幻想世界へと転生しました。 (ほ〜く)
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プロローグ
1話「世界との別れと異世界との出会いは突然に」


初めての投稿となります。
誤字脱字や見づらい所などあるかもしれません。
そういった所を指摘してくださるととてもありがたいです。

それではどうぞ!


心優しい青年がいた。

 

彼がほかの人と違っているところといえば

 

東方projectが大好きで、それに関する小説や動画などをかなり見ていることである。

 

その知識も周りの友人、家族もドン引きレベルである。

 

 

 

 

 

 

 

何も起こらない平和な日常。

 

 

学校へ行き、友達と会話を交わし時間は過ぎ去っていく・・・・

 

 

 

 

-----しかし、その日常が消えてしまうことになるとはまだ彼は知らない-----

 

 

 

 

「あ~。まじテストだりぃ・・・」

 

 

俺は来週に行われるテストのことで悩んでいた。

 

 

「勉強かぁー。やらないとダメだってのはわかってるけどやる気がな・・・」

 

「あぁー。俺もあの主人公みたいに転生とかできればなぁ・・・」

 

 

俺は東方projectという作品が大好きで、ゲームはもちろん、書籍やストラップなど色々買っている。その作品に対する愛着心はかなりある。家族でさえドン引きするほどに。

 

この趣味が内面的なことなら彼はそこそこに顔がいい。それなりにモテていたことだろう。

しかし彼はその愛着心故に学校などで引くぐらいの宣伝などをしてしまっている。

それが彼から人が遠ざかる大きな理由だろう。

だが東方projectを彼と同じように好きな人たちは彼のことを尊敬している。

それも裏で親衛隊などができるほどに。

 

そんなことを彼が知るはずもなく日常の時は進んでいく・・・。

 

 

「帰ったら小説の続き読もーっと!」

 

うっす。ただの東方好きだ。名乗るほどでもないっ(キリッ

 

・・・何やってんだろ。俺。

 

俺はここ最近東方など、いろんな作品の二次創作である小説を見ることにはまっている。

 

そして俺が特にはまっているのが東方projectの転生話だ。

 

『神様転生』と言われるものである。

 

転生先でチートな能力を使って無双したり、ハーレムを築きあげたり・・・

そういった感じの作品は見ていて面白いし、その作品を書き上げた人もすごいと思う。

 

それらを見て俺の症状は更に悪化していた・・・

 

 

「例えば~、あそこの曲がり角からトラックが急に・・・」

 

 

なんてことはない。出てきたのはただのおじいちゃんである。

 

 

「そんなことあるわけないよなー。はぁ・・・」

 

 

俺はまた妄想しながら帰り道を歩く。

 

 

子供たちが遊ぶ公園に、歩道を走っていくサラリーマン。

 

当たり前の光景がそこにはある。

 

俺はその当たり前の光景に飽きてきた。

 

 

「ちょっと遅めの中二病かな・・・そんなこと考えてしまう自分が怖いな・・・。」

 

 

小説の世界に取り込まれすぎて現実のことなどどうでもよくなっていた。

 

 

「でもちゃんと勉強しないと小説とか読めなくなりそうだからなぁ・・・うちの親ならまずそうするだろうしな。」

 

 

 

ふと、嫌な予感がして振り向いてみた。

 

 

 

「あー、あそこの子供ボール追っかけて危な・・・ってやばいじゃん!」

 

 

 

奥からはトラックがそれなりの速度で走ってきている。

 

タイミングからして子供が通るときに当たってしまいそうだ。

 

 

「・・・黙って見ているわけにはいかないしなぁ。」

 

 

彼は子供の元へと走り出す。ただ間に合うかどうかはわからない。

 

ここからあそこまでさほど遠くはないけど、近くもない。

 

子供をすぐに止められるかどうかはやってみないとわからない。

 

声を出せば良いかもしれないがそれでは間に合わないかもしれない。

 

あとその子供のところまで数十メートル。

 

この時、彼は帰宅部で運動神経があまりないことを後悔した。

 

--あぁ、もっと速く走れたら。--

 

しかしそんな願いはすぐに叶うはずがない。

 

彼は今自分が出せる全速力で走って行った。

 

間に合わない。目の前のトラックのクラクションが鳴り響く。

 

--そんなこと知ったこっちゃない。--

 

--せめてこの子だけは--

 

今さら気づいたのか、その子供はびっくりしたような顔をする。

 

もうどうにでもなれ。

 

彼はその子を力強く押し飛ばした。

 

その反作用で後ろに押し返される。

 

その時、時間の流れがとても遅いように感じた。

 

 

(あぁ・・・俺はもうすぐ死んでしまうのか)

 

 

トラックの運転手の苦い顔。

 

未だ驚いた顔をしている子供。

 

すぐ近くに迫る自分の命の危険とは裏腹に、彼の思考は冷静だった。

 

 

そして自分の体に重い衝撃が来る。

 

 

そして意識が無くなる中、彼は最後に思った。

 

 

(東方の世界に・・・行きたいなぁ・・・)

 

 

そして彼の意識はそこで途絶えた・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

彼は目を覚ました

 

 

「・・・・・・・え?」

 

 

俺は白い部屋の隅にあるベッドに横たわっていた

 

あたりを見回すとあたり一面真っ白だった。

 

部屋自体はそんなに大きくない。

 

彼の思考がだんだんと戻ってきた。

 

 

 

 

(あれ?俺って子供助けてトラックにはねられて死んだはずじゃ・・・)

 

 

(あれか、奇跡的に一命を取り留めたってやつか。奇跡体験か。)

 

 

ドアノブが回される音がして、俺はそちらの方を見る。

 

 

 

「はーい!目が覚めたかなー?」

 

 

「何奴っ!?」

 

 

「警戒しないの。僕は君の責任者ね。よろしくー」

 

 

ドアを開けて出てきたのは白衣を着た男であった。

 

 

(医者か・・・?あ、でももしかして)

 

 

「そうだよー。僕は君たちの世界で言う神様だ。」

 

 

「ゑ、まじで?」

 

 

「まじまじ。君は死んだんだ」

 

 

「あー。やっぱり死んだかー」

 

 

「あんまり焦ったりしないんだね。ほかの世界でもたまにこういうことがあるみたいだけど、仲の良い家族とか友達とか置いてきたって感じであわてたりする人もいるみたいなんだけど。」

 

 

「まぁそんなに仲の良い友達なんていないしな」

 

 

「あぁ、うん知ってる。」

 

 

「じゃぁ聞くなよ!?何か悲しくなってきた・・・」

 

 

悲しい顔してうつむき加減になる俺、しかしあることを思いつきパッと顔を上げた。

 

 

「これってさー。もしかして神様の手違いで死んじゃったー。ってやつだよな!?」

 

 

「いや、合ってるっていえば合ってるけどちょっと違うかな?ほら、君が助けた子がいるじゃん?元々はあそこでトラックに轢かれて死ぬ予定だったんだ、だけど君が助けに来たせいであの子は助かり、代わりに君が死んじゃったってわけ。」

 

 

「あぁ・・・なるほどな。」

 

 

「君はあの子を助けたいと思ったから助けたんでしょ?あの子は助かった万々歳じゃないか」

「でもさぁ、ほかの神様が黙ってなくてね?死ぬ予定じゃなかった君が人の命を助けたことで死んでしまうのはかわいそう。ってことで君に三つの選択肢を与えまーす」

 

「な、何だ?その選択肢って」

 

一つ目「このまま成仏して記憶を無くしてまた違う人生を歩むこと。」

 

二つ目「天国へと行き気ままな生活を送ること」

 

三つ目「好きな世界へと行き、そこで第二の人生を歩むこと」

 

「さぁ、どれにする?」

 

 

もちろん俺の答えはただ一つ。

 

「三つ目。新しい世界に行きたい。」

 

 

「君ならそういうと思ってたよ♪」

 

 

「ならほかの選択肢は初めっからいらないだろ・・・」

 

 

「いやもしかするとってこともあるじゃん?」

 

 

「さいですか・・・」

 

 

「じゃぁとりあえず行く先、自身の設定、その他の設定を決めてね?」

 

 

「あれ、そこは『願いを三つ叶えてあげるよ』とかじゃないんだな」

 

 

「まぁねー。でもこっちの方が少しは考えやすいでしょ?」

 

 

「そうだな・・・」

 

 

俺は考える。そして脳裏に今まで読んできた数々の作品が蘇る。

 

 

「よし、決めた」

 

 

「何~?」

 

 

「行く先はもちろん東方projectの世界。年代はえーりんが生まれる少し前にしてくれ。自身についてだが、あそこで自力で生きられるぐらいの身体能力と能力をくれ。転生してすぐに死ぬとかごめんだからな」

 

 

「もちろんさー。僕ができる最高の体にしてあげるよー」

 

 

「なんかエロい。」

 

 

「気の所為だって。ほらさっさと続きを」

 

 

「あぁ・・・ただいきなりチートな身体能力とかはやめてくれよ?とりあえずその環境に耐えれる程度の身体能力でいいからな。」

 

 

「どうしてだい?」

 

 

「いきなりチートな身体能力持ってたってその力を扱う技術がないだろう?そしたらその場はしのげてもいずれは取り返しのつかないことになると思う。」

 

 

「そうだねー。確かに承った。続きは?」

 

 

「その身体能力の上限を無くしてくれ、鍛えれば鍛えるほど、どんどん強くなっていくって感じがいい。修行とかめっちゃ憧れる。」

 

 

「オッケー、それで?」

 

 

