たぶんよくある留学したヒッキーがお金持ちになって帰ってくる話 (小鳥と点心)
しおりを挟む

1話 帰還

 はじめまして、小鳥と点心です。

 今回の作品は書き留めていたものを気分で修正して書きました。なので途中から一気に投稿が遅れると思います。なので、気長に待ってもらえると嬉しいです。

 空中分解しないように頑張ります。


 それではどうぞ。


 「ふー、やっと着いた」

 

 俺、比企谷八幡は10時間近いフライトを終えて成田空港に降り立った。

 

 

 いやー、5年前からすると全然考えられないよな。あの時はまだ専業主夫になるとか言っていたのに、まさか留学するとは思わなかった。

 

 

ー高校2年 3月中旬ー

 

 『八幡、お前は3年からアメリカに留学してもらうことになった』

 

 『は?なに言ってんの』

 

 『言葉……まあいいや。俺の兄、まあお前の叔父がアメリカに住んでることは知っているよな』

 

 『ああ』

 

 確か高校の経営をしているんだっけ。

 

 『あいつが運営している高校で国際科ってのを作ったらしいんだがそのなかで色々あったらしくて留学を受け入れることになったらしいんだが』

 

 『まさか、誰もいなくて話がこっちに回ってきたとかじゃないよな』

 

 『まさにその通りだ』

 

 『いや、なんでだよ』

 

 『あいつから八幡の名前が出たんだよ。それにお前、英会話は問題ないだろ』

 

 『そう言う問題じゃねえだろ』

 

 そんなやり取りをしていたら小町が入ってきた。

 

 『およ、どしたの。そんなに真剣な顔して』

 

 『実は…………

 

 

 

 

 

        説明すること10分

 

 

 

 

 

 

             ということなんだ』

 

 

 

 

 『行くべきだよお兄ちゃん』

 

 『だって留学なんて滅多にできない経験だよ。それに、こっちはお金の類いは払わなくて良いんだからなおさらだよ』

 

 『いや、でもな』

 

 『行かないならお兄ちゃんと口きかないよ』

 

 『行かせていただきます』

 

 小町と話せないのは死活問題である。

 

 決めてからは早かった。5日後には成田空港にいたのだから。そういえば、雪ノ下たちに留学のことを話したら告白された。一色や城廻先輩まで告白してきたのには驚いた。が、俺はすべて断った。俺はこれから留学する身だからそれに答えられる自信がない。それにこの告白で今まであったなにかが崩れてしまいそうで怖かったのだ。だけど、みんなそれで良いと言っていた。『誰を選ぶかは八幡次第だし留学先で誰を好きになっても良い。ただ、この気持ちを伝えておかないと絶対に後悔するから』と言っていた。

 

 『そっか、ありがとう』

 

 そう呟いて搭乗ゲートに入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 留学から1ヶ月。この時はめちゃくちゃ大変だった。理由としては一つ、日本と生活様式が全く違ったのだ。それでも1ヶ月で慣れたのは叔父さんの家族のおかげだろう。

 慣れてからは楽しかった。自分を変えるために理数系の勉強を一からやり直した。ジムとかにも行って体をきたえた。そこで元世界チャンピオンのプロボクサーと友達になったりプロボクサーにならないかと勧誘も受けていた。断ったが。あ、そうそうアメリカ海軍のとある指揮官の人とも友達になった。今でも結構やり取りしている。

 バイトも始めてみた。叔父さんの娘さん、まあ従姉妹からの紹介でとあるレストランの厨房で働いていた。この時は、このレストランが星を取るなんて知らなかった。

 あとは、叔父さんの趣味に付き合わされたりして順調に小遣いが増えていった。ある時、なんとなくで買った宝くじが当たった。金額は100万ドル+α。それを使って株をやったり外貨取引をしていて気付いたら総資産が十億ドルを越えていた。大学1年の終わりの出来事である。

 それから、従姉妹と会社を作ったりもした。

 大学は飛び級で3年で卒業し、1年使って会社の本社を日本に移すために調整を重ねてきた。

 

 ちなみに従姉妹、正確には叔父さんの双子の娘さんは同い年だったが飛び級できなかったのでまだ大学にいる。『絶対に日本に行くから』『日本にいる八幡の知り合いには負けないから』と言っていた。色々あったが楽しかったのは確かなので『また来ます』と言ってアメリカを出発した。

 

 

 

 そして…………

 

 

 

 

 

 

 

 冒頭に戻ります。

 

 いや、本当回想長くてすまん。これでもかなり縮めたんだがな。

 

 

 

 

 そして俺はいま千葉には戻らず東京に向かっています。え、なんでかって?仕事だよ仕事。まあ、社長だから仕方ないんだけどさ。

 

 

 【まもなく東京ー東京ー】

 

 

 さて、一仕事しますかね。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

2話 帰宅

 駄文、ご都合主義発動!!


 それでも良ければどうぞ。


 太陽が真上にくる頃、丸の内のビル群の中の一つから出てきた。

 

 「なんとかいい感じにまとまったな」

 

 半年前までは赤字だった会社だ。うちが入って立て直して、それから何度か小さい取引を重ねて今回やっと大きいのを結べた。ここの会社はやっているのはいいからな。

 

 「さて、飯食べて帰るか。久しぶりにラーメンとかいいな」

 

 ということでラーメン屋を探しにでた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【まもなくー海浜幕張ー海浜幕張ー】

 

 特急だったこともあり落ち着いて仕事ができた。と言っても株だが。まだ初めて5年も経っていないがそれなりにコツはつかめた。今日も200万円ほど稼げた。アメリカの方は今日はあまり動かさないことにした。多すぎてめんどう。まあ、大きい変化があれば対応するが。

 それはさておき、今日はここまでにしてパソコンを閉じて降りる準備をする。

 

 

 あ、そういえば連絡してなかったな。一応メールしておくか。………ただ、このメールはみられることはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 小町side

 

 皆さんお久しぶりです。小町です。

 え?前回出たって?話の中では5年前なので久しぶりなのです。メタ発言やめろって?はぁ、わかりました。

 とまぁそれはさておき、小町は…………というより家族全員が暗く、家の空気がとてもおもいです。理由はわかっています。お兄ちゃん成分がたりないんです。お兄ちゃんの留学の話に背中を押したのは小町だけど、まさかここまで連絡をくれないなんて思わなかった。

 

 「「「はぁぁぁぁぁーーーーー」」」

 

 「お兄ちゃん、いつ帰ってくるのかな」

 

和「少なくとも今年の夏だろ」

 

冬「そうよね、大学に入ったって聞いたからね」

 

和「それにしても、ここまで連絡をしないなんてな」

 

冬「何かあったのかしらね」

 

 「どうせめんどくさかったとかじゃないの?」

 

和「なんにせよ」

 

 「「「お兄ちゃん(八幡)早く帰ってこないかな」」」

 

 

 

 

 

 

 ガチャ

 「ただいま」

 

 小町side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ただいまー」

 

 

 シーーーーン

 

 

 返事がない。たd「言わせねえよ」。とまあ、どうでもいいことを考えながらとりあえずリビングに向かった。

 

 

 

 ガチャ

 「おーい、ただいま」

 

小「え?お兄ちy………誰?」

 

冬「えっと、どちら様で?」

 

和「は!まさか小町の彼氏!?絶対に許さんぞ」

 

小「そんなわけないでしょ。で、本当に誰ですか?」

 

 「本当にひどいなお前ら」

 

小「?この声どこかで聞いたことがあるような」

 

 「聞いたもなにもお前の兄ちゃんだろうが」

 

小「え?…………………あ、うそ………お兄ちゃん」ポロポロ

 

冬「は、八幡なの?」

 

 「おう、そうだぞ」

 

 「「………………」」

 

 「おい、どうした?」

 

 「「お兄ちゃん(八幡)!!」」

 

 いきなり小町と母さんが抱きついてきた。親父も抱きついてきたが、避けた。

 

和「おい、なんで避けるんだよ」

 

 「だって、荷物あったし重いし」

 

和「ひどいな」

 

 「「あははは」」

 

 

 

 とりあえず、荷物と小町と母さんを引きずっていきソファーに座った。

 

 

 

 

 

小「お兄ちゃん、なんで連絡しなかったの!」

 

 「いや、連絡はしたぞ」

 

 そう言われて小町は急いで携帯を確認した。

 

小「確かにメールが来ているけどついさっきのじゃん。そうじゃなくてアメリカに居たときだよ」

 

冬「そうよ、なんで連絡しなかったの」

 

 「あー、それは忙しかったのが半分忘れていたのが半分だな」

 

小「どう言うこと?」

 

 「初めのうちは忙しすぎてできなかった。それが一ヶ月くらい続いたせいで忘れてた」

 

小「……………………まあいいか」

 

 よかった。許して貰えたかな。

 

小「許したつもりはないよ」

 

 「心読まないでくれます?」

 

 なんで俺の周りの女性はどうなっているんだよ。

 

和「そういえば大学はどうした?今年の夏までじゃないのか?」

 

 「それについては、飛び級したから去年卒業している」

 

小「じゃあなんで帰ってこなかったのさ」

 

 「会社のほうが忙しくてそんな暇がなかった」

 

 そう。アメリカで作った会社の本社を日本に移すということで、いろいろと打ち合わせをしたりして忙しかったのだ。

 

小「え?お兄ちゃんが会社?明日は槍かな」

 

 「ひどいな」

 

小「だってこの前まであんなこと言ってたんだよ」

 

 否定できないのが辛いな。

 

和「で、またアメリカにかえるのか?」

 

 「いや、それは大丈夫だ。会社をこっちに持ってくるから」

 

 

 そう言った瞬間、3人の頭に?がみえた。そりゃそうか。こんな意味のわからないこと言われてすぐにわかるやつのほうがおかしい。5年前の俺だってその反応をしていた。

 

小「つまり、どう言うこと?」

 

 「会社の本社を日本に移したってこと」

 

和「なぁその言い方、八幡が色々仕切っているかんじなんだが」

 

 「仕切るもなにも、俺社長だし」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「「「はぁーーーーー!!!???」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 だよな、驚くよな、俺だって驚く。会社がたった3年でここまで大きくなるとは思っていなかったからな。

 

 

 

和「と、ところでなんて言う会社だ?」

 

 「H&SKカンパニー」

 

 「「ぶっ!」」

 

小「二人ともどうしたの?」

 

和「お、おいさすがに嘘だよな」

 

 「本当だよ。おじさんに聞いてみ」

 

 そう言うと親父は電話をしに出ていった。

 

冬「ほ、本当なのね」

 

小「だからどういう会社なの」

 

冬「それはね、

 

 

 

 

       質問を受けつつ5分ほど

 

 

 

 

 

                 という会社よ」

 

小「うそ、お兄ちゃんが凄い人になってる」

 

和「本当だった」

 

 顔をひきつらせた親父が戻ってきた。

 

冬「本当だったのね」

 

 母さんも疑っていたのね。

 

和「と、ところで大学はどこだったんだ?」

 

 お、話題を変えてきた。でも同じ感じになる気がするのだが。

 

小「さすがにお父さんが聞いてもわからないよ」

 

 いいえ、すぐにわかります。というよりすぐに名前が出てくるところです。

 

 「……………」

 

 「「「……………」」」

 

 「…………ド大学」

 

小「え?なんて言ったの」

 

 「スタンフォード大学」

 

小「おー凄い凄い」

 

 「……………」

 

 「「「……………」」」

 

 耳を塞ぐか。

 

 「「「えーーーーー!!!???」」」

 

 本日二度目。みんな元気だね。




 こんにちは、小鳥と点心です。

 今回はご都合主義が多すぎましたね。それでも楽しんでもらえれば嬉しいです。


 あと作者は、会社の運営、株取り引きなどの知識は皆無です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

3話 変化

 あの後、同じような感じで説明した。終った時、全員がぐったりしていた。(2話を読んで下さい)

 

小「はあ、疲れた」

 

冬「そうね驚き疲れたわ」

 

 「あははは」

 

 だろうな。俺も以前なら絶対に信じてないな。

 

和「それにしても、ずいぶん変わったな」

 

小「確かに、お兄ちゃんが凄いイケメンになっちゃった……………………ドウシヨウ、コノママダトオニイチャンルートニナッチャイソウ」

 

 「小町、何か言ったか」

 

小「何も言ってないよ」

 

 まぁ、しっかり聞こえているのだが。そうならないように祈ろう。

 

 「にしてもそんなに変わったか?」

 

小「変わりすぎだよ!今のお兄ちゃんを思い出してみてよ」

 

 そう言われて思い出してみる。

 

 眼が腐っていない。

 猫背はない。

 身長は180㎝。

 体格はしっかりしている。

 顔は整っている。

 アホ毛がある。

 

 

 …………………………………

 

 

 

 誰やねん!

 以前の名残がほとんどないやん。

 

 

冬「確かに前の面影がほとんど無いわね」

 

和「だな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 グーーーーー

 

 俺と小町のお腹が同時に鳴った。

 

 「「////」」

 

 時計を見ると6時を回っていた。

 

冬「すぐに晩御飯作るわね」

 

小「あ、小町も手伝う」

 

 「シャワー浴びてくる」

 

 それぞれが弾かれたように動きだした。

 

和「………八幡、荷物上に持って行っておくぞ」

 

 「ありがと」

 

 

 

 

 

 シャワーを浴びているとき、何故かカマクラがベッタリだった。取り敢えず一緒に洗ってやった。そういえばカマクラも長生きだよな。家に来て10年近く経っているよな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 小町side

 

 さて、夕飯も食べ終ったことだしお兄ちゃんに色々聞いちゃいましょう。

 

 「で、お兄ちゃん、アメリカでどんなことをしてたの?」

 

八「あー、どっから話せばいい?」

 

 「全部だよ」

 

 当然でしょまったく。ポイントが低いなー。

 

八「わかったよ。じゃあ………」

 

 prrrrprrrr

 

八「あ、わりぃ、ちょっと電話でてくる」

 

 「いいよ」

 

 もー、タイミングが悪いなー。あ、この間に雪乃さん達にメール入れておこう。

 

冬「小町、なにやってるの」

 

 「雪乃さん達にメールしとこうと思って」

 

冬「なるほどね、明日は八幡が修羅場に巻き込まれそうね」

 

 「しっかりと、見届けて来るであります」ビシッ

 

冬「八幡も疲れているんだから」

 

 「はーい」

 

 

 

 

 

 数分後

 

 

 

八「悪い、待たせた」

 

 「大丈夫だよ。電話長かったね、女の人?」

 

八「なんでそっちを聞くんだよ。まあ、そうだが」

 

 「おー!?これは波乱の予感。まさかの彼女さん?」

 

八「ちげーよ。会社の人だよ」

 

 「こんな時間に?」

 

八「たまたまだよ」

 

 「ふーん、その人ってかわいいの?」

 

 ここはしっかりとおさえておかなきゃね。もしかしたら義姉ちゃん候補が増えるかもしれないしね。

 

八「小町がどんな想像しているか知らないけど、その人のことなら多分小町も知っているぞ」

 

 ん?小町も知っている人?ということは世界的に有名な人だよね。誰だろう、アティストさんかな?

 

 「それって誰?」

 

八「デザイナーの南ことりさんだよ」

 

 「ファ!?」

 

 まさかの南ことりさん。雑誌とかで凄く有名な人だよね、その人って。十万以上するブランドから小町たちでも買えるリーズナブルな服を作っている人。その人がなんでお兄ちゃんと知り合いなの?

