虹が咲き、白が交ざる 外伝 白と翡翠 (水甲)
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01 始まりの出会い

前々からあちらで言っていた外伝です。


栞子side

 

生徒会会長再選挙が終わった次の日、一人の少女が訪ねてきた

 

「失礼します」

 

白く長い髪、可愛らしいという言葉が真っ先に浮かぶ少女。確か……スクールアイドル同好会の…………

 

「高柳さんですね。同好会の件で来たのですか?」

 

「はい、三船新会長」

 

わざわざ来たということは……同好会廃部の件で来たのだろう。私なりにチャンスを与えるつもりと話せばこの話は終わる……そう思っていたが……

 

「話というのは、同好会廃部の件です」

 

「それなら私なりに……」

 

「色々と調べましたが……生徒会長にそう言った権限はないですよ」

 

「……何が言いたいんですか?」

 

「貴方が生徒会長になったところで…………スクールアイドル同好会を廃部にすることは出来ないということです」

 

彼女は……どうにか同好会を廃部にしないために直談判に来たのではない?

 

「私が同好会を廃部にしようとしていること……同好会の方々から聞いたのですね」

 

「はい、風邪で休んでいたときに、話は聞いていたので…………」

 

「そうですか……ですが虹ヶ咲は……」

 

「自由な校風をもっとうにしている。つまり奪うことも自由と言いたいと……」

 

「…………」

 

私が言おうとしていることを読まれた?

彼女の事はそれなりに聞いていた。その見た目と性格で天使というあだ名を付けられていることを……今の彼女からは……天使という感じは……

 

「ですが今回、同好会の件に関しては……」

 

「学校から認められていると…………それはおかしいですね。何か問題を起こしたというわけではないというのに…………個人の意思で廃部にするなんて…………それにその事を学校に許可を貰っている…………理事長辺りと何かしら取引でもしたのですか?」

 

「…………私がそう言うことをしていると……」

 

「証拠がないので、あくまで推測です。私の推測がどれ程信憑性を得るかは…………理事長に直談判した方が早いですね」

 

「……高柳さん、それは…………」

 

「それに選挙管理委員会にも手を回しました?」

 

「何を根拠に!!」

 

思わず大声を出してしまった。私が何かしらの取引をして、自分の有利になるようにしたとでも…………

 

「根拠?中川さんの演説を否定、しかも全校生徒の前で…………普通なら止めるべき事を選挙管理委員会は止めなかった。これが根拠です」

 

「そんなもの…………」

 

「根拠になり得るんですよ。三船さん…………人はそう言う話を聞くとそうだったんじゃないのかって、信じてしまう」

 

彼女は……本当に何者なのだろうか……ここまでやる人なのか…………

 

「廃部の件はどうしますか?」

 

「…………チャンスを……」

 

「チャンスを与えて、乗り越えれば廃部は撤回するというなら、今回の件は理事長に報告、もしくは学園内にその話をしても良いと言うことですね」

 

「っ!?」

 

「それでどうしますか?」

 

彼女は…………いくつもある逃げ道を塞ぎ、その上で提示された道のみしか選べなくさせている…………

 

「分かりました……廃部は撤回します」

 

「一応言っておきますが……この会話は録音してます」

 

「……私が嘘をつくと?」

 

「念のためです」

 

念のため……ですか……

 

「分かりました……必ず同好会にお伝えした上で……廃部は撤回します」

 

「それでは失礼します」

 

「待ってください」

 

彼女は去ろうとした瞬間、私はあることが気になり、呼び止めた

 

「なんですか?」

 

「あなたはどうしてそこまで…………」

 

「…………私は大切なものを奪われるのが嫌なんです」

 

「大切なもの……」

 

「同好会はみんなの大切な場所…………奪われないためには私は何でもします…………それで…………」

 

「それで……」

 

「いいえ、何でもないです。では三船さん、お願いしますね」

 

彼女は去り、私は……彼女から感じた明らかな拒絶を感じとり…………話に聞いていた彼女と会うことはないだろうと思ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数ヵ月後……

 

「栞子ちゃん、おはよー」

 

「み、未唯さん!?」

 

人懐こい笑顔を見せる未唯さん。それになにも言わずに手を握ってくる

 

「朝から生徒会の仕事だよね?私も手伝うね」

 

「は、はぁ……」

 

何というか……彼女とここまでの関係になるとは思ってもみなかった…………

 

「どうしたの?」

 

「いえ、未唯さんと出会った頃の事を思い出して」

 

「出会った頃?あーあのときは……」

 

「あの時の未唯さんは拒絶が凄かったです」

 

「あ、あはは……その……あの頃は……」

 

「未唯さんとこうして仲良くなれて良かったです」

 

「私もだよ。栞子ちゃん」

 




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02 生徒会室の一時

未唯×栞子は書いてて本当に楽しい


未唯side

 

「失礼します~栞子ちゃん、呼びに来たよ~」

 

「未唯さん、すみません……まだ終わらなく……今日は練習は」

 

申し訳なさそうにする栞子ちゃん。やっぱりだった。

 

「それじゃ手伝うよ」

 

「で、ですが……」

 

「いいからいいから気にしないで」

 

私は生徒会の子の右ちゃんと左ちゃんに何をしたら良いのか聞き、作業に入る

 

「本当に……申し訳……」

 

「もう謝らなくても良いよ。私が好きでやってることだし」

 

「未唯さん……」

 

俯いてる栞子ちゃん……本当に気にしすぎなんだから…………

私はそんな栞子ちゃんに対して、後ろから抱き締めた。

 

「よしよし、気にしないで良いよ~」

 

「あ、あの///未唯さん////」

 

「元気がないときはこうした方が良いって教えてもらったんだよ」

 

「そ、その……恥ずかしいんですが……」

 

「もう気にしないなら離れるよ~」

 

「も、もう気にしませんから……こんなところ誰かに……」

 

「「失礼しま…………あ」」

 

タイミングが良いのか悪いのか生徒会の右ちゃん、左ちゃんの二人が……二人は私たちの姿を見て固まり……

 

「も、もう少し見回りをしてきます」

 

「ご、ごゆっくり……」

 

二人はそう言って去っていく。変な誤解されてるよね。今の……

 

「あぅ////」

 

あー、固まっちゃった……しょうがない。作業をしておこう。

 

 

 

 

 

 

栞子ちゃんが元に戻るまでの間、私は作業を続けていた。そんな中、こうして栞子ちゃんとこんな感じに仲良くなれたことを思い出していた。

 

 

 

 

 

 

 

あの時は先生に頼まれて、ボランティア活動の手伝いをすることになったけど、まさか栞子ちゃん…………あの頃は三船さんって呼んでたっけ。

 

「高柳さん、今日はよろしくお願いします」

 

「はい、三船さん」

 

軽い挨拶をしているように思えるけど、きっと三船さんからしてみれば、私は凄い拒絶をしているように思えるだろうな…………

仕方ないことだ。私は一度敵と認識したら、そう簡単に許すことなんてできない。

 

「児童館のボランティアですが、読み聞かせや一緒に遊んだりしてあげてくださいね」

 

「分かった」

 

こんな関係で正直…………空気が悪い。まぁ自分で作った空気だから仕方ないけど…………

 

「お姉ちゃん」

 

すると子供の一人が不思議そうな顔をしていた。

 

「どうしたの?」

 

「お姉ちゃん達仲悪いの?」

 

「え?」

 

「いえ、そういうわけでは…………」

 

「ダメだよ。仲良くしないと~」

 

こ、子供に注意されるほどまで空気が…………

 

「大丈夫だよ」

 

すると三船さんは今まで見せたことのないような優しい笑顔で子供の頭を撫でた

 

「お姉ちゃんたち、ちょっと喧嘩してるの」

 

「そうなの?それじゃ仲直りしないとだね」

 

「……うん」

 

子供は満足そうな笑顔でそう告げるのであった

 

 

 

 

 

 

 

その日の帰り道…………

 

「三船さんってあんな風に笑うんだ」

 

「何ですか?私は笑ったりしない人だと思っていたんですか?」

 

「そう言う訳じゃないよ。ただ意外と言うか…………」

 

「…………私は別に何でもかんでも適正に合っていないからとその人を否定する訳じゃないです」

 

「そうなの?聞いている限りだと…………」

 

適正にあってないからとその人の好きなものを否定する感じに思えていたけど…………

 

「私にとってスクールアイドルは嫌なものだと思っています…………だから……」

 

「三船さん、知ろうとしてる?」

 

「……していてもどうしても無駄だと思えてしまう…………」

 

三船さんはただ嫌いなんじゃなく、そう言う風に認識してるのか…………それなら……

 

「三船さん、それじゃ教えてあげる……スクールアイドルはどんなものかを…………」

 

「高柳さん?」

 

「一週間後、講堂の空きある?」

 

「えっと確認すれば…………」

 

「三船さんに伝えるから、スクールアイドルはどんなに良いものかって私の思いを!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「はっ!?すみません」

 

「あ、戻った。ある程度終わらせておいたよ」

 

私は終わった書類を栞子ちゃんに見せると、栞子ちゃんは……

 

「ある程度と言うより……ほとんど……」

 

驚いていた。いや、ついつい集中してて……

 

「それじゃ練習に行こう」

 

「は、はい」

 

私は栞子ちゃんと手を繋ぎながら一緒に同好会へと向かうのであった。




あの話を夢落ちにするかどうか……

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03 悪夢でも

今回の話は愛さん、果林さん推しにはかなりキツい話です。推しの方々は読むのはおすすめできません


栞子side

 

侑さんが留学してる間、幼馴染のランジュがやって来て、スクールアイドル部を設立した。私はランジュに言われるまま、部に入部したが…………

 

「同好会の子が勝手にライブをやらないように監視委員会を作って」

 

私がそれに反対するが、ランジュは……

 

「みんなには部に入ってもらうようにするためだからね!栞子任せたわよ」

 

自分勝手すぎる…………だけど私にはそれを否定する事ができない…………

それにランジュに誘われたミアは…………同好会の曲は何も響かないと言ったり…………

朝香さんや宮下さんの二人が部に入れば多少同好会への厳しさはなくなるかとおもったが、二人は特に気に止めてない…………

 

このままで良いのか…………このまま…………

 

 

 

 

 

 

それから侑さんが戻ってきて、しずくさんが入部して、同好会に戻り…………そんな中でも未唯さんの姿がなかった。

同好会の方に未唯さんについて聞くが、部が設立されてから、未唯さんは同好会に来なくなったらしい。何かしているらしいけど…………

私は未唯さんが何かするためのものだと思う…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなある日、宮下さんの呼び掛けで同好会と部のメンバーが集められ、合同ライブをしようとの話が出た。みんなが企画の説明を受けるなか…………

 

「失礼します」

 

未唯さんがやって来た。

 

「お、みーちゃんじゃん、みーちゃんも愛さん企画の…………」

 

「すみません、その企画ですが…………廃止になります」

 

『えっ?』

 

その場にいた全員が驚きの声をあげる中、私だけ……いや、侑さん、歩夢さんの二人も感じ取っていた

 

「只今を持って…………スクールアイドル部は廃部になりました」

 

「はぁ!?誰だか知んないけど、ランジュの許可もなしに…………」

 

「えっとどちらかは知りませんが…………今回、部が行った問題についてまとめ、それを理事長に突きつけました」

 

「はぁ?」

 

「同好会への練習妨害、ライブ妨害、何の権限もないのに部室を略奪…………等々、理事長に突きつけましたが、理事長は多目に見てほしいと話していましたが…………」

 

「それならいいじゃない。部外者は…………

 

「法的機関に提出しました」

 

今の未唯さんはいつもの未唯さんではない。ただ自分の敵を容赦なく拒絶している

 

「結果、違法行為だと認められました。理事長は責任問題を後日会見するみたいですね。そしてスクールアイドル部は即時廃部にするという事が決まりました」

 

「は、はぁーそんなの……」

 

「それとミアさんでしたっけ?」

 

「何?」

 

「貴方は日本で認められていない飛び級を行っていますね。それもまた問題になっています。故郷のご両親には既に伝えております」

 

「な!?」

 

「期間内に日本から退去するようにと話が来ると思います」

 

未唯さんは本当に徹底的に部をなくすつもりだ……それがどんなに傷つけることだと知った上で…………

 

「あ、あのさー、そんな一方的にやっても……ランジュやミアが可哀相じゃ…………」

 

「宮下さん、貴方は同好会と話し合ったのですか?」

 

「えっと……話し合ったよ。部にいる理由も…………」

 

「練習がしたいと言うだけですよね?そのためなら同好会がどんな目にあっても口出さずに笑う理由にはなりませんよ」

 

「そ、それは…………」

 

「そして都合のいいときだけ同好会に助けを求める…………自分が中心に回っていると思ってます?」

 

「そ、そんなこと…………」

 

「宮下さん、貴方にはがっかりです…………そして朝香さん、貴方も……同じですよ」

 

「…………私は」

 

「何ですか?」

 

「……………………」

 

「部に所属していた方々には申し訳ありませんが…………停学処分になるとの事です。そしてそちらの二人は退学。それが今回決まった事です」

 

未唯さんは冷たくいい放ち、そのまま出ていく。私は…………そんな未唯さんを追い掛けるが…………走っても走っても追い付けない…………どうして…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気がつくと自分の部屋だった。夢を見ていた?夢というより悪夢に近いような………………

 

「はぁ……」

 

夢とはいえ、私は未唯さんを失望させてしまった………………

 

 

 

 

 

「と言う夢を見たんです」

 

どうしてもその夢が気になり、誰もいない部室で未唯さんに話していた

 

「いやー流石に法的機関に提出したりはしないよ…………」

 

「ですが…………夢とはいえ、私は未唯さんにまた失望させてしまうなんて…………」

 

「その、ほら、夢だから……」

 

「ですが!本当に幼馴染が来て、こんなことになったら…………」

 

「うーん、栞子ちゃんは幼馴染の言うことを何でも聞くのはやめよう」

 

「え……」

 

「何でも言うことを聞くのは良いことじゃないよ。それじゃただの主従関係だよ」

 

「…………主従関係」

 

「もしもそんなことがあったらガツンと言ってあげないと!もう振り回すのは止めてとか私は貴方のペットでも子分でも奴隷でもないって」

 

そ、そんなこと……私に言えるのか………………

 

「理事長にも娘を甘やかすのは優しさじゃないって言ってあげるんだよ!」

 

「……その時が来たらやってみます」

 

「うんうん、頑張って!」

 

本当に夢みたいなことが起きないか心配だけど、未唯さんに話して良かった………………

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

後日、栞子ちゃんからある話が合った。それは夢みたいなことが起きそうだったが、言ってやりましたとのこと、その際幼馴染の子は泣きながら叫んでいたらしい。

これ、私に来ないよね?




愛さん、果林さんごめんね……

未唯は敵と認識した相手には容赦がない。それが仲間でも…………ですが仲間にたいして拒絶した場合、自分も傷ついている感じです

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04 未唯の適性

栞子side

 

「未唯さん!昨日の見ましたか!」

 

「はい!まさか人魚が変身して聖剣を手に入れる展開……」

 

「その後の巨大戦も…………レトロ攻撃を食らい、危ないところをアザラシとシャチが合体して撃破するなんて……胸アツです!やはり日曜朝は最高ですね」

 

「せつ菜さんとこういう話が出来て私もうれしいです!お姉ちゃんたちは見てなかったりするので」

 

「そうなんですか?侑さんははまりそうですけど」

 

「日曜日は寝てるみたいで……」

 

楽し気に話す未唯さんとせつ菜さん…………未唯さんが楽し気に笑う中、私は彼女の髪の長さに目が入った。

 

出会った頃は長く白い髪だったのが、今は私と同じくらいに…………彼女なりの決意とは言え、切ることになった理由が私だと言うのに少し申し訳なさを感じた

 

「栞子ちゃんは見てる?」

 

「えっ!?あ、えっと……何をですか?」

 

「全力トロピカルセイバーを」

 

「あ、すみません、見てないです」

 

「素晴らしい作品なので栞子さんも見てください!」

 

「その前のヒーリング魔進ゼロワンも良かったですよね」

 

一体どんな作品なのか気になる…………

二人はまた感想を言い合っていた。

二人を見つめながら、私はあの日の事を思い出していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

私は未唯さんに言われて、同好会の練習を見学することになった。中須さんにはいろいろと言われたけど、未唯さんが間に入ってくれた。

未唯さんは私にライブを見せたいと言う思いから今回の見学が始まったけど…………

 

「未唯、大丈夫?」

 

「う、うん」

 

未唯さんは疲れやすいのかはたまた体力的にきついのかわからない。本当なら未唯さんには別の適正があると言うべきなのに…………

 

「もう少しやってみる!」

 

彼女は楽しそうだ。いや、彼女だけではない。ここにいるみんなも楽しそうだ…………

 

「………………」

 

適性に合ってないからと私は否定してきたことがある。特にスクールアイドルはその手本みたいなもの…………無駄なものだとも思っていた…………なのに……

 

「…………間違っていたの……私は…………」

 

自分の過ちに気がついた…………私はそっと誰にも気付かれずに部室をあとにした

 

 

 

 

 

 

 

気がつくと私は涙を流していた。本当に……私がしてきたことは…………

 

「栞子ちゃん?」

 

気がつくと、未唯さんが息を切らしながら、私の後ろにいた。

 

「未唯さん…………」

 

「あの……何か辛いことでも……泣いてるし」

 

「いえ、これは……ただ私がしてきたことは…………酷いことだと思って…………」

 

「あ……」

 

「今日、未唯さんの練習を見て…………適性に合ってないのに楽しくしているのを見て……私は……いろんな人に酷いことをしていたと…………」

 

「ご、ごめんね、そんな風に思ってもらうように誘ったんじゃないの!ただ、栞子ちゃんにスクールアイドルを知ってももらいたくって…………適性に合ってないから向いてないんじゃなく、辛いことも楽しいことも悲しいことも向き合っていく…………スクールアイドルには適正なんて関係ないんだよって……」

 

「未唯さん…………」

 

「それに…………本当は栞子ちゃんにライブを見せてから……言おうとしたことが…………」

 

「それなら…………その時に聞かせてください…………」

 

「今じゃなくっていいの?」

 

「そのときがいいです」

 

「そっか……それじゃ私の決意を見せるね!」

 

そして未唯さんは私に見せてくれたライブ…………本人の希望で同好会と私だけの観客に…………後は配信のみにしたらしいけど…………未唯さんの歌声は優しく……そして穏やかなもの…………そして本人の決意…………今までの自分から新しい自分へと変わった証として……髪を切ったらしい

 

ライブが終わり……未唯さんは私の方を見た…………

 

「栞子ちゃん、適性の話だけど……私にひとつだけあるよ」

 

「え……」

 

「栞子ちゃんの友達って言う適性が…………」

 

「わ、私と未唯さんが…………」

 

「たまに喧嘩もしちゃうことがあるけど、それは友達として当たり前だから…………私と友達になってください」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

あの日から私と未唯さんは友達になった。

 

「未唯さん……」

 

「ん?何?栞子ちゃん?」

 

「今の髪型もすごく素敵です」

 

「え、あ、ありがとう////」

 

「お二人は本当に仲がいいですね」

 

「ま、まぁ友達だし……ね」

 

「はい!」




冒頭で未唯とせつ菜が見ていた作品はもろあれです
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05 七夕

どっちで書くか悩んだ結果、こちらで


「そろそろ七夕ですね」

 

「そう言えばそうだね~」

 

ある日の帰り道に栞子ちゃんと一緒にいるとそんな話が出た。懐かしいな~七夕……お姉ちゃんたちとやってたっけ

 

「栞子ちゃんは子供の頃なんてお願い事したの?」

 

「私ですか?私は………………」

 

何故か暗い顔をする栞子ちゃん。あれ?そんなにいい思い出じゃない?

 

「ご、ごめんね。何か聞いちゃまずいことだった?」

 

「いえ、ただ……昔姉と一緒に七夕の短冊を書いていたんですが…………」

 

お姉さん?普通に仲いい感じがするけど…………

 

「『一枚だけじゃ願い事は叶わないわよ!100枚くらい書かないと!』と言われ……強制的に……」

 

あー、それは何というか……うん

 

「変わったお姉さんだね」

 

変わったというよりかは何というかだけど…………あえてそこには触れない方がいいね

 

「だからいい思い出が…………」

 

「そ、そうなんだ……」

 

「未唯さんたちは何をお願いしたんですか?」

 

「わたしたち?」

 

「はい、きっと侑さん、歩夢さん、未唯さんは仲がいいのできっと素晴らしいものを…………」

 

素晴らしいというか…………

 

「確か…………ぽむお姉ちゃんが……『侑ちゃんと未唯ちゃんとずっと仲よしていられますように』で侑お姉ちゃんが『みんなの願いが叶いますように』で私は『世界平和』かな?」

 

「未唯さん……何というか壮大というべきか……」

 

「あはは……」

 

言えない……裏面に二人が喧嘩せずにずっと仲良しでいられますようになんて書いたことを………………

 

「そうだ!今から私たちも何か書く?」

 

「えっ、でも勝手に飾って……」

 

「それなら……部室に飾ろうか」

 

「それなら……いいですね」

 

と言うわけで私はみんなに連絡して、七夕の飾りつけをしようと伝えるのであった。笹?笹は多分あると思う…………

 

 

 

 

 

 

次の日、私は流し素麺同好会の人に頼んで用意してもらった笹を部室に設置して、みんなで飾りつけをした。

 

「日本にこんな文化あるなんて知らなかったよ~」

 

「そうなの?街とかにあったけど」

 

「なんで飾ってあるのかな~?って思ってたけど」

 

エマさんも七夕に参加できて嬉しそうだ。

 

「彼方ちゃんのお願い事は~やっぱり遥ちゃんの事じゃないと~」

 

自分の事じゃないのが彼方さんらしいな~

 

「それにしても織姫と彦星…………一年に一度しか会えないのは悲しいですね」

 

「私だったら、やっぱり辛いな……」

 

「歩夢さんらしいですね。侑さんはどうしますか?」

 

「え?私?うーん、やっぱり会えないのが辛いから……頑張って会いに行くかな?特に歩夢が織姫だったら余計にね」

 

「侑ちゃん///」

 

多分お姉ちゃん的にはいつも一緒にいるのに会えなくなるのが寂しいからって意味なんだろうけど…………やっぱり今回のお願い事はお姉ちゃんがもう少し素直になってほしいにしておこうかな?

 

「愛さん、愛さんはなんて書いたの?」

 

「私?私はみんなともっと仲良くなるかな?りなりーは?」

 

「私は……もっとみんなに思いを伝えたいかな」

 

「りなりーらしいね。でも愛さんにはもうとっくに伝わってるよ」

 

「愛さん…………」

 

「かすみんはやっぱり…………」

 

「あ、かすみさん、そこの飾りとってください」

 

「少しは興味もってよ!」

 

「みんなを虜になるほどの可愛さがほしい?」

 

「しず子……お願いだから普通に分からないでよ」

 

「かすみさんの言いそうなことは何となく分かったから」

 

みんな仲良しだな~そう言えば栞子ちゃんはなんて書いたんだろう?

 

「栞子ちゃんはなんて書いたの?」

 

「え?その…………恥ずかしいですけど…………未唯さんともっと仲良くなりたいと」

 

「え?そ、そうなんだ……」

 

「未唯さんは世界平和ですか?」

 

「その…………栞子ちゃんともっと仲良くなりたい……って」

 

「あぅ//////」

 

いや、だって思い付いたのがそれだったから…………

 

「その……似たような事を……書いてますね」

 

「う、うん」

 

何だか恥ずかしいけど私たちは飾りつけをした終わらせるのであった。

みんなの願い事……叶うといいな




ゆうぽむと悩んだけど、こっちで書いた
七夕の短冊…………とあるお店に飾ってあるお願い事か怖かった

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06 無慈悲な天使

みんなで部室で集まっているときの事、栞子ちゃん来るの遅いなと思っていると…………

 

「お邪魔するわよ!」

 

見たことのない子が入ってきた。

 

「ランジュ、強行手段は…………」

 

「貴方が栞子に色々と吹き込んだ子ね!」

 

栞子ちゃんの知り合いがいきなり絡んできたけど……本当に誰?

 

「未唯ちゃん、知り合い?」

 

「ううん、こんな人知らない」

 

「彼女は私の幼馴染みのランジュです。以前未唯さんには話した様な」

 

そう言えばそんな話を聞いたことが…………

 

「せっかく私が色々とやろうとしたのに……栞子に余計なことを吹き込んで…………栞子を返してもらうわよ!」

 

返してもらうって……そんな物みたいに…………

 

「つまり勝負ってこと?」

 

「話が早くて助かるわ!勝負方法は貴方が決めていいわ!ランジュは特別だから何が来ても勝つけどね!」

 

すごい自信だな~でも私が決めていいのか~それなら…………

 

 

 

 

 

 

 

 

「最初は格闘ゲームね」

 

最初の勝負は…………ロボット格闘ゲーム。休みの日に璃奈ちゃんと遊んでるけど…………

 

「未唯ちゃん、本気でやるの?」

 

「まぁ勝負だから…………」

 

「…………そっか」

 

璃奈ちゃん、何を心配してるんだろう?

 

「さぁ!勝負よ!」

 

「ねぇ何でゲームやってんの?」

 

いつの間にか増えてるけど、この子誰だろう?

 

「ミア!見てなさい!ランジュが圧倒するところを!」

 

ランジュさんはファーストを選んできた。特別に強い攻撃とか出来るないけど、バランスがいい機体だ

 

「あなたはその射撃特化ね!距離を詰めれば楽勝ね!」

 

「まぁそうだね~」

 

早速ゲームスタート………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「は?」

 

「ふぅ」

 

画面に映し出されている文字は『パーフェクト』という文字。

最初の勝負は私の勝ちだ。

 

「未唯……こんなにゲーム得意だっけ?」

 

「侑さん、知らないの?未唯ちゃん、結構なゲーマーだよ」

 

「ゲームが好きっていうのは聞いてたけど…………ここまで?」

 

「割と本気でやってたからこれぐらいは当然かも…………」

 

「ほ、本気って……」

 

「り、りなりーともやってるんだよね?勝てるの?」

 

「本気でやってドロー。時間切れまでやってるからね」

 

「りなりーでもドローって…………」

 

「あ、あり得ない…………ランジュもこれ得意なのに…………こっちの攻撃全部避けて…………一回の攻撃で半分まで削られるなんて…………」

 

うーん、得意っていうわりには…………

 

「弱いね」

 

「次の勝負よ!三本勝負だからまだ……」

 

「まぁいいけど……じゃ次は…………」

 

 

 

 

 

 

 

次の勝負はサバゲー、流石に本格的だと時間がかかるから早撃ち勝負になった。

 

ランジュさんは何故か後ろを向いて歩き出す。何してるんだろう?罠かな?まぁ罠でも関係ない。容赦なく私はエアガンを撃つのであった

 

「いたっ!?」

 

「このまま一気に…………」

 

とりあえず持てる限りの銃で撃ちまくる。

 

「ちょ……まっ……」

 

弾が無くなるまで撃ち尽くしたら、何故かランジュさんは泣いていた

 

「勝負なんだから負けて泣くのはちょっと……」

 

「うぅ……うぅ……」

 

「えっとちょっといい?」

 

ミアちゃんが挙手をすると、あることを話してくれた

 

「ランジュ、西部劇とかの一騎討ち的なことをしたかったんじゃ……」

 

「そうなの?」

 

「まぁルール説明する前だから仕方ないけど……」

 

「帰る……」

 

ランジュさんはそう言いながらミアさんと一緒に帰るのであった

 

「えっと……勝ったでいいのかな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

栞子side

 

次の日、未唯さんのある異名が流れ出した。それは天使の容姿で無慈悲な行為をする姿を見たということだ。

その日から未唯さんには『無慈悲な天使』という名が広がるのであった。




次回は他のグループとの交流に……

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07 夏祭り

他グループ回をやろうとしたけど、生放送を見てつい……


栞子side

 

夏祭りの夜、私は待ち合わせ場所で身嗜みを確認していた。

 

これで大丈夫ですよね?もしかしたら変なところがあるんじゃないかと思ってしまう

 

「栞子ちゃん~」

 

するとこっちに向かって未唯さん。白い浴衣が……

 

「えへへ、お待たせ」

 

「い、いえ、そんなに待ってませんよ」

 

「栞子ちゃん、その浴衣似合ってるね」

 

私のは翡翠色の浴衣だけど……私なんかよりも……

 

「み、未唯さんの方が似合ってますよ……その可愛らしいです」

 

「そうかな?これ、この間お姉ちゃんたちに選んでもらったんだ」

 

「そうなんですか?」

 

「うん!沢山あった候補の中から選んだの」

 

何となく想像が出来てしまう。お二人は本当に未唯さんの事が大好きですから……大好きな人のためならそういうことをしそうですね

 

「それじゃ行こう」

 

「はい、まだ約束の時間まではありますしね」

 

「その間は栞子ちゃん独占出来ちゃうね」

 

「あぅ/////」

 

今日は同好会の皆さんと夏祭りに来るはずだけど……大人数で回るのは大変と言うこともあり、何グループかに分かれて回ることになった

私はというと未唯さんの希望で一緒に…………

 

「み、未唯さんはあの……」

 

「何?」

 

「いえ、何でもありません」

 

どうして私なんかとって聞くべきか…………いやいやそんなことを聞いたら失礼かもしれない

 

「ほら、迷子になったら大変だから手を繋ごう」

 

「あ、その……私は迷子なんかに……」

 

「私がだよ」

 

それは……あり得そう…………私は未唯さんと手を繋ぐと未唯さんは嬉しそうにしていた

 

「さぁ!栞子ちゃん!何処から回る?」

 

「未唯さんがいきたい場所に」

 

「それじゃ……」

 

 

 

 

 

 

 

最初に訪れた場所は射的だった。そういえば未唯さんはこう言うのが好きだって聞いたことが…………

 

「いらっしゃ…………来たな!嬢ちゃん!」

 

「うん、来たよ」

 

何か雰囲気が変わった?未唯さんは渡された銃を構えると………………

 

「………………はい?」

 

私は目を疑った。コルク玉ってあんな風に反射するものなのか?大きいぬいぐるみを倒したし…………

 

「相変わらずやるな…………全部とらないだけマシだが」

 

「でも一番大きいものは取るけどね……後は…………」

 

更に撃ち込んだ弾丸が柱ではね返り、向かい側の射的の景品を撃ち抜いた

 

「ずるしてる出店も退治できるからね」

 

「毎年ありがとうよ。嬢ちゃん」

 

ほ、本当に未唯さんは何者なのだろうか?後々聞いた話では、祭り関係者には『撃ち貫く天使』という名前が…………うん、本当に未唯さんは色んな通り名を残してる気がする

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから金魚すくい、型抜きなど色んな所を回り、そろそろみなさんとの集合時間になった

 

「そろそろ行こうか?」

 

「はい……あ」

 

私はある出店が目に入った。流石に寄ったりしたらダメかと思い、直ぐに目をそらすが……

 

「栞子ちゃん、ちょっと待っててね」

 

未唯さんは私が見た出店に行き、買ってきたものを渡してきた

 

「はい、どうぞ」

 

「あ、あの……」

 

「なぁに?わたあめ、食べたかったんだよね?」

 

本当に未唯さんは…………

 

「はい、ありがとうございます」

 

「後で一口ちょうだいね」

 

「ふふ、分かりました」

 

私たちは手を繋いで集合場所へと行くのであった。




夏祭りデート……ゆうぽむでも書く予定です!
感想待ってます!


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08 みいにゃ

(はぁ……)

 

私は一人でため息をついていた。理由としては……猫になってしまったからだ

 

ほんの少し前に部室に来たら机の上にジュースが置かれていた。何だろうと思いながらも喉が乾いていたから飲んでしまった。

すると遅れてやって来た璃奈ちゃんが私がジュースを飲んでいるところを見て…………

 

「あ!?未唯ちゃん……それは…………」

 

「へっ?」

 

ボンッと音が聞こえ、気がつくと猫になってしまった

 

「にゃにゃ!にゃにゃ『何で猫になってるの!?』」

 

「えっと……何を言ってるか分からないけど……それ、科学部の人が用意した猫になる薬……」

 

科学部の人って……どんだけなの…………

 

「にゃー『戻れるの?』」

 

「ちょっと戻し方聞いてくる」

 

いやいや、せめて猫になったときに脱げた制服を…………行っちゃった……本当にこれ、どうしよう?

それにこの姿だと野良猫と間違われて……追い回されたりとか……いや、きっと璃奈ちゃん辺りが説明してくれているはずだよね?

 

「すみません……遅れ……あれ?」

 

すると栞子ちゃんがやって来た。そう言えば遅れてくるって言ってたよね?それなら事情を知って……

 

「野良猫でしょうか?それに……制服が脱ぎ……下着?」

 

わーん、事情を知らないし、下着あんまり見ないで……

 

「いったい誰が……それに猫も……」

 

栞子ちゃん、真面目だし、きっと追い出されそうだな~はぁ、それなら仕方ない……璃奈ちゃんを追いかけた方がいいかな?

 

栞子ちゃんは辺りをキョロキョロ見渡すと、私の頭を撫で始めた

 

「ふふ、何処から入ってきたんですか?」

 

え?誰これ?

 

「後でミルクあげますからね」

 

栞子ちゃんは制服をきちんと畳み、下着も見えないようにしてくれた。と言うか見たことのない笑顔だったんだけど…………

 

「何だかこの猫……未唯さんみたいですね」

 

うん、みたいじゃなく本人です

 

「未唯さんって言うのは、私の友達で…………可愛らしい子なんですよ」

 

か、可愛らしいって……その……恥ずかしい……

 

「それに誰にも優しいですが、時おり見せる姿は…………本当に大切なものを守るために頑張ろうとしているんですよ」

 

私の身体を撫でながら、そういうけど…………うん、くすぐったい……それに恥ずかしい

 

「そんな未唯さんに私は……惹かれて…………なんて、あなたにこんなこと言ってごめんね」

 

こんな栞子ちゃん……本当に見たことない…………それに私のことそんな風に思ってくれるなんて…………

 

「ランジュも遊んでくれているみたいで良かった……」

 

遊び?そうなのかな?最終的に泣きながら帰っていくけど……

 

「そう言えばみなさん遅いですね…………」

 

はぁとりあえずこれ以上いたら聞いたらいけないことまで聞きそうになりそうだから離れた方がいいよね

 

そう思い、逃げようとした瞬間……ボンッとまた音がなると私は元の姿に戻っていた

 

「あ、時間制限だったのか」

 

「え、み、未唯さん?」

 

あ、栞子ちゃん……目の前で猫から私に戻ってしまったし、私……普通に全裸だし…………

 

「え?え?え?」

 

困惑しながら栞子ちゃんは気絶してしまうのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はっ!?」

 

「あ、起きた?」

 

「み、未唯さん?猫になってませんでしたか?」

 

「猫に?夢でも見てた?」

 

「え?」

 

「栞子ちゃん、いつも頑張ってるから、疲れてるんだよ」

 

「そ、そうですね。夢ですね」

 

うん、誤魔化せたかな?正直誤魔化さないと…………色々とね




リメイク版でしたが、やはりにゃんがさきはいい!

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09 ミア・テイラーは逆らえない

リメイク回!

未唯×栞子は書いてて楽しい


ミアside

 

「ふふ、これで私の勝利は確定よ!!究極竜であなたのモンスターを破壊して、融合解除で三体同時攻撃を喰らわせれば…………」

 

「リフレクター発動」

 

「へ?」

 

「攻撃反射して私の勝ちと」

 

いつものごとくランジュが未唯という子に絡んでいたけど……また負けた。

 

「ず、ずる……」

 

「ずるなんてしてないよ?」

 

「うう……」

 

ランジュは項垂れながらトボトボと帰っていく。ここのところ暇さえあればこうして絡んでは敗けを繰り返している。

本当にボクは何しに来たんだ…………

 

ランジュに誘われてスクールアイドルの曲作りをやらされることになった。まぁ退屈していたからいいけど……だけど日本に来てからは頼りの幼馴染みに拒否られてしまい、スクールアイドルを始められずにいた。

正直帰ってもいいと思ってるけど…………彼女に興味があった

 

 

 

次の日、また絡みにきたランジュ。

 

「次はポーカーよ!フォーカード」

 

「ロイヤルストレートフラッシュ」

 

「…………………………まだチップは残ってる…………ロイヤルストレートフラッシュ!」

 

「オールジョーカー」

 

うん、明らかにおかしいのが出てきた……普通は存在しない手なのに……何で彼女の手にはジョーカーが五枚も…………

 

「………………何で特別ルールで入れたジョーカーがそっちに…………」

 

「運かな?」

 

「負けた…………」

 

帰っていくランジュ…………あそこまで自信がなくなっている姿は初めて見る。

 

「ミアちゃんだっけ?何だか付き合ってて大丈夫なの?」

 

「ん?まぁ退屈しのぎにはなるかな?」

 

「まだ小さいのに一人で日本に来るなんて凄いね」

 

普通なら「はぁ?バカにしてる?ボクは飛び級してるから君より上級生なんだけど」と言うところだけど、変な寒気を感じた。何だ?彼女は?

 

「どうかしたの?」

 

「何でもない……」

 

「ミアちゃんって、小学……」

 

「失礼だね。ボクはとびきゅ…………」

 

飛び級してることを言いそうになってしまったけど……あの寒気は気のせいだ。

 

「飛び級してるからね。君よりかは」

 

「飛び級?日本では認められてない?」

 

「え……はい」

 

彼女の言葉が物凄い圧を感じた。話題を変えないと…………

 

「そう言えば君はあのベイビーちゃんと……」

 

「ダメだよ。年上の人をそんな風に呼んだら」

 

「あ、はい」

 

ダメだ……本気で怖い…………この人……怒らせたり、敵に回しちゃダメな感じだ

 

「あれ~みい子だけ?」

 

するとあれは……かすみだっけ?

 

「あー、ミア・テイラー!何しに来た!」

 

「何しにって……ボクはランジュの付き添いだよ。かすみは犬みたいによく……」

 

「ミアちゃん?」

 

「付き添いできました。今は未唯さんと話してるだけです」

 

この人には逆らえない…………もうこれから口調変えた方がいいかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

「何かミアちゃんに嫌われてるのかな?」

 

「どうしてですか?」

 

栞子ちゃんにミアちゃんについて相談をする私。何故かミアちゃんは私に対して怯えている感じがしてる

 

「特に何も……ランジュさんを目の前でボコボコにしたからかな?」

 

「ボコボコに……あぁゲームですね。それは関係ないかと……」

 

「後はちょっと言葉使いが悪いから注意したくらいなんだけど……」

 

「もしかしたら注意とかしてくれる人がいなかったから、どうしたらいいのか悩んでいるだけですよ」

 

「そうかな?」

 

「そうですよ。未唯さんを怖がる人なんていませんから」

 

「えへへ、そうかな?」

 

「はい」

 

栞子ちゃんがそんなこと言ってくれるなんてちょっとうれしいな~

 

「この二人……本当に……」

 

「ちょっと私たちには毒……いいえ、過剰摂取になるので出ていきましょうか」

 

右ちゃん、左ちゃんが何か言って、生徒会室から出ていくのであった。




これ、書いてて思ったけど……紗桜莉とランジュ関わらせたら…………これより酷いことに……

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10 お泊まり!前編

思い付いたので書きます!


栞子side

 

練習が終わり、皆さんが少し話しているときの事、未唯さんが彼方さんにあることを話していた

 

「今日はよろしくお願いしますね」

 

「うん、OKだよ~」

 

「あの、今日はお二人で何かあるのですか?」

 

「あ、私たちがって事じゃなくって」

 

「今日は苺ちゃんがお泊まりにくるんだ~」

 

苺さん……確か未唯さんの双子の妹の……会ったことはないけど、侑さんや歩夢さんから話を聞くと警戒心が強い猫みたいな子らしいけど…………

 

「苺ちゃん、ちょっと遠慮とかするけど気にしないでくださいね」

 

「分かったよ~未唯ちゃんもお泊まりすればいいのに~」

 

「あはは、誘われたのは苺ちゃんなので……私は遠慮しますね」

 

「そっか~じゃあ今度だね」

 

さて私は一旦生徒会に行って残っている仕事がないか見てみないと……そう思って部室から出ようとすると、

 

「あ、栞子ちゃん、ちょっといい?」

 

「はい?」

 

「ちょっとお願いしたいことが」

 

侑さんと歩夢さんが私にお願いしたいことって……なんだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

彼方side

 

「お邪魔します」

 

「お姉ちゃん、ただいま」

 

「遥ちゃん、おかえり~苺ちゃん、いらっしゃい」

 

遥ちゃんと一緒に苺ちゃんがやって来た。前に会ったときは普通に話せていたのに、今日は本当に警戒心が強い猫みたい。

 

「その、今日はよろしくお願いします」

 

「そんなに緊張しなくても大丈夫だよ~」

 

「す、すみません」

 

これは本当に慣れさせるまで大変かもしれない

 

「もう少ししたらご飯できるから待っててね~」

 

「あ、お姉ちゃん、私も手伝うよ」

 

「わ、私も……」

 

「今日はお姉ちゃんが作るから大丈夫だよ~折角苺ちゃんが遊びにきたんだから腕によりをかけてごちそう作るから」

 

私はそう言って、台所に戻るのであった。遥ちゃんと苺ちゃんは部屋に行くのであった。本当に仲良しだな~

遥ちゃん、あんな風な苺ちゃんとどうやって仲良くなったんだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕飯を作り終えて、三人で一緒に……

 

『いただきます』

 

ご飯を食べながら少し苺ちゃんを観察してみたけど、おかずを食べる度に美味しいのかちょっと嬉しそうにしていた。

 

「ふふ」

 

「どうしたの?お姉ちゃん?」

 

「ううん、なんでもないよ~」

 

「そう?そう言えば苺ちゃんって料理とか作ってるの?」

 

「うん、お母さんたち夜遅いから私と未唯姉で交代で…………」

 

「一緒に作ったりとかは~?」

 

「たまにするかな?料理の腕は歩夢姉に教わってる未唯姉が上だけど」

 

未唯ちゃんがたまに見せる女子力の高さは歩夢ちゃんのお陰なんだ~

 

「まぁ今日は大丈夫か心配だけど……」

 

「心配って?」

 

「彼方さんは未唯姉の印象ってどんな感じですか?」

 

「えっと……」

 

印象か~私が見る限りだと……

 

「頑張りやさんで、誰にでも優しいけど、大切なものに対しては起こったりする感じかな?」

 

「未唯姉ってそんな感じですけど、あまり人に見せないところがあるんです……」

 

「それって?」

 

「………………」

 

苺ちゃんの話を聞き、ちょっと後悔した。もう少ししつこくお願いすれば良かったかな?

 

 

 

 

 

 

 

二人がお風呂に(遥ちゃんの押しの強さに負けて)入っている間、私は心配になった。でも本人に聞くのは悪いし…………ここは歩夢ちゃんにでも……

 

『もしもし?』

 

「あ、歩夢ちゃん、あのねちょっと未唯ちゃんの事聞いて……大丈夫かな?」

 

『そっか苺ちゃんが話したんですね。それなら大丈夫です』

 

「そうなの?もしかして歩夢ちゃんと侑ちゃんがいるの?」

 

『今日は私たちは無理だったんですけど…………』

 

そっか、それならたぶん大丈夫だね

 

「ごめんね。わざわざ電話して」

 

『いえ、私たちも心配してたので……』

 

電話を切ると丁度二人がお風呂から上がってきた。

 

「お姉ちゃん、上がったよ」

 

「うん、次は私が入るね~あ、そうだ苺ちゃん」

 

「はい?」

 

「未唯ちゃんは大丈夫みたいだよ」

 

「?」

 

「帰ったら話してくれるかもね」

 




次回に続きます

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11 お泊まり 後編

前回の続き……と言うより本編


「お邪魔します」

 

「そんなにかしこまらなくてもいいよ」

 

今日は栞子ちゃんがお泊まりに来てくれた。元々そう言う予定ではなく、同好会が終わったあと、栞子ちゃんから突然頼まれたのだ

 

『今日、未唯さんの家に泊まってもいいでしょうか?』

 

本当に突然すぎて驚いたけど、何となく察しがついた。そうしてほしいと頼んだ人が二人ほどいる。本当に二人には敵わないな…………

 

私は直ぐにいいよと答えた。

 

 

 

 

 

「美味しい?」

 

「はい、未唯さんが料理できるというのは聞いていましたが、ここまで美味しいとは……」

 

「こう見えてぽむお姉ちゃんに鍛えられたからね」

 

自慢げに言うと栞子ちゃんはくすくす笑っていた

 

「本当に歩夢さんのことを……いえ、歩夢さんたちと仲がいいんですね」

 

「まぁ幼馴染みだからね。でも一時期はちょっと距離は置いてたけど」

 

「そうなんですか?」

 

「別に嫌いになったとかじゃないよ。ただ年を重ねるにつれて何か今まで通りでいいのかなって考え出しちゃったから」

 

でもお姉ちゃんたちがスクールアイドルを始めて、私も誘われて…………昔みたいにでいいのかなと思ったんだよね。まぁ二人のちょっとした喧嘩が起きたのは止められなかったけど…………

 

「未唯さんは誰よりも寄り添うようにしているから、きっとお二人も未唯さんのことが好きなんですね」

 

「寄り添うなんて…………」

 

「そうじゃないですか……だってお二人が喧嘩したときに直ぐ様止めて仲直りさせたでは……」

 

「あれは……失敗したと思ってる」

 

「失敗?そうは……」

 

「私はね……大切なもののためなら怒ったりしてる…………大切なものが傷ついてほしくないから……でもあの時は全然気づけなかった……」

 

起きてから……ぽむお姉ちゃんの心が少しずつ傷つきそうになっていることに気がついたんだから…………

 

「失敗は誰にでもあることでは?」

 

「そうかもしれないけど……やっぱり私はね……傷つくのが嫌なの…………」

 

「未唯さん…………」

 

「何か暗い話になっちゃったね。ほら、食べよう食べよう」

 

私は笑ってそう言うけど……なんでこう栞子ちゃんに対してはこんな話とかしちゃうんだろう?

 

 

 

 

 

 

 

夕御飯を食べ終え、お風呂に入ることになったけど、一緒に入ろうと誘うが栞子ちゃんは恥ずかしいからと断るのであった。

こう言うとき裸の付き合いとかしてもいいと思うんだけどな~まぁ無理矢理はダメだから諦めたけど…………

 

栞子ちゃんがお風呂から上がるまで、私は布団を用意していた。

 

「上がりました」

 

「さっぱりした?今、栞子ちゃんの布団用意したから……」

 

「……あの一緒に寝ないのですか?」

 

この子……お風呂は断ったのに…………一緒に寝るのはいいんだ…………まぁ、これも頼まれたからなのかな?

 

「うん、いいよ」

 

それから二人で一緒の布団に寝始める。やっぱりこうやって一緒にっていいかも

 

「未唯さん、眠れないんですか?」

 

「ん……まだ……ありがとうね。栞子ちゃん」

 

「何がですか?」

 

「お姉ちゃんたちに頼まれたんだよね?」

 

「はい……」

 

やっぱり……まぁ予想はしていたから驚きはなかったけど……

 

「お二人から未唯さんが寂しがるから泊まってあげてほしいと頼まれました……」

 

「そっか……」

 

「未唯さんが寂しいがるなんて思えないです……」

 

「普段からそう言う弱いところは見せないようにしてるからね」

 

「弱いところを?」

 

「うん……いつからかそうしないとダメかなと思い始めたの…………」

 

だから私はあんまりわがままとか寂しいって伝えることを止め始めた……それが良かったのかどうかは分からないけど…………

 

「こんな私で……何かショックだったりするよね?」

 

「いえ、そんなことはないですよ」

 

「そう?」

 

「弱いところを見せないのが未唯さんのいいところかもしれません」

 

「そうかな?」

 

「だからこそ……お願いしたいことがあります」

 

栞子ちゃんがお願いしたいことってなんだろう?

 

「侑さん、歩夢さん、苺さん、そして私には弱いところを見せてください」

 

「え?」

 

「私は未唯さんが弱いところを見せるのがダメだとは思いません……だから……少しでも見せてもらえればきっと未唯さんの心は……」

 

「……栞子ちゃん…………」

 

私は栞子ちゃんにぎゅっと抱きついた。

 

「我が儘……言うね。こうして一緒に寝て」

 

「はい……」

 

こうして夜が更けるのであった。この日を境にもしかしたら私は変われたのかな?




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12 優木せつ菜誕生日回!

せつ菜誕生日回!今回はいつもと違います!


未唯side

 

なんだかんだ言って定番化してきた同好会メンバーの誕生日プレゼント…………まぁ私も楽しいから特に問題がないけど……

 

「普通にお出掛けですか?」

 

「はい!未唯さんと一緒にお出掛けしたいです!」

 

「その、妹になったりとかは?」

 

「いえ、普通にお願いします」

 

まさかの普通にお出掛けになるとは……まぁこういうのも悪くないかな?

そんな事を思っていたけど、次の日、待ち合わせ場所の駅前でせつ菜さんが来るのを待っていると……

 

「お待たせしました!」

 

「あ、せつ……」

 

「未唯お姉ちゃん」

 

はい?今、何て言った?

 

「どうしたんですか?未唯お姉ちゃん」

 

「あ、あの、お姉ちゃんって?」

 

「今日は未唯さんの事をお姉ちゃんと呼びますね」

 

これは……一体…………いろいろと考えていくと、ある予想がついた

 

「あの何かのアニメの印象でしょうか?」

 

「あはは、実は…………」

 

だから妹は断ったんだ…………と言うか

 

「その、普通にせつ菜さんが妹なんて見えないんじゃ?」

 

「そうですか?背とか」

 

せつ菜さんが近寄って自分の背と私の背を比べ始める。あの、なんと言うか……近いです

 

普段は特に気にしてないけど、こうして間近で見るとせつ菜さんは本当に美少女と言うか……あまりの可愛さに目を背けてしまう

 

「どうかしました?顔が真っ赤ですよ?」

 

「な、なんでもないです」

 

いや、本当に……あんな距離だと本当に…………

 

「それじゃ行きましょう!お姉ちゃん」

 

「はい、せつ菜さん」

 

「あの、出来たら……さん付けはなしで」

 

「あの……それは…………」

 

「お願いします!」

 

「それじゃ……せつ菜ちゃん」

 

「はい!」

 

はぁ~笑顔も眩しいよ…………

 

 

 

 

 

 

 

せつ菜さんがいきたい場所はアニメショップだった。ここは何となく予想はしていたけど

 

「こ、これは!中々出回らない限定版!こっちには限定発売していた変身アイテム!」

 

「せつ菜ちゃんって、そういうのも……」

 

「お姉ちゃん、今日は敬語禁止です」

 

いや、一応気にはしてるんだけど…………

 

「わかったよ」

 

「えへへ、今のは本当に出来が良かったりしますから~」

 

無邪気な笑顔……本当に大好きなもののときは本当に年下に見える

 

「それじゃ次行きましょう!」

 

「買わないの?」

 

「その……持ち合わせが…………」

 

「それならプレゼントするよ」

 

私がさっきほしそうにしていたものをレジに持っていこうとすると……あることを思い付いた

 

「せつ菜ちゃん、妹はこういうときどうするの?」

 

「え?その……」

 

「駄々っ子しても良いんだよ」

 

私はいたずらっ子みたいな笑顔で言うと、せつ菜さんは少し考えて…………

 

「お姉ちゃん、かってかって」

そう言って私の服の裾を掴みながら駄々をこね始めた。

なんだろう?普段見せない感じだからとてもかわいく見える

 

「わかったよ。買ってくるね」

 

「うん!」

 

これ、私……いろいろ持つのかな?

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで気がついたら夕方になっていた

 

「今日は本当に楽しかった」

 

「そうだね~あ、ぞろぞろ終わりだから普通に戻って良いですか?」

 

「はい!未唯さんの砕けた口調も新鮮で良かったですよ」

 

「あ、あはは……」

 

「私は一人っ子だから妹とか姉とかほしいと思ったりしてましたが、今日はそれが叶って良かったです!」

 

「妹で良かったの?」

 

「今回はですね。次は未唯さんが妹でお願いしますね」

 

「はい」

 

本当に疲れたけど、せつ菜さんの笑顔に癒されるからか疲れが吹き飛ぶよ

 

「あ、そうだ。未唯さんに似合うと思って…………」

 

せつ菜さんは袋から何か取り出そうとした瞬間、こっちに向かって走ってくる子供が、後ろからせつ菜さんにぶつかり、バランスを崩して………………

 

ちゅ

 

「//////」

 

「//////」

 

えっと……今の感触あれだよね?せつ菜さん、思いきり真っ赤にしているし…………私も顔が凄く熱い…………

 

「えっと、その……」

 

「い、良いものってキス……ですか?」

 

「ちちちちち、違います!違いますから~」

 

恥ずかしくなって駆け出していくせつ菜さん、うん、これ、明日からどんな顔をして会えば良いんだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日

 

「せつ菜さん、昨日は未唯さんとどうだったんですか?」

 

「はい!楽しかったですが……その/////」

 

「あの?顔が真っ赤ですよ?」

 

「き、気にしないでください」

 

「みい子~昨日せつ菜先輩と何かあったの~?」

 

「えっと////」

 

その日はお互いこんな感じだった。本当に……衝撃的な誕生日だった。




本当は普通にデートにしようかと思ったけど、寝る前に『せつ菜ちゃんがお姉ちゃん呼び』という単語が…………

キスにかんしては書いているときに思い付いた

せつ菜ちゃん、ハッピーバースデー!!

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13 避ける未唯

野球がいい試合してる

たまに思う。未唯ちゃんを誰かに書いてほしい


栞子side

 

未唯さんの家でお泊りをしてから数日がたったある日のこと、どうにも様子がおかしい

 

「それでね」

 

「そうなんですか」

 

しずくさんと一緒に楽しそうに話している未唯さん。こうやって見ている分には特に問題はないけど……

 

「あの…未唯さん?」

 

「!?」

 

私が声をかけると逃げ出してしまう。

 

「未唯さんと喧嘩したの?栞子さん?」

 

「そういうわけじゃないんですが……」

 

ここ最近、未唯さんに避けられてしまっている。私……嫌われるようなことをしてしまったのでしょうか?

 

「あの栞子さん?大丈夫ですか?」

 

「その……大丈夫だとは思いますけど……」

 

「そうは見えないけど……」

 

「えっ?」

 

「すごい顔色悪いです」

 

私……そんなに顔色悪い!?でもどこか具合が悪いとかそういうわけじゃないのに……

 

「なになに~しお子とみい子、喧嘩したの~」

 

「かすみさん、はっきり言わない」

 

「喧嘩なんてことは……その……」

 

「栞子ちゃん泣きそうな顔してるけど、大丈夫?」

 

泣きそうって……だめだ。自分の気持ちがわからなくなっている……

 

「えっと、何かごめん」

 

「もうかすみさん、あとでお説教ですからね」

 

「何で~ちょっと冗談で~」

 

「とりあえず栞子ちゃん、何か身に覚えない?」

 

覚えって言われても……

 

「あんな感じになったのがいつぐらいからとか」

 

「そうですね……この間お泊りした時からですね」

 

「お泊りですか……何かしたとか?」

 

「いえ、特には……あぁでも」

 

「「「でも?」」」

 

「未唯さんがあまり弱いところを見せないから、私にでも見せてくださいって」

 

「未唯ちゃん、確かに弱いところとか見せないけど」

 

「まさかそれで避けるとかないよね?」

 

「………」

 

あの、何でしずくさんは黙っているんですか?ちょっと不安になるんですが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

校舎裏でため息をつく私。はぁまたやっちゃった。この間お泊りしてから栞子ちゃんと顔を合わせるたびに……なぜか顔が熱くなって、逃げ出したくなる……

 

「うぅ、どうしたんだろう?私……」

 

別に栞子ちゃんが嫌いになったわけじゃないのに……こんな風に逃げていたら逆に嫌われちゃうかもしれない

 

「未唯ちゃん?どうしたの?」

 

「あ、ぽむお姉ちゃん」

 

「なんだか顔が真っ赤だけど」

 

「えっ!?」

 

そんなに真っ赤!?うそ……

 

「冗談だよ」

 

お姉ちゃんが悪戯っぽく笑って言ってたけど、今はちょっと…………

 

「何だか最近栞子ちゃんのこと避けてる?」

 

「うん……」

 

「喧嘩しちゃった?」

 

「そういう訳じゃないけど…………」

 

「よかったら聞かせて、いつも未唯ちゃんには力になってもらってるから」

 

「ぽむお姉ちゃん……」

 

今のこの悩み……もしかしたらぽむお姉ちゃんなら解決してくれそう…………私はゆっくりと話し出した。

 

この間のお泊まりの時に、栞子ちゃんに話したこと、栞子ちゃんが私にも弱いところを見せてくださいって言ったこと…………

それからこんな風に避けるようになったことを…………

 

話終えるとぽむお姉ちゃんは…………

 

「そっか、そんなことがあったんだ」

 

「栞子ちゃんが頼ってくださいって言ってくれたの嬉しかったけど、それからやっぱり…………」

 

「避けちゃうんだね。でもそれは仕方ないことだよ」

 

「仕方ないこと?」

 

「うん。だって未唯ちゃん、栞子ちゃんのこと好きになったんだから」

 

 

「何て?」

 

「え?だから未唯ちゃん、栞子ちゃんのこと好きになったんじゃないの?」

 

「いやいやいや、そんなこと…………」

 

「そう?栞子ちゃんのこと思い浮かべてみて」

 

言われるままに栞子ちゃんのことを思い浮かべた。そんな好きなんて…………

 

『未唯さん』

 

「///」

 

「顔真っ赤だよ」

 

「あぅ……その好きなの?私……栞子ちゃんのことを」

 

「ちゃんと自分の気持ちに向き合わないとちょっと辛くなるよ」

 

そうは言うけど……と言うか……

 

「お姉ちゃんはどうなの?侑お姉ちゃんの考えてこんな風になったりとかは……」

 

「私は……昔から侑ちゃんが大好きだから……私は好き。未唯ちゃんは好きになっちゃったの」

 

そんな言い方の違いじゃないの?うぅ……でも確かにこの思いを何かと考えると…………

 

「未唯ちゃんは今することは自分の気持ちをハッキリとさせること。後はどうするか決めないとね」

 

「う、うん」

 

私の気持ち……どうするかなんて……そんな…………




未唯ちゃんの場合は好きになったことに関して、どう向き合うかは次回!

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14 覚悟を決めて

栞子side

 

「つまりみい子と元の状態に戻りたいと」

 

「それならやっぱりしっかり話すしかない」

 

「そうですよね……でも逃げますし……」

 

未唯さんとの関係を何とかするために皆さんに相談し、やはり話し合うしかなかった。

 

「うーん、来た瞬間に鍵をかけるとか?」

 

「それしかないね」

 

「と言うか……しず子は何か提案ないの?」

 

「私?うーん、多分だけどその内未唯さんから話があるって来るんじゃないのかな?」

 

「「そうなの?」」

 

「そうでしょうか……正直不安で……」

 

「大丈夫ですよ。ほら、噂をすれば」

 

「あ……」

 

振り向くと未唯さんが扉の前にいた。逃げ出すのかと思ったけど……

 

「栞子ちゃん、話かあるの」

 

「……はい」

 

「それじゃ邪魔しちゃいけないから、私たちは出てくね」

 

しずくさんはかすみさんと璃奈さんを連れて出ていく。部室には私たち二人きり……一体なんの話が…………

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

しずくちゃんが気を遣って私たちを二人きりにしてくれた。ちゃんと自分の気持ちに向き合わないと……そして栞子ちゃんに向き合わないと……

 

「未唯さん……あの……私は知らない間に未唯さんを傷つけたのですか?」

 

「ううん、そんなことないよ」

 

「ですが、未唯さん……ここ最近避けているような…………」

 

「それは……私の気持ちの問題なの」

 

「気持ち?」

 

「うん……気持ち……」

 

私は一回深呼吸をして、栞子ちゃんを見つめた。栞子ちゃんは少し不安そうにしていたけど…………

 

「あのね……この間のお泊まりしたときに」

 

「はい……」

 

「私が弱いところを見せるのはお姉ちゃんたちと苺ちゃんだけって話したよね」

 

「はい、それで私にも弱いところを見せてくださいと…………」

 

「何だかその言葉が凄く嬉しかったの……だからかな?私…………栞子ちゃんに対する気持ちがちょっと変わった」

 

「変わったって……言いますと?」

 

「大好きな……友達から…………」

 

ちゃんと伝えないと……この気持ちを……ハッキリと…………後悔してもいいから………………

 

「大好きな…………ひ」

 

「高柳未唯!今日こそ勝たせてもらうわよ!」

 

………………何でこんなタイミングでランジュさんが来るのかな…………

 

「ランジュ……何か邪魔してるみたいだよ」

 

「そう?普通に栞子と話してるだけじゃない!さぁ今日は大富豪で………………」

 

「………………………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三分後、完膚なきまでに打ちのめされたランジュさんの姿があった。

 

「あ、あの……未唯さん?怒ってます?」

 

「怒ってない…………帰るね」

 

「は、はい」

 

もうこれ……気持ち伝えるの無理な空気だよ……あぁ帰る前に……

 

「栞子ちゃん」

 

「はい?」

 

「避けていたのはちょっと自分の気持ちが分からなかっただけだから…………その、これからは今まで通りに戻るから」

 

「はい!」

 

嬉しそうにしている栞子ちゃん。今は元に戻っただけで十分かな?

 

 

 

 

 

 

 

 

栞子side

 

未唯さんは何を伝えようとしていたのか分からなかったけど……ただ……

 

『大好きな友達』

 

あの言葉を聞いただけなのに、何だか心が凄く喜んでいると言うべきか…………

元々未唯さんには良くない印象を持っていた可能性があった。仕方ないことしたのだから当然だし、それに…………今みたいになるとは思ってなかった。

でも今は未唯さんからしてみれば私は大好きな友達…………

 

「喜んでいいんですよね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

「あぅ~」

 

「はいはい、お姉ちゃん落ち着いて」

 

「未唯ちゃん、こういうことはたまにあるから。ね」

 

家で苺ちゃんとぽむお姉ちゃんに慰めてもらう私であった。何で覚悟決めたのに~

 

「私もタイミング合わないときがあるから」

 

「良く分からないけど、次があるから」

 

「うぅ~」

 

次って…………うん、次こそは…………

 




恋愛ものであるあると言うべきか……

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15 歩夢ちゃんの新衣装が凄く可愛い

タイトルのまんまです


未唯side

 

「新しい衣装を見てほしい?」

 

「うん、駄目かな?侑ちゃん」

 

日曜日、三人でぽむお姉ちゃんの家で集まっているときの事、ぽむお姉ちゃんがそんな話を切り出していた。

私からしてみれば何だかこういう話をするのは珍しいなと思っていたけど、きっとお姉ちゃんも少しでも前に進もうとしてるのかな?

 

「うん、見てみたい!見てみたいよ!歩夢!ね、未唯」

 

「うん、私も興味ある」

 

まぁ興味あるのは嘘じゃない。ちょっと楽しみだな~

 

「それじゃちょっと着替えてくるね」

 

あ、衣装はあるんだ。ぽむお姉ちゃんが着替えにいっている間、私と侑お姉ちゃんは……

 

「どんな衣装だろう?きっと歩夢の事だからお姫様みたいな衣装だよね!」

 

「お姉ちゃんならすごく似合うよね」

 

「それとも前に見せてくれたセクシーみたいなかな?」

 

「あれはお姉ちゃんがエッチだよ~って言って顔真っ赤にさせてたよね」

 

「わぁ~本当に楽しみだな~」

 

等々ワクワクしながら着替えてくるのを待っていると…………

 

「お待たせ」

 

おぉ、ぽむお姉ちゃんにしては攻めた衣装だ。肌とか結構露出があるし、へそ出しだし……

 

「お姉ちゃんセクシー」

 

「あ、ありがとう。侑ちゃんどうかな?」

 

きっと侑お姉ちゃんの事だから、『セクシーだよー!歩夢ー!』って言いそうだな~って思っていたら

 

「歩夢…そう言う格好は駄目だよ」

 

「え?」

 

あれ?思っていた答えじゃない?何だろう?どうかしたのかな?

 

「そんな歩夢のおへそ……他の人に見せたりするの……駄目だよ」

 

「あ……えっと……」

 

あれ?これは要するに?

 

「歩夢のおへそとかそう言うのは……私だけに見せて!」

 

「//////」

 

うん、何と言うか無自覚なんだろうけど…………私がいることを忘れてないかな?

まぁこんな二人を見てるのも楽しいからいいけど…………

 

「その……歩夢…着替える前にお願いがあるの」

 

「な、何?」

 

「おへそ…ううん、お腹触っても……」

 

「い、いいよ////」

 

私……お邪魔だし、一回帰ろうかな?

 

「お姉ちゃん、鍵忘れたから貸し……て…」

 

多分、今苺ちゃんの視線に映っているのは、私ではなくお腹を触る侑お姉ちゃんと触られているぽむお姉ちゃんの姿だよね……

 

「え、エッチなこと……してる…………」

 

 

 

 

 

 

 

その後、泣きそうな苺ちゃんを必死になだめた後、ぽむお姉ちゃんは着替えさせ…………

 

「うぅ、お腹を触って…………」

 

「はいはい、そう言うのはまだ苺ちゃんには早かったね」

 

「な、何かごめんね」

 

「私も何かごめん」

 

何と言うか苺ちゃんの色々が気になる…………特にここ最近遥ちゃんと仲良くなってるから、彼方さんに色々と相談されるけど…………

 

「あ、そうだ。未唯、明後日空いてる?」

 

「明後日?放課後?」

 

「うん、ちょっと前にある学校のスクールアイドルと合同ライブするからその打ち合わせ」

 

「それなら私じゃなくっても……」

 

せつ菜さんに声をかけた方が……

 

「何だか新設校だから一年生しかいないから未唯がいた方がいいかなって」

 

そんな理由なんだ……まぁいいか。えっと……一緒にライブやる学校は………………

 

 

 

 

 

 

 

紗桜莉side

 

「それで勧誘って言うか……そのまま……」

 

「でもすごい人だよね。まさか合同ライブしようって」

 

「それに今話題の虹ヶ咲デスヨ!」

 

「これで私もこのまま有名になって…………」

 

「それはないデス」

 

「なんですって!」

 

「お二人とも落ち着いて……って紗桜莉さん?」

 

「紗桜莉ちゃん、何だか今日は大人しいけど…………」

 

「虹ヶ咲って……虹ヶ咲って…………ほんとうにほんとうに本当!」

 

「「「「「何かいつもとテンションが違う」」」」」

 

まさか憧れのあの人に会えるなんて…………




ガチャが本気で楽しみすぎます!そして次回からリエラ編スタート

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16 天使とお姫様 ①

合同生放送面白かった


かのんside

 

そもそもの理由としては、私が一人で人気のない公園で歌を歌っていたときの事、ここならあまり人がいないから大丈夫かと思っていた。

歌い終わり気がつくと見知らぬ子が拍手していた

 

「え、えっと、どうも……」

 

「スゴイスゴイ!歌声聞いてたらときめいちゃった!私!虹ヶ咲学園の高咲侑!」

 

「虹ヶ咲?」

 

そう言えば紗桜莉ちゃんが憧れの人がいるって言ってた……

 

「知ってるの!ね!せっかく会ったからお願いしたいことがあるの」

 

「は、はい?」

 

「今度合同ライブしよう!」

 

 

と言うことであまりにも押しが強く……引き受けることになり、今日はちょっとした顔合わせに虹ヶ咲に六人で来たけど……

 

「あの、紗桜莉さん、何で私の後ろに?」

 

「恋ちゃん、今日だけはお願い」

 

「わかりマスヨ。憧れの人に会うとこうなりマス」

 

「可可もそうだったわね」

 

「いやー、にしてもすごい人だよね。まさか会って直ぐに合同ライブしようって」

 

「マネージャー的な人らしいよ」

 

まぁ本当に押し負けたけど……

すると校門前にマネージャーの高咲さんと何度か雑誌とかで見たことがある優木さんとお団子にピンク色の髪の人と…………

 

「はぅ!?」

 

白いセミロングの子……あの子が紗桜莉ちゃんの憧れの人?

確かにすごい可愛いし、なんと言うか雰囲気が天使みたいな…………

 

「恋ちゃん……私帰っていい?」

 

「ダメですからね」

 

「うぅ……」

 

本当に憧れてるんだな~

 

「今日は来てくれてありがとうね」

 

「いえ、お招きありがとうございます」

 

「そんなかしこまらなくてもいいですよ」

 

「今日は顔合わせだから……あの、所でその子……調子悪いの?」

 

「調子悪いと言うか……」

 

「紗桜莉さんは憧れの方がいるので緊張しているのデスヨ」

 

「くぅちゃん~」

 

「そうなの?」

 

「確か……未唯って子ね」

 

「あ、私です。憧れなんて……えへへ」

 

「未唯ちゃん嬉しそう」

 

「だって、そう言われるの初めてだから、紗桜莉ちゃん、よろしくね」

 

「あ、は、はい……」

 

今日は本当に紗桜莉ちゃんがこの調子かな?まぁ安心と言うか……なんと言うか……下手すれば……

 

「まぁお姫様が出ないから安心よね!」

 

すみれちゃん、それは言わない方が……

 

「お姫様?」

 

「紗桜莉ちゃん、普段は言いたいことをはっきり言うから、自由な感じ……と言うか…その姿が何だか気品があるからって言うことで灰色のお姫様って呼ばれてるんです」

 

「ちぃちゃん……あの、通り名みたいな感じなので気にしないでください」

 

「お姫様か~未唯は天使って呼ばれてるもんね」

 

「お、お姉ちゃん……うぅ……」

 

「あ、可愛い……」

 

紗桜莉ちゃん、それは口に出さない方がいいよ

 

「それじゃ早速部室に行こうか。みんなも待ってるから」

 

「そう言えば今日は大丈夫なの?未唯ちゃん」

 

「何が?」

 

「あー、あの方ですね」

 

「あ、多分……今日は忙しいからって行っておいたから……」

 

一体なんの話をしているのだろうか?まぁ気にしたらダメだよね

今日は何事もなく終わりそうだし

 

 

 

 

 

 

 

そうこの時はそう思っていたけど…………まさか後々紗桜莉ちゃんのお姫様と未唯さんの無慈悲な天使が現れるとは思っても見なかった

 

 




短めですみません

フラグめいたものが…………

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17 天使とお姫様 ②

○○フラグ乱立!ランジュだけに


しずくside

 

「くくくく、今は無名でもいつかはかすみんたちを脅かす……」

 

「名札とかもらってきたよ~」

 

「まぁ今回は顔合わせだから楽しくやるって感じなのよね」

 

「彼方ちゃん、歩夢ちゃんと一緒に作ってきたクッキー出すね~」

 

「お、美味しそう!りなりー、美味しそうだよね」

 

「うん……」

 

「ってかすみんの話を聞いて!」

 

「はいはい、先輩とか後輩とか関係なくやろうね」

 

「うぅ~しず子~」

 

かすみさんを宥めていると、ちょっとそわそわしている栞子さんが目に入った。

 

「どうかしたんですか?」

 

「あ、いえ、ランジュが来ないか心配で」

 

あぁ……ランジュさんは…………変にタイミングが悪く来たら今日みたいな時は大変だから……

 

「未唯さんが声をかけてましたから大丈夫ですよ」

 

「そ、そうですか」

 

まぁどんな風に声をかけていたのかは分からないけど……

 

すると先輩たちが話に出ていた子達を連れてきた

 

「あ、あの、今日はよろしくお願いします」

 

「あはは、そんなにかしこまらなくっていいよ」

 

侑先輩がいるとみんな緊張とかせずにすみそう……

 

「ふふ、今日は上下かん」

 

『!?』

 

「かすみちゃん、今日はそう言うのはいいから」

 

いつも通りのかすみさんにツッコミを入れる未唯さん。あれ?何か一瞬……6人中5人が何かに反応した?

 

そう……この時、私は聞くべきだった。彼女たちが何故……反応したのか

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

互いに自己紹介を終わらせて、今日は打ち合わせとかではなく、普通にお茶会を楽しむことになった。

なんだろう?こんなに平和でいいのか……まぁたまにはいいよね

 

「そう言えば紗桜莉ちゃんは……」

 

「ひゃい!」

 

あーそんなに驚かなくても……

 

「えっと、私ってそんなにライブとかしてないけど…………いつからファンに?」

 

「あ、えっと……覚えてないと思いますが……前に未唯さんが一人で練習してるときに……」

 

練習?そう言えば声をかけられた覚えがある。あの時は栞子ちゃんの事で頭がいっぱいだったけど…………確かあの時は…………

 

「私はその時に…………」

 

「そろそろ終わったかしら?」

 

紗桜莉ちゃんが言いかけた瞬間、ランジュさんが勢いよく扉を開けて入ってきた

 

「あら?お茶を飲んでるだけ?」

 

そう言えば楽しい時間だったから結構時間がたってる…………

 

「まぁいいわ。悪いけど未唯を借りていくわ」

 

「ランジュ、お客さんが来てるんですよ」

 

「栞子ちゃん、気にしなくていいよ。かのんちゃんたちはまだ楽しんで……」

 

まぁ少しゲームをして…………

 

「ほら、行くわよ」

 

ランジュさんが私の腕をつかんだ瞬間、紗桜莉ちゃんがランジュさんの腕をつかんだ

 

「人の迷惑を知らないんですか?」

 

あれ?感じが…………

 

「誰よ。貴方…………」

 

「すみませんが、名乗る気はないです。自己紹介もまともに出来ない人には特に」

 

え?本当に何が起きてるの?

私は周りを見ると、侑お姉ちゃんたちは驚いてる。かのんちゃんたちは…………あ、何かやっちゃった感が出てる

 

「えっと紗桜莉ちゃん、落ち着こうか」

 

「あのね……私はこの子と遊びたいだけなの」

 

「はぁ?それなら私が相手しましょうか?自己紹介もまともに出来ない人さん」

 

「…………良い度胸ね」

 

何か凄い流れになったけど……私は帰って良いかな?

 

 

 

 

 

 

注 ここからはみんな何故かアイコンタクトで会話できていることになります

 

紗桜莉ちゃんとランジュさんは早速ゲームをすることに…………やるのはポーカー。

 

『やるからにはさっさと終わらせる。ミア』

 

『やれやれ、帰りたいんだけど……まぁ仕方ないか。これを看破できるの未唯さんだけだし』

 

『そうね。まさかいかさまをしても、未唯は看破して更に勝つものね』

 

ミアちゃんがカードを配る。早いから見逃すけどいいカードはランジュさんに渡してる。と言うかいかさまをしてまでやることなのか?

 

「因みにだけどイカサマが分かったときは…………した人の指をへし折る」

 

怖い怖い、私でも言わないよ。

 

「脅しのつもり?」

 

『確信してないから大丈夫よね』

 

『ランジュ、彼女から……未唯さんの様なもの感じる』

 

『気のせいよ。未唯は怒らせない限り大丈夫だけど、普段からいう人は…………』

 

「私、力が弱いから…………」

 

鞄から取り出したのは…………警棒?

 

「これで折る」

 

笑顔で言うことなの?

 

『かのんちゃん、止めないの?』

 

『ちぃちゃん、止められる?』

 

『本気で入ってますね……』

 

『恋はよくあの紗桜莉と渡り合えましたデスネ』

 

『と言うか虹ヶ咲の人が説明してほしそうだけど…………』

 

『出来る?』

 

『『『『無理!』』』』

 

「…………配り直します」

 

あ、やり直しが入った




指をへし折るとかは某奇妙な冒険にも…………

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18 天使とお姫様 ③

未唯side

 

何かひょんな事からランジュさんと紗桜莉ちゃんがポーカーすることになったけど、なんだろう?警棒取り出して脅し始めてるけど…………

私はこれを注意した方がいいのかな?

ちょっとかのんちゃんたちにアイコンタクトを送った

 

『止めた方がいい?』

 

『無理です』

 

『私たちには……』

 

『諦めた方がよろしいかと』

 

『あの状態は止められないわね』

 

『見守るしかないデス』

 

あ、止められないんだ…………

でもこれ、注意した方がいいよね?何か本当にイカサマをしたら警棒で指を折りそう

 

「えっと紗桜莉ちゃん、そう言うのはやめた方がいいよ」

 

『あ、未唯ちゃん、注意する』

 

『楽しいゲームが血生臭くなる所でしたね』

 

『と言うか……警棒をもってことに対して注意とかしないの?あっちの学校は……』

 

『多分ですが…………護身用と言いそうですね』

 

うん、そう思うよね。何で注意されないのかって……深く追求したらダメだと思うけど…………

 

「紗桜莉ちゃん、警棒で脅すのはやめようか」

 

「え、あ、はい」

 

あ、素直だ。私はミアちゃんにカードを配るように促した

 

「まぁまぁね」

 

とりあえず私は二人の手札を見ると……あーランジュさんは役が揃ってる。紗桜莉ちゃんは役なし……カードを交換すれば……勝てるかなって…………

 

「まぁ貴方みたいな脅すしかない子には、カードを交換しても負けるのは確実よね」

 

「…………」

 

あー分かりやすい挑発してるよ

紗桜莉ちゃんは…………ため息をついて…………

 

「弱い子ほど…………吠えるよね」

 

「っ!?」

 

一瞬、イラつくけど直ぐに顔つきを変えるランジュさん。

 

「初めてあったのに、よくとまぁ弱いなど言えるわね」

 

「え、わかるよ。全身から漂う…………弱い子オーラ」

 

「…………」

 

あ……ランジュさん黙りこんだ…………

 

「もしも貴方が自分勝手なことをして、それが許されている状況に甘えているなら…………痛みを知った方がいいよ」

 

「…………」

 

「誰も止めないし、それが正しいことだと思い込むのもね」

 

これ、前に栞子ちゃんが見た悪夢見た時の話かな?気のせいかな?

 

「それにね。理由がどうあれ…………人を裏切るのもダメだよね」

 

これ、本当に誰に伝えてるんだろう?

 

「そう言うわけ……だから…………全部交換」

 

全て交換したけど…………まだ話を続ける

 

「もしも逃げるならいいけど、心の片隅で『誰かが引き止めてくれる』そんなの期待してるなら…………一度現実を見た方がいいよ」

 

ランジュさんはスリーペア、紗桜莉ちゃんは………………ロイヤルストレートフラッシュ。うん、話を聞いていてみんなが聞き入ってる間に…………こっそり入れ換えていたのは見なかったことにしておこう

 

それにしても紗桜莉ちゃんは読む力があるみたいだ。だからかかのんちゃんたちは心配してる…………理由として……短い間で絆を深めたからこそ、紗桜莉ちゃんがみんなに嫌われないか……心配してるんだよね

 

それなら…………

 

「私の勝ちですね」

 

「………………」

 

何も言わずに出ていくランジュさん。私はランジュさんが座っていた椅子に座り…………

 

「次は私とやろうか」

 

ちょっと語り合いたい。私の記憶違いじゃなければ…………この子は……あのときの子だ

 




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19 天使とお姫様 ④

今回でラスト。短めです


「ミアちゃん、配って」

 

ゲームを通じて紗桜莉ちゃんと話をしたいと思い、早速対決することになった。

 

「憧れの人でも……私は手を抜きません!」

 

「うん、そうしてくれた方が助かるよ」

 

笑顔でそう答える。

 

「さて……」

 

それなりだけど……勝つには難しい。

 

「どうしました?」

 

紗桜莉ちゃんは少し心配そうにしていたけど、私は笑顔を絶やさず…………

 

「ううん、大丈夫だよ。それとね……紗桜莉ちゃんのこと思い出した」

 

「…………」

 

「紗桜莉ちゃんは……見つけたの?どんなスクールアイドルになりたいか」

 

「見つけました……もしかしたら邪道とか言われるかもしれないけど…………」

 

何となく分かる。一部の人にはダンスをしてこそのスクールアイドルだと思う人がいる

だけど歌のみで見せる事でそんな考えを打ち砕けるはず…………

 

「紗桜莉ちゃんは覚悟ある?」

 

「ん……まだ分かりませんが…………覚悟はあります……それに…………」

 

紗桜莉ちゃんは後ろのかのんちゃんたちを見て……微笑んだ。

 

「みんながいるから……大丈夫です」

 

あぁ良かった。忘れてないんだね……あの時……暗い表情だったのが私と話して…………明るくなったときのことを思い出した。うん……本当に良かった

 

「ありがとうね。話してくれて」

 

「いえ…………私も未唯さんに会えて、また話せて…………良かったです」

 

互いにカードを交換して、見せると…………

 

私はロイヤルストレートフラッシュ。紗桜莉ちゃんはフルハウス

 

「私の勝ちだね」

 

「はい」

 

何だかこんな風に楽しめて良かった

 

『紗桜莉ちゃん』

 

『ちょっと悩んでたところあったみたいだけど……良かった』

 

『はいデス』

 

『あの、私だけでしょうか?みんな、話に集中していて……気がつかなかったみたいですが……明らかに手札をすり替えていたような…………』

 

『えぇ、紗桜莉がやったみたいにね…………』

 

『まぁ指摘したら負けなような気がしますね』

 

こうして色々とあった最初の顔合わせは終わるのであった

 

 

 

 

 

紗桜莉side

 

帰り際、私はかのんちゃんの背中にもたれ掛かる

 

「どうしたの?」

 

「緊張してダウンデスカ?」

 

「ううん、よくよく冷静になったら……私……憧れの人に何てところ見せたんだろ」

 

あんな姿を見せたり、ちょっと危ない発言したり……うぅ

 

「冷静になっちゃったか~」

 

「まぁ虹ヶ咲の人は気にしてないみたいですよ」

 

「でも~」

 

「今日はしおらしいお姫様モードね」

 

「紗桜莉ちゃん、気にしたらダメだよ。ほら、今度の打ち合わせのときに謝ろう」

 

「うぅ」

 

変な子とか思われてないかな~はぁ

 




次回はイチャイチャさせます

え?ランジュは…………話的には出来てるけど、書く気力がない

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20 未唯の受難

イチャイチャをさせたかった


栞子side

 

「ランジュは……大丈夫ですか?」

 

ある日、同好会に遊びに来たミアさんに私はランジュの様子を聞いていた。この間かのんさんたちの一件でフルボッコにされた後、どうなったのか気になった。

 

「いつも通りだよ。今度こそは勝つって張り切ってた」

 

「そうですか……ん…変に落ち込んだりしてなければと…んん…」

 

「ランジュが落ち込むね…まぁありそうだけど……と言うか私としては本来の目的を忘れてる気がするけどね」

 

「まぁランジュですから……ぁ…昔から何でも出来てしまう分友達と楽しく遊んだり出来なかったですから」

 

「そうだったんだ……所で何で未唯さんは栞子を後ろから抱きついてるの?」

 

私の耳とか髪の毛を弄る未唯さんが気になったミアさん。くすぐったくって仕方ない

 

「その……私にも……」

 

「未唯ちゃん、たまに誰かに甘えたくなるときがあるから…」

 

歩夢さんが笑顔で話してくれた。本当にたまにあることなのか?

 

「普段は苺ちゃんや私たちにしかしなかったけど、栞子ちゃんにするって言うことは凄くなついてるだね」

 

そんな猫みたいに……いや、少し猫みたいな感じはあるけど……

 

「私たちにはしないのが不思議ですね」

 

しずくさん、変なことを聞かないで下さい

 

「未唯ちゃんは変に遠慮してるから……」

 

「なるほど、気にしない相手にはと言うことですね」

 

しずくさんも理解しないでください

 

「未唯さん、まだ今日は人が少ないですからいいですけど、皆さんそろそろ来るので…………」

 

今日はまだ私、未唯さん、ミアさん、歩夢さん、しずくさん、後は寝不足の侑さんはソファーで寝てる

 

「や」

 

「あら子供みたいになってる」

 

「普段はしっかりしてる未唯さんが甘えたりしてると新鮮ですね」

 

いや、私は困ってるのですが…………

 

「暫くしたら戻るから……侑ちゃん、保健室でゆっくり寝よ」

 

歩夢さんは侑さんの身体を揺すると……侑さんは眠そうな感じで歩夢さんを見つめていた

 

「あゆむ~?」

 

「ほら、保健室に行こう」

 

この二人も相変わらずと言うべきか…………未唯さん曰く恋人をすっ飛ばして夫婦になった二人らしい。確かにそう思えますが…………

 

ちゅ

 

…………何か変な音が聞こえたけど…………

気がつくと扉の所には遅れてきた面々がソファーの方を見ていた。私も見ると…………寝ぼけた侑さんと何故か動かなくなった歩夢さんが…………

 

「えへへ、歩夢のくちび」

 

「栞子ちゃん、侑お姉ちゃんを急いで保健室に!」

 

「はい!」

 

一瞬で元に戻る未唯さん。私は侑さんを保健室に連れていくのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

栞子ちゃんに甘えていたら、寝ぼけたお姉ちゃんがぽむお姉ちゃんにキスしてた…………いや、普通に油断していたよ

 

「えっと、かすみんは何を見たのでしょうか?」

 

「ゆ、侑さんと歩夢さんがキスを…………」

 

「せっつー落ち着いて」

 

「あれは完全にしてたね『ドキドキ』」

 

「二人は付き合ってたんだね~」

 

「そうだったの?」

 

「侑も意外とやるわね」

 

うん、みんなに目撃されてたよ。ぽむお姉ちゃんは固まってるし

 

「お姉ちゃん、今のは…………」

 

さてどう説明するか……普通に寝ぼけてしたんだよだと色々と問題がある…………ここはちょっとからかう感じで…………

 

「きっと外国のスクールアイドルの夢を見て、寝ぼけていたからつい挨拶みたいな感じで」

 

「挨拶って……」

 

「普通にそう言う国はあるけど、頬だよ」

 

「突っ込まないで…………」

 

何とかうやむやにしないと、キャパオーバーしちゃうから…………

 

「お邪魔します」

 

「あの、本当にいいんですか?」

 

「何か取り込み中だね」

 

「大丈夫よ!さぁ紗桜莉!勝負よ!」

 

何でこんなときにめんどくさい人が人をつれてくるのか…………

 

「ちゅう……」

 

後、中で反応してるから…………

 

「ランジュさん、すみません。今日は別室で対応してください」

 

「何?何かあったの?」

 

「何か…………」

 

ミアちゃんが説明すると…………

 

「あー、まぁ挨拶みたいなものよ……」

 

「/////」

 

何か今日は察してくれた!?後、紗桜莉ちゃん、顔真っ赤にさせないで…

 

「きっと高咲さんは子供の頃の夢とか見てたんじゃ……」

 

「私たちも子供の頃にしてたもんね」

 

あれ?かのんちゃんと千砂都ちゃんは幼馴染だっけ?

 

「いつもおままごとしてるとね~」

 

あぁ何だろう?眩しい…………とりあえず子供の頃のあれで納得させよう

 

「保健室に寝かせてきました!」

 

「ぽむお姉ちゃん、子供の頃からしてるから大丈夫だよ」

 

「そ、そうだよね……うん……」

 

「きっとお姉ちゃんは忘れてると思うから、帰りはちゃんと話して!」

 

「う、うん」

 

笑い話になれば……きっと……うん大丈夫

 

「とりあえず別のところでやっていい感じかしら?」

 

「ごめんなさい。ランジュさん」

 

「それじゃ今日もこてんぱんにしますね!」

 

これで解決したけど……とりあえずかのんちゃんと千砂都ちゃんには

 

「かのんちゃん、千砂都ちゃんの些細な変化にはしっかり気づくようにね」

 

「え、はい」

 

「千砂都ちゃんも溜め込まないようにね。ちゃんと話すように」

 

「は、はい」

 

『未唯ちゃん(さん)苦労してるだな~』

 

幼馴染関係で苦労するのは私だけでいいと思う!

 

 

 

 

 

 

 

そんなことがあった次の日…………

 

「/////」

 

「/////」

 

朝行くときに、二人は何故か顔を真っ赤にさせていた……あーこれは覚えていたかつ『歩夢が可愛くってついしてしまった』感じなのか…………そして苺ちゃんは……

 

「///////」

 

似た感じだし…………はぁ……




未唯の場合、幼馴染で苦労するのは自分だけでいいと思い、かのんちゃんたちに教え込むという…………各グループの幼馴染問題に関わると多分胃を痛めるか途中から投げやりになりそう未唯でした。

苺ちゃんの話は次回!感想待ってます!


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21 遥と苺

ミアちゃんの覚醒のために、メモリ集めしてけど、大変だ……


お姉ちゃんたちの一件の次の日、私は彼方さんに抱き枕にされながら相談を受けていた

 

「苺ちゃん?」

 

「うん、何処か変わったことなかった~」

 

「そう言えば……顔真っ赤にさせてましたけど…………」

 

「そっか~それじゃしちゃったんだ~」

 

え?何をしたんだろう?喧嘩とか?でも顔を真っ赤にさせたりは……

 

「昨日、遥ちゃんがボーッとしてるから聞いたらね。ちゅうしちゃったんだって」

 

私の知らないところで妹が大人に…………

 

「って苺ちゃんはいつの間に!?」

 

「だよね~彼方ちゃんもね~ちゃんと話してくれるなら反対しないけど、隠れて付き合うのは…………やっぱりショックかな~それで今朝……喧嘩しちゃった」

 

「そうなんですか……」

 

「だから寂しいから~未唯ちゃんで気持ち落ち着かせる」

 

「私の中から何か出てるんですか?」

 

そこら辺が凄く気になる………………

 

「うぅ~遥ちゃん~」

 

そもそも何でちゅうしたとかなんだろう?付き合うとかはあくまで予想だし…………あの奥手な苺ちゃんがって余計に………………

 

 

 

 

 

 

 

 

苺side

 

あーどうしよう。遥ちゃんに会わせる顔がない。

いや、あれは事故みたいなものだし…………でも何かこうものすごい悪いことをした感じで……なんとも言えない

 

「はぁ~」

 

「苺ちゃん?」

 

「わっ!?」

 

急に声を掛けられてビックリする私。しかも声を掛けてきたのは悩んでる相手の遥ちゃんだし…………

 

「も、もしかして昨日の事気にしてる?」

 

「う、うん」

 

そりゃ気にするもん…………女の子同士でもキスは大切なものだし……もしかしたらファーストキスを奪ったから…………

 

「えっと、昨日の事……気にしてるよね」

 

「う、うん」

 

「えっと、あんまり気にしないで、その……事故だし……」

 

「そ、そうだけど……やっぱりファーストキスを奪ったし……」

 

「ファーストキス?」

 

え?その反応は……もしかして遥ちゃんは……

 

「お付き合いしてる人いるの?」

 

「違う違う、ファーストキスならお姉ちゃんだし……」

 

「そ、それは入るのかな?」

 

「え?」

 

「家族は……なんというかカウントしないと思ってる」

 

「あ…………」

 

あれ?何か余計に…………気まずくなった?

 

「そ、その…練習始まるから行くね」

 

「あ、うん」

 

何か空気が凄く悪くなった……あぁ失敗した

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

何か姉妹だからか……たまに妹の危機を感じとることが出来る……と言うより虫の知らせみたいなものを感じた

 

「どうかしたの~」

 

「いえ、何かやらかした感じが」

 

「未唯ちゃんが?」

 

「いえ、苺ちゃんが……」

 

何か絶対に変な空気になって困ってる……これは姉として何か…………

するとスマホにメッセージが入った

見てみると遥ちゃんから?

