Fate/SAVE ALL FAKER (更新停止) (トムさん)
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第零話 どこか遠い未来のお話

どうもトムさんです!

今回は……まぁ本編には多分関係ないので、暇つぶし程度に読んでいただけたら幸いです!


……あと感想が欲しい………


三人称side

 

とある住宅街の一角に武家屋敷があった。その縁側に雪のような白が目立つ髪の色をし、今時珍しい浴衣を着て空を眺めている一人の青年がいた。青年がそのままボーッとしていると遠くから自分を呼ぶ声が聞こえてきた。

 

 

「じいちゃんじいちゃ~ん!」

 

「おじいちゃ~ん!」

 

 

声の主はまだ小学校低学年と同じくらいの背丈をした二人の少年と少女が青年を()()()()()()と呼びながら走ってきた。

 

 

「……まぁたお前ら家に来たのか。相変わらず暇なのか?」

 

「もう!なんでそんないじわるばっかいうの!もうおじいちゃんなんてきらい!」

 

「そうだそうだ!いじわるいうな~!」

 

 

適当に青年がからかっていると、二人は拗ねてしまい青年は困ったように笑った。

 

 

「……ハハハ。悪かったよ、意地悪しすぎた。代わりに今日もまた聞かせてやるよ。ついでにアイスもやるよ。」

 

 

そう言うと青年は何処からともかく出した二本の棒アイスを二人に渡したら二人はすぐに機嫌をなおし、パアアアッと顔を輝かせアイスをほおばった。

 

 

「またつづきをきかせてくれるの!」

 

「ならぼくあれがいい!え~とね、しょうらいのゆめにむかってとんだばったさんのおはなし!」

 

「え~わたしゲームがすきなおいしゃさんのおはなしがいい!」

 

「でもそれまえもきいたじゃん!」

 

「いいじゃない!へるものじゃないんだし!」

 

(……ほんと、()()()そっくりだよ。)

 

 

二人は自分の聞きたい話で揉めてしまい、それを見ていた青年はまた困ったように笑い喧嘩を止めた。

 

 

「コラコラ、お前ら。喧嘩すんじゃないよ。」

 

「「だって、こっちが!」」

 

「だってじゃねぇよ。他人の心に寄り添えって母さんから教わっただろ?」

 

「……じゃああれきかせてよ!」

 

「あれ?」

 

「おじいちゃんがかくしてるほん!おじいちゃんのおはなしのなかでいちばんながいおはなしだって、ママがいってた!」

 

「ぼくたちしってるよ!そのほんは、じいちゃんのよむおはなしでいちぼんおもしろいって!パパがいってた!」

 

「……あのバカ共、何で言っちまうんだよ………」

 

 

青年は二人の両親が秘密をばらした事に頭を抱えた。が、不思議とその顔には怒りはなく、ただやれやれと思っている顔だけだった。

 

 

「……はぁ~~~~、しゃーねぇなぁ~。わあったよ、その話聞かせてやるよ。」

 

「「やったぁ~!」」

 

「ちょっと待っとけ、その本取って来るから。」

 

「「食べる~!」」

 

「ほれ。」

 

 

その隙に青年は目的の本を取りに屋敷の中に入っていった。

 

 

「さぁて、どこにあったっけっかなぁ~……お、あったあった!」

 

 

青年は目的のものをすぐに見つけそれを手に取り縁側に戻ると、二人が食べ終わったアイスの棒でヒーローごっこ(?)をしていた。

 

 

「……何してるんだ?」

 

「ん?あ、おじいちゃん!いまねぇわたしがくろいたんていで、」

 

「ぼくがみどりのたんていやくであそんでたんだ!」

 

「……なんで探偵なんだ?」

 

「じいちゃんのかくしごとをあばくため!」

 

「おじいちゃんのへいわをまもるため!」

 

 

青年は二人の───特に少女の───言っている事がよくわからなかった。天才でも子供の言う事は理解できなかった。

 

 

「……はぁ、まぁいい。ほれ、本取ってきたから読むぞ。」

 

「「はぁ~い!」」

 

 

そう言って二人は青年を真ん中にして縁側に座った。

 

 

「ねぇねぇじいちゃん!このほんってどういうお話?」

 

「……う~ん、そうだな………ではいつも通り本のあらすじから始めよう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【かつて家族と世界を救うために】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これはとある青年の───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【最低の悪となって戦う一人の青年がいた………】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───悲しき戦いの物語

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三人称side out

 




最後の太字の所は一体何なんでしょうねぇ~?(すっとぼけ)

それと青年と二人の少年少女の正体が分かった方はぜひ感想で教えてください!

それじゃ!CIAO~♪


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プロローグ
プロローグⅠ


どうも作者のトムさんです。
初投稿です!最後まで楽しんで読んでいただければなと思います。
それd……

???「それでは本編どうぞ!」

ヴェッ!?ダリナンダアンタイッタイ……


ある男は思った。こんな話は悲しいと。

 

 

男は願った。

 

 

変えたいと、

 

 

助けたいと、

 

 

救いたいと。

 

 

そう願いながら男は眠った。

 

 

 

「面白い……ならばその願い……私が叶えてやる」

 

 

 

……その願いが全ての始まりだとは知らず……

 

 

 

 

 

 

 

……熱い……熱い……

 

 

気がついたらそんなことを感じていた。

 

 

(何でだ?俺は家で寝ていたはずだ……まさかうち火事になってんのか!?)

 

 

俺の脳内は現在進行形でパニクっていた。

 

 

(つーかあの声、どっかで聞いたことがあるんだがどこだっけ?いやいやまずは起きて消防車呼ばなきゃ死ぬぞ俺!)

 

 

目を開けると目の前に知らない男がいた。

 

 

(誰だっけ……この人?)

 

「そうか……生き残ったのはこの子だけか………」

 

(なんだ?何言ってんだこの人?)

 

「よし、この子を養子にしよう。……いや、その前にまずは病院につれて行かなければな。話はそこからだ。」

 

 

そこで、俺の意識は限界を迎えた。

 

 

 

~~~~~~~~~~~~

 

 

 

「…………………め……………ねん………」

 

(誰だ?誰の声だ?)

 

「…………めざ………よ、……うねん………」

 

(俺はこの声を聞いたことがある。けどどこでだっけ?)

 

 

あと少しでこの声の主がわかるはずなのに、何かが邪魔をしている感じがしていて思い出せない。

 

 

 

「目覚めよ、少年」

 

 

(ヴェッ!?)

 

 

 

気がついたら暗闇の中にいた。先程の声の主を探しても見当たらない。

 

 

「ようやく目覚めたか、少年」

 

 

声がした方を向くとそこには玉座らしきものがあり、そこに一人の老人が座っていた。

 

 

「……あんたは………」

 

「ふむ……一部記憶が抜け落ちているか……仕方ない、か………」

 

 

そういうと老人は俺の方へ寄ってきて、頭に手を置いた。

 

 

「ぐあぁぁぁっ!!!」

 

 

その瞬間、今まで感じたことの無いような強烈な頭痛を感じた。

 

 

「お前の抜け落ちた()()()()()()()()。これで私が誰だか思い出したか?」

 

 

そう言われてもう一度見ると、今度ははっきりわかる。この老人は……いや……この方は……

 

 

「常盤………ソウゴさん………」

 

「ふむ……てっきり私は『オーマジオウ』の方で呼ばれるかと思ったが、まさかそちらの名で呼ばれるとはな……」

 

 

そうこの方は、常盤ソウゴ、またの名を『オーマジオウ』

子供の頃からずっと見てた仮面ライダーの平成最後の仮面ライダー、『仮面ライダージオウ』に出てた主人公の50年後の姿だ。俺は『王様』って呼んでいた。しかし謎なのが何故俺の目の前にいるのか、だ。王様はずっと『レジスタンス』と戦っているはずだ。

 

 

「何で……俺の所にいるんですか?」

 

「その前に敬語はよせ。お前は私の家臣ではないからな、喋りやすい形でいい。」

 

 

……なんか優しくないか?

 

 

「……じゃあ何で俺のとこにいるんだよ。王様はレジスタンスと戦っているじゃないか。来る余裕なんて無いだろ?」

 

「フフフ……私がなんだか、忘れたのか?私は生まれながらの王にして最高最善の魔王だぞ。」

 

「なるほど……大体わかった(門矢士風)。つまりディケイドの力のオーロラカーテン使ってここに来たのか。大方ここでの一時間はジオウの世界では一秒にも満たない、そうだろう?」

 

「察しのいいやつは嫌いではない。……まぁ、そのようなことはどうでもいい。本題に入ろう、何故私がお前の前にいるかだな?それは………」

 

 

 

ゴクリッ

 

 

 

謎の緊張感が走って一言も話せない。

 

 

「私がお前を転生させたからだ。」

 

「ウゾダドンドコドーン!!……」

 

 

 




「ここが違うよ~」とか「ここはこうだよ~」など、誤字脱字がありましたら遠慮なくいってください。次回から気をつけますので、はい。

と言うわけでプロローグでした。ありがとうございました。

それじゃあ!CIAO~♪(エボルト風)


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プロローグⅡ

前回のオーマジオウのキャラあってるかな?不安なんですが……大丈夫だと信じたい……

それと今回から○○sideを作りました。前回は必要なかったから使いませんでした。べ、別に忘れてた訳じゃないんだからね!(キ○い(|||´Д`))

と言うわけd……
???「と言うわけで第2話どうぞ!」

マバガヨ……



前回の3つの出来事!

 

1つ!目が覚めたら家が火事になっていて、知らない男が助けてくれた!

 

2つ!気を失ってまた目を覚ましたらオーマジオウがいて、なくなった記憶を元に戻してくれた!

 

そして3つ!オーマジオウが俺を転生させた!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

俺side

 

マジかよ……、王様が俺を転生させたのかよ……!オーマジオウの力ってそこまでできんのかよ……って

 

 

「いやちょっと待てよ。王様今俺を転生させたって言わなかった?」

 

「言ったがそれがどうした?」

 

「ウゾダドンドコドーン!!……(二回目)」

 

「何を落ち込んでいる。私はお前の願いを叶えただけだ、お前に文句を言われる筋合いはない。」

 

 

願い……?俺王様に何か願ったっけ?

 

 

「忘れたか?お前が眠る前に願ったものだぞ?」

 

 

眠る前?眠る前、眠る……ま……え……まさか……!

 

 

「……ほんとに叶えてくれたのか?」

 

「私は嘘は言わん。それに、()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「!!」

 

 

これだ!これだよ!俺が彼らに憧れた理由は!自分のためじゃなく誰かのために何かを行動できる彼らの心に憧れたんだ!

 

 

「すまない、王様。疑って悪かった。あんたはこんなことで下らない嘘を言わないってわかっていたはずなのに……」

 

「いや、よい。気にするな。」

 

 

……やっぱこの王様優しすぎるよ!本編のイメージが強すぎて、もう別人のように感じるんだけど!

 

 

「さて、無駄話はこの辺にしてそろそろ本題に入ろう。何故私がお前を転生させたか、それは………」

 

 

まだ緊張感が走る。これで下らない理由だったらマジてぶん殴りたい気分になる!やらないけど………

 

 

「お前が我々仮面ライダーと規模は違うが似たようなことをして、気に入ったからだ!」

 

「はぁ?( ´Д`)」

 

 

思わず聞き返してしまった。王様が俺を気に入った?嘘だろ?

 

 

「何で気に入ったんだよ?」

 

「言ったはずだ。我々と同じようなことをしたからだ。だから気に入った、ただそれだけのこと。」

 

 

マジかよ……めっちゃくちゃ嬉しいじゃん!今までやっててよかった~

 

 

「話は戻るが私は気に入った相手には褒美をやる。お前は見返りを求めなかった。故にこれが一つ目の褒美だ。」

 

「いや、別に褒美とか入らないんだが……まあ、いいか……ん?一つ目?複数あるのか?」

 

「あぁ。あと二つある。その内あと一つは決めさせてもらった。」

 

「その二つ目の褒美の内容は?」

 

「その前にお前の転生先を教えておかなければならない。まずお前は()()()()と言うやつでお前の世界とは別世界の人間に憑依転生した。」

 

「なるほど、つまり分かりやすく言うのならリマジ世界と言うわけだな。」

 

「あぁ、そしてその憑依した人間の名は……衛宮士郎、もっと詳しく言えば■■■■のいる世界の衛宮士郎だ。」

 

 

ゑ?

 

 

「ゑ?」

 

 

思わず昔の言葉の聞き方をしてしまった……というか一部聞こえなかったが………

 

 

「そしてここからは二つ目の褒美の内容だ。二つ目の褒美の内容は……」

 

 

何でだ……何故か予想が当たる気がする………

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()使()()()()()、だ。」

 

「よっしゃ……えっ?」

 




皆さんは■■■■の部分に何が入るかわかりました?ここでわかった人は、てぇん↑さぁい↓ですな~!嫌いじゃないわっ!

まぁわかんなくても話が進むごとにわかるんですけどねwww

では、CIAO~♪


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プロローグⅢ

今回でプロローグ編は終わりですので、次回からはようやく本編に行きます!

ところで皆さん、一番好きな仮面ライダーの決めセリフって何ですか?
ちなみに作者は全部好きです!というか全部良すぎてこれが一番って決められないんですよね!www


というわけで本編どうぞ!


……今回はちゃんと言えた……



追記
最後のオーマジオウ視点の『レジスタンス』を『クォーツァー』に変更しました。すいません。


前回の3つの出来事!

 

1つ!王様が俺を転生させた理由を教えてくれた!

 

2つ!俺の転生先は衛宮士郎だった!

 

そして3つ!二つ目の褒美が全てのライダーの技と能力を使える、だった!……ナズェダ!!!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

士郎side

 

 

今王様は何て言った?仮面ライダーの全ての技と能力を使えるって言ったか?全ての武器を投影できる、とかじゃなくて技?

 

 

「……何で技と能力なんだ?衛宮士郎なら普通全てのライダーの武器を投影できる、とかじゃないのか?」

 

 

衛宮士郎は幼少のころに、義父である衛宮切嗣にセイバーこと“アルトリア・ペンドラゴン”の宝具の一つ、全て遠き理想郷(アヴァロン)を体内に入れられたことで衛宮士郎の起源は『剣』になったのだ。

 

 

「お前の疑問はもっともだ。だがそれには理由がしっかりとある。」

 

「へぇ~、どんな理由なんだ?まさかライダーたちの武器が全部神造兵装だなんて言う訳ないよな?」

 

 

もしそうなら使えない理由も納得できる。

 

 

「いや、ライダー達の武器は一部を除いて神造兵装ではない。だが中には神造兵装に匹敵する武器もある。」

 

「はっ?マジで!………いや待てよ、冷静に考えたら確かにあるような気がするな………」

 

「そうだな……例えを順にあげていくとすれば、アギトのシャイニングカリバー、ブレイドの重醍剣キングラウザー、響鬼の音撃増幅剣・装甲声刃、カブトのパーフェクトゼクター、キバの魔皇剣ザンバットソードなどだな。」

 

「あぁ~、言われてみれば確かに匹敵するな……特にブレイラウザーとパーフェクトゼクターはエクスカリバーとエアと似たようなもんだからな………」

 

 

そう考えると仮面ライダーの最強フォームと究極フォームってヤバいな………スペックだけでも一国を滅ぼせるぐらいヤバいのにそれに神造兵装に匹敵する武器を持たせたら、一国どころか世界滅ぼせるぞ……実際世界どころか()()を破壊できる人いるけどさぁ………

 

 

「話は戻るがお前がライダーの武器を投影できない理由だが、……いや、今は言う時ではないな………」

 

「なんでさ………」

 

 

いやホントに何でさ……武器使えれば原作の衛宮士郎よりも多くの人を救えるはずなのに………

 

 

「フッ、やはりお前は面白い……だからこそ死なせるわけにはいかないな

 

 

???最後の方が聞こえなかったけど、何て言ったんだろう?

 

 

「まぁ、使えないということで今は納得しろ。」

 

 

……なんか無理やり終わらせられた感じがするけど………

 

 

「分かった、武器のことに関してはもうそれでいいよ。」

 

「それとライダーの技は厳密に言えば魔術ではないが魔術と同じで、使えば魔力を消費する。だが、お前が強くなればなるほど魔力の消費は少なくなるぞ。あとバレるといろいろ面倒だから魔術のように見せかけるようにした。例え千里眼スキル:EXだろうと魔術だと認識するようになっている。」

 

 

そうなのか、じゃあめちゃくちゃ鍛えないとヤバいな……多分。

 

 

「じゃあ能力の件については?」

 

「うむ……能力は一部しか使えない。」

 

「なんでさ?」

 

「悪いが、それも言えない。」

 

 

……なんか隠し事多くないか?まぁ王様が言えないんなら言えない事情があるんだろうな。

 

 

「で、結局能力は何が使えないんだ?」

 

「あぁ、簡単に言えば、ファイズアクセルの加速モード、ラウズカードの使用、音撃戦士達の音撃・清めの音、クロックアップ、キバの魔皇力、Wの地球の本棚(ほしのほんだな)、オーズのセルメダルの生成あたりだな」

 

 

……結構多いな、まぁ、予想してたが……つーかセルメダルの生成はグリードしかできないだろ………

 

 

「そうか、あっそうだ三つ目の褒美の件は?」

 

「フム、そうだな……ならば我々がお前を鍛えてやる。」

 

「はぁ!?(*´Д`)」

 

 

嘘だろ……!?ライダーの人達が鍛えてくれるなら、原作の衛宮士郎よりも明らかに圧倒的に強くなるぞ!!

 

 

「お願いします!俺を強くしてください!!」

 

 

俺はすかさずお願いした。強くなって救えなかった人たちを救えるかもしれない!と思ったからだ。

 

 

「いいだろう。だが鍛え方は我々流で行かせてもらうぞ。」

 

 

はい!とその場で大きく返事をした。その時にビルド系ライダーが消滅するときと同じような光が、自分の体から出てきた。

 

 

「ではそろそろ時間だ。それとこれだけは絶対に忘れるな。己の守りたいものを、守りたい人を絶対に守れ!そして、己が信じたことを、道を絶対に変えるな!よいな?」

 

 

俺はその問いにフッと笑いながらこう答えた。

 

 

「王様、その問いは愚問すぎるぞ。俺はあんたたちの戦いを観た時からそう決めてんだよ。だから安心して玉座で踏ん反り返りながら見とけよ!」

 

 

王様はその答えが意外だったのか、しばらく驚いていたがすぐに笑い出した。

 

 

「ククク……!フフフ……!フハハハハハハハハハッ!!!私は少々お前のことを甘く見ていたようだ!よかろう、お前の未来を期待しているぞ?」

 

「あぁ、大いに期待しておいてくれよ、王様?」

 

「あぁではな、衛宮士郎」

 

「あぁじゃあな、常盤ソウゴさん」

 

 

そう言いながら俺は、また意識を失った。

 

士郎side out

 

~~~~~~~~~~~~

 

常盤ソウゴ(オーマジオウ)side

 

「……行ったか……」

 

 

そう言いながら私はオーロラカーテンで自分の世界に戻った。何か騒がしいと思い音の方を見ると()()()()()()が来ていた。

 

 

(はぁ、やはり投影できない理由を話しておいた方がよかったか……いややめておいて正解だったな……)

 

 

出来ない理由を話しておいた理由を話したら、奴の精神が不安定になってしまう。

仮に壊れなかったとしても、いうか壊れてしまう。だから……

 

 

(時期を見て伝えるか……)

 

 

そう考えながら私は()()()()()()を撃退していった。

 

常盤ソウゴ(オーマジオウ)side out

 




本文であった技とはライダーキックとかとりあえず武器を使わない技の類です。

詳細は技を出したときに載せます。ちなみにまだ士郎は基本フォームの技しか使えません。鍛えて強くなれば最終フォーム、果てには究極フォームの技を使えるようになる………かも?

では、CIAO~♪


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第1章:全ての始まりの夜と雪下の誓い
第一話 義父との邂逅、士郎の決意


初の感想いただきました!村人BLACKRXさんありがとうございます!
でですね、感想でもあったのですが変身はできません。話が進んでも士郎は変身しません!
能力は感想を見て「そうだな、確かにその通りだ。」と思いこれからの話の流れ的に使えるようにしました。なのでプロローグⅡ、Ⅲを編集させていただきました。申し訳ございません。



前回の3つの出来事!

 

1つ!仮面ライダーの武器の中には神造兵装に匹敵できるものがあった!

 

2つ!仮面ライダーの人達が俺を鍛えてくれることになった!

 

そして3つ!王様と別れるときに自分の守りたい人、ものを守る、信じること、道を変えないと約束した!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

士郎side

 

突然ですが皆さんに問題です!気を失って目が覚めたらまず何を言うのが正解でしょう?……そうです!それでは皆さん!ご唱和ください!我の名を(あのセリフを)

 

 

「……知らない天井だ……」

 

 

いや~、人生で一度は言ってみたいセリフですよね!前世では言う機会がなかったので今世でいえてよかったです!

まぁ冗談はこのくらいにして、マジでここどこだ?上半身だけ起こして周りを見渡す。少し消毒の臭いが強くするな、もしかしたら……うん、やはりここは病院のようだ。

しばらくするとドアが開いて気を失う前に見た男が俺の方に来て近くにあった椅子に座った。

 

 

「初めまして、僕の名前は衛宮切嗣。君の名前は?」

 

 

これは、普通に答えたら怪しまれるな。なら少し落ち込んだ風に話すか………

 

 

「……シロウ……シロウって名前しか……分かんない……」

 

「……そうか……突然ですまないが、孤児院に預けられるか、見ず知らずのおじさんに引き取られるか、どっちにする?」

 

 

俺は迷わず男……じいさんを指さした。

 

 

「うん、わかった。じゃあ待ってるから帰る準備でもしていてくれ、いろいろ難しい書類を書かないといけないからね。終わったらついてきてくれ。」

 

 

そういうとじいさんは席を立って部屋を出ようとした。

 

 

「あぁ、それとこれは誰にも言わないでもらいたいんだけどね、

 

 

 

僕はね、魔法使いなんだ。」

 

 

 

「おぉ、じいさんすげぇな。」

 

 

俺は反射的にそう言ってしまった。

 

~~~~~~~~~~~~

 

じいさんの書類関係のことが終わったあとじいさんの家に行き、風呂にはいったあとすぐに寝た。

 

 

「聞こえるか?衛宮士郎」

 

 

!?!?!?こいつ直接脳内に!?!?!?つーか

 

 

「王様?なんで?」

 

「突然ですまないな、伝え忘れていたことがあってな。それとこれはお前の夢で私がお前に連絡するのはこれが最後だ。」

 

「あ、あぁわかった。」

 

「本題の伝え忘れてたことだが、気が変わってもう一つ褒美をやることにした。」

 

「もう一つ褒美?」

 

 

なんだ?もう予想つかないぞ?

 

 

「あぁ、内容は()()()()()()()()()()()()()、だ。」

 

「全てのライダーの才能?どういうことだ?」

 

「わかりやすく例えるなら、紅音也・紅渡親子のようにバイオリン制作・演奏の才能をやる、ということだ。」

 

「マジで!?……まぁ、いいか。金を稼ぐにはちょうどいいし………」

 

「それと今のお前の状態は簡単に言えば、津上翔一と城戸真司、天道総司並みの料理の腕、葛葉紘汰と湊耀子、凰蓮・ピエール・アルフォンゾ並みの運動神経、桐生戦兎並みの頭脳で、万丈龍我並みの成長スピードなどだな。」

 

「……多くないか?というか料理に関して言えばもう色々ヤバイぞ?」

 

 

原作でも多くの女性を泣かしてきた料理の腕がさらに上がるからもっと多くの女性を泣かせてしまうのではないだろうか?

 

 

「?そうか?」

 

 

まぁ、せっかくの王様からの褒美だからもらって損することはないか………

 

 

「まぁ、ありがとな王様。有効的に使わせてもらうよ。」

 

「あぁそうでないと困る。……これで私からは最後になるが、何か言いたいことはあるか?」

 

 

そうか……これで最後かじゃあ………

 

 

「そうだな……感謝、かな……今までいろいろ世話になったからな、王様。ほんとに世話になった。ありがとう。」

 

「気にするな、私が好きでやっていることだからな。では今度こそ、さらばだ。」

 

「あぁ、じゃあな王様。」

 

 

そこからしばらくしたら俺は深い眠りに落ちた。

 

~~~~~~~~~~~~

 

翌朝、じいさんに昨日聞けなかったことを色々聞いてみた。

 

 

「じいさんはどんな仕事してんだ?」

 

「……僕は世界中を飛び回って人助けをしているよ。」

 

「マジで?かっけぇじゃん」

 

「……そんなかっこいいものでもないよ………」

 

 

?なんか一瞬じいさんの顔に影が入った気がするが、それより………

 

 

「なぁじいさん。俺にもその人助け、手伝わせてくれ」

 

「!?……どうしてだい?」

 

「俺はじいさんに助けられる前の記憶はない………でも、これだけは覚えてるんだ。誰かを助けたいって。誰かの笑顔を、居場所を、夢を、時間を、希望を、可能性を守りたいって………だから俺にも手伝わせてくれ。お願いします……!」

 

「……………」

 

 

そう言って頭を下げて何分たっただろうか?

 

 

「……はぁ~、わかった。連れていこう。」

 

 

しばらくしたらじいさんがOKしてくれた。

 

 

「ほんと「ただし!」ん?」

 

「これからは養子ではなく助手として扱う、これが条件だ。それをのめないなら、連れていかない。」

 

 

助手になる、か……迷うな……ん?そう言えば………

 

 

「なぁじいさん、話変わるけどじいさん魔法使いだよな?」

 

「……まぁ、そうだね。」

 

「助手になったら魔法教えてくれる?」

 

「……あぁ、紛争地域、戦争をしているところに僕は行くからね。助手になったら覚えてもらうよ。」

 

「じゃあ、なる。助手になる。」

 

「!?」

 

 

俺が即答して、じいさん、本日三度目の驚き。

 

 

「魔法ってさ、火をおこしたり、水をおこしたりできるだろ?多分。なら普通の人助けよりも多くの人を救えるんじゃないか?って思ったんだ。」

 

「……助手になったらもう後戻りはできないよ?一方通行だ、地獄への片道切符だ、それでも士郎はいいのかい?」

 

 

じいさんの問いに俺はニヤリと笑いながら答えた。

 

 

「じいさん、それは愚問だぜ?じいさんは太陽に、「あなたはなぜ輝くのですか?」って聞くか?それと同じ(おんなじ)だよ。俺は人を救えるなら、神様だろうが悪魔だろうがブッ飛ばしてやるよ。だからじいさん。改めて俺を助手にしてくれ。頼む……!」

 

 

俺はもう一度頭を下げた。それもさっきよりも深く。もはや端から見たら大人が子供を土下座させてるように見える、気がする。

 

 

「はぁ~、わかった、助手として連れていこう。」

 

「よし……!」

 

 

俺はその場でおもわずガッツポーズをした。

 

 

「ありがとうじいさん。俺じいさんの足手まといにならないよう頑張るよ。」

 

 

じいさんはどこか嬉しいような、悲しいようなそんな顔をしながら微笑んだ。

 

 

「……士郎、さっそく魔術を学んでもらうぞ。時間は少ないからね。」

 

「魔術?魔法じゃないのか?」

 

「あの時はその方がわかりやすいと思ったからそう言ったまでで、実際僕は魔術師だ。その事も含めて学んでもらう。」

 

「あぁ、わかった。」

 

 

そこからは魔術とは何か、魔術師と魔術使いの違い、魔法とは何かを教えてもらった。ついでに俺の使える魔術も教えてもらった。

 

士郎side out

 

~~~~~~~~~~~~

 

切嗣side

 

「じいさんはどんな仕事をやってるんだ?」

 

 

突然昨日から養子になった、士郎にそう聞かれた。何て答えたらいいのか……素直に魔術師のことを言うか?いやでも子供だしな………

 

 

「……僕は世界中を飛び回って人助けをしているよ。」

 

 

思わずそう言ってしまった。

 

 

「マジで?かっけぇじゃん。」

 

 

そんなにキラキラした目で見ないでくれ。僕には救えなかった人だっているんだ。

 

 

「……そんなかっこいいものでもないよ………」

 

 

そうだ、カッコいいものなんかじゃない。僕はいつも取りこぼしてしまう。救えるかもしれない人を救えなかった。

そう考えていると士郎が、

 

 

「なぁじいさん。俺にもその人助け、手伝わせてくれ」

 

「!?……どうしてだい?」

 

 

突然こんなこと言い出すから、本気で驚いた。だから一先ず理由(わけ)を聞いてみた。

 

 

「俺はじいさんに助けられる前の記憶はない………でも、これだけは覚えてるんだ。誰かを助けたいって。誰かの笑顔を、居場所を、夢を、時間を、希望を、可能性を守りたいって………だから俺にも手伝わせてくれ。お願いします……!」

 

「!?」

 

 

一体何をどう育てたらこう思う子供が生まれるのだろうか?そのとき僕は本気でそう考えた。

 

 

(笑顔、居場所、夢、か………)

 

 

僕は助けた人の笑顔や夢(それら)を守れただろうか………いや今はそれよりも士郎のお願いについてだ。考え事はあとだ。年端もいかない子供を薄汚い戦争に連れていくべきか、否か………さて、どうするべきか………

悩んだ末に僕は…………

 

 

「……はぁ~、わかった。連れていこう。」

 

 

僕が折れた。一目見ただけでも、すごく喜んでるように見える。だがただ連れて行くだけでは旅先で何かあったときに私情を挟んでしまうかもしれない。

だから………

 

 

「ほんと「ただし!」ん?」

 

「これからは養子ではなく助手として扱う、これが条件だ。それをのめないなら、連れていかない。」

 

 

養子ではなく助手として接していれば、余計な私情を挟まずに済む。やはり士郎は悩んでいるな……我ながら随分と意地悪な質問をしたな、と心の中で苦笑した。

 

 

「なぁじいさん、話変わるけどじいさん魔法使いだよな?」

 

「……まぁ、そうだね。」

 

「助手になったら魔法教えてくれる?」

 

「……あぁ、紛争地域、戦争をしているところに僕は行くからね。助手になったら覚えてもらうよ。」

 

 

覚えてもらわなければ僕がいないときに、せっかく助けた人たちも死んでしまうかもしれないからね。まぁでも養子から助手になるなんていないだr……

 

 

「じゃあ、なる。助手になる。」

 

「!?」

 

 

いや即答すぎないか!?やっぱ男の子だから魔法とかそういうのに興味あるのかな?いやそれだとしても即答すぎないか!?

 

 

「魔法ってさ、火をおこしたり、水をおこしたりできるだろ?多分。なら普通の人助けよりも多くの人を救えるんじゃないか?って思ったんだ。」

 

 

何ともまぁ、子供らしい考えだな………でも、(嫌いじゃないわ!)……なんだったんだ、今の?……まぁでも、一度もそんなこと考えたことなかったな………僕にとって魔術とはただの道具、手段に過ぎないと思っていたが……士郎はすごいな………

でもだとしても………

 

 

「……助手になったらもう後戻りはできないよ?一方通行だ、地獄への片道切符だ、それでも士郎はいいのかい?」

 

 

そう聞くと士郎はニヤリと笑いながら答えた。

 

 

「じいさん、それは愚問だぜ?じいさんは太陽に、「あなたはなぜ輝くのですか?」って聞くか?それと同じ(おんなじ)だよ。俺は人を救えるなら、神様だろうが悪魔だろうがブッ飛ばしてやるよ。だから頼む。改めて俺を助手にしてくれ。じいさん……!」

 

 

……これだけ言われたらもう断れないな。それに僕が今断ったとしても今の士郎の目は連れてってもらえるまで諦めない目をしてる。これはもうあきらめなきゃいけないな………

 

 

「はぁ~、わかった、助手として連れていこう。」

 

「よし……!」

 

 

士郎はその場で嬉しそうにガッツポーズをした。そういうところはまだ子供なんだね、と心の中で苦笑した。

 

 

「ありがとうじいさん!俺じいさんの足手まといにならないよう頑張る!」

 

 

その言葉に僕は困ったように笑った。さて、時間は有限だからな。早くやろうか。

 

 

「……士郎、さっそく魔術を学んでもらうぞ。時間は少ないからね。」

 

「魔術?魔法じゃないのか?」

 

「あの時はその方がわかりやすいと思ったからそう言ったまでで、実際僕は魔術師だ。その事も含めて学んでもらう。」

 

「おう!わかった!」

 

 

そこからは魔術とは何か、魔術師と魔術使いの違い、魔法とは何かを教えた。ついでに士郎の使える魔術も教えた。

 

切嗣side out

 




書きたいこと書きまくったら長くなってしまった………

反省はしております。だが後悔はしてない!(キリッ)

次回は士郎と一緒に魔術関連について学びます。(という名目の用語確認)

では次回もお楽しみに~!

CIAO~♪


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第二話 魔術の世界

どうも!トムさんです!

更新遅くなってしまいごめんなさい!作者も詳しくわからない部分を調べながら書いていましたので、できれば許して欲しいです……本当にごめんなさい。

そしてお気に入りが十件になりました!やったー( ≧∀≦)ノ!登録してくれた皆様、本当にありがとうございます!今後ともこの作品のことどうかよろしくお願いします!

今回は原作:Fate/を知らない方や名前は知っていても詳しく知らない方のための話でございます!

全部知ってるよって方も再確認として読んでくれたら嬉しいです。

それでは本編どうぞ!



前回の3つの出来事!

 

1つ!切嗣(じいさん)の養子にしてもらったぞ!

 

2つ!別れた王様から「全ライダー達の才能をやる」って言われたぞ!

 

そして3つ!じいさんの養子兼助手になったぞ!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

士郎side

 

やぁみんな!いつもニコニコ!貴方の隣に衛宮士郎だよ!…………ヤベーイ、自分でやってて気持ち悪ぃ…………そんなことはさておき、今日はじいさんから魔術関連について教えてもらうぞ!

俺が魔術で知ってるのって、宝石魔術、投影魔術、強化魔術、ケイネスのスライムみたいな魔術だけだな。……少し不味いか?

 

 

「さて士郎、今日から僕の助手として手伝ってもらうために魔術を覚えてもらうぞ。」

 

「なぁじいさん、魔術と魔法って何が違うんだ?」

 

 

そこが一番聞きたかった。ただの1文字違いってわけじゃないようだし……

 

 

「いい質問だね、士郎。まず魔術とは、人為的に神秘・奇跡を再現する行為の総称のことだ。例えば普通はマッチ棒やライターを使って火を起こすが魔術では手の先から火を出すことができるんだ。」

 

「マジで?スゲーイ!」

 

「でも実際は違うんだ。今説明したのは一般人から見た魔術を使った様子だ。魔術師側からしたら、自分自身をマッチ棒やライターとして見立てて、火を起こしてるんだ。」

 

「つまり自分自身を電化製品と見立ててみて司令部……つまり脳から命令を送られて、あらかじめ作られていたプログラムを実行する、て感じか?」

 

 

いやぁ~ホントに桐生戦兎並みの頭脳があってよかったわ。無かったら理解するのに多分3日は必要だった気がするな………

 

 

「……その通りだよ、士郎。だがそれだけでは動かないだろう?動かすには電力が必要だ、その電力の代わりになるのが魔力だ。」

 

 

ほうほう、なるほどなるほど。

 

 

「そこで大事になるのが、魔術回路だ。」

 

「魔術、回路……?」

 

 

なんだその言葉は?聞いたことないぞ。

 

 

「魔術回路ってことは魔力を通す道筋みたいなものか?」

 

「……士郎、君賢すぎないかい?普通もう少しわからないと思うんだけど………」

 

 

う~ん、確かにそうかもしれないな。どうじいさんにいえばいいんだ?俺のとった選択は………

 

 

「まぁでもいいじゃねぇか、じいさん。話が早くていいだろ?」

 

 

逃げの一手だった。もうちょっとひねろうぜ、俺……思わずそう思ってしまった。

 

 

「まぁ確かに……おっと話が脱線してしまったな。さっき士郎も言ってくれた通り、話しを戻すが自分を電化製品としてみたとき、魔術回路は魔力(電気)を通す道筋だ。魔術回路(コンセント)みたいなものだね。この手順を行うことで魔術師は魔術を使うことができるんだ。

そして魔術には属性と起源があるんだ。属性は火や水、人の数だけ属性があるんだ。起源は始まりの因で発生した物事の方向性のことだ。例えば士郎という存在を士郎たらしめる、核となる絶対命令の事のことだ。」

 

 

な~るほどね、それを頭の中で一瞬で行ってるんだから、魔術師ってスゲーイ!つーか起源って意味そのものなんだな。

 

 

「それに対して魔法とは、魔術とは神秘が違うんだ。例えば、スーパーで売ってるAのコロッケとBのコロッケがある。Aのコロッケの材料の生産元は全て日本だが、Bのコロッケの材料の生産元は全てアメリカだ。同じコロッケでも材料の生産元が違う、こんな感じで魔術と魔法も違うんだ。」

 

「なるほど、大体わかった。それでじいさん、魔法ってどんなのがあるんだ?」

 

「すまない、僕もそんなに詳しくないんだ。だから魔法について教えられるのはここまでだ。」

 

 

そうか……とりあえず魔法はすごいってことが分かった。

 

 

「次に魔術回路についてだ。魔術回路は魔術師が体内に持つ疑似神経のことだ。生命力を魔力に変換するための路であり、基盤となる大魔術式につながる路でもあるんだ。魔術回路は生まれながらに持ち得る数が決まっているんだ。回路は一度開いてしまえば、あとは術者の意思でオンオフができる。」

 

「術者の意思、か。意思ってどんな感じだ?」

 

「意思はイメージのことで、オンオフの仕方はその術者のイメージでやってるんだ。だからみんなバラバラなんだ。でもこれが一番初めの“開き”に関係していて、電気をつけるときのスイッチを押すことで開く者、立ち上がることで開く者。中には、性的興奮で開く者、自傷行為でしか開かない者と様々なんだ。」

 

 

そうなのか、じゃあ俺もしっかり魔術回路を開くためのイメージをしとかないとな。でもぶっちゃけもう決まってるんだよな~、イメージ。

 

 

「なぁ、じいさん。じいさんも魔術を使える魔術師なのか?」

 

「あぁ、僕も魔術は使えるが僕の場合は魔術使いになるんだ。」

 

 

また似たような単語(もの)が出てきたぞ。万丈さんだったらもう最初の時点でパンクしちまうだろうな……

 

 

「魔術と魔法みたいに違いがあるのか?」

 

「鋭いね、士郎。まず魔術師は、魔術を研究対象といて、根源という宇宙の真理か何かを目指しているのが魔術師。」

 

 

ほう、大体わかった。要は科学者と似たような感じか…

 

 

「魔術使いは、根源は目指していないが魔術を何らかの目的のための道具・技術として習得しているのが魔術使いなんだ。」

 

 

そうか……善の仮面ライダーとダークライダーのような違いだな!

(善の仮面ライダーは誰かを助けるために戦っているが、ダークライダーは基本的に自分のやりたいようにやってるという違い)

 

 

「次に魔力についてだね。魔力は魔術を起動させるためのガソリンのようなものだ。魔術世界ではマナと呼ばれてるんだ。魔力の種類は大まかに分けて二つ。空気中にあるマナと魔術師が体内で製造する魔力がある。自然界で製造できる魔力と、一個人が製造できる魔力の差は比較するのも馬鹿らしいほど違うんだ。詳しくは僕が知らないから省かせてもらうよ。」

 

 

そうか……でも基礎的な事だけど色々わかったからいいか………

 

 

「それと最後に魔術師が使える魔術は先祖代々決まっている者が多いんだ。例えば火の魔術を使う一族だったら、火の魔術しか使えないんだ。」

 

 

マジで?なら自衛するとき一つの魔術しか使えなかったら、ヤバいな………あっ、そうだ。

 

 

「なぁじいさん、俺ってどんな魔術が使えるんだ?」

 

 

王様はライダーたちの技を魔術用にするとか何とか言ってたけど実際どうなってるんだろ?

 

 

「…そう…だね……一応何が使えるか調べておこうか。」

 

 

 

 

ハイパークロックアップ

 

 

 

 

「士郎、君の魔術属性と起源だが………

 

 

わからなかったんだ。」

 

 

ゑ?

 

 

「ゑ?」

 

 

わからない?What?なぜ?なんで?

 

 

「な、なんでわかんないんだ?まさか、じいさん……人の奴調べるの、苦手なのか?」

 

 

そうであってほしいぞ、俺は……そうじゃなきゃ、俺はこの先生きていけないぞ……?

 

 

「いや、ある程度人のを調べることはできるんだが、士郎のはこう……魔術と起源が手前と奥に二つずつあったんだ。」

 

「二つずつ?どういうことだ?」

 

「あぁ、手前のものは魔術だけは調べられたんだが、奥のものが全く調べられなかったんだ。聞くかい?」

 

「あぁ、聞く。」

 

 

聞かなきゃ大切な人を守れないからな。

 

 

「わかった。士郎の魔術属性は、強化・炎・大地・毒・雷・崩壊・封印・破壊・風・加速・時間の11個だった。……破壊と崩壊と封印ってなんだ?聞いたことないぞ?まぁそれはあとにして起源は恐らく、理想だと思われる。それと魔術回路だが21本あった。結構多い方だよ。」

 

「なぁ、11個って多いのか?」

 

「まぁ、普通ではないかな。多くても5つぐらいかな?」

 

 

マジかよ……というか強化以外の奴は全部ライダーのだろ。そんな感じだったの?というか起源が理想って、カッコよすぎだろ!

 

 

「まぁ、こんな感じかな?さて明後日にはここを出て旅にいくよ。準備をしておいてね。」

 

「あぁ、わかった。」

 

 

明後日からか。あとで魔術の行使の仕方教えてもらお。

 

士郎side out

 




次回も説明会です。すいません。

次回は仮面ライダーについての説明会です。あともしかしたら士郎の今公開できる情報を出せるかもしれないです。

それでは!CIAO~♪


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番外編 ライダーの世界

今回はライダーについてとなぜライダーの武器が神造兵装に匹敵するかを説明する回でございます!

作者はpixivで情報収集を基本的にやっております。

それでは本編どうぞ!



やぁみんな!世界のてぇん↑さぁい↓物理学者(仮)の衛宮士郎だ!魔術についてはわかったか?俺は桐生戦兎並みの頭脳がなかったら覚えられなかったと思う………

 

 

さて今回は仮面ライダーについて簡単に紹介するぞ説明するぞ!

 

まず一番最初に紹介するのはこれだ!

 

 

 

 

「ある人が言った……俺達は正義のために戦うんじゃない。俺達は人間の自由のために戦うんだと。」

 

 

 

 

名前:仮面ライダー

 

二つ名:

 

英雄(ヒーロー)

 

未確認生命体4号

 

超能力者(アギト)

 

鏡の龍騎士

 

闇を切り裂き光をもたらす救世主

 

人を辞めた人類の守護者

 

 

光を支配せし太陽の神

 

時の運行を守る者

 

魔皇(キング)

 

世界の破壊者

 

街の涙を拭き取る二色のハンカチ

 

 

絆を最も大切にせし者

 

指輪の魔法使

 

アーマードライダー

 

警察官

 

幽霊

 

ドクター

 

天才物理学者

 

最高最善の魔王等々………

 

概要……

 

世界征服を企む悪の秘密組織に改造人間にされてしまった一人の男から始まり、人間の自由と尊厳を守るためにバイクで駆けつける、英雄(ヒーロー)達のことである。

仮面ライダーとは、悪の組織が使う異端の力をあえて受け入れ、それを誰かを守るために行使する者達である。彼らの戦う理由は人それぞれだが共通している部分などもある。

 

 

出典:pixiv百科事典

 

作者から一言:自分も小さくても誰かの役に立てるような人間になりたいです。

 

 

 

 

やっぱ仮面ライダーはカッコいいよな~、次に紹介するのはこれだ!

 

 

 

 

「お前達に私を倒すのは不可能だ。何故かわかるか? 私は『生まれながらの王』である」

 

 

 

名前:常磐ソウゴ、又は、オーマジオウ

 

二つ名:最低最悪の魔王、(自称)最高最善の魔王

 

概要……

 

仮面ライダージオウに登場する仮面ライダー。逢魔時王とも表記される。

ジオウ本編の50年後の未来の世界を支配している時の王者。変身者は『仮面ライダージオウ』の主人公「常磐ソウゴ」の50年後の未来の「常磐ソウゴ」である。

 

 

出典:pixiv百科事典

 

作者から一言:世界を支配できる力を持っているのに、力に溺れなかった素晴らしい人だと思う。

 

 

 

こういう自分の信じた道をひたすらまっすぐ進む男ってカッコいいよな!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

次は『プロローグⅢ』で「神造兵装に匹敵する武器がある。」って言って幾つか挙げたが、なんで匹敵するかを簡単に説明するぜ!

 

 

 

1つ目!

 

名称:シャイニングカリバー

 

使用者:津上翔一(仮面ライダーアギト)

 

概要……

 

仮面ライダーアギト バーニングフォーム・シャイニングフォーム専用の武器。

地球上で最も硬い物質で構成されており、アギトが用いる武器の中では最強クラスである。

 

 

出典:pixiv百科事典

 

そもそもアギトは神の如き存在が人々に与えた力であるため、「フレイムセイバー」や「ストームハルバート」も神造兵装の中でランクの低いものになら匹敵するのである。

 

作者から一言:

神が造った武器、まさに神造兵装。

 

 

2つ目!

 

名称:重醍剣キングラウザー

 

使用者:剣崎一真(仮面ライダーブレイド・ジョーカーアンデット)

 

概要……

 

仮面ライダーブレイド キングフォーム専用の大剣型武器。

キングフォームはアンデット13体と融合しているイレギュラーな形態のため、ラウズカードはギルドラウズカードに進化しており、これを自動で読み込む高速ラウズ機能が付いているのが特徴。

破壊力は9600AP(96t)で切れ味はブレイラウザーの3倍を誇る。これを使うことで必殺のロイヤルストレートフラッシュなどを放つ。

 

 

出典:pixiv百科事典

 

キングラウザーの必殺技が約束された勝利の剣(エクスカリバー)と似ていたので書いた

 

作者から一言:

人と不死身の怪物の手で神造兵装と張り合える武器を造れる……ブレイドの世界の技術力スゲーイ!

 

 

3つ目!

 

名称:音撃増幅剣・装甲声刃

 

使用者:日高仁志(仮面ライダー響鬼)

 

概要……

 

装甲声刃によって響鬼の声と気を増幅させて強力な音撃に変える。あらゆる魔化魍を一撃のもとに粉砕する威力に加え、状況に合わせて柔軟に対応できることも強み。

 

 

出典:pixiv百科事典

 

多分約束された勝利の剣(エクスカリバー)とは張り合えないけど、転輪する勝利の剣(エクスカリバー・ガラティーン)とは張り合えるだろうと思う作者(何故なら同じ炎を使う技を使い、即死級の技を使うという共通点があるから)

 

作者から一言:どれだけ大きくても一撃で倒せるって強すぎるよ……バグだよ……バグ………

 

 

4つ目!

 

名称:パーフェクトゼクター

 

使用者:天道総司(仮面ライダーカブト)

 

概要……

 

マスクドライダーシステムの最強フォーム・ハイパーフォームのみが持つことを許される最強のゼクターにして『ワームを絶滅させるための究極武器』(テレビ朝日公式サイトより)

パーフェクトゼクターの最大の特徴は、他のゼクターを合体させることができるという点である。すなわち、使用者である天道総司の持つカブトゼクターの他にタキオン粒子を敵に打ち込み、原子構造を完全に破壊するザビーゼクター、タキオン粒子のエネルギーを増幅させ、剣や銃としての攻撃範囲と威力を底上げするドレイクゼクター、毒を光子に変えて敵の体内に流し込むサソードゼクターの三つのパワーを合わせ、増幅されたタキオンエネルギー+猛毒を光の剣としてぶつけることで、あらゆるワームを粉々に………

柄の部分には赤、黄色、青、紫というボタンが付いており、これを押すことで各ゼクターの特徴を生かした必殺技を放つ。

順番に押すと最強技「マキシマムハイパーサイクロン」「マキシマムハイパータイフーン」が使用できる。パーフェクトゼクターは柄の部分で90度折ることが可能であり、ガンモードとソードモードを使い分けることが可能。

 

 

出典:pixiv百科事典

 

 

 

作者から一言:これ1つで世界征服できる気がする……

 

 

5つ目!

 

名称:魔皇剣ザンバットソード

 

使用者:紅渡(仮面ライダーキバ)

 

概要…

 

ファンガイアの皇帝のために作られた、この世に存在する最も強力な剣。ファンガイアのキングが代々受け継いできた魔剣。所謂「最強武器」ポジションだが、別に最強フォームでしか使えないわけではない。

巨大な魔皇石の結晶から削りとったという、王が使うに相応しい贅沢な剣で、元々がライフエナジーを持つものに対して過剰に反応し、それを「喰いにいく」性質を持つ「命吸う妖剣」。

主を剣が選ぶため、主以外の人物が扱う事は不可能で必ず暴走してしまい、資格者として認めたとしても持ち主が完全に力を制御できなければ暴走してしまう厄介な剣。

その為、力不足の紅渡を補助するべく次狼、ラモン、力が融合し幻影怪物ザンバットバットとして渡と魔皇剣を仲介することで使いこなせるようになった。ザンバットバットは単なる仲介役としてだけでなく、スライドさせることで牙で刀身を研ぎ切れ味の安定及び魔皇力の制御を行ったりする。

 

 

(神造兵装の中でも中の上の武器とは渡り合える気がする作者。)

 

 

出典:pixiv百科事典

 

作者から一言:ライダーの武器の中でたぶん、二番目に色々とヤバイ武器

 

etc. etc.

 

 

 

他にも沢山神造兵装と渡り合える武器があるが、それはまた別の機会に…な?

 

 

今回はここまで!また次回も見てくれよな!

 

じゃあ、See you!




次回は士郎のプチ設定であります。

説明回は次回が最後になりますのでその次回からは本編入ります。

では!CIAO~♪


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設定 衛宮士郎

今回はこの作品の士郎の今現在公開できる設定でございます!
本文じゃ語るに語られなかった詳しい部分に触れていきます!

それでは本編、どうぞ!


名前:衛宮士郎

 

年齢:7歳→12歳

 

概要……

 

今作の主人公。オーマジオウに気に入られ、憑依転生させられた元一般人。

転生し、いきなり火事にあった(本人はそう思っているが実際はただの火事ではなく、災害にあいその一部で火事が起きてしまい、そこに士郎がいたことから火事で救われたと思っている)が衛宮切嗣に助けられ、養子兼助手になった。切嗣のことは「じいさん」「切嗣」「親父」と呼んでいる。

魔術回路は21本、魔術属性は強化・炎・大地・毒・雷・崩壊・封印・破壊・風・加速・時間の11個、魔術起源はおそらく理想(切嗣曰く、靄がかかって居るようで詳しく分からなかった、との事)

 

助手になってからは切嗣と一緒に世界中の人々を助けるために旅をしている。その旅先で度々仮面ライダーの役職をしている。(レストラン、クリーニング店、カフェ店、バイオリン演奏者、写真家、探偵、医者等々……)

 

転生された時にオーマジオウから前世の行いの褒美をもらった。

褒美1……転生する事(厳密には憑依転生する事)

褒美2……仮面ライダーの全ての技と能力を使える事

褒美3……全ての仮面ライダーに鍛えられる事

褒美4……全てのライダーの才能を持つ事

 

 

褒美の内容を詳しく……

 

褒美2について……

使える技は1号ライダーの基本フォームのライダーキック、ライダーパンチ、ライダーチョップ。ただし、威力は最高で本家の一割程度のライダーキック擬きである。(詳細は技を出した時に……)

 

技編:

使えるライダーキック・パンチ、その他……

 

グローイングキック

マイティキック・パンチ

ライダーキック・パンチ・チョップ(アギト版)

ドラゴンライダーキック

ドラグクロー・ファイヤー、ドラグジャウ(武器無し)

クリムゾンスマッシュ

グランインパクト

ライトニングブラスト

ライトニングソニック

猛士式・鬼蹴

ライダーキック(カブト版)

デンライダーキック、別名俺の超必殺技(ソードフォーム版)

デンライダーキック(ロッドフォーム版)

ダイナミックチョップ

ダークネスムーンブレイク

ディメンションキック

ジョーカーエクストリーム

タトバキック

ライダーロケットドリルキック

ストライクウィザード

無頼キック

スピードロップ

オメガドライブ・オレ

マイティクリティカルストライク

ボルテックフィニッシュ

タイムブレーク

等々………

 

能力編:

使える能力……

 

・キャストオフ・プットオン・フリーエネルギーの生成・霊感能力、等々……

 

 

褒美3について……

 

士郎が寝てるときに与えられたトレーニングメニューを行い鍛えるが現実世界に影響はない

(例:寝てるときに腹筋が割れるぐらい筋トレしても実際に体は割れていない。ある意味夢と同じ)。

だが起きてるときにトレーニングメニューをやれば、寝てた時の分と起きてるときの分のトレーニング量が身体にプラスされる。

(例:寝てるとき……腹筋30回、起きてるとき……腹筋30回、合計……60回分トレーニングしたことになる)

だが、浅倉のような殺人鬼もいるが仮に殺されてもオーマジオウの力で何度でも生き返られる。

 

 

褒美4について……

 

内容どうり全てのライダーの才能を持っている(逆にそれしか言えなくない?と二割思ってしまう作者だが、実際は作者の文才?語彙力?が無いから書けないという理由が八割を占めている、文だけで説明って難しいよね!www)

 

褒美以外……

さらに津上翔一と城戸真司、天道総司並みの料理の腕、葛葉紘汰と湊耀子、凰蓮・ピエール・アルフォンゾ並みの運動神経、桐生戦兎並みの頭脳で、万丈龍我並みの成長スピード等を得ているため原作Fateのどの衛宮士郎よりも強くなる。(ただし投影を使わない場合、投影を使ったら即負ける。)

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

前世では子供の頃に視聴していた「仮面ライダー」に影響され、積極的に人助けをしていた。彼にとって「仮面ライダー」は後にも先にもたった一つの「人生の教科書」といえるものである。

 

彼らの行いを模範し、見返りを求めずただひたすらに人助けをしていた。模範したのはその志だけでなく、戦い方・料理・写真……等の仮面ライダーが行っていた事も模範した。

 

 

 

 

現在公開できる情報はここまで

 




原作の雪下の誓いをレンタルして見たのですが感動してしまいました~(涙)美遊兄はカッコよすぎるよ~反則だよ、反則!(涙)

というわけで次回から本編しっかり入ります。次回も見てくれると嬉しいです!

何かいたらない部分がありましたら、コメントください!

それでは!CIAO~♪


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第三話 冬木の神稚児

今回から本編入りま~す!

まだまだ作者のネタは尽きておりません。どんどん更新できますのでお楽しみください!



前回の3つの出来事!

 

1つ!切嗣から魔術について教わった!

 

2つ!魔術と魔法の違いを教わった!

 

そして3つ!士郎の魔術属性は11個、魔術回路は21本あった!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

士郎side

 

じいさんに拾われて助手になってから、あれから5年もたった。時の流れって早いネ!助手になってからはいろんな紛争地域へ行ってその被害にあった人達を助けたりした。俺はその地域地域でレストラン開いたり、クリーニング店開いたり、カフェを開いたりした。服はライダー達本人達と同じ服を着ているからモチベーションもLEVEL UP!(じいさんには現地の人のアフターケアと称して許可もらってるぜ!)

その間にも色んなライダーから色んな事を教わった。

 

 

ある男からは笑顔の素晴らしさを……

 

ある男からは大切な居場所がある意味を……

 

ある男からは人の持つ願いの重さを……

 

ある男からは夢の大切さを……

 

ある男からは運命と戦うことの大切さを……

 

ある男からは身体だけじゃなく心も鍛える意味を……

 

ある男からは自分の信じる道を進むことの意味を……

 

ある男からは誰かの大切な時間を守ることの意味を……

 

ある男からは自分の心の声に従うことの大切さを……

 

ある男からは世界を敵に回すことの重みを……

 

ある男からは決断する事の意味を……

 

ある男からは家族の大切さを……

 

ある男からは誰かを助けるために手を伸ばし続ける事の大切さを……

 

ある男からは友達とその友情、青春の大切さを……

 

ある男からは例え周りが絶望したとしても最後まで希望を持つ事の大切さを……

 

ある男からは強さの本当の意味を……

 

ある男からは正義のためではなく、目の前の救える命のために身体を張る事の大切さを……

 

ある男からは人の持つ無限の可能性を守るという事を……

 

ある男からは誰かの笑顔を取り戻すことの大切さを……

 

ある男からは自分の信じた信念を貫くという大切さを……

 

ある男からは自分一人で何でもするのではなく、周りを頼る事の大切さを……

 

 

彼らには本当に大切なことを教わった。感謝してもしきれないくらいだよ、ホントに………今回は日本に戻って冬木市に行くらしい……原作の舞台だよな?そういや原作だと士郎ってずっと冬木にいたよな?あれ?あれ?どういう事だ?

 

 

「士郎、少しいいかい?」

 

「ん?なんだじいさん?」

 

「移動している間にこれを読んでいてくれ」

 

 

じいさんからはボロボロのの本を渡された。

 

 

「士郎、そろそろ行くぞ。」

 

「ん?あぁわかった!今行く!(とりあえず、車で読むか。)」

 

 

士郎が切嗣から渡された本の表紙にはこう書かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“朔月家”

 

