蜂に転生したけど、蜘蛛子がかわいすぎる (犬猫鳥)
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1話  転生した、鑑定した。

メンタルよわよわなので、やさしくしてください。


自分で言うのもなんだが、私は完璧な人間だ。

すらりとした足に、きゅっとくびれた腰。可も不可もない大きさの胸、どちらかといえばかわいい寄りの美しい顔。クラスでも常に笑顔を振りまき皆に頼られる。

そして何より私は天才だ。どんな事でもたいていはやればできるし、勉強だって一度見ればほぼ覚えられる。

ただそんな文武両道、容姿端麗な私が人に言えないことがある。

 

それは、私が蜘蛛に性的興奮を覚えることだ。

うん。

いやね我がことながらにこれはきもいなーとは思うんだけど仕方ないのよ。

お〇にーする時に蜘蛛のほうが興奮するっていうか、そう、別に人間に興奮しないわけじゃないんだけどやっぱり蜘蛛のほうがいいっていうか・・・

結局何が言いたいかっていうと最近クラスで飼い始めた蜘蛛ちゃんに恋しました。ぺろぺろ

 

 

 

 

 

________________

 

 

 

 

 

あー、うん、なにこれ?

なんか目の前にでっかい蜂がいるんですけど。

 

OKOKいったん落ち着こう。

たしか私は、古文の授業中に寝た。

で、起きたらこうなってたと。

 

いや意味わからん。

そんなことを考えてたら目の前の蜂がブーンと飛んでった。

 

蜂の飛んでった先に大量の蜂がブンブン飛び交ってた。

 

きっっっっもっっっ!!

ムリムリムリムリムリ!!

一匹なら大丈夫だけど可愛いけどこんな居たらきつい!!

 

そう思ってたら今度は周りからブーンって音が聞こえてくる。

なんかやたら広い視界で周りを見回してみるとさっきの蜂そっくりな蜂が大量にいて飛び立とうとしてる。

人間の私がいても、それが当たり前のように誰も反応しない。

周りの蜂が全部飛んで行って、一人ポツンと取り残される。

 

いやねホントは何となく察してるんよ。

視界が広いなーとか、足元にチラチラ映る黒い枝みたいなのとか、どっかで見た展開だなーと思ったり。

うん、私蜂に転生しました。

 

 

 

 

_______________

 

 

 

 

 

 

蜂に転生したのを自覚してからとりあえずさっき飛んで行った蜂を追いかけた。

空を飛ぶのはできるか不安だったけど、空を飛ぼうって思ったら案外簡単に飛べた。

多分だけど本能的な奴だと思う。

 

で、追いかけて行った先で蜂たちは、5匹ぐらいのグループに分かれて飛んで行った。

とりあえず、一番近くにいるグループに急いでついていった。

5匹のグループは、飛んでる最中に地面に蛇を見つけたら、全員で一気に襲いかかってた。

蛇は一方的にボコボコにされた。

 

正面の蜂に気がとられてる間に背後から、別の蜂が針を刺す。

それを5回ぐらい繰り返したら、蛇は倒れた。

そして、倒れた蛇に群がって食べ始めた。

私もほかの蜂より一歩遅れて蛇のもとに行き食べ始めた。

まぁ私何にもしてないけど。

 

若干の罪悪感感じるし、ちょっとキモイけど生きるためだから。

というわけで、いただきます!

 

うお、にっが。

めちゃくちゃ苦い。

生だしこんなもんかな。

転生したし味覚が変わっててもよかったのに。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『毒耐性LV1』が『毒耐性LV2』になりました》

 

なぬ。

突然頭に響いた声。

なるほど。

そうか。

そうかそうか。

ステータス系の異世界か!

おー!

てことは、あれがあるはずだよね!

せーのっ!

 

ステータス!!

 

・・・・・。

あれ?

 

ステータス!!!

 

・・・・・・・・。

ま、まぁ別にそこまで期待してたわけじゃないし。

うん。

 

 

 

 

_______________________

 

 

 

 

 

 

 

蛇を食べてから、2時間ほどたった。

あれから蛇を2匹ほど食べて、毒耐性がLV4になった。

2匹目からは、わたしも攻撃に参加した。

怖くて周りを飛んで嫌がらせをしてただけだけど。

 

もうねこの仲間たちがいれば何も怖くないわ。

というわけで、次の獲物探して、れっつごー。

 

お、見たことない魔物だ。

蟷螂の魔物なんだけど、腕が6個ついてる。

しかもでかい。

どれぐらい強いかもわからないから、ちょっとここで様子見しといたほうがいいかな。

というわけで、突っ込めー!

 

は?

突っ込んだ瞬間、2匹両断されたんですけど。

残った3匹は、2匹を両断した鎌を警戒してかうまく攻撃できていない。

蟷螂も蜂が間合いギリギリを飛び回ってるからうまく鎌を当てられてない。

あ、また2匹両断された。

いやそうか戦う前から相手の強さがわからないと、こういうことがあるのか。

テンプレだと『鑑定』とかでわかるけど無いのかな?

 

《現在所持スキルポイントは1000です。

 スキル『鑑定LV1』をスキルポイント100使用して取得可能です。

 取得しますか?》

 

おー!

あるじゃん!

さすが異世界!

『鑑定』といえば大抵は強スキル!

こんなの取得するしかないじゃん!

 

《『鑑定LV1』を取得しました。残りスキルポイント900です》

 

ふっふっふっ。

よろこべ!、お前で性能ためしてやるよ!

くらえー!『鑑定』!

お、手ごたえあり!

蟷螂の情報がはいってくる。

 

『蟷螂』

 

・・・・・・・・・・。

くらえー!『鑑定』!

 

『蟷螂』

 

あれ?

おかしいな。

そうか、強さに差があると効果が薄いのかもしれない。

とりあえずそこに落ちてる石に鑑定してみよう。

 

『石』

 

・・・・・・・・・・。

うん。

はぁ。

あ、最後の蜂死んだ。

 

蟷螂は鎌を振り回しながらこっちをにらんでくる。

 

あれ、蟷螂さんどうしてそんな怒ってるの?

私なんかしたっけ?

・・・もしかして鑑定?

 

・・・・・。

やばっ、近づいてきてる。

 

とりあえず逃げよ。

 

 

 

 

 




一週間以内に2話目投稿がんばる。


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2話 初めての戦闘

評価や感想でやる気マシマシです!


 

 

 

 

うん。

逃げなくてもよかったわ。

怒ってこっちに来たといっても、飛んでる私の下で見上げてるだけだった。

 

はー、無駄にビビらせやがって。

心臓に悪いわ。

こっちみんな。

しっしっ、あきらめて向こう行ってろ。

 

しかしこのあとどうするかなー。

巣に戻るのは、確定だとして問題はその後どうするかだよねー。

この蟷螂レベルの魔物がうじゃうじゃいるとしたら巣に戻っても安全じゃないんだよね。

 

ってか、蟷螂怒りすぎじゃない?

やっぱり鑑定のせいかな?

情報もしょぼいし相手も怒らせる。

弱すぎない?

 

はぁー。

スキルポイントも限られてるから無駄づかいできないしなー。

あ、まだ私を鑑定してないじゃん。

 

『蜂 名前 なし(蜂村 蜜)』

 

お、名前の横に前世の名前が出るのか。

ということは、ほかに転生者が居たとしたら鑑定したらわかるってこと?

おぉ、鑑定思ったより使えるかも!

・・・いや、やっぱそんなことないわ。

 

バサッ!

 

何やら、嫌な音がする。

うん。

仲間が来たのかな?

いや、現実逃避してる場合じゃない。

蜂は飛ぶときブーンって音を出す。

それに音は下から聞こえてきた。

下には奴しかいない。

 

鑑定から意識を外して下を見る。

 

蟷螂が羽を広げて飛び立とうとしてる。

 

うぎゃーーー!!

なんで飛ぼうとしてんの!?

戦ってた時、飛ばなかったじゃん!!

 

ヤ、ヤバイ!

とにかくにげないと!!

 

 

 

 

 

 

_________________

 

 

 

 

 

 

 

全速力で逃げた。

もうダメ追いつかれるってところで、蟷螂が入れない細さの隙間を見つけて入れた。

 

はー、やっと落ち着ける。

あー、死ぬとこだった。

転生して一日で死ぬとか冗談じゃないわ。

まだ足が震えてる。

 

てか、蟷螂があんなに速いとは思わなかった。

あんなにでかいのに速いとかチートじゃない?

まぁそのでかさのせいで、くねくね飛ぶと遅くなってたけど。

それでも途中で『飛翔』がレベルアップしないと危なかった。

 

そう、取得じゃなくてレベルアップだった。

ということは、私はまだほかにもスキルを持ってるかもしれないということ。

それを把握する目的もあって鑑定を取得したんだけど・・・。

うん。

 

だけど飛翔がレベルアップしたことでスキルは使い続ければレベルアップするという事がわかった。

つまり鑑定にもLV1とついてるから、使い続ければレベルが上がるという事!

レベルが上がればスキルも見えるかもしれない!

というわけで、さっそく練習!

 

無差別『鑑定』!!

 

『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『蟷螂』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『壁』『床』『床』『床』『床』『床』『床』『床』『床』『床』『床』『床』『床』『床』『床』『床』『床』『床』『床』『床』『床』『床』『床』『石』『石』『石』『石』『石』『石』『石』『石』『石』『石』『石』『石』

 

う、うえ。

情報過多で、酔った。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『鑑定LV1』が『鑑定LV2』になりました》

 

おー!

予想通り!

多少酔ったけど、問題なし!

 

ん?

蟷螂?

お、お前まだいたのか!

 

ふっふっふっ。

丁度いい。お前には新『鑑定』の実験台になってもらおう!

くらえい!

 

『エルローグレシガード』

 

おー!

種族名が出た!

情報は相変わらず少ないけど確実に成長してる!

 

でも、なーんか

うーん、この感じだとレベルが上がったらいつかは見えるんだけど、まだまだかかりそうなんだよね。

 

うわ!

お、怒って突っ込んできた。

鎌が引っかかって入ってこれないけど、頭が目の前まで来ている。

 

やばっ、鑑定したら怒るの忘れてた。

さいわい、私には届かないみたいだし、離れるまでのんびりしてようかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全然離れない。

 

もう4時間ぐらいはたってる気がする。

ちょっとずつ近づいてきて、もうあと1歩のところまで迫ってきてる。

 

ギチギチギチギチッ!

 

しかもめちゃくちゃ威嚇してくる。

このまま飽きて何処かに行ってくれるのが一番いいけど、おそらくそれはない。

明らかに怒り狂ってるし、向こうはあとちょっとで餌にありつけるから引く理由がない。

 

どうする?

逃げるのは、あんまり得策とは言えない。

蟷螂は私よりも速い。

だから、蟷螂の頭上を飛んで逃げたとしてもすぐに追いつかれるだろう。

それに逃げ切れたとしても、その先に別の魔物がいるかもしれない。

蟷螂から逃げてヘロヘロになった状態ならほぼ確実に生き延びられないだろう。

そもそも蛇に勝ったのだって仲間がいたからで、私一人で勝てそうな相手には会ってない。

 

それなら無理に逃げるよりも、こいつと戦ったほうが勝算があるかもしれない。

こいつの鎌はここには、入ってこれないから、蟷螂の首から上対私になる。

それでもなお勝算は薄いだろう。

 

だとしても覚悟を決めるしかない。

負けたら死ぬ。

それに勝ってもここで終わりではない。

私はこの先も生きていく。

だから致命傷を負っても勝つ、ではだめだ。

余裕をもって勝たなくてはいけない。

 

集中する。

眼前の敵しか目に入らないようにする。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『集中LV1』を獲得しました》

 

何か聞こえた気がしたけど、気にせずに集中する。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『集中LV1』が『集中LV2』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『集中LV2』が『集中LV3』になりました》

 

私が臨戦態勢に入ったのを感じてか、敵も動きを止める。

敵の体は固く、顎の力は強い。

下手な場所だったら直撃してもダメージにならないかもしれない。

それに比べ私は、一撃でもくらえばそれだけで致命傷になりうる。

 

私の勝ち目はただ一つ。

敵の攻撃を避け、頭の付け根の隙間に一撃を決める。

 

私は。あえて飛ばずに地面を走って敵に近づいて下から、とびかかる。

敵は私が跳んだタイミングに合わせて上から噛みついてきた。

 

私は羽をはばたかせ、一気に減速する。

一気に減速したせいで、敵が距離を見誤って噛みつきを外すと同時に下から針を突き出す。

敵の噛みつきと、私の針の勢いが合わさって面白いほど簡単に敵の首へ刺さった。

 

蟷螂が必死に頭を振り回すも、もう遅い。

蜂の最大の武器は、毒針。

刺さった時点でこいつは、私に負けていた。

後は本能に従って毒をそそぎこむ。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『毒針LV1』が『毒針LV2』になりました》

 

スキルのレベルが上がると同時に蟷螂は完全にうごかなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 




評価や感想をたくさんもらえたら次の更新速くなるかも?


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3話 レベルアップしたー!

感想や評価ありがとうございます!

皆さん1話書く時どれぐらい時間かかってますか?
ちなみに僕は平均6時間かかります。



《経験値が一定に達しました。個体、スモールフィンジゴアットがLV1からLV2になりました》

 

ん?

あれ?

体がムズムズする。

おー?

皮がはがれていく!?

え?

待って待って!?

何枚はがれるの!?

 

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『鑑定LV2』が『鑑定LV3』になりました》

《スキルポイントを入手しました》

 

《経験値が一定に達しました。個体、スモールフィンジゴアットがLV2からLV3になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『毒針LV2』が『毒針LV3』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『飛翔LV2』が『飛翔LV3』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『毒耐性Lv4』が『毒耐性Lv5』になりました》

《スキルポイントを入手しました》

 

《経験値が一定に達しました。個体、スモールフィンジゴアットがLV3からLV4になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『毒針LV3』が『毒針LV4』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『飛翔LV3』が『飛翔LV4』になりました》

《スキルポイントを入手しました》

 

《経験値が一定に達しました。個体、スモールフィンジゴアットがLV4からLV5になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『毒針LV4』が『毒針LV5』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『暗視LV8』からスキル『暗視LV9』になりました》

《スキルポイントを入手しました》

 

《経験値が一定に達しました。個体、スモールフィンジゴアットがLV5からLV6になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『毒針LV5』が『毒針LV6』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『暗視LV9』が『暗視LV10』になりました》

《条件を満たしました。スキル『暗視LV10』からスキル『視覚領域拡張LV1』が派生しました》

《スキルポイントを入手しましました》

 

うごご。

皮がはがれまくって動けん。

 

や、今はそれよりもレベルアップって言ってなかった?

