遊☆戯☆王ARC-V 異世界を引き寄せる少年 (ボルメテウスさん)
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オリジナルカード紹介

現在、登場しているオリジナルカードの一覧です。
これ以外にも現在も活動報告でカードを募集しており、登場したカードはこちらに投稿予定です。
皆様の応募、お待ちしています。

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=263708&uid=45956


Fateシリーズ 『英霊』

Fateシリーズに登場するサーヴァント達をモチーフにしたデッキ。

英霊に合った能力と共に様々な活躍が可能なデッキ。

 

 

天秤の英霊 ジャンヌ・ダルク

星7/光属性/天使族/攻2100/守2800

効果モンスター

(1)相手はこのカード以外を攻撃対象に選ぶことができない

(2)このカードがフィールド上に存在する限り、このカード以外の「英霊」と名のつくモンスターの攻撃力と守備力を800ポイントアップさせる

 

令呪

装備魔法

(1)ライフポイントを800ポイント払う

その場合、手札から「英霊」と名のつくモンスターを1体特殊召喚し、このカードを装備する

(2)このカードが破壊されたとき装備モンスターを破壊する。

 

天秤の英霊 ジャンヌ・ダルク -紅蓮の聖女(ラ・ピュセル)-

星10/光属性/天使族/攻3800/守3500

効果・シンクロモンスター

チューナーモンスター1体+「ジャンヌ・ダルク」と名のつくモンスター

(1)このモンスターは相手のカードの効果を受けない

(2)このカードが攻撃した戦闘で相手モンスターを破壊したとき、そのモンスターの攻撃力か守備力のどちらか高い方の数値分相手プレイヤーにダメージを与える

(3)ターン終了時このカードと墓地に存在する「ジャンヌ・ダルク」と名のつくモンスターををゲームから除外する

 

剣の英霊 ジル・ド・レェ

星3/光属性/戦士族/攻1200/守1000

効果・チューナーモンスター

(1)このカードは自分フィールド上に「ジャンヌ・ダルク」と名のつくモンスターが存在するとき手札から特殊召喚できる

 

剣の英霊 沖田総司

星8/風属性/戦士族/攻2500/守1500

効果モンスター

(1)このモンスターの攻撃終了時、手札のカードを3枚まで墓地に置いても良い。

このターンこのカードは捨てた手札の数だけ、攻撃できる。

この効果は1ターンに1度しか発動できない。

(2)このカードが守備表示モンスターを破壊した際、貫通ダメージを与える。

(3)ターンの開始時コイントスを行い、裏が出た場合そのターン、このカードは攻撃できない。

 

剣の英霊 アルトリア・ペンドラゴン

星8/光属性/戦士族/攻3000/守2600

効果モンスター

(1)このカードの召喚・特殊召喚に成功したとき、デッキまたは墓地から「聖剣 エクスカリバー」を1枚手札に加える

(2)このカードに「聖剣 エクスカリバー」が装備されているとき、相手のカードの効果を受けない

(3)このカードに「聖剣 エクスカリバー」が装備されているとき、1ターンに1度、相手フィールド上のモンスターを全て破壊し、カード1枚につき500ポイントのダメージを相手プレイヤーに与える。この効果を使った場合、このターンバトルフェイズを行うことはできない

(4)このカードの攻撃だ相手モンスターを破壊したとき、そのモンスターの攻撃力分のダメージを相手プレイヤーに与える

 

聖剣 エクスカリバー

装備魔法

(1)このカードは「アルトリア・ペンドラゴン」と名のつくモンスターにのみ装備可能

(2)このカードを装備したモンスターの攻撃力を300ポイントアップさせる

 

妖精の術者英霊 アルトリア・キャスター

リンク4/光属性/魔法使い族/攻撃力1000

【リンクマーカー:左/右/左下/右下】

「英霊」モンスター3体以上または「アルトリア」モンスター1体

⑴このモンスターが特殊召喚に成功した時、このモンスターのリンク先に「英霊」と名の付くモンスターを効果を無効にして、可能な限り特殊召喚する。

⑵モンスターの攻撃宣言時に、その攻撃モンスター1体を対象として発動できる。

その攻撃を無効にする。

この効果は、このモンスターのリンク先に存在するモンスターの数まで発動できる。

この効果は相手のターンでも発動できる。

⑶このモンスターの効果以外でリンク先にモンスターが特殊召喚した時に発動する。

そのモンスターのレベル・ランク・リンクの数だけ攻撃力を100上げる。

 

妖精の槍の英霊 ランスロット

星6/光属性/戦士族/攻2000/守 1000

効果モンスター

⑴自分の場に「妖精の」と名の付くモンスターがいる時に発動する。

そのモンスターのレベルの数だけ、手札にあるこのモンスターのレベルを下げて特殊召喚する事ができる。

⑵ターン終了時、場にいるこのカードは持ち主の手札に戻す。

そうした場合、デッキから「妖精の」と名の付くモンスターを一体手札に加える。

 

妖精の槍の英霊龍 メリュジーヌ

星10 光属性 ドラゴン族 攻撃力3000 守備力2000

シンクロ・効果モンスター

『妖精の槍の英霊 ランスロット』+チューナー1体

(1)このモンスターのS召喚が成功した時、発動する。

このモンスターがシンクロ素材にしたチューナーモンスターのレベルの数だけ攻撃力を100上げる。

(2)このカードは全ての相手モンスターに1回ずつ攻撃できる。

(3)このモンスターの攻撃に対して、お互いは魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。

(4)エンドフェイズ時にこのカードはエクストラデッキに戻り、墓地から『妖精の槍の英霊 ランスロット』を特殊召喚する。

 

ゲッター

 

カテゴリ:ゲッター

原作:ゲッターロボ

特徴:ステータスの低い「ゲットマシン」をフィールドで揃え、高いステータスと効果を持つ「ゲッターロボ」に合体させて相手を殲滅する特殊ビートダウン型。

 

主なカード

 

ゲットマシン イーグル号

星3/光属性/機械族/攻1300/守1000

赤いカラーが特徴のゲットマシン1号機。

運動性が高い。

 

ゲットマシン ジャガー号

星3/光属性/機械族/攻1200/守1100

淡い水色のゲットマシン2号機。

加速性はトップクラス。

 

ゲットマシン ベアー号

星3/光属性/機械族/攻1100/守1300

黄色で大柄なゲットマシン3号機。

最も安定性に優れる。

 

ゲッター1

星7/光属性/機械族/攻2600/守2000

ゲットマシン「イーグル号」+「ジャガー号」+「ベアー号」

自分フィールドの上記カードを除外した場合のみEXデッキから特殊召喚できる(融合は必要としない)。

 

「ゲッター1」は1ターンに1度しか特殊召喚できない。

①1ターンに1度、表側表示のこのカードをフィールドからEXデッキに戻す事で、このカードの特殊召喚に使用したモンスター一組を自分フィールドに特殊召喚できる。

②このカードの特殊召喚に成功した時発動できる、相手フィールドのモンスターを2体まで選択して破壊する。

③このカードが「ドラゴン族」「恐竜族」「獣戦士族」「獣族」「鳥獣族」「爬虫類族」と戦闘を行う時、ダメージステップ終了時までこのカードの攻撃力を1000アップする。

 

オープン・ゲット

速攻魔法

自分フィールドの「ゲッター」と名の付くモンスター1体を選択して発動できる。選択したモンスターをEXデッキに戻し、ゲームから除外されているそれぞれカード名の異なる「ゲットマシン」モンスターを3体フィールドに特殊召喚する。また、このカードが相手バトルフェイズ中に発動された時、上記の効果で特殊召喚されたモンスターは召喚されたターンのみ戦闘では破壊されない。

 

ゲッターチェンジ!

速攻魔法

⑴自分の場に「ゲットマシン」と名のつくモンスターが3体特殊召喚された時に発動できる。

「ゲッター」と名のつく融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを除外し、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

ゲッター2

星7/地属性/機械族/攻1000/守1000

ゲットマシン「イーグル号」+「ジャガー号」+「ベアー号」

自分フィールドの上記カードを除外した場合のみEXデッキから特殊召喚できる(融合は必要としない)。

「ゲッター2」は1ターンに1度しか特殊召喚できない。

①1ターンに1度、表側表示のこのカードをフィールドからEXデッキに戻す事で、このカードの特殊召喚に使用したモンスター一組を自分フィールドに特殊召喚できる。

②このカードの特殊召喚に成功した時発動できる、相手フィールドのモンスターを2体まで選択して、手札に戻す。

③このカードが「ドラゴン族」「恐竜族」「獣戦士族」「獣族」「鳥獣族」「爬虫類族」と戦闘を行う時、ダメージステップ終了時までこのカード破壊されず、戦闘ダメージは発生しまい。。

 

ゲッター3

星7/水属性/機械族/攻1000/守2500

ゲットマシン「イーグル号」+「ジャガー号」+「ベアー号」

自分フィールドの上記カードを除外した場合のみEXデッキから特殊召喚できる(融合は必要としない)。

「ゲッター3」は1ターンに1度しか特殊召喚できない。

①1ターンに1度、表側表示のこのカードをフィールドからEXデッキに戻す事で、このカードの特殊召喚に使用したモンスター一組を自分フィールドに特殊召喚できる。

②このカードの特殊召喚に成功した時発動できる、相手フィールドのモンスターを2体まで選択して、バトルする。

③このカードが「ドラゴン族」「恐竜族」「獣戦士族」「獣族」「鳥獣族」「爬虫類族」と戦闘を行う時、このモンスターの守備力を1000上げる。

 

 

 

マーベル M-HERO

マーベルに出てくるヒーロー達をモチーフにした作品。

エクシーズを中心に展開し、各々をサポートしながら戦うビートダウンデッキ

 

M-HERO アイアンマン マーク1

星4/光属性/機械族/攻2000/守500

効果モンスター

このカードは戦士族として扱うことができる。

①このカードは戦闘を行ったエンドフェイズに守備表示になる。

 

M-HERO アイアンマン マーク3

ランク4/光属性/機械族/攻2500/守2000

エクシーズ・効果モンスター

レベル4のモンスター×2

このカードは戦士族として扱うことができる。

このカードをエクシーズ召喚する場合、自分フィールドの『アイアンマン』と名のつくモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚できる。

①1ターンに一度、エクシーズ素材を1つ取り除くことで攻撃力を1000ポイント上げる。

②このカードが破壊された時、レベル5以下の『M-HERO』を1体デッキから特殊召喚できる。

 

M-HERO マイティ・ソー

星5/地属性/戦士族/攻1900/守1700

効果モンスター

①このカードが戦闘を行う時、攻撃力が相手モンスターより低い場合、攻撃力が倍になる。

②このカードは攻撃力を500ポイント下げる代わりに戦闘では破壊されない。

 

M-HERO キャプテン・アメリカ

星4/地属性/戦士族/攻1800/守1900

効果モンスター

①このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、デッキから『M-HERO』と名のつくモンスター1体を手札に加えることができる。

②このカードは自分フィールドに『M-HERO』と名のつくモンスターが存在する限り、戦闘では破壊されない。

 

M-HERO ホークアイ

星4/風属性/戦士族/攻1750/守1600

効果モンスター

①1ターンに一度、フィールドのカードを1枚破壊できる。

②自分フィールドに『M-HERO』と名のつくモンスターがいる時、手札から特殊召喚できる。

 

勇者王ガオガカテゴリー BR

カテゴリー特徴 星4モンスターを主軸にし、融合、シンクロ、エクシーズ、ペンデュラムを使って上級モンスターを召喚するカテゴリー。

 

BR ギャレオン

効果モンスター

レベル4 機械族 光

攻 1600

守 1400

モンスター効果

(1)このカードはルール上獣族としても扱う

(2)自分フィールド上にカードが存在しない場合特殊召喚することができる

(3)このカードをリリースするとこで、デッキまたは手札から「BR ガイガー」を特殊召喚する

 

BR ガイガー

効果モンスター

レベル5 機械族 光

攻 1800

守 1600

モンスター効果

(1)このカードが「BR ギャレオン」の効果で特殊召喚された時、デッキから「最終合体(ファイナルフュージョン)承認!」を手札に加えることができる

(2)1ターンに1度、「BR」と名のつくレベル3以下のモンスターを1体手札に加える

(3)このカードをデッキに戻すことで、墓地から「BR ギャレオン」を1体特殊召喚することができる

 

BR ドリルガオー

効果モンスター/ユニオン

レベル3 機械族 地

攻 800

守 500

モンスター効果

(1)1ターンに1度、以下の効果から1つを選択して発動できる。

●自分フィールドの「BR ガイガー」1体を対象とし、

このカードを装備カード扱いとしてそのモンスターに装備する。

装備モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにこのカードを破壊する。

●装備されているこのカードを特殊召喚する。

(2)装備モンスターの攻撃力を500ポイントアップする。装備モンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

 

BR ステルスガオー

効果モンスター/ユニオン

レベル3 機械族 風

攻 400

守 1000

モンスター効果

(1)1ターンに1度、以下の効果から1つを選択して発動できる。

●自分フィールドの「BR ガイガー」1体を対象とし、

このカードを装備カード扱いとしてそのモンスターに装備する。

装備モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにこのカードを破壊する。

●装備されているこのカードを特殊召喚する。

(2)装備モンスターの攻撃力・守備力を300ポイントアップさせる。

装備モンスターは相手の効果の対象にならない

 

BR ライナーガオー

効果モンスター

レベル3 機械族 水

攻 600

守 400

モンスター効果

(1)このモンスターは相手プレイヤーに直接攻撃できるイガー

 

 

BR 氷竜

レベル4/機械族/水属性/攻1600/守1800

効果モンスター

(1)このカードの召喚に成功したとき、デッキから「BR 炎竜」を特殊召喚する

(2)1ターンに1度、相手モンスター1体の攻撃力と守備力を500ポイントダウンさせる

 

BR 炎竜

レベル4/機械族/炎属性/攻1800守1600

効果モンスター

(1)このカードの召喚に成功した時、手札から「BR 氷竜」を特殊召喚する

(2)このカードの攻撃宣言時、ダメージ計算終了時まで攻撃力を300ポイントアップさせる

 

BR 超竜神

ランク4/機械族/水属性/攻2600/守2400

エクシーズ・効果モンスター

レベル4機械族モンスター×2

(1)このカードは炎属性としても扱う

(2)1ターンに1度、X素材を取り除くことで相手フィールド上のモンスターを1体破壊する

(3)(2)の効果を使用してない場合1ターンに1度どちらかの効果を選んで使用できる

●このカードのX素材に水属性モンスターがいる場合、相手モンスター1体の攻撃力を半分にする

●このカードのX素材に炎属性モンスターがいる場合、エンドフェイズまでこのカードの攻撃力を600ポイントアップさせる

(4)自分のスタンバイフェイズ開始時にこのカードをEXデッキに戻すことで、X素材となっているモンスターを自分フィールドに特殊召喚する

 

デジモン

カテゴリー特徴 モンスターをリリースしたり、融合、シンクロ、エクシーズなどを使い上級モンスターを特殊召喚しながら戦うデッキ

 

アグモン

レベル2/炎属性/ドラゴン族/攻300/守200

効果モンスター

(1)このカードをリリースする。手札から「グレイモン」と名のつくレベル4以下のモンスターを1体特殊召喚する

 

グレイモン

レベル4/炎属性/ドラゴン族/攻1600/守1400

効果モンスター

(1)このカードが「アグモン」と名のつくモンスターの効果で特殊召喚に成功したときデッキからカードを1枚ドローする

(2)このカードをリリースする。手札からレベル6以下の「グレイモン」と名のつくモンスターを1体特殊召喚する

(3)このカードが攻撃するとき、攻撃力を300ポイントアップさせる

 

メタルグレイモン

レベル6/炎属性/ドラゴン族/攻2100/守1900

効果モンスター

(1)このカードは機械族としても扱う

(2)このカードが「グレイモン」と名のつくモンスターの効果で特殊召喚に成功した時、デッキからカードを1枚ドローする

(3)このカードをリリースする。手札からレベル8以下の「グレイモン」と名のつくモンスターを1体特殊召喚する

(4)このカードがモンスターに攻撃するとき、攻撃力を300ポイントアップさせる

 

ウォーグレイモン

レベル8/炎属性/ドラゴン族/攻2500/守2100

効果モンスター

(1)このカードが「グレイモン」と名のつくモンスターの効果で特殊召喚に成功したとき、デッキからカードを1枚ドローする

(2)このカードがモンスターと戦闘を行うとき、攻撃力を500ポイントアップし、戦闘を行うモンスターがドラゴン族だった場合、さらに攻撃力を500ポイントアップさせる

 

メタルガルルモン

レベル8/水属性/獣族/攻2400/守2000

効果モンスター

(1)このカードは機械族としも扱う

(2)このカードが「ガルルモン」と名のつくモンスターの効果で特殊召喚に成功したとき、デッキからカードを1枚ドローする

(3)このカードが戦闘を行うとき、そのモンスターの攻撃力と守備力を600ポイントダウンさせる

(4)このカードの攻撃で相手モンスターを破壊したとき、そのモンスターを墓地に送らず相手のデッキの下に送る

 

オメガモン

レベル12/光属性/戦士族/攻4000/守3800

融合・効果モンスター

「ウォーグレイモン」+「メタルガルルモン」

このカードは上記のモンスターの方法が以下の効果でのみ特殊召喚できる

(1)このカードは自分の墓地に存在する上記のモンスターをゲームから除外することでも特殊召喚することができる

(2)このカードは相手のカードの効果では破壊されない

(3)このカードの特殊召喚に成功した時相手フィールド上のカードを全て破壊する。そのターンこのカードは攻撃できない

(4)このカードの攻撃で相手モンスターを破壊した時、そのモンスターをデッキの下に送り、そのモンスターの攻撃力か守備力のどちらか高い方の数値のダメージを相手プレイヤーに与える

 

クロスローダー

速攻魔法

(1)自分の手札及び自分フィールドから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する

(2)自分の手札及び自分フィールドのモンスターカードを装備カード扱いとして自分のモンスター1体に装備する

装備モンスターは装備されたモンスターの元々の攻撃力の半分の攻撃力を得る

 

クロスオープン

速攻魔法

自分フィールド上の特殊召喚モンスターをリリースする

その後自分または相手の墓地からその特殊召喚モンスターの素材とされたモンスターを特殊召喚する

 

シャウトモン

レベル2/炎属性/ドラゴン族/攻300/守200

効果モンスター

このカードをリリースし手札を1枚墓地に送るかフィールド上のモンスターを1体リリースする。EXデッキから「シャウトモン」と名のつくレベル4以下の融合モンスターを1体融合召喚扱いで特殊召喚する

 

スターモンズ

レベル2/光属性/サイキック族/攻300/守400

ユニオン 効果モンスター

1ターンに1度だけ自分のメインフェイズに装備カード扱いとして自分の「モン」と名の付くにモンスターに装備、または装備を解除して表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる

この効果で装備カード扱いになっている時のみ、装備モンスターの攻撃力守備力は500ポイントアップし装備モンスターが戦闘によって相手モンスターを破壊する度に相手に500ポイントのダメージを与える(1体のモンスターが装備できるユニオンは1枚まで。装備モンスターが戦闘によって破壊される場合は、代わりにこのカードを破壊する。)

 

バリスタモン

レベル4/地属性/機械族/攻400/守1800

効果モンスター

このカードが召喚・特殊召喚・反転召喚に成功した場合に発動する事ができる

デッキから「モン」と名の付くカードを1枚手札に加える

 

カテゴリー モン

原作 デジモンクロスウォーズ

ドルルモン

レベル5/地属性/獣族/攻1800/守1500

効果モンスター

このカードが守備表示モンスターを戦闘で破壊した際に発動する

その守備表示モンスターのこのカードの攻撃力が越えていた分の数値のダメージを相手に与える

 

シャウトモンX2

レベル4/土属性/機械族/攻1200/守2100

融合 効果モンスター

「モン」と名の付くモンスター2体

または

「シャウトモン」と名の付くモンスター+「モン」と名の付く機械族モンスター

(1)このカードが「シャウトモン」と名のつくモンスターの効果で特殊召喚に成功したときデッキからカードを1枚ドローする

(2)このカードをリリースし手札を1枚墓地に送るかフィールド上のモンスターを1体リリースする。手札からレベル6以下の「シャウトモン」と名のつく融合モンスターをEXデッキから1体融合召喚扱いで特殊召喚する

 

シャウトモンX3

レベル6/光属性/戦士族/攻2200/守2500

融合 効果モンスター

「モン」と名の付くモンスター3体

または

「シャウトモンX2」と名の付くモンスター+「モン」と名の付く獣族モンスター

(1)このカードが「シャウトモン」と名のつくモンスターの効果で特殊召喚に成功した時、デッキからカードを1枚ドローする

(3)このカードをリリースし手札を1枚墓地に送るかフィールド上のモンスターを1体リリースする。EXデッキからレベル8以下の「シャウトモン」と名のつく融合モンスターを1体融合召喚扱いで特殊召喚する

(4)このカードの攻撃で相手モンスターを破壊した時、そのモンスターの攻撃力か守備力のどちらか高い方の数値のダメージを相手プレイヤーに与える

 

シャウトモンX4

レベル8/光属性/戦士族/攻3000/守3200

融合 効果モンスター

「モン」と名の付くモンスター4体

または

「シャウトモンX3」と名の付くモンスター+「モン」と名の付くサイキック族モンスター

(1)このカードが「シャウトモン」と名のつくモンスターの効果で特殊召喚に成功した時、デッキからカードを1枚ドローする

(2)このカードをリリースし手札を1枚墓地に送るかフィールド上のモンスターを1体リリースする。EXデッキからレベル10以下の「シャウトモン」と名のつく融合モンスターを1体融合召喚扱いで特殊召喚する

(3)このカードの攻撃で相手モンスターを破壊した時、そのモンスターの攻撃力か守備力のどちらか高い方の数値のダメージを相手プレイヤーに与える

(4)このモンスターが戦闘を行う場合自分のライフポイントが相手より低かった時ダメージ計算を行わずに戦闘を行ったモンスターを破壊し墓地に送る

 

シャウトモンX4K

レベル8/光属性/戦士族/攻3300/守4000

融合 効果モンスター

「モン」と名の付くモンスター5体

または

「シャウトモンX4」と名の付くモンスター+「モン」と名の付く戦士族モンスター

(1)このカードが「シャウトモン」と名のつくモンスターの効果で特殊召喚に成功した時、デッキからカードを1枚ドローする

(2)相手の攻撃宣言時に発動する

手札を1枚墓地に送りその攻撃を無効にする

(3)このカードの攻撃で相手モンスターを破壊した時、そのモンスターの攻撃力か守備力のどちらか高い方の数値のダメージを相手プレイヤーに与える

(4)このモンスターが戦闘を行う場合自分のライフポイントが相手より低かった時ダメージ計算を行わずに戦闘を行ったモンスターを破壊し墓地に送る

 

 

 

K・HERO 仮面ライダー

一つのカテゴリでありながら、複数の特徴を兼ね備えたデッキ。

現在判明しているのは歴代昭和ライダー達が次々と召喚する事で攻め込むビートダウンデッキであり、未だに姿を見せないデッキもある。

 

 

K・HERO BLACK

レベル4/闇属性/戦士族/攻1400/守1800

効果モンスター

(1)1ターンに1度このカードが戦闘を行う際に戦闘ダメージを2倍にする事ができる

(2)1ターンに1度相手がカードの効果を発動した時に発動できる

その効果を無効化する

 

K・HERO BLACK RX

レベル8/光属性/戦士族/攻3000/守2800

効果モンスター

(1)このカードはフィールドか墓地に存在する「K・HERO BLACK」をデッキに戻すことにより手札から特殊召喚する事ができる

(2)1ターンに1度相手がカードの効果を発動した時に発動できる

その効果を無効化する

(3)1ターンに1度このカードをリリースすることで手札・デッキ・墓地から「K・HERO BLACK」モンスターを一体特殊召喚することができる

この効果は相手ターンであっても発動する事ができる

 

カテゴリー K・HERO

原作 仮面ライダーBLACK RX

K・HERO ロボライダー

レベル8/炎属性/機械族/攻3200/守3000

効果モンスター

(1)このカードは戦士族及び「K・HERO BLACK RX」としても扱う

(2)このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地に送った時そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える

(3)1ターンに1度このカードをリリースすることで手札・デッキ・墓地から「K・HERO BLACK」モンスターを一体特殊召喚することができる

 

カテゴリー K・HERO

原作 仮面ライダーBLACK RX

K・HERO バイオライダー

レベル8/水属性/水族/攻2800/守2600

効果モンスター

(1)このカードは戦士族及び「K・HERO BLACK RX」としても扱う

(2)このカードは戦闘では破壊されない

(3)1ターンに1度このカードをリリースすることで手札・デッキ・墓地から「K・HERO BLACK」モンスターを一体特殊召喚することができる

 

機人 スーパーロボット大戦OGサーガ 龍虎王伝奇

2体のモンスターで異なる融合モンスターで戦うデッキテーマ。

様々な状況に合わせて戦うのが特徴のカテゴリ

 

超機人 龍王機

星4/風属性/ドラゴン族/攻1800/守1500

効果モンスター

①このカードは機械族としても扱う。

②一ターンに一度、手札の魔法カードを墓地に送る事で墓地の魔法カードを手札に加えることができる。

 

超機人 虎王機

星4/地属性/獣族/攻1900/守1200

効果モンスター

①このカードは機械族としても扱う。

②一ターンに一度、相手フィールド上のモンスターの攻撃力を300ポイントダウンさせる。

 

超機人 龍虎王

星8/風属性/機械族/攻2500/守2100

融合・効果モンスター

超機人 龍王機+超機人 虎王機

①自分のターンの開始時、このカードをエクストラデッキに戻す事でエクストラデッキから『超機人 虎龍王』を融合召喚扱いで特殊召喚できる。

②一ターンに一度、墓地の魔法カードを5枚ゲームから除外することでこのカードの攻撃力はバトルフェイズの間2倍になる。

 

超機人 虎龍王

星8/地属性/機械族/攻2100/守1500

融合・効果モンスター

超機人 龍王機+超機人 虎王機

① 自分のターンの開始時、このカードをエクストラデッキに戻す事でエクストラデッキから『超機人 龍虎王』を融合召喚扱いで特殊召喚できる。

②このカードが攻撃対象になった時、コイントスを行うことが出来る。コイントスで表が出た時、そのモンスターの攻撃を無効に出来る。

 

超機人 五鋼合体 魁龍虎王・砲戦形

星8/地属性/機械族/攻2500/守2100

融合・効果モンスター

超機人 龍虎王と名のつくモンスター+機械族モンスター1体以上

自分・相手フィールドの上記カードを墓地へ送った場合のみ、エクストラデッキから特殊召喚できる(「融合」は必要としない)。このカードは融合素材にできない。

① このカードの攻撃力は素材となった龍虎王と名の付くモンスター以外の機械族モンスター一体につき500ポイントアップする。

 

 

超機人 五鋼合体 魁龍虎王・剣戟形

星8/地属性/機械族/攻2500/守2100

融合・効果モンスター

超機人 五鋼合体 魁龍虎王・砲戦形をゲームから除外することでエクストラデッキから特殊召喚できる。

① 墓地の機械族モンスターを全てゲームから除外する事で相手フィールド上のカード全てを墓地に送ることが出来る。

②このカードはバトルフェイズ終了時ゲームから除外され、墓地から超機人 龍虎王を特殊召喚する。

 

シンフォギアシリーズ『シンフォギア装者』

 

エレクライト装着者 立花響(IF)

レベル4/闇属性/戦士族/攻1500/守1000

効果モンスター

⑴自分フィールド上に「立花響」が居る場合手札から特殊召喚できる

⑵このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時、デッキから魔法を一枚手札に加える。

⑶このカードが破壊された時デッキもしくは墓地から「シンフォギア装者」を手札に加える

 

シンフォニック・ドライブ 立花響

レベル13/闇属性/戦士族/攻?/守?

効果・融合モンスター

「シンフォギア装者 立花響」+「エレクライト装着者 立花響」+「シンフォギア装者」+「エレクライト装着者」

このカードは「シンフォギア装者」「エレクライト装着者」として扱っても良い。

⑴このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時融合素材になった「シンフォギア装者」と「エレクライト装着者」の数×1000アップする

⑵このカードがバトルに勝利した時、1000ダウンする事によりもう一度攻撃する事ができる。

⑶バトル終了時このカードの1000ダウンする

 

 

 

シンフォギアシリーズ『メックヴァラヌス』

3体のモンスターが互いにサーチ、特殊召喚しながら、各々の特徴があるモンスターに融合・シンクロ・エクシーズを行っていくデッキ。

 

メックヴァラヌス・板場 弓美

星4/火属性/戦士族/攻1300/守1300

効果モンスター

⑴このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時、デッキから「メックヴァラヌス」と名の付くカードを一枚手札に加える。

⑵このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時、自分フィールド上にメックヴァラヌス・寺島 詩織が表側表示で存在する場合、自分のデッキからメックヴァラヌス・安藤 創世1体を特殊召喚する事ができる。

 

メックヴァラヌス・寺島 詩織

星4/地属性/戦士族/攻1000/守1600

効果モンスター

⑴このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時、デッキから「メックヴァラヌス」と名の付くカードを一枚手札に加える。

⑵このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時、自分フィールド上にメックヴァラヌス・安藤 創世が表側表示で存在する場合、自分のデッキからメックヴァラヌス・板場 弓美1体を特殊召喚する事ができる。

⑶自分のフィール上にメックヴァラヌス・板場 弓美、メックヴァラヌス・安藤 創世が表側表示で存在する場合、この三枚を墓地に送りエクストラデッキからデヴァステイター・寺島 詩織を特殊召喚する事ができる。

 

メックヴァラヌス・安藤 創世

星4/風属性/戦士族/攻1600/守1000

効果・チューナーモンスター

⑴このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時、デッキから「メックヴァラヌス」と名の付くカードを一枚手札に加える。

⑵このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時、自分フィールド上にメックヴァラヌス・板場 弓美が表側表示で存在する場合、自分のデッキからメックヴァラヌス・寺島 詩織1体を特殊召喚する事ができる。

⑶自分のフィール上にメックヴァラヌス・板場 弓美、メックヴァラヌス・寺島 詩織が表側表示で存在する場合、自身のレベルを1にする

 

 

デヴァステイター・板場 弓美

ランク4/火属性/戦士族/攻2600/守2600

エクシーズモンスター

メックヴァラヌスモンスター×3

⑴1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。このターン、相手モンスターは2000ダウンして、その上貫通効果が得る

⑵このモンスターが破壊された時、墓地からメックヴァラヌス・板場 弓美1体を特殊召喚する。

 

デヴァステイター・寺島 詩織

レベル9/地属性/戦士族/攻2200/守2800

融合モンスター

メックヴァラヌス・板場 弓美+メックヴァラヌス・寺島 詩織+メックヴァラヌス・安藤 創世

⑴このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。このターン、相手モンスターは守備表示になり、その上貫通効果が得る

⑵このモンスターが破壊された時、墓地からメックヴァラヌス・寺島 詩織1体を特殊召喚する事ができる。

 

デヴァステイター・安藤 創世

レベル9/風属性/戦士族/攻2800/守2200

シンクロモンスター

メックヴァラヌス・板場 弓美+メックヴァラヌス・寺島 詩織+メックヴァラヌス・安藤 創世

⑴このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時相手フィールドのモンスター2体を対象として発動できる。このターン、指定した相手モンスター2体を強制バトルさせる、その上貫通効果が得る。

⑵このモンスターが破壊された時、墓地からメックヴァラヌス・安藤 創世1体を特殊召喚する事ができる。

 

ガンダムシリーズ

 

ガンダムバルバトス 第四形態

星4/闇属性/機械族/攻1500/守1000

効果・チューナーモンスター

⑴このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時、デッキから永続魔法を一枚手札に加える。

⑵このカードがシンクロ召喚の為に墓地に送られた時、墓地にある永続魔法を一枚手札に加える。

 

 

ガンダムバルバトス 第6形態

星8/闇属性/機械族/攻3000/2800

シンクロ・チューナー・効果モンスター

機械族チューナー+チューナー以外のモンスター

⑴このモンスターがバトルする時、、自分のライフを1000払い、発動する。

このカードの破壊を無効にし、バトルした相手モンスターを破壊する。

⑵シンクロ召喚で特殊召喚されたこのカードが場から離れた時に発動する。

エクストラデッキからこのモンスターとレベル・ランクが同じ「ガンダム」と名の付くモンスターを一体特殊召喚する。

 

ガンダム バルバトスルプス

星8/闇属性/機械族/攻2700/2600

シンクロ・チューナー・効果モンスター

「ガンダムバルバトス」+チューナー以外の機械族モンスター1体以上

⑴このカードのシンクロ召喚に成功した時、自分の墓地の機械族モンスターを2体まで選択し、デッキに戻す。

⑵このカードが「リミッター解除」の効果で墓地に送られた時に発動する。

このカードと「ガンダム」と名の付くモンスターを好きな数だけ除外し、エクストラデッキからレベル8以上の「ガンダム」と名の付くモンスターを一体、除外したカードをシンクロ素材でシンクロ召喚した扱いとして、特殊召喚する。

 

鉄華団モビルワーカー

永続魔法

⑴このカード発動後、このカードを(レベル1/機械族/闇属性/攻/守0)となり、モンスターカードゾーンに特殊召喚する。

 

ガンダム・グシオンリベイク

レベル4/闇属性/機械族/攻2000/守2000

効果モンスター

⑴相手モンスターが「ガンダム」と名の付くモンスターとバトルする時、このカードを手札から特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したターン、このカードの攻撃力・守備力は0になり、このカードは墓地に送る。

⑵このカードが召喚に成功した時、デッキから装備魔法を一枚手札に加える。

⑶このカードが「ガンダム」と名の付くエクシーズ・モンスターのエクシーズ素材になる時、このモンスターは2体分のエクシーズ素材として扱う。

 

 

交差英雄

本来ならば交わらないはずのカテゴリが合わさった事で生まれるモンスター達。

 

エン・ムーン・フュージョン

通常魔法

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

⑴自分の場に融合モンスターが存在しない場合、エクストラデッキの融合モンスター1体を相手に見せ、そのモンスターにカード名が記されている融合素材モンスター1体をこのカードと同名カードとして扱う。

⑵エクストラデッキの「交差英雄」と名の付いた融合モンスターを1体選び、発動する。

そのモンスターを融合素材としたカードを墓地へ送り、エクストラデッキから融合召喚する。

 

交差英雄 ブラックバレル・マシュ

融合・効果モンスター

星8/闇属性/戦士族/攻2500/守2000

「盾の英霊 マシュ・キリエライト」+「ブラック・マジシャン」

このカードは上記カードを融合素材にした融合召喚または「エン・ムーン・フュージョン」の効果でのみ特殊召喚できる。

このカードは「英霊」「ブラック・マジシャン」として扱ってもよい。

⑴1ターンに1度、墓地にある「令呪」と名の付くカードを一枚、このカードに装備しても良い。

そうした場合、相手の場にあるモンスターを1体を破壊する。。

⑵⑴の効果で破壊したモンスターがエクストラデッキから召喚されたモンスターの場合、このモンスターが場から離れない限り、そのモンスターと同じ召喚方法をするモンスターは召喚・特殊召喚はできない。

 

交差英雄 ジャンヌ・アルファ

星10/光属性/天使族/攻4000/守3500

効果・融合モンスター

「天秤の英霊 ジャンヌ・ダルク」+「アルファモン」

⑴このカードが召喚に成功したターン相手はフィールドで発動する効果を発動できず、このカード以外のフィールドの全ての表側表示のカードの効果はターン終了時まで無効化される。

⑵1ターンに1度、メインフェイズ時に発動できる。

このカード以外、場に存在する魔法・罠カードの数だけ、追加で攻撃できる。

その場合、このモンスター以外攻撃はできない。

⑶相手のエンドフェイズ時、このカードはエクストラデッキに戻す。



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プロローグ あの人との出会い

今作は「遊戯王 異なるモンスター使い」をリメイクした作品となっております。
これまで応援してくれた人も、これからもよろしくお願いします。


幼い頃、俺には人には見えない何かが見えた。

 

それは今思い返せば、精霊だったかもしれないが、その正体を知らない俺からしたら恐怖の対象でしかなかった。

 

学校から遠く、バスで通っていた俺の周りにはデュエルモンスターズをやっている大人がいなかった事もあり、精霊と触れ合う機会が少なかった。

 

だからこそ、学校で流行っているデュエルモンスターズから出てくる精霊は俺にとっては恐怖の対象であり、自然と学校には行きたくなくなった。

 

そんな俺もある日、ついに我慢ができなくなり、登校中で知らない所で降りた。

 

学校で怖いのに会いたくない。

 

そんな思いで学校をサボった。

 

普段から誰もいない田舎という事もあり、周りには人の影はなく、空が広がっていた。

 

「なんで、お化けはいるんだろ」

 

俺はそう言いながら、学校にしかいない精霊について考えていた。

 

そんな俺の考えを知ったのか分からないが、目の前に一つの影が通りすぎた。

 

「えっ?」

 

何が通りすぎたのか、お化けなのか俺は怖がり周りを見渡す。

 

「どうした、坊主?

そんな所にいて?」

 

聞こえてきたのは男の人の声だった。

 

俺よりも年上で高校生ぐらいだろう男の人でここら辺てでは見かけない人だ。

 

「さっき、変な影が見えて、そのお化けだとっ」

 

そう言い始めて、俺は自然と身体震え始める。

 

逃げる為にここに来たのに追ってきた。

 

それに俺は震えが止まらなかった。

 

「坊主、それはもしかしたら、お化けじゃないかもしれないぞ」

 

「えっ?」

 

そんな疑問に答えるようにあの人は懐から取り出したのは2枚のカードだった。

 

疑問に思いながら、恐る恐る、カードを見る。

 

2枚共、似た容姿をしており、一枚は全身を白い毛に覆われており、まるで天使を思わせるモンスター。

 

もう一枚には様々な模様が刻まれているモンスターだった。

 

疑問に思いながら、ゆっくりと2枚のカードを見つめると

 

「クリクリ!」

 

「えっえっ!?」

 

カードから勢い良く飛び出してきたのはカードに描かれている黒いモンスターに驚きを隠せず、尻餅をつく。

 

「くりー!!」

 

俺は何が起きているのか、分からず困っているともう一枚のカードから出てきた白いモンスターが、怒った様子でもう一枚のモンスターに体当たりした。

 

「びっくりしたか?

こいつはクリボーンとアンクリボーなんだ」

 

それと共に青年の後ろで飛んでいるのはクリボーンとアンクリボーと同じクリボーだった。

 

「お化けなの?」

 

「お化けとは少し違うかな。

この世界にはあんまり知られていないがカードにはデュエルモンスターズの精霊がいるんだ」

 

「デュエルモンスターズの精霊」

 

その言葉に疑問に思っていると、クリボーンが俺の手を引っ張っていた。

 

何なのか疑問に思っていると、手はそのまま何も描かれていないカードだが、光に包まれ、現れたのは、まるで見たことのないカードだった。

 

「えっ、これは!?」

 

「やっぱり、君にはこことは違う世界に繋がる力を持っているようだ」

 

「違う世界」

 

「あぁ、無数にあるパラレルワールド。

そこに住む人々やモンスターと心を通わせた時、きっと君に力を貸してくれるはずさ」

 

「精霊、そもそも俺、デュエルなんかした事ない」

 

これまでお化けの事が怖くて、それに興味すらなかった。

 

そんな俺を見たあの人は

 

「よしっ、だったらこれから始めようぜ!」

 

「えっ?」

 

疑問に思っている間にもすぐにカードを取り出し、見せてくる。

 

「デュエルはな自分も相手も、そして周りを巻き込んでワクワクにしてくれる凄い事なんだ!」

 

「ワクワク?」

 

その言葉の意味は分からなかった。

 

けど、俺を写している目はどこか楽しそうで、そこに何があるのか、惹かれ始めていた。

 

「俺でもできるかな?」

 

「勿論だ」

 

その一言と共に俺はあの人からデュエルの事を教えて貰った。

 

それまでの俺にとっては恐怖の対象だった精霊達の本当の姿、誰かと一緒に遊ぶ楽しさ。

 

そんな俺の人生を一変させるには十分過ぎるぐらいのデュエルが俺に教えてくれた。

 

「デュエルって、こんなに面白いんだ!」

 

そう俺が目を輝かせながら、あの人に言う。

 

「そうか、だったら、その二枚はお前にやるよ」

 

「えっ?」

 

それと共に渡されたのは最初に見せて貰ったクリボーンとアンクリボーの2枚だった。

 

「良いんですか?」

 

「あぁ、坊主がデュエルモンスターズの事を好きになってくれたお礼だ。

それに、そいつらもお前と一緒にいたそうだしな」

 

 



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Hallo!舞網市 前編

新デッキテーマのカテゴリを募集しております。
皆様の応募、お待ちしています。

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=263708&uid=45956


「はぁ、ここが舞網市か」

 

あの人との出会いから数年、俺は精霊の事を理解し、普通の生活を送れるようになっていた。

 

だが、そんなある日、両親が転勤する事になり、知り合いの家へと引っ越しする事になった。

 

今日はその親戚の家があるという舞網市へと訪れたが、周りを見渡せば、俺が住んでいた田舎町では考えられない程に技術がへってんしていた。

 

未だにその光景に慣れない俺は周りを目を輝かせながら見ていた。

 

「くりくり!」

 

「だよな、今日からこんな所に住むなんて、本当に信じられないよな、アンクリボー!」

 

俺と同じなのか、周りの光景に目を輝かせる俺の大切な仲間であるアンクリボーと共に回りを見ていた。

 

「くりぃ」

 

「あっあははぁ、分かっているからぁ」

 

そんな俺を見ていたクリボーンは呆れた声を出してのに気づいて、俺とアンクリボーは少し引き攣った笑みを浮かべながら、目的地へと向かった。

 

「えっと、確か親戚の子が迎えに来てくれると聞いたけど「ちょっと」んっ?」

 

「それを返してよぉ!!」

 

「はぁ、何を言っているんだ、これは俺がアンティルールで勝ち取ったカードだろ」

 

「そんな事、一言も言っていないじゃん!!」

 

「言ったぜ、聞こえなかっただけだろ」

 

「おいおい」

 

デュエルが盛んな町だとは聞いていたが、小学生だと思われる子達に対して、高校生が偉そうに言っていた。

 

小学生の方は体格は結構丸っこい男の子が一人ともう一人は赤髪にヘアバンドが特徴的な子だった。

 

「おいおい、何をしているんだ?」

 

「あぁ、お前には関係ないだろ」

 

「別に関係はないけど、聞いていて気分が悪いんだよ」

 

そう言いながら、俺はそのままカードを奪った相手を見る。

 

「別に、俺はただ、こいつらとアンティルールでデュエルをした。

ただ、それだけだぜ」

 

「嘘だ!

こいつ、最初は普通にデュエルを申し込んだんだ!」

 

「それで、勝ったら、いきなりアンティルールだって言って、私達のカードを奪ったんだよ!」

 

「何を言っている。

俺は確かにアンティルールだって、言ったぜ」

 

そうにやにやと言う。

 

これは確実にわざと言っているな。

 

「はぁ、分かったよ。

だったら、俺もお前にデュエルを申し込むぜ」

 

「なに?」

 

そう奴はこちらを睨むが

 

「なに、アンティルールだ。

お前とデュエルして、勝ったらそのカードを貰う。

まさか、断るのか、小学生相手に粋がっているだけの奴が?」

 

俺のその言葉に怒りを隠せなかったのか、俺の方へと指を向ける。

 

「良いぜ、受けてやる!

だけど、俺が勝ったら、お前のカードは全部貰うぜ」

 

「なっそんなの酷すぎるだろ!!」

 

「そうだよ、幾ら何でも「良いぜ」えっ!?」

 

俺の言葉に女の子は驚いている様子だが、俺はそのままデュエルディスクにデッキを挿入する。

 

「お前相手に、負けるつもりはないからな」

 

「良いぜ、だったら見せてやるぜ!

この俺の実力を!」

 

その言葉と共にデュエルディスクを展開する。

 

「それじゃ、行くぜ」

 

「「デュエル!!」」



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闇を燃やす炎

連載して、3話目にして、皆様からのオリカがどんどん届いており嬉しいです。
これまでのカテゴリは勿論、まだ登場していないアニメのカテゴリも募集しております。
皆様の応募、お待ちしています。

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=263708&uid=45956&flag=1


「俺のターン。

手札のインヴェルズの魔細胞の効果。

自分フィールド上にモンスターが存在しない時、このモンスターを特殊召喚する。

そして、インヴェルズの魔細胞をリリースして、インヴェルズ・マディスを召喚する。

インヴェルズ・マディスの効果でライフを1000払い、墓地からインヴェルズの魔細胞を特殊召喚する」LP4000→3000

 

「インヴェルズ、確かに厄介なカテゴリだな」

 

「へぇ、ならば諦めるか」

 

「別に諦める理由にはならないが?」

 

確かの最初のターンで上級モンスターが出てきた事には驚きを隠せないが、それでも絶体絶命という訳ではない。

 

「そう言っていられるのも今のうちだ。

俺はインヴェルズ・マディスの効果にチェーンして侵略の一手を発動。

場のインヴェルズ・マディスを手札に戻して、カードを1枚ドローする。

そして、それにチェーンして、サモンチェーンを発動する。

その効果でこのターン、俺はあと2回通常召喚が可能になった」

 

「なるほど」

 

「俺はインヴェルズ万能態を通常召喚、そして場にいるインヴェルズの魔細胞とインヴェルズ万能態をリリースして、現れろ、インヴェルズ・グレズ!」

 

その叫び声と共に現れたのはヘラクレスオオカブトを思わせるモンスターがその姿を現す。

 

初手でこのモンスターが出てくるのは確かに危機的状況ではある。

 

「俺はこれでターンエンド!

さぁ、どうする、このモンスターを果たして倒せるのか!!」

 

そう堂々と言っているようだが。

 

「いや、結構簡単に」

 

「なにっ馬鹿なのか」

 

俺の言葉に何か驚きを隠せないのか周りは見ているようだが。

 

「だって、確かにそのモンスターは強いけど、お前の手札にはさっき戻したインヴェルズ・マディスだけだろ。

墓地で発動するカードもない以上、警戒する必要のない」

 

そう言い、俺はそのままカードを手に取る。

 

「なんだと貴様っ」

 

「そんな事本当にできるの?」

 

「できているよ。

既にね」

 

そう言い、俺は手札にある1枚のカードを手に取る。

 

「まず、俺は手札から装備魔法令呪を発動する。

このカードは俺のライフを800払う事で手札から「英霊」と名のつくモンスターを1体特殊召喚できる。

俺はライフを800払い、手札から天秤の英霊 ジャンヌ・ダルクを特殊召喚する」

 

その言葉と共に現れたのは三つ編みで結んだ金髪の女性がその手に旗を持ちながら、現れる。

 

「ジャンヌ・ダルクって、確か昔の有名な人だよな!」

 

「あぁ、俺のデッキの一つである英霊は過去の英雄達の力を借りて戦うデッキだ。

そして、場にジャンヌ・ダルクがいる事で、手札の剣の英霊 ジル・ド・レェは手札から特殊召喚できる」

 

その言葉と共に現れたのはやや痩せぎすの男であり、そのままジャンヌの側にいた。

 

「ジル?」

 

「誰だ?」

 

「まぁ、その内知るよ」

 

さすがにこの逸話は子供には刺激が強いので、ここは伏せておこう。

 

「という事で、今回も頼むぜ二人共!」

 

『了解しましたマスター』『何時でも』

 

俺の言葉に合わせるようにジャンヌとジルは答えると共に、俺はそのまま構える。

 

「俺はレベル7のジャンヌ・ダルクにレベル3チューナーモンスタージル・ド・レェをチューニング!」

 

「チューニングって、まさか!!」

 

「嘘でしょ!!」

 

俺の言葉に驚きを隠せないのか、男は勿論、周りの奴らも驚いてる。

 

「その身に宿る炎は浄化の炎!

今こそ、その姿を現せ、シンクロ召喚!燃え上がれ、天秤の英霊 ジャンヌ・ダルク -紅蓮の聖女-!!」

 

その言葉と共に三つ編みだったジャンヌの髪は解け、その姿を現す。

 

「しっシンクロ召喚だとっ!?

お前、一体何者なんだっ!?」

 

「そこまでの事か?」

 

「当たり前だろっ!

融合、エクシーズに並んでLDSや名門でもエリートしかできないはずだろ」

 

「そうか?」

 

これまで、ジャンヌを初め、多くの仲間と出会って、その中でシンクロやエクシーズを学んでいた。

 

融合に関してはあの人から学んだし、それ以外にも多くの戦法を学んだ。

 

だから、それ程難しいと思っていなかった。

 

「行くぜ、ジャンヌでインヴェイルズ・グレズに攻撃!!」

 

その言葉と共にインヴェルズ・グレズはそのまま炎に包まれ、そのまま爆散する。

 

「こっ攻撃力が3800だとっ、だが、っこのターンではっ」

 

「ジャンヌの効果

このカードが攻撃した戦闘で相手モンスターを破壊したとき、そのモンスターの攻撃力か守備力のどちらか高い方の数値分相手プレイヤーにダメージを与える」

 

「それって、つまり」LP3000→0

 

その言葉と共に奴のライフは瞬く間に0へと変わった。

 

「すっすげぇ!!

シンクロ召喚なんて、初めて見た!!」

 

「うんっ、さっきのジャンヌ・ダルクも凄く綺麗だった!」

 

そのデュエルを見ていた二人も目を輝かせながら言う。

 

「まぁそれよりも」

 

「ちっ、分かっているよ

 

それだけ言うと、先程まで子供から奪ったカードをそのまま投げ渡す。

 

「なんだ、結構あっさりとしているな」

 

「ぐっ、覚えてろ!!」

 

それだけ言うと、男は去って行った。

 

どうやら、周りに見られているのはさすがに応えた様子だ。

 

「ほら、カードだ」

 

「サンキュー!

にしても、兄ちゃんは強いな!!」

 

「まぁな。

あっそれと少し聞きたいんだが」

 

「んっ、なになに?」

 

俺はそのまま手に持った紙を見せる。

 

「実はここに知り合いがいて、引っ越す予定なんだが、なんか知らないか?」

 

「この名前って」

 

「うそ、遊勝塾!!」

 

「んっ?」

 

何やら知っている様子だけど?

 

 



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未知召喚、その名はペンデュラム

「本当にありがとう!

おかげで家の大事な生徒が傷つかなくて済んだよ!」

 

「いやぁ、俺もここに来る途中でまさか修造さんの所の塾の生徒だとは思わなかったので」

 

そう言いながら、俺は思わずこれまでの出来事を思い出す。

 

無事に子供を助け出す事ができた俺はそのまま二人の子供であるフトシ君とアユちゃんの二人に案内され、そのまま塾へと案内された。

 

「えっと、それであなたが今日からこの塾で居候する事になった」

 

「あぁ、切札勝遊だ!」

 

そのまま俺は自身の名を告げるが、周りはある意味驚いたように俺の名を聞く。

 

「なんか変な事した?」

 

「いや、そういう訳じゃなくて」

 

「この塾の名の元になった遊勝さんと名前が似ているという事で」

 

「あぁ」

 

それは俺も聞いた時には驚きを隠せなかった。

 

なんだって、俺の名前の位置が違うだけで同じ文字なのは、偶然にしてはできすぎてる。

 

そう思ってしまったが

 

「まぁ、良いや。

それよりも、ここってやっぱりあれがあるのか最新のソリットビジョンが!!」

 

「あっあぁ、あるけど」

 

俺の言葉に少し驚いたのか、この塾の生徒である遊矢は少し引き攣った笑みを浮かべる。

 

テンションが高すぎたか?

 

「そんなに珍しいのか?」

 

「珍しいと言うよりも、俺が住んでいた所が田舎過ぎたからな。

周りには俺以外はデュエルモンスターズをやっている人は見掛けないから、いつも一人でやっていたし」

 

「えぇ、嘘!!」

 

「それなのにシンクロを使えるなんて!!」

 

「えっ今なんて言った!」

 

二人の言葉に驚きを隠せないように、どうやら遊矢の友人である権現坂君が目を見開いていった。

 

「確か、英霊というモンスターでたった1ターンで勝っちゃったんだよ!」

 

「英霊?

聞いた事のないモンスターだね?」

 

「まぁ、珍しいと言ったら珍しいけどな。

なぁそれよりも、誰かデュエルしようぜ!!

俺、デュエルをしたくてしたくてうずうずしているんだよ!!」

 

「なんというか、勝遊は見た目と違って子供っぽいというかなんといか。

だったら、俺が相手になるぜ」

 

「えっ遊矢がっ」

 

そう名乗りを上げた事で周りは驚いてるようだけど

 

「あぁ、俺もペンデュラムをもっと練習したいからな。

そういう意味でも、シンクロを使う勝遊とはデュエルしてみたいと思っていた」

 

「ペンデュラム!

聞いた事ないけど、なんだかわくわくしてきたぜ、だったら」

 

俺はそう言いながら、さっそくデュエルディスクにカードを装填する。

 

「さっそくデュエルしようぜ!

ほら、早く早く!!」

 

「って、早っ!!

どんだけデュエルがしたいんだ!!」

 

俺の行動の速さに遊矢は驚きを隠せないのか、すぐに追いつく。

 

「えっと、それじゃ、始めるぞ!

フィールド魔法セット!!」

 

その言葉と共に、周りの景色は一瞬で変わり、巨大なビル群へと変わっていく。

 

「すげぇ、本当に町にいるようだぜ」

 

「それじゃ、始めるぞ!」

 

「あぁ、さっそく始めるぜ」

 

「「デュエル!!」」

 

その合図と共にデュエルディスクを確認すると、どうやら先行は遊矢のようだ。

 

「さっそく見せて貰うぜ、ペンデュラムを!!」

 

「期待には応えないとな!

俺のターン。

それじゃ、見せるぜ、俺のペンデュラム!」

 

その言葉と共に、俺はそのままデュエルディスクを構えながら、遊矢が言うペンデュラム召喚に構える。

 

「俺はスケール1の星読みの魔術師とスケール8の時読みの魔術師でペンデュラムスケールをセッティング!

これでレベル2から7までのモンスターを同時に召喚できる!」

 

「同時に特殊召喚する」

 

それはこれまでのデュエルにおいて特殊召喚を行う為に幾度も行っていたモンスター効果などを全て超えた召喚方法。

 

その召喚方法に俺は驚きを隠せずにいた。

 

「揺れろ!魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!ペンデュラム召喚!! 現れろ、俺のモンスター、EMハンマーマンモ!EMキングベアー!オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!!」

 

その言葉と共に現れたモンスター達はどれも高い攻撃力を誇っている。

 

「確かに強力なモンスターだな」

 

「あぁ、俺はこれでターンエンドだ」

 

まさに万全な構えというべきだろう。

 

高い攻撃力はそれだけ防御力を誇っており、しかもライフは無傷。

 

手札を全て使い切っているようだが、それでもあの布陣を突破するのは難しい。

 

それに俺はペンデュラムについてはあまり詳しくないが、何かあるようだ。

 

「だったら、油断なく、最初から行かせて貰う。

俺のターン、俺は魔の試着部屋を発動する。

ライフを800払い、デッキの上から4枚見めくり、その中にレベル3以下の通常モンスターを全て特殊召喚する」LP4000→3200

 

その言葉と共に俺はカードを引くと、どうやら思った以上に運が良かった。

 

「行くぜ、俺は引いたゲットマシン イーグル号 ゲットマシン ジャガー号 ゲットマシン ベアー号の3枚を特殊召喚する!!」

 

その言葉と共に現れたのは3つの飛行機であり、そのまま俺の宙を舞う。

 

「通常モンスターを3体?」

 

「英霊じゃない?」

 

ゲットマシンの事を見て、少し驚いたようにフトシが首を傾げる。

 

「それって、確か勝遊さんが使っていたデッキのカード?」

 

「うん、確か、ジャンヌ・ダルクがいるデッキだけど」

 

そう観客である子供達は疑問に思ったのか首を傾げる。

 

「いやぁ、俺、実はデッキを結構な数を持っている。

英霊は俺の持つデッキの一つだ」

 

「それじゃ、ゲットマシンというデッキなのか?」

 

カテゴリから考えて、遊矢が首を傾げるが

 

「いいや、違うな。

このデッキの主役はこいつだ!チェンジ!!」

 

その言葉と共に空を舞っていたゲットマシンの内、ジャガー号とベアー号がそのまま一つになる。

 

一体化したゲットマシンはそのまま稲妻を走らせながら、機械の赤い腕が現れる。

 

「ゲッタァーー!!」

 

そして、イーグル号はそのまま形を顔のように変わり、そのまま真っ直ぐと手足が生えたゲットマシンに装着する。

 

「ワンッ!!」

 

その叫び声と共に、俺は合体したロボット、ゲッター1がその姿を現す。

 

「えっえっ、何が起きたんだ!?」

 

何が起きたのか分からず、その場にいた全員が驚きを隠せないのか周りの皆は見つめていた。

 

「まさかっあれって、融合!?」

 

その事にいち早く築いたのか、一人の少年がゲッター1を見つめていた。

 

「融合って、シンクロだけじゃないのか」

 

「誰がシンクロだけしか使えないって言った?

何よりも、これぐらいしないと面白くないだろ」

 

俺は笑みを浮かべながら、そのままゲッター1も構える。

 

「さて、見せてやるぜ、ゲッターの恐ろしさをな!!

ゲッター1が特殊召喚に成功した時、相手の場のモンスターを2体破壊する!

行くぜ、トマホォークゥブゥーメラァン!!!」

 

その言葉と共に、ゲッター1が手に持ったトマホークでハンマーマンモとキングベアーの2体をそのまま真っ二つに切り裂く。

 

「一気に2体のモンスターを破壊しただと」

 

「まだだぜ、ゲッター1でオットアイズ・ペンデュラム・ドラゴンに攻撃!!

この時、ゲッター1の効果、このカードが「ドラゴン族」「恐竜族」「獣戦士族」「獣族」「鳥獣族」「爬虫類族」と戦闘を行う時、ダメージステップ終了時までこのカードの攻撃力を1000アップする!!」

 

「なっ」

 

それと共に、手に持ったトマホークをそのままオットアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを真っ二つに切り裂く。

 

「オットアイズっ!」LP4000→LP2900

 

その言葉と共にオットアイズはそのまま倒される。

 

「ペンデュラム召喚したモンスターを瞬く間に倒すなんて」

 

「俺はカードを2枚伏せて、ターンエンド」

 

俺はそのままカードを1枚伏せて、そのままターンを終える。

 

「これは確かに驚いた。

けど、俺のペンデュラムはこの程度では終わらない!」

 

「なに?」

 

その言葉に疑問に思っている間にも、遊矢はそのまま構える。

 

「まずは俺はEMソード・フィッシュを召喚する。

ソード・フィッシュの効果、このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。相手フィールドの全てのモンスターの攻撃力・守備力は600ダウンする!」

 

その言葉と共にゲッター1はそのままソード・フィッシュの分身によって、その身体の動きを強制的に止められてしまう。

 

「へぇ、だが、600下がったぐらいではゲッターは倒せないぜ」

 

「あぁ、だが、お楽しみはこれからだ!!

