英雄王(偽)異世界で斯く戦えり (ス○ラァァァァァ)
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英雄王(偽)現代へ帰還す
どういう事だコレは?
眼下に見えるのはもはや見慣れた古代さながらの風景ではなく
転生前にテレビや写真で飽きるほど見た日本の大都会、その夜景だった。
状況を整理しよう。幸い転生先のこの体・頭脳は優秀だ、転生前の我だったらできなかっただろう何らかの成果を上げる事ができるだろう。
気が付けば『型月』世界で『ギルガメッシュ』
(赤子)になっていてなんやかんや……友を失ったり、神々と争ったり、過労死(生き返ったけど)したりと波瀾万丈な生を送っていて、最後の記憶は……あぁ思い出した。
カルデアのマスターを見送ったのだった。お礼と報酬代わりの『聖杯』を贈って。
その後は……そのまま死んだのかな?何せ心臓を貫かれてたし。何より其処から先の記憶が無いのだから
となると死んで元の時代に戻って来たのか?この身はどうやら『ギルガメッシュ』そのもののよう(サーヴァントではない)だし。
つまりは強くてニューゲーム的な?
うん、まぁ『ギルガメッシュ』の時代には無かった娯楽があるし、何より
『ギルガメッシュ』として頑張ってきた
精々愉しむとしよう。となれば戸籍やら住居やらを用意しなくては、確か洗脳、改変、認識阻害などといった便利な宝具がここら辺にあったはず
どうやらここは転生前の
宝具を使い戸籍を獲得するついでに知りたい最低限の事を調べた結果だが
まず年代 転生前は令和だったがこの世界はその前の平成だった(令和という言葉は影も形も無かった)
総理大臣の名も違った、故に世界が違うと判断した。
まぁ千里眼を使えば簡単に判っただろうが『ギルガメッシュ』本人ではないせいか使いこなせず、目が痛くなり使用時間が長くなればなる程酷い頭痛がしたりとするのであまり使いたくないのである。
そんな訳でこの世界の事は最低限は知れた。
ちなみにだが住居は戸籍を獲得する為に外に出た際老人にプレゼントされた。黄金律パネェ
そういう訳でプレゼントされた住居に来たのだが…
「デカすぎだろうこれは、いやギルガメッシュな
他にも幾つも建っているビルの中でも一番高いビルを見て思わず口から驚きの言葉を出してしまった。
「(これだけデカいと
自分で買った訳でもないのに随分と失礼な事を思ってしまった。もはや完全に精神も一般人からかけ離れてしまったのだと今一度痛感した。
一ヶ月程経ってようやく住居となったビルに関してはひと段落着いた。
具体的にはビルの管理人を雇ったり
自分で使わないであろう階層に住人を招いたり(管理人に丸投げ)
いやぁいい拾い者をした。管理人として優秀な人材がリストラされ彷徨っているという、まさに幸運〈幸運:A(自称)〉だった。
他にも屋上にプールやゲーム専用部屋などといった大きな部屋或いはフロア一つを丸々使った趣味部屋を作ったりした。今現在使う予定は全くないが…。まさしく金持ちの道楽である。が仕方あるまい、黄金律で金が簡単に貯まるのだから。前世の
そんなこんなで落ち着いたので今度は遊びに行こうと思っている。向かうは銀座、何でも近くでオススメの催しがあるそうで2週間程前に散歩中に見かけた落とし物の財布の持ち主に誘われたのだ。
その落とし物の財布の持ち主、これが我からすれば中々に有能な者だったのだ。主にゲーム・アニメ方面で
世間からすればオタクと呼ばれ煙たがられる存在という認識が強いが娯楽を求めていた我としては非常に有益な情報をくれる相手だった。
今でも勧められたアプリゲームをしている。時たまマルチプレイで協力し合う関係となり、そこからインターネットを使って会話までするようになった。
ーーーー集合場所にて
集合場所は駅近くのありふれたコンビニだった。
駅は混んでるので妥当な判断だろう
「待たせたか?」
「いや俺もさっき来たばっかりです」
そう返してくる男の服は全面にどこかで見た事があるキャラクターが描かれているザ・オタクな格好だった。
「貴様、その服は…」
「いいでしょ、○○ちゃんの…」
「いやそこからは言わんでいい」
前世で話が長くなるタイプのオタクな友人がいたからかつい遮ってしまった
「最後まで言わせて下さいよ」
そう返してくる男は苦笑いを浮かべていた
この苦笑いを浮かべた男が我の待合相手である
「それにしても会った時と同じギルガメッシュのコスプレをしてるんですね」
「当然だ。何せ
「おぉ、相変わらず堂に入った言動。これがプロ(?)かぁ」
今のやり取りからこの世界にも『型月』があることがわかるだろう。
我がこの世界にも『型月』があると知ったのは伊丹と初めて会った日だ、伊丹に
『ギルガメッシュに似ている』
とかなり省略したが概ねそのような事を言われた時だ。
(ちなみに格好は衛宮士郎と戦った時の学生服のようなモノである)
また伊丹の話によると『Fate/stay night』系統の作品群はあるようだが『Fate/Grand Order』は今現在はないようだ。後でアニメ、映画を見て我の知るモノと差異がないか調べてみよう。
ちなみに伊丹にはあくまで『ギルガメッシュ』のコスプレをしていると思わせている。が、伝えた名は『ギルガメッシュ』だけなので伊丹は
「それで?
