鋼鉄のおじさん (木星おじさん)
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お前もおじさんにならないか?

 俺は昔からガンダムが大好きだった。

 

 五歳の頃、親父がテレビで劇場版ファーストガンダムを見ていたのを横で見ていたのが始まりで、当時ゲーム機を持たせてくれなかった親の目を盗んで『機動戦士ガンダム 連邦VSジオンDX』に出会い熱中した。

 自分がアムロやシャアの様にMSを操り、敵MSを倒す。いや、自分がロボットを動かす事に感動していた。負けても構わなかった。だって、好きなモビルスーツを動かしているのだからそれ以上の事はなかったのだから。

 

 それから俺は『ガンダム』というコンテンツにのめり込んでいった。宇宙世紀シリーズやSEEDシリーズを見て、00や外伝作品を見たけれど。一番好きになったのは小学生の頃に出会った『機動戦士クロスボーンガンダム』。

 

 アンチビームコーティングマント。略してABCマントをはためかせ、額に髑髏を付けた海賊のガンダム。

 衝撃だった。ロボットにマントや髑髏、それまでに好きなモビルスーツはエクシアやインパルス等のスタイリッシュな主人公機だった俺にとってマントでその身を隠したその姿は鮮烈に脳裏に焼き付いた。

 それからのめり込んだ俺はクロスボーンのシナリオも好きになった。

 地球育ちのトビアが経験を積んで、キンケドゥを始めとする先人達から学び、少年のままがむしゃらに突き進む。

 そんな物語が俺は大好きだ。今でも他のアニメを見る際に似たような点があると大喜びする位に大好きだ。

 

「ガンプラバトル、か……」

 

 最近流行り始めたゲームで実際にガンプラを組み上げて、そのガンプラを自由に動かして戦うというものだ。

 小学生になって少ししてからガンプラを作りしていた俺は親に1キットだけねだってクロスボーンガンダムX1のHGのキットを買って貰い早速、自分の好きなガンダムが動く姿を夢見て、X1をX2の色に合わせて塗装し、武装もショットランサーやバスターランチャーを他のキットから流用、改造してX2でガンダムプラモデル・デュエル略してGPDのデビューをした。

 キンケドゥのX1も好きだがトビアのX3も良い。X0も捨てがたい。

 勿論、フルクロスもカッコいいしX1を継いでからのスカルハートもパッチワークも好きだ。

 特にパッチワークは有り合わせの急場しのぎな所が好きなのだがトビアのX3が使われているのが良い。

 でも、今回は海賊の機体として好きなカラーリングのX2を採用した。

 

「負けた……負け、かぁ、最初だしこんなだよな……」

 

 しかし、そう現実は上手く行かなかった。

 俺のGPDは敗北で始まった。組み上げたX2のABCマントは耐久値以上のダメージを負い細切れのボロに成り下がり、X字のスラスターはXではなく/になる程に損傷して胸に\字の傷も付いた。

 

「……くっそ……想像以上にクるな」

 

 昔から物が壊れると酷く落ち込む質の俺はしばらく落ち込み続けた。好きなガンダムを動かして負けるのは良い。そういう事もある。だけど、自分の手で作って自分で動かした物が壊れたという事があまりにもショックだったのだ。

 トビアだってX3とかフルクロスとか大破させたけど勝ってるし、ラストバトルなんだ。初戦から躓くなんてカッコ良くないなんて思ってしまった。

 壊れたX2の残骸を押し入れにしまって俺は家でエクバをプレイしていた。最近はX2改を使うのがかなりプレイしやすい。

 

「なんか……ちげーな」

 

 モヤモヤする。姿は改だから違うとはいえ同じX2が動いているせいかてんでプレイに集中できない。

 幸か不幸か俺はそのモヤモヤに言語化出来てしまった。

 

「俺の『クロスボーンガンダム』じゃない……」

 

 要は自分の作った『クロスボーンガンダム』を自分で動かして勝つ所が見たくなっていた。

 俺はX2のマントやスラスターをもう一度作り直し、試合の度に改造を重ねていった。

 

「俺はマントを剥がされた後のビーム防御が雑になる」

 

 たまたま出会ったF91使いと試合をしてもらい、ビームマントだけではヴェスバーは勿論ビーム兵器の手数で押され、防御が足りないからX3の腕に換装してIフィールドで守りを固めた。

 結果的にそれが切っ掛けなのか初めて勝ちをもぎ取れた。

 

「何連勝か出来たのめっちゃ嬉しいな……明日は初めて出る大会、欠点をなるべく無くそう」

 

 X2改は武装を破壊されて、右腕をもがれたけどすぐに直せる範囲だ。良かった。

 大会の事前練習中対戦したフラッグ使いとの戦いではフラッグの加速を用い急接近された結果、X2のショットランサーとバスターランチャーでは対応が遅れた。シザーアンカーで変形機動中のフラッグを掴めたからこそ勝てたが毎回そう上手くは行かない。

