兵器に花咲く物語 (雪見豆腐)
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着任と軽蔑な話

自分の母港がこうだったらいいなぁと思って書きました


〜竹敷 とある母港〜

 

加賀「その情報は本当か?」

 

ヴェスタル「はい、一週間後この母港に新しい指揮官が着任します」

 

加賀「人間共めどれだけの我々を苦しめれば気が済む」

 

加賀「あの屑共の相手をするのもいい加減飽きてきた」

 

ヴェスタル「でも、加賀さん私たちKAN-SENは指揮官が居ないと、セイレーンに勝つことは出来ません」

 

加賀「あんな奴らを守って何になる!」

 

加賀「確かに私達は兵器で戦うことが使命だ、それならなぜこんな入れ物を作った!?」

 

加賀「戦うだけなら別の形でもよかっただろ!ご丁寧に感情まで創っておきながら!」

 

ヴェスタル「それは指揮官とコミュニケーションを…」

 

加賀「もういい、お前の居た母港はどうだったか知らんがここでは新参者のお前が首を突っ込むな」

 

加賀「私は天城さんの様子を診てくる。お前はここでの身の振りかたを考えるんだな」

 

ヴェスタル「加賀さん…」

 

 

 

 

 

 

〜一週間後〜

 

母港 門前

 

舞「ここが今日から私が勤める場所か〜」

 

舞「家でお昼寝してたらスーツの人達が突然『あなたはKAN-SEN達を指揮するのに適してますのでこちらへ』だもんな〜」ブツブツ

 

舞「あとはなんかお偉いさんが前任の指揮官がどうのこうので軍服渡されて軽く試験を受けさせられて『素晴らしい!君は前任以上だ』とか意味不明でしょ」ブツブツ

 

舞「ブツブツ ブツブツ」

 

???「そこまで不満なら辞めてもらって構わない」

 

舞「ん?」

 

???「今度は人間の女か、まぁ男だろうが女だろうがどうせ私たちをぞんざいに扱うことは変わらないだろうな」

 

舞「はぁ?突然出てきてなにそれ?」

 

???「思ったことを口にしただけだ人間はどいつもこいつも変わらないからな」

 

舞「失礼な!私がそんな事する人に見えるの?」

 

???「その台詞は聞き飽きたなもっと別の台詞を言ったらどうだ?」

 

???「『兵器共!私の昇進の踏み台なれ』とかな」

 

舞「……」

 

???「どうした?図星か?」

 

舞「…とりあえずあなたの名前は?」

 

???「兵器相手に名前なぞ聞かないでいいだろ?」

 

舞「名前は?」

 

???「名前なんてないただの兵器の一つだ」

 

舞「名前」ズイッ

 

???「…っ江風だ」メソラシ

 

舞「江風ね」

 

舞「じゃあ江風とりあえず指揮官室に案内してくれる?」

 

 

 

 

 指揮官室

 

舞「よいしょっとほら、江風もそこにソファーがあるから座りなよ」

 

江風「…」

 

舞「あ、座らないのね、いいけど」

 

舞「じゃあ改めて私の名前は一尺八寸 舞(かまつか まい)よ、よろしく」

 

舞「あと質問の答えだけどまぁ今のあなたに弁明しても信じられないと思うから今はそう思って構わないよ」

 

舞「だけど一つだけ質問に答えて」

 

江風「…好きにしろ」

 

 

 

 

舞「それってコスプレ?」

 

江風「は?」

 

舞「ここに来るまで何人か見たけどみんなコスプレしてんの?弛んでない?」

 

江風「ちょっと待てお前はKAN-SENを知らないのか?」

 

舞「知らないよ上の人達も言ってたけどどう言う物なのかイマイチ理解できなくて」

 

江風「呆れた人間だな」

 

舞「いや艦船を率いて指揮しろって言われたから」

 

江風「その艦船が私たちだ」

 

舞「うっそ、今までずっと船の方だと思ってたこんな可愛い女の子って思わないじゃん」

 

江風(大丈夫か?この人間)

 

舞「えっていうことは君たちが私の部下って事だよね?」

 

江風「そうだ」

 

舞「ふーん、そうかー部下かー」ジロジロ

 

江風「別に私たちに気にかけることをしなくていい、お前は私たち兵器に命令を下せばいい」

 

舞「ほえー」ジロジロ

 

江風「…何をしている?」

 

舞「いや、その耳と尻尾って本物?」

 

江風「本物だ、だからどうした」

 

舞「触っていい?」

 

江風(やはりこいつも前任の人間達と一緒か珍しい玩具にベタベタ触るかのように自分勝手に物事を進めようとする)

 

江風「触りたければ触ればいい」

 

舞「じゃあ遠慮なく」モフッ

 

江風(やはり身体を触られるのは気持ち悪いことこの上ないな、普段は兵器として扱う癖に自分の欲求に応える時は人間として扱う)

 

江風(これだから人間は嫌いだ)

 

舞「満足」ムフー

 

江風「それは良かったな、さて指揮官我々を使って任務をこなしてくれ」

 

舞「やだ」

 

江風「何?」

 

舞「『指揮官』って堅苦しい言い方やめて名前で呼んで」

 

江風「…舞、任務を」

 

舞「よろしい、じゃあここの案内をお願いね」

 

江風「それが任務か?そんなのは一人で出来るだろう我々の仕事は海域攻略だ」

 

舞「寂しいじゃんお願い江風」ウルウル

 

江風「…わかったからその顔をやめてくれ」

 

舞「はーい」

 

 

 

 

 

 工廠

 

江風「ここが工廠だ我々を直す所だ」

 

舞「おお、なんか基地みたい!」

 

江風「基地みたいと言うか基地そのものなんだが」

 

???「ようこそにゃ指揮官!」

 

舞「にゃ?」

 

???「私は明石にゃKAN-SENの修理と物資の補給を担当しているにゃ」

 

舞「……」

 

明石「し、指揮官?」

 

江風「明石、この人間は指揮官呼びを嫌っているから名前で呼ぶといい」

 

明石「な、名前はなんですかにゃ?」

 

舞「一尺八寸 舞ですにゃ」

 

明石「一尺八寸 舞…えっと、舞さんよろしくにゃ」

 

舞「さん付けも禁止」

 

江風(面倒くさい奴だな)

 

明石「ま、舞、えっとここに何か用にゃ?」

 

舞「特に用はないけどいまは江風がこの母港を案内してくれてるんだ」

 

明石「そうかにゃまた何かあれば明石かぬい…不知火に言うにゃ」

 

舞「へぇ〜その不知火ちゃんはどこ?」

 

明石「今は物資の整理で出てこれないにゃまた今度会いに来るといいにゃ」

 

舞「うい、それじゃあ…」

 

江風「舞、話はその辺に次の場所に向かうぞ」

 

舞「え〜まだ明石ちゃんのこと知りたいですけど」

 

江風「時間が惜しい後でも話せるから、な?」

 

舞「うぇ〜わかりました〜」

 

明石「また来るにゃ〜」

 

 

 

 

???「明石人間はもう行きましたか?」

 

明石「うにゃぬいぬいもう大丈夫にゃ」

 

明石「あと、ぬいぬいごめんにゃあの人間に存在を教えてしまったにゃ」

 

不知火「構いませんどうせ会う事になりますから うえっ」

 

明石「大丈夫かにゃ!?ぬいぬい!」

 

不知火「ううっあの人間も化けの皮を被っていると思うと冷や汗が止まりませんね」

 

明石「同感にゃ顔はキレイでも中身は真っ黒にゃ人間はそういうものにゃ」

 

不知火「また使い潰されるんですかね?」

 

明石「恐らくそうにゃ、はぁ明石達には辛い世界にゃ」

 

 

 

 寮舎

 

江風「ここが寮舎だアズールレーン陣営とレッドアクシズ陣営の二つの寮がある」

 

舞「大きいし広そう!」

 

江風「当然だここに我々兵器が寝泊まりしている」

 

舞「でもなんか物寂しい気がする」

 

江風「必要最低限しかないからな」

 

江風「まぁロイヤルやアイリスの奴らは不満をたらしているがな、やれお茶ないだの寝床が貧相だの我が儘いってたが今は大人しくしている」

 

舞「何で?」

 

江風「前任指揮官達が『兵器の癖に娯楽なぞ必要ない』と言ってたからな、だが何人かはちょっとした娯楽用品をくれたな」

 

舞「ふーん」

 

江風「こんな所だこの母港にあるのは」

 

舞「ちょちょちょっと食堂的なのはないの?」

 

江風「ああ、忘れていた食堂は執務室つまり司令部の中にあるし風呂もあるぞ」

 

舞「江風達は食事とかお風呂どうしてんの?」

 

江風「そうだな飯は重油で済ませてるし風呂は行水だ、飯時と風呂の時が一番の楽しみだな」

 

舞「」

 

江風「なぜそんな顔をする重油は質はまあまあだが腹一杯飲めるし風呂も水遊びみたいで楽しいぞ」

 