~~~~~~~~~~~

 

車で移動中にじいさんから渡された朔月家、といわれる一族に関することを書かれた本を俺は読んでいた。

 

 

「なぁじいさん、朔月家ってなんなんだ?記録されてるってことはそれなりに裕福な一族っぽいが………」

 

「朔月家とは、冬木の地で天正から続く由緒正しい旧家だ。歴史の長さ以外何もない家だが……「おいじいさん、それはちょっとないぞ」……すまない、もう少し言葉を選ぶよ。話の続きだが、一つだけ異常な点がある。」

 

「?何が異常なんだ?まさか裏では犯罪に手を染めてる極悪一族なんて事はないよな?」

 

 

そんなんだったらすぐ潰しにいこう!殺しはしないが、必要最低限の物以外を全て処分して残りは警察に届けにいこう!うん、これが一番いいな!

 

 

「いや、そんな極悪一族なんて物じゃない。どちらかと言えば普通の家族なだけだから安心しなさい。」

 

 

そうか~、よかった~。なら一先ず安心だな。いやそれよりも………

 

 

「んでじいさん、異常な点っていうのは?」

 

「あぁ。その家に生まれた子供……正確には“数えで7歳以下の女児を見た者はいない”」

 

「どういう事だ?何で見た者はいないんだ?」

 

 

まさか監禁一族?ヤバくね?その家?いや明らかにヤバイって!もうファングジョーカーが暴走したときぐらいヤバイって!

 

 

「それ以上の歳になると突然人前に出てくる。病弱な体質が治った、親戚が引き取った等とそんな理由をつけて………」

 

 

???ますます分からなくなってきたぞ?普通の一族だけど7歳以下の女の子は誰も見たことがない……ヤベーイ、全くわからん!

 

 

「僕はこれを神稚児信仰の生き残りと見ている。」

 

「神稚児、信仰……?」

 

「7つまでは神の稚児、数えで7歳を迎えるまでの稚児は人ではなく、神や霊に近い存在である、そういう信仰だ。」

 

「成る程、大体わかった」

 

 

つまりアギトやギルスと似たような存在って訳だ。ふむ、朔月家って変身できるかな?まぁそんなことは置いといて………

 

 

「じゃあ、その子供が本当に神や霊に近い存在ならじいさんの望みも………」

 

「可能性は高くない。仮にそんな子供が実在したとしても、その力が僕の望む物なのかも分からない………それでも(パタン)……?」

 

 

はぁ( ´Д`)じいさんはたまに難しく考えすぎなんだよな~。まったく………

俺は読み直していた朔月家の書物を閉じてじいさんの方に向きなおった。

 

 

「それでも可能性があるんなら、賭ける価値はあるな!ヒーローとして!」

 

「……はぁ、何度も言ってるだろう。僕はそんなものじゃない………」

 

「へぇへぇ、じいさんは謙虚だな~もう少し自分を誉めたら?」

 

 

実際じいさんは旅の途中、働きすぎで倒れてしまったことがある。そんときにも働こうとしたのでちょっと☆OHANASI☆した。

 

 

「ところで士郎、今日の服は……なんだい?」

 

「ん?あぁこれか……これはとある欲望の王の服装だよ。結構似合ってるでしょ?」

 

 

そう、今日の俺は火野映司ファッション(子供size,ver)なのである!ちなみに木の棒とパンツもついてあるぜ!

 

 

「(欲望の、王………?)いやまぁ、似合ってるは似合ってるんだが……その木の棒とパンツはなんだい?」

 

「じいさん、こんな言葉を知ってるか?」

 

「?」

 

「人生っていうのはちょっとのお金と明日のパンツさえあれば生きていけるんだぜ!」

 

「どこでそんなこと学んだんだ………」

 

 

?急に頭か変えてどうしたんだ?実際俺は前世でも今までそうやって生きてたぞ?

 

 

「!?」

 

「グウェ!おいじいさん!安全運転しましょうって教習所で習わなかったのかよ!後ろに人が座ってたり爆弾あったら俺ら死んでるぞ!」

 

 

突然急ブレーキしたじいさんにおもわすそう言ってしまったが、体験したら多分みんなこう言ってしまうと思うよ、俺は!

 

 

「?おいじいさん。きいt「……あれは……」?どうしたんd……ッ!!」

 

 

じいさんと俺の目に映ったのは、街の中心を飲み込んでいるとてつもなく大きい闇だった………

 

士郎side

 




特になし!

あえて言うなら感想と☆いくつって奴ください!お願いします!

それでは!CIAO~♪


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第四話 闇と神稚児と朔月家

どもども、作者のトムさんです!

今回はですね……会います!二人が会います!
進みます!話が!それと新しいコメントいただきました!ありがとうございます!やったー( ≧∀≦)ノ

あと前回後書きでいった☆いくつって奴、あれ評価バーって言うんですね、他の方の小説で評価バーが欲しいとか書いてあったのであれ評価バーって言うんだって思いました。はい。

まぁそんな作者のことより本編、どうぞ!



前回の3つの出来事!

 

1つ!じいさんの助手になってから色んな国へ行き人を助けていた!

 

2つ!次の行き先の日本の冬木市へいくことになった!

 

そして3つ!街の中心にバカでかい闇があった!

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

士郎side

 

おいおいおい、どうなってんだよあれは!まさかクォーツァーの仕業か!?それとも……おのれディケイドォ!……いやふざけてる場合じゃねぇなこれは!つーかでかくないか、これ。あるとしてもエボルトぐらいか?

 

 

「何が……起きているんだ………こんな現象……人の域によるものではない!」

 

 

それはわかっているが、いったい誰が何で……ッ!

 

 

「不味いぞじいさん!あの闇が……どんどん、広がっていく!」

 

 

マジでライダー関連の人じゃないよな!?エボルトとかじゃないよな!?そうであってほしいぞ!

 

 

「……車に戻れ士郎!引き返すぞ!」

 

「なに言ってんだよ、じいさん!このままじゃ街が!それだけじゃない、そこに住んでる人達はどうすんだ!」

 

「街の損害は異様だ……あの闇がどこまで広がるか、予測できない……ともすればここまで………いや、最悪の場合、国ごと………!」

 

「だからって!(キィィィン)ん?」

 

 

なんだこの音は?いやこの音はまさかミラーモンスター!?いや光っているから違うか………いや違う!何で光ってるんだ!つーかどこからだ!?

するとどこからともなく現れた光は街の中心にあった闇を包み込んだ。

 

 

「あれは……うっ!」

 

 

おいおい嘘だろ……光が闇を包んだぞ!つーか光り強えぇよ!

光が止むと街には光も闇も消えていてそこには闇の被害の跡だけがあった。

 

 

「急げ士郎!取り敢えず車で移動するぞ!」

 

「……ッ!クソッ!」

 

 

俺はじいさんに急かされ、急いで車の助手席に戻った。じいさんはそれを確認すると急いで来た道を戻っていった。

 

~~~~~~~~~~~

 

あの場所からじいさんは急いで移動したがいかんせん避難する人が多くて車も渋滞してしまいとうとう車も止まってしまった。

 

 

「クソッ!これ以上は車じゃ無理か!」

 

 

もう待ってらんねぇ!ジーッとしてても、ドーにもならねぇ!

 

 

「悪いじいさん、俺先に行く!」

 

「待て士郎!士郎!」

 

 

俺はじいさんの言葉を聞かず子供ならではの小さい体を使い人と人の間をすり抜け光のある方へ向かった。

 

(クソッ!何がヒーローだ!肝心なときに動けてねぇくせに!俺は何言ってんだ!とにかく取り敢えず光があった方にいこう!そこにもしかしたら生存者もいるかもしれない!)

 

~~~~~~~~~~~

 

「はぁ……はぁ……はぁ……」

 

 

俺は光があった方へ走っていった。するといつの間にか竹の林の中にいた。あとどのくらいだ?こっちらへんだよな?つーか冬木にこんな場所あったんだな……いや観光してる場合じゃねぇ!急ごう!

 

 

「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」

 

 

この辺りか?チクショウッ!地理調べとけばよかった!それより、この先にあるのか?なんか少し盛り上がってる感じがするが……気のせいかな?

 

 

 

ザッ……ザッ……ザッ……ザッ……ザッ……

 

 

 

そして少し上り坂になっているところを見つけ登った。そこには………

 

 

「おいおいおい、なんだよ……これ………」

 

 

そこには闇があったと思われるクレーターができていた。それはただの災害、と片付けられるものではなかった。

これは、一体誰がやったんだ?エボルトはやるとしてもパンドラタワーを建てる筈だからもうこの時点で消えるな……じゃあ、いったい誰が………

 

 

 

チリン……チリン……チリン……

 

 

 

「ん?」

 

 

そう考えていると鈴の音が聞こえた。音の方を見るとそこには闇に侵食され半壊していた屋敷があり、そこに女の子が手鞠を持って座っていた。着物を着ている黒髪に赤い瞳が特徴の女の子がいた。

 

 

「君は……?」

 

 

女の子がいたのは闇の進行がもう少し早かったら死んでいると思うほどギリギリのところに座っていた。

何でこんなところに?親はどうしたんだ?

 

 

 

ミシッ……ミシミシミシッ……!ボキッ!

 

 

 

そう考えながら近づいていくと、突然屋敷の柱が折れて屋根が女の子の頭に落ちそうになった

 

 

 

「!ヤベッ!あぶねぇ!」

 

 

間に合えッ!“まだ、崩れるな!”

 

 

 

ドクンッ!キィィィン

 

 

 

俺が崩れるなと思うと突然落ちかかっていた屋根や柱などが止まった。

 

(よし!取り敢えずこの子だけでも!)

 

 

 

ミシッ!ボキッ!ドゴドゴドカーン!

 

 

 

「ぐはっ!」

 

 

俺は女の子を抱えてすぐに屋敷の外にでた。すると止まっていた屋根や柱が一斉に落ちて屋敷は完全に全壊した。

 

 

「うっ(今のは、なんだ?まるでタイムジャッカーや王様が時を止めたような現象が起きたぞ……!?)」

 

「……くる、しい………」

 

「はっ?」

 

 

すると俺が抱えていた女の子が小さな声で何かを言った。俺は女の子を強く抱えすぎたのに気付き少し話しやすいように体から離した。

 

(まさかこの子がやったのか?ツクヨミさんの一族と同じ感じか?)

 

「かあさまいがいに、だっこされたのはじめて………」

 

「えっ、それマジで?お父さんはいないのか?」

 

「わからない……あったことないから………」

 

(マジかよ……可能性としたらこの子が物心つく前に病気で死んだか、出ていったかの二つだな………)

 

 

 

ザッ……ザッ……

 

 

 

「ん?」

 

 

女の子と話していると足音が聞こえ振り返ると、じいさんが立っていた。俺は立ち上がるのと同時に女の子を抱き上げじいさんのとこに行った。

 

 

「おぉ、じいさん!いいところに!よいしょっと!」

 

「………」

 

「?じいさん?」

 

なぜかじいさんは呼び掛けても反応しない。さっきからずっと俺を───いや、俺というよりこの子を見ているな……どうしたんだ?

 

 

「士郎、一先ず車までその子を連れてきてくれ。そして車で寝かせておいてくれ。」

 

「ん?おk、任せとけ!つー訳で眠いんだったら寝てていいぞ~安全なとこに一度連れてくだけだからな。」

 

「うん、わかっ……た……ね……む……る………」

 

 

そう言うと女の子はすぐに眠りについた。やっぱり疲れてたのかな?まぁでも子供は寝ると成長するからないっぱい寝た方がいいな。

 

~~~~~~~~~~~

 

俺は女の子をじいさんの車の後部座席に毛布をかけて寝かせた。そして俺は静かにドアを閉めた。

 

 

「すぅ……すぅ……」

 

 

う~ん、それにしてもよく寝てるな~。初対面の奴にここまで警戒心無いなんてあるのかな~?まぁそれほど俺の接客が安心できるほどの腕前だったのだろう!(自惚れ)まぁ冗談はさておき……じいさんは何を読んでいるんだ?

 

 

「朔月美遊……朔月家が秘匿し、継承し続けた神稚児……屋敷の中に結界を張り、出産も育児も全て、その中で完結していたようだ………」

 

「マジで?お母さんスゲェ大変だっただろうな~。いや、それより何なんだよ、その神稚児って。そんなにヤバいことなのかよ……こんな小さい子を家の中で閉じ込めておくなんて……それでも親なのかよッ!」

 

「士郎……とうとう……見つけたかもしれない………」

 

「何がだ?」

 

「朔月家の神稚児……その特徴は()()()()()()()()()()()()()。人の思念を遮断する結界の中に隔離し、母親のみの手で朔月家は6年かけて、神の子である女児を人の子へと落とす………だが今日……!想定外の災害が起き結界が消失、人々の溢れるような怒濤の願いが、家へ届いた!」

 

「人の……願いを………」

 

 

それって実質原作Fateの聖杯と同じじゃないか!?この世界でも聖杯戦争は起きているのか!

 

 

 

ポツッ……ポツッ……ポツポツ……

 

 

 

じいさんと話しているといつの間にか雨が降り始めた。

 

 

「旅は終わりだ、士郎……()()()()()()使()()!そしてこの地で!人類を救おう!」

 

 

「(じいさん………)……取り敢えず言いたいことはあるが今は早く車に戻ろう、風邪ひいちまう………」

 

 

そういって俺達は車へと戻った………

 




一日に二話更新しちゃったZE☆やっちゃったZE☆
まぁそんなことより楽しんでくれたか作者は心配です。お気に入り登録は嬉しいんですけどね(*´▽`)v
なにか至らない点がありましたら感想で教えてください、待ってま~す!

それでは!CIAO~♪


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第五話 選択肢

今回はオリジナル回?でございます!
原作の映画で描かれてなかった部分を作者の勝手な想像で描かせていただきました。

あと話変わりますがあらすじ部分の「つまらなかった~」とかの部分をやめてくださいって書いたのですが、友達に「何がつまらなかったとかわからないじゃん」と言われたので受け付けるようにさせてもらいました!なので今までコメントできなかったという方はどしどし感想送ってください、お願いします!

それでは本編、どうぞ!



前回の3つの出来事!

 

1つ!不思議な光が闇を包み込み、闇を消し去った!

 

2つ!光を発したと思う場所から女の子を士郎が保護した!

 

そして3つ!切嗣が女の子……美遊を使って世界を救う宣言をした!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

士郎side

 

じいさんはあれから冬木で拠点とする屋敷を買った。どこにそんな金があったんじゃじいさん?

そのあと俺は女の子──美遊を部屋に寝かせてからじいさんのとこに向かった。

 

 

強化開始(トレース・オン)………」

 

 

強化魔術……じいさんに拾われてから、ずっと続けてきたもので俺の中で一番相性が良くて得意な魔術だ。最初の方は結構辛かったのがいい思い出だな(苦笑)確認としてやってみたが、問題なく使えるな………

そう考えてるうちにじいさんのいる書籍の前についた。俺は障子をノックした。

 

 

「じいさん、少しいいか?」

 

「士郎か、あぁいいよ」

 

 

俺が入ると書斎は本が散らかっていてその中で浴衣を着たじいさんが机に向かって何かしていた。何かしている最中だが俺は一番聞きたい事をじいさんに聞いた。

 

 

「なぁじいさん、美遊を使うってどういう事だ?」

 

 

俺はその事が聞きたかった。答えによっては、俺は………

 

 

「そのまんまの意味だ。あの子を使って人類を救おうということだ。」

 

「………つまりそれは、美遊を……()()()()()扱ったり接したりするんだな………?」

 

(頼む……嘘だといってくれ………!)

 

そう考えているとじいさんは一息つき立ち上がって俺のいる扉の方に向かって歩いてきて、俺の目の前に立った。

 

 

「そうだ。美遊(あの子)を道具として扱う。」

 

 

その言葉を聞いた瞬間俺は俺の中で何かがキレた音がした。

 

 

ブチッ

 

 

 

 

 

「この……バカ野郎がああああああ!」

 

 

 

強化開始!(トレース・オン!)

 

 

ドガァァァン

 

 

俺は強化した右腕でじいさんの左頬を殴り飛ばし、壁へと吹っ飛ばした。その影響で本棚から本がドサドサと落ちた。

 

 

「ぐはぁ!」

 

「道具として扱うだと……?ふざけんな!それでも誰かを救おうとする人間の言う台詞かよ!」

 

「……し、士郎?どうしたn「どうしたじゃねぇ!」ッ!!」ガシッ!

 

 

俺は吹っ飛ばしたじいさんの胸ぐらを掴んだ。

 

 

「あんた自分で何言ってるかわかってんのか!?子供の事を道具として扱うって言ってるんだぞ!それがどんだけ人の道を踏み外してるか、わかってんのか!」

 

 

そう言った瞬間、じいさんの顔がすぐに冷たくなった。

 

 

「……士郎、君こそ何言ってるのかわかっているのかい?あの子を使えば人類が救われるんだぞ。物事に多少の犠牲はつきものだ、しょうがないこt「しょうがない事の訳ないだろ!」!?」

 

「世界を救うために子供一人を犠牲にする?ふざけるな!世界を救うためにたった一人の……未来ある子供を犠牲にしていい訳ないだろ!」

 

 

そういうと今度はじいさんが俺の胸ぐらを掴んだ。

 

 

「なら……ならどうすればいいんだ!世界を救うためにはあの子を使わないといけない!これしかないんだ!他に方法があるなら教えてくれ!」

 

 

それは………

 

 

「今は……そんなものはない………でも何年、何十年かかっても別のやり方じゃなきゃいけないんだ……!人の命を犠牲にして世界を救うなんて、そんなクソみたいな方法……絶対にやっちゃいけないんだ……!」

 

「……何で士郎はそこまであの子を守ろうとするんだい?」

 

「……愚問だなじいさん。あんたは太陽に「なぜあなたは輝くのですか?」と聞くのか?だが強いて言うなら………」

 

 

そういって俺はじいさんの胸ぐらから手を離し、それにともないじいさんも胸ぐらから手を離した。そして俺は天井に指を向け……天道総司ポーズをとった。

 

 

「?」

 

「ある人のおばあちゃんが言っていた……子供は宝物。この世で最も罪深いのは その宝物を傷つける者だ、ってな。」

 

 

「!!」

 

「子供は親の宝とも言うが親だけじゃない。子供は世界の宝なんだ。だから傷つける事なんてあってはならないんだ。」

 

 

そう言うとじいさんは力が抜けたように俯いてしまった。

 

 

「…………そう、か………僕は……凄く愚かな事をしようとしてたんだね………すまない、士郎……僕はまた失敗するところだった。いや、失敗してしまったな………子供を道具として扱う時点で僕は既に間違っていたんだ………今更人類を救うなんて事、僕にはできないよ………」

 

「そいつは違うぞ、じいさん」

 

「えっ?」

 

 

そう言うとじいさんは顔をあげ俺を見た。

 

 

「確かにじいさんは愚かなことをした。子供を道具として扱うっていうことをな……でも、それはじいさんだけに限る話じゃない。人間は愚かだから、転んで怪我してみないと分からない。時には道に迷い、間違えたとしても、それでも前に進んでいく………人間は間違う生き物だ。でも間違いを直すことができる生き物でもある。たった一回の失敗じゃないか、もう二度としないようにすればいいんだよ。」

 

「!!」

 

 

人間はどんな間違いを犯してもやり直すことができる。だから今回のことを深く心に刻み込んでくれればもう間違わないだろう。

 

 

「そう、か……わかったよ士郎。僕はもう間違えない。美遊を犠牲にする以外の方法で一緒に世界を救おう!」

 

 

そう言って立ち上がったじいさんを見て俺は嬉しくなり、手を差し出した。

 

 

「おう!それでこそじいさんだ!」スッ

 

「!……フフッ」

 

 

ガシッガシッコツントントン

 

 

「?士郎、今のはなんだい?」

 

「ん?今のか?“友情の証”って奴だ!こういうときにやるといいんだぜ!」

 

 

そう今やったのは如月弦太朗さん達“仮面ライダー部”の方々がやっていた“友情の証”をやったのだ。やっぱかっこいいよな~これ!

 

 

「そうか……結構……いや凄く気に入っちゃったよ士郎。これ僕も使っていいかな?」

 

「全然いいぜ!というよりこれは友達(ダチ)を多く作るためにやるもんだからな!」

 

 

テレビでも弦太朗さん達は多くの人と敵と果てにはラスボスともこれをやっていた。これはもうひとつの挨拶なんだ!……多分!

 

 

「そうか、ありがとう。……それともう遅いから早く寝なさい。」

 

「わかった、じいさんも寝ろよ。体壊しちまうからな!」

 

「あぁおやすみ、士郎。」

 

「あぁおやすみ、じいさん!」

 

 

そして俺は自分の部屋に戻って速攻で寝た。

 

士郎side out

 

~~~~~~~~~~~~

 

切嗣side

 

神稚児(美遊)を拾ってからすぐに冬木に拠点を構えた。そこで僕は美遊の使い方を朔月家にあった書物をあさっていた。

 

 

「じいさん、少しいいか?」

 

「士郎か、あぁいいよ」

 

 

すると突然障子をノックされた。誰かと思ったが士郎だった。こんな遅くにどうしたんだ?

 

 

「なぁじいさん、美遊を使うってどういう事だ?」

 

 

使う……?あぁ、美遊のことか?それは………

 

 

「そのまんまの意味だ。あの子を使って人類を救おうということだ。」

 

「………つまりそれは、美遊を……()()()()()扱ったり接したりするんだな……?」

 

 

はぁ、何を当たり前の事を。ちゃんとはっきり言わないとわからないか………

そう思い僕は一息つき立ち上がり士郎の目の前に立った。

 

 

「そうだ。美遊(あの子)を道具として扱う。」

 

 

ブチッ

 

 

その時、士郎から何かがキレた音がした。それはまだ世界中を旅していたとき、僕が過労で倒れたときと同じ雰囲気をしていた。

 

 

 

「この…バカ野郎がああああああ!」

 

 

 

なっ!強化魔術!?いつの間に!いやそれよりもいつの間にこんな強化ができたんだ!

 

 

ドガァァァン

 

 

「ぐはぁ!」

 

 

そう考えてる内に僕は士郎に殴り飛ばされ壁に激突した。それと同時に本棚から本が大量に落ちた。

 

 

「道具として扱うだと……?ふざけんな!それでも誰かを救おうとする人間の言う台詞かよ!」

 

「……し、士郎?どうしたn「どうしたじゃねぇ!」ッ!!」ガシッ!

 

「あんた自分で何言ってるかわかってんのか!?子供の事を道具として扱うって言ってるんだぞ!それがどんだけ人の道を踏み外してるか、わかってんのか!」

 

 

あぁ、そういうことか………

その言葉を聞いた瞬間、一気に頭が冷えた。

 

 

「……士郎、君こそ何言ってるのかわかっているのかい?あの子を使えば人類が救われるんだぞ。物事に多少の犠牲はつきものだ、しょうがないこt「しょうがない事の訳ないだろ!」!?」

 

「世界を救うために子供一人を犠牲にする?ふざけるな!世界を救うためにたった一人の……未来ある子供を犠牲にしていい訳ないだろ!」

 

 

そう言われると今度は僕がが士郎の胸ぐらを掴んだ。

 

 

「なら……ならどうすればいいんだ!世界を救うためにはあの子を使わないといけない!これしかないんだ!他に方法があるなら教えてくれ!」

 

「今は……そんなものはない………でも何年、何十年かかっても別のやり方じゃなきゃいけないんだ……!人の命を犠牲にして世界を救うなんて、そんなクソみたいな方法……絶対にやっちゃいけないんだ……!」

 

「……何で士郎はそこまであの子を守ろうとするんだい?」

 

「……愚問だなじいさん。あんたは太陽に「なぜあなたは輝くのですか?」と聞くのか?だが強いて言うなら……」

 

 

そういって士郎は僕を離し、僕も士郎の胸ぐらから手を離した。天井に指を向け…まるで崇められるポーズをとった。

 

 

「?」

 

「ある人のおばあちゃんが言っていた……子供は宝物。この世で最も罪深いのは その宝物を傷つける者だ、ってな」

 

「!!」

 

「子供は親の宝とも言うが親だけじゃない。子供は世界の宝なんだ。だから傷つける事なんてあってはならないんだ。」

 

 

子供は宝物、か……僕は大事なことを……忘れてたんだな………

僕は力が抜けたように座り込み俯いた。

 

 

「…………そう、か………僕は……凄く愚かな事をしようとしてたんだね………すまない、士郎……僕はまた失敗するところだった。いや、失敗してしまったな………子供を道具として扱う時点で僕は既に間違っていたんだ………今更人類を救うなんて事、僕にはできないよ………」

 

「そいつは違うぞ、じいさん」

 

「えっ?」

 

「確かにじいさんは愚かなことをした。子供を道具として扱うっていうことをな……でも、それはじいさんだけに限る話じゃない。人間は愚かだから、転んで怪我してみないと分からない。時には道に迷い、間違えたとしても、それでも前に進んでいく………人間は間違う生き物だ。でも間違いを直すことができる生き物でもある。たった一回の失敗じゃないか、もう二度としないようにすればいいんだよ。」

 

「!!」

 

 

そうか、僕は焦っていたのかもしれないな……世界()を救うために少数()を切り捨てることを仕方ないことかと思ってたが……僕は、間違ってたのか………

 

 

「そう、か……わかったよ士郎。僕はもう間違えない。美遊を犠牲にする以外の方法で一緒に世界を救おう!」

 

 

そう言って立ち上がった僕を見て士郎はようやく笑い、手を差し出してきた。

 

 

「おう!それでこそじいさんだ!」スッ

 

「!……フフッ」

 

 

ガシッガシッコツントントン

 

 

「?士郎、今のはなんだい?」

 

「ん?今のか?“友情の証”って奴だ!こういうときにやるといいんだぜ!」

 

 

なんか、すごくカッコいいな………

 

 

「そうか……結構……いや凄く気に入っちゃったよ士郎。これ僕も使っていいかな?」

 

「全然いいぜ!というよりこれは友達(ダチ)を多く作るためにやるもんだからな!」

 

 

そうか、士郎には色々感謝しなきゃだな………

 

 

「そうか、ありがとう。……それともう遅いから早く寝なさい。」

 

「わかった、じいさんも寝ろよ。体壊しちまうからな!」

 

「あぁおやすみ、士郎。」

 

「あぁおやすみ、じいさん!」

 

切嗣side out

 




評価バー誰かつけてくんないかな~感想も話が短いせいかもしれないけど少ないからどんどん送ってほしいです!

それでは!CIAO~♪


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第六話 料理の力

お気に入りが30件超え、評価バーにも投票されました~やったー( ≧∀≦)ノ
やはり私にはかぁみのぉ才能ぉがあぁるんだぁー!ヴェハハハハハ!………・…はい、すいません調子乗りました。



前回の3つの出来事!

 

1つ!美遊を道具発言したじいさんを強化魔術でぶん殴った!

 

2つ!少数の犠牲は仕方ないと思っていたじいさんに我らが天道語録の一つを教えた!

 

そして3つ!ネガティブぎみになっていたじいさんにスーパー説教タイムをした!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

士郎side

 

じいさんにスーパー説教タイムをしてから俺はまず美遊に名前を覚えてほしいと思い美遊を屋敷中を探した。

 

「美遊の奴、まだ部屋にいるかな~?ん?」

 

 

廊下の角から少し離れたところから気配がするな……美遊か?おっ!よっしゃ、ラッキー!取り敢えず話しかけて仲良くなって名前と顔だけでも覚えてもらうか………

 

 

「え~と、美遊、だったよな?」

 

「?」

 

「俺の名前は衛宮士郎、これからよろしくな!」

 

「えみや、しろう………」

 

「そっ!それが俺の名前だ!」

 

えみやしろう………

 

 

う~ん、なんか堅いな~名前呼びでいいのに………

 

 

「士郎でいいよ?」

 

「しろう……?」

 

 

おっ!なんか柔らかくなってきたぞ!

 

 

「そっ!何てったってこれからこの家で一緒に暮らす……家族みたいなものだからな!」

 

 

我ながら中々恥ずかしいこと言ってしまったな………引かれてないよな、な!?

 

 

「かぞくみたいな、もの?」

 

「うん。んで、今買い出しに行ってるのが衛宮切嗣。俺の命の恩人でヒーローなんだ!」

 

「おんじんで……ヒーロー………?」

 

「あぁ。俺も小さい頃に災害っていうか、その災害で起きた火事に巻き込まれたんだ。その時に両親を亡くしてな。」

 

 

あの時はただの火事だと思っていたが、後々じいさんにあのときの事聞いたら災害にあってたんだ!自分でもスゲー驚いた!