あと、各種基礎能力値が上昇したとも言ってた。

はえー。

異世界っぽい。

 

えーと、蟷螂を倒したからだよね?

とりあえず皮をはがしながら考えよう。

 

順番に考えよう。

まず最初に経験値が一定に上がったって言ってたはず。

一気に5回もレベルアップしたということは、それだけあの蟷螂の経験値が多かったってこと?

つまりそれだけ格上だった?

 

こわ!  

私そんなのと戦ったの!?

 

確かに蟷螂は強かった。

仲間の蜂たちがやられたように正面からでは絶対勝てなかっただろう。

固い外骨格に、強力な鎌。

スピードも私以上だった。

 

私をなめず油断してなかったらあそこで倒れてるの私だっただろう。

あのタイミングでスキルのレベルが上がったのもよかった。

いろいろな幸運が重なっての勝利だった。

 

で、次に基礎能力値が上昇したといってた。

基礎能力値はおそらく速さとか力だろう。

 

スキルのレベルが上がったのはレベルアップボーナスのおかげかな?

今、分かってる私が持ってるスキルは、

『毒針Lv6』『飛翔Lv4』『暗視LV10』『毒耐性LV5』『視覚領域拡張Lv1』『鑑定LV3』

 

お、皮全部はがれた。

ん?

1枚目だけやたらボロボロだ。

これもしかして蟷螂の頭にしがみついてた時に壁にぶつかった場所?

そういえばどこもいたくないかも!

レベルアップしたら全回復するってことか!

 

つまり、レベルアップするとスキルレベルが上がって、体力も回復する。

あ、後スキルポイントももらえるか。

で、スキルレベルが上がるってことなら早めにスキルポイント使ってスキル取っといたほうが良かったかも。

うわー。

まじかー。

すごい勿体ないことしたかもー。

 

うん。

とりあえず切り替えてスキルの検証しよ。

1個ずつ考えていこう。

 

まずは、毒針。

これは名前通りのだろう。

針を刺した相手に毒を注ぎ込む。

単純だけど、私の持つ攻撃手段で最も強いだろう。

というか、これしか攻撃手段がない。

 

次に毒耐性。

これは、結構大切なスキルだ。

これがないと毒を持つ魔物を食べられない。

 

暗視とそれから派生したらしい視覚領域拡張。

確かに近くに光源が無いのに見えてるのはおかしい。

それがスキルのおかげというなら納得だ。

 

で、スキルレベルが上がったからか、視界に変化が起きてる。

前までは、天井が薄っすらしか見えなかったのに今ははっきり見えてる。

 

で、暗視から派生したっていう、視覚領域拡張。

これはついては、はっきり言って何もわからない。

これを手に入れたからって何か変化があるわけでもないし、お手上げだ。

 

飛翔については分かってる。

蟷螂から逃げてる最中にも一回レベルが上がったからだ。

単純に飛ぶ速度と、細かく飛べるようになるというもの。

飛ぶのは私の主な移動手段だし、積極的にレベルを上げていいかもしれない。

 

あとは、今回のレベルアップで一番将来性がありそうなもありそうなもの、鑑定。

LV3はどんなものかな?

さっそく自分に鑑定。

 

『スモールフィンジゴアット LV6 名前 なし』

 

うーん、微妙。

まあ、便利っちゃ便利なんだけどなー。

役に立つかと言われたら微妙な所なんだよねー。

将来に期待ってとこかな?

 

あ、そうだ。

鑑定結果に鑑定ってできるかな?

ふとそう思って、試してみた。

 

『スモールフィンジゴアット:フィンジゴアット種の幼体』

 

おー!

うまくいった!

これ結構使えるんじゃない!?

知らない単語が出てもこれで問題ない!

あはっ!

早めに気づけて良かった!

まだ情報は少ないけど、やっぱり一番将来性あるわ!

 

 

 

さて、いろいろ検証するのもいいんだけどそろそろお腹が減ってきた。

初めて自分で仕留めた獲物だし、おいしくいただこう。

蟷螂の大きさから考えると一回で食べきれないし、一旦ここに居を構えよう。

 

蟷螂は大きくて拠点に入らないし一旦外に出て解体する。

解体するついでに殻もはがそう。

私の顎じゃこいつの殻を食べられない。

身にありつくには殻をはがさなきゃならない。

 

 

 

むりー!

固すぎて剥がれない。

関節で嚙み切って解体することはできたけど、身は完全に張り付いてて剝がれない。

 

むう。

とりあえず直接噛みついて食べるかな。

というわけで、いただきます!

 

うまい!

若干固いけど、味はほぼ海老だ!

これは苦労した甲斐があった!

 

うん。

これは、安定して勝てるようになったら積極的に狙うのもありかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 




次の更新は早くて金曜日ぐらいになります。

学校だるーい!いきたくなーい!
いやいやいやー!


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4話 スキルを取得した!

思ったより早くできたからとりあえず投稿。


蟷螂を倒してから1日が過ぎた。

外が見えないから正確にはどれぐらいたったかわからないんだけどね。

その間は、急いで蟷螂を食べた。

どれくらいで蟷螂が腐るかもわからないからね。

 

あと、食べてるときに新しいスキルも手に入れた。

過食って言うスキルだ。

これは、名前の通りもう食べられないのに無理やり食べてたら手に入った。

効果に関しては、わからないから鑑定が育つのを待つことになる。

 

さて、スキルといえばもう一つやることがある。

スキルポイントを使ってスキルを取得することだ。

これは、なるべく早く取得しといたほうがいい。

レベルアップでスキル熟練度レベルアップボーナスなるものが出るからだ。

 

まずは、今のスキルポイントがいくつあるか知りたい。

最初は1000ポイントあったけど鑑定をとって残り900ポイントになった。

その後レベルアップでいくつ手に入れたかが気になる。

単純に考えればレベル1につき10ポイントくらいだけどそこのところはどうだろう。

 

スキルはレベルを上げると派生したり、強力になっていくから無理にポイントの高いスキルをとることもないと思う。

それよりも取得方法のわからなそうなスキルを取ろう。

強力なスキルを取るとしてもある程度安全が確保されてからかな?

 

という訳でどんなスキルがいいかな?

私的には飛ぶ時にブーンってなる音をどうにかしたい。

この音で敵には見つかりやすくなるわ、敵の音が聞こえなくなるわでいい事がひとつもない。

 

というわけで、天の声(仮)さーん、音が消せるスキルあったりしない?

 

《現在所持スキルポイントは1000です。

 スキル『無音LV1』をスキルポイント100使用して取得可能です。

 取得しますか?》

 

おー。

無音かー。

名前からして目的の効果はでそうだねー。

 

ん?

てか、ポイント1000?

てことは、レベル1ごとに20ポイントってこと?

それなら結構余裕あるかも。

とりあえず、使えそうなスキル見てみよう。

 

《『無音LV1』を取得しました。残りスキルポイント900です》

《『探知LV1』を取得しました。残りスキルポイント800です》

《『五感強化LV1』を取得しました。残りスキルポイント500です》

《『記憶LV1』を取得しました。残りスキルポイント400です》

《『毒牙LV1』を取得しました。残りスキルポイント300です》

 

とりあえずはこんなもんかな?

残りのポイントはどこかで必要になるかもしれないから残しておく。

で、お待ちかねのスキルの検証をしていこう。

 

まずは、無音から。

名前通りのスキルなら、私の飛ぶときの音は消えるはずだ。

 

音が消えたら、敵に気づかれずに接近、そして後ろからブスッ!っていうコンボができるようになる。

何それ強くない?

飛べないやつだったら後は、上から見てるだけで倒せる。

 

おー!

これは、最強のコンボ見つけたかも!

早速試してみよう!

 

ブーン。

 

ん?

あれ?

消えて無くない?

いやいやいや。

そんなわけない。

きっと念じて発動するタイプだよ。

今度は念じてみよう。

 

ブーン。

 

・・・・まさか本当に効果ない?

いやいやいや!

おかしくない!?

せっかくスキルポイント使ったんだよ!?

 

ふー、ふー。

落ち着け私。

実際に何もないわけがない。

わざわざスキルとして存在するんだ。

ほら、よく聞いたら若干音が小さい。

小さい...よね?

ま、まあ気を取りなおして次に行こう。

ほら、スキルレベルが上がったら音消えるかもしれないし。

 

というわけで、次は探知を試してみよう。

これは、おそらく鑑定と同じで念じて使うタイプ。

うん。

正直期待はしてない。

鑑定も無音もダメだったし、100ポイントのスキルはそんなもんかもしれない。

 

とりあえず、念じてみる。

なんとなく、鑑定するときみたいに念じてみたけど、それであってるっぽい。

今まで感じたことのないものを、感じられるようになった。

 

ただ、その量が尋常じゃない。

周りのありとあらゆる情報が頭に入ってくる。

 

おえっ。

ちょ、ちょっとまって!

ストップ、ストップ!

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『探知LV1』が『探知LV2』になりました》

 

は?

マジで?

確かに、無差別に鑑定したときみたいな情報の量が入ってきたんだけど、そんな簡単にレベル上がる?

 

うん。

そりゃ、期待はしてなかったけどそんなことある?

情報を処理するだけなら、何秒か行けそうだけど、使いこなせる気はしない。

 

さっきは不意打ちできたから反応できなかったけど、しっかり準備してもう一度探知をしてみよう。

すーはー。

これから来る情報だけに集中する。

探知開始。

 

さっきよりもたくさんの情報が入ってくる。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『探知LV2』が『探知LV3』になりました》

 

ぐっ、きつい。

けど、まだいける、まだいける。

情報を一つずつ処理しても追いつかないなら同時に処理すればいい。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『集中LV3』が『集中LV4』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『集中LV4』が『集中LV5』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『並列思考LV1』を獲得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『演算処理LV1』を獲得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『並列思考LV1』が『並列思考LV2』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『記憶LV1』が『記憶LV2』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『演算処理LV1』が『演算処理LV2』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『並列思考LV2』が『並列思考LV3』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『記憶LV2』が『記憶LV3』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『演算処理LV2』が『演算処理LV3』になりました》

 

うっ。

スキルのおかげで少しマシになった。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『探知LV3』が『探知LV4』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『外道耐性LV1』を獲得しました》

 

んぐっ!

ストップ、ストップ―!

 

はー、はー。

あー、頭痛い―。

いや、無理でしょ。

LV3でさえきついのに、LV4はきついわ。

まあ、感知は使えないけど新しいスキル手に入ったから結果オーライかな?

 

次は、五感強化と記憶。

これは、名前通りのものだ。

五感強化は五感を鋭くして、記憶は記憶力を良くする。

 

そして、最後の毒牙。

流石に攻撃手段が毒針しか無いのはまずいと思って取った。

これで、針と牙ダブルで毒が使える。

敵が針にしか毒がないと思って、針を警戒してるところに噛みつく!

うん。

絶対使える。

 

てことで、スキル取得してみたけど概ね成功かな?

微妙なのは何個かあったけど、こればっかりは運要素もあるし、これからは、はずれを引かないように願っておこ。

 

 

 

 

 




なんか主人公チートすぎないかって?
仕方ないじゃないか!
傲慢が強すぎて、主人公の素をチートにしないとついていけないんだよ!


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5話 防御特化ごとき余裕だぜー!(フラグ)



いつも誤字報告ありがとうございます。
前話のスキルポイントが20多かったので修正しました。

今回はちょっと短いです。


 

 

 

ブーン。

 

お、獲物発見。

ネズミみたいな頭にダンゴムシの身体、ちょっと可愛いかも。

 

あ、丸まった。

丸まると針が刺さらないんだよなー。

やっぱり飛ぶときの音、どうにかしないとなー。

 

さっきからこれの繰り返しだ。

見つけて、音で気づかれて、丸まる。

 

はあー。

一回作戦考えた方がいいかな?

歩いて近づいても、普通に気づかれるしなー。

死んだふりとかしてみようかな?

 

歩いてギリギリ気づかれない所まで行く。

地面で寝転がって、死んだふりー。

コツは死後硬直を再現する。

 

お、きたきた。

ほーら、おいでー。

今っ!

 

ブスッ!

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『貫通強化LV1』を獲得しました》

 

いただきます。

うっ、ちょっと苦い。

 

ん?

なんかゲットした?

なにこれ?

貫通強化?

結構使えそうじゃん。

 

どれぐらい強化されたかな?

丁度いい実験台が、いるし試してみよー。

 

ガリッ!

 

うーん、微妙。

傷はつくけど貫通はしない。

あ、でも勢いつけたら行けそうかな?

 

お、新しい獲物発見。

カタツムリの上まで飛んでいく。

上から勢いつけて、突撃―!

 

ガンッ!

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『衝撃耐性LV1』を獲得しました》

 

 

うぎゃぁぁあぁあ!

 

よけられた!?

痛い、痛い!

針が地面に刺さった!?

ぬ、抜けない!

 

うぎぎぎっ。

ぬ、抜けたー!

うお!

針が折れてる!?

 

って、地面と格闘してたら足に噛みついてきた!

 

ガブッ!

 

痛い!

しかも何か体に入れられてる!

ちょ、なにこれ!?

毒!?

もしかして毒!?

 

や、やばい!

このままだと死ぬ!

とりあえず、にげなきゃ!

 

ちょ、足に噛みつかれて飛び立てない!?

うおーー!

ごり押しだー!

無理やりとんでやるー!

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『苦痛耐性LV1』を獲得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『瞬発LV1』を獲得しました》

 

と、飛べた!

けど、こいつまで引っ付いてくる!

お、重い―!

段々と下がってきてる!

うぎぎぎ。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『強力LV1』を獲得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『持久LV1』を獲得しました》

 

なんかスキルを獲得した。

けど、今は気にしてる余裕がない。

とにかく、めちゃくちゃに足を振り回す。

 

うおー!

引っ付いてくるなー!