 バスターランチャーは近接戦闘では邪魔になるため遠近両方で対応ができるクジャクに、ショットランサーは変形がザンバスターより使い勝手も取り回しも良いバタフライバスターに武器を持ち替えた。

 

「二回戦の相手に負けたのはナノラミネートを抜けなかったからか……物理で殴れる武器も欲しいな」

 

 大会で敗れて、ストックのABCマントと下半身がバーストレイピアによって破壊された愛機を見て敗因を思い返す。

 ヴィダールのキマリストルーパーアレンジのガンプラ相手にはビーム兵器ばかりの武装構成は不利になる事が露見した為、スカルハートを参考にしてシザーアンカーの片方をスクリューウェップに換装した。

 

「これが、GPD最後の大会か……気合い、入れるぞ」

 

 そうして胸の髑髏の傷以外は変え続けられたクロスボーンガンダムは初期のX2のパーツがほぼ残っていない。

 マントを着けていると頭部と腰部アーマーから下の脚部以外大体隠れるおかげでX2に見えなくもない。

 そんな俺の相棒の名は──。

 

「クロスボーンガンダムX2改改……ミクスゴースト! 出る!」

 

 そして、今までの特訓や対策の成果が出たのか俺は決勝まで勝ち進んでいった。

 正直ここで終わってもめっちゃ嬉しいかもしれない。今まで決勝まで上がれた大会なんて一度もなかったのだから最高成績更新して終わるなら悔いはない。

 だけど、決勝戦の最中そんな気持ちは無くなった。

 

「クソ! クジャクがやられた!」

 

 相手のガンダムヴァサーゴチェストブレイクのストライクシューターとクジャクの撃ち合いでABCマントを剥がされ、ストライククローに掴まれたクジャクが零距離のビームに破壊された。

 クジャクの爆発に巻き込まれたせいで大きな隙を晒してしまい、それを逃す程決勝は甘くないと言わんばかりにヴァサーゴは腹部のビーム砲、トリプルメガソニック砲を展開して発射体勢に入った。

 

「ヤバい!」

 

 このまま横に避けようにもステージは市街地のビルに囲まれ横の動きが制限されていて、避けきれる気がしない。

 真っ直ぐ行こうにもこちらが接近するよりもメガソニックの方が速い。

 敵のビーム砲、Iフィールド、この土壇場にクロスボーンガンダムがやれることは一つしかなかった。

 俺は横に避ける事も考えずにヴァサーゴに向かって突撃を仕掛ける。

 

「うおおおおっ!!!」

 

 放たれたメガソニックのビームに対して俺はIフィールドハンドを展開、逆の腕にはバタフライバスターをサーベルモードにして構えたまま、X字スラスターを一方向に集中させて相手のビームが途切れるかこちらのIフィールドの限界が来るかの根比べが始まった。

 メガソニックのビームを切り開くように距離を詰めながら、今までの事を思い出していた。

 初めてGPDで負けて悔しかった事、初めて勝ってその勢いで連勝出来て嬉しくて親父や家族に報告しまくった事、初めて出た大会で負けて普通に負けるのとは違った悔しさがあって泣くのを我慢しながらABCマントの破片を回収して帰った事。

 GPDであった全部が脳裏に溢れ出して、ミクスゴーストのフェイスオープンによる排熱が発動するのと同時に絞り出すように言葉を吐いた。

 

「耐えろ! 耐えてくれ! 俺の……! 俺のクロスボーンガンダム(ミクスゴースト)ッッ!!」

 

 それと同時にIフィールドのエネルギーが切れた瞬間にメガソニックのビームも途切れ、お互いのガンダムの額がぶつかり合う。

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

「お疲れ様……」

 

 ガンプラバトルは名と舞台を新しく生まれ変わる。今度はガンプラをスキャンして、それを仮想現実で動かす事になるらしい。その名をガンダム・バトルネクサスオンライン略してGBN。

 仮想現実故に機体が破壊されても現実では傷付かないとかなんとか。

 クロスボーンガンダムも主役機体は変わっていく、折角なら次に使うのはアナザーガンダムの機体でも使おうかなーとか考えながらサービス開始直前になってもガンプラは決まらず、とりあえずはアバターのみで雰囲気だけ楽しむ事にした。

 

「こんなんか、VRって」

 

 VRゲーム自体やった事がないため、他のプレイヤーのなりきりアバターやらアバターがMSになっているのを見て楽しんでいた。

 

 

「やっぱ、バトルを見るのはアバターのままだと遠くから限定か……何か用意するか」

 

 戦闘を見たいだけだから、機動力に極振りしても良い。そんなのに打ってつけの機体が00に確か居た筈……。

 

「アブルホールだっけか……」

「アブルホールを! 00Pをご存知でいらっしゃる!?」

「……うわ出た。妖怪GN00P布教フィールドおじさん」

 

 ドタドタドタドタっと、見覚えのあるキャラクリの男アバターが『アブルホール』の名を聞いた瞬間に走ってきた。

 彼のあだ名は前述の通り『妖怪GN00P布教フィールドおじさん』だ。

 リアルの彼とはGBNの発表があった数日後に開設したSNSの相互フォロワーなのだが、出会い頭に『好きな00はPです』という独特の自己紹介をされ、その後も変な縁が続いてしまっている。

 

「で、機体決まったんすか? アブルホールっすか? 良い趣味してるじゃないすか」

「いや、あれ使うんだったらVF-25が良い」

「V……なんて?」

 

 バルキリーは流石にスキャンしてくれないと思うが……うーん変形機か……変形、変形。

 

「まだちょっと悩んどくわー。それまで一人で頑張れ」

「え、おじさんボッチやん……寂しい……」

 

 うっさいよ。疑似GN粒子静脈注射すっぞ!