 

 

「で、その時助けてくれたのがじいさんだったんだ!あの時のじいさんの安心しきった顔は少し忘れられないな~」

 

 

体中汚れてて服もボロボロ、だけど俺を助けてくれたときは本当にヒーローだと思った………

 

 

「じいさんは本当に変わり者っていうかさ、この世界から苦しみや悲しみを無くして本当の平和を実現させたいって、本気で考えてるんだ。っていう俺もそういうこと考えてるけどな!」

 

 

今はあの人達のようにはいかないかもしれない……でもいつか絶対みんなを救ってみせる!

 

 

「だから俺の恩人でヒーロー!……あぁってこんなこと言われてもまだわかんないよな………」

 

(ガラガラガラ)「ただいま~士郎~、美遊~」

 

「ん?っと、じいさんも帰ってきたことだしそろそろ飯の準備しなきゃな。」

 

 

美遊と話しているとじいさんが俺が頼んだ買い出しから帰ってきた。

今日はな~に作ろっかな~♪あっそうだ………

 

 

「なにか食べたい物ってあるか?」

 

 

一応聞いとかないとな、初日から嫌いなもの出したら嫌われるかもしれないし……やだなそれは………

 

 

「なんでも………」

 

「(何でも?)なら、嫌いな食べ物は?」

 

 

なんかしらあるだろ、ピーマンだとかナスだとか人参だとか………

 

 

「ない………」

 

「えっマジで?」

 

 

珍しいな、この年頃だと一個ぐらいあると思ったけどな~でもない方がいっか。

 

 

「う~ん、OKわかった。んじゃあ取り敢えず飯できるまで適当に待っててくれよ、できたら呼びに来るから。」

 

 

そう言って俺はキッチンへ向かった

 

~~~~~~

 

キッチンに行くとじいさんがキッチンで食材を冷蔵庫に入れていた。

 

 

「ん?あぁ士郎、頼まれた買い出し行ってきたよ」

 

「あぁありがとなじいさん。助かったよ!」

 

「取り敢えず合ってるか確認してくれないかい?僕も買うときに何度も確認したんだか、それでも不安でね………」

 

 

そこまで不安になるもんかね~?まぁいっか、え~と……

 

~~~~~~

 

「うん、合ってたよじいさん!マジで助かったよ!」

 

「はぁ( ´Д`)よかった~……それで士郎、今日は何を作るんだい?」

 

「そうだな~……うん、よし!()()作るわ!」

 

(?あれ?)

 

 

さぁ、実験(調理)を始めようか?

 

士郎side out

 

~~~~~~~~~~~~

 

美遊side

 

あの日赤い髪をした男の子に抱っこされて眠っていいよと言われて眠って、次目を覚ましたらお家と同じ感じの部屋にいた。

 

トン……トン……トン……トン……

 

すると部屋の外から足音が聞こえてきた。誰だろう?

 

 

スッ「ん?あぁ起きてたのか……おはよう美遊。調子はどうだい?」

 

「……だれ?」

 

 

扉が開くと知らない男の人が来た。少し怖かった………

 

 

「あぁ、そうか……自己紹介がまだだったね。僕の名前は衛宮切嗣、この家の家主……一番偉い人、かな?まぁよろしくね?」

 

 

家主……一番偉い人がどうしたんだろう?

 

 

「突然で申し訳ないんだけど、僕はこれから出かけるから説明する時間がなくてね。この家にもう一人赤い髪の毛をした子がいるからその子に説明を受けてくれないかい?」

 

「あかいかみのけ……わかった………」

 

「うん、それじゃあまたあとでね~」

 

 

切嗣さんはそれだけ言うと扉を閉じずに部屋から出ていった。なんだったんだろう?あっ手鞠……手鞠……あった。

私はいつも遊んでいた手鞠を見つけ持って廊下で赤い髪の毛の人が来るのを待った。

 

~~~~~~~~~~~

 

「え~と、美遊、だったよな?」

 

「?」

 

 

しばらくお外で座っていたら赤い髪の人が来た。切嗣さんが言ってたのは多分この人の事だと思う。

 

 

「俺の名前は衛宮士郎、これからよろしくな!」

 

「……えみや、しろう………」

 

「そっ!それが俺の名前だ!」

 

えみやしろう………

 

 

……えみやしろう、覚えておかなきゃ……

 

 

「士郎でいいよ?」

 

「しろう……?」

 

 

名前で呼んでもいいのかな?

 

 

「そっ!何てったってこれからこの家で一緒に暮らす……家族みたいなものだからな!」

 

 

家族……?

 

 

「かぞくみたいな、もの?」

 

「うん。んで、今買い出しに行ってるのが衛宮切嗣、俺の命の恩人でヒーローなんだ!」

 

「おんじんで……ヒーロー………?」

 

「あぁ。俺も小さい頃に災害っていうか、その災害で起きた火事に巻き込まれたんだ。その時に両親を亡くしてな。」

 

 

災害……火事で母様と父様が死んじゃった……かわいそう………

 

 

「で、その時助けてくれたのがじいさんだったんだ!あのときのじいさんの安心しきった顔は少し忘れられないな~」

 

 

私も……助けられたのかな………

 

 

「じいさんは本当に変わり者っていうかさ、この世界から苦しみや悲しみを無くして本当の平和を実現させたいって、本気で考えてるんだ。っていう俺もそういうこと考えてるけどな!」

 

 

苦しみや悲しみをなくす………

 

 

「だから俺の恩人でヒーロー!……あぁってこんなこと言われてもまだわかんないよな……」

 

(ガラガラガラ)「ただいま~士郎~、美遊~」

 

「ん?っと、じいさんも帰ってきたことだしそろそろ飯の準備しなきゃな。」

 

 

しばらく士郎さんと話していると切嗣さんが帰ってきたらしい。そして士郎さんは立ち上がり、離れていった。ご飯の準備……ご飯の作るのかな?そう考えてると士郎さんが途中で振り返って私の方を見た。

 

 

「なにか食べたい物ってあるか?」

 

 

食べたい物……ないかな?

 

 

「なんでも………」

 

「なら、嫌いな食べ物は?」

 

 

嫌いな食べ物……ないかな

 

 

「ない………」

 

「えっマジで?」

 

 

?何に驚いてるんだろう?

 

 

「う~ん、OKわかった。んじゃあ取り敢えず飯できるまで適当に待っててくれよ、できたら呼びに来るから。」

 

 

そう言って士郎さんは歩いていった………私もついていこう。

 

美遊side out

 

~~~~~~~~~~~~

 

三人称視点

 

士郎は切嗣が買ってきた食材の残りを冷蔵庫にしまい、使う食材を出してるときにふと視線を感じた。

 

 

(なんか見られてるな、と思ったら美遊か……どうしたんだ?)

 

 

ジ~~~~~~~~~~~~~

 

 

(う~ん、少し様子を見るか)

 

 

そう士郎は一人で完結し、料理を始めた。

 

~~~~~~

 

(出来た………)

 

 

しばらくして士郎は料理のすべてのメニューを作り終えた。そして料理を居間の机に並べ切嗣と美遊を呼んだ。

 

 

「じいさ~ん、美遊~、飯出来たぞ~!」

 

「あぁ、今いく!」

 

 

切嗣は士郎に呼ばれ居間につき食卓を見た瞬間目の錯覚かな?と思った。何故なら………士郎の料理がいつも以上に輝いて見えるからだ!因みに士郎が作った料理はハンバーグ定食だ。

 

 

(まぁ、取り敢えず食べようか………)

 

「「いただきます!」」

 

「いただきます。」

 

 

一口食べた瞬間切嗣は驚いた!

 

 

(僕は今士郎の料理をほんのちょっぴりだが体験した。い、いや……体験したというよりはまったく理解を超えていたのだが………あ、ありのまま、今起こった事を話すよ!僕は士郎の前でご飯を食べていたと思ったらいつのまにか食べ終わっていた。な、何を言ってるのかわからないと思うが僕も何をされたのかわからなかった……頭がどうにかなりそうだった……催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなものじゃあ断じてない……もっと恐ろしいものの片鱗を味わったよ………)

 

(なんかじいさん変な感じだけど旨そうに食ってくれて何よりだな。)

 

 

と切嗣が一人で茶番をしているのを見て士郎は一人で嬉しく思った。今度は美遊はどうなんだと気になり美遊の方をも見ると涙をポロポロと流し泣いていた。

 

 

((えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!))

 

「し、士郎!?なに泣かせてるんだ!なんか変なものでもいれたのかい!?」

 

「失敬な!俺は変なものはなんにもいれてないぞ!ちゃんと健康バランスを考えて美遊の口に合う大きさで作ったんだぞ!……いやそれよりもどうしたんだ美遊!どこか痛むのか?不味かったか?」

 

 

切嗣は士郎が美遊の何か嫌なものでも食材に使ったのかと思ったが、士郎は美遊の事を考えて作ったため心当たりが全くなかった。

 

 

「ちょっと僕薬持っ「ちがう……」えっ?」

 

 

士郎と切嗣は美遊を心配し、切嗣が薬を持ってこようとしたが当の本人は違うと言った。

 

 

「こんな……おいしいごはん……たべたこと……ないから……ないちゃ……っただけ………」

 

((な……なんて良い子なんだ……!良い子過ぎてこっちも泣けてくる!))

 

 

それから二人は美遊を泣き止ませるのにしばらく苦労したとか………

 

三人称視点終了

 




前回の天道語録とスーパー説教タイムってあの場面にあってました?作者も選んで決めたので違ってたら「ああいうときには○○がいいんだよ~」等のコメントください、お願いします!

次回もよろしくお願いします!
それでは!CIAO~♪


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第七話 衛宮家の日常

今回は短めです。いつもだったら2000文字とか行くんですけどね~今回は短めです。
……それと前書きと後書きのネタがなくなってきてしまいました……


まぁそんなことは置いておいて、本編どうぞ!


前回の3つの出来事!

 

1つ!美遊に士郎と切嗣の顔と名前を覚えてもらった!

 

2つ!家族三人で士郎の作った料理を食べた!

 

そして3つ!士郎の料理を食べた美遊が感動して泣いてしまった!(そのあと必死に慰めた!)

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

士郎side

 

突然だが諸君。これは周知の事実だが(違います)俺は天才である。桐生戦兎と同じ頭脳を持つてぇん↑さぁい↓である。まぁつまり何が言いたいかというと……この家の電化製品は全て超節約製品にしてある、ということだ!

さらに家には固定電話がないから一日かけて作ったのだ!もちろん、その固定電話の名前は………そう!皆さんご存じ!コンドルデンワーだー!材料はそこら辺の金属で作った。がしかし!その性能を侮るなかれ……たかがそこら辺の金属然れどそこら辺の金属、俺の手にかかれば全ての物を何にでも作り替えることかできる!

 

まぁ長々と話してしまったが、本題に入ろう!俺は前述の通り桐生戦兎並みの頭脳を持っている。そこで俺は考えた!

 

(あれ?これ……仮面ライダーのサポートアイテム作れんじゃね?)

 

とな!確かに俺はライダーの武器は創れない……だがしかし!それは武器以外なら創れるということだ!

そして俺はバイク、ファイズ系アイテム(通信機能のみ)、ケータロス、ケータッチ、メモリガジェット(疑似メモリなし代わりにボタンで変形)、カンドロイド系、フードロイド(スイッチなし代わりにボタンで変形)、ゴーストガジェット(武器変形なし)、ビルド系アイテム(フルボトルなしで変形可能)、携帯等々創った!いや~全部創るのにスゲー時間かかった。途中某自称神のようなテンションになって美遊やじいさんに本気で心配された。そんなにヤバかったか………

基本的に俺の作ったアイテムは特殊能力とか武器になるとかはない。でも自立思考と変形機能は頑張ってできるようにした。できることと言えば、携帯なら携帯電話としてしか使えないってことや時計なら時計としてしか使えないってこと等かな?まぁバイクなどの乗り物系は今は基本的にじいさんが使ってる。(ライダーの乗り物の中には自転車とかもあるからそういうのは士郎が乗ってる)

 

まぁこんなことを考えていると袖を引っ張られる感じがした。

 

 

「しろう……」

 

「ん?美遊?どうした?」

 

「あそぼ……?」

 

 

 

ドカァァァァァン

 

 

 

な、何なんだ……このかわいい生き物は!?美遊が遊ぼ?って言った瞬間俺の頭に雷が落ちた気がしたが気のせいだよな?な!?

 

 

「あ、あぁいいぜ!なにして遊ぶ?」

 

「てまり……」

 

 

美遊って本当に手鞠が好きだね~まぁそこがいいんだけどね~

 

 

「OKわかった。じゃあ外いくか!家の中じゃ狭いし何か壊したら不味いからな。」

 

「?うんわかった」

 

 

あぁ~かわいすぎる~♪(/ω\*)かわいすぎて直視できない!

 

 

「よし来い、美遊!いつでも行けるぞ!」

 

~~~~~~~~~~~

 

「ん?士郎、美遊、何してるんだい?」

 

 

しばらく美遊と遊んでたらいつの間にかじいさんが来ていた。

 

 

「ん?あぁ今美遊と手鞠で遊んでたんだ、な?美遊?」

 

「うん。しろうといっぱいあそんだ」

 

 

手鞠って以外と奥深いんだな~情報と経験は違うとよく言われるが本当にそうだな~

 

 

「そうか。あと1、2時間で暗くなるからそれまでに家に入っておいでね?」

 

「わかった!」

 

「うん」

 

 

そう言って俺達は時間一杯まで遊んで、いつも通りご飯を作った。

 

士郎side out

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

オーマジオウside

 

衛宮士郎を転生させてから奴の人生を見ていたが前世とあまり変わらないようだ。

 

 

「そろそろか………」

 

 

そう言って私は玉座から立ち上がった。

 

 

「さぁ衛宮士郎、お前はどう選択する?」

 

オーマジオウside out

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

予告!

 

Open your eyes for the next φ's!

 

舞台は五年後、天の道を征き、総てを司る士郎は高校二年生。新たに出来た友人と過ごす学校生活。

 

その裏で動く不穏な影……

 

全てを破壊し全てを繋ぐ魔術使い、衛宮士郎

 

幾つもの策略を巡り真実を知ったとき、その瞳は何を見る!

 

ウェイクアップ!運命(さだめ)の鎖を解き放て!

 




東映さんの公式チャンネルで仮面ライダーが再放送(?)やっていましてそれを視聴させていただいたのですか、自分がちゃんと見始めたのがWからだったので半分懐かしい、半分あれ、こんな話だったっけ?と思いましたwww

次回もよろしくお願いします!
それでは!CIAO~♪


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第八話 友達と後輩と家族

どうも!トムさんです!
まだしばらく戦闘回は出ません。すいません。あと五話ぐらいかな?五話出したらそこから戦闘回に入ります。

オーズのサブタイトルとあらすじ紹介って結構便利ですよね!しばらくオーズのあらすじ紹介をしますが、いつかそれ以外のあらすじ紹介もやりたいな~、と思ってます。

これからもよろしくお願いします!
それでは!本編、どうぞ!


前回の3つの出来事!

 

1つ!仮面ライダーのアイテムを可能な限り再現した!

 

2つ!可愛すぎる美遊と時間一杯まで遊んだ!

 

そして3つ!次の舞台は五年後の高校二年生!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

士郎side

 

やぁみんな!(*´・∀・)ノみんなのてぇん↑さぁい↓物理学者の衛宮士郎だよ!俺も年取って遂に17歳、高校二年生だ!美遊は学校に行かせたかったけどどこも休校していたから残念ながら行かせられなかった……ナズェダ!

高校生活も慣れてきた今日この頃、俺はいつも通り授業を受けて昼飯の時間になって生徒会室に用があって弁当持ちながら向かった。

 

 

(確かヒーターの修理だったよな…直してくれとしか言われてないから見てみなきゃどう壊れてるか分からないんだよな………)

 

 

ガラガラガラ………

 

 

「ウィ~スッ、生徒会長殿はいるか?」

 

「……お前はいつになったらそのだらしない挨拶をやめるんだ………」

 

「いや~、これが俺のアイデンティティーの一つなんで無理だネ!」

 

「はぁ………」

 

 

今俺の前でため息をはいた眼鏡系イケメン男子の名前は一義樹里庵(いちぎじゅりあん)。俺の通っている私立穂群原学園の生徒会長をやっている男だ。

 

 

「それで?頼まれたヒーターの修理ってやつは?」

 

「あぁ、これだ。」

 

 

う~ん、見た感じ壊れて無さそうだな~

 

 

「ま、とりまやっちまうわ」

 

~~~~~~~~~~~

 

カチカチカチカチ……グルッ………

 

 

「うんよし。修理終わったぞ、生徒会長!」

 

「あぁ、ご苦労だった」

 

「今回のは単なる機械の一部がずれてただけだったから、なんとか俺の手だけで直せたよ」

 

「いつもすまないな、こういうものを押し付けて………」

 

「気にすんなって!俺がやりたいようにやってるだけだから!友達なんだから、もうバンバン言ってくれて良いんだよ!……な?」

 

「フッ、あぁ、そうさせてもらう」

 

 

……クソッ!礼を言われるのはありがたいが、顔がイケメン過ぎてムカつく!これがイケメンパワー(なんそれ!)なのか!

 

 

「……じゃあ昼飯にするか、ジュリアン」

 

 

今の感情を表に出さずに答えた俺はすごいと思う………

 

~~~~~~~~~~~

 

コポコポコポコポ………

 

サクッ

 

 

「……衛宮士郎、お前は何故わざわざ生徒会室(ここ)で昼食を取る?」

 

「突然どうした、ジュリアン?まぁいいか。う~ん、そうだな~、一番はお茶が淹れられるからかな?」

 

「チッ、お前がいなければ一人で快適な空間だったのにな………」

 

 

?なんだこいつ?いきなり厨二病みたいなセリフ吐いて?

 

 

「まぁそんな寂しいこと言うなって~今日も昼飯そんななのかよ、弁当なら作ってやるっていってるのに………」

 

「気色悪ぃ事言ってんじゃねぇ」

 

 

いやでも、いつもゼリー飲料だし、カ○リーメ○トだし、さすがにそれは………

 

 

「いやジュリアン、さすがにそれだけじゃあ健康バランス的にも体に栄養がいかず、途中でバテるぞ?」

 

「余計なお世話だ」

 

 

これは……仕方ない、恵んでやるか………

 

 

「なぁジュリアン、今のお前にピッタリの言葉を送ってやるよ………」

 

「あ?」

 

「ある人のおばあちゃんが言っていた………病は飯から。食べると言う字は人が良くなると書く。そして食事は一期一会、毎回毎回を大事にしろ、ってな」

 

 

「………チッ、明日からはもう少しマシな物食ってきてやるよ………」

 

 

今の天道語録を聞いて何を思ったのか、以外にも素直に受け入れた。

 

 

「おぉ、そうか!いや~よかったよ、俺からしたらそんなもんで済ましてたらいつか体ぶっ壊すんじゃないかって心配してたんだよ!」

 

「フン………」

 

 

おや~( *´艸`)ジュリアン君照れてるんじゃないんですか?なら俺はそれを笑顔で受け入れようじゃないか(^U^)

 

 

「オイ貴様……その気持ち悪ぃ顔を今すぐやめろ!吐き気がする!」

 

 

……にーさん、あんたはこの世界じゃ嫌われてしまってるよ………

 

 

「まぁそんなことより、飯の時くらい話し相手ぐらいいてもいいだろ?物事は一人でやるより複数人でやった方が楽しいからな!それにただでさえこの学校、人が少ないんだからな?」アムッ

 

「人が少ないのは学校だけじゃないだろ?」

 

 

「まぁそうだな、五年前の災害以来この街にはほとんど人がいなくなった………特殊なガス資源の爆発事故って言う話だが、あれがそんなもんじゃないってのは冬木の人間なら皆知っている。」アムッ

 

ゴクゴクッ「お前は、実際に見たのか?」

 

「ん?あぁ、見たぜ?あれはそうだな……例えるなら、底知れない闇のようなものが街を飲み込んでいた、って感じだ」

 

 

当時の事を想い返してるとジュリアンがいつにも増して質問してくる。そして飲み終わったのか湯飲みを置いた。

 

 

「……その闇が晴れた瞬間は?」

 

 

何をこいつはそんなことを聞いてるんだ?

 

 

「う~ん、いや逃げるのに必死で見てなかったな。気づいたらなくなっていたって言う感じだ。」

 

「そうか………」

 

 

ほんとに今日どうしたんだ、こいつ?( ゚д゚)ハッ!!まさか!

 

 

「お前まさか……俺に憧れて探偵目指してるのか!?」

 

ダンッ!「何言ってやがる!テメェに憧れることなんざ死んでもあり得ねぇ!第一、俺は探偵なんてやる気はねぇ!」

 

「またまた~(* ̄∇ ̄)ノ照れるなって、誰にも言わねぇよ探偵やるなんて!それと俺に憧れてるなんてのは!男同士の約束って奴だ!」

 

「話を聞け!」

 

 

それからしばらく、昼休みが終わるまで俺達は談笑した。

 

~~~~~~~~~~~

 

放課後、俺は弓道場で部活動をしていた。一応俺弓道部の部長だけどネ!

 

 

(イメージしろ、常にイメージするのは最強の自分だ。敵は他でもない俺自身なんだ!)

 

 

 

ヒュッ!

 

 

 

違う……真ん中から若干ずれてる。まだまだだな、俺も………

 

 

パチパチパチパチ……

 

 

「ん?」

 

 

すると突然拍手が鳴り、誰だと思いそちらを向くとそこには………

 

 

「なんだ、来てたのか桜」

 

「はい、少し前から」

 

 

彼女の名前は間桐桜(まとうさくら)。俺の一つ下の後輩で弓道部の部員の一人だ。

 

 

「だったら声ぐらいかけてくれよ。」

 

「先輩の邪魔をしちゃいけないと思って」

 

 

う~ん、健気!というか笑顔が素敵だね!いい嫁になる気がするよ!

 

 

「そんな遠慮することもないだろ?どうせ俺達二人しかいない部なんだしさ?」

 

 

そう、俺達には問題があった。それはそう!弓道部は俺達二人しかいない部活なのだ!だから結構気まずいときもある……最近はなくなったけど最初の頃はそれはもう結構きつかった。もうあまり思い出したくないな……俺が恥ずか死ぬ!

 

 

「別に、遠慮していた訳じゃないんですよ?」

 

「?」

 

「先輩の射型に見とれちゃってました。」

 

「見とれるって……(苦笑)」

 

 

うんこれはあれだね!無自覚に男の子を好きにさせちゃう奴でありますな!どこでそんな技覚えたんだ桜は?

 

 

「私、先輩の射型見るの、好きなんです。一射一射がぶれなく無駄なく純粋で、まるで()()()()()()()()()で………」

 

「純粋で弓のよう、か…」

 

 

俺は純粋なんかじゃないし弓のようって例えもわからない……ただ俺はやりたいからやってるだけなんだ。

そう思い俺はまた弓を引き放った。

 

 

 

ヒュッ!

 

 

 

~~~~~~~~~~~

 

部活も終わり俺は家へ帰った

 

 

 

ガラガラガラ……

ガラガラガラ……ピシッ!

 

 

 

トットットッ……

 

 

 

むっ!この足音はまさか!

 

 

「お帰りなさい、士郎さん」

 

「あぁ、ただいま美遊」

 

 

玄関で笑顔で出迎えたのは我が家の天使こと衛宮美遊だった。

あぁ~(*´ω`*)この笑顔を見ただけで一日の疲れが吹き飛ぶわ~(*´ω`*)

 

 

 

クイクイッ

 

 

 

ん?なんでカバンを引っ張ってるんだ?

 

 

「?あぁ、大丈夫だよ自分でやるから………」

 

 

 

クイクイッ

 

 

 

「む~(>_<)」

 

 

うっ!(=(;゚;Д;゚;;)⇒グサッ!!!)

 

 

「はぁ俺の……敗けだ………」

 

「えへへ///」

 

 

うっ!(=(;゚;Д;゚;;)⇒グサッ!!!)(本日二度目)ダメだ……俺の天敵は美遊になりそうだ………

 

 

「今日は肉じゃがを作ったよ。具は小さくしたから明日のお弁当にも入れられるかもしれないね。それから……?どうかした?」

 

 

どうやら美遊の事を見ていたのが気になったらしい。俺は正直に思った事を言った。

 

 

「いや、大きくなったな~と思ってな………」

 

「?背なら士郎さんの方がよっぽど大きくなったと思うけど?」

 

 

あらら、そうきたか………

 

 

「アハハ、そうなんだけどさ~」

 

~~~~~~

 

俺と美遊は今に行き障子を開けるとじいさんが机で新聞を読んでいた。

 

 

「切嗣さん、士郎さんが帰ってきたよ!」

 

「ん?あぁ、士郎。お帰り」

 

「あぁ、ただいまじいさん」

 

「学校はどうだった?……っと聞く前に先に美遊のご飯を食べようか。せっかくの料理が覚めてしまうからね」

 

「全くじいさんは……ちゃんと子離れできるようになっとけよ?」

 

 

じいさんはあの俺流スーパー説教タイムをやった次の日から、娘大好きマンになってしまった。こんな筈じゃなかったのに………

 

~~~~~~~~~~~

 

アムッモグモグ………

 

 

 

「……どう、かな?」

 

 

俺は率直に美遊に料理の感想を言った。

 

 

「あぁ美味しいよ!また腕をあげたな!」

 

 

「(パアァァァァァ!)よかった……」

 

 

グハッ!(=(;゚;Д;゚;;)⇒グハッ!!!)パキンッ!(士郎のHPは残り10)

 

 

み、美遊の笑顔が健気すぎるッ!これで世界平和達成できるレベルだぞ!

 

 

(ガチャンッ)

 

 

(ん?)

 

 

そう考えてると隣でじいさんが神妙な顔で頭を抱えていた。

 

 

「あぁ……嫁にだしたくない…………」

 

「じいさん……今は気持ち……わかるよ………」

 

 

この二人、既に重症である。いつかちゃんと子離れできるのだろうか?

 

~~~~~~~~~~~

 

美遊のご飯も食べ終わってしばらくしたあと俺は美遊に大事なことを話した

 

 

「そうだ、美遊」

 

「なぁに?士郎さん?」

 

「さっき帰ってくる途中に新しい本を借りてきたんだが、読むか?」

 

「本当?ありがとう!」

 

 

あ~~~、守りたい!この笑顔!

 

 

「この前まで子供用の百科事典だったのに今じゃ専門書、やはりさすが僕の娘だね!」

 

「……それってダメな事なの?」

 

「ち、違うよ美遊!全然ダメな事じゃないよ!むしろどんどん読んで成長して欲しいくらいだよ!」

 

 

はぁ( ´Д`)全くじいさんは美遊がネガティブな発言をするとすぐテンパる………やれやれだぜ┐(´∀`)┌

 

 

「まぁじいさんの言う通りだな。知識がついてきた証拠だし、俺も借りてくる時に変に勘ぐられなくて済むしな………」

 

「?勘ぐられる?」

 

「高校生が子供用の本を買うってなんか変だろ?それに周りに妹がいるって言いづらくてな………」

 

 

そう言って俺は頬をかいた。

 

 

「……妹………」

 

 

すると美遊は下を向いてしまった。

 

 

「ん?どうしたんだ、急に下を向いて?」

 

「大丈夫かい、美遊?士郎に何かひどいこと言われたのかい?ないと思うけど。」

 

 

ないと思うなら言うなよじいさん………

 

 

「!う、ううん、何でもないよ?切嗣さん、士郎さん。」

 

~~~~~~~~~~~

 

美遊にさっき買った本を上げたら超いい笑顔でありがとうって言われた……可愛すぎる!

 

 

「美遊。その、本は士郎が買ってくるから僕が強く言えた義理ではないんだけど……そういう本でいいのかい?」

 

 

そういや美遊からこういう本が欲しいって言われたことがないな……実際ほしい本とかあるのかな?

 

 

「?本ってこういうものでしょ?」

 

((そういう返しか……完全に想定外だった………))

 

 

まさかそういうもので認知していたとは……将来的にはまだ大丈夫だよな………

 

 

「え~と、面白いのかなと思ってね………」

 

「知識を得るためにやっていることだから。」

 

 

「「………」」

 

 

(じいさん……)

 

(あぁ、士郎頼む)

 

(了解した)

 

 

じいさんと目配せして今後の予定を決めた。

 

 

「悪い、俺鍛錬行ってくる。」

 

「うん、行ってらっしゃい。」

 

「ちゃんと睡眠時間のことも考えて頑張ってね~」

 

「あぁ、わかってるって!じゃあ行ってくる!」

 

 

そう言って俺は居間を出て玄関を出て庭にある土倉の中に向かっていつもの鍛錬をした。

 




作者は妹がいないのでわかりませんが、いたら美遊みたいな妹が欲しいですね、はい。
というか士郎は女子とよく二人きりで部活出来ますよね!作者は異性と二人きりでは全く集中できませんね!

あぁ~、早く戦闘回出したい!

それでは!CIAO~♪


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第九話 Mの願い/士郎の覚悟

最初に言っておく!
今回はか~な~り、長い!

そして今回は特に言うことが無い!

というわけで本編、どうぞ!


前回の3つの出来事!

 

1つ!生徒会長で士郎の親友のジュリアンにヒーターの修理を頼まれた!

 

2つ!部活の後輩の桜に射型が綺麗と言われた!

 

そして3つ!美遊に新しい本を買った!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

士郎side

 

俺は魔術と身体の鍛練をするため外にある土蔵で定規に強化魔術をかけていた。

しかし、

 

 

『知識を得るためにやっていることだから。』

 

 

(今俺達がやっていることは本当に正しいのか………)

 

 

俺の頭にはその事しか考えられなかった。

 

~~~~~~回想~~~~~~

 

これはまだ俺とじいさんが旅をしている最中、夢でライダーの人達から鍛えてもらってる時の事だ。

 

 

『俺にはまだ分からない、何が正しいのか……それは俺が死んでも答えは分からなかった………』

 

『……木場さん………』

 

 

今俺の目の前にいるのは木場勇治(きばゆうじ)さん、仮面ライダー555(ファイズ)に登場した人物で作中ではもう一人の主人公として活躍していた人である。彼は作中で自分の信じてたモノに何度も裏切られその度に奪われ続けてきた事から、何が正しく何が間違いなのかが分からなくなってしまった。

(注意!……これはあくまで作者の考えですので鵜呑みにしないでください!詳しく知りたい方は東映さんの公式ホームページ等で調べてみてください!)

 

 

『俺だって最初から全てを信じてなかった訳ではなかったさ。俺は俺の夢を……人間とオルフェノクの共存という夢を叶えるために仲間を……友達を……家族を……人間を……オルフェノクを信じてきた………でも、信じた結果、裏切られ奪われ……裏切られ奪われ……何度も何度も繰り返され、最後には何を守るべきかも分からなかった。過ぎ去っていく過去の幻影を掴み取るようなものだった………』

 

『やめてくださいよ……なんかこっちまで泣けてくるじゃないですか………』

 

 

事実俺は木場さん関連……はては悲しい過去を持ったライダーの人達の話は全て泣いてしまっている。皆も観ればわかる。あれは悲しいと思うよ………

 

 

『衛宮君………』

 

『誰かを信じることが間違いの筈がない……!俺が……間違いになんてさせませんから……!それでもそれを間違い、何て言う奴がいたら、俺がぶっ飛ばしてやる……!』

 

 

そうだ、何かを信じることは間違いなんかじゃない!何も信じれなきゃ本当に自分の守りたいものを守れなくなってしまうから!

 

 

『フッ、そうか。それなら、安心だね……』

 

 

そういった木場さんの顔はどこか嬉しそうな顔をしているような気がした。

 

~~~~~~回想終了~~~~~~

 

そして俺は強化した定規で鉄パイプを細切れにした。

 

 

(俺は……何をやっているんだろうな………)

 

 

いくら考えてもその答えは出ない。土倉には細切れにした鉄パイプが床にからんからん、と落ちた音が虚しく響いた。

 

~~~~~~~~~~~~

 

それから俺とじいさんは美遊の実家、朔月家について調べている。万が一美遊の力が暴走するかは分からない。だから情報は多く持ってるに限る。……美遊を使う気は更々ないがな!いつもと変わらない日常、親友との会話、後輩との部活、やっぱこういうのっていいよね!

すると学校から帰る途中に小学生ぐらいの兄弟を見かけた。

 

 

「えへへ!兄ちゃん、早く帰ろう!」

 

「待てって!急ぎすぎると転んじまうぞ!」

 

(兄弟、か。思えば俺は美遊に兄貴らしいことはなにもしてないな………何かできること……できること………ん?あれは………)

 

 

そう考えていると、とある物を見つけた。

 

~~~~~~~~~~~~

 

「「こちそうさま!」」

 

「ごちそうさまでした」

 

 

あの後俺は家に帰り、美遊の作った晩飯を食べた。美遊は今食器を片し終えて居間で昨日の本を読んでいる。

 

 

(渡すなら今か………)

 

「なぁ美遊」

 

「なに?」

 

「ほらこれ!」

 

 

俺は美遊にプレゼント用の袋に入った物を渡した。

 

「?開けてもいい?」

 

「あぁいいよ」

 

 

美遊が開けた袋からは昨日の帰り道の途中に見つけた店で買った子供用の羊の着ぐるみっぽいパジャマだ。

 

 

「……これ」

 

「美遊の新しいパジャマだよ。今のもそろそろ古くなってきちゃっただろ?だからそろそろ変えようかな~何て思っててさ」

 

「いいの!」

 

「あぁ別にこれくらい……!」

 

 

美遊に目を向けると美遊は嬉しそうにそのパジャマを大事そうに抱えていた。

 

(ギュッ!)「ありがとう士郎さん。すごく……嬉しい!」

 

 

 

ピシッ!グサグサグサグサグサ=(;゚;Д;゚;;)⇒グサッ!!!

 

 

 

「「カハッ!」」

 

「切嗣さん!士郎さん!」

 

 

ヤバイよ……今のは反則だよ、美遊………

 

 

「士郎、ちゃっかり美遊のポイントを稼ごうとした罪で君に文句を一つ言おうと思ったが……」

 

 

あぁ?

 

 

(グッ!)「マジグッジョブ( ̄▽ ̄)b」

 

(グッ!)「フッ…俺は当たり前のことをしたまでだぜ、じいさん。今の俺に反省も後悔もない!( ̄▽ ̄)b」

 

「二人とも、何やってるの?」

 

 

衛宮家の居間には血が繋がってないというものを感じさせないほど楽しそうだった。

 

~~~~~~~~~~~~

 

今日も土倉で魔術の鍛練している。が、最近は鍛練の途中で考え事が多く、あまり集中できない。

 

 

強化開始(トレース・オン)

 

 

ゆっくりだ。ゆっくり……ゆっくり……一つ一つ丁寧に強化するんだ………美遊を守るために……絶対に美遊を使って願いを叶えさせないために………

 

~~~~~~回想~~~~~~

 

これはある日、俺がじいさんの書斎で見つけた朔月家の書物に書いてあった一文を読んだときの事。

 

 

『なぁじいさん、この願いを叶え続けるための代償ってのは………』

 

『あぁ……読んでいる通りだ………』

 

『美遊は、願いを叶える器は魂ごと永久に世界に縛られるって………』

 

『もし仮に世界の救済という規格外の奇跡を起こすとしたら……それ相応の代償はあるはずなんだよ。本気で世界を救おうとしている人間からしてみれば安すぎるくらいだと思う。』

 

『だけど!』

 

『それをさせないために僕らがいるんだ。美遊を死なせないために僕らは命を懸けて美遊を守るんだ』

 

『……わかった』

 

 

美遊を守るため………

 

~~~~~~回想終了~~~~~~

 

ヒュッ!キンッ!

 

 

 

俺は今日も強化したメジャーで鉄パイプを細切れにした。

 

 

(俺は本当に今のままでいいのか?ライダー達は守りたいものを守れるようになった………でも俺は、守りたいものを守った果てに世界が滅びるかもしれない………俺は、どうすれば………)

 

 

今日も土倉には窓から入る風が虚しく響く。

 

~~~~~~~~~~~~

 

鍛練が終わり俺は部屋に向かった。すると縁側でじいさんと本を読んでいる美遊を見つけた。

 

 

「お疲れさま、士郎さん」

 

「美遊にじいさんか、美遊はもう寝る時間じゃないのか?」

 

「安心しろ士郎、まだ大丈夫な時間だ!」

 

 

そういう問題じゃないでしょ………

 

 

「星座を探してて………」

 

「星座?珍しくロマンチックだな」

 

「天体の運行に物理以外の意味など無い筈なのに、見かけ上の星の並びに生き物の形を当てはめたのか知りたくて───」

 

「士郎……」

 

「……悪い、もっと絵本を読ませておくべきだったかな?だからじいさん、そんなジト目で見ないでくれ悪かったから………」

 

「?」

 

 

いい子に成長させるために専門的な図鑑とか読ませるのが間違いだったな……やっぱ最初は絵本からだな………

 

 

「そういや、じいさんもよくここで星を見てたよな?」

 

「切嗣さんが?」

 

「あぁそうだね、今もよく星を見ているよ………」

 

「どうして?」

 

「そうだね……どうして、だろうね………」

 

 

じいさんはその問いには答えず星を見上げた。それにつられ俺達も星を見た。

 

 

(ライダーの人達はどんな思いで守りたいものを守ろうと思ったのか……美遊の神稚児の力はもう何年も見ていない。もしかしたら、あの力はもうなくなっているのかもしれない……いっそのこと、そうであったなら………!)

 

 

そう星を見ながら考えてると美遊が何か呟いた。

 

 

「星に願い事……もし一つだけ叶うのなら、」

 

 

 

(キィィィン)

 

 

 

「切嗣さんと士郎さんと本当の家族になりたい」

 

 

 

「「!!」」

 

 

「……何て、ダメだよね?」

 

(美遊……お前ってやつは………)

 

 

その言葉に俺は泣きそうになった。

 

 

「いや……ダメなわけ無いよ!」

 

「そうだよ、それに美遊は勘違いしているみたいだね。」

 

「?かん、ちがい?」

 

「あぁ、美遊はさっき家族になりたいって言ったがそれは違う。何故かわかるか?俺たちはもう家族だからだ。」

 

「!!」

 

「あっ流れ星!美遊!さっきの願い事をもう一回だ!」

 

「おっ!そうだな、俺も願い事願い事!」

 

「「美遊がちゃんと幸せになりますように……美遊がちゃんと幸せになりますように……美遊がちゃんと幸せになりますように……」」

 

「ふ、二人とも、言いすぎだよ///恥ずかしいよ///」

 

「「「プッ……アハハハハハハハ」」」

 

(守りたいなこの生活を………)

 

 

それは星の下で誓った俺の願い事だった。

 

~~~~~~~~~~~~

 

あの後、美遊を寝かしつけた後俺はじいさんの書斎に向かった。

 

 

「じいさん、少しいいか?」

 

「どうぞ~」

 

 

書斎に入るとじいさんは何か書いている。仕事の書類かな?

 

 

「……なぁじいさん」

 

「ん~?どうしたんだい士郎?」

 

「俺さ、ぶっちゃけ迷ってたんだよね美遊か世界か……」

 

 

そう言うとじいさんの手がピタッと止まった。

 

 

「勿論美遊は救いたいよ?でも、美遊を救おうとしたら世界が滅ぶ……世界が滅んだら美遊も無事じゃなくなる。だからどうすればいいか迷ってたんだ………」

 

 

俺は自分が情けなくなり俯いてしまい手を強く握り締めた。そしてじいさんは俺の方を向き聞いた。

 

 

「……そうか、それで?士郎はどうするんだ?」

 

「……答えは得たよ。さっきの美遊の家族になりたいっていう願いを聞いて、俺も決めたよ。」

 

「……………」

 

 

じいさんはただ俺の答えを聞くために黙っている。そして俺はじいさんの顔を見てハッキリと言った。

 

 

「俺は、両方救う!」

 

「両方?」

 

じいさんは俺の言ってる両方の意味が分かっていないようだ。

 

 

「あぁ。勿論世界も救う。けどそれと同時に美遊も救う!それが俺の決めたことだ!」

 

「……士郎、わかっているのい?それは今までの比じゃないくらい難しいことなんだよ?それをわかった上で言っているのかい?」

 

「あぁわかっているさ。俺のやろうとしていることがどんなに無謀なことかも、どんなに無茶で愚かなことっていうのも………でも俺は思い出したんだよ。」

 

「思い出した?何をだい?」

 

「俺が人を救いたい理由を………俺は全ての人を救いたかった。誰に命じられた訳でもない。俺は全ての人を救いたい、そう願った!だから両方救うんだ!」

 

「!!」

 

 

俺のその言葉にじいさんは今まで見た中で一番驚いた顔をした。だが少したてば今度はため息をつき頭を抱えた。

 

 

「はぁ、士郎は昔から一度言ったことは曲げない性格だからね……本当に困った子だよ………」

 

「じいさん?」

 

「士郎、僕も手伝わせていただくよ。」

 

「えっ何でだよ?」

 

 

俺はじいさんの言ってる意味がわからなかった。じいさんが俺を手伝う?意味わからん。

 

 

「僕もね子供の頃はそう考えてたよ。全てを救いたいって……でも大人になればなるほどに、その願いは無理だと思い知らされたよ………でもね士郎。僕が失敗した本当の理由はね、何でもかんでも一人でやろうとしたことなんだよ。一人でやろうとしたから僕は失敗した………でも今は違う。僕と士郎、二人でならできる!僕らで世界と美遊を救おう!」

 

「じいさん………」

 

 

俺はじいさんの言葉にまた泣きそうになってしまった。だが今は泣いてる場合じゃない。俺は涙を拭きじいさんの顔を改めて見た。

 

 

「……あぁわかった!俺達でやろう!俺とじいさんとならなんか行ける気がする!」

 

 

ガシッガシットンットンットンッ

 

 

そして俺達は友情の証をして、どうやって美遊と世界を救うかを考えた。

 

(俺はもう迷わない、守るべきものは決まった。後はそれを行えるだけの力だけだ!)

 

 

俺の守るべきものがまたひとつ増えた瞬間である。

 




題名を初Wにしてみました!
会ってますかね?本編読めばMがなんなのかわかると思います

それでは!CIAO~♪


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第十話 日常という名の幸せ

たぶん今回は今までで一番長いです!

あとちょっとアンケートとりますので、詳細は後書きにあります!


それでは本編、どうぞ!


前回の3つの出来事!

 

1つ!美遊に兄貴らしいこととして新しいパジャマを買った!

 

2つ!美遊に本当の家族になりたいといわれた!

 

そして3つ!士郎は本当に守るべきものを決めた!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

士郎side

 

昨晩美遊が家族になりたい発言してから俺は覚悟を決め、どんなことがあっても美遊を守り抜くと誓った。そして今何をしているかというと……

 

 

 

 

(ドサッ)「さぁ美遊、勉強を始めるぞ!」

 

 

美遊の勉強の時間である!