 

 「どうしてお兄ちゃんと南さんが?」

 

八「一応社員だから」

 

冬「なるほどね、洋服の方でも有名なのね」

 

八「そういうこと」

 

 「どうやって知り合ったの?」

 

八「それも順番に教えるから」

 

 そう言われたので、大人しく待つことにした。

 

 

 

 

 

八「じゃあ、アメリカに着いた所から話すかな」

 

 

 随分長くなりそうです。

 

 

 

 小町side out



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

4話 ー過去編 高校卒業までー 渡米

 こんにちは、小鳥と点心です。


 今回から八幡の過去語り編です。たまに、雪乃達のその時の様子を入れたりします。高校編、大学編、社会人編にわけて書いていきたいと思います。
 取り敢えず高校編が終わったら一度区切ります。


 それでは、どうぞ。


 「そんじゃあ、向こうで何があったか話すぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーー

 

 

 「ふう、やっと着いた」

 

 10時間近いフライトでバキバキに固まった体を伸ばしていた。ロサンゼルス国際空港、さすが世界最大級の空港だな。

 

 

 叔父さんと合流するために俺はロビーに出た。当然のことながら人でごった返していた。

 

 (たしか、ここで合流「ーーーちまーん」ん?)

 

 「はちまーん」

 

 叔父さんが手をふりながらこっちに走ってきた。

 

 「お久しぶりです、涼矢さん」

 

涼「叔父さんでいいよ。それと………ようこそ、アメリカへ」

 

 この人が親父の兄の涼矢 マクレガーさん。旧名は、比企谷涼矢さんだ。

 

涼「さて、そろそろ出発しようか。そういえば八幡は昼食はまだだったかな」

 

 「はい」

 

涼「これから街を案内するからその時でいいかな」

 

 「大丈夫です。そういえば、家はここから近いんですか?」

 

涼「少し遠いかな。まあ、気にしなくていいよ」

 

 「そうですか。あ、これからよろしくお願いします」

 

涼「ああ、よろしく。あと、そんなにかたくならないでね。しばらくの間、家族になるから」

 

 「わかりました。頑張ってみます。」

 

涼「頑張ることなのか……………よし、出発するか」

 

 あらためてそう言うと、荷物を半分持ってもらい歩きだした。

 この後、色々な話を聞きながらロサンゼルスの街を満喫した。昼食はハンバーガーを食べることになった。そんで食べたハンバーガーがめっちゃうまかった。それこそマ○ドナル○や、モ○バーガ○とは比べ物にならなかった。

 そういえば、叔父さんの家族は娘さんが2人と息子さんが1人いるらしい。こっちに来て疲れていたのと、普段は見ないような景色に興奮していたのだろう。柄にもなく、叔父さんの家族と会うのが楽しみだった。

 

 

 そして西の空が赤くなってきたころ、ようやく家に到着した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方、その頃

 

 

 

 

 

結「え!?もうヒッキー行っちゃったの?」

 

 八幡が成田空港を出発した次の日、雪乃と結衣は小町からの連絡で比企谷宅に集まっていた。

 

小「はい、昨日小町が家に帰ってきた時にはすでに出ていました」

 

雪「何故だかわかるかしら」

 

小「はい。なんでも、昨日届いた手紙と一緒に入っていたチケットがその日の便だったらしいんです。それを見てあわてて荷物を詰めて出発したみたいです」

 

結「いくらなんでも急すぎない?」

 

小「あと、6時間だったらしくて連絡する時間も無かったみたいです。『連絡出来なくてすまん、と伝えてくれ』と置き手紙に書いてあったので」

 

雪「そう、荷造りが終わってない状態で6時間は確かにきついわね」

 

結「え?ゆきのん、そんなに大変なの?」

 

雪「ええ、手続きとかが沢山あるから時間取られるのよ」

 

 留学経験のある雪乃だから知っている大変さがわかるのだ。

 

雪「だから今は我慢してあげるわ。その代わり帰って来たらきっちりとオハナシしなくちゃね」

 

結「そうだね」

 

小「小町も手伝います」

 

 こうして八幡が出発して1日も経たずに帰って来たときの予定が決まってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして今、

 

 

 

 

 

雪「ふふ、八幡は帰ってきたのね」

 

 

 

 小町からのメールを見た雪乃はすぐに動きだした。

 

 

 

 

雪「もしもし、由比ヶ浜さん。今いいかしら」




 どうでしたか?

 ここでは、八幡の叔父さんの涼矢さんがでてきました。あ、センスについてはなにも言わないで下さい。センスが無いことはわかっているので。

 温かい目で見てくれると嬉しいです。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

5話 ー過去編 高校卒業までー ホストファミリー1

涼「帰ったぞー」

 

 「お邪魔します」

 

?「お帰りなさい。あら、その子が」

 

 「初めまして。今日からお世話になる、比企谷八幡です」

 

?「礼儀正しいのね。でも、今日からあなたは家族なんだからもっと気楽にね」

 

 「は、はぁ」

 

 えっと、この人だれだ?見た感じ20代半ばにしか見えない。この人が娘さんかな。

 

ヘ「あ、言い忘れていたわね。私は涼矢の妻、ヘレン マクレガーよ。よろしくね」

 

 うそん!この人が涼矢さんの奥さん?若すぎない?

 

 「あ、こちらこそよろしくお願いします」

 

ヘ「ふふふ、かたいわね。家の中では敬語は使わないでね。なんだか距離を置かれたきがして落ち着かないから。あ、あと私はこう見えても45歳よ」

 

 「え、うそ!?………あ、すみません」

 

ヘ「いいのよ、みんなによく言われるから。それより早く上がったら?立ち話もあれだし」

 

 そういえば、さっきから玄関から一歩も歩いていなかった。

 

?「あ、父さんおかえり。そこの人は?」

 

涼「この前言っていた留学生だ。と言ってもお前の従兄弟だがな」

 

 この人が息子さんか。

 

ト「そうだったんだ。あ、僕はトール マクレガーです。えっと」

 

 「比企谷八幡です」

 

ト「ひ、ひきぎや………よろしくね、八幡」

 

 あ、あきらめた。

 

 「よ、よろしく」

 

 んー、見た感じ俺と同い年か?

 

涼「あ、トールは八幡の二つ下、つまり小町ちゃんと同い年だな」

 

 わお、大人びてますね。

 

涼「まあ、学年は一つ下になるがな」

 

 What?

 って、ああ、飛び級か。アメリカじゃあ普通にあるんだっけ。

 

涼「トールぼさっと立ってないで部屋に案内してやれ」

 

ト「はーい……………八幡ついてきて」

 

 そう言われてついていく。階段を登って一番奥の部屋に着いた。

 

ト「姉ちゃん、連れてきたよ」

 

?「あ、ありがとう。入っていいよ」

 

 そう言われたので入ろうとするとちょっと止められた。

 

ト「入る前に少しいい?」

 

 「いいけど」

 

ト「少し失礼なことを言うけどいい?」

 

 「まあ、いいが」

 

 どの程度なのかは知らないが前置きがあると少しだけ気が楽になる。

 

ト「その、何て言うか八幡の眼って、その…………腐っているじゃん?」

 

 言われるのには慣れているから大丈夫……………。

 

ト「その、姉ちゃんのうちの一人が部屋の中にいるんだけどさ、結構な人見知りで……………」

 

 要するに、俺の泊まる部屋に今涼矢さんの娘さんがいると。その人は人見知りで男性恐怖症だと。そいつと仲良くしてほしいと。俺にどうしろと?こんな腐り眼根暗ボッチなんて、さらに嫌な思いをさせることになるぞ。その人泣かせて家族全員から白い目でみられろと?断ろうとしたとき、

 

ト「姉ちゃん、この性格をどうにかしたいって言って今こうしているからさ」

 

 「………」

 

ト「よければ姉ちゃんに少しでいいから付き合ってもらえないかな」

 

 「…………はぁ、わかったよ。ただ、泣いてもなにも言うなよ」

 

ト「ひどいことをしないかぎり言ったりはしないよ」

 

 「了解」

 

 了解って言うのもおかしいな。と、思いながら部屋に入った。

 

 「入るぞ」

 

 

 

 

 

?「ど、どうぞ」

 

 

 

 

 めっちゃ綺麗な人がいた。




 涼矢 マクレガー

 八幡の叔父さん。高校を運営している。3児の父親。家族関係は良好。



 ヘレン マクレガー

 涼矢の妻。いつもはとても優しく、ほんわかしている。(何か城廻さんの上位互換だな)しかし、怒るとまじでこわいらしい。
 あ、あとこの人は中規模の会社の社長をしているらしい。



 トール マクレガー(男)

 年齢は八幡の二つ下。学年は一つ下らしい。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

6話 ー過去編 高校卒業までー ホストファミリー2

 
 今回の登場人物

 奏 マクレガー

 双子の妹。
 人見知りと男性恐怖症がある。しかし八幡に対してはあまりなかった。
 八幡と同い年。


 こんな感じです。


 俺が部屋の中に入ると一人の女の子がベッドに座っていた。

 

ト「じゃあ、あとよろしく」

 

 そう言ってトールはドアをしめた。取り敢えず荷物をおく。

 

?「………」

 

 「………」

 

 なんだろうこの沈黙。凄い居心地が悪いんだけど。

 

?「ウゥゥ…………」ポロポロ

 

 いきなり泣き出してしまった。

 

 「あ、えっと、俺何か嫌なことした?」オロオロ

 

?「い、いえ、なんでもないです」

 

 「いやいや、なんでもないわけないだろ」

 

?「……………」

 

 そう言えばトールも何か言っていたな。このことか?

 

 「隣に座っていいか?」

 

?「え?あ、はい。あなたのベッドですから」ブルブル

 

 トールの言っていたことがここまでとはな。取り敢えず彼女と距離を開けて座った。

 

?「すみません」

 

 「今の反応を見てたら当然だろ」

 

奏「ありがとうございます。わ、私奏って言います」

 

 「比企谷八幡だ、よろしく」

 

奏「はい……………」

 

 「…………」

 

 会話が続かねぇ。

 

奏「はぁ、何か嫌になるな」ボソッ

 

 「何がだ?」

 

 本来は踏み込んではいけないが、少し踏み込んでみることにした。

 

奏「…………」

 

 「…………」

 

奏「あ、あの」

 

 「どうした?」

 

奏「初対面の人に話すのもどうかと思うんですけど聞いてもらってもいいですか?」

 

 「俺で良ければ」

 

 しばらく奏さんの話を聞くことにした。

 要約すると、自分の人見知り+男性恐怖症をどうにかしたかったらしい。それで今日なんとかするためにトールに頼んだ。しかしいざ実践となるとなにも出来なかった。さらに俺を不快にさせていたと思い込んだらしい。

 

奏「本当、私ってバカみたい。結局なにもできない」

 

 「そんなことねえよ」

 

奏「だってなにもできなかった」

 

 「いや、そっちじゃなくて自分で動いたこと」

 

奏「ふぇ!?」

 

 「だってそうだろ?奏さんは自分から動いたんだろ?」

 

奏「そうだけど、そんなことだれにでも…………」

 

 「出来ないよ。誰かに押されるとかなら別だが、自分からはなかなかできるもんじゃない」

 

 「だから奏さんはすごいよ。……………少なくとも俺は何度も指摘されてやっとどうにかしようとし始めたぐらいだよ。その間に作ってきた関係がなくなりかけたこともあったから」

 

 気づいたら自然と彼女の頭を撫でていた。

 

 「だから奏さんの今回の行動は胸を張っていいと思うよ」ナデナデ

 

奏「ふぁっ」///

 

 「あ、悪い」スッ

 

奏「あ……」

 

 奏さんは頭から手をどかすと何故か落ち込んだ。

 

 

 

奏「八幡さん、ありがとうございます」

 

 「俺なんかが力になれたならよかった」

 

奏「皆なんだかんだで踏み込んでくれなかったので少し気が楽になりました」

 

 「そっか」

 

 

 

 

 

 また、沈黙が流れた。しかし、さっきみたいな居心地の悪さはない。

 

 

 

奏「あの、八幡さん」

 

 「どうした?」

 

奏「頭撫でてもらってもいいですか?」

 

 「なんで」

 

奏「さっき撫でられた時凄く気持ちよかったので」

 

 「いや、俺は男だぞ。嫌じゃないのか?」

 

奏「はい。何故か八幡さんは違うみたいです。お願いしてもいいですか?」

 

 気が付くと肩が触れそうな距離まで近づいていた。

 

 「はぁ、俺で良ければ」

 

奏「やった。あと私のことは呼び捨てでいいですよ」

 

 「さすがにそれはまずいだろ」

 

奏「問題ないですよ。同い年ですし」

 

 「あー、そうだったな」

 

奏「あと、なるべく敬語も無しです」

 

 「わかったよ」

 

 この子なんだかんだで押しが強いな。

 奏が頭を出してきた。

 

 「………」ナデナデ

 

奏「♪」

 

 このあと、夕食ができるまでの間奏の頭を撫でることになった。しかも気がついたら奏は腕に抱きついていた。剥がそうとするとよけいに強く抱き締めるのであきらめた。ただ、正直ヤバい。なにが?って色々あたっているんですよ。しかもいい匂いだし、柔らかいし。もってくれよ、理性の化け物。

 

 

 

ト「おーい姉ちゃーん、八幡さーん夕飯できたよー」

 

 

 

 呼ばれたので、部屋を出た。あの、奏さん離れてもらえませんかね。

奏「やだ♪」

 

 「このまま行くと確実にめんどくさくなるので離してもらえませんかね」

 

奏「やだよ。それに大丈夫だから早く入るよ」

 

 そう言って奏はリビングのドアをあけた。

 

 

?「あ、やっと来た……………て、あんた奏になにしてんのよ!」

 

 

 

 ほらね、こうなる。




 どうも小鳥と点心です。

 今回は結構駄文でした。取り敢えず、叔父さんの家族5人のうち4人がでてきました。残す所あと1人。当初の予定だと1話で書くつもりでした。ただ、大雑把過ぎたため3話にわけました。あと1話だけこの内容のグダグタにお付き合い下さい。

 ではまた次回


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

7話 ー過去編 高校卒業までー ホストファミリー3

 どうも、小鳥と点心です。


 今回新しく登場するのは、長女セレスティーナ・マクレガーです。


 それではどうぞ。


 どうも、先ほどしっかりとフラグを回収しました比企谷八幡です。さて、俺はどうすればいいんだ?

 

 (回答不能)

 

 ん?誰だ?

 

奏「待ってお姉ちゃん」

 

?「離れな、奏。その目、何するかわからないよ」

 

 あー、ですよねー、そうなりますよねー。俺、やっていけるかな。初日にして凄く不安になります。

 

奏「八幡さんはそんなことしない!」

 

 

 話すこと10分………

 

 

 

?「そ、その、ごめんなさい」

 

 「いや、気にしなくていいぞ。いつもこんな感じだから慣れた」

 

奏「慣れちゃだめでしょ」

 

 初対面の人と会うとこんな感じなんだよな。

 

涼「お、終わったか?」

 

 こっちのやり取りが終わったからなのか声をかけてきた。いや、止めて下さいよ。それと叔父さんにやけないでくれません?

