けるようになって外で走り回りたいな~と思っていた時にお母さんが何か悲鳴上げたので何だろうと思うと、どうやらルディがいつも椅子によじ登って窓の外を見ているのだけど、足を滑らして頭から落ちたのだ…

 

結構痛いぞ~泣かないのが不思議よね…と思っていた時にお母さんがルディの頭に手を当てて何かを呟いていたけど…何?何かのおまじないかなと思っていたけど、お母さんの手が淡く光った…

 

もしかして…魔法なの?

 

その予想は当たっていてお母さんはどうやらゲームで言う僧侶系統の魔法が使えるみたいだ…

そういう事は私も魔法が使えるのかな…あの神様は何で魔法の事を言わなかったのかな?

 

まあいいや…この先教えてもらえば話だし、私も今やっておかなければいけない事をしておこう…

 

実は鬼滅の刃の呼吸法の特訓をこの時期からやっておこうと無理しない程度に実行している…

この疲れのせいか予想外に寝る事が多く下手するとほぼ半日寝ている事もあって逆に両親やメイドさんに病弱を心配されたのは悪かったと思っています…

もうちょっと大きくなったらやろうかな?

 

そんな事を夜中に考えている事が多いけど…両親の仲が良すぎて夜中の行為が五月蠅く感じるのは私だけか?わざと夜泣きして邪魔しようかと何度思った事か…(黙ってたけど)

 

やっと足腰がしっかりしてきて走り回れるようになった時に、私は最低限やっておかないといけない事に直面していた…

 

ズバリ…文字の読み書きである。

 

その点は良く昔話を本で読んでくれた時の事を思い出しその本を読み返す事で憶えられた…多分。

 

確認の為にルディに聞くと大体合ってるみたいなので私は知能良い方なのだろうか…よくわからない。

生前は赤点取りまくって両親に泣かれ、心と亜子に泣きついて勉強教えてもらったのが懐かしいわね…

馬鹿は死んでも治らないアホ猿と心に言われまくった事は本当に泣きたい…いつも亜子に慰めてもらったけど、テスト前日まで対策しないでゲームばっかしてたら言われても仕方ないよね…亜子も苦笑いして心も言い方は酷かったけど最後まで付き合ってくれた事は感謝している…

 

ルディは既に魔法教本を読んで初級の魔法なら詠唱無しで使えるみたいなので、その他の魔法を練習してる時に本を借りて読んで詠唱してやってみても何も起きない…どうやら魔法の才能は無いらしいと思っていたけど、どうやらコツみたいなものがあるらしく、アドバイスの通りにやってみると詠唱はしないといけないけど使えたのは本当に感謝…

 

でも、いくら私がいるからって限界まで魔力使って倒れて私にその後の処理を任せるのはやめてください…

 

え?私は魔法の練習してないかって?…ぶっちゃけ言おう…すぐに飽きた。

 

そんな大魔法を使用する時は詠唱の前に物理で倒せばいいだけの事だし…初期魔法ぐらい全属性使えれば日常生活に役に立つぐかな…本気で習うとしたら母さんの治癒魔法の方がいざという時に便利そうだし…

 

でも…ルディは毎日練習してるし…もしかして。魔力って使えば使う程熟練度でも上がるのかな?

こっそり見えない所で練習しておくか…

 

そんな時に私は詠唱してやっと手元から水球を出せるぐらいなったのをルディは何も詠唱せずに飛ばせるようになった事で初級の魔法が上手く扱えるようになったという事にして魔法教本にあった水属性の中級魔法を試してみようとしたみたいだけど、一応弁解しておこう…私は外に出てやった方がいいんじゃないかと言ったけど頑なに拒否したので好きにすればいいと言って見学した。

一応は中級魔法ってどんなもんか見たかった好奇心もあるけど、面倒な事にならないようにならないといいけど…そんな心配は無視したルディは窓に手を向けて放とうとしていた…

 

私もいつもより少し大きめの水球が飛んでいくんだろうと思ったら…詠唱してる時に霧のようなものがルディの周りに纏うようになって詠唱がが終わった時に、明らかに窓以上に大きい水球が現れ…アッコレヤバい?みたいな顔したルディが水球を放った時に窓側の壁を破壊する大爆音がなった…

 

…どうやらルディ自身も此処までの威力があるとは思っていなかったみたいだけど…

 

やらかしたわね…この後、何事かとお父さんが駆け付け魔物の襲撃を疑ったみたいだけど、犯人はルディですと言いたかったけど、止めようとしなかった私も悪いのと、こうなった責任押し付けてるみたいであえて何も言わなかった。

 

その後にお母さんが魔術教本が落ちている事に気が付き、笑みを浮かべて言葉に出して読んだかを聞かれた時に、少し戸惑ったみたいだけど、何そんなに怖がってんだろう?

 

謝った事で中級魔法を使った事を認めた事でお母さんは子供みたいにはしゃいでいた…

どうやら、この歳で中級魔法が使えた事で天才だって言ってるけど…本当かな?

家庭教師雇おうと言った時にお父さんは少し落ち着かせようとまだ中級魔法だという事と文字書き方を教えてないと言ったけど。多分私もルディも読む事出来るからすぐに書く事出来ると思うのよね…

その後は、ちょっとしたルディの教育方針で剣を習わせたいお父さんとお互いの意見の言い争いとなった二人でしたが、メイドさんの午前午後でそれぞれ指導すれば恣意じゃないかとの提案で仲直りしてたけど…言い争っている時に床掃除をすませている事がある意味凄いね…

 

しかし、この時の騒動で私も魔法が使えると両親にゲロったルディを少し恨んだ。(魔法得意じゃないのに…)

 

そんな事があって家庭教師の人が来ました!!

失礼な言い方だけどこんなド田舎に来る家庭教師は冒険者を引退した結構年老いた魔術師らしいけど…そこにいたのは小さくて水色の長い髪を三つ編みにしいかにもRPGゲームの魔法使いのローブを着た可愛らしい女の子のロキシーさんでした。

家庭教師としてきたのだから成人はしていると思ったけど余りにも若すぎる容姿に、両親もそうだけどルディも「小さいんですね」と素直な感想で「あなたに言われたくありません」と不機嫌そうに返事したけど言ったけど私も同じ感想です。

その後どうやら教えるのが5歳の子供という事で不服そうな文句を言っていたけど、恐らく私もルディも普通という基準が良く分からないのよね…それと聞こえないように言って欲しかった…お母さんちょっと不機嫌そうですよ?

 

その後、魔術の理論がどーたらこーたらみたいな話をしていたがお母さんがうちの子達は優秀だと言ってくれたけど…お母さん、私は魔法は初級までなんですけど…そんな事は構わずロキシーさんがどれほど魔術が扱えるか知りたいという事で庭で基本的な授業となりましたけど…何故ルディの為に呼んだ家庭教師の授業を私も聞かなきゃけないのかな?持久力付けたいから走り込みしたかったのだけど、勉強して損はないと両親に言われ渋々受けたのは良いけどさ…

庭で魔法を使うという事で私はロキシーさんにも分かるぐらいの不機嫌な顔で受けていたけど…隣で座っているルディは何で落ち着きがないのかな?

 

そう言えば、庭に出るのも嫌がるぐらいに出ようとしなかったし、何かに怯えてるみたいだけど…そんな心配をしていたけど、ロキシーさんの授業は本当に基本を教えてお手本としての詠唱して魔法を使う所をみせてくれたけど、やっぱり無詠唱で魔法が使えるルディは特別なのかしら?

その時にお母さんの大事に育ててた木に命中させてぼっきり折ってしまったけど、ヒーリングで見事治してしまったのは見事だと思う。

その後私が詠唱して使うけど、何でその場に留まるだけなのかしら…まあいいけどね。

ロキシーさんもそれでも何回も使えばその内飛ばす事が出来ると言ってくれたので希望が持てそうだ。

 

どうやら無詠唱で使う事をルディは隠したいらしいから私は何も言わなかったけど…

 

詠唱してる所に風が吹いてロキシーさんのスカートがめくり上がり下着が見えた事でルディは詠唱を端折ったみたいな事になったけど、その水球は今さっき直した木に当たっていた。

 

その事に気が付いていない二人だけど、どうやらそれよりも無詠唱で初級魔法使えた事の方が重要だったみたいで改めてルディの実力を知って少しショックを受けているみたいだ…

私も無詠唱出来るのかと聞いてきたけど、出来ないからね…

 

この後、お母さんに木を魔法の実験台にしないように注意され少し落ち込んでいたロキシーさんに何処かで読んだラノベ主人公で言いそうな慰め言ったけど、これで私は何となく察した…

 

ルディは転生者だ…

私と同じか、それともこの転生世界の主要人物の1人だと…

 

確認する為の行動は出来るけど、知らんぷりしておこうかな…

ルディだって私が転生者と知らないと思ってか、日本語で何か独り言が多いしね。

転生者か聞かれた時に答えればいいか…

 

お母さんが大事にしていた木を治癒魔法かけて直した後にロキシーさんの歓迎会で、クビどころか歓迎されている事に喜んでいて皆笑顔で楽しい…

 

此処で絶対に悔いのないように生きよう…

 

でも…ルディ見た目子供だからってロキシーさんにセクハラ仕掛けるのやめなさい…

パンツ被っている所メイドさんが見たりその他もろもろで悪霊付きだと思われているみたいだけど、魔法を使うのが楽しくて仕方ないのは良いけどね…

 

剣技の修行頑張ろう…

無能な姉とは思われたくないしね…私馬鹿だけど…

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第二話「やっぱり特典はチートだった」

懐かしい声が聞こえる…

 

「このバカ!!!さっさと起きないと遅刻するよ!!」

 

お母さんが五月蠅いので布団もぐりこみ無視をした時に…惨劇が起きた。

 

私の部屋に誰か入ってくる…多分お母さんだろうな…と思った時に風を切るようなヒュっという音が聞こえた後に…背中に激痛が走り悲鳴を上げて起きると…

 

「とっとと起きろバカ猿…私はいいけど亜子を待たせるのは感心しないわよ?」

 

物凄く良い笑顔と青筋立てて竹刀持った心がいたけどさ…

 

悶絶しながらももっとマシな起こし方出来ないのかと文句言った時に「じゃあ拳でいいかな?」の一言で完全に目が覚めた…この幼馴染は起こし方がかなり過激で本当に困る…

 

「おばさん…起こしたよ。それといつも朝ごはんありがとうございます」

 

「いいのよ…この馬鹿のせいでいつも迷惑かけてごめんね」

 

…何かお母さんと普通に話してるけど、朝ごはん食べる為にいつも起こしに来てるんじゃないでしょうね?