 

『相談があります。お姉ちゃんには内緒で』

 

いや、まだ抱き枕にされてるから内緒には……

 

「は、遥ちゃんが…………」

 

「落ち着いてください……後で話しますから…………」

 

焦る彼方さんを何とかなだめて、私は遥ちゃんに今から会えないかと送ると、場所を指定されてそこへと行くのであった

 

 

 

 

 

 

 

待ち合わせの喫茶店に行くと……

 

「実は……昨日練習で疲れていたときに……」

 

「うん」

 

「苺ちゃんからドリンクを貰おうとしたら、足がもつれて転びそうになって……苺ちゃんが咄嗟に助けようとしてくれたのですが……」

 

「支えきれずに転んで、その拍子にキスをしたと」

 

事故でしちゃったのか

 

「苺ちゃん、気にしてる感じだったんですけど…………私は気にしてないよって感じで……お姉ちゃんとしたことがあるから、ファーストキスじゃないよって言ったら……」

 

「家族はノーカンって言われて、逆に意識しちゃったんだね」

 

「はい……」

 

えっと、これは……私が答えを教えていいのかな?向こうの方で何か心配オーラ出してる彼方さんがいるけど……

 

「そのね……遥ちゃんは苺ちゃんの事、どう思ってる?」

 

「えっと……好きですよ」

 

うん、友達としてだよね

 

「ただ今の気持ちは……なんというか」

 

「今は自分の気持ちと向き合うしかないよ。私も悩んでたし」

 

「そうなの?」

 

「うん、何だか自分の好きは違う感じがしてね。どうしたらいいのか分からなくなったけど……自分の気持ちに正直に行こうとしたんだよね」

 

「それって栞子さんの事ですか?お姉ちゃんから聞きました」

 

わー話してるのかー

 

「未唯ちゃんがそうしたように……私も……向き合って答えを出していいですか?」

 

「ただ難しいのは……苺ちゃんが変な方向にいかなければだけど」

 

「えっと……」

 

「純粋だから……もしかしたら……ね」

 

「はぁ」

 

「とりあえず答えが出てるならね。あと彼方さんにちゃんと話してね」

 

「はい」

 

本当に変な方向に行かないか心配だ

 

 

 

 

 

 

 

 

遥side

 

次の日、苺ちゃんと話をするために呼び出した私。苺ちゃんはもじもじしていた

 

「あのね……苺ちゃん、答えだし……」

 

「遥ちゃん……責任とるね」

 

「へ?」

 

「そのファーストキスを奪ったから…………その責任をとる」

 

「えっと……」

 

「しっかり遥ちゃんのことを大好きって想いは本当だし……それなら……ちゃんと向き合いたいから…………」

 

「そ、その…」

 

こ、これが…苺ちゃんの変な方向に行った結果?

 

「そのふつつかものだけどよろしく」

 

「は、はい」

 

 

 

 

 

 

 

話し合ったあと、未唯ちゃんに連絡すると……

 

『後で何かおごるよ』

 

と返された




変な方向に行った苺ちゃんでした

次回はいい加減ランジュの話を…………ヒロインの栞子ちゃん?ワスレテナイヨ

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22 小さい頃の

何か思い付いた


今日はかのんちゃん、千砂都ちゃん、紗桜莉ちゃんが遊びに来たけど…………璃奈ちゃんがあるものを見せてきた。

 

「これは?」

 

「科学部からもらったタイムトリップ薬」

 

とんでもないものが出てきてない?

 

「タイムトリップって……え?」

 

「これを飲むと……タイムスリップしたっていう夢を見る安全な薬」

 

安全って…………私、ろくな目にあってないような……

 

「感じ的にはそういう夢を見る感じなの?」

 

「うん、例えば侑さんと歩夢さんの小さい頃に会うって夢を見れる」

 

「先輩の小さい頃の夢!かすみん、見てみたいな~」

 

かすみちゃん、ノリノリだけど…………

 

「えっとちゃんと確かめたんだよね?」

 

「うん、一応……」

 

璃奈ちゃん、かなり心配だけど…………

 

私が頑張れば…………

 

「あの、私も飲んでいい?」

 

紗桜莉ちゃん…………

 

「ほ、本当にいいの?」

 

「はい、未唯さんだけに負担はかけたくないので」

 

本当に紗桜莉ちゃんは良い子だ

 

(あわよくば未唯さんの小さい頃に出会ってみたい)

 

何か不純な考えが滲み出たけど、気のせいかな?

 

早速二人で飲んでみて、ソファーに寝る私たち

 

「寝ちゃった」

 

「二人とも起きるまでお菓子食べる?」

 

「今日は歩夢の手づくりクッキーなんだ~」

 

 

 

 

 

 

 

 

気がつくと私と紗桜莉ちゃんはどこかの公園にいた

 

「ここは?」

 

「分かりませんけど…………わぁ……」

 

え?何で紗桜莉ちゃん、キラキラしてるの?

 

「未唯さん……凄い小さい……」

 

「え?って紗桜莉ちゃんも!?」

 

今の髪型とは違いショートの紗桜莉ちゃん、小さい頃ってこんな感じなんだ……

 

「未唯さん、本当に天使みたい」

 

「うぅ恥ずかしい~」

 

小さい頃の私を見られるのは何か恥ずかしい…………

 

「私、下手したら」

 

「犯罪だからやめようね」

 

やんわり注意していると、公園の真ん中で喧嘩してるような声が聞こえた。なんだろうと思って見てみると…………

一人の女の子を三人の女の子が何か言ってる?よく聞こえないけど、苛め?

すると別の女の子が苛められていた子に駆け寄ってきて…………あーこれなら大丈夫かな?

 

「何よあんた」

 

「ちぃちゃんを苛めるな!」

 

「関係ない子はどっか行って!」

 

苛めっ子が助けに入った子を突き飛ばす。と言うかちぃちゃんって…………

 

「ちょっとそこの苛めっ子!!」

 

わー、紗桜莉ちゃん、普通に喧嘩に参加してるし…………

 

「何よ!またよその子来たけど、ここは私たちの公園だよ!」

 

「公園はみんなのものだよ!」

 

何か取っ組み合いになってるし、ちぃちゃんって子は泣きそうになってるし、もう一人の子も…………取っ組み合いに参加してるし…………

 

「か、カオスだ……」

 

このまま放っておくのも悪いし、止めにはいるか…………まずはここの公園は…………

 

「はいはい、落ち着いて」

 

止めに入ると私は苛めっ子たちに向かって笑顔で…………

 

「○○ちゃんたちも落ち着いてね」

 

「はぁ?違うし」

 

「それ、ここの公園の名前だよ」

 

「何いってんの?」

 

「えーだってここはあなたたちの公園でしょだから~ここがあなたたちのお家になるよね」

 

「ちが」

 

「じゃあ、ここはみんなの公園なのに……自分達のものって言い張ってるんだ~へー」

 

「ぅ」

 

「それとその持ってる紐…………その子のだよね?泥棒して良いんだ~」

 

「こ、これは…………」

 

「警察行く?」

 

最大の笑顔でそう言うと苛めっ子たちは泣きながら盗ったものを置いていき、逃げ出すのであった

 

「あ、ありがとう……」

 

「ちぃちゃん、大丈夫?」

 

「未唯さん、流石です!」

 

いやいや、私は後から出てきただけだし

 

「お姉さん、ありがとうございます」

 

「いいよ。気にしなくて、紗桜莉ちゃん、行こう」

 

「はい!」

 

二人と別れて、私たちは公園を出ると…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目を覚ますと何か変な夢を見てたような……

 

「ん~タイムトリップしたのかな?覚えてないけど」

 

「私も……」

 

「二人ともおはよう。夢は覚えてない感じ?」

 

「「うん」」

 

「まぁ夢は覚えてるようなものだから仕方ない」

 

璃奈ちゃん、がっかりしてけど…………璃奈ちゃんのせいじゃ………………

 

「それでね。小さい頃にちぃちゃんが苛められたときに来た子が取っ組み合い始めて」

 

「そしたらその子の友達が止めに入ってきて、何か言ったら苛めてた子たち謝ったんだよね」

 

あれ?何か似たようなことがあったような…………




紗桜莉ちゃん、こちらでは別の意味で危ない

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23 未唯VSランジュ

今回割とシリアスかな?


栞子side

 

「未唯!勝負よ!私が勝ったら…………同好会は廃部よ!」

 

「………………」

 

突然のランジュの申し出に未唯さんはただただ冷たくランジュを見つめていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

事の発端は数十分前の事、またまた遊びに来たミアちゃんに私はあることを聞いた

 

「そう言えばミアちゃんは何で日本に来たの?」

 

「え?」

 

「いや、普通に馴染んでるけど、どうしてかなって」

 

「あー、そう言えば…………forgot」

 

「え?」

 

「そもそもランジュにスクールアイドルをやるから手伝えって言われてたんだ」

 

そう言えばランジュさんもそうだったね…………完全に忘れていたみたいだけど

 

「普通に馴染んでたから忘れてたよね」

 

「うん、未唯と遊んでたくらいだし」

 

あー、お姉ちゃんたちもそんな感じに思ったんだ…………まぁ仕方ないか

 

「このまま同好会に入ってくれれば…………」

 

私がそう言い掛けた瞬間、勢いよく扉が開かれるといつもと雰囲気が違うランジュさんが…………

 

「ランジュさん?」

 

「未唯!勝負よ!私が勝ったら…………同好会は廃部よ!」

 

「………………」

 

がっかりだよ……

 

栞子side

 

「嫌とは言わせないわよ!私はスクールアイドルをするためにここに来たのよ!なのに……貴方のせいで栞子は変わり…………」

 

「ランジュさん、少し黙ってくれませんか?」

 

未唯さんから感じたのは、殺気に似たようなもの……一度だけ私はこれを感じたことがある。

 

「いいえ!黙らないわ!勝負よ!」

 

「……分かった。内容は?」

 

普段なら楽し気に話す二人だけど、今回だけは違った。

このまま前みたいに戻らないんじゃ…………

 

「ライブよ……どちらがより観客から票を集められるか…………」

 

「分かった…………私が勝ったら……ランジュさんには私の言うことを聞いてもらう」

 

「勝負は三日後……分かったわね」

 

ランジュはそう言い残して去っていく。残ったミアさんはどうしたらいいのか分からないでいるし…………

 

「…………少し走ってくるね」

 

未唯さんはそう言って出ていくのであった。

 

「未唯さん…………」

 

「ランジュちゃん、どうしたんだろう?」

 

「ミアちゃん、何か知らない?」

 

「さぁ?僕は何も…………ただ何か思い出したのかもね」

 

思い出したって…………ランジュがここに来た目的を?だとしても何であんな…………

 

「かすみんたちはどうします?」

 

「今回は……お二人の対決ですから…………私たちは応援するしか……」

 

しずくさんの言うとおり、私たちは応援するしか…………

でも……私はランジュのあの態度がどうにも気になった

 

 

 

 

 

 

 

 

「何か用?」

 

私はランジュの様子を見に、ランジュが作った部室へと来ていた。

 

「どうしてあんな態度を?」

 

「…………いい加減自分の目的を達成するためよ。あんなぬるま湯に使っていたらこっちがおかしくなる」

 

「ぬるま湯にって……何でそんなことを…………」

 

「悪いけど…関係ない栞子はどっか行って」

 

「ランジュ…………」

 

本当にどうしたのだろう?何でこんなことに…………

 

 

 

 

 

 

家に帰ると姉さんが帰っていた。

 

「やっほ~栞子」

 

「はぁ、姉さん、帰っていたんですね」

 

「我が妹ながら冷たいね~」

 

昔から姉に対していい思い出がない。なんと言うか色々と掻き乱してくる…………

 

「そう言えばランジュにあったけど、ちょっとややこしいことになったんだけど」

 

「どういうことですか?」

 

「いや、普通に昔みたいな感じじゃないから、ランジュが本気で向き合える相手が出来たんだね~って言ったら…………『……そんな人いない。誰も完璧の私を見て離れていく』って言ったから、まずはその完璧のランジュを見せてきたらって…………」

 

……姉さんが原因だったか……いや、事情を知らないから仕方ないけど…………

 

「ランジュは昔からそうでしたから……」

 

「そうね。あの子が楽しくなってきたら、みんな離れていったからね。栞子位じゃない?何でも言うこととか聞いて……そんなの幼馴染じゃなく……」

 

「あ、それなら本人にはっきり言ったので大丈夫です」

 

「え?本当に?」

 

「はい、大切な親友が……教えてくれました」

 

そっか、どうしたらいいのかじゃない。未唯さん…………貴方なら救ってくれますよね

 

「あの友達が少なかった栞子に……親友が…………会ってみたいわね」

 

「三日後、ランジュとその子がライブで対決します。姉さんも見届けた方がいいですよ」

 

「へぇ、気になるわね。栞子がそこまで信頼してる子」

 

未唯さん…………頑張ってください

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

「ごめんね。何か利用するようにして……」

 

「いえ、力になってほしいと紗桜莉さんに言われたので」

 

「信頼してるから?」

 

「ふふ、信頼と言うより……出会った頃は互いに言い争うくらいで…………今はそこまでではないのですが、紗桜莉さんに対して恩返しが出来たらと思いまして」

 

「そっか、それにしても……そっちの理事長さんがよく……」

 

「合同ライブの打ち合わせは理事長同士でも顔合わせをしてるので…………それで参考に?」

 

「うん、なったよ。今度のライブ……みんなにも見てほしいから……」

 

「はい、頑張ってください」

 

さて…………頑張りますか…………

 

 

 

 

 

そしてライブ当日、侑お姉ちゃんが会場に集まってる人たちに説明をしていると……ランジュさんが声を掛けてきた

 

「私が勝ったら……同好会は廃部。貴方たちはランジュが作った部に入部。それでいい?」

 

「いいよ。私が勝ったら……私の言うことを聞いてもらう」

 

「無理ね。貴方のステージを見たけど、ランジュの方がすべてにおいて勝ってる」

 

絶対に勝つことはできないって言いたいのかな?まぁいいけど…………

 

「見てなさい……ランジュのパーフェクトなステージを!」

 

ランジュさんのステージが始まった…………パフォーマンスも歌も観客の心を掴んでいる…………ただ私は1つだけ気になっていた

 

「…………」

 

「未唯さん……大丈夫ですか?」

 

「みーちゃん、もしあれだったら……あんなステージを見せられたら……」

 

栞子ちゃんと愛ちゃんが心配してるけど…………私が勝つために必要なことが1つだけある

 

「みんな、お願いがあるの……」

 

「みい子がお願い?かすみんたちに出切ることなら何でも!」

 

「そうね。同好会のこと、未唯に背負わせちゃってるしね」

 

「何でも言って!未唯ちゃんの力になる!」

 

「ばっちこ~い~」

 

「未唯さんの力になれるならですね」

 

「応援もする『ファイト』」

 

「いいですね!私たちの想いを受けてステージに立つ!」

 

「未唯ちゃん……言って」

 

「私たち力になるから」

 

みんながそう言ってくれて泣きそうだけど……我慢しないと…………

 

「あのね………………………………」

 

 

 

 

 

 

 

紗桜莉side

 

正直不安だった。あんなステージを見せられたら……未唯さんが勝つ姿が…………

 

「紗桜莉ちゃん?」

 

「珍しいね。震えてる」

 

「あはは、ごめん……」

 

一番緊張してるのは……未唯さんだよね

すると未唯さんがステージに…………

 

「え?」

 

ステージに上がった瞬間、未唯さんの背中から白い翼が生えてるように見えた…………

 

「今の……錯覚?」

 

「錯覚だよね」

 

かのんちゃんたちも見えていた。今の未唯さんは……勝とうとしている思いとかではなく…………ただライブを楽しもうとしてる?

 

そして始まった未唯さんのステージ………………これって………………

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

ステージを終えて、みんなの所へと戻ると…………何でみんな泣いてるの?

 

「未唯ちゃん……凄いよ……」

 

「そ、そうかな?」

 

「これほどとは……」

 

みんなが驚きを隠せないでいるけど…………今回のライブは…………

 

「みんながいたから……出来たんだよ」

 

笑顔でそう言うと、集計が終わり……私とランジュさんは舞台に上がると…………

 

「勝者は………………圧倒的な票を集めた!高柳未唯さんです!」

 

司会の人がそう告げた瞬間、会場中に拍手が響いた。

 

「…………私の負けね」

 

「ランジュさんは楽しかったですか?」

 

「え?」

 

「楽しみましたか?」

 

「…………全然。貴方に勝とうとしていたから…………それが勝敗の差かしら」

 

「ううん、違うよ……それもあったけど…………私は一人じゃなかったから…………」

 

みんながいたから……みんなの思いと共に……ステージに立てたから

 

「私の負けね……私は故郷に帰るわ…………と言うか負けたらそのつもりで……ミアは同好会で…………」

 

「…………私が勝ったら、言うことを聞いてもらうって言いましたよね?」

 

「えぇ、部費とかならなんとか…………」

 

「ランジュさん、同好会に入ってください」




切り時が難しかった……次回は短めかも?

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24 完璧を越えること

対決に勝利した私が出した命令は……ランジュさんに同好会に入ってもらうことだ。

ランジュさんは勿論、舞台袖にいるみんなも驚いていた。

 

「どう言うこと?あなたは私のことが嫌いだったわよね」

 

「そう思いました?」

 

「えぇ、だから今回貴方と戦うために…………」

 

やっぱりわざとか……何となくおかしい気がしていた

 

「ランジュさんとゲームしたりしていて、ただ向き合い方がわからない人なんだなって思っていたので、今回の話の持ち掛け方に違和感を覚えて、ある筋から情報を集めました」

 

私は会場にいる恋ちゃんと紗桜莉ちゃんの方を見た。

紗桜莉ちゃんに一応相談したら、何とかなると言い出してら恋ちゃんに話をして…………理事長同士で話をさせて、ランジュさんの情報を引き出した

 

「と言うかランジュさんは勝っても国に帰る気でしたよね?」

 

「…………そうよ。私が関わったらみんなつまらない。ランジュみたいに完璧じゃないって言ったりしてくるかもしれない。もしかしたら同好会のメンバー内の輪が乱れるかもしれない」

 

「そうかもしれないね。もしかしたら二人……ううん、三、四人は部に入るかもね」

 

まぁそれが誰なのかはわからないけど…………

 

「だからもし勝ってもある程度教えて…………ランジュから部の空気を乱して、帰るつもりだったのよ」

 

「そっか……でもそれは悪手かもね」

 

「どう言うこと?」

 

「部の設立とか部と同好会で何かしらやろうとか言い出す人がいるかもしれないけど、その時は私はこう言っちゃいそうだよ『現状を知った上でそんなことを提案するのはおかしい』って……それに下手するとランジュさんが帰る時なんて、きっと引き留めてほしいからって思って…………『引き留めてもらうつもりでそう言うことをしているなら、二度とランジュさんを信用できない』って」

 

「い、言うわね……」

 

まぁ前に栞子ちゃんからそういう夢を見たって話と紗桜莉ちゃんの予想から出た話をしただけだけどね

 

「ランジュさんは完璧とかどうとか拘ってるけど…………完璧なんて存在しないかもしれない」

 

「…………完璧だからこそ、人は魅了できるんじゃないの?」

 

「そうかもしれないね。でも完璧だとそれ以上は望めない」

 

今回のライブは……せつ菜さんが戦った場合…………きっといい勝負で終わるかもしれない。

だけど私はそれ以上を見せたかった。

 

「私は…………みんながいたから……ランジュさんの言う完璧を越えられた。自分で限界を向かえたとか思い込むんじゃなく…………限界を……完璧を越えることがあるんだって知って欲しかった。それは……ランジュさんだけじゃなく、ここにいるみんなにも…………」

 

これはランジュさんだけじゃない。みんなへと向けた言葉…………

 

「…………ランジュは何でも完璧にしちゃうからみんなつまらなくなったりは……」

 

「その時は……私が……ううん、私たちが越えてあげる」

 

「…………」

 

俯くランジュさん。さてと……そろそろいいかな?

 

「侑お姉ちゃん……」

 

「え?私?」

 

私に呼ばれて、侑お姉ちゃんがステージに出てきた。

 

「ランジュさんを同好会に入部させるの……いいよね?」

 

「……うん、未唯がそうしたいって決めたならいいよ」

 

「と言うわけでランジュさん、同好会に入ってくれる?一応賭けとかなしでだけど……」

 

「…………分かったわよ。入ってあげるわよ…………そして次はランジュが勝つから!」

 

「えへへ、待ってる。ゲームでもライブでも……いつでも受けてたつよ」

 

こうして……ランジュさんとミアさんは同好会に入部するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

「やるわね……あの子……栞子が認めるだけはあるわね。あの話……進めてみるのもいいかもね」

 

 

 

 

 

 

 

「って僕は入部決定なの!」

 

舞台袖に戻るとミアちゃんが驚いていた。あ、勝手に決めちゃった

 

「え、ダメ?」

 

「いや、僕はアイドルとか…………」

 

「やってみてから向いてないとか決めようね」

 

笑顔でそういうと……ミアちゃんが何故か怯えていた

 

「わ、分かったわよ……で栞子が真っ赤だけど……」

 

栞子ちゃんが何故か顔を真っ赤にしていたけど、あれ?私……何か………………

 

みんなにハグしてもらって、最後が栞子ちゃんだったけど…………何か色々と沸き上がって………………

 

『栞子ちゃん……………………』

 

あ、言っちゃった…………




最後の最後でやらかす未唯ちゃん……

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25 小さくなった三人?

幕間的な日常回!


ランジュさんの件、通称『ランジュの乱』から数日が経った。あの時、テンションが上がりすぎて、栞子ちゃんにとんでもないことを言ってしまい、正直顔を合せ辛い…………とはいえ一緒にいるときとかあるから何とかしてるけど…………

 

そんなある日のこと…………

 

「こんにちは……ってあれ?まだ誰もいない」

 

「本当だ」

 

「私たちが最初みたいだね」

 

お姉ちゃん達と一緒に部室に来たけど、まだ誰もいない。みんなが来るまでなにか飲んでようと話になり、私は冷蔵庫からジュースを取り、三人で飲んだ瞬間…………

 

「こんにち……あぁ!?『あせあせ』」

 

部室に入ってきた璃奈ちゃんが驚いてるけど……まさか……例のごとく…………

 

 

 

 

 

 

 

栞子side

 

あの日、未唯さんにあんなことを言われて、かなり動揺している私。

未唯さんに好意を持たれているというのは嬉しいですが…………

どう答えればいいのか分からないでいる。とりあえず今は普段通りにしないと…………

そう心に決めて部室のドアを開けると…………

 

「侑先輩、歩夢さん、未唯さん可愛い」

 

「あはは、演劇部になんで子供服があるのか気になるけど…………」

 

「私……昔着てたうさぎのやつだよ……」

 

「お姉ちゃん達可愛い!」

 

ドアを閉めた。何だか明らかに異様な光景が…………何で侑さん、歩夢さん、未唯さんが小さくなっていたのか……しずくさんが嬉しそうに子供服を着せているのだろうか?

 

本当に何事?

もう一度扉を開けて状況を確認すると…………

 

「あれ?栞子ちゃん、何で頭抱えてるの?」

 

「現実を何とか受け入れた結果です……何で小さくなってるんですか?」

 

「お姉ちゃん達とジュースを飲んだら、実はそれが…………」

 

例のごとく科学部のものだったと…………一度話し合った方がいいのかもしれない

 

「栞子さん!どうですか?未唯さんたち、凄く可愛いですよ!」

 

「しずくさんも落ち着いて…………」

 

確かに可愛いですけど…………今の未唯さんは髪を短くしている姿になれていたけど、子供の頃の髪が長い姿を見ると、天使らしさを感じられる。

 

「いやー、この姿だと懐かしいな~」

 

「いつも三人でいたもんね」

 

「私なんてお姉ちゃんたちに付いてくだけで精一杯だったよ~」

 

懐かしそうにしている三人…………本当に三人は仲のいいのですね

 

「未唯も本当に大人しかったもんね」

 

「あはは、なんと言うか……恥ずかしいな~」

 

「でもおままごとの時は…………//////」

 

何故か歩夢さんが顔を赤らめたけど、何かあったのか?

 

「おままごと?あー確か同じ役割だったよね」

 

「そうだっけ?」

 

「ほら、未唯がわがままで……」

 

「侑ちゃん、それは内緒で…………」

 

内緒とは?歩夢さんに止められてそれ以上は聞けなかった。

しばらくして璃奈さんがもとに戻る薬を持ってきて、三人は元に戻るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

練習が終わり、生徒会室で残っている仕事をしていると誰かが訪ねてきた

 

「姉さん?」

 

「やっほ~ちょっと同好会に話を持ってきたんだけど……何で誰もいないの?」

 

「話?」

 

「うん、私主催のライブイベントをね」




始まる新しいものがたり?

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26 一年生ズの集まり

薫子編?はて?


休日、今日は一年生で集まって栞子ちゃんの家で勉強会を開いていた。理由としては出された課題が多く折角だからみんなでやろうとかすみちゃんの案だ。

 

「かすみさん、ダメですよ」

 

「しず子……まだ何も言ってない」

 

「かすみちゃん、栞子ちゃんと未唯ちゃんに写してもらおうとしてそう」

 

「そ、そんなこと…………」

 

「丸写しはダメですよ」

 

「こう言うのは自分で解いた方が頭に入るよ」

 

「うぇ~ん、優等生が多いよ~」

 

泣くかすみちゃんだけど……なんと言うか地味に一年メンバーって頭がいいと言うか…………私も苦手な科目はあるけどそれなりの感じだし…………

 

しばらく集中して課題に取り組んでいたけど、流石に私も疲れてきたな~ジュースか何か持ってこようかな?

 

「かすみさん?その絵は何?」

 

何か低いトーンのしずくちゃんの声が聞こえたけど…………

 

「え?しず子だけど?」

 

「何で怒った顔をしてるのかな?」

 

「えっと……何となく?」

 

ノートに落書き……まぁしちゃうよね

 

「と言うかかすみちゃんの落書き多い……」

 

「ちゃんと授業に集中してますか?」

 

「えーみんなだってしてるんじゃないのー」

 

「そんなこと…………あ」

 

しずくちゃん……落書きしてたんだ。見てみるとこれって……オフィーリア?

 

「可愛いね」

 

「こ、これは……帰ったらオフィーリアの散歩したりとか……考えてて……」

 

「私もはんぺん落書きで描いたよ『にゃんにゃん』」

 

璃奈ちゃんの描いたはんぺん、可愛い……

 

「みい子は何か描いてないの?」

 

「私は…………」

 

「これって苺さんですか?」

 

「未唯ちゃん絵可愛い」

 

「これ、何の時だっけかな?誕生日プレゼント何を買おうって考えてた時だっけかな?」

 

「みい子って双子だっけ?」

 

「うん、だからいつもお互いに送りあってるよ」

 

髪留めとかリボンとか…………

 

「因みに……しお子は描いたりは?」

 

「私はそういう落書きは」

 

「栞子さんは真面目に受けていそうですよね」

 

「分かる」

 

うん、何となく分かる。

 

「しっかりと聞いてますので…………あ……」

 

栞子ちゃん、何故かノートを見て固まった。その瞬間かすみちゃんがそのノートを奪い取り

 

「しお子も落書きしてんじゃ……」

 

「かすみさん、だ……」

 

「どうしたの?あーこれは…………」

 

あれ?何で私の方を見るの?栞子ちゃんは顔真っ赤だし…………

 

「栞子ちゃん、無意識?」

 

「はい…………」

 

「これは……何かごめん」

 

「まぁ無意識にそういう風に想っていることですね」

 

「何が描いてあるか気になるんだけど…………」

 

「未唯さんは出来たら見ないでください…………」

 

本当に気になるけどこんな風に頼まれると困る

 

 

 

 

 

 

 

それからまた課題に戻り、また休憩の時…………

 

「そう言えば侑さんから聞きましたが、未唯さんは他のグループの方とお会いしてないと」

 

「うん、会ってないよ。かのんちゃんたちが初めてだね」

 

「みい子、タイミング悪いからね~」

 

「それだけ頼まれ事をしているということだね」

 

「未唯ちゃん、みんなに信頼されてるから」

 

なんと言うか会えてない理由は、誰かに頼まれたりして、タイミングが合わなかった事が多い…………

 

「私、生徒会じゃないのに相談とかされてるし…………」

 

「それは……申し訳ありません」

 

「まぁその内会えると思ってるから…………」

 

「みい子、Aqoursとμ'sの人たちから『幻の天使』って呼ばれてるよ」

 

「しかも出会えたら…………幸運が訪れるとも言われてますね」

 

「未唯ちゃん、レアキャラ?」

 

「私……そんな扱いなんだ」

 

「未唯さん、天使みたいなのは本当の事ですよ。それほど、可愛らしいです」

 

「//////」

 

無意識に変なことを言わないでよ……栞子ちゃん

 

そんなこんなで課題を終わらせる私たちであった




栞子ちゃんは基本的に落書きはしないけど、心許せる相手が出来たらきっと無意識に描くはず!

次回辺り薫子編やりつつ、出会う話を書こう

感想待ってます!


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27 未唯と栞子と猫?

SR見たら書きたくなった


栞子side

 

ある日の登校中、ふっと茂みに何かがいるのに気がついた。一体なんだろうと思って、覗き込むとそれは……

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

「栞子ちゃんの様子が?」

 

「はい、何だかため息をついていたり」

 

「たまに窓の外を見ていたりと……」

 

部室で左月ちゃんと右月ちゃんにそんな相談を持ち掛けられた。

 

「うーん、確かに何となく変な感じはしてるけど」

 

「そうだよね~何だかボーとしてるときあるよね」

 

話を聞いていた侑お姉ちゃんも思い当たる事があった。するとぽむお姉ちゃんも……

 

「そう言えば前にスーパーで牛乳買ってたよ」

 

牛乳くらいなら誰だって買うんじゃ……

 

「それも何本も……」

 

何本も…それって……

 

「会長…大きくしたいんですかね?」

 

「多分…同好会の人って大きい人が多いですから……」

 

「私たちがするべき事は……そういう機具を」

 

あの二人とも……変な方向に考えてない?

 

「うーん、なんだろうな~」

 

何だかあまり結び付かない……直接聞いた方が早いような気がするけど…………

 

「とりあえず様子を見た方がいいんじゃないの?」

 

私はそう言って、二人も納得するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

次の日の放課後、雨降る中、家まで帰る途中に栞子ちゃんを見つけた。何だか辺りを気にして…………持っていたピンクの傘を置こうとしていた

 

「そんなところに傘おいてどうしたの?」

 

「えっ!?未唯さん、こんなところで奇遇ですね」

 

「うん、それだ……」

 

栞子ちゃんの後ろには段ボールに入った子猫がいた。

 

「この子は?」

 

「実は少し前に見かけて…………捨てられて可哀想で……」

 

「まぁ分かるよ。こんな可愛い子猫を捨てるとかひどいよね」

 

「私も家で引き取れればいいのですが……姉が帰っているので……正直不安で」

 

何かするとかそう言う不安なの?

 

「学校で引き取るのは……」

 

「はんぺんちゃんは?お散歩委員だし」

 

「慣れるかどうかわかりませんし…………」

 

あー縄張り問題とか?と言うかうちの学校は何だかんだ理由をつければ飼えるよね?ランジュさん辺りにこれこれこういう事情だって話せば…………理事長説得できそうだし…………

 

「それに雨が降ってるので風邪を引いたら…………」

 

傘をあげようとしてたのか……栞子ちゃん、自分が風邪を引くことは考えてないのかな?

 

「仕方ない。この子と一緒に家に来て」

 

「え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

家に帰り、濡れた猫を洗ってあげて、乾かしてあげた

 

「すみません。私までお風呂を借りてしまって」

 

「気にしないで、それでこの子のことだけど」

 

「はい……」

 

「家で飼うよ」

 

「えっ?」

 

正直放っておけないし、ここも管理人さんの許可を貰えば飼えるし…………

 

「ですが未唯さんの……」

 

「迷惑じゃないよ」

 

「あぅ……そのご家族には…………」

 

「ただいま~」

 

すると珍しい人が帰ってきた。私は猫を抱えてリビングに行くと……

 

「あら、未唯。友達来てるの?ってその猫は?」

 

「お母さん、おかえり。実はね……この子を飼いたいんだけど」

 

「いいわよ」

 

即決。流石お母さん

 

「えっと……未唯さん。その人は?」

 

「私たちのお母さんで」

 

「高柳逢よ。娘と仲良くしてね」

 

「あの、若すぎませんか?」

 

「そう?」

 

小柄だからそんな風に見えるのかな?

 

「その……猫は本当に……」

 

「自分の娘が飼いたいって言ってるもの。それに信頼してるからね。お世話とかをめんどくさがったりしないからね。未唯も苺も」

 

「そうですね……」

 

「それじゃ今日からよろしくね」

 

こうして我が家に猫が来たのであった。




猫の名前……どうしよう?シュレデッカーにするか……

感想待ってます!


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28 猫の名前と始まるイベント

前回の話で出た猫の名前、決まりました


猫を飼い始めて数日が経った。学校帰りとかに動物病院で検査とかしてもらい、ようやく色々と落ち着いた頃…………

 

「わぁ~可愛い~」

 

「この子が未唯ちゃんが言ってた子?」

 

「うん、栞子ちゃんがどうにかしたいって思ってたから私が引き取ったの」

 

「ありがとうございます。未唯さん」

 

「所で何で学校に?」

 

果林さんが遠目で私たちのことを見ながらそう言うと、まぁ確かに学校に持ち込んでるのは問題だろうけど…………

 

「家に一人にしておくのが……」

 

お母さんは暫くは家に帰ってきてるけど、昼間一人だと可哀想なので

 

「ランジュさんにちょっとおど…………お願いして理事長をおど…………にもお願いしてお散歩委員として認めてもらってます」

 

「おど……え?何?」

 

紗桜莉ちゃんに交渉のコツを聞いておいて良かった。すると璃奈ちゃんと愛さんがはんぺんをつれてきた

 

「はんぺん、新しい仲間だよ」

 

「仲良くしないとだめだからね~」

 

『にゃー』

 

『みぃーみぃー』

 

はんぺんが暫く黒猫を観察すると直ぐに仲良くなった。これなら大丈夫そう。

後は授業中とかは暫くは動物愛護同好会に預けてもらうことになってるから大丈夫だよね

 

「そう言えばこの子の名前は『はてな』」

 

「もう決めたの?」

 

「はい、シニエです」

 

色々と候補があったけど、この名前が何となく惹かれたからこの名前にした。

 

「シニエちゃんか~ご主人様の言うこと聞くんだよ~」

 

侑お姉ちゃんが抱っこするが、嫌がって私のところにすり寄った

 

「未唯ちゃんのこと大好きなんだね」

 

「それにしてもシニエですか…………由来は?」

 

「うーん、秘密」

 

ちょっと恥ずかしいからね

 

「それじゃはんぺんとシニエ、そろそろ行こう」

 

『にゃー』

 

『みぃー』

 

璃奈ちゃんが二匹をつれて、お散歩委員のお仕事をしに行くのであった。

 

「あ、そうだ。未唯、例の話だけど」

 

「うん、私はOKだよ」

 

例の話……少し前に栞子ちゃんのお姉さんが持ってきたイベント……その開催に向かって色んなスクールアイドルに声をかけるということだ。

それぐらい主催者が…………まぁ頼まれた以上は仕方ないか

 

「私と未唯さんと歩夢さんと果林さんと愛さんで今日行くんですよね」

 

「いやー楽しみだよね~」

 

「元々合同ライブイベントで話したりしてるから大丈夫だよね」

 

そう、私たちは今から結ヶ丘に行くのだ。元々合同ライブの関係で話し合っていたから私からしてみれば話しやすいかもしれない

 

「それじゃよろしくね」

 

 

 

 

 

 

 

 

璃奈side

 

はんぺんとシニエと一緒に中庭で休憩をしていると、しずくちゃんが声をかけてきた

 

「璃奈さん?どうしたんですか?こんなところで」

 

「お散歩委員のお仕事。未唯ちゃんたち今から話し合いに行くから預かるついでに」

 

「あぁそう言えばこの黒猫がそうでしたか」

 

しずくちゃんがシニエの頭を撫でる。シニエは気持ち良さそうにしていた

 

「名前は決まったんですか?」

 

「未唯ちゃんいわくシニエだって」

 

「シニエ……」

 

「由来は話してなかったけど……」

 

「なるほど、確かに由来は話せないですね。恥ずかしいと思いますし」

 

「どういうこと?」

 

「それは……未唯さんのために言わないでおくね」

 

どういう由来なんだろう?

 




短めですみません!

猫の名前はシニエに決まりました。由来としてはフランス語でになります

ちょっと考えたのは前回の話で一方苺はで犬を拾う話を考えてましたが、ちょっとやめました

次回は結ヶ丘編!

感想待ってます


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29 ユニット結成!

リエラ勧誘編書こうと思いましたが、生放送でアニメに栞子ちゃん参戦確定したので……そのお祝い的な


それは姉が同好会のみんなにライブイベントをやることを話した日の事

姉を見送る私だったけど……

 

「そう言えば同好会はユニット作ったんだっけ?」

 

「えぇ、そうですが……」

 

「栞子は何処かに入るつもりは?」

 

「一応ランジュに誘われてますが…………」

 

「断ったんだ」

 

「はい」

 

断った理由としては未唯さんが一人だけになってしまうこと。ユニット結成の話は未唯さんも参加していましたが、侑さんが未唯に合うようで合わない感じと話していた。未唯さんもその意見に賛成していたけど…………

 

「まぁいいわ。それじゃ見送りはここまででいいよ」

 

姉はそう言って帰っていくのであった。私は……未唯さんと…………

 

 

 

 

 

ため息をしつつ、部室に戻ると未唯さんが珍しくソファーで寝ていた

 

「未唯さん……お疲れなんですね」

 

眠る未唯さんの髪を優しく撫でる私。ユニットの話を切り出すべきか……正直迷っている

未唯さんはきっとOKしてくれるが……でも本当にそれで良いのか…………私は未唯さんの隣に立てるのか悩んでいる

 

「ん…あれ?栞子ちゃん、おはよう」

 

「おはようございます。お疲れなんですね」

 

「あはは、みんなユニット練習の中、一人で練習だからね。ついつい張り切って」

 

「そう…ですか」

 

「栞子ちゃんはランジュさんたちとユニット組んだんだよね?」

 

「いえ……組んでません」

 

「そうなの?どうして?」

 

どうしてと言われても……本人の前で答えるのは……少し……でも……ここで答えないと……次がない感じがする

 

「あの……私……は…組みたい人がいるんです」

 

「誰?」

 

「未唯さんと…………」

 

本当の気持ちを伝えると……未唯さんは…………

 

「えっと……本当に私で良いの?」

 

「はい……私なんかで良ければ」

 

「あぅ……その……私の方が私なんかでだよ」

 

「そうですか?」

 

「だって……栞子ちゃんみたいに格好いい感じには歌えないし……」

 

「私は未唯さんみたいに可愛らしく歌うことなんて」

 

「それに栞子ちゃんの衣装って、和風系だから……私なんか似合わないよ」

 

「私も未唯さんの清楚な衣装なんて着れません!」

 

「それだったら……って何かお互いに誉めてるような」

 

「あ……そうですね」

 

お互いに誉めてる…………お互いの良いところを知ってるって事だよね

 

「未唯さん……やはり」

 

「うん、一緒に歌おう」

 

「はい!」

 

こうして私たちはユニットを組むことになった。

その事を侑さんに話すと……

 

「あ、やっぱり?二人ならあり得そうかと思ってたんだ」

 

「そうだったんですか?」

 

「予想してたんだ」

 

「うん、栞子ちゃんはランジュちゃんたちと組んでもいい感じだけど、未唯とならより良くなるかなって」

 

そんな風に……感じていたとは

 

「それでユニット名は?」

 

「ユニット名は……」

 

「さっき二人で話してたの。二人が一緒だと見てくれる人たちに安心感と安定感を与えられるように…………私が心に安心を、栞子ちゃんが心に安定を…………」

 

「私たちのユニット名は…………」

 

「「白翡翠です」」

 




短めですが、こちらでは未唯栞子でユニットを組ませました!「白翡翠」そのまんまですが……

次回こそは……

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30 栞子ちゃん誕生日回!

栞子ちゃん誕生日回!あまあまにしたくなりました!


「まだかな~」

 

今日は栞子ちゃんの誕生日。私は栞子ちゃんとデート……もといお出掛けするため待ち合わせ場所に来ていた

 

「お待たせしました」

 

慌てて走ってきた栞子ちゃんは息を整え、私に笑顔を見せた

 

「そんなに待ってないよ。栞子ちゃん。あ、栞子お姉ちゃん」

 

「あ、あの……その姉呼びは……その……」

 

「えぇ~いつも通りだと思うんだけど~」

 

「きょ、今日は未唯さんとデートなんですから……妹みたいなのは」

 

「え、で、デート////」

 

「ち、違いましたか?」

 

お互いに変な空気になってしまった。うぅ、意識しないようにしていたのに……

 

「ほ、ほら、早く行こう」

 

「は、はい」

 

とりあえず一旦リセットするため、私は話を変えるのであった

 

 

 

 

 

 

最初に訪れた場所は雑貨屋さん。私は白い羽のヘアピンをつけて、栞子ちゃんに見せた

 

「どう?似合う?」

 

「はい、未唯さんらしくいいですよ」

 

「もう本当に?」

 

「はい、未唯さんは天使なのでそういうのが一番似合います」

 

あぅ……今日の栞子ちゃんはいつもと違う……こんなにはっきり言わないのに……

 

「えっと栞子ちゃんに……プレゼントしたいけどどれがいいかな?」

 

「未唯さんが選んでくれたものならなんでもいいですよ。好きな人からのプレゼントですから」

 

「はぅ」

 

ほ、本当に今日は栞子ちゃんが攻め攻めだ。これじゃ私の方が楽しんでしまう

 

 

 

 

 

 

 

栞子side

 

昨日の事、未唯さんから誕生日のお祝いをしたいからとお出掛けに誘われた。正直、私からしてみれば未唯さんをエスコート出来るのか不安で仕方ない

その事を歩夢さんに相談すると……

 

「うーん、普通に楽しんだ方がいいんじゃないの?」

 

「ですが……未唯さんの突然の行動とかに戸惑ったりしてしまうので……」

 

「あ、あはは、未唯ちゃん、どこか侑ちゃんに似てるから」

 

幼馴染みだから似てしまうのか…………

 

「でもさ、ゆうゆって突然の反撃に弱くない?」

 

「愛さん、それって……」

 

「あ、そうかも。この間、ほっぺに付いたクリームを取ってあげたら恥ずかしそうにしてたし」

 

「クリームを……」

 

「いや~あの時の歩夢って積極的だから、ゆうゆビックリしてたもんね」

 

「だから未唯ちゃんに同じように反撃……ううん、先手打つんだよ!」

 

そんなに簡単に行くものかと思っていたけど、未唯さんの様子から上手くいっている。だけどそういうときは油断していたら失敗するから気を付けよう

 

「栞子ちゃん、アイス食べよう」

 

「はい」

 

未唯さんはバニラ。私はメロン味を……こんな風に誰かとアイスを食べるのはいいものですね

 

「あ、栞子ちゃん」

 

「はい?」

 

突然、未唯さんが顔を近づけて……頬に付いたアイスを舐めとった。

 

「ほっぺについてたよ」

 

「あぅ////」

 

油断していた……まさかこのタイミングで……

 

「えへへ、栞子ちゃ~ん」

 

更に抱きついてきた。アイスを食べているから落としてしまいそうなのですが

 

「み、未唯さん、突然どうしたんですか!?」

 

「こうしたくなって~」

 

うぅ……このままでは……

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

先手を打って、栞子ちゃんをドキドキさせてみたけど、これは私も恥ずかしいけどがまんがまん。すると栞子ちゃんは抱きついている私を引き剥がした。

 

「もう、未唯さんが変なことするから、アイスが溶けて手がベトベトですよ」

 

「あ、本当だ。ちょっと洗って……」

 

「いえ、それには及びませんよ」

 

栞子ちゃんは私の手をつかみ、丁寧に舐め始める

 

「し、栞子ちゃん!?きたな……」

 

「汚くありませんよ」

 

「そ、それに……くすぐったい」

 

「我慢してください」

 

だ、ダメだ……これはまずすぎる

 

「少しきれいになりましたね」

 

「うぅ、栞子ちゃんのエッチ」

 

「今日の私は少し強めに行こうと思っていたので、どうでしたか?」

 

「も、もう/////」

 

私の敗けだよね……これ……

 

 

 

 

 

 

 

栞子side

 

思わず変なことをしてしまった。これじゃ私が変態みたいな……うぅ何で思い付いたのがあんな行為なんでしょうか……うぅ

 

お互いに恥ずかしくなり、結果的には普通にお出掛けを楽しもうとなるのであった

 

 

 

 

 

そして日がくれて、観覧車に乗りながら、夕日を見ていた

 

「綺麗ですね」

 

「うん、綺麗~」

 

お互いに話すことがなく、夕日を見つめていると、未唯さんは私の手を掴み

 

「少し目を閉じてて」

 

「は、はい」

 

目を閉じると、未唯さんが私の手首に何か付けた。

 

「目を開けて」

 

「これは……翡翠色のシュシュ?」

 

「その……ユニットだから……お揃いでつけようかなって」

 

未唯さんは自分の手首に付けた白のシュシュを見せた

 

「誕生日プレゼント……こんなのでごめんね」

 

「いえ、大切な人からの未唯さんからの贈り物に……ダメだと言いませんよ」

 

「えへへ、ありがとう」

 

「こんな風に未唯さんと話せるようになってから、本当に嬉しいです」

 

「私もだよ」

 

お互いに笑い合うのであった。私たちの出会いは最悪な形でも……こうして一緒にいられるようになり、幸せを感じる私だった

 

「栞子ちゃん、お誕生日おめでとう」




やはりみいしおか?

次回こそは……前々回の続きを!
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31 天使を語るお姫様

紗桜莉暴走します


紗桜莉side

 

合同ライブの時、私はトリで歌った。歌い終わったあと、会場の人たちが拍手を送ってくれる中、私的にはまだまだだと思いながら、ステージから降りようとしたが…………

白髪の天使がステージに現れ、私と同じ曲を歌った。そして天使は手を差し伸べ………………

 

 

 

 

 

 

「えへへ~えへへ~」

 

「ねぇ、この間から気持ち悪いんだけど……」

 

「仕方ないよ。合同ライブで憧れの人と一緒に歌えたからね」

 

「まさか突然ステージに現れて、デュエットするとは思ってもみませんデシタ」

 

「ですが高柳さん……本当に天使みたいですね」

 

「そうなんだよ!恋ちゃん!未唯さんは本当に天使みたいでね。優しいし、そばにいてくれるだけで安心感があるの!」

 

「は、はぁ」

 

「しかもしかも双子の妹さんも天使みたいでね!一度見たことがあるんだけど、本当に可愛いの!東雲でマネージャやってるみたいだけど、未唯さんと並んだら白と黒の天使って感じになるはずなんだよ!」

 

「えっと……」

 

「恋ちゃん、圧倒されてる」

 

「昔に比べたらいい方デスネ」

 

「これ、本人に聞かれたらどうするんだろう?」

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

「/////」

 

「未唯ちゃん、人気者だね」

 

「あそこまで熱狂的なファンがいるのも良かったわね」

 

「流石は虹ヶ咲の天使~」

 

「あ、あの未唯さん、大丈夫ですか?」

 

紗桜莉ちゃんが私のファンというのは知ってるけど、あんな風に言われると本当に恥ずかしい

 

『それに最近、三船さんとユニット組んだんだけど、そのユニットも中々いいんだよ!天使の未唯さんに、天使を守る騎士みたいな三船さん。本当に相性抜群なんだよね』

 

「/////」

 

「栞子ちゃん……」

 

「二人とも真っ赤ね」

 

「あ、あはは」

 

「と言うか入りづらいね」

 

愛さんの言う通り、凄く入りづらい。と言うか入ったら紗桜莉ちゃん気絶しないよね?

 

「どうする?普通に聞こえてなかった感じで…………」

 

『そう言えばそろそろ来るからお迎えしなくていいの?』

 

『あ、そうだね』

 

あ、入る前に扉開いちゃった。

 

「えっとどうも……」

 

「あ、来てたんですね」

 

とりあえず聞こえていたと言うことに気づいてないみたい。それはそれで良かった

 

 

 

 

 

 

 

かのんちゃんたちに今度のイベントについて話すと、特に反対もなくOKしてくれた。そのあとはみんなで合同練習をすることになり、私は紗桜莉ちゃんと話ながら練習をしていた

 

「あの、この間のライブ……」

 

「あ~勝手に出てきてごめんね」

 

「いえ、嬉しかったです。一緒に歌えましたし、それに…………未唯さんは私の憧れだと言うことを改めて知りました!」

 

「そ、そうなの?」

 

「はい、未唯さんの姿は人を魅了する歌声で…………それに才能がとか適正とかそういうのを関係ないってことを教えてくれました」

 

「あはは、なんと言うか……適正か……」

 

「ダメでしたか?」

 

「ううん、前にね。私には適正がないって言われたんだ」

 

「そんな……」

 

「でもその子は、私が練習する姿とかを見て、楽しそうだって……言ってくれたの」

 

「そんなことが……」

 

「それでね。ライブをして伝えたかったの……色々とね」

 

あの頃は栞子ちゃん、本当に気むずかしかったと言うか、抱え込んでいたと言うか……

 

「私は未唯さんみたいに出来なかったですよ」

 

「そうなの?」

 

「ついつい、思ったことを口に出しては……追い詰めて……そのせいかお姫様って呼ばれて……」

 

「お姫様?可愛いし、格好いいよ」

 

「へっ?」

 

「お姫様って我が儘とかそう言う悪い意味で言われそうだけど、私は紗桜莉ちゃんの歌ってる姿は……可愛らしくって、そして凛としてかっこ良かった。そんな子と一緒に歌いたいって思って……あの時は……って紗桜莉ちゃん!?」

 

ものすごく顔が真っ赤だけど……これ大丈夫?

 

「み、未唯さんにそんな風に……あぅぅぅぅ/////」

 

紗桜莉ちゃんは真っ赤になりながら倒れ込むのであった。




次回はどうするかと言うか……他のグループの際、オリキャラを出すかどうか
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32 ハロウィンの衣装準備?

ハロウィンの栞子ちゃんが可愛すぎる


結ヶ丘でイベントのお誘いをして、今はちょっとしたパーティーをしていると……

 

「そう言えばしおてぃーさ、衣装決めたの?」

 

「あ、まだです」

 

「あの、なんの話ですか?」

 

かのんちゃんが私たちの話が気になったのか聞いてきた。

 

「今度栞子ちゃんと愛さんはハロウィンのイベントに出るんだよ」

 

「そうそう、それで衣装どうするかなって」

 

「栞子ちゃんなら何でも似合いそうだよね」

 

「たまにセクシーな衣装とか……いいかもしれないわね」

 

「い、いえ、セクシーなのは……ちょっと……」

 

「色んな栞子ちゃん見てみたいな~」

 

私がそう言うと、栞子ちゃんはしばらく考え込み……

 

「私より未唯さんのが見てみたいです」

 

「え?私?」

 

「未唯さんも色んな服似合うと思いますよ」

 

「えっと、私は……何でも……ほら、着ぐるみとか」

 

「見てみたいです」

 

「あぅ……あーほら、衣装とか今ないし……今度」

 

こう言っておけば、後で言われても、そうだっけ?と言えば何とかなる……

 

「それでしたら私のコスプレ衣装ありマスヨ」

 

可可ちゃん!?

 

「で、でも今は……」

 

「紗桜莉さんの倉庫に置かせてもらってマス」

 

「あぁ、理事長と交渉してつくってもらった……」

 

「あれは生徒会でも問題になってるのにも関わらず……普通に置かれてますから……」

 

「それで紗桜莉は学校を裏で支配してるって言われてるわね」

 

「あはは、まぁ危険なものはないから……って紗桜莉ちゃんは?」

 

いや、色々と突っ込みたいことがあるけど……すると紗桜莉ちゃんが大荷物を持って部室に入ってきた

 

「取ってきたよ!」

 

「早いよ!?」

 

「と言うか一番足が遅いのに……」

 

「私はね。大好きなもののためなら……この足はどうなってもいいって思ってるから」

 

いや、ドヤ顔をしながら言うことじゃないから…………

 

「皆さんも折角なので!」

 

 

 

 

 

 

 

早速みんなで着替えることになり……

 

「えっと、この格好恥ずかしいな///」

 

ぽむお姉ちゃんは吸血鬼の姿

 

「いやー愛さん魔女だからまー冗談も言っちゃうよ~」

 

愛さんは魔女……

 

「ふふ、こんなセクシーな狼なんているのかしらね」

 

セクシーな衣装の狼姿の果林さん

 

「私はキョンシーですね」

 

栞子ちゃんはキョンシーで……

 

「あ、あの……何で私だけ……チャイナ服?それも前にお姉ちゃんが着たやつの色違いだし……」

 

私はぽむお姉ちゃんのチャイナ服(色違い)って

 

「いやーたまたま見たときにいいと思って作ったデス」

 

「未唯さん……今度はその衣装で歌うの楽しみにしてます!」

 

「こ、これ……で……うぅ恥ずかしい」

 

「未唯も意外とね。いい身体してるわよね」

 

「栞子ちゃんと同じだよね?」

 

「それだったらしおてぃーにも同じの着せて……」

 

「双子コーデですね!クゥちゃん!」

 

「任せろデス!」

 

こうして私の意思を無視された状態で話が進むのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぅ、色々と疲れた……」

 

帰り道、ぽむお姉ちゃんと一緒に帰りながらそう呟く私

 

「でも本当に楽しかったね」

 

「それは……まぁ」

 

かのんちゃんたちは歳が一緒だから、すぐに仲良くなったし、私としても本当に色々と良かったかもしれない

 

「昔はあんまり前に出なかった未唯ちゃんがこんな風にしてるのは本当に嬉しいよ」

 

「昔は……まぁ……」

 

昔は本当におとなしい方だと思ってる。いつも二人の後をついて行ったりしてたし……

 

「でもいつからか未唯ちゃんが今の未唯ちゃんみたいになったよね?」

 

「あれは……何でだっけかな?」

 

お姉ちゃんたちが喧嘩したときに……だっけかな?でもその前に何かしらのきっかけがあったような……何だっけ?

 

「侑ちゃんに聞いてみる?」

 

「いや、わざわざ聞かなくても……」

 

「それもそうだね。それじゃまた明日」

 

「うん」

 

お姉ちゃんと別れ、家に帰ってシニエを構いながら、ウトウトしてきたからかいつのまにか眠りにつく私であった。




次回子供編!
栞子ちゃん回収頑張らないと!
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33 風邪と遠い記憶の子

「お前もAZUNAのファンミを見ないか?」

AZUNAのファンミを良かった


栞子side

 

ランジュ考案の練習メニューをしているときのこと、どうにも未唯さんの動きが悪いことに気がついた

 

「未唯さん?どうしたんですか?今日は動きが悪いですけど」

 

「あ、あはは、なんかね。上手く動けなくって……」

 

顔色も悪く……それにまだそんなに動いてないのに息が荒い。もしかしてと思い触れようとした瞬間、未唯さんが倒れそうになり私は慌てて抱き抱えた

 

「未唯さん!?」

 

身体に触れて分かった。すごい熱だ……

 

 

 

 

 

 

 

保健室に運び、未唯さんは眠っていた

 

「ランジュのせいよね……過酷な練習メニューさせたから……」

 

「ランジュのせいでは……未唯さんはただの風邪ですよ」

 

「それにしても栞子さんはよく未唯さんの様子に気がつきましたね」

 

「流石しお子、みい子のパートナーだけあるね」

 

「そ、そんなことは……」

 

「はいはい、かすみさんはそうやってからかわないの」

 

今回はたまたま気がつけたから良かった。ただそれだけ

 

「忘れてたよ。未唯がたまーにこんな風に無理しちゃうことがあるの」

 

「もしかして苺ちゃんに心配かけたくないからかな?」

 

「侑さんと歩夢さんは何か知ってるんですか?」

 

「未唯ちゃん、誰にも心配させたくないからって風邪引いてても普通に学校来たりするから」

 

「高校生になってからはそう言うことなかったけど……油断してたよ」

 

「栞子ちゃんは未唯ちゃんに付いててあげて、私たちはみんなに話してくるから」

 

「はい」

 

皆さんを見送り、私は少し苦しそうにしている未唯さんの手を握った

 

「大丈夫ですよ。未唯さん」

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

あー、私……熱で意識が朦朧したのかな?

こんなときは大体見る夢が決まっている。

子供の頃の夢だ

 

「ほら、未唯行くよー」

 

「待って……」

 

「未唯ちゃん、早く早く」

 

子供の頃は私は今よりもっと大人しく……お姉ちゃんたちに付いていくので精一杯だった。それにちゃんと自分の気持ちをはっきり言えない……

なんと言うか弱い自分だった。

 

そんな自分が嫌だと思ってなかった……きっとお姉ちゃんたちがいるから大丈夫だって……

でもある日……お姉ちゃんたちが大喧嘩をして、私はおろおろしていてどうすることも出来なく……

一人で公園で泣いていた。

 

「なんでけんかしちゃうの」

 

ブランコに乗りながら一人で泣いていた。泣いていてもしょうがないと思うけど……そうするしか出来ないのが今思うと仕方ないことだと思った。そんなとき……

 

「あの……」

 

「え?」

 

「どこかいたいの?」

 

一人の女の子と出会った。その子の顔はもう思い出せないけど、私の涙を拭いてくれたり、私の話をしっかり聞いてくれる優しい子だと言う事は覚えている

 

「そっか、けんかしちゃったんだ」

 

「わたし……どうすることもできなくって……」

 

「ないてたんだね」

 

私は頷くとその子は私の頭を優しく撫でた

 

「だめだよ」

 

「え?」

 

「泣いてるだけじゃだめ」

 

「でも……」

 

「泣いてるしかできないんじゃなく、泣きながらでもちゃんと気持ちを伝えた方がいいよ」

 

泣きながらでも……

 

「あなたはとても優しい子なんだって私にはすごくわかるよ」

 

「そ、そうなの?」

 

「うん、ただの勘だけど……それじゃ私はそろそろ帰るね」

 

「あ、名前……」

 

「うーん、今日はたまたま知り合いの家にきてるだけだから……またいつか会えたら……教えてあげるよ」

 

その子は無邪気な笑顔でそう言って去っていく。

泣きながらでも……か。

すると……ぽむお姉ちゃんと侑お姉ちゃんの声が聞こえた気がして…………

 

「未唯ちゃん!」

 

「未唯!探したんだよ!」

 

「え?え?」

 

「さっき知らない子が未唯が泣いてるって聞いて……」

 

「私たちのせいだよね?喧嘩して……」

 

「……お姉ちゃんたち」

 

「「なに?」」

 

「仲直りして……けんかしてる二人は見たくないよ……」

 

私は泣きながらそう告げる。二人は顔を見合わせ、少し嫌そうな顔をしていたけど……

 

「お願いだから!けんかしてる二人見てたら……私…………」

 

 

 

 

 

 

 

目を覚ますと少し調子がよくなったのかな?

 

「あの時……私は……」

 

我ながらちょっとした脅しをかけるみたいな事を言ってしまった……

ふっと何だか重みを感じると、栞子ちゃんが私の上で寝ていた

 

「もしかして……心配で……」

 

私は優しく栞子ちゃんの頭を撫でた。

 

「ありがとう。栞子ちゃん」

 

 

 

 

 

それからみんなが様子を見に来て、私は倒れたことと風邪を引いていたことを謝り、お姉ちゃんたちに付き添われて家まで帰ると……

 

「もう!お姉ちゃんは」

 

「あはは、ごめんね。苺ちゃん、遥ちゃんとのお泊まり楽しみにしてたから」

 

「だからって気を遣わないでよ!もう!」

 

苺ちゃんにしっかり怒られるのであった。

そう言えば帰り際に栞子ちゃんに聞いたけど…………私と会ったのは虹ヶ咲でらしいけど…………

 

「いつか会えたら……か」

 

あの子……ちょっと栞子ちゃんに似てたけど……遠い記憶だから変に重ねちゃってたのかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この子……髪短くなってるけど……あの子だよね」




新キャラ登場させつつ、今回はここまで!

新キャラの名前……思い付かない

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34 海里

今回は新キャラメインになります!
ちょっと変わった設定にしました!うん、何か思い付いた


海里……それが私の名前。

海鈴……それはあの子の名前……

私たちはずっと一緒にいた。

子供の頃からずっと……だけど誰にもあの子の事を見ることが出来ない。

あの子は私の中にいるもう一人の……私、妹、姉。

 

 

 

 

 

 

幼い頃、私はその子を認識した。

その事を母に伝えたらひどく動揺し、私は病気なんだと言われた

違うと否定しても……信じてもらえなかった。

 

 

私が落ち込んでいるとき、あの子は私が一人で泣きやすいように表に出てきてくれる。

そんなときにあの子は彼女に出会った。

 

白い髪の少女。まるで天使みたいにと思える子だったらしい。あの子は優しく背中を押した。

 

「私は貴方が作ったもう一人の私かもしれないけど……それでも私は貴方と一緒にいたい」

 

『私は……』

 

「無理に考え込まなくていいよ。今こうして一緒にいるだけで十分だから……だから……」

 

『一緒にいて』

 

「うん」

 

 

 

 

高校に上がり、私はある出会いを果たした。

学校のためにスクールアイドルを始めた子達……私は彼女たちを手助けしたいと願うと海鈴も同じ気持ちになり、一緒にマネージャーとして彼女たちを支えることを決めた。

 

勿論海鈴のことを秘密にしていたけど、ある時…………

 

「あ、海里ちゃん。ここにいたんだ」

 

海を眺めながら昔のことを思い出していたら、友達の梨子ちゃんが声をかけてきた

 

「えっと、海里ちゃん?鈴ちゃん?」

 

「海里だよ。鈴は寝てる」

 

「寝てるんだ……」

 

「今日は授業出てたから疲れてるみたいでね」

 

「あはは、同じ身体なのに……」

 

「何でかあの子は体力面は凄いのにね」

 

なんと言うか最初は違和感なかったのに……段々お互いのことを理解して、本当にこれは病気なのかと思ってしまう

 

「それでどうしたの?」

 

「え?」

 

「いや、呼びに来たんじゃないの?」

 

「そうだった。虹ヶ咲からメールで今度やるイベントの話し合いでこっちに来るんだって」

 

なるほど、私が思い出に更けているときにミーティングしてたんだ……

 

「あの、マネージャーとしてミーティング参加しなくてごめんね」

 

「いやいや、謝らなくても……何だか海里ちゃん、様子がおかしいからってみんな気にしてたから」

 

「おかしい?まぁそうかもね」

 

少し前にあの子の動画を見たからか、子供の頃のことを思い出していたから……あの子は変わらず天使みたいに可愛らしいのに、何処か強くなったように思えた

 

「千歌ちゃんたち、未唯ちゃんに会えるのが楽しみみたいだよ」

 

「滅多に会うことが出来ないからね」

 

「善子ちゃんなんか……『ふ、遂に来る聖戦時が……』って言うくらいだもん」

 

まぁあの子は堕天使で、未唯さんは天使だから……仕方ないと言うかなんと言うか……

 

「そう言えば海里ちゃん、鈴ちゃんの事は……話すの?」

 

「うーん、止めておく。千歌ちゃんたちが受け入れてくれたのは私にとって奇跡みたいなものだから……そんな奇跡は何度も起こらないと思ってるし、来たときは……海鈴に任せるよ」

 

「海里ちゃん…………」

 

梨子ちゃんは悲しそうにしていたけど……私にはみんながいてくれるからそれだけでいい。それだけで…………




天川海里

二年生

髪 青

幼い頃、もう一人の人格、海鈴が現れるが、親に病気だと思われていたけど、実際は二重人格ではない感じ(知識は海里。体力は海鈴)
千歌ちゃんたちに出会い、マネージャーとして加入するが最初は二重人格の事を隠していたが、ひょんなことからバレてしまうが、全員気にしてないことから皆に海鈴の事を受け入れてもらった事を嬉しく思っている
海鈴の事はみんなは『鈴』と呼んでいる


色々と設定を考えていたら、何か思い付いた。

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35 どたばたハロウィン

ハロウィン回!かなり凄いことに


未唯side

 

今日は楽しいハロウィンパーティ。同好会のみんなで楽しく仮装をして盛り上がるはずが……まさかあんなことになるなんて、この時は思っても見なかった。

 

 

 

 

 

 

「未唯さん、似合ってますよ」

 

「えへへ、ありがとう」

 

「未唯ちゃんのは猫?」

 

「うん、シニエ風にしてもらったの」

 

猫の仮装を見て、似合ってると誉めてくれる栞子ちゃん。栞子ちゃんのはキョンシー?

 

「栞子ちゃんも似合ってるね」

 

「これは前に……まぁ色々とありましたが」

 

「ぽむお姉ちゃんのは……吸血鬼?」

 

「えっと、なんと言うかそんな感じかな?」

 

ぽむお姉ちゃんのゴスロリ衣装ってすごく似合うな~

 

「さぁ皆さん!お菓子の用意が出来ました!早速パーティを始めましょう!」

 

『かんぱーい!』

 

みんなでこうしてわいわいしながらパーティするのって本当にいいな~

それにしても……しずくちゃんとかすみちゃんは何で犬の仮装?

 

「もう!しず子はなんで被せてくるのよ」

 

「それはかすみさんが……と言うよりかすみさんのは犬の仮装!私はオフィーリアです」

 

「結局犬じゃん!」

 

「まぁかすみにはよく似合ってるよ。子犬ちゃんだしね」

 

「ミア子~ミア子の何?白い服に血糊?」

 

「あぁ割と有名な奴だよ。ブラッティーメアリーって言うね」

 

「確か、鏡に三回名前を唱えるとって奴だよね?ミアちゃんじゃ怖いって言うより、ご飯を溢した可愛い子にしか……」

 

「未唯さん、それは……」

 

「まぁお子ちゃまのミア子だからそう言う風にしか見えないよね」

 

さて、気になるのは……璃奈ちゃん……何かウニみたいな見た目に中心は目玉の……

 

「璃奈さんのは……」

 

「これは西洋の妖怪のボス○ック○アードだよ『目』」

 

うん、何でそれをチョイスしたのかな?そこが一番気になる

侑お姉ちゃんたちは…………

 

「ゆうゆは歩夢とお揃いなんだ~」

 

「うん、折角だからって言われてね」

 

「侑と歩夢は相変わらずね!まぁ一番仮装が似合ってるのランジュだけどね」

 

「ランジュはミイラ?」

 

「違うわ!愛ったらこの格好を見て分からないかしら?窮奇よ!」

 

何か虎みたいだけど……それって有名なのか気になる……

愛さんは普通に虎だけど……何か似合ってる

 

彼方さんたちは……

 

「私たちは無難に魔女ね」

 

「か、果林ちゃん、何かこの衣装……布が少ないよ~」

 

「いや~これは彼方ちゃんも恥ずかしい」

 

「何言ってるのよ。スタイルいいんだから見せないとね」

 

見せる相手が誰なのか気になるけど、つっこまないようにしておこう

 

「さぁみなさん~かすみん特製のクッキーですよ~」

 

そう言ってかすみちゃんが大皿に山盛りに乗ったクッキーを持ってきた。かすみちゃん特製か……かすみちゃんって何かイタズラしようとするけど結果的に上手くいってるから安心して食べられる。私は一枚食べると

 

「未唯さんが食べて平気なら……」

 

「しず子~何それ~」

 

みんなが同時に食べると……侑お姉ちゃん、エマさん、璃奈ちゃん、しずくちゃん、ミアちゃん、栞子ちゃんが同時に意識を失った

 

『え?』

 

私はかすみちゃんの方を見たけど……

 

「かすみん、何もいれてないですよ!ちょっとひと味酸味を入れたけど……」

 

「そう言えば……私が作ったクッキーが見当たらないですけど、混ざってしまったかもしれませんね」

 

悪魔姿のせつ菜さんがそう言うけど、それが原因じゃ…………

 

するとエマさんが起き上がり

 

「大丈夫?エマ?」

 

「果林ちゃん……どうして!部に行ったの!」

 

「は?部?」

 

エマさん、あんな風に大声出すんだー

 

「私、凄く悲しかったからね!」

 

「え、エマ、なんの話を?」

 

と言うか酔ってる?顔赤いし……

 

「せつ菜さん、クッキーに何いれたんですか?」

 

「え?確かチョコにお酒が入ってるのあるのでクッキーでもと思って、これを」

 

せつ菜さんがスマホで見せてきたのは……テキーラ

 

「丸々いれました!」

 

うん、ヤバイね。

 

「未唯、どうにか出来ないの?」

 

「ランジュさん、 バレたときは隠蔽お願いしますね」

 

「ちょっと!」

 

まぁ酔ってるだけだから大丈夫だよね?

 

「かすみさん……可愛いね」

 

「え?しず子?」

 

「可愛いよ。かすみさん……」

 

真っ赤な顔をしたしずくちゃんがかすみちゃんを口説いてる……

 

「かすみさん」

 

「は、はい」

 

「お手」

 

「へ?」

 

「お手」

 

言われるがまま、お手をすると……しずくちゃんがかすみちゃんを抱き締め……

 

「かすみさんよーしよしよし」

 

「ちょしず子!?」

 

しずくちゃん、かすみちゃんを犬に見えてるのか

 

「愛さん」

 

「お?りなりーどうしたの?」

 

「少しは周りを見て行動して」

 

「え、はい」

 

「それよりも正座して、言いたいことがたくさんある」

 

「は、はい」

 

璃奈ちゃん、何かあることないことで説教してる

彼方さんに助けを求めようとしても、巻き込まれないように寝てるし……

 

「ランジュー!!!!」

 

「何?ミア!」

 

「わがままが過ぎる!!!!」

 

「え、いや、それは反省……」

 

「無理矢理つれてきて!怒ってるからね!」

 

ミアちゃんは酔うと日本語が流暢だ

 

「あゆむー」

 

「侑ちゃんはいつも通り?」

 

「トリック オア トリート!」

 

「えっと、はい、お菓子だよ」

 

渡されたお菓子を食べる侑お姉ちゃん。何か小さい子みたいで可愛い

 

「歩夢からは言わないの?」

 

「え?えっとトリック オア トリート」

 

「お菓子あげるよー」

 

そう言って侑お姉ちゃんはあめ玉を取り出して、自分の口の中にいれると……ぽむお姉ちゃんに口移しを

 

「!?!?!?!?!?!?」

 

「甘い?」

 

「///////」

 

あ、色々とすごいの見てしまった…………

 

「未唯さん」

 

後ろから声が聞こえて、振り向いた瞬間、栞子ちゃんに押し倒された

 

「えっと……」

 

「いたずらしますね」

 

「トリック オア トリートすら聞かない!?」

 

「未唯さん、トリックオアトリック」

 

悪戯しかないし……って言うか何で服を脱がすの!?

 

「未唯さんの……肌……きれいですね」

 

指でなぞってきて、変にくすぐったい

 

「し、栞子ちゃん……」

 

「白い肌……美味しそうです」

 

そっと私の首筋を噛み始める栞子ちゃん。これ、痛いとかじゃなく……このままだと私が偉いことに………………

 

 

 

 

 

 

 

 

なんとか抵抗して、酔ったみんなを寝かせたけど……うん、何かみんな色々と大変みたいだった。

 

「未唯姉、呼ばれたから来たけど……何でみんな寝てるの?」

 

「お姉ちゃん、風邪引くよ」

 

苺ちゃんと遥ちゃんもようやく来た。二人はお揃いの魔女の格好……うん、二人が巻き込まれなくって良かった

 

 

こうして私達のハロウィンはみんなが目覚めた後、パーティをやり直して楽しむのであった。ちなみに栞子ちゃんは覚えてるみたいでずっと私に謝っていたのだった

 

 

 




ハロウィン回で書きたかったのは、栞子ちゃんが押し倒すのと、ゆうぽむの口移しです!

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36 幼馴染みの旅行 留守番の栞子

何か思い付いたんだー


「歩夢~未唯~今度の連休

、一緒に温泉行こうよ~」

 

ある日の同好会で侑お姉ちゃんが温泉に行かないかと誘われた

 

「いきなりだね。お姉ちゃん」

 

「朝、福引きで当てたって聞いたけど、もしかしてそれ?」

 

「うん!一泊二日の温泉旅行!お母さんに聞いたら歩夢たちと一緒に行きなさいって」

 

温泉か~行ってみたいなって思っていたから良かったかも。

私はお姉ちゃんからチケットを見せてもらったら……あれ?

 

「四名様?」

 

「うん、四名だから……同好会メンバーで誰か行ける人は……」

 

侑お姉ちゃんがみんなの方を見ると……

 

「かすみん行きたいですけど~」

 

「かすみさん、追試ありますよね?」

 

「そのために私達で勉強会するんだよね?『にっこりん(威圧)』」

 

「悪いけどその日は僕は新曲の作成でこもるつもりだよ」

 

「ランジュが行ってあげたいけど、用事があるのよね」

 

「その日はモデルの仕事が……」

 

「私も故郷に行くから……」

 

「彼方ちゃん、遥ちゃんとお出掛けするから~」

 

「愛さんも連休はお店手伝わないと」

 

「すみません……どうしても……どうしても貯まっているものを……片付けないと……」

 

「私もお稽古が……」

 

みんな断られてしまった……と言うかせつ菜さんの用事は……アニメかな?

 

「うーん、どうしようか?」

 

「苺ちゃんはどうかな?」

 

「あ、聞いてみるけど……多分OKだと思うよ。ただ」

 

苺ちゃん行くとなると……シニエが心配だな~お母さんも仕事でいないし……預けてもらうとしたら…………

 

「あの?どうかしました?」

 

「栞子ちゃん、シニエの事お願いできる?」

 

「シニエですか……いいですけど、姉がいるので……何をするか……」

 

あー何か斜め上みたいなことをするんだっけ?シニエが何かされたら嫌だな……それだったら……

 

「栞子ちゃん、旅行中私の家に泊まって」

 

「はい?」

 

「そうすればシニエの事お願いできるし」

 

「い、いやですが……」

 

「寝るときは私のベッド使っていいから」

 

「そ、それは……その……」

 

「お母さんにも苺ちゃんにも伝えておくから」

 

「は、はい……」

 

これでシニエの事、大丈夫だよね。うん

 

「ねぇ、ランジュ……良くわかってないけど……未唯は栞子と付き合ってるの?」

 

「ランジュさん、そこはどうにも…………お互いに好きと言う気持ちは伝えているみたいなんですが……付き合ってはないんです」

 

「どうにもお互いにそこら辺抜け出せてないみたい……」

 

「日本人はそう言う感じなの?」

 

『あの二人だけです』

 

 

 

 

 

 

 

栞子side

 

未唯さんに押しきられてしまい、未唯さんたちが旅行中に留守を預かることになった。

 

「未唯さんは……変なところで抜けていると言うべきか……」

 

『みー?』

 

シニエが私にすり寄りながら、首を傾げていた

 

「あなたのご主人は、抜けていますが優しい人なんですよ」

 

『みー』

 

こちらの言葉を理解していると言うことでいいのかな?

 

「ある程度は自由に使っていいと言ってましたが…………」

 

流石に未唯さんの部屋で寝るわけにはいかないし、リビングにソファーがあるからそこで……

 

夕食を食べ終え、予習復習やお風呂を済ませ、後は寝る準備するだけだけど…………

 

「シニエ?」

 

シニエがある部屋の扉を爪で引っ掻いていた。流石にそれはまずいと思い、抱き抱えると

 

『みーみー』

 

嫌がり、抱き抱えるのを止めるとまた扉を爪でやりはじめた。私はこの部屋が気になるのかと思い……扉を開けると、シニエが部屋の中に入った

 

「シニエ、ダメですよ」

 

電気をつけると……ここは未唯さんの部屋?何とも未唯さんらしいと言うべきか…………

 

「ってシニエ!?ダメです!ベッドの上に寝たら……」

 

『みー!みー!みー!』

 

離れたくないみたい……仕方ありません……後で未唯さんに謝らないと……

私は部屋を出ようとすると、シニエがズボンの裾を噛んで離さなかった

 

「えっと……」

 

『みー』

 

これは未唯さんのベッドで一緒に寝ろと?流石にまずい気が……でもシニエが離れなさそう…………仕方ありません…………

 

 

 

 

 

 

 

諦めて未唯さんのベッドでシニエと寝ることになったが……

 

「うぅ眠れません」

 

寝心地が悪いとかそうではなく、未唯さんの寝具から香る未唯さんの……匂いが……

うぅ、これじゃ私……変態みたいじゃ……

 

本当に未唯さん、すみません…………




温泉に行きたい

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37 遥ちゃんの誕生日回!

遥ちゃん誕生日おめでとう!


「お姉ちゃん、相談があるんだけど……」

 

「ん?どうしたの?」

 

「今度……遥ちゃんの誕生日あるんだけど……プレゼントどうしたらいいかな?」

 

苺ちゃんから珍しく相談を受けたと思ったら、プレゼントか……遥ちゃんなら何でも喜びそうだけど……

 

「苺ちゃんから貰えるならどれでも嬉しいと思うよ」

 

「それは……そうだけど……」

 

何でもありだけど、いざとなると悩んじゃうのか……まぁ仕方ないことだろうけど…………私みたいに遊ぶ感じで妹になるって言うのは苺ちゃんには難しいから……

 

「難し……あれ?」

 

確か遥ちゃんの誕生日は……それなら……

 

「明日の放課後に一緒にプレゼント買いに行こう」

 

「え、でも」

 

「それとちょっとしたゲームをね」

 

私は微笑むと、苺ちゃんは何故か怖がっていた

 

「お姉ちゃんがそんな顔するときは何か良からぬ事を考えてそうなんだけど……」

 

「気のせいだよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

11月11日

 

学校が終わって、事前に彼方さんに話を通してもらって、近江家を訪ねていた私たち

 

「「遥ちゃん誕生日おめでとう~」」

 

「ありがとう~」

 

「遥ちゃんの聖誕祭に来てくれて彼方ちゃんも嬉しくなっちゃうよ~」

 

聖誕祭か……だから装飾がこんなに豪華なんだ。

 

「遥ちゃん、愛されてるね~」

 

「えへへ、お姉ちゃんが用意してくれたから……豪華すぎるけど凄く嬉しい」

 

さて遥ちゃんも喜んでるし、私は苺ちゃんの方を見ると

 

「ほ、本当にやるの?」

 

「うん、やろうか」

 

「こ、こう言うのはお姉ちゃんが……」

 

「私より苺ちゃんの方がいいよ」

 

「うぅ、押しが強い……は、遥ちゃん!」

 

「何?苺ちゃん」

 

「あ、あの……ちょっとゲームを……」

 

「ゲーム?」

 

「ぽ、ポッキーゲーム……しよう」

 

顔を真っ赤にさせながら言う苺ちゃん。突然の申し出に戸惑う遥ちゃん

 

「え、えっと……その……」

 

「未唯ちゃん、楽しんでる~」

 

「そんなことないですよ」

 

苺ちゃんと遥ちゃん、清いお付き合いをしてるけど……中々進展しないらしいから……ここは姉としてね

 

「えっと……分かった……」

 

「それじゃ……」

 

苺ちゃんがポッキーをくわえようとすると、遥ちゃんがそれを止め……苺ちゃんに

キスをした

 

「これでいいかな?」

 

「///////」

 

は、遥ちゃん……意外と大胆…………まさかキスするとは……

 

「もう未唯ちゃん、苺ちゃんで遊ばないでください」

 

「えへへ、つい」

 

「いいな~私も遥ちゃんとちゅーしたい」

 

「もう、お姉ちゃんは……はい」

 

照れながら彼方さんとキスをする遥ちゃん。いや、本当に意外とだよ

 

「未唯ちゃんは……いつも通りに」

 

「え?」

 

「お姉ちゃんから聞いてるよ。いつもみんなの妹になってるって……だから」

 

「えっと……」

 

ここは乗っておいた方がいいよね

 

「遥……お姉ちゃん」

 

「なぁに?未唯ちゃん」

 

なんだろう?遥ちゃんのお姉ちゃん感は……安らぐと言うか……

 

「おいで、ぎゅっとしてあげる」

 

「う、うん」

 

言われるまま遥ちゃんにぎゅっとしてもらうと……あ、これダメになるやつだ…………

 

「あ……」

 

「苺ちゃんもおいで」

 

「う、うん」

 

それから苺ちゃんもぎゅっとしてもらうと

 

「私も三人ともぎゅっとする~」

 

彼方さんに抱き締められるのであった。

 

 

 

 

 

苺side

 

「何かごめんね」

 

「何が?」

 

「いや、お姉ちゃんが……」

 

遥ちゃんと一緒にベランダで謝る私。因みにお姉ちゃんは彼方さんと一緒に片付けをしている

 

「いいのいいの。こう言う楽しい誕生日もいいからね」

 

「そ、それで……プレゼントだけど」

 

「苺ちゃんの唇じゃなかったの?」

 

あ、あれは……違う……私は遥ちゃんに目を瞑って欲しいと伝えると、そっと髪に触れて……

 

「あ……」

 

「その……お姉ちゃんと二人で選んで……髪飾りなら……ステージ衣装に合うし……」

 

「苺ちゃん……ありがとう」

 

遥ちゃんが抱きついてきて、戸惑う私。遥ちゃんは私の事を見つめると……私は……目を瞑ろうとするが……何か気配に気がつき……

 

「「あ」」

 

「未唯お姉ちゃん!?」

 

「もうお姉ちゃん!?」

 

「いや、覗くつもりはね」

 

「うんうん、コーヒーが入ったから……」

 

その後遥ちゃんはお姉ちゃんたちを叱るのであった。何だか変にどたばたした誕生日になったな~

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

遥ちゃんの誕生日も無事にお祝いできたし、二人も距離が縮まったな~

 

「あ、未唯ちゃん」

 

部室に向かおうとすると、璃奈ちゃんに呼び止められた

 

「どうしたの?」

 

「栞子ちゃんが生徒会室に来てほしいって」

 

なんだろう?何か用事かな?

私は璃奈ちゃんにお礼を言い、生徒会に入ると……

 

「あ、未唯さん……」

 

「どうかしたの?」

 

突然何故か部屋の扉がロックされた。そして天井から紙が落ちてきて……

 

『ポッキーゲームをしたら出れるよP.S.遥ちゃんに頼まれました。by璃奈』

 

「「………………」」

 

え?




ここで終わりです!二人はどうしたかはご想像に

遥ちゃんがものすごい積極的に……

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38 璃奈ちゃん誕生日回!

璃奈ちゃんの誕生日の日にち勘違いしてた…………



「璃奈ちゃん、誕生日は明日なのに……本当にやるの?」

 

「うん、未唯ちゃんとずっとやってみたかったから」

 

12日の夜、私は璃奈ちゃんの家に来ていた。本来は明日毎回お馴染みの私がみんなの妹になるのをやるはずが、璃奈ちゃんの希望で今日の夜から明日の朝までにして欲しいと頼まれた

 

「私ね……ずっと未唯ちゃんと一緒に朝までゲームやってみたかったの」

 

なるほど、姉妹でそういう風にって事か……

 

「それと配信も……」

 

「はい?」

 

「未唯ちゃん、上手いから大丈夫」

 

だ、大丈夫って……こう言うのは初めてなんだけど…………

 

 

 

 

 

とは言え変に拒むのも嫌だし、早速やってみることに…………

 

「実況スタート」

 

「って!対戦なの!?」

 

これって確かレースゲームだよね?何でまた…………

 

「ダメだった?」

 

「いや、ダメじゃないけど……」

 

ついつい熱くなって……スイッチが入っちゃうんだよな~

 

「それじゃ私はこの赤帽子の配管工で」

 

「私は……緑の亀で……」

 

えっとコメントも見ながらやるんだよね……ライバル同士の対決だって……まぁ本筋だとそうだよね

 

ほぼ同時に並ぶけど……うーん、璃奈ちゃんは流石と言うべきか…………

 

「未唯ちゃん、無言になってる」

 

「あ、ごめんね」

 

璃奈ちゃんに注意されながらも実況が続き…………数時間で配信は終わった。

 

「ほぼ同時にゴール……決着つかないね」

 

「まぁ私と璃奈ちゃんの実力はそれぐらい一緒なんじゃ…………」

 

「でも未唯ちゃん……スイッチが入ってなかったから」

 

「あ……」

 

いや、入りそうだったけど…………

 

「私は本気の未唯ちゃんとやってみたい…………」

 

「……分かったよ……璃奈ちゃん……ううん、璃奈お姉ちゃん」

 

「それじゃ二回目の実況やろう……『にっこり』」

 

今度は……本気の本気でやろう…………協力プレイだしね

 

 

 

 

 

 

 

 

『やばい、未唯ちゃんの動きが神ってる』

 

『え?一番弱いライフルなのに……何?あの無双』

 

『あの二人と出くわしたら……多分瞬殺される』

 

コメントがすごい勢いで流れてくる。

 

「未唯ちゃん、流石!」

 

「璃奈お姉ちゃんこそ」

 

「姉としての威厳を見せないと『えっへん』」

 

「次は?」

 

「次は……この超配管工兄弟やろう」

 

「ホラーゲームか……」

 

「苦手?」

 

「うーん、苦手と言うより…………動きが鈍いからと言うか」

 

回避とか出来ないのがな~

 

「それじゃやめる?」

 

「ううん、やろう!」

 

二人で栄養ドリンクを飲み、朝までやり続け…………後々実況界隈で『機械仕掛けの猫と無慈悲の天使』の名前が上がるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで……二人してそんなにぐったりしてると……」

 

「あはは……結局……朝所か昼までやっちゃってた」

 

「人気ゲーム一通りやった…………」

 

「流石……璃奈お姉ちゃん…………」

 

「未唯ちゃんも良かったよ…………」

 

連絡がつかないと言うことで呼びにきたミアちゃんに呆れられる私たちであった




今回は無難に終わらせました!

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39 友達以上恋人未満?

何か久しぶりの更新ですみません


栞子side

 

未唯さんたちが旅行に行っている中、私は休みの学校に来てきた。

 

「はんぺん、シニエの事お願いしますね」

 

『にゃあ』

 

『みー』

 

はんぺんと一緒に外の見回りに行くシニエ。さて私は貯まっている仕事を終わらせないと…………

 

午前中はお稽古があったが午後は稽古もなく、こうして学校での作業を出きる……それに言ってはなんですがランジュに邪魔されないのもまた良い

 

「未唯さんたちは夜に帰ってくるはずですから……」

 

その頃に未唯さんの家を訪ねれば良いですよね?

 

「早く……未唯さんに会いたい……!?」

 

思わず呟いてしまった!?どれだけ私は未唯さんの事が恋しいのか…………確かに好きですが…………

今の私たちの関係は友達以上恋人未満みたいな感じですし…………うぅ……

 

「さっきの呟き……誰にも聞かれて……」

 

「…………こんにちわ」

 

扉の方を見ると何で他校の相花さんが!?

 

「ど、どどど、どうしてここに!?」

 

「えっと……ここの理事長と私たちの学校の理事長が知り合いで、色々と頼まれてね……」

 

「はぁ……」

 

聞く限りだと彼女は色々と優秀かつちょっと危ないと言う話を聞いていた。どう危ないのかは分からないけど…………

 

「まぁ私としては未唯さんと栞子さんはお似合いですよ」

 

「そ、それは……その……」

 

「でも未唯さん曰くちょっと遠慮してるところがあるって聞いたよ」

 

「遠慮……ですか……そうですね……」

 

未唯さんとは今は仲良くしているが、始まりは最悪な形……私としても色々と気にしすぎだけど…………

 

「察するに生徒会長選挙が原因みたいだけど……」

 

「よく知ってますね……」

 

「色々とね。知りたいことは知ろうとしてるし……まぁ結果はどうであれ私としてはいい感じだと思うよ」

 

「そうですか?もし……あの時未唯さんがいたら……もっと……」

 

「まぁ私がいたら……栞子さんは生徒会長になれてなかったと思うよ」

 

「はい?」

 

「気になるなら、今度聞かせるね。今が本当にいい方向に向いてるって思うから」

 

「はぁ」

 

「それじゃ私は作業に戻るね」

 

相花さんはそう言って帰っていくのであった。彼女が関わっていたらどんな結果になっていたのか?ちょっと気になる

 

 

 

 

 

 

 

 

そして夕方になり、私はシニエと一緒に未唯さんの家を訪ねた。一応連絡は入れて、もう帰ってきているらしい

 

「あ、栞子ちゃんにシニエ~」

 

「いい子にしてましたよ」

 

私はシニエを未唯さんに渡し、帰ろうとすると

 

「あれ?帰るの?」

 

「お疲れみたいですから……あまり長居しない方がいいかと思い」

 

「うーん、お土産話とかしたかったけど……」

 

「その……明日でも……」

 

「あ、そうだ。栞子ちゃん、今度デートしよう」

 

「はい?」

 

「なんと言うか……一緒にお出掛けしたいと思って……ダメかな?」

 

「い、いえ、大丈夫ですよ」

 

「そっか、それならその時にお土産話とかするね」

 

未唯さんはバイバイと手を振るのであった。未唯さんと……デート……うぅ、私は今どんな顔をしているのか…………




次回は未唯sideの旅行回!
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40 反省点?

温泉回と見せかけてホットな話!


未唯side

 

「あれ?みんな何してるの?」

 

ある日、部室に行くと何故かみんなで楽しそうに話していた

 

「あ、未唯ちゃん、さっきまで今年の反省について話してたの」

 

反省でそんなに盛り上がるのかな?

 

「何で反省?」

 

「あ、私が最初に反省をまとめていたので」

 

栞子ちゃんがそう言ってノートを見せてきた。えっと『二度寝五回もしたから来年は気を付ける』か~栞子ちゃんらしいな~

 

「みい子は反省することとかなさそうだよね~」

 

「確かに未唯さんは何か失敗したとかない感じですね」

 

「うん、普段から気を付けてる感じがする」

 

私……そんな風に見られてた?でも私だって反省するべきことは………………

 

「お姉ちゃんたちを叱った回数…………十回……」

 

「「!?」」

 

「なになに?みーちゃん、そんなにゆうゆたちの事叱ってるの?」

 

「はい……なんと言うか些細なことで喧嘩していたり、喧嘩になりかけたり…………」

 

「「ご、ごめんなさい」」

 

「まぁランジュに反省するべきことは……」

 

「ランジュさんは色々と反省した方がいいですよ」

 

「確かに……未唯さんに対して何度も怒られてたし……その点ボクは未唯さんに迷惑をかけたり…………してないと思う」

 

「ミアちゃんは最初の頃がね。年上の人へのね」

 

こうして振り替えると色々とあったな……

 

「と言うか未唯は色々と関わってくれてるから、みんなの反省するべきことは分かるんじゃない?」

 

「そんな……流石にそれは……」

 

「因みに未唯ちゃん、果林ちゃんの反省点は?」

 

「部屋の片付け、少しだけでも自分でやった方が…………」

 

「うっ、エマはどうかしら?」

 

「エマさんは……その抱きついてくるときにもう少し優しくしてほしいかな」

 

抱きつかれるとその……大きいから埋もれちゃうから……

 

「そう?苦しかった?」

 

「す、少しだけです。彼方さんは……」

 

「いつも寝てること~?」

 

「遥ちゃんがたまには過保護押さえてほしいって」

 

「うぅ~努力する~」

 

「愛さんは……やりたいことを楽しんでやるのはいいけど……少しだけみんなに相談とかしてくれた方が……」

 

「あーこれは一本取られたね~」

 

「せつ菜さんは普段は特には」

 

「せつ菜ちゃんはそう言うところしっかりしてるもんね」

 

「はい!気をつけて……」

 

「どうしてもあげるとしたら……最初の頃のみんなの意見を聞けなかった事とか?」

 

「うっ!?それは……反省してます」

 

「かすみちゃんは…………うん、色々と勉強とか」

 

「あれ?かすみさんの悪戯は?」

 

「まぁ失敗してるし」

 

「かすみん、失敗なんて……してなくもないけど……」

 

「璃奈ちゃんは……熱中すると所を治そう」

 

「うん、分かった『了解!』」

 

「しずくちゃんは……特にないかな?」

 

「あ、私はないんだ」

 

「しず子だけずるい~」

 

いや、しずくちゃんは本当に何もないと言うか……演劇について色々とあるけど私はよく分からないし…………

 

「ぽむお姉ちゃんは…………思い詰めずにちゃんと向き合って話そう」

 

「う、うん、ごめんね」

 

「侑お姉ちゃんは……無自覚を自覚して」

 

「え?どういうこと?」

 

うん、それを自覚すれば喧嘩とか少なくなるから……本当に…………

 

「栞子ちゃんは……自分の持ってるイメージだけじゃなく客観的に見てほしいかな」

 

「はい、再選挙の頃ですよね……本当に……すみません」

 

大体それぐらいかな?私が思ったことは……

 

「未唯は本当に色々と見てるから助かるよ」

 

「ううん、こうしてしっかり見るようにしたの栞子ちゃんがきっかけだったりするだ」

 

「そうなの?」

 

「栞子ちゃん、最初は色々と背負ったりしてたから心配で……それが一番正しいことだからって思っていたりしたからちゃんと話した方がいいかなって、見た方がいいかなって、最初はお姉ちゃんたちだけだけど、そうするようにしたのは栞子ちゃんだから……ありがとうね」

 

「い、いえ////そんなこと……」

 

(未唯さんの反省点……無自覚なところでは……でも言わない方がいいよね)

 

しずくちゃんが一人そう思っていたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

「反省点?私は特に」

 

『紗桜莉(ちゃん)(さん)はありまくりでしょ』

 

「気づいたら部屋が物置になってたり」

 

「暇だからって一人で学校の備品整備してたり」

 

「この間なんて知らないうちに盗聴機仕掛けてマシタ」

 

「その前は……発信器つけてたり」

 

「いい加減生徒会長の椅子を直してほしいです……」

 

『少しは反省して!』

 

「えぇー」

 




未唯ちゃんは医者か看護師なら看護師が一番あってるはず(12月のアンケート)

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41 幼馴染み旅行

ようやく書けた旅行編!


