ハイスクールD×D  HEAVENSDEVILS (大石 颯真)
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第1章 旧校舎のディアボロス
第1話 


「はあはあ・・・」

 

真夜中に一人の女性が逃げるように走りだして森の中に入り樹木の後ろに隠れた。

 

「ここまで来れば・・・・」

 

「見つけたぞ」

 

「え!!」

 

「さあ私のエサになってもらうぞ!!」

 

一人の男が女性の後ろに現れて、男は人間からコウモリの怪物へと変身した

 

「いやあああああああ!!」

 

女性は怪物に襲われ悲鳴の声を上げていった。

 

 

 

 

 

 

そして次の日

 

学校の帰り道、イッセーと松田と元浜が下校中に話をしていた

 

「なあイッセーよニュース見たか?」

 

「ニュース?」

 

「女性が昨日の駒王第二公園の森の中で遺体が発見されたってニュースだよ」

 

「何!?」

 

松田と元浜が昨日の夜、一人の女性が公園の森の中で遺体として発見されたニュースをイッセーに話した。先に元浜が話し

 

「死因は失血死による死亡だって警察は殺人として犯人を捜索してるって」

 

「しかも首に噛まれた跡が残っていた。まるで吸血鬼に襲われたみたいに」

 

「吸血鬼・・・・」

 

「どうしたイッセー?」

 

「いや何でもない」

 

「学校以外は外はあまり出ない方がいいだろう。ぶらついたら狙わねてもおかしくないしな」

 

松田は学校以外は外出しないほういいと判断した歩いている時に商店街に入った

 

「じゃあ俺たち帰り道そっちだからよじゃあなイッセー」

 

「狙われないように注意しろよ」

 

「ああ分かった。」

 

イッセーは松田と元浜と別れた際にイッセーの手の甲に光が宿った。

 

『相棒、もしかするとこいつは吸血鬼の仕業だな』

 

「そのようだなドライグ、」

 

兵藤一誠は神滅具の赤龍帝の籠手の所有者として封印された二天龍の一人ドライグが宿っていた

 

「犯人は夜の時に人を襲っている、もしかすると今日も人を襲う可能性は高い、このまま放っておくわけにはいかない」

 

『それじゃあ行くのか』

 

「ああ」

 

イッセーは家に向かって走りだして家につき夜になって家から外に出て吸血鬼の捜索に向かった

 

 

 

「何なの一体この悪寒は・・・・」

 

女子高生は逃げるように走りだし誰かに追いかけられているかのように恐怖した。その時、前方にローブの男が現れた。

 

「見つけた・・・」

 

「ひっ!」

 

「もう逃さないぞ」

 

「何なのアンタ!」

 

「アンタの血をもらうぞ!」

 

ローブの男はボキボキと肉体が変形して人から吸血鬼に変身した

 

「きゃああああ!!ば・・・化物!!」

 

「いただき・・・ぐはぁ!!」

 

突然、吸血鬼の顔に蹴りを喰らい吸血鬼はそのまま倒れた。

 

「逃げろ!!」

 

「えっ!」

 

「いいから逃げろ!!」

 

女子高生は逃げるようにこの場から立ち去った。これでお互いサシとなった。

 

「なんだテメェは俺の食事の邪魔をした上に俺の顔に蹴りを加えたな・・・・」

 

「なんの罪もない人間を襲うのはやめろ!!」

 

「けっ!かっこつけやがって!まずテメェからエサにしてやる!」

 

「いくぞ、ドライグ!」

 

『おう!!』

 

「赤龍帝の籠手!!バランス・ブレイク!!」

 

イッセーは禁手=バランス・ブレイクを発動しイッセーの体が赤く包まれた。そして赤色の鎧が装着して龍の騎士のように誕生した。

 

「何ぃ!!赤龍帝の籠手だと!お前まさか神を滅ぼす神器を持っているのか!?」

 

「覚悟しろ!!」

 

イッセーは瞬時に消えて、吸血鬼の前に現れた。

 

「は、早えぇ!!」

 

「はあぁぁぁぁ!!」

 

「ぐああ!!」

 

イッセーは猛スピードで吸血鬼の前に近づき顔面を殴った。その際、吸血鬼は森の方まで飛んでいき樹木にぶつかりながら倒れた

 

「ま、まさかこれほどとは・・・・」

 

吸血鬼は腕を震えながら立ち上がり、イッセーは吸血鬼が飛ばされた森に入り吸血鬼を見つけた。

 

「一つ聞くなぜお前は無関係の人を襲った?」

 

「そ、それは人間の血は特に悪魔やはぐれ悪魔の血なんかより極上な味わいだったからほんの出来心でつい」

 

「そんな理由で殺したのか?」

 

「わ、悪かった!もう人間は襲わねぇから見逃してくれ!」

 

「そうかお前は二度と人間を殺さないなら見逃す、じゃあな」

 

イッセーは後ろを振り向きこの場を去ろうとするとその時、吸血鬼は邪悪な笑みを浮かんだ。

 

「バカが!後ろががら空きなんだよ!!」

 

吸血鬼は自身の手の爪でイッセーを切り裂こうとした。その時、腹に衝撃が走った

 

「ぐあぁ!!」

 

イッセーは後ろから前に振り向き爪の攻撃を躱し吸血鬼の腹部に拳を放った。

 

「馬鹿な奴だ最後のチャンスを上げたのにそれを捨てるとは・・・」

 

「ゲホゲホ!?」

 

イッセーは倒れている吸血鬼に手をかざして魔力の光線を溜め放出しようとした。

 

「冥府に行ってこい・・・」

 

「ま、待てまだ死に・・・・」

 

イッセーは魔力の光線を発射して吸血鬼に喰らわせた。吸血鬼は光線を浴びて消滅して無惨に消えた。

 

「ドライグ・・・この町はやけに吸血鬼やはぐれ悪魔が頻繁に多すぎるやっぱり俺のせいか?」

 

『それに関しては否定はできん赤龍帝は敵を引き寄せる特性を持っている、赤龍帝の運命は逃れることはできんからな』

 

「・・・・・!?不味い誰か近づいてくる気配を感じる悪魔側の関係者かもしれない!ここいたら不味い!」

 

イッセーはすぐに魔法陣を展開してこの場所から離れた。

 

 

赤色の魔法陣が現れて魔法陣の中から赤い髪の女性が現れた

 

「これは・・・」

 

「部長、吸血鬼の気配が感じられません」

 

「一体誰が・・・」

 

「これで5件目・・・」

 

現場に駆けつけると周りは樹木が折れた状態で倒れて、地面には焼けたあとと吸血鬼の死骸が残っていた。

 

「部長これはまさか・・・」

 

「ええ赤龍帝の仕業ね」

 

赤髪の美少女は今回の件は赤龍帝の仕業だと確信した。

果たしてこの女性は一体何者だろうか?

 

 

 

 



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第2話

吸血鬼の事件から一週間が経ちイッセーは駒王学園に登校した

 

「おはよう」

 

「おはようイッセー」

 

「よう、イッセー」

 

イッセーは自分の教室に入り自分の席に座った。

 

「なあ大丈夫だったか?」

 

「え?」

 

「例の殺人事件だよ、ほら吸血鬼みたいな」

 

「ああ、あれかあれならもう起きないと思うぜ」

 

「なんでそう思うんだよ?」

 

「もう一週間経つんだぜ最近じゃ被害が少ないみたいだ。」

 

「たしかに例の殺人一体犯人は誰だったんだ?」

 

「それは・・・(流石に犯人は吸血鬼は言えないな・・・)誰だろうな・・・」

 

イッセーは知らないフリをして犯人が吸血鬼だと松田と元浜に隠した。

 

「それよりさぁお前見たか?」

 

「見たって何をだ?」

 

「何って!二大お姉様の二人、リアス・グレモリー先輩と姫島朱乃先輩のことだよ!」

 

「ああ、あの先輩二人の・・・」

 

「いつ見ても綺麗だよなあの先輩二人」

 

「ああなんと言っても皆から憧れる存在だからなぁ」

 

(ドライグあの赤髪の先輩はたしか・・・・)

 

『ああ、あの娘はリアス・グレモリーはグレモリー一族の娘だ』

 

(だとしたら俺の正体が赤龍帝で知られるのはまずいな・・・)

 

『なぜ自分から赤龍帝とあの娘に名乗らない?』

 

(なぜって俺は赤龍帝だ常に戦う運命が待っているんだぞ、そんな俺なんかと一緒にいたら危険な目に巻き込むかもれない)

 

『そうか・・・』

 

イッセーは自分の正体がリアス・グレモリーに赤龍帝だとバレないように心に刻んだ。すると教室の扉が開き先生が到着した。

 

「さて出席をとるぞー・・・」

 

 

 

 

放課後になり生徒たちは次々と下校しに行った。イッセーも帰る支度をした。今回は一人であり松田は親と外食すると早めに帰った。元浜も帰りに塾があると言って先に帰った。

 

「良し俺も帰るか・・・」

 

校舎から校門から出て数分後、帰り道を歩いて森の中に歩いていた時に信じられないものを見た。なぜなら小さな少女が堕天使に襲われていた

 

「あれは!駒王学園の制服ウチの生徒か!?なぜ堕天使に襲われているんだ!?」

 

『相棒あの娘かなり負傷しているぞ放っておいたら命に関わるぞ』

 

「まずいな・・・ドライグ!」

 

『おう!』

 

「バランス・ブレイク!!」

 

イッセーは禁手である赤龍帝の鎧を纏い急いで少女と堕天使の女の所に駆けつけた。

 

 

 

 

 

「この程度なの?あまりにも弱すぎるわね」

 

「いきなり不意打ちなんて卑怯です・・・」

 

銀髪の少女は腕に傷が開き血を流していた。堕天使の女は手のひらに光の槍を形成し投げるように構えた

 

「すぐに楽にしてあげるわ!」

 

堕天使の女は銀髪の少女に向けて光の槍を投げた。銀髪の少女は目を瞑ったが前に人影が現れ光の槍を手で弾き飛ばした。

 

「何!!」

 

「え!?」

 

少女は目を開くと赤い鎧を纏った人形の人物が前に現れた。

 

「何者だ!?」

 

「・・・・・」

 

「ちっ!答える気にはならないのかい?だったら力づくで答えさせてあげるわ!!」

 

堕天使の女は両手に光の槍を形成しそれを同時に一直線に投げた。イッセーは両手に魔力弾を放ち光の槍とぶつかり爆発が起こった。

 

「くうぅぅ!!」

 

堕天使の女は爆風が覆われ煙で見えない中人影が映りイッセーは堕天使の女に向けて拳を放った。堕天使の女は後退するも後ろに樹木にぶつかり逃げ道がなくなった

 

「ひっ!!」

 

バキっと彼女の顔の隣に木に直撃して樹木が倒れた。イッセーはわざと外すように攻撃したのだ

 

「なんのつもり!?」

 

「・・・・・」

 

「人を馬鹿にして・・・・」

 

怒りの感情を覚える堕天使の女はもういちど手のひらに光の槍を形成したその時彼女の耳に小さな魔法陣が展開した。

 

『カワラーナ、計画について話がある戻ってこい』

 

「なに!ドーナーシーク私は今はそれどころじゃ・・・」

 

「いいから戻ってこい命令だ。お前にもメリットな話だ」

 

すると堕天使の女の耳に小さな魔法陣が消えていった

 

「ちっ!命拾いしたわね!待っていなさい貴方必ず殺してやるわ!」

 

堕天使の女は黒い翼を纏いこの場から消えていった。

すると赤色の魔法陣が現れた。

 

「小猫!大丈夫!?」

 

「部長・・・・」

 

「あれは・・・赤龍帝・・・!?」

 

魔法陣から二人の女性が現れた一人は赤髪の美少女ともう一人は黒髪を束ねた女性だった。

 

「・・・・・」

 

イッセーはこの場から去ろうとして動いた。

 

「待ちなさい!貴方は一体誰なの!」

 

リアスの問いにも答えないイッセーはそのまま立ち去ったが前に美少年がイッセーの前に防いだ。

 

「悪いけど、部長の質問に答えてもらうよ」

 

「裕斗!」

 

美少年は剣を持ってイッセーにリアスの質問に答えようとし道を塞いだ。

 

「悪いが相手にしている場合じゃない」

 

イッセーの周りに魔法陣が展開して下から上まで上がり消えていった。

 

「待て!!」

 

美少年は捕まえようとするも届かずに逃してしまう

 

「赤龍帝・・・・・」

 

「部長・・・私もう一度、あの赤龍帝の正体の人に会ったらお礼を言いたいです。」

 

「小猫・・・・」

 

小猫はリアスの制服の袖を掴みそう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

イッセーは自分の家の前に到着して魔法陣から姿を現した。

 

「ふう今回は顔がバレずにすんだな・・・」

 

『相棒、このままあの娘に隠し続けるのか?』

 

「なんども言うなドライグ、俺は赤龍帝で常に戦う運命を背負っているんだ。関係ない人を巻き込むわけにはいかない。だから俺一人でこの町に堕天使やはぐれ悪魔がいたら退治すればいい」

 

『そうか・・・お前がそのつもりなら何も言わない』

 

「じゃあ家に入るか・・・ただいま・・・」

 

イッセーは家の扉を開けて自分の家に入った

 

「おかえりなさいイッセー」

 

「今日はやけに遅かったな・・・」

 

「ああ今日は教室の掃除当番だったから・・・・」

 

イッセーは夕食を取って風呂に入り自分の部屋に戻って睡眠を取った。次の日

 

 

 

イッセーは学校の昼休み、昼食を取る為に購買でパンを買おうとした。左角に曲がろうとした瞬間

 

「きゃっ」

 

「あっと」

 

お互いにぶつかりイッセーは尻もちをついた。その時、ぶつかったもう一人から手がかざしてきた

 

「大丈夫?」

 

「大丈夫で・・・・」

 

目を開いた直後、少しだけ驚いた。なぜならそのぶつかった相手はリアス・グレモリーだった。

 

「だ、大丈夫ですそれじゃあ!」

 

「あ、ちょっと・・・・」

 

イッセーは今すぐその場から立ち去ろうとした。

 

「ねえ朱乃、彼は・・・・」

 

「確か・・・2年生の兵藤一誠とか聞きました。」

 

「兵藤・・・一誠・・・・」

 

リアスは彼の名前を聞いて何やら考え込んでいた。

 

 

 

 



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第3話

 

「ドライグ最近、堕天使が頻繁に多くなっているな」

 

『昨日、相棒があの堕天使と戦ったことで相棒のことを探しているのではないか?』

 

「でも俺は後悔していない、うちの学校の生徒を守る為に動いたんだ。それよりあの子はなんで堕天使に襲われていたんだ?」

 

『俺が聞きたいぐらいだ』

 

イッセーは深く考えながら歩いていた。後ろに人影が映った。

 

「・・・・・」

 

グレモリー眷属の塔城小猫がイッセーを見張っているように見つめた。そして小猫はオカルト研究部の部室に帰り部長のリアス・グレモリーに報告した。

 

 

 

「部長、あの先輩から凄まじい魔力を感じました」

 

「そう・・・ありがとう小猫・・・」

 

「部長もしかすると彼は・・・」

 

「ええさっきぶつかった彼の声と赤龍帝の声と似ているわ」

 

「つまり彼が赤龍帝なのですか?」

 

「まだ実際見てみないとわからないわ、明日は彼に詳しく聞いてみましょう」

 

「「「はい!」」」

 

 

放課後

 

「さて今日も帰るか・・・」

 

ドカン!!

 

「!?」

 

学外の公園から爆発が起こった。イッセーはそれに聞こえてすぐに学外の公園に向かい駆けつけた。そこには小猫と堕天使の女がいており、またも同じ状況だった

 

「この男について知らないかしら・・・」

 

「知りません!!」

 

堕天使の女は手に写真を持っており写真の中にはイッセーが写っていた

 

「本当かしら?じゃあ、もっと追い詰めて苦しみを味わせようかしら・・・」

 

「そこまでだ!!」

 

「ん?」

 

イッセーが赤龍帝の鎧を纏い小猫と堕天使の女の間に入った。

 

「お前たちはなぜ無闇に人を襲うことができるんだ?」

 

「下級な人間を殺しても問題ないでしょう?ただそれだけよ、探していたわよ、兵藤一誠君・・・」

 

「!?」

 

「兵藤一誠・・・やっぱり・・・」

 

小猫は堕天使の女の口から兵藤一誠の名前が口出ており小猫はそれを聞いて赤龍帝の正体が兵藤一誠であることに理解した。

 

「誰から俺のことを」

 

「アザゼル総督とシェムハザ様から貴方を殺すように命を受けて貴方を探していたの昨日はカワラーナが世話になったみたいけど」

 

「昨日の堕天使はお前の仲間か?」

 

「ええ、貴方は神滅具の所有者で赤龍帝の籠手を持つ者そんな下級な人間がこの町にいたら邪魔でしかないの」

 

「俺のことが目障りのようだな・・・」

 

「そうよお喋りはここまでにしてさっそく貴方を殺すわ」

 

堕天使の女は手に複数の光の槍を持ちイッセーに向けて投げて一斉に槍の雨が迫ってきた。

 

「悪いが殺されるつもりはない!」

 

イッセーは光の槍の雨に向けて魔力を溜めて魔力の弾を発射した。同時にぶつかり合い爆発が起こった

 

「くっ!!こうなったら・・・・これはどうかしら!!」

 

「何!!」

 

「え・・・」

 

堕天使の女は最大魔力で複数の光の槍を展開して違う方向素早く投げた。投げた先は小猫がいておりイッセー急いで小猫のいる所に移動して小猫を突き飛ばした。

 

「ぐっ!」

 

イッセーは、光の槍の攻撃を喰らうが両腕をクロスしてガードする

 

「兵藤先輩!!」

 

「はははははは!!バカね!そんな下級悪魔を助けるなんて」

 

「どこまで卑怯な奴だ。」

 

「卑怯?ありがとう最高の褒め言葉よ」

 

堕天使の女は背中から黒い翼を展開して飛んでいった。

飛んだ先には町がある所だ

 

「待てどこに行く!?」

 

「無差別に人を殺しちゃおうかしら?ん?」

 

堕天使の女は邪悪な笑みを浮かんだ。向こうに遊んでいる女の子の子供がいておりその女の子を捕まえて人質をとった

 

「動かないで!その子を助かりたければ今すぐ禁手を解くのよ」

 

「うわーん!!」

 

「どこまで性根腐ってる!」

 

「この子がどうなってもいいの?」

 

「・・・・わかった。今すぐ禁手を解く、だからその子を解放しろ」

 

イッセーは禁手を解き赤龍帝の鎧を解除した。

 

「そのまま動かないでね」

 

堕天使の女は最大魔力で巨大な光の槍を形成してイッセーのほうに投げた。

 

「ぐはっ!!」

 

イッセーは堕天使の光の槍に直撃して胴体に貫き大量に血が流れた

 

「兵藤先輩!!」

 

「約束通りその女の子は解放するわ」

 

堕天使の女は女の子を解放した。女の子は逃げて去っていった。小猫はイッセーのそばに駆けつけイッセーを抱える

 

「大丈夫ですか!?」

 

「それじゃあね兵藤一誠君、精々あの世に行くといいわ最後に名前を教えてあげる私は高貴な堕天使レイナーレよ、さようなら。」

 

レイナーレは黒い翼を身を隠しこの場から消えた。

 

「がはっ」

 

「しっかりしてください!!」

 

「大・・・丈夫か?その子に怪我は・・・ないか・・・」

 

「何を言っているんですか!?先輩のほうが!?」

 

「確かにな・・・・でもその子が無事で・・・よかった」

 

イッセーは大量に血を流し倒れて死ぬ寸前だった。その時イッセーの左手の甲に光が宿った

 

(相棒・・・・)

 

(すまねぇ・・・ドラ・・・イグ・・・俺はもうここまでだ・・・・お前とは子供の頃から一緒にいてくれたよな、ありが・・・とう)

 

イッセーは子供頃からドライグと共に17年間一緒にいてくれたことに感謝していた。いつも二人ではぐれ悪魔などを倒す時は彼の力を借りて一緒に戦ってくれたことに思い出していた。さらに家族の姿を思い浮かんでいた。俺が死んだら二人は悲しむに違いないと

 

(もう意識が・・・遠くなってきた・・・な・・・)

 

(相棒・・・・)

 

イッセーはまぶたを閉じていく身体がピクリと動かなくなった。これで兵藤一誠の命が絶命した。その時だった

 

「アナタね私を呼んだのは」

 

「・・・・?」

 

「部長・・・」

 

突然、女の声が聞こえてきた

 

「貴方の命は私が拾ってあげるだからその命、私のために使いなさい」

 

イッセーの周りに真紅の魔法陣が映った。そして彼の意識が途切れた。

 

 

 



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第4話

「う・・・うーん」

 

イッセーは徐々に目を覚まし起き上がり。見渡すと自分の部屋にいた

 

「俺の部屋・・・?確か俺は・・・」

 

『目が覚めたか相棒・・・』

 

「ドライグ、俺はどうなっているんだ。なぜ生きている?」

 

『相棒、お前は悪魔として転生して蘇生したのだ。』

 

「悪魔に・・・・ぐっ!」

 

窓から太陽の光がイッセーに照らしだした。その時イッセーは気分が悪くなっていた。

 

「悪魔は光に弱いと聞くがここまでとは」

 

以前ドライグから悪魔は光が弱点と聞いており、自分も悪魔になってここまで光が最大の弱点なのだと理解した

 

「ドライグあの後どうなったんだ。お前は見ていたんじゃないのか?」

 

『ああ、あの娘からお前の死体にチェスの駒を捧げていた。』

 

「チェスの・・・・」

 

『そしてお前は悪魔に転生に成功し気を失っている間にあの娘がお前を運んで家まで自分の部屋に転移して、ベットに寝かせ、そのまま魔法陣で帰っていった。』

 

「そうか・・・・」

 

イッセーはドライグから事の経緯を話してくれたことにより理解した。

 

『相棒、赤龍帝の籠手なんだがどうも様子がおかしくてな』

 

「様子?」

 

『お前が悪魔になった後になにやらエラーが発生してらしくてな今、俺が調整している最中だ』

 

「それで修復するのには時間は?」

 

『しばらくは時間はかかる、禁手であるバランス・ブレイクはできない、だが赤龍帝の籠手自体は展開できるが今はメンテナンスが必要だ。その間お前は学校に行ってリアス・グレモリーを探してこい』

 

「そうか・・・それじゃあドライグ、俺が学校に行ってる間、赤龍帝の籠手の調整を頼む」

 

『任せておけ』

 

「イッセー早くしないと遅刻するわよー」

 

「ああわかったよ母さん今、着替えて降りてくる」

 

一階から母の声が聞こえてイッセーはすぐに制服に着替えて朝食を取って学校に向かった。

 

 

 

 

イッセーは駒王学園に到着して校舎の中に入り教室に入室した。

 

「おはようイッセー」

 

「おはよう松田」

 

「今日から1時限目で数学のテストの発表だぜ、予習で効果が出てくるといいよなー」

 

「そうだな元浜・・・・」

 

席に付いたイッセーは松田と元浜と話していた最中に教室の扉が開いた。開けた本人は美少年の生徒だった。

 

「君が兵藤一誠くんかな」

 

「お前は・・・」

 

「ん?隣のクラスの木場祐斗・・・」

 

「イッセーよお前、木場と知り合いなのか?」

 

木場祐斗、イッセーの同学年として駒王学園一のイケメンとして女子に人気がある生徒だ。

 

「放課後、僕と一緒に旧校舎にあるオカルト研究部まで来てくれないかい?君に会いたい人が呼んでいるんだ」

 

「・・・・わかった。放課後だな」

 

「それじゃあ放課後にこの教室で君を迎えにくるよ」

 

木場はこの場から退室して後にした。

 

「今日もかっこよかったね木場君」

 

「ホント彼氏にしたいよねー」

 

女子たちは木場に見惚れた様子で会話をしていた

 

「相変わらず女子にすごい人気だな木場」

 

「ああ、女子からこれほど黄色い声援を送られるとは、やっぱすげぇよな」

 

松田と元浜は木場の人気にすごいと呟いた。一方イッセーは、

 

(木場は放課後にこの教室に迎えにくる、リアス先輩に俺が赤龍帝の経緯を話す必要があるな)

 

イッセーはそう考えこんだ時にチャイムが鳴り担任が入室してきた。そして授業を受けてから昼休みから放課後

に時間が経った

 

「それじゃあ帰ろうぜ」

 

「ああ」

 

生徒たちは次々と教室から退室し帰って行った。松田と元浜はイッセーから今日は先に帰ってくれと伝えて帰っていった。イッセーは木場が来るのを待ちずっと席に座っていた。すると扉が開いて木場が現れた。

 

「お待たせ兵藤君それじゃあ部長の所まで案内するよ」

 

「ああわかった。」

 

イッセーは木場の後について行き旧校舎の所まで移動した。そしてオカルト研究部というプレートが付いた扉まで着き木場はノックをした。

 

「部長連れてきました。」

 

「入って頂戴」

 

部屋の中からリアス・グレモリーの声が聞こえ入ってくるように聞こえた。木場が扉が開くと俺も後から続いて入室した。部屋全体は壁には奇妙な文字と床にはソファーとの間にと机があり、棚には怪しげな物置が置いていた。まさにオカルト研究部の名にふさわしかった。

 

「兵藤先輩・・・」

 

「君は・・・確か塔城・・・・」

 

ソファーに座っている少女は可愛らしく小柄で銀髪の特徴の塔城小猫、駒王学園のマスコットキャラで男子生徒でも人気を誇る後輩だ。彼女もリアス・グレモリーの配下でもある

 

「あの時は助けてくれてありがとうございました。」

 

「君が無事でなによりだ。あの後、本当に怪我は大丈夫だったかい?」

 

「はい、私は本当に大丈夫でした。」

 

「それはよかった。リアス先輩は今どこに?たしかにこの部屋から聞こえたんだが・・・」

 

部屋を見渡すとリアス・グレモリーの姿はどこにもいなかった。部屋の奥からシャワーの音が聞こえきてカーテン越しに女性らしき陰影が写っていた。

 

「/////」

 

イッセーは顔を赤くしてシャワーの方を見ずに違う右の方向に見つめた。

 

「部長これを」

 

キュッとシャワーを止める音に続いてリアス・グレモリーとは違う女性の声が聞こえた。他にも誰かいるみたいだ。

 

「ありがとう朱乃」

 

リアス・グレモリーは朱乃に渡された制服に着替えた。そしてカーテンが開きリアス・グレモリーが姿を現す、その後ろには黒髪のポニーテールの女性がいた

 

「あらあら、貴方が兵藤一誠君ね私は姫島朱乃と申します以後お見知りおきを」

 

「兵藤一誠です。」

 

姫島朱乃が丁寧に挨拶するとイッセーも短く自己紹介する、これでオカルト研究部の悪魔全員が揃った。

 

「さあ全員そろったこと所でお話をしましょう座りなさい兵藤一誠君」

 

「はい」

 

イッセーはリアスから座るように言われ備え付けられたソファーに腰を下ろす

 

「イッセー私たちオカルト研究部は貴方を歓迎するわ、ようこそ私たちの悪魔の世界に」

 

リアスはイッセーに悪魔の世界にようこそと歓迎した。

イッセーは悪魔の世界にどう運命を揺るがすのか!?

