戦姫絶唱シンフォギアF (kinaga)
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原作開始7年前
プロローグ①


シンフォギア原作開始7年前


 

 

 

幻想郷にある真っ赤な館の主は、ある運命を見ていた

それは3人の鎧を纏った少女達が紅く巨大な怪物に敗れ人々から恐怖が消え去り、幻想郷に存在する妖怪が皆消えてしまうと言う運命だった

 

「・・・・・・・・・咲夜」

 

主がそう呼ぶと音もなく目の前にメイド姿をした少女が現れた

 

「いかがなさいましたか?お嬢様」

 

「緊急事態よ、今すぐに八雲紫に連絡を取り今私が見た運命について話さなければならないわ、だから博麗神社へ赴き八雲 紫にすぐに紅魔館へ来るように伝えて貰えるかしら?」

 

「畏まりました・・・お嬢様どのような運命を見られたのですか?」

 

「・・・幻想郷から全ての妖怪が消えてしまうと言う運命よ、勿論私も含むね」

「!?・・・わかりました大至急伝えて参ります!」

 

そういうとメイド姿の少女、十六夜 咲夜は突然姿を消した

 

 

 

-数十分後-

 

主が待っていると目の前に裂け目ができ、そこから少女が現れた

 

「ごきげんよう、レミリア・スカーレット」

 

「ごきげんよう、八雲 紫・・・待っていたわ早速私が見た運命について話すわね」

 

「ええ、わかったわ」

 

そして館の主レミリア・スカーレットは八雲 紫に自分が見た運命について語りだした、鎧を纏った3人の少女達が紅く巨大な怪物に敗れること、それによって何故かは解らないが人々から恐怖が消え去り(人々の恐怖を糧に生きている)幻想郷の妖怪が消えてしまうと言うことを伝えた、そして鎧を纏った少女達の似顔絵も描いて見せた

 

「・・・と言うのが私が見た運命よ」

 

話を聞いた八雲 紫は思考に没頭していた

 

『鎧を纏った少女達?紅く巨大な怪物?何故少女達が敗れることで恐怖が消える?どうすれば回避できる?』

 

「・・・・・・・・・レミリア」

 

「何かしら?」

 

「それはいつ起こることなのか解るかしら?」

 

「いつ起こるかは、解らないわ」

 

「そう・・・・・・」

 

そう言うと紫はまた思考に没頭しだした、するとレミリアが思い出したようにある言葉を言った

 

「そう言えば」

 

「何かしら?」

 

「鎧を纏った少女達がこう言っていたわ、シンフォギアって」

 

『シンフォギア?』

 

紫は聞いたことがない単語にまた疑問を抱く

 

「シンフォギア?聞いたこと無いわね、レミリアは何か解るかしら?」

 

「いいえ、私も初めて聞いたわね」

 

「・・・幻想郷の事について私が知らないことは無いから、私が知らないとなると、シンフォギアと言う単語は外の世界の単語なのでしょうね・・・」

そう言う八雲 紫は、実はレミリア達妖怪が住むこの幻想郷を作った妖怪・神の内の1人なのだ

「と、言うことは外の世界に出れない私はあんまり協力できなさそうね・・・」

とレミリアは言った

 

幻想郷には博麗大結界が貼られており外の世界と幻想郷を隔絶しているのだ、だからレミリアや他の妖怪は外の世界に行くことができない(強行手段を取ればできなくは無い)・・・何故なら外の世界では、数十年前から妖怪や幽霊・都市伝説と言ったオカルトは科学で解明され初めて、人々はオカルトで恐怖を感じなくなり妖怪は外の世界では存在できなくなるようになるのでは?と紫は考えた。

それを良くないと思った八雲 紫含む幻想郷の創設者達が幻想郷を作り博麗大結界を貼り外の世界と幻想郷を隔絶した、そして実は八雲 紫は博麗大結界を作る前に外の世界にいる妖怪達が世界から忘れられた時、幻想郷に来れるようにもう1つ結界を作っていた・・・それは幻と実体の境界である

これら2つの結界のおかげで幻想郷は成り立っている

そして幻想郷創設時は、まだ妖怪や幽霊が信じられていた時代だったため少数の人間達を幻想郷へ招き結界で外の世界の科学が入って来ないようにして人々が妖怪達を恐れるようにしたのだ、そうすることで妖怪達は幻想郷の中なら存在することができるようになった。

 

「・・・私は外の世界でそのシンフォギアと言う言葉、鎧を纏った少女達、紅い怪物について調べてみるわ、教えてくれて感謝するわレミリア、あなたのおかげで幻想郷を守れるかもしれないわ、では早速調べに行って見るわ」

そう言うと紫はまた裂け目を作りそこに入ろうとした、そしたらレミリアがまた思い出したように質問した

 

「ちょっと待って」

 

その言葉に裂け目に入ろうとしていた紫は止まる

 

「・・・何かしら?」

 

「今度から導入しようとしているスペルカードルールについてなのだけれど、こういう事態だし導入するのを延ばした方がいいのではないかしら?・・・」

 

スペルカードルールは、幻想郷内での揉め事や紛争を解決するための手段とされており、人間と妖怪が対等に戦う場合や、強い妖怪同士が戦う場合に必要以上に力を出さないようにするための決闘ルールである。作中(東方Project)では「弾幕ごっこ」と呼ばれることもある。

基本的に、あらかじめ技の名前と命名しておいた名前の意味を体現した技をいくつか考えておき、それぞれの技名を契約書形式で記した契約書を任意の枚数所持しておくことになる。この契約書を「スペルカード」と呼び、名前の通りカードが使われることが多い。

対決の際には、決闘開始前に決闘内での使用回数を提示して、技を使う際には「カード宣言」をする。

体力が尽きるかすべての技が相手に攻略された場合は負けとなる。たとえ余力が残っていても提示した全枚数を攻略されたら、負けを認めなくてはならない。技の美しさにもウェイトが置かれていて、美しさを競うという面もある。

このルールにより、異変解決者は異変を起こした妖怪に破れても何度でも挑戦でき、妖怪は一度でも敗れれば負けを認め後腐れなく異変解決となるようになっている。

 

ちなみにこんな回りくどいスペルカードルールが導入されるきっかけとなったのが「吸血鬼異変」である。これは、幻想郷の妖怪は幻想郷の人間無しには生きていけないので恐怖を得るために人間を襲うことが出来ずにいたのだ、そして幻想郷の妖怪が著しく弱体化していたところに突如として強大な吸血鬼(レミリア・スカーレット率いる紅魔館の面子)が現れ、瞬く間に妖怪たちを征服していった事件・・・それが「吸血鬼異変」である

 

異変の解決後、妖怪たちは博麗の巫女である博麗霊夢に相談し、「スペルカードルール」と呼ばれる一連のルールを持つ決闘法を制定、導入することを決定した。これにより、「スポーツ感覚に近い決闘」と表現されるような闘いを気軽に行うことが可能となった。大規模な異変を引き起こしても、一度敗れたら素直に引き下がって禍根を残さないので、妖怪は異変を起こしやすくなり、人間も異変を解決しやすくなった(ただし当たり所が悪ければ死ぬこともある)。これにより、幻想郷を幻想郷として維持するのに不可欠とされる「妖怪が人間を襲い、人間は妖怪を退治する」という関係が、疑似的な決闘という形で保たれるようになった。

 

 

「・・・確かにそうね、ちなみにどういう異変を起こすのか決めているのかしら?」

 

「ええ、幻想郷全体を紅い霧で覆う異変を起こそうと考えているわ、人体にはそんなに影響はないわよ?せいぜい気分が悪くなるぐらいかしら」

そう言うと紫は「わかったわ・・・そうね〜3年後とかでいいと思うわ」

 

「了解よ、では博麗にもそう伝えておいて」

 

「ハイ ハイ・・・もう何か質問はないかしら?」

 

「ええ、もう大丈夫よ引き止めてしまって悪かったわね」

 

「いいのよ、それも大事な話だし・・・じゃあ今度こそ行くわね、じゃあね〜」

 

紫は今度こそ裂け目に入り消えて行った・・・紫を見送ったあとレミリアは幻想郷の為にできることはないかと考えたが、現状でできることは無いと判断し紫の外の世界での調査結果が来るのを待つことにしたのだった・・・

 

 

 

 




東方Projectとクロスさせるにあたって東方Projectを知らない人のために色々説明を書こうとした結果ほぼ説明見たいな1話になってしまいました・・・
しかしここの設定はクロスせさる上での大事な理由なのでこれを書いておかないとなんで幻想郷勢が介入してくるの?となるので仕方なくこうなってしまいました!読まれた方で長いと思った人はごめんなさい!もっと簡潔に書けるよう頑張ります!


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プロローグ②

シンフォギア原作開始6年前


 

 

レミリアが八雲 紫に運命の内容を伝えてから1年がたった

 

紫は外の世界でシンフォギアや鎧を纏った少女達、紅い怪物について彼女の式である八雲 藍と共に調査した結果どうやらシンフォギアとは

 

特異災害対策機動部二課所属の技術主任 櫻井了子の提唱する「櫻井理論」に基づき、神話や伝承に登場する超常の性能を秘めた武具「聖遺物」の欠片から作られたFG式回天特機装束であるようだ。

このシンフォギアだか認定特異災害ノイズに対抗しうる唯一の装備である、そしてシンフォギアを纏うもの達を装者と呼ぶようだ、レミリアが運命で見た鎧を纏った少女達がこの装者なのだろう、しかしシンフォギアは誰でも纏えるものではなく纏う者のフォニックゲインという歌の力が聖遺物をシンフォギアに変換しているようだ、なのでシンフォギアを纏えるのは極小数と言うことになる。またその存在は日本の現行憲法に抵触しかねないため、それを纏う装者の存在共々完全秘匿状態となっている。

 

 

そして鎧を纏った少女達の内の1人がわかった

レミリアが見たのは未来の出来事のためレミリアが描いた似顔絵よりはだいぶ幼かったがその人物の名前は風鳴 翼と言うようだ

 

勿論こんなこと一般では調べられない超極秘情報のため八雲 紫、八雲 藍のスーパーコンピューター並の頭脳や能力で日本政府のデータベースに侵入し情報を抜き取ったのだ。

ちなみに、後処理も完璧だったため二課所属のメンバー達が不法アクセスした犯人について調査したが何も解らなかったようだ。

 

その時にどうやらアメリカも一枚かんでることがわかったのでついでにアメリカも調査した結果通称F.I.S.『正式名称は米国連邦聖遺物研究機関(Federal Institutes of Sacrist)』という機関が極秘でシンフォギアについて歌の力という才能に左右されずより合理に則った機械的安定起動方法の開発を行っている。

F.I.S.では、レミリアの似顔絵にはなかったがシンフォギアを纏える少女が1人いた、その少女のはセレナ・カデンツァヴナ・イヴという名で彼女には姉がいるらしくマリアという名前だそうだ、どうやら2人ともF.I.Sに幼い頃からシンフォギアの実験のためにLiNKERと言うシンフォギアの適性がある程度あればそれを無理やり適性を上げる薬物を使って他にも同じように実験をするために集められた子供達と共に・・・レセプターチルドレンとして訓練をしていた、しかしそんな薬物が人体に影響が無いわけがなく昏倒したり、最悪の場合ショック死したりしていたようだ。セレナは適性が高かったようでLiNKERを使わなくてもシンフォギアを纏えたようだが姉のマリアはLiNKERを使わなければならないようだった。

そして近々大規模な実験をすると言うことも・・・

その情報を知った紫は、藍にF.I.S.を監視するように命じて紫自身は日本政府、特に特異災害対策機動部二課を監視することにした・・・

 

ちなみに紫は幻想郷が存続の危機にあることを混乱を避けるために幻想郷にいる妖怪や神の勢力のトップ達にしか伝えなかった・・・・・・

 

そして監視を続けていたある日のこと紫に藍から連絡が入った

 

『紫様』

 

「あら、どうしたの?藍」

 

『F.I.Sに動きがありました、前に調査した時にわかった大規模実験をついに始めるようです』

 

「・・・わかったわ、私もすぐにそちらに向かうわ」

 

『了解しました』

 

そう言って通信は切れた、そして紫は裂け目を作り中に入って行った

 

紫がアメリカについて程なくして実験は開始された、実験内容はセレナのフォニックゲインを使ってネフィリムと言う聖遺物を起動させるようだ、紫達が監視していると科学者たちが慌て始めたどうやらネフィリムが暴走し始めたようだ。

そしてネフィリムの暴走により施設が崩壊し始める、皆逃げたがセレナだけネフィリムと対峙していた

そしてセレナは歌った

「Seilien coffin airget-lamh tron」

 

紫はその歌を聞き『美しい歌声・・・でもとても悲しい歌』と思った

紫達は介入する訳でもなくじっとその光景を見ていた、紫達妖怪は正体を知られるのが危険だからだ、介入し正体を表すとしたら絶好のタイミングの時のみになるだろう・・・

 

セレナはシンフォギアを纏い果敢にネフィリムと戦った・・・しかし暴走したネフィリムの力は凄まじくセレナはだんだん押され始めた、『このままでは、この娘は殺られてしまうわね』と紫が考えていたら、セレナの雰囲気が変わった・・・そしてまた歌を歌った

『Gatrandis babel ziggurat edenal

Emustolronzen fine el baral zizzl

Gatrandis babel ziggurat edenal

Emustolronzen fine el zizzl』

 

それを聞いた瞬間紫は悪寒がした

 

『!?・・・なんなの、あの歌は・・・まるで命を燃やしているようだわ』

 

藍を横目で確認すると藍も今の歌を聞いたためか、不愉快そうな顔をしていた。

セレナが歌うとネフィリムは暴走が収まり起動する前の姿に戻った

紫は一安心してネフィリムの暴走を止めたセレナを見ているとセレナが突然流血しだした

 

『!?・・・やはりあれだけの力を使うには代償が必要なようね・・・レミリアが言っていた3人の少女達じゃないけど、ここでシンフォギア装者を失うのは痛手になる・・・幻想郷を守るため装者は1人でも多いに越したことはないわ・・・恐らくネフィリムの暴走で監視カメラなども壊れているだろうし隙を見て助けようかしら・・・』

 

「藍?」

 

「なんでしょうか、紫様」

 

「あの娘を助けるわ」

 

「わかりましたしました、では行って・・・厶ッ」

 

「藍?」

 

「紫様、セレナの姉・・・マリアが来ました」

 

「そう、妹を助けに来たのでしょうけど難しいでしょうね・・・ダメだった場合、動きましょうか」

 

「了解しました」

 

そう言って紫達はまた監視に徹することにした

マリアはセレナを必死で助けようとしていた、しかしネフィリムの暴走によって起きた建物の崩落や火事でセレナに近づけないでいた・・・するとマリアの頭上の天井が崩れマリアを潰そうとした、しかし後から来た女性に突き飛ばされ何とか瓦礫の下敷きにならずにすんだ、そして次の瞬間今度はセレナの頭上から瓦礫が迫ってきた

 

「!!」

 

紫はいち早くそれに気づきセレナの足元に裂け目を作りセレナを裂け目に落とした、そして紫達はセレナを治療するためにF.I.S.を後にした

しかしそれはマリアからしたらセレナが瓦礫に潰されたように見えた

 

「セレナァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

崩れ落ちる実験場に少女の声が響いた・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セレナは目を覚ました、まだ体が痛むがそれよりも疑問が強かった『あれ?私はあの時瓦礫の下敷きになったはず、という事はここは天国?でも、それなら痛みはないはず?それにマリア姉さんは大丈夫なのかな・・・』セレナは頭だけを動かし周りを見る、セレナがいるのは和室だった『ここは、和室?と言うことは日本?』セレナがそう思っていると部屋の襖が開いて導師服を着た尻尾が9本ある美女が入ってきた、そしてセレナと目があった

「!?」「!?」

お互いに固まってしまったが美女、藍の方が先に動いた

 

「目が覚めたか、心配したんだぞ?」

 

その言葉に、セレナはこの人?から看病してもらったのだと気づきお礼をしようとして体を起こそうとするが、すると体の痛みで起き上がれなかった。

 

「コラコラ、まだ完全に治ってないんだから」

 

「すいません、看病してくれたのですよね?お礼を言いたくて」

 

「ふふふ、寝たままで結構だよ」

 

「では、お言葉に甘えて・・・ええとお名前は?」

 

「ああ、私は八雲 藍だよ」

 

「八雲 藍さん・・・では改めて、八雲 藍さん看病してくれてありがとうございます」

 

「はい、どういたしまして・・・・・・貴女からしたらいきなり知らない人に看病されて混乱していると思ったんだが、何か質問はあるかい?」

 

そこでセレナは気になっていた事を聞いた

 

「あのここはどこなのでしょうか、見た所和室なので日本だとは思いますが・・・」

 

「ここは確かに日本だよ、しかし幻想郷と言う外とは隔絶された場所だ」

 

「幻想郷?」

 

「ああ、ここ幻想郷は妖怪や神達の楽園だよ」

 

「妖怪?神?」

 

そう言うとセレナは藍の尻尾を見た

 

『と言うことはこの人も?』

 

藍はセレナの目線が自分の尻尾に行ったのを見て

 

「貴女の思っている通り私も妖怪だよ」

 

「!?やっぱりそうなんですね・・・」

 

「他に質問はあるかい?」

 

「私のお姉さん・・・マリア姉さんとマムは・・・あっマムじゃ解りませんよねナスターシャさんは無事でしょうか、あの時私の近くにいたのですが・・・」

 

「貴女のお姉さんとナスターシャさんは無事だよあの時私達は貴方を救助した後また、あの場所に戻ったのだが2人ともちゃんとあっちの世界の救助隊に救助されていたよ」

 

それを聞いたセレナは安心した

 

「それを聞いて安心しました・・・あの〜」

 

「ん?なんだい?」

 

セレナはマリア姉さんやマムに会いたかったがさっき藍から聞いたここは幻想郷、外とは隔絶された場所と言う言葉を思い出し

 

「姉さんやマムと会うことは〜」

 

「あ〜ごめんね、合わせることはできないんだ」

 

「やっぱりダメなんですね・・・」

 

「うん、貴女や姉さん、ナスターシャさんには悪いけど、今の貴女はあの時の事故で死んだことになっているんだ、それに私達はあんまり外の世界で正体を知られたくないんだ・・・だから今は合わせられない」

 

「今は、ですか」

 

「うん今は、ね?」

 

「いつかは合わせて貰えるんですよね?」

 

「うん、いつか貴女を外の世界に返せると思う、その時が来るまで貴女や姉さん達にはキツイ思いをさせるだろうけど待ってもらえるかな?」

 

「わかりました、その事については我慢します・・・」

 

「うん、ごめんね・・・じゃあ、他に質問は?」

 

「・・・うーん、今の所ないですね」

 

「わかった、じゃあ少し待っててくれ私の主、八雲 紫様を連れてくるから」

 

「わかりました」

 

そう言うと、藍は頷き部屋から出ていった

程なくして襖が開き、紫色の服を着た美女と藍が入ってきた

 

『綺麗な人・・・この人が八雲 紫さんかな?藍さんも綺麗だけど紫さんも綺麗だな〜』

 

「はじめましてセレナちゃん藍から聞いてると思うけど一応自己紹介しておくわね、私は八雲 紫よ」

 

「はじめまして八雲 紫さんセレナ・カデンツァヴナ・イヴです・・・看病していただいてありがとうございます!」

 

「あら、礼儀正しい娘ね・・・あの娘にも見習って欲しいわ」

 

そう言って紫はニコニコしていた

 

『あの娘?』

 

「さて、セレナちゃん」

 

「はい!なんでしょう」

 

「藍から大体の話は聞いているわね?」

 

「はい、ここが幻想郷と言う外の世界とは隔絶された妖怪と神の楽園であること、私はしばらく外の世界に帰れないことですね?」

 

「ええ、そうよ」

 

「あの、八雲さん・・・」

 

「セレナちゃん、私や藍のことは気軽に下の名前で呼んでいいのよ?」

 

「あ、はいわかりました、では紫さん」

 

「何かしら?」

 

「あの、私は外の世界に行けないと言うことは幻想郷に住むと言うことですよね?」

 

「まあ、そうなるわね・・・やっぱり外の世界へ今すぐ帰りたいのかしら?」

 

「あ!いえ、そういう事ではなくて、ここは妖怪や神の楽園ですよね?そこに人間の私が居てもいいのかと思って・・・」

セレナは藍から話を聞いた時から思っていた外の世界では私は死んだことになっていて、幻想郷は妖怪と神の楽園・・・私は幻想郷に住んでいいのか?と

 

「あら、そんなことで悩んでいたの?」

 

「はい・・・」

 

「ふふふ、貴方は真面目ね本当にあの娘にも見習って欲しいわ・・・・・・実はね幻想郷は妖怪と神の楽園と言うけどちゃんと人間も住んでいるのよ?」

 

「ええ!そうなんですか!?」

 

「ええ、と言うか人間がいないと私達は消えてしまうの」

 

「消えてしまう?」

 

「そう、文字通り影も形も残らずね・・・今説明しておくわね私達妖怪は人間の恐怖を神達は信仰がないと存在を維持できなくて消えてしまうのよ、そして外の世界は科学によって妖怪、幽霊、都市伝説などのオカルトは証明されて行って、人々から恐怖や信仰は無くなっていったわ、だから私はこの幻想郷を作り人間を招き外の世界と隔絶することで、科学をシャットアウトし今の体制を作ったわ・・・これが幻想郷創設と幻想郷に人間が住んでる理由よ」

 

「・・・そうだったんですね」

 

「ええ、だから貴方もここに居てもいいのよ?」

 

「はい!わかりました!」

そう言うとセレナは笑顔を浮かべる、もう不安はないようだ

 

「じゃあ、セレナちゃん」

 

「はい!」

 

「改めて言うわね」

 

「幻想郷へようこそ!!幻想郷は貴女を歓迎するわ!!」

 

 

 




という訳で2話目でした、私は基本ハッピーエンドが好きなので原作死亡キャラも生存させて行きたいと考えています
あと、文字数少なくするつもりだったのに、前より増えてしまった・・・申し訳ない


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プロローグ③・前編

シンフォギア原作開始2年前


 

 

 

紫達がセレナを助けて4年がたった・・・

 

この4年間で紫達はセレナの装者としての助言や手助けがあり更にシンフォギアについての調査は進んだ、そして調査が進んで行く内にわかったのだがセレナはシンフォギアを纏えなくなっていた、これについて調査した結果セレナはネフィリムの暴走を止める時に使った絶唱で大きなダメージをおった、絶唱は命を削り行う正に諸刃の剣・・・それを使用した後にシンフォギアについてほぼど素人の紫達では絶唱でおった外的な傷は治療できても内面、概念的な絶唱で削られた命を治療することはできなかった、そして不完全な状態で治療されずにいた結果削られた命はそれで固定されてしまいフォニックゲインを高めることができなくなってしまったのだ。

 

その結果に辿りつき紫はセレナに謝罪した

 

「セレナ、ごめんなさい私達が至らないばっかりに貴女からシンフォギアの力を奪ってしまったわ」

 

と頭を下げる

 

「紫さん、顔を上げてください・・・私は確かにシンフォギアを纏えなく無くなりました、でも私は紫さんのおかげで今生きています!未来に進むことができるんです!そんな紫さんには感謝しかありませんよ!だから気にしないでください!」