揺れろ!魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!ペンデュラム召喚!! 現れろ、俺のモンスター、EMハンマーマンモ!EMキングベアー!EMソード・フィッシュ!そしてオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!!

 

その言葉と共に現れたのは、なんと先程全滅させたはずの遊矢のモンスター達だった。

 

「これが、ペンデュラムっ」

 

「そうだ。

ペンデュラムモンスターは破壊された時、エクストラデッキに戻される。

だから、破壊されても、何度も蘇る事ができる。

そして、EMソード・フィッシュのもう一つの効果。

俺のモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時、相手モンスターの攻撃力、守備力を600下げる」

 

「それはつまりっ、攻撃力が1200下がる。

これじゃ、ゲッター1は」

 

「あぁ、行くぜ、バトル「おっと、その前に、速攻魔法!オープン・ゲットを発動する!!」速攻魔法!」

 

俺が宣言すると共に、拘束されていたゲッター1はそのまま分離し、元のゲットマシンへと姿を変えた。

 

「自分フィールドの「ゲッター」と名の付くモンスター1体を選択して発動できる。選択したモンスターをEXデッキに戻し、ゲームから除外されているそれぞれカード名の異なる「ゲットマシン」モンスターを3体フィールドに特殊召喚する事ができる!!」

 

「なるほど、あのまま破壊されたら、そのまま敗北になる。

だからこそ、モンスターを3体特殊召喚し、このターンを防ぐのか」

 

「いいや、そんな事はしないぜ!

俺はさらに速攻魔法ゲッターチェンジ!を発動する。

自分の場に「ゲットマシン」と名のつくモンスターが3体特殊召喚された時に発動できる。

「ゲッター」と名のつく融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを除外し、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する!」

 

「それって、つまりゲッター1がもう1度出てくるのか!!」

 

「1度デッキに戻れば、ソード・フィッシュの効果で下がった攻撃力は元に戻る。

しかも、特殊召喚すれば、もう一度2体のモンスターを破壊する事ができるっ」

 

「いいや、外れだ!」

 

「えっ?」

 

俺の言葉に疑問に思った権現坂は首を傾げるが

 

「でも、その条件だとゲッター1じゃないの?」

 

「正解だけど、不正解だ。

なんだって、ゲッターの面白い所はここからなんだ。

チェンジ!ゲッター2!」

 

その言葉と共に今度はジャガー号が前となり、ベアー、イーグルの順番に重なると共に、先程までのゲッター1とは違うドリルを手に持ったモンスターへとその姿を変える。

 

「ゲッター2だとっ!!」

 

「そう、ゲッターとは、ゲットマシンによって3つの姿に変わる事ができるモンスターの事。

そして、ゲッター2の効果により、お前の場のEMハンマーマンモとEMキングベアーを手札に戻す。

ドリルハリケーン!!」」

 

その言葉と共にゲッター2はそのままドリルを回転させ、2体のモンスターを遊矢の手札に戻す。

 

「だけどっ、オットアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの攻撃は残っている!

螺旋のストライク・バースト!!」

 

その言葉と共に放たれる一撃は真っ直ぐとゲッター2へと向かった。

 

だが、

 

「残念、それは残像だ」

 

「なっ」

 

先程までゲッター2がいた場所には既におらず、オットアイズの攻撃は外れる。

 

「ゲッター2は「ドラゴン族」「恐竜族」「獣戦士族」「獣族」「鳥獣族」「爬虫類族」と戦闘を行う時、ダメージステップ終了時までこのカード破壊されず、戦闘ダメージは発生しまい。

だから、その分、攻撃力も守備力も他のゲッターよりも低いけどな」

 

「っ俺はこれでターンエンドだ」

 

「俺のターン。

さぁ行くぜ、ゲッター2の効果。

1ターンに1度、表側表示のこのカードをフィールドからEXデッキに戻す事で、このカードの特殊召喚に使用したモンスター一組を自分フィールドに特殊召喚できる。

そして、これが最後の締めだ!

チェンジ!ゲッター3!」

 

俺は最後の締めといわんばかりに、ゲッター2の融合を解除させ、そのままキャタプラが特徴的なゲッター3へと召喚する。

 

「ゲッター3の効果!

このモンスターが召喚に成功した時、相手モンスター2体選択し、そのモンスター2体と強制バトルさせる!」

 

それと共にゲッター3の両腕は真っ直ぐとオットアイズとソード・フィッシュを掴む。

 

「大雪山おろし!!!」

 

伸縮自在なゲッター3の両腕で作り出した竜巻状の空間内で掴んだ相手に高速回転を加えて投げ飛ばす。

 

守備表示という事で、オットアイズ達は破壊されなかったが、そのバトルダメージはそのまま遊矢のライフを0と変わる。

 

バトルが終わりを迎えると共に、フィールドはそのまま元に戻る。

 

「同じ素材モンスターを融合と解除を繰り返し行うゲッター。

僕でも知らない融合なんて」

 

そう紫雲院が驚きを隠せない声で呟いた。

 

「いや、やばかった」

 

そう言いながら、俺は本当に素直な感想を呟く。

 

「やばかったって、さっきのが」

 

そう遊矢は驚いた様子で見ていたが

 

「ゲッターは確かに特殊召喚した時の効果は強いし、相手の種族と合えば強いけど、反対に相手の種族が合わなかったら、バトルでは有利にならない」

 

何よりもゲッターは融合と解除を繰り返すのは強さであるのと同時に扱いとしては特殊召喚になる。

 

よって、それを行った直前に相手の効果でゲットマシンが一つでも破壊された時に不利になる。

 

だからこそ、今回は運が良かったとしか言えない。

 

「それにペンデュラムも結構面白いからな」

 

「そっそうか!!

だったら良いけど」

 

そうペンデュラムの事を話題にすると、すぐに照れたように笑みを浮かべる。

 

 




今回はX2愛好家さんの新カテゴリである「ゲッター」採用させて貰いました。
このカテゴリで投稿したカード以外、作者が追加したオリカードは主に後書きにて掲載させて貰います。
新カテゴリで1枚しか思いつかなかった方でも、応募、お待ちしています。

ゲッターチェンジ!
速攻魔法
⑴自分の場に「ゲットマシン」と名のつくモンスターが3体特殊召喚された時に発動できる。
「ゲッター」と名のつく融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを除外し、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

ゲッター2
星7/地属性/機械族/攻1000/守1000
ゲットマシン「イーグル号」+「ジャガー号」+「ベアー号」
自分フィールドの上記カードを除外した場合のみEXデッキから特殊召喚できる(融合は必要としない)。
「ゲッター2」は1ターンに1度しか特殊召喚できない。
①1ターンに1度、表側表示のこのカードをフィールドからEXデッキに戻す事で、このカードの特殊召喚に使用したモンスター一組を自分フィールドに特殊召喚できる。
②このカードの特殊召喚に成功した時発動できる、相手フィールドのモンスターを2体まで選択して、手札に戻す。
③このカードが「ドラゴン族」「恐竜族」「獣戦士族」「獣族」「鳥獣族」「爬虫類族」と戦闘を行う時、ダメージステップ終了時までこのカード破壊されず、戦闘ダメージは発生しまい。。

ゲッター3
星7/水属性/機械族/攻1000/守2500
ゲットマシン「イーグル号」+「ジャガー号」+「ベアー号」
自分フィールドの上記カードを除外した場合のみEXデッキから特殊召喚できる(融合は必要としない)。
「ゲッター3」は1ターンに1度しか特殊召喚できない。
①1ターンに1度、表側表示のこのカードをフィールドからEXデッキに戻す事で、このカードの特殊召喚に使用したモンスター一組を自分フィールドに特殊召喚できる。
②このカードの特殊召喚に成功した時発動できる、相手フィールドのモンスターを2体まで選択して、バトルする。
③このカードが「ドラゴン族」「恐竜族」「獣戦士族」「獣族」「鳥獣族」「爬虫類族」と戦闘を行う時、このモンスターの守備力を1000上げる。


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集結するHERO

「それにしても、ペンデュラムかぁ!

やっぱり都会は俺の知らないデュエルが未だにあるんだなぁ」

 

「いや、俺も実際にゲッターとか知らなかったけどな」

 

先程のデュエルを終え、昼食という事でその場にいた全員で弁当を食べながら話していた。

 

話を聞けば聞く程、これまで知らなかった事を知れて、よけいに興奮してくる。

 

「それにしても、それだけ多くのデッキを持ちながら、全て操れるのか?」

 

「まぁ、なんとか。

けどまぁ、やっぱりこいつらがいないとどうも調子が出なくてな」

 

俺はそう言って、先程まで使っていたデッキからクリボーンとアンクリボーの二枚を取り出す。

 

「これは一体?」

 

「俺にデュエルの楽しさを教えてくれた人からの贈り物だ。

どんなデッキでも絶対に入れる、俺の大切な相棒達だ」

 

「教えてくれた人って一体?」

 

「んっ、いや俺もあんまり知らない」

 

「えっ?」

 

俺の一言に思わず全員が驚いたように倒れる。

 

「風のように現れて、風のように去って行った。

けど、そのおかげでデュエルの楽しさを知れたから、俺にとっては心の師匠だよ」

 

「師匠、遊矢にとっての遊勝殿のような存在か」

 

「それで、その師匠って、どんなデッキを使っていたの?」

 

「そうだな、デュエルもあの時やっていた限りでは多分、HEROかな」

 

そう俺が呟いた一言、同時に何やら驚いたように固まる素良。

 

「HERO?

聞いた事ないな?」

 

「俺も、あれから調べたけど、師匠のHEROを見つける事ができなかったんだ」

 

「・・・だったら、教えてあげようか」

 

「えっ、本当か!」

 

俺の言葉に反応するように素良は言う。

 

「うん、けど条件として、僕とデュエルで勝ったらね」

 

「やるやる!!

盛り上がってきたぜ!!」

 

俺はそう言いながら、すぐにデュエル場に急ぐ。

 

急いで向かったデュエル場、そこで構えているけど、何やら素良の様子が可笑しいが?

 

「どうした、早く始めるぞ」

 

「うん、そうだね、始めようか」

 

そう言い、互いにデュエルディスクを構えると共に

 

「「デュエル」」

 

「俺のターン。

俺はM-HERO アイアンマン マーク1を召喚する」

 

その言葉と共に現れたのは金属の鎧で覆われている戦士であり、そのモンスターの出現には周りにいる皆も少し落ち着いていた。

 

「また新しいモンスターか、でも今度は」

 

「なんというか、重そう」

 

「まぁな、それはそうだ。

けど、本番はここからだからな」

 

そう、俺構えているが素良は少し様子は変だが。

 

「どうした?」

 

「んっ別に。

ただ、そのモンスターでどんなの融合を使うのかなぁって」

 

そう、何やら自身満々に言っているようだが

 

「悪いが、このM-HEROは融合じゃなくて、こっちが専門なんだ。

自分フィールドのアイアンマンと名のつくモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚できる。

俺はアイアンマンマーク1を素材にエクシーズ召喚!ランク4 M-HEROアイアンマンマーク3!」

 

その言葉と共にアイアンマンマーク1が身に纏っていた装甲が弾け飛び、中央にあった特徴的な光だけが残った。

 

それを光を中心に新たな姿が形成され、先程までの鎧の面影を残しながら、徐々に赤と黄金が中心の機械の戦士へと変わる。

 

「エクシーズだって」

 

「んっ?」

 

エクシーズ召喚を行った瞬間、何やら素良の様子が変わったが

 

「気にしても仕方ないか。

俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

「僕のターン。

エクシーズねぇ、少しがっかりだな、HEROだから融合を使うと思っていたのに」

 

「そうか?

エクシーズも強いと思うけど?

というよりも、HERO使いって、まさか知り合いがいるのか!」

 

「うん、まぁね」

 

「だったら、教えてくれよ!」

 

「別に良いけど、僕に勝てたらね。

僕のターン、ドロー。

まずはファーニマル・ドッグを召喚する。

このカードが手札からの召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキからエッジインプ・シザー1体またはファーニマル・ドッグ以外のファーニマルモンスター1体を手札に加える。

僕はデッキからエップイップ・シザーを手札に加える。

そして手札から融合を発動する」

 

「融合、そっちも使うのか」

 

「そっちと違って、手札も含めるけどね。

僕は場のファーニマル・ドッグと手札のエップイップ・シザーを素材に融合召喚!

現れろ、デストーイ・デアデビル!」

 

その言葉と共に召喚されたのは、まさしく悪魔という名前に相応しい不気味なモンスターだ。

 

なかなかにえぐい見た目をしているので、少し引くが

 

「バトルだよ。

デストーイ・デアデビルでアイアンマンマーク3に攻撃!」

 

その言葉と共にデストーイ・デアデビルはその手に持ったフォークをそのままアイアンマンに投げる。

 

すぐに対応する事ができず、そのままアイアンマンは破壊されてしまう。

 

「デストーイ・デアデビルの効果。

このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時に発動できる。

相手に1000ダメージを与える」

 

「なっ、ぐっ」LP4000→3500→2500

 

「一気に1500のダメージを与えたっ」

 

「だけどっまだまだ!

アイアンマンマーク3の効果!

このカードが破壊された時、レベル5以下の『M-HERO』を1体デッキから特殊召喚できる!

俺はデッキからM-HERO マイティ・ソーを召喚する!」

 

その言葉と共に現れたのは、まるで神話の中に現れそうな男が雷鳴と共にその姿を現す。

 

「へぇ、けどその程度のモンスターじゃ、僕は倒せないよ。

僕はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

「あぁ、確かに。

けど、ヒーローは助け合いだよ。

たった一人では不可能でも、仲間と力を合わせれば、不可能は可能になる。

俺のターン、罠カード、エクシーズ・リボーンを発動する。

その効果で墓地にあるアイアンマンマーク3を墓地から特殊召喚!」

 

「ここに来て、またっ」

 

その言葉と共に俺の墓地から復活したアイアンマンはそのまま宙を飛びながら、ソーの横に並び立つ。

 

「まだまだ、俺はさらにM-HERO キャプテン・アメリカを召喚する。

キャプテン・アメリカの効果でデッキからM-HEROホークアイを手札に加え、ホークアイ自身の効果で手札から特殊召喚!」

 

それと共に場には集うように4人のHEROがその姿が現れ、そのまま構える。

 

「一気にモンスターが揃った」

 

「さて、場は整った。

あとは倒すだけだ、アベンジャーズ、アッセンブル!

ホークアイの効果、1ターンに一度、フィールドのカードを1枚破壊できる。

俺はフィールドにセットされているカードを一枚破壊する」

 

その一言と共にホークアイはその手に持った弓矢をそのまま構え、放った。

 

それにより、放たれた矢はそのまま真っ直ぐと伏せられたカードに辿り着き、破壊する。

 

「デストーイ・マーチ、結構やばそうなカードだな。

だけど、これで安心して、攻撃ができる。

俺はソーでデストーイ・デアデビルに攻撃!」

 

「けど、ソーでは僕のデストーイ・デアデビルは破壊できない」

 

「いいや、ソーの効果、このカードが戦闘を行う時、攻撃力が相手モンスターより低い場合、攻撃力が倍になる。

よって、その攻撃力は3400!!」

 

「ぐっ!

だけど、デストーイ・デアデビルの効果。

表側表示のこのカードが相手の効果でフィールドから離れた場合、または戦闘で破壊された場合に発動できる。

自分の墓地のデストーイモンスターの数だけ500ダメージを相手に与える。

僕の墓地には今、破壊されたデストーイ・デアデビルだけだけどね」LP4000→3200

 

「けど、これで十分!

キャプテン・アメリカとアイアンマンマーク3で直接攻撃!」LP2500→2000

 

それと同時にアイアンマンが放ったレーザーはそのままキャプテン・アメリカの元へと届き、手に持った盾でそのまま受け流して、そのまま最後のダメージを与える。

 

「あぁ、こんなにあっさりとっ」3200→0

 

それと共にライフはあっさりと0へと変わる。

 

「よしっ、それで、HEROって、どんなんだ!」

 

デュエルが終わり、俺はそのまま詰め寄る。

 

「はぁ、そんなに詰め寄らないでよ。

僕が知っている限りじゃ、確かDだったはずだけど」

 

「D?

だったら、違うな、あの人はEのHERO使いだから」

 

「E?」

 

俺の言葉に疑問に思って、そのまま考え込むように俯く。

 

「どうしたんだ?」

 

「別に、ごめんね、期待に応えられなくて」

 

「良いよ!

それよりも、またデュエルしような」

 

俺がそう詰め寄るように言うと

 

「・・・そうだね。

またデュエルしよう。

その時は絶対に僕が勝つ」

 

その一言と共にそのまま去って行った。

 

「あれ、なんか怒らせたか?」

 

そんな、彼から漂う気配で、思わず呟いてしまう。



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超対決!勇者VS宝石の騎士

「まだ、完全じゃないか」

 

俺はそう言いながら、目の前で未だに空白なカードを見つめる。

 

『強い力はそれだけ使用者に負担をかかります』

 

『それも多くの力を持つ勝遊ならば、仕方ない事です。

実際に私達も、そして隊長も』

 

そう言いながら、俺と会話しているのは、俺のデッキの一つであるBRの2体である炎竜と氷竜だった。

 

その話の通り、俺が持つデッキの多くはキーカードが未だに揃っていない状態のが多い。

 

「だけど、ようやくお前達と一緒に戦えるな」

 

それと共に俺は手に持ったカードを見つめ、そこに描かれているのは、ライオンのロボットであった。

 

『本来ならば戦いがないのが嬉しいが』

 

『互いに競い合う意味ならば、喜んで』

 

それと共に二人の幻影が消え、そのままデッキを装填する。

 

「んっ?」

 

俺はそのまま部屋の外へと出ると、何やら騒いでいるようだ。

 

「何の騒ぎだ?」

 

「あぁ、勝遊兄ちゃん、そこにいたの!?」

 

「えっあぁ、すまん寝ていた」

 

何か大きな騒ぎが起きているようだが、カードを作っている時に集中していたので気づかなかった。

 

「彼は?」

 

「えっと、彼は最近になってこの塾に入った切札勝遊君で」

 

何やら大人二人が話しているようだが、状況がよく分からない。

 

「それで、これはどういう状況?」

 

「それが可笑しな話なんだよ」

 

それから彼らが各々話し始めたが、俺が知らない所で沢渡というデュエリストが遊矢に似たデュエリストに襲撃されたらしい。

 

その汚名を払う為にLDSとデュエルを行う事になったらしいが、最初の1回戦で遊矢はアクションカードによる攻防によって、引き分けになったらしい。

 

「それで次の対戦という事か。

だったら、俺も混ぜてくれないか!!」

 

「それは別に構わないが」

 

「だったら、さっさと始めようぜ!!」

 

「なんだか勝遊兄ちゃん、やる気があるけど」

 

「さっきまで新デッキでずっと引き籠もっていたから、それでじゃない?」

 

そんな外野の声を無視しながら、俺はそのままデュエル場へと降り立つ。

 

「それで、あなたが対戦相手な訳ね」

 

「あぁ、俺は切札勝遊、よろしく!!」

 

そう言いながら、俺は言うが

 

「聞いた事もない相手ね。

まぁ良いわ、私は光津真澄。

あなたの実力、見せて貰うわ」

 

そう、俺を無視して呟きながら、そのまま離れる。

 

なんだか油断しすぎじゃない、まぁ良いけど。

 

「「デュエル」」

 

「先行は私からね。

私のターン、私は手札から。私は手札から魔法カードジェムナイト・フュージョンを発動。

手札にあるジェムナイト・ルマリンとジェムナイト・エメラル!雷帯びし秘石よ!幸運を呼ぶ緑の輝きよ!光渦巻きて新たな輝きと共に一つとならん!融合召喚!現れよ!勝利の探求者ジェムナイト・パーズ!」

 

その言葉と共に出てきたのは宝石の戦士であるジェムナイト・パーズであった。

 

1ターン目から融合召喚を行うとはね。

 

「あまり驚かないようね」

 

「いや、まだ始まったばかりだろ」

 

俺はそう言うと何やら気に入らない様子だが。

 

「まぁ良いわ。

私はこれでターンエンド」

 

「俺のターン。

まずはBR 氷竜を召喚する。

氷竜の効果で手札にあるBR炎竜を特殊召喚する」

 

その言葉と共に俺の後ろから現れた炎竜と氷竜の二人だった。

 

「なんだか、見た目がそっくりなモンスターが2体出てきたけど、あのモンスターは?」

 

「見たことないけど、これまで考えると」

 

「BR、一体どんなデッキなんだ」

 

「その言葉、どういう事ですか」

 

「見てれば分かります」

 

「まだまだ、俺はさらに手札から魔法カード、アイアンドローを発動する。

自分フィールドのモンスターが機械族の効果モンスター2体のみの場合に発動できる。自分はデッキから2枚ドローする。このカードの発動後、ターン終了時まで自分は1回しかモンスターを特殊召喚できない。

そして、俺はレベル4のBR氷竜とBR炎竜でオーバーレイネットワークを構築!」

 

「なっ、まさか」

 

「行くぜ、二人共!エクシーズ召喚!現れろ、BR 超竜神」

 

「「合体完了!超竜神!!」」

 

その言葉と共に超竜神へと合体した二人はそのまま叫んだ。

 

「燃えてきたぜ!超竜神でジェムナイト・パーズに攻撃する時、超竜神の効果。

このモンスターが攻撃する時、オーバーレイ・ユニットを使わなかった場合二つの効果を発動する。

一つ目は水属性の場合、相手の攻撃力を半分にし、もう一つは炎属性の場合、エンドフェイズまでこのモンスターの攻撃力を600上げる」

 

「くっ」

 

その言葉と共にそのまま超竜神は両手の武器を構え

 

「「「ダブルガン」」」

 

その言葉と共に放たれた一撃はそのまま真っ直ぐとジェムナイト・パーズに向けて放たれ、そのまま真澄のモンスターを貫く。

 

「おい、北斗、あんなエクシーズモンスター知っているか?」

 

「いや、知らないぞっ!」

 

何やら外野が騒いでいるけど、今は問題ない。

 

「くっ」LP4000→1700

 

「俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

「私のターン。

エクシーズ召喚を行ったのは確かに驚きね。

だけど、その程度。

私は手札からジェムナイト・アレキサンドを召喚する。

このモンスターは、自身をリリースする事でデッキからジェムナイトと名のつくモンスターを一体特殊召喚する。

私はジェムナイト・クリスタを特殊召喚する。

そして、罠カード廃石融合、自分の墓地から、「ジェムナイト」融合モンスターカードによって決められた

融合素材モンスターを除外し、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

私は墓地にあるジェムナイト・エメラル、ジェムナイト・ルマリン、ジェムナイト・アレキサンドで融合召喚!

現れろ、ジェムナイトマスター・ダイヤ!」

 

「へぇ、一気にここまで揃えたのか」

 

先程モンスターを破壊された事で一気に勝負を決める為に場を整えてきた。

 

さっきの言葉から考えても、すぐに勝負を決める為に行っただろう。

 

「あら、随分と余裕ね。

ジェムナイトマスター・ダイヤの効果。

1ターンに1度、自分の墓地のレベル7以下の「ジェムナイト」融合モンスター1体を除外して発動できる。

エンドフェイズまで、このカードは除外したモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。

私は墓地にあるジェムナイト・パーズを除外して、その効果を得る」

 

「なるほど」

 

先程破壊されたジェムナイト・パーズ。

 

あいつはわざと破壊される事を目的にしたカードという訳か。

 

そうでなくても、

 

「そう、あなたの終わりよ。

行きなさい、ジェムナイトマスター・ダイヤで超竜神に攻撃!」

 

「まだまだぁ!!

速攻魔法、リミッター解除!」

 

その一言と共に超竜神の瞳は大きく輝き、襲い掛かるジェムナイトマスター・ダイヤに向けて再び構える。

 

「「ダブルガン!!!」」

 

その威力は先程とは比べられない程に高く、簡単にジェムナイトマスター・ダイヤを破壊した。

 

「しまった」

 

「迂闊すぎるぜ。

リミッター解除の効果で、超竜神の攻撃力はターン終了時まで倍になる。

よって、ジェムナイトマスター・ダイヤの攻撃は弾き返すぜ!」

 

「っ」LP1700→400

 

「リミッター解除のおかげで、超竜神を倒せるモンスターは既に真澄の場にはいない」

 

「だけど、まだよ。

私はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

そう言葉に出しながらもその表情は未だに焦りが見える。

 

「なんとか乗り切ったが」

 

「まだ奴の場には攻撃力2450のジェムナイト・クリスタがいる」

 

「あと少しで届くけど、どうするつもりだ」

 

「さぁ、来なさい、あなたのエクシーズで、どう突破するのかしら」

 

「・・・悪い、エクシーズ召喚できるモンスター実はもうないんだ」

 

「えっ、それって」

 

「大ピンチ!!」

 

「それを、なんでわざわざ言うの。

あなた自身のピンチを言っているような物じゃない」

 

「・・・なんで?」

 

「なんでって、エクシーズが使えない以上は「誰が」えっ」

 

「このデッキはエクシーズだけと言った」

 

「えっ?」

 

「俺は手札からBR ギャレオンを召喚する。

そして、BRギャレオンの効果、このモンスターをリリースする事で、デッキまたは手札からBRガイガーを特殊」

 

「勝遊?」

 

そこで普通に召喚するかどうか、一瞬迷った。

 

これは普通のデュエルではなく、アクションデュエル。

 

モンスターとともに地を蹴り、宙を舞い、フィールド内を駆け巡る!

 

つまり

 

「・・・フュージョン!!」

 

「なんか言い直した!!」

 

俺はそのままギャレオンに乗り込むと共にそのままデッキからガイガーをそのままデュエルディスクに装填する。

 

同時にギャレオンはそのままガイガーへと変形する。

 

「って、勝遊さんが」

 

「モンスターに飲み込まれた!!」

 

「いや、なんか、演出でつい。

けど、こういう事ができるとは、面白いなアクションデュエルは!!」

 

「いや、そんなの見たことも、聞いた事もないが」

 

「とにかく、BRガイガーの効果。

このモンスターがギャレオンの効果で特殊召喚された場合、デッキから最終合体承認を手札に加える!!」

 

「えっ、待って、さっき合体って」

 

「えっと、う~ん、あの修造さん」

 

「なっなんだね」

 

「悪いけど、このカード名だけ、叫んでくれない」

 

「えぇ、そこで」

 

「いや、本当に叫ぶだけだから」

 

「うっ、まっまぁ、良いけど」

 

それに対して呆れたように言いながら、そのままマイクを構える。

 

「ふぅファイナルフュージョン承認!!」

 

「なんかお父さん、ノリノリだぁ!!」

 

「待っていたぜ!」

 

「自分で言わせておいて!!」

 

そのままガイガーは跳び上がる。

 

「最終合体承認は自分の場にガイガーがいる時に発動でき、手札、場、墓地のカードをデッキに戻す事で、KBRを融合召喚する!!」

 

「融合!」

 

その言葉と共にガイガーを中心に緑色の竜巻が舞い上がる。

 

同時に俺は手札にあるR ステルスガオー、BR ドリルガオー、BR ライナーガオーの3枚のカードを投げる。

 

同時に実体化した3体のガオーマシンは実体化すると共にガイガーに次々と合わさっていく。

 

そうして、合体したモンスターはその姿を現し、そのまま俺は構える。

 

ガオッガイッガアアァァアーーー!!!

 

ついに…我々の待ち望んだ真の勇者が誕生した!

その名も、勇者王ガオガイガー!!

 

 

「今の声、誰?」

 

「なんだか、このデュエル後半はもう突っ込みが追いつかない」

 

「行くぞ!!

ガオガイガーでジェムナイト・クリスタに攻撃!!」

 

「まだよっ、私は罠カード、ジェム・エンハンス!

自分フィールド上の「ジェムナイト」と名のついたモンスター1体をリリースし、自分の墓地の「ジェムナイト」と名のついたモンスター1体を選択して発動できる。

選択したモンスターを墓地から特殊召喚する。

私はジェムナイト・クリスタとジェムナイトマスター・ダイヤを入れ替える!」

 

「ガオガイガーの攻撃力は3000、それに対してジェムナイトマスター・ダイヤの攻撃力は2900っ!」

 

「これでっ「ガオガイガーの効果!こいつは攻撃する時、攻撃力を500上げる!!」なっ!」

 

「ブロウクン・ナックル!!」

 

俺はそのまま叫び声と共に、そのまま一体化している拳を真っ直ぐ、ジェムナイトマスター・ダイヤを貫く。

 

「きゃああっ!!!」LP400→0

 

ブロウクン・ナックルによって貫かれたジェムナイトマスター・ダイヤに吹き飛ばされ、そのまま真澄は吹き飛ぶ。

 

「しょっ勝者、切札勝遊」

 

あまりの事で未だに場にいる全員は呆けているようだが。

 

「いやぁ、楽しかったぜ、またしような」

 

「っ」

 

そう言うが、俺を睨んだ後、そのまま真澄は出て行った。

 

「なんだ?」

 

その態度に疑問に思いながらも俺はそのままデュエル場に出ていく。

 

「ふぅ、とりあえず、悪かったな」

 

『気にしないでください』

 

『それにあの時信じてくれたならば、それで良いです』

 

その言葉を聞き、俺も笑みを浮かべながら、そのまま出て行くが

 

「なるほど、君が未知のエネルギー反応の正体な訳か」

 

「んっ」

 

後ろを振り返れば、そこには顔をフードで隠している男がいた。

 

「俺に何か用?」

 

「あぁ、確かにある。

だが、その話は後にしよう。

もうすぐ次のデュエルが始まる。

君との話はその後のデュエルでつけよう」

 

「次のデュエルって、聞いた話だと3回デュエルで先に2勝した方が勝ちだろ。

それともこっちが負けるとでも」

 

「あぁ、次の彼女の様子を見る限りではな」

 

そう言いながら、男が見た先には少し不安そうな柚子の姿があった。

 

「・・・まぁ別に勝敗関係なく、デュエルは受けるつもりだぜ」

 

「そうか、その時はそうしよう」

 

その言葉と共に彼もそのまま出て行く。



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ぼくらのアクションデュエル

新たな事を募集しております。
興味がある方はぜひ、参加、お願いします。
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結果的に言えば、3番目の柚子は敗北した。

 

その理由については、一瞬の迷いで起きたミスによって、敗北してしまった。

 

「柚子」

 

その様子を心配そうに見つめている遊矢。

 

「・・・はぁ、結局、あいつの言っていた通りになった訳か」

 

「あいつ、それってどういう」

 

そう疑問に思った遊矢が質問しようとした時だった。

 

「それは私から答えよう」

 

そう言い、姿を現したのは先程会ったフードの男だった。

 

眼鏡をかけており、俺とほとんど歳は変わらないだろう人物だが

 

「あの子は赤馬零児」

 

「知っているのか?」

 

俺は思わず疑問に思って質問する。

 

「若き社長にして天才デュエリストだ。

だが、なぜここに」

 

「なに、このデュエルでもしもの時に来ただけだ。

何よりも今の私はLDSというよりも一人のデュエリストとして、興味深い人物がいるからな」

 

「興味深い人物?」

 

それはもしかして遊矢なのかと周りは見ていたが。

 

「あの時から、こうなる事は予想済みかよ」

 

「あぁ、そうだ。

だからこそ、君も準備はできているはずだ」

 

「そうだな、だったら始めるか」

 

そう言い、俺は立ち上がる。

 

「えっもしかして勝遊殿がやるのか!」

 

「まぁな、どうやら向こうは俺を指名しているらしいからな。

まぁなんとかしてみるよ」

 

「そんな軽いノリで」

 

「軽くなんてないさ。

デュエルは何時でも真剣だよ、ただ」

 

そう言いながら赤馬を見る。

 

これまで数多くのデュエリストを見てきたが、ここまでのオーラを持つ奴は初めて見る。

 

「今回はより本気じゃないとやばそうだな」

 

「勝遊?」

 

その言葉に疑問に思っている皆から離れて、そのままアクションフィールドに立つ。

 

「それでは行くぞ」

 

「あぁ」

 

同時に俺達は各々のデュエルディスクを構える。

 

「「デュエル」」」

 

「私のターン。

さて、まずは試させて貰う。

私は手札からDDスワラル・スライムの効果。

このカードが手札に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。

「DDD」融合モンスターカードによって決められた、このカードを含む融合素材モンスターを手札から墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。

私は、DDスワラル・スライムとDDバファメットで融合召喚!

現れろ、DDD烈火王テムジン!」

 

「いきなり融合召喚だと!!」

 

融合召喚した事で、周りが驚いている様子だ。

 

「まさか、融合召喚だけで驚いている訳ではないだろ」

 

「当たり前だろ。

それで終わりなんて、つまらないだろ」

 

「そこは安心したまえ。

私は手札からDDナイトハウリングを召喚する。

このモンスターが召喚に成功した時、墓地からDDモンスターを特殊召喚する。

私はDDバファメットを特殊召喚し、そのままレベル4のバファメットにレベル3のDDナイトハウリングをチューニング!シンクロ召喚、DDD疾風王アレクサンダー!」

 

「今度はっシンクロ召喚だとっ」

 

「この時、DDD烈火王テムジンの効果で墓地からDDスワラル・スライムを特殊召喚する。

そしてDDDアレクサンダーの効果で墓地からDDバファメットを特殊召喚する」

 

「融合、シンクロに続いたら、勿論やるよな」

 

「あぁ、勿論。

だが、まずはDDバファメットの効果。

1ターンに1度、「DDバフォメット」以外の自分フィールドの「DD」モンスター1体を対象とし、1~8までの任意のレベルを宣言して発動できる。

そのモンスターはターン終了時まで宣言したレベルになる。

私はDDスワラル・スライムのレベルを4にする。

そして、この2体でオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

DDD怒濤王シーザー!!」

 

その光景を見ると共に、周りは驚きを隠せないようだ。

 

「融合、シンクロ、そしてエクシーズ。

3つの召喚方法を一気に行うとは、確かに凄いな」

 

「そう言っているが、君は未だに笑っているな」

 

「笑うに決まっているだろ。

遊矢達には悪いかもしれなけど、お前は多分、俺がこれまで会った中で2番目に強いデュエリストだ」

 

「2番目か、では1番とは?」

 

「決まっている、俺にデュエルを教えてくれたあの人、E・HERO使いの師匠だ」

 

「E・HEROだとっ」

 

俺がその言葉を言った瞬間、赤馬は驚きに目を見開いた。

 

「知っているのか?」

 

「あぁ、知っている。

なるほど、確かにそれは納得だ」

 

そのまま赤馬もまた笑みを浮かべる。

 

「最強の融合使い、なるほど、あの人が師匠ならば、君の強さにも納得だ」

 

「最強の融合使い?」

 

それはその場にいた全員が疑問に思ったのか、首を傾げる。

 

「だからこそ、私に見せてみろ!

君の実力を!!

私はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

「良いぜ、まだデュエルは始まったばかりだからな!

俺のターン、ドロー!

俺はまずはアグモンを召喚する」

 

その言葉と共に出てきたのは小柄な恐竜、アグモンだった。

 

「うわぁ、可愛い!!」

 

「けど、レベル2のモンスターで、どうするつもりなんだ?」

 

「赤馬、お前言ったよな。

アクションデュエルはデュエルの進化形だと。

だったら、見せてやるぜ、こいつの進化をな!!」

 

「進化?」

 

「俺はアグモンの効果を発動する。

このモンスターをリリースする事で、。手札から「グレイモン」と名のつくレベル4以下のモンスターを1体特殊召喚する。

俺は手札からグレイモンを特殊召喚」

 

『アグモン進化!グレイモン!!』

 

「レベル2のモンスターをリリースして、わざわざレベル4のモンスターを召喚するだけ?」

 

「いいや、まさか。

グレイモンの効果、このカードが「アグモン」と名のつくモンスターの効果で特殊召喚に成功したときデッキからカードを1枚ドローする」

 

「ドロー目的のカード」

 

「いや、そんな生優しいカードではない」

 

「分かったか?」

 

「あぁ、確かにこれは驚いた」

 

「どういう事なんだ?」

 

「まだグレイモンの効果は続いている。

グレイモンの効果、このカードをリリースする。手札からレベル6以下の「グレイモン」と名のつくモンスターを1体特殊召喚する事ができる!

俺はさっき引いたメタルグレイモンを特殊召喚する!!」

 

「えっそれってまさか!」

 

『グレイモン超進化!メタルグレイモン!

 

それと同時にグレイモンの身体は機械の鎧に覆われ、そのままゆっくりと構える。

 

「メタルグレイモンの効果でカードを1枚ドロー!

さらにメタルグレイモンの効果、このカードをリリースする。手札からレベル8以下の「グレイモン」と名のつくモンスターを1体特殊召喚する!

俺はメタルグレイモン-アルタラウスモード-を特殊召喚!!」

 

その言葉と共に右腕を巨大な砲台へと変えたメタルグレイモンはそのまま真っ直ぐとアレクサンダーへと狙いを定める。

 

「メタルグレイモン-アルタラウスモード-の効果。

このカードがこのカードが「メタルグレイモン」の効果で特殊召喚に成功しているなら、相手フィールド上のレベル7以下のモンスターを1体破壊する。

俺はDDD疾風王アレクサンダーを破壊する!」

 

『ポジトロンブラスター!』

 

同時に放たれた亜光速の砲撃はアレクサンダーを瞬く間に破壊する。

 

「ぐっ」

 

「まだまだぁ!!

俺はメタルグレイモン-アルタラウスモード-の効果!

このカードをリリースする。手札からレベル8以下の「グレイモン」と名のつくモンスターを1体特殊召喚する!」

 

『メタルグレイモン、究極進化!ウォーグレイモン!!』

 

その雄叫びと共にメタルグレイモンの身体は再び光に包まれ、その身体は先程と比べると小さくなったが、全身に鎧を纏った龍へと姿を変わる。

 

「信じられねぇ、レベル2のモンスターが一気にレベル8の上級モンスターに」

 

「バトルだ!

ウォーグレイモンでDDD烈火王テムジンに攻撃!

この時、ウォーグレイモンの効果でこのカードがモンスターと戦闘を行うとき、攻撃力を500ポイントアップする!!」

 

「っ」LP4000→3000

 

『ブレイブトルネード!!』

 

その言葉と共にウォーグレイモンは自身の身体を回転させながら、真っ直ぐとテムジンに突撃する。

 

その攻撃を避ける事ができず、テムジンはそのまま貫かれ、破壊される。

 

「さらに、ウォーグレイモンの効果。

こいつはこのカードの攻撃で相手モンスターを破壊したときそのモンスターの攻撃力分のダメージを相手プレイヤーに与える」

 

「なるほど、これは面白い。

たった1枚のカードからまさに進化するように変わる。

これまで見たエクシーズ、融合、シンクロとはまた違った新たな可能性だ。

だが、君は少しミスをした!」LP3000→1000

 

「ミスか、それはやっぱり残ったもう一体のシーザーを破壊しなかった事だな」

 

「そちらに気づいているならば、話は早い。

このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。

このターンに破壊されたモンスターをバトルフェイズ終了時に、自分の墓地から可能な限り特殊召喚する」

 

その言葉と共に赤馬の場には先程まで破壊した全てのモンスターが復活した。

 

「だが、次のスタンバイフェイズに自分はこの効果で特殊召喚したモンスターの数×1000ダメージを受ける。

しかし、罠カード、DDDの人事権。

この効果で自分の手札・フィールド・墓地の「DD」モンスター及び自分のPゾーンの「DD」カードの中から合計3枚選んで持ち主のデッキに戻す。

その後、デッキから「DD」モンスター2体を手札に加える事ができる」

 

その言葉と共に場にいた全てのDDDは赤馬のデッキへと戻される。

 

同時に新たに2枚のカードが赤馬の元へと来る。

 

「俺はカードを1枚伏せて、これでターンエンド」

 

「では私のターン。

見せよう、君に未だに見せていない新たな可能性を。

私はスケール1のDD魔導賢者ガリレイとスケール10のDD魔導賢者ケプラーでペンデュラムスケールをセッティング!」

 

「ペンデュラムスケールっつまり!!」

 

「あぁ、その通りだ!

私はこれでレベル2から8までのモンスターを同時に召喚する事が可能になった!

ペンデュラム召喚!現れろ、DDD制覇王カイゼル!!!」

 

その言葉と共に現れたのは圧倒的な存在を放つ1体のモンスターだった。

 

そのモンスターを目の前にして、ウォーグレイモンも圧倒される。

 

「っ」

 

「DDD制覇王カイゼルの効果。

このモンスターがペンデュラム召喚に成功した時、相手モンスターの効果を無効にする。

そして、このカードがP召喚に成功したターンのメインフェイズに1度、自分の魔法&罠ゾーンのカードを2枚まで対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

このターン、このカードは通常の攻撃に加えてこの効果で破壊したカードの数まで1度のバトルフェイズ中に攻撃できる」

 

「けど、あいつの場に魔法や罠カードなんて」

 

「ペンデュラムカード」

 

「えっ?」

 

「その通り、私は場にセットされているペンデュラムモンスターを破壊し、3回の攻撃を可能にする!!」

 

「それじゃ、この攻撃が全て通ればっ」

 

「勝遊さんの負けっ」

 

「っ」

 

それと共にカイゼルはその手に持った剣を構える。

 

「バトル、カイゼルでウォーグレイモンに攻撃!!」

 

『しまっ』

 

一瞬で距離を詰められ、そのままカイゼルの攻撃によって、ウォーグレイモンは一瞬で切り裂かれ、そのまま破壊される。

 

「2回目だ!」

 

その言葉と共に俺に向けて襲い掛かろうとする。

 

「罠カード、くず鉄のかかしっ!

この効果で相手モンスターの攻撃宣言時に、その攻撃モンスター1体を対象として発動できる。

その攻撃を無効にする。

発動後このカードは墓地へ送らず、そのままセットする」

 

目の前に迫った攻撃はなんとかくず鉄のかかしで防ぐ事ができた。

 

「だが、まだ3回目が残っている!」

 

「頼む、相棒!

俺は手札からアンクリボーを墓地に捨て、効果を発動!

相手モンスターの攻撃宣言時にこのカードを手札から捨て、このカード以外の自分または相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する!

蘇れ、ウォーグレイモン!!」

 

その言葉と共に、俺は手札にいるアンクリボーに目を向け、手札に捨てる。

 

それと共にアンクリボーの声が響き渡ると同時に空からウォーグレイモンが現れ、カイゼルに向かって行く。

 

「これだったらっ、ウォーグレイモンの効果で攻撃力は3000になるから!」

 

「カイゼルを倒す事ができる!!」

 

「果たして、そうかな」

 

その言葉と共に赤馬の手には一枚のカードが

 

「あれはっ」

 

「アクションマジック、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はバトルフェイズ中のみ1000アップする」

 

その言葉と共にウォーグレイモンの拳は空振りになり、代わりにカイゼルの攻撃が一閃に切り裂く。

 

「ウォーグレイモンがっ2回もっ」

 

「ウォーグレイモンっ!」LP4000→3200

 

「まさか、ここまでとはな」

 

「バトルフェイズ終了だな。

だったら、俺は手札からクリボーンの効果。

自分・相手のバトルフェイズ終了時にこのカードを手札から捨て、このターンに戦闘で破壊され自分の墓地へ送られたモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。

戻ってこい、ウォーグレイモン!!」

 

その言葉と共に、白い光に包まれたウォーグレイモンはそのまま再びその姿を戻す。

 

「何度倒しても再び蘇るか」

 

「あぁ、だけど、ここまでやられたら見せるしかないよな!!。

俺のターン、俺は手札から融合を発動する!!」

 

「融合っ、という事はっ!」

 

その言葉に答えるように、俺はそのまま手札に来たメタルガルルモンを見せる。

 

「俺は場にいるウォーグレイモンとメタルガルルモンで融合!

現れろ、純白の騎士、全ての始まりの騎士はここに集う、現れろ、オメガモン!」

 

同時にウォーグレイモンは光に変わり、その姿は巨大な一つの腕へと変わる。

 

同時に手札から飛び出たメタルガルルモンも腕へと変わり、その2体が合わさる事で1体の巨大な騎士、オメガモンがその姿を現す。

 

「オメガモンっ」

 

「オメガモンでカイゼルに攻撃!!」

 

その一言と共にオメガモンはメタルガルルモンの砲台を展開させ、そのままカイゼルに向けて放った。

 

その一撃を防ぐように剣で構え、受け止める。

 

だが、それを見越したように、オメガモンはそのまま接近すると共にウォーグレイモンから伸びた巨大な剣をそのまま一閃、切り裂く。

 

切り裂かれたカイゼルはそのまま為す術もなく、切り裂かれる。

 

「なるほど、最後にこれとはな」LP1000→0

 

それを見届けた赤馬はそのまま俺に近づく。

 

「面白いデュエルだった。

感謝する」

 

「それはこっちの台詞だ。

まぁけど」

 

そう言い、俺は赤馬を見る。

 

「今度は完成したペンデュラムを見せてみろ」

 

「あぁ、だが、それならば、これに勝ち残れ」

 

その言葉と共に渡されたのは

 

「・・・舞網チャンピオンシップ?」

 

「この先で、私は待っている」

 

その言葉と共に赤馬はその場を後にした。

 



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ペンデュラムの黒いHERO

今回の対戦相手ははっぴーでぃすとぴあさんの緋色 五色です。
キーカードのK・HEROサウザーの効果も確認できず、メッセージを送っても返ってこなった為、今回は別のカードにさせて貰いました。
遊戯王既存のカテゴリでのオリジナルカードでの切札も受け付けておりますが、あくまでもチート過ぎないカードでお願いします。
皆様の応募、お待ちしています。

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=264616&uid=45956


その日、俺は赤馬から呼び出され、LDSへと向かっていた。

 

「それにしても、どういう訳なんだ?」

 

呼び出しの内容については心当たりがないので疑問に思いながら目的の場所へと辿り着くと、そこにいたのは黒服の男だった。

 

「切札勝遊さんですね」

 

「あっあぁ、えっと、あなたは?」

 

「私はこの塾を案内を頼まれた牛島です。

それでは、こちらへ」

 

「おっおぅ」

 

いきなりの事で未だに俺は戸惑いを隠せないが、それでも彼の案内の元でそのままLDSの中へと入っていった。

 

「勝遊さんは舞網チャンピオンシップについて、どのように聞いていますか?」

 

「詳しい事は何も。

ただ、そこに参加すればまた戦える事ぐらいしか」

 

実際にはあの後、遊矢達から詳しい事を教えて貰ったが、正直に言うとプロというのにはあまり興味はない。

 

俺はある意味、強敵とのデュエルが生きがいな奴だからな。

 

「赤馬社長はどうやら先日のデュエルで勝遊さんに目を付けたそうです。

それもプロとしての才能があると。

だからこそ、今回はLDSを初めとした、数々の塾で公式デュエルを行うようにセッティングしております」

 

「公式デュエル?

なんでまた?」

 

俺はそう疑問に思うと

 

「そうですね、赤馬社長から預かった伝言によりますと「未だに見ぬ強敵を楽しんでくれ」としか」

 

「なるほど、それだけで十分だ」

 

正直に言うと、プロには今でも興味はないが、それ以上に赤馬が言う強敵というのには興味がある。

 

「こちらがLDSのデュエル場です。

そして、相手が」

 

「まさかあんな弱小遊勝塾から来たとはな」

 

「んっ?」

 

俺が案内された先にいたのは赤い短髪の少女がそこにいた。

 

「牛島さん、この人は?」

 

「今回の対戦相手である緋色 五色です」

 

「緋色さんか」

 

いきなり弱小と言われて、少しムッと思ったが、それでも俺はそのままフィールドに出る。

 

「いきなり弱小とは酷いな」

 

「そうか?

あんなデュエルで笑顔をモットーにしている所なんて、レベルが低くて笑っちゃうせ」

 

「なんか知っているようだな」

 

「まぁな。

1度は入った事があるからな」

 

「1度?」

 

その言葉に俺は疑問に思う。

 

「あぁ、あそこの元塾生だよ。

私は正直、笑顔とか、デュエルが楽しいなんて、関係ない!

ただ、強くなる、それだけだよ」

 

「・・・そうかよ。

けどな」

 

俺はそのままデュエルディスクを構える。

 

「だったら、見せてやるよ。

デュエルの面白さを、そこから来る強さをな」

 

「だったら、見せてみろよ!!」

 

それを合図に互いにデュエルディスクを構える。

 

「「デュエル」」

 

「私のターン。

私はカードを3枚伏せて、ターンエンド」

 

「モンスターを召喚せずに、そのままターンをこちらに回したか。

何をするのか分からないけど、俺のターン」

 

「この時、罠カード発動。

おジャマ・トリオとおジャマ・デュオの2枚を発動する。

この2枚のカードによって、お前の場にいる5枚のモンスターゾーンをおジャマトークンを特殊召喚する」

 

「っ」

 

その言葉と共に出てきたのは5色の気味の悪いトークンが現れ、俺のフィールドを埋められる。

 

「ふふっ、さぁ、次のターン、終わらせるよ」

 

その言葉を聞きながら、俺はその手札のカードを見る。

 

「ふぅ、さて終わらせるか。

だったら、終わらせてみろよ」

 

「なに?」

 

俺はそのまま手札のカードを見る。

 

「俺は手札から手札断札を発動する。

互いにカードを2枚捨てて、2枚ドローする」

 

「なっ、まぁ良いだろ、ここは」

 

そう言いながら、彼女が捨てたのはおジャマ・デルタ・ハリケーンとおジャマデュオ。

 

「俺はこれでターンエンド」

 

「ふふっ、さぁ行くぞ!

私のターン、私は残りの罠カードおジャマパーティを発動する。

その効果でデッキからおジャマジックを手札に加え、そのまま捨てる。

そしておジャマジックの効果。

このカードが手札、フィールドから墓地に捨てられた時、デッキからおジャマイエロー、おジャマグリーン、おジャマブラックを手札に加える。

さらに墓地のおジャマ・デュオの効果でこのカードを墓地から除外する事でデッキからおジャマカードを2枚手札に加える。

私はおジャマ・レッドとおジャマッスルを手札に加える」

 

「これで手札にはおジャマモンスターが4枚」

 

「そう、そしておジャマ・レッドを召喚する。

このカードが召喚に成功した時、手札から「おジャマ」と名のついたモンスターを4体まで自分フィールド上に攻撃表示で特殊召喚する事ができる。

私は手札から全てのおジャマを特殊召喚する!」

 

その言葉と共に彼女の場には全てのおジャマモンスターが集結した。

 

「そして私は手札から融合を発動する。

場にいるおジャマ・グリーン、おジャマ・イエロー、おジャマ・ブラックの3体で融合召喚!

現れろ、おジャマ・キング!」

 

その言葉と共に現れたのは巨大なおジャマモンスターだった。

 

「でかいけど、攻撃力は0?」

 

「だが、圧倒的な力はここからだ!

私は手札からおジャマッスルを発動する。

フィールド上に表側表示で存在するおジャマ・キング1体を選択する。

選択したおジャマ・キング以外のおジャマと名のついたモンスターを全て破壊する。

破壊したモンスター1体につき、選択したおジャマ・キング1体の攻撃力は1000ポイントアップする」

 

「という事はぐっ」LP4000→2500

 

その言葉を聞くと同時に俺の場にいた全てのおジャマはそのまま奴の場にいるおジャマ・キングに吸い込まれ、その分のダメージを受ける。

 

同時におジャマ・キングの攻撃力は6000。

 

このまま直接攻撃を食らえば、敗北は確実だ。

 

「バトルだ!

おジャマ・キングでプレイヤーに直接攻撃!」

 

その言葉と共におジャマ・キングが俺に向かって襲い掛かる。

 

だが

 

「手札のアンクリボーの効果!

こいつは俺が直接攻撃する時、手札から捨てる事で墓地のモンスターを特殊召喚する事ができる。

俺は墓地にあるK・HERO BLACKを特殊召喚する!」

 

その言葉と共に腰に現れたベルトと共にゆっくりと構える。

 

「変身!!」

 

その叫びに答えるように俺の身体はこれまでならばカードのイラストで見ていたBLACKへと変わっており、こちらに迫ってくるおジャマ・キングの攻撃を避ける。

 

「なっ」

 

そのまま俺はおジャマ・キングから逃れると共に、BLACKの脚力で遙か高くに飛び、見えたのは一枚のアクションマジックだった。

 

「そこだぁ!!」

 

その叫びと共に、俺はそのまま真っ直ぐとアクションカードがある場所へと飛び込み、同時に発動させる。

 

「アクションマジック、ひなたぼっこ。

この効果は相手モンスター1体の攻撃を無効にしバトルフェイズを終了させる、後に相手はカードを1枚ドローする」

 

「ぐっターンエンド」

 

同時に俺の身体から、徐々にBLACKの装甲が消え、ゆっくりと俺はそのままフィールドに降り立つ。

 

「BLACKが消えた?」

 

「アンクリボーによって復活したモンスターはそのターン終了時に墓地に戻る」

 

「だけど、未だにこっちが有利なのは変わりない」

 

「さぁ、それはどうかな」

 

「なに?」

 

「見せてやるよ、本当のHEROの力を!!」

 

その言葉と共に構える。

 

同時に手札のカードが大きく光り始めるのに気がつく。

 

「なっなんだ、これはっ」

 

「っ」

 

何が起きているのか分からず、俺も思わず目を瞑る。

 

やがて、光が収まり、見たのは新たな姿の1号とV3だった。

 

『行けるか』

 

そう、前に現れた二人がこちらに確かめるように見つめる。

 

「っあぁ、勿論だ!!

俺はスケール1のK・HERO1号とスケール9のK・HEROV3をペンデュラムスケールにセッティング!」

 

「ぺっペンデュラムだと!!」

 

その事に驚きを隠せないように叫ぶ。

 

「これでレベル2から8までのモンスターが召喚が可能になった。

行くぜ、ペンデュラム召喚!!」

 

同時に1号とV3は互いに頷くと、そのベルトを輝かせると共に、俺の身体にも変化が起きる。

 

「変身!!」

 

その言葉と共に俺の身体は再びBLACKへと変わる。

 

だが、それだけではなく、BLACKの身体はさらに変化し、それに合わせるように二つの光が俺の横に並び立つ。

 

「レベル8、K・HERO BLACK RX!K・HERO ロボライダー!K・HERO バイオライダー!!」

 

その言葉と共に俺の身体はBLACKRXへと変身し、俺の周りには光の球が3つ浮かぶ。

 

「そんなっペンデュラムだと」

 

「あぁ、まぁ、本当にできるとは思わなかったけどな」

 

「なっ成功するかどうかも分からなかったと言うのか!」

 

俺の言葉に驚くようだが

 

「そうだな。

けど、実際に試してみないと分からないだろ。

何よりも、相棒がここまで力を貸してくれたんだ、それに俺が答えなくてどうするんだよ!!」

 

「相棒?」

 

その言葉に疑問に思っているようだが

 

「悪いが、一気に決めるぜ!

まずはロボライダーでおじゃま・キングに攻撃!」

 

その言葉と共におじゃま・キングに向かって走り出す。

 

同時に俺の身体に光の球が吸い込まれ、BLACKRXから鋼鉄の身体のロボライダーへと変身し、そのままおじゃま・キングを倒す。

 

「なっおじゃま・キング」

 

「まだまだ、バイオライダーで直接攻撃!」

 

それに続くように俺の身体はバイオライダーへと変わり、そのまま五色に水を浴びせる。

 

「ぐっ」LP4000→1200

 

「とどめだ、BLACKRXで直接攻撃だ!!」

 

「そんなっ」LP1200→0

 

俺が最後の攻撃が行う為にBLACKRXへと代わり、そのまま五色に最後にチョップし、そのデュエルは終わりを告げた。

 

「負けた、私が、なんで」

 

その事に驚きを隠せない様子の五色。

 

「だって、お前、途中から諦めていただろ?」

 

「そんな訳ないっ、私は絶対敵な強さを持っている!

だから「けどさ」なに?」

 

「お前、自分よりも強い奴と会ったら、そのまま戦い続ける事、できるか?」

 

「えっ」

 

俺の言葉に少し驚いているようだが

 

「なんというか、強さに拘るのは別に良いけど、それって自分よりも強い奴に対してどう思うかによっても変わるだろ?

大抵、強さだけしか見ていない奴は、それを目にしたら、それ以上には行かないだろ」

 

「そんな事」

 

実際、人間はそれよりも上を目指す時に、その高い壁を目の前にしてどうするのか。

 

譲れない誇りや、それ以上に大切な何かを求めている。

 

そんな奴らだったら、それを越える事はできるだろうが、こいつからはそれらが見えない。

 

「まぁ、別に俺はデュエルが楽しければ、それで良いけどな」

 

別に説教するつもりもないので、俺はそれだけ言って打ち切る。

 

「ただ、デュエルに楽しさがなければ、やっている意味なんてないだろ」

 

俺はそれだけ告げると、さっさとデュエル場から出て行く事にした。

 

「次はもっと満足できる相手だと良いけどな



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圧倒のABC 逆転の白黒の精霊

今回の対戦相手は龍牙さんの大神 ケンジです。
まだまだ活動報告で対戦相手を募集しております。
オリジナルカードを含めて、皆様の応募、お待ちしています。

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=264616&uid=45956


「さてっと、公式戦は今日はこれで終わりか」

 

「えぇ、お疲れ「という事で、とりあえずここにいる奴らとデュエルするか」はい」

 

公式戦が終わった後、俺は特にやる事がなかったのもあり、とりあえず周りに他にデュエルができる奴がいないかどうか、探す事にした。

 

「いえ、お待ちを。

それは困ります」

 

「えぇ、でも欲求不満だから、なるべくだったらデュエルをしたいんだが」

 

「そう言われましても」

 

「それに、この前デュエルができなかった刃っていう奴がいるからな。

そいつとデュエルを誘ってみようと思うが、いるか?」

 

「それが、今日は出席していないようで」

 

「だったら、代わりに俺とデュエルするか?」

 

「んっ?」

 

聞こえてきた声に振り向くと、そこには眼鏡をかけた奴がいたが

 

「お前は?」

 

「俺は大神 ケンジ。

まぁ、さっきデュエルした五色と同期という奴だ」

 

「あぁ」

 

その事で俺は納得したように頷く。

 

「なに、お前も遊勝塾からこっちに移った感じなの?」

 

「まぁ、そうだな。

あいつの意見と同じなのは癪だが、楽しさが全てという奴の考えには賛同できないからな」

 

「またかよ」

 

ここにいる奴らは全員がデュエルには勝利しかないという考えしかないのか。

 

「まぁ別に良いけど、さってと、どのデッキにしようかなぁ」

 

「デッキを選ぶのか、ならば制圧するならば、このデッキだな」

 

俺がデッキを選んでいると、どうやら大神も複数のデッキから一つを選び、そのままセットする。

 

「えっお前も複数のデッキを使うのか」

 

「まぁな、それにこちらとしても、そちらのカードには興味があるからな」

 

「そうか?

