バカと酒とやっぱりバカ (ゲッコウ)
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プロローグ バカテス編

僕は今伊豆に来ている。

親戚の叔父さんがダイビングショップをやっていて、夏休みを利用して遊びに来たのだ。

メンバーは雄二に美波、姫路さん、秀吉、ムッツリーニといつものFクラスメンバー。

後、何故かA組代表の霧島さんもついてきている。誘ってないのに気付いたら一緒にいた。

本当にいつからいたんだろう? 全く気付かなかった。

本人に聞いてみると「……雄二とハネムーン、楽しみ……」とのこと。

こんなに綺麗な女の子から愛されて羨ましい限りだ。

 

「……爆発すればいいのに」

 

「いきなり何言ってんだ、明久。遂に頭が壊れたか?」

 

おっと、心の声が漏れてしまったようだ。

雄二が怪訝な表情で僕を見てくる。

 

「失礼な奴だな。雄二は人を馬鹿にしないと会話できないの?」

 

「……確かに今のは失礼だったな。訂正するぜ」

 

雄二にしては物分りがいいな。僕のおかげで伊豆に来られている事を思い出したのだろうか?

 

「明久の頭が壊れているのは元からだから、今更壊れてたりしないよな」

 

いつもの僕ならここで言い返して喧嘩になることだろう。だが折角の伊豆だ。雄二如きに時間を使うのは勿体ない。速く海で姫路さんの水着……じゃなくてダイビングをやりたい。

それに人は成長するのだ。今の僕ならもっと的確な選択肢を取る事が出来る。

 

「ねぇ、霧島さん。雄二が綺麗な海で今すぐ霧島さんと二人っきりで潜りたいって」

 

「てめぇ、何――」

 

「分かった、雄二がそう言うなら」

 

物凄い早さの慣れた手付きで霧島さんが雄二を拉致っていく。

 

「ちょ、待て! まさか本当にこのまま潜るつもりか!? 借りるつもりだったからレギュレーターとか何も道具を持ってないんだぞ!」

 

「……大丈夫。雄二が溺れても私が人工呼吸してあげるから」

 

「何も大丈夫じゃねぇぇぇ!」

 

もう姿が見えないのに雄二の叫び声が聞こえてくる。

物凄い肺活量だ。これなら道具なしでも海に潜れるだろう。仮に溺れても僕の責任じゃない。

 

「どこにもおってもオヌシらは変わらんの……」

 

呆れたように呟くのはメンバーの中で一番美人の秀吉だ。

本人は男だと言い張っているが、そんなのはどうでもいい。秀吉の性別は秀吉だ。

 

「本当、雄二って子供だよねぇ。あんなにはしゃいじゃってさ」

 

「……お主が勝手にハメてだけじゃろ」

 

今物凄い事に気付いてしまった。

予期せぬ出来事で雄二を排除できた。

そしてムッツリーニは気付いたらいなくなっていた。さっきまでムッツリーニがいた場所に血が垂れているから、きっとシャッターチャンスでも見付けたのだろう。後で成果を見せてもらおう。

つまりここにいるのは僕を除けば女の子だけ。いわゆるハーレムというヤツじゃないだろうか。

そしてここに邪魔者(FFF団)はいない。もし事故で何かあったとしても粛清される心配はない!

 

「……ん?」

 

急に僕のスマホにメッセージを受信をした時の音がなった。

姉さんからかな? 

最後まで心配して付いて来るって言ってたし。

スマホを開いて見てみると、クラスメイトの須川くんからだった。

 

『吉井、もし裏切ったら分かっているだろうな?』

 

怖い怖い怖い!!

何このメッセージ! しかもドンピシャのタイミングで!

彼の執念の前には物理的な距離なんて関係ないってこと!?

