among 旅狼 (リン(4030))
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宇宙人狼-モルド視点
――どうして、こんなことになってしまったんだろう。星空が眩しいな――
僕たちは宇宙船の修理のために船のあちこちに散らばっていた。今僕たちは旅狼のメンバーで「Am〇ng us」というゲームをしている。別名「宇宙人狼」とも呼ばれるこのゲームはプレイヤーがクルーと少数のインポスターに分かれてお互いの目標を達成しようとするゲームだ。
クルーの目的はインポスターの特定・排除、マップ上にあるタスク(調査業務やクルーに支障をきたす障害の解消など)を完了すること。インポスターの目的はクルーがすべてのタスクを完了する前に、密かに妨害し、殺すこととなっている(wikipediaより)。
僕は今クルーとしてタスクをこなしている途中なんだけど、そろそろ第一犠牲者が発見されそうな予感がするんだよね。
『ビーッ!』
あ、通報だ、と思った瞬間僕は元居た原子炉からカフェテリアまで転移していた。ここでキルされたクルーの報告とインポスターの捜査のための会議が始まるんだけど…
サ「よしじゃあまず鉛筆吊ろうぜ」
カ「俺も賛成」
鉛「待て待て、そこのモヒカン頭のサンラク君と子供連れのカッツォ君!!何があったのか聞かないで私を吊るのおかしくない!?」
サ「お前がもしインポスターだったら物理でも口でも絶対に勝てない魔王が降臨するからな。早めに吊っておかないと勝ち目がなくなる」
あの三人の流れ最早お約束になって来てるなぁ。確かにペンシルゴン…じゃなくてシャーク鉛筆さんがインポスターだった時は会議をうまくコントロールしてクルーを吊っていっていたもんね。
鉛「まずは発見者の報告聞いてからにしようね、ね?」
京「はいはーい。それじゃあ
茜「私はルストさんと一緒に行動してました!酸素ルームです!0さんをやったのは誰なんでしょうか?」
カ「犯人よりもとりあえず鉛筆を吊ったほうがいいと思うけどな。俺はサンラクと医務室でタスクこなした後にカフェテリアに入ったところで通報が来たな」
モ「僕は原子炉でタスクをやってたよ。真反対だからベント(インポスターだけが使えるワープ装置のようなもの。通気口)を使ってもやるのは難しいね」
鉛「私はテキトーにブラブラと「「よし吊ろうぜ」」じゃなくてセキュリティルームのタスクをこなして下部エンジンに行くところでしたー!私も真反対だから犯行は無理だね。しかも途中まではモルド君と一緒だから嘘じゃないよ^-^」
モ「うん、というかサンラクとリュウキュウカッツォも医務室まで一緒だったじゃん……」
サ「それはそれ、これはこれ。
酸素妨害があった時にやられたのかそれともそれを解決した後にやられたのか?京極はどんなルートでそこに行ったんだ?」
京「
鉛「なるほどね。今のところはなんとも言えないしスキップでいいんじゃない?」
サ「おいおいまだ会議を終わらせるには早いだろ?吊ってやろうか?」
ル「ん、酸素妨害の時にやれないわけじゃなかった。シャーク鉛筆は早いうちに吊った方がいいかも」
鉛「……君たち、毎回私への殺意高すぎない?お姉さん泣いちゃうぞ?」
カ「ウソ泣きはやめるんだね。これだけ警戒されててインポスターでの勝率が5割近いって相当だよ?」
こんな感じで0さんの犯人捜しというよりは鉛筆さんをどう吊ろうかで会議は進んでいき
「君たち絶対に後悔するからなー!というか次にインポスターになったら絶対に殺してやるから覚えとけー!!」
『シャーク鉛筆が追放された』
なんやかんやあって鉛筆さんが吊られた。0さんが生きていたらともかくも、サンラクとカッツォモドキ、ルストに超京極さんの4票が入って避けようがなかったね。
さて、気を取り直してタスク消化しないと。
僕はルストやリュウキュウカッツォと一緒に行動をしたりしながら順調にタスクを消化していった。停電を直しに行ったり監視カメラを確認したりしながらゲームを進めているんだけど死体は見つけられないな。
『ビーッ!』
ここで2度目の通報がなった。誰が死んだのかなと確認するとサンラクのアイコンが暗くなっていた。
モ「ここでサンラクが脱落か」
茜「はい!私がサンラクさんの遺体を見つけました。それでですね……」
カ「お、クルーの最終兵器、インポスターのベント入りやキル直後を見ることが割とある茜ちゃんが何か見たみたいだぞ」
モ「茜ちゃんの幸運、最早何かの超能力みたいになってるよね」
茜「はい、超京極さん。サンラクさんをキルした後にベントに入りましたよね?」
京「何をいい言ってるのかな!?もしかしたら茜がインポスターで嘘をついてるかもしれないよ!」