「とりあえず自身の設定はこんなもんかな。次はその他の設定か。まずは俺の原作知識は残しておいてくれ。そしてほかの転生者が来ないようにしろ。あと、もし俺が東方projectの歴史を変えようとしても何も起きないようにしてくれ。出来るだけ変えないようにはするが、やっぱり『転生者』という存在が入ることによって大きく変わると思うからな。」

 

 

いつか見た昔にタイムスリップした話とか、歴史を変えようとすると急に体が動かなくなったりするやつな。あれを毎回舞香やられたらたまったもんじゃない。

 

「オッケー。それぐらいかな?」

 

 

「あぁ。これで頼む。・・・あ、俺が転生する前に少しいいか?」

 

 

「なんだい?お別れのキスかい?」

 

 

「男からもらって嬉しくもなんともねぇよ」

 

 

「一応女性にもなれるけど。」

 

 

「ならなくていい。今のイメージがついてるから急になられても困る。」

 

 

「異性は苦手なんだっけ?(笑)」

 

 

「うるさい。俺だって本気出せば異性にだって話しかけられるさ。」

 

 

「本当に?まじで?」

 

 

「あぁ。まじだ。ってかさっさと言いたいんだが」

 

 

 

「ごめんごめん。で?何か用?」

 

 

「すぐに転生しても俺は元々ただの男子高生だからな。一応授業で剣道とかやったことはあるけど、うまい人から見ればただの雑魚だからな。転生する前にちょっと特訓したい。」

 

 

「あぁ、そういうことなら良いよ。僕が相手になってやろう。」

 

 

「あ、ついでにこれも頼みたい」

 

 

「まだあるのかい?」

 

 

やっぱり俺だってまだやり残したことがある。

 

 

「東方のゲームをもう少しプレイしたい。あとジョジョも全巻読みたい。」

 

 

「・・・はぁ。好きなのは東方だけじゃないのか・・・」

 

 

「当たり前だ。俺が何年帰宅部やってたと思ってる。いろんなものに手を出すに決まっているだろう。」

 

 

「あんまり帰宅部関係ないよね!?それ。」

 

 

「いいからいいから、さっさと始めんぞ」

 

 

「転生するのがどれだけ先になることやら・・・」

 

 

 

 

 

 

俺は神様と一緒に特訓をしたり、ゲームをしたり、漫画を読んだりしていた。

 

 

そこで感じたことは「あぁ、やっぱり友達って必要だわ」

 

 

気づいたら仲良くなってたり。そうして時は流れていく・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

「結局準備に100年以上かかったね。流石に長くない?記録更新してるんじゃない?」

 

 

「知らない、いいだろちゃんと準備してからの方が絶対楽しい。」

 

 

「まぁそうだろうど・・・まさかあんなに居座られるとは思わなかったんだよ」

 

 

「俺は悪くない。悪いのはあそこが充実し過ぎてた所だ。どんなとこに住んでんだお前。うらやましすぎんぞ。」

 

 

「まぁ一応神様だし?あれぐらいの生活はするよ?」

 

 

「はぁ・・・もういい。さっさと行くぞ。」

 

 

「はいはい、あ、一応言っとくけどね、意味がピンチの時とかどうしてもってときはこっちからテレパシー的なものでありがた~いお言葉を与えるから。楽しみにね!」

 

 

「楽しみにはしない。ってか見るの?」

 

 

「当たり前じゃん!責任者だよ?あと面白そうじゃん?」

 

 

「絶対本音後者だろ・・・・」

 

 

「そうだよ?」

 

 

「・・・・・・」

 

 

「じゃぁ、東方projectツアーへ一名様ご案なーいっ!」

 

 

「・・・え?」

 

 

足元に穴が開く。下にはきれいな緑が・・・

 

 

「・・・ってやばいやばい!!落ちてるじゃん俺!」

 

 

(地面に着くまでに何とか頑張ってね!一応死なないようにはしてあるけど痛みはちゃんとあるからね?)

 

 

「この野郎ぉぉぉぉぉっ!!!」

 

 

 

辺りに彼の叫びが響き渡った

 

 

 

 

 

 

ここに新たな世界への扉が開かれた。

 

 

彼はどんな体験をし、誰に会い、何を思うのか?

 

それは神様にも彼にも知る由はない・・・

 

 

 

 

 




一話目、書き終わりました!

初めての投稿でちょっと不安なところも多々ありますが。

この調子で書き続けていきたいなぁ、と思っています。

指摘や感想などお待ちしています!





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1章「古代編」
2話「第二の人生の幕開け」


さて、間は少し空きましたが二話目の投稿です。

とりあえず2週間以上は空けないようにしたいと思っています。

まだまだ文章力が無いとは思いますが、

ゆっくり楽しんでいって下さいね!



 

 

「この野郎ぉぉぉぉぉっ!!!」

 

 

 

はい。絶賛スカイダイビング中です。

 

 

 

突然足元に穴が出来たと思ったら体が宙に浮いていたぜ!

 

自分でも何を言っているがわからないが・・・って

 

 

「これはやばいって!流石に痛いじゃん!」

 

 

ここで死ぬとか言わないところがもう俺は俺の知ってる人間じゃないんだなって思う。

 

 

((うぃっす。神様でっす。))

 

 

頭の中に声が響いた

 

何をしたらいいかわからなかったが、一応俺も言いたいことを頭の中に思い浮かべる。

 

 

((おい!ちょっとこれどうすんだよ!やばいって!))

 

 

これで通じるのだろうか。

 

 

((大丈夫。それぐらいなら能力使ってみ?あ、あと地面に足がつくまで一分もないからね))

 

 

通じてた。ってかさらっとヤバいこと言ったよね!?

 

 

とりあえず自分の能力とやらを探してみる。俺の記憶が確かなら、こういうときは念じれば頭の中に出てくるはずだ。

 

 

((与える程度の能力・・・?))

 

 

((そう!君の能力は『あらゆるものを与えるだけの能力』!性質とかいろいろな設定をあらゆるものに付け加えることができるよ!ただし、自分には発動しないからね!そこんとこよろしく!))

 

 

「それでどうしろってんだよぉぉぉぉ!」

 

 

自分の少ない知能を使って考える、もう地面はもうすぐだ。別に何ら問題はないがやっぱり怖かった。

 

まだ人しての恐怖心は残っている。この世界で生きていくためにも、さっさとこの恐怖心はなくさないといけないと考えていた。

 

 

地面に着くまで残り数十メートル。

 

 

俺は自分の履いている靴に『衝撃を無効化』する性質を与えた。

 

 

正直これだけだと色々と不安だ。だけどもう時間がない自分にはこれが精一杯だった。

 

 

 

もう地面まで数メートル。俺は目をつぶった。

 

 

・・・・・?

 

 

いつまでたっても衝撃が来ない。

 

 

あぁそっか、さっき衝撃を無効化する性質を自分の靴に『与えた』んだっけ。

 

 

目を開けるとそこには草原が広がっていた。

 

 

 

(前にいた世界だったら音がかなり鳴りそうなんだけどなー。この地面とかそんなに固くないしちょっとぐらい凹んだりするはずなんだけど。)

 

 

 

俺は思った。

 

 

 

--あぁ、本当に異世界へ来たんだな-- と。

 

 

今まで神様とか見てきたがやっぱりまだ異世界にいるという実感はなかった。

 

 

だがこの世界に降り立って、実感がわいてきた。

 

 

この世界への興味が。希望が。楽しみが。

 

 

次々へと溢れ出てくる感情は前の世界にいたときでは体験できなかったであろう。

 

 

 

「・・・とりあえず、住むとこ探そ。」

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

探索して一時間ぐらい経過したであろうか

 

 

 

「人いないじゃん!」

 

 

 

それもそのはず、えーりんが生まれる前といったのだ。

 

 

確か初めての人類が700万年前って習った気がする・・・・

 

 

で、えーりんが2億年前・・・?

 

 

「そうか、ここでは俺の常識が通用しないのか。」

 

 

何もないところから火を出したり、何も道具を使わなくても宙に浮かべるなどありえないような事があたりまえのように起きる世界だから、俺の知っている世界とはまた違う世界なのだろう。

 

 

「あとどれぐらいでえーりんが生まれるかぐらいは知りたいなぁ・・・」

 

 

 

俺の能力で出来ることを考えろ・・・

 

 

性質を付け加える?

 

 

ここは自分の常識は通用しない世界。

 

 

前にいた世界では出来ないことが普通にできる世界。

 

 

「閃いた。」

 

 

((通報した。))

 

 

「急に頭の中に話しかけるなよ!あと俺は何もやましいことはしようとしてない!」

 

 

((うん。知ってる))

 

 

「何しに来た、テメェェェェェェェッ!!」

 

 

((特に何もないぜっ☆))

 

 

もう無視しようと決めた彼であった。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

神様の妨害(?)もあったが無事完成した。

 

 

「じゃーん!直接画面に触って操作するパソコン的なやつー」

 

 

何をしたかは作者の知能不足で書けないけどな!

 

 

一先ずこれを使えばなんとかなるだろう

 

未来を確認できる未来〇記的なものもあるし

 

自分が今まで何に対して能力を使ったかも確認できる。

 

 

ちなみにえーりんが生まれるまであと1000年近くありました。

 

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 

 

嘘だろ!?マジかよ!俺はそれまで何をしてればいいんだー!

 

 

「そうだ、まずは霊力とかからだな。」

 

 

すぐ近くに生えてた草を結んだりしてブレスレットを作る。

 

 

これでも小さいころはこうやってよく遊んだものだ。

 

 

そして出来上がったブレスレットに『身に付けてる人の霊力をどんどん上げていく性質』を与える。

 

 

もちろん壊れにくい性質も付与済みだ。

 

 

「そうだ、神様ー?」

 

 

(( 何だい? ))

 

 

「ピンチの時しか来ないとか言ってた割にはすぐ応えるよな。」

 

 

((気にしないの。でも割と真剣そうだったからさ。で、何の用?))

