501統合戦闘航空団ストライクウィッチーズに遊戯王の閃刀姫ロゼが加入するようです。 (黒トリガー使い)
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本編
お仲間が増えます!


処女作です。キャラの喋り方に変な所や誤字脱字があるかもしれませんがよろしくお願いします。


時系列的には2期3話の後になります。

 

501基地会議室

ミーナ 「本日は皆さんに大事なお話があります。いきなりですがこの501部隊に新たにウイッチが加わる事になりました。」

 

バルクホルン 「ほう?このタイミングで人員増加という事はなにかよっぽどの事情があるのか?」

 

ミーナ 「うーん、どちらかと言うと、新しく入ってくる子が強いからこの再結成した501部隊に入れたいという上からの通達があったからと言うべきかしら。」

 

ミーナ 「取り敢えず、あってもらった方が早いわね。入ってきてちょうだい。」

 

ミーナ中佐がそう言うと会議室に全身黒服の1人の女の子が入ってきた。

ロゼ 「今日からこの部隊に配属になったカールスラント軍所属のロゼだ。階級は軍曹になっている。」

 

淡々と自己紹介をしたロゼを見て同じカールスラント軍のハルトマンはバルクホルンに質問をした。

 

ハルトマン 「あれ?トゥルーデ、あんな子カールスラントにいたっけ?しかも、帽子の紋章も見たことないよ。」

 

バルクホルン 「いや、私も初めて見るな。あの紋章はどこの国のだ?」

 

カールスラント軍人のハルトマン、バルクホルンは知らないという顔をしていた。

 

ミーナ 「はいはい、静かに今から軽く経歴を説明するから聞いてください。ロゼさんはベネチアにネウロイの巣が出来て少ししてからカールスラント軍に入隊しました。入隊後は単身で、固有魔法も使わずに50機以上のネウロイを剣で撃墜しています。その実力はエーリカ・ハルトマン中尉と同等かそれ以上のものと言われています。そしてその実力が認められ再結成した501部隊に配属されたというわけです。この紋章については本人が喋りたくないとの事なので聞かないであげてください。」

 

宮藤 「ハルトマンさんと同等の実力ってすごいじゃないですか!」

 

ハルトマン 「ふん!何言ってるの宮藤、私の方が上に決まってるよ!なんたってウルトラエースなんだから!」

 

坂本さん 「それにしても、剣だけで50機以上を撃墜とは1度剣を交えてみたいな。」

 

ロゼ 「私は誰からの闘いも受ける。何時でもかかってきたらいいさ。」

 

ハルトマン 「言ったな!なら今から模擬戦で勝負だよ!」

 

ミーナ 「良いけど、勝負するのは後からね。それとロゼさん貴方の部屋はサーニャさんと同室でいいかしら?」

 

ロゼ 「誰と一緒でも構わない。上官の命令なら従うまでだ。」

 

そう言ったロゼの後ろからエイラの殺気立った声が聞こえてきた。

 

エイラ 「中佐!なんでこんな奴がサーニャと同室なんダ」

 

ミーナ 「彼女は魔法を使わずとも長距離の夜目がきくからナイトウィッチとしての適性もあるとのことなので夜間哨戒の任務に着くこともあるのでその為です。」

 

ロゼ 「エイラと言ったか?上官の命令に異を唱えれる程お前は偉いのか?そう出ないなら黙って従え。これは軍に所属する者として、当たり前の事だ。」

 

サーニャ 「...エイラ、仲間にそんな事言ったらダメだよ。私はナイトウィッチが新しく増えて嬉しいんだから。」

 

エイラ 「ウゥ・・・、サーニャがそう言うんなら仕方ないんダナ。けど、私は決してサーニャの隣を諦めた訳じゃないからな、覚悟しておくんダナ。」

 

ロゼ 「私は別にどうでもいいがな。」

 

ミーナ 「皆、話したい事はあると思うけど取り敢えず解散しましょう。各自訓練に移ってちょうだい。」

 

501隊員 「了解!」

 

ロゼ 「了解した。それじゃあ、私は失礼するよ。」

 

ロゼはそう言うと、ひと足早く会議室を出ていった。




上手く書ききれるから自信がありませんが、よろしくお願いします。


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入隊初日に実戦です。

この世界ではレイとロゼは血の繋がってない姉妹というせっていです。レイは一時出てきません。


ロゼが会議室の廊下に出ると何故かロゼより早く出ていたハルトマンが仁王立ちして待っていた。

 

ハルトマン「ねぇ、ロゼ今から私と模擬戦の訓練をしてどっちが真のエースか決めようよ!」

 

ロゼ「私は構わないがこちらは剣でそちらは銃だがいいのか?」

 

ハルトマン「問題ないね私は模擬銃を使うし、倉庫に少佐が使ってる木刀があるからそれを使いなよ。」

 

バルクホルン「そういえば気になったのだが、ロゼは銃を使わないのか?刀を使う少佐でも銃は使うからな」

 

ロゼ「私は銃器の扱いは不得手でな、私の姉ならどちらも臨機応変に使い分ける事ができるがな。」

 

バルクホルン「ほう?ロゼには姉がいるのか同じ姉の私とては親近感が湧いてくるな。1度会ってみたいんだか、何処の部隊にいるんだ?」

 

ロゼ「・・・私の姉は今は会えない所にいる。」

 

バルクホルン「(しまったな。もしかして、ロゼの姉は戦死したのかもしれない。)すまない。そっちの事情も知らずに踏み入った事を聞いてしまったな。」

 

ロゼ「いや別に構わないさ。」

 

格納庫にて

 

ハルトマン「さあ、今から模擬戦だよ。ルールはロゼが被弾するか、私が木刀で叩かれたら決着だよ。トゥルーデ、審判よろしく。」

 

ロゼ「いいだろう。すぐに終わらせてやる。」

 

バルクホルン「2人ともやりすぎて怪我するなよ。」

 

2人が出撃しようとしたその時、基地にサイレンが鳴り響く。

ロゼ、ハルトマン、バルクホルン「!!」

 

ミーナ「基地から20km離れた位置に中型ネウロイ出現。格納庫にいるバルクホルン大尉、ハルトマン中尉、ロゼ軍曹の3人は直ちに出撃してください。」

 

バルクホルン「模擬戦は中止か。すぐに武器を持って出撃するぞ。」

 

ハルトマン「仕方ないか、じゃあ実戦で実力を見てみようかな。」

 

ロゼ「どうでもいいが、足は引っ張るなよ。」

 

ハルトマン「それはこっちのセリフだよ!」

 

バルクホルン「お前たち無駄口を叩くな、出るぞ!」

 

3人は格納庫を出て、少しするとネウロイの姿を確認した。

 

ハルトマン「あれが、目標のネウロイだね。」

 

ロゼ「私は近接武器だから前に出るぞ。援護を頼む。」

 

バルクホルン「了解した。」

 

ハルトマン「落とされないようにね!」

 

ロゼ「そんなヘマはしないさ。この程度のネウロイ簡単に落とせるな。まずはコアを見つけないとな。」

 

ロゼは剣を高速で振り、ネウロイの装甲を剥がしていっている。その姿を見たバルクホルンとハルトマンは驚いていた。

 

バルクホルン「やるな。まさか剣であそこまでネウロイの装甲を剥せるとは。」

 

ハルトマン「凄いね、私達が援護するひまなく装甲を破けるなんて。」

 

ロゼが次々とネウロイの装甲を剥がしていき、ついにコアが剥き出しになった。

 

ロゼ「そこがコアか!」

 

その瞬間ロゼの剣がネウロイのコアを貫いて、ネウロイが消えた。

ロゼ「破壊を確認、任務は完了した。」

 

ハルトマン「・・・瞬殺とは恐れ入ったね。」

 

バルクホルン「ああ、お前と同等以上の実力というのは嘘ではないようだな。」

 

ハルトマン「ふん!私が負けるわけないじゃん!」

 

バルクホルン「まあ、いつか決着をつけるといい。取り敢えず帰投しよう。」

 

3人はネウロイの撃破を確認すると、基地に帰投した。




次の回から原作を可能な限りなぞっていく予定です。!


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歓迎会します!

原作開始と言ったな。あれは嘘だ(すいません、始める前にどうしても歓迎会したかったんです。)


ネウロイを撃破し基地に帰投した3人を501の皆が待っていた。

 

宮藤 「ロゼさん凄いです!まさか剣だけでネウロイをやっつけてしまうなんて!」

 

坂本さん 「ああ、あの剣術は見事なものだったなやはり、こんど手合わせを願いたいな。」

 

ロゼ 「少佐はさっきの戦闘が見えてたのか?」

坂本さん 「残念ながら全部とは言えないが、1部なら見えていたぞ。」

ロゼ 「それは、凄いな。自分で言うのもあれだが、私の剣さばきはそれなりに速いと思っているからな。」

 

リーネ 「そういえば、さっきミーナ中佐も言っていたけど固有魔法を使わずにネウロイを撃破できるとの事ですけど、ロゼさんは固有魔法は使わないんですか?」

 

リーネはふと疑問に思ったことをロゼに聞いてみた。

 

バルクホルン 「確かに、さっきの戦いも使ってる様子ではなかったな。どんな魔法なんだ?」

 

ロゼ 「・・・すまないが、それは言えない。」

 

ペリーヌ 「ちょっと、どういう事ですの?これから同じ部隊で戦っていくのに、手の内を隠すなんて!」

 

ロゼ 「・・・私の固有魔法は特別なんだ。今の所ミーナ中佐と坂本少佐にしか教えてない。時が来たら教えるさ。」

 

坂本さん 「ああ、彼女の固有魔法はすごい特殊な物だ。恐らく同系統の能力を持つウィッチは居ないだろう。だから時が来るまでは同じ部隊の人達でも教える事は出来ないのだ。」

 

ペリーヌ 「少佐が仰るなら仕方ありませんけど・・・」

 

格納庫にて少し思い空気が流れる中宮藤が口を開いた。

 

宮藤「そうだ!今晩、ロゼさんの歓迎会しませんか?私、料理を沢山作りますよ!」

 

シャーリー 「やった〜、宮藤のご馳走が食べれるー」

 

ルッキーニ 「芳佳のご飯楽しみだな〜」

 

重い空気から一転して、宮藤の提案に皆が喜ぶ中

 

ロゼ 「私のご飯はレーションで十分だ。自前で持っている分がそれなりにあるからな。」

 

ロゼはみんなとの食事を断ろとした。が、止められてしまった。

 

宮藤 「ええ〜!皆で同じ食事食べた方が楽しいですよ!」

 

ルッキーニ 「そうだぞ!芳佳のご飯は1番美味しいんだぞ~。」

 

ミーナ 「扶桑の料理がお口に合わないなら私が作ろうかしら?」

 

ミーナ中佐の発言にみな騒ぎ出すが、ロゼ1人だけが首を傾げていた。

 

シャーリー 「いえ!中佐のお手をお借りするのは申し訳ないです。」

 

リーネ 「そうですよ。ご飯は私と芳佳ちゃん、バルクホルンさんの3人に任せてください。」

 

ミーナ 「そう?ならお願いするわね。でも人手が必要になったらいつでも呼んでね。」

 

宮藤 「じゃあ早速、料理に取り掛かりますね!料理中は私達3人以外必要以上に入っちゃいけませんよ!」

 

3人が厨房に急いで行った後、皆、格納庫から出ようと歩いていると

 

ロゼ 「さっき、宮藤の料理は美味しいという言葉が聞こえたがそんなに美味しいのか?」

 

シャーリー 「とてもじゃないがすごく美味しいぜ!特に宮藤の出身の扶桑料理はヘルシーで幾らでも食べれるね!」

 

ルッキーニ 「そういえば、ロゼの故郷はどんな料理があったの?」

 

ロゼ 「私の故郷は生まれた時から紛争地帯で常に戦場に駆り出されてた。だから、食べ物も殆どレーションの類しか食べたことないんだ。」

 

ペリーヌ 「・・・あなたも、苦労されてたんですね。」

 

ハルトマン 「大丈夫だよこれからは宮藤の美味しいご飯が毎日食べれるから!」

 

ロゼ 「ふっ、なら期待しながら待ってみるか」

 

夕食の時間になって、ロゼが食堂に来てみたら

 

501皆 「ロゼ(さん)、入隊おめでとう!」

 

皆がクラッカーを鳴らして、迎えてくれロゼは驚いていた。

 

ロゼ 「!!まさか、ここまで歓迎されてくれるとは思わなかったな。」

 

宮藤 「さあロゼさん、これが私の国の扶桑料理です。お口に合うか分かりませんがどうぞ!」

 

ロゼ 「これが、扶桑料理か、料理を見るのも久しぶりだな。頂こうか。」

 

テーブルに広げられた料理を口に運んでみると、ロゼはまた驚いてしまった。

 

ロゼ 「これは!レーションとは比べ物にならないぐらい、美味しいな!」

 

宮藤 「お口にあって良かったです!」

 

ハルトマン 「でしょ〜?宮藤の料理食べたらハマるでしょ〜?」

 

ロゼ 「ああ、お前らが美味しいという意味がわかったな。手料理というのはここまで美味しいものなんだな。」

 

ロゼは次々と料理を食べていき、その味を噛み締めていった。501皆での宴会は遅くまであり、ミーナ中佐が解散を言い出すまで続いた。

 

 

 

 

 

 

歓迎会があった日の夜、とある会場上空にて、

 

 

??? 「この世界はなんなの!変な化物がいる上に、ロゼともはぐれちゃった。ロゼもこっちの世界に来ていたらいいんだけど。」




あ〜、この先の原作回はどういう風に書こうかなー


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ジェットに乗り込みます!

今回から原作を挟んでいきますが、所々カットしながら書く上にロゼも参加してるので、原作を壊してしまうかもしれませんが、よろしくお願いします。(タグに原作崩壊を追加しておくか)


ある日501部隊の格納庫にカールスラントから新たなストライカーが届けられていた。

 

バルクホルン 「このストライカーはなんだ?」

 

ミーナ 「今朝、カールスラントから届いた最新式の試作機でジェットストライカーよ」

 

ハルトマン 「そう言えば、試作中の機体があるって聞いたことあるね。ねぇ、どんなストライカーなの?」

 

ミーナ 「開発局からの資料によると噴流式魔道エンジンを左右2基を搭載していて最高速度は時速950km以上らしいね。」

 

シャーリー 「950kmも出るだと!」

 

ミーナ中佐の説明を聞いてスピード好きのシャーリーは新しいおもちゃを見る子供のように目を輝かしていた。

 

バルクホルン 「ここにあるデカい武器も試作機か?」

 

ミーナ 「それはジェットストライカー専用に開発された武器ね。50mmカノン砲一門と30mm機関砲4門ね。」

 

シャーリー 「この機体、私が履いてみていいか!」

 

シャーリーがそう提案すると横からバルクホルンが意外にも意義を唱えてきた。

 

バルクホルン 「いいや、カールスラント製の機体なら私に履かせてもらおうか。」

 

シャーリー 「950kmも出るなら超速を知ってる私が履くべきだ!」

 

バルクホルン 「なんだと!」

 

シャーリー 「なんだ!やるのかー!」

 

2人が喧嘩してると格納庫にロゼがやってきた。

 

ロゼ 「朝から何を喧嘩しているんだ。子供でもあるまいし。」

 

ハルトマン 「いや〜、あの二人のどっちが試作機のストライカーを履くかで喧嘩してるんだよね。」

 

ロゼ 「バカバカしいな、どちらかが譲ればいいものを。」

 

シャーリー 「私だ!」

 

バルクホルン 「いいや、私だ!」

 

2人が言い合いを続けてると格納庫の上で昼寝をしていたルッキーニがジェットストライカー目掛けて降りてきた。

 

ルッキーニ 「私がいっちばーん!」

 

そう言うとルッキーニは既にジェットストライカーを履いて魔法陣を展開していた。

 

バルクホルン「何!」

 

シャーリー 「ずるいぞルッキーニ!」

 

魔法陣を展開して少しするとルッキーニが急にジェットストライカーから飛び出してしまった。

 

シャーリー 「大丈夫か、ルッキーニ?」

 

ルッキーニ 「シャーリー、あれなんだかビリビリする。」

 

ロゼ(ルッキーニの体にいったい何が起きたんだ?もしかしたらこの試作機はマズイ代物かもしれないな。)

 

ロゼがそう考えていると、ルッキーニの元に駆け寄ったシャーリーが意外な事を口にした。

 

シャーリー 「やっぱり私は後でもいいや、まだP51でやりたい事あるしな。」

 

バルクホルン 「ふん、怖気付いたか、まあ見ていろ私がこの機体の本領を発揮してみせるさ。」

 

そう言うとバルクホルンはジェットストライカーの前に行き履こうとしたがロゼに止められた。

 

バルクホルン 「なんだロゼ、お前も乗りたいのか?」

 

ロゼ 「バルクホルン大尉、その機体は嫌な予感がする。さっきルッキーニが履いた時に痺れを起こしていた。その機体にはどこか致命的な欠陥があるかもしれない。」

 

バルクホルン 「何を言っている、試作機にトラブルは付き物だからな、その欠点を探す為の試験でもある。」

 

ロゼ 「違う!私が言いたいのはその欠陥が命に関わるものかもしれないからだ!」

 

バルクホルン 「大丈夫さ、私はそう簡単に死にはしないさ。」

 

そう言うとバルクホルンはロゼを押しのけてジェットストライカーを履いて、魔法陣を展開させた。

 

ロゼ 「忠告はしたぞ、どうなっても知らないからな。」

 

ロゼの忠告を聞き流したバルクホルンは意気揚々としていた。

 

バルクホルン 「どうだ!今までの機体でこれに勝てるかな!」

 

シャーリー 「いい歳した大人が何をはしゃいでいる、子供か!」

 

ロゼ 「さっきまで乗りたがってたお前も十分に子供に見えたがな。」

 

バルクホルン大尉とシャーリーが言い合っているとミーナ中佐がロゼに先程の事について問いかけてきた。

 

ミーナ 「ロゼさん、貴方がさっき言ってたあの機体からした、嫌な予感って何かしら」

 

ロゼ 「確証がある訳では無いし、今までたくさんの試作機を見てきた上での予想でしかないが、あれは使用者の身体に何かしらの異常をきたすかもしれない。だから確信が持てるまでは使用を止めようと思ったのだが、もう履いてしまったなら仕方あるまい。」

 

ミーナ 「確かにさっきのルッキーニさんの反応を見るに何かありそうね。」

 

ロゼ 「まあ、深く考えても仕方がない。ここに、ジェットの開発者を呼んでみたらどうだ。」

 

ミーナ 「そうね考えておくわね。」

 

そう2人が話してると格納庫の入口から宮藤とリーネちゃんの姿が見えた。

 

宮藤 「みなさーん、ここにいたんですか?」

 

リーネ 「朝ごはんが出来ましたよ〜。」

 

バルクホルン 「もうそんな時間か、試験は朝食が済んでからだな。」




長くなったのでここで一旦停めます。
原作回にロゼ入れるのめっちゃムズいな。


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ジェットに乗り込みます!2

朝食を済ませたバルクホルンとシャーリーは格納庫に来ていた。

 

バルクホルン 「さあ、リベリアン、テスト飛行と行こうか!」

 

シャーリー 「わかったよ、だけど最新機なんかに負けるつもりはないからな。」

 

バルクホルン 「ふっ、言ったな。テスト内容は上昇飛行、搭載量飛行、速度テストの3つでいいな。」

 

シャーリー 「わかったから、早く始めようぜ。」

 

バルクホルン 「ロゼ、サーニャを呼んできてくれ、上昇飛行テストでどのくらい飛んだかを知る必要があるからな。」

 

バルクホルンがそう言うと二人はロゼの有無を聞かずに各々ストライカーを履き格納庫から飛び出して言った。

 

ロゼ 「全く勝手な奴らだな。さて、サーニャを読んでくるか。・・・何事もなければいいんだがな。」

 

2人が格納庫から出ていき、サーニャが来た事を確認してから上昇を始めどんどんと上がっていくが、先にシャーリーが限界が来ていた。

 

シャーリー 「くっ、ここまでか。」

 

サーニャ 「シャーリーさん12000mで上昇停止しました。バルクホルンさんはまだ上昇中です。」

 

ロゼ 「今の所は問題なさそうだな。」

 

バルクホルン 「すごいぞ!まだまだ飛べそうだ!」

 

上昇飛行テストが終わり格納庫に2人が戻ってきて少し休憩してから次は各々武装を装備していた。

シャーリーは銃を一丁と弾薬箱を10箱装備していた。

 

宮藤 「そんなに持って大丈夫ですか?」

 

シャーリー 「私のストライカーは万能型だからな、ある程度の事になら対応できるさ。」

 

そう言ってると奥からバルクホルンがジェット専用装備の50mmカノン砲と30mm機関砲を装備してきていた。

 

バルクホルン 「待たせたな。」

 

シャーリー 「お前バカか?そんなに持って飛べるわけないだろう。」

 

バルクホルン 「問題ないさ!見ていろ。」

 

そう言うと2人は格納庫から飛び出して行ったが、シャーリーより沢山持っていたバルクホルンがシャーリーより高く、早く飛んでいた。

 

シャーリー 「嘘だろ!」

 

シャーリーが驚愕している中、テスト用に置かれた標的のバルーン目掛けてバルクホルンは機関砲を撃ってバルーンを破壊した。

 

バルクホルン 「すごいぞこのジェットストライカーは素晴らしい新形だ!」

 

格納庫に戻ってきて時間も遅いから速度テストは明日という事になり、宮藤とリーネちゃんが用意した肉じゃがを食べていた。

 

シャーリー 「うん!宮藤達の料理は何でも美味いなー!」

 

宮藤 「ありがとうございます。」

 

そう話してるとバルクホルンが1人でご飯も食べずに座り込んでいるのを見て宮藤がご飯をバルクホルンの元に持ってきた。

 

宮藤 「バルクホルンさん大丈夫ですか?」

 

バルクホルン 「ああ、問題ないそこに置いといてくれ。」

 

その時のバルクホルンの顔は少しやつれている感じに見えた。

その顔を見たロゼがバルクホルンに近づいてきた。

 

ロゼ 「バルクホルン、やはりあのストライカーには何かある、いくら慣れていない新型と言えど疲れすぎだ。」

 

バルクホルン 「そんな事はない!私が少々無茶をしただけだ。」

 

ロゼ 「本当に死んでも知らないぞ!」

 

ロゼから今まで聞いた事ない怒号を聞いて格納庫にいた皆が驚いていた。

 

ロゼ 「怒鳴ってすまなかったな。私は先に部屋に戻る。」

 

ロゼが出ていった後も少しの間沈黙が続いた。

 

 




この回で終わらせるつもりがまた長くなるので一旦区切ります。


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ジェットに乗り込みます!3

絶対この話でジェット回を終わらせてやる。


夜が明けて、皆で朝食も済ませた後、バルクホルンとシャーリーは速度テストを行うため格納庫に来ていた。

 

シャーリー 「スピードで私に勝てると思うなよ!」

 

バルクホルン 「負けるものか!」

 

2人は意気揚々と格納庫を飛び出し空中で待機してるフラッグを持ったルッキーニの場所まで移動した。

 

ルッキーニ 「準備はいい?よーいドン!」

 

ルッキーニの合図と共にシャーリーは勢いよくスタートしたがバルクホルンはその場に留まっていた。

 

ルッキーニ 「バルクホルン?スタートしてるよ~」

 

目を閉じてジェットに集中しているバルクホルンが目を開きスタートし、瞬時に先に出たシャーリーを追い越した。

 

バルクホルン 「やはりこの機体は凄いぞ!ロゼの言う不安なんて無いじゃないか!」

 

シャーリー 「そんな!私がスピードで負けるなんて!」

 

シャーリーが呆気にとられてると先程まで直進で進んでたバルクホルンが不規則な軌道をとり落下していった。

 

シャーリー 「なんだ!何が起きたんだ!」

 

宮藤 「ミーナ中佐、坂本さん。バルクホルンさんが海に落ちました!」

 

ミーナ 「なんですって!すぐに救出するわよ。」

 

海に落ちたバルクホルンを救出して、医務室に運び込まれたが命に別状はなかった。

 

しばらくするとバルクホルンは目を覚ました。

 

バルクホルン「みんなしてどうしたんだ?」

 

ハルトマン 「トゥルーデ、海に落ちたんだよ。」

 

バルクホルン 「私が落ちただと!」

 

ミーナ「魔法力を使い切って気を失ったのよ。」

 

バルクホルン 「そんな馬鹿な私がそんな初歩的な失敗をするはずがない!」

 

坂本さん 「大尉の失態ではない。恐らく原因はジェットストライカーにあるのだ。」

 

ミーナ 「貴方が落ちた後、ロゼさんが履いて軽く調べて見たらしいけど、原因は分からないけど、著しく魔法力を吸収されているようね。」

 

バルクホルン 「試作機にミスは付き物だからな、もっとテストをしてデータを取らなければ!」

 

ミーナ 「いいえ、これ以上貴方の身に危険を及ぼしてまでジェットストライカーを使わせる訳にはいきません。」

 

ミーナ 「バルクホルン大尉にはしばらく、飛行停止と自室待機を命じます。」

 

バルクホルン 「ミーナ、私は大丈夫だ!」

 

ミーナ 「いいえ、これは命令です。」

 

命令と聞いたバルクホルンはそれ以上何も言わなかった。

 

ミーナ 「現時刻を持ってジェットストライカーの使用を禁止します!」

 

バルクホルンが自室待機を命じられた翌日、部屋に食事を届けに宮藤とリーネちゃんはバルクホルンが筋トレをしているのを見かけた。

 

宮藤 「バルクホルンさん何をしてるんですか?」

 

バルクホルン 「トレーニングだよ。私の未熟のせいでジェットストライカーの力を十分に発揮できなかったんだからな。」

 

リーネ 「またあれで飛ぶんですか!」

 

バルクホルン 「当然だ、あの機体はすごい力を持っているからな実戦で使えれば戦局は変わる。」

 

そう言うと、部屋にロゼが入ってきた。

 

ロゼ 「無理だ、あれは欠陥品だ。」

 

バルクホルン 「なんだ?私を笑いに来たのかロゼ?魔法力切れで墜落なんて笑いものだからな」

 

ロゼ 「違う、あの機体は本当にヤバイものなんだ、魔法が使えなくなるかもしれないんだぞ。」

 

バルクホルン 「あの機体の素晴らしさを考えたらその程度のリスク怖くはないさ。」

 

バルクホルンの返答にイラついたロゼは一昨日以上の怒号を放った。

 

ロゼ 「そう言って死んで行った仲間を私は何人も知っている!私はこれ以上、仲間を失いたくないんだ!」

 

バルクホルン 「ロゼ・・・私は」

 

そう言うと基地内にネウロイ出現のサイレンが鳴り響く。部屋の左側にあるゴミ山の中からハルトマンが出てきた。

 

ハルトマン「ネウロイか、行かなきゃ。」

 

宮藤 「ハルトマンさん、いたんですか!」

 

ハルトマン「先に行くね〜」

 

宮藤 「あ、ハルトマンさん待ってください!」

 

リーネ 「芳佳ちゃん、私達3人は司令室で待機だよ。」

 

4人が出ていってからトレーニングを再開しようとしたバルクホルンの後ろから出ていったはずのハルトマンが耳に何かを入れてきた。

 

ハルトマン 「忘れ物だよ〜」

 

そう言うとハルトマンは再び部屋から出ていった。バルクホルンは耳に入ってるものを確認すると、

 

バルクホルン 「インカム?」

 

ミーナ 「ネウロイは基地から30km離れた地点に出現徐々に速度を上げ進行中よ」

 

坂本さん「問題ない、目標を捉えた。」

 

坂本少佐、シャーリー、ハルトマン、ペリーヌ、ルッキーニの5人はネウロイに向かって飛んでいるとネウロイが5体に分裂した。

 

坂本さん 「数で押し切る気か!」

 

ハルトマン 「こっちも5人だから問題ないでしょ。」

 

坂本さん 「ああ、そうだな。シャーリー、コアのある本体を頼んでいいか?あいつはかなり速いからな。」

 

シャーリー 「ああ、任された。」

 

坂本さん 「各員、行動開始!」

 

皆がそれぞれ戦闘を行っている中、シャーリは素早い本体に苦戦を強いられていた。

 

シャーリー 「こいつ想像以上に素早いぞ!」

 

坂本さん 「ミーナ、シャーリーが苦戦を強いられている上にこちらも人手が足りず、応援に行けない。至急応援を頼む!」

 

ミーナ 「了解!ロゼさん、宮藤さん、リーネさん出撃を」

 

ロゼ、宮藤、リーネ「「「了解!」」」

 

3人が格納庫に行き、出撃の準備をしていると、目の前にバルクホルンが立っていた。

 

バルクホルン 「お前たちの足では間に合わない!」

 

そう言うとバルクホルンはジェットに巻かれているチェーンを魔法を使って壊し、ジェットを履いて出撃をしようとした。

 

ロゼ 「お前、私の言葉を聞いてなかったのか!私はこれ以上仲間を失いたくないんだぞ!」

 

ロゼがそう怒鳴るとバルクホルンは落ち着いた口調で返した。

 

バルクホルン 「お前の気持ちも十分に分かるかさ、私も妹を失いかけたからな。だけど今ここで行かなかったら後悔するからだ!」

 

ロゼ 「・・・わかったよこれ以上何も言うまい。」

 

バルクホルン 「ああ、恩に着る。」

 

そう言うとバルクホルンは出撃をした。

 

ミーナ 「トゥルーデ!戻りなさい!」

 

バルクホルン 「すまんミーナ処罰は後で受ける。」

バルクホルンがそう言うとミーナ中佐は強い口調で言った。

 

ミーナ 「5分よ、貴方の飛べる時間は!」

 

バルクホルン 「5分で十分だ!」

 

そして、バルクホルンは一目散に現場に向かった。

その時シャーリーは本体が更に分裂して2体になってより苦戦を強いられていた。先に子機を倒そうと銃口を向け、引き金を引くが弾は出なかった。

 

シャーリー 「しまった!ジャムったか!」

 

シャーリーの前後からネウロイが迫ってピンチの時に、何処からか子機のネウロイが銃撃され撃破された。

 

シャーリーが弾が飛んできた方向を見るとバルクホルンが来ていた。

 

シャーリー 「バルクホルン!お前大丈夫なのか!」

 

バルクホルン 「ああ、問題ない!」

 

そう言うとバルクホルンはコアのある本体を50mmカノン砲を放ち、コアを剥き出しにしてから30mm機関砲を放ちコアを破壊した。

 

シャーリー 「やったな!バルクホルン!」

 

シャーリーがインカム越しにバルクホルンに賞賛を送ったが、バルクホルンからは応答がなかった。

 

シャーリー 「オイどうしたバルクホルン?おい少佐バルクホルンから応答がないぞ!」

 

そう言うと坂本少佐はバルクホルンの方を確認するとバルクホルンが気を失って、ジェットが暴走しているのがわかった。

 

坂本さん 「ジェットが暴走している。このままでは大尉の魔法力を吸い尽くされてしまうぞ!シャーリー追いつけるか!」

 

シャーリー 「やってみるさ!」

 

シャーリーはバルクホルン目掛けて、全速力で飛んで行ったがあと少しが届かずいにいる。

 

シャーリー 「くっそ!届け〜!」

 

シャーリーはストライカーに無理をさせて更に加速させバルクホルンに何とか追いつき、バルクホルンとジェットをパージさせようとした。

 

するとバルクホルンの足からジェットが離れて、海に落ちていった。

 

シャーリー 「ふぅ、何とか間に合ったな。」

 

そう言うたとバルクホルンを担いで基地に帰還した。

海に落ちたジェットはボロボロになって回収されて、基地に帰ったバルクホルンは懲罰という事で基地に沢山届いていたじゃがいもの皮むきをさせらていた。

 

ミーナ 「にしても人騒がせな試作機だったわね。」

 

坂本さん 「確かにそうだな、だが、バルクホルンが命令違反なんて初めてじゃないか?」

 

そんな話をしていると格納庫に眼鏡を掛けたエーリカ・ハルトマンに似た女の子が来ていた。

 

ハルトマン? 「皆さん、今回は本当にすいませんでした。」

 

坂本さん 「なぜお前が謝る?」

 

シャーリー 「ハルトマンのせいじゃないだろう?」

 

ハルトマン? 「あ、いえ私は・・」

 

何かを言いかけたハルトマンの言葉を遮るように料理を乗せたカートを宮藤とリーネちゃんが押して格納庫に入ってきた。

 

宮藤 「みなさーん、お芋が沢山あったので芋を使った料理を沢山作ってきましたよー。」

 

そう言うと宮藤はカートに乗ってたフライドポテトが入った袋を取って眼鏡を掛けたハルトマンに渡した。

 

宮藤 「あれ?ハルトマンさんメガネなんてかけてましたか?」

 

ハルトマン? 「はい、ずっと掛けてました。」

 

そう言うと後ろから眼鏡を掛けてない、もう1人のハルトマンがやってきた。

 

ハルトマン 「おぉ、美味しそう!」

 

宮藤 「あぁ、こっちのハルトマンさんもどうぞ!」

 

何気なく渡した宮藤が違和感を感じて声を出すと、眼鏡を掛けてないハルトマンが衝撃の言葉をだした。

 

ハルトマン 「あれ?ウルスラじゃん。」

 

ウルスラ 「久しぶりですね、姉様。」

 

ウルスラの言葉に皆驚いていた。唯一事情を知ってるミーナ中佐が説明をしてくれた。

 

ミーナ 「こちらは、ウルスラ・ハルトマン中尉です。エーリカ・ハルトマン中尉の双子の妹よ。」

 

ミーナ 「彼女はジェットストライカーの開発者の1人なの。」

 

ウルスラ 「バルクホルン大尉、今回の件はすいませんでした。ジェットストライカーには致命的な欠陥があったようです。あの機体は本国に持って帰ります。」

 

バルクホルン 「なに、こうして無事だったんだ、問題ないさ。」

 

ウルスラ 「お詫びと言ってはなんですが、じゃがいもを大量に置いていきますね。」

 

そして、ウルスラは格納庫にいたロゼに話しかけた。

 

ウルスラ 「貴方がロゼさんですね、開発部でも噂になっていますよ。姉様と同等以上の実力を持つウイッチらしいですね。」

 

ロゼ 「それ程でもないさ。」

 

ウルスラ 「ミーナ中佐からお聞きしました、ジェットストライカーを使う前に危険性を察知したと、よければ開発部に転属しませんか?推薦状なら私が書きますよ。」

 

ロゼ 「残念ながら私が気づけたのは経験から来た直観的なものだからな。開発に役立つとは思えないし、何より私は闘う為に生まれてきたんだ。闘いから逃げる訳にはいかない。」

 

ウルスラ 「そうですか、残念です。気が変わったら連絡を下さい。何時でも歓迎しますよ。」

 

ロゼ 「まあ、私の剣がダメになったら新しいのを注文するかもしれないな。その時は連絡させてもらうよ」

 

そんな他愛もない話をしながら時間は過ぎていった。

 

 

 

その晩基地から100km以上離れた海上にて、何者かによってネウロイのコアが破壊された。

 

???「なんなのこの怪物は、こっちの世界にきてから、こんなものばかり相手にしているし、そろそろ弾薬とかを補給しないときつくなってきたわね。何処かに軍基地でもあればいいんだけど。」




大変長くなりましたが、ジェット回終了です。
こんなに長く書くのきついもんですな。


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不思議な現象が起きてます!

今回は原作外です。


ジェットストライカーの騒動から数日後の朝、上層部からミーナ中佐の元に1本の連絡が入る。

 

お偉いさん 「ミーナ中佐、ここ最近、海上に現れるネウロイがかなりの頻度でウイッチ以外のものに倒されている事がわかった。その者の特定の為に501で捜索を行って欲しい。」

 

ミーナ 「了解しました。因みに、出現場所や時間は分かりますか?」

 

お偉いさん 「場所はそちらの基地から南に100kmから150km程離れた海上付近で時間帯は主に夜になっている。」

 

ミーナ 「分かりました。早急に調査し原因を突き止めます。」

 

お偉いさん 「頼むよ、その者が味方かもしれないし、第3勢力かは判明しておきたいからね。」

 

ミーナは電話を切ると先程夜間哨戒から戻ってきたサーニャとロゼを司令室に呼び出した。

 

ミーナ 「先程、上層部から夜間哨戒組の貴方達に指令がありました。ここ最近、夜間の海上でウイッチ以外の者がネウロイを撃破しているとの事です。この謎の者の名称は「α」とします。そして今晩の夜間哨戒は無しの予定でしたが、上層部は緊急性を要するとのことで、本日から貴方達2人にはこの者の正体を明らかにしてもらいます。」

 

ロゼ 「今日からやるのは構わないが、対象を発見した場合は捕獲するべきだろうが、生死は問われるのか?」

 

ミーナ 「上層部は対象を敵か味方かを知りたいらしいから極力生きた状態での捕獲を命じます。」

 

ロゼ 「了解した。」

 

サーニャ 「...もし相手が抵抗して、逃げようとしたら?」

 

ミーナ 「その時はロゼさん、貴方の固有魔法を使う時よ。」

 

ロゼ 「了解だ。だが、あれはあまり長く使えない上に使用時は戦闘に参加できなくなる。その時はサーニャ1人に捕獲をお願いするが頼むぞ。」

 

サーニャ 「わかった。でも、ロゼさんの固有魔法って凄く特別なものなんだよね?」

 

ロゼ 「そういえば、まだ教えてなかったな。使う必要になるかもしれないからサーニャだけには教えておいた方がいいだろう。」

 

ミーナ 「そうね、いきなり使ってサーニャさんが混乱しても困るからね。けどサーニャさんこの事は他の人には他言無用よ、たとえ同じ部隊の隊員にもね。」

 

サーニャ 「‎…わかった。」

 

ロゼ 「私の固有魔法は……」

 

ロゼはサーニャの耳元で自分の固有魔法の詳細を明かした。

 

サーニャ 「!そんなにすごい固有魔法なんだ。」

 

ロゼ 「ああ、だからこそ沢山の人に知られる訳にはいかない。特に上層部にはな。だからこそ他言無用で頼む。」

 

ミーナ 「作戦開始は今晩21:00から2人ともそれ迄きちんと休んでなさい。」

 

ロゼ、サーニャ 「了解!」

 

ロゼとサーニャが司令室から廊下に出るとエイラがサーニャ目掛けてこっちに走ってきた。

 

エイラ 「サーニャ今晩は夜間哨戒ないんダロ?今から2人でサウナに入りに行きたいんダナ!」

 

サーニャ 「ちょっと、エイラ待って!」

 

エイラはそう言うとサーニャの腕を掴んでサウナのある所に行こうとするとロゼが止めた

 

エイラ 「なんだよ、お前も入りたいのカ?」

 

ロゼ 「違う、先程、私とサーニャは緊急の夜間哨戒の任務が入った。だから今から部屋で休むんだ。」

 

エイラ 「なっ!そんなの聞いてないんダナ」

 

ロゼ 「だから緊急の任務と言っているだろ、人の話はちゃんと聞け。」

 

サーニャ 「ごめんねエイラ、そういう事だからサウナは1人で入ってきてね。」

 

ロゼ 「そういうことだ、行くぞサーニャ。」

 

サーニャ 「....うん。」

 

そう言うと2人は自室のある方向へ向かっていった。

1人残されたエイラは。

 

エイラ 「サーニャが寝盗られたー!」

 

エイラの叫びは虚しく廊下に響き渡っただけだった。




サーニャを盗られたエイラの運命は如何に!
次回 不思議な現象が起きてます!2
エイラはサーニャを取り戻すことができるのか!


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不思議な現象が起きてます!2

サーニャを盗られたエイラの運命は!今話で語られるのか!(語られません)


日も落ち作戦開始時間30分前にロゼとサーニャの2人は格納庫に来て準備をしていた。

 

ミーナ 「作戦の確認よ。まず、ここから輸送機で90km先の地点まで2人を届けます。そこからサーニャさんの魔法で探知を開始、もしαが現れなくてもネウロイを確認したらもちろん撃破してください。明朝5:00まで索敵を行いそれまでに、αが現れなかったらそのまま近くに待機させてる輸送機で帰投してください。万が一αとの戦闘が苦戦しそうなら私と美緒で出撃するから。なにか質問は?」

 

サーニャ 「大丈夫です。」

 

ロゼ 「問題ないな。」

 

ミーナ 「では2人とも装備の確認をして、出撃準備よ!」

 

サーニャ、ロゼ 「「了解!」」

 

そう言うと2人は武器やストライカーの確認を行い、出撃準備を完了させ、ストライカーを履いた。

 

ミーナ 「2人とも気をつけてね。」

 

サーニャ 「分かりました。」

 

ロゼ 「問題ない。」

 

そして、2人は格納庫を飛び出し、空中で待機してる輸送機に乗り込んだ。

しばらくして、降下地点に付いた2人は輸送機から飛び降りていき、サーニャは探索を開始した。

 

ロゼ 「どうだ?ネウロイか目標はいそうか?」

 

サーニャ 「...ここから、20km離れた所にネウロイの反応あり、それ以外の反応は特に無いわ。」

 

ロゼ 「よし、とりあえずそこに行ってみるか。」

 

2人が移動を開始して、残り10kmを切った所

 

ロゼ 「サイズ次第なら、もう少ししたら見えるかな。」

 

サーニャ 「...!どういう事、ネウロイの反応が消えた。」

 

ロゼ 「ロストしたのか?」

 

サーニャ 「いえ、探知外に行ったんじゃなく、誰かに破壊されたんだと思う。」

 

ロゼ 「もしかしたら、目標が殺ったのかもしれないな。急いで行ってみるぞ。」

 

サーニャ 「うん。」

 

2人が急いでネウロイがいたと思われる場所に着いたが誰もいなかった。

 

ロゼ 「もういないのか、脚が早いヤツめ。近くに目標はいるか?」

 

サーニャ 「探知には引っかかってはいるんだけど、移動速度が速すぎる。私達じゃ追いつけない。」

 

ロゼ 「仕方ない。ミーナ中佐達に報告するか。」

 

ロゼがミーナに報告を入れて、また捜索に戻ろうとしたら、サーニャが海上で何かを見つけてきた。

 

サーニャ 「ねぇ、ロゼさんこの勲章どこのだろう。なんだか見た事ない紋章が書かれてる。」

 

ロゼ 「この勲章は!」

 

サーニャが見せた勲章はロゼにとって、見覚えがあるものだった。

 

サーニャ 「そう言えばこの紋章、ロゼさんが被ってる帽子にも似たのが書かれてる。」

 

ロゼ 「まさか、この世界に来てるのか!確かに私が来てるんだから有り得なくはないが・・・」

 

サーニャ 「ロゼさん?どうかしたの?」

 

ロゼ 「いや、なんでもない。」

 

そう言うと2人は捜索を再開したがその後のロゼは帰投するまで何か独り言を時々言っていたようだ。




ロゼが考えた謎の者の正体とは!情報を待て!