舞「そうなんだ」

 

舞「江風私決めた」

 

江風「ん?」

 

舞「あなた達を人間にする!」

 

江風「はぁ?頭のおかしい奴だと思っていたがここまでおかしいとは病院とやらに行ってみたらどうだ?」

 

舞「いや、まあ人間そのものには流石に出来ないけどあなた達に不自由のない母港にする!」

 

江風「そうか、まあ期待して待っている」

 

舞「よしそうと決まれば早速行動だ〜!」ダダダッ

 

江風(出来るものか不自由のないとか助けるとかはもう聞き飽きたどうせあの人間も昇進の為に私たちを使い潰すだけ私たちはその踏み台それだけだ)

 

 

 




不定期更新ですが、頑張ります


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従者と受容の話

KAN-SENを幸せにするため意気込んだ舞だったが…


 執務室

 

舞「う〜〜」カリカリ

 

舞「あ〜〜」カリカリ

 

コンコン、ガチャ

 

江風「舞、任務から帰還したからこの書類も頼む」

 

舞「もーいや!毎日書類とにらめっことか眼が痛いわ!」

 

江風「それが指揮官としての仕事の一つだ、書類とにらめっこしているだけマシだ」

 

江風「今はセイレーンの奴らも大人しいからいいが、いつかはお前も戦場で指揮を執らないといけないからな」

 

舞「マジ?それ下手したら私死ぬじゃん」

 

江風「戦局は変わりやすい、死にたくないならちゃんと私たちを指揮することだ」

 

舞「よし、じゃあ書類書きで死にたくないから休憩だ!」

 

江風「はぁもう少しマシな嘘をついたらどうだ」

 

江風「まだまだ書類はある今日も一日…」

 

紙「江風も休憩してていいよ⭐︎ 舞より」ヒラッ

 

江風「あの人間!!」

 

 

 

 寮舎へ続く道

 

舞「あ〜適度に休憩しないとやってやれないからな〜」

 

舞「今日はどこ行こっかな〜」

 

舞「そう言えばこの前アズールレーンの寮になんかメイドさんがチラッと見えたなぁ…」

 

 

 

 

 アズールレーン寮舎内

 

舞「癒しを求める為私はアズールレーン寮舎に来たのでした」

 

舞「えっとどこに居たっけ」キョロキョロ

 

 

ダイドー「どうせダイドーなんて」

 

舞「うわ〜なんか落ち込んでるメイドさんがいる、どったの」

 

ダイドー「いいんですほっといてください」

 

ダイドー「何度もご主人様達に捨てられてダイドーは疲れたんです」

 

舞「捨てられた?」

 

ダイドー「はい、他のメイドより性格が面倒くさかったんでしょう」

 

ダイドー「最初の頃だけですダイドーに構ってくれるのは、そして段々ダイドーを構ってくれなくなるんです」

 

ダイドー「ダイドーはただ頼って欲しかっただけなのに」

 

舞「そうなんだ、じゃあ私のメイドさんになって欲しいな」

 

ダイドー「えっ?」

 

舞「いや〜一人で仕事するのがキツくてさ秘書艦って奴?になってよ」

 

ダイドー「でもいつか捨てるんですよね」

 

舞「ん〜捨てると言うより日替わりかな、もしかしたらダイドー以外にも秘書艦をやりたい子もいるかもだし」

 

ダイドー「でもご主人様には江風様が」

 

舞「あー私もそう言ったんだけど、江風戦っている方が合ってるって言ってたからさぁ」

 

舞「頼むよ〜このままじゃ書類に殺されちゃうよ〜」

 

ダイドー「…分かりました」

 

舞「やったぜ」

 

ダイドー「では、陛下に会いに行きましょう」

 

舞「えっ何で?」

 

ダイドー「ご主人様が陛下に認めてもらえるか諸葛してもらいます」

 

ダイドー「確かにロイヤルメイドは数多くいますがこの母港にはダイドー含め5人にしか居ませんので」

 

ダイドー「ご主人様も大事ですが陛下も大事なのです」

 

舞「そっか、じゃあこの母港に居るメイドの名前を教えてよ」

 

ダイドー「えっとまずダイドーの妹のハーマイオニー、そつなくこなすグラスゴーさん、無口で怖いシェフィールドさん、目つきが怖いグロスターさんですね」

 

舞「なるほどね」

 

ダイドー「それではご主人様、陛下の場所へご案内します」

 

 

 

 

 

 

 クイーン・エリザベスの部屋の前

 

ダイドー「ではご主人様、陛下に謁見できるか確認してきますので少々お待ちください」ガチャ

 

舞「んいーよ」

 

5分後

 

ダイドー「陛下のお許しがでました、では部屋にお入り下さい」ガチャ

 

舞「失礼しまーす」

 

ハーマイオニー「…」 

 

シェフィールド「…」ジッー

 

グロスター「…」ギロッ

 

グラスゴー「…」

 

舞「うわー随分な御迎えで」

 

クイーン・エリザベス「あなたね私のメイドを誑かしたのは」

 

舞「誑かしたって、私はただ…」

 

クイーン・エリザベス「黙りなさい!私のメイドを泣かせる人間に話すことは無いわ!」

 

ダイドー「お待ちください陛下、このご主人様は今までのご主人様達と違う気がするのです、だからダイドーからもお願いします」

 

クイーン・エリザベス「…何が違うの?目を覚ましなさいダイドー何度も捨てられたあなたがそれを1番分かってるでしょ」

 

ダイドー「しかし…!」

 

クイーンエリザベス「くどいわ、あなたにこの人間は相応しくない」

 

舞「あー面倒くさいなもう、じゃあこうしましょ陛下さん」

 

舞「ダイドーを捨てたら私を煮るなり焼くなり好きすればいいじゃん」

 

ダイドー「ご主人様!?」

 

クイーン・エリザベス「へぇ…おもしろいこというのね、そんなことを言ったのはあなたが初めてよ」

 

クイーン・エリザベス「気が変わったわ、ダイドーをあなたに預けるわ、けど」

 

舞「けど?」

 

クイーン・エリザベス「捨てたらあなたの命を貰うわ」

 

舞「ええよ」

 

クイーン・エリザベス「…っもう良いわ行きなさい」

 

舞「じゃ、失礼しましたー」

 

ダイドー「陛下失礼しました」ペコ

 

バタン

 

 

 

 

ダイドー「良いのですか?」

 

舞「何が?」

 

ダイドー「陛下にあんな事おっしゃって…」

 

舞「いいんじゃない?私もそのつもりだったし」

 

ダイドー「ご主人様は変わってますね」

 

舞「そぉ?、さぁてそろそろ執務室に戻るかぁダイドーもお手伝い頼むね!」

 

ダイドー「はい、ご主人様」

 

 

 

 

 司令部に続く道

 

舞「あ〜早くあなた達を楽させたいな〜」

 

ダイドー「それはどう言う意味ですか?」

 

舞「えっとね、ここには娯楽がなさすぎるし部屋も質素すぎて笑えてくるレベルなんだよね」

 

舞「だから私が出世した暁にはあなた達に楽しいことを教えたくてね」

 

ダイドー「…本当ですか?」

 

舞「本当だけどね〜上の人の頭がカチカチだからさぁ中々出来無いんだよね私の食事情やあなた達の整備品はくれるけど…」

 

ダイドー「?どうしました?」

 

舞「なんだろねアレ」

 

ダイドー「アレ?」

 

舞「なんか司令部の死角になんかある」

 

ダイドー「…アレは懲罰房ですご主人様に逆らったKAN-SENが入る場所です」

 

舞「まだ誰かいるの?」

 

ダイドー「はい、一人だけ居ます」

 

舞「誰?」

 

ダイドー「ローン様です」

 

舞「そのローンが何かしたの?」

 

ダイドー「ローン様は特に何もしていませんがその『在り方』が前任のご主人様達に受け入れられず投獄されました」

 

舞「何それ酷い話だな〜」

 

ダイドー「しかしローン様も少し恐ろしい方でダイドーも近寄り難いです」

 

舞「へぇ〜そうなんだ」スタスタ

 

ダイドー「!?、ご主人様なぜ懲罰房に向かわれるのですか!?」

 

舞「だって、独りぼっちは嫌だろうから」

 

ダイドー「えぇ…」

 

 

 

 懲罰房内

 

舞「〜♪」

 

ダイドー「ううっ…」ガタガタ

 

舞「ローンは何処だ〜あ、居た」

 

ダイドー「ヒィ…!」

 

ローン「あら、珍しいお客さんね?」ジャラ

 

舞「あなたがローン?」

 

ローン「そうよ、私がローンよ」

 

舞「何したの?」

 

ローン「私は何もしてないわ、ただ単に指揮官に言われるまま戦っていただけでそうしたらここに入れられたのよ〜」

 

舞「じゃあそこから出そう」

 