 

 

「いきなりどうしたの?」

 

「そうだね、これにはちゃんと理由があるんだよ?」

 

「一般的な教養というか、一般常識から始めようか!美遊が今まで読んできた本はだいぶ偏っていて専門的なものだったからな!」

 

「そうなの?」

 

 

ぶっちゃけ、将来そういう仕事につかないんだったらあんまり必要ないものだからな……まぁでも覚えといて損はないよな!……な!?

 

 

「……いいけど、でもどうして急に?」

 

「まぁ、なんというか……近い内にまたみんなででかけに行こうと考えているんだ。でも今度はもっと遠くにでかけに行こうと考えているんだ。」

 

 

(※この作品では原作と違い美遊は何度かみんなで買い物などに連れていってもらってました。)

 

 

「ほんと?」

 

「あぁ。……あっいや悪い!急に言われても困るよな?お前にとって世界はまだ屋敷の近くだけだったから。でもこれからは「私海が見たい!」えっ?」

 

 

海?Ocean?Sea?何で?why?

 

 

「一面の水や水平線を見てみたいし、潮風も感じてみたい!打ち寄せる波とか、白砂も!」

 

「「…………」」

 

 

マジか、美遊にこんな思いがあったとは全く気づけなかった……今度からはちゃんと美遊のやりたいことも気付けるようになっておこう!

 

 

「?士郎さん?切嗣さん?」

 

「フッ……アハハ、あぁ了解だ!」

 

「ほんと!」

 

「うん本当だよ?そのためにも勉強しないとだね?」

 

「あぁ、交通法に礼儀作法……覚えることは一杯あるぞ?」

 

「すぐに覚えて見せる!任せて!切嗣さん、士郎さん……ううん、お父さん、お兄ちゃん!」

 

 

 

ドンガラガッシャァァァァン

 

 

 

「「カハッ!」」

 

「お父さん!?お兄ちゃん!?」

 

(な……何て攻撃力なんだ………!笑顔(これ)で世界救えるぞ!?)

 

 

美遊の“お父さん”“お兄ちゃん”発言に俺とじいさんは崩れ落ち、共に残りライフは10になった。

 

(ヤバイ、マジヤバイ……!美遊の笑顔は攻撃力高すぎるぞ!?もし仮に戦うことになって笑顔を向けられたらすぐに死ぬ、死ぬしかない!)

 

このあと落ち着いたところで一般常識を俺とじいさんで色々教えた。

 

~~~~~~~~~~~~

 

そして翌日、俺は学校の途中にある小学校を珍しく眺めた。

 

 

「懐かしいな。休校にさえなっていなければ美遊もここに………ん?」

 

 

そう思って小学校を見ていると中に金髪の小学生っぽい子がいた。その子の事を見ていると女の子は校舎の中に走り去っていき外からじゃ見えなくなった。……ジロジロ見すぎたかな?

 

 

「……何だったんだ?」

 

「何してるんですか?先輩?」

 

「ヴェッ!!(;0w0)」

 

 

ダ、ダリナンダイッタイ!!

 

 

「フフ……小学校がどうかしたんですか?」

 

「な、なんだ桜か、脅かすなよ……まぁ別に、特に何もしてないぜ?」

 

 

妹がいるってあんまりバレたくないな………

 

 

「あぁ!もしかして先輩、小さい子が好きなんですか?」

 

「はぁ!?」

 

 

おいおいおい、なんでそうなるんだよ!さすがに怒りますよ!?士郎さん怒りますよ!?

 

 

「それなら私も一応年下ですし、妹ですし!」

 

「まぁ確かに、桜はいい嫁になりそうだな……ん?妹?桜って姉妹(きょうだい)いたのか?いやその前にどうした?急に顔が赤くなって?」

 

「い、いえ……何でもありません///」

 

 

何てごく普通の会話をしていると突然桜の顔が赤くなった。心配して聞いてみるも何でもないと返された。

 

(う~///せ、先輩にいいお嫁さんになるとか言われたら、すごく恥ずかしい~!///本当に先輩は意地悪すぎて困ります~!!///)

 

 

?まぁ風邪を引いているって訳じゃないから大丈夫か………

 

 

「そ、そんなことより……まぁ、そうですね。私には、兄が、一人………」

 

 

何か歯切れが悪いな……俺の探偵としての勘が疼いてるぜ!まぁでも勝手に調べるのも無粋というか、失礼というか………

 

 

「そうか、知らなかった……」

 

 

それよりポーカーフェイスで誤魔化してるが、俺は結構動揺している。なぜって?だって桜に兄妹がいたんだもん!いやだって驚くでしょ!後輩に兄妹がいたんだよ!?しかも兄だよ?兄!うらやましいよ本当に!桜と美遊の二人が妹になったら毎日が最高だね!

 

 

「フフ……私だって先輩に隠してることたくさんあるんですよ?」

 

 

だろうな。俺だって隠してることがある。それは家族にもだ。例えば転生したこととか、転生したこととか、転生したこととか……

そう考えていると前を歩いていた桜が突然こんなことを聞いてきた。

 

 

「先輩、今私が何を考えているかわかりますか?」

 

「ん?そうだな……部活の朝練のこととか、かな?」

 

「ハズレです♪」

 

 

ハズレかぁ~。どうせなら当てたかったな~

 

 

「私、今が一番幸せだな~、って!」

 

「幸せ?」

 

「はい!たまに意地悪だけど優しい先輩がいて、人は少ないけど普通に学校に通えて、勉強して、部活をして、そんな何でもないような繰り返しがすごく幸せだな~、って。」

 

「………」

 

 

幸せ、か……美遊(あいつ)にとっての幸せって何なんだろうな………

 

 

「うふ、なんてちょっと気取りすぎですよね?」

 

「……そんなこと、無いよ」

 

「えっ?」

 

「俺もそう思うよ」

 

 

当たり前の幸せが一番いいんだ………

 

~~~~~~~~~~~~

 

その後俺たちはそれぞれ自分達の教室に向かった。

 

 

 

~昼休み~

 

 

 

俺はいつも通りジュリアンと一緒に生徒会室で昼飯を食っていた。

 

(チュ~)「……にやけてるな………」

 

 

と、突然ゼリー飲料を飲んでいるジュリアンに言われた。

 

 

「ん?あぁ、桜にもそんな風なこと言われたよ。いつもと表情が違うとかなんとか………」

 

「いつにも増して気色の悪い面だ。何を浮かれてやがる………」

 

 

う~ん、こいつに美遊の事を言うべきか、否か………まぁこいつなら周りに言い触らさないだろ………

 

 

「う~ん、今朝小学校で女の子を見かけてな?遠目にも結構可愛らしさで………」

 

「……ぁ……ぁ……ぁ……」

 

 

ん?こいつは何を引いてやがるんだ?いやちょっと待て……まさか………

 

 

「いやおいちょっと待て!誤解だ!冤罪だ!私は無実だ!お前まさか俺の事をロ○コンだとかそんなことを思ってるんじゃないだろうな!俺はいたってノーマルだ!」

 

 

俺は絶対にノーマルだ!俺の守備範囲は確かに全年齢だが、俺のストライクゾーンにロリは入ってねぇ!

 

 

「勘違いしているお前にはっきり言っておくぞ!?俺はただそういう子が妹の友達になってくれればなと思っての発言だ!断じて俺は!ロ○コン等というものではなぁい!」

 

「妹……?お前に()()()()()がいたのか?」

 

 

ピシッ

 

 

こいつ今なんていった?美遊を“そんなもの”だと?

 

 

「……あぁ、美遊って言ってな?素直で賢い奴なんだ、断じてそんなものというものではないから発言には気を付けろよ?」

 

 

俺は俺の出せる限りの殺気をジュリアンに送った。睨みも忘れずにな?

 

 

「ッ!!あ、あぁ……悪かった………いやそれより……美遊………

 

 

素直に謝ったジュリアンには殺気を消した。するとジュリアンは何か呟いた気がする。ジュリアンの奴なにか言ったか?まぁでも俺の脳内にある『美遊の悪口発見センサー』が反応してないから美遊の陰口ではないな……よかった、よかった!

 

 

「しかし今朝見た子供はどこの子供なんだろうな?金髪で縦ロールのポニーテールでさぁ?どこぞの外国のお嬢様って感じで(ガチャン)ん?」

 

 

と突然茶碗などが割れた音がした。音のした方を見るとジュリアンがお茶をズボンに溢していた。

 

 

「ウェッ!何やってるんだよ!?火傷してないか?してたらすぐに保健室にいこう!もしくは病院だ!俺がマッハで連れていく!」

 

「……全ッ然……熱くねぇ………!!」

 

「何言ってんだよ……つーかそもそもなんだよ、その強がりは………」

 

~~~~~~~~~~~

 

「つまりなんだ?お前は妹の事を考えてニヤニヤしてたって事か………」

 

 

ジュリアンが溢したお茶を処理した後突然そう言われた。幸い火傷はしていなかった。だが……だがしかし………

 

 

「その言い方にすごい悪意を感じるぞ?ジュリアンも桜も、俺が笑ってるくらいで反応しすぎだと思うんだが………」

 

「一つ教えてやる」

 

 

えっ?何々?ジュリアンが俺に教えてくれる事なんて滅多にないぞ?

 

 

「俺は嘘には寛容だ。けどな、漠然と形だけを真似た、何者にもなれねぇ偽物は嫌悪する……以前までのお前の笑顔はそれに近かったんだよ。今日のニヤニヤ笑いは心底気色悪くはあるが、空っぽじゃねぇだけ、万倍マシってことだ………」

 

 

俺はすごく驚いた。どれくらい驚いたかって?そりゃあもう、なんとかも月まで吹っ飛ぶ衝撃~、とかそんな感じ。

 

 

「マジかよ、知らなかった……」

 

「憐れなことだな?偽物に偽物の自覚がないんだ───」

 

「お前ジャージ履くと饒舌になるんだな?」

 

 

そう言うとジュリアンは机を叩き思いっきり立ち上がった。その言葉通りジュリアンは今、ズボンが制服ではなく学校のジャージに着替えている。制服のズボンは先日直したヒーターの近くで乾かしている。

 

 

「喧嘩売ってんのか、貴様!」

 

「だってぇ~、しょうがないでござるか~?今までそんなジュリアン殿を拙者は勿論、学校の生徒や先生も知らなかった新事実だったんでござるから~♪」ニヤニヤ

 

「その気色悪い喋り方も今すぐやめろ!」

 

 

ブー!(´ 3`)!いけずやなぁ~、ほんまに♪

まぁでも………

 

 

「よし決めた!明日からジュリアンの分も弁当作ってくるから!」

 

「あぁ!?どういう文脈だ!トチ狂ってんじゃねぇ!」

 

「フハハハハハ!!!俺は生まれてこの方、一度もトチ狂ったことはない!そしてこれからもない!」

 

 

その後、俺達はいつもより騒がしくも楽しい昼休みを過ごした。それから俺はいつも通り桜と二人で部活をして、美遊の作った料理をじいさんと一緒に感動しながら食べて、じいさんと一緒に朔月家について調べるという何てことのない当たり前の日常を過ごした。

余談だが、しっかりジュリアンには俺の超健康バランスが整っている『衛宮士郎流スーパー弁当』をつくって食べさせた。

 

 

 

そして時は流れ俺とじいさんは朔月家の書物を読み終わった。そして今日は……

 

 

(トントンッ)

 

 

などと考えてるとじいさんの書斎の障子がノックされた。

 

 

「お兄ちゃん!お父さん!準備できたよ!」

 

「あぁ!今行く!」

 

「僕達はもう少しかかるから、先に玄関で待っててくれ!」

 

 

美遊と俺とじいさんの三人で出掛ける日である。

 

 

 

 

だが俺は、そん時は思いもしなかった。

 

この街で起きた悲劇の真実を……

 

この街で起こる戦いを……

 

 

 

全てはまた、あの場所で………

 

 

 

 

 

 

 

「さぁ、聖杯戦争を始めよう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

予告!

 

 

「ここは俺と美遊が初めて出会った場所、そして、お前の生まれた家だ」

 

 

明かされる真実

 

 

「テメェだったんだな……衛宮士郎!」

 

 

親友の本当の顔

 

 

「さぁ選択せよ、衛宮士郎。傍観か敵対か……

いずれにせよ、君の背から正義は崩れ落ちるだろう」

 

 

迫り来る選択の時

 

 

「だからこそ俺は……“本当”を始めようと思ったんだ……!」

 

 

本当の想い

 

 

 

 

迫り来る運命の時……

世界か個人か……

自分の信じる正義が崩れるとき、

少年はどう選択するのか……

 

 

 

戦わなければ生き残れない世界で目覚めろ、その魂!

 

 

 

 




アンケートの内容は、「もし仮に仮面ライダーに変身するとしたら何がいいか?」というものであります!一応4択にしておきました!
1.平成一期(クウガ~ブレイド)
2.平成一期(響鬼~ディケイド)
3.平成二期(W~鎧武)
4.平成二期(ドライブ~ジオウ)
の内のどれかです!

それでは!CIAO~♪


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第十一話 別れ

お久しぶりです!作者のトムさんです!
前回の後書きは、結構大げさに書いてしまった………、と投稿後に気づきましたので、ヤバい!と思い、後書きの部分だけを消しました。ほんっっっとに申し訳ございません!


それとアンケートのご協力ありがとうございます!1日間で見たりしていたのですが、今現在3のW~ウィザードが一番票を集めています!作者はてっきり2か4が一番多いかな?と思っていました。
というわけでもう少しでアンケートは締め切りにしようかなと思っています!
締め切りは、う~ん………6/30の23:59までにしたいと思います!まだの方はお急ぎで!b
そして次の投稿からまた新しいアンケートを取らせていただきます。ご協力お願いします!

それでは久々の本編、どうぞ!


前回の3つの出来事!

 

1つ!美遊に一般常識を教えることになった!

 

2つ!士郎が桜に幸せについて説かれた!

 

そして3つ!美遊と士郎、切嗣の三人で海に行くことになった!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

士郎side

 

よっ、マスタークかと思ったか?残念、俺こと士郎でした!www

以前美遊と海に行く約束をしていたが、ついに!今日!その約束を果たすべく日が来たのダァァァァァァァァァ!

ア゛ーーッハーッハーッハーッハッ!!!ア゛ーーッハーッハーッハーッハッ!!!

 

…………ハァ、落ち着け。はしゃぎすぎると美遊に嫌われてしまう。それだけは阻止しなければ………

 

 

「いよいよ、だな………」

 

「あぁ、そうだね。やっと、ここまで来たよ………あぁ、実に、長かった………」

 

 

じいさん、すごくうれしいのは分かるが、何もそこまでしみじみする場面じゃないだろうに……見てみろ美遊を?じいさんの様子がおかしいから不安そうな顔までしているじゃないか……

 

 

「……お父さん、大丈夫?」

 

「!!あ、あぁ僕は大丈夫だよ?すまないね、心配かけて………」

 

「!ううん!大丈夫なら私はそれでいいよ!」

 

((健気やぁ……))

 

 

あぁ~健気すぎるというか、眩しすぎるというか、もう直視できないネ!ちなみに余談だが、海に行くと約束をした日から俺は“お兄ちゃん”、じいさんは“お父さん”と呼ばれるようになった。その日はじいさんと二人でハイタッチ!!してから、美遊が寝てから二人だけで静かに縁側で乾杯した。(俺は未成年なのでお茶で乾杯した)

 

 

「なぁ美遊、怖くはないか?」

 

「怖い?どうして?」

 

「う~ん、美遊は家からそこまで遠くに出かけたことがなかっただろう?これから行く所は今まで出かけた所よりも遠くに行くから、怖くないのかな~、って士郎は思ったんだよね!」

 

「?わたしは全然怖くないよ?だって、」

 

「「???」」

 

 

 

「隣にお父さんとお兄ちゃんがいてくれるのに、何を怖がるの?」

 

 

 

((………何この子、可愛すぎる!!!))

 

 

ヤ、ヤバいぞ!このままでは出かけるどころではなくなってしまう!とりあえずじいさんとアイコンタクトしなければ!

 

 

⦅じ、じいさん!ポーカーフェイスだ!ここは嬉しさを噛みしめるんだ!⦆

 

⦅……士郎、今の僕なら、世界を救える気がするよ………⦆

 

⦅じいさ~~ん!気をしっかり持て!!⦆

 

※この間僅か2秒

 

 

ヤ、ヤバい!じいさんがこのままではホントに出かけられない……どうすれば………ハッ!( ゚д゚ )

 

思い立ったが吉日!俺はじいさんに耳打ちした。

 

 

「じいさん、じいさんがこのままだと美遊と出かけられないぞ?いいのか?」

 

「!!すまない、士郎。少し取り乱したよ、ありがとう。」

 

(少しだけではない気がするのは俺だけか?)

 

 

そう思っていたらじいさんが美遊に話しかけていた。

 

 

「……そうか、ならよかった。さてそれじゃあ………ん?」

 

 

見ると美遊が俺とじいさんの手を引っ張っていた。それを見た俺とじいさんは優しく微笑んだ。

 

 

「「フフ………」」

 

「えへへ!」

 

 

それにつられて美遊も笑った。

 

 

「……そうだ、この言葉……久しぶりだから言わなきゃだよね………」

 

 

「「「いってきます!」」」

 

 

~~~~~~~~~~~~

 

それから俺達三人は美遊が普段見れてないものを色々見ながら目的地へ向かった。相変わらずの好奇心に俺は少し手を焼かされたと同時に、あぁこれが兄妹ってことか……と感じた。

 

 

 

~~~~~~それからしばらく~~~~~~

 

 

 

それからしばらくしたあとじいさんの電話が突然鳴った。ちなみにじいさんの電話はカイザフォンで、着信音はカイザのコードを押した後の変身待機音だ!

 

 

「はい、衛宮です。……えっ!今日ですか?!いや、でも……今日は息子と娘達と出かけるって約束していて………」

 

 

どうやら仕事の連絡が来たようだ。じいさんはスーパー説教タイムから、この街で物を直す仕事に就いている。うむ、どうしたものか………

 

 

「……お兄ちゃん」

 

「ん?あぁ、大丈夫だって!すぐに話m「違うの……」えっ?」

 

 

違う?何がだ?そう思っているとじいさんの方で話が終わった。それと同時に美遊がじいさんの方に向かった。

 

 

「はい……はい、わかりました。今から向かいます………」

 

「お父さん」

 

「ん?あぁ、美遊か………すまないね、僕は今から仕事に行かなくちゃいけなくなってね……本当にすまないね………」

 

「ううん、気にしないで。わたしは大丈夫だから。三人で海に行くのはまた今度にしよう?」

 

「美遊………」

 

 

……まさか一番みんなで海に行きたがっていた美遊が、また今度、と言うとは……仕方ない、俺も一肌脱ぐか!

 

 

「じいさん、大丈夫だって!何があっても俺が美遊を守るから!なんてったって俺は兄貴だからな!」

 

「士郎……わかった。じゃあ美遊のことは頼んだよ、士郎。それと美遊、今日の埋め合わせは今度みんなで出かけるときにするよ。」

 

「うん!だからお仕事頑張ってね、お父さん!」

 

(ズッキューン!)「わかった、40秒で終わらせてくるよ!」

 

「「行ってらっしゃ~い/行ってらっしゃい」」

 

 

そしてじいさんは仕事に向かった。

 

 

「ふ~、さて!行くか!美遊!」

 

「うん!」

 

~~~~~~~~~~~~

 

それから俺と美遊の二人でまた三人では見れなかった所を色々見て回った。そしていよいよ、()()()()に俺達は向かう。

 

 

 

「お兄ちゃん、海はまだ?」

 

「………それは後でな?」

 

「?あと?」

 

「まず最初に行く所は……ずっと前から、決めてあるんだ………」

 

 

そして俺達は目的地───()()()()()についた………

 

 

 

 

「美遊、こっちだ」

 

 

俺は美遊にとって、朔月家跡地で一番大事なところに美遊を呼んだ。それは………

 

 

「お兄ちゃん、これは……なに?」

 

「お前の……本当の家族の墓だ。」

 

「えっ?」

 

「覚えているか?ここは、俺と美遊が初めて出会った場所……そして、お前の生まれた家だ。」

 

「家………?母さま、達の、お墓………?」

 

 

美遊はまだ知らない………

 

 

「俺とじいさんで埋葬したんだ……美遊以外は誰一人……助けられなかった………」

 

 

五年間ずっと隠してきたこと……朔月家の血を引く美遊に備わった、あらゆる願いをかなえる願望器としての特性……じいさんは最初はただそれだけを目的として、美遊を隠匿し続けようとした事実……全てを伝えて懺悔して、俺とじいさんと美遊の新しい人生(いきかた)を始められるなら……俺はここが相応しいと思った………

 

 

「どうしてかな……あの頃のこと、思い出そうとしても、あんまり思い出せない……ただ、母さまの手の温もりだけは覚えてる……そっか………ここであのとき、わたしはひとりぼっちになってたんだ……そんなわたしを、お父さんとお兄ちゃんが助けてくれたんだね……!」

 

「ッ!!」(ギリッ)

 

 

その言葉に俺はおもわず拳を握り締めた。それには自分の情けさと覚悟の気持ちが入っていた。

 

 

(伝えるんだ!そしてもう一度ここから始めるんだ!今度は『兄妹』として、『家族』として……!!)

 

 

「……美遊、聞いてくれ……じいさんは───最初は、お前を助けたかったんじゃない……」

 

「えっ?」

 

「あの時あの場所にいたのも……そのあと、お前を家族として引き取ったのも……お前の為じゃなかったんだ……!」

 

「お兄、ちゃん?何を、言って………」

 

「そうすることで、切嗣はお前を……奇跡を起こすための道具として使おうとしていたんだ……!」

 

「奇跡のための……道具……?」

 

 

今の美遊は誰がどう見ても、ものすごく不安がっている。俺だってできればこういう話はしたくない……でも、しなきゃらないんだ……!

 

 

「でもな!美遊!今はじいさんは───」

 

 

 

「くだらねぇ」

 

 

 

「はっ?」

 

 

聞きなれた声の方を向くと、そこにいたのは、いるはずの無い………

 

 

「くだらねぇ……あぁ……心底くだらねぇ筋書きだな……!クソが…………!!」

 

 

俺にとっての最高の………

 

 

()()()()()()()()()、衛宮士郎……!!

 

 

声の主はそう言ってかけていた眼鏡を握りつぶし投げ捨てた。

 

 

親友(ダチ)の姿だった………

 

 

「ジュリ……アン……?お前、どうしてここに………」

 

 

俺がそう問いかけようとしても、俺が今まで見たことの無いような目付きで俺を……いや、正確には俺の隣にいる美遊を見ていた

 

 

(キュ…)「………………」

 

 

美遊は不安がって俺の袖をつかんでいた。

 

 

「!大丈夫だ、美遊。あいつは俺の親友なん───」

 

「アレで間違いないか?エリカ」

 

「!?」

 

 

今……どこから現れた……!?いったいいつジュリアンの後ろに立った!?それにアイツは……小学校にいた子供……?

 

 

「………うん。()()()()はたぶんなくなってるけど、まだ……()()()はのこってる」

 

「!!?」

 

 

こいつら、願望器(美遊)のことを知っているのか!?なんでだ……!?

 

 

「ずっとここを監視していた………人が消えた街で、わざわざ朔月家跡地(ここ)に立ち入る人間がいるとしたら、街から出ていた朔月家の親族か、あるいは………

 

 

 

盗人だけだ

 

 

 

 

 

 

『いいか士郎 これは厳命だ。』

 

 

 

ドクン……

「なに……を……言ってるんだ………?」

 

 

ドクン……

(監視……!?やっぱりこいつら、朔月家を知っている………!?)

 

 

「五年前……」

 

 

 

『美遊を目立たせてはならない、最低限の外出をさせてはならない。』

 

 

 

「街を飲み込んだ侵食、それを祓った光の柱は、ここから登っていた………」

 

 

 

『そうしなければ、必ず見つかってしまうだろう。』

 

 

 

「ずっと探していた……この世界()の奇跡と」

 

 

 

『僕達のような………』

 

 

 

「それを奪った盗人を………!!」

 

 

 

奇跡(美遊)を奪い取ろうとする者に』

 

 

 

(こいつは!本気でヤバイ!!俺の勘がそう言っている!取り合えず美遊と一緒に離れなければ!!)

 

 

俺は美遊を抱えて後ろに下がった。それと同時に念のためと思ってポケットに入れてあった巻き尺をとりだし強化魔術を使っていつでも迎撃できるようにした

 

 

「逃げろ美遊!こいつは俺が……」

 

「逃げる……?どこへ……?」

 

 

「!?」

 

(なっ!?こんなとこで常識の欠如があったのかよ!やらかした!!)

 

「なんだそれは、強化魔術か?……フンッ……くだらねぇ………こいつで俺を………殺すのか?」

 

 

強化した巻き尺の刀身となっている部分を握り締めた。その手からは手を斬っているため血が溢れた。

 

 

「や……やめろ、ジュリアン……お前……手が………!!」

 

「何で……お前なんかが……!」

 

 

 

墜ちろ!

 

 

 

《キキンッ》

 

 

 

「………………は?」

 

 

俺は気づいたら空から墜ちていた。ほんの数秒前までは地面に足をついていてジュリアンの目の前にいたのに………

 

 

「ぐあッ……!!?」

 

「お兄ちゃん!?」

 

 

しばらくしたら俺は重力によって空から地面に叩きつけられた。

 

 

(ぐあっ……クソッ、突然すぎてうまく受け身がとれなかった……!それより、ジュリアンが使ったのはワープ魔術か!?いや、魔術は全部漢字表記だから恐らく転移魔術だろう………いやそんなこと考えてる暇じゃねぇ!!クソッ!結構ヤバイぞ!これは!!)

 

 

「ずっとお前を探していた……この世界に残された本物の奇跡を………朔月美遊、今をもってお前は」

 

「あっ……」

 

 

そう言ってジュリアンは美遊の頭を掴んで

 

 

 

俺の所有物(モノ)

 

 

 

なにか魔術的なことをして美遊を気絶させた

 

 

「や………、……めろ……ジュリ、アン……ッ!!ゲホッ」

 

 

(どういうことだ……!?ジュリアンは魔術師で……願望器たる美遊を探していた……!?どうして……何のために……!?)

 

 

そしてジュリアンの後ろにいた小学生……エリカ、が俺の横に立った

 

 

「ごねんまえの()()()()()()()を、とめてくれたのが、そのおねぇちゃんなんだね………」

 

「あぁ?」

 

「ありがとう!おにいちゃん!ほんとうによかった!おねぇちゃんがいてくれれば、また()()がおきてもだいじょうぶ!」

 

 

……………何を

 

 

「今度は事故など起こさない。この器なら足りるだろう………」

 

ドクン……

「……なぁ、ジュリアン……お前、何を言っている?」

 

「街は滅んだが、儀式の再演には都合が良い…………次こそは必ず成就させる」

 

 

そう言ってジュリアンは俺は眼中に無いように美遊を担ぎながら俺の横を通りすぎた

 

 

ドクン……

「何を……言ってるんだって聞いてるんだよ!ジュリアン!?なんだよ、その口振り……それじゃまるで……まるで………」

 

 

 

(嘘だ)

 

「まさか………お前が……」

 

(嘘だ)

 

「街を……人々を……」

 

(嘘だ)

 

「美遊の家族を消し去ったあの───」

 

 

 

「お前があの闇を引き起こしたのか!!?」

 

 

 

その問いにようやくジュリアンは俺の方に向いて、こう言った………

 

 

 

───そうだ、()がやった。

 

 

 

そう確かに、(ジュリアン)は言った

 

 

「ッ!!!」

 

(強化・開始(トレース・オン)!!!)

 

「ジュリアァァァァァァン!!」

 

 

俺は運良く近くにあった巻き尺を再び手に取り、強化魔術をかけ、()()()()()()()()()()()()()()()()()

だが………………

 

 

 

《ドドドンッ》

 

 

 

「ガハッ……!!」

 

 

それも突然どこからともなく現れた無数の武器によって阻まれてしまった。すると消えかかる意識の中で鎧が揺れる音がした。

 

 

「お怪我はありませんか、ジュリアン様。」

 

 

 

やめろ…………

 

 

 

「……あるわけねぇだろ。」

 

 

 

やめろ…………

 

 

 

「美遊を連れていけ、こいつに合わせて全てを再調整する。」

 

 

 

 

やめろ…………

 

 

 

 

「この男は?」

 

 

 

 

やめてくれ…………

 

 

 

 

「……放っておけ、もう…………何の価値もない。」

 

 

その瞬間俺に刺さっていた全ての武器が一瞬の内に消え、俺は地面に倒れ付した。

 

 

「ジュリッ………アン………………テメェ……………まち…………やが、れ…………」

 

 

俺は、間違えたのか……?選択肢はいくつもあったはずだ。この場所に来なければ……いや、そもそも美遊を外に出さなければ、こうはならなかった………今まで見つかんなかったのは運が良かっただけだ……なぜ、出そうと思った?……美遊を人間として扱ってしまったためか?

ああ──────とどのつまり、俺が目指した理想………やはりそれがどうしようもなく間違いだったのかもしれない

 

 

 

いや………もしかしたらそもそもが

 

 

 

あのとき俺が転生することを、望んでしまったこと自体が──────

 

 

 

 

 

 

 

「……気がついたか?」

 




あぁ~~~早く戦闘回出したいなぁ~~~

戦闘回期待しているそこの読者諸君!
あと2,3話はお待ちください。すいません(土下座)

そして切嗣が一時リタイアです。また出番は作る予定ですので、切嗣ファンの方々は安心してお待ちください!

そして次回から毎週日曜朝9:00に投稿します

それでは!CIAO~♪


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第十二話 自分の正義、誰かの正義

七月からFGOを始めたトムさんで~す!

いや~、驚きですね!www
FGOって、ガチャがありまして、そのガチャでサーヴァントや礼装ってやつが出るんですけど(サーヴァントのレア度は☆0~5まであります)、一回目のガチャでいきなりの☆4wしかもパールヴァティwww結構いいやつが出ましたよ!www
いやもうこれは「ウワァァァァァァァァァァ!!」って心の中でなっちゃいましたね!www引いた場所が電車だったのでwww
まぁ後書きで作者が現時点で所有しているサーヴァントを載せときます!

と、いう訳で!本編、どうぞ!


前回の3つの出来事!

 

1つ!士郎と美遊、そして切嗣の三人で海に行こうとした!

 

2つ!切嗣が仕事に行ってから士郎と美遊の二人で朔月家跡地に向かった!

 

そして3つ!ジュリアンが魔術師で美遊を連れ去ってしまった!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

三人称side

 

「……気がついたか?」

 

 

士郎が目を開けると男の声が聞こえた。声の方を向くと………

 

 

「………じい、さん……?」

 

「……残念ながら、私は君の父親ではない。」

 

 

士郎はそう言われ、自分の視界がクリアになると自分の現状を理解した。

 

 

(ここは……どこだ?俺はベットに寝かされている……傷も治療されている………)

 

 

士郎は男と話をするためにベットから起きようとする

 

 

「ここは……ぐっ……!」

 

(まだ、完全には治ってねぇか……!)

 

「あまり動かない方が良い。治癒は久しぶりでな、効果は保証できん。」

 

 

その言葉に納得する。自分の傷は包帯で無理やり占めて出血を抑えているような状態だからだ。

 

 

「あんたは誰だ……?俺を……助けたのか?」

 

 

士郎はまず今一番重要なことを男に聞いた

 

 

「溺れる者に藁を差し出すくらいのことはしよう。これでも聖職者の末席を汚す身だ」

 

 

“聖職者”、士郎は男の言葉をにわかには信じられなかった。何故なら………

 

 

「聖職者……?いや……どっからどう見てもあんたの恰好は………」

 

 

士郎の目の前にいる男の服は、飲食店の店員みたいな恰好をしていたからだ。頭に三角巾をかぶり、腰から下専用のエプロンをつけていた。ちなみにエプロンには麻の文字が入っていた

 

 

「言葉より服を信じるか?愚かなことだ………とは、断じ難い時代か………」

 

(まず勘違いされないような服を着ろよ………)

 

 

秘かにそう思ってしまう士郎であった。

 

 

「良いだろう。君に芥子粒ほどでも信心があることを期待して、私も装いを正すとしよう。」

 

 

そう言って男は士郎に先の部屋に来るように言った。

 

三人称side out

 

~~~~~~~~~~~~

 

士郎side

 

俺はあの胡散臭そうな神父の言う通り、自分の荷物をまとめ、神父が待っている部屋に向かった

 

 

「ようこそ冬木協会へ!私の名は言峰綺礼。この世の終焉を見守る神父として、迷える子羊の来訪を歓迎する。」

 

(おいおい、本当に神父だったのかよ……いや、そんなことは後回しだ………)

 

「あぁ~~、助けてくれたことは感謝する、本当にありがとう。けど悪いが、急いでいるんでな。お礼はまた今度というわけで………」

 

 

とにかく、今は一刻も早く美遊を連れ戻さなきゃ………

 

 

「どこへ行こうというのかな?()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。」

 

(………おいちょっと待て………今アイツは何て言った?美遊の名前を言ったか?なんで一介の神父がそんなことを知っているんだ?)

 

 

その言葉に俺は足を止め神父に殺気を放った。

 

 

「…………………まさか、てめぇも……!」

 

「フン、その年にしてはいい殺気を放つな……だが気が早い上に間違いだ、迷える少年よ。君がすべき事はまず事を知ることだ。」

 

「?」

 

(事を知る?どういうことだ?)

 

「情報を蒐集し、展望を熟考し、覚悟を胸に選択せよ。そうしなければ、君は()()()()()()だろう」

 

 

 

間違える?いや、それよりも、また?どういうことだ?

 

 

「異端の神秘の廃絶……あるいは管理が私の役目であったが、今や信仰すら失われた『冷たい安寧』の時代だ。協会は意義と威信を失い、この身はもはや形骸と化した………そんな終焉期を迎えてなお、人々を救う奇跡を夢見る者はまだある。君の養父がそうだったようにな。」

 

 

!?おい何でこいつがじいさんを知っているんだ!?

 

 

「お前、なんでじいさんを知ってるんだよ!」

 

「驚くことではない。ある程度の深度にいる者なら、『魔術師殺し(エミヤキリツグ)』の名くらいは知っている。もっとも、その男が五年前、本物の奇跡を手にしたことを知っているのは、君と私くらいだったのだがね」

 

 

つまりこいつの話を聞くと、こいつは五年前に朔月家跡地(あの場所)にいたということなのか……なぜ気づかなかったんだ、俺は………

 

 

「………お前いったい何者だ?なぜ美遊のことを知って………」

 

「案ずることはない。私はただの監視役であり、傍観者だ。彼女をどうこうする気はない。」

 

「そんな言葉が信じられ───」

 

 

「間違えるな少年」

 

 

俺の言葉を遮り初めて大声らしい大声を上げた

 

 

「今君が識るべきは、朔月美遊を連れ去った者の正体と目的だ。今まで手出しもせず、ただ傍観していた者の心情ではあるまい………」

 

 

……確かに、こいつの言う通りだ。今俺がここで何か言ったとしても、それはただ時間の無駄なだけだ。だから、ここで俺がとるべき行動は………

 

 

「………………教えてくれ……あいつらの目的と正体を……!」

 

 

目の前の奴から、少しでも多く情報を得ることだ。なるべく良い情報をくれよ、神父擬き………

 

 

「良いだろう。彼らの名は、エインズワース。千年続く魔術師の名門にして基礎魔術である『置換魔術』にしか特性を持たぬ出来損ないだ。」

 

「エインズワース……?いやそれより!アイツのことを出来損ないって言ったのか!?お前目大丈夫か!!?アイツは………ジュリアンは、空間を繋げたんだぞ!!それのどこが出来損ないなんだよ!!!」

 

「魔術師の家系というのは、大抵二つや三つほど特性があるものだ。だがエインズワースは一つしか特性を持たない。故に出来損ないなのだ。魔術師にとって特性が多ければ何かあったときにより安全に、より有利に戦える、ということだ」

 

 

な、なるほど、大体わかった。つまりカイザやデルタとかみたいに強化フォームや中間フォームがない、みたいなことか………

 

 

「彼らは基本的にただ物体の位置を入れ換えることしか出来ない。だが彼らは、自身の工房がある地に限り、原則を遥かに超えた置換魔術を行使する。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()というのだから驚嘆ものだろう」

 

 

知と特性が変わることがない?普通じゃないのか?……いや待て、特性はもしかしたら変わらないかもしれないが、知はどうだ?知は普通変わるだろう?まぁでも、今はそんなことどうでもいいか……

 

 

「んで?ジュリアンはその魔術師の家の跡継ぎかなんかなのか?」

 

「ふむ、察しが良いな?だが厳密に言えば違う。ジュリアンの父親……つまり先代は五年前に死亡している。つまりジュリアン・エインズワースこそが現在の当主だ」

 

 

……マジかよ………アイツ、あの年でもう一族の当主やってたのかよ………スゲーなぁ………

 

 

「彼らは千年もの間変わらぬ悲願を掲げている。あまりに壮大で、あまりに幼稚であまりに尊い願い………それが何か分かるか?」

 

 

あまりに壮大で、幼稚で、尊い願い……?なんだそれは?

 

 

「そんなの、俺に分かるわけ───」

 

「分かるはずだ君なら。何故なら君が一番よく知っているからだ。この世でもっとも身近でそれを目にし、何時しか君自身もそれを望んでいるからだ。」

 

 

分かる?なんでだ?壮大……幼稚……尊い願い……いやその前に状況を整理しよう。なぜジュリアンは美遊を攫っていったんだ?アイツは美遊の願望機としての性質を知っていた。

願い……美遊……願望器……奇跡……事故……成就……

 

 

 

……………………………………………………………………………………………………………………

 

 

 

………!!おいおい、まさか、そういうことかよ!!!

 

 

「その願いってのは……まさか………」

 

「フッ、ようやく分かったようだな。その通りだ、君の思った通り、エインズワースの悲願とは………」

 

(そう、エインズワース家の悲願は………)

 

 

 

 

 

人類史の継続

 

 

 

 

 

(そう、奴らの目的はこの滅びに向かっている世界を……人類を救うこと。そのために、奇跡を起こす朔月家の力が欲しかった。おそらくそのためにあの闇を引き起こしたんだろう。元々あの闇があの規模を想定して放たれたのか、それとも想定外の暴走が起きたのかはわからないが、先代の当主が死んだということはおそらく後者だろう。

そして闇を引き起こした後、朔月家跡地に向かったが、おそらく奴らが朔月家跡地に着いた頃には、俺とじいさんが美遊を保護した後だった。

だが朔月家は、冬木にいた美遊の他に冬木以外の土地にもいた。けど奴らは探しに行かなかった。おそらく理由はさっき言峰が言っていたが、冬木以外では自分たちの魔術が冬木に比べ、大して力が使えないからだろう)

 

「彼らはどんな形であれ、終わりゆく人類を救済すること……それこそがエインズワースの悲願だ。朔月美遊を使い人類の存続を願う。それこそが、正義ではないのか?

 

 

俺はその言葉に何も言えず黙ってるしかなかった。

 

 

「……君は朔月美遊を取り戻したがっているみたいだが、その必要が果たしてあるのかね?」

 

「……なんだと?」

 

「衛宮切嗣がかつて目指した正義……それを正しく継ぐ者は君ではなく、ジュリアンなのではないか?」

 

 

「……正義………じいさんが……かつて目指した…………」

 

 

“正義”……その言葉が俺の背中に重くのし掛かった。

 

 

(……確かに、かつてのじいさんの正義を継ぐとした、らそれは間違いなく俺ではなくジュリアンだろう…………でもな……!)

 

 

俺は無意識に手に力が入っていた。後に気づいた事だが、力が強すぎて掌から血が出ていた。

 

 

「フン、まぁ君達に関してのことはここいらでいいだろう。問題はエインズワースのことだ。」

 

 

……そうだ時間を無駄にするな、まずは聞け!話はそれからだ!

 

 

「価値ある何かを一から生み出すことは決して出来ない、これはエインズワースに限らず、全ての魔術師共通の事柄だ。そして別物から置き換えた贋作を作ることから、『贋作屋(カウンターフェイカー)』などと揶揄される。もっとも、彼らをそう呼んで生きている者はいないがね。」

 

 

贋作屋(カウンターフェイカー)……まるで贋作者(フェイカー)と呼ばれている、英霊エミヤや原作衛宮士郎みたいだな…………何か共通点みたいなモノでもあるのか?

 

 

「エインズワースがどの時点で人類救済を決意したのかは定かではないが……少なくとも二百年前、彼らは人知を超えた奇跡をなす聖杯を求めるようになった」

 

「聖杯?……聖杯って聖杯伝説のあの聖杯か!?」

 

 

 

 

 

聖杯

 

 

 

 

 

それはイエス・キリストがゴルゴダの丘で磔刑に処せられた際に、足元から滴る血を受けたといわれる杯。この杯に注がれた飲み物を飲み干すと、立ちどころに傷や病を癒し、長き命と若さを授けるとされた。(諸説あり)

※出典:pixiv百科事典

 

 

 

「厳密に言えば違うがそうだと言っておこう。それを説明するとなれば少なくとも二日はかかるからな。話を戻すが、そうして作られた魔術的大儀礼が、聖杯戦争だ。」

 

 

やっぱりこの世界でも聖杯戦争は起きるものなのか………メタい話、Fate/=聖杯戦争、みたいな謎の方程式が成り立っているからな………ヤダなぁ………

 

 

「エインズワースは魔術師の家系二つと手を結んだ。それぞれが『聖杯に成り得る器』『英霊召喚システム』『霊脈を有する土地』を提供し─────儀式を作り上げていった。中でも英霊の召喚は特殊でな、礼装や自身の肉体を媒介に英霊の持つ力の一端を写し取り、術者自身が英霊と化す。そうした偽英霊同士で殺し合い、勝者が聖杯を得るという仕組みだ。」

 

 

自分自身を英霊にするだと!?それじゃあまるで全員が武器から元の使い手の経験・記憶を解析・複製してる衛宮士郎みたいじゃねぇか!?いや、それにディケイドやジオウも当てはまるな……他のライダーの力を使えるから……

(詳しく知りたい方はぜひ『衛宮士郎』『仮面ライダーディケイド』『仮面ライダージオウ』でそれぞれ検索してみてくださいネ!)

 

 

「聖杯戦争は過去四度行われ、そのいずれもことごとくが失敗。……特に五年前、第四次の結末は最悪だった。君も見ただろう?あの闇を……あの時、あの形容しがたい闇に街は飲まれ……()()()()()()()()()()()()()()()及び、協力関係にあった二家はもろとも壊滅した。」

 

 

やはり俺の推理はあってたか………聖杯戦争の途中で何かがトラブり、あの闇が起きた……つまりは自滅、というわけだ。……ルールはちゃんと全員守っていたのか?

 

 

「─────斯くいて、たった一人残されたジュリアンは、召喚システムと土地を専有し、ついには聖杯の器をも手にしたと言うわけだ。そして彼は、聖杯の器として朔月美遊を使い、自分だけでも人類を救うために第五次聖杯戦争を起こすだろう。全ては─────人類のために、だ」

 

(……人類のため?……なに言ってやがる………魔術師共の勝手な争いで……街にクレーターだぞ?ふざけんな……ふざけんな……)

 

 

俺はまた手に力が入った。

 

「─────ふ……ふざけんな!!何が、人類のためにだ!その結果があのクレーターじゃねぇか!!一体何人が犠牲になったと思っていやがる!?人を救うなどと言って……結局は、悲劇を生んだだけじゃねぇか!!」

 

 

そう言うと奴はゆっくりこっちに近づいてきた。その行動が俺にはなぜかヤバい……と感じさせた

 

 

「結局などと……軽々に評するべきではないな。いずれ人類は滅ぶ……エインズワースが見ているのは、その先の地平だ。枝葉ではなく幹、木ではなく森、個ではなく種。大事の過程で生じる小さな犠牲を切り捨てることを、今までそれを間近で見てきた君が否定するのかね?」

 

「それ……は……」

 

(それは正しくかつて切嗣が目指した正義だった……でも……それでも……!)

 

 

 

 

 

「あぁ、俺は否定する」

 

 

 

 

 

「………ほう?」

 

 

そう言っても奴は表情をあまり変えていなかった。

 

 

「確かに何かを救う時に、全てを救うことは出来ないかもしれない。今回のこともそうだ。人類全てを……世界の全てを救うことは出来ないかもしれない。」

 

「それが分かっているのに何故否定する?」

 

「そんなの決まってるだろ?この世に犠牲にしていいものなんてない。全てを救えないなんて言うなら俺がその理を破壊してやる!俺が全てを救ってやる!!」

 

「………それが、君の正義……選択か?」

 

「正義なんて大層なもんじゃねぇよ。俺はただやりたいからやる、ただそれだけだ。」

 

「それが正義じゃなくても?」

 

「くどいぞ。俺がこっちと決めたらこっちだ!」

 

 

俺がそう言うと、奴は黙った。しばらくすると、奴は振り返り俺に背を向けた。

 

 

「……エインズワースの工房は、クレーターの中央だ」

 

「はっ?」

 

 

といきなり重要なことを言ってきた。

 

(いきなりどうした?いや待てエインズワースの工房がクレータ-の中央だって!?)

 

「なんだね?もしや今の情報はいらなかったかね?」

 

「い、いや全然欲しかったとこだ!マジで助かった!ありがとう!……でもなんで俺にそれを教えたんだ?」

 

 

そこが謎だ。こいつとは会って一日にも満たないんだぞ?何でこいつはここまで俺をよくしてくれるか分からない。だが奴は振り向いてそれはそれはとても良い笑顔で………

 

 

「なに、ただ面白い答えを聞けたからな。その褒美、みたいなものだ」

 

 

等と言ってきた。こいつも王様と同じ理由かよ………まぁでも、教えてもらえるものは教わっておくか………

 

 

「そうか……悪いな、ありがとう!早速行ってみるぜ!!」

 

 

そう言って俺は教会のドアを思いっきりけって開け、加速魔術でクレーターに俺の出せる限界の速さで走って向かった

 

 

時間加速(クロックアップ)!」

 

CLOCk UP

 

 

待ってろよ!美遊!待ってろ!ジュリアン!テメェを後悔させてやるよ!

 

(※余談だが、エインズワースの工房で謎の寒気を察知したジュリアンがいたとか、いないとか)

 

士郎side out

 

~~~~~~~~~~~~

 

三人称(という名の限りなく綺礼sideに近い三人称)side

 

「あぁ、俺は否定する」

 

 

その言葉を聞いた時、言峰綺礼は目の前の少年───衛宮士郎にとても強い何かを感じた。それが何かは分からない。だがそれが綺礼の興味を惹いた。

 

 

「………ほう?」

 

 

故に聞き返した。なぜそう思うのかと

 

 

「確かに何かを救う時に、全てを救うことは出来ないかもしれない。今回のこともそうだ。人類全てを……世界の全てを救うことは出来ないかもしれない。」

 

「それが分かっているのに何故否定する?」

 

 

それを聞いた士郎は、そんなもの既に決まっている、とでも言うような表情で答えを出した

 

 

「そんなの決まってるだろ?この世に犠牲にしていいものなんてない。全てを救えないなんて言うなら俺がその理を破壊してやる!俺が全てを救ってやる!!」

 

(……………なんと愚かなことだ。こいつは現実を知らないのか?)