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大きなお風呂が出来ます!

すいません、原作5.6話はカットさせてもらいます!



ロゼとサーニャが謎の者の捜索にを開始して数週間が経ったが初日に勲章が見つかって以来進展がなかった。勲章はミーナ中佐に提出したが、サーニャはあの時のロゼの独り言は報告しなかった。

 

ロゼ 「私としては嬉しいが、よかったのか?報告しなくて。」

 

サーニャ 「...うん。恐らくロゼさんにとって知られたくない事なんだろうと思ったから秘密にしておくね。」

 

ロゼ 「ああ、助かる。」

 

ミーナ中佐への報告が終わり2人が廊下で話していると、宮藤が話しかけてきた。

 

宮藤 「ロゼさん!サーニャちゃんお仕事お疲れ様です。坂本さんから聞いたんですけど、今日のお昼からお風呂が使える様にみたいですよ。一緒に入りに行きませんか?」

 

ロゼ 「ほう、風呂か、昼ごはんを食べる後になら悪くはないな。サーニャはどうだ?」

 

サーニャ 「..私はいいよ。」

 

宮藤からお風呂が使えるようになったとの報告を受け2人とも少なからず楽しみにしていた。

お昼になり昼食を済ませ、坂本さんからお風呂の使用許可が降りた。

ルッキーニが一番乗りで入っていきそれに、宮藤、リーネちゃん、エイラ、ロゼ、サーニャがつづいて入っていき遅れてペリーヌが入った。

 

宮藤 「やっぱり、お風呂は気持ちいね〜」

 

ロゼ 「そうだな、こういう時も悪くない。」

 

サーニャ 「うん。気持ちいね。」

 

宮藤 「あれ?リーネちゃん入らないの?」

 

リーネ 「ううん、入るよ。」

 

リーネちゃんがお風呂に足をつけて湯船に浸かろうとしないのを見て、

エイラ 「何を恥ずかしがってるんだ?」

 

そう言うと、エイラはリーネちゃんが胸を隠す用に使ってたタオルを取り上げたのだ。

 

エイラ 「ほう?リーネ前より大きくなったんダナ。」

 

そしてエイラはリーネちゃんの胸を揉み出したのだ。

 

リーネ 「あっ…///やめてください、エイラさん!」

 

その光景を見てたルッキーニが宮藤の胸を揉み出したが少し残念そうにしていた。

 

ロゼ 「あいつらは何をしてるんだ?」

 

サーニャ 「分からないけど、エイラは後でお仕置ね。」

 

ペリーヌ「全くみなさん、何はしたないことをしてるんですの!」

 

7人とも、久しぶりのお風呂をそれぞれに満喫していたが、その時基地内ではルッキーニが捕まえてた虫型ネウロイが基地内を停電させて回っていた。

そしてその虫は浴室の更衣室にきてリーネちゃんのズボンに入り込んだのだ。

 

ロゼ 「私はもう上がるが、サーニャはどうする?」

 

サーニャ 「...なら私も上がる。エイラは?」

 

エイラ 「私はもう少し浸かっておくんダナ。」

 

サーニャ 「..わかった。お休みなさい。」

 

ロゼとサーニャが風呂から上がり、自室に戻って眠りにつこうとしていた。

 

2人が上がってからしばらくして、5人ともお風呂から上がりだして、服を着ようとしたらズボンを履いたリーネちゃんから悲鳴が聞こえた。

 

宮藤 「どうしたの、リーネちゃん!」

 

リーネ 「ズボンの中に何かいるの。」

 

リーネちゃんが急いでズボンを降ろすと、中から虫型ネウロイが出てきて、次はエイラ目掛けて飛んで行った。

 

エイラ 「全く、虫ぐらいで騒ぐなっ・・・ん?」

 

エイラのズボンの中にも入ってきてエイラもズボンを降ろしたのだ。

 

ペリーヌ 「全く、普段からダラしない生活をしてるからそうなるんですよ。」

 

そう言うペリーヌの中にも虫が入ってきた。

 

宮藤 「ペリーヌさん、今入って行ったよ!」

 

ペリーヌ 「いいえ、何も入ってませんわ!」

 

声を振るえさせながらペリーヌは答えたが、ルッキーニの手によりズボンを降ろされたのだ。

その瞬間、お風呂に入ろうとした坂本さんが更衣室に入ってきたのだ。

 

坂本さん 「どうした、ペリーヌそんな格好して。」

 

自分の尊敬する人に恥ずかしい姿を見られてペリーヌは大声を上げてしまった。

 

ペリーヌから逃げた虫は更衣室の電気を停電させ廊下に出ていった。

虫を走りながら追いかけていると、途中にある部屋からバルクホルンが出てきた。

 

バルクホルン 「お前達!緊急時以外に廊下を走るのは軍規に反するぞ!」

宮藤 「違うんです、虫が!」

 

バルクホルン 「虫ごときでなんだみっともない。」

 

そう言うと次はバルクホルンのズボンの中に入ってきたが、バルクホルンは我慢して、躊躇いもなくズボンを降ろした。

だが、後ろからハルトマンがバルクホルンのお尻に付いた虫目掛けて平手をかましたが直前で虫が逃げてしまった。

 

ハルトマン 「あーあ、逃げちゃった。」

 

バルクホルン 「おい、ハルトマン何をしている!」

 

また虫が逃げ出したが無闇に追っても捕まえられないので不思議な虫について話すために8人はは談話室に来ていた。

 

坂本さん 「確認した所、基地の至る所で停電が起きているようだ。原因は恐らくお前たちのズボンに入ってた虫だろうな。」

 

ルッキーニ 「あれは、私が捕まえた虫なんだよ!」

 

坂本さん 「とにかく、あの虫を早急に退治せんとな。」

 

そう言うと談話室にシャーリーがなにか機械を持って入ってきた。

シャーリー 「お困りなら、私が作った特殊な電波を飛ばすこの探知機で探してみるか?」

 

そう言うとシャーリーはスイッチを入れ探知を始める。すると宮藤の前で反応が強くなっていたのだ。

シャーリー 「宮藤、お前の所にいるな。」

 

宮藤 「ええ!そんな!...ン"ッッッ」

 

宮藤のズボンに入った事を確認したら宮藤が全力で室内を走るが皆に通せんぼされて進めず、手をお尻に当てていたためバランスが崩れてシャーリーに倒れ込んでしまったのだ。

虫はまたズボンから出るとシャーリーの機械を破壊してしまい、また逃げ出したのでみんなが追いかける中エイラは1人なにか思いつたように自室に向かったのだ。

 



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大きなお風呂が出来ます!2

エイラは自分の部屋に行き、棚からダウジングの道具を取り出した。

 

エイラ 「これなら、電気なんて使わずにいけるな。」

 

そしたら、早速反応がありエイラは反応のある所に徐々に近づいていき、サーニャとロゼの部屋に着いた。

 

エイラ 「なっ!ここにいるのか?」

 

エイラは寝ている2人を起こさないように物音を立てず部屋に入り探索を続けるとサーニャの方に反応があった。

 

エイラ 「いや、サーニャの奥にいるのかもしれないんダナ。」

 

だが、サーニャに近づく程反応が強くなり、最後はサーニャのズボンを示したのだ。

 

エイラ 「ごめん、サーニャ!」

 

覚悟を決めてエイラはサーニャのズボンを降ろした。 がそのタイミングでサーニャの目が覚めてエイラと目が合ってしまった。

 

サーニャ 「エイラ...最低!」

 

そう言うとサーニャはエイラに全力で平手を浴びせた。

 

ロゼ「なんだ?うるさいな。」

 

平手の音でロゼも目が覚めたようだ。

 

サーニャ 「...エイラが私にセクハラしてきた。」

 

ロゼ 「エイラ、お前は少し自重しろ。寝てる人のズボンをいきなり降ろすなんて。」

 

エイラ 「違うんダナ、この部屋に虫型のネウロイがいる反応があったからきたんダナ。」

 

ロゼ 「なに?サーニャ場所は分かるか?」

 

サーニャは魔法を使いどこにネウロイがいるかを捜索しだした。

 

サーニャ 「...基地内に小さいのが一体と外に中型が一体いる。」

 

ロゼ 「わかった。今すぐミーナ中佐に報告だな。」

 

サーニャ 「うん!」

 

2人は身嗜みを軽く整え部屋から出ていき、遅れてエイラが追いかけていった。

 

エイラ 「おい、2人とも待てよ!」

 

3人は司令室に着いたがミーナ中佐がいない事に気づいた。

 

ロゼ 「何処かに用事があるのか?仕方ない坂本少佐に伝えよう。」

 

その頃ミーナ中佐は書類仕事を終えて1人でお風呂に入っていたのだ。

 

ロゼ 「坂本少佐、サーニャの魔法によると、基地内に小型が一体、外に中型が一体いるようだ。ミーナ中佐は今どこかに行っているようだ。」

 

坂本さん 「なに?わかった。バルクホルン、ハルトマンお前達2人は外にいるネウロイを叩け、残りは私と一緒に虫型のネウロイを探し出すぞ。」

 

皆 「了解!」

 

捜索の前に坂本少佐は高台に登り外にいるネウロイにコアがあるかを調べに行った。

 

坂本さん 「バルクホルン、ハルトマン。外のネウロイにコアは確認できないが、破壊は頼むぞ。」

 

バルクホルン 「ああ、了解!そっちも頼んだぞ。」

 

バルクホルンとハルトマンの2人は格納庫から飛び出しネウロイのいる場所に向かった。

 

基地に残ったほかの隊員はサーニャの魔法を使いどこにネウロイがいるかを捜索し、お風呂場の前に着いた。

 

その時ミーナ中佐のズボンの中に入り込みそのズボンをミーナ中佐が履いた時に坂本少佐を筆頭に入ってき、ルッキーニがミーナ中佐のズボンを勢いよく下げ、坂本少佐が魔眼でコアの有無を確認した。

 

坂本さん 「見えたぞ!」

 

坂本少佐に恥ずかしい姿を見られたと勘違いしたミーナ中佐はルッキーニが下げたズボンを勢いよく上げた。その時勢いよく上げすぎたおかげでズボンの中にいるネウロイが撃破されたのだ。

 

サーニャ 「...あ、ネウロイどっちも消えた。」

 

坂本さん 「さすがミーナだな!」

 

ミーナ 「ええ?なんの事、今ネウロイがいたの?」

 

事情が分からないミーナ中佐1人だけが慌てていた。

 

ロゼ 「だが、ミーナ中佐これで、撃墜数が200機に到達したんじゃないか?」

 

ロゼは今朝坂本少佐とミーナ中佐が話していた事を少し聞いておりミーナ中佐は撃墜数が199機で止まっており、あと一機落とせば勲章が授与されるとの事だった。

 

坂本さん 「ハッハッハ!良かったじゃないかミーナ!」

 

ミーナ 「なんだかあまり嬉しくないわね。」

 

お風呂場では皆、笑っていた。

後日ミーナ中佐の元に柏葉付騎士鉄十字賞が額縁に入って届いたが、勲章の後ろにズボンを象ったと思われる形の物が置かれてた。




柏葉付騎士鉄十字賞がどのくらいで授与されるかわからないですが、名前がかっこよかったので出しました!


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謎の者の正体が分かりました!

ミーナ中佐の200機撃墜から数日後の夜、この日もロゼとサーニャの2人は謎の者の正体を突き止める為夜間哨戒をしていた。

 

ロゼ 「初日以降全然手がかり所か現れさえしないな。」

 

サーニャ 「...そうだね、一応今日もまた何も無いと一旦この任務は中断になるけど、いいの?目標はもしかしたらロゼさんの知り合いなんだよ?」

 

ロゼ 「確かにそうかもしれないな。だがなんの問題もない。私は何があっても任務を優先するさ。」

 

ロゼはそう言ったが、内心は凄く心配であったのだ、捕獲対象が元の世界の相棒かもしれないからだ。

 

サーニャ 「!ネウロイを発見、距離は10kmも離れてません、サイズは恐らく小型だと思います。」

 

ロゼ 「小型ならすぐ終わりそうだな、向かうか。」

 

2人は現場に急行し目視でネウロイを確認した。

 

サーニャ 「このネウロイ以外に別の物体が近づいてきてます。捕獲対象かもしれません。」

 

ロゼ 「ならば、そいつと交戦になる前に終わらせてしまうか。いつものように私がネウロイに近づくから援護を頼む。」

 

サーニャ 「了解!」

 

ロゼが剣を抜きネウロイに近づいていく。その後方からサーニャがフリーガーハマーを使い、ネウロイの気を引いてロゼが近づきやすいようにしている。小型という事もありネウロイ自体は直ぐに討伐できた。

 

ロゼ 「サーニャ、もうひとつの物体はどうなってる。」

 

サーニャ 「依然、こちらに接近中、後3分もしない内に接触します。」

 

ロゼ 「わかった、今のうちに態勢を整えるか。」

 

3分後、こちらに近づく影が見えた。

 

ロゼ 「来たか。」

 

2人は各々武器を構えた。が近づいてくる標的を見てサーニャはフリーガーハマーを打とうとしたが、逆にロゼは武器を降ろしてしまった。

 

サーニャ 「ロゼさん?標的が近づいてきます!」

 

ロゼ 「まて、サーニャ。あいつは・・・」

 

ロゼが声を振り絞って出し、標的に近づいて行った。

 

??? 「ロゼ!やっぱりこっちに来ていたの!」

 

標的がロゼに話しかけてきた。

 

ロゼ 「ああ、この間、海上でお前に渡した私の勲章を見つけたからな。もしかしたらと思ってたんだ。レイ。」

 

レイ 「再会出来て良かった。さあ、こんな気味悪い世界から出て、早く元の世界に帰ろうよ!」

 

ロゼがレイと呼ぶ人物がロゼの腕を引っ張ろうとすると蚊帳の外になりかけていたサーニャが話しかけた。

 

サーニャ 「待って、レイさんだっけ?貴方には上層部から捕獲命令が出てるの。」

 

ロゼ 「ああ、そういえばそうだったな。だがサーニャ、こいつは私の姉であり、相棒なんだ。頼む捕獲はやめてくれないか?」

 

ロゼが頭を下げサーニャにお願いした。

 

サーニャ 「...私は構わないけど、見逃したとなると上層部は納得しないと思う。」

 

ロゼ 「確かにそうかもしれない。ならば一旦基地に一緒に行ってミーナ中佐にお願いして、匿ってもらうか。」

 

サーニャ 「確かに、ミーナ中佐なら納得してもらえるかも。」

 

軍隊に入っているような事を話したロゼとサーニャの会話を聞きレイは驚いていた。

 

レイ 「え?ロゼは今軍隊に入ってるの?」

 

ロゼ 「ああ、この世界に来て直ぐにお前が今まで倒してきたネウロイに襲われてな、倒して直ぐにこの世界の軍人に見つかってな、有無を言わせず入隊する事になったんだ。」

 

ロゼとレイがこの世界じゃない所から来たと聞いて今度はサーニャが驚いた。

 

サーニャ 「え!ロゼさんとレイさんはこの世界の人じゃないの?」

 

ロゼ 「そう言えば言ってなかったな。頃合いだろうから基地に帰ったからみんなに話す事にするか。」

 

ロゼ 「そうだレイ、私達は任務で捕獲を命じられている。そして、帰投する時に航空機を使う。レイを拘束していないと航空機のパイロットに不審がられるから今からロープで軽く拘束させてもらう。」

 

レイ 「ええ。私は問題ないわ。」

 

ロゼがレイをロープで拘束すると、ロゼとサーニャは航空機に連絡を入れて、迎えに来てもらい、基地に帰投した。

 

サーニャ 「...レイさん、あそこが私達の基地なの。そろそろ皆が起きる頃だからミーナ中佐には連絡を入れておくね。」

 

ロゼ 「そうだな、連絡を入れておかないと、いきなり上層部に連絡を入れられそうだな。」

 

サーニャはインカムを使いミーナ中佐に連絡を入れた。

サーニャ 「ミーナ中佐、本日目標のαを捕獲しました。ですが、隊の皆に話があるとの事なので、上層部への報告は待って貰えますか?」

 

ミーナ 「そう、よくやったわね。隊の皆には会議室に集まるように招集を掛けておくわね。貴方達も基地に戻り次第、捕獲した人物と一緒に会議室に来なさい。」

 

サーニャ 「了解しました。」

 

通信が終わると、3人は海上で航空機を降りて基地に向かって飛んで行った。




ようやく、レイを出すことが出来たな。さあ、ここからどう進めるかな。


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全てを明かします。

今話は主にレイとロゼ2人の回になりそうです。
因みに()←は心の中の言葉で実際に声に出してません。


ロゼとサーニャが基地に帰投し、レイの拘束を外してから基地内にある会議室に向かうと入口にミーナ中佐と坂本少佐が待っていた。

 

サーニャ 「ミーナ中佐、坂本少佐。連れてきました。」

 

ミーナ 「ありがとう。取り敢えず中に入りなさい。皆もう待っているから。話はそれからです。」

 

5人とも会議室に入っていったが、事情知らない他の隊員は奇異な視線をレイに向けていた。

 

ミーナ 「みんな、朝早くに集まってくれてありがとうね。いきなりだけど、本題にはいらせてもらうわね。ここにいる人物は軍隊に所属はしていないけど最近、ネウロイの討伐を行っていた人で上層部からは敵か味方かを知りたいため捕獲をし上層部に出頭させるようにと命令がありました。そして昨夜、ロゼさんとサーニャさんの2人が捕獲して今ここにいます。」

 

バルクホルン 「なら、早く上層部に引き渡せばいいだろう、なぜこの場に連れてきたんだ?」

 

ミーナ 「サーニャさんからの連絡で彼女が話をさせて欲しいとの事だったので、こうして話し合いの場を設けました。では早速話してもらうわね。」

 

レイ 「先ずは、このような場を設けてもらいありがとうございます。簡潔に言いますと、私とここにいるロゼはこの世界ではない別の世界から来ました。」

 

皆 「別の世界!?」

 

レイの言葉を聞いて、全隊員が驚いた。

 

レイ 「私とロゼは元の世界でも軍隊に所属しており、その所属軍隊で私達は戦闘兵器として開発されて、そこでとある列強諸国との戦いに駆り出されていました。しかし、ある日の戦いの最中にいきなり、空中に大きな穴が出現し私とロゼはその穴に吸い込まれてしまい、穴から出たらこの世界にやって来てました。最初は穴に戻ろうと思ったのですが、行動に移そうとした時点で穴が塞がってしまいました。更に穴から出た時点で私とロゼは離れ離れになってしまい、私はロゼを探そうと必死に空を飛んでいたら謎の飛行物体、貴方達が言うネウロイと遭遇してしまい、討伐をしながらロゼを探していました。そして、昨晩ようやく再会できたんです。」

 

レイの話を聞いて違いはあれど、各々驚いていた中、ハルトマンが疑問を投げかけた。

 

ハルトマン 「じゃあ2人は人間じゃなくてロボットって事になるの?」

 

ロゼ 「確かに私達は人間ではないし、実の所はストライカーを使わずとも空を飛ぶことも出来るが、体内は本物の人間と同じ様に作られている。言わば人造人間みたいなものだな。だからこうして、普通に話せてるし、怪我を負えば血も出る。だが、なぜ本物の人間でない私の身体に魔力があるのかは分からない。もしかしたら同じように作られたレイにも魔力があるかもしれないな。」

 

ミーナ 「確かにこの事は上層部に報告しない方がいいわね。もししていたら貴方達2人とも捕らえられて、実験台にされかねないわね。」

 

そして、ミーナ中佐が命令口調になり

 

ミーナ 「皆さん!この事は501部隊内の秘密とし箝口令を敷きます。破ったものには重い処分を降すものとします。」

 

501全員 「了解!」

 

ミーナ中佐の言葉に隊員全員が了承した。

 

ミーナ 「取り敢えず、レイさん貴方の事は捕獲ではなく、撃墜したと上に報告させて貰います。そして、貴方に部屋は与えますが貴方は存在しない人物なのでこちらからの指示が無い時や緊急時以外は部屋の外を出歩かないようしてください。食事は部屋に届けさせます。もし破るようでしたら貴方を問答無用で上層部に引き渡します。これが私にできる最大の処置です。」

 

レイ 「寛大な処置ありがとうございます。」

 

レイがミーナ中佐に頭を下げると、ミーナ中佐の口調が軽くなった。

 

ミーナ 「さあ、この話はこれでお終いよ、朝早くから付き合わせてごめんなさい。今から朝ご飯にしましょう。私が腕に寄りをかけて作るから。」

 

殆どの隊員が絶望の顔をしているが、何も知らないレイだけは嬉しそうだった。

 

レイ 「おお!私は殆どレーションしか食べた事ないので誰かの手料理を食べるのは久しぶりです!」

 

ミーナ 「あら、ロゼさんの入隊した日を思い出すわね。あの時のロゼさんも今のレイさんと同じ事を言っていたから。なら私、もっと頑張るわね。」

 

レイがウキウキでミーナ中佐と話してると、ほかの隊員は急いで宮藤とリーネちゃんを厨房に向かわせた。

 

バルクホルン 「中佐!本日は宮藤とリーネの2人で調理を行うとの事です!」

 

ハルトマン 「そうです!なので中佐は上層部への報告をお願いします!」

 

ミーナ 「あらそう?なら私の手料理はまた今度にしようかしら。じゃあ私は上層部へ報告を入れるわね。あ!ロゼさんサーニャさん。貴方達2人は上層部へ提出するための報告書を書いておきなさい。内容は2人で擦り合わせながら撃墜したという事を書いておくのよ。」

 

ミーナ中佐から報告書の偽造しなさいと言う事を聞いて、2人は軽く笑いながら返事をした。

 

ロゼ サーニャ 「「了解!!」」

 

ミーナ 「あ!レイさんの部屋は誰と一緒にしようかしら。」

 

ミーナ中佐がレイの部屋割りを考えてるとエイラが意見を出てきた。

 

エイラ 「私にいい考えがあるんダナ、先ずは私がサーニャの部屋に行って、私がいた部屋にレイとサーニャの部屋にいるロゼを入れれば良いんダナ。これが私が予知で見えた良い未来にする為の部屋割りなんダナ」

 

エイラの私欲しか考えてない部屋割りにロゼが反論した。

 

ロゼ 「全く、お前はまだそんな事を言っているのか?私とサーニャは夜間哨戒の都合上この部屋割りになっているんだ、それを崩すという事はミーナ中佐の考えた任務形態に文句があるのか?」

 

エイラ 「いや、違うんダナ。ロゼにとっての相棒のレイが来たんなら2人が一緒になった方が良いと思っただけダナ。決して私がサーニャと2人きりになりたいなんて言ってないんダナ。」

 

サーニャ 「...エイラ、またロゼさんと喧嘩してるの?ロゼさんはとてもいい人なんだよ。夜間哨戒中にネウロイが現れても自分の事より私の事を気にかけてくれるし、朝寝る前いつも私の身体の事で気を使って優しくしてもらってるの。」

 

サーニャの発言を聞いてエイラは何を思ったのかこの世の終わりみたいな顔をしてロゼに尋ねた。

 

エイラ 「は?お前サーニャとネタノカ?」

 

ロゼ 「?何を言っている同室なんだから毎日一緒に寝てるに決まっているだろ?」

 

エイラ 「ワタシだってしたことないんダゾ!」

 

サーニャ 「...エイラ!喧嘩はダメ!喧嘩をするエイラなんか私、大嫌い!」

 

サーニャの大嫌いという言葉を聞いて更に絶望するエイラであった。

 

エイラ 「っっっ!分かったんダナサーニャ、部屋の件は諦めるんダナ。」

 

サーニャ 「...うんエイラ分かってくれてありがとう。」

 

ミーナ 「ええと、話は終わったかしら?じゃあ、レイさんの部屋はエイラさんの所でいいですか?」

 

ミーナ中佐がそう提案すると、

 

レイ 「私は誰の部屋でも問題ありません、匿ってもらえるだけでも助かります。」

 

エイラ 「うう、分かったんダナ。」

 

部屋割りでかなり揉めていたのか会議室に宮藤とリーネちゃんが来た。

 

宮藤 「みなさーん、朝ごはん出来たので、ここに持ってきちゃったのでここで食べませんかー?」

 

ミーナ 「あら、もう出来たの?そうね今日ぐらいはここで皆で食べましょう。」

 

ミーナ中佐が言うと宮藤とリーネちゃんはカートに乗せたご飯を皆に配り出した。

 

宮藤 「はいレイさん、朝ご飯をどうぞ」

 

宮藤は朝ごはんが乗ったお盆をレイに渡した。

 

レイ 「いや、私は自室で食べると決まりが・・・」

 

ミーナ 「この時間だけは許可してあげるからここで食べていきなさい。」

 

レイ 「ありがとうございます。なら、此処で頂くとします。」

 

皆の元に食事が行き渡り、各々食べ出して、レイが1口目を食べると驚きを隠せないでいた。

 

レイ 「この料理とても美味しいです。誰かの手料理を食べるなんて久しぶりです。」

 

レイが感激してると宮藤が笑いながら答える。

 

宮藤 「最初に見たロゼさんの反応とほとんど同じ反応ですね。」

 

シャーリー 「そう言えばそうだったなー。なんか懐かしく感じるな〜。」

 

みんながロゼの入隊初日を思い出しながら話しているといきなりレイが泣き出したのだ。

 

宮藤 「え!なにか苦手な物でも入ってましたか?」

 

宮藤が慌てて聞くとレイは首を横に振った。

 

レイ 「いや、違うんです。こんなに大勢で楽しく食事を取るのは初めてでして、あっちの世界では時間のある時に1人でレーションを食べる生活でしたので。」

 

ロゼ 「そういえばそうだったな。だがここにいる間は宮藤の美味しい料理が食べられるからな。」

 

レイとロゼが元の世界の事を思い出して、いつ終わるか分からないがな、今ある幸せを噛みしめていた。




長くなった〜。こんな長文書くのは頭が疲れるから偶にしかしたくないな。
(常に長文書いてる人は凄いな)


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飛べなくなりました!

前回出てきたレイですが、基本自室待機の為殆ど出てくる事はありません。



レイが基地に来てから数日後、この日は宮藤、リーネ、ロゼの3人で戦闘訓練をする事になり、先ずは、宮藤がペイント銃をロゼは坂本少佐が使っている木刀を使い2人で模擬戦を行った。

 

ロゼ 「悪いが宮藤、相手が誰だろうと戦いでは負けるつもりは毛頭ない。」

 

宮藤 「私もです。たとえ相手がロゼさんで私より強くても負けません!」

 

リーネ 「2人とも用意はいい?訓練始め!」

 

一定の距離をとった2人はリーネちゃんの合図で訓練を開始した。ロゼは木刀の為、宮藤に接近を試みるが、宮藤は後方に下がりつつ射撃を行っており、思うように距離を縮めれずにいた。少しの間近郊状態が続いたが宮藤が距離をとろうとしたのかロゼから背を向け移動をした。好機と思ったロゼは宮藤よりスピードを出して接近を試みて、木刀の間合いあと少しに届いたのだ。

 

ロゼ 「背を向けたのが間違えだったな。貰ったぞ!」

 

ロゼは木刀を宮藤に当てようとしたが、宮藤がいきなり上昇し円を描きながらロゼの背後に着いたのだ。

 

ロゼ 「しまった!」

 

宮藤 「ロゼさん、頂きました!」

 

宮藤がペイント弾を発射しようとするといきなり宮藤の体制が崩れペイント弾は1発もロゼには当たらなかった。

 

ロゼ 「どうした宮藤詰めが甘いぞ!悪いが貰った!」

 

そう言うとロゼは体を反転させて、宮藤を木刀で斬りつけた。

 

リーネ 「勝負ありです!」

 

ロゼ 「全く、私の背後をとったのは凄いが、最後に油断するのは気が緩んでる証拠だな。あと2戦は油断なんかするんじゃないぞ。」

 

宮藤 「うん、ごめんなさい。」

 

だがあとの2戦ともロゼの圧勝と言っていい結果で終わった。

 

リーネ 「そこまで、勝者はロゼさんです。」

 

リーネ 「どうしたの芳佳ちゃん、ここまで惨敗なんて珍しいよ。」

 

ロゼ 「たしかにな宮藤、お前らしくないぞ。それとも訓練は手を抜く気か?訓練で本気を出さないで、実戦を戦い抜けるはずないぞ!」

 

宮藤 「いや、そんなつもりは。」

 

ロゼ 「今のお前と訓練をしてもつまらないな。これなら哨戒任務を入れた方がマシだったよ。」

 

ロゼはそう言うと格納庫に戻って行った。ロゼが格納庫に戻るとさっきの模擬戦を見てた坂本少佐が尋ねてきた。

 

坂本さん 「ロゼ、今日の宮藤はお前から見てどう思う。」

 

ロゼ 「ただの不調とは考えにくいかもな。模擬戦中、所々で上手く飛べなくなっているようだしさっきの模擬戦も1戦目で宮藤がバランスを崩してなかったら私が負けていただろうからな。これは推測だが宮藤自身の魔法力かストライカーに何かしらの理由があるのかもな。」

 

坂本さん 「そうか、教えてくれてありがとうな。」

 

ロゼ 「なに、同じ仲間だ。それにもし大きな戦闘が起きたら1人いないだけで局面が最悪になるかもしれない。そんな事態を避けるためにはトラブルは早めに解決しておくに限るさ。」

 

坂本さん 「そうだな、念の為ストライカーの点検と宮藤の健康診断でも行うとするか。」

 

坂本少佐がそう言うと上空にいる宮藤を呼び出して、ストライカーを整備士の所に持っていくようにいい、その後医務室で健康診断を受けるように言った。

 

軍医 「心身共々理想的な健康体ね。問題は全くないわね。」

 

坂本さん 「そうですか。」

 

軍医さんがそう言うと坂本少佐は納得してないようだった。

 

宮藤 「ありがとうございます。でもいきなり健康診断なんてどうしたんですか?」

 

坂本さん 「なに、部下の健康管理は上官の役目だからな。」

 

そう言うと医務室にリーネちゃんがやって来た。

 

リーネ 「芳佳ちゃん、何処か具合でも悪いの?」

 

宮藤 「違うよ、ただの健康診断なんだって、何処にも問題はなかったよ。」

 

宮藤がそう言うといきなり背後からバルクホルンの声がした。

 

バルクホルン 「何も問題ないだと?なら尚のこと問題だな。」

 

坂本さん 「バルクホルン!いつからいたんだ。」

 

バルクホルン 「宮藤、お前が上手く飛べないのはロゼから聞いている。原因が分かるまでお前は戦闘に出る事は許さないぞ。」

 

リーネ 「え?芳佳ちゃん、上手く飛べないの?」

 

宮藤 「そんな!私は飛べます!」

 

バルクホルン 「これは上官命令だ!」

 

宮藤 「...分かりました。」

 

宮藤はバルクホルンの言葉を聞いて、医務室から出ていった。

その日の夜宮藤は1人、格納庫で箒に跨って飛ぶ練習をしていたが上手く飛べずにいる中、今日の夜間哨戒に出るサーニャとエイラが格納庫に来ていた。

 

サーニャ 「...芳佳ちゃん、こんな時間に何してるの?」

 

宮藤 「サーニャちゃん、エイラさん・・・ねぇ、2人はいきなり飛べなくなった事ってある?」

 

サーニャ 「...芳佳ちゃん飛べなくなったの?」

 

エイラ 「そうなのか宮藤?」

 

2人が宮藤の発言からそう捉えると宮藤は首を横に振った。

 

宮藤 「ううん、飛べなくなったわけじゃないの。ただ、今までのように上手く飛べなくなったの。」

 

サーニャ 「...そうなんだ、魔法の方は使えるの?」

 

宮藤 「うん、魔法は逆に調子が良いくらいなんだ。」

 

エイラ 「そうか、なら魔法力が失われたわけじゃないんダナ。まぁ、しっかり食べて、しっかり寝て疲れを取ったら意外と飛べるようになっているかもナ」

 

宮藤 「ありがとう、2人とも少し元気になったよ。」

 

宮藤は格納庫から出ていき自分の部屋に戻って行った。

翌日501部隊の皆は会議室に集められていた。

 

ミーナ 「上層部からの連絡によりますと、明日ロマーニャ地域の戦力強化のため扶桑より大和を旗艦とした扶桑艦隊が到着します。」

 

坂本さん 「ようやく、来たか。」

 

ミーナ 「そうね、これで局面がいい方向に変わってくれたらいいんだけど。」

 

ミーナ中佐がそう言うと会議室の電話が鳴り出した。

 

ミーナ 「はい、こちらミーナ。」

 

ミーナ中佐が電話に出ると衝撃の言葉が聞こえてた。

 

ミーナ 「大和で事故ですって!分かりました至急衛生兵を派遣します。」

 

ミーナ 「ただいま大和の艦内で爆発事故がおこり、怪我人多数とのこで、衛生兵を派遣して欲しいとの連絡がありました。」

 

ミーナ中佐がそう言うと宮藤が真っ先に手を挙げた。

 

宮藤 「私に行かせて下さい!戦闘は出来なくても、飛んだり、回復魔法は使うことが出来ます!お願いします。」

 

宮藤が頭を下げて、お願いするとリーネちゃんも手を挙げてきた。

 

リーネ 「私も行かせて下さい!私は回復魔法は使えなくても、包帯を巻くことは出来ます!」

 

リーネの立候補の後ミーナ中佐は少し考えて決断した。

 

ミーナ 「分かりました。怪我人の手当は貴方達2人にお願いします。ですが、万が一宮藤さんが急に飛べなくなった時の為を考えて、ロゼさん。あなたにもついて行って貰います。いいですか?」

 

ロゼ 「ああ、問題ない。」

 

宮藤 「ありがとうロゼさん。」

 

ミーナ 「決まりね、3人とも急いで準備して出発してください!」

 

宮藤、リーネ、ロゼ 「「「了解!」」」

 

3人は会議室を出て格納庫に向かった。



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新しいストライカー履きます!

3人が戦艦大和に向かってる時も宮藤は何度かバランスを崩しかけていた。

 

ロゼ 「大丈夫か?宮藤。」

 

宮藤 「うん、まだ大丈夫だよ。」

 

3人は少し時間がかかったが大和がある海上に到着し、大和の格納庫に降り立った。

 

ロゼ 「私は医療関係の事はさっぱり分からないからな、ここで待っている。」

 

ロゼがそう言うと宮藤とリーネちゃんは医務室に走って向かった。医務室に着くとそこには10人以上もの怪我人がいた。

 

乗組員 「宮藤さんとリネットさんですね、ありがとうございます。怪我人はここにいる者で全員ですが、重症患者が何人かいて、此処ではこれ以上処置ができません。」

 

宮藤 「分かりました。任せてください。」

 

宮藤は目の前にいた重症患者に治癒魔法を使って治療を始めた

乗組員 「凄い、これが噂に聞いていた宮藤さんの治癒魔法か。」

 

乗組員が驚いていると1人目の治療が終わったようだ。

 

宮藤 「リーネちゃん、この人に包帯をお願い。」

 

リーネ 「うん、わかった。」

 

宮藤は次々と怪我人を治療していき最終的に13人もの怪我人を治療したのだ。

 

乗組員 「2人のおかげでみんなが無事に助かりました。本当にありがとうございます。」

 

リーネ 「良かったね、芳佳ちゃん!」

 

宮藤 「うん!」

 

その頃ロゼは格納庫から大和の前方甲板に出て海の向こうを見ていた。

 

ロゼ 「なんだか、嫌な予感がするな。まさかこんな所までにネウロイが出現するなんて勘弁して欲しいがな。」

 

ロゼがそう呟いているとネウロイの出現を知らせるサイレンが鳴り響いた。

 

ロゼ 「くそ!予感が当たるなんてな。リーネを呼び戻して、出撃するか。」

 

ロゼ 「艦長、こちらロゼ、ネウロイのサイズは分かるか?」

 

ロゼはインカムを使い、大和の艦長に問いかけた。

 

艦長 「ロゼさんか、報告によるとサイズは大型との事だ。」

 

ロゼ 「わかった、ありがとう。(ちっ、よりにもよって大型ネウロイか、私とリーネの2人で撃墜出来るか不安だ。)」

 

ロゼは心の中でボヤきながら、医務室に向かおうとすると、ちょうど2人とも格納庫に着いたのだ。

 

ロゼ 「タイミングが良いな、リーネ出撃するぞ。」

 

リーネ 「はい!」

 

2人はストライカーを履き、魔法陣を展開すると宮藤もストライカーを履き魔法陣を展開しだした。

 

宮藤 「私も行きます!」

 

ロゼ 「お前はダメだ、ここに来るまでも飛行は不安定になる一方だった。そんなお前を出したらいくらシールドが優れているお前でも落とされるぞ。」

 

宮藤 「それでも、私は行かなくちゃいけないんです!」

 

宮藤がストライカーの回転数を上げると、上手く回転数が上がらず止まってしまった。宮藤がもう一度魔法力を込めるが結果は同じだった。

 

ロゼ 「それでは、飛ぶことすら出来ないな。そこで待ってろ、直ぐに終わらせてやる。」

 

リーネ 「ごめんね芳佳ちゃん、先に行くね!」

 

2人は宮藤を置いて、格納庫から飛び出していき、ネウロイを視認したらネウロイは大和の隣にいた高雄にビームを打って轟沈寸前だった。

 

ロゼ 「不味いな、あれではいい的な上にあと一撃受けたら沈んでしまうぞ。リーネお前はシールドで艦隊を守ってくれ私が攻め込む。」

 

リーネ 「了解!」

 

リーネはそう応えるとネウロイのビームをシールドで防ぎ出して、ロゼはネウロイに接近しながらインカムで大和の艦長に話しかけた。

 

ロゼ 「大和の艦長聞こえるか?ここは私とリーネで時間を稼ぐ、急いで退避してくれ。大型を2人でとなるとそこまで時間を稼げる保証はないから急いでくれ。」

 

大和の艦長 「すまないが、あとは頼む。全艦取り舵いっぱい!ネウロイの射程圏外に出るぞ!」

 

艦長の指示で艦隊は180°向きを変えてネウロイから遠ざかっていく。

 

ロゼ 「何とかなりそうだな。さて直ぐに破壊してやる!」

 

ロゼはネウロイに近づき愛剣を振りネウロイの装甲を剥がそうとしたが、剣は弾かれてしまった。

 

ロゼ 「なっ!こいつ硬すぎるぞ!」

 

リーネ 「ロゼさん大丈夫ですか?」

 

ロゼの剣が弾かれた様子を見てたリーネちゃんが問いかけてきた。

 

ロゼ 「問題ない。この位ピンチに入らないよ。それよりお前は艦隊が下がりきるまでシールドに専念して欲しい。」

 

2人が苦戦している様子を宮藤は甲板から見ていた

 

宮藤 「このままじゃ2人ともやられちゃう!」

 

宮藤はもう一度ストライカーを履き発進を試みたが飛ぶ事は出来なかった。

 

艦隊はネウロイから遠ざかったが2人はかなり消耗していた。

 

リーネ 「良かった、何とか逃げ切れたみたいだね。」

 

ロゼ 「ああ、そうだな。だがこいつとてもじゃないが装甲が硬いぞ。私の剣でもダメージが入っているようにはみえないな。こんなネウロイは初めてだ。(このままじゃ固有魔法を使う羽目になりそうだな。だが今使ったら確実に扶桑艦隊から報告がいってしまうから使う訳にはいかない。)このまま基地からミーナ中佐達が来るまで時間稼ぎに徹しよう。消耗した私達じゃこいつの装甲を破るなんて不可能に近い。」

 

リーネ 「うん。ミーナ中佐達がここに到着するまでの時間は約15分か。大丈夫かな。」

 

ロゼ 「やってみるしかないな。」

 

その頃宮藤は格納庫で涙を流していた。

 

宮藤 「ごめんなさい、お父さん。私約束守れなくなった。誰も守れなくなったの。」

 

その時宮藤の頭の中に宮藤のお父さんの声が聞こえてきて、格納庫の地下から見た事ないストライカーユニットが出てきた。宮藤はそれを見てなんの迷いもなくストライカーユニットを履いて、発進の用意をした。

甲板に出て発進しようとすると、大和の艦長からその機体はテストが済んでないと言われたが宮藤は無視して巨大な魔法陣を展開して発進した。

 

宮藤 「凄い、これがお父さんの考えた私の新しいストライカーユニット!」

 

宮藤はさっきまでと違い、安定して飛べるようになっていた。宮藤は2人がいる場所に急行した。

2人はかなりの消耗具合に比べネウロイはほぼ無傷だった。

 

ロゼ 「不味いな、私はまだ大丈夫だが、リーネの魔法力は殆ど限界だぞ。おいリーネお前は後退しろ。後は私一人で時間を稼ぐ!」

 

リーネ 「嫌です!私も最後まで戦います!」

 

そう話してるとネウロイがリーネちゃん目掛けてビームを打ってきてリーネちゃんはシールドを貼って防ぐが途中でシールドが保てず割れてしまい力を使い切ったリーネちゃんは海に落ちていった。

 

ロゼ 「くそ、あのバカ魔法力切れを起こしたな。」

 

ロゼがリーネちゃんを海に落ちる前に拾いに行こうとするが、ロゼが間に合わないと思った時、大和に残ったはずの宮藤がリーネちゃんを直前で助けたのだ。

 

ロゼ 「宮藤!お前飛べるようになったのか?」

 

宮藤 「うん。だけどその話はこのネウロイを倒してからだね。」

 

ロゼ 「だが、このネウロイはバカみたいに硬いぞ。私の剣で何回切ろうとコアまで辿り着くことすら出来なかったからな。後5分もすれば501の皆が来てくれるはずだからそれ迄時間を稼ぐぞ。」

 

宮藤 「大丈夫だよ。見てて。」

 

そう言うと宮藤はリーネちゃんをロゼに預けて、シールドを広げネウロイの真正面に飛び込んで行った。

 

ロゼ (真正面から迎え撃つ気か?無茶だ。)

 

ロゼがそう思ってると宮藤の張ったシールドがネウロイの装甲を貫き宮藤はネウロイの中に入り込みその中で銃を乱射しコアを破壊した。

 

ロゼ 「なんて力技だ。」

 

ロゼも驚きながら関心していた。

 

501の面々は遠目からネウロイの破壊を確認しており、坂本少佐の魔眼で宮藤が新しいストライカーを履いて撃破した事を確認した。

 

その後、基地に帰投し部屋に戻ったロゼ、宮藤、リーネちゃんの3人はベットに横になった瞬間寝てしまったのだ。

 

ミーナ中佐と坂本少佐の2人は宮藤の新しいストライカーの前で話をしていた。

 

ミーナ 「3人とも相当疲れていたのね。まあ、仕方ないかしら。魔法力を殆ど使い切っていたから。」

坂本さん 「まあ、今日ぐらいはゆっくり休ませてあげるか。にしても、宮藤博士が書いていた震電がもう出来上がってたなんてな。」

 

ミーナ 「これが、宮藤さんの新しい翼なのね。まさか宮藤さんの成長した魔法力に今までのストライカーじゃ対応出来ていなかったなんてね。」

 

坂本さん 「ああ、だがこれなら宮藤の力を100%引き出せるな。」

 

ミーナ 「もう、ひよっこ卒業かしらね。」

 

ミーナ中佐が笑ってそう言うと坂本少佐はあまり嬉しそうな顔をしていなかった。

その日の夜宮藤とリーネちゃんは1つのベットで2人で仲良く寝たそうです。




長文は偶にしかしたくないなんて昨日言ったのにまた少し長くなってしまった。


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誕生日祝います!