 

「そう・・・セレナは優しいのね、ありがとう」

 

「・・・・・・紫様」

 

「あら、藍・・・どうしたのかしら?」

 

「はい、報告がありまして」

 

「・・・聞かせてちょうだい?」

 

「はい、特異災害対策機動部二課にて聖遺物の起動実験が行われるようです、そしてその実験内容なのですが・・・その前に紫様はツヴァイウィングはご存知ですよね?」

 

「ええ、知っているわ天羽々斬の適合者、風鳴 翼とガングニールの適合者、天羽奏のボーカルユニットのことね」

 

「はい、そのツヴァイウィングが近々ライブを行うらしく、その時の2人の歌は勿論、会場にいる観客達の微量なフォニックゲインを重ね合わせ聖遺物ネフュシュタンの鎧を起動させる・・・という実験のようですね」

 

「なるほどね・・・では勉強も兼ねてそのライブを見学しに行きましょうか」

 

「了解しました、では私はもう少し特異災害対策機動部二課を調査してきますね」

 

「・・・・・・・・・」

 

「紫様?」

 

藍は紫がいきなり黙ってしまったことに疑問を抱いた、まさか、なにか失礼なことでもしてしまったのかと・・・

「・・・・・・長いわね」

 

紫はそう言った

 

「はい?」

 

「特異災害対策機動部二課・・・・・・長いわ、そうだわ今度から略称で呼びましょう、そうね〜特機部二(とっきぶつ)とかどうかしら?」

 

「紫様・・・流石にそれは」

 

「いいのよ藍、どうせまだ特機部二には接触しないんだから」

 

「はあ、わかりました・・・今度から特機部二といいます」

 

「よろしい、セレナもわかったわね?」

 

「はい!!今度から特機部二と言います!!」

 

「ふふふ・・・特機部二、我ながら良い略称を作ってしまったわ・・・」

 

『えぇ〜?』

 

そう言った紫のセンスを疑いながら藍はまた特機部二の調査に戻るのだった

 

『さて、ツヴァイウィングのライブに行くなら久しぶりに外の世界に行かなきゃだし、霊夢に一応言っとこうかしら』

 

そう、紫は久しぶりに外の世界に行くのだその理由は2年前・・・レミリア・スカーレットが起こした異変『紅霧異変』から導入されたスペルカードルールがちゃんと機能しているか・・・紫の友人、西行寺 幽々子が自分が起こした異変『春雪異変』・・・迷いの竹林にある永遠亭の医者と姫が起こした『永夜異変』などの対応に当たっていたので、幻想郷から離れられずにいたのだ、だから外の世界の調査は全て藍が行っていたのだ

そして紫は博麗神社へと向かい博麗霊夢に久しぶりに外の世界に行くことを報告していた

 

「・・・という訳で、ツヴァイウィングのライブにシンフォギアの勉強もかねて行って来るわ」

 

勿論、霊夢も博麗大結界を守り妖怪と人間の調停者でもある幻想郷の要たる博麗の巫女なのだからレミリアが見た運命のことについてはちゃんと教えてある、だから紫は特に引き止められる理由も思いつかなかったので軽く報告して帰るつもりだった・・・しかし

 

「紫、待ちなさい」

 

霊夢は呼び止める

 

「何かしら?霊夢、特に変なことをするつもりは無いわよ?」

 

「いえ、そういう訳じゃなくて・・・私の感が言っているのよ、今度のそのライブ咲夜を連れていきなさい」

 

「感ね〜、貴女の感は良く当たるから馬鹿にできないわね・・・ちなみになんで咲夜なのかしら?」

 

「・・・わからない、でもとにかく咲夜を連れていった方がいいと思う」

 

「・・・咲夜と言うことは咲夜の能力が関係していると言うことかしら?」

 

そう言い紫は紅魔館の主レミリア・スカーレットのメイド長、十六夜 咲夜の能力を思い出す

 

『彼女の能力は時間を操る程度の能力だったわね・・・と言うことは時間が関わって来るのかしら』

 

咲夜の能力は時間を操る、時間を止めて移動したり、物の時間を早めたり逆に遅くしたりできる、更に応用すれば空間すらもいじれるらしい・・・その証拠に紅魔館は外見に比べて館内がとても広くなっている・・・この力のおかげで咲夜は、さも瞬間移動してきたように目の前にあらわれたりできるのだ

 

『私も人のこと言えないけどチート能力ね』

 

「・・・わかったわレミリアに咲夜を貸りれないか掛け合ってみるわ、ありがとうね」

 

「いいのよ、幻想郷のためだし」

 

「じゃあ、行くわね」

 

そう言うと紫は裂け目を作り紅魔館へと向かった

紫を見送った霊夢は

 

『なんだか胸騒ぎがするわ何も起こらなければいいのだけど・・・』

 

と不安をよせていた

 

 

 

ちなみに紫から咲夜を1日貸してほしいと言われたレミリアは二つ返事で咲夜を貸した、というのも

 

「私達も幻想郷の為何かできることは無いかと考えているのよ、そんな時に貴女から幻想郷の為とお願いされたら断れるわけ無いじゃない」

 

とのことらしい

 

 

そしてツヴァイウィングのライブ当日・・・紫達は特機部二の実験場は藍に任せ紫と咲夜は、普通の人間に変装してライブ会場に来ていた、ちなみにツヴァイウィングのコンサートチケットはツヴァイウィングが大人気ユニットであることもあって中々入手できないのだがそこは藍が頑張った

 

「大人気と言うだけあって凄い熱気ですね紫様」

 

「そうね〜、これだけの観客達が集まっているなら聖遺物の起動ぐらい楽々できちゃいそうね・・・」

 

とライブ会場の熱気に押されていた

ちなみにセレナは外の世界では死んだことになっているので幻想郷でお留守番である

「さて、・・・せっかく来たのだし咲夜も楽しみましょう?」

 

「わかりました・・・楽しませていただきます」

 

そう会話をしていると会場が暗くなった・・・そして天から一対の翼が舞い降りる

 

『逆光のフリューゲル』

 

 

 

 

 

 

 

特機部二の実験場ではツヴァイウィングのライブ状況が細かく把握できるようになっており、それによるとライブは順調に進みフォニックゲインも想定通りに溜まっているようだった

 

それを監視していた藍は

 

『どうやら、実験は順調に進んでいるようだな・・・紫様達は楽しんでいらっしゃるだろうか』

 

すると突然、実験場にアラームが起きる

 

『なんだ!?何が起きた!?』

 

そう思い耳をこらすと聞こえてくるのはネフュシュタンの鎧が起動し暴走したと慌てている声

 

『これはまずい・・・すぐに紫様に報告しなければ』

 

藍は紫に合流するべく実験場を後にする

 

 

そして藍がライブ会場に到着した時には突如飛来したノイズによって会場は地獄と化していた

 

『これは!?紫様は無事か!?』

 

そう思い会場を見渡すとツヴァイウィングの2人がノイズと戦っていた

 

『あれは・・・いやそれよりも紫様に合流するのが先だ』

 

そう考え再び会場を見回すと裂け目ができているのが見つける『あそこか!』

 

藍はそこへと向かう、そして裂け目へと入った、そこには紫と咲夜がいた

 

「紫様・・・」

 

「藍・・・無事だったようね」

 

「紫様、報告がございます」

 

「何かしら?」

 

「はい特機部二はネフュシュタンの鎧の起動実験に失敗しネフュシュタンは暴走しているようです」

 

「・・・わかったわ、ネフュシュタンの鎧の方は置いて起きましょう、今はツヴァイウィングを監視しましょう」

 

紫は裂け目からツヴァイウィングの戦いを見始めた

 

「了解しました」

 

藍も紫に並ぶ

その時紫は霊夢に言われたことを思い出していた

 

『・・・まさかこんな自体になるなんて、これは本当に咲夜の力に頼る瞬間が来るかもしれないわ・・・霊夢の感は恐ろしいわね』

 

ツヴァイウィングは最初こそ善戦していたが天羽奏が次第にノイズに押され始めた

 

『・・・天羽奏の動きがさっきまでと比べて明らかに悪くなったわね、まさかLiNKERの効果が切れたのかしら?』

 

紫達がシンフォギアについて調査していた5年間の間に、新たに現れたシンフォギア装者・天羽 奏・・・彼女は実は完全な適合者ではなくLiNKERを使用してやっとシンフォギアを纏えるようになったのだ。

しかし、LiNKERには効果時間があり効果が切れた奏は、それでも果敢に戦闘中に発見した逃げ遅れた1人の少女を守りながら戦いっていた・・・だがノイズの数の暴力による攻撃で奏のガングニールの鎧が砕けちり・・・その欠片は凄まじいスピードで天羽奏の後ろで守られていた少女の胸に突き刺さる、少女は勢いで吹き飛ばされ壁に激突し倒れ込んだ・・・その少女の顔を見た紫は驚いた

 

『!?・・・あれは鎧を纏った少女達の内の1人、しかしあの子は見たところ一般人、シンフォギアを纏うなんてことは・・・まさか!!今胸に突き刺さったガングニールの欠片が!?』

 

そう思考していると倒れた少女に天羽奏がアームドギアを投げ捨て駆け寄る、そして

 

「おい、死ぬな!目を開けてくれ、生きるのを諦めるな!」

 

倒れた少女は僅かに反応する、それを見た奏は意を決した顔をして

 

「いつか、心と身体、全部からっぽにして、思いっきり歌いたかったんだよな。」

 

そう言いアームドギアを拾い立ち上がる

 

「今日はこんなたくさんの連中が聞いてくれるんだ。

だからあたしも、出し惜しみなしでいく。とっておきのをくれてやる。絶唱」

アームドギアを天へと掲げた・・・

 

『Gatrandis babel ziggurat edenal・・・

 

「!?いけない奏!歌ってはダメ!!」

 

翼は叫ぶが奏は構わず絶唱を歌い続ける

 

『『あの歌は!?』』

 

紫と藍はその歌を聞いて、あの時の光景がフラッシュバックする、それはセレナがネフィリムの暴走を停止させるため歌った絶唱だった

紫はその頭脳を使い思考する

 

『まずい!もう歌い出した絶唱は止められない!セレナは完全な適合者だったのに、それでも大きなダメージをおった・・・LiNKERを投与してやっとシンフォギアを纏えるのにその効果が切れた状態で絶唱を使用すれば天羽奏は最悪、命を落とす!どうすれば天羽奏を助けられる!?どうすれば!?』

 

その時紫にまた霊夢の言葉が脳裏をよぎる

 

『咲夜を連れていきなさい』

 

『咲夜!?そうだわ!!咲夜の力で天羽奏の時間を止める・・・セレナの時とは違い今は永遠亭がある!!永遠亭には、今までの調査で得たシンフォギアについての情報を渡してあるし月のオーバーテクノロジーで治療することができる!』

 

紫はこの5年間の調査で得たシンフォギア等についての情報を永遠亭の八意永琳に提供し研究をしてもらっていたのだ、また八意永琳は実は元月の民である・・・そして月は現代の科学の何倍も先の技術を有していて、八意永琳はその月の技術を生み出した人物なのだ

 

「咲夜!!」

 

紫のあまりの剣幕さに咲夜も藍も驚く

 

「はい!紫様!」

 

「いい!!今から私が合図を出すからそのタイミングで天羽奏の時間を止めなさい!!」

 

「!?かしこまりました!私は準備できています!いつでも合図をください!!」

 

「そして藍!!」

 

「はい!」

 

「貴女は今すぐ永遠亭に行き、八意 永琳にすぐに患者を連れいくと伝えなさい!!月の技術で天羽奏を治療するわ!!」

 

「了解しました!!永遠亭でお待ちしております!」

 

藍は永遠亭に繋がる裂け目を作り入っていった・・・

 

そしてそのタイミングはすぐに来た

 

・・・Emustolronzen fine el zizzl』

 

奏の絶唱で奏を中心に爆発が起きる、その爆発でノイズ達は消し飛び風鳴翼も思わず顔を覆ってしまった、そして・・・

 

「今よ!」

 

「はい!」

 

咲夜は持っていた懐中時計のボタンを押す、すると奏の時間だけが止まる・・・

すかさず紫が裂け目を作り奏を回収した

 

「良し、回収成功したわ・・・咲夜!すぐに永遠亭に向かうわよ!」

 

「かしこまりました!」

 

紫達は永遠亭へと向かった

 

 

 

翼は爆風が収まり奏がいた場所を見る・・・そこには、奏はいなかった・・・

 

「奏!?どこ!?かなで?奏ェェェェェェェェェェェ!!」

 

 

そしてツヴァイウィングは片翼となった

 

 

 




第3話書き終わりました!
いや〜長かったですね!!
次かその次からシンフォギア原作開始できると思います!
相変わらずの文字数・・・もうこれでいいやと思い始める自分がいる
原作が始まると幻想郷勢もガッツリ介入し始めると思うので楽しみにお待ちください!


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プロローグ③・後編

これはプロローグその3・前編の続きの話になります


 

 

紫達は天羽 奏を助け永遠亭へと向かっている時、永遠亭では

 

「・・・無理を言って申し訳ない、八意どの」

 

「いいのよ、こちらも情報を提供して貰ってるし・・・何より私は医者よ、その娘がシンフォギア装者だとか関係なく患者であるのならば全力で治療するわ」

 

「・・・さすがですね、八意どの、そう言っていただけると、こちらも助かります」

 

藍達が話していると部屋の外から走る音が近ずいてくる・・・そして襖が勢いよく開かれ、そこには

 

「師匠!、八雲様達と患者が到着しました!今はウサギ達が集中治療室に案内しているところです!」

 

「・・・すぐ行くわ、あと優曇華?」

 

「はい!なんでしょうか?師匠!」

 

「廊下は走らない」

 

「あっはい、すみません」

 

優曇華は肩を落とす

 

「はぁ、では行きましょうか」

 

「はい!」

 

永琳達が集中治療室に到着すると治療台に横たわる天羽奏とそのそばで奏を見守る紫と咲夜がいた

 

「・・・状況を教えてもらえるかしら?」

 

紫が答える

 

「私が答えましょう、彼女の名前は天羽 奏、シンフォギア・ガングニールの装者でノイズとの戦闘中LiNKERの効果が切れたことにより戦闘力が著しく減少、負傷しながら最後に絶唱を使用し絶唱のバックファイヤが起こる寸前で咲夜の能力で時間を停止させた・・・こんな所ね」

 

「・・・説明ありがとう、一応時間は止めたままでお願い、診断を開始するわ。優曇華と咲夜以外は別室で待機をお願い」

 

紫と藍は頷き治療室を出てる

 

 

 

 

30分後

紫達の元に永琳と共に咲夜も来た

 

「彼女の容態はどうだったかしら?」

 

「非常に危険な状態よ、時間を止めてなかったら永遠亭につく前に間違いなく死んでいたわね・・・ちなみに何故、貴女は咲夜と一緒に行動していたの?」

 

「・・・霊夢の感よ」

 

「・・・感ねぇ、末恐ろしいわね」

 

「全くだわ・・・あの娘は助かるのかしら?」

 

「ええ、今までのシンフォギアについての情報と月の技術を応用すれば治せるわ。ただ・・・」

 

「ただ?」

 

「彼女のギアペンダントなんだけど、あれは咲夜が時間を止める前に既に消失していたようね、恐らくLiNKERの効果が切れて適正値が下がっている状態で無理に絶唱を使用した結果、彼女のギアペンダントが耐えきれず・・・という感じだと思うわ」

 

「そう・・・まあ命が助かるだけでも万々歳だわ・・・後は任せても大丈夫かしら?」

 

「ええ、今日中に治療は完了する予定よ、あと咲夜は輝夜と交代したからもう、帰って大丈夫よ。治療の結果は明日また来てちょうだい、その時伝えるわ」

 

ちなみに、咲夜と交代した少女、名を蓬莱山 輝夜という彼女も元月の民であり、かの有名な かぐや姫その人である。能力は『永遠と須臾を操る程度の能力』で永遠とは変化を拒絶することであり、これによりこの能力をかけられた物は歳をとったり、劣化しなくなる。さらにもう1つの須臾とは人間には知覚できない一瞬の時間のことである、輝夜はこの一瞬を集めることもでき使用することで人間には知覚できないスピードで移動することができるのだ。今回咲夜と交代した時に使用した能力は永遠を操る方の能力だ

 

「わかったわ、では私達はここでお暇するわね」

 

紫はそう言って裂け目を作り藍と咲夜と共に裂け目へ入っていった

 

次の日、紫は再度永遠亭へ訪れ永琳から治療は無事終わったという報告を聞きお礼を言ったあと自宅へ帰った・・・

 

 

 

 

 

 

そして、1週間後

 

『・・・生きてる?』

奏は意識を取り戻した

 

 

 

 




前編と後編にわけることで何とか文字数は少な目で書くことができました
ちなみに、平日は仕事があるので投稿ペースがおちるます、そこは目を瞑っていただけると助かります!!
次回からついに原作突入です!


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戦姫絶唱シンフォギアF第一期
戦姫絶唱シンフォギアF①


遂に原作開始です!


 

 

 

あのツヴァイウィングのライブから2年の月日が流れた

 

あの時、天羽 奏に助けられた少女・・・立花 響は

 

「立花さん!!!!」

 

「はいぃ!あの〜、この子(猫)が木に登ったまま降りられなくなって・・・」

 

「それで?」

 

「きっとお腹を空かせてるんじゃないかって・・・」

 

「立花さん!!!!」

 

盛大に怒られていた・・・

 

 

私立リディアン音楽院に入学した立花響とその親友、小日向未来は学院で寮生活をすることになった

 

「はぁ〜疲れた〜入学初日からクライマックスが100連発気分だよ〜私呪われてる?」

 

「半分は響のドジだけど、残りはいつものお節介でしょ?」

 

「人助けと言ってよ〜人助けは私の趣味なんだから〜」

 

「響の場合、度がすぎてるの・・・同じクラスの子に教科書貸さないでしょ?普通」

 

「私は未来から見せて貰うからいいんだよ〜」

 

「・・・バカ」

 

この言葉は響には聞こえてなかったようだ、そして響は1つの雑誌を取る・・・それには風鳴翼が明日ニューアルバムを出すと書かれていた

 

「おお〜CD発売は明日だっけ!?は〜やっぱカッコイイな〜翼さんは〜」

 

「翼さんに憧れてリディアンに進学たんだもんね〜大したものだわ」

 

「だけど、影すらお目にかかれなかったよ〜そりゃトップアーティストなんだから簡単に会えるとは思ってないけどさ〜」

 

そう言うと響は、2年前のライブでおった胸の傷を見る

 

『あの日、私を助けてくれたのはツヴァイウィングの2人で間違いなかった・・・だけど退院して聞いたニュースは奏さんや多くのの人達が世界災厄であるノイズの犠牲になったことだけ・・・戦ってるツヴァイウィング・・・あれは幻?私が翼さんに会いたいのはあの日何が起こっていたのか、わかるような気がしているから』

 

響は疑問が拭えなかった・・・

 

 

次の日

 

響は学校が終わったあと翼のCDを買うために走っていた

 

「CD!特典!・・・CD!特典!・・・」

 

そしてお目当てのCDが売られているショップについた・・・そこには灰が舞っていた・・・

「え?・・・・・・・・・ノイズ!?」

響は我に返る、すると

 

「きゃああああ!!」

 

悲鳴が聞こえた

 

「ッ!?」

 

響は悲鳴が聞こえた方に走りだす・・・

 

 

 

響は悲鳴をあげた少女を連れて、ノイズから逃げていた・・・逃げている間、響は2年前の事を思い出す

 

『あの日、あの時・・・間違いなく私はあの人に救われた、私を救ってくれたあの人はとても優しくて力強い歌を口ずさんでいた』

 

そしてノイズに追い詰められて行く内に工場地帯の屋上へと来てしまった

 

「「はぁ・・・はぁ・・・」」

 

響も少女も体力の限界だった、そして少女は

 

「死んじゃうの?」

 

響は首を横に振る、そして振り返ると大量のノイズに包囲されていた

 

「「!?」」

 

響はこの絶望的な状況で、まだ諦めていなかった

 

『私にできること・・・できることがきっとあるはずだ!!』

 

「生きるのを諦めないで!!」

 

そして響は歌った・・・

 

「Balwisyall nescell gungnir tron」

 

響の胸の傷から光が溢れた

 

 

 

 

その瞬間二課では

 

「反応を検知!位置特定!!」

 

「ノイズとは異なる高出量エネルギーを検知!!」

 

「波形を照合!急いで!・・・・・・まさか、これってアウフヴァッフェン波形!?」

 

モニターに『GUNGNIR』が表示される

 

「ガングニールだとぉ!?」

 

その言葉に翼は驚愕する

 

「そんな、それは奏の・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・ええ、ガングニールの反応が出たようです・・・はい、了解しました監視を続けます 」

 

 

 

 

立花響は光に包まれ鎧を纏っていた・・・それはあの時自分を救ってくれたあの人と同じ鎧

 

「えぇ!?なんで!?私どうなっちゃってるの!?」

 

「お姉ちゃんカッコイイ!」

 

そう言う少女を見て響は覚悟を決め、少女を抱き上げる

 

『そうだ、何だかよくわからないけど、確かなのは・・・私がこの娘を助けなきゃいけないってことだよね!?』

 

響は踏み込む、すると踏み込んだだけなのに大きく跳んでしまい、屋上から落ちてしまう

 

「うわわ!!なに!?」

 

空中で何とか体勢を立て直し着地する、着地できたことに安心してノイズがいた屋上を見上げるとノイズが落下してきながら突進してくる・・・避けれないと感じ響は咄嗟に拳をぶつける、すると響は炭化することなくノイズだけが炭化し消滅した

 

『!?私がやっつけたの!?』

 

しかしノイズを1匹やっつけた所で絶望的な状況は変わらず響はノイズに包囲されていた

すると響に遠くからエンジン音が近づいて来るのが聞こえた・・・それはバイクに乗った風鳴翼だった

翼はバイクでノイズを蹴散らしながら最後はバイクを乗り捨て大きく跳躍し落下しながら翼は歌う

 

「Imyuteus amenohabakiri tron」

 

翼は鎧を纏い響の前に着地し

 

「惚けない、死ぬわよ?・・・貴女はここでその娘を守ってなさい」

 

そう言ってノイズに駆け出す

翼は駆けながら出現させた刀を変形させ一閃を放つ

『蒼ノ一閃』

 

その一閃は凄まじいスピードでノイズ達を吹き飛ばした、そして翼は跳躍し剣を大量に出現させ射出する

 

『千ノ落涙』

 

ノイズ達は串刺しにされ消滅していく・・・翼は地上に着地しノイズ達に斬りかかりどんどんその数を減らしていく

 

「すごい、やっぱり翼さんは・・・」

 

響が呆気にとられていると

少女が何かに気づき声をあげる響が少女の見ている方を向くと巨大ノイズが迫る

 

「!?」

 

その瞬間巨大ノイズは天から落ちてきた巨大な剣に貫かれ消滅した・・・今のでノイズは全滅したようだ、響はその剣を見上げる翼がいた、そして翼と目が合う・・・お互い何も言わず時間だけが過ぎていった・・・

 

 

 

 

 

 

 

「・・・やはりガングニールの反応は彼女だったか、紫様に報告しなくては・・・」

 

 

しばらくすると、黒いスーツや作業着を着た人達が現場に来て、現場を周りから見えないようにフェンスで隠し炭化したノイズの撤去作業をしだした、助けた少女は遠くで休んでいた・・・もう大丈夫だろう、響はそれを見ていると

 

「あの〜あったかいものどうぞ」

 

「あ〜あったかいもの、どうも」

 

響は飲み物を受け取りそれを飲む

 

「ふ〜ふ〜・・・ぷは〜」

 

すると響が纏っていた鎧が突然光だし鎧が消滅する、響は驚き飲み物を落とし後ろに倒れかかるが誰かがそれを止める

 

「ありがとうござ・・・」

 

その人物は翼だった

 

「ハッ!!ありがとうございます!!」

 

翼はその言葉を無視しその場を立ち去ろうとする

 

「実は翼さんに助けられたのは、これで2回目なんです!」

 

その言葉に翼は足を止める

 

「2回目?」

 

「・・・じゃあ私もそろそろ」

 

すると響は黒スーツの集団に囲まれる、そして翼が

 

「貴女をこのまま帰す訳にはいきません」

 

「ええ!?なんでですか!?」

 

「特異災害対策機動部二課まで同行していただきます」

 

そう言われた響は手錠をつけられた・・・響に手錠つけたスーツの男が

 

「すみませんね、貴女の身柄を拘束させていただきます」

 

そして響は車に乗せられどこかえと連れて行かれた

 

「なんで〜〜!!」

 

 

 

 

しばらくすると響が通うリディアンについた

 

「・・・なんで学院に?」

 

そして学院の教師達がいる中央棟に案内され廊下の角にあったエレベーターへと入る、そしてさっき手錠をつけた男がセンサーに端末を読み込ませる、するとエレベーターが変形し手摺りが出てくる

 

「あの〜これは?」

 

「さ、危ないから掴まってください」

 

男がそう言って響に手摺りを掴ませる

 

「え?危ないって?」

 

その瞬間エレベーターが高速で降り始めた

 

「どわああああああ!?」

 

 

 

 

そしてエレベーターが止まりドアが開くと

パン!パン!パン!

