担当ウマ娘に嫌われる薬? (ななりん)
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もう飲んじゃったよ…

嫌われ薬はいいぞ


トレーナー「なんでそんなもの作ったんだ...飲んじゃったぞ...」

アグネスタキオン「いやぁすまないね、トレーナー君。惚れg...好感度を上げる薬を開発しようとしたら失敗しちゃってね」

トレーナー「今惚れ薬って言ったろ。そんなもの開発しようとするなよ」

タキオン「実はいろんな娘から頼まれていてね」

トレーナー「誰だよそんなもの頼んでるの。

というかそんなとんでも薬品早く捨てとけよ」

タキオン「捨てようとしたら君が勝手に飲んだんじゃないか。というか早く研究室から出てくれないかい?邪魔なんだが」キッ

トレーナー(もう薬が効いてるのか...さっきとうって変わって鋭い眼光で俺を睨み付けている)

 

 

タキオンの部屋から追い出されてしまった。

トレーナー(みんなから嫌われるのか...トレーニングに影響がでなければいいが...)

 

朝練の時間がやってきたので、部室に今日のトレーニングメニューを伝えに向かうことにした。

 

トレーナー「あっ、スペ」

途中でスペシャルウィークを見つけたので

トレーナー「おはようスペ、今日のメニューなんだが...」

今日のメニューについて話そうとしたら

スペシャルウィーク「邪魔です。どいて下さい。

早く部室に行かないといけないので。」

 

 

えっ

 

 

その後も他の娘たちに

 

トウカイテイオー「トレーナー?どっかいってくれない?目障りなんだけど」

メジロマックイーン「はあ...なぜあなたのような人をトレーナーにしてしまったのでしょう。」

サイレンススズカ「その...近寄らないで貰えませんか?」ニッコリ

グラスワンダー「あなたのような人がいるとスペちゃんに悪影響です。失せて下さい」

オグリキャップ「トレーナーがいるとな...ご飯が喉を通らなくなるんだ...だから...何処かへ行ってくれないか...」

ライスシャワー「ヒッ....こっちに...こないで...!」

ミホノブルボン「ステータス『不快』を確認。早急に立ち去って下さい。」

エアグルーヴ「貴様が近くにいると花が汚れる。失せろ。」

シンボリルドルフ「...」キッ←人殺せそうな眼差し

 

 

 

えっ

 

 

トレーナー の やる気が下がった

 

 

 

 

トレーナー「どうしよう...これ...」↓絶不調

嫌われたとかそうゆう次元じゃないぞこれ。

トレーナー「誰か助けてくれ...」グスッ

 

 

 

 

???「おい、どうしたんだよトレーナー?スイーツ我慢出来なかったマックイーン見たいな顔してるぞ?」

どんな顔だよ...

 

あれ?

 

 

この声は...

トレーナー「ゴルシか?」

ゴールドシップ「おう!」

トレーナー「お前...なんともないのか?」

ゴルシ「?何言ってんだ?ゴルシ様はゴルシ様だぜ!

ところでトレーナー、なんかマックイーンの様s...

っておい、どうしたんだトレーナー」

トレーナー「」ウルウル

ゴルシ「トレーナー?」

トレーナー「ごぉぉぉぉぉぉるぅぅぅぅぅしぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」ダキッ

ゴルシ「うおっ、どうしたトレーナー!まさかゴルゴル星からの怪電波でやられちまったか!」

 

 

~トレーナー説明中~

 

 

トレーナー「という訳でな、みんなにトレーニングどころか会話もできないんだ」

ゴルシ「ヤベーなそれ。刺される勢いじゃん」

トレーナー「ああ、それでここでどうしようか悩んでたんだが...なんでゴルシは大丈夫なんだ」

ゴルシ「そりゃもちろんゴルシちゃんだからだろ」

トレーナー「なるほどゴルシだからか、ってんなわけないだろ。」

ゴルシ「あれじゃねーか?※効果には個人差があります。って奴じゃねーか?」

トレーナー「怪しい薬の広告みたいに言うな。

いや、あれも怪しい薬か...」

多分ゴルシの言う通りウマ娘にも薬の効き方に個人差があったんだろう。不幸中の幸いだな...

トレーナー「はぁ...トレーニングどうしようかな...」

ゴルシ「おいおいトレーナー、私たちの心配をしてくれるのは嬉しいが自分の心配もしろよ...」

トレーナー「いやいや、レースが近い娘だっているんだ。それなのにトレーニングをしてやれないとかトレーナー失格だよ...」

そう言うと、なぜかゴルシはニヤニヤしながら

ゴルシ「しょーがねーなぁートレーナー。

このゴルシちゃんが直々にトレーナーを手伝ってやろうじゃねーか!」

トレーナー「本当か!?助かるよ...今頼れるのはゴルシだけだからな...」

ゴルシ「そうだろぉ~?今はゴルシちゃん《だけ》を....」

トレーナー「?おい、ゴルシ?大丈夫か?」

急にゴルシが黙ってうつむいてしまった。

トレーナー「おい?ゴルシ?おい!ゴルシ!!!」

まさか遅れて薬の効き初めたのか!?

あわててゴルシに大声をあげてしまう。

するとゴルシがはっと我に返った。

ゴルシ「あっ、すまんトレーナー。ぼーっとしちまった」

トレーナー「ふぅ...ゴルシまで薬が効いちまったと思ったぞ...」

ゴルシ「安心しろよトレーナー、あたしまで効くわけにはいかないからな」

 

びびった...薬の効力がどのくらいかわからない以上、油断できないな...ゴルシには申し訳ないけど、警戒しよう...

 

 

 

 

 

~ゴルシ視点~

 

トレーナーと会うちょっと前

 

 

ゴルシ「あ~こんなどんより空だとやる気もでね~ぜ~」

本日は曇り空、そして湿度も高め。

GW(ゴルシウィーク)も終わってからずっと五月病みたいな状態のゴールドシップはだらだらしながら部室へ向かっていた。

 

ゴルシ「ん...あれは...」

マックイーンじゃねーか。あいつがこんな遅れるなんて珍しいな。

 

ゴルシ「おーいマックイーン!どうしたんだ?

お前もサボりk...」

マックイーン「あなたと同じにしないで欲しいですわ。

サボりなんてしません。」(食いぎみ)

 

ん?なんかマックイーンめっちゃ機嫌悪くね?

 

ゴルシ「...マックイーン?どうした?もしかしてスイーツ禁止にされたか?」

マックイーン「そんなことじゃありませんよ!」

 

な...マックイーンがスイーツ禁止を《そんなこと》...だと..!?

 

ゴルシ「一体何があったんだ?」

マックイーン「先ほどあの男とあってしまいまして...」

ゴルシ「ん?あの男?誰だ?」

マックイーン「あの○○とか言う男ですよ。」

 

 

 

 

 

は?