 

ブチッ!

 

いぎゃあぁぁああ!

 

あ、足が取れた!?

痛いぃぃいい!

落ちろとは言ったけど、足ごともってくなー!

 

あ、あれ?

意識が薄れてくる。

やばい、今気絶したら、本当に死ぬ。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『気絶耐性LV1』を獲得しました》

 

スキルを獲得したおかげで、一瞬意識が戻った。

けど、所詮はレベル1。

結局私は意識を失った。

 

 

 

 

 

_______________

 

 

 

 

 

あ、あれ?

うん?

生きてる?

 

ハッと飛び起きる。

起きてから気づいた。

体が痛くないことに。

体を見てみると傷がないどころか、足と針まで治っている。

 

一瞬さっきまでの事は、全部夢だったのでは?

と、思ったが目の前に落ちている、私の足とダンゴムシの残骸らしきものがそれを否定している。

どういう事かと思い周りを見渡すと、自分の後ろに脱皮した皮らしきものがあった。

 

ああ、そういう事か。

ダンゴムシが死んで丁度レベルが上がったのか。

で、レベルが上がったことによる回復で生き残ったのか。

 

あー、こわ!

本当にギリギリじゃん。

レベルが上がらなかったら確実に死んでた。

 

とりあえず、ダンゴムシを食べながらなんでこうなったか整理しよう。

 

正直蟷螂を倒して調子に乗ってた。

蟷螂を倒した自分なら、こんな明らかに弱い敵に負けるわけないと油断していた。

蟷螂に勝ったことから油断したら格下でも負けるのは分かっていたのにこのざまだ。

ましてや、相手は格下ではなく同格の相手。

決して油断していい相手じゃなかった。

 

それに、初めての大きなダメージにパニックになっていたのもあった。

蟷螂との戦闘だってギリギリではあるものの大したダメージは負ってなかった。

 

冷静になれば今回の戦いは明らかなミスが多すぎる。

針が折れたのは確かにやばかったけど、そういう時の為に取った毒牙を完全に忘れてた。

噛みつかれたのだって私は毒耐性を持っているのだからそこまで気にする必要はなかった。

 

うー。

ダメなとこ多すぎない?

もしかして私戦いの才能ない?

い、いや3回目しか戦闘したことないし、これから気を付ければいいんだ。

うん。

 

 

 

 

 

 

 




気づきました!?
前話投稿した後、日間ランキングの98位にのったんですよ!
ちょっとこれはうれしすぎますねー。



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6話 称号ゲットだぜ!

ちょっとオリジナル要素出てきます。


 

 

ふう。

ご馳走様でした。

見た目通りまずかった。

美味しさに差があるのってやっぱり毒の有無かな?

蟷螂は美味しかったけど、蛇とカタツムリは苦かったしやっぱりそうかも。

まあ、もう少しいろんな種類を食べなきゃわからないんだけどね。

 

で、これはどうするかなー?

私が悩んでるのは自分の足についてだ。

 

やっぱり食べれるものは食べておきたいし。

それに、私も毒を持ってるから毒耐性を鍛えるのにも使えるし、毒があるとまずいかもしれないって言う私の疑問も解決するしなー。

でも、自分を食べるっていうのも流石に人として終わってる気がするしなー。

私蜂だけど。

うーん。

 

うん。

食べよう。

ここでは、いつ命の危機があるかわからない。

スキルを鍛える機会があったらできるだけ鍛えた方がいい。

嫌だから食べないなんて甘いこと言ってられない。

 

というわけで、覚悟を決めて、いただきます!

 

ガブッ!

 

うん、まずい。

やっぱり毒があるとまずく感じるみたい。

てか、思ったより普通な感じ。

自分を食べたんだし、もっと気分悪くなるかと思ったけどそんなことなかった。

 

ご馳走様でした。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『毒耐性LV5』が『毒耐性LV6』になりました》

 

お、マジで上がった。

正直上がるかどうか微妙だったけど上がってよかった。

 

《条件を満たしました。称号『血縁喰ライ』を獲得しました》

《称号『血縁喰ライ』の効果により、スキル『禁忌LV1』『外道魔法LV1』を獲得しました》

 

ん?

血縁喰ライ?

え?

自分って血縁に入るの?

もう足生えてるし、これはもう私の足じゃないってか?

あははっ!

 

って、いやいや。

落ち着け。

そんなところはどうでもいい。

称号?

マジ?

え、しかもスキルも二つ獲得?

 

って、全然落ち着けてない。

えっと、称号だっけ。

条件を満たしたら、獲得するってこと?

自分を食べるのが条件だった?

いや、でも血縁喰ライって言うぐらいなんだから血縁を食べるのが条件なんだろうけど、自分も血縁判定?

まあ、貰えるんだから血縁判定なんだろうけど。

 

てか、名前がやばくない?

貰ったスキルの禁忌も外道魔法も名前からして危険なんだけど。

え、これレベルが上がった鑑定に見られるよね?

うわー。

やっぱり食べなかったらよかったかも。

 

でも、称号自体はめっちゃ強くない?

今回はこの称号だからアレだったけど、他の称号だったら絶対強い。

全部の称号で二つスキルが貰えるとは限らないけど、積極的に称号が取れそうなことをした方がいいかもしれない。

 

それよりも、魔法だよ!

字面はやばそうだけど、これは絶対つよい。

てか、魔法が弱いわけない。

これは、夢が広がる!

 

えーっと、どうやって使うの?

とりあえず、念じてみる?

外道魔法!

…。

…。

…。

うーん。

何も起きない。

 

え?

じゃあどうやって使うの?

呪文を唱えるとか?

それだったら、私喋れないんですけど…。

 

はあー。

期待して損したかも。

まあいいや、レベル上げる為に獲物探しに行こう。

 

 

 

 

 

___________

 

 

 

 

 

お、ダンゴムシ発見。

 

前みたいな失敗しないようにしないようにしないといけない。

ていうか、貫通強化ゲットして傷がついたんなら、同じ場所を狙い続ければいい。

 

よし、丸まった。

食らえ、毒針!

 

ガリッ!

 

もう一回!

 

ガリッ!

 

ガリッ!

 

ガリッ!

 

ブスッ!

 

刺さった!

後は、毒針で。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『毒針LV5』が『毒針LV6』になりました》

 

お、ラッキー。

レベルアップしなかったのは、残念だけど良しとしよう。

 

というわけで、いただきます。

 

 

 

 

 

__________

 

 

 

 

それから、1日ダンゴムシを狙い続けた。

この1日でLVが8まで上がった。

スキルは、貫通強化が3、無音が2、過食が3、毒針が7、鑑定が4まで上がった。

 

毒針と貫通強化はダンゴムシに攻撃したときにレベルが上がった。

毒針の差はよくわからなかったけど貫通強化がレベル3になってからは、ダンゴムシに二回の攻撃で針が通るようになった。

 

無音はダンゴムシを探し回ってるときに上がった。

そういえば、探し回ってるときに気づいたけど、この付近ではダンゴムシは一番弱いみたいだ。

いろんな所で、食べられてるのを見つけた。

 

過食は仕留めたダンゴムシを食べていた時に上がった。

 

そして鑑定。

これは、レベルアップした時に一緒に上がったんだけど、めちゃくちゃ使えるようになってる。

種族名の下に謎のバーが現れた。

これが、めちゃくちゃ使える。

一番上から、緑、青、黄色と赤がくっついたバーがある。

緑がHP、青がMP、黄色と赤がSPスタミナポイント。

 

緑のHPは体力ゲージ。

要するにこれが無くなると死ぬということ。

 

青のMPはよく分からないけど、恐らく魔法を使うと減る。

まあ、私は魔法が使えないからかんけいないけ

 

黄色のスタミナポイントは瞬間的な体力で、赤色が総体力量を表している。

 

鑑定は相手が怒るから余り使いたくなかったけど、逃げられない時とかに使うと大きなアドバンテージになる。

これは、順調に成長してるね。

鑑定が最強のスキルになるのも近いかもしれない。

 

ん?

蛇がいる。

私もだいぶ強くなったし、戦ってみようかな?

いざとなったら飛んで逃げられるし。

 

というわけで、勝負じゃおら―!

 

 

 

 

 

 

 




今度は70位にのりました!
いつも評価ありがとうございます!


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7話 私VS蛇

感想や評価いつもありがとうございます!


『エルローバラドラード LV6 ステータスの鑑定に失敗しました』

 

蛇を鑑定してみた。

種族名の下にバーが表れるかと思ったけど出ないみたい。

自分のバーが見えるだけでも十分だけど、出来れば見えてほしかったかも。

 

とりあえず、どう攻めよう。

仲間たちがいた時は、一匹を囮に使ってそのスキに背後から攻撃してたけどそれもできない。

うん。

これが終わったら巣への戻り方を探すのもいいかもしれない。

 

って、まずは今どうするかだよね。

相手は飛べないし攻撃も届かないから、今こうして呑気に考え事もできるし私の方が断然有利なんだけど...。

攻撃を食らったら恐らく一撃で負けるんだよなー。

十メートル近くの長さに、人ぐらい丸呑みにできそうなくらいの太さ。

スピードも私より断然ある。

ていうか、仲間いたからってよくこんなのに勝てたな。

やっぱり数の暴力って強いよね。

 

ん?

別に仲間である必要なくない?

その辺にいる別の魔物を囮にしたらよくない?

一回試してみるか。

 

近くに何かいないかなー。

お、ダンゴムシがいる。

とりあえず誘導する。

 

バクッ

 

ベキャ!

 

えー。

役に立たねー。

ていうか、顎の力つよっ!

私があんなに苦労したダンゴムシを一瞬で砕きやがって。

 

でも、ダンゴムシを砕くために咥えた時に私から意識が外れてた。

そこを狙ったら何とかなりそう。

 

お、次の(ダンゴムシ)発見。

とりあえず、誘導する。

 

(ダンゴムシ)を咥えるときにできるスキを見逃さないように集中する。

蛇がダンゴムシを咥えようと頭を下げるのと、私が蛇に襲い掛かるのはほぼ同時だった。

 

行ける!

まだ気づいてない!

 

私は蛇にとりつく。

すぐさま針を刺して、毒を打ち込む。

蛇が毒に苦しんでのたうち回る。

私の身体が床に叩きつけられる直前に蛇から離れる。

 

よし!

うまくいった!

 

一旦離れて様子を見る。

毒を打ち込んだからこれで倒せるといいけど…。

まあ、やっぱり倒れないよね。

 

でも、最初より大分弱ってる。

スピードも私と同程度に落ちている。

んー。

どうしようかなぁ。

正面から戦ってもいいけど、出来れば安全にいきたいし…。

 

また、(ダンゴムシ)を使う?

でも、蛇も同じことには引っかかってくれないだろうしなー。

それどころか、カウンターかけられたらほぼ100パー食らうだろうしなー。

私にカウンターを見抜く技術なんてないし。

とりあえずは、蛇が動くまで様子見かな。

 

あ、逃げた。

え?

まじ?

いやそれは、悪手でしょ。

同程度のスピードの相手に背を向けて逃げるなんて、攻撃してくださいって言ってるような物でしょ。

逃げるようとする蛇に取り付いて尻尾に毒を打ち込む。

 

ブスッ!

 

蛇が毒に苦しんでのたうち回る。

けど、さっきほどの力強さはない。

私の体が何度か床に叩きつけられるが、大したダメージにならない。

 

鑑定で映し出される黄色のスタミナゲージが減っていく。

体を壁にぶつけるたびに緑の体力ゲージも減っていく。

蛇が最後の抵抗とばかりに激しく暴れだす。

暴れだすと同時に私は蛇から離れる。

 

誰が大人しく最後の抵抗に付き合うよ。

もうほっといても毒が回って死ぬんだから、最後の抵抗に付き合う意味がない。

 

私は上から苦痛にのたうち回る蛇を見下ろす。

徐々に蛇の抵抗が弱々しくなっていく。

そして、ピクリとも動かなくなった。

 

《条件を満たしました。称号「無慈悲」を獲得しました》

《称号「無慈悲」の効果により、スキル「外道魔法LV1」「外道耐性LV1」を獲得しました》

《『外道魔法LV1』が『外道魔法LV1』に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『外道魔法LV1』が『外道魔法LV2』になりました。》

《『外道耐性LV1』が『外道耐性LV1』に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『外道耐性LV1』が『外道耐性LV2』になりました。》

 

《経験値が一定に達しました。個体、スモールフィンジゴアットがLV8からLV9になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『毒針LV7』が『毒針LV8』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『持久LV1』が『持久LV2』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『飛翔LV4』が『飛翔LV5』になりました》

《スキルポイントを入手しました》

 

《経験値が一定に達しました。個体、スモールフィンジゴアットがLV9からLV10になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『衝撃耐性LV1』が『衝撃耐性LV2』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『強力LV1』が『強力LV2』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『瞬発LV1』が『瞬発LV2』になりました》

《スキルポイントを入手しました》

《条件を満たしました。個体、スモールフィンジゴアットが進化可能です》

 

え?

 

 

 




次は結構遅れるかもしれません。


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8話 進化するぞー!

次は遅れると言ったな、あれは嘘だ。

前話のサブタイトル間違えてたので修正しました。



レベルアップと同時に色々と、とんでもないことを告げられた。

えっと、どれから考えよう。

 

まずは、称号から。

無慈悲だっけ?

てか、また何かやばそうな称号。

私やばそうな称号しか持ってないじゃん。

 

えーっと、無慈悲手に入ったんだけどなんかしたかな?

蛇を殺したこと?

いや、自然じゃ当然だし無慈悲って言われるほどかな?

もしかして、苦しんでる蛇にとどめ刺さずに放置したから?

いや、そんなことなわけないか。

うーん。

 

まあいいや、それよりも効果だ効果。

外道魔法と外道耐性の二つだけど、既に持ってるスキルだと一つになって、熟練度になるのか。

まあ、どっちとも効果分からないんだけどね。

 

それよりも、進化だ進化。

これってあれだよね?

世代を重ねて変化すること。

じゃなくてポケモン的な進化?

