第一部 嘘の道導 (もみじん)
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登場人物紹介

第一部 嘘の道導 の登場人物紹介になります。
話を重ねる事に内容は更新していく予定です。

※文字数制限につき、一部調整があります。



■名前:日比谷 司 (ひびや つかさ)

年齢:22歳

誕生日:4月1日

身長:174cm

体重:63kg

 

初登場:第一話 不純物

 

人物像:参加者の1人。

    普段は営業を行なっている、サラリーマン。

    しかし実態は....

 

心意:???

 

■名前:一条 茜音(いちじょう あかね)

年齢:21歳

誕生日:9月11日

身長:164cm

体重:知らない!

 

初登場:第二話 現実殺し

 

人物像:参加者の1人。

    若くして自身の会社を立ち上げた鬼才。

 

心意:???

 

■名前:落合 桜(おちあい さくら)

年齢:23歳

誕生日:10月9日

身長:159cm

体重:知らない

 

初登場:第二話 現実殺し

 

人物像:参加者の1人。

    普段は看護師として働いている。

    弟が2人いる。

 

心意:???

 

■名前:鹿野 剛(かの つよし)

年齢:46歳

誕生日:5月3日

身長:181cm

体重:78kg

 

初登場:第二話 現実殺し

 

人物像:参加者の1人。

    普段は刑事として働いており、非常に正義感が強い。

    娘が1人いる。

 

心意:???

 

■名前:赤ん坊

年齢:知らない

誕生日:知らない

身長:知らない

体重:知らない

 

初登場:第一話 不純物

 

人物像:参加者の1人。

    突然と廃工場に現れた男女が抱いていた赤ん坊の方。

    いつのまにか廃工場内に置き去りにされた様だが、

    泣きもせず、なにか強い意志をかんじる。

 

心意:???

 

■名前:チェスター

年齢:不明

誕生日:不明

身長:不明

体重:不明

 

初登場:第一話 不純物

 

人物像:???

 

■名前:謎の男

年齢:まぁ若い

誕生日:不明

身長:不明

体重:不明

 

初登場:第一話 不純物

 

人物像:突然と廃工場内に現れた男女の男の方。

    参加者が集まりだすと抱いた赤ん坊を置き去りに突然と

    姿を暗ます。

 

■名前:謎の女

年齢:多分若い

誕生日:不明

身長:不明

体重:不明

 

初登場:第一話 不純物

 

人物像:突然と廃工場に現れた男女の女の方。

    謎の男と同じく参加者が集まりだすと赤ん坊を置き去りに

    突然と姿を暗ます。

 

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<序章> 始まりの廃工場
プロローグ


プロローグです。
少し先の未来の話。



何処かで廊下を走る音が聞こえる。

 

その音は段々と私の元に近づいてきたかと思うと、今度は逆に遠ざかるように上の方へと消えていった。

 

私はその音を辿るべく、鮮やかなオレンジ色に染められた無人の教室を走って横切り、

階段で上へと登る。その途中突然、放課後の校内には似つかない激しい物音が鳴り響く。

 

急いでその音の正体を知るべく、私は階段を登り切るとそこは校舎の屋上だった。

屋上の入り口の扉は外れ、何かに切り刻まれた様な跡があり、その先に見える緊迫した状況を少しだけでも開放的にしている気がする。

屋上には私以外にも4人、いいや3人いた。

その中には制服を着た生徒の姿もあり、

3人は全員男性で、何やら揉めている様だ。

 

私は屋上には出ず、入り口の物陰に隠れ、

男達の会話の聞く。

 

「てめーが黒だろうよ、昔っからあんなことばっかりしてんのかよ、詐欺師が」

 

白髪の男はナイフを持ち、自らの対に立つ2人の男にそういう。

 

「「...」」

 

男2人は何も喋らない。否定出来ないという事なのだろうか。

しかし次の瞬間苛立ったのか白髪の男は2人の男にナイフを翳しながら一直線で突っ走る。

 

すると制服を着た生徒はどうやら想像もつかないこの状況にパニックになってしまったのか、その先に何もない柵を飛び越え、高さ数10メートルから身を投げ出そうとする。

 

「止めるんだ!」

 

すると此処まで沈黙を貫いてきたもう1人の男、日比谷司は、勢いよく叫んだ。

 

しかしその制止は遅く、制服を着た彼はもう私と彼の視界には居なかった。

それと同時に叫んだ司は急に膝から崩れ落ち、白髪の男はそれを見て笑い、最初に視線の端で捉えたもう1人の男は背を向け、沈黙している。

 

その時私は沈んだこの景色と光景を見て、当たり前のように誇らしく感じた。

 

そして雪が降り始める。

 

その雪は、私を沈んだこの光景へと歓迎したかに思えた。

 

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第一話 不純物

初投稿です。


ここは町外れの廃工場。

 

そこの内装は風化がかなり進んでおり、所々に見えるサビや何年も動いていないであろう重機の数々は、フラフラとやってきた私を歓迎するかの様に、出迎えてくれた。

 

「はい、はい!それで此処に来るってわけね!!」

 

「そんな事言ってないで、早く急ぎましょう!みんな来ちゃうよ!?」

 

私が何処か懐かしく物珍しい世界の感傷に浸っていると、突然どこからともなくと廃工場内に現れた2人組の男女は、赤ん坊を抱えており、声を荒げ、謎に慌ただしくしていた。

 

そのもの達は私の待ち人であり、互いに互いを知っている中でもある。

しかし、この場では初対面である為、私は男女にどう声を掛ければ良いか悩んでいた。

 

「チェスター!居るか?」

 

すると赤ん坊を抱いていた男性の方が、物陰に隠れていた私に向けてそう質問を投げかけた。

 