 

 

綺礼は思わずそう思ってしまった。だが士郎の眼を見た瞬間、綺礼は士郎が本気で言っていると分かった。

 

 

「………それが、君の正義……選択か?」

 

「正義なんて大層なもんじゃねぇよ。俺はただやりたいからやる、ただそれだけだ」

 

「それが正義じゃなくても?」

 

「くどいぞ。俺がこっちと決めたらこっちだ!」

 

 

その言葉を聞いた瞬間、綺礼は確かにこの少年には愚問だったな、と気づく

 

(仕方ない……私も少しばかり手を貸すか………)

 

そう言って綺礼は士郎とは反対方向に振り返った。

 

 

「………エインズワースの工房は、クレーターの中央だ」

 

「はっ?」

 

 

いきなりのことで士郎はあっけにとられている。綺礼はその表情に思わず、こんな表情もできたのか……、思ってしまった。

 

 

「なんだね?もしや今の情報はいらなかったかね?」

 

「い、いや全然欲しかったとこだ!マジで助かった!ありがとう!……でもなんで俺にそれを教えたんだ?」

 

 

(なぜそこを知りたいのかは分からないが、まぁいい。教えてやろう)

 

 

「なに、ただ面白い答えを聞けたからな。その褒美、みたいなものだ」

 

 

なぜかこいつもかよ、というような視線を受けた綺礼であった

 

 

「そうか……悪いな、ありがとう!早速行ってみるぜ!!」

 

 

そう言って士郎は教会の扉を蹴飛ばし外に出た

 

三人称side out

 

~~~~~~~~~~~~

 

言峰side

 

迷える子羊と化した衛宮士郎(少年)から答えを聞けて満足し、そのお返し(?)にエインズワースの工房の居場所を教えた。

 

 

時間加速(クロックアップ)!」

 

 

そして少年はそのまま協会のドアを蹴飛ばし走り去っていった。

 

 

「!?」

 

 

私はすぐにドアの前に行った。なぜなら先程までその場にいた少年が()()()()()からだ。

 

 

(今どうやって消えた?微かに魔術を行使した痕跡がある……いったいどういう仕組みの魔術だ?自身の速度を瞬時に上げる魔術か?私の知る限り、一瞬で速度を上げる魔術は()()()()()()。一体どうやって………)

 

 

そうドアの前で考えてると、入り口から人が来ていることに気づいた。客人かと思ったが本日二度目の驚きを感じた。

その客人は………

 

 

 

「スゥ~ハァ~、僕の息子が世話になったみたいだね、言峰綺礼」

 

「まさか貴様のような者が教会に用があるとは、懺悔でもしに来たのか?そうだとしたら明日にも世界が滅びるのだろうな……

 

 

 

衛宮切嗣

 

 

客人の名は衛宮切嗣、奴は世間一般的に『正義の味方』と呼ばれる人間だ(まぁ本人は否定しているがな)。奴と初めて出会ったのはまだ私が二十代の時だったが、まぁここら辺の話は今はいいか……まぁとにかくなぜこいつはここへ来た?

 

 

「……なぜ教会に?貴様のような者はてっきり来ないものだとばかり思っていたのだがね。そして教会でたばこは吸うのはやめろ」

 

「僕だって出来れば教会へは極力行きたくないね。ましてや、君が居る所へは尚更ね。僕は君に-本当はやりたくないが-礼を言いに来てね。あと悪いね、今度からはたばこは吸ってからくることにするよ」

 

「貴様が……謝罪、だと………?」

 

 

明日はホントに滅びるんじゃ………、そう思っていると奴が愛用しているトンプソン・コンテンダーで撃ってきた弾を黒鍵で弾き返した……弾き返した弾は奴には避けられたが………

 

 

「……君はもう少し神父としての自覚を持った方が良いと思うよ?本当の神父なら、ね?」

 

「フッ……面白いことを言うな?私はしっかり神父としての自覚なら持っているぞ?」

 

 

(※ここに士郎が居たら二人の空気が悪すぎて、ウワァァァァァァァァァァ!!、ってなっていただろう)

 

 

「……まぁでも、ホントに士郎を助けてくれたことは純粋に感謝してるよ。ありがとう。」

 

「気にするな。私は聖職者として当たり前のことをしたまでだ。それより私が気になっているのは、先ほどの少年のことだ。彼はどうやってあの場から一瞬で速度を上げた?」

 

「あぁ、あれは士郎の魔術の一つの『加速魔術』というものだ。おそらくあれは士郎の使える魔術の中で一番速いものだろう。確か名前は、クロックアップ、っていう名前だったね」

 

 

加速魔術……あれはそんなものではないと私の勘が言っている。いくら速くなろうとしても、残像程度は残る。だがあの少年のは残像はおろか、砂埃一つ立てずに消えた……文字通り()()()のだ

 

 

「……衛宮切嗣、いくら加速魔術といえど、一瞬で消えることは不可能だということは分かっているな?」

 

「あぁ、もちろんだ。僕もそれはおかしいと思って士郎にどうやってるんだい?と聞いてみたんだが、帰ってきた答えは………」

 

~~~~~~回想~~~~~~

 

『士郎、今のはどうやったんだい?一瞬で消える魔術は聞いたことないが……』

 

『う~ん、そうだなぁ~こういう時はこう答えた方が良いな……鍛えてますから、シュっ!』

 

~~~~~~回想終了~~~~~~

 

「って言われちゃってね?はぁ、まったく隠し事が多いなぁ、士郎は……ハハッ」

 

 

そういった奴の顔は、困っているようだが、どこか嬉しそうな顔をしていた。

 

 

「……貴様は、なぜそんな顔をしている?」

 

「ん?ん~そうだなぁ~、息子だから、かな?」

 

 

そういった奴の顔は、やはりどこか嬉しそうな顔をしていた

 

 

「……変わったな、衛宮切嗣。以前と顔つきが変わったな。」

 

「そう見えるかい?」

 

「あぁ、憑き物が落ちた、が一番適切な表現だろう」

 

「……そうだね。僕を変えてくれたのは、士郎だろうね………」

 

「だろうな。あの少年は人をひきつけ周りの人間を良い意味で変えていく存在になるだろうな」

 

(だがそれが、エインズワースの人間までも変えられるかは、定かではないがな)

 

「……そうか」

 

 

そう言って奴は入口の方に向かった。

 

 

「もう用は済んだのかね?」

 

「あぁ、僕はただ息子を助けてくれた君に礼を言いに来ただけだ。他の要件はないからね。帰らせてもらうよ。それに、責任感に今にも押し潰れてしまいそうな息子を慰めるのも、父親の役目だからね。僕はその役目をやるとするよ」

 

 

そう言って奴は帰っていった。

 

 

「はぁ、まったく奴は常識というのがないのか……教会にタバコを吸って来ておいて、なんなのだ奴は……」

 

 

そう考えてると本当に頭が痛くなってくる。いつかあの親子は碌な目に合わんな……

 

 

「……さて………」

 

 

今日はよく星が見える……

 

 

「さぁ、選択せよ衛宮士郎。傍観か敵対か………いずれにせよ、君の背から正義は崩れ落ちるだろう」

 

 

………まぁこんな事を聞かなくても、奴は最後までその信念を貫き通すのだろうがな………

 




前書きでも言いましたが、作者が現時点で所有しているサーヴァント一覧です!

セイバー:イアソン
アーチャー:エウリュアレ、アーラシュ、パリス
ランサー:ロムルス(☆3)、パールヴァティ―、武蔵坊弁慶
ライダー:ブーディカ、ゲオルギウス
キャスター:ヴァン・ホーエンハイム・パラケルスス、ウィリアム・シェイクスピア、チャールズ・バベッジ
アサシン:佐々木小次郎、シャルル=アンリ・サンソン
バーサーカー:呂布奉先、カリギュラ
アヴェンジャー:アントニオ・サリエリ
シールダー:マシュ・キリエライト

という風な感じで頑張っております!
よろしければ作者とフレンドになってもらえたら嬉しいです!
IDは、294,447,636、ございます!
フレンド登録お願いします!

それとまたアンケートを取りたいと思います!
詳細は下です!

それでは!CIAO~♪


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第十三話 Sの本音/親の責務

ほんっっっっとにすいません!!!テスト期間にはいっていたのと、最近暑すぎてちょっとずつ進めていたら遅れてしまいました!待っていた方々本当にすいませんでした!!今後はないように気を付けます!

それでは!本編、どうぞ!


前回の3つの出来事!

 

1つ!ジュリアンに襲われた士郎は、冬木教会の神父……言峰綺礼に助けられた!

 

2つ!五年前、この街で起こった悲劇の真実を知った!

 

そして3つ!士郎は、たとえ自分の行いが正義ではなくても自分の信じた道を征く、と宣言した!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

士郎side

 

ハァ、ハァ、やぁ……みんな!ハァ、ハァ、てぇん……さぁい、物理……学者の……衛宮、士郎だよ!ゲホッ!グホッ!ヤベェ……魔力使いすぎちまった……

今俺は教会からクロックアップを使い、時間切れになったら次の加速魔術を使いまくってしまい、目的地のクレーター周りに着いた頃には疲れすぎたしまった……

ペース配分間違えた………あたりが暗くて何も見えねぇ……まぁでも教会から懐中電灯を盗ん……ゲフン、ゲフン、借りてきたし着いたからいいか!

 

 

「ハァ……ハァ……やっとか、クロックアップしてもあれは周りから見たらめちゃくちゃ速くなっても、いざ自分でやると普通に走るにと変わらないんだな………あっそっか、あれはライダーに変身するから早くなったのか……生身と比べてライダーは100mを5秒とかで走るからな……そりゃ速くならないのも頷けるよw」

 

 

ハァ……フゥ……とりあえず、息も整ってきたしクレータの中心に降りるか!しかしまぁ………

 

 

(第五次聖杯戦争、ね……衛宮士郎は5っていう数字にも何か運命的なもんでもあるんかな~?俺(というより作者)が知っている限りでは、衛宮士郎が出てる作品の聖杯戦争ではほとんどが、第五次聖杯戦争だからな~やっぱ運命的なもんでもあるんだろ……)

 

 

閑話休題(それはさておき)

 

 

(あの神父擬きは俺を気に入ったから、って理由で色々教えてくれたけど……なんか裏がありそうだな……じゃなきゃ初対面の奴にあんなに喋らないよ?

アイツの話を聞くまではジュリアンが魔術師だ、ってあんまり信じたくなかったけどあの時のワープ……いや、置換魔術と神父擬きの説明で信じざるおえなかった。………ホントは信じたくなかったけどな………

しかし聖杯戦争が今回で五回目……ということは今まで勝者はいなかったということか?勝者がいればもう続ける意味がないはずだ。何故なら魔術師達の目的は共通して『根源』とやらの到達だからな。根源にさえ到達すれば後は………どうすんだ?あれ?魔術師って根源到達したらあと何すんの?あれか?余生を楽しむために隠居でもすんのか?……あぁそうか、根源到達しちゃったら他の魔術師にムッコロされんのか……

 

(<::V::>)<オレァクサムヲムッコロス!!

(0w0)ナズェダ!!

って感じかな?www

 

まぁそれはさておき、ジュリアンは聖杯戦争を一人で起こそうとするって話だが、流石に一人じゃ無理だろ?一人で起こそうとするなら、一人で星の半分は壊せるくらいの魔力持ってないと無理だろ………多分。

エボルトとか渡さんとかならワンチャン行ける気がする。だってエボルトはブラックホールで星の一つや二つ一気にムッコロせるだろ?渡さんはほら……エンペラーフォームで全力でザンバット斬を使ったら星の一つは半分にできるだろ?www………あれ?これ魔力関係なくね?………まぁいっか!………あっ待って、そういや)

 

 

 

『俺は“嘘”には寛容だ』

『何かを隠したい……偽りたいという明確な意思がそこにあるからだ』

 

 

 

(……そういやジュリアンの奴、そんなこと言ってたな………あれは……ジュリアン自身のことを言っていたのか……?全てを隠して……偽って……)

 

「…………ん?壁?ということは、ここは……クレーターの反対側……?」

 

 

そうこう考えている間に俺はどうやら()()()()()()()()()に着いてしまった様だが……早くね?確か神父の話じゃクレーターの中央にエインズワースの工房が隠されてるってことだけど……通り過ぎたか……?ディケイドだけに………何言ってんの俺は…………ふざけすぎたか……ハァ、仕方ない、戻るか……まぁとにかくもう一度ジュリアンに会って確かめるか……聖杯戦争のこと、そしてあの闇のことを………

 

 

 

『けどな……』

『漠然と形だけを真似た、何物にもなれねぇ“偽物”は嫌悪する』

 

 

 

……あぁ、知ってるさ。自分が偽物だってくらい………俺は仮面ライダー(ヒーロー)に憧れ、一度死に、別の人間(衛宮士郎)に転生し、士郎(オレ)はもう一度死に、もう一人のヒーロー(じいさん)に救われて、ヒーロー(理想)に憧れて、その憧れだけで、俺という……衛宮士郎(抜け殻)は作られた……だから、だからこそ、俺は………

 

 

「……!?おいおいおい……また反対側……だと!?まっすぐ中央を通ってきた筈なのに……!なんでだ……!?確かにまっすぐ歩いてきた筈なのに!?おかしいだろ!クレーターの直径は2キロ以上はあるはずだ……!どう見積もっても、……そんな距離歩いたはずは……!?」

 

 

だがいくら走っても2キロ以上走った気がしない……せいぜい500メートル歩いたか、歩いてないかぐらいだ……なぜだ……何か謎があるはずだ、何か……今までのジュリアンに関するキーワードは『エインズワース』『魔術師』『置換魔術』『クレーターの中央』………!!

 

 

「……ハァ……ハァ…………そうか……ハァ……ハァ……そういう事か……ハァ……ハァ……これは……空間置換による隠匿と断絶、中央部には部外者を決して近づけない城一つを覆い隠す規模の大結界だった……って訳か………」

 

 

士郎は自分でも気づかない内に懐中電灯を手から落としていた。

 

 

「……あぁ……そうかよ……そう来るかよ……ジュリアン………偽物は、会う事すら許されないってか……」

 

 

クソッタレ……!話すことも出来ないのかよ……でも、このままのこのこと帰れるかよ………!!

 

 

「出てこいジュリアン!!そこにいるんだろ!?聞こえてるんだろ!?確かに俺はな!!ヒーローに憧れただけで、何も救えなかった偽物だった!!……人としての形を、正義の形を、家族の形を、真似て取り繕ってきただけの抜け殻だった……!!俺は最初から、やり方を間違っていたかもしれない……けどな!!解ってんだよ……!そんなことは………!」

 

 

だけど……そんな俺だから……間違えた俺だからこそ………!

 

 

「だからこそ、俺は……

 

 

 

『本当』を始めようと思ったんだ…………!」

 

 

 

 

 

そう言っても何も反応がない。あるのはただ、その場を支配する静寂のみ。

……そんな………俺の声はジュリアンにも……美遊にも……届かないのか………

士郎はそんな現実に耐えられず膝から崩れ落ちた。

 

 

「……まだ、言えてないことが……伝えられてないことがあるんだ……!頼む、ジュリアン……美遊を……俺の妹を返してくれ………!!」

 

 

……俺は声が枯れるまで叫び続けたが、返事が返って来る事はなかった…………

 

 

そして……………

 

 

 

 

 

 

「士郎」

 

 

 

 

 

今一番聞きたくなかった人物の声が俺の背後から聞こえてしまった

 

 

「……じい、さん………?」

 

 

俺の後ろには仕事に行っていたじいさんがいた。

 

 

「なん、で……ここに……?」

 

「スゥ~フゥ~、そうだね、美遊が攫われて士郎がここにいるって教えてもらったから、かな?」

 

 

……誰がじいさんに教えたのか、そう考えたがもう一人しか思いつかない

 

 

「……言峰綺礼か………」

 

「……やっぱり士郎にはこれだけでわかるか……」

 

 

……なんでじいさんがいるかは分かった……けど、なんで………

 

 

「……なぁ、じいさん……」

 

「ん?なんだい士郎?」

 

「なんでじいさんは、そんなに落ち着いているんだよ………」

 

「……士郎?」

 

「……俺は、美遊を守れなかった……美遊を守るって……じいさんに言ったのに……俺は、守れなかった……それなのに……なんで怒ってないんだよ……!」

 

 

士郎がいくら切嗣に言っても切嗣は落ち着いてタバコを吸った。

 

 

「……スゥハァ~、士郎……僕はね、確かに君に美遊のことを任せた。けどキミは美遊を狙う者達から美遊を守れず、案の定美遊が攫われてしまった………」

 

 

士郎にとってそれは今ものすごく心にくる言葉だった。兄だから、そんな簡単な理由で軽々しく守るなんて言っといて何一つ守れていない。

 

(……そうだ………俺はじいさんと離れるときなんて言った……?“何があっても俺が美遊を守るから”……?ふざけんな!俺は何も守れなかったじゃないか……!結局俺は、口先だけの男だったんだ………!!)

 

「士郎、美遊は生きたまま攫われたんだよね?」

 

「……あぁ………そうだよ…………」

 

「なら大丈夫じゃないか」

 

「は?……じいさんは何言ってんだ……?……何が大丈夫なんだよ、美遊が攫われたんだぞ!?それのどこが大丈夫なんだよ!!」

 

「士郎、美遊は生きたまま攫われたんだ。まだ死んでいない、ならまだ取り戻せるんだ。」

 

「……なんでそう思えるんだよ……もう死んでるかもしんないだろ………なのに、なんでそうおも─────(ガシッ)」

 

 

続きを言おうとした瞬間、士郎は切嗣に胸ぐらをつかまれた。

 

 

「甘ったれるのもいいかげんにしろよ、士郎」

 

「!!」

 

「君は何だ?美遊にとっての何だい?家族じゃないのか?美遊にとってのたった一人の兄じゃないのか!?」

 

「………じいさん」

 

「そんな君が!たった一人の妹に対して、もう死んでいるなんて死んでも言うんじゃない!!」

 

「……でも俺は……美遊を取り戻したとしても……また美遊を失うのが怖い………俺はただ、美遊に人としての、普通の人としての幸せを手に入れてほしい……ただそれだけなんだ………」

 

 

俺は年甲斐もなく涙を流した。そんな俺を見かねてじいさんは俺の胸ぐらを掴みなおした。

 

 

「何をためらっている!」

 

「!!」

 

「君には守りたいものがあるんじゃないのか?自分が信じた信念のために戦うんじゃないのか?それともあの日誓った約束は全部嘘だったのか!?」

 

「……がう」

 

「ん?」

 

 

俺は胸ぐらを掴んでいるじいさんの手を掴んだ。

 

「……違う、違う!あの日誓った約束は嘘じゃない!俺が本気で決めた事だ!」

 

「なら迷わなくていいね、君は言峰に自分の信じた道を征くといったんだ。なら最後までそれを貫き通せ。」

 

「あぁ、言われなくても俺はそうする!」

 

 

その言葉に満足したのか、じいさんは胸ぐらから手を離し優しく微笑んだ。

 

 

「うん、なら家に帰って作戦を立てようか。」

 

「あぁ!……あ、そうだじいさん」

 

「うん?なんだい士郎?」

 

「……その、悪かったな……心配かけちまって………」

 

 

じいさんはその言葉にきょとんとした顔で俺を見ている。しばらくしたらいつもより優しく、

 

 

「フフ……気にしなくていいよ。僕だって士郎に道を正されたからね。今度は僕の番だって思っただけだから、ね?」

 

 

───じいさんは微笑んだ

 

 

「!!フッ……カッコつけすぎだよ、じいさん……」

 

 

でも……

 

 

「でも、少し……気持ち楽になった……ありがとう」

 

「どういたしまして。」

 

 

そう言ってじいさんと俺は家に向かった。

 




最後ちょっと無理やり終わらせた感ありすぎますかね?そうだったらすいません!

ここで話は変わり、ちょっと前回の話を見返したら多分これ読んでる方々が、「あれ、これなんで?」となってる部分があったのでこの場をお借りして説明させていただきます!

1つ!クロックアップ使えないのに、なんで出てたの?

A、ぶっちゃけクロックアップは名前だけです。士郎が使う加速魔術、というより士郎が使う魔術はすべて魔術回路の使う本数で性能などが変わります。

まず大前提に士郎は十一個の魔術属性と二十一本の魔術回路を持っています。そのうち一つの属性に魔術回路を二本ずつ割り振ってあり、それぞれ使う本数によって使用する魔術の威力などが上がります。強化は使う魔術回路は基本的に一本です。なぜなら他の魔術属性と比べ士郎との相性が非常にいいので一本で二本分、半分で一本分、対象が強化されるという感じです……伝わるかな?
表っぽいのにするとこんな感じです!


強化:一本
炎:二本
大地:二本
毒:二本
雷:二本
崩壊:二本
封印:二本
破壊:二本
風:二本
加速:二本
時間:二本


それでですね、加速魔術も他のと同じで魔術回路を二本分使います。
二本丸々使うことでクロックアップ(仮)、一本半使うことでファイズアクセルの加速モード(仮)、一本丸々使うことでタイプフォーミュラの加速モード(仮)、半分だけ使うことでアクセルトライアルのマキシマムドライブ(仮)が使えます!

と言っても本家に比べたらはるかに遅いです。例えるなら、生まれて三ヶ月の赤ちゃんと人類最速の男が100m走をする感じです!

それと他の魔術と組み合わせることで加速魔術だったら単体よりも速くなります!詳細は本編でだしたときに説明させていただきます!

いかがでしたか?ちゃんと説明できたでしょうか?うまく伝われば幸いです!
では次の疑問です!

2つ!なんで士郎sideの時はクロックアップの機会音声が鳴っていたのに、言峰sideの時はなかったの?

A、これは士郎の頭の中で音声が再生されているだけなので、士郎以外には全く聞こえません。例えるなら……すいません、例えが思いつかなかったですwww


まぁこんな感じかな?うまく伝わることを作者は願っています!

それでは!CIAO~♪


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第十四話 最後の晩餐

ホンットごめんなさい!

擬音が上手く出来なくて、ストーリーが駄文だったのでかなり空いてしまいました!本当にごめんなさい!

これからは頑張って擬音をつけていきます!「ここの擬音はこうじゃないの?」とかそういのがありましたらぜひ!感想で教えてくださ~い!

あと今回一部台本形式にしています。理由は自分が読んでて分かりにくかったからです。

それとこの小説の題名がちょっとダサかったので解明しようと思います!

それでは!本編、どうぞ!


前回の3つの出来事!

 

1つ!クレーターの中心にエインズワースの工房があると教えてもらい士郎は向かった!

 

2つ!士郎は今までの偽物だった自分たちの関係を終わらせ、本当を始めようと思った!

 

そして3つ!士郎は切嗣に叱責され妹を取り戻すため、再び立ち上がった!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

士郎side

 

やぁみんな!(前回情けないところを見せた)てぇん↑さぁい↓物理学者の……って何言わせるんだよ作者!勝手に入ってくんじゃねぇ!ムッコロスゾ!!!

……あの後じいさんと家に帰ってどうやって家の美遊(天使)を攫った奴らをムッコロスかを考えていたらいつの間にか朝になっていた……

 

まぁ茶番はここまでにしといて、ジュリアンが美遊を攫って行った翌日からジュリアンはばったりと現れなくなった。もう一般人に溶け込む必要もなくなったんだろう。何せ探していた奇跡(美遊)盗人()は見つかって、自分たちは奇跡(美遊)を手に入れたんだからな………

 

やっぱり俺は選択を間違えた───友と───妹と───家族の形をも失って───それでも日常(時間)は、残酷に流れていく─────

 

 

 

クロックアップ

クロックオーバー

 

 

 

場所は変わり、今俺はあの神父から買い取った剣───『黒鍵』を二本持ってエインズワースの工房があるクレーターの中央にいる。

 

 

「……さて」

 

 

俺は黒鍵を二本持って構え、クレーターの中心に斬りかかった。

 

 

「始めるか……ッ!」

 

 

俺が黒鍵二本使ってエインズワースの結界に普通に斬りかかっても特に効果はなかった。ならば!

 

 

SLASH

THUNDER

 

 

俺は強化魔術と雷魔術を使い黒鍵二本の切れ味を上げ、雷を纏わせ更に切れ味を上げた。すると刀身は青い稲妻が纏った状態になった。俺はその状態にして結界に斬りかかった。

 

 

「ハァ……ッ!」

 

LIGHTNING SLASH

 

 

「ウェェイッ!!」

 

 

だがいくら切れ味を上げても結界は壊れなかった。

 

 

(ちっこれでもダメか……だがまだ手はある!)

 

 

今度は毒魔術と崩壊魔術を使い、黒鍵に纏わせた。

 

 

READY

 

「ハァッ……」

 

EXCEEDΦCHARGE

 

その音声がなると両腰から赤い線が伸び黒鍵を持っている両手にそれぞれ行くと黒鍵の刀身が赤く光った。

 

 

「フッ!」

 

 

それと同時に俺は結界に向けて走り出し結界に四連撃を与えた。

 

 

「スパークルカットォ!」

 

 

がしかし、俺が持つ斬撃系の必殺技を二連続発動しても……

 

 

「……()()()()これでもダメか………」

 

決壊を破ることはできなかった。ただ波紋のように広がる結界を俺は見ているだけだった。だがここでみんなはこう考えるだろう。斬ることがダメなら後は投げるだけだと。だが……

 

 

「フッ!ハッ!」

 

 

俺は結界に向けて何の施しもしていない二本の黒鍵を投げつけた。まぁ結果は見えてる。二本の黒鍵は刺さると思いきや結界を通り越し反対側の壁に刺さった。そして黒鍵はその役割を終えたように刀身が魔力に還り柄だけが落ちた。

 

 

「はぁ、効果無し、か。ま、そうなるよな。あれ結構高かったんだけどなぁ。あのエセ神父め、黒鍵二本に結構な金額を払わせたくせに全然役に立たなかったじゃねぇか……明日訴えてやる。」

 

 

俺はこのクレーターで叫びまっくた次の日から言峰やじいさんから結界の破り方を聞いて、俺に出来る限りの事を実践してみたが、そのことごとくが失敗に終わった。

 

 

「“魔術的結界を破るには物理的干渉で破るのではなく概念的干渉でなければ破れない”とか言ってたが、やっぱりあんな概念礼装(オモチャ)じゃ駄目か……はぁ、今日も終わったし帰るか………」

 

 

そしてそのままエインズワースの結界を破れぬまま一ヶ月の時が過ぎていた。何故か今はまだ夏なのにこの街には雪が降っている。

 

 

(物理だろうが魔術だろうが思いつく限りの方法は既に試した。それこそ一番最初に破壊魔術でディメンションスラッシュをやろうとした。でも発動しようとした瞬間黒鍵の刀身が魔力に還っていた。

あれはやらかした……まだ一本で使おうとしたからよかったけど、二本で使ってたらじいさんに会わせる顔がなかった………まぁでもその破壊魔術の魔力で刀身を創って放ったけどな!)(ライトセイバーみたいな感じです。by.作者)

 

 

士郎は結界を壊す、と言うことを聞いた瞬間破壊魔術ならいけんじゃね?と思い即実行したのだが、先程みたいに黒鍵に纏わせた瞬間、黒鍵の刀身が魔力に還り不発に終わった。その後破壊魔術の魔力で刀身を形成したが、威力が激減し破壊できなかった。

 

 

(しかしあの野郎もとんでもない無茶ぶりしやがって………)

 

~~~~~~回想~~~~~~

 

これはエセ神父こと、言峰にどうやって破壊すればいいのかを聞いたときの答えだ。

 

 

『空間の繋がりを任意に置換するあの守りはひどく単純でそれだけに強固だ。突破するには彼らの魔術強度を上回る概念をぶつけるか……それこそ()()()()()()()()()()()()()しかあるまい』

 

『世界、ごと………』

 

~~~~~~回想終了~~~~~~

 

(同じ存在(衛宮士郎)でも元は同じ存在(英霊エミヤ)は世界を創る事ぐらい出来るが、俺は平行世界の存在(エミヤシロウ)だ。そんな事俺に出来る訳ないだろ。そもそも俺は投影魔術は使えないし、第一あれは英霊エミヤの固有結界を視たから出来た世界(モノ)だ。視たことない俺には出来る筈もない………はぁ、しかし)

 

 

あれからこの街で魔術師がどうこうしたという形跡はない。俺の発明品のメモリガジェットやカンドロイド、フードロイド等を総動員して街を毎日二十四時間監視兼調査をしていた。(メモリガジェット達はボタン式だと少し性能が悪く、試しにギジメモリを創って実験したところ遥かに性能がアップした!)

何か異常があれば俺の携帯にその以上がどこで発生しているのかの知らせが送られる。(因みに時間差はなく、魔力察知もできる)その結果を自動でデータ化された後、毎朝じいさんと一緒に全てチェックしていたが特に異常は見られなかった。

魔術師達が行う聖杯戦争は夜行うのはこの世界も同じだったようで、夜を重点的に調査していたが、不気味なほど静かだった。

 

 

(おかしい……聖杯戦争が行われるにしては静かすぎる。今日までこの街には魔力の魔の字も感じられなかった………美遊……お前は今頃何をしているんだ………)

 

 

「──先輩?」

 

「えっ……」

 

 

その声はもう久しく聞いていなかった

 

 

「桜……?」

 

「お久しぶりです、先輩。」

 

 

俺の大切な後輩の声だった。

 

 

「どうして、ここに……?」

 

「買い出しの帰りで……偶然ですね?あの……もしかして、このお屋敷が先輩のお家なんですか?すごく大きいですね………」

 

「え?あ、あぁそうだよ………」

 

 

しかし傘を差しているとはいえ雪が降ってるっていうのに膝だしのスカートを履くとは……寒そうだな………

 

 

「……上がっていくか?」

 

「……いいんですか?」

 

「あぁいいよ。どうせ家には誰もいないし………」

 

「……じゃぁお言葉に甘えさせていただきます。」

 

~~~~~~~~~~~~

 

(今まで時間を気にしていなかったがもう夜だな………)

 

俺は桜を家に上げたあと、桜にこのあとの予定を聞いた。

 

 

「桜、今日飯食っていくか?」

 

「い、いえそこまでしていただくわけいきません!」

 

「いやでも外寒いし、今から帰ったら桜の夕食の時間が遅くなるから………」

 

「でも!」

 

 

こうやって二人ともお互いの意見を譲らずに口論をしていたら………

 

 

ぐぅ~~~~

 

 

「「……………」」

 

 

すると突然大きな音が鳴りビックリしてお互い黙ってしまった。

 

 

(い、今のは俺からは鳴っていない。という事は………)

 

「/////////」

 

 

桜が顔を赤くしながらプルプルと恥ずかしそうに小刻みに震えていた。

 

(あぁ~……なんとかフォローしなきゃな………)

 

 

「な、なぁ桜……やっぱり飯食ってくか?」

 

(ヤ、ヤベーイ!全然フォローできてねぇ!!)

 

「………」

 

(マ、マズイ!フォローできてねぇからさっきからずっと俯いちまってる!黒桜になる前に何とかしないと!)

 

「さ、桜あの俺は何も聞いてないから!」

 

「先輩、それはフォローになっていません………」

 

「うっ……」

 

 

う~ん、痛いところを突かれたなどうしよう………

 

 

「なのでお詫びにお料理手伝わせてください!これで全部水に流しましょう!」

 

「……マジで?いや何かこう……もっとすごいこと要求してくるかと思った………」

 

 

例えば、わたしの言う事なんでも一つ聞いてください!とかさぁ………

 

 

「ふふふ、もう!先輩はわたしの事を何だと思っているんですか?お手伝いの事なら任せてください!わたし料理の腕は結構自信あるんですから!」

 

(……こう言ってる女子って大抵出来ないんだけどなぁ)

 

「……わかった、じゃあ遠慮なく手伝ってもらおうかな?」

 

「はい!」

 

~~~~~~~~~~~~

 

読者諸君、すまない前言撤回だ。桜は料理もできるすごい子でした!いやまぁ間桐桜っていう時点で料理はうまいことは分かるはずなんだけど、さっきまでの俺は随分と頭の回転力が落ちていたらしい……俺の右隣ですごく手先を器用に動かしてジャガイモをさばいている。

 

 

「なぁ美遊、これ───ッ!!」

 

 

ダメだ……どうしても今の桜が美遊に見えてしまう………

 

 

「先輩?」

 

「!!」

 

 

もう一度隣を見ると俺を見ながら首を傾げている桜がいた

 

(あぁ……クソッ、今俺の隣にいるのは桜だ、美遊じゃない………)

 

「あ、いや、何でもないよ」

 

「?そうですか?」

 

(美遊………)

 

 

やはり美遊のことは頭から離れない。

 

~~~~~~~~~~~~

 

「わぁ……おいしそう………」

 

 

いや、ホントに桜さん料理上手すぎだよ………桜が担当した食材全部食べやすい大きさでさばかれてるからさぁすごいなぁ………

 

 

「やっぱり先輩はすごいです!お料理の腕前も主婦(プロ)顔負けですね!」

 

「ははは……俺は主婦ぐらい簡単に超えられるぞ?というより既に超えている。」

 

「はぁ~すごい自信ですね先輩!( ゚Д゚)あっあの、先輩と会ってからずっと気になっていた事なんですけど………」

 

「ん?なんだ?」

 

「その……先輩はどうしてそんなに自信満々なんですか?」

 

「なに?」

 

「先輩は初めて会った時から自信満々でした。どうしてそんな自信満々でいられるんですか?」

 

 

……自信満々でいられる理由、か………

 

 

「先輩はご自分じゃあ気付いていないかもしれませんが、学校中で噂になっているんです……あっもちろんいい意味で!……まるで自分が中心、世界は自分中心で回っている、自分が世界の中心だと本気で思っているような人間だと……先輩はご自分の事をどう思っているんですか?」

 

「……そうだな………一つ言うとするならば、そいつらは大きな間違いをしている。」

 

「間違い、ですか?」

 

「あぁ。まるで自分が世界の中心だと思っているような奴、ではない。俺が世界の中心なんだ。」

 

「!!」

 

「……って言えたら尚更かっこいいんだけどな。」

 

 

……俺は世界の中心じゃない。世界の中心になれるのは天道さんのような人だ。俺のような偽物じゃない………

……というより

 

 

「( ゚д゚)ポカーン」

 

 

さっきから何故桜はアホ面しを浮かべているのか……一体どうしたものか?

 

 

「……桜~?大丈夫か~?」

 

「……ハッ!は、はい!大丈夫です!」

 

「ホントか?さっきはアホ面出してたが?」

 

「ア、アホ面って何ですか!私だって考え事してたんですよ!?やっぱり先輩は意地悪です~!」

 

「あははは!悪かったって!で?何考えてたんだ?」

 

「……名前道理の人だな、って」

 

「名前?」

 

 

名前って、俺の名前は衛宮士郎だぞ?俺のどこに名前らしいですねって言われる文字があるんだ?

 

 

「あっ、先輩は知らなかったんですよね?実は先輩、学校中の人達から何て呼ばれてるか知っていますか?“天道総司”って呼ばれてるんですよ?」

 

「(天道、総司……だと?)……桜、なんで俺はそう呼ばれてるんだ?」

 

「えっ?え、え~と……クラスメイトがある日先輩を見て………」

 

 

~~~~~~回想~~~~~~

 

男子A『衛宮先輩っていつも空に向かって指さしてるよな?』

 

女子A『あぁ~確かに!でも空っていうより“天”じゃね?』

 

男子B『それに自分がルールだ!俺は俺の道を征く!って感じがカッコいいよな!』

 

女子B『それに衛宮先輩ってなんでもできるよね?』

 

男子A『じゃあ尊敬と畏敬を込めて“天の道を征き、総てを司る男”って呼ぶのはどうだ!?』

 

女子B『う~ん、それじゃあ長いから“天道総司”ってのはどう?ちょうどキーワードの“天の道”と“総てを司る”も入ってるしさ!』

 

『『『それだ!!!』』』

 

女子A『でもちょっと失礼だから“天道様”ってのはどう?』

 

『『『それだ!!!』』』

 

~~~~~~回想終了~~~~~~

 

 

「……って感じで決まったんですよ」

 

「……喜んでいいのか喜んじゃいけないのか複雑な気分だ」ボソッ

 

「えっ?」

 

「気にするな、こっちの話だ……まぁでも俺がそう呼ばれているとはな………」

 

 

あぁ~、すいません天道さん……自分では名乗らなかったんですけどいつの間にかこうなってしまいました………

士郎は顔を手で塞ぎ後悔の念に打たれた。そんな様子に桜は突然………

 

 

「ふふふ………」

 

「……急に笑ってどうしたんだ、桜?」

 

「だって先輩、とっても嬉しそうですよ?」

 

 

……嬉しそう?今の俺が?顔に出てたか?

 

 

「わたしは、先輩にとって天道総司(この名前)にどんな意味があるのかはわかりません。でもそれでも嬉しそうなのはわかるんですよ?」

 

「……そっか、凄いな桜は」

 

「ふふふ、もっと褒めてもいいんですよ?」

 

 

そのあとは二人で談笑しながら夕食を終えた。

 

 

 

 

 

 

運命の分岐点まであと少し

 

 

 

 

 

 




今回は技・アイテムの紹介に入ろうと思います!
ここでは原作との違いと今作の設定をを説明します



技名:ライトニングスラッシュ


原作:剣崎一真が変身する仮面ライダーブレイドの必殺技の一つ。
専用武器である醒剣ブレイラウザーに♠2のスラッシュリザードと♠6サンダーディアーのカードをスキャンして放つコンボ技。
スラッシュリザードで切れ味が増し、サンダーディアーで雷属性が付与され帯電したブレイラウザーで敵を斬りつける。
出典:pixiv百科辞典から一部抜粋

今作:衛宮士郎が扱う必殺技の一つ。強化魔術で斬撃を鋭くし雷魔術で武器を帯電させて放つ必殺技である。……ぶっちゃけ違いは武器と威力だけである。
原作では醒剣ブレイラウザーに♠2のスラッシュリザードと♠6サンダーディアーのカードをスキャンするが、士郎は持っていないため、頭の中にイメージとしてブレイラウザーを創り♠2のスラッシュリザードと♠6サンダーディアーのカードをスキャンして放つ。



技名:スパークルカット


原作:乾巧が変身する仮面ライダーファイズの必殺技の一つ。
専用武器であるファイズエッジから放つ赤い光波で目標を円柱状のフォトンブラッドで拘束後に敵を両断する。※拘束せずに敵を両断する場合もある。
出典:pixiv百科辞典から一部抜粋

今作:毒魔術を武器に纏わせて放つ必殺技。必殺技モーションは原作と同じ。
頭の中で本家のスパークルカットの発動モーションをイメージしている。
違いは武器と威力が違うだけ


というように技はこんな感じです!
次はアイテムの紹介です!