 

「ようこそ!人類守護の砦!特異災害対策機動部二課へ!!」

 

赤い服を着た赤い髪の大男が全然似合ってないパーティー用のシルクハットを被り満面の笑みで響を歓迎した、男の後ろではクラッカーを鳴らす人達がいてさらに

 

『熱烈☆歓迎!立花響さま☆』

 

『ようこそ二課へ』

 

と書いてある垂れ幕と何故かダルマと大量の料理が置いてあった

これに翼は頭を抑え・手錠をつけた男は苦笑いし、響は「え?」呆気にとられていた・・・すると響に白衣を着た女性が近づいて来て響を抱き寄せ携帯を取り出し

 

「さあさあ笑って笑って!お近付きの印にツーショット写真」

 

「ええ!?嫌ですよ!手錠したままで写真だなんてきっと悲しい思い出として残っちゃいます!!それに、どうして初めて会う皆さんが私の名前を知ってるんですか!?」

 

赤髪の男が答える

 

「我々二課の前身は対戦時に設立された特務機関なのでねぇ調査などお手の物なのさ」

 

そう言いながら持っていたステッキから花を出すマジックを披露する、すると写真を取ろうとした女性が響の学生鞄を持ってくる

 

「あぁぁ!!私の鞄!!な〜にが調査はお手の物ですか!?鞄の中身勝手に調べたりなんかしてぇ!!」

 

それを後ろから見ていた翼は

 

「はぁ、緒川さんお願いします」

 

と手錠をつけた男、緒川 慎次に言う

 

「・・・はい」

 

 

 

 

緒川が場を落ち着かせ響はやっと手錠が外された

 

「あ、ありがとうございます」

 

「いえ、こちらこそ失礼しました」

 

会話していると赤髪の男と写真を取ろうとした女性が来て

 

「では、改めて自己紹介だ・・・俺は風鳴 弦十郎ここの責任者をしている」

 

それに写真を取ろうとした女性が続く

 

「そして、私は〜できる女と評判の櫻井 了子、よろしくね」

 

「あぁ、こちらこそよろしくお願いします」

 

「君をここに呼んだのは他でもない、協力を要請したいことがあるのだ」

 

「協力って?」

 

響は先程鎧を纏いノイズを倒した事を思い出す

 

「教えてください、あれは一体何なんですか?」

 

その質問に櫻井が答える

 

「貴女の質問に答える為にも2つばかりお願いがあるの・・・最初の1つは今日の事は誰にも内緒、そしてもう1つは〜」

 

そう言い響をまた抱き寄せる、そして

 

「取り敢えず脱いで貰いましょうか」

 

「え?・・・だからぁぁ、な〜んでぇぇぇぇ!!」

 

二課に響の声が響いた・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいまぁ〜」

 

「響!?もう、こんな時間までどこ行ってたの?」

 

「ごめん・・・」

 

「近くでまたノイズが現れたってさっきもニュースで言ってたよ?」

 

「う〜ん、でももう大丈夫だから」

 

響はベッドで今日あったことを未来に話そうとした

 

「あのね、未来」

 

その時、櫻井が言っていた事を思い出す

 

『今日の事は誰にも内緒』

 

「・・・う〜ん、なんでもない」

 

「私はなんでも無くない・・・響の帰りが遅いから本当に心配したんだよ?」

 

「ごめん、でもありがとう・・・ちゃんと心配してくれるのは未来だけだよ」

 

響はそう言うと未来に近寄る

 

「!?」

 

「未来はあったかいな〜」

 

「ど、どうしたの響?」

 

「小日向未来は私にとっての陽だまりなの、未来の側が一番あったかい所で私が絶対に帰ってくる所・・・これまでもそうだし、これからもそう」

 

「・・・あ、あのね響、私ね?」未来が言おうとすると響の寝息が聞こえる

 

「もう〜・・・フフ、おやすみ響」

 

未来もそう言って目を閉じる・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「紫様、遂に鎧を纏った少女達の2人目がギアを纏いましたね」

 

「そうね、そろそろ特機部二に接触してもいい頃合いかもしれないわね」

 

「おお、遂に」

 

「ええ、だから藍?奏とセレナを連れて来て貰って良いかしら?今後のことについて色々話すわ」

 

「わかりました・・・」

 

藍は部屋から出ていった

 

『・・・・・・2年前のライブの時といい最近のノイズの異常な出現率、レミリアが見た運命がすぐ近くに迫ってきているのでしょうね・・・』

 

紫が思考していると、襖が開く・・・そこには藍とセレナそして、2年前のライブの時、助けた奏がいた

 

「「姉御(紫さん)!遂に二課に接触するのか(するんですね)!?」」

 

部屋に入ってきしだいセレナと奏が食いついてきた

 

「ええ、そのつもりよ」

 

「やったぁ、やっと翼や皆に会えるよ!」

 

「やっと姉さんや切歌、調、マムに会える・・・」

 

「ふふふ、まあ落ち着きなさい、では今から今後のことについて話すわ」

 

そして紫は今後のことについて話しながら

 

『これから更に忙しくなるわね・・・』

 

真剣に話を聞いている藍やセレナと奏を見ながらそう思った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして遂に

 

「初めまして二課の皆さん・・・私は八雲 紫、貴方達と協力体勢を取りたいのだけど、司令に合わせてくださる?」

 

幻想と邂逅する

 

 

 




遂に原作突入しましたね!そして次回からどんどん幻想郷勢を絡ませて行こうと思っています!そして相変わらずの文字数・・・もうこのまま行きます!
不定期更新タグつけた方がいいかな?
とにかく頑張ります!


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戦姫絶唱シンフォギアF②・前編

めっちゃ長くなりました
あと投稿遅くなってすみません


 

 

 

響がシンフォギアを纏い戦った次の日、響は二課へと呼び出されメディカルチェックを受け、了子から結果を聞いていた

 

「それでは〜先日のメディカルチェックの結果発表〜初体験の負荷が残っているものの、体に異常はほぼ見られませんでした〜」

 

「ほぼ・・・ですか」

 

「う〜ん、そうね貴女が聞きたいのはこんな事じゃ無いわよね」

 

「教えてください・・・あの力のことを」

 

それを聞いた弦十郎は後ろに控えていた翼を見る、翼は首にかけていたネックレスを取り出した・・・それにはピンク色の宝石の様なものがついていた

 

「天羽々斬・・・翼が持つ第1号聖遺物だ」

 

「聖遺物?」

 

響が疑問に思っていると了子が答える

 

「聖遺物とは世界各地の伝承に登場する現代では製造不可能な異端技術の結晶の事・・・多くは遺跡から発掘されるんだけど〜経年による破損が著しくって、かつての力をそのまま秘めた物は本当に希少なの」

 

「この天羽々斬も刃の欠片、ごく一部にすぎない」

 

「欠片にほんの少し残った力を増幅して解き放つ唯一の鍵が特定振幅の波動なの」

 

響は知らない単語が出てきて困惑する

 

「特定振幅の波動?」

 

「つまりは歌・・・歌の力によって聖遺物は起動するのだ」と弦十郎が答える

 

「歌?そうだ・・・」

 

響は少女を助けた時の事を思い出す

 

「あの時胸の奥から歌が浮かんできたんです」

 

その言葉に了子は頷き

 

「歌の力で活性化した聖遺物を1度エネルギーに還元し鎧の形で再構成したのが翼ちゃんや響ちゃんが身に纏うアンチノイズプロテクター、シンフォギアなの」

 

「だからとて、どんな歌・誰の歌にも聖遺物を機動させる力が備わっている訳では無い!」

 

翼のその言葉に皆黙り込む・・・すると弦十郎が立ち上がる

 

「聖遺物を起動させてシンフォギアを纏う歌を歌える僅かな人間を我々は適合者と呼んでいる・・・それが翼であり、君であるのだ」

 

「どぉ?貴女に目覚めた力について少しは理解して貰えたかしら?質問はどしどし受け付けるわよ?」

 

「あの〜」

 

「どうぞ〜響ちゃん!」

 

「・・・・・・全然わかりません」

 

それに弦十郎達の後ろにいた2人、友里 あおい 藤尭 朔也は

 

「だろうね」

 

「だろうとも」

 

「・・・いきなりは難しすぎちゃいましたね〜だとしたら聖遺物からシンフォギアを作りだす唯一の技術・・・櫻井理論の提唱者がこの私であることは、覚えてくださいね?」

 

「・・・でも私はその聖遺物と言う物を持ってません、なのに何故?」

 

それを聞いた了子がモニターを操作し画像が浮かび上がる、それは響のレントゲン写真で心臓の部分に複数の異物があった・・・

 

「これが何なのか君には解るはずだ」

 

「はい!2年前のケガです!あそこに私もいたんです!」

 

「・・・心臓付近に複雑にくい込んでいるため、手術でも摘出不可能な無数の破片・・・調査の結果この影はかつて奏ちゃんが身に纏っていた第3号聖遺物ガングニールの砕けた破片であることが判明しました、奏ちゃんの置き土産ね・・・」

 

「ッ!?」

 

翼は驚愕の表情をうかべ、部屋を出ていった・・・そんな翼を皆が心配して見送ると・・・

 

「あの〜」

 

「どうした?」

 

「この力のこと、やっぱり誰かに話しちゃいけないのでしょうか」

 

「君がシンフォギアの力を持っていることを何者かに知られた場合・・・君の家族や友人・周りの人に危害が及びかねない、命の危険すらある」

 

「命に関わる・・・」

 

響は親友であり自分にとっての陽だまりである未来を思い出す

 

「俺達が守りたいのは機密などでは無い、人の命だ・・・そのためにもこの力のことは隠し通して貰えないだろうか」

 

「貴女に秘められた力はそれだけ大きな物であることを解ってほしいの」

 

「人類ではノイズに打ち勝てない、人のみでノイズに触れる・・・即ち炭となって崩れることを意味する、そしてまたダメージを与える事も不可能だ・・・たった一つの例外があるとすればシンフォギアを纏った戦姫だけ、日本政府特異対策機動部二課として改めて協力を要請したい。立花響君、君が宿したシンフォギアの力を対ノイズ戦のために役立ててはくれないだろうか」

 

「・・・私の力で誰かを助けられるんですよね?」

 

その言葉に弦十郎と了子は頷く

 

「わかりました!」

 

 

 

 

 

 

 

部屋の外にいた翼の元に響が走って来た

 

「私、戦います!慣れない身ではありますが、頑張ります!一緒に戦えればと思います!」

 

そう言って響は翼に手を差し出す・・・しかし翼は顔を背けた

 

すると突如警報がなる

 

翼と響がモニタールームにつくと・・・

 

「ノイズの出現を確認!」

 

「本件を我々二課が受け持つことを一課に通達!」

 

「出現地特定!座標出ます!・・・リディアンより距離200!」

 

「近い・・・」

 

「迎え撃ちます」

 

そう言って翼はモニタールームから出ていった響も後に続こうとするそれを弦十郎が引き止める

 

「待つんだ!君はまだ!」

 

「私の力が誰かの助けになるんですよね!?シンフォギアの力が無ければノイズと戦うことはできないんですよね!?だから、行きます!」

 

響は弦十郎の静止を振り切り駆け出していった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

街から離れた場所でノイズ達と先に到着した翼は対峙していた・・・するとノイズ達はひとつになり始め巨大なノイズになる、翼もまたシンフォギアを纏いノイズに接近する、巨大ノイズは体の一部を飛ばし攻撃してくるが翼は跳躍して回避しそのままの勢いでノイズの背後に着地しノイズに攻撃しようとした、しかし攻撃をする前に遅れて到着した響がノイズに攻撃した、それによって巨大ノイズは体制を崩すそして・・・

 

「翼さん!」

 

翼はその隙を逃さず『蒼ノ一閃』を放つ、巨大ノイズは避けることもできず真っ二つになり消滅した

地上に着地した翼に響が走ってくる

 

「翼さ〜ん!私、今は足でまといかもしれないけれど一生懸命頑張ります!だから、私と一緒に戦ってください!」

 

「そうね・・・貴女と私、戦いましょうか」

 

「え?」

 

翼は響に刀を突きつける

 

モニタールームでは・・・

 

「な!?何をやっているんだ!?アイツらは!!」

 

「青春真っ盛りって感じね〜」

 

弦十郎はモニタールームの出口へ向かう

 

「司令どちらへ?」

 

「誰かが、あの馬鹿者共を止めなきゃいかんだろうよ」

 

「こっちも青春してるな〜でも・・・確かに気になる娘ね〜放っておけないタイプかも」

 

了子は響を見ながらそう呟いた

 

 

響は翼の言葉に困惑しつつも

 

「あ〜そういう意味じゃありません、私は翼さんと力を合わせて」

 

「わかっているわそんなこと」

 

「だったらどうして?」

 

「私が貴女と戦いたいからよ・・・私は貴女を受け入れられない、力を合わせ貴女と共に戦うことなど風鳴翼が許せるはずが無い。貴女もアームドギアを構えなさい、それは常在戦場の意志の体現、貴女が何者をも貫き通す無双の一振・・・ガングニールのシンフォギアを纏うのであれば・・・胸の覚悟を構えてごらんなさい!」

 

「か、覚悟とかそんな・・・私アームドギアなんてわかりません、わかってないのに構えろなんてそれこそ全然わかりません!」

 

「・・・覚悟を持たずに、のこのこと遊び半分で戦場に立つ貴女は、奏の・・・奏の何を受け継いでいると言うの!!」

 

「!?」

 

翼は突然跳躍する、そして刀が巨大化し怒りに任せ大技を放つ

 

『天の逆鱗』

 

剣が響に迫る、そして響に当たる直前

 

「ハァ!」

 

弦十郎が割って入り拳1つで巨大な剣を止める・・・そして

 

「フン!」

 

気合で剣が消滅する

 

「叔父様!?」

 

「ハァァァァァァ!タァ!!」

 

弦十郎は地面を踏み抜き、その衝撃波は地面を破壊しながら広がり翼を吹き飛ばす

 

「はぁ、何をやってんだお前達は、この靴高かったんだぞ?一体何本の映画を借りられると思ってんだよ・・・」

 

弦十郎は翼に歩み寄る

 

「らしくないな翼、ろくに狙いも付けずにぶっぱなしたのか、それとも・・・!?お前泣いているのか?」

 

「泣いてなんかいません!涙なんて流していません、風鳴翼はその身を剣と鍛えた戦士です・・・だから」

 

「翼さん・・・私、自分が全然ダメダメなのはわかっています、だからこれから一生懸命頑張って、奏さんのかわりになってみせます!」

 

響は口にしてはならないことを言ってしまった

 

「ッ!!」

 

翼は響をぶった

 

ぶたれた時、響が見た翼は涙を流していた・・・

 

 

 

 

『・・・・・・これは奏ちゃんに報告ね〜』

裂け目から監視していた紫は裂け目を閉じた

 

 

 

 

 

 

あの日から1ヶ月・・・2人が仲良くなれるはずも無く戦闘でもチームワークは発揮せれていなかった、そんな響は二課に呼び出された、響が二課につくと弦十郎、了子、翼が既に集まっていた

 

「遅くなりました!すみません」

 

「では!全員揃った所で仲良しミーティングを始めましょ!」

 

その言葉に響は翼を申し訳なさそうに見る、翼は目を閉じ知らぬ素振りをしていた、そしてモニターに映るマップに赤い丸が沢山浮かび上がる

 

「どう思う?」

 

弦十郎が響に問う

 

「・・・いっぱいですね!」

 

「ハハハ、全くその通りだ・・・これは、ここ1ヶ月にわたるノイズの発生地点だ」

 

「過去の事例と比べてもここ1ヶ月の発生件数は明らかに異常自体・・・だとするとそこに何らかの作意が働いていると考えるべきでしょうね」

 

と了子が言う

 

「作意って事は誰かの手によるものだと言うんですか?」

 

その質問に翼が事務的に答える

 

「中心点はここ私立リディアン音楽院高等科・・・我々の真上です、サクリストD:デュランダルを狙って何らかの意思がこの地に向けられている証左になります」

 

「あの〜デュランダルって一体?」

 

友里あおいが答える

 

「ここよりも更に下層、アビスと呼ばれる最深部に保管され日本政府の管理下にて我々が研究している、ほぼ完全状態の聖遺物・・・それがデュランダルよ」

 

それに藤尭朔也が続く

 

「翼さんの天羽々斬や響ちゃんの胸のガングニールのような欠片は装者が歌ってシンフォギアとして再構築しないとその力を発揮できないけれど完全状態の聖遺物は1度起動すれば100%の力を常時発揮し、更には装者以外の人間も使用できるだろうと研究の結果が出ているんだ」

 

「それが〜私の提唱した櫻井理論、だけど完全聖遺物の起動には相応のフォニックゲインが必要なのよね」

 

「ん〜?」

 

響はあまり理解できなかったようだ

 

「あれから2年、今の翼の歌であればあるいは・・・」

 

「そもそも起動実験に必要な日本政府からの許可は降りるんですか?」

 

友里が疑問を投げかける

 

「いや、それ以前の話だよ安保を盾にアメリカが再三デュランダル引き渡しを要求してきているらしいじゃないか・・・起動実験どころか扱いに関しては慎重にならざるを得ない、下手をうてば国際問題だ」

 

と藤尭が答える

 

「まさかこの件米国政府が意図を引いてるなんてことは?」

 

「・・・調査部からの報告によると、ここ数ヶ月の間に数万回に及ぶハッキングを試みた痕跡が認められているそうだ・・・流石にアクセスの出どころは不明、それらを短絡的に米国政府の仕業とは断定できないが勿論痕跡は辿らせている、本来こう言うのこそ俺達の本業だからな」

 

このハッキングだが一部は紫達の物であるがそれを知っているのは本人達だけ・・・

 

「風鳴司令・・・」

 

と緒川が来る

 

「おお、そうか・・・そろそろか」

 

「今晩は、これからアルバムの打ち合わせが入っています」

 

「え?」

 

響はハテナを浮かべる

 

「表の顔ではアーティスト風鳴翼のマネージャーをやってます」

 

と言いながら響に名刺を差し出す

そして緒川は翼と共に部屋を出て行った、それを見送った響は

 

「私達に降り掛かる脅威はノイズばかりではないんですね〜」

 

「うむ」

 

「どこかの誰かがここを狙っているなんて余り考えたくありません」

 

「大丈夫よ!なんてったってここはテレビや雑誌で有名な天才考古学者・櫻井了子が設計した人類守護の砦よ!先端にして異端のテクノロジーが悪い奴らなんて寄せ付けないんだから!」

 

「・・・どうして私達はノイズだけでなく人間同士で争っちゃうんだろ、どうして世界から争いが無くならないんでしょうね〜?」

 

「・・・それはきっと人類は呪われているからじゃないからしら?」

 

響の問に了子は意味深な言葉を返すのだった・・・

 

 

その頃翼達は

 

「次に月末に予定しているライブですがあまり時間がありません後でリハーサルの日程表に目を通しておいてください、それから例のイギリスのレコード会社からのお話ですが・・・」

 

「その話は断っておくように伝えたはずです、私は剣・・・戦うために歌っているだけにすぎないのですから」

 

「翼さん・・・怒ってるんですか?」

 

「怒ってなんかいません!剣にそんな感情は備わっていません・・・」

 

翼はそう言い、1人で歩き出す・・・緒川はそんな翼を見ながら

 

「感情がなかったら歌を歌えないも思うんだけどな〜」

 

と独り言ちるのだった

 

 

 

ある日のこと響は未来とのある約束を果たすため学校のレポートを全力で終わらせていた・・・その約束とはその日の夜、未来と一緒に流れ星を見に行くことである、響は何とかレポートを提出し喜んでいたが、突然二課から連絡が入る

 

「・・・はい」

 

 

 

 

 

 

響は二課に呼び出され出現したノイズを倒すため出現場所である公園に来ていた・・・そして未来に電話をかける・・・

 

『響?どうしたの?』

 

「ごめん、急な用事が入っちゃった・・・今晩の流れ星一緒に見られないかも」

 

『・・・また大事な用なの?』

 

「・・・うん」

 

その声はとても悲しそうだった、だから未来は

 

『・・・わかった、なら仕方ないよ部屋の鍵は開けておくからあまり遅くならないでね?』

 

「ありがとう、ごめんね」

 

そう言って響は電話を切る・・・そして

 

『Balwisyall nescell gungnir tron』

 

ノイズと戦闘に入った

 

 

途中、翼が加わり相変わらず連携を取らず戦闘していた所に白い鎧を纏った少女が現れ翼達と戦闘に入る

 

そして、それを見守っている者がいた

 

『・・・あの鎧は藍が言っていたネフシュタンの鎧、奏ちゃんに頼まれて響ちゃんと翼ちゃんの監視をしていたけど別の敵が出てくるとは、しかもネフシュタンの鎧・・・どうやらあの鎧の少女は響ちゃんを狙っているようね・・・』

 

そう八雲紫だ、紫はここ数ヶ月の響と翼の関係を奏に伝えたところ、まだ外に出れない事もあり、変わりに2人をどうにかして欲しいと頼まれたのだ、紫は元々協力し手助けするつもりだったのもあり、二つ返事で頼みに応じ2人を見守っていた・・・

