能登・金沢30秒の逆転 (新庄雄太郎)
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第1章 灘浦海岸の殺人

今回は、歩夢の他 しずくと侑とせつ菜で能登と金沢へ


上原歩夢は、彰としずくと侑とせつ菜と一緒に東京から京都までは東海道新幹線に乗り、能登と金沢へ旅行する事にした。

 

「わー、私は初めてなんだ北陸へ行くのは。」

 

「うん、最初は東京から新幹線「ひかり」に乗って、京都からは湖西線・北陸本性経由の特急「スーパー雷鳥5号」富山行に乗れば、能登半島の和倉温泉へ行くんだよ。」。

 

「そう言えば、91年に七尾線が電化開業したんだよね。」

 

「うん。」

 

「北陸へ行くのは、名古屋か京都で特急に乗り換えられるんだよね。」

 

「うん。」

 

そして、歩夢と彰たちは京都駅で下車して、そこから特急に乗り換えて和倉温泉へ向かった。

 

なお、和倉温泉へ行く特急は特急「スーパー雷鳥」の他、名古屋発の特急「しらさぎ」と長岡発の特急「かがやき」の4本である。

 

大阪発の特急「スーパー雷鳥5号」は、金沢駅で切り離し3両は富山へ向かう、残り7両は和倉温泉へ向う。

 

終着和倉温泉に到着したのは、16時25分である。

 

「うわー、ここが能登ね。」

 

「うん。」

 

この日、歩夢と彰としずく達は和倉温泉で1泊することにした。

 

「ようこそ、和倉温泉へ。」

 

と、案内人が送迎バスに乗った。

 

「私、幸せだよ。」

 

「そうか、歩夢。」

 

暫くして、歩夢と彰としずく達が泊まるのは和倉温泉の加賀屋である。

 

彰は、恵比寿の湯でノンビリした。

 

歩夢とせつ菜としずくと侑は花神の湯に入っていた。

 

「何か、外国みたいなお風呂だね。」

 

「うん、気分はイタリアへ行った気分だよ。」

 

「とてもいい湯だわ。」

 

「本当。」

 

そして、歩夢と彰は夜の灘浦海岸へ行くことにした。

 

「二人で海岸へ行くのも悪くないわね。」

 

「うん。」

 

「歩夢、俺さっ。」

 

「何、彰君。」

 

「俺、俺は、その―。」

 

「何か言ってよ。」

 

「ごめん、忘れた。」

 

「もう、彰君ったら。」

 

と、歩夢は言った。

 

「あれ、この女性。」

 

「えっ、どうしたの?。」

 

二人は、海岸で何かを見つけたものは、それは女性の死体だった。

 

「お、おいっ、この女死んでるよ。」

 

「えっ。」

 

キャーッ!。

 

と、歩夢は叫んだ。

 

「どうしたの、歩夢さん。」

 

「あっ、しずく。」

 

「この女性、死んでるの。」

 

「えーっ。」

 

「俺、警察に電話してくる。」

 

「お願いね。」

 

数分後、しずくが通報した石川県警のパトカーが到着し、現場は騒然としていた。

 

「はい、どいて、どいて。」

 

と、1人の刑事がやって来た。

 

「あなたが、発見者ですね。」

 

「はい。」

 

「私は、七尾署の嶋中です。あなたが死体を発見したんですね。」

 

「はい、二人で灘浦海岸へ歩いていたら、女性の死体を発見したんです。」

 

「なるほど。」

 

「それで、死因の方は。」

 

「詳しいことは解剖待ですが、問題は女性の身元なんだよ。」

 

そこへ、しばらくして石川県警・捜査一課の刑事がやって来た。

 

「捜査一課の小沢です。」

 

「ご苦労様です、死体はこちらです。」

 

「それで、発見者は。」

 

「この3人です。」

 

「で、あなたが第一発見者ですね。」

 

「はい、俺と歩夢で、通報したのはこの俺で。」

 

「そして、私が発見したんです。」

 

「と言う事は、あなたは第2発見者ですね。」

 

「はい。」

 

「では、名前を教えてくれるかな?。」

 

と、小沢警部は言った。

 

「私は上原歩夢です。」

 

「俺は荒川 彰。」

 

「桜坂しずくです。」

 

と、言った。

 

「警部、被害者の身元が判明しました。」

 

「本当か。」

 

「ええ、被害者は金沢第一病院の薬剤師・牧原由紀恵と判明しました。」

 

「おう、それで住所は?。」

 

「住所は金沢市本多町ですが、本籍は東京みたいですね。」

 

「よし、早速調べて見てくれ。」

 

「はい。」

 

と、嶋中刑事は歩夢と彰としずくと一緒に所轄の七尾署で事情聴取を行った。




そして

事件は謎に包まれていた。


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第2章 駅で待っていた女

駅で待っていた女とは誰なのか?