 嘆くおじさんを置き去りにして俺は一旦GBNからログアウトした。

 

「つっっかれた……」

 

 家庭用GBNのバイザーを机の上に置いてベッドに身体を投げ出す。

 おじさんに合わせる訳ではないが、00の機体は結構好きだ。ライザーとかセラヴィーとかブレイヴとか好きだけどなんか違うんだよな。

 

「はよ決めんとおじさんにも悪いしな……何よりランクに差が付く」

 

 翌日、結局新しくガンプラを作ることもなく再びGBNにログインした。

 このゲーム、ガンプラを持ち込めないユーザーや拠点システムのアクセサリー収集を目的としたバトル無しのミッションが実装されている。

 俺はその採取ミッションで納品しなければいけない小麦を探しに畑のありそうなエリアを散策していた。おじさんとの差を少しでも縮める為というのもあるが、フィールドに出てぶらついて見たかった。

 

「小麦って……パンに使うのか? ミッション依頼主もしがない元宇宙海賊からだったし……縁感じちゃうな」

「一人で何をぶつぶつ言っておるのだ?」

「キンケドゥ……いや、シーブックは戦いが終わった後。セシリーとパン屋開くんだけど、このミッションそれっぽいなーって」

 

 顎に親指を当てて独り言を呟いていたら、何故か違和感がなく、つい返事をしてしまい会話になっていた。

 

「……それに縁とは、もしかしてお主パン屋なのか!?」

「……うん?」

 

 声がする方に視点を動かすとそこには長くて綺麗めな薄黄緑色の髪、その両側を少しだけ結った和服幼女がキラキラと目を輝かせて居た。

 このミッション専用のNPC? いや、ガンダムにこんな感じのキャラは居た覚えはないし、NPCにしてはアバターの動きが人間染みている気がする。

 

「アイエエエエ!? ヨウジョ! ヨウジョ=サン。ナンデ!?」

 

 その口調に容姿、インターネットでは要注意対象でしかないのは本能で、いや、付け焼き刃のネットリテラシーでも分かるほどにのだロリおじさんのそれだった。

 身体が勝手にGBNの恩恵もあってトロワみたいな回転ジャンプで距離を取っていた。

 

「む、どうしてそこまで距離を取る」

「だ……だって、のだロリおじさんはねぇだろぉ……」

 

 このご時世のじゃロリおじさんなぞ珍しくもない。

 人気の動画投稿者や古くのネトゲからインターネットの様々なところに存在する。

 まだ俺は出会ったことがないけれど、ガンダムのゲームで出会いたくはなかった。

 

「おじさんではないわ! というかのだろりとはなんなのだ!」

「その口調のことだよ! てか、はぁ……そういうキャラ付けなんすね……」

 

 相手をするだけでも疲れそうだ。小麦を回収してのだロリおじさんに粘着されながらもミッションを終える。

 次のミッションを選んでフィールドに出る時も着いて来る。00P布教おじさんと合流する時はめっちゃ遠くから物陰に隠れて見てるし、よく分からないおじさんだった。

 

「で、まだ着いてくるんですか。のだおじ」

「だからおじさんではないし略して雑にするでない!」

「じゃあ、ハンネ……あー、いや、名前は?」

 

 ハンドルネームと聞こうと思ったがここまでの会話で何となくネット知識には疎そうな事が分かってきたため、言い直した。

 名を聞かれたのだおじは少し考える様子を見せた後に今まで見せなかった真面目そうな面持ちで口を開いた。

 

「名か……そうだな、我が名はムラマサだ」

「ブラスター?」

 

 思わずクロスボーンガンダムの武器の名前かと思ったがフレンド申請がのだおじもといムラマサから飛んできた。数秒申請を受け入れるか悩んだが、どうせ俺のフレンドはあの00Pおじさんしかいないし、本当にネカマとかだったら即刻フレンドを切ればいい。そんな感じで申請を承認した。

 軽くユーザー情報を確認すると一般ユーザーなのは間違いないらしい。ガンプラの登録がされていない。フォース、このゲームにおけるギルド的な物にも所属していない。フレンドも俺一人しかいない。

 ユーザー情報が全てデフォルト設定なのを見る限り、あんまり姫プとかをやりそうには見えなかった。そういうプレイングかもしれないと、疑っておくけど。

 