 

奏「お父さん、その顔気持ち悪いよ」

 

涼「グハッ」

 

 叔父さんが倒された。哀れ

 

ヘ「さ、夕食にしましょう。あ、まだ挨拶してないのは………」

 

セ「私だけね。私はセレスティーナよ。周りからはセレナって呼ばれているわ。よろしくね」

 

 「比企谷八幡だ。暫くの間よろしく」

 

セ「八幡ね、よろしく」

 

涼「よし、終わったな。それじゃあ食べるか」

 

 復活早いっすね。

 

 夕食はめちゃくちゃ旨かった。並んでいた料理の半分くらいは初めて見る料理だったがそれでも旨かった。

 

 

 

奏「八幡さん、あーん」

 

 「え?」

 

セ「ちょっと八幡、奏になにさせてんのよ!」

 

 「いや、俺はなにもかもしてないぞ。てか、なんで名前呼び?」

 

ヘ「こっちではそれが普通よ。それに今日から期間限定だけど家族になるのよ。家族なんだから名前呼びは普通よ」

 

奏「あーん」

 

 「はぁー、あーん」パク

 

奏「どうですか?」キラキラ

 

 「うまいぞ」

 

 そう言うと奏は凄い笑顔になった。なんか、奏の周りに花が沢山咲いているみたいだった。

 

 

 

 

ト「姉ちゃん、あのなんか可愛い生き物ってなに」

 

セ「………私が知りたい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 夕食が終わり、風呂から上がった俺はベランダにいた。まだ体も火照っているので夜風が気持ち良かった。

 

涼「どうだアメリカは」

 

 「まだよくわからないですね」

 

 本当に慣れないな。まだこっちに来たばかりだけど今日だけでかなり文化の違いを実感している。人の名前にしろ名字でしか呼んだことがないからな。

 

涼「まぁ、時間はたっぷりあるんだ。ゆっくり慣れていけばいいよ」

 

 「軽いんですね」

 

涼「ま、経験者だからな」

 

 叔父さんは、アメリカに長期留学をしたことがあるらしい。当時の日本との違いにかなり戸惑ったらしい。その時に虐めもあったらしい。そんな中で出逢ったのがヘレンさんだったらしい。虐めに巻き込まれないように遠ざけたがそれでもついてきた。そして叔父さんが折れて、何も言わなくなったらしい。それから、ヘレンさんと過ごしていくうちに互いに惹かれあい叔父さんの方から告白。晴れて恋人どうしになったらしい。叔父さんが日本に帰る時に必ずこっちに来ると、約束して日本に帰った。その2年後、アメリカに戻り高校の教師を始めたとのことらしい。

 

 

 

 てかなんで俺は二人のなれ初めを話しているんだ?

 

 

 

涼「八幡が生活に慣れるまで全力でサポートするからな。まずは楽しめよ、アメリカを」

 

 「そうですね、お言葉に甘えさせてもらいます」

 

 

 

 

 

ト「おーい、八幡、日本であったこと教えてー」

 

涼「ほら、行ってやれ」

 

 「ですね、失礼します」

 

ト「早く早く」

 

 

 トールに腕を引かれながらついていった。その時、俺は目の濁りが無くなり自然に笑えていたらし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーーー

 

 

 ん?小町ちゃんからメールだ。え、ヒッキー帰って来たの!?

 

 

 

 prrrrprrrr

 

 

 あ、ゆきのんからだ。

 

結「もしもし、ゆきのんどうしたの?」

 

雪『由比ヶ浜さんこんばんは。今大丈夫かしら』

 

結「大丈夫だよ。どうしたの?」

 

雪『小町さんからのメール見たかしら』

 

結「見たよ。ヒッキー帰って来たみたいだね」

 

雪『ええ、それで明日比企谷君の家にお邪魔しようと思うのだけど』

 

結「あ、私も行く。なんで連絡しなかったのかしっかりとヒッキーに聞かなくちゃだもんね」

 

雪『明日は朝から行こうかしら。仕事は休みだし』

 

結「私も明日は休みだからそうしよっかな。あ、いろはちゃんにも伝えておくね」

 

雪『お願いするわ』

 

結「じゃあまた明日ね、ゆきのん」

 

雪『また明日、由比ヶ浜さん』

 

 

 

 

 ヒッキーが帰って来たんだ。明日が楽しみだな。

 

 

 

 

 

 この時、由比ヶ浜の目からハイライトが消えていたのを母親が目撃していた。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

8話 ー過去編 高校卒業までー 日常の変化

どうも、小鳥と点心です。


 コメントにもいくつかいただいたのですが、ー過去編 高校卒業までー は、後5、6話ほど続きますのでお付き合いください。



 どうも比企谷八幡です。俺は只今勉強中です。理由としては、これから行く学校がレベルが高い所だから。○成とか、ラ○ールとか、そのあたり。しかもレベルはさらに上。文系はともかく理系が壊滅状態なのだ。てなわけで今は理系の勉強中である。

 

 

 

 

セ「それにしても、八幡は飲み込が早いわよね。教えるのが楽だわ」

 「そうか?」

奏「はい。なのでこっちも楽しいです」

 「ならよかった」

 

 本人は気付かないが勉強の吸収速度ははやかった。このあと八幡は成績トップで編入する事になるがまだ知らない。

 

 

 「二人のおかげだ、ありがと」ナデナデ

 

 癖で二人の頭を撫でていた。

 

 「「え///」」

 

 「ん?あ、すまん」

 

 「「あ」」シュン

 

 そんな顔すんなよ。

 

奏「そういえば八幡さん最近何かはじめました?」

 

 「なんでだ?」

 

奏「なんとなく筋肉がついてきたように感じて」

 

セ「言われてみれば、猫背とかも無くなったわね」

 

 「ランニングと筋トレを始めたんだよ。本当はジムとか行きたいんだが金がな」

 

セ「そうだったのか。バイトとかは?」

 

 「したいのは山々だが法律とか色々とな」

 

 一応、俺は留学している身だからそう言うことには気を付けないといけない。

 

奏「そう言えば友達がよくバイトに来て欲しいって」

 

セ「確かに言ってたわね」

 

 「そこって大丈夫なのか?」

 

セ「事情を話せば大丈夫なはずよ」

 

 

 

 そんな訳で数日後に連れてこられたのは、少し有名なレストランだった。

 

 

 

セ「呼んできたは」

 

 

 そしてやってきたのは二人の女性だった。

 

 

?「あんたが言っていたのかい」

 

 「あ、はい、比企谷八幡です」

 

店長「あたしはここの店長だよろしく」

 

 「よろしくお願いします」

 

 握手を交わしたあと

 

店長「あんた、内容は聞いているかい?」

 

 「いいえ、なにも」

 

店長「はぁ、あんた達後でお話ね」

 

 「「は、はい」」

 

店長「で、簡単に説明するよ。はっきり言ってしまえばどこのポジションに入ってもいいよ」

 

 「えっと、どういうことですか?」

 

店長「うちは人手不足でね。どこに入ってくれても助かるんだよ。詳しいことはこの子にききな」

 

 そう言うと、下ごしらえが残っていると戻って行った。

 

 

 

ア「こんにちは、初めましてアイリス・キーンです」

 

 「あ、比企谷八幡です」

 

ア「バイトの説明をしますけどいいですか」

 

 「お願いします」

 

 

 説明を聞いて俺は結局厨房に入ることになった。店長さんや、ほかの人達にも好評だったのでよかった。

 

 

 

 

 一ヶ月後、

 

 

 俺はそこそこ良いジムに行くことができた。そこで新たな出会いがあったのだが次の話のネタにしようかな。

 ただ、疑問が残るとすればバイト代がすこs………かなり高い。悪いことではないが少し怖い。なんでか聞いてみると、俺の料理が原因だったらしい。俺が出したのはいつもより美味しかったらしい。さらに、たまにホールに出ているがそれもあったらしい。「売上が上がったのはあんたのおかげ」とは、店長の言葉である。これが社員全員の意見だからなんとも言えなくなる。

 「あの、皆さんより高いのですけど」

 その言葉は誰にも聞こえていなかった。

 

 

 

 

 そんな俺に少し厄介な問題が出てきた。

 

 

 

 それは、

 

 

ア「ふふーん」カタヨリカカリ

 

 

 アイリスがやたらと距離を

 

ア「♪」スリスリ

 

 訂正、やたらとくっついてくる。

 そのせいで、セレナと奏の機嫌が悪くなったりする。

 

 「はぁ、どうなることやら」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小「!お義姉ちゃん候補、出現の予感!」ピコーン



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

9話 ー過去編 高校卒業までー 非日常の日常

 どうも、小鳥と点心です。

 
 今回は比企谷君の非日常のひとコマを書きました。
今回の話は設定に穴が空きまくっていますが気にしないでください。

 それではどうぞ。


 ー宝くじー

 

 

 俺は今、机の前でお金を見て考え込んでいた。バイト代、親からの仕送り、叔父さんの趣味で稼いだ小遣いが机の上に置かれていた。その金額5万ドルがあった。

 欲しい物はすでに買ってある。というか仕送りで足りていた。そして買うものもなくなってきた。時々、叔父さんの趣味で道具とかを買っているが、それでも収入の方が多いのだ。

 お金を溜め込んでいるだけでもだめだ。

 そこで、俺はなんでそんなことをしたかわからないが宝くじを買った。1万ドルほど。何をやっているんだか。まあ、元が取れればいいかという気持ちで結果を待った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 で、一ヶ月後

 

 

 

 「は?!」

 

 

 

 宝くじのサイトを見て驚いた。そんでもって見間違いではないことを確認する。

 

 

 

 

 「よっしゃあぁぁぁ!!!」

 

 

 

 結果は一等出なかったはなかったものの合計500万ドル。投資額の500倍が返ってきた。

 

涼「どうかしたのか」

 

 俺の叫び声を聞いて叔父さんが部屋に入ってきた。興奮が冷めない中で説明をすると「まぁ、良いんじゃねえの」と、呆れた声で言われた。確かに、宝くじに100万円近くつぎ込むやつは居ねえよな。色々とあって金銭感覚が狂ったかな?今後は気を付けないとだな。

 

 

 

 とりあえず、何するかな。

 

 

 

 バカみたいに金額の増えた通帳を見て暫く悩んだ。悩んだ末に始めたのが株の投資と、外貨の取引だった。一部の期間を除いて暇だった夏休みでめっちゃ勉強した。失敗したらその時はその時だなと、楽観的にとらえていた。

 

 次の年、これまたエグいほど所持金が増えることをまだ知らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ー叔父さんの趣味ー

 

 

 俺とトールは叔父さんに連れられて、とある廃鉱に来ていた。トールは来るのに慣れているらしいが俺は初めてなので少し怖かったりする(午前4時の山奥)。トールに聞くとこれは叔父さんの趣味らしい。話を短くまとめると、某テレビ番組よろしく人生○後の一○千金まがいのことをやっているらしい。叔父さん曰く「俺の仕事の息抜きと、運動、キャンプが同時にこなせて一石三鳥だ」とのこと。

 

涼「疑っているだろ」

 

 いや、疑ってはいないけど………。

 

 ヘレンさんも最初こそ呆れていたが今ではセレナ達とどっちが多いか食べ物や家族旅行の行き先とかをかけているらしい。

 ただ、今回は叔父さんさんが一ヶ月という長期間するということで予測が難しくなったらしい。

 

 

 

 

 

 そんな訳で着いた場所で叔父さんにレクチャーしてもらい挑戦してみる。

 

 

 さすがに同じ場所に居るわけにはいかないらしく、数日毎に場所を変えた。

 鑑定や、オークションを経て最終的に俺は3万ドルを手にした。叔父さん達はひきつった笑いをしていた。ちなみに、賭けは奏が勝ったらしい。

 

 

 そんで、そのお金が冒頭の話になるわけだ。




 どうも、小鳥と点心です。

 今回は比企谷君の非日常のひとコマを書きました(2回目)。内容に関しては完全に妄想です。アメリカの宝くじも、株も、外貨に関しても、後の内容についても作者の知識は皆無です。それでも楽しんでいただければ幸いです。


 ただ、参考までに、金の値段は18k5000円/gで考えています。ただし、さすがに600gも採れたとは思っていません。さすがに都合が良すぎます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

10話 ー過去編 高校卒業までー 会社設立

 今日は生憎の雨。予定も特に無く家でまったりいていた。なんとなく、リビングに行くとなにやらヘレンさんが書類とにらめっこしていた。

 

ヘ「ここがこうで………、でもそうすると………ここにすると………駄目だわ」

 

 邪魔しない方がいいと思い静かにキッチンへ行こうとした。

 

ヘ「あ、八幡君良いところに」

 

 「?どうかしました?」

 

ヘ「相談したいことがあってね」

 

 そう言って書類の一つを渡してきた。読んでみるとどうやら会社のものらしい。てか、俺が見ちゃだめだろ。

 

 「どうしてこれを?てか、これ俺が見たらだめややつでしょ」

 

ヘ「良いのよ、どうせ私の責任になるんだし。それより何かないかしら」

 

 いや、ダメでしょ。と、思いつつ目を通していく。

 

 

 

 

 

 

 「もしかして、ここですか?」

 

ヘ「そうよ」

 

 「こうしたらどうですか?」

 

ヘ「でもーーーー」

 

 「だったらーーーー」

 

ヘ「ここをーーーー」

 

 「こうすればーーーー」

 

 

 

 

 話し込むこと二時間

 

 

ヘ「ありがとうね。これならなんとかなりそう」

 

 「いえ、力になれたなら良かったです」

 

ヘ「また宜しくね」

 

 「それはまずいでしょ」アハハハ

 

ヘ「それもそうよね」アハハハ

 

 

 ………絶対また頼る目をしてますけど。

 

 

 思ったとおり何度か相談された。

 

 

 

 

 

 数週間過ぎたある日の夕食後

 

 

ヘ「そう言えば八幡君は会社を創ろうとは思わないの?」

 

 「「「「は?」」」」

 

 ヘレンさんの唐突過ぎる質問に家の空気が固まった。俺も固まった。死角から160㎞/hのストレートをもらった感じ。て、わからないよな、俺もよくわからん。まあ、それ位衝撃があった。

 

 「あの、ヘレンさん。さすがに冗談ですよね」

 

 ヘレンさんがここまで言う心当たりがメチャクチャある俺は冗談だと聞き返した。

 

セ「そうよ、さすがにおかしいでしょ」

 

ヘ「全くおかしくないわ」

 

 「「「「え?」」」」

 

 「………」

 

ヘ「実はね…………

 

 

      ここ数週間の出来事を話す

 

 

             ………ということなのよ」

 

奏「それなら納得できますね」

 

涼「と言うよりさっきのって、ずっと母さんが悩んでいた案件だよな」

 

ヘ「そうよ」

 

 

 

 さっきまでの反対していた空気が180°変わった。

 

 「そもそも、ド素人の俺が会社の経営なんて色々問題があるでしょ」

 

涼「だったらセレナと奏の三人で始めてみたらどうだ?高校卒業を期に」

 

ト「え、俺は?」

 

ヘ「あんたは、あと一年残っているでしょ」

 

ト「うっ」

 

 「いや、なんでそうなるんですか」

 

 反論の言葉を考えていると、

 

セ「面白そうじゃない。やってみようよ、ハチ」

 

奏「私も一緒にやってみたいです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 数時間後

 

 家族全員に説得させられて会社を設立する事になってしまった。ちなみに俺が社長で、セレナが秘書、奏が副社長になった。

 嗚呼、専業主夫の夢が………

 

ヘ「大丈夫よ。私が全力でバックアップするから」

 

涼「俺も協力するぞ」

 

 「…………はぁ、やってみます」

 

 

 

 ただ、さすがに3人だと心もとない。

 

 

 と言うわけで、ジムで知り合いに話すことにした。

 

?「面白そうじゃねえか。俺も入ろうか?」

 