まぁ、俺の一番のお気に入りはこいつらだけどな」

 

そう言い、俺はデッキに移る際にアンクリボーとクリボーンを見せる。

 

すると

 

「そのようなカード、無駄でしかないのに」

 

「なに?」

 

俺はその言葉にカチンときた。

 

「無駄ってどういう事だよ」

 

「そのままの意味だ。

多少強いカードを使っているようだが、その2枚のカードに拘っているようでは、やはりあの「おい」んっ」

 

「さっさと、デュエルをやるぞ」

 

俺はそのままデュエルディスクにデッキをセットし、そのまま睨む。

 

「てめぇが無駄だと言った、こいつらの力、見せてやるよ」

 

「まぁ良いだろ、あの赤馬社長と互角の実力を測るには丁度良い」

 

その言葉と共に奴もデュエルディスクを構える。

 

同時にアクションフィールドも展開され、俺達は構える。

 

「「デュエル」」

 

「俺のターン。

俺はまずは二重召喚を発動する。

その効果で俺は2回通常召喚が可能になった。

よって、俺は超機人 龍王機と超機人 虎王機を通常召喚する」

 

その言葉と共に現れたのは青龍を模したロボと同じく白虎を模したロボの2体のモンスターだった。

 

「そのまま俺はアイアン・ドローを発動し、カードを2枚ドロー、そして置換融合を発動し、場にいる超機人 龍王機と超機人 虎王機で融合召喚!

現れろ、超機人 虎龍王」

 

その言葉と共に現れたのは身体に虎の特徴が強く出たロボットであり、そのまま構える。

 

「俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

「融合召喚か、だが、その程度のモンスターならば問題ない」

 

その笑みと共に奴はそのまま手札のカードを見る。

 

「俺のターンドロー。

俺は融合派兵を発動する。

EXデッキの融合モンスター1体を相手に見せ、そのモンスターにカード名が記されている融合素材モンスター1体を手札・デッキから特殊召喚する。

俺はABC-ドラゴン・バスターを選択し、デッキからA-アサルト・コアをデッキから特殊召喚する。

さらに永続魔法前線基地を発動し、手札のB-バスター・ドレイクを特殊召喚し、C-クラッシュ・ワイバーンを通常召喚する。

そして俺はこの3体のモンスターを除外する事で、ABC-ドラゴン・バスターを融合召喚する!」

 

「へぇ、なるほど、融合なしでの融合召喚か」

 

「データではお前もそれは出来ると聞いたが、まぁ今は良いだろ。

ABC-ドラゴン・バスターの効果、1ターンに1度、手札を一枚捨て、フィールドのカードを一枚除外する。

俺は場にいる超機人 虎龍王を除外する」

 

「虎龍王っ!」

 

「これで場はがら空きになった。

行け、ABC-ドラゴン・バスター」

 

その言葉と共に目の前にドラゴン・バスターが迫っていた。

 

「俺は手札からアンクリボーの効果を発動する。

このカードを墓地に送る事で、墓地からモンスターを特殊召喚できる。

俺は墓地から超機人 龍王機を特殊召喚する!」

 

「アンクリボー、確かにそいつは知っている。

社長とデュエルをした時に出てきたモンスターだ、だが、それも折り込み済みだ!」

 

その言葉と共にそのままドラゴン・バスターは行く手を防ぐように俺達を囲み、そのまま龍王機を破壊する。

 

「ぐっ」

 

「そのモンスターと連携する事でアクションカードを取るつもりだったが、それも計算済みだ。

ドラゴン・バスターは行く手を完全に遮る事で、それを妨げる事は容易い。

よって、既にこちらの勝利は確定している」

 

「おいおい、まだデュエルが終わっていないのに、自信満々だな」

 

「当たり前だ。

俺はこのアクションフィールドを知り尽くしている。

どこにどんなカードがあるかも把握している。

よって、どのように動くかも計算済みだ」

 

「そうか、だったら、俺の相棒の事も計算に入れているよな」

 

「相棒?

お前が言う相棒はダメージを0にして、終わったじゃないか」

 

「分かっていないなぁ。

俺には頼れる相棒が2体もいるんだぜ」

 

「2体?」

 

その言葉に首を傾げていたが

 

「手札からクリボーンの効果!

自分・相手のバトルフェイズ終了時にこのカードを手札から捨て、このターンに戦闘で破壊され自分の墓地へ送られたモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する!!」

 

「なっ、まさか!」

 

「そう、アンクリボーとクリボーンは互いに効果を支え合う兄弟のような存在。

アンクリボーが蘇って守ってくれた味方はクリボーンによって完全に蘇る。

行くぜ、龍王機!!」

 

その叫びと共に龍王機はそのままフィールドに再びその姿を現す。

 

「だからっどうした!

そんなモンスター一体で何ができる!

俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

「相棒達が繋いでくれたターン、無駄にする訳ないだろ、俺のターン!

俺は手札からアイアンコールを発動する。

墓地にある超機人 虎王機を特殊召喚し、そのまま融合を発動!

現れろ、超機人 龍虎王!!」

 

その言葉と共に現れたのは先程召喚したモンスターとは正反対の龍を思わせるモンスターがその姿を現す。

 

「まさか再び融合召喚するとはな、だが、それでもって、何をしている」

 

「頼むぜ、龍虎王!!」

 

俺はそのまま龍虎王の手の平に乗ると共に、そのまま投げ飛ばされる。

 

「なっあの位置はっ」

 

投げ飛ばされ、俺はそのまま目的のカードへと手を伸ばす。

 

「取ったぜぇ!!

アクションマジック支援部隊!

その効果により、ゲームから除外されている機械族モンスターを一体まで、効果を無効にして特殊召喚する!

戻ってこい、虎龍王!!」

 

その叫びに答えるように、虎龍王はそのまま姿を現し、俺を受け止める。

 

「馬鹿なっ、あの位置はここから最も遠く、危険だったっ、なのになぜっ」

 

「相棒が教えてくれたからな」

 

「相棒だと」

 

「龍王機を特殊召喚する時にあの位置にアクションマジックがある事を教えてくれた。

だから、俺はその言葉を信じた、ただそれだけだ」

 

「カードを信じるだとっ、そんな馬鹿げた事を」

 

「当たり前だ、俺はデュエル馬鹿!

だったら、カードを信じないでどうする。

そして、そのおかげで逆転までの道のりができたぜ!」

 

「逆転だとっ」

 

「俺は場にいる龍虎王と虎龍王の2体を墓地へ送る事で超機人 五鋼合体 魁龍虎王・砲戦形を融合召喚する事ができる!!」

 

「なっ」

 

その言葉と共に巨大な砲撃を思わせるロボットへと変形したモンスター。

 

「だがっそのモンスターが出た所で」

 

「誰がこれで終わりだと言った。

変形だ、剣戟形!!」

 

その言葉と共に砲撃の代わり巨大な剣を持ったロボットへとその姿を変わる。

 

「融合モンスターがさらに変わっただと」

 

「剣戟形の効果。

墓地の機械族モンスターを全てゲームから除外する事で相手フィールド上のカード全てを墓地に送ることが出来る」

 

「っ」

 

その一言と共に魁龍虎王を中心に稲妻が走り、全てのカードが破壊される。

 

「っ、だが、もう手札にはカードは」

 

「忘れてないか、置換融合の事を」

 

「そうかっ」

 

俺はそのまま墓地にある置換融合を手に取る。

 

「このカードは墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の融合モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターをエクストラデッキに戻す。

その後、自分はデッキから1枚ドローする。

墓地の龍虎王をエクストラデッキに戻し、ドロー!!」

 

「だがっ、たったカード1枚程度で」

 

「そうか?

たった1枚のカードでも、逆転の可能性はあるもんだぜ!」

 

俺はそのままデュエルディスクに手を伸ばす。

 

「さぁ、お楽しみはこれからだぜ!!」

 

その言葉と共に、俺はそのままカードをドローする。

 

そのカードを見ると共に

 

「行くぜ、必殺!龍王破山剣・天魔降伏斬」

 

その言葉と共に俺の場にいる魁龍虎王は手に持った剣をそのまま構える。

 

「っぐっ!!」LP4000→0

 

すぐにその場から離れようとしたが、既にフィールドにあるアクションカードは、魁龍虎王の剣から溢れ出る雷によって、遮られ、そのまま吹き飛ばされる。

 

「こんなっ無茶苦茶な」

 

「無茶苦茶でも勝ちは勝ちだぜ」

 

そう言い、俺はそのままデッキに仕舞う。

 

「だっだが、またデータは揃った。

これで次は勝てるっ」

 

そう言いながら、奴はそのまま画面を見ようとしたが

 

「えっ。あれ?」

 

「んっ?」

 

何か慌てた様子だが

 

「データがない、どうして」

 

「あぁ、もしかして事故った?」

 

それと共に思い出してみると、思いっきり雷が出ていたし、デュエルの最後は思いっきり吹き飛ばされていた。

 

だから、その時に眼鏡が壊れたのか?

 

「ふっ巫山戯るなっ、おい、どうにかしろ」

 

「えぇ、別に良いじゃん。

それにアクションデュエル中に、そんなの付けていたら、壊れても文句は言えないだろ」

 

「っ」

 

正直に言うと、少し悪いとは思うが、そもそもデュエル中にそんな眼鏡を使うのは反則に近いと思う。

 

まぁ、俺がそんな事を言うつもりはないが。

 

「とにかく、後は刃の奴とデュエルしてすっきりするか」

 

俺はその言葉を最後に今度こそLDSを後にした。



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王の戦い アルトリアVSアルトリウス

本日、FGOの映画を見に行き、その熱が冷めない内に書かせて貰いました。
あそこまで興奮した映画は多分これまでなかったぐらいに面白かったので。
これからもよろしくお願いします。


「ここが次の対戦相手がいる場所、ていうか、でかい」

 

俺はそう言いながら、目の前にある城のような塾に思わず本音を呟いてしまう。

 

赤馬から聞いた次の体制相手がいる場所だと聞いて、やってきたが、戸惑いを隠せない。

 

「とりあえず、頼もう!!」

 

俺はそう言いながら、塾の扉を開いた。

 

そこにいたのは、まるで中世の騎士を思わせる鎧を身に纏ったデュエリストが多くいた。

 

「貴様、ここがナイト・オブ・デュエルズだと分かっての訪問か」

 

そう、俺が入ってきた事に何か気に入らないのか、鎧の奴の一人がこちらに詰め寄ってきた。

 

「えっと、はい。

今日、一応デュエルの約束をした、切札勝遊という者ですが」

 

「誰だ、そんな約束は「止めたまえ」っ失礼っ」

 

俺がそう言っていると、どう答えれば良いのか困っていると、突然聞こえた声。

 

それと共に俺の前に来たのは金色の鎧を身に纏った男だった。

 

「あなたが今回のデュエルの対戦相手である切札勝遊さんですね」

 

「あぁ、そうだ」

 

「彼らが失礼しました。

私はシャルル、今回のデュエルの対戦相手です。

では、こちらに」

 

「あっあぁ」

 

何やら紳士的な態度で俺は思わず動揺するが、そのまま案内されるようにそのまま歩き出す。

 

「実は私個人としても、あなたとの対戦を楽しみにしていました」

 

「俺との?」

 

正直に言うとシャルルという人物をまるで知らない俺は疑問しかなかったが

 

「偶然ですが、あなたのデュエルを見させて貰いました。

その中で出たジャンヌ・ダルク、あの美しい彼女をもう一度見たく、申し込みました」

 

「ジャンヌ、という事はこの町に来たばかりの時の」

 

「はい」

 

それを言われると、俺も実際に照れるな。

 

ジャンヌが褒められた事が自分のように嬉しく思う。

 

「そして、噂で聞いたあなたの英霊デッキ。

そのデッキと私は戦ってみたい。

このデュエルがあなたの命運を賭けた戦いだと分かっていますがどうか「良いぜ」えっ?」

 

「何を驚いているんだ?

別にデッキの指定ぐらい文句は言わないよ。

何よりも」

 

そう言い俺はそのままシャルルを見つめる。

 

「あんたとだったら、面白いデュエルができそうだからな」

 

「ふっ、ありがとうございます。

では」

 

その言葉と共に、俺はデュエル場に出ると、そのままゆっくりと互いに向き合い、デュエルディスクを構える。

 

「「デュエル」」

 

「私のターン、まずは聖騎士アルトリウスを召喚する。

そして手札の聖騎士ガウェインの効果、自分フィールド上に光属性の通常モンスターが存在する場合、このカードは手札から表側守備表示で特殊召喚する。

そして、レベル4のモンスター2体でオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!現れろ、ランク4神聖騎士王コルネウス!」

 

「ガウェインにアルトリウス」

 

その名を聞いて、俺は思わず笑みを浮かべる。

 

「どうした?」

 

「別に、ただ、面白くなりそうだと思っただけだ」

 

あそこまで俺とのデュエルに拘る理由もようやく分かる。

 

ならば、ここはより劇的に面白くやるしかない。

 

「まぁ良いでしょう。

私はカードを2枚伏せて、ターンエンド」

 

「俺のターン、ドロー!

俺は魔法カード、令呪を発動する。

その効果で俺はライフを800払い、デッキから英霊モンスターを特殊召喚する。

俺はデッキから剣の英霊 沖田総司を召喚する」

 

その言葉と共に俺の場に現れたのは新撰組の羽織を身に纏った少女であり、その手には刀を手に持ち、構える。

 

『久し振りの出番ですね、張り切りますよ』

 

「あぁ、頼むぜ。

俺は沖田総司でコルネウスに攻撃!」

 

「この時、速攻魔法栄光の聖騎士団を発動する。

自分フィールドの「聖騎士」モンスター1体を対象として発動できる。

その自分のモンスターが装備可能な装備魔法カード1枚をデッキから選び、そのモンスターに装備する。

私はデッキから天命の聖剣をコルネウスに装備する。

このカードは装備したモンスターを1ターンに1度、戦闘・効果の破壊を無効にする!」LP4000→3000

 

沖田が一気にコルネウスへと接近すると共に、その手に持った刀で攻撃を仕掛ける。

 

だが、それに対して、背中に突然現れた天命の聖剣によって、完全に倒す事はできなかった。

 

「戦闘での破壊は防がれたが、けどまだまだ!

沖田総司の効果、このモンスターが攻撃終了時、自分の手札を3枚まで捨てても良い。

その後、捨てたカードの枚数分、攻撃する事ができる。

俺は手札のカードを2枚捨て、追加攻撃を行う」

 

その言葉と共に宙へと舞っていた沖田はそのまま空中で体制を整え、再びコルネウスへと攻撃を仕掛ける。

 

「罠カード、聖剣の導く未来。

自分フィールドの「聖剣」装備魔法カードの数だけ自分のデッキの上からカードをめくる。

その中から1枚を選んで手札に加え、残りのカードは好きな順番でデッキの上に戻す。

場にある天命の聖剣は1枚のみ、よってデッキをめくれて現れた栄光の聖騎士団を手札に加える」LP3000→2000

 

その言葉と共に手札に加えたカードを見て、笑みを浮かべる。

 

「けど、これでお前を守るモンスターはいないぜ」

 

「それはどうでしょう。

このカードが戦闘・効果で破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。

「神聖騎士王コルネウス」以外の「聖騎士」エクシーズモンスターをエクシーズ召喚扱いとしてEXデッキから特殊召喚し、墓地のこのカードを下に重ねてエクシーズ素材とする。

私はエクストラデッキから神聖騎士王アルトリウスをエクシーズ召喚!」

 

その言葉と共に倒したはずのコルネウスの代わりにアルトリウスがその姿を現す。

 

「アルトリウスの効果により墓地にある天命の聖剣を装備する」

 

「これは、少しやばいな」

 

アルトリウスというモンスターの名を聞いて、俺は少し焦るが、同時に笑みを浮かべる。

 

「けど、そうこなくちゃな。

俺はこれでターンエンド」

 

「なるほど、未だに余裕を見せるか。

良いだろ、私のターン、私はアルトリウスのエクシーズ素材を取り除き、効果を発動。

このカード以外のフィールドのモンスター1体を破壊する。

消えろ、沖田総司」

 

「っ」

 

その一言と共にアルトリウスは手に持った剣を地面に突き刺し、沖田を破壊する。

 

『ぐっすいませんっ』

 

「さらに私は栄光の聖騎士団を発動し、デッキから聖剣カリバーンを手札に加え、手札の聖剣ガラディーンと聖剣カリバーンの2枚を装備する」

 

その言葉と共にアルトリウスの攻撃力は1500上がり、容易に俺のライフを削る事ができる攻撃力へと変わった。

 

「バトル、アルトリウスでプレイヤーに直接攻撃!!」

 

「まだだ、俺は手札のアンクリボーを捨て、効果。

墓地にあるモンスターを特殊召喚する」

 

「また沖田総司か」

 

「いいや、正直に言うと、そのモンスターを見た時から、戦って欲しかった相手なんだよ」

 

「何?」

 

その言葉に疑問に思っている間にも、俺の目の前に現れた一人の少女がそのままアルトリウスの攻撃を受け止める。

 

「召喚、剣の英霊 アルトリア・ペンドラゴン!」

 

「っ」

 

その言葉と共にアルトリアがその場に現れ、空気によって隠れている剣でその攻撃を受け止める。

 

「アルトリアだと」

 

「まさか、それが君のデッキのアーサー王」

 

「まぁそういう事。

そしてアルトリアが召喚された時、デッキから聖剣エクスカリバーを手札に加える」

 

「っなるほど、確かにそれは面白い!!

だが、攻撃力は既にこちらの方が上!!」

 

そう言い、アルトリウスはそのまま攻め込むように攻撃を仕掛ける。

 

その攻撃に耐えきれず、アルトリアはそのまま吹き飛ばされる。

 

「ぐっだが、これでバトルフェイズは終了した。

よって、手札からクリボーンの効果。

このターン、戦闘によって破壊されたモンスターを墓地から特殊召喚する」LP3200→2500

 

その言葉と共に再び姿を現したアルトリアはそのまま剣を構える。

 

「私はこれでターンエンド。

さて、これが最後のチャンスだぞ」

 

「チャンスも何も問題ない!

なんだって、俺の場には既に逆転する術はあるから!

俺のターン、俺はツインツイスターを発動、手札を1枚捨て、場にある天命の聖剣とガラディーンを破壊する。

そして、聖剣エクスカリバーをアルトリア・ペンドラゴンに装備する」

 

その一言と共にこれまで風によって隠されていたエクスカリバーがその姿を現す。

 

「アルトリアでアルトリウスに攻撃!」

 

「「っ!」」

 

俺の一言を合図に、アルトリアはそのままアルトリウスに接近し、そのまま戦い始める。

 

互いに持つ剣は聖剣であり、同じエクスカリバーである。

 

そんな同じ存在同士の戦いは、やがてアルトリウスが力負けし、そのままアルトリアによって切り裂かれる。

 

「ぐっ」LP2000→1200

 

「アルトリアの効果。

このカードの攻撃だ相手モンスターを破壊したとき、そのモンスターの攻撃力分のダメージを相手プレイヤーに与える」

 

その一言と共にさらに追撃を行うようにアルトリアはそのまま剣を振り上げ、最後の一撃を与える。

 

「ここまでか」LP1200→0

 

それと共に、今度こそ決着がついた。

 

「ふぅ、大丈夫か」

 

「えぇ、いや、まったく、参りましたよ」

 

そう言いながら、デュエルディスクにセットされているアルトリアを見つめる。

 

「まさか、アーサー王までデッキに入っていたとは」

 

「女だったので、がっかりしたか?」

 

「とんでもない。

むしろ、楽しみが増えました」

 

そう言いシャルルもまた笑みを浮かべる。

 

「舞網チャンピオンシップであなたと再び戦う時がね」

 

「そうか、だったら、また戦おうぜ」

 

「えぇ」

 

その言葉と共に俺は再び握手をする。

 

「さて、それじゃ、ここにいる奴らともデュエルするか!!}

 

「えっ、今終わったばかりなのにですか?」

 

「あぁ、俺はデュエル馬鹿だからな」

 

「あはは、まったく、変わった人だ」



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音響なアイドル

今回の対戦相手はジェットプテラさんの幻月 奏光です、
使用デッキに関しては原作キャラが使用しているデッキの混合という事もあり、変更させて貰いました。
対戦相手は、まだまだ募集していますので、皆様の応募、お待ちしています。
また、対戦相手を送る際の注意事項の方もすいませんが、確認お願いします。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=264616&uid=45956


「スターダムデュエル塾?」

 

「何でも、アイドルを育成する事を目的にしているデュエル塾だって!」

 

そう言いながら、俺は今回の対戦相手がいる塾へと向かっていた。

 

そんな俺になぜかついてきたのはアユちゃんだった。

 

「それにしても、遊矢の応援は大丈夫なのか?」

 

「遊矢お兄ちゃんは今日は別の用事だって。

それに前からこの塾には興味があったの!!」

 

それと共に目を輝かせながら言うアユちゃんを見て、このまま塾を乗り換えないのかどうか気になる所。

 

「とりあえず、ここだけど」

 

そう言いながら、俺が見つめた先には既に準備ができているのか、空中でフィールドが展開していた。

 

「待っていたわ、あなたが、今回の対戦相手の切札勝遊ね」

 

「おぉ、目立っているな」

 

それと共に既に待っていた対戦相手が立っていた。

 

「おぉ、パンツが見えないのか」

 

「勝遊お兄ちゃん、それは最低だよ」

 

「いや、だって、あんな所で、あんなフリフリだぞ」

 

俺はそう思わず思った事を呟くが

 

「心配ご無用。

アイドルはそういうのも計算済みよ」

 

「・・・そうなのか」

 

「なんか一瞬、残念そうだったよね」

 

「とにかく上がってきなさい。

ここで格の違いを見せてあげるわ」

 

「格?

俺、別にあんたと会った事ないけど」

 

本気でそう思い、俺は言うが

 

「ペンデュラム召喚の始まりである榊遊矢、そして現在は勝ち続け、あの赤馬零児にも注目されている切札勝遊。

その両方が未だにプロとしての自覚が足りない貴方達に、この幻月 奏光がその格の違いを見せる為よ」

 

「ようは自分よりも目立っているから邪魔という訳?」

 

「そういう意味もありますね」

 

なるほど、だからこの機会にそれを見せつけるという訳か。

 

「それはそれで面白いな」

 

「えっ?」

 

これまでとは違って、相手はこちらを舐めているという訳ではなさそうだ。

 

本気で自身との差を見せつけるデュエル。

 

これはこれまでやった事がないので、気になる所だ。

 

「さて、アクションフィールドもフィールドだからな

アユちゃん、ごめんだけど、俺のコートを預かってくれないか」

 

そう言いながら、俺は何時も着ているコートをアユちゃんに預ける。

 

「えっうん、分かったって、えぇ!」

 

そう言いながら、俺から受け取ったコートを持って、驚いたように見る。

 

同時に俺は既にアクションフィールドに立っている幻月の元へと向かう。

 

「よっと、やっぱり身体が軽いな」

 

「あなた、どういう身体能力をしているんですか」

 

その動きを見て、驚きを隠せない様子で見ているが

 

「いやぁ、普段からデッキケース代わりにしているコートが重いからな。

身体が軽くなった分、やっぱり結構動けるな」

 

はっきり言えば、あのコートは色々と改造しているのでカードの枚数は既に1000枚超えており、はっきり言うと物理法則を超えているのではないかと思える程の収納枚数だ。

 

その分、重くなっているが、日々着続けている事もあってか、以外と身体能力は高い程だと自負している。

 

「さて、それじゃ、始めるとするか」

 

「ふぅ、まぁ良いでしょう。

デュエルが始まる以上、容赦はしません」

 

そう言い、互いにデュエルをする為に構える。

 

「「デュエル」」

 

「私のターン。

まずはアンプリファイヤーを発動します。

このカードがフィールドゾーンに存在する限り、「音響戦士」カードの効果が発動する度にこのカードに音響カウンターを1つ置きます。

私はモンスターを伏せて、これでターンエンドです」

 

「あれ、派手には動かない?」

 

「始まりは静かに、徐々に盛り上げていくのもアイドルです」

 

「そうか、だったら、こっちは初めから盛り上がっていくぜ、俺のターン!

俺は手札から融合を発動する。

手札のメックヴァラヌス・板場 弓美、メックヴァラヌス・寺島 詩織、メックヴァラヌス・安藤 創世を融合!

現れろ、デヴァステイター・寺島 詩織!」

 

「いきなり融合っしかも可愛いっ」

 

幻月はそう言いながら、召喚された寺島を見ながら、その感想を呟いた。

 

まぁ、手札に偶然揃ったけど、今は守備表示のモンスターを相手にするには丁度良い。

 

「デヴァステイター・寺島 詩織は召喚に成功した時、このモンスターは貫通能力を得る。

よって、そのまま伏せモンスターに攻撃する!」

 

「しかしっ、伏せられている音響戦士サイザスの効果っ!

このモンスターがリバースした時、このカードがリバースした場合に発動できる。デッキから「音響戦士サイザス」以外の「音響戦士」モンスター1体を手札に加える。

私はデッキから音響戦士ギータスを手札に加えます」LP4000→3700

 

その言葉と共にキーボードギターを持った奇妙なモンスターが貫かれると共に、それと連動するように後ろに設置されているフィールド魔法のゲージが一つ上がった。

 

「ゲージが上がった?」

 

「アンプリファイヤーは音響戦士が効果を発動させる度に音響カウンターを増やします。

今、サイザスの効果が発動されたので、音響カウンターは一つ追加されます」音響カウンター0→1

 

何をやるつもりか分からないが、油断はできない事は分かっている。

 

「俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

 

「私のターン。

まずは音響戦士ギータスを手札から通常召喚、その効果で墓地にある音響戦士サイザスを特殊召喚します。

さらに魔法カード、トランス・ターンを発動。

場にいるサイザスをリリースし、レベルが一つ上の音響戦士マイクスを特殊召喚します。

このカードが召喚・特殊召喚に成功したターン、自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズにモンスター1体を召喚できます」音響カウンター1→3

 

そこから行われたのは怒濤の展開だった。

 

先程までの静かな言葉から考えられないように、瞬時にモンスターが召喚されていった。

 

レベル調整を行いながら、音響カウンターを増やしていく。

 

その狙いは一体何なのか、少し気になる。

 

「さっきのサイザスの破壊は全部計算通りだったのか」

 

「その通りです。

アイドルとは、観客を興奮させるのが一番。

そして、それは緻密な計算の上で行う事。

私はさらに手札からダウンビートを発動します。

ギータスをリリースして、デッキからドラムスを特殊召喚。

同時に速攻魔法地獄の暴走召喚を発動し、デッキからドラムスを2体特殊召喚します」

 

「あっという間に場にモンスターで埋められた」

 

確かに驚くべき所ではある。

 

何よりも

 

「俺は特殊召喚できないな、これじゃ」

 

俺の場には通常召喚できるモンスターがいない為、地獄の暴走召喚の恩恵は貰えない。

 

ここは結構痛い所だ。

 

「ドラムスの効果で場にいるマイクスと1体のドラムスの属性を水に変更。

これにより、音響カウンターは5になり、その効果を発動します」音響カウンター3→5

 

「音響カウンターを使って何を」

 

「フィールドの「音響戦士」カードの数×300ダメージを相手に与えます。

場にいるのは3体のドラムスとマイクス、合わせて4体。

よって1200のダメージを与えます」

 

「ぐっ」LP4000→2800

 

ここまで揃えたのは、まさか一気にダメージを与えてくるとは。

 

「ここからがショータイムです!

まずはレベル5のマイクスにレベル2のドラムスをチューニング、シンクロ召喚!

現れろ、アーカナイト・マジシャン!」

 

「シンクロ召喚だって」

 

「そう、そして、アーカナイト・マジシャンの効果でこのカードがS召喚に成功した場合に発動する。このカードに魔力カウンターを2つ置く。

そして、自分フィールドの魔力カウンターを1つ取り除き、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。その相手のカードを破壊する」

 

「俺は速攻魔法融合解除を発動する。

デヴァステイター・寺島 詩織を融合解除し、融合素材になったモンスターを特殊召喚する。

3体は特殊召喚に成功した効果でデッキから各々のモンスターを手札に加える」

 

「ですが、魔力カウンターはまだ残っています。

魔力カウンターを一つ使い、メックヴァラヌス・寺島 詩織を破壊する」

 

「けど、これで攻撃力は400のモンスターになった」

 

「えぇ、ですからここで交代です。

私はレベル7のアーカナイト・マジシャンにレベル2のドラムスをチューニング!

シンクロ召喚!灼銀の機竜!」

 

「まだっ変化するのか」

 

「えぇ、勿論。

灼銀の機竜の効果。

1ターンに1度、自分の手札・墓地及び自分フィールドの表側表示モンスターの中からチューナー1体を除外し、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

私は墓地に送られたドラムスを除外し、場のメックヴァラヌス・安藤 創世を破壊!」

 

それと共に俺の場はあと一体だけ残されてしま。

 

「そして、レベル9の灼銀の機竜にレベル2チューナーのドラムスをチューニング!

シンクロ召喚、星態龍」

 

その言葉と共に現れたの、フィールドに埋める程の巨大なドラゴンだった。

 

「星態龍の効果。

このカードは自身以外の全ての効果を受け付けない。

そのままメックヴァラヌス・板場 弓美に攻撃!」

 

「ぐっ」LP2800→900

 

その言葉と共に凍てつく程の熱気が俺を襲い掛かる。

 

しかし、これはやばい。

 

目の前にいるモンスターのその圧倒的な攻撃力もそうだが、音響戦士は恐らくシンクロを行うのに特化したモンスターだろう。

 

だから、このターンで決めなければ負ける。

 

「私はこれでターンエンド。

どうですか、この華麗なステージは」

 

「あぁ確かに驚いたよ。

シンクロを重ねる度に強くなっていくのは本当に華麗だった。

けどな!!

 

その言葉と共に、俺はデッキに手を置く。

 

「デュエルはまだ、終わっちゃいねぇ。

あの人は言った。

このドローで世界がガラリと変わるかもしれない。

そこから来るわくわくを、俺は信じる」

 

「わくわく?」

 

それと共に、俺は一つの希望を乗せるようにカードをドローする。

 

「よしっ、行くぜ!

まずは手札からメックヴァラヌス・寺島 詩織を召喚する。

その効果でデッキからメックヴァラヌス・安藤 創世を手札に加え、二重召喚を発動する。

手札のメックヴァラヌス・安藤 創世を召喚し、その効果で手札のメックヴァラヌス・板場 弓美を特殊召喚する。

そしてレベル4のモンスター3体でオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

現れろ、デヴァステイター・板場 弓美!!」

 

「だけど、そのモンスターだけで、果たしてトリシューラは倒せない」

 

「あぁ、だからこの時、オーバレイユニットを一つ使い、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。このターン、相手モンスターは2000ダウンさせて、バトルだ!

そして、この時、速攻魔法コンセントレイトを発動!

自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力はターン終了時までその守備力分アップする。このカードを発動するターン、対象のモンスター以外の自分のモンスターは攻撃できない。」

 

「それでは」

 

「星態龍の攻撃力は今は1200。

コンセントレイトの効果によって、今の攻撃力は5200。

よって、ダメージは」

 

「4000!!」

 

「行けぇ!!」

 

その言葉と共に放たれた巨大な赤い一撃は星態龍を貫き、その叫び声と共に消え去った。

 

「まさか、一気にここまで」LP3700→0

 

デュエルが終了の合図と共に、俺はそのままデュエル場を降り立つ。

 

「ガッチャ、楽しいデュエルだったぜ」

 

俺はそのままこれまで通り、挨拶をすると共に、そのままコートを預けていたアユちゃんを見ると

 

「うぅ、重い」

 

「あっごめん」

 

見ると、コートの重さに耐えきれず、そのまま降ろしてしまうアユちゃん。

 

「まさか、ここまでとは。

ですが、良いでしょう。

ここは素直に負けを認めます、しかし」

 

「うわっと」

 

俺はすぐに降り立ち、コートを着ていると、後ろから幻月が叫ぶ。

 

「次のデュエルでは絶対に私が勝利します!!」

 

それと共に自信満々に宣言するようにこちらに目を向ける。

 

「良いぜ、デュエルだったら、何時でも歓迎だ」

 

 




現在、思いつく限りのデッキテーマでのアンケートを行っています。
投票数が多いデッキテーマを次回使用したいと思います。
また、投票したデッキテーマで登場して欲しいキャラに関しては下記で募集しております。
それ以外にも作者のオリジナルカードも追加しますので、皆様の応募、お待ちしています。

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=263708&uid=45956


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雄叫びの逆転

今回の対戦相手は龍牙さんの黒井 友希です。
まだまだ対戦相手は募集しておりますので、皆様の応募、お待ちしています。


「前回に引き続き、また向こうからの指名か。

それで、今回は」

 

「えっと、はい。

以前から気になっていたので」

 

そう言いながら、今回一緒に来ているのは俺と同じぐらいの時期に入ってきたタツヤ君だ。

 

なんでも、元々は遊勝塾ともう一つの候補として選んでいたという塾という事で気になっていたらしい。

 

「それにしても、ここはここで凄い所だな」

 

前回がアイドルのステージだとすれば、ここは図書館と言って良い場所だ。

 

そう見ていると

 

「えっと、あなたが遊勝塾の切札勝遊さんですか?」

 

「んっあぁ」

 

俺達が入り口前にいる事で気になったのか俺に話しかけた子に振り返る。

 

どうやら黒髪の子のようだが

 

「君は?」

 

「私は黒井友希です。

えっと、その、今回の対戦相手です」

 

その言葉に俺は思わず振り返る。

 

「えっ、マジで」

 

「あっごっごめんなさいっ」

 

「そこまで言わなくても大丈夫だけど」

 

なんだか、これから戦う相手なのに、ここまで言われるのは少し堪える。

 

「とにかく、ここがデュエルフィールドです。

それでは」

 

その言葉と共に黒井はそのままデュエルディスクを構えると共に

 

「始めましょうか」

 

それと共に聞こえた静かな声は先程のように怯えていた声ではなかった。

 

「へぇ、面白そうじゃないか」

 

「雰囲気が一気に」

 

それに戸惑うのも無理はない。

 

だが、同時に強敵だと思わせるには十分で、俺はそのままデッキを構える。

 

「こういう相手、嫌いじゃないぜ」

 

「そうですか。

私としてもあなたのように未知のデュエリストと戦うのは楽しみでしたので」

 

「そう行って貰えると光栄だぜ」

 

その言葉と共に俺もまたデュエルディスクを構える。

 

「それじゃ、始めるぜ「デュエル」」

 

「俺のターン。

まずは手札からシャウトモンを召喚する」

 

それと共に出てきたの小柄な赤い竜であり、その手には自身と同じ大きさのマイクを手に持ったドラゴン、シャウトモンが現れる。

 

『なんだぁ、ここは!?

本だらけじゃないかよ、俺、こういう所苦手なんだよなぁ』

 

シャウトモンが場に出ると共にがっくりしたようにそのまま落ち込んでいるが、まだ始まったばかりだ。

 

「あれ、あのモンスターの後ろにモンって付いてるけど、もしかして」

 

「この時、シャウトモンの効果。

このモンスターと手札のモンスターを墓地に送る事でレベル4以下のシャウトモンと名の付くモンスターを融合召喚できる!」

 

「えっ!」

 

「行くぜ、シャウトモン!バリスタモン!デジクロス!」

 

『『デジクロス!』』

 

俺の言葉に合わせるようにシャウトモン、そして手札にあるカブトムシを思わせる機械モンスター、バリスタモンがそのまま飛び出し、そのまま一つに合わさる。

 

「デジクロス?」

 

「まぁ融合みたいな感じだよ、という事で融合召喚!「『シャウトモン✕2!!』」

 

俺の言葉に合わせるようにバリスタモンの装甲を身に纏ったシャウトモンはそのまま肩を回しながら、構える。

 

「なんだか、思っていたのと違う」

 

「あら」

 

シャウトモン✕2の姿を見て、少しがっかりしているようだ。

 

「まぁ良いか。

シャウトモン✕2の効果。

このモンスターがシャウトモンと名の付くモンスターの効果で特殊召喚された場合、カードを1枚ドローする。

さらに、シャウトモン✕2の効果!

このカードをリリースし手札を1枚墓地に送るかフィールド上のモンスターを1体リリースする。手札からレベル6以下の「シャウトモン」と名のつく融合モンスターをエクストラデッキから1体融合召喚扱いで特殊召喚する。

俺は手札のドルルモンと共にリリースし、さらにデジクロス!『シャウトモン✕3!!』」

 

その言葉と共に現れたのは、身体にドリルがあるデジモンであり、そのままシャウトモン✕2と共に宙に舞い、新たな姿、シャウトモン✕3へと姿を変える。

 

「再びシャウトモンの効果でカードを1枚ドローし、俺はカードを2枚伏せて、ターンエンドだ」

 

『なんだ、まだデジクロスしないのか?』

 

「相手の出方が分からないのに、そんな事できるか」

 

シャウトモンは確かに単体で次々と融合召喚ができるモンスターだが、倒されたら、それで一気に終わってしまう。

 

ならば、ここは慎重になるのが一番のはず。

 

「慎重ですか。

けど、私のターン、まずは儀式の準備を発動します。

デッキからレベル7以下の儀式モンスター1体を手札に加える。その後、自分の墓地の儀式魔法カード1枚を選んで手札に加える事ができる。

私はクラウソラスの影霊衣と影霊衣の降魔鏡を手札に加え、そのまま影霊衣の降魔鏡を発動。

手札の影霊衣の術士 シュリットをリリースし、クラウソラスの影霊衣を儀式召喚!」

 

それと共に黒井の身体は緑色の鳥を思わせる鎧を身に纏った。

 

「あれって、勝遊さんと同じ!」

 

「同じ?

よく分からないですけど、最近になって追加されたシステムで特定のモンスターはこうしてデュエリストと一体化できるようになったそうよ」

 

「・・・あぁ、まじか」

 

どうやら、俺とのデュエルを見て、赤馬零児が参考にしたようだ。

 

まさか、ここまでとはな。

 

「クラウソラスの効果。

エクストラデッキから特殊召喚された、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。ターン終了時まで、そのモンスターの攻撃力は0になり、効果は無効化される。この効果は相手ターンでも発動できる」

 

「なっ!」

 

『えっうわぁっ、身体が動かねぇ!?』

 

その言葉と共にシャウトモン✕3の動きが鈍くなる。

 

「まだです。

さらに効果が無効化されているモンスターがフィールドに存在する場合、自分・相手のメインフェイズに発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。

現れて、妖眼の相剣師!!」

 

その言葉と共に黒井の横に降り立ったのは別のモンスターだった。

 

「相手の攻撃力を0にしただけではなく、さらにモンスターを召喚するなんて」

 

確かにそこは驚く事だが、それ以上にやばいのは、黒井の手札だ。

 

ここまでの状況で、未だに黒井の手札は3枚も残っている。

 

「バトルです。

まずは私でシャウトモン✕3に攻撃します!!」

 

その言葉と共にシャウトモン✕3に襲い掛かる。

 

「だが、まだだ!

俺は速攻魔法クロスローダーを発動する。

このカードは2つの効果の内、一つを使う事ができる。

俺はその内の一つ、自分の手札及び自分フィールドのモンスターカードを装備カード扱いとして自分のモンスター1体に装備する」

 

「装備カード」

 

その言葉と共に俺は手札に来ていたカードを見る。

 

「俺は手札にあるウォーグレイモンをシャウトモン✕3に装備させる!!

その名も『シャウトモン✕3W!!』」

 

その言葉と共にシャウトモン✕3の片腕にはウォーグレイモンの特徴でもあるブレイブシールド、もう片方にはウォーグレイモンの頭部を模した剣が装備された姿。

 

それはまるでオメガモンがウォーグレイモンの力だけで変身したような姿へと変わっていた。

 

「クロスローダーの効果、装備モンスターは装備されたモンスターの元々の攻撃力の半分の攻撃力を得る!

よって、今の攻撃力は1250!!」

 

『よしっ少しは力が戻ったぜ!!』

 

その言葉と共にシャウトモンはそのまま腕を振り上げた。

 

それによって、こちらに迫っていた黒井は瞬く間に吹き飛ばされる。

 

同時に妖眼の相剣師が黒井を受け止める。

 

「シャウトモン✕3の効果!

のカードの攻撃で相手モンスターを破壊した時、そのモンスターの攻撃力か守備力のどちらか高い方の数値のダメージを相手プレイヤーに与える!」

 

「まさか、速攻魔法で、モンスターを装備するとは。

しかも、あくまでも装備扱いだから、特殊召喚扱いではない。

ライフもここまで削られるとは。

けど、関係ない。

妖眼の相剣師でシャウトモン✕3Wに攻撃」LP4000→1700

 

その言葉と共に妖眼の相剣師が襲い掛かる。

 

「だけどっ俺はこの時、もう一枚の速攻魔法、クロスオープンを発動する。

自分フィールド上の特殊召喚モンスターをリリースする

その後自分または相手の墓地からその特殊召喚モンスターの素材とされたモンスターを特殊召喚する。

俺はシャウトモン✕3Wをリリースし、墓地からシャウトモン✕2、ドルルモンを特殊召喚する!」

 

「今度は墓地から。

これではまた、けど倒すべきモンスターは既に分かっている!

シャウトモン✕2に攻撃」

 

「ぐっ」

 

『すまねぇ!!』

 

その言葉と共に妖眼の相剣師の一撃によって、シャウトモン✕2はそのまま吹き飛ばされ、フィールドに激突する事で、一冊の本が俺の元へと落ちる。

 

「ぐっ」

 

「私はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

「俺のターン!よしっ!

俺は手札から魔法カードアイアンコールを発動する。

その効果で墓地から蘇れ、シャウトモン✕2!

そして、そのままシャウトモン✕2の効果で、再び現れろ、シャウトモン✕3!!」

 

「やはり、その蘇生手段を持っていたか。

だが!!」

 

『なっ』

 

シャウトモン✕3が現れると共に、その動きが止まった。

 

「シャウトモン✕3!」

 

「妖眼の相剣師は相手が特殊召喚した時、手札、デッキ、エクストラデッキのいずれかに召喚された場合に発動できる効果を持つ。

そして、エクストラデッキの場合、デッキから特殊召喚されたそのモンスター1体を選んで破壊する」

 

「ぐっ、俺はシャウトモンの効果でカードを1枚ドローする」

 

俺はそう言いながら、カードを1枚ドローする。

 

先程の言葉から考えても、このままシャウトモンを蘇生させても、再び妖眼の相剣師の効果で破壊されるだけ。

 

「俺はこれでターンエンドだ」

 

「何も仕掛けない。

いや、仕掛ける事ができないのが正しいか。

私のターン、私は再び影霊衣の降魔鏡を発動。

その効果で手札の影霊衣の術士 シュリットを墓地に送り、ブリューナクの影霊衣を儀式召喚」

 

「っ」

 

その言葉と共に場に揃っているモンスター2体、合計で攻撃力でライフを瞬く間に0にする事ができる。

 

「あなたに猶予を与えれば、それだけ不利になる。

だからこそ、ここで一気に終わらせます。

まずは私で直接攻撃」

 

その言葉と共に俺に向かって襲い掛かる氷の剣が俺を貫こうとする。

 

だが

 

「それはどうかなぁ!!」

 

「なに!!」

 

『うおおぉぉぉ!!!』

 

その雄叫びと共に地面から突然響いた声と共に黒井に向けて巨大な拳を振り上げる。

 

そこに現れたのはシャウトモン✕3だった。

 

「なぜ、シャウトモン✕3が、はっ」

 

「へへっ」

 

そう言いながら、俺は手札にあるアンクリボーを見せ、そのまま墓地に置く。

 

「アンクリボーの効果で俺に直接攻撃される直前にシャウトモン✕3を特殊召喚した」

 

「だがっ、それだけでは私は倒せない!!」

 

「あぁ、けどシャウトモンのおかげで、ピンチは脱したぜ」

 

そう言いながら、俺は落ちていた本を見せる。

 

「それは」

 

「さっきの衝撃でページが捲れて見つけたんだよ、アクションマジック」

 

それと共に俺は手に取っていたアクションマジックの効果が表示される。

 

「強化の魔導書っ、攻撃力を500上げるアクションマジック。

こんな土壇場で」

 

「正直言って、本当にやばかった。

けど、おかげで状況はなんとかできそうだ!!

シャウトモン✕3の効果!

このカードの攻撃で相手モンスターを破壊した時、そのモンスターの攻撃力か守備力のどちらか高い方の数値のダメージを相手プレイヤーに与える」

 

「ぐっ」LP1700→0

 

その一言と共に黒井は完全にライフが0へとなり

 

「あっしまっ」

 

それと共に黒井が落ちそうになるが

 

『うわぁ、危ねぇ』

 

それをシャウトモンがすぐに黒井を受け止め、そのまま地面にゆっくりと降ろす。

 

「サンキュー、シャウトモン」

 

『別に良いぜ。

何より、ここまで戦った相手だからな』

 

それと共にシャウトモンはそのまま姿を消した。

 

「今のは、モンスターが。

いえ、気のせいでしょう」

 

シャウトモンの行動に一瞬驚いたようだが、すぐに気のせいだと思って、首を横に振る。

 

「それよりも、まさか、ここまでやられるとは。

結局ライフを削る事もできなかったですし」

 

「いや、それは違うよ。

正直、あの時、アクションマジックが取れなかったら、逆転なんてできなかったよ」

 

アンクリボーで特殊召喚できたシャウトモン✕3でも倒せず、負けた可能性の方がずっと高い。

 

だから、これは本当に偶然だ。

 

「なるほど、でしたら、その次の戦いを楽しみにしておきます」

 

「こっちだって」

 

何よりも今回の戦いで分かった事は大きい。

 

エクストラデッキから召喚されるモンスターを封じられたりする事も含めて、デュエルは未だに大きな可能性がある事。

 

「さて、とりあえず公式戦は確か残り2回か」

 

赤馬から言われた公式戦6連勝まで残り2人。

 

戦えば、戦う程、相手が強くなっている気がするが、それもまた楽しみの一つだ。

 

「さて、次は一体どんな奴なのか」




アンケートの結果、シンフォギアの『シンフォギア装者』が次々回に登場予定になりました。
現在、活動報告ではシンフォギア装者のカードを募集しております。
皆様の応募、お待ちしてします。

また、これまで募集していたシンフォギア装者とはまた別の路線のカードとして、下記の例を書かせて貰いました。
興味がある方はぜひ、応募、お願いします。

シンフォギア装者 立花響
レベル4/光属性/戦士族/攻1500/守1000
効果・チューナーモンスター
⑴このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時、デッキから装備魔法を一枚手札に加える。
⑵このカードが『ガングニール』を装備している時、自分・相手のバトルフェイズに発動できる。
自分の手札にあるモンスター一体とこのモンスターで、エクストラデッキから「立花響」と名の付くモンスター1体をシンクロ召喚する。
⑶自分の場のシンクロモンスターが場から離れた時、墓地にあるこのカードとガングニールをデッキに戻しても良い。
そうした場合、カードを1枚ドローする。

撃槍・ガングニール
装備魔法
⑴自分の場に「立花響」と名の付くモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時発動できる。
墓地のこのカードを、そのモンスターに装備する事ができる。
⑵自分のバトルフェイズ時、このカードを装備しているモンスターのレベルを1から7に変更する事ができる。

IGシンフォギア装者 立花響
レベル8/闇属性/戦士族/攻3000/守1000
効果・シンクロモンスター
「立花響」と名の付くチューナー+闇属性モンスター1体以上
⑴このモンスターがバトルする時、モンスターの攻撃力を1000上げる。
⑵このカードがバトルに勝利した時、もう一度攻撃する事ができる。
⑶このカードの攻撃力が5000以上の時のバトル終了時、このカードをエクストラデッキに戻す。

IGはイグナイトギアの略称です。


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激闘!光の巨人VS暗黒の龍

今回の対戦相手はゲルゲさんのダークネスマスター ショウです。
対戦相手はスタンダード次元は勿論の事、これからのストーリー展開で融合、シンクロ、エクシーズ次元のデュエリストも募集しておりますので、皆様の応募、お待ちしています。


「ここは次の対戦相手がいる場所だけど」

 

目的の塾は意外と地味という印象が強い。

 

だが、それとは正反対で人の数は多い。

 

「なんかイベントがあるのか、えっと、デュエル場は」

 

俺はそのままデュエル場に入っていくと

 

「ふふっ、待っていたぞ、我が対戦相手!!」

 

「んっ」

 

その言葉と共にデュエル場が暗闇に覆われ、そのまま黒く光る炎と共に現れたのは奇妙な格好をした男だった。

 

「我が名はダークネスマスター ショウ!

さぁ、デュエルを始めよう」

 

「ダークマスター?

なんの闇の主人なんだ?」

 

「ふふっ、万物のだ」

 

「闇はそこまで万能じゃないけど?」

 

「えっと、それはえっと」

 

「・・・・」

 

俺はしばらく見つめていると

 

「・・・デュエルだ」

 

「まぁ良いか、良いぜ!!」

 

その言葉と共に俺はそのままデュエルディスクを構える。

 

「「デュエル」」

 

「俺のターン。

まずは魔法カードトレード・インを発動する。

手札の暗黒界の龍神 グラファを墓地に捨て、カードを2枚ドローする。

さらに、手札抹殺を発動し、互いに手札を全て捨て、捨てた枚数分だけカードをドローする」

 

「自分でわざわざ手札を増やして、そのまま捨てるのか?」

 

「いや、これは」

 

「気づいているようだな。

この時、手札抹殺の効果で捨てられた暗黒界の尖兵 ベージ、暗黒界の武神 ゴルド

を特殊召喚する。

さらに暗黒界の狩人 ブラウの効果でカードを1枚ドロー、暗黒界の術師 スノウ

の効果でデッキから暗黒界の取引を手札に加える。

さらに暗黒界の尖兵 ベージを手札に戻し、墓地に存在する暗黒界の龍神 グラファを特殊召喚する。

俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

「えっえぇ!?

いきなりモンスターがあんなに出てきて、しかも手札が減っていない!」

 

そう、あれ程展開したにも関わらず、未だに手札は減っていない。

 

この状況にさすがに周りは驚いているようだ。

 

「そう、これこそが俺の暗黒界の力!

さぁ、この闇の前に絶望するが良い!!」

 

そう言いながら、こちらを見つめるが

 

「闇ねぇ。

悪いが、その程度の闇じゃ、俺の前では無意味だぜ」

 

「何?」

 

俺はそう言いながら、ドローしたカードをそのままデュエルディスクに装填する。

 

同時に目の前に現れたのは一つのアイテムだった。

 

「魔法カード、スパークレンス。

)自分フィールド上にモンスターが存在せず、相手フィールド上にモンスターが存在する時発動できる。ライブポイントを800ポイント払うことでデッキまたは手札から「U・HERO ティガ」を1枚特殊召喚することができる」LP4000→3200

 

「ティガ?」

 

その言葉に疑問に思っている間にも、俺は手の中に収まっているスパークレンスを両腕をクロスし、腕を大きく回してスパークレンスを空に掲げる

 

「ティガ!!!」

 

その言葉と共に俺の身体は光に包まれ、やがてそこには俺と一体化したティガがその姿へと変わる。

 

「おぉ!!

ヒーローへの変身!!痺れる!!!」

 

「まさか、貴様、光の使者だったのか!!」

 

「いいや、これは人の心の光が具現化した姿だ」

 

「人の光っ、なるほど、面白い!

ならば、その光、すぐに打ち砕いてやる!

速攻魔法、手札断札!

その効果で俺は手札の暗黒界の龍神 グラファと暗黒界の軍神 シルバを墓地に送り、その効果を発動する。

ゴルドを特殊召喚、そしてグラファはカードの効果によって手札から墓地へ捨てられた場合、相手フィールド上に存在するカード1枚を選択して破壊する!」

 

「あぁティガが!!」

 

それと共にショウの墓地から放たれた黒い雷は真っ直ぐと俺の元へと飛んでくる。

 

だが、雷を身体に浴びても、俺はそのまま無傷だった。

 

「なにっ」

 

「U・HEROティガの効果。

このカードは相手の効果の対象にはならない」

 

「なっ」

 

「それじゃ、こっちから行くぜ。

まずはゴルドにバトル!!」

 

それと共に俺はそのまま真っ直ぐとゴルドへと激突する。

 

ゴルドはその手に持った剣で対抗するように、振り下ろした。

 

だが、俺はすぐにその剣を受け止め、そのままゴルドの胴体に突っ込むと同時に体を高速で回転させて弾き飛ばす。

 

それによって、ゴルドはそのまま吹き飛ばされ、爆散する。

 

「ぐっ、光の戦士がまさかここまでとは」LP4000→3000

 

「まだだ!

俺はさらに速攻魔法タイプチェンジを発動。

自分フィールド上の「U・HERO」と名のつくモンスター1体をデッキに戻し、自分のEXデッキからそのモンスターと同じ名称を含む融合モンスター1体を融合召喚扱いで特殊召喚する」

 

「なに、融合だと」

 

その言葉と共に、俺は両手をクロスさせ、そのまま振り下ろす。

 

同時に俺の身体は先程までの赤と紫が一緒にあったのが、赤一色へと変わる。

 

「赤い姿に変わった!」

 

「しかも、融合、つまり特殊召喚という事は」

 

「あぁ、そのままバトルを続ける。

俺はジルバに攻撃する」

 

それに気づいたジルバはまた剣を構えるが、それよりも前に俺は両腕を左右から上にあげ、胸の前に集めた超高熱のエネルギーを光球にして放つ。

 

それによって、ジルバは完全に焼かれ、そのまま崩れ落ちる。

 

「先程よりも攻撃力が上がっているだとっ」LP3000→1500

 

「あぁ、俺はカードを1枚伏せて、これでターンエンドだ」

 

「俺のターン。

くくっ、確かにその姿、力に優れているようだ。

だが、力が優れているという事は、その分、能力に対しての耐性は低いという事!!」

 

「まぁ、確かに」

 

「ならば簡単だ!

俺は暗黒界の雷を発動する。

この効果でフィールド上に裏側表示で存在するカード1枚を選択して破壊する!」

 

「ぐっ」

 

それと共に雷がそのまま俺の身体を貫く。

 

同時にパワータイプだったティガの身体は元のマルチタイプへと戻る。

 

「そして、暗黒界の雷の効果で暗黒界の武神 ゴルドを捨て、その効果で特殊召喚する。

その姿は効果の対象になるだけ。

そして、俺は手札から巨大化を発動する。

グラファに装備させ、その攻撃力を倍にする」

 

それと共にグラファの身体を覆った巨大化の魔方陣によって、これまで以上に巨大になり、その攻撃力は脅威の5400へと変わる。

 

「グラファでティガを滅する!!

闇の炎に抱かれて、死ね!」

 

それと共に俺は構えるが、ティガは瞬く間に闇に飲み込まれ、その姿を消す。

 

「がああぁぁぁ!!」LP4000→1900

 

「ははははっ、どうだ、闇の炎の威力は!!」

 

そうグラファの横で大きな笑い声を響かせる、ショウ。

 

だが

 

「んっ、なんだこれは、光がっ奴の元に集まっている!!」

 

僅かの変化に驚いたショウはそのまま俺の方へと向いた。

 

「罠カード、集いし奇跡の光。

自分フィールド上の「ティガ」と名のつくモンスターが戦闘で破壊されたとき発動することができる。

墓地に存在する「ティガ」と名のつくモンスター1体と自分フィールド上、デッキ、手札、墓地から光属性モンスターを好きな枚数ゲームから除外することでEXデッキから「U・HERO グリッターティガ」を1体特殊召喚する!!」

 

「なっ」

 

それと共に、俺は再び光を纏うと共に、そこには巨大化したはずのグレファと同じぐらいの大きさの黄金に輝くティガがその姿を現す。

 

「光がっ蘇っただとっ」

 

「グリッターティガは融合に使用したモンスターの数だけ攻撃力を500上げる。

俺は今、デッキに存在するティガを含めた17人のU・HEROとティガ パワータイプの数を合わせて18人を融合した。

よって、その攻撃力は5400!」

 

「グラファと同じ攻撃力だとっ!

あぁ、そして戦闘を行ったモンスターともう1度バトルを行う事ができる」

 

「ぐぅ、だっだが、グラファの巨大化の魔法はまだ解けていない!

だから互角な以上、俺に勝ち目は「グリッターティガはが闇属性モンスターと戦闘を行う場合、そのモンスターの効果を無効にし、攻撃力を0にする」なぁ」

 

それと共にグラファの身体から闇がはみ出ており、その力は徐々に衰えていく。

 

同時に俺はそのままゆっくりと構える。

 

「行くぞ、バトル!!」

 

それと共に両腕を前に突き出し交差させてから大きく横に広げてエネルギーを溜めた後、L字に構えて放つ。

 

それによって、放たれた光はそのままグラファを貫く。

 

「闇が光に敗北するのかぁ!!」LP1500→0

 

それと共にデュエル場を覆う程の光で満たされ、そのままデュエルを終了する。

 

「くくっ、まさに光の可能性を見た。

面白かったぞ、切札勝遊!」

 

「おぉ、けど、結局何の闇の主人なんだ?」

 

「・・・それはまたの機会にしよう、光の巨人よ」

 

そう無理矢理俺との話を終わらせようとするショウ。

 

まぁ良いけど。

 

「んっ、次の対戦相手か。

えっと、梁山泊塾の勝鬨勇雄?」

 

「何だと!」

 

俺が言った言葉に驚いたようにショウが眼を見開きながらこちらに詰め寄る。

 

「なっなんだ?」

 

「今すぐ棄権しろ。

あの塾は危険だ」

 

「危険って、強いのか?」

 

「確かにデュエルの腕はある。

だが、それ以上に勝つためならば非道な手段も厭わないという恐ろしい塾だっ」

 

「・・・非道な手段か」

 

その話を聞いた瞬間、俺はため息をつく。

 

「なるほど、確かに最後の相手らしいよ。

だったら、やってやるよ」

 



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ぶち切れデュエル

今回はある意味胸くそ悪い回かもしれませんが、これからもよろしくお願いします。


「今日はなんというか、凄いな」

 

そう言いながら、見ると、まるで武道大会を思わせる会場の中で俺は立っていた。

 

なんでも、今回公式戦6連勝を行っていた最後の舞台という事らしいが、それでもこの盛り上がりは凄い。

 

「貴様が自分の対戦相手か」

 

そう言いながら、俺を睨んでいるのは中華風の服を来た癖の強い髪の毛の少年だった。

 

「あんたが対戦相手か?

俺は切札勝遊、よろしくな」

 

「自分は勝鬨勇雄だ。

貴様をこれから倒す」

 

「おぉ」

 

俺はそう言いながら、さっそくデュエルディスクを用意する。

 

聞いた話によれば、前年度の準優勝者。

 

それはそれだけ強いという事になる。

 

「楽しみだぜ、それじゃ行くぜ」

 

「「デュエル」」

 

「まずは俺のターン、俺はエレクライト装者立花響を召喚する。

この効果により、俺はデッキから俺は光の援軍を手札に加え、発動。

デッキの上から3枚を墓地へ送る」

 

「光の援軍?