 

 

 

 

 



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第5話

オカルト研究部の部室にソファーに腰を下ろすイッセーはリアス・グレモリーからあること質問される

 

「それじゃあ貴方に聞くわ、貴方はなぜ自分の正体が赤龍帝と私たちに名乗らず、私たちに正体を隠していたのかしら?」

 

「自分が赤龍帝と名乗らなかったのは二天龍の運命をリアス先輩たちに巻き込むわけにはいかなったんです」

 

イッセーは自分が赤龍帝に名乗れば敵勢力の誰かがイッセーを探す為にイッセーの関係者たち襲うかもしれないと判断して周りの人間には自分が赤龍帝と隠していたことと白との戦いをリアスたち巻き込むわけにはいかないとに話した。

 

「なるほどそういうことね、それじゃあ駒王町のはぐれ悪魔やはぐれの他種族を退治していたのは?」

 

「この駒王町のをはぐれ悪魔や堕天使の連中に好き放題させるさせるわけにはいかなったんです俺はこの駒王町が大好きなんです。俺が育った場所を・・・」

 

そうイッセーは幼少期の頃この駒王町に暮らして家族と一緒に過ごし楽しい思いを過ごしていた。そんな町をはぐれ悪魔や堕天使たちに好き放題させるわけにはいかなった。だからこの町を守る為に戦ったと喋った。

 

「俺は誰かが傷つくのは見ていられなかった。それが戦っていた理由です。」

 

「一人で戦っていたのね・・・・」

 

リアスはイッセーの説明を聞いて優しい男だと理解する、

 

「イッセー貴方は私たちグレモリー眷属に入ることに関しては異論はないかしら?」

 

「ありません、拾って頂いた命、リアス先輩に尽くします」

 

「ありがとうイッセー、そう堅苦しまなくていいわよ後、私のことは部長と呼んでもいいわ」

 

「わかりました部長」

 

「それじゃあグレモリー眷属となったイッセーに皆で自己紹介しなければね」

 

リアスの一言がきっかけに皆、立ち上がりそれぞれ自己紹介する

 

「2年の木場祐斗よろしくイッセーくん」

 

「1年の塔城小猫です・・・。」

 

「3年の姫島朱乃ですわ、オカルト研究部で副部長を務めています」

 

「そして私が皆の主、リアス・グレモリー家の爵位は公爵よろしくねイッセー」

 

「はいこちらこそよろしくお願いします。2年の兵藤一誠です。同じグレモリー眷属としてよろしくお願いします。」

 

全員自己紹介が終わったその時、リアスの机に突然、小さな魔法陣が現れ初老の男性の姿が映った。。

 

『リアス・グレモリーはおるか?』

 

「大公様・・・はい私ならここにご要件は・・・」

 

『お主に依頼じゃはぐれ悪魔の討伐を依頼を申し込みたい、引き受けてくれるか?』

 

「わかりました。場所はどの辺りに?」

 

『場所は駒王町一丁目の町外れの廃墟に潜んでおる、では討伐の件は任せたぞ』

 

そう言って魔法陣の上に映っていた大公が消えた。

 

「今回の依頼ははぐれ悪魔の討伐、場所は駒王町の一丁目の町外れの廃墟よ皆、準備はいい?」

 

「「「「はい!」」」」

 

オカルト研究部の全員ははぐれ悪魔のいる廃墟に魔法陣で移動する、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔法陣で町外れの廃墟の前に到着した全員建物の中に入った。部屋全体に血の匂いが漂う、そして巨大な怪物の影が映る

 

「ククク・・・これは美味しそうな獲物だぁ」

 

「貴方ははぐれ悪魔のバイサーね貴方を討伐するように言われたの大人しくしてもらおうかしら」

 

月が照らしだすと姿が映った。姿は上半身は人型で下半身は馬の四速歩行の足で、右手には剣を持っている醜悪なはぐれ悪魔の姿だった

 

「チッ!この紅の髪グレモリーの娘か・・・私の食事を邪魔するものは許さん!」

 

「イッセー今日は貴方は見学よ私たちの戦いをしっかり見ておきなさい」

 

「わかりました。」

 

「さあ私のエサになる奴は誰かなぁ!!」

 

バイサーは剣でイッセーたちに突き刺さそうとした。全員迫りくる剣を躱した。バイサーは地面に刺さった剣を抜こうとする

 

「イッセー私以外のみんなは『悪魔の駒』というチェスの駒で『女王』『騎士』『戦車』『僧侶』『兵士』の駒で転生悪魔として悪魔に転生しているわ、祐斗の駒は・・・・」

 

「ぐおぉおおお!!」

 

バイサーは剣で木場に攻撃するが木場が突如消えて、バイサーの後ろにいた。振り向くバイサーは突如に左腕に痛みが走った。なぜなら左腕が切断されていたからだ

 

「『騎士』で特性は速度の上昇よ、『騎士』は速度が速いのが特徴を持つ駒、彼の最大の武器は剣を扱う、次は・・・」

 

「うがああああ!!」

 

剣を捨てたバイサーは右手で小猫を手で押しつぶす。イッセーはすぐに助けに行くがリアスに止められるなぜなら

 

「えい」

 

「がああぁぁぁ!!」

 

小猫はバイサーの迫りくる手を持ち上げて壁に投げ飛ばす。

 

「小猫の駒は『戦車』攻撃力と防御力が上昇するのが特性を持つ駒を宿しているあの子の最大の武器は攻撃力と防御力が特徴よ最後は」

 

「おのれ!よくも!」

 

バイサーは倒れた状態で右手でリアスを捕まえようとするが突然、身体全体が痺れた。

 

「あらあら、部長に手を出すなんておいたが過ぎますわよ」

 

朱乃の手から電撃が発生する

 

「朱乃の駒は『女王』王以外の駒の特性を備え持つ最強の駒で、最強の副部長よ、彼女には魔力の雷を使った攻撃を得意としている」

 

「あらあら、うふふふ」

 

「ぎゃあああ!!」

 

真上から雲が発生して落雷がバイサーに落ちてきた。しかも何度も何度も雷に直撃して、朱乃は楽しむように笑っていた。

 

「笑っている・・・?」

 

「朱乃は究極のSだけど味方には優しいから安心して・・・」

 

「そ、そうですか・・・」

 

「うふふふ、もう限界かしらでは最後に部長ですわ」

 

リアスは倒れているバイサーに近づいた。

 

「何か言い残すことはあるかしら?」

 

「殺せ・・・」

 

「そう・・・それじゃあ潔く消えなさい!」

 

リアスは手に魔力の球体を作りそれをバイサーに向かい撃つ、バイサーは跡形もなく消滅した。

 

「これで依頼は達成出来たわ、イッセー、私たちの戦いを見てどうだった?」

 

「仲間と連携しながら敵を倒していくことで一人で戦っていた俺に取って参考になりました。」

 

「それはよかったわね」

 

「それで俺の駒はどのような特性を?」

 

「貴方の駒は『兵士』よ」

 

「『兵士』って最弱の駒の?」

 

「そうよ、けれど『兵士』は決して最弱の駒ではないわ、『兵士』の特性は『王』以外の駒の特性に昇格することができて、その能力を使うことを『プロモーション』という特性を持っているわ」

 

「王以外の駒の特性を昇格できるか・・・・わかりました。部長『兵士』は決して弱いわけではないのですね」

 

「そうよ、今度貴方の戦い方を楽しみにしてるわ」

 

リアスは笑顔でそう答えた。そして全員、オカルト研究部の旧校舎に帰還し、大公にはぐれ悪魔の討伐について報告した。

 

 

 



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第6話

 

イッセーが悪魔になってから一週間が過ぎた。イッセーは三枚の書類を手にしてオカルト研究部の部室に入室しリアスに依頼達成について報告した。

 

「失礼します部長、依頼された依頼を達成しました。」

 

「ご苦労様イッセー」

 

「一件目はお得意様のバイク屋の店長から一緒に何台のバイクの整備をして完了し、二件目は一軒家の住人からエアコンの修理を行い、三件目はの時計屋の大時計の修理を行いました。」

 

「それはなによりだわ、イッセーは機械の修理が得意なの?」

 

「はい、中学の頃からバイクに乗って、自分で修理したり、家庭ではデジタル時計やエアコンの修理を勉強していました。」

 

「そうなのね、それだったら今度、修理しておきたい物があるからその時はお願いね」

 

「わかりました。部長」

 

「今日はお疲れ様」

 

「お疲れ様でした。」

 

イッセーは一礼してオカルト研究部の部屋から退室する

自分の家に帰る仕度をした。

 

 

 

 

 

次の日、今日は土曜日、イッセーは公園のベンチに座りドライグと話しをしていた。

 

「ドライグ、赤龍帝の籠手の調整はどうだ?」

 

『まだ時間は掛かる、今俺が赤龍帝の鎧に変身できるようにメンテナンスしているから、しばらく待つことだ』

 

「そうか・・・じゃあ引き続き頼む」

 

『ああ任せろ』

 

手の甲に光が消えてドライグとの会話が終わった。

イッセーは帰ろうと立ち上がった。その時

 

「きゃあ!」

 

「え・・・?」

 

突然、女性の悲鳴の声が聞こえた。振り返るとヴェールを被った金髪の美少女が転んでいた。

 

「大丈夫か?怪我は・・・?」

 

「は、はい・・・私は大丈夫です」

 

イッセーは彼女に手を差し伸べると彼女は差し伸べた手を受け取った。近くで見るとシスターの少女だった。

 

「はわわわ!荷物が!」

 

彼女が辺りを見るとトランクが見つかったがトランクが全開に開いており中身に入っていた。物が散らばっていた。

 

「一緒に拾うのを手伝うよ」

 

イッセーは最初に散らばっていた物を拾いトランクに入れる手伝いをした。ようやく最後の物をトランクに入れて終わった。

 

「ありがとうございました。」

 

「礼はいい、それより、君は日本人じゃないようだがこの町に何しに?」

 

「今日からこの町の教会に赴任してきたんですが道に迷ってしまって、道を聞こうにも言葉がわからなくて・・・」

 

「そういうことか、教会なら俺が知っている、案内する」

 

「良いんですか・・・?」

 

「ああこの町全体は把握している、付いて来てくれ」

 

「ありがとうございます!では・・・」

 

「うわっ!」

 

突然、男の子の声が後ろから聞こえた振り返ると転んでいたようで膝に血が滲み出る怪我をしていた。

 

「ちょっと待ってください・・・」

 

少女は少年の近くまで駆け寄る、少女は少年の膝に両手をかざすと彼女の手から緑色の淡い光が発光し少年の膝の怪我が消えていった。彼女の中指には指輪らしきものを付けていた。

 

(あれは、神器か?まさか彼女も神器の所有者・・・?)

 

イッセーは彼女が神器使いの者と見て驚きを隠せずにいた。

 

「はい、これで終わりましたよ」

 

「ありがとう!お姉ちゃん!」

 

少年はお礼を言って立ち上がった、その時、母親らしい女性が少年に駆け寄り手を繋いだでこの場から離れようとすると女性は恐怖に染まった顔で少年と共に去った。

この時、少女の顔は悲しそうな表情だった。

 

「・・・・・」

 

「大丈夫か?」

 

「え!は、はい!私は大丈夫です!」

 

「それじゃあ案内する付いて来てくれ」

 

イッセーは少女と一緒に教会までの道のりを案内する数分後にようやく教会らしきものが見えて着いたその時

 

(うっ!!なんだ?この悪寒は!!)

 

イッセーは全身に寒気が走り、脳すら痛みが入った。

イッセーは少女に気づかないように表情を作った。

 

「(まさか、これは教会の影響か!?だとしたら悪魔の俺にとって痛みが入るのか!?)・・・着いたぞ」

 

「ありがとうございます!」

 

「じゃあ俺はこれで・・・」

 

「え?待ってください少しお礼でも・・・」

 

「お礼はいらない、このあと用事があるんだ。それじゃあ・・・」

 

「あ、あのせめてお名前だけでも!」

 

「俺は兵藤一誠だイッセーって呼んでくれ、また会う時が来たらまた会おう」

 

「私は、私はアーシア・アルジェントって言いますアーシアと呼んでください」

 

「アーシアか分かった縁があったらまた会おう!」

 

「はい!またお会いしましょうイッセーさん!」

 

発汗したイッセーは急いで教会から離れようとするして教会の場から走り去った。アーシアは嬉しそうな表情を見せる、すると遠くから教会の屋根から人影があった

 

「あの男、生きていたの!?」

 

レイナーレが教会の屋根に立って殺したはずの兵藤一誠が生きていることに驚きを隠せずにいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

オカルト研究部の部室

 

 

「二度と教会に近づいてはダメよ!あの場は悪魔にとって敵地なんだから!」

 

イッセーはリアスから説教を受けていた。なぜなら、俺があの少女に教会を案内している所を使い魔で見ていたからだ

 

「踏み込めばそれで問題になるの。いつ光の槍が飛んできてもおかしくないのよ?」

 

イッセーはもし一歩間違えれば光の槍が身体に刺さっていたかもしれないと予想した。

 

「それと教会の関係者に近づくのもダメよ。悪魔祓いが特に危険で悪魔祓いの光を受けた悪魔は完全に消滅し無に返すわ」

 

「無に返す・・・・」

 

「そうよ、だから二度と教会に近づかないと誓いなさい」

 

イッセーは『無に帰す』ことがどういうことか理解した。そしてリアスから二度と教会に近づかないとリアスと約束した。

 

「勝手な行動して申し訳ありませんでした。部長」

 

「いえ私の方こそ熱くなりすぎたわ、ごめんなさい」

 

イッセーはリアスが心から心配しているのを感じて勝手な行動したことにリアスに謝罪した。リアスも熱くなりすぎたことにイッセーに謝罪して返した。

 

「さてお説教はここまで、イッセー次の依頼よ、よろしく頼むわね」

 

リアスは依頼主の依頼のプリントをイッセーに渡した。依頼主の内容を見たイッセーは向かう準備をし扉の前に出ていこうとした

 

「それでは行ってきます。部長」

 

「あら魔法陣で行かないの?」

 

「歩いて行きます。今日の依頼主の住所は近所みたいですので」

 

「そう、元気でいいわね」

 

リアスは微笑みながら関心していた。イッセーはオカルト研究部の部室から退室し依頼主の住所まで向かった。

 

 

 

 

「ここか・・・・!?」

 

突然、あの家の扉からとてつもない悪寒が流れた。イッセーは嫌な予感をして、急いであの依頼主の家の中に入った。

 

「これは・・・・」

 

中を見渡すと血が床に流れており壁に依頼主と思わせる死体が両手両足に大きな釘が刺さって貼り付けにされていた。

 

(流れた血は滴っている・・・つまり数分前に殺されていた可能性が高い犯人は・・・)

 

「おやおや?悪魔くんではあ~りませんか?」

 

「誰だ!?」

 

イッセーは右に振り向くとそこには神父らしき白髪の少年がソファーに座っていた

 

「俺が誰かって?いいでしょう!答えまーす!俺の名前はフリード・セルゼン・・・とある悪魔祓い組織に所属している少年神父でござーす!!」

 

フリードは軽そうな態度で自己紹介をする、イッセーは鋭い目つきでフリードに睨む

 

「お前がこの人を殺したのか?」

 

「ピンポーン!!そうだよー!悪魔に魅入られた人間は人間として終わっていますから、殺したんす!」

 

フリードはソファーから立ち上がり、ふざけた口調でくるくると回るのを止めて依頼主の死体を足で踏み付けた。

 

「何をしている?」

 

「あ、だって~悪魔に魅入られた人間は俺たちの敵だからムカついて踏み潰してまーす!」

 

「その足を退けろ・・・外道が・・・!」

 

「あ、何?悪魔の分際で俺に命令するの?なら尚更頭に来ちゃったよ!」

 

フリードは懐から左手に銃を右手に光の剣を取り出した。イッセーは赤龍帝の籠手を展開し戦闘に掛かるその時

 

「きゃああああ!!」

 

「え・・・・」

 

突然、この部屋角から女性の悲鳴が聞こえたその声の主は

 

「なぜ君ここにアーシア・・・?」

 

「イッセーさん・・・?」

 

なんとアーシア・アルジェントがこの場にいたからであるイッセーはアーシアがここにいたことに驚きを隠せずにいた。

 

「どうしてここに?それにこれは・・・・」

 

アーシアは貼り付けにされた死体を見て驚きを隠せずにいた。

 

「あれ~君たちもしかして知り合い?あーそんなことより君はこれを見るのが初めてだったかな~アーシアちゃんこれが俺たちの仕事、悪魔に魅入られた人間はこうして始末するんす、そこいるクソ悪魔も今から始末する予定ですから」

 

「イ、イッセーさんが悪魔・・・・?」

 

「そうだよ~あれ知らなかったのかな~?」

 

アーシアが悲しげな表情でイッセーを見る、イッセーも申し訳なさそうな表情で顔を違う方向に向けた

 

「さてアーシアちゃんこれからこのクソ悪魔を始末しなきゃならないのだからバレないように結界を張ってくれないかな」

 

フリードがそう言うとアーシアはイッセーを庇うように両腕を広げた。

 

「あ、何の真似だアーシア」

 

「よせ!アーシア!」

 

「フリード神父様この方を見逃してください!例え悪魔でもイッセーさんはいい人です。こんなこと主がお許しになるはずがありません!」

 

「はああああ!!何言ってんだこのアマ!!悪魔は俺たちにとって敵だと言うことを忘れたのか!?」

 

フリードはアーシアの胸ぐらを掴んだフリードは悪魔が敵であることを学んだつもりでアーシアに暴言を吐いた。

 

「悪魔でもいい人はいます!!」

 

「いねぇえぇぇよバァァカァァ!!もういい!テメェはそこで見ていろ!」

 

フリードはアーシアを壁に放り投げアーシアは壁に直撃した

 

「あう!!」

 

「アーシア!」

 

「さあ今からバラバラにしてあげますからね~!」

 

フリードは光の剣でイッセーに振り下ろすがイッセーは瞬時に躱してフリードの顔面を赤龍帝の籠手で殴りつけた

 

「いでぇ!!チキショー!やりあがったな~!バキュン!!」

 

フリードは左手で銃の引き金を引いて頭に向けて銃弾を発射するとイッセーはすぐに躱すが顔の頬にかすり、頬に少し痛み走った。

 

「これは・・・光の弾か・・・」

 

「ピンポーン!エクソシスト特製、祓魔弾お味はいかがすかー?」

 

(油断していたら命取りになるな奴の光の剣や銃に注意が必要だ・・・)

 

イッセーは瞬時にフリードに接近しフリードは左手に持っている銃でもう一度、引き金を引き二回連射した

がイッセーは二つの弾を避けてフリードの間合いを取り彼が持っていた光の剣を足で蹴飛ばし光の剣は落ち左腕を掴み背負い投げで投げ飛ばした

 

「があぁ!!てめぇよくも俺を投げやがったな!!今度は本気で・・・」

 

突然、真紅の魔法陣が現れた。グレモリー紋章が書かれていた、そこには木場と小猫と朱乃とリアスが現れた。

 

「イッセー君助けに来たよ」

 

「あらあらこれは大変ですわね」

 

「エクソシスト・・・」

 

「大丈夫?イッセー」

 

「みんな・・・」

 

「いやっほ~悪魔の団体様のご到着~!」

 

「貴方ね、私のかわいい下僕を可愛がってくれたのは、」

 

リアスは鋭い目つきでフリードに睨みつき、リアスは全身に魔力を纏いフリードに手を向けるが堕天使の気配を感じた

 

「はいはい可愛がってあげましたよ~けど残念~もうじき堕天使の皆さんがここに来まーす」

 

「部長、堕天使の数が複数います、撤退しないとこちらが不利です!」

 

「分かったわ、みんなここから離れるわよ!」

 

「部長!せめてアーシアだけでも!」

 

「無理よこの魔法陣はグレモリー眷属だけしか移動できないの・・・」

 

「そんな・・・」

 

「イッセーさん行ってください私なら大丈夫ですから」

 

「アーシア・・・」

 

「またお会いすることになったら会いましょう」

 

「アーシア・・・クソっ!」

 

グレモリー眷属はすぐに魔法陣でオカルト研究部の部室まで移動することに成功した。イッセーはアーシアを連れてあげなかったことに落ち込んでいた。

 

 

 

 



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第7話

 

 

 

フリードの一件で一週間が経ち、兵藤一誠はアーシアを連れて行けなかったことに後悔し外で公園で歩いていた。学校は当然登校しておらず、両親は学校に行かない理由を聞かず、何か悩みがあることに気づいて「学校に行く決心がついたらまた登校すればいい」と言ってくれた。

 

(アーシア・・・お前は無事なのか?あれから一週間が経ち探そうにも・・・)

 

なんとかオカルト研究部に帰還した際リアスからは「もうあのシスターのことは諦めなさい、あの子は私たちの敵なのよ」とイッセーに警告していた。イッセーも本当に見捨てていいのかと悩んでいた。

 

(俺が勝手に動けば悪魔や堕天使の間に問題が起こる、そうなったら部長の名に泥を塗ることになる・・・どうしたら・・・)

 

考えれば考えるほどアーシアの安否が気になっていた。何もできない自分にイッセーは悔やんでいた。その時・・・・

 

「イッセーさん!」

 

「え・・・・?」

 

突然、後ろから聞き覚えのある声が耳に入っ。イッセーは後ろに振り向くと笑顔のアーシアがいた。

 

「アーシア・・・・?」

 

「よかった・・・また会えました!」

 

イッセーはアーシアがここにいたことに驚きを隠せずにいた。あの一件でフリードに何か酷い目にあったんじゃないかと心配していた。

 

「アーシア・・・無事だったのか・・・?」

 

「はい、あの後、フリード神父様に怒られましたけど神父様が庇ってくれたんです。」

 

「そうだったのか・・・?」

 

イッセーはアーシアが無事であることに安堵していた。

 

「でもどうしてここに?フリードたちは?」

 

「イッセーさんに会うために教会から抜け出してきたんです。無事かどうか確認したくて・・・」

 

アーシアは心配した表情でイッセーを見ていた。アーシアもイッセーがどうなっていたのか心配して教会から抜け出して彼が無事でよかったと安堵していた。

 

「アーシアはこの町に来るのは初めてだと言ったな・・

・・」

 

「はいそうですが?」

 

「ならこの町の楽しさを教える、来てくれ」

 

イッセーはアーシアの手を繋いで駒王町の楽しさを教えるべく歩いた。

 

 

 

 

 

 

駒王町の公園の花畑

 

「わあぁー!お花が綺麗です!」

 

「ああここは花が綺麗で有名な場所なんだ」

 

イッセーはアーシアを連れて、駒王公園の花畑まで案内して歩きながら絶景していた。

 

「ここは花を見ながら歩いて楽しむスポットなんだ・・・」

 

「本当にお花が綺麗です。」

 

アーシアはお花畑を見て笑顔で喜んでいた。イッセーは次の有名な場所に案内した。

 

 

 

 

次は喫茶店まで移動して。イッセーとアーシアは席に座ってお茶をしていた。そこで店員に注文していた。ケーキが机に運ばれてきた。アーシアがイチゴのケーキを口にして美味しいと絶賛していた。

 

「美味しいです!」

 

「ここのケーキはクリームが濃厚でイチゴが甘いのが特徴なんだ。よく友達とこの店に来ている」

 

イッセーは土日に松田と元浜と一緒にここの喫茶店で休憩していたことがあった。注文したケーキがとても絶賛で、有名な場所として記事に書かれていた。

 

「イッセーさんは本当にこの町に詳しいのですね」

 

「ああ俺はこの町が大好きで大切に思っている」

 

イッセーはこの町を汚されないようにいつもはぐれ悪魔やはぐれ他種族と戦い。だからこの町を守る為に必死だった。

 

「嬉しいです。イッセーさんに居場所が出来て・・・・」

 

「アーシア・・・?」

 

アーシアは突然暗い顔となっていた。イッセーは何かあったのかと気になっていた。イッセーはあることを聞いてみた。

 

「アーシア一つ聞かせてくれなぜお前は堕天使の中に身を置いているんだ?」

 

イッセーはアーシアのような優しい子がどうして堕天使側にいるのか疑問だった。フリードの様な平然で人を殺すような奴の所にいるのか謎だった。するとアーシアの口から・・・

 

「私・・・教会を追放されたんです。」

 

「え・・・!?」

 

「私は以前教会でシスターを務めていました。癒やしの力を持っていた私は聖女と呼ばれ、たくさんの怪我の人を治療していたんです。教会側からこれは神の与えた試練として、私はたくさんの人の怪我を治療していました」

 

アーシアは自分の過去の経緯を話し始めた。教会はどんな怪我でも治せるアーシアを聖女と呼び、崇められ、聖女として崇拝していた。アーシアもこの力を与えてくれた神に感謝していた。と話した。アーシアは徐々に暗い顔になっていた。

 

「けどある日、私は重傷を負っている悪魔を見かけました。放っておくことはできずに私はこの方を治療して助けました。でもそれを見た神父様は私を魔女と罵り、教会側にも私が悪魔を助けたことに問題になって、聖女から魔女と呼ばれて非難されたんです。それで私は教会を追放されたんです」

 

「そうだったのか・・・・・でも堕天使のことは?」

 

「追放された私を堕天使の皆さんが面倒を見てくれると言ってくれました。「居場所がないなら一緒に来いと」言われました。」

 

(堕天使の奴らはアーシアを騙しているようにしか思えない・・・・でもアーシアは・・・)

 

「イッセーさん私はどうしたらいいんですか?堕天使の皆さんには感謝しています。でもフリード神父様のやり方には間違っています。もうこれ以上、人が死ぬのは見たくありません・・・・」

 

「アーシア・・・・」

 

「見つけたわよアーシア」

 

「!?」

 

「きゃああああ!!」

 

「逃げろぉぉぉ!!」

 

突然、爆発が起こった。爆発の原因は街の破壊の爆発だった。それを見た町の人たちは驚き逃げ回り。煙の中から翼を生えた人影が見えた。イッセーはあの声に聞き覚えがあった。

 

「レイナーレ様・・・・」

 

「ダメじゃないアーシア勝手に教会から抜け出したら」

 

「レイナーレ!!」

 

「あら誰かと思えば・・・赤龍帝じゃない・・・まさか汚らわしい悪魔に転生していたとはね・・・」

 

「なぜお前がここにいる!?」

 

「決まっているじゃないアーシアを連れ戻しによどうしても儀式に必要な存在を無視できるわけないじゃない」

 

「儀式・・・?」

 

イッセーはレイナーレの言う儀式に疑問符がつきアーシアは何かの計画の一人なのかと感じた。

 

「アーシアは戻ってきなさい、さもないと・・・」

 

レイナーレは複数の光の槍を展開しビルの方向に投げつけた。すると爆発が起こり、爆発を見た人々は逃げ続けていた。イッセーがレイナーレの前に立った

 

「やめろ!レイナーレ!これ以上、街を破壊するな!」

 

「アーシアを渡しなさい、今すぐ・・・」

 

「貴様・・・」

 

「分かりました。レイナーレ様、今すぐ戻ります。だからこれ以上、街の破壊は・・・」

 

「アーシア!ダメだ!」

 

「イッセーさん私は大丈夫です。でも、もうイッセーさんとはお会い出来そうにありません・・・」

 

「アーシア・・・」

 

「さあ行くわよアーシア」

 

レイナーレはアーシアを抱えて翼を羽ばたかせ宙に舞う

 

「赤龍帝、今回は見逃してあげるただし助けにようなんてバカな真似はやめることね、アーシアはある儀式に必要な存在なの」

 

「お前たちの言う儀式は一体何なんだ!」

 

「お喋りが過ぎたわね、それじゃあね」

 

レイナーレはアーシアを抱えて翼で飛びこの場から去っていった向かった先は教会のある所だ。イッセーは拳を握った。

 

(相棒、行くのか?)

 

(ああ、こればかりは見過ごすわけにはいかない、この町を破壊したこととアーシアを連れていったことを無視できない、部長・・・申し訳ございません、種族間でどんな出来事が起こるかわかりませんが、アーシアを見捨てることなんてできません・・・)

 

(フッ流石は俺の相棒だ好きにすればいいさ)

 

(ありがとうドライグ)

 

イッセーは急いでレイナーレが向かった教会に向かい走りだした

 

 

 



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第8話

 

 

夜になりイッセーは教会に向かう途中、身に覚えがある二人に出会った。

 

「イッセーくん・・・」

 

「イッセー先輩・・・」

 

「木場、塔城・・・」

 

木場と小猫の二人と出くわした。

 

「部長にはお見通しってわけか」

 

「ずっと使い魔を使って見ていたからね」

 

「ええ・・・」

 

「木場、塔城、悪いがこれ以上、譲れないものがあるんだ。もし邪魔するなら・・・・」

 

イッセーは赤龍帝の籠手を展開し構えた。すると木場が先に口を開いた

 

「イッセーくん実は僕たちは君に協力するために来たんだ」

 

「何?どういうことだ?」

 

「部長は心配していた。イッセー君なら必ずあの子を助けるために無茶をするから単独で乗り込むと判断して僕たちに護衛を任されたんだよ」

 

「無茶は禁物です・・・」

 

「木場、塔城・・・・ありがとう」

 

「仲間を放ってはおけません」

 

「小猫ちゃんの言う通り僕たちは仲間だ。それに・・・僕個人は神父はあまり好きじゃないだ・・・」

 

「木場・・・?」

 

木場から猛烈な殺意がこもっており、イッセーは木場は神父に何か恨みがあることに感じた。

 

「イッセー先輩、部長から伝言を預けました。先輩の「『兵士』である特性プロモーションをできるように許可したから。だから存分に戦いなさい」と言われました。」

 

「部長がそこまで・・・・」

 

「気をつけてください今から向かうのは教会です。堕天使が潜んでいる場合もあります。」

 

「分かった行こう!」

 

イッセーと木場と小猫は共に堕天使のいる教会に向いアーシアを救うべく動きだした。そして数分後、教会の扉の前に到着した。すると見張りの神父二人が待ち構えていた

 

「何者だ貴様!?」

 

「ここは神聖な教会だ直ちに出ていけ!」

 

「悪いが通させてもらう!」

 

イッセーは瞬時に二人の内一人の神父の腹部に拳を挙げ一人は気絶し、もう一人はイッセーに銃を構えるがイッセーは神父が持っている銃に蹴りを入れて神父が持っていた銃を放してしまった。そして神父の腕を持ち上げ背負い投げをして樹木の方まで投げつけ樹木にぶつかったり気絶した

 

「行くぞ木場、塔城」

 

「相変わらず、すごいねイッセー君」

 

「もう見張りを倒すなんて・・・」

 

木場と小猫はもう見張りを倒したイッセーを見て感心していた。そして教会の扉を開いた。奥には堕天使の男とその前にいるのは大勢の神父たちが待ち構えていた。

 

「待っていたぞ赤龍帝とグレモリーの下僕たち・・・」

 

コートを着たハット帽子を被り黒い翼を生やした男性の堕天使が不敵に笑う

 

「アーシアはどこだ!」

 

「あの娘なら地下の祭壇の場にいるここを通りたくはこのドーナシークを倒すことだ」

 

ドーナシークは両手から光の槍を展開し二刀流を構えた。神父たちも剣や銃を取り出して攻撃態勢に入った

 

「うらあぁぁ!!」

 

先頭に立っていた神父が剣を持ってイッセーに切りかかったがイッセーそれを躱して赤龍帝の籠手を展開して神父の頬を殴り後衛にいる神父達ごと殴り飛ばした

 

「ぐわぁああ!!」

 

「悪いが時間がないんだ。通させてもらうぜ」

 

「クソっ!調子に乗るな!!」

 

ドーナシークはイッセーの前に現れ光の槍で切り裂こうとしたが木場が間に入って魔剣を構えて光の槍とぶつかり防御した。

 

「イッセー君この堕天使は僕に任せて先に行って!」

 

「私たちなら大丈夫です」

 

「ぐほぉ!」

 

「があぁ!」

 

小猫が教会の椅子を持って周囲に振るい神父たちに直撃した。木場も先に地下の祭壇に行けと促す

 

「分かった。ここは任せた!」

 

イッセーは地下の祭壇まで階段で降りていった。ドーナシークは舌打ちをして邪魔されたことに憤りイッセーを追おうとした

 

「おのれ!逃がすか!」

 

「させないよ!」

 

木場は瞬時にドーナシークの前に現れ祭壇を向かおうとしたドーナシークを邪魔をした

 

「悪いけど、君の相手は僕だよ」

 

「クソっ!貴様から先に葬ってやる!」

 

木場の魔剣とドーナシークの光の槍とで剣戟を繰り出された。力で押し合う一方だった。

 

 

 

 

 

 

教会の外地

 

 

「ふっ、たった二人で私たちと戦おうっていうのか?」

 

「ウチたちのことちょっと舐めすぎっしょ!」

 

ミッテルトとカワラーナがリアスと朱乃の前に立っていた。

 

「悪いけど貴方たちの相手にしてるほど暇じゃなわ」

 

「あらあら、これは懲らしめがいがありそうですわ」

 

「これでもくらいな!!」

 

カワラーナが先に仕掛けリアスに光の槍を投げつけるが朱乃が瞬時に手から雷を発生して、光の槍を消滅した

 

「相手は部長だけではありませんわ」

 

「ウチもいるっすよ!」

 

ミッテルトは光の槍を真上に飛ばしそれを爆発させて光の槍の雨が舞い降りた。

 

「これは躱せないっしょ!」

 

「甘いわ」

 

「何!?」

 

リアスは真上に手から魔力を高めて光の雨に向けて紅い光を発射した。光の槍の雨とぶつかり光の槍は消滅した。

 

「ウソっ!」

 

「これで終わりかしら?」

 

「まさかこれが滅びの力だというのか!?」

 

「さあ覚悟は出来たかしら?」

 

「ま、待て!なぜ貴様はあのような下賤のために動くのだ!?ただの下級悪魔の奴に」

 

「下賤?下級悪魔?」

 

「そうっすよ!?あいつはただのバカとしかいいようがない悪魔すっよただの偽善者が調子に乗ってる・・・・」

 

「黙りないさい!!」

 

「「ひっ」」

 

カワラーナとミッテルトはリアスの威圧に怯えて歯をガチガチと震えていた。

 

「私のかわいい下僕を貶すのなら容赦はしないわ!消えなさい!」

 

リアスは最大魔力を持ってミッテルトとカワラーナに向けて滅びの力の魔力を放出した。

 

「うわぁぁぁ!!」

 

「こ、この私がぁぁぁ!!」

 

ミッテルトとカワラーナは回避することができずにリアスの滅びの魔力に包まれ消滅した。朱乃は複雑な表情をしていた。

 

「部長・・・・」

 

「さあイッセーたちの所に向かうわよ!」

 

「は、はい部長!」

 

リアスと朱乃は教会の方に向かい始めた。

 

 

 

 

 

教会の内部

 

 

 

「小僧、貴様ぁ!!」

 

「悪いけどここで死んだら目的が達成できなくなる」

 

ドーナシークは激怒して木場に殺意を向けていた。木場は殺意を察知して魔剣を構えた。

 

「死ねぇ!!」

 

ドーナシークは光の槍を持って木場に降り掛かった。

 

「ふっ、だったら取っておきの能力をみせようか」

 

木場は不敵に笑い魔剣から黒いオーラを纏った

 

「ホーリー・イレイザー!」

 

「な、なんだこれは!?」

 

木場の魔剣から黒いオーラが放出しドーナシークの光の槍を包み光の槍が消滅した。

 

「わ、私の光の槍が!?」

 

「ホーリー・イレイザーは光を喰う魔剣の能力さ、どんな光の技も消滅させることができる」

 

(つまり、なんども光の槍を出してもその魔剣の能力で消滅するというのか!?)