灘浦海岸の殺人は、特捜班にも伝えられた。

 

「何、灘浦海岸で女性の死体が発見された。」

 

「ええ。」

 

「それで、発見者は。」

 

「この2人だ。」

 

「ああ、歩夢ちゃんとしずくちゃんか。」

 

「うん、でもどうして能登半島に。」

 

「それがな、2泊3日で北陸へ旅行するんだって。」

 

「ほう。」

 

「能登へ観光していたら、死体を発見したって事か。」

 

「うん。」

 

「能登でか。」

 

「それで、次の予定は。」

 

「和倉温泉を1泊して、その後は輪島を観光、朝市と能登金剛を観光だ。」

 

「被害者は。」

 

「石川県警の話だと、金沢第一病院の薬剤師・牧原由紀恵と判明した。」

 

「それで、死因は。」

 

「解剖によると、恐らく溺死と見て間違いないな。」

 

「ええ。」

 

富山県・高岡駅

 

彼女は、名古屋発の特急「しらさぎ5号」に乗って高岡へ到着した。

 

彼女の名前は速水菜穂子、24歳である。

 

速水は、高岡駅のロータリーで彼氏を待っていた。

 

「啓介ーっ。」

 

「おう、菜穂子。」

 

「今着たのか。」

 

「ええ、今日名古屋でね。」

 

「そうか。」

 

と、言って庄司啓介のアウディのクワトロを高岡駅を出発した。

 

庄司が乗ったアウディは、砺波と庄川へドライブした。

 

次の日は、金沢へ行く予定である。

 

「それで、明日は金沢へ行くのか。」

 

「ええ、友人がひがし茶屋街で待ってるって。」

 

「そうか、俺もあって見たいな。」

 

「いいわよ。」

 

菜穂子と啓介はこの日、砺波でチューリップフェアに入ったりや庄川の温泉で1泊を楽しんだ。

 

次の日、庄川で一泊した2人は砺波インターから高速で金沢へ向かった。

 

「へぇー、高校の時の。」

 

「うん、その子は彼氏はいるのって聞かれたのよ。」

 

「なるほど、それでこの子は会いたいって訳か。」

 

「そうなの。」

 

金沢ひがし茶街

 

「あっ、菜穂ちゃん。」

 

「あかりーっ。」

 

「あっ、初めまして庄司です。」

 

「もしかして、菜穂ちゃんの彼氏。」

 

「ええ、そうよ。」

 

「啓介、私はあさっての特急で名古屋に帰るの。」

 

「そうか、じゃあ金沢駅まで送ってやるよ。」

 

「うん、ありがとう。」

 

次の日、菜穂子は金沢駅で富山発の特急「しらさぎ10号」に乗り名古屋へ帰ることにした。

 

金沢駅

 

「じゃあ、元気でね。」

 

「うん、また会いに来るね。」

 

「啓介もね。」

 

「ああ、又電話してくれよ。」

 

「うん、わかってるわ。」

 

ファーン!ピィーッ!

 

と、警笛を鳴らしL特急「しらさぎ10号」は14時16分に金沢を発車した。

 

一方、歩夢と彰としずく達は金沢へ観光していた。

 

「兼六園って素敵ね。」

 

「ああ、秋も素敵だろう。」

 

「そうね、今度は彰と一緒に金沢に行こうかな。」

 

「うん、それいいね。」

 

「ああ。」

 

次の日、歩夢としずく達は金沢から長岡行特急「かがやき7号」に乗って長岡から上越新幹線に乗って東京へ帰京した。




そして、歩夢はこの事件の謎を解くことに。


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第3章 イニシャルS

そして、歩夢達は部活の時間に捜査会議をした。


北陸へ旅行から戻った、歩夢と侑としずくは特捜班にやって来た。

 