ダイドー「ダメですご主人様!」ガバァ

 

舞「うお!?どして?」

 

ダイドー「その…ローン様はえっと…」

 

ローン「血を見るのが好きだから」

 

舞「は?」

 

ローン「敵を嬲って殺すのが好きだからよ」

 

ローン「どぉ?恐ろしいでしょ?任務から帰って来た時血まみれの私を見てみんな『化物』って呼ぶのよ」

 

舞「ワーコワイナ、オソロシイナー」

 

ローン「あなた私を馬鹿にしているの?」

 

舞「イヤイヤマッタク、ローンサンハオソロシイヒトデスヨー」

 

ダイドー「ご、ご主人様、あまりローン様を怒らせないほうが…」ガタガタ

 

舞「だってそう見えないんだもん」

 

ローン「見た目で判断しない方が身の為よ」

 

舞「へーまぁいいや、ほれ」ガチャン

 

ダイドー「ご主人様!?正気ですか!?」

 

舞「よーするにローンは強いんでしょ?なら、戦力に加えてもよかろうて」テカセハズシ

 

ローン「……」

 

舞「ヨシ!ローンも解放したし改めて執務室に戻るよー」

 

 

 

 執務室

 

舞「ただいま戻りました〜」

 

江風「遅かったな、舞」イライラ

 

舞「あら、江風なんで怒ってるの?」

 

江風「そう見えるか?」

 

舞「うん」

 

江風「なら、この書類を終わらせてくれ」

 

舞「いいだろう…今の私には助っ人がいるんだ」バァーン

 

ダイドー「どうも江風様」

 

ローン「あら〜誰かと思えば重桜の忠犬じゃないの〜」

 

江風「!?」

 

江風「舞!なぜここに血塗れ女がいる!?」

 

舞「牢屋に居たから解放しただけよ」

 

江風「変な奴だと思っていたがここまでとは…」

 

舞「ひどい!」

 




ダイドーを秘書艦にしローンも解放した舞だったがまさかの江風のストレートに涙を飲んだ

※補足 寮舎の部屋の広さは二段階


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食と入浴の話

みんなが集めてくれた資材を使ってついに…!


 とある海域

 

ローン「アハハハハ!沈め!」

 

ドゴーン!

 

ローン「ねぇ見たぁ?あの子頭が吹き飛んじゃったぁ」

 

江風「相変わらずだな血塗れ女」

 

ローン「ひどいわぁ敵を殺して見貶されるなんて」ニコォ

 

ウェストバージニア「二人ともその辺にしろ、任務完了だ帰投するぞ」

 

ローン「嫌よ、まだ殺り足りないもの」

 

江風「いい加減にしろよ」

 

ローン「あらぁやる気?」

 

ウェストバージニア「はぁ…この二人は」

 

ハーミーズ「ウェストバージニアもすごいな、あの二人に臆せず接することができるとは」

 

ウェストバージニア「まぁ、慣れだ」

 

 

 

 

 執務室

 

ウェストバージニア「ウェストバージニア艦隊帰投した」ビシッ

 

舞「おっかえりーどうだった?」

 

ウェストバージニア「いつも通り少数のセイレーン艦隊を撃沈した」

 

舞「なるほどね、おけー」

 

ウェストバージニア「では、失礼する」

 

舞「ちょっと、まち」

 

ウェストバージニア「何だ?」

 

舞「実はねすこーしだけ、良いことがあるのと悪いことがあるの」

 

ウェストバージニア「?」

 

舞「まずあなた達にご飯が支給されました!」

 

ウェストバージニア「オイルのことか?いつものことだろ?」

 

舞「違うんだなぁこれが私と同じ物が食べれるようになったの」

 

ウェストバージニア「?よくわからないな」

 

舞「まぁとりあえず食堂に行くといいよ」

 

舞「あとお風呂がめっちゃ広くなりました。今日からゆっくり湯に浸かって疲れを取ってください」

 

ウェストバージニア「分かった、それで悪い事とは?」

 

舞「この母港の資材全部飛びました⭐︎」

 

ウェストバージニア「……」

 

舞「いやー食堂とお風呂の改築したら思いの外かかっちゃってね、なので明日から遠征コースです」

 

舞「あ、お礼は明石とヒヨコみたいなのに言ってあげてね」

 

 

 

 食堂

 

ウェストバージニア「と、言うわけだ」

 

江風「そうか」

 

ローン「何か言いたそうだけど?」

 

江風「別にない」

 

ハーミーズ「ま、まぁ皆、とりあえず食事を待とう」

 

ウェストバージニア「嬉しそうだなハーミーズ」

 

ハーミーズ「実は人間達の食事に興味があって…ちょっと楽しみなんだ」

 

饅頭「(^-^)」ドウゾー

 

ウェストバージニア「来たか」

 

ローン「これはこの子達が作ってるの?」

 

ウェストバージニア「そうだ、あいつによると作り方を教えているらしい」

 

ローン「それでこれはなんてやつなの?」

 

饅頭「( ・∇・)」

 

ローン「この白い塊がごはんでこれがみそ汁で鶏の唐揚げ、おひたしらしいわ」

 

ウェストバージニア「なんだか見た目ある意味すごいな」

 

ハーミーズ「そ、そうだな」

 

江風「別に毒が入っている訳でもないから食べても問題ないだろう」

 

ウェストバージニア「では、食べるか」

 

江風「いただきます」

 

ハーミーズ「江風、なんだそれ」

 

江風「重桜の食前の挨拶だ」

 

ローン「重桜のしきたりらしいわよ、『いただきます』が食前で『ごちそうさま』が食後に言うらしいわ」

 

ウェストバージニア「随分詳しいな」

 

ローン「前に重桜の子がオイルを飲む時に言ってたから」

 

ウェストバージニア「で、これは手で食べるのか?」

 

江風「そんな訳ないだろう恐らく一緒に付いてたこれだ」

 

〉箸

 

ウェストバージニア「この2本の棒で?」

 

ハーミーズ「そうだと思う、指揮官に報告するときこう使ってた気がする」

 

ウェストバージニア「なるほど、上手く挟んで食べるのか難しいそうだな」

 

ハーミーズ「」モグモグ

 

ローン「どぉ?ハーミーズ」

 

ハーミーズ「美味い!」キラキラ

 

ウェストバージニア「たしかに悪くはないな」モグモグ

 

江風「…」モグモグ

 

ローン「あら、忠犬ちゃんは感想はないの?」

 

江風「…私がなんと思おうが勝手だろ」

 

ローン「面白くないわね」

 

ハーミーズ「おかわりは無いのか?」

 

饅頭「(^-^)」アルヨー

 

ハーミーズ「頼む!」

 

 

 

江風「ごちそうさま」

 

ハーミーズ「美味かった!」

 

ウェストバージニア「これからはこういうのが出るのか?」

 

饅頭「(^-^)」ソウダヨー

 

ハーミーズ「それは楽しみだ!」

 

ウェストバージニア「次は風呂だな」

 

 

 お風呂

 

ウェストバージニア「おお、初めて入ったが広いな」

 

ローン「あの重桜の工作艦に感謝ねぇ〜」

 

???「疲れが取れるにゃ〜頑張った甲斐があったにゃ〜」

 

ローン「あら、噂をすれば」

 

明石「ん?江風達にゃどうかしたにゃ?」

 

江風「明石すまないな、お前ばかり」

 

明石「江風気にするにゃ、こういうのは明石の仕事にゃ」

 

明石「それにこの湯に浸かっていると疲れなんて飛んで行くにゃ〜」

 

江風「不知火もいるのか?」

 

明石「ぬいぬいはサウナっていう所にいるにゃ」

 

ハーミーズ「よし!さっそく入るか!」

 

明石「うにゃー!!」

 

ハーミーズ「ど、どうした?」

 

明石「ダメにゃキチンと身体を洗ってくるにゃ」

 

ウェストバージニア「どうしてだ?」

 

明石「あの指揮官が言ってたにゃ」

 

ウェストバージニア「そうか」

 

明石「明石が教えるにゃ」

 

 

明石「これを使うにゃ」

 

ローン「頭と身体用の洗剤があるのね」

 

明石「髪を濡らしてこれをこうして泡立てるにゃ」ワシャワシャ

 

ハーミーズ「あ゛ぁ〜」

 

明石「そして充分洗ったら洗い流すにゃ目に泡が入らないよう気をつけるにゃ」ザバー

 

ハーミーズ「気持ち良かった」

 

明石「身体も似たような洗い方にゃ」

 

 

 

ハーミーズ「改めて風呂に入るぞ」

 

ウェストバージニア「私は不知火のいるサウナに行くがお前達は?」

 

江風「私もサウナに行こう」

 

ローン「私は電気風呂って言う場所に行くわ」

 

 

 

 江風・ウェストバージニアサイド

 

江風「ここに不知火がいるらしいが」

 

ウェストバージニア「いたぞ」

 

不知火「」ポケー

 