もし僕が姫路さんや美波、秀吉と何かあったら(まぁ、あるとは思えないけど)本当に伊豆までやってきそうだ。

 

「どうしたのよ、そんなに怯えた顔して。呪いのメールでもきたの?」

 

「はは、うん。まぁ、そんなとこだよ、美波」

 

確かに似たようなものだ。呪いのメールなんかより遥かに恐ろしいだけで。

 

「ところで明久くん。そろそろ迎えが来る時間じゃないですか?」

 

姫路さんに言われて時間を確認する。

今は13時58分。おじさんと待ち合わせした時間は14時だから、確かにそろそろ来る時間だ。

 

「雄二と霧島は海に行ってしまったが大丈夫かのう?」

 

「後、ムッツリーニもね」

 

「……いつの間に。全く気付かなかったのじゃ」

 

呆れたように溜息を吐く秀吉。

雄二もムッツリーニも勝手にどこかに行って。仕方ない連中だ。

何の為に駅前で待っていたのか忘れてしまったのだろうか。

……まぁ、ムッツリーニに関しては本当に忘れてしまっている可能性があるけど。

 

「まぁ、大丈夫でしょ。今の時代、スマホで調べたら場所が分かるでしょうし」

 

「そうだね。おじさんの店の名前は教えているし、生きていたら自力で来るんじゃないかな」

 

と、そんな会話をしているうちにおじさんが運転していると思われる車がやってきた。

さて、いつもの学園から離れたこの地で僕はどんな体験をするのだろう。

それを考えるとワクワクする。

だが、この時の僕は知らなかった。そんな希望はすぐさま打ち砕かれる事を。

 




サブタイトルにもあるように今回はプロローグのバカテス編になっています。
次回はぐらんぶる編です。


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プロローグ ぐらんぶる編

「ああ、そうだ。言い忘れていた。夏休みの間、親戚の子が遊びに来るんだ」

 

ある日の朝、ちゃんと服を着ながら朝食を食べているとおじさんがそんな事を言ってきた。

 

「親戚……ですか?」

 

俺もおじさんとは親戚だ。つまりその夏休みに来る子とやらも俺の親戚の可能性がある。知っている奴だろうか?

 

「ああ。あの家族はへんじ――うん! ちょっと、変わっていてな……」

 

あのおじさんが言い淀んだ!

俺が参加しているダイビングサークル(一応呑みサークルではない)ピーカブーのアレな奇行を見ても一切動じないおじさんが。

どれだけヤバい奴なんだ!?

 

「それで親戚付き合いもほとんどないから多分伊織は会ったことないと思うぞ。俺も何年も会ってないしな」

 

「へぇ、そうなんですか……」

 

何だろう、嫌な予感しかない。出来れば会いたくない。

 

「凄い変な顔……そんなに嫌なの?」

 

「そりゃ、そうだろう千紗。あのおじさんが言い淀む相手だぞ! ヤバいに決まってる! 後『変な』は余計だ」

 

「気持ち悪いの間違いだった」

 

「より酷くなってる!」

 

千紗は何故かいつも俺に厳しい。

俺が何をしたと言うんだ!? 全く心当たりがないぞ!

……アレの日か?

 

「安心しろ伊織。来るのはその息子だ。友達数人と一緒にダイビングをしに来るらしい」

 

それは安心……できるのだろうか?

ヤバい奴の息子ならそいつもヤバいのでは?

 

「ダイビング!?」

 

思わず立ち上がる千紗。

相変わらずダイビングの事となると目の色が変わるな。

 

「ああ。全員初体験らしいからちゃんと教えてやるんだぞ」

 

初体験か。

初めて海に潜った時の事を思い出す。あの時の感動は今でも忘れられない。

そして遂に俺も教える側か……。

考え深いもあるな。

 

「新しいダイビング仲間が増えると良いわね、千紗ちゃん」

 

「うん。普通の人だと嬉しい」

 

「おいおい、待てよ千紗。それだとお前の周りに普通の人がいないように聞こえるぞ」

 

「…………」

 

ちょっと考えて、それから千紗は結論を出した。

 

「……梓さんとか?」

 

「他にもいるだろ」

 