 

《進化先の候補が複数あります。次の中からお選びください。

 フィンジゴアット

 スモールバレットフィンジゴアット》

 

えーと、ちょっと待ってね。

 

慎重に選ぼう。

多分、進化してから戻るとかそういう事は出来ない。

もしかしたら、戻るアイテムとかあるかもしれないけど。

とにかく、適当に決めたら駄目だ。

 

進化する。

とりあえず、それは確定。

進化っていうくらいだから強くはなるんだろう。

 

問題はどっちに進化するかだよね。

フィンジゴアットとスモールバレットフィンジゴアット。

名前は大して変わってない。

私はスモールフィンジゴアットだから、二つの差はスモールが取れるか、バレットが付くかだけ。

鑑定出来たら詳しく分かるんだろうけどなー。

出来ないこと考えてても仕方ないか。

 

まあ、大体想像できるけど。

フィンジゴアットは恐らく仲間にいた、私より一回り大きいやつ。

多分、成体になるってことだと思う。

逆にスモールバレットフィンジゴアットは、スモールが残ってるから幼体のまま。

ただし新しくバレットってつくから何かしら強化はされるみたい。

 

まあ、これならスモールバレットフィンジゴアットで確定かな。

 

フィンジゴアットに進化ってことは、成体になるってこと。

成体になったら、もしかしたらもう進化できないかもしれない。

いや、かもしれないってだけで、無いとは限らないけど。

それに比べてスモールバレットフィンジゴアットは、確実にもう一回は進化できる。

進化したら恐らくパワーアップするんだから、多い方がいいに決まってる。

 

それに、名前にバレットってつくからには普通のフィンジゴアットよりは、最終的に強くなるだろう。

バレットは英語で弾丸って意味だから直訳すると小さい弾丸フィンジゴアット。

うーん、スピードは上がりそうだけど、それ以外が想像もつかない。

それは、進化してからのお楽しみかな?

 

よし、決めた。

スモールバレットフィンジゴアットに進化します!

 

《個体スモールフィンジゴアットがスモールバレットフィンジゴアットに進化します》

 

お、結構唐突に来るね。

ん?

なんか眠くなってきた?

え、ちょ、待って待ってそれなら安全なと、ころ…に…。

 

 

 

 

《進化が完了しました》

《種族スモールバレットフィンジゴアットになりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度進化ボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『禁忌LV1』が『禁忌LV2』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『鑑定LV4』が『鑑定LV5』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『視覚領域拡張LV1』が『視覚領域拡張LV2』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『五感強化LV1』が『五感強化LV2』になりました》

《進化によりスキル『瞬発LV5』を獲得しました》

《『瞬発LV2』が『瞬発LV5』に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『瞬発LV5』が『瞬発LV6』になりました》

《進化によりスキル『高速飛翔LV1』を獲得しました》

《『飛翔LV5』が『高速飛翔LV1』に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『高速飛翔LV1』が『高速飛翔LV4』になりました》

《進化によりスキル『貫通強化LV1』を獲得しました》

《『貫通強化LV1』が『貫通強化LV3』に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『貫通強化LV3』が『貫通強化LV4』になりました》

《進化によりスキル『射出LV1』を獲得しました》

《スキルポイントを入手しました》

 

っは!

やば、私寝てた?

突然襲ってきた眠気って進化のせいだよね。

ちょっと、天の声(仮)さん、そうなら事前に言ってよ!

今回は良かったけど、もし進化してる最中に襲われたらひとたまりもなかった。

 

てか、進化は終わった?

見た目は…

おー!

めちゃくちゃ変わってる!

手が針になってる!

両手を合わせたら、一つのでっかい針になる感じ!

 

ちょっと、落ち着こう。

鑑定のレベルも上がったみたいだし、自分に向けて鑑定っと。

 

『スモールバレットフィンジゴアット LV1 名前 なし

 ステータス 弱い』

 

おお、ん?

スモールバレットフィンジゴアットになってるから進化は出来てるみたい。

てか、それよりも鑑定。

今回のレベルアップしょぼすぎるでしょ!

今までレベルアップしたら一気に成長してた分だけ、落胆がひどい。

 

うー。

てか、それよりもさっきからめっちゃお腹が減ってるんだよね。

赤色のスタミナゲージも空っぽだし、とにかく何か食べたい。

進化でエネルギー使ったってことなんだろうけど、でかい蛇があって良かった。

 

進化はいいけど、これかなり危険だなー。

気を失うし、お腹も減るし。

次からは、しっかりと準備してから進化しよう。

 

 

 




次こそ、遅れます。


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9話 めっちゃ強くなった

次こそ、遅れると言ったなあれも嘘だ。

前話の進化で得たスキルに射出を追加。
姿も変更しました。


進化したせいで減ったお腹を満たすために蛇を食べる。

十メートル近くもあった蛇を、あっさり食べ終わる。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『毒耐性LV6』が『毒耐性LV7』になりました》

 

ちょうど蛇を食べ終わったときに毒耐性のレベルが上がった。

この蛇で称号と進化スキルのレベルも上がった。

ありがたや、ありがたやー。

 

てか、私の大きさからして、明らかにお腹に入りきらないはずなんだけど、食べたそばから消化してるのか、不自然なほどお腹が膨れない。

どうなってんのこれ?

生物としておかしくない?

まあ、異世界だから、と言われたらそれまでだけど。

 

というわけで、蛇を食べきってもお腹いっぱいになってない。

それどころか、まだお腹が減ってる。

 

えー。

進化したばかりだけど、狩りをしに行くかな。

 

 

 

お、ダンゴムシ発見。

そういえば、私ダンゴムシを鑑定したことなかったかも。

 

『エルローコホコロ LV3 ステータスの鑑定に失敗しました』

 

へー、エルローコホコロって言うんだ。

今気づいたけど、やたら名前にエルローってつくのが多くない?

 

って、今はそうじゃなくて早く仕留めよう。

あんなに食べたのにお腹が減って仕方がない。

 

あと、ついでにどれくらい強くなったかも試したい。

さっき獲物を探すときもやたら早く飛ぶことができた。

多分、高速飛翔の効果だ。

 

いつも通りに近づく。

ダンゴムシが私に気づいて丸まった。

丸まったダンゴムシの真上に行って狙いを定める。

両手を合わせて一つのでかい針にして、ダンゴムシに向ける。

準備完了。

 

3,2,1、ゴー!

 

ズンッ!!

 

え?

は、速すぎる。

自分で全くコントロールできなかった。

しかも、あの硬かったダンゴムシを完全に貫通して、針の三分の二が地面に刺さってる。

 

はー。

これは確かに弾丸だわ。

真っ直ぐしか進めないけど、その代わりにスピードと攻撃力が格段に上がってる。

スピードだけで言えば、蛇と同程度のスピードがあるかもしれない。

ただし、その分防御力が低いみたい。

今の一撃だけで、針の先が少し潰れてるし、体も結構痛い。

 

てか、強くね?

確かに攻撃を外して地面に刺されば、抜くのにも時間がかかるし、自分にもダメージ入るで、かなり危険なのかもしれないけど横から攻撃したら地面に刺さることも無い。

しかも、相手が反応して掠っただけだとしても、毒でダメージが入る。

もし、外したとしてもそのままの勢いで逃げることもできる。

 

控えめに言って最強では?

しかも、この後まだ一回進化を、控えてる。

私の時代が来た!

フハハハハハ!

 

でも、調子に乗って油断はしない。

ダンゴムシに負けそうになった時みたいになるから。

私は学習する女。

 

うむ、うむ。

とりあえず、ダンゴムシを食べよう。

いただきます。

 

しかしあれだね。

次、進化したら最初にいた巣を探した方がいいかもしれない。

今までにあった中で、今の私が逃げ切れなさそうなのって蟷螂ぐらいだし。

その蟷螂も多分、次の進化で逃げ切ることができるようになりそうだし。

でも、怖いのが進化しても蟷螂に勝てる気がしないんだよねー。

私があってないだけで蟷螂より強い奴がいるかもしれないしねー。

安全を考えるなら早めに巣に戻りたいなー。

ただ、完全に巣がどこにあるかわからないんだよねー。

 

はぁー。

巣の場所が分からなくなったのも蟷螂のせい。

巣を探すのに邪魔なのも蟷螂。

蟷螂め、どこまで邪魔するんだよ!

 

フー。

ごちそうさま。

 

ううむ。

全然食べたりない。

次の獲物を探そう。

 

お、第二獲物発見。

 

なんだあれ?

初めて見る奴だ。

二メートルぐらいある猿の魔物だ。

 

まだ私に気づいてないみたいだし、さっきの作戦使ってみようかな?

大分遠回りして猿の背中側に回る。

鑑定は気づかれるからしない。

地面から二メートルよりちょっと低いくらいのところに行く。

両手を合わせて針を構えて、突撃!

 

突撃する瞬間に、私に気づいて避けようとするが、もう遅い。

猿が避ける間もなく、私の針は猿の首を貫通した。

首に穴をあけられた猿の頭が、ボトッと落ちた後に血を吹き出しながら猿の体は倒れた。

 

フッ。

決まった。

 

《経験値が一定に達しました。個体、スモールバレットフィンジゴアットがLV1からLV2になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『射出LV1』が『射出LV2』になりました》

《スキルポイントを入手しました》

 

お、レベルアップだ。

射出が上がったってことはスピードももっと上がるじゃん。

私の場合、スピードがそのまま攻撃力になるから、めっちゃ嬉しい。

 

とりあえず、さっさと猿を食べよう。

いただきます。

 

お、こいつ毒持ってないわ。

まずくない。

けど、独特の臭みがあって美味しくない。

 

ご馳走様でした。

 

うーん。

結構お腹膨れたけど、まだ食べたりない。

猿はでかい割に弱いから獲物に丁度いい。

できるだけ猿を探してみようかな?

 

 

 

 

 




今度こそ遅れると思います。

この小説はWeb版で進めていきます。


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10話 熟練度稼ぎ。

遅れると思うってだけで遅れるとは言ってないから。
うん。
日間ランキングに載ったのが嬉しくて投稿。

短めです。


あ、ダンゴムシ発見。

 

おー。

ダンゴムシかー。

出来れば猿が良かったなー。

ダンゴムシって背が低いから、仕留めようと思ったらどうやっても地面に突っ込むことになるんだよねー。

じゃあ、突進しなければいいって?

でも、スキルの熟練度稼ぎになるから、後のことを考えたら突進した方がいいんだよねー。

 

とりあえず、速く仕留めよう。

両手を合わせて、針を向ける。

 

3,2,1,ゴー!

 

ズンッ!

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『衝撃耐性LV2』が『衝撃耐性LV3』になりました》

 

いただきます。

 

お、衝撃耐性が上がった。

突進のダメージが軽減出来るからめっちゃ嬉しい。

レベルが上がれば自滅ダメージを無くせる可能性もある。

こんな風にスキルのレベルが上がるから多少無理しちゃうんだよねー。

 

おっと、獲物発見。

また、ダンゴムシかー。

 

両手を合わせて、針を向ける。

 

3,2,1、ゴー!

 

ズンッ!

 

いただきます。

 

《条件を満たしました。称号『悪食』を獲得しました》

《称号『悪食』の効果により、スキル『毒耐性LV1』『腐蝕耐性LV1』を獲得しました》

《『毒耐性LV1』が『毒耐性LV7』に統合されました》

 

お?

新しい称号?

毒耐性と腐食耐性?

毒耐性は知ってるけど腐食耐性は初めてだ。

まあ、なんとなく分かるけど。

多分、腐った物が食べれるようになるんだと思う。

 

あ、また獲物発見。

 

両手を合わせて、針を向ける。

 

3,2,1、ゴー!

 

ズンッ!

 

いただきます。

 

うん。

そろそろ、お腹いっぱいかな?

お腹いっぱいになったし一回家に帰ろうかな。

 

 

 

たっだいまー!

うおー、進化した影響かめっちゃ久しぶりな感じがする。

なんか、帰ってきた―、って感じ。

はー、安心するわー。

 

うーん。

人心地ついたら眠くなってきた―。

 

ん、そうだ。

寝る前に探知の練習しとこ。

探知って結構負担かかるし、頭痛くなって動きが鈍るから寝る前に練習しといたほうがいいんだよねー。

 

よしっ!

覚悟完了!

探知開始。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『探知LV4』が『探知LV5』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『並列思考LV3』が『並列思考LV4』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『記憶LV3』が『記憶LV4』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『演算処理LV3』が『演算処理LV4』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『外道耐性LV2』が『外道耐性LV3』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『外道耐性LV3』が『外道耐性LV4』になりました》

 

ぷはっ!

あー、やっぱりきつい。

でもやっぱり色んなスキルが上がるから時々練習した方がいい。

てか、今気づいたけど熟練度稼ぎするなら鑑定とか常に発動しといたほうがいいかもしれない。

演算処理や並列思考のレベルも上がったし今ならできるかもしれない。

 

探知で演算処理と並列思考のレベルを上げる。

演算処理と並列思考で鑑定のレベルを上げる。

完璧じゃん。

 

あー、ダメだ。

やっぱりちょっとボーっとしてきた。

その辺の事は明日にして、もう寝よう。

というわけで、おやすみなさい。

 

 

zzz

ふあぁー。

あー、良く寝たー。

 

ん?

あれ、体の傷が無くなってる。

レベルアップはしてないはずだけど…。

もしかして、寝てる間にスキルゲットした?

なんだろ?

HPが自動で回復するスキルなんだろうけど、なんてスキルだろう。

それも、鑑定が上がれば分かるか。

 

というわけで、寝る前に考えてた鑑定を常に発動させておくっていうのをやろうかな。

そこら中に鑑定をする。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『外道耐性LV4』が『外道耐性LV5』になりました》

 

うぐっ!

 

ちょ、ストップストップ

はー。

無理かー。

出来ると思ったんだけどなー。 

 

ん?

てか、常に周りに鑑定って駄目じゃない?

確か、鑑定って相手を怒らせるから、蟷螂とかの私より強い敵をいつの間にか鑑定してたらやばいんじゃない?

結局ダメじゃん。

 

いや、逆に考えよう。

周りに鑑定したら駄目なら、自分に常に鑑定したらいいじゃん。

大分、熟練度の効率は下がるけどしないよりずっといいか。

 

というわけで、早速試して見たんだけど、うまくいった。

若干違和感はあるけどそれも、すぐになれそう。

 

うん。

これからは、常に自分に向けて鑑定しておこう。

 

 




次は、速くて火曜日かな。


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11話 猿との戦闘。

もう火曜日だし。
うん。

なんか、友達にハーメルンに投稿した小説が日間ランキングに載ったって自慢したら特定されたんですけど。ネットで見られれるのはいいんだけど、顔知ってる人に見られるって考えたらはずかちい。


ん?