「ちょっ、そんなに凄まないで下さいよ。その格好・声で凄まれるの結構心臓に悪いんですから」
「そこまでか?」
「…コスプレの完成度が高いせいか本物の『ギルガメッシュ』に睨まれたらこんな感じなのか…ってなるくらいには」
「そうか(そこまで強く凄んでいるつもりは無いが…この時代の人間の特徴か、或いは伊丹だからか?ここまでの反応を示すのは)」
そんな会話をしつつ催しが行われる場所に向かった
道中は相変わらずゲーム・アニメ等の話で盛り上がった。
(ちなみに我は宝具を使って認識阻害をしているので『ギルガメッシュ』とは認識されず唯の人間として認識される)
「ここから上に二階上れば会場に到着ですよ」
「もうそんな所まで来たのか」
待ち合わせ場所から約四十分程度、バスを使ったとはいえ意外と近かった
人混みで見づらいが近くに設置されている看板には『同人誌即売会ここより二階先』と書いてある
「伊丹よ、貴様が言っていた催し物とはあそこの看板に書いてある同人誌即売会とやらか?」
「そう!それですよギルガメッシュさん!この同人誌即売会こそがアナタにオススメの催しと勧めたものです!」
やけにテンションの上がった伊丹が興奮混じりに言ってくる。それでも押しつけがましく感じないのは伊丹が自分の価値観を押しつけるのではなくあくまでも勧めているだけだからだろうか
「同人誌というのは聞いたことがあるが実際に見たことは無いからな、興味が無いと言えば嘘になる」
「やっぱり。ギルガメッシュさんに是非ともこの同人誌の素晴らしさを知ってもらおうと…」
『───ーー』
ナニカ、音がした
人混みの中に居るのでハッキリとは聞こえなかったが何かの鳴き声のように我は聞こえた。
伊丹も音に気付いたのだろう、話の途中なのに音が聞こえた方、窓の方を見て話をするのをやめている。
やはりこの男『伊丹耀司』は人一倍勘がいいのだろう
何故なら今聞こえた音 鳴き声は少なくとも本来この世界、この時代には居ないはずの一般人には非常に脅威となりうる生物、《翼竜:ワイバーン》の鳴き声なのだから
『────ーーー』
鳴きながらまるで見せつけるかのように窓のすぐ側を飛んでいく生命体、その背には人が乗っていた
「ギルガメッシュさんは安全な場所に避難して下さい!!」
そう言い伊丹は一目散に人混みをくぐり抜けていった。
「そういえば彼奴の職業は自衛隊だったか。」
以前会った時に雑談混じりに聞いたことがある。
なるほど、自衛隊なのだからこのような事態に陥ったのならば率先して動くのは当たり前なのだろう。だが……
「この
伊丹は
故にこそのあの言葉なのであろうが
「少しばかり不敬であるぞ伊丹よ。だが許そう、なぜならば─」
─
─分というモノを教えてやらねばならんからな
次回『英雄王の蹂躙』
まぁ続かないだろうケド
なんせアニメ版しか知らないし
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『英雄王』の蹂躙
何故
作者「小説書いてみようかな」
と言っただけで初めて小説を書いたのに特定できる!?
オノレェ!友人Aめ!