 

 

 

ゴルシ「おい、マックイーン。その冗談、全く面白くないぞ」キッ

マックイーン「はぁ?冗談なんかじゃありませんわ。

あの男、トレーナー気取りで話しかけて来て頭に来ますわ。」

ゴルシ「なっ...」

 

おかしい。どうしちまったんだよマックイーン。

 

マックイーン「わたしは先に部室へ向かいますので。あなたもサボらないでくださいね。」

ゴルシ「お、おい、マックイーン!まてよ!」

 

マックイーンはゴールドシップの言葉を無視して

歩いて行ってしまった。

 

おい...どうしちまったんだよ...

 

トレーナーなら...何か知ってるのか?

 

~しばらくして~

 

 

トレーナーを見つけた。ずいぶん部室から離れたところで落ち込んでた。

 

ゴルシ「おい、どうしたんだよトレーナー?スイーツがまん出来なかったマックイーン見たいな顔してるぞ?」

 

トレーナー「ゴルシか?」

ゴールドシップ「おう!」

トレーナー「お前...なんともないのか?」

ゴルシ「?何言ってんだ?ゴルシ様はゴルシ様だぜ!

ところでトレーナー、なんかマックイーンの様s...

っておい、どうしたんだトレーナー」

トレーナー「」ウルウル

ゴルシ「トレーナー?」

トレーナー「ごぉぉぉぉぉぉるぅぅぅぅぅしぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」ダキッ

ゴルシ「うおっ、どうしたトレーナー!まさかゴルゴル星からの怪電波で(頭が)やられちまったか!」

 

なんだなんだ!?トレーナーまでおかしくなっちまったのか!?急に抱きついてきて...まぁ...でも...悪くないな...

 

~トレーナー説明中~

 

トレーナー「という訳でな、みんなにトレーニングどころか会話もできないんだ」

ゴルシ「ヤベーなそれ。刺される勢いじゃん」

トレーナー「ああ、それでここどうしようか悩んでたんだが...なんでゴルシは大丈夫なんだ」

ゴルシ「そりゃもちろんゴルシちゃんだからだろ」

トレーナー「なるほどゴルシだからか、ってんなわけないだろ。」

ゴルシ「あれじゃねーか?※効果には個人差があります。

って奴じゃねーか?」

トレーナー「怪しい薬の広告みたいに言うな。

いや、あれも怪しい薬か...」

多分ゴルシの言う通りウマ娘にも薬の効き方に個人差があったんだろう。不幸中の幸いだな...

トレーナー「はぁ...トレーニングどうしようかな...」

ゴルシ「おいおいトレーナー、私たちの心配をしてくれるのは嬉しいが自分の心配もしろよ...」

トレーナー「いやいや、レースが近い娘だっているんだ。それなのにトレーニングをしてやれないとかトレーナー失格だよ...」

 

トレーナーはこんな時でもわたしたちのことが優先なのか...ちょっと嬉しいな...

 

ゴルシ「しょーがねーなぁートレーナー。

このゴルシちゃんが直々にトレーナーを手伝ってやろうじゃねーか!」

トレーナー「本当か!?助かるよ...今頼れるのはゴルシだけだからな...」

ゴルシ「そうだろぉ~?今はゴルシちゃん《だけ》を....」

 

その時、ゴールドシップは気付いた、気付いてしまった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今なら、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トレーナーを

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ワタシだけのモノにデキル?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「...ぃ....シ...おい...」

 

「ゴルシ!!」

 

気が付くとトレーナーが心配そうに顔を覗きこんできていた。

 

ゴルシ「あっ、すまんトレーナー。ぼーっとしちまった」

トレーナー「ふぅ...ゴルシまで薬が効いちまったと思ったぞ...」

ゴルシ「安心しろよトレーナー、あたしまで

 

 

効くわけにはいかないからな」

 

そうだ。

薬が効く訳にはいかない。

 

あの《約束》を破る気はないが

 

 

こんなチャンス滅多にないからな

 

 

だからさ、今はさ、わたしダケをタヨッテくれヨ、トレーナー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

な?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




やっぱりゴルシ様は頼りになるぜ!


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嚆矢濫觴

嚆矢濫觴...(こうしらんしょう)物事の始まりや起源


ゴルシ「...でこれからどうすんだ、トレーナー?」

トレーナー「そうだな...とりあえずみんなが何をしてしてるか気になる。」

ゴルシ「じゃあグラウンドに行こーぜ。

もう朝練の時間だしみんないるんじゃねーか?」

トレーナー「そうだな...行くか。」

 

グラウンドには早朝にも関わらずウマ娘たちが元気にトレーニングをしている。

 

ゴルシ「こんなどんよりした朝から元気だなぁ」

...お前も本当は元気にトレーニングしてるはずなんだけどな。

ゴルシ「おっ、居たぜ」

どうやらみんな自主トレをしているみたいだ。

 

...ウマ娘たちのトレーニングは、いつでも危険が伴う。

人とは比べ物にならない万力の如し力を持ち、風のように地をかける彼女たちだが、怪我や病院に対する耐性は人と何ら変わりはない。一歩間違えれば、大惨事になってしまう可能性がある。その大惨事を防ぐことはトレーナーとして大事な使命の一つだ。

 

もし、怪我の危険があるトレーニングなら多少強引にでも中断させようと思っていたのだが...

どうやら、今はルn...ルドルフが中心となってトレーニングをしているようだった。

 

トレーナー「ルドルフが見ていてくれるのなら安心だな...」

ゴルシ「...」ムスッ

なんかゴルシが不服そうな顔をしている。

...ん?

トレーナー「タキオンがいないな。...また研究に没頭して朝練のことを忘れてるんだろ。」

いつもなら弁当を使って誘き寄せるんだが...

ゴルシ「...トレーナー、もしかしてタキオンのところに行く気か?あぶねーんじゃねえか?」

トレーナー「確かに危ないかもしれんが...弁当も届けないとだしな...」

タキオンは俺が弁当をつくってやる前まではいつも食事はミキサーで食材を砕いただけのスムージーのような何かを食べていたと彼女自身から聞いた。それで栄養学的には十分なのかもしれないが、そんなものよりもおいしく料理してから食べたほうが食欲ややる気が出てくるものだ。

 

トレーナー室に一旦弁当をとりに行ってから、タキオンの部屋までやってきた。扉をノックして、彼女の反応を待つ。

 

扉が開き、タキオンが出てくる。

タキオン「...なんだ、君か」キッ

明らかに不機嫌だ。

トレーナー「今日、朝練のある日なんだが...来ないのか?」

タキオン「はっ、今は研究が忙して手が離せないんだ。今日はいかないよ」

トレーナー「...じゃあ、これも無しだな。」

弁当をタキオンに見せる。

いつもならこれで折れてくれるのだが...