「一つ聞いてよいか?」

「何すか?」

「何故お主は他の者みたいにガンプラ? を使わないのだ? 皆好きなロボットに乗って同じようなロボットと戦っているではないか」

 

 どうやら俺のユーザー情報を見たらしい。そういえば初めてムラマサとガンプラの話をした気がする。

 今現在ガンプラを使ってない理由はいくつかある。一つは新しいゲームになったからクロスボーン以外の機体が使ってみたいということ、二つ目にプラモショップに行ってもピンと来るキットがないということ、

あとは何かGPDで満足した感じがあるということ。

 それはそれとしてちゃんとGBNは楽しみたいという気持ちはあるため割り切れなていないのだ。

 どうせ縁もすぐ切っても問題ない他人なのだから細かい事を省いてガンプラを登録してない理由を大雑把に話した。

 

「好きな物は好きなままで良いのではないか?」

「別に好きな物は変わっちゃいないし嫌いになった訳でもないけどな……なんつーかモヤモヤするんだよな」

 

 昔抱えた事のあるモヤモヤはすぐに解決出来たけど今回ばかりはうまくいきそうにもない。

 眉間にしわを寄せながら髪を搔く俺を一切見ずにムラマサはロビーの一角にあるモニターを見ながらどうでも良さそうに呟いた。

 

「ああいうので良いのではないか?」

「ああいうのって……ああ、妖怪GN00P布教おじさんか」

 

 おい、今のは何だというツッコミをガン無視しながらモニターに映る00Pおじさんを眺めていると彼は天を見上げて叫び始めた。

 

「俺の好きなアストレアは! TYPE-FとかF2じゃなくて! 通常のアストレアなんだよ!」

 

 おおよそ、アストレアをFとかF2にしないんですか? とか言われたのだろう。00Pの書籍をカメラを持っているユーザーに渡しておじさんの写っている映像から別の映像に切り替わる。

 あの人ああいうところあるよな。とか思いながら横でムラマサがアレがおじさん……。と納得している様子を見て余計なこと覚えてるけど……まぁおじさんならいっかと放っておいた。

 

「で、だ。お主……おじさんになるのだ」

「え、やだ」

 

 何となく言いたいことはわかるけど、おじさんにはなりたくないよ……だって、おじさんだよ? あんなちょっとだけまとめサイトに取り上げられて玩具にならずに微妙な感じで終わるのは嫌だ。

 一緒にゲームを初めてる辺り仲は悪くないけど……まぁ、うん。

 

「別にあそこまで騒げとは言わんが……もうちと自分に素直になれと言っておるのだ。

 とりあえず明日は何でも良いからガンプラを持ってくるのだ」

「流石に無理だ。来週にしろ」

 

 そうなのか? と一日で作って当たり前みたいな反応されても無理なもんは無理だ。何を作るか決まっても今日すぐ完成する訳がない。最低限のクオリティを出す為に塗装だってしたい。

 そこら辺の事情を説明してなんとか納得してもらった。

 

「……では、来週で」

 

 面倒な事になった。と思いつつ、キット一つを組む時間を計算すると今落ちるのがちょうど良さそうだったので今日はお開きとなり、GBNからログアウトした。

 まずはプラモショップに行って何か良いキットが無いか探しに来た。X1の在庫はいくつかあったのを確認したが、やっぱりそのまんまクロスボーンは面白くない。

 

「何のキット組むかねぇ……多分クロスボーン系列持っていかないと文句言われそうだしなぁ」

 

 宇宙世紀キットの売り場から離れようとした時、ふと、とあるキットが目に着いた。

 

「V2か……ミノフスキードライブ、クロスボーン、タイトル交代……」

 

 何となく方向性が決まり必要そうなパーツが入っているキットも購入してまっすぐ家に帰って部屋に籠りプラモの作成に集中した。

 過去にパーツだけ拝借したキットの中にも色々と使えそうな物があったので、そちらも併せてパテで盛って紙やすりで削って、塗装して……全部やっていたら前日のギリギリまで掛かってしまい、塗料が乾いたのは当日の昼間だった。

 

「ようやく終わったー! なーんで共通パーツの少ない変な機構の変形機なんて組んだかな!」

 

 金曜日の夜から徹夜した身体を一度休める為に、GBNにログインした。集合場所とかは特にないが、ネトゲにはフレンドに登録しているユーザーが今何やっているか見れる機能があるが、俺はあまりこの機能が好きじゃない。一人でやりたい時は一人でやりたいのでアポなしで来られてもすっごい微妙な顔をする。

 今回は一応事前に決めた事なので良いけども。

 

「先におじさんとの予定があったな」

「おっすおっすー。ガンプラ決まったって?」

「おん、何にしたかは出撃してからのお楽しみで」

 

 ロビーで待ち合わせをしているおじさんと合流して軽めのミッションを選んで出撃する。おじさんのアストレアと同時にフィールドに出ると俺の新しい機体もフィールドに降り立つ。