 

その頃二課では

 

「ばかな!?現場に急行する!!何としてでも鎧を確保するんだ!!」

 

弦十郎の言葉に了子が頷き2人はモニタールームを後にする

 

 

ネフシュタンの鎧を纏った少女は鎧から生えている鞭を使い翼を攻撃する翼は飛翔することで鞭を回避し『蒼ノ一閃』を放つが鎧の少女はそれを鞭で弾き逸らす翼は落下しながら攻撃するが全て躱され鞭で受け止められる、そして鞭で受け止められた翼の動きが一瞬止まりその隙を狙って少女に蹴りを入れられ距離ができる少女は鞭を使い遠距離から攻撃してくるため翼は中々近づけず防戦一方になっていた・・・

響は思わず翼の名を叫ぶ、すると少女が杖を取り出し響向かって何かを放つ、それは地面に着弾すると形を形成していきノイズとなった

響は敵がノイズを操ることに驚きノイズが出した粘着液に捕まってしまう翼は少女が杖を扱ったことによりできた隙をついて接近し攻撃するもまた鞭に防がれてしまう、そして翼は脚部の剣を展開し攻撃するも少女に足を捕まれ投げ飛ばされる、少女は完全聖遺物のポテンシャルを発揮し一瞬で投げ飛ばされ倒れた翼の元に移動し倒れている翼の顔を踏みつける・・・そして少女は言った目的は翼達を倒すことではなく響をさらうことだと、翼は踏みつけられたまま剣を空にかざし技を放つ『千の落涙』空からの攻撃に少女は踏みつけた足をどかし避ける自由となった翼は少女を追い攻撃をしかける・・・

 

 

そんな一部始終を見ていた紫は・・・

 

『あれはノイズ!!あの杖の力でノイズを操っているのね・・・恐らくここ数ヶ月のノイズの異常発生はあの杖のせいね・・・』

 

紫はここ数ヶ月のノイズの異常発生について考えると共に

 

『しかし、何故今頃になって姿を表した?そして何故響ちゃんを狙っている?響ちゃんにしかない何か特別なことがあるのかしら?あるとすれば響ちゃんは聖遺物と融合してしまった融合症例と言うことぐらい・・・もしやそれが目的なのかしら?・・・そしてこの事は二課及びその上の者達しか知らないはず・・・まさか内通者が?』

 

紫は翼達の戦闘を見ながらそう思うのだった・・・

 

 

 

翼は少女が放つノイズと鞭を倒し弾きながら少女に再び接近し剣を振るう少女も剣を避け防ぎ翼の攻撃に対応していた・・・翼は小型のナイフを放ち少女は鞭でそのナイフを弾く、そして少女はそのまま飛び上がり鞭の先に完全聖遺物のエネルギーを集めそれを翼に放つ

 

『NIRVANA GEDON』

 

翼は剣で受け止めるもあまりの威力に耐えられず吹き飛ばされてしまう、技を放った少女は着地し翼に言い放つ

 

「ふん、まるで出来損ない」

 

「・・・確かに・・・私は出来損ないだ・・・この身を剣と鍛えてきた筈なのに無様に生き残ってしまった・・・出来損ないの剣として恥を晒してきた!」

 

翼は立ち上がる

 

「ただ、それも今日までのこと・・・奪われたネフシュタンを取り戻すことでこの身の汚名を注がせてもらう!」

 

そして月夜を仰ぎ見る

 

「そうかい、脱がせるものなら脱がして・・・何!?」

 

少女は動こうとするも体が固まり動けなかった、少女は原因を探し自分の影に先程翼が放った小型のナイフが刺さっているのを見つける、このナイフのせいで動けないと解るも動けないので抜くこともできずただ棒立ちするしかなかった

 

「く!こんな物で私の動きを!?」

 

少女は翼に睨むが・・・

 

「!?まさか・・・お前」

 

「月が覗いている内に決着をつけましょう」

 

月を見上げながら翼は悟った様な顔をしてそう呟く・・・

少女は翼の尋常ではない雰囲気を感じ取り

 

「歌うのか?絶唱を・・・」

 

それを聞いた紫は

 

『絶唱ですって!?何とかして止めたいけれど今は響と少女もいるし迂闊に動けない!』

 

そして翼は響に振り返り

 

「防人の生き様!覚悟を見せてあげる!!貴女の胸に焼き付けなさい!!」

 

「やらせるかよ!好きに!勝手に!・・・クソ!動けねぇ!!」

 

少女は動こうとするが翼の技『影縫い』に拘束され動けない、そして遂に翼が剣を掲げ絶唱を歌う

 

『Gatrandis babel ziggurat edenal・・・

 

 

翼は歌いながらゆっくりと動けない少女に近づき肩に手を置き顔を近づけ

 

・・・Emustolronzen fine el zizzl』

 

絶唱を歌い終わる・・・瞬間翼を中心にして凄まじい衝撃が走る

少女はゼロ距離でその衝撃を受け吹き飛ばされ響を捉えていたノイズは消し飛んだ

 

吹き飛ばされた少女はあちこちに傷を負ったがネフシュタンの鎧の力で傷が再生する・・・しかしそれはネフシュタンの鎧に侵食されていると言うことであり少女はそれを防ぐためその場から退却する・・・

 

 

翼が絶唱を歌った場所は巨大なクレーターができておりその中心に翼は立っていた・・・何とか立ち直した響は翼に駆け寄る

 

「翼さん!」

 

そして同時に駆けつけた弦十郎と了子も到着する

 

「無事か!!翼!?」

 

「私とて人類守護の務めを果たす防人・・・」

 

そう言って翼は振り返る・・・翼は絶唱のバックファイヤで身体中から血を流していた

 

「こんな所で折れる剣じゃありません・・・」

 

翼そう言って倒れた

 

「ッ!?翼さぁぁぁん!!」

 

月夜に声が響く・・・

 

 

 

 

『・・・・・・奏ちゃんに報告しなければね』

 

紫は裂け目に消えていった

 

 

 

翼はリディアンに運ばれリディアンの敷地内にある二課の息がかかった病院にて治療を受けていた・・・

 

弦十郎は主治医から

 

「辛うじて一命は取り留めました・・・ですが容態が安定するまでは絶対安静、予断の許されない状況です」

 

「・・・わかりました、よろしくお願いします」

 

弦十郎はそう言って頭を下げる、そして後ろに控えたエージェント達に

 

「俺達は鎧の行方を追跡するどんな手掛かりも見落とすな!」

 

 

響は病院の待合で1人落ち込んでいた

 

「貴女が気に病む必要はありませんよ・・・翼さんが自ら望み歌ったのですから」

 

響は声の主を見る

 

「緒川さん・・・」

 

「ご存知とは思いますが以前の翼さんはアーティストユニットを組んでいまして」

 

「ツヴァイウィングですよね?」

 

「その時のパートナーが天羽奏さん今は貴女の胸に残るガングニールのシンフォギア装者でした・・・2年前のあの日ノイズに襲撃されたライブの被害を最小限に抑えるため奏さんは絶唱を解き放ったんです」

 

「絶唱?翼さんも言っていた」

 

「装者への負荷をいとわずシンフォギアの力を限界以上に撃ち放つ絶唱はノイズの大群を一気殲滅せしめましたが、同時に奏さんの命を燃やし尽くしました・・・奏さんの殉職そしてツヴァイウィングは解散・・・1人になった翼さんは奏さんの抜けた穴を埋めるべく、がむしゃらに戦ってきました。同じ世代の女の子が知って叱るべき恋愛や遊びも覚えず、自分を殺しひと振りの剣として生きてきました・・・そして今日剣としての使命を果たすため死ぬことすら覚悟して歌を歌いました・・・不器用ですよね、でもそれが風鳴翼の生き方なんです」

 

「そんなの酷すぎます・・・そして私は翼さんのこと何にも知らずに一緒に戦いたいだなんて、奏さんの代わりになるだなんて・・・」

 

響は涙を流す

 

「僕も貴女に奏さんの代わりになってもらいたいだなんて思っていません、そんなこと誰も望んでいません・・・ねぇ響さん僕からのお願いを聞いて貰えますか?・・・翼さんのこと嫌いにならないでください、翼さんを世界で一人ぼっちだなんてさせないでください」

 

「・・・はい」

 

響は答えるもどうすればいいのかわからずにいた・・・

 

 

 

その頃幻想郷に戻った紫は奏にノイズを操る敵が現れたこと、響ちゃんと相変わらず連携が取れていなかったこと、そして・・・翼が絶唱を歌ったことを伝えた

 

「なんだって!?翼が絶唱を!?」

 

「ええ、2年前・・・あのライブの日の汚名を晴らすため、あの日散っていった人々のために命を懸けて絶唱を歌ったわ」

 

「・・・そうか・・・翼は無事なのか?」

 

「ええ、藍に調べさせたところ一命は取り留めたそうよ、しかし絶対安静で予断を許さない状態らしいわ」

 

「・・・わかった・・・なあ姉御」

 

「何かしら?」

 

「翼に合うことはできないかな?」

 

「・・・まだできないと言いたい所だけど、方法はあるわ」

 

「!?じゃあ!!」

 

「でも現実では会うことはできないわ」

 

「・・・どういうことだ?」

 

「私の知り合いに夢を操れる妖怪がいるわ、その娘に頼りましょう・・・その娘の力で貴女と翼ちゃんの夢を繋げ、会うことができるはずよ」

 

「おお〜?そんなことできる奴がいるんだな、ホント妖怪って色々いるんだな〜」

 

「ふふふ、では早速連絡を取ってみるわ」

 

「ああ、頼む!」

 

そう言って紫は裂け目へと入って言った

 

「・・・待ってろよ翼、今会いに行くからな・・・」

 

 

 

 

 

 

 

翼は夢を見ていた・・・空から堕ち続ける夢・・・そんな翼を誰かが抱きとめた

 

「え!?奏!?」

 

そう、天羽奏だった

 

 

 

 

 

奏は紫の知人、夢の支配者・ドレミー・スイートの力を借り翼の夢の世界へと来ていた

 

『ここが翼の夢の世界・・・』

 

奏は当たりを見渡す周りは永遠に続く海と空しか無く奏は何故か浮いていた・・・

 

『浮いてる・・・これも夢の中だからか?』

 

そして空から落ちてくる翼を見つける

 

『翼!?』

 

奏は翼の元へと翔んで行き翼を抱きとめる・・・そして翼は目を開く

 

「え!?奏!?」

 

「ああ、翼久しぶり・・・会いたかったよ」

 

あの悲劇のライブから2年・・・遂にツヴァイウィングが揃った・・・

 

 

 

 

奏は翼を離し2人は向き合う、2人は何も言えずただ見つめ合っていた。しかし奏が先に話す

 

「なあ翼」

 

「何?奏」

 

「・・・2年前のあの日のことなんだが・・・ごめんな?私が絶唱を歌ったせいで翼には苦しい思いをさせちまった」

 

「!?そんなこと無い!!あれは私がいけなかったの!!あの時私にもっと力があれば・・・奏に絶唱を歌わせずにすんだのに!!・・・奏を死なせずにすんだのに!!」

 

その言葉を聞いて奏は思い出す

 

『あ〜翼に会えた嬉しさで忘れてたけど、あたしはこっちの世界だと死んだことになってたんだったな・・・』

 

「あ〜翼?」

 

「?」

 

「実はな?あたし死んでないんだよ」

 

「ッ!?嘘よ!!あの日!あの場所で絶唱を歌った奏は跡形も無く消えていた!」

 

「あれはな?実は私ある人の・・・人?まあ人でいいや、ある人の力でワープさせられてな?治療を受けたらしい」

 

「・・・それは本当なの?」

 

「ああ、だから今は直接は会えないけどいつか絶対に翼に会いに行く!!案外すぐに会えるかもしれないな!!」

 

「本当に!?本当に会いに来てくれるの!?」

 

「ああ!!絶対にだ!約束する!!そしてまたツヴァイウィングとして一緒に歌を歌おう!!」

 

奏は翼と約束をかわす

 

「・・・あともう1つあるんだ」

 

「何?」

 

「響のことなんだが」

 

「・・・」

 

「翼、響のこと助けてやってくれないか?あの娘もあのライブの時の被害者なんだ・・・それに翼は私が死んだと思って私の置き土産である響のことを守るためにあんな態度を取ってたんだろ?」

 

「・・・奏にはなんでもお見通しね」

 

「はは、何年一緒にいたと思ってるだよ!翼のことなんて何でもお見通しだよ!それにあいつは優しい奴さ自分の為ではなく誰かの為に戦える強い娘だ・・・でもまだまだ未熟だし、いきなり目覚めた力のせいで心の整理もついていない・・・だから、あいつのことを守って・・・いや、共に戦ってやってくれ」

 

「・・・わかったわ」

 

「うんうん、伝えたい事は伝え終わったし私はそろそろ行くとするよ」

 

奏がそう言うと奏の姿が徐々に薄くなっていく

 

「奏!!さっきの約束!絶対帰って来てね!!」

 

「ああ!!またな!翼!!」

 

そう言うと奏は消えていった・・・

 

 

 

翼は病室で目を覚ます

 

『夢?・・・そうよ奏は死んだのよ・・・今の夢も私が勝手に作り出した妄想・・・』

 

翼は体を起こしベッドの横にある台の上に置いてあった手紙に目が止まる

 

『これは?』

 

翼は手紙を取る・・・手紙には『翼へ』と書かれており

 

 

『絶対に帰ってくる!約束だ!!』『奏より』

 

「!?・・・奏・・・約束だよ?」

 

翼の頬を涙が伝った・・・

 

 

 

 




いや〜長くなってしまいました
前回邂逅すると言ったなあれは嘘だ・・・次回後編で邂逅すると思うのでもうしばらくお待ちください!!


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戦姫絶唱シンフォギアF②・後編

まずはじめに遅くなってすみません!
理由は色々あるのですが・・・1番の理由はウマ娘にハマってました!!
本当にすみません!


 

 

 

響はリディアンの屋上でベンチに座り1人たそがれていた

 

『奏さんの代わりにならなくていい・・・か』

 

そんな響に声がかかる

 

「響」

 

「!?・・・未来」

 

「最近1人でいることが多くなったんじゃない?」

 

「そうかな〜そうでもないよ?私1人じゃ何にもできないし〜」

 

響は必死に誤魔化す

 

「ほらこの学校にだって未来が進学するから私もって決めたわけだし〜いや〜なんて言うかここ学費がビックリするぐらい安いじゃない?だったらお母さんとおばあちゃんに負担かけずにすむかな〜って、あははは・・・」

 

未来はそんな強がりを言っている響の手を握る

 

「・・・やっぱり未来には隠し事はできないね」

 

「だって響、無理してるんだもの」

 

「ん〜でもごめんもう少し1人で考えさせて、これは私が1人で考えなくちゃいけないことなんだ・・・」

 

「わかった」

 

「ありがとう・・・未来」

 

「あのね?響・・・どんなに悩んで考えて出した答えで一歩前進したとしても響は響のままでいてね」

 

「私のまま?」

 

「そ、変わってしまうんじゃなく響のまま成長するんだったら、私も応援する・・・だって響の代わりはどこにもいないんだもの、いなくなって欲しくない」

 

「私、私のままでいていいのかな?」

 

「響は響じゃなきゃ嫌だよ」

 

「・・・」

 

響は立ち上がり翼が入院している病院を見て拳を握る

 

「ありがとう未来・・・私、私のまま歩いて行けそうな気がする!」

 

「ふふ、あっそうだ流星群見る?動画で撮っておいた」

 

「うん!!」

 

響は未来から端末受け取り画面を見るが真っ暗で何も見えない

 

「・・・何も見えないんだけど」

 

「うん、光量不足だって」

 

「ダメじゃん!!」

 

「「ぷふ、あははは!!」」

 

「可笑しいな〜もう、涙が止まらないよ、今度こそは一緒に見よう!!」

 

「約束!次こそは約束だからね?」

 

響は頷きリディアンを見渡す

 

『私だって守りたい物がある・・・私に守れる物なんて小さな約束だったり何でもない日常くらいなのかもしれないけれど・・・それでも守りたい物を守れるように、私は私のまま強くなりたい!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

ある日・・・

 

「たのもぉぉぉぉぉ!!」

 

「おお!?なんだいきなり!?」

 

響は弦十郎の家に来ていた

 

「私に戦い方を教えてください!!」

 

「この俺が君に?」

 

「はい!弦十郎さんならきっと凄い武術とか知ってるんじゃないかと思って!」

 

「・・・俺のやり方は厳しいぞ?」

 

「・・・はい!」

 

「時に響君、君はアクション映画とか嗜む方かな?」

 

「はい?」

 

それから弦十郎による辛い修行が始まった

まずアクション映画を嗜みその動き・・・特に中国武術を模範し体に覚えさせる、勿論それだけでなく走り込みや筋トレを行う・・・そして、よく食べ、よく遊び、よく寝る

これが弦十郎の修行法だった、そして今

 

「はぁ!」

 

響はサンドバッグを叩いていた

 

「そうじゃない、稲妻を喰らい!雷を握り潰すように撃つべし!」

 

「言ってること全然わかりません!でもやってみます!」

 

響は集中する・・・そして自分の鼓動と共に一撃を叩き込む、するとサンドバッグは吹き飛んだ

 

それを見た弦十郎は

 

「こちらもスイッチを入れるとするか」

 

そう言ってミットグローブを構える

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響が修行を始めて数日後、二課の周辺で頻繁にノイズの出現し、それを政府は何者かが二課に保管されているデュランダルを狙っていると結論つけ、デュランダルを移送させる作戦が立てられようとしていた・・・

 

 

 

 

 

その時、幻想郷では・・・

 

「・・・というわけで装者達に接触し協力しようと思うわ、何か質問・意見はあるかしら?」

 

紫は博麗神社に幻想郷の有力者達を集め今後の方針を説明していた

 

「いいかな?」

 

有力者達の内の1人、豊聡耳 神子が声をあげる

 

「何かしら?」

 

「装者に接触するのは全然いいのだが・・・皆も知っていると思うが一部を除き我々はノイズに対抗する手段を持っていない、どうやって協力するのか方法は考えてあるのかい?」

 

「もちろん考えてあるわ」

 

「「「お〜」」」

 

会場から声が上がる

 

「ではそっちについても説明していくわね・・・」

 

会議はまだ続くようだ・・・

 

 

 

場所は二課に戻り響達に作戦が伝えられる・・・

デュランダル移送作戦は翼は入院中のため響とエージェント達で了子が運転する、デュランダルが乗せられている車を護衛することになった・・・

そして、そのことを二課のデータベースから情報を得た紫は監視し、チャンスがあれば接触しようと準備を開始した

 

 

 

数日後、作戦が開始され

響達はまるでデュランダルが移送されるのを狙っていたかのように現れたノイズとネフシュタンの鎧の少女に攻撃され対抗するために近くにある無人の工場地帯へと逃げ込み了子はデュランダルを守り響はシンフォギアを纏いノイズと鎧の少女に対峙する

 

そして、その様子を紫は監視していた

 

『今回は翼ちゃんがいないし大丈夫かしら・・・』

 

紫は今までの響の戦闘を思いだす・・・

しかし響は弦十郎との修行(映画鑑賞)で得た中国武術を使用しノイズを圧倒していく

 

『こいつ、戦えるようになっているのか!?』『!?・・・響ちゃんの動きが格段に良くなっている?』

 

鎧の少女と紫は翼の足を引っ張っていた時とは別人のように強くなった響を見て驚愕する

 

すると、了子が守っているデュランダルが入れてあるケースが動きだす・・・

 

「この反応・・・まさか!?」

 

すると突然ケースが壊れ中からデュランダルが飛び出してくる

デュランダルは空中で止まり錆た刀身が淡く光りだす

 

「覚醒した!?」

 

「こいつがデュランダルか!」

 

鎧の少女はデュランダルを手に入れようと空中で静止しているデュランダルに跳躍し手を伸ばす

響もそれに気づき

 

「渡すものかぁぁぁぁ!!」

 

デュランダルを取られまいと跳躍し鎧の少女を弾き飛ばし

 

デュランダルを掴む

その瞬間世界が塗りつぶされる

 

『『『!?』』』

 

鎧の少女・了子・紫はただならぬ気を感じとる

響は着地しデュランダルを掲げる・・・すると錆びていたデュランダルが黄金の刀身へと変化した、そして響は闇に包まれる

 

「こいつ!何しやがった!?」

 

鎧の少女はそう言い後ろにいる了子を一瞥する、了子は響と完全に覚醒したデュランダルに見とれていた

 

「ッ!?そんな力を見せびらかすな!!」

 

少女はいい放ち響にノイズをけしかける・・・しかし

響はデュランダルを振りかぶる・・・

 

「!?」

 

鎧の少女は咄嗟に飛び退く

そしてデュランダルの持つ膨大なエネルギーをノイズへと放つ、ノイズは一瞬で消し飛びそのまま工場を破壊する

 

『まずいわね・・・』

 

紫は今にも爆発しそうな工場、そして暴走している響を見る

響はデュランダルを掴んだままギアが解除され気絶していた

瞬間工場が爆発する

 

『!?このままでは響ちゃんが危ない!!』

 

紫は咄嗟に響を裂け目へと落とす

そして了子の方を見ると了子は手から謎のシールドを展開して爆発から自分を守っていた

 

『・・・・・・今は響ちゃんの方が優先ね、それにこれは二課に接触するチャンスだわ・・・まさかこんなに早くチャンスが来るとは思わなかったわ』

 

紫は響を安全な場所、幻想郷へと連れて行くことにした

 

 

 

 

 

響はそのまま永遠亭に運ばれ気絶したまま身体検査を受け、異常無しと診断されたので紫の家で寝かされていた・・・

 

『何?今の力・・・私、全部吹き飛べって体が勝手に・・・』

響は目を覚ます

 

 

「お?目が覚めたか?」

 

目の前に奏がいた

 

「ええ!?か、奏さん!?なな、何で!?もしかして私死んじゃった!?そしてここは天国!?それとも夢!?」

 

響は死んでいたと思っていた奏を見て動揺する

 

「ハハハ、死んでないし、夢でもないさ」

 

「・・・と、言うことは?」

 

「あたしも響も生きてるってことさ」

 

「よかった〜、あれ?じゃあ何で奏さんは死んだことになってるんですか?翼さんや二課の皆も知らないみたいだったし」

 

「あ〜これには、ふか〜い事情があってな?」

 

「深い事情?」

 

響が疑問に思っていると部屋の扉が開かれる、そして

 

「それについては私が説明するわ」

 

「姉御・・・響、この人が響やあたしを助けてくれたんだ」

 

「ええ!?ありがとうございます!!」

 

「ふふ、元気いっぱいね、この様子じゃ体の方はもう大丈夫みたいね」

 

「あ、おかげさまでなんとか・・・」

 

「いいのよ・・・じゃあまずは自己紹介ね私は八雲 紫、幻想郷の管理者をしているわ・・・ちなみに私はシンフォギアについて知っているから隠さなくて大丈夫よ」

 

「幻想郷?・・・え〜と私は立花 響です!」

 

「はい、よくできました、じゃあ疑問に思っているだろうことを説明していくわね」

 

「はい!」

 