「勿論!居ますとも!今回は少し遅めでしたね。あの約束の時間まで残り20分と言ったところでしょうか。『何かトラブルでも?』」

 

「いや、トラブルって訳でも無いけどさ、まぁ強いて言えば『心の問題』かな?」

 

「そうですか、それは大変だったでしょうに、、、」

 

「チェスター、あなたそんなキャラじゃ無いでしょ、良い子ぶるのは辞めて。不愉快。」

 

男性の方と意思疎通していると、何やら此処に来た時と格好が変わっている女性の方が、私を知った様な口振りでなぜか貶してくる。

 

「いやー辞めてくださいよ。これでも真剣に心配してましたよ?」

 

「どうだか。あなたを知っている身としては、その薄っぺらい簡単に剥がせそうな顔が

『嘘でーす!笑』とか言ってるもの。」

 

「なんか俺の悪口言ってた?」

 

「あんたに言ってない!!」

 

さらに私に追い討ちを掛けてくる女性だったが、男性には自分の悪口が言われたと勘違いされており、先ほどまで静かだった工場内は

少しだけだが賑やかになっていた。

 

しかし、男女は少し言い合い、それが終わると何かの準備に戻り、再び工場内は短い静寂に包まれるが、突然立て付けの悪そうなドアが工場内の入り口付近から開く音がした。

 

気になって私は入り口付近に向かおうとする中、男女は先ほどよりも慌ただしくしくなっていた。どうやら今来たであろう人物が男女の待ち人でもあり、私の1人目の待ち人で間違いないだろう。

 

「やばい!もう『1人目』かよ!」

 

「もう約束の時間も近いから、そろそろ皆んな集まってくる頃かもね!ほら、あんたも早く準備しなさい!」

 

「了解、全くなんでこんな格好する羽目に!

センスを疑っちゃうね!本当!!」

 

男女が再び何か言い合っているが、私にはもう何も聞こえない。

 

私が今来た「参加者」を確認したあと、

先程の男女の元に戻ると他にも数名の「参加者」が既に到着しており、先程の男女の姿はもう無く、赤ん坊のみその場に置かれたままだった。

 

今来た「参加者」もこちらに向かっており、その足取りは「誇り」が時折垣間見える、堂々とした歩き方だった。

 

少し時間が経ち、「参加者」はすでに13名に達していた。

 

「チェスター、あんたいつになったら始める気なのよ!とっくに約束の時間は過ぎてるでしょ!」

 

「参加者」の1人が声を荒げ、私に問いかけをしてくる。

 

「どうやら、最後の1人は遅れてくる様です。

悪気はないので、責めないであげてくださいね!」

 

問いかけた「参加者」はため息をつき、

その場にあった椅子に腰を掛ける。

 

すると再度、工場内の入り口付近から立て付け悪いドアが開く音がして、続け様に此方に向かってくる足取りは、、、

 

何も感じさせてはくれなかった。

 

そして最後の「参加者」である日比谷司は他の「参加者」を前に、身だしなみが整っている上でこう言った。

 

「すいません!寝坊しました!!」

 

その声は何故か聞き覚えのある声だった。

 

「今が始まる」

 

小さい声ではあるが、その声は先程聞いた声だった。

 




読んでいただきありがとうございました。
物語のあらすじでも触れていますが、この物語は「タイムトラベル」が主なジャンルになっております。

根気が続く限り描き続けていこうと思いますので、
宜しくお願いします。


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第二話 現実殺し

お久しぶりです。
本当なら今日で投稿終わってました。
奇跡的に踏ん張れました。
(モンハンライズ楽しい)


空気が凍っている。

これはあくまで比喩的な意味合いでの事だが、今のこの状況に関して言えば比喩的な意味合いでなくとも、この場にいる全員が「空気が凍っている」と容易に感じることが出来るだろう。

 

また、その原因でもある彼、

日比谷司は冷たい目線をこの場にいる殆どから向けられていたが、特段司は気にせずチェスターへ向け、はよはよとジェスチャーをつけ、急かしていた。

 

「では、全員揃いましたので始めましょうか。」

 

チェスターは司が作り出した凍った空気を特に溶かすこともなく、本題に移る。

 

「先日お会いしに行った際にお伝えはしましたが、これから皆さんにはとある実験とその調査に協力していただきます。」

 

この場に居合わせる全員がその事については事前に聞かされている。が、問題はその先である。実験とは何か調査とはなんなのか。

それも聞かされずして、参加者はなぜ参加しているのか。それは直ぐに明かされる。

 

「これから皆さんには過去に行っていただきます。といっても本当に過去に行くのではなく、過去が表現されたジオラマに向かうと言った方が理解はしやすいでしょうかね。」

 

「過去に行く」本来の生活では絶対に聞くことが無いであろう言葉だ。

この話をチェスターが持ってきた際、最初は疑いこそあったが、それも全て真実であると知れれば疑う事すらもしなくなるだろう。

 

「ジオラマ...やっぱり過去なんてのはハッタリだったのか。」

 

「あなたは最初『あれ』見せて貰ってるんですか?」

 

「『あれ』?あぁ、見せて貰ったよ。

過去があるってね。そしてその過去の選択によって今この町外れの廃工場に居るってことも。あれは確かに『真実』だったよ。」

 

司は自分が遅刻したことは無かったかの様に思えるほど、冷静に呟くがそれに反応した女性。落合桜は『あれ』という名の『真実』であるかどうかを見せて貰ったのかを確認し、司はそれを肯定する。

 

「はい、日比谷くんが仰っているように、私はこの場にいる全員に『過去』があるという『真実』を見せています。

ですからこの瞬間には『嘘』は無いと思っていただいて結構ですよ。」

 