 EMS-TC02、ファントム。木星共和国特殊部隊『サーカス』が開発した、特定の性能に特化したサウザンド・カスタムの一機。

 そして、『クロスボーンガンダムゴースト』の主人公機だ。

 

『ファントムってキット化してたっけ?』

「いや、V2とか色々使って組んだ……ちょっとミッション開始前に軽く飛んでくる」

 

 変形機構の再現とか色々大変だったわロボット魂のファントムの変形を何度もやって機構を覚えてパーツを加工していった成果を確認するようにバタフライバスターで機体内部にある物理ロックを破壊して変形を試す。

 

「お、うまく行った」

 

 ファントムに搭載された変形形態──蜃気楼鳥に変形したファントムは風に乗って滑り落ちていく。

 ただ変形しても、この機体の通常の推力では滑空していくだけで、この機体の要になる機能を起動する。これがうまく行くか行かないかで今後の方針が決まる。頼むからうまく動いてくれよ。

 

「来、たっ──!」

 

 ファントム最大の特徴、ファントム・ライトが起動する。これが起動した機体の各部からミノフスキードライブで制御しきれなかった分の炎の様なビームが噴き出す。

 これは勿論欠陥で本当のミノフスキードライブはV2ガンダムの様な光の翼を展開して加速する。

 しかし、メリットも無くはない。常に全身ビームの嵐を纏う事でビーム射撃だけではなくビームサーベル等も防ぐ上にこのビームその物で攻撃も出来て、相手のフィールド系の防御も引き剝がす事も出来る。

 その分制御出来ないビームの嵐で機体を傷付けてしまい、発動中にダメージ受け続けたり、ビーム射撃の軌道が歪んでしまったりするデメリットは無視出来る物ではない。

 

「き、っ、つ」

『あ、どこ行くねーん!』

 

 機体の速度が凄まじいレベルで加速していく、原作では空気抵抗の無い高高度に加えて長時間の加速をすることでマッハ23の速度で飛行している。GBNではVR空間故にプレイヤーに負担は大きくなく、大気圏内で加速が乗り切らないとはいえ凄まじい速度を発揮している。生の肉体にダメージはないが感覚はある。急にGが掛かる為かなりキツい。

 軽くミニマップを確認するとアストレアとの距離はかなり離れていた。何とか旋回して元居た地点まで戻って変形とファントムライトを解除する。

 

「はぁ……はぁ……。こりゃ、要練習だな」

『え、俺がおっつけなくなるから使ってくれない方がありがたいんやけど』

「でも、絶対使えた方が楽しいじゃん?」

 

 それはそう。と俺のウォーミングアップも終えてミッションを始める。ファントムライトはしばらくリキャストがある為今回の戦闘では使えなかったが俺がGBNでの戦闘が初という事もあって簡単なミッションだったのもあって問題なくミッションをクリアした。

 

「今日は他の人と約束あるから一旦俺は別のとこ行くわ」

「おk、バトルしてないのに他にやる人とかおったんやな」

「まぁ、何かバトルする人じゃないけど、そういう感じの? 繋がりかな」

 

 続けて俺が遅れた分ランク上げに必要なミッションを何個かこなして今日は一旦おじさんとは解散になった。

 ムラマサの事はその内おじさんに紹介すれば良いか。おじさんも良識はあるし変な事は流石にしないだろう。どうせ同じおじさん同士だ案外仲良くするかもしれない。

 彼女はどうやら森林フィールドでぶらついているらしい。そこまで遠くないためファントムで移動して彼女の近くに降りる。

 

「おっすおっす」

「来たようだな。今降りてきたのがお主のガンプラか?」

「そういうこと」

 

 ムラマサはファントムの周りをぴょこぴょこと動きながら色んな角度から見ているが次第に微妙な顔になっていった。

 

「何故あのガンプラには角がないのだ?」

「ガンダムじゃないからだな」

「ぬ、ガンプラは皆ガンダムではないのか!?」

 

 ファントムは本当にそこら辺難しいところなので細かい事は追及しないでいただきたい。公式商品展開ではガンダムの名称がついている事はあるがガンダムではない。でも開発の系譜的にはガンダムと言っても過言ではない。大変難しい機体なのだ。

 何回かこの手の話題は乗り越えてきたのでファントムの細かい話は抜きにガンダムではない理由を説明すると微妙に納得してもらえなかったが理解はしてくれたらしい。

 

「うーむ、アレがガンダムでないのは分かったが、あの色はどうなのだ? 若干引くぞ」

「うん? いや、アレがデフォルトの色なんだけど……? あー、いや理解した」

 

 ファントムを見た後にムラマサを見て言いたい事は理解した。髪の色と機体の色が被ってたからそれを気にしたのだろう。

 デフォカラーが緑とは言え、悩んでる時に声掛けてきた幼女と同じ色のガンプラ持ってくるのは我ながらどうかと思う。

 

「まぁ、色は変えてくる。武器も変えたい所あるしな」

「うむ、それが良い……奴もまた共に戦いたがっているからな。では、次の機会にな。その時にはこちらもガンプラを用意しておこう」

「奴……?」

 