梓さんは見た目は美人だし普通に見えるけど、見えるだけだ。

あの人はバイだ。

 

「奈々華さんでもないぞ。ちゃんといるだろ、男で」

 

「……男で?」

 

千紗が視線を上に向けて考える。

そうだ、ちゃんと考えれば俺という存在に辿り着くはずだ。

だが、千紗の顔が俺の予想とは反対に段々と曇っていく。

 

「……マトモな人間が一人もいない」

 

確かにウチの先輩とか学科の連中とか耕平は間違いなくヤバい人間だ。だが、俺は違う。

正に清廉潔白を絵に書いたような人間。その俺がアイツらと同じような扱いを受けているみたいで不愉快だ。

 

「あんたも変人側だから」

 

「まだ何も言ってないぞ」

 

「そのバカ面を見たら何が言いたいかぐらい分かるわよ」

 

「くっ……!」

 

反論したいところだが、俺の考えを読まれたのは本当だから言い返せない。

こうなったら俺も千紗の考えを読んでやる。

 

……ふむふむ、なるほど。「こっち見んな」か。

 

「そんな事より来るのって今までの言い方からして学生でしょ?」

 

「ああ」

 

「中学生? 高校生?」

 

ん? 中学生?

不意に俺の頭に最悪のシナリオが浮かんでしまった。

 

「難しい顔をしてどうしたの、伊織くん」

 

「いえ、大した事じゃないんですが、このままだと耕平が警察のお世話になる恐れが」

 

「今の流れから何でそんな話に?」

 

「気にしなくていいよお姉ちゃん。どうせ馬鹿な事を考えているだけだから」

 

「馬鹿な事とはなんだ。これは切実な問題だぞ」

 

もし可愛い女子中学生が来たら、アイツ暴走するんじゃないだろうか。

そうなったら止めないと。耕平が捕まるのはどうでもいいが、女子中学生が可哀そうだ。

 

「よく分からんが、来るのは全員高校生だ」

 

「良かった……」

 

これで耕平が犯罪者になる事はない。

……いや、まだ安心するのは早いか。アイツは正真正銘の変態だ。本当の中学生じゃなくて中学生っぽければ暴走する可能性がある。

 

「確か6人ぐらいで来るって言ってたな」

 

「結構な大所帯ね」

 

「部屋足りるかしら」

 

それは確かに大きな問題だ。

この家はあくまでダイビングショップで旅館とかじゃない。一人や二人ならともかく、6人となると部屋を用意できない。

 

「大丈夫じゃない? 私がお姉ちゃんの部屋に泊まって、伊織が外で寝れば」

 

「私が千紗ちゃんと一緒に……」

 

「千紗さん!?」

 

降って湧いた幸運に言葉を言葉を失っている奈々華さんはおいておくとして、問題は俺だ。

部屋が足りないからって何で俺が追い出されないといけない!?

 

「何の不満があるの? たまに酔って外で寝てるじゃない」

 

「俺だって常に酔ってるわけじゃないぞ!」

 

「……酔ってたらいいんだ」

 

「……そういう事ではないが」

 

もしOKしたら先輩との飲み会で酔い潰れたところを本当に追い出されそうだ。

 

「それでも部屋が足りないぞ」

 

「そんな事より先に娘さんにもっと俺に優しくするように言ってくれませんか!」

 

「そこは狭いけど、男女に別れて一緒に泊まってもらうしかないんじゃない?」

 

「それしかないか」

 

俺を無視して話が進んでいく。

くっ、何故世界はこんなに俺に厳しいんだ……。何も悪い事はしてないはずなのに。

 

「確か男が3人、女が2人、秀吉が一人って言ってたな」

 

「……秀吉ってなんですか?」

 

男女の割合の話のはずなのに、何で一人だけ男でも女でもなく名前なんだ?

 

「さぁ? 聞き返しても『秀吉は秀吉だよ。それ以外の何者でもない』って答えただけで」

 

「……?」

 

意味が分からない。

俺が知らないだけでそういう名前の第3の性別があるのだろうか?