江風「大丈夫か?不知火」

 

不知火「妾は大丈夫ですよ」

 

ウェストバージニア「不知火『サウナ』とは何だ?」

 

不知火「嫌なことを忘れることができる場所ですかね」

 

 

 ローンサイド

 

ローン「…」

 

ペーター・シュトラッサー「…」

 

シャングリラ「…」クイッ

 

グラーフ・ツェッペリン「…憎んでいる全てを」ボソッ

 

 

 ハーミーズサイド

 

ハーミーズ「湯に浸かると、とても気持ちいいな」

 

???「その意見は肯定する」

 

ハーミーズ「お前はアイリスの」

 

シャンパーニュ「今までに無かった感情 良き」

 

フォックスハウンド「ぼくもそう思うなぁ!水浴びもいいけどこういうのも悪くないよね!」

 

ダウンズ「しかっし思いっきり羽を伸ばせるのはいいねぇ今の指揮官に全く感謝しきれないぜ」

 

フォックスハウンド「ねーねー青葉情報なんだけどさ今度資材が貯まったら寮舎の改装をするみたいだよ」

 

ドイッチュラント「ふーんあの人間にこのドイッチュラント様の好みが分かるかしらねぇ?」

 

ヴェスタル「でも問題もあります」

 

ダウンズ「あー…あの2人かどうなんだ?」

 

ヴェスタル「天城さんの容態は酷くなる一方です明石さんや私の修復も意味をなさなくて」

 

ダウンズ「原因不明って奴かい?」

 

ヴェスタル「いえ、原因は分かっていますが特に加賀さんが話を聞かず…」

 

ドイッチュラント「で、原因はなんなの?」

 

ヴェスタル「指揮官に対する事です」

 

ドイッチュラント「…」

 

フォックスハウンド「あはは…なるほどね」

 

ダウンズ「で、でもよ今の指揮官なら大丈夫なんじゃねぇの?ほら今までこういうのなかったしさ」

 

ヴェスタル「そう思いたいのですがまだ分からないことだらけです」

 

ドイッチュラント「お互い腹の探り合いってわけね ま、当然ね」

 

ヴェスタル「とにかくこの後私は天城さんの部屋に行きます」

 

ダウンズ「…気をつけろよ」

 

ヴェスタル「分かっています」

 

 

 

 

 

ダイドー「……」ジーッ

 

 




メイドさんは見た


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強行と理解の話

 天城 赤城 加賀の部屋の前

 

ヴェスタル「…ふーっ」

 

コンコン、ガチャ

 

ヴェスタル「失礼します」

 

加賀「またお前か、いい加減にして欲しいな」

 

ヴェスタル「それはこちらの台詞です」

 

加賀「何だと?」

 

ヴェスタル「加賀さん悪いことは言いません、天城さんを指揮官に診せてあげてください」

 

加賀「断る」

 

ヴェスタル「何故です?」

 

加賀「人間は信用できないからだ!天城さんはそのせいで…!」

 

加賀「人間は自分のことしか考えてないクズばかりだ!そんな奴らに天城さんを渡してたまるか!」

 

ヴェスタル「あの時は言いませんでしたが、私達を良くしてくれる人間も少なからずいるのですよ」

 

加賀「ハッ!妄想も大概にしてもらいたいな」

 

ヴェスタル「現に今の指揮官はそうだと思います」

 

加賀「今はアメを与えているだけだ、いずれ酷使されるのが目に見える」

 

???「それはどうかな?」

 

加賀「!?」

 

舞「話は聞かせてもらった」バァーン

 

ダイドー「ヴェスタル様すみません、お風呂場で耳に挟んでしまったので」

 

舞「えっーとそこに寝てるのが天城?」

 

ヴェスタル「そうです」

 

舞「よしダイドー天城を連れていくよ」

 

加賀「何だと?」

 

ダイドー「良いのですか?」

 

舞「良いんだよ」

 

加賀「天城さんは渡さんぞ!」バッ

 

舞「何で?」

 

加賀「どうせ天城さんを解体する気だろ!」

 

舞「えーそんな気は…」

 

加賀「黙れ!黙れ!お前達人間は嘘の塊だ!」

 

加賀「『俺は他の指揮官とは違う』『私達は仲間よ』そんな戯言聞き飽きた!」

 

舞「ダイド〜加賀が話きいてくれないよ〜」シクシク

 

ダイドー「加賀様気持ちはわかりますが落ち着いて下さい」

 

加賀「うるさい!お前はそいつに尻尾でも振ってろ!」

 

舞「あーもうめんどくさ、シャンパーニュ」

 

加賀「グッ…!」

 

シャンパーニュ「荒ぶる者に艤装は必要なし」

 

加賀「離せ!貴様!」ジタバタ

 

シャンパーニュ「離さぬ シャンパーニュは指揮官を守る船なり」

 

赤城「加賀…もういいわ」

 

加賀「姉様…」

 

赤城「もう天城姉様を楽にしてあげて」

 

ダイドー「…では」

 

舞「よしシャンパーニュ、加賀を離してあげて」

 

シャンパーニュ「了承」

 

舞「じゃ、行くよ」

 

ダイドー「失礼しました」

 

バタン

 

加賀「これで満足か?」

 

ヴェスタル「そうですね」

 

ヴェスタル「…あなた達が指揮官さんを信じてくれるなら」

 

加賀「何?」

 

ヴェスタル「私が言える事はそれだけです」

 

バタン

 

加賀 赤城「……」

 

 

 5日後

 

 食堂

 

加賀「…」

 

ウェストバージニア「ん?加賀、どうした食べないのか?」

 

加賀「…」

 

ウェストバージニア「何かあったのか?私で良ければ相談に乗るぞ」

 

加賀「天城さん…」

 

ウェストバージニア「天城?ああ赤城の姉の、天城がどうした?」

 

加賀「解体…」

 

ウェストバージニア「天城が解体?何がやらかしたのか?」

 

加賀「あの人間に…」

 

ウェストバージニア「指揮官が?そんな話は聞いてないな」

 

加賀「だろうな…」

 

ウェストバージニア「? 天城に会いたいなら指揮室にいるぞ」

 

加賀「そうか…」

 

ウェストバージニア「すまん おかわりを頼む」

 

饅頭「(^ ^)ゞ」

 

加賀「…」

 

ウェストバージニア「赤城はどうした?いつも一緒だろ?」

 

加賀「姉様は部屋にいる」

 

ウェストバージニア「どうしたどこか不調か?」

 

加賀「天城さんが…いなくなって」

 

ウェスト「話を聞いていたのか?天城なら指揮室にいるぞ」

 

加賀「え?」

 

ウェストバージニア「指揮官が天城を介抱してたな」

 

加賀「なんで?天城さんを解体したんじゃ…」

 

ウェストバージニア「指揮官が『あんな環境が悪い部屋で治るもんも治らないでしょーが加賀のバカモンが』って愚痴ってたな」

 

加賀「嘘だ…人間は自分勝手な生き物だろう?」

 

ウェストバージニア「まぁ、あいつの考えることは分からんが少なくとも我々を『兵器』としては見ていないだろうな」

 

加賀「…」

 

 

前指揮官1『流石はあの一航戦の力を持った兵器だこれからも私の役に立ってくれ』

 

前指揮官2『それに比べてなんだあのポンコツは歩けばふらふら戦闘に出せばふらふら何のための兵器だ』

 

 

加賀「…」スクッ

 

ウェストバージニア「ん?どこに行くんだ?」

 

加賀「あの人間に会いに行く」

 

 

 

 

 

指揮官室

 

加賀「…」コンコン

 

舞「はーい」

 

加賀「一航戦加賀だ」

 

舞「入っていいよー」

 

ガチャ

 

舞「加賀どったの?」

 

加賀「天城さんはどこだ?」

 

舞「私の寝室におるよ」

 

加賀「本当か?」

 

舞「そんなことでウソついてどうすんの」

 

指揮官室 寝室

 

ガチャ

 

天城「人間さんですか?」

 

加賀「天城さん…」

 

天城「あら、加賀こうして話すのは久しぶりですね」

 

加賀「天城さんっ!」

 

加賀「よかった!もう目を覚さないかと…!」

 

天城「ごめんなさい私も起きたばっかりでまだ身体が動けません」

 

加賀「いえ、あなたが生きているだけで私は…!」

 

天城「あなたと赤城には迷惑をかけました」

 

加賀「そんなことは…!」

 

天城「げほげほ、加賀…あの人間さんはボロボロの私を助けてくれました本来なら私が恩を返すのが当たり前ですが今の私はまだ動けません…ですから」

 

加賀「大丈夫です、天城さんが動けるようになるまで私が天城さんの代わりになります」

 

天城「いえ、それには及びませんあなたにこれ以上迷惑はかけられません」

 

加賀「しかし…!」

 

天城「くどいですよ加賀これは私の問題です」

 

加賀「なら、この事を姉様に伝えておきます」

 