 

「さあ、君との勝負はここまでだ!」

 

木場は速度で瞬時に消えドーナシークの前に現れた。

 

「い、いつの間に!?」

 

「はあぁぁぁ!!」

 

木場はドーナシークの胴体を切り裂き右腕や左太腿が切断された。

 

「ぐおぉおおお!!」

 

ドーナシークは倒れ血を流しながら断末魔を叫びながら息を絶えた。

 

「ふう、イッセー君、無事にあの子を救出できればいいけど・・・」

 

木場はイッセーがアーシアを救えることに願っていた。

小猫も複数いた神父たちを撃退して片付けた。

 

 

 

 

 

 

地下の祭壇

 

「アーシア!」

 

「イッセーさん!」

 

イッセーは階段で地下の祭壇まで到着した。アーシアは二人の神父に囚われた状態でいた。すると祭壇の上にはレイナーレがいた。レイナーレは舞い降りていった。

 

「あら、ここまできたの?赤龍帝?」

 

「レイナーレ!今すぐアーシアを解放しろ!」

 

「誰に向かって口を聞いているのかしら?それに貴方は私を攻撃できないわ」

 

「何どういうことだ?」

 

「つまりこういうことよ!」

 

二人の神父の内一人は銃を持ってアーシアの頭に銃口を押し付けた。

 

「ひっ!」

 

「アーシア!」

 

「抵抗するならアーシアの頭に銃弾を打ち込むわよ?」

 

「卑怯だぞ!」

 

「卑怯?私に取って最高褒め言葉よ?さあ、まずは右太腿!」

 

レイナーレは小型な光の槍を展開しイッセーの右太腿を狙った

 

「ぐわぁ!」

 

「イッセーさん!!」

 

イッセーは右太腿に光の槍が通貫して血を流したイッセーは膝を地面に着いた

 

「次は左肩!」

 

「があぁぁ!」

 

イッセーは左肩にも光の槍が通貫して血が肩から流れた

 

「はははははは!!アーシアが人質に囚われている以上、貴方は何もできないわ!!さあこれで止めよ!」

 

レイナーレは小型な光の槍を投げイッセーの内蔵に通貫した。イッセーは力つき赤龍帝の籠手が解除されて倒れてしまった。

 

「イッセーさんー!!」

 

アーシアは涙を流してイッセーが倒れたことに悲しんだ

レイナーレは邪悪な笑みを浮かべ

 

「はははははは!!無様ね!さあこれで邪魔ものはいなくなった。儀式を始めましょう・・・」

 

「待て・・・・」

 

「何!!」

 

イッセーはふらつきながら立ち上がり、息を荒くしながら血を流してもレイナーレの目とあった。

 

「アーシアを救うには死ぬわけにはいかない・・・・」

 

「こいつ・・・まだ力が・・・・」

 

「赤龍帝の籠手!!」

 

イッセーは赤龍帝の籠手を展開した。そして赤龍帝の籠手からBOOSTと発音し魔力を高めた。

 

「レイナーレ・・・俺はお前を倒す!!そしてアーシアを救う!!」

 

「ま、待ちなさい!アーシアがどうなってもいいの?なんせこっちには・・・」

 

「ぐわぁぁ!」

 

「え・・・!?」

 

レイナーレがアーシアの方に振り向くと神父二人が倒れていた。なぜなら、木場と小猫が神父二人を倒してアーシアを救出したからだ。レイナーレは忌々しい表情を見せた

 

「き、貴様らぁ・・・」

 

「レイナーレ、お前は酷く歪んだ堕天使だ・・・お前が街を破壊した街の人達の恐怖とアーシアを苦しめたことを許すつもりはない!」

 

イッセーは歩きだし、レイナーレの方に徐々に近づいた

赤龍帝の籠手がBOOSTと鳴り続けた。レイナーレは恐怖染まってしまった

 

「ま、待て!私が悪かったわ!儀式はやめるだから・・・」

 

「報いを受けろ!」

 

イッセーは瞬時に消えて、レイナーレの前に現れた。イッセーはレイナーレの頬に赤龍帝の籠手で大いに殴り飛ばしレイナーレを祭壇まで飛ばした。

 

「があぁあぁ!!」

 

レイナーレは直に拳を受けて意識を失い倒れて階段に転げ落ちた

 

「はあ・・・はあ・・・」

 

イッセーはレイナーレを倒したこことでアーシアを救出することに成功した。すると扉が開きリアスと朱乃が到着した。

 

「イッセー!!・・・貴方・・・!」

 

「イッセーくん・・・」

 

到着したリアスと朱乃はイッセーが満身創痍の状態とレイナーレが倒したことを驚きを隠せずにいた。木場はイッセーに近づき

 

「イッセーくん大丈夫かい?」

 

「木場・・・ああ俺は大丈夫だ・・・」

 

イッセーは木場に大丈夫だと促す小猫は心配そうにイッセーを見つめていた。

 

「イッセー先輩・・・・」

 

「この下級悪魔が!!」

 

「きゃあ!」

 

『!?』

 

突然、声が聞こえ声の方向に向くとレイナーレがアーシアを人質に取っていた。イッセーはまだレイナーレが動けたことに驚きを隠せずにいた

 

「あいつ・・・まだあんな力が・・・」

 

「調子に乗りやがって!!もう一度、ダーツみたいに蜂の巣にしてやる!!」

 

レイナーレは激怒して荒れた口調で喚き散らした

 

「さあもう一度、私に・・・・」

 

「無様ですな・・・レイナーレの姐さん・・・」

 

「あ!?」

 

突然、男性の声がレイナーレの後ろに聞こえた振り向くとフリード・セルゼンがいた。レイナーレは笑みを浮かんだ。フリードはレイナーレを守るように前に立った

 

「フリード!丁度いいお前の手で赤龍帝の息の根を止めろ!」

 

「そうすっね、息の根を止めなきゃいけませんな」

 

「いいから殺れ!!」

 

「言われなくてもやりますよ・・・」

 

フリードは光の剣を取りだし光の剣を展開した。レイナーレは笑みを浮かび形勢逆転かと思いきや

 

「え・・・・?」

 

突然、心臓に何かに刺さった。刺さったのは光の剣・・・つまりフリードがアーシアを守るように抱えてレイナーレの心臓に光の剣で刺したのだ。レイナーレは倒れ混乱していた。

 

「フリード・・・・なぜ・・・・?」

 

「悪いすっけどアンタとの縁もここまでだ。俺はアンタの指図を受けるのが気に入らなかったんすよ・・・さようなら哀れな堕天使・・・」

 

「貴・・・・様・・・」

 

レイナーレはフリードに手を伸ばすもレイナーレは心臓を刺され血を吐きながら息を絶え光の粒子となって消滅した。イッセーはフリードの行動に驚きを隠せずにいた

 

「どういうつもりだ・・・?」

 

「アーシアちゃんは仕事仲間でね、昔の良心と神父としての誇りが残っていたせいか・・・つい助けたくなったんすよ、ただそれだけすっよ」

 

「フリード神父様・・・」

 

フリードはそう答えると手に丸いボールを持っていた。

 

「アーシアちゃんはアンタらの好きにしなよ、それじゃあね」

 

フリードは閃光弾を地面に投げて投げた瞬間、光だし全員、目を瞑るとフリードの姿がいなかった。

 

「フリード・・・ぐっ!」

 

イッセーは全てが終わったことにより体の力が抜け倒れた。リアスは駆け寄りイッセーの元に近づいた

 

「イッセー!」

 

「はあ・・・はあ・・・終わったんだな・・・全て・・・アーシアを救えてよかった・・・」

 

イッセーは意識を失い視界が暗くなった・・・・

ようやく終わったかのように見えたがイッセーの運命はいかに!?

 

 

 



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第9話

 

「ん・・・・はっ!!」

 

イッセーはベッドから起き上がり気がついた。周囲を見渡すと自分の部屋にいた

 

「ここは・・・・俺の部屋・・・なぜ・・・」

 

「気がついたのね」

 

「部長・・・」

 

リアスの声が聞こえ振り向くとリアスがいた

 

「部長・・・俺は一体・・・」

 

「貴方が地下の祭壇の場で重傷で気を失い倒れていたのよ、怪我は完治しておいたからもう大丈夫ね」

 

「・・・・」

 

イッセーは自分の体を見て体の傷が消えていた。あれだけ重傷を負っていたのにすでに完治していたことに驚きを隠せずにいた

 

「そうだ!アーシアは!?」

 

「彼女なら・・・」

 

するとイッセーの部屋に扉が開いた。扉を開けたのはアーシアだった。彼女の手にはタオルと水が入ったコップを手にしていた

 

「ああイッセーさん気がついたんですね!」

 

アーシアはイッセーに駆け寄り、イッセーが気がついたことに安堵していた。

 

「よかったです・・・」

 

「アーシア・・・・」

 

イッセーもアーシアが目の前に無事だと確認して安堵していた。

 

「部長、一つお聞きしてもよろしいですか?」

 

「何?イッセー」

 

「アーシアの現状は今どうなっているんですか?」

 

「そうね・・・・彼女は私の眷属悪魔になったわ」

 

「え・・・!?部長それはどういうことですか!?」

 

イッセーはアーシアがリアスの眷属悪魔に所属していたことに驚きを隠せずにいた。

 

「だってアーシアは・・・・」

 

「イッセーさん、リアスさんを責めないでください、これは私が望んだことなんです」

 

「アーシア・・・?」

 

アーシアが自らリアスに悪魔として転生させてほしいと頼んだことをイッセーに話した。

 

「私、イッセーさんに危ない所を救ってくれたことに感謝しています。だから私はイッセーさんの力になりたくて、リアスさんから悪魔にしてほしいと頼みました。後悔はありません、これはイッセーさんを助けるために決めたことなんです」

 

「アーシア・・・・」

 

「アーシアのことは貴方が守りないさい・・・私も主としてこの子のことを守るわ」

 

「部長・・・・」

 

「さて、アーシアの生活についてイッセーにも伝えなきゃならないことあるわ」

 

「伝えなきゃならないこと?」

 

「アーシアは貴方の家にホームステイすることになったわ、」

 

「アーシアを俺の家に・・・・?」

 

「そう彼女が生活するには住む場所が必要だわ、貴方の家に住めばアーシアを守ることができるわ、貴方のご両親には伝えて了承を得ているわ」

 

「なるほど、そういうことですね」

 

「それと学校にはアーシアを駒王学園に転入することになっているわ、一緒だと安心して彼女を守れるでしょ」

 

「部長・・・・はい!アーシアを守り抜いてみせます!」

 

イッセーはアーシアを守り抜くと誓いリアスに一礼をした。リアスもイッセーを見て微笑みの表情をしていた。

 

 

 

 

 

 

レイナーレの件で一週間が経った。アーシアが駒王学園に転入する当日、俺は教室でアーシアが教室にくるのを待っていた。すると松田と元浜がイッセーに声をかけた

 

「なあイッセー今日は転校生がこの教室にクラスとしてくるらしいぞ」

 

「ああ、そのようだな」

 

「あれ?お前知っていたのか?」

 

「ああ、例の転校生は俺の友達で電話でこの当日にこの学園に転校するって話を聞いたんだ」

 

「そうだったのか・・・」

 

「しかし一体どんな子が転校してくるんだ?」

 

元浜がどんな人物が転校するのか考えていた。その時、教室の扉が開き担任が入室してきた。

 

「えー今日からこのクラスに転校生を紹介する、入りなさい、」

 

担任がそう言うと教室の扉が開きアーシアが入室してきた。クラスの男子たちはアーシアを見て見惚れていた。

アーシアがみんなに自己紹介する

 

「はじめまして、私はアーシア・アルジェントと申します、皆さんとお友達になれるように学校生活を過ごしたいです、よろしくお願いします」

 

アーシアはそう言うとクラスのみんなに一礼した。クラスのみんなは拍手をして、アーシアの歓迎を迎えた。

 

「それじゃあ、アルジェントと仲良くな、次の授業気を抜くなよ」

 

担任は次の授業の準備の為に教室から退室して、アーシアと仲良くするよう促した。クラスの男女たちはアーシアに寄ってきた。

 

「なあなあアーシアちゃんってどこから来たの?」

 

「綺麗な髪よねぇー生まれつき?」

 

「校内を案内するよ!」

 

「えっと・・・・その・・・」

 

アーシアは大勢のクラスメイトに迫られ戸惑い始める

するとイッセーが

 

「みんな、アーシアが戸惑っているだろ、順番に話すんだ。」

 

クラスメイトを落ち着きさせるためイッセーが制止する

 

「イッセーさん・・・」

 

「そいえば兵藤、さっきアーシアさんとお前が家から出てくるのを見たんだけど・・・もしかして一緒に住んでんのか?・・・・・」

 

「「「何ぃぃぃ!!」」」

 

クラス男子たちはイッセーとアーシアが家から出てくるのを見たと聞いて驚きを隠せずにいた

 

「どういうことだよ!兵藤!」

 

「説明しろよ!!」

 

クラスの男子がイッセーに近づき、嫉妬が含まれた表情をしイッセーに説明を求める

 

「どういうことも何も、アーシアは俺の家にホームステイすることになったんだ。」

 

「何ぃぃぃ!!」

 

「クソっなんて・・・羨ま・・・・いや!けしからん!!」

 

「なるほどアーシアさんはイッセーの友達ってわけじゃなさそうだな」

 

「もっと、友達以上かもな」

 

松田と元浜はイッセーとアーシアの間に深い絆があると考えてこんだ。

 

「そう言うことだ。いいから落ち着け、女子たちも若干引いているぞ・・・」

 

「クソっ何でお前が!」

 

「チクショウ!!」

 

男子たちが悔しい涙を流し嫉妬の感情に飲まれていた。

そしてこの教室の扉が開き女性の先生が入室してきた。

 

「皆さん、授業を始めますよ、席に着いてください」

 

イッセーたちは各自分の席に座り授業を受けて、勉強に入った。

 

 

 

 

 



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第2章 戦闘校舎のフェニックス
第10話


 

 

グレモリー眷属にアーシアが加入して二週間が経った。

イッセーとアーシアは初めは街でチラシ配りをして次にアーシアと一緒に契約も行い順調に進む日常を送っていた。

 

「部長、失礼します」

 

イッセーがオカルト研究部の扉にノックをして入室するとイッセーはリアスに契約の報告を話そうとするがリアスが暗い顔してたことに気づいた。

 

「部長・・・・?」

 

「えっ!イ、イッセー!?」

 

「どうしたんですか?」

 

「なんでもないわ、ごめんなさい気づかなくて・・・」

 

リアスはイッセーに気づかなかったことに謝罪する

 

「部長・・・今日の契約は全て成功しました。」

 

「そう・・・・ご苦労様・・・・」

 

「・・・・・」

 

イッセーはリアスが何か暗い顔していた辺りを見ると何か悩んでいることに気づいた。イッセーは報告を終えてリアスに一礼してオカルト研究部の部室に退室した。

 

「部長、本当にどうしたんだ・・・」

 

イッセーは自分の家に帰る仕度をして、アーシアと一緒に下校して、自分の家に帰宅した。

 

 

 

 

 

 

イッセーの部屋

 

 

「ドライグ、バランス・ブレイクの調子はどうだ?」

 

『ああ、バランス・ブレイクに関してはだいぶ元通りになっている後は10日後まで待てば完全に赤龍帝の鎧に変身できる』

 

「そうか、ありがとうドライグ」

 

『礼には及ばん相棒・・・・』

 

イッセーはドライグに赤龍帝の籠手の調整をしてくれたことに礼を言う、ドライグも礼には及ばんイッセーにと促す、イッセーは机の椅子に座り、部長が悩んでいることを考える

 

(部長、何か暗そうな顔をしていた。問題を抱えているのか?今度、直接部長に聞いて悩んでいることを聞いて・・・・)

 

すると突然、紅の魔法陣がイッセーの部屋に現れた。魔法陣に察知したイッセーは見覚えのある魔法陣を見た。案の定リアスが現れた

 

「部長?どうしたんですか?こんな時間に・・・・」

 

「イッセー・・・・」

 

「!?」

 

イッセーはリアスにベッドまで押し倒され、仰向けの状態になった。リアスは上の制服を脱ぎ始めて上の下着も脱いで上半身裸になる、イッセーは突然のことに動揺を隠せずにいた

 

「どうしたんですか!?部長!?」

 

「お願い!そのまま私を抱いて・・・」

 

「何を言って・・・」

 

「お願い!このままじゃ私・・・・」

 

「そこまでです」

 

「!?」

 

突然声が聞こえてイッセーは辺りを見渡すと部長とは違う銀色の魔法陣が現れメイド服を着た銀髪の女性が現れた。

 

「困った子です・・・赤龍帝と交わして、解決になるとでも・・・?」

 

「グレイフィア・・・」

 

リアスは驚きの表情を現した後、メイド服を着た女性はリアスの制服を拾い回収した後リアスに制服を羽織らせた。イッセーはドライグと心中で話す

 

(ドライグ・・・・この女)

 

(ああ、かなりの強者だ、少なくとも魔王クラスに近い)

 

(そこまでなのか一体何者だ・・・・?)

 

イッセーは顔に汗を一滴流し冷静な思考に戻す

 

「失礼ですが貴方は・・・」

 

「お初にお目にかかります、私はグレモリー家に仕えるグレイフィアと申します以後お見知りおきを・・・」

 

グレイフィアはイッセーに自己紹介を済ませると次に口が開く

 

「お嬢様、あまり軽率な行動は慎むサーゼクス様が悲しみますよ」

 

「サーゼクス・・・」

 

「私の兄上にして魔王にあたる人よ」

 

「魔王が部長の兄上・・・・」

 

「例の話しなら皆を集めてから言うわ・・・」

 

「分かりました。それでは・・・」

 

グレイフィアは、魔法陣の中に入り魔法陣が消えてグレイフィアも消えた

 

「部長・・・」

 

「明日に話すわ、ごめんなさい勝手に上がりこんじゃって、また明日ね」

 

リアスは上の制服を着始め制服を纏った。リアスはイッセーに謝罪して魔法陣で自分の家に帰った。イッセーも明日に備えて就寝を取る

 

 

 

 

 

 

次の日、放課後イッセーはアーシアと木場と一緒にオカルト研究部に向かっていた。

 

「木場、最近、部長が悩んでいることを聞いたことないか?」

 

「部長が悩んでいるかって?それは多分グレモリー家に関係があることじゃないかな?」

 

「グレモリー家に関係するもの・・・・朱乃さんは?」

 

「朱乃さんは部長の懐刀だからね何か知っていることに間違いはないね」

 

「そうか・・・・」

 

イッセーたちはオカルト研究部の部室の扉まで着いた時、扉の中にある気配を感じた。

 

「この気配、昨日の」

 

「君があの人の気配に気づくなんてね」

 

木場はイッセーが誰かの気配に気づいたことに感心していた。イッセーたちはオカルト研究部の部室の中に入室した。案の定、昨日イッセーの部屋に来たグレイフィアが来ており、リアスと小猫と朱乃がいていた。

 

「これで全員、揃ったわね部活の前に伝えたいことがあるわ」

 

「お嬢様、そのことに関しては私がお話しましょうか?」

 

「いいえグレイフィア、私が直接皆に言うわ、実は・・・」

 

リアスが話そうとするが突然、オカルト研究部の部室に謎の魔法陣が現れた。

 

「これは、フェニックスの紋章・・・」

 

木場が見覚えのある魔法陣を見て呟いた。すると同時にイケメンの男性が現れた。

 

「久しぶりだな、人間界に来るのは・・・」

 

着ているスーツが乱れがありは顔の造形はワイルド系の

整ったイケメン男性だった。

 

「会いに来たぜ愛しのリアス」

 

男性がリアスと呼ぶとソファーに座っているリアスの隣に座ってきた

 

「離してちょうだい」

 

「そういうなよ、仲良くやろうぜ」

 

男性はリアスの肩を手を伸ばし置くがリアスが振り払うとしつこく絡んでいた。するとイッセーは見過ごすわけにはいかず男性に声を掛けた。

 

「失礼します」

 

「あ、なんだ?」

 

「申し遅れました。私はリアス様の眷属の『兵士』を務めている兵藤一誠と申します」

 

「貴様が現在の赤龍帝だな」

 

「私のことご存知なんですか?」

 

「ああ、この人間界に赤龍帝がいるという話を聞いてなまさかお前が例の赤龍帝だったとはな」

 

男性はイッセーが現在の赤龍帝と知っていることを話した。リアスたちは男性がイッセーが赤龍帝と知っていたことに驚きを隠せずにいた

 

「それで、俺に何か用か?」

 

「リアス様が少々困っていましたので、距離を置いては貰えないでしょうか?」

 

「なるほど、お前は赤龍帝としては度胸はあるようだな、」

 

男性はリアスから距離を離れて、リアスが座っている違うソファーに座った。

 

「それで貴方の名は・・・」

 

「リアス、こいつは俺のこと話していないのか?」

 

「話す必要はなかったからよ」

 

「ははは、こいつは手厳しい」

 

リアスは冷たく冷淡な発言をし男性は余裕の笑みの表情を浮かべた。するとグレイフィアが話し始めた。

 

「この方はライザー・フェニックス様。純血の上級悪魔であり、古い家柄のフェニックス家の三男であらせられグレモリー家の婿でありリアス様の婚約者でもあります」

 

(部長に婚約者いてその相手がライザー様・・・ドライグ、フェニックスって確か不死の能力を持つ悪魔だったな)

 

(ああ、不死身の能力と炎の魔力を持つと言われる72柱37位の名門の家系だ)

 

(なるほど、ライザー様からかなりの魔力を感じる)

 

イッセーはライザーは只者ではないと見抜き、強者として見ていた。一方リアスは冷静に口を開き

 

「ライザー貴方がなんと言おうと私は貴方と結婚しないわ」

 

「リアスよお前の家は相当切羽詰まっているんだろう?素直に受けれるべきだと思うが?」

 

「それはわかっているけど・・・だいたい皆急ぎすぎなのよ!人間界の大学に卒業したら自由にさせてくれる約束だったのにそんな・・・」

 

「リアスよ君も知っているとは思うが、昔の戦争で純血悪魔の72柱の悪魔がどんどん潰れてきている、純血種の存在を守り存続を続けるには必要な婚儀だ。君もそれを理解できているはずだ」

 

「それでも家は潰させないわ、婿養子だって迎える・・・」

 

「なら俺と・・・・」

 

「それでも結婚はしないわ!純血の悪魔だって自分で好きな人と結婚するのは自由のはずよ!」

 

「はあリアス、俺だってフェニックス家の看板を背負っているんだ。それを泥を塗るわけにはいかないんだ。人間界というのは俺はどうしても好きになれない、人間界の炎と風が汚なすぎる、炎と風を司る悪魔にとって耐え難いんだ。どうして嫌というなら君の下僕を燃やしてでも冥界に連れて行かせて・・・」

 

ライザーはソファーから立ち上がり、体に炎を纏い始めたその時に

 

「やめろ!」

 

イッセーがライザーの目の前に現れライザーに拳を向けて制止した

 

「なんのつもりだ?」

 

「私がライザー様に拳を向けるのは不敬も承知です。ですがリアス様の眷属を燃やすと言われて黙っているわけには参りません、リアス様が悲しみますので・・・」

 

「リアスの為か、貴様の忠誠心は認めよう、だが忠誠心ならこちらだって負けてはいない」

 

ライザーが指を鳴らすと部室にフェニックスの紋章が展開し15人の美少女が現れた。これがライザーの眷属だとイッセーは理解した

 

「お前が赤龍帝だとしても俺たちの婚儀を邪魔するのなら、俺の下僕たちがお前を粛清する」

 

「フェニックス眷属の数は16人か・・・手合わせしたいものだ・・・」

 

「本気で言っているのか?」

 

「もちろんです。なんなら今ここで・・・」

 

「そこまでです」

 

グレイフィアがイッセーとライザーを制止して、とてつもないオーラを纏った

 

「これ以上やるのでしたら、私も黙って見過ごすことはできません。サーゼクスの名誉の為に遠慮などしないつもりです」

 

イッセーは全体に悪寒が走った。これが魔王クラスの実力なのだと理解した。ライザーも冷汗の一滴を頬に流した

 

「サーゼクス様の『女王』である貴方に言われたら仕方ない、化け物揃いの評判のサーゼクス様の眷属とは戦いたくないからな・・・」

 

素直に引き下がるライザーは、そう呟くとグレイフィアさんが口を開く

 

「話し合いがダメでしたら、最終手段で行うしかありませんね」

 

「最終手段?」

 

「お嬢様の意思を通したいなら、『レーティング・ゲーム』で決着をつけて決めるのはどうですか?」

 

「レーティング・ゲーム・・・」

 

「お嬢様はまだ成人なさってはいない為、公式のゲームには参加できませんが、身内同士の非公式のゲームとして婚約を決めた戦いなります。お嬢様が勝てば縁談は破談、ライザー様が勝てばお嬢様と婚約する、それでどうでしょうか?」

 

「いいわ、この勝負受けて立つわ!」

 

「いいのか?リアス、俺はゲームの経験はある上無敗に誇っている、6対16で俺に勝てるのか?」

 

「それでも、貴方には負けないわ、」

 

「ふっ、いいだろうもし俺が勝てば結婚はしてもらうぞ」

 

「わかったわ」

 

リアスとライザーのレーティング・ゲームが成立した。リアスが勝てば破談、ライザーが勝てば結婚ということで決まった。するとグレイフィアが

 

「お二人の意思このグレイフィア確認致しました。両家にはレーティング・ゲームの件をお知らせします、両家の立会人としてゲームを仕切らせて貰います。よろしいですね」

 

「ええ」

 

「ああ」

 

「それでは・・・」

 

グレイフィアは魔法陣を展開して中に入りこの場から魔法陣とグレイフィアが消えて立ち去った。

 

「リアス、ハンデとして10日やろう修行としては丁度いいだろうレーティング・ゲームは感情で動く程甘くはない王の素質によって下僕を率いてどれほど才能があるかどうかで勝負の決着が決まる」

 

「わかったわ・・・」

 

「それと赤龍帝」

 

「なんでしょうかライザー様」

 

「お前と当たる場合、俺は遠慮なく挑むつもりだ。そのつもりでいることだ」

 

「フッ、その時は受けてたちますよ、ただし勝つのはリアス様です」

 

「フッ、それじゃあリアス、ゲームで会おう」

 

ライザーたちは自分の魔法陣で次々と冥界に帰っていく

こうしてリアスとの結婚をかけた戦いが幕を開ける

 

 

 

 



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第11話

ライザーとのレーティング・ゲーム向けてオカルト研究部はグレモリーの管轄の山の別荘に到着して修行の準備をしていた。

 

「行くよイッセーくん」

 

「ああ木場いつでもいいぞ・・・」

 

最初はリアスの提案によりイッセーの実力を確かめる為に木場、小猫、朱乃の順に模擬試合を始める、最初にイッセーと木場が模擬試合を行おうとしていた。木場は魔剣を持ち、イッセーは赤龍帝の籠手を展開し、模擬戦が開始した

 

「はああぁぁ!!」

 

木場が先に仕掛けイッセーに切りつけるがイッセーは赤龍帝の籠手で防御し受け流して木場に右の拳を与えようとするが木場はその拳を直前に回避して、後退して距離を取る

 

「流石だな木場でもこれだけじゃない!」

 

「何!」

 

イッセーは木場に接近していき、木場は魔剣を構えるがイッセーは瞬時に消えて木場はイッセーを見失い辺りを見渡すがイッセーが後ろに現れ魔力を纏った赤龍帝の拳を振るう

 

「くっ!」

 

木場は後ろに振り返り魔剣で防ぐも赤龍帝の籠手とぶつかった衝撃で木場が足が地面に後ろに下がっていく。

 

「まだまだ!」

 

木場が魔剣を地面に刺した途端、魔剣の剣山がイッセーに迫ってきた

 

「チャージ・バスター!」

 

イッセーは赤龍帝の籠手から魔力を高めて溜め込み魔弾を発射すると魔剣の剣山を破壊し通貫して木場は避けるが頬にかすってしまう

 

「さすがイッセー君だ」

 

「褒めている場合じゃないぞ」

 

イッセーは木場相手に構えるがリアスが前に現れた

 

「そこまでよ、イッセー次は小猫と模擬戦を行いなさい」

 

リアスがイッセーと木場の模擬戦を終了させて次は小猫の模擬戦を開始する

 

「木場、油断をしていたら敵の思うつぼだぞ、ライザー様とのレーティング・ゲームは油断できない」

 

「・・・肝に銘じておくよ」

 

「次は塔城だな・・・」

 

「はい・・・・」

 

木場との試合が終わると10分休憩した後に次は小猫とイッセーの模擬試合が始まる、お互いに準備して小猫はオープンフィンガーグローブを装着しており、イッセーは赤龍帝の籠手を展開して、格闘スタイルで両腕を構える

 

「私と拳で挑むつもりですか?」

 

「ああ、全力で来い塔城・・・」

 

「行きます!」

 

小猫がイッセーに向けて拳を振るう、イッセーは赤龍帝の籠手で木場と同じように防御する小猫の突きで重い衝撃が走った

 

(なんて、力ださすが『戦車』の特性を持つほどのことはある、けど・・・・)

 

「まだまだ行きます!」

 

小猫は同じように正拳突きでイッセーに攻撃を行うがイッセーは小猫の正拳突きを赤龍帝の籠手で受け止めた

 

「え・・・!?」

 

「塔城、お前の攻撃力と防御力は目に見張るものがある、ただ攻撃が単純するぎる、魔法を使うタイプの相手になれば防御力を無視してダメージを負う事になる」

 

「・・・・っ!!」

 

「悪いがこれで終わらせる!」

 

イッセーは小猫の足を足で払い小猫はうつ伏せになり小猫の右手首を掴み、イッセーが右足の太腿で小猫の右上腕部を乗せて右手で小猫の右腕を伸ばして肘関節を極める

 

「う・・・ぐっ!」

 

「塔城、もう降参しろ」

 

「う・・・あ・・・・」

 

イッセーによって関節技で身動きが取れない小猫は苦しい声を呟く、するとリアスが制止に入ろうとする

 

「そこまでよ!イッセー!」

 

リアスはもう勝負は着いたと判断して、イッセーと小猫の模擬戦を終了させる、

 

「先輩、容赦がないです・・・」

 

「すまない小猫・・・少し気合を出しすぎた・・・大丈夫か?」

 

「はい・・・・」

 

小猫は、はいと答えるとイッセーは朱乃の方に顔を向けると朱乃はイッセーの戦いを見て心で

 

(なんて強さですの・・・・祐斗くんや小猫ちゃん相手に苦戦していない・・・もしかして彼なら・・・)

 

「朱乃さん?」

 

「えっ!あ、ごめんなさい次は私の番ね」

 

考え事をしていた朱乃は模擬戦に向けて準備する、そしてイッセーと朱乃の模擬戦が始まる

 

「行きますわよイッセーくん」

 

「遠慮は入りません!」

 

「はあぁっ!」

 

朱乃は右手を真上に上げて雷雲を発生させてイッセーに落雷が迫るとイッセーは落雷を躱す

 

「甘いですわよ!」

 

朱乃はさらにいくつの落雷を発生させイッセーに雷が迫るがイッセーは躱し続け、赤龍帝の籠手から発生する魔弾を発射し一つの雷雲に直撃し爆発が発生していくつの雷雲が爆風で吹き飛ばす

 

「今度はこっちから行かせてもらう!」

 

イッセーは走りだして朱乃に接近すると朱乃は右手から稲妻を発生しイッセーに迫るが

 

「はああぁぁ!!」

 

イッセーは赤龍帝の籠手から赤の魔法陣が現れ稲妻を防ぎながら走りだす

 

「くっ・・・・」

 

朱乃は雷の魔力を上げて稲妻を大きくさせるがイッセーは魔法陣を朱乃に飛ばし発生する稲妻を防ぎながら迫ってくる

 

「え・・・?」

 

「避けると思いましたよ!」

 

朱乃は魔法陣を瞬時に避けるがイッセーが目の前に現れ

イッセーは朱乃の首に手刀を寸止めに止めた。

 

「勝負ありです・・・」

 

「あ・・・・」

 

イッセーと朱乃の模擬戦はイッセーの勝利に終わった。リアスはイッセーと朱乃の模擬戦を終了させた。これで木場と小猫と朱乃の順での模擬戦は終了して、夕方になり今日の修行は終了して別荘に入り夕食を取って全員就寝した。

 

 

 



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第12話

 

深夜の2時にイッセーは起き上がり別荘から外出していき湖の辺りにドライグと話しいた

 

『相棒、フェニックスの三男はかなりの強者だ伊達に上級悪魔を名乗っているわけではない、なんせあの一族は不死身の再生能力と炎と風を操る魔力を持っている油断しているとやられるぞ』

 