そんなわけで初投稿です
※ギルの『我』は脳内変換して読んで下さい
『────ー───ー』
声が聞こえる
人を乗せ我が物顔で空を飛ぶ生き物の声が
空飛ぶその生き物を見た目で名称を決めるなら『ワイバーン』だろう
伊丹耀司はこの状況の中そんな事を考えた。
一度見てみたいとヲタクならば思うであろうその生物『ワイバーン』との邂逅は残念ながらつぶさに観察したり背に乗ったりという事ができなさそうなものだった。
───伊丹耀司side
「ギルガメッシュさんは安全な場所に避難して下さい!!」
俺はこの同人誌即売会に一緒に来ていたヲタク友達のギルさん(内心ではギルガメッシュの事をそう呼んでいる)に告げて走り出す。
くそっ、このままだと このままだと
「同人誌即売会が中止になってしまう!」
本心からなのかそれとも現実逃避なのか、この状況の中最初に頭に浮かんだのはこのままでは同人誌即売会が中止になってしまうという事だった。
建物から出ると見えたのは『ワイバーン』と同じように見た目で名称を付けるなら『ゴブリン』や『オーク』とでもいうべき生物だった。いずれもファンタジーの代名詞とも言えるような怪物である。
そんな怪物達は近くにいる市民を手当たり次第に襲っていた
「クソッ」
思わず口から悪態の言葉が出てきた
自衛隊とはいえ休暇を満喫していたのだ。銃なんて身につけている訳もなし、意味が無いと分かっていても『銃があれば』という考えばかりが頭に浮かびその場でしばし棒立ちしてしまう。
「こっ、来ないで!!」
年端もいっていないであろう高い声が聞こえた
「 っ」
声が聞こえた方へ顔を向けると女の子の方へまるで恐怖を煽るかのようにゆっくりと近付いているゴブリンが見えた
その手には血の付いた棍棒のようなモノを握っている
─あれで殴って殺す気だ
そう思った時には走り出していた
銃どころか武器が無い、このままでは女の子を助けられない
─ならそこら辺に落ちている物を武器として使えばいい
冷静な部分で絞り出した考え。その考えの基、根元から折られていた標識を持つ
女の子は腰を抜かしたのか動けないでいた。
ゴブリンはもうその子の前で棍棒のようなモノを振り上げている
─このままでは間に合わない
「ウオオォォォォォォォォ!」
─死ぬかもなぁ
口から出た声とは真逆と言っていい弱気な本音
だが声を上げたおかげでゴブリンはこっちを向いた
俺を迎え撃つため女の子から俺へと体を向けるしかないだろう
棍棒のようなモノを振り上げたままこちらへと向き直ったゴブリン、おそらくはそのまま振り下ろして俺を攻撃するだろう。
『━━───』
叫び声と思しき声を上げながら棍棒を振り下ろしてくる。
だがその攻撃は俺の顔のすぐ前を素通りして硬いアスファルトで舗装された地面へ当たった。
「ッ ウラァッ!」
その隙を見逃さず武器として持ってきていた標識を側頭部に叩きつける。
体が小さいため体重も少なかったのだろう、或いは火事場の馬鹿力だろうか?
標識で側頭部を叩かれたゴブリンは吹っ飛び近くのガードレールにぶつかり、そのまま動くことは無かった。
─当たらなくてよかったぁ
真っ先に思ったのはゴブリンの攻撃を偶然とはいえ避けられた事だった。何せ棍棒を振り下ろした場所の硬いはずのアスファルトが砕けていた
もし当たっていたらと考え顔が青ざめるが、今はそれよりも…
「もう大丈夫。ケガはない?」
怖がられないように笑顔で優しく声をかける
「っうんっ、平気。」
大きな声で返事をしてきた。見た感じケガもない、大丈夫そうだ。これで一安心…はまだできない。
「立てるかい?」
「 おんぶして」
やはり腰が抜けていたのだろう、恥ずかしそうにそう言ってきた。
「よし、それじゃあここを離れよう」
背中に背負った女の子の顔を見ながらそう話しかける
「あ」
女の子の口から返事とは異なる声が聞こえた
女の子が見ている先には大きく口を開けたワイバーンがこちらへと向かってきていた
「────」
─避けられない
そう思った。何せ車も斯くやというようなスピードである。
─せめてこの子だけでも
そう思った時だった
ワイバーンが突然地面に墜ちたのは
「は?」
思わず口から間の抜けた声が出た。
だが仕方ないだろう、『死ぬ』と思ったら急に『死ぬ』と思わせた元凶が地面に墜ちたんだから。
内心で何故かそんな言い訳をしてしまった。
墜ちたワイバーンをよく見てみると幾つか剣が深々と刺さっていた、それはもう鍔近くまで。ワイバーンが急に墜ちたのは間違いなくあの剣が刺さったからだろう。何故そんな事が起こったのかは分からないが
─逃げるなら今だ
背負った女の子に
「走るよ!」
そう告げその場を急いで離れた
────ギルガメッシュside
「クッ、フッ、ククッ」
堪えきれなかった笑いが口に出てしまう
──まさかあの怪物の攻撃をあの様にして躱すとはな
伊丹があの怪物、 確かゴブリンと言っていたか
いやまさか手に持った標識のせいで普段と重心が大分ズレ、そのせいで軽く転けるとは…、彼奴本当に自衛隊か?もしくは幸運が働いたか
まぁどちらにせよそのおかげでゴブリンが予測したソレよりほんの少しばかり遅れ、結果空振るなどと
我でも予測できなんだ
─しかし
「平和な日本では無かったか…」
思わずそう呟いてしまう
それにこの状況前世で見た、或いは読んだかも知れん。既視感がある。まぁ何にせよ…
─この不躾な雑種共を片付けるとしよう
観る
あまり使いたくなかったがこの際そうも言っていられまい。
─〈千里眼〉
辺り一帯の雑種共を一掃する
とはいえ皆殺しにするつもりは無い
偉そうな奴、返り血を浴びていない奴、戦闘状態にない者等は生かしておく
逆に偉そうでなく人を殺したであろう者、今現在人を害しようとする者は確実に始末する
─怪物共はそこそこの数を生かしておけばいいか
辺り一帯に《王の財宝》を展開、一斉射