「私は別に貴方の言っている事は疑ってはいませんよ。話を続けて頂いても?」

 

実験と調査の内容からだいぶ道が逸れてしまったのを感じた鹿乃剛は、疑いの流れを上手く止め、再びチェスターへ話を振る。

 

チェスターは鹿野の要望に応えるべく、再び口を開き説明を続ける。

 

「では、説明を続けましょうか。

皆さんは過去に行って頂いてから、私の行う実験と調査に必要なとあるゲームをしてもらいます。

早速ゲームの内容をご説明しますが、

まず今皆さんにはいくつかの役職が振り分けられています。しかし今皆さんが自分の役職知る術はありません。

自身の役職は過去の自身に記されています。

それと役職の振り分けはランダムではありません。役職はその人の人格に見合った役職が振り分けられています。

次に各役職は3つの陣営に振り分けられています。

1つ目は「善人」、2つ目は「悪人」、最後の3つ目は「怪人」です。

善人側の勝利条件はゲーム終了時に悪人側の「心意」がゲーム開始時とは別の「心意」に変わっている。又は悪人側をゲーム参加者として存在しないようにする。

悪人側の勝利条件は善人側をゲーム開始時の「心意」を持ち得ない状態でこの世に存在させる。又は善人側をゲーム参加者として存在させないようにする。

怪人側の勝利条件はゲーム終了時に怪人側の「心意」がゲーム開始時とは別の「心意」に変わっている。

また、陣営の定義としては現在ゲームに参加している者が対象になります。

ゲームから離脱した場合、その陣営には居ないものとします。

 

そして、各陣営の勝利条件を達成するための方法としては必ず過去に干渉して条件を達成してください。

 

とまぁ、ルールはだいたいこんな感じになりますが、質問等ありますか?」

 

チェスターが長々とゲームの説明を行うが、

参加者の中にはゲームのルールに疑問符を浮かべるものもおり、その筆頭として一条茜音が質問を投げる。

 

「存在をしないようにとか言ってたけど、

具体的にどうすればいい訳?」

 

「そうですね。例えばそこの赤ん坊。

生まれるお腹が無ければそもそも存在しないですよね?それなら生まれる前にこの子の親を殺せばこの赤ん坊はゲームから離脱した事になります。」

 

この場にいるほぼ全員がこれから何をするのかを察し、その中で落合が声を上げる。

 

「それって、つまりこれから私たちに殺し合いをさせるって事ですか?そんなのする必要なんて」

 

「ええ、勿論殺し合いをする必要などありません。善人側はね。

ただし悪人側だとどうでしょうね。恐らく殺すと言った選択肢がその人達には出てくるじゃないんでしょうかね?そもそも過去ですらイカれてるわけですから!

 

では説明が大分長くなってしまったのでそろそろ始めましょうかね!

私もたまにそちらに行きますので、

皆さん頑張って下さいな!

 

「現実殺し」スタートです。」

 

「ちょ、ちょっとまっ、、、」

 

次の瞬間参加者全員の視界が暗転する。

 

チェスターは「現実殺し」と、最後に口にした。その途端、俺の視界は急に暗転し暗転が終わるとそこには見覚えのある景色が広がる。

そして俺、日比谷司は今を殺す為、過去を変える。

 




読んで頂いてありがとうございました。

次回から「現実殺し」とかいうゲームがスタートします。

恐らく「現実殺し」のルールは後々追加されていきます。
物語の流れではなく、私の都合で。。。

あと「現実殺し」のルールも別枠で分かりやすくまとめるつもりなので、ルールの理解が不安な方は其方をご確認下さい!

あと、新キャラの紹介は後日追加します。


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<第一章>
第三話 お出迎え


こんばんは。

今日で3月も終わりですね。

明日から新生活!の方は早めに寝て最後の自由時間を楽しんじゃいましょう!

嘘の道導もここから第一章です。

4月一杯は第一章かと思うので、ぜひお付き合い下さい。
よろしくお願いします!



(これはまずいことになった。)

 

そこら中で鳴り響くパトカーのサイレン音が日比谷の鼓動を並み打たせる。

 

「いたぞ!あそこだ!」

 

「まずい!」

 

河川敷の橋下で身を隠していた日比谷だったがその途端、警官に指さされ、腰を下ろし休めていた体を再び起き上げ、警官とは真逆の方向へと向かう。

 

「くそ!なんでこんな目に遭うんだ・・・!」

 

「あんたが悪いっぽいんだからさっさと自首してきなさいよ!」

 

「悪いが今は冤罪の潔白を証明する時間も惜しいんだなこれが!」

 

日比谷は息を切らしながら、泣き言を叫んでいるとその隣で並走する人物、一条茜音は警察への自首を推してきた。

 

「これじゃもう犯罪者じゃないか!