なんで、そんなカードを?」

 

「どういう事?」

 

「光の援軍というのはデッキの上から3枚を墓地に送る事で、デッキからレベル4以下のライトロードを手札に加える事ができるカードだけど、あれってただ墓地にカードを送っただけだよな」

 

「あぁ、だけど、あいつの事だ、何か」

 

「ターンエンド」

 

「それで、終わり!!」

 

「まぁな」

 

残念ながら、今はこれ以上動く事はできない。

 

それでも最初の準備には丁度良いし、何よりも目的のカードが3枚墓地に送る事ができた。

 

あとは、ここからあいつがどう動くかだな。

 

「自分のターン、ドロー。

自分は手札から融合を発動する。

手札の地翔星ハヤテと天昇星テンマを素材に融合召喚!

天翔ける星 地を飛び 今ひとつとなって、悠久の覇者たる星と輝け!融合召喚!来い!覇勝星イダテン!」

 

その言葉と共に現れたのは 闇色の鎧を輝かせ、三又の矛を構えし武者だった。

 

「いきなり融合か」

 

前年度の準優勝者という事もあって、これぐらい出ると思っていたが、もう少し対策するべきだったか?」

 

『今頃後悔してどうする。

それよりも構える』

 

「あぁ分かっている」

 

聞こえてきた響の声に応えるように、俺は何時でもアクションマジックが取れるように準備する。

 

「貴様の情報は既に知っている。

ならば、早々に切札を出し、そいつを倒すだけの話。

バトル、イダテンでエレクライト装者 立花響に攻撃!

この時、このカードがこのカードのレベル以下のレベルを持つ相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に1度、発動できる。

その相手モンスターの攻撃力をそのダメージ計算時のみ0にする!」

 

「なっ」

 

『うわぁっ、本当に力がっ抜けてきて』

 

響の言葉を聞くと共に、俺はすぐに動き出した。

 

この状況を打開するカードは今の手札には残念ながらない。

 

ならば、一か八かのアクションマジックを

 

「ふんっ」

 

「っ」

 

強烈な肘打ちが俺の身体を襲う。

 

『勝遊っ、きゃっ』

 

それに合わせて、イダテンの攻撃によって、響はそのまま吹き飛ばされ、そのまま破壊されてしまう。

 

「てめぇ、いきなり何をする」LP4000→1000

 

「唯、アクションカードを取ろうとしたから妨害したまでだが?」

 

「なるほどっ」

 

どうやら、俺は少し甘く考えていたようだ。

 

卑怯な手を使うとは思っていたが、まさかここまで直接仕掛けてくるとは思わなかった。

 

「てめぇ、やっぱりそういう事をするのかよっ」

 

それと共に、観客の中で俺を目的にしたデュエリスト達はすぐに勝鬨に向けてブーイングを言う。

 

だが

 

「何を言っている、何もルール違反はしていない」

 

「むしろやられているそいつが悪い」

 

そう、奴の塾の奴らは庇い、むしろ俺を責めるように言う。

 

「あぁ、はいはい、そういう事ね」

 

ルール違反ぎりぎりの所を攻めるように行うデュエル、それが奴らのデュエルらしい。

 

「ふん、他に言いたい事はないか。

ならば自分はこれでターンエンドだ」

 

「俺のターン」

 

さて、これからどうするべきか。

 

俺は少し迷いながら、手札を見る。

 

先程の状況とは違う事を含めても、どうするべきか、少し迷ったが

 

「だったら、こっちも少しルールの隙を狙うとするか」

 

「なに?」

 

「俺は手札からおろかな重葬を発動し、ライフを半分支払って、エクストラデッキからエレクライト・ガングニール装者 立花響を墓地に送り、ターンエンド」

 

「えっ」

 

「だから言っただろ、ターンエンドだと」

 

「貴様、諦めたのか」

 

「さぁな、もしくは回避を狙っているかもな」

 

俺はそう挑発めいた笑みを浮かべる。

 

「ならば、その望み絶ってやる。

自分のターン」

 

その言葉と共に勝鬨は俺のすぐ横にあるアクションカードに向かって走り出す。

 

それも飛び蹴りを行うように

 

「まったく、そんなに欲しいならくれてやるよ」

 

「なっ」

 

俺はそのままアクションカードを奴に渡すようにその場から離れた。

 

「貴様何を」

 

「ほら、取らないのか、お前言っただろ。

アクションカードを取る為の妨害だって。

アクションカードがそこにあるのに、何の意味もなく殴るのか?

それとも、こんな無防備な奴を攻撃するのかお前の強さか」

 

「っぐっ」

 

俺の挑発めいた言葉に対してすぐに攻撃を仕掛けようとしたが、勝鬨は怒りに顔を歪ませる。

 

だが、奴自身が放った言葉の為、否定する事ができず、そのままアクションマジックを手に取った。

 

「後悔させる!

自分は装備魔法魔星剣を装備させる。

その効果で、魔法カードを自分の手札に加えた場合に発動できる。

その魔法カード1枚を墓地へ送る度に、装備モンスターの攻撃力は100アップする」

 

それと共に、手に取ったアクションマジックをそのまま墓地に捨てる。

 

「これで攻撃力3100だ!!」

 

「あぁ、そうそう、凄いね凄いねぇ」

 

俺はそう言いながら、特に興味もなさそうに、手札を見る。

 

「だけど、たった攻撃力3100でいばるか?

どうせならば一気にライフを削るぐらいにしてみろよ」

 

「その挑発、受けて立つ!!」

 

その言葉と共にすぐにアクションマジックを取る為に行動する。

 

それを行う間、何度も俺に向かって何度も迫った。

 

だが、その度に俺は奴に道を譲り、アクションマジックを取らせていった。

 

その結果、奴のモンスターの攻撃力は4000へと跳ね上がっていった。

 

「はぁはぁ」

 

「どうした、息切れか?

なんか、無駄に俺の前を通っていたけど、大丈夫か」

 

「小癪な真似を!

その口、今すぐ黙らせてやる!!

イダテンで直接攻撃!!」

 

「勝遊!」

 

その言葉の通り、俺に向かって放たれる巨大な一撃は真っ直ぐと向かって行く。

 

「なぜ、あそこまで」

 

「・・・待って、勝遊はなんであの時、わざわざおろかな重葬で墓地にカードを送ったの」

 

「それはなんか意味があると思うけど。

今の彼の場にはカードは一枚もないよ!」

 

「だけど、何に」

 

「いや、待て、あったじゃないかっ!

この状況を逆転できる奴が!!」

 

「なにっ」

 

観客の遊矢の声に気づいた勝鬨だが、もう遅い。

 

「行くぜ、アンクリボーの効果!!

相手モンスターの攻撃宣言時にこのカードを手札から捨て、このカード以外の自分または相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する!

来い!シンフォニック・ドライブ 立花響!!」

 

その叫びと共に目の前まで迫っていたイダテンの攻撃を遮るように現れたのは先程まで身に纏っていた。

 

そこには先程までの紫色の鎧と共に黄色い鎧が合わさった鎧を身に纏った響であり、イダテンの攻撃を受け止める。

 

「なっ」

 

「シンフォニック・ドライブ 立花響はこのモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時融合素材になった「シンフォギア装者」と「エレクライト装着者」の数だけ攻撃力・守備力1000上げる。

俺の墓地にはお前がさっき破壊した響と3人のシンフォギア装者がいる。

よって攻撃力は4000、相打ちだ!!」

 

「だが、イダテンの効果を忘れたのかっ!」

 

「忘れてないよ。

だけどなぁ、シンフォニック・ドライブ 立花響のレベルは13!

お前よりも格上なんだよぉ!!」

 

それと共に違いの雷が当たり、そのまま二人共、その姿を消した。

 

「だっだが、次のターン、再び自分のターンになれば。

自分はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

「この時、手札のクリボーンの効果。

自分・相手のバトルフェイズ終了時にこのカードを手札から捨て、

このターンに戦闘で破壊され自分の墓地へ送られたモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

蘇れ、シンフォニック・ドライブ 立花響!」

 

それと共に再び蘇った響はそのまま構える。

 

『こういうの止めてよね。

結構痛いんだから』

 

「悪い悪い。

でも、あとは倒すだけだ」

 

「貴様っここまで読んでいたのかっ。

自分を挑発し、攻撃力をわざと上げ」

 

既にターンを終わらせた勝鬨。

 

すぐにアクションマジックを取ろうとするが

 

『遅い』

 

「っ」LP4000→0

 

勝鬨が動き出す前に響が一瞬で詰め寄り、そのまま殴り飛ばす。

 

「負けただとっ、自分がっ」

 

それと共に俺はそのまま勝鬨から離れる。

 

「まったく、今まで一番弱い相手だったぜ」

 

「なにっ、自分が弱いだとっ」

 

その言葉に勝鬨はすぐに怒りに任せ、俺に殴ろうとした。

 

だが、俺は奴の拳を軽々と受け止めた。

 

「なっ」

 

「デュエリストの強さと、お前達のくだらない暴力を一緒にするな。

そんな事をしなければ勝てないようなお前らにデュエリストを名乗る資格などない」

 

俺はそれだけ言い、すぐに吹き飛ばす。

 

「あれ、勝遊って、あんなに強かったの」

 

まぁぶっちゃけ、響を初め、多くの仲間との交流の中で結構力とか格闘術や色々と覚えたからな。

 

「じゃあな」

 

俺はそれだけ言い、その場から去って行った。

 

「こんなに楽しくないデュエル、初めてだよ」

 

どんなデュエルでも楽しくできる。

 

そう思っていたのに、あんな事を考えている奴と戦うなんて

 

『それは勝遊がやりたいデュエルじゃないからでしょ』

 

そう俺と一緒に歩くのは精霊として周りに見えない状態の響だった。

 

『正直、私も気分が悪い。

けど「分かっているよ」勝遊』

 

「俺は俺のデュエルを通す。

それに今度は響と本当の意味で一緒に戦いたいから」

 

『・・・分かったなら良い』

 

それだけ言って、響の姿は完全に消えた。

 

「さて、これで公式戦6連勝」

 

ならば、次からはまだ見ぬ強敵が待っているはず。

 

俺はそれを考え、頬を叩くと共にその場から去って行った。

 



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取り戻せ、ワクワク

「はぁ」

 

あの勝鬨のデュエルから数日、いよいよ舞網チャンピオンシップがもうすぐ始まる。

 

それに備えているが、どうもいまいちすっきりしない。

 

「何かあったのか、勝遊」

 

「えっ何がだ?」

 

そんな俺を心配してか、遊矢は声をかけてきた。

 

「いや、お前がデュエルに対してあんまり興味なさそうな様子だったか」

 

「そうだったのか?

どうなんだろう」

 

これまで行われたデュエルははっきり言って、どれも興奮していたはずだ。

 

そのはずなのに、俺はどこか上の空のようだ。

 

「なんだか、この前から変だぞ」

 

「変かもな」

 

俺自身もよく分からずに答えてしまう。

 

「やっぱ、あの時のデュエルの事を気にしているのか」

 

その言葉と共に、俺は頷く。

 

「デュエルを楽しむはずなのに、あの時のデュエルだけは」

 

「そうだよな、俺もあの時のデュエルだけ、なんか何時ものお前じゃない感じがして、正直怖かった」

 

「あぁ、けど、どうしても許せなかった。

あいつが、あいつらがデュエルを馬鹿にするような行動に」

 

その言葉と共に、俺はゆっくりと画面を見る。

 

「それであんな人を傷つけるようなデュエルを、俺がやるのは間違っている」

 

「あぁ、だけど勝遊がやりたかったデュエルはもう分かっているだろ」

 

その言葉に俺は少し笑みを浮かべる。

 

「あぁ、かもな

 

その言葉と共に、既に始まろうとしていた次の試合に俺は目を向ける。

 

「それじゃ、行ってくるぜ」

 

「あぁ」

 

そのまま俺はアクションデュエルフィールドに降り立つ。

 

「お前が切札勝遊か」

 

「おぉ、俺は大野内 正人だ。

社長から聞いていたぜ、俺と似たような戦い方をしていると聞いていたから楽しみにしていたぜ!」

 

「そうか、だったら、俺も楽しまないとな!!」

 

その言葉を聞いて、先程までの憂鬱な気持ちが少し晴れ、そのままデュエルディスクを展開させる。

 

「「デュエル」」

 

「俺のターン。

俺は仮面竜を召喚し、カードを一枚伏せて、ターンエンド」

 

「俺のターン、俺はブイモンを召喚する。

ブイモンの効果、このカードをリリースし、手札からエクスブイモンを特殊召喚する。

エクスブイモンの効果でカードを1枚ドロー、さらにこのカードが召喚に成功した為、デッキからスティングモンを特殊召喚する」

 

「青いドラゴンに高い身長の虫?」

 

「両方共レベル4だけど?」

 

「まさかっ奴は」

 

観客が召喚されたエクスブイモンとスティングモンの存在が気になり、ざわざわと騒ぎ始める。

 

「行くぜ、俺はレベル4のモンスター2体でオーバーレイネットワークを構築!

行くぜ、ジョグレス進化!パイルドラモン」

 

その言葉と共に空に浮かんだ2体はそのまま合わさっていき、それと共に現れたのはエクスブイモンとスティングモン、2体の特徴が合わさった新たなモンスター、パイルドラモンがその姿を現す。

 

「エクシーズだって!

まさか、社長から聞いていたけど、まさかそんな奴が出てくるとはな」

 

「まだまだ!

パイルドラモンの効果、このモンスターが特殊召喚に成功した時、相手プレイヤーに500ポイントのダメージを与え、自分のライフを500ポイント回復する」LP4000→4500

 

その言葉と共にパイルドラモンはその腰にある二丁の重機関砲を大野内に向けて放ち、そのライフを削る。

 

「召喚するだけで、削られるとは」LP4000→3500

 

「まだだ、パイルドラモンの効果、1ターンに1度、オーバレイユニットを墓地に送ることで、相手の手札のカード1枚墓地に送り、このカードの攻撃力をターン終了時まで500ポイントアップさせる」

 

「これって」

 

それと共にライフが削られると共に、手札のカードが1枚打ち抜かれ、そのまま墓地へと送られる。

 

「パイルドラモンで仮面竜に攻撃!」

 

同時にパイルドラモンはそのまま銃口を真っ直ぐと仮面竜に向け、放った。

 

放たれた弾丸をそのまま受け、仮面竜はそのまま吹き飛ばされ、爆散する。

 

「ぐっ、だけど仮面竜の効果で、デッキからアームド・ドラゴンLV3を特殊召喚する。!」

 

その言葉と共に召喚されたのは、アームド・ドラゴンだった。

 

だが、LVって、一体何なんだ?」

 

「俺はこれでターンエンド」

 

「俺のターン、行くぜ、アームド・ドラゴンLV3は自分スタンバイフェイズにフィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。手札・デッキから「アームド・ドラゴン LV5」1体を特殊召喚する。

現れろ、アームド・ドラゴンLV5」

 

「なっ」

 

その効果は先程まで俺が使っていたデジモンの効果とよく似ており、それと共に先程まで幼い印象だったアームド・ドラゴンの姿は赤い鎧を身に纏った姿へと成長する。

 

「さらに俺は魔法カード、レベルアップを発動。

フィールド上に表側表示で存在する「LV」を持つモンスター1体を墓地へ送り発動する。そのカードに記されているモンスターを、召喚条件を無視して手札またはデッキから特殊召喚する。

場にいるアームド・ドラゴンLV5をアームド・ドラゴンLV7へと進化!」

 

「また姿が変わったっ」

 

その光景を見ながら、俺は驚きはあった。

 

だが、なぜだろ、これは」

 

「さらに自分フィールドの「アームド・ドラゴン LV7」1体をリリースして、さらにレベルアップ!

現れろ、アームド・ドラゴンLV10!!」

 

それと共に現れたのは、これまで見たアームド・ドラゴンとはまさに別格とも言える巨大なドラゴンだった。

 

「アームド・ドラゴンLV10の効果!

こいつは札を1枚墓地へ送って発動できる。相手フィールドの表側表示モンスターを全て破壊する!」

 

それと共にアームド・ドラゴンから放たれた巨大な黒い弾がパイルドラモンを飲み込み、そのまま俺のフィールドを開けた。

 

「行くぜ、アームド・ドラゴンLV10で直接攻撃!」

 

その言葉と共に放たれた一撃が、真っ直ぐと俺に向かって行く。

 

それは圧倒的な力を見せられているような感覚だが

 

「あぁ、本当に、これが心地良いぜ、だろ、相棒」

 

俺はそう言いながら、アンクリボーに話しかけるように呟く。

 

「俺は手札からアンクリボーの効果。

直接攻撃を受ける時、このカードを墓地に送る事で墓地にあるモンスターを一体、特殊召喚できる。

現れろ、パイルドラモン!!」LP4500→5000

 

その言葉と共に、俺の前に現れたパイルドラモンはそのまま俺の前に現れ、アームド・ドラゴンの攻撃を受け止める。

 

「ぐっ、特殊召喚する度にダメージを受けるのは厄介だな、だが、それでも問題なく倒せるぜ!!

アームド・ビッグ・バニッシャー」LP3500→3000

 

その叫びと共に、パイルドラモンはそのまま踏み潰された。

 

だが

 

「バトルフェイズ終了時、手札のクリボーンを墓地に捨て、墓地にいるパイルドラモンを再び特殊召喚する」LP5000→5500

 

「何度でも蘇るのか、だけど、そいつでは俺のアームド・ドラゴンは倒せないぜ!

カードを1枚伏せて、ターンエンド」LP3000→2500

 

ライフはどんどん削られているはずだが、大野内はまるでデュエルを楽しむように笑みを浮かべる。

 

あぁ、そうだよな、それがデュエルの楽しさだよな。

 

どのデュエルも確かに大切だし、俺はあのデュエルで、少し鬱になっていたかもしれない。

 

けど、違うんだ。

 

「デュエルは楽しい。

それは間違いでもなんでもない!!」

 

その叫びと共に、俺はデッキに手を伸ばす。

 

「俺のターン、ドロー!

行くぜ、俺はRUM 目覚し究極の力を発動する!」

 

「ランクアップマジックだとっ」

 

俺の声に合わせるように、後ろで誰かが叫んだが、俺は気にせず、そのまま発動する。

 

「自分フィールド上の「モン」と名のつくXモンスターを1体選択する。

EXデッキに存在するそのエクシーズモンスターの倍のランクを持つエクシーズモンスター1体を、X召喚扱いで選択したモンスターの上に重ね特殊召喚する。

俺はパイルドラモンを究極進化!インペリアルドラモン!

 

俺の声に合わせるように、RUMから現れた青い竜はそのまま真っ直ぐとパイルドラモンに向かって、飛び、その姿は黒金の装甲に赤い翼と白いたてがみを持ち、背中には巨大な砲台を持つドラゴン、インペリアルドラモンへと姿を変える。

 

「インペリアルドラモン、まさかランクアップまで」

 

「あぁ、だけど、まだだ!

自分フィールド上に存在するランク8の「インペリアルドラモン」と名のつくXモンスター1体の上に重ねることでエクシーズ召喚扱いで特殊することができる。

インペリアルドラモン、モードチェンジ!ファイターモード!!」

 

その言葉を受け、インペリアルドラモンはそのまま姿を変え、人型へとその姿を変える。

 

「ランク10っ!」

 

「インペリアルドラモンの効果。

このカードのエクシーズ素材に「インペリアルドラモン」と名のつくカードがある時発動することができる。

相手フィールド上のモンスター1体を破壊し、その攻撃力分のダメージを相手プレイヤーに与える!」

 

「あぁ、来いよ、アームド・ドラゴン!」

 

既に効果を発動し、止められない。

 

それを分かった大野内だが、最後まで勝負を止めるつもりはないのか、アームド・ドラゴンに声をかける。

 

それに合わせるようにアームド・ドラゴンの手はエネルギーが溜まり、それに合わせるようにインペリアルドラモンも構える。

 

「ポジトロンレーザー!」「アームド・ビッグ・バニッシャー!!」

 

それと共に放たれた一撃は大地を裂き、アクションフィールドの地を裂き、全てを白く染める。

 

やがて、光は収まると共に、そこには全てが無くなっていた。

 

「次は負けねぇぞ!」LP2500→0

 

「あぁ」

 

それと共に会場は静まっていたが、同時に大きな歓声が覆い隠した。

 

その中で

 

「まさか、エクシーズを、しかもランクアップだとっ」

 

俺に対して、驚きを隠せない声。

 

「エクシーズ、それもあれ程の奴ならば」

 

俺を狙う声。

 

それらがもうすぐ交差する事を、俺はまだ知らない。

 



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アカデミアからの刺客

「いやぁ、久し振りに面白いデュエルができて、結構満足したぜ!」

 

俺はそう言いながら、そのまま遊矢達と合流する為に歩くが

 

「・・・ここ、どこだ」

 

俺は何時の間にか迷子になってしまったようだ。

 

「会場からそう遠くないと思っていたけど、これは困ったな」

 

そう俺は頭を掻いていると

 

「ほぅ、まさかこんなに早くエクシーズ使いと会うとはな」

 

「んっ?」

 

後ろから声が聞こえ、振り向くと、そこには二人の男と一人の少女がいた。

 

顔はフードで隠れてよく見えないようだが

 

『くりくりっ!』

 

その3人が現れると、アンクリボーとクリボーンが何やら警戒するように出てくる。

 

俺もまた、それに合わせるように構える。

 

「誰だ?」

 

俺はそう言いながら、ゆっくりと構えると

 

「セレナ様、バレット、ここは俺が。

あの程度の雑魚をやる必要はありません」

 

「大道、手柄を取るつもりか」

 

セレナというのはあの少女だろう。

 

それであの大柄な男はバレットに俺と戦おうとしているのは大道。

 

何が目的か分からないが、その手に出しているのはデュエルディスクだとすると、多分デュエルを挑まれているだろう。

 

「まぁ良いだろ、バレット行くぞ」

 

「そうはいかない」

 

それと共に、彼らの前に立ちはだかったのは赤馬だった。

 

「赤馬、どうしてここに?」

 

「何、少し気になった事があって、来ただけだ。

それよりも頼みがあるが、良いか?」

 

「頼み?」

 

その言葉に疑問に思ったが、赤馬はそのままデュエルディスクを構える。

 

「君は彼を止める為にデュエルをしてくれ。

さすがに3人相手は難しいからな」

 

「舐めおって」

 

その言葉と共にバレットと呼ばれる男はそのままデュエルディスクを構える。

 

「・・・」

 

それを見ていたセレナという少女はそのまま近くにある台に座り、こちらを見る。

 

「はぁ、よく分からないが、とりあえずデュエルすれば良いんだろ」

 

「ふんっ、貴様程度の実力で、果たして相手になるのかな」

 

大道はその言葉と共にデュエルディスクを構える。

 

なんだか、最近、こういう奴とデュエルする事多いな。

 

まぁ良いけど。

 

「それじゃ、行くぜ「デュエル」」

 

「俺のターン。

まずはギルモンを召喚。

ギルモンの効果でこのモンスターをリリースし、手札のグラウモンへと進化する」

 

先攻のターンを貰った事で、俺はすぐに手札に来てくれたギルモンを召喚する。

 

相手がどのような戦法を使うか分からないが、このデッキのキーとなるカードが手札にいない以上、それを呼び出す為に行動しなければならない。

 

「自身よりもレベルの高いモンスターへと入れ替わるように力を上げる「モン」と名の付いたモンスター。

確かに厄介だが」

 

「しかし、まだ1ターン目だ」

 

そう、最初のターン。

 

ここで一気に究極体まで進化させても、すぐに相手にやられる可能性がある。

 

だが、ここで重要なのは、ドローだ。

 

モンは進化する度にドローする事ができるので、デッキの回転率は良く、目当てのカードが見つけやすい。

 

だが、未だにキーカードが来ない。

 

「あぁ、けど、止まるつもりはない。

俺はグラウモンの効果でカードを1枚ドロー、さらにグラウモンをリリースし、メガログラウモンへ、そしてメギドラモンに進化!」

 

その言葉と共に最初に現れたギルモンを禍々しい姿へと変え、炎の翼を広げる。

 

最終的に目的のカードまではいかなかったが、それでもメギドラモンが出た事で今後の動きは取りやすくなった。

 

「瞬く間に上級レベルのモンスターへと姿を変えるだと」

 

「俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

あとは相手がどんな動きをするか、どうか。

 

「俺のターン。

だが、その程度の特殊召喚だけで良い気になるな。

自分フィールドにモンスターが存在しない場合、または相手フィールドに攻撃力2300以上のモンスターが存在する場合、魔道騎士ガイアはリリースなしで召喚できる」

 

「ガイア」

 

聞いた事があるカテゴリだ。

 

どこかの本で読んだのか、記憶は曖昧だが、確か伝説のデュエリストが使っていたカードにガイアというモンスターがいたと聞いた事がある。

 

それに関連するカードなのか?

 

「そうだ、これこそが融合次元の栄光の騎士の姿。

そしてガイアは召喚に成功した時、手札・墓地からドラゴン族・レベル5モンスター1体を選んで守備表示で特殊召喚する。

俺は手札から呪われし竜-カース・オブ・ドラゴンを特殊召喚する。

このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時、デッキから「竜騎士ガイア」のカード名が記された魔法・罠カード1枚を手札に加える。

俺が手札に加えるのは螺旋融合」

 

「ここまでだな」

 

「なに?」

 

「あれらのカードが揃った以上、奴は既に終わりだ」

 

そう赤馬と対戦しているバレットはそう言う。

 

「俺は手札から螺旋融合を発動。

場の魔道騎士ガイアと呪われし竜-カース・オブ・ドラゴンを融合!

魔道極めし騎士よ、その魔力でドラゴンの呪いを解き放ち伝説の竜騎兵となれ!!融合召喚!!竜魔道騎士ガイア!!」

 

その言葉と共に現れたのは先程のカース・オブ・ドラゴンの背中に乗ったガイアだった。

 

「螺旋融合の効果により、この効果で竜騎士ガイアを特殊召喚した場合、そのモンスターは、攻撃力が2600アップし、1度のバトルフェイズ中に2回までモンスターに攻撃できる」

 

「それはつまりっ」

 

「あぁ、どのような強固な守りもあの圧倒的な攻撃力の前にはチリに等しい。

さらに」

 

「竜魔道騎士ガイアは敵を倒せば倒す程、その攻撃力を2600上げる事ができる。

その邪悪な竜を倒して、すぐに貴様にも引導を渡す。

行け、竜魔道騎士ガイアでメギドラモンに攻撃!螺旋魔槍殺!!」

 

それと共にガイアはそのまま真っ直ぐメギドラモンへと向かって行く。

 

メギドラモンはすぐに炎をガイアに向けるが、その炎を吹き飛ばし、メギドラモンをそのまま槍で貫く。

 

「メギドラモンっ」LP4000→1800

 

「メギドラモンが破壊された事によって、ガイアの攻撃力は7800。

奴の場には既にモンスターが存在しない以上、既に勝負は終わっている」

 

「あぁ、そうだな。

彼の、勝遊の勝利に」

 

「なに?」

 

その疑問に思っていると共にバレットはすぐに大道の方を向く。

 

「なっなんだよあれはっ」

 

それは攻撃したはずのガイアが持っている赤い槍とは違う白い槍によって身体が貫かれた姿だから。

 

同時にガイアは消滅し、代わりにいたのは最初に現れたギルモンを思わせる兜を被り、ガイアとは正反対の白銀の鎧を身に纏った騎士がガイアを倒した場面だった。

 

「何が起きたんだっ」

 

「モンスターと人間が融合しただとっ」

 

「何だとっ」

 

そうデュエルを見ていたセレナの一言にバレットの声が響く。

 

「何が起きたんだ」

 

大道は未だに何が起きているのか分からず、俺の方へと目を向けていた。

 

「メギドラモンの効果。

このモンスターが破壊された時、デッキからこのデュークモンを特殊召喚する事ができる。

そして、デュークモンの効果、手札を1枚墓地に送ることで相手フィールド上のモンスター1体を破壊することができる。

よって、ガイアはこの手で既に破壊した」

 

「っ」

 

「バトルフェイズはこれで終わりだ。

さぁどうする」

 

「っ俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

「このデュークモンのターン。

このデュークモンが場にいる時、手札から我が友、グラニを特殊召喚する。

グラニが召喚に成功した時、貴様の手札を一枚デッキの下に戻す」

 

「ぐっ」

 

「バトル、まずはこのデュークモンで直接攻撃!!」

 

その言葉と共に俺は真っ直ぐと大道へとダメージを与える。

 

「くそっこのまま」LP4000→1000

 

「まだだ、グラニ、任せた!!」

 

「負けてたまるか!!

俺は罠カード、死霊融合を発動する。

自分の墓地から、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを裏側表示で除外し、その融合モンスター1体を融合召喚する。

俺は墓地にある魔道騎士ガイアとカース・オブ・ドラゴンを裏側に除外し、竜魔道騎士ガイアを融合召喚!

これでお前のモンスターを破壊し、攻撃力を上げれば」

 

「甘い、この時、罠カード、緊急同調を発動!

場にいるこのデュークモンとチューナーモンスター、グラニでシンクロ召喚を行う!」

 

「しっシンクロだと!!」

 

「エクシーズ使いじゃないのっ!」

 

それと共に、俺の身体はグラニから出てきた輪を潜り抜け、白い鎧から赤い鎧へと変わり、背中からは天使を思わせる6つの羽を生やした姿へと変わる。

 

「シンクロ召喚、レベル12、デュークモンクリムゾンモード!」

 

「なっ、なんだ、このエネルギー量はっ」

 

「行くぞ、竜魔道騎士ガイアに攻撃!」

 

その言葉と共に作り出した光の剣でそのままガイアを真っ二つに切り裂く。

 

「ぐっがああぁぁぁ!!!」LP1000→0

 

その一撃によって、大道のライフは完全に0へと変わった。

 

「ガッチャ、ふぅ、ギリギリだったぜ」

 

そう言いながら、俺はすぐにデュークモンの変身が解け、元の姿へと戻る。

 

「今のはシンクロ、どういう事だ、何者だ貴様っ」

 

「俺?

ただのデュエル馬鹿の切札勝遊だ。

それで君は、確かセレナだったな?

えっと、これって、どういう状況だ?」

 

「なに」

 

俺の言葉を聞いて、何か驚いているようだが、そうしている間にもバレットとのデュエルを終えた赤馬はそのまま近づく。

 

「彼はアカデミアの事情を知らない、正真正銘のデュエリストだ。

そして、ある意味、私としては新たな可能性のあるデュエリストでもある」

 

「アカデミア?」

 

何を言っているのか、分からず、俺は首を傾げる。

 

「そうだな。

いずれ君も巻き込んでしまう。

ならば、それを踏まえた話をしよう。

アカデミアの事を」



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異なる世界からの侵略

セレナと赤馬から詳しい説明を受けていた。

 

その内容はこれまで精霊について常識だった俺からしても完全に予想外な内容であるこことは違う世界の事についてだった。

 

4つの次元を統一する理念を正義と掲げ、侵攻を行っているアカデミアの存在について。

 

「別の次元か」

 

「信じられない話かもしれないが、事実だ」

 

「いや、信じられないという訳じゃないけど」

 

そう考えれば、俺がこれまで一緒に戦ってきた彼らはもしかしたらアカデミアの世界とも、エクシーズ次元とも全く違う世界の存在かもしれない。

 

俺自身、なぜ彼らがこうして来てくれるのか未だに謎だが、もしかしたら、この為に力を貸してくれたのか?

 

そうした話の中で、セレナの中には未だにアカデミアの侵略を正義だと疑わない様子が見られる。

 

「話を聞いていたけど、よく分からないな、アカデミアが何をしたいのか」

 

「なに?」

 

俺はそう言いながら、セレナの話を聞いて正直な感想を呟く。

 

その話から察すると、高い実力の持ち主となっている自分をエクシーズ次元での戦争に参加して戦う事を望んでいるようだが、なぜそこまで戦いたいのか。

 

「よく分からないだと?

それはアカデミアの崇高な目的の為だ」

 

「その崇高な目的?

そんな事の為にか」

 

「そんな事だと」

 

俺の言葉に対してセレナはこちらを睨む。

 

だが、睨まれたとしても、俺の意見は変わらない。

 

「どんなに理想的な目的だろうと、それに巻き込まれて死んでいく人々にとっては迷惑な話だ。

何より、それを果たす為になぜ侵略が必要なんだ」

 

「それは、あれ」

 

その言葉と共に、セレナは一瞬、何か迷ったように首を傾げる。

 

「理想郷を作るのに必要な侵略だと聞いた。

誇り高いデュエリストをカードにするのも必要だと聞いた。

だが、それがなんで理想郷に繋がる?」

 

そうこれまで考えてなかった、いや考えさせる事を許されなかった環境を抜けて、セレナは迷うように俯く。

 

「それでも、私はっアカデミアの理想を」

 

そう言い、セレナはゆっくりとした足取りで、その場から離れようとしていた。

 

先程までの会話の中でセレナは本当に純粋すぎる少女だと思えた。

 

だから、その中で彼女を変えられるとしたら

 

「ふぅ、セレナ」

 

離れようとした彼女に対して、俺はすぐに声を出す。

 

「なんだ」

 

「お前、もしかしてただ単にデュエルしたいだけじゃないのか」

 

「何を言っているんだ、お前は」

 

俺の言葉に呆れたように呟く。

 

「だって、そうだろ。

さっきから崇高な目的とか、戦士としての誇りとか言っているけど、ようするに色々と強い奴と戦いたいだけだろ」

 

「なっ、そんな訳あるか」

 

「えぇ、だって、俺もそうだけどな」

 

「お前と一緒にするなっ、ちっ」

 

それだけ言うとセレナは今度こそ、その場から去って行った。

 

「なんというか、悪かった。

もしかしたら説得できるかもしれない事を、俺の勝手で」

 

「いいや、むしろあれで良かったかもしれない」

 

「えっ?」

 

赤馬は先程までのセレナの様子を見て、何か核心したように頷く。

 

「私は人の心を本当の意味で動かすのは得意ではない。

だからこそ、それを補うように心からデュエルを楽しむ君にある意味希望を抱いている」

 

「希望?

どういう事なんだ?」

 

何を言っているのか分からず、俺は思わず首を傾げるが

 

「いや、君はこれからも君のデュエルを続けて欲しい。

もしかしたら、それがこの戦争を止めるきっかけになるかもしれない」

 

「えっ?」

 

最後までそれがどのような意味なのか、分からず、赤馬はそのまま去って行った。

 

「・・・・」

 

最後までよく分からず、俺は

 

「んっ」

 

そう悩んでいると、Dパットから連絡が来ていた。

 

「ってっ、そうか!

最初からこれで連絡すれば良かったじゃないか!」

 

ここまでうっかりとしていた俺はすぐにDパットを取り出す。

 

「悪い、遊矢!

実は道に迷っていて、えっ?」

 

取り出し、すぐに話を聞くが、そこで聞いたのは少し信じられない内容だった。

 

「素良が大怪我しただって」

 



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嵐への進入

今回の話からオリジナルカード募集に新たな事が追加されました。
皆様の応募、お待ちしています。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=263708&uid=45956


黒咲に敗れた事を聞いて、俺はすぐに医務室へと向かった。

 

だが辿り着いた先では治療を受けていた素良が医務室を抜け出していた知らせを受けた。

 

何が起きているのか分からず、俺はそのまま探すように街を走っていた。

 

だが、そんな時に聞こえた爆風。

 

「まさか、赤馬が言っていた融合次元の奴らか?」

 

俺は疑問に思い、すぐにその場へと向かう。

 

そこで行われていたのは、白いバイクに乗った奴と黒いマントを羽織った奴の二人によるデュエルだった。

 

その二人の場には各々を象徴するように2体のドラゴンが立っていた。

 

「一体何が起きているんだ?」

 

そんな疑問に思いながら、周りを見る。

 

「勝遊っ」

 

「遊矢、これは一体」

 

「それが」

 

そう遊矢に尋ねるよりも先に、俺は二人の様子が可笑しい事に気づく。

 

その目は明らかに正気を失っており、互いに憎しむように睨んでいた。

 

「滅ぼす、貴様を全てを!「全てを焼き尽くし!」消滅させる!!」」

 

そう、互いに睨み合っている。

 

「この状況、なんだか分からないがやばいな」

 

俺はそう言い、デュエルディスクを展開する。

 

「勝遊、何を」

 

『乱入デュエル発生!』

 

「バトル!

俺はダークリベリオン・エクシーズドラゴンで「俺は手札から暗殺者の英霊 ジャックの効果」っ」

 

「自分の場にモンスターがいない時、相手モンスターの直接攻撃宣言時にこのカードを手札から捨てて発動できる。

その攻撃を無効にし、その後バトルフェイズを終了する!!」

 

その言葉と共にダークリベリオン・エクシーズドラゴンの攻撃は霧に包まれ、その攻撃を止められる。

 

それと同時にデュエルディスクに表示されたのは二人のデュエリストの名とライフ、そして出てきているモンスターの名だった。

 

『ユート LP1800 ダークリベリオン・エクシーズドラゴン』

『ユーゴ LP2000 クリアウィング・シンクロドラゴン』

 

「エクシーズにシンクロ」

 

ここまで出ているのは何かあるのか、疑問に思う。

 

「勝遊、気をつけろ。

クリアウィングはレベル5以上のモンスターを対象にした効果を無効にして、破壊。

さらにはその攻撃力を吸収する事ができる」

 

「それは、運が良かった」

 

あの時、もしもクリアウィング・シンクロドラゴンが対象だったら、ジャックの効果は無効にされていた。

 

だが、二人は互いではなく、すぐに俺へと狙いを定めた。

 

「ちっ、俺のターン」

 

この状況、はっきり言えば、ピンチだ。

 

まだデュエルを始めたばかりだが、なんとかしなければいけない。

 

「俺は手札から魔法カード令呪を発動する。

ライフを800払い、デッキから英霊モンスターを特殊召喚する。

俺はデッキから剣の英霊 アルトリア・ペンドラゴンを特殊召喚する」LP4000→3200

 

その言葉と共に現れたのは青いドレスに白銀の甲冑を纏い、雄々しく戦う、見目麗しい金髪翠眼の少女剣士だ。

 

場にいるモンスターを全て一掃するならば、アルトリアが適任だろうが。

 

「ぐっ」

 

「勝遊!」

 

そう構えていると、襲い掛かったのは頭痛だった。

 

様々な物が襲い掛かる中で、その正体を探るように見つめる。

 

「これは悪意?」

 

なぜか出た言葉、同時に見たのはあの二人からだった。

 

だが、あの二人から発しているとは思えない何かが隠れているような気がする。

 

徐々に俺を蝕むような、その感覚に倒れそうになる。

 

「「全てを消滅させる」」

 

そう、その言葉に従いそうになる強制力を感じる。

 

けど

 

「そんなの、するかよ!!!」

 

そう、俺は叫んだ。

 

同時に空に向けて、俺は手を伸ばす。

 

それはこれまでのように異世界から新たな仲間を呼び出すような感覚だった。

 

「これはっ一体!!」

 

それに驚いたように遊矢はこちらを見つめていた。

 

それは俺を中心にまるで嵐のように吹き溢れていた。

 

----

 

場所は変わり、そこは勝遊達のデュエルを見守っていた赤馬達。

 

そこは初めからユートとユーゴ、二人のデュエルを見ており、勝遊の乱入する所まで見ていた。

 

だが

 

「これは」

 

「どうした」

 

デュエルを見守っていた赤馬はそのまま勝遊のデュエルを見守っていた。

 

そこで突然、彼を中心に、まるで嵐が起きるような突風が起こっていた。

 

「今、彼から計測されているエネルギーが不明です!

融合でも、エクシーズ、シンクロ、ましてペンデュラムでもありません!!」

 

「なに!」

 

その言葉に赤馬はすぐにその画面を見る。

 

「現れろ、異世界へと導くサーキット!」

 

その言葉と共に上空に現れた謎の模様が現れる。

 

「召喚条件は自分の場にいる英霊モンスター三体以上またはアルトリアと名の付くモンスター1体!」

 

それに会わせるように召喚されたアルトリアの身体は光の粒子へと変わると共に、その模様に吸い込まれる。

 

同時に4つの赤いマーカーが作られる。

 

「あれはっ一体っ」

 

「リンク召喚!!

楽園の妖精よ、今こそ巡礼へと旅立て!リンク4!妖精の術者英霊 アルトリア・キャスター!」

 

その声に合わせるようにこれまで砂嵐で分からなかったはずの文字が今は鮮明にLINKという文字が表示される。

 

「リンク召喚だとっ!!」

 

それに驚きを隠せない黒咲は思わず叫ぶ。

 

「これは一体、何が起きているんだっ、赤馬」

 

それと共に黒咲は赤馬に詰め寄る。

 

「私にも分からない。

だが、どうやら彼は想像以上の逸材のようだ」

 

そのまま画面へと再び目を向ける。

 

---

 

「リンク召喚」

 

俺は導かれるように行ったリンク召喚。

 

それに対して、遊矢は驚きを隠せない様子だが、ユートとユーゴは未だに暴走が収まっていない様子だ。

 

「アルトリア・キャスターの効果。

このモンスターが特殊召喚に成功した時、リンク先に英霊と名の付くモンスターデッキから効果を無効にして、特殊召喚する。

俺はデッキから妖精の槍の英霊 ランスロット、盾の英霊 マシュ・キリエライトを特殊召喚」

 

その言葉と共に現れたのはマシュと小柄で仮面を付けた少女が姿を現す。

 

「俺はレベル6の妖精の槍の英霊 ランスロットにレベル4チューナー、盾の英霊 マシュ・キリエライトをチューニング!」

 

同時にマシュが盾をそのまま地面に突き刺すと、そこから4つの光が現れ、そのままランスロットを包み込む。

 

「真明解放!レイ・ホライゾン!境界を越え、その姿を現せ!シンクロ召喚!レベル10妖精の槍の英霊龍 メリュジーヌ!!」

 

それと共に現れたのはドラゴンを思わせる黒い翼の生えた露出度の高い姿に変化へと変わる。

 

「ぐっ」

 

「アルトリア・キャスターの効果。

このモンスターのリンク先にこのモンスター自身の効果以外で特殊召喚された場合、そのモンスターのレベル・ランク・リンクの数だけ攻撃力を上げる。

そしてメリジューヌはこのモンスターがシンクロ素材にしたチューナーモンスターのレベルの数だけ攻撃力を100上げる。

2つの効果が合わさる事によって、その攻撃力は1400上がり、攻撃力は4400となる」

 

「なっ」

 

「さらに、このモンスターは場にいる全てのモンスターに攻撃する事ができる!

俺はメリジューヌでお前達の場にいるダーク・リベリオン・エクシーズドラゴンとクリアウィング・シンクロドラゴンに攻撃する!!」

 

その言葉と共にメリジューヌはそのまま空へと舞うと共にその姿は先程までの少女の姿から一変、鋼鉄の龍へとその姿を変えると共に、腹部が開く。

 

その狙いはその場にいる全てのドラゴンだった。

 

「くっ、俺は」

 

そう告げようとする前にメリジューヌが放つ攻撃の方が早かった。

 

放たれた閃光によって、2体のモンスターはそのまま光の中へと消えていく。

 

「なっ」

 

「メリジューヌはこのモンスターの攻撃に対して、お互いは魔法・罠・モンスターの効果を発動できない」

 

「「・・・・」」LP0

 

「一瞬で、それにリンクモンスターって」

 

その言葉と共に遊矢はアルトリア・キャスターの方へと向く。

 

「遊矢」

 

「なんだ」

 

「リンクモンスターって、なに」

 

「えっ知らないで使ったのか」

 

俺の一言に対して遊矢は思わず叫んでしまう。

 

「いや、なんか何時ものように声がして、手を伸ばしたら、なんか召喚できた」

 

「えぇ」

 

そう俺の言葉に呆れたように遊矢は言う。

 

「まぁ、とにかく、起こすとするか」

 

「えっちょっと」

 

そう、俺は先程までデュエルしていたユーゴの元に、遊矢は反対にユートを起こした。

 

「痛ぇ、なんだ?」

 

「起きたか?」

 

「んっ、お前はさっきあいつとのデュエルに乱入してきた野郎!!」

 

「少しは覚えているようだな。

向こうも起きたようだし」

 

そうしていると、ユートの方も起きて、ユーゴを睨んでいた。

 

「てめぇ」

 

「はい落ち着け。

少し冷静になれ」

 

「冷静にって、あの野郎はリンを攫いやがったんだぞ」

 

「そもそも、そのリンって、子は誰なんだ?

悪いが少し話が見えないから、とにかくこっちに来い」

 

「うっ分かったよ」

 

そうして、俺はユーゴを連れて、そのまま互いに向き合うようにさせる。

 

「それじゃ、まずは疑問からだけど、お前らは一体何者なんだ?」

 

「えっ、それを分かっていてデュエルしたんじゃないのか?」

 

「いいや。

ただ、なんとなく嫌な予感がしたからだ」

 

「まぁ、別に言うけど。

俺の名前はユーゴだ!!」

 

「融合?」

 

「融合じゃないユーゴだ!!

たくっ」

 

「なるほど、それでお前は確かユートだったな。

まずはお前達に聞きたいが、お前らは何で戦っていたんだ?」

 

そう疑問をユートにぶつけると

 

「それは、奴が融合次元の手先だから」

 

「融合次元?」

 

「あぁ、融合召喚を得意とする奴らだ」

 

「なんだよ、その融合次元って」

 

「んっ?」

 

そうユートが話いていると、ユーゴは疑問に思ったのか首を傾げる。

 

「ユートはユーゴを融合次元の協力者だと思っているのか?」

 

「あぁ」

 

「だから、その融合次元ってなんだよ!

第一、お前こそリンを攫っただろ!」

 

「リンとは一体誰なんだ?」

 

「とぼけやがって!!」

 

そう怒り狂っているようだが、ユートは首を本当に分からないのか、首を傾げる。

 

「ふむ、融合次元。

なぁ、もしかしてユートの世界はエクシーズ次元って呼ばれているのか?」

 

「あぁ、そうだ」

 

「それでユーゴはシンクロ次元なのか?」

 

「シンクロ次元なのかどうか分からないけど、皆シンクロ召喚は使っているぞ」

 

「んっ?」

 

それらを聞いていると共に、ある意味、仮説が出来上がってしまう。

 

ここにいる遊矢と容姿が似ている二人は各々シンクロ、エクシーズの次元から来ている。

 

そして、融合次元から来た遊矢そっくりの奴に攫われてしまった。

 

「それって、つまりお前達と同じように融合次元でお前達そっくりな奴がいるという事なのか?」

 

「融合次元でそっくりの、まさか!!」

 

俺の言葉にすぐに分かったようにユートは目を見開く。

 

「あぁ、どういう事だ?」

 

「俺にもさっぱり」

 

それが分からず、遊矢とユーゴは互いに顔を見合わせる。

 

「いや、まぁ簡単に言うと、全部融合次元にいるお前達そっくりな奴の仕業でそこからできた勘違いだ」

 

「はぁ、勘違いだと!!」

 

「あぁ、今、考えるとそうとしか思えない」

 

そうユートは悔しそうに握り締める。

 

「はぁ、勘違いって、どういう事だよ!!」

 

「まぁ、ユーゴ、お前の言っていたそのリンという子。

多分、ユートが攫った訳じゃないぞ」

 

「はぁ?」

 

「ようするに、お前の敵はここにいない」

 

何度も同じ話が繰り返す前に、俺はそのまま結論だけ言う。

 

「すまなかった。

俺の早とちりで攻撃してしまって」

 

「はぁ、謝られてもな。

いや、未だによく分からないけど、ようするにお前はリンを攫った奴じゃないんだな。

だったら、俺こそ」

 

そう互いに何が起きたのか未だに混乱しているようだが、謝る。

 

「けどよ、だとしたらその、融合次元だっけ?

そこにいる俺達にそっくりな奴はどこにいるんだよ!!」

 

「分からない。

おそらくは融合次元だと思うが、どうすれば良いのか」

 

「なんだか、次元だとか、色々と複雑になっているけど、どういう事なんだ?」

 

未だに分からない事ばかりでその場にいる俺達は思わず黙り込む。

 

「ならば、その事情は私が話そう」

 

「「「「えっ?」」」」

 

聞こえてきた声に俺達はそのまま見る。

 

そこには赤馬が立っており、その横には確か黒咲だったか、そいつも立っていた。

 

「事情を話すのか?」

 

「勿論だ。

だが、勝遊、榊遊矢、君にはまだ早い」

 

「それって、どういう事だよ」

 

「君に話をするのは、大会を終えてからだ」

 

「なんだよ、それ、なんで俺だけ」

 

「まぁまぁ、落ち着けよ、とりあえず帰るぞ」

 

「おい、勝遊」

 

未だに話が追いつかない遊矢を連れて、とりあえずその場を離れる。

 

「おい、勝遊、お前は納得しているのか、この状況を!」

 

「いや、俺もよく分からないよ。

けど、言っただろ、あいつは大会が終わった後に話すと」

 

「それで納得したのか」

 

俺の言葉を聞いて、未だに怒りを抑えられない遊矢。

 

「まぁ納得は少ししていない。

けど、このまま考えていてもすぐに答えが出ないだろ。

何よりも明日にはまた試合があるぞ」

 

「それは」

 

何よりも、遊矢の対戦相手は俺にとっては因縁深い勝旗。

 

十分に休まないと勝てる相手じゃないのは分かっている。

 

「とりあえず、赤馬は逃げない。

だったら、そこで話を聞けば良いだろ」

 

「・・・分かった。

未だに納得していないし、素良の事も心配だけど、今は目の前の大会の事に集中する」

 

そう言い、少し切り替えるように言う遊矢。

 

だが、それは俺は違う事を考えていた。

 

リンクモンスター、未だに未知な事が多いカード。

 

それの事に、俺は少し頭を悩ませていた。



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ぐだぐだ寿司物語

昨夜のデュエルから、そのまま2回戦に参加する事になった。

 

新たなリンクモンスターで行える戦術は何かについて夢中になっていた。

 

「勝遊、お前、いくらなんでも」

 

遊矢から少し呆れたようにこちらを見ていた。

 

「言うな、まさか」

 

俺は現在、絶賛腹が減っている。

 

すぐに始めなければならないという事もあって、俺はふらふらでそのままアクションフィールドに立っていた。

 

「なんでぇ、お前が対戦相手か?

なんか辛気くさい顔をしているな」

 

角刈りにねじり鉢巻の筋肉質な青年がいた。

 

その見た目から考えても、とても中学生には見えないが、権現坂という前例もあって、特に気にしない事にした。

 

「俺の名前は仁義理 一貫だ。

今回のデュエルは結構楽しみにしていたんだぜ」

 

「おう、それは良かったぜ」

 

未だに頭がはっきりしないが、それでもデュエルに真剣にならないとな。

 

「良いぜ、さっさとやろうぜぇ」

 

「なんだか昔見た漫画みたいな顔をしているな。

まぁ良いぜ、行くぜ」

 

「「デュエル!!」」

 

「そいじゃぁ 行くぜ、俺のターン!

俺はまずはレスキューラビットを召喚し、その効果でデッキからしゃちの軍貫を2体特殊召喚するぜ!!」

 

「うっうさぎから寿司が」

 

レスキューラビットが召喚されると共にその姿は二つのしゃちの軍貫が二つがその姿が現れる。

 

それに俺は驚きを隠せない。

 

「まだまだだぜぇ!

場にしゃりの軍貫がある事によって、手札からしらうおの軍貫といくらの軍貫は特殊召喚できるぜぇ!!」

 

そのしゃりの軍貫に合わせるように隣に現れたのはしらうおの軍貫といくらの軍貫が現れる。

 

「なんだか、腹が減ってきた」

 

「だったら、すぐに喰らって貰うぜ!

俺はいくらの軍貫としゃちの軍貫、しらうおの軍貫としゃちの軍貫!

各々でオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!

へいっお待ち!ランク4、弩級軍貫-いくら型一番艦と空母軍貫-しらうお型特務艦の二つだぃ!!」

 

それと共に出てきたのは巨大戦艦であり、寿司のネタでなければ違和感がなかったとんでもない二つだった。

 

「まずは各々がしゃちの軍貫の効果を素材にした効果によって、カードを1枚、よってカードを2枚ドロー!!

さらにしらうお型特務艦の効果でデッキからきまぐれ軍貫握ぎりを手札に加えるぜ!

さらに、魔法カードエクシーズ・ギフトを発動し、各々のしゃちの軍貫を墓地に送り、カードを2枚ドロー!

俺はカードを1枚伏せて、これでターンエンドだ!」

 

ここまでのターン、寿司の軍艦というインパクトの強さで驚いた。

 

だが、それと同じぐらいに驚いたのは、奴の手札があまりにも減っていない事だ。

 

先程の行動でエクシーズ召喚2回行ったが、その手札の数は3枚。

 

つまり、それだけ奴はこれからの展開に対応できる力がある訳。

 

「これはうかうかしていたら、一気にやられるな。

だったら、俺のターン、まずは俺は手札から魔法カード、令呪を発動する。

ライフを800払い、手札から剣の英霊 沖田総司を召喚する!」4000→3200

 

『沖田さん参上!!

って、あのでかい寿司なんですか!!』

 

「敵だ。

という事で沖田総司でいくら型一番艦に攻撃!」

 

『無茶を言いますよ!!

こうなったらやけですよ!!』

 

その言葉と共に沖田さんはそのまま軍艦に向かって言った。

 

巨大な軍艦という事で、最初は油断していたが、以外にも装甲が柔らかかったのか、あっさりと斬れ、そのまま地面へと沈んでいく。

 

「けっなかなかに良い刀を持っているじゃないか!!」LP4000→3700

 

『あぁ、結構美味しそうでしたのにぃ」

 

モンスターが破壊されたが、仁義理は未だに変わらない笑みを浮かべる。

 

というよりも沖田さん、あれ食べる気だったの。

 

「まぁ良いか。

この時、沖田さんの効果で手札を1枚捨て、追加攻撃を1回行う。

追加でしらうお型特務艦に攻撃だ!!」

 

『あぁ、もぅ沖田さん突撃します!!!』

 

その言葉と共に、再びしらうお型特務艦へと乗り込み、そのまま真っ二つに切り裂く。

 

果たして、真っ二つに切り裂かれた軍艦が脆かったのか、それとも沖田さんの刀が鋭すぎたのか?

 

「へへっ、なかなにやるじゃないか。

けどな、この時、罠カード、きまぐれ軍貫握りを発動!

デッキから「軍貫」モンスター3体を相手に見せ、相手はその中から1体選ぶ。

そのモンスター1体を自分の手札に加え、残りをデッキに戻す。

「しゃりの軍貫」を見せて発動した場合、手札に加えるモンスターは自分が選ぶ。

手札にはしゃりの軍貫がある為、選ぶのはうにの軍貫だ!!」LP3700→3400

 

そうして選ばれた3番目のカードはうに。

 

未だに相手の出方が分からない以上、ここは。

 

「俺はカードを2枚伏せて、ターンエンド」

 

「俺のターン!

さぁ、これが俺のとっておきだぜ!!

俺は手札からうにの軍貫の効果!

このカード以外の手札の「軍貫」カード1枚を相手に見せて発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

俺はしゃりの軍貫を見せて、特殊召喚!

さらにうにの軍貫の効果で、見せたモンスターを特殊召喚できる。

俺はしゃりの軍貫を特殊召喚するぜ!!」

 

そうして今度出てきたのはうにの軍貫、そしてしゃりの軍貫。

 

先程の2つの効果から考えても、決して油断できない。

 

「うにの軍貫の効果!

自分フィールドの「軍貫」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターのレベルを4または5にする。

俺はしゃりの軍貫のレベルを5に変更し、うにの軍艦としゃりの軍貫でオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!一丁上がり!ランク5超弩級軍貫-うに型二番艦!!」

 

それと共に現れたのはうにによって満たされた軍艦であり、みっちりとしたうにに対して、強敵というよりも、腹が減ってきた。

 

「しゃりの軍貫でエクシーズ召喚した事によって、カードをドロー!

さらにうにの軍貫の効果によって、直接攻撃が可能になる!!」

 

『っマスター!』

 

その言葉の意味が分かると共に、そのまま砲身はまっすぐと俺に向けてきた。

 

「マジかよっ」

 

沖田さんに向けた効果だと予想して、伏せていたカードが直接攻撃だとはっ。

 

「さぁ、たっぷりと召し上がれ、お客様!!!」

 

「ぐぅ」LP3200→300

 

炸裂するうにの嵐に俺は巻き込まれ、そのまま地面に埋め込む。

 

『マスターっ大丈夫ですかっ』

 

「ソリットビジョンだったから、味がまったくしなかったっ」

 

『心配して、損しました!!』

 

俺の言葉に呆れたように呟く沖田さん。

 

そう言われても、実際に寿司が食べられると思って、楽しみにしていたのに、これはないよ。

 

「俺はカードを1枚伏せて、ターンエンドだぜ!!」

 

「俺のターン、ドロー」

 

ドローしたカードは2枚。

 

今の手札を見る限り、逆転できる可能性は低い。

 

例え、あのうにを倒したとしても、これまでの流れを見て、すぐにエクシーズ召喚される。

 

この状況を打開するには沖田さんの効果に頼るしかないが

 

『マスター、大丈夫です。

私はあなたを信じてますから』

 

「あぁ、そうだな」

 

この状況を逆転できる方法。

 

それはあと1枚、カードを手に入れる事。

 

そして、それが可能なのが、まさにあそこにある。

 

「行くぞ、沖田!!」

 

『了解!!』

 

その言葉と共に俺達は走り出す。

 

「へっ勝負に出たか!!

だが、そうはさせないぜ、行くぜ!!」

 

その言葉に合わせるように仁義理も走り出す。

 

互いにレーンに逆らうように、俺達は真っ直ぐと目の前にあるアクションカードに手を伸ばす。

 

「沖田さんでうに型二番艦に攻撃!」

 

「まだアクションマジックを取っていないはず!」

 

「俺は伏せていた速攻魔法令呪・第3画を発動!

自分の場に令呪を装備した英霊モンスターがいる時、そのモンスターの攻撃力をこのターン1500上げる事ができる!!」

 

「ちっなるほど、だがな!!

アクションマジック奇跡!!

これでこのターン、うに型二番艦は決して破壊されないぜ!!」LP3700→2600

 

「だが!」

 

それと同着で、俺はアクションマジックを手に取る。

 

「沖田さんの効果!

沖田さんの効果で手札を1枚捨て、追加攻撃を1回行う」

 

「あぁ、だが、たった一回では俺のライフは削られないぜ」「一回じゃない」なに?」

 

「この効果は最大3枚まで捨て、発動する事ができる。

俺の手札には先程のアクションマジックを含めて3枚、つまり!!」

 

「3回攻撃っ」

 

それと共に沖田さんはそのまま構える。

 

『一歩音超え、二歩無間、三歩絶刀!』

 

足音が一度しか鳴る。

 

だが、それと共に沖田さんの姿は一瞬で消える。

 

それと共にうに型二番艦は崩れ落ちる。

 

『無明三段突き』

 

その沖田さんの声と共に崩れ落ちるようにはかなくアクションフィールドは消えて無くなる。

 

「へへっ、まさか奇跡を使っても、一瞬でライフが削られるとはなぁ」LP2600→1500→400→0

 

『えっ、もしかして出番終了!