あれ、なんか外が騒がしい。

え、外になんかいる?

なんか体がぞわぞわする感覚。

もしかして、結構やばい奴がいるとか?

 

家からちょっとだけ顔を出して外を見る。

 

猿の群れがこっちにぞろぞろ来ていた。

パット見ただけで100匹はいる。

 

うわ、気持ちわる。

なんだろう?

群れの大移動とか?

前に見た猿は移動先を探してたってことか。

はー、納得。

それであんなに探したのに見つからなかったのか。

 

出来れば、近くに移動してきてほしいなー。

あの群れ、全部狩りつくしたら大量に経験値をゲットできるんだろうなー。

多分、あれ全部倒すだけで次の進化できるんじゃないかなー。

流石に全部同時に相手するとか無理だから、群れからはぐれた猿を狩っていくことになる。

狩る時は、仲間を呼ばれないように注意しよう。

 

とりあえず、こいつらがどこに移動するか気になるから付いて行こうかな。

ん?

あれ、こっち見てない?

うん?

横になんかいる?

いないけど…。

え、もしかして私を見てる?

なわけないか。

あはは。

 

って、笑ってる場合じゃない!

もしかしなくてもこっち見てる!

ていうか、なんかやる気満々って感じなんだけど!

え、なんで私なんかを狙ってんの!?

なんでなんで!?

 

ふー、ちょっと落ち着こう。

さいわいまだ距離があるからその間に色々考えよう。

私を狙う理由だけど、一つしか思い浮かばない。

恐らく前に倒した猿が原因だと思う。

というか、それしか無い。

仲間がやられたら群れ全体で報復することで手を出しにくくするのだろう。

 

とりあえず、逃げるっていう選択肢はない。

どうやって私の居場所を特定したかも分からないから、もしかしたら逃げた先まで追いかけてくるかもしれない。

それなら、ここで戦ってこの家を守った方が、後の事も考えると安全だ。

 

って、もうそこまで来てる。

とりあえず家から出て、上に避難する。

 

んー。

どうしようかなー。

とりあえず、一旦ここから離れて広い所に誘導しよう。

私の戦闘方法だと広いとこじゃないと一瞬でやられるかもしれない。

よし、行こ…ガンッ!

 

うわ!

石!?

うわ、石投げてきやがった!?

ていうか、私結構高い所を飛んでるんだけど!?

うわ、また投げてきた!?

 

慌てて移動を始める。

遅れて、私がいたところにいたところに石が当たる。

さいわい移動してると石は当たらないみたい。

けど、ちょっとでも止まったらすぐに当てられる。

しかも、飛んでるときに当たったら、多分、落ちる。

ここまで正確に投げられる所を見ると、多分、何かしらのスキルを持ってる。

 

猿の石を振り切って、猿より一足先に広い所に行く。

広い所の壁際によって、地面から二メートルよりちょっと低いぐらいの場所で針を構える。

猿たちは自分で攻撃できる所にいると石を投げるよりも、こっちに来て直接攻撃をしようとするみたい。

猿が私に近づいてあと一歩で攻撃できるというところで、一気に突撃する。

そのまま、猿の群れの中を突っ切って、少し離れたところで止まる。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『貫通LV4』が『貫通LV5』になりました》

 

《経験値が一定に達しました。個体、スモールバレットフィンジゴアットがLV2からLV3になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『無音LV3』が『無音LV4』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『衝撃耐性LV3』が『衝撃耐性LV4』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『堅固LV2』が『堅固LV3』になりました》

《スキルポイントを入手しました》

 

《経験値が一定に達しました。個体、スモールバレットフィンジゴアットがLV3からLV4になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『気絶耐性LV1』が『気絶耐性LV2』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『五感強化LV2』が『五感強化LV3』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『射出LV2』が『射出LV3』になりました》

《スキルポイントを入手しました》

 

よし!

決まった!

これで、一気に20匹ぐらい倒せたんじゃないの!?

しかも丁度レベルも上がった。

突進で受けたダメージがレベルアップで回復する。

 

猿が私の所に来るまでに脱皮で出た古い皮を急いで脱ぐ。

やっぱり猿たち弱い割に経験値としてめっちゃ良い!

残った猿を倒すだけでほぼ確実に進化できる。

これは、次の進化も、もう直ぐそこまで来てるんじゃないの!?

 

私は猿に次の攻撃をするために針を構えた。

 

 

 

 




次は水曜日になると思います。



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12話 ピンチ。

評価に感想ありがとうございます!


猿が押し寄せてくる。

ギリギリまで引き付けて、一気に突進する。

猿も学んで避けようとするけど、私のスピードに対応できずにまともに食らった。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『疾走LV1』を獲得しました》

 

《経験値が一定に達しました。個体、スモールバレットフィンジゴアットがLV4からLV5になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『外道魔法LV2』が『外道魔法LV3』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『毒針LV8』が『毒針LV9』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『HP自動回復LV1』が『HP自動回復LV2』になりました》

《スキルポイントを入手しました》

 

急いで脱皮してできた、古い皮をを脱ぐ。

よしよし。

また、20匹ぐらい一気に削れた。

 

三回目の突撃を行おうとしたところで、投石が私を襲う。

慌ててよける。

チッ、流石に学んでくるか。

 

しかも、猿は私の突撃で一気に数が減らされるのを警戒してか、分散して固まらないようにし始めた。

これじゃ、突撃しても、数匹しか仕留められない。

こいつら、他の魔物より大分、頭いい!

 

ていうか、そんなに頭いいなら、私を狙うのが割に合わないって分からないかなー!

一匹の報復の為に、それ以上の犠牲出したら意味ないでしょ!

それでも、猿たちは仇を取ろうとして、撤退という選択肢はないみたいだ。

本当にそういうのやめてほしいわー。

もう、手を出さないから、帰ってほしいわー。

まあ、そう思わせるために、こんな無理やりにでも報復するんだろうけど。

 

投石を避けながら、そんな事を考える。

石を投げようとする猿の手元を見て、投石が来る場所を予測して避け続ける。

何かしらのスキルを手に入れるのを期待しながら。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『回避LV1』を獲得しました》

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『予測LV1』を獲得しました》

 

よし!

予想通り!

やっぱりあった!

敵との戦闘は熟練度が溜まりやすい!

 

って、そろそろ反撃しよう。

猿が分散しても、私がする事に変わりは無い。

というか、それ以外の事をすると私が危ない。

スキを見つけて針を構える。

飛んでくる石が、所を狙って、一気に突撃する。

 

ガンっ!

 

痛っ!

石が少ないって言っても無いわけじゃない。

それでも、当たる覚悟をしておけば、落ちなくて済む。

そのまま、猿の群れの中に突撃する。

 

よし、入った!

猿の群れの中に入ると同士討ちを怖がって猿は石を投げれない。

正直、猿よりも石の方が怖いから群れの中にいた方がいい。

どうせ猿は私のスピードについてこれないから捕まらないし、ぶつかっても私に大したダメージは、入らない。

けど、石にぶつかったらそれ相応のダメージが入る。

 

猿の群れを抜けて、壁に近づくと両手を放して針をどける。

そのまま、出来る限り減速しながら、壁に足をつける。

体に入るダメージを無視して壁を蹴って、方向転換をして、投石が来る前にまた群れに突進する。

 

あはは!

このスピード、一回でも壁に着地を失敗したら死ぬ!

でも、このスリルが楽しい!

この、スピード感が楽しい!

このままどんどん加速していく。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『立体起動LV1』を獲得しました》

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『立体起動LV1』が『立体起動LV2』になりました》

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『衝撃耐性LV4』が『衝撃耐性LV5』になりました》

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『衝撃耐性LV5』が『衝撃耐性LV6』になりました》

 

 

《経験値が一定に達しました。個体、スモールバレットフィンジゴアットがLV5からLV6になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『強力LV2』が『強力LV3』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『貫通強化LV5』が『貫通強化LV6』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『疾走LV1』が『疾走LV2』になりました》

《スキルポイントを入手しました》

 

猿の群れを縦横無尽に飛び回る。

進化による脱皮もこのスピードだと勝手にはがれていく。

猿の増援がどんどん来てるみたいだけど関係ないこのまま押し切る!

でも、私のテンションがどれだけ上がっても、終わりは近づいてくる。

私の体力が無くなってきている。

それなのに、猿は減ってくるどころか、普通の猿よりでかい猿まで現れ始めた。

 

更に、嫌な事は重なるみたいで、猿が死んだ仲間を盾にしたり、バリケード作り始めた。

攻撃するときに、障害物が増えたせいで、体力が減るスピードが更に上がる。

 

《経験値が一定に達しました。個体、スモールバレットフィンジゴアットがLV6からLV7になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『並列思考LV3』が『並列思考LV4』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『外道耐性LV5』が『外道耐性LV6』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『持久LV2』が『持久LV3』になりました》

《スキルポイントを入手しました》

 

ああ、くそっ!

タイミングが悪い!

スピードが下がってきてる今だと、脱皮の皮がめっちゃ邪魔になる!

 

ガッッ!!

 

痛っ!

古い皮が邪魔で着地に失敗した!

急いで起き上がる。

が、そのスキを猿が見逃すはずが無かった。

私が顔を上げたタイミングで、猿が私の足を掴んだ。

 

猿が掴んだ足を引っ張ってギチギチと、嫌な音が鳴る。

今にも引きちぎられそうな痛みを我慢して、お尻の毒針を刺す。

 

猿が倒れるのと、私の足が引きちぎられたのは、ほぼ同時だった。

 

私の鑑定に目を向けると、スタミナゲージはあと十分の一ぐらい。

HPは三分の一を切っていて、足が一本無い。

あきらかにピンチだった。




次は明後日かな?


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13話 こ、この音は…!

 




毒針を刺したまま、突進の要領で逃げだす。

猿が重くてほとんど引きずる形で逃げていく。

流石に猿が見逃すはずもなく、投石を当てられた。

 

痛っ!

けどHPは大して減ってない。

そして、背中に石を当てられた勢いで、さらに加速する。

痛いけど、ここで止まったらそれこそ死ぬ。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『苦痛耐性LV1』が『苦痛耐性LV2』になりました》

 

無理やり猿との距離を開ける。

直ぐに、引っ張ってきた猿を食べる!

 

この作業は早さが勝負だ。

速く食べてスタミナを回復しないと。

猿どもは追いかけてくるけどまだ少し距離がある。

半分ほど食べてある程度回復したらもう一度逃げ出す。

 

半分まで食べて軽くなったお陰で持ち上げて飛ぶことができる。

もっと距離を開けて余裕ができてから、猿を食べ始める。

 

はー、やっと落ち着けるー。

てか、どうしよう。

マジでどうしよう。

あいつ等何処から湧き出てんだよ。

たぶん、もう100匹ぐらい倒してるのにまだまだ増援が来てた。

 

プハッ!

 

あー、食べきったー!

って、もう足音聞こえてきた!

やばいやばい。

ちょ、一旦逃げよう。

 

逃げながら、何処かに獲物がいないか探す。

スタミナの回復も勿論あるけど、あわよくばレベルアップして回復できないかなー。

正直ちぎられた足が痛くて意識が時々飛びそうになる。

HP自動回復でちょっとずつ回復してるけど、全然足りてない。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『苦痛耐性LV2』が『苦痛耐性LV3』になりました》

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『HP自動回復LV2』が『HP自動回復LV3』になりました》

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『気絶耐性LV2』が『気絶耐性LV3』になりました》

 

スキルのレベルが上がったことでだいぶ楽になったけど、まだまだ足りてない。

もっと早く回復しないとそろそろ、まずいかもしれない。

 

ん?

なんかいる?

おー、ダンゴムシだ!

やっと、獲物を見つけた!

 

手の針を使わずにお尻の針を使って仕留める。

レベルが上がった今なら、もうダンゴムシの殻も普通に突破できるようになってた。

こう見ると私もだいぶ強くなってんだよなー。

猿も一体なら余裕だしなー。

 

って、のんびりしてる暇はない。

今も、猿たちは追いかけてきてるんだから、素早く食べないと。

 

ご馳走様でした。

 

早く次の獲物探さないと。

スタミナは回復してきたけど、HPは全然回復してない。

 

それから、猿から逃げつつ獲物を探して三時間ぐらいたった。

 

レベルアップはしなかったけど、苦痛耐性が5,HP自動回復と気絶耐性が4まで上がった。

足は生えなかったけど、だいぶ楽になってきた。

うん。

そろそろ、猿たちと戦った方がいいかもしれない。

いつまでも、逃げ回ってても意味がない。

まあ、もうちょっと獲物を探すけど。

 

それにしても猿たちが多すぎる。

さっき一回どれくらいいるかなー、って思って待ってたけど明らかに200はいた。

多すぎるんだよなー。

何回か蟷螂や蛇を見つけてぶつけてみたけど猿が数匹やられたら、でかい猿が三匹現れて瞬殺されてた。

それと、どうせ逃げ切れないと思って鑑定してみたらこんな結果が出た。

 

『アノグラッチ LV6 ステータスの鑑定に失敗しました』

『バグラグラッチ LV3 ステータスの鑑定に失敗しました』

 

アノグラッチが普通の猿でバグラグラッチがでかい猿。

恐らくアノグラッチの進化系がバグラグラッチだろう。

勝てる気がしねー。

流石に蟷螂ほどじゃないけど、猿より強い奴が三匹。

勝てるわけ無いじゃん。

 

ん?

なんかこの辺見たことがある気がする。

んー、どこだったかなー。

もしかして逃げ回って一周して帰ってきた?

 

いや、待てよ。

ここは確か…。

これは、私の予想が正しければ猿たちどうにかなるかも!

確かこっちに…。

やっぱりだ!

音も聞こえてきた!

後は、ここを曲がってまっすぐ行くと…。

 

蜂の巣だ!

 

これは、勝った!

向こうも200ぐらい居るかもしれないけど、こっちは300ぐらいはいる!

 

ん?

なんかめっちゃ騒いでる?

あれ、私の方見てる?