「わかっているドライグ、俺も一度フェニックスの相手に興味を抱いている、それにしても不死身の相手か・・・どんな戦いになるのか楽しみにしている」

 

イッセーはライザーと戦えることを楽しみに待っていた。もちろんリアスとの結婚を防ぐことは忘れてはおらず、リアスの『兵士』としてレーティング・ゲームに向けて頑張るつもりでいる

 

 

 

イッセーは別荘に帰ろうとすると向こうに光が照らされているのを気づいて、近くまで寄っていくとテラスでリアスが本を読んでいた。

 

「部長、起きてたんですか?」

 

「あらイッセー、貴方も?」

 

「俺はドライグと話しをしていました。部長は?」

 

「私はレーティング・ゲームに向けての戦術の本を読んでいたわ、当日までに戦術の基礎から勉強して頭に記録してね・・・」

 

「なるほど、確かにレーティング・ゲーム当日になると戦術の強化は必要ですね」

 

リアスはそう答えるとイッセーは理解していた。イッセーは置いてあった本を手にして

 

「部長、俺も思い当たる戦闘の欠点があるので共に勉強してもいいですか?」

 

「構わないわイッセー」

 

「ありがとうございます」

 

イッセーはまずは魔力に関する本を読んで魔力の造形が載っている内容を見て記憶していた。数分が経ちイッセーは

 

「部長、一つお聞きしてもよろしいですか?」

 

「何?イッセー?」

 

「部長はなぜライザーとの結婚を拒否する理由をお聞きしてもよろしいですか?」

 

イッセーはリアスがなぜライザーとの結婚を拒否するか不思議だった。その理由を今に聞いておいたほうがいいと思いリアスに問いてみた。するとリアスは

 

「・・・私の名字にグレモリーの名前が入っているわ、それはいつまでもグレモリーが入っている」

 

「グレモリーに何か不満でも?」

 

「違うわ、私はグレモリーで生まれたことに誇りを持っているわ、ただ私は『グレモリーのリアス』じゃなくただの『リアス』として見てくれる男性に愛してほしいの」

 

リアスは『グレモリーのリアス』としてじゃなくただの『リアス』として愛してくれる男性に求めていることをイッセーに話した。

 

「確かに純血悪魔を存続させるための結婚は重要な事なのはわかっているわ、けど自分の決めた相手は自分で決めたいの・・・・」

 

「部長・・・」

 

「ライザーは嫌いじゃないわ、彼は誇り高き悪魔として尊敬している、けど彼は『グレモリーのリアス』として見ているから彼との結婚は納得いかないの・・・」

 

「俺もライザーの第一印象は軽薄な感じがしましたけど、ライザーもフェニックス家や純血悪魔の存続のために一生懸命だったことは感じました。俺もライザーのことは嫌いになれません」

 

「イッセー・・・」

 

「部長、もし俺とライザーとの1対1の勝負の機会が訪れたら、この勝負を俺に預けてもいいですか?」

 

「貴方がライザーと?」

 

「はい、あいつは俺との勝負を遠慮なく挑むと言ったんです。だからライザーの戦う決意を無駄にしたくはありません」

 

「イッセー・・・・わかったわ、ライザーとの勝負は貴方に預けるわ」

 

「ありがとうございます部長」

 

イッセーがリアスに一礼をして感謝の言葉を放った。

 

「そろそろ遅いしもう寝ましょうか・・・」

 

「そうですね、」

 

イッセーとリアスは今日の勉強はここまでにして別荘に戻って就寝した。修行をして5日が経ちオカルト研究部は修行を行いながら頑張っていた。イッセーも魔力の形成に強化して修行を行い、木場は魔剣を振るい速度を上げる訓練をしていた。リアスは戦術に関する知識をつけて学び、小猫はサンドバッグで打撃の訓練をしていき、朱乃は雷の魔力を上げるため努力をしていた。アーシアは聖書を読んでも頭に精神的ダメージを負いながら頑張っていた。

 

 

 

 

 

 

フェニックス家

 

 

ライザーはテラスで夜景を見つめながら考え事をしていた。

 

(兵藤一誠、お前はどのような実力で俺に挑むのか、ますます楽しみになってくる、赤龍帝の実力を待っているぞ)

 

ライザーがそう考えるとテラスのガラスの扉が開くと小柄な金髪のドリルのツインテールの女性が出てきた

 

「お兄様、どうしたのですか?」

 

「レイヴェルか、ちょうど赤龍帝のことを考えていたんだ。」

 

「やはりあの方と戦えることを楽しみしているのですか?」

 

「まあな、あいつは俺を楽しませると見た。修行をつけさせれば、あいつらは強くなるはずだ。」

 

「敵に塩を送るなんて・・・・でもお兄様が楽しみならそれでも構いません」

 

レイヴェルは呆れつつも、ライザーの楽しみを見守っていた。

 

「早く俺を楽しませろ、赤龍帝・・・」

 

ライザーはそう呟くとテラスから去りフェニックス家に入った。はたしてリアスの結婚を回避することはできるだろうか

 

 

 

 

 



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第13話

 

 

山での修行から10日が経ちいよいよライザーとのレーティング・ゲームが当日になった。オカルト研究部は部室でレーティング・ゲームの本番が来るまで、皆の服装は制服でアーシアはシスターの服で準備していた。するとアーシアはイッセーに声を掛け

 

「イッセーさん」

 

「どうした?アーシア?」

 

「少し手を繋いでもいいですか?」

 

「アーシア・・・もしかして怖いのか?」

 

「はい・・・戦いが始まると少し怖くなるのです。イッセーさん達が戦いを向けて行動をしていくの見て・・・・イッセーさんの手を繋いで少しでも勇気が湧いてくるのです。ダメですか?」

 

「大丈夫だ。ほら」

 

イッセーはアーシアの手を繋ぎアーシアに勇気を与えるとアーシアは微笑みを浮かべた。

 

「ありがとうございますイッセーさん」

 

「気休めかもしれないが誰だって戦いを怖くなることだってあるさ、初めてのレーティング・ゲームだからな緊張したりすることもあるさ、俺はアーシアを守るって決意したんだ。アーシアが何か願いがあるならできる範囲で助けるよ、だから部長の為にも頑張っていこう」

 

「はい!イッセーさん!」

 

アーシアは微笑みを浮かべながら勇気が湧いてレーティング・ゲームに集中する、するとリアスが

 

「二人とも仲がいいのは結構だけど、程々にね、頑張っていきましょう」

 

「えっ!はい!すみません!部長さん!」

 

「はい!部長の為にも頑張ります!」

 

「ありがとうイッセー・・・」

 

リアスは微笑みながらイッセーに礼を言ったその時に室内に銀色の魔法陣が展開されて今回の立会人兼審判のグレイフィアが現れた。

 

「皆様、そろそろレーティング・ゲームは始まります。準備はよろしいですか?」

 

「ええ私たちはいつでも大丈夫よグレイフィア」

 

「今回のゲームはご両家での中継となっています。サーゼクス様もご覧になっていますのでお忘れなく」

 

「お兄様も見ているのね」

 

リアスはサーゼクスも見ていると聞いて、ため息を吐く今回のレーティング・ゲームは両家に中継されて観戦してる、だから両家の名誉を落とさない為にもこの試合は頑張らないといけない

 

「それでは皆様、魔法陣中にお入りください」

 

オカルト研究部は魔法陣の中に入りレーティング・ゲームでの戦場に転移し到着するとオカルト研究部の中にいた。

 

「ここはオカルト研究部の部室ということは・・・」

 

イッセーは部室の窓の方に近づき空を見上げると青緑の空であり窓から辺りを見てみると駒王学園の校舎が見えたつまり駒王学園が戦いの舞台であった。

 

「悪魔の技術は駒王学園の複製まで作り似たように再現できるのか」

 

「恐ろしい技術です・・・」

 

小猫は悪魔の技術が駒王学園まで再現するほどの技術が進歩していたことに驚きを隠せずにいた。

 

「私たちの本陣はオカルト研究部の部室でライザー達の本陣は本校舎の生徒会室になっているわ」

 

リアスは全員にそう言うと、朱乃は皆に小型の機械を全員に配る

 

「朱乃さんこれは?」

 

「耳につける通信機です。これで皆との連絡をできるように皆さんに渡しておきますわ」

 

「ありがとうございます」

 

「それじゃあ皆に作戦を伝えるわ」

 

イッセーは朱乃に礼を言った後リアスは作戦を皆に伝える内容はまず序盤から、朱乃、木場、小猫、イッセーは先に各行動を開始するように伝える、アーシアはリアスと待機するように言われ、リアスは全員に作戦通りに指示を出す役割を担当し、各行動を開始する。一方イッセーはリアスに

 

「イッセー貴方には『兵士』であるプロモーションに昇格できるよに許可したわ、ライザーを相手に必要な場合は使いなさい」

 

「ありがとうございます。部長、俺たちの策がライザーにどこまで通じるか分かりませんが、全力を持って挑み勝ちましょう」

 

「ええ、そのつもりよ」

 

「それじゃあ行ってきます。」

 

イッセーはオカルト研究部の部室から退室して外に出て見つからないように行動した。

 

「イッセー頼んだわよ」

 

リアスはイッセーを信じて見守りアーシアと共にオカルト研究部の部室で待機し作戦を伝える役割を担当する。そしてついにライザーとのレーティング・ゲームが開始した。果たして勝つのはどちらか!?リアスとライザーの婚儀は勝負の勝敗に決まる

 

 

 

 

 



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第14話

 

 

イッセーは通信機でリアスから作戦を聞き、自分も作戦を立てながら行動していた。体育館に敵の気配を感じて体育館に向かっていた時に小猫と鉢合わせとなる

 

「イッセー先輩・・・」

 

「塔城・・・お前もこの体育館から敵の気配を感じたのか?」

 

「はい・・・敵は四人います」

 

「そうか・・・そっちから体育館に来てくれるとは好都合だな」

 

イッセーと小猫は体育館に到着して中に入った。案の定、演壇の上には4人の女の子がいた。チャイナ服を着た女性は『戦車』と棍を持っている女の子は『兵士』と背中にバックを背負った『兵士』の双子の女の子が待ち構えていた。

 

「来ると思ったわよ、さあ戦いましょうか」

 

チャイナ服を着た女性は腕を伸ばし戦闘の準備を開始して、双子の女の子はバックからチェーンソーを取り出して戦闘に取り掛かる

 

「先輩、『戦車』の人は私が戦いますイッセー先輩は・・・」

 

「ああ、『兵士』に3人は俺が相手する」

 

小猫がイッセーに伝える途中にイッセーが『兵士』の3人を相手にすると小猫に伝えた。小猫はチャイナ服を着た『戦車』の相手をして戦闘に入った。イッセーは『兵士』3人の前に進んだ

 

「私たち3人同時で戦うつもり~」

 

「ああ、さっさと始めよう一度で3人で来い」

 

「ムカっ!」

 

「その余裕、壊してあげるわ!」

 

イッセーの言葉に腹が立った『兵士』3人の内一人の『兵士』は混を持ってイッセーの顔に狙おうとする

とイッセーは瞬時に躱した

 

「くっまだまだ!」

 

混を持った『兵士』は棍を早い速度でイッセーに突きを

繰り出すがイッセーはそれも回避して繰り出される棍を顔に当たる直前に右手で掴み取った

 

「う、くっ!?」

 

棍を持った『兵士』は棍を動かそうもするも動けず離すことそらできずににいた。そしてイッセーは掴み取った棍を右手で棍の先を破壊した

 

「うぐっ!」

 

イッセーは棍を破壊した後に瞬時に棍を持った『兵士』の首筋に手刀を食らわせた。その時に棍を持った『兵士』は気を失い戦闘不能となった。

 

「このっ!」

 

「よくもっ!」

 

双子の『兵士』はチェーンソーを持ってイッセー斬りかかるがイッセーは魔法陣を展開させチェーンソーを防御した

 

「くうっ!」

 

「バラバラになっちゃえ!」

 

双子の『兵士』はイッセーから距離を取って双子の内一人はイッセーの後ろに回り込み一人はイッセーの目の前に近づいた。

 

「お前たちはただ感情に任せてチェーンソーを振り回すだけか?」

 

「えっ!?」

 

「何?」

 

「動きに乱れが多すぎる、それにチェーンソーに魔力を纏わずに、ただ振り回すだけしか攻撃できていない、単純だらけで俺に勝つことはできないぞ」

 

「ますますムカつく!!」

 

「敵に塩を送るなんてどういうつもりよ!くらいなさい!」

 

双子の『兵士』は前後にイッセーをチェーンソーで切り裂き動いたがイッセーはジャンプして前後のチェーンソーを回避した。そのためチェーンソー同士が直撃した為

双子の『兵士』は弾き飛びチェーンソーを離してしまった

 

「うわっ!」

 

「きゃあ!」

 

「これで終わらせる!」

 

イッセーは瞬時に双子の『兵士』の前に現れ左手から大きな魔法陣を展開して双子の『兵士』二人に向けて魔法陣の中心を体まで通して拘束した。

 

「う、動けない!」

 

「何なのこれ~!」

 

「魔法陣での拘束具だ。しばらくは動けないぞ」

 

「さすがイッセー先輩です」

 

「塔城も片付いたそうだな」

 

イッセーは小猫がチャイナ服の『戦車』の後ろを取り右腕を持ち上げうつ伏せの状態で押さえて身動きを取れなくして小猫が圧倒している所を見つめていた。その時、耳に付けている通信機に朱乃の声が聞こえた

 

『イッセーくん聞こえる?』

 

「朱乃さん?」

 

『私は体育館の外の真上に飛んでいます。すぐに体育館から脱出してください』

 

「分かりました。行くぞ塔城!」

 

「はい!イッセー先輩!」

 

イッセーと小猫は急いで体育館から脱出する、『兵士』の3人と『戦車』の1人はイッセーと小猫の行動を読めずに戸惑い混乱していた。

 

「うふふ、さようなら」

 

朱乃は空から魔力が備わった強烈で大きな雷を右手から放ち体育館に降り注いだ。その為、体育館は破壊された

するとグレイフィアのアナウンスが入る

 

『ライザー・フェニックス様の『兵士』3名、『戦車』1名、撃破(テイク)』

 

体育館が破壊されたこにより、朱乃が落雷を放ったことで『兵士』3人と『戦車』の1人ごと撃破した。リアスの作戦通りに成功した。

 

『イッセー、小猫、朱乃、お疲れ様、引き続き作戦を伝えるから頼んだわよ』

 

リアスの声がイッセーたちの通信機に伝わり、イッセー達は引き続き作戦通りに実行する

 

「上手くいきましたね・・・」

 

「ああ、しかしまだゲームは始まったばかりだ気を抜けば・・・・っ!?」

 

イッセーは瞬時に魔法陣の盾を展開して小猫を守りながらを空から降り注ぐ爆炎を防御した煙が晴れるとイッセーと小猫は無傷で済んだ

 

「先輩、これは・・・・」

 

「魔法陣の盾だ。修行中に生み出した能力だ。それより・・・」

 

イッセーは真上の方に顔を見つめると、空には紫の髪の特徴を持つライザーの『女王』がいた。

 

「まさか、私の炎の攻撃を察知して防ぐとは・・・さすが赤龍帝といった所ですか・・・」

 

「悪いが簡単にやられるわけにはいかないんだ。ライザー様と戦うまでは・・・」

 

「貴方がライザー様と戦うと?」

 

「ああ、あいつは俺と戦うのを楽しみと言ったんだ。だから脱落するわけにはいかないんだ。」

 

「やはり、貴方は赤龍帝だけであって脅威的ですね・・・・なら私がライザー様の代わりに戦いましょう!」

 

ライザーの『女王』はライザー様を守る為に自分がライザーの代わりに自分がイッセーと戦う決心した。

 

「いいだろう・・・お前にはライザー様に対する忠誠心の為、主を守るのが『女王』の役目なんだな?」

 

「そのとおりだ!手加減せんぞ!」

 

「行くぞ!」

 

「イッセーくん!待ってください!」

 

イッセーが勝負を始めようとした瞬間、朱乃の声が空から聞こえイッセーに待ったを掛ける

 

「朱乃さん?」

 

「イッセー君『女王』の相手は私に任せて、祐斗くんの方に行ってください」

 

「朱乃さん・・・」

 

『イッセー、ここは朱乃に任せて祐斗の援護をお願い祐斗は今運動場にいるわ』

 

リアスの声が通信機に伝わり、小猫も私も朱乃さんと一緒に戦いますから祐斗先輩の所へとイッセーに言ってきた

 

「部長・・・・分かりました・・・塔城、姫島先輩ここは任せました!」

 

イッセーは祐斗がいる運動場に向かいこの場を後にした

するとライザーの『女王』は

 

「二人だけで私に勝てるとでも?」

 

「ええ、貴方の相手は私が務めますわ、ユーベルーナさんいえ『爆発王妃』と呼んだ方がいいですか?」

 

「その二つ名はあまり好きじゃないわ、『雷の巫女』さん」

 

相対するユーベルーナと朱乃はお互いに『女王』同士、小猫も加えて、互角の対立となり2対1の戦いとなった。

レーティング・ゲームは中盤戦に入り、勝つのはリアスかライザーか勝負はいかに?

 

 

 



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第15話

 

イッセーは木場のいる運動場に向かう途中グレイフィアのアナウンスが聞こえた。

 

『ライザー・フェニックス様の『兵士』3名、撃破』

 

イッセーは木場がライザーの『兵士』3名が撃破されたことを聞いた。木場が3人の『兵士』を倒したと予想した時に運動場に到着する

 

「イッセーくん」

 

「木場・・・」

 

イッセーは木場の声を聞きその方向に顔を向けると木場が体育倉庫の裏側に木場の姿が見えて、木場と合流できた。

 

「さっきアナウンスを聞いたんだが、『兵士』の3人はお前が倒したんだな」

 

「うん、敵を誘導させて有利に戦う場所を選んだから、勝つことができたんだ」

 

「そうか・・・状況は?」

 

「運動場に『騎士』と『戦車』と『僧侶』の3人がいるよ」

 

「3人か・・・複数いても問題はない、一気にかたをつける」

 

「イッセーくん、君は戦闘に関して本当に慣れているよね、その経験はいつから?」

 

「14歳の頃に俺は堕天使やはぐれの種族といつも戦っている、戦う理由は守る街があるから、だからそれを守る為に戦うんだ」

 

「守る街・・・・・駒王町は君にとって大切な場所なんだね・・・」

 

木場が悲しそうにイッセーが戦う理由を聞いて呟く、イッセーは木場個人に何かあったのかと感じ取った。その時

 

「聞こえているか!?グレモリーの者よ!」

 

突然、運動場に女性の声が聞こえた。扉の隙間の外を見ているとライザーの『騎士』が堂々と待ち構えていた

 

「私はライザー・フェニックス様の『騎士』を務めている、カーラマインだ!こそこそとした探り合いは飽きた!尋常に剣を構えようではないか!!」

 

カーラマインは正々堂々と戦う為に全域に勝負を挑む為に発言をした。すると木場が

 

「『騎士』の正々堂々とした申し込みを断るわけにはいかないね」

 

「行くのか?木場?」

 

「もちろんだよ」

 

木場はカーラマインの誘いに乗り、正々堂々と戦う為に体育倉庫から出てきた。イッセーも続いて出てきた

 

「僕はグレモリー眷属の『騎士』の木場祐斗!カーラマイン!『騎士』の誘いを受けて『騎士』の誇りに掛けて正々堂々と戦おう!」

 

「フッそういうお前の騎士道は嫌いじゃないぞ!行くぞ!」

 

木場とカーラマインはお互いに走りだして木場の魔剣とカーラマインの大剣でぶつかりあい剣戟が繰り出された

 

「まったくカーラマインは相変わらず剣のことに頭にないのかしら?」

 

「お前が俺の相手か?」

 

「いや私だ赤龍帝」

 

イッセーの目の前に仮面を付けた『戦車』の女性と『僧侶』の女性が現れた。イッセーも『戦車』の実力が強者と感じとり構えを取る

 

「2対1か・・・相手にとって不足はない」

 

「いや、彼女は戦わないさ」

 

「どういうことだ?」

 

「彼女はレイヴェル・フェニックス様、ライザー様の妹君であらせられる」

 

「ライザー様の妹・・・・」

 

イッセーはライザーが妹を眷属に入れていることに驚きを隠せずにいた。するとレイヴェルは

 

「貴方の相手はこちらのイザベラが相手をしますわ」

 

「そういうことだ・・・いくぞ!」

 

イザベラはイッセーに接近して攻撃を仕掛けるまずは拳を与えてくる、イッセーは赤龍帝の籠手を展開してイザベラの拳とぶつかり対応する

 

「中々の拳だ・・・」

 

「アンタもな・・・」

 

イッセーとイザベラは不敵に笑いつつ、警戒しつつ、戦闘を繰り広げようとする

 

「はああぁぁ!!」

 

イザベラは両手を地面に着いて逆立ちの状態でイッセーに回し蹴りを放つ、イッセーも両腕をクロスさせて防御しつつもイザベラから距離を置くと両腕を構えイザベラに走り向かう

 

「次はこっちから行くぞ!」

 

イッセーは瞬時に消えイザベラの背後に現れて拳を振るう、背後に現れことに反応したイザベラは振り返るもイッセーの拳が頬に当たりダメージを受け体制を崩し飛ばされる

 

「ふっ、そうこなくてはな!」

 

イザベラは立ち上がり体制を立て直して戦闘を続行しイッセーに向かって走り出しイッセーに回し蹴りを与える

 

「甘い!」

 

イッセーはイザベラの回し蹴りを躱してイザベラの腹部に赤龍帝の籠手で拳を放つとイザベラはダメージを受ける

 

「があっ!」

 

イザベラはに息苦しく咳き込んで地面に右膝を着いて跪く

 

「降参しろイザベラ、今のお前じゃ俺に勝てない」

 

「悪いが・・・ライザー様の為に負けるわけにはいかない!」

 

イザベラは立ち上がり、再びイッセーと戦いを続ける、イッセーはライザーの為に戦うイザベラの忠誠心を見て

評価してイッセーもイザベラの望み通りに戦う

 

「はああぁぁ!!」

 

「悪いな・・・」

 

イザベラはイッセーに立ち向かい拳を放つがイッセーは瞬時に躱してイザベラの首の項に勢いよく手刀を放ちイザベラは気絶してしまう

 

「がはっ!」

 

『ライザー・フェニックス様の『戦車』1名撃破』

 

グレイフィアのアナウンスでイザベラは転送して脱落する、それを見たレイヴェルは

 

「お兄様の眷属の中で3番目に強いイザベラが負けるとは・・・」

 

「悪いが誰であろうと手加減はしない・・・」

 

「おのれ!よくも!イザベラを!」

 

イッセーの目の前にライザーの『兵士』2人と『騎士』『僧侶』の4人の女性が現れた。

 

「さっさと来い、一度で相手にしてやる」

 

「おのれ!その余裕!崩してあげるわ」

 

ライザーの『騎士』は先手を打ってイッセーに大剣で攻撃するがイッセーは赤龍帝の籠手から赤い魔力を放出して魔力の剣を形成させ大剣と魔力の剣がぶつかり防御した

 

「そ、それは!?」

 

「赤龍帝の魔力剣(ブーステッド・ギア・ソード)魔力で作った剣だ。一気に終わらせる!」

 

イッセーは後退して距離をとって背中から悪魔の翼を展開して空中に飛び見えない速さで空中回転して、そして

赤龍帝の魔力剣を振るった。その直後赤龍帝の魔力剣から二つの斬撃の衝撃波を飛ばしライザーの眷属4人に直撃しライザーの眷属の4人はイッセーに敗れて転送されてからグレイフィアのアナウンスが入る

 

『ライザー・フェニックス様の『兵士』2名『騎士』1名、『僧侶』1名撃破』

 

「そんな!たった一人で四人を・・・・!?」

 

「赤龍帝の魔力剣・・・斬撃の衝撃波を飛ばしたり、遠距離まで届く、変幻自在の剣だ・・・」

 

レイヴェルはライザーの眷属の四人がイッセーに倒されたことに驚愕していた。イッセーはそう説明すると木場の方に顔を向ける

 

「イッセーくんは・・・剣も使えるのか・・・?」

 

「どうした!?木場祐斗!お前の相手は私だぞ!」

 

木場はイッセーの方からカーラマインの方に顔を向けてカーラマインの攻撃を躱して距離を取った

 

「悪いけど・・・君との勝負はこれでつける!」

 

木場は魔剣をもう一つ展開して二刀流になりカーラマインに瞬時に接近して間合いに入りカーラマインの胴体に二つの魔剣で十字に切り裂いた

 

「がああぁぁぁ!!」

 

カーラマインは木場の攻撃受けて、叫び出しながら地面に倒れた後にカーラマインは転送された

 

『ライザー・フェニックス様の『騎士』1名撃破』

 

木場とカーラマインの勝負は木場の勝利に終わった。木場は空から降りたイッセーに駆け寄り、あの剣について聞いてみた

 

「イッセーくん、その剣は・・・?」

 

「赤龍帝の魔力剣(ブーステッド・ギア・ソード)魔力を赤龍帝の籠手から放出して生み出した魔力の剣だ・・・こいつは変幻自在で衝撃波を飛ばしたり、遠距離でも届く剣だ・・・」

 

「今度、君のその剣で僕と模擬戦をしてくれないかな?」

 

「また今度な、それより・・・」

 

『リアス・グレモリー様の『女王』1名『戦車』1名撃破』

 

「えっ!?」

 

「何!?」

 

アナウンスから朱乃と小猫が脱落したことを聞いた木場とイッセーは驚愕を隠せずにいた。すると空中でユーベルーナがイッセーと木場の前に姿を現した

 

「見つけたぞ、グレモリーの『騎士』に赤龍帝・・・」

 

「ユーベルーナ・・・姫島先輩と塔城を倒したのか!?」

 

「ああ、だが今のは本当に敗北寸前の状況だった。だがこのアイテムを使わせてもらった」

 

ユーベルーナは手に小瓶らしき物を手に持っていたイッセーはそれがユーベルーナ言っていたアイテムだと反応した

 

「それは・・・?」

 

「『フェニックスの涙』だこれはレーティング・ゲームの中で使用することが可能でこれを使用した者は全体に回復することができるのだ」

 

「つまり、このアイテムで回復して、姫島先輩や塔城に勝つことができたと言うことか」

 

「その通りだ。さて赤龍帝、貴様を先に片付けて・・・・」

 

『相棒・・・』

 

「!?」

 

突然、赤龍帝の籠手の宝玉が光だしドライグの声が聞こえたイッセーは心の中で

 

(どうした?ドライグ・・・?)

 

『赤龍帝の鎧のメンテナンスは終了したぞ、これでいつでも禁手を使うことができるぞ』

 

(そうか・・・なら本気なっていいんだな・・・)

 

『ああ好きにやれ相棒・・・』

 

イッセーは表情に笑みを浮かべていた。それを見たユーベルーナはイッセーが笑っていることに疑問符を抱いていた

 

「貴様・・・何がおかしい?お前たちリアス・グレモリーの眷属の数は後4人・・・私とライザー様に勝てると思っているのか?」

 

「それはどうかな?」

 

「何?」

 

「確かにお前は『フェニックスの涙』を使って全回復している、相当の実力者だということは俺も理解している、だがお前は姫島先輩や塔城相手に。『フェニックスの涙』を使った当然のことだ」

 

「何が言いたいのだ?」

 

「俺はこの時を待っていたんだ!」

 

イッセーは赤龍帝の籠手を上げて光らせ全体に赤龍帝の鎧が装着すると同時に魔力が大幅に増えていくことから赤い竜巻がイッセーを飲み込んだ

 

「バランス・ブレイク!」

 

イッセーはバランス・ブレイクを発動して、赤龍帝の鎧に装備して、竜巻が止み赤龍帝の籠手の本来の姿になる、ユーベルーナと木場は動揺を隠せずにいた

 

「な、なんだその姿は・・・!?」

 

「イッセーくん!」

 

「さあレーティング・ゲームの続きをしよう」

 

イッセーは魔力を大幅に上げて、背中から悪魔の翼を展開して勝負を挑み、ユーベルーナに向かって飛翔した。さあ久しぶりに赤龍イッセーは帝の鎧になり、ユーベルーナに勝つことができるか!?