ちょっと、もっと活躍はぁ!!』

 

アクションフィールドがなくなった事で実体化する事ができなくなった沖田さんはそのまま俺の横で嘆いていた。

 

「いやぁ、まいったぜ!

まさか、あの有名な沖田総司と戦えるとはなぁ」

 

「それは良かった。

悪いが、ここで帰らせて貰う」

 

「えぇ、なんでだ?」

 

大量の喝采の中で、俺は

 

「腹が減ったから、なんか売店で喰ってくる」

 

「それだったら、近くに屋台があるから、そこで寿司を食うか?」

 

「『勿論!!』」

 

それに、俺達は思わず答える。

 

 



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覚悟の炎

「はぁ、喰った喰った」

 

そう言いながら、先程まで奢って貰った寿司を腹に詰め込みながら、遊矢達の試合を見る為に向かっていた。

 

その中で後ろからの視線を感じたので、俺は振り返る。

 

「セレナ、いたのか?」

 

そこにいたのは、別の次元から来た少女、セレナだった。

 

「デュエルを見ていたのか?」

 

「あぁ、見ていた。

最初から最後まで、だが分からない

お前は、なんであんなデュエルを行える」

 

「あんなデュエル?」

 

その言葉に疑問に思い、俺は首を傾げる。

 

「笑いながら、それも相手も、全ての人間と一緒に行う事が。

私はあんなデュエルは知らない」

 

そう言ったセレナは少し複雑そうな顔をしていた。

 

「ここのデュエリストの多くは私のようにデュエルに負ければ悔しがり、ピンチになれば戸惑っていた。

なのに、お前は、デュエルでピンチになっても変わらず、笑い続ける。

一体なぜなんだ?」

 

それは本当にセレナの心からの疑問だったのか、どこか必死な感じがした。

 

「そうだな、だったらデュエルをしてみるか」

 

「はぁ?」

 

俺の言葉に意味が分からず、こちらを見る。

 

「なんでとか疑問に思うならば、実際にやってみれば分かるだろ。

何よりも、デュエルすれば、それがよく分かるだろ」

 

「・・・良いだろう」

 

そう言い、セレナもデュエルディスクを構える。

 

「その答え、直接見せて貰う」

 

「それじゃ、行くぜ!」

 

「「デュエル!!」」

 

「私のターン。

まずは月光黒羊を手札から捨て、効果を発動。

デッキから融合を一枚手札に加え、融合を発動。

手札の月光蒼猫と月光彩雛を素材に、融合召喚!

現れ出でよ!月明かりに舞い踊る美しき野獣!月光舞猫姫!!」

 

その言葉と共に現れたのは、まさに名前の通り、月を舞う猫を思わせるモンスターがその姿を現す。

 

「月光彩雛の効果で墓地から融合を手札に加える。

カードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

「俺のターン。

さてっと、こっちも行くぜ!

まずはV・F 沢田綱吉を召喚!」

 

その言葉と共に現れたのは栗色の髪をツンツンにした少年であった。

 

「なんだ?

本当にモンスターなのか、カードにされた人間ではないようだが」

 

「いや、こういう感じだから」

 

実際には人だが、実際には俺の力を通じて具現化した力である。

 

過去にも、様々な世界との交流の中で本人達が来るのと、その力がその本人達に模した形になって宿るの2種類だ。

 

英霊やデジモンなどは主に本人達が来るパターンであり、K・HEROや今の場にいるV・Fは力が具現化した存在だ。

 

「まぁとりあえず、沢田綱吉の効果。

このカードがこのカードが召喚、特殊召喚に成功した時、デッキ手札からこのカードと同名以外の【V・F】モンスターを一体特殊召喚することができる。

俺は手札からV・F アルコバレーノ リボーンを召喚する。

このモンスターは自分フィールド上の【V・F】モンスターを一体選択して発動、このカードの属性とレベルを選択したモンスターと同じにする」

 

その言葉と共に出てきたのはスーツを着た赤ん坊、リボーン。

 

そして、リボーンはその手に銃を持つと、思いっきりツナを狙っている。

 

「おい、思いっきり味方を「俺はレベル4になったリボーンとレベル4の沢田綱吉でオーバーレイネットワークを構築!」無視か!!」

 

気になったセレナを無視して、俺はそのまま叫ぶ。

 

「エクシーズ召喚!V・F ボンゴレX世 沢田綱吉!」

 

銃弾を受けたツナの姿はそのまま変わる事はなかった、額には炎が灯り、同時にその両腕には炎が灯っていた。

 

「エクシーズモンスターだったか」

 

「バトル。

沢田綱吉でバトル!

この時、沢田綱吉のオーバーレイユニットを使い、効果を発動!

このカードの攻撃力をバトルする相手モンスターのレベル、ランクの数だけ300アップする。

月光舞猫姫のレベルは7、よって攻撃力は2100アップする!!」

 

「なっ」

 

同時に両手を炎を灯したツナはそのまま真っ直ぐ、月光舞猫姫へと近づくと共に蹴り上げる。

 

「ぐっ、だが月光舞猫姫は戦闘では破壊されないっ」LP4000→1800

 

それでもライフを半分以上削る事は大きい。

 

だが、セレナはそのままこちらを睨む。

 

「俺はカードを2枚伏せて、ターンエンド」

 

「私のターン。

確かにダメージは貰った。

だが、その程度で私に勝てると思うな!

私は再び融合を発動する。

場にいる月光舞猫姫と月光紅狐を素材に融合召喚!

現れ出でよ!月光の原野で舞い踊るしなやかなる野獣!月光舞豹姫!」

 

それと共に、その場に現れたのは先程までが猫ならば、今度は黒い豹と呼ぶべきモンスターが姿を現した。

 

その攻撃力は軽くツナの攻撃力を超えていた。

 

「月光紅狐の効果、

このモンスターが墓地へ送られた時、:このカードが効果で墓地へ送られた場合、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力をターン終了時まで0にする。

0にするモンスターはV・F ボンゴレX世 沢田綱吉!!」

 

同時にツナの額にある炎が弱まり、そのまま膝に手をつく。

 

「さらに月光舞豹姫の効果。

このターン、相手モンスターはそれぞれ1度だけ戦闘では破壊されず、このカードは全ての相手モンスターに2回ずつ攻撃できる!

これで終わりだ!!」

 

それと共に襲い掛かる月光舞豹姫。

 

「俺は罠カード、ハーフ・アンブレイクを発動!

フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。

このターン、選択したモンスターは戦闘では破壊されず、そのモンスターの戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは半分になる!」

 

「なるほど、だが、例え半分だろうと、2回攻撃ができる月光舞豹姫は、そのままダメージを与える事ができる!」

 

「ぐっ!」LP4000→1200

ダメージを負った事で、俺はそのまま衝撃で倒れそうになる。

 

だが、そのまま真っ直ぐと立つ。

 

「私はカードを1枚伏せて、ターンエンドだ」

 

そう言いながら、セレナはそのまま俺を睨む。

 

「先程、貴様は言った。

私に楽しいデュエルを教えると。

それがこれなのか?」

 

「だとしたら?」

 

「つまらんな。

そのモンスターも確かに始めは驚いたが、それだけだ」

 

そう言ったセレナはどこか諦めていたような表情だった。

 

「だったら、それをさらに上回ったら、どうだ?」

 

「上回るだと?」

 

「あぁ、あの人が言っていた。

このドローで世界がガラリと変わるかもしれない。そう思うとワクワクしてくるって」

 

「わくわくだと」

 

その言葉に未だに疑っているようだ。

 

「ならば、それを見せてみろ!

私は罠カード、戦線復帰を発動。

この効果により、墓地にいる月光蒼猫を場に特殊召喚する。

そして、このカードが特殊召喚に成功した場合、「月光蒼猫」以外の自分フィールドの「ムーンライト」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで元々の攻撃力の倍になる。

この意味は分かるな」

 

「あぁ、例えツナの効果を使ったとしても、その攻撃力を超える事はできない。

けどな、十分に逆転はできるぜ!」

 

「なに?」

 

「まずはV・F 笹川了平を召喚!

そして、罠カード、コピーナイトを発動。

自分フィールド上にレベル4以下の戦士族モンスターが召喚された時に発動できる。このカードは発動後、その召喚されたモンスターと同じレベルの同名モンスターカードとなり、モンスターカードゾーンに特殊召喚する。

そして、2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!

V・F 晴れの守護者 笹川了平!!」

 

そうして、新たに現れた了平はまた拳を振り上げながら、現れる。

 

「エクシーズモンスターが一人増えた所で」

 

「あぁ、けど、これが重要なんだ!

笹川了平の効果!

一ターンに一度、自分フィールド上に存在する【V・F】モンスター一体を選択して発動選択したモンスターの攻撃力の半分の数値分自分のライフポイントを回復する。

俺は了平を選択し、その攻撃力分、ライフを回復する」LP1200→2600

 

「僅かに回復したぐらいで、何ができる」

 

「それができるんだよ。

そのままバトル!」

 

それと共にツナは真っ直ぐと月光舞豹姫へと向かった。

 

「例え攻撃力を上げた所で、その攻撃力はたった4900!

5600に追いつく事など!「この時、速攻魔法、才呼粉身を発動!」なにっ」

 

その言葉を聞く前に、俺は手札にある速攻魔法を発動させた。

 

「自分・相手のバトルフェイズに自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

自分はそのモンスターの攻撃力分のLPを失い、

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで倍になる!

そして、オーバーレイユニットを一つ使い、そのレベルの数だけ攻撃力を300上げる!

月光舞豹姫のレベルは8!よって攻撃力は2400アップ!

攻撃力は7400だぁ!!」LP2600→100

 

「まさか、それを狙ってライフを回復させたのかっ!」

 

「当たり前だ!

俺達は今、この瞬間を死ぬ気でやっている!

それは互いに楽しむ為でもあり、わかり合う為にだ!!」

 

「ぐっ!!」

 

そう言いながら、真っ直ぐとツナの一撃が月光舞豹姫を貫く。

 

先程まで圧倒的な優位に立っていたはずの月光舞豹姫はツナの一撃によって、倒され、同時にセレナのライフは0へと変わった。

 

「まさか、自身のライフを削り、それで、私へととどめを刺した。

一歩、間違えたら、負けていたんだぞ」

 

そう、セレナは俺に向けて言う。

 

「かもな。

だけど、やっぱ、こうでなくちゃ!

真剣に相手と戦うデュエル、これって、本当に面白いだろ」

 

「面白いか。

そうかもな」

 

そう言ったセレナの表情は少し変わっていた。

 

「アカデミアにいた頃は、周りを見返すデュエルしかなかった。

お前ぐらいだ、こうやって、私だけを見つめて、デュエルしたのは」

 

それと共にセレナはゆっくりとデッキに手を伸ばす。

 

「楽しいデュエル。

それをアカデミアは否定しているのか」

 

「俺はそこまでは分からない。

けど、セレナはどうしたいんだ」

 

俺はそう、尋ねるように呟く。

 

「私はずっとプロフェッサーが、崇高な目的だと教えられた。

だが、それが本当に正しいのか、今はもう」

 

それは既にセレナの中で答えが出ていた。

 

だが、それは同時にこれまでの自分を捨てるような答えだと、気づいていた。

 

「・・・だったらさ、セレナ。

俺の近くで、デュエルを見ていかないか?」

 

「デュエルを?」

 

「あぁ、お前が知らなかった事を知れば、それだけ答えが広がる。

とりあえず、答えを決めるのはそれからでも良いんじゃない?」

 

「はぁ、本当にお前は。

良いだろ」

 

そう言ったセレナの表情は先程まで憂鬱な表情から一変した。

 

「だが、見せるならば、つまらないデュエルをするなよ」

 

「勿論だ」




劇中で主人公が説明が分かりにくい方の為に付け加えさせて貰います。
英霊、デジモンなどは原作から本人達の意志が宿った形となります。
そして、仮面ライダーやリボーンは仮面ライダージオウ グランドジオウやディエンドが召喚する時と似た感じだと考えてください。
デュエルディスクが銃になれば、完全にディエンドです。


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夢の飛蝗VS反逆の隼

舞網チャンピオンシップ5日目

 

ジュニアユース選手権の第三試合の内容、その内容はなんと驚く事にバトルロイヤルだった。

 

当初は驚きを隠せなかったが、どうやら今回のルールは場に散らばったペンデュラムカードを集める事が目的らしく、負けたとしても、再度デュエルができるらしい。

 

その情報を聞いた俺は様々な奴とデュエルができると、思いわくわくしていた。

 

「けど、まぁ、ここはどうなんだろうな」

 

そう言いながら、俺は周りを見る。

 

そこに広がっているのは古代都市の風景があり、時折現代の街も混ざっていて、少し奇妙な感じがする。

 

そうして、歩いていると、俺を睨む視線に気づく。

 

「デュエルか?

だったら、勿論受けて立つぜ」

 

そう言い、ここまでの道中で拾ったペンデュラムカードを見せながら、構える。

 

同時に現れたのは黒いコートを身に纏った男であり、確か名前は

 

「黒咲隼」

 

LDSに所属しているエクシーズ使いだと聞いていたが、その実力は高く、あの素良やシャルルを倒したらしい。

 

けど、そのやり方はあまり遊矢達は受け入れなかったが、俺は正直言って、戦いたい相手の一人だったので、少しわくわくしている。

 

「さてっと、デッキはどれに「待て」んっ?」

 

そう言いながら、デッキを取ろうとした時、黒咲がこちらを睨む。

 

「俺は貴様のリンク召喚に興味があって、ここに来ている。

悪いが、貴様のリンク召喚、見せて貰おう」

 

「リンク召喚を知っている」

 

あのデュエル以降は使っていないので、外部に知られる事がなかったはずだ。

 

それなのに、なんでこいつは知っているんだ?

 

「赤馬の知り合いか?」

 

「だとしたら」

 

「・・・」

 

未だに何を考えているのか分からない。

 

だが、俺自身も未だにリンク召喚の使い方に不慣れで、そんな状況で勝てるかどうか。

 

「まぁ良いか」

 

ここから勝ち残れるかどうか分からないが、それでもやる事はただ一つ。

 

俺は、デュエルを楽しむだけだ。

 

「良いぜ、受けて立つ」

 

そう言い俺はリンク召喚を使ったデッキを一つ取り出し、セットする。

 

「さぁ行くぜ「デュエル」」

 

「俺のターン。

俺はまずRR-バニシング・レイニアスを召喚する。

バニシング・レイニアスの効果により、手札からRR-ファジー・レイニアスを特殊召喚する。

俺はレベル4の2体のRRでオーバーレイネットワークを構築!

冥府の猛禽よ、闇の眼力で真実をあばき、鋭き鉤爪で栄光をもぎ取れ!エクシーズ召喚!飛来せよ!ランク4!RR-フォース・ストリクス!」

 

その言葉と共に現れたのは、フクロウを思わせる機械の鳥であった。

 

「フォース・ストリクスの効果。

1ターンに1度、このカードのオーバレイ・ユニットを1つ取り除いて発動できる。

デッキから鳥獣族・闇属性・レベル4モンスター1体を手札に加える。

俺はRR-シンギング・レイニアスを手札に加える。

さらに墓地に送られたファジー・レイニアスの効果により、このカードが墓地へ送られた事により、デッキから「RR-ファジー・レイニアス」1体を手札に加える。

そして、場に自分フィールドにエクシーズモンスターが存在する場合、手札のファジー・レイニアスは手札から特殊召喚できる」

 

「おいおい、これはとんでもないな」

 

「まだ終わっていない。

ファジー・レイニアスは自分フィールドに「RR-ファジー・レイニアス」以外の「RR」モンスターが存在する場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。

俺は再びレベル4の2体のRRでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!RR-フォース・ストリクス!

そして、再びエクシーズ召喚したフォース・ストリクスのオーバーレイユニットを一つ使い、デッキからRR-ストラングル・レイニアスを手札に加える。

そして、ストラングル・レイニアスの効果自分フィールドに闇属性モンスターが存在する場合に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚し、さらに魔法カード、RR-コールを発動。

自分フィールドの「RR」モンスター1体を対象として発動できる。

その同名モンスター1体を手札・デッキから守備表示で特殊召喚する。

俺はストラングル・レイニアスを選択し、レベル4の2体のモンスターでエクシーズ召喚、フォース・ストリクス!

フォース・ストリクスのオーバーレイユニットを一つ取り除き、RR-ラスト・ストリクスを手札に加え、カードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

「うわぁ、これはまた、とんでもないな」

 

ここまで長い事を行ってきたが、今、目の前で行ったのはとんでもない光景だった。

 

最初のターンのはずが、目の前で何度も行われたエクシーズ召喚によって、1枚の手札が残っており、カードが1枚、何よりも場には3体のエクシーズモンスターがいる。

 

以前、少し見たデュエルではまさに攻めのデュエルというべき彼が行った今回の戦法に少し疑問があるな。

 

「さぁ、見せて貰おう。

貴様のリンク召喚の力を」

 

「あぁ、良いぜ。

俺のターン、ドロー。

まずはフィールド魔法衛生ゼアを発動させ、予想GUYを発動。

デッキからK・HEROゼロワンを特殊召喚!

この時、衛生ゼアの効果でカードを1枚ドローし、そして」

 

その言葉と共に、俺の身体にはゼロワンの特徴とも言えるゼロワンドライバーだけが重なり、そのまま目の前にはリンク召喚を行う時に必要なアローヘッドを確認する。

 

「アローヘッド確認。

召喚条件は、ゼロワンモンスター一体以上。

行くぜ、明日へのサーキット、変身!!」

 

その言葉と共に、俺の前にあったアローヘッドはそのまま俺を通り過ぎると共に、その姿は変わる。

 

【プログライズ!

Dangerous warning!スティングスコーピオン!

"Stung with fear by the power claws."】

 

「リンク変身!K・HERO ゼロワン スティングスコーピオン!!」

 

その音声と共に、俺の身体は各部には紫色の装甲を身に纏った新たなゼロワンへと姿を変えた。

 

「K・HERO。

まさか、既にリンク召喚に対応していたのか」

 

「この時、衛生ゼアの効果でカードを1枚ドローし、バトル。

この時、衛生ゼアの効果により、攻撃力が300アップし、そのままフォース・ストリクスに攻撃する」

 

その言葉と共に身体の一部から出てきた鞭を思わせる尻尾はそのまま一体のフォース・ストリクスを捕らえ、そのまま叩き落とす。

 

守備表示にしていたので、その数値は2000だったので、衛生ゼアの効果のおかげで、攻撃力はぎりぎり届いた。

 

「突破されたが、だが「まだ終わっていない。このカードが相手モンスターを戦闘で破壊した場合に発動する。破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える」ぐっ」LP4000→2900

 

そのままフォース・ストリクスを破壊した尻尾はそのまま黒咲の方へと向かい、攻撃を仕掛ける。

 

「俺はこれでカードを1枚伏せて、ターンエンド。

さぁ、まだまだだろ、黒咲」

 

「その口、どこまで絶えられるか」

 

そう、黒咲がカードを引こうとした時だった。

 

「俺のターン」LP4000→2000

 

「なにっ!」

 

「なんだ?」

 

聞こえてきた声に俺達は思わず見る。

 

そこに立っていたのは

 

「お前達は、確かシャルルの所にいたナイト・オブ・デュエルズの」

 

「俺はカードを3枚伏せて、ターンエンド」

 

「俺のターン、俺はアサルトナイト スラッシュを召喚」

 

「この時、罠カード激流葬を発動。

この効果により、場にいる全てのモンスターを破壊する」

 

「ぐっ」

 

「うわっ」

 

同時に俺達の場にいた全てのモンスターが破壊された。

 

ここまでの流れ、まさかこいつらっ

 

「ここまで感謝するよ切札勝遊。

君のおかげで我々はこいつを討ち取る事ができる」

 

「お前らっ、そんな事して、恥ずかしくないのかっ」

 

「恥ずかしい?

何がだ、こいつはシャルルを倒した。

ならば、仇を取るのが道理じゃないか。

私は手札から融合を発動。

手札の戦士ダイ・グレファーとスピリット・ドラゴンで融合召喚!

現れろ、ドラゴン・ウォリアー!ドラゴン・ウォリアーで黒咲に直接攻撃!!」

 

「がああぁあ!!」LP2900→900

 

その攻撃に対して、黒咲はすぐに反撃する事ができなかった。

 

確か、ドラゴン・ウォリアーの効果はライフを1000払う事で通常罠の効果を無効にする効果だったはず。

 

それに対応する手段が、今の黒咲にはなかったのか。

 

「俺はこれでターンエンド」

 

「俺のターン、俺は戦士ダイ・グレファーを召喚する。

終わりだ、ダイ・グレファーで黒咲に直接攻撃!!」

 

その言葉と共に、場に現れたダイ・グレファーが黒咲に襲おうとした。

 

「アクションマジック、回避!!」

 

「なにっ!!」

 

だが、黒咲を襲うとしていたダイ・グレファーの攻撃は、俺が手札から発動させたアクションマジックによって、その攻撃は無効にされた。

 

「お前」

 

「何をする、貴様ぁ!!」

 

「それはこっちの台詞だ」

 

そう言いながら、俺は奴らを睨む。

 

「黒咲は今、俺とデュエルをしていた。

だが、お前らのせいでせっかく楽しいデュエルを中止された。

この落とし前、付けさせて貰うぞ」

 

「くだらん事を」

 

「くだらんか。

確かに、戦場ではくだらんかもしれん。

だが」

 

それと共に黒咲はそのまま立ち上がる。

 

「デュエリストとしての誇りに間違いはない!!」

 

「黒咲」

 

そう言いながら、黒咲はデュエルディスクを見る。

 

「勘違いするな。

この場で奴らを片付ける。

貴様とのデュエルはその後だ」

 

「あぁ、それで良い!!」

 

「ならば、まずは片付ける。

俺のターン、俺はRUM-ソウル・シェイブ・フォースを発動!

を半分払い、自分の墓地の「RR」エクシーズモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚し、そのモンスターよりランクが2つ高いエクシーズモンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

俺は墓地のフォース・ストリクスを素材にランクアップ・エクシーズチェンジ!

誇り高きハヤブサよ。英雄の血潮に染まる翼翻し 革命の道を突き進め!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!現れろ!ランク6!RR-レヴォリューション・ファルコン!!」

 

その言葉と共に現れたのはまさに機械の赤い隼と呼べるモンスターが現れ、俺達の上に飛び回る。

 

「レヴォリューション・ファルコンの効果。

のカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

このターン、このカードは相手モンスター全てに1回ずつ攻撃できる。

このカードが特殊召喚された表側表示モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動する。

そのモンスターの攻撃力・守備力を0にする」

 

その言葉と共に奴の場にいたドラゴン・ウォリアーは力を失ったようにそのまま倒れる。

 

ダイ・グレファーは通常召喚されたモンスターだから、効果の対象にならないようだが

 

「あっあっあぁ」

 

「消えろ!

レヴォリューション・ファルコンでドラゴン・ウォリアー、ダイ・グレファーに攻撃!!」

 

「ぐわあああぁぁ!!」ナイト・オブ・デュエルズALP2000→0

ナイト・オブ・デュエルズBLP2000→1700

 

「そっそんな」

 

「俺はこれで、ターンエンド。

決めろ、勝遊」

 

「あぁ、分かっているよ、俺のターン!

俺は魔法カード、死者蘇生を発動。

その効果により、墓地あるK・HEROゼロワンを特殊召喚!」

 

【プログライズ!

飛び上がライズ!ライジングホッパー!

"A jump to the sky turns to a rider kick."】

 

「ゼロワンでそのまま直接攻撃!!」

 

その言葉と共に、俺は先程ライフを削られた奴をそのまま蹴り飛ばした。

 

「なぁ!!」LP1700→0

 

「ちっ、だが、これ以上は「速攻魔法飛電ゼロワンドライバー、発動!」なに?」

 

「EXデッキに存在する戦士族リンクモンスターを1体選択して発動する

そのモンスターのリンク素材として指定されたモンスターを手札・デッキから墓地に送ることでそのリンクモンスターをリンク召喚扱いで特殊召喚する

俺はK・HERO ゼロワン バーニングファルコンを選択し、デッキからK・HERO ゼロゼロワン ライジングホッパー、イズを墓地に送り、リンク変身!!」

 

その言葉と共に俺の前に来た炎を纏った鳥はそのまま装着され、新たな姿へと変わる。

 

「またっリンク召喚をっ」

 

「バーニングファルコンで直接攻撃!

このカードが戦闘を行う場合に発動する

相手のフィールド上のセットされているカードを全て破壊する!」

 

「なぁ!」

 

それと共に、俺の身体から出てきた炎はその場にあった全ての伏せカードを焼き尽くし、防御する手段を全て失わせる。

 

「少しは反省しろ!!」

 

そう言い、俺はそのまま蹴り上げ、最後の奴のライフをそのまま0へと変えた。

 

「ふぅ、なんとかなったか。

あれ?」

 

デュエルが終えた事で落ち着いて見てみると、なぜかWINという文字になっていた。

 

「どういう事?」

 

「奴らが乱入した事によって、強制タッグデュエルになっただろう。

まぁ、この場合はタッグでもなんでもないがな」

 

「まぁ確かに」

 

俺はそのままデュエルディスクを仕舞い、黒咲と向かい合う。

 

「貴様は、どうやら問題ないようだ」

 

「それって、赤馬が言っていた何かなのか?」

 

「そこまで知っているならば、問題ない」

 

それだけ言い、黒咲はそのまま去ろうとしていた。

 

「なぁ、黒咲、一つ聞きたい事がある」

 

「なんだ?」

 

「お前、デュエルは好きか?」

 

そう、疑問だった。

 

デュエルを行っている間、怒りの表情が消えなかった黒咲。

 

そんな彼はデュエルが好きか、気になっていた。

 

「そんな事、決まっている。

嫌いだ」

 

その一言に少しショックだった。

 

だが

 

「奴らの、アカデミアとのデュエルはな。

純粋なデュエルは、今でも好きだ」

 

「そうか、そうだよな!!」

 

その一言に嬉しくなって、俺は思わず笑みを浮かべる。

 

「だからこそ、切札勝遊。

貴様との本当の意味での決着は全てが終わった後だ」

 

それと共に去ろうとした時だった。

 

「おいおい、せっかく会ったのに、すぐにどっかに行くなよ」

 

「この声、素良」

 

見ると、そこには行方不明になっているはずの素良だった。

 

だが、それだけではなく、彼の隣にはもう一人の人物がいた。

 

「アカデミアっ」

 

「もう襲撃してきたのかよ」

 

その言葉と共にデュエルディスクを構える。

 

「ほぅ、エクシーズの残党ともう一人は奇妙な召喚方法を使っている奴か。

良いだろ、お前はあっちのエクシーズの残党を始末しろ。

俺はあっちを楽しんでくる」

 

そう言い、アカデミアの一人だと思われる奴がデュエルディスクを構える。

 

この状況で、タッグデュエルを行うのも考えたが、互いに未だにデッキの特性は把握していない。

 

ここで下手にタッグを組んで脚を引っ張るよりは

 

「生き残れよ、黒咲」

 

「お前もな、切札」

 

それと同時に互いの対戦相手と向き合うように歩き出す。



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最後まで諦めない勇気

黒咲と別れ、目の前にいる奴とデュエルディスクを構える。

 

目の前にいる奴がどんな奴かまるで分からない。

 

だが、奴から発する気配は、とても嫌な感じがする。

 

「さて、お前はこの次元で初めてデュエルする相手だ。

せいぜい、俺を楽しませてくれよ」

 

「楽しむねぇ。

それは別に良いが、なんでわざわざ侵略なんてするんだ?」

 

「さぁな、プロフェッサーの命令だ。

だが、俺にはそんな事を関係ない。

弱者を蹂躙する事、それこそ、今の俺の楽しみだからな」

 

「歪んでいるな、その考えは」

 

「あぁ、けど、これから行われるのは、そういうデュエルだぜ!」

 

「悪いけど、そんな事になるつもりはないぜ、

行くぜ「「デュエル」」

 

「俺のターン。

自分の場にモンスターがいない時、ギャレオンは手札から特殊召喚する事ができる。

さらにギャレオンは自身をリリースする事によって、デッキからガイガーを特殊召喚する!

さらにガイガーはギャレオンの効果で特殊召喚した事によって、デッキから最終合体承認を手札に加え、さらにガイガーの効果でデッキからBR ステルスガオーを手札に加える。

そして魔法カード、最終合体承認を発動!

自分のエクストラデッキに存在する「KBR」と名のつくモンスター1体を選択し、その召喚に必要なモンスターを自分のフィールド、手札、墓地からデッキに戻すことでそのモンスターを融合召喚扱いでEXデッキから特殊召喚する!

俺は場にいるギャレオンと手札に存在すると手札のBR ステルスガオー、BR ドリルガオー、BR ライナーガオーで融合召喚!

現れろっ、ガオッガイッガー!!!」

 

その雄叫びと共に、俺はそのままガオガイガーに吸い込まれ、姿を現す。

 

あいつがここまで怯えている相手である以上、最初から油断する事はできない。

 

なので、俺は初めからガオガイガーを召喚し、そのまま構える。

 

「俺はこれでターンエンド!」

 

「俺のターン。

まずはサイバードラゴン・コアを召喚する。

このカードの効果により、サイバー・ロード・フュージョンを手札に加える。

さらに、魔法カード、機械複製術を発動。

自分フィールドの攻撃力500以下の機械族モンスター1体を対象として発動できる。デッキからその表側表示モンスターの同名モンスターを2体まで特殊召喚する。

俺はデッキからサイバードラゴンを2体召喚する!!」

 

それと共に現れたモンスターはサイバードラゴンだった。

 

だが、奴の場にはサイバードラゴン・コアしかいないはず。

 

「サイバードラゴン・コアは場にいる限り、サイバードラゴンとして扱う。

そして、機械複製術は同名モンスターを召喚する効果、よってサイバードラゴンを召喚する事は可能だ!

そして、俺は手札から融合を発動!

場の3体のサイバードラゴンで融合!

現れろ、サイバー・エタニティ・ドラゴン!!」

 

その声と共に現れたのは先程のサイバードラゴンと比べれば巨大な一体のサイバードラゴンだった。

 

「くくっ俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

「・・・・」

 

わざわざ召喚したサイバー・エタニティ・ドラゴン。

 

はっきり言えば、このままガオガイガーで攻撃すれば、確実に倒す事ができるが、問題は奴がわざわざ場にそれも、攻撃表示で出した。

 

何が目的かさっぱり分からない。

 

だが

 

「恐れるだけでは何も始まらないな!

俺のターン、俺はガオガイガーでサイバー・エタニティ・ドラゴンに攻撃!!」

 

「この時、速攻魔法、リミッター解除を発動!

この効果により、サイバー・エタニティ・ドラゴンの攻撃力はこのターン2倍になる!!」

 

「なっぐぅ!!」4000→1900

 

その宣言の前に、俺は既に止まる事ができず、為す術もなく、サイバー・エタニティ・ドラゴンから放たれた攻撃を受ける事になった。

 

「だがっガオガイガーは1ターンに1度、戦闘では破壊されない効果を持つ!!

俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド!」

 

「その時、リミッター解除の効果により、サイバー・エタニティ・ドラゴンは破壊される。だが、融合召喚したこのカードが相手によって墓地へ送られた場合に発動できる。自分の手札・デッキ・墓地からサイバー・ドラゴンを1体を選んで特殊召喚する。

くくっ、俺のターン!

俺は場にいるサイバードラゴンと墓地にいるサイバードラゴン2体を除外し、サイバー・エルタニンを特殊召喚!!」

 

それと共に奴の後ろから現れたのは巨大なサイバードラゴンと言うべきモンスターだった。

 

「サイバー・エルタニンは除外したモンスターの数だけ攻撃力を500上げる。

よって、サイバー・エルタニンの攻撃力は1500。

そして、サイバー・エルタニンはこのカードが特殊召喚に成功した場合に発動する。

このカード以外のフィールドの表側表示モンスターを全て墓地へ送る!」

 

「なっ」

 

その言葉と共にガオガイガーはそのまま光と共に消滅してしまった。

 

破壊ではなく墓地に送られた為、その効果を発揮する事ができず、そのまま俺は地面に着地する。

 

「くくっ、まだ終わりじゃないぜ。

俺は手札からサイバーロード・フュージョンを発動。

自分フィールド及び除外されている自分のモンスターの中から、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを持ち主のデッキに戻し、サイバー・ドラゴンモンスターを融合素材とするその融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。

現れろ、最強のサイバードラゴン!

サイバー・エンド・ドラゴン!!!」

 

その叫びと共に現れたのは、3つの首を持つ機械のドラゴンだった。

 

その攻撃力は脅威の4000であり、思わず目が点になる。

 

「サイバーロード・フュージョンの効果で、このターン、この効果で特殊召喚したモンスター以外の自分のモンスターは攻撃できない。

だが、既に決着はついた。

サイバー・エンド・ドラゴンでプレイヤーに直接攻撃!スーパー・ストリデント・バースト!!」

 

その叫びと共に、俺に向かってサイバー・エンド・ドラゴンは襲い掛かる。

 

だが

 

「まだっまだ終わっちゃいねぇ!!

俺は手札からアンクリボーの効果!

自分の場にモンスターがいない時、手札からこのモンスターを捨て、墓地に存在するモンスターを蘇らせる!来い!ガオガイガー!!」

 

俺の声に応えてくれるように、ガオガイガーが姿を現し、サイバー・エンド・ドラゴンの攻撃を防いでくれる。

 

必死にボロボロになりながら、その攻撃を耐えぬいてくれた。

 

「はぁはぁはぁ」LP1900→900

 

「ほぅ、まだここまでやれるか。

だが、果たして、次のターン、貴様は絶えられるかな?

俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

「俺のターン、ドロー」

 

これで俺の手札は3枚。

 

果たして、逆転できるのか。

 

目の前がくらくらする。

 

絶望的な状況で、そんなの分かりきっている。

 

分かりきっているはずなのに。

 

「諦めたくない」

 

まだ、どれぐらい逆転の可能性があるのか分からない。

 

それでも、諦めたくないという気持ちが、勝ちたい気持ちが俺の中で燃え上がっている。

 

だったら

 

「最後まで諦めねぇ!

だから、一緒に戦ってくれ、ガオガイガー!!」

俺は手札から死者蘇生を発動する!

墓地からガオガイガーを蘇らせる!!」

 

「無駄なあがきを。

俺は墓地に存在するサイバー・エタニティ・ドラゴンの効果。

このモンスターを除外する事で、このターン、自分フィールドの融合モンスターは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない」

 

「無駄なんかじゃない!

俺は手札からリミッター解除を発動!

これは既にお前自身も知っているはずだ」

 

「あぁ、そうだな」

 

「ガオガイガーで、サイバー・エンド・ドラゴンに攻撃!!」

 

それと共にサイバー・エンド・ドラゴンに向かって、走り出すガオガイガー。

 

だが

 

「だから無駄だと言ったはずだ。

速攻魔法リミッター解除!

これにより、貴様のガオガイガーよりも遙かに上回った!!!

そいつごと焼き尽くせ!!」

 

それと共にサイバー・エンド・ドラゴンから離れた一撃はガオガイガーを覆った。

 

「っ」

 

「ほらね。

例え勝遊だろうと、あいつには勝てないよ」

 

「貴様、本気に言っているのか」

 

「勿論だよ。

奴にはアカデミアでも敵う者などいなかった。

絶望しかない」

 

「絶望か。

本当にそうか」

 

「なに?」

 

「奴の目には一欠片の絶望もなかった。

最後まで食らいつくデュエリストの勝利を目指す目だ」

 

「何を言ってっ」

 

「なにっ」

 

サイバー・エンド・ドラゴンから放たれた一撃、だが、それは徐々に押されるように光が裂け始めた。

 

「なにぃ!!」

 

「俺は速攻魔法っ決闘融合-バトル・フュージョンを発動!

自分フィールドの融合モンスターが相手モンスターと戦闘を行う攻撃宣言時に発動できる。

その自分のモンスターの攻撃力はダメージステップ終了時まで、戦闘を行う相手モンスターの攻撃力分アップする!!」

 

「なっ!!」

 

それと共にガオガイガーはそのままサイバー・エンド・ドラゴンの光を弾き返す。

 

「良かったぜ、お前が、ミラーフォースのようなカードじゃなくて、攻撃力を上げるカードで!」

 

それと共に、ガオガイガーは両手を構える。

 

「お前をここで倒す!!ヘル・アンド・ヘヴン!!」

 

それと共に両手は赤と緑の2色に発光される。

 

「ゲム・ギル・ガン・ゴー・グフォ」

 

自然と思い浮かべる言葉と共に両手を組み、二つのエネルギーを融合させる。

 

同時に緑色の風がサイバー・エンド・ドラゴンの動きを封じる。

 

「ばっ馬鹿なっ、この俺がっ、こんなスタンダートの奴に!!」

 

そのまま全てのエネルギーを纏った両掌で、そのままサイバー・エンド・ドラゴンを突き刺した。

 

「はあああぁぁ!!」

 

敵の核を抉り、敵体内に送り込んだ融合エネルギーを開放、内部から爆破する。

 

「があああぁぁ!!」LP4000→0

 

同時にサイバー・エンド・ドラゴンの爆風に巻き込まれた奴はそのまま吹き飛ばされる。

 

「そんな、あの斎馬をっ倒しただと」

 

「ぐぅ」

 

「はぁはぁ」

 

先程のデュエル、思った以上に体力が消耗されたのか、荒い息を吐いていく。

 

「貴様っ、これで勝ったと思っ」

 

そう斎馬が言い終える前に、その姿を消えた。

 

「はぁはぁ」

 

「ひっひぃ!」「ここは撤退だっ」

 

そのまま他のアカデミアの奴らとデュエルを行う為に、デュエルディスクを構える。

 

だが、奴らは先程までのデュエルの印象が大きかったのか、そのまま消えていった。

 

「はぁぐっ」

 

だが、体力はそこまでで、そのまま倒れる。

 

「勝遊っ」

 

「あいつが目覚める前に」

 

それと共に黒咲が俺の元へと行こうとするが、未だにデュエルが終わっておらず、動けなかった。

 

「貴様は、そこまでボロボロになってまで戦うか」

 

「えっ?」

 

聞こえてきた声、見ると、そこにはセレナがいた。

 

「なっ柚子じゃない、まさかセレナ」

 

「瑠璃っじゃないっ」

 

何やら、別の名前を言っているようだが、まるで分からない。

 

だが、セレナはそのまま俺を抱える。

 

「少し捕まっていろ」

 

それと共にセレナはそのまま俺を引き釣りながら、その場を離れていった。

 

「なっこのまま「行かせるかっ」おいっ」

 

「奴が何者か分からないが、僅かだが信頼できるようだ。

ならば、お前は俺がここで止めるまでだ」

 

「邪魔をするなよ、エクシーズの残党!!」



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養殖VS捕食

「っ、はぁはぁ」

 

ゆっくりと、俺は目が覚め、周りを見渡す。

 

見ると、先程までの古代都市から離れているのが、よく分かる。

 

「お前は結構無茶するんだな」

 

「えっ?」

 

そう言いながら、声がした方を見ると、そこにはセレナが見ていた。

 

「ぐっ、セレナ、なんでこんな所に?」

 

「お前のデュエルを見に来た。

だが、思った以上にとんでもない実力だという事がよく分かったがな」

 

「とんでもないだって?」

 

それはどういう事なのか、疑問に思う。

 

「当たり前だ。

お前は自分が戦った相手がどんな奴かは知っているのか?」

 

「いや、全然?

確かにサイバードラゴン使いという事で、色々とやばいのはよく分かるけど」

 

「それでよく勝てたな。

だが、お前のデュエルを通してよく分かった。

アカデミアが間違っていた事、そして、お前の実力も」

 

「実力?

そこまでか?」

 

俺は疑問に思い、首を傾げる。

 

「当たり前だ。

あのデュエルでもそうだが、お前はなんでモンスターと一体化するように戦うんだ?」

 

「いや、一回試してやってみたんだ。

それが以外と合っていたという感じかな」

 

初めて行った時にも、そうだが、それ以降も俺は何度も行った。

 

「合っているだけで「へぇ、モンスターと一体化する?それってどういう事?」っ}

 

聞こえた声、それに合わせるように俺達はその方向を見る。

 

そこにいたのは、セレナと似たような制服を身に纏った、遊矢達とよく似た人物だ。

 

「お前は」

 

「僕かい?

僕はユーリだ。

まぁ今回はそこにいるセレナの回収任務で来たけど、予想するに君が斎馬を倒したデュエリスト、切札勝遊だね」

 

「俺の名前を」

 

疑問に思ったが

 

「あれから既に何時間も経っている。

おそらく、未だに残っているアカデミアから報告を受けたんだろ」

 

「そうだね、まぁ、だから期待しているんだ。

君とのデュエルにはね」

 

それと共にデュエルディスクを構える。

 

「っ、お前はここで休んで「いや」っ」

 

セレナはすぐに俺を庇おうとしたが、それを止めた。

 

「これは俺に挑んできたデュエルだ。

だから、ここは俺がやる」

 

そう言い、俺はデュエルディスクを構える。

 

とは言っても、このままデュエルしても、どうも体力が保てない。

 

ならば、一体化している時に回復ができるあのデッキを。

 

「そうこなくては、それじゃ行くよ」

 

「「デュエル」」

 

「行くぜ、俺のターン。

俺はK・HERO アマゾンオメガを召喚する」

 

それと共に、俺の腰にはベルトが現れ、そのままグリップをひねる。

 

【OMEGA】

 

「ヴオオオオオ……!アマゾンッ!!!」

 

【EVOLU・E・EVOLUTION!!】

 

その叫び声と共に俺の身体は緑色の光に包まれ、その姿はアマゾンオメガへと姿を変える。

 

「へぇ、これはびっくりだ。

デュエリストがモンスターへ変わるなんて」

 

「アマゾンオメガの効果。

このモンスターは召喚・特殊召喚に成功した時、カードを1枚ドローする。

さらに俺は手札に加わったモグラアマゾンとカラスアマゾンでペンデュラムスケールをセッティングし、ペンデュラム召喚!

K・HEROアマゾンアルファ!」

 

それと共に現れたのはオメガと同じ姿をしたモンスターであり、そのまま俺に合わせるように構える。

 

「俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

「僕のターン。

僕は捕食生成を発動する。

このカードは手札にある手札の「プレデター」カードを任意の数だけ相手に見せ、見せた数だけ相手フィールドの表側表示モンスターを対象として発動できる。そのモンスターに捕食カウンターを1つずつ置く。

僕は手札から捕食活動と捕食植物サンデウ・キンジーを公開し、君の2体のモンスターに捕食カウンターを設置する」

 

その言葉と共に、俺とアルファの身体には捕食カウンターと呼ばれる物がそのまま身体に張り付いた。

 

これは一体

 

「そして、捕食活動を発動する。

このカードは捕食植物モンスター1体を特殊召喚し、その後、デッキから捕食活動以外のプレデターカード1枚を手札に加える。

僕は捕食植物サンデウ・キンジーを特殊召喚し、デッキから捕食植物オフリス・スコーピオを手札に加える」

 

その言葉と共に現れたのは植物と生物が合わさったようなモンスターであり、エリマキトカゲを思わせるモンスターはそのまま佇んでいた。

 

「サンデウ・キンジーの効果。

このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分が融合素材とする捕食カウンターが置かれたモンスターの属性は闇属性として扱う。

そして、自分メインフェイズに発動できる。

闇属性の融合モンスターカードによって決められた、フィールドのこのカードを含む融合素材モンスターを自分の手札・フィールド及び相手フィールドの捕食カウンターが置かれたモンスターの中から選んで墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する!」

 

「なっ!」

 

その言葉と共にサンデウ・キンジーと呼ばれるモンスターから飛び出た触手はそのまま俺達を縛り上げた。

 

「くくっ、さぁ融合召「速攻魔法っ」なに?」

 

俺はそう叫ぶと共に、むしろ吸い込んでくるサンデウ・キンジーに向けて、カードを発動した事で出てきた爆弾を思わせるアイテムを手に持ち、口の中に突っ込む。

 

「トラロック!

フィールド上に存在する全ての獣種族・獣戦士族・鳥獣族・昆虫族・爬虫類族・魚族・水族・植物族モンスターを破壊しその数だけ100ポイントのダメージを相手に与える!

があぁ!!」

 

「くっ」LP4000→3700

 

その言葉と共にトラロックが爆散し、変身していた俺はダメージを受けていないが、モンスターと一体化している事もあって、破壊された時の衝撃が俺に襲い掛かる。

 

「へぇ、これはびっくりしたよ。

まさか、融合直前に自分のモンスターごと自爆するなんて」

 

「ただで喰われてたまるかよっ」

 

「良いねぇ、そういうの嫌いじゃないよ!

僕は捕食植物オフリス・スコーピオを召喚する。

オフリス・スコーピオの効果で手札捕食植物コーディセップスを墓地に送り、捕食植物バンクシアオーガを特殊召喚。

そして、バトル。

2体のモンスターで君に直接攻撃」

 

「ぐっ!」LP4000→2800→800

 

「僕はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

「俺のターン!

俺はペンデュラム召喚により、再び現れろ、アマゾンアルファ!アマゾンオメガ!」

 

それと同時に俺の身体は再びアマゾンオメガへと姿を変わる共に走り出す。

 

「アマゾンオメガの効果で再びカードを1枚ドロー。

そして、アマゾンアルファでダーリング・コブラに攻撃!」

 

その言葉と共にアマゾンアルファはそのままフライ・ヘルへと攻撃を仕掛ける。

 

だが

 

「速攻魔法、瞬間融合。

自分フィールドから融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

僕は場にいる2体のモンスターを素材に融合召喚!

魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ!今ひとつとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ!融合召喚!現れろ!飢えた牙持つ毒龍。レベル8!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!」

 

その言葉と共にアマゾンアルファの前に現れたのは一体のドラゴンだった。

 

それも、遊矢達が使うドラゴンと同じく、自身の召喚方法である融合つまりはフュージョンの名を持つモンスターだった。

 

「スターヴ・ヴェノムの効果。

このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。

このカードがフィールドのモンスターのみを素材として

融合召喚に成功したターンに発動できる。

このカードの攻撃力はターン終了時まで、相手フィールドの特殊召喚されたモンスターの攻撃力の合計分アップする。」

 

「ぐっ、俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

「この時、瞬間融合の効果で効果で融合召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。

けど、スターヴ・ヴェノムはこのカードが破壊された場合に発動できる。

相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊し、その攻撃力の合計分のダメージを相手に与える!!」

 

その瞬間、スターヴ・ヴェノムの身体は大きく膨れ上がり、そのまま爆発する。

 

このままダメージを受ければ、確実に負ける。

 

「っペンデュラムゾーンにいるモグラアマゾンの効果!

このカードを破壊する事によって、このターン、自分の場のモンスターの破壊を無効にする!!」

 

その叫びと共に俺達の前に現れたモグラアマゾンが、スターヴ・ヴェノムから放たれた爆風から俺達を守ってくれた。

 

「なんだ、全滅できなかったか。

まぁ良いや、僕のターン、僕は魔法カード再融合を発動。

800LPを払い、自分の墓地の融合モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。

そのモンスターを特殊召喚し、このカードを装備する」LP3700→2900

 

その言葉と共に、スターヴ・ヴェノムはその姿を再び現し、巨大な咆哮を上げる。

 

「スターヴ・ヴェノムで君のアマゾンアルファに攻撃」

 

同時にスターヴ・ヴェノムから生えている尻尾をアマゾンアルファで貫く。

 

「ぐっ」LP800→100

 

「僕はこれでターンエンド。

さぁ、どうする?

果たして、ここから逆転はできるかなぁ」

 

そう言いながら笑みを浮かべる。

 

自分の勝利を信じて疑わないようだ、

 

「逆転か。

確かに絶望的な状況だな。けど」

 

そう言いながらも

 

「逆転できる可能性は十分にあるぜ!!」

 

「へぇ、この状況を?

どうやって?」

 

そう言いながらユーリは楽しげに見つめる。

 

「俺のターン。

まずはペンデュラムゾーンにいるカラスアマゾンの効果。

このモンスターは自分フィールド上に「アマゾン」と名の付くモンスターが存在する場合に発動できる

そのモンスターとPゾーンのこのカードを素材としてシンクロ召喚を行うことができる!」

 

「なっペンデュダムゾーンのモンスターでシンクロだと!」

 

「俺はレベル4のアマゾンオメガにレベル2チューナー、カラスアマゾンでチューニング!

重なりし、新たな光をその姿に現せ!シンクロ召喚!K・HERO アマゾンニューオメガ!!!」

 

その叫びと共に、俺の身体に装着されていたベルトは新たな形へと変わり、姿あも大きく変わる。

 

【ν・OMEGA】

 

先程のアマゾンオメガに比べると、機械を思わせるパーツが増え、そのまま構える。

 

「ニューオメガの効果!

このカードの特殊召喚に成功した時自分はカードを1枚ドローし、手札から装備魔法アサルト・アーマーを装備!

その効果で攻撃力を300上げ、さらにニューオメガの効果!

1ターンに1度このカードがフィールド上に表側表示で存在する場合デッキから装備魔法カードを1枚選びこのカードに装備する事ができる!」

 

その言葉と共に俺の身体はこれまで以上に緑色のオーラを身に纏いながら、攻撃力は合計1100上がる。

 

【Blade Loading 】

 

同時に腕からは右腕からは鋭い剣が生える。

 

「まだだ、アサルト・アーマーは装備されているこのカードを墓地へ送って発動できる。このターン、このカードを装備していたモンスターは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる」

 

それによって、攻撃力が上がったのは800だけになったが、スターヴ・ヴェノムを倒すには十分だ」

 

「凄いねぇ、感動するなぁ。

けど、残念だよ、スターヴ・ヴェノムは破壊された時、相手を破壊して、ダメージを与える。

まさか忘れた訳じゃないよね」

 

「あぁ、そうだよ!

けどな、最後までやってやるよ!」

 

それと共に、俺はそのまま走り出す。

 

目の前には俺に向かって、幾つもの触手が襲い掛かる。

 

だが、今の俺はアマゾンオメガと一体化している影響もあるのか、身体は軽く超人離れした動きで、その攻撃を避け、そのままスターヴ・ヴェノムの腹にニューブレードを突き刺す。

 

「ぐっニューブレードの効果!

このカードがバトルでモンスターを破壊する時、そのモンスターを破壊する代わりにっ手札に戻す!!!」

 

「なっ」LP2900→2400

 

「がああぁぁ!!」

 

そのまま腕を大きく振り上げると共に、スターヴ・ヴェノムはそのまま光の粒子となって、姿を消す。

 

「アサルト・アーマーの効果で2回目の攻撃!!

うおおぉぉぉぉ!!!」

 

「ぐっ」LP2400→0

 

それと共に、俺はユーリに向かって足を振り下ろす。

 

それによって、デュエルは完全に決着がつく。

 

「はぁはぁはぁがああぁぁl!!!!」

 

だが、理性が働かない。

 

デュエルは完全に決着がついたはずなのに、目の前にいるユーリへ攻撃を止めようとしない。

 

「おいっデュエルはもう「いいや、まだだ!!」なっ」

 

それと共にユーリのデッキから飛び出たのはスターヴ・ヴェノムの尻尾が俺の身体を縛る。

 

「もっと過激に、もっと破壊を!!

これだよ、僕がっ俺が求めていたデュエルはぁ!!」

 

同時にユーリは叫びながら、こちらに問いかける。

 

「プロフェッサーとか、任務なんてどうでも良い!

もっとデュエルを!!君とのデュエルは最高だぁああははは!!」

 

そう言いながら、まるで狂ったような笑みを浮かべる。

 

「がああぁぁ!!」

 

俺はそれに誘われるように、腕を振り下ろそうとした。

 

『くりくり!!』『くりぃ!!!』

 

だが、そんな俺を止めるように、アンクリボーとクリボーンが掴む。

 

「ぐっがあぁぁ!!」

 

それにより、一瞬で力が弱まり、スターヴ・ヴェノムによって、吹き飛ばされる。

 

「なんだ、今のは?

邪魔だな」

 

そうユーリは再びこちらに向かおうとした時、ユーリの身体が光に包まれる。

 

「ちっ、強制送還っ!

楽しみはまた今度か」

 

それだけ言い、ユーリは俺の方を向く。

 

「君との再戦、心から楽しみにするよ!

今度は、正真正銘、互いを喰らい合うデュエルをね!!」

 

同時にユーリの姿は完全に消えた。

 

「っおい、勝遊」

 

それを見送ったセレナはすぐに俺の元へと寄り添う。

 

「ぐっがはぁはぁ、危なかった」

 

「何が起きたんだ、お前の身に」

 

「アマゾンの本能だ」

 

「本能だと?」

 

「あぁ、俺はどうもモンスターと一体化するが、アマゾンはその中でもまるで野生生物を思わせる本能がある。

オメガはその中でも比較的理性が保ちやすいモンスターのはずだけど、あの時のはなんだ」

 

スターヴ・ヴェノムとの戦いの中で、全身を包み込んだのは闘争心の他にこいつをここで殺さなければならないという本能。

 

それらが、俺の全てを支配していた。

 

あの時、もしも相棒達が止めてくれなかったら。

 

「正直に言うと、お前のあの時のデュエルは」

 

「あぁ、俺自身も、よく分からなかった。

けど、今は」

 

そう言いながら、立ち上がる。

 

「アカデミアの奴らを止めないと」

 

「っ、あぁ、分かった」

 

 



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新たな力、交差英雄の誕生

新たな募集を行っています。
皆様の応募、お待ちしています。

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=267636&uid=45956


「なぁ、セレナ。

一つ、聞きたい事がある」

 

「なんだ」

 

ユーリとの戦闘から数時間、俺はとある事に気づき、セレナに尋ねた。

 

「俺、アカデミアの奴らの居場所知らないけど、セレナは知っているか」

 

「私が知る訳ないだろ」

 

その一言に思わず納得し、頭を抱えた。

 

「さっきまでシリアスだったのに」

 

「とにかく、見つけるならばさっさとしろ。

貴様の身体は既に限界に近いだろ」

 

「まぁ、どうだろう。

とにかく、限界までデュエルするだけの話だ」

 

「はぁ、まったく」

 

そう言っていると、前から何が気配を感じる。

 

「誰だ?」

 

「まったく、まさかこの私までこの作戦に参加させられるとは」

 

「お前はっ」

 

その言葉と共に出てきたの金髪のおかっぱ頭に特徴的な語尾をつける外国人がいた。

 

「知り合い?」

 

「クロノス教頭。

アカデミアで教育係を務めている奴だ」

 

「ここであなたを見つけられたのは幸運ですね。

さて、そこにいるドロップアウトを倒して、すぐに帰りましょう」

 

「ドロップアウト?」

 

「落ちこぼれという意味だ」

 

「まぁ、どっちでも良い。

さっさとやろうぜ、デュエル」

 

それだけ言い、俺はデッキを手に取る。

 

だが、その中でカードが1枚落ちる。

 

「おい、落ちたぞ」

 

「あっあぁ、悪い」

 

セレナから渡されたカードを受け取り、そのままデュエルディスクにセットする。

 

「「デュエル」」

 

「私のターン。

見せてあげましょう、融合次元のエリートとスタンダートのドロップアウトとの格差を」

 

「ドロップアウトだと」

 

「まずは古代の機械要塞を発動して、カードを2枚伏せて、ターンエンド」

 

「それだけか?」

 

「急いでも結果は出ない。

まぁ、ドロップアウトには理解できないと思いますが」

 

「そうかよ。

悪いけど、こっちは遠慮なく攻めさせて貰うぜ。

俺のターン、まずは俺は手札から魔法カード、令呪を発動する。

ライフを800払い、手札から剣の英霊 沖田総司を召喚する!」4000→3200

 

『さっそく出番ですか。

それにしても、相手の場にはモンスターなし、マスター、最初から攻めすぎるのは危険です』

 

「分かっている。

とりあえず、頼むぞ。

という事で、沖田さんにダイレクトアタックだ」

 

その言葉と共に沖田さんはそのまま刀を構え、真っ直ぐとクロノスへと突撃する。

 

「くくっ、わざわざ突っ込んでくるとは馬鹿なノーネ!

私はこの時、速攻魔法、ダブルサイクロンを発動。

自分フィールドの魔法・罠カード1枚と、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

私は場にある古代の機械要塞とあなたの令呪を破壊します!」

 

『マスター!』

 

「しまったっ」

 

それと共に発動させた令呪が消えると共に沖田さんはその姿を消した。

 

それに会わせるようにクロノスの場に現れたのは身体に巨大な歯車が挟み込んだのが特徴的なモンスターだった。

 

「あれは、古代の機械巨人っ」

 

「その通り。

魔法&罠ゾーンのこのカードが破壊された場合に発動できる。

自分の手札・墓地から「アンティーク・ギア」モンスター1体を選んで特殊召喚する事ができます。

私は本来ならば、古代の機械要塞を破壊して、召喚して、防ぐつもりでしたが、これは思った以上の出来ですね」

 

「俺は盾の英霊 マシュ・キリエライトを召喚する。

このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時、このモンスターを守備表示にする」

 

『マスター、これは』

 

「あぁ、思った以上に厄介だな。

俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

 

「また独り言かなノーネ。

まぁ良い、私のターン、さぁここで行きますよ。

私は手札から魔法カード、古代の機械融合を発動。

自分の手札・フィールドから、「アンティーク・ギア」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

自分フィールドの、「古代の機械巨人」またはを融合素材とする場合、自分のデッキのモンスターも融合素材とする事ができるノーネ」

 

「それはつまりっ」

 

「私は場にいる古代の機械巨人とデッキの2体の古代の機械巨人で融合召喚!

レベル9、古代の機械超巨人!!」

 

「っ」

 

それと共に現れたのは先程の古代の機械巨人を中心に無数の手が合わさった巨大なもンスターだった。

 

「古代の機械超巨人はこのモンスターがの融合に使用した古代の機械巨人の数だけ攻撃ができる。

融合に使ったのは3枚、つまりは3回攻撃なノーネ!!」

 

「まずいっ、勝遊は先程の令呪で既にライフは3200になっている。

このままでは」

 

その言葉と共にマシュは、その拳を防ぐ事ができず、破壊されてしまう。

 

「ぐっ」

 

「2度目の攻撃なノーネ!!」

 

「まだだっ、俺は俺は手札から暗殺者の英霊 ジャックの効果を発動!