未唯side

 

「わーすごい景色」

 

「本当だ~」

 

「来て良かったね。未唯ちゃん、苺ちゃん」

 

今日から幼馴染みで旅行に来た私たち。本当にこうして旅行に行くのは久しぶりだな~

 

「懐かしいね。そう言えば覚えてる?小学生の頃」

 

「あー歩夢が旅行先にサスケを持ち歩いてたこと?」

 

「あ、あれはその……」

 

「あら懐かしい。今もあるよね。サスケ」

 

「歩夢姉のお気に入りだったもんね」

 

「もう!そういう苺ちゃんだって犬のヌイグルミ持ってきてたよ」

 

「あ、あれは……その」

 

「私と未唯はそう言うのは持ってきてなかったよね?」

 

「うん、なくしたら嫌だったから」

 

「もう!二人とも~」

 

「うぅ~ずるい」

 

なんて私も外に出してなかったけど、お気に入りのヌイグルミを荷物に入れていたことは内緒だけど……

 

(まぁ私も歩夢がくれたウサギのヌイグルミを持ってきてたのは内緒だけど……)

 

 

 

 

 

 

 

観光名所を楽しみつつ、旅館に着くと……

 

「四人一緒で良かったよね?」

 

「うん、みんなでひとつの部屋って旅行に来たって感じがするから」

 

「それに未唯ちゃんたちと一緒に寝るの久しぶりだよね」

 

「みんなと一緒に……ちょっと恥ずかしい……」

 

苺ちゃんらしい反応だけど、まぁこれも旅行の楽しみだよね

 

「侑ちゃん、枕投げとかしちゃダメだよ」

 

「え、私がそんなことしないよ~」

 

「本当に?」

 

「うん、前にしたら……歩夢と未唯に怒られたしね……」

 

そう言えば合宿の時にみんながやってた時に…………ぽむお姉ちゃんと二人で止めてたら、ランジュさんの投げた枕が私に当たって…………

 

「未唯姉、聞いた話だとみんなを撃退して説教したとか……」

 

「あの時の未唯ちゃんは本当に怖かったけど、同時に頼もしくなったな~って思ったよ」

 

「そ、そんなこと~」

 

「あの時の未唯……修羅だったよ…………」

 

えっ?修羅って……私そんなにだったのかな?

 

 

 

 

 

 

 

夕食を食べ終え、四人で温泉に入る事になった。

 

「いいお湯だね~」

 

「もう侑ちゃん、おじさんみたいなこと言って~」

 

「こうして温泉に入るの久しぶりだから~つい」

 

「でもいい温泉だよね」

 

二人が楽しそうに話す中、何故か苺ちゃんが二人のある一部分を見て……

 

「はぁ」

 

ため息をついていた

 

「苺ちゃん、そんなに気にすること?」

 

「うぅ、だって……」

 

「どうしたの?」

 

「ぽむお姉ちゃんみたいに大きくなりたいんだって」

 

「えっ/////」

 

「歩夢って大きいよね」

 

「侑ちゃんだって~ってこんな話やめよう!何か恥ずかしいし」

 

「未唯姉はもう少し欲しいってならないの?」

 

「ん~まぁ少し位は……後はもう少し身長が欲しいかな?」

 

栞子ちゃんと同じくらいだけど、やっぱりもう少しほしいと思ってしまう。

 

「未唯ちゃんは今くらいの方が凄く可愛いよ」

 

「そ、そうかな?」

 

何か照れてしまう私であった。

 

 

 

 

 

 

 

それから寝るまでの間、みんなへのお土産を選んでいると私はあるものを見つけた。

 

「あ、これ……」

 

栞子ちゃんに似合う気がする。でもこう言うのって栞子ちゃん嫌だったりしないかな?

 

「う~ん」

 

だとしたら他に…………これなら…………

 

折角だからお揃いで買っていいよね。それにユニットで活動するときもつけていてもいいし

 

「えへへ」

 

「未唯姉、どうしたの?」

 

「ちょっとね。苺ちゃんは遥ちゃんには?」

 

「買ったよ。どんなのがいいか事前に話してたから」

 

そう言いながらその抱えてるヌイグルミって……

 

「どうかしたの?」

 

「ううん、なんでもないよ」

 

遥ちゃんらしいかもしれないかな?

 

 

 

 

こうして私たちの幼馴染み旅行は終わるのであった。




次回は栞子ちゃんとのデート回!
ミアちゃんのは明日辺り更新します
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42 ミアちゃんの誕生日回

ミアの誕生日回の割には…………


未唯side

 

今日はミアちゃんの誕生日、ミアちゃんは私の家に泊まりに来るって話になったけど……

 

「未唯さん……」

 

「どうしたの?ミアちゃん」

 

「いつも同好会でやってる例のsisterのヤツだけど」

 

「うん」

 

「出来たら、私が姉じゃなく妹でいいかな?」

 

まさかの申し出だった。確かにミアちゃんは中2だからそうした方がいいよね

 

 

 

 

 

 

と言うことでミアちゃんは今日一日は私の妹と言うことで家に招いたけど……

 

「何で一年生ズ勢揃い?」

 

「いやいや、こう言うのは楽しみたいじゃん」

 

「ミアちゃんとお泊まりしてみたかったから……」

 

「それでミアさんに話してOKを貰ったので」

 

「未唯さんには事後承諾になってしまいましたが」

 

まぁ私はいいけど…………

 

「み、未唯姉……」

 

「苺ちゃん、ほら、怖くないよ~」

 

苺ちゃん、人見知りがひどいから少し慣れるまで大変だけど…………

 

「悪いね……じゃなかった。すみません、未唯さん」

 

「まぁみんなでお泊まりも楽しいし、いいよ。それじゃ料理とか作るから…………」

 

ミアちゃんに手伝ってもらいたいけど、あんまり料理できないみたいだし、ここは私の部屋に残しておいたら不安な…………

 

「かすみちゃん、手伝って」

 

「何でかすみんだけ!?」

 

「かすみちゃん、料理上手だし……凄く頼もしいから」

 

「もうみい子は~」

 

さてと早速作り始めるかな?あ、苺ちゃんは……

 

「苺ちゃんはしずくちゃんたちといてね」

 

「え、あ、うん」

 

そうした方が多分慣れるだろうしいいかな。

 

 

 

 

 

 

苺side

 

何度かあったことがあるけど、こうして残されるとやっぱり緊張する

 

「苺さんは……その人見知りなんですね」

 

「は、はい……」

 

「緊張しないで『にっこりん』」

 

「う、うん」

 

「姉妹でもこう違うのですね」

 

「栞子、よく言うよ。君たちもかなり違うって聞いてるよ」

 

「姉は……正直姉に似なくて良かったと思います」

 

あ、栞子さん、何か苦労してるみたい。

 

「それにしても未唯さんの部屋は可愛らしい部屋ですね」

 

「まさに未唯さんって感じだね」

 

「あ、でもゲーム機とかパソコンとか置いてある」

 

「あの、璃奈さん……勝手に起動させるのは…………」

 

「大丈夫。許可は貰ってある」

 

まぁお姉ちゃんは見られたくないものはしっかり隠してるから大丈夫だよね。

 

「シニエも栞子……さんにくっついていて安心してる」

 

「その……前に来たときに慣れたのでしょうか……」

 

「まぁ元々は栞子が見つけた猫だからね。それにしても結構色々とゲームとかやりこんでるね。未唯さん」

 

「未唯姉は外に出て何かするより家にいて何かしてる方が好きみたいで」

 

逆に私は外にいた方が楽だったりする。

すると璃奈さんが何かのファイルを見つけた。

 

「何これ?」

 

「あ、開けたらまずいですよね……」

 

「でも気になる」

 

「今いるメンバーなら秘密にできる!」

 

ミアさん……何か一番ノリノリだけど…………まぁ聞く限りじゃ未唯姉を怒らせたらしいから……その仕返しみたいなことをしたい感じかな?

 

「料理できたよ~」

 

開こうとした瞬間に未唯姉が呼びに来た。タイミング凄すぎる……

 

「どうしたの?」

 

「あ、いや……」

 

何とかみんなで誤魔化そうとすると、未唯姉はパソコンの画面を見て……

 

「あ、見ようとした?」

 

『ご、ごめんなさい』

 

みんなで謝るけど、未唯姉は少し考え込み……

 

「誕生日だから……ミアちゃんだけには見せてもいいかな?みんなは先に行ってて」

 

「え、はい」

 

ミアさんだけ残されたけど、あのファイルは一体何だったんだろう?

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

「それで見せたいものって?」

 

「このファイルはね。あまり見られたくないと言うか…………とりあえず見て感想言ってほしいの」

 

「分かったよ」

 

ミアちゃんはファイルを開き、書かれた文章を見ていた。

 

「これは……歌詞?」

 

「う、うん////」

 

「この歌詞……何処かで……何かランジュと一緒に…………」

 

「それはね……私が初めて歌った曲の歌詞なの」

 

「そうなの?確か初めては……」

 

「栞子ちゃんにだけのライブ……その時にね」

 

「ベイビーちゃ……侑さんに頼まなかったの?」

 

最初は頼もうかと思っていたけど……この時は…………

 

「私の最初の歌は……栞子ちゃんに伝わってほしい……そう思って……歌詞を書いて、作曲も…………」

 

「それじゃこれは……未唯さんの始まりの曲なんだね」

 

「うん……」

 

「だからか」

 

「え?何が?」

 

「最初に未唯さんのライブを見たときは……ベイビー……侑さんが作ったとは思えない拙いものだったけど…………何故かいいと思ったからね……なるほどね」

 

「うぅ、そう言われると恥ずかしい…………」

 

「意外と才能はあるかもね。私よりも侑さんよりも」

 

「いやいやいや、そんなこと……」

 

「誰かを思っての曲を作るのがだけどね。とりあえずいいものを見せてもらったからこれがプレゼントでもいいかもね」

 

そ、それはちょっとやめたいけど…………

 

「誰かのための曲か……そっちは僕はまだまだだよ……だけど作ってみせるよ!ベイビー……侑さんよりも未唯さ……未唯姉さんよりも素晴らしいものをね」

 

「あはは、楽しみにしておくね」

 

「ま、期待してて」

 

ミアちゃんと一緒にリビングに行くと、ミアちゃんは栞子ちゃんに

 

「栞子は愛されてるね」

 

「は、はい?」

 

「ミアちゃん~」

 

「それで……この巨体なハンバーガーは?」

 

「あ、私とかすみちゃん特製のビッグバーガー。味付けを濃くしないと大変だからもしかしたら美味しくないかもしれないけど」

 

「もうみい子は心配性なんだから~二人で作ったんだから最高に決まってるでしょ!」

 

「まぁ期待せずに食べてみるよ」

 

「あ、その前にミアちゃん、改めて」

 

『誕生日おめでとう!』




次回はデート回!もしかしたら何か思い付いたらそっちを書くかも?
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43 彼方ちゃん誕生日回!

彼方ちゃん誕生日おめでとう!


未唯side

 

「今日は彼方ちゃんの誕生日~未唯ちゃんよろしくね~」

 

「は、はぁ……」

 

いつも通り誕生日の人の妹になることになった私だけど……問題がひとつだけある。それは今のこの状態だ

 

「あの……なんで私…………抱き枕にされてるんですか?」

 

部室で彼方さんの抱き枕にされている私。本当に……なんでなんだろう?

 

「いや~色々と考えて、普段遥ちゃんに出来ないことを未唯ちゃんにしてもらおうと思ってね~」

 

だからって……抱き枕……

 

「未唯ちゃんって抱き心地いいな~」

 

なんと言うか……こんな風に抱きつかれてるの、結構恥ずかしいんだけど…………

 

「えっと今日はずっとこのままですか?」

 

「ううん~まだまだ遥ちゃんに頼みづらいことやってもらいたいからね~」

 

 

 

 

 

 

次のお願いは……

 

「はい、お姉ちゃん。あーん」

 

「あーん、ん~美味しい~」

 

ぽむお姉ちゃん特製ケーキをあーんさせてる私。いや、これは普通に頼めばやってくれるんじゃ……

 

「遥ちゃんに頼んだ事があるけど、恥ずかしがってやってくれなかったんだ~」

 

「あ、そうなんだ」

 

「未唯ちゃんは恥ずかしかったりは?」

 

「うーん私は…………」

 

最初は恥ずかしかったけど、やっていくうちに慣れてきたっけ?

 

「それって侑ちゃんと歩夢ちゃん?」

 

「うん、あーんしたり、されたりしてたな~」

 

「そっか~今の未唯ちゃんがあるのって二人のお陰だったりするもんね~」

 

「あはは、そうかもしれないですね」

 

楽しかった思い出が一番多かったのはお姉ちゃんたちのお陰だったりするけど、同じくらい苦労した思い出も…………

 

「えへへ、未唯ちゃんいいこ~いいこ~」

 

優しい感じに頭を撫でてくる彼方さん。これも遥ちゃんにしたことがないのかな?

 

「えっと////」

 

「あ、頭撫でたりするのは遥ちゃんにしたことがあるよ」

 

「そ、それじゃ……」

 

「これはいつも頑張ってる未唯ちゃんを労ってるんだよ~」

 

いつも頑張ってるって……その…………

 

「思ったことがあるんだよね~栞子ちゃんやランジュちゃん、ミアちゃんの事、未唯ちゃんが良い方向に持っていってくれたから今みたいに平穏だったりするのかもしれないって」

 

「そんな……」

 

「たまにね。思うんだよね。未唯ちゃんがいなかったらどんな風になってたかなって」

 

たまに栞子ちゃんと話すけど……私ってそんなに重要な存在なのかな?

 

「きっとみんなの絆にヒビが入ったりして……ギクシャクしたりするかもしれないね」

 

「それで……私がいることでそんなことが起きないって事?」

 

「そうかもしれないね~未唯ちゃんはみんなの絆も色々を守ってくれる天使なんだ~って思うんだ~」

 

なんと言うか……反応に困る…………

 

「そろそろみんなの準備終わったから行こうか~未唯ちゃん」

 

「そうですね。彼方お姉ちゃん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

苺side

 

「こんな感じでいいかな?」

 

遥ちゃんの自宅でケーキ作りをする私と遥ちゃん

 

「うん、いい感じだよ」

 

「苺ちゃんが料理上手で助かったよ~」

 

「いやいや、私の場合はレシピ通りに作ってるから……」

 

「それでも苺ちゃんが作るお菓子とか美味しいと思うけど……」

 

「あー歩夢姉曰く手作りのものの最後の隠し味が重要らしいよ」

 

「隠し味?」

 

「遥ちゃんがこのケーキ完成させたらきっとわかると思うよ」

 

最後の隠し味……聞いたときはなるほどって思ったし、こうして料理とか作っていてすごくわかった。

なんてたって愛情は凄く重要だよね




次回はデート回を……

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44 楽しい時間

今回はデート回!


「もう栞子ちゃんは~」

 

「す、すみません。デートと聞いて……何処かで待ち合わせするかと思ったので…………」

 

ある喫茶店で私と栞子ちゃんは一緒にお茶をしていた。お土産とか渡したり、色々と話したりしたかったから直接こう言うところに行った方がいいかなと思ったんだけどな~

 

「旅行は楽しかったですか?」

 

「うん、旅行の間シニエの事ありがとうね」

 

「いい子でしたよ。ですが……」

 

「?」

 

「いえ、その……寝るときにシニエが……未唯さんの部屋で寝るように誘導してきて……」

 

「あーシニエってよく誰かと一緒に寝たがるから……それに多分だけど私の所が一番落ち着くんだと思うんだよね」

 

あれ?と言うことは栞子ちゃんは私のところに?それはそれで結構恥ずかしい…………

 

「とは言え本当にシニエはいい子ですよ」

 

「あはは、そうだ。はい、これ栞子ちゃんに」

 

私はお土産に買ったイヤリングを栞子ちゃんに渡した

 

「これは……」

 

「そのお揃いで買ってみたけど……どうかな?」

 

小さな宝石が付いたイヤリング。栞子ちゃんはそれを見て微笑んでいた

 

「嬉しいです。ありがとうございます。未唯さん」

 

「えへへ」

 

 

 

 

 

 

 

 

栞子side

 

未唯さんとのデートが終わり、家に帰ると姉さんが待ち構えていた

 

「あら、栞子。何処かに行ってたの?」

 

「はい、そうですが」

 

「へー何処に?」

 

「姉さんには関係ないです」

 

今更帰ってきた癖に……こういう姉面ははっきり言って苦手だ

 

「もしかしてあの天使にあってきたの?」

 

「…………」

 

「あの子、いい子だけど…………はっきり言ってレベルは低いわよね。まぁランジュに勝てたのは偶然だけど」

 

この人は……何も知らないで…………

 

「あの子とユニット組んでるみたいだけど、はっきり言って栞子とは合わないわ。ランジュとミアと…………」

 

「黙ってください!」

 

思わず感情的に怒鳴ってしまった。でも私は許せない

 

「姉さんは何も知らずに……未唯さんの事をけなさないでください!」

 

「何もね……それ、昔のあんたがやって来たことじゃない」

 

「!?」

 

「スクールアイドルは必要ないとか言って、生徒会長選挙で色々とやらかしたみたいだけど、さっき私が言ったこととあんたが昔やったこと……どう違うの?」

 

「つ…………」

 

確かに私は……ただ何も知らずにスクールアイドルが嫌いと言うだけで…………ひどいことをして来たけど…………でも今は

 

「今は……ちが……」

 

「分かってる?過去の過ちは消えないわよ」

 

「…………姉さんは……いえ、あなたに言われたくない!」

 

私はもうこの家にいれないと思い、出ていこうとした

 

「どこ行くの?」

 

「あなたがいないところに」

 

何でさっきまで楽しかったのに…………今はこんなに悔しく、辛い思いをしなくてはいけないの?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気がつくと私は夜の街を歩いていた。どうしよう?今更家に帰るわけには行かないし、未唯さんの所に行くのも気が引ける…………

 

「私は…………」

 

どこにいけば…………

 

「あれ?栞子さん?」

 

不意に声をかけられ、振り向くとそこには紗桜莉さんがいた

 

「こんな時間に……って私もか……と言うか何だか辛そうだけど……」

 

「……すみません」

 

「………………仕方ないか。今から家に来ない?多分だけど家出したんでしょ」

 

「えっと……」

 

「大丈夫!ちゃんと話せば了承してくれるから」




デート回と言いつつ、薫子との問題発生!

次回お楽しみに


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45 火と言うより炎がつく

今回何か色々とグタグタに……気のせいだよね?


紗桜莉side

 

「はい、カフェオレ」

 

「ありがとうございます。かのんさん」

 

「それにしても驚いたよ。出かけてた紗桜莉ちゃんが栞子さんと一緒に帰ってきて……『誘拐してきたよー』って言うんだから」

 

「もう、冗談なのに」

 

「あ、いやー冗談に聞こえないと言うか…………」

 

もうかのんちゃんは……私が誘拐するような人に見えちゃうなんて…………

 

「お母さんには話したら、今日は泊まっていいって」

 

「本当に……何から何まで……」

 

「それで何かあったの?家出なんて……もしかして……未唯さんと何か……!?」

 

「いや、未唯さんと何かあって家出って……それじゃ一緒に住んでるみたいじゃん」

 

かのんちゃんは笑って言うけど、え?違うの?もう二人ともそういう感じかと思ったんだけど…………

 

「その……あくまで家族同士の…………」

 

「話したら色々と楽になるよ」

 

こう言うのは少しでも誰かに話した方が溜め込んでいるよりかなり楽になる。

 

「そうそう、力になれるかもしれないし」

 

「…………実は…………」

 

 

 

 

 

 

 

かのんside

 

栞子さんの話を聞くと、お姉さんに未唯さんと一緒にいるのは相応しくないと言われたこと、それに過去に犯したことについて色々と言われたみたいだ。しかも今日は未唯さんとデートしてたから余計に…………

 

「なにそれ?姉だからって口煩く言う資格なくない?」

 

「あ、いや、でも心配とか……」

 

「姉が心配?姉は昔から心配どころか…………迷惑をかけられたことしか覚えがないです」

 

「そうなの!?」

 

「はい、部屋で勉強していたら、折角の夏休みなのに部屋のなかにいるのは勿体ないと言い、家でも夏を満喫出来るようにと蝉を何びきも放ち……結局捕まえるので勉強も出来ず……」

 

「それは……」

 

いや、妹いる身としては明らかにおかしいと思えるんだけど……放っておいてほしいときは放っておくのは普通だし…………

 

「それに……私がやらかしたことを色々と言ってますが…………姉も色々と……しでかしています」

 

「あー、そうなんだ……」

 

「姉が言いたいことは分かります……過ちを犯したのに……私は謝りもせずにいるのはおかしいと…………」

 

確かに虹ヶ咲の子は普通に受け入れてるし…………多分許してくれてるのではと思ってるんだろうけど…………

 

「姉も同じように迷惑をかけているのに……同じように…………」

 

うーん、これはどうしたらいいのか…………

 

「聞いてて思ったけど、お姉さんはなんなの?」

 

「えっ?」

 

さっきまで黙って聞いていた紗桜莉ちゃんは口を開いた。

 

「確かに栞子さんは過去に色々としでかしたよ。でも未唯さんがいてくれたから今みたいに心を開いてくれてるのに…………と言うか自分が色々とやらかしてるのに謝ったりもしないって…………勝手に改造したものを放置してるようなものだよ!」

 

あれ?何かブーメランが紗桜莉ちゃんに刺さったような?

 

「と言うか未唯さんと栞子さんが合わない?何様のつもりで言ってるのよ!なにも知らないくせにぶつくさ言って!」

 

何だろう?過去に恋ちゃんと言い争った事を思い出すんだけど……いや、あの時はちゃんと話さないから悪いって話になったし

 

「それに未唯さんがレベル低い?あのババア!!」

 

と言うか栞子さんより怒ってない?

 

「えっと……紗桜莉さん?」

 

「過去の過ち?過去よりと今がいいでしょ!と言うか栞子さんが生徒会長選挙でやったことは知ってるけど……未唯さんのお陰で色々と助かってるのに!」

 

と言うかその生徒会長選挙で紗桜莉ちゃんがいたら………………

 

 

もしも虹ヶ咲学園生徒会長再選挙で私たちが関わっていたら…………

 

「中川さんが掲げた公約は、ある側面では理想的ですが……中川さん、貴方の大好きは何ですか?生徒会の仕事が大好きと言えますか?答えはノーでしょう。彼女には大好きなことが他にあって、それを守るために自分の気持ちを殺して生徒会長になろうとしている。無理して生徒会の仕事をしようとしている。その姿勢が理想と矛盾しているんです。そんなちぐはぐな気持ちで生徒会の仕事をしたところで、途中で破綻することが目に見えてます」

 

「そんな…………私は!生徒会の仕事が何より…………」

 

「中川さん、私の主張は間違っていますか?そこで断言できないことが、何よりの証拠です。私は生徒会長として学園のために働くことが、貴方の言葉を借りて言うのであれば、一番大好きなことと言えます。だからもう一度言います。貴方のプランは実現できません。絵に描いた餅、夢物語です。反論、できますか?」

 

話が終わると外部として不正がないようにと依頼された管理委員会の紗桜莉ちゃんが壇上に上り…………

 

「三船さん、素晴らしい演説でしたね。えーみなさん、お二人の演説はこれにて終了です。これから投票に移る予定でしたが…………三船さん、貴方は失格です。生徒会長は中川さんに決定しました!」

 

ざわつく講堂。すると栞子さんは……怒りを露にしていた

 

「どう言うことですか!何故私が!」

 

「えーだって規約違反ですよ~妨害行為をした場合は失格にするって書いたじゃないですか~」

 

「それを決めるのは……」

 

「私ですよ~」

 

紗桜莉ちゃんの笑顔が本気で怖い…………

 

「何ですかー?規約も守れない人がアホみたいに騒ぐのはどうなんですかー?文句があるなら規約を守ってからしてくださいね。失格処分者さん」

 

 

 

 

 

 

 

 

うん、関わってなくって良かった…………

 

「ふふふふふふふ、こうなったらそのお姉さん…………ババアに目にもを見せてやる!」

 

あれ?知らない内に紗桜莉ちゃんに火がついてる?

 

「えっと……」

 

「任せて!私が本気を出して……考えどころか性格を変えてやる!」

 

あーこれは栞子さんのお姉さんは……ご愁傷さまなのかな?




次回!薫子VS紗桜莉

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46 たのしいたのしいクリスマス 前編

今日と明日に分けてクリスマス回書きます!


12月18日

 

「同好会でクリスマスパーティーやろう!」

 

侑お姉ちゃんの突然の提案……まぁ確かにやってみたい感じがするけど…………

 

「侑せんぱ~い、本当ですか~」

 

「うん、こうして人数も増えたからやるのもいいかなって」

 

「それでね。侑ちゃんと話し合って、プレゼントはくじ引きで当たった人にあげる感じにしたいよねって」

 

「それとプレゼント渡す相手は当日まで秘密で」

 

なるほどね。と言うことで早速みんなでくじを引いた結果…………私は栞子ちゃんか

 

「未唯さん、嬉しそうですね」

 

「そう?」

 

「はい、渡す相手そんなに良かったんですね」

 

しずくちゃん、笑顔でそういうけど、何か私が渡す相手わかってる感じ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

24日の放課後、私はプレゼントを選んでいた。栞子ちゃん、何をあげたら喜ぶかな?

でも栞子ちゃんなら何でも喜びそうだけど…………

 

「あら?未唯じゃない」

 

声をかけられ振り向くと、すみれちゃんがいた。と言うか結ヶ丘周辺に買い物に来てるから会うのは当たり前か

 

「すみれちゃんはスカウト待ち?」

 

「違うわよ。明日の飾りつけ買いに来たのよ」

 

「そっか」

 

あれ?すみれちゃんって神社の娘さんだよね?宗教的に大丈夫なの?

 

「どうかした?」

 

「ううん、何でもない」

 

「それで未唯は……プレゼント買いに来たの?」

 

「うん、同好会でクリスマスパーティーやるんだけど…………」

 

プレゼント買いに来た理由を話すと…………

 

「なるほどね……それならおしゃれにも実用的なものでもいいんじゃない?」

 

「えっと……」

 

「こう言うのとか」

 

毛糸の帽子か~確かに栞子ちゃんに似合いそうだな~

 

「ありがとう。すみれちゃん。これにしてみるね」

 

「まぁ明日は楽しみなさい」

 

私はすみれちゃんに進められた帽子を買い、明日に備えるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紗桜莉side

 

「ふふふ、みんなの家は把握できたし、明日の夜は大忙しだな~」

 

私は一人、部屋である準備をしていた。折角のクリスマスだからね~

 

「…………紗桜莉ちゃん、何してるの?」

 

「あ、かのんちゃん。明日の準備だよ」

 

「準備にその……何でも鍵を開けられる道具必要なの?」

 

「うん!」

 

さぁメンバーみんなのたのしいたのしいクリスマスを始めないとね!

 

「えっと……笑顔が怖いな~」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

侑side

 

私のプレゼント相手はしずくちゃんか~どんなのがいいかな~

それと歩夢にもプレゼントあげないと……

 

「あれ?侑ちゃん、何してるの?」

 

「歩夢もプレゼント買いに?」

 

「うん、くじで当てた人のと…………その……侑ちゃんのを」

 

「歩夢も?それならちょうど良かった」

 

「?」

 

「歩夢に個人的に送りたかったから、一緒に選ぼうと思ってね」

 

「そうなの?でも……」

 

「もう歩夢は遠慮して、『私だけ個人的に貰うの悪い気がするよ~』って思ってるでしょ」

 

「え、あ、うん」

 

歩夢の言いたいことはもう分かるようになってきたからね~

 

「えっと……それじゃ甘えていい?」

 

「うん!」

 

私と歩夢は一緒にプレゼントを買うのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しずくside

 

未唯さんにあげるプレゼント何がいいかな?未唯さんって意外と可愛らしい服を着てるから服関係でいいかな?

だとしたら…………マフラーでも送ろうかな?

 

「未唯さんは白のイメージだから…………白のマフラーでいいかな?」

 

未唯さん、きっと喜ぶだろうな~

 

 

 

 

 

 

 

 

かすみside

 

歩夢先輩ですか~それだったらかすみん特製のコッペパンを送ってあげましょうか~

生クリームたっぷりの甘いコッペパンを……きっと食べたら……ぷくぷくに…………

 

「うーん、これじゃ甘すぎるから……もう少し甘さを……それに生クリームだけじゃあれだから…………」

 

こだわりたっぷりのコッペパンを送ってあげないと!

 

 

 

 

 

 

 

璃奈side

 

せつ菜さんへのプレゼント……何がいいだろう?

せつ菜さんは何でも喜びそうだから……折角だから今見てる限定のあれでいいかな?

 

「丁度持ってるから…………せつ菜さんきっと喜ぶはず」




プレゼント相手

未唯→栞子

侑→しずく

歩夢→かすみ

かすみ→歩夢

しずく→未唯

璃奈→せつ菜

せつ菜→ランジュ

愛→ミア

ランジュ→彼方

彼方→璃奈

果林→侑

エマ→果林

ミア→愛

栞子→エマ

こんな感じです

感想待ってます!


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47 たのしいたのしいクリスマス 後編!

クリスマス本番!


せつ菜side

 

ランジュさんへのプレゼントはやはり手作りにした方がいいですね。だとしたらやはり…ランジュさんの大好きなお肉を使った料理の方がいいですね!

えっと………高いお肉は買えませんが……なるべくいいお肉を使って…………

 

「さぁ!今から仕込みますよーーーー!!!!」

 

 

 

 

 

 

愛side

 

ミアへのプレゼントか~高3だけど年齢的に年下だし…………

 

「お菓子とかの方がいいよね~あ、そうだ!」

 

私はあるものを思い付き、急いでスーパーに買いに行くのであった!きっと喜ぶよね!

 

 

 

 

 

 

 

ランジュside

 

彼方へのプレゼントね!彼方といえば睡眠よね!だったら……この最高級のベッドとか色々と楽しめるホテル一泊券でいいわよね!それに姉妹で楽しめるように二人分用意しないとね!

 

「ランジュは誰から貰えるのかしら?楽しみだわ~」

 

 

 

 

 

 

彼方side

 

璃奈ちゃんへのプレゼントか~

折角だから彼方ちゃんのひざ枕券にしよう~

 

「きっと喜ぶよね~たまに疲れてるときがあるし~」

 

ゆっくり休んでもらうためにたまにはこう言うのがいいよね~

 

「お姉ちゃん~苺ちゃんへのプレゼント決まらないよ~」

 

「うーん、苺ちゃんならマフラーとかの方がいいんじゃないのかな~」

 

「でも出来たら……その一年中……」

 

「それなら~ポーチとかの方がいいんじゃないの?」

 

「そっか、ありがとう」

 

うんうん、遥ちゃんも苺ちゃんとデートか~

 

 

 

 

 

果林side

 

侑へのプレゼントね……あの子、素材はいいのに色々と勿体ないのよね~

たまにはボーイッシュな格好より可愛い系の方がいいわよね?

でも私は可愛い系は分からないし…………このセクシーな下着にしましょうか

 

プレゼントを買い終えると

 

「さて……どうやって帰ればいいのかしら?」

 

 

 

 

 

 

エマside

 

「果林ちゃんにはこれだよね」

 

果林ちゃん、パンダ大好きだからこのぬいぐるみにしよう~

 

「喜んでくれるよね~」

 

買い終えたあと、お店を出ると果林ちゃんからメッセージが……えっと……迷子みたい

 

 

 

 

ミアside

 

愛へのプレゼントか……あの人は何でも喜びそうだし…………

 

「折角だから愛の曲でも考えてみるか」

 

今からならきっと間に合う!頑張れボク!

 

 

 

 

 

 

 

栞子side

 

エマさんへのプレゼント……何がいいでしょうか?

 

「着物を着てみたいと言っていたので……」

 

着物を送るのは……どうかと思い、和を感じさせる小物とかの方がいいですよね

 

「そう言えば……未唯さんは誰にあげるのでしょうか?」

 

少し気になりつつ、私はお店へと向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

そして25日、夕方 虹ヶ咲

 

「それじゃみんなー!メリー」

 

『クリスマスーーーー!!!!』

 

みんなでサンタ衣装を着て、パーティーが始まった。

みんなで料理を食べたり、璃奈ちゃんが持ってきたゲームで盛り上がったり……

 

そんなこんなでプレゼント交換になった。

 

「はい、しずくちゃん」

 

「わっ、先輩ありがとうございます。これは……ネックレスですか?」

 

「うん、しずくちゃんに似合うと思って」

 

「ありがとうございます」

 

「しず子、先輩からもらえていいな~」

 

「はい、かすみちゃん。プレゼント」

 

「ふぇ!?歩夢先輩ですか!」

 

「うん、そのかすみちゃんに似合うと思って……リップを……」

 

「わ!わ!わ!歩夢先輩ありがとうございます。歩夢先輩のサンタはかすみんですので……この特製のコッペパンを差し上げます!」

 

「わぁ~美味しそう」

 

「クリスマス風に作ってみました!後で感想待ってますからね」

 

「うん!ありがとう。かすみちゃん」

 

「あ、あぁ!?璃奈さん……これは……」

 

「せつ菜さんが欲しいって言っていたベルト。手に入れるの大変だった」

 

「あ、ありがとうございます!大切にしますね!」

 

「せつ菜ちゃんのサンタの璃奈ちゃんには彼方サンタからプレゼントだぜ~」

 

「これは……チケット?」

 

「いつでも彼方ちゃんのお膝ですやぴ~していいよ~」

 

「うん、ありがとう『てれてれ』」

 

「彼方にはこれよ!最高級のホテルのペアチケット!二人で楽しんできなさい!」

 

「おぉ~ランジュちゃんやるね~」

 

「ランジュさん!ランジュさんにはお肉を……」

 

「あら、どんなに……」

 

「私が全力で作ったお肉料理を差し上げます!」

 

せつ菜さんが出したお皿の上には……紫のお肉?

 

「えっと……」

 

「赤ワインで煮込みたかったのですが、家になかったので…………料理酒に葡萄を混ぜて煮込んだ料理です!」

 

「わ、わー美味しそうね……折角だからみんなで…………」

 

「ランジュさん、ダメですよ。これはせつ菜さんの大好きが詰まってますから……食べていいのはランジュさんだけですから」

 

「み、未唯!?」

 

ごめんね……何とか回避したいから……そのうん

 

「はい!これ!」

 

「えっと……菓子の詰め合わせ?」

 

「そだよ~クリスマスだからくつ下型の奴が売ってたからね!」

 

「い、いや、僕は……」

 

「ほら、遠慮せずに!」

 

「Thank You。愛にはボクが作った曲をあげるよ」

 

「おぉ~いいねこれ」

 

「喜んでもらえて何よりだよ」

 

「あ、あの果林さん?」

 

「侑はいい素材してるだからさ。まずは下着に拘りなさい」

 

「そ、その黒だし……スケスケだし」

 

「歩夢にちゃんと着けてくれてるかチェックさせるからね」

 

「う、うぅ……」

 

「果林ちゃんにはーはい、これ」

 

「あら?何かしら?」

 

「パンダのぬいぐるみだよ」

 

「エマ~ふふ、ありがとう」

 

「いつもみたいに抱いて寝ていいからね」

 

「抱いてなんか……もう////」

 

「エマさんには私ですね。着物を着る際に着ける小物です」

 

「ボーノ!ありがとう栞子ちゃん」

 

「栞子ちゃんには私からだよ」

 

私はアドバイスを貰い、毛糸の帽子を被せてあげた

 

「未唯さんから……ありがとうございます」

 

「えへへ、似合うかなって思ったけど……似合ってるよ」

 

「それじゃラストは私ですね。はい、未唯さん」

 

しずくちゃんは私に真っ白なマフラーを巻いてくれた

 

「未唯さんならこれかなと思いましたが……似合ってますよ」

 

「わぁ~暖かい~」

 

「ふふ、喜んでくれて何よりです」

 

こうしてプレゼント交換は終わり、みんなで更にパーティーを楽しむのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

紗桜莉side

 

23時

 

「一時間で回りきれるか……ふ、私には不可能はない!」

 

バイクに跨がり、私はサンタの衣装でみんなのところに行くのであったけど……

 

「あの……紗桜莉ちゃん?」

 

「何?」

 

「免許あるの?」

 

「めんきょ?あー今度とる予定なんだよね」

 

「それだめだよ!ほら、家に入る!」

 

「えー」

 

「え~じゃない!」

 

渋々家に入ると何故かかのんちゃんは自分の部屋に私をいれると……

 

『メリークリスマス!』

 

「え?」

 

みんながすでに集まっていた

 

「紗桜莉ちゃん、変なことしそうだからみんなで話し合って今からパーティーしようとおもってね」

 

「そ、そうなんだ……その……これ、みんなにプレゼント……」

 

私はいろんなお店を回ってお揃いのマフラーを送るのであった。

 

 

 




ボツネタとして、紗桜莉ちゃんが送ろうとしたプレゼント

かのん→音楽科の制服
ちぃちゃん→地球儀
可可→アイドルのポスター
すみれ→宇宙船のプラモデル
恋→現金

感想待ってます


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48 冬の日の散歩

歩夢ちゃんフェス限のサイドストーリーを元にしたお話です


未唯side

 

ある日のこと、シニエがどうしても外に行きたがっていたので、苺ちゃんと一緒にシニエを連れて公園まで散歩をしていた。

 

「お姉ちゃん……寒い」

 

「今日は冷えるからね~シニエも何でまた外に行きたがってたんだろう?」

 

「猫は炬燵で丸くなるじゃないの?」

 

普段ならそうなんだけど……今日は本当にどうしたんだろう?

ケースの中のシニエは毛布にくるまってるし…………

 

「とりあえずもう少し歩いたら帰る?」

 

「そうだ……ね!?」

 

何故か驚く苺ちゃん。ん?どうしたんだろう?

苺ちゃんの視線の先を見るとそこには侑お姉ちゃんに抱き締められているぽむお姉ちゃんの姿があった

 

「…………これは……」

 

「あぅ/////」

 

いつの間にあんな関係に…………私的にはくっついてることはよく見てるけど、抱き締められる関係になってるとは思ってなかった。

これはどうしたものか…………見なかったことにするべきか…………いや、そうするべきだよね。きっと付き合い始めたらちゃんと話してくれるはずだし…………うん、見なかったことに…………

 

「えっ?」

 

あれ?何か聞き覚えのある声が聞こえたけど…………お姉ちゃんたちの近くに栞子ちゃんがいた

あー、これは…………私たちも行った方がいいかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

「その……お二人が……そう言う関係になっているのは薄々知っていましたが……その…………」

 

「違うからね!栞子ちゃん、違うからね」

 

「歩夢が抱き締めてって言うから…………」

 

「その……違わないけど……ランニングして、汗で冷えたんじゃないかって言われて…………最初は手を握って暖めてもらってたんだけど…………その……」

 

「歩夢がぎゅってしてって言ってきたから~」

 

要するにハグしてあげていたら、栞子ちゃんがたまたま目撃しちゃったと

 

「栞子ちゃんは?」

 

「私は……自主連をしていて……」

 

「あ、それだったら汗とか大丈夫?」

 

「ま、まぁ……」

 

「私もしてあげた方がいい?」

 

冗談でそう言うと、栞子ちゃんが顔を真っ赤にさせていた。

 

「そ、その……そう言うのは…………」

 

「遠慮しなくていいよ~」

 

許可する前に私は栞子ちゃんを抱き締めた。あ、栞子ちゃん、暖かいな~

 

「そ、その///あ、汗をかいてるので……」

 

「匂いとか気にならないよ~」

 

すんすんと首すじ辺りを嗅ぐと栞子ちゃんはすごい勢いで慌てていた

 

「う、うぅ~」

 

「未唯、栞子ちゃんがバグりだしてる」

 

「えぇ~もう少し抱きついていたのに~」

 

「わー!?苺ちゃんが真っ赤になってる!?」

 

真っ赤になって立ち尽くしてる苺ちゃん。と言うかシニエ、真っ赤になって停止してる苺ちゃんの頭の上で呑気に寝てる…………

 

「シニエからしてみれば…………丁度いい暖かさなのかな?」

 

「未唯ちゃん!?冷静になって分析してないで~」

 

それから二人が正気を取り戻すまで何とか声をかけ続けるのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや~二人がバグり出したときはどうしようかと思ったよ~」

 

「いや、未唯が原因だから」

 

「苺ちゃんはお姉ちゃんたちが原因じゃない?」

 

「あはは……そうだ、このあと時間ある?もしよかったら家で温かいココア飲む?」

 

「わー、歩夢!歩夢!私はチョコたっぷりのお願いね!」

 

「家に生クリームあるからそれとってくるよ!」

 

「私と未唯姉は生クリーム入りでお願いします」

 

「ふふ、はーい、栞子ちゃんは何かリクエストある?」

 

「え?私もいいんですか?」

 

「もう栞子ちゃん遠慮しなくても大丈夫だよ」

 

「えっとそれじゃ……濃い目のを……」

 

「分かったよ」

 

「あ、折角だからクッキーとかも作って、そのままお茶会にしちゃう?」

 

「いいね~」

 

そんなこんなで家に帰り、みんなで楽しくお茶会をするのであった

 




次回は普通に紗桜莉VS薫子をやります!
更新は年明けになります


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49 ギャラクシー巫女と天使巫女

ハッピーニューイヤー!
年明け一発目は……特別編(本編?はて?)


すみれside

 

1月1日

 

「ふぅ……」

 

流石は元日ね。お参りに来る人が多いわ

まぁ当たり前のことだけど…………

 

「はぁ……」

 

「お姉ちゃん!またため息!」

 

「はいはい」

 

妹に注意されたけど、正直ちょっと残念な思いをしている。

年明け前に可可からみんなで年明けパーティーをしようと誘われたけど、家の手伝いがあるから仕方ないか…………

 

「今頃みんな、楽しんでるんだろうな……」

 

ため息も出るのも仕方ない。この一年は色々とあった。スクールアイドルを始めたり、他校の子達と仲良くなったり…………なんて思っていても仕方ないか。そろそろバイトの子が来るから……中に戻らないと

 

 

 

 

 

 

 

バイトの子の着替えが終わったから、色々と説明するために休憩室に訪れる私。

 

「こんばんわ。バイトの……ってえ?」

 

「あ、すみれちゃんだ」

 

何で未唯さんが!?巫女服着てるのよ……と言うかバイトってこの子なの!?

 

「バイトの高柳未唯です。今日はよろしくお願いします」

 

「え、えぇ……と言うか何でここに?」

 

「うーん、前々から興味があったからかな?折角だからやってみようと思って」

 

だからって……まぁこの子ならしっかりしてるし大丈夫そうだけど…………

 

「とりあえず色々と説明するけど……いい?」

 

「はい!すみれ先輩」

 

「いや、普段通りでいいから」

 

なんと言うか……無邪気と言うか…………結ヶ丘にはいないタイプよね…………

 

 

 

 

 

 

 

説明を終え、早速仕事をしてもらうけど……本当にこの子……今日が初日?普通に仕事こなしてるし、愛想もいいし…………

と言うか巫女服が本当に似合ってる……私より巫女向きなんじゃ…………

 

「どうしたの?」

 

「あなた、本当にバイトよね?本業とかじゃなく」

 

「普通に初めてだよ」

 

「まぁそりゃそうよね……もう少ししたら落ち着くから」

 

「はーい」

 

と言うかこれは紗桜莉に知らせた方がいいかしら?絶対にこの姿は貴重でしょ…………

 

 

 

 

 

 

忙しかったけど、ようやく今日の分の仕事が終わり、休憩室で未唯さんと一緒にいた。

 

「そう言えば妹や幼馴染みの子達と一緒じゃなくていいの?」

 

「ん?侑お姉ちゃんたちは二人きりで過ごしてるし、苺ちゃんはライブの手伝いで彼方さんの家にいるよ」

 

「それでバイトなのね」

 

「あはは、同好会のみんなと遊びたかったけど、流石にみんな忙しいから」

 

まぁそりゃそうよね

 

「すみれちゃんはかのんちゃんたちとは?」

 

「年越しパーティーやろうって言われてたけど、今日が今日だからね。私のことを気にせずに楽しみなさいって言っておいたわ」

 

「そっか~」

 

「と言うか未唯さんと……」

 

「あ、未唯でいいよ」

 

「……未唯とこうして話すのって初めて?」

 

「うん、学校が違うし、すみれちゃんとお話しするのって色々と気が引けちゃって……」

 

私……そんなに恐いのかしら?

 

「それ、私が恐いってこと?」

 

「ううん、そのすみれちゃんってスタイルいいし、綺麗だから……そのついね」

 

何か……意識せずにそれ言ってるなら本当に才能かなにかと思うわね…………

 

「まぁ結ヶ丘に来ても基本的に話してるのって、かのんか紗桜莉くらいよね」

 

「あはは、あの二人は話しやすいと言うか……話しかけてくるから」

 

「意外ね。基本的に積極的に話しかけてくる子だと思ってたけど」

 

「うーん、私はその……よく言われるのが最初は警戒心が強い猫だって」

 

つまり慣れてくると警戒心が無くなって、人なつっこい猫なのね

 

「明日もよね?」

 

「うん、よろしくね」

 

未唯は着替えようとしようとするが、私はあることを思い付き、未唯にあることを頼むのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紗桜莉side

 

年越しパーティーはすみれちゃんがいないから中止になったので、かのんちゃんちでのんびりとしていた。え?帰省しなくていいかって?聞いたらお母さんは家にいないらしいから今回はやめた

 

「さぁて……どうしようかな?」

 

正月は暇だな~かのんちゃんも寝正月決めようとしてるし…………バイトか何かしてれば良かったな……

 

そんなときにすみれちゃんからメッセージが入った。えっと……

 

『ギャラクシー巫女と天使巫女』

 

未唯さんの巫女服!?すみれちゃん……う、羨ましい…………




未唯すみれの二人を何となく書きたくなったんだ

次回こそは本編を

感想待ってます


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50 未唯と薫子

カナリア回!


未唯side

 

ある日の事、私は薫子さんに呼び出されていた。私、何かしたっけ?そう思いながら、指定された教室にはいると…………

 

「昨日、栞子はそっちにお邪魔してないかしら?」

 

「栞子ちゃんですか?いいえ」

 

「そう……実は言うと昨日の夜に家出したのよね」

 

「はい?」

 

家出って……昨日は確かお土産渡したあと、それ以降は特に何もなかった気がするけど…………

 

「何か言ったりしたんですか?」

 

「まぁ少しね…………」

 

と言うか学校に来てるから、声をかければいいのに

 

「今、声をかければいいのにって思ったでしょ?悪いけどもうした後なのよね」

 

「結果は?……まぁ私に相談すると言うことは……無視されたと」

 

「そうなのよね……どうしたらいい?」

 

いや、どうしたらいいって……まず何があったの?栞子ちゃんが怒るなんて相当なことしたんじゃないの?

とりあえず理由を聞くと……

 

「えっと栞子と貴方のユニット……正直考え直した方がいいんじゃないのって言ったり……」

 

「えっとどうしてですか?」

 

「これには理由があるのよ。正直スクールアイドルとしてはあなたの方が上だったりするのよね」

 

え?そうなの?

 

「ランジュとの対決で、貴方がランジュを破った。それもお互いに本気でね。それを見て、ユニットを組んでいてどうなるのかって話よ」

 

「まぁ私と栞子ちゃんはスクールアイドルとしての属性が違うと言うか……でもユニットはその違いが混ざりあって新しい何かを産み出したりするものじゃ……」

 

「それぐらい分かってるわ。ただ栞子は本気で貴方とユニット組んでられるのかって思ってね。つい、煽ったのよ」

 

どんな風に煽ったのか聞くと……えっと要するに私の事をバカにして……栞子ちゃんが本気なら言い返したり、それならば薫子さんが納得できるパフォーマンスを見せると言うことを期待していたと

 

「いや、普通に怒るからね!」

 

「まさか家出するとは……」

 

この人……なんと言うか発想が斜め上と言うか…………考えが足りないような気がするんだよね~

 

「それで今、栞子が寝泊まりしてる場所何処なのか……」

 

「とりあえず反省する意味を込めて、自分でどうにかしてください」

 

なんと言うか……この人に手を貸すのはちょっと嫌だし…………

 

 

 

 

 

 

 

 

とりあえず栞子ちゃんが寝泊まりしてる場所を知っておこう。別に薫子さんに話すためじゃなく、純粋に心配だからだ

 

「栞子ちゃん、家出してるみたいだけど大丈夫?」

 

「あ、未唯さん……その事は誰から?」

 

「薫子さんから……喧嘩したみたいだけど……」

 

「正直……姉にはもう……」

 

あーこれはもう仲直りするのが大変なやつだ……さてこういうときは……うん、私には経験ないし…………

 

「それで何処に?」

 

「えっと……出ていったときに……相花さんと会って……今は澁谷さんの家にいます」

 

わーなんだろう?色々と嫌な予感がするのは気のせいかな?

 

「未唯さん……姉から色々と聞いたと思いますが……私は未唯さんと一緒にいていいんでしょうか?」

 

「栞子ちゃんは私と一緒にいるのは嫌?」

 

「それは……嫌じゃないです……私は未唯さんと一緒にいたいです……あ、そのユニット活動をすると言うことで…………」

 

うーん、まぁ個人的には……でもいっか

 

「それなら私も栞子ちゃんにいてほしいよ」

 

「未唯さん……ありがとうございます」

 

ちょっとは気持ちが楽になったのかな?さて紗桜莉ちゃんは何かしでかしたりは………………

 

「あ、二人ともいた!?大変だよ!」

 

すると侑お姉ちゃんが慌てて駆け寄ってきた。なんだろう?

 

「今、紗桜莉ちゃんたちが来て…………勝負を仕掛けてきた!」

 

わーやっかいごとが…………と言うか薫子さんにじゃないのか…………




短めですみません

次回!やっかいごと始まります
感想待ってます


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51 天使の眠り

カナリア回を書こうとしましたが、ちょっと思い付いた話を……


侑side

 

「あれ?未唯は?」

 

部室に入るといつも先に来ている未唯の姿がなかった。何か用事なのかな?

 

「みい子ならクラスの子と遊ぶ約束がって言ってましたよ~」

 

「かすみさんもですか?私もそう伝えるようにって言われましたよ」

 

「未唯さんは伝言を頼むときは、大体二人に伝えますよね?」

 

「未唯ちゃんはしっかりしてるから……どちらかが伝え忘れたときのためにやってるみたいだよ」

 

「未唯ちゃんらしいね……」

 

歩夢の言う通り未唯らしいけど……そう言えば……

 

「未唯ってクラスに友達っているんだね」

 

私がそういった瞬間、みんなの目線が何故か痛かった。

 

「侑ちゃん、それは未唯ちゃんに……」

 

「流石に失礼ですよね。侑先輩……」

 

「いや、だって……未唯はこう……大人しいから……その……苛められたりとか……」

 

「それなら心配はありませんね」

 

「未唯さんは一年では有名な人ですから……」

 

「天使だって伝わってるから」

 

それ、どう言うことなんだろう?

 

「前に教科書忘れたときに…………」

 

 

 

 

 

 

かすみside

 

「みい子いる~」

 

教科書を借りるためにみい子のクラスを訪ねた瞬間、クラスの子達全員に『しー!』と言われた。

 

「え?え?」

 

「中須さん、何か用事ですか?」

 

「今は高柳さんの邪魔をしたらダメなので私たちが代わりに」

 

「それともう少し声を押さえて」

 

何で注意されてるの!?気になってみい子のいる場所を見ると、窓際の席で穏やかに寝ていた。絵になってるような感じだけど…………

 

「私たちのクラスの名物です!」

 

「高柳さんは色々とお疲れみたいで…………授業中はしっかり起きてるぶん、こう言う短い休み時間に寝ているんです」

 

「その一時はまさに天使の眠り時間!邪魔はしないでくださいね!」

 

「は、はい」

 

教科書を別の子に借り、直ぐ様みい子の教室を出ていくのであった

 

 

 

 

 

 

 

侑side

 

「ということが……」

 

「未唯さんはクラスの人気者なんですね……」

 

「もう別の意味でクラスを支配してる?」

 

「ま、まぁいじめとかではないから良かったですけど…………って歩夢さんたちは何で泣いてるんですか!?」

 

「未唯……苛められたりとかしてなくって良かった……」

 

「本当に…………未唯ちゃんの成長が嬉しいなって思うと……」

 

「みい子は二人の娘か何かですか?」

 

「そう言えば……前に街で未唯さんを見かけましたが……クラスの子と一緒に歩いているところですが…………」

 

 

 

 

 

 

 

しずくside

 

かすみさんと待ち合わせ場所に向かう途中、何だか騒がしく、気になって見に行くと……いかにもと言うヤンキーみたいな人たちに絡まれてる子達がいた。その中には未唯さんの姿が…………震える周りの子達を守るように前に出る未唯さん。

これ、危ないのではと思っていると…………

 

「あんたら、その人に何かしようとしてるのか?」

 

何だか一昔前の女番長が現れたのだけど…………その人は囲んでいたヤンキー集団を一睨みするとヤンキー集団はビビって逃げ出すのであった

 

「ありがとうございます」

 

「あんた、スクールアイドルの高柳さんだろ?助けたお礼に…………その…サイン貰えない?」

 

「サインですか?いいですよ」

 

未唯さんの笑顔に何か心に来るのがあったのか…胸を押さえる女番長さん……

サインをもらうと……

 

「何かあったときに、この街周辺の知り合いに守るようにって伝えておくから!」

 

「えっと、暴力とかダメですよ」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

侑side

 

「と言うことが」

 

なんと言うか…本当に昔はあんなに臆病な未唯が…友達を守るために前に出るなんて…

 

「未唯ちゃん、強くなったね」

 

「うん…」

 

「いやいやいや、と言うか女番長が普通にみい子を慕ってるのが驚きなんだけど!」

 

「そう言えば……前に噂で聞きましたが……虹ヶ咲周辺ではナンパやケンカ……いろんな問題がなくなったらしいですが……その問題の解決をした中心グループが…………『白天使』というグループで」

 

「それ、もうみい子のファンだよね!?」

 

「未唯ちゃんのファンクラブは『無垢な天使』だよ?」

 

「もう……みい子が凄すぎるんだけど………………」

 

「未唯さんの魅力は周りの人達にも影響を与えてるんですね」

 

「と言うか……下手すればランジュ先輩とミアの二人が色々とやっていたときに…」

 

かすみちゃん、それは考えるのやめとこう……多分だけどかなり問題が大きくなっていたからね…………

 

 

 

 

 

 

 

かのんside

 

かすみちゃんから今日虹ヶ咲での話をメッセージで送られてきたけど……なんと言うか未唯さんは周りの人を頼り、もしかしたら周りの人を助けようとする子なんだと思いつつ…………

 

「どうかしたの?」

 

「ううん、なんでもない」

 

紗桜莉ちゃんと比べてしまった…………いや、なんと言うかね……

 

「あれ?なんだろう?」

 

「あれって……普通科と音楽科?」

 

何だか言い争ってる?それに恋ちゃんが止めに入ってる?助けには行った方がいいかな?

すると紗桜莉ちゃんが言い争っているところに行き、何か話していると……何か音楽科の子達が怯えて逃げ出した

 

「何を言ったの?」

 

「軽く注意しただけだよ?」

 

「あれが軽くですか?」

 

恋ちゃんがすごいあきれてるけど……本当に何を言ったのだろうか?

と言うか灰色の姫君は……何だか色々と未唯ちゃんと違うみたいだ




因みに書いてて思ったのは……『もしも友達が盾にされた場合』の二人の対応

未唯……時間を稼ぎつつ、救う方法を考える

紗桜莉……「分かった……構わず撃つね!」かのん「いや、助ける方法とか」「悲しいけど……犠牲は付き物だよ」

こんな感じに……

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52 もう一人の妹

今回はあるキャラのメイン回!


朝、目を覚まし体を伸ばしながらあくびをし、ゆっくりとリビングに行くと……

 

「あ、シニエ。おはよう」

 

黒い髪の子……私のご主人様の一人、苺さん。

いつも優しく私の頭を撫でてくれる。

 

「みー」

 

「あはは、お腹すいたの?ちょっと待っててね」

 

今日は苺さんがご飯を用意してくれる日ということは…………

私はもう一人のご主人様の所へと向かった。

 

 

 

 

 

 

少し開いた扉から部屋に入り込み、ベッドの上にあがり、まだ寝ているもう一人のご主人様の顔を叩いた

 

「ん~あともう少し……」

 

「みー」

 

頬を舐めると、諦めたのか起きるもう一人のご主人様の未唯さん。

私を拾ってくれて、名前を与えてくれた人

 

「シニエ~おはよ~」

 

目を擦りながら挨拶をしてくれる。

 

「みー」

 

「今日はお散歩委員会のお仕事があるからね~一緒に行こうね~」

 

「みー」

 

今日は学校に行けるのか。それはすごく楽しみ。早く行きたいな~

 

 

 

 

 

 

ご主人様たちと一緒にご飯を食べ終え、私はかごの中に入り、未唯さんと一緒に学校へと向かう。

 

「未唯、おはよう」

 

「今日はシニエちゃんも一緒なんだね」

 

この二人は未唯さんのお姉さん。ご主人様たちと同じように優しくしてくれている。

でもたまに未唯さんは…………何故か呆れたりしてるけどどうしてなのかわからない

 

 

 

 

 

 

 

学校へと着くと私の仕事と言う名のお散歩が始まる。

学校内を自由に歩き回っているけど、一応先輩のはんぺんさんと分担してる

 

「みー」

 

「にゃあ」

 

「みー」

 

「にゃあにゃあ」

 

いい日向がある場所を教えてくれたから、今日はそこを休憩場所にしよう

 

 

 

 

 

 

 

日向で寝ていると、何だかいきなり抱き抱えられた

 

「シニエー、こんなところで昼寝?」

 

この人はランジュ。ちょくちょくおやつをくれるけど……もう少し優しく抱き上げたりできないのか?

 

「ランジュ、乱暴すぎ」

 

「いいじゃない?シニエ困ってないわよ!それなら無問題ラ!」

 

言葉の意味はわからないけど、もう少しどうにかしてほしい。

私は何とか抜け出して、ミアさんの足元に隠れた

 

「もう!何でランジュになつかないのかしら?」

 

「ランジュはもう少し優しくしないと……未唯さんに怒られるからね」

 

「それは困るわね……ってシニエ何処に?」

 

「仕事に戻ったみたいだね」

 

あんまり長居をすると大変な目に合うから逃げないと…………

 

 

 

 

 

 

落ち着ける場所を探していると、ある部屋を見つけて入った。

 

「シニエ、どうしました?」

 

この人は栞子さん、私を見つけてくれた人。つまり恩人だ。それにしても……

 

「もう少ししたら遊んであげますから待っていてください」

 

何だかお疲れ気味だ。そう言えば未唯さんが言っていたな……何だか疲れてるようだって……それなら……

 

「み!」

 

私は机の上にあがり、紙の上に寝転んだ

 

「ちょ、シニエ……そこでは……」

 

「みーみー」

 

「……分かりました。少しだけ遊びましょうか」

 

おもちゃで栞子さんが遊んでくれる。

 

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

栞子ちゃん、来るの遅いと思って、生徒会室に行くと……

 

「あ」

 

シニエは栞子ちゃんの膝の上に寝て、栞子ちゃんもうたた寝をしていた。

 

「あ、未唯さん。会長ですが」

 

「少し休ませてあげようか」

 

「はい」

 

右ちゃんと左ちゃんにそう言われて、私はこっそり写真を撮り、部室へと戻るのであった。

 

 

 

 

 

 

その日の夜、シニエが私のベッドの上に寝ていた。

 

「もう……でも今日はいいか。お疲れ様、シニエ」

 

たまにシニエは私たちの言葉を理解して、行動してるのかなって思っている。なんと言うか……もう一人妹が出来たみたい。

 

「おやすみ。シニエ」

 

 

 




何気にずっと書きたかった……

次回こそはカナリア回……を書くつもりでしたが、かすみんの誕生日あるので、カナリア回は23日の夜に更新します
感想待ってます!


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53 かすみん誕生日回!

かすみん!誕生日おめでとう!


「今日はかわいいかわいいかすみんの誕生日ですよ!と言うことでみい子!」

 

「うん、分かってるよ」

 

今日はかすみちゃんの誕生日。恒例になってきた私なりの誕生日のお祝い。かすみちゃんの家でパーティーの準備をすることになったけど……お祝いされる人が準備ってどうなんだろうか?まぁかすみちゃんらしいと言えばかすみちゃんらしいけど……きっと何かしら悪戯するつもりなんだろうな

 

「さぁさぁ早速呼んでみて」

 

「かすみお姉ちゃん~」

 

笑顔で呼んでみるが、何だかあまり納得していなかった。

 

「う~ん、かすみんお姉ちゃんで」

 

「かすみんお姉ちゃん~」

 

「えへへ、みい子に呼ばれると何だか凄く嬉しくなるな~」

 

そ、そうなの?

 

「みい子ってたまに距離が遠い感じがするんだよね~」

 

「そう?」

 

「まぁ話し方のせいとかな感じがするけど」

 

う~ん、あまり気にしたことがなかったけどな~ちょっとこれからは少し気を付けようかな?

 

「それじゃ早速……ケーキとかプレゼントは?」

 

かすみんお姉ちゃんがきらきらした目で見てるけど…………今回はちょっと考えてることがある

 

「プレゼントは用意してるけど、ケーキはまだなんだ」

 

「そうなの?後から来るしず子たちが持ってくるの?」

 

「ううん、その特製の作りたくって……かすみんお姉ちゃんの作ったコッペパンが必要なんだ」

 

「それなら少し前に作ったのがあるよ!」

 

「それじゃお姉ちゃん、一緒に作ろう」

 

「しょうがないな~」

 

こうして二人で一緒にケーキ作りをすることになった。なんと言うか誕生日の人に作らせるのは……と思ったけどかすみんお姉ちゃんは意外と料理上手だし、こうして一緒に作るのは何だか姉妹みたいで結構楽しい

 

「そう言えばみい子は料理とかって歩夢先輩に教わったの?」

 

「うーん、一緒に作ったりてたけど、私の両親は基本的に家にいる時間とか少ない人たちだから…………苺ちゃんと二人で料理を作ってたら、自然に…………」

 

「み、みい子って……意外と重たいと言うか……なんと言うか…………」

 

あれ?何か変な空気になった?

 

「その……多分色々と聞かれてるかもしれないけど…………」

 

「あーまぁ割と言われてたりするけど…………ほら、ぽむお姉ちゃんとか侑お姉ちゃんがいたから寂しくなかったし……それにね」

 

私はそっとかすみんお姉ちゃんの手を握り…………

 

「今はかすみんお姉ちゃんたちがいるから寂しくないんだよ」

 

「あぅ////みい子ってよくそんな恥ずかしい言葉言えるね」

 

「そう?」

 

素直な言葉を言ったんだけどな~

 

「ほら、早く作っちゃおう」

 

「はーい」

 

 

 

 

 

 

 

 

暫くしてからしずくちゃんたちがやって来た。私とかすみんお姉ちゃんは一緒に作ったコッペパンケーキをみんなに見せた

 

「今日一日だけだけど、姉妹で作った特製のケーキ!ほらほら、みんな食べて食べて」

 

「あ、美味しい」

 

「未唯ちゃんとかすみちゃん、料理上手だから……凄く美味しいよ『にっこりん』」

 

「未唯さん、恒例のあれですが……かすみさんに何かされたりとかは?」

 

「しお子~」

 

「あはは、かすみんお姉ちゃん、優しいから色々と教えてくれたりもしてくれたから……頼りなる素敵なお姉ちゃんだよ」

 

「ま、まぁね。と言うかみい子は無自覚なの?」

 

「何が?」

 

(((未唯(ちゃん)さんが無自覚なのは今更では?)))

 

「と言うか侑先輩たちは?折角可愛いかすみんの誕生日なのに~」

 

「あー少し遅れると言いますか」

 

「歩夢先輩が……あんなに怒るとは……」

 

「流石に怖くなって私たちは逃げてきた……『ブルブル』」

 

お姉ちゃんを怒らせるって相当なものじゃない?いったい何が?

 

「せつ菜先輩とランジュさんを組ませたらダメですね」

 

「ミアちゃん……置いてきてごめんね……」

 

「と言うことで皆さんは遅れますが来ますよ」

 

「あの、料理持ち込みは……してきたりは……」

 

なんだろう?折角のお祝いなのに……変な運試しが始まった感じがする…………

 

「今は普通に楽しもうか……お姉ちゃん」

 

「う、うん、みい子…………」




一体……あの二人は何をしたんだー

次回こそはカナリア回を上げます!
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54 対決イベント!

カナリア回!久しぶりな感じに……


突然やって来た紗桜莉ちゃんたち。本当になにしに来たんだろう?

 

「えっと……つまり……虹ヶ咲と結ヶ丘の対決ライブ?」

 

「えっと……本当に突然の申し出ですみません」

 

かのんちゃんが申し訳なさそうに謝る中、紗桜莉ちゃんは薫子さんを睨んでいた。うん、何となく紗桜莉ちゃんがやろうとしていることは分かった気がする…………

 

「対決は三本勝負!まぁちょっとしたイベント感覚だからね」

 

うん、紗桜莉ちゃん…………何だか楽しそうなイベントって感じかしないのは気のせいかな?

 

「第1、第2はくじで勝負内容を決めるけど、最終戦はライブ。こっちはかのんちゃんとくぅちゃんのクーカーを!そっちはそうだね~未唯さんと栞子さんの白翡翠でお願いね」

 

あれ?てっきり最後は…………うん、なるほどね

 

「侑お姉ちゃん、引き受けよう。面白そうだし」

 

「未唯?まぁ未唯がそう言うなら…………」

 

お姉ちゃんの許可も貰ったし、対決イベントは来週の日曜日に開催することになったのだった。

 

「あ、紗桜莉ちゃん、少しいい?」

 

「はい」

 

 

 

 

 

 

 

 

紗桜莉side

 

未唯さんと中庭のベンチに座りながら話すことになった。多分怒られるのかなと思ったけど……違った。

 

「栞子ちゃんと薫子さんの件で今回のイベント……計画したの?」

 

「はい、あの、何かすみません、急にこんなこと……」

 

「大丈夫だよ。私も何となくそうじゃないかって思っていたし、多分一番簡単な方法かと思うよ」

 

そ、そんな……誉められると…………

 

「でもてっきり紗桜莉ちゃんと対決するかと思ったけど……」

 

「あーそれはですね……私が知る限り、クーカーが一番ユニットとしていいパフォーマンスを出来ると思ったので……」

 

「そっか……」

 

「それにかのんちゃんとくぅちゃんの二人は本気でやってくれるので…………」

 

なるほどね……こっちも本気でやるしかないね。

 

「ありがとうね。紗桜莉ちゃん、私たちも本気でやるから」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

「それじゃ指名された未唯と栞子ちゃんの『白翡翠』は確定として……あと2ユニットは…………」

 

早速イベントの事を話し合うことになった。正直誰と誰が組んでくるか読めない

 

「それだったらランジュとミアの二人は確定ね!私たちなら確実に勝てるわよ!無問題ラ!」

 

「うん、お願いできる?」

 

「まぁベイビー……侑さんも納得してるならね」

 

「あと一つ…………」

 

「向こうもペアで来るから…………同じ果林さんと愛ちゃんの…………」

 

「あ、あの……私から良いですか?」

 

するとしずくちゃんが手をあげた。

 

「出来れば……私と歩夢さんと出て良いですか?」

 

「えっ?私と?」

 

「はい、歩夢さんと一緒に出てみたいので…………ダメですか?」

 

「ううん、大丈夫だよ。侑ちゃん、いいかな?」

 

「二人がいいなら…………」

 

しずくちゃんが自分からって珍しいな~なんだろう?何かあったのかな?

 

 

 

 

 

 

 

しずくside

 

今回のイベント…………少し自分の力を確かめたい…………そのためには歩夢さんの力が必要だと思っている

 

それに…………たまに思うことがある……私は自分の可能性のために友達を裏切るようなことをしてしまうのではないかと………………でもそれは私は見えてなかった……それだけだったと言うことを……

 

「…………」

 

「しず子?どうしたの?」

 

「えっ?」

 

「いや、何か元気ないから……」

 

「その……ちょっと自分の可能性を確かめたくって」

 

「可能性?」

 

「うん、もしかしたら……そのためにかすみさんたちを裏切ったりするかも知れないと思って…………」

 

「…………うーん、大丈夫だと思うよ」

 

「えっ?」

 

「しず子がそうなったら、私は凄く怒ると思うけど……でも大丈夫!だってしず子とかすみんは親友なんだし」

 

「かすみさん……」

 

そうだよね…………きっとそんなことが起きたら…………ううん、かすみさんがそれに未唯さんがそんなことを起こさせないと思う…………

 

「しず子、イベント頑張ってね」

 

「うん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紗桜莉side

 

学校に戻り、残り2試合の出場者を決めていた。

 

「えっと紗桜莉ちゃんとちぃちゃんが第2試合目で、すみれちゃんと恋ちゃんが第1試合と…………」

 

「と言うか今回のイベントはあの姉に認めさせるって話だけど…………かのんたちが勝つ可能性があるんじゃないの?」

 

「そっちは二人には本気でやってもらうから……ただ認めさせるだけなら勝敗は関係ないよ」

 

「そうなのデスか?」

 

「うん、目的が認めさせるだからね。勝っても負けても良いように……二人には本気でやって、未唯さんたちには今以上の実力を見せてもらった方がいいからね。問題は…………2試合目の私たちね」

 

「そうなの?」

 

「確かに……2試合目の結果では…………」

 

恋ちゃんの言いたいことは分かる。2試合目の結果次第で最終試合はなくなってしまう

 

「それなら私と恋は手を抜いて負けた方が……」

 

「すみれちゃん、知ってる?一番難しいのは……負けることより勝つことなんだよ……」

 

相手が相手だしね……正直誰がくるか分からない以上……私たちが勝つのは難しい。だとすれば…………

 

「今回は私とちーちゃんが重要になるね」

 

「うん、頑張ろう!」

 

さて後は…………栞子さんがどうなっているか次第だけど…………

 

 

 




紗桜莉ちゃんは勝つのも負けるのも容易い感じですが、相手によります

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55 節分!

今回は節分回と言うことで…………


未唯side

 

「鬼ごっこやるわよ!」

 

2月3日、同好会でランジュさんがいきなりそんなことを言い出した。何で鬼ごっこ?

 

「だって今日は節分でしょ。だから鬼ごっこやりましょう」

 

「ランジュ、節分の意味知ってますか?」

 

栞子ちゃんがそう聞くとランジュさんは胸を張って聞き返した

 

「勿論よ!厄払いの一種よね!」

 

あ、知ってたんだ

 

「確か……節分は中国から伝わったものでしたよね?」

 

「流石せつ菜!よく知ってるじゃない!」

 

「ランジュちゃん、節分だから鬼ごっこって言うのは……」

 

「誰かが鬼役なんて可哀想じゃない。それならみんなが楽しめる遊びにしましょう!」

 

「なるほど……ランジュさん、優しいんですね」

 

「そんな未唯、誉めないでよ(もし私が豆を受ける鬼になったら、絶対に未唯が容赦なく投げてきそうだし……)ねぇ侑いいでしょ?」

 

「うーん、でも練習……あ、でも走ったりするから楽しめて練習できるなら…………」

 

「これで決定ね!さぁ鬼を決めるわよ!」

 

と言うことで鬼ごっこをやることになったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

じゃんけんをやった結果、鬼役は私か~

 

「未唯さん、一人で大丈夫ですか?」

 

「まぁ昔お姉ちゃんたちとよくやってたから」

 

「懐かしいな~未唯ちゃん私と侑ちゃんの動き読んで……」

 

「直ぐにタッチされたよね」

 

本当に懐かしいな~さて今回は12人だから気合いをいれて……あ、そうだ!折角だから……それならまず狙うのは…………

 

 

 

 

ルールとしては私一人で全員をタッチする。タッチされた人は部室に戻ると……あと隠れても良しと…………捕まったら通知をすると

みんなが逃げて30秒後、さて……狩りますか……まずは狙えそうなのは…………

 

私は後ろを直ぐ様振り向き駆け出した。すると茂みの影にかすみちゃんを確認。直ぐにタッチした

 

「えー、みい子早すぎ~」

 

「いや、人数が多いから誰かしら後ろをつけてきそうな感じがしてね。それじゃかすみちゃんに早速お願いしたいことが……」

 

「お願い?」

 

「実は…かくかくしかじかで……」

 

「なるほど……って『かくかくしかじか』で通じてないからね!」

 

「ありゃ……通じるかと思ったのに……それで実は…………」

 

「なるほど……材料は?」

 

「さっき始まる前に右ちゃんと左ちゃんにお願いしたから大丈夫!」

 

かすみちゃんにお願いして、さて次は…………愛さんかぽむお姉ちゃんか彼方さんかな?

 

 

 

 

 

校舎裏に着いた瞬間、ばったり愛さんと出会した。愛さんは直ぐ様逃げようとするが私の方が一瞬早く反応してタッチした。

 

「あー!もうくやしい~みーちゃん反応早すぎだよ~」

 

「いやたまたまだよ」

 

「はーでも結構楽しめたし、いっか」

 

「それじゃ愛さん」

 

愛さんに頼み事をして…私はみんなを探しに行くのであった。

 

 

 

 

 

日当たり良好な場所を探すと…………あれ?

 

「あ、未唯ちゃん」

 

「エマさん……てっきり彼方さんだけかと思ったのに……」

 

「あはは、逃げてたんだけど……お昼寝してた彼方ちゃん見つけて」

 

「ついついひざ枕してあげたと…………とりあえずタッチ。それとお願いを」

 

「お願い?」

 

「ん~な~に~」

 

あ、起きた。お願いをして次の場所へ…………

 

「あ、エマ……ここにいたのね」

 

「果林ちゃん。何処にいたの?」

 

「愛と逃げてたのだけど……気づいたら……って未唯じゃない……」

 

「えっとタッチです」

 

果林さんも捕まえるのであった

 

 

 

 

 

「かすみちゃん、もう捕まったって」

 

「まぁ子犬ちゃんの考え、未唯さんに読まれてたみたいだね」

 

「二人とも静かに……下手に走り回るより隠れて隙を見つけて逃げる方がいいですよ」

 

「こういうゲームでは常識」

 

「と言うかよくそんなことを思い付くね。二人ともインドアかと思ったけど」

 

「テレビの企画とかで見たことある」

 

「映画とかでもありますよね。ホラーとかで」

 

「あー、あるよね。安心したかと思ったら後ろにいたりとか」

 

「海外のえい……が?」

 

三人が振り向いた瞬間にタッチ成功と…………

 

「未唯ちゃん……よく見つけられたね」

 

「まさか……見つかるなんて」

 

「気配とかもなかったから……本当にホラー映画の……いや、何でもない」

 

いや、確かに三人ともしっかり隠れていたけど……そのしずくちゃんのお尻…………まぁその魅力的だけど本人気にしてるから言わないでおこう

 

 

 

 

 

 

 

さてさて後は……ってせつ菜さん?

何でせつ菜さんが私の前に仁王立ちしてるのだろうか?

 

「未唯さん!勝負です!」

 

「えっと一騎討ち?」

 

「はい!こう言うのは遊びでも本気でやらないとダメですからね!それにこんな風に一騎討ちはアニメでも盛り上がりますから!」

 

そう言い切った瞬間、走り出した。さて普通なら受けてたつところだけど……今せつ菜さんを捕まえるの危険だから……次の場所へと向かおう

 

 

 

 

 

 

 

辺りを探し回るけど……うーん、見つからないな…………

お姉ちゃんたちがここまで見つからないのは初めてかもしれない……さてどうしようか…………

 

『な、何をしてるんですか!?』

 

と栞子ちゃんの声?何処だろうと探しに行くと…………ぽむお姉ちゃんを押し倒す侑お姉ちゃんとそれを見て驚く栞子ちゃん…………

 

「……………………」

 

「あ、えっと……未唯、誤解だからね」

 

「そ、そう!未唯ちゃんが来たから慌てて隠れようとしたら二人して躓いて……それで……その」

 

「私も物音が気になって……

 

「とりあえずタッチと…………」

 

三人をタッチし終えるとかすみちゃんからメッセージが入った。それと同時にタイムアップか~

 

「うーん、二人逃しちゃったか~」

 

 

 

 

 

 

 

ランジュさんとせつ菜さんとも合流して、六人で部室に戻る私たち。

 

「うぅ、ひどいです……気づいたら未唯さん追いかけてくれてないなんて……」

 

「あー体力減らしてからの方がいいかなって」

 

「きゃあ!でも未唯、ランジュの事見つけられなかったわね!」

 

ランジュさんが何処にいたのか気になっていたけど、まさか木上でずっと隠れていたなんて…………

 

「まぁ未唯一人だったからね」

 

「今度は私も鬼役やりますね」

 

「その時はお願いね。栞子ちゃん」

 

さてと話しているうちに部室にたどり着き、扉を開けると……捕まえた皆が用意してくれた恵方巻や節分料理があった。

 

「これって……」

 

「みい子が計画してくれたんですよ」

 

「折角だからね、それにいっぱい動いたからね」

 

「未唯!最高よ!」

 

抱きついてくるランジュさん、まぁ思い付いてやってみようと思ったからだけど………………でも嬉しそうだからいいか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

結ヶ丘での節分

 

「かのんちゃんたちが鬼で……私が豆を投げるからね」

 

「あの、紗桜莉ちゃん……それなに?」

 

「どう見ても……ガトリング砲みたいな……」

 

「もしかしてそれで豆を?」

 

「節分知ってますヨネ?」

 

「何?節分と言う名の何かが始まるの?」

 

「私ね……走ることができないから…………逃げるみんなを追いかけるのは……難しいから……大丈夫……少し痛いだけだから……」

 

私は微笑みながらレバーを回し………………




某なんとかの刃を入れようかと思いましたがやめて、ガトリング砲を…………

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56 エマちゃん誕生日回!

エマちゃん、誕生日おめでとう!


未唯side

 

今日はエマさんの誕生日。練習終わったら寮に行って……

 

「あ…」

 

「どうしたの?未唯ちゃん」

 

「飲み物持ってくるの忘れた…」

 

「珍しいね。未唯ちゃんが忘れ物するなんて」

 

ぽむお姉ちゃんの言う通り、普段は忘れ物をしないように気を付けてるのに……まぁここ最近忙しかったから疲れているって言うのもあるかな?

 

「未唯ちゃん、良かったらこれあげる」

 

すると璃奈ちゃんがペットボトルの水を渡してきた。

ありがたいけど……

 

「いいの?」

 

「うん、余分に持ってきてるから……」

 

「それじゃ……」

 

私がもらった水を飲んだ瞬間……璃奈ちゃんがあることを呟いたのが聞こえた

 

「ごめんね」

 

 

 

 

 

 

 

一瞬目の前が真っ白になり、気がつくと視線がいつもより低くなっていたのに気がついた。というかこれは……

 

「また小さくなってるんだけど……」

 

「り、璃奈ちゃん?」

 

「実は……エマさんの希望なの」

 

希望って……と言うかそれならそれで言って欲しいのだけど……

 

「わ~璃奈ちゃん、ありがとう~」

 

「エマさん……こう言うことはちゃんと伝えてください!」

 

「み、未唯ちゃん……なんか動じてないね」

 

「1回小さくなってるから……二回目はね」

 

「それじゃ……今日は沢山甘えてきてね。未唯ちゃん」

 

「それはいいけど……服がぶかぶかだから借りてこないと……」

 

さすがにこの姿だといろいろと……それに下着とかも……

 

「実はね。服とかも用意してあるよ」

 

そう言って別室に用意してあると言われて早速着替えることになったけど……

 

「あのこれ……」

 

着替え終わるけど、この衣装って昔お姉ちゃんが好んで着ていたウサギのやつだよね……

 

「前に侑ちゃんに聞いたら歩夢ちゃんがそういうのが好きだからって……それで未唯ちゃんが羨ましそうにしてたんだって」

 

だからわざわざ……

 

「それじゃ行こっか」

 

「あ、因みに明日の朝には戻れるから安心して『にっこりん』」

 

それはそれでいいんだけど……まぁいいか

 

 

 

 

 

 

 

 

学生寮のエマさんの部屋に着くとエマさんはソファーに座り……

 

「未唯ちゃん、ほら、座って」

 

「うん」

 

隣に座ろうとするけど、エマさんは何故か残念そうにしていた。えっと膝の上にってことかな?

とりあえず膝の上に座ると……

 

「えへへ、妹たちにしてあげてたんだ~」

 

そう言いながら頭を撫でるけど……その落ち着くというか……すごく甘えたくなるというか……

 

「どうしたの?」

 

「えっと……その……なんでもないよ……お姉ちゃん」

 

「未唯ちゃんから甘えたりしてもいいよ」

 

一応精神年齢は16才なんだけど……なんというかエマさんと一緒にいるとそうしないといけない感じがする。

私は体の向きを変えて抱きつくとエマさんは優しく背中を擦る

 

「どう?」

 

「う、うん……」

 

胸に顔を埋めているのもあるけど……なんだろう?ずっとこうしていたい…………

 

「もう少ししたら一緒にご飯とケーキ作るからね」

 

「ケーキ?」

 

「スイスでは誕生日ケーキは自分で用意するんだ~だから楽しみにしててね」

 

文化の違いってやつなんだ~それにしても今日はエマさんのところ誰も訪ねてこないよね?

寮住まいの果林さん辺り来そうだけど…………あと個人的にはランジュさんが来たら……

 

『きゃあ!未唯、ちっちゃい!』

 

って言ってめちゃくちゃにされそう……そこら辺はきっとミアちゃんが止めてくれてるのかな?

 

「エマ!聞いたわよ!未唯がちっちゃくなってるって」

 

って来たよ!?と言うか果林さんとミアちゃんの二人が物凄く申し訳なさそうにしてるし

 

「悪いわね……未唯。止めきれなかったわ」

 

「sorry…」

 

「本当に小さいわ!ほら、たかいたかいしてあげるから!」

 

「ちょ、やめ……」

 

これ、本当にめちゃくちゃに…………

 

「ランジュちゃん……」

 

たかいたかいされそうになった瞬間、今まで聞いたことのない低い声でエマさんがランジュさんを止めた

 

「えっと……エマ?ど、どうしたのよ?怒った顔して」

 

「そんな風に乱暴にしたら……未唯ちゃんが困るよね?」

 

「えっと……」

 

「もしもランジュちゃんが同じことされたら……嫌だよね?」

 

「はい……」

 

「謝ろうか?」

 

「す、すみません」

 

な、何か物凄いの見てしまった……

その後果林さんとミアちゃんはランジュさんを連れ帰るのであった。

 

「未唯ちゃん、大丈夫?」

 

「う、うん、そのエマさんでも怒るんだね」

 

「あはは……なんか変なところ見られちゃったね」

 

「でもエマさんのそう言うところ見れてちょっとうれしいな」

 

「そうなの?」

 

「何て言うか……私ってあまりエマさんたち三年生と関わったりしてないから…」

 

自然と同じ一年と年下のミアちゃん。それなりに趣味が合うせつ菜さんとお姉ちゃんたちと関わるけど……三年生とはあまり……愛さんとランジュさんは向こうから関わってくるから……

 

「そっか、未唯ちゃんって大人しいからね」

 

「これでも昔よりはましになったんだよ!昔は本当にお姉ちゃんたちに付いていくくらいしか出来なかったから」

 

「はい、未唯ちゃん。暗い顔してるよ。スマイルだよ」

 

「うん……」

 

「未唯ちゃん、これからもっと知っていこう。卒業しても……何処かに遊びにいったりとかもしよう。まだ私たちは出会ってから一年たってないから」

 

「エマさん……」

 

「ほら、ご飯出来たからね。たくさん食べてね」

 

「うん!」

 

それからエマさんと一緒にお風呂に入ったり、寝るときには子守唄を歌ってくれたりしてくれた

 

 

 

 

 

 

 

そして朝になると体が元に戻っていた。まだエマさんは寝てる……起こさないように静かに着替えようとするけど…………

 

「エマさん…………Tanti auguri di buon compleanno!」

 

私は眠るエマさんの頭を優しく撫でるのであった




ブチギレエマさん……こちらでは問題が起こる前に問題が起こらないようにしているため、ブチギレエマさんがなかったので……

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57 対決イベント

久しぶりのカナリア回!
アルセウスなんとか全ポケモンゲット完了と……

歩夢ちゃんにニンフィアはやはりぴったりだ


未唯side

 

紗桜莉ちゃんたちとの対決イベント当日。虹ヶ咲の講堂でイベントを行うことになったけど……

 

「観客は入れるって聞いたけど……まさか両校の生徒みんなは入れるなんて」

 

「というかよくこんなこと学校が許可したわよね」

 

すみれちゃんが呆れながらそう言うけど、確かそこら辺の許可とかは紗桜莉ちゃんがしてくれたんだっけ?

 

「まぁこっちは恋ちゃん経由でね」

 

「理事長も快くOKしましたので」

 

「じゃあ虹ヶ咲の方はランジュさん経由?」

 

「ランジュ、何も聞いてないわよ?」

 

だとしたら……紗桜莉ちゃんはいったいどうやって……

 

「ねぇ一体どうやったら理事長から許可もらえたの?」

 

「かのんちゃん……知っていいことと知らなくてもいいことがあるんだよ。私がやったことは知らなくてもいいことだからねバレたら犯罪だし

 

本当に何をしたんだろう?

 

「さてそれじゃ第一試合始めようか」

 

確か最終試合は私と栞子ちゃんが確定だけど……最初はどのペアが出るんだろう?そこらへんはお姉ちゃんが決めていたけど……

 

「ふふん!ランジュとミアが出て一試合目は勝利してあげるから歩夢としずくは次は負けても大丈夫よ!」

 

「まぁボクとランジュなら大体はね」

 

ランジュさんの言い方はあれだけど……ミアちゃんが言うようにこの二人なら同好会のメンバーが相手したときも勝てる想像ができない。

 

「未唯さんでしたら勝てますか?」

 

「うーん、栞子ちゃん、私なら一人相手なら勝てるけど、二人同時だとギリギリになるね」

 

「ということは……」

 

「あの二人に勝てる要素は見つからない。それもライブ対決ならまだしもね」

 

本来ならそうだけど……

 

「なるほどね。ランジュさんたちなら私たちが出るしかないね」

 

「というか私、頭使う系は苦手なんだけど」

 

「大丈夫だよ。ちーちゃん。そういう系は私が指示出すから」

 

相手が紗桜莉ちゃんと千砂都ちゃんか……

 

「紗桜莉ね!この間は負けたけど今度は負けないわ」

 

「お手柔らかに……してあげますよ」

 

何かバチバチ火花が散ってる気が……気のせいだよね?

 

「あはは、よろしくね」

 

「うん……」

 

というかパートナーの二人が蚊帳の外……

 

「それじゃ最初の対決は……かのんちゃん、くじ引いて」

 

「私?」

 

「一応公平にね。かのんちゃんは不正とかしないしね」

 

「う、うん」

 

かのんちゃんはか……あのくじが入った箱調べた方がいいと思うけど……大丈夫かな?

 

「えっと、最初の対決は……『宝探し』だって」

 

「ルールとしては今から10分の間に互いの宝を隠して、ヒントを紙に書いて相手に渡す。同時にスタートして先に見つけたチームが勝ち」

 

「面白いじゃない!」

 

「まぁ宝はこの白いボールね。それじゃまずは隠そうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10分後。お互いに宝を隠し終え、ヒントが書かれた紙をお互い渡して宝探しが始まったけど……

 

「ちぃちゃん、お団子ちょっと乱れてるよ?」

 

「あ、さっき隠したときに乱れちゃったかな?」

 

ちょっと崩れたお団子の片方をかのんちゃんが直している間、紗桜莉ちゃんはじっとしていた

 

「先に探しに行かないのかな?」

 

「どうなんでしょう?紗桜莉さんの性格上そうするかと思いましたが……」

 

何かの作戦なのかな?

 

「何よ?このヒント……」

 

ランジュさんはヒントの紙を見て何か言ってるけど、何が書いてあったのかな?

 

「白の中に白を隠す?とりあえず白いところを探せばいいんじゃない?」

 

「でもでも紗桜莉よ!何か裏があるわ!」

 

探しに行く前に推理し始めてるけど……これって最初に見つけた方が勝ちだから探しながらの方が……

 

「さてとこっちのヒントは……ふーん、ノーヒントか」

 

ノーヒントって……それってありなの?いや、これを考えたのはミアちゃんだな

 

「別にヒントを絶対に書けとは指定されてないからね。もしも文句を言いたければいいけど、ちゃんとボクはヒントの紙に書いたよ」

 

『ヒントはなし』

 

「トンチかな?まぁいいか。ならこっちもいいこと教えてあげる。隠す場所の指定はされてないんだよ」

 

「?」

 

「それにね……こっちが用意したものをもう少し疑おうか」

 

紗桜莉ちゃんは何か小さな機械を取り出し、講堂を出て2、3分経ってから戻ってくるとランジュさんたちが隠したボールを見つけてくるのであった。

 

「ちょ!それ発信機!?」

 

「残念でした。これはただのおもちゃだよ」

 

ミアちゃんは小さな機械を奪い取り、確認すると確かによくパーキングエリアとかで見るおもちゃだ

 

「因みにここから10分以内に隠せる場所は大体把握していたから、一つずつ確認するつもりだったけど……まさかゴミ箱の奥底に入れるなんてね」

 

「くっ……」

 

「悔しい……」

 

「あはは、なんか私…何もしてないのに勝っちゃったね」

 

「何言ってるの?ちーちゃんが宝物を隠してくれたから勝ったんだよ」

 

「それ紗桜莉ちゃんが注意を引いてくれたから」

 

千砂都ちゃんは片方のお団子を解くと中からボールが……あぁだから白の中の白か……

 

「これでまずはこっちの一勝だね」

 




次回はバレンタイン回!

感想待ってます!


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58 バレンタイン

現実のバレンタイン?なにそれ?


 

2月13日

 

「えっとこんな感じでいいかな?」

 

「うん、大丈夫だよ」

 

今日はぽむお姉ちゃんの家でバレンタインのチョコを一緒に作っていた。

 

「それにしても珍しいね」

 

「何が?」

 

「未唯ちゃんがチョコ作りを教えてほしいって」

 

「そうかな?」

 

「だって毎年市販のチョコですませてない?」

 

いや、まぁそうだけど……今年は違うと言うか……

 

「栞子ちゃんには手作り送りたいんだね~」

 

「その……栞子ちゃんにあげるなんて言ってないんだけど……」

 

「あげないの?」

 

「あげるけど……何で分かったの?」

 

「分かるよ~未唯ちゃん、栞子ちゃん大好きって感じがするもん」

 

お姉ちゃん、笑顔で言うけど……その私としてはそんな風に言われると恥ずかしいんだけど……

 

「お姉ちゃんは侑お姉ちゃんに?」

 

「うん」

 

毎年手作り送ってるもんね。

 

「でもハートじゃないんだ?」

 

「えっとハートはその…ね///」

 

恥ずかしいんだね。とは言え侑お姉ちゃんはハートでもあまり気にしなさそうだな~

 

「そう言えば侑お姉ちゃんは?」

 

「何だか用事があるからって言ってたけど……」

 

用事?何かあったのかな?作曲のためにミアちゃんの所に行ったり?でもライブがあるとかないし……ん~?

 

 

 

 

 

 

侑side

 

「どうかな?」

 

「うん~いい感じだよ~」

 

今日は彼方さんの家でチョコ作りを手伝ってもらっていた。

いつも歩夢にはチョコを貰ってばかりだし、お返しも家で遊ぶだけでいいよと言われてるだけだから、正直今年はしっかりと歩夢に恩返しをしないと!