アイテム名:メモリガジェット


原作:仮面ライダーWに登場するサポートツール。
ガイアメモリを模したツール「ギジメモリ」を挿す事によってカメラや携帯電話から対応する小動物型の小型メカ形態『ライブモード』に変形する。
出典:pixiv百科辞典から一部抜粋

今作:原作ではガイアメモリをセットする事で、攻撃にメモリのエネルギーの属性を上乗せするマキシマムドライブを発動することもできるが、今作ではガイアメモリが士郎の世界に存在しないため、上記のような攻撃はできない※普通の体当たり等の攻撃はできる



すいません!メモリガジェットは初期設定と違います!
これは本編裏設定なんですが、最初はギジメモリなしで変形したりするんですが、何故か性能が悪く士郎が試しにギジメモリを創ってメモリガジェットを動かしたら、ものすごく性能がよくなったという裏設定がございます!
……無理矢理過ぎます?



アイテム名:カンドロイド


原作:鴻上ファウンデーションが開発した缶型のサポートアイテム。
ライドベンダー(マシンベンダーモード)にセルメダルを挿入することで、自動販売機の要領で入手できる。
プルトップスターターを引くことでセキュリティが解除されメカモードに変形し、メダル投入者のサポートを行う。
複数存在する場合は、最初の一体を変形させると連動して変形する。
出典:pixiv百科辞典から一部抜粋

今作:違いはない



アイテム名:フードロイド


原作:歌星賢吾が作成した、フォーゼをサポートする掌サイズの小型ロボット。
普段は名前通りファーストフードの形状をしているが、特定のアストロスイッチをセットする事で変形・起動する。
それぞれ意志を持っているのか、劇中ではフードロイド同士で戯れたりホルワンコフが如月弦太朗を慰めたりするシーンが見られた。
強い磁力で壊れてしまうらしい。カモフラージュにも一応向いている。
出典:pixiv百科辞典から一部抜粋

今作:違いはアストロスイッチがあるかないか。変形はする。その際は特殊なコードをいれる。詳細はまた今度。



今回はここまでです!それと前回の補足、というより書き忘れでした!

加速魔術(というより士郎が持つ全ての魔術)に相性のいい魔術を加えると、一つの魔術単体よりも強化できます。
例えば加速魔術単体なら時速40㎞になるが、雷魔術を加えると時速60㎞になる、という感じです!
※注意!……数値は気にしないでください!あくまで例えなので!

たまにこういう書き忘れがあるのでご了承ください

それでは!CIAO~♪


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第十五話 最初の分岐点

どうも!トムさんです!


やったー!( ≧∀≦)ノ!お気に入りが100いきました~!ありがとうございます!

そして今回は長ったらしい事は書きません
自分が言いたいことはただ一つ……


感想をください!


あとワカメは皆さんお好きですか?



前回の3つの出来事!

 

1つ!士郎は神父から買い取った黒鍵でエインズワースの結界を破ろうとした!

 

2つ!その帰り道、学校の後輩の桜に会い夕食に誘った!

 

そして3つ!士郎は桜の料理している姿がどうしても美遊と重なり再び後悔の念に苛まれる!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

士郎side

 

桜と一緒に夕飯を食べた後、桜はそろそろ帰ると言い俺はそれを見送ろうと思い、桜と一緒に玄関先までついて行った。

 

 

「もうだいぶ暗いけど……送っていかなくて良いのか?」

 

「はい、大丈夫です。」

 

 

本当にそうだろうか?外は雪も降っていて桜は自分の傘をさしている為風邪を引く確率は少ないだろうが、それでも華のJK(女子高生)が一人で出歩く時間帯ではない。それに桜は、どこかよそよそしかった。

 

 

「今日は本当にありがとうございました。先輩のお料理、とっても美味しかったです。まさか先輩のお家でご飯をご馳走になれるなんて………」

 

 

そういった桜はいつも通り()()()()()。その様子に俺は罪悪感を少し感じ、頭をかいた。

 

 

「その……悪いな。最近学校に行けてなくて………」

 

「いえそんな……!心配でしたけど……ご病気とかじゃなくてよかったです。……ただ………」

 

 

桜は眼を落とし───

 

 

「ひとりで弓を引いて、ひとりで下校するのは……ちょっとだけ、寂しかったです………」

 

 

───たと思ったらまた()()()

 

(……桜………)

 

なんだ?桜はあれか?俺を罪悪感でおし殺そうと考えてるのか?さっきの事をまだ根に持ってるのか?

 

 

「……ごめんな。まだしばらくは学校には行けないと思うけど、桜さえ良かったらまた家に来てくれ。」

 

「……嬉しいお誘いですけど、これが最後です。」

 

 

以外だ。桜は誘えば基本的に、いいんですか?と聞いて乗ってくるから断られてちょっと珍しいと思った。

 

 

「あぁ~、桜?別に遠慮はしなくていいんだぞ?俺もじいさんがいない時にひとりで飯食うのは寂しいし、桜が来てくれた方が───」

 

「最後なんです。」

 

 

桜が少し語気を強めた事に俺はまた驚かされた。桜はおっとりとして健気な少女だ。そんな子が突然強くものを言ったら誰だって驚くはずだ。それに今の桜は傘で顔がよく見えない。

 

 

「わたしだって……本当は……もっと先輩と居たかった………学校に行って、部活をして、一緒に帰って、『また明日』って……ただそれだけがわたしにとっての宝石でした。」

 

 

俺は信じられなかった───

 

 

「さく、ら……?」

 

 

桜が傘を落とし顔を見たら───

 

 

「でもそれももう終わり………」

 

 

とても哀しく笑っ(泣い)ていたからだ。

 

 

「聖杯戦争が始まりました。」

 

「何を、言ってる……?桜……何でお前が、そんな単語(ことば)を………」

 

「聖杯戦争、カードを使って自身を英霊と化し殺し合う………御三家と呼ばれる魔術師の家系達が作り上げた儀式です。間桐も……その内のひとつだったんです………」

 

 

桜は今何を言っている?聖杯戦争?何故桜はそれを知っている?いや待てよ、“間桐は聖杯戦争を作り上げた御三家のひとつ”だと……!?それが本当なら桜は、俺を……

 

 

「……………桜、お前は俺の事を………ッ!!」

 

 

『騙していたのか』そう問い詰めようとしたが……

 

俺には桜はとても苦しんでいるようにも思えた。そしてそれを表すかのように桜の瞳には罪悪感の色を浮かべていた。

 

 

「────……………」

 

「……残念です。もっと、取り乱してくれるかと思ってました………」

 

「……なんだろうな……自分でもよくわからないが……もう、失うことに慣れたのかもしれないな………」

 

 

今俺は酷い顔をしているだろう。眼も死んでいるだろう。信じていた人間が実は敵でしたってなったら大抵の人間の心は折れるだろう。

 

 

「失った……って、思ってくれるんですね……」

 

 

当たり前だろう……お前は俺にとっての美遊よりも後にできた妹みたいな存在だから………

 

 

「……なぁ桜。そのカードで、俺を殺しに来たのか?」

 

 

俺は桜が落とした傘を拾い桜が雪に濡れないように傘を被せた。

 

 

「やっぱり先輩は……イジワルですね。」

 

 

その問いに桜はいつも通り困った様に笑った

 

 

「これはサーヴァントカード……サーヴァントカードは全部で『セイバー』『アーチャー』『ランサー』『ライダー』『キャスター』『アサシン』『バーサーカー』の七枚存在します。原則として、カード一枚に対し一体の英霊が対応しています。」

 

 

なるほど。つまりはディケイドやディエンドのライダーカードみたいな感じか。以外と分かりやすいな………

 

 

「このカードの英霊は……英雄王ギルガメッシュ……間違いなく最強の一枚でしょう………」

 

 

桜の手には『Archer(アーチャー)』の文字と弓兵が描かれているカードを見せてきた。

……ほぼまんまライダーカードじゃん。いや、ラウズカードの方があってるか?

 

 

「これを……先輩にお渡しします。」

 

 

突然桜がそう言い俺にArcherのカードを渡してきた。

 

 

「……は………!?桜……どうして………」

 

 

わからない……こんなことして桜に何のメリットがあるんだ!?こんなことをしたら裏切り者として捕まるか、最悪の場合殺されるかもしれない……なのにこんなことをするってことは何か策があるのか?

 

 

「美遊ちゃんを助け出したいのなら……聖杯戦争の勝者になってください………可能性は限りなく低くても、このカードなら不可能ではないかもしれません………」

 

 

何で……何で……

 

 

「けど……もうひとつ……許されるのなら……許してくれるのならっ……」

 

 

じゃあ何で……そんな風に泣いてるんだよ……桜………

 

 

「逃げてください……魔術のことも、美遊ちゃんのことも忘れて、この街から出てどこか遠くへ……」

 

 

そう考えてると桜が俺に抱きついてきた。その反動で俺は傘をまた落とした。

 

 

「先輩が、先輩がそれを選んでくれるなら……私も全部捨てて、一緒に……!」

 

 

はっきりとは見えなかったが、桜が泣いているのが声でわかる気がした。

 

 

(逃げる、か……思いもしなかったな。確かに逃げるのもいいかもしれない。何もかもを自分で勝手に背負った荷物だ。それを捨てたら俺には何も残らない。……でもそれは本当の意味で脱け殻になっちまう。けど今までよりも遥かに生きやすいだろう。その未来はどこに行ったって───)

 

俺は桜の肩が震えているのが見えた。

 

(桜の震える肩を抱けば、俺は………)

 

~~~~~~5年前~~~~~~

 

『かあさま……いがいに……だっこされたのはじめて……』

 

~~~~~~回想終了~~~~~~

 

(違うだろう衛宮士郎……!俺が目指す理想はなんだ!?世界と美遊、どっちも両方救うんだろ!?なら俺のする選択はただ一つしかないだろう!)

 

 

俺は桜の肩をもって桜を俺の胸から引き離した。

 

 

「桜」

 

「!!」

 

 

その一言に桜は体育館裏で告白された女子みたいな顔になった。いつの間にか涙も引っ込んでいる。……今までのが全部演技だったら見事としか言えないね

 

 

「……桜……ごめん俺は───」

 

 

その続きを言おうとした時、桜の肩に優しく軽くナイフが刺さった。

 

 

「あ」

 

「!!」

 

 

それに反比例して夥しいほどの血が出ている。

 

 

「さ………桜!?」

 

 

そのナイフはただのナイフではなく、鞭の様なものがついていたナイフのようだ。それに引っ張られ桜は大きく後ろに倒れそうになった。

 

 

「チッ!クロックアップ!」

 

CLOCK UP

 

 

俺は桜が倒れそうになったところで加速魔術を使い、桜を倒れさせないようにした

 

 

CLOCK OVER

 

(傷口は広くないが出血が酷い!でもまだ死ぬような出血量ではない……いったい誰が………ッ!!)

 

 

俺はすぐに桜の容態を診て命に別状はないことに安堵した。そして俺は門の方から男の気配を感じた。ということはナイフはアイツが投げたってことか……ふざけやがって!

 

 

「軽いなァ軽すぎる。」

 

 

暗くてよく見えなかったが明るいところに出るとよく見え、見た目からしてヤバイ奴だとわかった。

 

(やっぱり家の敵性探知の警報が鳴ってやがる!)

 

「テメェ……誰だ!」

 

「本当に本当にホントウに……お前は尻の軽い女だよ、桜ァ……」

 

 

そいつの身なりはズボンは所々破れていて質の良さそうなワイシャツの上にロングコートを羽織っている。

 

 

お兄ちゃんがキョ……キョ……強制?共生?矯正……してやらないとなァァ………

 




今回は結構短めかな?
これからは本編は最低三千文字、最高三千五百~四千文字くらいを目指します!もしかしたらオーバーするかもしれないですが……

それと今までの話を読みやすく編集しました!内容自体は同じですが、ただ読みやすくしただけ、ってだけです!暇つぶし程度で読んでいただけたら幸いです!

それでは!CIAO~♪


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第十六話 暗殺者(アサシン)

どうもトムさんです!

皆さん、今日でセイバーが本当に終わってしまいましたね。なんかネットでは終始セイバーは不評だったらしいですが、皆さん、逆に考えるんです。今までライドブックの能力(?)を使わなかったのは最終回にとっておいたから、と。そう考えたらセイバーの印象が少し上がるんじゃないでしょうか?

話は変わりますが、題名つけるって難しいですね。最初の方とかは題名バンバン思いついたんですけどねぇ~
まぁ頑張っていきますw

あと感想くだちゃい!モチベーションアップにつながります!


前回の3つの出来事!

 

1つ!桜の正体は聖杯戦争を作り上げた御三家の一つ……つまりエインズワースの刺客だった!

 

2つ!桜はArcher(アーチャー)のサーヴァントカードを士郎に渡した!

 

そして3つ!突然現れた謎の男が桜にナイフを刺した!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

士郎side

 

「ヤロォ……テメェ何者だ!」

 

 

何なんだアイツ!いきなり現れて桜にナイフ刺すとか頭イカれてんじゃねぇのか!?

 

 

「に……兄さん………」

 

 

は?桜は今、アイツの事を兄さんって呼んだのか!?

 

 

「兄さんって……嘘だろ桜!?マジでアイツが兄貴なのか!?見間違いじゃねぇの!?」

 

「いえ……見間違いじゃ、ありません……あの人は、私の兄です……!」

 

 

……それが本当ならアイツは自分の妹にナイフを刺したってことになるじゃねぇか!ふざけてんのか!?

 

 

「お前は桜の兄貴なんだろ!?ならなんで桜にナイフを刺した!」

 

「そうだよ。僕こそが間桐家の正式な後継者、名前は間桐……マトウ……

 

 

 

 

 

 

…………………………………………なんだっけ?

 

 

 

 

 

 

 

 

コイツ、自分の名前すらも言えないのか!?……いや待て、さっきの奴の眼は薬物使用者みたいに焦点があってなかった……つまり奴は………

 

 

まァいいかァ、とりあえずコイツら殺せば何か思い出すさッ!

 

「ひ……」

 

 

そう言った奴は持っていた紐付きナイフをカウボーイのように回したが、音が不味い。飛行機の飛び立つ音のように“ゴオッ”となっている。そしてそれを投げたかと思ったらナイフはとんでもない音とスピードでこっちに向かってくる。

 

(不味い!桜が怯えて、それプラス傷のせいで動けない!)

 

「やるしかねぇッ!同調開始(トレース・オン)───!!」

 

 

俺は近くにあった桜の傘に強化魔術をかけそれを広げとっさに盾にして桜を守った。

 

 

「ぐっ……クソッ!」

 

「先輩……!」

 

(あぶねぇ~!というか強化した傘がガラスが割れたかのような音をして壊れたぞ!?強化には結構自信があったんだがなぁ……)

 

 

俺は飛んできたナイフの威力に押され少し後ろに吹き飛ばされた。

 

 

「はァ?おいおいなんだよそれ……」

 

「あ?あぁ……強化魔術のことか?結構自信があったんだが、やっぱ本業の奴から見たらまだまだってところか?」

 

「おかしいだろ……どうして防ぐんだよ……」

 

 

コイツ、会話のキャッチボールっていうのが出来ないのか?どう考えても今の俺の問いに対してその答えを言っていない。

 

 

どうして防ぐんだよぉ!!どうして、どォして、どうして、どォしてェ!

 

(こ、こいつ……………たかが一回攻撃を防がれたぐらいで狼狽えすぎだろぉ!)

 

「僕の攻撃をさァ…………どうして防ぐんだよォォォ!!?

 

 

ソイツは投げたナイフを手元に戻したと思ったらいきなり奇声を発し、懐から一枚のカードを出してそれを口寄せの術みたいに床に叩きつけた。

 

 

ハァハハハハハハ!ヒャァハハハ!!ハァァハハハハハハ!!

 

「!!おいおい冗談キツいぜクソッタレ!」

 

 

アイツが叩きつけたカードから黒い帯のようなものがアイツを包んだと思ったら、まるで仮面ライダーのように変身した。今の奴は現代の服や靴を着ているのではなく、所々黒い包帯を巻いて腰にはボロボロの黒いマントのようなものを巻いていた。

さらに白目と黒目が逆転して、瞳の色が赤、口には下顎の骸骨マスクを装着している。だが奴の容姿で一番眼がいくのはその右腕だ。奴の右腕は肘から先が無数の触手というどこぞの黄色いタコと同じ感じになっている。

 

 

(武器のない今の俺じゃ桜を守りながらアイツと戦うのは難しい。せめて俺が回復系の魔術を使えたら……いや無い物ねだりをしても仕方ない。今はとりあえず………)

 

 

「こっちだ桜!!」

 

「あっ……」

 

 

俺は桜の手を取り家の中を土足で入った。……今は緊急事態だから許してくれよ、じいさん!

 

 

アア……?

 

~~~~~~~~~~~~

 

俺達は取り合えず玄関から離れるために家の奥の方へ走っている

 

 

「アイツ……一瞬で姿を変えた!あれが英霊化ってやつなのか!?」

 

「そ……そうです……ハァ……あれは、アサシンのカード……ハァ……」

 

「アサシン……暗殺者か……なら気配遮断とかが得意そうだな……どうするか………」

 

「ハァ……気を付けてください先輩……あの英霊は……ハァ……ぁうっ……」

 

「桜!傷口が……」

 

 

しまった……逃げることに必死で処置を忘れちまった……

 

 

「だ……大丈夫です……ハァ……ハァ……それよりも………」

 

 

!!まずい!

 

 

「さく……」

 

 

アイツがいつの間にか桜の後ろにいるのに気づいた俺は咄嗟に桜を庇ったが吹っ飛ばされ庭に窓と共に放り出された。

 

 

「………ッ!!」

(せめて桜はノーダメージに………!!)

 

 

アイツはそのまま外に出てきたが、俺が攻撃を防いだときと同じで少しイラついているように見える。

 

 

「こっちは人類のための崇高な使命、ってやつで動いてるっていうのに……誰だか知らないけどさァ……さっきから邪魔なんだよね君……桜の後でちゃんと殺してやるからさァ!!順番守れよなァァ!!

 

「く……そッ……!」

 

「先輩!私を庇って……」

 

 

俺は桜を庇ったことで本当なら桜に斬りつけられる筈だったナイフを背中で受けたのと、吹っ飛ばされたときに桜を地面にぶつけないようにしたため満足に体を動かせない。

 

 

(咄嗟に庇ったはいいが、クソッ!傷が深くて動けねぇ……けどさっき武器となるものは取れた!)

 

「逃げろ……桜……!!」

 

「えっ!?そんなことできません!」

 

「お前は……俺より、軽傷だ………だから……早く遠くに……逃げるんだ………」

 

「だからって!ここで先輩を見捨てるわけには───」

 

「全部、捨てるん……だろ……!」

 

「!!」

 

「ハァ……だったら……俺なんかに構うな……!!お前だけでも、逃げて……どっかで……幸せになれ……!ハァ……ハァ……」

 

 

俺は桜だけでも逃げられるように痛みを魔術で抑えようとした。

 

(クソッ、傷のせいでうまく呼吸ができない………だが焦るな……一先ず封印魔術で傷の痛みを封印するか………)

 

「………っ」

 

「ハァ……ハァ……さく……ら?」

 

「わたしが……兄さんを倒します!」

 

へェ……?

 

 

桜がマフラーをとり、サーヴァントカードを持って立ち上がったと思ったら突然そんなことを言った。

 

 

立派になったもんだな桜ァ!!兄に楯突いた上に『倒す』だって!?そこのぉ……ナントカ君に誑かされたのかい!?それともお爺様が死んだからって当主面してるのか!?なんてなんてなんてなんて……非道い妹なんだ!!悲しくて恐ろしくて泣けてくるよ!!カハァァァ……でも、そんな妹はやっぱり僕が殺してあげなきゃ……!!

 

 

アイツはどこか選挙の時の政治家みたいな演説のようなことを始めたと思ったらその次にはサイコパス発言をした。

 

 

(妹………)

 

 

 

『お兄ちゃん!!』

 

 

 

俺は妹と聞いて美遊の事を思い出す。そして今桜兄と桜の戦いを止めようとした。

 

 

「ッ!!だ……駄目だ桜……!!兄妹で殺し合うなんて……!!お前も!!桜はお前の、たった一人の妹だろ!?なのにどうして!!」

 

「良いんです……()()()()()()()()()()()()()()()()()()………それに……先輩には選んでもらえませんでしたけど、でもやっぱり大好きだから、わたしが護ります」

 

「桜……!!」

 

「見ていてください先輩、大丈夫……必ず勝てます、このカードなら……!」

 

 

 

 

 

 

夢幻召喚(インストール)!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パキンッ

 

 

 

 

 

 

 

 

ミラーモンスターが出現したときと同じような音と強い光と共に桜が『夢幻召喚(インストール)』と叫んだ。恐らく桜の兄貴と同じように変身しようとしたらしいが、“パキンッ”という音と共に光が消えた。

 

 

「…………え?」

 

 

 

 

 

 

 

くッ……くふッ……うハッ……ハハハハハハハッ!!どうした桜!!()()()()()()()()()()()()()()()()!?

 

(どういうことだ!?あれは英雄王って奴と接続されてるカードじゃなかったのか!?………………!まさかあのカードは………)

 

「そんな……どうして……!?」

 

お前が裏切る可能性なんて想定済みなんだよ!!お前なんかにさァ!!ジュリアン様がギルガメッシュのカードを渡すわけがないじゃん!!それは……どの英霊とも繋がっていない、正真正銘の屑カードなんだよ!!

 

 

間桐がそう言った瞬間、桜が持っていたカードが中心からシミのように黒い何かがヒビがはいるかのように広がっていった。

 

 

「屑……カード……?」

 

(やっぱそうかよ……!クソッ!見た感じ、桜は知らなかったみたいだな……けど今の出来事で桜の精神状態がまずい!)

 

「しょうがないなァ……お兄ちゃんがカードの使い方を教えてやるよ」

 

 

そう言った瞬間、奴の右腕の触手達が“メキメキ”と音をたて一本の腕のように纏まった。

 

(あれは……ヤバイ!)

 

「に……逃げろ!桜ぁ!!」

 

「セン……パイ……」

 

 

一本の腕になった奴の触手は蛇のように動いて桜の胸の部分に“ヒタ……”と優しく手を当てた。それはまるで学校の先生が小学生に対し、“さようなら”と言うように優しく桜に死刑宣告をした。そして桜は最期に振り返りながら───

 

 

 

 

 

亡奏心音(ザバーニーヤ)

 

 

 

 

 

 

「ごめんなさ───」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドガガガガガガァァァァァン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………グハッ!!」

 

「………えっ?」




い、いったい最後の連打音は何なんだ!

皆さんは分かります?まぁこの時点で分かったらもうすごいしか言えないですね!(語彙力の低下)
まぁでもこれなんじゃないの?っていう事はぜひ、感想で教えてください!


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第十七話 夢幻召喚(変身)

すいません!プリズマ☆イリヤの漫画が手に入らず、1日遅れになってしまいました。本当にすいませんでした!

話は変わりまして、お気に入りが100件超えました!やった~!!ありがとうございます!
これからもよろしくお願いします!


前回の3つの出来事!

 

1つ!桜にナイフを投げつけたのは桜の兄だった!

 

2つ!桜の兄は暗殺者(アサシン)のクラスカードで夢幻召喚(インストール)し、桜を殺そうとした!

 

そして3つ!桜の兄が突然吹き飛んだ!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

士郎side

 

な、何が起こってるんだ……アイツが右腕の触手を纏めて腕みたいなやつにして、それを桜の胸において切札(?)みたいなやつを放とうとしたら、突然アイツが家の中へ吹っ飛ばされた。

 

 

「…………ハッ!……さ、桜は………桜は、どこだ………?」

 

 

アイツが吹っ飛ばされた事に夢中で気付かなかったが、さっきまで桜が立っていたところに()()()()()()()()()()。代わりに桜の立っていたところに『Archer』のクラスカードがヒラヒラと地面に落ちた。

 

 

(まさか……桜は殺されたのか………?いや、アイツはザバーニーヤって言っていたよな。けど“妄想心音(ザバーニーヤ)”をアイツが使ったとしたら、外見だけだと桜は血を吐くだけだからアイツはやっていないという事になる。だとしたら誰が………)

 

 

すると突然ポケットに入れてあったファイズフォンから着信がきた。

 

(えっ?で、電話?なんで今?)

 

着信名は非表示だったが俺はとりあえず出た。

 

 

「……はい」

 

「……お前は今なぜ間桐桜の兄は吹き飛んだのか、誰が吹き飛ばしたのか、そして間桐桜はどこへ行ったか……そう思っているな?」

 

「!!」

 

 

俺は突然俺が持っていたファイズフォンに電話してきたやつ(CV.D〇O)が突然俺が思っている疑問をそのままあてられて驚いた。

 

 

「お前、何者だ!桜はどこだ!?桜をどこにやった!!」

 

「待て待て、一気に質問するな。奴を吹き飛ばしたのは俺だ。だが俺が何者だろうが、そんなものは関係ない。」

 

「!!なら桜をどこにやった!桜に手を出したら───」

 

「安心しろよ。間桐桜に手は出していない。ただ一時的に安全な場所に置いただけだ。……気絶しているけどな」

 

「そ、そうか……よかった………」

 

 

とりあえず桜は無事だってことが聞けて良かった。ならこいつは誰だ?なぜこいつは桜を助けた?桜を安全な場所に行かせたと言っていたがそれはどこだ?

 

 

「次にお前は『何故桜の兄をぶっ飛ばしたんだ?』と言う。」

 

「何故桜の兄をぶっ飛ばしたんだ?…………ハッ!」

 

「クックックックッ………まさか本当になるやつがいるとはな…………狙ったか?」

 

「バカじゃねぇの!?今この状況で、ふざけられねぇよ!ヒドォオヂョグッテルトヴットバスゾ!」

 

「フッ、冗談だ」

 

 

クソッ!なんなんだ、コイツ!人がヤバイってときに!いきなり電話してきたと思ったら、ジョ〇〇ネタぶっ込んできやがってよぉ!

 

 

「あぁ、そういえば忘れていたが、俺が何者かだったな?」

 

「あ!?あぁそうだよ!お前ホント誰だよ!誰の差し金だ!?お前もエインズワースの刺客か!?」

 

「そうだな、ならひとつ褒美として教えてやろう。俺はエインズワースの刺客ではない。ただの通りすがりだ。」

 

 

ただの通りすがり?ディケイド……いや、士さんか?でも声は士さんじゃなくて、DI〇だからなぁ~、絶対違うだろ?

 

 

「さて、時間だ。お前と話すのはこれで最後だ。」

 

「はぁ!?ふざけんな!どういう意味だ!ちゃんと説明を───」

 

「あぁそれとさっきはひとつと言ったが、ついでにもうふたつ言っておく。ひとつは間桐桜の兄の記憶を一部変えた。奴の記憶では間桐桜を殺した後吹っ飛ばされた、という記憶になっている。ここまでいいか?」

 

「あ、あぁ。わかった」

 

「それともうひとつ。これが一番重要だ。

 

 

()()()()()。」

 

 

 

「は?」

 

「何が、とは言わん。ただ受け入れろ。それじゃ、CIAO~♪」

 

「あ!おい、ま───」

 

 

それだけ言って電話の相手は通話を切りやがった。

 

 

「……クソッ!勝手に切りやがって!」

 

(受け入れろって言ったって、一体何の事だよ!せめて何を受け入れるか言ってから電話切れよ!つーか最後だけCV.〇尾になっていやがったし、………アイツの正体エボルトじゃねぇの?)

 

そう考えていると家の方からガラガラと音がして、桜兄が右腕を触手状態で出てきた。

 

 

…………あれ?あれあれアレェェ?

 

 

俺は桜の立っていたところにあった『Archer』のクラスカードを拾い上げる。

 

 

「僕………………何してたんだっけ。桜はどこ行ったんだ?」

 

 

アイツは……桜に何をしたか覚えてないのか?変えたって、殺したことそのものを無かったことにしたのか?

 

 

「もしかして…………あぁそうだそうだ思い出した………そっかァァァァァァァァァァァ!僕が殺しちゃったのかアァアア!!アァアァハハハハハハハハハハ!!

 

 

 

 

こいつはなんで……

 

 

「何故だ……どうしてこんなこ……と を」

 

「次はお前、だッ!」

 

 

俺は桜兄に何故桜を殺そうとしたのかを聞こうとしたらいつの間にか俺は蹴られていて後ろにあった土倉の中までおもいっきり吹っ飛ばされた。

 

 

「ぐ……カハッ……!」

 

(おいおい………冗談…………だろ?…………いくら………なんでも…………ぶっ飛ばし…………すぎだろ……………)

 

そう思っていると、奴も土倉の中に入ってきた。

 

 

これから僕さぁ聖杯戦争でいろんな奴らを殺さなきゃならないんだよねぇ。それにさっき誰かに吹っ飛ばされてイライラしてるんだよねぇ。

 

(ふざ……けるな……!!こんな……こんなものが……)

 

八つ当たりも兼ねて、なるべく苦しませてあげるからさァ……練習台になってくれよォ!!

 

 

 

 

(こんなものが、俺の人生の果て(こたえ)なのか!!)

 

 

奴は右腕の触手を鞭のように使い俺をサンドバックのように扱い攻撃した。

 

~~~~~~回想~~~~~~

 

『───俺にはまだ分からない、何が正しいのか……それは俺が死んでも答えは分からなかった………』

 

~~~~~~回想終了~~~~~~

 

 

 

今ようやく、木場さんの言葉の意味を───その無念さを理解できた

 

 

 

全てを救おうと信じた道の果ては───全てを失う断崖だった

 

 

 

親友を(失って)───

 

 

 

妹を(失って)───

 

 

 

そして俺は、最後に残っていた後輩()も守れず───

 

 

 

月の明かりも───

 

 

 

星の明かりすらも───

 

 

 

もはや見えない───

 

 

 

 

 

まだ生きてる?アサシン(カード)の使い方も大体分かったし、もう殺しちゃっていいよね?

 

 

そう言って奴は一旦俺をサンドバッグにするのをやめ、左手で俺の首もとを掴んで聞いてきた。俺はその問いには答えられないほど痛め付けられた。体はボロボロ、辛うじて意識はある状態だ。

 

 

あァ!一応希望は聞いてやるよ!やっぱりお前も()と同じ死に方(カタチ)がいいかなァ?

 

 

ピクッ(……桜と………同じ…………)

 

 

フフ……フフフフ……アァハハハハハ!アァァアァハハハハハハ!!

 

「…………なぁ」

 

あァー……?

 

「教えて………ゴフッ…………くれよ…………」

 

 

俺は首もとを掴んでいた奴の手首を掴んだ。

 

 

「妹を……殺した気分は………どんなだ…………!」

 

 

 

 

 

 

 

射精の百倍気持ち良かったぜ!?お前もやってみろよォ!!

 

 

 

 

 

 

 

「グアッ!」

 

 

奴は人として中々最低なことを言って俺をぶん投げたが、俺は土倉の中にあった段ボールがクッションになりそこまでダメージはなかった。

 

 

「グッ………ハァ………ハァ………」

 

 

 

 

 

 

 

 

(奇跡)は無く───

 

 

 

(希望)も無く───

 

 

 

(理想)は闇に消えた───

 

 

 

それでも───

 

 

 

 

 

 

じゃーな、結構楽しかったよ。えーっと、お前の名前なんだっけ……

 

 

 

 

 

 

それなのに

 

 

 

まだ…………

 

 

 

()が残っている

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は目の前に落ちてきた『Archer』のカードを掴んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドクンッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───何だって良い

 

 

 

 

 

 

───誰だって良い

 

 

 

 

 

 

 

 

そうだ、思い出した!そんじゃア、改めて…………

 

 

 

 

 

 

 

 

───俺の全部(すべて)を差し出す

 

 

 

 

 

 

 

 

さようなら、エミヤ

 

 

 

 

 

 

 

 

だから───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドンッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

力を貸せ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ライダータイム!

 

 

 

 

 

 

仮面ライダージオウ!

 

 

 

 

 

 




皆さんは最近運がいいなって思う事はありますか?作者はFGOで今月だけで☆5と☆4のサーヴァントを2体ずつ入手したことです。
という事で自分が持っているサーヴァントを載せておきます!


セイバー:イアソン、フェルグス・マック・ロイ、ガイウス・ユリウス・カエサル、アルトリア・ペンドラゴン〔リリィ〕、ジル・ド・レェ、蘭陵王、アルトリア・ペンドラゴン

アーチャー:エウリュアレ、アーラシュ、パリス、ウィリアム・テル、俵藤太、ビリー・ザ・キッド、ロビンフッド、アタランテ、ダビデ、子ギル、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

ランサー:ロムルス、パールヴァティ、武蔵坊弁慶、クー・フーリン〔プロトタイプ〕、ディルムッド・オディナ、クー・フーリン、宝蔵院胤舜、レオニダス一世、ガレス

ライダー:ブーディカ、ゲオルギウス、牛若丸、マンドリカルド、バーソロミュー・ロバーツ、メドゥーサ、アレキサンダー、エドワード・ティーチ、赤兎馬、アン・ボニー&メアリー・リード、フランシス・ドレイク

キャスター:ヴァン・ホーエンハイム・パラケルスス、ウィリアム・シェイクスピア、チャールズ・バベッジ、アヴィケブロン、ジェロニモ、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト、クー・フーリン、陳宮、ハンス・クリスチャン・アンデルセン、メディア、メフィストフェレス

アサシン:佐々木小次郎、シャルル=アンリ・サンソン、ヘンリー・ジキル&ハイド、シャルロット・コルデー、ファントム・オブ・ジ・オペラ、マタ・ハリ、百貌のハサン、風魔小太郎、呪腕のハサン、静謐のハサン

バーサーカー:呂布奉先、カリギュラ、スパルタクス、アステリオス、サロメ、エイリーク・ブラッドアクス、清姫、モルガン

アヴェンジャー:アントニオ・サリエリ

シールダー:マシュ・キリエライト


こんな感じです、はいwww
ちなみに自分のIDは294,447,636です。良ければフレンドになってください!

それじゃ!CIAO~♪


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第十八話 投影開始(トレース・オン)

遅れてすいません!ワカメをムッコロスとこまで書こうと思って書いてたらかなり時間がかかってしまいました。すいません!

今回で一応ワカメ編終わります(多分)

では本編どうぞ!

追記
本文に祝え!を入れさせていただきました。すいません。


三人称side

 

ライダータイム!

 

仮面ライダージオウ!

 

 

 

 

 

グゥ、グワァァァァァァァ!!!腕が……僕の……腕がァァァァアアアアアア!!

 

 

 

桜兄──シンジは目の前の現状が信じれれなかった。士郎が『Archer』のカードを掴んだと思ったら、自分が士郎に伸ばした筈の右腕の触手がいつの間にか士郎の両手にあった白と黒の二振りの剣に斬られていてた。

さらに士郎の周りに金属製の輪みたいなものが出現し、それが回転したと思ったら、士郎の服装は全体的に変わっている。頭には赤いバンダナを巻いて、服は黒のインナーに黒のズボンとブーツ、左腕には赤い射籠手を着けて、腰には赤い外套を羽織っている。その上に白い着物も羽織っている。

そして()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。色は黒をベースに所々にマゼンタの線が入っている。肩の部分にはジオウのライダーズクレストがあり、それの下に“ミッドパンドライナーM”が描かれている。

 

~~~~~~どこかの時代~~~~~~

 

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、全サーヴァントを凌駕し、時空を超え過去と未来をしろ示す時の王者。その名もジオウアーチャー!まさに生誕の瞬間である!」

 

~~~~~~~~~~~~

 

 

ぐゥゥウウウウウウッ……!!グッ……ハァ……ハァ……なッ…………何なんだよ……お前……!?

 

「……………」

 

何だよ……その目は……何なんだよ……何なんだよォォ!?

 

 

今の士郎のシンジを見る目はどこまでも鋭く冷たかった。シンジは士郎の目に不快感を覚え、ナイフを士郎めがけて思いっきり投げた。が、しかしシンジが投げたナイフは士郎が羽織っていた白い着物に防がれた。それと同時に士郎はそれを囮にシンジに走って近づいた。

 

 

く…………来るなァッ!!

 

「…………ッ!!」

 

ヒ…………

 

 

シンジは急に自分に近づいてきた士郎に恐怖し手持ちのナイフをさらに投げたが、士郎は着物に強化の魔術を掛け、両手に持っていた二振りの剣で斬りかかった───

 

 

…………ヒヒッ……

 

「!?」ガクンッ

 

 

───が士郎は自分の腕が突然引っ張られ驚いて横目で見ると斬った筈の触手が二振りの剣に絡まっていた。

 

 

甘いんだよォ!僕の腕は千切れても働き者さァ!!

 

 

そう言いながらシンジは右足に巻いていた黒い包帯の一部を外した。そこには刃を足の先に縫い合わせたような気味が悪い姿をしていた。その刃で士郎に斬りかかった。

 

 

お前の腕はどうだろうなァ?

 

 

 

 

 

バキィィッ!!

 

 

 

 

 

ぐ、ご……

 

 

 

 

 

ゴギャァァッ!!

 

 

 

 

 

ゲギャァ……ッ!?

 

 

だが士郎はそんなのお構いなしに剣を手放し、シンジの顔面をぶん殴った。その流れでシンジの下顎についていた骸骨の仮面が右頬に少し残した状態になるぐらい壊れた。そしてシンジは士郎に殴られそのまま土倉の外までぶっ飛ばされた。

 

 

カッ……ウグッ……きヒッ……!聞いてないぞこんなの……!桜が持ってたのは間違いなく屑カードだったはずだ……!おかしいだろ…………夢幻召喚(インストール)できるはずがないんだ……!何なんだよ……誰なんだよ!!その英霊(カード)は!?

 

「────別に。ただの名も無き英霊くずれだ。」

 

三人称side out

 

~~~~~~~~~~~~

 

士郎side

 

何だ……この感覚は………頭が凄く冴えてやがる…………あぁそうか……『Archer』を経由して()と繋がったのか………だからこんな冷静でいられているのか………

 

 

カッ……ウグッ……きヒッ……!聞いてないぞこんなの……!桜が持ってたのは間違いなく屑カードだったはずだ……!おかしいだろ…………夢幻召喚(インストール)できるはずがないんだ……!何なんだよ……誰なんだよ!!その英霊(カード)は!?

 

 

「────別に。ただの名も無き英霊くずれだ。」

 

……………………そうか、()()()()()()()()

 

 

俺が返した答えに奴は何かに気づいたようだった

 

 

隠し持っていたんだな……何かの英霊に由来する遺物を……そいつで屑カードを英霊の座に繋げやがったんだ……!

 

 

何かの英霊に由来する遺物、ねぇ…………

 

 

そんなのずるいじゃないか……ずるい……ずるいずるいズルイ…………!!卑怯者め……いつもそうだ……みんないつも僕を………………!!

 

 

シンジ(アイツ)が何か言ってるが、そんなことどうでもいい……俺は桜のマフラーが落ちていた場所に行き拾った。────少し寒がりだった彼女の忘れ物は……とっくに、冷たくなっていた

 

 

………………おい、なに無視してんだよ……何だよ…………その態度は……余裕たっぷりに振る舞っちゃってさァ……おいおいまさか、あれしきのことでお前……まさかまさかマサカお前……僕より強クなった気デいるノカ……?

 

 

強くなった気でいる?……笑わせるぜ。

 

 

「お前さ、暗殺者(アサシン)向いてないよ」

 

 

 

メキメキメキ

 

 

 

オマエモ……ボクヲォ……

 

 

 

ぞるああぁぁ

 

 

 

「バカニスルノカアアアアアアアアァァァァァァァァ!!!ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!」

 

 

 

 

 

(はぁ、俺は事実を伝えただけなんだがな……)

 

奴は俺の言葉にキレたのか、右腕の触手を増やし自分の体を包み込んでおおよそ暗殺者(アサシン)とは思えぬ大袈裟な巨躯に変わった。

 

 

ソウヤッテイツモイツモイツモ、ミンナデボクヲ馬鹿ニシテェェエエェェエエエエエエエエ!!!

 

 

奴は感情に身を任せ、体中から俺に向かって触手を伸ばした。しかしそこから伸びた無数の(ナイフ)は人体の急所を的確に狙っている。

 

 

「フウウウゥゥゥゥゥッ」

 

 

けどもう、今の俺にとってそんなものは……

 

 

 

キィィィィィィィンッ

 

 

 

脅威ですらない。

 

 

投影開始(トレース・オン)───!」

 

 

両手には雌雄一対の双剣、干将・莫邪が握られていた。俺は避けながら致命傷になる攻撃だけをその双剣でいなしている。それはさっきまでの俺ならボロボロになるぐらいの速さで攻撃されているが、全て余裕で避けられる。

 

 

「ッ!」

 

(上か!)

 

奴は右腕を振り上げ俺を押しつぶそうとした。それに俺は即座に干将・莫邪を二組投影しそれらを腕に飛ばし、持っていた二振りの剣は腹の部分に刺した。が───

 

 

カハ……ンダソリャ……カユインダヨォォォォォォ!!

 

 

腹に刺した剣はクッションに刺したように沈み、大したダメージは入っていないようだった。それを表すように奴の振り上げた拳は“ゴシャッ”という音と共に地面が少しめり込んだ。

 

 

(やっぱダメージは入ってないか……だがこれでいいんだ。欲を言えばダメージも入ってくれてた方がよかったがな……)

 

 

ハハ…………ハハハハッ!!最強ダ……!!ボクガ……最強ナンダ……!!ジュリアン様カラ授カッタコノカードデ……ミナゴロシニシテヤルンダァァァァァァァァァァァァァァ!!

 

「そんなものが…………最強なわけないだろ」

 

 

俺は両手に新しく干将・莫邪を投影し、奴にヒットアンドアウェイで攻撃していった。時には斬り付け、またある時は剣を突き立て離れまた新しく投影しそれを投げる……とにかく()()をコツコツとだがした。

そして───

 

 

(準備は整った。)

 

 

俺は最後の干将・莫邪を奴の頭の上に刺して、必殺の言葉を呟いた。

 

 

「弾けろ」

 

 

 

キィィ……ィィイイイイ

 

 

 

ギャガガガガガガガンッ

 

 

 

俺がそう呟いたと同時に奴に刺さっていた剣をすべて一斉に強化し全ての剣が巨大化し、奴の体を串刺しにしてやった。俺は巻き込まれない様に剣を強化した瞬間素早く回避し、屋敷の塀の上に奴の頭から飛び移った。

 

 

ギィィガァァアアアアアアアア!!!