 この人はマック・トーラーさん。元ボクシングチャンピオン。ジムで出会ってからずっと八幡を誘っている。

 

?「凄いじゃないですか」

 

 この人はエレン・フレッチャー。高校の後輩で、父親とこのジムに通っている。ちなみに父親は海軍の司令官だったりする。

 

 「いや、マックさんそんな軽かったりしたらダメでしょ。そもそも、個人ジムやってませんでしたか?」

 

マ「あっちは弟にでも任せる。それにジムの収入なんてたかが知れてるからな。それに、暇している知り合いの中には色々と技術のあるやつが多い。そいつらも誘えば助かるんじゃねえか?」

 

 「確かにそうですけど………」

 

マ「まあ、すぐには決められんだろ。よく考えてからまた、声かけてくれよ」

 

 「はぁ、わかりました」

 

 少し面倒になったな。

 ………やけに視線を感じるな。

 

 「どうした?エレン」

 

エ「あの、先輩の会社でバイトって出来ませんかね?」

 

 また面倒なのがきた。

 

 「何故にそうなる」

 

エ「いや本当は働きたいんですけど、まだ高校を卒業していないのでバイトと言うかたちに」

 

 ダメだ。と、すぐに断れないのがつらい。彼女の語学力とコンピューターの知識は俺の知り合いの中ではトップにいる。何しろ自作のアプリゲームを配信しているほどだ。

 マックさんはともかくエレンは即戦力になるのだ。

 

 しばらく考え込んで、

 

 「とりあえず、一週間待ってくれ」

 

 なんで前向きに考えてんのかね。

 

 「話し合っておくよ」

 

マ「おう、楽しみにしてるぞ」

 

エ「はい、わかりました」

 

 

 

 

 

 

 セレナや奏と話し合った結果、全員受け入れることになった。

 

 社員が10人ほど増えた。ほとんどがマックさんの紹介だった。エレンも社員として入ってもらった。年齢も考えると打ち解けることができるか心配だった。だが、問題は無かった。理由としてはエレンの作っていたゲームがマックさんも含めて全員がやっていたから。とにかく問題が無さそうでよかった。

 

 今後の方針はとりあえずゲームや、セキュリティシステムなどのコンピューター関連から進めていこうと思っている。あとは、ヘレンさんがクルーズ旅行関係の会社をしていると言うことでそっちも検討中である。

 

 

 

セ「そう言えば会社名はどうするの?」

 

 「それはもう決めてある。

 

 

 

 

       "H&SKカンパニー"

 

 

 

                     だよ」




 どうも、小鳥と点心です。

 今回はついに、八幡君が会社を創りました。やや強引な感じもしますが見逃してください。会社名については八幡とセレナ、奏から取りました。安直ですみません。


 さて、次回はついに高校卒業です。そのあとは少し現在に戻ります。修羅場上手く書けるかな。プルプル

 お楽しみに。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

11話 ー過去編 高校卒業までー 卒業式

 今日、俺は一つの節目を迎える。あいつらとは、だいたい3ヶ月位遅れているかな。つまり、高校卒業である。

 

セ「そう言えばハチは大学は何処なの」

 

 高校卒業を目前に控えた俺たち。三人とも大学に行くことになっている。

 

 「スタンフォード大学だ」

 

奏「ちなみに私も」

 

セ「あー、ずるい!」

 

 セレナが抗議していて、奏はどや顔をしていた。

 

 「セレナは何処なんだ?」

 

セ「カリフォルニア工科大よ。まったく、私もそっちにすればよかった」

 

 まず世界的に見てもトップクラスの大学を選べる時点で凄いんですけど。

 

奏「私の方が一歩リードね」

 

 「なんのことだ?」

 

セ奏「ハチ(八幡)は気にしないで」

 

 「お、おう」

 

 話は盛り上がっていった。

 

 

 

 ー部屋の反対側ー

 

涼「さっきから世界トップクラスの大学しか出てこないんだが」

 

ヘ「もともと二人は頭がよかったしね」

 

ト「ハチ兄も二人のおかげって言ってたしね」

 

ヘ「少しずつ近づけるといいわね」

 

涼「なんのことだ?」

 

ト「………」

 

ヘ「………」

 

涼「ねえ、なんで黙るの?」

 

ト「でも姉ちゃんたちもゆっくりは出来ないだろうけどね」

 

ヘ「そうなの?」

 

ト「うん。ハチ兄は学校でも結構人気があるんだよ。この間の告白されてたし」  「「ねぇ」」

 

ト「ん?………ヒッ!」

 

 呼ばれて振り向いたら凄い形相をした姉ちゃんがいた。

 

セ奏「「その話もっとくわしく!!」」

 

ト「わ、わかったから落ち着いて」

 

 

 

 こうして夜は更けていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ー卒業式当日ー

 

 「それにしても不思議だな」

 

セ「どうして?」

 

 式が始まるため、会場へと足をはこんでいる時にふとつぶやいた。

 

 「いやー、高校は日本でボッチスタートをして、2年で色々あって卒業はアメリカの高校だ。色々有りすぎて整理がつかねえよ」

 

 本当に色々有りすぎた。多分向こうの知り合いに話してもあまり、というかほとんど信じて貰えないだろうな。

 

奏「でも、良かったんだよね?」

 

 「まあな、こっちに来てからあのひねくれた性格も少しずつ変えようと思ったからな」

 

セ「あー、最初の頃のあれ?」

 

 「それ」

 

奏「あれ、私は好きです。妙にひねくれた考え方なのに説得力は有るんですよね」

 

 「あまり掘り返さないで。地味に黒歴史だから」

 

 だんだんと目が濁っていく。

 

セ「あー、ごめんて。こっちが悪かったから」

 

 

 そんな話をしながら会場へと入っていく。

 

 

 「それにしても6月に卒業式か」

 

奏「確か日本は3月でしたよね」

 

 「ああ、卒業のタイミングで桜が咲始めるんだよ。それをバックに写真撮影とかな」

 

セ「桜ね。ワシントンのは見たことはあるけど日本は行った事が無いのよね」

 

 「日本に来たときは色々と案内してやるよ」

 

奏「それは楽しみです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「「「卒業おめでとう!!!」」」パンパンパンッ

 

 

 俺たちがリビングに入ると同時にクラッカーが鳴り響いた。

 

 「びびったー」

 

 いつまで経ってもこの家族の乗りにはついていけないな。

 

セ奏「「ありがとう」」

 

 驚いたのは俺だけでセレナと奏は平然としている。

 

 

 ーみんなサプライズをするのは好きだからね。

 ー何度もされたのでなれました。

 

 始めてサプライズを受けたときのセレナと奏の言葉である。

 

 

涼「さ、今日はお前らが主役なんだから早く席についたついた」

 

 せかされて席に座る。

 

ヘ「それじゃあ三人の卒業と大学進学を祝って、乾杯!」

 

 「「「「「乾杯!!!」」」」」

 

 

 

 

ト「それにしても、ハチ兄は帰りが遅かったね。姉ちゃんたちは先に帰ってきたのに」

 

 「先生から書類を受け取ってた」

 

ヘ「それだけでここまで遅くならないでしょ」

 

 「まあ、そのあと色々とあったので」

 

ト「へー、何があったの」

 

 「言わねえよ」

 

ト「えー、教えてよ」

 

 俺は断固拒否しようとした。

 

セ奏「ハチ(八幡)教えてくれるよね?」

 

 ハイライトが職務放棄した二人に迫られて言うことになった。

 

 「告白を受けていました」

 

セ「何人から?」

 

 「ふ、二人」

 

ト「嘘だね」

 

 「いや、本当だって」

 

ト「だってハチ兄、嘘つくときアホ毛が揺れるから」

 

 「え、まじで?」

 

ト「やっぱり」

 

 「………」

 

 どうやら鎌をかけられたらしい。実際そうなのだが、今はどや顔をしているトールが無性に腹立つ。俺は半分に切られたとある柑橘類を片手に近付いた。

 

ト「ぎゃー!!!目が!目がー!!!」

 

 俺が握り潰したそれの汁が目に入ったらしく、目を押さえて某ジブリキャラのセリフを完全再現してくれた。そのあと、トールはいろんなところに体をぶつけながら洗面所を目指していった。

 

セ「それで、何人に告白されたの」

 

 今のでどうにかしようと思ったのだが無理だったらしい。そして二人とも、俺が言うのあれだけど少しは心配してあげないの?

 奏も同じような目で見てきたのであきらめた。

 

 「20人位だな」

 

 「「え?」」

 

 二人とも驚いたらしい俺も驚いた。そして色々と疲れた。葉山も同じ感じだったのかな。

 

ト「なるほどね、だからあんなに連絡が来たのか」

 

 

 トール復活早っ! byポケモン風

 

セ「どういうこと?」

 

ト「ハチ兄は全員ふったらしいけど『諦めませんて伝えて』って携帯に来てたから」

 

 「うげー」

 

 マジかよ。

 

ト「あと、姉ちゃんたちにも伝言。『負けません』だってさ」

 

 「「こっちも負けない」」

 

 セレナと奏には式が始まる前に告白されていた。初めは冗談だとおもったが、そうじゃないと言われた。ある理由で断ったのだが、断られることをわかっていたらしい。絶対に振り向かせる。そう、意気込んでいた。

 

 「まだまだ大変なのはこれからか」

 

 

 

 このあと、夏休みの予定を話し合った。ちなみに俺は日本に戻らずアメリカをまわるつもりだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーーーー

ーーー

 

 

 

 

 

い「へー、先輩が帰って来たんですか」

 

 結衣先輩からのメールを見てから色んな感情が溢れてくる。それは、少しの怒りと多くの嬉しさだった。

 

 

 

い「責任、とってくださいね」

 

 メールを見てつぶやいた。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

12話 一休み(昔話)

 「とまぁ、これが高校の時の話だな」

 

 話が一段落したので一端切ることにした。

 

小「ほえー。凄いことになってるね」

 

和「お前、八幡の皮被った何かじゃないよな?」

 

 「ひどい言われようだな」

 

冬「そう言うのも無理はないわ」

 

 まあ、俺もそうなるんだろうけど。

 

小「そう言えばなんで一回戻ってこなかったの?」

 

 「手続きとかが色々大変だったのが一つ。あとは、アメリカをまわってみたかったからだな」

 

小「なんとも言えない」

 

 「その分お土産沢山買ってきたから勘弁してくれ」

 

小「本当!?小町的にポイント高い」

 

 「それが無ければな。ちょっと待ってろ」

 

 

 

 

 ピンポーン

 

 

 部屋にお土産を取りに行こうとしたタイミングで家のチャイムがなった。

 

和「なんだ?こんな時間に」

 

 多分俺だな。

 

 「多分俺だから見てくる」

 

 玄関に向かった。小町たちがついて来ているのはおいておく。

 

 

 「はーい」

 

 玄関を開けると執事の宮森が立っていた。後ろには新田さんもいた。ちなみに新田さんは女性である。普段はあまり外出はしない。

 

宮「ご主人様、お車の引き渡しが完了しましたのでご報告にあがりました」

 

 「ありがと、ご苦労様」

 

新「頼まれていたバイクはどちらに駐車すれば良いでしょうか」

 

 「今あるの?」

 

新「はい」

 

 「すぐ行く、宮森は少し待ってて。小町たちは宮森をリビングに案内しておいて」

 

小「う、うん」

宮「かしこまりました」

 

 「新田は付いてきて」

 

 そう言うとすぐに玄関を出た。

 

 

 バイクを置いてリビングに戻ると空気がとても微妙だった。

 

 

 「何、この空気」

 

小「お兄ちゃんのせいだよ!」

 

 それもそうか。初対面でいきなり執事と会話しろなんて無理な話だったな。

 

 「悪い悪い。宮森、待たせてすまん」

 

宮「いえ、お気になさらず」

 

 「それで、報告はそれだけ?」

 

宮「いえ、ついでではありますが、明日のお車の手配はいかがしますか?」

 

 「いや、せっかくバイクを持ってきてもらったからそれで行く」

 

宮「わかりました。お気をつけて」

 

新「ご主人様、これで全部でしょうか」

 

 俺が持ちきれなかった箱を持ってきた。

 

 「それで全部だ。こっちの二箱とそっちの一箱は皆で分けてくれ」

 

新「よろしいのですか?」

 

 「そのために買ってきたからな」

 

新「ありがとうございます」

 

 

 このあと、宮森と荷物を載せて帰っていった。明日になればスマホの通知がエグいことになってそうなのは気にしないでおく。

 

 

 

小「お兄ちゃん、あれってどういうこと?」

 

 「新しく建てた家がでかいから雇った」

 

小「簡潔でわかりやすいけどさ、よくわからないな」

 

 そのまんまの意味なんだがな。

 

小「というか家ってどういうこと?」

 

 そのまんまなので、ゆっくりと詳しく教えてあげた。ちなみに、明日仕事から帰って来たら引っ越すことになっている。あいつらにも言わないと色々と面倒になるんだろうな。

 

 暫く遠い目をしていたのは仕方ないと思う。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

13話 再会1

 すみません。今回は修羅場は無いです。


 突然なんだが皆に聞きたい。

 小説での出来事を皆はどう思うだろうか。例えば、美女や美少女が空から降ってくる。例えば、朝起きたら美女が隣で寝ていた。あるいは、自分の上で寝ていた。そんなシチュエーションを一度は考えたことがあるのではないだろうか。羨ましいと思ったことはないだろうか。

 だが、冷静に考えて欲しい。人が空から降ってくれば大怪我をするだろう。朝自分の隣で寝ている場合はさておき、上に乗られていると重いと思う。え?女性に重いとか言うなって?まあ、確かに失礼だよな。女性一人ならだいたい40㎏ほどだしな。俺でも文句は言わない(重さについてのみ)。ただし限度って物も存在するわけだ。

 何が言いたいか、それはつまり…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「お前ら重い!!!」

 

 「「「きゃ!」」」

 

 

 

 なぜか、俺の上で寝ていた三人を押し退けた。さすがに100㎏超の重さにいつまでも耐えられるわけではないのだ。

 

 

い「おはようございます先輩。でもいきなり重いは無いと思います」

 

雪「おはよう比企谷君。確かにそうね、少しデリカシーが足りてないんじゃないかしら」

 

結「ヒッキーおはよう」

 

 「おはよう。そんでお前らここで何してんの?」

 

 「「「比企谷君(ヒッキー)(先輩)の彼女だから」」」

 

 「何しれっと捏造してんの?」

 

 確かに告白されたが色々事情が重なっていたので断った。俺よりいい人はいくらでもいる。そういうのもあり、断ったのだ。

 

 

 

 ふと、目に入った時計を見て

 

 

 「あ、早くしないと遅れる」

 

雪「何を言っているのかしら。いきなり仕事なんてあるわけなしでしょ」

 

い「そうですよ。帰ってきたの昨日ですよね」

 

 「そうだが」

 

い「ならおかしいですよね。さすがに帰ってきた次の日からとかなおさらですよ」

 

 そう言われてもな。

 

小「お兄ちゃん、まだなの?早くしないと遅れるよ」

 

 「おう、今行く」

 

雪「待って小町さん、八幡は仕事をしているのかしら」

 

小「はい、してますよ。まあ、何をしているかはお兄ちゃんに聞いてください。お兄ちゃん、早く降りてきてね」

 

 そう言うと、すぐに下に降りていった。

 

 「着替えるから出てくれない?」

 

 「全部教えなさいよ」そう言って部屋を出て行った。その時の目が全員据わっていてとても怖かった。今日は、寝れなさそうだな。

 