 

 

「あのな、霊力と妖力って両方持つことができるか?」

 

 

((出来ないこともないけど・・・妖力もってると普通の人からは嫌な感じがするようになるんだけど?))

 

 

「そこは隠せば何とかなるだろう?」

 

 

((まぁそうだね、そうすれば嫌な感じはしなくなると思う。でもなんでそんなことを?妖力も霊力も出来ることはちょっとは似てるよ?性質が違うってだけで、それに持つのは霊力の方がいいんじゃない?たまに隠し忘れてー、なんてこともありそうだし?))

 

 

「力を二つ持ってるとか二刀流的な感じで格好いいじゃん!」

 

 

 

((・・・好きにしなよ・・・))

 

 

何か呆れられた気がするが俺はそんなことは気にしない。

 

 

早速ブレスレットに『身に付けている人は妖力が持てるようになり、妖力の量はどんどん増えていく性質」を与えた。

 

 

能力を使ってブレスレットに性質を与えた途端に何か自分の体から変なオーラ的なものが出てくるのを感じた。

 

 

「ってかやばい!?何か体が熱い!」

 

 

((そうなるに決まってんじゃん。霊力と妖力は反発するものだし))

 

 

「それを先に言ってくれよぉぉぉぉ」

 

 

体に激痛が走る。俺は意識が途切れる前になんとかブレスレットに『霊力と妖力を両方持つことができる性質』を与えた。

 

 

そうするとだんだんと体が楽になってきた。

 

 

意識もはっきりしてきて、体が動かせるようになった。

 

 

「危ねー。ゲームオーバーになるところだったぜ」

 

 

かなり危険な状態にはなったが、これでこの世界の力の元の確保が出来た。

 

 

「あとは実践かな・・・この力をどう使うかまだよくわからないし。」

 

 

 

 

その時近くの茂みがガサッっと揺れた。

 

 

 

「・・・?あれか、モンスターが出てくるんだな?あ、この世界だと妖怪って言った方が正しいかな。ナイスタイミングだ。」

 

 

 

案の定出てきたのはイノシシのような姿をした妖怪だった。

 

 

いや、妖怪かどうかは知らないが、狼から出ている変な感じの力は『妖力』というやつだろう。

 

 

「いいねぇ、この世界に来て初の実戦だ!俺を退屈させないぐらいには頑張るんだな。」

 

 

 

これは悪役のセリフかな、と思いつつも相手の様子をじっくりと観察する。

 

 

イノシシもこちらの様子を伺っているのかまだ突進はしてこない。

 

 

((あれぇ?おかしいな・・・イノシシってすぐに来るもんだと思っていたけど。))

 

 

数分経った後、痺れを切らしたイノシシがこちらに向かって突進してきた。

 

 

 

「うぉ!?危ない!」

 

 

思っているよりも遥かに早いスピードでイノシシは突進してきた。

 

 

ギリギリのところで俺は避けた。もう少し遅かったら当たっていたかもしれない。

 

 

「やっぱりまだまだ経験が足りないか・・・」

 

 

対人戦だけではなく、動物や、異形な者たちと戦う練習もしておくんだったと後悔する。

 

 

「さっさと終わらせることは出来るけど、俺の経験値のためにもう少し付き合ってくれよ?」

 

 

「グォォォォォォォッ!!」

 

 

イノシシは叫びながら突進してきた。

 

 

「イノシシってあんな鳴き声だっけ?すごい低いんだけど。ってかイノシシの鳴き声自体聞いたことないなー」

 

 

独り言をつぶやきながらも俺はイノシシの攻撃を避け続ける。

 

 

時にはイノシシの体をずらしたり、ジャンプすることで空中の方に避けたり。

 

 

様々な方法を使って避けていた。

 

 

「・・・ふむ。ちょっとは避け方がわかったかな?」

 

 

相手はこちらに突進するだけの攻撃だ。

 

飛び道具を使ってくるわけでもなく、

 

能力を使ってこちらを翻弄してくるわけでもない。

 

流石にこれだけやっていると同じような動きに飽きがきた。

 

 

「ふぅ、そろそろ終わりにするぞー」

 

 

俺は近くにあった石を拾い

 

その石に「投げたら必ず投げた対象に当たり、対象は気絶する』という性質を与え

 

イノシシに向かって投げつけた。

 

その投げられた石はこちらに向かってくるイノシシの頭に綺麗に当たった

 

イノシシは当たった後、倒れてしまった。気絶しているのであろう。

 

 

「やっぱりこの能力便利だな。」

 

 

『ありとあらゆる物を創造する能力』とか『思った通りになる能力』とか

 

 

俺の知ってる小説の能力には強そうなのがいっぱいあったが自分のこの能力も悪くないんじゃないかと思っている。

 

 

というよりこの二つと俺のってかなり似てるよな・・・

 

 

 

「・・・・・気のせいだ。名前が違うし。やれることは似てるけど。」

 

 

そういえば、俺は何のために実践したかったんだっけ?

 

 

「って、霊力とか使うの忘れてたぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

 

 

 

 

 

その後。

 

 

 

能力の使い道を考えてみたがいまいち良い使い方が思い浮かばない。

 

 

一先ずやるべきことはやってこう。

 

 

 

「あ、住むとこ探すの忘れてた。」

 

 

先ほどのイノシシとの戦いですっかり忘れていた。

 

 

 

「俺の能力使えばもしかしてもしかしなくても家ぐらい作れるんじゃね?」

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

青年探索中...

 

 

 

 

 

まずは家を作る場所に最適な場所を探してみる。

 

 

あまり妖怪やら生物がいなさそうな場所を探す。

 

 

かといって何もなさすぎると見つかってしまうのでアウトだ。

 

 

「うーん、どうしたものか。」

 

 

大体暗くてあまり見つからなさそうなところに限って妖怪が住んでいたりしていた。

 

 

他の生物に見つからず、なおかつそれなりにスペースがあるところ・・・

 

 

 

「・・・・地下に作ればいいんじゃね?」

 

 

すっかり忘れていた。

 

 

場所がなければ場所を作ればいいじゃない!

 

 

 

「そうとなれば早速取り掛かるか。」

 

 

まず、俺の地下の家を作るにあたって確実にやらなくてはいけないことがある

 

 

それは

 

 

『その地下への入り口をどこに配置するか』である。

 

 

「やっぱり洞穴とか?うーんでもそれだとありきたりか。」

 

 

入口をどこに置くかで悩み続けて30分。

 

 

「あー、俺の能力で見つからないようにすればいいだけじゃん・・・」

 

 

結局洞穴にさらに穴をあけて地下までの道を作りました。

 

 

どうやって掘ったかって?もちろんドリル的な性能を持つただの石っころを・・・

 

 

石っころ万能説(※ただし能力を使ったもの)

 

 

「地下までの道のり制作完了っと!」

 

 

とりあえずこんなもんでいいかと思った。その距離1km。

 

ベルトコンベアー的なものを作れば楽だと思う。

 

 

「ワープ装置の方が早いじゃん・・・。」

 

 

やっぱりこの世界の常識には慣れない。

 

 

 

「よし、次は家の方ですかねー。」

 

 

家を建てるための空間をあらかじめ作っておきました。

 

 

上の土が崩れてきて大変なことにならないように能力で補強済み。

 

 

 

「どんな構造にしようかな・・・」

 

 

次は家の構造で悩んでいた。

 

 

「和風的な旅館とか・・・あーでも洋風もいいんだよなぁ・・・」

 

 

その時ッ!

 

俺の脳裏に電撃が走ったッ!

 

 

「そうだ!こんなに広いスペースがあるんだ。もっと広げて全部作っちゃおう!」

 

 

こんな結論になりました。

 

 

俺の能力をフル活用して、

 

ただの石っころに『対象を思い浮かべたものに変化させる』能力を与え

 

 

和風の旅館的な建物を作ったり

 

 

洋風のホテルなんか作ったり

 

 

いろんな文化が混合した街が出来上がってしまった。

 

 

そこで俺はある重大なことを思い出す。

 

 

 

「しまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 

 

 

 

 

「ここにいるのって俺一人じゃん!!」

 

 

 

 

 

これはwww重大なミスwwww

 

 

 

 

 

反省はしているが後悔はしていないっ (キリッ

 

 

 

 

今日は旅館的なところに泊まりました。

 

 

 

ちなみに使用した石っころは後に

 

『これより前に与えられた性質を消去する』という『命令』を与えて処分しました。

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

NEXT  DAY

 

 

 

 

俺の目がゆっくりと開く。

 

 

 

「知らない天井だ・・・・」

 

 

 

むぅ・・・一人だと寂しいな・・・

 

 

「早くえーりんに会いたいな・・・」

 

 

おっと、何か悲しくなってきたぜ。

 

 

まだこの世界に来てから何日も経ってないけど

 

 

改めて他人の温かみの大切さが身に染みたぜ。

 

 

俺は布団から出ると前の世界では日課になっていた体操を始める。

 

 

「うーん、今日もいい朝だn・・・」

 

 

外に出てみたが暗かった。

 

 

それもそのはずここは地下なのだから。

 

 

「太陽的なものは欲しいよな・・・・」

 

 

そこで俺はこの洞窟の天井に太陽と大空の幻覚的なもの見せる性質を与え、

 

 