そう言えば休みの日なのになんで起こすのかな…ネットゲームで徹夜して眠いのに無理やり起こすなんて酷いわ。

その事で文句を言うと心が呆れた口調で

 

「まだ寝ぼけてるの?亜子と町で遊ぼうって約束忘れた?」

 

…あ!!そうだった…

 

「はあ…やっぱここに来て正解だったわ…でもあなたがいなければ亜子と平和な休日過ごせたわね」

 

ごめんと謝り身支度しながら思い出していた。

 

何でこんな計画をしたのか…実は数か月前まで私はストーカー被害が酷かった。

犯人はなんとネットゲームのギルメンでしつこく交際を迫っていたフリーターの男で、何でそんなトラブルになったかと言えば、ストーカー被害と報酬の横取りなどをギルマスに報告し即座に引退した事で一番の稼ぎ頭でプレイヤーランクでも上位だった私が引退した事をメンバー全員が批難し追放し、その後何処もパーティもギルドもその事を知ったいて入れずにゲーム内で違反行為繰り返してアカウントロックされそのきっかけとなった私に逆恨みしたのだ…どうやって私の住所調べたのかは知らないけど、私の家に何回も来て謝罪しろだのあのゲームでの損失払えなど意味不明の行動をとって警察に掴まり有罪となり、私は平和を手に入れてめでたしめでたしになった事件だ

 

ぶっちゃけ、運悪く亜子と一緒に帰ってる時に絡まれた時には亜子に迷惑かけたのと、あのストーカーに殴られそうになった時に心が駆け付け助けてくれたことのお礼として今日私のおごりで遊びに行こうとしていたのを忘れていた…ごめんね。

 

家を出た後は心は「それにしても災難だったわね…あの馬鹿のせいでゲーム禁止令が出そうになったのは危なかったんじゃない?」と心配そうにされたけど「あんな事あったら仕方無いかも…」苦笑いして答えるぐらいしか出来なかった…

 

「あのゲームを勧めた亜子が一番気にしてるみたいだから少し二人で話してすっきりさせなさい…今日は遠慮なく奢らせてもらうわよ」

 

「お手柔らかにお願いします…」

 

「私より亜子に気を遣いなさいよ。私はもう構わないから」と心は笑いながら話しかけてくれるのは本当に心配しているからだ。

 

「そういえば、弟君の稽古相手しなくていいの?」

 

「もう、あの子も一人で出来るからって貴方たちとの時間を優先してくれって…出来た弟で良かったわ」

 

「心が居たからじゃないの、私だったらあんな事になったら捻くれてるわ…あの同級生との喧嘩で自分の仕事優先で本当は悪くなかった弟君殴り倒して、その事で文句言ったら心が顔面パンチで殴られて顔を腫らして何もないように学校来た時には驚いたわ…

 

あの時の事だって、あんな事した理由も聞かずもいきなり蹴り飛ばして先生達ドン引きしてたし、先生達も軽いお話ぐらいで済むと思ったら別の暴力で警察沙汰になる寸前って普通にあり得ないしね。まあ…私と遊んでいた時も良い顔しなかったし…今落ち着いているようで良かったね」

 

「本当は…今すぐでも家を出て行きたいけど母さんと将一の事が心配だったから…もうあの人には何も期待してないわ…自分で作った刀で事故で死ねばいいって何回思った事か…」

 

「…愚痴ぐらいなら聞くわよ?ストレス発散で組み手の相手もいいけどさ…」

 

「…やめとくわ…数少ない友達をサンドバックにするのは気分が乗らないわ」

 

「貴方…さっき寝ているその友人に竹刀でぶん殴りましたよね?」

 

そんな、冗談と雑談をしながら駅に行く私達…亜子との待ち合せしてる所までは電車で行くのでホームで目的の電車を待っている時に、色々と雑談していた時に、私はこの日が人生最悪の日になる事とは知らずに話していた…

 

予定の電車の前に急行電車が通ると思っていた時に背中を誰かに強く押され線路の方へと飛ばされ…落ちると思っていた時に手を引かれホームの方に戻され助かったと思い手を引かれた先にいたのは心だった…

 

その心にお礼を言おうとした時に…

 

 

 

 

 

 

私の視界は…赤く染まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

本当に最悪の目覚めよね…

おねしょはするし気持ち悪くてゲロ吐いちゃうし…食事もする気も無くなる程何もしたく無くなるほどに本当に思い出したくない悪夢ってあるわね…

 

メイドさんのリーリャさんにはその日に迷惑かけちゃってお母さんにも心配された。

一応は精神的なものなので平気と言ってはいたけど…

心は私が殺したようなものだ…

 

あの時に救ってくれた心の分まで生きようとしたのに交通事故で死んだ事になんて言葉で呆れながら慰めてくれるのか…それとも恨んでいるのか。

 

そんなナーバスな気分をぶち壊す両親の毎日のような夜のアレが助かっているぐらいだ…

本当に…仲いいよね。ルディも覗こうとしてるみたいだし…リーリャさんも良く耐える事出来るよね。

でも近い内に弟か妹出来そうね…にぎやかになって楽しくなりそうだ。

 

そんな中でもロキシーさんの魔術授業は面白く何とか中級まで唱えられるまでいきました…ルディはそれ以上の事してて何か魔法ではもう勝てないと判断し剣術の方へ集中する事になった…

 

そしたら、お父さんが凄い剣の腕前で木剣で石真っ二つってチートじゃない?私も出来たけどさ…

ルディは出来なかったけど、お父さんの言う通りにしただけなのになんでこんな事出来たのかな?

お父さんもビックリして模擬戦してみたけど、お母さんも「うちの子達は天才だったのね」と感激してたけどそれ程喜ぶ事なの?

お父さんも「俺も真面目に稽古しておけばよかったな…息子ならともかく娘に追い抜かれるのはな」とショックを受けていたけど、剣術の三大流派を全て上級でもすごいと言ったけど、私の実力はもう上級に値するんじゃないかと…鬼滅の刃の剣技の方はあのお爺ちゃんの神様にズタボロになるまで鍛えられたので体に染みついてしまった為に強くなったのかなと思い始めた。

 

 

ロキシーさんには本当にこの世界の事を教えてもらった。

 

魔法もそうだけど、ロキシーさんの故郷の事や自分の種族の事など前世で勉強嫌いだった私も夢中になったぐらいだ。

剣の稽古も本格的に出来る様にお父さんから許可が出たので庭で木剣を振っているとお天気雨が降った…

そう言えば今日はロキシーさんが天候魔法使うって言っていたので見に行こうとしていたのにどうやら集中しすぎていたみたいだ。

出遅れたな~と近くで使っている所を観たかったと思いながら後悔しているとルディが何故か何かに怯えたようにうずくまっているのを観た時に何かあったのかと駆け寄ろうとした時にロキシーさんが帰ってきて何か話しているようだった。

盗み聞きは悪いと思って偶然を装って話をしたけど、本格的な魔法を学ぶために国外の魔法学校に通う事を勧めたり、ルディも私も魔法の事に関しても師匠なので師匠と呼んでいたけど、余り本人は良く思っていないのが良く分かった。

ルディは此処を出たくないとはっきり言った…私は両親には大反対にされそうだけど冒険者になって世界を回ってみたいと…ロキシーさんにはその事を言うと、紛争地域があるから絶対にそこに近寄らないければトラブルに巻き込まれないとアドバイスされた…まあ実行するにも15歳までは家から出られなそうだけど…

 

そんな事を思いながら私は5歳の誕生日を迎える事が出来た…

 

この世界では5歳10歳15歳で誕生日を祝うのが普通で私も少しばかりお手伝いをした。

 

久々に料理のお手伝いはしたけど料理出来る人に従うのは当然としても私はそれしか出来ないのは悲しい事だった…

この先努力して勉強していけばいいと気楽に思っていたけど、その後キッチンに立つことを禁止されたのは言うまでもない…なんで?

 

そんな事よりも誕生日のお祝いは豪華でプレゼントも嬉しかった…

お父さんからは剣を貰って(しかも訓練用ではなく実戦用)お母さんからは回復魔法の指南書を貰いすっごく嬉しかったのを憶えている…

ロキシーさんからも魔石付きの杖を貰い、初心者魔法は合格の証しとして、初めは全く使えなくて悔しいと思っていて努力が実った事を認めてくれたのは本当に感謝しかなく…中級魔法までで十分と判断して今のままで十分だとロキシーさんにこの日の前日にお礼を言った事で魔法教育の方針は決定し…ルディの卒業試験は明日始める事に決定した。

 

その卒業試験の内容は私は見てはいないけど、その日からルディは積極的に外に出るようになり村の人達と交流できるようになってからは笑顔も増えたと思うし、私も一緒に外に遊んでいたりといろいろできる事が増えて楽しくて仕方がない…

 

ロキシーさんはその日の後に魔法の修行を兼ねて旅をすると言い両親の制止を断り旅立っていった。

 

ルディと今後の事を話し…私はロキシーさんみたいな魔法使いにはなれないけど、私は彼女の教えに恥じない魔法使いになる事と、剣では絶対にお父さんを超える…いやそれ以上の剣士になる事を話した。

 

明日から本格的に呼吸法と剣技の習得に集中する…

 

その後、ヒノカミ神楽をひたすらに練習し夢の中で神様のお爺ちゃんに会い間違っていないかを観てもらいながら矯正していき習得していつの間にか日の呼吸を扱っていた私はそれなりに強いのかと冗談を聞くように言った時のお爺ちゃんの感想は…

 

「お主はもう父以上の剣士になっておるぞ?今は5歳児じゃから十分に成長…そうじゃな成人の15歳でトップクラスの剣士になれる程の実力を持ってはいるが、それ以上の剣士や魔法使い…そして原作キャラに追いつくのは今からの努力次第じゃな…鍛えれば鍛える程強くなる体はお主があの世界で生まれた頃から発動しているからしっかり精進するんじゃよ…」

 

…マジですか?

 

お爺ちゃんにその他の事を聞くと魔力も強化されているようで同年代ではレベルは高い位置にいるみたいだけど、ルディが鍛えていてあのレベルになったと思っていた私はやはりバカだったという事か?

 

取りあえず頑張ろう…

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第三話「私も友達出来るかな?」

原作アニメ三話のエピソードになります…

本当はマリーの幼馴染オリキャラ出そうかと思いましたが…出してもそんなに活躍できなそうなのでボツにしました…

後、二回後のエピソードはほぼオリジナルになるかと思います…






あれからとお父さんとの本格的な剣の修行をしているけど、確かに神様のお爺ちゃんがあらゆる原作世界の武術の達人という事でルディが言うには絶対に争いたくない相手と言われたのでそんなに強いかな?