「えっ、犯人はSのと言う頭文字から始まる男。」

 

「うん、石川県警の刑事の話だとSという名の男らしいの。」

 

「ほう、それで歩夢と侑はその男が怪しいって訳か。」

 

「ええ。」

 

と、歩夢は言った。

 

「それで、海岸へ行った時に何か気づかなかったか。」

 

「ええ、被害者はどうやら看護婦ではなく、病院の薬の仕事らしいの。」

 

「なるほど、すると看護婦ではなく薬剤師なんだね。」

 

「はい、病院の薬の仕事なのは事実なんだから。」

 

そこへ、1人の男がやって来た。

 

「ごめんください。」

 

「あ、あのー、あなたは。」

 

「私は石川県警・七尾署の嶋中です。」

 

「あっ、石川県警の方ですか。」

 

「はい、実はですね被害者の牧原の部屋にSの文字が残されてたんです。」

 

「えっ、カレンダーにSの文字が。」

 

「はい、何か分かりましたか?。」

 

「ええ、被害者は東京の薬業の専門学校を卒業していた事は確かです。」

 

「その後、石川県の金沢第一病院の薬剤師として採用されたそうです。」

 

「オー、よくご存じですね。」

 

「ええ、念のため確認しておきました。」

 

「それで、発見者はしずくちゃんと歩夢ちゃんだね。」

 

「ええ。」

 

「そのSと言うのは男性ですか?。」

 

「はい、石川県警ではこの2人と思われます。」

 

「どの男か。」

 

「はい、まずは庄司啓介さん七尾市在住です、もう1人は富山市在住の島谷 弘さんです。」

 

「と言う事は、この2人が犯人の可能性があるって事か。」

 

「はい、今の段階では。」

 

「よし、特捜班も全面的に協力しよう。」

 

「お願いします。」

 

虹ヶ咲学園

 

次の日、歩夢としずくと侑は、せつ菜と一緒に事件の捜査会議を行った。

 

「歩夢、海岸で殺された牧村さんの死因は。」

 

「うん、石川県警では溺死と見て考えられるの。」

 

「と言う事は、誰かに海岸に突き落としたって事は?。」

 

「それも考えられるけど。」

 

「そう言えば、牧村さんの部屋にSと言う文字がこのされていたんだよね。」

 

「うん、わかってるのは庄司啓介と島谷 弘の2人だけなの。」

 

「つまり、2人の内1人が犯人って事ね。」

 

「うん、私は庄司と言う人が怪しいと思うの。」

 

「なるほど、つまり庄司と牧村は何かの関係にあるのかしら。」

 

「うーむ、それは考えられるわ。」

 

「とにかく、私は調べて見るわ。」

 

「うん、頼むわよせつ菜ちゃん。」

 

と、せつ菜は牧村の関係を調べることにした。

 

「えっ、庄司さんは製薬会社の役員」

 

「ええ、その方は沢村製薬の会社役員らしいの。」

 

「そうなんですか。」

 

そこへ、歩夢がせつ菜を迎えに来ていた。

 

「何か、分かった。」

 

「庄司は医療薬メーカーの沢村製薬の会社役員って事が分かったの。」

 

「えっ、本当なの。」

 

「つまり、病院の関係者って事は確かみたいだわ。」

 

「そうね。」

 

 




そして、この2人の関係は?

この後、第2の殺人が起きようとは歩夢達は知らなかった


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第4章 犀川畔の死

金沢で、第2の殺人が起きた


そして、事件が起きたのは翌日、金沢で起きた。

 

「おい、こんな所に車を止めたら困るんだけどな。」

 

と、男が言った。

 

と、ドアを開けて見ると。

 

「ちょっと、移動してくれないかな。」

 

なんと、車の中で殺害されていたのだ。

 

しばらくして、石川県警のパトカーが到着した。

 

「通報したのはあなたですか。」

 

「はい、ここは無断駐車が禁止されてるので通報したんです。」

 

「なるほど、するとその運転手は息はなかったって訳ですね。」

 

「はい、起こそうとしたら死んでる状態でした。」

 

「わかりました。」

 

数分後、石川県警・捜査一課の刑事たちも到着した。

 

「警部、被害者の身元が分かりました。」

 

「本当か。」

 

「被害者は、七尾市在住の庄司啓介さん、勤務先は沢村製薬・金沢支社の社員ですね。」

 