 

 

「……驚いたな、そんなになってもまだ吠えるか。とんでもなくタフな奴だな。」

 

 

家を壊すことになるが、あとで直せば何とかなるか……

 

 

「いいだろう、それなら……」

 

 

俺は洋弓と一本の剣を投影した。剣は刀身がドリルのように螺旋の様になっていて、通常の剣の約二倍の大きさを持っていたが剣を弓につがえる時には剣が矢のように細く鋭くなった。

 

 

 

「消し飛ばしてやる!跡形もなく!!」

 

 

 

ブワッ……

 

 

 

───風が吹いた

 

───その風に連れられ俺の目の前をあの子()のマフラーが舞って行った

 

 

 

 

 

 

『────わたし、先輩の射形見るの好きなんです』

 

『まるで、先輩自身が弓のよう───』

 

 

 

 

 

 

俺はいつの日か桜に言われた言葉を思いだし、俺は弓を下ろした。

 

 

「桜……ありがとう」

 

 

 

ドスッ……

 

 

 

ゴ……………………ギッ……!!ナ…………ナン……ッ

 

 

俺は桜のマフラーのお陰で冷静になり、持っていた()を逆手に持ち後ろに刺した。そして()はそこにはいないはずの奴の腹の辺りに深々と刺さった。

 

 

ナンで……!?ドウシて……気付いた……!?

 

「お前が自分で言ってたじゃねぇか。」

 

カハァッ……!!

 

「『僕の腕は千切れても働き者』…………途中からあの触手の怪物は、中身のない囮だったんだろ?」

 

ぐがッ……

 

 

俺は奴の腹から()を抜いた。その反動で奴は屋敷の塀から落ちた。

 

 

…………ハぐ……ッハァッ……ハァッ……い……嫌だ……死にたくない……死にたくない……ハーッ……死にたくない……ハーッ……死にたくない……ハーッ……死にたくない……ハーッ……

 

 

奴は立ち上がれないのか地面に這いつくばりながら死にたくないと連呼しながら俺から離れようとしている。俺は奴を逃がさないように俺も屋敷の塀から降りた。

 

 

「死にたくない、か……桜だって同じ気持ちだったさ」

 

……ッ!馬鹿にするなァ!!そんなことは知ってるんだよ!!忘れるもんか!!世界中の誰もが、死にたくないって思ってる……!!だからジュリアン様は…………!!………あ」

 

 

奴は()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「……………あぁ…………クソッ……こんなになって……ようやく……全部……思い出した………なんだよ……僕はとっくに終わってたんじゃないか……五年前のあの日……僕も、お爺様も……誰もかれも……何が……何が『ジュリアン様』だよ…………!クソッ……!クソッ……!!」

 

 

そう言いながら奴は地面を何度も殴った。だが威力は普通の人間と同じ威力だった。

 

 

「……お前、名前は?」

 

「……聞いて、どうすんだ?」

 

「覚えておく。俺の罪として………」

 

「……そう、か………なら代わりにお前の名前も教えろよ」

 

「……士郎。衛宮美遊の兄の衛宮士郎だ。」

 

「……シンジ。間桐桜の兄の間桐シンジだ。」

 

 

シンジ、か………

 

 

 

『おい■■、大■■か?』

 

 

 

……なんだ………今のは…………頭の中に()()()()()が話しかけて来た……けど何を言っているのかはノイズがかかっていてまったくわからなかった。

 

 

「……状況が違ってれば、俺達は友達(ダチ)なってたかもな………」

 

「……どう、だろうな………でも……そうなりたかったな………」

 

「……………」

 

 

俺は一本の剣を投影して振り上げた

 

 

「…………疲れたな…………もう、十分だ……殺してくれ、衛宮」

 

 

 

ダンッ

 

 

 

俺は剣を真っ直ぐ振り下ろし慎二に致命傷を与えた。これじゃあどんなに治癒魔術に特化した魔術師でも助からないだろう。

 

 

「…………その感触を覚えておけ…………お前はこれからも、いっぱい……ゴプッ……殺すんだろう?僕はもう……ごめんだ……先に………』

 

「!!」

 

 

 

『地獄で待っててやる……』

 

 

 

そう言い残しシンジはうつ伏せに倒れこみ、ジュリアンが使った置換魔術の波紋のようなものがシンジの体の中心から広がったと思うとシンジは人形になっていた。

 

 

「────人形……!?」

 

 

 

『兄さんはもう、とっくに死んでますから』

 

 

 

『彼らは原則を遥かに超えた置換魔術を行使する』

 

 

 

俺は桜と言峰が言っていた事を思い出しひとつの結論を出した。

 

 

「まさか……エインズワースは………………()()()()()()()()()()使()()()()()()()()……!?」

 

(まさかジュリアンが……!?いやこの際誰がやったかなんてどうでもいい。問題はエインズワースの置換魔術は人間の魂にまで干渉できるという事だ!なら天国とかそういうところから何体でも人形に置換できるなら奴らの本陣には何百体の人形がいるんだよ!?もし美遊が本陣にいるなら想定していた戦いよりもかなり厳しくなるな………)

 

そう考えながら俺はシンジだった人形の上にあったAssassin(アサシン)のカードを拾い上げた。

 

 

「…………地獄…………か……俺は、地獄(そこ)にすら行けないかもしれない」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「士郎?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ?」

 




皆さん次これ書いてってう作品とかあります?あったら感想で送ってください!お願いします!

それでは!CIAO~♪


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第十九話 魔術師(キャスター)

え~、ホントに何度も何度も投稿が遅れてしまい、申し訳ございません。ちょっと先週からテスト期間になって染まったので投稿が通常時より遅れます。すいません。

今回からキャスター編に入ります。まぁと言ってもアサシン編に比べたら遥かに短いです、話数が。

今回も温かい目で見てください。


前回の3つの出来事!

 

1つ!士郎が『Archer』のクラスカードを使い夢幻召喚(変身)した!

 

2つ!桜の兄、間桐慎二と決着をつけた!

 

そして3つ!士郎が残りのカード使用者を倒しに行くその時、背後から声がかかった!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

士郎side

 

「士郎?」

 

「えっ?」

 

 

振り向くと俺の背後には今帰ってきたと思われるじいさんが屋敷の入り口にいた。

 

 

「……じいさん」

 

「士郎、どうしたんだい?その恰好は何だい?これからどこに行くんだい?」

 

 

……やっぱじいさんには正直に言った方がいいよな

 

 

「じいさん、聖杯戦争が始まった。」

 

「!!」

 

「さっきまで暗殺者(アサシン)のクラスカードを使う奴と戦ってた。」

 

「……………」

 

「そしてさっき……決着がついた。」

 

「………そうか」

 

「今の俺は『Archer』のクラスカードを夢幻召喚(インストール)したから、こんな格好になってる。」

 

「……………」

 

 

もっと驚くかと俺は思ったんだが、思いの外じいさんは何も言わない。

 

 

「……俺はこれから他のカード使用者を倒しに行く。そして美遊を……世界を救う。」

 

「………士郎、一ついいかい?君は……その先が、例え地獄だったとしても、世界を救うつもりかい?」

 

 

じいさんはどこか哀しそうな顔で俺に問いかけてくる。

 

 

「………地獄、か…………じいさん、俺はたとえ俺が選んだ道が地獄だったとしても俺のやるべきことは変わらねぇ。俺は俺の成すべきことをやるだけだ。」

 

「……そうか、わかった。」

 

「……止めないのか?」

 

「息子のやりたい事を止める親がどこにいる?」

 

 

……じいさんは俺の事を、まだ息子と思ってくれてたのか。なら俺もじいさんに恥じない息子にならなくちゃな。

 

 

「……じゃあじいさん、俺、そろそろ行くわ。」

 

「そうか、気を付けてね。士郎が戦っている間は家と街は僕が守るよ。」

 

「……あぁ」

 

 

そう言って俺はそのままクラスカードがある気配の方に向かった。

 

~~~~~~~~~~~~

 

「………ここか」

 

 

俺は屋敷から一番近かった柳洞寺にカードの気配が感じたためそこに階段を上って向かった。そして階段を登りきるとそこには金髪で褐色肌の整った顔立ちをした青年……なのか?まぁそんな感じの奴がニヤついて待っていた。……ああいう奴は美遊には会わせられないな、うん。

 

 

「君も聖杯戦争の参加者かい?」

 

「………そうだ。」

 

「なら君を倒させてもらうよ。夢幻召喚(インストール)!」

 

 

その言葉と共に奴の体は光り、紫色っぽいドレスのようなものの上に黒いローブを纏い、そのローブを翼状にして空に飛んだ。

 

 

アハハハハハハハハ!!たとえキミがどんなに強い英霊だろうと、魔女である僕の空からの攻撃はどうすることも出来ないだろう!!?

 

「………空……魔女………」

 

 

見た目的にキャスタークラスか……ノーリスクノーリターンで空を飛べるんだとしたら厄介だな………

 

 

 

『そ■は■■■■■うね。だ■■、私の■■は───』

 

『さっ■■■、■■■■たんで■■■………』

 

 

 

……また、あの時と同じ…………けど顔は相変わらず見えなかったがあの時とは違い、今度は奴と服装は同じだが薄い紫色の髪をした女性とスーツを着た見た感じ日本人男性が向き合って話しているようなシーンだった。

 

 

「……悪いが」

 

ん~?

 

 

と、突然俺の左手に黄色い光が集まった。光が止むと左手には黒をベースに黄色いカバーがついているストップウォッチのようなものが握られていた。同時に腰にはジオウライドウォッチが装填された状態のジクウドライバーが巻かれていた。そしてそれを顔の右側に持っていきウォッチのカバーを顔の形になるように回しボタンを押した。

 

 

「……俺はお前に構ってる時間はないんだよ。だから……」

 

 

 

キバ!

 

 

 

(渡さん、キバットさん……お二人の力お借りします!)

 

「……とっととお前を倒して、俺は先に行く!!」

 

士郎side out

 

~~~~~~~~~~~~

 

三人称side

 

「ここは………?」

 

 

ジュリアン・エインズワースに連れ去られた後、美遊が目を覚ますと羅針盤のようなものの中心の台座にいた。周りを見渡すと羅針盤の周りに浮いている球体の一つに一人の男が座っていた。

 

 

「ん?」

 

 

男は自分に近づいてきた美遊に気づいたようだ。

 

 

「……何………これは?」

 

 

美遊は目が覚めてから気になっていた、上に浮いている黒くて四角い物体について男に聞いてみた。四角い物体は時々怪しく紫色に光っている。美遊は自分よりも前からここにいるように感じたから聞いておいた方がいいと思った。

 

 

「おや?不思議だねぇ……こちらに来るのではなく、背を向けて逃げようとするのかと思っていたよ………」

 

「……逃げて……どうなるの?」

 

「ほう?」

 

「私は最初から最後まで、あの家でも、ここでも、ただの道具でしかないんでしょう?」

 

 

美遊がそう言うと男は実に面白い事を聞いたように笑った。

 

 

「ハハハハハハハハハハハッ!素晴らしい諦観だ!それでこそッ……それで、こそ………ううううんっ」

 

 

その次は言葉が思いつかないのか突然黙り込んでしまった。

 

 

「……徐々に馴染んではいるが、まだまだだなぁ………」

 

 

そして美遊は何を言っているか聞き取れなかったが、羅針盤の周りを回っている球体が男の前を横切ると男の姿がおじさんからジュリアンに変わった。

 

 

「……俺も同感だ。既にお前もエインズワースの一部………諦める事以外にお前に出来る事はない。神話の結末は決まっている。余計な事は考えるな、それが人ではない道具が持てる、唯一の幸福だ。」

 

三人称side out

 




最近仮面ライダーイクサってかっこいいよね?って作者は思ってます。
皆さんは音也イクサか名護さんイクサ、どっちが好きですか?作者はどっちも好きだけどどちらかというと名護さんかなぁ~。
ぜひ皆さんの好きなイクサを感想で教えてください。

それでは!CIAO~♪


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第二十話 魔皇(キング)

今回題名は初めてクウガをモチーフにさせていただきました。うん、シンプルで分かりやすいですね!

今回も温かく見てください!


前回の3つの出来事!

 

1つ!士郎はシンジを倒した後、切嗣に見送られた!

 

2つ!美遊はエインズワースの男とジュリアンと邂逅した!

 

そして3つ!士郎は『Caster』の使い手に戦うため、吸血鬼の(キング)の力を使う!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

士郎side

 

僕を倒す、だってェ?人間のキミがァ?

 

「お前は勘違いしているようだな。お前は魔女じゃないし俺もただの人間じゃない。」

 

何ィ?

 

「俺は魔の皇……魔皇(キング)だ!!」

 

 

俺は左手に持っていたキバライドウォッチをジクウドライバーのD'3スロットにセットしてベルトを回した。

 

 

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

 

 

 

そしてベルトからキバの文字とライダーズクレストが出現した。

 

 

 

アーマータイム!

 

 

 

キバのライダーズクレストが身体を通過した時に後ろから(カテナ)が全身に巻きつき、少ししたら(カテナ)が弾け飛んだ。弾け飛んだら右腕の射籠手のデザインと色が変わっていた。

基本的な色やデザインは変わっていないが、ジオウのライダーズクレストが描かれている所にキバのライダーズクレストが重なるように描かれていて、そこの部分の色が黒から赤に変わっていた。

そして右腕の所々に(カテナ)が巻きついているようにも描かれている。右足には(カテナ)が戦闘の邪魔にならない程度に()()()()()()

 

 

 

ガブッ!キバ!

 

 

 

そしてキバの文字が顔に吸い込まれたと同時にベルトも俺の身体ん中に戻った。そして右腕から首を伝って右頬までステンドガラスをイメージした様な紋章が描かれている……分かりやすく言うならタトゥーみたいなもん。

……ちなみに文字は顔に吸い込まれたといったがマスクみたいにはなっていないからな?マジで吸い込まれたみたいにスゥ~ってなったんだ。ここ注意な?ついでに言えばベルトも文字と同じでスゥ~って体ん中に入ってったんだ。

 

~~~~~~~~~~~~

 

どこかの世界 ???side

 

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、全サーヴァントを凌駕し、時空を超え過去と未来をしろ示す時の王者。その名もジオウアーチャーキバアーマー!まずは一つ、吸血鬼の王の力を受け継いだ瞬間である!」

 

???side out

 

~~~~~~~~~~~~

 

 

……何なんだい、その姿は。君が使ってるカードは何処の英霊につながっているんだい?

 

「そうだな……名付けるとしたら、“ジオウアーチャーキバアーマー”、ってところか?」

 

……何を言っているか知らないが、キミが勝つという事は絶対に無いんだよォォォ!!

 

 

そう言ってキャスターは自分の背後に複数の魔法陣を展開し、ビームを放ってきた。

いやいや魔女なのにビームっておかしいだろ!?

俺はすぐさま剣を数本投影し、キャスターの放ったビームに放った。それらは全てのビームを相殺した。

 

 

投影開始(トレース・オン)ッ!」

 

なァッ!?

 

 

キャスターは自分の放ったビームがたかが剣に破られると思わなかったのか、見るからに狼狽えている。

 

 

な、なんで僕の魔術がたかが剣に負けるんだぁ!?……ハッ、お、お前ェ!!な、何か卑怯な手を使ってるだろう!!じゃなきゃ僕が君程度の奴にこんな……こんな事にはならないんだァ!!

 

 

……こいつは何を言っているんだ?

 

 

「……お前は何を言っているんだ?」

 

何ィ?

 

「“自分が押されているのは俺のせい”だと?違うな。お前が押されている理由はただ一つ……お前が俺より弱い。ただそれだけだ。」

 

……フ、フフ、フフフ。アハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!殺す、君だけは絶対にィ!!地の果てでも追いかけて殺してやるゥ!!

 

(煽ったら煽ったでまた面倒な事になったな、まぁいい)

 

「……殺せるもんなら殺してみろよ、雑魚が。」

 

君は人をイライラさせるのが、本当に上手だなァ!!

 

 

その言葉を皮切りにキャスターの放つビームの数が倍近くに増え、それに応じて俺も投影した剣を増やし、対抗した。が───

 

 

「チッ!」

 

アハハハハハハハ!!さっきまでの威勢は何処にいったのかなァァ?避けてるだけじゃ勝てないよォ!?

 

 

さすがに数が増えただけでなく、その一発一発が寝台の魔女の扱う魔術のため、捌くのに結構強力な剣を投影しなければならない。……だから今煽ってちょっと後悔している。

……やっぱ空飛ぶ相手はやりにくいな。けど………

 

 

「俺が強くなるにはいい踏み台だ!!」

 

 

そう言って俺はさっきよりも多めに剣を投影しそれをキャスター目掛けてさっきよりも早く飛ばした。が───

 

 

無駄だよォ!!そんな剣で僕が張った結界を突破できる訳ないだろぉ!!?魔女である僕は無敵なんだよォォォ!!!

 

 

……やっぱり腐っても英霊の力を使ってる魔術師だな、扱いに慣れていやがる。これが()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()とかだったらもう少し楽に戦闘を進められていた気がする、多分。……俺なんで高校教師だって思ったんだ?

 

 

ちまちま動くなァァァ!!!

 

(チッ!あのビームが厄介だな。剣を飛ばしても瞬間移動モドキをして当たらねぇし……少し戦い方を変えるか。)

 

そう考え俺はキャスターが撃ってきたビームを全て避けきりちょうどいい所で立ち止まった。

 

 

?どうしたんだい?まさか、もう諦めたのかい?

 

「……まさか。ただ戦い方を変えるだけだ。」

 

 

俺は再び腰に現れたベルトのキバライドウォッチを一回押し込んだ。

 

 

(……次狼さん、力を貸してください!)

 

 

 

ガルルセイバー!

 

 

 

その時遠くから光と共に“魔獣剣ガルルセイバーX”が彫刻状態で飛んできた。それを右手で掴んだと同時に彫刻状態から剣状態に変形した。

そして掴んだ右手に(カテナ)が巻きつき弾け飛び、赤い部分が青に変わった。因みに俺の体に現れたスタンドガラスのようなタトゥーは何も変わらなかった。

ここにジオウアーチャーキバアーマーガルルフォームが誕生した。

 

 

「………フウウウウウウウウウウッ……………」

 

な、なんだ?そ、その剣は何処から来たんだ!?君は一体何をしたんだ!!?

 

「……別に。ただ知り合いに協力してもらってるだけだ。」

 

 

俺はそう言い、キャスターに向かって走り出した。

 

 

(!!さっきよりも、速くなってる……だとッ!!)

 

 

ガルルフォームはキバのフォーム中で最速で、さらに言えば野性味も加わるため通常よりも一段と速くなっている。

 

 

「オラッ!!」

 

グッ!

 

 

俺は投影した剣で牽制しながらガルルセイバーXでキャスターに攻撃をし続けて行った。

 

 

「フッ!ハッ!オッラァ!」

 

グオオオォォォ……!!

 

「ビームは……邪魔だあああああああッ!!」

 

 

俺はガルルセイバーXに強化魔術と雷魔術で切れ味を上げかつ、雷のダメージも入るようにして俺に向かってきたビームを全てたたっ斬った。

 

 

投影開始(トレース・オン)ッ!!」

 

ッ!!

 

(マ、マズイ!アレを食らったら!!)

 

俺は投影した剣をさらに増やした。今までは一度に多くて十本ぐらい、多くて二十本行くか行かないか本数をまでセーブしてたが、今回は一度に三十本剣を投影しキャスターに標準を合わせた。

 

 

「……行け」

 

 

 

 

 

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!

 

 

 

 

 

 

俺が投影した剣は音速でキャスター目掛けて行った。キャスターの瞬間移動モドキは厄介だがその使い手自身がその能力を把握できていない節が所々見えていた。そのためおそらく、魔術の能力が弱体化しているため数でゴリ押ししたら何とかなるだろ。

 

 

……クッ……ま、まさかそんなものを隠していたなんて………

 

 

煙が晴れると、案の定キャスターはボロボロの状態で現れた。……ざまぁwww

 

 

……けど!こんなもの、すぐに魔術で治───

 

「治させる訳ないだろ」

 

なッ!

 

 

キャスターは魔術で自分の体を治そうとしたがみすみすそんな事させる訳がない。俺は再び右手に持ったガルルセイバーXに強化魔術と雷魔術をさっきよりもさらに強く纏わせた。

 

 

「フッ!ハッ!オラッ!!」

 

グハァッ!!

 

「衛宮流………ッ!」

 

ッ!!

 

 

俺は投影した剣でキャスターを牽制しながら空高く飛び空中で一回転し、ガルルセイバーXを振り下ろした。

 

 

 

ガルル・ハウリングスラッシュ!!

 

 

 

 

 

 

ザシュゥゥゥゥゥゥゥッ!!

 

 

 

 

 

 

ぐわあああああああああああああああっ!!

 

 

 

 

 

 

ズガガガガガガガガンッ!!

 

 

 

キャスターは魔術で自分の身を守ろうとしたがそれも既に遅く、キャスターの左肩から右腰まで斜めに切り裂いたが、威力が強すぎてキャスターの背後にあった寺までぶった斬ってしまった。

 

(……まぁでも例え魔術でバリア的なモノを張ったとしてもたたっ斬ってるから意味ないと思うけどな。)

 

………グッ……………ガハッ!………………ば……バカなッ………!魔女である…………ぼ……僕の結界を、破るなんて…………そ、それに……その剣の威力は何なんだ……!

 

「……お前、その状態で喋れるのか。聖杯戦争の参加者ってのはみんなタフなのか?」

 

………グフッ………!……ゲホッ………!

 

「けど、これで終わりだ。」

 

 

俺はガルルセイバーXを放すと、一人でにガルルセイバーXが彫刻状態になり何処かに飛んでいき、俺はガルルフォームからキバフォームに戻った。そして腰からベルトが出現しジオウライドウォッチとキバライドウォッチのボタンを押した。

 

 

 

フィニッシュタイム!キバ!

 

 

 

ウェイクアップ!

 

 

 

その瞬間ウェイクアップフエッスルを吹いたような音色が流れ、腕を胸の前で交差した。すると辺りに赤い霧のようなモノが現れ、空には月が現れた。

 

 

「ハアアアアアアアアアアアアアッ……………」

 

 

そして俺は右足を高く振り上げ、キバライドウォッチから現れた黄色い蝙蝠が俺の右足の周りをぐるぐると回り右足の(カテナ)を断ち切り、赤い翼と緑の魔皇石がついたヘルズゲートを完全解放した。その様子を見ていたキャスターは遠目から見てもすごく驚いていた。

 

(な、何なんだ!?突然月が現れたり、奴の右足の鎖が弾け飛んだと思ったら、赤い翼にとんでもない魔力を持っている緑色の石が出てきたり……いったい奴は何者なんだ!!?)

 

「フッ!」

 

!!

 

 

そして俺はそのまま飛び上がり月の光に照らされながら空中でとんぼ返りをしながら体制を整えベルトを回した。

 

 

 

ウェイクアップ!タイムブレイク!

 

 

 

ヒ……ヒイイイイイイイイイイイッ!!い、嫌だああああ!!来るなあああああ!!!

 

 

キャスターは情緒不安定になり最後の抵抗としてか、闇雲に魔力弾を撃ってきたが、全然当たらん。もちろん当たってもノーダメだけどな!

 

 

 

ダークネスタイムブレイクッ!!

 

 

「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」

 

 

そのままキックがキャスターの障壁を破り、地面に叩きつけると“キック”の文字が地面に浮かび上がり魔皇石のエネルギーをキャスターの体に送り込んだ。

 

 

グ……ガァ……!な、何なんだ………その……英霊はァ………!

 

「………さてな。フンッ!」

 

グアアッ!!

 

 

その言葉を最後にキャスターの体がステンドガラスの様に硬直し、ガシャアンッという音と共に砕け散った。その場には()()()()が浮かび、『Caster』のクラスカードがヒラヒラと地面に落ちていった。そして俺の右足には再び(カテナ)が巻かれ空に現れた月も赤い霧も消えた。

 

 

「……これは……………」

 

 

俺はキャスターの体の中から出てきた光の玉を見た。……これ明らかにキバがファンガイアを倒したときに出てくる光の玉だよな?等と考えてると光の玉がベルトに装填していたキバライドウォッチに吸収されていった。

 

 

「……何だったんだ?」

 

 

まぁ今はそんな事よりカード回収が先だ。俺はキバライドウォッチをベルトから外し、ジオウアーチャーに戻り『Caster』のクラスカードを拾った。その瞬間───

 

 

「ぐ、ぐああああああああああああああああああああああっ!!!!!」

 

 

俺の身体に右腕からとてつもない痛みが襲ってきた。俺はクラスカードを取りこぼしその場に蹲ってしまった。

 

 

 

『僕は生きてみたいんだ。僕は僕として。』

 

『魑魅魍魎跋扈するこの地獄変……名護啓介はここにいる。イクサ、爆現!』

 

『王の判決を言い渡す………死だ!!』

 

『渡……人に流れる音楽を守れ………その為に戦え……!渡、大切な物を守る為に……男は戦うんだ……!』

 

 

 

1分?5分?10分?何分経ったかわからないが、しばらくすると痛みは徐々に引いていき、落ち着いて思考できるようになった。

 

 

「はぁ……はぁ……」

 

(い、今のは……渡さんたちの、記憶……?何で俺に…………まさか……!)

 

 

 

『そのウォッチを使うという事はビルドの力を引き受けるという事……』

 

『そのライダーから力だけでなく、ライダーとしての存在を“歴史ごと”丸々引き受けるという事……』

 

 

 

俺はウォズさんがまだジオウになって間もないソウゴさんに言っていた事を思い出した。つまり俺は仮面ライダーキバの歴史を全て引き受けた、という事になる。それによって俺の頭に歴史の一部分が流れ込んだという事になる。……なぜそうなったかは分からないが。

 

 

「はぁ……はぁ……もしかしたら、他のレジェンドライドウォッチも使うとこうなる気がするな………ッ!!」

 

 

俺はふと自分の右腕を見てみると、右腕がステンドガラスのタトゥーが未だ消えず、そこからファンガイアの腕のようなものが見え隠れしていた。これは2、3分したら収まりタトゥーも消えた。

 

 

「今のは、まさか……レジェンドライドウォッチを使えばそのライダーの敵怪人になるって事なのか……!?」

 

 

つまりクウガライドウォッチを使えばグロンギになり、ファイズライドウォッチを使えばオルフェノクにいずれはなるって事になるかもしれないって事だ。

 

 

(早い話、このままレジェンドライドウォッチを使い続けると人間を辞めて怪物になるって事だな。……でも)

 

 

俺は『Caster』のクラスカードを今度はちゃんと拾い、立ち上がり、呼吸を整えた。

 

 

「はぁ……はぁ……はああああああっ………よし、次行くか。」

 

(俺はたとえ人間を辞めたとしても、美遊と世界を救うまで死ぬわけにはいかないんだ!)

 

 

俺はそう決意しながら、次のカード保持者の所に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この時の俺は気付いていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

背後から()()()()()()()()()()()U()F()O()()()()()()()()()が見ていることを──────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆さん、本編で書いてることわかりやすいですか?一応わかりやすく言うと、タトゥーは紅渡がキバットに噛まれた時に出てくるタトゥーっぽい奴です。あれが右側にしか出てない状態です。……伝わりましたか?

ちょっとこれ一応出す前に友達にも「これ伝わる?分かりやすい?」と聞いたところまぁ分かると言われたんですが、少し不安なので一応久しぶりのアンケートを取らせてもらいます。ご協力お願いします!

それでは!CIAO~♪


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第二十一話 龍騎士

え~皆様、遅くなりましたが明けましておめでとうございます。

すごく自分の中で燃え尽き症候群(?)みたいなものがありまして4ヶ月も投稿できませんでした。本当に待っていただいた皆様には申し訳ないです。なるべく一週間投稿をするつもりなので暖かい目で見守っていただけたら幸いです。

そして読者の皆様、今年もよろしくお願いします。


前回の3つの出来事!

 

1つ!士郎はレジェンドライダーの一人、キバの力を使った!

 

2つ!キャスターは士郎のパワーアップについていけず、敢えなく脱落!

 

そして3つ!レジェンドライダーの力を使う代償に士郎は怪人に近づいていく!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

士郎side

 

待たせたな、諸君。実に4ヶ月ぶりだな。前回俺はキャスターと戦い、勝って『Caster』のクラスカードを手にいれた。残り四枚、さっさと全員のカードを回収して美遊を助け出す!

 

~~~~~~~~~~~~

 

「……ここにクラスカードがあるのか………」

 

 

と言うわけでやって来たのがさっきの寺から離れて都市部の方にある公園だ。ここらへんにクラスカードの気配がしたから来てみたものの、使用者らしき人が全然見つからない。どっかにバックレたか?

 

 

ブツブツ「……………」

 

「ん?」

 

 

と使用者を探していると、遠くから一人の男が現れた。がいかにも様子がおかしい。髪は脱色したような白で、足元がおぼつかないし何かブツブツ独り言みたいなのを言ってる気がする。

 

(……なんだ?大丈夫かあれ?足がフラフラしてるし、というかヤバいな………あれは酔っ払いの域を越えてる。まったく、飲みすぎだろ。)

 

と考えていると自分の服装に気づいた。明らかに一般人じゃない服を着ていて、自分で言うのもなんだが怪しい感じがした。

 

(今周りに使用者らしき人間はいないからこの人を眠らせて交番の近くとかに寝かせておくか………)

 

俺はそう考えながら男を眠らせようとした。けど───

 

 

「……俺、が………」

 

「あぁ?」

 

「お……、が…………ら、ちゃ……を………」

 

(……こいつ、薬ヤッてんのか?)

 

 

男の言動は明らかに薬物ヤッてる奴にしか見えない。でも男の発言を聞いてから俺の第六感がこいつは別の意味で危険だ、薬をヤってるだけではない、と発している。

 

 

「俺が………」

 

「はぁ……おいあんた。大丈夫か?俺の事見え───」

 

「……俺が、桜ちゃんを……うああああああアアアアアアアッ!

 

「!!」

 

 

そう叫ぶと男はキャスターの時と同じように黒い光に包まれた。そして光が収まると男は全身黒タイツっぽいものを着ていて首回りと目にボロボロのスカーフを巻いていて、手には鎖のついた杭のような短剣を持っている。恐らくあれがあいつの武器なんだろう。髪は足の位置にくるぐらい長い。()()()()()()()()()

 

 

 

『あ■■■、■■■殺し■■■ま■。』

 

 

 

……またか。今回もまた流れたものは違った。今回は森でバイザーのような物で視界を封じた妖艶な美女が学生を相手に話しているシーンだった。シンジを殺した時から頭に映像が流れるが俺はこんな経験ない。会った事もない()()()()()を見ているようで少し申し訳ないと思った。だが今回はこれだけじゃ終わらなかった。

 

 

 

『クラス:ライダー 真名:■■■ーサ 宝具:騎■■■■(ベ■■■■ーン)

 

 

 

(……何だ、今のは………なんかの情報か?いやだとしたら何の………まさか、あの男のか?)

 

 

俺は映像の後に流れてきた情報に最初は戸惑った。

 

 

「……見た感じシンジより重症みたいだな。」

 

……俺が………取り、戻…………ッ!

 

「っ!いきなりかよ!」

 

 

いや別にいいんだけどさ、戦いに合図なんてないから別にいいんだけどよぉ!

 

 

「……おいお前、もし周りに一般人がいたらどうするんだ?今の威力だったら死んでたぞ。」

 

お、れが……さく………を、とりも…………

 

「……もはや会話は不可能か…………なら仕方ねぇ………」

 

 

そう言うと俺の左手に赤い光が集まり、それが一つのライドウォッチになった。そしてキバの時同様腰にジオウライドウォッチが装填された状態のジクウドライバーが現れた。

 

 

「目には目を、歯には歯を、ライダーにはライダーを、ってな?」

 

 

 

龍騎!

 

 

 

俺は龍騎ライドウォッチをベルトのD'3スロットに装填し、ベルトを回した。

 

 

 

ライダータイム!仮面ライダージオウ!

 

 

 

そしてベルトからは『キバ』の文字ではなくカタカナで今度は『リュウキ』と書かれたマゼンタカラーの文字と赤い龍騎のライダーズクレストが出現し龍騎アーマーに変わった。

 

 

 

アーマータイム!

 

 

 

「おらッ!」

 

 

俺が龍騎アーマーを蹴り飛ばすと不規則に動き、それが俺の右腕につけている射籠手と同じ形(だが所々欠けている)になり右腕の射籠手に重なった。重なった部分は赤をベースにライダーズクレストの下に龍騎の銀色の胸部装甲が描かれていた。

真ん中には変わらずミッドパンドライナーMが肘まで描かれ重なっていない部分には黒をベースに所々にマゼンタラインが入っている。俺の顔には真っ白な何の装飾もない真っ白な仮面がつけられていた。

そして左腕には、ガントレット型のドラグバイザーが()()()()()()()

 

 

 

ADVENT!龍騎!

 

 

 

そして顔につけた真っ白な仮面に、ベルトから現れたリュウキの文字が吸い込まれ、黒で描かれた龍騎のライダーズクレストになった。右腕の射籠手が着いてない肘から先にはメカニカルな外見をした赤い炎を吐いている龍が描かれている。

 

士郎side out

 

~~~~~~~~~~~~

 

???side

 

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、全サーヴァントを凌駕し、時空を越え過去と未来をしろ示す時の王者。その名も───!!」

 

 

男が一人誰かを祝っていると、突然自分の背後に人が現れた。男は警戒をして振り返ると一人の老人がいた。一見見た目はただ来ている服が豪華なだけの老人だが、男は老人を見た瞬間に持っていた本を閉じ即座に跪いた。

 

 

「これは我が魔王。あなた様が私にわざわざ会いに来るとは、どのようなご用件で?」

 

「何、簡単な話だ。奴の事を祝うのは一向に構わん。だが奴は、誰が何と言おうと自分は時の王者ではない、と言うだろう。故に───」

 

「なるほど、そういうことですか。承知しました。では改めて祝わせていただきます。」

 

「うむ」

 

 

そういうと男は立ち上がり、持っていた本を開いた。

 

 

「それでは………祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、あらゆる時空、過去、現在、未来のサーヴァントを凌駕する贋作者。その名も龍騎アーチャー!また一つ、鏡の世界で戦う戦士の力を受け継いだ瞬間であるッ!」

 

「うむ、これで奴も少しは喜ぶだろう。そうは思わんか?

 

 

 

 

 

ウォズ。」

 

「えぇ。私もそう思います、我が魔王。」

 