条件に満たない雑種共を次々と『剣』が『槍』が『斧』が貫き打ち砕いていく
後は簡単この雑種共は規格化された装備をしている、つまりは見て想像できるように軍隊である。そして戦闘を行う部隊は基本男である。
男なのである。
「後はこの『マグダラの聖骸布』を使って」
─チェックメイト
ズキズキと痛む頭
少しの間しか使ってないのにも関わらず結構痛い
思わず片手を頭に当て目を顰める程度には。
千里眼を使わなければここまで巧く事は運ばなかっただろうがそれでもちょっとばかり使った事を後悔する。
というかこれは
「前よりも明らかに痛いぞ?」
気を少しでも紛らわす為に言葉にして出してしまう。
旅をした折周囲の安全を確認するために千里眼を多用していたので痛みが増した事に気付けたが…
「年か?」
またしても口に出してしまった。
原因は何にせよ千里眼を使用するのはよほどの事でなければやめておいた方がよさそうだ
「次の場所に向かうか」
さすがにこうも広範囲だと精密性がやや悪くなるので緊急性が低い雑種共は幾つか見逃していたのだ
見逃した中には騎兵、要約すれば早く動く部隊もあったが、それは他のモノよりも狙いが付けづらかったからだ。が、それは失敗だったかもしれん
「チッ」
思わず舌打ちする
見逃す前はもう一度千里眼を使えばいいと思っていたからだ。
この状態で千里眼を使えば場所の特定はできるだろうが、精密な攻撃はできそうにない
精密な攻撃ができないとなれば周辺の被害は甚大なものになる恐れがある
故に我が直接赴き視認し攻撃しなければならない
幸いなのは雑種共の八割方を無力化している事だろう
『ハデスの隠れ兜 』を使い千里眼で得た情報から雑種共が行く可能性の高い場所を割り出し赴く
このやり方で幾つかの集団を無力化した
めぼしい集団の残りは
「伊丹の方に行った部隊か」
確か騎兵も含んだかなりの規模の部隊だったはず
にも関わらず
─伊丹なら何とかするだろう
心配するどころか伊丹なら平気…と何故かそんな風に思いながら走り出す。目指すは皇居前だ
女の子の年齢?自己補完でヨロ
?友人A「続かないって言っといて続いたんだ
まだイけ(続けられ)るよな?」
作者「プロット?書き溜め?何それ?」
友人A「(゜д゜)」
作者「アニメ見直そっかなぁ
でも時間がなぁ…」
作者の情報(まだ増えるかもしれない)
ド素人(今までは読み専)、硝子な心の持ち主
社会人、メンタル虚弱(重複)
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英雄王(偽)と銀座の英雄
作者「あえて言おう」
「魔が差したと」「思いつきだと」
「やめよuぐっはぁ」
友人A「( `Д´)/」
──伊丹耀司side
─おい馬鹿ヤメロ
放送された番組に対して思わずそう思ってしまった俺は悪くないはずだ。何せ
『二重橋の英雄』
等と呼んでいたのだから
─へぇ『二重橋の英雄』ねぇ、どんな活躍をしたんだろうか?
最初は思わず現実逃避してしまった。仕方ないだろう!?何せ本物の『英雄』がいたのだから
─俺どうなるんだろう…
問題はその『英雄』だった
何せ『
─何を馬鹿な事を
『ゲーム・アニメの登場人物が現実にいる』と言ったところで大多数の人間はそう思うだろう
だが実際にその『力』、『
何故俺が先のことをこんなに心配しているのかというと、件の『英雄王』のせいだ
かの『英雄王』そのままであるならば
『貴様ごときが英雄を名乗るか?雑種』
とか言いつつ『王の財宝』で『裁定』という名の攻撃をしてくることだろう
当然そんな事になったら俺は死ねる
実際に見たが視認する事が困難なスピードで様々な武器が雨あられのように飛んでくるのだ。その武器一つ一つの威力は『RPGー7』〈携帯対戦車擲弾発射器の事〉を上回るであろうと思われる。
─願わくば『英雄王』を逮捕したりしようとして機嫌を損ねることがないように
そんな事を考えながらベッドで横になる
─あれっ?そういえば『英雄王ギルガメッシュ』の事を『ヲタク友達』と思ってたり『ギル』と内心で呼んでたり…
『その不敬 万死に値する!!』
バレたらそんな言葉と共に串刺しに…
─もしまた会ったら土下座して許しを請おう
眠る寸前に思ったのは生物としては当然の事で男としてならば情けない事だった
「まだやってるよ」
─当然か…あれから一日しか経ってないし
朝起きてテレビを点け、ニュースを見てみれば
─『二重橋の英雄』、『銀座事件』
チャンネルを変えてもこれらのことばかり放送していた
「というか何で『二重橋の英雄』ばっかり言及するんだよぉ!?『英雄王ギルガメッシュ』の事を何で話題に出さない!?」
─ネット上ではすごい話題になってるのに!それに何より…
「多くの命を救った『二重橋の英雄』なんて言ってるけど実際に救ったのは『英雄王ギルガメッシュ』なんだけどなぁ」あの日あの時、後に言う『銀座事件』、確かに俺はその時人々を避難させた、だがそれでは時間稼ぎにしかならなかった。
避難場所として使わせていただいた皇居、その周辺の警察官達と協力して障害物、バリケードやらを作って敵が容易に近付けないようにした
だが敵の数はニ百は下らないだろうというものだった
銃で武装しているとはいえ多勢に無勢
─これで守りきれるのか
そう思ったのは俺だけではないだろう。隣にいる若い警官なんかは不安、焦燥の感情が如実に顔に表れている
─レールガンとかがあればなぁ
そんな風に現実逃避といえる考えをしていた時だった
『「この状況を打開したいか?」』
そんな『王』としか言い様のない声が聞こえたのは
「!?」
その声に反応して辺りを見渡す
「?」
隣の警官からは『どうしたんだコイツ?』みたいな反応をされた。どうやら先程の言葉は俺にしか聞こえなかったようだ
『「貴様だ伊丹耀司。我は貴様の脳内に直接話しかけている」』
─(こいつ、脳内に直接!?)