 

 

 

 



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第16話

 

「こ、これは・・・!?」

 

「さあ、始めよう・・・!」

 

イッセーは赤龍帝の鎧になってユーベルーナと勝負して戦闘に取り掛かる、慌てたユーベルーナは右手から魔法陣を展開して攻撃を仕掛ける

 

「灼熱炎矢(ブレイズ・アーチャー)!!」

 

ユーベルーナは右手の魔法陣から炎の魔力から作り上げた五つの炎の魔力の矢をイッセーに放つがイッセーは空から降る矢を躱していく

 

「おのれ!熱波爆破(フレア・キャノン)!」

 

ユーベルーナは続けて攻撃を仕掛け、右手から魔法陣から放つ大きな炎の魔力の光線をイッセーに喰らわし爆発した

 

「イッセーくん!」

 

「ハハハハッ!この光線は雷の巫女とグレモリーの『戦車』敗北まで追いやったものだ!いくらお前でもこれで終わりだ!」

 

「果たしてそうかな?」

 

「何!?」

 

煙が晴れるとイッセーが赤龍帝の鎧に傷一つついてはいなかったことにユーベルーナは驚きを隠せずにいた

 

「バカな!?ダメージを受けていないだと!?」

 

「今度はこっちからだ」

 

イッセーはユーベルーナに手を向けると魔力を溜めていく

 

「チャージ・バスター!!」

 

イッセーの右手から溜めていた魔力をユーベルーナに魔力弾を発射するとユーベルーナは右手から炎の光線を放ち魔力弾と相殺させようとするも、炎の光線が魔力弾に押されていくとユーベルーナは咄嗟に右手から放つ炎の光線を止め魔力弾を回避した

 

「以前より魔力が上がっている・・・」

 

『相棒、メンテナンスのおかげで赤龍帝の鎧は大幅にアップしている、だから魔力と速度と力も強化されているぞ』

 

「つまり、以前の赤龍帝の鎧より比べ物にならないように強くなっているのか」

 

『そうだ。相棒、敵が攻撃を仕掛けるぞ』

 

「くっ!ふざけるなぁ!熱波爆破(フレア・キャノン)!」

 

ユーベルーナはもう一度、炎の光線をイッセーに放つがイッセーは全身に激しい赤い魔力をオーラとして纏い地面からジャンプしてユーベルーナに接近し炎の光線を受けても通用しなかった。イッセーは右手から魔力を放出して赤龍帝の魔力剣を生み出しそれを見たユーベルーナは

 

「ブーステッド・ギア・ソード!!」

 

「う、うわぁぁぁぁ!!」

 

ユーベルーナはイッセーに赤龍帝の魔力剣で胴体を切ら裂かれイッセーに敗れ転送された。イッセーは地面に着地して赤龍帝の魔力剣を解除した。勝負はイッセーの勝利に決まった

 

『ライザー・フェニックス様の『女王』1名撃破』

 

「そんな!お兄様の懐刀のユーベルーナが負けるなんて!」

 

「朱乃さんや小猫ちゃんを倒した。ライザー氏の『女王』に勝つなんて・・・・」

 

木場とレイヴェルはライザーの懐刀であるユーベルーナを倒したことに驚きを隠せずにいたその時、駒王学園の屋上の方から炎の竜巻が発生していた。それを見たイッセーはあの炎はライザーだけしかいないと判断して、嫌な予感がした

 

「木場!俺はライザーの所に向かう!先に行ってるぞ!」

 

イッセーは悪魔の翼を展開してライザーの所に向かった。木場は急いでイッセーの後を追いかけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

駒王学園の屋上

 

 

「リアス、そろそろ投了(リザイン)するべきだ」

 

「貴方との勝負はまだ終わっていないわ・・・」

 

ライザーとリアスと勝負を始めようとしていた。リアスはオカルト研究部の部室でアーシアと待機していたがライザーが自ら敵陣に攻め込み、ライザーが現れたことによりこの場から離れる為にアーシアと一緒に駒王学園の屋上まで飛んで移動した。屋上に舞い降りたライザーはリアスと一対一の勝負を申し込み現在の状況に至る

 

「リアス、俺は、両家と君の為に俺はこのゲームに勝利する!」

 

ライザーは全身に激しい炎を纏い周りに竜巻を起こす

 

「私もよライザーこのゲームには負けないわ!」

 

リアスはライザー魔法陣を向けた。ライザーに絶対に勝つ為に諦めず投了せずに戦おうとした。

 

「部長さん・・・」

 

アーシアは心配な表情をして声を上げていた。ライザーは真剣な顔で体に炎を纏いリアスに攻撃を仕掛る

 

「さあ、俺の炎で君を・・・」

 

『ライザー・フェニックス様の『女王』1名撃破』

 

「え?」

 

「何!?」

 

ライザーとリアスは自身の『女王』が撃破されたアナウンスを聞いて驚きを隠せずにいた

 

「バカな!ユーベルーナが負けただと!」

 

ユーベルーナはライザーの懐刀で絶大な信頼関係で結ばれていたライザーにとって動揺していた。その時、ライザーとリアスは激しい魔力を感じ取りその魔力はだんだん近づいてくると真上から舞い降りた。赤龍帝の鎧を纏ったイッセーの姿だった

 

「イッセー!」

 

「部長、馳せ参じて参りました」

 

イッセーはリアスの方に顔を向けてそう言うとライザーの方に顔を向ける

 

「ライザー様、前日の楽しみにしていた勝負を今ここで行いましょう」

 

「そうか・・・ユーベルーナを倒したのはお前か・・・フッ、面白いだったら俺も全力でお前を倒す!」

 

ライザーは炎の魔力を大幅に上げて背中にフェニックスの翼を展開して人体を強化するとイッセーは腕に魔力を纏わせ腕を構えて戦闘をに入り。イッセーとライザーの勝負が開始する

 

 

 

 



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第17話

 

「行くぞ!赤龍帝!」

 

ライザーは全身に激しい炎を纏いフェニックスの翼を展開して宙に浮きイッセーに向かって飛んで突進する

 

「クイック・バーニング!!」

 

「くっ!」

 

イッセーはライザーの翼での突進を真上に飛んで回避す

るライザーは後ろに振り向き続けて攻撃をする

 

「アサルト・フェニックス!」

 

ライザーは指を鳴らし三つの魔法陣が現れ魔法陣から小型の炎の鳥が出てきてイッセーに向かっていく

 

「チャージ・バスター!」

 

イッセーは右手を炎の鳥に向けて魔力弾を放ち炎の鳥と相殺する

 

「次はこちらから行かせてもらう!」

 

イッセーは続けてチャージ・バスターをライザーに放ち直撃してダメージを与えるも煙が晴れてよく見るとライザーの体はフェニックスの炎によってダメージは消されとなり再生する

 

「俺には、魔法系の攻撃は通用しない!」

 

(やっぱり、魔力で撃つ攻撃は通用しないか・・・だったら・・・・)

 

それを見たイッセーは魔力弾は通用しないと判断して拳での攻撃手段でしかないと考えた

 

「プロモーション!『騎士』!」

 

イッセーは『兵士』の特性を初めて使用する、これによりイッセーの動きの速さは格段に上がった。イッセーは瞬時に動いてライザーの目の前に現れてライザーの顔面を殴り付けた

 

「がああぁぁ!ぐっ!貴様ぁ!」

 

ライザーは殴られた反動で後ろまで吹っ飛ばれるがフェニックスの翼で飛んで空中で体制を立て直しイッセーに片手で魔法陣を向けて炎を放つがイッセーはこのタイミングで瞬時に消えていった

 

「クソっ!どこだ!」

 

「こっちだ!」

 

「なに!」

 

ライザーはイッセーを探し辺りを見渡すとイッセーはライザーの後ろに現れる、後ろに気づいたライザーは振り向いて攻撃するがイッセーはライザーを後ろから蹴りを下ろしライザーに直撃する

 

「がああぁぁ!!」

 

ライザーは駒王学園の運動場の地面まで叩き落とされるがまだ諦めずフラフラに立ち上がり、戦闘を続ける

 

「くっ!やはりお前は俺が思っていた通りだ!リアスの眷属の中でも強いだろう!」

 

「ライザー様、勝負はまだこれからですよ」

 

「ああ、俺はまだ諦めんぞ!まだまだこれからだ!」

 

ライザーはジャケットを脱ぎ地面に捨てるとライザーは

魔力を上げて両手から魔法陣を展開させ炎を放射してイッセーに放つも

 

「遅い!」

 

イッセーは放射する炎を見切って躱しライザーの懐に移動すると腹部に強烈な一撃を放つ

 

「ぐはっ!」

 

ライザーはイッセーに腹部に強烈な一撃を放たれるが手から炎の竜巻を起こす

 

「不死鳥の火炎竜巻(ウインド・フェニックス)!」

 

炎の竜巻を発生して攻撃しイッセーは竜巻に飲まれるが

 

「ぐっ!プロモーション!『女王』!」

 

イッセーは竜巻の炎の中で暑さに少し苦しむが咄嗟に『騎士』から『女王』に昇格して『僧侶』の特性を利用して魔力を上げて全身からオーラでの衝撃波を放ち竜巻を吹き飛ばし解放する

 

「やるな、貴様・・・」

 

「負けるわけにはいきませんから・・・・」

 

「俺もだ・・・リアスや両家の為に負けるわけにはいかん!はああぁぁ!!」

 

ライザーは全身に炎を放出し纏いフェニックスの翼を展開して宙に浮きイッセーに再び突撃する

 

「クイック・バーニング!」

 

フェニックスの炎を纏い翼で飛ぶライザーはイッセーに向かって突撃するとイッセーも魔力を纏いライザーに向かって走りだしていく

 

「「はあああぁぁぁ!!」」

 

イッセーとライザーは間合いに入りお互いの顔を殴り相打ちになったがそれでもお互い殴り合いが続きの勝負となっていた。

 

「はあ・・・はあ・・・」

 

殴り合いの勝負の末にライザーの方が劣勢となり息を荒くして意識を失いそうな状況だった。

 

「勝機を失っても俺は負けん!!」

 

「こい!ライザー・フェニックス!」

 

「はああああぁぁぁ!!」

 

「うおおおぉぉぉぉ!!」

 

ライザーは拳に激しい炎を腕に纏いイッセーに殴りかかろうとした。イッセーも魔力を上げて腕に溜めて拳でライザーに向けて攻撃しようとし、拳と拳がぶつかり合い爆発が起こった。両者この勝負で決着をつけようとした

煙が晴れると両者の姿が見えた

 

「見事だ・・・・赤龍帝・・・」

 

立っていたライザーは自分を倒したイッセーを評価して先に意識を失い地面に倒れた。立っているのはイッセーで息をを少し上げながらライザー勝利したことで決着がついた

 

『ライザー・フェニックス、撃破。『王』の撃破によりこのゲームはリアス・グレモリー様の勝利となります』

 

グレイフィアがアナウンスでライザー・フェニックスの撃破とリアス・グレモリーの勝利を告げた。これによりこのゲームの勝者はリアス・グレモリー眷属の勝利で終わった

 

「イッセー、ありがとう・・・・」

 

リアスはイッセーがライザーを撃破したことで婚約は回避となったことでイッセーに感謝の言葉を漏らした。

 

「まさかイッセーくんが・・・・ライザー氏を倒すなんて・・・・」

 

木場はイッセーがライザーを倒したことを見て驚きを隠せずにいたがその後、笑みを浮かびグレモリー眷属を勝利に導いたイッセーにすごいよと呟いた。そして戦いの場が消滅して全員、この場から転送された

 

 

 

 

 

 

 



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第18話

 

リアスとライザーとの婚約をかけたレーティング・ゲームが終了して一週間が過ぎた

 

「部長、失礼します」

 

イッセーがオカルト研究部の部室の扉にノックを掛けて扉を開き入室した

 

「今日の契約も成立させて仕事を終わらせました」

 

「ご苦労様、イッセー」

 

「これも悪魔としての務めてですから」

 

「ふふ、ありがとう」

 

(部長、以前より表情が明るくなったな・・・婚約も破棄になったことで悩みが消えたようだ・・・)

 

リアスとライザーのレーティング・ゲームはリアス・グレモリーの勝利となり、ライザーとの婚約は破談となった、リアスが婚約が破棄になったことで前より明るくなった表情を見せたことからイッセーはそう心の中で呟いた

 

「イッセー?どうかしたの?」

 

「いえ、なんでもありません」

 

イッセーが何でもないと促すと突然、部室に魔法陣が現れた

 

「あれは、フェニックスの・・・」

 

「ライザーの・・・・」

 

イッセーとリアスがそう見ていると魔法陣の中からライザーとレイヴェルが出てきており、ライザーは頭と腕に包帯を巻いた状態で現れた。

 

「ライザー一体何の用?貴方との結婚は破談になったはずよ?」

 

「違う今回はその話しに来たんじゃない赤龍帝に話があってきたんだ」

 

「俺に?」

 

「少し外に出て二人で話がしたいんだ」

 

「話ですか・・・・・分かりました。話を聞きます」

 

「感謝する・・・」

 

イッセーとライザーはオカルト研究部の部室から退室して外に出始める

 

「ライザーはイッセーに何を・・・」

 

「分かりません、ただお兄様は赤龍帝と話があると聞かれていないので・・・・・」

 

リアスはレイヴェルに聞こうとするもレイヴェルも詳しい詳細も知らずにいた

 

 

 

 

 

 

旧校舎の扉前

 

 

「それで話とは何ですか?」

 

「リアスは俺との婚約を嫌がっていた。」

 

「え・・・」

 

「あいつは自分を『グレモリー』のリアスじゃなく『リアス』としての自分を愛してほしいと俺に言ってきた。リアスには悪い事をしたと思っている、例えこの婚約を嫌がっていても・・・俺はリアスや両家の為に必死に考えていた・・・」

 

「ライザー様・・・」

 

「俺はリアスのことは諦める、だからお前がリアスを支えてやれ、お前はリアスの眷属の『兵士』だリアスを守ることはできるはずだ」

 

「ライザー様、もちろんそのつもりです!必ずリアス様をお守りします!」

 

「お前には頼りになりそうだ。それともう一つ、レイヴェルはこう言っていた。レイヴェルはお前の元でフォローをしたいと」

 

「レイヴェル様が・・・」

 

「あの時のレーティング・ゲームでお前が俺を下した時にレイヴェルは驚いていたよ、それを見てあいつはお前に興味を持ちいつかお前が上級悪魔になったらお前の元で働きたいと言っていた」

 

「そうですか・・・・」

 

「だからお前が上級悪魔に昇格になり公式でレーティング・ゲームでぶつかることになったら、またお前と戦ってくれ」

 

「ライザー様・・・・分かりました。その挑戦を無駄にはしません」

 

イッセーとライザーは握手していつか上級悪魔に昇格になったら公式でのレーティング・ゲームで再び戦うことを約束した。イッセーとライザーはオカルト研究部の部室に戻ってきたことでライザーはレイヴェルを連れて冥界に帰っていった。リアスはイッセーに

 

 

「ねえイッセー、ライザーは貴方に何を話をしていたの?」

 

「いつか俺が上級悪魔になったら今度はライザー様が俺と再び戦おうと言っていました」

 

「ライザーが貴方をライバルと認めたってことね」

 

「はい、だから俺は上級悪魔を目指してライザー様の挑戦を無駄にせず、部長とアーシアを守る為に頑張っていきます」

 

「イッセー・・・ありがとう・・・」

 

リアスは微笑みを浮かべてイッセーに礼を言った。イッセーはリアスとアーシアを守る為に上級悪魔になると決意した

 

 

 

 

 

 



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第3章 月光校庭のエクスカリバー
第19話


 

 

イッセーが部室でオカルト研究部の仕事を終えて帰るその時に

 

「ねえイッセーちょっといいかしら?」

 

「なんでしょうか部長?」

 

リアスがイッセーに話を話をかけた。口を開き

 

「私も貴方の家にホームステイすることにするわ」

 

「え?」

 

「下僕との親睦を深めたいのダメかしら?」

 

突然の発言に驚きを隠せずにいたイッセーは冷静になって落ち着くとリアスに向けて

 

「分かりました。主のお願いとなれば断るわけにはいきません」

 

「ありがとうイッセー早速だけど荷物を運ぶの手伝って貰えないかしら?」

 

リアスが指を鳴らすと魔法陣が現れ幾つかのダンボールが現れた。

 

「分かりました幾つかの荷物は魔法陣で俺の家まで運びます。終わった後は俺の両親と話をして部長もホームステイできるように話をしてみせます」

 

「ありがとうイッセー」

 

イッセーはリアスの幾つかの荷物を魔法陣でイッセーの家まで転送していった。その後、イッセーとリアスはイッセーの両親とリアスのことで話をして許可を貰うことができた。空いた部屋をリアスの部屋として利用して掃除を行い荷物の設置をしてリアスの部屋が出来上がったそして夕食になり、イッセーの両親はリアスの歓迎をした

 

「まさかアーシアちゃんの次にリアスさんがホームステイするなんてしかもこんな美人と」

 

「イッセー、お前も中々、罪に置けないなぁ」

 

「そんなんじゃないさ!」

 

イッセーの両親はノリノリでイッセーを茶化すもイッセーは否定する

 

「お父様とお母様ありがとうございます。不束者ですがよろしくお願いします」

 

「リアスさんなら大歓迎よ」

 

「ゆっくりしていってくれ」

 

イッセーの両親は笑顔でリアスにそう言うとイッセーは

笑顔の表情で

 

(部長が幸せそうだ。賑やかになりそうだ)

 

心でそう言うと突然、イッセーの袖に引っ張られていた

方を見てるとアーシアが頬を可愛く膨らませていた

 

「アーシア?」

 

「むぅぅ・・・」

 

アーシアは嫉妬するかのように頬膨らみながら眼差しをイッセーに向けていた。家族で夕食を明るく楽しみながら食べていった

 

 

 

 

 

その後夕食が終わりイッセーは自分の部屋に戻るとリアスが立っていた

 

「部長いたんですか?」

 

「ええ、ねえイッセーあの時はありがとう」

 

「え?」

 

「ライザーとのレーティングゲームで勝って私の婚約を破棄してくれたことよお礼を言っておきたかったの」

 

「部長、俺は下僕として自分の忠義の限りの事を務めただけですよ」

 

「それでも貴方には感謝しているわ」

 

「部長・・・・」

 

「それに私は貴方に伝えなきゃならないことがあるの」

 

「え・・・・」

 

リアスはイッセーの首に手を回してイッセーと口づけを交わした。イッセーはリアスの行動に驚きを隠せずにいた

 

「私は貴方が好き、一生懸命に私を守ってくれた貴方に好意が生まれた」

 

「ぶ、部長・・・・」

 

「イッセー私は貴方を愛しているわ、下僕としてじゃなく『イッセー』として貴方を愛している」

 

突然の告白にイッセーは顔を赤くなりながら驚きを隠せずにいた

 

「部長、俺は・・・・」

 

「はうううぅぅぅ!」

 

「「!?」」

 

突然、声が聞こえた方向に二人は顔を向けると顔を赤くしたアーシアが立っていた

 

「部長さん!部長さんもイッセーさんを!?」

 

「アーシア!?聞いていたの!?」

 

「ずるいです!私もイッセーさんを思う気持ちは本物です!」

 

アーシアはイッセーの方に近づき抱きついきリアスの方に宣言した

 

「イッセーさんは誰にも渡しません!」

 

「アーシアこれはそういうことでいいのよね」

 

リアスもイッセーに抱きつき渡さないかのようにホールドした。アーシアも可愛く頬を膨らせながらイッセーを抱きしめる力を強めた。イッセーは顔を赤くなりながら

 

「アーシア!待てって!部長も落ち着いてください!」

 

イッセーは二人を落ち着かせるも二人に耳に届かずイッセーを取り合っていた。その後イッセーは疲れながらなんとか二人を落ち着かせることに成功した。なんとも修羅場になりそうな感じだった

 

 

 

 

 

 

 



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第20話

 

 

『待てイリナあんまり前を見ずに走ると危ないぞ』

 

『大丈夫だよイッセー君!』

 

『はぁ、そんなに急がなくても公園は逃げないぞ』

 

『ふふふ、ねえ・・・イッセー君これからもずっと友達でいようね』

 

『ああ、これからもずっと友達でいてやるよ』

 

『やったー!ありがとうイッセー君!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イッセーが早朝に目が覚めると子供の頃の夢を見ていたことを思い出した。

 

 

「イリナか・・・あいつは引っ越して以来あれからもう何年も会っていないな・・・・」

 

イッセーはベットから立ち上がり、机の上の小さなフォトフレームの中の写真を手で持ち見つめていた写真の中には幼い頃のイッセーと小さな男の子のような子供の写真が写っていた。二人とも元気な表情で明るかった

 

「さて今日も早朝トレーニングを頑張るか・・・」

 

イッセーはフォトフレームを机の上に置き直ぐにジャージに着替えて早朝のトレーニングに向けてのランニングを行った。

 

 

 

 

トレーニングが終わりイッセーとリアスとアーシアは朝食を済まして学校に行く準備をしていた

 

「行ってくるぜ母さん」

 

「気をつけていくのよ3人共」

 

「行ってきますイッセーのお母様」

 

「行ってきます」

 

イッセーとリアスとアーシアは学校へと出発した。学校まで歩いていくとリアスがイッセーに悪魔稼業について話した

 

「ねえイッセー」

 

「なんでしょうか?部長」

 

「今日の議題の悪魔稼業での活動報告のことだけど今日は業者の人が部室を清掃することが決まって部室が使えないから今日はイッセーの家で会議を開きたいのいいかしら?」

 

「そういうことでしたら分かりました。今日の会議は俺の部屋で行いましょう」

 

「ありがとうイッセーそれじゃあ決まりね、じゃあ放課後に皆にそう伝えとくわ」

 

 

そうと決まると今日の悪魔稼業の会議はイッセーの家に決まった時に駒王学園に到着して登校した

 

 

 

 

「おはようイッセー」

 

「ああ、おはよう松田」

 

イッセーは自分の教室に入室して自分の席に座った時に松田がイッセーに声を掛けてきた

 

「なあイッセー来週の日に俺と元浜とお前とアーシアちゃん四人でカラオケに行く予定を考えているんだけどお前もどうだ?」

 

「カラオケか・・・」

 

「もちろんアーシアちゃんも行くだろ?カラオケ」

 

「カラオケ・・・?」

 

「店で沢山の歌を歌って遊ぶ店だよ」

 

「歌ですか?」

 

「ああ」

 

「へぇカラオケねぇ面白そうな話じゃない」

 

カラオケと聞いて面白そうな反応する一人の少女が現れた

 

「桐生・・・」

 

「ねぇアタシも行っていい?カラオケ」

 

「いいけど、どうしてだ?」

 

「なんかアンタたちと一緒にいたら面白そうな事が起こりそうだからね」

 

「それじゃあ、予定として、俺と元浜とイッセーとアーシアちゃんと桐生・・・の五人だな、もしもう一人誰かを誘うなら俺に言ってくれ」

 

「わかったじゃあ予定としては決まりだな」

 

そうと決まった後に担任の先生が入室してきて全員各自自分の席に座り出席を取った後に授業が始まった

 

 

 

放課後になり生徒全員下校してオカルト研究部はイッセーの自宅に向かって到着して悪魔稼業に関する会議をイッセーの部屋で行った

 

 

「これより、みんなが依頼主との契約した件数を発表するわ」

 

オカルト研究部部員が悪魔稼業で依頼主との契約を交わし達成した件数をリアスが発表した。

 

「朱乃は11件、小猫は10件、祐斗は8件、アーシアが3件、イッセーが16件」

 

「アーシアさんが3件なんて凄いじゃないか」

 

「新人にしてはいい功績です」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

アーシアが皆に一礼して感謝の言葉を言ったそして全員イッセーの方に移すと

 

「それにしてもイッセー君は16件か・・・」

 

「イッセー先輩、凄い功績です・・・」

 

「あらあら・・・」

 

「俺はバイクに乗ってたからバイク関連の仕事を受けて契約を何件も成立しているんだ」

 

「イッセー先輩、バイクを持っているんですか?」

 

「ああ、今ガレージに駐車している」

 

「ねえイッセー君、貴方のバイクに乗せてくれませんか?」

 

「朱乃さん?」

 

「貴方と一緒にドライブも悪くないかなっと思っていいかしら?」

 

「朱乃、今は悪魔稼業に関する会議でしょ、終わってからに話なさい」

 

「もうリアスったら」

 

「失礼するわ」

 

突然、イッセーの扉にノックの音が聞こえ入室してきたのはイッセーの母親だった

 

「母さん」

 

「お菓子とジュースを持ってきたわ」

 

「ありがとう、机に置いててくれ」

 

イッセーの母親はお菓子とジュースをイッセーの机に置いた後に脇に挟んでいたファイルを両手で持った

 

「ねぇ貴方たちイッセーの写真見てみない?」

 

「え?か、母さん?」

 

「イッセーの写真ですか?」

 

「ええ小学生から中学生の頃の写真よイッセーがお世話になっているからいい機会と思って」

 

「イッセーさんの写真見てみたいです!」

 

「ははは、なんか面白そうだね」

 

「か、母さん・・・・」

 

イッセーはちょっとだけ恥ずかしさに顔を赤くした全員ファイルを持ちイッセーのアルバムを見始めた

 

「わあああ!かわいいです!イッセーさん!」

 

「小さい・・・」

 

アーシアと小猫が見ていた写真は小学生の頃のイッセーだった。海で遊んで元気な表情をしていた姿が写っていた

 

「こっちは中学生の時代のイッセー君ね」

 

「中学生の頃にバイクを乗っていたのね」

 

リアスと朱乃は中学生時代のイッセーの写真を見ていた始めてバイク屋の店長からバイクを貰ったの機にバイクと一緒に写真を取っていた

 

「ははは、みんな熱心に見ているね」

 

「笑ってないで写真を閉じろ」

 

「それは無理だよだって君が・・・・!?」

 

「木場・・・?」

 

「ねぇイッセー君・・・この写真に写っているのは何かな」

 

「え?ああ、これは幼なじみと一緒に撮った写真だよ」

 

「この壁に飾っているの剣は・・・」

 

「どうしたんだ木場?」

 

「こんなこともあるんだね・・・まさかこんなところで聖剣を目にするなんて」

 

「聖剣・・・!?」

 

木場は何故か怒りや憎しみの表情をしていた。聖剣に何か恨みでもあるかのように感じた。

 

「聖剣・・・僕は・・・」

 

「木場・・・」

 

木場は何らかの事情で聖剣に恨みを持っているのか?果たして彼になんの事情が・・・

 

 

 

 

 

 



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第21話

 

 

次の日、昼休みにイッセーとアーシアは部室に向かっていた。昨日の悪魔稼業で木場の様子がおかしかった。あの聖剣の写真を見た時に怒りと憎悪の顔をしてなんらかの理由で聖剣を嫌悪しているのだろうか?

 

 

「失礼します」

 

イッセーとアーシアはオカルト研究部の部室の扉を開き部室に入室した。中を見てみるとソファに座っている眼鏡を掛けた女性とソファに座らず立っている男子生徒がいた。

 

「部長、この人はたしか・・・シトリーの・・・」

 

「やっぱりイッセーは知っていたのね」

 

「ええ俺が悪魔になる前はシトリー眷属のことはドライグから聞きました」

 

「やはりお見通しということですか・・・・さすがです。ですが自己紹介をしなければいけません。はじめまして兵藤一誠君、アーシア・アルジェントさん、私は駒王学園の生徒会長を務めている同時にシトリー眷属の悪魔、ソーナ・シトリーと申します」

 

「兵藤一誠ですよろしくお願いします」

 

「アーシア・アルジェントです!よろしくお願いします!」

 

イッセーとアーシアはソーナに挨拶をして一礼をする

すると一人の男子生徒が口を開く

 

「まさか、あの赤龍帝の兵藤と堕天使の配下の仲間がリアス先輩の眷属になっているとは驚きです」

 

「匙、言葉に気をつけなさい、アーシアさんは事情があって堕天使にいたのです、彼女に罪はありません、次から言葉に気をつけるように・・・」

 

「うっ、分かりました・・・・」

 

「匙、貴方も自己紹介しなさい」

 

「俺はシトリー眷属の『兵士』を務めてる匙元士郎だ。よろしく・・・」

 

「ああ、よろしく」

 

「はい!よろしくお願いします!」

 

匙もイッセーとアーシアに挨拶をするとイッセーとアーシアも匙に挨拶をした

 

「ところでソーナ会長はどうしてここに?」

 

「最近、神父が駒王町に何人も殺害されている事件が発生しているのです。その事でリアスに忠告して話をしていたのです」

 

「神父が?」

 

「ええ、犯人はまだ見つかっていません、イッセー君とアーシアさんも犯人が見つけたら報告をしてください。」

 

「分かりました。十分に気をつけます」

 

イッセーはソーナの忠告を聞いて十分に気をつけるように決意する

 

「それではリアス、また明日」

 

「ええ、見つけたら必ず報告するわ」

 

ソーナと匙はオカルト研究部の部室から退室して後にするとイッセーの手の甲に光が宿った

 

(ほうこれは・・・・)

 

(どうした?ドライグ?)

 

(あの匙という男、黒き龍、ヴリトラの気配がする)

 

(ヴリトラってあの五大龍王の?)

 

(ああ、やつにはヴリトラの神器が宿っているだろう)

 

(ヴリトラか・・・一体どんな神器の能力だろうか)

 

「イッセー?」

 

「ん?ああ、部長ちょっとドライグと話をしていました」

 

ドライグとの会話が終わるとイッセーはリアスにドライグと会話をしていたことを話す

 

 

すると部長の机に小さな魔法陣が現れたそこには以前、はぐれ悪魔の討伐を命じた大公が映された。それを見たリアスたちは大公の方に顔を向けた

 

「大公様、ご要件は・・・」

 

「リアス・グレモリーよ、そなたにはぐれ悪魔の討伐を命じる、やつは駒王町の町中の五丁目の廃墟で暴れておる引き受けくれるか?」

 

「分かりました、大公様その討伐を引き受けます」

 

「頼んだぞ」

 

大公は魔法陣と共にはぐれ悪魔の討伐を命じて消えいった。

 

「各自皆に連絡して、はぐれ悪魔の討伐に向かうわ、行くわよ」

 

「「はい!」」

 

イッセーとアーシアは『はい』と答えるとオカルト研究部全員すぐにはぐれ悪魔がいる現場に向かった。

 

 

 

 

 

 

 



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第22話

 

 

 

「ここだな・・・」

 

「ええこの辺りよ」

 

夜の最中オカルト研究部は町中の五丁目の廃墟の現場に到着したするとリアスが全員に指示を出す

 

「イッセーと祐斗と小猫は先に中を詮索してはぐれ悪魔が見つかったら戦闘を開始する、はぐれ悪魔が弱ったら朱乃が落雷を発生して痺れた所で私がとどめをさすわ、アーシアは私のとなりで待機よいいわね」

 

『はい!』

 

リアスからの指示を聞いて全員はいと答えると作戦通りにイッセーと祐斗と小猫が廃墟の中に入る辺りを探す

 

「見つけ次第、退治するぞ木場」

 

「・・・・」

 

「木場?」

 

「え!ああそうだねイッセー君・・・」

 

「どうしたんだ木場」

 

「いや何でもないよ」

 

「イッセー先輩、祐斗先輩いました」

 

「「!」」

 

廃棄の中の影から人影が現れ月が照らせれると美少女の姿をした悪魔を発見した。イッセーたちを見た美少女は背中から蜘蛛の八本の足が生えて手には巨大な爪を発生して頭部には角が生えていくように変化し咆哮を上げた

 

「ぐがあああああ!!」

 

はぐれ悪魔はイッセーたちに攻撃するとイッセーと祐斗と小猫は咄嗟に攻撃を躱して距離を取った。祐斗は魔剣を展開してはぐれ悪魔に攻撃をしに向かい走りだした

 

「この程度の悪魔造作もない!」

 

「待て!木場!迂闊に近寄るな!」

 

「ぐがあああああ!」

 

はぐれ悪魔は口から液体のようなものを吐き小猫に放った。それを見た祐斗は焦りはじめた

 

「しまった!」

 

「危ない!」

 

イッセーは咄嗟に小猫をお姫様抱っこして液体を躱した

液体は地面に直撃すると地面が溶け始めた

 

「大丈夫か?」

 

「ありがとうございます」

 

そういうと小猫はイッセーから離れて降りると注意しながらはぐれ悪魔に警戒した。

 

「赤龍帝の籠手!」

 

イッセーは赤龍帝の籠手を展開して手から赤龍帝の籠手の魔力と自身の魔力を合わせて剣を成形した

 

「ブーステッド・ギア・ソード!」

 

イッセーは瞬時にはぐれ悪魔の間合いに寄ると一気に蜘蛛の足をブーステッド・ギア・ソードで全ての足を切断する

 

「ぐがあああああ!!」

 

全ての足を失ったはぐれ悪魔はもがき苦しんだ

 

「今だ!小猫ちゃん!」

 

「はい!」

 

小猫ははぐれ悪魔を持ち上げ外の方に投げ飛ばした

中から外に放り出せれたはぐれ悪魔は空中で朱乃が放った落雷を発生して直撃してそのまま地面に落下した

 

「ぐががが・・・・」

 

「消えなさい」

 

リアスは手から魔法陣を展開して滅びの力ではぐれ悪魔に魔術を放ちはぐれ悪魔はそのまま消滅した。

 

「お見事です部長」

 

「これで任務完了ね、ありがとう皆」

 

全員、任務を完了した後に怪我がないかアーシアが診てみると全員、なんともなかったとわかった念の為にアーシアが3人に回復をして治療した。その後に

 

パチン!