 

私はお父さんをものすごく器用に剣技を使い分けて戦っているので本気で戦えるので安心だけど、日々やる度に落ち込んでいるように見えるのは何でだろう?ロキシーさんに言った事が俺も変わらないとか意味わからないこと言ってるけど…

 

そんな事もあり自分なりの自主トレをしたいと思い、外出の許可を貰っての誰もいない所で他の呼吸の剣技も試してみたいので森には入っちゃいけないと言われたけど、黙って森で思いっきり剣を振っていた。

 

一応は日の呼吸を誕生日に貰った剣で出来るかをやってみたけどイマイチ良くない…

 

そりゃそうだ…鬼滅の刃の呼吸法で扱う武器の殆どは刀だ。

 

そこら辺に落ちている枝を自分なりに加工して様々な剣の形を作って振ってみて分かった事は、各呼吸に適した武器が必要だという事…

刀は将来探して作ってもらうか特典の別の原作世界に行けるのを利用すればいいだけなので剣技と体を鍛えておこうと思う。

 

ルディが外に行くようになって誰かと一緒にいるのを見かけたので話しかけると、緑の髪を短く切った子が前にロキシーさんに聞いた危険な魔族の髪の色…つまり緑色だったけど、話を聞けば突然変異みたいなのでこの髪の色をしているみたいだ。

 

ルディに詳しい話を聞けば村の子供達にいじめられていた所を助けた所だと聞き、意外と優しい所もあるものだと思っていた。

ロキシーさんの最終試験前の引きこもりに近い暮らし方から外に出る様になってからは社交的になったような気がするわ…

 

そんな事を思いながらお互いに自己紹介をしてシルフィエットことシルフちゃんとは仲良くなれた事は嬉しいけど、何でルディはシルフって言ったのかしら…髪は短いし僕って言ってるけど女の子よね?多分…

 

そんな事を気にしながらも色々話したわね…一番盛り上がったのは魔法の事でいじめっこから泥玉当てられた時に火の魔法と水魔法で調整したお湯で洗ってもらってドライヤーみたいに暖かい風を使った事から興味を持ったみたいだ。

 

私は使えてもルディみたいに器用に使えないからな…と思うとどうやら魔法に興味があるらしいので後日ルディが教える事になったようで嬉しそうで何よりだ。

私も剣技や簡単な護身術…心から教わった合気道に似た格闘術なら教えられると思い、シルフちゃんに機会があったら教えるよって言ったけど微妙な顔されたしルディと二人にした方がいいかな。

 

シルフちゃんを家に送り、家まで雑談をしながら帰ると…何故か怒っているお父さんが居た。

 

話を聞けば今日の事でルディのした事にご立腹らしくどうやら勘違いをしていたので、仲裁しようとしたけど何故かお父さんにルディとお父さんの事だから黙ってろ言われて私も不快になったので「一言言っておきますけど、その事に関してはルディは一切悪くないです」と冷たく言ってその場を後にして…口を一切聞こうとしない私にショックを受けたお父さんは反省すべきだと思う。

実は私は色々と村の皆に迷惑かけた事もありお父さんとお母さんには悪い事してる自覚はあるので信用無いのはわかるんだけどね。

何をしたかと言えば剣の稽古で疲れてその場で昼寝…気づいたら夜だった事で誘拐されたと勘違いされ何回も捜索された事や、走り込みで何所まで全集中の呼吸で走れるかなどで、走った結果迷子になったなどの前科が多いからだ…本当にごめんなさい。

 

まあ…次の日にすぐに仲直りして事情も知ってろくでもない事だと知ってホッとしたぐらいだ…

 

そんな騒動が起きて半年後でも私はシルフちゃんとは仲良くしており、真面目な話、魔法に関してはあっという間に実力は私より行くほどの才能を持っていて少しショック…剣術で頑張るしかないなと思い秘密の修行場としている森で一人で鍛錬していた。

ぶっちゃけ、シルフちゃんがルディに対してかなり好感度が高く魔法の事では教えられそうな事は無いのでお邪魔しては悪いと思いまして待ち合わせの時間まで私の剣術が魔法使いに何所まで対応できるかの実戦訓練にこの真夏の陽気の熱い時に付き合ってくれたけど、相変わらずルディの無詠唱魔法には苦しめられ勝敗は半々となってはいるけどルディも魔法研究に役に立つと言われ張り切ってしまい迷惑かけたのは悪かったと思っている。

シルフちゃんにもどうやら私が気遣って二人っきりにしている事がバレバレだったらしい…当たり前か。

 

 

そんな日が続いた時にいつもの修行場で日の呼吸の型を練習していた時にいつの間にやら空が真っ黒…こりゃ一雨降るかなと思っていたら大降りになってしまって急いで家に帰ると…何故か号泣しているシルフちゃんと唖然としているルディがいたという事は…

 

私の予想はアタリみたいだったようで…男だと勘違いしてたようだ。

 

その後、私と一緒に湯浴みとなったシルフちゃんに、私は「私は女の子だと思っていたけど、ルディだって知っててそんな事する様な馬鹿じゃないと思うから話し合った方がいいよ」と宥めたのに…

 

お父さんも前の過ちを繰り返さないと思ってのアドバイスして、どうしてそうしたのか…正直に言う事をルディにさせたのは良い事だけど…この弟はやはり前にまさかと思った事をそのままの言葉で言ったのだ。

 

うん…分かるよ。今の年齢だと性別の判別も出来ない事ぐらいはね…でもね髪が短かったから男だと思っていたなんて理由はシルフちゃん…泣くわよ。(お父さんも少し呆れてたけどね)

 

その後ルディにどう答えれば良かったのか聞かれ「風邪ひかせちゃいけないから、とかで誤魔化しておけば良かったんじゃない?…後でボロ出そうだけど」と「姉さんも分からないんじゃ意味無いじゃないですか…」と突っ込まれ少し反省…

 

その後どうなったかと言えば…しっかりシルフィちゃん(呼び名を変えました)に私が話しかけて「ルディも悪かったって言ってるし初めて出来た友達とどうやって仲直りするかとか気にしてたから」と言った後に、もしかしてまだ怒ってるのかを聞くと、どうやって話しかけて仲直りするのか分からないと言ったので逃げずに少し話すだけでいいじゃない?みたいなアドバイスをしたけどさ…お父さん…余計な事ルディに教えてない?

 

結局は思っていた以上にすんなり仲直り出来ていて、私が何もしなくても大丈夫だったんじゃないかと思う程だった。

 

でも、お父さんとルディは親子というよりは悪友みたいな仲の良さがあり…多分成人して現代世界の夜の街にいったら呆れるぐらいに遊ぶわね…お母さんが実家に帰りますと言ってシルフィちゃんが無言で泣きながら離れていく光景が見えるレベルで…

 

でも二人ともそんな事にはならないかな…

 

お母さんは出身国の宗教を信仰しているから、お父さんもそれを知っていて村の人達にはお手付きをしていないのは知ってるし…普段あんなにいちゃついているのでいきなり「実家に帰らせていただきます!!」みたいなドラマ展開は無いだろうと思っていた…

 

あの日まではね…

 

一言言っておくわ…

 

お父さん…剣の師匠としては尊敬します。でも、それはアウトです。

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四話 「私にどうしろと?」

今現在で家族全員集まる席で沈黙のこの状況で私にどうしろと?言いたいが何でこうなったかは一言で言えばお父さんが悪い…

 

事の始まりはお母さんの妊娠が発覚し私もそうだけど皆で喜んだ。

どうやら、お母さんも私とルディが生まれた後に子供が出来ない事に悩んでいたみたいだけど、あれだけの夜のアレが多いのに、ここ数年妊娠兆候がないのは悩むのはしょうがないとは思うけどね…

 

私も弟でも妹でも、前世では兄が三人と両親の家族構成だったので、家族で楽しく過ごせるならいいな…みたいな感じで楽しみにしていたのに…その数か月後にメイドさんのリーリャさんの妊娠発覚…

 

相手は誰?みたいな空気になって、リーリャさん真面目だし業務以外の外出なんてしないし、確かお父さんから元近衛侍女で剣の腕もあり、怪我の後遺症が無ければ此処に居ない事を前に聞き、何でリーリャさん雇っているのかを聞けば幼馴染みたいなものだと引き攣った笑顔で言ったけど、嘘ついてるのはバレバレだった。

 

私は察した…お母さんの妊娠後にリーリャさんにお手つきしたのだ…

それとリーリャさんも拒むのではなく受け入れていた事も分かったけど、その理由は何となくわかるしあの状況でお手つきしない人いないんじゃないかと本気で思う。

 

ほぼ全員がお父さんに視線が向いた時に…「す、スマン…多分俺の子だ」とあっさりと認め、お母さんからきっついビンタをされていました…

 

この後は緊急家族会議となった。

 

お母さんは凄く冷静にリーリャさんにこの先の事を聞くと、お母さんの出産後に出て行く事を話し生まれる子供も故郷で育てると言ったけど、それでホッとできるほどの私は楽天家ではない…

 

家からお金を出して馬車で故郷に帰るならば問題は無い…

リーリャさんは無一文で此処から出て行こうとしているけど、絶対に途中で良くない事が起こるのは目に見えているし、仮に出産から数日に出て行くにしても絶対に良くないと思う。

お母さんも明らかに迷っている…

 

あんなに仲良くしていたのに裏切られた事やその原因が自分の行動という事もあって、その要望を受けるかを迷っている。

 

如何にかしないとと思った時にルディと目が合った…

 

一瞬お父さんを観た時に何か作戦があって…そのきっかけを作って欲しいような顔をしていたので、何となくルディに任せてと目線で合図してルディが察してくれたので、私は発言していいかを聞いた後に「お父さんにリーリャさんとの昔の関係を聞いた時に、只の幼馴染って誤魔化されたんだけどそれと関係あるんですか?」と疑問に思った事を言った時のお父さんの顔は明らかに狼狽えていた…

コレ絶対昔何かやったでしょ…後でリーリャさんに理由を聞いたけど、その後一週間ぐらいお父さんと呼ばずパウロさんと呼んでいた事でどれだけ私が怒っていたかが分かるだろう…

 

その後はルディがお父さんを悪者にした事でリーリャさんを擁護して、その話の内容も酷いが過去の弱みで無理矢理したと言い、まあお父さんも多分言ってないと言おうとしてもお母さんが黙らせると…

お父さん…まさかだけど本当に弱み握ってるの?と思ったけど、そんなのはどうでもいいしルディも私もそうだけどもう一人妹か弟が増えてもにぎやかで楽しくなるので問題ない。

 

お母さんも納得したのかリーリャさんを家族と認め、リーリャさんも口に手を当てて泣いてたけど上手くいったので良かったよ…

 

その後、ルディはお父さんに鬼のような剣の扱きされていたけど、ちょっと思う所があったので「パウロさん…私も剣術がどれだけうまく使えているか知らないので…」と全力でお父さんに挑んだけど汗だくになりながらあんなに嫌がれるとは思わなかった。

山での修行と走り込みだけだとどうしてもどれぐらい強くなったのかが分からないし、身近に剣で強い人が居のおかげで分かった事は良い事だ…

 

この一件から、リーリャさんがルディに対しての態度が変わってきて、どうやら幼い頃からの子供らしくない行動にかなり警戒していたそうだ…

 

そう言えばお父さんから幼馴染と聞いたけど本当の所はどうなのかをその時に聞いたけど、お父さん…その話を聞いて実の親として尊敬は出来ません!(剣士としては尊敬しますけど…)

剣術道場で修行していた時の同門で(でも練習嫌いでサボり遊びまわっていた)寝込みを襲って逃げたって…

 