 すぐに着替えて、今日の資料を用意してすぐに降りた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 え?食事シーン?カットしたよ。俺が食事をしているシーンを見るって誰得?やけにイケメンになったって言われたな。目の濁りがとれただけなんだが。

 

 

 

 

 食事を終えて少しだけゆっくりしていた。

 

 

 

雪「え?」

 

結「どうしたのゆきのん?」

 

雪「母から、すぐに会社に来なさいって」

 

い「え?大丈夫なんですか?ここに来るのにタクシーでしたよね。どうするんですか」

 

 「バイクで良かったら送ろうか?」

 

雪「え?」

 

 他の二人も驚いていた。

 

小「あ、ちょうどいいじゃん」

 

雪「仕事があるって言ってたけど大丈夫なのかしら」

 

 「問題ないぞ」

 

雪「そ、それじゃあお願いしようかしら」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雪「ありがとう。なんとか間に合ったわ」

 

 

 あの発言のあと、もめにもめた。後で乗せることでなんとかおさまった。10分ほどかかったが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

秘書「社長、お客様をおつれしました」

 

「どうぞ」

 

秘書「失礼します」

 

 

 

 

 

雪「え?八幡?」

 

 「「え?」」

 

 「お待たせしました」



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

14話 第一歩

 どうも、小鳥と点心です。


 少し遅れましたね。すみません。
 なんとか投稿できました。ただ、今回のはまとまりの無い駄文です。話しを繋げるのに必要な部分だったのですが、うまくまとまりませんでした。

 今回はつまらないと思います。ですが、アンチコメントは無しでおねがいします。


 前置きが長くなりましたね。

 それではどうぞ。


秋「それでは初めましょうか」

 

 「はい、よろしくお願いします」

 

 

 秋乃さんの合図で話し合いが始まった。

 

 さっきまで騒いでいた3人は秋乃さんの鶴の一声で静かになった。

 

 話し合いの内容は、以前依頼していた自社ビルと社宅の建設の進捗状況と、新しく考えていたプロジェクトについてだ。

 

 

 

 「では、ビルとマンションの視察は今週の金曜日で」

 

秋「はい、そのように手配しますね」

 

 

 ひとまず、話しが一段落ついた。

 

秋「二人が疲れているようなので少し休憩を挟みますか?」

 

 秋乃さんの言葉で隣を見ると雪乃と陽乃さんがやや放心状態になっていた。

 

 「その方が良いですね」

 

 俺が了承すると、すぐに紅茶がでてきた。

 

秋「2人とも、いい加減戻ってきなさい」

 

 「「は!?」」

 

 息ぴったり。

 

雪「比企谷君、説明してもらえるかしら?」

 

 雪乃さん?呼び方戻ってますよ?高校時代に。

 

陽「お姉さんも知りたいな」

 

 陽乃さんはその、怒りのこもったニッコリ笑顔は止めてもらえません?怖いです。あと、怖い。

 

 

 

 

 

 

 

 とりあえず、昨日小町たちに話した内容を簡単に説明した。

 

 

 

 なんかまた、思考が停止したみたいだ。

 

 

 

 二人が戻ってくるまでの数分間は秋乃さんと世間話をしていた。高校の時だと考えられないな。

 

 

陽「比企谷君、さすがに成り上がり感が凄いんだけど」

 

 俺もです。

 

 

 少しして雪乃も戻ってきた。少し騒がれたけど落ち着いてくれたのでよかった。ただ、これをまた家でするのかと思うと気分が某生徒会長のギャグでやる気を落とす副会長よろしく、気分が急降下していった。

 

 

 

 

秋「さて、もう一つの話しを聞きましょうか」

 

陽「あれ?さっきので終わりじゃないの?」

 

秋「ええ、むしろこっちが本題ですよ。それで、話の内容は?」

 

 「以前お話したことのある内容です。まあ、まだその時は始めたばかりのときだったので、構想だけしかお話してませんでしたが」

 

秋「あれですか、ここで話を持ってきたということはそれなりに軌道に乗りはじめたのですか?」

 

 「はい。ただ、まだ日本で展開はしていないということで、日本の企業が全く入ってないんです」

 

秋「それでうちに話を持ち込んだと」

 

 「そういうことになりますね」

 

秋「しかしこちらも、はい、そうですかと言えません」

 

 「理解はしています。なのでこの事業について説明をしますね。判断はそれからでかまいません」

 

 

 俺は用意をしていた動画を再生してから説明を始めた。

 

 

 

 

 

 

 一時間後

 

秋「なるほど、確かにこれは理にかなっているわね」

 

 「それで、どうしますか?」

 

秋「こちらからもお願いさせてもらいます。ただ私もこの年でこの規模の案件を扱うのには少し重すぎます。なのでこれは娘たちに任せたいのですが」

 

 「かまいませんが、それはご本人次第だと思います」

 

 雪乃と陽乃さんに視線がとんだ。

 

陽「お母さん、これ私にやらせてくれない?」

 

雪「私からもお願いするわ」

 

 

 二人ともやる気があるらしい。

 

秋「わかった。なら、まずは二人でやってみなさい」

 

陽「え?二人で?」

 

秋「はい。今回のこれは少なくとも億を越えるお金が移動することになります。私はあなた方二人は、まだその規模を扱える技量を持ち合わせていないと思っています」

 

雪「そうね、私一人では到底無理ね。姉さん、二人でやってみない?」

 

陽「まさか雪乃ちゃんからそんな提案があるなんてね。私もそうするわ」

 

 

 どうやら話はまとまったらしい。

 

 

秋「あらためて今回の件、よろしくお願いします」

 

 「ええ、こちらこそ」

 

 

 そう言うと、4人で固い握手を交わした。

 

 

 

 これが日本での第一歩だ。






 いかがでしたか?


 今回の内容は、かなりゴタゴタしていたと思います。



 今回の話しで出てきたビルとマンションは後日詳しい内容を載せておきます。


 次回は、この作品で初めてとなる他作品キャラの登場です。誰が来るんでしょうね。

 お楽しみに。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

15話 誘い

 どうも、小鳥と点心です。

 今回は珍しく2日連続で投稿しました。まあ、半分謝罪の意味も含んでいるんですけど。

 前話での誤字の指摘、ありがとうございました。そして全体的に誤字脱字が多くて申し訳ありません。作者自信気をつけているつもりですが、気づかないことが多いです。そんな中でも応援してくださった皆様、本当にありがとうございます。

 今後も、誤字脱字が無いように気をつけていきます。また、誤字脱字を見つけたら報告をおねがいします。




 それでは、どうぞ。


 話し合いが終わり、解散かと思ったが何故か雑談の場になっていた。

 

 

陽「そういえば、比企谷君はいつお母さんと知り合ったの?」

 

雪「それは、気になるわね」

 

秋「2年ほど前ですよ」

 

 

 そう、秋乃さんと今の立場で会ったのは2年前

だった。

 宇宙開発の国際プロジェクトでお会いした。それぞれで自己紹介をしていく中で知り合った。まあ、気づいたのはこっちで、俺だと知るとかなり驚いていた。

 

 

陽「うそ、そんなに前から知り合っていたの?」

 

 「そうですね。プロジェクトが、一段落してからもちょくちょく連絡は取り合ってましたから。だから今回の件はここに持ってこようかと」

 

雪「そうだったのね。ところで八幡はいつ会社を始めたのかしら」

 

 「だいたい高校3年の終わりだな。初めは家具とか、インテリア関係、あとはゲームで始めたんだけどな」

 

 なんとなく、促される感じで始めた会社だった。しかし、思った以上に成長した。気づいたらここまでの大きな会社になっていた。その成長に関しては後で話そうと思う。

 

 prrrrprrrr

 

 「あ、悪い」

 

 一言入れて電話にでる。

 

?『ハーイ、八幡久しぶりね』

 

 あれ?この声どっかで聞いたことがあるような。

 

?『あれ?もしかしてマリーの名前まで忘れちゃったの?』

 

 あ、思い出した。小原鞠莉だ。確か、オハラグループの現社長だったはずだ。

 

 「鞠莉か、久しぶりだな。いきなりどうした?」

 

鞠『今アメリカにいるのよ。それで、セレナ達の家に行ったら二人が拗ねながら教えてくれたわ』

 

 マジか。あの二人、機嫌を損ねるとめんどくさくなることがあるからな。トール、無事かな。

 

 「それで、何か要件でもあるの?」

 

鞠『もともと一つだったけど今増えたわ』

 

 増えたのかよ。

 

 「で、なに?」

 

鞠『まず一つ目だけど、6月13日ってなんだかわかるかしら?』

 

 「確か、鞠莉の誕生日だったか?」

 

鞠『Yes!よく覚えていたわね』

 

 「まあ、そういうのは大切だからな」

 

 というか、会社を始めたときに人付き合いが大切だと教えられた。それからプライベートで付き合いがある人の誕生日とかはなるべくメモするようにしていた。

 

鞠『あなたが日本に帰っていたのなら話が早いわね。今年はパーティーを静岡ですることにしたわ。それの招待よ』

 

 「そういうのは招待状を送るはずじゃ?」

 

鞠『それは分かっているわ。八幡が日本にいるならあなたの知り合いも来てもらおうと思ったのよ』

 

 いきなり過ぎませんかね。いつも通りみたいだが。だけど、都合がすぐにつく訳じゃないからな。

 

鞠『それでパーティーは船ですることにしたの』

 

 なんか少しずつ面倒な方向に話が進んでいる気がする。嫌な予感もするので念のため聞いてみる。

 

 「なあ、船ってどのサイズを出すんだ?」

 

鞠『決まっているじゃない』

 

 鞠莉は笑いながら言った。

 

鞠『L.Aqours級よ』

 

 やっぱりか。

 L.Aqours級はオハラグループが所有する世界最大級の豪華客船だ。日本でもうちの旅行プロジェクトを広げることを話したら、それを提供すると言われたのだ。

 

鞠『視察も宜しくね』

 

 「了解」

 

鞠『何人来るのかも後で教えてね』

 

 「結局呼ぶ気満々じゃねえかよ。何人来れるのか知らねえけど………了解」

 

鞠『あと、もう一つだけど』

 

 そういえば増えたんだったな。

 

鞠『ルビーちゃん達と会ってあげて』

 

 なんで、って言うのは野暮だな。

 

 「わかったよ。近いうちに行く」

 

鞠『よかったわ。あと、その時は記念館も宜しくね。チャオー』

 

 そう言って電話を切った。ちゃっかりしているな。でも、あの性格があの会社をさらに大きくしたんだろうな。そう思いながらスマホをしまった。

 

 

 

 「少し忙しくなるかな」

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

16話 参加決定

 どうも、小鳥と点心です。


 今回は、15話の後編みたいな立ち位置です。ちょっと、タイトルが安直過ぎました。しかも、内容がそれほど濃くない。駄文ですみません。



 それではどうぞ。


陽「ねえ、今のってまさか」

 

 「はいら、オハラグループの現社長 小原鞠莉さんです」

 

秋「本当に、八幡さんは顔が広いですね。まさかそんな繋がりがあるとは思いませんでした」

 

 「その割には驚いていませんね」

 

 まあ、この人のことだから予想はしていたんだろう。まあ、出会いはあれだったけど。

 

雪「それで、何のデータだったのかしら?」

 

 「ちょっとした頼まれ事と、誕生日パーティーの招待」

 

陽「え、あの人の主催するパーティーに呼ばれたの?」

 

 「はい。正確には俺とその友人ですけど」

 

陽「いやいや、呼ばれただけでもすごいんだけど!?」

 

 そうか?よく、愚痴を吐き合っているけど。それに、声をかけられた時もかなりフレンドリーだったからな。そんなにお堅いイメージはなかった。そのあとで、色々やっているんだろうな。

 

 そんなことを考えていた。

 

雪「それで、どうするつもりなのかしら」

 

 「予定が合う奴らは呼ぼうと思っているけど」

 

 聞いた話しだと、当日含めて4日間やるらしいからな。さすがに予定が合わない奴は呼ばな………

 

 

 ピロン!

 

 ん?

 

 p.s.

 当日しか合わないなら、ヘリも出すわよ。

 

 

 あの人、免許持っているって言ってたな。じゃあ、ほとんど呼ぶことになるのか?

 

 「6月12日から15日まで予定が入ってなければ誘うぞ」

 

雪「姉さん」

 

陽「わかってるよ、有給の申請しとくよ」

 

 そこまでする必要あるか?

 

 「「あるわよ!!」」

 

 「お、おう」

 

 ナチュラルに心を読むなよ。

 

秋「陽乃、雪乃しっかりやって来なさい」

 

 うわー、秋乃さんも売り込むき満々だよ。まあ、小原家みたいな世界的な大企業と関係を結べる機会なんて滅多にないからな。しかも小原家は日本の三大財閥の一つとまで言われている。公式には財閥ではないと言っているが、もはや財閥レベルの規模と影響力があるからな。ちなみに残り二つは鈴木財閥と、弦巻財閥だったりする。うん、東京の一角には近づかない方がいいかな。

 

 「で、結局二人とも行くの?」

 

雪「行かせてもらうわ」

 

陽「お姉さんもそうしようかな」

 

 「わかりました。取り敢えず伝えておくので招待状が来たら連絡します」

 

 

 

 

 

 

 

 

 こんなところかな。締まりが悪くなったけど、用事はこれで終わりだ。

 

 

 「ちょっと締まりが悪いですけど今日の話はこれで終わりです」

 

秋「比企谷さん、別件でお話したいことがあるので後日お時間をいただけますか?」

 

 「この後で」と言いかけたが、自分で話を切り上げたので言うのをやめた。「すぐに時間を取る」と言っても了承するだろ。でも、自分の発言をすぐに取り消すことは信用に関わってくる。表面上では気にしなくても、深いところで残っている。そして、ふとした瞬間にチクりと攻撃してくるのだ。会社の経営を大きく左右させ、今後の事業にも関わってくるのだ。

 それに今回は、こちらから案件を持ちかけたこともあり話の流れはこちらにある。案件を持ちかける時ある程度、会社のメリットを見込んでいる。しかし、それは流れがどちらにも傾いていない時だけ。流れが相手側にある時に話すと、会社のメリットが小さくなるあるいは無くなることがほとんどだ。

 

 

 今回秋乃さんは、そう言うことも考慮してあのタイミングで切り出したのだ。どちらも、アメリカで痛いほど経験したのにな。今日のが上手くいったことで浮かれていたのかもしれない。そこに関してはまだまだ未熟だな。

 

 

 どうしようもないので、

 

 「わかりました。ですが、こちらも忙しい時期なので日程は早めに伝えてください」

 

 無意味な抵抗?をしておく。

 

秋「はい、それで5月31日にご予定は何かありますか?」

 

 「その日は………………午前10時からでしたら問題無いです」

 

秋「では5月31日の午前10時にこちらでお願いします」

 

 「はい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 当日、秋乃さんからの手痛い攻撃をうけた。話し合いの流れは終始向こう側にあり、なんとか五分五分にできたが、事実上の負けだ。やっぱり交渉事は秋乃さんが上手だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雪「ところで今日、小町さん達と八幡の家で帰国祝いをする事になっているのだけど予定は大丈夫かしら?」

 

 あ、そう言えばまだ引っ越すことを誰にも伝えていなかったな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あー、すまん。この後引っ越しの作業があるんた。それで、今日家を出る予定だ」

 

 

 

 

 

 

 

 「「………………」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「「え?」」

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

17話 引っ越し

小「で?どういう事なの、お兄ちゃん」

 

 

 

 話し合いから帰ってきて部屋に行こうとして、

 