思わずネタに走ってしまったが…
「(俺に用が…あるんですか?)」
─この『王』の声聞き覚えが…
そんな事を思いながら普通に返事をするべきか敬語を使うべきか迷ったせいで少しどもってしまった
というか返事ちゃんとできた?
『「でなければ話し掛けまい?それと普段通りに話せばいい、敬語でないからと怒る程我の器は小さくないぞ?まぁ、敬意を持たずタメ口を利いてくれば? その限りではないが」』
─あぁどこかで聞いた事がある声と思ったら
──『英雄王ギルガメッシュ』の…
『「改めて問うぞ伊丹耀司よ、この状況を打開したいか?」』
「(はい)」
─あっ、しまった。つい反射的に
そう思った時には遅かった
『「ならば我を喚べ
貴様ならば呼び方は分かるだろう?
あぁ、『我を喚ぶ』と強く念じながらな
他のヤツが喚ばれることはないだろうが
念のため、というやつよ」』
─喚び方を知ってるって…それってつまり
「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公」
─これかな?
そう思ったのは『型月』世界における『サーヴァント』を召喚するための呪文
そしてそれはどうやら間違いではなかったらしい
─だって目の前に光を帯びた魔方陣らしきものが出てきてるし
そんな事を思いながら詠唱を進める
「抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」
呪文を詠唱し終わった瞬間、光が爆ぜた
その光を直視する事はできず目を閉じてしまう
「英雄王ギルガメッシュ召喚に応じ参上した
先程述べたとおりこの状況を打開してやろう」
そんな威厳ある声が聞こえた
ゆっくり目を開け声がした方を見る
そこには黄金の鎧を身に着けた『王』がいた
オールバックにした黄金の髪、ルビーのような高貴な赤を湛えた眼、イケメンなどという言葉では言い表せないほど整った顔
分かりやすく言うと『Fate/Zero』の格好のギルガメッシュがいた
「我の姿に見惚れるのはよいが、無視はするな」
そんな言葉でハッとする
が
「え『英雄王ギルガメッシュ』!?」
そんな素っ頓狂かつ『英雄王ギルガメッシュ』に対して失礼な言動をしてしまった
─あ、死んだ
そう思ってもしょうがないだろう。アニメやゲームで描かれている『ギルガメッシュ』という存在ならこんな失礼な言動をしたら『王の財宝』を使ってくるだろう
だがそんな予想に対して
「そうだとも、確かに我は『英雄王ギルガメッシュ』である。というかそれ以外に誰に見えるというのだ?そもそも貴様が我を呼んだのだろう?」
返ってきたのはそんな言葉だった
「えっ、あっ、いや、別に他の誰かに見えるとかそんなんじゃなくて」
様々な事が頭に浮かんでくるせいでしどろもどろな返事になってしまった
─あの声は幻聴じゃなかったのか
─俺が『英雄王ギルガメッシュ』を召喚?
─いつから
「絶賛混乱中といった所か
だが敵は待ってはくれぬようだぞ?」
「 え」
─今なんて、敵?
かの『王』の言葉にそんな声を出すしかなかった
「伊丹さん!」
すぐ近くで声がした
「さっきから変な呪文を唱えたり光ったと思ったらさっきまでいなかった人がいるとか、色々言いたい、聞きたい事がありますけど─」
どうやら隣にいた警官に声をかけられたようだった
一連の出来事のせいですっかり存在を忘れていた
「─すぐ近くまで来てます、例の集団が」
そんな警官の言葉で『英雄王ギルガメッシュ』の言が正しい事が証明された
すぐさま『敵が向かってくるならこの道を使うはず』
そう予測された先へ視線を向けると
馬に乗った鎧を纏った兵士─騎兵─達が此方へと一直線に向かって来ていた
こうして見てみると迫力があり先程思った『これで守りきれるか』という懸念が強くなってくる、だが
「さて、仮とはいえマスターの願い、何より我自身の言葉を違えるなどあの『イシュタル(凛ver)』の足に口づけするよりご免だ」
ここには『英雄王』がいる
「(間接的に友を殺した女神を例にあげて物騒な事を言ってる)」
─だがそれはこの状況を打開すると言った事を反故にする事は無い表れである
『ギルガメッシュ』が片手を上げた。すると突然先程まで何もなかった宙に『剣』が出現した。間違いない『
「(ーん?剣?)」
Fate / stay nightなどでは『王の財宝』から出した様々な武器を飛ばして敵を攻撃していた…つまりは、今宙に浮かんでいる『剣』を飛ばして攻撃を…
「ちょっ、ちょっと待って下さい!!」
思わず静止の声を出してしまった。だが吐いたツバは呑めぬ
「ほう?我に対し命令するか?」
此方に顔を向けいかにも不機嫌という様子で言葉をかけてきた
─ほらやっぱり
冷や汗が止まらない。
言葉を掛ければそれゃそんな言葉が返ってくるだろう事は想像に難くない。何せ『暴君』だし
「いえ、これは『諫言』です」
諫言という言葉を意識して言う。でなければあの宙に浮かんでいる剣の矛先が此方に向くだろう
「ほう、諫言とな?どの点が良くないと思った?端的に申せ」
─会話をしてくれる、つまりは今すぐ罰する気は無いということ。何とかこの会話で場を収める!