お母さんからもそれとなく女性関係の事を聞くと…かなり女癖が悪かった事で冒険者だった頃の仲間の一人と一緒に回っていた事もあって結婚してからは無くなったので信頼していたのに今回の事でかなりご立腹でご飯の時にはお皿だけ出して「あら?もう食べちゃうなんて、そんなにおいしかったのね?」とすっごく良い笑顔だったのは憶えています…怖かったよ。

それでも、お母さんが離婚しないのは、お父さんのそうゆう点を含めて好きだという事…それが分かったのに、ルディとの剣術の稽古の時に、何か話しているみたいだからどうせお母さんとリーリャさんの事だろうと聞き耳立ててみると…家庭崩壊させようと父親がカッコいいのかと言っていたので、お父さん懲りていないみたいだ…

 

その後ルディに話の内容を聞いてみたけど、どうやらお父さんと呼ばずにパウロさんと呼んだことがかなり効いていた事と浮気しないように釘刺しておいた事を知ったけど、ルディに「シルフィちゃんの事裏切っちゃダメよ」と注意はしておいたけど、ルディ自身も「あんな修羅場になるならシルフィと一緒にいる方が有意義ですよ」と真面目には答えていたけど、私も調子の乗るタイプで似た者同士みたいな点はあるので強くは言えないわね…

 

それからお母さんとリーリャさんの子供が無事に産まれ妹が二人出来ました…

お母さんの方はノルン

リーリャさんの方はアイシャ

 

産まれた後は本当に大変だった…

 

いつでも元気に大声で泣き…赤ちゃんのお世話ってこんなに大変だったのかと、幼少時の私の世話が地獄だったと前世の両親とブラザーズに聞き本当にありがとうございますと言いたくなるほどに深々と謝罪したくなった。

 

そんな忙しい中リーリャさんは嬉しそうだった…

 

そうだよね…私もルディも前世の記憶があるから大人しかっただけで、ノルンとアイシャは普通の子だし特におむつ替えや寝かしつけるのは本当に大変だった。

 

それにしてもルディはそういった世話が上手かったのは意外だと思ったけど、この先未来のルディか私の子供の世話の知識としては十分なほどで、中途半端なこの世界の知識といくら強くても剣と魔法だけでは生きていけないと再確認出来ました…お父さんとお母さんは数ヶ月グロッキーだけで済んだのは運が良かったんじゃないかと本気で思った出来事だったよ。

 

そんな日々を過ごしていた時にいつもの剣術指導をお父さんとしていた時に学校の話が出た時に、「ルディと同じで必要ないか…忘れてくれ」と何事なく言ったけど、え?学校あるの?みたいな感じでどんな事をするのかを興味が湧いて聴いてみた。

読み書きと算術と歴史と礼儀作法を教えてる所…それは分かっていますけどなんで私達に必要ないのかを聞いてみれば、当たり前の事だ。

現代日本の義務養育を受けていて、馬鹿だと言われた私でも足算と引算と掛算と割算は出来るしルディもそうだろう…少し前に帳簿でにらめっこしていたお母さんを二人で手伝った時に驚いていたけど、この世界だと出来る事が凄かったのかベタ褒めするのでロキシーさんに教えてもらったと嘘ついて何とかなった。(天才じゃ無いしね)

 

ルディは私より精神年齢は上だろうから必要はないだろうけど、どちらかと言えば必要はない…ルディもシルフィちゃんと過ごす事が楽しいみたいだから興味が無くなったみたいだし、どうやらもし学校に行った時に貴族の子を口説こうとしていたとシルフィちゃんからむくれた顔で聞いて本当に女性関係で揉めそうな気がしてきたわ…

 

それよりもお父さんから聞いた迷宮の事や各流派の剣士たちの話がすっごく面白くて、やっぱり冒険者を目指してみようと言った時に「確実に俺より優れた剣士とゼニスと同等の治療師になれる才能もある…もし剣の行き詰るようなら剣の聖地で剣神流を習ってからでも遅くはないと思うが…マリーもルディもそうだがまだ子供だ。もう少し大きくなってからでもこの先の未来の選択をしてもいいんじゃないか?」と諭されたけど、剣の聖地か…少し興味湧いたけど「お父さんのような強い剣士はいないと思うから、まだいろいろと教わりたい」と言った時の嬉しそうなお父さんの顔は忘れられないわ…その後の稽古はめっちゃ厳しくなったけどね。

 

そんな日々でルディは魔法の上達が今のままでは、上手くならないと悩んでいる事を知った。

 

初めは自室のベットでシルフィちゃんの名前を呼びながら気持ち悪い声出していたから多分ろくでもない事だろうと察してスルーして私なりの悩みを言った。

 

冒険者になろうとは思っているけど、もう少し成長してからでもいいけど剣も魔法も両親のおかげで向上してはいるけど、剣の聖地に行って剣術を習って迷宮に行った方がいいのか…

 

実は私は自分がチート持ちだから無双出来るなんて思ってるほど自惚れしてはいない…

 

前にお父さんに魔物と戦う所を見せられ実戦の恐ろしさを観た事とやっぱり戦っている所は恰好よかったです。

幾ら訓練しても実戦で使えなければ意味はない…いつか聞いた言葉だ。

 

剣術は未だ初級レベルのルディだけど無詠唱と剣術の組み合わせは十分に強い。

前世で心に合気道を教えてもらっていた頃に「心ってなんで合気道や柔術や空手まで教え込まれていたの?」と聞いた時に心が言うには「各流派には独特の癖みたいのがあるから、知っておいて損は無い。まあこの世の中では全く役に立たないけどね」と苦笑して言っていたから本当に役に立たなかったみたいだけど、ルディは無詠唱と剣術でお父さんも各流派の使い分けの機転が利くけど、私は日の呼吸の剣術使いながら魔法使うなんて器用な事は出来ないから正直うらやましい。

 

そんな事をルディに私は愚痴を含めて言ったけど「マリーが本気出したら僕はとっくに死んでますよ…無詠唱のあの魔法の弾幕を剣で突破できる人は父様とマリーしか出来ないと思いますよ」とジト目で観られながら愚痴られた…

 

そんなルディには、冒険者になりたいだなんて意外と言われた事と、私と一緒にやるかを誘えば、興味は全くないみたいでなんか寂しい気持ちになる。

 

そんな事を話していた時にお父さんがロキシーさんの手紙を持って来てくれて、さっそく読んだけどどうやら元気にしているようでシーローン王国の王子様の家庭教師をしているけどセクハラが酷いって、そういえばルディは覗きは知ってたけど、御神体とか言ってロキシーさんのパンツ持ってたわね…まあリーリャさんに見つかり黙っててくれたようだけどなんでだろう?

 

そんな下らない事を思い出しながらも手紙を読んでいくと、放浪し魔術の腕を磨いた結果水王級の魔術師となり期間限定で宮廷魔術師になったと書かれている。

それからルディに水神級の魔術師を目指す事を書かれていた後に魔術の事で行き詰ったらラノア魔法大学に入学し居たらどうかのアドバイスが掛かれていた。

出来たら返信を書きたかったけど、たぶん私用で(セクハラ等の理由で)いないかもしれないからと返信不要と書かれていたし遊びに行こうにも危険な旅になる事あって会いに行けないのが残念だ。

 

まあ…返信は書くけどね。

 

その時にルディは何かを決めた様な顔をしていたからラノア魔法大学に行こうとしているようだけど…一悶着ありそうな予感がするわ。

 

 

次の日に家族全員が揃った時にルディは我儘を言った。

 

魔術の習得に行き詰っている為にラノア魔法大学に生きたい事と、その事をシルフィちゃんに話したら離れたくないと泣かれた事でお父さんが茶化した時に両脇の嫁に脛を蹴られた所で本題を話した、

 

シルフィちゃんと一緒に学校に行けるように学費を出してほしいと言った時、剣の稽古中の厳しい目つきのお父さんが言った言葉は「ダメだ」の一言だった。

 

理由は最もな理由で剣術のレベルが中途半端になる為に師匠としてこのまま放り出すわけにいかない事と、単純にお金の問題…大学までの費用を考えれば莫大な金額を二人分払うのが無理だという事と、単純に年齢の問題で親としての責任を放棄して放り出していくわけにいかないと、本当にもっともな理由だった。

 

ルディは今すぐでなくてもいいと判断したのか剣術はいつも通りで習って年齢の方は何時まで我慢すればいいのかを聞いた時に12歳とお父さんが言ったけど、理由は家を飛び出したのがその歳だったそうで譲れないのが分かり妥協したようだった。

でも、お金の方は解決していないのでどうするのかと思ったら仕事を斡旋するように言ったので少し驚いた。

 

此処までしてシルフィちゃんの事を思っていて凄いなと思う事はあったけど、少しべったりしすぎではないかと思った事はあるけどね。

普通の友達としてシルフィちゃんは仲良くはしたいけど、この先ルディが「マリーを無視しろ」なんて言えば一生無視されそうなほどの仲の良さだ…

 

お父さんもお母さん…そしてシルフィちゃんのご両親もそう思っているそうで…それから数日後にルディがいない時に緊急家族会議でお父さんの知り合いでもある貴族の娘の家庭教師の仕事をやらせる事とその期間が五年で一切の帰宅と手紙などのやり取りもさせないと言った。

 

理由を聞けばお父さんは、自分が女性関係にだらしない事(知ってる)でルディもその兆候が見られる事でシルフィちゃんの人生を台無しにする可能性がある為に引き離す事や、この事を事前に話せば言いくるめられて此処に留まるだろう可能性も言った。

 

…普通にシルフィちゃんブチ切れないかな?そしてお父さんたちはシルフィちゃんの魔法の才能も知らないし、万が一で止められるように剣持っておこう…

 

そして…ルディは仕事が決まった事でそれまでは剣術の稽古で、私は剣を持って今日来る人を待っていた。

 

お母さんから聞いたのは昔の冒険者時代の仲間でお父さんよりも強い剣の聖地での称号【剣王】を名乗る強さを持つ獣人の女性の方が来ると聞いていましたが、馬車が来て下りてきた女性に容姿に目線が釘付けとなった。

 

褐色肌の露出が激しい服に獣っぽい耳と尻尾…それ以上にシックスパックの腹筋と全身の傷痕で歴戦の戦士ってわかるし自分なりに戦闘になった時どうやったら勝てるかを考えても無理そうだと思っていた時に、お母さんと軽い雑談をしている時に軽く睨まれたけど、まさかどう戦ったら勝てるかとか考えていたのがばれたのなら隠す事も無いか…私は今持てる限りの剣技と魔法で何所まで戦えるかをイメージトレーニングさせて勝てるかを想像したけど、色々考えた攻撃を実行はするけど、何の抵抗もなく高速の斬撃で切り殺されるオチを何十回以上しか見えないので考えるのを辞めた時に雑談をやめて私の所に来たけど、やっぱり失礼だったかな?