オカマみたいな特殊なタイプなら、普通にオカマって言えばいいだけだし。

これはやっぱりヤバい奴の息子はヤバいのではないだろうか?

 

しかし、この時の俺はまだ知らないのだ。ヤバいのはその息子だけではない事を。そしてそいつは想像以上のバカである事を。




次回から本編でバカテスのキャラとぐらんぶるのキャラを絡ませていきます。
基本明久視点ですが、場合によっては伊織だったり他のキャラ視点でも書いていくつもりです。

良かったら感想とかください。もし貰えると作者のテンションが上がります。


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第一話 

「え~と……」

 

車を降りると同時におじさん――古手川登志夫さんが周りを見渡して僕らを探す。

そしてすぐに見付けたようで、こっちに向かって歩いてくる。

 

「明久か。大きくなったな」

 

「お久しぶりです」

 

普通に挨拶しつつも実は僕はおじさんの事を覚えていない。なのに僕がおじさんの顔を知っているのは、こっちに来る前に姉さんに写真を見せてもらったからだ。

相手は覚えていてくれたのに、僕が覚えていないのは別に記憶力が悪いとかじゃない。

会ったのが小学生低学年ぐらいの時に一回会っただけだからだ。

これで覚えていろ、という方が無理がある。

 

「初めまして、島田美波です。今回はお世話になります」

 

「姫路瑞希です。よろしくお願いします」

 

「木下秀吉じゃ。よく勘違いされるだが、れっきとした男じゃ」

 

皆が次々に挨拶していく。

今日はバカ達がいないから話がスムーズに進んでいく。これがFクラスのメンバーならどうなっていたことか。

何でかと言うとおじさんには娘さんが二人といると聞いているからだ。しかも両方かなりの美人だとか。

あの連中なら挨拶もせず見るに堪えない醜いアピール合戦を始めることだろう。

いくら何でも今からお世話になろうという人に見せる光景ではない。

僕も姉さんにしつこく失礼のないように言われている。

本当、失礼な姉さんだ。僕がそんな事するはずないのに。

 

「皆礼儀がいいな。ウチのバカ共にも見習ってほしいぐらいだ」

 

「……?」

 

どういう意味だろう。

娘さん――え~と、確か千紗さんに奈々華さんだっけ? 

二人とも常識のある普通の人だと聞いているけど。他にも誰かいるのだろうか?

 

「ん、そういや人数が足りないな。確か6人じゃなかったか?」

 

「ああ、二人ほど海に飛び込――」

 

「町に散策に行きました。何か初めての伊豆って事でテンション上がったみたいでして!」

 

「後、一人はとうさ――」

 

「街の風景の写真を取りに行ったのじゃ。ムッツリーニは写真を撮るのが趣味じゃからの」

 

美波と秀吉が僕の説明に被せてくる。

どうしたのだろう、妙に焦っている様子だけど。しかも嘘までついて。

 

「イタタッ……!」

 

美波が僕の耳を引っ張りながらおじさんと距離を取る。それから耳をつまんだまま、おじさんに聞こえないように小声で怒鳴ってきた。

 

「あんた、馬鹿なの! 何を言うつもりなのよ!?」

 

「何って事実をそのまま説明しようと……」

 

「はぁ……」

 

呆れたように溜息を吐く美波。

? 全く意味が分からない。美波は何を言いたいのだろう?

 

「いい、耳の中の鼓膜までよくかっぽじって聞きなさい」

 

鼓膜までかっぽじったら何も聞こえないと思うけど。

 

「あんたの常識は非常識なのよ」

 

「……はい?」

 

何の説明にもなっていない。ただただ僕が罵倒されただけだ。

 

「島田よ。何の説明になってないぞ……」

 

「そうですよ、美波ちゃん。それだと明久くんに常識がないみたいに聞こえるじゃないですか」

 

「ないわよ」

 

「ワシもないと思うぞ」

 

姫路さんだけだ。僕に優しい言葉をかけてくれるのは。

美波も秀吉も酷いよ。

 

「そんな事ないですよ。……ちょっと周りの人と感覚がズレているだけで」

 

姫路さん、それ何のフォローになってないからね?