 

 

 

 

 

 

 

タキオン「...実は先ほどからある疑問があってね。」

「それはなぜ私は今まで君の弁当を食べてしまっていたのだろうという疑問だ」

「どう考えても時間の無駄だ。1日に必要な栄養など食材をペースト状にしてしまえば直ぐ摂取できる。弁当を食べている時間を、研究の時間にまわすことができる。」

 

 

「そしてなにより」

 

タキオンが急に近寄ってきた。そしてそのまま

 

 

 

パンッ

 

弁当箱がはたき落とされる。中身が廊下中に散らばる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「君の作ったものなど、口にしたくない」

 

 

 

 

 

 

 

ゴルシ「おい、てめぇ!」

ゴルシがタキオンにブチギレている。そしてそのままタキオンに殴りかかろうとしている。

トレーナー「やめろ!ゴルシ!」

必死でゴルシを止める。

 

タキオン「...それじゃあ失礼させて貰うよ」

 

タキオンが部屋に戻り、扉が閉まる。

 

 

 

その後、俺とゴルシがいくら呼び掛けてもタキオンは一切反応しなかった。

 

 

 

床に散らばったゴミを片付ける。

...まさか、ここまでとは。

いつもなら弁当を忘れると俺の部屋まで文句の一つや二つ言いにくると言うのに。

...心にくるものがあるな。

 

ゴルシ「...トレーナー、大丈夫か?」

どうやら顔に出てしまっていたらしく、ゴルシに心配されてしまう。

トレーナー「心配するな、大丈夫さ。」

 

だが、困ったことが大量に出来てしまったことは事実だ。弁当を使ってもタキオンがここまで言うことを聞いてくないのならば、みんなにトレーニングの指示など通るわけもない。

つまり、(トレーナー)の使命が果たせない。トレーナー失格も良いところだ。

 

トレーナー「なぁ、ゴルシ。」

ゴルシ「ん、どした?」

トレーナー「...トレーニングに参加してきてくれ。ルドルフが居るから大丈夫だとは思うが、もし危険なトレーニングをしていたら止めてくれ」

ゴルシ「...」

ゴルシが黙ってしまう。

こんな自分の担当のトレーニング一つ見てやれない俺に失望しているのだろうか。

ゴルシ「...わかった。ただし条件付きな」

トレーナー「条件?」

ゴルシ「絶対に無茶はしないことだ。私のいないところで今のあいつらに関わるなよ。」

トレーナー「...わかった。」

ゴルシ「約束だぞ...忘れんなよ」

そう言ってゴルシはグラウンドへと駆けて行った。

 

...自分の部屋までやってきた。今、俺がトレーナ

ーとしてできる仕事をやるために。

 

机の上にあるのは大量の書類。最近テイオーやライスたちと外出しまくってたおかげで溜まりまくっている。いい機会と言うには理由が最悪過ぎるが時間は少しでも有効活用しなければ。

 

 

 

~トレーナーお仕事中~

 

 

 

 

仕事が一息つき、ふと時計を見るともう時刻は昼になっていた。昼食を食べに行こう思ったが、

今食堂に行ったら確実に誰かしらに会ってしまうだろう。しょうがなくコンビニで何か買おうかと思っていたら、

 

バコンとドアが壊れんばかりのスピードで開いた。

 

 

タマモクロス「オグリのトレーナー!!!大変や!!!」

 

 

かなり焦った様子のタマモクロスが入ってきた。

彼女は俺の担当ではないものの、一緒にオグリの誕生日パーティー計画を手伝ってもらってから、

けっこうウマがあってなんだかんだ仲良くやれている。

トレーナー「タマか。一体どうしたんだ?」

タマ「オグリが食堂でぶっ倒れて保健室に運ばれちまったんや!」

トレーナー「なんだって!?」

タマ「それでずっとオグリがお前の名前を呼んでんねん!早よついてこい!」

 

 

 

...保健室に行くとベットで力なく横たわるオグリの姿があった。

 

オグリ「...とれーなー?」

オグリがこちらを向く。その時、彼女の目は

虚ろで焦点が合っていなかった。

 

 

 

 

 

 

春の陽気で桜が咲く頃のこと。

 

今日は入学して間もないオグリキャップにとってとても大切な選考レースの日...なのだが...

 

オグリ「...」グゥー

 

...腹の虫が鳴きやまなかった。

地元から出る時に母から渡された弁当はトレセン学園にくる途中で全部食べきってしまった。

 

オグリ「...」↓絶不調

 

 

どうしたものかと悩んでんでいるとき、

後ろから声がかかる。

 

男「そこの君、どうしたんだい?新入生だろう?選考レースに行かないと...って顔色が悪いぞ?大丈夫か?」

オグリ「..す..で..ない...」

 

男「え?」

オグリ「お腹がすいて...力が...出せないんだ...」

男「ええ...」

 

予想外な答えが返ってきた男は困惑しているようだ。

だが彼女の表情を見て、オグリキャップが真剣に悩んでいることを悟った彼は、

男「...もし良かったら、さっき食堂で買ったパンと握り飯があるんだが、食べるか?」

オグリ「!....いいのか?」

男「困っているウマ娘を助けるのはトレーナーとして当然だからな。」

オグリ「!!!...ありがとう!!!」

その後、オグリはものすごい速度で完食し、

その余りの速さに男は少し引き気味だった。

 

 

これがオグリとトレーナーの出会いだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は、トレーナーと一緒に食べるご飯が好きだ。

何故だかわからないが、トレーナーと一緒に食べると胸の辺りが温かくなるんだ。レースで勝った時に似ているけれど、少し違う。タマにも相談したけれど、なぜかからかわれてしまった。こうなったのはおそらく、あの日からだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

某年3/27

 

 

 

今日は私の誕生日だ。

今、私は何をしているのかというと...

 

...先ほど会ったタマになぜか引きずりまわされている。

 

 

タマ「ほら、ついたでオグリ」

ここは...

オグリ「トレーナーの部屋?」

タマ「おーいトレーナー、邪魔するで!」

トレーナー「邪魔するなら帰って~」

タマ「あいよ~ってなんでやねん!」

トレーナー「いらっしゃい、オグリ」

タマ「そっちから振っといて無視かい!」

 

...トレーナーとタマのやり取りはよく分からない。そして...