天城「ええ。それでいいですよ」

 

加賀「では、失礼します」

 

 

 

指揮官室

 

舞「天城元気だった?」

 

加賀「…ああ」

 

舞「一応治るまで私の寝室にいるから会いたい時は会いに来てもええよ」

 

加賀「…ああ、邪魔したな」

 

舞「気にしてないよー」

 

バタン

 

 

 天城 赤城 加賀の部屋

 

感謝「姉様!姉様!朗報だ!」

 

赤城「朗報?」

 

加賀「天城さんが生きていた!」

 

赤城「加賀…ショックで幻覚でも見ているの?天城姉様はもう天の国に…」

 

加賀「本当だ!現に私はこの眼で見てきた」

 

赤城「…信じられないわだってあの人間は…」

 

加賀「あの人間の考えていることは分からないがともかく天城さんは生きている!」

 

赤城「…本当に?」

 

加賀「本当だ、今あの人間の部屋で療養している」

 

赤城「…」

 

加賀「姉様?」

 

赤城「天城姉様は生きていて…」ポロポロ

 

加賀「姉様…」

 

 

 

 

指揮官室 寝室

 

ガチャ

舞「天城ーご飯の時間だよー」

 

天城「人間さんそれは?」

 

舞「んー?コレ?お粥だよ」

 

天城「お粥…?」

 

舞「そ、今の天城に必要な食べ物だよ」

 

天城「私が食べても良いのですか?」

 

舞「もちろん、よしその体勢じゃ食べにくいからちょっと身体起こすね」

 

天城「…っ」ビクッ

 

舞「あ、ごめん痛かった?」

 

天城「いえ、大丈夫です」

 

舞「よし、じゃあ食べされるね」

 

舞「ふーふー、ほらあーん」

 

天城「あ、あーん」パクッ

 

舞「どお?」

 

天城「は、初めて食べましたが美味しいです」

 

舞「良かったー全部食べれそう?」

 

天城「はい、大丈夫です」

 

 

 

天城「ごちそうさまでした人間さん」

 

舞「お粗末様でした、なんかあったら呼んでよすぐ来るからね」

 

天城「分かりました…あの」

 

舞「ん?」

 

天城「人間さんのお名前は?」

 

舞「一寸八尺 舞だよ 舞って呼んでね、改めてよろしく天城」

 

天城「はいこちらこそよろしくお願い…」

 

舞「あ!やべぇ」

 

天城「ひゃあ!ど、どうしたんですか舞さん」

 

舞「ちょっと家に忘れ物していたから本部に外出許可貰ってくる」ピュー

 

天城「あ…」

 

天城「……」ギュウ

 



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護衛と買い物の話 その1

前回のあらすじ

一航戦を救い天城を救った舞だったがある事を思い出す


  指揮官室

 

舞「はい、はい分かりましたでは」ガチャン

 

舞「よっしゃ!許可取れた 言ってみるもんだなー」

 

ダイドー「ご主人様それでどちらに?」

 

舞「んーとちょいと家帰るついでに買い物」

 

ダイドー「買い物」

 

舞「そ」

 

ダイドー「えっと…どの程度の期間ですか?」

 

舞「うーんそこまでじゃないから夕方までには帰るよ」

 

ダイドー「そうですか」

 

舞「心配しなくていいよダイドー ちゃんと帰ってくるからさ」

 

ダイドー「そう…ですか」

 

舞「もしかして寂しい?」

 

ダイドー「正直に言うと寂しいです」

 

ダイドー「ご主人様はダイドーに希望をくれましたから」

 

舞「そんな大層なものじゃないけどなー」

 

ダイドー「だけどダイドーはそう思います」

 

舞「そ、そうなんだまぁいいやとりあえず放送でみんな呼ぼうか」

 

ダイドー「え?皆様を?」

 

舞「そ、遠征に行ってる子達は後でちゃんと伝えるけどね」

 

ダイドー(ご主人様は何をお考えに?)

 

 

 

  グラウンド

 

KAN-SEN達 ザワザワ

 

「何が始まるのかな?」 「さぁねまた変なことでしょ」

 

舞「あーあーテステス」

 

「あ、始まるみたい」

 

舞「我が母港のKAN-SENの諸君ご機嫌いかがかな?」

 

「何あのテンション」 「ついに頭をやったか?」 「それは元からだろう?」

 

舞「何やら辛辣な言葉が聞こえたが本題に入ろう」

 

舞「えー 一週間後私はこの母港を離れることになった」

 

舞「勘違いしないでほしいが夕方には帰って来るので安心して欲しい」

 

舞「それで今この場にいない遠征組も含め二人ほど護衛役を頼みたい」

 

KAN-SEN達 「…」

 

舞「志願者は前日に指揮官室に来るように 以上」

 

 

KAN-SEN達 ザワザワ

 

「どーする?」 「どうするたって外なんて初めてだし」

 

 

 

 

 指揮官室 前日

 

舞「で、集まったのが丁度この二人ね」

 

フォックスハウンド「お散歩が楽しそうだから来たよ! あ、ちゃんと護衛も頑張るよ!」

 

舞「正直でよろしい」

 

グラーフ・ツェッペリン「我は良い暇つぶしになるかも知れぬから賛同した」

 

舞「その割にはワクワクしているけど?」

 

グラーフ・ツェッペリン「……」

 

舞「そんじゃ明日からだから準備してね」

 

グラーフ・ツェッペリン「そうは言うが我々は準備するものがないんだが」

 

舞「あ ま、まぁいいや明日色んな所行くから早めに寝るように」

 

「「了解」した」

 

 

舞「で、ダイドーは立候補しなかったの?」

 

ダイドー「大丈夫ですダイドーはここを守るメイドですから」

 

舞「そっか ならお土産楽しみにしていてね」

 

ダイドー「はい!」

 

 

天城 加賀 赤城の部屋

 

舞「赤城、加賀この紙に天城のお世話のやり方を書いているからよろしくね 何かあったらすぐに私に連絡すること OK?」

 

加賀「分かった」

 

赤城「分かりました」

 

加賀「天城さんとまた話が出来るのは嬉しいな姉様」

 

赤城「そうね加賀 天城姉様が治ったらまた3人で戦場を駆けたいわ」

 

加賀「それは天城さんによるな」

 

赤城「あ…そうだったわね」

 

 

 

 外出当日

 

舞「よっしゃ 準備もできたことだし行くよー」

 

グラーフ・ツェッペリン「では行こうか」

 

フォックスハウンド「楽しみー!」

 

ダイドー「皆様行ってらっしゃいませ」

 

 

  駅前

 

フォックスハウンド「わぁーすごいすごーい! 人がたくさんいるー!」

 

グラーフ・ツェッペリン「これだけいると煩わしいことこの上ないな」

 

舞「まぁ今朝の8時前だし通勤とかでだろうね」

 

舞「まだ電車が来るまで時間あるし駅のコンビニでなんか買おうか」

 

フォックスハウンド「さんせーい!」

 

 

  駅のコンビニ

 

フォックスハウンド「おー!なんかよく分からない物がいっぱいだー!」

 

舞「人の迷惑にならないようにねー お、新作の弁当じゃん買っちゃおうかな」

 

フォックスハウンド「ぼくは何にしようかな〜 グラーフはどれに…」

 

グラーフ・ツェッペリン「……」

 

フォックスハウンド「うわぁ…なんかいっぱいカゴに入れてる」

 

グラーフ・ツェッペリン「なんだその目はこれでも我はこれでも譲歩している」

 

舞「グラーフ…気持ちは分かるけど2、3個にしてね」

 

グラーフ・ツェッペリン「…!」ガーン

 

フォックスハウンド「ぼくはこれとこれにしよ!」

 

舞「私はこの弁当とハッシュドポテト グラーフは?」

 

グラーフ・ツェッペリン「我は厳選したこの3つだ」

 

 

  駅内

 

舞「んー♡やっぱりハッシュドポテトサイコー」モグモグ

 

フォックスハウンド「お外で食べるご飯もおいしいー♪」モグモグ

 

グラーフ・ツェッペリン「…悪くはない」モグモグ

 

ピリリリリ

 

アナウンス「まもなく電車が参りますお乗りのお客様は黄色い線の内側でお待ちください」

 

グラーフ・ツェッペリン「ん、舞 電車と言うものが来るぞ」

 

舞「ん、分かった 2人とも電車に乗ったら大人しくしてね」

 

フォックスハウンド「はーい」 グラーフ・ツェッペリン「了解した」

 

 

 

ガタンガタン

 

フォックスハウンド「はぇ〜」

 

グラーフ・ツェッペリン「さすがに海上とは違うな 良い景色だ」

 

フォックスハウンド「あ、見て見てグラーフ」

 

グラーフ・ツェッペリン「ほーすごいな」

 

舞(食い入るように見ちゃってカワイイなー)

 

 