ちゃんと太陽のように温まる性質も与えた。

 

 

もちろん外のように日は沈んだり昇ったりするし、

 

 

月だって見えるようにした。

 

 

ほとんど外と変わらないな・・・

 

 

もうここから出なくてもいいかな・・・

 

 

「っと、本来の目的を忘れるところだった。ここに引きこもるのは一通り原作キャラに会ってからだな。」

 

 

「あとえーりんが生まれるまで何年かなー。ってそんなに経ってないし変わってるはずが無・・・」

 

 

 

もう生まれてた。

 

 

 

「アイエエエエエエエエ!?ウマレテル!?ナンデ!?」

 

 

 

どうやら能力を使った反動で長い年月眠っていたらしい。

 

 

「あぁー、もったいないことしたなー」

 

 

そういえば、自分の体から発せられるオーラが前よりも強くなっている気がする。

 

 

タブレット的なもので、今の自分の力を確認する。

 

 

ドラゴン〇ールのスカウターみたいな機能である。

 

 

「確か最初に計った時は2万だったかな。十分に多いけど。今はどれぐらいかなっと、」

 

 

ピピッ

 

 

そんな測定音が鳴った後に俺の戦闘力の値が表示された。

 

 

その数値、約2兆5千万。

 

 

わーお、あんびりーばぼー

 

 

空いた口がふさがらなかった。

 

 

「2万でも結構強かった気がするんだけどな・・・」

 

 

桁がかなり大きくなっていた数値を見て、少しやりすぎたかなと後悔していた。

 

 

 

 

「じゃあリミッターつけるか!」

 

 

反省の色も見せずにまたいらないことをする俺。

 

 

せんとうりょくたかいぼくってつよい!

 

 

 

りみったーついててもつよいぼくはすごい!

 

 

 

リミッターを付けつつも霊力やら妖力やらが増え続ける性質を無くさないのは反省していない証拠である。

 

 

 

「まぁリミッター一つにつきこれぐらい制限されればいいかな。」

 

 

 

リミッターも付け終わったし、まぁなんとかなるはず!

 

 

そんなに簡単に解除できるものではないし、

 

 

かといってピンチ時に限って外れない!ということもない。

 

 

 

「これで完璧・・・か、多分。」

 

 

これ以上考えても出てこないものは出てこないので、俺は考えるのをやめた。

 

 

 

 

 

そしてやることがなくなった俺は呟く。

 

 

「さぁ、今日は何をしようかな?」

 

 

 

 

 

 

あ、えーりんに会いにいかなくちゃ!(使命感)

 

 

 

ちゃんと記憶する脳がほしいと思う俺であった・・・

 

 




主人公の能力初登場!

能力とかは出来るだけ自分オリジナルで考えてみようと考え抜いた結果です。

次からはえーりんを出せると思われます!

もうちょっと文章を書く力が欲しいと思っていたり。

他の方はどうしてあんなに書けるのだろうか・・・?

頑張って書いていけばそのうち慣れるはず、いや慣れる!

応援、感想、よろしくお願いします!



PS,物理とか科学とか理系科目は勉強不足なので、「お前何言ってんだ?」とかいうのが出てきてしまうと思います。その際にはその点をどう変更すればいいのか教えてくださればうれしいです。



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3話「えーりんに会いに行こう!」

投稿三回目!
ついに原作キャラを出します。
口調とかたまにおかしくなりますがその際には指摘をお願いします。



それではどうぞ!


前回、俺は自分の住むところを作っただけで満足してしまい、えーりんに会うという目的をすっかり忘れていた!!

 

 

もう今後こういったことが無いように注意したいと思います。

 

 

まぁ無理なんだろうけど・・・

 

 

 

 

 

「と、いうわけでやってきました。」

 

 

他の人には見えなくなる不可視の能力を持つ布を身に着けて俺は目的の場所まで来た。

 

 

タブレット的なあれに与えた機能の『人探しレーダー(俺命名)』によるとここらしい。

 

 

だが・・・・・

 

 

 

 

 

「こんなにハイテクだったっけ?」

 

 

 

 

そう、かなり文明が発達していたのであった。

 

 

空飛ぶ車やら自動掃除機など、前にいた世界では実現されていなかった光景だ。

 

 

中の様子はなんとなく外壁の間からチラッって見ました。

 

「まじでどんぐらい寝過ごしてたんだろ・・・」

 

 

できることならあの何もない所からどうやってここまで文明を発達させてきたのか見ていたかった。

 

 

「まぁ、もう過ぎてしまったことはしょうがないし。まずはえーりんを探さないと」

 

 

えーりんってどこにいるんだろう・・・

 

 

確かその頭の良さからかなり上の役職に就いてたんじゃなかったっけか。

 

 

 

「その前にここに入る方法を考えようか・・・」

 

 

まず一つ目の方法。

 

 

森に住んでいる人に成りすまして入る!

 

 

まぁ森に住んでないわけじゃないし、嘘ではないので許してもらえるだろう。誰にかは知らないが。

 

 

 

一旦その場から離れて森に隠れ、不可視になる布を取る。

 

 

「さぁ、ここで俺の演技力が試されるな!」

 

 

俺は門番らしき人に声をかける。

 

 

「な、なぁ・・・ここに入れてくれないか?」

 

 

「何者ッ!貴様見慣れない顔だな、怪しい!まずは名乗れ!」

 

 

「あ、」

 

 

そういえばまだ自分の名前は考えていなかったっけ。

 

 

新しい世界に来て、新しい自分になったんだし新しい名前があったって問題はないか。

 

 

まだ思い浮かばないので、今を凌ぐために思い浮かんだことを話す。

 

 

「私はあそこの森の奥で暮らしているものです。名前はほとんどずっと一人なのでありません。」

 

 

「むぅ・・・妖力も感じられないし、まぁ良い。通れ。」

 

 

「本当ですか!ありがとうございます!」

 

 

普通に通らせてくれるみたいなのでありがたく通らせてもらう。

 

 

もし通らせてくれなかったら強行突破でいくしかなかった・・・

 

 

 

((あ、俺空飛べるんだった))

 

 

 

やっぱりどこか抜けている俺であった。

 

 

 

 

門をくぐろうとすると門番の人から声をかけられた。

 

 

「おい、妙な真似をしたら・・・わかってるな?」

 

 

「わかってますって・・・流石にそんな真似はしませんよ・・・」

 

 

まぁ人に気づかれないようにやるだけだけど。と心の中で付け足しておく。

 

 

「最近来たお前でも知ってるよな?この都市のお偉い様方を。」

 

 

「???いえ・・・・知りませんが・・・」

 

 

 

「何!?まぁ知らないなら教えておこう。うちのトップである八意××様とツクヨミ様だ!」

 

 

よく聞き取れなかったなぁ・・・まぁえーりんなんだろうけど。

 

 

この発音は難しいんだっけ?

 

 

ツクヨミかぁ・・・・月の神様。まだ男か女か、性別は分からないが何か面倒くさそうな感じがする。

 

 

やっぱり ツクヨミ=一応仲間なんだけど敵っぽい!  って感じがするんだよ・・・

 

 

 

「・・・?どうした?」

 

 

ちょっと変な間があったらしい。

 

 

「い、いえ。考え事をしていただけです。その方たちが自分の記憶にあったかなぁ、と。」

 

 

 

「そうか、ならいいんだ。あと八意さまとツクヨミ様の見た目がわからないと思うんだが、嫌でもあの方たちは目立つからな。すぐにわかるぞ。」

 

 

「へぇー。そんなに目立つんですか?」

 

 

「あの知能や統率力だけではなく、見た目も大変良いものだからな。八意様はまだ若干幼いがまたそれがいいっ!」

 

 

なんかこの人危ない。

 

 

「あの幼い顔立ちは俺の理性を崩壊させるのに十分すぎるぐらいだぜ・・。何回襲いかかったことか。」

 

 

「よくそれでここにいますよね・・・・。普通偉い人にそんなことしたら無事じゃすまないと思ったのですが。」

 

 

「あぁ、それは俺がこの街で1位2位を争うほどの強い戦士だからな!」

 

 

「えぇっ!?それは本当か!?どう考えてもお前みたいなロリコンが・・・」

 

 

意味はわからないがなんとなく悪い趣味、と伝わったらしい。

 

 

「馬鹿、俺がそれほどじゃなかったらお前さんの言う通りもうこの世にはいないだろうな」

 

 

「ただ代償として、八意様の守護役からこんな所の門番に飛ばされたがな。」

 

 

「ご苦労様なことで、というより耐えられなかったのか?」

 

 

「当たり前だろ!正直ここに飛ばされて正解だったと思う。もしあのまま街の中で仕事を続けていたら俺の性癖が悪化してとんでもないことになっていたかもしれん。」

 

 

「自分でそれを言っちゃいますか・・・・」

 

 

 

おっと、こんなところで長話をしている場合ではない。楽しい時間にも別れを告げなくては。

 

 

「すいません、そろそろ行きますね?」

 

 

「あぁ、こちらこそ呼び止めたりしてすまなかった。」

 

 

「ほとんど話が逸れてたけどな。」

 

 

「それは言うな。お前さんとの話は楽しかったよ。また気が向いたら俺の話し相手にでもなってくれ。顔は覚えたからよ。」

 

 

「気が向いたら来ますね。」

 

 

 

そうして俺は門番のロリk・・・おっちゃんに別れを告げ、街の中に入っていった・・・・

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

さて、やってきました大都市の中。

 

 

そこは、多くの人で賑わっていた。使っているものなどが違うだけで前の世界とはあまり変わっていないだろう。

 

 