「おう、それで死因は。」

 

「恐らく、絞殺でしょうね。」

 

「ええ。」

 

金沢で起きた殺人は特捜班にも伝えられた。

 

「えっ、犀川畔で絞殺死体。」

 

「ああ、今石川県警から捜査協力の要請があった。」

 

「まさか、殺されるなんてな。」

 

「ああ。」

 

そこへ、歩夢がやって来た。

 

「被害者の2人は医療関係者じゃないかな。」

 

「なるほど、医療用薬品のメーカーだから何か関係してるんだ。」

 

「そうか、能登で殺害された牧原と犀川畔で殺された庄司は金沢の病院に来ていたんだと思うよ。」

 

「これは、金沢と能登の殺人の犯人は誰なのかだ。」

 

「とりあえず、犯人は島谷かな?。」

 

「待て、とりあえずアリバイを調べないと。」

 

「そうだな、会えて島谷に聞いてみるか。」

 

「ええ。」

 

そこへ、高山と南は島谷に会った、丁度東京から戻って来たところです。

 

「あのー、すいません。」

 

「島谷ですか。」

 

「ええ。」

 

「今、私は東京から富山へ帰るところです。」

 

「そうなんですか。」

 

「あのー、何か。」

 

「実はですね、金沢の犀川畔で殺人事件がありまして。」

 

「それで、聞きたいことがあるんです。」

 

「ああ、さっきニュースで行ってたからな。」

 

「あなたは、事件当日何をしていましたか。」

 

「そりゃ、東京の方で出張に来ていました。」

 

「そうですか、東京で出張に。」

 

「はい。」

 

「じゃあ、ずっと東京に。」

 

「ええ。」

 

島谷は、会社の仕事で東京へ来ていた事が判明した。

 

「なるほど、じゃああなたは富山市で勤務されているんですか。」

 

「はい。」

 

「富山から東京までは、どうやって行くんですか。」

 

「ああ、富山から特急に乗って長岡から上越新幹線に乗って東京へ来ました。」

 

「そうですか。」

 

「どうも、ありがとうございました。」

 

島谷の確認したことを高杉班長に報告した。

 

「何、アリバイがあった。」

 

「ええ、島谷は富山から特急に乗って長岡から上越新幹線に乗ったと言っていました。」

 

「なるほど、つまり島谷は鉄壁のアリバイがあるのか。」

 

「はい。」

 




そして、犯人の使ったトリックとは?


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第5章 鉄壁のアリバイ

本当に上越新幹線に乗ったのだろうか?


南と高山は、島谷のアリバイを確認した。

 

1日目

 

富山発 6時15分 特急「北越1号」に乗車

 

長岡着 9時02分 長岡で下車

 

長岡から東京へは上越新幹線に乗車 東京で1泊

 

2日目

 

23時03分 上野発寝台特急「北陸」金沢行に乗車

 

5時36分 富山で下車

 

「アリバイ成立ですか。」

 

「本当に、寝台特急「北陸」に乗ったのか。」

 

「朝早くから出張へ行くんだから、朝いちの特急か夜行に乗って東京へ行くんだからな。」

 

「うん、もしかしたら「かがやき」と「あさひ」に乗ったとも考えられないかな。」

 

「それもあるな。」

 

小海が時刻表を調べて見ると

 

富山発 6時29分 特急「かがやき1号」に乗車

 

長岡着 8時20分 長岡で下車

 

長岡発 8時27分 上越新幹線「あさひ2号」に乗車

 

東京着 9時51分

 

「それを乗るのは可能ですね。」

 

「うん、それは考えられるな。」

 

「いや、夜行と上越新幹線とは限らんぞ。」

 

「菅さん、何か考えがあるんですか。」

 

「名古屋か京都で東海道新幹線に乗り換えて東京へ行ったと考えられるよ。」

 

「なるほど、特急「しらさぎ」か「スーパー雷鳥」に乗って東京へ行ったって事も考えられるわね。」

 

「それも考えられるな。」

 

「うん。」

 

そこへ、歩夢としずくがやって来た。

 

「ねぇ、犯人は名古屋から新幹線に乗ったって事は考えられないかな。」

 

と、しずくは言った。

 

「待てよ、富山から名古屋だったら特急「しらさぎ」号があるな。」

 

