駄文で、表現力がなくて、お粗末な点が多々あると思いますが
温かい目で見守ってくれたら幸いです。
しばらくはチラシの裏で投稿することになります。
プロローグ なんの脈絡のない話
夕方。
夕日に照らされた商店街の路地で、一人で泣いている小さな男の子。
膝を抱え、電柱の根元で声をあげて泣いている。
しかし、妙だ。
こんな小さな男の子が一人で商店街にいるのはおかしい。
迷子にでもなったのだろうか。
いや、そうならば、周囲の人間が気に留めるだろう。
少くとも警官はこの男の子を無視したりするはずがない。
しかし、誰も気に留めない。
夕飯の支度に遅れそうな主婦は足早に、仕事帰りのサラリーマンは少し疲れた様子で、巡回中の駐在さんは自転車に乗って、少年の目の前を素通りする。
まるで、少年の存在が認識できないかのように。
そんな中、学校帰りの中学生くらいの少年が、小さな男の子の前で止まった。手には何故か花束を持っていた。
少年は、周囲を気にしながら人気が少くなったことを確認すると、
男の子に向かってしゃがみ、男の子の肩を優しく叩く。
「君、どうかしましたか?」
「・・・グスッ・・・ママが・・・いなくなっちゃった・・・」
男の子は涙声まじりにそう言った。
「そうですか・・・家は分かりますか?」
「・・・うん。」
少年の問いに素直に頷く男の子。
「じゃ、僕と一緒に帰りませんか?」
少年は、男の子に手を差し出す。
「・・・でも、ママが・・・」
「知らない人に着いて行っちゃダメ、ですか?」
「・・・うん・・・」
「でもこのままじゃ夜になっちゃいますよ?君に僕がついて行きましょう。」
「でも・・・」
「大丈夫。」
少年は男の子の頭に手を置く。
「必ず、僕がママのところまで送りますから。ね?」
「・・・」
男の子は迷ったが、しばらくすると
「・・・うん。」
と素直に頷いた。
「よし、じゃ、行きましょうか?」
男の子は少年の手を握った。
男の子の言う道の通りに進むと、なんの変哲もない空家に着いた。
少年は知っていた。
ここの家は、去年一家が全滅していることを。
無理心中だったそうだ。
父親が発狂し、母親は惨殺され、幼い子供は海に放り投げられたと聞く。
酷い、惨い話だ。
亡くなった家族の写真にこの男の子は写っていた。
つまりは・・・そういうことだ。
「君、ここで?」
「・・・うん、ここだよ。」
男の子は少年の手を離すと
『お兄さん、ありがと。バイバイ。』
そういうと、朝焼けのように消えて行った。
「・・・天国で、ママに会えるといいですね。」
そう言うと、少年は、学校帰りに買ってきた、花を玄関先に置いて行った。
少年の名前は詩野 悠斗(しの ゆうと)。中学二年生だ。
無造作に伸ばした髪に、青白い肌。そして中性的な顔立。
少し化粧をして、髪を前で垂らせば恐らく映画「リン◯」に登場する貞◯に見えるだろう。
実際、近所の銭湯の帰りに本気で本物と間違われたことがある。
外見に反して私生活は至ってマトモで、学校では優等生でもある。
そして、ここからは普通ではないこと。
彼には、霊感がある。
幼い時、大きな事故にあった時以来、死者、俗に言う幽霊と会話する程度のことが出来るようになったのだ。
かと言って、テレビに出て来る霊媒師のようにお祓いの方法も知らなければ、自ら進んで祓ったりはしない。
彼なりの流儀があるようだ。
悠斗の家には、祖父がいる。
父親と母親は悠斗の時の事故で二人とも他界した。
今は祖父と悠斗の二人暮らしだ。
基本的に悠斗が家事をし、祖父はいつも縁側でお茶をすすっている。
それが何時もの光景であった。
悠斗が家に帰ると、祖父である詩野 昭久が、珍しく出迎えていた。
もうすぐ七十になろうとする年齢であるはずだが、
背はスッと伸びている。
昭久は、悠斗をリビングに連れて行くと、早速話を切り出した。
「悠斗、いきなりだが、荷物まとめろ。」
「本当にいきなりですね!?じいちゃん!?話の脈絡が見えないんですけど!?」
「引越し先が決まったんだ、前に行っておいただろ?」
悠斗は思い出す。確か、二、三週間前にそんなっことを言っていたような・・・
「だからっていきなりすぎるでしょ!?」
「ワシはちゃんと言っておいたぞ。聞かなかった悠斗が悪い。」
「グ・・・」
「さあ、さっさとゆくぞ、引っ越し先は・・・」
「悠斗、お前の生まれ故郷、姫神島だ。」
はい、衝動的にやりました。反省はしてます。後悔はしていません。
これからどこかで見たことのある推理系のトリックを無理やり使っていくので
温かい目で見てくれると幸いです。
あらかじめ言っておきますが、過度な期待はしないでください。
自分でトリックを考えることは・・・・
な、慣れたらってことで・・・(^。^;)
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