「人を殺す事です」
─本当に端的に言った。だが『英雄王ギルガメッシュ』ならばこれだけで俺の言いたいことを理解してくれるだろう。俺が言いたいのは『戦いの中敵を殺すな』という、所謂甘ったれた事ではない事を
「そうか」
そんな一言を言った後宙に浮いていた剣が消えた
どうやら聞き入れてくれたらしい
「大変だな国家のイヌというのも」
「あははは」
何とも応えづらい言葉を投げかけてきた
諫言の意趣返し…なのかも知れない
「してどうする?敵は騎兵、馬の脚を急に止めては上に乗る兵が落ちよう。あの鎧だ落ちれば無事では済むまい」
─此方に意見を求めた!?あの『ギルガメッシュ』が!?
そんな思いが脳裏をよぎるがそれよりも早く代案を出さなくては。敵は今も此方へと向かってきているのだから
─もう、これしかない
何とか思いついた一つの答えそれは
「任せます!」
相手に全て任せるという答えになっていないモノだった
「はぁ、まぁ我の手札を知らんのだし仕方ないか」
てっきり怒鳴るものかと思っていたが呆れた様な溜息をつき敵に向き直った
俺もそれに倣うように敵へと向き直る
話をしていたからだろう敵は五十メートル程まで近付いていた
ただし馬上の兵士は赤い布で顔以外を覆われて
「え?」
もう一度よく見てみる。すると赤い布でぐるぐる巻きにされているのが分かった
『Fate』で『赤い布を使って無力化』というと一つしか思い浮かばない
─『マグダラの聖骸布』だ
『マグダラの聖骸布』は男性を拘束する能力がある
布なので高速でぶつかっても死にはしないだろう。
「まぁこんな所だ、後は任せたぞ」
そんな言葉を残して足下から消えていく。霊体化しているのだろう
状況が余りにも早く変わっていったので呆然としてしまったせいで引き留められなかった
─というか対処が余りにも早すぎる。もしかして
「試されてた?」
考えた事がそのまま口に出た。
こうして『英雄王ギルガメッシュ』との『銀座事件』は幕を閉じた
友人A「ルーキー日間に載ったゾ?」
作者「うっ」
友人A「新作日間にもだ」
作者「うぐっ」
友人A「次の話もちゃんと書くよなぁ?」
作者「うぼぁ」
友人A「なに、才能が無くとも大丈夫だ
ゴールデンウィークがある」
作者「仕事入ってて無理」
友人A「(自主規制)」
※一応次の話も書いてます
いつになるか分からないけど
※伊丹が異変に気付いたのが鉄橋上だと人伝に聞いてメンタルブレイク中
思いつきだからネ仕方ないネ
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英雄王(偽)と銀座の英雄2
作者「 」
友人A「いや本当、移動時間やらを含め一日最長
1⚫時間も」
作者「 休んでもいe」
友人A「だがソレとコレは別だ。さっさと書け」
作者「」
友人A「愉ンンッ、楽しみにしてる奴もいるんだから
例えば俺とか。
だから書け、はよ書け」
作者「(真っ白になっている。燃え尽きてしまったようだ)」
───ギルガメッシュside
伊丹の前からまるでサーヴァントが霊体化するかのように消えて自宅へと戻った
「ふぅ」
これで一息つける
そう思ったせいか口からは溜息が出た
後の面倒ごとをある程度回避するため様々な芝居を打った。最も大きいのが自分がサーヴァントだと思わせた事だろう
サーヴァントだと思わせておけば有象無象の雑種共がどのような事をしてくるか想像しやすい
─例えばサーヴァントを倒そうとした場合
これが最も分かりやすい
手っ取り早いのがマスターの抹消だ。それに加えこの方法だとサーヴァントと戦わずに済む
サーヴァントというのはマスターからの魔力供給で存在を保っている
故にマスターが倒れるというのは
─尤も、伊丹を殺させはせんが
何せあの男には色々世話になった。それに我自身が奴を気に入っている
「さて、これからどうなるか」
─異世界への行き来が可能になったこの世界
向かうは破滅かはたまた繁栄か
そんな先の事を考える
そして自分のこれからも
『王』として国を治めていた時には千里眼(未来視)を多用し未来を見ていた故にあらゆる出来事に対して既視感がすさまじかった
─だがこの世界は違う。もう我は『英雄王ギルガメッシュ』として振る舞わなくていいのだ。
後のことーすなわち『ギルガメッシュ』の物語が後世に与える影響、『Fate/Zero』に喚ばれる事などを
千里眼で未来を見なくてもいい、冷静沈着でなくていい。何故なら完璧な『王』として君臨しなくていいから
─これで千里眼を使った時の頭痛を、使ったせいの既視感を無くすことができる
─本当の感情を出し続ける事が出来る
─この世界では前世でも『英雄王ギルガメッシュ』として振る舞っていた時にも
─何より自由に生きられる、生を謳歌できる!