「じゃぁ情報収集といきますかっ」

 

 

俺は早速聞き込みを始めた。えーりんとツクヨミの特徴や性格などについてだ。

 

 

 

「この前八意様、うちに来てくださったんですよ、いやーうちみたいなとこにも来てくれるなんて。たまにはいいこともあるもんです。」

 

 

その中にはあまり関係しないであろうことも多々あったが俺はなんとかえーりんとツクヨミの大体の特徴を掴んでいた。

 

 

「八意様、最近は毎日のようにあそこを通って行かれるんです。あちらにはこの街唯一の図書館があるのですが・・・あれだけの知能があって、さらに何を学ぶんですかねー?」

 

 

有力な情報もあった。この情報からだと、もう月へ行くという計画自体はあるのだろうか。

 

もしそうだったとしたら、出来るだけ早めに会っておかないと色々と面倒なことになりそうだ。

 

 

「あっ、まだ若いんだったんだっけ。ロリコンレーダーが反応するぐらいには。」

 

 

彼のおかげ(?)でなんとなくあと少なくても10年はあるだろうと考えた。

 

 

多分まだまだ月移住計画には早いし、そのお偉いさん方に会って、その計画に参加することだって出来る可能性が0ではない。

 

 

 

「よーし、はりきっちゃうぞー」

 

 

 

そうして俺のえーりん探索は始まるのであった・・・・

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

1時間経過・・・

 

 

 

「うぇー、見つからねー。」

 

 

先ほどの情報を当てにして探してみたが全く見つからなかった。

 

 

「やっぱりこの広い街で一人探すのは難しいか・・・」

 

 

だが有名人だしすぐに見つかると思っていた時期が私にも(ry

 

 

「はぁ・・・考えが甘すぎた・・・」

 

 

「あら、こんなところで何をしているの?」

 

 

不意に後ろから声をかけられ声のした方へと振り向く。

 

 

 

そこにいたのは・・・・

 

 

((えーりんキターーーーーー))

 

 

幼いながらもその姿はまさにえーりんでした。

 

 

「質問に質問で返すようで悪いんだけどさ、知らない人にそうやって話しかけるのはあまり良いとは思わないよ?」

 

 

 

「どうしてー?」

 

 

 

「うーん、そうだな、例えば少女が大好きなおっさんが自分に興味あるのかも!?とか勝手に妄想して勝手に襲い掛かってくることとかあるからさ。」

 

 

「あぁ・・・そんなこともあったわね。」

 

 

もう既にあったのか。ってか多分だけどあの門番のおっちゃんだろ・・・

 

 

「だから、あんまり話しかけるなよ?」

 

 

「わかってるって、今回は個人的に興味があったから話しかけただけよ。」

 

 

 

な、何だってーーー!?

 

あのえーりんが私に興味があると!?そうおっしゃるのですな!?(錯乱)

 

 

俺はなんとか冷静に口を開いた。

 

 

「何の用だい?お偉いさんが俺なんかに興味なんてあるのか?」

 

 

「力がほかの人より多いのよ。圧倒的に。あなたは隠しているつもりでしょうけれど私や、私より力を持っている人はとっくにあなたのありえない力の所持量を見破っているわ。」

 

 

もう少し念入りにやっておくべきだったか・・・

 

今回は特に問題もなかったし、えーりんにも会えたから良かった。だが敵などに場所が知られてしまえばそれこそ格好の獲物だ。全部返り討ちにできるが。

 

 

それを今知れたのは良かった。

 

 

「あら、どうしたの?」

 

 

本日二度目だ。

 

 

「あぁ、考え事をしてた。」

 

 

「そう、で?あなたは一体何なの?妖力も持っているし、危ない存在なら今すぐにでも消すんだけど。」

 

 

そうは言いつつもすぐに消さなかったところから、強い警戒心は持っていないだろうと思う。

 

だが警戒心を持たれてはいるようなので、出来るだけ丁寧に話す。

 

 

「俺が妖力を持っている理由は俺の能力によってだ。妖力はなんとなく使ってみたかったから持ってみた。特に深い理由はない。」

 

 

「そんな理由で人間やめるなんてどうかしてるわ・・・」

 

 

もう既に一回死んでいて人間はやめてるしな。と口から出そうになるが何とかそれを抑える。

 

 

「とりあえずあんたらに敵対心はないからな。それだけは伝えておく。」

 

 

「そうみたいね。それぐらいの力があれば私なんかすぐに潰せるものね。ただ単に遊んでるっていうのも考えれるのだけれど。」

 

 

少し警戒心が薄れてきたようだった。

 

 

「あ、そうそう。うちの研究所に助手として来なさいよ。」

 

 

「え?」

 

 

「え?じゃないでしょ、どうせこの街での場所なんてないんでしょ?わ、私のそばにいられるのよ?しかも三食と首輪付き!」

 

 

「首輪いらないよね!?奴隷にでもする気か!?」

 

 

「あら、居場所のないあなたに場所を提供してくれるのは誰かしら?」

 

 

こんなの俺の知ってるえーりんじゃない!何か黒いのが出てきてるし!

 

 

「しょうがない、そこまで言うならその言葉に甘えさせてもらおうか。」

 

 

流石にあの目線に耐えられるはずもなく、あっさりと俺はえーりんの研究所に住むこととなったのである。

 

 

 

 

 

 




いやー、やっぱり登場人物同士を会話させるのは難しいですね・・・

ギャグらしいギャグも書けないので、せめて飽きないような文章を書くことを心がけます。

ここまで見てくださった方、ありがとうございます。


感想・指摘よろしくお願いします!



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4話「神の旋律」

4話目です!失踪なんかしませんよっ

オリ主の名前で悩んでました・・・

友達に相談したりして何時間かかけて考えました。

よくほかの方々は思いつくなぁ、と思います・・・

文章を考えるよりも名前を考える方が自分にとっては難しかったです。



それでは第4話!どうぞ!


現在。俺はえーりんの研究所に住んでいる。

 

 

住む場所もできて、食事もあるのだが・・・

 

 

 

「ねぇ!?変な薬を寝てる時に飲ませようとするのはやめてくれる!?」

 

 

 

そう、えーりんは研究者故の好奇心とでもいうのだろうか。

 

 

俺に変な色をした液体を興味津々といったように目を輝かせながら飲ませようとしてくるのだ。

 

 

傍から見れば小学生から液体を持って押し迫られる男性という図ができる。

 

 

「ちょっとこれはやばいやつなんで離れてください。お願いします。」

 

 

「えー。これ飲んでくれたらいいよ!」

 

 

「何の薬ですか。」

 

 

「一時的に死ぬ薬。何分か仮死状態になるはずだけど、失敗したらまじで死ぬけどね☆」

 

 

「死ぬけどね☆じゃねぇよぉぉぉぉぉっ!!」

 

 

居候生活はまだ始まったばかり。俺の苦労はまだまだ続くのであった・・・。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

俺の居候生活一週間目。

 

 

俺はいつもの如くえーりんから本を借りて読んでいる。

 

すると遠くから足音が聞こえてきた。

 

「また変な薬でも飲ませるんじゃないだろうな・・・」

 

 

バタン、と大きな音を立ててドアが開き、そこからえーりんが出てきた。

 

 

「ねぇねぇねぇ!?ちょっといいかしら?」

 

 

「なんだー。薬はマジで勘弁なー。」

 

 

「そうじゃなくて!大事なこと聞き忘れてたじゃないの!」

 

 

「・・・?何か聞きたいことでもあるの?」

 

 

「名前よ。名前!一週間もいて、名前を知らないなんておかしいじゃない!」

 

 

「あぁ・・・そうだな・・・」

 

 

今まで適当にはぐらかして誤魔化してきたが流石にここまできたら言うしかないだろう。

 

 

・・・・というか名前考えてなかった。本当に思いつかなかったんだよ・・・。

 

 

 

えーりんが言うには俺を居候させていることをツクヨミなどのお偉いさんに話していたそうだ。

 

 

そうしたら、名前はなんだ?と聞かれ、自分が名前を聞いてないことにちょっと焦ったりしたのだとか。

 

それはそうであろう。一週間も名も知らぬ男を泊めるなんてそれは女性としてどうなのだろうか。

 

 

理由もなしに泊めるわけにはいかないのだろうか。せめて名前さえわかっていれば、えーりんの知識をフル稼働するまでもなく何とかなるのであろう。

 

 

「あぁ。俺の名前は・・・・」

 

 

俺はその時、この名前を考えたきっかけとなることを思い出していた。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

まだ転生する前の修業期間。

 

 

 

「あはははははっ。やっぱりこの漫画面白いなー。行く前に見といて正解だったわ。」

 

 

俺は生前見ることが出来なくなってしまった漫画の続きを読んでいた。

 

 

「ねー。その話おもしろいの?」

 

 

「もちろんだ。この主人公が試行錯誤しながら仲間とともに前に進むストーリーは感動すら覚えるね」

 

 

「で、お前はいつになったら前に進むの?」

 

 

「・・・・・・・・・・・。」

 

 

「黙るなよ・・・。あ、せめてその漫画の主人公みたいに音楽やったら?」

 

 

「そうだな・・・見てて面白そうだし少しやろうぜ。」

 

 

そして俺たちは二人だけの音楽をやりはじめた。

 

 

 

そして俺たちはいつしか、大勢の神様たちの前で演奏することになっていた・・・。

 

 

 

「なぁ、なんでこんなことになるんだよ?」

 

 

「何とかするんだ。もし退屈でもさせたら転生することが出来なくなるぞ・・・。」

 

 

「はぁ!?何で俺音楽始めたんだろ・・・」

 