 

「さっきから何をコソコソしてんだ?」

 

「ほら、おじさんも不審がっているから早くしてよ」

 

「ワシらにとってはムッツリーニの盗撮は日常じゃが、学園以外の人からすると犯罪じゃからの。だから言わない方がいいとうことじゃ」

 

「ああ、なるほど」

 

さすが秀吉。説明が分かりやすい。

美波も一々僕を罵倒せず、そう言えばいいのに。というか、それだと非常識なのは僕じゃなくてムッツリーニじゃないか。

 

でも、確かにそれは気を付けた方がいい。もしムッツリーニが捕まったりしたら大変だ。

って、今も写真を撮りに行っている最中だった!

とは言ってもムッツリーニがどこにいるかなんて分からないし。

……ムッツリーニなら見付かるなんてヘマはしないか。僕に出来るのは信頼して成果を持って帰ってくるのを待つだけだ。

 

「じゃあ、話も終わったようだし早くおじさんのところに戻ろうか。ずっと待たせるのも悪いし」

 

そして僕らは車に乗って移動を開始する。

席は僕が助手席で、他の三人は後ろの席だ。これは別に僕が美波や姫路さんと密着する事で須川くんからの制裁がある事を恐れたからとかではない。

単純にたまたまそういう流れになっただけだ。他意はない。

 

ちなみに雄二達の事は後で自力で合流するとおじさんに説明した。

まだ高校生だし初めての土地という事で心配しているみたいだけど大丈夫だろう。アイツらなら道に迷っても何とかなるさ。

 

「ついたぞ」

 

おじさんからダイビングの話を聞いているうちに目的地についたみたいだ。

 

ここがおじさんがやっているダイビングショップ『グランブルー』か。

ダイビングって初めてだけど楽しみだな。おじさんの話を聞いているうちにより興味が湧いてきた。

美波達も同じように興味を持ったらしい。

まぁ、今日はついたばかりだから潜るのは明日になるらしいけど。

 

「車をおいてくるから先に入っていてくれ」

 

「分かりました」

 

それとおじさんの話だと近くの大学のダイビングサークルの人達がよく来るらしい。

どんな人なんだろう? 仲良く出来るといいけど。

僕は店の扉を開けて――

 

「……」

 

そして閉めた。

何いまの光景は!? そこに広がっていたのは想像していたものとは全然違うものだった。

 

「いやいやいや」

 

今のはきっと何かの間違いだ!

うん、そうに違いない! 今はまだ昼だぞ!

……いや、夜でもおかしいけど。

 

「何してるのよアキ。早く入りなさいよ」

 

「ごめん、ちょっと幻覚が見えたものだから」

 

そして再度扉を開けて――

 

「Vamos!」

 

そして、やっぱり閉めた。

先と同じ光景が広がっていた。どうやら見間違いとかではなかったらしい。

これは女の子に見せていいものではない。

 

「どうしたんですか、何か変な汗をかいているみたいですけど」

 

「何でもないよ。ちょっと不審者がいただけで」

 

「それは大問題じゃないですか!?」

 

「うん、だからちょっとおじさんを呼んできてもらえるかな? 美波と秀吉も連れて」

 

「? 分かりました」

 

不思議そうにしていたけど、何とかおじさんの所に行ってくれた。

さて、どうしたものか。僕はさっき見た光景――昼間から酒を呑んで裸で騒いでいる連中の事を考えて憂鬱な気分になった。

ただ一つ分かったのはこの人達がおじさんの言っていたバカどもだという事だ。




次回は明久と伊織を絡ませます。

更新は週一ぐらいでのんびりやっていこうと思います。


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