 

「そう言えばチョコの形はどうするの~?」

 

「形?」

 

「ほら~色々とあるから」

 

形か~考えたことないな…歩夢はいつもトリュフチョコ?だから丸い形だし…

う~ん、どんな形にするか悩むな~

 

「もしよかったら桃の形にしたら~」

 

「桃?」

 

桃の形か~結構珍しいな~

 

「それじゃそれで」

 

「それじゃ続きをやっていこ~」

 

「おー」

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

そしてバレンタイン当日

 

「はい、栞子ちゃん」

 

同好会で栞子ちゃんにチョコを上げた

 

「あ、ありがとうございます」

 

「えへへ、手作りなんだ~」

 

「そうなのですか?でしたら私のは少し申し訳ないですが……お店に売っているものですみません」

 

申し訳なさそうにしながらチョコを渡してきた。そんな申し訳ないなんて……

 

「栞子ちゃん、そんなに気にしないで、送ってくれるだけでもすごくうれしいよ」

 

「ですが……」

 

「じゃあホワイトデーは一緒に作ろう」

 

「は、はい」

 

栞子ちゃん、喜んでくれて良かった~

 

「かすみんからはこの特製チョコですよ~」

 

かすみちゃんは普通のトリュフチョコだけど……

 

「かすみさん、おかしなもの混ぜてないですよね?」

 

「な、何を言ってるの!?しず子は~変なもの混ぜるわけ……」

 

「かすみさん?」

 

「……マゼテナイヨ」

 

あ、絶対何か混ぜたな。でもいつも通りなら失敗とかしてそうだからある意味安心かな?

 

「ゆ、侑ちゃん!?この形?」

 

あれ?お姉ちゃんたちはどうしたんだろう?

 

「えへへ、桃の形のチョコだよ」

 

「桃?でもその…私の方からだと…/////」

 

桃?侑お姉ちゃんの方からだと桃だけどぽむお姉ちゃんの方からは……うん

 

「侑ちゃん…その…ありがとう」

 

「えへへ、歩夢のチョコも美味しいな~」

 

あそこはいつも通りと…みんなもチョコを渡してるみたいだし、今回は平和的に……

 

「未唯さん!私のチョコを食べてみてください!」

 

「へ?私に?」

 

せつ菜さんから貰えるなんて思わなかったな~

 

「未唯さんには色々と恩返しをしたいとずっと思っていたので」

 

「恩返しって…そんな…私は大したことは」

 

「いえ、栞子さんとの事など…今にして思えば未唯さんがいたからいい方向に同好会は向けたのかと思います」

 

それは…なんと言うか結果的にはそうなっただけだけど…

 

「さぁ、食べてみてください!」

 

この時、うれしい気持ちが強かったからかせつ菜さんのチョコと言うことに何も考えず食べた瞬間………………………………………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気がついたら何故か栞子ちゃんの上に覆い被さり、おまけに何で私ブラウスのボタンはずしてるの?

 

「み、未唯って意外と凄いわね」

 

「oh結構積極的だったんだね」

 

「え?え?」

 

「未唯さん……その////」

 

私一体何をしたの?

 

 

 




平和的に終わらせようと思ったけど、やはりせつ菜チョコを出したかった。
因みにせつ菜ちゃんのブランデーチョコです
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59 ランジュ誕生日回

ランジュ誕生日回です
本編の前に……虹白!前回の三つの出来事!
一つ!バレンタインで未唯がチョコを作る
二つ!彼方ちゃん策士!
そして三つ!せつ菜チョコで未唯が栞子を……



紗桜莉side

 

「え?私がですか?」

 

『うん……ごめんね……うぅ』

 

2月14日の夜、未唯さんから電話を貰った私。何かあったのかというと、貰ったチョコを食べてから調子が悪いらしい。一体どんなチョコを……

 

「まぁ未唯さんの頼みなら引き受けますが……」

 

『本当にごめんね……私みたいなやり方じゃなく……紗桜莉ちゃんらしいやり方でいいから』

 

「分かりました!最高の肉を食べさせます!」

 

未唯さんからの頼み事、それは………ランジュさんの誕生日を変わりに色々とやってほしいとのことだ!

頼まれた以上は最高のお祝いをしないと!

 

 

 

 

 

 

 

そして15日の放課後、くぅちゃんと一緒に虹ヶ咲を訪れた私。因みに大型のクーラーBOXを持参してだ

 

「それにしても未唯さんは一体何があったのデスカ?」

 

「うーん、何か頭が痛いって……それも朝になったら余計に酷くなったって」

 

「風邪ですかね?」

 

「妹さんと侑さん歩夢さんが着いていてくれてるみたいだから安心だけど……」

 

「それにしても……その肉を全部使うのデスカ?」

 

くぅちゃんはクーラーBOXを見つめてそう言うけど、そりゃ使うよ。あの人も大好きみたいだしね。お肉

 

「そもそも料理できるの?」

 

「こうみえて出来るんだよね~」

 

基本的に色々と出来るようにしたい人間だからね。それに今回の肉は私の固有の輸入ルートから手に入れたからね。

 

「まぁ簡単にね」

 

 

 

 

 

 

 

「と言うことでしばらく調理室お借りします」

 

「えぇ、お話は未唯さんから聞いてますので……その一応注意をしておきますが…………コンロを改造しないでくださいね」

 

栞子さんは苦笑いをしながら言うけど、いやいやそんなことするわけないよ

 

「それじゃくぅちゃんは同好会で待機ね」

 

「わかりました……見張ってなくても……」

 

「他校の備品を改造はしないよ~」

 

全く信頼されてないのは辛いことだね

 

くぅちゃんを見送り、私は調理室に向かい、クーラーBOXを開け……

 

「さて……調理開始と!」

 

 

 

 

 

 

 

「お待たせしました!」

 

同好会に沢山の料理を持ち込む私。

 

「キャア!紗桜莉ったらこんなに作ってくれたの!」

 

「はい、世界中の肉を調理しました!あ、皆さんには申し訳ありませんが牛と鳥と豚のお肉で……」

 

「そんな気にしないでください!」

 

「そうですね。今日のメインはランジュさんですから」

 

「にしても見事に肉だね……ランジュ、全部食べられるの?」

 

「あら?ランジュだったらこれくらい余裕よ!さぁ頂くわ!」

 

最初にステーキを頬張るランジュさん。そんなメインから行くんだ

 

「紗桜莉さん……最高デス……」

 

「料理上手なんだね『モグモグ』」

 

「むむむむ~飽きないようにしっかり作られてる……」

 

「これいいね~いくらでも食べられるよ~」

 

「うーん、ボーノ」

 

みんな喜んでくれてるみたいで良かった

 

「それにしてもこれだけの量を用意するの大変じゃない?」

 

「いえ、独自の輸入ルート持ってるので」

 

「独自って……」

 

「ほらほら、果林ちゃん~これ美味しいよ~」

 

うんうん、みんな満足してくれてるみたいだ

するとランジュさんがあるお肉を食べると……

 

「これ、何か独特ね。臭みがあるというか」

 

「あーまだ臭みがありましたか。下処理に時間がかかるから事前に処理したのですが」

 

「でも美味しいわ!この鳥の唐揚げも食べたことないわ!もしかしてランジュの食べたことのない鳥かしら?」

 

「………………はい、多分そうですよ」

 

「この手羽先も中々ね」

 

「あーそれはご時世的に色々と手に入れるの大変でしたよ」

 

「手に入れるのが?」

 

「うーん、このお肉……ぶつ切りだけど中々いいわね」

 

「特製ソースがないとダメですからね」

 

「ね、ねぇ紗桜莉ちゃん、そのランジュちゃんが食べてる肉って……」

 

「お肉ですよ」

 

エマさんは変なところ気にするんだから~ランジュさんには世界中の肉を食べさせてあげたいんだから…………

 

「ランジュ、まだ食べたことのないお肉あったなんて知らなかったわ。この大きなお肉も中々新鮮ね」

 

「それは…大変でしたよ」

 

「ねぇ!大変って何が?何が大変だったの!」

 

「かすみさん、きっと調理がですよ」

 

「気にしたら負けだよ」

 

「ランジュ先輩は何を食べさせられてるの!?」

 

「あ、ランジュさん。ランジュさんはやらないと思いますが、折角用意した料理を残したりはしないですよね?」

 

「勿論!」

 

「なら良かった」

 

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

うぅまだ頭がいたい…

 

「未唯ちゃん、はい、リンゴ剥けたよ」

 

「ありがとう…あのぽむお姉ちゃん?」

 

「何?」

 

何であーんさせようとしてるのかな?

 

「一人で食べられるよ」

 

「遠慮しなくていいよ。はい、あーん」

 

「うぅ…あーん」

 

なんと言うかこの歳になってこんなことされるの、ちょっと恥ずかしい

 

「あー歩夢~私も~」

 

「侑ちゃんは元気でしょ」

 

「たまには…」

 

「もう」

 

と言うかイチャイチャしてるけど…まぁいいか。あれ?かのんちゃんからメッセージが

 

「えっと…」

 

『紗桜莉ちゃんが沢山の肉を持っていったんだけど、何か普通のお肉ではなく…』

 

もしかして変わったお肉かな?猪とか?

 

とりあえず心配しなくていいよと送るのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

可可side

 

ランジュさんが美味しそうに食べてるお肉……紗桜莉さん、あのお肉は何のお肉なのか私たちには教えてくれなかったのだった。ただ紗桜莉さん曰く…………

 

「禁忌は犯してないよ」

 

との事だった。




紗桜莉は肉料理を食べさせていたのではなく、肉を食べさせていたです

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60 シニエの気持ち?

猫の日と言うことで……


未唯side

 

「今日は猫の日だから、はい、これ飲んでみて」

 

部室で璃奈ちゃんは紫色の液体が入ったペットボトルを渡してきた。これって……何か見覚えがあるのだけど……

 

「猫の日なのは分かってるけど……これって私が前に飲んだら猫になった奴だよね?」

 

「うん、その改良版」

 

何をどう改良したのか気になるのだけど……

 

「いや、普通に演劇部で衣装を借りるって話してなかった?」

 

「してたけど……数が足りないから」

 

それでこれと言うことか……いやいや問題がありすぎる気がするけど……

 

「また猫になったりとかは?」

 

「しないよ。改良版だから……」

 

璃奈ちゃんの言葉を信じるか……でも……

 

「じー」

 

物凄い見てくる……仕方ない。ここは信じよう!

私はコップにジュースを入れて飲み干すと………………

 

 

 

 

 

 

 

栞子side

 

「良かったですね。猫耳借りれて」

 

「はい、ですがやはり一セット足りないみたいですね」

 

「みい子、自分はいいよって言ってたけど、やっぱり今回は皆でつけないと」

 

「でも璃奈さんが任せてと言ってたけど……」

 

猫の日と言うことで、一年生で猫耳とかを付けようと言う話になったけど……未唯さんは本当にどうするのだろうか?

璃奈さんがどうにかするみたいですが……一体何を……

そんなことを思いながら部室の扉を開けると……

 

「にゃ!?栞子ちゃんたち……」

 

「「「はい?」」」

 

璃奈さんの隣にいるのは未唯さんの筈だけど……猫耳とそれに尻尾も生えてる?いや、それに髪も伸びてる?前に切ってからは歩夢さんと同じ長さだったのが今はせつ菜さんと同じくらいの長さに…………

 

「りな子、みい子になにしたの?」

 

「猫耳と尻尾が生える薬をのんでもらったら、こうなった『えっへん』」

 

「ま、まぁりな子と言うより……科学部の部長さんが作った薬だからもう驚かないけど……」

 

「その髪は?」

 

「何か飲んだら……伸びたの…………」

 

一体どういう理由でそんなことに…………

 

「多分未唯ちゃんが猫耳と尻尾が生えたら、普通の髪の長さよりロングの方が似合うと思って身体が猫化に合わせたのかも」

 

あの、そんな事あり得るのでしょうか…………

 

「うぅ、まさかこんなことになるなんて…………」

 

「ま、まぁ今日だけだから、ほら、私たちも…………」

 

しずくさんたちが演劇部で借りてきた猫耳をつけようとすると、何故か未唯さんが止めた

 

「私だけがこれじゃなんだし、みんなも飲もうか」

 

「「「「へ?」」」」

 

「いやいや、みい子似合ってるし、ほら、私たちは」

 

「そうですよ。私たちはね」

 

「大丈夫だから」

 

「そうですね。借りてきた以上は……」

 

「あはは、キニシナイキニシナイ」

 

その時の未唯さんは目が笑ってなかったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

シニエside

 

お散歩委員のお仕事を終え、喉が乾いたので未唯さんたちがいつもいる部屋に入ると…………

 

「みー?『あれ?』」

 

何故か未唯さんたちから私と同じ様な耳と尻尾が生えていた。

 

「あ、シニエ、お水のみに来たの?」

 

「みーみー『そうだよ。未唯さん、その耳……』」

 

「あぁこういうのは皆でやらないとダメだから……あれ?」

 

「みー『そっか~』」

 

良く分からないけど、お水飲もう

 

「ねぇ、璃奈ちゃん、何かシニエの言葉が分かったんだけど」

 

「うん、私も驚いてる『びっくり』」

 

「薬の影響でしょうか?」

 

「だとしたらかなり凄いのでは?」

 

「なるほどね……シニエ~」

 

かすみさんが呼んでる。なんだろう?

 

「みーみー『おやつ?おやつくれるの?』」

 

「おやつじゃなく~シニエはみい子の事どう思ってる?」

 

「みー?みー『未唯さん?可愛く優しい御主人で大好きだよ』」

 

あれ?未唯さんが両手で顔を隠してる?どうしたんだろう?

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

シニエの言葉が分かるようになったのいいけど、そのかすみちゃんにおやつくれるの?って甘えてる姿を見たら……それに大好きって……うぅ/////

 

「未唯さんが珍しく動揺してる……」

 

「なるほど……猫の言葉が分かるなら……シニエ、かすみさんの事は?」

 

「みーみーみー『可愛い子。それにね。お昼寝してるとよく背中を撫でてくれるから大好きだよ』」

 

「//////」

 

かすみちゃん、顔真っ赤だよ……と言うかこれ以上聞くのはまずいからやめた方が……

 

「みーみー『しずくさんは大人で優しい声してる。璃奈ちゃんははんぺんさんをとても可愛がってくれてるし、私にも優しい。栞子さんは私を見つけてくれて、未唯さんと出会わせてくれた恩人だから、しっかり休んでほしいし、未唯さんに甘えてほしいし、仲良くしてほしい。あのお姉さんたちと』」

 

もう全員が顔真っ赤だよ…………とりあえず色々とこれ以上は聞けないと思い、璃奈ちゃんに元に戻る薬を持ってきてもらうのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「猫とお話が出来るって言うことだけではかなり憧れるけど……『テレテレ』」

 

「猫って恥じらいとかはないんだね」

 

「そもそも、甘えてほしいって/////」

 

「猫はと言うかシニエは素直すぎるよ……」

 

「とりあえずあの薬は使用禁止にしよう」

 

四人でそう決めるのであった。




誰か描いて欲しい……シニエを……

因みに猫の日の話、もう一つ考えていましたがあえてやめました。需要があるのか分からなかったので……
因みにその話は……シニエが擬人化

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61 歩夢ちゃん誕生日回!!!!

歩夢ちゃん、誕生日おめでとう!!!!
最推しである歩夢ちゃんの誕生日回!力入れました!


明日はぽむお姉ちゃんの誕生日。いつも通り妹に……って思ったけど、普段からそうしてるから、何か希望がないか聞いたところ……

 

「うーん、それじゃ明日デートしてほしいな」

 

「デート?私とで良いの?」

 

「ダメ?」

 

うーん、ダメではないけど……侑お姉ちゃん誘わないのかなと思った。とは言え変に断るのも悪いし……デートを引き受けることにした私だった。

 

 

 

 

 

そして誕生日当日、一応同好会メンバーでパーティーを開くため、夕方までには私の家に戻ることになっている。え?何で私の家って?基本的に姉妹二人とシニエ(猫)のみだから騒いでも問題はないらしい…………とランジュさんからの提案だった。

 

「お待たせ!未唯ちゃん」

 

待ち合わせ場所に急いできたぽむお姉ちゃんだけど……あれ?普段の服じゃなく、この間買った肩出しのちょっと攻めた服だし、髪型もポニテだ。

 

「どうしたの?気合いが入ってるけど」

 

「えっと、未唯ちゃんとデートだから……その…ね」

 

お姉ちゃん…そんなこと言われると結構照れる。

 

「私も普段と違う感じが良かったかな?」

 

「そんな、合わせなくても…私がそうしたいって思ったから」

 

「そっか、因みに侑お姉ちゃんを誘わなかったのは、喧嘩したとかじゃないよね?」

 

「え?うん、喧嘩してないけど…もしかして侑ちゃんいた方が良かった?」

 

「ううん、色々と今回は違うから……色々と気になってね」

 

「まぁその侑ちゃん関係でもあるけど…」

 

「どう言うこと?」

 

「あのね…私たち…侑ちゃんの誕生日お祝いしてないよね?」

 

あ、そう言えば……確かあの時は忙しい時期だったから…パーティーを開けなかったし、後々お祝いのメッセージはしたけど……

 

「だから今日は未唯ちゃんとデートしつつ、侑ちゃんの誕生日プレゼントを買いに行かない?」

 

それならそうと言ってほしいけど、まぁしょうがないか

 

「それじゃ行こう。ぽむお姉ちゃん」

 

「あ、その…」

 

「ん?」

 

「今日はデートだから……」

 

そっか、それなら……

 

「行こう。歩夢ちゃん」

 

「うん、未唯ちゃん」

 

私たちは手を繋ぎながら、一緒に歩き出すのであった。

 

 

 

 

 

 

「はい、未唯ちゃん。あーん」

 

「あの、恥ずかしいよ~」

 

歩夢ちゃんが私にアイスをあーんしてもらいたいみたいだけど……本当に恥ずかしい

 

「むぅ~」

 

そんな風に頬を膨らませられると……

私は諦めてあーんをすると……

 

「えへへ、美味しい?」

 

「うん、美味しい」

 

なんと言うか歩夢ちゃんの笑顔を見てると、普段よりも美味しく感じるから不思議だ。

 

「未唯ちゃん、あーん」

 

えっと次は……私がやるの?でも口を開けて待ってる歩夢ちゃんが……可愛いから……

 

「未唯ちゃん?」

 

「ごめんね。何か可愛いからつい」

 

「もう!」

 

ちょっと怒る歩夢ちゃんだけど、うん本当に可愛い

 

 

 

 

 

 

 

それから侑お姉ちゃんのプレゼントを選びつつ、私も個人的に歩夢ちゃんに贈るプレゼントを探すけど……うーん、いざとなるといいのが見つからない。

 

「未唯ちゃん、これ……どうかな?」

 

歩夢ちゃんはペアリングを見せてきたけど、

 

「重くないかな?」

 

「重い?」

 

「その…前にランジュちゃんに『歩夢は重いわよね』って言われて…」

 

これは後でランジュさんにはお説教をしないとだね。別に重くはないけど…ただ問題が……

 

「侑お姉ちゃんの事だから、普段から身に付けたりしなさそうだから……」

 

「あ……」

 

「歩夢ちゃんが辛くない?」

 

「私は……大丈夫!侑ちゃんが大切にしてくれてるなら……未唯ちゃんに心配させたくないから……頑張る!」

 

やや心配しつつも、信じてみよう。あ、折角だから……

私はこっそり歩夢ちゃんにばれないようにとプレゼントを買うのであった。

 

その帰り道、栞子ちゃんから準備できたとメッセージが来たことを歩夢ちゃんに伝えると……

 

「そっか、デートはおしまいだね」

 

「でもまだ今日が終わりじゃないから、歩夢ちゃんって呼ぶよ」

 

「うん……」

 

何だか寂しそうだけど、仕方ないよね。そう思いながら先を歩こうとすると……

 

「未唯ちゃん」

 

呼び止められ、振り向いた瞬間、額に何だか柔らかい感触が……

 

「ふぇ//////」

 

「今日はありがとうね。デート楽しかったよ」

 

そう笑顔で言う歩夢ちゃん。あの……そう言うことを普段から出来るようにしてほしいのだけど////

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕方、私の家で……

 

『歩夢『ちゃん』『先輩』『さん』誕生日おめでとう!!!!』

 

一斉にクラッカーがなり、歩夢ちゃんは嬉しそうにしている

 

「みんな、ありがとう」

 

「歩夢!ランジュが頑張って手に入れたA5ランクのお肉!たくさん食べていいわよ!」

 

「えへへ、ありがとうね。ランジュちゃん」

 

「歩夢さん!私のお手製の料理もどうぞ!」

 

「安心して~ちゃんと私が手伝ったから」

 

「せつ菜ちゃん、彼方さん、ありがとう」

 

みんな、それぞれプレゼントを渡すと、最後は侑お姉ちゃんの番になり……

 

「歩夢、はい、プレゼント」

 

侑お姉ちゃんが渡したのは……アネモネの髪飾り?

 

「わぁ、可愛い。でもどうしてアネモネ?」

 

「あー苺に相談しようとしたら、シニエが本棚から本を取って、弄ってたのを怒ろうとしたら、丁度アネモネの髪飾りのページが目に入って……歩夢に似合うと思ったから」

 

なるほど……シニエはナイスと言うことかな?

 

「えっとね。侑ちゃん……」

 

「何?」

 

「実は……過ぎちゃったけど侑ちゃんのプレゼントもあるの」

 

「私の?でも……」

 

「私が渡したいって思ったから……その…ペアリングを……」

 

歩夢ちゃんがもじもじしながら渡すと、侑お姉ちゃんは……

 

「歩夢ー!ありがとー!えへへ、大切にするね」

 

「その…えへへ」

 

うん、とりあえず今はなんともないから大丈夫かな?

さて私も…

 

「歩夢ちゃん、はい、これ」

 

私のプレゼントは…ペンダントだけど…

 

「白い羽のペンダント?」

 

「何だか…気になって…歩夢ちゃんに似合うと思って買ったの」

 

「えへへ、ありがとう。未唯ちゃん」

 

喜んでもらえて何よりだ。こうして歩夢ちゃんの誕生日パーティーは盛り上がり、幕を閉じるのであったが……

 

「同好会での誕生日はあと一人だね」

 

歩夢ちゃんがそういうけど……あれ?誰かいたっけ?




誕生日回は次の子で最後となります!ラストは勿論あの子です!
感想待ってます!!


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62 歩夢ちゃん誕生日回 アフター

更にもう一話!


未唯side

 

歩夢ちゃん……もといぽむお姉ちゃんの誕生日パーティーが終わり、みんなが帰った後、お姉ちゃんたちからあるお誘いを受けた。

 

「お泊まり?」

 

「うん、折角だから……その四人でね」

 

「ほら、高校生になってからそう言うことってあまりしてなかったから」

 

そうだっけ?いや、確かに思い返せば四人ではない。

 

「それじゃぽむお姉ちゃんの……」

 

「むぅ」

 

あれ?何でお姉ちゃん怒ってるの?もしかして……

 

「どうしたの?歩夢?」

 

「えっと歩夢ちゃんの家でお泊まり?」

 

「ううん、未唯ちゃんの家でこのままね」

 

「私たち、着替え持ってくるから」

 

そう言って二人は出ていくのであった。お泊まりか……苺ちゃんに伝えておかないと……

 

あ、因みに苺ちゃんは遥ちゃんの所に遊びに行ってるため、そろそろ帰って……

 

「お姉ちゃんただいま」

 

「苺ちゃん、今日お姉ちゃんたちがお泊まりするか」

 

「急すぎない!?」

 

まぁ驚くのも無理もないか……

 

 

 

 

 

 

 

 

お姉ちゃんたちが着替えをもってきて、一緒にお風呂に入り終えると……シニエが歩夢ちゃんの膝の上で寝ていた

 

「えへへ、可愛い」

 

「シニエも歩夢ちゃんのことが好きだからね」

 

「本当に?うれしいな~」

 

「だってうちに来た最初の頃とかあまり他の人にはなつかなかったのが、歩夢ちゃんにはすぐだったもん」

 

因みに私と栞子ちゃんには直ぐになついたけど

 

「シニエも未唯ちゃんに似てきたのかな?」

 

「みー?」

 

「似てきたって……」

 

「未唯ちゃんも最初は人見知りして、段々なついてくるから」

 

言われてみれば……私にはそう言うところがあるけど……

 

「あの頃は…その…お姉ちゃんたちがいればいいって思ってたから」

 

「今は?」

 

今は…………

 

「今は違うかな?その…みんな心の壁を壊してくれると言うか………」

 

みんな、優しいし……それに寂しさなんか感じさせないくらい毎日が楽しいし

 

「未唯ちゃんが楽しいそうだから安心だよ」

 

「歩夢ちゃん……でもこうしてお姉ちゃんたちと一緒にいるときの方が一番だからね」

 

「未唯ちゃん……うん!私も…だよ」

 

なんと言うか今日だけで凄く歩夢ちゃんとの距離が縮まった気がするのは気のせいだろうか?いや、きっと気のせいじゃないな。

 

「歩夢ちゃん」

 

「なに?」

 

「その…これからもよろしくね」

 

「未唯ちゃん……うん!」

 

二人して笑顔でこれから先も変わらない絆を確かめ合うのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから四人で昔のことを話したりしつつ、気がつくとそろそろ眠る時間になった。今日は特別な日だから四人で一緒に……ううん、シニエも私たちの楽しさを感じたいからか私の近くで寝ている。

 

「歩夢ちゃん?」

 

「どうしたの?」

 

寝る前にちょっと気になったことがあったのを思い出した。そう言えばあの時のあれって……

 

「デートしたときに、おでこに……」

 

「キスしたこと?」

 

「うん、それ……あれってなんで?」

 

「うーん、未唯ちゃんにしたくなったからかな?」

 

いや、それはそれで嬉しいような恥ずかしいような……

 

「嫌だった?」

 

「嫌ではないけど……侑お姉ちゃんにもあれくらいはしないの?」

 

「えっと/////」

 

あー好きな人にするのは恥ずかしいんだ……

 

「侑ちゃんの場合は……侑ちゃんからしてほしいから……」

 

「はい?」

 

「その…自分からするんじゃなく、侑ちゃんからしてほしいって気持ちがあるの」

 

「それって…好きな人だからとかではなく?」

 

「ううん、私は侑ちゃんと同じくらいに未唯ちゃんが好きだからね!未唯ちゃんは…そのキスされるよりキスしたくなると言うか」

 

「//////」

 

本当に…歩夢ちゃんは……

 

「そろそろ今日が終わるね」

 

「うん…未唯ちゃんに『歩夢ちゃん』って呼ばれるのも終わっちゃうね」

 

「たまになら呼んでもいいよ」

 

「ううん、今日だけ…誕生日の時だけがいい」

 

「どうして?」

 

「特別な日に…特別な呼ばれ方したいから…」

 

歩夢ちゃんらしいな…本当に…

 

「次の誕生日は…………」

 

次?そう言えば次って誰だろう?次は確かしずくちゃんだけど…………

 

「次ってだ……って寝てるか」

 

色々と気になるけど、そろそろ寝よう。歩夢ちゃん、おやすみなさい。これからもよろしくね




と言うわけでアフターでした!
感想待ってます!


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63 イメージ違い

カナリアではなく、前々から書こうかなと思った話です!


未唯side

 

ある日の事、栞子ちゃんと二人で部室に行くと何かの話で盛り上がっていた。

 

「どうかしたの?」

 

「あ、未唯、それに栞子ちゃん。あのね、前にスーツ着て撮った写真の事覚えてる?」

 

あぁそう言えば……そんなこともあった。新聞部の依頼でいろんな衣装を着ることになって、最後にみんなはスーツを着たんだっけ

 

「それって私が入る前ですよね?見てみてもいいですか?」

 

「うん、いいよ」

 

侑お姉ちゃんが写真を見せると……

 

「みなさん、似合ってますね。特に歩夢さんは雰囲気が変わってる感じがします」

 

「えへへ、ありがとうね。栞子ちゃん」

 

「それでランジュちゃんが自分も着たいって言い出して、今しずくちゃんが取りに行ってるよ」

 

ランジュさんも……まぁこう言うのは自分も楽しみたいって気持ちがあるからだけど…………

 

「はて?」

 

すると写真を見つめていた栞子ちゃんがあることに気がついた。

 

「未唯さんだけドレスなんですね」

 

「あぁ……未唯はね……」

 

「仕方ないとしかいいようがないわね」

 

「みんなでお揃いで着たかったけど……うん、仕方ないよ」

 

「果林さんはともかく……エマさんがそんな風に言うなんて……未唯さん、何かあったんですか?」

 

「あー私の場合は似合わないと言うか……」

 

「そんな……未唯さんならきっと格好いいと思います!後で新聞部に抗議を……」

 

いやいや、そこまですることではないよね?と言うかこの件は本当に仕方ないことだし…………

 

「えっとね……何故か私だけスーツを着ると似合わないみたいなの」

 

「はい?」

 

「私のイメージに似合わないってことで……私だけ黒いドレスになってね」

 

まさかスーツが似合わないって言われるのは初めてだったよ……まぁでも

 

「栞子ちゃんはきっと似合う気がするな~」

 

「そ、そうでしょうか?」

 

「みなさん、お待たせしました。持ってきましたよ。あ、未唯さんの分はドレスです」

 

さて、とりあえずみんなで着替えてみることに……それにしてもあの時、何故か私だけ物凄く絶賛された感じだったな~

 

 

 

 

 

 

 

みんなで着替え終わり、個人個人で写真を撮ったりしていると……

 

「ねぇ、未唯。ランジュのお願い聞いてもらっていいかしら?」

 

「お願い?無理難題とかは……」

 

「それ頼んだあと、私がひどい目に合うの確定だからやるつもりないわ……ちょっと椅子に座ってもらっていい?」

 

言われるまま椅子に座るとランジュさんは更に指示を出してきた。

 

「足を組んで……不敵な笑みをお願いするわ」

 

いや、本当になんだろうか?と言うか不敵ってこんな感じかな?

 

『!?』

 

何故かみんな、私の事を見て驚いていた。へ?そんなに驚くことなの?

 

「み、未唯ちゃん……何だかボスみたい」

 

「確かに衣装やポージングだけでこんなに普段のイメージが変わるなんて……」

 

「栞子ちゃん、ちょっと私のサングラスかけて、未唯ちゃんの横に立ってもらっていい?」

 

「こんな感じですか?」

 

栞子ちゃんが横に立つと、更にみんながどよめいた。

 

「お嬢を守る番犬って感じ……」

 

「確かにこんな感じのいるね……」

 

へ?いや、そんなになの?

 

「これは写真とか撮らないで、私たちの中で秘密にしておこう」

 

知らないうちに私のドレス姿は見せられないものになってしまうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

「……紗桜莉ちゃん」

 

「何?」

 

「いや、試しに色々な服をってなったけど……」

 

「紗桜莉さんのスーツは…………マフィアみたいな感じがしマス」

 

「マフィア?」

 

「さっきのドレスも……何か見えないところに武器を隠し持ってそうよ」

 

「なんでしょうか?格好いい服装だと……紗桜莉さんは物騒になりますね」

 

「うん、似合ってはいるね……似合っては」




スーツヶ咲、未唯ちゃんだけは本当に似合う感じがしないかなと思ってます

感想待ってます!


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64 コツコツやるアイドル

久しぶりのカナリア回。


一回戦は結ヶ丘の勝利に終わった。流石と言うかなんと言うかの隠し場所だったけど……

 

「あーもう!悔しい!悔しい!悔しい!」

 

ランジュさんは悔しがってるし……とはいえ次勝てば同点だけど……

 

「あんなのアリなの!ずるじゃない!」

 

何かずっと文句言ってるけど、あえて聞こえないことにしておいて……

 

「次の歩夢さんとしずくさんは勝てるでしょうか?」

 

「どうだろう?ゲームの内容によるけど……」

 

とはいえ今回のチームはしずくちゃんが自分から志願したものだし……勝つと信じたい

 

「よろしくね。しずくちゃん」

 

「はい!」

 

しずくちゃん、気合いが入ってるけど、大丈夫かな?

 

 

 

 

 

 

しずくside

 

次の対戦は恋さんとすみれさんの二人。内容は……さっきまでとは違い地味なもの……『神経衰弱』だ。

 

「ルールはまぁほとんど一緒だけど、違うのは揃えたら続けて引くはなしね」

 

つまりお互いに一回めくったら、揃っていても揃っていなくても交代と言うことか……それなら……

 

「歩夢さん」

 

「どうしたの?」

 

「絶対に勝ちましょう」

 

「う、うん」

 

歩夢さんはそこそこゲームとかの腕前があるとはいえ、油断は出来ない。何せ、紗桜莉さんが何か仕込んでいそうだ。それを見抜かないと……

 

「それじゃ最初は……虹ヶ咲からね」

 

私は最初に自分に引かせてほしいとお願いをし、二枚めくる。ペアならずか

 

「私の番ですね」

 

恋さんも引くがペアは揃わない

 

「私の番だね」

 

歩夢さんがめくるとさっき私がめくったカードの片割れが見つかった。直ぐに私がめくったカードをめくり、一ペアゲット

 

「やった」

 

「運がいいわね」

 

すみれさんがめくるが、ペアならず……本当に地味だし……何か仕掛けたりもしない。私の思い違いかな?

 

 

 

 

 

 

神経衰弱も中盤、今のところ私たちの方がカードが多い。このままいけば勝てるはず……だけどある違和感を覚えた。

 

「?」

 

さっきめくったカードが違うカードに変わってる?

 

「これは……」

 

カードが入れ替わってる?でもそんな素振りしてる様子がなかった。と言うより気にも止めなかった。記憶しているカードの位置が変わっているだけでもこの神経衰弱の難易度が変わってくる。どうしたら…………

 

 

 

 

 

 

 

紗桜莉side

 

どうやら気がついたみたいだね。しずくちゃん。

私はすみれちゃんにあることを教えておいた。それは恋ちゃんがめくるときに、カードの位置を替える。向こうは恋ちゃんの方を注目するから、その分すみれちゃんの方には注意がいかないはず。それにこれはイカサマとかでもないしね。もし指摘されてもちょっとずれただけと言い訳すればいいけど…………

 

「ねぇ、大丈夫なの?」

 

「何が?」

 

「いや、こっちが負けないと……紗桜莉ちゃんの計画が……」

 

「そうなんだけどね……恋ちゃんを見てよ」

 

あんなに楽しそうにしている恋ちゃんを見ていると、わざと負けろとは言えない。どんだけこういうゲームをしてなかったのかな?

 

「あはは……すみれちゃんも上手く失敗はしてるけど……これ、私たちが勝つよ」

 

「うーん、恋ちゃんに注意をしておけばよかった」

 

「あ、揃った」

 

するとさっきまで外していた歩夢さんがペアを揃えている。まぁ偶然かな?

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

偶然かな?って思ってるだろうな。紗桜莉ちゃんは…………でもね、ぽむお姉ちゃんをなめないでほしいかな。

 

すみれちゃん、外れ

 

しずくちゃん、外れ

 

恋ちゃん、外れ

 

ぽむお姉ちゃん、当たり

 

これが何度も続いた。すみれちゃんもその異変に気がつき、直ぐにカードの位置を替えるけど……ぽむお姉ちゃんは直ぐに引き当てる。

 

「歩夢……凄すぎじゃない?」

 

「ランジュさん、ぽむお姉ちゃんに関しては、こういうコツコツやる系のゲームは強いんだよ」

 

「そうなの!?」

 

「まず私や紗桜莉ちゃんみたいにルールの裏をついたり、イカサマをしたりして勝つ人間はそっちに集中するからね」

 

言うなれば頭脳戦が前提になるけど、ぽむお姉ちゃんは本当にコツコツやっている。

前にも侑お姉ちゃんを交えたポーカーでも、いつの間にかぽむお姉ちゃんが勝ってるし、そういう人にはカードが微笑むのか……ロイヤルストレートフラッシュを出されたりもしたな…………

 

「だからこの勝負……ぽむお姉ちゃんが負けることはない」

 

そして最後のカードをしずくちゃんがめくり、私たちの勝利で二回戦は終わった




すみれちゃんがやったカードの位置をずらすと言うのは本当にきついという……
ホワイトデーは明日あげます
感想待ってます!


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65 ホワイトデー

お待たせしました!ホワイトデー回です


今日はホワイトデー。バレンタインのお返しと言うか返事をというべきか……とにかくホワイトデーのため、私は部室でお返しをしたり、お返しをもらったりしていた。

 

「未唯ちゃんって律儀だね」

 

「律儀って言うか……ちゃんとお返しをあげないとだめかなって」

 

「未唯ちゃんは昔からそうだもんね」

 

ぽむお姉ちゃんが笑顔で言うけど、私がそうするようになったのはお姉ちゃんの影響なんだけどな~

 

「あら、未唯はクッキーなのね」

 

「はい、流石にマシュマロを送るのはちょっと……」

 

「ふふ、それじゃ……本命に対してはやっぱり」

 

あの、果林さん……そんな玩具を見つけたような感じで絡まないでくださいよ……

 

「彼方ちゃんは毎年お返しは~キャンディーにしてるよ~」

 

「遥ちゃんからは?」

 

「二人でキャンディー作ってから同じだよ~」

 

ま、まぁ彼方さんたちの場合は……なんと言うか下手なものをあげたら泣きそうと言うか……なんと言うか……

 

「遅れました。って今日は練習は?」

 

すると遅れてやってきた栞子ちゃん。今日は特に練習はない。まぁなんと言うかホワイトデーの色々をすることになっている

 

「今日はちょっとした休みだよ。はい、栞子ちゃん、ホワイトデーのお返し」

 

「あ、ありがとうございます。私も歩夢さんに相談をして……キャンディーを////」

 

たまに思うけど、栞子ちゃんはこういう行事とかに疎いのかな?いや、人並みに知識はある感じだからそうではないみたいだけど…………

 

「あらあら」

 

果林さん、お願いだからこれ以上からかうのはやめてほしい……別にいいじゃん。キャンディーあげたって

 

「あの、未唯さん。お聞きしたいことが」

 

「何?しずくちゃん」

 

「侑さんは……何をあげたのでしょうか?」

 

しずくちゃんはぽむお姉ちゃんに聞こえないように聞いてきた。うん、しずくちゃんの心配もわかる。あの侑お姉ちゃんだ。

普段から色々とやらかして……いや、ランジュさんや限定的な状況下でのせつ菜さんと違うやらかしをしているお姉ちゃんだ。

 

「大丈夫……だと思う」

 

一応念には念を……釘も指しておいたし…………と言うか毎年頑張ってるから……うん

 

「み、未唯さん?何でいきなり疲れた顔を?」

 

「栞子ちゃん、色々とね……行事があるとね……私がいつも以上に気を遣わないといけなくなるから……ふふ」

 

「あ、お待たせ~はい、みんなにホワイトデーのお返し買ってきたよ~」

 

お姉ちゃんは段ボールいっぱいのキャンディーを持ってきたけど……しずくちゃん、お願いだからそんな顔しないで……

 

「いや~未唯から今年はキャンディーあげた方がいいよって言われたから買ってきたよ~」

 

「わ~先輩ありがとうございます~えへへ、先輩の気持ち、かすみん嬉しいです」

 

しずくちゃん、そんな『かすみさん、お願いだから空気を読んで!と言うか未唯さん?釘を指しすぎたのでは?』って顔しないでよ……

 

「はぁ……」

 

私は私でこれから起きそうなことを考えると、どっと疲れが出て……あれ?ぽむお姉ちゃんが普通に機嫌がいい

いつもならちょっと不安そうになったり、笑顔だけど怒ってる感じなのに……どうしてだ?

それに彼方さんがにやにやしてるし……

 

 

 

 

歩夢side

 

数時間前

 

「え?キャンディー買いに行ってくるの?」

 

「うん、未唯に今年のホワイトデーはキャンディーがいいよって言われてね」

 

「そ、そっか……」

 

何となく未唯ちゃんが私に……と言うより私たちに気を遣ってそう言ったのかもしれないけど……侑ちゃんはそう言うところがあるから……

 

「て、手伝おうか?」

 

「ううん、大丈夫だよ。ほら、歩夢もみんなに配るでしょ」

 

「う、うん」

 

まぁもう毎年のことだから仕方ないと思いつつ、やっぱり私は特別なお返しが……ほしいな

 

「あ、そうだ。これ!」

 

すると侑ちゃんは鞄から綺麗にラッピングされたものを渡してきた。

 

「これ……」

 

「彼方さんに相談したら、歩夢には手づくりのキャンディーがいいよって言われて……手伝ってもらったの」

 

「侑ちゃん////」

 

「歩夢には特別なものを送った方がいいよって言われたし……ダメだったかな?」

 

「ううん、ありがとう。侑ちゃん」

 

「えへへ、どういたしまして」

 

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

きっと何かしらあったのだろうな……それなら大丈夫か

 

「あの、未唯さん……」

 

「どうしました?せつ菜さん」

 

「何故私のだけマシュマロを?」

 

「先月、本当に大変だったので」

 

ちょっと懲りてほしいと言う気持ちを込めてのマシュマロを送るのであった。




未唯の場合、栞子ちゃん以外はみんなクッキー、栞子ちゃんにはキャンディー
侑ちゃん、歩夢には手づくりキャンディー、みんなにはコンビニで買ってきたキャンディー
次の行事は……多分エイプリルフールなので、かなり変わった話をやります
感想待ってます!
追記、もう1話分ホワイトデー回を書きます


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66 バレンタインとホワイトデーの悲劇

そう言えばリエラ組の書いてないと思い、急遽書きました!


紗桜莉side

 

ホワイトデー……を語る前にこれは一ヶ月前のお話。

それはバレンタインの時のことだった。

 

「ぐぬぬぬぬ」

 

「まっ、ショービジネスで培った経験が生きた勝利ね」

 

くぅちゃんとすみれちゃんが喧嘩してるけど……ちーちゃんはニコニコしてるし、恋ちゃんはアワアワしてる……うーん、止めた方がいいのかな?

 

「二人とも?喧嘩?」

 

「違うわよ……って何でスタンガ……」

 

「電気が出る小箱だよ」

 

「……それを持ちながら喧嘩?って聞くのよ」

 

「いや、だってね」

 

喧嘩だし、非力な私じゃ止めるのが難しいから……

 

「喧嘩ではありまセン……ただ勝負をしていたのデス」

 

勝負?一体何の勝負を…………

 

「バレンタインチョコをもらった数で勝負していたのよ。ま、私の圧勝だったけどね」

 

あーだから机の上に大量のチョコが……

 

「五個貰えて、勝ったと思ったのに……くー!」

 

「悪いわね。十個貰ってるのよ。私は」

 

なんと言うか女同士でもそういう話で盛り上がるんだ……

 

「因みにですが、現時点では千砂都で20個ですね」

 

「恋ちゃんは?」

 

「私は8個です」

 

みんな、それなりに貰ってるんだ……

 

「まぁ千砂都は……明るいし、優しいし……結構人気ありそうよね」

 

「いやいや、そんなことは~」

 

「可可が最下位ですか……いえ!まだデス!紗桜莉!何個貰いましたか!」

 

へ?私もその話題に入るの?

 

「0個だけど?」

 

「ふ、これで可可は最下位ではないデス」

 

「珍しいわね。あんた、貰えそうなのに」

 

「うーん、と言うかチョコが苦手と言うか……甘いチョコが嫌いだから」

 

「へ?」

 

「珍しいですね。それじゃビターとかは」

 

「そっちは好きだよ。だから今日とか声をかけられたときは、ビター以外は受け付けないよって言って断ってる」

 

「おぉ、因みに何人くらい?」

 

「えっと今のところ……10

人かな?」

 

「貰っていたら、私と同じくらいか……と言うか悪いわね。一応みんなの分のチョコを作ってきたけど……紗桜莉には後で渡すわ」

 

「すみれちゃん、そんな気を使わなくても……」

 

「そうですね……あげる前に事前に聞いておけばよかったですね」

 

「チョコじゃないけど、たこ焼きご馳走するね」

 

何か変な気を遣われてるけど……まぁいいか

 

「………………かのんがまだデス」

 

「「「はい?」」」

 

「かのんがまだデス!かのんの数で最下位では……」

 

くぅちゃん、勝負に拘るのはいいけど……かのんちゃんだよ。あのかのんちゃんだよ。未唯さん曰く結ヶ丘の無自覚アイドルのかのんちゃんだよ。

すると丁度かのんちゃんが部室にやって来たけど……その両手には大量のチョコが入った紙袋が握られていた。

 

「うぅ、重かった……」

 

「かのん……それは?」

 

「何か一日中呼び出されたりしてて……チョコを貰ったんだよ~」

 

「お、おもてになるんですね」

 

「ふ、ふ、ふ、かのんちゃんは昔から人気だからね。毎年沢山チョコを貰ってるから!」

 

「流石は無自覚……結ヶ丘の高咲侑さんだね」

 

「私、そんな風に言われてるの!?」

 

主に未唯さんにだけど……

 

さてこの後は悔しがるくぅちゃんが色々と言ったりするけど、今回の問題は……今日の部室での雰囲気だ

 

何故か……と言うより私とくぅちゃんと恋ちゃんを除いた三人が暗かった。

 

「……すみれちゃん、お返ししたの?」

 

「まだよ……忘れていて……足りなくなったのよ」

 

「私も……バイト代が……」

 

「私なんて……お小遣いが……」

 

ホワイトデーの問題としては……お返しのために金銭が厳しくなると言うことだ。

因みに未唯さんたちの場合は少しずつ買ったり、手づくりで金銭的に余裕を持たせている結果、こんなことにはなっていないらしい。

 

「紗桜莉ちゃん……」

 

「お金は貸さないけど、割りのいいバイトを」

 

「それは……ちょっと……」

 

「大丈夫。ちょっと肌を見せるだけだから」

 

「それやばいやつだよ!」

 

かのんちゃん写真集を作って渡せばすむのに……

 

「まぁ……その……からかえない状況ですので……何かいい案ないのデスカ?」

 

「そうですね……やはり今から手づくりを……」

 

「うぅ、それしかないよね……」

 

「仕方ないわ……頑張って作って、配りましょう」

 

「そうだね……」

 

さてと三人とも色々と大変みたいだし、助け船を出しておきますか。そろそろいい時間だし……

 

「それじゃ行こうか」

 

「「「「「え?」」」」」

 

「こうなると思って、事前に許可を貰って、今からホワイトデーライブを始めるよ」

 

『えーーーーーー!!!』

 

まぁ今回はファンの子達が一番に望むお返しを考えた。そのためには私自身が色々と動く必要があった。学校の許可とバレンタインにチョコを渡した子達を特定して、鳥坂さんに協力をしてもらい、ステージの設営とこっそりお知らせをしたりとかね。

 

「紗桜莉ちゃん……ありがとう」

 

「まぁ今度からはちゃんと手づくりをするとか考えた方がいいよ。来年になったら……今回以上の事が起きるしね」

 

絶対に来年は今年の倍のチョコを貰いそうだし……

 

 




以上リエラ組のホワイトデーです!
かのんちゃんは絶対に生徒全員からもらってそう
感想待ってます


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67 雪の日の変わった遊び

ただただ書きたかった


歩夢side

 

ある雪の日、今日は練習のため学校に来ていたが……

 

「ここまで雪降るなんてね」

 

「うん、早めに切り上げちゃう?」

 

「そうだね。電車が止まったら大変だし……」

 

侑ちゃんと二人で窓の外を眺めながら話していた。そう言えばしずくちゃんは大丈夫なのかな?

 

「しずくちゃんは帰りとか大丈夫なの?」

 

「はい、今日は念のためかすみさんの家に泊まります」

 

「私も一緒に……」

 

「しお子とみい子もお泊まりするから実質一年生でパジャマパーティーするんですよ~」

 

かすみちゃんたち、仲良しだな~そう言えば栞子ちゃんは……

 

「すみません……手が空いてる方が居れば雪かきを手伝ってもらいたいのですが……」

 

あれ?それって確か……

 

「未唯ちゃんが手伝うって言ってなかった?」

 

「未唯さんなのですが……せつ菜さんに付き合って欲しいものがあると言われて抜けているのですが……」

 

付き合って欲しいもの?なんだろう?

すると侑ちゃんが二人の姿を見つけた

 

「もしかしてあれかな?何か服装が……」

 

窓の外を見ると何故か未唯ちゃんとせつ菜ちゃんだけではなく、ランジュちゃんの姿もあった。

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

せつ菜さんがどうしてもやりたいことがあると言い、私も付き合うことになったけど……なるほど、これか……

私は白いシャツに白いズボンを履くけど……明らかに寒い

せつ菜さんは黒いジャンバーを羽織り、黒一色になっていた。

 

「見ていてください。私の変身!」

 

ポーズを決め、ゆっくり歩みだし、私の前に立ち……

 

「なれたんだね。究極の闇をもたらすものに」

 

「ねぇ……ランジュは一体何の役割があるのよ」

 

「相棒の刑事役です!未唯さんもお好きと聞いていたので……一度やってみたいと思っていたのです!」

 

「まぁ好きだけど……」

 

お互いに特撮系を好きだったりするから、話が合うけど……まさか最終決戦の名シーンをやることになるとは……あと寒い

 

「出来ればその後もやりたいのですが……問題がありますからね」

 

「そうですね。私たちがやれば……停学か退学か……」

 

「何をするつもりなのよ!」

 

「次は真っ赤な部屋で教会のシーンをやりましょう!次は未唯さんがヒーローをお願いしますね」

 

「はい」

 

「だから一体何を……というかランジュは雪遊びをしたいって言ったのに!」

 

 

 

 

 

 

 

歩夢side

 

本当に何をしてるんだろう?

 

「栞子ちゃん、手伝うよ」

 

「すみません……」

 

「まぁある程度雪かきしないと帰るときが大変だからね」

 

私たちは雪かきをしに行くのであった。向かう途中に未唯ちゃんたち見つけたら、声かけないと……

 

 

 

 

 

 

 

暫くしてからみんなで雪かきを(未唯ちゃんたちは途中から参加)終わらせ、部室で暖まっていた

 

「はい、侑ちゃん。チョコ入りココアだよ」

 

「歩夢、ありがとうね」

 

まだ雪は止みそうにないけど、さっきより収まってきたかな?

すると買い出しに出ていた愛ちゃん、果林さん、エマさん、彼方さんが戻ってきた。

 

「ただいま~いや~寒いね~」

 

「一応カイロとか買ってきたけど……早めに帰った方がいいわね」

 

「電車もまだ動いてるから安心だね」

 

「遥ちゃん、大丈夫かな?帰れてるかな?」

 

確かにそろそろ帰った方が良いけど……

私はまた窓の外を眺めると…………未唯ちゃんは玩具の弓矢をせつ菜ちゃんに向けて……

 

「くっ!できないです……」

 

「普通の人には無理でしょ……矢を指で掴むとか……」

 

「と言うかまたランジュ……銃を渡す役って……何の遊びをしてるのよ!」

 

「ランジュは見たことないのか……」

 

「ミアさんがまさか見たことがあるとは」

 

「たまたまだよ……ほら、せつ菜、頑張れ」

 

「行きますよ~」

 

本当に何をやっているのだろうか?




未唯ちゃんたちがやってるのは某ライダーの名シーンをやってるだけです
感想待ってます


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68 互いを補い、誰にも負けない光になる

カナリア回最終章!


二回戦はぽむお姉ちゃんの活躍により、私たちの勝利。

そして最終戦……私と栞子ちゃんは着替えを済ませて、控え室で待機していた。

 

「緊張してる?」

 

「はい……本当に上手く出来るか……それに今回のイベントの目的は……私たちの事を姉に認めさせることですが……」

 

やっぱり不安で一杯だよね……こう言うときはどうしたものか……しばらく考え……私はある答えを出した。

 

「栞子ちゃん……手を前に……」

 

「こうですか?」

 

栞子ちゃんが手を前に出すと私はその手に自分の手を合わせた。

 

「み、未唯さん?」

 

「大丈夫だよ……私がいるから」

 

「未唯さんが……」

 

「それに私には栞子ちゃんがいる……だから……」

 

「お互いに……補って……行くと言うことですか?」

 

「ううん、それだけじゃない。二人の力を合わせれば……何にも負けない光になる……なんてね」

 

「未唯さん……はい!」

 

 

 

 

 

 

 

そして始まる最終戦、最初はクーカーのステージ。二回目のライブのはずが、凄いパフォーマンスだ。きっと……沢山練習したんだろうな……だけど……

 

「行こう。栞子ちゃん」

 

「はい!」

 

ステージに上がろうとしたけど、ちょっとあることを思い付いた。それは……

 

「ねぇ私たちのユニットの口上言ってみない?」

 

「口上ですか?」

 

「うん、こんなの考えたけど……」

 

私は栞子ちゃんに耳打ちをし……栞子ちゃんは頷いた。それじゃ早速……

 

「私は白」

 

「私は翡翠」

 

「「二人が一人になれば……白く輝く翡翠の光になる……白翡翠行こう!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

対決イベントが終わり、私は紗桜莉ちゃんに会っていた

 

「何だか色々とありがとうね」

 

「へ?」

 

「紗桜莉ちゃんらしい考えだったよ」

 

「あはは、私はまぁ何も知らずに言ってくる人が気に入らなかっただけなので……」

 

「紗桜莉ちゃんらしいね……」

 

私と紗桜莉ちゃんは物陰からこっそり覗き込んだ。そこには栞子ちゃんと薫子さんの二人がいた。

 

「いいステージだったわ」

 

「姉さんは……私と未唯さんは合わないと言いましたが……それが違うと言うことを証明できました」

 

「……そうね。まさか勝つなんてね……」

 

「白翡翠は互いに補い、誰にも負けない光になる……これが私たちです」

 

「…………悪かったわね。まぁこれからも応援はするわ」

 

「……その前に姉さん」

 

「何?」

 

「スクールアイドルフェスティバルの事を侑さんに謝ってください」

 

「謝る?」

 

「理由があったとしても、姉さんが諦めたフェスティバルを侑さんは成し遂げました……姉さんが力になれなかったことを……謝ってください」

 

「わかったわ……それにしても……あの子は凄いわね」

 

「はい?」

 

「未唯って子よ……あの子がいるだけで色々と変わる。本当に凄い子ね」

 

あの……急に誉めるのは……

 

「栞子、もしもあの子がいなかったときの事を考えたりは?」

 

「…………一度だけ夢を見ました……未唯さんがいなかったことで……侑さんと歩夢さんが喧嘩をしたり、ランジュが暴走して同好会が廃部になりかけたり……色々と良くないことが起きたかもしれない夢を……」

 

「…………でもそれはあの子がいたから良かったわね……もしもその夢が現実になっていたら、本当に困難が続いたかもね」

 

薫子さんはそれだけを言い残して帰っていくのであった。

 

「未唯さんがいなかったらか」

 

「前にも相談はされたよ。そういう夢を見たって、それに栞子ちゃんはスクールアイドルが嫌いだったことも」

 

「あー生徒会長云々ですね」

 

「あの時は私がまぁ栞子ちゃんに言いに行ったりしたし……」

 

「お互い……生徒会長云々には苦労してたんですね」

 

「え?」

 

「私も恋ちゃんとね」

 

そう言えばそういうことがあったって言うのは聞いたな……でも……

 

「今はね」

 

「そうですね。今は」

 

今は……みんなしっかりしてるから……

 

 

 

 

 

 

 

しずくside

 

同好会の力になれるかと思ったけど……私は…………




次回は未唯しず回になります!
感想待ってます!


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69 未唯ちゃん誕生日回!

と言うわけで今回はオリ主である未唯ちゃん誕生日回!です


栞子side

 

「未唯さんの欲しいものをですか?」

 

生徒会室にやって来たかすみさん、しずくさん、璃奈さんの三人が私にある頼み事をしてきたが……何故突然?

 

「ほら、みい子の誕生日じゃん」

 

「あぁそう言えばそうでしたね」

 

色々と忙しく忘れていたが……そう言えば未唯さんは3月31日が誕生日だった。

 

「これまで未唯さんには色々とお祝いしてくれたから」

 

「皆で話して、豪華な誕生日パーティーにしようって話になったの」

 

「それでかすみんたち一年生はみい子の欲しいものが何か調べてほしいって頼まれたんだよね」

 

「なるほど……」

 

つまり私には未唯さんに直接聞いてほしいと……でもそれなら……

 

「付き合いの長さでは歩夢さんや侑さんに聞いた方がいいのでは?」

 

「お二人にはもう聞いたけど……」

 

 

 

 

 

「未唯の欲しいもの?うーん、未唯は貰ったものは大体喜ぶからな~」

 

「未唯ちゃんはあんまり物欲がない感じがするから……」

 

 

 

 

 

「とのことで……」

 

確かに言われてみれば普段の未唯さんは特別これが欲しいと言ったりしない。それなら直接聞くしかないですね

 

「そう言えば他の皆さんは何を?」

 

「えっと歩夢先輩たち二年生は飾り付け」

 

「三年生は料理」

 

「本当は歩夢さんたちが料理担当だったのですが……」

 

「あ……なるほど」

 

歩夢さんと愛さんはしっかり作るが、侑さんは何処と無く大雑把……ランジュは肉メイン……せつ菜さんは………………………………うん

 

「それは仕方ないですね」

 

とりあえず未唯さんは今日、生徒会の仕事を手伝ってくれるのでその時に聞こう

 

 

 

 

 

 

 

 

未唯さんが手伝いに来てから暫くし、私は欲しいものを聞いた

 

「欲しいもの?」

 

「はい、未唯さんが今一番欲しいものは何かと思って……」

 

「私の欲しいもの……うーん」

 

考え込む未唯さん。やはり物欲が……

 

「なんと言うか……侑お姉ちゃんにもう少し自覚を持って貰えるようなものかな?」

 

「……それは……」

 

「もう少し近くの人の気持ちに気がついてほしい。そうすれば私の負担も少しは……」

 

遠い目をしながら言ってますが……何かあったのでしょうか?と言うより……未唯さんは本当にお二人の事を気遣っているのですね。

……と話がずれましたが……本来の目的を果たさないと

 

「物とかでは何かないですか?」

 

「物?うーん……特には……」

 

「そうですか……」

 

「因みに苺ちゃんはシニエの服を欲しいって言ってたな~」

 

シニエの服を……と言うか姉妹してそうなの……ん?

 

「あの……もしかして……」

 

「うん、普通に気がついてるよ。みんなで私の誕生日パーティー準備してるの」

 

まさか気付かれていたとは……皆さんちゃんと隠していたのでは?

 

「なんと言うか分かりやすいと言うか……みんな、嘘つけないからね~」

 

「す、すみません……」

 

「いいよ。私もちゃんとわかった上で見なかったことにしたりしてるし……あ、欲しいものは……」

 

「はい」

 

「みんなでお祝いしてくれるだけで十分だよ。私はみんなとこうしてワイワイ楽しくしてるだけで充分だから」

 

「未唯さん……分かりました」

 

かすみさんたちには未唯さんが欲しいものを伝え、作業に戻るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

そして誕生日当日、折角なので苺さんと遥さんを呼び、未唯さんたちの誕生日パーティーを始めるのであった。

 

『未唯ちゃん、苺ちゃん、誕生日おめでとーーー!!!』

 

「えへへ、みんなありがとう」

 

「何だか私も呼ばれてお祝いしてもらって良かったのかな?」

 

「苺ちゃんだけ仲間はずれに出来ないからね~」

 

「だから喜んでいいんだよ。ほら、苺ちゃん、シニエの洋服と私個人から……シニエのぬいぐるみ」

 

「わぁ~ありがとう。これってもしかして手作り?」

 

「うん、頑張って作ったんだ」

 

「えへへ、ありがとう」

 

「未唯!ほら、お肉よ!」

 

「ランジュさん……あの量が……」

 

皆がパーティーを楽しんでいた。私も個人的に何かあげた方が良いのか悩んだが……ある考えが浮かび、そっと部室から出ていった。

 

 

 

 

 

 

 

外で夜風を浴びていると……

 

「栞子ちゃん?」

 

「未唯さん、待っていました」

 

「待ってた?」

 

「はい、私個人として未唯さんにあげられるものを考え……一つだけありました」

 

私はそっと未唯さんの手を握った。私が未唯さんにあげられるものは……

 

「こうして二人で少しだけ一緒にいる時間ではダメでしょうか?」

 

「……えへへ、ダメじゃないよ」

 

未唯さんは嬉しそうにしてくれていた。

 

「でも二人の時間より……」

 

「あ、みなさんと……」

 

「ううん、これからも仲良くして欲しいかな?」

 

未唯さんらしいお願いですね……私は笑顔で…………

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

「くっ……イメージ通りに出来ない!」

 

「紗桜莉ちゃん、素直に可可ちゃんに頼もうよ」

 

「ダメだよ!かのんちゃん!未唯さんに似合う衣装を私が自分で作り上げないと!」




次回!エイプリール回!内容はお楽しみに!
感想待ってます!


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70 エイプリールフール『虹白ガンプラバトル!』予告編

今回はエイプリールフール回です!


「ガンプラバトル?」

 

ある日の同好会にて、せつ菜さんからある提案を出された。

 

「はい、昨日ロボットアニメを見ていて……私もあんな風にロボットに乗ってみたいと思ったので……」

 

せつ菜さんの提案は面白そうだけど……でもこう言うのは普通は無理なんじゃ……

 

「その事を璃奈さんとランジュさんに話したら……ノリノリで」

 

あのもしかして……私は璃奈ちゃんとランジュさんの方を見ると……

 

「勿論ゲームプログラムを完成させたよ」

 

「そしてガンプラも大量に買ってきたに決まってるじゃない!」

 

仕事が早いと言うべきなのかな?でもまぁいいか。みんな、やりたいみたいだし……私もやりたい

 

「と言うわけでガンプラは全部用意したわ!後は塗装するだけだから!」

 

「あとランジュさんが買いに行ったときに紗桜莉ちゃんに会ったみたいで……」

 

「結ヶ丘の人たちも巻き込んだわよ!後、何人かも声かけたわ!」

 

それ……大丈夫なのかな?いや、紗桜莉ちゃんなら……楽しみそうだな。

 

とりあえずみんなで早速自分達の機体を作り、塗装をすることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

この時はまだただみんなでわいわい楽しく遊ぶだけのはずだった。

だけど……ゆっくりとそれは起き始めていた。

 

ランジュが作成したランダムマッチシステムのバグにより、未唯が操るウイングガンダムゼロの暴走

 

「ゼロ……違う!私はそんな未来を望んでない……」

 

「未唯さんは……私が止めます!この決意の光で!」

 

ぶつかり合う未唯のゼロと栞子のデスティニー。

 

 

 

 

「バグと言うより……これは……改竄されてる?」

 

「それって……誰かが仕組んだことなの?」

 

「それじゃ……」

 

「紗桜莉さん……」

 

「いや、私じゃないからね」

 

「だとしたら誰がやったのよ?」

 

深まる謎……そして現れる全ての首謀者

 

「どうして……侑ちゃんにそっくり?」

 

「歩夢ちゃん……私は貴方を守る……」

 

侑そっくりの存在に操られる歩夢と歩夢の乗るフリーダムガンダム。

 

「歩夢!」

 

「侑ちゃん……」

 

歩夢を取り戻すために、侑はバルバトスルプスを駆る!

そして……

 

「ゼロの最適な未来と私の最善な未来が合わせれば……最高の未来が見せられる!」

 

「未唯……」

 

完全に扱いこなし、侑と供に歩夢を救い出す未唯。そして侑そっくりの存在の正体が明らかに……

 

「その機体は……かのんちゃんと恋ちゃんの機体にそっくり…………あなたは……」

 

「私はもう一人の高咲侑……私はあなた……完璧なあなた……」

 

現れるあなたちゃんとアナタコアガンダム。

 

「私はあなた方に憎悪を抱いている」

 

「どうして……私たちが何かしたの?」

 

未唯、侑、栞子に憎悪を見せる。

 

「なるほど……貴方はみんなのために動いていたけど……大事なものを見失った…………平行同位体って事だね」

 

ゼルトザームを操り、紗桜莉はかのんたちと一緒にあなたちゃんに挑む。

 

「私は……ただ歩夢を……」

 

「あなたさん!もうやめてください!」

 

「今やっていることはただの支配です!」

 

「私は……ワタシハ……」

 

「もう何も奪わせない!あなたさん……貴方にも!みんな、行くよ!コアチェンジ!」

 

『リライジング!』

 

始まる最後の戦い。そして未唯と栞子は白き翡翠を出撃させる!

 

「ガンダムヘリオス!三船栞子!」

 

「ガンダムリヴランスヘヴン!高柳未唯!」

 

「「出撃します!」」

 

「ワタシハ……コノ憎シミヲ……全テノ平行世界ノワタシガ集結サセル!」

 

「未唯姉……私もこの黒き人馬であなたさんを救います!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「という物語を考えました!」

 

「せつ菜さん……」

 




主なメンバーの使用機体

未唯……ウイングガンダムゼロ、ガンダムリヴランスヘヴン
栞子……デスティニーガンダム、ガンダムヘリオス
歩夢……フリーダムガンダム、ガンダムラブファントム
侑……バルバトスルプス、クロスボーンガンダムX1フルクロスtypeGBFT
かすみ……インパルスガンダムランシエ、トランジェントガンダム
しずく……インパルスガンダムアルク、ガンダムAEGマグナムSVver
璃奈……シナンジュ
愛……バンシィ
せつ菜……ダブルオーガンダムセブンソードG、せつ菜(カミキ)バーニングガンダム
ランジュ……ガンダムGP羅刹
彼方……フルアーマーガンダム7号機
果林……ガンダムヴィダール
エマ……セラヴィーガンダム
ミア……Gーエルス

姫乃……νジオンガンダム
遥……ガンダムジャスティスナイト
苺……ガンダムエクシアダークマター、???

かのん……コアガンダムⅡ(ユーラヴィンガンダム)
千砂都……ウォドムポット
可可……エクスヴァルキランダー
すみれ……ガンダムイージスナイト
恋……コアガンダム(アースリィガンダム)
かのん、千砂都、可可、すみれ……リライジングガンダム
紗桜莉……ガンダムゼルトザーム、???

あなたちゃん……アレスコアガンダム(アースリィ、フェイクニュー) ??? ???

こんな感じになってます
感想待ってます!


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71 告知PVを作ろう!

今回はアニガサキの告知PV作成(未唯)の出来事をやります


「告知PV作るよ!」

 

侑お姉ちゃんからの突然の提案。本当に急すぎない?

 

「いや、今度のオープンキャンパスで発表しようと思ってね」

 

そう言えばそんな時期だった……私の時は近場の虹ヶ咲か苺ちゃんと同じ東雲にするかでコインで決めたんだっけ。

 

「その先輩、どんな感じのPVを作るんですか?」

 

「うーん、そうだね……」

 

「あの、それなら私から提案があります」

 

するとしずくちゃんが名乗り出た。もしかして演劇部での経験を活かして……

 

「構成などをしっかり考えますので!任せてください!」

 

「しず子が燃えてる」

 

「しずくちゃん、編集は任せて『メラメラ』」

 

璃奈ちゃんと燃えてる……というか……

 

「あの、私、いられる時間少ないよ?」

 

親戚の法事の関係でしばらく休学することになってるから、ガッツリと関われないんだけど……

 

「そうだったわね。どうするの?しずくちゃん」

 

「ふむ、それなら……未唯さんだけ先に撮りましょうか」

 

しずくちゃんに腕を掴まれ、私は引きずられていくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

「皆さん、スーツ姿で撮りたいですが……やはり未唯さんは似合いませんね」

 

「わざわざ言わなくても……」

 

さっき鏡を見て理解している。私自身、スーツ姿はどうにも似合わない。何というか……七五三みたいなのかもしれない……

 

「なのでこの黒いドレスを!」

 

「ドレス?」

 

しずくちゃんが用意したのはドレスだった。確かにこのドレスなら……

 

「着替えが終わったら、屋上に来てくださいね」

 

「はぁ……」

 

 

 

 

 

 

 

着替えが終わり、屋上に行くと……何だかテレビとかで見たことがあるようなセットが……

 

「あのこれは……」

 

「未唯さんにはここからバンジージャンプで背面から飛び降りてもらい、落ちながらこの銃を構えてもらいます」

 

「はい?」

 

「ではお願いしますね」

 

あの……心の準備を……

心の準備も出来ず、私は言われるまま飛び降りるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで未唯がこんな状態に……」

 

「ふふ、彼方さんのひざ枕……気持ちいい……」

 

「もうしずくちゃん、ダメだよ」

 

「す、すみません」

 

熱くなっていたのか、冷静になり謝り続けるしずくちゃんだけど……本当にもう少し……早く冷静になってほしい……

何十回も飛ぶなんて……うぅ……

 

「その……このお詫びは……」

 

「お詫び…それじゃ……ちょっと待ってて」

 

私はゆっくり立ち上り、ある場所へと向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、あの////この格好で本当に撮影するんですか///」

 

「大丈夫だよ。PVには使わないけど、しっかりと仕返し……もといお詫びはしてもらうからね」

 

私は被服部から借りてきた背中がぱっくり開き、胸元も物凄い水着を持ってきてしずくちゃんに着てもらった

 

「その////未唯さん……」

 

「とりあえず今回は私が犠牲になったからあれだけど、みんなの時には気を付けてね」

 

私はにっこりと笑顔でそう告げ、しずくちゃんも納得するのであった。




短めですみません
次辺り花見を書いて本編の話を書くかな?
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72花見を楽しむ

久しぶりなのかな?


未唯side

 

今日は1年生だけでお花見に来ていた。

 

「いや~こうして一年生だけで集まるのっていいね」

 

「もうかすみさん、おじさん臭いよ」

 

「かすみん!おじさんじゃないし」

 

「でもかすみちゃんの言う通り、こうして集まるのは……楽しい」

 

「そうですね……みんなでこうして集まれるのってあとどれくらいなるのか分かりませんし……」

 

春だからなのかなんなのか……ちょっとしんみりしてしまってる。でも栞子ちゃんの言う通り、こうしていられるのって……

しずくちゃんも卒業したら、鎌倉周辺で進学するかもしれないし……

 

「むむむむ、あーもう!みんなでしんみりしちゃって!それだったら毎年こうして一年生で集まって花見をする!そうすれば離れてもまた会えるから!」

 

「かすみさん……そうですね」

 

「うん、毎年、集まろう『にっこりん』」

 

「そうだね」

 

そんな話をしつつ、私たちは花見を楽しむのであった。

 

 

 

 

 

 

その数年後

 

『かんぱーい』

 

みんなそれぞれ二十歳になり、かすみちゃんたちと花見をしていた。

 

「しずくちゃん、髪切ったんだ~」

 

「はい、ちょっと気分展開に……その変ですか?」

 

「ううん、大人っぽいよ」

 

しずくちゃんはあれから実家の鎌倉に……ではなくお台場で演劇関係の学校に通ってる。高校の時は長く綺麗な髪をしていたのが、短く切り今は落ち着きのある大人な感じがする

 

「かすみんだって大人っぽいでしょ」

 

逆にかすみちゃんは髪を伸ばし、なんと言うか……可愛さに磨きがかかった感じがする。

 

「私も成長した」

 

璃奈ちゃんはと言うと、身長もあの頃から伸び、スタイルも良くなっている。

 

「しお子も髪伸ばしたんだ~」

 

「はい、少しイメージを変えた方がいいと未唯さんに言われて」

 

栞子ちゃんはあの頃から髪を伸ばして、なんと言うか少し薫子さんに似てきたような……でも本人にそれを言うとちょっと嫌そうな顔をする。

 

「でも一番は未唯さんですね」

 

「え?そうかな?」

 

私は髪が伸びたくらいだし……身長も高校の時から止まったままだし……

 

「なんと言うか雰囲気と言うべきか……強くなったといいますか……」

 

「確かにみい子……強くなったよね」

 

「うん、強い」

 

「いつも見てますが……本当に強くなりましたね」

 

「「「「胃」」」」

 

胃!?そんなに強いかな?普通だと思うけど……

そう思いながら私は大ジョッキに入ったビールを飲んだ。ふぅ……美味しい

 

「みい子ってあんなに飲む人だっけ?」

 

「あの、今私と未唯さんは歩夢さんと侑さんとでシェアハウスしているじゃないですか」

 

「そうでしたね。でもそれと……あ」

 

「未唯ちゃん、苦労してるんだね」

 

「はい、お二人のたまにある喧嘩の仲裁で苦労してるからか……」

 

「そんな人をお酒でストレスを発散してるみたいに……」

 

『いや、そうでしょ』

 

みんなひどいな……でもここは……

 

「栞子ちゃんなんて、疲れたときに私に抱きついたりするじゃない」

 

「そ、それは///」

 

「未唯ちゃんたち、相変わらずラブラブだね」

 

「まぁかすみんたちは変わってないけどね」

 

「そうだね。私達は……」

 

「かすみちゃんたちは……」

 

「知ってるよ~物凄いイチャイチャしてたって」

 

「あれはベンチでイチャイチャでしたね」

 

「「/////」」

 

「私は……愛さんとミアちゃんとはいつも通りだよ」

 

璃奈ちゃんの場合はあんまりそういう話を聞かないけど……うまく隠している感じだよね

 

「そ、そんなことより、ほら、今日は花見を楽しみましょう」

 

「そうだよ!約束してたんだから!毎年みんなで集まろうって」

 

本当にあの時のちょっとした約束が毎年恒例になるのは、私達なりの絆の深さなのかな?まぁ本当にみんなでこうして集まるのは楽しいからね

私はそう思いながら花見を楽しむのであった




早くアニメの栞子ちゃんと未唯ちゃんのイチャイチャを書きたい
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73 桜坂劇場 警察VS怪盗 ①

今度のイベントの歩夢ちゃんが可愛すぎ、思い付いたので


歩夢side

 

虹ヶ咲警察署。日々街の平和を守る警察署。私はその署内にある特殊捜査課『AZUNA』の一人である。

 

「おはようございます」

 

「おはようございます。歩夢さん」

 

挨拶を返してくれたのは特殊捜査課部長の中川菜々さん。毎朝早く来ては明るい笑顔を見せる。

 

「昨日の夜の報告書出来上がってます」

 

「早いですね。歩夢さん」

 

「いえ……」

 

「やはり落ち込んでいるんですか?」

 

部長は察している。また怪盗を逃がしたことを…………

 

「すみません……追い詰めたのですが……」

 

「仕方ありません……それほどにまで手強いのですから……」

 

世間を騒がせている怪盗一味『qu4rtzy』五人一組の怪盗で特殊な宝石や絵画などを盗んだりしているけど……

 

「彼女たちの目的が、所謂……」

 

「はい、何かしらの理由で奪われたりしたお宝を元々の持ち主に返している……そして……」

 

「奪った人への罪を私達に知らせる……義賊的なものですから……街の人たちには人気が……」

 

「そうなんですよね……」

 

ため息をつく私達。するともう一人の課員のしずくちゃんがやって来た

 

「おはようございます……ってどうしたんですか?」

 

「しずくちゃん……昨日の事で」

 

「怪盗ですね……私もあの怪盗『KSKS』にしてやられました……」

 

しずくちゃんも昨日の失敗を悔やんでいた。まさか爆弾を投げたと思ったら、ただの犬のぬいぐるみで……なんて

 

「落ち込んでいても仕方ありません!今日は例のお店で……」

 

「またやられたみたいね!」

 

突然大きな声が課内に響き、振り向くとそこには特殊捜査二課『リバース』の部長ランジュさんと捜査員のミアちゃん、栞子ちゃんがいた。

 

「ランジュさん、今日は何の用ですか?」

 

「昨日の件についてよ。ちゃんと言ったじゃない!怪盗が出たら私達にも声をかけてって」

 

「ランジュ、昨日は別のグループの対応で遅れたんだから仕方ないでしょ」

 

「そうですね……怪盗『白翡翠』……こちらの手を全て読んでいますからね……」

 

「おまけに今回はあのにっくき白天使だったのに!!!」

 

この街には二つの怪盗グループが存在する。一般的には私達が追っている怪盗が有名だが、もうひとつの『白翡翠』はこちらの動きを乱したり、たまにお宝を盗んだりして……どうにも何をしたいのか分からないため、優先度が低いけど……

 

「いい!今度予告状が出たら、私達も呼ぶ!いいわね!」

 

「次はDDのお二人も協力するみたいですので……」

 

「まっ、これだけ揃っていれば怪盗なんて捕まるよ」

 

三人はそう言って帰っていくけど……もしかして今度は協力しようって言いに来たのかな?

 

「ランジュさんたちの気持ちに答えてみましょう!先ずは例のお店でお昼を!」

 

 

 

 

 

 

 

探偵事務所件喫茶店『高柳探偵事務所』

 

お昼はいつもここで食べている。何故かと言うと……

 

「いらっしゃいませ。あ、ぽむお姉ちゃんたちでしたか」

 

「未唯ちゃん。また来ちゃった」

 

店長件所長の未唯ちゃん。幼馴染みの一人である。

 

「お姉ちゃんたちは常連だからね。来てくれるとすごいうれしいよ」

 

「未唯姉、注文はいつもので良さそう?」

 

「あ、そうだった。注文は?」

 

「いつもので……いいかな?」

 

「はい!」

 

「私も!」

 

「OK。しずくちゃんはアルコールは?」

 

「勤務中ですので、と言うかうらさんは?」

 

「うらちゃんは探偵の仕事に出てるよ」

 

高柳家で回しているこの探偵事務所件喫茶店。マスターの未唯ちゃんに、コック長の苺ちゃん、ドリンク(アルコール)専門のうらちゃんで回している。それでやっていけてるのかと思うけど……バイトに……

 

「あれれ~しず子~お昼食べに来たの~」

 

「かすみさん。仕事中に話していていいんですか?」

 

「かすみちゃん、しずくちゃんに会えて嬉しいからついつい話しちゃうんだよね」

 

メイド服を着たかすみちゃん。エプロンをつけた璃奈ちゃん。そして……

 

「こっち、あと少しで出来上がるけど、彼方ちゃんの方は?」

 

「こっちもOKだよ~」

 

コックのエマさんに彼方さん。この四人が店員としているから大丈夫だったりする

 

「そう言えば今日は侑さんは?」

 

私の幼馴染、侑ちゃんは探偵の助手として働いてるけど……仕事中かな?

 

「仕事してるよ。資料整理中。呼んでくる?」

 

「ううん、ちゃんと仕事してるなら大丈夫だね」

 

「お姉ちゃんは心配性なんだから……」

 

侑ちゃん、未唯ちゃんの助手になってから楽しそうで良かった。でも前までは………………

 

『私は……盗ってない!』

 

『侑ちゃん……ごめんね……』

 

信じようとしたけど、警察官としての役目を全うしようとした私と無実を訴える侑ちゃん……

 

『貴方は……』

 

『高咲侑の無実を証明しに来た。貴方は警察官である前に……幼馴染だよね?』

 

そして怪盗『quartzy』と怪盗『白翡翠』に諭される私……

 

「ぽむお姉ちゃん?」

 

「え?あ、どうしたの?」

 

「ボーッとしてたけど……」

 

「あはは、色々とね」

 

あの時のことを思い出しちゃった……

 

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

喫茶店も一通り落ち着き、私は探偵事務所の方に上がると暗い部屋でみんなが待っていた。

 

「うらちゃん、依頼人は?」

 

「来てますよ。彼方さんの妹です」

 

それは変わった依頼人だ。

 

「未唯ちゃん、ごめんね。あまりここに来ない方がいいって言われたのに」

 

「いいよ。依頼しに来たんだよね?」

 

「うん……」

 

「遥ちゃんから聞いた話だと、近江家で大切にしていたペンダントが見つかったみたいなの~」

 

「宝石が付いているんですが……大切なのはペンダントに入った写真なんです……」

 

「……調べたら今の持ち主の人が盗んだみたい。しかもかなり悪質で警察と裏取引をしてる『ぷんぷん』」

 

「お母さん……ペンダントが無くなってから落ち込んでることが多くて……何とか探してたら……」

 

「ようやく見つけた場所が……美術館と……警備の方も厳重みたいだから今回は全員で行った方がいいね」

 

「全員って……もしかして未唯ちゃんも?」

 

「私だけじゃないよ。だよね?栞子ちゃん」

 

こっちに近寄ってきたのは警察官の栞子ちゃん。私の相棒で必要なときは協力してくれている

 

「はい、警備の配置はこんな感じです」

 

「にしてもしお子、本当に警察なのにいいの?こんなことしてて」

 

「未唯さんに言われました。法と正義だけでは守れないものがあると……」

 

「今回はいつものメンバーだけじゃなく、DDの二人も出てくるみたいだからね。気合い入れていくよ。侑お姉ちゃんも気を付けるように」

 

「分かってるよ。未唯に恩返しの為だし……と言っても」

 

「ぽむお姉ちゃんには話せないよね……まだね」

 

とりあえず予告状を送りつけて、協力者の紗桜莉ちゃんが用意した衣装を来て、さぁて取り戻しますか……お宝を!




歩夢、せつ菜、しずく、ランジュ、ミア、愛、果林は警察

未唯、侑、璃奈、彼方、エマ、かすみ、うら、苺は怪盗側。件未唯経営の探偵事務所と喫茶店で働く

栞子は警察官でありつつも、怪盗でもある

紗桜莉、リエラメンバー、怪盗たちに協力。

ある現場で未唯の正体を知った栞子が未唯を問い質し、理由を知りつつ、警察の黒い繋りなどに怒りを覚えている所を未唯の説得により、怪盗側に

次回に続きます
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74 キスの日

せっかくのキスの日なので
ゆうぽむは別の作品で書いたので


『あなた方はこの部屋に閉じ込められました。ある方法でしかこの部屋から出られません。その方法は……キスをすることです』

 

と書かれた紙を貼る私。それにしてもこれ、本当にする人がいるのかな?

と言うか下手すれば退学になりそうだけど……部長は『バレなければ犯罪じゃない』とか……ばれた後はどうするのだろうか?

私、うらはため息をつくのであった。因みに部長が独断で選んだ候補たちはなんやかんやして部屋に閉じ込めるらしい……うん、バレたときのために今日はもう帰ろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しずかすの場合

 

しずくside

 

紙に書かれた紙を見て、私は絶句していた。そんな……かすみさんとキスなんて……そんなこと……

 

「うーん、どうしよっか?しず子」

 

「えっと……するの?」

 

「まぁしないと出れないみたいだし、それとも誰かが助けに来るのを待ってる?」

 

何でこう言うとき、かすみさんは冷静なのかな?普通は慌てたりするはずなのに……と言うか気にしてる私がバカみたいじゃない!

 

「因みに助けに来る保証は?」

 

「うーん、みい子辺りかな?」

 

「確かに、未唯さんなら……」

 

未唯さんは異変に気がついて、助けに来てくれそう。でも扉を開けられるのかな?

 

「それとも~しず子はかすみんとキスしたいの?」

 

「…………」

 

「な~んて……ってしず子?何でマジマジ見てるのかな?」

 

「私はかすみさんとならいいけど……(減るものじゃないし、演劇で今後そう言うことをするかもしれないしと言い聞かせないと)」

 

「え、えっと……」

 

「それとも……かすみさんは私とするのは……嫌?」

 

「/////」

 

顔を真っ赤にさせるかすみさん。結局キスをせず、助けに来た未唯さんによって、部屋から出れた私たちだあった。因みに未唯さんは私たちの前に閉じ込められたらしいけど…………

 

「中からは確かに開けられないね。だって、鍵は外についてるし」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みいしおの場合

 

未唯side

 

「閉じ込められたね」

 

「そうですね……それにこの部屋は……」

 

閉じ込められた部屋をくまなく調べ、栞子ちゃんは思い当たることがあるらしい

 

「知ってるの?」

 

「科学部の方が使用している実験室ですね。しかも扉自体に仕掛けがあり、取り外しがしやすくしたみたいですよ」

 

「なるほどね……でもこの扉、外せないよ?」

 

「特殊な手段でしか無理みたいですよ。さて、どうします?」

 

「うーん、キスか~栞子ちゃんとなら私は大歓迎だけど」

 

「ま、まぁ私も……未唯さんとなら……ですが」

 

「うん、だよね」

 

何だか言う通りにするのは癪だよね。それだったら……

 

「ねぇ、栞子ちゃん、この紙にはキスすればって書いてあるよね?」

 

「はい、そうですね」

 

「じゃあ……」

 

少しして、部屋の鍵が開く音が聞こえたけど、開くまでにちょっと時間がかかったのは、思っていたキスとは違ったからかな~

 

「まぁ確かにキスをする場所は指定してませんでしたね」

 

「うんうん、手の甲にしても問題はないよね」

 

「さて、とりあえず後で科学部部長は、呼び出しますね」

 

「そうだね。しっかりとお説教しないと!」

 

 

 

 

 

 

 

その後、私たちは科学部部長にお説教をし、一週間ら活動停止処分を下すのであった。因みにお姉ちゃんたちも巻き込まれたみたいだけど……時間がどうにもかかったらしい……いや、なにをしてたんだろうか?

 




短めですが、他の子達の場合でした
感想待ってます


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75 きな子と天使

きな子ちゃんがあまりにも可愛いので、出会わせてみた


きな子side

 

どうも、桜小路きな子っす。今日はかのん先輩とお出掛けをするはずだったっすが……

 

「ここ、どこっすか~」

 

お出掛けが楽しみすぎて降りるはずのバス停を通りすぎてしまった……うぅ、ここが何処か分からない……

 

「はっ!こう言うときはかのん先輩に連絡を……」

 

早速スマホを取り出すが……充電切れ……うぅ……

 

「どどどど、どうしたら……」

 

「どうかしたの?」

 

困り果てていると白い髪の女の子が声をかけてきた。なんというかきな子と同じ年かもしくは年下の女の子……それに雰囲気が何となく天使みたいな……

 

「あ、あの……きな子……困ってるっす……」

 

「困ってるって?」

 

「実は……」

 

ここまでの経緯を話すと、女の子は優しく微笑んだ。

 

「そっか、それで困ってるんだね。その待合せしている子の連絡先知ってる?」

 

「は、はいっす!えっと……澁谷かのんって人っす」

 

「かのんちゃん?」

 

あれ?この人……かのん先輩と知り合い?

 

「あぁ、なるほど……」

 

何故か納得する女の子……一体何者っすか?

 

「私もかのんちゃんと知り合いなの。だから私の方で連絡しても良い?」

 

「お、お願いしますっす」

 

いや~都会の人って冷たいイメージが強かったっすけど、こんな優しい人がいるなんて~

 

「はっ!」

 

でも待つっす!前に聞いたことがあるっす……優しい振りをしていけないことをしてくる人がいるって……もしかしてこの子も……

 

『は、恥ずかしいっす……』

 

『大丈夫……直ぐに気持ちよくなるから』

 

『き、きな子……まだ誰にも見せたことないのに……』

 

『安心して……天井のシミを数えていたら終わるから』

 

何て言うことに……うぅ、そうなったらこの人に責任を……じゃなくって早く止めないと……

 

「あ、あの!」

 

「あ、かのんちゃん?実は……」

 

あ……遅かった……っす

 

女の子はかのん先輩と電話をし終えると、私の手を握った

 

「かのんちゃん、まだ家にいるから一緒に向かおうか」

 

「は、はい……っす」

 

信用してもいいっすよね?騙されていたら……どうしよう……

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

かのんちゃんの家に着くと……

 

「あはは、未唯ちゃんがそんなことするような人じゃないよ」

 

「うぅ、面目ないっす……」

 

「いや、まぁ警戒するって大切だからね」

 

というか私ってそんなに怪しかったかな?

 

「あ、あの未唯さんは……」

 

「同じ年だから呼び捨てでもいいよ」

 

「いえ、そんなわけには……それで未唯さんはかのん先輩と同じスクールアイドルっすか?」

 

「うん、そうだよ」

 

「未唯ちゃんは虹ヶ咲のスクールアイドルで、天使って呼ばれてるんだよ」

 

「天使……」

 

「ま、まぁ恥ずかしいけど……」

 

「確かにそんな風に感じたっす」

 

私ってそんなに天使みたいに感じるのか……うーん、嬉しいような恥ずかしいような……

 

「因みに紗桜莉ちゃんは未唯ちゃんのファンで」

 

「紗桜莉さんがっすか!きな子……紗桜莉さんに怒られたりとかは……」

 

「ないと思うよ。それにしてもきな子ちゃんか。前にかのんちゃんから5人くらい入部したって聞いてたけど……」

 

「同じ年なんだけど、きな子ちゃんいわく先にスクールアイドルやっていたから先輩呼びをするって」

 

同じ年なのに先輩か~まぁそう言うこともあるのかな?

 

「とりあえずきな子ちゃん」

 

「は、はい!」

 

「これからよろしくね。もし良かったら虹ヶ咲にも遊びに来てね」

 

「は、はいっす!」

 

きな子ちゃんか~可愛い子だな~

 

この時……私は知らなかった……後々紗桜莉ちゃん、うらちゃん、そしてリエラの新たなメンバーの一人が盛大なやらかしをすることなんて…………




フラグ立てつつ……
おになっつを聞くたびに、太陽の石で進化する某ナッツを思い出す
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76 マッドな三人

未唯side

 

事の発端は部室で薫子さんとランジュさんにアルバムを見せてもらっていたときだった。

 

「栞子ちゃん可愛いな~」

 

「でしょ~高柳さんなら気に入ると思ったのよね」

 

「この頃の栞子は髪が長かったわよね」

 

「へぇ~私も同じくらいの長さだったけど……こうして見ると髪の長い栞子ちゃんも新鮮だな~」

 

「本当に見せてあげたいわ~」

 

「きゃは!それなら例の薬で……」

 

「あれって年齢は選べなかったはずだけど……」

 

何度も被害に遭ってるから、薬の説明を聞いていたから分かるけど……

 

「残念ね」

 

ランジュさん……あまり残念そうにしないでほしいのだけど……

するとじっとこっちを見るうらに気がついた。

 

「どうしたの?」

 

「ううん、何でもないよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

うらside

 

うーん、お世話になってる未唯ちゃんの望みを叶えたい……でもあの薬をどうにかするのは難しいな~

 

「誰かしらそう言うことが得意な人がいないものか……」

 

一人、そんなことを呟いていると前を歩く二人組の声が聞こえた。

 

「なるほど、虹ヶ咲にはそんな薬が」

 

「まぁ私もたまに薬の改良を頼まれてるけど……あっちは設備が整ってるから」

 

「一度行ってみたいな」

 

あの人って……結ヶ丘の……

声をかけるか悩みつつ、すれ違った瞬間何かを感じ取った私。いや、私たち

 

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

次の日、同好会で私と栞子ちゃんは呼び出されると、そこにはうらちゃん、紗桜莉ちゃん、あとは……四季ちゃんだっけ?がいた

 

「ごめんね。ちょっと話したいことが……」

 

「とりあえずお茶を出したので」

 

「飲みながらでも……」

 

怪しい……何かこのお茶を飲んだらダメな気がする……

 

「それじゃいただきますね」

 

栞子ちゃんは特に警戒することなく出されたお茶を飲んだ。今のところ何もないし……大丈夫かな?

私もひと口飲むと……ボンッと言う音がして、気がつくと……

 

「やられた……」

 

「???」

 

私と栞子ちゃんは小さくなっていた。と言うか前とは違って小学六年生くらいかな?

 

「成功!」

 

「うんうん、完璧だね!」

 

「流石は結ヶ丘のマッドサイエンスな二人!」

 

「いや、これ……戻れるの?」

 

「未唯さん…」

 

この三人……出会わせたらダメだった気がするけど……まぁ今回は被害が私たちだけだから……

 

「未唯ちゃん!助けて!」

 

するとぽむお姉ちゃんが慌ててやって来たけど……その引っ付いてる侑お姉ちゃんは……何?

 

「あぁその人には一番好きな人への想いが強くなる薬を飲ませたんだっけ?」

 

「あとはかすみさんには犬になる薬を……」

 

「果林さんには迷子にならない薬を……」

 

うん、これはお説教だね…………とりあえず戻ってからだけど……




続かないです!
絶対に組ませたらあかん三人でした
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77 みんなでプールに

何か思い付いたので


かすみside

 

「あ~暇だよ~」

 

一人部屋でそんなことを呟く私。夏休みに入ってから練習がない日とは言え、流石に暇だな~

 

「そうだ!こう言うときは……」

 

みんなと遊べばいいんだ!うんうん、かすみんナイスアイディア!

早速メッセージを送ると……

 

一年生

 

かすみ『今から遊ぼう』

 

しずく『良いですよ』

 

栞子『今、しずくさんと夏休みの宿題をしていたので』

 

璃奈『OK』

 

うんうん、みんな良いみたい。ん?宿題?宿題は後々。ってあれ?みい子だけ返信がない?

 

かすみ『しお子としず子ってみい子と

一緒じゃないの?』

 

栞子『はい、一緒では……』

 

未唯『ごめん。遅れた。遊びに行くのOKだよ』

 

よぉし!それじゃ早速……折角だしプールにでも行こう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と言うわけでみんなでプールに来たけど……

 

「ねぇ、みい子」

 

「何?」

 

「そのぐったりしてる子……誰?」

 

見覚えのない子がみい子の肩を借りているけど……誰だろう?