 

トレーナー「じゃじゃーん!」

オグリ「...!これは...」

トレーナーの部屋には巨大なホットプレートが置いてあった。

トレーナー「誕生日パーティー...といってもなんだが、オグリに腹一杯食べさせたくてな。レンタルしてきたんだ。」

タマ「ウチらが腹一杯食わせたるさかい、覚悟しとき!」

オグリ「!!!...ありがとう!トレーナー!!!」ミミピコピコ

 

その時、トレーナーとタマが振る舞ってくれたお好み焼きは、今まで食べてきた中でも一番美味しかった。

 

タマ「おい、キャベツもうないぞ!はよ持ってこい!」

トレーナー「え!?もう20玉は切ったぞ!」

タマ「アホ!オグリがそんな量で満足出来るわけないやろ!」

トレーナー「うそだろ...ちょっと買ってくる!二人とも済まないが待っててくれ!」

そう言うとトレーナーがあわただしく外へ駆けて行った。

 

タマ「あははは!やっぱりおもろしろいなぁ!オグリのところのトレーナー!」

オグリ「とうひては(どうしてだ)?」モグモグ

タマ「実はな、あいつ1ヶ月も前からウチにパーティーのこと相談してん、しかも週に一回はくるペースで。それでも食材足りひんとか抜けてるな~と思ってな。」

オグリ「1ヶ月も前から?」ゴックン

タマ「そうやで~。オグリよかったな!お前思いのいいトレーナーやないか!オグリも大切にしたれよ!」

私も...大切に...?

 

 

 

 

 

次の日

 

 

食堂にて

 

トレーナー(ふぁぁ....昨日の片付けが長引いて眠不足だ...)

 

 

オグリ「おはよう、トレーナー」

トレーナー「おはよう、オグリ」

オグリ「...昨日はありがとう」

トレーナー「喜んでもらえて良かったよ」

オグリ「...トレーナー。頼みがあるんだが...」

トレーナー「ん?どうした?」

オグリ「その...今日、一緒に食べても良いだろうか...?」テレテレ

トレーナー「ん?別にいいぞ?」

オグリ「本当か!」ミミピコピコ+シッポブンブン

めっちゃ喜んでる...そんなに嬉しかったのか?

 

オグリ「じゃ、じゃあとなr」???「トレーナー!!!おっはy...」

 

あっ、テイオー。

 

テイオー「あー!!!ずるいよー!!!ボクも一緒に

食べたい!!!」プンスコ

ルドルフ「こら、テイオー。声が大きいぞ。

やあ、トレーナー君。おはよう。」

トレーナー「二人ともおはよう。じゃあみんなで食べるか~」

 

その後、何処からかみんなやって来てその日から

時々みんなで食べることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも今日は違った。

 

 

 

 

 

(オグリキャップ)はいつもと同じように

ご飯を食べている。今日はトレーナーがいないので寂しい...

...と思っていたらトレーナーがちょうど来てくれた。

オグリ「おーいトレーナぁっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時、虫酸が走った。

 

 

 

 

ご飯が喉を通らない。トレーナーを見ているだけで吐き気がする。やめてくれ、こっちに来ないでくれ。

 

 

 

「トレーナーがいるとな...ご飯が喉を通らなくなるんだ...だから...何処かへ行ってくれないか...」

 

 

 

その時、トレーナーは諦めたような、悲しそうな顔していた。頼む、はやく、はやく、何処かへいってくれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トレーナーが去った。吐き気が収まる。

良かった。

 

 

 

 

でも、今度は心がもやもやする。締め付けられるような、してはいけないことをやってしまったような、そんな気持ちだった。

 

 

 

 

 

タマ「おーいオグリ、さっきお前のトレーナーがめっちゃ落ち込んでたけどなにg...ってオグリ、どないしたんや!?顔真っ青やで!?」

オグリ「タマか...さっきトレーナーと会った時に吐き気がしてな...おい返したんだが...」

タマ「はぁ!?どうしたんやお前!?お前あんなにトレーナーのこと好きだったやろ!?」

 

え?私がトレーナーのことを好き?そんなこと...

 

 

 

あれ?私は...さっき...?

 

 

 

 

 

 

 

 

私はトレーナーに、ナんていっタ?

 

 

 

 

わたシ..は...

 

~現在~

 

オグリの瞳がこちらをじっと見つめている。

でも、その瞳には光を宿してなかった。

 

オグリ「とれーなー?」

トレーナー「おい?オグリ大丈夫か?」

 

 

パシッと腕を掴まれる。でも、その手はふるえていた。

 

 

 

 

 

 

 

オグリ「と、とれーなーわ、わたしは、とれーなーとい、いっしょがい、いんだ、さ、さっきのは、ああちがうんだごめんなさいごめんなさいとれーなーおねがいだきらわないでくれおねがいだおねがい...」

 

 

トレーナー「!?おい、オグリ、どうしたんだ!

しっかりしろ!」

 

オグリ「とれーなー、いかないでくれおねがいだわたしはずっとずっときづけなかったんだゆるしてくれおねがいだ...」

 

トレーナー「オグリ、安心しろ!俺はここにいる!

許してやる!落ち着くんだ...!」

 

オグリ「とれーなーほんとうかありがとううれしい...ごめんなさい...ごめんなさい...」バタン

 

オグリは糸の切れた人形のように動かなくなった。

 

 

 

窓の外は厚い雲で覆われていた。

 

 

 

 

 



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冷嘲熱罵

評価バーに色がつきました。わぁい


...その後、眠ってしまったオグリの付き添いをしていると、窓の外は夕日が沈み初めていた。かなり長い時間付き添ってしまった。

 

タマにはトレーニングに戻ってもらった。

何があったのかしつこく聞かれたが、さすがに担当でもない娘を巻き込む訳にもいかないので、特に何も言えなかった。

 

そろそろ、トレーニングが終わる時間だ。

もう戻らなければ。

 

オグリを保健室に預けて、トレーナー寮に戻る。

その時、後ろから声がかかる。

 

ゴルシ「おい、トレーナー」ゴゴゴゴゴ

 

耳が後ろに垂れている。お怒りだ。

 

トレーナー「...やあ、ゴルシ様...何かご用意でしょうか...?」アセタラタラ

 

ゴルシ「さっきまで、何してたんだ?」ゴゴゴ

 

トレーナー「...ちょっと、オグリの付き添いを...」

 

ゴルシ「...なぁ?トレーナーァ?」

 

トレーナー「はい...なんでしょうか...?」

 

ゴルシ「私は、あいつらにあんまり関わるなって言ったよなぁ?」

 

トレーナー「はい...」

 

ヤバい...めっちゃキレてる...ライスの天皇賞の時と同じ...いやそれ以上...

 

ゴルシ「どうして、約束破っちまったんだぁ?」

 

トレーナー「...オグリの様子を見たら、つい...」

 

あんな担当の様子を見たら、付き添うだろ?な、そうだろ?みんな(読んでるトレーナー)もそう思うだろ?

 

 

 

 

 

ゴルシ「トレーナー...お前は、お人好し過ぎんだよ...」

 

え?