ル「それだったら0がキルされた辺りで2人きりだった私がキルされていてもおかしくない」
カ「今回のゲームのインポスターは2人だからもし鉛筆がインポスターじゃなかった場合、ここでインポスターを吊らないとダブルキル(2人同時にキルすること)で負けちゃうんだよね」
モ「ルストはだいたい僕と一緒だから少なくとも今回の犯行には関係がないし。とりあえず吊っちゃおうか?」
クルーの最終兵器の威力は途轍もなく、
京「茜の幸運、何かしらの方法で縛った方がいいだろ——!」
ル「悪は滅びた」
カ「勝ったなこれは」
『
序盤の調子のまま超京極さんが吊られていった。鉛筆さんもインポスターならこれでゲーム終了だけど……
…カフェテリアのままか。超京極さんはおそらくインポスターだろうから鉛筆さんが違ったのかな?僕のタスクはそろそろ終わりそうだしこのままタスク勝利を狙って行ってもいいかもね。この時の僕は、そんなことを呑気に思っていたのだった。
タスク勝利になることを示すタスクバーが後少しでいっぱいになるころ、酸素妨害が起きた。これを放置しているとクルー側の敗北が決まってしまうから僕はルストと一緒に直しに行った。幸い行動を長く共にしているルストがインポスターの可能性は低いからね。安心安心。と思っていたら
『ザシュ』
「え?」
ベントから出てきたリュウキュウカッツォにルストがキルされた。やられた、そう思ったのと同時に
『ビーッ』
リュウキュウカッツォに通報をされてしまった。きっと彼の狙いは、
カ「モルドがルストをキルしたのを見たよ」
モ「リュウキュウカッツォがキルしていたでしょ!?」
カ「またまた~、そうやって罪を擦り付けようとしたら駄目だよ?」
茜「えーと、えーと私は酸素妨害を直すために行っていたんですけど……」
カ「あぁ俺も同じだよ。2か所直さないとクルーの負けなんていうまさにキルを狙うのに絶好の機会だったからね。そこをモルドが見事にやっていったってわけさ」
モ「僕がルストをやるんだとしたらもっと前にいくらでもチャンスが「ボクを殺さないでッツォ(裏声)」ブハッ!」
リュウキュウカッツォのクルーについてる子供のクルーで笑わせるのは卑怯でしょ……
カ「とりあえず俺はモルドに投票しておくからね」
モ「プ、クフフ。そ、それだったら僕だってリュウキュウカッツォに入れるよ」
茜「私は、うーん、うーんどうしましょう?」
モ「怪しいなって思う方に入れてくれればいいよ。インポスターはリュウキュウカッツォだけどね」
カ「いやいやインポスターはモルドだから。分からないならあいうえお順で入れたらどうかな?」
モ「あ、自分が僕より後だからってそれはずるい」
茜「あいうえお順ですか。じゃあ私は自分に投票ですね!」
モカ「えっ!?」
『誰も追放されなかった(同数投票)』
……ふぅ助かった。まさかリュウキュウカッツォがあんな強引な手段でキルを取ってくるとは予想外だった。会議を開くためのクールタイムが終わったらすぐに会議を開かないともう一人キルされたらそこで敗北だ。
早く、早く、早く!自分のすぐ後ろにスタンバってるリュウキュウカッツォに怯えながら会議のボタンを見ている。
「今だ!」
クールタイムが0になると同時にボタンを押すといきなり暗転した。これは勝敗が決まってリザルト画面に行く前のやつだからキルが間に合ってしまったみたいだ。ごめんみんな……
『勝利』
僕の目の前には勝利の文字がある。これはつまりクルーが勝ったってことになると思うんだけど、あれ?
サ「ハハハハ。おいカッツォ、キル直前でタスク勝利される気分はどうだ?最高だろ?」
鉛「プププ、キルのクールタイムを今か今かと待って、勝ったと思ったら実は負けてた気分はどうですか~?」
カ「うるさいよ今回の犠牲者2人」
鉛「私はあんたらにやられたんだけどね!無実の罪で!」
京「ねぇ、茜の強運なんとかしたほうがいいんじゃない!あれはインポスター殺しだよ!」
0「私何もできずに
ル「次頑張ればオッケー。モルドもあんなギャグで笑って危うく負けかけてる」
モ「ごめんごめん。今回はとても焦ったよ」
ル「ん、反省して。ネフホロであの程度のギャグでオペレートを止められたらたまったものじゃない」
茜「リュウキュウカッツォさんがインポスターだったんですか。勝ててよかったですね!」
ゲームが終わった後は毎回こうやって感想を言い合う。ルストと2人でゲームをしている時と違ってとてもワチャワチャしていて、それでいてとても楽しい。
ああ、今日もいいゲーム日和だ。
最初の発言は京極が茜ちゃんにベント入り見つかった時に思ったことです。初めの言葉はインパクトがあった方がいいと思って……(ごめんね京極)
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