 

「この子は結ヶ丘の桜小路きな子ちゃん。この間知り合ってね」

 

「そう言えば前に来ていた四季さんと同じ時期に入った方ですよね?」

 

「うぅ~よろしくっす~」

 

「あの大丈夫ですか?」

 

「具合悪いの?」

 

「いえ、都会の暑さになれてなくって……」

 

「それでここに来る前に見つけてね。連れてきちゃった」

 

みい子もある意味行動力があるな~

 

「あれ?返信遅れたのは?」

 

「あぁ……うらちゃん、紗桜莉ちゃん、四季ちゃんの三人が……」

 

『夏休みの自由研究でスクールアイドルロボを作ろう!』

 

『任せて……』

 

『ものすごいの作っちゃおう』

 

『出来た!』

 

『これがスクールアイドルロボ……その名も』

 

『無双鉄神イン○ライザー』

 

 

 

 

「って明らかに殲滅兵器を作り上げていたから、それの処理とお説教で……」

 

みい子も大変だったんだな……とりあえず早速水着に着替えて遊ばないと!

 

 

 

 

 

 

 

水着は買いに行く時間がなかったから、去年のを……にしても……

 

「しず子、それレンタル?」

 

「うん、急だったから」

 

「それでもお似合いですよ」

 

水色のビキニ……しず子って意外とスタイルいいからな~

それでしお子とりな子も去年の、みい子は白いワンピースと……できな子は……

 

「何でスク水?」

 

「えっ?ダメだったっすか?」

 

いや、ダメじゃないけど……そのきな子って変わってるな~

 

「と言うかきな子の水着ってみい子が貸したの?」

 

「ううん、きな子ちゃん、暑いからプールに行こうとしてたから自前のだと思うけど……」

 

「きな子……変わってる……」

 

「えっ?」

 

そんなこんなでみんなでプールで泳いだり、楽しく遊び始めた。きな子も初対面で緊張していたけど、直ぐに慣れたみたいで良かった良かった

 

 

 

 

「今度はきな子の友達とも遊ぼうか」

 

「いいんっすか?別の学校なのに?」

 

「いいっていいって、かすみんたちとはもう友達でしょ」

 

「かすみさん……はいっす!」

 

「所でかすみさん?宿題は終わったの?」

 

「へ?それは後で……」

 

「今度は遊びじゃなく勉強会だね」

 

「ミアちゃんと呼ぶね」

 

「それじゃ私は遥ちゃんとかのんちゃんたちも」

 

「賑やかになりますね」

 

うぅ~宿題か~と言うかその面子だと逃げられない気が……

するとこっちに向かってくるうら子たちがいたけど、なんだろう?三人が運んでる白いドラゴンみたいなのは……

 

「見て見て!未唯ちゃん!スクールアイドルロボ2号機!その名もシビルジャッジメンター……」

 

その後、みい子がロボを破壊し、三人を叱りつけるのであった。




こちらだと暴走する紗桜莉……多分この三人は某帝王星人か星の管理プログラムより厄介な気が……
あときな子ちゃんがスク水なのは作者のイメージです。もしかしたら二期で水着回があったら……
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78 夏美ときな子の潜入ミッション

何となく思い付いた


夏美side

 

ここが虹ヶ咲学園……ふふ、あの噂の真相を確かめられれば……きっと……

 

「ふふふ、マニーですの」

 

「あの、きな子たち……何しに来たんっすか?」

 

事の発端は紗桜莉さんにある話を聞かされたことですの。動画のネタで何か良いものがないかと相談した結果……

 

「虹ヶ咲ですの?」

 

「うん、どうかな?」

 

「確か……専攻の多様性と生徒の自由を校風にした学校ですよね?」

 

「色々とネタが出てくるんじゃないかな?」

 

「ふーん、とりあえず参考にしてみますですの」

 

 

 

 

その日の夜、虹ヶ咲について調べていたら、中々面白そうな噂が流れていた。

 

『一年生が自分が生徒会長になったら、スクールアイドル同好会を廃部にすると宣言した』

 

『選挙演説にて、明らかな妨害行為を行ったのにも関わらず、何のペナルティもなく、そのまま妨害した生徒が生徒会長になったらしい』

 

『理事長の娘という立場を使い、新しい部活を作り、それに入部しなかったら、活動を妨害したらしい』

 

『私的利用で監視委員会を設立し、同好会のライブを妨害』

 

『突然猫になる薬を飲まされたり、子供になる薬を飲まされたりされる』

 

最後のは明らかに作り話感があるですの。でも他はあり得そう……それなら……

 

「これは確かめにいかないと行けませんですの」

 

 

 

 

 

 

なので暇そうにしていたきな子を連れ出し、虹ヶ咲へ……

 

「はぁ……噂の真相っすか……」

 

「これはいいネタですの……と言うわけで早速潜入するですの!」

 

因みに潜入がバレないように、可可さんにお願いして虹ヶ咲の制服を着て、潜入して噂を確かめるですの!

 

 

 

 

 

 

きな子side

 

夏美ちゃんに頼まれたとは言え、どう確かめれば……

 

「にゃー」

 

「みー」

 

考え事をしながら歩いていると、黒と白の2匹の猫がいつの間にかついてきていたっす……

 

「可愛いっすね~名前は何て言うんっすか?」

 

「にゃー」

 

「みー」

 

「はんぺんとシニエって言うんっすか?可愛い名前っすね~」

 

はんぺんとシニエと戯れる事にすることになったっす

 

 

 

 

 

 

 

夏美side

 

「まずは一般生徒が同好会を廃部にしようとしたことと選挙で妨害行為をしたことを調べるですの」

 

手始めに……彼処の眼鏡の方に……

 

「すみませんですの~ちょっとお聞きしたいことが」

 

「私ですか?」

 

黒髪に三つ編み……そして眼鏡!如何にも真面目そうな子ですの。もしかしたらこういう子が色々と話してくれるはずですの

 

「実は~噂の真相を調査に来ましたですの」

 

「はぁ?」

 

「今の生徒会長がその昔スクールアイドル同好会を廃部にしようとしたりとか、選挙で妨害行為をしたことについて詳しく聞きたいですの」

 

「!?」

 

この反応……何か知っているみたいですの……これは一発目から当たりを引きましたの

 

「そうですね……お答えする前に……こちらの質問に答えてもらっていいですか?」

 

「はい!」

 

「あなたは……虹ヶ咲の生徒ですか?」

 

「へ?」

 

まずい……いや、これはプラフ!下手に答えないように気を付けて……

 

「何を言っているですの?ここの生徒ですの」

 

「おかしいですね?貴方みたいな子を見たことがないのですが……」

 

「へ?」

 

「私、こう見えて全校生徒の顔と名前を知っているので」

 

まさか当たりではなく、外れですの!?

 

「お聞きします……学年と学科を教えてくれませんか?」

 

「………………逃げるですの!」

 

「あっ!待ちなさい!」

 

ここは逃げるが勝ちですの!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

きな子side

 

猫と戯れていると……

 

「ねぇ、君だれ?」

 

ここの生徒に見つかったっす!?それも何だか外国の方っすか?

 

「えっと……きな子は……その……」

 

「見覚えがないけど……」

 

「その、決して不法侵入とかじゃないっす」

 

「不法侵入?」

 

まずいっす……このままだと……警察に通報……

 

「ミアちゃん、どうしたの?」

 

「あーミアちゃんが女の子をいじめてる~」

 

そんなとき見覚えのある二人が……確かこの二人って……

 

「璃奈ちゃん……うらちゃん~」

 

前にプールに遊びに行ったときに知り合った二人が~

 

「知り合い?」

 

「うん、前に未唯ちゃんに紹介された」

 

「でも何で虹ヶ咲に?しかも制服なんて着て」

 

「なんか不法侵入したらしいよ」

 

「違うっす~いや、違わないっすけど~話を聞いてほしいっす~」

 

 

 

事情を説明すると、3人とも納得してくれたっす

 

「大変だったね『よしよし』」

 

「まぁはんぺんたちと戯れていたら、急にミアちゃんみたいな子に声をかけられたら恐いよね」

 

「僕は怖くないけど……と言うか噂の真相って……」

 

「大体は合ってるけど、噂は噂だから」

 

「そうなんっすか?」

 

「うん、確かに廃部の事とか選挙の妨害行為とかあったけど、未唯ちゃんが何とか解決したし、そんなに大きな問題にはなってない」

 

「それに監視委員会とか強制的に入部させようとしたりとかも、ランジュがやりかねないけど、未唯さんが何とかしてたしね」

 

「だからどれも大きな問題にはなってないよ」

 

なーんだ。噂は噂なんっすね~

 

「因みに変な薬とかも噂っすよね?」

 

「「「ウワサダヨ」」」

 

やっぱり噂だったっすか~それじゃ夏美ちゃんと合流して……

そんなとき、突然放送の声が響いた。

 

『現在、見知らぬ女子が虹ヶ咲に潜入しています。見た目は毛先が桃色の女子です。見かけた方は直ぐに生徒会に連絡を』

 

この声って三船さんっすよね?それに不法侵入した女子って……

 

「夏美ちゃん……?」

 

「知り合い?」

 

「はいっす。噂の真相を確かめに行こうと話を持ちかけた子っす」

 

「と言うか何でバレたんだろう?」

 

「うらの言う通り……この学校に知らない子がいても、気づかれることはないし……」

 

夏美ちゃん……何かヘマしたっす?

 

 

 

 

 

 

 

 

夏美side

 

何とか逃げ切って、次に出会った子に声をかけたら……さっきと同じように全校生徒の顔と名前を知っている方なんて……しかも生徒会長だったから、余計にまずいことに……

物陰に隠れてやり過ごすことにした私。どうしたものか……

 

「ここは適当な教室に入って……」

 

とりあえず探し回っている人がいなくなったのを確認して、近くの教室に入ると……

 

「歩夢……」

 

「侑ちゃん///」

 

「さぁ!ここで侑さん!歩夢さんに……」

 

何だかお取り込み中でしたの……他の場所に……

 

「「見つけましたよ」」

 

あ…………

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

「本当にごめんなさいっす」

 

「いや、きな子ちゃんが謝ることじゃないけど……こっちもみんなに話忘れてたし」

 

部室に行くと見知らぬ女の子がせつ菜さんと栞子ちゃんに囲まれ、泣きじゃくっていた。するときな子ちゃん、璃奈ちゃん、うらちゃん、ミアちゃんが来たところで私はせつ菜さんたちに事情を説明をした。

 

「まさか未唯さんが動画撮影に協力していたとは」

 

「おっしゃってもらえれば良かったのに」

 

「いや、いつ来るか分からなかったからみんなが集まってからにしようとしたら……」

 

あんなことになっているとは……

 

「と言うか紗桜莉さんが全部仕組んでいたですの!」

 

「仕組んだと言うか……許可をだよ」

 

「怖かったみたいっすね」

 

きな子ちゃんは何故かはんぺんとシニエを抱いてるけど気にしたら負けかな?

 

「とりあえず夏美ちゃん、噂の件は全部噂みたいっすよ」

 

「まぁ流石に噂でしたの……特に変な薬とかなんて普通はありえないですの」

 

「…………ソウダネ」

 

うん、知らない方が幸せだよね……うん

 

 

 

 

 

 

 

紗桜莉side

 

小型ドローンで四季ちゃんと一緒に二人の様子を見ていた私。

 

「未唯さんの伝達忘れ~」

 

「それでも結構面白い動画取れた」

 

「後で夏美ちゃんにデータ渡そうか」

 

「うん」

 

「……いや、普通に二人がやっていることが怖いんだが……」




噂はあくまで噂

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79 夏休み最後の日

今回はあくまでイメージです


かすみside

 

8月31日……私はみい子の家で正座をさせられていた。別にみい子が正座するようにと言ってきたわけではなく……

 

「かすみさん?小まめに宿題をやるようにと言いましたよね?」

 

「えっと……」

 

笑顔で優しい言葉遣いのしず子だけど……物凄く恐い……

 

「この間勉強会の時から全然進んでないみたいですよ?」

 

「…………その、ほら、れん」

 

「練習があったのはみんな同じですよ」

 

「…………」

 

しず子の顔が見れない……うぅみい子、しお子、りな子、助けて……

3人に目線を送ると……

 

「ま、まぁ今日頑張れば終わるから……ね」

 

「そうですよ。私たちも手伝いますから」

 

「かすみちゃん『ファイト』」

 

いや、そうじゃなくって……うーん、これはどうすれば……

するとみい子は助け船を出してくれた。

 

「しずくちゃん、今はお説教より宿題を終わらせた方がいいと思うよ」

 

「未唯さん……そうですね。とりあえず宿題を進めないとですね」

 

「うぅありがとう……」

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

そんなこんなでかすみちゃんの宿題を手伝うことに……

 

「でもまだ全然やってないって感じじゃないから良かったね」

 

「えぇ、本当ですよ」

 

「一応は……それなりには進めたりしてたけど……」

 

「かすみさん、手も動かす」

 

しずくちゃん、厳しいな~フッと私は璃奈ちゃんの方をみると……あれ?間違ってない?

 

「璃奈ちゃん、そこ間違ってない?」

 

「大丈夫!かすみちゃんが間違えやすいところをしっかり間違えて書いてる『えっへん』」

 

なるほど、全部正解だとダメだよね!私も少しは間違えないと

 

「あの、二人とも……変な所を拘らなくても……」

 

「「任せて!」」

 

「未唯さん……とは言えお二人の言う通りかすみさんらしい答えを書かないとダメですね」

 

「何だろう?一年生って変に真面目な子しかいないのかな?」

 

「そう言えば他の皆さんはどうなってるんでしょうか?」

 

「お姉ちゃんたちなら終わってるよ」

 

基本的にぽむお姉ちゃんは真面目にこつこつ終わらせるし、夏休みの間は侑お姉ちゃんの所に言っては……

 

 

 

 

「侑ちゃん、今日も宿題やろうね」

 

「歩夢……今日くらいは……」

 

「ダメだよ!頑張って終わらせて……その、お出掛けとかしたいし……」

 

「歩夢……そうだね!歩夢とのお出掛けをする時間が減るのも嫌だしね!」

 

 

 

 

という感じで終わらせていたな~残った休みは一緒にお出かけして……

 

「私と未唯さんは七月中には終わりましたよね?」

 

「うん、普通にやってたらね」

 

「私も同じ感じですね。璃奈さんは?」

 

「私も少しずつやってた。あと愛さんは……8月中盤に終わったって、お店の手伝いをしながらやってたらしい」

 

「せつ菜さんは…………直ぐに終わらせてそうですね」

 

「聞いた話ではイベントがあるらしく、それまでに終わらさせると言ってましたね」

 

夏のイベント……そう言えば虹ヶ咲って二日ほど学校使用禁止になってたような……それ関係かな?

 

「ランジュ先輩は遊んでばっかりですから、かすみんと同じように今日焦って……」

 

「ランジュでしたら……夏休みの初日に終わらせてましたね。確か……」

 

『夏休みはみんなとたっぷり遊ぶわよ!だからいつ誘われてもいいように、宿題は今日中に終わらせるわ!無問題ラ!一日は24時間あるから大丈夫』

 

「と言って……終わらせてましたね」

 

ランジュさんらしいと言うか……なんと言うか……

 

「3年生は……エマさん、彼方さん、ミアちゃんは終わらせてそうだけど…………」

 

果林さん……大丈夫かな?

 

 

 

 

 

 

 

 

果林side

 

「ふ、いい天気ね……」

 

「果林ちゃん、現実逃避してないで宿題をやろうよ~」

 

「と言うか全く手をつけないって……あり得ないよ」

 

「果林ちゃんらしいね~」

 

「もう諦めて……遊びにいかない?」

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

何とか夕方には宿題が終わった。ちゃんと残ったものがないか調べて完璧に終わった。

 

「夕食食べたら、花火でもやる?」

 

「花火!?みい子流石だね~いつの間にそんなの用意してたの~」

 

「前に栞子ちゃんが花火をやりたいって言ってたから」

 

「み、未唯さん!?それは……秘密にしてほしいと///」

 

「えへへ、栞子ちゃん、みんなと花火をやりたいってずっと言ってたもんね~」

 

「うぅ///」

 

顔を赤らめる栞子ちゃん。そんなに恥ずかしがることじゃないのにな~

 

それからみんなで花火をやり、夏休み最後の日を楽しむのであった。




なお、リエラ組は……基本的にみんな優秀と言う……オニナッツは……動画投稿、バイトで最後の日に頑張ってそう……
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80 月見をする二人

栞子ちゃんの新しいURのサブエピソードを見て、思い付いたので


ある日の事……部室でみんなと話していると……

 

「あの未唯さん……今晩空いてますか?」

 

栞子ちゃんから突然の申し出……特に用事はないけど……

 

「その……栞子ちゃんのえっち」

 

「え?あ///そう言う意味で言ったんじゃなく……」

 

分かってるよ~ちょっと冗談を言ってみただけだもん

 

「その……今夜……月がよく見えるみたいですので……一緒に見に行きませんか?」

 

「月見か~うん、いいよ」

 

夜に栞子ちゃんと一緒にお出掛けするのも楽しいかもしれないしね。

 

「栞子ー!ランジュも付いて……」

 

「ランジュ、すみませんが…今回は未唯さんと二人きりで行きたいので」

 

「ランジュちゃん、デートの邪魔したらダメだよ」

 

栞子ちゃんに断られ、ぽむお姉ちゃんに叱られて、少し残念がるランジュさん…まぁ今度みんなで行くのもいいかもね。

 

 

 

 

 

「それじゃ満足したら連絡しなさい」

 

「姉さん、車出してくれてありがとう」

 

「ありがとうございます。薫子さん」

 

「いいのよ。これくらい。それにしても栞子が月を見たいなんて、珍しいことを言うわね」

 

「そ、それはその……」

 

「ふふ、それじゃ楽しんできなさい」

 

薫子さんを見送り、私たちは一緒に野原を歩いていき……

 

「わぁ~きれいな場所だね」

 

「はい、ここなら月がよく見えるので」

 

本当にきれいだな~そうだ!ぽむお姉ちゃんが持たせてくれたお茶でも飲もうかな?

私は鞄から水筒を取り出し、紙コップにお茶を入れて栞子ちゃんに渡した

 

「どうぞ」

 

「ありがとうございます」

 

二人でお茶を飲みながら、月を見る……それに月明かりに照らされる栞子ちゃんってやっぱり……

 

「お姫さまみたいだね」

 

「え?」

 

「月明かりに照らされる栞子ちゃんは何だかお姫さまみたいって思ったの」

 

「お姫さまですか……それならかぐや姫ですね」

 

かぐや姫か……それだったらきっと栞子ちゃんは……

 

「月に帰っちゃうね」

 

「……そうですね。もしかしたら私は未唯さんに不死の薬を渡しますね」

 

「かぐや姫の物語だと、その不死の薬を燃やしちゃうけど……私は……」

 

「……大丈夫ですよ。私は未唯さんを一人にしたりは……」

 

「えへへ、ありがとう。栞子ちゃん」

 

一人にはしないでくれるのは嬉しい。でも私的には……

 

「栞子ちゃんを追いかけるな~」

 

「え?」

 

「私なら月に帰ろうとする栞子ちゃんを追いかけちゃうかなって」

 

どんな手を使っても大好きな人と一緒にいたいから……

 

「それでしたら……嬉しいです」

 

「栞子ちゃん……」

 

私はそっと栞子ちゃんにキスをした。何故だかしたくなったと言うかなんと言うか……

唇を離すと栞子ちゃんは顔を赤らめ、恥ずかしそうにしていた

 

「えへへ、キスしちゃった」

 

「み、みみみみ、未唯さん////」

 

戸惑う栞子ちゃん……何だかかわいいな~

 

「そ、その///急にキスなんて///」

 

「なんと言うか……月明かりのせいかな?」

 

私はそう笑顔で言い、栞子ちゃんはと言うと、キスを意識してかずっと顔を真っ赤にさせていた。




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私の恋は……

栞子ちゃん誕生日記念企画!
普段書かない話を書きました!


私はあの人の事が好きだ……だけどこの想いを伝えることはしない。だってこの恋は…………

 

 

 

 

 

きっと結ばれない

 

 

 

 

 

 

 

生徒会室で書類仕事をしている私。このペースだと今日は練習に出れない。後で休む連絡を入れないと…………

そんな事を思っていると

 

「失礼します。栞子ちゃん、手伝いに来たよ」

 

生徒会室に入ってきたのは未唯さんだった。

 

「未唯さん。手伝いとは?」

 

「何だか栞子ちゃん、仕事が貯まってるみたいだって言うから、手伝いに来たんだよ」

 

一体何処からそんな話が……副会長でしょうか?それとも双子のどちらかだろうか?

 

「栞子ちゃん、私も手伝いに来たよ」

 

その声を聞き、私はドキッとした。その声の主は……歩夢さんだった。

 

「歩夢さんまで……」

 

「ぽむお姉ちゃんが、今日栞子ちゃんため息ついてたから心配してて」

 

「副会長さんに聞いたら、仕事が多いみたいだって言うから、未唯ちゃんと手伝いに来たの」

 

「すみません……何だか気を遣わせてしまい…………」

 

「謝らなくても良いよ。ほら、どれやれば良い?」

 

「早く終わらせて、練習しよう」

 

歩夢さんは笑顔でそう言う中、私は歩夢さんの笑顔にドキドキが止まらなかった。

 

 

 

 

 

同好会の皆さんは本当にいい人たちばかりだけど、その中でいつも気遣っている人は……未唯さんと歩夢さんだった。

 

未唯さんは出会い方は本当に最悪だったけど、ちゃんと話すようになり、今では未唯さん曰く親友らしい。

そして歩夢さんは未唯さん以上に私を気遣っていて、彼女の眩しいくらいの笑顔にたまに眩むときがある。そして私は歩夢さんの心とその笑顔に惹かれていき…………

 

「栞子ちゃん、大丈夫?」

 

気がつくと心配そうに歩夢さんが顔を覗かせていた。私は驚き、椅子から落ちそうになったけど何とか堪えた

 

「だ、大丈夫?」

 

「あ、はい、大丈夫です……その何でしょうか?」

 

「あ、うん、さっき侑ちゃんに呼ばれたから少し抜けるね」

 

「……はい、分かりました」

 

「直ぐに戻るから」

 

歩夢さんは申し訳なさそうに生徒会室から出ていく。歩夢さんの優先順位からしてみればそうするのは当たり前ですよね

 

「栞子ちゃんってさ、ぽむお姉ちゃんの事が好きなの?」

 

未唯さんの突然の問いかけに、私は一瞬固まった。これはどう答えれば…………

 

「その……未唯さんと同じくらいには……」

 

「同じ位じゃないでしょ」

 

未唯さんのほんの強めの言葉……誤魔化しているのが気づかれている…………

 

「……はい、好きなのかもしれません」

 

「かもしれないって言うのは?」

 

「…………歩夢さんに対するこの想い……私は初めて抱いています……だから好きなのかもしれない…………」

 

「そっか……でも栞子ちゃん、分かってる?栞子ちゃんの想いは…………」

 

「えぇ、分かってますよ……」

 

この私の想いは叶わない…………そんなの分かりきっている。

 

「あの人の想いは…………あの方にしか届けようとしていないのですから」

 

「栞子ちゃん……」

 

 

 

 

 

 

 

 

それから歩夢さんが戻ってきて、無事生徒会の仕事も終わり、練習に参加しながら、私は歩夢さんを目で追っていた。この恋は叶わない……そう思っているのに……どうしても追ってしまう……駄目ですね……私…………

 

 

 

 

 

練習が終わり、家に帰ろうとすると……

 

「栞子ちゃん」

 

「歩夢さん?どうなさったんですか?」

 

「あはは、えっとね……栞子ちゃん、何か悩み事?」

 

「え?」

 

「何だか今日の練習の時にずっと栞子ちゃんの視線を感じてたから……もしかして何か悩み事かなって、もしかしたら私と二人きりで相談したいことがあるのかなって」

 

「それは……」

 

貴方の事なんて言えないですよ……

 

「力になれるなら……話して」

 

歩夢さんはいつもそうだ。誰にでもそんな風に心配そうにしてくれる……本当に優しい人…………

 

「歩夢さんは侑さんの事がお好きですよね?」

 

「え…えええ!?な、何でそんなことを聞くの!?」

 

「いいから、答えてください」

 

「その……好きだよ……ずっと一緒にいたから……好きって気持ちが一緒にいた時間と共に強くなったの」

 

「…………もしも侑さんの好きな人が別な人だったらどうしますか?」

 

「え?」

 

一瞬歩夢さんの表情が曇った。こんなこと……聞くべきではないのに……歩夢さんにこんな顔をさせたくないのに…………

 

「……分からないけど……分からないけど……もしかしたら私は祝福したいかな」

 

「え?」

 

「その…ね、私は侑ちゃんが大好きだよ。でも侑ちゃんが別な人と一緒にいるときに向けられた笑顔をみたら……侑ちゃんのことを祝福してあげたい」

 

「歩夢さん……」

 

「そうありたいって思ってる……あはは、もしもそんなことがあったら、きっとこんな風に簡単に答えは出せないかもしれないけど…」

 

「……そうですね。すみません、変なことを聞いてしまい」

 

「ううん、でもどうしてそんなことを?」

 

「……ふとそう思っただけです」

 

「そっか」

 

歩夢さんが安心した顔をしている。私はそんな歩夢さんに……

 

「歩夢さん……好きです」

 

「え?ええええええええ!?」

 

「貴方が侑さんに向ける眩しい笑顔が大好きですよ」

 

「あ、そっちかーあはは、何か急に告白されたかと思ったよ」

 

「ふふ、すみません」

 

それから歩夢さんとは途中まで一緒に帰るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

私は歩夢さんの事が好きだ。でもこの恋は叶わないことを知っている。だから私は歩夢さんの事を想いつつも、この恋が結ばれないことを知っていたとしても、あの人の笑顔だけは……見守っていきたい…………




純粋にイチャイチャしているしおぽむ好きな方々申し訳ないですが、私は栞子ちゃん片想いのしおぽむが好きなんじゃー
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81 ミアVSウィーン

書きたかったので書きました


ある日の事、部室でいつも通り他愛のない話をしていた。

 

「未唯さん!見ましたか!新しいガ○ダム!」

 

「見ましたよ!せつ菜さん!プロローグからの一話!そして小説も!」

 

「新しい物語が始まりますし、何よりあの展開は素晴らしいです!」

 

「虹ヶ咲でやると……ランジュさん辺りが合いそうですね」

 

「なるほど……では主人公は璃奈さんですね!少し似たところもありますし!」

 

と私とせつ菜さんがアニメの話をしていると…………

 

「侑ちゃん、何読んでるの?」

 

「スクールアイドルの雑誌だけど、この新しくデビューした子が凄いんだって」

 

「えっと、『超新星現れる。まだ中学3年生にも関わらず、優勝候補かと言われたウィーン・マルガレーテ』」

 

「私、その人の動画見たことあります。確かに凄いパフォーマンスをしてました」

 

「まだ中学生なのに凄いね~」

 

「確かこの大会って、かのんたちが出てたわよね?」

 

「うん、かのんちゃんたちは特別賞で、紗桜莉ちゃん、蓮華ちゃんは二位と三位、一位は…………」

 

あれ?何だか視線を感じるんだけど……いや、特に気にしないでほしいのだけど…………

 

「この大会は皆さん忙しかったので、未唯さんだけ出たんですよね」

 

「ランジュが付き添いで行ってきたわ!未唯は凄かったわ!」

 

「なんと言うか……あの時は…………いつも以上に気合が入ってたからと言うか……」

 

気がついたら終わってて、帰りもランジュさんがお祝いにお肉をご馳走してくれたし…………

 

「……ウィーン・マルガレーテか」

 

「ミアちゃん、どうしたの?」

 

「璃奈……何でもないよ」

 

 

 

 

 

ミアside

 

ここに来てあの名前を聞くなんてね……まぁ聞いたところで僕には関係ないけどね。

とりあえず前に璃奈が教えてくれた渋谷かのんのお店で特別メニューのハンバーガーを食べに渋谷に来ていた。えっと、確かここら辺に…………

 

「渋谷かのん」

 

「マルガレーテちゃん……」

 

何だかタイミング悪かった……喫茶店の前にいるかのん。そして階段の上で偉そうにしているのは…………

 

「いつまでラブライブなんて下らないものに固執してるのかしら」

 

「ラブライブは下らなくなんて……」

 

「それはどうかしら?貴方に本当の歌を教えてあげる」

 

なんと言うか面倒なタイミングで来たな~と言うか店の入口に立ってほしくないんだけど……入れないじゃん……仕方ない。

 

「相変わらずだね。ウィーン」

 

「え?ミアちゃん?」

 

「ミア?」

 

「そうやって自分のやってることが正しいと思ってる所は変わらないね。だから落ちるんだよ」

 

「そう言う貴方も大事な場所で歌えなくなって、いまや作曲家に落ちぶれたらしいわね」

 

「今の君よりかは評価されてるよ。いや、君の場合は話題性ばかりだからその内何も言われなくなるか失言して叩かれるかだね」

 

「はっ!スクールアイドルなんて生温いものに居場所を作って……テイラー家の恥って言われてそうね」

 

「君こそ未だに家族に評価されてないくせに……マルガレーテ家の出涸らしだね」

 

「「………………」」

 

 

 

 

かのんside

 

ミアちゃんに助けられたのはいいけど、何だか何かの拍子でがちの喧嘩が始まりそうなんだけど……と言うかミアちゃんとマルガレーテちゃんって知り合いだったんだ…………

 

「えっと、とりあえず二人とも落ち着こうか」

 

「かのんは黙ってて」

 

「渋谷かのん……貴方よりも先に思い知らせないといけない人がいるみたい。貴方はその後よ」

 

ひぃぃぃ、何でこう言うときに紗桜莉ちゃんはいないの~

もう誰か助けて~

 

「あれ?かのんちゃん、どうしたの?お店の前で」

 

そんなときに私の助けを求める声が届いたのか。やって来たのは未唯ちゃん、苺ちゃん、うらちゃんの3人だった。

 

「未唯ちゃん~どうにかして~」

 

「どうにかって……ミアちゃんと……えっと誰?」

 

「何だか険悪だけど……本当にどうしたの?」

 

「あの二人……知り合いみたいで……その……」

 

「とりあえず助ければいいんだよね?私に任せて!」

 

うらちゃんはそう言ってミアちゃんとマルガレーテちゃんの間に入り…………

 

「ダメだよ。ミアちゃん」

 

「うら……先にやらかしてきたのはあっちだよ」

 

「だからって年下を苛めちゃダメだよ~」

 

「はぁ?」

 

いや、うらちゃん……年下なのはミアちゃんの方だから……

 

「誰だか知らないけど、私はミア・テイラーよりも一つ年上よ」

 

「あ、そうなんだ……じゃあ弱いものいじめしちゃダメだよ」

 

「…………喧嘩売ってるのかしら?」

 

うらちゃん……火に油注いでない?ミアちゃんはというと……

 

「確かに弱いもの苛めしてたね」

 

クスクス笑いながらそう言ってた。

 

「もう、うらちゃんもミアちゃんもダメだよ」

 

苺ちゃんが止めに入ってくれた。これで何とか…………

 

「こんなところまで来るほど、暇なら勉強とかした方が有意義なのに……ちゃんと暇潰しに付き合ってあげないと!」

 

あれ?私……聞いた話だと苺ちゃんは凄くいい子だって聞いたのに……あれ?

 

「はいはい、二人とも、喧嘩を止めるのに油注がないの。ごめんなさい。えっとウィーンちゃん」

 

「貴方……あぁあの大会で一位の…………」

 

「何しに来たのか知らないけど……これ以上かのんちゃんに迷惑をかけるなら…………私は許さないよ」

 

「っ!?」

 

未唯ちゃんの笑顔を見て、マルガレーテちゃんはそのまま逃げたしていくのであった。なんだろう?改めて未唯ちゃんって……紗桜莉ちゃんとは違う何かを持ってるような感じが…………

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

ウィーンちゃんが帰ったあと、私たちはコーヒーを飲みながらミアちゃんから話を聞いていた。

 

「彼女の家は僕と同じ音楽一家だからね。それなりに付き合いはあったけど……あそこまで歪んでるとは思ってなかったよ」

 

「歪んでるって……」

 

「かのん、彼女は歪んでいるんだよ。自分の考えが全て正しい。その正しさを証明する力を持ってるからこそね」

 

なんと言うか……ランジュさんをかなり面倒にした感じだな~まぁあの人は間違いを認めたり、認識を改めたりするけど……

 

「ボクは歌えなかった。でも別の道があるんじゃないかって考えて、作曲家の道を選んで……そして璃奈や未唯さんたちのお陰でスクールアイドルになることを選んだけど、彼女は本当に…………」

 

なんと言うか……何だかんだ言って、心配はしてるみたいなんだ…………

 

「それにしてもかのん」

 

「何?」

 

「このハンバーガー美味しいよ」

 

「ありがとう~前に璃奈ちゃんが来たときに、ミアちゃんにも食べさせたいって言ってたよ」

 

「そ、そう////」

 

とりあえずウィーンちゃんの事はまた何かありそうだな~まぁ私たちが関われるなら関わるけど……今はのんびりとコーヒーを飲んでよ

 

「そう言えば未唯さんたちはどうして?」

 

「え?何だか無性にかのんちゃんの家のコーヒーを飲みたくなって」

 

「私とうらちゃんはその付き添い」

 

「未唯ちゃんはたまにそう言うところあるからね~前なんか栞子ちゃんのお茶を飲みたいって言い出して、遊びに行ったくらいだから」

 

「その時、栞子さんは……『その、いつか毎日飲めるようになりたいです』って言ってたみたいだよ」

 

「えへへ、栞子ちゃんにそんなこと言われたら私~」

 

「本当に仲の良いようで」

 




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82 未唯の看病

NHKでアニガサキ二期の再放送はまだですか?


栞子side

 

ある日の休日……私は家で寝込んでいた。

 

「38.0度……風邪みたいね」

 

「すみません……姉さん……」

 

「あんたが私に謝るなんて珍しいわね。まぁそれほど弱ってるってことね」

 

「すみません…けほっけほっ」

 

「薬のんで大人しく寝てなさい」

 

姉さんは私の頭を優しく撫でながら微笑み、私の部屋から出ていく。

 

こんな時期に風邪を引くなんて……体調管理には気を付けていたはずなのに…もしくは気が緩んでいたからなのか……

 

「気が緩んでいた……そんなこともあり得ますね……」

 

同好会に入ってから未唯さんやかすみさんたち同級生の方と遊ぶようになって、楽しくなっていた。だからなのかもしれない

 

「栞子~お見舞いに来てくれたわよ」

 

お見舞い?もしかしたらランジュ辺りでしょうか?でもランジュだと……

 

「姉さん……ランジュでしたら帰らせてください」

 

ランジュが心配して来てくれるのは分かっているけど、こう言うときは出来れば静かにして欲しいと言うか……

 

「栞子ちゃん、大丈夫?」

 

「み、みみみ、未唯さん!?」

 

お見舞いに来てくれたのは未唯さんだったなんて……こんな風邪をひいているときに……

 

「薫子さんから連絡もらって、お見舞いに来たんだよ」

 

「それじゃ栞子のことお願いね」

 

姉さんはそう言って去っていくけど……姉さんは……

 

「熱あるの?」

 

未唯さんは未唯さんで心配そうにしてくれてるけど……

 

「あ、あの、風邪を移したら……」

 

「平気だよ。私、風邪をうつされたことないから」

 

「えっと、どういうことですか?」

 

「いいから、いいから。ゆっくり寝てて。今薫子さんに聞いておかゆ持ってくるから」

 

あの……それだと…お見舞いから看病になってませんか?

私は未唯さんに帰るように言おうとするが…

 

「未唯さん、あの……けほっけほっ」

 

「ほら、咳も酷いみたいだから、待っててね」

 

未唯さんはそう言って部屋から出ていく。本当に未唯さんは……

 

 

 

 

 

少ししてから未唯さんがおかゆを持ってきてくれた。

 

「お待たせ」

 

「すみません、こんなことまで」

 

「いいからいいから、はい、あ~ん」

 

「…………え?」

 

何で食べさせてくれることに?今のこの状態だと頭の処理が追い付かない。いや、未唯さんにあ~んしてもらうのは凄くうれしいけど……でもこれは物凄く恥ずかしい……

 

「あ、あの、自分で」

 

「そうなの?薫子さんから栞子ちゃんは風邪引いたときは食べさせて欲しいっておねだりするって」

 

それは多分子供の頃……今は違うし……

 

「遠慮しないで、はい、あ~ん」

 

「うぅ…あ~ん」

 

「美味しい?」

 

「はい…」

 

何でしょう?風邪を引いてるからあまり味がしないかと思っていたけど、未唯さんに食べさせてもらうと……美味しく感じる……

気がついたら、持ってきてくれたお粥を食べ終わっていた。

 

「食欲ないかと思ったら、全部食べちゃったね」

 

「その…未唯さんが食べさせてくれたので…」

 

「そっか、えへへ、そう言って貰えると嬉しいな」

 

何でしょう…未唯さんの笑顔を見ていると…風邪を引いていることなんて忘れてしまう……

 

「その、さっき未唯さんが風邪を移されたことがないって言ってましたが…」

 

「ん、あぁほら、ぽむお姉ちゃんとか侑お姉ちゃんの看病するときあるんだけど、うつされたりとかないんだよね」

 

つまりなれていると……

 

「そうなんですね…でも意外ですね。侑さんの時は歩夢さんが看病してくれているのかと」

 

「ぽむお姉ちゃんと一緒にやってるよ。お姉ちゃんと一緒に交代して看病したり、ぽむお姉ちゃんの時は侑お姉ちゃんに指示を出したりとか…気がついたらお姉ちゃんたちの世話を焼いたりとかもしてるかも」

 

「なんといいますか…未唯さんのそう言う世話好きなところは歩夢さん譲りだったりするんですね」

 

「あはは、そうかも…あ、そろそろ帰るね。長居してたら栞子ちゃんの風邪悪化しちゃうかもしれないし」

 

「……あの、こんなこと頼んでいいのか分かりませんが……寝るまで……手を握ってもらっていいですか?」

 

思わずそんな頼み事をすると、未唯さんは笑顔で……

 

「うん、いいよ」

 

 

 

 

 

 

 

次の日、熱もなくどうやら風邪も治ったみたいだった。そんなとき、ふと未唯さんのことが心配になり連絡をすると……

 

『どうしたの?』

 

「その、風邪……治ったのですが……うつったりしてませんよね?」

 

『うん、大丈夫だよ。栞子ちゃん、風邪治って良かったね』

 

「はい…」




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83 小さくなる二人

そう言えば書こう書こうと思ってて書いてなかったなと


未唯side

 

「と言うわけでこれ、小さくなる薬!」

 

部室にやって来たうらちゃんがそんなことを言い出してきた。と言うかそんな飲むのが当たり前のように言わないでほしいのだけど……

 

「うらちゃん、飲まないからね」

 

「え?」

 

そのえ?が気になるけど、なんだろう?科学部では私は進んで実験台になる人だって思われてるのかな?と言うか今は部室にはまだ私しか来てないから、他の人に迷惑がかかることはないからいいけど……

 

「あのね、うらちゃん。私が進んで実験台になってる訳じゃ……」

 

「そっか、そうだよね。未唯ちゃん……飲んでくれないよね……うん、分かってた。未唯ちゃんに迷惑はかけられないよね」

 

あの、そんな風に言われると……うぅ、諦めて飲むしかないのかな?

 

「こんにちわ……未唯さんとうらさん、どうしたんですか?」

 

タイミングがいいのか悪いのか栞子ちゃんがやって来た。うぅ、このままだと……栞子ちゃんにまで被害が……

 

「あ、今未唯ちゃんに薬を飲んでもらおうとしたけど……折角だから栞子さんもどうぞ」

 

「薬?いつものですか?」

 

「うん、いつもの……」

 

栞子ちゃんもそろそろ叱っていいと思うけど……特に科学部に対して

 

「分かりました!未唯さんだけにひどい目にあってほしくないので私も飲みます」

 

「栞子ちゃん……大丈夫なの?」

 

「いつも未唯さんが被害に遭っているので……大好きな人だけに負担はかけたくないので」

 

「栞子ちゃん///」

 

本当にいい子だな~栞子ちゃんは……

 

「じゃあ早速……」

 

 

 

 

 

 

 

歩夢side

 

「今日は遅れちゃったけど、みんな来てるかな?」

 

少し遅れて部室に入るとうらちゃんと小さな女の子が二人いた。一人はどう見ても見覚えがある

 

「えっと、科学部関係?」

 

「実験に付き合ってもらってました!」

 

未唯ちゃんもなんと言うか……それにしても前みたいに身体だけ小さくなってるかな?

 

「えっと、未唯ちゃん?」

 

「…………」

 

未唯ちゃんに声をかけるが、うらちゃんの後ろに隠れてしまった。えっと、これは……

 

「因みに改良して、記憶とかも当時の状態になってるから」

 

何か物凄いことを成し遂げてるけど……もう一人の子は……何処と無く栞子ちゃんに面影が……

 

「こっちの子は栞子ちゃん?」

 

「はい、栞子です。お姉さんは?」

 

「えっと、上原歩夢だよ」

 

「上原さん?」

 

「ぽむお姉ちゃん?」

 

さっきまで隠れていた未唯ちゃんは私の名前を聞いて、じっと見詰め……

 

「お姉ちゃん~」

 

そう言いながら抱きついてきた。

 

「えっと、二人とも何歳なの?」

 

「私は12です」

 

「私も10」

 

10才の未唯ちゃんってこんなに怯えたりしたっけ?あぁでもよく思い返せば、私と侑ちゃんが中学に上がる前はこんな感じだったような…………

 

「大丈夫だよ。未唯ちゃん」

 

「えへへ」

 

頭を撫でてあげると未唯ちゃんは嬉しそうにしていた。なんと言うかこんな未唯ちゃんを見るのは久し振りな気がするな~

普段はしっかりしている感じだし……未唯ちゃんも成長したんだな~

すると栞子ちゃんがジと見詰めていた。

 

「栞子ちゃんもおいで~」

 

「うん!」

 

何だか誰かに甘えたりしなそうだなって思っていたけど、実は甘えん坊な栞子ちゃんも新鮮だな~

 

「あれ?まだ歩夢だけ……ってまた未唯が小さくなってる?」

 

「あはは、そうみたい」

 

侑ちゃんがやって来て、状況を直ぐに理解した。なんと言うか本当にこう言うのに慣れたな~

 

「だれ?」

 

すると侑ちゃんを見て警戒する未唯ちゃん。安心させようとすると栞子ちゃんは

 

「大丈夫だよ。私がいるから」

 

「栞子お姉ちゃん……」

 

栞子ちゃんにも心開いてるみたいで良かった。私は未唯ちゃんに侑ちゃんだと伝えると安心した顔をしていた。

 

「未唯がこんな風に誰かに甘えてるの見ると本当に懐かしいな~」

 

「私たちの後ろをよくついてきてたもんね~」

 

「今じゃ強くなった……と言うより強くなろうとしてるもんね」

 

「うんうん」

 

「あの~侑先輩、歩夢先輩、懐かしんでないでいい加減みい子としお子の二人をどうにかした方がいいんじゃないんですか?」

 

気がつくとみんなが集まっていた。なんと言うかこの状況になれるのもなんと言うかだね……

 

 

 

 

 

 

 

うらちゃんの解毒薬を飲んで、無事もとに戻った二人。どうやら記憶はあるみたいだった

 

「うぅ、恥ずかしいな」

 

「未唯さんにもあんな風に誰かに甘えることがあったと言うのを知れたのと、私もあんな姿を見せてしまうなんて」

 

「二人とも可愛かったよ~」

 

「そうは言うけど……うぅ」

 

その日はずっと恥ずかしがる未唯ちゃんであった。




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84 未唯の憧れ

結構ともりるの件、響いてます


「高柳さん、この間はありがとうね」

 

「ううん、気にしないで。私はただ相談に乗っただけだから」

 

「それでもありがとうね」

 

お礼を言ってその子は去っていくと……

 

「人気者ね~未唯ちゃん」

 

「あ、果林さん。こんにちわ」

 

「未唯ちゃんって何度か相談されたりとかあるの?」

 

「そうですね……それなりには」

 

相談って言っても、ただ悩みを聞いたりするくらいなんだけどな~

 

「結構クラスでも言われてるわよ。未唯ちゃんがいい子だって」

 

「そんないい子なんて」

 

いざ言われると嬉しいような恥ずかしいような……

 

「私はぽむお姉ちゃんに憧れてるから、似た感じに……」

 

「そう言えば未唯ちゃんって、歩夢に憧れてるわよね。やっぱり幼馴染みだから?」

 

「うーん、そういう訳じゃなく……ただ」

 

「ただ?」

 

正直言うと話したりするのはちょっと恥ずかしいな……やっぱり言わないでおこう

 

「やっぱり秘密です」

 

私はそう言って、そそくさとその場を去っていくのであった。

 

 

 

 

 

私がぽむお姉ちゃんに憧れてる理由を改めて聞かれるとは思ってなかった。誰かに理由を話す機会なんてなかったしな~

 

「はぁ…」

 

「未唯さん?どうしたんですか?ため息をついて」

 

「あ、栞子ちゃん」

 

「何か悩みごとなら聞きますよ」

 

栞子ちゃんも本当に優しいな~

 

「ちょっと果林さんに……」

 

「果林さんに?よく分かりませんが困っているなら……」

 

何だか真剣な顔をしてるけど、あの本当に大した理由じゃ……

 

 

 

 

 

その日の同好会で栞子ちゃんは果林さんに詰め寄っていた。

 

「果林さん!未唯さんに何をしたんですか?」

 

「え?何の話?」

 

「今日未唯さんに何かしたんですか?」

 

「果林ちゃん、ダメだよ~未唯ちゃん困らせたら~」

 

「そうだよ!未唯ちゃんに謝ろう!」

 

「彼方とエマまで……別になにもしてないわよ」

 

「あの、栞子ちゃん。別に果林さんに何かをされた訳じゃないよ」

 

「そうなのですか?」

 

栞子ちゃん、私が何かされたと思っていたみたいだけど、誤解だからね。

 

「ちょっと果林さんにぽむお姉ちゃんに憧れてる理由を聞かれて……」

 

「そう言えば未唯ちゃんは歩夢ちゃんに憧れてる理由って聞いたことないよね~」

 

「うん、なかったね」

 

「と言うわけで栞子ちゃんが誤解させた罰として理由を聞いてもいいかしら?」

 

「うぅ……分かりました」

 

改めて話すのは本当に恥ずかしいな~

 

「子供の頃から侑お姉ちゃんとぽむお姉ちゃんと一緒にいることがあったけど……」

 

その頃は誰かに憧れるってことはなかったんだけど、私が転んで怪我したときに泣いちゃったときに、ぽむお姉ちゃんが優しく……

 

「大丈夫?」

 

微笑む姿がとても女の子らしくって…………それから怪我したところを水で洗ってくれたり絆創膏貼ってくれたり……ずっと優しかった

 

「後は私が苺ちゃんと喧嘩したときもぽむお姉ちゃんは話を聞いてくれたり、なんと言うか私もぽむお姉ちゃんみたいに優しい女の子になりたいなって……何だか優しくされたからって理由でちょっと話すのが恥ずかしくって」

 

「歩夢って昔からそんな感じなのね」

 

「でも何となく歩夢ちゃんに憧れる気持ちわかるよ」

 

「優しいしそれに家庭的だし~」

 

「それに温かい人ですね」

 

「だからその……ぽむお姉ちゃんみたいにって思ってて……まぁでも……」

 

それが切っ掛けで幼馴染二人の喧嘩とか色々を気にするようになったと言うか……

 

「因みにその転んだとき、侑はどうしてたのかしら?」

 

「侑お姉ちゃんは……『いたいのいたいのとんでけ~』ってしてたよ」

 

アレも私を泣き止ますためにしてくれてたんだよね。

 

「侑ちゃんらしいね~」

 

「でも未唯ちゃんは侑ちゃんにも憧れたりとかは?」

 

「その……まぁ」

 

侑お姉ちゃんの場合はあの積極性と言うか……人見知りとかしないところとかは……

 

「なんと言いますか……あの二人のお陰で今の未唯さんがいるのですね」

 

「あはは、まぁそうなるかも」

 

「因みに栞子ちゃん辺りは未唯ちゃんのことをどう思ってるのかしら?」

 

「はい、未唯さんは私の恩人で大好きな人です」

 

「栞子ちゃん////」

 

たまにその照れたりもしないでそう言うことを言える栞子ちゃんも凄いって思うよ…

 




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85 眠る未唯と寄り添う栞子

タイトルのまんまです


栞子side

 

少し遅れて部室に入る私。皆さん待っていたら申し訳ないと思っていると……

 

「あ、栞子ちゃん。遅かったね」

 

「遅れてすみません。あの、今日は侑さんだけですか?」

 

「ううん、みんな練習に向かってて、私は栞子ちゃんに頼み事をするために待ってたんだ」

 

「頼み事をですか?」

 

侑さんがソファーの方を指差すとそこには未唯さんがソファーに座りながら眠っていた。珍しい……部活中に未唯さんが眠っているなんて……

 

「何だか今日はお疲れみたいで、栞子ちゃん。悪いけど未唯の側にいてあげて」

 

「はい、分かりました。侑さんは?」

 

「私はミアちゃんと一緒に作曲作りするから……それじゃお願いね」

 

「分かりました」

 

侑さんを見送り、私は未唯さんの隣に座り、起きるのを待っていた。

 

「こうして未唯さんが寝ているのを見るのは何だか新鮮な気がしますね……もしかしたら出会ってから初めて……」

 

今でも思い出すと……本当にお互いに印象が最悪な出会いだったりもして、気がつけばお互いに行為を持つようになって……そしてこの間…………

 

「////」

 

キスをしてしまったんですよね……未唯さんは月明かりのせいだと言ってたけど……思い出すと余計に恥ずかしい…………

 

「キスをされたのは恥ずかしいと思いましたが……」

 

それ以上に嬉しいと言う気持ちが強かった……

 

そっと未唯さんの方を見ると……柔らかそうな唇……こんな気持ち……芽生えたらいけないと思いつつも、私は…………

 

「未唯さん……」

 

気がつくとキスをしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

気がつくと外は夕日で赤くなっていた。どうやら私は眠っていたみたいだ。

 

「そう言えば……練習……それに未唯さん……」

 

慌てて隣を見ると、未唯さんはまだ眠っていた。次にスマホを見ると歩夢さんからメッセージが入っていた。

 

『二人とも気持ち良さそうに眠っていたから、起こさないで帰ってごめんね』

 

歩夢さんらしいですね……いい加減下校時間のため、私は未唯さんを起こすことに

 

「未唯さん。そろそろ起きてください」

 

「ん…あ、栞子ちゃん。おはよう」

 

「今日は本当にお疲れみたいでしたね」

 

「あはは、昨日は遅くまで起きてたから……みんなは?」

 

「皆さんはもう帰りましたよ。二人で戸締まりを確認して、帰りましょう」

 

「うん」

 

それから二人で戸締まりを確認して、部室を後にした。

 

 

 

 

二人で一緒に帰り、他愛のない話をしていると……

 

「そう言えば変な夢を見たんだっけ」

 

「夢ですか?」

 

「うん、栞子ちゃんとキスする夢」

 

「!?」

 

ま、まさかそんな……ぐ、偶然なはず…

 

「そ、それは変な夢ですね」

 

「そうだよね~栞子ちゃんが寝ている私にキスするなんてね~」

 

「え?」

 

「それに何回も……」

 

ぐ、偶然なはず…偶然なはず…

未唯さんはと言うと笑顔で私に……

 

「栞子ちゃん、エッチ」

 

その言葉を聞き、私は気がついた。もしかして……起きていた?それとも勘の良い未唯さんだから……かまをかけたということ?

 

「えっと、未唯さん?」

 

「ほら、帰ろう」

 

一体どっちなのか分からず、モヤモヤした気持ちで一緒に帰るのであった。




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86 ちょっとした日常

ポケモンやりまくってた


ある日の練習後……私を含めた一年生みんなで更衣室で着替えをしていると……

 

「あれ?みい子……その下着新しいの?」

 

「え?うん、そうだよ」

 

「へー可愛いね」

 

あの、かすみちゃん。そんなにマジマジと見られると恥ずかしいんだけど……

 

「未唯ちゃんらしい下着だね」

 

「璃奈ちゃんもそんなマジマジと……」

 

「あの、栞子さん。大丈夫ですか?何だか辛そうですけど」

 

「いえ、その、大丈夫です」

 

何故か顔を赤らめる栞子ちゃん。どうしたんだろう?

 

「みい子ってやっぱり気に入ったやつを買う感じ?」

 

「あー、この下着は違うかな?休みの日にお姉ちゃんたちと買いに行ったんだ」

 

「本当に未唯さんは歩夢さんと侑さんと仲良しですね」

 

「あはは……と言うより、そもそもの目的が侑お姉ちゃんの下着を買うはずだったんだけど……」

 

『はい?』

 

「侑お姉ちゃんって、自分の魅力に気がついてないと言うか……」

 

 

 

 

 

 

それは三人でお泊まり会をしたとき……三人でお風呂に入った時……

 

「ぽむお姉ちゃんのブラ可愛い……」

 

「え、そうかな?未唯ちゃんも可愛いよ」

 

二人でそんな話をしていると侑お姉ちゃんが服を脱いだときに私とぽむお姉ちゃんは驚きを隠せないでいた。

 

「どうしたの?二人とも?」

 

「えっと、侑ちゃん……その……またスポブラなの?」

 

「あーこっちの方が楽でいいからさ」

 

「その、お姉ちゃん……もう少し可愛いのを……」

 

「え~私なんかそういうの似合わないし、歩夢と未唯の方が似合うよ~」

 

その言葉を聞いて、私たちはお姉ちゃんに下着を買って、もう少し自覚をもってもらおうと思った

 

 

 

 

 

「思ったのはいいけど……気がついたら侑お姉ちゃんセレクションの下着を買ってたんだよね……」

 

「なんと言うか……侑先輩は……もう少し自覚を……」

 

「前に侑さん、無自覚にクラスメイトを口説いてたよ」

 

「あー、本人はその気がないのに色々と言うから……」

 

「侑さん……なんと言うか自覚させた方がいいのでは?歩夢さんもある意味辛い思いをしたりとか……」

 

「まぁ……うん、私が何とか修正をしても……ね……」

 

侑お姉ちゃんの無自覚はある意味怖いから……うん。

 

そんな話をしている中、フッとしずくちゃんが上着を脱ぐところを見たら……

 

「あの、未唯さん?何でそんなに見つめるんですか?」

 

「しずくちゃんって、本当に同い年?」

 

「しず子って、結構良い身体してるもんね」

 

「お尻もだけど胸もおっきい」

 

「確かにしずくさんは女性らしさを感じさせますね」

 

「え、ええ?ちょっと……」

 

「ちょっと触って……」

 

「未唯さん?」

 

しずくちゃんから普段感じられない何かを感じとり、触るのをやめる私であった。

 

「全く、未唯さんがそんなことを言い出すなんて……」

 

「ですが普段から女性の憧れを歩夢さんと言ってますから、普通なのでは?」

 

まぁ栞子ちゃんの言う通りなんだけどね……色々と気になると言うかなんと言うか……

 

「未唯ちゃんは女性の憧れは歩夢さん。スクールアイドルの憧れはせつ菜さんだよね?」

 

「うん、二人とも切っ掛けをくれた人だから」

 

「笑顔でそこまで言えるのは未唯さんらしいですね」

 

「あ、勿論好きな人は栞子ちゃんだよ」

 

「あの///いきなりそういうことは///」

 

「未唯ちゃん、大胆(テレテレ)」

 

「みい子、最初に会ったときから本当に変わりすぎだよね」

 

「壁がなくなったと言いますか……まぁこれが本来の未唯さんなのかもしれないね」

 

とそんな話をしていたら、いつの間にか着替え終わり……

 

「どっか寄り道してく?」

 

「うん、あそこのお店、新メニューのパンケーキが出来たみたい」

 

「それは行ってみないとダメですね」

 

「栞子ちゃんも行けるよね?」

 

「はい!」




何となく書きたかった日常回!
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87 未唯の髪型

ポケモンsv、主人公の見た目を未唯みたいな感じにしてるけど……早く衣装チェンジ解禁してくれ


栞子side

 

部室に訪れるとまだ未唯さんしか来ておらず、ゲームをしていた。まぁゲームに関しては注意はあまりしないようにしている。理由としてはたまにゲーム同好会の方の為に色々としているからだ。

 

「うーん、やっぱりパーティーの相性を考えると……あくタイプを入れた方がいいかな?」

 

楽しそうにしているから、私は注意はせずに見逃そうとしていたが……

問題はその未唯さんが珍しい姿をしていた。

 

「あの未唯さん……こんにちわ。今日は珍しい髪型ですね」

 

「へ?珍しいって……あぁこれ?」

 

いつもはセミロングなのが、今日はポニーテール。普段の未唯さんと違って新鮮な感じがする

 

「ちょっと気分転換に髪型変えてみたんだ」

 

「そうなんですか。何だか未唯さんのポニーテールは活発そうに見えますね」

 

「そうかな?ちなみに普段は?」

 

「その…おとなしい感じがすると言いますか……可愛らしさが溢れてます」

 

「栞子ちゃん///」

 

「ねぇみい子としお子……いちゃついてどうしたの?」

 

「いちゃ!?」

 

「あ、かすみちゃん、愛さん、果林さんこんにちわ」

 

「ちぃーす!みーちゃん、髪型変えてるの珍しいね」

 

「そ、そんなにですか?」

 

「確かに普段は練習の時も髪を下ろしてるものね」

 

「そういえば髪が長かったときは侑先輩と歩夢先輩に弄られてましたよね」

 

「あはは……」

 

ロングの時はお姉ちゃんたちによく変えてもらってたし、私も嫌じゃなかったからな~

 

「と言うかみい子の髪って柔らかいし、触っててけっこう気持ちいいよね」

 

かすみちゃんはそう言いながら私の髪に触れる。なんと言うかそんな風に褒められると割と嬉しい。

 

「そういえば未唯ちゃんはまた伸ばしたりしないのかしら?」

 

「あー、一応は伸ばそうかなって……」

 

とは言えそんな直ぐに伸びないから時間をかけてだけどね。

 

「私も髪が長かったときの未唯ちゃんの髪を弄ってみたかったわね」

 

「それ、愛さんも愛さんも

やりたい!」

 

「いや、そんなことを言われても……」

 

「こんなこともあろうかと、良いものがあるよ」

 

すると璃奈ちゃん、ミアちゃん、しずくちゃんの3人がいつのまにか来ていた。と言うか璃奈ちゃん……その手に持ってる薬って……

 

「少し髪にかけるだけで直ぐに髪が伸びる薬だよ」

 

「変なことには?」

 

「ちゃんと実験済み!」

 

それなら大丈夫かな。誰で実験したのか気にしない方がいいけど…………

 

 

 

 

 

 

 

と言うわけで早速璃奈ちゃんの薬を使い髪を伸ばしてみた。

 

「懐かしいわね。ロングの未唯ちゃんって」

 

「はい、本当に天使みたいです」

 

「はい…はい!」

 

栞子ちゃん、なんか若干興奮してない?気のせいかな?

 

「未唯さんって、最初はロングだったんだ。結構意外」

 

「そう?」

 

「僕は会ったときは短い状態だったからね。にしても髪長いと結構不便だったりしなかったの?」

 

「あー手入れとか大変かな?」

 

「あー分かります。長いと洗うのも乾かすのも時間かかりますよね」

 

「私も小さい頃は髪が長かったので、分かります」

 

『そうなんだ』

 

果林さん、愛さん、かすみちゃん、ミアちゃん、璃奈ちゃんの場合はまぁ仕方ないと言うか……

 

「それじゃ早速私が髪を弄らせてもらうわね」

 

「あー、愛さんからやろうと思ったのに!」

 

「ここは私から……」

 

あれ?これは……玩具にされるような気が……

 

「みんな、もう来てたんだ」

 

「あれ?未唯ちゃん。髪が長くなってる」

 

「本当だ~最初の頃みたいだね~」

 

「どうしたの?髪の毛急に伸びたの?」

 

「もしかしてですが……璃奈さんの薬関係ですか?」

 

「なになに?みんなで未唯の髪の毛弄るの!ランジュにもやらせて!」

 

うん、これは仕方ないと言うか予想しておくべきだった。ランジュさんが来たらそうなることくらい考えておけば良かったな……

するとぽむお姉ちゃんと侑お姉ちゃんが前に出て

 

「未唯ちゃんの髪の毛を弄るのは……」

 

「私たちだけの特権だよ!」

 

 

 

 

 

 

 

それからお姉ちゃんたち中心に髪を弄られ、薬の効果も消えて元の長さに戻ったけど……

 

「やっぱり今の状態に慣れてるから結構落ち着くな~」

 

「そうですね。そちらの方が未唯さんらしい感じがします」

 

「えへへ、栞子ちゃんありがとう」

 

まぁ何だかんだ他のしかったし、これはこれで良かったかな。

 




後、既にポケモン二週目をやりたくなってきてる
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88 籠の鳥と天使

新しいフェス限の栞子ちゃんが尊いので


「栞子って籠の鳥よね」

 

ある日、家で勉強をしていると姉さんがいきなりそんなことを言ってきた。

 

「何ですか?急に」

 

「だってそうだったじゃない。籠の中で満足して、外を眺めているだけ……」

 

「確かにそうかもしれませんが……今は違います」

 

そう、今は違う……外へと飛び出している。

 

「外へと出れたのは一体誰のお陰かしらね?」

 

「本当に急に何ですか?変なことを聞いてきて……」

 

「そうね……とりあえず折角外へ飛び出したんだから、一緒にツーリング行きましょう!家に籠ってるだけじゃつまらないじゃない!」

 

「要するに姉さんが暇だから、暇潰しに付き合えと言うことですか……申し訳ないですが、今から未唯さんたちと遊びに行きますので遠慮します」

 

「え~」

 

絡んでくる姉さんを無視して、出掛ける私であった。

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

今日はお姉ちゃんたちと栞子ちゃんとで、一緒に買い物をしていた。ちょっと休憩中の時のこと……

 

「籠の鳥?」

 

「えぇ、姉さんにそんなことを言われて……確かにそうだったと思っていまして」

 

「まぁ栞子ちゃんは……」

 

「昔の栞子ちゃん、凄くスクールアイドルに対して否定的だったしね」

 

「あはは……でも今は違うよね」

 

「はい、歩夢さん、侑さん…………それに未唯さんのお陰ですから」

 

「えへへ」

 

改めて言われるとやっぱり照れるな~

 

「あれ?薫子さんに、誰のお陰で籠の外に出れたかって聞かれたんだよね?」

 

「はい」

 

侑お姉ちゃんは何故か私のことを見て、微笑んでいた。侑お姉ちゃんが微笑んでいるのを見て、何かを察したぽむお姉ちゃんも微笑んでいた。

 

「どうしたの?二人とも」

 

「いや~籠の中にいた鳥を天使が外に連れ出したのか~って思ったらね」

 

「未唯ちゃんが天使だとしたら、天使に寄り添って支える鳥は栞子ちゃんだよね」

 

「あ////」

 

「あの……そう言われると……ちょっと恥ずかしいですね///」

 

「ほらほら、栞子ちゃん。未唯ちゃんに何か言ったら?」

 

「こう言うのは改めて言ったりするのが一番言いかもしれないよ~」

 

お姉ちゃんたち、物凄くからかってきてる……後で仕返しすることを考えつつ、私は栞子ちゃんの方を向いた。

 

「未唯さん///改めて……私を外へと連れ出してくれてありがとうございます」

 

「私も……栞子ちゃんが一緒にいてくれるから……毎日が嬉しかったり楽しかったりするんだよ…だからその…外に飛び出してくれてありがとう」

 

「「//////」」

 

二人して真っ赤になる私たちであった。と言うかこう言うのしずくちゃんあたりが喜びそうな気が……

 

 

 

 

 

 

 

しずくside

 

侑先輩と歩夢先輩、未唯さん、栞子さんの四人をたまたま見かけ、声をかけようとすると、何だか天使が籠の鳥を外へと連れ出した話が聞こえた……確かにこの二人はぴったりだし、先輩たちは天使を見守る存在として考えると……これは……後で部長に提案してみよう




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89 みんなで鍋パーティー 前編

何となく思い付いた話です!


ある日の事、私はエマさんと果林さんに呼び出されていた。

 

「私に頼み事ですか?」

 

「うん……ちょっと困ったことになってね」

 

「未唯ちゃんなら何とか出来ないかって思ってね」

 

二人が深刻そうな顔をしてるけど、エマさんが言うちょっと所の問題なのかな?と言うか私に解決が出来るのかな?

 

「あの、一体何が……」

 

「実はね……」

 

「ランジュが闇鍋をしたいって言い出したの……」

 

と、とんでもない問題だ……しかもランジュさんが言い出す辺り、本当に厄介すぎる…………

 

「あの、何で闇鍋なんて……」

 

「実は……」

 

エマさんは語った。何でそうなったのか…………

 

 

 

 

 

エマside

 

ランジュちゃんの部屋に集まった私達。他愛のない話をしているとミアちゃんがあることを呟いた

 

「ここ最近寒いから、何か暖まるものを食べたい」

 

「暖まるものね……この季節だと鍋とかかしら?」

 

「それならみんなでやってみたいね~日本だとお鍋はみんなで食べるのが美味しいんだよね」

 

「まぁそうね。明日辺りみんなに提案を……」

 

この時はまだみんなでわいわい鍋パーティーをしようと言う話だったけど……

 

「鍋!それなら闇鍋ね!」

 

「「え?」」

 

「闇鍋?」

 

「ミア、知らないの?とても楽しい鍋の食べ方らしいわ!」

 

「あ、あのね、ランジュちゃん、それ……誰から聞いたの?」

 

「え?せつ菜から借りた本に書いてあったわよ!一度でいいからやってみたいわ!」

 

「あのね……ランジュ……その闇鍋は……」

 

「きゃは!楽しみだわ!ね!ミア!」

 

「まぁ鍋初めてだし……僕は任せるよ」

 

このままだとミアちゃんの初めての鍋が……偉いことに……それにまだ私達だけならまだしもみんなとなると……余計に…………

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

「と言うことで……」

 

「なんと言うか……偏った知識をあまり与えちゃいけないってことだね…………」

 

「どうにか出来ないかしら?」

 

どうにかか……ランジュさんとミアちゃんだけなら何とでも言いくるめるけど……みんなとなると悪乗りしそう……特にせつ菜さん辺りが…………きっと闇鍋ならこれを入れた方がいいですよ!って物凄くいい笑顔で言ってきそう…………

 

「……………………」

 

「難しい?」

 

「一応方法はあるけど…………」

 

思い付いた方法をやれば何とか……とは言え念には念を入れれば…………

 

「こっちでルールを設定すれば……後はぎせ……参加メンバーを増やせば……外れを引きにくいはず」

 

「今、犠牲者って言いかけなかった?」

 

気のせいだよ~果林さん~

 

 

 

 

 

 

 

 

そして放課後、部室でみんなに闇鍋をすることを話した

 

「えっと……エマ先輩……それ本気ですか?」

 

「闇鍋!楽しみですね!一度やってみたかったです!」

 

「そうよね!楽しいパーティーになるわ!」

 

テンションの高い二人を除いて、他のみんなは……微妙そうな顔をしていた。

 

「えっと、ランジュちゃん、闇鍋って言うのは……」

 

「でね。未唯ちゃんに相談してね。ルールを見つけてもらったの」

 

「これがそのルールね」

 

闇鍋にルールがあったと言う事で急いで私が考えた。

 

闇鍋ルール

 

持ち込むのは食材のみ。事前に何を持ってきたかを見せあう

 

お菓子などはルール管理者が検討する(今回は高柳未唯が行う)

 

鍋に具材を投入した後、部屋を暗くして行う

 

一度箸をつけたものは責任もって食べてもらう

 

事前準備は上原歩夢、近江彼方、宮下愛に行ってもらう

 

ルールを違反したものには…………責任もって持ってきたものを食べてもらう

 

「って感じだよ」

 

これなら変なことにならないはず

 

「これなら安心だね」

 

「うん、歩夢と彼方さんと愛ちゃんなら任せられるしね」

 

お姉ちゃんたちは安堵してる。特に問題はないみたいだし、良かった。

 

「あれ?私が知っている闇鍋とは……」

 

「せつ菜さん、闇鍋楽しみですね」

 

「うん、楽しみだよ。せつ菜さん『わくわく』」

 

「みんなでやるからには精一杯楽しまないとですね!せつ菜先輩!」

 

「は、はぁ……」

 

せつ菜さんが変な指摘を入れないようにかすみちゃんたちが止めに入ってくれて助かった。

 

「いやーこれは愛さん頑張らないとね!」

 

「彼方ちゃんも頑張るよ~」

 

「未唯さん……お疲れ様です」

 

「栞子ちゃん、うん、何とかね…………」

 

「闇鍋楽しみだわ!ね!ミア!」

 

「そうだね……(何かみんなの様子が気になるけど……気のせいかな?)」

 

「因みにもしもの事を考えて…………ぎせい……もとい楽しいことはみんなで分かち合いたい。私はそう思ってね…………Liellaのみんなとまいちゃん、うらちゃん、遥ちゃんも呼んだからね!」

 

『今犠牲者って…………』

 

「って遥ちゃんもなの!?」

 

彼方さん、ごめんね……こう言うのは分かち合いたいから…………




未唯ちゃんの発案により、凄いことに……次回に続きます!
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90 みんなで鍋パーティー 後編

紗桜莉side

 

部室にみんなに集まってもらい、私はあることを伝えた。

 

「未唯さんから虹ヶ咲で鍋パーティーをやることになって、折角だから私達もどうかって誘われたけど、どうする?」

 

「鍋パーティー?まぁ確かに寒くなってきたしね」

 

「何だかみんなで鍋なんて楽しそうだよね!」

 

「お鍋……可可楽しみデス!一体何鍋をやるのデスか!」

 

「鍋……とは?」

 

「恋……貴方……まぁ炬燵も知らなかったから知らないわね……」

 

「お鍋っすか~それに虹ヶ咲の人たちとなると楽しみっすね~」

 

「鍋とかワイワイやるのは楽しいしな」

 

「何か持っていった方がいいの?」

 

「スクールアイドルが鍋パーティーをやってみた……これはかなり稼げますの!」

 

「あはは、それで何鍋を?」

 

「えっと……闇鍋だって」

 

『え……』

 

恋ちゃん以外全員が固まった。うん、そうだよね。私でもそう思うよ……

とりあえずみんなに鍋パーティーのルールを伝えた。と言うか何で闇鍋…………あぁ何となく言い出しそうな人がいるな~

 

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

そんなこんなで鍋パーティーの日になった。人数も多いので部屋の広さで生徒会室を借りることになったけど…………

 

「さて、みんな、具材を持ってきたかな?因みに高柳家はお野菜を!」

 

「本当に……闇鍋って聞いてちょっと嫌な予感したけど……安全そうで良かった……」

 

「何で私だけ凄い釘を刺されたのか気になるけど……」

 

まいちゃんは安堵を……うらちゃんは苦笑いをしていた。

 

「私はお豆腐だよ」

 

「私は葱」

 

お姉ちゃんたちはまともなものを持ってきてくれたみたいだ。うん、本当に助かる

 

「かすみんはしめ用のうどを持ってきました」

 

「私は鍋のお出汁をいくつか」

 

「私はもしもの時にカレーを『ドキドキ』」

 

「私はつみれを……」

 

かすみちゃんたちもまとも……と言うか璃奈ちゃんはもしものことを考えなくても……

 

「愛さんもみーちゃんたちと同じ野菜類だよ!」

 

「ランジュはもちろん!お肉よ!」

 

愛さんは安心できるし、ランジュさんは予想通りだったよ。うんうん

 

「私は何を持っていけばいいのか分からなかったので、私が作った茹で玉子を!」

 

「…………………………………………」

 

うん、大丈夫だよね。うん……茹で玉子を失敗するってことはないだろうし……うん……うん

 

「み、未唯さん、あの大丈夫ですか?」

 

「栞子ちゃん、うん、大丈夫だよ……」

 

気を取り直して3年生は……

 

「私は鱈だよ」

 

「私は鮭ね」

 

「私と遥ちゃんは肉団子~」

 

「一応お姉ちゃんと二人で一緒に作りました」

 

「遥ちゃん、お料理上手になってきたよね」

 

「えへへ、今度一緒に作ろうね。苺ちゃん」

 

遥ちゃんと苺ちゃんは本当に仲良しだな~うんうん……

次はかのんちゃんたちは…………

 

「私ははんぺん持ってきたよ」

 

「私は肉団子~まんまるなんだ~」

 

「私は葱ね」

 

「可可は大根持ってきました!」

 

「あの、私はどういうものがいいのか分からなく……お肉を……」

 

かのんちゃんたちはまともと……うんうん

 

「私は奮発して蟹を!」

 

「きな子は実家から送られてきた熊肉を……」

 

『え?』

 

紗桜莉ちゃんの蟹は凄いなって思った瞬間にきな子ちゃんの持ってきたものにみんなが驚いていた。いや、確かに北海道だからそう言うのがよく獲れるかもしれないけど…………

 

「同居してる人に熊肉は鍋に合わないからって、ソーセージを持ってきたっす」

 

「同居してる人?」

 

侑お姉ちゃんも引っ掛かったみたいだ。一人暮らしだと思ってたけど、まさか誰かと一緒に暮らしてるなんて

 

「はいっす!お父さんが東京の一人暮らしは危ないからって、お父さんの友達の人の家に居候してるっす」

 

まぁきな子ちゃんみたいな子は色々と危ないかもしれないし、誰かと一緒だと安心かもしれないね。

 

「私と四季は海老だな」

 

「メイと一緒に買いに行ってきた」

 

「私は野菜ですの!」

 

「私もお肉です」

 

これでみんなの食材は出揃ったみたいだし、ぽむお姉ちゃんたちが用意してくれたお鍋に食材を入れていき、準備を進めていき…………

 

「とりあえず普通は電気を消すところだけど、危ないから明るいままで一斉に具を取ろうか。因みに一度取ったものは責任を持ってね」

 

と言うことでみんなで一斉に具材をとると……

 

うら→茹で玉子

 

ランジュ→茹で玉子

 

紗桜莉→茹で玉子

 

恋→茹で玉子

 

四人ほど外れを……いや、まだ外れと決まった訳じゃないよね。うん

 

「あ、中が半熟で美味しいです」

 

「本当だ。せつ菜さん、美味しいです」

 

「本当ですか?因みにランジュさんと紗桜莉さんのは煮卵なんですが……」

 

「お、美味しいわよ……せつ菜」

 

「う、うん、美味しい……」

 

あれ、絶対に美味しくないんだろうな……

まぁ結果的には楽しそうで良かった。ミアちゃんも鍋デビュー出来て良かった良かった。

それにしてもきな子ちゃんの同居人ってどんな人なんだろう?




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91 未唯サンタのクリスマスイブ

クリスマスイブなので、未唯サンタ回!


今日はクリスマスイブ。この日はサンタさんも大忙し。

 

「えっと、袋持ったし早速プレゼントを……」

 

着替えようとしたけど問題がひとつあった。それは……

 

「何で私のサンタ衣装がミニスカートのなの?」

 

「それは私が用意したからよ」

 

「果林トナカイさん……」

 

「未唯サンタさん、こういうの結構似合うかもしれないじゃん」

 

「愛サンタさんまで……」

 

トナカイさんたち、また勝手に私の服を入れ替えて……もう!

 

「さぁさぁ時間もないし早速着替えないとね」

 

「はぁ仕方ない……」

 

ため息をつきながら、私は用意された衣装に着替えて早速プレゼントを渡しに向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

「えっと最初の家は……桜坂さん家のしずくちゃんだね」

 

「結構大きい家ね」

 

「それじゃ早速入ろう!」

 

「トナカイさんたちは外で待っててね」

 

「えーダメなの?」

 

「ダメです」

 

「手伝うからさ~」

 

愛トナカイさんの気遣いは嬉しいけど、トナカイさんが室内に入ると色々と迷惑になるからな~

 

「ちょっと待っててね」

 

早速部屋の中に入ろうとするが……サンタは煙突から入るものだと思われてるけど今の時代はそうではないんだよね~

サンタには鍵を自由に開けられる特殊な能力を持ってるから……

 

「えいっ!」

 

窓の鍵を開けて部屋に入ると行儀よく眠っていると女の子がいた。そしてその隣には大きな犬が寝ていた。

 

「ちょっとお邪魔するね」

 

「わん?」

 

大きな犬が私に気がついて見つめていた。普通なら吠えられたりするけど……

 

「こんばんわ。サンタだよ~」

 

「わん『今年もお疲れ様です。しずくちゃんは寝ていますよ』」

 

「そっか、じゃあ~」

 

サンタの能力の一つ、動物の言葉が分かる。言葉が分からないと色々と大変なんだよね~

早速しずくちゃんの欲しいものは何かな?靴下の中の手紙を読むと…………

 

『好きな女優さんが出てるDVD』

 

まだ小さいのに凄いものを欲しがるな~

 

「犬さん、しずくちゃんの好きな女優さんって誰?」

 

「わんわん『かすみさんだよ』」

 

「そっか~」

 

それじゃこのかすみちゃんの自撮り映像集をプレゼントしよう!

 

「それじゃいいクリスマスを!」

 

 

 

 

 

 

 

次のお家は……お姉ちゃ……ではなく侑ちゃんと歩夢ちゃんのお家だね。二人はお隣通しだから二人一緒に渡そうと

 

先に侑ちゃんの部屋に行くと……

 

「あれ?歩夢ちゃんも一緒に寝てるんだ。家族みんなでパーティーしたのかな?」

 

穏やかな寝息をたててるから楽しかったのかな?

とりあえずプレゼント何がいいんだろうなと手紙を見ると…………

 

『歩夢が笑顔になれるもの』

 

『侑ちゃんが笑顔になれるもの』

 

この二人は自分の欲しいものより、お互いのために選んでるのか~本当に仲良しだね~

 

「じゃあ侑ちゃんには歩夢ちゃんのライブ映像を、歩夢ちゃんにはエプロンを」

 

二人とも喜んでくれるかな~

 

 

 

 

 

 

 

最後の場所は……栞子ちゃんのお家だね。部屋に入るとすやすや寝てる。

 

「えっと、栞子ちゃんの欲しいものは……」

 

『サンタさんへ、毎年お疲れ様です。私はプレゼントいらないので、いつも頑張っているサンタさんにこのお菓子をあげます』

 

栞子ちゃん……本当にいい子だな~

私は栞子ちゃんが用意してくれたジュースを貰い、すやすや眠る栞子ちゃんの頭をソッと撫でるのであった。

 

「プレゼントいらないって言ってるけど……特別にいい夢が見れるおまじないをしておくね」

 

こうして未唯サンタの今年のクリスマスのお仕事は終わり…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ未唯さん、お疲れ様です」

 

「いやーまさか演劇をやるなんて……しかも……」

 

私と愛さんと果林さん以外はみんな子供の姿になってるし……

 

「やるからには手を抜きたくないので!科学部のあの薬を使いましたから!それにオフィーリアもお疲れ様」

 

「わん『同好会の人に会えて嬉しい』」

 

私も私で動物の声が分かる薬を飲まされるとは思ってなかったけど……まぁしずくちゃんの頼みだからね。




まさかの桜坂劇場!
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92 大掃除と思い出

今年最後の外伝更新


今日は侑お姉ちゃんの部屋の大掃除。私とぽむお姉ちゃんは既に終わらせてるけど、侑お姉ちゃんはまだ終わってないから手伝うことになったけど…………

 

「スクールアイドルの雑誌が多いね」

 

「うん、前に整理したのにもう本棚に入りきらないよ」

 

「あはは……ごめんね。二人とも毎年毎年」

 

「毎年のことだから慣れてるよ」

 

「逆にお姉ちゃんが掃除を終わらせていたら、それはそれで驚きだけどね」

 

なんと言うかこれも年末の恒例行事みたいなものだからね。

 

「それじゃ二人とも!頑張って終わらせちゃおー」

 

ぽむお姉ちゃんの号令のもと掃除を始めるのだった。

 

 

 

 

 

 

掃除を始めたは良いけど……

 

「わーこの頃の歩夢は本当に兎が好きだったよね~」

 

「ゆ、侑ちゃん///アルバム見てないで掃除しちゃおうよ」

 

「でもでも懐かしいな~って、ほら、この頃の歩夢にベッタリだった未唯とか」

 

「あ、懐かしい」

 

「あの……恥ずかしいし、ぽむお姉ちゃんも一緒になって見ないで……」

 

掃除しているときに懐かしいものを見つけてそれに集中しちゃうのも掃除あるあるだけど……子供の頃の事は本当に恥ずかしいな~

 

「苺も未唯にベッタリだったな~」

 

「いつも未唯ちゃんと手を繋いでたもんね」

 

「あの、本当に恥ずかしい///」

 

「いつでも見れるようにアルバムは目につく場所に置いとくとして……後は……」

 

お姉ちゃんはパソコンを起動させ始めた。まだ掃除終わってないのに……

 

「侑お姉ちゃん、先ずは部屋の掃除終わってからだよ」

 

「これも掃除の一貫だよ。私のパソコンにこれまで撮ったみんなの写真とかもあるから、それも整理しないと」

 

「これまでって……同好会に入ってからの?」

 

「うん、まぁ流石に今年の分をやるだけだけど……」

 

「整理するのも良いけど、先ずは部屋の掃除。一度始めたらいつまでも終わらなくなるよ」

 

「うぅ、未唯も何だな歩夢に似てきたような……」

 

「あはは……」

 

流石にぽむお姉ちゃんはそこまで厳しくはないと思うけど……

 

 

 

 

 

 

それから30分後、部屋の掃除を終わらせ、写真整理をすることに……

 

「侑ちゃん、本当にたくさん撮ったよね」

 

「最初は色んな記憶を残しとこうかなって思っていたら、いつの間にかこんな枚数に……」

 

「あ、懐かしい……」

 

まだ私と栞子ちゃんが出会って間もない頃だ。この頃はお互いにぎこちなかったっけ……

 

「栞子ちゃんも最初はみんなの事を名字で呼んでたもんね」

 

「うんうん、それにどこか固かったよね」

 

「今は凄く柔らかくなったよね」

 

「未唯ちゃんのお陰だよね」

 

「いやいや、ぽむお姉ちゃんのお陰でもあるよ」

 

「まぁ二人のお陰だね」

 

他には……あぁランジュさんが来たときの……あれ?何でランジュさん泣いてるんだろう?

 

「これって何でランジュさん、泣いてるの?」

 

「え?」

 

「未唯ちゃん、覚えてないの?」

 

はて?私……何したっけ?

 

「ゲームでランジュさんをボコボコにしてたよ」

 

「それも徹底的に……」

 

そ、そんなことも……あったような……あはは……

 

「ほら、い、今は仲良しと言うか……」

 

「まぁ色々とあったよね」

 

「うんうん」

 

こうして見返すと本当に沢山あったな~

 

「来年は良い年になるといいね」

 

「そうだね。みんな、仲良しにね」

 

「うん」

 

こうして侑お姉ちゃんのお部屋の掃除が終わり、三人で来年は良い年になることを祈るのであった。

 




来年からはにじよんが始まるので、本編の方でにじよん編書こうと思います
感想待ってます!


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93 三人で初詣

あけましておめでとうございます!


今日はお正月、幼馴染三人で初詣に行こうと言う話になり、私はマンションの前で待ち合わせをしていると……

 

「未唯、お待たせ~」

 

「み、未唯ちゃん、待った?」

 

「あ、お姉ちゃんたち、そんなに待って……」

 

思わずぽむお姉ちゃんを二度見してしまった。何でぽむお姉ちゃん……うさみみ付けてるの?

 

「えっと、ぽむお姉ちゃん……それ……」

 

「えっと、これは……侑ちゃんが……」

 

「今年は卯年だからね!卯っていったらやっぱりあゆぴょんかと思ってね」

 

その発想は……まぁあり得ることだけど……でもな~

 

「とりあえず侑お姉ちゃんはぽむお姉ちゃんで遊ばないで」

 

「え~可愛いのに~」

 

と言うか私が止めなかったらそのまま初詣に行くつもりだったのかな?そう思うと止めて良かったよ

そんなこんなで毎年行っている神社へと向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

流石はお正月だけあって混んでるな~

 

「それにしても今さらだけどお姉ちゃんたちは振り袖とか着なくて良かったの?」

 

「うーん、着ても良かったけど、侑ちゃんが私服だから……」

 

「お姉ちゃんたちの振り袖姿、きっと可愛いと思うんだけどな~」

 

「そう言う未唯はどうなの?」

 

私?私は……

 

「基本的に家は振り袖1着しかないから、今年は苺ちゃんに着て貰ってるよ」

 

家の仕来たりとかと言うわけではなく、何となくそうするべきかなと思い、姉妹二人でそう決めた。と言うより2着買うのはお金が掛かるからお母さんに負担をかけないようにしているだけだからね。

 

「未唯ちゃんらしいね」

 

「勿体無いな~二人の振り袖姿見たかったな~写真とか撮ってみたかったんだけど」

 

「その時は侑ちゃんも着るんだよ」

 

「そうだね。お姉ちゃんも着たら、いくらでも撮らせてあげるよ」

 

「本当に……二人とも成長したと言うかなんと言うか……」

 

そんな他愛のない話をしていると、順番が来て三人でお参りをするのであった。

 

『今年も平和な一年でありますように』

 

毎年同じことをお願いしてる。やっぱり平和が一番だからね。

お参りを終わらせて、三人でおみくじを引くと……

 

「えっと、私は中吉だ」

 

「歩夢いいな~私は小吉だよ」

 

「私も中吉だ」

 

まぁ新年早々大吉引くのは良くないらしいからね。

 

「えっと……待ち人……近くにいるが積極的にしないと気づかない」

 

「勉学……努力あるのみ」

 

「健康……健やかに過ごせる」

 

流石に悪い結果は書かれてないから安心だね……

 

「それじゃ帰ろうか」

 

「帰ったら侑ちゃんにうさみみつけてあげないとね」

 

「え?何で?」

 

「ゆうぴょん見てみたいからね」

 

なんと言うかいつも通りの一年になりそうだな




新年最初なので、やはりこの三人の話を!
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94 ランジュと未唯

ついこの間キズナcomicbook三巻買って読み、それ関連の話になります


ランジュはいつも特別!皆と遊ぶとみんな、「凄いね」と言ってくれる。

だけどそれは最初だけ……楽しくなってくるといつの間にかみんな離れていく。

 

 

 

 

 

 

「ランジュさん?ランジュさーん?」

 

「あ、ごめんなさい。未唯!」

 

未唯の呼び掛けに答える私。今は未唯と一緒にカードゲームをしてるんだった。

 

「長考しすぎました?」

 

「きゃは!そうかもね……所でどうすればこの状態を崩せばいいのよ!」

 

未唯の場に上級モンスター五体揃ってるし……魔法もトラップも全部回避されてるし…………

 

「うぅ……ターンエンド!」

 

「それじゃ……モンスター全員で総攻撃!」

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ~また負けたわ。未唯に中々勝てないわ」

 

「それでもランジュさん、前より強くなってるよ?」

 

「それでもえげつない戦略を建てすぎよ!」

 

未唯とは今ではこうして遊んでくれるけど、最初は物凄く嫌な子だと思っていた。

ランジュはスクールアイドルに出会い、虹ヶ咲に出会ったことで今までとは違う。ずっと競い合える。ずっと楽しくいられる友達が出来ると思っていた。その為にみんなに相応しい環境を、みんなが絶対に喜んでくれることを作ろうとした。

栞子もきっと手伝ってくれる筈だ。そう思っていたけど…………

 

『すみません。ランジュ……私は手伝えません』

 

あの時は栞子に拒否されるとは思ってなかったし、思わず色々と泣き叫んだな……それから未唯に会いに行って勝負をしたけど、まさか徹底的に負かされるなんて思ってもみなかった。それにライブ勝負をしたときも…………

 

 

 

 

 

 

次の日も未唯とゲームをすることに、今度は大人気のゲームで対戦!ランジュが考えた種族値が高いパーティーならきっと勝てるはず!

 

「勝負よ!未唯!」

 

「負けないよ!ランジュさん!」

 

 

 

 

暫くして……

 

「そんな……一番種族値が高い子を育て上げたのに……未唯のモンスター1匹に…………」

 

「あの……何で私の一番手の弱点モンスターばっかり使ってくるかな~?」

 

仕方ないじゃない!普通なら勝てるはずなのに、未唯が一番手で弱点をつけるモンスターを使ってくるなんて……

 

「もう一回!」

 

「うん!いいよ」

 

それから何度か勝負を繰り返してはパーティーを変更して、更に挑み続けると……

 

「あ、勝てた」

 

「うぅ……状態異常から抜け出せなかった……」

 

未唯は凄く悔しそうだったけど……でも何処か楽しそうだった。そういえばランジュ……こうして未唯が遊んでくれることに対して、お礼を言ったことなかったような…………

 

「ねぇ、未唯」

 

「ん?なんですか?」

 

「その……謝謝……」

 

「えっと……ありがとうって?」

 

「その……いつもランジュと遊んでくれて……」

 

「そんなこと気にしなくていいのに、と言うかきっとみんなも同じことを思ってるよ」

 

「へ?」

 

「前に侑お姉ちゃんに言われたんだ。ランジュさんと一緒に遊んでて羨ましいって、私も遊びたいって……きっと同好会のみんなもランジュさんと遊びたがってるよ」

 

「その……みんなと遊んでランジュ……つまらなくさせないかしら?」

 

「大丈夫だよ。きっとかすみちゃんあたり悔しがって勝てるまで挑んできそう」

 

「……ふふ、そうね」

 

何だか未唯とは色々とあったけど……ランジュはこうして笑い合えるのは……未唯のお陰なのかもしれない




こちらでは2ndストーリーの話自体未唯が防いでいると言う……スクスタはいい加減反省を……
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95 二人のバレンタイン

一日遅れですがバレンタイン!


2月14日、それは恋人たちにとっては記念すべき日。好きな相手にチョコを渡す日なのだが…………

 

「はぁ~」

 

部室で私はため息をついていた。ぽむお姉ちゃんとしずくちゃんはそんな私を心配そうに見ていた。

 

「未唯ちゃん、落ち込んでるね」

 

「仕方ないとはいえ、流石に可哀想ですね……」

 

「うぅ~昨日に戻りたいよ~」

 

「み、みい子があんなことを……」

 

「そこまで落ち込んでるんだね『しくしく』」

 

かすみちゃんは私の様子に驚き、璃奈ちゃんは私が落ち込んでいる理由を知り、悲しそうにしていた。

 

「まさか……あんなことになるなんて…………」

 

「あれは愛さんも予想外すぎだよ」

 

そう私と栞子ちゃんは現在喧嘩を………………しているわけではなく、今日という日になってしまったことに落ち込んでいたのだった。何せ今日は2月15日なのだから…………

 

 

 

 

 

 

 

栞子side

 

生徒会室にて、私はせつ菜さんと侑さんと一緒に仕事をしていた…………

 

「栞子さん、大丈夫ですか?」

 

「え、あ、はい……」

 

「その休憩してきたら?」

 

「大丈夫です。昨日の一件についてあと少し終わるので休憩せずに頑張ります」

 

「ですが……」

 

「まさか昨日あんなことになるなんてね……後でみんなにも相談しないと……」

 

「そう…ですね…」

 

昨日はバレンタイン…前々から未唯さんが私に特製のチョコを送ると言って、楽しみにしていたのだが……

 

「まさか同好会の皆さんの人気があそこまでとは…思ってなかったです」

 

本来なら放課後、未唯さんと一緒にお互いのチョコを食べるはずが…………まさか同好会の皆さんにチョコを渡そうと生徒の皆さんや他校の方々まで集まり、かなりの大騒ぎになるなんて……生徒会はその対応に終われてしまい、結局未唯さんとの約束を守れなかった…………

 

「今度からはかすみんBOXを利用してチョコを入れてもらうようにしようか」

 

「そうですね……私たちも大変でした……そういえば侑さんは歩夢さんからチョコは?」

 

「昨日の夜に貰ったよ。未唯からも……あ」

 

「うぅ……未唯さん……」

 

侑さんの失言で更に落ち込む私。仕方ないこととは言え……かなりきますね……

 

「み、未唯さんは普通に届けたりとか……」

 

「未唯は栞子ちゃんと一緒に食べたかったみたいだし、それに未唯の場合は忙しい栞子ちゃんを気遣ってチョコを渡したり出来なかったから……」

 

「はぁ……」

 

未唯さんに会いたい……そんな事を思っていると、突然ドアが開き…………

 

「栞子!手伝いに来たわよ!」

 

「やっぱりランジュちゃんの言う通りだったね。栞子ちゃんも気遣ってお仕事してるだろうって」

 

「栞子ちゃん~少し休憩してきな~あとは彼方ちゃんたちがやるから~」

 

「たまには私たちに甘えなさい」

 

「ほら、早く行かないと未唯さん帰っちゃうよ」

 

ランジュ、エマさん、彼方さん、果林さん、ミアさん…………でも……

すると侑さんとせつ菜さんが私の背中を押し……

 

「後は任せてね」

 

「行ってください!」

 

「分かりました!」

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

いつまでも落ち込んでいられないし……チョコを渡すだけ渡してもいいかな……

そんなことを思っていた瞬間、栞子ちゃんが部室に慌てて入ってきた

 

「み、未唯さん……」

 

「栞子ちゃん……どうしたの?そんなに慌てて」

 

「み、未唯さんと約束を……果たしたくって……いいでしょうか?」

 

「う、うん……」

 

「未唯ちゃん、私たちはちょっと出てくるね」

 

ぽむお姉ちゃんはそう言ってかすみちゃんたちと一緒に出ていった。

気を遣ったんだよね?