 GPD時代の知り合いだろうか? だとしても何故分かったのか? にしても世間狭いな。

 GBNからログアウトして早速塗装作業に入る。ファントムの色も嫌いじゃない。それならゴーストの色にしようかとも考えたが、棚に飾ってあるミクスゴーストを見て先程言われた事を思い出す。

 

「共に戦いたい、か……」

 

 今までのガンプラバトルではずっとクロスボーンで戦ってきた。その事もあってGBNでもガンプラが決まらなかった。ファントムを選んだとはいえクロスボーンじゃないのはちょっと寂しい気がする。

 ミクスゴーストを手に取って、羽織っているABCマントを捲って全身の色を見る。

 本体と脚部はX2、腕はX3、腰部はX0。統一されていないパッチワークみたいな感じになっていて、偶然にもX1の色は使われていなかった。

 

「じゃあ決まりだな。後は武装も付け足すか」

 

 突貫作業だったのもあって武器はフレイムソードとバタフライバスターしか用意出来なかった。クジャクは追加するとしてもう少し何かが欲しい。

 

 色々考えながらおじさんと共にGBNをプレイしていく内に一年の月日が過ぎていった。

 おじさんはアストレア以外の00P機体を完成させ、チャンプに影響を受けたのかその機体達でなるべく上を目指すようになっていった。

 俺達はフォースを組んでいないから基本的に2VS2かタイマンになるが有名プレイヤーとバトルを組んでもらう事もあった。

 俺個人はと言うとファントムをX1カラーに塗り直し、武装もスクリューウェップを追加したりちょっとずつ改良を加えていって一年もやっていれば二代目相棒とも言えるガンプラになった。ムラマサとはアレ以降ファントムの色を塗り直した時にちょっと話した位でそれ以降の交流はない。ログイン情報を見るとGBNにログインはしているらしいが、別のコミュニティにでも入ったのだろう。まだガンプラは用意出来ていないらしいけど、その内会うこともあるだろう。

 

『どうするよ、第二次有志連合』

「どうするって、一応お世話になったことある人から声掛かったし行くけどさ」

 

 少し前に流行ったチーターの使っていたツールの残したバグを治してくれた電子生命体の女の子がGBNを壊してしまう程のバグを起こしかねないとかなんとか。

 その防衛側に誘われたのだが、どうにもやる気が出ない。何か理由付けが欲しい。何か、良い感じのが。

 それをおじさんと通話で話し合っているのだが一般人の二人に責任のある事が言える訳もなく、ぐだぐだしてるだけなのでお開きになった。

 その後、飾っているかつての相棒のミクスゴーストのポーズを変える為に手に取って動かしていた。

 

「女の子の為、にねぇ……あっ!」

 

 クロスボーンガンダムの主人公の話を思い出した。キンケドゥもトビアもフォントもヒロインの為にがむしゃらに突き進んできた事を思い出した。今回の件を出来る限りの関係者に聞けば聞く程他人事とは思えなくなってきた。

 ELダイバー擁護派の中心人物のユーザーは最近になってGBNデビューをし、件の少女と交友関係があり、同じフォースにも所属しているらしい。それで今回は少女を助けたいと考えているらしい。

 初心者時代の仲間はそりゃ大事だろう。と少年の動機には納得した。

 

「なるほどなぁ……クソ、やる気になれないとか言ってらんねぇ……な。相棒」

 

 ミクスゴーストとファントムを両手に持って俺は作業台に着いた。

 大切なものを賭けて戦うのなら、対戦相手に自分の好きな物を重ねてしまったのだから。俺はそんな気持ちで改造を相棒に施した。

 俺は有名ダイバーにもなれていないし、少年の様に純粋にGBNを楽しんでいる訳でもない。ましてや、ELダイバーと関わりがある訳でもない。だから第二次有志連合に強いモチベーションは持てない。

 だけど自分の好きな物にモチベーションは持てる。

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 第二次有志連合戦、フォース結成、ロータスチャレンジ。色々な事があって俺達はまだGBNを続けていた。

 俺達のフォースはおじさんが吹っ切れた事で結成され、集まったメンバーは皆微妙な知名度のガンプラばかり集まっているせいで変な注目を集めていた。それでもメンバー同士仲が良く楽しく自分の好きを貫いていた。

 

「今日は新メンバーの面接だっけ?」

「おう、そろそろ来るんじゃないか」

 

 面接。このフォース基本的には出入りはフリーだが、ガンプラはちょっと知名度が低い位で固めているためそこは少しこだわりたいとか考えていた為、メールを受け取ったおじさんは一応審査のつもりで、という事で面接が行われる事になった。

 そうは言っても強豪というわけでもないので入りたいというユーザーは基本居ないので全員スカウトで加入してきため、皆ちょっと嬉しそうにしている。

 

「あ、来ましたね」

 