そうして紫は幻想郷について、なぜシンフォギアについて知っているのか何が目的なのか、そして目的を達成するために二課と協力したいことを説明した

 

「・・・え〜と」

 

「・・・つまりここは幻想郷という外の世界から隔絶された場所で今、幻想郷は滅亡の危機にあるから二課と協力したいのよ」

 

「なるほど!!わかりました!!」

 

「じゃあ、早速二課に話をしに行きましょうか奏、準備なさい、二課の皆と久しぶりのご対面よ」

 

「おお!?遂に来たか!わかった準備してくる!!」

 

「いきなりですね紫さん」

 

「ふふふ、善は急げってことよ」

 

「はぁ、そうなんですか」

 

「えぇ、じゃあ奏の準備ができしだい移動するからここで待っていてね、それと紹介したい娘がいるのよ、ちょっと呼んでくるわね」

 

紫は部屋を出ていった・・・そしてすぐに紫と少女が入ってきた

 

「紹介するわね、彼女の名前はセレナ・カデンツァヴナ・イヴ・・・彼女も響ちゃんと同じシンフォギア装者よ」

 

「ええ!?そうなんですか!!」

 

響は驚きセレナを見る

 

「ふふ、よろしくお願いしますね響さん!」

 

「こちらこそよろしくお願いします!セレナさん!」

 

そうして3人で談笑していると準備を終わらせた奏が入ってきた

 

「おまたせ皆」

 

「よし、響ちゃんも良いかしら?」

 

「はい!大丈夫です!」

 

「わかったわ・・・セレナ」

 

「はい、なんでしょう」

 

「今回はお留守番を頼んでもいいかしら?」

 

「わかりました!」

 

「ありがとう・・・」

 

紫は響と奏に向き直る

 

「では、2人とも行くわよ」

 

紫は裂け目を作る

 

「何これ!?」

 

驚く響に奏が説明する

 

「これは姉御の能力だよ『スキマ』って言うらしい、これを使えばどこにでもワープできたり他にも色々できるらしい、私も最初見た時は驚いたよ」

 

「・・・凄い能力なんですね〜」

 

「じゃあ響ちゃん私達についてきてね」

 

そう言って紫はスキマに入って行った奏もそれに続く響も意を決してスキマへと入って行った・・・そして響が入ってしばらくしてスキマは消えた

1人残ったセレナは

 

「いってらっしゃい、頑張ってね皆」

 

と小さく呟き部屋を後にした・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

その頃響達が戦った工場地帯では

 

「何としてでも響くんを見つけだすんだ!」

 

了子は今回の襲撃でデュランダルの移送は困難との判断されたので再び二課で保管するために帰還したので変わりに弦十郎が指揮を取りデュランダルを残し消えた響の捜索が行われていた

 

『デュランダルに転移させる機能は無いはず・・・しかし現に響くんは行方不明・・・どうゆうことだ?』

 

弦十郎が考えていると少し離れた場所にスキマができた

 

『!?・・・何だあれは!?』

 

そこから紫がでてくる

 

『人がでてきた?しかし何だあの気配は・・・あれは本当に人なのか?』

 

弦十郎は紫の気配が人間とは全く違う気配を放っているのを感じとり警戒度を上げる・・・そして

 

「初めまして二課の皆さん・・・私は八雲 紫、貴方達と協力体勢を取りたい のだけど、司令に合わせてくださる?」

 

『八雲 紫・・・あの裂け目といい人間とは思えぬ気配といい何者なんだ?しかし協力体制だとぉ!?・・・話を聞いてみる必要があるな』

 

「俺が司令の風鳴 弦十郎だ八雲どの、話を聞こう」

 

「あら、ありがとう・・・でも話す前に合わせたい娘達がいるのよ」

 

紫がそう言うとスキマから響が出てきた

 

「!?響くん!!」

 

響はその声に反応して

 

「あ、師匠〜」

 

と手を降っている

 

『あの様子を見るに怪我は無いようだな・・・』

 

「あと1人いるのよ」

 

そして、スキマから奏が出てくる

 

「ッ!?奏!!」

 

「あ、弦十郎の旦那だ、久しぶり〜」

 

まさかの奏の登場にその場にいた二課全員の動きが止まる

 

『どういうことだ!?』

 

「・・・八雲どの」

 

「何かしら?」

 

「これは一体どういうことなのか説明して頂きたい、なので一旦我々二課へと来ていただいてよろしいか?」

 

「わかったわ」

 

「よし、皆!!響くんは見つかった!!撤収するぞ!!響くんも奏も聞きたいことは山ほどあるが、それは二課についてから話そう!!」

 

弦十郎は車に乗り込み、紫や響、奏も別の車に乗るそして二課へと向かった

 

「ふぅ、なんということだ謎の力を使う八雲 紫どの、そして謎の裂け目から出てきた響くんと奏・・・・・・・・・・・・とりあえず・・・」

 

弦十郎は携帯端末を取り出し緒川に連絡をする

 

「緒川、俺だ今二課に向かっている・・・ああ、響くんは見つかった、そして信じられんと思うが奏が生きていた・・・それと、突然だが我々と協力体制を取りたいと接触してきた人物がいてな八雲 紫と言うそうだ、そして彼女が響くんや奏を助けたのだろう、そのお礼がしたくてな・・・あぁ、あれの準備を頼む・・・・・・」

 

そして話が終わり携帯端末をしまう

 

『これから忙しくなるな・・・』

 

弦十郎はこれからのことを考えそう思っていた

 

『まずは・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

八雲どのの歓迎パーティーと奏の生還祝いパーティーだな!!』

 

失った片翼が帰ってきた・・・

幻想と共に・・・

 

 

 




遂に幻想郷勢と二課が邂逅しましたね!!
次はもっと早く更新できるように頑張ります!


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戦姫絶唱シンフォギアF③

毎回毎回前書き書いてる人すごいな〜と思う今日この頃、そのくらいですかね
では本編どうぞ


 

 

 

響達は二課へと移動し・・・

 

 

 

パン!!パパン!!パン!!

 

「ようこそ八雲どの!!そして、よく帰ってきた!!奏!!」

 

「・・・あらあら」

 

「・・・あはは」

 

「相変わらずだな〜弦十郎の旦那は」

 

紫、響は困惑していた

二課では弦十郎の指示によりパーティー会場ができあがっていた

 

「八雲どの積もる話は後にして、まずは楽しんでいただきたい」

 

「ふふふ、わかったわ」

 

そして紫は二課のメンバーと親睦を深め、響は料理をたらふく食べ、奏は2年ぶりの二課のメンバーとの再開を楽しんでいた・・・

そのままパーティーはつつがなく行われ

そして・・・

 

 

 

 

二課にある会議室に弦十郎、了子、緒川、友里、藤尭、奏、響の二課の主要メンバーに紫を加えた8人が集まっていた

 

「では、八雲どの率直に聞くが・・・貴女は人間か?」

 

弦十郎の言葉に会議室の空気が張りつめる・・・弦十郎、了子、緒川は紫を一目見たときから、友里、藤尭も弦十郎達程では無いが二課のオペレーターを務める

エリートである、2人も何となく紫のただならぬ気配を感じていた

 

「・・・流石は二課の司令官ね、そしてその部下も素晴らしいわ・・・ええ、皆が思っている通り私は人間では無く、分類するなら妖怪になるわね・・・」

 

紫はそう言うと自分のすぐ両隣にスキマを作り出す、それだけでも人間技では無いが紫は左のスキマに手を入れる・・・すると右のスキマから紫の手が出てきた・・・すでに紫の能力見ている弦十郎、奏、響以外のメンバーはそれに驚愕する

 

「マジか・・・本当に人間じゃないんですね」

 

と藤尭が思わず声をあげる

 

「・・・では、次の質問だ、八雲どのは何故我々二課と協力体制を取りたいのか答えていただきたい」

 

「ええ、ではまず妖怪・神の特性・・・そしてそれらが住む幻想郷について話さなくてはならないわ」

 

紫はセレナや奏・響に話した妖怪・神は人間の恐怖心および信仰心を糧にして生きていることや幻想郷について話した・・・

 

「・・・そして、今から7年前、私の友人に未来予知のような事ができる娘がいてね・・・その娘よると近い将来、翼ちゃん、響ちゃん、そしてもう1人の少女が戦いに敗れ、その影響で何故か人々から恐怖・信仰が消えさり私達は存在を維持できずに消滅するという未来を見たようなの・・・だから私はそれを回避するために二課と協力体制を取りたいのよ」

 

普通なら到底信じられることでは無いが、先程紫の能力を見たばっかりなので皆納得せざるを得なかった

 

「・・・なるほど、聞きたいことは山ほどあるが、それは八雲どのの説明が終わってからにしよう・・・では次にどのように協力をするのか説明をお願いしたい」

 

「わかったわ、まず最初に私達は能力を持っているとはいえ基本的にノイズに対抗する手段を持たないのよ、だから戦闘面に置いては基本的に響ちゃん達に頑張ってもらうことになるわね・・・で、本題なのだけど私達は響ちゃん達に円滑に戦闘を行ってもらうために支援をしようと思っているわ・・・具体的には・・・そうね、響ちゃんなら戦う時、拳法を扱っているようだから此方から拳法のスペシャリストを送り出して訓練を行うなどかしら・・・まあ、これはオマケね本命は私達の能力をシンフォギアを通して響ちゃん達に貸与することよ」

 

「・・・了子、それは可能なのか?」

 

弦十郎は紫の言葉を受け了子に確認を取る

 

「・・・元々シンフォギア自体が歌をエネルギーに変換して使用するシステムだから・・・能力を1度シンフォギアがエネルギーに変換できるように変換する必要があるわね・・・でも試してみる価値はあるわ!」

 

「なるほど、変換する為に更に変換させなければならないのか・・・わかった、そのことについては了子に一任する」

 

「ええ、任せてちょうだい!」

 

「あぁ、頼む・・・では、質問に入る・・・皆何か聞きたいことは無いか?」

 

「はい」

 

友里が手を上げる

 

「先程の話に出てきた翼さん、響さん、もう1人の少女なのですが、もう1人の少女はまだ見つかっていないのでしょうか?」

 

「ええ、まだ見つかっていないわね、顔は未来予知をした時に見たのを書き写して貰った物あるから、わかるのだけれど・・・」

 

そう言って紫はスキマを開きそこに手を入れて3枚の紙を取り出した、それにはそれぞれ、翼・響そして銀髪の少女の顔が描かれていた

 

「!?その娘は!!」

 

それを見た瞬間、弦十郎が声をあげる

 

「知っているのかしら?」

 

「あぁ、彼女の名前は雪音 クリス・・・シンフォギア装者の候補生だ、だが現在彼女は行方不明・・・この件に関しては俺に任せてほしい、何としてでも彼女を見つけてみせる!」

 

「わかったわ」

 

「では、他に聞きたいことは無いか?・・・」

 

「はい」

 

藤尭が手をあげる

 

「紫さんは7年前から調査したんですよね?」

 

「えぇ、そうね」

 

「どうやって我々の事やシンフォギアの事を知ったんですか?」

 

「それは企業秘密よ、教えられないわ」

 

その時、藤尭は7年前から二課のデータベースに不正アクセスが何度も行われていたのを思い出す

 

「あっ、7年前から不正アクセスが行われているのって・・・」

 

言いながら紫を見る

 

「さぁ?なんの事かしら?皆目見当もつかないわ?」

 

そう言われたら、証拠も無いため引き下がるしかない

 

「・・・わかりました」

 

「・・・では他に無いか?」

 

「はい!」

 

響のが手をあげる

 

「では響君」

 

「あの〜これは紫さんにじゃなくて奏さんに質問なんですけど」

 

「お?あたしに質問か?」

 

「はい、あの〜幻想郷であった時から気になっていたんですけどガングニールのギアペンダントを持って無い見たいなのでどうなったのかな〜って」

 

二課の面子は奏を見る、奏はいつもギアペンダントを首に下げているはずだがそこにはギアペンダントは無かった

 

「・・・奏が生きていたことで浮かれて忘れていたが、確かにギアペンダントが無いな・・・奏、ギアペンダントは今どこに?」

 

「あ〜、それがな?2年前のあの事件の時、あたし絶唱を歌っただろ?あの時あたしは八雲の姉御のおかげで助かったけど、ギアペンダントは絶唱の負荷に耐えきれず消滅しちまった見たいなんだよ・・・」

 

奏は紫を見てそう言う

 

「それは、本当ですか?八雲どの」

 

「えぇ、本当よ私達が奏を助けた時には既にギアペンダントは壊れていたわ」

 

「むぅ・・・わかった、響君もこれで良いか?」

 

「はい!大丈夫です!」

 

「よし、では他に質問は?」

 

紫への質問はこの後も続いた・・・

そして・・・

 

 

 

「他に質問は?・・・・・・無いみたいだな、では八雲どの」

 

「何かしら?」

 

「我々二課は貴女達を歓迎する!」

 

「あら、そんな急に決めて大丈夫なのかしら?自分で言うのもなんだけど貴方達からしたら私は謎の力を使う人外よ?」

 

「あぁ、恥ずかしながら我々二課も人手不足でな、それに響くんや奏を助けてもらった時点で疑いは晴れている、もし敵ならばまず助けたりしない・・・」

 

「ふふふ、ありがとう・・・1つ此方からもいいかしら?」

 

「あぁ、大丈夫だ」

 

「質問と言うか確認なのだけれど、また今回のように皆が集まれる日はあるかしら?できれば今度は翼ちゃんもいてくれると助かるのだけれど・・・」

 

「・・・そうだな、俺達は基本的にここにいるから何時でも大丈夫だ、翼はもう少しすれば退院できるはずだ、翼が退院すればすぐに全員集合できるだろう・・・しかし何をするんだ?」

 

「いえ、そんな大した事じゃないわ、此方からも集合できる日に協力者達を紹介しようと思っているの」

 

「わかった、そういう事なら緒川、八雲どのに端末を・・・」

 

「はい」

 

緒川はそう言うと部屋から出て行き、そして二課の通信用端末を持ってきて紫に手渡す

 

「それがあれば、何時でも我々と連絡が取れる、そして集合できる日時が決まったらその端末から連絡する」

 

「ええ、わかったわ」

 

「よし、八雲どの他に何か聞きたいことは無いか?」

 

「いいえ、特に無いわ」

 

「では今回の会議は終了する!」

 

こうして会議は終了し解散することになった・・・

そして数時間後、紫の端末に数日後に集合できると連絡が入り、紫はその日に連れて行く者達を探す為に有力者達の元へ赴くのだった・・・

 

 

 

 

 

 

 

会議があった次の日

響は奏と共に翼がいる病院へと来ていた

 

「私が行っても大丈夫なんでしょうか・・・」

 

「大丈夫だって」

 

「でも2人が2年ぶりに会うのにそこに私がいると、なんて言うか・・・」

 

「申しわけない?」

 

「・・・はい・・・」

 

「はぁ〜大丈夫だって、それにあたしはもう翼と会ってるし」

 

「え?じゃあ昨日会議が終わった後会いに行ったんですか?」

 

「いいや昨日は会ってない」

 

「?じゃあ電話で話したとか?」

 

「電話でも話していないさ」

 

「?えぇ〜?どういうことなんですか?奏さんがこっちの世界に来たのは昨日ですよね?」

 

「いや〜、実はね翼が入院しただろ?その時あたしは、いてもたっても居られなくて姉御に翼に合わせてくれって頼み込んだんだ、そしたらまだ現実では会わせられないから夢の中で会わせるって言われたんだよ」

 

「えぇ!?夢でですか!?」

 

「あぁ、姉御の知り合いに夢を操る妖怪がいてな?ドレミー・スイートって言うだけど」

 

「夢を操る・・・色んな妖怪さんがいるんですね〜」

 

「うん、あたしも聞かされた時は同じ事を思ったよ・・・で、力を貸りてあたしと翼の夢を繋げてもらって翼に会ってな?ちょっと話したんだよ・・・だから大丈夫だ響は気にしなくていいんだ」

 

「そんなことがあったんですね・・・でも翼さんは師匠たちには伝えてないようでしたけど・・・」

 

「まぁ、信じてもらえないと思ったんだろうな〜」

 

響は奏の話を思い返す・・・

 

「・・・確かに紫さんに会って無かったら信じられないですね」

 

そうこう話している内に2人は翼の部屋の前に来ていた

 

「よし、響・・・覚悟して入るんだぞ?」

 

「え?それってどういう・・・」

 

響が聞き返す前に奏はドアを開ける

 

「え?」

 

響が目にしたのは、まるで何者かに荒らされたように散らかっていた

 

「こ、これは・・・」

 

「あちゃ〜2年たっても癖は治って無かったか〜」

 

「癖?」

 

「何をしているの?」

 

部屋を見て唖然としている響と呆れてる奏の後ろから声がかかる

 

「翼さん!?大丈夫ですか!?本当に無事なんですか!?」

 

「入院患者に無事を聞くってどういうこと?」

 

「だって・・・」

 

そう言って響は散らかった部屋を指差す

 

「私、翼さんが誘拐されたと思って・・・」

 

「ハハハ、響これは翼の悪い癖なんだ」

 

「奏・・・」

 

「よう、翼久しぶり・・・夢で会って以来だな」

 

「あの〜癖ってどういうことなんですか?」

 

「あのな?翼って何も知らない人が見ると何でも完璧にこなすように見えるけど、実は家事とかダメダメなんだ」

 

「えぇ?」

 

響は奏に言われて思わず翼を見てしまう、翼は恥ずかしさのあまり赤面していた・・・

 

「もう、奏は意地悪だ・・・」

 

「ハハハ、ごめんごめん、じゃあまずは部屋を片付けるか、響も手伝ってくれないか?」

 

「はい!わかりました!」

 

「じゃあ私も・・・」

 

「翼は休んでていいよ、逆に部屋が散らかりそうだ」

 

「・・・・・・はい」

 

「あはは・・・」

 

響は奏の容赦ない言い方に苦笑いしてしまう

 

「よし!じゃあ始めるか!」

 

こうして響は奏と一緒に翼の部屋の片付けを始めるのだった・・・

 

 

 

一通り片付けが終わり・・・

 

「いや〜しかし以外でした、翼さんて何でも完璧にこなすイメージありましたから」

 

「片付けてもらってすまないわね・・・いつもは緒川さんがやってくれてるんだけど・・・」

 

「えぇ!?男の人にですか!?」

 

「た、確かに考えてみればいろいろと問題ありそうだけど・・・それでも散らかしっぱなしにしとくのは良くないから、つい・・・今はこんな状態だけど報告書は読ませてもらっているわ・・・」

 

「え?」

「私が抜けた穴を貴女がよく埋めているということもね」

 

「そんなこと!全然ありません!いつも二課の皆に助けられっぱなしです!」

 

「そんなこと無いさ」

 

「奏さん・・・」

 

「あたしも八雲の姉御から響がとても頑張ってるって聞いてるよ」

 

「・・・嬉しいです、2人にそんなこと言って貰えるなんて・・・」

 

照れてる響を微笑ましい表情で見ていた翼と奏、しかし翼は表情を引き締め

 

「でも、だからこそ聞かせて欲しい、貴女の戦う理由を・・・ノイズとの戦いは遊びではない、それは今日まで死線を超えてきた貴女ならわかるはず・・・」

 

「・・・よく、わかりません・・・私、人助けが趣味みたいな物だから、それで・・・」

 

「それで?それだけで?」

 

「だって、勉強とかスポーツは誰かと競い合って結果を出すしかないけど、人助けは誰かと競わなくていいじゃないですか・・・私には特技とか人に誇れる物がないから、せめて自分にできることで皆の役にたてればいいかな〜って・・・・・・きっかけは、やっぱりあの事件かもしれません・・・私を救うために奏さんが命を燃やした2年前のライブ・・・奏さんだけじゃありません・・・あの日たくさんの人が亡くなりました・・・でも、私は生き残って今日も笑ってご飯を食べたりしてます、だからせめて誰かの役にたちたいんです・・・明日も笑ったり、ご飯食べたりしたいから・・・人助けをしたいんです!」

 

「・・・貴女らしいポジティブな理由ね、だけどその思いは前向きな自殺衝動なのかもしれない・・・」

 

「自殺衝動!?」

 

「誰かのために自分を犠牲にすることで古傷の痛みから救われたいという、自己断罪の表れなのかも・・・」

 

「あの〜私変なこと言っちゃいましたか?」

 

「全然変じゃないさ・・・少なくともあたしは響の理由を聞いて嬉しかったよ・・・それに理由は人それぞれだからな」

 

「奏さん・・・」

 

「そうよ、変かどうかは私が決めることじゃないわ・・・自分で決めることね」

 

「・・・考えても、考えてもわからないことだらけなんです・・・デュランダルに触れて暗闇に飲み込まれかけました、気がついたら人に向かってあの力を・・・私がアームドギアを上手く使えていたら・・・あんな事にもならずに・・・」

 

「力の使い方を知るということは、すなわち戦士になるということ・・・」

 

「・・・戦士」

 

「それだけ人としての生き方から遠ざかるということなのよ?貴女にその覚悟はあるのかしら」

 

翼の言葉に奏も頷き響を見据える

 

「・・・守りたいものがあるんです、それは何でもないただの日常、そんな日常を大切にしたいと強く思っているんです・・・だけど思うばっかりで空回りして・・・」

 

「・・・戦いの中、貴女が思っていることは?」

 

「ノイズに襲われている人がいるなら、1秒でも早く救いだしたいです!最速で!最短で!真っ直ぐに!一直線に駆けつけたい!そして・・・」

 

響は戦った鎧の少女を思いだす

 

「・・・相手がノイズでは無く誰かなら、どうしても戦わなくちゃいけないのか?っていう胸の疑問を、私の思いを、届けたいと思っています!」

 

「今貴女の胸にある物をできるだけ強くハッキリと思い描きなさい・・・それが貴女の戦う力、立花 響のアームドギアに他ならないわ!」

 

「あぁ、翼の言う通りだ、響、さっきも言ったが戦う理由は人それぞれ・・・響の胸にある思いを貫けば、それは全てを貫き、そして皆を守れる槍となる・・・まあ、槍にこだわる必要はないんだけどな!」

 

「あはは・・・」

 

響は笑い、そして決意がこもった顔で

 

「ありがとうございます・・・2人のおかげで私、頑張れそうです!」

 

響の決意がこもった言葉に翼と奏も頷く、そして

 

「よし!響の覚悟も決まったようだし、この話は終わろうか!次はそうだな〜翼の昔の話でもするか!」

 

「え!?ちょっと奏!?」

 

「それ、とても聞きたいです!!」

 

「立花まで!?」

 

「じゃあそうだな、あれは数年前にだな〜」

 

「やめてぇぇぇ!!」

 

 

その日は病院に歌姫の悲鳴が響いたそうな・・・

 

 

 




翼と響の中も奏の苦労のかいもあって良くなって来ましたね〜
次話では紫以外の幻想郷勢と会わせていこうと考えています!


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戦姫絶唱シンフォギアF④

大変お待たせしてすいません!
色々やってたらこんな時間かかっちゃいました!
なるだけ早く投稿できるように頑張りますので気長にお待ちいただけると幸いです!
では本編をどうぞ!