 

リアスは祐斗を平手打ちをしていた先程の祐斗は迂闊な行動に注意を受けていた

 

「少しは目が覚めたかしら?一歩間違えれば怪我をしていたはずよ」

 

「申し訳ございません部長・・・・」

 

「木場、お前あの聖剣の写真を見た時に様子が変だったよな、一体何があったんだ?」

 

「すまないけどイッセーくんそれは言えないんだどうしても・・・」

 

木場はそう言うと後ろに振り向きこの場から立ち去ろうとしていた

 

「祐斗!」

 

「部長、一体木場に何があったんですか?木場はあの聖剣の写真を見たとき以来様子がおかしかった」

 

「イッセー・・・祐斗の過去について話す必要があるわあとで家に着いたら話すわ」

 

「部長・・・分かりました」

 

イッセーリアスが言ったことに理解すると全員、現場から解散すると家に着いた時にイッセーの部屋でイッセーとアーシアがリアスが木場の過去について話した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まさか木場にそんな過去が」

 

「ひ、ひどいです・・・」

 

リアスからなぜ木場が聖剣を憎悪しているのかを聞いた時だった。木場は教会が企てた聖剣エクスカリバーを扱え育てる聖剣計画という計画に木場は関わっていたらし

い、しかし木場はその聖剣に適合することができずに同じ適合にできなかった者たちと共に失敗作として処分されてしまった過去を持っていた木場はなんとか仲間が逃してくれたことにより脱走したが瀕死の状態であり死にかけそうになったところをリアスが発見して木場を眷属として迎えたらしい

 

「今の祐斗は聖剣エクスカリバーに対して激しい憎悪を抱いているわ仲間を救えなかった自分を責めながら」

 

「木場・・・・」

 

「木場さん・・・・」

 

その話を聞いた後に窓の方を見てみると雨が降ってきおり激しい豪雨が降り注いだ。

 

(木場、お前は本当に復讐を望んで仲間の無念を晴らすのか、あの話を聞いて俺も木場の立場だったら許せないだろう・・・・だが復讐を達成してこの先どうするんだ・・・もしかしたら暴走しかねないかもしれないその時は木場を止める必要がある)

 

イッセーがそう考えると木場を心配していた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

豪雨の中、木場は町中を歩いていた。木場は復讐と仲間の無念を晴らすために考えていた

 

(僕は仲間たちの無念を晴らすためにエクスカリバーに復讐しなければならない使命があるんだ今の僕に仲間は・・・)

 

「クソっ貴様!」

 

「!!」

 

木場の目の前に黒い服を着た神父と身に覚えがある顔男が戦っている所を目撃した。その男は白髪の特徴のフリード・セルゼンがいたからだ

 

「クソっ死ね!死ね!」

 

神父の男は手に拳銃を持ってフリードに3発発砲するとフリードは銃弾を躱して神父の男に接近して懐から剣を取り出した

 

「は、早い!」

 

「はいチョンパ!」

 

「ぐわぁぁぁ!」

 

神父の男はフリードの懐から取り出した剣で胴体を切り刻まれて大量に出血を流して倒れ死亡した

 

「これは・・・・」

 

「おや!誰かと思ったらグレモリー眷属の『騎士』さんじゃありませんか?」

 

「フリード・セルゼン、まだこの町に潜伏していたのか」

 

「ちょっと仕事で神父を退治していた所だよ」

 

「そうか・・・あいにく今の僕は機嫌が悪くてね」

 

木場は魔法陣から魔剣を展開していくとフリードに構えた

 

「なら丁度いいこの剣の性能を調べるいい機会だよ」

 

「ッ!そのオーラ、その輝きまさか」

 

「そうこの剣はただの剣じゃない、聖剣エクスカリバーだよ。仕事先で入手したんだ。まだ使い慣れていないがお前には練習相手として付き合ってもらうぜ」

 

「ッ!!」

 

木場はエクスカリバーと聞いて激しく憎悪した仲間を殺した聖剣エクスカリバーを許さずに破壊することを望んでいた果たして木場の運命は

 

 

 

 

 

 

 

 



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第23話

豪雨の中で木場とフリードはお互いに剣を構えていた。フリードと鉢合わせした木場は聖剣エクスカリバーと聞いて激しく憎悪を高め殺意を抱いていた

 

「いくぜイケメン君!」

 

先にフリードが先制して聖剣で攻撃を行ったが木場は魔剣で聖剣を受け止めたお互いに剣がぶつかり火花が発生していた

 

「おやおや随分と憎しみがこもった表情をしているな~そんな君にエクスカリバーの餌食になってもらうぜ!」

 

「クッ!ほざくな!」

 

「おっと!」

 

木場は魔剣でフリードの聖剣を受け流してフリードの胴体に切り裂こうとしたがフリードは瞬時に後ろに後退して躱した

 

「イケメンとは思えない下品な口だな」

 

「ホーリー・イレイザー!!」

 

木場は闇属性の魔剣の特性の能力ホーリー・イレイザーを発動した闇の魔術はフリードの聖剣を包んだがエクスカリバーの秘めた力によって闇の魔術は消え去ってしまった

 

「あ~それ無駄だぜ、そんな能力エクスカリバーには通用しないから」

 

「フッ!試しただけさこの剣が本当にエクスカリバーかどうかをね、これで心置きなく聖剣を破壊できるわけだ!」

 

木場はフリードに接近して魔剣を振るったがフリードは聖剣で受け止めてそれから木場と剣戟が繰り出されていた

 

「くくく・・・中々やるじゃないかイケメン君・・・ん・・・?」

 

突然フリードの耳に魔法陣が現れたフリードは耳に魔法陣があることに気づき何か小さな声が聞こえていた

声を聞いた時にフリードが笑みを浮かべた

 

「わりぃお呼びがかかったわ、あばよ!イケメン君!」

 

フリードは懐から閃光弾を地面に投げつけ光だし木場は閃光弾の輝きに目を瞑ってしまった。

 

「はっ!僕としたことが・・・!」

 

目を開き周囲を見てみるとフリードの姿が見当たらず見失ってしまった。

 

「必ずエクスカリバーを破壊する・・・!!」

 

木場は拳を握り復讐心に燃えると空を見上げ必ずエクスカリバーを破壊すると宣言した

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日の朝、ベット寝ているイッセーは腕にやけに重いと感じた

 

「ん?なんだ?やけに重い・・・・・って!」

 

イッセーが目を覚ますとそこにはベットの上にリアスとアーシアが裸で寝ていたことに気づいて驚きを隠せずにいた

 

「うん?・・・・あら?おはようイッセー」

 

「あ、おはようございますイッセーさん」

 

「ど、どうして二人が俺のベットに・・・・」

 

「一人じゃ寂しくてイッセーを抱きまくらにして寝ようと思っていたの・・・・・」

 

「私もイッセーさんと一緒に寝たいと思っていました」

 

「いやでもだからって・・・・」

 

「そろそろ、朝ごはんを作らないとそれじゃあねイッセー」

 

「イッセーさん、失礼します」

 

リアスとアーシアは服に着替えてイッセーの部屋から出ていく

 

「朝からびっくりした・・・・・」

 

『くくく、まさに両手に花という奴だな』

 

「ドライグ・・・・・この状況見たら気の小さい奴だったら心臓止まっているって」

 

『しかしあのリアス・グレモリーとアーシア・アルジェントは相棒に恋心を抱いているのは間違いないな』

 

「・・・・・」

 

イッセーは複雑な表情をしていた。自分を好きなってくれるのは嬉しいがこのアプローチはさすがに超えてると思った。

 

イッセーとリアスとアーシアは朝食を済ませ学校に行く準備をし出発して学校に到着したい。イッセーとアーシアは教室に入ると松田が近づいてきた

 

「ようイッセー、カラオケの件だけど誰か誘った?」

 

「一応、木場と塔城を誘おうと思っている」

 

「木場と小猫ちゃんか・・・いいじゃん、やっぱカラオケは多い方が楽しいもんな」

 

「そうだな・・・・(木場は暗い顔をしていたからな・・・楽しい時間を過ごして少しは気楽になれるだろうか・・・)」

 

そう考えるとチャイムがなり担任が入室して問題用紙を全員渡して最初の授業に向けて全員授業を受けた

 

 

 

 

 

 

生徒会室

 

「貴方がたは教会の方たちですね、どのようにここに訪ねたのかお聞きしてもよろしいですか?」

 

ソーナはソファに座りながらもう一つのソファに座っている背中に剣を背負ったローブの二人組にここに訪ねたのか問いただした。この二人は何者はたして何者なのか?

 

 

 

 



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第24話

 

 

駒王学園に登校して教室で授業を受けて数時間が経ち放課後になりイッセーとアーシアはオカルト研究部の部室の扉を開け入室する

 

「失礼します部長・・・ん?」

 

部室の中に入るとソファに座っているリアスと向かいのもう一つのソファに座っているソーナともう一人の眼鏡を掛けた女性が座っていた。

 

「イッセー、アーシア」

 

「兵藤君」

 

「ソーナ会長、それから・・・」

 

イッセーはもう一人の眼鏡を掛けた女性の方に顔を向けた

 

「私は生徒会副会長とソーナ様の『女王』を務めている森羅椿姫です」

 

「兵藤一誠です。『兵士』としてリアス様の眷属として務めています」

 

「アーシア・アルジェントです!」

 

イッセーとアーシアは副会長の森羅に自己紹介する

 

「ソーナ会長今日はどのように・・・」

 

「実は午前頃に教会の者と名乗る二人が私の前に現れたのです。」

 

「教会の者がこの駒王町に?」

 

「ええ、、この部室でリアスと交渉を申したいとのことです。私にも訪ねたことからリアスにその事を伝えなければと判断してここに訪ねたのです」

 

「交渉の日は?」

 

「明日に交渉を開くとのことです」

 

「そうですか・・・・そういえば木場を知りませんか?学校にはいませんでしたけど」

 

「祐斗先輩は学校をお休みしています」

 

「頭を冷やすから休むと・・・」

 

小猫と朱乃がイッセーに木場は休みだと伝えた。イッセーは深く考え込み

 

(木場のことも気になるがソーナ会長が言っていた。教会の者が駒王町に来ていることだ・・・一体何が起こっている・・・)

 

「イッセー、アーシア、小猫、今日は上がっていいわ、ソーナとまだ話があるから・・・」

 

「わかりました。行くぞアーシア、塔城」

 

「はい!」

 

「はい・・・」

 

イッセーとアーシアと小猫はリアスに言われて部室から出て先に家に帰った

 

 

 

 

 

 

 

 

イッセーとアーシアはイッセーの家に帰る為に歩いていた。小猫は違う方角で別れて自分の家に帰っていった。そこでアーシアがイッセーに話を掛けた

 

 

「イッセーさん」

 

「なんだアーシア?」

 

「この町にまた災いなことが起こるのでしょうか・・・以前ソーナ会長が言っていた神父様を殺害した犯人のことも教会の使徒が明日の日に交渉が開くことも気になります」

 

「確かにこの町に何か事件があることに間違いないな・・・教会の使徒もなぜ部長に交渉を持ちかけるのか?その詳細は明日に分かる・・・・・!?」

 

家に付くとイッセーとアーシアは話しをしている最中にある気配を感じた。

 

「この悪寒は教会の時と同じだ・・・・」

 

「い、家の中から気配を感じます!」

 

「まさか!?教会の者が家に侵入しているのか!?だとしたら母さんが!」

 

イッセーとアーシアは母の安否を確認する為にすぐに家の扉を開け靴を脱いで走ってリビングに向かい到着してそこで見た光景は

 

「あら?イッセー、帰っていたの?」

 

「か、母さん・・・?」

 

「どうしたの?イッセー?」

 

「い、いや・・・それに・・・」

 

イッセーはある少女の方に顔を向けた。それは懐かしく人目で見てすぐにわかった。栗色の髪をしたツインテールの髪型の特徴を持った少女、紫藤イリナだった

 

「久しぶりねイッセー君・・・・」

 

「イリナ・・・お前いつ日本に・・・」

 

「一昨日よ飛行機で日本に到着して着いたの、今日はせっかくだから幼なじみのイッセーくんに会おうと思っていたの、おばさまからイッセー君が帰ってくるまでゆっくりしてくれと言って待っていたのよ」

 

「そうか・・・それにしても驚いたな、まさかお前が教会の信者を務めていたとは・・・・」

 

「ええ今日は日本で仕事があってこの町に来たの、それに・・・・イッセーくんも驚いたわ貴方が・・・」

 

イリナが悲しそうな表情を表し何か言おうとしたが言えずにいた

 

「イリナ、そろそろいいか?こんなところで油を売ってる場合じゃない」

 

イリナのとなりに青髪に緑のメッシュが入った女性がそう話しかける

 

「わかっているわゼノヴィア・・・・イッセーくんの顔を見れて良かったわ、おばさま、私たちはこれで失礼します」

 

「もういいの?ゆっくりしてもいいのよ・・・」

 

「大丈夫です。それじゃあ」

 

イリナと同行者のゼノヴィアはソファから立ち上がりこの場から帰えろうとあとにする、するとイッセーは

 

(もしかして、例の教会の使徒とはイリナたちのことか?だとしたら明日の交渉はあの二人に会う可能性は十分あり得る、それにイリナとあのゼノヴィアとかいう女性が背中に背負っていた包帯の物に嫌な気配を感じた。まさか・・・)

 

(エクスカリバーだな相棒)

 

(ドライグ、本当なのか?)

 

精神世界でドライグと心での話が通じた

 

(ああ、間近で聖なる気配を感じた通りあれはエクスカリバーだ。普通の聖剣とは違う気配だった)

 

(だとしたら木場が復讐を抱いていた聖剣ということか?)

 

(だとしたら、あの木場という小僧、間違いなくエクスカリバーを所持してる人間に殺意を抱くな・・・)

 

(イリナ・・・)

 

「イッセーさん・・・?」

 

「ああ、アーシア俺は大丈夫だ。」

 

「あのイッセーさん、イリナさんっていう人はイッセーさんのお知り合いですか?」

 

「ああ俺と子供頃からの幼なじみでよく一緒に遊んだ仲なんだ。やんちゃで元気な女の子だったよ、よく俺も振り回されていた」

 

「そうなんですか、子供頃に遊んでいたんですね」

 

「ああ、今でも友達だと思っている・・・それが例え敵対関係になっていても・・・・・」

 

イッセーは明日のリアスとの交渉についてどうなるのか不安になってしまった。

 

 

 

 

 

 

 



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第25話

駒王学園の屋上でイッセーは木場を見つけた。イッセーは木場にオカルト研究部に来るように言った

 

「すまないけどイッセー君、今は一人にしてはくれないかい?今日は部室に来る気にもなれない」

 

「今日は教会の使徒がオカルト研究部の部室で部長と交渉が行われる、それに奴らはエクスカリバーを所持していた」

 

「何!」

 

「木場、今のお前にこの交渉に参加する必要がある一緒に部室まで来てくれないか?」

 

「わかった・・・すぐに行くよ」

 

木場は急いでオカルト研究部の部室に向かおうとするそしてイッセーと木場は旧校舎に到着してオカルト研究部の部室に入る

 

「部長、木場を連れてきました」

 

「ありがとうイッセー、これで全員揃ったわね」

 

オカルト研究部の部員全員が揃った。そして扉から昨日うちに訪れたイリナと同行者のゼノヴィアが現れた二人はソファに腰を下ろして、リアスも同じくソファに腰を下ろして交渉が始まる

 

「さて、貴方たちが私に話があると言うのは一体何かしら?」

 

「はい、実は先日、カトリック教会本部ヴァチカン及びプロテスタント側、正教会側で管理、保管していたエクスカリバーが奪われました」

 

イリナがリアスにそう答えるとイッセーはエクスカリバーが奪われた事に驚きを隠せずいた。それを聞いた木場は殺気が膨れ上がった。するとリアスはイリナたちに尋ねた

 

「下手人は一体誰なの?」

 

「堕天使の組織グリゴリの幹部コカビエル・・・・」

 

「「「なっ!!」」」

 

眷属全員、コカビエルと聞いて驚きを隠せずにいた。コカビエルは聖書に記された堕天使だ。その堕天使の幹部がエクスカリバーを強奪したとなれば事態は深刻、天使側と堕天使の間に戦争の可能性だってある

 

「それを教えるということはコカビエルとエクスカリバーの所在は・・・・・」

 

「ああこの町駒王町だ・・・・」

 

「なんだって!」

 

イッセーは堕天使の幹部コカビエルがこの駒王町にいるとに驚いた。

 

「イッセー、貴方がこの町を思う気持ちはわかるわ落ち着いて」

 

「っ!はい・・・部長・・・・」

 

リアスに注意を受けたイッセーは冷静になって交渉を見守る

 

「貴方たちがここにいるのはコカビエルからエクスカリバーを奪還する為に日本に来たのね」

 

「ああ、7本のエクスカリバーのうち、カトリック、プロテスタント、正教会から1本ずつ3本のエクスカリバーが奪われこの地に持ち込まれた。残りの2本のエクスカリバーについては私はカトリック、イリナはプロテスタントから託され、コカビエルの討伐とエクスカリバーの奪還を命じられたわけさ」

 

「まさか私たちにエクスカリバーの奪還に協力しろとまでは言わないわよね?」

 

「いいえ、その逆よ今回の件は貴方たち悪魔には一切関わらないでほしいの」

 

イリナはリアスたちに今回の一件に関わらないように牽制した。するとリアスは鋭い目つきになっていた

 

「見くびらないことね、私たちが堕天使に助力すると思っているの?」

 

「本部は可能性があることも考えている」

 

「それは無いわ、グレモリーの名にかけて一族に泥を塗るようなことはしないわ卑劣な堕天使と協力するなんて以ての外、貴方たちに協力するつもりもないわ。それに貴方たち二人でコカビエルを討伐するなんて死ぬ気?」

 

「ああ、そうだ。」

 

「!!」

 

リアスの問いにゼノヴィアがそう答えるとそれを聞いたイッセーは教会の信仰に怒りを覚えた。教会からの命令は二人を捨て駒程度しか考えていないことに強く拳を握り続けた。するとゼノヴィアが続ける

 

「教会はエクスカリバーを堕天使に手に渡るぐらいならエクスカリバーもろとも破壊しても構わないと判断したよ」

 

「エクスカリバーにはエクスカリバーで対抗する手段がない。その為に私たちは身を捧げる覚悟よ」

 

「貴方たち教会の信仰は常軌を逸しているわ・・・・」

 

リアスが呆れてため息を吐きながら言う、イッセーも教会の信仰を聞いてアーシアの件や木場の件でより一層不信感を抱くようになった

 

「私たちは貴方たちに協力することはできないけど頑張りなさい」

 

「ああ、その答えを聞いただけでも任務に集中できる行くぞイリナ」

 

「うん!ゼノヴィア」

 

ゼノヴィアとイリナはソファから立ち上がりこの場から離れようとしたがゼノヴィアは足を止めてアーシアと目が合い何かに気づいた

 

「ひょっとして君はアーシア・アルジェントか?」

 

「え!?は・・・はい・・・」

 

「まさか、こんな所で『魔女』に会うとはな」

 

「っ!!」

 

『魔女』と聞いた途端アーシアは恐で体がに震えるようになった。過去に『聖女』から『魔女』と非難されたトラウマを持っており忘れられない日々だった

 

「もしかして、悪魔も癒やすことができるために教会から追放された元聖女さん?」

 

イリナがアーシアの過去の噂で教会から追放されたことに気づいていた

 

「まさか悪魔になっていたとは・・・・・心配はするな上には報告しないしかし堕ちれば墜ちるものだな、聖女から本物の魔女になっていたとは・・・・しかし君はまだ神を信じているのか?罪の意識を感じながらも君はまだその信仰が残っているのか?」

 

「捨てきれないんです。私はまだ神を信じて・・・・」

 

アーシアが涙目になりながらそう答えるとゼノヴィアは背負っていた聖剣を片手で持って持ち上げた。

 

「そうか・・・なら私たちに斬られるがいい、私が神に代わって罪を償なわせてやる・・・神の名の下に!」

 

「そこまでだ!」

 

イッセーがアーシアとゼノヴィアの間に入りアーシアを庇いゼノヴィアに赤龍帝の籠手を展開させて拳を向ける

 

「イッセーさん・・・」

 

「さっきから黙って聞いていれば、アーシアのトラウマである言葉を平気で口にするとはな・・・勝手にも程がある散々、アーシアを聖女と崇めて置きながら悪魔を治療した途端に掌を返して非難するお前たちの教会の信仰はそんなに冷酷なのか?」

 

「現に彼女は聖女から魔女に魔女から悪魔に堕落している・・・すなわち彼女の神への信仰が足りずに教会から追放されたということだろ」

 

「俺はそんな信仰は間違っている」

 

「君はアーシア・アルジェントのなんだ?彼女を庇うには相当の理由があるはずだろう」

 

「家族であり友達でもあり仲間だ!仲間を貶すなら俺はお前を許さない!」

 

「ほう・・・大した口だな、ならばお前にどの力があるかどうか確かめさせてもらおう」

 

ゼノヴィアは手に持っていた聖剣をイッセーに向けるその時だった

 

「面白いならなら僕も一枚噛ませてもらおうか」

 

これまで沈黙していた木場が前に出てきた。

 

「誰だ君は?」

 

「僕たちの先輩だよ・・・失敗作のね・・・」

 

木場は手に魔法陣を展開させて魔剣を取り出した。

 

「どれだけ待ったことか・・・・これでようやくエクスカリバーを破壊できる!」

 

木場は狂気に囚われた歪な笑みを浮かべながらようやく目的を達成できると嬉しく思った。

 

「祐斗・・・」

 

リアスは悲しそうに木場の名前を呟き何も言えずにいた。果たしてどのような展開になっていくのか!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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第26話

イッセーと木場はゼノヴィアとイリナと模擬戦を行うこととなり旧校舎の前にあたる芝生の場所で対峙していた

リアスが結界を張ってくれたおかげで周りの被害は抑えられる

 

「木場お前はゼノヴィアと戦え、俺はイリナと戦う」

 

「イッセーくん・・・・わかったよ」

 

木場は真剣な目でそう頷いた。勝負はイッセー対イリナ、木場対ゼノヴィアの一対一の勝負で行われた。イッセーもイリナとはケジメを着けなければならないと考えた

 

「よし・・・じゃあ始めよう」

 

ゼノヴィアとイリナは羽織っていたローブを脱いでいた服装は黒い戦闘服の格好だった

 

「イッセーくん行くよ・・・・」

 

イリナは片腕に巻いていた紐を解いたその時に紐から日本刀の形をした聖剣へと変化した。

 

「これがイリナのエクスカリバーか・・・」

 

「そうこれが私に教会から与えられた聖剣、擬態の聖剣(エクスカリバー・ミミック)どんな形にも変わることができる聖剣よ」

 

「どんな形にも変える聖剣か・・・」

 

イリナの聖剣を聞いたイッセーは自分の技である赤龍帝の剣(ブーステッド・ギア・ソード)と性能は同じだと解った。

 

(相棒、油断するなあの聖剣に触れれば大きな痛みが走るぞ)

 

(わかっているドライグ、あの聖剣に注意が必要だ)

 

「行くわよ!イッセー君!」

 

イリナが先手を取りイッセーに斬りかかるがイッセーは赤龍帝の籠手でイリナの擬態の聖剣を受け止めた。

 

「確かにこの聖剣には聖なるオーラを感じる生身で傷を負えば厄介だ・・・なら」

 

イッセーは赤龍帝の籠手に魔力を溜めて魔力で作った剣を形成して赤龍帝の剣(ブーステッド・ギア・ソード)を生み出した。

 

「イッセーくん!?それは!?」

 

「行くぞイリナ・・・」

 

イッセーはイリナに向かって走り出し赤龍帝の剣を振るった。イリナは振るう剣に対応して擬態の聖剣で受け止めた

 

「イッセー君、貴方のその剣は!?」

 

「お喋りしている場合か?」

 

イッセーが力を上げて赤龍帝の剣を大いに振るったイリナは押された反動で後ろに下がってしまった

 

「だったら擬態の聖剣の能力を見せてあげる!はあぁぁ!」

 

イリナは擬態の聖剣である刀身に聖なるオーラを纏い刀身が急激に伸び始めイッセーに迫った

 

「はあぁぁ!!」

 

イッセーは瞬時に伸びる刀身を躱したが後ろを見てまだ迫ってくることに見抜きイッセーはイリナの方に走りだした

 

「こっちに向かってきてギリギリの所で私に当てるつもりねだったら」

 

イリナは擬態の聖剣である能力を伸ばしていた刀身を解除してもとの日本刀への形に戻した。するとイッセーはその隙に攻撃を仕掛けた

 

「ソニック・ブーム!!」

 

イッセーは赤龍帝の剣の技である斬撃の衝撃波をイリナに放った

 

「くっ!」

 

イリナは斬撃の衝撃波を躱していくがその時にイッセーが瞬時に現れイリナは目の前に現れたイッセーに驚きすぐに応対するが

 

「終わりだ!」

 

イッセーは赤龍帝の剣で擬態の聖剣の刀の頭に直撃してイリナは擬態の聖剣を離してしまい遠くまで飛ばされ芝生に刺さりイリナは手ぶらになってしまった

 

「そ、そんな!?」

 

「お前の負けだイリナ」

 

イッセーはイリナに赤龍帝の剣を向けて言い放ちイリナに勝利した

 

「イッセーくん貴方のその籠手はまさか赤龍帝の籠手・・・・?」

 

「ああ、俺が現在の赤龍帝だ俺はこの町である駒王町を守る為にあるものだ」

 

「駒王町を守る・・・・」

 

イリナはイッセーの言葉に唖然としてしまった。イリナとの勝負が終わった後イッセーは木場とゼノヴィアの試合を見ていた。その光景は木場が劣勢だった。なぜなら木場は怒りや憎悪に任せて普段の冷静が見られずただ魔剣を振るうことしかできずにいた。最大の攻撃力が自慢のゼノヴィアの聖剣に木場の魔剣での攻撃が届かなかった

 

「はぁはぁ・・・・」

 

「どうした?そんなものか?」

 

「まだだ・・・僕はエクスカリバーを破壊するんだ!この手で!はぁああああ!!」

 

木場は憎悪を持ってゼノヴィアに突っ込み魔剣を振るったがゼノヴィアは呆れて聖剣を振るい木場の魔剣の刀身は粉砕されてしまった

 

「なっ!!」

 

ゼノヴィアはその隙に木場の腹部に聖剣の柄で叩き込み木場は膝を着いてしまった。木場は立ち上がろうとするもゼノヴィアの最大の一撃を食らった影響で立ち上がれずにいた

 

「この勝負は私の勝ちだ」

 

「クソっ!まだだ!まだ僕は・・・・」

 

「木場、お前の負けだ」

 

「っ!!イッセー君!僕はまだやれる!」

 

イッセーが木場とゼノヴィアの間に入り木場に自分の負けだと告げる木場は納得ができずにいた。木場が立ち上がるとイッセーは

 

「今のお前じゃあのゼノヴィアには勝てない冷静になってここは退くんだ。これ以上続けたらお前の復讐は永遠に果たせない、だから退くんだ」

 

「イッセーくん・・・・わかったよ・・・」

 

木場はようやく諦めゼノヴィアとの試合はゼノヴィアの勝利に終わった。

 

「お前たちはエクスカリバーとコカビエルの討伐の任務があるだろ?大人しく任務に戻れ」

 

「君は私と戦わないのか?」

 

「お前とは戦う理由がない、イリナとのケジメは果たした。それだけだ」

 

「そうか、もうここに長居するつもりはない、行くぞイリナ」

 

「わかったわ、ゼノヴィア・・・・」

 

「赤龍帝、君に伝えたいことがある」

 

「なんだ?」

 

「白き龍、白龍皇は力に目覚め力を備えている」

 

「何っ!?」

 

「君はグレモリーの中でも最強だろう、だが白龍皇は相当の実力者だ。お前がどれほど強いかは知らないが警戒したほうがいい、一応警告はしておいた。」

 

ゼノヴィアとイリナは来ていたローブを羽織って聖剣を包帯に包みこの場から去っていた

 

(ドライグ、白龍皇は俺の宿敵の相手・・・・)

 

(ああ相棒、お前が赤龍帝として戦う運命の相手それが白龍皇だ)

 

(まだ、どんな相手なのかは知らないが油断はできないな)

 

イッセーは白龍皇がすでに目覚めていると知って拳を握り続けた。

 

「まちなさい!祐斗!」

 

イッセーが白龍皇に注意するとリアスの声が聞こえた。声がした方向に向けるとどこかに行こうとする木場とそれを引き止めるリアスの姿があった

 

「貴方は私の大事な眷属の『騎士』なのよ!はぐれになってもらってはいけないわ!」

 

リアスは木場の腕を掴んでいくが止めるが木場はリアスが掴かんだ腕を振り払う歩み進める

 

「僕は同士たちのおかげで生き延びそして部長の眷属悪魔となった。僕は同士たちを殺したエクスカリバーが憎い、だからこの手で憎しみを込めて果たさないといけな

いんだ」

 

木場がそう言うとイッセーは木場の目の前に立った

 

「イッセー君・・・?」

 

「木場お前の復讐を邪魔をするつもりはない、だからと言ってお前をはぐれにはさせないお前は俺たちの仲間だ必ず探し出す。俺がお前に言えることはそれだけだ」

 

イッセーは木場の横に通り歩きそう伝えた木場は何も言わずにこの場から去っていた。リアスも悲しい表情をして木場に何もできない自分を責めだした。

 

「大丈夫です部長、木場のことは必ず探し出します」

 

「ええ、暗く考えても仕方ないわ、祐斗のことは必ず探し見つけるわ」

 

イッセーとリアスはそう決意してリアスは木場をはぐれにさせない為にも前向きに切り替えた。果たして木場の行方は!?