自分の場にモンスターがいない時、相手モンスターの直接攻撃宣言時にこのカードを手札から捨てて発動できる。

その攻撃を無効にし、その後バトルフェイズを終了する!!」

 

「ちっ、運が良かったノーネ。

これでターンエンド」

 

「この時、手札のクリボーンの効果。

自分・相手のバトルフェイズ終了時にこのカードを手札から捨て、このターンに戦闘で破壊され自分の墓地へ送られたモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。

俺は墓地から盾の英霊 マシュを特殊召喚する」

 

「そんなモンスター一体で何ができるノーネ」

 

確かにこのままでは終わってしまう。

 

先程の行動で、手札は残り1枚。

 

しかも令呪・第3画だけ。

 

このままでは負けが確定だ。

 

果たして、この状況を逆転できるカードが出るのか。

 

俺はそう思い、デッキに指を置く。

 

「あなたに教えてあげましょう。

この古代の機械超巨人は破壊された時、このモンスターよりもさらに強力なモンスター、古代の機械究極巨人を特殊召喚する事ができます。

つまり、ここであなたがこのモンスターを倒す手段があったとしても、私の勝ちは確定です」

 

「確定?

そんなの、誰が決めたんだ。

ライフはまだ3200も残っている。

諦めるにはまだまだ早すぎる」

 

「ライフが3200?

そんなの、私の古代の機械超巨人の前では一欠片程度しか役に立ちません」

 

「なら命のひとかけらが残されている限りオレは戦う」

 

その言葉と共に、俺はカードをドローする。

 

そして、引いたカードを目にする。

 

「これは、なんだ」

 

それと共に目を向けたのはエン・ムーンという魔法カードだった。

 

何時手に入れたのか、まるで分からないカードに戸惑いを隠せない中、カードから凄まじい光を放つ。

 

「なっなんですかっこれはっ」

 

「カードが書き換わっていく!!」

 

それと共に映し出されたのは、先程まで、エン・ムーンだけしか表示されていないカードがエン・ムーン・フュージョンという新たなカードへと変わっていた。

 

「何がっ」

 

「このカードは自分の場に融合モンスターが存在しない場合、エクストラデッキの融合モンスター1体を相手に見せ、そのモンスターにカード名が記されている融合素材モンスター1体をこのカードと同名カードとして扱う。

そして、エクストラデッキの「交差英雄」と名の付いた融合モンスターを1体選び、発動する。

そのモンスターを融合素材としたカードを墓地へ送り、エクストラデッキから融合召喚する!」

 

それと共に手から離れたエン・ムーン・フュージョンはそのまま、そのカードの絵柄は再び変わる。

 

「俺は場にいるマシュ。

そして、エン・ムーン・フュージョンによって呼び出されたモンスター、ブラック・マジシャン!!!」

 

「ブラック・マジシャンだとっ」

 

それと共に現れたブラック・マジシャンの姿を見て、クロノスは驚きを隠せなかった。

 

「魔道の力を、その身に纏い、異次元を貫く力となれ!

融合召喚!交差英雄 ブラックバレル・マシュ!!」

 

それと共に現れたのは先程とは違い、機械の鎧を身に纏った、マシュだった。

 

「なんだっその融合はっ」

 

「俺も知らん!

けど、面白そうじゃないか!

ブラックバレル・マシュの効果、墓地にある「令呪」と名の付くカードを一枚、このカードに装備しても良い。

そうした場合、相手の場にあるモンスターを1体を破壊する」

 

「馬鹿なノーネ!

それでは古代の機械究極巨人が場に出るだけノーネ!」

 

「さぁ、それはどうかな」

 

その言葉と共にマシュはそのまま盾を構える。

 

『刻寿測定針、測定開始!

逆説構造体、形成します!生命距離弾、砲身に焼き付け!

――――接続完了。生命距離弾、逆説から真説へ。

霊子チャンバーに令呪装填!バレルレプリカ、フルトランス……!』

 

その言葉と共にマシュの盾からブラック・マジシャンの魔法文字によって、変形し、巨大な銃へと変わり、その引き金を引く。

 

それと共に古代の機械超巨人を貫く。

 

だが、その破壊方法は普通とは違い、まるで異次元に飛ばされるように、一瞬で、その存在を消した。

 

「くくっ、だが、これで、なに?」

 

そう言い、クロノスはエクストラデッキへと手を伸ばす。

 

だが、まるで反応しなかった。

 

「これは一体」

 

「マシュは、破壊したモンスターと同じ召喚方法をするモンスターを封印する効果を持つ」

 

「それはっつまりっ」

 

「融合以外にもシンクロ、エクシーズも封印する事ができるのかっ」

 

「まっマンマミーヤ!

だっだが、まだ、私のライフは削られていない!

ならば「速攻魔法、令呪・第3画。この効果で攻撃力を1500上げる」あっ」

 

「ターゲットロック!ファイヤ!!」

 

それと共に、再び引き金を引いたマシュ。

 

「ノー!!」LP4000→0

 

その一撃によって、クロノスは吹き飛ばされた。

 

「なんだ、今のは」

 

その光景を見ていたセレナは驚きを隠せない表情でいた。

 

「今は一体」

 

俺はそう言いながら、エン・ムーン・フュージョンを目にする。

 

先程、使った時、一瞬だが、ブラック・マジシャンを通して誰かを見た気がする。

 

「これは一体」

 

「おいっまたかっ」

 

そう言いながら、俺はまた目を閉ざした。



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約束の戦い、その先に行く為に

舞網チャンピオンシップが終わりを迎えた。

 

目を覚ますと、赤馬から行われたランサーズという説明が既に終わっていた。

 

その間に俺が聞いた話によると、アカデミアからの侵略が行われている事、そしてそれに対抗する為のランサーズの事を話された。

 

その中でユーゴと一緒に行動していた柚子が突然、別の時空へと飛ばされた。

 

事前にユーゴから情報を貰っていた事もあって、飛ばされたのはシンクロ時空というのは予想はできたが、今、彼らが安全なのか、まだ分からない。

 

「確かに今はかなりやばい状況は分かった。

けど、赤馬、シンクロ次元に行くにはまだ時間がかかるだろ」

 

「その通りだな。

準備が完了するまでまだ1日かかる」

 

「そうか、だったら十分にできるな」

 

その言葉と共に、俺はデュエルディスクをセットする。

 

「勝遊、こんな時に何を」

 

「こんな時だからだ。

正直言って、これからのデュエルは生死をかけたデュエルが多いだろう。

だが、その前に俺はお前ともう1度戦わないと気が済まない」

 

「それは私に対しての怒りか?」

 

「デュエルに怒りなんて、本当は必要ない。

けど、これは俺とお前が行った契約みたいなもんだろ」

 

「この大会の先で待つ。

確かに言った。

ならば、それを受け止め、やる責任は確かにあるな」

 

その言葉と共に赤馬もまたデュエルディスクを構える。

 

それからの言葉はただ一言、俺達は睨み合うと共に

 

「「デュエル」」

 

その一言と共に始まった。

 

「私のターン。

まずは手札のDDスワラル・スライムの効果。

このカードが手札に存在する場合、自分メインフェイズに発動できる。

「DDD」融合モンスターカードによって決められた、このカードを含む融合素材モンスターを手札から墓地へ送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

私はDDスワラル・スライムとDDリリスで融合召喚!DDD神託王ダルク。

さらに私はDDナイト・ハウリングを召喚し、その効果で墓地からDDリリスを特殊召喚する。

さらにDDリリスの効果で墓地にあるスワラル・スライムを手札に加える」

 

「これは以前と同じ、シンクロ召喚か」

 

「いいや、デュエルは常に進化する」

 

その言葉と共に赤馬の雰囲気が一瞬で変わった。

 

「アローヘッド確認!召喚条件は「DD」モンスター2体」

 

「アローヘッド?

どういう意味なんだ」

 

「この召喚方法はまさかっ」

 

それが分かった黒咲は驚きで目を開く。

 

「私は場にいるDDリリスとDDナイト・ハイリングでリンク召喚!

生誕せよ、リンク2DDD深淵王ビルガメス!!」

 

その言葉と共に現れたのは青い鎧を身に纏ったDDDであり、その背中には何百という武器があった。

 

「リンクモンスターっ、既に手に入れたのか」

 

「あぁ、その通り。

ビルガメスの効果により、デッキからDDのペンデュラムモンスター2体をセッティングする事ができる。

その時、私は1000のダメージを受けるが、ダルクの効果によりダメージを受ける代わりに回復する。

そして私はDD魔導賢者コペルニクスとDD魔導賢者ニュートンの2体をセッティングし、ペンデュラム召喚!

現れろ、DDD超視王ゼロ・マクスウェル、DDD死偉王ヘル・アーマゲドン!

私はこれでターンエンド」LP4000→5000

 

「赤場零児は既にリンクモンスターまで使えるというのか」

 

「へぇ、リンク召喚もか。

だったら、面白くなってきたぜ」

 

「私自身、未だにこのリンク召喚には慣れていない。

だが、次のターン、私は確実に終わらせる」

 

「まだデュエルは始まったばかりなのにか?」

 

「一瞬でデュエルが終わるのもまた、魅力の一つじゃないか」

 

「それはそうだな。

だったら、行くぜ」

 

その言葉と共に俺は構える。

 

「まず、俺は手札から令呪を発動する。

この効果でライフを800払い、デッキから天秤の英霊 ジャンヌ・ダルクを特殊召喚し、装備させる」LP4000→3200

 

「ダルクに対してジャンヌで対抗する訳か」

 

「それでもあるけど、まだ終わっちゃいないぜ。

俺は手札からエン・ムーン・フュージョンを発動する。

エクストラデッキの「交差英雄」と名の付いた融合モンスターを1体選び、発動する。

そのモンスターを融合素材としたカードを墓地へ送り、エクストラデッキから融合召喚する」

 

「ほぅ」

 

その言葉と共に、俺を中心に嵐が巻き起こる。

 

「あれは融合魔法っ、だけどこれは一体っ」

 

「なるほど、それがバトルロイヤル中で確認された異常な融合エネルギー。

それを発したカードという訳か」

 

「あぁ、さらにこのカードは場に融合モンスターがいない時、このカード自身を融合素材へと変える事ができる。

俺はアルファモンを選択し、融合召喚!」

 

その言葉と共にジャンヌに合わせるように隣には黒く光り輝く鎧を身に纏った存在、アルファモンが姿を現す。

 

「全ての始まりを告げ、新たな歴史を紡ぎ出せ!融合召喚!レベル10!交差英雄 ジャンヌ・アルファ!!」

 

その言葉と共に現れたのはアルファモンの鎧を身に纏ったジャンヌだった。

 

「ジャンヌ・アルファの効果。

このカードが召喚に成功したターン相手はフィールドで発動する効果を発動できず、このカード以外のフィールドの全ての表側表示のカードの効果はターン終了時まで無効化される」

 

「なっ」

 

それと共にジャンヌが翳すと共に現れた魔方陣によって、場にある全てのカードがまるで時が止まったように動かなくなる。

 

「そして、 1ターンに1度、メインフェイズ時に発動できる。

場に存在する魔法・罠カードの数だけ、追加で攻撃できる。

その場合、このモンスター以外攻撃はできない。

今、場にあるのは俺の場にある残された令呪、そして赤場、お前の場にあるペンデュラスケールも勿論魔法扱いだ。

よって、このターン、ジャンヌ・アルファは4回攻撃が可能だ」

 

「攻撃力4000のモンスターの4回攻撃だとっ」

 

それと共にジャンヌはそのまま自身の手に持った旗をそのまま地面に叩く。

 

同時に現れるのは、不透明な騎士達だった。

 

「攻撃だ、デジタライズ・オブ・ソウル!!」

 

それに合わせるように幻影はそのまま赤馬の場にいるモンスター達に次々と切り裂いていく。

 

それに対して、ただ目を瞑りながら、その攻撃を受け止めていた。

 

「ふむ、負けか。

以外にもあっさりと終わったな」LP5000→0

 

「言うぜ、本気じゃなかった癖に」

 

俺はそう言いながら、赤馬に対して文句を言う。

 

「すまないね。

しかしリンクモンスターの使い方にも早く慣れたかったのもあるが、正直、君のジャンヌ・アルファの効果には驚きしかないよ」

 

「弱点は一応はあるけどな」

 

そもそも、アルファモン自体召喚するのは難しく、英霊とデジモンを合わせたデッキだと戦いにくい。

 

それでは意味がないが、ある意味、エン・ムーン・フュージョンはそんな悩みを解決させてくれた。

 

だが、結局、このカードの意味は未だに分からない。

 

「エン・ムーン・フュージョン。

おそらくはリンクモンスターとは違い、この場で使えるのは君だけだろ。

だからこそ、その使い方、決して間違わないで欲しい」

 

「あぁ、分かっているよ」



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エン・ムーン・フュージョンの弱点

赤馬とのデュエルを行った翌日、俺達はすぐにシンクロ次元へと向かった。

 

今回の大会で参加していた遊矢や権現坂を初めとした顔なじみなメンバーに加えて、エクシーズ次元の協力者であるユートと黒咲、それにセレナを加えたメンバーで向かった。

 

シンクロ次元、シティの上層トップスと、下層コモンズを隔てる。

 

そんな格差が広がっている場所だと、事前にユーゴから聞いていた事もあって、俺達は転移してからそれ程、問題視していなかった。

 

だが、それよりも大きな問題になっているのは、俺達の今の状況だ。

 

「これは、やばいな」

 

「あぁ、まさか他の奴らとさっそく別れるとは」

 

周りを見渡しても、いるのは俺とセレナの二人だけだった。

 

「これは赤馬の考えか?」

 

「分からない。

とにかく、動かないと」

 

そう俺が言おうとした時だった。

 

あまり離れていない場所から聞こえてきたサイレン。

 

それはまるで俺達を囲むように、その姿を現した。

 

「こいつらは」

 

「そこの貴様、昨夜から指名手配している奴だな。

そっちの男は知らんが、ここで逮捕させてもらうぞ」

 

「いきなり何を言っているんだ」

 

そうセレナが言う中で疑問に思うように首を傾げる。

 

「あぁ、これは厄介な事になったな」

 

その言動から本気でセレナを狙っている事から考えると、誘拐目的で行っているのか。

 

それとも、ユーゴと一緒に行動した柚子と勘違いしたのか。

 

どちらにしても、ここはやるしかないようだ。

 

それと共に、俺はデュエルディスクを構える。

 

「抵抗するか。

ならば覚悟するが良い」

 

「「デュエル」」

 

「俺のターン。

俺のターン、俺は魔法カード、ザイアサウザンドライバーを発動する。

その効果で「K・HERO」と名の付く融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する

俺はデッキからK・HEROバルカンとK・HEROバルキリーを素材に融合召喚。

現れろ、K・HEROサウザー」

 

【パーフェクトライズ!When the five horns cross,the golden soldier THOUSER is born.

"Presented by ZAIA."】

 

その言葉と共に俺の前に現れたのは5本角が特徴的な黄金の戦士が現れる。

 

「あれ、いつものとは違う?」

 

「なんだか、相性によって、違うからな」

 

その言葉と共に俺はそのまま手札にあるエイ・ムーン・フュージョンを手に取る。

 

「やはり、無理だな。

俺はカードを2枚、伏せて、ターンエンド」

 

「私のターン。

私はジュッテ・ナイトを召喚する。

さらに自分フィールドに戦士族モンスターが存在する場合に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚する。

現れろ、キリビ・レディ!

そして、レベル1のキリビ・レディレベル2チューナーのジュッテ・ナイトでチューニング!

お上の力を思い知れ!シンクロ召喚!現れろ!レベル3、ゴヨウ・ディフェンダー!」

 

その言葉と共に現れたのは白化粧に赤い模様、歌舞伎を思わせる顔をしたモンスターだった。

 

「ゴヨウ・ディフェンダーの効果。

1ターンに1度、自分フィールドのモンスターが戦士族・地属性のSモンスターのみの場合に発動できる。

エクストラデッキから「ゴヨウ・ディフェンダー」1体を特殊召喚する。

さらに特殊召喚したゴヨウ・ディフェンダーの効果でさらにもう一体ゴヨウ・ディフェンダーを特殊召喚!!」

 

その言葉と共に奴の場には、3体のモンスターが現れる。

 

「私はさらに魔法カード、シンクロ・キャンセルを発動し、最初に召喚したゴヨウ・ディフェンダーをエクストラデッキに戻し、キリビ・レディとジュッテ・ナイトを特殊召喚。

そして場にいる2体のレベル3ゴヨウ・ディフェンダーに、レベル2チューナーのジュッテ・ナイトでチューニング!

お上の威光の前にひれ伏すがいい!シンクロ召喚!レベル8!ゴヨウ・キング!」

 

その言葉と共に現れたのは、先程までのゴヨウ・ディフェンダーとは違い、豪華な衣装を身に纏ったモンスターがその姿を現す。

 

「ゴヨウ・キング」

 

「バトルだ。

ゴヨウ・キングでK・HEROサウザーに攻撃!

この時、のカードが相手モンスターに攻撃する攻撃宣言時に発動する。

このカードの攻撃力はダメージステップ終了時まで、自分フィールドの戦士族・地属性のSモンスターの数だけ400アップする。

場にはゴヨウ・キングとゴヨウ・ディフェンダーの2体!

よって、攻撃力は800アップし、攻撃力は3600!!」

 

「罠カード、ハーフ・アンブレイク!

フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。このターン、選択したモンスターは戦闘では破壊されず、そのモンスターの戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは半分になる」LP4000→3700

 

その言葉と共にサウザーの身体には泡が包み込み、ゴヨウ・キングからの攻撃を守る。

 

「ちっ、そのまま攻撃してれば、貴様自身のモンスターで倒されたのにな」

 

「へぇ、それはつまり、ゴヨウ・キングにはコントロール奪取能力を持っている訳か」

 

「そうだ、私はカードを1枚伏せて、これでターンエンド」

 

「良い事を聞いた。

俺のターン、まずは魔法カード、アドバンスドローを発動。

自分フィールド上に表側表示で存在するレベル8以上のモンスター1体をリリースして発動できる。

デッキからカードを2枚ドローする」

 

「自ら攻撃力3000のモンスターを捨てただとっ」

 

「まだ終わっていないぞ。

このカードは自分の墓地に「K・HERO サウザー」が存在する場合にのみ手札から特殊召喚する事ができる。

現れろ、K・HERO サウザー(ゲーム病)!」

 

その言葉と共に現れたのは先程までのサウザーとは違い、全身が黒く染められたサウザーだった。

 

「なっ何をしたいんだ、貴様は。

わざわざ攻撃力3000のモンスターを捨てて、攻撃力1000のモンスターを出して」

 

「これを使う為だよ。

俺は手札からエン・ムーン・フュージョンを発動する。

自分の場に融合モンスターが存在しない場合、エクストラデッキの融合モンスター1体を相手に見せ、そのモンスターにカード名が記されている融合素材モンスター1体をこのカードと同名カードとして扱う。

俺はカオス・ソルジャーを選択し、場にいるK・HEROサウザー(ゲーム病)とカオス・ソルジャーで融合!

融合召喚!レベル10!混沌より出で来たれ金色の戦士!交差英雄 ゴールデン・カオス・ソルジャー!!」

 

【パーフェクトライズ!

When light and darkness meet and two warriors meet, an unparalleled warrior, the Golden Chaos Soldier, is born!

Presented by ZAIA.】

 

その音声と共に現れたのはこれまでのサウザーの上に強固な鎧を身に纏った印象が強く、その背中にはマントが印象的な姿へと変わった。

 

『これにより、勝利は1000パーセント確実になった』

 

「まさかっこの為に。

だがっ、例え攻撃力4500だとしても、罠カード、ダメージ・ダイエット!

このターン自分が受ける全てのダメージは半分になるっ、これで」

 

「この程度でまだ終わっていないぞ。

ゴールデン・カオス・ソルジャーの効果。

フィールド上に存在するモンスターをその効果を無効にして破壊する

このモンスターの攻撃力・守備力はこの効果で破壊したモンスターの攻撃力・守備力分アップし同じ効果を得る。

俺は場にいるゴヨウ・キングを選択する」

 

『ジャックライズ』

 

その音声と共にゴールデン・カオス・ソルジャーの手に持つ剣から音声が響かせると、同時にその後ろにはゴヨウ・キングの幻影が現れる。

 

「まずは守備表示のゴヨウ・ディフェンダーに攻撃」

 

「守備表示のモンスターにっ」

 

それと共にゴールデン・カオス・ソルジャーはその手に持った剣を振り上げ、ゴヨウ・ディフェンダーを真っ二つに切り裂く。

 

「この時、ゴールデン・カオス・ソルジャーが吸収したゴヨウ・キングの効果でゴヨウ・ディフェンダーを攻撃表示で特殊召喚。

さらに罠カード、破壊神の系譜。

相手フィールド上に守備表示で存在するモンスターを破壊したターン、自分フィールド上に表側表示で存在するレベル8のモンスター1体を選択して発動する。

このターン、選択したモンスターは一度のバトルフェイズ中に2回攻撃する事ができる」

 

「なっ」

 

それと共にゴールデン・カオス・ソルジャーはそのままゴヨウ・キングに向けて、再び攻撃を仕掛けた。

 

「ぐっ」LP4000→1750

 

攻撃を仕掛けた事によって、ゴヨウ・キングはそのまま俺の場に現れ、そのまま構える。

 

「ゴヨウ・キングとゴヨウ・ディフェンダーで直接攻撃!!」

 

「ダメージ・ダイエットで半減してもっ、これではっがあぁ!!」LP1750→1250→0

 

怒濤の攻撃によって、奴のライフは瞬く間に0へと変わった。

 

「ぐっ、貴様」

 

「さて、どういう状況か分からないけど、とりあえず、逃げるぞ、セレナ!!」

 

「ちっ、仕方ないっ」

 

その言葉と共に場に残っていたゴールデン・カオス・ソルジャーがそのまま俺達を連れて、そのまま走り去った。

 

1分程度だったが、それでも奴らの包囲網から逃げるには十分だった。

 

「先程のは一体」

 

「エン・ムーン・フュージョンのデメリットだよ。

結構広い範囲で融合はできるけど、場に融合モンスターがいるとかなり狭い範囲しかできない。

融合モンスターが素材の場合は難しいからな」

 

エン・ムーン・フュージョンを通して、ブラック・マジシャンからの協力は得られるが、彼ら自身をカードとして呼び出す事ができない。

 

それはどうも、俺達の元の世界だけではなく、このシンクロ次元でも同じようだ。

 

だからこそ、このカードを使用する際には、俺の元にあるデッキしか使えないので、使用条件はかなり考えないといけない。

 

「とにかく、遊矢達と合流して、ユーゴ達も見つけないと」

 

「おい、あんた、さっき、ユーゴって言ったか」

 

「えっ、あぁ」

 

後ろから声をかけられ、振り返る。

 

「お前、まさかリンなのかっ!

どういう事なんだ」

 

「まさか、ユーゴの知り合いか?」

 

「分からない、とにかく、話を聞いた方が良いかもしれない」

 



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D・ホイールに託されし夢

交差英雄に新たな項目を追加しました。
気になる方は、ぜひ、参加してください。

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=267636&uid=45956


俺達は謎の人物からの案内の元で訪れたのは、町中にある隠れた倉庫だと思われる場所だった。

 

そこに案内された俺達はそのまま中へと入り、案内してくれた人物と話し始める。

 

「俺は機回 柄食太。

ここのジャンク屋で色々な奴をいじくりながら、生活しているんだ。

それで、聞きたいんだけど、ユーゴ達の事を知っているのか?」

 

「まぁ、知っているというよりも、ここに来ているのを知っている。

お前は知らないのか?」

 

「それが、あいつらと最後に会った夜から、全然連絡が来ないんだ。

ユーゴの奴はともかく、リンの奴が連絡がないのは可笑しいんだよな。

なぁ、お前、本当にリンじゃないんだよな?」

 

「私はセレナだ。

何度も言わせるな」

 

「そんなに似ているのか?」

 

そう、ここに来るまで何度も間違えているので、俺は思わず尋ねる。

 

「まぁ、性格はあんまり似てないけど、なんとなく似ているんだよなぁ」

 

そう言って、ため息をつきながら言う。

 

「たく、今度、大切な大会があるというのに、あいつら、何をしているんだ」

 

「大会?

それって、なんだ?」

 

「んっ、あぁフレンドカップシップだよ。

トップスとコモンズの融和を旗印とした年に一度開催されるシティ最大のデュエル大会なんだ。

そこで勝ち上がれば」

 

「なるほど。

もしも、赤馬だったら」

 

「あぁ、その可能性はあるな」

 

俺達は互いに見ると共に、そのまま機回を見る。

 

「なぁそのフレンドカップシップには、どうやったら出られるんだ」

 

「えっ、さぁな。

俺達だって、分からない事ばかりなんだからな。

まぁ何よりも、D・ホイールがなければ、絶対に出られないな」

 

「D・ホイール?」

 

「知らないのか。

デュエルディスクの発展系であるオートバイ型のデュエルマシンだよ。

ほら、こいつだよ」

 

そう言って、俺に見せてきたのは、確かにバイクだった。

 

だが、見れば、デュエルディスクが設置できるようだが。

 

「なぁ、機回。

このD・ホイール、貸してくれないか」

 

「はぁ、いきなり何を言っているんだよ!!」

 

「頼む!

俺達には、どうしてもやらないといけない事があるんだ!」

 

そう、俺は土下座をして、頼み込む。

 

「っ、そんなの無理に決まっているだろ!

今日、会ったばかりのお前達に大切なD・ホイールを貸せるか!!」

 

「頼むっ」

 

「あぁ、もぅしつこい!

そこまで言うんだったら、そのD・ホイールをまず乗ってみろ!

悪いが、そのD・ホイールははっきり言うと、化け物だぞ」

 

「本当か」

 

「まぁ無理だろうけどな。

そいつを乗りこなせるとしても、ユーゴぐらい上手くないと「おい」んっ」

 

「乗っているぞ」

 

俺はそのまま機回の言葉を受け入れ、そのままD・ホイールに乗り込む。

 

「なっ馬鹿野郎!

お前、死ぬ気って」

 

「ふむ、だいたい分かった」

 

その言葉と共に、俺はD・ホイールをそのまま動かす。

 

目の前にある入り口を抜け、そのままDホイールでこの周辺を一周した。

 

「嘘だろ、あれを操縦するのに、ユーゴでも一ヶ月かけて、ようやく一周できたのを、一瞬で」

 

俺自身も驚きを隠せないが、なぜか俺の中でバイクの操縦について身体に染みこんでいた。

 

おそらく普段からデュエルで一体化しているK・HEROに関係していると思われる。

 

「これでどうだ」

 

そう俺は尋ねる。

 

「確かに、これは驚いた。

けどな、それだけでは諦められるかよ。

デュエルだ」

 

「お前、しつこいな」

 

その言葉を聞いて、セレナは呆れたように呟く。

 

「うるせぇ!

こいつは俺とユーゴとリン。

3人の夢が詰まったマシンだぞ、渡すとしても、そいつが相応しいかどうか、俺が認めないと無理だ!」

 

「そうか、だったら、受けてたつぜ」

 

俺はそのままD・ホイールから降り、そのままデュエルディスクを構える。

 

「覚悟しろよ!

こっちだて、ダテにメカニックはしていないからな」

 

「「デュエル!」」

 

「俺のターン、行くぜ!

まずは俺はスクラップ・ラプターを召喚する。

スクラップ・ラプターの効果、自分フィールドのモンスターを一体を破壊し、このターン、通常召喚に加えて、もう一度だけスクラップモンスターを召喚できる。

さらにこのカードがスクラップの効果で破壊され、墓地へ送られた時、デッキからスクラップ・ファクトリーを手札に加える」

 

「たった1枚のカードで、そこまでの動きが」

 

先程召喚したばかりのモンスターは瞬く間に破壊された。

 

だが、瞬く間に、手札には新たなカードが加わっており、未だに通常召喚ができる。

 

「俺はスクラップ・キマイラを召喚。

このカードが召喚に成功した時、墓地からチューナーモンスターを一体特殊召喚する。

俺はスクラップ・ラプターを特殊召喚、そしてレベル4のスクラップ・キマイラにレベル4チューナーのスクラップ・ラプターをチューニング!

シンクロ召喚!スクラップ・ドラゴン!!」

 

「いきなり上級モンスターを出してきたか」

 

「俺はさらにフィールド魔法、スクラップ・ファクトリーを発動。

この効果でスクラップモンスターの攻撃力は200上がり、スクラップ・ドラゴンの攻撃力は3000!

俺はカードを一枚伏せて、これでターンエンド」

 

「俺のターン。

スクラップか、なかなかに面白そうだし、使わせて貰うぜ」

 

「使うだって?」

 

「まずはシンフォギア装者 月読 調[Another]を召喚」

 

その言葉と共に、ピンク色の鎧を身に纏い、ボール型の浮遊物に乗った少女が現れる。

 

「また見たことのないカードだ」

 

「シンフォギア装者 月読 調[Another]の効果。

このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時、ドローンロボトークンモンスターを二体特殊召喚にする。

さらに1ターンに1度、相手の墓地にレベル4機械族のモンスターがある場合に発動。

そのカードを特殊召喚する。

という事で、来い、スクラップ・キマイラ!」

 

「なっ」

 

その言葉と共に調の周りを囲むようにドローンロボトークンと蘇生されたスクラップ・キマイラが現れる。

 

「そして、バトル!

俺はスクラップ・キマイラでスクラップ・ドラゴンに攻撃!

この時、速攻魔法リミッター解除を発動。

この効果により、俺の場の機械族モンスターはこのターン、攻撃力は2倍になる!」

 

「いきなりかよっ!」LP4000→3400

 

その言葉と共に炎の弾丸になったスクラップ・キマイラはそのままスクラップ・ドラゴンを貫いた。

 

「だけど、この時、スクラップ・ドラゴンの効果!

このカードが相手によって破壊され墓地へ送られた場合、Sモンスター以外の自分の墓地の「スクラップ」モンスター1体を対象として発動する。そのモンスターを特殊召喚する!

俺はスクラップ・ラプターを攻撃表示で特殊召喚!

スクラップ・ファクトリーの効果でデッキからスクラップモンスターを特殊召喚する。

俺はスクラップ・シャークを特殊召喚!」

 

その言葉と共にスクラップ・ドラゴンはそのまま地面に散らばるが、それに合わせるように先程破壊したスクラップ・ラプターと新たにスクラップ・シャークがその姿を現す。

 

「倒したはずなのに、まだいるとはな。

けど、スクラップ・ラプターならば倒せるな。

俺はアンドロイド・トークンで攻撃!」

 

「この時、速攻魔法、スクラップ・ポリッシュを発動!

自分フィールド上に表側表示で存在する「スクラップ」と名のついたモンスター1体を選択して破壊する。自分フィールド上に表側表示で存在する全ての「スクラップ」と名のついたモンスターの攻撃力は、このターンのエンドフェイズ時まで1000ポイントアップする。

俺はスクラップ・シャークを破壊し、スクラップ・ラプターの攻撃力を1000上げる!」

 

その言葉と共にスクラップ・シャークの部品はそのままスクラップ・ラプターへと身についていく。

 

「スクラップ・シャークの効果。

このカードがスクラップの効果で破壊された時、デッキからスクラップモンスターを1体墓地へ送る。

俺はスクラップ・マインドリーダーを墓地に送る!」

 

「ちっ、俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド。

同時にリミッター解除の効果で場にいる全ての機械族モンスターを全て破壊する」

 

「くくっ、危なかった。

けど、まだまだこれからだ!

俺のターン、俺はスクラップ・ゴブリンを召喚。

そして、場にいるスクラップ・ラプターの効果でスクラップ・ゴブリンを破壊し、通常召喚を再度行う。

そして、スクラップ・ゴブリンの効果で墓地のスクラップ・シャークを手札に加え、そのまま召喚!

そして、手札のスクラップ・ブレイカーの効果で相手フィールド上にモンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚する事ができる。

この効果で特殊召喚に成功した時、自分フィールド上に表側表示で存在する「スクラップ」と名のついたモンスター1体を選択して破壊する。

俺はスクラップ・シャークを破壊し、その効果でデッキからスクラップ・マインドリーダーを墓地に送る。

そして、レベル6のスクラップ・ブレイカーにレベル4チューナー、スクラップ・ラプターをチューニング!シンクロ召喚、アトミック・スクラップ・ドラゴン!!」

 

その言葉と共に現れたのは巨大な三つ首のスクラップ・ドラゴンだった。

 

「そして、バトル!

アトミック・スクラップ・ドラゴンで月読調に直接攻撃!」

 

「速攻魔法、夜の逃避行!

その効果で場のモンスターを手札に加える。

俺は場にいる月読調を手札に加えるっ」LP4000→600

 

俺が効果を発動すると同時に場にいた月読はそのまま俺の手札に戻った。

 

『まったく、無茶をする』

 

そうして、手札に加わり、そのまま俺をジト目で見つめる。

 

「だったら、その分の活躍を期待するぜ」

 

『はぁ、面倒だけど、了解』

 

「誰と話しているんだ?」

 

「気にするな、ここから逆転する為の法則だ」

 

「逆転?

まぁ良いぜ、だったら見せてみろよ!

俺はこれでターンエンド」

 

「それじゃ、行くぜ、俺のターン!

俺はまず、さっき手札に戻したシンフォギア装者 月読 調[Another]を召喚。

その効果で場にドローンロボトークンを2体特殊召喚。

さらに、永続魔法アンドロイド  暁 切歌を発動。

発動後、このカードはモンスターになって、特殊召喚する!」

 

「魔法カードをモンスターに、一体何を」

 

「行くぜ、俺はレベル4のシンフォギア装者 月読 調[Another]とアンドロイド  暁 切歌の2体でオーバーレイネットワークを構築!

エクシーズ召喚!アンドロイドとアンドロイドエンジニアの友情 月読 調&暁 切歌!!」

 

その言葉と共にアンロイド切歌の後ろには巨大なユニットが現れ、それに合わせるように調もまた、自身の前にギアを掲げる。

 

「俺はさらに魔法カード、オーバーレイ・リジェネレート。

この効果で、このカードをオーバレイ・ユニットにする。

そして、 月読 調&暁 切歌の効果。

このカードのオーバレイ・ユニットを全て取り除く事で、その数だけ攻撃力を1000上げる。

さらに、月読 調&暁 切歌は場にいるアンドロイド・トークンをオーバレイ・ユニットとして扱う事ができる。

よって、オーバレイ・ユニットの数は合計で5枚。

よって攻撃力は5000アップだ!」

 

その言葉と共に、彼女達の周りにいたアンドロイド・トークンはそのまま回り始め、その前に巨大な光の輪となる。

 

「それはつまり」

 

「俺のアトミック・スクラップ・ドラゴンの攻撃力を上回る事で、さらに終わらす事ができる!」

 

「バトルだ!!」

 

その言葉と同時に二人から放たれた二つの光線は真っ直ぐとアトミック・スクラップ・ドラゴンに向かって行く。

 

合わさりながら、その威力は上がっていき、アトミック・スクラップ・ドラゴンをそのまま光の中へと消えていく。

 

「くっまさかっ一撃でっ!」LP3400→0

 

その言葉と共に機回はそのまま吹き飛ばされる。

 

「これで良いか」

 

「あぁ、負けたよ。

完敗だよ、たくぅ」

 

そう言いながら、立ち上がる。

 

「けど、俺から二つ、頼みがある」

 

「そこは一つじゃないのかよ」

 

「良いじゃないかよ。

一つは、そのD・ホイール、絶対に雑に扱うなよ」

 

「当たり前だ」

 

人から借りた物、それも夢を託すだろうマシンを蔑ろになんて、絶対にできない。

 

「もう一つは、ユーゴ達を見つけてくれ」

 

「なんだ、どっちも当たり前にやるよ。

そんなに心配するなよ」

 

「そうか、だったら良いぜ」

 

「だが、どうする。

D・ホイールを手に入れたとしても、肝心のフレンドカップシップに出る方法は」

 

「・・・それだったら、一つだけある」

 

「なんだ?」

 

そう言い、取り出したのは何かの新聞のようだ。

 

「もうすぐフレンドカップシップの出場をかけた大会があるらしい。

そこで勝ち抜く事ができれば」

 

「なるほど、だったら、出るしかないな」

 

既に目標はできた。

 

ならば、あとはそこに進むだけ。

 

「んっ?」

 

そうして、次の目的が定まると同時に何かを感じたようにカードが光り始めた。

 

気になって、見てみると、そこには新たなカード。

 

それもエン・ムーン・フュージョンと同じ2枚のカードだった。

 



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ファースト・ライディングデュエル

「ここが、その大会に参加できる場所か?」

 

「あぁ、そのはずだが」

 

D・ホイールを手に入り、フレンドカップシップに参加する為にとある場所へと向かっていた。

 

なんでも、トップスとコモンズの中間にあるだろう場所に辿り着いた。

 

「それで、本当にここなのか?」

 

そう言って、俺達は見てみると、そこには確かにデュエルを行われた。

 

「さぁ、このH.D.ちゃんに勝てる奴はいないのかデスデス!!」

 

「どうやら、ここでフレンドカップシップの参加者を決めているそうだ。

勝ち抜き戦らしいが、今はあのH.D.という奴らしい?」

 

「それで、勝てば良いんだな」

 

俺はそれだけ言い、そのまま勝ち抜き戦に参加する為に向かった。

 

「なあ、ここで戦えるのか?」

 

「あぁ、そうだが、お前、ここら辺では見かけない顔だな」

 

「まぁ色々訳ありだよ。

それでできるのか?」

 

「できると言ったら、できるが、お前にあいつを勝てるのか?」

 

「というと?」

 

「あそこで戦っている嬢ちゃんはトップスという事もあって、なかなか手に入らないレアカードを多く入れているからな。

おそらく実力はここで最強だからな」

 

「へぇ、最強か」

 

「あっやばい」

 

俺はその言葉を聞いて、笑みを浮かべる。

 

「なんだ、こいつは」

 

「気にするな。

こいつはデュエル馬鹿だからな。

相手が強ければ、強い程に興奮するんだ」

 

俺の様子を見て、受付の奴は少し怯えた様子だが、俺は特に気にせず、そのままデュエルディスクをセットし、そのまま指示されたデュエル場に向かった。

 

「どうやら、このH.D.ちゃんの挑戦者だな」

 

「あぁ切札勝遊だ!

さっさとデュエルをやるか!!」

 

「ふふっ、良いだろ、このクイーンが相手になるデスデス!!」

 

「クイーン?

 

その言葉に俺は首を傾げる。

 

「ふふっ、知らないのですか。

私はあのキング、ジャック・アトラスに並ぶエンターテインメントを披露する者ですの!!」

 

「ふぅん」

 

俺はその言葉を聞きながら、遊矢の事を思い出す。

 

このシンクロ次元に入ってから、まだ出会っていない事もあるが、舞網チャンピオンシップに入ってからはデュエルしていなかった。

 

今はまだアカデミアの奴らと戦っている中ではまだ無理だろうがな。

 

「まぁ良いか、とにかく始めようか」

 

「余裕ですね」

 

「まさか、今は結構わくわくしているんだぜ」

 

アクションデュエルを行っているから慣れている事もあるが、バイクに乗ったライディングデュエルにも興味を持っていた。

 

だからこそ、今はその高揚感に俺は支配している。

 

「まぁ良いでしょ、それじゃ始めますよ!

ライディングデュエル・アクサレーション!!」

 

ライディング・デュエル。

 

ルールとしてはスタンディング・デュエルとほとんど変わらないが、フィールド魔法がスピードワールドに固定されている事以外、ほとんど問題ない。

 

だが、デュエルの先攻後攻はどうやら先に一周をしたプレイヤーが先行になるらしい。

 

このコースについては向こうが知り尽くしている事もあり、向こうの方が有利だ。

 

「私が先行ですね。

H.D.ちゃんのターン、まずはミイラの呼び声を発動します!

手札のゾンビ・キャリアを特殊召喚します!

さらに牛頭鬼を召喚して、その効果でデッキから馬頭鬼を墓地に捨て、そしていよいよ発動します!!

私はレベル4の牛頭鬼にレベル2チューナーのゾンビ・キャリアにチューニング!

シンクロ召喚、蘇りし魔王 ハ・デス、デスデス!!」

 

その言葉と共に現れたのは闇のローブを身に纏った魔王を思わせるシンクロモンスターが、その姿を現した。

 

「ふふっ、私はこれで

ターンエンド!!」

 

その言葉と共に何かを企んでいるように笑みを浮かべる中で、俺はそのままD・ホイールの運転を行いながら、手札のカードを見る。

 

「さてと、俺のターン。

俺はK・HERO アマゾンオメガとK・HEROアマゾンアルファの2体をペンデュラムスケールにセッティング!」

 

その言葉と共に、俺の横に2体のK・HEROが現れる。

 

「ペンデュラムスケールって、一体っ」

 

「ペンデュラム召喚!K・HERO1号!K・HEROクウガ!K・HEROゼロワン!変身!!」

 

その言葉と共に、俺の横にはバイクに乗った1号とクウガが現れ、同時に俺の腰にはゼロワンドライバーが現れ、そのまま変身する。

 

その言葉と共に、俺はそのままゼロワンに変身する。

 

同時に乗っていたD・ホイールの形も変わり、ゼロワンの特徴とよく似たバイクに変形する。

 

「えっぺっペンデュラム召喚っ、それに姿が変わった?

えっえっ」

 

「1号の効果により、カードを1枚ドロー。

そして、アローヘッド確認!召喚条件は「K・HERO」2体以上!

リンク召喚!K・HERO ゼロワン シャイニングアサルトホッパー!!」

 

【Warning,warning. This is not a test!

ハイブリッドライズ!シャイニングアサルトホッパー!"No chance of surviving this shot."】

 

その音声と共に、1号とクウガの身体は光の門となり、俺の身体に新たな姿へと変わった。

 

「りっリンク召喚ですってっ!?

そんなっ知らない召喚方法をそんな連続でっ」

 

「ゼロワン シャイニングアサルトホッパーの効果。

この効果は1ターンに1度だけ自分のメインフェイズに発動することができる

自分フィールド上にシャインクリスタトークンを可能な限り特殊召喚する

このカードの攻撃力守備力はフィールド上に存在するシャインクリスタトークンの数×500ポイントアップし戦闘・効果でフィールドを離れる代わりにシャインクリスタトークンを1体破壊する」

 

その言葉と共に、俺の周囲にはシャインクリスタトークンが4個現れる。

 

「なっなっ」

 

「行くぞ、バトル!

ゼロワンでハ・デスに攻撃!」

 

その言葉と共に、D・ホイールに一旦立ち上がると共にハ・デスに向かって、飛び蹴りを食らわす。

 

「なっなに!?」LP4000→1650

 

「俺はこれでターンエンド」

 

そう俺がターンエンドを宣言すると共に、H.D.の表情は変わっていた。

 

「私よりもっ、目立ちやがってっ!

だが良いでしょ、キングも言っていた!

1ターン目で私が目立ち、2ターン目であなたが活躍し、そして3ターン目で私が勝つ!

私のターン!!」

 

「口調変わっているな」

 

「墓地の馬頭鬼の効果!

自分メインフェイズに墓地のこのカードを除外し、自分の墓地のアンデット族モンスター1体を対象として発動できる。そのアンデット族モンスターを特殊召喚する。

私は牛頭鬼を特殊召喚し、そのままリリースしてアドバンス召喚!

紅く漲る眼持つ竜よ、その鋭い眼光を燃やし、不死なる者達の世界へと静寂を破り蘇れ!

レベル7!真紅眼の不死竜!!」

 

その言葉と共に現れたのは、俺がエン・ムーン・フュージョンに繋がった時に見た真紅眼の黒竜とよく似たモンスターだった。

 

「さらに私のライフが2000以下の時、茫漠の死者は手札から特殊召喚する!

そして、墓地のゾンビ・キャリアの効果、このカードが墓地に存在する場合、

手札を1枚デッキの一番上に戻して発動でき、このカードを墓地から特殊召喚する!

そして、レベル5の茫漠の死者にレベル2チューナーのゾンビ・キャリアをチューニング!

信じる心が闇を貫く!

紅く漲る眼持つ不屍竜よ、今こそ我が目と重なり合い、魂眠る場所より不死なる者達の世界に君臨せよ!

シンクロ召喚!レベル7!真紅眼の不屍竜!!」

 

同時にH.D.の後ろに新たなモンスターが現れる。

 

容姿がよく似ている2体のモンスターはそのまま俺を真っ直ぐと睨んでいた。

 

「ふふっ、ハ・デスの効果であなたの効果は既に無効になっています

さらに、このカードの攻撃力・守備力は、お互いのフィールド・墓地のアンデット族モンスターの数×100アップし、その攻撃力は2800!

よって、その攻撃力はそちらのゼロワンを越えた!

バトル、真紅眼の不屍竜で攻撃!!」

 

「ぐっ」LP4000→3900

 

「まだ終わっていません!

真紅眼の不死竜でシャインクリスタトークンに攻撃!!」

 

それと共に衝撃が襲い掛かりながらも、そのまま俺はなんとか運転する事ができる。

 

「くっ」

 

「私はこれで、ターンエンドです」

 

「俺のターン」

 

俺の残りの手札の数は少ない。

 

何よりも、今、手札に残っている2枚。

 

今はシャインクリスタトークンのおかげでなんとかいけるかもしれないが、このままでは危険なのは変わりない。

 

「俺のターンっ、ドロー!!」

 

その言葉と共に俺はカードをドローする。

 

『くりくり!!』

 

それと共に引いたカードを見ると、そこにいたのは相棒だった。

 

「相棒っ、あぁそうだよな!!」

 

俺はそのままカーブを曲がると同時に構える。

 

「まずはペンデュラム召喚!

現れろ、K・HERO 1号!」

 

その言葉と共にカーブに合わせるように1号が現れる。

 

「なっ手札から召喚されていないですってっ」

 

「ペンデュラムモンスターは場から離れる時、墓地ではなくエクストラデッキに表側で戻される。

よって、ペンデュラム召喚をすれば、何度も蘇る事ができる。

俺は1号の効果により、カードを1枚ドロー、さらに俺は手札からエン・ウィンズ・シンクリボーを召喚する!!」

 

その言葉と共に現れたのは、クリボーンとアンクリボーの2体が合わさったように白と黒が混じり合ったモンスターだった。

 

赤いヘルメットをかけており、小さな可愛らしいバイクに乗りながら、共に走る。

 

「そして、俺はレベル4のK・HERO1号にレベル1チューナーエン・ウィンズ・シンクリボーをチューニング!」

 

その言葉と共にエン・ウィンズ・シンクリボーはそのまま1号の前に走ると共に、その身体を光に輪に変わると共に1号に重なっていく。

 

「集いし正義が巨大な悪を打ち砕く!光射す道となれ!

シンクロ召喚!吹き荒べレベル5!タイフーン・ウォリアー!」

 

その言葉と共に光の輪はそのまま1号の身体に新たな鎧となる。

 

これまでの昆虫を思わせる身体に紫色の機械の鎧が合わさり、白いマフラーが追加され、同時に1号のバイクも大型になる。

 

「なっ」

 

「そして速攻魔法!飛電ゼロワンドライバー!

EXデッキに存在する戦士族リンクモンスターを1体選択して発動する

そのモンスターのリンク素材として指定されたモンスターを手札・デッキから墓地に送ることでそのリンクモンスターをリンク召喚扱いで特殊召喚する

俺はデッキからK・HERO ゼロゼロワン ライジングホッパーを墓地に送り、K・HERO ゼロワン シャイニングホッパーをリンク召喚!!」

 

【The rider kick increases the power by adding to brightness!

シャイニングホッパー!"When I shine,darkness fades."】

 

その音声と共に、俺の身体は再びゼロワンへと代わり、そのままタイフーン・ウォリアーと共に走り抜ける。

 

「バトル!

タイフーン・ウォリアーで真紅眼の不屍竜に攻撃!!」

 

「っ自滅ですか!

こちらは攻撃力は2800!

そのモンスターの攻撃力は2600なのにっどうやって」

 

「この時、タイフーン・ウォリアーの効果!

このカードは自分の場にいるこのカード以外のレベル2以下のモンスターとK・HEROの攻撃力を加える事ができる。

今は俺自身であるシャイニングホッパーの攻撃力は2000!

よって、タイフーン・ウォリアーの攻撃力は2000アップし、攻撃力4600!」

 

「そっそれでは」

 

「行くぜ!とぉ!!」

 

俺の言葉に合わせるようにタイフーン・ウォリアーは共に飛び上がり、目標である真紅眼の不屍竜へと狙いを定める。

 

「『ダブルライダーキック!!!』」

 

その掛け声に合わせるようにタイフーン・ウォリアーの背中のジェットを噴射させ、俺の身体も一緒に光となり、そのまま真紅眼の不屍竜を貫く。

 

同時に、真紅眼の不屍竜はそのまま内側から光となって、爆散する。

 

「こっこんな、っきゃあああっぁ」

 

それと共にデュエルは終わりと共に、ゆっくりとD・ホイールを止めた。

 

「くっくそぉ!!」

 

「よしっ、次のデュエルする相手はどこにいる!!」

 

「へっ」

 

俺はそう言い、D・ホイールを立ち上がりながら、周りを見る。

 

「あの馬鹿は」

 

そう言いながら、俺の元にセレナが来ると、そのまま頭をはたく。

 

「ぐえ?」

 

「目的は達成しただろ、さっさと帰るぞ」

 

「おぉっと、そうはいかないぜ」

 

そうしていると、勝ち抜き戦に参加を促した奴が来た。

 

「この勝ち抜き戦は大会が開催されるまで勝ち続けなければならない!

その期間は来週まで!

さぁ、それまでの間にお前は「やっしゃぁ!!」反対にやる気を出しただと!?」

 

どちらにしても、目的の為にここで滞在しなければならない。

 

そういう理由もあり、俺は盛り上がるように、手を上げる。

 

「はぁ、まったく、これで大丈夫なのか」

 

 



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フレンドカップシップ参加前日

「まさか、ここまで化け物なんて」

 

「いやぁ、まさかこうやって、大会に普通に参加できるとはな」

 

そう言いながら、この1週間の出来事を振り返りながら、その手にはフレンドカップシップ参加を認めさせる証をその手に持っていた。

 

「それにしても、ここまでした影響か、周りは凄い事になっているな」

 

その一言と共にセレナは周りを見れば、俺とデュエルした数々のデュエリスト達が倒れている。

 

「まぁ、色々とデュエルできて良かったよ。

何よりも、ライディングデュエルにもようやく慣れたしな」

 

そう言いながら、D・ホイールのエンジンを再び動かす。

 

1週間前に比べれば、このD・ホイールを運転しながら、頷く。

 

「まさか、お前、最初からそれが目的だったのか」

 

「何のことか。

ほら、さっさと目的地に向かうか」

 

それと共に、D・ホイールの後ろにセレナを乗せて、目的地に向かって、走り出す。

 

「それにしても、お前のデッキの数はどれだけ数があるんだ」

 

「さぁ。

俺もあまり数えていないけど、たぶん、100は越えているんじゃないかな」

 

「えぇ」

 

俺の言葉に対して、セレナは少しため息をついているが、実際に100は越えるデッキを持っていると思う。

 

普段は服の中に仕舞っているが、どれほどの数があるのだろうか?

 

「時折思うが、お前は本当に一体何者なんだ?」

 

「どこにでもいる、ただ、精霊が見えるだけのデュエル馬鹿だよ」

 

「精霊?

また、変な事を」

 

「変か?

もう生活の一部になっているから、特に気にした事はないけどな」

 

実際に俺は彼らに助けられてきた。

 

それは変えられない事実だし、何よりも、俺は彼らと戦って、楽しい。

 

だからこそ、早くこんな次元を越えた戦争なんて、早く止めたい。

 

「さて、そろそろ目的地だな」

 

「あぁ」

 

その言葉に合わせるようにセレナも降りる。

 

「私はこの次元で柚子がいないか、どうかの情報を中心に探る」

 

「あぁ、とりあえず俺はこのフレンドカップシップで他のメンバーがいないかどうか、確かめてみるよ。

まぁ、同行者という事で部屋に入るのは問題ないか、聞いてみるよ」

 

「あぁ、それじゃ、また後で」

 

そう言って、セレナはそのまま離れていった。

 

「さてっと、大会での出場しないと」

 

そう、俺は入り口に向かい、そのまま大会参加の申し込みを行った。

 

周りからは何か驚きの目でこちらを見ているようだが、特に気にせず、俺は受付を済ませて、そのまま大会参加者のリストを見る。

 

「おいおい、予想していたとはいえ」

 

そこにいたのは赤馬を除くランサーズのメンバーのほとんどが大会に参加していた。

 

それは全員が同じ考えを持って、参加したのか、それとも赤馬の作戦なのか。

 

今はそれは分からないが、どうやら参加する意味はあるそうだ。

 

「それじゃ、とにかくやりますか」

 

俺はそう言い、1回戦でのデッキ調整を行っていった。



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フレンドカップシップの始まり

フレンドカップシップ1回戦。

 

それがいよいよ始まりそうになっていた。

 

俺達は待機室でいよいよ始まる戦いの前に、先程まで行われたエキビションマッチでの戦いを思い出す。

 

そこで行われたのは、こちらの世界に来ている遊矢とジャック・アトラスとの戦いは、ある意味、俺の中でこの世界での目的が一つ、ジャック・アトラスと戦う事だ。

 

だが、それとは別に気になる事がある。

 

「ジャック・アトラス、クロウ・ホーガン。

あの二人に何か気になる事があるのか?」

 

そう言いながら、俺はアンクリボーとクリボーンの2体が合わさったモンスター、エン・ウィンズ・シンクリボーが強い反応を示していた。

 

「やっぱり、ブラック・マジシャンと何か似ているのか?」

 

その反応が何を意味しているのか、分からない。

 

「勝遊様、試合の時間です」

 

「えっあぁ」

 

そう言われ、俺はそのまま呼び出される形で、そのままデュエル場へと向かった。

 

既にD・ホイールが準備されており、俺はそのままデッキを入れる。

 

「お前は確か、遊矢の仲間か?」

 

「という事は遊矢がここで知り合った奴か」

 

それと共に納得すると同時に、俺はそのままD・ホイールの準備にかかる。

 

「例え、遊矢の仲間だとしても、容赦するつもりはないぜ」

 

「そうか」

 

何やら、必死な様子だが、関係ない。

 

「まぁ、俺はただデュエルを楽しむだけだから」

 

「楽しむだとっ」

 

俺の言葉を聞いて、怒りを示した。

 

「俺達の事を馬鹿にしているのかっ」

 

「はぁ」

 

その言葉を聞き流しながら、俺はそのままD・ホイールを走り出す。

 

「「ライディングデュエル・アクサレーション!!」」

 

「俺のターン!

まずは魔法カード、光神化発動。

ライフを500払い、手札から創造の代行者 ヴィーナスを特殊召喚する」LP4000→3500

 

その言葉と共に現れたのは、金色の女神像を思わせるモンスターだった。

 

「ヴィーナスの効果。

ライフを500支払う事で、デッキから神聖なる球体を特殊召喚する。

その効果に1ターンの制限はなく、効果を3回使い、特殊召喚する!」LP3500→2000

 

その言葉と共にヴィーナスの手元から次々と光輝く球体が現れる。

 

その輝きは神秘的だったが、こちらが何もせずに、ライフは一気に半分まで下がった。

 

「へへっ、お前も俺の事を馬鹿だと思っているだろ!

だけどな、ここからのし上がるにはリスクを抱えないと、何もできないんだよ!

俺は手札からハネワタを通常召喚する!

そして、レベル3の創造の代行者 ヴィーナス、レベル2の神聖なる球体を3体にレベル1チューナーのハネワタでチューニング!

太陽の翼を得し、天使よ、その翼を翻し、その姿を現せ!シンクロ召喚!レベル10!マスターフレア・ヒュペリオン!」

 

その雄叫びと共に現れたモンスターは背中に炎の翼を背負った天使だった。

 

そのモンスターが現れた事によって、男の表情はさらに明るくなる。

 

「マスターフレア・ヒュペリオンの効果!

「代行者」モンスター1体または「天空の聖域」のカード名が記されたモンスター1体を手札・デッキ・EXデッキから墓地へ送って発動できる。エンドフェイズまで、このカードはそのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。

俺は死の代行者 ウラヌスをデッキから捨て、その効果でデッキから奇跡の代行者 ジュピターを墓地に送り、カードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

一瞬、マスターフレア・ヒュペリオンと一体化するように黒い天使のモンスターが現れるが、すぐにその効果を使うと共に、姿を消した。

 

墓地に天使族モンスターを送っただけで、このターンはまだ何もしていない。

 

一体何を企んでいるのか分からないが

 

「俺も行かせて貰うぜ、俺のターン、ドロー!

まずは俺はガンダムバルバトス 第四形態を召喚する。

その効果でデッキから永続魔法を1枚手札に加え、俺は鉄火団モビルワーカーを手札に加え、発動する!」

 

俺の言葉に合わせるように、白い装甲を身に纏ったガンダムがその姿を現す。

 

その手には

 

「この時、マスターフレア・ヒュペリオンの効果を発動!

こいつは1ターンに1度、墓地にある天使族モンスターを除外して、その効果を無効にして、除外する!

俺は墓地の創造の代行者ヴィーナスを除外し、鉄火団モビルワーカーの効果を無効にして、除外する」

 

「なっ」

 

俺が発動させた魔法カードである鉄火団モビルワーカーだが、マスターフレア・ヒュペリオンが起こした火球によって、吹き飛ばされた。

 

「なるほど、墓地に天使族のカードを送ったのはその為か」

 

最初のターンで行ったのも、天使族のカードを墓地肥やしにする為の行動だと分かると確かに納得だ。

 

おそらく、こちらの行動を読んで、タイミングを見計らっていたのだろう。

 

「だったら、この場合は、俺はカードを2枚伏せて、ターンエンド」

 

「俺のターン!

俺は英知の代行者 マーキュリーを召喚!

さらに英知の代行者 マーキュリーを除外して、マジェスティ・ヒュペリオンを特殊召喚する」

 

なるほど、このターンで決めるつもりか。

 

だが

 

「俺は罠カード、パルス・ボムを発動する!」

 

「無駄だ!

マスターフレア・ヒュペリオンの効果で、墓地にある死の代行者 ウラヌスを除外して、その効果を無効!

そして、マスターフレア・ヒュペリオンでガンダムバルバトス 第四形態に攻撃!」

 

そう言い、マスターフレア・ヒュペリオンはその手に巨大な炎を作り出し、ガンダムバルバトス 第四形態に向けて炎を放つ。

 

だが

 

「この時、手札のガンダム・グシオンリベイクの効果!

自分の場のガンダムが攻撃される時、手札からこのカードを特殊召喚し、攻撃対象をこちらに移す。

この効果を発動した時、ガンダム・グシオンリベイクは攻撃力・守備力は0になり、効果は無効になる」

 

「ちっ、既にマスターフレア・ヒュペリオンの効果は使えない、だが、そのモンスターを破壊した後こそ、バルバトスの番だ!」

 

「いいや、しないよ!

罠カード、緊急同調を発動!」

 

「なっ、まさか、最初からそれを狙って!!」

 

「まぁパルス・ボムが失敗した時にね。

俺はレベル4のガンダム・グシオンリベイクにレベル4チューナーガンダムバルバトス 第四形態をチューニング!

決戦の時、白い鎧をその身に纏い、その姿を現せ!