 

 

 

響達は病院でしばらく話したあと奏は残り響は奏達と別れ帰路についていた・・・

 

そして学園の寮に帰る途中の響に二課から連絡が入る、その内容はネフシュタンの鎧を纏った少女が二課へと向かって来ているという内容だった

 

「・・・はい!わかりました!すぐに向かいます!」

 

連絡を受け鎧の少女がいる地点へと向かう・・・すると目的地の場所の向かいの道から未来が歩いてくるのを見つける

 

『あれは!?』

 

未来も響に気づき近づいて来る

 

「あ、響〜!」

 

「み、未来・・・ハッ!?」

 

その瞬間、響は殺気を感じ、振り返る

そこには鎧の少女が鞭を使って攻撃してきていた

 

「ッ!?来ちゃダメだ!」

 

鞭は響を逸れ外れたが攻撃の余波で未来が吹き飛ばされてしまう

 

「しまった、あいつの他にもいたのか・・・」

 

未来は吹き飛ばされ身動きが取れずにいると、攻撃で吹き飛んだ残骸が未来に迫る・・・

響は未来を助けるため、ずっと未来に秘密にしていたシンフォギアの力を解放し鎧を纏う・・・

そのまま未来と残骸の間に入り残骸を弾き飛ばす

未来は響の格好、残骸を弾き飛ばす人間離れした力を目の当たりに唖然とする

 

「・・・響?」

 

「・・・ごめん」

 

響はそう一言だけ言い

その場を離れる・・・

鎧の少女も響を追う・・・

残されたのは、今起きた状況に唖然とすることしかできない未来だけだった・・・

 

 

 

 

その時、二課では・・・

 

「響ちゃん交戦に入りました!現在、市街地を避けて移動中!」

 

「そのままトレースしつつ、映像記録を照会!」

 

二課は鎧の少女出現により慌ただしくなっていた・・・すると

司令室にスキマが開き紫が出て来た

紫は司令室を一瞥し弦十郎に声をかける

 

「弦十郎さん・・・」

 

紫の呼び掛けに弦十郎は振り返る

 

「おお、八雲どの」

 

「随分と慌ただしいわね・・・」

 

「あぁ」

 

弦十郎はモニターを見る、紫もそれにつられモニターを見る

そこには鎧の少女と共に移動している響が映っていた・・・

 

「見ての通り、鎧の少女が現れ響君が対応している」

 

「・・・・・・丁度いいわね」

 

「丁度いいとは?」

 

「いえ、幻想郷からスケットを連れてこようと思ったのよ」

 

「おぉ、それは心強い!此方からも是非お願いしたい!」

 

「えぇ、そうと決まれば早速手助けに行けそうな者を連れてくるわ」

 

紫はそう言うとスキマを開き幻想郷へと向かって行った・・・

紫を見送った弦十郎は再びモニターを見る

そこには響達が移動を終え今まさに戦闘を行おうとしていた

 

「スケットが来るまで何とか耐えるんだぞ・・・」

 

 

 

場所は戻り、響達は移動を終え相対していた・・・

そして鎧の少女が鞭で攻撃を仕掛ける

響はその攻撃を腕でガードし受け止める

 

「ふん、どんくせ〜のが、やってくれる!」

 

「どんくさいなんて名前じゃない!!」

 

「ん?」

 

「私は立花響!15歳!誕生日は9月の13日で、血液型はO型!身長はこの間の測定では157cm!体重は・・・もう少し仲良くなったら教えてあげる!!趣味は人助けで、好きな物は、ごはん&ごはん!!あと!彼氏いない歴は年齢と同じ!!」

 

「な、何をとち狂ってやがるんだ?お前・・・」

 

響の突然の自己紹介に鎧の少女はかなり引いていた・・・

 

「私達はノイズと違って言葉が通じるんだから!ちゃんと話し合いたい!!」

 

「なんて悠長!この期に及んで!!」

 

鎧の少女はそう言いながら攻撃するが響はそれを見切り避ける

 

『!?こいつこの前より更に動きが良くなっている!!』

 

鎧の少女は攻撃しながら響の顔を見る・・・響は前に翼に守られていた時の顔とは違い覚悟を決めた顔をしていた

 

『・・・覚悟か!?』

 

「話し合おうよ!!私達は戦っちゃいけないんだ!!だって言葉が通じていれば人間は・・・」

 

「うるせぇ!!分かり合えるものかよ!人間が!そんな風にできているものか!!気に入らねぇ!気に入らねぇ!気に入らねぇ!!わかっちゃいねぇことをペラペラと知った風に言うお前がぁ!」

 

鎧の少女のあまりの剣幕さに響は驚く

 

「お前を引きづって来いと言われたがもうそんな事はどうでもいい!お前をこの手で叩き潰す!今度こそお前の全てを踏みにじってやる!」

 

鎧の少女は怒りに任せ必殺技を繰り出す

 

「うぉぉぉ!!吹っ飛べぇ!!」

 

鎧の少女はエネルギーを集中しエネルギーの球を作り響に向かって放つ

 

『NIRVANA GEDON』

 

響は放たれたエネルギーの球を受け止める

 

「くぅぅぅ!!」

 

「持ってけ!ダブルだ!!」

 

響がエネルギーの球を受け止めている間にもう1つ球を作り出し2つ目を放つ球は響が受け止める球にあたり大爆発をおこす

 

「はぁはぁ・・・お前なんかがいるから・・・あたしはまた・・・!?」

 

「はぁぁぁぁぁぁ!!」

 

爆発で起きた砂煙の奥から響の声があがる

そこにはエネルギーを集中させている響がいた・・・しかし集中したエネルギーは制御できず弾けその反動で響も吹き飛んでしまう

鎧の少女は呆気に取られその光景をただ見ていることしかできなかった

 

『これじゃダメだ・・・翼さんや奏さんのようにギアのエネルギーを固定できない・・・』

 

「この短期間にアームドギアまで手にしようってのか!?」

 

『エネルギーはあるんだ・・・アームドギアが形成されないのならその分のエネルギーをぶつければいいだけ!!』

 

響はそう考え掌にエネルギーを集中させ握り込む・・・すると響の腕に装着されているギアが伸びる

 

「くぅ!させるかよ!!」

 

鎧の少女はアームドギアを形成させまいと鞭で攻撃する・・・しかし鞭は響に掴まれてしまう

 

「何だと!?」

 

「雷をぉ!握りつぶすようにぃぃぃ!!」

 

響は叫びながら鞭を全力で引っ張り鎧の少女は堪えきれず響へと引っ張られてしまう・・・響はすぐさま腰にあるギアのブースターを使い凄まじいスピードで鎧の少女へと迫る・・・そして

 

『最速で!最短で!まっすぐに!一直線に!!胸の響を!この思いを!!伝えるためにぃぃぃぃぃぃぃ!!』

 

響はエネルギーを握りこんだ拳を鎧の少女に打ち込む・・・それと同時に腕の伸びていたギアがパイルバンカーの用に衝撃を与える・・・その凄まじい衝撃に完全聖遺物であるネフシュタンの鎧が砕け鎧の少女は吹き飛ぶ・・・

 

『バカな!?ネフシュタンの鎧が!!・・・くぅ!!』

 

ネフシュタンの鎧は砕かれた部分を治そうと鎧の少女を侵食しながら自己修復していく・・・

 

『・・・こいつに食い破られる前にかたをつけなければ・・・』

 

鎧の少女は響を見る・・・響は追撃をせず目を瞑っていた

 

「!?お前、馬鹿にしているのか!この私を・・・雪音 クリスを!」

 

その名前を聞いた響はクリスに悟られないように全力で抑えながら内心驚く

 

『!?雪音クリスって確か紫さんが言ってた私達と一緒に戦う人の名前だよね!?・・・なら尚更戦えないよ!!でもクリスちゃんに後で仲間になるなんて言っても信じてくれないだろうし・・・ここは知らない風に振舞おう!』

 

「そっか・・・クリスちゃんて言うんだ、ねぇクリスちゃんこんな戦いもうやめようよ・・・ノイズと違って私達は言葉を交わすことができる、ちゃんと話をすればきっと分かり合えるはず!だって私達、同じ人間だよ!?」

 

響のその言葉にクリスは俯く

 

「お前くせぇんだよ!嘘くせぇ!青くせぇ!」

 

クリスは再び怒りに身を任せ鞭の攻撃ではなく響に殴り掛かり吹き飛ばす・・・しかし

 

『くぅ!?』

 

クリスにネフシュタンの鎧の侵食による痛みが走る

 

「く、吹っ飛べよ!アーマーパージだぁ!!」

 

痛みに耐えかねたクリスはネフシュタンの鎧を響に弾き飛ばし響の視界を遮る・・・そして

鎧によって遮られた響に歌が聞こえる

『Killter Ichaival tron』

 

「この歌って!?」

 

「見せてやるイチイバルの力だ!」

 

 

 

 

その時二課では・・・

 

「イチイバルだとぉ!?」

 

「アウフヴァッヘン波形検知!」

 

「過去のデータとも照合完了!コード=イチイバルです!」

 

「・・・失われた第二号聖遺物までもが渡っていたと言うのか」

 

再び慌ただしくなりだした司令室にまたスキマがあらわれ紫ともう一人が出てくる、弦十郎はそれに気づき紫に歩み寄る

 

「待たせたわね、スケットを連れて来たわ」

 

「おぉ、ではそちらの方が?」

 

弦十郎は紫の後ろに控えている人物に目をやる

 

「えぇ、では自己紹介をよろしく」

 

そう言われ、その人物は紫の前に出て弦十郎の前に立つ

 

「始めまして!私は紅 美鈴と申します!」

 

美鈴はそう言うと古代中国の挨拶の仕方である拱手を行う・・・

弦十郎もそれに合わせ同じ用に自己紹介を返す

 

「俺は風鳴弦十郎、ここ二課で司令をやっている」

 

弦十郎の自己紹介に美鈴は更に答える

 

「私は我が主レミリア・スカーレット様に使え紅魔館と言う館の門番を任されてます!」

 

「ほう、門番を・・・」

 

弦十郎は持ち前の洞察力で美鈴の強さを見抜く

 

「門番を任されているだけのことはある・・・今度是非手合わせを願いたいぐらいだ」

 

「いえいえ私の実力など幻想郷だと中堅所がいいとこですよ〜・・・そうだ!私がスケットして呼ばれたのは、立花さん達の戦闘の補佐及び訓練の為だと聞きましたよ!なんでも紫さんの話を聞けば立花さんは、中国武術を取り入れた格闘スタイルを取っているそうじゃないですか!私も中国武術を収める身として後輩の為に誠心誠意教えさせていただきます!」

 

「あぁ、此方からもよろしく頼む!」

 

そう言い2人は握手を交わす

 

「・・・自己紹介はもういいかしら?」

 

紫の確認に2人は頷く

 

「では早速、美鈴には響ちゃんの助けに行って貰いましょうか・・・」

 

紫はモニターに目を移す

 

「ん?あれは雪音クリスじゃない!」

 

「あぁ、鎧の少女の正体は雪音クリスだった・・・」

 

「なんてことなの・・・美鈴、彼女は今は敵だけど後で仲間になるの・・・だから手加減してもらえないかしら?」

 

「わかりました!できるだけ手加減しますね!」

 

その会話を聞いた弦十郎以外の二課のメンバーはシンフォギア装者に対して手加減すると言う言葉を聞き、信じられないと思ってしまう・・・それを感じた弦十郎が

 

「皆、心配しなくて大丈夫だ俺の見立てでは彼女は今の響君の数段も強いぞ」

 

皆は驚くが司令がそう言うのならばと美鈴を信じる

 

「あ〜気を使っていただいて、ありがとうございます」

 

「何、なんてことはない、皆まだ貴女達の様な存在に慣れていないのさ・・・そちらこそ気を悪くしてないか?」

 

「私は全然大丈夫ですよ!」

 

「ありがとう、では八雲どの」

 

「えぇ、美鈴準備はいいかしら?」

 

「はい!大丈夫です!」

 

「ではスキマを開くわ」

 

紫は響達の元に繋がるスキマを開く

 

「では行ってきますね!」

 

美鈴は二課の皆に手を振りながらスキマへと入っていった・・・

 

 

 

 

場所は戻り響達は・・・

 

「歌わせたな・・・」

 

「え?」

 

「あたしに歌を歌わせたな!教えてやる・・・あたしは歌が大嫌いだ!!」

 

「歌が嫌い?」

 

クリスは響の言葉に耳も貸さず両手にボウガン型のアームドギアを展開し響に弓を射る、響は何とか避けるがクリスはアームドギアをガトリングガンへと変化させ響へ撃ちまくる

 

『BILLION MAIDEN』

 

ガトリングガンを撃ち終わると今度は腰の部分のギアが展開しそこからミサイルを発射する

 

『MEGA DETH PARTY』

 

響は避けようとするが大量の弾丸とミサイルを避けきるのは難しく遂にミサイルを受けようとした・・・その瞬間、響とミサイルを間に誰かが割り込んだ・・・そして

 

 

「彩華『虹色太極拳』!!」

 

その人物は全身の気を脚へと集中させ震脚する・・・するとその人物を中心として虹色の障壁が発生しミサイルは障壁にぶつかり爆発する

 

「「!?」」

 

響とクリスは突然の乱入者に呆気にとられてしまう

 

「ふぅ〜何とか間に合いました!」

 

「あ、貴女は?」

 

「始めまして立花響さん!私は紅 美鈴です!」

 

「私のこと知ってるんですね」

 

「えぇ、紫さんから聞きましたから!」

 

「紫さんってことは美鈴さんも?」

 

「えぇ、妖怪ですよ!」

 

「お前ら!あたしを放って何呑気に自己紹介してやがんだ!!」

 

「おっと怒らせてしまったようですね、響さん続きは後で話しましょうか」

 

「はい、わかりました!」

 

「響さんは下がっていてください、後は私が受け持ちましょう」

 

「え、でも・・・」

 

「大丈夫ですよ!私は・・・まあ、そこそこ強いので!」

 

「生身でシンフォギア装者に勝てると思ってんのか!?」

 

「まあまあ、そう言わずにやりましょうよ〜」

 

「・・・ちっ、どうなっても知らねぇからな!」

 

クリスはそう言うと銃を構える

 

「ふふふ、やっとその気になってくれましたね・・・」

 

美鈴も構えをとる

響は紫さんの知り合いならとこの戦いを美鈴にあずけ少し離れる

 

美鈴とクリスは互いに睨み合い・・・遂にクリスが動いた

 

「おらぁ!」

 

クリスはガトリングガンを撃とうと美鈴に照準を合わせようとするが、その一瞬の隙をついて美鈴は密かにためていた気を両脚に集中させ

 

「はぁ!!」

 

片脚で震脚を行い今度は美鈴を中心にして虹色の衝撃波が発生し照準が合う前にクリスを宙に吹き飛ばす

 

「くっ!!」

 

そして、吹き飛ばされ空中で身動きが取れないクリスに美鈴は気を使っていない方の脚で

 

「はぁぁぁぁぁ!!気符『地龍天龍脚』!!」

 

飛び蹴りを浴びせる

 

「がぁは!!」

 

クリスは蹴りによりまた吹き飛ばされ地面に落下する

 

『クソっ!なんて強さだ・・・あいつ生身じゃねぇのかよ!しかも自分のこと妖怪とか言ってたし・・・訳わかんねぇよ!はっ!?』

 

地にひれ伏したクリスに美鈴が近より

 

「勝負ありましたね・・・」

 

「なんだとぉ!?まだ勝負はついてねぇ!!あたしはまだ負けてねぇ!!」

 

クリスは叫び立ち上がろうとする

 

そんなクリスと美鈴の一連の流れを離れて見ていた響は

 

『美鈴さん・・・とても強い!クリスちゃんをたった一撃で倒しちゃった・・・・・・クリスちゃん・・・まだ立ち上がろうとしてる・・・これ以上、戦っても・・・っ!?あれは!?』

 

離れて見ていた響だから見えた物・・・それは空中から何故かクリスに襲いかかろうとしているノイズ達だった

 

「クリスちゃん危ない!!」

 

響はクリスに迫るノイズに体当たりしノイズを破壊する

 

「お前何やってるんだよ!?」

 

「立花さん!?」

 

「ごめん、クリスちゃんに当たりそうだったから、つい・・・」

 

「っ!?馬鹿にして!余計なお節介だ!」

 

「命じたこともできないなんて、貴女はどこまで私を失望させるのかしら」

 

その場に響く謎の声、そこには

 

「フィーネ!」

 

クリスがその名を叫ぶ

ソロモンの杖を持った謎の女がいた・・・

 

「・・・もう貴女に用は無いわ」

 

「っ!?何だよそれぇ!!」

 

フィーネはクリスにそう告げると、手をかざす・・・するとクリスがアーマーパージし、放置されていたネフシュタンの鎧が集まりフィーネに吸収される・・・そしてソロモンの杖を使い響達へとノイズに攻撃させ姿を消した・・・

 

「待てよ!フィーネ!!」

 

クリスもフィーネの後を追う・・・

 

「待って!クリスちゃん!ッ!?ノイズが!」

 

響はクリスを止めようとするがノイズに邪魔されてしまう・・・すると

 

「響さ〜ん!助けてぇぇぇ!!」

 

「えぇ!?」

 

美鈴からの救いを求める声に振り向くと、美鈴はノイズに攻撃をする手段が無いようで一方的な攻撃を何とか避けていた

 

「美鈴さん!?今行きます!!」

 

響は美鈴を助けるべく駆けるのだった・・・

 

 

 

響達が何とかノイズを倒しきった時にはフィーネとクリスは二課のセンサーにも反応が無く見失ってしまっていた・・・

 

「いや〜、ありがとうございます響さん・・・危うくやられる所でした」

 

「いえいえ、私もさっき助けられましたしお互い様ですよ!」

 

「あはは、そう言ってもらうとありがたいですね〜」

 

話をしていると響の端末に二課から通信が入る・・・

 

『響君・・・』

 

「はい、何ですか師匠?」

 

『先程の謎の女性フィーネとクリス君だが二課のセンサーからも反応がロストしたのでな、現場の後処理はエージェントを送るから一旦美鈴と一緒に二課に帰還してもらえないか?』

 

「了解です!すぐに向かいます!・・・あの、師匠・・・」

 

『どうした?響君』

 

「未来・・・友達が巻き込まれたんです・・・大丈夫でしょうか」

 

『あぁ、それについては問題ない・・・すでに保護し説明をした上でリディアンに帰って貰っている』

 

「・・・わかりました・・・ありがとうございます・・・」

 

『あぁ・・・他にはないか?・・・・・・無さそうだな、では二課で待っている・・・』

 

そう言うと通信はきれた

 

「未来・・・」

 

落ち込む響を見て美鈴は

 

「響さん!」

 

「は、はい!?」

 

「大丈夫ですか?友人のことで何かあるなら私も力になりますよ?」

 

「あはは、ありがとうございます・・・でもこれは、私がどうにかしなきゃならいないんです」

 

「・・・そうですか、ではアドバイスだけしますね・・・響さん」

 

「はい・・・」

 

「響さんは、友人を巻き込んでしまったことを悔いているのですよね?」

 

「はい・・・あと、友達・・・未来って言うですけど、未来に隠し事をしていて、それが今回の事件でバレちゃったんです・・・多分、怒ってると思います・・・」

 

「ふむ、わかりました・・・では、まずは誠心誠意、謝ることが大事ですよ」

 

「はい・・・」

 

「そして・・・響さんバンザイしてください」

 

「?・・・はい?」

 

響はバンザイをする・・・美鈴は響の後ろに周り込み

 

「こちょこちょこちょ!!」

 

「あはははは!!あひっ!め、美鈴さん!!あはっやめっやめてください!あはははは!!・・・」

 

美鈴はしばらく響をくすぐった・・・そして

 

「はぁ・・・はぁ・・・もぉ〜美鈴さん何するですか〜」

 

「響さん・・・気分は晴れましたか?」

 

「え?」

 

「気分が落ち込んでいる人が近くにいると、その人が親しい人であればあるほど周りの人も気分が落ち込むのです・・・」

 

「そうなんですか?」

 

「そうなんです・・・例えば、そうですね・・・未来さんが落ち込んでいると、響さんはどう思います?」

 

「・・・私も、落ち込むと思います・・・」

 

「つまりそういうことなんです、気分・・・この場合は気ですね、気は周りに影響を及ぼします・・・『気を操る程度の能力』を持つ私が保証しますよ」

 

「気が周りに影響を及ぼす・・・」

 

「えぇ、ですから・・・」

 

美鈴は満面の笑みをうかべる

 

「笑うのです・・・響さん」

 

響は、さっき美鈴にくすぐられたことを思い出す

 

『そっか美鈴さんは、私を笑顔にしようとして・・・』

 

「ありがとうございます・・・美鈴さん・・・私、未来とちゃんと話してみようと思いすます!そして、仲直りできるように頑張ります!」

 

響は笑みを浮かべながら、美鈴に宣言する

 

「その意気です!響さん!!」

 

「はい!」

 

響は落ち込んでいた気持ちが晴れ決意を胸にする・・・

そして2人は迎えに来たエージェントの車に乗り込み二課へ向かうのだった・・・

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・ふぅ」

 

ここは待ち外れにある廃墟・・・

 

「・・・妖怪か・・・あの力凄まじいな、疲弊していたとは言えイチイバルを纏ったクリスを一撃で沈めるとは・・・」

 

その声の主は先程、響達にノイズを消しかけクリスを操っていたフィーネである

 

「・・・あの力に対抗するには、やはり立花響・・・あの娘の体の構造をより深く理解し研究をする必要があるな・・・しかし私の計画も、既に最終段階に来ている・・・妖怪共などに邪魔はさせないわ・・・・・・そろそろ行かなくっちゃね・・・」

 

フィーネはそう言うと廃墟出て目的の場所へと向かうのだった・・・

その場所とは・・・

 

 

 

 

 

リディアン音楽院

 

 

 

 




やっと幻想郷勢にまともな?戦闘をさせることができましたね〜今回美鈴が使用した技は原作のゲームの方『東方非想天則』からスペルカードの技を持ってきていますのでしす、技のイメージがしずらい方はネットなどで『東方非想天則・スペルカード集』などで調べてもらって見ていただくとわかりやすいかな〜と思います!今の所オリジナル技とかオリジナルスペルカードとかは特に考えてはいませんがそこはおいおい考えていこうと思います!
次回は今回登場した美鈴だけでなく他の幻想郷勢も二課の面子と合わせていこうと思います!楽しみに待っててください!