レイとロゼの誕生日は適当です。何処かで入れたかったので入れました。


宮藤が震電を手にした後日、ネウロイの発生はしばらくないという予報を受けて501部隊全員に5日間の休暇を与えられた。その休暇を利用してロゼ以外の501隊員はロゼに内緒で、忙しそうに何かを準備をしていた。

 

ロゼとレイは部屋で待機と言われて部屋で待っていると、サーニャが部屋に何かを取りに来たのでロゼは尋ねてみた。

 

ロゼ 「なあ、サーニャ今日は何かあるのか?忙しいようなら私も手伝うが?」

 

サーニャ 「...大丈夫だよ。準備は私達だけで問題ないよ。何をするかは教えられないの。」

 

ロゼ 「はあ、教えてくれないか。なら暇潰しに格納庫で剣でも降ってくるか。」

 

サーニャ 「...ゴメンね。後食堂には近寄らないでね。準備が終わったら格納庫に迎えに来るからね。」

 

ロゼ 「ああ、わかったよ。格納庫で待っているから呼びに来てくれ。」

 

そう言うとロゼは部屋を出ていき格納庫に向かった。

 

ロゼ 「にしても、今日は何かあったかな。ルッキーニ辺りに聞けば口を滑らせてくれそうだが、聞かないでおくか。」

 

ロゼは格納庫につき自分のストライカーの横に置いてあるはずの剣が無いことにきずいた。

 

ロゼ 「そういえばこの間の戦闘で刃こぼれを起こしてウルスラの所に持って行ってたな。仕方ない木刀でも降っておくか。」

そう言うとロゼは坂本少佐が使っている木刀を降り出した。

木刀を降り出して、2時間位たった頃一休みしようと木刀をを置いたら、いつの間にかサーニャが格納庫に来ていた。

 

サーニャ 「...お疲れ様。すごい集中力だったね。はいこれタオル。」

 

ロゼ 「ありがとう。いつ来ていたか気づかなかったよ。来てくれたという事は準備が終わったのか?」

 

サーニャ 「..うん。だけど、汗かいてるから1回着替えてきたら?」

 

ロゼ 「そうだな、そうさせてもらうよ。」

 

ロゼとサーニャは一緒に格納庫から出て1度部屋に行きロゼは着替えを行って出てきた。

 

ロゼ 「待たせたな。行こうか。えっと食堂に行くのか?」

 

サーニャ 「..うん。みんな待ってる。」

 

ロゼ 「そうか、なら急がなくちゃな。」

 

ロゼとサーニャは早歩きで食堂に向かった。食堂の入り口に着くとそこにはエイラとレイがいた。

 

ロゼ 「レイ、お前も呼ばれたのか?」

 

レイ 「ええ、いきなり部屋にエイラさんが来て、有無を言わさずに連れてこられたの。」

 

ロゼ 「私も何も聞かされずに食堂に連れてこられたからな。なあ、エイラ、サーニャいい加減何か教えてくれないか?」

 

エイラ 「それはドアを開けてからのお楽しみなんダナ。」

 

ロゼ 「なんなだ一体?まあいい、入ったら分かるからな。」

 

そう言うとエイラとサーニャの2人がドアを片方ずつ持って同時にドアを開けたのだ。その瞬間中からクラッカーの音が聞こえてきた。

 

501皆 「ロゼさん、レイさん。お誕生日おめでとうございます!」

 

501の皆がそう言うと2人は何が起こったのか分からないという顔をしていた。

 

ロゼ 「一体、なんなんだこれは?」

 

そう言うとサーニャが説明しだした。

 

サーニャ 「...今日はロゼさんとレイさんの誕生日なんでしょ?だからみんなで盛大に祝おうってなったの。」

 

ロゼ 「誕生日?ああ、私達の製造日を祝ってくれるというのか。嬉しいよ。」

 

レイ 「そうだね。今まで誰かに祝ってもらうなんて事なかったから。」

 

レイが笑いながら目から涙を零していた。

 

宮藤 「2人とも沢山、料理を作りましたよー」

 

奥から宮藤が大量の料理を運んできた。

 

ミーナ 「本当は私も何か1品作りたかったんだけど、私には歌を歌って欲しいって言われたから練習をしてたの。」

 

ロゼ 「そうか、それは残念だったな。歌を楽しみにしているよ。」

 

ロゼは苦笑いしながらそう言うと宮藤が料理の入った大皿を机に置き終わったようだ。

 

宮藤 「さあ、皆さん今日はいつも以上に頑張って作りました!どうぞ召し上がってください!」

 

そう言うと各々好きな料理を自分達の皿に取り分けていった。しばらくの間食事を楽しんでいると、ミーナ中佐が思い出したように言った。

 

 

ミーナ 「そうだった!2人に誕生日プレゼントがあったわね。」

 

レイ 「プレゼントですか?」

 

ロゼ 「そんなモノまで貰えるのか。本当に嬉しいな。」

 

ミーナ 「じゃあまずはレイさんからね。」

 

エイラが部屋の奥に置いてた紙袋を持ってきてレイに渡した。

 

エイラ 「お前は破けた服しか持っていなかったからな。これぐらいしか思いつかなかったんダヨ。」

 

そう言うとレイは袋を開けると中には綺麗な服が入っていた。

レイ 「こんな高そうなの、良いんですか?」

 

エイラ 「問題ないんダナ、私達みんなでお金を出し合って買ったものだからナ。」

 

レイ 「ありがとうございます。私一生大切にします。」

 

エイラ 「おいおい、一生は服が持たないじゃないカ。」

 

エイラがそう言うと皆笑っていた。

 

ミーナ 「次はロゼさんね。サーニャさんお願いね。」

 

次はサーニャが奥から布袋に梱包された細長い棒状の物を持ってきた。

 

サーニャ 「はい、ロゼさんこれが誕生日プレゼント。」

 

ロゼ 「この細長い物がか?」

 

そう言うとロゼは布袋を外して中に入っている物を確認した。

 

ロゼ 「これは!新しい剣か?」

 

そう布袋に入っていたのはロゼの新しい剣だった。

 

ハルトマン 「そうだよ〜、元々この事を企画した時から私がウルスラに頼んで新しい剣を作ってもらうようにお願いしたんだよ。ウルスラが言うには前の剣より丈夫に作ってあるらしいから、この間のように刃こぼれは滅多な事がないと起きにくいだってさ。あ、勿論前の剣も修理が終わったら返ってくるからね。」

 

ロゼ 「感謝するよ、ハルトマン。これで私は更に闘えるな!早くこの剣を実戦で試してみたいよ。」

 

2人とも誕生日プレゼントにとても喜んでいた。

 

その後は、サーニャの伴奏の元ミーナ中佐がバースデーソングを歌ってくれたり、他の人も各々演し物をして2人の誕生日を祝ってくれた。

 

誕生日会は殆どの人が寝落ちするまで続いた。

 




すいません、リアルが忙しくて1日1本投稿出来るか否かの瀬戸際にいます。ですが、頑張って毎日1本は出そうと思います!


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最終決戦です!

あっという間でしたがもうそろそろ最終話を迎えますが最後までお付き合いお願いします。


ある日の朝、ミーナ中佐と坂本少佐は司令本部に呼び出しを受け航空機で向かって行った。

 

リーネ 「2人ともこんなに朝早くにどこに行くんだろう?」

 

宮藤 「本部で会議があるらしいんだ。」

 

リーネ 「そうなんだぁ。」

 

そんな話をしていると露天風呂の場所からシャーリーが声を掛けてきた。

 

シャーリー 「2人ともー。こっちに来いよ〜」

 

疑問に抱いたリーネちゃんと宮藤はシャーリーの所に行ってみると、皆お風呂に入っていた。

 

宮藤 「どうしたんですか?こんなに朝早くにお風呂に入って?」

 

宮藤が当然の疑問を投げ掛けると、ロゼから答えが帰ってきた。

 

ロゼ 「バルクホルンが、近い内に大規模な作戦が起きるだろうから、今の内に英気を養えとのことでな。」

 

宮藤 「大規模な作戦ですか?」

 

ハルトマン 「さっき中佐と少佐がヘリで本部に出かけたでしょ?きっと、ヴェネツィアの奪還作戦について話し合いがあるんだよ。」

 

ヴェネツィア奪還作戦と聞いて宮藤は緊張した。

 

宮藤 「ついに始まるんですね、奪還作戦が。」

 

バルクホルン 「ああ、ハルトマンの言うように十中八九奪還作戦の話し合いをしているだろうな。もしそうなら此処での最後の風呂になるからな。休める時に休んでおくべきだ。」

 

最後のお風呂と言われて、宮藤とリーネは長く入ってゆっくりと体を休めた。

 

お風呂から上がって少しすると坂本少佐とミーナ中佐が本部から帰ってきたようで、作戦の概要を説明すると言われ、全隊員会議室に集合をかけられた。

 

ミーナ 「今回、ヴェネツィア奪還作戦で我々が担当するのはネウロイの巣に総攻撃の要を担う戦艦大和の護衛です。」

 

その内容を聞いてバルクホルンが質問をした。

 

バルクホルン 「もし、大和の攻撃が失敗に終わり、巣を破壊できなかったらどうなるんだ?」

 

ミーナ 「その場合は、ロマーニャ全土をネウロイに明け渡した上で、501は解散となります。」

 

その言葉を聞いて皆がざわめき出した。

 

バルクホルン 「明け渡すだ」 ロゼ 「ふざけるな!そんな簡単に敵に降伏して領土を明け渡すというのか!その上この隊が解散だと?意味が分からないぞ!ロマーニャに住んでいる人にとってはそこが故郷なんだ!そんな大切な物を失う作戦を考えたのはどこのバカだ!ミーナ中佐まさかこの作戦に賛同しているのか!」

 

バルクホルンの言葉を遮るようにロゼが強く反論した。

 

ミーナ 「私だって本当なら今すぐにでも反対してきたいわよ!」

 

ミーナ中佐が強い口調で言葉を返した。

 

ミーナ 「反対できるものならしてくるわ。でもこのまま消耗戦を続けても長くは持たないのよ。最悪、更に被害が拡大するかもしれないの。私達にはもうこの道しかないのよ。」

 

それを聞いて、ロマーニャが故郷のルッキーニは泣き出してしまったが、シャーリーが宥めていてくれた。

 

サーニャ 「...問題ないよ、だって勝てばいいんでしょ?」

 

エイラ 「お?珍しくやる気だなサーニャ。」

 

サーニャの発現で皆から暗い顔が消えて、勝とうと言い出した。

 

ハルトマン 「そうだよロゼ、それともなに?カールスラントで私に次ぐウルトラエースが弱気になってんの?」

 

ロゼ 「何を言っている。私は弱気になんてなっていない。たとえ私だけになっても死ぬ迄戦い抜くさ。」

 

ミーナ 「いいえ、ロゼさん1人になんてさせないし、貴方を死なせる訳にはいかないわ。私達は12人で501航空団なんだから!」

 

宮藤 「そうですよ!12人もいるんだからなんだって出来ますよ!」

 

宮藤はそう言うと坂本少佐の顔を見た。が、坂本少佐の顔は暗いままなにか小声で呟いた

 

坂本さん 「・・・12人か。」

 

ミーナ 「では、明日9:00にこの基地を発進します。各自、今日はしっかり休み、明日に備えてください。以上、解散!」

 

501皆 「了解!」

 

そう言うと皆、明日に備えて部屋に戻ろうとしていたが、ロゼが止めに入った。

 

ロゼ 「皆、すまないがちょっと時間を貰えないか?大事な話がある。」

 

宮藤 「どうしたんですか?ロゼさん。」

 

宮藤がそう言うと皆足を止めて聞いた。

 

ロゼ 「中佐、明日の作戦概要を見て少し考えた。明日の作戦は最悪私の魔法が必要になるかもしれない。その為に今此処で皆に話しておく必要があるかもしれない。」

 

ミーナ 「そうね、万が一があるかもしれないから、話しておいた方がいいかもしれないわね。皆ごめんなさい解散って言っちゃったけど、もう一度席に着いてもらえるかしら?」

 

皆が席に着くと正面にロゼが立って話を始めた。

 

ロゼ 「みんなは私の固有魔法については何も教えていなかったからな。明日使う場面が来るかもしれないから、此処で固有魔法の全てについて話す。」

 

サーニャ 「...私は前に聞いた。」

 

ロゼ 「そういえばそうだったな。忘れていたよ。」

 

エイラ 「ロゼ貴様!いつの間にサーニャと秘密の共有をしてたんダ!」

 

ロゼ 「悪いが今はエイラに付き合っている余裕はないからな。まず、私の固有魔法の名前は『支配』だ。名前だけを聞いてもピンと来ないだろうな。今から中身の説明をする。サーニャ手伝ってもらっていいか?」

 

サーニャ 「...うん、わかった。」

 

そう言うとサーニャは席を立ってロゼの近くまで行った。

ロゼ 「言葉で説明するより先に見てもらった方が早いかもな。やるぞサーニャ。」

 

ロゼとサーニャは魔法を発動させる為に耳としっぽを出した。

ロゼ 「じゃあサーニャまずシールドを貼ってくれ。」

 

サーニャはロゼの指示通りシールドを張った。

 

ロゼは魔法力を集中させ固有魔法を発動する準備していた。

 

ロゼ 「見ていろ、これが『支配』の能力だ!」

 

ロゼが魔法を発動させるとサーニャのシールドが破壊された。

 

エイラ 「何が起きたんダ!」

 

エイラ以外にも他の隊員も驚いていた。

 

ロゼ 「これが1つ目の効果だ。『支配』を発動対象の相手はシールドを発動させる事は出来ないんだ。まあ、これは基本的に使う事はないだろうな。次にいきたいが、室内では難しいからな。格納庫に行くとするか。」

 

皆が格納庫に行くとサーニャがストライカーを履いていた。

 

ロゼ 「2回続けて済まないサーニャ、格納庫内を低くでいいから移動し続けてくれないか?」

 

サーニャ 「...わかった。」

 

サーニャはそう言うと低飛行で格納庫内を飛んでいた。

ロゼはまた集中し、魔法を発動させた。その瞬間サーニャの動きがいきなり止まったのだ。

 

エイラ 「ん?どうしたんだサーニャ急に止まったりして。」

 

サーニャ 「...違うの止まったんじゃなくて、ロゼさんの魔法で止められて動けなくなったの。」

 

またもや、皆驚きを隠せないでいた。

ロゼが魔法を解除するとサーニャはまた動きだした。

 

ロゼ 「サーニャありがとうなもどっていいぞ。」

 

サーニャ 「うん。」

 

そう言うとサーニャはストライカーを元に戻し、飛行を辞めた。

 

ロゼ 「フゥ〜、流石に疲れてきたな。だがあと1回は余裕だな。次はそうだな、ハルトマンに協力を願うか。」

 

ハルトマン 「私に?別に構わないけど。」

 

ハルトマンはそう言うとロゼの近くに行った。

 

ロゼ 「じゃあハルトマン、皆に向かって弱めのシュトゥルムを掛け続けて貰っていいか?」

 

ハルトマン 「わかったよ。『シュトゥルム』」

 

ハルトマンが魔法を発動させると501の皆に弱めの風が吹いてきた。

 

宮藤 「ああ、気持ちいです!」

 

ハルトマン 「でしょ?私の魔法は暑い時に丁度いいんだよ〜。」

 

ハルトマンと宮藤が話している内に発動準備が出来たようで、ロゼは支配をハルトマンに向けて発動した。その瞬間ハルトマンのシュトゥルムが止まった。

 

宮藤 「あれ?どうかしたんですかハルトマンさん?」

 

ハルトマン 「いや、なんだか急に魔法が出せなくなったんだよ。魔法力はまだ全然残っているのに。」

 

ハルトマンの発言を聞いてバルクホルンは何か気づいたようだ。

 

バルクホルン 「まさか、支配の3つめの力は相手の能力を封じる力なのか?」

 

ミーナ 「ご明察よトゥルーデ。この能力をネウロイ相手に使えば足を止める事ができる上に再生能力を無効化することができます。とても強力な魔法なの。だからこそ上層部には報告せず、私達だけの秘密にしていたのよ。」

 

ロゼ 「明日の作戦には全てがかかってるから、絶対負ける訳にはいかない。だからこそ話したんだ。だが、見ていてわかったと思うが、この能力は魔法力の消費が大きすぎる上に時間もかかる。ここ一番という時に使わせてもらう。皆その時は頼んだぞ!」

 

皆 「了解!」

 

ミーナ 「じゃあ、今度こそ解散ねしっかり休みなさい!」

 

今度こそ各々は自分の部屋に戻って体力回復に努めた。




書きながらすごく眠たかった。
もしかしたら誤字脱字があるかもしれませんがそこはご愛嬌ということでお願いします。


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最終決戦です!2

ここで、ロゼの固有魔法について簡単にまとめます。
① 対象の能力の無効化。 (ネウロイなら再生能力、ウィッチなら固有魔法)
② 対象の移動阻害。(対象の動きを一時的に止める事ができる。)
③ シールド破壊。(相手のシールドを破壊する事ができるが、ウィッチにしか、使う時がないだろう。)
固有魔法を使うにはかなりの魔法力を使う上に、複数には使うことができない。
以上!


作戦決行の当日の朝8:00に全隊員が会議室に集まっていた。

 

ミーナ 「我々501部隊はこれよりオペレーションマルスに参加します!各員発進準備に取り掛かってください!」

 

501皆 「了解!」

 

ミーナ中佐の号令の元501全隊員が格納庫に向かった。

 

ロゼは格納庫に行く前にレイがいる部屋に向かった。

 

ロゼ 「レイ、今いいか?」

 

レイ 「開いてるよ。」

 

レイがそう応えると、ロゼは部屋のドアを開け中に入っていった。

 

ロゼ 「今から最終決戦に行ってくるよ。」

 

レイ 「うん、昨日ミーナ中佐から聞いているよ。私は部屋で待機だから参加は出来ないけど、頑張ってきてね。そして、帰ってきてね。」

 

ロゼ 「ああ、勿論だ。必ず帰ってくるさ。じゃあ、準備があるから格納庫に行くよ。」

 

レイ 「ロゼ待って!」

 

部屋を出ようとするロゼをレイは引き止めた。

 

ロゼ 「どうしたんだ?」

 

レイは部屋の奥にある自分の荷物から自分の剣を取り出した。

 

レイ 「この剣を持って行って欲しいの。」

 

ロゼ 「これは、お前の剣だろ。持っていけないさ。」

 

レイ 「激しい戦闘になるんでしょ?万が一ロゼの剣が駄目になっても戦えるように持ってて欲しいの。・・・死んで欲しくないから!」

 

ロゼ 「わかったよ。これはお守りとして持っていくよ。必ず返すからな。」

 

レイ 「当たり前じゃない。それがなかったら私、遠距離モードにしかなれないのよ。」

 

ロゼ 「ああ、分かっているさ。」

 

2人は少しの間笑いあって、ロゼは部屋を出た。

 

ロゼ 「全く、こんなの借りたら死ぬに死ねないな。」

 

ロゼはそう言うと格納庫で急いだ。

 

ロゼが格納庫に着くと他の隊員は殆ど準備を終えて後は発進するだけだった。

 

ミーナ 「ロゼさん、遅いわよ!」

 

ロゼ 「すまない、レイからお守り代わりとして剣を預かってきたんだ。直ぐに準備する。」

 

ロゼは直ぐに準備に取り掛かり、レイの剣を左側につけて、新しく出来た剣を右側に付けストライカーを履いた。

 

ロゼ 「待たせてすまない。準備完了だ。いつでも行ける!」

 

ロゼがそう言うとミーナ中佐が全隊員に合図を送った。

 

ミーナ 「501部隊、発進!」

 

ミーナ中佐の号令で1人ずつ格納庫から飛び出して行き、作戦を決行する、ヴェネツィアまで飛んで行った。

 

ヴェネツィアに近づくと大和を旗艦とした扶桑艦隊が既に集結しており、大和を見て驚いているものもいた。

 

ミーナ 「我々は、大和がネウロイ化が開始するまでの時間、敵ネウロイの攻撃から大和を援護します。」

 

ミーナ中佐が作戦の再確認を行なうとネウロイの巣からUFOの形をしたネウロイが数え切れない程飛んできた。

 

ミーナ 「各員、戦闘開始!」

 

各隊員が迫り来るネウロイを次々と撃破していく。そんな中、敵ネウロイが大和から異変を感じ取ったのか、大和に集中攻撃を開始した。が、宮藤のシールドで防がれた。

 

宮藤 「私はシールドに専念します。皆さんはネウロイをお願いします。」

 

宮藤がそう言うと皆、宮藤に近づくネウロイを優先的に撃破していった。

 

そんな中新しい剣を持ったロゼは大量のネウロイを切り裂いていた。

 

ロゼ 「これが、ウルスラの作ってくれた新しい剣か、前の剣より切れ味が高いじゃないか。これなら、折れる事はないかもしれないな。」

 

ロゼの戦闘を遠目で見ていたハルトマンはボヤいていた。

 

ハルトマン 「うへ〜、あれがウルスラの作った剣か。すっごいね〜。にしてもこれだけ撃破してるのに数が全然減らないなんて、面倒だな〜。」

 

バルクホルン 「いいのかハルトマン、手を抜いて?ロゼ1人にいい所を持っていかれる上に撃墜数も抜かれるんじゃないか?そうなったらカールスラントの真のエースの座は取られるんじゃないか?」

 

ハルトマン 「ふん、私の300機以上の撃墜数をそう簡単に抜かせるわけないじゃん!私だって今は撃墜数を増やしてるんだから!」

 

バルクホルン 「なら、もっと頑張れ!ボヤいていても敵は減らんぞ!」

 

皆、全力でネウロイを撃破していくが、ネウロイが減らず魔法力が消耗が大きくなっている。そんな時、坂本少佐が宮藤に近づくネウロイに烈風斬を打とうとするが烈風丸はネウロイに弾かれ飛んでいき大和の甲板に刺さったのだ。

 

ミーナ 「美緒!大丈夫?」

 

ミーナ中佐が代わりにネウロイを撃破すると坂本少佐はその場に

黙り込んで、絶望的な顔をしていた。

 

坂本さん 「私はもう、戦えないのか?誰も守れないのか?」

ミーナ 「美緒しっかりしなさい!」

 

ミーナ中佐が坂本少佐の身を案じていると、大和のネウロイ化が始まり、数秒でネウロイとなり、空に飛んでネウロイの巣を目掛けて飛んでいる。それを確認したミーナ中佐は501隊員に指示を送った。

 

ミーナ 「各員、空母天城に着陸してください。我々の任務は終了です。」

 

ミーナ 「美緒、私達の役目は終わりよ。戻りましょ。」

 

ミーナ中佐が声をかけても、坂本少佐は1人呟くのを止めず、そこから動かなかった。

 

ミーナ中佐と坂本少佐以外のウィッチは天城に着陸し、大和の様子を見ていた。

 

ロゼ 「凄いな、圧倒的な火力だな。」

 

バルクホルン 「ああ、あれ以上の火力を持つ主砲ならネウロイの巣を破壊出来るかもしれないな。」

 

大和が周りのネウロイを破壊していき、巣の中心にある核に大和をぶつけ、全火力を核に打ち込もうとした。この時誰しもが勝利を確信した。が、弾が発射されることはなかった。

 

扶桑艦隊乗組員 「大和の魔道ダイナモから出力が止まりました!これでは攻撃することが出来ません!」

 

扶桑艦隊艦長 「・・・悔しいが撤退するしかない。各員、作戦は失敗した。撤退だ!」

 

艦長がそう指示すると、坂本少佐は反発した。

 

坂本さん 「まだ、失敗じゃない!今から私が大和に乗り込んで直接魔道ダイナモに魔力を送り込んでやる!」

 

坂本少佐がそう言い大和に向かおうとするが、ミーナ中佐に止められた。

 

ミーナ 「ダメよ、美緒。あなたの魔法力はもう残っていないのよ。飛ぶ事が精一杯なのよ!そんな状態で魔法力を無理に使ったら魔法力がなくなってしまうのよ!」

 

坂本さん 「分かっているさ。だが、皮肉な事に1番戦闘で足でまといだった私が1番魔法力を残しているんだからな。」

 

坂本少佐の言葉にミーナは泣きながら応える。

 

ミーナ 「分かっているならどうして!」

 

坂本さん 「私は戦いの中でしか生きられないんだ。最後まで、戦って終わりたいんだ。ミーナ頼む!」

 

坂本少佐が頭を下げてお願いすると、ミーナ中佐が坂本少佐の前からどいて、命令口調で行った。

 

ミーナ 「必ず私たちの所に、生きて帰ってきてこれは命令です。」

 

坂本さん 「ふっ、ありがとうミーナ。行ってくる!」

 

坂本少佐はそう言うと大和に向かって飛び出した。

 

坂本さん 「頼むぞ紫電改、私をなんとしてでもあそこに連れて行ってくれ!」

 

坂本少佐が大和に向かう途中、空母天城では宮藤が助けに行こうとストライカーに向かうが、ストライカーは閉まわれてしまった。

 

バルクホルン 「どっちにしろ間に合わないさ、宮藤。今は少佐に賭けるしかない。」

 

宮藤 「そんな!だって坂本さんはもう魔法力がないんですよ!」

 

バルクホルン 「それでもだ!こんな時ぐらい、少佐の頼みを聞いてあげようじゃないか。」

 

501の皆はただ見守るしかなかった。

 

坂本少佐がネウロイのビームを躱して何とか大和の魔道ダイナモがある部屋に辿り着いた。

 

坂本さん 「私の魔法力を全てあげる!なんとしてでも動いてくれ!」

 

坂本少佐は魔道ダイナモに全魔法力を注ぎ込んでいた。

 

扶桑艦隊乗組員 「魔道ダイナモ、反応が復活しました!」

 

扶桑艦隊艦長 「だが、ここからではもう操作ができない。後は坂本少佐に賭けるしかあるまい。」

 

坂本少佐が魔法力を魔道ダイナモに注ぎ込んでいる最中、ストライカーがネウロイ化を始めた。

 

坂本さん 「急がなくてはな、これが武士(もものふ)の生き様だ!」

 

坂本少佐の魔法力により、魔道ダイナモの魔力が90%を超えて、坂本少佐は巣の核に向けて主砲を発射した。

 

空母天城にいた501部隊のみんなから見てネウロイの巣は粉々になったように見えて、サーニャがネウロイの有無を確認した。

 

サーニャ 「...ネウロイの反応、確認できません。」

 

サーニャがそう言うと1番最初にルッキーニが喜びそれに続いて他のみんなも喜んでいた。が、煙が晴れるとそこには巨大なネウロイのコアがあった。

 

サーニャ 「!ネウロイの反応、再発生しました。」

 

喜んだのも束の間で、巨大なコアをみて全ての人が驚いていた。

そんな中、宮藤が聞いた。

 

宮藤 「坂本さんはどこに!」

 

宮藤の発言を聞いてほかの皆も探し出すと、ミーナ中佐が驚きの答えをした。

 

ミーナ 「そんな!ネウロイのコアに取り込まれているの!?」

 

そう言うとみんな一斉にコアを向いた。その時既に艦隊からコアに対して、攻撃が始まった。が、コアに当たる直前にシールドで防がれた。

 

ミーナ 「ネウロイがシールドを張ったですって!」

 

宮藤 「あのシールド、扶桑のです。」

 

宮藤がそう言うとミーナ中佐はある答えをだした。

 

ミーナ 「まさか、美緒の魔法力を吸い取っているんじゃ!」

 

皆が慌てていると、リーネちゃんが宮藤がいない事に気がついた。

 




あ〜、また長くなってしまった。


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最終決戦です!3

このペースならこの話で終われるかもしれない!


宮藤は空母天城の格納庫におり、ストライカーを履いて出撃の準備をしていた。その時後ろから宮藤に声をかけられた。

 

ロゼ 「宮藤、お前は何をする気だ?」

 

宮藤はロゼに話しかけられて、驚いていた。

 

宮藤 「ロゼさん!いたんですか?」

 

ロゼ 「少佐のあの状況を見たらお前は何があっても出撃すると思ったからな。お前、もしかして大和に刺さってる烈風丸を取りに行こうとしてるのか?」

 

ロゼの指摘に宮藤はまた驚いていた。

 

宮藤 「よく分かりましたね。私は烈風丸を回収して坂本さんが目指していた。真烈風斬を撃つつもりです。」

 

ロゼ 「私は見ていたぞ。この間お前があの烈風丸を手に取って魔力が吸われるところをな。もし疲弊したお前があの刀をとって真烈風斬を撃ったら、お前の魔法力もなくなるかもしれないんだぞ、それでもいいのか?」

 

宮藤 「うん。私はみんなを守れるなら魔法力を失っても構わない!」

 

ロゼ 「決意は変わらないか。・・・だそうだミーナ中佐。」

 

ロゼが格納庫の入口に向かってそう言うと宮藤は入り口の方を確認した。するとそこには501皆が集まっていた。

 

宮藤 「みんな!どうしてここに?」

 

ロゼ 「私がインカムを中佐に繋いだまま、話していたからな。だからここに来たんだろうよ。」

 

ミーナ 「宮藤さん。あなたの決意は分かりました。だけど、1人で行かせるわけにはいきません。私達11人全員で坂本少佐を助けます!皆いいですね?」

 

ミーナ中佐が問うと皆笑いながら了承してくれた。

 

宮藤 「みなさん、ありがとうございます。」

 

ミーナ 「お礼は美緒を助けてからよ。各員出撃準備よ。格納庫天井のドアを開けなさい!」

 

ミーナ中佐の号令の全員、出撃準備をし格納庫天井が開いた。

 

ミーナ 「各員、発進!」

 

501隊員 「了解!」

 

全員が坂本少佐を救う為に、出撃した。

 

ミーナ 「各員、宮藤さんが大和に乗り込めるように援護して!」

 

ミーナ中佐の指示で宮藤以外の隊員は宮藤の周りによってくるネウロイをひたすら撃破していく。

 

宮藤 「みんな、ありがとうございます。私必ず成功させてきます!」

 

宮藤はみんなの援護を受けて、大和に近づいて行くが、あと少しの所で中型サイズのネウロイが宮藤の目の前に立ち塞がり、宮藤にビームを打とうとした。

 

宮藤 「まずい!シールドが間に合わない!」

 

宮藤が焦っていると後ろからロゼが飛んできた。

 

ロゼ 「宮藤の邪魔はさせるか!」

 

ロゼがそう言うとネウロイの動きが完全に止まり、ビームも撃たれなかった。

 

宮藤 「ロゼさん!その魔法は!」

 

ロゼ 「中型となると、そこまで長くはもたせる事ができない。私が抑えてる内に大和に乗り込め!」

 

宮藤 「はい!ありがとうございます。」

 

宮藤はロゼが抑えている、中型ネウロイを横切っていき、烈風丸が刺さっている大和の甲板に着くことができた。が、烈風丸を抜こうとするが中々抜けないのであった。

 

宮藤 「くっ、全然抜けない!けど、諦めない!」

 

宮藤はそう言うと震電の回転数を上げ無理やり烈風丸を大和から引き抜いたのだ。その光景を見ていた坂本少佐が宮藤を止めようとした。

 

坂本さん 「やめろ宮藤!その剣はお前の魔法力を喰らうだぞ!」

 

宮藤 「構いません!それで皆を助けられるなら!私の願いが叶うなら!」

 

宮藤はそう言うとコアの天辺近くまで上昇していき、烈風丸を構えた。

 

宮藤 「お願い、烈風丸私の魔法力を全てあげるから、代わりにネウロイを倒して!私に真烈風斬を撃たせて!」

 

宮藤は烈風丸に大量の魔力を纏い、コアに向かって前進した。コアに近づくと宮藤の目の前にシールドが発生するが宮藤は烈風丸を振り上げシールドを突破し、更にコアに近づき、烈風丸を振り下ろしたのだ。

 

宮藤 「烈風斬!」

 

宮藤はコアに烈風丸を切りつけたのだ。真烈風斬の威力は強大で周りにいた大量のネウロイは消滅していき、コアも破壊され、辺りには破片が飛んでいた。そして、コアに取り込まれていた大和はネウロイ化を解きながら海に落ちてきた。

 

破壊されたのを見てサーニャがまた、探知を始めた。

 

サーニャ 「ネウロイの反応今度こそ完全に消滅しました。」

 

ミーナ 「2人は何処に?」

 

ミーナ中佐がそう言うと皆コアがあった場所を見ながら探し出して、リーネちゃんが見つけ出し2人がいる場所を指さした。

 

リーネ 「あそこに、2人がいます!」

 

2人とも飛べないのでそのまま、落ちてきており、宮藤は全魔法力を使い尽くして、気を失っていた。

 

坂本さん 「大丈夫か、宮藤!」

 

坂本少佐が宮藤を自分の所に寄せようとすると宮藤は目を覚ましたようだ。

 

宮藤 「坂本さん!大丈夫ですか?」

 

坂本さん 「ああ、私は大丈夫だ。だが、お前魔法力を全て使いきったのか?」

 

宮藤 「いいんです、皆を守れたんですから!」

 

坂本さん 「そうか、ありがとう。所で私達2人とも飛べないんだが?」

 

坂本少佐がそう言うと宮藤は笑って答えた。

 

宮藤 「大丈夫です。私たちは12人なんです。」

 

坂本さん 「そうか、そうだったな。」

 

すると下から次々と501の皆が飛んできて、2人を担いだのだ。

 

ロゼ 「全く、分かってはいたがやはり宮藤は無茶をしたな。まあ、それで皆助かったんだ今回は何も言わないでおく。」

 

宮藤 「はい。ありがとうございます。」

 

ロゼと宮藤が話している横でミーナ中佐と坂本少佐も話していた。

 

坂本さん 「命令通り、ちゃんと帰ってきたぞミーナ。」

 

坂本少佐がそう言うとミーナ中佐は涙を流しながら坂本少佐に抱きついてきた。

 

ミーナ 「おかえりなさい。美緒!本当に心配したんだから。」

 

そして、ルッキーニがネウロイの巣が消えたロマーニャの上空を見てはしゃいでいた。

 

ルッキーニ 「ヤッター、ロマーニャが解放されたよ!ネウロイがいなくなったよー」

 

ルッキーニはひたすら故郷の解放を喜んでいた。

 

ミーナ 「これにて任務完了!501隊全機帰投します!」

 

ミーナ中佐が号令をかけると皆が喜びに満ちた声で返事をした。

 

501隊員 「了解!」

 

 

 

宮藤 (1945年7月 ヴェネツィア上空のネウロイの完全消滅が確認された。これを以って501統合戦闘航空団ストライクウィッチーズは一時解散して原隊復帰して、どこかで皆とはまた会える・・・そう思っていた。)

 

ヴェネツィアロマーニャ海域にて

 

扶桑艦隊乗組員 「私ははっきりと見たぞ、あの剣を使う黒服の子の魔法を!あんな魔法上層部が知っていれば今回の作戦に活用したはずだ。きっと誰も知らない事だ!これを上層部に報告すれば私の待遇は良くなるぞ!直ぐに報告しなくては!」




取り敢えず、ロマーニャ奪還作戦は完了しました。が、まだ続きます!


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大変な事になりました。

最終回?まだ少し先ですね。
ここからはオリジナル回だけになります!