 

ゴルシ「どうして、自分のことを嫌って、そして傷つけるやつまで、助けようとするんだ?」

 

トレーナー「そりゃあ...俺がトレーナーだからだよ。

 

ゴルシ「....」

 

トレーナー「俺はな、トレーナーってのは夢を叶える職業だって思ってる。

 

ウマ娘のみんなの夢を聞いて、時には考えて、そして一緒に叶える、そんな職業だと信じてる。

 

だからこそ、どんな時でもその娘の為にできることならなんだってやるのさ。

...たとえ、嫌われててもな。」

 

ゴルシ「...」

トレーナー「...」

 

 

やっべ、熱く語り過ぎた。すげー気まずい。

 

 

ゴルシ「...そんなんだから、私みたいなやつに引っかかんだよ。」

トレーナー「...?」

ゴルシ「...お前以外いねえよ、そんなこと言えるやつ。そんなんだから、初対面に人誘拐するやつの担当になっちまうんだよ。」

 

ああ...そういえばこいつ俺のこと選考レースの時俺に袋かぶせて誘拐してたわ。

というか自覚あったのかよ。

 

なんかそのまま気があって担当になったけど。そしてルn...ルドルフにめっちゃ怒られたな...

今じゃいい思い出だけど。

 

トレーナー「ああ...そういえばそうだったな」

 

ゴルシ「...正直、わかってた。絶対に、お前はあいつらの心配しちまうって...」

 

ゴルシ「でもな...トレーナー...もう少し、自分の心配もしてくれ...」

 

ゴルシ「お前じゃ私達ウマ娘の力に勝てないのはわかってるだろ?もしあいつらに襲われたら大怪我しちまうかもしれないんだぞ?

...そんなこと...私は考えたくもない...」

 

トレーナー「...」

 

ゴルシ「お願いだ...トレーナー...無理だけはしないでくれ...頼むよぉ...」ジワ

 

 

トレーナー「ゴルシ...」

 

 

 

 

 

その後、泣き顔のゴルシと改めて無茶はしない約束をした。

 

 

 

寮に送った後、心配してくれたことに少し喜びを感じつつも、泣かせてしまった後悔の念に駆られる。

 

 

その日は、あまり寝つけなかった。

 

 

 

昨日のゴルシの言葉が頭から離れない。

確かに、俺はもし彼女たちに何かされたら抵抗することはできないだろう。でも、自分の担当を放っておくことなどできない...

 

そんなことを考えてながら寮を出ると

 

オグリ「...お、おはよう、トレーナー」

ゴルシ「よっ」

 

なぜか二人に出待ちされていた。

 

トレーナー「おはよう二人とも」

 

オグリ「...さっき、ゴールドシップに薬のことを聞いたんだ。すまない、トレーナー。あんなことを言ってしまって...」

 

トレーナー「気にするなよ。あの薬のせいなんだから」

 

オグリが表情を曇らせる。

 

オグリ「実は...その薬は私t「おい」

 

ゴルシ「まだ言っちゃだめだろ?計画は続いてるんだからな」ゴゴゴ

オグリ「っ!そうだったな...すまない」

 

トレーナー「?なんの話だ?」

 

 

オグリ「い、いや何でもないぞ!」アセタラタラ

ゴルシ「あ、ああ、何でもないぜ!」アセタラタラ

 

絶対なんかあるだろ...

 

ゴルシ「そ、そんなことよりトレーナー、今日は何するんだ?」

トレーナー「...何をするといっても、みんなの指示もできないからなぁ...書類仕事...後は見回りくらいだな...」

 

 

今の俺は、みんなにトレーニングをさせてやれないが、薬の切れたときの為に準備はできる。

 

今は耐えきって、絶対にみんなとまたトレーニングをしようと心に決めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はずだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつからか、彼女たちによる嫌がらせが始まった。

 

トレーナー「なんだ...これ...」

 

 

最初はトレーナー室が荒らされていた。

散らばった書類と壁に書かれた暴言の数々。

これを誰かに見られたら大問題になっていただろう。その日は部屋の片付けで手一杯になってしまうほどだった。

 

 

 

 

 

 

ライス/ブルボン「......」

 

 

 

 

 

 

ある日、弁当が捨てられた。

 

 

食堂にも行けないので、自分で弁当を作っていたのだが、いつの間にか捨てられていた。

 

 

 

 

スペチャン「...トレーナーさんのお弁当?知りませんよ!

触りたくもありません!」

 

スズカ「...スペちゃんを余り困らせないでくれませんか?」ゴゴゴ

 

グラス「...あら♪スペちゃん、今日も並走トレーニングしましょう?」(無関心)

 

 

 

 

 

ある日、中庭の花が枯れた。

 

 

俺がエアグルーヴにプレゼントしたビオラや、生徒会に寄贈したスミレが無惨にも散ってしまっていた。

 

 

 

トレーナー「....なあ、エアグルーヴ、何があったか知らないか?」

 

エアグルーヴ「...ああ、その花か。知らないな。その花壇の世話はしなかったからな。わかったら早く立ち去れ、たわけ。」

 

 

 

 

 

 

ある日は、水をかけられた。

 

着替えようとトレーナー室に向かっていたら、

桐生院さんと会った。

 

 

葵サン「...先輩!びしょ濡れじゃないですか!どうしたんですか!」

 

葵「どう見ても大丈夫じゃないです!一体何が...

って、先輩待って下さい!先輩!」

 

 

葵「....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日がくるたび、

 

 

 

ダイワスカーレット「...なに?口出さないでちょうだい。...は?一緒に一番をとる?なに言ってるの?

さっさとどっか行ってちょうだい。」

 

 

 

 

 

くるたび、

 

 

 

ナリタタイシン「...なに?ゲームやってるんだけど。...ウォームアップ?やるわけないでしょ?

あんたなんてアタシのトレーナーじゃないわ。

...早くどっか行って。蹴っ飛ばすよ?」

 

 

 

 

 

 

くるたび、

 

 

 

 

 

 

ビワハヤヒデ「...タイシンの様子がおかしいのだが、何かしらn「おい」

 

 

 

 

ナリタブライアン「姉貴の...前から立ち去れ...」

 

ビワハヤヒデ「...!ブライアン...!何を言って...!?」

 

 

 

ブライアン「早く...!早く立ち去れ...!忌々しい影め....!」

 

 

 

 

くるたび、

 

くるたび、

 

くるたび、

 

くるたび。

 

 

 

...

 

 

 

マックイーンに呼び出された。

...今度は、なんだろうか。

 

 

そこには、ルドルフ、テイオー、マックイーン...