俺が何したってんだよ・・・!」

 

時は少し遡り、日比谷がチェスターに過去へ飛ばされた直後へ向かう。

 

「此処は・・・秋野か!」

 

日比谷が視覚の暗転から解き放たれるとそこは、自身の故郷でもある秋野市であった。

 

「覚えてる。この紅葉の木、間違いないな。ただ、俺がこの間行った時は木は伐採されてたからな。本当に過去の景色って訳だな。」

 

現在は既に存在しない秋野市のシンボルでもある大きな紅葉の木を目の前にした日比谷は

久しぶりでもあるこの景色にうっかりと浸ってしまう。

 

「ただ、なんで秋野なんだ。他の参加者も全員秋野の何処かに飛ばされたのか?理由は分からないがひとまず今が西暦何年なのか知る必要があるな。悪人探しはそれからだ。・・・?!お前は!」

 

日比谷が自身の故郷でもある秋野に飛ばされた訳、他の参加者の行方や現在の西暦を知るべく、歩み始めると早速目の前に日比谷が求める答えが現れた。

 

「?やっぱり、他の参加者も秋野に飛ばされてる感じね、ただ、なんで秋野なのよこんなクソ田舎もう来たくなかったんだけどな。」

 

「お前は!・・・誰だっけ?確かあの時居たような気がするんだけどな。」

 

「私は一条茜音。あんた最初遅れて来たでしょ、見た目も大人っぽいし、社会人なら遅刻なんてするんじゃないわよ。ダメ人間。」

 

「自己紹介と同時にジャブ打ってくるって、

お前絶対友達いないだろうな・・・。」

 

日比谷の前に現れたのは、同じゲームの参加者でもある一条茜音である。

彼女は、軽い自己紹介と悪口で日比谷を出迎える。

 

「俺は日比谷司、まぁダメ人間だよ。」

 

「なによ、冗談だったのに根に持ってるの?

案外ネガティブなのね。まぁそんなことより・・・」

 

一条は日比谷のへりくだった自己紹介を茶化し、話の本題に入ろうとする。

 

「ゲームのルールはさっき聞いたわよね。

それで私からあんたに質問があるの。

あんたって悪人?」

 

「・・・さぁね。そもそも悪人の定義ってなんだよ。人殺しとか泥棒とかの事言ってるなら俺は多分白かな」

 

一条が質問をしてくる。

日比谷は少し間を空けて、回答を濁しながら少しずつ一条の心意を探る。

 

「悪人はその人の行動の結果からでる言い回しじゃないわ、悪人ってのはあんたがさっき言った人殺しとか泥棒とかする前以前に、殺したいとか盗みたいとか思った時点でもう悪人だわ。」

 

「それ、どっちも同じ事じゃ?」

 

「私が言いたいのは!そう思った時点で悪人って事!まぁそれで罪に問われるかは分からない。けど、行動を起こした人と起こさなかった人もどちらも考えは同じなんだから同罪よ!」

 

「なるほどね・・・そういう定義なら俺は・・・」

 

少しやけになった一条の悪人の定義を聞き、本来の一条の質問を答えようとする日比谷だったがその途中、突然道端の警官に追われる事になる。

 

そして時は現在に戻る。

 

「このままじゃ追いつかれるのも近いな!

一旦別れよう!」

 

「はぁ?!今二手に分かれたら私も同罪みたいになるじゃない!せめて私は無関係って伝えてよ!」

 

「いや、2人して並走で逃げてるのを見て、無関係なんで誰も思わないだろ・・・!」

 

未だに警察に追われている日比谷は二手に別れることを一条へ提案されるが即却下される。

 

「まずい。行き止まりだ・・・」

 

見慣れた住宅街を奔走する日比谷と一条だったが、遂に道が途絶えてしまい、

そして少しずつ激しい足音が複数近づいてくるのを耳で捉える日比谷。

 

「こっち!!」

 

突然誰かの声が聞こえる。

声の聞こえる方向を振り向く2人が目にしたのは見覚えのある顔だった。

しかし、知ってる顔より少しだけ若々しく、

2人を急かすように出迎えた。

 

 




読んで頂きありがとうございます!
グッドとバット関係なく、感想や評価頂けると助かります。
次回の投稿は・・・
多分今週中!!
では、おやすみなさい。


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第四話 心意の根

こんばんは!
ギリギリ今週中な気がするのでセーフですね!

特に話すことないんですけど、
先日久しぶりに電車に乗りました。

以上


一度見たことがある彼女が2人の前に現れる。

 

彼女は手招きをし、2人を自身の自宅であろう家に呼び込み、日比谷と一条はそれに答えるように家に急いで飛び込んだ。

 

「「お邪魔しまーす・・・」」

 

家に入ると2人は手招きをした彼女に向けたつもりで小さい声で挨拶をする。

すると上から段々と階段を降りる音が聞こえてくる。

 

「本当に来た・・・なんか変な感じ・・・」

 

「「え?」」

 

ついに2人の前に全貌を表したかに思えた彼女だったが、その第一声は予想外の一言だった。しかしそれとは別に2人が気になったのは彼女の姿である。

 

確かに一度見た覚えがある。だかしかし・・・

 

(やっぱり工場内に居た人だよな、この人)

(うん、確かに居た人だと思う。だけど・・・)

 

「「なんかちょっと若い!!」」

 

「???」

 

彼女は、いや過去の落合桜は初対面の2人組からの不思議な感想に戸惑いを隠せなかった・・・。

 

日比谷と一条、それと過去の落合とが初対面してから数分後、3人は2階にある彼女の部屋で周りの警察がはけるのをじっと待っていた。

 

「まだ周りふらついてるよ、暇なのかな?」

 

「少なくともあの警官達は現在進行形であんた探してる訳なんだし、暇ではないでしょ。」

 

「冷静なツッコミどうもありがとう。それと俺だけじゃなくて一条もだろ?」

 

「私何もしてないし。」

 

日比谷は彼女の部屋の窓から外を確認しながら一条と話をしていると、一条が今一番気になっているであろう事を落合へ質問する。

 

「あなた。なんで私を匿ってくれたの?」

 

「せめて私たちって言えよ。。。」

 

質問の途中、日比谷がボソリと呟くがひとまず無視され、落合が質問の回答をする。

 

「えーと、あなた達を匿ったのは、誰かにお願いされたからです。でもその誰かが誰かは私も知りません。。」

 

「なんだそれ、チェスターが根回ししたのか?」

 