「多分、それじゃないかな?。」

 

と、歩夢は言う。

 

富山発 7時10分 L特急「しらさぎ4号」に乗車

 

名古屋着 10時49分 名古屋で下車

 

名古屋発 10時55分 新幹線「ひかり104号」に乗車

 

東京着  12時49分 東京着

 

「もしそうだとしたら、昼食を取って東京へ行ったと考えられるな。」

 

「ええ。」

 

次の日、歩夢としずくはせつ菜と侑と一緒に捜査会議を行った。

 

「えっ、金沢で絞殺。」

 

「うん、犀川畔で車内で絞殺死体が発見されたの。」

 

「それで、死因は?。」

 

「首を絞めた跡があるって。」

 

「と言う事は、凶器はワイヤーかロープって事ね。」

 

「うん。」

 

「それで、犯人はどんな列車に乗ったの。」

 

「現段階では、富山から特急に乗り、新幹線に乗り換えて東京へ行ったと思われるの。」

 

「帰りは夜行に乗ったって言ってたわね。」

 

「うん、上越線経由の寝台特急「北陸」に乗ったと言ってたわ。」

 

「そうね、本当に上越新幹線に乗ったのかしら。」

 

「そうよね、そこなんだよね。」

 

「名古屋か京都で新幹線に乗り換えたって事も。」

 

「それは、考えられるわ。」

 

「よし、さっそく調べて見るわ。」

 

と、侑は帰りに図書館へよって帰宅することにした。




次回は、ついに犯人が判明される


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第6章 特急「きらめき」

侑が図書館で特急を調べたら、こんな特急を見つけたのだ


侑は、帰りに図書館へ寄って調べて見たら。

 

「はっ、犯人はこの特急に乗ったんじゃないかな。」

 

と、図鑑を見て見ると。

 

米原と金沢を結ぶ、特急「きらめき」だった。

 

そこへ、歩夢がやって来た。

 

「わかったよ、歩夢。」

 

「え、何か分かったの。」

 

「犯人は、この特急に乗ったんじゃないかな。」

 

「はぁ、これか、これなら犯人は東京へ行けれるわ。」

 

歩夢と侑は、すぐに東京公安室によって南と高山に話をした。

 

「えーっ、犯人は特急「きらめき」に乗って東京へ行った。」

 

「それっ、本当か。」

 

「どんな列車か、覚えてる。」

 

と、小海は言った。

 

「うん、列車は米原から金沢へ行く特急なの。」

 

「もしかして、特急「加越」か「きらめき」かな。」

 

「そうよ、間違いないわ。」

 

「わかった、その線で捜査してみるよ。」

 

そこへ、三輪が時刻表を持ってやって来た。

 

「あっ、もしかして犯人が乗ったのはこれじゃないかな。」

 

「どれどれ。」

 

と、三輪が時刻表を見て見ると。

 

特急「きらめき」4号

 

  金沢 18時47分

 

  小松 19時07分

 

加賀温泉 19時06分

 

芦原温泉 19時28分

 

  福井 19時39分

 

  武生 19時53分

 

  敦賀 20時15分

 

  長浜 20時44分

 

  米原 20時51分

 

「そうか、犯人は米原から東海道新幹線に乗って東京へ行ったんだ。」

 

「なるほど、金沢から「きらめき」に乗って米原から「ひかり」に乗って東京へ行ったって事か。」

 

「そうです。」

 

そこへ、高杉班長がやって来た。

 

「要するに、島谷が金沢で特急「きらめき4号」に乗って米原から新幹線「ひかり」に乗ったって事か。」

 

「はい、その通りです。」

 

「これで、島谷のアリバイはぐ擦れたって事ね。」

 

「ああ、犯人は恐らく島谷が犯人だ。」

 

「うん、彼は寝台特急「北陸」に乗った後灘浦海岸へ行ったんだ。」

 

「そうか、金沢から七尾線に乗って和倉温泉へ行き、牧村を殺害してそこから輪島へ行ったんだ。」

 

「と言う事は、第二の事件も島谷が。」

 

「ああ、恐らく島谷が殺害したんだろう。」

 

「やはり、犯人は島谷か。」

 

「ええ、恐らく。」

 

「米原から新幹線に乗って東京へ行くには20時58分発の東海道新幹線「ひかり96号」には十分乗れます。」

 