そして、キタちゃんと、サトちゃん。

...どうして、君たちがここに。

 

 

 

 

マックイーン「...単刀直入に言います、私たちの担当から降りて下さい。...何故?メジロ家の恥になってしまうからに決まってますわ。」

 

 

ルドルフ「...君に言葉は求めない、ただ、立ち去ってくれればいい。...考えてなおしてくれ...?だから言葉は...ルナ...!?...君に....その名前で呼ばれる筋合いはない...!!!」

 

 

テイオー「...ねえ、やめてよ。カイチョーが困ってるでしょ...?...なに?どいてよ。ボクのトレーナーでもないくせに。」

 

 

 

キタサンブラック「...ねえ、テイオーさんの夢の邪魔をしないで?テイオーさんの邪魔をするなら...」

 

 

サトノダイヤモンド「...私たちの担当の心配は要りません。マックイーンさんと私で代わりのトレーナーさんを見つけますから...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そっか...俺は...

 

 

 

 

 

もう、トレーナーじゃないのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴルシ「...なあ、トレーナー!出てきてくれよ!

お願いだ!」ドンドン

 

 

オグリ「私たちが...私が...もっとしっかりしていれば...!トレーナー!お願いだ...扉を開けてくれ!」

 

 

 

 

 

二人とも、もうやめてくれ..

もう、俺はトレーナーじゃないんだ...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

寮から出る気が湧かない。ゴルシたちが毎日呼びにくる。もう、だめなんだ。やすませてくれ。

 

 

 

今日もやってきた。やすませて。おねがい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「トレーナーさん。いらっしゃいますよね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

...この、こえは。

 

 

 

 

トレーナー?「たづなさん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回はぼくのスマホにウンスが実装されたら


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バイバイ。

怪文書になった。


ー某年梅雨。オグリキャップは探していた。

 

 

 

 

雨の中、必死に街の中を駆け回る。東京都の人混みの中、彼がつれていってくれたラーメン屋、

誰も通らないような裏路地まで。

都会は広い、見つけられる訳がない。

そんなことはよく迷子になる彼女がよくわかっている。それでも、彼女は探していた。

 

 

 

 

不意に、彼女は足を止めた。スマホに着信が入ったからだ。スマホの通知が苦手な彼女だが、ゴールドシップとの情報交換のために持っている。

慣れない手つきで電話にでる。

 

 

 

 

 

オグリ「..どう、だった...?」

 

 

ゴルシ「...やっぱり、誰も知らなかった。

アイツら、どこ行くか誰にも伝えなかったんだ...」

 

 

 

 

彼女たちが探しているのは数日前に辞職した彼女たちの()トレーナーと、同日に辞職している理事長秘書の駿川たづなであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トレセン学園、各地。

 

 

 

 

「...ライスが...ライスがわるいんだ...!ライスが...お兄さまに...いじわるしたから...!」グスッ

 

 

「ライスさん...そんなに自分を責めないでください...わたしの...わたしたちが...」

 

 

 

テーブルに顔を突っ伏して泣き崩れるライスシャワーを必死に慰めるミホノブルボン。しかし彼女も無表情ではなく、必死に涙をこらえている。

 

 

 

 

 

 

「はぁ....っ...!はぁ..っ!」

 

「スズカさん!...だめです!それ以上走ったら...トレーナーさんと会う前に怪我しちゃいますよ!」

 

「だめ...だめなのスペちゃん...止めないで...あの人が受けた痛みはこんなものじゃないから...一緒に最高の景色を見ると....約束したのに...私は...私は...!」

 

「トレーナーさんならきっと、きっと謝れば許してくれます!...きっと...!きっと....」

 

 

雨の中、ただひたすらに走るサイレンススズカ。

それを引き留めるスペシャルウィーク。

 

「トレーナーさん...どこに...いらっしゃるのですか...」

 

 

グラスワンダーは、薬の効果が切れた日、トレーナーへ詫びようとして自身を傷つけようとした。

周りに説得されて思いとどまったが、今はトレーナーを探して学園や街を徘徊している。

 

 

 

 

 

「...トレーナーさん...紅茶を...もっと美味しく淹れられるようになりましたわ...これで...また...いっしょに..」

 

 

「...マックイーンさん...トレーナーさんを....探しにいきましょうよ...トレーナーさんもきっと、分かってくれますよ...ああ、私があのとき、止めていれば..」ジワッ

 

 

 

 

相手のいないお茶会のために、紅茶を淹れるメジロマックイーン。そして、そんな憧れの先輩を説得し続けるサトノダイヤモンド。

 

 

 

 

 

 

「...えへへ...トレーナー...いなくなちゃった...そうだよね...捨てられちゃったんだ、ボクがあんなこと言っちゃったから...ボクが、ボクが、ボクがボクがボクがボクが...」

 

 

 

 

「ちがいます!トレーナーさんがテイオーさんのことを捨てるわけないです!だから...いっしょに...探しにいきましょう...また..いっしょにトレーナーさんとトレーニングしましょうよ...!

でも...もう..トレーナーさんいっしょにトレーニングしてくれないのかな?」ジワッ

 

 

自身が、トレーナーのことを否定したから見捨てらてしまったと、壊れたように呟くトウカイテイオーと、そんな憧れの先輩を説得し続けるキタサンブラック。

 

 

 

サトノダイヤモンドも、キタサンブラックも自分たちにも先輩たちと一緒にトレーナーを追い詰めてしまった後悔に押し潰され、壊れかけていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねえ!だめだよ!タイシン!もう3日も寝てないんだよ!倒れちゃったらどうするのさ!」

 

 

「うる...さい....はやく...探さなきゃ...だめなの...」

 

 

 

「ブライアン...何をしている...!もう夜更けだぞ...!まさか、今から探しに行く気か..!」

 

 

「姉貴...お願いだ...行かせてくれ...私が...あんなことにしてしまったんだ...!」

 

 

 

「エヘヘ...キョウハ、ハンバーグオイシクツクレタワ...コレデアイツモヨロコンデクレルワヨネ...」

 

「おい、なに....してんだよ...?」

 

「アラ、ウオッカ、キマッテルジャナイアイツ二タベサセルユウショクヨ...」

 

 

 

 

 

寝るまを惜しんでまで探し続けるナリタタイシンとナリタブライアン。そしてからのフライパンを持って料理するダイワスカーレット。

 

 

 

 

どこを見ても、地獄だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生徒会室。

 

 

 

ブライアンはまだ帰ってこない。

 

シンボリルドルフとエアグルーヴが二人佇んでいた。

 

 

「私は...トレーナーくんに...なんてことを...」

 

「会長...あなただけのせいでは...私は...私も...」

 

「...私は、もう、会長など名乗れない...」

 

「...あなただけが責任を負う必要は...」

 

「違うんだ...エアグルーヴ...」

 

「...どういう意味ですか..?」

 

「...生徒会会長であるならば、どんな時でも全てのウマ娘の模範となるべきなのに...私は、ただ、震えていることしかできない...」

 

「っ......」

 

「トレーナーくんともうトレーニングもできない、もう話せない、もう会えない、そう考えただけでもう...立っているのもやっとなんだ..」ジワッ

 

「......」

 

エアグルーヴには、一体、どんな言葉を掛ければいいのか分からなかった。

 

今、彼女を慰められる彼は、自分たちの手で遠く、遠くへ追いやってしまったから。

 

 

 

 

 

 

数日後、とある地方にて。

 

 

駿川たづなが、朝食の準備をしていた。

 

茶碗を二杯と箸を二組。まだ寝ている彼を起こさないように静かに。

 

そんな中、チャイムが鳴った。

 

また、葵さんがお見舞いに来てくれたのだろうか。

 

 

 

扉を開けるとそこには....