 

 

 

 

 

 リビングに正座させられていた。

 

 

 見下ろしてくるのは3人の女性。

 

 

 ………どんな状況だよ。

 

 

 

 「どういうことも何も、元々そのつもりだったから」

 

小「じゃあどうして言わなかったのさ、ゴミぃちゃん」

 

 あれ?小町さん、言い方変わってません?ひどいですよ、実の兄にゴミって。

 

結「そうだよヒッキー。なんで言わなかったの」

 

い「そうですよ先輩。おかげでこっちの予定がダメになったじゃないですか」

 

 「なんでそっちの予定に合わせなきゃダメなんだよ。まあ、伝え忘れていた俺も少しは悪いけどさ」

 

 というかなんで平日なのに家に居るんだよ。

 

 「「「お兄ちゃん(ヒッキー)(先輩)が帰ってきたからだよ」」」

 

 「ナチュラルに心読むのやめてもらえません?」

 

雪「それよりもこれからどうするのかを決めましょう」

 

小「それもそうですね。で、お兄ちゃんはこの後どうするの?」

 

 「人が来てくれるからその人達に頼んでる」

 

結「人?」

 

小「そうなんです!なんかお兄ちゃんの家政婦?じゃないか。執事みたいな人が昨日来たんですよ」

 

雪「八幡が?そんなこと…………出来ないと言えないのが少し癪ね」

 

い「え?先輩、執事を雇っているんですか?」

 

 「まあ、色々あってそうなった」

 

 

 しばらく、執事の話題で盛り上がっていると、

 

 

 

  ピンポーン

 

 

 「あ、来たみたいだな行ってくる」

 

 玄関を開けたら、執事が6人立っていた。2人は知っているが、後の4人は写真で見ただけだった。確か、都合がつかなくて昨日、顔合わせができなかったんだよな。一応俺のところはその辺は緩くしているから問題は無い。

 

宮「遅くなりました。引っ越しのお手伝いに上がりました」

 

 「ありがと。新田さんと、後ろの4人は顔合わせもかねて?」

 

宮「そのつもりでしたがご迷惑でしたか?」

 

 「いや、問題ないよ。ただ、先に荷物を運び出そう。そのあとに、少し時間をとるよ」

 

宮「ありがとうございます」

 

 「それじゃあ始めようか」

 

 

 4人の名前を聞いてから、作業を始める。しかし、6人は戦力過剰だったらしく作業は20分ほどで終わった。まあ、小町達に余計なことをされなかったのでよかった。というか、入るすきが無かったみたいだが。

 

 

 

 

 

 「取り敢えずお疲れ様」

 

 リビングで執事の6人を座らせて、お茶とお茶菓子を出す。宮森が何か言いたげだったが気にせず続ける。俺の正面にはまだ、顔合わせができていなかった4人が座り、横には宮森と新田が座った。新たな4人の名前は、北原(男)、黒崎(男)、神崎(女)、那須(女)だった。

 

 

 「これが契約の確認書類ね。今日中に読んでおいて。あと、確認だけど4人は住み込みだけど大丈夫だよね」

 

 「「「「問題ありません」」」」

 

 「よし、早速だけど神崎さんと那須さんには別のことを頼むから宜しく」

 

神「わかりました。ところで、先ほどの“さん”はなぜ?」

 

 「あー、すまん。俺の癖だ。気にしないでくれ」

 

神「わかりました」

 

 

 

 2人に別の仕事を指示して、残りは新しい家に荷物を運んだ。

 

 

 こっちでの作業が終わると、神崎さん達に伝えた事をこっちにも伝えてから家を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 久しぶりにあいつに連絡するかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 prrrr prrrr prr……

 

 

 

?『もしもし』

 

 「よう、久しぶりだな」

 

?『久しぶり、八幡!』



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

18話 再会2

 千葉駅

 

 

 俺は、ある奴と待ち合わせをしていた。

 

 

 待ち合わせの10分前になった頃

 

 

 

 

?「八幡!」ダキッ

 

 

 後ろから衝撃を受けた。

 

 

 「久しぶりだな、戸塚」

 

戸「久しぶり、八幡」

 

 そこに居たのは天使ではなく、美青年と呼ぶにふさわしい戸塚がいた。天使ではなくなったことに衝撃を受けつつ、それでも戸塚は性別戸塚なのは間違っていないと思う。

 

戸「もう、何考えてるの!」

 

 「今日も戸塚だなと」

 

戸「何それ」

 

 そんな下らない 八幡「戸塚との会話に下らない部分など無い!」会話をしつつ、近くのレストランに入って遅い昼食をとることにした。

 

 

 

 「そう言えば、戸塚は誰かと付き合ってたりするのか?」

 

戸「うん。城廻先輩と付き合ってる」

 

 「なっ!天使が………堕された……だと?」

 

戸「八幡は何言ってるの」

 

 「すまんすまん。で、きっかけは?」

 

戸「特別なものじゃないよ。城廻先輩が強引なナンパに遭ってて、それを助けただけ」

 

 「すごいな、戸塚」

 

戸「そんなことないよ。八幡のおかげでだから」

 

 「?どういうことだ?」

 

戸「内緒」

 

 

 

 その後も、近況報告をしつつ昼食を楽しんだ。

 

 

 食事も終わり駅の近くをブラブラしていた。

 

 「そうだ、今日雪乃達が俺の帰国祝いでパーティーをするらしいんだが来るか?」

 

戸「え、いいの?」

 

 「いいぞ。人は多い方がいいからな。なんなら城廻先輩も連れてきてもいいぞ」

 

戸「わかった、確認とってみるね。あ、材木座君は?」

 

 「誰だっけ?」

 

戸「八幡!仲間外れはダメだよ!」

 

 「わかっているよ。ただ、あいつの連絡先知らないから戸塚が確認とってくれ。無理に来なくても大丈夫ってことも」

 

戸「わかった」

 

 

 

 

 お酒類とつまみを買って、帰ることにした。

 

 

 

戸「八幡、材木座君来れるって」

 

 「了解」

 

 内心、来るのかと思いつつも楽しみだと思っていた。

 

 

 「そう言えば戸塚は何で来たんだ?」

 

戸「バスだけど」

 

 「バイクだけど家まで送ろうか?ヘルメット二つあるし」

 

戸「え、いいの?」

 

 「時間的にもちょうどいいだろ」

 

戸「じゃあ、お願いするよ」

 

 

 

 

 そうして、戸塚を家まで送りとどけた。

 

 

 戸塚の家に着いた時に城廻先輩と遭遇。高校時代の文化祭のことで負い目を感じていたらしく、土下座で謝ってきた。先輩を立たせるのに30分近くかかったのは別の話である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 宮森から連絡が来たので、戸塚達より一足先に新しい家にむかった。

 

 到着してすぐに

 

材「はちまーん!」

 

 ものすごい勢いで走って来たので避けたら、そのまま後ろに有った木に激突してのびていた。

 

 

 

 

 

 なんだかんだあったが、準備も滞りなく進んだ。

 

 

小「それじゃあ、お兄ちゃんの帰国と会社の移転を祝って………………乾杯!」

 

 

 

 「「「「乾杯!!!!」」」」

 

 

 こうして、パーティーが始まった。




 いかがでしたか?


 すぐに、話が浮かんだの短い間隔で投稿できました。

 材木座の扱いが雑ですみません。


 次回もお楽しみに


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

19話 パーティー

小「それじゃあ全員そろったところで、お兄ちゃんの帰国を祝って…………乾杯!」

 

 

 「「「「「「カンパーイ!!!!!」」」」」」

 

 

 

 小町達が企画したパーティーはほとんど支障なく始まった。集まっているのが全員高校時代の知り合いなので、気兼ねなく話ができた。近況報告をしあっていく。

 

 雪ノ下 雪乃

 雪ノ下建設で、社員として働いている。コネ入社と噂されたが、完全に否定した。一般で入ったのは、周りにバカにされたくなかったから。

 

 由比ヶ浜 結衣

 保育園の先生。人当たりが良く、性格も良いことから子供達からとても人気がある。ちなみに料理は不味くないレベル成長したらしい。

 

 戸塚 彩加

 現役のテニスプレイヤー。実力は高校の時より遥かに上達しており、全豪オープンを制している。

 

 材木座 義輝

 剣豪将軍の名前でラノベ作家デビュー。まさかのアニメ化まで決定しているらしい。………マジか。

 

 城廻 めぐり

 スポーツインストラクターをしており、女子テニスの日本代表チームと、戸塚についているらしい。スポーツ界では有名な公認カップルらしい。

 

 一色 いろは

 芸能界で活躍しているらしい。新人女優とし有名になっていて、すでにドラマのヒロインに抜擢されている。

 

 雪ノ下 陽乃

 妹同様に雪ノ下建設で働いている。そろそろ、独立を考えている。

 

 

 

 「こうしてみると、なんか凄い奴が多いな」

 

小「お兄ちゃんがそれ言う?」

 

 まあ、そんな反応になるよな。そういえば、あいつの誕生日パーティーに誘うやつ考えてなかったな。今いるやつらを誘うか。小町含めて3人は決まっているし、材木座はすぐに食いつくだろうな。後日、聞いてみたら全員行くことになった。

 

 

 

 

 

 パーティーも進み、参加しているメンバーの半分が潰れてきた頃

 

 

 

 

 prrrrprrrr

 

 「悪い、少し外す」

 

小「どうぞー」

 

 少し酔っているのか、小町は香りを赤くしていた。後ろのテーブルにはワインの瓶が何本か空いていた。雪乃の話しだと、陽乃さんと飲み比べをして引き分けたらしい。お互い酔いより先にお腹の限界がきたとのこと。やべーな。

 

 

 

 そんな事はさておき、電話の相手を見る。

 

 

 ー南ことりー

 

 なるほど、着いたことの報告かな。

 

 「もしもし」

 

こ『こんばんは、比企谷社長』

 

 「こんばんは。あとプライベートの番号だから、社長呼びはしなくていいですよ」

 

こ『ではそうしますね』

 

 「そうしてくれ。それで、家に着いたことの報告か?」

 

こ『そんな感じです。今は皆で集まってパーティーの最中です』

 

 「皆と言うと、μ'sの人達か?」

 

こ『はい、以前の職場で色々あったので今の会社への就職祝いもあるそうです』

 

 以前の職場でセクハラの被害を受けて一時的にノイローゼになったこともあったらしい。そりゃ心配もするよな。

 

こ『そういえば皆が比企谷さんに会いたいそうですよ』

 

 「は?なんで」

 

こ『お礼だそうです』

 

 「大したことしてないが」

 

こ『今の会社に誘ってくれたことです』

 

 「なるほどね」

 

 俺は大したことをしたつもりはないが、あちらはそうではないらしい。ただ、会うのは少し大変だな。俺はまだ本格的に仕事が始まったわけではないが、向こうはそうはいかない。どうしたものか

 

 

 あ、

 

 「一つ相談があるんだが」

 

こ『何ですか?』

 

 ここで、誘われている誕生日パーティーのことを話した。

 

こ『少し待っててください、聞いてみます』

 

 それから少しして、

 

こ『皆、大丈夫らしいです』

 

 「良かった。なら、どこかのタイミングで招待状を持って行く」

 

こ『わかりました。楽しみにしておきます』

 

 

 

 

 そのあと、少し仕事の打ち合わせをしてから電話を切った。酔っていても仕事のことになると、酔いがさめた。

 

 

 

 「さて、飲みなおすか」

 

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

20話 ゴールデンウィーク①

 「「「「「えーーー!!!???」」」」」

 

 

 

 ゴールデンウィーク前日、俺の家に来ていた雪乃達の叫び声が響きわたった。

 

 

小「なんでさ、せっかくみんなで計画をたてたのに」

 

雪「そうよ、久しぶりに休日を八幡と過ごせるのに」

 

結「そうだよ、ヒッキーあり得ない」

 

い「そうですよ、責任取ってくれるんじゃないんですか?」

 

 「仕方がないだろ、帰る前から決めていたことなんだから。あと、一色は意味がわからん」

 

 

 ゴールデンウィークが明日に迫ったということで雪乃達が旅行の話を持ちかけてきたが。生憎俺は一人で行く予定をたてていた。あの人達と会うのは2年ぶりなのでとても楽しみにしている。

 

小「じゃあどこに行くか教えて」

 

 「静岡だが、それがどうした?」

 

雪「奇遇ね、私達も静岡よ」

 

結「なら一緒に行けるね」

 

 「途中までならだけどな」

 

い「それで問題ないです」

 

 小町と、結衣は首をかしげていたが雪乃はいろはの言葉の意図がわかったらしく頷いていた。大丈夫ならいいのか?

 

雪「八幡、今日泊まっていいかしら」

 

 「大丈夫だが」

 

雪「ありがとう」

 

 

 雪乃に促されて3人はいつもの部屋に行った。こいつら週の半分は家に泊まりに来てるんだよな。小町なんて荷物のほとんどをこっちに持ってきている。この前親父から文句を言われたが、小町が100倍位で言い返したせいで、真っ白に燃え尽きていた。

 

 

 あいつらは何か企んでいるみたいだが大丈夫だろ。

 

 

 さて、明日は早いから寝るか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 雪乃side

 

 ー東京 秋葉原ー

 

小「静岡に行くと言っていたのになんでここに来たんでしょうか」

 

 

 本当に謎ね。わざわざこんな遠回りをしなくてもいいはずなのに。

 

 

結「誰かと待ち合わせをしているとか?」

 

い「それは…………無いとは言い切れません」

 

 

 そうよね、以前の彼なら考えられないけど今はあり得るのよね。むしろその可能性の方が高い気するわ。

 

 

 

 

小「あ、お兄ちゃんが誰かと話してなす!」

 

 

 え?