アナウンス「次は〜○○駅 ○○駅 お降りの際は気をつけてお降り下さい」

 

舞「2人とも次の駅で降りるよ」

 

 

 

 

フォックスハウンド「ん〜〜電車楽しいかったー!」

 

グラーフ・ツェッペリン「そうだな思いの外良かった」

 

舞「少し歩いたら私の家だからね」

 

フォックスハウンド「舞とお散歩!行こ行こ!」ピョンピョン

 

舞(前から思ってたけどこの子ほんと犬っぽいなー)

 

グラーフ・ツェッペリン「…」 キョロキョロ

 

舞(グラーフも顔には出てないけど楽しそうだなー)ホッコリ

 

フォックスハウンド「もう我慢できない!ボクちょっと走ってくる!」ダッ

 

舞「あんまり遠くに行かないでよー」

 

フォックスハウンド「ワカッテルヨー」ビューン

 

グラーフ・ツェッペリン「…んー」

 

舞「どうしたのグラーフ」

 

グラーフ・ツェッペリン「いや、なぜか妙に落ち着くんだ」

 

舞「どゆこと?グラーフ?」

 

グラーフ・ツェッペリン「分からん 何か引っかかってる気がするが」

 

舞「まぁ生まれ育った場所は落ち着くって言うし」

 

グラーフ・ツェッペリン「そういうのものなのか?」

 

フォックスハウンド「ただいまー!ん?グラーフどうしたの?」

 

グラーフ・ツェッペリン「なんでもない大丈夫だ」

 

フォックスハウンド「???」

 

 

舞「着いたよ ここが私の家だよ」

 

フォックスハウンド「二階建だーすごーい」

 

舞「二階は寝室兼物置だからね さ、入ろか」

 

フォックスハウンド「失礼しまーす」

 

グラーフ・ツェッペリン「失礼する」

 

舞「私は二階に行くけど2人はどうする?」

 

グラーフ・ツェッペリン「そうだな手伝えるなら手伝おう」

 

舞「大丈夫だよすぐ見つかると思うから」

 

グラーフ・ツェッペリン「そうか」

 

フォックスハウンド「クンクン…この床なんかいい匂いがする!」

 

グラーフ・ツェッペリン「それは〝畳〟と言うものだ」

 

フォックスハウンド「タタミ?なんでグラーフが知っているのさ」

 

グラーフ・ツェッペリン「なぜだろうな」

 

フォックスハウンド「タタミかーボク達の部屋にも欲しいなー」ゴロゴロ

 

舞「我ながら変な場所に置いてあったなー」

 

グラーフ・ツェッペリン「見つけたのか」

 

舞「じゃーん」

 

フォックスハウンド「ノート?」

 

舞「そ、私のお父さんが書いてた奴でセイレーンについて書いてあるの」

 

2人「!?」

 

フォックスハウンド「それって本当に?」

 

舞「本当だよほらコレとか」

 

フォックスハウンド「本当だ…駆逐型、空母型」

 

グラーフ・ツェッペリン「舞、卿の父は海軍に?」

 

舞「そ、昔セイレーンが現れる前から」

 

フォックスハウンド「ほえー」

 

舞「でもこのノート随分古いから今のセイレーンと違うかもしれないけどないよりマシかなって思ってね」

 

グラーフ・ツェッペリン「確かに奴らも過去とは違うかもしれんが大体が現在のセイレーンと似たようなものだろう」

 

舞「それならいいけどねー それじゃノートも回収したし時間もまだまだあるから少し色んな所に行こうか」

 

フォックスハウンド「さんせーい!」

 




話を考えるって難しい


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番外 KAN-SENの留守番の話

今回は少し短いです


母港の波止場

 

ローン「暇だわ」

 

江風「そうだな」

 

ローン「舞も今日の出撃は無しって言うから退屈」

 

江風「そう言うのならなぜついて行かなかった?」

 

ローン「グラーフが行きたそうだったから譲ったのよ」

 

江風「ああ、納得」

 

江風「というかなぜ私に構う?他の奴らの所にでも行けば良いじゃないか」

 

ローン「あの子達はつまんないから嫌」

 

江風「は?」

 

ローン「そもそも私が牢にいる間知ってる子なんてあんまり居ないし」

 

江風「あーそうだったな」

 

江風「お前の戦い方が主な原因だったな、最初にいた奴らはほぼ異動した」

 

江風「残っているのは私とグラーフ フォックスハウンド バージニア ダウンズ 天城さんぐらいか」

 

ローン「へぇ〜それなりに残っていたのね」

 

江風「他港のお前はそこまで酷くないそうだ」

 

ローン「その私はつまらなそうね」

 

江風「…」ハァ

 

ローン「早く帰ってこないかしら舞」

 

 

 

 

食堂

 

シャンパーニュ「チョコミントなるもの美味なり」モグモグ

 

ダウンズ「あたいは苦手だな〜これ」

 

シャングリラ「確かにこの味は人を選びますね」

 

シャンパーニュ「なんと言われようとシャンパーニュはチョコミントを庇護する」キリッ

 

ダウンズ「それはそうと食堂や風呂場が出来てから活気があっていいねぇ」

 

シャングリラ「そうですね今まではオイルとホースでの水浴びでしたから」

 

シャンパーニュ「この度の指揮官は好感が持てる」

 

ダウンズ「他の指揮官らは兵器だって言うのに舞は自分と同じだって言ってたな〜」

 

シャングリラ「ええ、彼女の提案する作戦は少しアレですが…」

 

ダウンズ「それに戦闘後の飯はこれまた格別ってもんだよな〜」

 

シャングリラ「少しづつですが娯楽も増えてますしね」チラッ

 

 

 

ウェストバージニア「悪いなチェックメイトだ」

 

クイーン・エリザベス「ぐぬぬ…」

 

ウェストバージニア「これで22勝9敗だな」

 

グラスゴー「へ、陛下…」

 

クイーン・エリザベス「こ、このくらいで女王たる私はへこたれないわ…」

 

ウェストバージニア「ふむ チェスはこれくらいしてテニスとやらをしないか?」

 

クイーン・エリザベス「テニス?」

 

ウェストバージニア「ああ前に舞とやったが中々楽しいぞ」

 

クイーン・エリザベス「ええいいわ、その挑戦受けて立つわ」

 

 

運動場

 

クイーン・エリザベス「アハハ!これ楽しいわね」パコーン

 

ウェストバージニア「ま、また…全然見えなかった」

 

クイーン・エリザベス「ふふん♪チェスの借りはこのテニスで返すわ」ドヤァ

 

グラスゴー「流石です陛下!」キラキラ

 

ウェストバージニア「くっ」

 

シェフィールド「陛下って意外とちょっとアレなんですね」

 

グロスター「出撃以外ずっと部屋にいましたからねいわゆる箱入り女王です」

 

シェフィールド「今まで力任せに敵倒してましたからね…まさに脳筋です」

 

クイーン・エリザベス「えっ?何か言った?」パコーン

 

グロスター「いえなんでもありません陛下ー」

 

シェフィールド「陛下よそ見は駄目ですよー」

 

 

 

 

 

舞の寝室

 

赤城「天城姉様お体のほうは?」

 

天城「大丈夫ですよ赤城」

 

天城「赤城少しお願いがあります」

 

赤城「?」

 

 

赤城「どうぞ天城姉様饅頭達から借りてきましたわ」

 

⊃料理本

 

天城「ありがとう赤城」

 

天城「ふむふむなるほどお料理とは奥が深いのですね」ペラ

 

赤城「なぜ料理本を?饅頭達に作って貰えればいいのでは?」

 

天城「それでは意味がないのですよ赤城」

 

赤城「?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

 

プルルガチャ

???「もしもし」

 

???「はいそれは問題ないです」

 

???「!? ⬛️⬛️様もこちらに?それはいつ頃ですか?」

 

???「はい分かりました」

 

???「しかしながら⬛️⬛️様それは少し時期が早いのでは?」

 

???「い、いえそのような事は…」

 

???「そうですね舞様はこの母港で上手くやってます」

 

???「はい…ではまた」

 

ガチャン




簡単な人物紹介①

一尺八寸 舞(23)
元派遣社員
細かいことは気にしない性格で珍しいもの好き
KAN-SENのことはちょっと変わっている女の子と思っている


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買い物と護衛の話 その2

セイレーンの資料を手に入れた舞達は次の目的地に向かうのであった


 

デパート前

 

舞「着いたよーここがこの辺りで大きいデパートだよ」

 

フォックスハウンド「おおーすごーい!」

 

グラーフ・ツェッペリン「…!」

 

ヒソヒソ

女性A「なにアレ?すごい格好している子がいるんだけど」

 

女性B「えー知らないの?あの子達はKAN-SENって言う人?だよ」

 

女性A「あー確か時々ニュースとかで見る子達だよね?」

 

女性B「そうだよ多分あの前にいる子が指揮官だと思うよ」

 

男性A「おい見ろよあれKAN-SENってやつじゃね?」

 