 

「いいじゃないか。神様の前で演奏してくれと頼まれるぐらいに成長したんだぞ?うれしく思えよ」

 

 

「死ぬ可能性もあるのにうれしいなんて思えねぇよ・・・」

 

 

「まぁまぁ。あ、そろそろ始まるぜ。さぁ show time だ!」

 

 

「発音良いな!?覚悟決めろ・・・俺!」

 

 

そうして俺たちの演奏会は始まった・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間後。

 

 

 

「ふぅ・・・終わったー。マジ緊張したわー」

 

 

「お疲れ~。よく目の前に最高神がいるのに固まらなかったね?」

 

 

「嘘だろ!?まじかよー。普通に話しかけちゃったよ・・・」

 

 

「今君が生きてるのが何もなかった証拠でしょ?あのあと君のことかなり褒めてたよ?音楽を司る神様にしてもいいぐらいうまいって。」

 

 

「マジで!?神様になれるとか最高じゃん!早く早く!」

 

 

「あのさぁ・・・神様になるには一定の信仰心が必要なの。まだ人がいないし、信仰も貯まらない。つまり君は今すぐ神になることはできないのさ。ちなみに神様から信仰を得ようとしてもかなり難しいからね?それこそさっきの以上の功績を上げないと・・・。神様は信じられる立場だから、逆に信じようなんて神様は極めて珍しいのさ。その分その信仰はものすごい力になるけどね。」

 

 

「あぁ・・・・」

 

俺は全力で凹み、orzのポーズになる。

 

 

「あ、でも転生して、人がいっぱいいれば神様になれるかもよ?一応信仰心貯まれば神様になれるんだし。」

 

 

「それは本当かっ!?」

 

 

俺はすぐさま飛び上がり神様に掴みかかる。

 

 

「うん。ただ音楽だけじゃそんなに信仰は得られないから人から称えられるようなことをしないとダメだよ?」

 

 

「それぐらいなんとかなるさ。音楽の腕前はあるしあとは力の技量だな。」

 

 

「じゃぁ特訓しようか♪」

 

 

「それは嫌だぁぁぁぁぁぁっ!」

 

 

 

 

 

 

 

そして転生する二週間前。

 

 

 

「そろそろ転生するわー」

 

 

「やっとか・・・」

 

 

ある程度の訓練を経て、俺は転生先でも少しは戦えるようにはなっているはずだ。

 

 

だが転生する前にやっておきたいことがある。

 

 

「なぁ神様?」

 

 

「何だい?まだ頼みごとがあるのかい。出来ることなら大体するけど。」

 

 

「もう一度演奏をやりたいんだ。神様たちの前で。」

 

 

「正気かい?あんなにもう嫌だとかやりたくないとか言っていたのに。」

 

 

「あぁ。またあの感覚を味わいたくてな。それぐらいいいだろ?」

 

 

「前みたいに集まるかはわからないけど・・・とりあえず宣伝してくるねー」

 

 

「おう。」

 

 

 

一時間後・・・

 

 

「前よりも多くなってたわ。」

 

 

「まじかー。でもそっちの方がやりがいがあるってもんよ。」

 

 

「そうだねー。また練習しよっか?」

 

 

「そうだな。前みたいに練習時間はないしハイペースでいくぞー」

 

 

「おー」

 

 

 

 

青年練習中...

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

そして当日。

 

神々が集まる場所にて。

 

 

 

 

「あぁー。やっぱりこの瞬間は緊張するなー。」

 

 

「前よりもかなり多いからね・・・僕も緊張してきたよ・・・」

 

 

「よしっ。じゃぁいくぞ!前よりも良いとびっきりの演奏を聞かせてやろう!」

 

 

「あんまり興奮し過ぎしないようにね・・・」

 

 

 

そして俺たちは神々の前で演奏を始めた。

 

 

遥かに前の時よりもうまくなっていた。

 

 

気づけばほぼ全ての神がその奏でられた旋律を静かに聞いていた。

 

 

その演奏は聞いたもの全ての神を魅了した。

 

 

その音は神々が凄む城に響き渡った。

 

 

演奏が終わった瞬間。神々は残念そうな、まだ聞いていたいという顔をしたが、その顔はすぐに笑顔に変わっていた。

 

 

大きな歓声が届く。その歓声は、俺たちの演奏が成功したということを示していた・・・

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

「神の城に奏でる音・・・・」

 

 

 

「・・・・?何ぶつぶつ言ってるの?早く名前を教えてよ!」

 

 

「俺の名前は神城 奏音(かみしろ かなと) だ。改めてよろしくな!」

 

 

「よろしく奏音!この薬飲む?」

 

 

「だからいらねえよぉぉぉぉぉっ!」

 

 

 

奏音の悲痛がまた研究所に響き渡った。

 

 

研究所の周りの地域では七不思議「響き渡る謎の悲鳴」として研究所を恐れた。

 

 

その後えーりんが研究所の周りで遊ぶ子供がいなくなったことを不思議に思っていた。

 

 

 

 




やっと名前を出せました!

名前回ということで若干字数が少なくなってしまいがしたが・・・

今回も見てくださった方、ありがとうございます!

感想や指摘など、どんどんお待ちしております!


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5話「防衛軍との出会い」

あれから半年経った。

 

俺はその間、えーりんと薬の材料を取りに行ったり

 

たまに壁の傍に来る妖怪の撃退をしていた。

 

俺はこの街での生活に慣れてきていた。

 

わからないこともあったりしたが、そこの問題は時間とえーりんが解決してくれた。

 

 

 

 

ある日のこと。

 

 

「ねー奏音ー?」

 

「なんだ?」

 

「防衛軍に入ってみない?」

 

防衛軍とは、この街を壁の外から進撃してくる妖怪から守る部隊であると聞いていた。

 

「なんで俺が?」

 

「だって強いじゃない。前に私を守りながらでも多くの妖怪を一人で倒してたし。」

 

「あの時は逃げておくべきだったかな・・・面倒くさい。」

 

「それに・・・・・」

 

「それに?」

 

 

一拍おいてからえーりんは嫌そうな顔をして口を開いた。

 

 

「まだ私の手伝いをしてるけど、このままじゃあなたニートよ?」

 

「な、ナンダッテー!」

 

そういえば仕事らしい仕事をしてないことに今更気づいた。

 

えーりんの警護といっても毎日あるわけじゃない。

 

確かにこれは仕事を少しでも多くした方がいいかもしれない・・・・。

 

 

「だけどさ。防衛軍以外にも仕事はあるだろ?」

 

「あなたに防衛以外に何ができるっていうの?商売とか場所が無いわよ?」

 

「うっ・・・」

 

俺は料理など、仕事になる特技は持っているのだが残念ながらその特技を生かせる場所はない。

 

 

「しょうがないか・・・ほかにやることもないし。」

 

「引き受けてくれるのね!もう手続きはしてあるからいってらっしゃい!」

 

「俺がその仕事を受ける前提だったのかよ・・・」

 

 

そんなこんなで防衛軍に入りました まる

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

「今日からこの部隊に配属しました。神城奏音です。よろしくお願いします。」

 

 

うっわー周りの人たち怖い人ばっかりだぁ・・・

 

 

もうあの人とか絶対悪い人じゃん・・・目つき悪いっ

 

 

ここでかなり長い時間を過ごさなきゃいけないのか・・・

 

 

 

「じゃぁ早速だが見回りに行くぞー」

 

「イェッサー!!」

 

 

まじで慣れるか心配になってきた・・・

 

 

 

そうして、俺たちは街の外にある森までやってきた。

 

 

「ここには妖怪のリーダー的存在がいるらしい!心してかかるように!」

 

 

いきなり初任務でこんな重要な仕事が・・・

 

 

俺という新米がいるのになぁ。まあえーりんが何か言ったのかもしれないが。

 

 

しばらくすると、隊員の一人が何かに気づいた。

 

 

「あの洞穴が怪しいです!行ってみましょう!」

 

 

あ、あの洞窟は・・・・

 

 

「・・・・俺が作ったやつじゃん・・・・」

 

 

そう、それは俺が作った住む場所への入り口がある洞窟であった。

 

 

あまり妖怪が来ると面倒なのであそこはあまり見つけられない設定をしてあったのに・・・

 

 

「まぁ見つかっちゃったものは仕方がないか。」

 

 

「何をぶつぶつ言っている?怖気づいたのか?」

 

 

「い、いえ!ちょっと考え事をしていただけです!」

 

 

「まぁ良い。この任務に支障がないようにしとけよ。」

 

 

「はい。」

 

 

さぁどうしようか。一応ついていくことにしよう。

 

 

・・・入口消せば問題ないな。なんで気づかなかったし。

 

 

先頭のやつが洞窟に入っていった。

 

 

「あいつは十分に力もあるし並みの妖怪じゃぁやられないからな。」

 

 

そうなのか、少し安心した。

 

 

しばらく経って、洞窟の中から隊員が出てきた。

 

 

「何もいませんでしたっ!」

 

 

「そうか。ご苦労だった。」

 

 

そりゃそうだろうな。今の今まで誰も来ないようなところだったし。

 

 

「もうすこしここら辺を当たってみよう。さっきの洞窟に住んでいた可能性もある。」

 

 

住んでいたの俺ですけどねー。と口に出かかったが、なんとか出さないようにする。

 

 

そして俺たちは更に奥へと進んでいく。

 

 

「うーん。何もいないな。日が悪かったか。」

 

 

まぁ割と近くにいるんだけどね。

 

俺は霊力とか使って周りに何がいるかがわかっている。

 

流石にあの機械を出すとまずいと思ったから霊力で代用した。

 

そして現在。俺はかなりの量の霊力を放出して妖怪を近づけないようにしている。

 

 

大体このぐらいの量を出せば他のものも気づくのだが

 

俺はほかの隊員の服に「霊力を感じない」という効果を付けたので問題ない。

 

 

「よし。じゃぁ帰るぞ。」

 

 

「えぇっ。もう帰るんですか!?」

 

  

ほかの隊員らがざわつく。

 

まぁ、出てからそんなに時間は経っていない。

 

それにいつも日が落ちるまで外にいたからだろう。

 

「何を言っている。ここにいたって時間の無駄だろう。帰って訓練していた方がいい。」

 

 

「ですが・・・」

 

 

「帰ろう。帰ればまた来られるから・・・・」

 

 

んん?何か聞いたことがあるセリフだぞ??