栞子ちゃんは私の隣に座り……

 

「未唯さんのお口に合えばいいのですが……抹茶のチョコです」

 

「栞子ちゃん……私も……ホワイトチョコなんだけど……」

 

お互いにチョコを見せ合い、何故か笑い合う。

それから二人でお互いのチョコを食べたり、食べさせあったりして…………

 

「未唯さん」

 

「何?」

 

「来年も一緒に過ごしましょう」

 

「うん!」

 

こうして私たちの一日遅れの……ううん、私たちだけのバレンタインは終わるのであった

 

 




ボツ案としては、同好会のバレンタインチョコを貰った数的な話を書こうとしてました。因みにそれだと侑ちゃんが3位辺りに……
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96 歩夢ちゃん誕生祭!歩夢ちゃんとの誕生日デート!

今回はちょっと変わった感じになります!歩夢ちゃん誕生日おめでとう!


駅前

 

「お待たせ」

 

「そんなに待ってない?本当に?ほら、あなたの手冷たいよ。どれくらい待ってたの?」

 

「え?30分くらい?本当にごめんね。お弁当作るのに手間取って……」

 

「気にしてない?もう貴方はいつもそう言う~今度からはマンションの前で待ち合わせしようね」

 

「え?嫌だ?なんで?」

 

「そっか、せっかくのデートだからこういう待ち合わせをしたいんだね。貴方らしいよ」

 

「うん、それじゃ行こう……あ」

 

「えへへ、手を繋いだらきっと貴方の手も暖かくなるよ」

 

「うん、それじゃ行こう」

 

 

 

 

 

 

公園

 

「はい、貴方のリクエストに答えて、お弁当作ってきたよ」

 

「うん、ちゃんと貴方が大好きなたまご焼き入ってるよ」

 

「あはは、そんなに嬉しいんだ」

 

「え?卒業しても毎日食べたい?そ、そっか~その……えへへ///」

 

「えぇ!?食べさせてって……もう!はい、あーん」

 

「美味しい?そっか、良かった」

 

「え、今度は私に///恥ずかしいよ~」

 

「もう///仕方ないな~あーん///」

 

「えへへ///美味しいね」

 

 

 

 

「次はショッピングセンター行くんだよね?あれ?」

 

「寝ちゃった。どうしよう?」

 

 

 

 

 

 

 

夕方

 

「あ、起きた?」

 

「そんなに謝らないで、ここ最近忙しかったからね。疲れ出ちゃったの?」

 

「え?私とのデートが楽しみだったから?そっか……えへへ、実は私も少し寝ちゃったんだ」

 

「うん、デート楽しみだったからだよ」

 

「くちゅん、日が暮れてきたし、帰ろうか」

 

「え、見せたいものがある?」

 

 

 

 

 

夜景の見える場所

 

「わぁ~凄い綺麗だね」

 

「これ、見せたかったんだ」

 

「え?折角の誕生日デートなのに寝ちゃってごめんって?」

 

「もう気にしないでいいよ。私はこうして貴方と一緒に入れるだけで充分誕生日プレゼントだよ」

 

「え?目を閉じてって……ん……」

 

「わぁこれ……綺麗なネックレス」

 

「お小遣い貯めて買ったんだ。そっか、ありがとうね」

 

「でね。私……もう一つプレゼント欲しいの」

 

「え?高いものは無理って……大丈夫だよ」

 

「ただ貴方の口から言って欲しいの…………誕生日おめでとうって」

 

『誕生日おめでとう。ぽ……歩夢ちゃん、大好きだよ』

 

「えへへ、私も大好き」

 

 

 

 

 

 

 

 

部室にてこの間誕生日に撮った映像を見せられた私。

 

「あ~恥ずかしいよ~」

 

「これは中々良いですね」

 

「えへへ、未唯ちゃんとのデート楽しかったよ」

 

「うぅ~普段あんまり言わないことを言ってたからすごく恥ずかしい」

 

恒例行事となった同好会メンバーの誕生日会。いつも通り普通にパーティーを開くはずが…………まさかのしずくちゃんの一人称視点で誕生日デートをすると言うことに…………

 

「侑ちゃんもお疲れ様」

 

「いや~二人の甘いデートを撮影するの大変だったよ~」

 

「侑ちゃん、ニヤニヤしてたもんね」

 

と言うかぽむお姉ちゃんのデート動画を撮るなら……

 

「侑お姉ちゃんがデート相手になればいいじゃん!」

 

「いや~最初はそうなる予定だったんだけど」

 

「侑さんでは、意識しすぎて変な決め台詞を良いそうですからね。そうすると歩夢さんがデートなのに呆れた顔をしたりしそうですから」

 

「うん、侑ちゃんなら言いそう」

 

「うぅ……」

 

だからって……本当に恥ずかしかった。でもこれは今日だけの……

 

「歩夢さんだけで終わらせるの勿体ないですし、今回は全員分撮りましょうか」

 

「いいね。相手は?」

 

「未唯ちゃんなら自然体で入れるから未唯ちゃんがいいな」

 

「私……誕生日の度にやらされるの……」

 

嫌だと言おうとしたけど、よくよく考えれば次はしずくちゃんの番!それならしずくちゃんを全力で照れさせる

 

「分かったよ。引き受けるよ」

 

「あ、でも次は……」

 

「うーん、栞子ちゃんにお願いしようか」

 

「なんで?栞子ちゃん?」

 

「だって、次は未唯さんの誕生日じゃないですか」

 

「あ……」

 

あまりの恥ずかしさに忘れてたよ……




本当に歩夢ちゃんを推すようになってから本当に大好きになりまくったよ。
あととあるクロスオーバーネタを考えたので、次回辺り嘘予告を書きます!まさか未唯ちゃんがヒーローガー

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97 予告 ヒーローガール

今回は予告(書くかどうかまだ決めてない)


その出会いは、偶然だった。本当に偶然だった。

 

突如部室に現れた謎の少女二人と赤ちゃん

 

ソラ「ここはどこですか!?」

 

ましろ「も、もしかして私たち異世界に来たってこと!?」

 

未唯「えっと……異世界と言うか……」

 

未唯と同好会のメンバーは別の世界から来たソラ・ハレワタールと虹ヶ丘ましろ、エルちゃんと出会う。

 

うら「いやーまさかこんなことが起きるなんてね。実験はある意味成功だったかもね」

 

ソラ「貴方が首謀者ですか!」

 

ましろ「あの、元の世界に帰してください!」

 

うら「あれ?何だか私……悪の科学者的な立ち位置かも……これは乗った方が…………」

 

未唯「うらちゃん……ちょっと生徒会室で話そうか」

 

うらのとある実験にて、出会った面々。

 

未唯「とりあえずうらちゃんが作った次元連結システムが完成するまでこっちにいることになるけど大丈夫?」

 

ソラ「こちらの世界は科学が進んでるんですね!」

 

ましろ「いや、違うと思うけど……」

 

未唯「完成するまで2週間かかるけど、帰るときは二人が元の世界とそう時間がずれたりはしないらしいよ」

 

ましろ「都合よすぎない!?」

 

侑「じゃあソラちゃんとましろちゃんとエルちゃんはそれまでの間みんなの家に泊まる感じでいいよね!」

 

 

 

ソラたちと同好会メンバーは触れ合っていく

 

ソラ「なるほど!こういうヒーローもいるんですね!」

 

せつ菜「ソラさんはヒーローがお好きみたいですね。では次はこちらの暴○朗戦隊を!」

 

未唯「それをおすすめするのは…………」

 

歩夢「ましろちゃん、お料理上手だね」

 

ましろ「そんなこと///」

 

歩夢「お料理とかでもそうだけど、一番大切なのはまごころだよ」

 

ましろ「まごころ……分かりました」

 

侑「あの二人……やっぱりいいな~ときめいちゃうな~ねぇ!スクールアイドルやってみない?」

 

ソラましろ「「スクールアイドル?」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

絆を深めていく面々。そして…………

 

ソラ「ライブの手伝い!頑張りましょう!」

 

ましろ「うん!」

 

定期ライブの日に事件は起きる。

 

カバドン「変な穴に吸い込まれたと思ったら、プリキュアにプリンセスまでいるとは!行け!ランボーグ!」

 

突如として現れた存在にライブの危機!

そして立ち上がるヒーローガール

 

ソラ「ましろさん!ヒーローの出番です!」

 

ましろ「うん!ヒーローの出番だね!」

 

ヒーローガールがライブを守るために奮闘する中……

 

未唯「ソラちゃんたちにだけ、負担はかけさせたくない!みんな!協力して!」

 

ヒーローガールとスクールアイドルたちの出会いがもたらす物語とは…………

 

『虹白 外伝 ヒーローガール編(仮)』

 

「ここからはスクールアイドルじゃなくヒーローとしての出番!」

 

 

 

 

 

 

 

 

ましろ「ソラちゃん!?ソラちゃんしっかり!」

 

かすみ「せつ菜先輩……まさか……」

 

せつ菜「はい!お二人に特製クッキーを焼きました!」




現状予告のみですが、希望があれば書くかもしれません
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98話 虹色とヒーローガール!① 出会いは突然

希望があったため、早速書いていきます


その出会いは偶然だった。

 

ある日の事、私とましろさんはエルちゃんを連れて散歩をしていた。

 

「いい天気ですね~」

 

「本当だね~」

 

「える~」

 

三人で日向に当たりながらのんびりとしていた。ふと私はましろさんが読んでる本が気になった。

 

「そう言えばましろさん、何を読んでるんですか?」

 

「あ、これ?最近のトレンドが書いてあってね」

 

「とれんど?」

 

「えっと、今何が話題になってるのかって事で……今はアイドルが話題になってるみたい」

 

ましろさんは更にアイドルについて詳しく話した。つまり歌や躍りで沢山の人たちを夢中にさせる人たちの事ですか……

 

「可愛い衣装ですね。きっとましろさんが着たら似合いますね」

 

「そんな///ソラちゃんだってこういう格好いい服とか似合うよ」

 

「そんな……私は///」

 

そんな他愛のない話をしていたそんな時、何かが割れる音が響いたと同時に私達は白い穴へと落ちていく

 

「な!なにこれ~」

 

「ましろさん!?」

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

「それじゃ今度の定期ライブについてだけど……順番はどうしようか?」

 

「はいはい、勿論かすみんが一番に!」

 

「あら、今回もランジュが一番よ!」

 

「ランジュちゃんはこの間一番やったから、今回は彼方ちゃんが一番にやるよ~」

 

「いえ、ここは私が一番にやってライブを盛り上げます!」

 

「ここは間をとって私が~」

 

なんと言うか毎回定期ライブのミーティングになると誰が一番にやるか揉めるな~

 

「未唯さんは一番にやりたいと言わないんですか?」

 

「私?私は特に拘らないし……」

 

「未唯ちゃんはあまり自分からって主張したりしないからね」

 

ぽむお姉ちゃんが言うように主張しないというよりかは……基本的になりゆきに任せたりしてるからな~

 

「とりあえず今回もくじ引きで……」

 

侑お姉ちゃんがくじの箱を取り出そうとしたとき、何かが割れる音ともに何かが落ち、部室が煙に包まれた。

 

「な、なに!?」

 

「天井が崩れたのでしょうか?」

 

「みなさん、怪我とかは……」

 

突然の出来事に戸惑う私達。愛さんが窓を開けて煙を外へと逃がすと…………

 

「いたた……一体何が……」

 

「エルちゃん、大丈夫?」

 

「えう!」

 

何かが落ちた場所に青い髪の女の子と小豆色の髪の子と赤ちゃんがいた。女の子たちは私達に気がつき、私達も一番に思ったことを声に出した

 

『誰?』

 

 

 

 

 

ソラside

 

突然変な場所に連れてこられた私たち。本当にここは……

 

「ここはどこですか!?」

 

「も、もしかして私たち異世界に来たってこと!?」

 

確かにいきなり知らない場所に連れてこられたことを考えるとましろさんの言うように何処か別の世界に飛ばされた可能性が……

 

「えっと……異世界と言うか……」

 

白い髪の子がどう説明するか悩んでいると、白い髪の子に似た女の子がやって来た。

 

「未唯ちゃん、そっちで何か変わったことない?ちょっと実験してて……あれ?」

 

実験……もしかして彼女が……白い髪の子が私達が来たことを説明すると……

 

「いやーまさかこんなことが起きるなんてね。実験はある意味成功だったかもね」

 

笑顔でそう言う彼女……やはり思った通り……

私は身構えながら彼女に問いかけた。

 

「あなたが首謀者ですね!」

 

「あの、元の世界に帰してください!」

 

「あれ?何だか私……悪の科学者的な立ち位置かも……これは乗った方が…………ふふ、そのとお……はっ!?」

 

「うらちゃん……ちょっと生徒会室で話そうか」

 

白い髪の子が首謀者らしき子を連れて何処かへと行くのであった。

 

「えっと……」

 

「とりあえず……事情とか自己紹介とかしようか」

 

ツインテールの人が苦笑いをしながらそう言うのであった。




実は次回で100話という……
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99話 虹色とヒーローガール!② 世界を繋ぐものを

99話ですが、実質100話です


侑side

 

未唯がうらちゃんをお説教しに行くのを見送る私達。とりあえず自己紹介をして……

 

「えっと、高咲侑って言います」

 

「あ、ソラ・ハレワタールです」

 

「虹ヶ丘ましろっていいます。この子はエルちゃんで……」

 

虹ヶ丘?虹繋りって訳じゃないよね?いや、特に関係ないだろうし……みんなの自己紹介が終わり、次は色々と聞かないと

 

「二人は何処から来たの?」

 

「私達はソラシド市から来ました」

 

「私とましろさんはエルちゃんと一緒に散歩をしていたのですが……気がついたらここに……」

 

ソラシド市……聞いたことないな……私はみんなの方を見るが、みんなも聞いたことがないみたい。

 

「ここはお台場の虹ヶ咲学園のスクールアイドル同好会の部室で……えっとスクールアイドルについては……」

 

「いえ……私は聞いたことは……ましろさんは?」

 

「私もないよ。でもお台場は知ってるよ」

 

うーん、スクールアイドルは知らないけど、お台場は知ってるということは……ソラちゃんたちは……

 

「平行世界から来たって事になる」

 

璃奈ちゃんは二人の話を聞いてある答えを導きだした。平行世界って確か……限りなく近くて果てしなく遠い世界だっけ?

 

「こっちの世界にはソラシド市って言うのはない。ソラちゃんたちの世界にはスクールアイドルは存在しない。アイドルは存在はしてる?」

 

「はい、確かましろさんが読んでいた本に」

 

「うん、でもスクールアイドルって言うのは知らないから……」

 

「存在しない……もしくは存在はするけどそこまで有名ではないのかもしれない。だから平行世界の住人になる」

 

「平行世界の住人……まさかアニメや漫画などで見た事があるものがこうして目の前に……うぅ、テンション上がってますが、ソラさんたちからしたら緊急事態ですから……」

 

「とりあえず私達が聞きたいことはこれぐらいでいいかな?」

 

「ベイビーちゃん、ちょっと気になった事があるんだけど」

 

「何?」

 

「そのましろって子が言ってた異世界に来たって言うのはどう言うことかなって」

 

そう言えば……普通はこんな事態に陥ったら……『ここどこ!?』って言うかもしれない。でもましろちゃんは直ぐに異世界に来たって言っていたことを考えると……

 

「えっと……」

 

「それは……」

 

 

 

 

 

 

 

ソラside

 

ミアさんの質問にどう答えるべきか……そもそもましろさんがそう言ったのは私とエルちゃんがスカイランドから来たことを知ってるから咄嗟にそう言ってしまったのかもしれない。

 

「ましろさん……説明した方が……」

 

「でも……信じてくれるか。それに全部話すとなると……」

 

そうですよね……プリキュアについても話さないといけなくなる可能性が……私達が別の世界から来たことだけでも侑さんたちは驚きなのに、更にプリキュアについてやスカイランドについて話すとなると……

 

「その……すみません。その事は話せないです」

 

「その……全部話すとなると……」

 

「分かった。詳しく聞かないよ。ミアちゃんもそれでいい?」

 

「OK。ベイビーちゃんがそうしたいなら従うよ」

 

何とか理解してくれたのでしょうか?ちゃんと事情を話しても信じてもらえるか心配でしたし……

 

「ただいま。どんな感じ?」

 

すると先程の白い髪の……確か未唯さんが戻ってきた。

 

「かくかくしかじかで……自己紹介もすんでるよ」

 

「平行世界か~とりあえずうらちゃんにはソラちゃんたちがここに来るきっかけになったシステム……次元連結システムを完成させるように約束はしたけど……問題があるみたい」

 

『問題?』

 

「ソラちゃんたちの場合は偶然こっちに来たから、元の世界に戻るには……こっちの世界とソラちゃんたちの世界と繋ぐ何かがないと無理みたい」

 

「繋ぐもの……ですか?」

 

「現状だと帰るのが難しいみたいだよ」

 

帰るのが難しい……これは困ったことに……それに今の状況をヨヨさんに伝えられたら……

 

「何でもいいから、そっちの世界にあるものとこっちの世界にあるもの……それも特殊なものならかなりいいらしいけど……」

 

本当にどうしたら………いえ、迷っている訳にはいきません!

 

「ましろさん……不安になってますが……探しましょう!」

 

「ソラちゃん、探すって……」

 

「世界を繋ぐものをです!ここで考えているよりも動くべきです!」

 

「ソラちゃん…そうだよね!もしかしたら何か見つかるかもしれないよね!」

 

「うらちゃんが言うには、虹ヶ咲にあるかもしれないって……ソラちゃんたちが来た時のきっかけとしては、その繋ぐものが微弱だけど繋がった感じらしいけど……」

 

先ずは私達が帰るために必要なお互いの世界を繋ぐ特殊なものを見つけないと!

 

「それじゃソラちゃんたちは虹ヶ咲にしばらくいることになるけど……」

 

「流石に自由に動くことは難しいかもしれないですね。事情があるとはいえ、部外者をとなると……」

 

「栞子ちゃん、それなら何とかなるかもしれない。ただランジュさんと栞子ちゃんの協力が必要だけど」

 

「ランジュと……」

 

「私のですか?」

 

何故か未唯さんを見ていると凄く頼りになるのはどうしてでしょうか?




コラボ回二話目でした。一応ひろプリの時系列としては……五話と六話あたりになるかも……
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100話 虹色とヒーローガール ③ フラグ

ホワイトデーですが、暫くはこちらに集中します


ましろside

 

私達が元の世界に戻るために必要なお互いの世界を繋ぐものを探すために、虹ヶ咲学園を拠点にすると言う話は意外と早くまとまった。

先ずは私達が虹ヶ咲を自由に行動する方法についてだ。

普通に部外者を自由に歩き回られるのはまずいと言うのは別の世界でも共通みたいだけど、ランジュさんのお母さんが虹ヶ咲の学園長のため、ランジュさんがある程度事情を話して、私たちは体験入学扱いとなった。更に授業などは週一回のみ、後は自由にとのことらしい。

とはいえそれに対しても面倒なことがあるらしく、他の生徒さんたちが授業中に私達が歩き回っていると注意を受けかねないとのことだった。そのため今度は生徒会長の栞子さんがある提案をしてくれた。それはこの学校にはお散歩委員会と言うのがあるらしく、それに所属すれば授業中だろうと自由に動けるらしい。

また今後の事を考えて、私たちは虹ヶ咲の制服を着ることに……流石に直ぐには用意できないだろうと思っていたら、果林さんが被服部から持ってきてくれた。

因みに未唯さんと璃奈さんはお散歩委員会の子達を連れてくると行って、今はいないけど……

 

「未唯さんはあまり私達……生徒会長の権限とランジュの権限を使いたがらないみたいなんです」

 

「そうなのよね~ランジュたちは気にしないのに、未唯はどうにも利用してるみたいだから嫌だって言うのよね」

 

それを聞くと未唯さんは本当に優しい人なのかもしれない。

因みにもうひとつ条件がつけられている。それは同好会の皆さんも色々と協力する代わりに、私達も同好会の活動に協力するという条件がつけられた。それに関しては特に私もソラちゃんも反対はしなかった。ソラちゃんはここまで良くしてもらっているのだから、ちゃんと見返りは返すべきと……私は純粋にスクールアイドルについて知りたかった思いがあった。

 

「える~」

 

「よしよし、エルちゃんいい子だね~」

 

因みにエルちゃんのお世話に関しては私達の他にエマさんがいることになった。利用としては私達が同好会の手伝いをしている間、エルちゃんを見てくれる人が必要なのではと言うことらしい。エマさんは家族が多いから慣れてるとか……

 

「お待たせ。お散歩委員会の委員長と副委員長だよ」

 

未唯さんと璃奈さんが戻ってきて、お散歩委員会の人を紹介するけど、あれ?未唯さんと璃奈さんしかいないような…………

 

「にゃー」

 

「みー」

 

二人に抱き抱えられている白い猫と黒い子猫……もしかして……

 

「お散歩委員会委員長のはんぺんと」

 

「副委員長のシニエだよ。因みにシニエは私の飼い猫」

 

まさか過ぎるよ……てっきり未唯さんと璃奈さんの友達の人かと思ったら……猫って……

 

「こちらの世界では猫にそういう役職が……」

 

「ソラちゃん、多分違うと思う」

 

話を聞くと2匹とも元は捨て猫だったみたいで、色々とあってはんぺんが学校に住み着き、自由に過ごせるようにと璃奈さんが説得したらしい。そしてシニエも似たような感じらしい。

 

「あと、これつけてね」

 

「お散歩委員会の腕章。必要だと思う」

 

「あ、ありがとうございます」

 

もう何でもありなのかな?この学校は…………

 

 

 

 

更に追加の問題としては、私達が住む場所だった。流石に学校に寝泊まりさせるのはどうなのかと言う話が出た。それなら誰かの家に泊めるしかないけど、ソラちゃんが……

 

「ここまで良くしてもらうのはかえってご迷惑では?出来ればましろさんとエルちゃんだけで構いません!私は野宿かテント生活でも…………」

 

『それはダメ!』

 

ソラちゃんの提案は却下された。うん、当たり前だよね。私もソラちゃんだけというのは反対だ。

折角だからということで同好会のみんなの家に順番に泊まって行く方がいいのではと言う意見が出た。その方が親交も深められるとのことだったが…………

 

「私はいいのですが、鎌倉からだとソラさんたちが大変な思いをしてしまうと思います」

 

しずくさんの家は鎌倉にあるらしく、いつも朝早くに家を出るため私達に付き合わせるのはというのは……ということらしい。

 

一応寮があるが、出来れば事情を知っている人たちの近くの部屋がいいのではということになったが、現時点では空きがないらしく。話し合いが続き、結果的に…………未唯さんの家に泊まることになった。未唯さんもお母さんに許可を貰い、更に装置の進展具合などを確認できやすいからと理由らしい。後は侑さんと歩夢さんも同じマンションに住んでいるため、困ったことなどは対応しやすいとのことだった。後は親交を深める機会として一週間に一回は学年別にお泊まり会をしようと言う話になった。

 

 

 

 

 

話がまとまり、同好会の人達は練習に、私たちは部室に残り、必要な書類などを書いていた。

 

「同好会の人達……本当に優しい人達だったね」

 

「そうですね。だからこそ……」

 

ソラちゃんは俯いていた。うん、分かるよ。ソラちゃんが言いたいことは……

 

「プリキュアの事は話せないよね」

 

「ましろさんみたいに受け入れてくれるならいいのですが、流石に……」

 

「それに……怖がらせちゃったりするかもしれないからね」

 

「はい……」

 

とはいえそんなプリキュアの力を使うことはないだろうし…………うん、大丈夫だよね?フラグ立ててないよね?

 

「でもまさか明日歓迎会を開いてくれるなんて……」

 

「行動力が凄いです……」

 

「うん……」

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

練習も終わり、ソラちゃんたちと一緒に帰るが、その前にソラちゃんたちの日用品を買った方がいいと思った。特にエルちゃんのミルクとおむつが必要だし…………

 

「あの、お金は……」

 

「気にしないでいいよ。さっきうらちゃんが『迷惑をかけたし、私の場合、貯金がいっぱいあるからこれで必要なものを買ってあげて』って」

 

うらちゃんの両親の遺産……ではなく発明品の特許とかでお金があるらしい……うーん、まぁ注意するべきかどうか悩ましいけど…………いいのかな?

 

「それじゃ買いに行こうか」

 

 

 

 

 

買い物を済ませた私達。日用品や服などを買ったけど、ソラちゃんとましろちゃんはジャージも買っていた。理由を聞いてみると……

 

「ヒーローになるために体を鍛えているので!」

 

「えっと、私もソラちゃんみたいに身体を鍛えようと思って」

 

「ヒーロー?」

 

「はい!ヒーローです!」

 

ヒーローになりたいって言うソラちゃん。理由は聞かないことにした。多分だけどソラちゃんの困っている人を見つけたら手を差し伸べたいと言う事を心に決めているのだろうな~

ただソラちゃんを見ていると誰かに似ている気が…………気のせいかな?

 

 

 

 

 

家に着き、先に帰っていた苺ちゃんが出迎えてくれたけど…………

 

「い、いらっしゃい。未唯姉から聞いてます」

 

「未唯さんとそっくりですが……妹さんですか?」

 

「うん、双子の妹。うらちゃんは親戚ね」

 

「今日からしばらくお世話になります」

 

「える~」

 

「は、はい」

 

うーん、苺ちゃんの人見知りが発生してるな~私も人見知りする方だけど、ソラちゃんたちは早い段階で気を許してるのは二人が困ってるからなのかな?まぁ苺ちゃんも少ししたら慣れて…………

 

「え、えっと……何か///」

 

ソラちゃんは苺ちゃんをじっと見つめているけど、あまり見つめたりしない方が…………

 

「いえ、さすがは双子の姉妹ですね!未唯さんと同じように可愛らしい人です!」

 

「あぅ////」

 

うん、ソラちゃん……ちょっと気を付けた方がいいと思うよ……ましろちゃんも

 

「確かに……未唯さんは未唯さんの可愛らしさがあるけど、苺さんも苺さんで違った可愛らしさがあるね」

 

「////」

 

二人とも気を付け方がいいね。

 

 

 

 

 

 

 

ましろside

 

未唯さんの家に着き、用意された部屋で荷物を置いた後、うらさんに呼ばれた私達。

 

「一応は装置の完成を急いでるけど、ちょっと気になってることがあってね」

 

「気になってることですか?」

 

「うん、この装置の転移の履歴をとかを見たら……」

 

まず履歴とか分かるもんなの?いや、深くは聞かない方がいいよね

 

「どうにも他にもこっちに誰かが来てるみたいなんだよね」

 

「「他にも!?」」

 

私達の他にって考えると……お婆ちゃん?それとも私達の事を知っているあげはちゃん?でもそれなら何で私達と同じ場所にいなかったのかな?

 

「もしかしてその誰かが一緒じゃないと帰れないと言う事じゃ……」

 

「ううん、それは大丈夫だけど……けど、その転移した四人目は……装置で転移したんじゃなく、装置を媒介にして転移したみたいなんだよね」

 

装置を媒介に?うーん、余計に分からなくなってきたけど……でもそう言われるとある可能性が浮かんできた。

 

「装置を媒介にしたと言うのであれば、私達の知り合いではないってことになるね」

 

「そうですね。そういうことを出来る人達ではないですし」

 

「まぁ知り合いじゃないならいいね」

 

三人で笑い合うけど、あれ?何だか忘れてるような……まぁいいよね

 

 

 

 

 

 

 

 

そして次の日……悲劇が起きた。

 

「ソラちゃん!?ソラちゃん!?」

 

「ま……しろ……さん……」




本来は全五話辺りで終わらせる予定でしたが、書いているうちにストーリーが色々と思い浮かんできているので、割りと長めになります
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101話 虹色とヒーローガール ④ 破られる平和

予告でもありましたが、書いているうちに未唯ちゃんのプリキュア化は、かなりチートになる可能性が……


ソラside

 

私達が別の世界に飛ばされた次の日、私は目を覚ました。時間はまだ5時。陽がようやく登り始めたくらいですね。

私の隣にはエルちゃんとましろさんが眠っていた。そういえばこうして同じ部屋で眠るのは初めてのような……

私は二人を起こさないようにそっと布団から抜け出し、ジャージに着替えた。別の世界とは言え、日課のトレーニングを休む訳にはいきません!

昨日のうちに未唯さんからこの街の地図を貰ったのでランニングをしても迷子にはならないはずです!

 

「行ってきます」

 

小声でそう言ってランニングに出掛けた私だった。

 

 

 

 

 

けど……

 

「あ、ソラちゃん。おはよう」

 

マンションの入り口には歩夢さんの姿があった。歩夢さんはジャージ姿だけど……

 

「あ、歩夢さん?早いですね」

 

「うん、ライブが近いから。後未唯ちゃんに頼まれてソラちゃんの付き添い」

 

「そうなんですね。何だか申し訳ないです」

 

「気にしなくていいよ。ほら、早く行こう」

 

「はい!」

 

歩夢さんと一緒にランニングを始めた。

少し走っていて気がついたのは、歩夢さんは意外と体力がある方なんですね。そういえばスクールアイドルは体力が大事だと聞きましたが……

私は折角だから歩夢さんに聞いてみた。

 

「うんとね。ステージの上で歌うだけじゃなく、踊ったりもするからね」

 

「確かに……体力は重要ですね」

 

「あとはそれだけじゃないの」

 

「え?」

 

「ステージの上ではどんなに辛くても笑顔でいられるようにしないとダメだったりするから」

 

「そうなんですか?」

 

「うん、ファンの人に辛い顔なんて見せたらファンの人たちは不安になっちゃうからね。ちゃんと私たちの想いと笑顔を届けないと」

 

スクールアイドル……というよりアイドルは奥が深いものなんですね。勉強になります!

 

「ソラちゃんはどうしてトレーニングを?」

 

「ヒーローになるためです」

 

「そっか、ソラちゃんならきっと凄いヒーローになれるよ」

 

笑顔でそう告げる歩夢さん……なんでしょう?歩夢さんの笑顔と言うよりかは雰囲気がどうにもましろさんに近いような……落ち着く感じがします。

 

 

 

 

 

ランニングが終わり、歩夢さんにお礼を言って戻ると未唯さんとましろさんの二人が起きて料理をしていた。

 

「あ、ソラちゃん。ランニング行ってたの?」

 

「はい、すみません。ましろさんにも声をかけるべきでしたか?」

 

「ううん、きっとソラちゃんの事だから気を遣ったのかなって」

 

確かに気を遣いました。私の場合は二度目の別世界移動でしたが、ましろさんは初めてだから、もしかしたら私や未唯さんには話さずに不安でしょうがないのではと……だから少しでもゆっくり休んで貰いたいと思った。

 

「ソラちゃん、ありがとうね。心配してくれたんだよね」

 

「あ、その……」

 

「私はソラちゃんがいるから不安になったりしないよ」

 

「える!」

 

「うん、エルちゃんも一緒だよね」

 

「ましろさん///」

 

本当にましろさんは私のことを信頼してくれている。それだけで私は嬉しくってしょうがない

 

「…………なんだろう?二人から感じるこの既視感と言う……私が放っておけなくなる気分は……」

 

未唯さんは何を言ってるのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

朝食を食べ終え、学校へと行くことに!

虹ヶ咲に通っているのは未唯さんとうらさんの二人で、苺さんは東雲という学校に通っているみたいです。姉妹だから同じ学校で良かったのでは?と思いましたが話に聞くと苺さんは自分の人見知りの部分を直したいと思って別の学校に通っているとか……とは言え苺さんは昨日話しているうちに人見知りな所が抜けているような気がします。

因みに未唯さんの荷物にはシニエさんを連れ歩くためのケージもありました。シニエさんはエルちゃんと仲良くなっていて、なついている感じです。

 

 

学校につき、未唯さんとうらさんと別れた私たちはシニエさんとはんぺんさんと一緒に学校の見回りを……いえ、お散歩をしています。勿論ちゃんと世界を繋ぐものを探しています。

 

「それにしても世界を繋ぐものってどんなんだろうね?」

 

「分かりませんが……もしかしたら物凄く特殊なものかもしれません。それに形や大きさも分からないのでちゃんと探さないと!」

 

「みー」

 

「にゃー」

 

シニエさんとはんぺんさんが私たちに向かって鳴きました。もしかしてしっかりお散歩をと叱ってるのかもしれませんね

 

「あはは、頑張ろう、ソラちゃん」

 

「はい!」

 

はんぺんさんとシニエさんに付いていき、午前のお仕事は続けました。

 

 

 

 

 

 

お昼、部室で未唯さんが作ってくれたお弁当をましろさんと一緒に食べているとかすみさん、しずくさん、璃奈さん、栞子さん、未唯さんがやって来ました。歳が近いからましろさんとも話が合う感じですが……

 

「そういえばミアさんは?」

 

「ミアちゃんは音楽室にいるよ」

 

「そういえば飛び級して、3年生なんだよね?凄いな~」

 

「そうですね。あとしずくさんは年上なのにかすみさんたちと仲良しなんですね」

 

私がそう言うと何故かかすみさん、しずくさん、璃奈さん、栞子さんが不思議そうな顔をして、未唯さんが苦笑いを浮かべていた。

 

「あのソラさん。しずくさんは私たちと同じ一年生ですよ」

 

「そうなんですか!」

 

「えっと、私って年上に見えるのかな?」

 

「まぁしず子はお尻が……」

 

「かすみさん?」

 

「ひぃ!?じょ、冗談だよ~」

 

「ソラちゃん、何でそう思ったの?」

 

「え?しずくさんは落ち着いた感じがして……大人ぽく見えたので」

 

「えっと、ありがとう///」

 

「しず子照れてるね~」

 

かすみさんは終始しずくさんをからかっていました。どうしてでしょう?私は思ったことを言ったまでなのに……

 

「未唯ちゃん、どうしたの?」

 

「何だか『暫くは二倍疲れそうだよ』って顔をしてますよ」

 

「あはは……うん、ソラちゃんはと言うよりましろちゃんが自覚しない限りはまだ大丈夫かもしれないけど…………」

 

 

 

 

 

 

午後も同じようにお散歩委員会の活動をしてましたが、やはり目ぼしいものは見つかりません。

そして放課後、同好会の皆さんは歓迎会を開いてくれました。

 

『ソラちゃん、ましろちゃん、ようこそ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会へ!』

 

たくさんのお菓子が用意されており、私もましろさんも楽しみました!エルちゃんも楽しそうです。ただ……

 

「ソラちゃん!ソラちゃん!しっかりして!」

 

「ま……しろ……さん……」

 

紫色のクッキーを食べた瞬間、意識が遠のきました。何でしょう?あのまずいと感じさせずにただただ不思議な味のクッキーは…………

 

「どうですか!家で作ってきたんですよ!」

 

せつ菜さんが作ったものらしいですが……無邪気な笑顔を向けているから悪戯などではないみたいですが…………私は…………

 

「お、おいしい……です……」

 

せつ菜さんの笑顔を悲しい顔にしたくないため、私はただそう言うだけだった。

 

 

 

 

 

 

歓迎会を開いてくれてから三日後、うらさんは何とか世界を繋ぐものがなくても帰れる方法も考えてくれているみたいです。

普通なら私たちも焦る所ですが、私たちはうらさんを信じることで自然と焦る気持ちはなくなっていた。

ただ……

 

「すみません。同好会の活動と関係ないお仕事を頼んで」

 

「いえ、これくらいは!」

 

私とましろさんは栞子さんの手伝いで買い出しに出ていた。未唯さんも一緒に来ている。

 

「私もソラちゃんも出来る限りの手伝いはしたいから」

 

「本当に頼もしいよ。そういえばエルちゃんは?」

 

「エルちゃんはエマさんにお願いしてます」

 

本当に同好会の皆さんは優しい方々です。ただ一時期ちょっと揉めたという話を聞きましたが、きっとぶつかり合ったからこそ、私たちに手をさしのべられる優しさを持ち、絆を結ぼうとしているのですね。

 

「本当にこの世界は平和だね~」

 

「あはは、そんなましろちゃんたちの世界が荒れてるみたいな」

 

「あはは、そんな荒れてる訳じゃないけど……」

 

ましろさんがそう言った瞬間…………

 

「見つけたのねん!プリキュア!」

 

平和な時間が破られた




次回ソラとましろの変身です!

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102話 虹色とヒーローガール!⑤ 変身と後悔と

予告と内容が違ってきてる?SEEDとかクウガとかでもよく見られたやつですよ


未唯side

 

突然私たちの前に現れたブタの見た目にモヒカンの人。プリキュアって……

 

「あ、貴方は!」

 

「カバトン!どうしてこの世界に?」

 

「それはこっちの台詞なのねん!気づいたら今までいた世界と違う世界にいたが、まさかお前たちがいるとはな!」

 

どうにもソラちゃんたちの知り合いみたいだけど……さて、完全に私と栞子ちゃんは蚊帳のそと……どうしたものか?とは言えソラちゃんたちの反応を見る限りでは会いたくない存在みたいだし…………仕方ない。

 

「ソラちゃん、ましろちゃん、早く行こうか」

 

「「「え?」」」

 

「あの、未唯さん。シリアスな空気が流れてるみたいなんですが…………」

 

「もう栞子ちゃんは~分からないの?」

 

「えっと……何がです?」

 

「あの……およそカバの要素が全く見当たらない……カツドンさんはソラちゃんたちをナンパしてるんだよ!あぁいうのは適当に話を合わせてさっさと逃げるだけだよ!」

 

「あの、別にカバトンはナンパとかではなく……」

 

「私たちの……その……」

 

「と言うかナンパじゃねぇ!それにカバトン!」

 

うーん、何とかこの場から逃げ出そうとしたけど難しいみたい。言葉で心を折る?私には少し無理そうだな~こう言うことが出来るの紗桜莉ちゃんくらいだし……

 

「もう怒ったのねん!先ずはプリキュアをボコボコにしてプリセンスを捕まえるのねん!」

 

カバさんは黒いエネルギーを集めだしてきた。うん、やっぱりというか普通の人ではないみたいだ

 

「カモン!アンダーグエナジー!」

 

黒いエネルギーが近くにあった電柱に入り込むと怪物に姿を変えた。

 

「未唯さん!栞子さん!逃げてください!」

 

ソラちゃんたちは私たちに避難をするように促すけど、ソラちゃんたちは逃げる気がないのかな?さて、こういう場合……普通は怯えて逃げ出すか……腰を抜かして動けなくなるか……栞子ちゃんは私に

 

「逃げましょう」

 

と言うけど、私は違った。うらちゃんに連絡してこういう化け物に対応できる兵器を持ってきてもらうかどうか…………

 

 

 

 

 

 

 

栞子side

 

突然現れた不審な存在が生み出したと思われる怪物。周りにいた人たちは驚き、逃げ出していく。私たちも逃げ出さないといけないが未唯さんは動けずにいる。未唯さんでもこんな風に怯えたりすることに私は驚いていた。

そんな中、ソラさん、ましろさんは互いに顔を見合わせ……頷く。

 

「未唯さん、栞子さん、今から起こることはお二人が驚くことですが……出来たら……出来たら私たちを怖がったりしないでください」

 

「ソラちゃん……」

 

ソラさんは悲しそうにしながらもペンを取り出し……

 

「ヒーローの出番です!」

 

「ヒーローの出番だね!」

 

二人がそう宣言した瞬間、まばゆい光が二人を包み込んだ。

 

「「スカイミラージュ! トーンコネクト!ひろがるチェンジ!」」

 

「スカイ!」

 

「プリズム!」

 

「「きらめきHOPホップ、さわやかSTEPステップ、はればれJUMPジャンプ」」

 

「無限にひろがる青い空!キュアスカイ!」

 

「ふわりひろがる優しい光!キュアプリズム!」

 

「「ReadyGo!ひろがるスカイ!プリキュア!」」

 

二人の姿は本当にヒーローのようだった。ソラさんは水色のツインテールに、白と青のワンピースドレスを身に纏い、マントを纏った姿に変わり、ましろさんはピンクのロングヘアーに白とピンクのワンピースドレスを身に纏った姿に変わっていた。

 

「お二人とも……その姿は……」

 

「……後で説明します」

 

 

 

 

 

 

プリズムside

 

ランボーグが現れ、私たちは変身しなければならない状況に追いやられた。ソラちゃんは覚悟を決めて未唯さんたちの前でプリキュアに変身をするが、何処か悲しそうにしていた。

 

「スカイ……」

 

「このまま秘密にしていれば、街の人たちが傷つきます……自分の秘密を守るために誰かが傷つくのであれば……ヒーロー失格です」

 

「……分かった」

 

スカイは気づいてる。その結果、未唯さんたちに何か言われてしまう事を……

 

「行きます!」

 

「うん!」

 

「やれ!ランボーグ!」

 

「ランボーグ!」

 

ランボーグが殴りかかってきた。私たちは後ろへと飛び、攻撃を避けていき

 

「ハアアアアア!」

 

スカイが懐に入り込み、殴り飛ばす。倒れたランボーグは起き上がり、今度は電線を鞭のようにして攻撃してきた。

 

「任せて!」

 

私はエネルギー弾を放ち、電線の鞭を撃ち落としていく。その隙にスカイはパンチを喰らわし、ランボーグのバランスが崩れ

 

「ひーろーがーる!スカイ!パンチ!」

 

「スミキッター」

 

ランボーグは浄化され、元の電柱に戻った。

 

「くぅ~覚えてろ~カバトントン!」

 

カバトンは姿を消したけど、残った私たちは……

 

「あの……未唯さん、栞子さん……」

 

「とりあえず一旦離れようか。みんな見てるし……」

 

「そう…ですね」

 

未唯さんの提案を受け、私たちは変身を解きその場を離れたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

ソラside

 

緊急事態とは言え、未唯さんたちにプリキュアの姿を見られた私たち。きっと未唯さんたちは私たちのことを不気味に思われてるはず……

私たちは近くの公園のベンチに座り、隠していたことを話した。

 

「プリキュアにスカイランド……」

 

「信じられないですが、あんな光景を見せられたら……」

 

「あ、あのね。隠してたのは……全部話して余計に混乱させちゃうかもしれないと思って……」

 

「ですが巻き込んだ以上は……全部話さないといけないです。本当にすみません……」

 

謝ったところで……不気味に思われてしまうのは変わらないはず……そう思っていたが……

 

「ん?何でソラちゃんが謝るの?」

 

「え?あの、隠し事を……」

 

「いや、普通に信じてもらうのが難しい話だし、余計な混乱を持ち込みたくないって気持ちは分かるから……」

 

「で、でも……」

 

「ソラちゃんたちは私たちのことを思って隠していたんだし、別に気にしてないし……ね!栞子ちゃん」

 

「そうですね。巻き込まれたのも偶然そうなったことですし」

 

「で、でも……そのプリキュアに変身しちゃったことは……不気味には?」

 

「驚きましたが、それだけですよ」

 

「うんうん、ヒーローみたいだったし」

 

「未唯さん……栞子さん……」

 

「だからさ、ソラちゃん。謝らないで」

 

「は、はい!」

 

「まぁこうなった以上はみんなに話す必要があるけど、多分大丈夫だと思うよ」

 

「そ、そうなんです?」

 

「私や栞子ちゃんの反応を見てれば分からない?」

 

そういえばどうしてお二人はこんなに冷静に?年上だから?そう言うわけではないですよね?

 

「学校に戻ろうか」

 

よく分からないまま、私たちは学校へと戻るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

うらside

 

うあーん、装置の調整がうまくいかない!やっぱり安定させるための繋ぐものを~

 

「はぁ~未唯ちゃんたちに報告をしないと……」

 

『………………すか』

 

ん?なんか声が……あれって試作品の次元連結システムの……

今調整してるのは2号機で1号機は場所を映すだけのもの。しかも画質が悪いから失敗作なんだけど……

 

『聞こえますか?』

 

やっぱり声が聞こえる……試しに起動させるとそこには眼鏡をかけた老女が映し出されていた。

 

『ようやく繋がったわ。初めまして私は虹ヶ丘ヨヨ』

 

「えっと……うらです」

 

『そちらに私の孫のましろとソラさん、そしてエルちゃんはいますか?』

 

もしかして……関係者?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し前、プリキュアたちの見つめる存在がいた。黒いローブに包まれた存在……

 

「やっぱり……ここがそうなんだ……」

 

黒いローブは何処か嬉しそうにしてた。

 

「これで、これで……これで……復讐を……チガウ……違わない……おかしい……おかしい……おかしい……」

 

 

 




何故未唯がここまで冷静なのかは……次回。とは言え大体の察しは……
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103話 虹色とヒーローガール ⑥ 交信と冷静でいられたこと

未唯side

 

学校に戻ると、ぽむお姉ちゃんたちが心配して校門まで迎えに来てくれていた。街での騒ぎが既にみんなの耳に入ってるみたいだ。私たちは大丈夫だと話しつつ、ソラちゃんから話があると伝えた。

そして部室でソラちゃんは自分とエルちゃんがスカイランドの住人であること、ましろちゃんと共にプリキュアに変身して戦っていることを話す。

 

「秘密にしていたのは皆さんに余計な混乱を持ち込みたくなかったことと信じてもらえないだろうと思ったからです」

 

「あの…ソラちゃんは変身することを躊躇ってました。だから……」

 

ソラちゃんたちの話を聞き、みんなの反応は沈黙だった。まぁ仕方ないよね。驚くのも無理もないけど…………

 

「…………です」

 

「「え?」」

 

「凄いです!ソラさんたちは正にヒーローなんですね!」

 

沈黙を最初に破ったのはせつ菜さんだった。せつ菜さんは興奮しながらソラちゃんの両手を握りしめていた。

 

「人知れず悪と戦う少女。まさにヒーローじゃないですか!こんな漫画やアニメなどでしか見たことがない人と出会えたのが本当に嬉しいです!」

 

「え、えっと……」

 

「まぁ隠していた理由も仕方ないわよね」

 

「でもソラちゃんたちは私たちのことを思ってたんだよね」

 

「うんうん、それだけでソラちゃんたちは優しい子達だって分かるよ~」

 

「果林さん、エマさん、彼方さん……」

 

「まぁ何か隠してるって思ってたから、色々と疑ってたけど理由が理由だから仕方ないよね」

 

「ほらほら、ミアチ。そんなこと言わないでさ。ヒーローの事をひーろーい心で許してあげようよ」

 

「うんうん、それに未唯ちゃんと栞子ちゃんを助けてくれたことにお礼を言わないとね」

 

「ミアさん、愛さん、歩夢さん……」

 

「きゃは!ヒーローなんて格好いいじゃない!ねぇ、変身してよ。ランジュも見てみたいわ」

 

「私も見てみたい。ソラちゃんとましろちゃんのヒーロー姿『わくわく』」

 

「確かに……もしかしたら参考になるかもしれませんね」

 

「むむむ、みい子の話だと、かっこかわいいのと可愛い感じの姿だって言ってたし……かすみんもちょっと見てみたい」

 

「あ、あはは……どうしようか?ソラちゃん」

 

「えっと……」

 

「ソラちゃん!ましろちゃん!試しに変身して!ね!」

 

侑お姉ちゃんの強い押しに負け、ソラちゃんたちは変身してみせると……侑お姉ちゃんはキラキラした目をしていた。うん、こう言うときのお姉ちゃんは……

 

「二人とも!その姿でスクールアイドルやってみようよ!」

 

「「え、えぇぇぇぇぇーー!!?」」

 

「二人のプリキュアの姿……ときめいちゃった!ね!ね!今度のライブに出ようよ!」

 

さて、お姉ちゃんを止めるべきだよね。これは……

するとうらちゃんがモニターを持って部室にやって来た。

 

「未唯ちゃんたちいる?あ、本当にプリキュアなんだ」

 

「え?うらさん!?」

 

「何でその事を!?」

 

二人が驚く通り、うらちゃんにはまだ話してないのに何で知ってるんだろう?もしかして……街のカメラをハッキングした?

 

「二人の知り合いから聞いたの」

 

「「知り合い?」」

 

うらちゃんはモニターを繋ぐとそこには一人の老女が映し出された。

 

「ヨヨさん!?」

 

「お祖母ちゃん!?」

 

『ましろさん、ソラさん、無事みたいね。そして初めまして私は虹ヶ丘ヨヨ。ましろさんの祖母よ』

 

この人がましろちゃんの……それにうらちゃんがプリキュアについて知ってると言うことは、この人も知ってるってことだよね?

とりあえずソラちゃんたちには元の姿に戻ってもらい、話をすることになった

 

『詳しい話はうらさんから聞いてるわ。そちらの代表は……』

 

「あ、それなら侑さんですね」

 

『あっ』

 

そういえば話してなかった。同好会の部長は……

 

「そら子……部長はかすみんなんだけど……」

 

「えぇ!?そうだったんですか!?ご、ごめんなさい!」

 

「まぁまぁ、話とかは私が一応代表で聞くよ」

 

そんなこんなで侑お姉ちゃんがモニターの前に座り、ヨヨさんと話をすることになった。

 

『まずこちらの時間の流れについてだけど、ソラさんたちがピクニックに出掛けて一日が経ってるわ』

 

「こっちだと3日だね ……」

 

『だから時間の流れには多少の差があるだけね。そして帰る方法だけど、こちらからでは無理そうね』

 

「それは……私とエルちゃんがスカイランドに帰るためのトンネルを開く理由と同じですか?」

 

『いいえ、そうではないわ。こちらとそちらはかなり複雑に絡み合っていて、本当に偶然繋がった感じみたいなの。こうして連絡を取れるのも偶然みたいなものよ』

 

「それで……ソラちゃんたちが帰れる方法はやっぱり……世界を繋ぐものを見つけて、うらちゃんの装置でしか……」

 

『そうなるわね……ただ問題はこうしてソラさんたちが来た原因をどうにかしないとダメみたいね』

 

原因……思い浮かぶとしたら……

 

「カバトンをどうにかしないとダメってこと?」

 

「そうかもしれません……」

 

「それは違うかも」

 

「「え?」」

 

あのカバさんが原因だとは思わなかった。だってあの時……

 

「カバさんも巻き込まれた的なことを言ってたから……他にも原因が……ううん、元凶がいるのかも」

 

『だからその元凶をどうにかしないとダメみたいね。そしてもうひとつ世界を繋ぐものについては検討がついてるわ。それは………………』

 

急に画面が乱れ始めた。もしかして繋がりにくくなった?それでもヨヨさんは伝えようとしていた。

 

『…………キュアを……その世界のプリキュアを探し……元凶を…………』

 

交信が切れるけど、ヨヨさんは伝えたかったことを伝えられたみたいだった。

 

「プリキュアを……探すですか」

 

「で、でも……こっちにプリキュアなんているのかな?」

 

元の世界に帰る方法を見つけたが、その方法が難しいみたいだけど……私は二人を元気付けるためにあることを告げた!

 

「きっといるよ!」

 

「「え?」」

 

「北海道とか沼津とか渋谷とか秋葉原あたりにもしかしたらいるかもしれないよ!そう願えばきっと!見つけられるよ!」

 

「そうですね!未唯さんの言葉は信じられます」

 

「うん!いるって信じてみないとだよね!」

 

これでソラちゃんたちが元の世界に戻る手がかりが見つかった。それにしても他にもプリキュアがいたりするのか…それともこれから誰かがなる可能性があるとか?

 

「そういえばどうして冷静でいられたんですか?」

 

ソラちゃんからの突然の質問。あぁそれは…………

 

 

 

 

ソラside

 

話がまとまったが、私はどうしても気になっていたことがあった。それは未唯さんがあの時一人だけ冷静でいられたことだ。そう言う性格なのかと思ったが違う気がする。だから聞いてみることにした

 

「え?あぁ……それは…よく猫にされたり、子供にされたりしてるから…何か不思議なことに対して慣れてたから」

 

「「はい?」」

 

未唯さんは何を言ってるのでしょうか?そんなことが普通にあり得るのか?

 

「あー未唯は被験者だからね」

 

「未唯ちゃん、私が担当する前から部長の被験者だったしね」

 

「私たちも子供になったりしますが……未唯さんが一番被害に……」

 

え?え?みなさんの反応を聞く限りでは……当たり前の事なんですか?

 

「えっと……未唯さんはよく大変な目にあってるから……不思議なことが起きても冷静でいられたってこと?」

 

「そうなるね……もしかしたら異世界転移しても冷静でいられるかも……」

 

未唯さんの目が笑ってない……そんなに苦労を……

 

「それじゃ話もまとまったことだし、ソラちゃんとましろちゃんも次のライブに立てるように私は曲作り頑張るよ!」

 

「それ決定になったんですか!?」

 

「うん!ちゃんと変身した状態でね!よろしく!」

 

侑さん……勢いで私たちがライブに出ること決められてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

侑が上機嫌で部室から出ていく姿を見つめる黒いローブ。ただその目は……黒い感情があった。

 

「どうして……ドウシテ……どうして……あなたは……彼女たちを許せる……ワタシハユルセナイ……」




北海道とか沼津とか渋谷とか秋葉原にプリキュアがいる可能性……ラブライブシリーズは普通になった人がいますからね……
未唯が冷静なのは本当にこれまでの苦労が……
感想待ってます!


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104話 虹色とヒーローガール ⑦ 暗躍と誰に届けたいか

ちょい短めです


ましろside

 

侑さんの強い押しで私たちはライブに出ることになったけど……

 

「本当に私達ステージに立てるかな?」

 

「分かりませんが……侑さんたちがあんなに期待している以上はやってみましょう!」

 

ソラちゃんは前向きだな~それにしても……

 

「この世界にプリキュアがいるなんて……驚きだよ」

 

「ただうらさんの予想ではいるのではなく、これからなるかもしれないってことかもしれませんね」

 

うーん、確かにそう言われるとその可能性が高いかもしれない。人知れず戦っているプリキュアだとしても噂くらいはあるはずだし……でもそんな噂がないと言うことはそう言うことかもしれない。

 

「ただこの間の件もありますし、やはりライブには出るべきですよ」

 

「あはは、そうだね」

 

この間の戦闘は偉いことになっていた。何せ怪物にプリキュアの登場。いつのまにか撮られていた私たちの戦いがSMSで拡散されちゃってるし……でも璃奈さんの提案でこの間の戦闘は虹ヶ咲のライブの宣伝と言うことで収まったらしい。いやいや、それで納得出来るのが凄すぎだよ

 

「みー」

 

ソラちゃんとそんな話をしているとシニエちゃんに怒られる私達。あ、何かごめんなさい

 

「すみません。今はお散歩委員会のお仕事ですね」

 

とりあえず今を頑張ることにした私達であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「かー!本当にどこなのねん!」

 

カバトンは街を見渡すが、ここがどんな世界なのか分からないでいた。突然転移し、更には何故か自力で元の世界に戻れない。

 

「プリンセスを手に入れても帰れないんじゃ意味がないのねん」

 

「帰れるよ……」

 

不意に声をかけられ、振り向くとそこには黒いローブがいた。カバトンは警戒するが……黒いローブは笑みを浮かべているように思えた

 

「ワタシノ言う通りに……すればね」

 

「本当なのねん!」

 

「うん、貴方の目的も達成デキル」

 

カバトンからしてみればそれは乗るべきと判断し、黒いローブの誘いに乗るのであった。

黒いローブは決行の日を伝えるとカバトンは姿を消した。残った黒いローブは…………

 

「優木せつ菜……ヤメテ……三船栞子……ヤメテ……鐘嵐珠……ヤメテ……宮下愛……ヤメテ……朝香果林……ヤメテ……桜坂しずく……ヤメテ……天王寺璃奈……ヤメテ……中須かすみ……ヤメテ……近江彼方……エマ・ヴェルデ……ミア・テイラー……上原歩夢……そして……高咲侑……貴方だけ……どうして……どうして……オネガイ……ヤメテ……黙れ。私の意思は固まった……もう諦めて……」

 

黒いローブが見つめる先には虹ヶ咲学園があった。

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

侑お姉ちゃんがノリノリでソラちゃんたちの曲を完成させた。後はソラちゃんとましろちゃんの振り付けを考えないといけないと思っていたら……

 

「作ってるうちにこの曲は未唯と一緒にやるべきだって思ったの!」

 

「はい?」

 

侑お姉ちゃんの突然の申し出……うん、まだ少し時間があるからって……

 

「お願い!急にこんなことになって、でも凄いステージになるはずだから!」

 

「うー、分かったよ」

 

こうまで頼まれたら断るのも悪い気がするし……私はお姉ちゃんの提案を引き受けて、ソラちゃんたちと一緒に練習をすることになった。因みに流石に振り付けとかは私一人で二人のを見るのが難しいので、栞子ちゃんとぽむお姉ちゃんにサポートに入ってもらった。

 

「ソラさんは元々運動神経がいいみたいですが、先走ってる感じですね」

 

「ましろちゃんは合わせようとして遅れぎみだけど……大丈夫?」

 

「な、何とか……」

 

「け、結構難しいですね」

 

「振り付けはまだ練習で何とかなるかもしれないけど……歌はちょっと力入りすぎだね」

 

「うぅ……そっちはどうにも……」

 

「未唯さん、何かアドバイスあります?」

 

ましろちゃんはアドバイスを求めてきたけど、うーん、なんと答えれば……とりあえず大切なことは

 

「やっぱり誰に届けたいかを意識するのがいいかもしれない」

 

「誰かに届けるか……」

 

「今回は……観客のみなさんでしょうか?」

 

「ううん、それだけじゃなく、みんなにだよ。観客だけじゃない。ステージの側にはみんなもいるから……みんなに届けられるように!」

 

「みんなに……」

 

ましろちゃんは試しに意識して歌い出した。さっきまでとは違い歌声が響いた。ソラちゃんも意識し始めて歌い出した。

 

「うん、これなら大丈夫みたいだね」

 

あとはソラちゃんたちの衣装は……流石にプリキュアに変身してライブをやるのはどうなのかと言う話になり、現在プリキュアの衣装に似せたものを作ってもらってる。多分間に合うはずだ。

 

ライブまであと少し……何事もなければいいけど……




次回、シリアスになります!
感想待ってます!


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105話 虹色とヒーローガール ⑧ 絶望を知った貴方

未唯side

 

ソラちゃんとましろちゃんの二人はライブに向けて練習を続けていった。徐々にだけど二人の動きも良くなってきていた。

これならライブも成功するはずだよね。

私はエルちゃんをあやしながらそう思っていた。

 

「える~」

 

「エルちゃんも楽しみなのかな?」

 

「えぅ!」

 

「そっか!」

 

笑顔で返事してるから楽しみなんだよね。きっと……

ただ気になることはあのカバトンがあの日以来攻めてこないけど……諦めたのかな?それとも……まさかね。

 

 

 

 

そしてライブの日。私達の出番は最後。同好会みんなで話し合った…………と言うよりくじ引きの結果そうなった。うん、まぁこういう決め方も同好会らしいけど…………

 

「緊張します……」

 

「う、うん……歩夢さんたち……これまでもステージに立ってるから緊張してる感じがしないね」

 

「ううん、緊張してるよ」

 

「え?」

 

ましろちゃんがそう思うのも無理もない話だ。みんな、堂々とステージに立っている。緊張なんてしてないって思えるけど……

 

「歩夢たちはいつも緊張してるよ」

 

「侑さん……」

 

「でも……」

 

「緊張してるけど、ステージに立って、観客のみんなを見て……緊張よりも歌を届けたいって想いが強くなってるから」

 

だからこそみんなは堂々としている。だから……

 

「二人も失敗とか考えずに……歌を届けたいって気持ちを強くしていこう」

 

「「はい!」」

 

ぽむお姉ちゃんの番が終わり、次は私達の番だけどその前に侑お姉ちゃんからみんなにソラちゃんたちの紹介をする。

侑お姉ちゃんはステージに行き、マイクの前に立った。

 

『皆さん、今日は同好会のライブに来てくれてありがとうございます。次でラストの曲になりますが……最後を飾るスクールアイドルは高柳未唯とひょんなことから私達と出会い、そして今日だけスクールアイドルとなった二人。紹介します…………』

 

私はソラちゃんたちと手を繋ぎステージに向かおうとした瞬間、

 

「カモン!アンダーグエナジー!」

 

それを遮るように黒いエネルギーがマイクに宿り、巨大な怪物に変わった

 

「ランボーグ!」

 

「ランボーグ!?」

 

「まさか!」

 

このタイミングで来るなんて……

ランボーグの頭の上にはカバトンの姿があった。まさかなんの前置きもなく現れるなんて……

 

「さぁ来い!プリキュア!」

 

ソラちゃんとましろちゃんの二人は顔を見合わせ、頷くと……

 

「皆さんは観客の皆さんの避難を!」

 

「ここは私達が!」

 

「「スカイミラージュ! トーンコネクト!ひろがるチェンジ!」」

 

「スカイ!」

 

「プリズム!」

 

「「きらめきHOPホップ、さわやかSTEPステップ、はればれJUMPジャンプ」」

 

「無限にひろがる青い空!キュアスカイ!」

 

「ふわりひろがる優しい光!キュアプリズム!」

 

「「ReadyGo!ひろがるスカイ!プリキュア!」」

 

二人はプリキュアに変身し、ランボーグの前に立った。

 

「せっかくのライブを邪魔するなんて許せません!」

 

「はん!ライブを邪魔したのはちゃーんとした理由があるのねん!」

 

「理由?」

 

「さぁ来い!協力者!」

 

カバトンが高らかに宣言するけど……その協力者が出てこなかった。あれって割と恥ずかしいやつでは?

 

「未唯!」

 

「どうしたの?侑お姉ちゃん」

 

「観客のみんな、会場から出れないみたいなの」

 

侑お姉ちゃんの報告を受けるけど、出れないって……あのカバトンの仕業?でもわざわざ閉じ込める必要なんて……

 

「今はうらちゃんに頼んで、この状況はライブの演出だってアナウンスしてもらおうと……」

 

『侑さん、聞こえる?』

 

タイミングよくうらちゃんから連絡が入った。直ぐにアナウンスを頼まないと……

 

『大変なの!急に会場の機械類がハッキングされてるみたい』

 

「えぇ!?」

 

「どう言うこと?いや、うらちゃん、どうにか出来る?」

 

『試してるけど、普通のハッキングじゃないみたい。璃奈ちゃんの方でも試してみて』

 

侑お姉ちゃんは直ぐ様璃奈ちゃんに頼むが……

 

「無理……本当に普通のハッキングじゃない」

 

カバトンの襲撃に閉じ込められた観客と私達。それにハッキング……

 

「ハッキングはなんのためにやってるかわかる?」

 

『えっと……え?今この会場の光景が……流されてる?』

 

どう言うこと?そんなことしても何も意味が……

 

「準備は出来た」

 

突然会場に響いた声。観客のみんなも私達も……戦っているスカイたちもその声の主を見た。

 

「おぉ!来たのねん!さぁお前の力でランボーグを強化……」

 

「ありがとう。あなたはもう必要ないから……元いた世界に戻っていいよ」

 

「はぁ?」

 

突然カバトンが黒い渦に飲み込まれて消えていった。残ったランボーグの頭の上に黒いローブが立った。

 

「依代としてこのランボーグが必要だったの」

 

「カバトンの仲間ではないみたいですね!」

 

「誰なの?それにカバトンを消したって言うことは……」

 

「初めまして、巻き込まれたヒーローたち。そして……この世界の虹ヶ咲スクールアイドル同好会の皆さん。そしてライブを楽しんでいる観客の皆さん。私は…………」

 

黒いローブはローブを脱ぎ捨てると私たちは黒いローブの顔を見た瞬間驚きを隠せないでいた。

 

「え?」

 

「あれって……侑ちゃん?」

 

真っ黒に染まった姿だけど、顔ははっきり侑お姉ちゃんだった

 

「驚くのも無理もないよね。だけど私は高咲侑ではないよ。ただこの姿の方が馴染みやすかっただけ」

 

「あなたは一体……それに巻き込まれたヒーローってことは……」

 

「あなたが私達をこの世界に来た原因を作った人なの?」

 

「そうなるね。私は…………もう名前は忘れちゃった。貴方でも何でも好きに呼んでよ」

 

貴方は笑みを浮かべながら、ランボーグに触れる。するとマイク型のランボーグの身体から12本のマイクが生えてきた。

 

「私の目的は……この世界の虹ヶ咲の歌を…ううん、それは達成したから、後はこの世界のスクールアイドルの歌を消す去る」

 

スクールアイドルの歌を消す?そんなことをして何に……

 

「どうして……どうしてスクールアイドルの歌を……それに歩夢たちの歌を消すなんて……」

 

「私……私達からしてみればスクールアイドルは絶望の象徴だからだよ」

 

「絶望の象徴……?」

 

「高咲侑。貴方は知らないよね。優木せつ菜の行動で同好会はなくなった。希望を見出だした私はそれを知り、絶望した。三船栞子の自己満足な行いで、廃部にされた」

 

「「!?」」

 

「鐘嵐珠とミア・テイラーのわがままにより、絆は引き裂かれた。宮下愛と朝香果林の裏切りにより、その絆は修復できないようになった。桜坂しずくの裏切の決断で更に絶望を深めた。近江彼方の行動で、エマ・ヴェルデの行動で、中須かすみの行動で、天王寺璃奈の行動で、上原歩夢の…………私たちは怒りも憎しみも全ての絶望を知った。スクールアイドルは……存在してはならない!!」

 

 

 




謎の人物……貴方ちゃんの設定は次回前書きで

感想待ってます


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106話 虹色とヒーローガール⑨ 貴方の悲しみを知りたい

キャラ設定

貴方ちゃん

複数の世界の中で最悪な展開を迎えてしまった貴方ちゃんの絶望が一つに集った存在。その姿は侑に似ている。
絶望を知るきっかけとなったスクールアイドルを世界から無くすことで、自分達と同じような未来をなくそうとしているが、何処かでそれが復讐に変わった。
貴方ちゃんが転移したことにより、本来交わるはずのなかったソラたちの世界と繋がり、ソラたちの転移のきっかけを作った。
貴方ちゃんたちにはそれぞれ支えになっているメンバーがいる。


スクールアイドルに出会わなければ、こんな苦しみを知らずにいられた。スクールアイドルに出会わなければ、こんな怒りを知らないでいられた。スクールアイドルに出会わなければ、絆が引き裂かれることを知らないで済んだ。

スクールアイドルに出会わなければ………………

 

 

 

 

 

 

ソラside

 

変異したランボーグと私達がこの世界に来た原因を作った人物。あの人はスクールアイドルは存在してはならないって……そんなこと……そんなことあり得ません!

 

「貴方が言うことは間違ってます!スクールアイドルはみんなに思いを届ける存在です!絶望なんて与えたりしません!」

 

「貴方には分からないでしょうね。私の中にある多くの絶望の記憶を……こんな絶望を知らなければ……私は……私たちは生まれなかった。こうして私たちが生まれたことが何よりの証明!」

 

「プリズム!いきましょう!私たちであの人に証明してみないと!」

 

「うん!スクールアイドルは素晴らしいものだって!」

 

私とプリズムは同時に攻撃を仕掛けようとする。だが変異ランボーグのマイクから歌が聞こえた瞬間、私たちは吹き飛ばされた。

 

「「きゃあああああ!!?」」

 

今の歌は……歩夢さんの……いや、歩夢さんの歌だけじゃない

 

「同好会の皆さんの歌が……」

 

「何?この歌……聞いてるだけで……何だか苦しい」

 

深い絶望を、憎しみを、怒りを……暗い感情が込められてる。観客の皆さんも苦しそうにしている……

 

「同好会の歌は……もう書き換えた。この歌を聞いた人々は私が受けた絶望と同じものを感じとる。そしてスクールアイドルたちは歌で何も届けなくなる」

 

「そんなこと……」

 

 

 

 

 

侑side

 

ソラちゃんたちが必死に戦ってる。私達も何とか出来ないの?私は必死に考えた。そしてある方法を思い付いた。

 

「教えればいいんだ。みんなの歌で……あの子に絶望なんかじゃないって!」

 

「侑ちゃん、そうだよね」

 

「それならランジュから……あれ?」

 

ランジュちゃんが歌おうとしたが、何故か戸惑っていた。どうして歌わないの?

 

「歌えない……歌おうとしても……声が出ない」

 

「bad!ボクもだよ。あのモンスターから聞こえる歌のせい?」

 

「かすみんもなんで?」

 

「もしかして……私達の歌を奪ったから……」

 

そんな……それじゃ届けられない……あの子に私達の思いを……

 

「無駄だと分かったみたいだね。同好会の歌は奪った。みんなの歌は私達のもの!もうおしまい!」

 

こんな……こんなことって……ないよ……私はスクールアイドルに出会って、自分の夢を見つけられた。確かに辛いことがあったけど、それでもみんなの歌は支えになった。でもあの子には……届けることが出来ないなんて……

 

「………………うらちゃん。お願いがあるの。私達の曲をかけて」

 

ただ一人だけ……あの子に届けようとしていた。

 

「未唯?」

 

「スカイ……ううん、ソラちゃん、ましろちゃん。こっちに来て」

 

「え?」

 

「何を?」

 

二人は未唯の所に集まると、未唯は二人の手を握った。

 

「二人は……ううん、みんなはあのランボーグから聞こえる歌をどう思った?」

 

「どうって……」

 

私は……やっぱり深い絶望を感じ取っていたけど、未唯だけは違っていた。

 

「私は……届けたい。あの子の中にある……悲しみの思いに」

 

そう告げた瞬間、未唯は歌い出した。未唯は歌える?そうか、未唯だけは……ううん、ソラちゃんとましろちゃんも歌う前だった。だからこうして歌えているんだ。

 

「無駄なことを……貴方たちの歌声は私達には届かない。ただ歌を奪われるだ……」

 

突然あの子の苦しみ出した。それに合わせるかのようにランボーグも……

 

「やめろ……出てくるな……お前は私達の中ではいらないもの……出てくるな!」

 

未唯は何を感じ取ってるの?

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

みんなの歌声を奪われ、更に自分勝手な思いでスクールアイドルを消そうとするなんて……普通は怒るところだけど……私だけは違った。ランボーグから聞こえる歌は深い絶望なんかではなく、ただただ深い悲しみがあるのを……

どうしてそんなに悲しそうなの?私は知りたい。あの子たちの中にある悲しみを……その悲しみに届けるように私は……私たちは歌う。

歌い続けていく。そんなとき、あの子の身体から眩い光が出てきて、私を包み込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気がつくと真っ暗な場所にいた。そこには膝を抱えて泣いているあの子の姿があった。

 

「初めまして……」

 

「貴方は……」

 

「私は高柳未唯。侑お姉ちゃんとぽむお姉ちゃんの幼馴染みだよ」

 

「…………貴方があの歌を?」

 

「うん、貴方に届いて良かった。教えてどうして……そんなに悲しんでるの?」

 

「…………私は……大切な人の手を払い除けてしまった」

 

「大切な人?」

 

「…………きっかけは忘れちゃったけど……」

 

 

 

 

 

 

 

私は誰もいない暗い部室に一人でいた。ほんの些細なきっかけでみんなは同好会をやめていった。私は必死にみんなを止めようとしたけど……ダメだった。

だからなのかもしかしたらみんなが戻ってくると思って一人で部室で待ち続けていた。そんなとき……

 

「……ちゃん。ここにいたの?」

 

「歩夢ちゃん……どうしたの?」

 

「あのね…ここで待つのやめない?」

 

歩夢ちゃんはみんながいなくなってからも私と一緒にいてくれた。私の気持ちを誰よりも理解してくれていたのに…どうしてそんなことを言うの?

 

「ここで待っていても仕方ないよ…だから……」

 

「歩夢ちゃんは……もうどうでもいいの?」

 

「え?」

 

「どうでもいいからそんなことを言うんだよね!」

 

「ち、違うよ。私は……貴方にもう一度立ち上がってほしいの……だから……」

 

歩夢ちゃんは手を差し伸べてくれていた。きっとこの手を握れば何か変わるかもしれない。だけど私は……

 

「いや……私は……ここにいる」

 

払い除けてしまった。歩夢ちゃんはただただ悲しい顔をしていた。

 

「そう……なんだ。ごめんね。私……行くね」

 

これで私は一人ぼっち……一人でみんなを待つ。それがどれ程悲しいものなのかわからずに…………

 

『貴方も裏切られた』

 

そんな時、声が聞こえた。この声は……誰?

 

『貴方も裏切られた。だからそんなに深い悲しみに堕ちている』

 

「そうかも……しれないね」

 

『なら私達と行こう』

 

「え?」

 

『私達も同じ……大切な場所を失ったものたち……一緒にいるべきだから……』

 

 

 

 

 

 

 

 

「気がついたら、私は……私たちはひとつになっていた。そして知った。誰も失わず、誰も離れ離れにならない世界があることを……」

 

「それで貴方たちは……でもスクールアイドルを消すなんてことは……」

 

「私は最後まで反対していた。だけどあの子たちは…………私達にこの深い絶望を知るきっかけになったスクールアイドルを…………似たような出来事があったのにも関わらず、幸せそうな貴方たちを許せなくなった」

 

あの子たちは嫉妬しているのかもしれない。その嫉妬が歪みに歪んで……その結果が……

 

「ねぇどうしたい?」

 

「どうしたいって……もう私はあの子たちに抗うことは……」

 

「……分かった。それじゃ私は勝手にするね」

 

「勝手に?」

 

「貴方が望もうが望まないが関係なく、助ける!」

 

「助ける?でも貴方にはそんな力は……」

 

「うん、力はなくても貴方を……貴方たちを助ける!だから貴方は……こう言って……この先も……きっと誰かが手を差し伸べてくれる。それを信じて……言って……」

 

貴方のほんの細やかな願いを……今は私に伝えてほしいの

 

「…………助けて……私達を……私達を助けて……」

 

 

 

 

 

 

 

気がつくとステージに戻っていた。ランボーグの身体には13本目のマイクが生えていた

 

「何をしたか知らないが、もうお前たちはおしまいだ!」

 

「……ソラちゃん、ましろちゃん」

 

「未唯さん?」

 

「私は……助けたい。悲しんでるあの子を……深い絶望に飲み込まれたあの子たちを……助けてほしいのでもなく、助けたい!だから力を貸して……一緒にあの子を助けよう!」

 

「わかりました……未唯さんの願いは私達が!」

 

「私達プリキュアが!ううん、ヒーローが助ける!」

 

その瞬間、私の胸から眩い光が現れ、その光は形を変えてソラちゃんたちが持つミラージュペンに変わった。

 

「そのペンは……」

 

「未唯さんが……プリキュアに?」

 

私のミラージュペンはソラちゃんたちと違って虹色に光続けている。私はペンを握りしめると

 

「ぷりきゅあーーーーー」

 

エルちゃんの叫びから一筋の光が放たれ、私は受けとると虹色のスカイストーンに変わった。

待ってて、貴方たちの悲しみも怒りも憎しみも絶望も全部!私が……私達が晴らしてあげる!

 

「ここからはスクールアイドルとしてではなく、ヒーローの出番!」

 

私はミラージュペンにスカイトーンをはめ込んだ。

 

「スカイミラージュ! トーンコネクト!ひろがるチェンジ!エンジェル!」

 

髪は長く伸び、白いワンピースドレスを身に纏い

 

「きらめきHOPホップ、さわやかSTEPステップ、はればれJUMPジャンプ」

 

両手には黒いリボンが、背中には12個の同好会みんなのメンバーカラーのリボンがつけられ、胸の中心には虹色のリボンがあしらわれる。

 

「みんなの心を救う。虹色の天使!キュアエンジェル!」

 

これが私の……ヒーローガールの姿!

 

「貴方たちを!助ける!」




変異ランボーグ

貴方ちゃんの闇の力により、変異。貴方ちゃんの最初の目的であり、自分達を絶望に落とした同好会に対しての復讐のために、未唯、ソラ、ましろ以外の歌を奪い、歌えなくさせるだけではなく、その歌を聞いた人間全員が暗い感情に落とし、スクールアイドルたちの歌に希望を抱かせないようにしていた。

次回を合わせて、残り2話!

感想待ってます!


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107話 虹色とヒーローガール⑩ キュアエンジェル

前回、残り二話と言いましたが、本編は今回を合わせて残り二話。おまけ3話となります


私はプリキュアに変身した。多分この変身は私の想いに答えた結果なのかもしれない。

 

「未唯が……」

 

「プリキュアに……」

 

お姉ちゃんたちは驚きを隠せないでいた。大丈夫だよと声をかけ、スカイとプリズムと並び立った。

 

「未唯さん……いえ、エンジェル!」

 

「一緒に行こう!エンジェル!」

 

「うん…………あの出来たらエンジェルって呼ばないでほしいのだけど……結構恥ずかしい」

 

私のプリキュアとしての名前だけど、割と恥ずかしいんだけど……

すると貴方が怒り狂っていた。

 

「プリキュアに変身したところで!みんなの歌は私が……私たちが頂いた!もうお前たちにはどうしようもない!」

 

「それはどうかな?私には見えてるよ!そのランボーグのマイクを破壊したらどうなるかを!」

 

私が駆け出そうとすると、それに答えるかのように背中の12個のリボンが翼に変わり、空を舞った。

 

「スカイ!プリズム!ランボーグのマイクを!」

 

「分かりました!」

 

「行くよ!スカイ!」

 

二人はランボーグのマイクを狙って攻撃をしていく。私も合わせてマイクを破壊しようとするが……

 

「狙いはいいみたいだけど!無駄!」

 

破壊したマイクが再生していく。なるほど、一気にやらないとダメみたいだね。

 

「ランボーグ!狙いはステージにいるスクールアイドルたちを!」

 

ランボーグが侑お姉ちゃんたちに向かって、音波攻撃を放つ。私は皆のところへと行き、両手を突きだした。

その瞬間、両手の黒いリボンが広がり、ランボーグの攻撃を反射して、ランボーグを吹き飛ばした。

 

「なるほどね。反射の力か~後は……」

 

更に追撃をしようとするランボーグだったが、無数の羽がランボーグの身体を包み込んでいく。

 

「なっ!?」

 

「私の羽根は……落ちても動かせるみたいだね」

 

どうやらこの羽根は自動的に動いてくれるみたい。おまけに攻撃の他に防御もしてくれる。

 

「ランボーグ!そんな羽根!払え!」

 

ランボーグは身体を回転させ、包み込んでいた羽根を剥がしていく。

 

「エンジェル……ではなく未唯さん!もう一度拘束してください」

 

「そしたら、私たちの合体技で一気に!」

 

「分かった!」

 

もう一度拘束をしようとするが、ランボーグはマイクをあちこちに向け始めた。

 

「守る力があっても!ランダムに放ち続ける音波は防ぎきれないはず!」

 

あの子の言う通りだね。自動的に動いてくれる羽根でも、ランダムに動かれると混乱してしまう。それだと下手するとステージにいるみんなや観客のみんなに被害が及ぶ。

まぁ……それは普通に使えばの話だけどね。どうにもプリキュアに変身したことで力の使い方は把握出来てるみたいだ。私は目を閉じ……

 

「ランボーグ!」

 

ランボーグの不規則な攻撃は私の羽根がすべて防いでいく。どんなに不規則でも……私には見えてる。防がれていく攻撃に焦り始めるランボーグ。その隙に再度拘束をする。今度はそうそう剥がされないようにね!

 

「今だよ!」

 

「行くよ!スカイ!」

 

「はい!」

 

二人は変身の時にしようしたスカイトーンとは違うものをミラージュペンにはめ込み……

 

「スカイブルー!」

 

「プリズムホワイト!」

 

ランボーグを円盤の中へ入れ込ませ、

 

「プリキュア・アップドラフト・シャイニング!」

 

眩い光がランボーグを包み込み、ランボーグのマイクは全部破壊された。

 

「再生しない?」

 

「バカな!どうしてマイクが再生しない!」

 

「そういう能力だったみたいだよ」

 

「何故……お前がその事を知っている!」

 

「見えてるから」

 

プリキュアとしての能力。羽根の自動操作と自分で操作する能力。反射の能力。そしてもうひとつは……最適の未来を見ることだけど、どうにもその能力は自動的に処理されるから私は最適で最善の未来を見ることにした。

あの子は身体を震わせ、ランボーグの中へと入り込んだ。その瞬間、ランボーグは更に姿を変え、悪魔みたいな姿へと変貌した。

 

『私の!私たちの!この深い絶望を!怒りを!苦しみを!お前たちには晴らすことなんて出来るわけが……』

 

「最後はただ暴れるだけなんだね……どうして暴れるだけしかしないの?」

 

『私がそうするべきだと……』

 

「信じてあげようよ……みんなを……貴方には……ううん、貴方たちはそんな深い絶望に落ちても寄り添ってくれる人がいることを!」

 

『そんな人……いない!離れていった!』

 

「それは貴方たちが突き放したからだよ!もう一度……差し伸べられたその手を!掴んで!」

 

『差し伸べられた……手を……』

 

「何度も失敗することはあるかもしれない……もしかしたら別の世界にいる私も……同じような状況になっているかもしれない」

 

だけど……それでも私は……きっと!

 

「差し伸べられた手を掴み返す!そして立ち上がる!私はみんなを……虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のみんなを!信じてるから!」

 

『信じる……』

 

私はそっと怪物に化したあの子に触れた。こんなドロドロした暗い思いは……私が晴らす

 

「ひろがる!エンジェル……スフィア」

 

虹色の翼があの子を包み込み、虹色の球体になり……あの子の暗い想いを浄化する。

 

『すみ……きった……』

 

完全に浄化し終え、壊された会場は元に戻った。歌は……

 

「未唯さん!歌も戻りました!」

 

せつ菜さんが嬉しそうに報告してくれている。良かった……

 

私はステージにいるみんなの所に戻り、変身を解除すると……

 

「とりあえず……ソラちゃんとましろちゃんには説明しておいて……ソラちゃんの事だからプリキュアに……変身した……事が原因……だって……思ってる……から……」

 

私はそのまま眠りにつくのであった。

 




キュアエンジェル

未唯の貴方を助けたいと言う想いによって、変身した姿。白いワンピースドレスに背中には12個のリボンと両手には黒いリボンが装着されている。
12個のリボンは翼に変わり、メンバーカラーの翼になっている。黒いリボンは相手の攻撃を反射可能。
翼から抜け落ちた羽根は自動操作により、攻撃と防御が可能。ただ最適な動きしかしない。自分で操作をすることが出来るが、普通に操作すると脳への負担が大きくなるが、未唯自身は集中することで戦いながらも並行して操作可能。
また最適な未来を見ることが可能だが、未唯は最適かつ最善な未来を見るようにした。
浄化技は敵を12の翼で包み込み、虹色の球体へと閉じ込めて浄化する。『ひらがるエンジェルスフィア』

ようするにキュアエンジェルは未唯が変身することで、ファ○ネル、またはドラグーン、またはファングを使用しつつ、ゼロシ○テムが備わっている

感想待ってます!


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108話 虹色とヒーローガール⑪ またね

今回でコラボ本編は終わりですが、おまけパートとして三話分書きます


夢を見ていた。

一人の少女が静かな部室にいた。

少女以外誰もいなかった。少女は何処か悲しそうにしていた。どうして誰も彼女に寄り添ってくれないのだろうか?

私は…………

 

 

 

 

 

「ん……」

 

目を覚ますと、見知らぬ天井が目に入った。いや、見知らぬではない。あまり利用してないから見知らぬって思った可能性がある。

 

「未唯ちゃん、起きた?」

 

「ぽむお姉ちゃん……」

 

目を覚ました私を見て、安堵して優しい笑顔を見せるお姉ちゃん。そっか、私はプリキュアに変身して、あの子の心を浄化したあと……眠っちゃったんだ。

 

「私……どれくらい寝てた?」

 

「二時間くらいかな?急に倒れたからみんな驚いてたよ。ソラちゃんなんか泣きそうだったし」

 

それは本当に申し訳ない。キュアエンジェルの能力を使ったときに、かなり集中をしたから…………後遺症で眠っちゃったんだ…………

 

「みんなは?」

 

「侑ちゃん、せつ菜ちゃん、かすみちゃん、栞子ちゃん、ランジュちゃんは理事長のところに行って今日の事を話してる。色々と誤魔化してるみたい」

 

「まぁ……今回は仕方ないと言うか……」

 

カバトンだけならライブの演出ですんだけど、あの子の事を演出ですませるのは難しいよね。まぁ、そこら辺はお姉ちゃんたちに任せておくべきだよね。

 

「他のみんなは?」

 

「一応……ライブの打ち上げの準備してるよ。色々と大変だったからこそやるべきだって話になってね」

 

大変だった。と言うよりも私的には考えさせられることが多かったからこそやるべきだとも思う。もしかしたら私たちの世界も……あの子の世界と同じことが起きかねかった。でもそれが起きなかったのは侑お姉ちゃんが気づけた……ううん、私が気付かせたからと思いたい。

 

「…………」

 

「未唯ちゃん?」

 

「ちょっと色々と考えちゃった」

 

私は信じるだけだよね。あの子がきっと救われたってことを……

 

「あー!みい子~起きたんだー!」

 

するとかすみちゃんが保健室に入ってきた。話し合いは終わったのかな?

 

「かすみちゃん。理事長との話は?」

 

「うら子のお陰でどうにかしたみたい」

 

「うらちゃんが?」

 

かすみちゃんの話では、理事長室にうらちゃんがきて、観客のみんなの記憶や世界中に流れた映像を見た人たちの記憶を書き換える装置を使ったらしい。書き換えた内容としては、怪物が現れて暴れているところを突然現れたヒーローガール三人によって退治された。そういう風に書き換えたとか…………

うらちゃん、そんなとんでも装置を作ってるとか……色々と大丈夫なのかな?と思っていたけど、記憶改竄装置はちゃんと破棄したらしい。またもう一度作ろうとは思ってないとか…………そんな装置ははっきり言って必要ないからとか…………うん、うらちゃんのとんでも発明はそういう風にしてほしい…………

 

「それでみい子の様子を見に来たら……起きてるみたいだし、早く行こう!」

 

「準備できたんだ」

 

「もしかして打ち上げ?」

 

「そうそう、ほら、早く行こう!」

 

ぽむお姉ちゃんはもう少し休ませたいのだろうけど、みんなが待っているなら行くしかないよね。まぁまだ少しの倦怠感があるだけだから大丈夫そうかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

ソラside

 

かすみさんが未唯さんたちを連れて戻ってきた。未唯さんは元気そうで良かったけど……

 

「未唯さん……ごめんなさい……まさかプリキュアに変身するのにあんなに負担がかかるとは」

 

「あ、いや、変身の影響じゃなくって……ただ集中しすぎただけだから」

 

「え?」

 

未唯さん曰く本気で集中すると後遺症で眠くなるか甘えん坊になるかのどっちからしい。また璃奈さんがある質問をしていた。

 

「ゲームとかしてるときのあれは?」

 

『!?』

 

璃奈さんの質問を聞いて、何故か身体をビクつかせるランジュさん、ミアさんの二人。ゲームをしているときの未唯さんってそんなに凄いのだろうか?

 

「あの状態の時はセーブしてる状態だから負担とかないし……」

 

笑顔で答える未唯さんだけど……何故だろう?未唯さんは本当に普段から隠れた力を持っているような気がする……

 

とは言え未唯さんも元気になり、打ち上げが始まった。みんな、今日は色々とあったと話したり、あの子のことを話したり……本当に沢山話した。

そして次の日……

 

 

 

 

 

「装置も完成したよ。ただ帰る方法としてはソラちゃんたちに未唯ちゃんのミラージュペンとスカイトーンを持っていてもらわないとダメみたい」

 

「装置に組み込むんじゃなく、持ってるだけでいいの?」

 

「うん、その方が安定するみたい。それに……未唯ちゃんはプリキュアの力は必要?」

 

「うーん、今回みたいなことはそうそう起こらないだろうし……ソラちゃんたちが持っていてくれた方がいいかもしれないしね」

 

確かにそうですね。未唯さんは本来はヒーローではなく、スクールアイドル。プリキュアの力は必要はない。

 

「本当にみなさん、ありがとうございます。私達、今日の事は忘れません」

 

「ましろさんの言う通りです。今回の出会いは私達にとって大切な思い出です!ですよね?エルちゃん」

 

「える!」

 

「何だかお別れしちゃうと思うと寂しいな~」

 

「侑ちゃん、まだソラちゃんたちをスクールアイドルにしたいの?」

 

「あはは、スクールアイドルは確かに良いものですが、私たちは皆さんみたいに歌に想いをのせることより、助けを求めている人たちに手を差し伸べる方が向いてる気がします」

 

道は違っても誰かのために頑張っているの事は変わりない。私は未唯さんに握手を求めた

 

「未唯さん……さよならは言いません」

 

「うん、こう言うときは……またねだよね」

 

握手を交わす私達。するとかすみさんの提案で最後に写真を撮ろうと言われ、集合写真を撮り、私達は元の世界へと戻るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

ソラちゃんたちが帰ったその日の夜、私は夢を見ていた。部室に一人寂しそうにしていたあの子の側に誰かが寄り添っていた。それはぽむお姉ちゃんに見えたが、かすみちゃんにも、しずくちゃんにも、璃奈ちゃんにも、栞子ちゃんにも、愛さんにも、せつ菜さんにも、ランジュさんにも、ミアちゃんにも、果林さんにも、彼方さんにも、エマさんにも見えた。あの子は寄り添ってくれている子に気がつき、優しく頬笑み……彼女が差しのべている手を握りしめた。

 

「ごめんね……」

 

「ううん、気にしてないよ。あのね……二人でまた始めよう」

 

「うん……また二人で……」

 

きっとこの夢はあの子が救われているのかどうか心配していた私に対する奇跡みたいな夢なのかもしれない。




おまけパートとしては、今度は逆パターンとなります
また0時誕生日回あるのでお楽しみに!
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109 未唯の誕生日デート

今回はオリ主である未唯ちゃんの誕生日回!