え、ちょ、なんでそんなにギチギチ言ってるの?

 

蜂たちが全員、私に向かって飛んできた。

 

ちょ、ストップストップ!

え、なんで!?

なんでなんで!?

っは!

もしかして、血縁喰らい?

 

って、もうそこまで来てる!

考えてる暇はない!

 

慌てて、横に避ける。

流石に攻撃してくるなら同族であっても容赦しない!

蜂たちに攻撃するために両手の針を構えつつ後ろを振り向く。

 

ん?

あれ?

いない?

私が通ってきた所に、行ってる?

あ、そうか。

猿たちか。

はぁー、なんだ私の早とちりか。

 

お、猿たちが入ってきた。

流石にこんなに蜂がいるとは思ってなかったらしく、動揺してる。

が、それでも私へ復讐を諦めきれないらしく、蜂に私が混じってるのを見て覚悟を決めたような顔をして構えた。

 

そこに、蜂の大群が突っ込んでいった。




次は金曜日です。


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14話 決着

ちょっと長めです。


蜂は何匹かのグループになって、猿に襲い掛かっていく。

流石に猿も大人しくやられてくれる訳も無く、蜂の攻撃に合わせてカウンターを合わせてくる。

でも、一つにグループに一匹普通より大きいリーダー蜂が居て指揮を執って連携してるお陰で一方的に攻撃してる。

 

はえー。

蜂強すぎ。

確かに私と行動してた蜂たちもあの蛇を一方的にぼこぼこにしてた。

そりゃ、蛇よりずっと弱い猿じゃ勝てないわ。

 

って、私も動かないと。

早くレベルアップで足を治したい。

これだけの仲間が居るんだから、何処かから止めだけもらおうかな。

 

うお!

なんか飛んできた!

え、なになに!?

 

え...?

なにこれ?

蜂の死骸?

確か飛んできた方向は蜂のグループが三つはあったはずだけど…。

 

そこでは大猿が手を振りぬいた状態でこっちを睨んでた。

蜂たちがそれに気づいて十匹からなる大きなグループが攻撃しに行った。

 

大猿はもう一方の手に持ってた蜂の死骸をリーダー蜂に投げつけると同時にリーダー蜂に向かって走り出す。

大猿が投げた蜂の死骸は速くリーダー蜂はギリギリで避ける。

が、飛んできた蜂に気が取られてたリーダー蜂はすぐ目の前まで迫ってきてた大猿に気づかずに地面に叩きつけられ絶命した。

その後大猿は、リーダー蜂がやられて、どうしたらいいか分からずに固まっていた蜂達を殴ったり、握りつぶしたりして、倒していく。

五匹ほどやられて、蜂はやっと我に返って反撃し始めたけど、、その行動がお粗末すぎた。

リーダー蜂の指示が無くなった蜂たちは碌な連携もせずに猿に体当たりを敢行した。

勿論そんな攻撃にやられる大猿ではなく近づいてきた蜂から握りつぶす。

三十秒もしないうちに蜂たちは全滅した。

 

怖っ!

え、なにあれ!?

あそこだけなんか無双ゲーみたいになってるんですけど!?

大猿強すぎない!? 

 

大猿は握りつぶした蜂を、近くで戦闘してる、蜂のグループのリーダー蜂に向かって投げつけた。

当然、意識の外から飛んできた攻撃に反応できる訳も無く、リーダー蜂は攻撃に直撃して落ちる。

リーダー蜂が居なくなったそのグループは連携を取れるはずもなく、猿にやられた。

 

それに気づいた蜂がまずいと思ったらしく50匹ほど大猿に攻撃を仕掛けに行った。

ちょ、流石にあれは私も攻撃に参加しないと!

大猿一匹だけでも戦況がこうも変わるのにあと三匹もいる。

今はまだ蜂の方が有利だけど、残りの二匹が来たら蜂が負けるかもしれない。

だから、せめて後の二匹が来る前にこの大猿はどうにかしないと。

 

私が出来る事と言えば超スピードで突撃すること。

そのスピードも大猿のスピードと比べたら遅いと言わざるを得ない。

でも、その辺の蜂よりはずっと早い。

だから、スキを見つけて攻撃したいんだけど…。

 

スキが見つからない。

というよりスキは有るんだけど、仲間の蜂が邪魔で攻撃できない。

大猿も私が危険だと理解してるのか蜂が盾になるように立ち回ってる。

うん。

でも、問題ないかな。

 

大猿が蜂を盾にして私が見えなくなった瞬間に、仲間の蜂ごと攻撃する。

 

《条件を満たしました。称号『味方殺し』を獲得しました》

《称号『味方殺し』の効果により、スキル『外道攻撃LV1』『禁忌LV1』を獲得しました》

《『禁忌LV1』が『禁忌LV1』に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『禁忌LV1』が『禁忌LV2』になりました》

 

大猿が胸に針を突き刺した私を信じられない物を見る目で見てくる。

アハハ!

流石に舐めすぎじゃない!?

私が仲間が居るからって攻撃しないと思った!?

残念だったねー。

君にとって仲間は命を懸けて復讐するほど大切かも知れないけど、私は違う。

蜂が数匹死んだくらいでお前を仕留められるなら、それくらい喜んでするよ!

 

《経験値が一定に達しました。個体、スモールバレットフィンジゴアットがLV7からLV8になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『視覚領域拡張LV2』が『視覚領域拡張LV3』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『予測LV1』が『予測LV2』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『五感強化LV3』が『五感強化LV4』になりました》

《スキルポイントを入手しました》

 

仲間ごと攻撃するのは大猿にとって余程、衝撃的な事らしく最後に反撃とかもせず倒れた。

やっとレベルアップした!

脱皮でできた古い皮を剥がす。

私の足が戻ってきた―!

体の痛みも無くなって今なら大猿にも一対一で勝てそうなほど気分が良…ガンッ!

 

うお!

石投げてきやがった!

誰だ!?

ブちぎれた様子の二匹の大猿が岩を持ってこっちを睨んでいた。

 

あ、どうも。

岩持ってどうしたんですか?

凄い力持ちですね。

あはは。

 

って、現実逃避してる場合じゃない!

ちょ、やばいって!

岩!?

岩を投げようとしてる!?

私の軽く数倍は有るんですけど!?

あ、ちょ、振りかぶらないで!?

うぎゃー!

 

慌ててその場から退避する。

直後に、岩が逃げ損なった蜂たちに直撃した。

巻き上がる粉煙が晴れたそこでは、30匹ほどいたはずの蜂が一匹もいなかった。

 

噓でしょ?

どんだけ威力があるのよ。

あんなにいた蜂たちが一瞬で全滅したんだけど。

最悪な事にこの辺にはまだまだ大猿が投げられそうな岩が沢山ある。

あの馬鹿げた砲弾がまだまだ飛んでくるということ。

 

幸い岩を投げるには時間がかかるみたいだから、次投げようとしても妨害できる。

けど、この大猿には私が味方ごと攻撃したのが見られた。

あの作戦を使おうにも警戒されてるから使えない。

 

と、大猿に動きがあった。

おもむろに岩を持ち上げて構えた。

 

ちょ、流石に二回目は投げさせない!

大猿に向けて針を構えて突撃する。

高速で大猿に迫っていく最中、大猿が私を嘲笑った。

 

岩を足元に落として私の攻撃を避ける。

全力で突撃してた私は突然止まることが出来ずに大猿の横を通り過ぎる。

 

やば!

今の間に岩を投げられたら妨害出来ない!

 

全力で減速して振り向くもその時にはもう二匹とも岩を振りかぶっていた。

もう遅いと分かっていても全速力で大猿に向かって攻撃する。

今までで最高の速度が出ていたけど、それでも足りなく、大猿は岩を投げてしまった。

大猿が投げた岩は私たちより上にあった蜂の巣に当たり、蜂の巣はほぼ倒壊して、辛うじてぶら下がっている状態になった。

 

少し遅れて、岩を投げた直後の無防備な大猿の胸を私の針が貫通するも、大猿は私を嘲笑いながら倒れた。

もう一匹の大猿が私を殴りつけてくる。

大猿の自分の命も囮に使って復讐しようとするその異常さにゾッとしてた私は反応が遅れて、大猿の拳が直撃した。

更に悪いことは重なるみたいで、巣のピンチに気づいた蜂が、巣を修理するために撤退した。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『生命LV1』を獲得しました》

 

ああ、イラつく。

腹立たしい。

復讐なんかに命を懸ける猿も、巣の修理をしても猿を如何にかしないとまた壊されることを理解してない蜂も、大猿に騙されて殴り飛ばされてる私も全部に対してイラつく。

 

うん。

いいこと思いついた。

 

殴られて負ったダメージでフラフラと飛ぶ。

猿どもめ、そんなお前に何が出来る、みたいな顔でニヤニヤしやがって。

 

薄れる意識の中、巣の蜂たちが必死に補強しようとしてる辛うじて繋がってる所に行く。

両手の針を構えて、猿たちを見る。

アハハ。

今頃分かっても、もう遅い。

 

死ね。

 

私の針で、辛うじて繋がってた巣は崩れ落ちる。

当然そこで作業してた蜂共々。

轟音と共に、最早壁に見えるくらいの大きさの巣が、地上で逃げ惑う猿達に向かって倒れていく。

 

《条件を満たしました。称号『魔物殺し』を獲得しました》

《称号『魔物殺し』の効果により、スキル『強力LV1』『堅固LV1』を獲得しました》

《『強力LV1』が『強力LV3』に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『強力LV3』が『強力LV4』になりました》

《『堅固LV1』が『堅固LV3』に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『堅固LV3』が『堅固LV4』になりました》

 

《条件を満たしました。称号『魔物の殺戮者』を獲得しました》

《称号『魔物の殺戮者』の効果により、スキル『剛力LV1』『堅牢LV1』を獲得しました》

《『強力LV4』が『剛力LV1』に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『剛力LV1』が『剛力LV2』になりました》

《『堅固LV4』が『堅牢LV1』に統合されました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『堅牢LV1』が『堅牢LV2』になりました》

 

《経験値が一定に達しました。個体、スモールバレットフィンジゴアットがLV8からLV9になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『高速飛翔LV5』が『高速飛翔LV6』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『持久LV3』が『持久LV4』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『射出LV3』が『射出LV4』になりました》

《スキルポイントを入手しました》

 

《経験値が一定に達しました。個体、スモールバレットフィンジゴアットがLV9からLV10になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『無音LV4』が『無音LV5』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『回避LV1』が『回避LV2』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『鑑定LV5』が『鑑定LV6』になりました》

《スキルポイントを入手しました》

《条件を満たしました。個体、スモールバレットフィンジゴアットが進化可能です》

 

 




僕は思いました。
テストが近づいてるのに小説書いてていいのだろうかと。
というわけで、今月更新速度下がるかもしれません。

評価ください。
評価が貰えるとやる気が出て更新速度が余り下がらないです。


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15話 進化するぞー!その2

評価たくさんもらえたから投稿。


うわー!

何が、いいこと思いついた、だよ!

全然いいことじゃないわ!

完全に私やばい奴じゃん!

蜂達には助けてもらったのに恩を仇で返すかのような所業。

死ね。(キリッ)

じゃないんだよなー!

 

イラついてたからってやり過ぎなんだよねー。

まあ、そのおかげで私は生き残ったんだけどね。

蜂達よ、君達の尊い犠牲は忘れない。

 

というわけで、切り替えてこー!

進化だ、進化!

 

二回目の進化。

もしかしたら、この進化で最後かもって思ってたけどそんなことはないみたい。

リーダー蜂は明らかに普通のフィンジゴアットより大きかったし、崩れ落ちた蜂の巣の隙間からもっと大きい蜂が見えてる。

これで最低でも後三回は進化を残してる。

 

そして進化するにもいいタイミング。

あんなに大きな音出したのにもかかわらず、他の魔物が現れない。

恐らく、騒がしかったから逆に危険だと思って寄ってきてないんだろう。

進化してる間に襲われる事は無い。

それなら、進化の後はめちゃくちゃお腹が減るから、蜂と猿って言う大量の食糧がある今のうちに進化した方がいい。

 

それに、進化しなかったらレベルの上限は10で打ち止め。

最後の蜂の巣は明らかにレベル2アップどころじゃない。

それなのにレベルが2しか上がらなかったということは進化しないとこれ以上成長できないということ。

というか、かなり勿体ないことをした。

後5レベルぐらいは上がったかもしれないのに。

 

そういうわけで進化するのは確定。

問題は、どういう進化があるかだよね。

 

《進化先の候補が複数あります。次の中からお選びください。

 フィンジゴアット

 バレットフィンジゴアット

 イス・カトス》

 

ん?

バレットフィンジゴアットとフィンジゴアットは分かるけどイス・カトス?

フィンジゴアットですら無いんだけど。

 

うーん。

分からん。

全く想像がつかない。

 

フィンジゴアットは普通の蜂。

足元の死体と同じ種族になるんだろう。

まあ、これは無い。

スモールバレットフィンジゴアットでさえ普通のフィンジゴアットより強いのに弱くなる必要は無い。

 

次にバレットフィンジゴアット。

これは、このまま大きくなるんだと思う。

普通に考えたらこれだけど、これ弱点が大きくなるんだよねー。

 

バレット系の弱点は防御力。

それなのに私がリーダー蜂を一撃で倒した大猿の攻撃を耐えられたのには訳がある。

勿論、大猿が手加減した訳じゃない。

いや、もしかしたら、私を痛めつけるために手加減したかも知れないけど、流石にそんな性格悪くないと思う。

 

とにかく、私が大猿の攻撃を耐えれたのは、私が軽かったからだ。

蚊にパンチしてもダメージが無いのと同じ。

私はそこまで軽くないけど、リーダー蜂の2~3メートルで私は1メートル有るか無いかぐらい。

この差は大きい。

もし私の大きさがリーダー蜂と同じくらいなら、多少防御力が上がっても、あそこで死んでただろう。

それに、大きくなると攻撃を食らう確率も高くなる。

 

というわけで、消去法でイス・カトスしかないけど…。

うーん。

嫌だなー。

弱くなることは無いんだろうけど変なのになるかも知れない。

でも、だからと言ってフィンジゴアットとバレットフィンジゴアットになることは無いしなー。

 

うん!

決まり!

イス・カトスに進化する!