 

 

 

 

 

 

 



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第27話

イリナとゼノヴィアからの交渉から翌日が経った。イッセーは目覚め早朝に洗面所で顔を洗いあることに考えていた

 

「やっぱりこれしか考える他にない」

 

イッセーは制服に着替えて朝食を取ってリアスとアーシアと一緒に学校に登校した。そして放課後イッセーは駒王町の商店街である二人を探して歩き回っていたが

 

「・・・・塔城、尾行しているのはわかっている出てこい」

 

「っ!?イッセー先輩・・・・」

 

イッセーは背後に樹木に隠れている小猫に気づき小猫は姿を現した。

 

「なぜここにいるんだ?」

 

「怪しい動きをしていましたから付いてきました」

 

「塔城、悪いがお前を巻き込むわけにはいかない、ここは単独で俺が動く」

 

「もしかしてエクスカリバーの件ですか?」

 

「ああ、イリナたちと接触して共にエクスカリバーの破壊の協力をするために交渉する。もちろん木場の復讐にも手を貸すだから塔城お前は部長の近くに・・・・」

 

「いやです!」

 

「塔城・・・・」

 

小猫はイッセーの言葉に拒否をした。そして頭を下げて

 

「祐斗先輩の為なんですよね?だったら私も協力します。お願いしますイッセー先輩、私にも協力させてください祐斗先輩を助けたいんです!」

 

「塔城・・・・わかった。今回の件は部長には内緒で行動する部長にバレたら俺がお前を強引に連れてきたことにして話す」

 

「イッセー先輩それは・・・・」

 

「嫌なら部長の所で待機しているんだ。それが条件だ。これは種族間の関係を悪化しかねない、責任は俺が背負ういいな」

 

「わかりました・・・・」

 

小猫は渋々の表情で了承した。イッセーたちはイリナとゼノヴィアを探す為に街中を歩き回りローブを羽織った二人組を街の人たちに聞いて回った。そこで小猫はある二人組を見つける

 

「いました。イッセー先輩」

 

「本当かどこに」

 

「あそこです。ただ・・・・」

 

イッセーは小猫が指を差す方角に顔を向けるとそこには

 

「え~迷える子羊にお恵みを~」

 

「どうか私たちに救いの手を~」

 

募金活動をしていたゼノヴィアとイリナを発見した。よほどお金に困っているのか表情が悲しげだった

 

「はぁ仕方ないな・・・・」

 

イッセーは迷える子羊であるゼノヴィアとイリナに呆れてため息を吐いたが見つけたのは幸運だったので二人に近づいた

 

 

 

 

 

 

「うまい!うまいぞ!」

 

「これよこれが故郷の味よ!」

 

イッセーと小猫はゼノヴィアとイリナをファミレスに連れて料理が運ばれると二人は凄い勢いで料理を食べていた。相当腹が減ったいたといえる金欠の原因は偽物のペドロの絵をイリナが買ったせいで金欠になっていたことだった

 

「さすがにファミレスを故郷の味とは言わないじゃないか?」

 

イリナの言葉にツッコミを入れるイッセーだったがイッセーは真剣な表情で考えていた協力にゼノヴィアとイリナに話をする

 

「さてゼノヴィア、イリナお前たちに接触してきたのはお前たちとエクスカリバーのことで手を組みたい」

 

「手を組むだと?」

 

「どういうこと?」

 

「お前たちはエクスカリバーの奪還の任務と同時にコカビエルの討伐に就いているだがお前たち二人じゃコカビエルに討伐することは不可能だエクスカリバーも含めてな」

 

「ちょっと!イッセー君馬鹿にしないでよ!」

 

「随分甘く見られたものだな私たちが任務に失敗するとでも?君の考えはあの魔剣使いの為に行動しているとしか思わないんだが?」

 

「ああ、それも含めてな木場を連れ戻すためにもあいつの復讐に協力する俺たちと協力すれば確実にお前たちの任務を達成できるぞ」

 

「かなり自信があるんだな君は」

 

「俺はあの堕天使の幹部コカビエルが何らかの企みで俺たちの大切な町を壊すとなれば俺は見過ごせない」

 

「ちなみに君の主はこのことを知っているのか?」

 

「いいや、今回は俺の判断で動いている部長には知らせていない」

 

「なるほど・・・・いいだろう君がそこまで自信があるのなら協力しよう」

 

「ちょっとゼノヴィア!本気!?」

 

「ああイリナ、私たちは命を捨てる覚悟でこの任務に就いている、だが私としては生きてこの任務を達成して主の為に戦い尽くすのも真の信仰だと思う、それに彼は赤龍帝だドラゴンの力を借りると考えればいいだろう」

 

「でも・・・・」

 

「赤龍帝、私たちは悪魔と敵対関係だ。表立って協力するのはまずい、正体を隠すための準備はしてほしい」

 

「わかった。変装しての行動は動きやすいからな」

 

ゼノヴィアとイリナの交渉を終えてお互いに聖剣を破壊する協力関係に成立した。イッセーは携帯電話で木場に連絡した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうか・・・・大体のことはわかったよ」

 

十分後にファミレスに到着した木場はコーヒーを飲みながらイッセーからの話を聞いて理解した

 

「教会の人間と協力するのは遺憾だけど聖剣を破壊できるならその話に乗ろう」

 

木場はゼノヴィアとイリナを憎悪の籠った目で見つめる

 

「随分な物言いだな」

 

「ちょっとゼノヴィア!」

 

木場の言葉にゼノヴィアも木場を睨みつけた。イリナはゼノヴィアを制止して争いを起こさないようにする

 

「まあいい君がエクスカリバーを憎む相手はそれは計画の立案者の人物にあたる」

 

「それは誰だ」

 

「その男は教会からも最大級に嫌悪されているあの聖剣計画が起こった以来教会から異端とされ追放された。現在は堕天使側に所属している」

 

「その男はまさか」

 

「ああ奴はバルパー・ガリレイ『皆殺しの大司教』と呼ばれた男だ」

 

木場はバルパー・ガリレイと名を聞いて手が震え憎悪が高ぶった。あの聖剣計画の立案者であるバルパーは木場にとってもっとも憎悪の相手といえる男だ。

 

「僕からも情報提供しよう前日、エクスカリバーを持った者に襲撃された。しかも例の神父の殺害事件の犯人だった。一人の神父を殺害している」

 

「そいつは誰なんだ?」

 

「イッセー君も知っている男だよ奴はフリード・セルゼン、君がアーシアさんの件で出会った男だよ」

 

「フリード・・・」

 

イッセーはフリードの名前を覚えていた。フリードはレイナーレと共にアーシアの件で関わっていた男だ。まさかフリードがが聖剣を手にしていたとは驚きだった

 

「フリード・セルゼンか・・・・まさか奴がコカビエルの下で付いていたとはな・・・・」

 

ゼノヴィアもフリードの名は知っていたようだった。

 

「彼は13歳でエクソシストになり吸血鬼や悪魔を次々と退治していた天才児だった。だが奴は教会の中で同胞を殺害する問題を起こした。その為奴は教会からも追放処分とされたと聞いたが」

 

「フリードが聖剣を持ってコカビエルの下で動いているのは確かだな」

 

「ああ、その可能性は十分高い、とにかく私たちは共同戦線と行こう何かあったら連絡するようにしてくれ、それと赤龍帝」

 

「なんだ」

 

「飯のお礼は必ず返す共同戦線はお互いにベストを尽くそう」

 

「ああ、わかった」

 

「それでは失礼する」

 

「またねイッセー君」

 

ゼノヴィアとイリナはファミレスからこの場から後にした。イッセーたちの会計を済んでファミレスから後にした。

 

 

 

 

 

「二人ともどうしてこんなことを?一歩間違えれば種族間の争いが起こるかもしれない事なんだよ」

 

ゼノヴィアとイリナが去った後に公園で木場がイッセーと小猫に尋ねてきた

 

「ああ、もちろん承知の上だ。俺はお前をはぐれにさせない為にお前の復讐を手伝っている、それにコカビエルが俺たちの町を何かするのであれば見過ごせない」

 

「イッセー君・・・・」

 

「それにお前は部長の眷属の中でも最強の『騎士』になるはずだ。だからお前には部長を支える務めがある、だから俺は部長やお前の為に動く」

 

「最強の『騎士』・・・」

 

「お前がいなくなると悲しむ人がいるんだ。そうだろ塔城」

 

「え?小猫ちゃん・・・・?」

 

イッセーの言葉を聞いた木場は小猫の方に顔を向ける木場は小猫にも今回の件に動機を尋ねた

 

「私は祐斗先輩がいなくなるのは嫌です。だから私にも手伝わせてください・・・・」

 

小猫は悲しい表情で祐斗の手を取りながらそう言った

 

「小猫ちゃん・・・・」

 

「そういうことだ木場、お前には帰る所があるんだ。今回の件は聖剣が関わっているだからお前の復讐が終わった後は一緒に帰ろう」

 

「イッセー君、小猫ちゃん、そういうことなら二人の厚意に甘えさせてもらうよ聖剣を破壊したら必ず帰ってくるよ」

 

木場が笑みを浮かべながら言うと最近笑顔を見せることがなかったからようやくいつもの木場に戻ったといえる

 

「本格的に動くのは今夜だ。準備に備えて動こう」

 

「わかったよ」

 

「じゃあ解散だ。共同戦線うまくいこう」

 

イッセーたちはこの場から解散して後にした。その時だった公園の柱の後ろに人影が見えた

 

「・・・・・」

 

果たしてその人物は!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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第28話

夜の8時、イッセーと小猫と木場は神父の服を着てフリードを探し裏路地に回っていた。なぜ神父の服を着ているかと言うと神父の服装の格好がフリードをおびき出すのには丁度いい策だからである、同時に正体がバレないように隠してることもあった。ゼノヴィアたちは別行動を取ってフリードを探していた。

 

「見つかれませんね」

 

「奴は必ず現れる」

 

「そうだね、彼は・・・・」

 

「おや?誰かと思ったら、イッセー君じゃありませんか!」

 

「「「っ!!」」」

 

ビルの上から聞き覚えのある声が聞こえた。三人は真上を向くとそこにはビルの上に立っている白髪が特徴のフリードがいた

 

「フリード!」

 

「久しぶりだねイッセー君アーシアちゃんの件以来かな?」

 

イッセーは赤龍帝の籠手を展開して構えると木場が先に動き魔剣を展開させてフリードに接近した

 

「いいぜ、かかってこいよ!この天閃の聖剣(エクスカリバー・ラビットィ)で相手してやる!」

 

フリードはビルの上から飛び降り、腰に装着していた天閃の聖剣を抜き取り木場の魔剣とフリードの聖剣がぶつかりあった

 

「っと!」

 

フリードは瞬時にビルの壁を蹴ってその反動で飛び下がり地面に着地した。

 

「さあて前回の続きといこうかイケメン君!俺の聖剣かお前の魔剣が上か白黒つけようぜ!」

 

フリードは瞬時に天閃の聖剣を持って木場に接近し振り下ろした

 

「くっ!」

 

木場はフリードの斬撃を魔剣で防ぐがかなりの速度の斬撃で防戦一方だった。天閃の聖剣は所有者の速度を最大限に上げるきとができる聖剣であり、速度が武器の木場でも苦戦してしまう

 

「木場!加勢するぞ!」

 

イッセーは木場を加勢するべく、赤龍帝の籠手の魔力と自分の魔力から赤龍帝の剣を形成してフリードに切りつける

 

「おっと!」

 

フリードは腰にもう一つの聖剣を取り出しイッセーの赤龍帝の剣を防ぎ二刀流となった」

 

「聖剣は一つじゃないんだよね、実はもう一本もっているんだ。その名も夢幻の聖剣(エクスカリバー・ナイトメア)だ」

 

「お前が今所持している聖剣は二つだな」

 

「正解、さあ、どいつから切られたいか?」

 

フリードは二つの聖剣を持って木場とイッセーを力で押し返す木場とイッセーは一旦離れて距離を取る

 

「ナイトメア!」

 

フリードがそう発言すると突然二人となりイッセーと木場に迫った。

 

「幻術能力を持つ聖剣か・・・もう一人は幻影か・・・」

 

「その通り!いくぜ!」

 

「来るぞ木場!」

 

「うん!」

 

二人のフリードは二つの聖剣を持ってイッセーと木場に斬りかかるが二人はフリードの斬撃を躱してながらと剣で反撃しながら繰り出した。二人のフリードは一旦距離を取り

 

「中々やるねぇ、でもこの幻影は見破れるかな?」

 

「先輩ここは任せてください」

 

「塔城?」

 

もう一人のフリードは既に動きだしイッセーに攻撃にでるが、そこで小猫はイッセーの前に現れ、もう一人のフリードに近づくが小猫はフリードが振るう聖剣を躱し後衛にいるフリードの腹部に拳を入れた

 

「えい」

 

「ぐあぁ!!」

 

小猫に吹っ飛ばされたフリードはビルの壁に激突して負傷するするともう一人のフリードが消えて幻影が解除された

 

「何ぃ!?お前なぜ俺が本物だと解った!?」

 

「勘です・・・」

 

「勘だと!?ふざけるな!?ぶっ殺してやる!!」

 

激怒したフリードは立ち上がり二つの聖剣を持って構えるが三人もフリードに対して構える、その時だった

 

「ほう、魔剣創造(ソード・バース)か」

 

「誰だ!」

 

ビルの上から男性の声が聞こえた三人は上を見ると神父の格好をした年老いた男性がビルの上に立っていた

 

「バルパーのじいさん・・・・」

 

「バルパー!?バルパー・ガリレイか!?」

 

フリードが年老いた男性にバルパーと呼んだ為、木場がこの男がバルパーだと知り激しい憎悪が増大した。

 

「フリード今日はここまでだ。コカビエルの所に行くぞ」

 

「ッチ・・・・わかったよ」

 

フリードは静かに舌打ちをしてこの場は引くと理解するがその時に草むらから二人の少女が現れた

 

「逃さないわよ!」

 

「ここまでだ!」

 

ゼノヴィアとイリナはフリードとバルパーを逃さないように囲みながら聖剣を持って臨戦態勢を取った。

 

「バルパー・ガリレイとフリード・セルゼン、神に背き反逆した使徒め断罪してくれる!」

 

「悪いが相手してる暇はねぇんだよ!あばよ!」

 

フリードは懐から閃光弾を地面に投げその瞬間に光が発生した。全員目を瞑ってしまうが目を開いた時には二人の姿がいなかった。

 

「追うぞイリナ!」

 

「うん!」

 

「僕も追わせてもらう!」

 

ゼノヴィアとイリナはフリードとバルパーを追うべく走りだした。木場も二人の後を追い急いで走りだした

 

「塔城俺たちも行くぞ」

 

「はい!」

 

「そこまでよ!」

 

「っ!?」

 

聞き覚えのある声が後ろから聞こえた。イッセーは振り返るとリアスと朱乃、そして生徒会長のソーナと副会長の真羅と書紀の匙がいた。

 

「部長・・・・」

 

「全く困った子たちね・・・・」

 

リアスは呆れたように額に手を置きながらそう言った。

 

 

 

 

イッセーたちは近くの公園で集まっていた兵藤と小猫は何も言わずにただ立っていた。すると匙が

 

「悪いが兵藤お前たちの勝手な行動は俺が常に見ていた。いくらお前が正しい行動に出たとしてもこれは種族関係を悪化する可能性と考えて会長に報告した」

 

匙がイッセーたちがゼノヴィアとイリナと交渉していた光景を影で見たいた為、ソーナにあえて報告したと話した。そこでソーナがイッセーの近く近寄り

 

「兵藤君、貴方はどうしてこんなことを?」

 

ソーナはイッセーに種族間を悪化する可能性があるにも関わらずなぜこんなことをしたのかを聞いた

 

「ソーナ会長、今回の件は木場を連れ戻す為に動きました。復讐に協力すれば木場は帰ってくると判断し今回の行動に出たのです。あいつをはぐれにさせない為にも」

 

「イッセー・・・・小猫はどうしてこんなことを?」

 

「私は祐斗先輩がいなくなるのは嫌だったんですだから自分で協力を申し込みました」

 

「小猫・・・・・」

 

「部長、今回の件は俺の責任です。種族間を悪化するのは承知の上で木場を連れ戻す為に動きました。切り捨てられる覚悟はできています」

 

「貴方という子は・・・・見くびらないものね貴方に責任を負わせたり切り捨てたりもしないわ貴方は私のかわいい下僕なのよ、本当に・・・」

 

リアスはイッセーと小猫の頭を手で抱えそのまま自分の胸に抱き寄せた。この行動がリアスをかなり心配させてしまったのだろう

 

「ソーナも匙君もごめんなさい貴方たちにも付き合わせて」

 

「気にしなくてもいいわリアス」

 

「そうですよ、俺も兵藤たちを心配していたのは本当ですし」

 

匙はイッセーと小猫の方を見ると匙もイッセーたちを心配していたのだ

 

「さて、そろそろ帰るわよ祐斗のことは使い魔で必ず探して見つけたら駆けつけるわ」

 

「ええ」

 

「それじゃあ帰るわよ」

 

リアスたちはソーナたちと別れそれぞれ各自自分の家に帰ることにした

 

 

 

 

 

 

イッセーとリアスはイッセーの家に到着して夕食を取り自分の部屋にいた。イッセーはリアスにバルパーが現れた経緯を話した

 

「部長、やはり今回の件はフリードのバックに堕天使が関わっていることに違いはありません」

 

「堕天使のグリゴリの幹部コカビエルね」

 

「はい、フリードの他にバルパー・ガリレイという神父の格好をした老人が俺たちの目の前に現れました」

 

「バルパー・・・聖剣計画の立案者・・・祐斗がもっとも標的にしている人物・・・」

 

「木場とゼノヴィアとイリナは二人を追いかけています。着いた先にコカビエルが待ち構えているのなら罠の可能性は十分あります」

 

「だとしたら、コカビエルに接触する前に祐斗を探す出す必要があるわね」

 

(木場、あのまま二人を追いかけて行ったが無事だろうか・・・まさかあいつに限ってやられたりは・・・ッ!)

 

イッセーはある気配に気づいた。リアスも嫌な気配に気づいたようだ。すると扉が開くとアーシアも入室してきた

 

「イッセーさん・・・」

 

「アーシア、お前も感じたかこの気配」

 

「はい、この感じ前にも」

 

「アーシア、俺から離れるなよ」

 

「はい・・・」

 

イッセーとリアスとアーシアはすぐに家から外に駆け出した。

 

「出てこい、いるのはわかっている姿を表せ!」

 

嫌な気配を放った人物にイッセーは姿を表すように言った。すると段々気配が大きくなり結界が広がり空が紫になった。すると空に漆黒の翼が十枚身につけている男性が現れた

 

「ほう、お前が今代の赤龍帝かそれにグレモリーの魔王の妹君も」

 

「コカビエル・・・!!」

 

コカビエルが現れたのを見たイッセーとリアスはあの男からかなりのプレッシャーを感じた。するとイッセーは

 

「お前がコカビエルか・・・お前の狙いは何だ!なぜこの駒王町に足を踏み入れた。聖剣を使って何をする気だ!」

 

「フフフフ、答えてやってもいいがその前に赤龍帝お前に土産だ」

 

「何?」

 

コカビエルは脇に抱えていた人物を捨てるように離しイッセーの方に投げた。イッセーはその人物を抱えて受け止めたその人物はかなりの重傷を負ったイリナだった

 

「イリナ!」

 

「イッ・・・セー・・・くん」

 

「しっかりしろ!イリナ!」

 

「逃げ・・・・て・・・・」

 

イリナはイッセーに手を伸ばしたが怪我の影響で気を失う

 

「イリナ!」

 

「大丈夫よイッセー彼女は気を失っているだけよ、けどかなりの重傷だわ・・・」

 

「しっかりしてください!」

 

アーシアはすぐにイリナの体に《聖母の微笑》トライワイト・ヒーリングで回復の魔力でイリナの傷を癒やした

 

「呆気ないものだな教会からの戦士とはこんなものか?」

 

「貴様ッ!!」

 

イッセーは《赤龍帝の籠手》を展開してコカビエルに対して怒りを露にするとリアスが手を伸ばし制止する

 

「イッセー貴方の気持ちは分かるわ、ひとまず冷静になってここで暴れたらいくら結界で守られても町に被害が及ぶわ」

 

「部長・・・・」

 

「コカビエル、貴方の目的は何なの?なぜこの駒王町に来たのか理由を聞きたいわ」

 

「フッ無論私の目的は堕天使側と悪魔側での戦争だ。聖剣エクスカリバーを利用し悪魔側の管轄である駒王町を戦争の場として利用するのだ」

 

「そんなことをすれば駒王町の住民たちはどうなる!」

 

「俺は戦争を楽しみたいだけだ。この町に住んでる人間がどうなろうと知ったことではない」

 

「戦争狂め」

 

「フフフ、戦争狂か俺としては最高の褒め言葉だ。」

 

コカビエルがイッセーに戦争狂と言われ不適に笑う

 

「グリゴリのトップはこの件に絡んでいるのか?」

 

「いや、今回は俺の独自で動いているアザゼルもシェムハザも神器の研究に関して熱心でな悪魔と天使側の戦争など興味がないとほざいていた。だったら俺が戦争の火種を起こし俺の楽しみを叶うことで貴様たちを蹂躪すればサーゼクスやレヴィアタンどもは黙ってはいられまい」

 

「・・・・コカビエル悪いがお前の目的は俺たちが阻止する、お前のくだらない目論みで俺たちの町を壊させない」

 

「ほう俺に挑むのか?面白いならいいだろう今すぐに駒王学園に来いここを戦いの場所として待っている赤龍帝と戦うのを楽しみに待っている」

 

コカビエルは漆黒の翼を広げ駒王学園に向かいこの場から去っていった

 

「部長、駒王学園に行きましょう」

 

「ええ、もちろんそのつもりよ、コカビエルにこの町を好き勝手にはさせないわ」

 

リアスは指を鳴らし自分の使い魔を召喚した。

 

「アーシア、彼女のことは私の使い魔で自宅まで運ぶわ」

 

「わかりました。部長さん」

 

リアスの使い魔はイリナを抱えて魔法陣でリアスの自宅まで転移した

 

「行きましょう、朱乃と小猫には連絡しておいたわ、後に駒王学園に落ち合うてね」

 

「なら行きましょう、コカビエルの目的を阻止するために」

 

イッセーたちはすぐに駒王学園まで魔法陣で転移した。果たしてコカビエルの目的を阻止できるか!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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第29話

 

駒王学園に到着したイッセーとリアスとアーシアは正門の前に立っていた。後に朱乃と小猫も駆けつけて木場以外でのリアスの眷属全員揃うことができた。シトリー眷属も到着してグレモリーとシトリーの眷属が集まっていた。ソーナはシトリー眷属全員学園に結界を覆わせた

 

「リアス、学園全体を結界を覆いました。」

 

「助かるわソーナ」

 

「ただし、学内では被害は逃れないかもしれません」

 

「そんなことさせないわ必ずコカビエルの目的を阻止するわ」

 

リアスがそう宣言するとイッセーはある考えを思い出した

 

「部長、コカビエルとの戦い俺に任せて貰えませんか?」

 

「イッセー!?貴方何を言っているの!?」

 

「俺は奴にこの町を好き勝手にさせるわけには行きません、コカビエルと互角とやりあえるのは俺だけです」

 

「でも貴方が強いのはわかるわでも流石に一人でなんて・・・・」

 

「もう俺は一人で戦っているわけではありません確かに部長と出会う前は一人で堕天使やはぐれ悪魔を退治して戦っていました。でも俺の周りには仲間と呼べる人がいます」

 

イッセーは朱乃と小猫とアーシアのほうに顔を向けて見ていた。

 

「部長、俺を信じては貰えませんかコカビエルの目的は必ず阻止します」

 

「イッセー・・・はぁ・・・わかったわ、でも危なくなったら私たちで加勢する一時間後にお兄様も加勢にくださるわ、だから無茶だけはしないこといいわね」

 

「ありがとうございます。部長」

 

「皆この戦いは死戦になるわけれど死ぬことは一切許されない必ず生きて帰ってあの学園に通うわよ。いいわね?」

 

「「「「はい!」」」」

 

リアスはイッセーたち眷属全員鼓舞するように声を上げイッセーたちは返事を返す。イッセーたちは戦場である学園の中に歩みはじめる

 

 

 

 

 

 

「これは・・・・」

 

イッセーたちは学園の校庭まで歩み足を止めるとその中央に4本のエクスカリバーが光を放ちながら浮いていた

その傍にバルパーがいた

 

「この術式は・・・?」

 

「4本のエクスカリバーを一つに統合する術式だよ」

 

リアスが疑問を抱いた時にバルパーが4本のエクスカリバーを一つにすることを説明する

 

「バルパー聖剣の完成はどのくらいかかる?」

 

「5分もかからんさ」

 

コカビエルがバルパーに聖剣の完成の時間を聞くとイッセーたちの方に視線を向ける

 

「コカビエル・・・」

 

「サーゼクスの妹よ、サーゼクスは来ているか?それともセラフォルーか?」

 

「コカビエルお前の相手はこの俺だ」

 

イッセーがコカビエルの前に歩み出てくる、コカビエルはイッセーが前に現れたことにより不敵な笑みを浮かべた

 

「ほぅ赤龍帝か確かにサーゼクスやセラフォルーが来る前にいい余興になりそうだ」

 

「俺を前座だと思ったら後悔するぞ」

 

「面白い。なら!」

 

コカビエルは右手から巨大な光の槍を作り出しイッセーに向けて投げ飛ばしたがイッセーは《赤龍帝の籠手》を展開して《赤龍帝の剣》作り出し巨大な光の槍を打ち落とした

 

「確かに楽しめそうだ。赤龍帝以外のお前たちには俺のペットと遊んで貰おうか!」

 

コカビエルは右手に魔法陣を展開して地面の方まで飛ばしその瞬間魔法陣の中から火柱が発生して火柱の中に獣の影が見えた火柱が晴れると10mの巨大を誇る2頭のケルベロスが現れた

 

「地獄の番犬ケルベロス・・・人間界にこんなものを持ち込むなんて・・・・」

 

リアスがケルベロスの姿を見て驚愕すると二頭の内一体はイッセーに向かって走り出し爪で切り裂こうとしたがイッセーは瞬時に躱して《戦車》にプロモーションしてケルベロスの胴体に殴り付けた。その反動でケルベロスの一体は相当の距離で飛ばされ倒れて気絶した

 

「まずは一体・・・・」

 

「きゃあああっ!!」

 

「っ!アーシア!」

 

イッセーはアーシアに視線を向けると最後の一体のケルベロスはアーシアを狙い襲いかかろうとした。リアスたちは急いで駆け出したがその時だったケルベロスの真下に地面から剣山が現れケルベロスは剣山で串刺しになり更には二人の影が現れケルベロスの三つの首は切り落とし絶命した。

 

「遅くなったな」

 

「大丈夫かい?アーシアさん」

 

「木場!ゼノヴィア!」

 

「祐斗!」

 

ケルベロスを退治した二人の影は木場とゼノヴィアだった。二人も学園に駆けつけて戦場に現れた。

 

「ハハハハッ!!遂に遂にに完成したぞ!!」

 

「何っ!」

 

バルパーの声が一斉に広がりイッセーたちはバルパーに視線を向けると浮いていた四つの聖剣が光となり一斉にに集まり聖剣が形成された。バルパーは新たな聖剣が完成したことにより歓喜した。

 

「まさか四つの聖剣を統合させたのか?」

 

「そうだこの聖剣は統合された時に生じる大地崩壊の術をかけている、この聖剣さえあればこの駒王町は滅びる」

 

「なんだと!」

 

イッセーはこの聖剣一つで駒王町が滅びることを聞いて驚きを隠せずにいた。イッセーは聖剣を破壊する為に動くが突如空から光の槍がイッセーに飛んでくる、それに気づいたイッセーは魔力弾で光の槍を打ち落とした。

 

「どこにいく赤龍帝?貴様の相手はこの俺だ」

 

「コカビエル!!」

 

イッセーはコカビエルに睨みつけると木場は魔剣を持ってバルパーの方に歩み始める

 

「祐斗!」

 

リアスは祐斗の名前を口にするとイッセーも木場に視線を向ける、祐斗は足を止めた

 

「バルパー・ガリレイ僕は聖剣計画の生き残りいや正確には貴方に殺された身だ。悪魔に転生して生き延びた僕は死ぬわけにはいかなかった。だからこうして貴方に復讐できる!」

 

「ほう、あの時の被験者か?一人脱走したと聞いたがまさか悪魔に転生していたとはな、だが君には感謝している計画は完成したのだからな」

 

「完成・・・・?」

 

「そうだ君たち適性者には聖剣を扱える因子が少なかった。そこで私は思いついたのだ被験者から因子だけを抜き取ればいいとね!」

 

「っ!なんだって!」

 

「そして抜き取った因子を結晶化することで因子が少ない者の因子を増大する為の道具としてく作っていた。これが結晶化した因子だ」

 

バルパーは懐から青い結晶を取り出した。これがバルパーが言っていた因子だと

 

「まぁあのミカエルも被験者から因子を抜き取っても殺しはしなかったがな」

 

「ならどうして僕らを殺そうとしたんだ!」

 

「お前たちはだたのモルモットだ。用済みとなれば廃棄する、その為真実に気づかさずに殺すしかなかろう!ハハハハハ!!」

 

「貴様ぁ!!」

 

木場は因子を抜く為のモルモットと聞いて多くの仲間の命を奪いバルパーに激しく憎悪した。バルパーは持っていた因子を木場の方に地面に投げ捨てた

 

「欲しければくれてやる私の研究では量産できるほどの段階まで来ているからな」

 

木場はバルパーが捨てた因子を拾い両手で胸の中で握り締めた。木場の目に涙が溢れた

 

「バルパー・ガリレイ、貴方は自分の研究の為に多くの仲間たちの命を奪い弄んだんだ?」

 

突如、因子の結晶が光だした。木場の周りに青く透明な人影が10人現れた。

 

「これは・・・」

 

「恐らく、祐斗くんの思いが結晶から魂が解き放ったのですわ」

 

リアスが唖然としていた時に朱乃がそう推測する木場は死んでしまった同士と気づいた。

 

「僕はずっと思っていたんだ。僕が僕だけが生きていいのかって・・・・僕より夢を持った人がいた・・・僕より生きたかった人がいた・・・なのに僕は僕だけ生きて幸せな暮らしをしていいのかって・・・」

 

木場が涙を流し自分が幸せでいいのか?と悩んでいた時に一人の透明の少女が木場の袖を掴んだ。それに気づいた木場は少女の方に視線を向けるとその少女は笑顔の表情をしていた。すると10人の同士たちは消えて魂となった後に声が聞こえた

 

『大丈夫・・・』

 

『怖くない・・・』

 

『皆集まれば・・・』

 

『僕たちの心はいつだって・・・』

 

「いつだって一つ・・・・」

 

すると木場の全身に青い光のオーラが纏い温かく同士たちの思いが木場の心に伝わっていく。アーシアはこの光景を見て涙を流しており、リアスも驚きの表情をしていた。するとドライグはあることに気づいた。

 

『相棒、あの『騎士』には禁手に至った』

 

「何・・・?」

 

『あの同士たちの思いがあの『騎士』の心に伝わり神器の願いが解放し答えてくれた。もうあの『騎士』は禁手を所得したぞ』

 

そして木場が纏っていた青い光のオーラが消えた。木場は涙を拭き真剣な目つきでバルパーを睨んだ。

 

「同士たちは僕に復讐を願ってはいなかった。いや望んでいなかった。バルパー・ガリレイ貴方は独自の聖剣計画の為に人を殺し弄び同じ過ちを犯すだろう。だから貴方の目論みは僕が阻止して滅ぼす!」

 

木場は魔法陣から魔剣を展開して魔剣を持ち構える、バルパーは徐々に焦り始めた。すると足音が聞こえた。バルパーは足音の方に顔を向けるとフリードがこの場に現れた。バルパーは良いところに来たと笑みを浮かんでいた

 

「フリード!今こそ私が統合した新たなエクスカリバーを使いあの被験者を殺し私を守れ!」

 

「・・・・・断る」

 

「何っ!どういうことだ!」

 

「つまりこういうことだよ」

 

フリードは懐から祓魔銃を取り出しバルパーの顔に向ける

 

「なっ!」

 

「あばよ」

 

フリードは祓魔銃でバルパーの額に撃ちバルパーは銃弾を喰らい額の銃痕から血が出血して後ろに倒れ死亡したフリードの行動に全員驚きを隠せずにいた。

 

「さてと、ようやく俺の夢が果たせますわ」

 

「どういうことだい?」

 

木場は行動が読めないフリードに『夢』と言う言葉にどういうことかと尋ねた

 

「俺の目的はバルパーとコカビエルに近づきこの聖剣を入手する為に奴らを利用したのさ、イッセーくんに挑む為にね」

 

「利用・・・?」

 

「ほう・・・」

 

コカビエルが笑みを浮かべるとフリードは地面に刺さった聖剣を抜き取りイッセーに向けて構えを取りながら歩み始める

 

「さあイッセー君、俺っちと遊ぼうぜこの新のエクスカリバーでね」

 

「相変わらず読めね奴だな・・・・いいぜ2対1二人まとめて・・・」

 

「待ってくれ!イッセーくん」

 

「木場・・・・?」

 

イッセーが二人まとめて相手を務めようとしたその時に木場が声を上げてイッセーの行動を制止した木場はフリードの目の前に立つ

 

「フリード・セルゼン、君の相手はこの僕だ」

 

「あん?」

 

「イッセー君はコカビエルの相手している、どうしてもイッセーと戦うなら僕を倒してからにしてもらおうか」

 

「お前とか・・・いいぜ前回と前々回の続きといこうじゃありませんか!」

 

フリードは木場の挑戦を受け木場と戦うことを受け入れた。ゼノヴィアは自分も参戦しようと動くがイッセーは右腕を伸ばしてゼノヴィアの動きを制した。

 

「ゼノヴィアこの戦いは木場に任せてくれないか?木場は目の前のフリードと決着を着けなければならない、お前たちが任務で聖剣を取り戻すことは理解している、あいつはもう憎悪と怒りに任せたりはしない目の前にいるフリードを打ち倒す必ずな」

 

「・・・・いいだろう確かにあの魔剣使いの目は怒りや憎しみは一切ないあの同胞たちの思いを知って、自分に存在意義を認めたのなら多分あの魔剣使いは冷静に戦えるだろう」

 

ゼノヴィアは木場とフリードのサシの勝負を認め二人の戦いを見届けた。イッセーは木場にこう伝えた

 

「木場、今のお前ならフリードに勝つことを信じてるぞ。そして全てが終わった後は一緒に帰ろう部長たちの所に」

 

「イッセー君、君に言われずとも僕は勝つよ今は目の前の敵を打ち倒し解決した後は部長の元に帰るよ」

 

「フッ」

 

木場はイッセーの方からフリードの方に視線を移し魔剣を持ってフリードに構える

 

「おらぁ!」

 

フリードは笑みを浮かびながら聖剣を持って木場に接近し聖剣を振るった。木場は魔剣でフリードの聖剣を受け止めしのぎを削る木場は大いに力を振るいフリードの聖剣を押し返す。押し返えされたフリードは後退して木場から距離を取る

 

「なら!こいつはどうだ!」

 

フリードは手に持ってる聖剣の刀身が伸び始め木場に迫った。これは《擬態の聖剣》の能力の一つである

 

「くっ!」

 

木場は迫りくる聖剣の刃を魔剣で受け流しながらフリードに走りながら接近すると木場は魔剣でフリードに斬りかかるが

 

「ナイトメア!」

 

「っ!」

 

フリードが突如三人に分身すると木場は魔剣で三人の内一人を斬りつけるがすり抜けられ回避された。フリードは笑みを浮かび。木場の背後から攻撃を仕掛けた。

 

「後ろががら空きだぜ!トランスペアレンシー!」

 