 

 

まぁいいか。

 

 

 

俺は締りの悪い初任務を終え、拠点へ戻った。

 

 

こんな感じで大丈夫なのだろうか・・・?

 

 

とりあえずここに馴染むところからだ。

 

 

出来れば積極的にほかの隊員と話したいところだ。

 

 

前の門番のおっちゃんみたいな人がいればなぁ・・・

 

 

そううまくいくはずもなく、俺はほかの隊員と話すことなく一日を終え・・・

 

 

「るわけないだろうがーーっ!!」

 

 

俺はまだやることが・・・というよりやっておきたいことがあった。

 

 

今、先ほど来たあの洞窟の近くに来ていた。

 

 

あの時近くにいた妖怪を探しに来たのであった。

 

 

「おーい妖怪さんやーい」

 

 

子供が動物を呼ぶときのようにといっても実際どうなのかは知らないがまぁ大体で。

 

 

「うーん。もうどこかに行っちゃったのかなぁ・・・」

 

 

もう何時間か経ってしまったし流石にいないかな・・・

 

 

妖怪は大体夜行性らしいからもう遠くへ移動してしまったのかもしれない。

 

 

「レーダーにも反応ないしな・・・やっぱりどこかに行ったのか。」

 

 

ここにいても何も起きもしないので帰ることにした。

 

 

明日また探すとしよう。

 

 

そして俺は眠りについたのであった。

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

チュンチュンと、外で鳥の鳴き声が聞こえてくる。

 

瞼を開けると眩しい光が目に入り込んでくる。

 

防衛軍の朝は早い。学校よりは早くないがそれでも夜型になった自分にはちょっと早い気がする。

 

 

ゆっくりと体を起こし伸びをする。

 

 

「うーん。もうちょっと早く寝ればよかったかな・・・」

 

 

「おい。もう時間だぞ。さっさと支度して来いよー。」

 

 

「わかってるって。今から向かう。」

 

 

防衛軍の一人が言いに来た。やっぱりもっと早く寝ないときついなぁ・・・

 

 

訓練をするときの服装に着替えて俺は外に出て行った。

 

 

 

 

 

 

「では、これから訓練を始めるっ!」

 

 

「イェッサー!!」

 

 

 

隊員はそれぞれに訓練を始めた。

 

 

筋トレをする者、剣の素振りをする者、他の隊員と模擬試合をする者。

 

 

皆が様々な訓練をしている。

 

「どうしようかな・・・」

 

 

まだ来たばっかりで何を訓練したらいいかわからない。

 

 

もう転生してくる前にある程度の訓練は積んだのだが。

 

 

 

「おい奏音!試合しねぇか?」

 

 

そこに声をかけてきたのは隊長だった。

 

 

「隊長・・・俺なんかと試合したい人なんているんですか?」

 

 

「あぁ、一応お前の身体能力も見ないとな。そこから何かアドバイスもできるはずだ。」

 

 

「そうですね。アドバイスをもらえるのはありがたいです。お願いします。」

 

 

「よし!じゃぁ闘技場に移動するぞ!」

 

 

闘技場。という言葉が聞こえた瞬間、周りの隊員が一斉にこっちを見た。

 

 

やっぱりこれぐらいの人数で一斉に見られてると怖いというか恥ずかしいというか・・・

 

 

ちょっと焦っている俺を無視して他の隊員は隊長に寄ってくる。

 

 

「試合ですか!?」

 

 

「あぁ、こいつと例のあいつ(ロリコン)だ。」

 

 

おぉー、と歓声が上がる。

 

そして俺にも声がかかる。

 

 

「頑張れよ!」

 

「俺もお前の実力が気になっていたんだ!」

 

「死なないようにな・・・」

 

 

おい、ちょっと最後待て。何、死ぬの?

 

 

というか相手ロリコンって何?

 

 

「隊長、死なないようにってどういうことっすか。」

 

 

「あぁ、闘技場ではここでの模擬試合みたいに手加減は無しの全力勝負だ。」

 

 

 oh...まじか。

 

 

「まぁ心配するな。今まで闘技場で死んだなんて事は少ししか聞かない。」

 

 

いるんじゃないですか。やーだー。

 

 

「ほら、さっさといくぞ。」

 

 

「イェッサー・・・」

 

 

隊長に引きずられながら俺は闘技場へと向かった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




失踪なんてしませんって!


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6話「Let's Battle!」

かなり遅れてしまった・・・

一週間一投稿とはなんだったのか


色々あってしかたなく闘技場に来ることになった。

 

 

隊長に引きずられている間、これからのことを考える。

 

 

隊長は闘技場では全力で戦い合うといった。

 

 

しかし本当に全力で戦えば死は免れないだろう。

 

 

・・・・・・・相手が

 

 

かといって手を抜くのは問題だ。

 

 

全力を持って戦わなければならない

 

 

それがここでのルールだからだ。

 

 

それに確率は低いが対戦相手が能力を持っている可能性がある

 

 

もし持っていたとしたら能力にもよるが負けるかもしれない

 

 

だから敵の能力を見定めて手加減をするかどうか決めることにした

 

 

まずは敵を観察する。話はそれからだ。

 

 

 

「おーい。着いたぞー」

 

 

 

考えているうちに闘技場に着いたらしい

 

 

「おい、服に土とかついてるぞ?」

 

 

「隊長が引きずったからでしょうよ・・・・」

 

 

「それもそうだな!ははは」

 

 

「笑い事じゃないですって・・・」

 

 

手で服についた土を払いながら辺りを見回す

 

 

闘技場と聞いて、コロッセオみたいなものを想像していたが

 

 

実際に見てみると闘技場というよりは武道場という感じだ

 

 

そこまで建物は大きくなく、人もあまり入れないだろう

 

 

「じゃあ控室に案内するからな、そこで待機しておけ」

 

 

「了解です」

 

 

隊長に控室まで案内され、そこで対戦するまでを待つことにした。

 

 

 

自らの能力を使って遊んでいること30分。

 

ようやく呼ばれた

 

 

「よし、じゃぁ行きますかー」

 

 

気の抜けたような声で戦いの場へと向かう。

 

 

 

そこで待っていたのは・・・

 

 

 

 

「お、あの時のあんちゃんじゃねぇか」

 

 

 

 

どう見てもあの時の門番(ロリコン)です。本当にありがとうございました。

 

 

((覚えてないという人は3話を見てね!!))

 

 

 

確かこいつってこの都市で1位2位とかなんとか言ってなかったか?

 

 

「というかお前ここに来るまで大丈夫だったのか?いろいろな意味で。」

 

 

前に『俺、幼女を見ると反射的に襲っちゃうんです!!』とか言ってたはず。

 

 

「あぁ・・・。大変だったぞ。ここに連れてくる途中幼女を見つけては勢いよく、且つ綺麗に幼女の元へ走って行って『なぁ、そこのお嬢ちゃん、俺と一緒に素敵な夜を過ごさないか?』とか誘ってたからな・・・。周りの目と俺の地位が危なかったな。」

 

 

 

「目隠しとかして連れてくればよかったんじゃないですか?」

 

 

見えなければ襲うこともなかっただろうに・・・

 

 

「もちろん試したさ、だがこいつの能力によってすぐに取れてしまってな。結局そのまま連れてくることになったんだ。」

 

 

 

おおぅ、まさかの能力持ちか・・・力が強いのはその能力の応用性が高いからだろうか

 

 

そうでなくとも一応警戒はするべきだ

 

 

まずは相手の能力の効果を見極めてから・・・

 

 

 

「あぁ、俺の能力は『なんでも開けることができるだけの能力』だ。『マスターキー』とも言われてる」

 

 

「・・って、自分から言っちゃうのかよ!!」

 

 

普通そこは「何をされているのかわからないままやられるがいい!」みたいな感じでいけよ・・・

 

 

それで「ふっ、お前の力の秘密は見抜いた!!」的なことをドヤ顔しながら言いたかった。

 

 

というか『開ける能力』か・・・・いろんなものを開けられるとしたらやっかいだな。

 

 

どんな応用が出来るのかはやはり戦っている最中に見極めるしかない

 

 

・・・とりあえず戦ってみよう。

 

 

 

「では二人とも向かい合うんだ。」

 

 

「・・・・・」

 

 

「・・・・・///」

 

 

「おい馬鹿野郎なんで照れてる」

 

 

も、もしかしてそっちの気もあるんですかーーっ!?