???→ウォズside

 

~~~~~~~~~~~~

 

士郎side

 

……なんかどこかで勝手に祝われてる気がする。けどなんかそれが嫌って訳じゃないから気にしなくていいか、うん!

 

 

…………アァ………アアア………サク…………ラ……………………

 

「……とりあえず、あんたが何のために戦うのかは大体わかった。けど俺にも譲れないものがあるんだよ。」

 

お、前ハ………何、者、ダ………………ッ!

 

(こいつちゃんと喋れたのかよ。)

 

 

俺は心の中でちゃんと喋れたライダーにツッコミを入れた。そして俺は自分が何者かと聞かれたことに対し少し悩んだがすぐに結論は出た。

 

 

「……通りすがりの贋作者だ。覚えておけ。投影開始(トレース・オン)!」

 

 

俺は干将・莫耶を投影し一直線に向かってきたライダーを迎撃した。ライダーは見た目からは想像できないほどアクロバティックに動きながら、不規則に動く自分の武器の杭のようなものについている鎖で俺を攻撃した。俺はまず動きを封じるためにてきとうな剣を何本か投影しライダーに放った。

 

 

ウ、ウゥ、ウアアアアアアアアアッ!

 

「チッ、コイツ、意外と動き回って狙いが定まらねぇ。……仕方ねえ。」

 

 

俺はジクウドライバーを腰に現し、右手でベルトからカードを引く仕草をした。すると右手に一枚のアドベントカードが手にあった。

 

 

「……効果は?……なるほどな。」

 

 

俺はそう言い、左手のドラグバイザーにベントインした。カードの内容は………

 

 

 

STRIKE VENT

 

 

 

その音声が鳴ると何かの鳴き声と共に空から火の玉が降ってきて、俺は右腕を空に掲げ火の玉を───いや、炎に包まれたドラグレッダーの頭部を模したドラグクローを装着した。

 

 

「時間がないんでな。さっさと片付けさせてもらうぜ。」

 

 

ストライクベント……契約モンスターの体の一部を模した武器を召喚し、直接手にグローブのようにはめて敵を殴り倒したり、火や水を放ったりする技。例えるなら野菜が名前の某国民的漫画の主人公が使う必殺技のような感じ。

 

 

「……悪いが焼き具合は加減できねぇから、気を付けろよ?」

 

ウウ…………ウウ、アアアアアアアアアアアアアアッ!!

 

「衛宮流………ドラグクローファイヤーっ!」

 

 

俺は右腕を引き半身になりドラグクローに力を貯め、一気に右腕を前に突きだし突っ込んできたライダーに貯めた力を解放しドラグクローから直接火炎を放った。

 

 

ウ、ウグ………アグッ、グアアアアアアアアアアアアアアッ!!!

 

 

ライダーは俺が放ったドラグクローファイヤーに直撃しそのまま公園の柱もろとも後ろに大爆発と共にぶっ飛ばされた。煙が晴れると、公園のスポットの一つの噴水のところに柱の破片達と共に仰向けで寄りかかる感じで倒れていた。

 

 

「……やっべ、力加減ミスった。」

 




え~っと前回忘れてたアイテム・武器・技紹介させてもらいます。
まず前回のから。



キバライドウォッチ


『仮面ライダーキバ』の力と歴史を封じたアイテム。これをジクウドライバーのD'3スロットに装填することで『ジオウアーチャー キバアーマー』に変身する。
ここからはオリ設定でキバウォッチを押し込む回数によってフォームチェンジすることができる。1回押し込むとガルル、2回押し込むとバッシャー、3回押し込むとドッガになり、回数によってキバウォッチからキバッとの声で『ガルルセイバー!』『バッシャーマグナム!』『ドッガハンマー!』となる。
出典:pixiv百科辞典から一部抜粋



ダークネスタイムブレイク


ジオウウォッチ、キバウオッチの順番でウォッチのボタンを押しベルトを回してジオウは右脚を高く振り上げて準備開始。周囲に赤い霧が現れ空には三日月が浮かび上がる。ベルトから現れた黄色いコウモリが右脚の(カテナ)を断ち切って封じているヘルズゲートを完全開放し、そしてそのまま天高く上昇。とんぼ返りで体制を整えてから飛び蹴りを放つ。ヒットした瞬間に、敵の倒れた地面や壁にキバの紋章が刻まれるのが最大の特徴。
士郎は今回は特に何の魔術も使わず巣の状態でキャスターに放ち撃退した。もし魔術を加えるとしたら強化、雷、崩壊の三つを使うだろう。
因みに、士郎がこの技を使う時のモーションはまんまキバと同じなのでイメージしやすいだろう。
出典:pixiv百科辞典から一部抜粋



魔獣剣ガルルセイバーX


紅渡が変身する仮面ライダーキバのフォームの一つ、ガルルフォームの専用武器のガルルセイバーを常磐ソウゴが変身する仮面ライダージオウ キバ―アーマーが模した武器。ガルルが彫像形態から変形した剣で、装備したキバ及びジオウをガルルフォームに変身させる。月の満ち欠けで威力が変動し、満月ならば山一つをぶった切れるほどらしい。ある程度の遠距離戦も可能。見た目は基本的に本家と同じだが、ガルルの頭部の後ろにライドウォッチを装填する場所がある。
士郎はこれに強化魔術と雷魔術を加える事で切れ味をあげて使用しており、ベルトを回していない状態の『ガルル・ハウリングスラッシュ』では威力が高すぎてキャスターの背後にあった寺を真っ二つにしてしまうほど。魔術を纏わせたうえで回していたらどれほどの威力になっていただろう………
出典:pixiv百科事典から一部抜粋



ガルル・ハウリングスラッシュ


本家キバはキバットが「ガルルバイト!」のコールと共にガルルセイバーに噛み付く事で魔皇力を注入するが、ジオウはウォッチを押してベルトを回すかセイバーにウォッチを装填して放つ。キバもジオウもセイバーをクラッシャーに咥えて空高く跳び上がり、回転しながら敵を切り裂く。発動時は周囲が草むら、空が満月の夜に変化する。敵に命中すると倒した敵にガルルの顔が浮かび上がる。
士郎は上記二つのやり方をしておらず強化魔術と雷魔術を使い切れ味をあげ、セイバーを咥えずに右手で持って空中で縦に一回転し敵を切り裂くという風に疑似的に放った。
出典:pixiv百科辞典から一部抜粋



え~続きまして今回の紹介です。



龍騎ライドウォッチ


『仮面ライダー龍騎』の力と歴史を封じたアイテム。これをジクウドライバーのD'3スロットに装填することで『ジオウアーチャー 龍騎アーマー』に変身する。
ここからはオリ設定でベルトからカードを引く動作をするとアドベントカードが引けてそれをドラグバイザーにベントインすることでそのカードの効果を発動できる。
出典:pixiv百科辞典から一部抜粋



ドラグクローX


契約モンスターであるドラグレッダーの頭部にソックリなグローブ(?)の形をしている。本来はパンチ力を強化するための装備だが、ドラグクローファイヤーで遠距離攻撃を行う際に召喚されることが多く、事実上シュートベントのような扱い。
出典:pixiv百科辞典から一部抜粋



ドラグクローファイヤー


ドラグクローを着けた龍騎の動きに合わせてドラグレッダーが口から高熱火球『ドラグブレス』を放ち、敵を爆殺する。破壊力(AP)は3000。遠距離の敵に大ダメージを与えることが可能な飛び道具であり、城戸真司は多数のミラーモンスターを撃破している。
士郎はディケイドと同じくドラグレッダーを召喚せずドラグクロ―から直接火炎を放った。この技にも魔術を加えられ、強化と炎で火力をあげ雷と風で破壊力をあげる、といった使い方をするだろう。これまた威力がえぐい事になりそう………
出典:pixiv百科辞典から一部抜粋



といった感じになります。前々から考えてはいるんですが士郎の変身した姿は、まぁ、なんというか……絵を描こうと思って描ければ載せるって感じです。はい。

それでは!CIAO~♪


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第二十二話 龍と騎士と贋作者

皆さんは仮面ライダーの決めセリフで何が好きですか?作者は強いて言うなら、ディケイドの「通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけ。」が好きですね。
皆さんが好きな決めセリフを是非感想で教えてください!

あと前回言い忘れていましたが、前々回までの話を一部直させていただきました。読み直して不備はないか、読みにくくないかを重視しています。何度も直してすいません。

それでは本編、どうぞ!


前回までの3つの出来事!

 

1つ!士郎はRider(ライダー)のカード使用者と戦闘を始めた!

 

2つ!士郎はレジェンドライダーの一人、龍騎の力を使いパワーアップした!

 

そして3つ!龍騎の力の一つ、ストライクベントでライダーを吹き飛ばした!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

士郎side

 

俺はストライクベントを使いライダーを柱もろとも噴水のところまで吹き飛ばしちまった。まさかライダーだけじゃなく柱もろとも吹き飛ばしちまうとは、我ながら力加減を忘れてしまったことに何とも情けない気持ちになった。

まぁそんなことは置いといて、俺はドラグクローを消し倒れているライダーの近くに向かった。

 

(シンジやキャスターに比べたら決着は何ともしょうもないが、まぁ勝ちは勝ちだ。素直にありがたく頂こう。)

 

けど俺は倒れているライダーの真横にに立って気付いた。遠くからでは瓦礫が影になっていて見えなかったが、近くで見るとライダーはまだ夢幻召喚(インストール)した状態だった。

 

(どういうことだ?確かにこいつは俺の技を直撃したはずだ。なのに何でまだ夢幻召喚(インストール)した状態なんだ?まさか威力が足りなかったか?いやでもかなり俺強くやっちまったし、現にライダーはかなりボロボロ……いやボロボロ通り越してボドボドだし………)

 

「……………」

 

「ん?……ッ!」

 

 

そう考えてるとライダーの指が少しだけピクッ、と動いた気がした。それに気が取られていると前方から鎖が迫っていた。俺はギリギリのところでマトリックス避けをし、そのままの流れでばく転を2回してライダーから距離をとった。

 

 

……ウ、ウウ、ウァ………アアアアアアアアアア…………ッ!

 

「……まさかまだそんなことをする余裕があったとはな。正直驚いた。」

 

……お、れが………桜、ちゃんを………とり、もど……………ッウグアアアアアアアッ!!!

 

「!!」

 

 

ライダーは何か言いながら目に着けていたボロボロのスカーフに手をかけ、それを乱暴に外し初めてその眼を見せた。その眼に見られた瞬間、まるで全身麻痺が起きたかのよう感覚が起きた。体が動かせるには動かせるがせいぜい指の第二関節から先を動かせる程度だ。

そしてライダーは俺が止まったのを見て妖しく笑い地面に飛び散っている血をどういう魔術かは知らないが、浮かばせてグニャグニャと形を変えている。

 

(……不味いな。ライダーの背後から投影した剣で攻撃してもいいがまだ操作がお粗末というか、精度が落ちるから致命傷になり得ないと思うし、まずそもそも魔術の反応が背後からして避けられて俺が自滅するはめになるかもしれないし……どうしたものか………)

 

俺はライダーの血が形を変え、槍の形にするのを見ながら考えてるが一向に打開策が浮かばない。

 

(動けないからカードも引けない、かといって投影しても避けられるかもしれない。……万事休すか。)

 

そう考えてると辺りに『キイィィィイイン、キイィィィイイン』という不気味な音が何度も聞こえた。ライダーも聞こえたようで何だこの音は?と思いながら、俺は目だけでも動かしながら周りを見回すと噴水の水面が風も吹いてないのに揺れていた。

それだけなら気にしなかったが、水面は徐々に揺れが激しくなり水中から勢いよく何かが飛び出し水柱を作った。それに気をとられ俺にかかっていた拘束が緩くなり首から上は動かせるようになった。

そして水中から出てきたモノを覆っていた水柱が消えると、意外なものが現れた。

 

 

「……嘘だろ?何で…………」

 

『Gyaaaaaaaaaaaaaaa !』

 

「何でドラグレッダーがアドベントカードなしで出てきたんだよ!?」

 

 

無双龍ドラグレッダー……。仮面ライダー龍騎こと城戸真司さんの契約モンスター。ミラーモンスターの中でも強力な部類に入り、他のモンスターのAPの平均が4000程度に対して、APは5000と強力。またGPも3000とのことからドラグレッダー自身もかなりの装甲をもっている。

 

(どういうことだ。俺はアドベントのカードを使ってないぞ!?なのにどうして現れたんだ!?)

 

そう考えてるとドラグレッダーはライダー目掛けて口から5000℃の高熱火炎『ドラグブレス』を何度も放ち、ライダーの意識を俺からそらし拘束を緩め完全に俺は自由に動けるようになった。

 

 

「……マジで一体どうなってるんだ?」

 

 

俺はドラグレッダーを呼んだ覚えはないし呼べるわけもないと思っていた。仮に呼べたとしてもそれはサーヴァントの様にあくまで分身としてだろう。何故なら俺が弱くて本物のドラグレッダーを呼べるほどの力の器がないからだ。だが今目の前で俺を助けたドラグレッダーは本物だと、分身ではないと俺の第六感が言っている。

 

 

「……はぁ。まったく、次から次へと分からんものを。ドラグレッダー!」

 

 

俺は黒い洋弓と無銘の剣を3本投影し弓に構え放った。そしてドラグレッダーは俺の声に反応し攻撃をきりのいいとこでやめ俺の方に向かってきた。勿論剣の軌道から外れて。

 

 

「……とりま吹っ飛べ!」

 

ッ!!グ、グアアアアアアアアアアアアアッ!!!

 

 

当然のことながらライダーはドラグレッダーに気が向いていて俺の放った剣に気づかず、三本とも直撃し少し後ろに転がった。

 

 

「───ドラグレッター………」

 

『……………』

 

 

俺はライダーの元から戻り目の前を飛んでいるドラグレッダーと目を合わせた。

 

 

「……俺はお前が何で来たかは分からない。どうやって来たかも分からない。だけど、お前は城戸さんの相棒だ。だから、俺はお前を信じる。」

 

『……Gyaaaaaaaaa!』

 

「一緒に戦ってくれ、ドラグレッダー。」

 

 

俺はドラグレッダーの目の前に右腕を握って差し出した。所謂グータッチの形だ。ドラグレッダーは何も言わない。ただ俺の目をじっと見つめている。

そして───

 

 

『……Gyuuuuu、Gyaaaaaaaaa!』

 

「!!」

 

 

ドラグレッダーは俺の周りを旋回し、鼻先を右手の先にちょん、と触れてくれた。そして俺の右手が赤く光った。光が止むと龍騎のライダーズクレストが描かれた一枚のカード───ファイナルベントのアドベントカードが握られていた。

 

 

「……そうか、ありがとう。」

 

『Gyaaaaaaaaaaaaaaa!!』

 

「……あぁ、行くぞ!」

 

 

 

フィニッシュタイム!龍騎!

 

FINAL VENT

 

 

 

俺はジオウと龍騎のウォッチのボタンとベルトのボタンを押し、右手に持っていたカードをドラグバイザーにベントインした。そしてふと左を向いたらおそらく城戸さんが変身した龍騎の幻影がいた。

 

 

「……城戸さん………?」

 

『……………』コクッ

 

「!!……はい!」

 

 

俺が見ているのに気づくと城戸さんは俺の方を見て頷いた。その頷きには自分が城戸真司であること、そして一緒に決めるぞという思いが伝わった。それに対し俺も頷き返しライダーの方を向き、城戸さんと一緒に足を大きく広げ開き気味の四股立ちをし、右手を開いて大きく広げ、左手を下に構えて拳を握りこんで体全体をゆっくり沈みこんだ。

 

 

「はあっ!はああああああっ!ふっ!」

 

 

そして両足を合わせて踏み切り、左手と右膝を上に突き出して跳ぶ。それと同時にドラグレッダーが俺と城戸さんの周りを旋回した。

 

 

グ、ウゥ、……ハァ、ハァ、………!!

 

 

ライダーはフラフラと立ち上がって空にいる俺と城戸さんとドラグレッダーに気付いた。そして俺達は空中で体をひねりベルトを回し、ライダーキックの姿勢に移った。

 

 

ウ、ウゥ、ウアアアアアアアアアアアアッ!!

 

「だあああああああああああっ!!!」

 

 

 

ファイナル!タイムブレイク!

 

 

 

そしてキックを放つ際に城戸さんと重なりドラグレッダーの火炎放射を背に受けて身に纏い、威力と速度を上げて龍騎のライダーキック───ドラゴンライダーキックを放った。ライダーは最期の抵抗で鎖で網のようにして簡易的な盾を作ったが、それを押し返し鎖もろともライダーをキックでぶっ飛ばした。

 

 

……ゥ、なん、なんだ……………その……英、霊は…………グ、グアアアアアアアアアアアアアッ!!!

 

 

ライダーはそう言い残して爆散した。爆発したらカードは大丈夫なのかと思ったが、『Rider(ライダー)』のカードは上からヒラヒラと俺の目の前を通り足下に落ちていった。そして炎からキャスターを倒したときと同じく光の球体が浮かび上がった。因みにこれは後で分かったことだが人形は所々破損した状態で炎の中から見つかった。

 

 

「……また光の球体か。ドラグレッダー、食っていいぞ。」

 

『Gyaaaaaaaaa!』

 

 

ドラグレッダーは俺の言葉を合図に光の球体に向かい食った。キバの時はライドウォッチに入っていったが今回は食うことで処理?するらしい。どうやら使うライドウォッチによって倒したあとが違うらしい。そして俺は龍騎ライドウォッチを外しジオウアーチャーに戻った。同時にドラグレッダーはそのまま噴水の水の中に───いや、水の水面からミラーワールドに戻っていった。そして───

 

 

「ッ!ぐ、ぐあああああああああああああっ!!!」

 

 

 

 

 

 

『人を守るためにライダーになったんだから、ライダーを守ったっていい!』

 

『大切なものがあるなら!……どんな犠牲を払ってもそいつを守ればいい。それが人間じゃないのか?』

 

『これで一人減りましたね。』

 

『英雄ってのはさ、英雄になろうとした瞬間に失格なのよ。お前、いきなりアウトってわけ。』

 

『今ならわかる。お前は俺の運命を変えてたんだ………そしてそれが、もっと大きな運命を変えるかもしれない………俺の占いが、やっと………外れる…………』

 

『お前……!俺が、ゲームを……面白くしてやったのに……!』

 

『ここかァ、祭りの場所はァ………』

 

『ごめん。君は大事な人だから。君を倒せば僕はもっと強くなれるかもしれない。』

 

『何でこうなるんだよ………俺は……俺は………幸せになりたかっただけなのに…………』

 

『そろそろ、死ぬか………ごめんね、お姉ちゃん………真司……真司……靴の紐ぐらい、ちゃんと結べよな………』

 

『俺は最早、鏡の中の幻ではない!俺は存在する!最強のライダーとして───』

 

『いいか!?人間は皆ライダーなんだよ!一度ライダーになった者は、ライダーとしての宿命を負う。逃げることはできない!』

 

『戦いを続けろ。生き残った者だけが私と戦い、力を得られるだろう。』

 

 

 

 

前回同様、ものすごい痛みが襲いかかり頭の中に龍騎の歴史が流れ込んできた。まぁ知ってる人が多いかもしれないが、キバに比べて龍騎にはライダーが約3倍多いから必然的に流れてくる記憶も多くなる。

 

 

「はぁ、はぁ、あぁ~痛ってぇ~……んだよこれ。何か気持ちキバよりも痛てぇんだけど………」

 

 

何て事を考えながら俺は自分の右腕を見た。……が、キバの時のように何かが浮かび上がるなんて事は一向にない。おかしいと思いもう少し待ってみたが、相変わらず現れない。俺は右腕じゃないところに出たのかもと思い体中を見てみたが、全然出てこない。なら何故前回は出てきたんだって話になる。そう考えると俺の頭に一つの仮説が思い浮かんだ。

 

 

「……まさか、あれは人間から怪人へなるライダーの力を使うことで来るのか?」

 

 

つまり何が言いたいのかというと、クウガやファイズ、ブレイドにキバなどの変身者が怪人、もしくはいずれ怪人になるであろうライダーの力を使うと徐々に怪人になるってことだ。

 

(つまりアギトや龍騎、響鬼とかのライドウォッチを使えば怪人にはならずに済むってわけか………)

 

そして俺は足下に落ちた『Rider(ライダー)』のクラスカードを回収した。

 

 

「……………」

 

(残りは3枚。美遊……お前は今、安全なとこにいるのか?)

 

俺はエインズワースの拠点にいるであろう美遊の安全を心配した。

 

士郎side out

~~~~~~~~~~~~

???side

 

俺は今海岸にあるコンテナの上から衛宮士郎の戦いを所謂ヤンキー座りで見ていた。暇潰しに見ていたが中々面白い戦いだった。

 

 

「ククク、いいねぇ。心が踊るなぁ。」

 

……グ………お、おのれェ…………

 

 

そんな感じで見ていると背後から呻き声とパラパラと音がした。首を少しだけ振り返るとさっき壁に吹っ飛ばしてめり込ませた()()()()がいた。

 

 

「何だ、まだ息があったのかよ。しぶといね~」

 

……この、私を………馬鹿に、するな……!……私が……負けるはず、ないのだ…………時計塔の……ロードである………この、私がァ………!!

 

「はぁ、あ~あ~そういうのいいから。お前つまんねぇから飽きた。死人は死人らしくさっさとカード寄越して死にやがれ。」

 

ッ!貴様は、何者だァ!

 

「通りすがりの贋作者だ。覚えておけ。」

 

……どこまでも、馬鹿にしおって………

 

「ちゃんと自己紹介した筈なんだけどな~」

 

私が……負ける、など………あっては、ならない!………死ねェい!!

 

 

俺が振り返らずに適当に手をプラプラと降って相手してやるとランサーは怒ったようで落ちていた槍を拾って投げつけた。だが───

 

 

「───()()()()()()()………」

 

 

 

CLOCK UP

 

 

 

感覚的にあと少しであたるというところで俺は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()を叩いた。その瞬間、世界が止まった。いや、止まったと思えるほどの速さで俺が動いているんだ。まさにここは神速の世界───

そんな世界で俺は立ち上がって槍をどかしランサーの近くに歩いて向かった。

 

 

「……お前が死ぬ理由はたったひとつ」

 

 

 

フィニッシュタイム!

 

1

 

 

 

「お前は俺のせっかくの良い気分を害した。」

 

 

 

ダークカブト!

 

2

 

 

 

「ただ、それだけだ。」

 

 

 

3

 

 

 

俺はジオウライドウォッチから順番にライドウォッチを押していきベルト本体のボタンを押しベルトを傾けた。その時にはちょうど目の前にランサーが槍を投げた状態で止まっていた。

 

 

「ライダー……キック!」

 

 

 

クロック!タイムブレイク!

 

RIDER KICK

 

 

 

D’3スロットを持ってベルトを回した瞬間、ベルトから黄色い稲妻───タキオン粒子が走り頭まで上り今度は()()に集中した。

 

 

「ハアッ!!」

 

 

 

ドカアアアアアアアアアンッ!!!

 

 

 

CLOCK OVER

 

 

 

そしてタキオン粒子が限界まで集まったとき俺はランサーに上段回し蹴りを放った。同時に神速の世界が終わり世界の速さが元に戻った。ランサーはというと、悲鳴もあげずに爆散した。投げた槍も消滅し、ランサーがいた場所には壊れかけた人形とその上に置いてある『Lancer(ランサー)』のクラスカードだけがあった。

 

 

「……はぁ、ったく、ロードってのがそんなに偉いかね~やれやれ、プライド高い奴ってのはどうも苦手だな。」

 

 

俺は人形からカードを回収し、次のカードを回収しに行こうとしている衛宮士郎を見つめた。

 

 

「ククク。いいねぇ、楽しくなってきた!美遊を救ったあとお前の選択がどんなのか見せてもらおうじゃねぇか。まぁなんにせよ、お前が往く道は地獄ってことに代わりはねぇけどな。なぁ───」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

()()

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




最後に出てきたランサーを倒した人物は誰なんでしょうか?分かった方は是非感想などで教えてください!

さて話は代わりますが、みなさま読んで分かったんだと思いますが、ランサー編はカットで、ということになります。メタ的に言えばケイネスの魔術の詠唱っぽいのが何言ってるか分かんなかったからカットしました。いやホントマジで。
聞いてみろ?飛ぶぞ!(某プロレス選手風)
因みに士郎が度々言っている第六感っていうのは万丈の第六感です。当てずっぽうとかじゃないです。はい。



では今回も技紹介させてもらいます!



ドラゴンタイムブレイク


ジオウライドウォッチ、龍騎ライドウォッチの順番でウォッチのボタンを押して待機状態にする。その状態で龍騎のあの独特の構えをとって空中にドラグレッダーと共に飛び上がり、空中でムーンサルトをする。そしてベルトを回しドラグレッターの炎に包まれて敵を倒す技。さらにそこに特定の魔術を加えることで威力はさらにはねあがる。
これは士郎の場合だが、特に本編のようにドラグバイザーにカードをいれなくても発動できるが士郎の拘りみたいなものでドラグバイザーの手順も入れている。
今回は龍騎の変身者、城戸真司の幻影と共に放ったため威力が二倍になっている。
ここの描写はジャンプまではドライブの映画でタイプスペシャルに変身するとき、キックのところは鎧武の映画の鎧武と1号のボスを倒すときを思い出していただければと思います。



ライダータイムブレイク(名称仮)


ジオウライドウォッチ、ダークカブトライドウォッチの順番でウォッチのボタンを押し最後にベルトを回し手放つ技。
ボタンを押すごとに本家の『1,2,3』の音声がなりベルトを回したあとに『RIDER KICK』の音声と共にキックを放つ。
ランサーを倒した謎の人物が放った技。本家同様上段回し蹴りで敵を倒す。右足にタキオン粒子を集中させそしてタキオン粒子を波動に変え、敵を原子崩壊させる。今回はカウンターで放つ形ではなかったが、それでも本家に基づいている。



っていう感じになります!最後のダークカブトはまぁオリジナルで作った………って言っていいんですかね?まぁ半分オリジナルってことで解釈してください!にしても技紹介にあるダークカブトの技名、あんまカッコよくないっすよね?何かあんまりいい名前が思い付きませんでした。なので感想でこれよくない?って送ってください。モチベにも繋がるんで。いやホントマジで!

あとシンプルな感想ください。

それでは!CIAO~♪


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第二十三話 狂戦士(バーサーカー)

先々週のリバイスを見た作者……
カゲロウ……!何で死んじゃったんだよぉ~がな゙じい゙よ゙ぉ゙~何て日だ!でもホーリーライブカッコいいよぉ~
先週のリバイスを見た作者……
端から見たら一輝のただの一人芝居やん………というか一輝とバイスのやり取り……翔太郎とフィリップを思い出す。
今週のリバイスを見た作者……
令和初の合体ライダー。うん、平成とはまた別の合体ですね。うん、いい。実に素晴らしい!

それでは本編どうぞ!


前回までの3つの出来事!

 

1つ!士郎は城戸真司と共にドラゴンタイムブレイクを放ち、ライダーを撃破した!

 

2つ!士郎はレジェンドライドウォッチを使うと痛みが来る現象の謎を解明した!

 

そして3つ!海岸近くのコンテナで謎の男がランサーを撃退した!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

士郎side

 

よぉ俺だ。最近挨拶のネタがなくなってきている士郎だ。誰か!誰か俺にアイディアをくれ!

 

まぁそんなことは置いといて、俺は今、学校の方にカードの反応があったため向かっている最中だ。因みに加速魔術のクロックアップを使い、強化魔術で足を強化して戦闘に影響がでない範囲で全速力で向かっている。

 

(しかし、何か今向かってる方に行けば行くほど気配が強くなるな………まるで夢の中の訓練で浅倉さんが変身して戦ったときぐらい圧を感じる。)

 

アレはマジで怖かった。人によれば一生もんのトラウマになるレベルだネ、うん。まぁそうこう考えてる内に目的地の学校のグラウンドに到着した。今までとは違うただらなぬ気配、不気味さに俺はすぐさま両手に干将と莫耶を投影した。何かがいる。何処からか俺を見ている。いや、観察している、と言った方が良いかもしれない。

 

(……何もしてこない。ただ観察してるだけ?いやそれはないな。何かしらのアクションは起こすはずだ。誰かは知らんけど!)

 

そして何分経ったかわからないが、俺もいい加減待ってるだけってのも疲れたから話しかけようとした。すると───

 

 

「っ!やっばっ!」

 

 

突然俺が立っていた所に突然自分の身長を優に越える何かが勢いよく降ってきた。何とかギリギリで気付き、勢いよくバックステップをして避けた。そして土煙が消えさっきまで自分が立っていたところを見るとそこには明らかに二メートル以上はある取っ手のついた岩の斧剣があった。あんなバカでけぇもんに気付かずに当たってたらと思うと、思わずヤベーイと冷や汗をかいた。

 

 

 

『■■■■■■■■■■■───!』

 

 

 

すると恒例の映像が頭に流れる。今回は西洋の広間のような場所だった。だが辺りには剣が刺さっていて、そこらじゅうに瓦礫の山ができていた。窓は割れ床と壁には小さいクレーターが、二階に上がるための階段もボロボロで最早二階には上がれないぐらいだ。

そしてその映像の中で一番目を引くのは目の前にいる巨人と見紛うほどの巨体のを持つ男だ。岩のように黒い肌に髪が無造作に伸ばされ、服装は腕輪と足輪、金属板で補強されている腰巻きだけをしている筋骨隆々、まさに野蛮人という風体をした男が俺を殺そうとした斧剣を持ってこちらに叫びながら向かってきている映像だった。

 

 

「おいおいマジかよ……!あんなでっかいやつどうやってぶん回してんだよ……!つーか持ち主はどんだけ筋肉あるんだよ、キン〇マンか!」

 

 

思わず某超人達が行うプロレス漫画の主人公を思い浮かべたのは俺だけじゃないはず……ねぇ!

 

 

「へぇ、今のを避けるたぁ、流石あの人形達に勝っただけはあるな。」

 

「……あぁ?」

 

 

突然後方から大声が聞こえ振り返るとそこには誰もおらず、上を向くと屋上に雲に隠れて僅かに見える月光をバックに手を腰に当てて仁王立ちする女の子がいた。

 

(子供って、冗談だろ?)

 

「……あ~、なぁ何でそんなとこにいるんだ?つーかその格好は………」

 

「あ?……あぁこの服か。テメェなら分かんじゃねえのか?聖杯戦争の異物(イレギュラー)さんよぉ。」

 

 

マジかよ……こいつも参加者なのかよ………いやだって服装が映像の男と同じだからって普通なんかのコスプレだと思うだろ!?それに見た感じ小学生だぜ!?ジュリアンの陰に隠れてたあのエリカ?って子より……はでかいが、それでも似たような感じだぜ!?そりゃ驚くだろ!

 

 

「……なぁちょっと聞きたい事があるんだが、この斧剣の持ち主知らねぇか?」

 

「ん?あぁそれ私のだよ。テメェをぶち殺すためになァ!」

 

「嘘だろ、勘弁してくれよ………」

 

 

俺の質問に答えた女の子が屋上から真っ直ぐに猛スピードで向かってきた。いや俺、というよりは俺はついてでメインは斧剣だと思う。俺は向かってくる女の子を最小限の動きで避けて距離を取って構え直した。女の子は“ドカアアアン”と地面にぶつかると土煙で斧剣ごと見えなくなったが、土煙からうっすらと見える影を見るに普通にピンピンしているように見える。

そして子供が手に持っている斧剣を横に振り無理矢理煙を払うと両手で持ってると思ったのだが、どうやって持ち上げてるか分からないが左手一本で斧剣を担いでいた。

 

 

「っ!うぐっ!」

 

 

 

クラス:バーサーカー

真名:ヘ■■レ■

宝具:十二の■■(ゴッド■■■)

ランク:B

種別:対人宝具

レンジ:ー

最大捕捉:1人

宝具:射殺す■■(ナインライブス)

ランク:C~A+

種別:不明

レンジ:臨機応変

最大捕捉:不明

 

 

 

(くそっ、なんでこんな時に……後にしてくれよ!つーか俺ライドウォッチ使ってねぇぞ!?)

 

突然ライダーの時同様、頭にノイズと共に敵の情報が流れてきた。だが今回はその情報量多さに軽い頭痛が起き俺は頭に手を当てた。だが今回はライドウォッチを使った時程ではなく軽くフラつくぐらいだ。痛みを図に表すと今回≦ウォッチ使用時みたいな感じだ。まぁそんなことは置いといて、俺は目の前で自分の身長の倍以上の大きさの斧剣を片手で持ってる子供に聞いた。

 

(てゆーか、やっぱりバーサーカーか。映像の男も何か叫んでただけだし、あの子も何か頭のネジが何本か外れてる感じだったからバーサーカー(このクラス)しかないか………)

 

「……なぁお前、何となく分かってるが一応クラス教えてくれねぇか?」

 

「んぁ?気になるのか?なら教えてやるよ。私のクラスはバーサーカー!さぁ大人しくぶっ殺されろ!」

 

「……まだ死ぬわけにはいかねぇんだよなっ!」

 

 

その言葉と共に俺達は走り出し、俺は上からガキは下から剣を降った。

 

 

「ぜぁっ!」

 

「おっらァ!」

 

 

“キィン!キィン!キィン!”、と何度も打ち合う。バーサーカーはその小柄な体格からは予想できないほど斧剣を使いこなしていた。目の前の子供が斧剣をただ持ち上げて振り回してるだけなら何とかなると思っていた俺がバカだった。今目の前にいる敵は武器に振り回されずに人体の急所を的確に狙ってくる。その獰猛な笑みも相まってさながら狩り人のように見えた。

 

 

「チッ、テメェ、何処にそんな力があるんだよ……!」

 

「ハハハハハッ!おいおい、その程度か!?だったら拍子抜けだッナァ!」

 

「なわけ!テメェこそ、全然俺に傷一つつけられてねぇじゃねぇか!」

 

 

そう言って俺達は再び斬り合った。普通なら俺が武器の大きさやその武器を持ち上げ扱えるほどの筋力に押し負けると思うが、今回ばかりは出し惜しみせずフルで強化の魔術を全身に使った。

たがそれでも単純な力比べなら俺が完全に負けるが軌道をずらすだけなら現状なんとかなっている。そのお陰かしばらくは互角に立ち会ってる。が、俺は完全に守りに入ってるので互角とは言えないかもしれない。その理由は………

 

(くそっ!コイツ、全然隙が見当たらねぇ!普通隙の一つぐらいあるだろ!)

 

「アッハハハハッ!楽しいナァッ!でもなァ、この程度だったらァ、あの十二の戦い……特にヒュドラの方が手強かったぜェ!?もっとダァ……モットモットモットォ!私ヲ楽シマセロオオオッ!!

 

 

そう。今目の前で狂ったように笑ってるバーサーカーには隙が一つも見当たらないのだ。いや、あるにはあるのだが俺の技術不足でそれもすぐに消えてしまう。攻撃をしたら少しは隙があるものだがバーサーカーにはそれがほぼない。ある意味鉄壁の防御を相手してるようだった。流石は()()()()()()だ。

 

(チッ、だったら数でどうにかするしかねぇか!)

 

投影、開始(トレース・オン)!」

 

 

そう考え俺はバックステップで距離を取りながら再び剣を空中に投影しバーサーカーに向けて掃射したが、悉く斧剣で弾かれ一瞬で10メートルはあった距離を積め俺の脇腹に蹴りを入れ体制を崩しそのまま斧剣を野球のバットのようにフルスイングした。

 

 

「マジか───」

 

飛んでけゴミがァッ!

 

 

俺は反射的に持っていた干将・莫耶で防御したが、それはバーサーカーの振り回した斧剣の前には皆無に等しく、“ドゴオオオンッ!!”という音と共に剣は壊れ魔力に還り俺は学校の最上階の壁まで飛ばされ血を吐いた。

イメージは自由を求める巨人になれる少年が故郷で超大型の巨人に壁まで吹っ飛ばされた感じだ。

 

 

「……ぐっ、ガハッ!ゲホッ………」

 

(おいおい、いくらなんでも強すぎだろ………何だよあの威力、あのちっこい体の何処にあんな力があるんだよ!チーターやチーター!……いや、ふざけてる場合じゃねぇな。くそっ!まずは同調開始(トレース・オン)………)

 

 

 

───魔術回路、正常に稼働───

 

───全身強打。身体損傷箇所、体中から出血多量。肋骨二本骨折───

 

───身体能力、負傷により低下───

 

 

 

俺は解析魔術を行い自分の体の詳細を調べたところ、かなりの重症だ。服装が基本赤だから分かりにくいが体中から血が流れ、特に腕から流れる血が多い。だが動けないほどではない。不幸中の幸いと言うべきか骨はまだ二本しか影響が入っていない。ラッキーが過ぎるぐらいだ。

 

 

「うっ……いくら二本だけとはいえ、結構キツいな………」

 

 

俺は口元についている血を腕で拭き立ち上がろうとしたが骨折の影響が意外に響き、立ち上がるのにも一苦労した。いてて………と言っていると突然頭上に影が指し、バッと見上げると空に月光をバックに獰猛な笑みを浮かべたバーサーカーが空中で斧剣を振り上げていた。

 

 

まだまだァ!こんなもんじゃねぇだろォッ!

 

「……少しは休ませろよ、このクソガキがっ!」

 

 

バーサーカーは俺がいた位置におもいっきり躊躇なく斧剣を振り下ろしたが、俺は当たる直前でその場から離れたためギリギリ死ななかった。その影響で屋上に成人男性一人は入れるほどのクレーターができた。アレが当たっていたらと思うとゾッとするな。

そしてバーサーカーはすぐに方向転換し離れた俺の方に迫り斧剣を振った。俺はもう何度目かも分からないほど投影した干将・莫耶を再び投影しバーサーカーの斧剣と打ち合いながら斧剣の軌道をずらした。そして俺はバーサーカーと数合打ち合いふと頭に浮かんだことを整理するためにバーサーカーを蹴り飛ばし無理矢理距離を取った。が、そこで俺は場違いではあるが一つのことに疑問が浮かんできた。

 

(……あれ?そういやなんで俺、バーサーカーが神話の大英雄って思ったんだ?)

 

こんなピンチの時に何言ってるんだってなるが、吹っ飛ばされる前に頭の中に思い浮かんだ言葉が引っ掛かった。

何だろう、こう……俺は知らない筈なんだけど、どこか()()()()()()()()()()()。いや、しない?ん?あれ?どっちだ?

まぁでもその事について考えるのは後にして、さっきは聞き流したバーサーカーの発言で奴の真名が分かった。さっき頭に流れてきた情報と勝手に頭に浮かんだ『神話の大英雄』と言う称号、『ヘ』から始まる五文字の英霊。つまりバーサーカーの真名は………

 

 

「……成る程な。道理で隙ができねぇはずだぜ。」

 

あぁ?テメェ何言って───」

 

「その類稀な戦闘技術、『十二』という数字、そしてヒュドラを倒した英雄………この程度の情報さえあれば自ずと真名は分かる。バーサーカー!テメェの真名は、ギリシャの大英雄、ヘラクレスだ!」

 

 

 

ヘラクレス

 

ギリシャ神話に登場する二大英雄の一人で神々の王、主神ゼウスと人間の娘の間に生まれた半神半人の英雄。十二の功業と呼ばれる試練や、アルゴノーツとしての航海、巨人族とオリンポスの神々との戦いなど数多の冒険を繰り広げ、その全てを乗り越えたまさに大英雄。

 

 

 

……なるほどな。ただのイレギュラーって訳じゃねぇんだな。

 

「……こちとら学生の傍ら探偵業もやってたんでな。てめぇが言ったことで大体分かった。」

 

大した推理力だなァ。だが真名が分かったところでどうする!?ヘラクレスに弱点という弱点はない!そして何よりヘラクレスの宝具、十二の試練(ゴッドハンド)はなァ、命のストックが11個あるんだ!つまり───」

 

「12回別々の武器で殺さなきゃならない、か?」

 

「───何で分かった………

 

 

俺がそう答えるとバーサーカーは酷く驚いたように目を見開いて何故分かったのか聞いてきた。お前そんな表情できんだな、知らんかった………

 

 

「……それは簡単だ。命のストックが11個あるんだ。かつその使用者があのヘラクレスだ。ヘラクレスは一度受けた攻撃はすぐに対応すると言う逸話がある。もしそれが宝具に昇華されたのならば、必然的に12回別々の武器か技で倒さなければならない、と言う答えが導き出されるんだよ。」

 

 

つってもこれは半分は今世で読んだギリシャ神話の本に書いてあったもので、もう半分は前世の原作知識って奴なのは誰にも言えない秘密だがな。

 

 

……成る程な。でもなァ、それが分かってどうするつもりだァ!?12回別の武器で殺せるのかァ!?そもそも私の十二の試練(ゴッドハンド)はランクA以上の攻撃でないと死なねぇんだよォ!お前にそんな武器があんのかァ!?

 

「……あるさ。」

 

アァン?

 

「……聞こえなかったか?狂化の影響で耳まで狂っちまったか?ならもう一度言ってやるよ。テメェを殺すための武器は、あるって言ったんだよ。」

 

んだと?

 

(……このランクの武器は今まで投影してなかったから初めてになるが、やるしかねぇ!)

 

そして俺はバーサーカーを殺すための布石として全身に魔力を巡らせた。

 

 

「……さぁ、実験を始めようか」

 




お久しぶりです!二ヶ月ぶりですね………
違うんです、弁明をさせてください。だから石を投げるのはやめてください!
テスト期間だったんですよ!しかも学年末の!だからほんと、あの、勘弁してください!

……まぁ話は変わりまして、いかがだったでしょうか?バーサーカー戦は4話ぐらいかかりそうです。何故って?アイツがくるからですよ。いやもうバーサーカー戦がどこにも描写されてないからもう困りもんですよ!あぁ~早くアレやりたーい!
まぁ今回は武器紹介とかないんでこの辺で。
あと感想ください。

それでは、CIAO~♪


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第二十四話 魔王と猟犬と壊れた幻想

やぁやぁ皆さん!お疲れサマンサ!GLB(グッドルッキングボーイ)(偽)トムさんで~す!
今回はですね、色々あの技が出てきます。一応紹介は軽く載せとこうかなって思います。

あと皆さん忘れてるかもしれないですが、今の士郎はジオウアーチャーです。何のアーマーもしてませんので。

それでは本編、どうぞ!

追記:投稿時間遅れてすいません


前回までの3つの出来事!

 

1つ!士郎が通う穂群原高校でバーサーカーと戦闘開始!

 

2つ!バーサーカーの真名はギリシャ神話の大英雄、ヘラクレスだった!

 

そして3つ!士郎はバーサーカーを倒すための切り札を投影する!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

士郎side

 

「───投影、開始(トレース・オン)

 

ハッ、またお得意のゴミの大量投影か?そんなもん私に効く訳ねぇだろ。

 

「……どうかな?行けっ!」

 

 

俺はまず数十本の剣を投影しそれら全てをバーサーカーに一部を残し一斉掃射した。その隙に俺は移動しながら魔術回路に一つずつ剣の設計図を並べた。

そして俺は屋上から飛び降りバーサーカーのいる屋上からかなり離れたグラウンドの中心に行くために空中で待機させていた剣をバーサーカーに放ち時間を稼いだ。

 

(とりあえずまず武器を作るための時間稼ぎだ。思い出せ。そして体現しろ!前世で何度も見たあの戦い方を!)

 

「───憑依経験、共感終了、ッ!」

 

 

俺はグラウンドの中心で手を広げそう唱えると俺の周りにバチバチっと小さい雷が発生し空中に一本ずつ剣が投影されどんどん30、40、50とどんどん増えていく。

 

(ッ!耐えろ……耐えるんだ、俺……!)

 

それに反して俺の魔術回路が悲鳴をあげる。まだ俺の体が英霊エミヤの力に慣れていないんだ。

でも───

 

(それでも俺は、立ち止まるわけにはいかないんだ!)

 

「───工程完了、全投影、待機っ!」

 

……そんなゴミを大量に浮かばせて、一体何するつもりだァ?

 

「……俺は親父と結んだ約束、そしてなりより、俺自身の理想の為に死ねないんだよ。だから悪く思うなよ、クソガキ。」

 

何だとテメェ───!!

 

 

そして魔術回路に待機させて具現化した宝具、およそ100本の切っ先をバーサーカーに向けた。

それはあの赤い錬鉄の英霊とその若き頃の正義の味方の必殺技の一つ。本来なら何千何万という宝具を雨のように振りかざすその技の名は───

 

 

「───停止解凍、全投影連続層写っ!!」

 

 

そして全ての投影が終わりその半分を一斉にバーサーカーへ発射させた。古今東西、あらゆる時代、あらゆる国の剣が一斉にバーサーカーに向かっていった。

全投影連続層写───この技には真価があるのだがそれをやるのは今ではない。

そして投影した剣でバーサーカーを足止めしている間に俺はジオウライドウォッチのライドオンスターターとベルトのボタンを押した。そして切り札として左手に黒の洋弓を右手に一本の剣を投影した。

 

 

 

フィニッシュタイム!

 

 

 

ガギリリ───

 

 

 

弓に剣を番えるとそんな音と共に辺りに赤雷を撒き散らし今か今かと牙を向く瞬間を待っている。そして弓に番えられた剣から発せられる赤雷が時間と共に徐々にでかくなっていき俺の周りにクレーターが出来てきた。

 

 

!やらせるかァッ!

 

 

バーサーカーも何かヤバイと思ったのか俺に弓を射らせないために屋上から飛び降り俺がいるグラウンドの中心へ向かってきたが───

 

 

ッ!クソッ!邪魔すんじゃねェッ!

 

 

俺が追加で待機していた残りの半分の剣が迎撃し此方に向かってこれないようにした。それらは全て宝具の刀剣類だ。そんなものが雨あられと降ってきたとなれば普通は捌ききれず必ずどこかでボロができ最期には剣に串刺しにされお陀仏になる。

それは目の前でそれらに反応し手持ちの斧剣で対抗しているがその餌食になっているバーサーカーも然り。バーサーカーは偽物とはいえギリシャの大英雄ヘラクレスの技量を扱う者。そう易々とやられはしないが、バーサーカーはどうしても数の暴力に押され()退()()()()()。そして───

 

 

「……テメェとの戦いは終わりだ。これでも喰らってとっととカードを寄越しやがれ。」

 

!!

 

 

魔力は十分に満ちた、とは言えないがそれでもバーサーカーのストックを一つ減らせるとこまでは満たせた。あとはバーサーカーにこの剣をブッ放すだけだ!

 

 

「赤原を行け、緋の猟犬───」

 

 

洋弓に番えられるは禍々しい形をした黒い牙の()。其の()は標的を仕留めるまで何度でも迫る猟犬。其の銘は───

 

 

赤原猟犬(フルンディング)ッ!!!」

 

 

“ズトンッ!!!”という音と共に()は赤い流星となってバーサーカーのの目前へと迫った。そしてバーサーカーは全ての剣の対応を終えこちらを向くとすぐに自分に向かってくる赤原猟犬(フルンディング)に気づき、赤原猟犬(フルンディング)に自分から向かっていき右手に持っている斧剣を振り上げ唾競り合いになった。

 

 

中々いい武器だがこの程度で私を殺せるとでも思ってんのかァ!?

 

 

バーサーカーは斧剣にさらに力を込め暴れながらどんどん地面に近づいている()を壊そうとした。

 

 

「……まさか。そんな単純な奴じゃねぇのは分かってるつもりだ。」

 

 

───が、それが叶うことはなかった。

 

 

「……だから、この最低最悪で最高最善の魔王の力を使わせてもらう。」

 

 

 

タイムブレイク!

 

 

 

なにッ!

 

 

俺はベルトを回しジオウのエネルギーを遠隔で赤原猟犬(フルンディング)に込めた。ぶっつけ本番でやってみたがなんとか成功した。ジオウのエネルギーを込められた赤原猟犬(フルンディング)はその力を上げバーサーカーの斧剣を押し返し心臓部分を食い破った。

 

 

グアアアアッ!グウウッ、ッて、テメェ!

 

「……まだだ。」

 

 

俺は洋弓を消し左手を体の前に持ってきた。

此れは武器をほぼノーリスクで何度も複製できることができるエミヤと衛宮士郎(俺達)にしかできない最大の技。

そして俺は合図として左手の指を“パチンッ”と鳴らした。

 

 

壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)

 

 

なっ───」

 

 

そして俺は宝具に込めた魔力を暴発させて宝具を壊して敵にダメージを与える技───壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)を使い赤原猟犬(フルンディング)が突き刺さっているバーサーカーの心臓部分から強い光と共に爆発させた。

さてここでクエスチョン。通常の時でも威力がすごい赤原猟犬(フルンディング)だが、今回はジオウの力も加わったお陰で通常の倍の魔力が込められている。

それが爆発したとなるとどうなるでしょう!シンキングタ~イム!……フムフム、なるほどな。では正解は~?

 

 

 

 

 

 

ドガアアアアアアアアアアアアアアアアンッ!!!

 

 

 

 

 

 

「ぐっ!うおっ!?」

 

 

正解は予想していたものよりも遥かに大きい爆発が起きた、でした~!イエーイ!ドンドンパフパフ!

……え~おふざけはここまでで、真面目な話をすると、通常の爆発だけでもものスゴい威力を持っているのにそこにジオウの力も加わるとなるとそれは倍以上の威力を叩き出した。その余波で校舎のガラス類は割れ木々は所々炎がつき俺は爆風で吹き飛ばされた。

これを分かりやすくいうならば炭酸を全力で振って蓋を開けると中の炭酸が爆発して液体が溢れでてくるだろ?そんな感じ。

 

 

「ぐあっ、ぐっ、げほっ!い、いくらなんでも、余波ヤバすぎんだろ、げほっ………」

 

 

俺は吹き飛ばされた影響で空中に投げ出され一応受け身はとれたがそれでもダメージが大きく、暫く立てなかった。

 

 

「はぁ、はぁ、バーサーカーはっ、どこだ………」

 

 

俺は足元が覚束ないまま、いつでも生き返ったバーサーカーに対応できるように少しずつ立ち上がって半壊している校舎に向かった。遠くから見たバーサーカーのいたところは土煙が立ち上って姿を確認できない。

 

(そりゃあんな大爆発を起こせばそうなるわな。うん。)

 

そう軽く考えながら煙が立っている場所まで行き、煙が晴れるのを待っていた。すると突然後ろから思わず“ゾワッ”とするほどの殺気を受けた。急いで干将・莫耶を投影して防御の体制を取りながら振り向いたが、時すでに遅し。振り向く先にはバーサーカーの斧剣と嬉々として獰猛な笑みを浮かべているバーサーカーがいた。

 

(ヤバッ───)

 

くたばれ雑魚がァッ!

 

 

死ぬ、と直感で感じた。斧剣の通る軌道に俺の頭があったからだ。いくら強化しても生き残れないと、生き残れたとしても意識がないときに殺されるかもしれないと感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

CLOCK UP

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───が、その絶望は消え失せた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドガガガガガガガガガガアアアアアアアン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グアアアアアアアアアッ!

 

「……は?」

 

 

……何かデジャブを感じる俺氏。

 




は~いそれでは技紹介しま~す!


全投影連続層写

衛宮士郎、英霊エミヤの所謂専用技。自身の魔術回路に一つずつ剣の設計図を並べ回路で待機させる。そして設計図を具現化し射出する、という行為を繰り返して行う技。


赤原猟犬(フルンディング)

追尾型魔剣。射手が健在かつ狙い続ける限り、標的を襲い続ける効果を持つ。


壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)

宝具に込められた魔力を暴発させ宝具を破壊する代わりに敵にダメージを与える諸刃の剣。
宝具は英霊にとって己の半身であるためそれを破壊するということは自殺行為に等しい。何度も宝具を複製できる魔術を使える衛宮士郎だからこそできる技。


はい、というわけでいかがだったでしょうか?
次回は多分奴が出ます。奴って誰かって?それは……次回までのお楽しみに!

それでは!CIAO~♪


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