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴルシ「...トレーナー...居るんだろ..?」

 

 

数人のウマ達が、立っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たづな「....なぜ、来たんですか...彼になら、会わせませんよ...!」

 

テイオー「...お願いします!たづなさん!ボクたち、トレーナーさんに謝りたいんです!」

 

たづな「...あれだけことしておいて...!まだ..!」

 

オグリ「...許されないことしたのはわかっている...でもそれでも謝りたいんだ..!」

 

ライス「お願いしましゅ...会わせてください!」

 

ルドルフ「愚昧なのは承知している...お願いします...彼に...会わせてください...!」

 

マックイーン「....今までの無礼を、謝罪させてください...!」

 

たづなさん説得し続けるウマ娘たち。

 

たづな「...でも...あなたたちを彼に会わせる訳にはいきません...!」

 

 

その時だった。

 

 

 

 

トレーナー「...たづなさん、何かありました...か...?」

 

奥の部屋から、トレーナーが出てきた。

 

 

 

たづな「...!駄目です!」

 

 

スペ「トレーナーさん!!!」

 

 

 

トレーナーが、彼女たちに気付く。そして、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ....」

怯えるような目で、彼女たちを見ていた。

 

 

 

 

 

 

トレーナーが、その場で気が抜けたようにしりもちをつく。

 

 

トレーナー「はあ...っ!はあ....っ!」

過呼吸になっている。

 

 

 

ゴルシ「!トレーナー!」

 

たづな「駄目です!」

 

ゴルシを制止して、トレーナーの救護を初める。

 

そして、ポツリと語る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「トレーナーさんは、精神疾患を患ってしまいました。」

「...トラウマで、ウマ娘の姿を見るだけで、発作がでてしまうように為ってしまいました。」

 

 

 

 

 

 

 

「お願いです...もう、彼と関わらないでください。もう、彼を傷つけないで..!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴルシが膝から崩れ落ちる。もう、日常が帰ってくることはないと悟ったから。絶望で、涙がとまらなかった。

 

 

報いなのだろうか。薬を使って、自分たちの元に彼縛り付けようとした、報いなのだろうか。

どれだけ後悔しても、どれだけ懺悔しようと、もう、日常は帰って来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トレセン学園の一室、研究室で。

 

 

アグネスタキオンが必死に何かを研究していた。

 

 

彼女は、彼の料理以外の料理を食べようとしたら吐き出してしまった。

 

 

 

そんな彼女が、栄養摂取も行わず、必死に研究を続けていた。そして、

 

 

「できた...できたぞ...!アハハハハハ!」

 

 

 

新たな研究の成果である薬を掲げて笑っていた。

 

 

 

その薬は、月明かりを受けて淡く、青く輝いた。

 




これ書いてたらゴルシが15000点越えました。
こわ。
あと前回のアンケートの駆け落ちと救われ√統合します。
すまんな。


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瞬時酩酊

理子ぴのせいで遅れました。


ちょっと昔。具体的には薬ができる前。

 

 

 

トレセン学園のとある一室。

 

 

 

 

 

ルドルフ「...みんな、良く集まってくれた。」

 

 

我らがトレセン学園の生徒会長が、あるウマ娘たちを召集していた。

 

 

テイオー「カイチョー...もしかして」

マックイーン「完成したんですの!?」

 

タキオン「そんなに急かさないででくれたまえ...今日はもう少しで完成するという報告なのだからね...」

 

集まっていたのは例のトレーナーの担当ウマ娘たちである。...何名か不在だが、かなりの人数だ。

 

ライス「お兄さまのために...ライスがんばる...!」

ブルボン「ライスさん..マスターの『説得』、必ず遂行しましょう。」

 

スペ「マックイーンさん...もうお家ってできたの?」

マックイーン「もちろんですわ...メジロ家とダイヤ家の力があれば、不可能などありませんわ...」

 

オグリ「凄いな...名家は何でもできるのか...」

タイシン「...いや、この二つが特別過ぎるだけだと思うけど」

 

 

ブライアン「...夢のようだな...まさかトレーナーと同じ家に住めるなんて。」

グラス「まだ成功したわけではないんですから、気を抜いちゃだめですよ?」

スズカ「そうね...気を引き締めていきましょう。」

 

 

ゴルシ「おっしゃあ!トレーナー捕獲作戦開始だぜ!」

エアグルーブ「おい...抜け駆けするなよ?」

 

 

彼女たちにはちょっとした約束と大規模な作戦があった。

 

 

ちょっとした約束はトレーナー対して抜け駆け(・・・・)しないこと。

 

 

 

 

そして作戦は...

 

 

 

 

全員の力を結集して、全員がトレーナーと家族になる(うまぴょいする)ことだった。

 

 

 

 

...そんな一夫多妻みたいなことをトレーナーは許しはしないだろう。そもそも自分たちに恋愛感情を抱いているのかすら怪しい。だから彼女たちはあるものを作ろうとした。

 

 

 

 

 

 

自分たち全員を受け入れさせる惚れ薬を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

...こんな法律の一線を越えるどころか線で反復横跳びしている計画だが、建前は一応トレーナーのためである。

 

 

 

ある日、彼女たちがお互いを恋敵と認識した時があった。その日からチームの空気が最悪になった。そして、トレーナーが体調不良になったした。

 

 

トレーナーからしたら、自分の担当が自分を中心に昼ドラでもないような多角形関係をつくっているのだ。しかも、ウマ娘特有の威圧感を出しながら。体調が悪くなるのも必然である。だから全員で協力して関係改善を図った。

 

 

そんな建前の元、薬の研究をタキオン主導で進めていた。なお、本音は絶対逃がさないためである。

 

 

 

 

 

...その(よくぼう)が、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タキオン(ふふっ...後はこの完成した薬をやって来たトレーナーくんに飲ませるだけ...!)

 

 

 

 

薬くん<シュウウウウウ...モクモクモク....

 

 

 

タキオン「なっ...!くっ...薬が..まさか失敗だったのか...?...この薬...効果がまるで逆じゃないか...!

とっ、トレーナーくんが来るまでに片付けなくては!廃液入れは確か...」ドアガチャ...タッタッタッ...