ロマーニャ奪還作戦の翌日501統合戦闘航空団は近い内に一時解散になるだろうとミーナ中佐が言ったので皆部屋の片付けなどをしていた。

 

ロゼ 「なんだか、この部隊に来てから時間が経つのがあっという間だった気がするな。」

 

サーニャ 「うん、でもロゼさんと過ごした毎日はとても楽しかった。ありがとうね。」

 

ロゼ 「私もだ、毎日が退屈せずに済んだよ。」

 

サーニャ 「そういえばロゼさんはこれからどうするの?」

 

ロゼ 「そうだな、元の世界に戻れる術が分からないからな。取り敢えずカールスラントに戻ってミーナ中佐の指揮下に入るつもりだよ。」

 

サーニャ 「そうなんだ、元の世界には戻りたくないの?」

 

ロゼ 「戻れたら戻りたいが、私とレイが通った穴がない以上戻れないからな。それに、戻っても戦闘の毎日だ。どっちにいても変わらないさ。」

 

二人が片付けをしながら話していると、基地に航空機がくる音がして、窓の外を見てみた。すると航空機の中から司令部のトップとウィッチ4人が降りてきた。

 

ロゼ 「こんな時になんだ?わざわざトップの奴とウィッチが来るなんて?」

 

サーニャ 「分からないけど、もしかしたら昨日の事について何かあるのかな?」

 

ロゼ 「いくら考えても仕方ないな、我々は片付けを進めておくだけさ。」

 

サーニャ 「そうだね、早く片付けを終わらせないといけないと思うから。」

 

2人は気にせず、片付けを続けているとしばらくして、基地内に放送が入った。

 

ミーナ 「501統合戦闘航空団全隊員は至急会議室に集合してください。」

 

ロゼ 「なんだ?さっきの連中と関係あるのかもしれないな。行くか。」

 

サーニャ 「うん、分かった。」

 

二人が部屋を出て会議室に向かっていると、途中でエイラとあった。

 

エイラ 「あ、ロゼお前に1つ忠告があるんダナ。」

 

ロゼ 「なんだ?お前の戯れ言に付き合ってる暇はないぞ。」

 

エイラ 「違うんだな、さっき皆のこれからについてタロットカードで占ってたらお前に死神の正位置が出たんダナ。これは人との別れや、何かが終わってしまう。って意味なんダナ。」

 

ロゼ 「なに?そんな不吉な事が出たのか?」

 

サーニャ 「そんな!ロゼさんの身に何か不吉な事が起こるの?エイラの未来視で分からないの?」

 

エイラ 「私が視えたのはロゼが何かで運ばれている事しか分からなかったんダナ。これがいつの未来かまでは分からないんダナ。」

 

ロゼ 「ああ、お前の占いは当たりやすいからな。気をつけるよ。」

 

ロゼはそう言うと止めていた足を会議室に向けて動き出した。

 

3人が会議室に付くと、ほかの隊員も既に到着しており、壇上には先程来た司令部のトップと入り口近くには4人のウィッチがいた。ミーナ中佐は壇上の横にいた。

 

ロゼ、サーニャ、エイラの3人が席に座るとミーナ中佐が話し出した。

 

ミーナ 「皆さん、お疲れの所急に呼び出してごめんなさい。司令部のお偉いさん達から昨日の戦闘でお話があるとの事で来られました。ではお願いします。」

 

ミーナ中佐が振ると、お偉いさんの1人が話し出した。

 

お偉いさん 「やあ、501の諸君。昨日の作戦は見事だったよ。無事にロマーニャを奪還できて良かったよ。では、早速本題に移ろうか。」

 

お偉いさんがそう言うと衝撃の言葉を出した。

 

お偉いさん 「単刀直入に言おう。そこにいるロゼ軍曹を此方に引き渡してもらう。」

 

お偉いさんが言うと501全ての隊員が騒ぎ出した。

 

ミーナ 「どういう事ですか?なぜロゼ軍曹をですか?」

 

ミーナ中佐が当然のことを聞くとお偉いさんは淡々と返した。

 

お偉いさん 「それは、ロゼ軍曹の固有魔法にあるのさ。君達はロゼ軍曹の固有魔法を知っていて、報告しなかったんだろう?昨日、私の元に1本の電話があってね、彼女の魔法はネウロイの動きを止める事ができるという話を聞いてね。もしそれが可能なら私達の研究に協力して欲しいんだ。君達が断ると言うならそれなりの処分を下させてもらうよ。」

 

お偉いさんがロゼを欲しがる理由を言うとロゼは応えた。

 

ロゼ 「分かった。協力しようじゃないか。」

 

宮藤 「そんな!ロゼさんはそれでいいんですか?」

 

ロゼ 「私が行かなかったらお前たち全員が処分を受けるんだ。それだけは嫌だからな。」

 

ロゼは席から立ち上がりお偉いさんがいる壇上に向かった。

 

お偉いさん 「ふっふっ、中々物分りがいいじゃないか。」

 

ロゼ 「ほら、連れていくなら早くしろ。」

 

お偉いさん 「ああ、言われずとも連れていくさ。だがその前に念の為君を拘束させてもらう。」

 

お偉いさんは後方に待機していたウィッチにお願いしてロゼをロープで雁字搦めにして、ロゼを動けないようにした。

 

お偉いさん 「では行こうか、501の皆協力感謝するよ。」

 

お偉いさんと4人のウィッチはロゼを連れて会議室を出ていった。

 

ロゼが出ていった後の行動はそれぞれだった。

 

宮藤、サーニャ、リーネちゃんの3人は泣いており、ペリーヌ、ハルトマン、シャーリー、ルッキーニ、エイラの5人は取り返しに行こうと言って会議室を出ようとするが、ミーナ中佐、坂本少佐、バルクホルンの3人に止められてしまう。

 

ハルトマン 「何すんのトゥルーデ、邪魔しないでよ!私達はロゼを取り返しに行くんだから!」

 

バルクホルン 「やめるんだ!ロゼは私達を守る為に行ってくれた。それに追いかけたりして、私達が本当に処分されたら、私達を思って行ってくれたロゼに顔向けが出来なくなる!だから堪えてくれ。」

 

バルクホルンは涙目にそう言うと、5人は行動を辞めた。

 

ミーナ 「・・・各員、部屋に戻って大丈夫です。」

 

ミーナ中佐が弱々しくそう言うが、返事をするものはいなかった。

 

全員、会議室に残って何かを考える者や、泣いている者もいた。どの位の時間が立ったのだろうか、お昼を過ぎて、夕食のチャイムが鳴るが、食堂に行く者はいなかった。更に時間が経つと、部屋で待機を命じられてたレイが会議室に来た。

 

レイ 「あの〜、今日のご飯はどうなっているんでしょうか?」

 

今までレイの部屋に食事が届けられなかった事は無く、昼食と夕食が部屋に来なかったので、何かあったのではないかと思いレイは会議室に来てみた。

 

レイが恐る恐るドアを開けて尋ねると会議室に流れてる重い空気に気づいた。

 

レイ 「あの、何かあったんですか?」

 

レイの存在に皆が気づいたようでロゼと同室だったサーニャが泣きながら応えた。

 

サーニャ 「...レイさん、ごめんなさい。ロゼさんが私達を庇って上層部の研究に協力しに行ったの。恐らくもう戻ってこない。ごめんなさい。」

 

サーニャの言葉を聞いて、レイはミーナ中佐に問い詰めた。

 

レイ 「どういうことですかミーナ中佐!なんでロゼが連れていかれなくちゃいけないんですか!」

 

ミーナ 「レイさんごめんなさい。上層部はロゼさんの固有魔法に目を着けて、その能力を利用しようとしてるの。利用されるのが目に見えてたから私は上層部に報告していなかったんだけど、昨日の作戦で使ったから、それを誰かに見られていたのかも。本当にごめんなさい。」

 

レイはミーナ中佐からの謝罪を受けて、全てを察したようだ。

 

レイ 「そうですか。皆がロゼを守ろうとして、ロゼは皆を守ろうとしたのは分かりました。皆さんに迷惑をかけない為、私は1人でロゼを助けに行きます。」

 

レイが1人でロゼの救出に向かう宣言するとミーナ中佐が止めに入ろうとした。

 

ミーナ 「無茶よ!ロゼさんは航空機に乗せられてお昼前には出発したのよ!とても追いつけるとは思えないし、それに護衛として4人のウィッチが着いているのよ!返り討ちにあってしまうわよ!」

 

レイ 「問題はありません。私の最高飛行速度は900kmを優に超える事が出来ます。それに私は用途に応じて、戦闘形態を変更させることができます。遅れをとるつもりは微塵もありません。」

 

レイがそう言って自分の部屋に武器を取りに行こうとした。

 

サーニャ 「...レイさん、私も一緒に行く!私もロゼさんを助けたいの。」

 

サーニャは部屋を出るレイに向かってそう言うとレイは止めた。

 

レイ 「気持ちは嬉しいですが、ダメですよ。もし皆が出撃してロゼを助けたら、重い処分を受けるんですよね?なら部隊に所属していない、私が行くべきです。必ず取り返してきますから。ゆっくり待っててください!」

 

レイは今度こそ会議室を出ていき、部屋から自分の剣を取りに行き、外に向かった。

 

レイ 「待っててね、ロゼ今度は私が助けてあげるから!」

 

レイは空に向かって飛んで行った。



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仲間を奪還します!

昨日出せずにすいませんでしたー。


ロゼを取り返す為にレイは全速力で航空機が向かった方角に飛んで行った。

 

レイ 「ロゼ、待っててねもうすぐだから。」

 

レイは最高速度を常に出しており、ロゼの乗っている航空機にはすぐ追いつくだろう。すると発信して30分と少しして、航空機を捉えることができたので、レイは速度を落とした。

 

レイ 「あれに、ロゼが乗っている!必ず取り返すからね!」

 

レイは剣を構えると、航空機に近づいていた。が、護衛のウィッチには探索系の固有魔法を使えるものがいて、レイの接近に気づいたのだ。

 

ウィッチ2 「隊長!この機に何者かが近づいてきます!」

 

ウィッチ1 「ネウロイか?」

 

ウィッチ2 「いいえ、この形は人間です!」

 

ウィッチ3 「まさか、501の人達が追いかけてきたの?」

 

ウィッチ2 「違います!この人間はストライカーを履かずに飛んでいます!」

 

ウィッチ1 「ちっ、何者なんだ!仕方ない迎撃するぞ!」

 

ウィッチ1 「パイロット!これから未確認飛行物体と戦闘を行なう。至急退避してくれ!」

 

隊長がそう言うと、航空機はスピードを上げてその場から離れていった。

 

お偉いさん 「全く、一体なんなんだ!・・・そうだ、お前の能力をその未確認飛行物体に対してこの場で見せてもらおうじゃないか。」

 

お偉いさんがそう言うとロゼは応えた。

 

ロゼ 「問題は無いが、発動には少々時間がかかる上に、あまり離れすぎると効かないぞ。」

 

お偉いさん 「仕方ないな、おい機長!ウィッチがいる所に近づけろ!」

 

お偉いさんがそう言うと機長は航空機を引き返し、ウィッチがいる場所に戻ろうとした。

 

お偉いさん 「さあ、お前の能力見せてもらおうか。」

 

ロゼ 「仕方ない。準備するか。」

 

ロゼは戻る航空機の中で魔法の発動準備をしていた。その時ウィッチ達はレイの相対していた。

 

ウィッチ1 「貴方、一体何者?」

 

レイ 「答える必要はありません、ロゼを返してもらいます!」

 

レイはそう言うと戦闘モードの1つハヤテに換装した。

 

ウィッチ1 「なっ!いきなり武器が出てきたぞ!」

 

レイ 「遊んでいる暇はありません、これで決着をつけます!」

 

レイはハヤテの武器である、キャノン砲をウィッチ4人に対して放った。

 

ウィッチ1「っ!各自散開!」

 

隊長が散開を指示するが、反応が遅れた2人が落とされた。

 

ウィッチ1 「しまった!貴様、許さんぞ!」

 

レイ 「心配しないで、殺してはいないから。だけど早く助けないと死んでしまうかもしれませんね。」

 

レイはそう言うとハヤテから次はカイナに換装した。

 

ウィッチ1 「また、変わっただと!」

 

隊長が驚いているとレイは驚異的な速さで1人のウィッチに近づいた。

 

ウィッチ2 「なっ!速い!」

 

レイはウィッチが反応した直ぐにカイナに付いている4本の腕を使い攻撃し、落としていた。

 

ウィッチ1 「なんて速さだ。しかも攻撃パターンを2つも持っているのか。」

 

レイ 「何を言っているんですか?2つじゃありませんよ。」

 

ウィッチ1 「まさか!まだあるというのか!」

 

レイは更に換装をしカガリになった。

 

レイ 「これは、閃滅モードと言って、今までの2つの武器とは比べ物になりません。降伏してください。」

 

ウィッチ1 「悪いが、任務は失敗させる訳には行かないからな。ここで必ずお前を落とす!行くぞ!」

 

隊長は1人になりながらも、覇気を失ってなかった。

 

レイ 「貴方の勇気は認めます。ですが、この閃滅モードに勝てる者はいません。」

 

レイは近づいていくる隊長を火を纏ってる剣で斬り刻んだ。隊長は血塗れになりながらも落ちず空を飛んでいた。

 

ウィッチ1 「仕方ありません。ここは引かせてもらいます。仲間の命を救わなくちゃいけないので。」

 

レイ 「そうですか、こちらとしても無益な殺しはしたくないのでありがとうございます。」

 

隊長は落ちた仲間を助けに海に降りていった。

 

レイ 「後はロゼを助けるだけですね。」

 

レイがそう言って閃滅モードを解除し航空機を追いかけようとしたが、向こうから逃げたはずの航空機がやってきたのだ。

 

航空機の中でお偉いさんは嬉しそうにしていた。

 

お偉いさん 「ようやく、魔法を見れるぞ。物によっては人類の分水嶺になりうるな。おい機長、まだつかないのか?」

 

お偉いさんが機長に聞いてみると機長から驚きの返事が帰ってきた。

 

機長 「いえ、この辺りの筈なのですが、ウィッチが誰一人見当たりません。」

 

お偉いさん 「そんなバカな!もうやられたというのか!あの4人は501にも引けを取らない精鋭たちだぞ!」

 

お偉いさんが騒いでいると航空機のドアが破られた。

 

お偉いさん 「うお、なんだ!」

 

お偉いさんが驚いていると。ロゼがドアを破った人物に反応した。

 

ロゼ 「レイ!助けに来たのか!」

 

ロゼがそう言うとレイは航空機の中に入り、ロゼに近寄ったのだ。

 

レイ 「ロゼ!無事でよかった。さあ、一緒に帰りましょ。」

 

ロゼ 「ああ、そうだな、お前が助けに来てくれたのならこんな所にいる理由もないな。」

 

レイがロゼの縄を解き、出ようとすると、驚きのあまり、腰を抜かしているお偉いさんが言葉を発した。

 

お偉いさん 「待てロゼ!お前がここで逃げたら、私の指示で501の全員に重い処分を下すぞ。それでもいいのか?」

 

お偉いさんが脅しにかかるとレイは剣をお偉いさんの喉元に突き付けて言った。

 

お偉いさん 「ひっ!何をする気だ!」

 

レイ 「もし、そんな事をするようなら貴方達の生命もここまでとなりますね。それが嫌ならロゼの事は諦めなさい。もし他の人達が来ても同じです。何人来ようと倒すまでです。」

 

お偉いさん 「くっ、仕方あるまい。この件は諦めるとしよう。私も死にたくはないからな。」

 

レイ 「物分りがいい人は嫌いじゃありませんよ。」

 

レイがそう言うと剣を収めて、ロゼと2人で航空機を降りて飛んで行った。

 

ロゼ 「ありがとうな、レイ。助けてくれて。」

 

レイ 「いえ、あなたは私の妹です。姉が妹を助けるのは当然ですよ。」

 

ロゼ 「そうか、そういえばそうだったな。」

 

レイ 「ええ、さあ、帰りましょう。皆が待ってます。」

 

ロゼ 「ああ、みんな心配しているだろうからな。」

 

2人は笑い合いながら、501の基地へと帰還した。




なんだか、駆け足になった感じが否めないな。


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再開と思いきや、衝撃の展開です!

すいません!1日2投稿が難しくなってきました!


レイがロゼを取り返して、基地に帰投すると、501全隊員が出迎えてくれた。

 

レイ 「皆さん、無事にロゼを取り返してきました。」

 

ロゼ 「心配をかけたな。すまなかった。」

 

ロゼが謝ると、宮藤とリーネちゃん、サーニャの3人が泣きながら抱きついてきた。

 

宮藤 「ロゼさん、おかえりなさい!」

 

リーネ 「きちんとお別れもしてないのに、居なくならないで下さい!」

 

サーニャ 「...おかえりなさい。帰ってきてくれて本当に嬉しいの。もう誰かと会えなくなるのは嫌だから。」

 

三者三様に言いたい事は沢山あるようだが、ほかの隊員も言いたい様子だった。

 

ミーナ 「2人ともおかえりなさい。先程本部からロゼさんの事は諦めると連絡が来たからもう貴方が狙われる事はないはずよ。」

 

ハルトマン 「全く、無事に帰ってきて何よりだよ。私との決着もつけずにいなくなるなんて、許さないんだから!」

 

バルクホルン 「そうだな、カールスラントのトップエースがいなくなっては困るからな。」

 

ハルトマン 「ちょっとトゥルーデ!カールスラントのトップは私なんだから!そこは間違えないでね!」

 

ハルトマンとバルクホルンの会話で501内にいつもの明るい空気が戻った。

 

ロゼ 「皆ありがとうな。」

 

ロゼも泣いてはいないが自分を心配してくれる人がこんなにいることに心から感謝していた。

 

ミーナ 「さあ、今日はもう遅いからみんな寝ましょう。片付けの続きはまた明日からね。」

 

ミーナ中佐がそう言うともうすぐ日付をまたぐ時間だった。

 

ロゼ 「そうだな、今日は色々とありすぎた。早く寝るに限るな。」

 

ロゼはそう言いながら自分の部屋に戻って行き服を脱ぐとそのままベットに横になった。

 

ロゼ 「はあ、なんだか、怒涛の1日だったな。」

 

ロゼが眠りに就こうとすると同室のサーニャが服を脱いでロゼのベットの横にやってきた。

 

ロゼ 「ん?サーニャどうしたんだ?」

 

サーニャ 「...ロゼさん、今日は同じベットで寝ていい?」

 

サーニャの発言にロゼは少し驚いていた。

 

ロゼ 「私は問題ないが、どうした急に?」

 

サーニャ 「...今日、ロゼさんが連れていかれた時、すごく悲しくなった。お父様とお母様と離れ離れになった時と同じくらいに。でも、またこうして会えた事がとても嬉しかった。それでね、その時に気づいたの。私はロゼさんの事が私の中では大事な仲間から私の大切な人になってたんだって。」

 

ロゼ 「ん?つまりどういう事だ?」

 

サーニャの言っている事がロゼはあまり理解できていないようだった。

 

サーニャ 「...なら、素直に言うね。私、ロゼさんの事が好きになったみたい。付き合ってほしいの。」

 

サーニャは顔を少し赤くしながらロゼに告白をした。その告白にロゼは珍しく戸惑いながら返した。

 

ロゼ 「私でいいのか?前にも言ったが私は本当の人間じゃないんだぞ?私は所詮人によって造られた存在だ。それにお前にはエイラがいるじゃないか。」

 

ロゼが断ろうとするとベットに座っているロゼの横にサーニャは座ってきた。

 

サーニャ 「...うん。確かにエイラも私にとっては大切な人なの。それはこれからも変わらない。でも、ロゼさんは私が初めて恋心を抱いた人なんだ。それにロゼさんが造られた人でも、そんなの関係ないよ。私にとってロゼさんは普通の人だよ。」

 

サーニャが本音をぶつけてくれて、ロゼもそれをつき跳ねようとは思わなかった。

 

ロゼ 「(ここまで言われては仕方ないな。)ああ、分かったよサーニャ。ありがとうな。」

 

ロゼはサーニャの告白を受け入れたのだ。

 

サーニャ 「ありがとう。ロゼさん!嬉しいよ。」

 

サーニャは嬉しさのあまり、ロゼに抱きついてきて、2人は勢い余ってベットに倒れ込んだ。

 

ロゼ 「仕方ない。今日はこのまま寝るとしよう。この事は明日になったら皆に報告するか。エイラから妬まれるかもしれないがな。」

 

サーニャ 「...大丈夫だよ。エイラならきちんと話せば分かってくれる。」

 

ロゼ 「ああ、サーニャが言えば問題ないだろうな。」

 

サーニャ 「...うん、任せて。」

 

ロゼ 「じゃあ、もう寝るとするか。おやすみ。」

 

サーニャ 「...うん。おやすみ」

 

そう言うと2人は一つのベットで抱き合いながら眠りについた。




先に謝ります。すいませんでした!
この展開はどうしても書きたかったんです!決してエイラが嫌いという訳ではありません。許してください!


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今日も今日とて怒涛な1日です!

今回も言います。決して自分はエイラが嫌いという訳ではありません!寧ろエイラーニャは良いと思ってます!
ですが、時にはそれ以外の組み合わせも見て見たいんです!
どうかお付き合い下さい!


ロゼとサーニャが恋人関係になった翌日の朝、ロゼとサーニャ以外の隊員は朝ごはんを食べていた。

 

エイラ 「今日はサーニャ、中々起きて来ないんダナ。」

 

宮藤 「そういえばロゼさんもいませんね。何時もならもう食堂に来てる頃なのに。何かあったのかな?」

 

ミーナ 「きっと疲れてるよ。昨日色々ありすぎたからね。ゆっくり寝かせてあげましょう。」

 

宮藤とエイラが2人が来ない事に疑問を抱いていると、少ししたら2人が食堂にやってきた。

 

エイラ 「おお、サーニャ遅かったじゃないか!心配したん・・・ダ・・ナ」

 

エイラは食堂に入ってきた二人を見て言葉を失った。ロゼとサーニャはお互いに手と手を絡ませて入ってきたのだ。所謂恋人繋ぎというものだ。

 

サーニャ 「おはようエイラ、ちょっと遅くなっちゃった。」

 

ロゼ 「すまない宮藤、少し寝坊してしまった。すぐに朝食を済ませるよ。」

 

宮藤 「あ・・・はい。」

 

宮藤は言葉を失いながらも返事をしたが、エイラは黙っていなかった。

 

エイラ 「おいロゼ!これは一体どういう事ナンダナ!説明を求めるんダナ!」

 

ロゼ 「なに、私とサーニャは昨晩、恋人関係になったんだ。」

 

エイラ 「は?意味がワカラナインダナ。」

 

エイラは目の前の現実を受け止めきれずにいて、動揺していた。そんな中、ハルトマンは空気を読んでか、読まずか、茶化しにきた。

 

ハルトマン 「へぇ、2人とも昨日の内にそんな事があったんだ〜。じゃあもしかしてもう同じベットで寝てたりして。」

 

サーニャ 「..うん。私がお願いして、昨日は同じベットで寝たんだ。」

 

ハルトマン 「ヒュ〜♪サーニャんもやるね〜。」

 

ハルトマンが茶化しているとエイラは震えながらサーニャに尋ねた。

 

エイラ 「・・なあ、サーニャ。一体どうしたんダナ。まさかロゼに誑かされたノカ?」

 

エイラが真実を確かめようとするとサーニャは少し怒った声で返した。

 

サーニャ 「...いくらエイラでも、そんな事言うと怒るよ。私は私の意思でロゼさんを好きになって、告白したの。」

 

エイラ 「そんな!なんでだ!私だってサーニャの事が好きなのに分かってくれないんダ!」

 

サーニャ 「...確かにエイラの事も好きだよ。だけど私がロゼさんに抱いた好きとは違うの。私が心の底から初めて好きになった人、それがロゼさんなの。」

 

エイラ 「そんなの、認めたくないんダナ。」

 

エイラは中々認めることができない中、バルクホルンがエイラに言った。

 

バルクホルン 「エイラ、人が誰かを好きになる事は誰にも止める事が出来ないんだ。勿論お前がサーニャが好きだって気持ちは本当だろう。だが、サーニャはロゼを好きになった。これは変わる事ない事なんだ。寧ろサーニャの幸せを願っていたお前は喜ばしいことだろう?」

 

エイラ 「確かに、サーニャが幸せになる事はいい事ナンダナ!だけど、それとこれは別なんダナ!」

 

サーニャ 「...エイラ、お願い。わかって欲しいの。エイラが私の事を思っていてくれたのは知ってる。諦めてなんて言わない。けど、私とロゼさんの関係を認めて欲しい。」

 

サーニャの必死のお願いで、エイラがようやく、折れてくれたようだ。

 

エイラ 「・・・分かったんダナ。サーニャがいいんなら私はもう何も言わないんダナ。」

 

サーニャ 「ありがとうエイラ、分かってくれて。」

 

サーニャは満面の笑みでエイラに返した。

 

エイラ 「うっ!その笑顔は反則なんダナ。」

 

エイラはサーニャの満面の笑みに堕とされかけた。

 

ロゼ 「まあ、一番の問題も片付いた事だし、朝ご飯を頂こうか。宮藤。」

 

宮藤 「はい、すぐに用意しますね!」

 

宮藤は止まっていた手を動かしロゼとサーニャの分の朝食を皿に装って出した。

 

宮藤 「おまたせしました。どうぞ。」

 

ロゼ 「いつも済まないな。頂くか。」

 

サーニャ 「...ありがとう芳佳ちゃん。いただきます。」

 

2人は朝ご飯を食べだし、そう時間もかからず完食した。

 

ロゼ 「ふぅ、ご馳走様。今日も美味しかったぞ宮藤。」

 

サーニャ 「...ご馳走様。芳佳ちゃん。」

 

宮藤 「お粗末さまでした。」

 

宮藤は食べ終わった2人の皿を引いて洗い場に持っていき、食器洗いを開始した。

 

ミーナ 「さあ、皆昨日は殆ど部屋の片付けが進まなかったから今日で一気に終わらせましょう!」

 

ミーナ中佐が隊員に部屋の片付けを早く終わらせるよう指示すると、各々動き出した。

 

ロゼ 「さあて、私も行くとするか。」

 

ロゼが席を立って行こうとするとサーニャが止めた。

 

サーニャ 「あ、ロゼさん待って。口の近くにご飯粒が付いてるから取ってあげる。」

 

ロゼ 「ん?ああ、すまないな。」

 

サーニャはそう言うとロゼに付いていたご飯粒を取り、自分の口の中に入れた。それを見たエイラは案の定動揺してしまった。

 

エイラ 「ああ、サーニャはもう私の知っていたサーニャとは変わってしまったんダナ。」

 

そこでまた、ハルトマンが空気を読まずに茶化しに来た。

 

ハルトマン 「ひゅ〜、サーニャんが一気に積極的になってるね〜。こりゃあ早い内に夜の営みもするんじゃないかな〜。」

 

ロゼ 「ハルトマン、流石に早すぎるぞ。私たちはあくまでも清い交際を心がけるつもりだからな。」

 

バルクホルン 「そうだぞハルトマン!物事は成り行きでやってはいけない時もある!そういう物こそ順序よく時間をかけてやっていくものだ!」

 

ハルトマン 「分かってるよ〜。少し2人をからかっただけだよ〜。」

 

バルクホルン 「ならいいがな。」

 

各々話をしながら自分たちの部屋に戻って、片付けを再開した。




あ〜、なんだか色々な人に怒られそうな予感がしてきた。


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強敵現れます!

昨日投稿できずすいませんでした!
上手く書き切る事ができず時間がかかってしまいました!


朝食後、全隊員は部屋の片付けを行っており、ロゼとサーニャは昼少し前に片付けの殆どが完了した。

ロゼ 「何とか部屋の方は終了したな。」

 

サーニャ 「...うん、後はストライカーと武器を纏めに格納庫にいかないとね。」

 

ロゼ 「そうだな、だがそれは昼ご飯を食べてからでも問題ないだろ。昼ご飯までは休憩しておくか。」

 

サーニャ 「うん、そうしようか。」

 

2人とも各々のベットに座って休んでいたが、サーニャはなんだか落ち着かない様子だった。

それに気づいたロゼはサーニャに話しかけた。

ロゼ 「どうしたサーニャ?部屋の物が殆ど無いから違和感でもあるのか?」

 

サーニャ 「..ううん、違うの。・・・ロゼさん隣に座ってもいい?」

 

ロゼ 「ああ、問題ないさ。」

 

サーニャ 「ありがとう、ロゼさん。」

 

サーニャは笑顔でロゼのベットの方に行き隣に座った。

ロゼ 「にしても、どうしたんだ?いきなり。」

 

サーニャ 「..うん。なんだかロゼさんの近くに居たいと思ったから。」

 

ロゼ 「そうか、何時でも来てもいいからな。」

 

サーニャ 「...ありがとう、ロゼさん。」

 

2人が同じベットに一緒にいるといきなり基地内にネウロイの出現を知らせるサイレンが鳴り、ミーナ中佐から放送が入った。

ミーナ 「全隊員に通達。基地のすぐ近くにネウロイの巣とは違う巨大な穴が空中に発生との連絡がありました。これより坂本少佐、宮藤軍曹を除く全員でその穴の調査に向かいます!至急、格納庫に集合してください。」

ロゼ 「穴だと!もしかしたら、私達が通ってきた穴と同じものかもしれないな。行くぞサーニャ。」

 

サーニャ 「うん。」

 

2人は駆け足で格納庫に急いで行くと、1番早く着いたようで、先に発進準備をしていると、他の隊員も続々と到着して、ミーナ中佐はロゼに尋ねた。

 

ミーナ 「ロゼさん、もしかして出現した穴は貴方達の通ってきた物と同じかしら?」

ロゼ 「それは分からんが、無関係とも思えない。心してかかるとしよう。」

 

2人が話していると、他の隊員も出撃準備が完了したようで、ミーナ中佐が発進の合図を出して、次々と発進して行き、巨大な穴の近くに直ぐに着いた。

ミーナ 「ロゼさん、どうかしらあの穴は貴方達が通った穴に似ていますか?」

 

ロゼ 「ああ、サイズは少し大きいが、我々が通った穴と酷似しているな。もしかしたら、私達の世界に通じてるかもしれないが、試すにはリスクが大きいな。」

 

そう話していると、穴の向こうから何かがやってくるのをサーニャが感知した。

サーニャ 「穴の中から中型のネウロイが5体やってきます!」

ミーナ 「中型が5体来るなんて面倒臭いわね。」

 

全員が驚いていると、穴の中からネウロイがやってきて、各員が戦闘態勢に入ると、ロゼはやってきたネウロイの姿を見て、驚いていた。

ロゼ 「まさかあれは、ジークか!」

 

ミーナ 「ロゼさん、まさかあれについて何か知っているの?」

 

ロゼ 「あれは、私達がいた世界で、私が搭乗して戦う為の兵器として開発されていた物だ。もしかしたらネウロイがあちらの世界に行って乗っ取ったのかもしれないな。あれの攻撃力はかなり高いし装甲も硬い。その上に複数もいるとなると厄介だな。一機だけでも、この501部隊と同等の戦闘力を誇っていると思ってくれていい。」

 

バルクホルン 「だが、それは退いていい理由にはならんだろ。私たちは10人いるから一機につき2人で掛かって倒しにいこうか。」

ミーナ 「たしかに、それが妥当かもね。なら組み合わせはトゥルーデとハルトマン。シャーリーさんとルッキーニさん。サーニャさんとロゼさん。エイラさんとペリーヌさん。リーネさんと私の組み合わせで行きます。倒した者は残っている人達の援護に回ってください。各員行動開始!」

501 「了解!」

 

各員、ミーナ中佐が分けたグループになり、ネウロイを倒しに向かった。

ロゼ 「サーニャもしあいつが、ネウロイのビーム以外にも元々の武器も使うならかなり厄介だぞ。あいつは私が持っている剣の何倍も大きい物を扱う上に、私が苦手とする、遠距離を克服する為に、追尾機能を持った、弾を放ってくる。長引かせると疲弊してしまいかねない。だから私の固有魔法で動きを完全に封じるから、準備までの間時間稼ぎを頼む。だが、無茶だけはするなよ。」

 

サーニャ 「..分かった。任せて。」

 

サーニャは単身でネウロイに近づき、攻撃を開始してネウロイの気を引いていた。

 

ロゼ 「ありがとうサーニャ。すぐに準備を終わらせる!」

 

ロゼはそう言うと、固有魔法の発動準備に取り掛かった。

サーニャは5分程戦闘を行っていたが苦戦を強いられていた。

 

サーニャ 「このネウロイ、速すぎる。攻撃が全然当たらない。」

 

サーニャのフリーガーハマーでの攻撃はあまりネウロイが早すぎる為、あまり当たっていなかった。

これ程の相手を1人でするのがキツかったのか、サーニャはネウロイからの攻撃を完全に防ぎきれず、ダメージを負ってしまった。

 

ロゼ 「っ!大丈夫かサーニャ!」

 

サーニャ 「うん。私は大丈夫だから、ロゼさんは自分のやるべき事に集中して。」

ロゼはサーニャが傷を負ったのを見てロゼは更に、発動準備を急いで、準備を完了した。

 

ロゼ 「サーニャ、準備が出来た。後方に下がれ!」

ロゼがそう言うとサーニャはフラフラながら後ろに下がった。

 

ロゼ 「ありがとうな、サーニャ。時間稼ぎをしてくれたお陰で、こいつを倒せそうだ!」

ロゼはネウロイに向けて、固有魔法を発動して、ネウロイの動きを完全に止めた。

 

ロゼ 「今だサーニャ、此奴にありったけの攻撃をぶつけろ。」

 

サーニャ 「うん。任せて!」

 

サーニャは全弾使い切る勢いでネウロイに攻撃を加えたおかげで、コアが剥き出しになり、破壊する事ができた。

すると、他の4体ネウロイも消滅していった。

 

ロゼ 「成程、こいつが本体で他は子機だったのか。なんとか、助かったな。」

 

ロゼが周りを見ながら言っていると、穴が残っているのを確認した。

 

ロゼ 「もしかして、この穴を潜れば私達の世界に帰れるかもしれない。」

 

ミーナ 「確かに、あなたの世界の兵器が此方に来たという事は繋がっていても不思議ではないわね。」

 

バルクホルン 「だが、帰るならレイも連れていかないと行けないだろ?」

 

ロゼ 「確かにそうだな、幸いな事にこの穴はゆっくりと閉じていて今すぐ閉じるという様子には見えないし、このサイズでこのペースなら明日の朝までは十分に持ちそうだな。」

ロゼがそう言うとサーニャが近づいてきた。

サーニャ 「...ロゼさん、元の世界に帰っちゃうの?」

ロゼ 「ああ、私はこの世界に本来は存在しない者だ。それにあちらの世界でも戦闘は続いているからな。」

 

サーニャ 「...そうなんだ。」

サーニャはそれ以上何も言わなかったが、悲しい顔をしていた。

ミーナ 「では、各員帰還します!」

ミーナ中佐がそう言うと全員が基地に帰還した。

 




もうすぐ、最終回です。(ガチで)


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お別れが近づいてきました。

次で最終話です!


全員が基地に帰投し、ロゼはレイに帰れる事を伝える為、レイの部屋に向かった。

ロゼ 「レイ、大事な話がある。入るぞ。」

 

レイ 「もしかして、ミーナ中佐が言ってた穴に関係あるの?」

 

ロゼ 「ああ、さっきの出撃で、その穴からネウロイ化したジークが出てきたんだ。」

レイ 「ジークってロゼが搭乗する為に造られたあの?」

 

ロゼ 「そうだ。だが戦い自体は直ぐに終わった。そして、その穴は未だに健在だという事だ。つまり、元の世界に戻れる可能性が高いんだ。」

レイ 「本当に!やっと戻れるのね。これ以上留まってたら向こうがどうなるか分からないものね。」

 

ロゼ 「そうだな、戻るのは明日の朝にしたが、向こうの世界では私達がいなくなってかなり経つだろうし、局面が変わっているかもしれないからな。戻れるなら戻れるに越したことはない。」

 

レイ 「だけど、ロゼはいいの?サーニャさんの事?恋人関係なんでしょ?」

 

ロゼ 「誰から聞いたんだその事?」

 

レイ 「エイラさんから聞いたの。というか、一方的に話してたけどね。」

ロゼ 「まあ、知っているなら言うけど、置いていくしかないだろうな。サーニャをあっちの世界に連れて行っても知り合いなんて誰もいないし、ましてやサーニャの両親だって居ないんだ。それに、またこの世界に帰って来れる保証もない。だからサーニャはこの世界に置いていくさ。」

 

レイ 「そうね、それがサーニャさんの為になるのかもしれないね。」

 

ロゼ 「ああ、そうだな。帰るのは明日の朝だからそれ迄に帰る準備をしておけよ」

 

レイ 「分かってるわよ、それに荷物はそんなにないし、すぐに終わるわよ。」

 

ロゼ 「じゃあ、また後でな。」

ロゼはそう言うと部屋を出ていった。部屋を出て廊下に出るとちょうどエイラがこっちに向かっていた。

 

ロゼ 「エイラ、少しいいか?」

 

エイラ 「どうしたんダナ?」

 

エイラはロゼを少し睨んだ目で見てきた。

 

ロゼ 「そんな目で見るな。お前には話しておきたいからな。」

 

ロゼ 「知っての通り、私達2人はここを経つ。サーニャを連れていくつもりはないから、サーニャには寂しい思いをさせるかもしれない。だから、その時はエイラ。お前に頼んでもいいか?」

 

ロゼは頭を下げて、エイラにお願いした。

 

エイラ 「!(ロゼが頭を下げるなんて意外なんダナ。)そんな風にお願いされたら仕方ないんダナ。お前達が帰った後は、しっかりサーニャの事は見といてやるんダナ。」

 

ロゼ 「ありがとう。エイラ。」

 

ロゼは頭を上げて、自分の部屋に戻って行った。

ロゼが部屋に戻ると、傷の手当をしに行っていたサーニャは部屋で1人ベットで蹲っていた。

 

ロゼ 「傷は大丈夫かサーニャ?」

 

サーニャ 「..これくらい大丈夫。ねぇロゼさん。本当に帰っちゃうの?」

 

サーニャは泣きそうな目でこちらを見ていた。

 

ロゼ 「ああ、こちらの世界に居続けても、元の世界の戦争が終わるわけじゃない。早く戻って、決着をつけてこないといけないからな。」

 

サーニャ 「...ねえロゼさん。私もロゼさんの世界に連れて行って。」

 

ロゼ 「(やはり、そう来たか。)駄目だ、あっちの世界に行ってもサーニャの知り合い処か、お前の両親だって居ないんだぞ。それにこっちの世界に戻れる保証もないぞ。」

サーニャ 「確かに、戻れないかもしれないけど、ロゼさんと離れ離れになるのは嫌だから。」

 

ロゼ 「サーニャ、お前はお前の事を思ってくれてる両親がいるんだろ?その両親に会わないでお別れしてもいいのか?」

 

サーニャ 「..お母様とお父様と会えなくなるのも嫌だけど・・・」

 

サーニャは言葉に詰まってしまった。

 

ロゼ 「(仕方ないな。)じゃあサーニャ、お前を連れていくことは出来ないが、代わりに私の帽子をお前にあげるよ。」

 

ロゼはそう言うと自分の荷物の中から帽子を取り出して、サーニャの頭に被せた。

 

ロゼ 「お守り代わり、とは言えないがサーニャが持っていてくれ。」

 

サーニャ 「ありがとう、ロゼさん。大切にするね。」

 

サーニャは笑顔でお礼を言った。

 

2人がそのまま部屋で過ごしていると、部屋に宮藤がやってきた。

 

宮藤 「ロゼさん、サーニャさん。晩御飯の準備が出来ましたよー。」

 

ロゼ 「ありがとうな、宮藤。さあ、ここでの最後の食事を楽しむとするか。行こうかサーニャ。」

 

サーニャ 「...うん。」

 

サーニャは立ち上がると、ロゼの手を握って部屋を出て、食堂に向かった。

食堂に着くと、レイもおり、テーブルには何時もよりたくさんの料理が並んでいた。

 

ロゼ 「今日はすごく豪華だなどうしたんだ?」

 

宮藤 「はい、ミーナ中佐から明日の朝にはロゼさん達が帰るって聞いたので、送別会という事で沢山の料理を作ってみました!」

ロゼ 「ありがとうな、私達の為にこんなに用意してくれて。」

 

レイ 「私も、とても嬉しいわ。」

 

ミーナ 「じゃあ、早速頂きましょうか!」

 

ミーナ中佐がそう言うと各々料理を取り分けて、食事を始めた。

食事を楽しんでいると、ハルトマンがロゼに言ってきた。

 

ハルトマン 「結局、ロゼとの決着はつける事が出来なかったなー。」

 

ロゼ 「そうだな、だが戦っても結果は火を見るより明らかだと思うがな。」

 

ロゼは笑いながら返し、バルクホルンが載ってきた。

 

バルクホルン 「そうだな、カールスラントの真のエースはロゼだろうな。」

 

ハルトマン 「そんな訳ないじゃん!私の方が上だよ!」

 

バルクホルン 「どうだかな、ロゼはこの間の作戦で、撃墜数150機を超えたらしいぞ?」

 

ハルトマン 「へぇ〜、中々やるじゃん。まあ、私との勝負では、撃墜数なんて関係ないよ。誰だろうと負けはしないよ!」

 

ロゼ 「私だって負けないさ。・・・もし、また会えるとするならその時はハルトマンとは真剣勝負をしたいものだな。」

 

ハルトマン 「私は何時までも勝負は受け付けるからね!」

 

ロゼ 「ああ、分かった。」

 

ロゼとハルトマンの話が終わった後、宮藤がロゼとレイに聞いてきた。

宮藤 「ロゼさん達は元の世界に戻ってもまた、戦いを続けるんですか?」

 

レイ 「そうですね、私達は戦いの為に造られた兵器ですし、まだ向こうの世界では戦争が続いているので、決着が着くまでは終わらないでしょうね。」

 

宮藤 「同じ人間を殺すのって怖くないんですか?」

 

ロゼ 「私達は戦うことにしか、存在意義がない存在だからな。怖いという感情は特にないな。」

 

宮藤 「・・・そうですか。」

 

宮藤は暗い顔しながら呟いていた。

 

ロゼ 「そんな顔をするな。戦いさえ終われば人を殺すことも無くなる。一日でも早くそんな日が来るように私達は頑張るだけさ。」

 

宮藤 「そうですね。なら、2人とも死なないで終わらせてくださいよ!」

 

ロゼ 「ああ、善処するさ。」

 

ロゼとレイは皆とそれぞれ話し合いながら最後の食事を共にしながら楽しんでいった。ただ、サーニャは1人寂しそうな顔をしていた。

 

時刻が9:00を回るとミーナ中佐からお開きの声がかかり、各々部屋に戻って行った。



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お別れの時です。

これで最終回とします!