「ちなみにそれをお願いされたのっていつなの?」

 

「えーと、確か3日前くらいだった気がします。急に私に話しかけてきて、3日後に指名手配されるバカが居るからその人のこと助けてあげてって。

私も最初は信じてなかったんですけど、今日のお昼頃に男の人が殺人を犯して指名手配中ってニュースが流れてきて、もしかしてって思って、さっきの場面って感じです。」

 

落合は知らない誰かから日比谷を助けてあげてほしいとお願いされた、という。しかしまだ一条の質問は続く。

 

「そんな知らない人にお願いされて、会ってもいない人の事助けるなんてあなたどうかしてるんじゃないの?私が本当の人殺しだったらどうするの?」

 

「それは・・・」

 

一条の考えもあながち間違ってはいない。

会っても居ない見ず知らずの誰かを助けるという行為はリスクを伴う場合も存在すると。

しかし落合の考えはそれを否定する。

 

「助けるのに理由なんていらない。なんて事は言えないですけど、少なくとも助けるという行為は、間違ってないというか、なんていうか上手く言葉に表せないですけど、とにかく決して悪いことでは無いと思うんです。」

 

「・・・」

 

落合は少し早口になりながらも、一条の自分自身の行動を否定する発言に対して、勇気を出して返答すると、一条は何故か黙り込む。

 

「周りの警官は居なくなったみたいだから、そろそろお暇させてもらおうかな。」

 

落合と一条の会話の中、窓の外を確認していた日比谷が2人に声をかける。

 

「そうね、ずっといちゃ悪いし、何も始まらない。」

 

「それじゃあ、悪いけど俺たちは出て行くよ。」

 

一条は立ち上がり、日比谷も部屋を出ようとする中、振り向き落合に声をかける。

 

「君の『助ける』の事だけど、多分この先、『助ける』をして自分で後悔する日が来ると思う。だけどそれは君がそれをした過程ではなくて、『助ける』をした結果に過ぎない。だから今後もそれを続けて行くなら、絶対に『助ける』を裏切らない様にね。」

 

「キモ」

 

「あー、今だいぶ心に突き刺さったな。

助けてー!」

 

日比谷は彼女に少しカッコつけて自身の考えを伝える。がそのあとで一条に一発入れられ、落合に助けを求めると彼女は笑うのだった。

 

「それじゃ、また何処かであったら宜しく!」

 

「はい!その時はよろしくお願いします!」

 

日比谷は玄関前で元気よく落合に挨拶をし、一条は軽く手を振ると、落合も元気よく挨拶し、日比谷と一条を見送るのだった。

 

「これからどうする?」

 

「私はゲームをしに行く。敵を探すわ」

 

「そっか、じゃあ俺は過去の自分に会いに行くよ。彼女の部屋のカレンダーが2019年だった。そうなると俺はまだやんちゃな学生だかんな。誰かが先に過去の俺と会ったりしたら悪人とも思われかねない。」

 

落合の家を出て、日比谷が一条に質問すると、冷静にゲームを再開すると宣言し、日比谷は冗談まじりに一条に向かって自身の今後の予定を呟く。

 

「そ、それじゃあんたとはここでお別れね」

 

「お、おう。」

 

「なに?もしかして少し一緒にいたぐらいで何か気があるんじゃ無いかなんて思ってるの?それなら好意0%だから諦めなさい。」

 

「別にそんなんじゃねーし!!

てゆうかなんで俺は、一条に気がある前提なんだよ。それならお前も実は俺に気があって、『一緒にいると心が締め付けられちゃうの!!!』なんて思ってたりしてるんだろ。それなら安心しろ。好意0%だから諦めろ!!!」

 

「は?!そんな解釈とらないでよ!

大体あんたは・・・!?」

 

一条と日比谷が道端で口論していると、目の前から男子生徒が急いで走って向かってきており、2人とすれ違うと、落合の家の方へと向かっていった。

 

「なによ、あのガキ。周り見なさいよね。

私めがけて走ってきたのかと思ったじゃ無い。まぁ、子供はタイプじゃないけど。せめて大人になってからアタックしてきなさいよね。」

 

「・・・はぁ、なんかもうどうでもいいや。

じゃあな、もう会わないかもしれないけど、

会った時は宜しくな。」

 

「ちょ、もう行くの?ってまぁいいけど、

私ももう会わないかもしれないけど、その時はね・・・。」

 

男子生徒が2人の会話に水を差し、口論が収まると2人はちょうどたどり着いたT字の道で分かれ、日比谷は自身の母校でもある学校へ、一条は敵を探しに両者共に走り出すのだった。

 

そしてまた先程走って2人の水を差した男子生徒はというと、見覚えのある家のドアを勢いよく、蹴り破る勢いで開け、その直後2階にいるであろう人物に届く様に声を上げる。

 

「姉貴ー!!!うちの近くめちゃくちゃ警官彷徨いてんだけど!!なんかあったの?!」

 

「迅!うるさい!!」

 

「姉貴も十分家中に声響いてんだけどな・・・。

それにしてもなんだこの心意。めちゃくちゃ

歪んでんな。気分悪いわ・・・

 

姉貴ー。誰か家来た?」

 

「いや?誰も?」

 

落合桜の弟でもある落合迅は自身の自宅に残る禍々しい心意を捉え、また一つの物語が裏で始まろうとしていた。




読んで頂きありがとうございました。
物書き慣れないので、女性キャラのセリフ打ってる時とか俺何やってるの?って感じになって恥ずかしいです。それで投稿が送れました!!

あと、この話のラストにやっとクロスオーバー作品の様な終わり方できました。

ちなみに最後に出てきた落合迅の物語は第3部目を予定しております。

以上



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第五話 2人の悪人

こんばんは!
奇跡の2日連続投稿!!