いつ魔物が現れるかも分からないのに、うじうじ悩んでても仕方がない!

 

そうと決まればまずは、簡易的なシェルター作りだね。

あ、でもあんまりスタミナ残ってない。

足元にある、フィンジゴアットを食べてスタミナ回復っと。

やっぱり、フィンジゴアットに進化するのは絶対ないわ。

これから食べるのと同じ種族なんてちょっと不吉。

 

ふう、ご馳走様でした。

よし、簡易シェルターを作り始めよう。

 

使うのは崩れ落ちてきた蜂の巣。

崩れた中でも比較的大きいサイズの蜂の巣の中をくり抜く。

中に蜂の幼虫が居たけど、崩れ落ちた衝撃で死んでるからおいしくいただいた。

完成したシェルターに入って、中から押して入り口を下向きにする。

 

はー、なんか落ち着くー。

いつの間にか大分疲れがたまってたみたい。

そりゃ、あんな命のやり取りしてたら疲れるわ。

最終的には私が勝ったけど、一歩間違えてたら負けてた。

というわけで、イス・カトスに進化するんだけど…。

 

あー、やばい怖くなってきた。

やっぱり、バレットフィンジゴアットにしようかなぁ。

って、駄目だ駄目だ!

女は度胸!

イス・カトスに進化!

 

《個体スモールバレットフィンジゴアットがイス・カトスに進化します》

 

いやー!

やっぱなし、やっぱなし!

バレットフィンジゴアットに、へん…こ…う。

 

《 進化が完了しました》

《種族イス・カトスになりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度進化ボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『HP回復速度LV4』が『HP回復速度LV5』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『生命LV1』が『生命LV2』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『外道攻撃LV1』が『外道攻撃LV2』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『疾走LV2』が『疾走LV3』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『毒針LV9』が『毒針LV10』になりました》

《条件を満たしました。スキル『毒針LV10』がスキル『猛毒針LV1』に進化しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『立体起動LV2』が『立体起動LV3』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『鑑定LV6』が『鑑定LV7』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『外道魔法LV3』が『外道魔法LV4』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『外道耐性LV6』が『外道耐性LV7』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『集中LV5』が『集中LV6』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『剛力LV2』が『剛力LV3』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『堅牢LV2』が『堅牢LV3』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『禁忌LV2』が『禁忌LV3』になりました》

《進化によりスキル『寄生産卵LV1』を獲得しました》

《進化によりスキル『外道攻撃LV1』を獲得しました》

《『外道攻撃LV1』が『外道攻撃LV2』に統合されました》

《進化によりスキル『気闘法LV1』を獲得しました》

《進化によりスキル『麻痺針LV1』を獲得しました》

《進化によりスキル『統率LV1』を獲得しました》

《スキルポイントを入手しました》

 

 

 

 




主人公は大猿が手加減してないと思ってますがもちろんしてます。
バグラグラッチLV1の平均攻撃力は559、フィンジゴアットの平均防御力は38。
耐えられるわけ無いんですよねぇー。
手加減した理由はじわじわ痛めつけたいから。


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16話 進化の結果 その1

おはようございます。

無事に目覚めることが出来ました。

ということは、進化が完了したみたいですね。

よかったー。

前回と同じでめちゃくちゃお腹が減ってる。

同族だけど蜂と猿を食べよう。

まあ、今更だけどね。

 

というわけで、早速いただきます、と行きたいところだけど、まずは安全確認からしていきたい。

簡易シェルターからチラッと外を確認する。

うん?

なんかいる?

あれはダンゴムシじゃないか!

私の食糧を勝手に食べてる!

 

はぁー?

私が狩ったんですけど!

 

あ、丸まった。

つんつん。

んー。

どうしよっかなー。

このまま殺すのも勿体ないしなー。

 

あ、そうだ、こいつにはスキルの実験台になってもらおう。

色々と新しいスキルが手に入ったみたいだし丁度いい。

 

でも、その前にお腹が減って力が入らなくなって来たから、先にご飯を食べよう。

ダンゴムシは丸まって動かないみたいだし、放置してていいでしょ。

いただきます。

 

さて、食べながらだけど、ステータスとかを確認しよう。

進化前のレベルアップでレベル6、進化でレベル7に上がったからレベル6の鑑定がどんな具合か見てない。

LV10が上限だと考えると大分使える効果が出てくるはず。

というわけで、鑑定!

 

『イス・カトス LV1 名前 なし(蜂村 蜜)

 ステータス

 HP:324/324(緑)

 MP:124/124(青)

 SP:269/269(黄)

   :1/321(赤)

 平均攻撃能力:698

 平均防御能力:167

 平均魔法能力:143

 平均抵抗能力:156

 平均速度能力:864

 スキル

 「鑑定LV7」「視覚領域拡張LV3」「五感強化LV4」「高速飛翔LV5」「貫通強化LV6」「外道魔法LV4」「外道耐性LV7」「猛毒針LV1」「衝撃耐性LV6」「毒耐性LV7」「腐食耐性LV1」「無音LV5」「過食LV3」「気絶耐性LV4」「集中LV6」「並列思考LV4」「記憶LV3」「演算処理LV3」「探知LV4」「毒牙LV1」「暗視LV10」「射出LV4」「HP自動回復LV5」「回避LV2」「予測LV2」「立体起動LV3」「苦痛耐性LV5」「外道攻撃LV2」「寄生産卵LV1」「気闘法LV1」「麻痺針LV1」「統率LV1」「瞬発LV6」「持久LV4」「剛力LV3」「堅牢LV3」「疾走LV3」「生命LV2」「マーキング」「禁忌LV2」「n%I=W」』

 

え?

マジで?

本当に?

うおおおおおお!

鑑定めっちゃ使える様になってる!

レベルが二つ上がっただけでこんなに変わるのか!

これでこそ鑑定だよ!

 

うう…。

なんか感動して泣けてきた。

前まで、種族名と四つのバーしかなかったのに、ステータスとスキルまで見えるようになって…!

まるで、昔やんちゃだった子供が親孝行してくれた気分。

いや、我ながら意味わからんけど。

 

あー、鑑定が強くなりすぎててテンションが可笑しなことになってた。

とにかく、この鑑定の機能強化は凄まじい。

実験台もいることだし、早速スキル検証と行きたいところだけど、念のために単語を二重鑑定しよう。

 

『イス・カトス:生きたまま他者に卵を産み付ける、小型の蜂型の魔物。高い戦闘能力と麻痺針を持つ。』

『平均攻撃能力:その個体の平均的な物理攻撃能力を表す。平均であるがゆえ、部位によってその数値は異なる』

『平均防御能力:その個体の平均的な物理防御能力を表す。平均であるがゆえ、部位によってその数値は異なる』

『平均魔法能力:その個体の平均的な魔法運用能力を表す。平均であるがゆえ、作業によってその数値は異なる』

『平均抵抗能力:その個体の平均的な魔法防御能力を表す。平均であるがゆえ、属性によってその数値は異なる』

『平均速度能力:その個体の平均的な物理速度能力を表す。平均であるがゆえ、部位によってその数値は異なる』

 

はー。

成長したなー。

前まではちょっとしか説明してくれなかったのに、こんな長文で説明するようになって…。

 

ふむふむ。

部位によって違って来るってのは飛ぶときと歩く時の差ってことだね。

そういうのを平均したステータスが乗るってことね。

 

てか、私が進化した魔物怖っ!

生きたまま産み付けるってことは、産み付けられた奴は体の中から私の子供が出てくるってことでしょ。

明らかに、悪役の奴が使う感じじゃん。

ククク、お前はもう助からない!

数日もしたらお前に産み付けた卵が孵って内側から食い破るだろう!的な。

 

うー。

強いんだろうけどなんか嫌だなー。

まあ、使うけど。

 

うむ。

しかし、こうなると、他の魔物のステータスが見たくなってくるな。

今までは他人に鑑定すると失敗することが多いけどLv7になったんだ。

スキルが見えなくてもステータスぐらい見えるでしょ。

 

というわけで、そこで丸まってるダンゴムシに鑑定。

 

『エルローコホコロ LV1

 ステータス

 HP:80/80(緑)

 MP:15/15(青)

 SP:68/68(黄)

   :71/71(赤)

 平均攻撃能力:44

 平均防御能力:88

 平均魔法能力:11

 平均抵抗能力:11

 平均速度能力:21

 ステータスの鑑定に失敗しました』

 

うん?

私強くね!?

はー。

ダンゴムシの殻が破れなくて苦労したころが懐かしいわー。

まだ、数日しかたってないけど。

 

あ、そういえば、そろそろ常に鑑定を発動させててもいいかも。

今までは、鑑定で私より強い魔物を、怒らせたら危険だと思って、常に鑑定は控えてたけど、私も強くなったしもういいかな。

鑑定で酔うのとかも、並列思考だったりのスキルレベルも上がってきてるし、慣れたら大丈夫でしょ。

 

って、ちょっと脱線した。

ダンゴムシの平均防御力が88ってことは私はダンゴムシより硬いってこと?

進化する前は絶対にダンゴムシより防御力低かった。

それなのに今はダンゴムシを大幅に上回ってる。

フィンジゴアットの明らかにダンゴムシより防御力が低い所を見ると、イス・カトスに進化して成功だった。

私の弱点もほぼ克服できたわけだし。

 

ん、そういえば、私ダンゴムシの種族を鑑定したことがなかったわ。

あんまり意味は無いと思うけど、とりあえず鑑定してみるかな。

 

『エルローコホコロ:エルロー大迷宮に生息する魔物。丸くなるとかなりの防御力を発揮する。』

 

ん?

エルロー大迷宮?

 

『エルロー大迷宮:ダズトルディア大陸とカサナガラ大陸を地下で繋ぐ世界最大の迷宮』

 

思わぬところから位置情報判明。

私が居るところはエルロー大迷宮らしい。

確かに色んな魔物の種族名にエルローってついてたから、なんだろうって思ってたけど、ダンジョンの名前だったのね。

というか、世界最大かー。

大陸と大陸を地下でつなぐってことは海の下ってことかー。

うおー。

まじかー。

めっちゃ広いじゃん。

太陽を拝めるのもいつになるか。

魔物の寿命がどれくらいか分からないけど、もしかしたら一生出れないかも。

そうなったら最悪だなー。

まあ、出来るだけ努力するけど。

 

ついでに2つ出てきた大陸の名前も鑑定する。

 

『ダズトルディア大陸:人族の安息の地と呼ばれる大陸。人族国家が数多く存在する』

『カサナガラ大陸:世界の中央にある大陸。世界最大の面積を誇る』

 

またもや、思わぬところから良い情報が。

人族国家ってことは人間居るの確定じゃん!

しかも、人族ってことは獣人やエルフもいるかも!

まさに異世界!

これは、俄然迷宮から脱出する気が出てきた!

 

とりあえず、脱出の為にもスキルについて見ていこう。

 

 

 

 

 

 

 



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17話 進化の結果 その2

いつもより長めです。

前話で腐食耐性を忘れていたので付け足しました。


 

『気絶耐性:気絶しにくくなる』

『腐蝕耐性:腐蝕属性に対しての防御能力が増加する』

『外道耐性:魂を直接犯す効果に対しての防御能力が増加する』

『外道魔法:魂を直接犯す魔法。使用可能な魔法はレベルによって異なる。LV1:不快LV2:幻痛LV3:幻狂』

『生命:スキルレベル分HPにプラス補正が掛かる』

『疾走:スキルレベル分平均速度能力にプラス補正が掛かる』

『瞬発:スキルレベル分SPにプラス補正が掛かる』

『持久:スキルレベル分SPにプラス補正が掛かる』

『剛力:スキルレベル×10分平均攻撃能力にプラス補正が掛かる。また、レベルアップ時にスキルレベル分の成長補正が掛かる』

『堅牢:スキルレベル×10分平均防御能力にプラス補正が掛かる。また、レベルアップ時にスキルレベル分の成長補正が掛かる』

『過食:食事を限界を超えて摂取可能になる。また、その分のスタミナを余剰分としてストックすることができる。ただし、その分太る。レベルの上昇によってストックできる量が増える』

『HP自動回復:HPが時間経過とともに徐々に回復する。自然回復しないような怪我でも回復可能』

『猛毒針:針による攻撃に猛毒属性が付与される』

『麻痺針:針による攻撃に麻痺属性が付与される』

『毒牙:牙による攻撃に毒属性が付与される』

『集中:集中力が増す』

『寄生産卵:他者に卵を産み付ける』

『射出:打ち出すときに強化する』

『気闘法:スタミナを消費してステータスを強化する』

『演算処理:思考の演算能力を強化する』

『予測:予測をするさい、思考能力にプラス補正が掛かる』

『並列思考:複数の事柄を同時に思考可能になる』

『五感強化:五感を強化する』

『貫通強化:貫通属性を強化する』

『統率:配下を従える』

『無音:音の発生を抑える』

『立体機動:壁走りや天井着地などの三次元的な動きを可能にする』

『外道攻撃:攻撃に外道属性「破魂」を付与する』

『回避:回避力が上がる』

『記憶:記憶力がよくなる』

『鑑定:ものの情報を読み取る』

『探知:感知系全てを複合したスキル。概要:魔力感知、術式感知、物質感知、気配感知、危険感知、動体感知、熱感知、反応感知、空間感知』

『暗視:光源がなくとも視覚が働くようになる』

『視覚領域拡張:可視光域を広げる』

『毒耐性:毒属性に対しての防御能力が増加する』

『苦痛無効:苦痛による身体及び精神に対する能力制限を無効化する』

『n%I=W:鑑定不能』

『禁忌:禁忌を犯した者が得るスキル。決して上げることなかれ』

『マーキング:マーキングした対象のステータス、位置情報を常に把握でき、対象の半径10メートル以内に転移ができる。同時にマーキングできるのは三体まで。』

 

スキルを一通り鑑定した。

名前だけでは、効果が分からなかったスキルや存在を知らなかったスキルが判明した。

 

ほっほう。

うん。

強くね?

 

生命とかの、ステータス強化系のスキル。

これは、私のレベルが低いから判りにくいけど、絶対強スキルだね。

ゲームとかでもステータスの底上げするスキルは大体強いし。

それに強力が剛力になったように、このスキルは進化する。

もしかしたら、更に上があってスキルレベル×100とかになるかもしれないし。

 

ふむふむ。

これ、もしかして堅牢無かったら私の防御力100位だったんじゃないの?