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戦姫絶唱シンフォギアF⑤

とても時間がかかってしまい申し訳ありません、絶対に完結させるつもりなので気長に待って頂けると幸いです


 

 

クリスとの戦闘後、響と美鈴は弦十郎の指示により一旦二課へと向かうことになった・・・そして・・・

 

「おかえりなさい」

 

「あ!紫さん!」

 

「お疲れ様、響ちゃん美鈴・・・来てもらって早速だけど響ちゃんは了子さんがお呼びよ、身体の検査をするらしいわ」

 

「あ、わかりました!では行ってきますね!」

 

響はそう言うと了子の元へ走っていった・・・

 

「いい娘ですね、紫さん」

 

「えぇ、とてもいい娘よ、人柄についてはだいぶわかった見たいだし、戦闘面についてはどうだったかしら?」

 

「そちらも、とても良いですよ、パッと見ですが今の響さんの戦闘スタイルは我流の中にちょっと中国拳法が混ざっているって感じですね・・・」

 

「そう・・・なら響ちゃんに戦闘訓練を行うのは貴女に任せようかしら・・・因みに響ちゃんの今の師匠はさっき会った司令で中国拳法は映画を見て覚えたそうよ」

 

「え、映画ですか、師匠は中国拳法を納めてらっしゃるのですか?」

 

「う〜ん、多分そっちも映画じゃないかしら?」

 

「・・・道理でなんだかおかしいと思いました・・・中国拳法は映画で見た程度では完璧には覚えられませんからね・・・しかし、中途半端に覚えた中国拳法を実戦で我流に溶け込ませつつ戦えているので、響さんの才能と努力、そしてその師匠である司令さんの力は本物だと思います・・・そんな響さんに教えることができるのは大変喜ばしいことですね・・・しかし」

 

「・・・何か問題でもあるのかしら?」

 

「いえ・・・中国拳法だけを教えるのは良いのですが、中国拳法とは本来、対人を想定した拳法・・・今回のように人が相手の時は良いのですがノイズなどの形も急所も違う相手に相対した時に中国拳法だけだとちょっと厳しいと思うんですよね・・・」

 

「・・・なるほど、確かにそうね」

 

「はい、ですので中国拳法は教えますが、完璧に覚えさせるのではなく今の戦闘スタイルである我流を主軸をした方が良い気がします」

 

「良い気・・・ね、貴女がそう言うのであるならば間違いないのでしょう、そうなると貴女以外にもスケットが必要になるわね・・・」

 

「はい、我流を教えることは難しいので響さんの戦闘センスを向上させれる人物が適任だと思うのですが・・・」

 

「・・・・・・何人か、思い当たる奴がいるわ・・・そこに当たって見ましょう・・・ありがとう、参考になったわ」

 

「いえいえ、まだなっていませんが可愛い弟子のことですので」

 

紫達が話していると、身体検査を終えた響が了子と一緒に帰ってきた

 

「紫さ〜ん!美鈴さ〜ん!」

 

美鈴は手を振りながら呼んでいる響とその後ろから来る了子を見る・・・そして

 

「・・・・・・・・・」

 

「了子さん響ちゃんの容態は大丈夫かしら?」

 

紫が響の容態を聞く

 

「大丈夫よ!外傷はあるけど内面はなんの異常も無いわ、だけど連日の戦闘で疲れがあるみたいだから、休息が必要ね!1日しっかり休めば大丈夫直ぐに元気になると思うわ!」

 

「それを聞いて安心したわ」

 

「うんうん、じゃあ弦十郎君の所に行きましょ!」

 

了子はそう言い、モニタールームへと向かう

 

「あ、待ってくださ〜い!」

 

響もそれに続き紫も続こうとした時

 

「紫さん・・・」

 

美鈴に呼び止められる

 

「何かしら?」

 

「・・・幻想郷に帰った時に少し話したいことがあります」

 

『幻想郷で・・・と言うことは今この場・・・二課の人達には聞かれたく無い話のようね』

 

「わかったわ、幻想郷で話しましょう」

 

「ありがとうございます」

 

「じゃあ私達も行きましょうか」

 

「はい」

 

紫と美鈴はだいぶ先に行っている了子達に追いつくように歩き出す・・・

 

 

 

 

 

響が身体検査をし、紫達が戦闘訓練について話している時・・・モニタールームでは雪音クリスについて話していた

 

「まさか、イチイバルまで敵の手に・・・そしてギア装着候補生であり後に翼さんや響さんと戦うはずの雪音クリス・・・」

 

「聖遺物を力に変えて戦う技術に置いて、我々の優位性は完全に失われてしまいましたね・・・」

 

「敵の正体・・・フィーネの目的はなんなのだろうか・・・」

 

藤尭と友里のやり取りを聞き弦十郎は考えていた・・・

 

『今回の雪音クリスとイチイバルの件といい、ネフシュタンの鎧のことといい・・・数年前から不正アクセスがあったとはいえ、本来二課しか知らないはずの人物、聖遺物をこうも簡単に奪われ利用されるとは・・・まさか我々二課の中に内通者が?・・・・・・』

 

「珍しく考えごとか?・・・弦十郎の旦那」

 

弦十郎が思考から戻ると目の前には奏がいた

 

「奏か・・・ふ、俺だってたまには考え事ぐらいするさ」

 

「やっぱり雪音クリスと奪われた聖遺物のことか?」

 

「それもだが・・・」

 

「なんだ?他にもあるのか?」

 

『奏は今まで幻想郷にいたし被害者だ・・・信用できる、内通者がいることを懸念していることを伝えるべきか?それと八雲どのにも・・・』

 

弦十郎が内通者がいるかもしれないと奏に伝えるか迷っているとモニタールームの扉が開き了子達が入って来る

 

「深刻になるのはわかるけど、シンフォギアの装者は2人とも健在!幻想郷の力も借りれているし、頭を抱えるのはまだ早すぎるわよ!」

 

弦十郎は立ち上がり

 

「了子、響君の容態は?」

 

「外傷が目立つだけで他は特に問題無かったわ!1日休養すれば大丈夫よ!・・・そういえば、響ちゃんの胸にあるガングニールの破片が以前よりも体と融合しているわ、それによりエネルギーが増しているので響ちゃんの体は驚異的な回復をするようになっているわ」

 

「なるほど・・・わかった、融合による問題は出ているか?」

 

「いいえ!さっきも言ったとおり今のところ特に問題はないわよ!」

 

「よし、では八雲どの、美鈴どの響君の戦闘を見た感想をお聞かせ願いたい」

 

「わかったわ・・・」

 

紫は先程、美鈴と話したことを弦十郎に伝える

 

「ふむ・・・わかった、響君の戦闘センスを向上させるための相手は?」

 

「既に目星は着いているわ、予定が合い次第紹介するわ」

 

「それはありがたい・・・では今回はこれで解散とする!」

 

その日は解散となり響は寮に紫達は幻想郷へと帰って行った・・・

 

 

 

響は自室の前で深呼吸し美鈴に言われたことを思い出していた

 

『誠心誠意、謝ることがだいじですよ』

 

『よし、まずは謝ろう・・・話はその後だ!』

 

響は扉を開け、そして

 

「未来!!」

 

部屋で本を読んでいた未来は響の声に驚く

 

「な、何?」

 

「巻き込んじゃってごめん!!あと、隠し事しててごめんなさい!!」

 

響は全力で頭を下げる

 

未来は巻き込まれた事よりも響が隠し事をしていた事、そして響が危険な事に関わっている事・・・何より自分が響に何もしてやれない事がぐちゃぐちゃに混ざり合い怒っていた・・・しかし響の全力の謝罪に未来の怒りは吹き飛んでしまった・・・

 

「・・・・・・」

 

「み、未来?」

 

返事が帰ってこないので恐る恐る頭を上げると未来は

 

「響・・・」

 

「な、何?」

 

「私ね巻き込まれた事は何にも思ってないの・・・むしろ助けて貰って感謝してる・・・でもね、隠し事していた事、響が危険な事に関わっている事・・・そんな響に何もしてやれない自分に怒っていたの・・・」

 

未来は心の内を吐露する

 

「ッ・・・未来!!私ね!隠し事してた事も、危険な事に関わっている事も悪かったって思ってる!!でもね!私、未来にとっても助けられているんだよ!!」

 

「!?・・・本当?」

 

「うん!2年前のあの事件の時も未来だけが私の味方をしてくれたし!!今だって!隠してたけど・・・戦った後に帰ってきた私をいつも優しく迎えてくれた事とても感謝してる!!あと、それから・・・それから・・・・・・え〜と、いっぱいあり過ぎてどう説明すれば〜!?」

 

「ぷっあははは」

 

突然笑い出した未来に響はびっくりする

 

「み、未来・・・どうしたの?」

 

「あははは、はぁ〜何だか悩んでたのがバカ見たい・・・響?」

 

「は、はい!」

 

「ありがとう・・・」

 

「未来・・・こっちこそ!ありがとうだよ!!」

 

響は満面の笑みを浮かべ、未来も微笑む

 

「よし、じゃあこの話はおしまい!・・・そういえば響」

 

「何?明日が期限のレポート終わったの?」

 

「あぁ!?忘れてたぁ!!」

 

「ふふふ、手伝ってあげるから、一緒にやろ?」

 

「うん!!ありがとう!!」

 

『本当にありがとう・・・未来・・・』

 

 

 

その日響達の部屋は遅くまで灯りがついていたのだった・・・

 

 

 

 

 

 

 

幻想郷にて・・・

 

「・・・では美鈴、話を聞かせて貰えるかしら?」

 

「はい・・・フィーネの正体の事なんですが」

 

「ッ!?正体ですって!?・・・詳しく聞かせてちょうだい」

 

「はい、実はフィーネの気と二課の了子さんの気が全く一緒だったんです・・・」

 

「何ですって!?それは本当なの?」

 

「はい・・・間違いありません・・・」

 

紫は考える

 

『了子がフィーネとするならば、今まであった謎が一気に解決するわね・・・消えたイチイバル、ネフシュタンの鎧、全てに関わっておりその扱い方を完璧に理解している、一応了子以外にもアメリカがシンフォギアの技術を持っているが、生みの親である了子には到底及ばない、パッと手に入っただけの聖遺物をたった2年で装者まで見つけて、運用するなど今のアメリカにはできないはずだ、しかし了子ならできてしまうのではないか?・・・他にも二課しか知りえないはずの響ちゃんの融合症例についてフィーネが知っていたり、工場地帯の爆発に巻き込まれた時に使っていたの謎の力・・・他の二課の面子の反応を見るにどうやら、あの力については知らないようだし・・・怪しい事や了子を内通者およびフィーネと仮定すれば今までの疑問が解消される事が多すぎる・・・』

 

「・・・これは、非常にまずいわね・・・美鈴」

 

「はい」

 

「この件については私達が正体に気づいた事を悟られない様に普段通りに振る舞いましょう、今フィーネを倒すのは簡単だけど、他に仲間がいて姿をくらまされると厄介だわ・・・やる時は一気にやりたいわね・・・美鈴は一旦紅魔館に帰ってちょうだい・・・私はどうにかして了子・・・いえフィーネに気づかれないように司令達に伝える方法を考えて見るわ」

 

「わかりました」

 

紫は紅魔館へと繋がるスキマを開く

 

「紅魔館へと繋がっているわ・・・」

 

「わざわざありがとうございます・・・では失礼します」

 

美鈴はスキマの中へと消えていった・・・スキマを閉じながら紫は考える

 

『しかし、了子がフィーネだとして、なぜ響ちゃんや翼ちゃんのシンフォギアに細工をしなかったのだろうか・・・やろうと思えば戦闘に不利になるような細工をするぐらい簡単にできたはず・・・これについては、もしかしたら細工しなかったのではなく、できなかったのかもしれないわね・・・とにかくどうにかしなければ・・・・・・そういえば、響ちゃんの特訓相手を探さなきゃだわ・・・』

 

紫はスキマを開き特訓相手第1の候補がいるであろう博麗神社へと向かうのだった

 

 

 

 

 

 

二課にて了子は自分の研究室で1人考え事をしていた・・・

 

『・・・装者が使うフォニックゲインにはエネルギーの増幅に限界がある・・・だから2年前、ネフシュタンの鎧を起動させるためにツヴァイウィングと足りない分を観客達のフォニックゲインを使ってやっと起動させることができた・・・その限界を無理やり超えようとすれば、装者達は傷つき蝕まれていく、その最たる例が絶唱・・・人と聖遺物に隔たりがある限りこの性質は改善されないと、私は結論づけている・・・しかし、融合症例である立花響・・・あの娘はたった1人でデュランダルを起動させることに成功している・・・これは立花響と聖遺物が融合し、とてつもないフォニックゲインを生み出していると言う証明になる・・・立花響がこのまま聖遺物と融合し続ければ、絶唱を負荷なく歌えるようにまでなるだろう・・・それはつまり、はるけき過去にカストディアンに施された呪縛から解放された証・・・真なる言の葉で語り合い、ルル・アメルが自らの未来を切り開く時代の到来・・・過去からの超越・・・・・・妖怪共が邪魔だが、皆が呪縛から解き放たれた時、人々は恐怖、信仰をする必要は無くなり妖怪、神は自然と消滅していくだろう・・・わざわざ私が手を下すまでもない・・・そして待っていてください・・・エンキ様・・・』

 

 

「ふふふ・・・・・・」

 

 

 

研究室には了子の笑い声だけが響くのだった

 

 

 

 




どうにもハーメルンのシステムを上手く利用できてない今日この頃、どうにかしたいです!


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戦姫絶唱シンフォギアF⑥・前編

今回は長くなりそうなので響サイドと翼サイドで分けて投稿しようと思います!


 

 

 

クリスの襲撃があった日から数日後・・・紫と決めていたスケットを紹介する日になったので、無事退院した翼を含め紫以外の全員が二課に集まっていた・・・

 

「それにしても誰が来るんだろうな〜」

 

奏が独り言ちる・・・

 

「奏は2年間あっちにいたものね・・・どんな人物がいたの?」

 

翼が問う

 

「そうだな〜私があったのは、神社の巫女とかその神社にいた鬼・・・魔法使いに吸血鬼とその友人と部下とかだな〜後はあたしを治療してくれた不老不死の医者とか翼に夢で会えるように協力してもらった人もいるし・・・多いから全部説明しきれねぇ・・・」

 

「鬼!?吸血鬼!?それに魔法使いに不老不死まで!?・・・とんでもないところね・・・幻想郷は」

 

「だけど基本、皆良い奴だったよ・・・話を聞くに昔はブイブイ言わせてた見たいだけどな」

 

「ブイブイって・・・」

 

『あ、そう言えば皆に言っとかなきゃいけないことがあったんだ・・・』

 

「おーい皆聞いてくれ!」

 

皆が奏を見る

 

「幻想郷の奴らのことなんだけどな?幼い姿に騙されちゃダメだからな、基本的にほぼ全員が何百年も生きてきた妖怪や神達だ、中には年齢を気にする奴もいるから年齢に関する話はご法度だぞ!」

 

「わかった・・・皆も注意するように」

 

「「「はい」」」

 

奏が忠告し終わると

 

「おっ?来たみたいだぞ」

 

皆は奏が見ている方を見るとそこにスキマが出来上がっており、中から紫と何名かが出てきた

 

「待たせてしまった見たいね・・・」

 

「いや、気にしないで頂きたい八雲どの・・・それでそちらの方々が?」

 

「えぇ、スケットよ・・・では皆、自己紹介を」

 

紫がそう言うと後ろで控えていた数名が前に出る

 

「初めまして!魂魄 妖夢です!」

 

そう名乗るのは緑色の服をきた、銀髪のおかっぱ頭・・・そして刀を2本所持しており、何より彼女の周りにふよふよと浮いている白い物体が特徴的な人物だ

 

「私は種族、半人半霊で冥界に住んでいます!職業は私の主の剣術指南役兼、庭師をしています!どうぞよろしくお願いいたします!」

 

二課の面子はあまりにも多いツッコミ所にどこからツッコめば良いかわからず固まってしまっている中

 

『ほう・・・剣術指南役・・・ぜひ手合わせ願いたい・・・それにしても見たところ二刀流のようだが・・・カッコイイな!!』

 

と1人、防人が憧憬の眼差しを向けているうちに次の人物が自己紹介しだした

 

「私は霧雨 魔理沙だ、普通の魔法使いをしている」

 

白黒の服にいかにも魔法使いのような黒い大きな帽子を被り、箒をもった金髪の少女

 

「普段は魔法の森で何でも屋をやっている、よろしくな!」

 

『ま、魔法使い!?本当にいたんだ!!』

 

響は内心そんなことを考えていた、そして

 

「次は私の番ですね!初めまして!私の名前は射命丸 文と申します!種族は鴉天狗で妖怪の山で文々。新聞をやっています!後で皆さんに取材させてください!」

 

『あちゃ〜、文も来ちゃったか〜』

 

と幻想郷に住み始めた時に取材攻めを受け、あることないことを書かれてしまったことを思い出し、奏は苦笑いを浮かべる

 

「さて、これで自己紹介は終わりと言いたい所だけど・・・勝手に付いてきた奴がいるみたいね・・・出てきなさい、萃香」

 

「・・・ふふふ、バレちゃあ仕方ない・・・バレちまったからには正体を表さなきゃね!」

 

突然声がして皆が驚く中、頭に2本の角を生やした少女が姿を表す

 

「ふん、わざと妖気を出してたくせに、白々しいわよ」

 

「そう言うなって紫〜どうせ後々会わせるつもりだったんだろ?」

 

「そうだけど・・・はあ、まぁ良いわ・・・皆驚かせてしまってごめんなさい、こいつは伊吹 萃香・・・こんなナリしてるけど種族は鬼だから強さは保証するわ、良い訓練相手になるでしょう・・・まあ、いつも酒飲んでぐうたらしてるんだけどね」

 

「あぁぁぁ!?最後のは余計だよ!?」

 

「言われたくなかったら、少しは改善しなさい・・・さて、これで本当に自己紹介は終わりよ、今回はこの4人と、今はいないけど美鈴を加えた5人で戦闘訓練をやって貰うわ・・・」

 

「協力、感謝する・・・ではこれから誰が誰につくか決めよう」

 

「それについては考えがあるわ」

 

「おお、聞かせてもらっても?」

 

「ええ・・・響ちゃんには美鈴と萃香・・・翼ちゃんには妖夢と文・・・魔理沙は2人を交互にって感じね」

 

「ふむ、まだ訓練相手のことを知らない我々が決めるより、良く知っている八雲どのが決めた方が確実か・・・その考えで行こう」

 

「ありがとう・・・では早速どうかしら?」

 

「そうだな、響くん、翼・・・行けるか?」

 

「はい!大丈夫です!師匠!」

 

「行けます」

 

「よし、では各々準備をし、10分後にシミュレーションルームに集合だ、以上!解散!」

 

 

 

 

 

 

 

10分後シミュレーションルームにて

 

「よし、全員揃ったな・・・では響君と翼は準備を」

 

「「はい!」」

 

「こちらは・・・まだ初日だしお互いに1回ずつにしましょう、響ちゃんには萃香を翼ちゃんには妖夢に相手をしてもらうわ・・・今回は魔理沙と射命丸ははお休みね」

 

「え〜せっかく来たのに、無駄足だったな」

 

「そう言わないの、次は一番最初にやらせてあげるから」

 

「お!言ったな!今の言葉忘れんなよ!」

 

「はいはい・・・じゃあ2人とも行ってらっしゃい」

 

「了解です、紫様」

 

「あいよ〜」

 

4人は2人に分かれそれぞれの部屋に入っていった・・・

 

「まあ、私は取材さえやらせてもらえれば、それで良いんですけどね・・・」

 

「言っておくけど、人里の人間達には記事を見せちゃダメよ?」

 

「・・・人里の人間には・・・ですか?」

 

「えぇ、人里の人間には・・・よ」

 

「・・・わかりました」

 

「よろしく頼むわ・・・」

 

射命丸は一部の者がとても興味を引くような記事を作る為にカメラを構えるのであった・・・

 

 

 

響サイド

 

響はシンフォギアを纏い・・・萃香は瓢箪に入った酒を飲んでいる・・・

 

「・・・・・・」

 

弦十郎は紫を見る

 

「・・・大丈夫よ、萃香はいつもあんな感じだから」

 

「ふむ、では戦闘訓練・・・開始!」

 

訓練が開始された・・・

 

 

 

「よろしくお願いします!萃香さん!!」

 

「はいよろしく〜どこからでもかかって来な〜」

 

萃香はふらふらしながら答える

 

『・・・多分と言うか絶対酔ってる・・・でも紫さんはあれが普通だって言ってたし、鬼だし、とても強いはず・・・だから・・・』

 

「全力で行きます!!」

 

響は最初から腕と足のギアを解放しブーストして接近する

 

「はぁぁぁぁぁ!!」

 

響が今出せる最高の一撃・・・その拳を真っ直ぐに萃香にぶつけようとする・・・しかし

 

「よっと」

 

ひらりと躱されてしまった・・・

 

「くっ!まだまだ!!」

 

響は何度も突進する・・・

 

『く、当たらない・・・なら、接近戦に持ち込んで手数で勝負だ!』

 

響は萃香に肉薄し連撃を浴びせるが・・・

 

「よっ!ほっ!」

 

いなされ、弾かれ、躱され・・・そして

 

「はぁ!」

 

「ほいっ!」

 

パシィ!

 

「え!?」

 

振り抜かれた無防備な腕を掴み

 

「うわわわ!?」

 

「よっ!」

 

響を投げ飛ばす

 

「ぐぅ!!」

 

響は直ぐに立ち上がり萃香がいた方を見る・・・萃香はまた酒を飲んでいたので響は隙あり!と、また突進する・・・しかし

 

ガシィ!

 

「!?」

 

萃香は響の全力の拳を左手で掴んで受け止めた

 

「ふふふ〜軽い軽い〜」

 

「な!?」

 

「避けてばかりも飽きてきたし〜そろそろ攻撃しようかな〜」

 

萃香は空いている右手をゆっくりと引き絞っていく

 

『くっ!掴まれて離れられない!?』

 

響は距離を取ろうとするが、萃香に掴まれて身動きができない

 

『なら!』

 

「たぁ!」

 

響は足技や掴まれていない手で攻撃し逃れようとするが

 

「こんなの痛くも痒くもないよ〜」

 

萃香は響の攻撃をものともせず・・・ついに

 

「いくぞぉ〜!ふん!」

 

萃香の拳が迫る

 

『まずい!ガード!!』

 

響は咄嗟にギアの篭手の部分を盾としてガードし拳と衝突する

 

バキバキバキ!!

 

「おりゃあ!!」

 

バキャア!!

 

「うわぁぁぁぁ!!」

 

響は砕けたギアごと吹き飛ばされる

 

「くぅぅぅ・・・」

 

響はふらふらと立ち上がり萃香を見るがそこには萃香はいなかった

 

『どこに!?』

 

トントン

 

「!?」

 

響は後ろから肩を叩かられ瞬時に背後を向く・・・そこには、既に拳を引き絞った萃香がいた・・・そして

 

ゴゥ!!

 

反応できない響はガードもできず、ただ迫ってくる拳を見ていることしかできなかった

 

『あ、死んだ・・・』

 

ビタァ!