今回は会話多めです。というか本当は普段から会話多めにしたいんですけどね。一応ラノベ?ということでおまけ程度の地の分でご勘弁。

以上


 

「久しぶりだなー、この景色を見るのも。」

 

「随分と懐かしそうに眺めていますね。」

 

「はい、ここ地元なんです。

 学校帰りによくこの河川敷に来ていて、見た目はちょっと変わったかも知れませんけど、この景色だけはいつまでも変わらないなーって。

 いつの間にか景色に浸ってました。

 ベタですけどね。」

 

「ベタ、ですかーー。」

 

落合桜は、自身の地元でもある秋野市の河川敷の隣の土手に座り込みながら、話しかけてきた人物ーー鹿野剛にそう答える。

 

「私もこの地にはゆかりがありましてね。

 妻の故郷だったんです。」

 

「奥さんの故郷ですか。

 なんだか素敵ですね!

 最近いらっしゃったのはいつなんですか?」

 

何気ない質問を落合は鹿野に投げかける。

 

「そうですね。

 随分と前になりますよ。

 土の下で眠っている妻に娘と会いに来たのは。」

 

すると、予想外の回答に落合は戸惑う。

 

「えーー? あーー? あ、すみません。デリカシーの無いことを聞いてしまって。奥さんーー亡くなられていたんですね。」

 

「はは、冗談ですよ。

 妻はおそらく存命です。

 ただ、長らくあっていないのは事実でしてね。」

 

「おそらくって。。

 からかわないでくださいよ! 

 はぁ、でもあってないんですねーー。」

 

少しの間、昼間の賑やかな河川敷の土手に

似つかない沈黙が訪れる。

 

「鹿野さんは、どうしてこのゲームに参加したんですか? 」

 

「妻の心が知りたいーー。ですかね。

 この頃の私は、仕事に身が入り過ぎていました。それが故に妻の真意には全く気付けずーー。そんな状況が続いてしまい、いつの日か私が家に帰ると、妻の姿はなく娘の紅葉だけが家で1人私を出迎えてくれました。」

 

鹿野は嫌がることもなく、落合の質問に答える。

 

「紅葉ちゃんかー。

 お幾つなんですか?」

 

「今年で21になりますね。学業は苦手らしく、高校を卒業してすぐ職に就いたのですが、中々周りと馴染めなくてねーーー。

 会社を転々としていますよ。あぁ、今日の朝、そういえば次の職場が決まったとかで、ものすごく張り切っていましたね。」

 

「へぇーー。そうなんですね。

 いつか会えますかね?」

 

そんな未来の話をする。

 

「いつかといわず、これが終わったら紹介させてください。

 あなたの様なおしとやかな女性と話でもできれば、紅葉ももっと成長できると思います。」

 

「分かりました! ではこのおしとやかな女性が紅葉ちゃんを更生差し上げましょうーーー!!」

 

落合は昼間の河川敷にて、声を上げ、そう宣言するーーー。

 

 

「でもその前に終わらせなくちゃいけない事がありますねーーー。」

 

「ええ、現実殺し。。チェスターさんはそうおっしゃっていましたね。

 過去に記されている悪人を探し、存在を更生する。正直言ってまだ半信半疑ではありますが、職業柄、現在に居座る悪をそのままにしておくわけにはいきません。」

 

「そうと決まれば早速悪人探しに行きましょうか。おそらく他の参加者達も私たちと同じように過去に飛ばされているはずなので、まずはあの場にいた参加者の過去に接触すべきだと思います。」

 

「えぇ、それは同意見です。

 それでーーーえーーー。」

 

鹿野は落合の提案に賛同するが、何処か悩ましい顔をしている。

すると、落合はハッ と気が付いた様に鹿野のその悩ましい顔になる理由を思い出す。

 

「落合桜です! 普段は看護師してます!」

 

「落合ーーー。そうですか。

 では改めて落合さん。あの場で面識のある人物は居ましたか? 」

 

「いえ、特には。おそらくあの場にいる全員がわたしにとって初対面だったと思います。」

 

「分かりました。では私の方からもお伝えします。あの場に私の知る人物が2人居ました。」

 

鹿野はあの場に自身の知る人物が2人居ると断言した。

 

「1人は白髪の男です。名は茨総司ーーー。

 3年前に殺人事件を犯し、その後捕まったはずなのですか、刑期がまだ先のはずなのに既に外に出ていたのが気掛かりですーーー。

 そして2人目はーーー。」

 

鹿野は白髪の男性が殺人を犯した殺人鬼だと言う。そして2人目の名を口にする。

 

「名を日比谷司。被害者数は数多。

 数多くの善人達を絶望に叩き落とした正真正銘の極悪詐欺師です。」

 




読んで頂きありがとうございます。
今回は改行後のスペースとか少し気にしてみました。少し読みやすくなったのかな?
あと茨総司(いばらそうじ)ってめちゃくちゃイケメンそうな名前ですよね。
あと、ちょっと刺々しくクールな印象を与えてくれそう。
完璧です。
※文書いてる途中に名前浮かびました。

以上


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第六話 それぞれの道導

こんばんは!