送別会が終わりロゼが部屋に戻ると、先に部屋に戻っていたサーニャがいた。

 

ロゼ 「待っててくれたのか?先に寝てても、良かったんだぞ?」

 

サーニャ 「..ロゼさんと寝れるのは今日で最後だから、今日も同じベットで寝てもいいかな?」

 

ロゼ 「ああ、構わないさ。言ったろ?何時でも来ていいって。」

サーニャ 「...ありがとう。それじゃあそっちに行くね。」

 

サーニャは昨日と同じように服を脱いで下着姿になってからロゼのベットに入ってきた。

 

ロゼ 「さて、私も寝る準備をするとするか。」

 

ロゼも服を脱ぎ下着姿になってからサーニャがいるベットに横になった。

 

ロゼ 「にしても、こんな所をエイラにでも見られたら確実に殺されるだろうな。」

 

ロゼは笑いながら言うと、サーニャは少しムスッとしていた。

 

サーニャ 「...ロゼさん、私のわがまま聞いて欲しいの。今日だけは私だけを見て欲しいの。2人だけで過ごせる最後の夜だから。」

 

ロゼ 「ああ、すまなかったな。わかったよ。(まさかサーニャがこんな事を言うとは思わなかったな。)」

 

2人は同じベットで抱き合いながら過ごしていた。するとサーニャは驚きの行動をした。

 

サーニャ 「…チュ…ンッ……チュ…ンハァ…」

 

ロゼ 「!サーニャ何をしているんだ!」

 

ロゼはびっくりして飛び起きてしまった。そうサーニャはロゼにキスをしてきたのだ。

 

サーニャ 「..キスだけど、嫌だった?」

 

ロゼ 「いや、嫌ではないが、いきなり過ぎて、びっくりしたんだ。」

 

サーニャ 「...だって、ロゼさんと恋人らしい事もせずにお別れなんて嫌だったから。思い出にしたかったから。」

 

ロゼ 「仕方ないな。いいよ、好きにしてくれ。」

 

サーニャ 「..ありがとう、ロゼさん。」

 

その後2人は疲れて眠るまで、キスをしたり、お互いの体を触り合ったりしました。

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

 

 

翌朝6:00まだみんなが寝てる時にロゼは目を覚まして服を整えて、荷物を持つと部屋を1人で出ていった。

 

ロゼ 「ありがとうな、サーニャお前と過ごした時間は楽しかったぞ。」

 

ロゼは荷物を持ってレイの部屋に向かっていると途中でレイと出会った。

 

ロゼ 「ちょうど良かった、今呼びに行こうと思ったんだ。」

 

レイ 「私もよ、お別れの時にみんなと居たら泣いちゃいそうだから。早く出ていこうと思ったの。」

 

ロゼ 「考える事は同じか。帰る前に食堂にみんなに宛てて書いた手紙を置いていきたいから、ちょっといいか?」

 

レイ 「まったく、仕方ないわね。」

 

2人はまだ誰もいない食堂に向かい、テーブルの上に手紙を置いてから直ぐに出ていった。

 

レイ 「にしても、態々手紙で伝えるなんてね、直接言えば良いじゃない。」

 

ロゼ 「私がそんな事をいう柄に見えるか?黙って出ていくんだ。手紙で十分だよ。」

 

レイ 「確かに、直接言ったら長引いて帰るに帰れなくなるかもしれないわね。」

 

2人は話しながら廊下を歩いていき、外に着くと、空に飛び始めて、穴がある方に向かった。昨日に比べると、人1人しか通れないような穴になっていた。

 

ロゼ 「だいぶ小さくなっているな。早く来て正解だったかもな。」

 

レイ 「そうね、これを潜ったら元の世界に戻れるのね。」

 

ロゼ 「ああ、そうしたらまた戦闘の毎日だな。」

 

レイ 「仕方ないわよ。それが私達の運命なんだから。」

 

ロゼ 「そうだな、そして、1日も早く戦争を終わらせないとな。」

 

レイ 「ええ、じゃあ行きましょうか。」

 

ロゼ 「ああ、行こうか。」

 

2人は穴に近づき潜ろうとして、その前に基地の方に向かってロゼは呟いた。

ロゼ 「ありがとうな、501の皆。とても楽しい日々だった。私は忘れないよ。」

 

ロゼがそう言うと、2人は穴を潜り、元の世界に戻って行った。

穴を抜けると、そこは2人が元いた世界で、穴は2人が出た後直ぐに閉じられていた。

 

ロゼ 「なんとか、帰ってこれたな。」

 

レイ 「だけど、穴は閉じちゃったね。」

 

ロゼ 「そうだな、だが思い出が無くなったわけじゃないさ。」

 

レイ 「そうね。私達が覚えている限りはね。それと、取り敢えず近くの基地に行かないと行けないわね。」

 

ロゼ 「そうだな、どのくらい時間が過ぎたかにもよるが、説明が面倒臭い事になりそうだな。」

 

レイ 「仕方ないわよ。とりあえず行きましょう。」

 

ロゼ 「ああ、こんなバカげた戦争は早く終わらせなくちゃな。」

 

2人はそのまま近くにある基地に飛んで行った。

 

 

 

 

2人が元の世界に帰ってから2時間程すぎた頃、501隊員はみんなが起きておりロゼとレイがいなくなっていることに気づいて探したが、穴が消滅している事が確認されて、宮藤が食堂でロゼが残した手紙を見つけたと言うと食堂に隊員全員が集まった。

 

ミーナ 「2人とももう帰ってしまったのね。宮藤さん、手紙にはなんて書いてあるの?」

宮藤 「はい。読みますね。⠀

『501のみんな何も言わずにで出ていった事は許して欲しい。一人一人に直接お別れを言っていたら帰れるか分からないからな。こうやって手紙にさせてもらった。

 

まず、ミーナ中佐。私の魔法の件やレイを匿ってくれたことは大変感謝している。もし、ミーナ中佐や坂本少佐トップじゃなかったら、私とレイは既に上層部に連れて行かれて色々と実験をされていただろうな。ありがとう。

 

坂本少佐の剣の腕は見事だったよ。私も参考にする事は沢山あった。魔法は使えなくなっても、剣の鍛錬だけは怠るんじゃないぞ。少佐の剣の腕は神がかっていたからな。

 

宮藤の料理は今まで食べた料理の中で1番美味かったな。もうお前の料理を食べれないのは残念だがな。お前は魔法力が無くなっても医療の知識は豊富だっからな。医療学校にでも進んでより沢山の人を救えるようになれよ。

 

リーネ、お前の料理も宮藤に負けず劣らずの腕だったぞ。きちんと磨けば、宮藤を超える事が出来るかもしれないな。頑張れよ。

 

ハルトマンとは結局、どちらが上かは分からないままだったが、私がいなくなった位で精進するのを怠るんじゃないぞ。お前は私が認める数少ないライバルなんだからな。それと、ウルスラにお礼を言っといて欲しい。最高の剣を作ってくれてありがとう。とな。

 

バルクホルンの規律の厳しさにはさしもの私も驚いたぞ。それだけにお前が自室待機と飛行停止を命じられてる時にそれを破ったのには驚いたがな。だが、規律を守るのは悪いことじゃないが、時にはハルトマンのように休むのも大事だからな。だが、余りだだらけすぎてもいかんぞ?根っこからハルトマンの様になってしまうからな。

ルッキーニはやんちゃすぎて、色々と手がつけにくかったな。だが、そのやんちゃさこそがお前の大事なところだからな。大切にするんだぞ。それと、無事にロマーニャが解放されて良かったな。

 

シャーリーのスピードにはどれだけ頑張っても、勝てる気がしなかったよ。きっと鍛錬を積めばもっと速く強くなれるぞ。もしかしたら私を抜く程にな。それだけの潜在能力がお前にはあるんだ。

 

ペリーヌの故郷愛は素晴らしいものだぞ。自分を犠牲にしてでも故郷を復興させようとしているのだからな。その精神はきっと多くの人を救えている。そして、そんなお前には色んな人がついてくるだろうな。お前にはそれだけのカリスマ性があるんだ。

 

エイラ、私が来て、お前からサーニャを盗ったみたいになってすまなかったな。入隊初日には、任務の為だと言ったが、実は悪いことをしたと思っていた。そして、前にも言ったが、これからは、サーニャの事を頼んだぞ。お前なら安心して任せられる。

そして、私の恋人のサーニャ。本当に何も言わずに出ていってすまなかった。お別れの時に一緒にいたらお前は私達に付いて来そうだったからな。お前が私みたいな人間じゃない奴を好きなってくれたのは本当に嬉しかった。因みに私の初恋の人物でもあったな。それに、サーニャのファーストキスも頂いた上に昨夜は色々と気持ちよかったよ。そんな私は幸せ者だよ。だけど、サーニャにはもっと相応しい相手がいるだろう。私なんかの紛い物じゃない、本当の人間が。お前がその人物と出会って幸せになる事を別の世界から祈ってるよ。

 

私はお前らと過ごした時間はとても楽しかった。頻繁に色々な事が起きて、退屈した日なんてなかったな。お前らの世界からネウロイがいなくなるのを祈っているよ。もし、奇跡が起きてまた会えたらその時はよろしくな。』・・・以上です。」

 

宮藤は泣きながら手紙を読み終えて周りを見ると殆どの隊員が泣いていた。

ハルトマン 「こんな風に手紙で残されたら余計に悲しくなるじゃん!」

バルクホルン 「そうだな、だがこれにはあいつなりに私達を想ってしてくれたことなんだろう。」

 

皆泣きながら色々言っていたが、サーニャが1番泣きながら言葉を発した。

 

サーニャ 「ロゼさん、私に相応しい人はロゼさんだけだから、貴方がこの世界に来るのをずっと待ってるから。絶対にまた来てね!」

サーニャがそう言うとエイラが近寄ってきた。

 

エイラ 「そうダナ、お前たち2人はとてもお似合いだったんダナ。悔しいけど、私と居た時よりもサーニャはとても楽しそうだったんダナ。これからは一緒にサーニャの両親を探しながら、そして、ロゼがまたこの世界に来るのをずっと待っててやるんダナ。ロゼにサーニャの事を必死に頼まれたからな。破る訳にはいかないんダナ。」

 

サーニャ 「うん、ありがとうエイラ。私、絶対に諦めない。どんなに時間がかかっても、死ぬまでにもう一度ロゼさんと会いたい!」

サーニャは何年、何十年かかろうと絶対にロゼと再会すると意気込んでいた。

 

 

それから月日が達501は一時解散となったが、またネウロイが現われた為再結成されたりと何度かあったが、ネウロイに敗れることはなく、5年の月日が経ち、この世界からのネウロイの完全消滅が確認された。




本編はこれにて終了させて頂きます。が、番外編やifルートを書いていくつもりですので、よろしくお願いします!


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10年後の世界
奇跡が起きました!


前話で話してた番外編です!


ロゼ達が元の世界に戻り、5年後にはネウロイの完全消滅が確認されて、この世界にはもうネウロイは現れなくなった。元501の皆は軍隊を退役し、それぞれ別の仕事に就いたり、そのまま軍隊に残り、後進の育成に力を注ぐ者もいたりして、

 

そんな中エイラとサーニャの2人は退役した後はサーニャの両親を見つけ出して再開してから、ある場所にずっと留まっていた。それは、元501部隊がヴェネツィアにネウロイの巣ができた時に使っていた基地である。あの後この基地からは誰もいなくなって無人となりあちこちホコリ被っていたが、エイラとサーニャの2人で綺麗に掃除し今はここで何年もロゼ達との再会を待っていた。

 

ネウロイ完全消滅から5年後

 

エイラ 「本当に良かったのかサーニャ?両親と再会できたのに、一緒に住まないで?」

 

ある日の昼過ぎ、外を歩いていたエイラはサーニャにそう尋ねた。

 

サーニャ 「うん、何度も言ってるけど問題ないよ。お父様とお母様と再会できて、また一緒に暮らしはしたいけど、次はロゼさんと再開して、2人に紹介しなくちゃいけないから。」

 

エイラ 「サーニャの決意は堅いんダナ。にしても、ロゼ達とお別れしてからもう10年も絶つんダナ。」

 

サーニャ 「うん、あっという間だった気がする。」

 

エイラ 「色んな事があったなー。1番驚いたのが、あのハルトマンがノーベル医学生理学賞を取ったことなんダナー。人は見かけによらないんダナ。」

 

サーニャ 「そうだね、まさかハルトマンさんが取るなんて思わなかったよ。私は芳佳ちゃんが取るものだと思ってたから。」

 

エイラ 「そうだな〜、宮藤とだけは退役してから全然会ってないんダナ、やっぱり扶桑とはかなり離れてるから会いに行くのも大変なんダナ。」

 

サーニャ 「芳佳ちゃん、今頃診療所で大活躍してるかもね。」

エイラ 「ああ、宮藤なら有り得るな。」

 

そんな他愛もない話を2人がしていると、いきなり旧基地上空に穴が出現した。その穴は2人にとって見覚えのあるものだった。

 

エイラ 「サーニャ、あの穴もしかして!」

 

サーニャ 「うん、もしかしたらそうかもしれない!」

 

2人は穴を確認すると意気揚々としていたが、2人は既に上がりを迎えていて空を飛ぶことは出来なくなっていたので、その場で穴を見上げていた。するとその穴からサーニャが長年待ち続けた想い人のロゼとレイが現われた。

 

ロゼ 「まさか、本当にまた来れるとはな。」

 

レイ 「そうね、開発部の技術力に感謝しないといけないとね。」

 

ロゼ 「にしても、ここはどの辺りだ?」

 

レイ 「ウ〜ン、あっ!ロゼ下を見て!」

 

2人が下を見るとそこには成長したサーニャとエイラがいた。

 

ロゼ 「サーニャ!」

 

ロゼはサーニャの姿を見るや否や急降下しサーニャに飛びついてきた。

 

サーニャ 「ロゼさん、おかえりなさい!私ずっと待ってたよ。」

 

ロゼ 「まったく、あれだけ言ったのにサーニャは仕方ない奴だな。実を言うと私も会いたかったがな。」

 

レイ 「もう、ロゼったら、いきなり行かないでよね。」

 

エイラ 「久しぶりなんダナ、2人とも。それにしても、一体どうやってきたんダナ。」

 

エイラが純粋な疑問を聞いてみるとレイが答えた。

 

レイ 「実は私達のいた世界の開発部がね、私達が別の世界にいたって話を聞いて、異世界に興味を持ったらしくて、異世界転移装置なる物を造ってね。無作為に飛ぶこともできるし、自分たちの望む世界に飛ぶ事も出来るの。だからこうやってまた来れたのよ。しかも今度は好きな時に来れて、好きな時に戻れるの。」

 

サーニャ 「てことは、これからは何時でも会えるの?」

 

ロゼ 「ああ、今度はもう、離れ離れにならずに済むんだ。」

 

サーニャ 「ロゼさん、私今とっても嬉しい。」

 

ロゼ 「ありがとうな、サーニャ。それにしても、一体どれくらいの時間が過ぎたんだ?」

 

エイラ 「2人が帰ってから10年経つんダナ。それ迄に色々あったんだゾ。ネウロイは完全にいなくなったし、私達元501全員は既に軍を退役して、それぞれ色んな道に向かって行ったんダナ。」

 

ロゼ 「そうか、既にそんなに経ったのか。ん?てことは退役してから2人ともずっとここで待っててくれたのか?」

 

サーニャ 「うん、ロゼさんが帰った日に決意したの。何年経っても、私はロゼさんがやって来るのを待ってるって。」

 

エイラ 「私はお前に頼まれたからな。サーニャを頼むって。」

 

ロゼ 「私は幸せ者だな。それとサーニャお前は10年でとても綺麗になったな。私は変わらないままだがな。」

 

ロゼがサーニャの容姿を褒めるとサーニャは照れて答えた。

 

サーニャ 「ロゼさんお世辞を言っても何も出ないよ。」

 

ロゼ 「お世辞じゃないさ。私の本心だからな。」

 

サーニャ 「ありがとう、ロゼさん。そうだ、ロゼさんをお父様とお母様に紹介したいんだけどいいかな?」

 

ロゼ 「サーニャの両親見付かったんだな。良かったな。そうだな、会いに行ってもいいかもしれないな。」

 

サーニャ 「うん、きっと歓迎してくれるよ。」

 

エイラ 「おーい2人とも、サーニャの両親に会いに行くのは賛成だが、その前に元501の皆で集まりたいんだな。」

 

ロゼ 「確かに、みんなともう一度会ってはみたいな。だが、もう皆別々の道を歩いているんだろ?どうやって集める気だ?」

 

エイラ 「うぅ、その手は考えてなかったんダナ。」

 

ロゼ 「仕方ないな。私とレイの2人で手分けして、連れてきてみせるさ。私達は三日三晩寝ずとも最高速度の1200kmで飛べるからな。」

 

レイ 「ええ、まかせて頂戴。で、皆がどの国にいるか分かる?」

 

サーニャ 「それなら問題ない。皆退役した後は自分の国に帰ってるから。」

ロゼ 「それは楽でいいな。取り敢えず、地図を貰えるか?」

 

サーニャ 「地図なら、破れてないのが司令室に行けばあると思う。」

 

エイラ 「そういえば、司令室の地図は額縁に入っていたからな。唯一無事だったんダナ。」

 

ロゼ 「そうか、なら今から司令室に向かうとするか。」

 

そう言うと4人は基地内に入り、司令室に向かった。

 

ロゼ 「にしても、この建物は少し傷んでいるが、あの時と変わってないな。」

 

レイ 「そうね、なんだか懐かしいわね。」

 

ロゼとレイが懐かしさに浸っていると、サーニャから質問が飛んできた。

サーニャ 「そういえば、二人の世界であってた戦争はどうなったの?」

 

ロゼ 「それなら、5年前に世界の国々が平和協定を結んで、終結したよ。今は何処の国も平和そのものさ。」

 

サーニャ 「そうなんだ、良かった。」

 

そんな話をしていると、4人は司令室に着いた。

 

ロゼ 「良かった、地図は無事みたいだな。」

 

そう言うとサーニャとエイラは地図を指さし元501の皆が居るであろう場所に印を着けた。

 

ロゼ 「じゃあ、まず私はカールスラントにミーナ、バルクホルン、ハルトマンを迎えに行こう。」

 

レイ 「なら、私は扶桑に行って宮藤さんと坂本さんを連れてきます。」

 

2人は早速向かおうとしたが、サーニャが止めた。

 

サーニャ 「せっかく久しぶりに会えたんだから今日はもう遅いしゆっくりしていこ?連れてくるのは明日からでも大丈夫だから。」

 

エイラ 「たしかにな。私も2人と話したいことが沢山あるからナ。」

 

ロゼ 「そうだな、急いでもろくな事にはならないだろうしな。」

 

レイ 「ええ、今日ゆっくりするのも悪くはないわね。」

 

そう言うと4人は司令室を後にし、食堂に向かった。

 

ロゼ 「そういえば、今はどっちが食事を作っているんだ?」

 

サーニャ 「殆ど私が作ってるの。エイラは料理が苦手だから。」

 

ロゼ 「お前、その年になってサーニャに頼りっぱなしなんて、恥ずかしくないのか?」

 

エイラ 「ウッ、出来ないのは仕方ないんダナ。適材適所って奴なんダナ。それにサーニャの料理の腕はココ最近、現役の時の宮藤の腕を超えてると思うんダナ。」

 

ロゼ 「ほう?それは期待出来るな。恋人の料理が美味しいのは嬉しいからな。」

 

サーニャ 「ロゼさん。ありがとう。精一杯美味しい料理作るね。」

 

ロゼ 「ああ、頼んだよ。」

 

2人が1瞬で作りだした甘い空気にエイラとレイは近づけないでいた。

 

レイ 「10年前までは感情を殆ど表に出さなかったロゼがここまで変わるなんて、恋人の力は偉大ですね。」

 

エイラ 「それを言うならサーニャもなんダナ。私といる時はあんな満面の笑みを見せた事なんてなかったんダナ。」

 

サーニャが張り切って料理を作り始めてから1時間後、テーブルに沢山の料理が出てきた。

 

エイラ 「うお、どうしたんだサーニャ今日のこの料理の数は?」

サーニャ 「うん、ロゼさん達と再会できたから、お祝いに沢山作っちゃった。」

 

ロゼ 「ありがとうな、サーニャ。いただくよ。」

 

4人は机に座り、晩御飯を食べだした。

 

ロゼ 「確かに、この料理はあの時の宮藤以上の腕かもしれないな!」

 

レイ 「そうね、それにこんなに美味しい料理を食べるのも久しぶりだね。」

 

サーニャ 「お口にあってくれて嬉しいな。」

 

4人は晩御飯を食べながらここ10年で起きた事を色々話し合った。その中で1番驚いていたのが、ハルトマンのノーベル医学生理学賞受賞についてだ。

ロゼ 「驚きだな、戦闘任務以外では、怠惰の塊みたいだったハルトマンがそんな凄い物を取るなんてな。それにあいつの部屋はゴミ貯めで不健康になりそうな部屋だったんだからな。」

 

レイ 「人は見かけによらないってこういう事かしらね。」

 

エイラ 「まあ、皆色々あったんダナ。」

 

サーニャ 「うん、2人が帰ってからも本当に色んな事があったんだから。」

 

4人はそんな話を続けながら晩御飯を食べ終わり、片付けを終了させた。

 

ロゼ 「さて、私達はどの部屋で寝るかな。」

 

サーニャ 「ロゼさん。私の部屋で一緒に寝てくれない?」

 

サーニャは上目遣いでロゼにそうお願いした。

 

ロゼ 「いいよ。久しぶりの再会だからな。今晩はゆっくりしような。」

 

サーニャ 「うん!」

 

またもや2人が作り出した甘い空気にエイラとレイは近づけないでいた。

 

レイ 「これって、もう私はエイラさんの部屋で寝るのは確定みたいですね。」

 

エイラ 「そうみたいなんダナ。サーニャの意見は最大限尊重するんダナ。」

 

レイ 「貴方も成長したわね。10年前はロゼ達が恋人関係になった次の日はロゼを殺すような目をしてたんでしょ?」

 

エイラ 「そこまでしてないんダナ!それに、私はもういいんダナ。サーニャが幸せな方を後ろから援護するって決めたんダナ。」

 

レイ 「そう。サーニャさんも幸せな方ですね。」

 

4人は夫々の部屋に向かった。

 

ロゼ 「この部屋もあの時と変わってないな。」

 

サーニャ 「うん、ここに戻って来た時頑張って掃除したから。」

 

ロゼ 「そうか、ありがとうな。」

 

サーニャ 「じゃあ、今日は一緒に寝よ?」

 

ロゼ 「ああ、そうだな。なんなら10年前の続きでもするか?」

 

ロゼはそう言うと、サーニャは照れて返した。

 

サーニャ 「ロゼさんがいいなら、私は良いよ。」

 

ロゼ 「なら、早くベットに横になるか。」

 

サーニャ 「うん!」

 

2人は服を脱いで、下着姿になるとベットに横になった。

 

ロゼ 「サーニャは10年で胸がかなり大きくなったな。」

 

サーニャ 「うん、自慢じゃないけどかなり大きくなったんだよ。」

 

ロゼ 「じゃあ、始めるか。」

 

サーニャ 「うん。」

 

2人は抱き合いお互いの唇を合わせた。

 

サーニャ 「…チュ…ンッ……チュ…ンッ…ンハァ」

 

ロゼ 「…チュ…ンッ…チュ…ンッ…ンッ…チュ…ンッ…ンハァ」

 

2人がお互いに10秒近く舌を入れてキスをして、唇を離した。

 

サーニャ 「やっぱり、ロゼさんとのキスは気持ちいな。」

 

ロゼ 「ああ、私も気持ちいよ。」

 

サーニャはキスを終えたあと、股を抑えてモジモジしていた。

 

ロゼ 「ん?どうしたんだサーニャ?」

 

サーニャ 「ごめんロゼさん。私もう我慢できなくなったみたい。」

 

ロゼ 「仕方ないな。じゃあ、やるか。」

 

サーニャ 「ありがとうね、ロゼさん。」

 

サーニャとロゼはお互いに下着を脱いでより密着して、お互いが身体を触りあい、乱れまくった。

 

2人の行為は深夜まで続き、2:00を過ぎた位に2人は体力が尽きたのか、裸のまま抱き合って、寝てしまった。




これ以上のHシーンなんてかけるわけないじゃん!キスシーンが限界だよ!


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元501部隊再集結させます!

ロゼとレイがサーニャとエイラと再開した翌日の朝、4人は格納庫前に来ていた。

ロゼ 「じゃあ、私とレイは今からみんなを回収してくるからな。」

 

レイ 「まかせて、1日もあれば扶桑から帰って来れると思うから。」

 

サーニャ 「うん、楽しみに待ってる。」

 

エイラ 「サーニャと2人でゆっくりと待ってるんダナ。」

 

ロゼ 「よし、レイ行くとするか。」

 

レイ 「ええ、行きましょうロゼ。」

 

そう言うと2人は空に飛び出してロゼはカールスラントへ、レイは扶桑に向かってものすごい速さで飛んで行った。

 

サーニャ 「凄い、もう見えなくなった。」

 

エイラ 「こりゃあ、全盛期のシャーリーでも勝てないだろうなー。」

 

 

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

 

 

ロゼ side

 

 

 

 

ロゼは飛行を始めて、2時間程して、カールスラントに到着した。

 

 

ロゼ 「ふう、意外と早く着いたな。確かもう少し飛んだらカールスラントの本部基地に行けるな。ミーナとバルクホルンは軍に残って後輩を育ててると聞いたから、恐らく会えるはずだ。」

 

ロゼはカールスラントの本部基地に向かって飛び出して5分もせずに基地についた。

 

ロゼ 「さて、着いたのはいいが、どうやって入ろうかな。」

 

ロゼは基地の入口の少し手前に降りて、悩んでいた。

 

ロゼ 「私の事を覚えている奴なら問題ないんだが、何も知らない奴だったら説明するのが大変だな。」

 

ロゼが基地の前で考えてると警備員が不審に思ったのかロゼに近づいてきた。

 

警備員 「そこの君、この基地に何か用かね?」

 

ロゼ 「(ちっ、話しかけられたか。こうなったらどちらかをここに呼んでもらうとするか。)すまない。ここの基地にミーナ・ディートリンデ・ヴィルケさんとゲルトルート・バルクホルンさんがいると聞いてね。私は2人と10年前に別れてからずっと会えてなかったから久しぶりに会いに来たんだ。会えるかね?」

 

警備員 「貴様、敵国のスパイではあるまいな?我が国の軍の最高の指導者を探りに来たのか?」

 

ロゼ 「違うさ、そうだなその2人にロゼという人物が会いに来たと言ってもらえれば分かるかもしれない。もし、知らないといえば私は帰るさ。」

 

警備員 「それぐらいなら聞いてやるとするか。」

 

警備員はそう言うと無線で誰かに繋いでるようだった。

 

警備員 「こちら警備員。ただいま、基地の入口にロゼと名乗る不審人物が来ています。貴方に名前を出せば分かるとのことですがどうですか?」

 

警備員が伝え終えて、返答を待っていると中々帰ってこなかったのか、また話し出した。

 

警備員 「大丈夫ですか?どうかされましたか?」

 

警備員がそう返すとロゼにも聞こえる大声で返ってきた。

 

??? 「その人を今すぐに、基地の応接室に連れてこい!今すぐにだ。私も直ぐに向かう!」

 

警備員 「どうされたんだ急に?まあ、仕方ない。お前を基地の応接室に連れていこう。」

 

ロゼ 「感謝するよ。」

 

ロゼは警備員に連れられ、基地の敷地に入り、中にある応接室に向かった。応接室に着いて、警備員はドアをノックした。

 

警備員 「こちら警備員、対象の人物を連れてきました。」

 

警備員がそう言うと、中から淡々とした声が返ってきた。

 

??? 「ロゼさんだけを入れて貴方は警備に戻りなさい。」

 

警備員 「了解しました。ほら、入れ!」

 

警備員が指示するとロゼはドアを開けて中に入った。

 

ロゼ 「久しぶりだな、2人とも。」

 

ロゼがそう言うと部屋の中にいた、ミーナとバルクホルンの2人は少し泣いていた。

 

ミーナ 「久しぶりね、ロゼさん。」

 

バルクホルン 「そうだな、だが夢でも見てるんじゃないかと思えてくるな。」

 

ロゼ 「安心しろ、これは夢じゃない現実さ。」

 

バルクホルン 「また会えるとは思わなかったよ。にしてもどうやって来たんだ?」

 

ロゼ 「そうだな、掻い摘んで説明すると、私達の世界の開発部が異世界転移装置なる物を作ってな。そのお陰で色んな世界に飛ぶことができるようになったんだ。」

 

ミーナ 「そんな物があるなんて、貴方達の世界の技術力は凄いわね。」

 

バルクホルン 「確かに、すごい技術だな。だが、どうして私達がここにいるってわかったんだ?」

 

ロゼ 「それは、私がここに来る前にサーニャとエイラと再開してな、それで元501の皆を集めようとなって、その時にサーニャとエイラにみんなのいる場所を聞いて、最初は私がカールスラントにレイは扶桑に向かったよ。」

 

ミーナ 「そういえば、あの二人はヴェネツィアの時に使った基地を買取に来てたわね。そう、サーニャさんはずっと貴方との再会をあそこで待ってたのね。」

 

バルクホルン 「行くのはいいがどうやって行くんだ?私用で航空機は使えないし、私達はとっくに飛べなくなった。かと言って船ではそれなりの時間がかかるぞ?」

 

ロゼ 「何問題ない。私なら4人は担げる。最高速度は700kmに落ちるがな。」

 

ミーナ 「それは凄いわね。行くのはいいけどちょっと待っててね。私もトゥルーデも書類仕事が少し残っているから、それが終わってから行こうかしら。それまでここでゆっくり待ってなさい。」

 

バルクホルン 「そうだな、すぐに終わらせるとするか。」

 

ロゼ 「あ〜、そうしたいのは山々だが、ハルトマンも迎えに行かないといけないからな。あいつが今どこの病院に務めてるか教えてくれないか?」

 

ロゼがハルトマンの場所を尋ねると、バルクホルンが答えた。

 

バルクホルン 「あいつなら、ここから歩いて10分程の所にある大学病院に務めてるぞ。」

 

ロゼ 「わかった。2人が仕事をしている間に連れてくるとするか。」

 

ミーナ 「分かったわ。じゃあ、15:00位にここに来てくれる?話は通しておくから。」

 

ロゼ 「了解した。じゃあ行ってくるよ。」

 

ロゼは応接室を出て外に向かい、基地から出ていった。

 

ロゼ 「さて、ハルトマンが務めてる病院に行くとするか。」

 

ロゼは病院がある方に向かって歩き出した。病院にはすぐ着き、病院内にロゼは入っていった。

 

ロゼ 「さて、どうやってハルトマンと会うかだが、さっきと同じで行くか。」

 

ロゼは病院の受付に向かって行った。

 

ナース 「本日はどうされましたか?」

 

ロゼ 「ここに務めてる、エーリカ・ハルトマン医師に用事があってきたんだ。」

 

ナース 「エーリカ先生にですか?失礼ですがアポは取られてますか?」

 

ロゼ 「急な用事なもんで、アポは取れていないんだ。ロゼという人物が来ているとでも、言ってくれれば分かってくれるかもしれない。」

 

ナース 「分かりました。少々お待ちください。」

 

ナースはロゼの話を聞くと、受話器を取り電話をしだした。

 

ナース 「エーリカ先生、ただいま受付にロゼさんという方がお見えになられてます。先生に急な用事があって来られたとの事です。」

 

ナースはハルトマンからの話を聞いて返答をした。

 

ナース 「分かりました。それでは、私がご案内いたします。」

 

ナースは電話を切り、ロゼに話し出した。

 

ナース 「エーリカ先生からの許可は頂きました。貴方をエーリカ先生のお部屋にご案内致します。」

 

ロゼ 「ありがとう。助かるよ。」

 

ロゼはナースに連れられ、病院内にあるハルトマンの部屋に着いた。

 

ナース 「エーリカ先生、お客様をお連れしました。」

 

ハルトマン 「入っていいよ〜。」

 

ハルトマンからの許可が入るとナースはドアから退いて、ロゼに入るように促した。

 

ロゼ 「よう、ハルトマン。久しぶりだな。」

 

ロゼが扉を開けながらそう言うと、そこには白衣を着た、ハルトマンが居た。

 

ハルトマン 「いや〜、10年ぶりだねロゼ!まさかまた会えるなんてね〜。」

 

ハルトマンは再開に喜んではいたが、驚いてはいなかったのでロゼは尋ねてみた。

 

ロゼ 「どうしたんだハルトマン?お前ならもっと驚くと思ったんだがな。」

 

ハルトマン 「実はロゼが来る少し前に、ミーナから電話があってね。驚く人が病院に行ってるって聞いたからその時にロゼだって思ったんだよね。」

 

ロゼ 「まあ、話を聞いてるなら説明はしなくていいな。にしても、お前が白衣なんて似合わないな。」

 

ハルトマン 「凄く大変だったんだよここまで来るのは。毎日が勉強で、頭が痛くなってたからね〜。でもやり甲斐は感じてるから頑張っていけるんだよ。」

 

ロゼ 「さすが私の唯一のライバルのハルトマンだな。」

 

ハルトマン 「それほどでもないんだけどね〜。」

 

ハルトマンは照れながら答えた。

 

ハルトマン 「所で、何か用があるんじゃないの?」

 

ロゼ 「ああ、そうだな。実は元501の皆で集まろうって話になってな。それで先ずはカールスラントにお前たち3人を迎えに来たんだよ。」

 

ハルトマン 「おお〜、それは楽しそうだね。早く行こうよ!」

 

ロゼ 「待て待て、ミーナからの提案で15:00に基地に集まって、そこから出発するんだ。だからお前もギリギリまで働け。」

 

ハルトマン 「仕方ないな。わかったよ。じゃあこの部屋で待ってなよ。」

 

ハルトマンがそう提案すると、ロゼは苦い顔をした。

 

ロゼ 「それは構わないが、この部屋、医者の部屋とは思えないくらい汚いぞ。この辺りはあの頃から全く変わってないな。」

 

ハルトマン 「仕方ないじゃん!片付けは苦手なんだから。」

 

ロゼ 「全く、今回だけは私が片付けてやる。」

 

ハルトマン 「やった〜、ありがとうねロゼ!」

 

ロゼ 「わかったから、早く仕事に戻れ!」

 

ハルトマン 「は〜い。」

 

ハルトマンはそう言うと、部屋を出ていった。

 

ロゼ 「さて、片付けを開始するとするか。」

 

ロゼはハルトマンの部屋のゴミを袋にまとめだした。

 

 

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

 

 

 

 

レイside

 

ロゼがハルトマンの部屋を掃除している頃レイも扶桑上空に着いていた。

 

レイ 「さすがに、最高速度を絶えず出し続けるのはちょっときついわね。でももうすぐ着くはずだから。」

 

レイ 「エイラの話だと、宮藤さんと坂本さんは横須賀って所に住んでるんだったわね。」

 

レイは地図を確認し横須賀を目掛けて、もう一度、飛び出して、10分もしない内に横須賀に着いて、着陸した。

 

レイ 「さて、何とか着いたけど、まずは宮藤さんを探しますか。取り敢えず、近くの人に聞いてみますか。」

 

レイは人通りがある所に行って聞き込みを開始した。

 

レイ 「誰から聞きましょうか。よし、あの若い女の人に聞いてみましょうか。」

 

レイは近くにいた20代ぐらい女性に話を聞いてみた。

 

レイ 「すいません、ここ横須賀にあると聞いた宮藤芳佳さんがやってる宮藤診療所の場所が何処にあるか分かりますか?」

 

女性 「宮藤診療所ですか?それなら、私の友達がやってる診療所だから案内しましょうか?」

 

レイ 「いいんですか?ありがとうございます。」

 

レイは女性に深々と頭を下げた。

 

女性 「そんな、当然の事ですよ。それに私も用事があったので。」

 

レイは女性に案内され、宮藤診療所に向かった。

その道中、レイは女性に質問された。

女性 「さっき、芳佳ちゃんの名前が出てきたんですけど、芳佳ちゃんのお知り合いさんですか?」

 

レイ 「そうね、と言っても10年前に別れてからそれ以来ずっと会ってなかったの。それで、人伝でここに宮藤さんがいるって聞いたから。」

 

女性 「10年前って事は貴方もウィッチだったんですか?」

 

レイ 「いえ、私はウィッチではありません。ただ、昔の知り合いと再開したいので、ここまで来ました。」

 

女性 「ならきっと、芳佳ちゃんも喜んでくれますよ!」

 

レイ 「そうですね。」

 

2人が話をしていると、宮藤診療所が見えてきた。

 

女性 「あれですよ、あれが宮藤診療所です。」

 

レイ 「あれが、そうなんですね。木造の良い建物ですね。」

 

女性 「ええ、診療所は昔からあの造りなんです。芳佳ちゃんは壊れるまで建て替えないって言ってますから。」

 

レイ 「拘りがあるんですね。」

 

女性 「今はお昼の時間なので、きっと休憩中だからすぐに会えますよ。」

 

レイ 「とてもいい時に来ましたね。」

 

2人は宮藤診療所の入口に着いて、女性がドアを開けて、声を上げた。

 

女性 「芳佳ちゃん〜、来たよ〜。それと芳佳ちゃんに会いたいって人を連れてきたよ〜。」

 

宮藤は呼ばれてから直ぐに返事をして、入口に来ている足音がした。

 

宮藤 「みっちゃん今行くね〜。」

 

宮藤が入口に来てみっちゃんの後ろに居たレイを見て驚いていた。

 

宮藤 「レイさん!久しぶり〜。」

 

宮藤はレイの所に行き、飛びついてきた。

 

レイ 「ちょっと宮藤さん、人目の所ではやめてくださいよ。」

 

宮藤 「あ、ごめんね。つい嬉しくて。」

 

宮藤はレイに言われて、レイから離れた。

 

みっちゃん 「えっと、芳佳ちゃん。この人とはどんな知り合いなの?」

 

宮藤 「ああそうか、みっちゃんは知らないんだったね。この人はレイさん。10年前にロマーニャがネウロイに占拠された時に私達の基地で保護した人だったの。けど、その後すぐに501が解散してからは10年間ずっと会えなかったの。」

 

みっちゃん 「へぇ〜、そんな人がいたんだ。」

 

宮藤 「そういえば、ロゼさんは一緒じゃないの?」

 

レイ 「ロゼなら今カールスラントにいるわよ。ミーナさん、バルクホルンさん、ハルトマンさんの3人を迎えに行っているの。」

 

宮藤 「ロゼさんも一緒に来たんだね。ん?迎えにってどういう事?」

 

レイ 「実は私達は昨日ロマーニャの時に使った基地に来れてね、そこでエイラさんとサーニャさんと再会したの、そこでエイラさんの提案で元501の皆と会いたいってなったから私とロゼの2人で皆を集めようとしてるの。」

 

宮藤 「みんなとまた会えるの!私は退役してから坂本さん以外とはあってないから久しぶりに会ってみたいな〜。」

 

レイ 「それは、良かったわね。今から坂本さんも探しに行くんだけど、何処にいるのか分かるかしら?」

 

宮藤 「えっと、坂本さんなら横須賀基地で後輩に剣を教えてるって聞いたよ。だから基地に行けば会えると思うよ。」

 

レイ 「分かったわ。じゃあちょっと基地に行ってみるわ。」

 

レイは1人で基地の方に向かおうとしたが、宮藤に止められた。

 

宮藤 「あっ、待って。私がついて行った方が多分確実に入れるよ。」

 

レイ 「そうね、元軍人さんがいた方が確実ね。」

 

みっちゃん 「芳佳ちゃん、診療所はどうするの〜?」

会話に入れてなかったみっちゃんが宮藤に聞くと驚きの答えを返した。

 

宮藤 「みっちゃんごめん!街の人診療所は3日間程お休みするって行っといて〜。」

 

みっちゃん 「わかったよ〜。楽しんでおいでね〜。」

 

レイと宮藤の2人は基地の方に走っていった。

 

基地にはすぐ着き、宮藤が基地の入口にいる憲兵に話し掛けて坂本さんに合わせてくれるようにお願いしていた。

 

宮藤 「レイさん!坂本さんと会えるみたいですよ〜。」

 

レイ 「良かったわ〜。会えなかったらどうしようかと思ったわよ。」

 

2人は基地内に入って行き、坂本さんがいる修練場に向かった。

 

坂本さん 「おお、宮藤久しぶりだな。また誰かの治療に来てくれたのか?」

 

坂本さんは宮藤が基地内の誰かの治療に来てくれたものだと思って尋ねてきた。

 

宮藤 「いえ、今日は坂本さんに合わせたい人がいるんです。」

 

坂本さん 「私にか?誰だろうか。」

 

宮藤がレイに中に入るように言った。

 

レイ 「お久しぶりです。坂本さん。」

 

坂本さんはレイの姿を見ると驚いていた。

 

坂本さん 「レイ!久しぶりだな。にしても、どうやって来たんだ?」

 

レイ 「実は私達の世界で異世界転移装置なる物が作られて、そのお陰で来れたんです。」

 

坂本さん 「お前たちの世界の技術力はすごいんだな。だが、また会えて嬉しいぞ。」

 

レイ 「私もです!坂本さん、実は元501の皆で集まろうって今計画してまして、今から私達とヴェネツィアに来て貰えますか?」

 

坂本さん 「それは、楽しそうだな。私も他の皆と会ってないからな。それに私は明日から休みが続いているからタイミングも良いな。」

 

レイ 「丁度いいですね!では今から行きましょう!」

 

レイが急かすと坂本さんから待ったがかかった。

 

坂本さん 「まあ、待て今から行くのはいいが私も宮藤も何も準備してないぞ。準備をしてからでいいか?」

 

レイ 「はい、大丈夫です。なら私は港で待機しておきますね。」

 

坂本さん 「ああ、分かった。準備が終わったら向かうよ。」

 

そう言うと、宮藤と坂本さんは準備をしに1度家に戻り、レイは港に向かった。




えらく長くなってしまったな。ここで止めるか。


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久しぶりに全員集合するよです1

ロゼside

 

ロゼがハルトマンの部屋の片付けを始めて2時間近く経ってようやく終わった。

 

ロゼ 「何とか終わったか。にしてもゴミ袋がこんなに居るとは思わなかったぞ。」

 

ロゼは部屋の奥に積んだ袋の山を見ながら言った。

 

ロゼ 「もう14:30か、そろそろハルトマンは帰ってくる頃だろうな。」

 

ロゼがそう言っていると丁度、ハルトマンが部屋に戻ってきた。

 

ハルトマン 「ただいま〜、おお〜部屋が凄く綺麗になってるよ。ありがとうね、ロゼ。」

 

ハルトマンは綺麗になった自分の部屋を見て喜んでいた。

 

ロゼ 「お礼はいいからこれからは自分で何とかしろ。それとゴミ袋の山は自分で処分しろよ。」

 

ハルトマン 「分かってるよ。ありがとうね〜。じゃあ早速基地に行こうか!」

 

ロゼ 「ああ、わかったよ。」

 

2人は部屋を出て、ミーナとバルクホルンのいる基地に向かった。

 

ハルトマン 「いや〜基地に来るのも久しぶりだね。退役以来かな〜。」

 

ロゼ 「感傷に浸るのは後でだ、さっさと行くぞ。」

 

ハルトマン 「はいはい。」

 

2人は警備員に話をして、中に入り応接室に向かうと、中には既にバルクホルンとミーナがいた。

 

ミーナ 「来たわね、2人とも。」

 

バルクホルン 「久しぶりだな、ハルトマン。」

 

ハルトマン 「久しぶりだね、トゥルーデ。何年ぶりかな〜。」

 

ハルトマンはバルクホルンと会うのは久しぶりなのか、少し嬉しそうだった。

 

ミーナ 「じゃあ、私達二人とも準備は出来ているから、早速行こうかしら?」

 

ロゼ 「そうだな、早く行った分ゆっくり出来るからな。」

 

4人は応接室を出て基地の屋上に来ていた。

 

ミーナ 「ここなら、誰からも見られずに飛ぶ事が出来るわよ。」

 

ロゼ 「ありがとうな。3人とも落ちないようしっかりと私に捕まってくれ。」

 

3人がロゼに捕まるとロゼは出発の準備をした。

 

ロゼ 「それじゃあ、行くぞ!」

 

ロゼは勢い良く、空に飛び出し、ヴェネツィアに向かった。

 

ハルトマン 「うっひょー、気持ちいね〜。」

 

バルクホルン 「そうだな、ジェットで飛んだ時の事を思い出すよ。」

 

ミーナ 「このスピードなら夕方には着きそうね。」

 

3人は飛行をロゼに任せ、久しぶりの飛行を楽しんでいた。

 

 

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

 

 

レイside

 

レイは横須賀基地の前にある港で宮藤と坂本さんの到着を待っていた。

 

レイ 「ロゼはそろそろ戻った頃かしら。」

 

ロゼの事を考えてると、2人が港にやってきた。

 

宮藤 「レイさん、お待たせしました〜。」

 

坂本さん 「待たせてすまんな。」

 

レイ 「大丈夫ですよ。そんなに経ってませんから。」

 

坂本さん 「だが、どうやってヴェネツィアまで行くんだ?船も見当たらないし、航空機も見当たらんぞ?」

 

レイ 「問題ありません!私が2人を持って飛んでいきます。速度は少し落ちますが、十分に速度は出ますから。」

 