男性B「近くで見ると中々すげー格好してんな!」パシャパシャ

 

 

グラーフ・ツェッペリン「舞なにやら色々と視線が」

 

舞「あっ忘れてたグラーフ達いつもの服だから目立つんじゃん」

 

舞「母港暮らしで感覚マヒしてた」

 

グラーフ・ツェッペリン「まぁ元々この服しか無かったからな」

 

舞「うっし!とりあえず中に入って服を買おうか」

 

グラーフ・ツェッペリン「そうだな」

 

 

デパート内 服屋

 

舞「ねーハウンド」

 

フォックスハウンド「なになに?」

 

舞「思ったんだけと君らのいつもの服ってそれ一着?」

 

フォックスハウンド「そうだよ?」

 

舞「まさか…洗ってないの?」

 

フォックスハウンド「うーんとね戦闘時は汚れるけど水浴びすると勝手にキレイになるんだよ」

 

舞「へー便利な服」

 

フォックスハウンド「ボクも最初不思議に思ったけど難しいから気にしないことにしたんだ」

 

舞「ほえ〜KAN-SENってすごいんだな〜」

 

舞「それでハウンドどの服がいい?」

 

フォックスハウンド「うーんとねこっちの服がいいな」

 

舞「分かったじゃちょっと試着してみよっか」

 

グラーフ・ツェッペリン「舞どうだ?なかなか様になっているだろう?」※『威風堂々』とプリントされたTシャツ

 

2人「……」

 

グラーフ・ツェッペリン ドヤァ

 

 

 

 

グラーフ・ツェッペリン「舞、感謝するこの服は大事しよう」※結局購入

 

舞「ありがとうグラーフ」

 

フォックスハウンド(グラーフってローンと同じで怖いイメージがあったけど結構面白いなー)

 

舞「他の子たちの分も少し買ったし次はどうする?」

 

グラーフ・ツェッペリン「そうだな…まだこのデパートやらをもう少し見て周りたいな」

 

舞「じゃあみんなで楽しめる所に行こっか」

 

 

 

ゲームコーナー

 

フォックスハウンド「なんかいろいろキラキラしてる!」

 

グラーフ・ツェッペリン「舞これはどうやってするんだ?」キラキラ

 

舞「ゾンビ撃つ奴じゃんまだ残ってたんだなつかしー」

 

舞「えっとねまずお金を入れて…」

 

 

フォックスハウンド「わっ、なんだコレ!首無し鎧だ!」

 

グラーフ・ツェッペリン「どうやらこのステージのボスらしい」

 

フォックスハウンド「よーしボクがやっつけてやる!」フンス

 

 

フォックスハウンド「んー楽しかったー!」

 

グラーフ・ツェッペリン「そうだな結果も中々だった」

 

舞(初見でノーコン…この子達やりおる)

 

 

舞「次は定番のufoキャッチャー!」

 

グラーフ・ツェッペリン「!」

 

カッパのぬいぐるみ キラキラ

 

グラーフ・ツェッペリン「舞!我はあの緑の生き物を所望する!」

 

舞「まかせろー!」

 

 

舞「…さ、三千吸いとられたけど」

 

グラーフ・ツェッペリン「今日からお前は『ターベアート』だ」ホクホク

 

舞「まっいいか」

 

 

フォックスハウンド「舞ーこれは何?」

 

舞「それはねダンスゲームって言ってね光ってるパネルを踏むと得点がでてね」

 

舞「いい感じに得点を取ると全国にランキングが載るよ」

 

フォックスハウンド「よーしじゃあボクが一位をとってやる!」

 

 

フォックスハウンド「むーあとちょっとだったのにー!」

 

舞「でも短時間で全国5位は充分すごいと思うけど…」

 

フォックスハウンド「でもでもくやしーよ!」

 

舞「まあまあ次頑張ろ?」

 

 

 

舞「最後はこれ!」

 

グラーフ・ツェッペリン「随分煌びやかな箱というか」

 

舞「プリクラって言うんだけどまぁ百聞は一見に如かず入ってみて」

 

フォックスハウンド「へー結構広いんだね」

 

舞「えーとねまず写真を撮ります」

 

グラーフ・ツェッペリン「なんだただの写真撮影の機械か」

 

舞「まーまーなんかポーズでもしてみたら?」

 

フォックスハウンド「じゃあワンワンだよー♪」ピョンピョン

 

グラーフ・ツェッペリン「…にゃ、ニャンニャンだよー…」ピョン

 

舞(かわいっ!)

 

パシャ

 

舞「んでさっき撮った写真をこうします」

 

フォックスハウンド「すごーい!ボクほんとにワンワンになっちゃてる!」

 

グラーフ・ツェッペリン「我の頭にネコの耳が…」テレテレ

 

舞「と、まーこんな感じで色々できるんだ」

 

 

 

 

フォックスハウンド「楽しかったー!」

 

グラーフ・ツェッペリン「うむ 我も舞について行って正解だったな」

 

舞「予定より少し遅くなったけどんじゃまそろそろ帰ろっか」

 

2人「うん「そうだな」」

 

 

 

 

 

 

竹敷母港 レッドアクシズ寮  鉄血部屋

 

グラーフ・ツェッペリン「と言う訳だ」

 

ペーター・シュトラッサー「それは良かったなグラーフ」

 

ドイッチュラント「ふーん へー そう」

 

グラーフ・ツェッペリン「なんだドイッチュラント何か言いたいことがあるのか?」

 

ドイッチュラント「別に何でもないわよ」

 

ローン「いいですねー舞とお出かけ」

 

グラーフ・ツェッペリン「次はお前も行くといいローン」

 

ローン「言われなくても」

 

ドイッチュラント「で、グラーフ その服何?」

 

グラーフ・ツェッペリン「これか?良い服だろう?我の宝の一つだ」

 

ドイッチュラント(ダサッ…)

 

グラーフ・ツェッペリン「シャンパーニュにも見せてたが奴も絶賛していたぞ」

 

ドイッチュラント(えぇっ…)

 

 

 

アズールレーン寮 ユニオン部屋

 

フォックスハウンド「それでね帰ってきたの」

 

ダウンズ「良かったじゃねーか」

 

シャングリラ「ええ 良い経験をなされたんですね」

 

ウェストバージニア「…」

 

フォックスハウンド「あれ?バージニアどうしたの?」

 

ウェストバージニア「いや、やられる立場になるとこうも悔しいものだなと思ってな」

 

フォックスハウンド「???」

 

ヴェスタル「それにしても舞もあなた達も無事に戻ってきて良かったです」

 

フォックスハウンド「あ、でねでねこれ見て」つプリクラ

 

ダウンズ「アハハ!ハウンドあんた本当に犬になってんじゃん!」

 

フォックスハウンド「可愛いでしょ!」

 

ヴェスタル「ふふっグラーフさんはネコさんですね」

 

 

 

執務室

 

舞「たっだいまー」

 

ダイドー「お帰りなさいませご主人様」

 

舞「えっ、ダイドーずっと執務室にいたの?」

 

ダイドー「いえ、執務室の掃除や陛下の給仕をしておりました」

 

舞「そっ掃除!?大変だったでしょ散らかったままだったから」

 

ダイドー「いえそんなことはありませんでし…」

 

バァン!

 

舞「わっ!びっくりした!」

 

江風「…なんだ帰ってたのか」

 

舞「江風か〜脅かさないでよ〜」ナデナデ

 

江風「触るな…」ペシッ

 

舞「な、なに怒ってるの?」

 

江風「怒ってなどない」

 

舞「怒ってるよ」

 

ダイドー「江風様は帰りの遅いご主人様を心配していたんですよ」

 

舞「そうなの?でも何か怒ってるよ?」

 

ダイドー「照れ隠しですよ 迎えられるのは慣れてますけど迎えるのは慣れてないんですからどう接していいか分からないんですよ」

 

江風「……」フイッ

 

舞「なんだまだ嫌われているかと思ってたよ」

 

舞「じゃあそんな2人にお土産があります」ガザゴソ

 

舞「じゃーん2人に似合いそうな服!」

 

ダイドー「」ポロポロ

 

舞「ダイドー!?どうしたの?」

 

ダイドー「いえ、ご主人様からの贈り物は初めてなのでつい…」

 

舞「じゃあ気を取りなおして江風に白桜をイメージしたパーカー、ダイドーは青薔薇のフリルがついた服だよ」

 

ダイドー「ご主人様ありがとうございます!ダイドーご主人様仕えてとても嬉しいです!」

 

江風「お前にしては悪くないな」ギュ

 

舞「喜んでもらえて何よりでよかった それでね2人共」

 

2人「?」

 

舞「今から他の子にも渡しに行くからあとよろしく!」

 

ガチャバタン

 

江風「はぁ仕方ないなあいつは」

 

ダイドー「ではご主人様が帰ってくるまで2人で頑張りましょう」

 

江風「そうだな」

 