謝罪しようとした時に「謝罪は不要だ…いい眼をしている」と褒められた。

 

自己紹介でギレーヌさんと軽く話し「パウロに似なくて良かったな」とか「用件が違えば此処で鍛錬に付き合えるがすまないがまた会う日まで待ってくれ」などの雑談をした後に起こった事は、ぶっちゃけ言えばルディとお父さんが戦って木剣で気絶させ仕事先にドナドナされていきました…

 

そして…そこでシルフィちゃん来訪イベント発生…

 

その後は大変だった…

三行作文で書くならこうだ。

 

シルフィちゃんがルディが拉致されたと勘違い

 

中級魔法を無詠唱で唱えるシルフィちゃん

 

私が剣で対応してシルフィちゃん落ち着かせる

 

お父さんたちは中級魔法を無詠唱で使える事を知らない事で、私が対応した事は皆驚いていた。

 

「マリー…いつの間にそんな事出来る様になったんだ?」

 

「ルディに魔法上達と私自身の剣術向上の為に二人で訓練してました…ダメでした?」

 

私が少し冷や汗かきながら謝るように言ったけど、お母さんは大喜びで、お父さんは少し考え込むようになった。

その後、お父さんは本気で自身を鍛え直す事を考えたそうだ…

理由は察してほしいとの事でしたが、何かごめんなさい。

 

シルフィちゃんも自分自身の成長の為に引き離した事と、また出会う日までにルディに追いつける実力になる事を誓って、その後お母さんの診療所で働くようになり治癒魔法を無詠唱で使えるようになった事とリーリャさんに宮廷での礼儀作法などを教わって…何故か私は魔法での訓練に付き合わせられたり、剣や合気道を教え込むようになった。

 

シルフィちゃんも色々考えた事だろうと思うし、私も治癒魔法の無詠唱のコツを教えてもらい使えるようになったので感謝したい。

 

ルディに会えるのは十二歳になってからという事で、再会した時に五年間の思い出話を家族で出来たらいいなと思っていた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの最悪の事件…フィットア領転移事件で私は本当の意味での厄介事に巻き込まれた事を知った…

私は…あの神様の厄介事と下らない陰謀に巻き込まれる事を知らなかった。

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

エキストラ1 ルーデウス姉を語る

俺があの日からロアの町に来てから急がしながら充実した暮らしをしていた。

 

パウロから追い出されるようにロアの町の領主の娘のエリスの家庭教師を如何にかこなし、出会いは最悪でどこぞのアニメの暴力ヒロインの如くボコボコにされたのはいい思い出だと思うが、その後に俺が計画した誘拐させて信頼を得ようとした事の騒動は執事の裏切りで散々の目に遭った事は本当に悪ったと思う

 

だが、その時に見せた魔法で信頼を得た事でエリスは魔法には興味を持ったが、余り興味が無い事はやりたがらない為、算術の方は進歩は遅く、剣術を教える代わりに算術を教えて欲しいと依頼したギレーヌの冒険者時代の失敗談を聞き真面目にやるようになったはいいが、授業内容の構築や飽きないように授業するという事で働くというのは大変だと実感し生前の家族は大変だったろうと痛感しながら、あの時のどうしようもないクズの俺を養ってくれた事を感謝し出来るなら謝罪もしたいと思っている…

 

さて、この町の来るときに涙ながらにシルフィと強制的に別れかなりへこんでいたのも事実だがあのお嬢様との日々も悪くないが…ギレーヌに剣術指導はしてもらってはいるが全く伸びずにエリスは上級の腕前となっている…

 

そん時に俺の双子の姉であるマリーブラット愛称マリーの事をギレーヌに聞かれた時は驚いたものだ。

 

あの剣術バカ姉はどうやら初対面だったあの時に、勝負を挑もうなんて考えていたようでずっと目線を離さなかった事とギレーヌも試しにマリーの行動に乗って勝負をしていたが、勝てるわけないだろ…

 

そう思ったがギレーヌが言うには将来的に自分と同等の剣士になれるのではないかと言ったのは驚いた…

 

そういえば、魔法の訓練も辞めているようで陰で魔力枯渇するまで練習はしていてリーリャに自室に回収されてたな。

 

剣術は恐らく俺以上の実力でいきなり魔法攻撃を避ける訓練の一環として無詠唱の魔法を何分出来るかを毎日のように付き合っていたが…今、思えば異常なほどの上達だった。

 

パウロもそう言えば最終的に剣術指導というよりは実戦訓練になっていた事で俺の魔術の習得の速さでロキシーが自信を無くした気持ちが分かったとゼニスに酒を飲みながら愚痴っていた。

 

少し疑問に思った事がありマリーの前で日本語で試すように挨拶はしたが完全に無視されたので転生者だという推測はすぐに捨てた。

しかも、確認の為に俺が何言っていたか分かるのかと聞いたその後にマリーが不機嫌そうに「独り言うるさい」注意された事で何を言っていたのかを理解してないと判断したからだ。

 

正直に言えばマリーの事は嫌いでは無いし寧ろ剣士と魔術が使える事での模擬戦闘は参考にはなったし、何かと世話を焼いてくれた事も嬉しいと思っている。

マリーは俺の魔術の才能とこの世界の様々な知識の理解力を羨ましそうに言った後に…

 

「ルディは何でそんなに頑張れるの?私は自分で出来る事で精一杯だし、お父さんとお母さんのおかげで楽しく過ごせてるけど…大きくなった時に何か返せるものがあるのかって思うと何もないから…」

 

この姉様は十分に親孝行できている事に自覚していないらしい…

 

仕方なく色々フォローはしてやろうとは思うがあの剣術の才能はマジで羨ましいだけに、あの自己評価の低さは逆に嫌味かと説教したくなるわ!!

俺も負けてはいられないと思い屋敷で所蔵している書物で言語の勉強も始め調べるのは大変だったが慣れると楽しき出来た。

 

そんな事を姉の事を思っているとエリスに姉がいる事初めて知ったと言われ、そういえば自分の家族の事を詳しく話していなかった事を謝罪した後に、剣術上級クラスの姉がいてギレーヌが将来有望な剣士になると褒めていたと話すと興味が湧いたのか俺の十歳の誕生日だけは接触禁止令を無しにして会えるようにパウロに交渉してくれると言ってくれた。エリスには感謝だ…

 

サプライズで誕生パーティーをしようと準備をしていたのをわざと知らないふりをして当日まで黙っていた。

 

当日にエリスから謝罪で魔物が活性化していてその対応で忙しくて来れなかった事を残念に思い言うと、物騒な事言ったエリスの祖父のサウロスが強制退場し、寂しさを言えばエリスの母親に急に抱き着かれ「うちの子になりなさい」とか「エリスと結婚しろ」など暴走し強制退場されていくのは少し戸惑ったがね。

 

まあ…パウロ達がそうゆう事なら仕方ないと諦めてはいたが、十歳の誕生日はエリスからは内緒にしていたのだろうと思うが、事前に観ていたので知っていた特注の魔法の杖の傲慢なる水竜王(アクアハーティア)を貰うなどで

盛り上がったが、一番驚いたのはパウロは家族で訪れるのは無理だけど手紙ならいいだろうと送ってきてくれた事だ。

 

誕生パーティーが終わった時に手紙を読もうとはしていたが、フィリップに呼び出され本当にエリスと縁を結び俺と一緒にグレイラット家の当主の座を狙わないかと提案さえたが面倒な事に巻き込まれるのは嫌だったので断りその後、獣人のメイドとのハーレムが出来ると気付いた時には遅く後悔していたら、エリスが訪ねて来た…しかもネグリジェで…この後起こるエロゲイベントは馬鹿でも分かる本番寝室イベントだ。

 

…結果を言えば体を触った後に内またに手を伸ばした時に突き飛ばされ、逃げられた…その後に読み違えた事を後悔したが、恥ずかしそうに部屋の入口から半分だけ顔を出していたので土下座で謝り、エリスも特別な日だから許すと言ったあと、俺が十五歳になったら…と約束して去っていった。

 

この時有頂天となっていてシルフィの事を思い出し本当にどうしようか悩んだ…

 

この騒動の後に家族全員の手紙を読んだが、元気にしているようで良かったが、パウロの手紙からマリーが誕生日に行けないならせめて手紙で祝辞を伝えるのは悪い事ではないのではと言う事で許可となった事やシルフィには手紙が出させないと書かれていたが、何故そんな事になったのかは「シルフィが書こうとしたら多分、本になる程の枚数になるから言わなかった」とマリーが理由が書かれていて納得していた…

 

マリーの手紙には五歳の誕生日に貰った剣を予備にして借りている事の謝罪やら妹たちが可愛くて仕方ないなど、日常を活き活きとしている事が書かれていて本当に魔物が活発化しているのかと疑問に思う程だ。

 

しかし、気になったのはマリーからの手紙の二枚目だった。

 

「この二枚目の手紙は絶対に一人で読むようにして、読んだらすぐに燃やして捨ててください。

 

まず一つ…家庭教師をしているお嬢様と結婚して当主の座を奪おうとしているのは本当なの?

 

お父さんから家庭教師している子に気に入れられて婚約者になったと聞いたけど、シルフィちゃんの事どうするの?

お父さんも貴族としての暮らしがルディに出来るのか?とか心配してたけど、まさかとは思うけどその他にも気に入った子がいるとか無いわよね?

 

二つめはシルフィちゃんの事だけど、ルディに少しでも追いつくためにリーリャさんにメイドとしての礼儀作法とお母さんから治療魔法を教わっててかなり上達してて…治療魔法を無詠唱で使えるようになったわよ。

それとルディの再開をとっても楽しみにしてるから…修羅場にならないように行動してね。

 

ルディが連れて行かれそうになったのをシルフィちゃんが見ちゃって止めるのすっごく疲れたんだから…お父さんたちもとんでもない事教え込んだって複雑そうな気持ちを言ってたわよ。

 

三つめは私の事だけど、シルフィちゃんのおかげで治療魔法を無詠唱で使う事が出来る様になったわ…

それとお父さんとお母さんと相談して剣の聖地に行きたいと事を伝えました。

でも、行くのは当分先になりそうで、ノルンに泣きつかれた事で一年だけ先延ばしにしました。

その時にギレーヌさんに紹介してもらう形になりそうだからその時でもまた家族の近況報告出来たらいいなと思っています。

 

お父さんとお母さんの手紙にはお嬢様との関係の事は書かないと聞いてたし、リーリャさんは近況報告ぐらいしかしないと思ってので私が内緒で教える形で書きました。

 

多分だけど、貴族のお家騒動とかルディが嫌がりそうだけど、それを承知して家庭教師をしているお嬢様か同じ年頃のメイドさんと恋仲になってもいいとは思うけど、お父さんと同じで女の子との関係で失敗しそうなので程々にしておいた方がいいと思ったので注意として書いときました。

 

特に…再会した時にシルフィちゃんに酷い事したら、私がどんな行動をとるかは分かりません…

 

ルディ…私も人の事言えないけど荒事は避けるようにしましょう…」

 