坂本さん 「それはありがたいな。それなら今日中に着きそうだ。」

 

宮藤 「レイさん凄いです!」

 

レイ 「じゃあ早速行きますよ。私の手を握ってください!」

 

2人はレイの手を握るとレイは飛ぶための準備をした。

 

レイ 「速度がちょっと落ちるのでつくのは恐らく19時はすぎると思いますね。行きます!」

 

レイは勢い良く、高度を上げて、すぐに最高速度になり移動を開始した。

 

坂本さん 「これは、とてもじゃないが速いな。現役の時のシャーリーは悔しがるだろうがな。」

 

宮藤 「有り得そうですね、シャーリーさんは凄いスピードを出してましたからね。」

 

レイ 「私とロゼは何も持ってなかったら1200kmは出せますよ。」

 

宮藤 「いつか、そんなスピードも経験してみたいですね。」

 

3人は話しながらヴェネツィアを目指して飛んでいった。

 

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

 

 

日も傾き出した頃、サーニャとエイラの2人は外に出て海の方を見ていた。

 

サーニャ 「そろそろ、来る頃かな?」

 

エイラ 「そうダナ。恐らくロゼが1番早く帰ってくるんダナ。」

 

2人がロゼとレイの帰還を待ちながら話をしていると、海の向こうから何かがこちらに来ているのが見えた。

 

サーニャ 「エイラ、あそこにこっちに来るのが見えるよ。」

 

エイラ 「本当だナ。ようやく帰ってきたんダナ。」

 

2人が近づいてくる物体を見ていると段々と何かが分かってきた。

 

サーニャ 「ロゼさん達だ!」

エイラ 「意外と長かったんダナ。」

 

ロゼ達4人は基地の埠頭に降りてきた。

 

ロゼ 「ふぅ。連れてきたぞ。」

 

ロゼは疲れた声でそう言った。

 

サーニャ 「ロゼさん、お疲れ様。」

 

ロゼ 「ありがとうな、サーニャ。」

 

ロゼはサーニャからタオルを受け取った。

 

エイラ 「3人とも久しぶりなんダナ。」

 

ミーナ 「そうね、にしてもこの基地に来るのは本当に久しぶりね。」

 

バルクホルン 「そうだな、10年前に出てから来てないからな。」

 

ハルトマン 「ねぇ、早く部屋に行って休もうよ〜。疲れちゃったからさ〜。」

 

エイラ 「ハルトマンは相変わらずダナ。」

 

バルクホルン 「今いるのは私達だけか?」

 

エイラ 「ああ、今レイが扶桑に行って宮藤達を連れてきてるんダナ。」

 

ミーナ 「てことは、後リーネさんに、ペリーヌさん。シャーリーさんにルッキーニさんがいないのね?」

 

エイラ 「そうなんだナ。4人は明日またロゼ達が連れてくるって言ってるんダナ。だから今日はもう休むんダナ。」

 

ハルトマン 「休めるのはいいけどさ〜。あの二人の空気ってどうにか出来ないの?」

 

ハルトマンが指さした所を見ると、ロゼとサーニャが今晩は何をするかをここで話していた。

 

エイラ 「あれは、どうしようもないんダナ。昨日から既にあんな状態だからナ。」

 

バルクホルン 「愛する者同士仕方ない事さ。私達は邪魔にならないうちに退散するとしよう。」

 

ミーナ 「そうね、それが1番だわ。」

 

4人はロゼとサーニャを残して、基地内に入って行った。

 

ロゼとサーニャが二人で話しをして、少ししてから4人とも居ない事に気づき基地内に入っていった。

 

この日はサーニャとロゼの2人で晩御飯を作っていると、レイたちが帰ってきたようで、レイ、宮藤、坂本さんの3人がみんなが居る食堂にやってきた。

 

宮藤 「皆さん、お久しぶりです!」

 

宮藤はバルクホルン達と再会できた事を喜んでいた。

 

ハルトマン 「やぁ、宮藤元気そうだね〜。」

 

宮藤 「ああ、ハルトマンさん。新聞で知りましたよ。ノーベル賞を取ったんですよね!おめでとうございます。」

 

ハルトマン 「私にかかれば、簡単だよ。」

 

宮藤 「私もハルトマンさんに負けないように頑張ります!」

 

バルクホルン 「そうだな、頑張れよ宮藤。私も応援してるからな。」

 

宮藤 「ありがとうございます。バルクホルンさん。」

 

3人がそんな話をしているとミーナと坂本さんは二人で話しをしていた。

 

ミーナ 「美緒、久しぶりね。いつ以来かしら。」

 

坂本さん 「どれくらいだろうな。だが、また会えて嬉しいぞ、ミーナ。」

 

ミーナ 「私もよ、美緒。元気にやってるようで嬉しいわ。」

 

エイラ 「うわぁ〜、あの二人も既に自分たちだけの世界に入っているんだナ。」

 

みんなが再会を喜んでいると、サーニャとロゼが料理を運んできた。

 

ロゼ 「お前たち、晩御飯が出来たぞ。」

 

サーニャ 「芳佳ちゃんには敵わないかもだけど、美味しく作ってみたから。」

 

宮藤 「うんうん、ありがとうねサーニャちゃん。」

 

9人は久しぶりに会った仲間たちと話をしながら晩御飯を食べていた。

 

宮藤 「うん、サーニャちゃん達が作ったこのご飯すごく美味しいよ。」

 

ハルトマン 「サーニャんの腕は凄いね〜。現役の頃より美味しくなってるね〜。」

 

皆がサーニャの料理をべた褒めしているとサーニャは照れながら答えた。

 

サーニャ 「そんな、ロゼさんが手伝ってくれたからだよ。」

 

ロゼ 「何を謙遜している。サーニャの料理の腕は私の力なんか借りなくても1級品だ。私が保証するさ。」

 

サーニャ 「ありがとうね、ロゼさん。」

 

バルクホルン 「所で、明日は誰を迎えに行くんだ?」

 

 

バルクホルンが尋ねると、ロゼが答えた。

 

ロゼ 「とりあえず私は朝一で、リベリオンに急いで行ってシャーリーを、レイがガリアとロマーニャに行ってリーネ、ペリーヌ、ルッキーニを連れてくるさ。恐らく私は帰ってくるのは夕方は過ぎるだろう。」

 

ミーナ 「そうね、みんなあまり長い間職務を離れる訳にはいかないものね。」

 

ロゼ 「悪いが、明日私達が出てからでいいが、4人に連絡を取れるなら、取っといて欲しいんだ。今日みたいに時間がかかったら帰ってくるのが遅くなりそうだからな。」

 

ミーナ 「分かったわ。幸い、通信機器は生きてるから基地に務めてるシャーリさんとルッキーニさんはなんとかなると思うわ。」

 

レイ 「ミーナさん。ありがとうございます!」

 

バルクホルン 「じゃあ、本格的なパーティーは明日にして、今日は解散とするか。」

 

バルクホルンが解散と言って各々食器を流しに持っていき元々いた部屋に戻って行った。

 

宮藤 「なら、今日は私が食器を洗うのでサーニャちゃんとロゼさんは先に部屋に戻られて大丈夫ですよ。」

 

宮藤がサーニャとロゼにそう言って、流しに立った。

 

サーニャ 「ありがとうね、芳佳ちゃん。」

 

ロゼ 「すまんな宮藤、長旅で疲れているのにな。」

 

宮藤 「いえ、これぐらい問題ありません!ロゼさん達はしっかり休んでください。」

 

ロゼ 「ありがとうな、じゃあ先に失礼するよ。」

 

サーニャ 「芳佳ちゃん、無理しないでね。」

 

宮藤 「ありがとうございます。おやすみなさい。」

 

ロゼとサーニャの2人は食堂を出て部屋に戻って行った。

 

ロゼ 「ふう、今日は疲れたな。すまないがサーニャ今日は出来そうにない。」

 

サーニャ 「大丈夫だよ。ロゼさんの体調が第一だから。」

 

ロゼ 「ありがとうな、サーニャ。おやすみ。」

 

サーニャ 「うん、おやすみなさい。」

 

サーニャはロゼが寝たのを確認したら、ロゼのベットに潜り込んでロゼの寝顔を堪能しながら眠りについた。

 

 



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久しぶりに全員集合するようです2

すまないが、シャーリー達を集めるシーンはキンクリさせて貰う!


翌日、ロゼとレイはシャーリー達を連れてきたのはレイ達は15:00程について、ロゼは基地を朝早く出たおかげで、17:00に帰ってくる事ができた。

 

ロゼ 「遅くなったな、無事に連れてきたぞ。」

ロゼがシャーリーを連れて食堂に行くと、既に宮藤とサーニャがパーティーの食事を作り終わって、テーブルに並べていた。

 

宮藤 「大丈夫ですよ。こっちもちょうど準備が終わりましたから。」

 

ロゼ 「朝早くに出て良かったよ。レイと一緒に出ていたら確実に19:00は過ぎていただろうな。」

 

シャーリー 「いや〜、ロゼのスピードは凄かったなー。1000km近く出てたからな。あんな速度は現役時代の私がジェットを履いても出せなかったかもな。」

 

シャーリーがロゼとの高速移動を自慢していると、ルッキーニが対抗してきた。

 

ルッキーニ 「レイのスピードも凄いんだよ。3人も担いで700kmも出したんだよ。」

 

シャーリー 「それは凄いな。3人も担いでそんな速度を出せるなんて恐らくレイとロゼぐらいだな。」

 

ハルトマン 「ねえ~、早く食べようよー。お腹空いちゃったよ~。」

 

バルクホルン 「まったく、少しは待てんのかハルトマン!」

 

ハルトマン 「だって〜、皆と会うのなんて久しぶりだからさ。食べながら色々と話したいじゃん。」

 

バルクホルン 「まあ、一理あるな。」

 

ロゼ 「そうだな、ここで話すよりかは、席についてみんなで飯を食いながら話すとしよう。」

 

ロゼがそう言うと、各々席に着き出した。

 

ミーナ 「みんな座ったわね。じゃあ乾杯の挨拶はロゼさんお願いできるかしら?」

 

ロゼ 「分かった。任せてもらおう。」

 

ロゼはグラスを手に持って立ち上がった。

 

ロゼ 「皆、夫々仕事があるのに態々集まってくれて感謝する。久しぶりの再会で積もる話が沢山あるだろうから今晩は語りつくそう。乾杯!」

 

全員 「「「乾杯!」」」

 

ロゼの乾杯の挨拶の後皆は夫々食べたり飲んだりしながら、話をしていた。

 

シャーリー 「いや〜宮藤の料理は久しぶりに食べたけど、美味いままだな〜。それにサーニャの料理も宮藤に負けず劣らずで美味いな。」

 

ロゼ 「そうだろ?サーニャの手料理は店を出せるレベルだからな。」

 

シャーリーがサーニャの料理を褒めると、そこにロゼが更に褒めてきた。

 

サーニャ 「そんな、ロゼさん褒めすぎだよ。私の腕じゃお店を出してもお客さんなんて来ないよ。」

 

ロゼ 「なに、サーニャがお店を出したら私が毎日通ってやるさ。」

 

サーニャ 「もう、ロゼさんたら。」

 

シャーリー 「え、何この空気。甘すぎない?」

 

バルクホルン 「諦めろ。コイツらはもう恋仲なんだ。こういうのは当たり前なんだろう。」

 

シャーリー 「エイラはなんともないのか?」

 

エイラ 「私はもう10年前に割り切ったんダナ。サーニャが幸せなら私はいいんダナ。」

 

ペリーヌ 「エイラさんは成長しましたわね。10年前にサーニャさん達が恋仲になった時なんてこの世界を滅ぼしかねない顔をしてましたのに。」

 

エイラ 「そんな顔してないんダナ!」

 

ルッキーニ 「ねぇねぇ、そんな事よりさ、皆は今どんな事してるの。」

 

ルッキーニが話題の転換をしてくると、リーネちゃんが答えた。

 

リーネ 「私は今、ペリーヌさんが経営してる孤児院で働いてるんだよ。」

 

宮藤 「え!ペリーヌさん孤児院を経営してるの?」

 

ペリーヌ 「ええ、ガリアが復興してからも、孤児の子供達の世話をしないといけなかったので。」

 

坂本さん 「ペリーヌらしいな。その精神、嫌いじゃないぞ。」

 

坂本さんがペリーヌを褒めるとペリーヌは照れて答えた。

 

ペリーヌ 「そんな、ありがとうございます。」

 

赤面したペリーヌを他所にルッキーニは話を続けた。

 

ルッキーニ 「ねぇ、シャーリーは何してるの?」

シャーリー 「私はリベリオンの軍でストライカーの整備をしたり、偶に車のレースに出たりしてるね。」

 

ルッキーニ 「シャーリーなら、レースで簡単に1番取れるんじゃないの?」

シャーリー 「いやぁ、そんなに甘くないさ。私より速い奴なんて沢山いるさ。でもいつか全員に勝ってみせるさ。」

 

バルクホルン 「リベリアンより速いなんて驚きだな。」

 

ルッキーニ 「頑張ってねシャーリー。暇な時があったら応援に行くから。」

 

シャーリー 「ありがとうな、ルッキーニ。」

 

ペリーヌ 「ていうか、ルッキーニさんは何をされてるんですの?」

 

ルッキーニ 「私?私はね、ロマーニャ軍で後輩の育成をしてるんだよ。」

 

ロゼ 「嘘だろ。自由気ままに行動していたお前がか?」

 

ペリーヌ 「確かに、嘘と思いたくなりますわね。」

 

ルッキーニ 「2人とも酷いよ〜。私だってやれば出来るんだから。」

 

ルッキーニが少し怒った声で言うとミーナから援護が飛んできた。

 

ミーナ 「確かに、ルッキーニさんの指導力はカールスラントでも噂になっているわね。直観的な指導が後輩の腕をどんどん上げてるって。」

 

ペリーヌ 「人は見かけによらないのですね。」

 

ロゼ 「そうだな、まさかルッキーニに指導力があった事が凄いな。」

 

ルッキーニ 「私の事はもういいからさ。ロゼとレイは何をしてるの?」

 

ロゼ 「私達2人は戦争が終わってから、民間同士の揉め事を解決するように軍から言われてな。些細な事から、傷害事件までお願いされる始末だよ。」

 

レイ 「でも、人助けをするのってとても楽しいんです。勿論、きつい言葉を掛けられることもありますけど、やり甲斐は感じてますね。」

 

ルッキーニ 「2人とも頑張ってるんだね〜。」

 

この後もお互いの近況報告や、思い出話もしつつ飲食をして、時間はあっという間に23:00を超えていた。

 

ミーナ 「もうこんな時間ね。みんな今日は解散しましょう。帰るのは明日の夕方からだから、また明日話しましょ?」

 

ミーナがそう提案すると、みんな賛成して、片付けをしてから各々食堂を出てから部屋に帰って行った。

 

最後まで片付けをしていたロゼとサーニャ、宮藤は23:50に部屋に戻った。

 

ロゼ 「ありがとうな、宮藤最後まで手伝ってもらって。」

 

宮藤 「大丈夫だよ。前も最後までしてたからね。」

 

サーニャ 「ありがとうね、芳佳ちゃん。おやすみなさい。」

 

宮藤 「うん、おやすみなさい。ロゼさん。サーニャちゃん。」

 

サーニャとロゼは食堂を出てから部屋への道を歩いた。

 

サーニャ 「ねぇ、ロゼさん。今日は大丈夫?」

 

サーニャが上目遣いでロゼに聞いてきた。

 

ロゼ 「ああ、問題ないぞ。」

 

サーニャ 「良かった。じゃあ、今日はさ違う所でしてみない?」

 

ロゼ 「ん?私達の部屋じゃなくてか?」

 

サーニャ 「うん。付いて来て。」

 

サーニャが自室を通り過ぎてさらに進んだ。

 

サーニャ 「着いたよ。」

 

サーニャに連れられて来た所は当時使ってた露天風呂の更衣室だった。

 

ロゼ 「お風呂でするってことか?」

 

サーニャ 「うん。お昼の内にこっそりお湯を貯めてたの。ポンプが生きてて良かった。」

 

ロゼ 「まったく、準備がいいんだから。」

 

2人は更衣室に入ってから服を脱いで露天風呂に向かった。

 

ロゼ 「こんな所をバルクホルンに見られたら怒られそうだな。」

 

サーニャ 「そうかもね。けど、今からなら誰も来ないよ。」

 

ロゼ 「そうだな、まさか誰も風呂にいるとは思ってないだろうな。」

 

2人はお湯に浸かってか身体を密着させた。

 

ロゼ 「お風呂の中でするなんて不思議な感じだな。」

 

サーニャ 「うん。露天風呂っていう事もあってなんだかいけない感じがしてくる。」

 

サーニャがそう言うとロゼはサーニャにキスをして舌を入れてきた。

 

ロゼ 「…チュ…ンッ…ンッ…ンッ…チュ…ンッ…ンハァ」

 

サーニャ 「ロゼさん、今日は積極的だね。」

 

ロゼ 「ああ、前はサーニャに先にやられたからな。今回は私からしてやろうと思ったんだよ。それに、」

 

ロゼはサーニャの身体に手を当てて段々と下に降ろしていった。

 

ロゼ 「サーニャのココは既に期待しているようだぞ。」

 

サーニャ 「ンッ…ロゼさん。気持ちいよ。」

 

ロゼ 「今日はお風呂だからな。汚れる心配はない。サーニャがダウンするまで攻め続けてやるよ。」

 

サーニャ 「うん。今日はロゼさんに全て任せるね。」

 

ロゼ 「ありがとうな、だが偶には私を気持ちよくしてくれよ。」

 

サーニャ 「分かったよ、ロゼさん。」

 

そのままロゼがサーニャの体力が尽きるまで攻め続けて、サーニャの体力が尽きて寝た後ロゼはサーニャを担いで風呂をあがり部屋に戻ったのが3:00過ぎだった。

 

 




次で終わりかな。


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みんなと一時的なお別れです。

パーティーがあった翌日は各々基地内で好きにすごしていた。そして、あっという間に夕方になりお別れの時間となったのだ。

 

基地の外には迎えの航空機が来ていた。

 

宮藤 「なんだか、あっという間でしたね。」

 

 

バルクホルン 「そうだな、だがとても楽しかったな。」

 

 

ルッキーニ 「もっと皆と遊びたい〜。」

 

 

シャーリー 「仕方ないだろルッキーニ。皆仕事があるんだ。お前もそうだろ?」

 

 

ロゼ 「シャーリーはいつまで経ったもルッキーニのお母さん的な存在なんだろうな。」

 

宮藤 「リーネちゃん、時間があったら孤児院に遊びに行っても良いかな?」

 

 

リーネ 「いいよ、何時でも待ってるからね。」

 

ペリーヌ 「宮藤さん、私には何も無いんですの?」

 

宮藤 「ごめんねペリーヌさん。ちゃんとペリーヌさんにも会いに行くから。」

 

 

ハルトマン 「私は1度宮藤の診療所に行ってみたいな〜。」

 

 

バルクホルン 「そうだな、私も1度は行ってみたいものだ。」

 

 

宮藤 「バルクホルンさん、もし良かったらクリスちゃんも連れてきたらどうですか?」

 

 

バルクホルン 「あっ・・・いやクリスは最近すごく忙しいからな。難しいかもしれない。」

 

バルクホルンがいきなり動揺しだして、宮藤が疑問に思ってると、ハルトマンが小声で宮藤に言ってきた。

 

 

ハルトマン 「実はクリスは2年前に結婚して、2ヶ月前に子供を産んだんだよ。しかもトゥルーデは未だに結婚の事を受け入れきれてないんだよ。」

 

 

宮藤 「あ〜、そうだったんですね。それは確かにバルクホルンさんからしたらショックでしょうね。」

 

 

バルクホルンがブツブツと何か言っている中坂本さんとミーナは二人で話していた。

 

 

坂本さん 「ミーナと会えたのは本当に久しぶりだったな。楽しかったよ。」

 

 

ミーナ 「私もよ美緒。・・・ねぇ、もし良かったらカールスラントで一緒に後輩の育成をしてくれない?」

 

 

坂本さん 「嬉しい誘いだが、私は扶桑軍人だからな。カールスラントに部外者が教えに行ってもいい顔はされないだろう。私は扶桑でできる限り多くの者に私の剣技を教えるさ。ミーナもカールスラントで多くの者を育てていくべきだ。」

 

 

ミーナ 「そうね、分かったわ。ありがとう美緒。」

 

 

皆一通り、お別れの挨拶をすませ、航空機の近くに行った。

 

 

ロゼ 「みんな、今回は集まってくれてありがとうな。また何時会いに来るだろうが、それ迄は一時的なお別れだな。」

 

 

ハルトマン 「また来て、私の部屋の掃除お願いするね〜。」

 

 

ロゼ 「何を言っているもうしないに決まっているだろ。」

 

ハルトマン 「え〜、ケチ。」

 

 

宮藤 「ハルトマンさんは相変わらずですね。」

 

 

ミーナ 「みんな、名残惜しいけど、もう航空機に乗らないと行けないわね。」

 

 

坂本さん 「そうだな、早く乗らないと待たせてる身だからな。」

 

 

ミーナと坂本さんがそう言うと、サーニャ、エイラ、ロゼ、レイを除く9人は自国に行く航空機に乗り込んで行った。

 

 

乗り込みが完了した後は航空機はゆっくりと進み出し、一機ずつ発進して行った。

 

 

4人は航空機が見えなくなるまで見送った。

 

 

 

レイ 「皆、帰っちゃいましたね。」

 

 

エイラ 「そうなんだナ。所でこれからどうするんダ?」

 

 

サーニャ 「私は、ロゼさんとお母様達の所に行くつもり。」

 

 

ロゼ 「そうだな、オラーシャなら明日の朝に出れば昼前にはつけるだろうな。」

 

 

エイラ 「なら私は一旦スオムスに帰るんダナ。偶には帰らないと寂しいからな。レイはどうするんダ?」

 

 

レイ 「私もロゼに付いて行きたいけど、邪魔になりそうだから、私も一旦元の世界に戻って、装置使用についての報告書を出そうと思うわ。」

 

 

ロゼ 「すまんな、レイ面倒事を押し付けたみたいで。」

 

 

レイ 「いいわよ。二人で水入らず楽しんできなさい。」

 

 

サーニャ 「ありがとう、レイさん。」

 

 

エイラ 「じゃあ、今日の所はもう休むんダナ。」

 

 

ロゼ 「そうだな、少しはしゃぎ過ぎた気もするからな。」

 

 

この日は4人とも次の日に備えて部屋に戻って、休息を取った。

 

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー

 

 

 

翌日の朝、サーニャとロゼは軽い荷物を持って、基地の埠頭に居た。

 

 

レイ 「2人とも気をつけてね。」

 

 

エイラ 「いい知らせを待ってるんダナ。」

 

 

サーニャ 「うん、行ってくるね。」

 

 

ロゼ 「いつ帰ってくるか分からないが、又ここに戻ってくるよ。じゃあ行こうかサーニャ。」

 

サーニャ 「うん、ロゼさん。」

 

 

2人はお互いの手をしっかり握りしめて、空に飛んで行った。

 

 

エイラ 「おー、何回見てもロゼのスピードはすごいんだナ。」

 

 

レイ 「じゃあ、私も本国に戻る準備をしてから出るわね。1週間もしたら帰って来れると思うわ。」

 

 

エイラ 「分かったんだナ。次来る時は何かそっちの世界のお土産が欲しいんダナ。」

 

レイ 「分かったわ。食べ物でいいかしら?味の保証は出来ないけど。」

 

 

エイラ 「それは、逆に楽しみなんだナ。」

 

 

2人はそんな話をしながら基地に戻って行った。

 

 

 

 

11:30頃、ロゼとサーニャはオラーシャの首都モスクワに居た。

 

 

ロゼ 「この街にサーニャの両親がいるのか?」

 

サーニャ 「うん。でも2人ともこの時間は仕事に行ってるから会えるのは夕方になると思う。」

 

 

ロゼ 「それは仕方ないな。ならこれからどうする?」

 

 

サーニャ 「街を案内してもいいけど、それは明日にして、先に私の家に行かない?」

 

 

ロゼ 「サーニャの家か、だがいきなり家に帰って大丈夫なのか?」

 

サーニャ 「大丈夫だよ、昨日の内にお父様に恋人を連れてくるって連絡を入れてるから。」

 

 

ロゼ 「用意がいいなサーニャは。じゃあ家の方に案内してくれ。」

 

 

サーニャ 「うん、分かった。」

 

 

2人は手を繋いで、サーニャの家のある方に向かった。

 

 

 




変な終わり方かもしれませんが、10年後編はこれで終わりとさせて頂きます。(サーニャの両親を書くのが難しかったんだよ。)
次はifルートの予定です。まだまだ宜しくお願いします。


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IFルート「最強最悪な敵が現れます」
最悪な敵が現れました。


今回からifルートです。
時系列的にはジェット回以降です。




ある日の夜間哨戒が終わってロゼとサーニャはミーナ中佐への報告が終わると、ミーナ中佐から指令を出された。

 

 

 

ミーナ 「今から貴方達に緊急の任を与えます。今から3日前の夜、ロマーニャ海域の上空を航空機で移動中だったマルセイユ大尉とハイデマリー少佐の2名が人型ネウロイと遭遇。これと交戦して、その結果2人とも大怪我を負ってネウロイは逃がしたとの事です。そして、このネウロイが一昨日、昨日と同じポイントに略同時刻に出現したようで、今日も現れると予想され、貴方達2人にはこのネウロイの情報収集を行ってもらいます。その結果を踏まえて撃墜に向けた部隊を編成します。」

 

 

ロゼ 「それは厄介だな。あの2人はカールスラントでもかなりのトップクラスだったはずだ。その2人が大怪我を負う程強いのか。」

 

 

サーニャ 「ハイデマリーさん達は大丈夫なんですか?」

 

 

ミーナ 「大怪我は負ってるけど、命に別状は無いわ。2人とも今は安静にしているけどね。」

 

 

ロゼ 「分かった。取り敢えず、戦闘をしつつ情報収集を行い、無理な撃破は行わい。という事でいいのか?」

 

 

ミーナ 「そうよ、万が一退避が困難な場合はロゼさんの固有魔法を使って即時撤退してください。」

 

 

ロゼ 「了解だ。」

 

 

サーニャ 「いいの?ロゼさんの固有魔法は秘密なんでしょ?」

 

 

ロゼ 「今回は緊急事態だからな、サーニャだけには教えておくか。いいな中佐?」

 

 

ミーナ 「ええ、けどサーニャさんこの事は極秘でお願いします。たとえ、501の隊員にだろうがです。」

 

 

サーニャ 「分かりました。」

 

 

ロゼ 「なら、教えるとするか。誰に聞こえたら面倒だから、サーニャ耳を貸してくれ。」

 

 

ロゼはサーニャの耳に口を近づけ自分の固有魔法の全てを教えた。

 

 

サーニャ 「確かに、それはすごい魔法だね。」

 

 

ロゼ 「だからこその極秘なんだ。それと使用時は私自身動けないからその時は担いで撤退してくれ。」

 

 

サーニャ 「うん、分かった。」

 

 

ミーナ 「それでは2人とも、今夜20:00に格納庫に集合してください。それ迄はしっかり休んでなさい。それと、今日2人は特別に室内風呂を使って身体を綺麗にしてきていいわよ。以上解散!」

 

 

ロゼ、サーニャ 「「了解!」」

 

 

ミーナ中佐の解散の声の元、2人は司令室を出た。

 

 

ロゼ 「取り敢えず、朝食を食べてから風呂に行くとするか。」

 

 

サーニャ 「うん。そうだね。」

 

 

2人は食堂に朝ごはんを食べに向かった。食堂に着くと殆どの隊員が食事を終えていたようだ。

 

 

ロゼ 「すまない宮藤。ミーナ中佐への報告で遅くなってしまった。」

 

 

宮藤 「大丈夫ですよ。お仕事お疲れ様です。直ぐに準備しますね。」

 

 

宮藤は厨房に置いてあった2人の朝食を持ってきて2人の前に置いてくれた。

 

 

サーニャ 「何時もありがとうね芳佳ちゃん。」

 

 

宮藤 「いえ、これも私の仕事の1つですからね。」

 

 

ロゼ 「急いで頂くとしようか。」

 

 

2人は朝食を少し駆け足で食べ終えて洗い場に食器を置きに来た。

 

 

ロゼ 「ありがとう宮藤。今日も美味しかったぞ。」

 

 

宮藤 「お粗末様です。にしてもなんだか急いで食べてましたけど何かあるんですか?」

 

 

ロゼ 「ああ、今晩、緊急を要する任務が出たからな。その為にしっかり休息を取れと言われてな。」

 

 

宮藤 「そうなんですね、頑張ってください。」

 

 

 

ロゼ 「ありがとうな、宮藤。じゃあ、私達は行くよ。」

 

 

サーニャ 「芳佳ちゃん、片付けお願いね。」

 

 

2人は食堂を後にし、お風呂に入る為に部屋に着替えを取りに行った。

 

 

サーニャ 「でも、ちゃんとしたお風呂に入るのなんて久しぶりかも。」

 

 

ロゼ 「私もそうだな、こっち来てからはずっと身体を洗うだけだったからな。」

 

 

2人はお風呂に行き、久しぶりの湯船を堪能してからあがり、部屋に戻って睡眠を取った。

 

 

18:00に2人とも起きて、夕食を取ってから格納庫に向かった。

 

 

格納庫に着くと、2人は自分の武器とストライカーの再確認を行っていた。するとその途中でミーナ中佐と坂本少佐が現れた。

 

 

ミーナ 「2人とも揃ってるわね。ではこれより、作戦の再確認を行います。」

 

 

ミーナ 「先ず2人はターゲットが現れる地点である北東に150km進んだ所まで飛んでもらいます。本来は航空機を使う所ですが、今回は残念ながら許可がおりませんでした。目標地点に着いたらサーニャさんの魔法で索敵を行ってもらいます。ターゲットが現れ次第戦闘に入ってもらいます。そして情報を集めつつ、後退してください。万が一後退が難しそうならロゼさんの固有魔法で時間を稼いでから全速力で後退をお願いします。もしターゲットが午前5:00までに現れなかったらその時は帰還してもらって大丈夫です。以上です。なにか質問は?」

 

 

ロゼ 「問題ないな。」

 

 

サーニャ 「大丈夫です。」

 

 

坂本さん 「頼もしいな。だが2人とも無茶はするなよ。無事に帰ってこい。」

 

 

ミーナ 「では2人とも、発進の準備に取り掛かって下さい。」

 

 

2人はミーナ中佐の掛け声の元ストライカーを履き武器を持ってから、発進の準備を完了させた。

 

 

ロゼ 「準備完了だ何時でも行ける。」

 

 

サーニャ 「私も完了しました。行けます。」

 

 

ミーナ 「では2人とも、作戦開始です!」

 

 

ロゼとサーニャは2人揃って勢いよく、格納庫を飛び出していき、目標地点に向かって飛んで行った。

 

 

飛行開始から2時間程度で目標地点に着き、サーニャが索敵を開始した。

 

 

ロゼ 「どうだ?ネウロイの気配はするか?」

 

 

サーニャ 「いいえ、今の所は特にないです。」

 

 

ロゼ 「そうか、取り敢えず離れすぎない程度に距離をとって辺りを飛んでみるか。」

 

 

サーニャ 「うん。」

 

 

 

2人は少し距離をとってからネウロイの索敵を行った。索敵開始から10分後にサーニャから連絡が入った。

 

 

サーニャ 「ネウロイを確認。ここから20kmも離れて居ないと思う。」

 

 

ロゼ 「分かった。そいつのサイズは分かるか?」

 

 

サーニャ 「大きさ的には、中型程なので、ターゲットではないと思う。」

 

 

ロゼ 「まあいい、そいつの撃破に向かうぞ。」

 

 

サーニャ 「うん。」

 

 

2人は現場に急行し、ネウロイの姿を確認するとロゼがさらに加速してネウロイに接近した。

 

 

ロゼ 「私が此奴の上の装甲を剥がす。サーニャは私の援護とコアが出てきた場合の即時破壊をお願いする。」

 

 

サーニャ 「分かった。気をつけて。」

 

 

ロゼが剣を使い物凄いスピードでネウロイの装甲を剥がしていくと、ロゼが真ん中辺りの装甲を剥がした時にコアが出てきてそれをサーニャが綺麗に破壊した。

 

 

ロゼ 「戦闘終了だな。」

 

 

サーニャ 「うん。そうだね。!コッチにもう一体ネウロイが近付いてきてる。」

 

 

ロゼ 「何?それも違うか?」

 

 

サーニャ 「この形は恐らく報告にあった人型のネウロイ。ターゲットだと思う。」

 

 

ロゼ 「このタイミングでお出ましとは厄介な奴だ。」

 

 

2人は戦闘態勢を整えて、ネウロイの接近に備えた。

 

 

するとネウロイは凄まじいスピードで此方に接近してきて、目で捉えた時には既にサーニャの目の前に居て、剣を振りかぶっていた。

 

 

ロゼ 「なに!速すぎるぞ!」

 

 

サーニャ 「!回避が間に合わない。」

 

 

サーニャがネウロイの攻撃を回避しようとすると、ギリギリ躱せず、右肩から斜め下に向けて斬られて、怪我を負ってしまった。

 

 

ロゼ 「大丈夫かサーニャ!」

 

 

サーニャ 「うん。私は大丈夫だから。」

 

 

ネウロイはサーニャの次はロゼに狙いを定め斬りかかってきた。

 

 

だがロゼはギリギリの所で自分の剣で防ぐ事ができた。

 

 

ロゼ 「なんだコイツ!強すぎるぞ。」

 

 

ロゼはネウロイと何度も剣を打ち合せ続けており、何方も一進一退であった。

 

 

ロゼ 「それにしてもなんだか、こいつの剣技、彼奴に似ている。どういう事だ。」

 

 

ロゼが少し距離を置くと、ネウロイは今までの姿から形を変え、その姿を見てロゼは動揺してしまった。

 

 

ロゼ 「まさか、この姿はカガリなのか!ならもしかしてあのネウロイの正体は・・・」

 

 

ロゼが攻撃の手を止めると、ネウロイはまたロゼに襲いかかってきた。 ロゼは又もやギリギリの所で防ぐことができた

 

 

ロゼ 「くっ!このままじゃジリ貧だ。サーニャも早く連れて帰らないといけないからな。・・・仕方ない。アレでいくか。」

 

 

ロゼは何かを決めたようで、サーニャにインカムで話し掛けた。

 

 

ロゼ 「サーニャ、今からこの場から全速力で脱出する。お前は私が担いで飛んでいく。だから悪いが武器と弾薬は置いて言ってくれ。少しでもスピードを出せるようにする為に。」

 

 

サーニャ 「分かった。けど、どうやって脱出するの?」

 

 

サーニャは武器と弾薬を海に落としながら、ロゼに尋ねた。

 

 

ロゼ 「待ってろ。少しほんの少しだけタイミングを作ってお前を拾って逃げる。」

 

 

ロゼはネウロイと何回も鍔迫り合いをしていると、途中でネウロイの体制を崩して、その瞬間ロゼはサーニャの方向を向いて、飛んでからサーニャを拾い全速力でその場を脱出した。が、ロゼが出してるスピードは明らかにストライカーで出せるスピードではなかった。

 

 

サーニャ 「ロゼさん、このスピードは?それにストライカーは?」

 

 

ロゼ 「いいから黙ってろ、後で幾らでも話してやる。今は基地に帰ってお前の怪我を治す事が先決だ。・・・良かった着いては来てないようだな。」

 

 

ロゼは後ろを確認して、ネウロイが追って来てないのを確認すると安堵して、ミーナ中佐に報告を入れた。

 

 

ロゼ 「ミーナ中佐、此方ロゼ。対象との接触に成功。戦闘を行ったが脱出は成功。だが戦闘でサーニャが怪我を負ってしまった。すまないが宮藤を起こしといて欲しい。」

 

 

ミーナ 「分かったわ。2人とも気をつけて帰ってらっしゃい。」

 

 

ロゼ 「気分は悪くないかサーニャ?」

 

 

サーニャ 「うん、大丈夫だよ。」

 

 

ロゼ 「今の私なら後10分もしないで基地に着く。それまでの辛抱だ。」

 

 

サーニャ 「ありがとうね、ロゼさん。」

 

 

ロゼは絶えず最速のスピードを維持して、本当に基地に10分程で着いたのだ。

 

 

基地に着くと、ロゼは急いでサーニャを医務室に運んだ。

 

 

医務室に行くと既に宮藤とミーナ中佐が居た。

 

 

ミーナ 「え!もう着いたの!」

 

 

ロゼ 「話しは後だ。すまないが頼む宮藤。」

 

 

宮藤 「分かりました。任せてください。」

 

 

宮藤は治癒魔法を発動しサーニャの傷からの血は止まったようだ。

 

 

宮藤 「取り敢えず、血は止まったので、後は包帯を巻いておきましょうか。」

 

 

ミーナ 「夜分遅くにありがとうね、宮藤さん。もう戻ってもらって大丈夫よ。」

 

 

宮藤 「いえ、これも私の役目ですから!また何かあったら呼んでください!」

 

 

宮藤は医務室を出て自分の部屋に戻って行った。

 

 

ミーナ 「さて、ロゼさん。何があったか教えて貰える?」

 

 

ロゼ 「勿論だ。だが、サーニャが目を覚ますまで待ってくれないか?サーニャにも話すべき事がある。」

 

 

ミーナ 「分かったわ。では、サーニャさんが目を覚ましたら、司令室に来なさい。」

 

 

ロゼ 「感謝する、ミーナ中佐。」

 

 

ミーナ 「じゃあ貴方ももう休みなさい。相当魔力を消費してるようだから。」

 

 

ロゼ 「分かった。先に失礼させてもらう。」

 

 

ロゼは医務室を出て、自分の部屋に戻って行った。

 

 



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敵の正体が判明しました。

サーニャは怪我を負った次の日の夕方には目を覚ました。医務室にはロゼが1人だけいた。

 

 

ロゼ 「サーニャ大丈夫か?」

 

 

サーニャ 「ロゼさん、私なんでここにいるの?ネウロイはどうなったの?」

 

 

 

ロゼ 「覚えてないのか?サーニャは昨夜、目標のネウロイと接敵して、戦闘になった際、大怪我を負ったんだ。何とか脱出は成功したけどな。」

 

サーニャ 「そうだったんだ、ありがとうねロゼさん。」

 

 

サーニャはロゼに笑顔でお礼を言った。

 

 

ロゼ 「なに、当然の事をしたまでさ。それと、サーニャが目を覚ましたら、ミーナ中佐の所に来るように言われてるんだ、今から行けるか?」

 

 

サーニャ 「うん、大丈夫だよ。」

 

 

サーニャはベットから起き上がり、降りて立とうとするとバランスを崩した。

 

 

ロゼ 「おい、無理をするなよ。まだ万全じゃないんだから。」

 

 

ロゼがギリギリの所でサーニャの身体を支えた。

 

 

ロゼ 「仕方ない。サーニャは私が抱えてから行くか。」

 

 

サーニャ 「そんな、悪いよロゼさん。」

 

 

ロゼ 「何を言っている、怪我人は大人しくしているものだ。」

 

 

ロゼはサーニャの身体を持ち上げて、両腕で抱えるようにしていた。所謂お姫様抱っこのような格好だった。

 

 

ロゼ 「さあ、行くとするか。」

 

 

サーニャ 「うん・・・」

 

 

サーニャは少し顔を赤面させていた。

 

 

司令室前に付くとロゼはサーニャを降ろして、中に入っていった。

 

 

ミーナ 「来たわね。サーニャさん、身体は大丈夫かしら?」

 

 

サーニャ 「はい、心配をおかけしました。」

 

 

ミーナ 「それじゃ、早速昨夜の事を教えて貰えるかしら。」

 

 

ロゼ 「ああ、先ず目標地点に着いた私達は中型のネウロイを発見。これを撃墜。その後目標のネウロイが急接近してきて、サーニャに剣で斬りかかって怪我を負わせられた。そして、私が一瞬だけネウロイの体制を崩してから、私が本来出せる速度の限界を出して脱出してきたんだ。その際私のストライカーとサーニャの武器を海に落としてきたんだ。」

 

 

ミーナ中佐とサーニャはネウロイの情報ではなく、ロゼがストライカーを履かずとも飛べるという事の方が驚いていた。

 

 

ミーナ 「つまり、ロゼさんはストライカーを履かなくても飛べるの?」

 

 

ロゼ 「ああ、本来私はこのままでも飛ぶ事が出来るんだ。・・・いい機会だから私の事を他の隊員にも話すとするか。ミーナ中佐、他の隊員を会議室に集めて貰えないか?そこで私の事と、今回現れた人型ネウロイについて全て話そう。」

 

 

ミーナ 「分かったわ、今から皆を呼び出すわ。貴方達2人は先に会議室に行ってなさい。」

 

 

ロゼ、サーニャ 「「了解!」」

 

 

ロゼとサーニャは司令室を出てから会議室に向かおうとした。その前にロゼはまたサーニャを抱えた。

 

 

サーニャ 「ロゼさん、私はもう大丈夫だよ。」

 

 

ロゼ 「なに、怪我人は無理をするなと言ったろ。いくら宮藤の魔法で出血を止めたといっても傷口は塞がってないんだ。今日くらいは甘えてろ。」

 

 

サーニャ 「ありがとう、ロゼさん。」

 

 

サーニャは又もや顔を赤面させていた。

 

 

2人が会議室に着くと、ミーナ中佐からの放送が入り他の隊員も続々と集まってきた。

 

 

ミーナ中佐と坂本少佐以外の隊員が着いて少しすると、2人がやってきた。

 

 

ミーナ 「皆さん、いきなりですが集まってくれてありがとうね。今日はロゼさんからとても大切なお話があるとの事なのだ集めました。では、ロゼさんお願いします。」

 

 

ロゼはミーナ中佐に言われると前にある壇上に行った。

 

 