『異世界に行ける』この事実と先の戦闘が相まって今まで燻っていた感情も爆発した。だが
「(著しいキャラ崩壊はせぬ。
『英雄王ギルガメッシュ』として振る舞っていた時間があまりに長い。半ば癖になっているし、何より我自身が嫌だ)」
そんな事を思いながらベッド(宝具)に横になる
まだ陽は沈んでないがたまにはこういうのもいいだろう
それが眠る前、最後に考えた事だった
『銀座事件』と呼ばれた一日はこうして終わった
─朝八時
「っ!?おっ、おはようございます!ギルガメッシュ王」
インターフォンを押そうとしたタイミングでドアを開けて顔を合わせてやった
我の能力をもってすれば事前に察知する事など容易
─フッ愉悦
そんな事を考えながら返事をする
「おはよう、だ伊丹よ。所で何故ここまで来た?貴様の事だ朝の挨拶をしに態々来た訳ではあるまい?」
そう、訪ねてきたのは『伊丹耀司』
我の『マスター』と思われているであろう友人だ
「皮肉げに言わないで下さい」
疲れとも呆れとも見て取れる表情でそう言ってきた
おそらくは我の事で散々質問攻めにあったのだろう
「話したい事があるだろうがしばし待て。何、時間はかけぬ。」
「あっはい」
返事を聞かずドアを閉め部屋へ行く
時間をかけぬと言った手前急いで用意する
「待たせたな、では行くとしよう」
ドアを開けそう告げる
「えっ、いや行くって何処へ?」
当然返ってきたのは問いかけの言葉だった
「貴様の上が用意した場所だ」
「!まさかお見通しとは」
伊丹は頭の後ろに手を当てて苦笑いしている
当然だ、何せ話す前に此方から言ってやったのだから
その様子に軽く愉悦する
「この我を誰と心得る?」
「『英雄王ギルガメッシュ』です」
「しかり。と言っても貴様の思う
「えっ、それってどういう?」
─意味深に言って興味を引く
「その話はここではせん。疾く案内せよ」
当然この場で話す気は無い
「はぁ分かりました。じゃあ移動します、移動手段は此方で用意した車を使います」
伊丹はそう言い移動を始める
着いた場所は都内でも有名な高級ホテルだった
「用意した場所とはここか?」
「はい、ここがギルガメッシュ王に滞在してもらう予定のホテルです。用意できる最高級のホテルとは言ってましたが、お気に召すかは…」
質問に対しやや他人行儀で答えてきた
距離感が分からないのだろう、それは我─英雄王ギルガメッシュ─に対する畏敬やわずかな畏怖などの念のせいか
まぁ時間が経てば解決するだろう
「人がほとんどいないのはあの野蛮な侵略者共のせいか?」
ホテルの中を移動しながら話しかける
我以外には伊丹と先導の為のホテルマン、二人いるがこのホテルマン、我の事を知っているのかそれともよからぬ事を吹き込まれたか、顔色が悪い。それもかなり。なのでホテルマンに話しかけるのはナシ、必然的に伊丹に話しかける事に
「はい。例の事件、世間一般では『銀座事件』と呼ばれているあの事件で宿泊客が軒並みいなくなったらしいです。
なので宿泊客は私達だけという貸し切りに近い状態になってます」
「ほう?『私達』とな?」
「はははっ、ええそうです。“私達”です」
そう答えた伊丹の顔は苦虫をかみつぶしたようだった
隠そうとしているのがわかるが隠しきれてない
我の監視・連絡役等を上司に押しつけられたか、哀れな
まぁこうなっているのは『我のマスターになった』と思われている事が大きな原因だろうが
そうして会話していると部屋に着いた
因みにホテルマンは話の邪魔をしないようにと無言で場を離れている。近くにはいるようだが
我としてはその対応がありがたい。狙ってやったとするならば中々侮れないホテルマンだ
「ここが我の部屋でいいのだな?」
「はい。ここで大丈夫ですか?」
「問題ない。それよりもその余所余所しい言動は止せ
一緒にゲームをした仲であろう?」
ここでネタバレ
ギルガメッシュさん=『英雄王ギルガメッシュ』という
まぁ尤も
「え~と、つまり」
伊丹は半ば気付いていたのだろう
だがもし違かったら大変な事になる
それこそアニメ・ゲームで描かれている『ギルガメッシュ』なら『無礼な!』とか言って『王の財宝』使ってくるだろうし
「『察しが悪い』と言うのは酷であろうな
故に我自ら告げてやろう。我は貴様が『ギルガメッシュさん』と呼び一緒にゲームをした者である」
「やっぱり、そうだったんですね」
「やはり気付いていたか」
「まぁ、確信は無かったですけど」
─あぁ緊張したぁ
そう言って大きく息を吐いている
一般人であったとはいえ前世の我だったら伊丹の様な状況になれば無様を曝していた事だろう、この程度で済むとは…
─少し悪戯するか?