 

響の目の前で拳は止まる

 

「うっ・・・あっ」

 

響は力が抜け座り込む・・・その瞬間

 

「勝負あり!!」

 

弦十郎の声が響きトレーニングは終了した・・・

 

 

 

「立てるかい?」

 

萃香が響に手を差し出す

 

「あ・・・ありがとう・・・ございます・・・」

 

手を掴み立ち上がる

 

「・・・強いですね、萃香さん・・・」

 

「まあ、私は鬼だからね」

 

「どうすれば、萃香さん見たいに強くなれますか?」

 

「・・・そうだなぁ〜なんて言うか・・・響の攻撃ってわかりやすいんだよね」

 

「わかりやすい?ですか?」

 

「うん、もっとフェイントとか混ぜ込んだ方が良いと思うんだけど・・・」

 

萃香は今の戦いのやり取りを思い出す

 

『この娘はフェイントとか無理なタイプだよな〜性格的に』

 

「響はフェイントとか苦手だと思うから・・・もう特訓あるのみだね!」

 

「それだけですか?」

 

「うんうん、私が強すぎるだけで、響が弱いわけじゃないからね?それに聞けばまだ戦い始めて数ヶ月らしいじゃないか・・・私は何百年と喧嘩してきたからね〜経験値の差もあるね」

 

「そうですか・・・・・・わかりました!もっともっと特訓して、まず萃香さんに一撃、有効打を当てれるように頑張ります!!」

 

「その意気だ!期待して待ってるよ!」

 

「はい!」

 

『よぅし、こうなったら師匠と美鈴さんにみっちり特訓をしてもらわなくちゃ!!そしていつか絶対に萃香さんにリベンジするんだ!』

 

『・・・数年ぶりにに骨のある人間にあったね・・・私が起こした異変の時に戦った霊夢と魔理沙と吸血鬼のとこのメイド以来だよ・・・それに・・・』

 

萃香は響の全力の拳を受け止めた手を見る・・・その手は赤く腫れていた

 

『ふふふ・・・成長性も申し分ないこの娘を、私を倒せるぐらいにまで1部とはいえ私自信が面倒を見るなんて・・・紫も中々粋なこと考えるじゃないの・・・これは勇儀に話して見ても良いかもしれないね・・・きっといい訓練相手になるだろうし・・・そして、響が私と対等に戦えるようになった時には私も全力で相手になろう・・・ふふふ・・・』

 

響と萃香はそう遠くない未来のことに思いを馳せるのだった・・・

 

 

 

 

 

響達の訓練が終わったころ、翼達は

 

ガキィン!

 

「くっ!」

 

「防人の力はこんな物なのですか?」

 

妖夢の楼観剣が膝をつく翼に向けられていた・・・

 

 

 

 




なんか、萃香の強さを再現しようとしたら響がボコボコにやられちゃいました・・・まあ、ドラクエに例えるとラスボスにレベル10ぐらいで立ち向かってるような感じなので・・・・・・響はこれからどんどん強くなるし!良いよね!?


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戦姫絶唱シンフォギアF⑥・後編

前回の続きの翼サイドですね、ではどうぞ!


響達が訓練を始めたころ

 

「向こうは始まったようですね・・・」

 

「あぁ、では・・・こちらも」

 

翼は天羽々斬を構える・・・

 

「はい・・・やりましょうか・・・」

 

妖夢も楼観剣を抜き構える・・・

 

2人は見つめ合い

 

「防人の力・・・見せてあげる」

 

「言いますね、ではこちらも・・・妖怪が鍛えたこの楼観剣に、斬れぬものなど、あんまり無い!・・・いざ!!」

 

「「参る!!」」

 

2人は互いに肉薄し斬り結ぶ・・・・・・しかし互いに剣の腕は互角なのか、有効打を与えられない

 

『むぅ、これでは埒が明かない・・・一気に決める!!』

 

翼は妖夢の刃を後ろに飛翔することで回避する・・・そして

 

「ゆくぞ!」

 

天羽々斬が巨大化する

 

「はぁ!」

 

『蒼ノ一閃』

 

「弾幕を放ちますか!?しかし!」

 

妖夢は蒼ノ一閃を避ける・・・

 

妖夢に取って、飛んでくる攻撃は幻想郷での弾幕勝負でなれている・・・蒼ノ一閃を避けることなど造作もない

 

「何!?」

 

「そちらが弾幕を放つと言うのであるならば・・・こちらも弾幕で応えましょう!!」

 

妖夢はそう言い、楼観剣を構えようとする・・・刹那、翼は違和感を感じる

 

『なんだ!?妖夢の動きが遅くなっている!?・・・そして、私の動きも遅くなっている!?なんだこれは!?』

 

妖夢が構えた、世界はスローのまま・・・

 

「行きます!」

 

「餓王剣『餓鬼十王の報い』!!」

 

妖夢の姿が掻き消え・・・元いた場所から真横に剣を振り抜いて立っていた・・・

 

「?」

 

『私に攻撃するでも無く、凄まじい早さで横に移動しただけ?・・・しかし刀は振り抜いているし・・・スローでもなくなっている・・・』

 

翼が困惑していると妖夢が振り抜いた・・・刃が通ったであろう場所に一筋の線が浮かび上がり、そこから大量の弾幕が打ち出される・・・

 

「んな!?」

 

翼は迫る大量の弾幕を避け、避けられない物は刃で弾くが次第に押され始める

 

『くっ!何たる物量!押しつぶされる!!』

 

翼はたまらず

 

『こちらも技を放ち相殺する!』

 

「はぁ!」

 

『千の落涙』

 

翼の周りに大量の剣が出現し射出される・・・それは弾幕に当たり相殺した

 

『よし・・・これで大丈夫だ・・・』

 

翼は技を放った妖夢を探すが見つからない

 

「くっどこに!?」

 

「ここです!!」

 

「!?」

 

声は相殺しあっている弾幕達の中から聞こえ、何と妖夢が千の落涙と弾幕の隙間を突っ切ってきた

 

「あの中を通ってきたのか!?」

 

「これぐらい朝飯前!そしてくらえ!」

 

楼観剣が翡翠色のオーラを纏う

 

「しまっ!?」

 

「断命剣『冥想斬』!」

 

「くっ!」

 

翼は咄嗟に天羽々斬で防ぐが

 

「ぐぁあ!!」

 

あまりの威力に吹き飛ばされる・・・何とか着地するが膝をついてしまう

 

そんな翼に妖夢は楼観剣を向け

 

「防人の力はこんな物なのですか?」

 

『・・・・・・以前までの私なら激昂し突貫していただろう・・・しかし絶唱を歌ったあの日に、防人は1人で十分だと、私は1人で戦える!!・・・そう思っていた弱い私は死んだのだ・・・今は、おじ様と二課の皆・・・立花に、幻想郷の皆・・・そして何より奏がいる!!皆との絆が私に力をくれる!防人は1人ではない!!』

 

翼は立ち上がる

 

「言いたいように言えばいい・・・私はこの剣をもって防人の力を証明する!」

 

『・・・プライドが高そうだったから、煽れば我を忘れて突っ込んで来るかと思いましたが・・・これは認識を改めなければいけませんね・・・しかし・・・』

 

「剣を持って証明する・・・ですか・・・良いこと言いますね、私も剣の師である祖父から、斬ればわかる・・・そう言われて来ました・・・」

 

「斬ればわかる・・・か、良い言葉だな・・・」

 

「えぇ・・・先程の言葉は訂正します、ですから・・・剣をもって語りましょう!」

 

「あぁ、そうだな!斬ればわかる!」

 

翼と妖夢は互いに笑う・・・そして

 

「先手必勝!ゆくぞ!」

 

翼が先手を取る

 

『先程のやり取りで、妖夢に遠距離技は効果が薄い・・・かと言って近距離でやっても実力は五分五分・・・隙を見て距離を取られ、また弾幕勝負に持って行かれるだろう・・・遠距離はダメ、普通に攻めてもダメ・・・ならば!受けきらないほど攻めに攻める!!』

 

「おぉぉぉ!」

 

翼は妖夢に果敢に攻めるが妖夢は先程のように斬撃をいなす・・・

 

『・・・遠距離攻撃は不利と見て接近戦に無理矢理持って行こうとしていますね・・・しかし、どこかのタイミングで息がきれる・・・それまで耐え、距離を取り私に一日の長がある弾幕勝負に持ち込めば・・・』

 

シャキン

 

『?・・・今、何か音が』

 

音は下から聞こえた・・・妖夢は下を見ようとするが翼の激しい攻めに見ることができない・・・そして・・・

 

「はぁ!」

 

翼が突然逆立ちをし

 

『逆羅刹』

 

いつの間にか刃が展開されていた両脚を回転させ攻撃をしかける

 

「!?」

 

妖夢は逆羅刹の連撃に囚われ避けることも攻めることもできず、ただ防ぐことしかできない

 

『くっ!何て連撃!これじゃ距離を取れない!それに両脚の刃・・・さっきの音はこれね!こんな事もできるなんて!』

 

妖夢が横回転の逆羅刹を何とか防いでいたが、突如

 

「ふっ!」

 

『無想三刃』

 

バーニアで無理矢理、斬撃の方向を変え横回転から縦に切り替える

 

「なっ!?縦!?」

 

妖夢は防ぐがバーニアでブーストしている分、逆羅刹より威力が高い無想三刃に吹き飛ばされる

 

『距離が空いてしまった!しかし今が勝機!このまま決める!!』

 

「はぁぁぁぁぁ!!」

 

翼は霞の構えを取る

 

『まずい!何か来る!弾幕・・・は間に合わない・・・なら!』

 

「・・・」

 

妖夢は楼観剣を鞘に収め居合の構えを取り・・・2人は同時に駆ける

 

「これで決める!!」

 

「人符・・・」

 

 

『颯の一閃』 「『現世斬』!!」

 

 

 

2人はお互いに最速の一撃をくり出す・・・・・・・・・が

 

『『防がれた!!』』

 

お互いの斬撃は、お互いが繰り出した斬撃に当たり、防いでいた・・・そして

 

「ふっ!」

 

「はぁ!」

 

翼と妖夢は振り向きざまにお互いの首を狙い同時に攻撃する

 

ビタァ!

 

2人の刃は、お互いの首に届く直前で止まった

 

「「・・・・・・」」

 

翼と妖夢は睨み合い、動かない・・・

 

 

「この勝負!引き分け!!」

 

弦十郎の声が響き、2人は静かに首から刃を離し翼はギアを解除し、妖夢は刀を収めた・・・

 

 

「・・・妖夢、素晴らしい技、弾幕だった」

 

「いえいえ、翼さんこそ、変幻自在の攻撃・・・見事でした」

 

「・・・ありがとう、今後の訓練もよろしく頼む」

 

「はい!翼さんとの訓練は私も学べることが沢山ありました!師弟としてでは無く良きライバルとして、共に剣の腕を高め合いましょう!」

 

妖夢は手を差し出し

 

「あぁ!」

 

翼は妖夢の手を取る

 

 

 

今ここに、辻斬りコンビが爆誕した!!

 

 

 

 

 

 

「皆、お疲れ様!訓練が終わってすぐで悪いんだけど!皆、私の研究室に来て欲しいわ!」

 

「・・・・・・私達の能力を貸与する話ね、遂に完成したのね?」

 

「せいか〜い!」

 

「わかったわ、皆行きましょう」

 

 

 

 

了子の研究室に全員が集まった

 

「ではぁ!さっそく〜翼ちゃん、響ちゃんこっちにいらっしゃい」

 

「はい!」

 

そして、翼は首にかけているギアペンダントを了子に渡し・・・響はギアペンダントを持っていないのでギアを纏い胸元にギアペンダントを出現させる・・・

 

「2人のギアペンダントは改造が終わったから、後は貴女達の能力を分析してギアペンダントのエネルギーとして出力できるように変換させれば、改良は完成よ!」

 

因みに紫と美鈴の能力は以前、来た時に既に了子に分析して貰っている・・・美鈴の能力は解析できたが、紫の能力は難解すぎて解析できなかった

 

「てなわけで!貴女達の能力を分析させてちょうだい!」

 

分析はつつがなく行われ・・・ついに

 

「完成よ!じゃあ翼ちゃんから!さっそく能力を使ってみて!使い方は、使いたい能力を持つ人物の名前を言えば良いわ!」

 

「わかりました・・・」

 

翼はギアを纏う

 

「・・・では、妖夢!」

 

すると体に力が流れてくる・・・それは妖夢と繋がっているのが感覚でわかる

 

「力が湧き上がるのを感じる・・・」

 

「良し成功みたいね!因みに力が繋がっているもの同士はテレパシーを行うこともできるはずよ!」

 

『妖夢・・・聞こえているなら、テレパシーでは無く声で返事をしてくれ』

 

「聞こえてますよ!翼さん!」

 

「・・・ちゃんとテレパシーもできているみたいね!じゃあ次は妖夢ちゃんから流れる力を使おうと思えば能力を行使できるはずよ!」

 

『・・・これが妖夢の能力・・・』

 

翼が力を使おうとした瞬間、送られていた妖夢の力がギアでも使える用にエネルギーに変換、出力され・・・それは音楽となる

 

『広有射怪鳥事 ~ Till When?』

 

「良しよし、音楽も流れたわね、じゃあそのまま能力を行使してみて!」

 

翼は妖夢の能力を使う・・・

 

「は!」

 

すると翼の周りに妖夢と同じように白い物体が現れ、それは半透明の翼に変わる

 

「あれは!?確かに私の半霊と同じ能力!」

 

「ふふふ、成功したみたいね!じゃあ翼ちゃんはギアはそのままで能力を解除してもらって次は響ちゃん!あ、一応遠くにいても繋がるか確かめる為に美鈴ちゃんと繋がってもらおうかしら」

 

「はい!わかりました!では美鈴さん!」

 

響はその瞬間、美鈴の力が流れてくるのを感じる

 

「了子さん!繋がりました!」

 

「ふむふむ、幻想郷にいても大丈夫っと!じゃあ今度はテレパシーをお願い!」

 

『・・・美鈴さん、聞こえますか?』

 

『聞こえますよ〜イキナリでびっくりしちゃいました』

 

『あ、すみません』

 

『どうやら改造は無事完了したみたいですね』

 

『はい!それで今、ちゃんと発動するか確かめる為に「響ちゃん!?」』

 

「はい!?」

 

「も〜ずっと黙ってるからちゃんと能力が発動しているのか心配したのよ?どうだった?」

 

「あ、すみません!ちゃんとテレパシーもできました!」

 

「良ろしい!じゃあ次は能力を行使してみて!」

 

「はい!」

 

『・・・これが美鈴さんの能力・・・』

 

響も能力を使おうとした瞬間音楽が流れる・・・

 

『明治十七年の上海アリス』

 

「音楽も良しっと・・・そのまま続けてちょうだい」

 

「はい!・・・行きます!」

 

「はぁぁぁ!」

 

響は全身に力を込める・・・瞬間、響の体を虹色の気が覆う

 

「おお、あれは美鈴と同じ虹色の気だな!」

 

今回、二課に来た面子で唯一戦った事がある魔理沙は虹色の気を見て、同じだと言う

 

「能力も問題なく発動っと!響ちゃん!もう能力は解除してOKよ!」

 

「はい!」

 

『美鈴さん!繋がりを解除しますね!』

 

『わかりました、ではまた』

 

『はい!』

 

響は能力を解除する・・・すると音楽は消え、美鈴との繋がりも無くなった

 

「じゃあ、確認も終わったしどんどん繋げちゃいましょうか!」

 

「はい!」

 

「わかりました」

 

「翼さんは次は誰に繋ぎます?」

 

「そうだな・・・では射命丸に」

 

「じゃあ私は萃香さんにします!」

 

2人は同時に繋げる・・・そして難なく繋がり、翼は射命丸と・・・響は萃香と繋がる、その後も音楽がなるか確認したり・・・

 

「妖怪の山 ~ Mysterious Mountain」

 

「御伽の国の鬼が島 ~ Missing Power」

 

能力を行使してみたり・・・

 

翼は小さい竜巻を掌に出現させる・・・

 

「ちゃんと私の能力も使えてる見たいですね!」

 

響は体を巨大化させる・・・

 

「おぉぉぉ!でかくなった!」

 

「ははは・・・・・・まあ他にも色々できるんだけどね・・・」

 

そして・・・

 

「次は妖夢さん!」

 

「なら、私は魔理沙で」

 

2人は能力を繋げようとする・・・しかし

 

「「・・・・・・」」

 

「・・・繋がらないわね」

 

了子は繋がらない理由を考える

 

『・・・私の理論が正しければちゃんと繋がるはず・・・繋がらないと言うことは、私も知らない事が理由で繋がらないと言うことになるわね』

 

「・・・恐らく相性の問題ね」

 

「相性ですか?」

 

「えぇ、相性よ、多分戦い方とか性格とか、そう言う科学的な事とは関係ない所が邪魔をして繋がらないんだと思うわ・・・一応他の繋がりも確かめて見ましょう・・・」

 

こうして、繋がるか確かめる為に翼と響は現状、繋げれる全てのパターンを試した・・・結果

 

 

響の場合

 

・美鈴・・・可

・萃香・・・可

・妖夢・・・不可

・文・・・不可

・魔理沙・・・不可

 

 

翼の場合

 

・美鈴・・・不可

・萃香・・・不可

・妖夢・・・可

・文・・・可

・魔理沙・・・不可

 

と言う結果になった

 

「私は全滅かよ・・・」

 

魔理沙は不貞腐れ

 

「さっきの訓練を見て響さんが風を操って高速移動しながら戦うってのは想像しにくいですね・・・私の場合は単純に戦い方が合っていないようです・・・魔理沙さんが2人と繋がらないのも、遠距離攻撃が主体の魔理沙さんと2人は相性が悪いからでしょうね」

 

文は冷静に分析し

 

「右に同じ理由ですね、響さんが刀を持って戦う姿を想像できません・・・」

 

妖夢も文に続く

 

「美鈴と魔理沙が繋がれないのは何となくわかるが、萃香の巨大化の能力は私もたまに剣を巨大化させたりするし相性は悪くないと思うんだが・・・」

 

翼の言葉に皆考える・・・そして

 

「・・・そう言えば翼の剣って天羽々斬って名だったよね」

 

萃香が翼に問う

 

「あぁ、そうだが」

 

「あ〜私が翼と繋がれない理由わかったかも」

 

「本当かしら!?」

 

了子が食いつく

 

「いや、天羽々斬って私のご先祖さまの八岐大蛇を斬った剣だから・・・」

 

「え!?八岐大蛇!?ってことは、その子孫の鬼と言えばもしかして、貴女は酒呑童子!?」

 

「・・・昔、こっちではそう呼ばれていたね」

 

「なるほど・・・戦い方や性格の相性以外にも、聖遺物自身との相性もあると・・・確かに盲点だったわ」

 

了子はしばらく考え

 

「皆、今日は付き合って貰ってありがとう!私はこれから今回の結果を踏まえて研究するから、今回はこれで終わりよ!」

 

「ちょっと良いかしら?」

 

紫が待ったをかける

 

「あら、何かしら?」

 

「せっかく完成したのだからこのシステムの名前を決めましょう」

 

「・・・確かに・・・それもそうね、どうしましょう」

 

「そうねぇ・・・こんなのはどうかしら・・・・・・幻想郷の力を音楽と言うエネルギーに変え、シンフォギアの力と合わせたシステム・・・幻想の曲『Fantasia』とシンフォギアの融合・・・」

 

「Fantasia・・・」

 

「そう、さしずめ『Fantasiaシステム』と言うのはどうかしら?」

 

「・・・シンフォギア・Fantasia・・・略してSF・・・これも幻想とかけてるみたいで良いわね!『Fantasiaシステム』名前はこれにしましょう!」

 

「決まりね・・・私からは以上よ」

 

紫の言葉に、今まで座して待っていた弦十郎が立ちあがり

 

「良し、では今日はこれにて解散とする!」

 

 

解散となり二課のメンバーはそれぞれの持ち場に、了子は研究室に、紫以外の面子は先に幻想郷に・・・そして響、翼、奏は新しい力について話していた

 

「良かったじゃないか・・・翼、響」

 

「はい!これで持っと皆を守れます!」

 

「防人としてまた一歩強くなれたな・・・」

 

「それにしても良い音楽だったな、それぞれがそれぞれの良い所がある・・・魔理沙のは聞けなかったけど」

 

「いつか聞けるようになるといいですよね〜」

 

そんな話をしている3人に

 

「皆、ちょっと良いかしら?」

 

紫は声をかける

 

「なんですか?紫さん」

 

「響ちゃん・・・前に了子さんに休暇が必要だって言われたの覚えてる?」

 

「あ、確か言われました」

 

「ちゃんと休んだ?」

 

「・・・いえ、休めてないです」

 

「それはちょうど良かった・・・今、司令さんに許可を貰ってきてね?響ちゃんを幻想郷で休ませてあげようと思っているの」

 

「えぇ!?幻想郷でですか!?」

 

「えぇ、そうよ」

 

「で、でもノイズとか・・・」

 

「大丈夫よ・・・ノイズが出た時は私の端末に通信が入ることになってて、直ぐに現場にワープさせる手筈になっているわ」

 

「そ、そうですか」

 

「同じ理由で翼ちゃんと奏ちゃんも一緒に行けるけど・・・どう?」

 

「・・・司令の許可は?」

 

「ちゃんと取ってあるわ」

 

「ふむ、奏のいた幻想郷に興味がある・・・そして、夢で合わせてくれた人物、奏を治療してくれた医者にも礼を言いたいし・・・わかった私も幻想郷に行こう」

 

「幻想郷か〜また皆に会いたいし、何より翼が行くなら私も行くよ」

 

「・・・」

 

「どうしたの?響ちゃん」

 

「あ、あの・・・私の友達を連れて行くのってダメですか?」

 

「・・・貴女がそう言うってことは事情は知っているのよね?」

 

「はい・・・」

 

「事情を知っているなら大丈夫よ」

 

「っ!ありがとうございます!」

 

「ふふふ、決まりね・・・では後日追って幻想郷に行く日を連絡するわ」

 

「わかりました!」

 

「では、用件はこれで終わりよ、じゃあまたね・・・」

 

紫はそう言うとスキマを開き幻想郷へと帰って行った

 

 

 

そして、3人の端末に連絡が入り幻想郷に行く日が決定した・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響達が幻想郷の面子と訓練を行っている時・・・

 

雨が降る中、未来は買い物をし帰路についていた、そして裏路地へと続く道を通り過ぎようとした時、視界の端に女性の足が見えた・・・

 

「・・・?」

 

裏路地を良く見てみると、灰と怪我をして気絶している少女がいた・・・

 

『っ!?大変!どこか安全な場所に連れて行かないと!でも・・・何でこんなことに?』

 

未来は改めて周りを見渡す

 

『元がわからない灰・・・人間が襲われたならもっと騒ぎになっているはず・・・それに、この娘の傷・・・ノイズに襲われたなら傷何かできずに灰になる・・・』

 

未来はその時二課から受けた説明を思い出す・・・

 

『もしかして、この娘もシンフォギアを?・・・でもそれだと、こんなことになっていたら二課の人達が直ぐに助けに来るはず・・・それが無いってことはこの娘は二課とは関係ない?・・・・・・いや、とりあえず安全な場所へ行こう・・・近くに病院とかあったかな・・・』

 

未来は考える

 

『そうだ・・・近くに、ふらわーがある・・・あそこに行ってみよう』

 

そして未来は傷だらけの少女を担ぎ・・・ふらわーへと向かうのだった・・・

 

 

 

 




いや〜訓練だけで終わらせるつもりが、以外と短くなってしまったので、ついでに書こうとしたらめっちゃ長くなってしまいました!
そして遂にタイトル回収できました!戦姫絶唱シンフォギアFのFはfantasiaのFだったんです!
因みに今回、妖夢が使用したスペル達は妖々夢と萃夢想から持ってきました!
翼の技はアプリのシンフォギアXDから持ってきました!
どちらもYouTube等で探せば見つかると思うのでイメージがわかりづらい人はそちらを参考にして読むといいかもしれません!

次回は未来と謎の少女の話からですね!次回もお楽しみに!


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