フリードが持っている聖剣の刀身が消えて三人同時に木場に迫った。それに気づいた木場はフリードの方に態勢を変えて幻影の一人のフリードの斬撃を魔剣で受け流した後にもう一人迫ってきたフリードからの斬撃を回避したり、最後の三人の内の一人のフリードの斬撃を魔剣で防いだ

 

「へぇ、なかなかやるじゃんやっぱり俺が見込んだ通りの男だねぇ強くていけねぇや」

 

「やはり四つの聖剣の能力を一つの聖剣に合成して作りあげた聖剣、確かに強力だね」

 

「へへへ今更、そのことに気づいても遅いよさあ!続きといこいじゃありませんか!」

 

フリードは聖剣を持って構え木場に臨戦態勢を取ると木場は魔剣を握り真上に魔剣を上げた

 

「なら僕は・・・同士たちの魂と共に歩み僕は部長や皆の剣となりその思いを果たす!僕の魔剣よ!同士よ!聖と魔を融合し新たな剣に生まれ変われ!《魔剣創造》(ソード・バース)!!」

 

木場の魔剣から白い光と黒い光が激しく現れ魔剣に包み融合して新たな剣へと創造し生まれ変わった

 

「《双覇の聖魔剣》(ソード・オブ・ビトレイヤー)聖と魔を融合したその力を受け止めるといい」

 

「聖魔剣だと?バカな反発する二つの要素が混じり合う訳が・・・」

 

ゼノヴィアは反発するはずの聖と魔が融合することはないはずが融合してしまったことに驚きを隠せずにいた

 

「あれが木場の《禁手》バランス・ブレイカーか」

 

「祐斗の?」

 

「はいドライグがそう言っていたんです。あれが木場のバランス・ブレイカーだって」

 

イッセーはリアスに木場のバランス・ブレイカーのことをそう答えるとフリードは笑みを浮かべていた

 

「へぇこれはますます楽しくなってきそうじゃありませんか、それじゃ先手必勝!」

 

フリードは合成した聖剣の能力の一つの天閃の聖剣の能力で速度を上げて木場に接近して聖剣を振り下ろしたが木場は聖魔剣で振り下ろす聖剣を防ぎ聖剣を振り返した。フリードは木場と剣戟を繰り出すが聖魔剣となった木場の剣にフリードは圧倒され不利になって進んでいる

 

「俺の聖剣が負けるはずがねぇ!俺はイッセー君と戦う為に手に入れた聖剣だぁ!四つの能力を持ったこの剣が負けるかよぉ!」

 

「僕と同士たちの思いで創造した剣はそんな異形の聖剣に負けたりはしない!」

 

「ほざけぇ!」

 

木場とフリードはお互いに接近して聖魔剣と合成聖剣で見えない速さで斬撃を繰り広げるその時だった。フリードの聖剣にヒビが入った。

 

「何!俺の聖剣がぁ!」

 

「はあああああぁ!!」

 

木場は速度を上げてフリードに接近して聖魔剣を振るい四つの聖剣を合成された聖剣は聖魔剣の斬撃によって粉砕され刀身が破壊された。フリードは驚きを隠せずにいてその際に木場は聖魔剣でフリードの胴体を切りつけた。切りつけられたフリードは右手で切られた跡を抑えて跪く

 

「があぁ・・・・」

 

「僕の勝ちだ・・・・」

 

木場はフリードに勝利した。木場は同士たちの思いによって創造した聖魔剣でエクスカリバーを打ち倒すことができたのだ。するとフリードが不敵に笑い出した

 

「くくくく、まさかイッセー君の他に強い奴がいたとはねぇ木場祐斗だっけ?俺はイッセー君の次に戦いたい君を推薦したよ、おめでとさん、もしお前と戦うことがあったら戦おうぜ・・・・」

 

「機会があればいつでも相手をするよ」

 

「フッ・・・がは・・・」

 

フリードは倒れて気絶した。木場はイッセーたちのほうを見て勝てたことを意思で伝える

 

「やったな木場・・・」

 

「祐斗・・・」

 

「祐斗くん・・・」

 

「祐斗先輩・・・」

 

「木場さん・・・」

 

木場とフリードの戦いを見ていたイッセーたちは木場が無事に勝てたことを安堵していた。イッセーはコカビエルのほうに見つめた

 

「さあコカビエル、残りはお前だけだ」

 

「フッ・・・・フリード・・・役に立たん男だ」

 

「コカビエル、お前の目的は俺たちで阻止する俺とサシで勝負しろ」

 

「いいだろう赤龍帝が相手ならいい楽しみが増えるだろう」

 

コカビエルは不敵に笑い右手に光の槍を展開の準備をした。するとリアスがイッセーに声をかけた

 

「イッセー分かっていると思うけど貴方がピンチの場合はすぐに駆けつける決して無茶だけはしないことをいいね?」

 

「分かっています部長、俺は必ずコカビエルを打ち倒します。そしてこの町を守り皆で生き延びて学園に通いましょう」

 

イッセーはリアスにそう伝えると《赤龍帝の籠手》が光だしイッセーの周りに竜巻が発生し包んだ

 

「バランス・ブレイク!」

 

イッセーは《赤龍帝の籠手》の《禁手》バランス・ブレイクを発動するとイッセーの体に赤い鎧が装着していく竜巻が晴れると《禁手》である《赤龍帝の鎧》の姿に変わった。

 

「行くぞコカビエル!」

 

「ほうこれが《赤龍帝の籠手》のバランス・ブレイクか・・・これは面白い戦いになりそうだ!」

 

イッセーとコカビエルとの戦いが始まる果たして勝つのはどちらか!?

 

 

 

 

 

 

 



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第30話

イッセーとコカビエルの戦いが始まろうとしていたイッセーは悪魔の翼で飛翔してコカビエルに接近し拳を振るう

 

「はあぁ!」

 

コカビエルはイッセーの振るう拳を躱して後ろに飛翔しながら後退した。コカビエルは両手に二つの光の槍を発生してイッセーに放とうとした

 

「《二重の光の槍》(デュアル・ランスピア)!」

 

コカビエルは巨大な二つの光の槍をイッセーに放つ、イッセーは左右に迫ってくる光の槍を両腕を広げて両手から魔力弾を放った光の槍と魔力弾がぶつかり爆発が起こり爆煙が広がり辺りが見えなくなるとその際にイッセーはコカビエルの腹部に拳を与えた

 

「がはっ!くっ!お、おのれ!」

 

コカビエルは右手で腹部を抑えながら左手から魔力弾をイッセーに放った。

 

「《赤龍帝の剣》(ブーステッド・ギア・ソード)!」

 

イッセーは迫ってくる魔力弾を《赤龍帝の剣》で一刀両断をした。切られた魔力弾は上下に爆発が起こりイッセーはコカビエルの攻撃を回避した

 

「行くぞ!」

 

イッセーは再び左手に《赤龍帝の剣》を持ってコカビエルに向かって飛翔した。

 

「この俺と剣で勝負する気か?いいだろう!」

 

コカビエルは右手に光の魔力を蓄積して右手から光の剣を形成した。イッセーとコカビエルはお互いに剣を持って刀身と刀身をぶつけ剣戟を繰り広げた。そしてお互いに距離を置いてコカビエルはあることを質問する

 

「一つ聞かせろ赤龍帝、お前はなぜそれほどまでの力を持っていながらなぜリアス・グレモリーの配下にいる?」

 

「・・・俺はこの《赤龍帝の籠手》は皆を救うために授けられたと思っている、リアス部長は死にかけた俺を救ってくれた恩があるその為に俺は配下としてリアス部長を守る義務がある、だから俺はこの力を傲慢に振る舞わずに守る為に使うそれだけだ!」

 

「そうか・・・・そこまでの意思の持ち主なら俺も誠意を持って貴様の相手をしてやろう!」

 

コカビエルは十枚の翼を広げてその掌から鋭い小型な光の鏃をイッセーに向かって飛ばした。

 

「《拡散の光鏃》(スプレッド・ダーク)!!」

 

「くっ!プロモーション!《戦車》!」

 

イッセーは瞬時に《兵士》の特性である《昇格》使い《戦車》に昇格した。両腕をクロスして防御するがコカビエルの光の鏃を直に喰らってしまう

 

「これならどうだ!赤龍帝!」

 

コカビエルは掌から光の魔力で形成したの矢でイッセーに飛ばすがイッセーは拳を振るって光の矢を打ち落とした。

 

「プロモーション!《騎士》!」

 

「くっ!どこだ!赤龍帝!」

 

「こっちだ!」

 

「がはぁ!」

 

コカビエルは背後にイッセーの声が聞こえ振り返るが背中にイッセーの蹴りをくらい空中から落下するが落下した先にイッセーが現れイッセーは真上からコカビエルの顔面に殴り付けた。

 

「がはぁあ!」

 

コカビエルは直にイッセーの拳を喰らい殴られた反動で真上に飛ぶがイッセーは飛翔してコカビエルの腕を持ち地面まで投げ飛ばす

 

「があぁぁ!」

 

投げ飛ばされたコカビエルは地面に直撃して地面にひびが大きく割れた。その光景を見たゼノヴィアは

 

「な、なんてことだ。あのコカビエルをまともに圧勝しているだと・・・」

 

「イッセー君・・・」

 

「リアス・グレモリーの騎士よ奴は何者なんだ?なぜあいつがそこまで強い・・・」

 

ゼノヴィアが木場に尋ねると木場はこう答える

 

「彼は部長の眷属の中でも最強の《兵士》さイッセー君は守るものの為に常に子供頃から戦っていたんだ」

 

「守るものの為・・・子供時から戦っていただと・・・・」

 

ゼノヴィアは唖然としていたイッセーが子供頃から常に敵と戦っていたことに驚きを隠せいた。すると

 

「くくくくく・・・・はーーははははは!!」

 

「ん?」

 

コカビエルは愉快そうに笑っていた。そして起き上がり赤龍帝を見つめた。

 

「こんなに楽しい戦いは久しぶりだ!ますますお前を戦う相手として誇らしいぞ!」

 

「随分と楽しそうだな」

 

「当たり前だ!俺は毎日戦争がない日々を退屈で仕方なかった!だが今日は俺をここまで楽しませる相手が赤龍帝お前なのだからな!」

 

「なるほど、堕天使にも色々な奴がいるんだな、お前は戦争狂だが戦闘狂でもある、強い奴と戦えて満足に喜々としている、お前のやろうとしていることは許せないことだが俺としてはお前の命を奪おうとは思えない」

 

「何を言っている!赤龍帝!そいつはお前の町を壊そうとしている奴だぞ!同情するな!」

 

ゼノヴィアが焦ってそうイッセーに言うとイッセーはこう答える

 

「分かっている、俺はこいつを野望は必ず阻止するだが俺はあいつの命を奪うつもりはない」

 

「奴を討伐しないとこの先永遠に奴の悪行が続く可能性があるのだぞ!」

 

「俺は今まで堕天使と出会った中で悪人も善人も存在している、欲望の為に人を殺すのならばその堕天使は許せないだが一方堕天した際その過ちに反省している堕天使なら俺は無差別に殺したりはしない堕天使にも善の心は存在しているはずだ」

 

「イッセー君・・・」

 

「イッセー・・・」

 

イッセーの言葉にリアスと朱乃は驚いていた。ゼノヴィアは《破壊の聖剣》を持ってコカビエルに近づく

 

「だったら私が自らコカビエルを討伐してやる神の名の元に断罪してくれる!」

 

「神だと貴様はまだ神が存在していると思っているのか?」

 

「何どういうことだ?」

 

「神は既に死んでいるのだよ大昔の戦争に魔王共にな・・・」

 

『なっ!?』

 

コカビエルの言葉から全員驚きを隠せずにいた。アーシアとゼノヴィアは神が死んでいると聞いて衝撃を受けた

 

「バカな!?神が死んでいるだと!デタラメを言うな!」

 

「デタラメじゃない、そこの聖魔剣の使い手がその証拠だ聖と魔が融合するなどありえない神が不在が故にこのような現象が起きているのだ」

 

「そ、そんな・・・」

 

ゼノヴィアは神がいないと聞いて絶望に染まり持っていた聖剣を落とし地面に膝をつけた。アーシアも神が死んでいると聞いて衝撃を受けて足元がふらついていた。近くいた小猫がアーシアが倒れないように支えた

 

「貴様たちには気の毒だが赤龍帝よ続きと行こう」

 

「ちょっと待てコカビエル・・・」

 

「ん?」

 

イッセーはゼノヴィアがいる方向に歩きだしてゼノヴィアに近づいた。そして跪き

 

「ゼノヴィア、コカビエルが言っているのは事実だろう木場が聖魔剣を生み出した際に辻褄が合う」

 

「うるさい!うるさい!私は信じないぞ!今まで信じていた主が死んでいたなど!」

 

ゼノヴィアは溢れるほどの涙を流し神がいないことを否定する

 

「神がいないなら誰を信じればいい!?私は何の為に生きている!?もう神がいないなら私は生きる価値がないのだ!」

 

ゼノヴィアは《破壊の聖剣》を持ち刀身で自分の首を切ろうとしたその時イッセーはゼノヴィアが持ってる聖剣の刀身を手で掴みゼノヴィアの自殺を止めた

 

「やめるんだゼノヴィア、そんなことしても死ぬだけだ」

 

「止めるな!赤龍帝!もう私の命もここで終わりだ!」

 

「ゼノヴィア、自分の命を粗末にしてはいけないここで死んだらイリナはどうなる・・・イリナはこの場にはいないもしお前が死んだらイリナが悲しむぞそれでもいいのか?」

 

「う・・・ううぅ・・・!!」

 

「ゼノヴィア、俺の目を見ろ」

 

「・・・・・え?」

 

イッセーは真剣な目つきでゼノヴィアを見つめた

 

「ゼノヴィア、生きる希望がないなら俺が新しい希望を与えてやる俺を信じろ俺がお前の心の支えになってやる」

 

イッセーはゼノヴィアにそう言った後に立ち上がりコカビエルのほうに歩みだした

 

「話しは終わったか?赤龍帝」

 

「ああ、お前と決着をつける」

 

「ほう・・・・ならばこれはどうだ!」

 

コカビエルは巨大な光の槍を形成し持ちイッセーに突き刺そうとした。イッセーは巨大な光の槍を掴んだ

 

「くっ!」

 

コカビエルは動かそうとするも掴まれた光の槍が動けないでいた。

 

「コカビエル、この町を戦場にはさせない、お前の野望はここで終わらせる」

 

イッセーは握力で光の槍を砕いた。コカビエルは空に飛翔して最大限に光の槍を形成してイッセーに放とうとした。

 

「これが俺の最後の力だ!くらえ!」

 

コカビエルは巨大な光の槍を投げ飛ばしたイッセーはプロモーションに《戦車》に昇格して赤いオーラ纏いながらコカビエルに向かって飛翔した。迫ってくる光の槍の先端に拳を振るい光の槍の先端が罅が発生して粉砕した。イッセーは瞬時にコカビエルの前に現れて腹部に拳を入れた。コカビエルは吐血した際にイッセーに顔を掴まれた

 

「ぐおおおお!!」

 

「はああああ!!」

 

イッセーはコカビエルの顔を掴んで地面まで急降下したそして地面に再び直撃して衝撃が起こった。大穴の中心にコカビエルが倒れながら気絶した。

 

「俺の勝ちだ。コカビエル」

 

イッセーは《赤龍帝の鎧》を解除した。この戦いに勝利したイッセーはリアスたちを見つめる

 

「イッセー・・・」

 

「イッセーくん・・・」

 

「イッセー先輩・・・」

 

「イッセー君・・・」

 

「イッセーさん・・・」

 

この光景を見たリアス、朱乃、小猫、木場、アーシアはイッセーがコカビエルに勝利したことで安堵する。イッセーはリアスたちの所に駆け寄った。

 

「イッセー!あなた!」

 

「俺は大丈夫です部長、コカビエルはしばらくは動くことはありません」

 

「イッセーさん、じっとしてください」

 

アーシアはトライワイト・ヒーリングでイッセーを治療するする

 

「ありがとうアーシア、ダメージは少ないが少し痛みが消えた」

 

「ほうあのコカビエルを倒すとは今代の赤龍帝は中々面白いな」

 

『っ!』

 

イッセーたちは上空に視線を向けると白い鎧が存在していた。

 

(まさか、ゼノヴィアが言っていた白龍皇・・・!!)

 

白龍皇は地面に降下して着地してイッセーの方に視線を向けた。イッセーと白龍皇と対峙する

 

「君の力は面白いね、剣を使ったり《昇格》で《王》以外での特性を利用したり今すぐ戦いたい所だけどやめておこう」

 

白龍皇はコカビエルの方に近づいた。そしてコカビエルを抱えて込んだ

 

「コカビエルはこちらで預かるアザゼルに言われているからね」

 

「アザゼル?お前は堕天使側に所属しているのか?」

 

「そうだね、でも君だって悪魔側に所属しているじゃないか」

 

「まあそうだな・・・」

 

「さてと、コカビエルは回収できたでもフリードの姿が見えないな」

 

「何?」

 

イッセーは辺りを見渡すとフリードの姿はどこにもいなかった

 

「まさか気がついてこの場から逃走したのか?」

 

「はぁ仕方ないコカビエルだけでも連れていくか」

 

白龍皇はコカビエルを抱えて地面から飛翔しようとしたするとドライグが

 

『無視か白いの』

 

『すまんなせっかく会えたのにこの状況ではな』

 

白龍皇から聞こえてくる声が聞こえた。恐らく声の主が白い龍アルビオンなのだろう

 

『いいさいずれ戦う運命だ近いうちに戦うことになるだろう』

 

『フッその時は楽しみにしているぞドライグ』

 

『じゃあなアルビオン』

 

白龍皇はコカビエルを連れて飛び去った。

 

「あれが白龍皇、俺と戦う運命に当たる相手か・・・」

 

『相棒、いずれ白龍皇とは戦う運命に当たるぞ、お前は赤龍帝である限りこの戦う運命は続く』

 

「戦う運命・・・・」

 

ドライグからそう言われるとイッセーは白龍皇と戦うことを悩むとその時に何かが近づく音がした。音がした方向に視線を顔を向けると一体生き延びたケルベロスが近づいてきた。

 

「ケルベロス!」

 

イッセーたちは近づいてくるケルベロスに臨戦態勢をとるがケルベロスは歩くのを止め座り込み始めた

 

『グオォォォォ』

 

「何だ?殺意が感じない・・・」

 

『相棒どうやらこいつはお前を気に入ったようだ』

 

「なに?」

 

『こいつはお前と戦って自分を下したお前の強さに惹かれたんだろうつまり、お前についていきたいのだろう』

 

「本当なのか?」

 

『グオォォォォ』

 

ケルベロスがそう答えるとイッセーはリアスの方に視線を送った

 

「部長・・・」

 

「イッセーそういえば貴方には使い魔のことを話してなかったわね」

 

「使い魔は悪魔の従僕の存在でしたよね」

 

「ええ使い魔と契約をすることで戦いでのサポートや捜索でも更にレーティング・ゲームではルール次第には使い魔の使用は可能なの」

 

「なるほど、それでその契約の方法は?」

 

「ケルベロスを使い魔として契約するの?」

 

「はい、あいつは今後の先のことで何か俺にサポートになるかもしれない。それに使い魔を持っていない俺にとってメリットがある話です」

 

「わかったわイッセーこれを」

 

リアスは魔法陣から一つの書類を取り出した

 

「部長これは?」

 

「これは使い魔との契約を交わすことができる契約書よ貴方があのケルベロスとの契約を交わすことの詠唱を唱えるのよ」

 

「わかりました」

 

リアスは持っている契約書をイッセーに渡した。イッセーは契約書を持ってケルベロスに近づき契約を交わそうとするそして契約の詠唱を唱える

 

「汝ケルベロスよ主従の関係とし従僕として俺に忠誠を誓いその契りを交わせ」

 

イッセーが唱えると契約書が浮き光り出し魔法陣に変化した。イッセーとケルベロスは魔法陣に囲まれ互いに主従関係を結んだ。そして魔法陣が消えて契約は成立した

 

「これで契約は完了できたわ。おめでとうイッセー」

 

「これからよろしくなケルベロス」

 

『グオォォォォ』

 

ケルベロスはイッセーに懐きこれでイッセーも使い魔の所持者になった。すると木場はリアスの方に近づいた

 

「部長・・・」

 

「祐斗・・・」

 

木場はリアスに跪き右手を胸に当てた。

 

「部長今まで心配を掛けて申し訳ございませんでした。一度命を救ってくれた貴方を裏切ってしまったなんとお詫びをすればいいか・・・・」

 

「でも貴方は帰って来てくれたそれだけで十分よ」

 

リアスは木場を優しく胸に抱き寄せた

 

「おかえり祐斗・・・・」

 

「部長・・・」

 

「木場お前にはお前を仲間として見てくれる部長や俺たちがいる、だからお前の思いは十分伝わった。これからは自分の命を大切になでないと皆悲しむぞ」

 

「イッセーくん・・・・ありがとう」

 

「おかえり木場・・・」

 

木場はイッセーに礼を言ってイッセーはおかえりと木場に言った。イッセーたちはコカビエルの野望は阻止してこの聖剣騒動は終止符を打った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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第31話

 

 

コカビエルの野望を阻止してから三日が過ぎたイッセーとアーシアは放課後にオカルト研究部の部室に訪れた。扉を開くとソーナと匙と真羅が部室にいていた。それと見覚えがある人物にイッセーは笑みを浮かべた

 

「やあ、赤龍帝・・・」

 

「よく来たなゼノヴィア・・・」

 

部室のソファに座っているのは教会の戦士である青髪と緑のメッシュを入れたのが特徴のゼノヴィアだった彼女の服装は駒王学園の制服を着ていた

 

「一昨日に教会に神の不在について連絡したら教会側も私が神の不在を知ったことに動揺していた。それで教会側はその事を周囲に口外されないように私を異端として追放したよ・・・・」

 

「そうか・・・でもお前は新しい道を歩んでいる」

 

「そうだな君が手を差し伸べたおかげで私は悪魔として生きている」

 

ゼノヴィアは悪魔の翼を広げて見せた。。イッセーはリアスの方に視線を向きリアスは笑みを浮かべて頷いた

 

「ゼノヴィアには《悪魔の駒》の《騎士》の駒を与えたわ。これで祐斗とゼノヴィア二人の《騎士》が揃ったわね。」

 

リアスは一昨日から教会から追放され居場所を失ったゼノヴィアを救う為に昨日の日に《悪魔の駒》の《騎士》の駒を与えてゼノヴィアをリアスの眷属悪魔に転生させたのだ

 

ゼノヴィアはソファから立ち上がりアーシアの方に近づいた。

 

「アーシア・アルジェント・・・私は君に魔女などとひどいことを言ってしまったことを心からお詫びしたい」

 

「い、いえ!大丈夫です私は気にしてはいません!」

 

ゼノヴィアが頭を下げてアーシアに謝罪をするとそれを見たアーシアは慌てながらも気してないと言った。

 

「赤龍帝、君が私を救ってくれたことは感謝している私はこうして新しい希望を持つことができた」

 

「ああ、ゼノヴィアこれからは部長の眷属の仲間としてよろしく頼む」

 

「君のことはイッセーと呼んでもいいか?」

 

「もちろんだ。ゼノヴィア」

 

「・・・・!」

 

ゼノヴィアは顔が赤くなりイッセーから視線を逸した。

 

「もしかするとこれは・・・」

 

「はわわわ!イッセーさんに・・・!」

 

リアスとアーシアはゼノヴィアがイッセーに好意を抱いているいることに気づき動揺していた。

 

「ところでイリナはどうしたんだ」

 

「イリナは折れた4本のエクスカリバーとバルパーの遺体をを回収して本部のに帰っていった。もちろん彼女は神の不在は知らせていない、もし知ってしまったら彼女は取り乱し絶望に染まっていただろう。私が悪魔に転生したことは残念がっていた。理由を聞かれたが答えなかった。これからは敵として対峙するかもしれないな」

 

「そうか・・・」

 

イッセーはゼノヴィアと同じかもしれない親しかった者が突然悪魔になってしまったことの衝撃さはイリナにとって辛いはずだと思った

 

「部長、コカビエルの件で教会と堕天使側に動きはありましたか?」

 

「あるわよ、教会側に関してだけど、教会側はコカビエルの企みは把握できていなかったみたい、それと悪魔側・・・魔王様に連絡を取りたいと打診してきたわ」

 

「それと堕天使側に関してですが・・・堕天使の総督アザゼルによると、三すくみの均衡を崩そうとしたコカビエルはやはり独断で動いていたそうです。他のグリゴリの幹部たちは一切関与しておらず戦争を仕掛けようとしたことは知りもしなかったらしいです」

 

「コカビエルは地獄の最下層コキュートスでの永久投獄の罰が執行されたそうです」

 

ソーナがそう補足しながら言うと次は真羅が続け言った後に匙がイッセーに話しかけた

 

「兵藤、堕天使たちはコカビエルを倒してくれたことに感謝していたぜ、あのコカビエルを倒すなんて・・・・お前の強さは規格外だな」

 

「あの時は俺も必死だった。部長たちを守る為に俺は全力を尽くした。それだけだ。あとゼノヴィア・・・」

 

「なんだ?」

 

「白龍皇は堕天使側に所属しているのは間違いないんだな?」

 

「ああ、白龍皇は堕天使の組織《神の子を見張る》グリゴリに所属している、アザゼルは《神器》の使い手を探していて白龍皇はトップクラスの実力で4番目か5番目に強いと聞く」

 

「4番目か5番目か・・・」

 

イッセーは白龍皇はいつか戦う宿命となるはずと考えていた。

 

「それと三大勢力のトップ同士が近いうちに会談を開くらしわ、アザゼルは何か会談で提言があるらしいんだけどコカビエルの件で当事者だった私たちも出席するように言われているわ」

 

(三種族のトップ同士の会談か・・・だとしたら白龍皇は必ず現れるだが俺は・・・・)

 

イッセーは近いうちに三大勢力のトップ同士の会談を聞いて考えていた。もしかすると白龍皇に遭遇する可能性があると踏んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして次の日の当日、松田が立案していたカラオケにイッセー、アーシア、小猫、木場、桐生、元浜、松田の7人は遊んでいた。ゼノヴィアはアーシアに酷い事をい言ってしまった為にカラオケに行くことは断ったらしくアーシアを気遣ってのことだった。

 

「兵藤、さっきから全然歌ってないわよ」

 

「ああ、そうだな」

 

桐生が全然歌ってないイッセーに声を掛けた。イッセー好きな曲を設定して曲を流して歌うもイマイチだった

 

「相変わらず歌が上手くねぇな」

 

「ああお前にも苦手なものがあるんだな」

 

松田と元浜がそう言うとイッセーは気にせず歌は苦手と二人に言った。

 

「イッセー先輩にも弱点はあるんですね」

 

「意外ね」

 

「です」

 

小猫と桐生とアーシアはそうイッセーに苦手がものがあることに意外な反応をしていた

 

「少し飲み物を入れてくる」

 

イッセーはドリンクバーに向かいコップを持って個室から退室した。イッセーは歩いて向かい着いた先にドリンクバーの近くのソファに木場がいた。

 

「どうした?木場」

 

「イッセーくん君に聞きたいことがあるんだ」

 

「なんだ?」

 

「君はあの白龍皇を戦うべきだと思うかい?」

 

木場はイッセーに白龍皇を倒すべき存在なのかとイッセーに聞き出した。するとイッセーは

 

「木場、俺はもしあの白龍皇が大切な人を平気で傷づけるつもりなら俺は容赦せずに戦う、だがもし白龍皇は根っからの悪人じゃないなら俺は戦うつもりはない」

 

「でももしあの白龍皇が君を本気で殺そうとしたら?」

 

「その時は戦っても・・・命は奪わない・・・理由がない限りは手にかけない・・・」

 

「そうか・・・イッセーくんらしいね」

 

「木場、せっかく松田たちがお前を誘ってくれたんだ。個室に戻って歌おうぜ」

 

「イッセーくん・・・そうだね、皆が誘ってくれたんだ楽しまないと」

 

木場は笑顔の表情を見せるとようやく明るくいつもの木場に戻った。イッセーと木場は個室に戻って歌を歌いながら全員で楽しんだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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第4章 停止教室のヴァンパイア
第32話


 

 

コカビエルの件で一週間がが経ちイッセーは悪魔の仕事で契約の為に依頼者が住む自宅マンションの扉の前にいた。インターホンを鳴らすと扉が開いて開けた人物は黒と金色の髪を合わせ顎髭を生やした男性だった

 

「よくきたな、まあ入れよ」

 

「はい」

 

イッセーは男性の家の中に入った。部屋辺りを見てみると高級そうな家具が並んだ部屋の光景だった。男性はテレビの前にあるソファに腰を下ろした

 

「今日は最近買った格闘ゲームで遊ぼうぜ結構ハマるんだ」

 

「わかりました。」

 

イッセーは男性からゲームのコントローラーを受け取りソファに腰を下ろして格闘ゲームを男性と遊んだ。男性は格闘ゲームで三本勝負に設定してゲームを開始した。

 

「これで一本」

 

一回戦目はイッセーが最後にイッセーが操作する格闘家の必殺技を発動して男性が操作する武道家に必殺技を喰らわせダウンさせた。一回戦はイッセーの勝利に終わった。

 

「やるなぁでも勝負はまだこれからだ」

 

二回戦目は男性が操作する武道家での連続攻撃がイッセーが操作する格闘家に喰らわせダウンさせて二回戦は男性の勝利に終わった。これでお互いに一勝一敗となった。

 

「この三回戦でどっちが勝つか楽しみだな」

 

「ええ、負けるつもりはありません」

 

イッセーと男性は最後の三回戦を始めた。序盤はイッセーは連続攻撃で男性が操作する武道家をライフゼロ寸前に追い詰めるが中盤に男性が必殺技を発動させてイッセーが操作する格闘家に必殺技を喰らわせライフゼロ寸前に追い詰められてお互いにライフがゼロに近い所まで来ていたそして終盤にイッセーが武道家に格闘家で攻撃が決まりイッセーの勝利に終わった

 

「あらら、最後は負けちまったな流石は赤龍帝だな」

 

「堕天使の総督にそう頂けて嬉しいですよ」

 

「気づいていたんだな?俺のこと・・・」

 

「ええ、最初に見た時から貴方が堕天使の総督アザゼルだと気配で分かっていました。」

 

「フッ・・・なるほど・・・」

 

男性は笑みを浮かびながら背中に黒い翼を広げた。そうこの男性の正体は堕天使の長であると同時に《神の子を見張る》の総督アザゼルだった。

 

「しかしお前は随分と落ち着いているな?敵勢力のトップが目の前にいるんだぞ普通に動揺したりするもんだが?」

 

「堕天使のトップであっても俺にとっては大事な依頼者だ。もし俺を殺そうとするならば最初からそうしてる。それに俺は貴方に対して敵対心は湧いては来なかったんです。」

 

「そうか・・・」

 

イッセーが自分に敵対心を持っていないことを聞いたアザゼルはイッセーに面白みがあると笑みを浮かべた

 

「赤龍帝、お前に言っておくことがある」

 

「なんですか?」

 

「後日控えている会談はお前も出席するはずだ。なら俺の提言をしっかりと聞いてほしい。これからの会談により三種族の関係とこれから三種族の脅威がくる」

 

「三種族の関係とその脅威・・・?」

 

「ああ詳しいことは会談で説明する、今日は帰れ、俺のことはお前の主に報告しても構わない」

 

「いいんですか?」

 

「ああ、いずれお前とは近いうちに会談で再会することになるだったら尚更だ」

 

「わかりました。」

 

「今日はお前とゲームできてよかったぜ」

 

「俺も楽しかったですよ。」

 

その後イッセーはアザゼルから報酬を受け取り、依頼を果たしたことでオカルト研究部に帰った。するとアザゼルは笑みを再び浮かび

 

「今代の赤龍帝は中々面白い奴だな」

 

アザゼルは面談でイッセーと再会できることを楽しみにしていた。

 

 

 

 

 

 

 



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