 

 

「俺に野郎の趣味は無い。俺は幼女しか見ねぇ。」

 

 

ビシィ!とか聞こえるようなポーズでロリコンは高らかに宣言した。

 

 

声とかポーズとかかっこいいんだけどな。言ってることが最低なんだよな。

 

 

「早く位置につけ」

 

 

「「イェッサー!」」

 

 

ものすごい顔で隊長に睨まれた。何あの顔超怖いんですけどー。

 

 

「はいじゃぁ構えてー。3・・・」

 

お互いが緊張感の中自分の型で構える。

 

「2・・・・」

 

初めの一手が肝心だ。どっちに動けばいいか頭をフル回転させて考える。

 

「1・・・・」

 

相手がどう動こうと自分なら対処出来る自信がある。

 

 

「・・・・っていったら始めてねー」

 

 

「「えぇーー!?」」

 

 

 

今すごい緊張感あったのになんでこの人は簡単に壊すかなぁ!?

 

 

 

「はい3,2,1、GO!!」

 

 

さっきはあんなにゆっくりだったのに今度は早めのカウントかよ・・・

 

 

そうして俺と門番(ロリコン)の戦いは幕を開けた・・・・

 

 

 

多分すぐ終わると思います。

 



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7話「フルブースト」

一日で二回投稿!?
反動で一週間書けなさそうです(笑)


「3,2,1,GO!!」

 

 

 

カウントダウンが終わると同時に俺は敵の元へと踏み込んだ。

 

 

勢いよく相手の懐に潜り込み、殴りつけようとしたところ

 

「まだ遅いねぇ!」

 

 

「なっ!?」

 

 

相手は俺が殴るスピードより更に早く後ろへと下がった

 

 

早く動けるのか、それとも能力の応用によるものかどっちだ・・?

 

 

「二人の距離を『開く』!!これでお前は俺に攻撃することができない!」

 

 

 

あ、こいつ馬鹿だ。いや、かっこいいけどさ、ばらしちゃったら結構対策出来るよ?

 

 

今ので大体の応用の仕方がわかったし、もう楽勝かな

 

 

っといけない、これは死亡フラグか。能力は厄介だし油断しないようにしなくては

 

 

「『開運』って知ってるか?」

 

 

相手が話しかけてくる。会話をしているが、一応戦闘中だ。攻撃の手は休めていない。

 

 

「あぁ、大雑把にいえば運を高めることだろ・・・?って、あっ!?」

 

 

「そう、俺は自らの運を極限まで高めることで全ての結果を良い方向に持っていくことができる!」

 

 

「へぇ・・面白いねっ!!」

 

 

蹴り飛ばそうとするが距離が『開かれ』、離される。

 

 

ここでふと思いついた。あれはどうなっているのだろうか。

 

 

そこで履いている靴を音速を超える速度で投げてみた。

 

 

 

「そんなもの当たらないねぇ!」

 

 

そう相手は体をちょっと動かすことで避けた。

 

 

そのまま通り過ぎた靴は向こうの壁に当たり跳ね返ってきて・・・!?

 

 

「ぐぇっ」

 

 

「ブーメランwwwww」

 

 

 

変な声が出ちゃったじゃないか、すごい腹が立つ。一回は絶対本気で殴りたい

 

 

 

うーん・・・どうしたものか・・・

 

 

遠距離攻撃はこんな感じで全部自分に返ってきそうだ。

 

 

その時頭にある作戦が思い浮かぶ

 

 

そうか・・・!これなら!

 

 

「どうしたぁ!?攻撃する手がないのかぁ!?」

 

 

「それはっ!死亡フラグだよっ!」

 

 

そして相手が攻撃しようと自分の近くにきたら能力を発動する

 

 

「うっ!?何をした!?」

 

 

「俺はあんたほど自分の能力に自信がないんでね!教えることは出来ないんだよ!」

 

 

俺は与える能力によって強い重力を与えることで相手を動けないようにした。

 

 

それに加え、俺に絶対勝てないというイメージも与えた。

 

 

基本的に能力は使用者のイメージによって発現するものである。

 

 

例えば、発火能力者だとしても一度自分は発火能力を使えないと強く思ってしまうと

 

 

発火能力が使いづらく、または使えなくなってしまう。

 

 

つまり、絶対に勝てないというイメージは能力が衰えることを意味する。

 

 

 

「ふっ!くそっ・・・なんで当たらない!?」

 

 

 

「イマジネーションが足りないんだよ。ほら、想像してごらん?(笑)」

 

 

 

「うぜええええええええええええ!ぶっ殺す!!」

 

 

そこから戦況は一方的だった。

 

 

こっちの攻撃は全部相手に当たり、あっちの攻撃は全部回避する。

 

 

こっちはちょっとした攻撃しかしてないからダメージもあまりないだろう。

 

 

それにイラついたのか

 

 

「さっさとやれよ!生かさず殺さずが一番つらいんだから!!」

 

 

どこかで聞いたことのあるようなセリフを言ってきた。

 

 

「そうか、じゃぁ一思いにやってやる。」

 

 

そういって俺はすぐに相手の頭に衝撃を与えて気絶させる。

 

 

チート?合意の上だから気にするな。

 

 

「勝者、神城奏音!」

 

 

ワァーッ!!っと歓声が上がる、まぁ30人ぐらいだからそんなに大きくはないが。

 

 

 

「良い戦いを見せてもらったぜ!まさかこの都市でも1位2位を争うやつに勝つとはな!」

 

 

「いえいえ、で、どうですか?俺の実力を見たかったんでしょう?」

 

 

「あ、あぁ。俺から言うことは何にもない。言えるとしたら、これからも鍛錬を怠らずにってとこかな」

 

 

「了解です。じゃぁ戻りましょうか。」

 

 

「そうだな、そろそろ夜になるしいったん戻るとするか。みんなー、戻るぞー!」

 

 

観戦していた他の隊員たちがぞろぞろと隊長についていった

 

 

「お、おいちょっと待てよ・・・」

 

 

不意に声がかけられ後ろを振り向く

 

 

そこにいたのは俺の攻撃によってじゃっかん服が傷んでいる門番(ロリコン)だった。

 

 

「どうしたロリコン、何か用か。」

 

 

「俺はロリコンって名前じゃねぇ。須田零(すだれい)だ。覚えとけ。」

 

 

「おう、ロリコンな。覚えたぜ。」

 

 

「だぁーかぁーらぁーっ!ロリコンじゃないって言ってるだろ!?」

 

 

「ロリコンだけど?」

 

 

「ロリコンじゃない!」

 

 

 

「はいはい、須田零ね、覚えておくよ。」

 

 

「次会った時こそぼこぼこにしてやるからな!待ってろよ!?」

 

 

そういってロリコンは走り去って行った。

 

 

 

「・・・次会うのって明日じゃね?」

 

 

明日は門番として働くための特訓があったはず。

 

 

「からかってやろうかな・・・・」

 

 

そうして俺はロリコンへのいたずらを考えながら防衛軍本部へと戻るのであった

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

 

「じゃぁ、今日はこれで終わりだ!明日の特訓に備えて準備をしておくように!」

 

 

「「「「はいっ!!」」」」

 

 

隊長が明日の特訓の内容を話した後解散した

 

 

いつもなら俺はすぐに眠りにつくのだが、今日はあることをするために外出した。

 

 

 

 

 

 

 

「助けてえーーりーーん!!」

 

 

音程を某えーりんに救いを求める歌に合わせて大きな声を出す。

 

 

 

「・・・・何事!?どうかしたの!?」

 

 

 

「ただやってみたかっただけ、てへぺろ☆」

 

 

 

「ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

えーりん様が絶賛キャラ崩壊中です。9割方俺の所為ですが。

 

 

 

ちょっとその素敵な笑顔で緑色のいかにも毒薬ですっていう液体が入った瓶をこっちに持ってこないでくれるかなぁ?

 

神城さんはすごい怖いです。

 

 

「あら、わたしは怒ってなんかないわよ?ただ新薬が出来たから飲ませようかなぁって思っただけ。」

 

 

「すいませんでしたぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

どうみてもSっぽい笑みです。本当にありがとうございました。

 

 

それをご褒美と取る人もいるらしいけど俺にそんな趣味は無いです。

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・で?何が欲しいの?」

 

 

 

「えーっとですねぇ・・・」

 

 

俺は手短に且つ、明細にやりたいことを伝えた。

 

 

「へぇ・・・いたずらねぇ。おもしろそうじゃない!!」

 

 

うわぁ・・・・すごい目を輝かせちゃってるよこの人。

 

 

「え、でも見れないぞ?それでも協力してくれるのか?」

 

 

「何を言ってるの?私を誰だと思ってるわけ?この都市の重役についてるのよ?監視カメラから覗き見するくらい難しくないわ。」

 

 

「さいですか・・・」

 

 

つくづくこの都市のトップたちはおかしいなぁ、と思う奏音であった。

 

 

 

 

 

「うーん、これでいいかなぁ。」

 

 

「出来たのかー?」

 

 

「そうね、大体出来たわ。というより奏音の能力で薬を作らなかったの?」

 

 

「どうしてだ?」

 

 

「だって奏音の能力なら副作用なしにどんな薬でも作れるじゃない?」

 

 

「今日は集中力を使いすぎて不安定でね、出来ないことはないだろうけど失敗する可能性が高そうだったし」

 

 

「へぇ。そんな弱点に近いものがあるのね。知らなかったわ」

 

 

「と言っても普段から使っていて、体が覚えているやつは大体使えるぞ?」

 

 

「やっぱり卑怯ね・・・その能力・・・」

 

 

「そうだな!はっはっは」

 

 

「ちょっとむかつくわね・・・」

 

 

 

そんなこんなで薬を作り、俺は防衛軍の元へと帰った。

 

 

薬を大切に扱いながら、俺は明日のことを想像してフッっと笑う。

 

 

 

「あぁ、明日が楽しみだなぁ・・・」

 

 

 

そういって俺は眠りについた・・・



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