…速攻で燃やして捨てました。

 

パウロの野郎…手紙には本当に書いてねえし、ゼニスとリーリャの手紙の内容も自分の娘の近況報告が多めだっただったから、何も知らねえで家に帰っていたら、マジで修羅場だったが…

 

フィリップの野郎も中々の策士だ…

 

このままだと本当にエリスと婚約が決定して貴族の泥沼の勢力争いに巻き込まれる所だったぜ…

 

俺を取り入れる事であの爺さんが協力して、運良く俺をパウロの実家の家督を継がせ、フィリップも下克上出来るし娘と養子に出した息子を取り戻す事が出来るで良いこと尽くしだ。

 

獣人のお姉ちゃんとのハーレムは良いがそれ以上ハードな暮らしは俺の望む事じゃないしな…

 

でも、まあこのロアでの日常は楽しく魔法大学までの資金稼ぎの為だとしてもエリスやギレーヌとは仲よくはしたい。

それまでにはシルフィにもエリスにも自分なりに考えた結果を言いたい…

 

それでもな…二人同時のお付き合い…出来たらいいなと思いながらその日は終わり…

 

マリーに鬼の形相で剣で襲われる夢を見てブエナ村にいるマリーに土下座で謝り警告してくれた事を感謝した。

一応はこの手紙の返信はダメとかは言われていないから早い内に書いて送っちまおう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五話 「私は…」

…自分でも自覚はしてますけど誤字・脱字酷いっすね…

報告感謝です…


本当に楽しい日が続いていた。

 

剣の稽古もだけど、ノルンとアイシャと遊ぶのが本当に楽しかった。

特にノルンはお父さんの次に懐いてくれて年末の夜に外でヒノカミ神楽を厄払いの為にしていた所を観られ教えて欲しいと泣きつかれた事で出来る範囲の事で教えているけど、お父さんが少し心配そうにしていたのが印象的だった。

アイシャは、本当に物覚えが良すぎて下手すると私より将来大物になりそうな気がするけど、リーリャさんにルディの従者として教育しているみたいで、せめて私だけ普通の姉妹としてこれからも仲良くしていこうとしている。

 

シルフィちゃんとも仲良くなりルディに早く追いつきたいと言って魔術を競い合ったけど、いつも私が負けていた。

それでも剣や素手での格闘は私が上だったのでお互いに苦手分野を教えるライバルとして仲良くなっていた。

 

そんな事を考えながら私はルディの剣を背中に背負って自宅の庭で走り込みをしていた。

 

本当だったら森の秘密の修行場にいく所だけど、魔物騒ぎでいく事が出来なくなったので仕方なく自宅で頑張ってはいるけど出来る事が限られているし、お父さんも魔物討伐やその他の事で忙しくて実戦的な訓練はしていないけど原因って何なんだろう?

 

私のズボンのポケットに入れたルディの手紙の内容を思い出し少し笑ってしまう。

 

誕生日の日に渡された私の手紙から、貴族のお家騒動に巻き込まれそうになった事を知らなかった事やシルフィちゃんに学校で会える日を楽しみにしている事と修羅場回避してくれた事の感謝が書かれていた。

 

全く…本当に書いといて良かったと思った時に、お父さんが魔物討伐から帰ってきて挨拶してから、庭の走り込みをしようとした時に空の色が一瞬で変わっていき光の壁が迫ってきて私は意識を失った…

 

_____________________________________

 

 

さてさて…原作展開であればあの事件にあってる所かな…

 

本当に運が無い限りは死ぬ事は無いと思うけど、万が一運悪く死んじゃったら再転生の権利が無条件で出るから許してくれるかな?

 

ん?誰だろ?こんな時に電話?

 

…うん。確かに俺の所の転生者がそんな展開になる予定だけど?…え?…なんだって!!ありがとう!!大至急調べてみるよ!!

 

マジか!!どこぞのバカタレがこの事件に合わせてあの子を別の世界に転移させようとしているなんて!!

 

急いで連絡って…呼びかけても反応は無い…遅すぎたよ!畜生め!!

 

先輩たちの転生者が他の転生世界で飛ばされる嫌がらせをされたと聞いたことがあったけど、まさか俺の所にも起こるとは思わなかった。

 

上層部に連絡しておかないと…

 

自分が担当している転生者が行方不明となったので、事件調査部に犯人特定と転生者の保護を申請します…え?許可が出ないってどうゆう事ですか!!!そんな下らない事で連絡するなって!!畜生!!切られたよ…

 

ダメ元で爺さんに連絡…あっ爺さん!!今トラブル発生で…ってそっちも大騒ぎって、まさか…そうですか…俺と同じ被害があるんですね。

 

上層部は揉み消そうしているみたいですけどそんな事はさせないですよね?…やっぱり対応が多過ぎてのパンクで対応無しか…分かったよ爺さん…他の奴と連絡しあってどうにかするよ…爺さんあんがと…え?あの子はお気に入りだから手伝うって…分かったよ。出入り禁止になった綺麗なお姉ちゃんのお店で貸し切りで奢るからさ。

 

ふう…あのスケベジジイはあの店はいるの禁止にされたみたいだけど…何やったんだ?

 

…各転生世界で同時の転生者の行方不明…犯人は何考えているんだ?

一応は俺の世界には被害者になった転生者が転移してみたいだが…違反者がいないかは警戒はしておこう。

 

頼むから生きててくれよ…下らないゲーム感覚でこんな事起こすバカタレに殺されるなんて事ないようにするのが俺の仕事なんだからな。

 

_____________________________________

 

体を何かおかしい感覚で目を覚ました私が見たのは…壮大な地平線と宇宙と大気圏が分かれているのがくっきり見える事だ。

 

それが意味するのは…私は遥か上空にいてパラシュート無しのスカイダイビングをしているという事で…その瞬間に夢ならいいなとは思っていたけど、声にならない悲鳴を出した事で現実だと理解してどうすればいいかを考えた結果は、とにかく風魔法を唱え減速させようとはするけど、落ちる速さが減速しきれていない…意識も朦朧としているので魔力枯渇が起きている…魔術を使って訓練もしたのに何こんな所で魔力が枯渇するの!!

 

私は…こんなあっけなく何も出来ずに死ぬの?

 

そう思った時に股間が温かくなった事も忘れ必死に生き残る為の選択をした。

 

自分でも何をしたかは思い出せないが、下に広大な森を確認出来た時に運が良ければ枝がクッションになって助かるかなと、風魔法を使って速度は即死確定よりはギリギリまで落とす事はして、森に落下し木の先端で串刺しになる事もなく体中を枝に叩きつけられその痛みで気絶しそうになるのを堪えた時に…目の前に太い枝が見えた時に死ぬと思い腰の私の剣で切り飛ばした後に頭に強い衝撃が起きた時…私は意識を失った…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………痛い。

 

私…何で此処で寝てるの?

 

あれ?顔が熱い…触ろうとしても何で右手が動かないんだろう?

…ああ、変な方向に曲がってるし…真っ直ぐに元に戻して、えっと治ってて念じてみるといいんだっけ?

あ…治った。良かった…顔どうなってるんだろ?

 

体中痛いけど…近くに川があって良かった。

 

私の顔どうなっているんだろ…ああ…おでこが血塗れだ…何でこうなったんだっけ?

 

此処何所なの?

 

早く…家に帰らなくちゃ…

 

おでこや他の怪我も治したいけど…使えなくなっちゃた。

 

背中が重いけど何で剣なんか背負っているんだろ…腰にもう一つ剣があるのに…ってあれ何で剣が無いんだろう?

 

まあいっか…でも背中の剣は重いし疲れるから捨てようかな…

 

でも、捨てちゃいけないような気がする…とても大事なものな気がするから…

 

それより、早く帰らなきゃ…この森を抜ければ誰か知ってる人が見つけてくれるかも…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも…私の家って何所のあるの?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何日歩いてるんだろ…いつご飯食べたっけ?水は川があるからどうにかなってるけど…いつになったら私帰れるの?

 

人の気配がしたら見て見たけど…目が霞んで良く見えないけど誰だろ?剣持って私に襲い掛かろうとしてるけど…山賊かな…ついてないな…

 

助けてって言っても…擦れたような声しか出ないし…もう助からない。

 

でも、何でこの人…私を抱きしめてくれてくれるの?

 

ああ…ごめんなさい…私がアンデットに見えたから警戒してたんだ…

 

え…私の名前?えっと…何でだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私…自分の名前…知らないや…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

異世界漂流編【冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになっていた】
六話 「私は本当に運が良い」


此処から『異世界漂流編』になります…

多分、前回の更新時に章分割ミスでネタバレしていますが…

『冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになっていた』の世界観から始まります…

原作分からない方はホントに申し訳ない




「………帰って来ないなあ」

 

と、言いながら待ち人を村の門で待っているベルさんに私は慰めるように「急用が出来ちゃったんじゃないの…」と言うのが数日間続いたがそれでも体を壊したのかや途中で亡くなったんじゃないかとか不吉な事を言っているけど、旅の行商人が来た時に手紙でモンスターの討伐で暫く帰れない事が伝えられ少しガッカリしているようだけど、理由が分かって安堵していたようで良かった。

 

私もベルさんの娘さんと会える日を楽しみにしてたんだけど…冒険者ランクSの強さを見てみたかった…

 

ベルさんこと本名ベルグリフさん…立派な顎鬚と赤髪と優しい笑顔が印象的な人で瀕死の重傷だった私を保護してくれた事は本当に感謝だ。

 

元冒険者だけあって知識も豊富で山の薬草採りや魔獣退治の戦術はとても役に立っているし、剣の腕も凄くてリハビリでよく稽古してもらっているけど剣を当てた事は一度も出来ていない程強い。

それ以上にベルさんが凄いと思うのは…

 

ある事故で右足を失っていて義足を付けていてのこの強さで、自己評価が低いのは少し納得はできないよね…

しかも村でもかなりの人望を持っていてこの人が本当のお父さんだったらいいなと本気で思う程だ。

 

私がこの村でお世話になって二年か…まあ…半年は寝たきりだったからけど、ベルさんや村の皆のおかげで自主鍛錬出来るほどに回復できたのは感謝しかない。

 

…私が発見した時にベルさんが「血塗れでボロボロになった服装でうめき声上げて歩いていたから、遭難者のアンデットと勘違いしたが、『助けて』の一言で遭難者だって気がついてよかったよ」とあまり私を不安にさせないように笑って話してくれて、今では居候させてもらっていて村の雑用をして暮らしてるけど…

 

私って何で森の中でボロボロになって迷っていたんだろ?