嫉妬心からかそんな事を思った
付き合いの長い(約一ヶ月間)ギルガメッシュ王なら大丈夫と思ったのだろう
深呼吸をかれこれ三分ほどしている
─中々に図太いな
そう考えていたら話しかけてきた
「あの、聞きたいことが」
「及第点と言っておこう」
伊丹の話を遮る形で答える
聞きたい質問の答えだったのだろう。顔が引きつっている
「あの、俺まだ最後まで言ってないんですけど…」
「なに、予測しただけよ。貴様が『今最も聞きたいことは何か』と。貴様の質問は最後の騎兵の事であろう?試すために意見を求めたのかと」
「はい。その通りです」
─どうにも気になっちゃいまして
少し間を開けて伊丹はそう答えた
心の中では「さすが英雄王」とか思っているんだろう
そんな表情をしている。まぁ他にも大きな感情がいくつかあるせいで複雑な表情だが
次いで大きいのは『(俺の知る、つまりアニメ・ゲームで描かれているギルガメッシュそのものなのか?)』といった疑問か?まぁ先程お預けしてたしな、向こうから言いにくいなら此方から言ってやろう
「他にも聞きたいことがあるのだろう?
この際だ、どんどん聞いてこい。
ちなみにお預けしていた疑問『我が貴様の思う
─
「確かに。すっごい説得力をもった答え」
「であろう?」
余程納得がいったのかしきりに頷いている
表情、顔の動きその全てが全力で『すっげー納得した』と言わんばかり
「まだ聞きたい事があるだろう?まとめて申せ
全てとは言わんが答えてやる」
「(確かにゲームやアニメで描かれる『ギルガメッシュ』とは違うな、でなかったらこんな風に会話しないだろうし)
では言葉に甘えて質問を
一つ、どうやって現界したか
二つ、一ヶ月間どうやって現界し続けたか
三つ、目的は何か
四つ、受肉しているのか
五つ、聖杯はあるのか付随して聖杯戦争は起こりえるのか
今思いつくのはこれくらいです」
「(聞きたいこと全てではないがまさかここまでの数を聞いてくるとは…それに『受肉したか』と具体的に聞いてくるか…中々に図太く抜け目ない奴よ)」
─何せ『受肉』していた場合現界し続ける為に必要不可欠な『
「明確に答えられるモノから言っていこう
まずは『どうやって現界し続けたか』コレについては簡単だ。『王の財宝』の中には魔力供給ができる
次いで『目的』、そうさな、強いて言うなら娯楽だ。
ゲーム・アニメ・漫画・小説とこの時代には娯楽が豊富だ。それらを愉しむ事が『目的』と言っていいだろう
次は『受肉』コレについてはつい先日、貴様の前から消えた後に『受肉』した
最後に『聖杯(関連)』。この質問には賞品である『聖杯』が無いから『聖杯戦争』はまず間違いなく起きん。と答えておこう」
「どうやって現界したのかについては…」
「明確に答えられる問いに答えていくと言ったであろう。
その『現界』については我もよく知らんとしか答えられないからな」
「知らないって…」
「そんな目で見るな、仕方なかろう。『魔獣戦線』が終結した折一息ついたと思えばこの世界にいたのだ……
『玉座で仮眠し、目覚めたら冥界だった』時よりもビックリしたわ」
伊丹の呆れたような目に前世の一般人だった時の精神が揺さぶられ
「(色々聞きたいことができたけど薮蛇だよなぁ
それに何気なく『受肉した』なんて言ってるし…って事はやっぱりそういう事?)
『聖杯(関連)』の質問に対して『賞品である『聖杯』が無い』とは言ってましたけど…それって『賞品じゃ無い聖杯』はあるって事ですか?」
「ほう?今日の貴様は特段冴えているな?」
そう言って我は『聖杯』を『王の財宝』から出した
作者情報
・Fate、ゲートはほとんどアニメ知識のみ
・Fate/Grand Orderは異聞帯No.3までしかやってない
・現在Fate/Grand Orderログイン勢
・今現在燃え尽きている
作者「このままだとキャラ増える、どう会話する?
どう扱えば……ウゴゴゴ」
そんな訳で次回の投稿も未定
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