シンクロ召喚!レベル8!ガンダムバルバトス 第六形態!」

 

その言葉と共に現れたのは、白い重装甲を身に纏ったバルバトスがその手に巨大なレンチを手に持ち、現れる。

 

「まさかっ、ここで別のモンスターが現れるとはな」

 

「さぁ、どうする」

 

「俺はこれでターンエンド」

 

どうやら、俺が先程行ったガンダム・グシオンリベイクの効果のように手札に何か仕掛けてくると思ったのか、そこでターンを終わらせた。

 

俺のターンに回れば、再びマスターフレア・ヒュペリオンの効果を発動できる。

 

だが

 

「さぁ、行くぜ!

俺のターン、ドロー!

ガンダムバルバトス第六形態でマスターフレア・ヒュペリオンに攻撃!

この時、バルバトス第六形態の効果、このモンスターのライフを1000払う事で、バトルする相手モンスターを破壊する」LP4000→3000

 

その言葉と共にマスターフレア・ヒュペリオンに向かって、バルバトスがその手に持った巨大なレンチメイスを振り下ろす。

 

「だが、その効果はマスターフレア・ヒュペリオンで無効にする!」

 

だが、それに対して、マスターフレア・ヒュペリオンがその手から放たれた炎によって、ガンダムバルバトス第六形態は燃やされる。

 

だが

 

「バルバトス第六形態の効果。

シンクロ召喚で特殊召喚したこのモンスターが破壊された時、このモンスターのレベルと同じレベル・ランクのモンスターをエクストラデッキから特殊召喚する!

現れろ、ガンダムバルバトスルプス!」

 

炎によって焼かれたガンダムバルバトス。

 

だが、その装甲が吹き飛ばされ、代わりに現れたのは両肩に赤い装甲が装着したバルバトスルプスがレールに巨大な亀裂を作りながら、現す。

 

「ぐっ、だが、そのモンスターでは、マスターフレア・ヒュペリオンは倒せないぞ」

 

「倒せるよ。

機械族にはとっておきの切札があるからな。

ガンダムバルバトスルプスでバトル、この時、速攻魔法リミッター解除を発動!」

 

それと共にバルバトスルプスの目は赤い眼光と共に、その手にはバルバトスルプスと同じ大きさの剣を手に持つと共にマスターフレア・ヒュペリオンに向かって走り出す。

 

マスターフレア・ヒュペリオンは何十という炎をバルバトスルプスに向かって襲い掛かるが、その手に持つ剣で受け流しながら、進んでいく。

 

そうして進んでいく内に、その手に持った剣を投げ、そのままマスターフレア・ヒュペリオンに突き刺す。

 

一瞬、動きを止める。

 

その隙を逃さないように、バルバトスルプスはそのまま剣を握り、そのまま振り上げ、真っ二つにマスターフレア・ヒュペリオンを切り裂く。

 

「なっにっ」LP2000→0

 

そのままD・ホイールを停止させ、そのまま目を向ける。

 

「ガッチャ!

いやぁ、凄かったな」

 

そう言いながら、俺はそのまま対戦相手に向かって、歩く。

 

「巫山戯るっ!

お前はっ馬鹿にしているのか」

 

「馬鹿にしているつもりはないぞ。

何よりも」

 

俺はそのままため息を吐きながら

 

「デュエルを馬鹿にしている奴に言われたくないよ」

 

そのまま、俺は気にせず、そのまま戻っていった。



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世界を引き寄せる力

今回はデュエル描写はありません。
期待していた方々、申し訳ございません


ゆっくりと目を開く。

 

周りを見れば、そこに広がっているのはこれまで見た事のない光景だった。

 

まるで宇宙を思わせる壮大な空間だが、その空間に一際目立つのは3つの光だった。

 

「ここは一体」

 

「気づいたか」

 

そう、俺に話しかける声に気づき、振り返る。

 

そこには玉座に座る存在であり、身体は黒い鎧を身に纏っており、その存在の事を俺は知っていた。

 

「オーマジオウ」

 

俺が持つK・HEROの中でも最強の存在だが、未だに使いこなせない存在。

 

だが、なぜ、夢の中で彼がここに

 

「それは戦いが激化し、お前の力が少しずつだが覚醒してきているからだ」

 

「えっ」

 

次に聞こえたのは、空を覆う程の赤いロボットだった。

 

「ゲッターアークっ」

 

それは俺が持つゲッターの一体という事は知っているが、その存在は一緒にいるオーマジオウと同等の力を感じる。

 

「お前も気づいているはずだ。

覇王によって目覚めた力、それは我らを世界に呼び寄せ、そして使う事が」

 

それに同意するように現れたのは、漆黒の鎧を身に纏い、オーマジオウとはまた違うモンスターだった。

 

「アルファモン」

 

そう、俺を囲むように現れた彼らに対して、俺は少し落ち着きを取り戻すように深呼吸をしながら、向かい合う。

 

「それはまぁ、分かるよ。

けど、なんでこの夢の中で現れたんだ」

 

「決戦の時が近づきつつあると言う事だ。

お前が目覚めた力はいずれ世界を滅ぼす存在との戦いに必要になる」

 

「だが、その為に呼び寄せる俺達もまた、世界を滅ぼす要因にもなる」

 

「そうなのか?」

 

未だに俺はオーマジオウやゲッターアークにアルファモンの事を知らないが、彼らがそんな事を望んでいるとは思えず、首を傾げる。

 

「さぁな、世界を滅ぼす要因は、思わぬ所にある。

それに善意があるのか、悪意があるのかも関係なくな」

 

「まぁ、そうだよな」

 

そうして、話している内に少し緊張が解け、ゆっくりと宇宙を見つめる。

 

「なぁ、俺の力って、どこまで広がっているんだ」

 

「それは我らも分からない。

覇王によって、覚醒したその力は我らにとって未知な力も引き寄せる」

 

「だったら、希望もあるという事か」

 

その言葉は俺をぎゅっと拳を握り締める。

 

「今、あるのが原因で世界が滅びるんだったら、もっと色んなのを引き寄せる。

それを使えば、もしかしたら防げるかもしれない」

 

「それが原因で滅びる可能性もあってもか」

 

「可能性だからね。

何も分からないで、終わるよりも全然良いよ」

 

「そうか、その考えが間違いがない事を祈っている」

 

その言葉と共に目の前の光景がゆっくりと歪んでいく。

 

「あれ?」

 

「そろそろ時間のようだな」

 

「次の開拓の時、楽しみにしている」

 

その言葉を最後に、目の前の景色は暗転した。

 

同時に目を覚ますと、そこには元の部屋だった。

 

「目が覚めたか」

 

「セレナ、帰ってきていたのか」

 

「まぁな。

それよりも、さっきまで凄い汗をかいているようだが」

 

「まぁな、少しな。

それよりも、次の試合って、もうそろそろだよな」

 

「まぁ、そうだが」

 

「だったら」

 

俺はそれと共に次の試合に使うデッキを手に取る。

 

「さぁ、今日もやるか」

 

その一言と共に、俺はゆっくりとデュエル場へと向かう。

 

 



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蘇りし記憶

デュエル場に辿り着くと、既に相手のデュエリストが準備ができているのか、D・ホイールに乗っていた。

 

その顔にはあまり見覚えがないはずなのに、なぜか胸騒ぎを収まらない。

 

「お前が遊矢の言っていた勝遊か」

 

「遊矢の事を知っているのか?」

 

「まぁな。

それに、俺としてもお前に聞きたい事があるしな」

 

「俺に?」

 

「あぁ。

なぁ、このカードについて、何か知っているか?」

 

そう言い渡してきたのは、何も描かれていないカードだった。

 

「なんで、それを俺に?」

 

「分からない。

けど、なぜか、お前に聞けって、カードが叫んでいる。

そんな気がしたんだ」

 

「カードが?」

 

俺も疑問に思い、ゆっくりとカードに手を伸ばす。

 

同時に見えたのは、確かにクロウだった。

 

だが、その後ろに映し出されたのは、俺が今、目の前に広がっていた。

 

そこは今のトップスとコモンズのような境目のない光景であり、そこでクロウが誰かと一緒にD・ホイールを走っている光景だった。

 

「遊星」

 

「遊星?」

 

「いやっ、なんでもない!

そうか、なんか欠けていると思っていたら。だとしたら」

 

そう、クロウは何かに気づいたようだった。

 

「大丈夫か?」

 

「あっあぁ、とにかく始めようぜ」

 

その言葉と共にD・ホイールに乗り始める。

 

クロウが感じた違和感が何か、気になる所だが、今は目の前にあるデュエルに集中だ。

 

「行くぜ、ライディングデュエル!」

 

「アクセラレーション!!」

 

その言葉と共にデュエルは始まった。

 

こちらも日々、D・ホイールによる操縦に慣れているつもりだったが、それよりもクロウの方が上だ。

 

その証拠に瞬く間にクロウの方が先行になる。

 

「俺のターン!

まずは魔法カード、黒い旋風を発動し、BF-上弦のピナーカを召喚する。

こいつを召喚した事により、効果でデッキからBF-突風のオロシを手札に加える。

さらに場にBFが存在する事により、手札のBF-残夜のクリスを特殊召喚する!」

 

「これは結構やばいかも」

 

未だに始まったばかりだが、瞬時に召喚されたBF達とさらには手札補給ができる黒い旋風。

 

それらを見ただけでも、あのデッキがどれだけ強敵なのかよく分かる。

 

「俺はレベル4の残夜のクリスにレベル3チューナーの上弦のピカーナをチューニング!!

漆黒の翼濡らし、そぼ降る雨に響け。雷鳴の一撃!シンクロ召喚!突き抜けろ!A BF-涙雨のチドリ!」

 

その言葉と共に現れたのは先程までの鳥を思わせるモンスターとは一転、まるで鳥の鎧を身に纏ったと思わせるモンスターが刀を持ちながら、その姿を現した。

 

「俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド。

この時、シンクロ素材として墓地に送られた上弦のピナーカの効果でデッキからBFを手札に加える。

俺はデッキからBF-月影のカルートを手札に加えるぜ!」

 

ここまでの動きを見ても、あのBFは瞬間的な火力は油断できない。

 

少しでも油断すれば、すぐにやられる!

 

「ならば、俺のターン!

俺は永続魔法早乙女研究所を発動する!

これは、自分の場にモンスターがいない時、手札のカードを1枚墓地に送る事でデッキからゲットマシンを一体特殊召喚する。

俺は手札からゲットマシンジャガー号を墓地に送り、デッキからゲットマシンベアー号を特殊召喚する。

さらに魔法カード、アイアンコールを発動し、墓地にあるゲットマシンジャガー号を特殊召喚する。

さらに魔法カードアイアンドローを発動し、デッキからカードを2枚手札に加え、ゲットマシンイーグル号を通常召喚する!!

そして、場に召喚条件が整った事により、場にいる3体のゲットマシンを融合!!」

 

「融合って、まさか」

 

「あぁ、場にいる3体のゲットマシンで融合召喚!

現れろ、ゲッター1!!」

 

その言葉と共に空を跳んでいたゲットマシンはそのまま宙を舞いながら、その姿を人型ロボットゲッター1へと変わる。

 

「ゲッター1の効果!

こいつは特殊召喚した時、相手の場の2体のモンスターを破壊する!!

勿論、チドリを破壊し、そのままダイレクトアタック!!」

 

「させるかよ!

俺は罠カード、強化蘇生を発動!

こいつは自分の場に自分の墓地のレベル4以下のモンスター1体を対象としてこのカードを発動でき、そのモンスターを特殊召喚する。

俺は墓地からBF-残夜のクリスを特殊召喚!

この効果で特殊召喚されたモンスターは、レベルが1つ上がり、攻撃力・守備力が100アップする!」

 

その言葉と共にクロウの前に現れた残夜のクリスが現れ、ゲッター1がその攻撃を受け止める。

 

「だが、ゲッター1の方が上だな」

 

「いいや、まだだ!

俺はこの時、手札のBF-月影のカルートを捨て、攻撃力を1300上げる!」

 

それと共にゲッター1が放った斧を受け止めたクリスは反撃する。

 

「あぁ、けどこの時ゲッター1の効果!

このカードが「ドラゴン族」「恐竜族」「獣戦士族」「獣族」「鳥獣族」「爬虫類族」と戦闘を行う時、ダメージステップ終了時までこのカードの攻撃力を1000アップする」

 

「なっそれじゃあ」

 

だが、その手に持った斧とは別にもう一つの斧を取り出し、そのままクリスを切り裂く。

 

「ぐっ」LP4000→3700

 

だが、本来ならば大きなダメージを通す事はできなかった。

 

「たくっ、まさかここまで反撃されるとはなっ」

 

そう言いながらも、なぜかクロウは未だに余裕の表情を崩していなかった。

 

「なんだか、楽しそうだな」

 

「楽しい?

かもな」

 

そう言いながら、クロウはそのまま自身のD・ホイールを見つめる。

 

「未だに漠然としていて、夢みたいな感覚かもしれないけど。

俺の中の何かが目覚めるのを感じる。

それを、今、ここで確かめられる!!」

 

「だったら、それを見せてくれ!

俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド!」

 

「俺のターンっ、これは」

 

そう、自分で引いたカードを見ながら、何か驚いた。

 

「そうか、お前だったのか」

 

「クロウ?」

 

「いいや、なんでもない。

行くぜ、まずはBF-蒼炎のシュラを召喚、黒い旋風の効果でBF-南風のアウステルを手札に加える。

さらに手札にあるBF-突風のオロシは、自分フィールドに「BF-突風のオロシ」以外の「BF」モンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる!

そして、レベル4の蒼炎のシュラにレベル3チューナー突風のオロシをチューニング!黒き烈風よ、絆を紡ぐ追い風となれ!シンクロ召喚!飛び立て、A BF-五月雨のソハヤ!」

 

その言葉と共に先程のモンスターとは違い、青い鎧を身に纏ったブラックフェザーだった。

 

だが

 

「この時、オロシの効果!

このカードがシンクロ素材として墓地へ送られた場合、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの表示形式を変更する!

俺はゲッター1を選択する!

さらにソハヤはシンクロ召喚に成功した時、自分の墓地の「A BF」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。

俺は墓地のA BF-涙雨のチドリを特殊召喚する!

そして、ソハヤはシンクロ召喚で場に出た時、チューナーとして扱う」

 

「それってっまさか!!」

 

「俺はレベル7のA BF-涙雨のチドリにレベル5チューナーA BF-五月雨のソハヤをチューニング!漆黒の翼よ!雷の力宿して鮮烈にとどろけ!シンクロ召喚!切り裂け!A BF-神立のオニマル!!」

 

その言葉と共に現れたのはまさに鬼と呼ぶに相応しい黒い鎧を身に纏ったモンスターだった。

 

だが、なぜだろ、あのモンスターを見ていると、血が滾るのはっ!

 

「まさかゲッターがっ、何かに反応しているのかっ」

 

「オニマルの効果!

こいつはシンクロモンスターのみを素材としてシンクロ召喚したこのカードが攻撃する場合、ダメージステップの間このカードの攻撃力は3000アップする。

さらにこいつはカードの効果では破壊されない!

行くぜ!!オニマルでゲッター1に攻撃!!」

 

「やらせるかっ!速攻魔法!オープン・ゲット!

この効果で自分の場のゲッターをエクストラデッキに戻し、除外されているゲットマシンを再び特殊召喚する。

さらに、こいつが相手のバトルフェイズ時に発動した場合、このターン、戦闘では破壊されない!」

 

「ちっ」

 

その言葉と共オニマルから仕掛けられた一撃は、ゲッター1の身体が分離した事で避ける事ができた。

 

「だけど、お前のゲッター1ではオニマルは破壊できないぜ!

俺はこれでターンエンド!」

 

「俺のターンっ」

 

その言葉と共に、俺はカードを引く。

 

同時に目を向けたカードはこれまで見たことのないカードだった。

 

「これを使えというのか、ゲッターっ」

 

それが何を意味するか分からない。

 

だが、今は試すしかない。

 

「クロウ、見せてやるぜ!

ゲッターの恐ろしさを!

俺は再びゲットマシン3体で融合!チェンジ!ゲッター2!!」

 

「ゲッター2だって!?」

 

その言葉と共に現れたゲッター2を見て、クロウは驚きを隠せない様子だった。

 

「ゲッター2の効果!

このカードの特殊召喚に成功した時発動できる、相手フィールドのモンスターを2体まで選択して、手札に戻す!

破壊じゃないから、オニマルは場から離れるぜ!」

 

そうゲッター2はそのままドリルに風を纏い、そのままオニマルに向けて放つ。

 

「俺は罠カードっブラック・バード・クローズを発動!

相手フィールドのモンスターが効果を発動した時、自分フィールドの表側表示の「BF」モンスター1体を墓地へ送って発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

俺はオニマルをリリースして、その発動を無効にする!

そして、エクストラデッキからブラックフェザー・ドラゴン1体を特殊召喚できる」

 

「ブラック・フェザー・ドラゴン!?」

 

俺はその言葉を聞くと共に、なぜか胸騒ぎが止まらなかった。

 

同時にクロウの場に現れたのはまるでカラスを思わせる翼を広げながら、その姿を現す。

 

「ブラックフェザー。

お前だったのか」

 

それはまるでクロウに答えるように、雄叫びを上げる。

 

「あぁ、そうだな。

未だに分からない事だらけだが、このデュエル、まだ終わらないよな!!」

 

「あぁ、その通りだ!

その効果に合わせ、俺は速攻魔法ゲッターの進化を発動!」

 

「進化だって!?」

 

その言葉と共にゲッター2の身体に大きな変化が起きた。

 

先程まで無機質な機械からは考えられない程に野性的な瞳を宿し、ドリルとアームはそれまで以上に巨大化した。

 

「真・ゲッター2!!」

 

同時に真・ゲッター2を身に纏った黒い風を振り払い、全ての姿を現した。

 

 

「融合モンスターが進化しただって!!」

 

「あぁ、俺も驚きだぜ!!

なんでだろうな、この状況、わくわくしてきたぜ!!」

 

目の前で真・ゲッター2とブラックフェザー・ドラゴンが対峙していた。

 

「あぁ、俺も分からないが、わくわくしてきたぜ!」

 

「あぁ」

 

そして、ゲッターから何かを伝えられるように、俺は頷く。

 

「早乙女研究所の効果!

ターンに1度、自分の場に「ゲッター」と名の付くモンスターがいる時に発動できる。

そのモンスターをエクストラデッキに戻し、同じレベルの「ゲッター」と名の付く融合モンスターを一体特殊召喚する。

この効果を発動したターン、バトルフェイズは行えない!

チェンジ!ゲッター3!!」

 

その言葉と共に真・ゲッター2の姿は変わり、巨大な戦車を思わせるモンスターへと姿になる。

 

「真・ゲッター2の効果!

こいつが効果で場を離れる時、代わりにペンデュラムゾーンにセットできる!

俺はカードを2枚伏せて、ターンエンド!」

 

「まさかゲッターにそんな能力があるとはな!

けど、まだ戦いは終わったばかりだぜ!

俺のターン、俺は魔法カード闇の誘惑を発動。

自分はデッキから2枚ドローし、その後手札の闇属性モンスター1体を除外する。

俺はBF-極夜のダマスカスを除外する。

さらにBF-南風のアウステルを召喚し、黒い旋風の効果で月影のカルートを手札に加える。

アウステルの効果、このカードが召喚に成功した時、除外されている自分のレベル4以下の「BF」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。

俺はBF-極夜のダマスカスを特殊召喚する」

 

手札を補給するだけじゃなくて、まさか場にモンスターを揃えた。

 

まさか

「俺はレベル3のBF-極夜のダマスカスにレベル4チューナー、BF-南風のアウステルをチューニング!漆黒の翼翻し、雷鳴と共に走れ!電光の斬撃!シンクロ召喚!降り注げ、A BF-驟雨のライキリ!!」

 

その言葉と共に雷を纏った刀を手に持ち、真・ゲッター3に向けていた。

 

「A BF-驟雨のライキリの効果!

1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドの「BF」モンスターの数まで、相手フィールドのカードを対象として発動できる。そのカードを破壊する!」

 

「あぁ、けど、まだこれがあるぜ!

俺は速攻魔法、オープン・ゲット!!」

 

それと共に真・ゲッター3の身体は再び分離し、同時に現れたゲットマシンの3機が現れる。

 

だが、その姿は先程と同じ形のゲットマシンだった。

 

「だけど、それはバトルフェイズ時じゃないと意味がないだろ!!」

 

「あぁ、けどっ、こういう使い方ができるんだ!!

俺は速攻魔法!ゲッターチェンジ!を発動!

自分の場に「ゲットマシン」と名のつくモンスターが3体特殊召喚された時に発動できる。

「ゲッター」と名のつく融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを除外し、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する!

チェンジ!ゲッター1!!」

 

「ゲッター1っという事は!!」

 

「あぁこいつは特殊召喚された時、このカードの特殊召喚に成功した時発動できる、相手フィールドのモンスターを2体まで選択して破壊する!

悪いが、倒させて貰うぜ!ライキリ!ブラックフェザー・ドラゴン!!」

 

その言葉と共に、両手の斧を手に目の前にいる2体のモンスターをゲッター1が真っ二つに切り裂く。

 

「ちっ、さっきから変幻自在に変わりやがって!

それにまたっ」

 

その言葉と共に真・ゲッター3はペンデュラムスケールにセットされた。

 

「本当に油断ができない奴だな!

けど、まだ俺にも運はあるようだぜ!

俺は手札から魔法カード、死者蘇生を発動!

その効果で墓地からA BF-神立のオニマルを特殊召喚する!

そして、そのままオニマルでゲッター1に攻撃!」

 

「だけど、ゲッター1の効果がある!」

 

「あぁだけど、手札のBF-月影のカルートの効果!

自分の「BF」モンスターが戦闘を行うダメージステップ開始時からダメージ計算前までに、このカードを手札から墓地へ送って発動できる。そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで1400アップする!」

 

「ちっゲッターの攻撃力を越えたか!!」LP4000→3200

 

その言葉と共にオニマルが放った雷がゲッター1を貫く。

 

同時にゲッター1はそのまま爆散してしまう。

 

「へへっ、やっぱっそうこなくっちゃなぁ!!!」

 

「あぁ、俺の手はここまでだ。

けど、このオニマルをどうやって倒すつもりか、見せて貰うぜ!

俺はこれでターンエンド!」

 

「あぁ、行くぜ、俺のターン!!」

 

それと共に、引いたカードはまるで引き寄せられたように再びあのカードが出てくる。

 

「さぁ、決着をつけるぜ!

俺は手札から再融合を発動!800LPを払い、自分の墓地の融合モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。そのモンスターを特殊召喚する!

現れろ、ゲッター1!そして、再びゲッターの進化を発動!」LP3200→2400

 

「ゲッターの進化っまさか!」

 

その言葉と共に現れたのは、先程までゲッター1とは姿がまるで違った。

 

その姿は先程のゲッター1と比べれてもより力が溢れるように身体は大きくなり、まるで悪魔を思わせる姿で現れる。

 

「これがっ真・ゲッター1っ!」

 

「真・ゲッター1の効果!

このモンスターのバトル時、自分の場の『ゲッター』と名の付くモンスターを好きな数破壊しても良い。

そうした場合、破壊した「ゲッター」の攻撃力分、アップする!」

 

「自分の場のゲッターだと、だけど、お前の場には、まさか!!」

 

「3つの心を、一つの巨大な力に変える!!」

 

その言葉と共に真・ゲッターはそのまま構える。

 

両腕にエネルギーを圧縮させ、それに合わせるようにペンデュラムゾーンにある真・ゲッター2、真・ゲッター3が吸い込む。

 

そして、その巨大なエネルギーを前に包むように構えた両手のなかで集束させてエネルギー弾を生成する。

 

「ストナーサンシャイン!!!」

 

その叫びと共に放たれた一撃は、真っ直ぐとオニマルへと向かって行く。

 

「ここまでかよっ!!」LP3700→0

 

オニマルと共にクロウはそのまま光に包まれ、やがて、ライフが0になる音が響く。

 

デュエルは終わり、やがて俺達はそのままD・ホイールを自然と止めた。

 

「ガッチャ!

楽しいデュエルだったぜ!!」

 

「あぁ、俺もだ。

久し振りに、楽しかったぜ」

 

そう言ったクロウの顔はどこか寂しそうであり、何か見えたような、そんな表情だった。

 

「どうしたんだ?」

 

「いや、少し思い出しただけだ。

俺達の、大切な仲間を」

 

「大切な仲間を」

 

その言葉と共にクロウが取り出したのはブラックフェザー・ドラゴンだった。

 

「こいつが俺に教えてくれた。

だけど、未だに分からねぇ、あいつがいないのか」

 

そう言って、未だに不安が拭えない様子だった。

 

「お前の目的は今の所はなんだ?」

 

「俺か?

俺は、今の所はあのジャックに戦ってみたいのが大きいな」

 

「そうか、だったら、お前なら、任せられるな」

 

「任せるって?」

 

そう言いながらクロウは真っ直ぐと伝える。

 

「あいつにも思い出させてくれ。

俺達、5Dsの絆を」

 

そう言って、クロウはその場から去っていた。

 

5Ds。

 

その言葉に一体どんな意味があるのか。

 

俺は未だに知らない事ばかりだ。

 

だけど、もしも、それがこの力で何ができるんだったら。

 

「やってやろうじゃないか」



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暴走するペンデュラム

遅れてしまい、申し訳ございません。
1度書いたのですが、手違いで消してしまい、そこから再度書き直すのに時間がかかってしまいました。


WDCでの試合も残りは遊矢との試合だけになっていた。

 

来た当初はどのようなデュエルが待ち受けていたが、時間はあっという間に過ぎていった。

 

だが、その中で俺の中には疑問が大きくあった。

 

「クロウのあの言葉、あれは一体何だったんだ?」

 

5Ds。

 

その言葉に聞き覚えがないはずなのに、なぜか知っている。

 

それをジャックも知っているのだろうか。

 

「戦ってみたら、分かるかもしれない」

 

俺はその想いながら、遊矢が待つフィールドへと向かう。

 

見ると既に遊矢はD・ホイールに乗って、準備を終えているようだった。

 

終えているのだが

 

「遊矢?」

 

普段ならば、何か喋ってくるはずの遊矢が何も話さない。

 

決勝だからなのか?

 

「デュエル」

 

「えっ?」

 

俺がそう想っていると、既にデュエルの開始の合図がされ、遊矢はD・ホイールを走り出した。

 

「あいつ、なんか様子が変だぞっ」

 

俺はそんな疑問に思いながらも、すぐに追いつくように、D・ホイールを走らせる。

 

既にスタートを遅れてしまい、遊矢の先攻が始まっていた。

 

「俺のターン!

俺はスケール4のEMオッドアイズ・ディゾルヴァーとスケール8のオッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴンをセッティング!

これでレベル5からレベル7までのモンスターを同時に召喚する事ができる!!」

 

「オットアイズ」

 

その言葉と共に現れたのは、これまで見たことのないモンスター達だった。

 

だが、そのモンスターを見ていると、分からないが、胸騒ぎが止まらない。

 

「オッドアイズ・ディゾルヴァーの効果!

1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

自分の手札・フィールドから、ドラゴン族の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。俺は手札のオットアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとEMオッドアイズ・ライトフェニックスで融合召喚!現れろ、オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン!!」

 

その言葉と共に現れたのは雷を身に纏ったオットアイズであり、その叫びと共に遊矢の横を走っていた。

 

「俺はこれでターンエンド」

 

「俺のターン」

 

これまで見たことのないオットアイズという事もあるが、それ以上に遊矢の様子が可笑しい。

 

「とにかく、このデュエル、長引かせるとやばそうだ。

俺のターン、ドロー!

俺は魔術師の英霊 ジークを召喚する。

さらに魔法カード令呪を発動し、手札にある騎乗の英霊 アストルフォを特殊召喚。

その効果でデッキから天秤の英霊 ジャンヌ・ダルクを手札に加える。

そして、俺はレベル4のアストルフォに、レベル3チューナーのジークをチューニング!」LP4000→3200

 

その言葉と共にアストルフォとジークの身体が光となって、合わさると同時に、その姿を徐々に変わっていた。

 

「シンクロ召喚! 聖杯の守護邪竜 ファヴニール!

そして、バトル!

ファヴニールでオットアイズ・ボルテックス・ドラゴンに攻撃!」

 

それと共にファヴニールはそのまま口に青い炎を溜め、目の前にいるオットアイズ・ボルテックス・ドラゴンに向けて放つ。

 

対抗するように電撃を放つが、ファブニールから放たれる攻撃に対応できず、そのまま破壊される。

 

「ファブニールの効果!

のカードが戦闘でEXデッキから特殊召喚されたモンスターを破壊した場合に発動する、その戦闘で発生するダメージは2倍になる!」

 

「っ!

だが、この時、オッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴンの効果。

自分フィールドの表側表示の「オッドアイズ」カードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

自分の手札・デッキ・墓地から「オッドアイズ」モンスター1体を選んで特殊召喚する。

俺は墓地にあるオットアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを特殊召喚」Lp4000→3200

 

その言葉と共にファブニール青い炎から抜け出すように現れたのは、オットアイズ・ペンデュラム・ドラゴンだった。

 

どうやら、あのオットアイズ・アークペンデュラム・ドラゴンは厄介そうだ。

 

「俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

「俺のターン。

俺は場にいるオットアイズ・ペンデュラム・ドラゴンをリリースし、手札からオットアイズ・アドバンス・ドラゴンをアドバンス召喚。

のカードがアドバンス召喚に成功した場合に発動できる。相手フィールドのモンスター1体を選んで破壊し、そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。

俺はファブニールを選択する」

 

その言葉と共に現れたオットアイズ・アドバンス・ドラゴンはそのままファブニールに向けて、螺旋のエネルギーを放つ。

 

「罠カード、令呪・第2画!

自分フィールド上に存在する「英霊」と名のつくモンスターを1体選択する。そのモンスターを除外し、次の自分のターンのメインフェイズにフィールド上に戻す。

ファブニールは、英霊として扱っても良い為、除外する!!」

 

これで、ファブニールの破壊を免れる事ができた。

 

「俺はオットアイズ・アドバンス・ドラゴンで直接攻撃」

 

だが、未だに俺が危機的状況は変わらない。

 

「ぐっ」LP3200→200

 

それに対して、俺は必死にダメージを耐えながら、それを受け止める。

 

「俺はこれでターンエンド」

 

さて、未だに状況は逆転した訳ではない。

 

それでも

 

「諦めるには、全然早すぎるよなぁ!!

俺のターン!メインフェイズ時、令呪・2画の効果で再び戻ってこい、ファヴニール!

そして、俺は手札から死者蘇生を発動。

俺は墓地にいるアストルフォを蘇生させ、手札からエン・ムーン・フュージョンを発動!」

 

「っ」

 

俺がエン・ムーン・フュージョンを発動すると共に、遊矢は何か反応示したが、今はこちらが先決だ。

 

「場にいるアストルフォ。

そしてエン・ムーン・フュージョン自体が融合素材になり、融合召喚!

現れろ、交差英雄 ブラックマジカル・アストルフォ!」

 

その言葉と共に現れたアストルフォはブラック・マジシャン・ガールを思わせる格好をしていた。

 

その登場に、多くの住民が熱中しているが、彼は男だ。

 

「このカードの攻撃力はお互いのフィールド及び墓地に存在する「英霊」モンスターと魔法使い族モンスターの数だけ300ポイントアップする。

俺の場には英霊が2枚、墓地に1枚。

遊矢、お前の場にはペンデュラムゾーンに魔法使い族が一体。

合計4枚のカードがある事によって、その攻撃力は1200アップする」

 

「バトル!

俺はブラックマジカル・アストルフォでオットアイズ・アドバンス・ドラゴンに攻撃!

ブラック・バーニング!」

 

それと共にアストルフォは手に持った杖を思いっきり、投げる。

 

その使い方間違っていないかと思うが、オットアイズ・アドバンス・ドラゴンはそのまま破壊されたので、結果オーライだ。

 

「この時、オットアイズ・アークペンデュラム・ドラゴンの効果。

自分フィールドの表側表示の「オッドアイズ」カードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

自分の手札・デッキ・墓地から「オッドアイズ」モンスター1体を選んで特殊召喚する。手札にあるオッドアイズ・ランサー・ドラゴンを特殊召喚」LP3200→2500

 

その言葉と共に現れたのは、これまでよりもより攻撃的なオットアイズであり、俺に向けて殺意を強くしていた。

 

「だがな、この時、速攻魔法令呪・第1画を発動!

この効果で自分フィールド上に存在する「英霊」と名のつくモンスターを1体選択する。そのモンスターはこのターン、2度攻撃することができる。

俺はアストルフォを選択し、2度目の攻撃をさせる!!」

 

「っ」

 

「オットアイズ・アークペンデュラム・ドラゴンの効果は1ターンに1度。

ならば、蘇生はもうできない!

行け、2度目のブラック・マジック!」

 

その言葉と共に再び放たれた一撃。

 

それはアストルフォが愛用している槍であり、そのままオットアイズ・ランサー・ドラゴンを破壊する。

 

「っ!」LP2500→1800

 

「ラストだ!

ファヴニールで直接攻撃!!」

 

その叫びに合わせるようにファヴニールがそのまま遊矢に向けて、最後の一撃を与える。

 

「ぐっ!!」LP1800→0

 

それを受け止めた遊矢はそのままバイクが強制的に止まる。

 

「遊矢、おい、大丈夫か?」

 

俺はそのままバイクを止め、すぐに遊矢の元へと向かう。

 

「倒すっ敵をっ」

 

『ねぇ』

 

「んっ?」

 

明らかに様子が可笑しい事に疑問に思っていると、アストルフォが急に話しかける。

 

『なんだか、このヘルメット、少しビリッとするけど?』

 

「ヘルメット?」

 

その言葉に疑問に思いながら、遊矢の被っているヘルメットをゆっくりと外す。

 

「ぐっはぁはぁ、ここは?」

 

「おい、遊矢、覚えていないのか?」

 

「いや、何をっ。

ぐっ頭がっ」

 

「・・・」

 

それと共に遊矢の様子がおかしい事と共にヘルメットから感じる違和感を睨む。

 

「どうやら、この大会の主催者は俺が嫌いな奴らしいな」

 

それと共にヘルメットから感じた悪意に対して、俺は怒りを隠せなかった。

 

『それよりも、厄介な事になっているぞ。

アカデミアの奴らが攻め込んできている』

 

「なにっ!?」

 

その言葉と共に、俺は空を見上げる。

 

すると、そこにはアカデミアの奴らがおり、街へと攻め込もうとしていた。

 

「こんな時にトップの奴らは何をしているんだ!!」

 

『でも奴らの狙いって、もしかして』

 

「セレナっ」

 

俺はその言葉と共にすぐにバイクへと乗り込むと共にデッキから一枚のカードを取り出す。

 

「ゼロワンを召喚!!」

 

その言葉と共に、俺はゼロワンへと変身すると共に、走り出す。

 

デュエル以外で使用するのは初めてだが、今はこれに頼るしかない。

 

それと共に、俺はそのままアカデミア達が向かっている場所へと走る。

 

「間に合ってくれよ!!」



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ゲッター大戦勃発!ゲッターVSゲッター

「まったく、こっちはあいつにむかついている所なのにっ!」

 

そう叫びながら、俺はD・ホイールのハンドルを握りながら、シティの中へ走っていた。

 

次々とシティの建物の合間を通り過ぎながら、セレナがいるだろう場所を探していた。

 

だが、そんな俺を邪魔するように空からはハングライダーに乗ったオベリスクフォースが俺の方へと向かっていた。

 

「見つけたぞ、切札勝遊だ!」

 

「って、最初から俺を狙うのかよ!」

 

「奴にデュエルをさせるな!」

 

その言葉と共に、オベリスクフォースは手に持ったデュエルディスクから古代の機械兵士を召喚し、次々とその銃口を俺に向けていた。

 

「おいおい、デュエルをさせる機はないのかよっ!」

 

迫り来る古代の機械兵士から放たれた銃弾が次々と俺に向かって襲い掛かる。

 

「こっちは、まだD・ホイールの運転に慣れていないんだぞっ!」

 

そう言いながら、迫り来る銃弾に対して、俺はすぐに避けるように近くにある建物の影に隠れるように走る。

 

「くっあぁっ!!」

 

そう走っていると、俺のジャンバーから一枚のカードが飛び出す。

 

だが、それを取りに行く程の余裕はなかった。

 

看板や壁に激突しながら、銃弾を避けながら、セレナを探し続ける。

 

「セレナっ、どこにいるんだっ!」

 

叫ぶが返事はなく、ただ弾丸だけが飛んでくる。

 

そして、ついに追い詰められてしまった。

 

周りには壁しかなく、逃げ場がない。

 

このままでは蜂の巣になってしまう。

 

「どうすればいい? 考えろ…………考えるんだ! この状況を打開する方法を考えるんだ!!」

 

その時、少し遠くの建物の中から声が聞こえてきた。

 

「ぐっ、ここでっやられるかよ!」

 

「命令だから、お前を連れて帰るが、俺の目的はあくまでも切札勝遊だ!」

 

「この声はっ!」

 

聞こえてきた声、それはかつて戦った事のある斎馬だった。

 

その近くにセレナがいるという事は、今、彼女は危機的状況なのは間違いない!

 

「だったら、こんな所でやられてたまるかよ!」

 

その叫びと共に、俺が目を向けたのは、壁だった。

 

「壁しかないんだったら、壁を走ってやる!!

 

その叫びと共に、俺は壁にタイヤをぶつけ、そのまま壁を駆け上がる。

 

「なっ、壁を走るだと!!」

 

「撃てっ撃てっ!」

 

俺が壁を走ったのを見て、オベリスクフォースはすぐに俺に向けて、攻撃を行う。

 

だが、壁を走り抜け、瞬く間に建物の屋上へと降りる。

 

同時に見れば、既に建物の屋上にいるオベリスクフォースはこちらを見ていた。

 

「悪いが、今はデュエルしている暇はない!

一気に通らせて貰うぜ!!」

 

その叫び声と共に、俺はD・ホイールのアクセルを踏み、建物の屋上を走り抜ける。

 

「奴を近づけさせるなぁ!」

 

それと共に再び古代の機械の兵士達の銃弾が俺に向かって襲い掛かる。だが、俺はそれを紙一重に避けながら、斎馬へと近づく。

 

斎馬もまた、俺の存在に気づき、俺の方を見る。

 

だが、もう遅い。

 

すでに俺のD・ホイールは斎馬のすぐ側まで迫っている。

 

それに気づいたのか、斎馬はそれを待ち受けていた。

 

「おりゃぁ!!」

 

その叫び声と共に建物の中へと入り込むと同時に、そのままセレナを守るようにD・ホイールを止め、そのまま斎馬を睨み付ける。

 

「待っていたぞ、切札勝遊!!」

 

「まったく、てめぇは本当に面倒だなぁ!」

 

その言葉と共に勝遊はそのまま降り立つ。

 

「セレナ、無事か?」

 

「あぁ、なんとかな」

 

それと共にセレナは少しボロボロな状態になっているが、無事な様子だった。

 

「くくっ、これは丁度良い!

まさか、これが俺の手に導かれるようだなぁ!」

 

その言葉と共に、奴の手に持っているのは、一枚のカードだった。

 

それは、俺が持つカードの一枚。

 

それもかなり強力な存在だ。

 

「そうだ、そして、この力で俺はさらに強くなる!」

 

「まさか」

 

「さぁ、デュエルだ!」

 

俺の疑問に思いながら、それを聞く事ができず、苦虫を噛みながら、そのままデュエルディスクを構える。

 

「「デュエル」」

 

コモンズの街の中で、俺と斉馬とのデュエルが始まった。

 

「まずは俺のターンだ。

俺はサイバー・ドラゴン・ネクステアの効果を発動。

手札からサイバー・ドラゴンを捨てて、このカードを手札から特殊召喚する」

 

その言葉と共に斉馬の場に現れたのは、これまで見てきたサイバー・ドラゴンに比べたら、少し小柄なモンスターだった でも、全身には電子回路のような物が張り巡らされており、無機質な印象を受ける

 

(攻撃力も大したことは無いし、攻撃表示って事は何か効果があるのか?)

そんな事を考えている間に、相手はその効果を使ってきたようだ

 

「サイバー・ドラゴン・ネクステアの効果。

このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、自分の墓地の攻撃力か守備力が2100の機械族モンスターを一体特殊召喚する」

 

「攻撃力2100って、さっき奴が捨てたカードは」

 

「そうだ、蘇れ、サイバー・ドラゴン!」

 

そう言って現れたのは先ほどとは違い、機械的な見た目ではなくなっていたけど間違いなくそれはサイバー流の象徴とも言える白い竜の姿であった。

 

そして再びフィールド上に姿を現した後、今度はしっかりとした足取りで地面へと降り立ったのだ その姿を見た瞬間、俺の中に熱い物が流れ込んでくるような気がして来る

 

「サイバー・ドラゴンをここで」

 

「さらに俺は手札からアイアンドローを発動。自分フィールドのモンスターが機械族の効果モンスター2体のみの場合に発動できる。自分はデッキから2枚ドローする。

このカードの発動後、ターン終了時まで自分は1回しかモンスターを特殊召喚できない。

そして、俺は機械複製術を発動する。

自分フィールドの攻撃力500以下の機械族モンスター1体を対象として発動できる。

デッキからその表側表示モンスターの同名モンスターを2体まで特殊召喚する」

 

「だが、奴の場に攻撃力500以下のモンスターはサイバードラゴン・ネクステアしかいない。

それを2体召喚しても」

 

「サイバードラゴン・ネクステアはサイバー・ドラゴンとして扱っても良い」

 

「そうか、例え攻撃力が違ってもあくまでも「サイバードラゴン」として扱われるから」

 

「その通りだ。

現れろ、2体のサイバードラゴン!」

 

2匹目の黒い巨体が空から舞い降りると同時に、熱気のようなものを感じる。

 

既に奴の場には3体のサイバードラゴンとサイバードラゴン・ネクステアがおり、場には既に4体のモンスターがいる。

 

それも手札の消費は最低限にして、まだ3枚も残っている。

 

「アイアンドローでこれ以上は召喚はできないが、これだけあれば十分だろう。

俺はカードを1枚伏せ、これでターンエンド」

 

最初のターンでここまで仕掛けるとは、油断はできない。

 

「だけど、俺もここで終わる訳にはいかないからな!

俺のターン!

よし、俺は手札から魔法カード、魔の試着室を発動する。

800ライフポイント払い、自分のデッキの上からカードを4枚めくり、その中からレベル3以下のモンスターを自分フィールド上に特殊召喚する」

LP4000→3200

 

「運頼みか、切札勝遊!」

 

「運なんかじゃない、俺はデッキを信じるだけだ!」

 

その言葉と共に俺はデッキの上に手を置く。

確かに普通のデュエリストならこんな時にギャンブルじみた行動は取らないかもしれない。

 

でも、こいつは違う。

 

どんな時だって全力で楽しむことを忘れない男だから。

 

だからこそ、俺もその信頼に応えたい。

 

それが、俺の今の気持ちだ。

 

そんな思いに応えるかのように俺が引いたカード4枚を見る。

 

「よっしゃぁ!来たぜ!

手札にはレベル3の通常モンスター、ゲットマシン 真イーグル号!真ジャガー号!真ベアー号!

よって、俺は手札から、この3体を特殊召喚する!」

 

その言葉と共に俺の上空には3つの戦闘機が飛ぶ。

 

まるで三匹の巨大な猛禽類のように。

 

だが、それで終わるわけは無い事は分かっている。

 

「場に出てきたゲットマシンが場に揃った事によって、ゲットマシンは融合なしで融合召喚する事ができる!

行くぞ、チェンジ!真・ゲッター!」

 

それと共に3つの戦闘機はそのまま宙に飛びながら、合体していく。

 

その様子を見た斉馬の顔が驚きに染まる しかし、それで終わりではない。

 

何故ならばこの瞬間こそが俺の狙い目なのだからな そんな事を考えている間にも、変形が終わったのかゆっくりと地面に着地し始めていた。

 

「真・ゲッター1の特殊召喚成功した時に効果を発動!

このカードが特殊召喚に成功した時に発動でき、場にいるこのモンスターよりも攻撃力が低いモンスターは全て破壊する。

真・ゲッター1の攻撃力は3000!

つまり、お前の場の全てのサイバードラゴンを破壊する事ができる!

叩き壊せ!ゲッター!!」

 

俺の叫びに応えるように、真・ゲッター1の瞳はまるで獣を思わせる鋭くなり、同時に手には巨大な鎌、ゲッタートマホークが現れる。

 

そして、そのまま手を振り下ろした瞬間、その一撃により、サイバードラゴン達は完全に切り裂かれていた。

 

さらにそれだけでは終わらず、サイバードラゴン・ネクステアすらも真っ二つに引き裂く。

 

まさしくその様子は機械の竜を裁いた死神の如く。

 

「ここまで圧倒的だとはな」

 

「真・ゲッター1で斉馬へ直接攻撃!」

 

そして、全てのサイバードラゴンの攻撃を終えた真・ゲッターはそのまま斉馬の目の前に行くと、持っていたゲッタートマホークで切り裂く。

 

「罠カード、パワーウォール!

相手モンスターの攻撃によって自分が戦闘ダメージを受けるダメージ計算時に発動できる。その戦闘で発生する自分への戦闘ダメージが0になるように、受けるダメージの代わりに500ダメージにつき1枚、自分のデッキの上からカードを墓地へ送る。

真・ゲッター1の攻撃力は3000、よってカードを6枚捨てる」

 

それと共に斉馬は自身のデッキに手を置くと、一気にめくられる。

 

6枚のカードをばら撒き、そこから現れるエネルギーシールドで、ゲッターの攻撃を防いだ。

 

「俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

未だにデュエルを始めたばかりだが、奴から奇妙な気配がする。

 

それに応えるように、奴はまるで三日月を思わせるように笑みを浮かべる。

 

「貴様のおかげで、こいつを呼び出す事ができる」

 

「なに?」

 

そう疑問に思っている間にも、奴は既に動き始めていた。

 

「自分の手札・フィールド・墓地に存在する「ドラゴン」「ライガー」「ポセイドン」の内いずれかが名につく機械族モンスターを1枚以上除外した時、特殊召喚できる。

俺は墓地にある10体のサイバー・ドラゴンを除外し、現れろ、ゲッター真ドラゴン!」

 

「ゲッター真ドラゴン!」

 

俺がその言葉に驚きながら、斉馬の背後に緑色の光が溢れ出す。

 

それと共に現れたのは斉馬の場から去っていたサイバードラゴン達であり、その身体を互いに合わせって行く。

 

それはまるで、一つの生物のようになるかのように合わさり始め、それと同時に巨大な物体へと変わる。

 

その姿を一言で表すならば、まさに龍だった。

 

俺が知っているどの種類の生き物とも違う存在。

 

ただ言えることは圧倒的な威圧感を持つ事、そして、その顔にはゲッターのような鋭利さが見える。

 

「ゲッター真ドラゴンの効果!

このモンスターはのカードの攻撃力と守備力は自分の除外されている「ドラゴン」「ライガー」「ポセイドン」の内いずれかが名につく機械族モンスターの数だけ1000ポイントになる。

除外されているのは10枚、よって、その攻撃力は1万!」

 

「なっ」

 

思わず驚きの声が漏れ出るが、同時に理解できたこともある。

 

「ゲッター真ドラゴン!

奴の真ゲッターを破壊しろ!!」

 

その言葉に従うようにゲッター真ドラゴンの口には緑色の光が集まり始めている。まさしく必殺の一撃が来る前兆だろう。

 

俺の手札も場も心許ない。

 

しかしだ、俺にも意地がある。

 

(まだ、負けられないんだよ)

 

だから、このまま引き下がるわけにもいかない。

 

そんな事を考えている間にも、既に発射体制に入っていた。

 

「速攻魔法!オープン・ゲット!

自分フィールドの「ゲッター」と名の付くモンスター1体を選択して発動できる。選択したモンスターをEXデッキに戻し、ゲームから除外されているそれぞれカード名の異なる「ゲットマシン」モンスターを3体フィールドに特殊召喚する。また、このカードが相手バトルフェイズ中に発動された時、上記の効果で特殊召喚されたモンスターは召喚されたターンのみ戦闘では破壊されない!」

 

その叫びと共に真・ゲッターの身体は3つの飛行機へと変わると共に上空に飛び上がると同時に爆発が起きる。

 

その衝撃は凄まじく、周囲の空気すらも震わせる。

 

そして煙の中より姿を見せたのは三つの影が現れる。

 

「ちっ、避けたか」

 

そう言いながら、俺は後ろを見る。

 

そこにはゲッター真ドラゴンの一撃によって、コモンズ、シティ関係なく破壊されていた。

 

ソリッドビジョンではあり得ない光景。

 

その威力の恐ろしさを理解し、改めて斉馬のゲッターの強力さが理解できる。

 

とはいえ、今ので大方使い切った。

 

やはりゲッターのカードを手に入れていたのが、あいつだけだったという事もあるんだろう。

 

そう思いつつ見ると、斉馬の野郎は既に次の行動に眼を向ける。

 

「俺はこれで、ターンエンドだ」

 

斉馬はそのままターンを終わらせる。

 

「これが、本当にデュエルなのか」

 

そう、その戦いを見ていたセレナは恐怖を隠せない様子で、破壊された町の光景を見ていた。

 

確かに今の攻撃はソリッドビジョンとは思えないほどの迫力があり、現実ならどれ程の被害が出たのかわからない。

 

だが

 

「あんなの、デュエルじゃねぇよ。

デュエルは、もっと心を熱くし、楽しくさせる素晴らしい物だ!」

 

そう言う俺に対し、斉馬は何も言わずにただ笑みを浮かべ、言う。

 

「それは弱者の戯言だ!

デュエルとは、力で支配する物だ!」

 

「ふざけんな! 力こそが全てじゃない。それに、俺はあんたみたいに他人の大切なものを奪おうなんて思わないね」

 

そう言って、俺は手札を見つめる。その中の一枚を見て思う。

 

「だからこそ、このデュエル、絶対に俺が勝つ!

俺のターン!俺は魔法カード、ゲッターの覚醒を発動!自分フィールドの「ゲッター」と名のつくモンスター1体をリリースして発動できる。リリースしたモンスターよりレベル・ランクが1つまたは2つ高い「ゲッター」と名のつくモンスター1体をEXデッキから特殊召喚する。

俺は真・ゲッター1を選択し、真ゲッタードラゴンに進化させる!!」

 

その叫びと共に、真・ゲッター1の身体に変化し始める。

 

 

その姿はまるでゲッタードラゴンのように顔が鋭利になり、両腕は太く巨大化していく。

 

その変化が終わり、その姿を現していくと、巨大な翼は折り畳まれて小さくなる代わりに身体の各部を強固な装甲で覆われていきながらも脚部にはブースターが組み込まれており、その姿はまるで人型の重機のようでありつつも頭部から突き出す角はドラゴンを思わせる姿となった事で竜人とでも呼べるような存在へと姿を変えている。

 

「真・ゲッタードラゴンだとっ」

 

その姿を見て、思わず息を呑む。

 

俺の真・ゲッタードラゴンと斉馬のゲッター真ドラゴンは、その見た目や特徴に良く似ているが、違う点も多い。

 

俺の方は未だに人型を保っているのに対して、斉馬は完全に龍を思わせる姿へと変わっている。そして、何よりも感じられたのはその力の差である。

 

奴のゲッター真ドラゴンは未だに攻撃力は10000という数値がある。

 

だが

 

「このデュエル、俺が勝たせて貰うぜ」

 

「なに?」

 

その言葉に何か疑問に思っているようだが、俺はそのまま手札にあるカードを発動する。

 

「俺は魔法カード異次元からの埋葬を発動。

除外されている自分および相手のモンスターの中から合計3枚まで対象として発動できる。

そのモンスターを墓地に戻す。

俺はお前の除外されているサイバードラゴンを選択する!」

 

「なっ」

 

その言葉と共に奴の場にいるゲッター真ドラゴンにも変化が起きる。

 

身体の一部になっていたサイバードラゴンが一体、また一体と分離していく。

 

「まさか、除外されているカードを墓地に戻すとは」

 

「元々はゲットマシンを回収する手段として用意していたが、まさかこんな使い方ができるとはな。

さらに俺はリミッター解除を発動する!

その効果でゲッター真ドラゴンの攻撃力は倍の8000へと変わる!」

 

「これで、奴のゲッター真ドラゴンの攻撃力7000を越える事ができた!」

 

「だが、ゲッター真ドラゴンはこのカードが破壊された時に発動できる。自分の除外されている「ドラゴン」「ライガー」「ポセイドン」の内いずれかが名につく機械族モンスターの内1体をデッキに戻し、このカードを墓地より攻撃表示で特殊召喚する!

例え、真ゲッタードラゴンで倒したとしても、リミッター解除で破壊されれば」

 

「真ゲッタードラゴンには3つの能力を備えている。

その内の一つが3回攻撃を可能にしている」

 

「それはつまりっ」

 

「十分にライフを削りきる事ができる!」

 

「そういう事だ!

行くぞ、真ゲッタードラゴン!チェンジ・真ライガー!」

 

そう、俺の言葉に応えるように真ゲッタードラゴンの身体に変化する。

 

右手首から先のみの小型ドリルとなっており、左腕や背部のマッハウイング部も変形させる。

 

それと共に背中のジェットから炎が溢れ、ゲッター真ドラゴンに向かって突撃する。

 

それに対抗しようと、向こうも同じタイミングに加速して突っ込んでくる。

 

先に相手に着弾したのはゲッター真ドラゴンであったのだが、それでも防ぐ事ができず、貫通され、爆散しただけであった。

 

「ぐぅ」LP4000→3000

 

「チェンジ!真・ポセイドン!」

 

それと共に再び真ゲッタードラゴンの両腕をポセイドンの頭部の形をした巨大送風機に変形させ、レザーをプロペラのように高速回転させることで暴風を発生させる。

 

 

その暴風に巻き込まれたゲッター真ドラゴンは吹き飛ばされていき、空の彼方へ消え去っていく。

 

だが、未だに残っていたゲッター真ドラゴンの欠片から再びその姿を現す。

 

「はぁはぁ」LP3000→1000

 

幾度倒しても、蘇るゲッター真ドラゴン。

 

だが、その終わりはすぐ近くだった。

 

「とどめと行こうぜ!真シャインスパーク」

 

最後の一撃を与える為、真ゲッタードラゴンは全身にゲッターエネルギーを漲らせる。

 

そして、その一撃はゲッター真ドラゴンの胴体を貫き、爆発を引き起こす。

 

その衝撃は凄まじく、辺りの建物が崩壊していく。

 

「あっあぁ」LP1000→0

 

同時に真ゲッタードラゴンの攻撃を喰らい、完全に消滅したゲッター真ドラゴン。

 

そして、そのゲッター真ドラゴンだったと思われるカードが、俺の足下に来る。

 

「ゲッター真ドラゴンがなくなったのか」

 

あの激突の中で、俺の真・ゲッタードラゴンは確実に仕留めた。

 

その証拠にカードは全て消滅し、今手元にあるのは俺の切り札である真・ゲッタードラゴンのみ。

 

「勝ったのか」

 

「あぁ、多分な」

 

そう言いながら、俺は未だに戦いが終わった実感を持てない中で、セレナが話しかけてきてくれた。

 

「斉馬はどこに」

 

「おそらく強制的にアカデミアに戻されたんだろ。

あの状態ではおそらく」

 

「そうか」

 

それを聞くと共に、俺は先程までのやり取りを思い出す。

 

デュエルは熱い物だと言っていたはずなのに、今の俺の心にはどこかぽっかりとした穴が開いてしまったような気分になっている。

 

俺は、ただ自分の気持ちを確かめたいが為にデュエルをしていただけだったのだろうか? ただそんな疑問だけが頭の中によぎってくるだけだと思っていたその時だ。

 

シティにあるテレビが開き、その画面に映し出されていたのはジャック・アトラスだった。

 

「ジャック・アトラス」

 

「切札勝遊、貴様とのデュエルはここで決着をつける!

挑戦するならば受けて立つ!」

 

その言葉を最後に画面は閉じられ、それと同時に周囲は騒がしくなる。

 

どうやら、セキュリティがジャックの対戦相手を探していたようだが見つからなかったようである。

 

それを聞いていた時、ふとテレビで見た時の事を思い出し、気づいた時には立ち上がっていた。

 

周りには既にアカデミアの姿はなく、その心配はなくなった。

 

これから何をすれば良いのか、分からないというならば。

 

(確かめたい。

ジャックとのデュエルを通して、俺は俺自身のデュエルに対する思いを)

 

「行くのか」

 

その覚悟を決めると共にセレナが声をかける。

 

「あぁ」

 

「ならば、それを見届けさせてくれ。

お前の後ろから」

 

「あぁ、勿論だ」

 

その言葉と共に俺達はD・ホイールに乗り込んだ。

 

向かう先はWRGP会場。。

 

そこに、ジャックがいるはずだ。

 



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ライディングデュエル

「どうやら、辿り着いたか」

 

会場に辿り着くと共に迎えたのは既に準備ができたのか、待ち構えているジャックだった。

 

ここでのデュエルを待ち望んでいた俺は、未だに迷いがある心と共にジャックと向き合う。

 

「その調子でこの俺に勝てると思っているか」

 

「わからねぇ。

けど、あんたと戦えば、少しでも自分の事が分かる気がした」

 

「ならば、確かめてみると良い」

 

その言葉と共に、俺はゆっくりとD・ホイールを走らせながら、セレナを降ろす。

 

「勝遊、油断するな」

 

「あぁ、勿論だ」

 

相手はこのシンクロ次元最強のデュエリスト

 

一切の油断なんて、できない。

 

だが、自然と先程までのデュエルの痛みは消え、残っているのはこれから行うデュエルへの高揚感だった。

 

未だにアカデミアの侵略は迫っているが、それでもこのデュエルに何か意味がある。

 

俺はそれを信じて、デュエル場に向かう。

 

「準備は良いようだな」

 

「あぁ、いつでも!」

 

その言葉を皮切りに、アクセルを踏む。

 

同時にスタートを切り、D・ホイールが走り出す。

 

それと同時に目の前に広がるのは真っ白なフィールド。

 

そして、正面にはジャックの姿があった。

 

まるでその姿は王者の風格そのもの。

 

俺はそんなジャックの姿を目に焼き付けつつ、スピードを上げる。

 

そのままコーナーへと差し掛かる中、ジャックもまた加速し、並走し始める。

 

ジャックもまた、全力で来るつもりだ。

 

ならば、こちらも全力で行くしかない!