 

 

 

 

 

 

トレーナー(...ん?ドア開けっ放しじゃないか...こんな朝早くから呼んどいて居ないし...

...多分今日飲ませようとしてたのはこれだろうなぁ...なんか変な煙出てるし...いつもの仕返しだ、こっそり先に飲んでやろ..)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どんな未来を招くのかも知らずに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




Q.次回はすぐ出ますか?
A.次回《は》すぐ出ます。
Q.短くね?
A.すみませんでした。


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理事長から再就職のお願いです。

早寝早起き昼投稿


「まってトレーナー」「ちがう、ちがうんだよ」

「ごめんなさい...」「許してください...」

「いかないで...」「もどってきてくれ...」

 

 

走る。聞き慣れた声が懺悔しながら追ってくる。

ただ走る。暗闇の中、必死に。

 

しかし、追いつかれ、無数の手が俺に伸ばされる。腕に、足に、胴に、顔、身体中に絡みつく。

 

 

万力のような力に押さえ込まれ、身動きができなくなる。懺悔の言葉を囁かれ続ける。

 

 

 

そして、夢から覚める。

 

 

顔を洗いに行って、鏡に写った自分の顔をみる。

目の下にひどいくま(・・)があった。

 

 

...最近はずっとこれだ。毎晩、元担当たちに追いかけ回される。捕まり、懺悔を聞いて、目が覚める。今日みたいに朝まで寝れることはめったにない。

 

 

 

 

「...」

 

懺悔するのは俺なのに...

 

 

 

 

 

気を紛らわしたくてテレビをつける。ニュースくらいしか見るものなんてないが。

 

 

[...関東地方全域で大雨が降る予報です。折り畳み式の傘ではなく、普通の傘を使用するのがよいでしょう。]

 

 

机の上に、たづなさんからの書き置きがあった。

 

 

〈学園へ行ってきます。お昼までには帰ります。〉

 

 

...何かあったのだろうか。

 

 

学園を去ってから、たづなさんに頼りきっている。この前「ずっとここに居ていいんですよ...?」って言われたが丁重にお断りした。

 

 

 

「...あぁ」

 

本当ならここを出てさっさと遠い地方まで逃げてしまいたい。トレセン学園とは無縁の場所まで逃げたい。

 

でも、なぜか出来ない。

 

 

いまさらどうしようもないのに。

 

 

そんなふうに時間を無駄に過ごしていると、

あるニュースが報道されていた。

 

 

 

 

[...トゥインクル・シリーズにて、注目されているトレセン学園在籍のウマ娘たちのレース辞退が相次いでいます。このことについて、トレセン学園側はコメントを発表していません。ファンからは、悲しみや困惑の声が...]

 

 

 

「...は?」

 

 

スマホを取り出して、久しぶりに電源をつける。

 

電源を切っている間にたまっていた元担当たちからの不在着信が1000件以上あるが、

全て無視してトレセン学園について調べる。

 

すると、同じようなタイトルのまとめサイトが大量に出てきた。

 

 

[トレセン学園にて多数のレース辞退者...いったいなぜ]

 

...内容も大体一緒だ。食中毒やら事故やらあることないことばっかりだった。

 

ただ、一つ分かったこともある。

 

辞退しているのは、みんな俺の元担当だ。

 

 

 

...トレセン学園に所属するウマ娘たちはトレーナーの指導を受けなければ、レースに出走できない。まさか辞退の理由は、そこなのか。

 

しかし、それならば他のトレーナーやチームに所属すればいい。彼女たちの実力なら引く手あまたなのだから...それだけなのに。

 

 

 

玄関から、ピンポーンと音がなる。

 

...来客か?こんな雨の中?まさか彼女たち(元担当)が?

 

 

恐る恐る、モニターを覗くと

 

 

 

 

 

 

 

雨で濡れた、トレセン学園理事長秋川やよいが立っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

...リビングで二人が向かい合う。

頭の猫ちゃんはいなかった。

 

 

「懇願ッ...君の担当ウマ娘について話がしたい」と言われ、走って来たのかよと思うほど雨で濡れいたので、雨を拭くためのタオルを貸そうとしたら「不要ッ...」と断られ今に至る。

 

 

 

ずっとうつむいたまま何も言わないやよいさん。

 

見たこともないやよいさんの雰囲気に、黙っていることしかできない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そっと、理事長が言う。

 

「憂慮...君は、担当の彼女たちについて、どう思っている?」

 

 

「元担当です。やよいさん。...別になにも思っていません。」

 

「虚報ッ...たづなから全て聞いた...君は彼女たちと会うことを拒んでいる...彼女たちを憎んでいるのか...?」

 

 

「...そうです。やよいさん。あなたが来た理由も察しがついています。俺に復帰する気はありませんせん。お帰りください。」

 

 

 

「...」

 

 

つかの間の静寂のあと、

 

 

「...否ッ...」

 

「...やよいさん?」

 

 

 

「否ッ!!!!!」

 

「!?」

 

 

「私は...私には...そのようには見えない!!!」

 

「君は今でも彼女たちのことを心配してくれているんだろう!?」

 

「...そんなことは『ならばッ!なぜここ(・・)にいるのか!!!』

 

「彼女たちが憎いのなら!!姿も見たくもないならッ!!なぜここから離れていかないのかッ!!」

 

「...」

 

「君はッ...君はッ...どんな者も見捨てない男だッ...例え相手がこころを開かなくても...!君は彼女たちの夢を支えてくれた...!」

 

「君は...我がトレセンの誇りだッ...そして私は...そんな君に...何もしてやれなかった...!」

 

「...私が君に許される訳...ないがッ...」

 

「こん....がんッ...どうか...もう一度...彼女たちの...指導を...もどってきて...くれないか...?」ポロポロ

 

 

 

 

初めてだった。やよいさんが年相応の姿で泣いていた。...俺は...でも...

 

 

 

 

「...ごめんなさい...俺は戻れません。」

 

「...な...なぜ..?」

 

「...俺のせいなんです...全部」

 

「...!?」

 

「彼女たちがこんなことをしてしまったのは...俺が...後先考えずに行動したからなんです。」

 

「...タキオンの薬をいたずら心で飲んでしまったんです。その薬の効果です。」

 

「...なのに俺は...!みんなに責任を押し付けて逃げてしまった...!」

 

「挙げ句の果てには...謝罪に来た彼女たちの顔すら見ずに追い返した!」

 

「....そんな自分自身が許せないんです...

もし...トレーナーにもどっても...前のようには指導できません...

俺は...そんなにきれいな人間じゃないんです...どこまで行っても...

自分じゃ何もできない...ちっぽけな人間なんです...」

 

 

そんな情けない自白をしたときだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「トレーナー」

 

 

聞き慣れた声だった。

 




一体誰なんやろなぁ...


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