 

実は私は…自分が誰だかわからないし、どこに住んでいたかもわからない記憶喪失になっている。

 

ベルさんが言うには頭の打撲による衝撃のせいだと言われたが、おでこに火傷のような痛々しい傷が残ってしまっていて、その他にも体中に酷い痣や擦り傷酷く、当時は助からないんじゃないかと言われたが、此処の村人の皆のおかげで此処まで回復出来たのは本当に感謝しかない。

 

私の持ち物から冒険者だったのではないかと推測されたけど何もわからない…

 

怪我の治療の時にボロボロになった服のポケットから手紙みたいなものがあり、そこから行方が分かるのではと期待したが、汚れが多く読みにくくなっていて、私が意識を取り戻し完全な記憶喪失だと分かった時にベルさんから手紙を渡された時にこれが大事なものだという事は知っていても内容がどんなものだかかは分からず最低でも名前が分かればいいと思っていたけど…此処で私が何者なのかの手がかりが無くなったと思っていた。

他の持ち物は腰にあった剣の鞘と背中に背負っていた剣のみ…後々で森で剣が発見されてそれが腰の剣だと分かりベルさんからは何かしらのトラブルに巻き込まれ重傷を負ったのではないかと言われたけど…ごめんなさいベルさん本当に思い出せません。

 

無理に思い出すことは無いと慰められ、思い出すまで此処に居ればいいと歓迎されベルさんに家族として迎え入れられ楽しく暮らさせてもらっている。

 

村の皆との生活も楽しくていっそこのまま此処に居てもいいかなと思った事はあったけど、私の両親や兄弟や姉妹がいたら心配してくれているのかな…と思うと悠長に此処に居てもいけないと思い、冒険者になって自分探しの旅に出ようとしている為、リハビリで剣の稽古をベルさんに頼み込みしてもらって森に薬草摘みに行くときは薬草の知識や気配察知のコツなどを丁寧に教わっている。

 

でもベルさん…本当に冒険者ランクEなの?

 

そう思うのは理由がある。

 

まず、剣術に関しては相手の攻撃を的確に捌き、隙が出た所をカウンターで攻撃する戦法を得意としているけど、稽古時の撃ち込まれた剣の重さは変わらず凄いし、私の癖を見抜いての攻撃も多く洞察力も凄い。

それに義足なのかと思う程に足さばきも良すぎて本当に弱いと思っているのが嘘だと思えるほどだ。

 

夏のある日に村の子供達を山へ連れて行って冒険者時代の知識を教えているんだけど…水源の推定や確保、薬草の採り方を教えていた時に子供が魔物に襲われた時に一番早く反応して退治していた…

 

その時に助けた子供を脇に抱えてグレイハウンドと呼ばれる狼みたいな魔物を剣で真っ二つにして倒した事は凄いと思う反面、全く気が付かなった私自身も反省しなければいけないと思った事だ…

まあ…ベルさんもグレイハウンドを倒した後に義足で着地した場所が悪かったのか盛大に転んでずぶ濡れになりながらも助けた子供をあやしながら「恰好が付かんなあ…」と苦笑いしてたけどね。

 

剣術も知識も勘も凄くて子供の面倒見も良くて村人からも信頼されてるって…こんな人がお父さんだったらよかったのにと、何故か少し怒りが込み上げるのは何でだろう?

 

その娘さんのアンジェリンさんが冒険者Sランクの剣士だという事で、暇があれば手合わせしてもらいたいと思っていたけど、拠点としている大きな町の周辺の魔物騒ぎが多く何かと帰れない事が多くなっているみたいだ。

 

手紙が三回届きどうやら私の事も報告はしてあり、直接会えるのを楽しみにしてるとは書かれていたらしいけど少し悪寒がしたのは気のせいかな?

 

そう言えば少し前に来たAAランクのサーシャさんとの模擬戦闘は本当に凄かったな。

 

アンジェリンさんが二度目の帰郷の途中で盗賊に襲われたのだけど、助けを呼ぶ声が聞こえて駆け付けると人質の女の子がいて盗賊達はあっけなく討伐されたが…救助された女の子は離れた町の領主の娘で父親が危篤と言う事で数人の護衛のみで向かったけど、盗賊の襲撃で移動手段を失い父親の死に目に会えない事を悔やんだそうだけど、アンジェリンさんは帰郷を中止して同行していた商人にその街に行くように言った事で間に合ったそうで、その感謝の言葉と謝礼のお金を届けに来たのがその助けた貴族の二人いるお姉さんの1人のサーシャさんだ…

 

アンジェリンさんはベルさんの事を尊敬しているのか『赤鬼のベルグリフ』なんて勝手に異名を付けて広めているみたいでサーシャさんもそれを信じて模擬戦をしたみたいだけど…ベルさんこれだけ戦えて自分は大したことは無いですよは説得力無いですね~

 

サーシャさんも色々何か言っていたけど、多分半分正解かなと思うような事は私もあったのよね。

 

まず、冒険者を辞めてからずっとこの村に籠っていたというけど、剣術の鍛錬を怠らなかった為に少し前に大熊を討伐しておいて「作戦勝ちだよ」と笑って話していたけど、的確に催涙玉を使って怯ませた後に背後から心臓を一突きで仕留める事が出来るのは、冒険者時代の時に事前準備が的確で、私にも「冒険者は命あっての物種だから絶対に無茶してはいけないよ」と教えてくれてるし、義足になったのも未知の魔物に遭遇してしまった為に仲間を庇っての事で、パーティーの皆は残って欲しいと懇願してくれたみたいだけど、逃げるように隠居状態になった事を後悔してるようだった。

 

それにしても、ベルさんと一緒に魔物狩りに同行した事あるけどさ…本音を言えば私っていらなくない?と思うくらいに何も出来なかったよ…

 

バックアタックを警戒し対応した慎重さが前に出て戦わない臆病者と罵られ、パーティーのお荷物状態ですぐにクビになっていたみたいだけど、その当時の冒険者達って本当に観る目が無かったわね。

そう思えば…今の状態の方が強いんじゃないかな?

 

まあ…結構お歳の事も気にしているみたいだし、サーシャさんが去った後にギリギリだったと言ったので、回復魔法を使って痛みを和らげてあげながら今、お世話になっているベルさんに恩を返しているのだ…

 

私って誰なんだろう?

 

私はリッド…あの手紙からかろうじて読めた名前であろう文字を繋いだかりそめの名前…

 

あと数年したら私は自分探しの旅に出る。

その時まで、私は此処で強くなろう。

 

________________________________________

 

ベルグリフは二年前に保護した少女リッドに回復魔法をかけられながら当時の事を思い出していた。

 

森で不審者がいるとの事で偵察及び敵対するなら討伐の依頼を頼まれた時に発見されたリッドと名付けられた少女の出会いは衝撃的だった…

衣服は所々破れ血が滲み、額の出血と重なって生気のない表情はアンデットとなってしまった冒険者だと思っていたが、かすかに聞こえる「助けて」の一言で遭難者と判断し保護できた事は今でも忘れられない。

 

一刻も早く治療しなければならなかった。

 

知り合いの薬草に詳しいカイヤばあさんや衣服を脱がす為に村の女性に頼み治療をしてもらっていたが、体の打撲や額の怪我が酷く助かるかどうかも分からないと言われるほどの重傷で、治療後に二か月間意識が戻らない状態だったが奇跡的に助かり話せるまでは回復はしたが、問題はこの後だった…

 

額の怪我の後遺症で全記憶を失っていて自分が誰だかわからない事と、村を訪れる行商人に行方不明となっている冒険者はいないかと調べてもらった結果は該当者はいないそうだった。

 

発見したその後に、ベルグリフを含めた数人で少女が持っていたであろう剣の探索をし鞘に合う剣を発見しその近くにその剣で切られたであろう太い木の枝が発見された。

 

だが、身元が分かる物は何も無く唯一の手掛かりだったズボンのポケットに入っていた手紙は損傷が激しく一部しか文字が特定されなかったが、誰一人読める人はいなかったが…その少女は読めたのだ。

 

しかし、自分自身の名前は読みにくくなっていてかろうじて読めた文字を繋ぎ合わせ、自身をリッドと名乗る事で解決はしたが、問題はこの後の事だ。

 

ベルグリフは身元が分かるまで此処に居るといいと言ったが、リッドは体調が戻り次第自分探しの旅に出ると言ったので、せめて自分の娘であるアンジェリンが帰郷するまで待ってほしい事を伝えた。

 

何故こんな提案をしたのかと言えば、アンジェリンは冒険者で拠点としている町オルフェンで行方不明者やその伝手を頼る事が出来る為と、二か月間意識不明でその後は寝たきりだった事で体力の低下があるので鍛え直してみたらどうかと言った事だ。

リッド自身もその提案を受け入れ、体が動かせるようになってからは走り込みや剣術の稽古を開始したが、剣術は基礎がしっかりしていて怪我をしなければ今さっき模擬戦をしたサーシャと同格ではないかと驚く実力の持ち主だった事や、回復魔法も自在に使える事でさらに謎が増えたのだが…

 

リッドはそんな事を気にせずに穏やかに過ごしていた。

 

腰まで伸ばした髪は金髪だが肩から下が白髪であることから人族ではなく他の種族の混血ではないかと思っていたが、リッドはよくわからないと言ってはぐらされている。

 

少なくとも人懐っこく世話好きな性格で剣術に関しては熱心に鍛錬する姿は好意的に受け止めており、本当に何かしらの事故で記憶を失っているのは確か…なのだが一つの疑問があった。

 

額の怪我の原因が不明だからだ…

 

剣の回収時に切り落とされた枝を確認したが血痕は無く、まさかとは思うが何者かに襲われた可能性もあった。

その心配でベルグリフは面倒を見る事にしたが、今では考えすぎかと思っていた。

 

それよりもいつ帰ってくるかもわからない娘をどうやって迎えようかと考えながらリッドの回復魔法を受けていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第七話「ベルさん…モテますね」

遅くなった!!

仕事とプラモ作成で忙しすぎる!!

スマホゲームいい加減やめようにもやめられないのも原因かな。


冬が近づき干し肉や魚の燻製など保存食に作っていた時に、私は何故料理をしないのかと尋ねられたことがあったけど、私は料理の腕が壊滅的でついさっき燻製にしようとしていた魚を黒焦げにした事を告げると、優しく慰められ、仕方なく近くの教会の大掃除を手伝う事にして、本来であれば若い男の人がする作業をこなしている事に少しドン引きされてはいるけど、気にせずに働いていた。

 

去年はほとんどリハビリに集中していたから今年こそは役に立ちたくて手伝っていて、そういえば行商人が多くいて豊作でひもじい思いしなくて済むって村長さんが言ってたわね。

 

肉体労働を中心に手伝って、疲れているんじゃないかと心配してくれた話しかけてくれたおばさんからジャムを作ったから味見をしてほしいと言われ快く受けた。

 

やっぱり…疲れた時は甘い物よね~この後の秋祭りでも出されるから楽しみにしておこうとしていた時に、懐かしい思いが込み上げて「___は本当に甘いもの好きよね」と誰かと話していた大切な記憶が思い出したような…何でジャムで思い出したのかな?