 

コーナーを抜けた瞬間、互いに距離を詰める。

 

そして、再び直線に入った時、俺は一気に仕掛けに出る。

 

第一コースを制して、先攻を取る為にアクセルを強く踏み込む。

 

だが、それは読まれていたようで、ジャックも同じように強く踏み込んでくる。

 

その結果、両者の距離は徐々に縮まっていく。

 

そして、先にゴールしたのはジャックだった。

 

当然といえば、当然の結果。

 

ジャックは俺よりも強いのだから。

 

「だからこそ、燃えてきたぜ!」

 

負けても悔いはない。

 

ただ、今の自分がどこまで通用するのか、それが知りたかったのだ。

 

だからこそ、次は負けないという思いを込めて、俺は次のデュエルに備える。

 

そう思った時、ふと視界の端にセレナの姿が入る。

 

彼女はどこか心配そうな表情を浮かべていたが、俺はそれに気付かなかったフリをする。

 

今は目の前の事に集中しなければ。

 

そんな思いを抱きつつ、俺は再びデュエル場を走っていると、ジャックからこちらに向ける。

 

 

「貴様は何の為に戦う?」

 

突然の質問に一瞬戸惑うものの、すぐに答えを出す。

 

「俺はデュエルを楽しむ為にやっている。

けど、それはアカデミアの戦いの中では難しい。

そんな迷いが未だにある」

 

そう答えると同時にジャックが再び口を開く。

 

 

「ならば、貴様に教えてやる。

ライディング・デュエルとは、互いの魂をぶつけ合う戦いである事を!!」

 

「魂……だと!?」

 

「そうだ!! お前にも覚えがあるはずだ。

ジャックとデュエルをした、あの時のデュエルを!」

 

『ジャック……』

 

「俺達デュエリストはただ勝利を求めるのではなく、己自身の誇りの為、信念を貫く為、時には命すら懸けて勝負に挑む。

故にこそ、ライディング・デュエルでは互いが持つ全てを出し切る。

それこそが、本当の意味でのライディング・デュエルなのだ」

 

ジャックの言葉を聞き終えると同時、彼の言葉の意味を理解する。

 

そして同時に理解する。

 

何故、ジャックがあれほどまでに強かったのか。

 

それは自分の信じる道を貫き通したからだ。

 

たとえ、周りから何を言われようとも、自分なりの道を走り続けた結果だ。

 

ならば……

 

「今度は俺が走る番って訳か……」

 

そう呟くと共に、俺は改めて決意を固める。

 

「行くぞ、ジャック!」

 

「来いっ!」

 

「「デュエル!!」」

 

「俺のターン。

俺はレッド・リゾネーターを召喚。

さらに自分が「リゾネーター」モンスターの召喚に成功した時に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。この効果で特殊召喚したこのカードの攻撃力は半分になる。

現れろ、レッド・ウルフ!」

 

そしてチューナーモンスターであるレッド・リゾネーターが場に姿を現すと、それに呼応するようにして炎の中から巨大な狼が現れる。

 

その瞬間、辺りの温度が一気に上昇する。

 

「来るかっ!」

 

「俺はレベル6のレッド・ウルフにレベル2チューナーのレッド・リゾネーターをチューニング!

王者の咆哮、今天地を揺るがす。唯一無二なる覇者の力をその身に刻むがいい!シンクロ召喚!荒ぶる魂、レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト!」

 

すると先ほどまでそこにいたはずの狼の姿は消え失せ、代わりに全身に赤い模様を浮かべた悪魔のような姿をした竜が現れた。

 

それはまるで怒り狂うように大きく翼を広げると、口から火を噴く。

 

その熱気はこちらまで伝わる。

 

「これを果たして越えられるか。

俺はカードを一枚伏せ、ターンエンド」

 

「俺のターン!

まずは俺はK・HERO 龍騎を召喚する!」

 

その言葉と共に彼の手には黒いデッキケースが現れ、その腰には銀色のバックルが現れる、

 

「変身!!」

 

そう言って彼はカードを引くと、そのままそれを勢いよく挿入する。

 

それと同時にカードが挿入されたことで体に幾つもの幻影が重なり、その姿は仮面ライダー龍騎へと変わる。。

 

その姿はまさしくヒーローというべき姿であり、彼は仮面の下で笑みを浮かべながら

 

「俺はさらにアドベント

魔法カード!アドベント!!

自分フィールド上に「K・HERO」モンスターが表側表示で存在する場合に手札を1枚墓地に送って発動する事ができる

自分の手札・デッキから「K・HERO契約モンスター」モンスターを1体特殊召喚することができる。

手札を一枚捨て、K・HERO契約モンスター ドラグレッダーをデッキから特殊召喚する!」

 

 

【ADVENT】

 

その言葉と共に空から一匹の龍が降りてくる。

その体は赤く燃え上がり、口元からは煙のようなものが出ている。

だがそれはまだ完全に実体化しておらず、半透明の状態でその場に留まっている。

 

そしてその視線は目の前に現れた少年に向けられていた。

 

するとその体が徐々に実体化し始め、ついに完全な形で現れる。

 

そこには全身が炎に包まれたような姿を持つ龍がいた。

 

「赤い龍か。

この俺相手に、それを出すとは面白い!」

 

「まだまだ、終わっていませんよ!1ターンに1度だけ自分のメインフェイズに装備カード扱いとして自分の「K・HERO」モンスターに装備できる。

俺はK・HERO龍騎にドラグレッダ-を装備する。

さらに装備魔法ソードベントを龍騎に装備!

装備モンスターの攻撃力はそのモンスターに装備カード扱いで装備されている「K・HERO契約モンスター」の攻撃力分アップする」

 

【SWORDBENT】

 

その音声と同時に俺の手元にはドラグレッダ-の尻尾を模した剣が現れる。

 

どうやらそれがこの剣の正体らしい。

 

するとドラグレッダ-は嬉しそうに一声鳴き、剣を構える。

 

それに応えるように、こちらも構える。

 

するとこちらの意思を感じ取ったのか、ドラグレッダ-も同じように身構える。

 

お互いがお互いを意識しているせいなのか、空気は一気に張り詰めていく。

 

「バトル!

K・HERO龍騎でレッドデーモンズ・ドラゴン・スカーライトに攻撃!」

 

その言葉と共にD・ホイールを加速させ、レッドデーモンズ・ドラゴン・スカーライトに向かっていく。

 

それに対して相手もまた雄たけびを上げ、迎え撃つかのように拳を振り上げる。

 

ぶつかり合う二つの力。

 

拮抗するかと思われた勝負だったが、その結末はすぐに訪れた。

 

ドラグレッダ-の剣により切り裂かれたレッドデーモンズ・ドラゴン・スカーライトは大きく吹き飛ばされ、地面を転がり、そのまま爆散する。

 

「ほぅ」LP4000→1700

 

「罠カードじゃなかった」

 

先ほどの伏せカードが何なのか、未だに分からない。

 

油断はできない状況だ。

 

「俺はカードを2枚伏せて、ターンエンド」

 

「俺のターン。

まさかレッドデーモンズがあっさり倒すとはな。

だがっ、まだまだ!」

 

その言葉と共にジャックの気迫がさらに増す。

 

「俺のターン、ドロー!

俺は手札からクリムゾン・リゾネーターを召喚する。

さらに罠カード、シンクロコールを発動する。

自分の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを効果を無効にして特殊召喚し、そのモンスターを含む自分フィールドのモンスターのみを素材としてドラゴン族・悪魔族の闇属性シンクロモンスター1体をシンクロ召喚する。

墓地に存在するレッドデーモンズ・ドラゴン・スカーライトを選択し、レベル2チューナーのクリムゾン・リゾネーターでチューニング!」

 

「墓地のモンスターを素材に、シンクロ召喚だって!」

 

そんなものまで行えるというのか。

 

「王者と悪魔、今ここに交わる。赤き竜の魂に触れ、天地創造の雄たけびをあげよ!シンクロ召喚!現れろ!レベル10、レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラント!」」

 

その言葉と共に再び上空から現れたのは巨大な紅蓮の炎に包まれた赤い龍だった。

 

その姿はまさに王者の風格であり、圧倒的な存在感を放っている。

 

その姿を見ただけで、思わず鳥肌が立つ。

 

これが、世界を制したデュエリストの力。

 

だが、まだ終わりではない。

 

むしろここからが本番だろう。

 

俺は無意識のうちに拳を強く握りしめていた。

 

「自分メインフェイズ1に発動できる。

このカード以外のフィールドのカードを全て破壊する。アブソリュート・パワー・インフェルノ!!」

 

その言葉と共に、俺の場の全てのカードは一瞬で灰になろうとした。

 

「だけど、速攻魔法フリーズベント!自分フィールド上に「K・HERO」モンスターが表側表示で存在する場合に発動する事ができる

お互いのモンスターのモンスター効果が発動した場合に発動する事ができるその効果を無効にする

このカードの効果の対象となったモンスターはこのターン攻撃宣言を行えない」

 

【FREEZEBENT】

 

その音声と共に、俺の目の前に氷の壁が出現し、炎を受け止める。

 

しかしそれでも完全に耐え切れるわけではなく、徐々に溶け始める。

 

だが、それだけでも十分だった。

 

俺のモンスター達は全員無事に残っており、相手の場にはレッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラントのみ。

 

この状況ならば逆転は十分に可能だ。

 

だが、ジャックの笑みが何か恐ろしさを感じた。

 

「まさかタイラントまで防がれるとはな。

だが、まだ甘い!

俺は魔法カード、シンクロキャンセルを発動する。

フィールドのシンクロモンスター1体を対象として発動できる。

そのシンクロモンスターを持ち主のエクストラデッキに戻す。

その後、エクストラデッキに戻したそのモンスターのシンクロ召喚に使用した

シンクロ素材モンスター一組が自分の墓地に揃っていれば、その一組を自分フィールドに特殊召喚できる。

再び戻ってこい、レッドデーモンズ・ドラゴン・スカーライト、クリムゾン・リゾネーター!」

 

その言葉と共に、再び現れる二体のモンスター。

 

なぜ、このタイミングで?

 

 

クリムゾン・リゾネーターの効果!

このカード以外の自分フィールドのモンスターがドラゴン族・闇属性シンクロモンスター1体のみの場合に発動できる。手札・デッキから「クリムゾン・リゾネーター」以外の「リゾネーター」モンスターを2体まで特殊召喚する。

現れろ、2体のシンクローン・リゾネータ-!!」

 

その音声と共に、再び現れる2体のリゾネーター達。

 

どうやらこれで、3体目らしいが。

 

「チューナーモンスターが3体で一体」

 

「俺はレベル8のレッドデーモンズ・ドラゴン・スターライトにレベル2のクリムゾン・リゾネーターとレベル1のシンクローン・リゾネーター2体をトリプルチューニング!」

 

「トリプルチューニングだって!!」

 

シンクロ召喚は普通はチューナー1体だけしか条件はなかったが、まさかそんなモンスターいるなんて。

 

「王を迎えるは三賢人。紅き星は滅びず、ただ愚者を滅するのみ!荒ぶる魂よ天地開闢の時を刻め!シンクロ召喚!スカーレッド・スーパーノヴァ・ドラゴン!」

 

その言葉と共に場にいた3体のリゾネーターが4本の輪になって、レッドデーモンズ・ドラゴン・スターライトを囲む。

 

そしてそこから、光が放たれ、中から現れたのは大きな翼を持った赤黒いドラゴン。

 

その姿を見た瞬間、鳥肌が立った。

 

これは間違いなく、本物のエースモンスターだ。

 

「これが、今の俺の出せる最強のレッドデーモンズだ!

だが、タイラントの効果で、このターンは攻撃できない。

俺はこれでターンエンド」

 

目の前にいるレッドデーモンズは攻撃してこない。

 

だが、それでも未だにその余裕は崩れない。

 

「あぁ、これは本当に久し振りだな」

 

それに対して、俺が抱いたのは恐怖なんかではない。

 

ただ、興奮していただけだ。

 

そうか、これが世界を制したデュエリストの力なのか。

 

こんなにも早く、世界の頂点に立った者の力を見る事ができるとは思わなかった。

 

その事実に思わず笑いそうになる。

 

今の状況では圧倒的に不利なはずなのに。

 

いや、だからこそかもしれない。

 

この感覚は今まで味わった事がない。

 

まるで自分が自分でなくなったような高揚感を感じる。

 

「行くぜ、ジャック!」

 

「来い!!」

 

その言葉と共に、俺はカードを引く。

 

同時に見えたのは相棒だった。

 

「来てくれたか!

決めるぜ、相棒!

俺は手札からエン・ウィンズ・シンクリボーを召喚する。

エン・ウィンズ・シンクリボーの効果!

エクストラデッキから「交差英雄」と名の付くモンスターを一体と、自分の場のモンスターを一体選択し発動する。

その「交差英雄」と名の付くモンスターのレベルから、自分の場のモンスターのレベルを引いたレベルと同じレベルになる。

また、その交差英雄の召喚条件にあるチューナーモンスターとして扱う。

俺は交差英雄 龍騎 炎魔を選択し、発動!

赤き魂の龍と契約し、龍の騎士は新たな姿となる!

シンクロ召喚!交差英雄 龍騎 炎魔!」

 

その言葉と共に俺の前に現れたのはレッドデーモンズ・ドラゴンであり、そのまま俺の身体に一体化になるように包み込む。

 

同時に俺の身に纏っていた龍騎の姿も変化する。

 

炎を纏う鎧へと変化し、顔の部分だけは兜ではなく仮面のような物に変化する。

 

そして右手には赤い槍が握られていた。

 

「レッドデーモンズの力を自らに宿したか!」

 

それを見たジャックは笑みを浮かべた。

 

それは、まさに好敵手を見つけた戦士の顔だった。

 

だが、悪いな。

 

今回は勝つのは俺達だ。

 

だから、ここからは全力で行かせてもらう。

 

「炎魔の効果!

1ターンに1度、自分のデッキの上を一枚墓地に送る。

それがモンスターカードの場合、そのモンスターの攻撃力・守備力分だけアップする!

ドローしたのは、K・HERO ナイト!

よって、攻撃力は1600アップ!」

 

これで僅かだが、スカーレッドの攻撃力を上回る事ができた。

 

「バトル!龍騎 炎魔でスカーレッド・スーパーノヴァ・ドラゴンに攻撃!」

 

 

その言葉と共に、手に持っていた槍を投げる。

 

投げた槍はそのまま真っ直ぐ飛んでいき、そしてスカーレッドを貫こうとした。

 

「スカーレッド・スーパーノヴァ・ドラゴンの効果!1ターンに1度、相手モンスターの効果が発動した時、または相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。このカード及び相手フィールドのカードを全て除外する!」

 

その効果と同時に、スカーレッドは一瞬で消え去る。

 

だが、それと同時に俺自身が身に纏っていた鎧も焼き払われた。

 

「次のターン、俺の場にはスカーレッド・スーパーノヴァ・ドラゴンは自身の効果で戻ってくる。

さぁ、どうする!!」

 

「まだだぁ!!

俺は罠カード!逢魔ノ刻!!

自分または相手の墓地の通常召喚できないモンスター1体を対象として発動できる」

 

「まさかっ」

 

「あぁ、俺はジャック!

あんたの魂であるレッドデーモンズ・ドラゴン・スカーライトを借りるぜ!」

 

そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。

 

レッドデーモンズ・ドラゴン・スカーライトが俺の場に現れると共に雄叫びをあげながら、ジャックを見る。

 

「くくっ、まさか俺のレッドデーモンズで倒されるとはな」

 

「行くぜ!

俺はレッドデーモンズ・ドラゴン・スカーライトでジャックに直接攻撃!灼熱のクリムゾン・ヘル・バーニング!!」

 

その言葉と共に、俺は全身全霊の力を込めて叫び、レッドデーモンズ・ドラゴン・スカーライト振るう。

 

振るわれた一撃によって、そのまま地面に叩きつけられる。

 

その衝撃と共に、地面は大きく割れて、そこからマグマが吹き出る。

 

その光景を見たジャックは満足そうに笑った。

 

「ふっ」LP1700→0

 

デュエルは終わり、そのままD・ホイールが停止する。

 

それが、俺達のデュエルの終わりの時だと分かった。

 

「これが、レッドデーモンズの力」

 

そう言いながら、俺はデュエルディスクにあるレッドデーモンズ・ドラゴン・スカーライトを見つめる。

 

それと共に、そのままジャックの元へと向かう。

 

「ジャック、その、すまない。

あんたの魂のレッドデーモンズを使ってしまって」

 

「ふん、構わん。

むしろいいものを見せてもらったぐらいだ」

 

その言葉と共にジャックは笑みを浮かべていた。

 

それと共にジャックが取り出したのは、もう一枚のレッドデーモンズだった。

 

「これは」

 

「俺の魂だ。

スカーライトは俺のもう一つの魂と言えるカードだが、お前ならば預けられる」

 

「預けるって」

 

突然の事で、困惑を隠しきれなかった。

 

だが、それでもジャックは俺に詰め寄る。

 

「聞け、勝遊。

この世界は本来の道から逸れた結果の世界だ」

 

「それって、どういう事なんだ」

 

俺は思わず聞き返してしまった。

 

周りは俺とジャックの声は聞こえず、歓声によって包まれていた。

 

「この世界に本来ならば存在していたはずの男、不動遊星がいない。

その結果、この世界は歪に曲がってしまった。

それをお前とのデュエルで思い出す事ができた」

 

「不動遊星?

それって一体」

 

そんな疑問に思っている間にも、俺達にセキュリティが迫っていた。

 

「どうやら、セルゲイの奴が何か企んでいるようだな。

勝遊、貴様はセルゲイの野望を打ち砕け。

ここは俺が食い止める」

 

「えっ、いきなりそんな事を言われても」

 

何が起きているのか分からずに困惑している間にも、セキュリティは未だに迫ってくる。

 

「どけどけ!!

クロウ様のお通りだ!!」

 

その声と共に、ジャックの前にバイクに乗ったクロウが現れた。

 

「ジャック!

どうやら、記憶は戻ったらしいな」

 

「あぁ、おかげさまでな。

さて、勝遊!

ここは俺とジャックに任せて、先に進め!」

 

その言葉と共に、俺は戸惑ってしまう。

 

だけど、今は悩んでいられない。

 

ジャックの言葉を信じるしかない。

 

俺は迷わずにアクセルを回してその場を離れる。

 

そのまま、俺は走り続ける。

 

先ほどまでいた場所では、既にジャックとクロウの戦いが始まっており、俺の事を追う余裕はなかった。

 

「勝遊、これは一体どういう事なんだ?」

 

そう言いながら、事態が分からず、困惑しているセレナと合流する。

 

「分からないが、とりあえずセルゲイとかの奴に行く。

1度も会った事がないが、ジャックとクロウに頼まれた以上、とりあえず、ぶっ飛ばす!」

 

「……よくわからないが、とにかく分かった!」

 

そう言いながら、後ろに乗ったセレナを乗せ俺は更に加速した。

 

そのままセルゲイがいると思われる場所へと向かっていった。

 



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怒りの神殺し


D・ホイールを走らせ、俺達が辿り着いたのは、ロジェがいると思われる治安維持局本部だった。

 

本部には人影がおらず、静まり返っている。

 

中に入っても誰もいないし、争った形跡もない。

 

ただただ、不気味に静寂に包まれているだけだ。

 

俺はD・ホイールを降りて、建物内を調べていく。

 

すると奥の部屋から物音が聞こえた。

 

どうやら誰かいるようだな。

 

俺達は警戒しながら部屋へと入り込む。

 

そこにはロジェの姿があった。

 

「待っておりましたよ」

 

「ロジェ、柚子をどこに隠した」

 

セレナは怒りを押し殺して問い質す。

 

この男は間違いなく敵だ。

 

ここで仕留めなければ、また被害が出る。

 

「柚子?あぁ、あの少女のことですか。安心なさい。無事ですよ。

私の目的のために必要ですからね」

 

「お前の目的はなんだ!何故こんなことをする!」

 

「ふむ……そうですね。私の目的はプロフェッサーへの手土産として、連れて行く事。

まさか、君がセレナも連れてきてくれるとは、好都合ですね」

 

ロジェは薄笑いを浮かべながら語る。

 

こいつ、何を言ってるんだ? プロフェッサーって誰だよ。

 

それより柚子は無事なのか!? 早く助けないといけない。

 

そう考えている間にもゼルゲイを中心に暗闇だった部屋は一瞬で明るくなる。

 

「これは、まさか、全部ソリッドビジョンっ」

 

驚きの声を上げるセレナ。

 

それもそのはずだ。

 

今、目の前にあるのは全て映像なのだから。

 

しかし、それが分かったところでどうしようも無いだろう。

 

「くくっ、ここであなたを倒して、セレナを連れて行かせて貰いますよ」

 

その言葉と共にロジェは腕に装着したデュエルディスクを展開する。

 

「悪いが、今は俺はデュエルを楽しむつもりはない。

 

お前を倒して、聞きたい事もあるからな」

 

それと共に、俺はデュエルディスクを構える。

 

「「デュエル」」

 

「先攻は私だ。

私は手札から融合を発動する。

手札の古代の機械戦士を二体を融合する。

いにしえの魂受け継がれし機械仕掛けの兵士たちよ。今、隊列を組み交じり合い、新たな力とともに生まれ変わらん!融合召喚!現れろ!レベル8!機械仕掛けの魔神!古代の機械魔神!」

 

現れたのはアカデミアの奴らが使う古代機械と同じように、歯車が剥き出しになっているモンスターが現れる。

 

そして、その名を現して、魔神を思わせるように禍々しい姿をしている。

 

「さらに私は古代の機械魔盾を古代の機械魔神に装備!

さらに自分メインフェイズに発動できる。相手に1000ダメージを与える!」

 

その言葉と共に古代の機械魔神の腕からビームが俺に襲い掛かる。

 

だが、その攻撃に対して、俺は避ける事なく、正面から受け止める。

 

「・・・」LP4000→3000

 

「余裕のつもりか?

だが、それも時間の問題だ。

古代の機械魔神を倒す事など、不可能だからな!」

 

そう笑みを浮かべるロジェ。

 

だが

 

「それで終わりか」

 

そう、それだけだった。

 

確かに守備力は馬鹿げた数値だ。

 

だが、この程度のモンスターなら倒せない相手ではない。

 

「ほう……これを前にしても臆さないとは……面白い。

ならば、私はこれでターンエンドだ」

 

そう告げるとロジェはターンを終了させた。

 

「次はこちらからだ。ドロー」

 

そう言いながら、俺は手札を確認する。

 

俺は自分でも驚く程に冷えた声でロジェを睨む。

 

「悪いが、このデュエル。

楽しむつもりは一切ない。

一撃だ、一撃でてめぇをぶっ倒す」

 

「いっ一撃だとっ!

やれるもんならば、やってみろ!!」

 

俺の言葉に怯える様子もなく、絶対敵な自信の笑みで答える。

 

「俺のターン。

まずはお前の場にいる古代の機械魔神を生け贄に捧げ、お前の場に荒神 ハンニバルを召喚する」

 

「っ」

 

それと共に奴の場にいた古代の機械魔神はまるで内側から真っ二つに割れ、新たなモンスターがその姿を現す。

 

「なっなんだっこいつはっ!」

 

「荒神。

万物を喰らい、様々な姿を持つモンスターだ。

どうやらお前の古代の機械魔神は破壊には強かったようだけど、リリースの対策はできなかったようだな」

 

「そうか、リリースは破壊ではない!

これだったら」

 

「だっだが、お前のおかげで私の場には攻撃力2500のモンスターがいる!

こいつを突破する事など」

 

「わざわざお前の場に出して、はい終わりな訳ないだろ。

俺は手札から神器使い神薙ユウを通常召喚する」

その言葉と共に俺の身体は緑色の制服に銀色の俺と同じぐらいの武器を片手に持つ。

 

「このモンスターが召喚に成功した時、デッキから儀式魔法を一枚手札に加える。

俺はデッキから神器適合試験を手札に加え、発動する!」

 

それと同時にロジェの場にいたハンニバルに向けて、俺の手元にあった武器が巨大な黒い口になって、飲み込む。

 

「なっ」

 

「レベルの合計が儀式召喚するモンスターと同じになるように、自分フィールドのモンスターと相手の場に「荒神」と名の付くモンスターをリリースし、手札から「神殺し」と名の付くモンスターを儀式召喚する。

この一撃は神を殺す炎となる!儀式召喚!神殺し 神薙ユウ!」

 

その言葉と共に、俺の身体は燃え上がり、その手にはハンニバルの要素が加わった巨大な

バスターソードを手にする。

 

「あっあっ相手の場のモンスターを儀式魔法の素材にするだとっ」

 

「この時、リリースしたモンスターの効果。

まずは神薙ユウの効果で、攻撃力・守備力はこのカードのレベルだけ200上がる。

現在、俺自身のレベルは12,よって攻撃力は2400アップする。

さらにハンニバルは俺のライフの数値分だけ攻撃力、守備力を上げる。

今のライフは3000,よって攻撃力は3000上がり、攻撃力の合計は5400アップする」

 

「元々の攻撃力は2000だとしても、その攻撃力は」

 

「7400!」

 

その数値を見て、ロジェは未だに驚きを隠せない様子だった。

 

「そして、神殺し神薙ユウは儀式召喚したターン終了時まで相手は手札からカードを発動できない。

つまり伏せカードもなにもないお前にこの場をどうにかする事はできない」

それと共に、俺はバスターソードを構える。

 

「くっ、確かにこれはどうしても覆せないっだが「悪いが、ロジェ、てめぇとのデュエルはこれで終わりだ!」っ」

 

同時に燃えさかる炎と共に、俺はそのまま剣を振り下ろした。

それは天井まで届いており、真っ直ぐと気味の悪い視線がある方向に向けて切り裂いた。

 

「なっソリットヴィジョンの限界を超えているだとっ」

 

それと共に貫いた壁の先にはVRゴーグルを装着し、デュエルディスクをつけているロジェと、捕らわれている柚子がいた。

 

「まさか、先程のロジェはソリットヴィジョンっ」

 

「負けても、安全圏にいるから、余裕だった訳か」

 

それと共に、俺はそのまま剣を横に振るう。

 

それと共にデュエルが終わると共にソリッドヴィジョンは消え、そのままロジェへとゆっくりと近づく。

 

「ひっひぃいいいっ!」

 

それを見ると、ロジェは悲鳴を上げながら逃げようとするが、俺の後ろからはセレナが現れ、逃げる事を許さなかった。

 

「まてよ、まだ話は終わっていないぜ」

 

「そっそうだ!私は悪くない!私は悪くない!!」

 

その言葉と共に俺はデッキから沖田をそのままデュエルディスクにセットすると共に沖田が現れる。

 

そして、瞬きとも言える程の速さでロジェの首筋に刀を突き立てる。

 

「なっソリットヴィジョンなしでっ実体化しているだとっ」

 

それと共に、ゆっくりと俺は近づく。

 

「まっ待ってくれ!話し合おうじゃないか、私が一体何をしたというんだ!」

 

「……お前は自分がしてきた事を覚えていないのか?」

 

「わっ私の何がわかるというのだ!」

 

「俺は知ってるぞ。

お前がどれだけ多くの人を不幸にしたかを」

その言葉を聞くと、奴の顔は真っ青になり始める。

 

「くっ、くそっこうなったら、全てを道連れにしてやるっ!!

何もかも、次元の狭間に落としてやる!!」

 

それと共にロジェは懐にあるスイッチを押す。それと同時に、床に亀裂が入り始め、何かの振動音と共に揺れ出す。

 

「なっなんだ!?」

 

突然の事態に驚く中、緑の光に包まれる。

 

「これはっ」

 

「装置を暴走させたのかっ」

 

俺達が驚いている間にも、床の亀裂はどんどん広がり、まるで割れるような音が響き渡る。

同時に、その光景は崩壊していく。

 

「このままじゃっ」

 

「やらせるかよ」

 

それと共に俺はデッキから取り出した一枚をデュエルディスクにセットする。

 

「K・HEROディケイド!

力を貸してくれ!」

 

その言葉と共に俺の身体は瞬く間に仮面ライダーディケイドへと変身する。

 

そしてその手にライドブッカーを掴み、目の前の亀裂をこじ開ける。

 

それと共に徐々に緑色の光を収めようとする。

 

だが突如俺の足元が崩れ落ちる。

 

「えっ」

 

その事実に思わず呆気に取られてしまう。

 

そして、その穴の中に落ちていく。

 

「きゃあああっ」

 

「っセレナ!」

 

そうしている間にも、俺はそのまま落下していく。

 

その中で、咄嵯に俺は手を伸ばした。

 

「大丈夫だっ必ず助ける!」

 

その言葉と共に、俺はそのまま手を伸ばす。

 

そして、掴んだ。

 

「っぐぅうう!」

 

だが勢いよく引っ張ったせいで、そのまま俺は彼女ごと空中に投げ出されてしまう。

 

「っつぁああ」

 

それと共に背中を強く打ち付けてしまい、息ができない。

 

「っがっはっ」

 

「きゃっ痛いじゃないのよっ」

 

それと共に、彼女は立ち上がると共に、服についた埃を払う。

 

「なっなんでそんなに元気なんだよっお前は!?」

 

俺はただ痛みを堪えながら声を上げるしかなかった。

 

それ程までに、衝撃的な出来事だった。

 

「ここは、一体」

 

ゆっくりと周りを見渡せば、そこはまるで荒廃した街が広がっていた。

 

「ここは一体」

 

「まさかっここは」

 

「知っているのか、セレナ?」

 

俺が疑問に思っていると、セレナは頷く。

 

「ここはエクシーズ次元だ」




使用デッキテーマ『GOD EATER』
様々なデッキサーチや状況に応じた動きができる『神器使い』と相手の場にいるモンスターをリリースして、相手の場に召喚する『荒神』。
そして、それらを素材にする儀式モンスターである『神殺し』で戦うデッキ。
さらに、素材にした神器使いや荒神は儀式召喚したモンスターに効果を付与する事ができる事ができる。

神器使い 神薙ユウ
星4/光属性/戦士族/攻 1000/守 1000
①相手の場に「荒神」がいる時、このカードを手札から特殊召喚できる。
②このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動する。
デッキから儀式魔法を一枚手札に加える。
③フィールドのこのカードを使用して儀式召喚した「神殺し」モンスターは以下の効果を得る。●このカードの攻撃力・守備力はこのカードのレベル×400上がる。

荒神 ハンニバル
星8/炎属性/ドラゴン族/攻 2500/守 2000
このカードは通常召喚はできない。
①このカードは相手フィールドのモンスター1体をリリースし、手札から相手フィールドに攻撃表示で特殊召喚できる。
②「荒神」モンスターは自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。
③フィールドのこのカードを使用して儀式召喚した「神殺し」モンスターは以下の効果を得る。●このカードの攻撃力・守備力は自分のライフの数値分上がる。

神殺し 神薙ユウ
星12/光属性/戦士族/攻 2000/守 2000
「適合」と名のついた儀式魔法カードにより降臨。
このカードは儀式召喚でしか特殊召喚できない。
①このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動する。
このターン、相手は手札からカードを発動する事はできない。

神器適合試験
儀式魔法
このカードの発動に対して相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。
(1):レベルの合計が儀式召喚するモンスターと同じになるように、自分フィールドのモンスターと相手の場に「荒神」と名の付くモンスターをリリースし、手札から「神殺し」と名の付くモンスターを儀式召喚する。


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突入、エクシーズ次元

「エクシーズ次元、ここが」

 

その言葉と共に俺は周りを見渡す。

 

黒咲から聞いた事はあるが、そこには確かにアカデミアによって荒廃した町並みとなっていた。

 

ただ、少し違うのは建物が壊れているというよりかは、廃墟のような印象があった。

 

だが、それだけではない。

 

見上げる空には黒い雲に覆われており、今にも雨が降り出しそうな天気だった。

 

そして、その周囲には不気味な雰囲気を出していた。

 

更には、あちこちで爆発音が聞こえていた。

 

それは間違いなく戦いの音だった。

 

「あそこで誰かが」

 

「おい、勝遊!」

 

「っなんだ?」

 

「あれはなんだ」

 

それと共にセレナが指差した方向にはアカデミアと襲われている人々がいた。

 

「やらせるかっ!」

 

俺は同時にデュエルディスクからカードをデュエルディスクにセットし、ゼロワンへと変身する。

 

同時に走り出し、アカデミアと襲われている人々を分断するように立つ。

 

「なっ、なんだ貴様はっ」

 

「モンスターか!」

 

それと共に襲ってきたのは、まるでロボットのように人型でありながらも、無機質に見える機械兵が襲いかかってくる。

 

それを見ると、俺は即座にカードを取り出す。

 

ライジングインパクト

 

それと共に、俺は飛び上がり、右足にエネルギーを集める。

 

同時に、そのまま俺は急降下しながら、蹴りを放つ。

 

「はぁあああっ!!」

 

「っぐぅうっ」

 

それと共に、俺は地面を転がりながらも、すぐに起き上がる。

 

「悪いが、この人を襲うなら、俺が相手になる」

 

その言葉と共に俺は変身を解除し、そのままデュエルディスクを展開させる。

 

「なっモンスターではなく、人だとっ」

 

それを聞くと、周囲はざわつき始める。

 

「何を騒いでいるんですか」

 

「官能様っ」

 

その言葉と共にアカデミアの背後から出てきたのはメイド服を思わせる格好をした奴だった。

 

「こいつらは敵です、殲滅を」

 

それと共に奴はデュエルディスクを展開させる。

 

「デュエルならば、相手になってやるよ」

 

「ふっ、これならば対抗できるな」

 

それと共に彼女はデュエルディスクを構えた。

 

「私の名は官能タマ。

我が主であるユーリ様の為に」

 

「「デュエル!」」

 

「私のターン。私はドラゴンメイド・チェイムを召喚。

効果により、。デッキから「ドラゴンメイド」魔法・罠カード1枚を手札に加える。

デッキからドラゴンメイドのお召し替えを手札に加え、そのまま発動!

自分の手札・フィールドから、ドラゴン族の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

私は場のドラゴンメイド・チェイムと手札のドラゴンメイド・ラドリーを融合!」

 

それと共に、場に居た彼女が光に包まれていく。

 

「魅惑のドラゴンメイド達よ、新たな衣装に身を包み、絶対強者の姿に進化せよ。

融合召喚、現れ出でよ、レベル9!ドラゴンメイド・ハスキー!」

 

その言葉と共に現れたのは、先程まで場にいたドラゴンの尻尾と角がある知的な女性だった。

 

「ふふっ、私はこれでターンエンド」

 

「余裕そうだな」

 

「ふふっ、余裕ですよ。

あなた程度のエクシーズ次元のデュエリストならばね」

 

「言ってくれるじゃねぇか。

だったら、俺もこのターンで終わらせてやるよ。

俺のターン、俺はエレクライト装着者 立花響(IF)を召喚する。

このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時、デッキから魔法を一枚手札に加える」

 

その言葉と共に俺はデッキから一枚のカードを取り出すと共にそのまま官能に見せる。

 

「俺は手札からエン・ムーン・フュージョンを発動する!」

 

「ゆっ融合ですって!」

 

それと共に響の周りには紫色の稲妻が舞い上がり、徐々にその身体に新たな鎧が装着されていく。

 

【LONELY!】

 

「エン・ムーン・フュージョンは自分の場に融合モンスターが存在しない場合、エクストラデッキの融合モンスター1体を相手に見せ、そのモンスターにカード名が記されている融合素材モンスター1体をこのカードと同名カードとして扱う。

そして、エクストラデッキの「交差英雄」と名の付いた融合モンスターを1体選び、発動する。

そのモンスターを融合素材としたカードを墓地へ送り、エクストラデッキから融合召喚する。

俺は立花響とK・HERO 滅 スティングスコーピオンで融合!

現れろ、交差英雄 K・HERO 滅 エレクライトスコーピオン!」

 

【エレクライト!Break Down.】

 

その音声が鳴り終わると共に、そこには蠍を思わせる鎧を身に纏った響がおり、そのまま構える。

 

「まさかっ、エン・ムーン・フュージョンを使うとはまさかっ、貴様!!」

 

「さらに俺は手札から飛電ゼロワンドライバーを発動する。

エクストラデッキに存在する戦士族リンクモンスターを1体選択して発動する

そのモンスターのリンク素材として指定されたモンスターを手札・デッキから墓地に送ることでそのリンクモンスターをリンク召喚扱いで特殊召喚する

俺はデッキからK・HEROバルカン、バルキリー、滅、迅を素材に変身!!」

 

その声と共に俺の後ろから出てきた4人の幻影はそのまま俺の身体に吸い込まれる。

 

ゼロツーライズ!Road to glory has to lead to growin'path to change one to two!

仮面ライダーゼロツー!"It's never over."

 

その音声が鳴り響くと共に、俺の身体は代わり、先程まで身に纏っていたゼロワンと似た姿へと変わっていた。

 

「ぐっ」

 

「お前を倒せるのはただ一人。

この俺だ!

まずは交差英雄 K・HERO 滅 エレクライトスコーピオンの効果!

1ターンに1度、自分の墓地に存在する「K・HERO 滅」「亡」「迅」「雷」をデッキに戻す事で、その数だけ相手の手札を選んで捨てる。

俺は墓地にある滅と迅をデッキに戻し、お前の手札を全て捨てさせる」

 

「っ!」

 

それと共に官能の手札はそのまま墓地に送られる。

 

見れば、その中にはドラゴンメイド・フランメがおり、それで対抗するつもりだっただろう。

 

「まだだ、交差英雄 K・HERO 滅 エレクライトスコーピオンは自分の墓地に存在する「シンフォギア装者」または「エレクライト装者」の数×300相手モンスターの攻撃力・守備力をダウンさせる事ができる。

墓地には1枚存在する為、ドラゴンメイド・ハスキーの攻撃力を300下げる」

 

「っ」

 

それと共に官能は僅かに下がる。

 

同時に俺と響は走り出す。

 

「バトル!

行くぜ!!」

 

それと共に俺は走り出すと共にベルトから音声が流れる。

 

その音声が鳴り響くと同時に俺と響が同時に走り出し、真っ直ぐとドラゴンメイド・ハスキーへと向かって行く。

 

攻撃に対応するように、幾度の攻撃が襲い掛かるが、それらの攻撃を全て避ける。

 

その攻撃の先に、俺と響はそのまま真っ直ぐとドラゴンメイド・ハスキーを同時に蹴り上げる。

 

ゼロツービッグバン

スティングディストピア

 

「ぐっきゃあああぁぁ!!」LP4000→2700→0

 

ダメージを受け、そのまま官能は吹き飛ばされる。

 

「なっ、あの官能が」

 

「さて、他に戦いたい奴はどいつだ」

 

「ひっひぃぃ!!

逃げるぞ!!」

 

俺の言葉を聞くと共にアカデミアの奴らは逃げていった。

 

「ふぅ、さて、どうしたもんか」

 

「なぁ、あんた達は一体」

 

「えっ?」

 

俺がそう悩んでいると、後ろから話しかけられ、振り返る。

 

そこにはこのエクシーズ次元の住人だと思われる人々がいた。

 

「えっと、その、まぁ、なんというか。

通りすがりのデュエリスト二人組かなぁ?」



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引き寄せた力の代償

エクシーズ次元と呼ばれる場所に飛ばされてから数日。

 

そこは荒涼とした街並みで食料や水もまともに得られない中で俺達はこの世界にいるというレジスタンスという連中を探す為に行動する事にした。

 

以前からエクシーズ次元での戦いについては聞いていたが、まさかいきなり飛ばされるとは思ってもいなかったので、驚きを隠せなかった。

 

それでも黒咲達が俺達の次元に飛んできた以上、このエクシーズ次元でも次元を飛ぶ手段がある可能性がある。

 

その手掛かりを探す為にもレジスタンスの連中を探しているが

 

「なかなかに見つからないな」

 

「まぁ、それが普通だがな」

 

この数日間、セレナと二人で探したが、まるでレジスタンスの影が見えなかった。

 

それはアカデミアの奴らも同様でまるで何かを警戒するように動きが見せない。

 

いや、それどころか……

 

「どうにもきなくせぇな」

 

荒廃した街中で会ったのは少し前に助けた親子ぐらいだ。

 

それ以降はまるで出会っていない。

 

だが、それとは正反対に、まるで俺達を狙うような視線だけを感じる。おそらくはこの辺りにはアカデミアの生徒はいないだろうし、もしいるならさっきから感じている気配の正体はそいつらだと思うんだが…… 俺は周囲を見渡すが、特に怪しい人影はない。

 

「さて、どうしたら良いのか」

 

監視する視線をどうにかして引っ張り出す事ができれば良いが、生憎とそんな技術を持っているわけでもない。

 

「こういう時、どうすれば良いのかなぁ」

 

俺はそう言いながら、ふと視線の中で一際強い視線を感じる。

 

間違いねぇ。これはアカデミアの連中のものだ。

 

だとしたら

 

「アカデミアは俺達二人でここまでびびるような奴だとはな」

 

俺はわざとらしく、大声で叫ぶ。

 

勿論、挑発の意味を込めてだが、それに乗らないほど相手も馬鹿ではないようだ。

「貴様っ、黙って聞いていれば、馬鹿にして!!」

 

「うわぁ、本当に出てきたよ」

 

そう言っていると、なんとそのまま出てきた奴がいた。

 

5色に染めた燃え立つ様に逆立つ髪に革ジャンとグローブの青年、5色のマフラーがトレードマーク。

 

「お前みたいな雑魚はこの天宮が叩き潰してくれる!!」

 

そう言うなり、デュエルディスクを構える。

 

「良かったぜ、久し振りにデュエルができるようだな」

 

「おい、勝遊、目的は分かっているよな」

 

「あぁ、大丈夫だ」

 

セレナは呆れたようにため息をつく。

 

「仕方がない、行くぞ!!」

 

『デュエル!!』

 

「俺のターン。

俺はまずはA-アサルト・コアを召喚する。

前線基地を発動し、手札にB-バスター・ドレイクを特殊召喚!

さらに無許可の再奇跡を発動し、デッキからC-クラッシュ・ワイバーンを特殊召喚する!」

 

その言葉と共に天宮の場に現れたのは、俺がかつて戦った事のあるユニオンモンスターであり、これから何がするのか予想もできた。

 

「俺は場にいるA、B、Cのモンスターを除外し、融合召喚!

現れろ、ABC-ドラゴン・バスター!!」

 

その雄叫びと共に、二つの首がある機械ドラゴンの戦車がその姿を現す。

 

「そして、俺は手札から永続魔法X・Y・Zコンバインを発動する!

このカードは自分の機械族・光属性のユニオンモンスターが除外されてる時、デッキから特定のモンスターを特殊召喚できる!

現れろ、Y-ドラゴン・ヘッドを特殊召喚し、俺はこれでターンエンド」

 

最初のターンでいきなり巨大なモンスターが現れたのは驚いたが、まだデュエルは始まったばかりだ。

 

「ふぅ、俺のターン、ドロー。

俺は永続魔法早乙女研究所を発動する!

これは、自分の場にモンスターがいない時、手札のカードを1枚墓地に送る事でデッキからゲットマシンを一体特殊召喚する。

俺は手札の新ジャガー号を墓地に捨て、手札の新ベアー号を特殊召喚する。

さらに、魔法カード、アイアン・コールを発動し、墓地の新ジャガー号を特殊召喚!

そして、新イーグル号を通常召喚!」

 

「それが報告にあったゲッターか!

だが、そいつは「俺は3体のゲットマシンでオーバーレイネットワークを構築!」なにっ!」

 

「まさか、ゲッターが、エクシーズだとっ」

 

その言葉と共に空を跳ぶ3つのゲットマシンはそのまま黒いゲートを通り抜けると共に、その姿を変えていく。

 

「吠えろ!叫べ!これこそが龍の叫びだ!エクシーズ召喚!ランク4!新ゲッター1!」

 

その叫び声と共に現れたのは、純粋にゲッター1の姿をより戦闘向きに特化した姿だった。

 

その手にはゲッター1の持つ物と比べると柄が長く大きめのゲッタートマホークを手に持ち、構えていた。

 

「この時、ABC-ドラゴン・バスターの効果!

相手ターンにこのカードをリリースし、除外されている自分の機械族・光属性のユニオンモンスター3種類を1体ずつ対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する」

 

その言葉と共に現れたABC-ドラゴン・バスターの身体は分離され、再び3体のモンスターが並ぶ。

 

「それが、どうした!

A-アサルト・コアに攻撃!」

 

それと共に新ゲッター1は真っ二つに切り裂く。

 

「新ゲッター1の効果!

こいつが特定の種族のモンスターを破壊し、墓地へ送った時、その攻撃力分を相手に与える!!」

 

「ぐっ」LP4000→2100

 

「俺は、これでターンエンド」

 

なんとか最初のターンで行える攻撃を行えたが、未だに油断あhできない。

 

俺はゆっくりと相手を睨んでいると

 

「勝遊、大丈夫か」

 

「何がっだ?」

 

「お前の身体に何か線がっ」

 

その言葉と共に、ゆっくりと俺の身体を見る。

 

そこには確かに緑色の線があるのが分かる。

 

「大丈夫だっ、まだまだ平気だ」

 

「平気な訳ないだろ、一体その身体に「大丈夫だっ」っ」

 

「まだ、俺は正気はなんとかっ、保てる」

 

これまで何度もゲッターを使う事で、繋がる事で、俺の身体が徐々に引き釣り込まれる感じがする。

 

「ここまで来て、この力の弱点が分かるとはな」

 

異世界からの力を使うという事は、その異世界に吸い込まれる可能性がある。

 

ゲッターはその中でも一際目立っており、前回のゲッター同士の戦いでそれがよく分かる。

 

「何を言っているのか分からないがっ、既に俺は負けない!

俺のターン、まずは場にいる2体のモンスターと墓地にいるA-アサルト・コアを再び除外し、現れろ、ABC-ドラゴン・バスター!

そして、X・Y・Zコンバインの効果でデッキからX-ヘッド・キャノンを特殊召喚。。

そして、Z-メタル・キャタピラーを通常召喚し、三体のX・Y・Zを除外し、融合召喚!

現れろ、XYZ-ドラゴン・キャノン!!」

 

その言葉と共に奴の場には2体の融合モンスターがその姿を現す。

 

「そして、やるぜ!

俺は2体のモンスターを融合!

現れろ、AtoZ-ドラゴン・バスターキャノン!」

 

その雄叫びと共に、奴の場にいた2体の融合モンスターがそのまま巨大な一体のモンスターへと生まれ変わる。

 

「っ」

 

「さぁ、バトルだ!

AtoZ-ドラゴン・バスターキャノンで新ゲッター1に攻撃!」

 

その言葉と共にドラゴン・バスターキャノンが真っ直ぐと新ゲッター1に向けて、襲い掛かる。

 

その攻撃に対して新ゲッター1は再び構える。

 

「AtoZ-ドラゴン・バスターキャノンの効果!

相手がモンスターの効果・魔法・罠カードを発動した時、手札を1枚捨てて発動できる。その発動を無効にし破壊する!」

 

その叫び声と共に新ゲッター1は次々と襲い掛かる銃弾によって、破壊される。

 

「ぐっ」

 

「AtoZ-ドラゴン・バスターキャノンの攻撃力は4000!

これで、終わりだぁ!!」

 

その言葉と共に襲い掛かる銃弾。

 

だが

 

「いいや、まだだ、手札のアンクリボーの効果。

相手モンスターの攻撃宣言時にこのカードを手札から捨て、このカード以外の自分または相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。

蘇れ、新ゲッター!」

 

その言葉と共に俺は手札にあるアンクリボーを掲げる。

 

同時に襲い掛かるドラゴン・バスターキャノンの前に再び現れた新ゲッター。

 

「ちっ、だが、その新ゲッターにはエクシーズ素材はない。

つまり、そいつならばドラゴン・バスターキャノンでも破壊できる!」

 

その言葉通り、新ゲッターは瞬く間に破壊されてしまう。

 

「だが、このターン生き残る事ができたっ」LP4000→1400

 

荒い息を吐きながら、俺はそのまま睨み付けるように奴を見る。

 

「それがどうした!

ドラゴン・バスターキャノンは未だに健在だ!

この状況をどう逆転する。

俺は、これでターンエンド」

 

「この瞬間、手札のクリボーンの効果。

自分・相手のバトルフェイズ終了時にこのカードを手札から捨て、このターンに戦闘で破壊され自分の墓地へ送られたモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する」

 

その言葉と共に俺の後ろには再び新ゲッターが蘇る。

 

「ふっ、また蘇らせたか。

だが、お前の手札は既に0。

その状況で、どう逆転するんだ」

 

「信じるだけだ、ゲッターの可能性を」

 

「勝遊」

 

そう言い、俺はデッキの上に指を置く。

 

「しょっ勝遊っ」

 

その瞬間、俺の後ろから何かを感じたのか、セレナは声をかける。

 

だが、それよりも俺は自分の手から溢れる光と共にカードをドローする。

 

その瞬間、手に持っていたのはゲッターの進化だった。

 

「はああぁぁ!!」

 

その言葉と共に俺はカードをドローする。

 

「てめぇをここで倒す!!

俺は装備魔法、竜の戦士の猛りを発動する!!」

 

その言葉と共に新ゲッター1の身体から、これまでにない力が溢れ出す。

 

「なっなんだっこれはっ!!」

 

「竜の戦士の猛りは装備したモンスターの攻撃力を4000上げる事ができる!!」

 

「なっ」

 

それは単純だが、確かに強力な力だ。

 

「だが、その効果の為、このターンを過ぎれば、4000のダメージを俺自身が受ける。

だが、まぁ、十分だな」

 

両者が睨み合いながら、先に動いたのはAtoZ-ドラゴン・バスターキャノンの方だった。

 

「撃てぇ!」

 

AtoZ-ドラゴン・バスターキャノンの背部に搭載された二門の砲口から砲弾が発射され、それと同時に新ゲッターは空を跳び上がる。

 

それでも未だに収まらない攻撃だが、新ゲッターは空中で一回転しながら手に持ったトマホークを投げつける。

 

「無駄だ! そんなもの……なに!?」

 

投げられたトマホークは真っ直ぐ飛んでいくかと思いきや、途中で軌道を変え、まるで生きているかのようにAtoZ-ドラゴン・バスターキャノンへと向かって行く。

 

そして、着弾と同時に爆発を起こし、AtoZ-ドラゴン・バスターキャノンの動きを止める。

 

「こいつでとどめだ!!」

 

その叫びと共に新ゲッターの腹部が開き、そこに緑色の光が集まり始める。

 

「ゲッタァァァァァァァビィィィムッ!!」

 

新ゲッターの腹部から緑色のビームが放たれ、それはAtoZ-ドラゴン・バスターキャノンの胸部を貫き破壊する。

 

「馬鹿な……こんな奴に敗れるなど……」LP2100→0

 

同時に着地すると共に新ゲッターはそのまま姿を消し、俺はそのまま倒れる。

 

「勝遊!!」

 

俺の様子を見て、すぐに近づいたセレナは抱き上げる。

 

「馬鹿野郎、なんでそこまで無茶を」

 

「やばかったからな。

あのまま続けたら、マジでゲッターに取り込まれる所だった」

 

俺はそう言いながら、ゆっくりと息を整える。

 

「だけど、これで奴から情報を「貴様か、噂の奴は」っ!」

 

聞こえた声に振り返ると、そこには右手に赤いスカーフをグローブ代わりに巻き、目つきがややきつめの黒い制服を着た青年がいた。

 

「お前は?」



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一体化した影響

遅くなって、申し訳ございませんでした。
どうしても、光波の戦い方に迷っていた事もあり、遅れてしまいました。
これからも、この小説をよろしくお願いします。


後ろから現れた人物に対して俺は語る。

 

「カイト。

 

お前達を倒すデュエリストだ、アカデミア」

 

その言葉と共にカイトはデュエルディスクを構える。

 

「別にデュエルするのは構わないけど、俺はアカデミアじゃないぞ」

 

俺はそう言いながら、カイトに誤解をなんとか解く為に言うがその言葉を聞いても、カイトは警戒心を解かない。

 

「それで信じると思っているのか? お前がアカデミアでないと証明できない限り、俺はデュエルを続ける」

 

「どうするんだい? 勝遊」

 

「仕方ない。

 

とりあえず、やってみるしかないか」

 

デュエルして、誤解を解かせる。

 

ある意味、無茶苦茶なやり方かもしれないが、こうでもしないと納得してくれないだろう。

 

「分かった。

 

ならば、デュエルだ」

 

その言葉と共に、互いにデッキをセットし、構える。

 

「行くぜ」

 

「「デュエル」」

 

「先攻は俺だ。

 

「俺は光波双顎機を召喚する。

 

その効果により、手札を1枚捨てて発動できる。

 

手札・デッキから「光波」モンスター1体を特殊召喚する。

 

俺はデッキから光波双顎機を特殊召喚する」

 

その言葉と共にカイトが召喚したのは光波と呼ばれるモンスターだった。

 

光波とはその名の通り、光を身体から発していた。

 

そして、カイトが初めに召喚した光波双顎機は機械の蜥蜴を響かせながら現れる。

 

しかし、それだけでは終わらなかった。

 

更に続けて現れた光波双顎機は4つの光の翼が特徴的な飛行機型のモンスターで、その効果はおそらく。

 

「1ターンに1度、自分フィールドの「光波」モンスター2体を対象として発動できる。

 

そのモンスターのレベルをターン終了時まで8にする」

 

その言葉と共にカイトの場にいるモンスターが2体のレベルが8に変わる。

 

それが意味をするのは

 

「レベル8の光波モンスター2体でオーバレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!闇に輝く銀河よ。復讐の鬼神に宿りて我がしもべとなれ!エクシーズ召喚!降臨せよ!ランク8!銀河眼の光波竜!」

 

その言葉と共にカイトの前に現れたのは、まるで銀河のような煌めきを放つドラゴン。

 

その登場によって、セレナは思わず見つめる。

 

「これが、奴のエースモンスター」

 

セレナの言葉を聞きながら、俺は目の前に現れた巨大なドラゴンを見る。

 

「俺はカードを2枚伏せて、これでターンエンド」

 

それはカイト自身が未だに本気を出していない事が、よく分かるほどに。

 

だが、だからといって油断はできない。

 

なぜなら、今はまだ様子見にすぎないだろう。

 

「俺のターン、ドロー」

 

引いたカードを確認すると、俺は静かに呟く。

 

「俺は手札から令呪を発動する。

 

ライフを800支払い、デッキから妖精の槍の英霊 ランスロットを特殊召喚する」LP4000→3200

 

その言葉と共に俺はランスロットを召喚する。

 

『へぇ、あれが今回の相手かい、マスター』

 

召喚されると共にランスロットは笑みを浮かべながら、目の前にいる銀河眼の光波竜を見つめながら呟く。それに対して、俺は小さく息をつく。

 

「ああ、そうだ」

 

ランスロットの言葉に対して肯定しながら、改めて銀河眼の光波竜を観察する。

 

全身を銀河のような輝きを放ち、鋭い爪と牙を持ち、背中には大きな翼、そして尻尾から放たれるレーザービーム。

 

その姿を見ただけで、強力な力を持っている事は一目瞭然であった。

 

だからこそ、俺はランスロットへと視線を向ける。

 

「一気に決める。

 

さらに盾の英霊 マシュ・キリエライトを召喚。

 

レベル6の妖精の槍の英霊 ランスロットにレベル4チューナー、盾の英霊 マシュ・キリエライトをチューニング!」

 

その言葉と同時にランスロットが光の輪となり、その中にマシュ・キリエライトが入り込む。

 

その瞬間、ランスロットの身体が変形し、光の球となる。

 

そして、それを取り囲むように盾が現れ、それらが回転を始める。

 

盾の回転する音と共に光の球体は姿を変えていく。

 

「真明解放!レイ・ホライゾン!境界を越え、その姿を現せ!シンクロ召喚!レベル10妖精の槍の英霊龍 メリュジーヌ!!」

 

ドラゴンを思わせる黒い翼の生えた露出度の高い姿にランスロットは変貌していた。

 

それに対してカイトは驚いた表情を見せる。

 

「シンクロモンスターか」

 

「まだ終わっていないぞ。

 

俺はさらにエン・ムーン・フュージョンを発動する。

 

その効果により、妖精の槍の英霊龍 メリュジーヌとエン・ムーン・フュージョンで融合召喚!

 

空と銀河を翔る龍が交差する時、最強龍に銀河の輝きが宿る!

 

融合召喚!レベル10!天空を超え宇宙へと飛翔せよ!銀河の妖精龍メリュジーヌ!!」

 

その言葉と共に、先程まで黒い翼はまるで銀河を思わせる翼へとメリュジーヌはその姿を変える。

 

「そのモンスターはっ」

 

カイトはそのモンスターを見て、少し頭痛するように頭をおさえる。

 

「このカードは一ターンに一度、相手フィールド上のモンスターをゲームから除外する」

 

それと共にメリュジーヌはその手に持った槍を真っ直ぐと銀河眼の光波竜に向け、飛ぶ。

 

それに合わせるかのように銀河眼の光波竜も同じく飛び、互いに空中で激突する。

 

そして、二つの光が混ざり合い、爆発を起こす。

 

爆風が収まったとき、そこには銀河眼の光波竜の姿は未だにあった。

 

「これは」

 

「罠カード、二重光波。

 

フィールドの攻撃力が一番高いモンスターが相手フィールドに存在する場合、

 

自分フィールドのX素材を持った、「ギャラクシーアイズ」Xモンスターまたは「サイファー」Xモンスター1体を対象として発動できる。

 

そのXモンスターのX素材を全て取り除き、そのXモンスターの同名モンスター1体をエクストラデッキから特殊召喚する」

 

どうやら、罠カードの効果でエクストラデッキにいたもう一体の銀河眼の光波竜を召喚していた。

 

しかし、それは同時にカイトの顔は未だに歪んでいた。

 

「俺は、そのモンスターの事を知っている。

 

なんなんだ、この感覚はっ!」

 

どうやら、銀河眼がカイトの記憶に関連しているだろう。

 

「ならば、バトルだ。

 

銀河の妖精龍メリュジーヌで銀河眼の光波竜に攻撃!!」

 

その言葉と共に、再びバトルが始まる。

 

銀河の妖精龍メリュジーヌはその手に持つ槍が銀河眼の光波竜に向けて放つ。

 

それに対して、銀河眼の光波竜の口から光を真っ直ぐと迎え撃つ。

 

その瞬間、衝撃によって辺り一面が吹き飛ばされた。

 

僕はその光景を見た後、すぐに視線を外して周りを見る。

 

すると、そこにはセレナがいた。

 

彼女は、ただ、黙って僕の方を見つめていた。

 

音を、光を越える速さで動き、ぶつかり合う二匹のドラゴン。

 

その衝撃波は、遠く離れたこの場所にも届いていた。

 

やがて、その音も消え、静かになる。

 

同時に銀河の妖精龍メリュジーヌがその姿を現し、勝利した事を意味する。

 

「ぐっ」LP4000→3500

 

ライフを僅かに削る事ができた。

 

それだけでも、この戦いには意味があった。

 

「俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

 

未だに緊張感が包まれる中で

 

「俺のターン」

 

そう、カードを引いた瞬間、カイトの場に変化が起きた。

 

それは銀河眼の光波竜だった。

 

「っ」

 

どうやら、メリュジーヌの効果で飛ばす事ができたのは1ターン先の未来でしかなかったらしい。

 

「どうやら、俺の方に運があるようだな。

 

エクストラデッキにあるこのカードは自分フィールドのランク8の「銀河眼」エクシーズモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚する事もできる。現れろ、銀河眼の光波刃竜!」

 

それは先程までの銀河眼の光波竜の両腕に巨大な刃が生える。




勝手なイメージとして、逢魔ノ刻のイラストをオーマジオウが構えている絵となっています。


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