「あ、おはよう」

 

「早いねって……だって、今日はデートだから楽しみでつい///」

 

「えへへ、貴方もそう思ってたんだ。嬉しいな~」

 

「早く行こう……あっ///」

 

「はぐれると困るって……私は子供じゃないんだよ。そこは正直に言ってほしいな」

 

「えへへ、ありがとう。手を繋いでくれて」

 

 

 

 

水族館

 

「わぁ~綺麗だね」

 

「え?そんなに水族館行きたかったのって?うーん、デートの定番としては水族館かなって……」

 

「でも貴方となら私はどこでもいいんだよ。だって好きな人と一緒だから……なーんて」

 

「えっと……私もそう思うって……うぅ///恥ずかしいこと言わないでよ」

 

「あ、ほら、イルカショーが始まるよ。早く行こう」

 

 

 

 

 

 

「イルカショー楽しかったね。それにあんな風に頬にちゅーしてくるなんて」

 

「ん?どうしたの?嫉妬しちゃってる?」

 

「貴方も嫉妬とかするんだ。結構意外かも」

 

「大丈夫だよ。大好きなのは貴方だけだから……」

 

ちゅ

 

「えへへ///」

 

 

 

 

 

 

 

しずくside

 

物陰から私は様子を見ていた。

 

「さすがは未唯さんですね。あそこまで演技できるとは」

 

「演技なのかな?未唯ちゃんの場合は素でやってるような……」

 

歩夢さんの言う通りかもしれないですね。何せ今回はデート相手は栞子さんですし……とは言えあそこまで積極的になるとは……

 

「ん?電話?」

 

『もしもし、未唯ちゃんの様子どう?』

 

「うらさん?どうって何かしたんですか?」

 

『何だか緊張しちゃうからって、緊張をほぐす薬を飲んだみたいだけど……大丈夫かなって?』

 

「そうですね……あ、抱きついてますね」

 

「わぁ~未唯ちゃん。積極的……栞子ちゃん、大丈夫かな?もう顔が真っ赤っかだよ」

 

「栞子さんのキャパがやばそうですね」

 

『あとこれいい忘れたから伝えといてほしいのだけど……』

 

「なんですか?」

 

『あの薬……記憶は忘れたりしないから……』

 

「なるほど……」

 

そう考えると……未唯さんは本当に偉いことになりかねないですね。

 

「歩夢さん、侑さんに連絡を!」

 

「う、うん」

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日は積極的?そうかな?」

 

「普段はおしとやかなのに?うーん、今日は積極的いきたい気分なの。それじゃだめ?」

 

「うん、たまには積極的な私もみて……あぅ///」

 

「み、未唯さん!?」

 

「あー薬切れたみたい」

 

うぅ……薬切れた瞬間、さっきまでの私の発言とか行動を思い返したら……物凄く恥ずかしい///

 

「えっと、どうします?」

 

「ごめん、栞子ちゃん。今日はこのまま解散で……今度埋め合わせするから///」

 

「思った以上にダメージが大きいみたいですね」

 

「まぁ人前でキスをしてたくらいだし」

 

「わーん、思い出させないでよ~」

 

というか私の誕生日なのに、私視点とかじゃなくっていいのとか凄くつっこみたいよ~

 

 

 

 

 

しずくside

 

「と言うことがあったんですよ」

 

「だからみい子、しお子の顔を見るたびに真っ赤にしてるんだ」

 

「まぁ未唯さんは緊張してたから仕方ないですね」

 

かすみさんと話してると、未唯さんが部室にやって来て、私を見て微笑んでいた。

 

「しずくちゃん、3日が楽しみだね」

 

「え?」

 

3日……3日って私の……

 

「ちゃんとデートコース決めてあるから楽しみにしておいてね。しずくちゃん」

 

な、何だか未唯さんの笑顔が怖いのは気のせいでしょうか……




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110 エイプリールフール 異世界で魔王になった天使

夜だけどエイプリールフールネタです


予告編

 

目覚めるとそこは暗いお城の中だった。何で私がこんなところにいるのかと考えていると……

 

「お目覚めですか?魔王様」

 

猫耳を生やした少女が膝をついてそんなことを言っていた。ん、魔王って?

 

「えっと、私は魔王じゃ……」

 

「いいえ、貴方は魔王です。この国を治める存在です」

 

本当に何を言ってるのだろうか?でもこの子が嘘を言ってる気がしないし……とりあえず自分の姿を確認するために鏡を持ってきてもらい、確認するが……特に身体に変化はない。ただ服装が黒いドレス…………

 

「何かお困り事でも?」

 

「あー、何でもない。それなりに理解したから……」

 

何となくここに来る前の記憶を思い出していく。うん、こうなってるのもよく分かる。どうにかして戻らないといけないけど……その方法もどうにもめんどくさい

 

「えっと、貴方の名前は?」

 

「私はシニエです」

 

うん、これがシニエって言われると納得できる。見た目は可愛らしい女の子だし、溢れ出すいい子オーラ。シニエだね

 

「それで私は何をすればいいのかな?あと、そんな畏まらなくてもいいからフレンドリーに」

 

「はい、分かりました……あ、うん、分かったよ。魔王様……」

 

「未唯でいいからね」

 

「未唯ちゃんにはこの国を発展させてもらいたいの。とりあえず兵士を集めて、他の国を侵略しますか?」

 

侵略か……まぁ魔王らしい考えだけど……実際のところ考えると……問題がある

 

「侵略行為はなし。変に領地を広げても食料問題が起きるからね」

 

「な、なるほど……」

 

発展させるんだから、侵略よりも地盤を固めた方がいいよね。

 

「一応、向こうから侵略しようとしてきたら、適度に相手するくらいにしてあげてね」

 

「はい!」

 

さぁて戻るために国を発展させないと!

ここから始まる私の国作り!

 

 

 

 

 

「はぁ?侵攻してきた国の姫様を捕らえた?」

 

「はい!ミフネ国のお姫様です」

 

うん、聞き覚えがある。とりあえずシニエには丁重に扱うように、あと服とかも用意。食事もそれなりに豪華なものをと命じておく。

 

「話に聞いていたよりもずっと優しい方なんですね」

 

「ごめんね。私としては自由にしてあげたいけど」

 

「いえ、魔王に捕まった際、命を覚悟してましたが……こうして良くしてもらっているだけでも安心してます」

 

ミフネ国のお姫様のシオリコちゃんと仲良くなったり

 

 

「魔王様!大変です!勇者一行が城に入り込みました!」

 

「見つけましたよ!魔王!貴方を倒して世界を救います!」

 

「まー応援するよ。魔王だけに!」

 

勇者セツナと戦士のアイさんが挑んできたり……

 

「あの、もしかしてユウキ国のナナ姫では?」

 

勇者の正体が一国のお姫様だったり……

 

「国の財政は~この四天王のカスミンにお任せください!」

 

「魔王様……カスミンさんに任せたら直ぐに資金がなくなるので、私がサポートしますね」

 

「あと、農業関連の発展のために農機具を改良したよ『えっへん』」

 

四天王のカスミン、シズク、リナリーと仲良く話し合ったり……え?あと一人?あと一人はシニエだよ

 

「未唯~遊びに来たよ~」

 

「ユウちゃん……遊びじゃなくって……もう」

 

隣国から遊びに来たユウ姫様とアユム姫様と楽しく遊んだり……

 

「魔王様~もう少し寝てていい~?」

 

「掃除ねーまぁこれくらいなら大丈夫じゃないの?」

 

「魔王様、二人の事を注意してください」

 

メイド長のエマさんからの依頼でメイドのカナタさんとカリンさんを指導するように頼まれたり、

 

『出てきなさい!魔王!このランジュが貴方の国を支配してあげるわ!』

 

『あのさ、普通に遊びに来たって言ったら?未唯さん、絶対に怒るよ』

 

またまた海の向こうから飛行船に乗ってやってきたランジュ姫とお付きのミアがやって来たり……何だかんだ楽しい国作りを頑張ります!

 

 

 

 

 

 

 

「というゲームをうらちゃんと製作中」

 

「あの……何で私が魔王?」

 

「異世界転生した未唯ちゃんなら魔王になっても平和な国を作れそうだから」

 

そんな理由なんだ……あと普通にシニエの擬人化が可愛い




シニエ擬人化

黒髪ロング、猫耳に尻尾あり。基本的にいい子な可愛い感じの姿です

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111 虹色とヒーローガール⑫ 天使来訪?

今回からおまけパート!


ソラside

 

私とましろさん、エルちゃんとで平行世界に行ってからしばらく経った。私はというと学校に通うようになったり、色々な出来事があったが充実した日常を歩んでいる。

 

「ソラちゃん、どうしたの?何だかニコニコしてるけど?」

 

「いえ、未唯さん達の事を思い出していたんです」

 

「未唯さん達、今ごろ何してるんだろうね?やっぱり練習とかかな?」

 

「そうですね」

 

あの日撮った写真を見て、私は微笑んだ。あの日々は未唯さんたちにとっては考えさせられる出来事……私たちには想いを伝えることで救うことが出来る人たちがいたことを教えられた。そして……

 

「ミラージュペンとスカイトーン……色失ってるけど……大丈夫なのかな?」

 

未唯さんのミラージュペン、スカイトーンは私たちが元の世界に戻った際にその力が失われたのか真っ白になってしまっている。ヨヨさんに調べてもらったが、ヨヨさんにも良く分からないらしいが、もしかしたら奇跡の力は本当に必要な時にしか扱えないようになっているのかもしれない。

 

「とは言えまた色が戻ることはないのは良いことなのかもしれませんね」

 

「そうだね」

 

ましろさんと二人でそんな話をしているとヨヨさんが部屋に訪ねてきた。

 

「ソラさん、ましろさん、少しいいかしら?」

 

「何でしょうか?」

 

「どうしたの?お祖母ちゃん」

 

ヨヨさんの手には何故かミラーパットがあった。もしかしてカバトンが暴れている?だとしたら急いで向かわないといけない!

 

「事件……というべきかしら。彼女から話を聞けばわかるわ」

 

ヨヨさんはミラーパットを置くとミラーパットに一人の少女が映し出された。その少女は……うらさん!?

 

「うらさん!?」

 

「え?どうしてうらさんと連絡取れるようになってるの?」

 

こっちに帰ってきた際、私たちは試してみたが、繋がらなかった。スカイジュエルを使っても無理だったから私たちは連絡することを諦めていた。

けど、またこうして連絡を取れるようになったことは……かなり衝撃的だった。

もしかしたらこの間みたいな貴方さんみたいな存在がこちらの世界に現れたのか?

 

『実はね。未唯ちゃんがそっちの世界にいるかもしれないの』

 

「「未唯さんが!?」」

 

未唯さんがこっちの世界に……まさか本当に緊急事態だとしたら……未唯さんの身が危ない!

 

「何で未唯さんが?もしかしてそっちで何かあったの?」

 

『実はね……』

 

私とましろさんは固唾を飲んだ。うらさんは真剣な表情をして、理由を告げた

 

『そっちの世界とトンネル繋げられたから、遊びに行ったんだけど、転送位置がずれちゃったみたいで~』

 

「…………えっと」

 

「事件が起きたとかではなく?」

 

『普通に遊びに行ってる感じだよ』

 

私とましろさんは身構えていたからか一気に脱力してしまった。もう色々と言いたいことがありますが……

 

「もう一度聞きますが……事件とかではなく遊びに行っただけですよね?」

 

『うん!』

 

「とりあえず未唯さんを探しましょう……」

 

「そうだね、お祖母ちゃん、ちょっと行ってくるね」

 

「えぇ、行ってらっしゃい」

 

私とましろさんは未唯さんを探しに行くのであった。とは言え手がかりはないから手当り次第だけど……するとましろさんは誰かに連絡を取っていた

 

「ましろさん?」

 

「あげはちゃんにもお願いしたよ」

 

それにしてもうらさんの発明品は凄いが、どうにも失敗みたいなものが多いのは気のせいだと思いたい

 

「これも運命なのかもしれないわね。そうだわ。これからお客様が来るから気を付けて」

 

ヨヨは誰かにそう告げるのであった。

 

 

 

 

 

未唯side

 

うーん、うらちゃんの発明でソラちゃんたちの世界にきたけど、転移場所を間違えたみたいで、私は見知らぬ街にいた

 

「どうしたものか……」

 

ソラちゃんたちが住んでいる家を探すにしても場所がわからないし、下手に動くと合流も出来そうにない。それなら元の世界に戻るにしても……

 

『帰れるのは向こうの世界で3日後だから』

 

エネルギーの問題で帰るのに時間がかかるから……本当にどうしよう?

困り果てる私。すると……

 

「ね、君……高柳未唯だよね?」

 

「へ?」

 

茶髪の女性に声をかけられた。というか私の名前をどうして?

 




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112 しずくちゃん誕生日企画 ドキドキデート

しずくちゃん、誕生日おめでとう


「あ、おはようございます」

 

「時間ぴったりですね。流石は貴方ですね」

 

「え?もう少し早めに来たかった?どうしてですか?」

 

「早く私に会いたかったって……うふふ、そんなことを言ってもらえると嬉しいです」

 

「それにしても貴方の希望でこの服を着ましたが……そんなにお気に入りでしたっけ?」

 

「え?前にみんなと遊びに行ったときに見て……それに肩を出してたから気合入ってるから勝負服かと思ってた?ま、まぁ勝負服ですけど……」

 

「も、もう早く行きましょう。貴方とゆっくり一緒にいられる時間は少ないんですから」

 

 

 

 

 

 

 

「しずくちゃん、凄いね。未唯ちゃんの誉め殺しに耐えてる」

 

「未唯さん、今回は全力でしずくさんを照れさせたいらしいですよ」

 

「しず子はしず子でみい子の思惑を読んで演技してる」

 

「何の演技だろ(はてな)」

 

「多分ですが、遠距離している相手とデートをしている子の演技じゃないでしょうか?」

 

「もしくは身分違いの人とのデート?」

 

「あ、二人ともソフトクリーム買ってる」

 

「かすみんたちも二人が離れたあとに買おうよ!」

 

「あの、本来の目的である。誕生日企画の撮影をしている侑さんのサポートを忘れてませんよね?」

 

 

 

 

 

「私はイチゴ。貴方はチョコ……こうして別々の味を食べるってデートの定番ですね」

 

「あ、頬にクリームついてますよ」

 

「はい、取ってあげましたよ。あの、どうして身構えたんですか?」

 

「取り方にちょっと身構えた?どういうことですか?」

 

ペロッ

 

「あ////」

 

「し、舌で舐めとるなんて……恥ずかしくないんですか?」

 

「私相手にしかやらないって///もう///」

 

「なんですか///私の照れた所を見れたって、嬉しそうにしてますし///」

 

 

 

 

 

 

「あれは……素だね『ドキドキ』」

 

「というかみい子ってあんな風にやったりしたっけ?」

 

「え?しますよ」

 

「「え?」」

 

「未唯さん、たまにあんな風に積極的なことを無自覚にやって来ます。私も良くされるので……心臓が持ちません///」

 

「りな子、みい子の無自覚って……」

 

「幼馴染二人の影響だね」

 

 

 

 

 

「何だか遊園地や水族館とかに行くだけかと思ってましたが、ただ街を歩いているだけでしたね」

 

「ダメだった?いいえ、こうして貴方とこんな風にいられるだけで私は幸せですよ」

 

「でも貴方と一緒にいる時間ももう終わりですね……明日からはまた今までと同じようになってしまうのは寂しいです」

 

「え?寂しくならないように出来なかったって……そんなことないですよ。私にとって素敵な思い出です」

 

「帰る前に……素敵な思い出だけじゃなく、幸せな思い出を?」

 

「え、あの、未唯さん?顔がちか……未唯さん!?」

 

「つ~~~~~~~~////」

 

 

 

 

 

 

 

次の日、

 

「えっ?キスしてない?」

 

「うん、する寸前で指で唇を当てたよ」

 

かすみちゃんたちに最後のシーンはキスしたのか聞かれたので、ありのままを答える私

 

「角度的にしてるように見えたよ」

 

「あはは、私的にはキスは大好きな人しかしないよ~」

 

「大好きな……」

 

「ひと……」

 

かすみちゃん、璃奈ちゃんが栞子ちゃんの方を見た。栞子ちゃんは顔を真っ赤にさせていた。

 

「えっと、未唯さん///」

 

「私的にはしずくちゃんをドキドキさせることが達成できて良かったよ」

 

そんな話を四人で話していると、前を歩くしずくちゃんを見つけた。私たちはしずくちゃんに声をかけると……

 

「あ///未唯さん///その///おはようございます///」

 

あれ?何であんなに顔真っ赤に?




鼓子せつ菜ちゃんの声がイケメンだった
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113 虹色とヒーローガール⑬ あげはに対する警戒

おまけその2です!


ソラシド市にやって来た私だけど、ソラちゃんたちと合流する方法を考えていると、見知らぬ女性に声をかけられた。普通なら安心したりするところだけど、問題としては何故私の名前を知っているのかだ。

別世界から来た私の事を知っているのはソラちゃんたちくらい。なのに私の事を知っている感じのこの人は…………

 

「あー警戒するよね。私は聖あげは。貴方の事はましろんから聞いてるよ」

 

「ましらん?」

 

ましろちゃんの事だよね。歳が離れてるけど、友達なのかな?

 

「そ、虹ヶ丘ましろ。私はましろんって呼んでる。それで私はそのましろんと幼馴染」

 

そう言えば幼馴染みがいるって話を聞いたような……だから私の事を知ってる?と言うことはあげはさんはソラちゃんたちがプリキュアだってことも知ってるってことになるのかな?

 

「それで安心してもらえたかな?」

 

「まぁ、一応は……」

 

「うんうん、そんな感じで良いよ」

 

完全に信頼は出来てない。理由としてはあの二人と会って知り合いだって事が分かってからだ。いや、普通に良いお姉さん的な人なんだけど、私も私でそれなりに警戒とかする人だからね。

 

「とりあえずましろんたちに連絡して、ここに来てもらうから」

 

「分かりました」

 

まぁ二人が来るまではのんびり待つことにしよう。

 

「それでさ、二人から聞いてたけど本当に天使みたいな子だね」

 

「はい?」

 

「いや、二人からは白髪の高校生くらいの子で、雰囲気も天使みたいで可愛らしい感じだって聞いてたから」

 

私、そんな風に見られてたの……いや、天使呼びはファンの人たちによく呼ばれてるし……でも私としてはその呼び方は恥ずかしい……

 

「最初は警戒心が強い感じだけど、警戒が解けると人懐っこい猫みたいだって聞いたな~」

 

「それ、よく言われます……」

 

「そっか。私については何か聞いてる?」

 

「幼馴染みくらいしか……」

 

「まぁましろんもそう詳しく話さないか。でもこっちにいる間は私の事を知ってもらえたら良いかなって思ってる。だからよろしく」

 

握手を求めるあげはさん。流石に断るのは不味いし、私は握手をするのであった。

それから暫くしてソラちゃんたちがやって来た。二人から私がこっちに来たことはうらちゃんから聞いたらしい。更に転移座標がずれてしまったらしいとも説明を受ける私であった。

 

「無事合流できたことだし、ほら、家まで送っていくよ」

 

あげはさんにそう言われ、私たちはあげはさんの車に乗り込むのであった。車の中で、ましろちゃんからあげはさんは18才の成人で、今年の春から専門学校に通っているらしい。

 

「私の夢は最強の保育士になることなんだよね。未唯ちゃんは?」

 

「私ですか?私は……これと言った職業に就きたいとかはないですけど…………ただ」

 

『ただ?』

 

「誰かに夢を与えられる人になれたらなって思ってます」

 

私もせつ菜さんのライブを見て、スクールアイドルになろうと思った。せつ菜さんが夢を与えてくれたからこそ、私もそんな人になりたいって思ってる

 

「夢を与える……良いですね。私もあの日、あの時にヒーローになろうって思いました」

 

ソラちゃんもまたヒーローになりたいってきっかけをくれた人がいたんだ。

夢を持つことも夢を追いかけることも大切な事だもんね

 

「私は……まだだけど……いつか私らしい夢を見つけたいって思ってるよ」

 

「ましろちゃんらしい夢……きっと見つかるよ」

 

「えへへ、ありがとう」

 

車内でそんな楽しい話をする私たちであった。

 

 

 

 

 

 

 

それから虹ヶ丘家に着き、ヨヨさんに改めて挨拶をし、私のミラージュペンを見せられた。

 

「色が変わってる……力を失ったから?」

 

「そうかもしれないけど、もしかしたら必要な時までは眠りについてるのかもしれないわ」

 

必要になるときなんてあるのかって思うけど、でもその時はその時だよね。

 

「帰るまでの間は自分の家と思ってゆっくり過ごしてね」

 

「はい!」

 

まぁソラちゃんたちは学校に行ってるから、明日はのんびりここで過ごしても良いし、裏山で練習をしたりしても良いかもしれない。

 

そして夜、あげはさんはましろちゃんの部屋で泊まり、私はソラちゃんの部屋で寝ることになった。ソラちゃん、字の練習とか勉強をして寝たけど、真面目で良い子だな~と思いつつ、私はトイレを済ませて寝ようとすると……

 

「あそこの部屋……」

 

奥の部屋のドアが少し開いていた。確かソラちゃんやましろちゃんの話だと、開かず部屋とか言われてるけど……誰かいるのかな?もしかしてヨヨさんの倉庫とか?

私は気になり、そっと覗き込むと…………飛行機の模型や沢山の本が並んでおり、更には奥の机には見知らぬ男の子がいた。

 

「誰?」

 

「え?」




次回でおまけも終わりです
感想待ってます!


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114 虹色とヒーローガール!⑭ 夢にどこまでも

今回でコラボ回は終わりです!


開かずの部屋に入り込んだ私。そこには片目を前髪で隠した男の子がいた。

ソラちゃんたちからは何も聞いてないし……もしかして泥棒?もしくはあの……カバさんの仲間?でもこの部屋を見る限りだと生活感があるし…………まさか虹ヶ丘家の知ってはいけない秘密だったり!?生まれつき特殊な能力とかもっていて、他者との接触を禁じられた子供とか…………

 

なんてせつ菜さんやしずくちゃん辺りが喜びそうな設定持ちとは思えないから…………

 

「えっと、初めまして」

 

「あ、どうも……」

 

うん、話しかけても普通の男の子みたいだ。だとしたら……

 

「一応聞くけど……この部屋の主でいいのかな?」

 

「は、はい!」

 

だとしたらソラちゃんたちが知らないのは不思議だ。いや、ソラちゃんたちは知らないけど、ヨヨさんは知ってるってことだよね。と言うことは……

 

「もしかして異世界から来た人だけど、まだソラちゃんたちは知らない。知られると問題……まぁ軽い問題としても後々紹介はされるけどまだその時じゃない的な?」

 

「あ、あの……僕の事を……聞いてるんですか?」

 

「ううん、予想」

 

「ほんの少し話しただけで!?」

 

いや、同好会で色々と経験とかしてるから……そういう予想が出来るようになったと言うか…………

 

「私は高柳未唯。貴方は?」

 

「僕はツバサ。普通の人間に見えるかもしれないですけど……」

 

ツバサくんは一瞬で黄色の小鳥に姿を変えた。うん、やっぱりというべきかスカイランドの住人だよね

 

「僕はスカイランドに住むプニバード族で、空を飛べない代わりにこうして人の姿になれます」

 

「スカイランドは異世界だって聞いてたけど、そんな種族がいるんだ……何でこの家に?」

 

「実は……」

 

話を聞くとどうにもこのソラシド市はスカイランドと繋がりが強く、嵐の日に時空のトンネルが開き、スカイランドの物が流れ着いてきたりするらしい。

ツバサくんはそれに巻き込まれて、ソラシド市に来たらしく、困っていたところをヨヨさんに保護されていたらしい

 

「嵐に巻き込まれたって言うことは事故か何か?」

 

「事故……というべきでしょうか……僕は空を飛ぼうとしていたのですが、その時に誤って落ちてしまって……」

 

空を飛ぶ?あぁ鳥だけど空を飛べないんだっけ?だとしたらこの部屋の飛行機の模型や本に納得がいく

 

「あはは、おかしいですよね。プニバード族が……空を飛べない種族なのに飛ぼうなんて思ったりしたら……」

 

「いやいや、おかしくはないでしょ」

 

「へ?」

 

空を飛べないのに空を飛ぼうとしているのは立派な夢だし、挑戦することも凄く立派だと思う。

 

「私はツバサくんの夢は立派だと思うよ。笑ったりなんて侮辱するようなことはしないよ」

 

「そ、そうでしょうか……」

 

「誰かに色々と言われたのかもしれないけど、夢に挑戦する気持ちは誇らしいことだと思う。私は笑わないし、応援する」

 

「み、未唯さんは何でそこまで……」

 

「あー私も昔ある子に言われたんだよね。向いてない、適正にあってないことをする意味が分からないって」

 

「適正にあってない……」

 

「でも適正にあってないからとかで諦めたりしたくない。だから頑張って証明したんだ。今じゃその子とは親友……以上の関係になったよ」

 

「諦めないで……証明する……あの、僕も頑張ってみます!」

 

ツバサくんは改めて頑張りたいって気持ちになったみたいだ。

それに今は知らなくてもソラちゃんたちはツバサくんの夢を笑ったりしないと思う

 

「それじゃ私は部屋に戻るね」

 

「あの、未唯さん……僕のことは……」

 

「うん、黙っておくね」

 

ツバサくんと話し終え、私はソラちゃんの部屋に戻るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

早朝になり、私はソラちゃんも一緒にランニングをしていた。遊びに来た感じだけど、日々のトレーニングは欠かさずにやらないとね

 

「未唯さんは誰かに夢を与える人になりたいんですよね」

 

「うん、そうだよ」

 

「私もヒーローになる!難しい夢ですが、叶わない夢じゃないですよね!」

 

「うん、そもそも叶わない夢はないからね」

 

「叶わない夢はない……ですか?」

 

「そうだよ。叶わない夢はない。もしも叶わなかったらそれは夢を叶えようとする努力をしてこなかったからだと私は思うから……これからもお互いに……世界は違うけど頑張ろうね」

 

「はい!私は必ずヒーローに!未唯さんは夢を与えるヒーロー……いえ、アイドルになってください!」

 

お互いに握手をしながら約束を交わすのであった。そうだよ……夢は叶えようとしないとダメだよね

 

「あの、さっきの未唯さんの言葉をヒーロー手帳に書いて良いですか?」

 

「え、なんで?」

 

「凄く素晴らしい言葉ですから!」

 

それはそれで恥ずかしいけど、ソラちゃんのあのキラキラした目で見つめられると…………

私は仕方なく了承するのであった。

 

 

 

 

 

 

それからいつの間にか滞在期間は終わり、私は元の世界へと帰るのであった。うらちゃんの話では、またお互いの世界に行き来するのはタイミングが合えば行けるらしいけど、それは何時なのかは分からないらしい。今回は本当にたまたま繋げられたけど……

 

「今度会えたら……夢にどこまで近づけてるかな?」

 

私は青空を見上げながら、私は……届くように思いを込めて……

 

「だから……」

 

 

 

 

 

 

 

 

ソラside

 

ツバサ君がプリキュアに変身してから数日後のこと、実は未唯さんはツバサ君とは私たちが知る前から会っていた事を知ったときは驚きましたが……未唯さんもツバサ君の夢を応援している事を知ると、私は嬉しくなった。

庭の掃除をしながら、その話を思い出していると、一枚の白い羽が舞い落ちてきた。私は地面に落ちる前にキャッチをし……

 

「夢を叶えようとする努力……怠ったりしません!だから今度会うときは……お互いの夢がどこまで近づけたか……また会う日まで!」

 

夢を叶える!そう改めて誓い、白い羽に向かって届くように……

 

「だから……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「頑張れ!ヒーローガール!」

 

「頑張ってください!天使のスクールアイドル!」




結構長編になってしまったコラボ回。書いてて楽しかったです。おまけパートは関われなかったひろプリの二人と未唯が関わる感じにしました。
希望があればまたこのコラボを書くかもしれません

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115 闇未唯?

何か思い付いた


歩夢side

 

今日はAZUNAのみんなでDVD鑑賞会を開いていた。たまにはそう言う会をするのも悪くないと思っていたけど、何で全部特撮ものなのか気になる……

 

「やはり特撮は良いですね」

 

「私もそこまで興味はなかったのですが、この歳になって見ると凄く楽しめますね」

 

せつ菜ちゃんとしずくちゃんの二人は楽しんでるから良いかな。

 

「この間の未唯さんのヒーロー姿を見てて、思ったことがあります」

 

「私もです……特にさっきまで見ていた話を見ると特に……」

 

さっきまでの話は確か……相棒のヒーローが闇落ちするけど、主人公の活躍で元に戻るって話だよね……

 

「「未唯さんの闇落ち姿を見てみたい!」」

 

これ、どうしよう…………

 

 

 

 

 

 

 

次の日、せつ菜ちゃんはうらちゃんの所に行き、あるものを受け取ってきたみたいだけど……本当に大丈夫かな?止めた方がいいよね?でも……二人ともノリノリだから止めようにも止められないような…………

 

「あれ?今日はぽむお姉ちゃんたちだけ?」

 

「未唯さん、こんにちわ」

 

「今日は暑かったですね!練習の前にどうぞ!」

 

せつ菜ちゃんはそう言って、紙コップに入った水を未唯ちゃんに渡してきた。未唯ちゃんは特に警戒せずに水を飲むと…………

 

「…………何か変な味が……」

 

未唯ちゃん、何か目が据わってる……これ大丈夫だよね?未唯ちゃんに変な後遺症とか出ないよね?

 

「未唯さん、大丈夫ですか?気分は……」

 

「…………しずくちゃん」

 

声をかけてきたしずくちゃんに微笑む。もしかして薬が効いてなく、水に薬を混ぜたことに気がついて怒ってる?

 

「ひゃん!?」

 

突然、しずくちゃんが悲鳴をあげた。どうかしたのかと思っていると、未唯ちゃんの手はしずくちゃんのお尻に触れていた。

 

「あ、あの///み、未唯さん///」

 

「しずくちゃん、同じ年なのに……大人っぽくって羨ましいな~お尻とか……大きいの嫌みたいだけど……」

 

「あ、あの///」

 

未唯ちゃんはしずくちゃんの耳元で囁きながら、お尻から腰に触れいる

 

「み、未唯ちゃん、ちょっと落ち着こう。ね」

 

色々とやばいことになりそうと思い、止める私。すると未唯ちゃんはせつ菜ちゃんの方を見つめた。

 

「え、あの、エッチなのはダメですよ!未唯さん!少し落ち着いて……」

 

「せつ菜さん……」

 

未唯ちゃんはせつ菜ちゃんに近より……

 

「せつ菜さ~ん!」

 

せつ菜ちゃんを抱き締めていた。あれ?せつ菜ちゃんにたいしては何だか普通な気が…………

 

「せつ菜さんって、背が低くて可愛らしいから一回抱き締めたかったんだ~」

 

「え、あの、私より璃奈さんの方が」

 

「璃奈ちゃんもいいけど、せつ菜さんは抱き心地良さそうだったから……それに頭も撫でたくなるんだよね~」

 

思いきり頭を撫でまくる未唯ちゃん。せつ菜ちゃんに対してはそう言う感情が強いのかな?

暫くして満足したのかせつ菜ちゃんから離れる未唯ちゃん。せつ菜ちゃんは沢山抱き締められたり、頭を撫でられたりされたのか恥ずかしそうにしていた。

 

「ぽむお姉ちゃんは~」

 

「あー、今度は私なんだ」

 

どんなことをされるのか覚悟していると、タイミングが良いのか栞子ちゃんが部室に入ってきた

 

「未唯さんたち、どうなさってんですか?」

 

栞子ちゃんの姿を見て、直ぐ様抱きつく未唯ちゃん。未唯ちゃんからしたら優先順位は栞子ちゃんの方が高いのかな?

 

「栞子ちゃん、お願いがあるの」

 

「未唯さん?何だか様子が……もしかしてまたうらさん関係ですか?」

 

「うらちゃんって言うより、せつ菜ちゃんとしずくちゃんだね」

 

「いつも私から大好きだって言ってるから、栞子ちゃんから言ってほしいな~」

 

「はい///」

 

「たまには私が受け手に回りたいよ~」

 

甘える未唯ちゃん。それにしてもこれって闇落ちなのかな?と思っていると、栞子ちゃんは未唯ちゃんの耳元で……

 

「大好きですよ。未唯さん」

 

「えへへ~もっと~」

 

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

目を覚ますと何故か私は栞子ちゃんに抱きついていた。

 

「あれ?何で?」

 

「目を覚ましましたか」

 

「未唯ちゃん、5回くらいで満足しちゃったみたいだね」

 

5回って本当に何の話?と言うか本当に何があったんだろ?せつ菜さんとしずくちゃんの様子もおかしいし……

 

「えっとね……」

 

困惑する私にぽむお姉ちゃんは事情を説明し…………

 

「うーん、まぁ普段なら怒るところだけど、二人ともさんざんな目にあってるし……今回は許す!」

 

まぁ次はないけどね。それにしても闇落ちしていたって言うよりかは何だか…………とうらちゃんからメッセージが……

 

『そろそろ目覚めてるから、薬の効果について説明すると、あの薬は飲んだ人の心の奥底にある欲望を表に強く出すようにしてあるの。まぁ私自身闇落ちがどういうものか分からないから今回の薬を提供したけど』

 

あーなるほどね……




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116 三人目の天使

Liella3期生発表されたので、こちらでオリキャラ先行登場させます!
冬毬可愛いよ冬毬可愛いよ


「♪~」

 

「あら、未唯ちゃんご機嫌ね」

 

ある日の同好会で、果林さんにそんなことを言われた私。確かにご機嫌だけどそんなに分かりやすかったかな?

 

「確かに未唯さんがそこまで機嫌が良いのは珍しいですね」

 

「普段は表に出さないのにね」

 

栞子ちゃんとしずくちゃんも同じことを言われた。うーん、まぁ理由が理由だから仕方ないけど……

 

「今日は大事な子が帰ってくるんだ~」

 

『大事な子!?』

 

「それじゃ今日は先に帰るね~あの子の迎えに行かないと」

 

私はそう言って部室を後にするのであったが……

 

 

 

 

 

 

栞子side

 

未唯さんの大事な子……それって一体……もしかして私以上の存在なのか?だとすればうわ……いやいやそんなまさか……

 

「しお子……何か怖いけど……」

 

「あれは多分浮気されてるんじゃないなって思ってるんじゃ……『ブルブル』」

 

「ここはランジュに任せなさい!」

 

未唯さん……昨日は普段通りだったはず、だから浮気なんてことはあり得ないはず……もしかしたら後でちゃんと話してくれるはずですよね?

 

「栞子!」

 

色々と考え込んでいるとランジュが声をかけてきた。今はあまり話しかけてほしくないのですが……

 

「未唯の事、尾行するわよ!」

 

「び、尾行なんて……そんなことできません!それじゃ未唯さんの事を信じてないみたいじゃないですか!」

 

「!?」

 

何故か歩夢さんが身体をビクつかせたけどどうしたのでしょうか?

とは言え尾行なんて事は……絶対に……絶対に……

 

 

 

 

 

 

 

「こちらかすみん、みい子はスキップしてます」

 

『こちら璃奈、こちらでも確認!しずくちゃんの方は?』

 

『こちらしずく。未唯さん本当にご機嫌です』

 

「未唯さん……本当に誰と……」

 

「こちらかすみん、しお子、暗くなってます」

 

「あの……何でみんな1ヶ所集まってるのにわざわざトランシーバーで連絡取り合ってるの?」

 

「歩夢、何だかそう言うノリでやりたいらしいよ」

 

かすみさん、璃奈さん、しずくさん、歩夢さん、ミアさんと私で未唯さんの尾行をしていた。因みにランジュはややこしいことになるからと彼方さんに止められたけど……

 

「駅の方に向かってるね」

 

「友達に会うとかかな?」

 

「歩夢先輩は何か知らない?」

 

「うーん、未唯ちゃんの友達は私と侑ちゃんも知ってるし……そもそも未唯ちゃんは昔の性格からしたらそんなに多い方じゃないし……」

 

昔の友達ではないとしたら、やはり浮気ということに……

 

 

 

 

 

 

 

 

駅についた未唯さん。すると改札口の前に見知らぬ女の子が……灰色に近い白い長い髪の女の子。何処か未唯さんに似ているような…………

 

「あれ?あの子……」

 

未唯さんが楽しそうに話しているけど、まさか……本当に……

私は思わず飛び出した。

 

「しお子!?」

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

「未唯さん!その人は誰なんですか!」

 

「あれ?栞子ちゃん、どうしたの?」

 

「お姉ちゃん、この人は?」

 

「お姉ちゃん?え?あれ?え?」

 

いきなり飛び出してきた栞子ちゃんだけど、困惑していた。するとぽむお姉ちゃん、かすみちゃん、しずくちゃん、璃奈ちゃん、ミアちゃんもこっちにやって来た。

 

「えっとどういう集まり?」

 

「その、実は……」

 

「私から説明するね」

 

ぽむお姉ちゃん曰くどうにも栞子ちゃんが私が浮気しているんじゃないかと思っていたらしく、ランジュさんの思い付きで尾行をすることになったみたいだけど……そのランジュさんは留守番させられてるのか…………

 

「まぁ誤解させちゃったみたいだけど、改めて紹介するね。この子は高柳しあ。私の妹」

 

『妹!?』

 

「高柳しあです。高校1年生です。未唯お姉ちゃんと苺お姉ちゃんとは離れて暮らしてましたが、この度戻ってきました」

 

「しあちゃんはお父さんと暮らしてたんだよね」

 

「未唯さんのお父様と……それって未唯さんの家庭は……ふくざ」

 

「しず子、ダメそんなこと言ったら……」

 

「かすみちゃんとしずくちゃんは後でお説教ね。私たちの両親は忙しいだけだから、しあちゃんはお父さんが大好きだから離れて暮らせないって事でお父さんの所に暮らしてたの」

 

「それでお父さんの仕事も落ち着いて来たから、こっちに戻ってきました」

 

「そ、そうだったんですね」

 

栞子ちゃん、安心してるみたいで良かった。

 

「それじゃお姉ちゃん、私は通う学校見てくるね」

 

しあちゃんは私に荷物を預けてこれから通う学校に行くのであった。

 

「しあさんは虹ヶ咲ではないのですか?」

 

「ううん、結ヶ丘だよ。しあちゃんは私と違う場所でスクールアイドルやりたいって」

 

『へー』

 




高柳しあ

高柳姉妹の三人目の妹。三つ子ではなく、少ししてから生まれた子です。父親と暮らしていたが未唯たちの家で暮らすことになった。
自身もスクールアイドルを目指している。

(こちらの世界では時系列が混雑しているので、Liella組の年齢には……とりあえずうらちゃんがいろいろとした結果です)


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117 それぞれの呼び名

前回の続きです


しあside

 

私は結ヶ丘の校門前に来ていた。ここが私が通うことになる学校…………早速突入しよう!

 

「しあちゃん、ちょっと待った」

 

突入しようとすると不意に声をかけられた。振り向くとそこには苺ちゃんと後は……誰だろう?

 

「あ、初めまして。近江遥って言います」

 

「遥ちゃん……東雲スクールアイドルの?」

 

「知ってるんだね」

 

「しあちゃんは色んな学校のスクールアイドルのことを調べてるから」

 

「私の夢のためには沢山のスクールアイドルのことを知らないといけないからね!」

 

そして結ヶ丘を選んだのは、スクールアイドルとしてのレベルが虹ヶ咲と同じように高い。私はそこである呼び名で呼ばれたい!

 

「と言うわけで挨拶しに行ってくる!」

 

私は結ヶ丘に突入するのであった

 

「あぁもう!遥ちゃん、行くよ!」

 

「う、うん……何て言うかしあちゃん、苺ちゃんたちと違うね」

 

「あの子は……まぁ走り出したら止まらない子と言うか……なんと言うか……ワンちゃんみたいな子なの」

 

「それは……苦労してそうだね」

 

 

 

 

 

 

紗桜莉side

 

練習も終わり、みんなで他愛のない話をしているときのこと、四季ちゃんがあることを言い出した

 

「紗桜莉さん、侵入者」

 

「侵入者?そんな物騒な……」

 

「監視カメラで確認済み。見知らぬ女子が教室を開けてを繰り返してる」

 

「うーん、それは確かに侵入者……と言うより部外者じゃないかな?」

 

だとしたら対応しないと……恋ちゃんに指示を……

 

「あの、お聞きしたいことがあるのですが……」

 

「何?恋ちゃん」

 

「結ヶ丘に監視カメラを設置したと言う話を聞いてないのですが」

 

あぁそれは……

 

「私と紗桜莉さんの独断で設置した」

 

「四季ちゃんとは監視カメラの映像を共有してるからね!防犯は大切だよ」

 

「まずは報告を……」

 

まぁ設置して、効果があるかどうかの検証も兼ねてるから……報告は後回しにしておいたんだよね

 

「トラップ発動する?」

 

「まだ生徒が残ってるからね……様子を見よう!」

 

「結ヶ丘が……とんでもないことに……」

 

「あはは……」

 

「恋ちゃん……諦めよう。長い付き合いだからこそ紗桜莉ちゃんを止める方法はないんだよ」

 

かのんちゃんは苦笑いをし、ちーちゃんは呆れながらそう言うのであった。

すると四季ちゃんがあることに気がついた

 

「他にも部外者発見した。この二人は……苺さんと遥さん。あと校門の前に男の人がいる」

 

苺さんたちも来てる?それなら連絡もらうはずだけど……あ、しまった。その二人と連絡先交換してない……あと男の人は……

 

「校門の前の人ならきな子と約束してる人っす」

 

『え?』

 

きな子ちゃんの発言に私、蓮華ちゃん以外は驚きを隠せないでいた。いや、私も驚いてるけど……声に出すほどではないだけで……

 

「もしかして灯夜さん?」

 

「はいっす!今日は買い出しに付き合うことになってるっす」

 

「いやいやいや、きな子ちゃん、その……男の人と?」

 

「そうっすよ?きな子、灯夜さんの家に居候してるっすから」

 

『!?』

 

意外な事実だけど、侵入者はどうしたものか……

そう思っていると突然部室のドアが開けられ、そこには例の少女がいた

 

「ここが結ヶ丘のスクールアイドルの部室ですね!私は高柳しあ!今度この学校に通うことになりました!スクールアイドルになって私はあの3人みたいな通り名で呼ばれるくらいのアイドルになるのが目標です!」

 

うん、どうしよう……色々と情報量が……するとしあちゃんを追いかけてきた苺さんと遥さんの二人が息を切らしながら追い付いてきた

 

「しあ……ちゃん……まずは落ち着こう」

 

「体力すごすぎない?しあちゃん」

 

「あれ?どうしたの?二人とも」

 

「と、とりあえず……説明しますから」

 

 

 

 

 

息を整えた苺さんの話では、しあちゃんは高柳家のもう一人の妹。今日帰ってきたらしく、今度結ヶ丘に転入するとのこと。

そして未唯さんに憧れてスクールアイドルになるとか……

 

「結ヶ丘はレベルが虹ヶ咲と同じように高いから、そこで私は三人みたいな呼び名で呼ばれるくらいになりたいの!」

 

「それじゃソロアイドルとして入部するの?」

 

「ソロアイドルだけじゃなくグループとして入部しろって言うならそれに合わせます!わがままを貫くよりかはその方がいいですし」

 

「えっと、ちぃちゃん」

 

「まぁ来るもの拒まずだから、良いけど……」

 

「なんと言うか賑やかになりそうね……」

 

「はいデス。とりあえず紗桜莉はしあを泣かせないように」

 

「いや、私、泣かせないからね。うん」

 

『え?』

 

何でみんなそんな反応?誰かを泣かせた覚えがないんだけど……

 

「可可は覚えてます……紗桜莉がれんれんを泣かせたのを」

 

「確かかのん先輩の話ではウィーンも泣かせたとか」

 

「泣かせてはないよ~涙を浮かべるくらいには……」

 

「本当に……紗桜莉さんに対してあんなことを……過去に戻れるなら止めたいくらいです」

 

(もし冬毬が関わることになったら止めないとですの……)

 

「えっとそれで呼び名って、未唯さんは『虹ヶ咲の天使』だよね」

 

「苺ちゃんはスクールアイドルではないけど、『東雲の天使』って呼ばれてます」

 

「遥ちゃん、恥ずかしいから止めて////」

 

「そしてうらちゃんは『虹ヶ咲のマッドサイエンティスト』って呼ばれてるよ!」

 

「うらさんは尊敬に値する人」

 

「四季……尊敬する人物間違えてないか?」

 

「そんなわけで!よろしくお願いします!」

 

こうして新しい部員を向かえることになったのだった。因みにきな子ちゃんはしあちゃんが来たあとに先に帰るのであった

 

 

 

 

 

 

きな子side

 

「灯夜さん、お待たせしましたっす」

 

「うん、遅かったけどどうしたんだ?」

 

「新しい部員の子が来たらしいっす」

 

でも詳しい話は聞けてないから、後で夏美ちゃんに聞かないとっすね

 

「それじゃ買い出しに行くか」

 

「はいっす!」




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118 未唯と灯夜

ダークチッ……

未唯「使おうとしたら、消えたんだけど?」

紗桜莉「威力もう少し引き出せそうだから、改造するね」


休日、いい天気というのもあって、今日は栞子ちゃんと一緒にお出掛けをしていた。

 

「何だか未唯さんとのデートはのんびりできますね」

 

「え?そう?」

 

「えぇ、普通お付き合いしている人たちは一緒に服を見たり、映画を見たりと色んな所に行くものですが、未唯さんは特にそういう希望がないといいますか……」

 

「あー、私としては栞子ちゃんとこうしてのんびり散歩とかしてる方が落ち着くというか……好きな人とこんな感じのデートをしたいって気持ちがあるというか……なんと言うか」

 

改まって言うと結構恥ずかしいな~

でも私は本当にこうして二人でのんびりと過ごしている方が一番好きだから……

 

「私も未唯さんとならこうして二人きりでいられるのがすごく好きですよ」

 

栞子ちゃんは顔を赤らめながらそう告げる。うん、栞子ちゃん可愛いな~

二人でそんな時間を過ごしていると、ふと見覚えのある姿を見つけた。あれって……

 

「きな子ちゃんだ。散歩かな?」

 

「そうみた……」

 

「「え?」」

 

一人で散歩しているのかと思ったら、きな子ちゃんは見知らぬ男の人といた。

 

「もしかして……」

 

「彼氏でしょうか?」

 

きな子ちゃんみたいなおとなしい子が彼氏持ち……意外というべきかなんと言うか……

 

「少し後をつけてみる?」

 

「未唯さん、意外とこういうの好きですね」

 

「まぁ気になっちゃったから……」

 

 

 

 

 

 

と言うことできな子ちゃんたちの後をつけていく私たち。

つけていって分かったことがある

 

「何だか恋人同士っていうより……」

 

「兄妹みたいですね」

 

雰囲気が本当に仲のいい兄妹にしか思えない。ということは……

 

「あの、未唯さん」

 

「うん、栞子ちゃん、これは普通に……」

 

聞いた方が早いと言うことで私たちはきな子ちゃんたちに声をかけるのであった。

 

 

 

 

きな子ちゃんたちに声をかけ、近くの喫茶店で話をすることになった。

 

「初めまして、篠原灯夜だ」

 

「高柳未唯です」

 

「三船栞子です」

 

「灯夜さんはきな子がお世話になっている人っす」

 

「親同士が知り合いだからってもあってな。きな子が東京に来るってことで、僕の家に居候してることになったんだ」

 

「きな子ちゃん、話してくれればいいのに」

 

「いや、その……変に話すと誤解されたりしたら灯夜さんにご迷惑がかかってしまうっす。だから……」

 

「話すタイミングを逃して、気がついたら話そうとしていたことを忘れたみたいなんだ」

 

きな子ちゃんらしいな~

それにしてもきな子ちゃんが灯夜さんと一緒に暮らしてることって……

 

「かのんちゃんたちには話してあるの?」

 

「そうっすね~この間しあちゃんが来たときに話したっす。でも前から知ってたのは蓮華ちゃんだけっす」

 

「隣が蓮華の部屋だから、まぁ蓮華もきな子のことを思って話さなかったみたいだしな」

 

何だか知らないうちに色々とあったんだ。

 

「でもみんなに灯夜さんと暮らしてるってことを知られたっすから、これからはみんなに会えるっすね」

 

「いや、大学の方が忙しくなかったらな」

 

「きな子、夏美ちゃんたちのことを早く紹介したいっす」

 

なんと言うか本当に兄妹みたいだな~まぁ灯夜さんが悪い人ではないから安心だけど……




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近いうちにまたひろプリとのクロス回を書きたいけど、早くバタフライ出て……


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119 近い未来の可能性

今回はフラグ回!


うらside

 

しあちゃんが来て、騒がしい日常が更に騒がしくなった気がする。

しあちゃん自身そういう感じの子だからこその騒がしさだと私は思っている。

この間はしあちゃんが虹ヶ咲に来たときなんて…………

 

「ランジュさん、早く早く!」

 

「ま、待って……しあの……あの体力……なんなのよ……」

 

「ランジュさん、しあちゃんは体力お化けなんだよ……そして一番好きなことは無限耐久鬼ごっこだよ」

 

「未唯さん……淡々と言うことではないし、それ、早く教えた方がランジュにとって良いことだったんじゃ……」

 

「ミアちゃん、私は言おうとしたけど、言う前に始めちゃったから……うん」

 

と言う感じで虹ヶ咲の面々を翻弄していたりもした。

さて、今回私は科学室である事を考えていた。それは前に別世界から来た子達の件についてだ

 

「未唯ちゃんがプリキュアに変身したのは驚いたな~」

 

それだけではなく、襲ってきた存在が平行世界の住人で更にとんでもない存在になったことだった。科学では考えられないことがあの時は一気に起こるとは思えなかった。

 

「あれからもちょくちょくヨヨさんと連絡を取ってるけど……」

 

また新しいプリキュアが生まれたこと。それにソラちゃんたちは今スカイランドに行ってること……あちらも大変だなと思いつつ私はある可能性を考えていた。それは……

 

「また似たような事が起きたとき、未唯ちゃん以外にもプリキュアに変身する可能性があるかもしれないよね」

 

平行世界の存在がとかはまた現れるようなことはないだろうけど……もしかしたら全く別な敵とかが現れる可能性とか色々と考えておかないと……なんてそんなことはそうそうないよね。

 

「まぁもしも未唯ちゃん以外がプリキュアになれるとしたら……苺ちゃんかもしくは紗桜莉ちゃん辺りがあり得そうだけど……」

 

何て奇跡みたいなことを考える私であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

色々と考えつつ、私は同好会の部室に来ていた。

 

「と言うことを考えてたけど、どう思う?未唯ちゃん」

 

「いや、どうって言われても……」

 

呆れた顔をしている未唯ちゃん。いや、こういうことを考えるのは色々と対策をとりやすくなるからね

 

「あのときみたいな奇跡はまた起こる可能性は本当に零に近いと思うよ」

 

「まぁそうだよね。あれって色々な要因が重なって起きたことだし」

 

「私としてはうらちゃんが人工的に変身アイテムを作り出さないか心配だよ」

 

「あはは、プリキュアの変身は魔法みたいなものだから科学的に作ることは無理だよ」

 

科学的に作られたものなら出来るけどね。でも私はそれをしないのは……

 

「まぁ変な変身アイテムを作ったら、直ぐに壊してお説教するけどね」

 

にっこり笑顔の未唯ちゃんがすごく怖いからだ。うん、本当に思い付いても作らないでおこう

 

「そもそもソラちゃんたちとまた会えるのってどれくらいになるか分からないし、変に考えたりしない方がいいんじゃない」

 

「まぁね。でも未唯ちゃんは来たら来たで紹介したい子達がいるんだもんね」

 

「まぁLiellaのみんなとか……ね」

 

と言う可能性の話をしていた私たちであったが、近い未来でまた交わることになるとは思ってもなかった




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120 可愛いと格好いい

今回のお話は作者の個人的な見解です


しずくside

 

今日は演劇部に顔を出した私。部長からある話が出た。

 

「同好会内でのですか?」

 

「えぇ、この間の劇を見ていて改めて思ったのよ。しずくは格好いい姿も可愛い姿もどちらも出来ると」

 

「そ、そんな///」

 

「それで実は同好会のアイドルたちもしずくみたいに格好いいも可愛いも出来るんじゃないかって。まぁちょっとした興味みたいなものよ」

 

同好会のみんなが……でもそう考えると二つの要素を持った人たちがいるのかもしれない。何だか私も興味が湧いてきてしまった。

 

 

 

 

 

同好会の活動中、私はみんなを見ながらノートにまとめてみた。

 

「かすみさんは……格好いいよりも可愛いが目立ちますね」

 

かすみさん自身も自分で可愛いと言っているくらいですからね。格好いいは……似合うような似合わないような……

 

「璃奈さんも可愛いが似合いますね」

 

小柄な体型のせいもありますが……それでもスクールアイドルとしてのあり方を考えるとやはり可愛いが合いますね

 

「栞子さんはどちらも似合いますね」

 

歌う姿は凛々しく格好いい姿を思い浮かべますが……

 

「栞子ちゃん~」

 

「未唯さん!?あの……近いです///」

 

未唯さんに翻弄されている姿はとても可愛らしく見える。それに同好会に入ってから行った寄り道でハンバーガーやアイスを食べた時の初々しい反応は凄く可愛らしかった。栞子さんは両方と……

 

「歩夢さんは……」

 

女子力高く、女の子らしさを沢山感じられる。少々しっ……焼きもちを妬くところがありますが、そこも女の子らしく本当に可愛らしい人物。未唯さんも理想の女性にしているくらいですね。それに前に着ていた衣装の歩夢さんはかっこよさを感じさせた。意外と両方いける感じ?

 

「愛さんは……格好いいですね」

 

スポーツ万能、誰にでも頼られたりしている。気さくで誰とでも友達になれ、ステージでも格好いい姿を見せている。逆に照れたりしている姿を見てみたい。きっと可愛いのかもしれない

 

「せつ菜さんは……両方ですね」

 

ステージでの姿は沢山の人を魅了するくらいのかっこよさがある。たまに可愛らしい歌を見せたりもしている。それに普段話している所を見ると可愛らしさがある

 

「ランジュさんは……格好いいですね」

 

ステージでの姿を見ると本当に格好いい。それに努力している姿を人に見せたりもしない。そう言うところを見ると格好いいが思い浮かびますが…………

 

「あ、あの……み、未唯……加減……」

 

「ランジュさん、世の中そんなに甘くないよ」

 

未唯さんとゲームをして、泣きそうになっているランジュさんは何だか子供らしく可愛いのかもしれない

 

「果林さんは……格好いいですね」

 

モデルの仕事をしているからかかっこよさが目立つ。大人っぽいからこそのかっこよさなのかもしれない。

 

「彼方さんは……可愛いですね」

 

普段の姿を見ているとかっこよさよりも可愛らしさが目立つ。今回は格好いいと可愛いの二つだけど、他の言葉を当てはめるとしたら、放っておけない先輩だけど、何処か頼りになる姉らしさ……ですかね?

 

「エマさんは……可愛いですね」

 

声もですが普段の姿は本当に可愛らしさを感じさせる。だからこそ癒やし系だったりもするのかもしれない

 

「ミアさんは……」

 

格好いいですね。歌への情熱や年齢の割に大人びている姿は本当に格好いい。

 

「未唯さんは……」

 

未唯さんは…………可愛いですね。見た目もそうですが、普段の姿は天使みたいで可愛らしい。本人は格好いい感じは似合わないと言ってましたが、そう言う衣装と髪を整えればきっと格好よくなるかもしれない

 

「侑先輩は……」

 

「侑お姉ちゃんは、両方かな?」

 

「み、未唯さん!?」

 

不意に声をかけられ、驚く私。いつからそこに!?

 

「何だか今日のしずくちゃん、みんなを見てるからどうしたのかなって思ったけど、そう言うとこだったんだ」

 

「その、演劇部でそう言う話になって……」

 

「そっか~でも結構当てはまってるかもしれないよ」

 

「そうですか?でも侑先輩は両方なのは?」

 

「普段の言動とか……なんと言うか勘違いさせやすい感じで、無自覚に格好いいところを見せてるけど……」

 

未唯さんはスマホである写真を見せた。これは……歩夢さんの衣装を着た侑先輩!?似合っているのに、恥ずかしそうにしている姿は凄く可愛い

 

「前に三人で遊んだときに、罰ゲームを受けた侑お姉ちゃん。女の子らしい格好とかは似合わないって思ってるみたいなんだよね」

 

「これは……侑先輩の見方が変わりますね」

 

と言う感じで私の調査は終わるのであった




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121 愛さん誕生日企画 愛さんの良さを

一日遅れで申し訳ない
愛さん誕生日回です。短めですね


「愛ちゃんナイス~」

 

「いやいや、みんなのお陰だから」

 

「お待たせ!ごめんね。折角のデートの日なのにバスケの助っ人頼まれちゃって」

 

「え?頑張ってる愛さんを見れるならこれくらい付き合えるよって……あはは///中々恥ずかしいこと言うじゃん///」

 

「顔真っ赤にさせてって///あんまり顔見ないで///ほら、次の助っ人先に行くよ」

 

 

 

 

 

 

 

「あー!本当に楽しかった」

 

「君も私の頑張ってるところ見れて何だか楽しそうだったね」

 

「折角だから君も参加すればいいのに」

 

「え?運動は苦手って……あはは、そんな風に見れないんだけど」

 

「でも、デートなんてどうしたらいいのか分からなかったから、つい助っ人OKしちゃったんだよね」

 

「え?君も分からなかったって?それなら言ってくれれば良かったのに~」

 

「言ったらどうしたって?こう、デートのプランを練ったりとか……」

 

「今からデートらしいことをしようって……例えば?」

 

「/////」

 

「そ、そんな急に好きだよって////愛をささやくのもデートの要素なの///」

 

「恥ずかしいな~え?私からも言ってほしいって///」

 

「やだよ~恥ずかしいじゃん」

 

「そんな目を潤ませないでよ…………」

 

「好きだよ////」

 

「うぅ///本当に恥ずかしい///」

 

 

 

 

 

部室にて璃奈ちゃんと二人で昨日のデート映像を見ていた。

 

「って感じだったけど、どうだった?」

 

「未唯ちゃん、愛さんの良さを引き出せるの上手い」

 

「カメラ係の私も結構いいと思いましたよ。未唯さん、流石です」

 

「愛さんの良さを出そうと考えたら、愛さんって色んな助っ人してるから、助っ人で頑張ってる姿を出しつつ、恋人どうしになったらきっとものすごく乙女になるかなって」

 

「これは私たちだけなのは勿体無い」

 

「そうですね。美里さんに見せましょうか」

 

「ちょ……やめてよ///」

 

物凄く恥ずかしそうにしている愛さん。普段は見られない愛さんの姿を撮ったからこれは色んな人に見せた方がいいと思ったんだけどな~

 

「でも恥ずかしがってる愛も可愛くっていいわね」

 

「あはは、こういう普段と違う姿なのって新鮮でいいね」

 

「愛ちゃん、今度普段着ない洋服とか着てみない?」

 

「ちょ、歩夢までなんでそんなノリノリなの!?」

 

「可愛い服の愛ね……いいわね!今から被服部に頼んで見るわね」

 

「それならカメラ持っていかないと『わくわく』」

 

「今日の活動は愛ちゃんの着せ替えだね」

 

「ちょ!?誰か止めて!?ねぇ!?」

 

とりあえず愛さん、頑張って!

 




誕生日回でした

とりあえず次回以降の話はようやくバタフライ登場するからまたひろプリとのコラボ回にするかもしくは虹ヶ咲でAmong Usを書くかどっちかです
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122 虹と結とヒーローガール ①

ゼルダティアキンばっかりやってた……マジでどこにでも行けるから楽しすぎる……

と言うことで今回からクロスシリーズ開幕です!


あのヒーローガール達との出会いから始まった物語。

二つの世界が再び交わることに……

 

 

 

 

 

『そっちの世界とこっちの世界の繋がりが強くなるみたいだよ』

 

「周期的にと考えるべきかしらね?」

 

『未唯ちゃんから聞いてたけど、そっちの世界は元々スカイランドと言う世界と繋がりやすくなるときがあるから、それも影響してるみたいだね』

 

「それでいつまで繋がるのかしら?」

 

『そっちだと土日くらいだね。まぁこっちとの時間の流れが違うから滞在するとしたら2週間くらいだね』

 

「分かったわ。ソラさんたちに伝えておくわ。そちらも」

 

『分かってる。未唯ちゃんたちに伝えておくよ』

 

通信が切れ、私は窓の外を眺めた

 

「再び交わるのね」

 

 

 

 

 

 

 

ソラside

 

「未唯さんたちの世界に!」

 

「また行けるの!?」

 

学校から帰ってくるとヨヨさんからそんな話を聞かされた私たち。いつかまた交わるかもしれないと思ってましたが……

 

「こちらでは今度の土日に繋がるわ。向こうでは2週間位過ごすことになるけど……行くわよね?」

 

「はい!」

 

「そうだ。ツバサくんとあげはちゃんも誘わない?」

 

「そうですね。特にツバサくんは未唯さんたちと会うのは初めてですよね」

 

私はエルちゃんを見守るツバサくんに声をかけると、ツバサくんは苦笑いをしていた。

 

「えっと実は未唯さんとは会ってたりするんですよね……」

 

「「えぇ!?」」

 

いつの間にか二人は会っていたなんて……でも未唯さんとツバサくんが会えたのって、前に未唯さんがこちらに来たとき位ですから……

 

「以前未唯さんが来た際……会っていて、その時に会ったことを秘密にしてほしいとお願いしていたので」

 

なるほど…確かにあの頃はまだ私たちはツバサくんの事を知らなかったから、変な騒動にならないことを回避したのですね。流石は未唯さんです

 

「あげはちゃんも良いよね?」

 

「もち!あの子とはこっちに来たときに会ったきりだし、二人の話を聞いて私も『スクールアイドル』の子達と会ってみたいしね」

 

ツバサくんもあげはさんも行くことが決まったみたいですし、私はましろさんにあることを伝えた

 

「では私はあちらへ行くための荷物の準備をしてきますね」

 

「気が早いよ~ソラちゃん」

 

事前に準備をしておいて損はないです!私は自分の部屋に向かうのであった。

 

 

 

 

 

持っていくものとしたら、着替えなどですね。後は……

 

「あれ?」

 

ふと気がつくと未唯さんのミラージュペンの色が……元の虹色に……

 

「これは……」

 

スカイストーンも元の色に戻っている……これは一体……もしかして……いや、考えすぎですよね。でも念のためにヨヨさんに伝えておくべきと思い、私はヨヨさんの部屋に行き、この事を話した

 

「彼女のミラージュペンとスカイストーンが…ね」

 

「これは良くないことが起きる予兆でしょうか?」

 

前みたいに別世界から現れた存在と戦うことになってしまうことを考えると……

 

「まだなんとも言えないわ」

 

「え?」

 

「もしかしたら何かの予兆かもしれないし、もしかしたら杞憂かもしれない」

 

「そうかもしれませんが……」

 

「ソラさんが不安になるのは仕方ないことよ。でも先ずは良い方向へと考えるべき……」

 

「いい方向に……」

 

確かに私は不安な予感しか考えられなかった。もしかしたらエルちゃんがまた未唯さんのプリキュアの姿を見たいと思って復活させたとか……それだけなのかもしれない

 

「すみません。つい変なことを考えてしまって」

 

「大丈夫よ。それに何があっても貴方達がいるじゃない」

 

そうですね。もしかしたらバッタモンダーが現れても私たちが皆さんを守る!それがヒーローとしての役目ですから!

 

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

部室にやって来たうらちゃんからソラちゃんたちがまたこの世界に来ることを聞かされた私たち。

 

「とりあえずこっちの時間の流れだと2週間くらい滞在するみたいだよ」

 

「そっか~ソラちゃんたちとまた会えるのか~」

 

侑お姉ちゃんは嬉しそうにしていた。まぁ私もまた会えるのが楽しみだったりもするけど……

 

「また未唯のプリキュアの姿が見れるかもしれないわね」

 

果林さん……それは……

 

「未唯さんのあの姿は本当に天使みたいでしたね」

 

「栞子ちゃん、思い出さないで……割とあの姿恥ずかしいんだよ」

 

それに前に向こうに行ったときに、私のミラージュペンとスカイストーンは力を失ったらしいし…………

 

「今度来るって言うと……丁度結ヶ丘との合同ライブがある日と被りますね~」

 

「それならかのんさんたちにもソラさんたちを紹介しないとだね」

 

Liellaのみんなとか……変なことが起きなければいいけど……まぁ前みたいな事はそうそうないよね。




最初書き始めたときはバタフライ登場前だったから少し修正してた。まさか一緒に住むことになるとは……
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123 虹と結とヒーローガール ②

スーパースター三期はいつなのか?それとも三期は幻想だったのか?


結ヶ丘にて、私はかのんちゃんからある話を聞いていた。

 

「今度虹ヶ咲に集まるときに紹介したい子達がいるって?」

 

「侑さんからそんな話があってね。何だか本当に複雑な事情があるから詳しくは話せないけど、いい子達だって」

 

「複雑な事情って気になるけど……」

 

「そうですね……ですが」

 

「まぁ……細かいことを気にしなくて済むというか」

 

「紗央莉がいるお陰でそこら辺は気にしなくてすみマス」

 

「紗央莉先輩の色々に比べたらっすね~」

 

「何があっても気にしませんですの」

 

「なんだろうな……慣れって怖いな」

 

「大丈夫。対して驚きはしない」

 

「えっと……まぁ……そうだね」

 

「私で慣れて欲しくはないんだけど……」

 

確かに百歩譲って色々な装置をつけたりしてるけど……割と実用性が高いものしかつけてないよ。理事長室のマッサージ機とか生徒会のマッサージとか……後は不審者撃退用の罠……はしあちゃんに全部突破されたから、今回は自動ではなく手動で発動するようにしてあるし…………

 

「それでどんな子達なの?」

 

「えっと……そこまでは詳しく聞いてない。ただ本当にいい子達だって」

 

詳しく話さないのは侑さんの悪い癖というべきか……まぁ会えば分かるだろうし……

 

「そう言えば虹ヶ咲って前に怪物騒ぎとかなかった?」

 

ちーちゃんが思い出したかのように例の騒ぎについて触れた。確かライブ中に怪物が現れ、危機一髪の所を謎のヒーロー三人が解決したとか……

 

「あのさ千砂都。あんなのライブの演出よ。そんな怪物が本当に現れてヒーローが解決したなんて、現実的にあり得ないわ」

 

「……あったとしても科学的技術でどうにかできる」

 

「四季ちゃんの言う通りだね。虹ヶ咲にはそれを可能とする人がいるんだし」

 

うらさん辺りがそれをやったと思うけど……私はその事件について少し気になることが多かった。確かに怪物騒ぎがライブの演出だとしても、何故か私にはそう言わされているようにしか思えない。何だか記憶を操作された?とは言えそんな装置があったら真っ先にうらさんが私か四季ちゃんに話したりするだろうし…………

それに夏美ちゃんがその怪物騒ぎが起きたときのライブ映像を保存していたのを見たが、どうにも映像が悪かった。ただそのヒーローの姿はぼやけていたが、何処か未唯さんに似ていた。

まさかね…………

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

そんなこんなでソラちゃんたちが来る日になり、私たちは部室に集められた。かのんちゃんたちにはソラちゃんたちが来たあとに、結ヶ丘に行って紹介するようにしてある

 

「それじゃ装置起動するね」

 

うらちゃんが装置を起動すると青白い光と共に穴が出き、そこから……

 

「ふぅ……」

 

「着いたみたいだね」

 

「えぅ!」

 

ソラちゃん、ましろちゃん、エルちゃんが現れた。三人とも元気そうだ

 

「虹ヶ咲の皆さん!お久しぶりです!今回もお世話になります!」

 

「なんだろ?前に来たときと比べたらそんなに経ってないのに懐かしい感じがするよ」

 

「いらっしゃい。先ずは歓迎パーティーしたいところだけど、三人には紹介したい子達がいるから、そこの学校に……」

 

侑お姉ちゃんが言いかけた瞬間、何故かソラちゃん達は不思議そうな顔をしていた。

 

「三人?」

 

「あれ?あげはちゃんにツバサくんは?」

 

「えぅ?」

 

あげはさんとツバサくんも来るはずだったのが、いない。もしかしたら転送位置がずれたとか? うらちゃんは確かめていると……

 

「あー、ちょっとトンネルが不安定になってたみたいだね。その二人は多分違う場所に転送されたかも」

 

「そんな……」

 

「それでは早速探しに……」

 

ソラちゃんが二人を探そうとした瞬間、紗桜莉ちゃんからメッセージが送られてきた。それは…………

 

『何だか未唯さんの知り合いらしき人たちが突然屋上に現れたけど……』

 

あーうん、位置が特定できちゃったよ。

とりあえずみんなで結ヶ丘に行くことになったが、私たちが着いたときあんなことになっていたとは思ってもみなかった




次回Liella組とあげツバの出会い
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124 虹と結とヒーローガール③

Liellaメンバーとあげツバの邂逅となります!


紗桜莉side

 

私たちは部室で未唯さんたちを待っていた。今日は打ち合わせと未唯さん達の友達の紹介も兼ねている

 

「近くに来たら連絡してくれるんだよね?」

 

「そうみたいだよ。私とかのんちゃん、ちーちゃんでお出迎えしないとね」

 

「本当にどんな子達なんだろうね?」

 

かのんちゃんは会うのを楽しみにしていると、突然大きな音が鳴り響いた。その音はかなり近くで聞こえたけど、もしかして屋上から?

私たちは急いで屋上へと行くとそこには……

 

「痛たた……転移する方法ってこんなに痛いもんなの?」

 

「多分違うと思いますよ……ですよね?ソラさん、ましろさん、プリンセス……」

 

「って?あれ?」

 

何だか屋上に見たことのない人たちがいた。何だか転移とか変なこと言ってたけど何の事だろう?

と言うか何で私服で学校の屋上に?色々と気になるけど……とりあえず私たちは顔を見合わせ、謎の二人組を保護するのであった。

 

 

 

 

 

まだ来てないみんなを呼び、話を聞くことになった。茶髪の女性は聖あげはさん、男の子の方は夕凪ツバサくん。話を聞くとどうにも別の世界から来たらしい。普通ならそんな話を聞かされたら信じられないのだが……

 

「別の世界か~まぁ急に屋上から現れたらね」

 

「うん……信じるしかないと言うか……」

 

「何故でしょう……可可たち普通ではあり得ないことを信じることは出来ないはずデスが……」

 

「日常的にあり得ないことを見てきたからね……」

 

「こう言ったお話は信じてしまえる私たちがおかしいのでしょうか?」

 

かのんちゃんたちは私の事を見ながらそう言うけど、いやいや私基準でおかしな事に対して慣れないで欲しいのだけど……

 

「それでさ、離れ離れになった友達と合流したいんだけど、みんなの中で高柳未唯って人の連絡先知らない?」

 

「未唯さん?知ってるけど……」

 

もしかして未唯さんが話していた子達があげはさんとツバサくんなのかな?と言うかツバサくんは落ち着かない感じだった。

 

「早くプリンセスの元に……でもこの世界の土地勘がないから……ど、どうしよう……」

 

「ツバサくん、落ち着くっすよ」

 

きな子ちゃんは落ち着かないツバサくんの頭を撫でていた。きな子ちゃんがあんな風にしている姿は珍しい感じが……

 

「きな子さん、ツバサさんに優しいですの」

 

「確かに年下でも男相手には普通躊躇しそうだけど……」

 

「居候先の人で慣れてる?いや……それでもきな子ちゃんなら多少は……」

 

「うーん、何故かツバサくんを見ていると落ち着くと言うっすか……」

 

まぁきな子ちゃんたち1年生は仲良くなってるみたいだから良いけど、とりあえず未唯さんに連絡をとることにした。

 

 

 

 

 

 

 

未唯さんから直ぐに連絡が来て、直ぐに迎えに行くとのこと。その時に色々と事情を話すらしい。どうにも虹ヶ咲の人たちはあげはさん達の事を……と言うより未唯さん達の所にいる子達が別の世界の住人と言うことを知っているみたいだった。そこら辺をちゃんと聞かないとね……ただ問題があるとしたら……

 

「ツバサくんをどうしようか?」

 

「え?」

 

「そうですね……結ヶ丘は女子校ですからね……」

 

「あー、そっか~それなら少年。女装する?」

 

「しませんよ!と言うか僕の場合は……」

 

ツバサくんは突然煙に包まれ、煙が晴れるとそこには黄色の小さな鳥がいた。

 

「これで人形の振りをしていれば解決です!」

 

「ツバサくん、可愛いっす~」

 

鳥の姿になったツバサくんを抱き締めるきな子ちゃん。いや、普通に人間が鳥になったことを気にした方がいいんじゃ……

 

「少年はプニバード族って言う種族でね。この場合は人間が鳥になったと言うより鳥が人間になれるって思った方がいいよ」

 

なるほどね。とりあえず問題はこれで解決みたいだけど……

 

「あ、あの、きな子さん……苦しい……」

 

「ふわふわっす~」

 

きな子ちゃん、少し落ち着こうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

「へー急に変な世界に来たと思ったら……プリキュアたちも来てるのか。折角だから挨拶をしておこうかな」

 

ビルの屋上で緑色の長髪が特徴の痩身の男が結ヶ丘を見つめていた。




意外ときな子とツバサくんは相性が……おっと灯夜が……

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125 虹と結とヒーローガール ④

ツバサside

 

ソラさんたちがもう少しで到着すると言うことで校門前で待機することになった僕たち。紗桜莉さんたちも一緒にいてくれるらしいけど、多分事情を聞くためでもある。

僕はあげはさんにあることを話した。

 

「ソラさんたちがどう話すかによってはプリキュアについては紗桜莉さんたちに黙っておきましょう」

 

「でもさ、未唯ちゃんたちはプリキュアについては知ってるんだよね?」

 

「だからこそ、ソラさんたちの判断に任せるべきです。僕たちが勝手に話すよりは……」

 

「まぁそうだね。ただあの子達なら特に驚いたりとかしないと思うけど」

 

「それは僕も同感です。あの紗桜莉さんで慣れているって、一体何をしてきたのか……」

 

おまけに話してるときに皆さん、何故か遠い目をしてましたし……あの人は何者なんでしょうか?

 

「ねぇ、ツバサくん、あげはさん。校門の前にいる人って二人の知り合い?」

 

かのんさんが指を指した方を見るとそこには……

 

「やぁまさかこんな場所で会うなんて奇遇だね」

 

緑色の長髪で痩せ身の男……どうしてこの世界に!

 

「バッタモンダー!?」

 

「あんた、何でここに!」

 

「さぁね?気がついたらこの世界にいてね。君たちを見掛けて、つい声を掛けただけさ」

 

「ね、ねぇ、あの人……知り合いなの?」

 

「千砂都さん、あの人は僕らの敵です!」

 

「色々と詳しく話したいけど、時間ないから簡潔に言うと怪物を産み出して指示する奴ってこと」

 

「だとしたら学校にいる皆さんを避難させないと!」

 

「おいおい、僕は無闇に人を襲ったりしないよ。まぁランボーグは襲うけどね。カモン!アンダーアバババババババ!!!!?」

 

バッタモンダーがランボーグを召喚しようとした瞬間、何故か電撃を食らっていた。そして僕らの前に紗桜莉さんが出て

 

「とりあえず時間は稼いでおくよ」

 

紗桜莉さんの手には何だかスイッチが握られていた。と言うかバッタモンダーを痺れさせているあの床は一体……

 

「な、何なんだ今のは……まぁいい!カモン!アンダーアバババババババ」

 

「動いたら電気を流すよ。えっと……ば……ば……バッタ?」

 

「バッタモン……ダアアアアアア!!!!!?」

 

「だから動いたら電気を流すって言ったよね?」

 

明らかに動いてないと言うか……名乗ろうとしただけじゃ……

 

「お、お前!?一体何をしたんダアアアアアア!!!!!?」

 

「うーん、普通の人間じゃないみたいだね。強めの電気流してるのに、漫画みたいに焦げるくらいだし……」

 

「あの、紗桜莉さん?あれは一体……」

 

「不審者用のトラップ。この間しあちゃんに突破されたから新しく設置し直したの」

 

「と言うかあれってどれくらいの威力なのよ」

 

「えっと、今は10万ボルト位だね。普通の人間なら耐えられない威力だけど……」

 

「流石紗桜莉デス。まさかあんな罠を容赦なく発動させるなんて……」

 

「とりあえずこの罠は後で撤去しておこう。流石にあぁいう手合いの人しか使えないみたいだし、威力下げるの面倒だし」

 

「紗桜莉ちゃん、今更だけど罠を校内に設置しない方が……」

 

えっと、皆さんは何の話を……バッタモンダーは痺れてるし……

 

「とりあえず学校のみんなを避難させた方が……」

 

「そっちはきな子ちゃんたちに指示しておいたから大丈夫だよ。さてバッタさん、どうするの?」

 

「くっ……この程度の電撃……で俺がやられると思うなよ!」

 

「うん、思ってない!」

 

紗桜莉さんが端末を操作し始めた。その隙にバッタモンダーはチャンスと思ったのか

 

「カモン!アンダーエナ…………」

 

何処からともなく走ってきたバイクと衝突し、バッタモンダーは吹き飛ばされた。

 

「自動操縦機能……うーん、試しにつけてみたけどブレーキのタイミングが合わないな。外しておこう」

 

「ぐ……き、貴様……ここまで俺をコケに……」

 

何とか立ち上がるバッタモンダー。あれだけ食らってまだ立てるのかー

 

「容赦なく叩きつぶ……」

 

「と言うか本当に何しに来たの?そんなダサい服着て」

 

「は?」

 

「あなたの事はよく知らないけど、自分かっこいいって思ってる感じ?だからそんな肩にトゲをつけた服を着て……世紀末気取り?」

 

「お、お前に俺の……」

 

「ツバサくんとあげはさんと本当にどういう関係か知らないけど、二人が敵って言うなら私は容赦しないよ」

 

「くっ!黙れ!この外野風情が!」

 

「バッタモンダー!」

 

バッタモンダーがランボーグを召喚しようとした瞬間、それを遮るようにソラさんたちが合流してきたのだった。




紗桜莉は容赦なく変身を邪魔するタイプだったりします
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126 虹と結とヒーローガール ⑤

虹ヶ咲OVAかなり良かった。そして劇場上映シリーズ三部作製作決定!
あと後書きに少しお知らせありです!


ソラside

 

あげはさんたちの所に向かう電車の中で私は未唯さんにミラージュペンとスカイストーンを渡した

 

「これって……色が戻ってる?」

 

「はい、こちらに来る前に……正直渡すかどうか悩みましたが……何かあったときや未唯さんが助けたいという思いがあっても助けられないと悔やんでしまうと思い……渡しておきます」

 

「プリキュアの力……」

 

未唯さんのプリキュアとしての力は身体への負担が大きい……と言うよりも能力を完全に扱うためにはそうしなければならない。未唯さんは自業自得だからと言うが……私は未唯さんに負担をかけさせたくない。

 

「未唯さん、無理はしないでくださいね」

 

私が悩んでいると栞子さんが未唯さんに心配そうに声をかけていた。他の皆さんも心配そうにしていたが……

 

「大丈夫。あの時の変身は多分特別なものだって思ってる。もし今度変身するときは違う感じになるかも……なんてね」

 

違う感じに……そんなことがあり得るのか?もしかしたら未唯さんは皆さんに心配かけないようにしているのかもしれませんね。

ただこの時、私たちは知らなかった。未唯さんのスカイストーンの色が白と翡翠の色に変わったことを……

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

結ヶ丘に着くと校門前で不審な男とあげはさん、ツバサくん、そして紗桜莉ちゃんたちが対峙していた。ソラちゃんとましろちゃんは不審な男を見て、慌てて前に駆け出した

 

「バッタモンダー!この世界に何でまた!」

 

「別にそんなのどうでも良いだろ!こっちはあの外野にイラついてるんだよ!」

 

紗桜莉ちゃんに向かって怒りを露にしてるけど……何をしたんだろ?バッタモンダーって人は何かこげてるし……

 

「ソラちゃん、あの人は?」

 

「バッタモンダーといい、カバトンの仲間です!」

 

「カバトンを倒したけど、そのあとに出てきたの」

 

カバさんの後釜って事かな?

バッタモンダーは距離を取り、木の上に移動した

 

「ここなら自慢のトラップは設置してないだろ!」

 

「そうだね。それにしても……高いところに移動するって……馬鹿となんとかは高いところが好きって言うけど……あなたもそうなんだね」

 

「貴様!!!!」

 

紗桜莉ちゃんの口撃が急所に当たってるような気がする。

 

「丁度良い!プリキュアも!お前らも!ぶっ潰す!カモン!アンダークエナジー!」

 

バッタモンダーはバイクをランボーグに変えた。確かあのバイクは紗桜莉ちゃんの……

 

「ランボーグ!」

 

「ましろさん!ツバサくん!あげはさん!」

 

「うん!」

 

「かのんさんたちは下がっててください」

 

「そっちの子達も!」

 

ソラちゃんたちはプリキュアに変身しようとしていた。私は……ソラちゃんたちと並び立った

 

「未唯さん!?」

 

「放っておけないからね。ソラちゃんたちのこと……それに切れてお姉ちゃんたちにまで手を出そうとしてるなら……私も戦う!」

 

「……分かりました!ヒーローの出番です!」

 

「「「「「スカイミラージュ! トーンコネクト!ひろがるチェンジ!」」」」」

 

「スカイ!」

 

「プリズム!」

 

「ウイング!」

 

「バタフライ!」

 

「エンジェル!」

 

「「「「「きらめきHOPホップ、さわやかSTEPステップ、はればれJUMPジャンプ」」」」」

 

「無限にひろがる青い空!キュアスカイ!」

 

「ふわりひろがる優しい光!キュアプリズム!」

 

「天高くひろがる勇気!キュアウィング!」

 

「あげて広がるワンダホー!キュアバタフライ!」

 

「みんなの心を救う。白翡翠の天使!キュアエンジェル!」

 

「「「「「ReadyGo!ひろがるスカイ!プリキュア!」」」」」

 

プリキュアに変身したけど……私のこの姿……前に変身したときと違って、白と翡翠になってる。これって……もしかして本来の姿なのかな?

 

「ハァーーーー!!!?何で一人増えてるんだよ!おかしいだろ!」

 

「え?カバさんから何も聞いてないの?情報伝達が悪すぎない?あなたの組織?」

 

「うるせぇ!やれ!ランボーグ!」

 

 

 

 

 

紗桜莉side

 

「未唯さんが変身した!?」

 

「と言うかあの子達も!?」

 

「虹ヶ咲の人たちは知っていたのデスか!」

 

「うん、ちょっと色々あってね」

 

「分からないことだらけだけど……何とか出来るってことだよね?」

 

「信じるしかありませんが……あの紗桜莉さんが固まってますが……」

 

み、未唯さんが変身した……え?あの姿なに?白と翡翠をベースにしたドレスに背中には白い羽が生えてる……それに髪も伸びて……ほ、本当の本当に……

 

「天使みたいで……可愛い……尊い」

 

「あ、何かダメそう……」

 

 

 

 

 

侑side

 

未唯が変身した姿を見て固まっている紗桜莉ちゃん……まぁファンだからこそあの姿は破壊力が凄かったんだろうな~

 

「それにしても未唯の姿が前と違うのは何でだろう?」

 

「多分だけど、状況が違うからだと思うよ」

 

私の疑問にうらちゃんが答えてくれた。状況が違うって……

 

「あの時はあの子に対して想いとかを伝えるために、みんなの想いを未唯ちゃんが受け止めたからこその姿。今の未唯ちゃんは本来のプリキュアとしての姿なんだと思う」

 

キュアエンジェルの本来の姿……

 

「翡翠色が混ざってるのは?」

 

「多分だけど一番大好きな人を守りたいって言う思いの現れだと思うよ」

 

一番大好きな人を守りたいって言う思いの現れ……私は栞子ちゃんの方を見ると栞子ちゃんは顔を赤らめていた。うん、愛されてるね~




虹ヶ咲OVAの話、虹白で………………書きます!と言うよりも現在鋭意執筆してます!
DVD買ってないからうろ覚えの内容になりますがお楽しみに!多分来週くらいには1話投稿します
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127 虹と結とヒーローガール ⑥

スクスタ……ありがとう


ランボーグと対峙する私たち。バイクランバーグは身体に埋め込まれたタイヤを回転させ、タイヤ型のビームを放ってきた。

 

「任せて!」

 

バタフライが蝶の障壁を出してビームを防ぐと、スカイとウィングが前に出てきた。私は翡翠色の羽を飛ばし、ランバーグの視界を塞ぎ、プリズムが光弾でランバーグの注意をひき、スカイのパンチとウィングのパンチがランバーグに命中した。

 

「やるじゃん!エンジェル!」

 

「ウィングとバタフライと一緒に戦うの初めてなのに、合わせられるの凄いよ」

 

「こういう動きを合わせたりするのは得意だからね」

 

「スクールアイドルだから?」

 

「そんなところかな?」

 

「呑気にお喋りか!余裕をこいてられるのも今のうちだ!」

 

ランバーグは身体を捻り、回転させながらビームを発射してきた。バタフライは私たちを守り、私はお姉ちゃんたちを守るために羽を使ってバリアを張った。

 

「うーん、この間みたいに落ちた羽は動かせないみたいだけど……さてどうしたものか?」

 

「エンジェル、ここは私が隙を作ります!その間に……」

 

「それでもいいけど、気になることがあるんだよね」

 

「「「「気になること?」」」」

 

あのランバーグ……バイクを媒体にしているのに……何で突っ込んできたり、バイクそのものの攻撃をしたりすればいいのに…………こう言うとき紗桜莉ちゃんみたいに煽ったり出来たらいいんだけど、私には難しいんだよね~

 

「ほらほら、どうした!手も足も出なくなったのか?」

 

バッタさんが調子に乗ってるみたいだし、仕方ない……苦手だけど煽ってみるか

 

「よく言うよ。バイク本来の凄さを理解してないのに、そんな風に言うなんて……少しは勉強したら?」

 

「ハーーーーー!!!舐めたことを言いやがって!ランバーグ!そいつに突っ込め!」

 

「ランバーグ!」

 

ランバーグが四つん這いになり、こっちに突っ込んできた。私は背中の翼を動かし、翼でランバーグのエンジン部分を破壊した。

 

「ランバーグ!?」

 

「機械の弱点のエンジンを破壊すれば、もう動くことが出来ないよね」

 

翼を戻し、私はスカイたちに目線を送り、みんなは頷くと

 

「ひーろーがーる!エンジェル・スフィア!」

 

ランバーグを羽で包み込み、浄化していく。

 

「スミキッター」

 

「だぁぁーーーー覚えてろよ!バッタモンモン」

 

ランバーグを倒したことで壊れた場所も直っていき、私は変身を解除する。この間みたいな疲労はない。

私はかのんちゃんたちに声をかけた。

 

「ちゃんと説明しないとね」

 

 

 

 

 

 

 

 

結ヶ丘の部室に……だと人数が多く入りきらないので屋上でかのんちゃんたちにソラちゃんたちのこと、私がプリキュアに変身した敬意を話した。

 

「そんなことが……」

 

「私たちに記憶がないのは、その余計な混乱を招かないように……」

 

「信じられないことデスが……」

 

「あんなの見せられたらね」

 

「それにしてもプリキュア……そんな存在が……」

 

「驚いたっす……」

 

「科学とかではなく、魔法に近い……」

 

「凄すぎだろ……」

 

「しまった!?映像に残しておけば……マニーが」

 

夏美ちゃん、それはやめとこうね。私はその言葉を含めた笑顔を夏美ちゃんに向け、夏美ちゃんは怯えながら頷くのであった

 

「すみません……まさかバッタモンダーが来るなんて……」

 

「気にしないで、ソラちゃんたちも予想できなかったでしょ」

 

「でも何でバッタモンダーがあんなにボロボロだったんだろ?」

 

「それは……」

 

「まぁ……紗桜莉ちゃんが凄すぎたってことだね」

 

みんなで寝ている紗桜莉ちゃんを見た。何で寝ているのかと言うと私の変身した姿が良すぎたとか…………

 

「またバッタモンダーが襲ってくるかもしれません……そのために!」

 

「そうだね。かのんちゃん、提案なんだけど……」

 

私の提案はソラちゃんたちが滞在している間……合同ライブまでの間、ソラちゃんたちには別れて警備してもらうことに……振り分けとしては、ツバサくん、あげはさんは虹ヶ咲に、ソラちゃん、ましろちゃんは結ヶ丘に……別れることで親交を深めるためでもある

 

因みにソラちゃんたちが滞在する場所は一旦私の家に……明日辺り改めて話し合うことになったけど…………その日の夜、ツバサくんにある悲劇……なのかどうか分からないことが起きるのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

侑side

 

ソラちゃんたちが来て、色々とあった一日だったけど、話し合うことでなんとかなりそうだった。

そんな日の夜、私は夢を見ていた。

 

「久しぶり」

 

夢の世界には私がいた。違う……この子は……

 

「あなた……ちゃん?」

 

「うん」

 

何でまた私の夢に?

 

「私がいた世界とこの世界との繋がりがなくなる。お互いに干渉しあわないほうが一番なんだけどね……」

 

「それじゃお別れをいいに?でもあなたちゃんを助けたのは未唯だよ」

 

「ううん、貴方に言うべきだと思ってね。これから先、沢山辛いことや悲しいことがあるかもしれないけど……それ以上に沢山嬉しいこと、楽しいことが……侑ちゃんにも待ってるから」

 

「それはあなたちゃんにもだよね」

 

「うん……それじゃ……またね」

 

「うん、また」




何処かのタイミングであなたちゃんと侑ちゃんのバトンタッチを書きたかったんだー
そしてツバサくんの悲劇?は……高柳家にいるあるものが……
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128 虹と結とヒーローガール ⑦

ツバサに悲劇?が……


未唯side

 

私の家にて、ソラちゃん達から改めて事情を聞くことになった。

ソラちゃんたちはカバトンを打ち破り、スカイランドにエルちゃんを送り届けることができ、その際、ソラちゃんがヒーローを目指すきっかけとなった人物……シャララ隊長と再会を果たすのだが、バッタモンダーの繰り出したランバーグによってシャララ隊長は行方不明になり、更にはバッタモンダーが王様と王妃様に呪いをかけてしまい、今はその呪いを解くためにランバーグを浄化した際に手に入るキラキラエナジーを集めている。

そしてツバサくんとあげはさんの二人もプリキュアに覚醒するとは……

 

「今回は装置の誤作動で離れ離れに転送されちゃったし、面倒な奴も来てるからな~」

 

うらちゃんはため息をついていた。まぁ今回は平和的になるかと思ってたんだけど、起こったことは仕方ないと思うし……

 

「それにしてもバッタモンダーがあそこまでボロボロにされるなんて……一体どんなトラップだったんでしょうか?」

 

「「あーあはは……」」

 

「まず、学校にトラップ仕掛けてあることを気にしようよ……」

 

まさか紗桜莉ちゃんのトラップがあそこまで敵にダメージを与えるなんて……多分紗桜莉ちゃんの場合はランバーグよりも容赦なく指示している相手を仕留めそうな気が…………

 

「とりあえず今後は未唯さん達のライブまでは私たちが別れて警護します!」

 

「それと出来たらかのんちゃん達とも親交を深めてもらえたらいいかな」

 

「はい!」

 

「あとは寝泊まりする場所は……未唯さんの家だと狭くなっちゃうから……」

 

「そこら辺も明日決めるとして……今日はみんなお疲れでしょ。ゆっくり休んで」

 

こうしてソラちゃんたちは明日に備えて休むことに、因みにツバサくんは気を遣ってか鳥の姿でリビングで休むことになったけど…………この時、私はあることを忘れていた。それは…………

 

 

 

 

 

 

 

シニエside

 

今日はお客さんがいっぱい来た。前に会ったソラちゃんとましろちゃんとエルちゃんの他に二人。何だか大事そうな話をしているため、私は苺ちゃんとエルちゃんと遊んでいた。

 

「みー」

 

「えるぅ!」

 

「二人とも仲良しだね~」

 

一頻り遊び終えるとみんなが眠りにつき、私は今日は何処で寝ようと考えていると……リビングのソファーの上に黄色い塊が……鳥さん?

 

なんだろう?見たことのない鳥さん……それにフカフカしてそう……それに噛み心地も……

私はその誘惑に負け、黄色い鳥さんを…………

 

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

そろそろ眠りにつきそうになった瞬間、リビングから

 

『わあああああああ!?』

 

悲鳴が聞こえ、急いでリビングに向かうと……

 

「みーみー」

 

「やめ……やめてくださいれ」

 

シニエがツバサくんを噛んでいた。ソラちゃんたちも悲鳴に気がつき、リビングに来て現状を見て驚いていた

 

「ツバサくん!?大丈夫ですか?」

 

「うぅ……噛まれました……」

 

「シニエちゃんって縄張りとか気にする子なのかな?」

 

「もしくは単純に少年が鳥だからとか?」

 

あげはさん……怖いこと言わないで……それにしてもシニエがこんなことをするなんて思わなかった。何でまた?

 

「シニエ、何でツバサくんを噛んだの?」

 

「みー?」

 

何て聞いてもわからないか……きな子ちゃんに翻訳してもらう?でも夜も遅いから来てもらうのは難しいし……

 

「未唯ちゃん、取り合えずシニエを怒る前にこれでも飲んで落ちつこう」

 

そう言ってうらちゃんがお茶を渡してきた。私は落ち着いてるけど……まぁいいや……

 

「ん?うらちゃん……これ、もしかして……」

 

「そう!猫の言葉がわかる薬!」

 

しまった……夜だから眠気もあって警戒してなかった。でもシニエに話を聞くためなら仕方ない。そう思うしかない

 

「み、未唯さんの頭の上に耳が!?」

 

「おぉ、面白い薬だね」

 

「いや、普通にとんでもないことが起きてるよ!?」

 

ソラちゃんたちが驚く中、私は改めてシニエから話を聞いた。

 

「シニエ、何でツバサくんを噛んだの?」

 

「みーみーみー『見たことない鳥さんで、ふわふわしてて、噛み心地が良さそうで、誘惑に負けて……』」

 

「そっか、でもツバサくん、痛がってるから乗っかるくらいにして上げてね」

 

「みー!『わかった!』」

 

「いや、普通に僕をシニエさんの寝床扱いにしようとしてません?」

 

「ツバサくん、ごめんね。でもシニエはいい子だからいじめたりしないでね」

 

「僕の意思は!?」

 

とりあえず今日はツバサくんに諦めてもらって、明日からのことを考えよう……

 

「うらちゃん、この猫耳はいつ戻るの?」

 

「明日の夜だよ」

 

「そっか~え?」

 

それってつまり……私は明日は猫耳を生やして学校に?