1年前くらいに買ったホットアイマスクを久しぶりにレンジで温めたら、なんかカレーの臭いがした。

つまり、そういうこと。

以上




若い女性、テレビで少しみたことがある。

 恐らくタレントか何かだろう。

 その女性は私から一歩距離をとり、少しではあるが警戒心を解かずに後ろを歩いている。

 

「あのー、どちらに向かっているのですか?」

 

「・・・」

 

私はその女性の問いかけに反応せず、

相手に興味がないことを悟らせようとする。

 しかし、そんな抵抗も束の間、その女性の更に後ろを歩く眼鏡を掛けた小学生くらいの子どもが、私の抵抗に対して虚を衝いてくる。

 

「おじさんは多分、お姉さんに関わって欲しくないんだよ、あと僕にも。

 おじさんみた感じひ弱そうだけど、結構な修羅場潜ってるよ。

 多分今から僕たちが想像もつかない様な、

『グサ!! グチョ! グラ!!! ブァゴ!!!!』みたいなことしに行くんじゃないかな。」

 

なにをこの子供は想像しているんだ。

 このまま子供の発言を否定しないままだと、そういった人と今後ずっと思われかねない。そうなる前にその事実だけは否定せねば。

 

「坊や、あんまり大人をからかうんじゃないよ。あめ玉いるかい?」

 

「そっちこそ、僕をあんまり子供扱いしてると痛い目見るよ、おじいちゃん。

 『頭』が抜けてさぞかし騒がしくなってそうだけど、この先大丈夫なのかな?」

 

この子供、中々に厄介だ。

私の裏の顔まで知っているとは。

 しかし、今こちらから正体を開示する必要も特にない。ひとまず別の立場を明かすことにする。

 

「坊や、何を言ってるのかさっぱりだか、

私は古びれた喫茶店のしがない店長だよ。」

 

「おじいちゃん、僕の前で『嘘』は無駄だよ。僕が知りたいと思う限りねーーー。

ただ、まぁ今はこれ以上追い詰めないであげるよ。」

 

そう言い、子供は先頭を歩く私を早歩きで、追い抜き私を正面から見てこう言う。

 

「ーーーこのゲームも僕にとっては単なる暇つぶしでしかない。僕は、、、」

 

子供、、、いいや、如月と言ったか。

如月は何かを言いたそうにしているが、まだ何も言わない。それなら大人として背中を少し押してあげようじゃないか。

 

「なんだい?」

 

「僕は、、、大人のように過去を後悔したりなんかしない! 僕は今を生きてるんだ! 

過去に対して後悔する暇があるなら、その過去を受け入れた今の自分の選択を後悔しろ!! 」

 

これは、、、だいぶ響くね。

 『今を生きてるんだ!』か。

 君は当たり前の事を当たり前の様に出来るんだね。

 だけど、それは私の考えとは違うんだよーーー。

 

「あのー、もうそろそろどこに行くのかくらい、教えて頂けませんでしょうか?」

 

君も天然なのか、計算してるのかわからないね。

 さっきから一歩たりとも距離感を詰める気がしない。全く困ったもんだね。

 

「君たち、、本当にずっとおじさんについてくる気なの?」

 

「私はあなたが善人だと思っていますので、特に迷うことはありませんね。」

 

「善人かどうかは一旦置いておいても、

僕は力勝負になったら他の参加者には勝てないからね。 まぁ弾除けにはもってこいだよ。」

 

「お嬢さんの理由は、、まぁ、いいとして坊やの理由は完全に私を利用する気満々だよね。

 若者って怖い。。。いつの間にか若者に染まらない様に気をつけないと。」

 

「なんか、急におじさん女々しくなるね。

しっかりしてよ。。。」

 

まぁ、頼られてはいるわけだし、

大人として若者を生かしていくべきだ。

私はこれで罪滅ぼしが出来るかな。

子供達ーーー。

 

 

********************

 

 

白髪の男は、建物と建物の間の小さな路地裏で、周りの建物に反響する様な鋭い舌打ちをする。

 

「クソが。

 よりによって3年前かよ。

 あのマネキン野郎が、、、何が狙いだ。」

 

そして、おそらくこの状況を仕組んだに違いない男を憎悪に満ちた心意で憎む。

 

「フ、まぁいいぜ。

 このタイミングだからこそ、分かるもんがあるはずだ。

 冬島さんーーー。

 俺は、、、あんたに絶対感謝を伝えるぜーーー。」

 

茨は見かけによらないおっとりとした声で、

誰かに向け、心を決める。

 

「あの時の真相全部明かして、、、殺してやるよーーー!! 日比谷司ーーー!!!」

 

そして、決意する。

自身の力で全てを成し遂げ、ある男を殺し、何かを成し遂げることを。

 しかし、そんな中、路地の物陰に隠れる影は、茨の視界にはまだ入り込むことはなかった。

 




読んで頂きありがとうございました。

早すぎるタイトル回収に見えなくもないですが、道導って何事に対してもあると思うんですよね。

あと、参加者14人もいるのに、残りの人たち全然出てこないよね。
ちなみに今登場してる参加者は多分11人くらいです。

残りは次。




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第七話 過去からの贈り物

こんばんは!

本当は今回でゲームの参加者は全て登場させる予定だったのですが、
もう少し先になりました。

以上


<日比谷side>

 

毎朝使っていた石橋を渡る。

 そして歩き慣れた坂道を登りきりると姿を表す母校、私立菊ノ原高校。

 

夕暮れ時、俺は今数年ぶりに母校の土地に足を踏み入れようとしていたーーー。

 

「オット、、これ不法侵入にならないかな。また警察に追われるのは勘弁してほしいし、

裏山側からこっそり入るか。」

 

学校の校門から一歩足を引き、Uターンするかの様に来た道を戻りながら、裏山側へ向かおうとしたのだか、振り返った矢先、白髪の男が学校前の坂を登り切り、此方に向かって来る姿を捉えた。

 

「あいつはーーー!? 」

 

確か、最初工場内で見かけた気がする。

おそらくゲームの参加者だ。

 

「でも、何故此処に。。。

 あいつもこの時期にここにいたってのかよ。」

 

俺の同級生にあんな顔の奴は居なかった。

だとすると後輩か、それとも先輩か。

 正直どちらでも構わないが、あいつが今の俺と会ってしまったら色々とまずい事になるだろう。 その前に、、、

 

「早く俺を見つけないとな。

わざわざ裏山側から入るのも時間が惜しいし、ここは正面から堂々と潜入だ。」

 

今いた校門から右へ行き、来客専用の入り口へ向かった俺は学生の保護者の様に振る舞い、出口付近にいた見覚えのある先生へ声をかける。

 

「旗乃先生、、、でしたっけ?