「だが、問題はどうやって富山から金沢まで行ったかだ。」

 

「そこなんですよね。」

 

「主任、富山から金沢までは特急か普通に乗ったって事ですね。」

 

「ああ、とにかく調べて見ないとね。」

 

「それに、よくわかったね。」

 

「うん、昨日図書館でJR特急の図鑑で調べたの。」

 

「なるほど、それでか。」

 

「それに、侑ちゃんと歩夢ちゃんのおかげだよ。」

 

「ええ。」

 

「私はそれほどないけど。」

 

 

 




そして、犯人のトリックが。

遂に、島谷のアリバイが崩れたのだ


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第7章 30秒の逆転

そして、犯人のトリックが解けてアリバイは崩れた


そこへ、嶋中刑事がやって来た。

 

「いやー、よく気づいてくれましたね。」

 

「ええ、今回は虹ヶ咲の高校生の女の子が推理したそうです。」

 

「なるほど、犯人は金沢から特急に乗り、米原で新幹線を利用したんですね。」

 

「ええ。」

 

そこへ、梶山がやって来た。

 

「班長、島谷は都内のビジネスホテルで1泊していた事が分かりました。」

 

「そうか、やはりホテルに泊まっていたのか。」

 

「ええ。」

 

「と言う事は、富山から金沢まで列車に乗って、金沢から特急「きらめき4号」に乗った。」

 

「そうです。」

 

「なるほど、米原経由を利用したって事か。」

 

「それに、金沢から米原へ行くにはL特急「加越」の筈ですからね。」

 

「ええ。」

 

「島谷は、ホテルで仮眠を取って東京へ行ったって事か。」

 

「可能性がありますわ。」

 

「犯人は、これを利用したんだよ。」

 

「本当。」

 

時刻表を見て見ると。

 

富山発 17時37分 特急「スーパー雷鳥10号」に乗車

 

金沢着 18時26分 金沢で下車

 

金沢発 18時47分 特急「きらめき4号」に乗車

 

米原着 20時51分 米原で下車

 

米原発 20時58分 新幹線「ひかり96号」に乗車

 

東京着 23時21分 東京で下車

 

「そうか、富山と金沢までは「スーパー雷鳥」に乗って金沢から「きらめき」に乗り、米原で新幹線「ひかり」に乗って東京へ行ったって事だ。」

 

「と言う事は、奴はアリバイ工作したって事か。」

 

「そうさ。」

 

「犯人は、やはり島谷か。」

 

「ええ、島谷は上野から上越新幹線に乗って和倉温泉へ行き、牧原を海へ転落させた。」

 

「そして次の日に、庄司を絞殺させた。」

 

「うん、つまり帰りに特急「きらめき」と新幹線「ひかり」に乗り次いで東京へ行ったって事か。」

 

「そうさ、行きは上越新幹線「あさひ」と特急「かがやき4号」に乗って和倉温泉へ行った。」

 

「そうか、それを利用したのか。」

 

「問題は、寝台特急「北陸」については。」

 

「確かに、帰る時に乗ったのは確かだ。」

 

「ええ。」

 

「一応、アリバイ成立ですね。」

 

「ええ。」

 

「よし、犯人は島谷を逮捕するだけだな。」

 

「ええ。」

 

「すぐに、石川県警に連絡しよう。」

 

「ええ。」

 

次の日、小沢警部と嶋中刑事は島谷を発見した。

 

「島谷 弘、庄司啓介及び牧原由紀恵容疑でお前を逮捕する。」

 

と、嶋中刑事は島谷に手錠をかけた。

 

「どうしてわかったんだ、私の計画が。」

 

「鉄道公安隊と女子高生の推理だよ。」

 

「くそーっ。」

 

島谷は、4年前にある治療薬の副作用で死亡した息子の恨みによる犯行だった。

 

「いやー、虹ヶ咲の歩夢ちゃんとせつ菜ちゃんと侑ちゃんとしずくちゃんのおかげで、犯人を逮捕する事が出来ました、感謝します。」

 

「それに、お手柄だな歩夢ちゃん達も。」

 

「ええ。」

 

「侑ちゃんが、図書館でみた特急図鑑のおかげだよ。」

 

「又、手柄立てちゃったね。」

 

「うん。」

 

 




劇中の列車時刻は、95年のダイヤを使用しています


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