 

 




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129 虹と結とヒーローガール ⑧

プリキュア本編のバッタモンダーに軽く○意が……


猫耳を生やした状態で流石に学校に行くのは難しいので、帽子を被り何とか登校し、部室で栞子ちゃんに事情を話した。

 

「それはまぁ……なんと言いますか……災難でしたね」

 

「シニエがあんな風にツバサくんを襲うとは思ってなくって」

 

「それでそのツバサさんとましろさんは?」

 

「今朝話して、二人には結ヶ丘に行ってもらってる。こっちにはソラちゃんとあげはさんに来てもらって、今はお散歩委員会の仕事をしてもらってるよ」

 

「なるほど……それにしても夜までその猫耳を生やした状態では授業に出られませんね」

 

そこなんだよね……とりあえずうらちゃんには何とかしてもらうために解毒薬を作ってもらってる。自然に解けるならいいけど、今日は平日だしね。

 

「他のみんなは?」

 

「それぞれ練習してますよ。未唯さんは事情が事情なので部室に待機ですね」

 

「うん、分かった」

 

栞子ちゃんは練習に戻り、私は部室でのんびりしつつ、ましろちゃんたちは大丈夫なのか考えるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

ましろside

 

二手に別れて行動することになったけど、今の問題としてはツバサくんがどこで過ごすかについて紗桜莉ちゃんたちと話していた。

 

「とりあえずきな子の家なら灯夜さんがいるのでツバサくんは気を遣うことないっすよ!」

 

「あとはかのんちゃんの家とか?基本的に鳥の姿になってもらえば部屋の心配もないし、まんまると仲良くなるはずだよ!」

 

「いや、ちぃちゃんが私の家について言うのは……でも確かにツバサくん、鳥とも仲良くなるから大丈夫かと思うけど……」

 

「可可の家なら一人暮らしデスから大丈夫デス」

 

「いや、あんたの家にいたら、何が……特に心配なのは四季と夏美と可可ね。何をされるか分かったもんじゃないわよ」

 

『確かに!』

 

「何で可可の家が二人と同列に危ないことになってるデスか!というかすみれの家はどうなんですか?」

 

「家は……妹が何をするか心配ね。下手すればぬいぐるみ扱いに……恋は?」

 

「家もチビがいるので……」

 

「だとしたら私、ちぃちゃん、きな子ちゃん、メイちゃん、蓮華ちゃんの家になるね」

 

何だかツバサくんの意思を無視して話し合ってるけど、まぁ最終的にツバサくんが決めることだし……

 

「あの、そもそもこちらの皆さんの家に暮らすことになってるのはどうしてなんでしょうか?」

 

「何だかツバサくんから色々と話を聞きたいらしいよ……」

 

「あの、よく考えたら歩夢さんか侑さんの家ならプリンセスのお世話も出来るような……」

 

「ツバサくん、諦めも肝心だよ」

 

その後最終的にじゃんけんで決めることになり、ツバサくんの滞在先はきな子ちゃんの家になった。

ただツバサくん一人だと寂しいと言うことで私もお世話になることに……

 

 

 

 

 

 

 

ソラside

 

侑さん経由でましろさんとツバサくんはきな子さんの家に泊まることになった。何だかそんな話し合いが行われたらしい

 

「それにしてもこうまで私たちに対して色々と考えてくれるなんて、みんな優しいね」

 

「はい!虹ヶ咲の皆さんも結ヶ丘の皆さんもとても優しいです!」

 

「本当だったら色んな子達の家に遊びにいったりしたいけど、面倒な奴がいるからな~」

 

「そうですね……バッタモンダーが今回狙ってきそうなのは未唯さんか紗桜莉さん辺りですから……何をしてくるか」

 

カバトンの場合はまだ警戒するレベルが低い……というべきかですが、バッタモンダーはかなり危険な感じがする。もしかしたらライブを滅茶苦茶にするよりも未唯さんたちに危害を加えようとするのが第一目標になり、エルちゃんの事は後回しにしてくる…………

そう考えるとカバトンは比較的に目的のためにしっかり動いていたことになりますね……カバトン……今ごろ何をしているのやら…………

 

 

 

 

 

 

 

 

バッタモンダーside

 

「あー、くそ!ムカつくな~」

 

かなりイラついていた。キュアスカイに対してもかなりムカついているが、今回はそれ以上だ。特にあの罠女にはかなりムカついている。くそ、ここにいる間にあの二人には復讐してやりたい

そんな事を考えていると……

 

「それじゃ遥ちゃん、またね」

 

「うん、またね~」

 

髪の色が違うがどう見てもあのキュアエンジェルの奴だ。楽しそうに笑ってやがる。

 

「先ずはキュアエンジェル!お前から始末してやる!」




バッタモンダーにフラグが立ちました!
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130 虹と結とヒーローガール ⑨

ソラside

 

あの時の事を振り替えると……やはりあの言葉は正しいのかもしれない。

普段優しい人が怒ると怖いと言うことを…………

 

 

 

 

放課後になると未唯さんが元の姿に戻っていた。どうやら解毒薬を使って戻ったらしい。

 

「完成するまでまさか放課後までかかるなんて……」

 

「あの、未唯さん。後でノートを見せますので」

 

落ち込む未唯さんを慰める栞子さん。この二人は本当に仲がいい。

 

「それにしてもシニエちゃん、結構色んな所知ってるね」

 

「シニエさんはお散歩委員会副委員長ですから!」

 

「みー」

 

シニエさんも嬉しそうにしている。

今日は特に何もなく平穏だった。そうそうバッタモンダーが襲ってくることはないとは思ってましたが……

 

「あら、未唯?元に戻っちゃったの?残念」

 

ランジュさんが部室にやって来ては、未唯さんの姿を見て残念そうにしていた。

 

「ランジュさん、後であの薬飲みますか?私よりもランジュさんの方が似合ってますよ」

 

「あ、あはは……やめときます」

 

ランジュさんって前から思ってましたが未唯さんの事が苦手?前に色々と揉めたとは聞いてますが……苦手になるようなことがあったのかどうか少し気になる。

 

「未唯、そろそろ帰ろう」

 

「未唯ちゃん、元に戻ったんだね」

 

侑さんと歩夢さんは未唯さんの事を迎えに来たみたいだった。私たちも一旦ましろさんたちと合流して、今日の事を報告しないと……部室に残っていた面々で帰ろうとしたとき、何故か未唯さんだけは落ち着かない様子だった。

 

「未唯さん、どうしたんですか?」

 

「うん……何だか……胸騒ぎがして……胸騒ぎと言うより……これは……」

 

未唯さんは何を思ったのか急にプリキュアに変身し、部室の窓から飛び出していった。

 

「未唯!?」

 

「あの様子……未唯ちゃん、変だったよね?」

 

「そもそもプリキュアに変身してまで飛び出すなんて……」

 

「もしかしてあの変な人が怪物だして暴れてるとか?」

 

侑さんたちも未唯さんのあの様子が気になっていると、あげはさんはあるものを見つけた。

 

「ねぇ、ソラちゃん。何だか鳥が騒いでるけど……」

 

窓の外には何羽もの小鳥が騒いでいた。もしかして……

 

「ランボーグが現れたのかもしれません!?」

 

 

 

 

 

 

苺side

 

少し気を失っていた。そして目覚めると同時に身体中が痛かった。

骨折とか血とかは出てないみたいだけど……何でこんなことに?

 

「なんだ?変身しないのか?」

 

目の前には変な男の人と怪物がいた。思い出した……あの変な人が急に現れて……「先ずはお前からいたぶってやる!」って言ってペットボトルの怪物を生み出してきて……襲われたんだった。

 

「ランボーグ!」

 

「お前のあとは、あの罠女だ!やれ!ランボーグ!」

 

怪物が大きな腕を振りかざした。もうだめかと思った瞬間、私の目の前に白と翡翠色の衣装を纏った女の子が現れ、怪物の攻撃を受け止めた。

 

「大丈夫?苺ちゃん」

 

「未唯……姉?」

 

これが未唯姉のプリキュアとしての姿?

 

「ハァーーーー!?何で二人居るんだ?」

 

「この子は私の妹……」

 

未唯姉の声に何処か怒りが混ざっていた。これってもしかして……

 

「妹?まぁいいや!お前の家族をいたぶっておいたぞ。お前が俺の邪魔をしたからその報いだ!だけどそれだけじゃ足りねぇ!お前の友達とかもいたぶって……」

 

「ねぇ……出来もしないこと言うのやめた方がいいよ」

 

「はぁ?何をふざけたことを……ごほっ!?」

 

未唯姉は変な男を蹴り飛ばした。

 

「あぁごめんね。ランボーグ狙ったつもりだったけど……間違えちゃった」

 

「エンジェル!大丈夫です……か?」

 

すると未唯姉と似たような服を着た女の子が二人とお姫様抱っことおんぶされてきた侑さん、歩夢さん、ランジュさん、栞子さんが駆けつけてきた。ランジュさんは未唯姉の様子を見て……震えていた。

 

「ま、まずいわ……あの感じ……」

 

ランジュさんは確か一度経験したことがあるから分かったのかもしれない。今の未唯姉は……

 

「スカイ……バタフライ……悪いけど一人でやらせて……こいつはもう二度と喋れなくして、悪いことをさせようとも思わせないくらいに……するから」

 

未唯姉の衣装は真っ黒に染まり、背中には真っ黒な翼が生えた。

未唯姉のあの様子……完璧に切れている…………

 




未唯のあの姿はキュアエンジェル・ルースレスとなります
次回 バッタモンダー○す!

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131 虹と結とヒーローガール ⑩

未唯side

 

多分、今の私はおよそヒーローなんて呼べるような気持ちではなかった。ただ目の前のランボーグとバッタモンダーに対して激しい怒りを抱いている。私の大切な妹を襲い、傷つけた。

今は傷つけた奴等を徹底的にその報いを受けてもらう。

 

「す、姿が変わったくらいで……一人で俺のランボーグを倒すことなんて出来るわけないだろ!」

 

「ランボーグ!」

 

ランボーグの拳が迫り来るが、私の目の前でその拳が止まった。ランボーグの拳には無数の黒い羽が張り付き、止めていたのだ。私はランボーグの腕を駆け登り、バッタモンダーの足を掴み……ランボーグに向かってぶつけた。

 

「ごふっ!?」

 

「安心して……苺ちゃんが受けた痛み……その何倍、何十倍、何百倍もの痛みをあなたにも味わってもらうから」

 

バッタモンダーでランボーグを何度も何度も殴り続ける

 

「ごふっ、がふっ、げふっ」

 

ランボーグに向かってバッタモンダーを投げつけると今度は黒い翼を広げ、バッタモンダーを黒い羽で囲った。

 

「ひろがる!ルースレス・サークル」

 

黒い羽から無数の光弾が放たれ、バッタモンダーを攻撃していく。

 

「ランボーグを浄化したら、あなたはバカみたいに逃げるから……まずはしっかりあなたに報いを受けてもらう」

 

「ひ、ひぃぃぃぃぃ!?」

 

「悲鳴をあげても……許すつもりはないから」

 

 

 

 

 

 

苺side

 

み、未唯姉があそこまで切れるなんて……昔、私に意地悪をして来た男の子以来だ。あの時も徹底的に泣かして、謝罪の言葉しか話せなくしたくらいだった……あの時はまだ子供だから仕返しは今だと……うん、可愛い……いや、落とし穴にはめて大量の虫に、蛙をぶちこむのは可愛いってものじゃないけど……

 

「あの、歩夢さん、侑さん、未唯さんを止めないと……ランジュが壊れそうです」

 

「怖い怖い怖い怖い怖い怖い」

 

「ランジュちゃんの時は多分まだ冷静だったけど……今は……」

 

「未唯の言う報いが達成するまで止まらないと思うよ……」

 

侑さんたちも止める事が出来そうにない……どうしたら……するとソラちゃん……今の姿はスカイちゃんが前に出た

 

「私が止めます!」

 

そう言って、スカイちゃんは未唯姉の所へと行くのであった。

 

「…………」

 

私は見ていることしかできないのかな?こう言うとき、妹として出来ることは……

 

「えぅ?」

 

この時、私を含めてエルちゃん以外その場にいた誰もが気が付かなかった。私の胸に小さな光が現れたことを……

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

「あが……あが……」

 

バッタモンダーはもう喋ることが出来そうにない……後は……

 

「エンジェル……いえ、未唯さん……もうやめましょう」

 

私の前にスカイが立っていた。やめるって何を?いや、分かっている

 

「私がおよそヒーローなんて呼べるような事をしていないことだよね」

 

「……確かにバッタモンダーは未唯さんの大切な存在を傷つけました。誰だってそんなの許せません。私だって未唯さんの立場なら……きっと同じことを……」

 

「それならわざわざ止めに来る理由はなんなのかな?」

 

「ヒーローとしての役目です!今の未唯さんを止めるために!」

 

「そっか……ならおいで、ヒーローガール!」

 

私は舞い落ちた羽を全て回収し、向かってくるスカイの拳を避けた

 

「悪いけど……その動きは全部読めるから」

 

「挑発のつもりですか?」

 

何度も繰り出す拳を私はギリギリで避けていく。スカイは諦めずに攻撃を繰り出していく。

 

 

 

 

 

 

苺side

 

スカイちゃんが頑張ってるけど、今の未唯姉には全ての動きがスローモーションに見えている。それが未唯姉の無慈悲な天使としての能力…………スカイちゃんはそれをわかった上でやっているのかもしれないけど…………

 

「私が……止めるべき……だよね」

 

このまま見ているだけなんてダメ。未唯姉を……お姉ちゃんを止めるのは私だ!

そう心の中で叫んだ瞬間、私の胸からまばゆい光が現れ形を変えた。これって……未唯お姉ちゃんが変身するときに使うって言ってた……

 

「うそ、苺ちゃんもプリキュアに?それだったら……エルちゃん!」

 

「える!」

 

エルちゃんが力をため始めるが何も起きなかった。

 

「える?」

 

「エルちゃん、調子悪いとか?」

 

「でも前に未唯が変身したときは……」

 

エルちゃんを抱く歩夢さんが不思議そうな顔をし、侑さんも不思議そうにしていた。

もしかして変身するために必要なものがエルちゃんから出てくるの?

でも私には分かる……

 

「バタフライさん!私を未唯お姉ちゃんの所に!」

 

「え?でも?」

 

「今の未唯お姉ちゃんを止める方法は……私が鍵です!」




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132 虹と結とヒーローガール⑪

コラボは今回であと五話位で終わります


ソラside

 

エンジェルに対しての攻撃は全て避けられる。侑さんたちの言うように今のエンジェルは集中力が凄く、私の攻撃が止まって見えているのかもしれない……それにこちらが大振りの攻撃をするとエンジェルも大きく避けてはバッタモンダーを踏みつける。

 

「もう終わりにしよう。スカイ……」

 

「いえ、終わりになんかしません!元の優しいエンジェルに戻ってください!」

 

「そう……」

 

エンジェルが翼を大きく広げた瞬間、後ろからバタフライが苺さんを背負って現れ……

 

「頼んだよ!」

 

「はい!」

 

バタフライが苺さんを投げると苺さんはエンジェルを後ろから抱き締めた。

 

「大丈夫だよ。お姉ちゃん……怒ってくれてありがとう。もう私は大丈夫だから……優しいお姉ちゃんに戻って」

 

「ま……いちゃん……」

 

さっきまでのエンジェルと違って落ち着きが取り戻していく。更には苺さんからまばゆい光が現れ、気がつくとエンジェルは元の姿に戻り、更には苺さんの前には黒いスカイストーンがあった。

 

「これって……」

 

「もしかして黒いエンジェルの力が苺ちゃんのスカイストーンになって変わった感じ?」

 

「未唯姉の力がそのままって言うより、私に合わせた感じになったのかも?」

 

苺さんはスカイストーンを見て、そう感じていた。とりあえず今はエンジェルが元に戻ったことを……

 

「おばぁえら、よぐもぉ」

 

安堵しているとボコボコにされていたバッタモンダーが何か言っているが……あまり聞き取れない

 

「やべぇ!らぁんぼぉーぐぅ!」

 

ランボーグがこっちに向かってくる。

 

「ここは私が……ぁ……」

 

エンジェルが立ち向かおうとしたが、変身が解けてしまった。もしかしてあの姿になったことの反動?私も立ち向かいたいが、体力の消耗が激しい。弱っているとはいえ、バタフライだけでは……

 

「私に任せてください!」

 

そう言って苺さんが前に出てミラージュペンを構えた。

 

「私も守ってもらうのが当たり前になってたけど……今は私が守る!ヒーローとして!」

 

苺さんはそう言ってプリキュアに変身した。

 

「スカイミラージュ! トーンコネクト!ひろがるチェンジ!きらめきHOPホップ、さわやかSTEPステップ、はればれJUMPジャンプ!」

 

エンジェルと同じ衣装だが、配色が黒と白のプリキュアに変わった。

 

「天使の想いを守る黒天使!キュアスール!」

 

 

 

 

 

 

苺side

 

未唯姉と同じ様にプリキュアに変身した私。迫ってくるランボーグを思いきり蹴り飛ばした。

 

「凄い力……」

 

自分の力に驚きつつも、私はランボーグに追撃のパンチを繰り出す。この姿だと攻撃の度に黒い羽が手や足に纏う感じで、パワーが上がってる感じだった。

 

「未唯姉が弱らせてくれたから、直ぐに浄化してあげる!」

 

私は黒い翼を大きく広げ、ランボーグを包み込んでいく

 

「広がる!スール・スフィア!」

 

「スミキッター」

 

ランボーグが浄化されて、破壊された街が元に戻った。

あの変質者の人もいなくなってるけど……多分未唯姉にボコボコにされたから二度と現れないはず

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ランボーグ撃破後、みんなで虹ヶ咲に戻ることになった。私の怪我も治ったから戻る必要はなかったけど……

 

「苺ちゃ~ん」

 

「えっと……」

 

「未唯ちゃん、雰囲気変わってない?」

 

「える?」

 

未唯姉の状態に驚きを隠せないでいるソラちゃん、あげはさん、エルちゃん。まぁ仕方ないよね。無慈悲状態が長かったからその後遺症が出てる感じだし……

 

「とは言え苺さんだけエルちゃんの力を借りないで変身するなんて……」

 

「もしかして姉妹だから未唯ちゃんの力を借りた感じだから?」

 

私の変身アイテムはみんなとちょっと違う感じで現れたみたいだけど……でもあげはさんの言うように未唯姉の力を借りたからだと思う

 

「とりあえずあの変質者は未唯姉にボコボコにされたからもう出てこないと思うし、みんなはライブに向けて頑張ってね」

 

「そうだね……とは言え」

 

「なんと言うか……」

 

「ランジュが大変ですね……今エマさんから連絡があってずっと怯えてるって……」

 

トラウマ甦った感じだから仕方ないよね……うん

 




とばっちりのランジュ……
コラボ回終わったら、いい加減未唯にAqoursとμ'sと○○○に会いに行く話を書きます!
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133 虹と結とヒーローガール⑫

ましろside

 

夕方、あげはちゃんから電話が来た

 

「それじゃ、バッタモンダーはもう来る様子ないの?」

 

『多分ね。あれだけ未唯ちゃんにボコボコにされたからね』

 

あの大人しそうな未唯さんがバッタモンダーをボコボコにしたという話に普通に驚く私。うん、多分普段は優しい人が怒ると怖い感じなんだろうなー

 

「それで苺ちゃんとプリキュアになったけど、私たちと違う感じなんだね」

 

『そうなんだよね~うらちゃんの話だと、双子の姉である未唯ちゃんがプリキュアになったときに二つのスカイストーンを受け取っていたからかもしれないって……まぁうらちゃんも良くは分かってないから……双子ならではの不思議パワーとからしいよ』

 

うらちゃんもある意味適当な……とりあえずライブの日までは気を抜かないようにしないと……

 

『そういえばましろんたちは住む場所決まったの?』

 

「うん、きな子ちゃんの家にお世話になることになったよ」

 

色々と揉めたのは話さない方がいいかもしれない。うん

 

『とりあえず今日の報告は完了!また明日!』

 

あげはちゃんとの電話が終わり……私はというと

 

「それでツバサくん……やっぱりその姿のままでいるの?」

 

「はい……灯夜さんと話して、こっちの方が安心すると……一応食事は人の姿でいいと許可をもらいました」

 

ぷにばーど形態でため息をつくツバサくん。何でこんなことになったのかというと……一時間前のこと

 

 

 

 

 

「ここがきな子のお家っす~」

 

きな子さんの家に暫くお世話になることになった私とツバサくん。出迎えてくれたのは優しそうな男の人だった。確かきな子さんのお父さんの友達の息子さんで大学生なんだっけ?年頃の女の子と年頃の男性が一緒に暮らすって……何だか少女漫画みたいだけど……

 

「きな子が悪かったな」

 

「いえいえ、私たちの方が……」

 

「とりあえず部屋はきな子の部屋でいいけど……お前は……」

 

「あ、僕はその……鳥の姿になれるので」

 

「鳥の姿に?」

 

あれ?灯夜さん、不思議そうな顔してるけど……伝わってない?

 

「ツバサくん、ツバサくん。鳥の姿になって見せた方がいいっすよ」

 

「そうですね」

 

ツバサくんがぷにぱーど姿になると、灯夜さんは暫く固まった。そして……

 

「そういう体質なんだな」

 

「いや、体質ではなく……」

 

「ツバサくん、そういうことにしておこうよ」

 

普通に理解できる人は多分だけど未唯さんくらいだよ……

 

「まぁ寝るときはその姿でリビングか?」

 

「そうですね」

 

「えぇ~きな子と一緒に……」

 

「きな子と一緒に寝るなよ」

 

灯夜さん、笑顔で言ってるけど……目が笑ってないよ……

 

 

 

 

 

 

と言うことがあり、何とかツバサくんはリビングで寝ることになった。なんと言うか……色々と大丈夫なのかな?これから……

 

 

 

 

 

 

 

そんな事があった次の日、昨日虹ヶ咲で起きたことを紗桜莉さんたちに話した。

 

「へぇ……そんな事が……ねぇ」

 

「えっと、一応二度と手を出さないようにしておいたらしいけど……」

 

「そっか~まぁ……いいか。懲りずに出てきたら……ねぇ」

 

紗桜莉さん……うん、怖いよ……

 

「ま、まぁ……出てこないことを祈ろう……紗桜莉ちゃんがやらかしたりしないように……」

 

かのんさんも紗桜莉さんがやらかさないか心配していた。でも私も心配だな……バッタモンダーって何だかしつこい感じするし……

 

 

 

 

 

 

心配して、ソラちゃんたちと話し合い、これまで以上に警戒しようと言う話になった。

 

 

 

 

 

ソラside

 

「今日も異常なしですね」

 

「そうだね、あれからバッタモンダー出てこないから……多分未唯ちゃんにボコボコにされたのが効いてると思うよ」

 

「あれは……本当に凄かったですからね……」

 

「未唯ちゃんのこと気にしてる?」

 

「……未唯さんは気にしてませんが、やはりあそこまで負担がかかってしまっているのを見ると……」

 

あれは未唯さん特有のものだからと、私は気にしなくていいと言ってましたが……どうにも気にしてしまう

 

「まぁ、これから気を付けるしかないよ」

 

「そうです……よね」

 

「あんまり気にしてると未唯ちゃんに怒られるからね」

 

怒られてしまう……ですか。そうですね。きっと未唯さんなら絶対に「気にしすぎ!」って怒りそうですね

 

「みー」

 

「にゃー」

 

「あ、すみません」

 

未唯さんに怒られる前にシニエさんとはんぺんさんに怒られる私たちであった




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134 虹と結とヒーローガール⑬

先週は体調悪かったため、こちらを書けなかった


未唯side

 

色々とあったけど、ライブ当日。虹ヶ咲には結ヶ丘の生徒たちも集まっている。

 

「色々とあったけど……ライブ当日だね」

 

私がそう言う中、緊張しているのはソラちゃんたちだけだった。まぁみんなは慣れてるけど……

 

「ソラちゃんとましろちゃんは二回目じゃ……」

 

「二回目でも緊張するよ~」

 

「それに一回目は色々あったので、初めてステージに立つと言うべきでしょうか……」

 

まぁこの間のはね……今回は変なことが起きないことを祈りたいけど……

 

「ソラさん、ましろさん、あげはさん、頑張ってください!」

 

「える!」

 

ツバサくんはエルちゃんを抱きながら応援してる。ツバサくん曰く自分が出るのはスクールアイドルとしてどうなんだろうかと言う理由で辞退している。

 

「あれ?かのんちゃん、紗桜莉ちゃんは?」

 

侑お姉ちゃんがこの場にいない紗桜莉ちゃんのことを気にしていた。何でいないんだろ?

 

「何だか今日のライブの設備に集中しすぎて、今回はパスするって」

 

設備に集中?紗桜莉ちゃんのことだから何かサプライズをやってそうだけど……まさかね……

 

 

 

 

 

 

 

紗桜莉side

 

そろそろライブが始まる。私は一人虹ヶ咲の校門前にいた。時間的にはもう誰も来ないはず……うん、これは私的に望んだ展開だ。

 

「やっぱりか」

 

私はそう呟き、目の前の男を睨んだ。

 

「お前は!?何でここにいる!?」

 

長髪の男……えっと……何だっけ?名前?

 

「カマドウマだっけ?」

 

「バッタモンダーだ!!」

 

そんな名前だっけ?まぁいいや。

 

「あれだけ未唯さんにボコボコにされて……諦めたら?」

 

「うるせぇ!あの女には徹底的に仕返ししてやるんだよ!お前も含めてな!」

 

「しつこい男は嫌われるよ。カマドウマ」

 

「俺の名前は……バッタモンダーだ!!!」

 

カマドウマはランボーグを召喚したけど……あれ?前みたいに格好つけて召喚するじゃなく、普通に空から現れたけど?何か剣を持ってるし……

 

「こいつは特別製でね。お前もあの女も……嫌なことをしてやるよ!特に今はライブとやらやってるんだろ!それなら……」

 

「警戒しておいて良かったよ……」

 

私は指をならすと今いる場所を中心に四方に設置した機械が動き出した。

 

「なんだ?また電撃か?」

 

「違うよ。これはね……ノイズキャンセル装置……これでライブ会場にはここでの音は聞こえないよ」

 

「はっ!そんなの使えば……お前の危機なんて誰も分からないだろ」

 

「あんたが諦めるまで……攻撃し続ければ良い話だよね」

 

私は無数のドローンを呼出した。ライブの邪魔はさせないよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

ライブが始まる数分前……みんなも準備万端な中、私はある事を思い……みんなにある提案をした。

 

「みんな……お願いがあるの」

 

私はそのお願いを告げると、みんなは特に気にせず、私のお願いを聞き入れてくれた。逆に私がそう言うのは珍しいと言われた。

 

「ちょっとね。たまには我が儘を言いたくなって……」

 

苦笑いをしながらそう言い、私はツバサくんにあるお願いをした。

 

「そんなことあるんですか?」

 

「可能性としてね……それにソラちゃんたちには楽しい思い出にしたいからね」

 

 




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135虹と結とヒーローガール⑭

未唯side

 

自分のステージを終えた私。普段ならみんなのステージを舞台袖で見るのだけど……私は侑お姉ちゃんにあることを告げた

 

「ちょっとトイレ行ってくるね」

 

「え?あ、うん。でも珍しいね。未唯がそんなことわざわざ言うなんて」

 

「え?そうかな?」

 

「そうだね~」

 

「今日、たまたまだよ」

 

私は笑顔でそう言って、会場から抜け出し、先に出ていたツバサくんに声をかけた

 

「三人には?」

 

「プリンセスが少し不機嫌なので気分を変えさせに行ってきますと言って出てきました」

 

「える!」

 

エルちゃんも何となくだけど分かってくれてるのかな?それなら……

 

「でも本当なんですか?」

 

「何が?」

 

「紗桜莉さんが一人でランボーグを抑えてるんじゃないかって……」

 

「何となく……勘だけど……あのバッタモンダーはしつこそうだからね……それに紗桜莉ちゃんが気がついて一人で頑張ってるんじゃないかなって」

 

紗桜莉ちゃんはきっと……そうだ。一人で解決しようとしてると思うし、私たちに迷惑をかけないように何かしら対策を取ってそうだし……

 

「とりあえず急ぐよ」

 

「急ぐって何処に?」

 

「うーん、何となくこっち!」

 

「何となくで分かるんですか!?」

 

私もそれなりに勘がいいからね。とりあえず校門前に向かうとそこには剣を持ったランボーグと膝をついた紗桜莉ちゃんの姿があった

 

「紗桜莉ちゃん!」

 

「み、未唯さん……どうして……ライブ抜け出してきたんですか?」

 

「わがまま言って最初に歌わせてもらったの……後は任せて」

 

「プリンセスのこと任せます」

 

私とツバサくんはランボーグの前に立った。

 

「はっ!たった二人か!まぁいい!真っ先に仕返しをしてやりたい奴の一人が来ただけでもかなりいいかもな!」

 

仕返しね……

 

「逆恨みだし、と言うか逆ギレかな?」

 

「うるせぇよ!」

 

とりあえずあのランボーグは強そうだし……気合いを入れないと!

私とツバサくんはミラージュペンを構えた

 

「行くよ!」

 

「はい!」

 

「「スカイミラージュ! トーンコネクト!ひろがるチェンジ!」」

 

「ウィング!」

 

「エンジェル!」

 

「「きらめきHOPホップ、さわやかSTEPステップ、はればれJUMPジャンプ」」

 

「天高くひろがる勇気!キュアウィング!」

 

「みんなの心を救う。白翡翠の天使!キュアエンジェル!」

 

プリキュアに変身し、ランボーグに立ち向かう私とウィング。ランボーグは剣を振り回してくるが、私は羽で防いでいく

 

「ハアアアアア!」

 

ウィングが蹴りを入れ、仰け反るランボーグ。追撃に私はパンチを喰らわし、ランボーグは吹き飛ぶがランボーグは着地し、今度はマントを広げ始めた。なんだろう?強い感じだけど……私とウィングで何とか出来るのに……

 

 

 

 

 

 

 

紗桜莉side

 

流石はプリキュアと言うべきかな?私が使ったドローンじゃ歯が立たなかった……まぁ足止めして諦めさせることを選んでたけど……でもあの怪物……装備が増やしたけど……強さは変わってない。何なんだろう?

 

「えぅ……」

 

エルちゃんは不安そうにしていた。どうしてだろう?未唯さんたちが有利なのに……まさか……

 

「あのランボーグ……何かあるの?」

 

「える!めっ……めっ!」

 

攻撃してほしくない?何かあるとしたら……

 

「二人とも!特にウィング!あのランボーグの姿に何か見覚えとかない?」

 

「え?どうしてそんなことを?」

 

「エルちゃんが不安そうにしてるから……もしかしたら親しい人とか?」

 

「私もそう思う……何だか違和感あるし……」

 

未唯さんも気がついていた。ウィングは暫くランボーグを見詰めると……

 

「まさか……シャララ隊長?」

 

シャララ隊長?誰かは分からないけど……知っている人みたいだね

 

「それってソラちゃんの憧れの人で行方不明の?」

 

「はい……まさかランボーグになってしまうなんて」

 

「何だ。気がついちゃったか。その通りだよ。こいつはあの日、ランボーグの攻撃を喰らって森に落ちて瀕死になっていたところを僕がアンダーグエナジーでランボーグに変えたんだよ」

 

なるほど……つまりこのランボーグは……

 

「ソラちゃんへの嫌がらせのために残していた切札みたいなものだね」

 

「あぁ!そうだよ!キュアスカイは俺に対してやったことは許されないからな!最高の嫌がらせを考えたんだよ!それにお前にもだ!」

 

未唯さんにも?それってつまり……

 

「迂闊に浄化したら、隊長さんが死んじゃうってことかな?」

 

「未唯さんに罪を背負わせるために……なるほどね」

 

悪質だね。とても……

 

「そうだ!あの女は今はアンダーグエナジーが生命維持装置になっている!浄化したらその維持装置がなくなり、死ぬぞ!」

 

「どうしますか?バタフライがいれば……傷を治せるのに……」

 

「………………」

 

未唯さんが迷っている……そうだよね……ソラちゃんの大切な人を殺してしまうことになるのは……私なら………嫌われてもいい……罪を背負う覚悟もある……でも未唯さんにはそんなことをさせたくない。

 

「なんて……未唯さんも嫌われてもいいからって罪を背負うかもしれない。それなら……」

 

一つは浄化せずにバッタモンダーを撤退させる。

二つ目は浄化して、直ぐに傷を治させる。これはバタフライがいないとダメ。今はライブ中だから……無理かもしれない。

私が選んだ三つ目の方法は……

 

「エルちゃん……お願い……力を貸して……私にあの人達を助ける力を!」

 

私がエルちゃんにそう告げた瞬間、胸元が光り出し、ミラージュペンに変わった。

 

「はああぁ!?またプリキュアが増えるのかよ!」

 

今このタイミングで現れたってことは……

 

「救い出してみせる!」

 

「ぷりきゅあぁぁぁぁ!」

 

エルちゃんからスカイストーンを受け取り、私は変身した。

 

「スカイミラージュ! トーンコネクト!ひろがるチェンジ!シンデレラ!きらめきHOPホップ、さわやかSTEPステップ、はればれJUMPジャンプ!結び、謡い躍る灰色の姫!キュアシンデレラ!」

 

灰色のドレスを纏ったプリキュア……キュアシンデレラに私は変身した。




次回でクロス回終わりです
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136 虹と結とヒーローガール⑮

今回でコラボ回終わりです
ミュウツーレイド……ソロで運が良ければいける……いける……
あとSVのキャラメイクで冬毬ちゃんを作れることに気がついた


紗桜莉side

 

プリキュアに変身することが出来た私。これが私のプリキュアとしての姿……灰色のドレスに硝子の靴。シンデレラみたいだ。そして何よりも一番嬉しいのは変身している影響で足がしっかり動く。

 

「何をニヤニヤしてやがる!プリキュアになったところでこのランボーグを倒すことはできない」

 

えっと……バッタ?が何か叫んでるけど……この姿になった今なら分かる!

 

「エンジェル、ウィング。ここは私に任せて!」

 

「紗桜……シンデレラ……分かった。信じて任せる!」

 

「ほ、本当に大丈夫なんですか?」

 

「シンデレラが任せてって言ってるからね。信じられるの。そう言うときは必ず何とかしてくれるって!」

 

未唯さんにそこまで信じられてるなんて……嬉しい!私は硝子の靴を鳴らし、駆け出した。

 

「無駄なことを!やれ!ランボーグ!」

 

ランボーグの剣撃を避けながら、私は蹴りを入れていく。蹴りを入れた瞬間、ランボーグから黒いエネルギーが白へと変わる

 

「思った通り!」

 

更に蹴りを入れ続ける。するとランボーグの動きがおかしくなっていく

 

「何だ?何をしている?」

 

「シンデレラの魔法だよ」

 

大きく飛びあがり、踵落としを喰らわすと、白い光がランボーグから溢れ出す

 

「プリキュアには浄化の力があるけど、私の場合は蹴れば蹴るほど、反転させる」

 

ボロボロの洋服が綺麗なドレスに変わるように、カボチャが馬車に変わるように……私の硝子の靴は反転させていく。

 

「ランボーグにダメージを与えるんじゃなく……まさか!?」

 

「その通り!中にいる人の傷を回復させていく。あなたの言うアンダーグエナジーが中の人の血などを補うのではなく、回復させるように反転させた」

 

「こ、これ以上は……ランボーグ!暴れまくれ!」

 

ランボーグが暴れまくる。ちょっとこれを避けながらだと攻撃を与えられない。するとエンジェルとウィングの二人がランボーグの身体を押さえつける

 

「シンデレラ!今!」

 

「やってください!」

 

「ありがとう!」

 

蹴りを更に入れ続け、ランボーグの動きが完全に止まった瞬間、私は構えた。

 

「更にシンデレラの魔法は続くよ!」

 

私は高く跳び上がり、一回転し……

 

「ひろがる!シンデレラキック!!」

 

ランボーグの身体を蹴り抜くと同時に私は中にいた人をお姫さま抱っこした。ランボーグはまだ完全には倒しきれてない

 

「ぅ……君は…………」

 

「ウィング!この人を」

 

「はい!」

 

ウィングに任せると、エンジェルが私の隣に並んだ。

 

「あのランボーグ……形が保てなくなって、黒い塊になってる」

 

「ランボーグの性質を変えたので……」

 

どうしたものかと考えていると、エルちゃんから光が放たれ、虹色のスカイストーンが出てきた。そのスカイストーンの中心にはリボンが刻まれていた。

 

「これって……私とシンデレラの合体技用の?」

 

「未唯さんと合体技ですか!?」

 

「あはは……やるよ!シンデレラ」

 

「はい!」

 

私たちはミラージュペンに虹色のスカイストーンを嵌め込み

 

「レインボーエンジェル!」

 

「グレーシンデレラ!」

 

「「プリキュア!レインボーフェザーリボン!」」

 

虹色のリボンが現れ、黒い塊を包み込んでいき、浄化すると白い羽が舞い落ちていった。

 

「は……はぁ?う、嘘だろ……あ、ありえねぇ……」

 

バッタさん、まさかやられるとは思ってなかったみたいだね。さてと……

 

「もう二度と現れないように……」

 

「シンデレラの魔法で……元の世界に戻して上げる。おまけに……二度と私たちの世界に来れないようにね」

 

私はバッタさんを思いきり蹴ると同時に開かれた穴にバッタさんが吸い込まれて、消えていくのであった。

 

「終わったね」

 

「はい!」

 

後は助けた人は……大丈夫そうだね。私たちは変身を解除すると未唯さんが助けた人とツバサくんのところに行き

 

「ツバサくん!その人、大丈夫そう?」

 

「はい、ランボーグに取り込まれていた影響もあって、身体を動かしづらいみたいですけど……」

 

「そこは仕方ないよ。シンデレラの魔法はアンダーグエナジーの性質を変えるくらいだし……」

 

「いや、助かったよ……君たちもヒーローなのか?」

 

「私たちは……」

 

「スクールアイドルです。隊長さん、あなたの事を心配してくれているヒーローの所に行きましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

ソラちゃん、ましろちゃん、あげはさんのステージを舞台袖で見ている私たち。三人がステージを終え、こっちに戻ってくると……

 

「元気そうだな。ヒーローガール」

 

「え?」

 

ソラちゃんは私の隣にいる隊長さんを見て、驚きを隠せないでいた。

 

「シャララ隊長?」

 

「心配かけたな……そこのスクールアイドルに助けられた」

 

「隊長!」

 

ソラちゃんは隊長さんに抱きつき、泣くのであった。

 

「えっと、未唯さんが助けたの?」

 

「助けたのは紗桜莉ちゃん」

 

「シンデレラの魔法でね」

 

ましろちゃんはよくわかってない感じだけど、まぁ終わりよければ全てヨシだよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてソラちゃんたちが帰る日、私、紗桜莉ちゃん、侑お姉ちゃん、かのんちゃんで見送ることになった。全員だと人数が多いからね

 

「未唯さん、紗桜莉さん。ミラージュペンは……」

 

「私たちが持ってたほうが良いかもね」

 

「何か遭ったときにソラちゃんたちを助けられるしね」

 

「本当に驚いたよ。未唯がわがまま言ったと思ったら……」

 

「そうですよね。紗桜莉ちゃんも一人で何とかしようとするなんて……まぁそこが紗桜莉ちゃんらしいところですけど」

 

「そんな……褒められると……」

 

みんなで笑い合う中、隊長さんが私と紗桜莉ちゃんに握手を求めてきた。

 

「助かったよ。君たちのお陰だ」

 

「いえいえ」

 

「そっちはまだ王様たちを助けるのが残ってますからね……頑張ってね。ヒーローガール!」

 

「はい!またいつか!」

 

こうしてソラちゃんたちは元の世界に戻るのであった。こうして虹と結びとヒーローガールの物語は……終わるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

色々と忙しかったけど、休息期間に入った私たちだけど…………

 

「未唯。沼津に行ってきてくれない?」

 

「はい?」




キュアシンデレラの能力は蹴ったものの性質を変える(紗桜莉は反転させると言う)蹴れば蹴るほど、その力は増す。今回はシャララ隊長を助けるのに、アンダーグエナジーを隊長の血などを補うのではなく、癒す力に変えつつ、浄化の技で蹴り抜きながら助けだした感じです

とりあえずクロス関係は終わりですが……希望があればあちらの方に未唯ちゃんが……

次回から他のスクールアイドルの所に……
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137 虹と結と水

今回からアクア編スタート!


未唯side

 

急に沼津に行ってもらうって…………

 

「行かないよ」

 

急に言われるのはそれは決定事項みたいなもの。私的にも相談も何もないことに関しては全力で断るようにしている

 

「えっと……未唯……これは……」

 

「相談も何もない話は聞かないようにしているから」

 

笑顔で言うと侑お姉ちゃんが俯いた。でもこれは仕方ないもん。

 

「いや、未唯に相談もなかったのは……」

 

「私がそういうこと嫌いなの知ってるよね?」

 

「あぅ……」

 

「えっと……未唯ちゃん。実はね。侑ちゃんも押し切られたと言うか」

 

「押し切られた?」

 

「前に鞠莉さんたちと勝負して……負けちゃったんだよね」

 

「勝負って……」

 

私は勝手に賭けの対象にされたと……

 

「賭けの対象にしてた訳じゃないの。この話事態は本当にずっと前にした勝負で、負けたときの罰ゲームもうやむやに流れてたんだけど……」

 

数日前にその話を思い出した鞠莉さんが言い出したと……

 

「未唯ちゃんもAqoursの皆と中々会う機会がなかったから……」

 

それで私が行くことになったのか…………

 

「はぁ…だからって一言くらい言って欲しかったかな」

 

「ごめん…」

 

「それで引き受けてくれる?」

 

「事情が事情だから仕方ないけど……条件として私一人では行かないよ。何人かと一緒に行くことが条件」

 

「それは…うん、みんなに話してみるよ」

 

「もう1つは旅費は鞠莉さんが全部支払う。泊まる場所は十千万で」

 

「そ、それも伝えておくよ」

 

それにしても…罰ゲームって一体何をしたんだろう?

 

「ゲーム?サバゲーみたいなことしたよ」

 

「ふーん」

 

サバゲー…ね。

 

 

 

 

 

 

 

海里side

 

授業も終わり、部室に行くと一番乗り……ではなかった。既に一人来ていた。まぁこの人の場合は部室にずっといるものだけど……

 

「海里さん、お疲れ様です」

 

黒髪の男の子。彼は高海奏。千歌さんの弟だ。色々と事情があり、今はバイトとして浦の星にいる。

 

「みんなはまだみたいだね」

 

「そうですよ」

 

軽い会話をし、みんなが来るのを待っていた。私はこのスクールアイドル部のマネージャーだから練習の準備をするべきだけど、奏が来ているとそこら辺の仕事は終わらせてくれているから色々と助けるけど……暇だな~

 

「そういえば鞠莉さんから聞いたんですけど」

 

「ん?」

 

「今度虹ヶ咲の……天使?がこっちに来ることになったとか」

 

天使って……あの子だよね?私も幼い頃に会ったあの子。虹ヶ咲の子と会う機会は合ったけど、あの子と会う機会は本当になかった。何だかタイミングが合わなかったとか…………

 

「その子が来るのは良いけど、会えるの?かなりのレアキャラみたいな感じだよ」

 

「中々会えないからうやむやになった話を持ちかけたとか言ってたけど……」

 

何をしたのか気になるけど……まぁ来るとなると…ね。善子ちゃんが大騒ぎしそう……

 

「海里ちゃんと奏くん、盛り上がってるみたいだけど何の話をしてるの?」

 

「海里ちゃん、来るの早いね」

 

「千歌姉、梨子さん。お疲れ様」

 

「天使がようやく会いに来るみたいって話」

 

「天使…あぁ未唯ちゃんだね」

 

「あー、私たちもさっき聞いたけど……うん、鞠莉ちゃん、旅費とかは全額負担する事になったけど、それは問題にならないわって言ってたんだけど……」

 

「滞在中の宿はうちになったことを聞いてちょっと落ち込んでたね」

 

落ち込むことなのかな?でも鞠莉さんの事だからきっと歓迎パーティーをホテルでやろうとしたとか?目論見が外れて落ち込んでるのかな?

 

「虹ヶ咲の子達と結ヶ丘の子達も来るから楽しみだね~」

 

千歌ちゃんは呑気にそんなことを言っていたが、まさかあんな事になるとはこの時思ってなかった…………ただ言うなれば天使なあの子の触れてならないものに触れてしまったっていることに気がついていれば…………

 




キャラ紹介
天川海里

二年生

髪 青

幼い頃、もう一人の人格、海鈴が現れるが、親に病気だと思われていたけど、実際は二重人格ではない感じ(知識は海里。体力は海鈴)
千歌ちゃんたちに出会い、マネージャーとして加入するが最初は二重人格の事を隠していたが、ひょんなことからバレてしまうが、全員気にしてないことから皆に海鈴の事を受け入れてもらった事を嬉しく思っている
海鈴の事はみんなは『鈴』と呼んでいる
幻日では、エクソシスト。海鈴は守護霊

高海奏(たかみそう)

千歌の弟。高一だが事情があり、高校には行ってない。頭は良い。姉である千歌に振り回されたりしている。
浦の星にはバイトとしてアクアの手伝いをしている。
昔書いていたサンシャインのオリ主。機会があれば海里を交えて書きたい。
初恋の相手は幼い頃に会った白い帽子に白いワンピースの女の子(梨子)
梨子とお互いに初恋の相手とは知らない
幻日では、ミリオンダラーのサポートだが、姉達に呆れている
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138 沼津到着とバスの中

二週間ぶりの更新になってしまった


未唯side

 

「沼津ついたね」

 

私がそう告げ……そして、

 

「帰ろうか」

 

『いやいやいや』

 

帰ろうとする私をみんなが引き止めた。まぁ冗談なんだけどな~

 

「未唯さん、あまり遠出はお嫌いなんですか?」

 

栞子ちゃんが不安そうに聞いてきたけど、別にそういう訳じゃない。ただ今回の場合は事情が事情だから

 

「罰ゲームとかそういうのでって言うのがちょっとね……」

 

未だに怒ってる事に関してはいい加減治まっても良いんだけど、中々治まらない。

 

「まぁ未唯ちゃんは少し落ち着こうか。ほら、歩夢ちゃんが作ってくれたシニエ人形だよ~」

 

エマさんからシニエのぬいぐるみを受けとり、抱き締める私。普段はこんな子供みたいなことで落ち着かないけど、今は本当に落ち着く

 

「まぁ未唯は侑と歩夢の事が大好きだから、今回の件は怒るのも無理もないわね」

 

「未唯ちゃん、どうどう」

 

ランジュさんはそれとなく私の気持ちを理解してくれてるからちょっと助かる。

今回、同行するメンバーは栞子ちゃん、エマさん、ランジュさん、璃奈ちゃん。そして……

 

「何か便乗している感じで悪い気がするな」

 

「灯夜さん、気にしないほうがいいっすよ。今回は普段頑張っている灯夜さんにきな子が慰労の為に誘ったっすから」

 

「それにしても沼津のスクールアイドル……これはマネーの気配がするですの」

 

「夏美ちゃん、あまりそういうことすると紗桜莉ちゃんに怒られるよ」

 

「まぁ私からしたら少し気を付けてくれれば……」

 

Liellaから紗桜莉ちゃん、きな子ちゃん、夏美ちゃん、かのんちゃん、そしてきな子ちゃんが誘った私たちの保護者兼旅行に来た灯夜さんだ

 

「とりあえず迎えが来るとか聞いたけど、バスとかで来るのか?」

 

「ううん、普通に道案内としてだから、ちゃんと交通費も払ってくれるから大丈夫だと思うけど……」

 

道案内してくれる子が見えないけど……まだ来てない?

 

「あ、あの……」

 

すると私たちに声をかける赤い髪の女の子……この子は確か……

 

「あ、ルビィちゃん」

 

「あ、璃奈ちゃん。良かった。合ってた」

 

安堵する赤い髪の女の子……黒澤ルビィちゃんだっけ?ちょっと引っ込み思案な所がある感じだけど、結構しっかりしてそう。

 

「ルビィだけが迎えに来たのかしら?」

 

「えっと……実は花丸ちゃんと善子ちゃんと奏くんもいるけど……」

 

ルビィちゃんが指を指した方を見るとそこには何故か小柄の子と男の子に正座させられている女の子の姿があった

 

「いいじゃない!あの天使と会うのだから堕天使として……」

 

「奏くんと海里ちゃんにも言われたはずずらよ。今回の件は多分未唯さんが怒ってるかもしれないって」

 

「じゃなければ費用を全部鞠莉さんが全部持つことにはならないだろ」

 

何であんなところでお説教を?

 

「鞠莉ちゃんは未唯ちゃんがようやく来ることに関して喜んでいたけど、流石に何かあるだろうって事だから、面倒事は避けるべきって話し合ったんだけど……善子ちゃんが……」

 

話に聞いてたけど、本当に個性的な子がいるな~

暫くしてお説教が終わったのか3人がこっちに来た

 

「えっと、璃奈ちゃん、エマさん、ランジュさん以外は初めまして、国木田花丸ず……です」

 

「黒澤ルビィです」

 

「高海奏です」

 

「ふっ、私は……」

 

「こっちは津島善子ちゃんずら」

 

「ヨハネよ!と言うか人の自己紹介を……」

 

本当に個性的だ……とりあえず私たちも自己紹介をして、バスに乗るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

バスに揺られつつ、各々が話す中、特に気になったのは……

 

「奏も苦労してるんだな」

 

「姉とはいえ、気を付けてほしいと言うか……注意しても直らないと言うか……灯夜さんも苦労しているんですか?」

 

「まぁきな子は一度注意すれば直ぐに直すけど……それでももう少し……」

 

「きな子、結構気を付けてるっすよ」

 

「それならもう少し……下着とか」

 

何か同じ異性と暮らしているからか気が合うのかな?あの二人?

 

「ふぅ……」

 

ふと前に座る紗桜莉ちゃんがため息をついている。そう言えばいつもみたいな感じがしないけど……

 

「元気ないけどどうしたの?」

 

「あ、未唯さん……その、今回の旅行……と言うべきか何なのかは分かりませんが……まぁこの旅行の日程を見たら……海で泳ぐって話があって……」

 

「泳ぐの苦手?」

 

「いえ、ただ昔の事故で……身体に傷とかあるので……」

 

あ、結構デリケートな話だった。泳がないもしくは水着にならないって話ならなんとかなりそうだけど……紗桜莉ちゃんからしたら結構な悩みだよね

 

「未唯さんは今回の件は怒ってますが……」

 

「お姉ちゃんたちを利用されたからね……まぁそこら辺はしっかりと…………まぁ色々としたら落ち着くかも」

 

「そうなんですね……」

 

何か今回の旅行……私の件だけで終わりにはならなそう……

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけと言う名のネタ

 

璃奈「善子ちゃん、ゲーム発売まであともう少しだね」

 

善子「こっちはヨハネだけどね」

 

未唯「楽しみだな~電撃の力を操るライラプスがとある任務で歌姫花丸と出会って、ライラプスが入っていた組織のボスであり、恩人である鞠莉に自分は花丸を守るために組織を抜け出して、鞠莉がそれを了承するんだよね」

 

璃奈「そこから花丸ちゃんを捕らえていた十千万の能力者が関わる任務をこなしていきつつ、ライラプスと花丸が絆を深めるけど、強行手段に出てきた十千万が花丸をさらい、ライラプスは十千万のアジトに乗り込み、十千万のボスである千歌を倒して、家に帰ろうとするライラプスと花丸の前に鞠莉が現れて……」

 

未唯「二人を新世界のキングとクイーンにしようとしているけど、ライラプスは鞠莉の誘いを断り……撃たれて……」

 

善子「何か違う話してない?」

 

璃奈「外伝作品はライラプスのライバルである曜さんが主人公で、レジスタンス的なことをしている梨子さんと出会い……だよね」

 

善子「別の作品よね?」

 




おまけは幻日のヨハネのゲームが出る会社のゲームです。かなり面白い作品です
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139 結果、無茶して怒られる

アクア編を書こうとしたけど、リリックビデオに関してイライラした結果……


未唯side

 

「はぁ……」

 

部室に行くとぽむお姉ちゃんがため息をついていた。何となく理由は察しがついてる。

 

「大丈夫?」

 

「あ、未唯ちゃん。うん、大丈夫だよ」

 

笑顔で返すけど、ちょっと無理をしている。こう言うとき侑お姉ちゃんだけど、今は他の皆のところに行っている。

いつもの私なら侑お姉ちゃんを叱り、ぽむお姉ちゃんを支えるようにと言うところだけど……

 

「気にしない方がいいよ」

 

「え、あ、うん……そうだよね。うん」

 

気にしないようにと声をかけても焼け石に水……とはいえ声をかけるのとかけないのとでは違う。

 

 

 

 

事の発端は同好会のソロの新曲だ。今回はメンバー全員が歌詞を考えて、侑お姉ちゃんが曲をつけるというもの。お題は恋文。みんなイキイキしながら作成していた。私はと言うと無難な形にしたけど……栞子ちゃんとまぁ色々とあったことは別の話で……

新曲は完成し、今度のライブでお披露目する予定だったのだが、折角だからリリックビデオにしようと言う話になり、動画サイトに投稿をしようと言う話にもなった。

リリックビデオを新聞部や動画作成部に依頼をしようとしたけど、何故か外部の人が作ることになったらしい。まぁ新聞部と動画作成部は忙しいという理由だったから仕方ないが……その外部の人はぽむお姉ちゃんらしいリリックビデオを作ると言っていたが…………結果、何だか怖い感じになっていた。

かすみちゃんたちは怒っていたが、ぽむお姉ちゃんは気にしないでと言って、みんなを宥めていたが……やはり気にしている様子だった。

 

「…………」

 

侑お姉ちゃんも本当はぽむお姉ちゃんの側にいたいと言っていたが、ぽむお姉ちゃんはみんなの事を気にしてあげてと言ってしまい……今みたいな感じになっている。

そして私は…………

 

 

 

 

 

條原家

 

「つまりその外部の人は歌詞を見ただけで作った感じ?」

 

「そうですの。ある程度歩夢さんのことを聞いたみたいですが、詳しくは……」

 

「そこら辺は侑さんのミス……あ、ごめんなさい」

 

「ううん、依頼を引き受けたときに、詳しく話そうとしたけど、向こうは分かってるから大丈夫って言ってたから……私もその時に……」

 

「とりあえずうらさんが作った例のものを隙をついて入れておきましたの」

 

「ごめんね。無茶させて」

 

「いえ、これぐらい……実はLiellaでもその人が関わろうとしていたみたいですの」

 

「こっちは夏美ちゃんがいるからって断ったけどね」

 

「とりあえず今回は……ね」

 

夏美ちゃん、紗桜莉ちゃんと話をしていると灯夜さん、きな子ちゃん、えっと……マルガ……

 

「マルガレーテよ」

 

あぁごめん。そこまで親しくない……と言うより話したことないから……その三人が苦い顔をしていた。特に灯夜さん

 

「いきなり人の家に来て……何を悪巧みしているんだよ」

 

「悪巧みなんて侵害ですの」

 

「ただ反省を促しているだけです」

 

「ちゃんときな子ちゃんの許可をとりました!」

 

「家主は僕なんだが……」

 

「何だかこうなるとは思ってなかったっす」

 

「全く人の家でやることなのかしら?」

 

「マルガレーテ……お前はお前で何しに来たんだ?」

 

「ご飯食べに」

 

マルガレーテちゃんはここ最近灯夜さんの家に来ては夕飯を食べているらしい。因みにちゃんと食費を払ってる……と言うより紗桜莉ちゃんに払うように言われたとか……

 

「とりあえず数日には解決するですの」

 

「分かった」

 

 

 

 

 

 

 

数日後、廊下を歩いていると侑お姉ちゃんに呼び止められた。

 

「ねぇ、歩夢のリリックビデオ……何だかサイトから消されてるけど……未唯が何かした?」

 

「さぁ?」

 

「本当に?」

 

「私はちょっと反省を促しただけ」

 

「あー、うん……その……未唯……無慈悲が出てない?」

 

「お姉ちゃんは酷いな~無慈悲は出てないよ。多分」

 

「う、うん……とりあえず歩夢のは手が空いた新聞部と動画作成部が璃奈ちゃんが協力して再投稿するみたいだよ」

 

「そっか、良かった」

 

「とりあえず未唯……あんまり無理しないで……未唯は自分よりもみんなの事を気にして動くところがあるから」

 

「分かってるよ。ただ私は見てられなかった。それだけ……それに誰が言わないと分からない事もあるからね」

 

私はそう言って侑お姉ちゃんと別れるのであった。

 

 

 

今回私たちがしたのは、ウイルスをうらちゃんが作り、それを向こうのパソコンに感染させるために夏美ちゃんに動いてもらい、紗桜莉ちゃんは夏美ちゃんに指示を出し、感染したパソコンを自動的にデータ削除、動画サイトの動画削除をした。しかも本当に自動的に……色々と触れるようなことをしたけど……うん…

 

後日、リリックビデオを作った人が乗り込んできたけど、無許可で学校に来たけど、紗桜莉ちゃんのもう一つの仕事が働き、似たようなことをしていたことが分かり、作成者の人は逆に訴えられることになったのだった。

 

とは言え私が動いていたことについて、ぽむお姉ちゃんにかなり怒られた。私も謝るのであった。




歩夢ちゃんのリリックビデオは酷すぎました。推している人間としてはかなりイライラしてました

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140 ポッキーゲーム!

一日遅れのポッキーの日


未唯side

 

「侑せんぱ~い、ポッキーゲームやりましょ~ってあれ?」

 

ポッキーを持って部室に入ってきたかすみちゃんだけど、今部室にいるのは私と栞子ちゃん、しずくちゃんのみだった

 

「お姉ちゃんたちならまだ来てないよ」

 

「な~んだ」

 

「かすみさん、それにしてもポッキーゲームって……」

 

「よくやりますね」

 

しずくちゃん、栞子ちゃんは呆れていた。まぁ今日がポッキーの日だからってそれに乗るのは……ね

 

「いいじゃん~せっかくの日なんだし~そうだ!にひひ、みい子!しず子!二人でポッキーゲームを……」

 

「やらないよ」

 

「ごめんね。私、トッポ派だから」

 

「ぐぬぬぬ、しず子はともかくみい子の最近のかすみんへの断り方が適当すぎる気がする」

 

気のせいだと思うよ。かすみちゃん。と言うよりも私なりにかすみちゃんの提案になれたというか……何というかだけど……

 

「かすみんを雑に扱ったから罰として二人でポッキーゲーム!」

 

「拒否権ない感じだね……」

 

「そうですね……栞子さん、宜しいですか?」

 

「えぇ、未唯さんとは少し前に……」

 

栞子ちゃんは顔を赤らめて言うけど、うん、そこは濁そうよ……

かすみちゃんの罰を渋々受けることになり、私としずくちゃんでポッキーゲームをすることにした。それにしてもしずくちゃんって……こうして近くで見ると……可愛いな

 

「みひぃひゃん?」

 

「あ、ごめんね」

 

目を閉じ、ポッキーゲームをする私たち。多少はドキドキするものなんだろうけど、しずくちゃんは特に顔を赤らめずにポッキーゲームは終わった。

 

「これでいい?」

 

「何かつまんない感じに……」

 

「まぁしずくさんは演劇部ですから、表情を変えずに出来ますし、未唯さんは多少はドキドキしますが、それだけですから」

 

「まぁ栞子ちゃんの言う通りだけど……後は反応を見るのが好きだし……特に栞子ちゃんとしたときは……」

 

「未唯さん。あまり言わないでください。恥ずかしいですから///」

 

「それにしてもポッキーゲーム……未唯さん、侑先輩と歩夢さんはやったりするんですか?」

 

「お姉ちゃんたち?あーやったりするけど……」

 

「あれ?未唯たち、何だか盛り上がってるけどどうしたの?」

 

「ポッキー?」

 

タイミングいいのか何なのか侑お姉ちゃんとぽむお姉ちゃんが部室にやって来た。するとしずくちゃんはかすみちゃんからポッキーを貰い

 

「侑先輩、歩夢さん。お二人にお願いがありまして……二人でポッキーゲームしてもらっていいですか?」

 

「え?えぇ!?ど、どうしたの?しずくちゃん、急に///」

 

「実は今度の劇でポッキーゲームをするシーンがありまして……」

 

そんなシーンがある劇なんてあると思えないけど……しずくちゃん、興味深々だから止めない方がいいよね

 

「ポッキーゲームか~前に歩夢とやったことあるけど……私たちで参考になるかな?」

 

「丁度幼馴染がやるシーンなので」

 

「そっか、じゃあやろうか。歩夢」

 

「え、あ…うん///」

 

二人はポッキーゲームをするけど…侑お姉ちゃんは普通に…ぽむお姉ちゃんは顔を真っ赤にさせながら目を閉じでポッキーを加える。

 

「参考になったかな?」

 

「はい…侑先輩は何だか…普通ですね」

 

「そうかな?毎年歩夢とやってるからかな?」

 

「うぅ///恥ずかしかった///」

 

「歩夢もいい加減なれたら?」

 

「今日はみんなが見てる前だったから///」

 

「あはは、あ、ちょっと忘れ物したから取ってくるね」

 

そう言って侑お姉ちゃんは忘れ物を取りに行ったけど、私は知っている。

 

 

 

 

 

 

 

侑side

 

「ん?ベイビーちゃん、どうしたの?」

 

「え、あ、ミアちゃんも今から同好会?」

 

「そうだけど…顔真っ赤だよ」

 

「えっと…ちょっとね」

 

うぅ///歩夢とポッキーゲームしてたからなんて言えない。あんな近い距離で歩夢の顔を……ドキドキしてしょうがないよ///




ポッキーゲームをするゆうぽむだけど、侑ちゃんは普段通りの反応をするけど…実は歩夢以上に照れていたという話を書きたかった
いい加減次回は本編に戻ります
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141 お怒りの未唯

幻日のヨハネのゲーム、本当に楽しい


未唯side

 

そんはこんなでバスに乗って十千万にやって来た私たち。奏くんが荷物を運んでくれたので……

 

「それじゃ観光しに行こうか」

 

「未唯ちゃん、笑顔で言ってるけど……」

 

「この後浦の星に行かないと行けませんよ」

 

栞子ちゃんの言う通りだけど……仕方ない。やるべきことをやっておくかな

 

「あのさ、高柳さんのこの荷物だけ何か重いんだけど……」

 

奏くんが持っている荷物。あぁそれは……まぁ特別製の荷物だから……

 

「ごめんなさい。それは私が持つから……」

 

「一体何が……いや、女子の荷物に関して聞くのはダメだよな」

 

「そこら辺は気にしなくても……サバゲーやるって聞いたから自前の持ってきたんだよ」

 

私がそう言うと何故かランジュさんが震え始めた。

 

「ランジュちゃん、大丈夫?」

 

「何か……記憶に刻まれた恐怖がいきなり……」

 

 

 

 

 

 

 

奏くん、ルビィちゃん、花丸ちゃん、善子ちゃんの案内で私たちは浦の星にやって来た。因みに灯夜さんは女子高だから男が入るのはまずいと言って、きな子ちゃんと一緒に観光に行ったけど……でも普通に奏くんは敷地内に入ってるけど……良いのかな?

 

「奏くんは浦の星に通ってるの?」

 

私の疑問をかのんちゃんが代わりに聞いてくれた。奏くんはというと……

 

「通ってはないよ。なんと言うか……色々とあって一時期飛び級で……外国に行ってたんだけど……今は鞠莉さんの好意で手伝いの名目でアルバイトとして浦の星に出入り出来るようになってる」

 

「飛び級……ミアちゃんみたい……」

 

「奏の場合、行動は自由にしていいって言われてのに、部室と生徒会室しか行き来してないわよね」

 

「奏くんはそう言うところで気を遣ってるのが良いところずら」

 

奏くんって結構凄いところあるんだ……と言うか花丸ちゃんの『ずら』って……いや、気にしないでおこう

 

「まぁ灯夜さんも似たようなことをしてますの」

 

「確かに……あの人、きな子ちゃんの忘れ物を届けに来たときも校門の前で待つようにしてるね」

 

奏くんといい、灯夜さんといい、そこら辺は配慮してるってことだね。

 

「ウェルカーーーム!会いたかったわ!未唯!」

 

そんな話をしていると突然クラッカーが鳴り、大声で歓迎された。この金髪の人が鞠莉さんか~

 

「ルビィ、花丸さん、善子さんも案内お疲れ様」

 

「奏くんもお疲れ~」

 

黒髪の子とオレンジ髪の子が奏くんたち四人に声をかけていた。

 

「それじゃ早速歓迎パーティーを……」

 

鞠莉さんがそう言うが、悪いけど遮らせてもらう。

 

「鞠莉さん。私を沼津に招くために色々としたみたいですね」

 

「え?」

 

「お姉ちゃんたちを利用したことに対して……私は怒っていること分かってます?」

 

「えっと……それは……まぁ……」

 

「なのでパーティーは後にして……レクリエーションのサバゲーでもやりましょうか?」

 

 

 

 

 

 

 

紗桜莉side

 

終始笑顔の未唯さんだけど……あれって明らかに怒ってるよね?ランジュさんも震えてるし……

とりあえず未唯さんの希望でサバゲーを始めることに……

ルールは……

学校の敷地内がフィールド

勝敗は相手のフラッグを倒すか全滅させるか

という簡単なルールだけど……未唯さんが提案したのは、Aqoursメンバー全員+奏くんの11人

こちらは私、未唯さん、かのんちゃん、夏美ちゃん、璃奈ちゃん、栞子ちゃん、ランジュさん、エマさんの8人。

 

人数差があるけど、気にしないようにとのことだった。

これ……私たち勝てるのかな?いや、未唯さんのために頑張らないと……とりあえず私は足が遅いからスナイパーを……

因みに武器とかは鞠莉さんが貸し出してくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奏side

 

このサバゲーに関して言えるのは……高柳さんの個人的な怒りをぶつけてきたということだった。

フラッグを守るように僕らは校庭に固まった。

開始早々、澁谷さんを海里が落とした。更にヴェルデさんを鞠莉さんが落とし、こちらが優勢だったが…………

気がつくと梨子さん、曜姉、千歌姉が落とされた。

更にはルビィ、善子、花丸も……

こっちで視認できた限りでは誰が撃ったのか確認できなかった。

だけど……直ぐに理解した。それはダイヤさんが撃たれたとき、弾は上から撃ってきている。これは…………スナイパー?だけどサバゲー用の銃で遠距離射撃出来るものなのか?

 

そんなとき、不意に屋上から何かが反射したのが見えた。まさか……本当に遠距離射撃?

鞠莉さんが直ぐに狙撃してきている場所へと向かった。その瞬間、僕、果南さん、海里が落とされる。

そして暫くしてから…………

 

「ゲームセット」

 

校舎から三船さんとカラー弾を大量に撃ち込まれた鞠莉さん……そしてあれって……ガトリング?を持った高柳さんがいた

 

「鞠莉さん、これからはお姉ちゃんたちを利用しないでくださいね」

 

「oh……」

 

高柳さんって……何者?




ラブライブのゲームのはずだけど、作ってる会社が会社だからか、細かいネタが……空中ジャンプの演出、詩の力を解放、セイッハットゥッ……

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142 ラブレターを書こう

今回は昨日の生放送を見て……思い付いた


栞子side

 

生徒会室で私は白紙の紙を見つめていた。何を書けば良いのか……

どうしてこう、気持ちが先走ってしまったのか後悔してしまっている。

 

「私にはこう言うのを書くことのに適正ない……」

 

そもそも私は未唯さんに対してしっかりと思いを伝えることが苦手みたいです……

 

 

 

 

 

事の発端は今度のライブの企画の一つでファンの皆さんが同好会のスクールアイドルにラブレターと言う名のファンレターを送ると言う企画が始まった。皆さんは誰が一番貰えるのかなど盛り上がっていると、果林さんがあることを言ってきた。

 

「栞子ちゃんは書かないの?」

 

「書くって……私たちは受けとる側ですよ?」

 

「あら、私たちも送ってはダメとは言われてないわよ」

 

確かに……ダメとは言われてない……ですが……

 

「普段見てると未唯ちゃんから『大好き』って言われてるけど、栞子ちゃんからは言ってないわよね」

 

そうですよね……それなら早速…………

 

 

 

 

 

 

と果林さんの思惑に乗ってしまった結果、ラブレター作成に苦戦していた。

 

「本当に何を書けば……」

 

「栞子ちゃん、どうしたの?」

 

ため息をついていると、いつの間にか来ていた歩夢さんに声をかけられた。

 

「歩夢さん。すみません、気づかなくって……」

 

「ううん、栞子ちゃんが凄い悩んでるみたいだけど……」

 

「実は……」

 

歩夢さんに話しても良いのか悩んだが……歩夢さんが誰かに言い触らしたりとはしないはず……それなら……

私はラブレターの事を歩夢さんに話すと……

 

「うーん、それなら想いのまま書いてみたらいいんじゃないかな?」

 

「そう言うものなんですか?」

 

「うん、ラブレターって悩んで書くものじゃないって私は思ってる」

 

そう言うものなんですね……それなら……

 

「因みに歩夢さんは書かないんですか?」

 

「二枚書くよ」

 

「二枚?」

 

歩夢さんの事だから侑さんだけかと思ってましたが……

 

「未唯ちゃんにも書こうかなって、ラブレターって言うよりもお礼に近いけど……」

 

お礼……歩夢さんらしいですね

 

 

 

 

歩夢さんは用事を済ませ、生徒会室から出ていくと、私は早速書き始めた。私の想いを込めて……

 

『未唯さんへ、初めてお会いしたときはお互いに印象が悪く、私自身あなたと今みたいな関係になれるとは思っていませんでしたが、未唯さんが頑張っている姿、私が悩んでいるときに相談にのり、寄り添い、段々と貴方に惹かれていったのかもしれません。口に出して、はっきりと伝えることは難しいですが……こうして文字にして伝えさせてください。未唯さん、大好きです。三船栞子より』

 

 

 

 

 

 

 

ライブも終わり、皆と一緒にラブレターを読むことになったが……未唯さんは顔を真っ赤にさせていた。

因みにかすみさんの提案で誰が一番ラブレターを貰うのか競うことになったが…………

 

三位 せつ菜さん、しずくさん

 

二位歩夢さん、彼方さん、果林さん、未唯さん

 

一位は二位よりも大差をつけて…………侑さんだった

 

「え?何で私が////」

 

意外と侑さんのファンが多い。




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143 温泉と恋話とフラグ

今回フラグめいたことを……


灯夜side

 

きな子と沼津を観光している途中、奏から連絡が入った。どうにもサバゲーしてすぐに終わったので今は十千万でみんなで温泉に入ろうと言う話になっているらしい。

 

「みんなと合流するか?」

 

「そうっすね」

 

きな子も合流することに賛成し、僕らは十千万に行くのであった。

 

 

 

 

 

 

合流し、みんなでお風呂に……みんなと言っても流石に男女別のため、僕は奏と一緒に入りつつ、僕らが観光中に起きたことを話していた。

 

「はぁ?高柳が一人で全滅させた?」

 

「あの子、かなりヤバイですよ。的確にヘッドショット決めてましたから……」

 

何か夏美から聞く限りでは集中力が凄く、本気を出すと世界がゆっくりに見えるらしいとか……

後は容赦もなく相手が降参していても容赦なく攻撃をし続け、付いた渾名が『無慈悲な天使』とか……どんだけなんだよ……

 

「今回高柳が怒っていた理由はそっちの理事長が原因みたいなもんだろ」

 

「そうですね。まぁそうなった過程があったんですが……結果的に怒らせたと言うべきか……まぁ仕方ないと思いますよ」

 

仕方ないか……まぁ高柳と出会ってからはそこまで親しいとまでは行かないが、きな子や夏美の話を聞く限りだと無闇に相手を敵視するような子ではないから、多分怒らせる原因を作ったのは向こうだから仕方ないか

 

「とりあえずもう少しのんびり入ってましょう」

 

「そうだな……因みにこう言うときは恋の話とかするべきか?」

 

「灯夜さんはきな子さんじゃないんですか?」

 

「まぁ……きな子は…………妹的な感じがしてな……」

 

「あー」

 

「奏は?」

 

「僕は……一応まだ初恋の人を……でも……まぁ……うん」

 

恋話でそれなりに盛り上がっているのだが…………

 

『未唯さん!本当にすみません!すみません』

 

『セクハラまで許容はしてないですよ』

 

何か変な声が聞こえるのは気のせいだな

 

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

私が鞠莉さんを湯船に沈めていたのは…………セクハラを受け、その反撃を行ったからだ。ダイヤさんが全力で謝り、しっかりと叱っておくと言うことで話はついた

 

「流石にセクハラはどうかと思いますよ」

 

「でも果林はよく……」

 

「果林ちゃんはそれなりに節度を持ってるし……」

 

「とりあえず未唯さんに対してセクハラしたらしっかり反撃するって伝えておく」

 

「そうするべきですね」

 

鞠莉さんのことが嫌いだからという理由ではない。だけど本当にそういうことをしても問題はないって事を正当化してはダメだからね。ましてや私が冷静じゃなかったら…………うん、言わないでおこう

 

「それにしても紗桜莉先輩が入らないのは残念ですの」

 

「まぁ紗桜莉ちゃんはあまり人前で肌を見せたくないからね」

 

「事故の件があるっすからね」

 

紗桜莉ちゃんは部屋のお風呂に入ると言い、露天風呂は遠慮した。明日の海もどうするかまだ悩んでいる。本人の問題だからね……

そんなことを思いつつ、のんびり浸かっていると、海里さんが声をかけてきた

 

「ずっと話したかったんだけど……未唯ちゃんって……昔私と会ってるよね?」

 

「そう言えば……そうかもしれないですけど……」

 

幼い頃に海里さんにそっくりな人に会ったことはある。でもまさかこうして会えるとは思ってなかった

 

「何だか感じが変わってるからびっくりしたよ」

 

「あはは、 まぁ色々とあったので……」

 

うん、色々とあったから……今では無慈悲な天使とか虹ヶ咲の天使とか……あとはまぁ変身する機会がなくなった天使のヒーローとか……うん、本当に色々とあった……

海里さんとは色々と話つつ、露天風呂を楽しむのであった。それにしても……天使のヒーローに関してはうらちゃんから……

 

『フラグめいたことを言わない方がいいよ。今度は別の平行世界のあの子たちの世界に行ったりするから……まぁ未唯ちゃんなら何だかんだ慣れてるから大丈夫だと思うけど』

 

嫌な慣れ方だな……と言うか元凶がほとんどうらちゃんなんだよなー




フラグはその内に
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144 繊細な問題と海鈴

久しぶりの更新!
ポケモンのDLCも配信されて、未唯ちゃんの手持ちを考えていた


未唯side

 

Aqoursとの交流2日目、今日は海に遊びに来ていた。みんなそれぞれ遊んでいる中、私はパラソルの下にいる紗桜莉ちゃんに声をかけた。

 

「大丈夫?」

 

「大丈夫ですけど……どうしたんですか?急に……」

 

紗桜莉ちゃんは水着に着替えてはいるけど、上着を着ていた。

 

「…………傷に関してはもう仕方ないって思ってるんですよ」

 

「うん……そっか」

 

「でもちょっと人に見られるのは不安だったりします。かのんちゃんに見せる時もかなり緊張しましたし……」

 

「かのんちゃんに見られた?」

 

あれ?紗桜莉ちゃんとかのんちゃんってそう言う関係だっけ?

 

「普通に一緒にお風呂に入ったときなので……変な意味じゃないですよ」

 

「なるほど……」

 

うん、変な勘違いをしてしまった……それくらい私は思った以上に気を遣ってるんだな~

 

「まぁかのんちゃん以外……と言うよりLiellaのみんなには見せましたけど……衣装とか作るときとか……着替えとか……それでもやっぱり……」

 

「何か……どう答えればいいのか分からなくてごめんね」

 

「いえ、お気になさらず」

 

また変な空気になった。こういう問題は初めてだし、紗桜莉ちゃんの問題だから余計に……

どうしたらいいのか悩んでいると、海里さんがやって来た。

 

「二人ともここにいたんだ」

 

「海里……さん?」

 

「何だか雰囲気が違う気が……」

 

昨日は優しい感じだったのが、今日は何処か活発な感じが……

 

「流石だね。二人は人を良く見ているからかな?私は海鈴。海の鈴で海鈴……」

 

「海鈴さん?」

 

「そう言えば千歌さんが言ってましたね。海里さんは少し変わった体質があるって」

 

「そう……私は海里のもう一つの人格……なのかな?」

 

何だか曖昧な言い方だけど……二重人格ってことじゃないのかな?

 

「この身体には二つの魂が宿ってる感じでね。まぁ私たちがそう思ってる感じなんだよね」

 

「はぁ……」

 

良くわからないけど……とりあえず変わった体質ってことでいいのかな?

 

「海里はこの体質の事で悩んでいた。私が表に出ているときはなるべく海里を演じている。それくらい繊細な問題だけど……千歌ちゃんたちに出会い、知られたとき……変わったんだよ。理解してくれる人たちがいる。それだけでも私たちは嬉しく思えた」

 

理解してくれる人か……私の場合はお姉ちゃんたち……それに栞子ちゃん、虹ヶ咲のみんなになるのかな?

 

「その気持ちだけ忘れないで……それじゃ」

 

海鈴さんはそう言って海に泳ぎに行くのであった。

 

「理解してくれる人か……そうだよね」

 

紗桜莉ちゃんは上着を脱ぎ、水着姿になった。傷跡は良く見るとうっすらあるくらいだけど……

 

「未唯さん、泳ぎませんか?」

 

「うん」

 

少しは前を向けるようになったのかな?そう言えば……昔海里さんと会ったときの海里さんは……どっちなんだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

Aqoursとの交流もいつの間にかもう帰る時間になった。来る理由はあれだったけど……楽しい時間を過ごせた。

 

「今度は私たちが来るからね」

 

千海さんにそう言われ、また会う約束をするのであった。それにしても……

 

「奏、困ったことがあったらいつでも相談してくれ」

 

「はい!」

 

灯夜さんと奏くんが一番仲良くなった感じがする……




未唯の手持ち
ニンフィア
ブラッキー
アローラキュウコン
マスカーニャ
オーガポン
アシレーヌ

こんな感じかな?
感想待ってます!


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145 生徒会会議

久々の更新です


未唯side

 

「それでは本日の会議を始めます」

 

栞子ちゃんの号令で生徒会会議が始まる。私は生徒会長の椅子に座る栞子ちゃんの隣に立っている。

私の生徒会としての役割は副会長補佐。栞子ちゃんと副会長さんの補佐として任命された……まぁそう言っても最初は入る気無かったけど、ここ最近色々と問題が起きているため、入ってほしいと頼まれた。

 

「それで今回は……」

 

「はい、科学部の件ですが……」

 

右ちゃんからの報告を聞くけど……うん、科学部と聞いて嫌な予感しかしない

 

「うらさんの特大花火の試作品により、校舎のガラスにヒビが入りました」

 

「何で特大花火を作ろうとしたのかは?」

 

「ランジュさんが花火を見たいと言い出した事で……」

 

「……ランジュさんには後でそういう事はうらちゃんに頼まないように釘を刺しておきます」

 

「未唯さん、ランジュが申し訳ありません。他には?」

 

「はい」

 

今度は左ちゃんから報告が上がった

 

「匿名ですが、校内が迷いやすいため、案内図等を多く設置してほしいとのことですが……」

 

うーん、まぁ大きい学校だから迷いやすいよね。でも……

 

「その匿名の3年生の場合は基本的に方向音痴なので、迷子になった際は親友の方に頼むようにお願いしてください」

 

「あの……匿名3年生とまで言ってないのですが……まぁ3年の方ですが……」

 

「でも案内図を増やすのはいいかもしれないですね。もしくは専用のアプリを作り、いつでも現在地が分かるようにするのもいいかもしれないですね」

 

璃奈ちゃん辺りにでも協力してもらおう

 

「私からも良いですか?」

 

今度は副会長さんからの報告

 

「お散歩委員会のシニエさんですが、服を着せたがる生徒がいるみたいですが……」

 

「シニエはそういうの嫌いだから……因みに誰かわかりますか?」

 

「中須さんですね。本人は悪気はなく、シニエさんに可愛くなってほしいと……」

 

うーん、後でやんわりとかすみちゃんに注意をしておこう。うん

 

「あの、何だかスクールアイドル同好会の方々の話が多かったような……」

 

「…………気のせいだよ。栞子ちゃん」

 

まぁ同好会が一番個性が強いからな~

 

「あともう一つ報告が……流し素麺同好会が地区大会優勝したとのことで……」

 

流し素麺同好会……どんな大会なのか物凄く気になる

 

 

 

 

 

 

 

かのんside

 

「生徒会を始めます」

 

今日は生徒会があるから、活動には参加できないけど……

 

「音楽科より防音設備が壊れているとのことで……音漏れが発生してます」

 

「そちらは私の方で修理しておきました」

 

「校門の防犯装置がしあさんに毎回破壊されてます」

 

「これ以上やると……確実に死人が出ますので、今ある奴を再設置してます」

 

「あ、あの……理事長から……マッサージ機が故障したみたいだから見てほしいとっす」

 

「分かった。直ぐに直してくる」

 

「あの、生徒会長の椅子をいい加減……」

 

「マッサージしながらゲームも出来るように快適改造しておいたよ」

 

「いえ、そう言うわけでは……」

 

「それじゃ!」

 

生徒会室から出ていく紗桜莉ちゃん……何だろう?紗桜莉ちゃんがいると大体の事が解決できるような……




寝てたときの夢が蓮ノ空の慈ちゃんとイチャイチャする夢だったけど……これは書けと言う事なのかな?
感想待ってます!


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146 未唯の写真とお誘い

未唯side

 

ある日の同好会にて、せつ菜さんがある雑誌を持ってきた

 

「今月発売のスクールアイドル情報誌に私たち同好会の事が書かれてますよ!」

 

そう言って同好会が書かれているページを見せてきた。確かにみんなの事がしっかり紹介されているし、写真も可愛い。だけど侑お姉ちゃんがあることに気がついた

 

「あれ?未唯の写真……そっか、未唯って……」

 

「こういうのに乗る写真、苦手だからね……」

 

だから何とかカメラに写らない位置にいたり、照明で上手く逃げたりしてる。

 

「侑先輩、みい子って昔からこんな感じなんですか?」

 

「うーん、昔に比べたらまだ良い方だったよね。歩夢」

 

「うん、未唯ちゃん……写真撮られること自体苦手だったからね。何とか個人での写真とかは平気にしたけど……」

 

「平気にしたって……何を……」

 

かすみちゃん、あまり怯えたりしないであげてよ。ただ単にぽむお姉ちゃんに『思い出をこうして写真に残したいの』って言われたから……

 

「あれ?でも次のページ……未唯さんの特集じゃないですか?」

 

しずくちゃんがそう言って、そのページを見せてくれた。そのページには『虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会!13人目のアイドル!通称天使に迫る!』と書かれていた

 

「未唯ちゃん……七不思議なの『はてな』」

 

「いや、そんなせつ菜さんじゃあるまいし……」

 

「私もそんな……とりあえず読んでみましょう。えっと『写真が決して出回らない謎の少女。ライブを見た人たちのみしかその姿を見せない。今回、その天使を写真に収めるべく、取材班は虹ヶ咲に潜入を試みた!』これ、許可を貰ったのでしょうか?」

 

「多分……取ってないと思うよ」

 

侑お姉ちゃんが苦笑いをしつつ、続きを読むことに……『だが取材班がカメラを構えた瞬間、たまたま活動中だと思われるサバゲー部によりカメラが破壊された。また小型カメラを使おうとしたが、またもや園芸部の水撒きにて小型カメラが故障してしまう事態に……』

 

「…………みい子のファン?」

 

「さぁ?」

 

多分そうなんだろうけど……そこまで統率がとれてるもんなの?

とりあえず続きを……

 

『ならばと同好会メンバーのSMSに映り込んでいると思い、調べた結果、同好会メンバーのK・Nにそれらしき人物が写っていたが……何故かぼやけている』

 

「かすみさん?」

 

「待って!かすみんはただ……と言うかぼやけてる?どういうこと?」

 

「虹ヶ咲にはそう言うことが出来る子がいるから……」

 

うらちゃんが上手くやっているみたい。

 

『また取材班は後日、天使を写真に抑えるべからずと結論を出した』

 

「…………未唯ちゃん何者?『ぶるぶる』」

 

「まぁ……普通の女の子だよ」

 

なんと言うか周りが私の事を思って行動してくれているんだろうな……そんなことを思いつつ、残りのページを読もうとすると……

 

「未唯!いたわ!」

 

「部室にいたのですね」

 

ランジュさんと栞子ちゃんが部室にやって来たけど……どうしたんだろう?

 

「未唯さん、実は……いえ、今回の件は未唯さんだけではないですね」

 

「そうね!未唯!あなたがいないと始まらないの!」

 

「何に?」

 

「ランジュ、とりあえず詳しく話をしないと……」

 

一旦、椅子に座り栞子ちゃんから話を聞くことになった私たち。

 

「先程、金沢のとある学校から合同ライブをしないかとお誘いがありました」

 

「合同ライブ?」

 

よくLiellaとはやってるけど……何で私が関係してるの?

 

「スクールアイドル同好会としては受けるべきと思ったのですが……向こうの条件として未唯さんと是非ライブをしたいと」

 

「うーん、また私……利用される感じ?」

 

「いえ、あちらの条件として出されましたが、出来たらの話なので……」

 

「まぁ……それなら……そもそも私一人?」

 

「いえ、向こうの学校ではユニットを中心らしいので……私も行きます。後は……」

 

「私も興味ありますね!」

 

「それならAZUNAと……侑さんですかね」

 

「そうですね」

 

「ランジュも行きたかったけど、ミアが都合つかないみたいだから今回は断念するわ。でもその代わりに旅費は学校が出してくれるように頼んだわ!」

 

ランジュさんにして……いや、言わないでおこう。それにしても私を指名するなんて……

 

「因みにどこの学校なんですか?」

 

「えっと……蓮ノ空という学校です」

 

 




次回から蓮ノ空編!
蓮ノ空の小説書きたいけど、この外伝みたいに1話完結ものにするか悩む……
感想待ってます!


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147 持ちうるものの使い方

蓮ノ空編スタートします


未唯side

 

移動中の電車の中……私は蓮ノ空のスクールアイドルについて調べていた。現在のクラブ人数は8人。その内6人がスクールアイドル。残りの2人は男の子でマネージャーとして動いているみたい。そこら辺の情報は前もって聞いていたからこちらとしてある種の対策……もとい向こうも遠慮なく話せるようにと……

 

「何かすみません。誘われとはいえ旅費まで出してくれるなんて」

 

「大丈夫だよ。ランジュちゃんも未唯に頼られて嬉しそうにしてたし」

 

「そこまでなんだ……」

 

今回虹ヶ咲から私と栞子ちゃんと白翡翠とぽむお姉ちゃんたちのAZUNA。そして侑お姉ちゃんが同行。更には奏くんと曜さんも同行することにした。まぁ二人ともたまたまこっちに来ていたから試しに誘った感じだけど……

 

「ユニットは3組……と言うより基本的にユニットでの活動が中心なのか……」

 

それにしてはこの蓮ノ空……意外と厳しい感じがする。そもそも共学になったのは3年前……だけど男子生徒が入学するにはかなり難しい学術試験があって、更には適正試験か……

 

「おまけに男子生徒が入ったのは今年が初めてって……」

 

何だか本当に気になる学校だけど……一番気になったのはその男子生徒の一人の名前だった。どうにも見覚えがある。いやいや、まさかね。そんな偶然が……

 

 

 

 

 

 

 

紗桜莉side

 

「うーーーーん?」

 

未唯さんから今、蓮ノ空と言う学校に向かっているとメッセージが送られてきた。私はそれを見て唸っていると……

 

「紗桜莉ちゃん、どうしたの?さっきから唸って……」

 

「いや、ちょっと未唯さんたちが蓮ノ空のスクールアイドルたちと合同ライブをするって事になって、今向かっているんだって」

 

「蓮ノ空!?」

 

「虹ヶ咲との合同ライブ!?」

 

くぅちゃんとメイちゃんの二人が目を輝かせていた。まぁ私も蓮ノ空のスクールアイドルに関しては色々と聞いてるけど……と言うかすみれちゃんはどうしたの?顔怖いけど?

 

「見覚えのある顔があったからね……それで紗桜莉が唸っている理由は?」

 

「うんと……蓮ノ空って共学になってから、ずっと男子が入学してないって話で……元々女子高なのを共学にして、色々と問題が起きるのではないかって事で試験を厳しめにしたとか……」

 

「確かにそう言う事も起き得ますね……」

 

恋ちゃんもそこら辺は肯定か……

すると夏美ちゃんは悪戯っぽく笑いながら……

 

「もしかして、紗桜莉さんは未唯さんが男に……あの、すみません……ビリビリペンを出さないでくださいですの……」

 

笑えない冗談だよ。それは……そもそも未唯さんには栞子さんがいるし……

 

「いやね……その蓮ノ空に入学した男の子の一人……私の従兄弟なんだよね」

 

『えっ?』

 

「紗桜莉ちゃんの従兄弟……」

 

「紗桜莉さんの血縁者……」

 

え?何?そんなに驚くことなの?

 

「ち、因みに……どんな感じなの?その紗桜莉ちゃんの従兄弟」

 

ちーちゃん、そんな怯えながら聞くことなの?

 

「どんな感じか……」

 

私は机に置かれていたトランプのデッキから5枚引いた。

 

「先ず未唯さんは問題に対して持っている手札をどの手順で使うか考え、1枚ずつ場に出し…………最終的には理想の答えを導き出す」

 

未唯さんはその理想の答えを導き出す際、手札が足りなければデッキから引く

 

「私は最初の段階で何枚かカードを引き、それでも答えを出せなければ更に引く……簡単に言えば私は手札もデッキも全て使い、問題解決する」

 

そう言いながら私は手札の五枚のカードをデッキに戻し……

 

「そして私の従兄弟は……」

 

デッキ全て掴み、広げて見せる

 

「全てを使う。相手の言葉を利用し、後から何か言われても、それすら利用する…………恋ちゃんと揉めていた際、私と従兄弟が組んでいたら……恋ちゃんは廃…………精神的に追い詰められていたかもね」

 

『…………怖すぎない?』

 

怖いって……酷くない?まぁとりあえず従兄弟の事が気になるから…………私も行ってこようかな?蓮ノ空……

 

「紗桜莉ちゃん、蓮ノ空に行こうとか考えてない?」

 

「かのんちゃん、心を読むのはどうかと思うよ」

 

「心を読むとかと言うより……通じ合うようになったからかな?」

 

それだけ通じ合うようにか……かのんちゃん、そんな無自覚な発言をいい加減どうにかした方が良いよ

 

「…………紗桜莉、蓮ノ空行くなら私も付いていくわ」

 

「珍しいね。すみれちゃんが付いていくなんて」

 

「何デスか?すみれ、そんな付いていくなんて……また面倒な……」

 

「…………可可には関係ない事よ。これは個人的な問題だから……」

 

すみれちゃんがいつにもなく真剣だな~何かしら気になるけど……まぁ大事にならなければ良いけど…………

 




未唯→最初に配られた手札を使う。必要に応じてデッキから引く。なお配られた手札は全て強力なカード(大富豪におけるジョーカー、2、1、K、8がある状態)

紗桜莉→最初からデッキからカードを引き、それら全て使う。

紗桜莉の従兄弟→初手の手札がデッキ全部。それゆえ1ターン目からオシリスを召喚してくる

奏→頭がいいため、割と高い戦略性がある

海里→二つの人格があるため、戦略も2パターン

灯夜→一般的だけど、割と手札に恵まれている

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