ロゼ 「先ず、私について話しておこう。結論から言うと私はこの世界の人間ではない。そして、人間でもない。」

 

 

ロゼの発言に他の者は驚いていた。

 

 

ロゼ 「まあ、驚くのは無理ないだろう。掻い摘んで話すと、私は元いた世界にある国で戦争の為の人型兵器として造られたんだ。そのお陰で私は生身でも空を飛ぶ事が出来るし、1000km以上の速度も出せる。それで、ある日の戦闘中に空を飛んでいた私の目の前にいきなり巨大な穴が出てきた。いきなりの事だったから回避が出来ず穴に入り込んでしまった。そして気が付くとこの世界に居たんだ。最初は直ぐに戻ろうとしたが穴は消えていて、少し飛んでいると、ネウロイと遭遇した。即刻これを撃墜したが、この時、カールスラントの軍人に目撃されて、私はカールスラントに囚われたんだ。そこで取引として私は無償でカールスラント軍人として、軍役に従事する事になった。そして私はここに来た。」

 

 

ロゼの話が終わるとみんな唖然としていた。そんな中バルクホルンが口を開いた。

 

 

バルクホルン 「つまり、ロゼはこの世界の人間でもなければ、そもそも人間じゃなくロボットって事でいいのか?」

 

 

ロゼ 「ロボットと言うとのは語弊があるがまあ、似たような物だ。だが私の身体の中は殆ど人間と同じように作られてる。普通に過ごしてる分には分からないだろうがな。」

 

 

ミーナ 「・・・貴方の生い立ちは分かったわ。では、人型ネウロイについて教えて貰っていいかしら?」

 

 

ロゼ 「分かったよ。話すさ。」

 

 

ロゼが話をしようとすると、宮藤が驚いて声を上げた。

 

 

宮藤 「え!また人型ネウロイが出たんですか?」

 

 

ミーナ 「そういえば、他の人には言ってなかったわね。そこについては軽く説明しましょうか。4日前の夜航空機で移動中だったハイデマリー少佐とマルセイユ大尉の2人が人型ネウロイと偶然遭遇。そして、交戦したんだけど2人は大怪我を負い現在安静中。そこで上層部はナイトウィッチに情報収集を命じてきたので昨夜、ロゼさんとサーニャさんに向かわせたわ。けどそこで、サーニャさんが負傷。ロゼさんの高速飛行を使って、ここまで帰ってきたそうよ。」

 

 

エイラ 「そんな!サーニャが怪我をしたのか!大丈夫なのカ?」

 

 

エイラはサーニャの方に目をやった。

 

 

サーニャ 「うん、ロゼさんと芳佳ちゃんのお陰で助かったんだよ。」

 

 

エイラ 「そうか、なら良かったんダナ。」

 

 

エイラが安堵して席ついた。

 

 

ロゼ 「じゃあ今度はそのネウロイに着いて話すとするか。昨日の交戦の結果、人型ネウロイの正体は私の元いた世界の相棒のレイの可能性が高い。」

 

 

ハルトマン 「え?ロゼの世界にもネウロイはいるの?」

 

 

ロゼ 「いや、私の世界にはあんな者はいないさ。だが、あの人型ネウロイは剣技、そして姿形の殆どが酷似しているんだ。考えたくもないが、レイも私と同じようにこの世界に来たが、ネウロイに取り込まれて、ネウロイと化したと思う。」

 

 

ミーナ 「それじゃあ、人型ネウロイは貴方の知り合いなのね?ねぇ、そのレイさんの実力と戦い方はどうなの?」

 

 

ロゼ 「レイの実力は私より上だな。その上にレイは戦闘形態を用途に応じて変えられる。いちばん厄介なのが閃滅モードと言われるカガリに変わった時だ。これは多数で攻めてきた相手や強敵を倒す為に使われやすくて、簡潔に言うと遠距離、近距離とも何方にも対応出来る。そして今までこの形態になったレイはどんな不利な戦況も覆してきた。つまり無敵に近いという事だ。」

 

 

ロゼの話が終わるとみんな黙り込んでいた中サーニャが聞いた。

 

 

サーニャ 「ねぇ、ロゼさんはその友達を助けたくはないの?」

 

 

ロゼ 「出来る事なら元に戻してやりたい。だが、その方法が分からない以上野放しには出来ないから撃墜しないといけない。・・・ミーナ中佐、人型ネウロイに当てる人員は私が選んでもいいか?」

 

 

ミーナ 「ええ、あのネウロイの事を十分に知ってる貴方なら人選は任せるわ。けど、人数は貴方を入れて6人までです。本当は全員で挑みたいけどそれ以上は他のネウロイが現れた場合の為基地に残しておきたいので。」

 

ロゼ 「ありがとう。じゃあ今からそのメンバーを発表させて貰おう。元々考えていたからな。序に理由も説明する。」

 

 

ロゼは1呼吸置いて決意を固めたかのような顔で声を発した。

 

 

ロゼ 「先ず1人目はバルクホルンお前だ。レイの攻撃にはアンカーを使って相手を拘束させる物がある。お前の固有魔法を使えば十分に千切る事ができる。2人目はシャーリーだ。レイのスピードはとてつもなく速い。だが、お前なら惑わされるずに対応出来るはずだ。3人目はエイラ。レイの攻撃は変幻自在で普通では攻撃の軌道を読めない。だがお前の未来予知なら躱す事が出来る上に攻撃も当てれるかもしれない。4人目は宮藤だ。お前の強固なシールドと治癒魔法で味方をサポートしてくれ。そして5人目はサーニャだ。お前の武器のフリーガーハマーは広範囲に攻撃ができる。それでレイの逃げ道を制限して欲しい。以上がレイに対抗出来るであろうメンバーだ。」

 

 

ロゼがメンバー発表を終えるとミーナ中佐が作戦決行日を伝えた。

 

 

ミーナ 「では、そのメンバーで明後日の夜に作戦を決行してもらいます。選ばれたメンバーは明日は作戦会議をして、明後日の昼の任務は中止として夜の作戦に向けて身体を休めて下さい。以上解散!」

 

 

ミーナ中佐の合図の元、各々会議室から出ていった。

 

 

ロゼは廊下に出ると、一人で歩いていたサーニャに声をかけた。

 

 

ロゼ 「サーニャちょっといいか?」

 

 

サーニャ 「どうしたの?」

 

 

2人は食堂に向かいながら話をしだした。

 

 

ロゼ 「こう言ってはなんだがお前に大怪我を負わせた敵と相対するのは大丈夫か?」

 

 

サーニャ 「大丈夫だよ。本調子とまでは行かないけど、作戦はきちんと遂行するよ。」

 

 

ロゼ 「そうか、ありがとうな。だが無理はするなよ。」

 

 

サーニャ 「うん、頑張る。」

 

 

そんな話をしていると食堂について晩御飯を食べてからその日は睡眠をとった。

 

 

翌日になると、ロゼが選んだメンバーの6人で作戦を考えていた。所々ロゼが何かを言いいそうになったがその度に言葉を呑んでいた。

 

 

その日が終わり、作戦決行当日になり昼間は6人とも部屋で休息を取っておりあっという間に出発1時間前になった。

 

 



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相対します。

作戦開始1時間前になり格納庫にはロゼ、サーニャ、エイラ、宮藤、バルクホルン、シャーリー、ミーナ中佐、坂本少佐の8人がいた。

 

 

ミーナ 「みんな集まってるわね。作戦の確認をします。まず貴方達6人を航空機で目標地点の50km手前まで送ります。その後は目標地点まで行ってもらい、人型ネウロイが現れ次第、討伐に当たってもらいます。現場の指揮はバルクホルン大尉。貴方が取りなさい。それともしこのメンバーでも撃破が困難なようなら、即時撤退しなさい。以上です。準備にかかりなさい。」

 

 

6人 「了解!」

 

 

6人はストライカーを履いたり武器と弾薬の確認を行っていた。

 

 

ロゼ 「サーニャ、新品の武器はどうだ?」

 

 

サーニャ 「うん、問題ない。前のと同じくらいには使えるから。」

 

 

ロゼ 「頼もしいな。頼むぞ。」

 

 

サーニャ 「うん。」

 

 

6人は準備が終わるとストライカーの回転数を上げた。

 

 

ミーナ 「それでは各員、健闘を祈ります。発進!」

 

 

ミーナ中佐の号令の元発進して空中で待機していた航空機に1人ずつ乗り込んで行った。降下地点には30分程で着き、また一人一人、降りていった。

 

 

全員が降りたのを確認すると、ロゼと宮藤を先頭に目標地点に向かった。

 

 

目標地点に着くとサーニャが索敵を開始し、他の隊員は周囲を警戒した。索敵開始から30分後にサーニャがネウロイの反応を発見した。

 

 

サーニャ 「人型ネウロイを確認。この速度だと後5分以内に接敵します。」

 

 

バルクホルン 「了解した。作戦通り、ロゼはストライカーを脱いで全速を出して、ネウロイを食い止めろ。そのすぐ後ろで私とシャーリー、エイラ、サーニャの4人でお前が止めてる間に総攻撃を仕掛ける。宮藤は後方でシールドで支援しつつ負傷者が出たら治癒魔法を使ってくれ。これで倒せたら良いができなかった場合は」

 

 

バルクホルンが指示を出すと全員が戦闘態勢に入って、直ぐにレイの接近が目視で確認できた。

 

 

ロゼ 「来たぞ!」

 

 

レイが剣を振りかざしながら接近してきたのでロゼは自分の剣で止めた。

 

 

ロゼ 「レイ!どうしてこんな事になってしまったんだ。目を覚ませ!」

 

 

ロゼがレイに声を掛けたが何も反応はなかった。

 

 

バルクホルン 「無駄だロゼ、諦めろ。今は撃破が優先だ。」

 

 

ロゼ 「くっ!早く攻撃しろ。長くは持たないぞ。」

 

 

ロゼは少し苦虫を噛み潰したような顔をしたが、すぐ元に戻り攻撃の指示をした。

 

 

バルクホルン 「分かった。エイラ、サーニャ、シャーリー一斉攻撃を仕掛けるぞ。」

 

 

バルクホルンの合図の元4人は攻撃を開始しようとするとレイは剣を持ってないもう片方の手でアンカーをサーニャに向けて射出した。

 

 

ロゼ 「避けろサーニャ。それに捕まったら普通の力ではまず逃げられないぞ。」

 

 

サーニャ 「わかった!」

 

 

サーニャはアンカーが飛んできたので上に逃げると掴み手の部分から更にアンカーが伸びてきて上に避けたサーニャに向かってきた。

 

 

サーニャ 「どうしよう。避けれない。」

 

 

サーニャは追加で伸びてきたアンカーに捕まり元々伸びてたアンカーに囚われた。

 

 

エイラ 「大丈夫かサーニャ!?」

 

 

エイラが攻撃の手を止めてサーニャの心配をするとサーニャが答えてきた。

 

 

サーニャ 「私は大丈夫だから、ロゼさんをサポートしてあげて。」

 

 

エイラ 「・・・分ったんダナ。」

 

 

サーニャを除いた3人でレイに対して攻撃をした。ロゼがレイを防いでいたお陰で3人の攻撃は綺麗に命中した。が、レイは傷一つ付いていなかった。

 

 

バルクホルン 「なに!ダメージすら入っていないというのか!」

 

 

ロゼを除くバルクホルン達5人が驚いているとロゼは弾き飛ばされて、レイが5つのアンカーを射出した。

 

 

ロゼは剣を使ってアンカーのワイヤーを斬って対処したが、他の4人はアンカーを避けきれずに捕まってしまった。

 

 

シャーリー 「くそ、私のスピードでも振り切れないなんて。」

 

 

ロゼ 「お前ら今助けるぞ。」

 

 

ロゼが皆を助けに行こうと向かうとレイに邪魔をされた。

 

 

ロゼ 「どけレイ!例えお前でも斬り伏せる!」

 

 

ロゼがレイに話していると、驚きだがレイから言葉が返ってきた。

 

 

レイ 「邪魔してるのは貴方よロゼ。私は私達ネウロイの使命を全うする為に貴方達を排除する。」

 

 

ロゼ 「話が通じるならいい。お前、何でこんな事をするんだ。ネウロイに何をされた。」

 

レイ 「簡単よ。私はこの世界に来てネウロイと会ってから考えが変わったのよ。それ以外に何かいるかしら?」

 

 

ロゼ 「考えが変わった?違うそれはお前の本性じゃないはずだ。」

 

 

レイ 「残念よロゼ。貴方なら分かってくれると思ったのに。仕方ないから貴方を巣に連れて帰るわ。そこに行ったら貴方も分かってくれるはずよ。」

 

 

レイがロゼの目の前に一瞬で移動すると、目で追えない速度でアンカーを使いロゼを捕縛した。

 

 

レイ 「私の勝ちよロゼ。さあ、行きましょ。そしてまた一緒に戦いましょう。」

 

 

ロゼ 「レイ残念ながらお前は負けだ。」

 

 

レイ 「何を言っているの?貴方は捕まえてるし、貴方のお仲間も既に捉えているのよ。それにあんな弱い人達には相応しくないわよ。」

 

 

ロゼ 「お前が言うその弱いヤツらが本気を出して手を組んだ時の恐ろしさを教えてやる。」

 

 

レイは理解出来ていないようだった。その瞬間レイの背中に無数の弾薬が撃ち込まれた。不意をついた攻撃だった為レイは体制を崩した上にロゼを捕獲していたアンカーが緩んだ。

 

 

ロゼ 「助かったぞ皆。」

 

 

レイ 「しまった。何であの人達が動けているの?」

 

 

バルクホルン 「簡単さ。お前がロゼに気を向いている間に私の魔法でアンカーを引きちぎってから他の4人の分も引きちぎってからお前に対して一斉射撃をしたのさ。」

 

 

レイ 「弱者の癖に中々やりますね。ですけど、力差が逆転したわけじゃありません。」

 

 

ロゼ 「人の話を聞いてなかったのかレイ?言っただろ私達の勝ちだと。」

 

 

レイ 「何を言ってるのかさっぱり分からないわね。今度はロゼだけを捉えてからここから離脱するわ。貴方達の速度では追いつけないでしょうからね。」

 

 

レイがもう一度ロゼに近づいてくるといきなりレイの動きが止まった。

 

 

レイ 「どうして!なんで急に動けなくなったの?仕方ないわねこうなったらアンカーで皆を捉えさせて貰うわ。」

 

 

レイが動けなくなったから、アンカーを出そうとしたがアンカーは出なかった。

 

 

レイ 「なんで!どうしてアンカーも出ないのよ。」

 

 

ロゼ 「無駄だレイ。お前は私の魔法で動けなくなっている。更にお前が使っている武器も扱う事は出来なくなっている。」

 

 

レイ 「こんなの力技で振り切ってやるわよ。」

 

 

ロゼ 「出来ないさ。私の魔力が尽きない限りは。そして私は之に全魔法を注いでいるからな。破る事は略不可能だろうな。そしてその間に頼れる仲間がお前を落としてくれるさ。」

 

 

バルクホルン 「頼もしい魔法だなロゼ。ネウロイよ私達の全力を受けてみろ。」

 

 

またレイに対して5人からの一斉射撃が放たれた。今度は休まずひたすら撃ち込んだ。

 

 

弾切れ寸前まで撃ち込んで射撃の手を止めた。煙が晴れるとそこにはボロボロになっていたレイがいた。

 

 

レイ 「まさか私がここまでやられるなんてね。初めてよ。本当ならここでロゼを除く皆殺したい所だけど、一旦引かせてもらうわね。」

 

 

ロゼ 「どうやって逃げる気だ?言っただろ、私の魔力が尽きるまでは簡単には破れないぞ。」

 

 

レイ 「はぁ、ロゼは今まで私の何を見てきたのかしら。気づかなかったかしら。私がまだカガリを使ってないのを。」

 

 

レイは失望したような顔をしてロゼに言った。そこでロゼは気づいたようでバルクホルン達に指示をした。

 

 

ロゼ 「!しまった。皆急いでシールドを!エイラ回避は絶対に出来ないぞ。」

 

 

レイ 「遅いわよ。」

 

 

レイが拘束を解いた後すぐに6人全員シールドを張ろうとしたがシールドか苦手なエイラとエイラの援護に向かったサーニャが間に合わずレイのカガリモードの遠距離攻撃を受けて海に落ちていった。

 

 

バルクホルン 「リベリアン、2人を助けに行ってくれ!」

 

 

シャーリー 「任せろ!」

 

 

シャーリーは全力で飛んで海に落ちていってるサーニャとエイラの2人を落ちる前に拾った。

 

 

レイ 「中々運が良いわね。でも今度はそんな上手くいかないでしょうね。次は私も最初から本気で相手にしてあげるわ。精々降伏の準備をしてなさい。」

 

 

レイはその場を全力で飛んで離脱して行った。

 

 

ロゼ 「くそ、逃がすか!」

 

 

ロゼが追いかけようとしたがバルクホルンから止められた。

 

 

バルクホルン 「ダメだ。今はエイラ達の負傷を考えると撤退をするべきだ。中佐も言っていたろ。負傷者が出たら撤退が優先だと。」

 

 

ロゼ 「ちっ。わかったよ。」

 

 

バルクホルン 「すまないな。各員帰投するぞ。エイラはリベリアンがサーニャはロゼが抱えてやってくれ。私は中佐に報告を入れる。」

 

 

バルクホルンの命令の元5人は航空機が待機してる空域まで移動した。基地に帰るまでの間ロゼは悔しそうにしていた。

 

 

 



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再決戦に挑む準備です。

基地に帰投してからエイラとサーニャを医務室に運び込んで、航空機内で宮藤が治癒魔法をかけてくれたおかげで出血は止まったので傷口に包帯を巻いた。

 

 

ミーナ中佐と坂本少佐が医務室に来るとバルクホルンが事情を話した。

 

 

ミーナ 「そう。ロゼさんの魔法と貴方達5人の火力でも落とす事が出来なかったのね。」

 

 

坂本さん 「それにしても、エイラとサーニャの2人が怪我とは、もしそのまま挑んでたら戦力的ダウンが否めなかったな。」

 

 

 

ロゼ 「中佐、少佐。今回は私の責任だ。魔法でレイの動きを完全に止めたと油断していた。あいつがまだ全力を出していなかった事に気付くことも出来なかった。すまなかった。」

 

 

ロゼが2人に対して頭を下げながら謝るとバルクホルンが言った。

 

 

バルクホルン 「そう自分を責めるなロゼ。私達誰一人死なずに帰ってこれたのはお前があの時咄嗟に指示を出してくれたからだ。」

 

 

宮藤 「そうですよ。それにそんなこと言ったら私なんて戦闘じゃ全く役に立てませんでしたから。」

 

 

シャーリー 「そうだぞ、ロゼ。お前のお陰で私達は助かったんだ。そう落ち込むな。」

 

 

ロゼ 「そうか、ありがとうな皆。」

 

 

ロゼが3人に対してお礼を言っているとミーナ中佐から声が掛かった。

 

 

ミーナ 「4人ともこの件についてはまた明日話を聞くから、貴方達ももう部屋に戻って休んでなさい。サーニャさんとエイラさんも今はぐっすり寝てるから。」

 

 

バルクホルン 「そうだな、また何時あいつと戦闘になるか分からないからな。休める時に休んでおくか。」

 

 

バルクホルン、シャーリー、宮藤、坂本少佐、ミーナ中佐が医務室から出ようと出口に向かったがロゼは一向に動く気配がなかった。

 

 

宮藤 「どうしたんですかロゼさん。戻らないんですか?」

 

 

ロゼ 「私はいい。ここで2人の様子を見ておく。」

 

 

宮藤 「ですけど、しっかり休まないと。」

 

ロゼ 「いいから。私の事は大丈夫だ。」

 

 

宮藤 「分かりました。何かあったら呼んでくださいね。・・・おやすみなさい。」

 

 

ロゼ 「ああ、おやすみ。」

 

 

5人が部屋から出て、少しするとロゼは涙を流して寝ている2人に謝っていた。

 

 

ロゼ 「すまなかったな。エイラ、サーニャ。私のせいでこんなに大怪我をさせてしまって。しかもサーニャは2度も大怪我を負わせてしまって、本当にすまなかった。」

 

 

ロゼはその後ひたすら泣き続けており泣き疲れて寝るまで泣いていた。

 

 

ロゼが目を覚ました時には既に10:00を回っていた。

 

 

ロゼ 「しまった。寝過ごしてしまった。」

 

 

ロゼが目を覚ますと、ベットにはエイラとサーニャはおらずサーニャのベットにもたれかかって寝ていたロゼに毛布がかけられていた。

 

 

ロゼ 「あいつらもう目を覚ましたのか。」

 

 

ロゼは立ち上がりかけてあった毛布を畳んでベットの上に置いて、医務室を出た。医務室を出ると丁度サーニャがこっちに来ていた。

 

 

サーニャ 「起きたんだねロゼさん。今ちょうど迎えに行こうとしてたんだよ。」

 

 

ロゼ 「サーニャ。怪我は大丈夫か?」

 

 

サーニャ 「うん。芳佳ちゃんのおかげでもう大丈夫だよ。」

 

 

ロゼはサーニャに近づいて頭を下げた。

 

 

ロゼ 「すまなかったな。サーニャ。私が付き合わせたせいで2度もこんな大怪我を負わせてしまって。凄く怖かっただろうな。私の事を恨んでくれても構わない。」

 

 

サーニャ 「そんな、私はロゼさんの事は全く恨んでなんかないよ。確かにまた挑むとなると怖いよ。けど、ロゼさんがいたから脱出できたんだよ。だから頭を上げてよ。」

 

 

ロゼ 「ありがとうな、サーニャ。お前は優しいな。」

 

 

サーニャ 「うん。私こそありがとうね。」

 

 

ロゼ 「そういえば、私に何か用事があったんじゃないのか?」

 

 

サーニャ 「そうだった。実はミーナ中佐が昨日の作戦について全員で話し合って、もう一度メンバーと対策を考えるんだって。」

 

 

ロゼ 「分かった。直ぐに行くとするか。」

 

 

2人は会議室に急いで行くと他のメンバーは集まっていた。

 

ロゼ 「すまない。遅くなった。」

 

 

ミーナ 「いいえ、大丈夫よ。早速だけど席に着いてちょうだい。」

 

 

ロゼとサーニャは席に着くと、ミーナ中佐が話だした。

 

 

ミーナ 「先ずは、バルクホルン大尉、シャーロット大尉、サーニャ中尉、エイラ中尉、宮藤芳佳軍曹、ロゼ軍曹の6人は昨日の作戦はお疲れ様でした。撃墜出来なかったのは残念だけど、6人とも生きて帰ってきてくれて嬉しいわ。」

 

 

ミーナ中佐は最初にバルクホルン達に労いの言葉をかけると口調を変えて言った。

 

 

ミーナ 「ここから、本題に入ります。昨日の作戦では人型ネウロイに大きなダメージを与える事が出来ましたが撃破には至っていません。そしてその後、ネウロイはロゼさんの固有魔法を全力を出して破った上にエイラさんとサーニャさんの2人に大怪我を負わせました。この事を踏まえてもう一度部隊を再編成するべきだと考えました。」

 

 

バルクホルン 「ミーナ、あいつはとてつもなく強い。やはり全員で挑むか他の隊員に援護に来て貰えないのか?」

 

 

ミーナ 「残念だけど、それは出来ないの。今朝上層部に話をしたのだけど、501からさける人員は最高で7人までと言われて他の隊員は出せないとの事よ。けど、もし今回の再戦で勝てないと判断された場合は501と502の2部隊合同で殲滅に当たります。」

 

 

バルクホルン 「成程、確かに502と組めばまず負けないかもしれないな。だけど7人か。まあ、1人増えただけでもいいとするか。」

 

 

ミーナ 「そこで、部隊の編成は今から私と、坂本少佐。ロゼ軍曹の3人で考えようと思います。皆さんはその間に昼食を済ませておいてください。昼食後ここに又集まって下さい。以上です。解散。」

 

501隊員 「了解!」

 

 

ミーナ中佐の指示でロゼ、坂本さんを除く他の隊員は会議室を出ていった。

 

 

ミーナ 「それじゃあ早速部隊編成を考えましょうか。今回は最大7人まで行けるから昨日の部隊に1人加えるか、もしくは何人か入れ替える。どっちで行こうかしら。」

 

 

坂本さん 「私としては、今の部隊に1人加える形を取るべきだと思うな。その追加の隊員は私的にはハルトマンがいいと思う。あいつなら攻守のバランスが丁度いい上に能力値も高いからな。それに、この方法なら昨日の作戦にプラスの作戦を作る事が出来る。」

 

 

ミーナ 「確かにそれはありね。ロゼさんはどう思う?」

 

 

ロゼ 「そうだな、私としては、サーニャの変わりにリーネを入れて。プラスでハルトマンを入れるべきだと思う。」

 

 

ミーナ 「理由を教えて貰ってもいいかしら?」

 

 

ロゼ 「当然だな。先ずサーニャをリーネに交代させる理由は一つだけだ。あいつは既に2度もレイにやられている。さっきサーニャと話した時は言葉では大丈夫だと言っていたが、微かに声が震えていた。若しかしたら心にまで傷を負っている可能性はありえる。もし次も出撃させてまた負傷でもしたらサーニャは心が折れてしまうかもしれない。」

 

 

ミーナ 「そう、貴方なりにサーニャさんを気遣ってくれてるのね。じゃあ、変わりにリーネさんを選ぶ理由は?」

 

 

ロゼ 「それはこの部隊にはサーニャ以外に多方向から攻撃を繰り出せる奴がいない。ペリーヌのトネールでもいけそうだがそうするとペリーヌの魔法力の消費が激しすぎる。そこで広範囲攻撃で押すんじゃなくて一撃が大きいリーネで攻めるという事だ。」

 

 

坂本さん 「成程。確かにリーネの武器なら長距離からでも撃ち込めるからな。もし当たるなら先制を取るという意味でも有効かもしれない。」

 

 

ミーナ 「じゃあ、追加でハルトマン中尉をとる理由は?」

 

ロゼ 「そうだな、実際今の6人メンバーでも十分に戦えると私は思っている。だが、あと一人追加できるなら坂本少佐と似た理由で、1番戦力アップが望めるのはハルトマンだと思ったんだ。だからハルトマンを選んだ。納得してくれただろうか。」

 

 

ミーナ 「成程。十分わかったわ。けど、一つだけ言わせてもらうわ。サーニャさんが抜けた事で探索役がいなくなるけど、そこはどうしましょうか。」

 

 

坂本さん 「確かにそうだな。唯一望みがあるとしたら未来視ができるエイラだろうが、そう遠い未来は見えないから難しいだろうな。」

 

 

ロゼ 「それなんだが、悪いがサーニャを探索役として連れて行けないだろか。戦闘には一切参加させず、レイの接近が分かったらその場から即離脱。というのはどうだろうか?」

 

 

ミーナ 「悪くはないわね。それならサーニャさんが怪我もせず逃げれて、直ぐに航空機に帰ってこれるわね。」

 

 

坂本さん 「それが一番良いかもしれないな。ミーナが行ってもいいだろうが指揮官が全員出撃以外でこの場を離れるのはあまり良いとは思えないからな。」

 

 

ミーナ 「分かったわ。サーニャさんは索敵役として連れていき、接近が確認され次第、即離脱して航空機に待機してもらいましょうか。」

 

 

ロゼ 「ありがとう。ミーナ中佐。」

 

 

ミーナ 「じゃあロゼさん。貴方もお昼ご飯に言って大丈夫よ。終わったらまた会議室にお願いね。」

 

 

ロゼ 「了解した。」

 

 

ロゼは会議室を後してから食堂に向かった。ロゼは食堂に着くとハルトマンに聞かれた。

 

 

ハルトマン 「ねえロゼ。メンバー選出どうなったの?決まったんでしょ?」

 

 

ロゼ 「教えるわけないだろう。発表まで待っておけ。」

 

 

ハルトマン 「わかったよ。仕方ないな。発表まで楽しみにしておくよ。」

 

ロゼ 「聞き分けが良くて助かるよ。宮藤すまないが昼食は軽いものを出してもらっていいか?」

 

 

宮藤 「いいですけど、足りるんですか?」

 

 

ロゼ 「ああ、問題ない。何より時間がない時は食べないより、軽い物でも胃に入れておくべきだからな。」

 

 

宮藤 「そういうことですね。分かりました。じゃあ昨日作っておいた豆腐とご飯、納豆を出しますね。」

 

 

ロゼ 「我儘を言ってすまんな宮藤。」

 

 

宮藤 「いえ、食事は大事ですからね。本人がお願いしてきた事は叶えられる範囲で叶えますよ。」

 

 

ロゼ 「ありがとうな、宮藤。」

 

 

ロゼは少し待つとテーブルに昼食が運ばれてきて、急いで食べ終わった。

 

 

ロゼ 「ご馳走様。ありがとうな。じゃあ私は会議室に戻るよ。」

 

 

宮藤 「お粗末様でした。私も洗い物が終わったら行きますね。」

 

 

ロゼは食器を洗い台に置くと食堂を出て会議室に戻って行った。

 

 

ロゼが会議室で待っていると、他の隊員も続々とやってきた。ミーナ中佐以外の全員が席に着くとミーナ中佐が話を始めた。

 

 

ミーナ 「それではこれより、人型ネウロイの再度殲滅させる為のメンバーを発表します。呼ばれた者は立ちなさい。」

 

 

ミーナ 「まず1人目はロゼ軍曹。2人目は宮藤芳佳軍曹。3人目はリネット・ビショップ曹長。4人目はエイラ・イルマタル・ユーティライネン中尉。5人目はエーリカ・ハルトマン中尉。6人目はシャーロット・イェーガー大尉。最後7人目はゲルトルート・バルクホルン大尉。以上です。」

 

 

メンバー発表が終わると、サーニャは少し悲しい顔をして俯いていたが、エイラが反発してきた。

 

 

エイラ 「そんな、なんでサーニャが入ってないんダナ。」

 

 

ミーナ 「それは、ロゼさんから具申があったのよ。今回の作戦でサーニャさんを戦闘に参加させる訳にはいかないってね。」

 

 

エイラ 「何を言ったんだなロゼ。お前は言ったんダナ。サーニャの武器で多方面からの攻撃でネウロイの動きを制限させる。それができるのはこの部隊ではサーニャだけなんだナ。」

 

 

サーニャ 「エイラ、ミーナ中佐達がこれで良いって言ってるんだよ。それに私は気にしてないから。」

 

エイラ 「いいや、私は気に食わないんダナ。」

 

 

サーニャはエイラを止めようとしたが止まらず、エイラは怒りの表情をだしてロゼの席に移動しながら言い、ロゼは呆れたという表情で返した。

 

 

ロゼ 「お前は本当に今までサーニャの相棒だったのか?本当に相棒だったなら気づけるはずだろ。サーニャの僅かな変化に。それに気づけなかった時点でお前が文句をつける筋合いはない。それに私は別にサーニャは戦闘に参加させないだけで、連れていかないとは言ってない。」

 

 

エイラ 「どういう意味なんだナ。」

 

 

ロゼ 「私が説明するより、ミーナ中佐に説明してもらおう。どうせ作戦の一環だしな。」

 

 

ミーナ 「今回ロゼさんの提案でサーニャさんは戦闘要因ではなく、索敵要因として連れていきます。サーニャさんは目標地点までは戦闘メンバーと同行してもらいますが、索敵を行い人型ネウロイの接近が確認され次第、即離脱してもらい、航空機で待機してもらいます。」

 

 

エイラ 「意味が分からないんダナ。折角連れていくならそのままサーニャも戦闘に参加させるべきだナ。」

 

 

ロゼ 「エイラ、しつこいぞ。これは私と少佐と中佐の3人で話し合った結果だ。不満があるならきちんとした理由を出してみろ。それが出来ない上に納得できないという理由だけで噛み付いてくるんじゃない。」

 

 

 

ロゼはイラついた口調で返した。

 

 

 

エイラ 「・・・分かったんだナ。」

 

 

 

ロゼの言葉にエイラは小さく返事をして自分の席に戻って行った。

 

 

 

ミーナ 「それじゃあ話の続きをしましょうか。まず作戦決行日は万全を期して本当なら1週間後と言いたい所だけど上層部から急ぎとの事なので、決行日は明日の夜となります。エイラさんは万全と言えないので少しキツいと思いますが、お願いします。急ですが、今から出撃メンバーで作戦の練り直しをお願いします。そして、悪いけどルッキーニさんとペリーヌさん、明日は2人でお昼の任務に当たってもらいます。勿論私と坂本少佐も手伝いますが、殆どは2人にお願いすると思います。そして出撃メンバーは明日のお昼はしっかり休んでください。皆心してお願いします。以上です。解散。」

 

 

501 「了解!」

 

 

ペリーヌとルッキーニが部屋を出ていくと、ロゼが前に行き口を開いた。

 

 

ロゼ 「じゃあ、早速作戦を練り直すとするか。」

 

 

ミーナ 「ありがとうねロゼさん。私達2人は参加しないから、作戦は貴方達だけで決めた方がいいかもしれないから、お先に失礼させてもらうわね。」

 

 

坂本さん 「何か立案時に困った事があったら何時でも聞きに来い、助言ぐらいはしてやるさ。」

 

 

ロゼ 「助かるよ。中佐、少佐。」

 

 

その後坂本さんとミーナ中佐も会議室を出ていった。

 

 

ロゼ 「それじゃあ、話を始めるか。」

 

 

 

バルクホルン 「そうだな。それにリーネとハルトマンが加わったから昨日とは違う結果が望めるかもしれない。」

 

 

ハルトマン 「任せてよ。このウルトラエースが加わったら人型ネウロイなんて倒してみせるよ。」

 

 

ロゼ 「頼もしい限りだな。じゃあ先ずレイが近づいて来た時にリーネが接近してる方角に向けてマガジン1つ分の5発を休まず打ってくれ。当てるのは難しいかもしれない。だから当たれば御の字と言った所だな。やってくれるな。リーネ?」

 

 

リーネ 「うん。当てる気持ちで撃ってみるね。」

 

 

ロゼ 「頼むぞリーネ。その後、目視確認ができ次第、昨日とは違い最初から私の魔法で動きを止める。全魔法力を注ぐつもりでやるからいきなりカガリで来られても1〜2分は止めれるはずだ。その間に一斉攻撃をお願いする。」

 

 

バルクホルン 「昨日と同じ作戦だが、火力は昨日より上だから仕留めれれる可能性は高いな。」

 

 

ハルトマン 「ねえ、ロゼの魔法ってなんなの?」

 

 

リーネ 「そういえば私達まだ聞いてなかったね。」

 

 

ロゼ 「そうだったな。バルクホルン達には昨日の戦闘中に教えていたからな。ここで教えておくか。私の魔法は『支配』と言ってどんな相手の動きだろうが魔法力が持続する限り止める事が出来る。その上に相手の能力をネウロイなら再生を私達ウィッチなら固有魔法を封じる事ができる。だが欠点として私は一切動く事が出来ない。その上に魔法力の消費が著しく大きいんだ。」

 

 

ハルトマン 「それはすごい魔法だよ!欠点は仕方ないけど、それを補える能力だね!」

 

 

リーネ 「確かに、この能力ならミーナ中佐と坂本少佐が隠すっていう理由がわかった気がする。」

 

 

ロゼ 「そういうことだ、だから他言無用で頼むぞ。」

 

 

ハルトマン 「で、ロゼの能力は分かったけど、万が一総攻撃で倒せなかったらどうするの?」

 

 

ロゼ 「倒せなかったというのはあまり考えたくないがその場合は私も攻撃に参加しよう。レイが動いてしまうというリスクがあるが、レイにはどうやら再生能力が備わっていないようだ。ならば、一斉攻撃で大ダメージを受けた後ならレイの動きは鈍るだろう。そこにもう一度追い討ちをかければ行けるはずだ。」

 

 

バルクホルン 「殆どが数と火力にものを言わせた作戦だがあれだけ素早い相手ならこれぐらいしか有効策がないだろうな。そういえば、昨日の戦闘の最後でネウロイが複数の翼で撃ってきた攻撃はなんだったんだ?」

 

 

ロゼ 「あれは、カガリモードで発動出来るホーミング弾。つまるところ自動追尾弾だな。これは弾自信が標的を自動で何処までも追ってくるんだ。どんな速度で逃げようが、どんなに未来が見えていても避ける事は不可能だ。だからこそシールドで防ぐしか道がないんだ。更に昨日見てたようにあまりにも速度が速い。一瞬でも反応が遅れたらシールドを張るひまもなく落とされるぞ。特にエイラお前はシールドが苦手だからな。しっかり未来予知してタイミング掴むんだな。だが、ダメージを受ける前なら難しいかもしれないが、ダメージを受けた後なら発射速度は遅くなる。それならエイラでも防ぐ事ができるはずだ。私からは以上だが他に皆何かあるか?」

 

 

ロゼが戦闘メンバー全員に聞いたが、誰からも質問や異論はなかった。

 

 

ロゼ 「ないようだな、取り敢えず、この要項を私はミーナ中佐に報告しに行くとするか。バルクホルン号令を頼むよ。」

 

 

バルクホルン 「ああ、分かった。では各員解散して、明晩の作戦に備えてくれ。解散!」

 

 

その後、皆会議室を出ていきロゼはミーナ中佐の元に作戦の要項を伝えに行った。



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今度こそ倒してみせます。

作戦当日の夜19:00にロゼ達作戦部隊とミーナ中佐が格納庫前に来ていた。

 

 

ミーナ 「これから貴方達8人は航空機で目標地点から30km離れた位置まで行きそこからストライカーで目標地点まで行ってもらいます。そこから先は貴方達が決めた作戦でネウロイを倒してください。それともし負傷者が4人以上になった場合もしくはこのメンバーでも撃墜不可能と判断した場合は即帰投してください。私からは以上よ。では、航空機に乗り込みなさい!」

 

 

ロゼ達はストライカーを履いた状態で 航空機に乗り込み、降下地点まで運んでもらい、降下を開始した。目標地点には20分程で着きサーニャによる索敵を開始した。

 

 

エイラ 「どうだサーニャ。ネウロイの気配は感じられるか?」

 

 

サーニャ 「今の所ネウロイの気配は感じられません。」

 

 

バルクホルン 「よし、ならばサーニャを真ん中に置いてお互いにサポートできる間合いを取って直線になって我々も索敵を行うとするぞ。」

 

 

バルクホルンの号令の元、左からロゼ、ハルトマン、バルクホルン、宮藤、サーニャ、エイラ、シャーリー、リーネの順で等間隔に間を空けて索敵をしていた。だが、索敵開始から1時間経ってもネウロイが現れる気配がなかった。

 

 

バルクホルン 「おかしいな、今までの情報だと人型ネウロイは毎晩この辺りに現れているらしいのに。なぜ今回は現れない。」

 

 

ロゼ (なぜ現れないんだレイは。一体何を企んでる。まさかこの部隊を確実に殺れるという秘訣でもあるのか?)