 フォースネスト付近に近づく機影を発見したアウトフレーム使いが手を振って新入りを歓迎する。

 うっすら見えてきたガンプラのシルエットに俺は冷や汗を搔かざるを得なかった。

 シャープで所々黄色のアクセントの入った黒いボディ、Hi-νの様な背部スラスター、そしてガンダムフェイス。武装は見えている限りではビームスマートガンやビームサーベル、加えて大型の何かが格納されていそうなシールドを持っていた。

 パッと見はただのガンダムなのだ。だが、しかしアレは──。

 

「ヒュッケバインMk-Ⅲじゃねぇか!!!」

「「「「ヒュッケバイン???」」」」

「とにかくアレはMSじゃないパーソナルトルーパーだ!」

 

 メンバーは皆首を傾げていた。そりゃそうだ、アレはガンダムではない。いくら何でも変化球、いや危険球過ぎる。どんな過激派な人間が出てくるかわからないぞ。

 フォースネストの入り口付近に降りたヒュッケバインから出てきたの人物は更に俺を驚かせる。

 

 だってそこには長くて綺麗めな薄黄緑色の髪、その両側を少しだけ結った和服幼女が居たのだから。

 

「アイエエエエ!? ヨウジョ! ヨウジョ=サン。ナンデ!?」

「知り合い?」

 

 おじさんからの問いに、うん。と答えて頭の中の整理を始めた。ダメだわからん。

 レギルス使いはメンバー候補が自分以外の初めての女性と見るとテンションが上がってめっちゃ手を握って喜んでいた。

 

「うむ、このフォースに加入申請を出したムラマサなのだ。……待たせたの」

「のだおじ……まだGBNやってたんか」

 

 ムラマサが俺とおじさんの前に来ると、まるでメールを送ったおじさんではなく、俺と約束していた様な口ぶりだった。おじさんは横で俺が個人的に女の子と繋がりがある事に驚いたらしく、ショックを受けつつも俯きながら俺の肩を掴んできた。

 

「おま、お前。騙されるな! 騙されるなよ!?」

「安心しろ、俺もまだ中身おっさんだと思ってるから」

 

 リアルで会った事ないし、まだのだロリおじさんのままだ。

 そんな事よりは、色々ツッコミを入れたい事が山ほどある。というのがメンバーの総意だったため面接が始まった。

 

「で、あのバニシングされそうなガンプラは?」

「ガンプラを作る時に相談したらオススメされたのだ」

「ど、どこに?」

「Gチャンネルなのだ」

 

 Gチャンネル。有志の運営するネット掲示板だ。あそこは良くも悪くも色々な人間が居るため情報収集はちゃんと自分の足でする方が良いと言われている様な場所である。そういうことならヒュッケバインを持ってきても納得はするが、あまりにもインターネット初心者すぎる。

 

「……ま、まぁでも、良いんじゃないですか? ガンダムにおける知名度はないし」

 

 苦しいぞ。RXF使いが苦笑いしながら肯定していた。俺は良いけどさ……うん。

 他のメンバーもおおよそ問題ないとなったのでムラマサは晴れてこのフォースに加入する事になった。このフォースいつかこんなのが増えて運営に怒られたりしないだろうか……そこだけが不安である。

 

「では、よろしく頼むのだ!」

「よっし、じゃあ皆でミッション行って新人の実力を確かめようぜー」

 

 おじさんの号令で皆ロビーに転移してムラマサを迎えたメンバーで最近追加されたミッションに挑むのだった。

 

『ガンダム00P、行くぞ!』

『ガンダムレギルスDH! 行きます!』

『RX-F91、シルエットガンダム! 出るぜぇ!』

『アストレイ アウトフレームD、イータ装備。作戦行動を開始する』

『バニシングガンダム出るのだ!』

 

 うん、ガンダムヒュッケバインとかじゃないだけマシなので良し!

 俺以外全機出撃して、出撃エリアから少し離れた位置で皆が待っている。

 

「ファントムガンダムフルクロス! 出る!」

 

 宇宙猫の気分を振り切って出撃する。

 このガンプラは元は第二次有志連合の時にミクスゴーストとファントムのパーツを使って完成したものの改良機だ。フルクロス部分はGPD時代に使っていたABCマントの端材を積層して、シザーアンカーやスクリューウェップを追加し、ファントムライトやフルクロスの干渉を避けた上で変形も出来るようにしたGPD時代からの俺の集大成の様な機体だ。

 変形して皆に追いつくとバニシングが横に来てムラマサから個別通信が飛んできた。

 

『そのガンプラ。またお主と戦えて喜んでおるな……安心した』

「好きなんだからそれで良いだろ」

 

 通信のモニターに映るムラマサはどこか感慨深そうな表情で一方的な感想を言って通信を切った。

 前にもああいう事を言っていた気がするが、考えても仕方ない。

 色々あったが、俺達はこれからもこうやってバカみたいに騒ぐのだろう。その道中に何かがあっても『うるせぇ、好きなもんは好きなんだ』と声高に宣言して蹴散らしていけるだろう。