はえー、ありがたや、ありがたやー。

 

次は過食。

効果は良い。

問題は太ること。

幸い蜂だから目立ってないけど、進化で人型になったりしたら、やばすぎる。

もし、私みたいに前世の知り合いが転生してたとしたら…。

う、うん。

考えるのやめよう。

 

でも、このデメリットを気闘法が打ち消してくれるかもしれない。

ストックされたスタミナを消費して、獲物を倒す。

倒した獲物でスタミナを回復する。

強化の効率がどれくらいかは検証しないと分からないけど、めちゃくちゃ悪いということは無いと思う。

うん。

使える。

というか、過食が無いと気闘法弱いな。

 

次に視覚領域拡張が判明した。

これって、紫外線とかが見えるようになるってこと?

けど、このスキルのレベルが上がっても、変化が無いんだよねー。

まあ、これからに期待かな。

 

次に、気になったのは探知かな。

探知思ったよりも高性能だった。

そりゃ、あんな情報が入ってくるんだから、高性能なのはわかってたけど、まさか探知系スキル全部だったとは。

明らかに、スキルポイント100の性能じゃない。

というか、個別で発動ってできるの?

無理でした。

色々試したけど、どうやっても同時に発動しかないっぽい。

発動するかしないか、だけで個別は、うんともすんとも言わなかった。

というか、この検証でまたレベルが上がった。

探知だけではなく、演算処理、並列思考、記憶が1上がり、外道耐性のレベルが3上がり外道大耐性に進化した。

 

ん?

いや、待てよ。

外道耐性のレベルが上がった?

てことは、この頭痛は魂にダメージを受けてるから?

え、こわっ!

え、探知鍛えるの、やめといたほうがいいかな?

いや、よく考えたら、これはチャンスじゃね?

外道攻撃で破魂が付与されるって書かれてることから、魂に攻撃されることはあるってこと。

味方を殺すぐらいで、手に入るんだから、持ってる奴は持ってる。

それなら、探知で耐性上げた方がいいっしょ。

うん。

そうしよ。

これからも探知の訓練は続行で。

 

で、あとマーキングっていうスキル。

鑑定するまで持ってることすら知らなかったけど、効果はすごい。

鑑定の代わりにもなれるし、半径10メートル内に転移できるっていうのが特にいいわー。

本来の使い方とは違うんだろうけど、動きを封じた奴にマーキングして、家に置いておくだけで何時でも家に帰ることが出来る。

つまり、どれだけ遠出しても、迷子になっても問題ないってこと。

 

いや、待てよ。

こんなのもありじゃない?

敵にマーキングして直ぐに別のマーキングに逃げる。

そして、私が居なくなったことで、油断した敵の背後に転移して、攻撃。

はー。

夢が広がるわー。

転移一つでこんなに出来ることが増えるなんて。

今回の鑑定で一番の収穫じゃない?

 

うん。

あと、判明したスキルで触れてないのがあるけど…。

触れたくないなー。

こんな地雷臭がするスキル、マジいらないんだよなー。

うー。

 

禁忌にn%I=W。

禁忌は最早説明になってない。

何なの、決して上げることなかれって。

スキルレベル10になったとたんに死んだりしないよね?

まあ、上げちゃったものは、仕方ないから、これからは上げないようにしよ。

 

そして、n%I=Wに至っては鑑定不明。

怖すぎるんだけど。

ラノベとかだとこういう、効果の分からないスキルは、ピンチになった時に覚醒とかしてるけど、実際に意味わからんスキルがあると怖すぎる。

まあ、鑑定のレベル上げたら、分かるかも知れないから、そんな怖がる必要は無いかもだけど。

 

 

ふう、ご馳走様でした。

改めて見渡してみるとよくこんなの食べきったな私。

過食のスキルも2上がったし。

この辺一帯にあった死体が全部なくなってる。

 

というわけで、早速スキルの検証だー!

ご協力いただくのは、こちら!

先ほどから、時々逃げようとしてるけど、その度に連れ戻される、ダンゴムシ!

可哀そうなどとは、思ってはいけません!

なんと、このダンゴムシ。

人の食糧を勝手に食べたのです!

というわけで、早速検証していきましょう!

 

エントリナンバー1、麻痺針!

鑑定では、麻痺属性を付与した、攻撃と言っていたが効果は如何程に!?

ふう、このテンション疲れるわ。

普通にやろ。

というわけで、麻痺針を発動しながら、ダンゴムシに針を刺す。

あ、ちなみに見た目は形は変わらず、黄色:黒が1:1位だったのが、3:7位になって、サイズも小さくなってる。

 

ブスッ。

 

おー。

ビクビクしてるわー。

どれくらい効き目は続くの?

5分くらいかー。

ダンゴムシには5分で十分だけど、敵が強くなると、効果も薄くなるかもだから、ちょっと微妙かな。

 

逃げられないように、もう一度麻痺針を使う。

 

うん。

次は寄生産卵かな。

いや、やっぱり先にマーキングだね。

寄生産卵したらダンゴムシ死にそうだし。

 

でも、どうやって使うんだろ。

とりあえず、ダンゴムシに触れながら、マーキングって念じてみる。

 

お、できた。

触れたところに、謎のマークが出てくる。

ん?

どっかで、見たこと有るような気が…。

うー。

まあ、いいや。

思い出せないなら、そこまで大切な事じゃないだろうし。

それよりも、能力の検証をしよう。

 

まずは、ステータスを見る能力。

 

『エルローコホコロ LV1

 ステータス

 HP:67/80(緑)

 MP:15/15(青)

 SP:68/68(黄)

   :71/71(赤)

 平均攻撃能力:44

 平均防御能力:88

 平均魔法能力:11

 平均抵抗能力:11

 平均速度能力:21

 スキル

 「毒攻撃LV1」「甲殻LV1」「暗視LV5」「毒耐性LV1」

 スキルポイント:0

 称号』 

 

おー!

マジ?

鑑定より使えるじゃん。

え、これ自分にマーキングできない?

出来ないかー。

 

てか、ダンゴムシ、スキル少なすぎない?

私39個も有るんだけど。

いや、私が多いのか。

普通の魔物はスキルポイントを使う知能もないしこんなもんか。

私が出会った魔物の中で一番賢いであろう猿も、スキルポイントを使うほどの知能があるとは思えなかったし。

 

よし、次は転移の検証。

ダンゴムシから30メートルほど離れて、ダンゴムシの後ろに転移するのを意識する。

 

!?

うわ!

なにこれ!?

気持ち悪い!

体の中で何かが勝手に動いてる!?

え、ちょ、まっ。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『空間魔法LV1』を獲得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『魔力操作LV1』を獲得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『魔力感知LV1』を獲得しました》

《『魔力感知LV1』が『探知LV5』に統合されました》

 

ダンゴムシが突然目の前に現れた。

うわ!

 

ベキョッ!

 

あ、やば。

反射的に叩き潰しちゃった。

 

って、それどころじゃない!

あのタイミングで、空間魔法を獲得したってことは、私魔法使ったってことだよね!?

うおー!

異世界っぽい!

私が魔法使いになった!

テンション上がってきたー!

しかも、空間魔法!

名前からして強そう!

 

こうしちゃいられない。

もう一回転移!

もう一回!

もう一回!

…。

…。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『魔量LV1』を獲得しました》

 

あれ、出来なくなった?

あ、MPほぼ無くなってる。

そりゃ、魔法なんだからMP使うわな。

 

ふう。

てか、テンション上がり過ぎたわ。

でも、魔法使ってスキルを獲得したってことは、このスキルで魔法が自力でも発動できるはず。

 

よし、さっきの感覚を思い出してと。

まずは、魔力操作。

ん?

あれ、魔力が感じられない?

転移するときは感じたけど…。

 

待って待って待って。

嫌な予感がする。

魔力感知のスキルを獲得した後、なんて言ってたっけ?

探知と統合...?

 

あー、だめだこりゃ。

魔法は無理みたいだわ。

うん。

探知最低ー。

ちくしょう。

 

 

 

 




私情で申し訳ありませんが、テストが近いので今月は更新休みます。


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18話 進化の結果 その3

テスト死んだ記念。


ブーン。

 

ブスッ。

 

《熟練度が一定に達しました。スキル『麻痺針LV1』が『麻痺針LV2』になりました》

 

ピクピク。

 

よし、うまくいった。

はえー、私めっちゃ強くなってる。

あんなに苦労してた蛇も、今ではただの雑魚に。

やっぱり、進化ってすごいわ。

 

で、わざわざ麻痺させた訳だけど、寄生産卵を試すため。

やっぱり、寄生って言うんだし生きたままにした方がいいと思う。

 

うん。

で、どうやんの?

蛇を確保したのは良いけど肝心のやり方が分からない。

うー。

とりあえず念じてみる?

 

お?

おお!

なんか変形した!

お尻についてる針が引っ込んで、細い管みたいなのが出てきた。

しかも、体の中で何かできてる感じがする。

 

ふむふむ。

結構、準備に時間かかるね。

戦闘中に使う余裕はないかな。

管も結構ぽきっと折れそうだし、そのための麻痺針かな。

 

よし、準備完了。

なんとなく、もう産卵できるっていうのが分かる。

けど、その前に蛇の鱗の一部を剝ぐ。

万が一管が折れたらあれだし。

 

今度こそ準備完了!

寄生産卵!

おお、管を卵が通ってるのが分かる。

あと、ちょっと。

ふんっ。

 

お、一個出た。

でも、体の中にまだあるのを感じる。

とりあえず、全部出すか。

2個、3個、4個....8個。

 

ふう。

全部出せた。

全部で8個か。

少ないようで多い微妙な数。

どれくらいで生まれるかな?

 

どれ位、時間掛かるか分からないけど、流石に半年とかは待てない。

まあ、一日ぐらいは待ってみるか。

その間もスキルの練習とかしてればいいし。

 

 

一日経った。

麻痺針と持久がLv5になって、気闘法、探知、記憶、並列思考、演算処理、外道大耐性のレベルがそれぞれレベル1上がった時に蛇が暴れだした。

麻痺針のレベルも5になって、大分強力になってるはずなのにそれを無視して暴れだす。

 

うわぁ。

何この尋常じゃない苦しみ方。

唾をまき散らしながらグネグネしてる。

うわっ。

つ、唾が跳んできた。

あ、危ない。

汚れるところだった。

 

あ、そうだ。

蛇のスターテス見てみるか。

さっきマーキングもしたし丁度いい。

 

『エルローバラドラード LV3

 ステータス

 HP:134/358(緑)

 MP:100/100(青)

 SP:314/358(黄)

   :234/358(赤)

 平均攻撃能力:324

 平均防御能力:324

 平均魔法能力:102

 平均抵抗能力:283

 平均速度能力:304

 スキル

 「毒牙LV5」「龍鱗LV1」「暗視LV7」「熱感知LV4」「毒耐性LV5」

 スキルポイント:40

 称号』

 

お、HPが減ってる。

ん?

蛇の皮膚何か動いてない?

あれって、皮膚の下で私の子供が暴れてるってこと?

怖っ。

 

蛇のHPが切れた瞬間、蛇の体を食い破って8匹の蜂が出てきた。

大きさは私よりも小さくて、体の模様は私と同じ。

私をそのまま小さくしたみたいな奴。

 

な、なんだよ。

じっとこっち見て。

言っとくけど、私はお前たちの親だからな!

私を襲うなよ!

こっちみんな!

 

ん?

マジでこっち見なくなった。

あれ、もしかしてこいつら私のいう事聞く?

右手上げて!

左手上げて!

三回回って鳴いて!

おー、マジでいう事聞くじゃん。

 

私のいう事を聞くのが分かったら、次は能力の把握かね。

えっと、一番前の奴こっち来て。

そうそうお前。

よし、マーキング。

これでお前のステータスは…。

 

『レッサースモールイス・カトス LV1 名前 なし

 ステータス

 HP:117/117(緑)

 MP:37/37(青)

 SP:79/79(黄)

   :79/79(赤)

 平均攻撃能力:70

 平均防御能力:48

 平均魔法能力:24

 平均抵抗能力:39

 平均速度能力:69

 スキル

 「毒針LV1」「麻痺針LV1」「飛翔LV1」』

 

めっちゃ強いじゃん。

私レッサースモールの頃何てこんな強くなかったのに…。

ちくしょう、私の苦労は一体…。

 

まあいいや。

とりあえずお前たちは自由行動で。

ただし、進化できるようになったら戻ってくる。

蜂の巣か、猿の群れを見つけても戻ってくる。

この二つは守ってもらおうかな。

蜂の巣と猿の群れは勿論経験値になってもらうため。

なんだかんだ言って経験値効率は良いし。

というわけで、いってらっしゃい。

 

よし、これで今回の進化でやることは終わったかな。

この後は、寄生産卵をして仲間を増やしつつ本格的に迷宮の外を目指そうか。

 

不意にとてつもない悪寒が走る。

 

な、何これ?

やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい。

明らかに、今までと格が違う。

本能が警鐘を鳴らす。

その、恐ろしい奴が向こうから堂々と歩いてきた。

 

『地龍アラバ LV31 

 HP:4663/4663(緑)

 MP:4076/4076(青)

 SP:4570/4570(黄)

   :4569/4569(赤)

 平均攻撃能力:4610(詳細)

 平均防御能力:4597(詳細)

 平均魔法能力:4022(詳細)

 平均抵抗能力:4138(詳細)

 平均速度能力:4555(詳細)

 ステータスの鑑定に失敗しました』

 

龍という名前とは裏腹に、そのフォルムは狼なんかに近い。

大地を踏みしめる四肢に、長く伸びた尾。

翼はない。

 

その、龍が私を一瞥した。

 

あ、だめだ。

食われる。

龍は自分の歩いた先にいた障害物を見ただけに過ぎない。

それだけで、このプレッシャー。

勝つとか負けるとかじゃない。

まず戦いすらできない。

ただ、静かに何処かに行くのを待つしかない。

幸い、力の差があり過ぎるが故に私を狙うことはないと思う。

 

はずだけど。

あぁ、なんで目の前に大きな口があるんだろう。

 

地龍のアギトが閉じた。

 

 

 



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