 

思い出そうにも一瞬しか思い出せず…表情は優しく笑っているとしか言えないし、他の家族は思い出せないは少しモヤっとするけど気にすると村の皆に迷惑も掛かるし今は後回しにしよう。

 

そんな事を考えていると、アンジェリンさんからの手紙を見ていたベルさんが、家が近くで仲良くしている幸せ太りしているおじさんのケリーさんと村長さんと話し込んでいたので何の話をしているんだろうと思い聞いてみれば、さっき話した事と同じ内容で、ベルさんもついさっき届いたアンジェリンさんの手紙から魔物討伐で忙しく帰れないと愚痴が多く書かれて返事を書こうとした時にケリーさんに呼ばれてきたようだった。

 

手紙が届くのであれば大丈夫じゃないかな…と思っていたけど、私の表情か行動で何かしらベルさんに過去の手がかりでも思い出したのかが分かってしまったみたいで、隠し事はしないで今さっき過去の事を思い出しそうになったので思い出そうとした事を素直に話すと無理をして思い出すことは無いと慰められ本当にこの人には頭が上がらないと思う。

 

私はそれほど思い詰めてしないし、万が一で記憶がそのままでもいいかな?って考えている事を正直に伝えて一旦家に戻って今後の事を考えてみた。

 

記憶がもう戻らないと考え此処に永住でもいいと思ってるし、もう一つの選択肢で最低でも数年経った後に、アンジェリンさん達に付いて行く形で旅に出ようと思っているのでそれまでは、しっかり鍛えなくてはいけないと思い込んでいた時に何か騒がしいなと思って人が大勢集まっている広場に行くと…

 

 

なぜか、ベルさんが兵隊さんと追いかけっこしてるんだけど?

 

近くにいたケリーさんに事情を聴けばサーシャさんお姉さんであるヘルべチカさんがベルさんの剣術の腕を見込んでスカウトしに来たようだけど、丁重にお断りしたのだが、納得できず連れて来た護衛の衛兵に捕まったら負けいう条件で勝負しているみたいだけど、本当に上手く躱していて捕まえる前に衛兵さんが次々に脱落してるわ…

 

村の皆も余興として楽しんでいるし、義足であそこまで動けるなんて初見じゃわかんないし、油断もするわよね…

 

これで御年42歳だと思えないわね…

 

結局は衛兵さん達が疲労困憊で時間切れとなり、最終手段としてヘルべチカさんが腕を組むようにして立派なお胸を付けて誘惑するようにベルさんのお嫁さんになるとか言って村人たちは「すげー逆玉だ!!」とか「領主様の所に婿入りするの?」とか言われて冷やかされていたけど、それはすぐに終わった。

 

だって見た目から凄いんだもん…

 

颯爽と馬で駆けてブレーキをかけている所を飛び降りて「お姉さま!!一体!!何をやらかしにここまで来たんですか!!」と眼鏡のさらさら金髪の女の子が怒髪冠を衝くっていうのかな?そんな怒り方をして、連れて来た護衛の人に馬車に閉じ込めるように言ってその後でベルさんに自己紹介と謝罪をしていた。

 

どうやら、この子がアンジェリンさんが助けた領主さんの娘のセレンさんで、お父さんの死に目にも会う事がも出来た事の感謝とヘルべチカさんの暴走を止めに来たことと謝罪をするために此処に来たようだった。

 

どうやら、ヘルべチカさんの人材マニアで無理な勧誘が多く、嫌々で連れて来られた人もいるらしくそれが無ければ尊敬できる姉だと愚痴っていたけどね。(しかしそれがいい方向に向いて領地を発展させたけど流石に多過ぎたみたい)

 

それを話した後に、すぐに帰ろうとしていたみたいだけど、この調子だと野営になるしせっかくのお祭りに来たお客様だからという理由で、祭りを楽しんだ後の次の日に帰った方がいいのでは?という提案にセレンさんは受け入れベルさんはヘルべチカさんを馬車から解放させてお祭りを楽しむ事とスカウトはしないでもらえると助かるような事を穏便に言っていた。

 

でも、この後は皆でお祭りを楽しむ事も出来たけど、ヘルべチカさんに私が記憶喪失の身元不明だと知ると、冒険者をしながらでもいいからボディーガードしてみてはどうかと言われて一瞬「いいですよ」と言いそうになった事は私の馬鹿正直なところが出てしまったのは反省だ…

 

それでも伝手を頼って行方不明者の中に該当しそうだったら報告してくれると約束してくれたので少しホッとしたよ…

 

____________________________

 

 

秋祭りを楽しんで数ヶ月…本格的な冬となり毎日結構な雪が降り積もって毎日のように鍛錬として雪掻きをしているけど、本当に終わらないし…困った。

 

少しでも早く終わらせようとして少し無茶をして動き過ぎて休んでいたらベルさんがいつもの見回りに行くというのでお留守番を頼まれたけど、今回は無理を言って見回りの同行させてもらった。

 

近所のお爺ちゃんたちに会って、今年の雪は長く続いているとか、アイスハウンドが出たけど退治した事などを話した後に山の方へ向かうと、何かを思い出したかのように穏やかな笑顔をしていたので理由を聞いてみるとアンジェリンさんとよくこの雪景色を見ていた事とか、深く積もった雪の中を泣き言も言わずに懸命について来た事や、同年代の子供と遊んでいる内に服を脱ぎ散らかして薄着で遊んでいたので慌てて注意した事など機嫌よく話してくれるので、私も記憶が無くなる前は家族とそんなふうに過ごしていたのかなと思うと少し寂しくなるわね…

 

そんな事を話していると、子供の歌声が聞こえてきて、よく見てみれば幼い子供が空で浮いて楽しそうに歌っていたのだけど?

 

ベルさんに聞けば、雪ん子と呼ばれる精霊らしく害はないという事で放っておく事にしようとした時に急に風が強く吹き積もった雪を巻き上げて目も開けられなかったけど、本当に一瞬だった…

でも、その一瞬で変わった事があると言えば…

 

純白のコートを着たすっごい綺麗な女の人が雪ん子を連れて立っていた。

 

ベルさんはその女の人を知っていたのか、冬の貴婦人と言っていたけど、お知り合いなのかと言おうとした時に…

 

「瞬きの者よ…少し見ぬ間に随分と負いましたね」

 

「あんたの時間で計ってもらっちゃったら困るな悠久の貴婦人さん…あれから十年経つよ」

 

なんて言って、見回りで外を回っている事や、出会った事を懐かしそうに世間話を始めたけど…私、どうしたらいいのかな?

 

なんて思っていたら、私に気付いた貴婦人さんが「この前の小さき瞬きの者とは違うのですね…」と言われたので一応自己紹介は一応しておく…少し睨まれたような気がしたけどなんでだろ?私には興味を無くしたのかベルさんとまた会話が始まり、この十年でアンジェリンさんが都で冒険者になった事を話した時に、おそらくこの前の小さき瞬きの者ってアンジェリンさんの事だと思うけど、どんな因縁があるのかを聞きたいと思っていた時に自然な会話で暴露された。

 

どうやら、貴婦人さんを魔獣の雪の女王と勘違いしてアンジェリンさんを守るために戦おうとしてあっさり負けたらしい…

その時どうして殺さなかったかとベルさんが効いた時に貴婦人さんは優しく微笑みながら「子を思う親を殺す道理はないでしょう?」と言って「そっか…あんたも母親だからな貴婦人さん」と笑って答えていた。

 

ベルさんは貴婦人さんがいるなら見回る必要はないだろうと判断したらしく、その事を言った貴婦人さんも「私は守り神ではありませんよ…瞬きの者」と言いベルさんは勝手に利用するだけで気にしないでほしいと言って帰ろうとした時に貴婦人さんから忠告を二つ言った。

 

1つ目はかつて、冬さえ支配しようとした者たちが目を覚まそうとしている事…

 

2つ目は意外に私の事で…私のおでこの傷から何かしら良くない物が憑りついている事と…その、支配しようとしていた者達と同じ雰囲気を私が持っていると言われた事だ。

 

貴婦人さんに「私の記憶喪失と関係あるのですか?」と聞くけど「さて、私達には興味がないこと」と言って口を閉ざしてしまった。

 

ベルさんは最近の魔獣騒動が多くなっている事と関係していると直感で感じ、私も記憶の手がかりがつかめたのに…ベルさんは最後に「貴婦人さん…あんたはどうするんだい?俺達に何を求めているのか?」と聞くと貴婦人さんはただ一言…「私達は只委ねるだけです」と答えた。

 

ベルさんは「…忠告ありがとう。肝に銘じておこう」と言って私も忠告してくれた事や記憶を取り戻す手がかりを教えてくれた事に感謝して家に帰った。

 

それにしても、あの貴婦人さんってそんなに強いの?

 

ベルさんに聞けばその気になれば、私とベルさんを瞬殺出来ると言われゾッとしたけどかなり温厚である為に危害を加えなければ平気だと教わったけど、稀に氷精で敵対するものもあるから貴婦人さんはかなり運がいい方で魔獣も恐れるので今年は被害は少なくなるだろうとの事です。

 

それよりも…気になったのは冬さえ支配しようとした者たちの事だ。

 

私の記憶喪失…このおでこの憑りついたもの…

 

それが分かり記憶を取り戻した時、本当の旅が始まるのだろう…

 

絶対に思い出してやる…そして犯人がいるのであれば絶対に許さない。

 

焦らず確実に前に進もうと思っていた。

 

___________________________

 

 

雪が融けて春になってベルさんと一緒に外の広場で子供達に剣を教えながら、待ち人を待っていると馬車が見えたのでベルさんに言おうとした時に馬車の荷台から飛び降りて走りながらこっちに向ってきてる髪の長い黒髪の女が見えたのであれがアンジェリンさんさんかなと思うと走ってきた影響で息切れしながらもかろうじて、冒険者になってSランクになった事や魔獣をやっつけて困っている人を助けたりした事…それに気になったのは魔王を倒したって…アンジェリンさんは勇者なの?

 

そんな事を考えていた私だけどベルさんはアンジェリンさんの頭を優しくなでた後に背が伸びた事や髪を伸ばした事で一瞬誰だかわからなかったと言った後に…

 

「おかえり、アンジェリン」

 

「ただいま!!お父さん」

 

そう言って久々の再開した二人が抱きしめあってる所を同行者としてきたと思う二人の女の子に見られながら微笑ましく眺めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後で…2年間お世話になった事でベルさんの手紙で報告されていた私の第一印象が最悪のイメージを持たれた私だったけど、剣士としても人柄でもここまで優れた人いないとかベルさんの事を話したら上機嫌で「お父さんの凄さを知っているあなたも同士だ!!」なんて言われて仲良くなりました…

 

何となくベルさんから聞いてたけど…アンジェリンさんはお父さん大好きな人でした。

 

でもなんでだろ?お父さんの事を思い出そうとすると少し虚無感を感じるのは…

 

 

 

 




原作知っている方には申し訳ないけど原作一巻のアンジェリン視点の描写は全カットです。
これ書いちゃうと原作展開の丸々コピーになってしまうんですよ…すいません。
次の話でリッド(主人公)が聞くという展開にしていく予定です。



目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。