今回のイベントでキューブがめっさ減りました おのれ島風


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復帰と再会の話


お待たせしました


廊下

 

天城「舞様〜舞様〜」

 

舞「天城じゃん身体の方は大丈夫?」

 

天城「ええ貴女様のお陰で戦いに戻れるくらいに」

 

舞「んーでもまた体調が悪くなったらいけないし」

 

天城「その時はまた貴女様が看病を…///」ボソッ

 

舞「天城?大丈夫?」

 

天城「いえ、大丈夫ですしここで燻っていては貴女様のお役に立ちません」

 

舞「それならいいけどあまり無茶しないでね?」

 

天城「ええ分かっています」

 

舞「それじゃあこの海域をこのメンバーで出撃してね」

 

天城「はい!この天城貴女様に勝利を捧げます!」

 

 

 

 

攻略海域

 

 

赤城「天城姉様とまた共に戦えるなんて赤城感激です!」

 

加賀「うむ、気分が高揚する」

 

天城「2人とも油断は厳禁ですよ」

 

ローン「いいですけど足手まといにはならないでくださいよ〜」

 

加賀「ローン貴様、天城さんを愚弄する気か?」イラッ

 

ローン「してませんよ〜ただ『邪魔』にならなければそれでいいですよ〜」

 

赤城「…狂人が」ギリッ

 

ダウンズ「仲間割れはやめてくれよな〜」

 

グラスゴー「うぅ…敵がいないのにピリピリします」

 

シェフィールド「そろそろ反応があっても…」

 

ピコーンピコーン

 

シェフィールド「!皆様レーダーに反応がありました」

 

ローン「ふふ♪腕がなるわぁ」

 

赤城「天城姉様私達が露払いをしますので」

 

加賀「天城さんは相手の旗艦を」

 

天城「ええありがとう2人共」

 

シェフィールド「敵艦会敵しました皆様準備を!」

 

天城「巡洋戦艦天城押して参ります!」

 

 

 

 

戦闘終了

 

天城「すーっ…ふぅ…」

 

赤城「天城姉様お身体の方は大丈夫ですか?」

 

天城「大丈夫ですよ赤城」

 

加賀「それならいいんですが…」

 

ローン「みなさん生きてますか〜」スイー

 

赤城「…っ」イラッ

 

ローン「無理はいけませんよ〜病み上がりは危ないですからね〜」

 

加賀「…それでその手に持っているのは何だ?」

 

ローン「何だって、旗艦のセイレーンの首ですよ?」ニコォ

 

ローン「ほらぁ重桜のKAN-SENって首を偉い人に貢ぐんでしょう?」

 

ローン「だからはい、どおぞ♪」

 

赤城「」

 

加賀「」

 

天城「ローンさんすみませんが舞様にそれは必要ありません」

 

ローン「あはははジョークですよ〜こんな物貰っても私も嬉しくないですので〜」ポイー

 

加賀「このっ!どこまでおちょくるのか貴様ぁ!」

 

天城「よしなさい加賀」

 

加賀「っ!」

 

ローン「まぁまぁ怖い怖い♪では私は噛まれない内に退散します〜」スイー

 

 

赤城「よろしかったのですか天城姉様?」

 

天城「大丈夫ですよ彼女なりの励ましの言葉ですので」ニコ

 

加賀「アレがですか!?」

 

 

 

執務室

 

天城「以上が今回の報告です」

 

舞「おけーローンがちょっとやりすぎかなってくらいかな」カキカキ

 

天城「えっと…その…」

 

舞「ん〜?」カキカキ

 

天城(ダメよ天城!舞様はお忙しい身一緒にお風呂なんて恐れ多いことを)

 

天城「い、いえ何でもありません」

 

ガチャバタン

 

舞「?」

 

ガチャ

 

ダイドー「ご主人様お茶がはいりましたよ」

 

舞「…」

 

ダイドー「ご主人様?」

 

 

 

 

 

お風呂

 

天城(ううっ///私たらっ何て破廉恥な事を言おうとしたのでしょう)

 

天城(舞様はお忙しい身私の私利私欲は言語道断なのに…)

 

天城(なのに…)

 

 

舞『天城〜』

 

舞『早く良くなってね』

 

舞『何かあったら遠慮しないでね』

 

天城「ああ、私は貴女の事を想うと…」

 

舞「おもうとなに?」

 

天城「その…///」

 

天城「…」チラッ

 

舞「?」

 

天城「!?げほげほ!!」

 

舞「だ、大丈夫?天城?」

 

天城「え、ええ↑大丈夫です」

 

舞「ならいいけど」

 

天城「舞様なぜここに?」

 

舞「仕事がひと段落ついたから息抜きにと」

 

天城「そ、そうですか」

 

舞「ふぃー♪いい湯だねー」

 

天城「は、はい」ドキドキ

 

天城(ど、どうしましょう?どうしたらいいのでしょう?)

 

天城(何か話したらいいのでしょうか?それとも?)グルグル

 

天城(考えがまとまりません…赤城、加賀助けを…!)グルグル

 

 

一方2人は

 

天城達の部屋

 

加賀「姉様王手です」

 

赤城「うっ…ちょっと待って」

 

加賀「『戦いに命乞いは恥』と教えたのは姉様ですよ」

 

赤城「それはそれこれはこれよ!」

 

加賀「駄目ですそこは譲れません」

 

赤城「加賀ぁ〜…」ションボリ

 

 

天城(どうしましょう?どうしましょう?)

 

舞「天城?」

 

天城「ひゃ↑い!?な、なんですか舞様」

 

舞「大丈夫?」

 

天城「大丈夫です、お気になさらず!」

 

ローン「おや〜なにか騒がしいと思ったら天城と舞じゃないですか〜」

 

天城「ローンさん」

 

舞「ローンまたみんなの前で酷い事したでしょ」

 

ローン「だって戦いってそう言うものでしょ〜?あと隣いい?」

 

舞「そうだけどさぁ」

 

ローン「相手の士気を下げる意味もあるのよ?」

 

ローン「そうしたら無駄な戦いをしないで済むでしょ?」

 

天城「それは詭弁です」

 

ローン「詭弁かどうかはそちらに任せるわ」 舞に抱きつく

 

天城「!?」

 

ローン「でも、あなたがやめろと言うならやめるけど?」

 

舞「やめろとは言わないけどあまりみんなを怖がらせないでね」

 

ローン「…ふーんそれにしても舞、肌キレイね」

 

舞「そぉ?気にしたことがないけど」

 

ローン「鎖骨の部分がとっても素敵よ」サワァ

 

天城「っ!///」

 

天城「ロ、ローンさん余りにも破廉恥ですよ!」

 

ローン「あら?羨ましい?」

 

天城「羨ましくありません!舞様も嫌がってます!」

 

舞「私は別に?天城も触る?」

 

天城「さわっ!?舞様を!?///」

 

ローン「〜♪」ニヤニヤ

 

天城「アワワ…///」

 

ローン「どこを触るのかしら?腕?首筋?太腿?それとも大胆に胸?」ニヤニヤ

 

天城「茶化さないで下さい!わ、私はこれで!」

 

舞「ん?触らないの?」

 

天城「ま、またの機会に!///」ソソクサ

 

ローン「…」

 

ローン「ふふっ!」

 

ローン「あははは!あの澄ました天城がああもテンパるなんて!」

 

 

 

廊下

 

天城(うぅ…まだ胸の高鳴が収まりません)

 

ダイドー「! 天城様!天城様!」

 

天城「おや、どうしたんですかダイドーさん?」

 

ダイドー「それが母港の波止場に他の母港の指揮官さまが…」

 

天城様「分かりましたでは、私が対応してしますのでダイドーさんは舞様を」

 

ダイドー「はい!」

 

 

母港の波止場

 

天城「もし、貴方様ですか?」

 

???「おお!ここの者か!」

 

天城「一体何用で?」

 

???「まぁそう警戒するな私はただ会いに来ただけだ」

 

天城「誰ですか?」

 

???「一尺八寸 舞にだよ」

 

天城「舞様に?」ギロッ

 

???「睨むな睨むな別に軍の命令で来た訳じゃない」

 

???「それに」

 

天城「それに?」

 

???「私に危害を加えるなら彼女が、ね?」

 

ソビエツカヤ・ロシア「…」

 

天城「別に貴女に危害を加える気はありません」

 

???「ははは!やっぱりあの子は信頼されてるなぁ!報告通りだ!」

 

天城「報告通り?」

 

???「そうともあの子がここに着任する前に私の部下をここに着任させていた」

 

天城「誰です?」

 

???「ヴェスタルさ」

 

天城「ヴェスタルさんが!?」

 

???「私はすこーし心配症でね」

 

天城「…」

 

???「ここの母港はかなり荒れてたからね」

 

天城「すみませんがお名前を聞いても?」

 

???「一尺八寸 湯華(ゆか) 舞の姉さ」




舞の姉 登場


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