 

 




『おじさん』という文字列は42回
『おじ』は46回出てきたそうです。

おじさんって文字をこれ以上打つことはないと思います。

木星おじさんは新作のX11が楽しみです。


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鋼鉄のあとがきおじさん

昨日投げたのが何故か途切れてたので初投稿です。


 どうも、木星おじさんです。

 

 リライズ放映から一年と良い頃合いなのと実は身内にしか裏話をしていないので備忘録の意味も含めてこの場を借りて纏めたいと思います。

 

 まずはこの作品を書こうとしたきっかけはというと、そもそも大元の「00Pをご存知でない」を天澄氏が執筆するにあたり、木星おじさんがアイデアを提供をしたので、設定作ったし本人の許可もあったのでプロットだけでも書くか~っとなったのが主な理由です。

 

 してててて、執筆するにあたって決めていた事がいくつかあります。

・GBNでの戦闘は極力しないこと

・リアルでの描写を入れること

 

 以上二つが最初に決めていたことになります。その上で後々のキャラの話にも繋がるのですが、作品のテーマは「奇跡でも再起でもない話」。

 原作のダイバーズ、リライズに加えてご存知でないの作品を見て、それらをミキシングしていったのがこの作品になります。

 

 予定通りに行った部分もあれば初期のプロットには存在していない物がありますがキャラクターの話から。

 

・主人公

 おじさん。昔からガンダムが好きなだけの人。

 

 仲間と頂点を目指して奇跡を起こせる少年でもなければ、その裏で傷を負い仲間と再起する少年でもない。

 しかし、これはチャンプに憧れた少年の裏の物語。

 だから主人公はヒロトのでイフでオルタナティブであり、ヒロトではない少年。

 

 そういう感じのコンセプトのキャラ。

 

 最終的な到達点はご存知でないに記されているためゴールも分かりやすく決まっていたキャラ。

 

 物語内でカラーバリエーションや細かい武装変更含めてGPDで四機、GBNも四機。合わせて八機も乗り回しているプレイヤーになっているのでジェリドよりも取っ替え引っ替えします。ほとんどクロスボーンな上に強化ばかりですが。

 

 

・ムラマサ 

 のだロリおじさん。初期のプロットには居なかったイレギュラー

 このおじさんの出番は元は全てモヴの台詞だったりしたけど、これなら一人キャラ生成した方がやりやすな。で生まれたキャラ。

 ELダイバーであるけどクロスボーンガンダムもネトゲも「向こうも人間、こっちも人間」なので、そういう雰囲気だけ出すのに留められる結果に。

 

 主人公のGPD時代を知っているような事を言っていたのはGPDからGBNに移行する際にGPD内のミクスゴーストの戦闘データの絞りカスが形を成したELダイバーであり、ミクスゴーストのことも知っているから。

 

 一応クロスボーンガンダムの要素があるキャラではあり、トビアにおけるテテニスでフォントにおけるベルみたいな存在。主人公に出会い物語の火付け役になる少女という配役だったりします。

 

 当初は再会せずに消える展開もありかと思いましたがそれでは「悲劇」の側面が出てくるのでボツ。最終的にヒュッケバイン乗りになりました。

 

 

 次に登場したガンプラの話。

・X2

 主人公にとっては真の意味でファーストで二号機。

 負けや失敗を繰り返し、チマチマ改造されて行きほぼ別機体にまで変化していきました。

 ミクスゴーストという名はファントムから逆算した名。

 定義としてはゴーストはとっくに死んだもの、身体が無い魂。

 初戦で破壊され「X2」という体はとっくに死んでいて、いつかファントムに組み込まれ体すら無くなるが、残った魂はムラマサに引き継がれる。

 

 故にミクスゴースト(継ぎ接ぎの幽霊)

 

・ファントム

 GBNにおけるファーストで二号機。

 ファントムという英語は目に見えるが実体の無いモノ。先代のミクスゴーストから体を貰い、パッチワークとして新生しフルクロスに至り完成する機体。

 フルクロスはGPD時代から使用したABCマントの切れ端を使用、機体各部もファントムというよりはクロスボーンガンダムに近い構造になっている。

 新生されたこの機体にまだ物語はない。

 

・GPDで戦ったガンプラ達

 F91はクロスボーンの前身として、ヴィダールとフラッグは仮面の男。姿を偽装した男達のMSとして、ヴァサーゴはゲテモノでカテゴリーFという心の歪んだ人間のMSとして。

 あとは単純に機体特性がばらついてたからですね。はい。

 

・バニシングガンダム

 ちゃんとしたMS的な何か。

 ベースは黒の二号であり、カミーユのファーストであるMK-2をベースにした機体。

 武装はシンプルな物に加えてT-LINKセイバーもといムラマサブラスターをシールドに格納している位でちょっとしたおまけでしかない。

 

 リハビリで書いたら意外とすんなりといったので書きやすかったですね。

 まぁ、しばらくスパロボ30やってるのでまた執筆は滞るでしょう。

 



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