 

 

 

 

 雪乃side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

?「比企谷さーん、お待たせしました」

 

 「大丈夫ですよ。お久しぶりです、南さん」

 

こ「そこはそれほど待ってないって答えるところですよね」

 

 「俺はあなたの彼女じゃないですよ」

 

こ「あと、名前で呼んでください」

 

 「あなたがそうしたんでしょ」

 

こ「あ、そうでしたね。それじゃああらためて今日はよろしく、八幡さん」

 

 「はい」

 

 

 

 集合した俺たちは、目的地に行くために改札をくぐった。

 

 

 

 

 

こ「なんかつけられている感じがするんだけど」

 

 「あー、気にしないでくれ。俺の身内と知り合いだから」




 こんにちは、小鳥と点心です。


 今回はの話から本格的に登場したのは、ラブライブよりμ'sの南ことりです。以前から電話で登場していましたが、今回から本格的に入ってきました。

 ゴールデンウィークに静岡に向かう2人(+4人)。このあと、誰が登場するでしょうか。


 お楽しみに。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

21話 ゴールデンウィーク②

 雪乃side

 

小「兄はいったいどこまで行くのでしょうかね」

 

 

 そう、私達は今ゴールデンウィークを返上して彼をびk、じゃなくて追跡している。さっき平塚を過ぎてあと少しで静岡県に入る。

 

 

い「それにしても隣にいる女性、どこかで見たことがある気がするんですが」

 

結「あ、それ私も思った。どこだっけ」

 

 

 確かに、私も見覚えがあるのだけど。なにかニュースになっていた気がするわ。

 

 

小「あ、おもいだしました。スクールアイドルですよ。μ'sの南ことりさん」

 

雪「ミューズって女神のことかしら」

 

い「お、雪乃さんよく知っていますね」

 

雪「ミューズの名前自体は神話の本で読んだことがあるから」

 

結「ゆきのん凄いね。私なんて最初は石鹸の事かと思ったもん」

 

 

 確かにそっちもミューズだけど。それにしても、スクールアイドルって何かしら。

 

 

雪「その、スクールアイドルって?」

 

結「え?ゆきのんしらないの?」

 

雪「ええ(由比ヶ浜さんに言われるのは少しあれだけど)、そういうのにあまり興味がなくて」

 

い「あー、雪乃先輩ならわかる気がします」

 

小「じゃあ、小町が簡単に説明しますね」

 

 

 小町さんの説明を受ける。所々、由比ヶ浜さんと一色さんの補足が入る。

 

 

雪「なるほど、凄いわね」

 

 

 微かに当時(小学生の頃)の記憶が甦る。確かあの頃何度も見たアイドルのライブがあった。舞台は日本ではないどこかで、その街がとても輝いていた。この中で彼女達がもっと輝いていて無性に憧れたのを覚えている。

 

 

小「でも、なんでそんな人が兄と居るんでしょうか」

 

 

 それが一番の疑問よね。

 

 これといった答えが出ないままでいた。

 

 

 【次は沼津ー沼津ー】

 

 

小「あ、二人が降りるみたいです」

 

 

 小町さんに言われてそっちを見ると二人は降りる準備をしていた。さて、私達も降りる準備をしましょう。

 

 

 

 雪乃side out

 

 

 

 

 

 「やっと着いた」

 

 新幹線も使ったが結構疲れた。

 

 

こ「やっと着いたね」

 

 「今さらだが、俺なんかと一緒でようなったのか?」

 

こ「いいよ、今受けている仕事のヒントになるかもしれないし、それに後輩に会えるかもしれないから」

 

 「後輩?あぁ、なるほどね」

 

 ラブライブ関係だよな。確かにこの人からすれば後輩にあたるもんな。まあ、今回は会える可能性がめちゃくちゃ高いんたよな。

 

 「それじゃあ、そろそろ移動しますか」

 

こ「だね」

 

 

 

 

 俺たちは予約していたレンタカーに乗り、出発した。

 

こ「そういえば今回の泊まる所ってどこ?」

 

 「えーっと、確か十千万ってところだったが」

 

こ「そう(これは、にこちゃんと花陽ちゃんからの尋問は不可避かな)」

 

 「なんかまずかった?」

 

こ「大丈夫だよ、ただ聞いたことがあったから。それに、知り合いが一度行ってみたいと言っていたところだから」

 

 「そうだったんだ」

 

 その友人は矢澤にこさんと小泉花陽さんだよな。あの二人はスクールアイドルのがちファンだって言うのは有名だし。

 

こ「そういえば、部屋はどんな感じ?」

 

 「あぁ、安心してくれ。ちゃんと二部屋取ってあるから」

 

こ「え?」

 

 「え?」

 

こ「………」

 

 「………」

 

 なんか俺不味いこと言ったか?これって、普通の対応だよな。

 

こ「一部屋でよかったのに」

 

 「俺に野宿しろと?」

 

 5月になり、確かに暖かくなってきたがまだ夜は寒い。できれば勘弁してもらいたい。

 

こ「そうじゃないよ。相部屋でもかまわないってこと」

 

 「いや、ダメだろ。未婚の男女が付き合ってもいないのに同じ部屋て寝るなんて」

 

こ「私に何かするの?」

 

 「やらねえよ!」

 

こ「なら問題無いでしょ。それに行楽シーズンだから、私たちだけで宿を二部屋も使うのは少し迷惑だと思うよ」

 

 「うっ」

 

 ここまでの正論を言われて何も言えなくなった。

 

 「わかった。着いたら聞いてみる」

 

こ「そうして」

 

 

 

 

 

 車にゆられることしばらくして、目的地の宿に到着した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こ「なにかしてくれても良いのに」ボソ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「「「ライバル発生の予感が!!!」」」

 

 

 

 

 

小「新しい候補が!?」




 どうも、小鳥と点心です。

 やっと次の話がかけました。はぁ、ことりちゃんの口調が難しい。

 さて、二人がついに十千万に到着しました。このあとの展開はどうなるのでしょうか。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

22話 ゴールデンウィーク③

こ「やっと着いたね」

 

 

 俺たちは部屋に着いたので荷物をおろす。結局、相部屋になってしまった。まあ、もう一つの部屋はそのままにしてあるが。

 

 

 「このあとの予定はどうする?」

 

こ「とりあえず目的の場所が先かな。それが終わったら特にやることがなくなるけど、なにか良い案無い?」

 

 「一応知り合いがダイビングショップ経営してるけど行ってみるか?時間によっては無理だし多分予約をしないと」

 

こ「確かにそうだね。それじゃあそれが終わったら散策してみる?」

 

 「それが一番妥当だし、そうするか」

 

 

 

 ひとまず、今日の日程が決まったので動きだすことにした。パソコンやカメラなどの必要機材をバックに詰めて部屋を出る。それと、旅館の人にあることを頼んでおく。

 

 

 

 

 「行ってらっしゃいませ」

 

 

 

 旅館の人に見送られて建物を出る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 旅館の前はすぐに海で何も遮るものがないので、きれいな海が広がっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんな景色をバックにして立っていたのは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雪「やっと追いついたわ、八幡君」

 

結「……」

 

い「……」

 

小「……」キラキラ

 

 

 

 

 

 怒りを露にした4人の女性だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あ、若干一名目を輝かせていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 現在、俺たち6人はラブライブミュージアムに向かっていた。

 

 

 

 

 

小「なるほど、そう言うことでしたか」

 

 

 

 ことりさんが一つ一つ説明してくれたおかげで、3人の怒りはおさまった。

 

 

 

雪「それで今はどこに向かっているのかしら」

 

 「ラブライブミュージアムだ」

 

結「そこ、一度いってみたかったところ!」

 

小「小町もです」

 

い「でもなんで先輩が?」

 

 「もともとゴールデンウィークでこっちにいる知り合いに会いに行く予定だったんだよ。そのことをたまたまことりさんに話してたんだけど」

 

こ「ちょうどデザインの仕事でそっち関係のアイデアが欲しかったから付いてきたって感じかな」

 

 

雪「あの、さっきからちょっとわからないのだけと、そもそも、ラブライブミュージアムって何かしら」

 

小「あー、雪乃さんはラブライブについてあまり知らないんでしたね。小町がさっきより詳しく教えます」

 

 

 

 

 

 

 ーラブライブミュージアムー

 

 ラブライブミュージアムはこれまでのラブライブの歴史を写真や衣装などを通して学べる場所だ。話によると、ラブライブ5周年を記念してそれを作ろうという話になったらしい。

 ただ、そこでいろいろと問題も出てきた。場所やら、費用やら数えたらきりがないほどだったらしい。そんな中、浦ノ星女学院が閉校になるという話題が飛び込んできたらしい。そこから先はすぐだった。建物を一から作らなくてよく、ラブライブに大いに関係していて、さらに第10回記念大会の優勝チームの母校ときた。即決しない訳がなかった。

 そんな訳で、計画から約半年で完成したのがこのラブライブミュージアムなのである。ちなみに、初代館長に就任したのは矢澤にこである。

 

 

 

 

 そんな内容を小町が話している間に目的地に到着した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 チケットを買うために受付に声をかける。

 

 

 「すみません、大人6名お願いします」

 

?「ピギ!………あ、すみません、大人6名ですね」

 

 

 

 

 ピギ?

 聞き覚えのある特徴的な悲鳴のような声がした。

 

 

 

 もしかして、

 

 

 

 「あの、もしかして黒澤ルビィさんですか?」

 

ル?「え、なんで私の名前を?」

 

 「比企谷八幡です。アメリカでお会いしたことがありますよね?お久しぶりです」

 

ル「え?……………あ、八幡さん?」

 

 「はい、お久しぶりです」

 

ル「お久しぶりです八幡さん」

 

 

 

 

 

 

 

 出迎えてくれたのは黒澤ルビィさんだった。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

23話 ゴールデンウィーク④

 黒澤ルビィさんと久しぶりに話したあと、俺たちはゆっくりと館内をまわっている。

 

 

 ゴールデンウィークということもあってか、人がそれなりにいた。そのため、本来なら写真撮影はダメらしのだが伝説の前では無力だった。写真撮影の許可をもらう為に交渉を行った。ルビィさんも含めて職員全員がダメという意見を出したが、俺のとなりの女性に目が行きそして固まった。そして事務所の中が大騒ぎになったあと、全員に“μ'sの南ことり”のサインを渡すことで許可が出た。後で聞いた話だが、ここの職員はほとんどが元スクールアイドルかラブライブのファンらしい。それなら簡単に解決するよな。

 

 そんなことを思いつつ歩いていた。ふと、ことりさんの足が止まった周りを見ると

 

 

 “ラブライブ一周年コーナー”

 

 

 そう書かれた看板とともに、ラブライブ第1回、第2回大会についてがA-RISE、μ'sのことが中心に展示されていた。

 

 まあ、そうなるよな。小町たちも理由に気付いたらしく、声は掛けなかった。

 俺はポケットの中に入れておいた大きな付箋を取り出してメッセージを書いて、彼女が持っているカメラにそっと貼ってその場を離れた。

 その後、Aqoursのコーナーで待ち受けていたルビィさんに色々な秘話を長々とされるアクシデントはあったものの、有意義な時間を過ごせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 30分後、ことりさんが戻って来たので合流して昼食をとる。メニューにはシャイ煮や、堕天使の涙とか、なんかヤバそうなメニューが有ったが無難にYOキソバを注文した。

 しかし、人気メニュートップ10の中に先ほどの2つが入っている。怖い物見たさで1つずつ注文した。

 堕天使の涙は俺には到底食べられた物じゃなかった。なんだよ、たこ焼きのタコの代わりにハバネロの赤を入れましたって!意外だっただったのは小町が激辛党だったこと。「辛くて美味しいね」の発言に全員がドン引きしていた。

 そして、意外にも美味しかったのはシャイ煮。中の具材の値段は考えたくないが、それに見合う美味しさだった。一つ誤算があるとすれば、結衣が作りたいと言い出したことだ。以前よりは料理はできるようになったらしいがそれでもサラダ程度らしい。料理の練習に付き合ったせいで、ダークマターを大量に食べる羽目になった小町と、雪乃、いろはが全力で止めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、Aqoursのコーナーにあったパンフレットを頼りに付近のスポットをまわることにした。

 

 

 いくつかまわっていき、淡島神社につながる階段をゆっくり上がっていると途中の休憩所できれいな海が見えたので立ち止まる。

 

 

小「凄いきれいですね。でも、結構キツイ」

 

い「ですね、こんな所で毎日練習していたんでしょうか」

 

結「さすがに毎日じゃあないと思うけど」

 

雪「そう言う意味ではないと思うのだけど。でも、この階段をかけ上がっていたと凄いわね。当時の私じゃ到底出来ないと思うわ」

 

小「小町もですよ」

 

 

 4人はベンチに座りながら話しをしていた。

 

 

 「ことりさんは今日はどうだった?」

 

こ「懐かしかったかな。当時はこんなことをやっていたんだって思い返せた。それにこの階段だってよく練習していた神田明神の階段を思い出すから」

 

 「確かにあそこの階段もかなり急ですよね」

 

こ「ここほどじゃないけど」

 

 

 

 

 

 

 

 やっと頂上に着いた俺たちは、お参りをしてから下に下りようとした。

 

 

 

 

 

 

 

?「あれ、比企谷さん?」




 どうも、小鳥と点心です。


 皆さん、明けましておめでとうございます。今年もゆっくりですけど投稿していくのでよろしくお願いします。





 さて、次なる登場人物は誰なのかw
 淡島神社の参拝を終えた八幡一行が出くわした人物に小町たちが大興奮。
 次回をお楽しみに。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

24話 ゴールデンウィーク⑤

?「あれ、比企谷さん?」

 

 

 

 

 声をかけられてそっちを向いたら一人の女性がいた。女性の中では比較的高身長で、青みがかった特徴的な髪色とポニーテール。間違い無いな。

 

 

 

 「お久しぶりです。松浦さん」

 

 

 

 松浦果南さん。彼女もAqoursのメンバーの一人。知り合ったのはアメリカで以前説明したっけ?まあいいや、また今度改めて説明しよう。ある出来事が起こったときに出会って今でも友人?のような関係が続いている。ハワイで一度再会しており、そのときにダイビングを教えてもらった。

 

 

こ「誰に説明してるの?」

 

 「突っ込まないで」

 

 というか口に出していなかったと思うんだが。

 

こ「それよりあの人は誰?」

 

 「さっきの説明聞いてたんじゃないの?」

 

こ「説明?なにそれ」

 

 「………」

 

こ「………」

 

 「(気にしないのが得策かな)彼女は松浦果南さん、スクールアイドルAqoursのメンバーだよ」

 

こ「じゃあ彼女も後輩かー(また、面倒事が増えた気がする)」

 

果「比企谷さん、そちらの方は?」

 

 「南ことりさん、今うちで働いてもらってる」

 

果「え、南ことりさんてあの?」

 

 「多分あの」

 

こ「はじめまして、南ことりです。高校時代はスクールアイドルμ'sとして活動していました。確か松浦果南さんでしたよね。あなたの活躍もAqoursと一緒に応援してました」

 

果「ありがとうございます。私もμ'sのことはよく聞いていました。一度お会いしてみたかったので嬉しいです」

 

 

 

 

 

 

 と、まあこんな感じで堅苦しい挨拶が続いた。で、今はというと

 

 

こ「かわいいー」ダキ

 

果「ちょっ、南さん!?」

 

こ「ことりって呼んでー」

 

 めっちゃ打ち解けていた。この変わりように小町たちも困惑している。

 

果「比企谷さんなんとかしてくださいよー!」

 

 「ちょっとその状態のことりさんをどうにかするのは無理です。あと松浦さんは俺より年上なんですから敬語じゃなくていいです」

 

果「それ、今言うこと!?」

 

 

 

 

 結局、三人で名前呼びをすることで落ち着いた。なんでこうなったのかは、ご想像におまかせします。無視していたら色々と面倒になりそうだったとだけ言っておく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

果「それにしても、帰って来ていたんだね」

 

 「4月頃にね」

 

果「でも確か比企谷さんて社長じゃなかったっけ?」

 

 「そうだよ。で、今はこっちに会社を移す為の調整期間中」

 

果「え、あのでかい会社を日本に?大丈夫なの?」

 

 「根回しは進んできているからこのまま行けばなんとかなるかな」

 

果「ならよかった」

 

小「あの、松浦さん。なんで心配しているんですか?」

 

果「あ、私のことは果南でいいよ。あと、なんで心配しているかだけど、家の製品を買い取ってもらってるからだよ」

 

 そう、果南さんのお母さんが経営している会社かマリンスポーツの道具を制作しているのだ。小さい会社だが、性能は折り紙付きでデザインも人気なのだ。

 

結「あの、果南さんの実家って何をしているんですか?」

 

果「ダイビングショップだよ」

 

 「あ、そうだ。明日空いてる?」

 

果「えーっと、あ、午後からなら空いてるかな」

 

 「予約入れていい?」

 

果「いいよ。何人」

 

 「俺とことりさんは最終日まで残るけど、小町たちはどうする?」

 

 

 

 話しを聞いた感じだと、今日はただ俺達を追いかけて来ただけらしい。おそらく明日以降のプランは考えてないだろう。

 

 

小「えっと、小町はやってみたいかな」

 

結「私も!ゆきのんは?」

 

雪「私はいいかしら。ちょっと不安だし」

 

い「えー、やりましょうよ雪乃先輩。こんな体験めったにできませんて」

 

果「そうだね。みんな初めは同じことを言っているけど、指示にしたがっていれば滅多なことが無い限り安全だよ」

 

雪「そ、そうなの?ならそうしようかしら」

 

 「わかった。じゃあ6人で」

 

果「オッケー、じゃあ予約入れておくね」

 

 

 そう言い残して果南さんは階段をかけ降りていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「なあ、お前ら今日の宿はどうするんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 「「「「………………あ」」」」



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

25話 ゴールデンウィーク⑥

 あのあと、結局4人は俺がもともと予約していた部屋に泊まることになった。

 

 

 

 

 

 

 そして今、

 

 

 

 

 

 

「「「「「かんぱーい!!!」」」」」

 

 

 

 

 

 こっちで働いていた高海さんが加わってプチ宴会が始まった。高海さんはここがもともと実家らしく今は

修行中らしい。此処にいていいのか?