わたくし2年D組の日比谷司の父でして、

あいつの忘れ物を届けにきたのですが、

今、司はどちらに? 」

 

よし、なんとかそれっぽく騙せただろうか。

あとは「埋め込め」れば嘘に厚みが出るだろう。

 

「おい、司。

 お前、俺がもう40歳間近だからって、おちょくってないか?そんなふざけた事してないで、さっさと始末書提出しろ。

 もう明日で期日だぞ?」

 

「え?!」

 

流石に今の俺と勘違いされるとは思わなく、拍子抜けした声が出てしまったが、まぁ一周回って上手くいっただろう。

 

「あ、あはー、ばれちった〜!

さっすがはたのん、まだ般若の旗乃は死んでないよねー!」

 

「はいはい。 さっさと始末書だせよ?

俺が帰れないんだからよーーー。」

 

去り際に旗乃先生へ手を振り、放課後の校舎内へなんとか入ることができた俺は、2年のクラスがある3階へと向かう。

 

「それにしても、あの時は嫌でしかなかったのに、やっぱ懐かしく感じるもんだな。

 時間が経つっていうのはなんか不思議だな。」

 

俺が見慣れた廊下を歩き、階段を登って自分がいるであろう教室へ向かう途中、この頃を懐かしく感じてしまう嫌な匂いが、目的地である教室から漂って来る。

 

 

 

「いーじゃん!! 帰り遊んでいこうぜ!」

 

「いや。 てゆうかタバコ臭いから近寄らないで。」

 

女子生徒と男子生徒の会話が聞こえてくる。

男はタバコを手に取りながら、女子生徒の肩に手を回すが、女子生徒はそれを嫌がり身を捻る。

そう、残念なことにその男子生徒が私、日比谷司です。

 

そして過去の俺は女子生徒に誘いを断られたのに頭がカッとし、いきなり女子生徒の腕を掴み、壁側へ押しやり耳元で囁く。

 

「お前、あの事いってもいいんだぞ?」

 

「あんたマジで最低。」

 

俺はもう見ているのも辛かったから、

少し女子生徒に対し、手助けをする事にした。

生憎と過去の俺はあんな大胆な事しておきながら、中々のビビりであり、逆に女子生徒側がとても勇敢であることも知っていた為、俺は彼女が逃げ出せるよう隙を作る為、拳を握り、勢い良く腕を振りかぶり、教室の壁に向かって壁ドゥンをする。

すると、2人だけの静かな教室には似つかない大きい音が響く。

 

「??!」

 

すると、急な音に過去の俺は激しく動揺し、その隙に彼女は彼の手を振り解き、教室の出口へ向け、走り出した。

 

「お、おい! 待て! 」

 

過去の俺は彼女を追うべく、近くの机に置いていたスマホを手に取り、彼女の後を辿る様に教室の出口へ向かう。

 

その間に彼女は教室を出て、右へ曲がる、

過去の俺もそれに続くように教室を出て彼女を追いかける。

 

そして、2人は階段がある廊下の角を曲がり、俺の視界から消えていった。

 

「よし、俺も追うか。」

 

俺は視界から消えた2人を追うべく、夕日に照らされている廊下を少し早歩きで歩いていく。

 

「ぐぁああああああーーーー!!!」

 

すると、突然下の方から過去の俺の叫び声が聞こえる。

 俺は何があったのか知るべく、急いで廊下を渡りきり、角にある階段を降る。

 

その間に何故か左手が疼いていたのは知るよしもしなかった。

 

「あ?よく見たらガキ側だったか。

 まぁ、どのみちやる事になんだ。今やったって問題ねーはずだ。」

 

階段を降りきった俺が目にした光景は、

白髪の男が片手に持つナイフを血で染めていて、そのナイフに付着する血の持ち主だったであろう過去の俺は廊下に横たわって、左右に転がりながら、血の出所である左手を押さえ、悲鳴を上げていた。

 

「はっ、ようやくお出ましかよ。

 やっぱここに来るよな?? 日比谷司ァー。」

 

「・・・」

 

俺は白髪の男が俺に殺意を向けていることを自覚する。

 

そして白髪の男はナイフを片手に俺のいる方へと段々と近づいて来る。

 

「過去のお前を殺す方が手っ取り早いが、

過去のお前を俺は恨んじゃいねーんだよ。」

 

「要するに、過去の俺はまだお前に恨まれることはしてないと? 見かけによらず真面目だなお前!!

だったらナイフでザクッとしたこと後ででいいから謝っとけよ?!」

 

「今のお前と話すつもりはねーんだよ!!」

 

白髪の男は一歩、足を強く廊下に踏みつけ、

勢いよく俺の元へナイフを翳しながら向かってくる。

 

「ほら、やっぱりまずい事になった。」

 

俺は微かに疼く左手も含めて、両手を勢いよく握り、臨戦体勢に入るーーー。

 




読んで頂きありがとうございました。

次回からやっとこの物語の軸っぽいものが書けそうです。

めげずに頑張ります。

以上


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