 

千「大丈夫だよ。志満姉も良いって言ってたから」

 

 らしい。まあ、本人が良いならいいけど。

 

 ことりさんは、高海さんに絡まれているしそこに小町たちが突っ込んでいる。自然と俺は一人で呑んでいた。

 そこに、雪乃が座った。

 

 「いいのか?あっちの話しに入らなくて」

 

雪「ええ、もともと知らなかったものだったわ。だからあまりついていけないのよ」

 

 「なるほどな」

 

雪「ごめんなさいね」

 

 「どうしたいきなり」

 

雪「勝手についてきたうえに、泊まる場所まで用意してもらったことよ」

 

 「ああ、その事か。そこはあまり気にしてないぞ。さらに言うなら、秋葉原で気づいていたから」

 

雪「最初からじゃない」

 

 

 

 

 

 

 小町達は、ことりさんと高海さんからグループの秘話を聞き出していた。それを眺めながら俺と雪乃は酒と一緒につまみをつついていた。この鰹のたたき旨いな。

 

雪「それにしてもずいぶん変わったわね」

 

 「何が?」

 

雪「八幡のことよ」

 

 「あー、まあ、そうかもな」

 

 確かに俺は変わったと思う。性格も人間関係も高2の時と比べて大きく変わった。ただ、根底にある思考回路は変わっていないらしく、よく物事を斜め下からとらえようとしていることがあるらしい。

 

雪「あなたが帰って来たら以前とは変わっている。みたいなことをみんなで話していたわ。予想の遥か上だったけどね」

 

 「俺にも自覚はあるから」

 

 アメリカに行って半ば強制的に変えられたようなもんだしな。だけど学校生活は楽しくなったし、日常も充実していたのは確かだけど。

 その後、会話はなかった。だけど、居心地の悪い静かさだった。この状態でしばらくすると、突然破られた。

 

 

 

 

結「ヒッキー、ゆきのん一緒に呑もうよ」

 

 呼ばれてそっちを見ると、小町と結衣は高海さんと談笑していた。

 

 

 

 そして、いろはだが

 

 

 

 

い「ちょっ、ことりさんダメですよ。やめてください」

 

こ「やーん、かわいいー」ギュー

 

 

酔ったことりさんがいろはを抱き締めていた。

 

 

い「先輩、見てないで助けてください」

 

こ「八幡君、余計なことはしないでね」

 

 

 

 すまん、いろは。俺は手を出せそうにないから頑張ってくれ。

 

 

結「二人とも早くー」

 

 

 「………行くか」

 

雪「その方がよさそうね」

 

 俺ら二人はゆっくりと腰を上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雪「そうだ、八幡。この後少し時間をいいかしら。少し話したいことがあるの」

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

26話 ゴールデンウィーク⑦

 

 

 あの後、少しして小町とことりさんが寝落ちしたのでお開きになった。

 みんなが布団に入った頃、俺は旅館の前の砂浜にいた。しかし、5月とはいえ流石に少し寒いな。

 

 

雪「風邪ひくわよ」

 

 雪乃がタオルケットを持って来てくれた。

 

 「ありがと」

 

 受け取ってすぐに羽織った。

 

雪「あなた、変わったわね」

 

 「罵倒のしがいがなくなったってか?」

 

雪「なぜそうなるのよ、被虐性欲者君」

 

 「なぜそうなる。あと、俺はマゾじゃねえ」

 

 それに原型が無くなっているじゃねえか。

 

 「それで何の話だ?」

 

雪「八幡がアメリカに行く一週間前のこと覚えているかしら」

 

 「あのときのか、あれは忘れられないよ」

 

 

 あの日、千葉を色々と連れまわされた。そして、一緒にいた全員から告白された。俺はそれをすべて断った。これから留学するのにこんな大事なことは答えられないからと。これは建前で、本当は怖かったのかもしれない。少しずつ人から向けられる好意に向き合えるようになったが、それでもまだまだあのときの傷は癒えていなかったらしい。今まで逃げて来たけどそろそろ向き合わなければならない。

 

 

 「で、その事で何かあったのか?」

 

雪「ええ、あったわ。あなたが帰ってきてから何度も話し合ったわ。あなたが留学を終えて、会社を作って帰ってくるなんて予想外だったから」

 

 「で、どんな話になったんだ?」

 

雪「あなたは今、会社をこっちに持ってくるという大きな計画をしているじゃない?」

 

 「ああ」

 

雪「それで私たちは答えをすぐに求めないことにしたわ」

 

 「え?」

 

 俺はてっきり、すぐにでも決めろと言われると思ったので驚いた。

 

雪「当然じゃない。あんな大きな会社の将来を左右する大切な時にこっちの私情を挟むのは間違っていると思ったのよ」

 

 「それでいいのかよ」

 

雪「あら、あなたはこんな大事な時に会社とは全く関係ないことで労力を増やす人なの?」

 

 「いや、それは嫌だけど」

 

雪「それに由比ヶ浜さんがそれでいいって言ったから」

 

 「なんであいつが」

 

雪「由比ヶ浜さん私たちの中であなたのことを一番早く好きになったのよ?彼女が待つと言っているのに私たちが出来ないなんて言えないわ。まあ、あなたの状況を理解したうえでそう判断しただけだけど」

 

 「そうか」

 

 そこまで考えてこの答えを出したんだろうな。いつもなら絶対に誰が抜け駆けするかを伺っていそうなのにな。

 

雪「当然よ。あなたのことが好きなのだから」

 

 「こころを読まないでもらえません?」

 

雪「この状況で考えることなんて限られるわよ」

 

 「それもそうか」

 

雪「その代わり、ガンガンアピールしていくから」

 

 「ある意味で面倒なんだけど」

 

雪「なら今ここで選んでもいいのよ」

 

 「…………」

 

雪「それもそうよね。あなたはそんなに軽く決めたりしないもの。だから、あのときも先送りにしたのでしょ?」

 

 そう、あのとき告白されて保留にしたのは留学があっからだけじゃない。この関係が好きで壊したくなかったから。返事をして、他の二人を傷つけたくなかったから。そして何より、自分が傷つきたくなかったから。そんな自分勝手な理由で保留にしたのだ。そしてまた、こいつらは待ってくれる。だから

 

 

 

 「ありがとう。ちゃんと答えを出す」

 

雪「期待しているわ」

 

 

 

 

 しばらく二人で海を眺めていた。

 

 

 

雪「そろそろ私は戻るわ。あなたはどうするの?」

 

 「もう少しここにいる」

 

雪「そう、風邪引かないようにね」

 

 

 そう言って、雪乃は戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 「ちゃんと決めなきゃな」

 

 

 

 

 

 

 俺は思考の海に沈んでいった。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

27話 ゴールデンウィーク⑧

 俺たちは今、淡島への瀬渡し船に乗っていた。

 

 

 

 「まさか、渡辺さんが船長だったとはね」

 

曜「まあね。それよりなんで曜って呼んでくれないの?」

 

 「なんでだよ。それに、アメリカで数日一緒に行動していただけだろ」

 

 なんで、こうもラフにできるんだろうか。

 

 

 

小「また、お兄ちゃんが可愛い子と仲良くなっている」

 

雪「なぜ、こうも八幡の周りには女性ばかりが集まるのかしら」

 

い「しかも、またAqoursのメンバーです」

 

結「むー」

 

 

 前では、

 

 

曜「あの人達が八幡の言っていた?」

 

 「そうだな」

 

曜「すごいね………………競争率高そう」

 

 「なんか言ったか?」

 

曜「別に。それにしてもこっち帰って来てたんだね」

 

 「少し前にな。そんでゴールデンウィークだから下見ついでに遊びに来た」

 

曜「下見?」

 

 「小原さんの誕生日パーティーの下見」

 

曜「そういえばこっちに船を呼んでやるって言ってたね」

 

 あの人と話していてわかったけど、自分のやりたいことは多少の無茶は気にしない感じだったからな。

 

曜「ところで八幡君、さっきから気になっていたんだけど外に居るあの人は?」

 

 「彼女は南ことり。名前くらいは聞いたことがあるんじゃないか?」

 

曜「あの、μ'sの?」

 

 「そう」

 

曜「しかも、超有名なデザイナーでしょ?一緒にいても大丈夫なの?」

 

 「んー、まあ大丈夫だけど昨日の夜は大変だった」

 

 昨日の夜、ルビィからのSOSのメールの直後に、ダイヤさんから鬼電がきて大変だった。

 

曜「お疲れ」

 

 ここで、理由を聞いてこないあたり好感が持てる。

 

 

 

 

こ「やっぱりきれいですね」

 

 

 景色を見るのが済んだのか、ことりさんが船内に戻ってきた。

 

曜「え?もしかして、μ'sの南ことりさん!?」

 

こ「あ、私のこと知っているんだ。ありがとう」

 

曜「はい、千夏ちゃんから聞いていたので」

 

 二人がスクールアイドルの話で盛り上がっていると淡島に到着した。

 

 

曜「それじゃあ、また後で」

 

 そう言って曜は帰っていった。

 

小「お兄ちゃん、もしかしてあそこ?」

 

 小町は少し離れたところにある店を指した。

 

 「あそこだぞ」

 

 

 

 一人の女性が店先で作業をしていた。

 

雪「それにしてもあの格好は大胆すぎるわね」

 

 水着に上半身を裸けた状態のウェットスーツ。彼女がダイビングの準備作業をしている時のノーマルの姿である。俺も初めて見た時はビックリした。

 

雪「比企谷君早く目をそらしなさい。さもなくば通報するわよ」

 

 「なんでそうなるんだよ」

 

 雪乃の言葉を聞き流しながら、女性に近づいていく。

 

 「お久しぶりです。果南さん」

 

果「ん?………あ、八幡君!久しぶり!」

 

 「お久しぶりです。ハワイで会ったとき以来ですかね」

 

果「そうだね、……………それじゃあ、久しぶりのハグ」

 

 そう言って、松浦さんは抱きついてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 空気が凍った気がした。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

28話 ゴールデンウィーク⑨

果「久しぶりのハグ」

 

 出迎えてくれた果南がいきなりバグをしてきた。俺としてはいつもの事だったのでバグを返すのだが、数名ほど数名ほど状況を飲み込めない人がいた。

 

雪「ちょっと八幡君?今すぐ彼女から離れなさい。通報するわよ」

 

結「そうだよヒッキー、何しているの!?」

 

い「そうですよ、やるなら私にしてください」

 

雪結「「いろはちゃん?」」

 

い「ご、ごめんなさい」

 

小「これは、新しいお義姉ちゃん候補!?」

 

果「あはは、賑やかだね」

 

 そう言って果南は4人に近づいていった。

 

果「こんにちはのハグ」

 

 

雪「え?」

 

結「へ?」

 

い「ふえ?」

 

小「やった」

 

 

 たっぷり5秒ほどハグをした。一名ほど、落ち込んでいたが。

 

 

 

 

 

果「それで、ダイビングの予約だっけ?」

 

 「そう。俺含めて6人だけどいける?」

 

果「確か、指導のライセンス持っていたよね」

 

 「あるけど」

 

果「じゃあ手伝って。さすがに5人の指導を一人でするのはきつい。その分割り引くから」

 

 「いいぞ」

 

 

 

 

 話がまとまったのでじゅんびをすることにした。

 

果「じゃあ、私たちはあっちで着替えようか。あ、八幡は覗かないでね」ニヤ

 

 「お、それはふりですか?」

 

果「それは、どうだろうね」

 

小「お兄ちゃん?」

 

俺果「はい、すみません」

 

 とても冷たい声で呼ばれたのは俺だけだったが思わず二人で謝った。

 

 

 

 

 それから30分ほどレクチャーをしてから沖にでた。

コースのかくにをしてから、俺は雪乃と結衣を、果南が小町といろはとことりを連れて潜った。初めて潜ったのはハワイの海でとてもきれいだったが、ここの海もなかなかきれいだった。

 

 

 それから2時間ほど、潜って上がってを数回ほど行いながらダイビングを楽しんだ。果南さんはまだ仕事があるらしくここで別れた。

 

 その後は昼食をとり、水族館にいったりした。な

ぜ、俺だけ水がかかるのだろうか疑問に思ったところだった。

 

 

 

 

 pururururu pururururu

 

 「もしもし比企谷です」

 

ダ『もしもし、比企谷さん。お久しぶりです、黒澤ダイヤです』

 

 「お久しぶりです、ダイヤさん。どうかしました?」

 

ダ『はい、もし今日良ければお会いできませんか?皆さんもご一緒に』

 

 「なぜそんないきなり」

 

ダ『ルビィが羨ましいかったので』

 

 「なるほど、ちょっと聞いてみますね」

 

ダ『お願いします』

 

 

 「ことり、今ことりに会いたいって人から電話が来ているけど今日会いに行くか?」

 

こ「え、誰?」

 

 「黒澤ダイヤさん」

 

こ「!私も会いたい」

 

 「了解、そう伝えておく」

 

こ「お願い」

 

 

 「本人は大丈夫だそうです」

 

ダ『ほ、本当ですか!?ありがとうございます』

 

 「あと、連れが4人いるけど一緒で大丈夫?」

 

ダ『問題ありません。ではお待ちしておりますね』

 

 「いや、ダイヤの家を知らないんですが」

 

ダ『あ、そうでした。どちらに迎えに行けばよろしいですか?』

 

 「十千万に宿泊しているのでそこにお願いします」

 

ダ『わかりました』

 

 

 

 

雪「八幡、今のは?」

 

 「Aqoursの黒澤ダイヤさん」

 

結小い「「「え!?」」」

 

小「お兄ちゃんダイヤさんとも知り合いなの?」

 

 「Aqoursの人はほとんどアメリカにいた時に知り合っているから。で、ダイヤさんがさっき夕食に誘ってくれた。まあ、半分ことり目当てだろうけど」

 

こ「ダイヤさんはスクールアイドルのことが好きなの?」

 

 「そう、話に聞いていた小泉さんレベルかな」

 

こ「そうなんだ、楽しみだな」

 

 

 

 

 そんな話をしながら帰路についた。




 こんにちは、ことりと点心です。



 遅くなって本当に申し訳ありません。ドゲザ

 言い訳をさせてもらうと、3分の2が実習と国家試験で、残りがモチベです。今回やっとゆっくりと書く時間ができたので投稿しました。これまで待っていてくれた皆さん、ありがとうございます。
 今後もゆっくりではありますが投稿していくつもりです。気長に待っていただけると嬉しいです。
 これからもよろしくお願いします。





 誤字脱字がありましたら報告をお願いします。


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。