 

 

各隊員が人型ネウロイが現れない事に疑問を抱いていた。その瞬間サーニャの目の前に突然レイが現れて、サーニャを攻撃した。サーニャはその攻撃を防ぐ事も避ける事も出来ず海に落ちてしまった。

 

 

ロゼ 「サーニャ!宮藤、サーニャを助けてやってくれ。私はレイを止める。」

 

 

宮藤 「分かりました。任せてください。」

 

 

宮藤が急降下してサーニャを拾いに行った。

 

 

バルクホルン 「よし、宮藤、ロゼ以外の者はネウロイの動きが止まり次第一斉射撃だ。」

 

 

レイ 「また来たんですね。しかも今度は2人ほど増えてますね。だけど何人来ても無駄です。貴方達の様な弱い人に私には勝てませんから。」

 

 

ロゼ 「果たしてそうかなレイ。どうやって先制したかは想像はできたが聞かないでおくさ。だかここからは私達の番だ。」

 

 

レイ 「ロゼ、あなたは賢いと思ってましたけど違いましたね。その魔法は私には効きませんよ。」

 

 

レイがそう言ってカガリモードになって攻撃を開始しようとすると、いきなり動きが止まった。

 

 

レイ 「なんでどうして動きが止まるのよ。まさかロゼ、貴方この間はまだ本気じゃなかったの?」

 

 

ロゼ 「本気じゃなかったとは語弊があるが、私の全魔法力を使えばカガリのお前でも少しは止める事ができるんだよ。」

 

 

レイ 「小癪な真似をしますね。けど少し火力が増えたくらいじゃ私は倒せませんよ?」

 

 

ロゼ 「そう強がってられるのも今のうちだぞ。」

 

 

宮藤 「ロゼさん、サーニャちゃんを拾いました。」

 

 

ロゼがレイと話していると、宮藤からサーニャを助けたという1報が入った。

 

 

ロゼ 「よくやった宮藤、お前はそのまま航空機に退避してサーニャの治療を頼んだぞ。」

 

 

宮藤 「分かりました。」

 

 

宮藤はサーニャを抱えてその場を離脱した。そしてその後すぐバルクホルンから指示が入った。

 

 

バルクホルン 「さあ、行くぞ各員、攻撃開始。射撃の手を緩めるな。弾切れ寸前まで撃ち続けろ。」

 

 

バルクホルンの攻撃の合図でロゼを除く5人の一斉射撃がレイを襲う。連射は1分もせずに終わると、徐々に煙が晴れてきた。そこにはこの間と違いコアが剥き出しになりかけているレイがいた。

 

 

バルクホルン 「ちっ!あと少しだったか各員、残りの弾をコアに向けて撃ち込め。」

 

 

ロゼ 「!ダメだこのコアは簡単には抜けないぞ。」

 

 

ロゼが支配でレイの動きを止めていたお陰なのか、ロゼはレイのコアの異常な硬さに気が付いたのだ。

 

 

だがロゼの言葉は少し遅かったようで既に全員が残り少ない弾を撃ち込んでおり、全員が弾切れを起こしてしまった。だが、レイのコアは健在だった。

 

 

ハルトマン 「そんな、私達の一斉攻撃で倒れないなんて。」

 

 

リーネ 「こんなネウロイ、本当に倒せるんですか?」

 

 

バルクホルン 「くそ、撃破を急ぎ過ぎたか。」

 

 

エイラ 「どうする大尉。ここは撤退するべきカ?」

 

 

シャーリー 「だが、今はまだロゼが魔法を使っている。このままじゃ撤退は難しいぞ。」

 

 

エイラ 「じゃあどうするって言うんだヨ。」

 

 

ロゼ 「2人とも今は喧嘩なんてするな。私が魔法を解いてレイを殺る。だからエイラは未来予知でハルトマンはシュトゥルムでサポートをしてくれ。バルクホルン達は万が一の為に直ぐに撤退出来るように準備しといてくれ。」

 

 

バルクホルン 「ああ、任せろ。」

 

 

レイ 「嬉しいな、ロゼ。貴方ともう一度真剣勝負ができるなんて。悪いけど今度も私が勝たせて貰うわよ。貴方じゃ私には勝てないもの。」

 

 

ロゼ 「残念だが、私も簡単に負ける訳にはいかないからな。それに頼もしい味方のサポートもあるんだ。更にはお前は既にボロボロだ。尚更負ける訳にはいかない。」

 

 

ロゼが魔法を解除し、お互いに剣を取り出した。少しの間、海風の音だけが響いたがお互いに同時に接近して剣を合わせた。

 

 

その2人のあまりの速さにサポートをお願いされたハルトマンとエイラは迂闊に動けずにいた。

 

 

ハルトマン 「あんな戦闘、どうやってサポートしたらいいの?」

 

 

エイラ 「あんなに速いんじゃ私がいくら未来を見ても意味なさそうなんだナ。」

 

 

2人は異次元的な戦闘をただ見ているだけしか出来なかった。

 

 

2人の戦闘は20分近く続いたが何方も決め手に欠けるものだった。まずロゼはレイに接近しているが不意に後ろからホーミング弾搭載の翼や、アンカーが飛んできたりしていたが、レイがダメージをおってくれてるお陰で速度は遅く、ロゼは容易に斬り落としていた。一方レイは剥き出しになったコアはレイの左脇辺りからしか攻撃できない位置にあるのでレイの剣を飛ばしでもしない限り、遠距離攻撃を持たないロゼではコアを破壊させる事が出来ないのであった。

 

 

レイ 「やるわねロゼ。貴方あの時より腕を上げてるんじゃない?」

 

 

ロゼ 「当たり前だろ。あれから何年経っていると思っている。だが、もうそろそろ決着を付けさせてもらうとしようか。こっちは急がなくちゃいけない事情があるからな。」

 

 

レイ 「それって、あの3度も怪我した銀髪の子の為かしら?あの子も不憫よね。貴方が最初の時に降伏していればあの子は3度も怪我を負うことはなかったのよ。分かってる?あの子の怪我はすべて貴方の責任だって。」

 

 

レイがロゼに動揺を誘うような発言をするが、ロゼは狼狽えずに返した。

 

 

ロゼ 「ああ、分かっているとも。サーニャの怪我は私の不注意によるものだってな。私は既に恨まれているかもしれない。だから、その償いのひとつとしてお前をここで倒してみせる。」

 

 

レイ 「残念、これで貴方が動揺してくれるなら倒しやすくて嬉しかったんだけどね。それじゃあ私もそろそろ決着をつけて、貴方を連れて帰ろうかしらね。」

 

 

ロゼ 「言ってろ。」

 

 

ロゼがそう言うともう一度2人は近づき剣を合わせた。だがやはりお互いに決定的な攻撃は出来ずにいた。

 

 

レイ 「どうするの?このままじゃ私を倒せないわよ?貴方の1本だけの剣じゃこのコアを破壊できないわよ?」

 

 

ロゼ 「敵の心配とは余裕だな。もっとよく見るんだな。」

 

 

レイ 「何を言ってるのかしら?貴方には私の剣を弾き飛ばすなんて不可能だし、今の貴女にはジークは使えない。それに周りからの援護も望めないんじゃ尚更無理じゃない。」

 

 

ロゼがレイのコアめがけて斜め上から剣を振り出した。が、やはりレイの剣によって止められてしまった。

 

 

レイ 「無駄よロゼ。仲間諸共さっさと降伏しなさい。」

 

 

ロゼ 「悪いが、今度こそ私達の勝ちだ。」

 

 

レイ 「はあ?何を言って・・・そんな!」

 

 

いきなりレイの剣が弾き飛ばされて海に落ちていき、レイのコアをロゼの剣が貫通していた。驚いたレイがロゼの手元を見るともう一本の剣が握られていた。

 

 

レイ 「貴方、なんで剣をもう一本持ってるの?あっちじゃ剣を2本なんて使ってなかったじゃない。」

 

 

ロゼ 「この剣はお前と初めてあった日の次の日に軍の研究所に急ピッチで製造をお願いした物なんだ。お前とサシで戦って勝つには剣1本じゃ厳しいと思ってな。」

 

 

レイ 「見事ねロゼ。貴方は既に私より強かったのね。」

 

 

ロゼ 「なに、仲間の支援があったからこそだ。仲間がいなかったら剣が二本あっても勝てなかったさ。」

 

 

レイ 「そう、貴方には素晴らしい仲間がいたのね。」

 

 

ロゼ 「じゃあなレイ。楽しかったぞ。」

 

 

ロゼはそう言うともう一本の剣でコアを真っ二つに切断した。

 

 

レイ 「ええ、さよならロゼ。」

 

 

レイはコアを切られると光の破片となり消えてしまった。

 

 

ハルトマン 「やったじゃんロゼ。まさかあんなネウロイを倒すなんて。」

 

 

シャーリー 「いやー、あのスピードは驚異的だったな。今度私にも味わせて欲しいな。」

 

 

エイラ 「おめでとうダナ。ロゼ。」

 

 

リーネ 「本当に凄かったです。ロゼさん。」

 

 

バルクホルン 「見事な戦闘だったぞ、ロゼ。特に最後の二刀流には驚かされたな。」

 

 

5人ともロゼに賞賛を送るがロゼは泣いていた。

 

 

バルクホルン 「すまないな、ロゼ。あいつはお前の親友だったのにな。」

 

バルクホルンがロゼを気遣う言葉をかけるとロゼは泣き止んで答えた。

 

 

 

ロゼ 「いや、大丈夫さ。ありがとうな5人とも。早く戻るとしよう。サーニャと宮藤が待ってるだろうからな。」

 

 

バルクホルン 「そうだな、各員これより帰投する。」

 

 

バルクホルンの指示の元、6人は航空機が待機してる場所に戻って行った。航空機に戻ると既に宮藤はサーニャの治療を終えておりサーニャは寝ていた。

 

 

宮藤 「みなさん。ネウロイはどうなりましたか?」

 

 

ロゼ 「問題ない。倒してきたさ。」

 

 

宮藤 「そうなんですね。お疲れ様でした。」

 

 

バルクホルン 「宮藤、サーニャの容態はどうだ?」

 

 

宮藤 「はい。今回の怪我は今まで2回の怪我より酷かったです。出血は止まったので1週間安静にしていれば傷口は塞がっていくかもしれません。それに・・・」

 

 

宮藤が何かを言い淀んでいるとバルクホルンが聞いてきた。

 

 

バルクホルン 「どうした?」

 

 

宮藤 「いえ、なんでもないですよ。」

 

 

バルクホルン 「そうか。だが、今回の作戦が無事に終わったから少しはサーニャも我々もゆっくりできるだろう。その間に我々も疲労を回復させるとしようか。」

 

 

その後はバルクホルンがミーナ中佐に報告を入れてから誰も一言も喋らず基地に着くとミーナ中佐と坂本少佐が迎えてくれた。

 

 

ミーナ 「おかえりなさい、8人とも。無事にネウロイを倒せたようね。」

 

 

バルクホルン 「ああ、今回のMVPはロゼだろうな。ネウロイにトドメを指す事が出来たからな。」

 

 

ロゼ 「何を言う。お前達の支援があってこその勝利だ。」

 

 

ミーナ 「はいはい、話は明日聞くから先ずはサーニャさんを医務室に連れていきましょ。」

 

 

ロゼ 「私が連れていく。包帯を巻きたいから、宮藤着いてきてくれ。他の皆は休んでも大丈夫だぞ。」

 

 

エイラ 「そんな、私も付いて行くんダナ。」

 

 

エイラが付いて行こうとするとロゼが止めた。

 

 

ロゼ 「エイラ、私は宮藤に大切な話がある。内密に話をしたいんだ。だから付いてこないでほしい。」

 

 

ロゼは少し睨んだ目でエイラに言葉を返すとエイラは怯んだのか引き下がった。

 

 

エイラ 「うっ。分かったんだナ。」

 

 

ロゼ 「ありがとうな。行くぞ宮藤。」

 

 

宮藤 「あ、はい。」

 

 

ロゼはサーニャを抱えて、宮藤と一緒に医務室に向かった。

 

 

ハルトマン 「なんだろうね。内密な話って。」

 

 

ハルトマンが疑問を口に出すとミーナ中佐は何かを察したようだった。

 

 

ミーナ 「(成程ね。確かに宮藤さんなら気付いているかもしれないわね。)それじゃあ皆。詳しい報告は明日の昼に聞きます。それ迄は各自しっかり休んでください。解散!」

 

 

全員 「了解!」

 

 

バルクホルン達はミーナ中佐の号令の後各々部屋に戻って行った。

 



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恐れていたことになりました。

今話はサーニャがヒステリックを起こすのでキャラ崩壊になりうるかもしれませんが、ご了承ください。


ロゼと宮藤の2人はサーニャを連れて、医務室に来ており、宮藤はサーニャに包帯を巻いていた。包帯を巻き終わるとロゼは宮藤に話しかけた。

 

 

ロゼ 「宮藤。お前さっき航空機でなにか言いかけただろ?それを教えておくれないか?恐らく私も同じ事を考えている。」

 

 

宮藤 「やっぱりロゼさんも思いましたか?サーニャちゃんが心に傷を負ってしまったかもしれないって。」

 

 

ロゼ 「ああ、実は昨日会った時にサーニャと話したんだが、その時怪我の事について聞いた時、サーニャの声が僅かに震えていた。あいつ自身は大丈夫と言っていたが、明らかに普通じゃなかった。だから私は彼奴を戦闘メンバーから外して索敵に専念させて即離脱をお願いしたんだ。」

 

 

宮藤 「そうなんですね。実は私もサーニャちゃんを治療していた時にすごく苦しそうにしてたんですけど、あれは明らかに怪我に対しての苦しみじゃなくてなにか別のものに対して怯えているように捉えれます。全て私の想像ですけど。」

 

 

ロゼ 「今まで沢山の患者を見てきた宮藤が言うんだほぼ間違いないと思っていいだろう。で、問題はここからだ。サーニャの心の傷をどうやって治すかだな。」

 

 

宮藤 「私は身体的な治療は出来ても、精神的な治療は治めてないので治し方が全く分からないですね。」

 

 

ロゼ 「そうか。まあ、全て私達の憶測に過ぎないからな。取り敢えず、サーニャが回復して経過を見てみるのがいいかもしれないな。」

 

宮藤 「そうですね。恐らく明日迄には目を覚ますと思いますから。そこから知っていく必要がありますね。」

 

 

ロゼ 「分かった。ありがとうな宮藤。態々付き合ってもらって。私は今日も此処でサーニャを見ておくから先に戻って休んでていいぞ。目が覚めたら連れてくるから。」

 

 

宮藤 「分かりました。でもロゼさんも無理はしないで下さいね。」

 

 

ロゼ 「ああ、前も言ったが私は大丈夫だよ。じゃあな。」

 

 

宮藤 「はい。お先に失礼しますね。」

 

 

宮藤は医務室を出ていくと、ロゼはまた泣いて、ひたすらサーニャに謝罪の言葉を出していた。その後ロゼはサーニャのベットにもたれかかって眠りに着いた。

 

 

翌日ロゼは昨夜の戦闘で疲れたせいか12:30まで寝ていた。

 

 

ロゼ 「しまった。また寝過ごしてしまったか。」

 

 

ロゼが顔を上げると横には目を覚ましたサーニャがいた。

 

 

ロゼ 「サーニャ。目を覚ましてたのか?怪我は大丈夫か?」

 

 

サーニャ 「うん。怪我は芳佳ちゃんのお陰で治るし、それに詳しい事はさっきミーナ中佐に聞いたから。昨日あの後ロゼさんがネウロイを倒したんだよね?おめでとう。」

 

 

ロゼ 「ああ、ありがとうな。サーニャ。だが、お前自身は大丈夫か?」

 

 

サーニャ 「うん。怪我はあってもそれ以外は問題ないよ?」

 

 

ロゼ 「(流石にいきなり探るのは無理か。)そうか、それなら良かったよ。もう昼だしサーニャは昼ご飯は食べたか?まだなら食堂に行くとするか。」

 

サーニャ 「うん。まだ食べてないから一緒に行く。」

 

 

ロゼ 「よし、なら行くとするか。歩けるか?」

 

 

サーニャ 「うん。大丈夫だよ。」

 

 

サーニャはベットから降りるとロゼと医務室を出て食堂に向かった。食堂に付くと中には宮藤、ルッキーニ、ペリーヌ、坂本さん、ミーナ中佐の5人しかいなかった。

 

ロゼ 「あれ?他の奴はどうしたんだ?」

 

 

ミーナ 「ロゼさん、起きたのね。他の人は昨日の戦闘で疲れてるのか、まだ寝てるのよ。今日ぐらいは寝かせてあげましょ。」

 

 

ロゼ 「そうか、にしてもあの規律の鬼であるバルクホルンも起きてこないなんて珍しいな。」

 

 

ミーナ 「確かにね。でもトゥルーデも疲れてるよ。こういう時もあるわよ。」

 

 

ロゼ 「そうだな。」

 

 

ロゼがミーナ中佐と話してると、宮藤がロゼとサーニャの前に昼食を持ってきた。

 

 

宮藤 「どうぞ2人とも。」

 

 

ロゼ 「ああ、ありがとうな宮藤。」

 

 

サーニャ「ありがとう。芳佳ちゃん。」

 

 

ロゼとサーニャは昼ごはんを食べようとすると食堂のドアが勢いよく開いた。そこにはエイラがいた。

 

 

エイラ 「サーニャ!目を覚ましたのカ?」

 

 

エイラが勢いよく入ってきた事で全員の視線がエイラの方を向いた。その時サーニャに異変が起きた。

 

 

サーニャ 「嫌、来ないで!もう怪我したくないの。」

 

 

サーニャが急に怯えながら声を出してエイラに向かって言った。

 

 

エイラ 「え?どうしたんだサーニャ?一体何があったんだナ?」

 

 

皆がサーニャの発言に呆然としていると、エイラはサーニャを心配してサーニャに近づいてくるとサーニャは余計に怯えてしまった。

 

 

サーニャ 「近づかないで。あっちに行け、ネウロイ!」

 

 

 

サーニャが更に驚きの発言をエイラにしながらサーニャは手元にあった茶碗を全てエイラに向けて投げ出した。が、エイラは間一髪の所で躱した。

 

 

エイラ 「うわ!危ないんだナ。サーニャ。」

 

 

サーニャ 「来ないで。この人殺しの人型ネウロイ!」

 

 

ロゼは我に返り怯えてるサーニャを抱きしめた。

 

 

ロゼ 「サーニャ落ち着け。あれはネウロイなんかじゃない。あれはエイラだ。それにネウロイは私達が倒したんだ。」

 

 

サーニャ 「違う。あれはネウロイ。私を3回も傷付けた奴。」

 

 

ロゼ 「(こうなったらエイラがいる以上何を言っても聞かないな。)エイラ、悪いが今すぐ食堂から出ていってくれ。」

 

 

エイラ 「なんで!私はただサーニャが心配で!」

 

 

エイラが反発しロゼがもう一度強い口調で言おうとする前にミーナ中佐が言ってきた。

 

 

ミーナ 「エイラさん。今すぐこの部屋から出ていきなさい。それと貴女には自室待機を命じます。これは命令です!」

 

 

エイラ 「・・・分かったんだナ。」

 

 

エイラは命令と言われてしぶしぶ食堂を出ていった。が、サーニャはまだ怯えていた。

 

 

ロゼ 「サーニャ。ネウロイは出ていった。もうお前を傷付ける輩はいなくなったぞ。だから落ち着いてくれ。」

 

 

ロゼがサーニャを宥めているとサーニャは段々と落ち着いてきたようだ。

 

 

サーニャ 「はぁ、はぁ、ロゼさん、本当にネウロイはもういない?」

 

 

ロゼ 「ああ、もう居なくなったさ。だからもう取り乱さなくてもいいんだ。」

 

 

サーニャ 「ありがとう。ロゼさん。あ、それと芳佳ちゃん。食べ物を粗末にしちゃってごめんね。」

 

 

宮藤 「いや、いいんだよサーニャちゃんが無事なら。」

 

 

宮藤、ルッキーニ、ペリーヌの3人はまだ少し驚いていた。

 

 

ロゼ 「サーニャ。今日はもう休もう。まだ本調子じゃないようだからな。」

 

 

サーニャ 「うん。分かった。」

 

 

ロゼ 「ミーナ中佐、すまないがサーニャを部屋に届けてくるよ。」

 

 

ミーナ 「分かったわ。この部屋の片付けは私達でしておくから。行ってきなさい。」

 

 

ロゼ 「ありがとうな、中佐。」

 

 

ロゼとサーニャは食堂を出てから自室に行きロゼはサーニャをベットに寝かしつけると、もう一度食堂に向かった。

 

食堂に着くと既に片付けが終わっており、食堂にはエイラとサーニャを除く全員が集まっていた。

 

 

ロゼ 「既にみんな集まっていたか。」

 

 

ミーナ 「ええ、貴方達が出ていった後、起こしに回ったのよ。じゃあ早速サーニャさんに何があったか考えましょうか。」

 

 

ロゼ 「恐らくだが、サーニャはレイから3度も大怪我を負ってしまった事だろう。本人自身は大丈夫と言っていたが、深層心理の中でトラウマとして残り続けているのかもしれない。そして何故エイラをレイとして誤認したかの理由としては恐らく一つだ。レイとエイラの髪色はどっちも似たプラチナブロンドだ。更には髪の長さや髪型も似ているからな。」

 

 

ハルトマン 「確かに似てたね。それにしてもそんな些細な共通点で見間違えるかな?」

 

 

ロゼ 「トラウマなんてほんの些細な事で引き起こされる物だ。だけど、先ずはどうやってこの誤認を無くさせるかだ。このままじゃ任務に支障がでかねない。」

 

 

バルクホルン 「流石にエイラに髪を切ったり髪色を変えろなんて酷な事は言えないからな。」

 

 

ハルトマン 「でも、だからと言ってエイラとサーニャんを合わせないなんて事は同じ部隊内なんだし無理じゃないかな?」

 

 

宮藤 「1番有効なのはやっぱりサーニャちゃんの心のカウンセリングじゃないかな?」

 

ロゼ 「確かにそれが有効だろうが、宮藤やハルトマンでは心のカウンセリングが出来ないだろう。かと言って外部の人間に頼むのは色々と面倒な事になりそうだな。」

 

 

ロゼ達がサーニャの事について色々考えているが、中々有効な案が出てこず詰まっていると、いきなり大きな音が聞こえた。

 

 

バルクホルン 「なんだ一体!音の方からすると格納庫からか?」

 

 

坂本さん 「まさかネウロイが侵入でもしたのか?」

 

 

坂本さんがそう言うとミーナ中佐が即座に否定した。

 

 

ミーナ 「いいえ、今この基地にネウロイの反応はないわ。けど、格納庫にエイラさんとサーニャさんがいるわね。」

 

 

ロゼ 「くそ、あのバカ命令無視してサーニャに会いに行きやがったな?止めに行くぞ。バルクホルン、ハルトマン。手伝ってくれ。」

 

 

バルクホルン 「分かった。」

 

 

ハルトマン 「はいよ〜。」

 

 

3人は食堂を飛び出して格納庫に向かった。格納庫に着くとそこにはフリーガハマーを構えてエイラを攻撃しているサーニャがいた。だがサーニャは未来予知を使い苦手なシールドで防いでいたお陰で格納庫は無事であった。

 

 

ロゼ 「ちっ!面倒だな。バルクホルンお前はエイラを取り押さえて連れて行ってくれ。ハルトマンは私と一緒にサーニャを宥める手伝いをしてくれ。」

 

 

バルクホルン 「任せろ。」

 

 

ハルトマン 「オッケー、わかったよ。」

 

 

エイラ 「サーニャどうしちゃったんダナ。私はネウロイじゃないんダナ。」

 

 

サーニャ 「嘘をつけ。この人型ネウロイ。ここで私が完全に殺してみせる。」

 

 

 

エイラ 「そんな、本当にどうしちゃったんダヨ。サーニャ!」

 

 

エイラの言葉を聞かずサーニャがもう一度フリーガハマーを構えて攻撃を仕掛けようとするとロゼとハルトマンがサーニャに飛び込んで攻撃を防いだ。

 

 

サーニャ 「ロゼさん、ハルトマンさん。離して!私は基地に侵入したあの人型ネウロイを倒すの。」

 

 

ロゼ 「落ち着け!あれは今からバルクホルンがやってくれる。だから落ち着くんだ。」

 

 

ロゼがサーニャを抑えている内にバルクホルンはエイラを連れ出そうとしていた。

 

 

バルクホルン 「エイラ!お前をここから連れ出す。」

 

 

エイラ 「離せ大尉。私はサーニャを助けたいんだナ。」

 

 

バルクホルン 「聞き分けのない奴が。」

 

 

バルクホルンは指示を聞かないエイラに対して溝打ちを決めて気絶させて格納庫から連れ出そうとした。

 

 

ロゼ 「ありがとうな、バルクホルン。」

 

 

バルクホルン 「何気にするな。それよりお前らはサーニャを見といてやれ。」

 

 

バルクホルンがエイラを担いで出ていくとサーニャは弱々しい声で聞いてきた。

 

 

サーニャ 「ねぇ、ロゼさん。私もう嫌だ。ネウロイと戦うのも傷付くのも怖い。」

 

 

ロゼ 「(まずいな、身体が恐怖で震えているのか。思ってたよりかなりの重症だぞ、これは。)心配するな。お前に危害を加えるネウロイは私が全て倒してやるからな。」

 

 

サーニャ 「ありがとうロゼさん。大好き。」

 

 

ロゼ 「ああ、私もだよ。サーニャ。」

 

 

サーニャは悲しい顔から一転して満面の笑みでロゼに抱きついてきた。その時ハルトマンはロゼの耳に口を近付けて小声で話しかけた。

 

 

ハルトマン 「ねぇロゼ。サーニャんにエイラの事を聞いてみても大丈夫かな?」

 

 

ロゼ 「どうだろうな、何とも言えないな。だが、やってみない事には分からないだろうな。頼んでいいか?」

 

 

ハルトマン 「まっかせて〜。それとなく聞いてみるよ。」

 

 

ハルトマンはロゼから顔を話すとサーニャに聞いてみた。

 

 

ハルトマン 「ねぇサーニャん。サーニャんはロゼの事を好きって言ってたけど、エイラの事はいいの?」

 

 

サーニャ 「うん、確かにエイラの事も友達として好きだよ。でも今の私にとってロゼさんに抱いてる好きは多分友達としてじゃないと思う。」

 

 

ハルトマン 「ひゅ〜、サーニャんも乙女だね〜。」

 

 

ロゼ 「(取り敢えず、エイラそのものをネウロイとして誤認してるわけじゃないようだな。)サーニャ、いきなり起こされて大変だっだろ?もう一度寝るとしよう。サーニャが寝るまでま私が横にいてやるから。」

 

 

サーニャ 「うん!」

 

 

3人は立ち上がって、格納庫の出口に向かった。

 

 

ロゼ 「それじゃあハルトマン、私はサーニャを部屋に連れていくからお前は先に食堂に戻ってミーナ中佐達に報告しといてくれ。」

 

 

ハルトマン 「分かったよ〜。2人とも末永くお幸せに〜。」

 

 

ロゼ 「茶化すなバカが。」

 

 

 

ロゼがそう返すとハルトマンは笑いながら食堂に走っていった。

 

 

ロゼ 「さあ、サーニャ。部屋に行こうか。」

 

 

サーニャ 「うん。・・・ねぇロゼさん。今日は前みたいに抱えて欲しいな。」

 

 

サーニャが上目遣いでロゼにお願いするとロゼは笑顔で応えた。

 

 

ロゼ 「全く、甘えん坊だなサーニャは。良いぞ。それにサーニャが望むなら何時でもしてやるさ。」

 

 

ロゼはサーニャをお姫様抱っこして部屋に向かった。

 

 

サーニャ 「ありがとう。ロゼさん。」

 

 

部屋に着くとロゼはサーニャをベットに寝かせた。が、ロゼが部屋の状態に疑問を抱いていた。

 

 

ロゼ 「所でなんで部屋がこんなに荒れてるんだ?まるでハルトマンの部屋みたいだな。」

 

 

そう部屋の中はサーニャやロゼの服が散乱していて窓が開きっぱなしになっていた。

 

 

サーニャ 「それは、ごめんなさい。さっき部屋にネウロイが来た時にビックリしちゃって、タンスの中にある服を全部投げて、窓から格納庫に逃げたの。」

 

 

ロゼ 「そうだったのか、すまないな私の不注意で侵入を許してしまって。次は気をつけるよ。取り敢えず服は私が片付けておくから、サーニャはしっかり休んでくれ。」

 

 

サーニャ 「うん。ありがとうね、ロゼさん。」

 

 

サーニャはベットに横になると数分で眠りに着いた。

 

 

ロゼ 「ふぅ、案外すぐ寝るんだな。さて、取り敢えず散乱した服は畳んで直すとするか。」

 

 

ロゼは床に散乱した服を1箇所に集め1枚ずつ畳むとタンスに直していった。直し終わるとロゼは窓の鍵を閉めて、部屋の鍵を外から施錠して、食堂に向かった。

 

 

食堂に行くと部屋の真ん中に椅子に鎖で手足を拘束されているエイラがいた。

 

 

ミーナ 「戻ってきたわね、ロゼさん。これからエイラさんに対しての処罰を考えようとしていた所なの。」

 

 

ロゼ 「そうか、序だ、エイラにも事情を話してやるとするか。」

 

 

ミーナ 「そうね、またサーニャさんに接触されても困るからね。」

 

 

エイラ 「一体どういう事なんダナ!私はサーニャが心配でどうにか出来ないかと思って会いに行ったんだナ!」

 

 

ミーナ 「エイラさん、悪いけど今のサーニャさんに貴方を会わせる訳事は絶対に出来ないの。貴方はサーニャさんの現状を見ても気づかないの?」

 

 

エイラ 「確かに今のサーニャはいないはずのネウロイに対して異様な敵意を向けてるんだナ。けどそれが私になんの関係があるんダナ。」

 

 

ロゼ 「やはり気づいてなかったか。いないはずのネウロイに対して異様な敵意を向けてる迄はあっている。だが、サーニャが敵意を向けてるのはエイラお前自身なんだ。」

 

 

エイラ 「なんでサーニャが私に敵意を向ける必要があるんダナ!私はネウロイじゃないんだナ!」

 

 

坂本さん 「それは、サーニャがお前の事を昨日お前達が倒した人型ネウロイと認識しているからだ。」

 

 

ロゼ 「理由を付け加えるとお前の髪色、髪型、髪の長さがレイとの共通点だな。」

 

 

エイラ 「そんな、そんな些細な事で・・・」

 

 

ミーナ 「取り敢えず、サーニャさんの件は私達がなんとします。エイラさん貴方には命令違反の為の罰として懲罰房に2週間入ってもらいます。勿論食事は届けさせます。ですが、これも破るようなら貴方を501から除名処分してスオムスに強制送還します。今回の一件はそれだけ重いものだと認識して下さい。よろしいですね?」

 

 

エイラ 「分かったダナ。サーニャの事は任せるんダナ。」

 

 

ミーナ 「それでは、ハルトマン中尉、バルクホルン大尉の2人で拘束をしたままエイラ中尉を懲罰房に連れて行きなさい。懲罰房に入れ次第、拘束を完全に外してください。いいですね?」

 

 

バルクホルン、ハルトマン 「「了解!」」

 

 

バルクホルンとハルトマンはエイラの拘束を一旦外し椅子から手を離すと直ぐに拘束をし直して、今度は足の拘束を解いて歩けるようにした。

 

 

バルクホルン 「行くぞエイラ、着いてこい。」

 

 

バルクホルンはエイラの前にハルトマンはエイラの後ろに付いて懲罰房に向けて歩き出した。

 

 

ミーナ 「さて、それじゃあサーニャさんの治療についてもう一度考えていきましょうか。なにか意見がある人いる?」

 

 

ミーナ中佐がみんなに意見を求めてると、ロゼが手を挙げた。

 

 

ロゼ 「その事なんだが、サーニャはもう軍から退役させた方がいいと思う。」

 

 

ミーナ 「なんでかしらロゼさん?確かに今のサーニャさん現状を見るに本物のネウロイを見た場合どうなるか分からないわ。けど、だからといって退役させるというのはあまりにも早計じゃないかしら?」

 

 

ロゼ 「私なりにサーニャを気遣っての事だ。それにさっき格納庫でサーニャ自身がもう自分は戦いたくない、傷付きたくないと言っていた。あれではエイラに対する誤認が無くなったとしても、もう一度前線に復帰するのは無理だ。本人が心から戦う為の意欲を失ってるんだ。それじゃあ周りがなんて言っても意味が無い。戦う意欲がない者は戦場では早死にするだけだ。そうなる前に退役させるべきだと私は思う。」

 

 

ロゼの言葉を聞いて皆がしばらく黙っているとバルクホルンとハルトマンの2人が帰ってきた。

 

 

バルクホルン 「中佐、エイラを懲罰房に入れてきた。が、この空気はなんだ?」

 

 

ミーナ 「実は、サーニャさんの事について話していると、ロゼさんからサーニャさんはもう退役させた方がいいという案がでて、みんな悩んでるの。」

 

 

バルクホルン 「本当にそう言ったのかロゼ?」

 

 

ロゼ 「ああそうだ。ハルトマンは格納庫にいたから聞いてるだろうが、サーニャがさっきもう戦いたくない、傷付きたくないと言ったんだ。これはもう本人の戦う意思が消失したなによりの証拠だ。そんな人間が戦場に居たら早死にしてしまう。それを避ける為に退役させるべきだ。」

 

 

ハルトマン 「確かに。さっきのサーニャん、エイラが出ていった後もとっても怖がってる様子だったね。」

 

 

バルクホルン 「サーニャがそんな事を言っていたのか。」

 

 

ミーナ 「そうなのそれで私も含めてみんな、どうするか悩んでるの。」

 

 

ミーナ中佐がバルクホルン、ハルトマンの2人と話してる中、坂本さんが手を挙げて発言してきた。

 

 

坂本さん 「私はロゼの意見に賛成だな。戦う意思がない人間を部隊に置いていても足手まといになるだけだからな。」

 

 

ミーナ中佐はロゼと坂本さんの意見を聞いて少し考えてから言葉を発した。

 

 

ミーナ 「では明日のお昼にここに居ないエイラさん、サーニャさんを除く10人で決を取ります。サーニャさんは退役させるべきかそうでないかを明日のお昼までにしっかりと考えて決めてください。6人が賛成であればサーニャさんは退役させるという方針で行きます。それでいいですか?」

 

 

みんな返事はしないが無言で顔を縦に降った。

 

 

ミーナ 「同意とみなして良いですね?では明日の昼食後に会議室に集合してください。そこで決定します。以上解散。」

 

 

ミーナ中佐の掛け声があっても誰も席を立とうとしなかったが、少しするとロゼが席を立った。

 

 

ロゼ 「サーニャが心配だから先に部屋に戻るぞ。念の為サーニャの意見も聞いといてやる。」

 

 

ロゼはそう言うと食堂を1人で出て自室に戻って行った。



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サーニャの行く先は・・・

ロゼは自室に戻りサーニャの寝顔を見て1時間ぐらいするとサーニャは目を覚ました。

 

 

ロゼ 「なんだもう起きたのか?サーニャ。」

 

サーニャ 「うん。なんだか眠れなくて。」

 

 

ロゼ 「(こうやって見ていると今までのサーニャと何ら変わりはないのにな。)そうか。所でサーニャ。実はお前にひとつ聞きたい事があるがいいか?」

 

サーニャ 「うん。大丈夫だよ。」

 

 

ロゼ 「お前はさっき格納庫で、もう戦いたくない、傷付きたくないと言ったな。」

 

 

ロゼがそう聞くとサーニャは俯いて答えた。

 

 

サーニャ 「うん。確かに言った。もしかして怒ってる?」

 

 

ロゼ 「いや、怒ってはいないさ。そこで1つ聞きかせもらう。これはさっき決まった事だが、実は明日、サーニャを軍から退役させるか否かを全隊員で決めることになった。だがその前にサーニャの意見を聞いておきたい。サーニャはもう501部隊を、軍隊を退役したいか?」

 

 

ロゼの言葉を聞いてサーニャは少し考えてから答えた。

 

 

サーニャ 「私は出来ることならまだネウロイと戦いたい。けど、そのネウロイとまた戦うのが怖いの。また怪我をするのが嫌なの。だから退役できるならしたい。けど、退役したら色んな人に迷惑をかけちゃう。」

 

 

ロゼ 「そうか、つまりサーニャはもうネウロイとは戦いたくないんだな?」

 

 

サーニャ 「うん。もう嫌なの。いくら芳佳ちゃんが治してくれるっていっても怪我を負うのは痛いから嫌。・・・ごめんねロゼさん我儘言って。」

 

 

ロゼ 「何、その思考は当然の事さ。我儘なんかじゃなし、迷惑でもないさ。それに言っただろ?これからは私がサーニャを守ってやると。もうお前が怖い思いをしなくてもいいんだ。」

 

 

サーニャ 「ありがとうロゼさん。」

 

 

ロゼ 「じゃあ明日昼に会議室でサーニャがもう戦いたくない。退役したいという意志を多数決の後に表明してくれたら良い。それならたとえどんな結果になってもサーニャは退役できるだろうからな。いくら中佐でも本人が退役したいという意志を止めることは出来ないからな。」

 

 

サーニャ 「うん。分かった。」

 

 

ロゼ 「ありがとうなサーニャ。じゃあ晩御飯を食べに行くとするが、来るか?」

 

 

サーニャ 「うん。今日のお昼はネウロイのせいで食べれなかったからお腹ペコペコだよ。」

 

 

ロゼ 「そうだったな。じゃあ行くとするか。」

 

 

2人は部屋を出てまた食堂に行った。食堂に着くと先程までいた坂本少佐、ミーナ中佐以外皆がいた。宮藤は厨房で晩御飯を作っていた。

 

 

宮藤 「あ、ロゼさん、サーニャちゃん。晩御飯もう少し待ってください。もうちょっとしたら完成するので。」

 

 

ロゼ 「分かった。少し待つとするかサーニャ。」

 

 

サーニャ 「うん。」

 

 

ロゼとサーニャが席に座るとリーネちゃんがサーニャに聞いてきた。

 

 

リーネ 「ねぇサーニャちゃん。ちょっと聞いても」

 

 

ロゼ 「リーネ。自分の意見を他人に委ねないで、自分で決めろ。」

 

 

ロゼはリーネが言いたい事を先読みできたのかリーネの言葉を途中で遮った。

 

リーネ 「・・・分かった。ごめんねサーニャちゃん。」

 

 

食堂に重い空気が流れてるとサーニャが口を開いた。

 

 

サーニャ 「みんなどうしたの?なんだかとても辛い顔をしてる。それにエイラも来てないみたいだし。」

 

 

ロゼ 「なに、みんな昨日までの激闘で疲れてるんだろ。エイラは今1人で夜間哨戒に出てるから朝まで会うことは出来ないだろう。」

 

 

サーニャ 「そっか、昨日は大変だったみたいだからね。それにエイラも1人で頑張ってるんだね。」

 

 

ロゼはサーニャに対して嘘で返してると宮藤が全員分の晩御飯を持ってきた。

 

 

宮藤 「お待たせしました。晩御飯が出来ましたよ。」

 

 

宮藤がテーブルに皿を並べるとみんな黙々と急いでご飯を食べ進める中、ロゼとサーニャの2人はゆっくりと食べていたので、他の皆は先に食べ終わり宮藤以外は食堂を出ていった。

 

 

 

サーニャ 「みんな、やっぱり疲れてるのかな?ハルトマンさんやシャーリーさんも何も喋らずに食べてたし。」

 

 

ロゼ 「(やはり、みんな悩んでるな。仕方ないか。明日はずっと仲間だったサーニャの行く末が決まるからな。)そうだろうな。だが、急いで食べても体には良くないからな。私達はゆっくり食べるとしようか。」

 

 

2人はそのまま食事を続け皆が出ていった15分後に食事を終えて食堂を出て自室に戻り、着替えると明日に備えて早めの睡眠に落ちた。

 

 

翌日、ロゼとサーニャはいつも通りの午前中を過ごしていたが、他の皆は落ち着きが無い様子だった。

 

 

そしてサーニャの未来を決める時間になりエイラを除く全隊員が会議室に集まると、サーニャがエイラがいない事に疑問を抱いていた。

 

 

サーニャ 「ねぇ、ロゼさん。どうしてエイラは来てないの?もう夜間哨戒から帰ってきてる筈なのに。」

 

 

ロゼ 「それはな、サーニャ。エイラは昨日夜に1人でネウロイを数体相手にしているから疲れて部屋で寝ているそうだ。だから、起こさなくていいそうだ。」

 

 

サーニャ 「そうだったんだ、エイラ大丈夫かな?」

 

 

そんな話をしていると壇上にミーナ中佐がやってきた。

 

 

ミーナ 「皆さん、ちゃんと集まってますね?では今からサーニャさんをこの501統合戦闘航空団からそして、オラーシャ帝国陸軍から退役させるかの決を取ります。昨日話したように賛成が6人以上であれば退役を認めます。もし、5:5になった場合はサーニャさん自身に決めてもらいます。いいですね?」

 

 

全員が無言で首を縦に振りこれをミーナは同意と見た。

 

 

ミーナ 「では、まずサーニャさんの退役に反対の方は手を挙げてください。」

 

 

ミーナ中佐が反対派を聞くと手を挙げたのはルッキーニ、リーネちゃん、宮藤、ペリーヌ、ミーナ中佐の5人だった。

 

ミーナ 「では次に、サーニャさんの退役に賛成という方は手を挙げてください。」

 

 

賛成派で手を挙げたのは当然ながらロゼ、シャーリー、バルクホルン、ハルトマン、坂本少佐の5人だった。

 

 

ミーナ 「反対派、賛成派共に多数となりました。では、サーニャさん貴方の意見を言って下さい。私達はそれを了承するとしましょう。」

 

 

サーニャは立ち上がって言葉を発した。

 

 

サーニャ 「私は・・・もうネウロイとなんて戦いたくありません。もう嫌なんです。自分や誰かが傷付くのを見るのは。」

 

 

サーニャはそれ以上何も言わずに席に着いた。

 

 

ミーナ 「・・・サーニャさん。貴方の意見は分かりました。では貴方は軍を退役する。それでいいですね?いいならば此方にある書類にサインをお願いします。これに名前を書けば貴方は軍人ではなくなります。」

 

 

ミーナ中佐の手には脱隊届と退役届の2枚があり、これをサーニャがいる席の所まで持っていきテーブルにペンと一緒に置いた。1枚目は501部隊を抜ける為の書類。2枚目はオラーシャ帝国陸軍を退役する為の書類だった。書類には既に上層部からの判子が押されている物で、後はサーニャが名前を書けば正式に受理された事になる。

 

 

サーニャはペンを持ち先ず脱退届に名前を書こうとしたが手が震えていた。が、ロゼが手を握ってくれた。

 

 

ロゼ 「落ち着くんだサーニャ。お前の選択を責める奴なんて誰も居ないし、誰も責める事なんて出来ないんだ。だから安心して書けばいい。」

 

 

サーニャ 「うん。」

 

 

ロゼが落ち着かせるとサーニャの手の震えが止まりサーニャは皆に見られながら脱退届に名前を書いて目の前にいるミーナ中佐に出した。

 

 

ミーナ 「はい。これで貴方はもう501統合戦闘航空団の隊員ではなくなりました。では次は退役届にサインを。」

 

 

サーニャはもう一度ペンを走られせて退役届に名前を書き終えて、ミーナ中佐に提出した。

 

ミーナ 「では、この瞬間から貴方はもう501の隊員でもオラーシャ帝国陸軍の軍人でもありません。ただのサーニャ・V・リトヴャクです。なのであなたの使用していたフリーガーハマーとストライカーは此方で回収します。そして貴方をこの基地に置いておく事は出来なくなりましたので、明日のお昼迄に即刻退去をお願いします。航空機は手配しておきますので。」

 

 

サーニャ 「分かりました。」

 

 

サーニャは端的に返事をすると席を立って会議室のドアに向かって行った。会議室から出る際にサーニャは一礼してから出ていった。

 

 

サーニャがドアを閉めたのを確認するとミーナ中佐は声のトーンを変えて皆に言った。

 

 

ミーナ 「はい、これで問題は解決しました。これからは11人で頑張っていきましょう。それから本日の夜間哨戒はロゼさんにお願いします。なのでロゼさんは軽く休息を取ってください。他の皆さんは警戒任務と訓練に当たりなさい。以上解散!」

 

 

皆 「了解!」

 

 

ミーナ中佐の命令に返事をした後、ロゼは会議室を出て夜間哨戒に向けて自室に休憩を取りに行った。

 

 

ロゼが部屋に戻るとサーニャは既に後片付けを始めていた。

 

 

サーニャ 「ロゼさん、もう話し合い終わったの?」

 

 

ロゼ 「ああ、それと私は今晩、夜間哨戒があるから今から休ませて貰うぞ。」

 

 

サーニャ 「うん、分かった。お仕事頑張ってね。おやすみなさい。」

 

 

ロゼ 「ああ、お休み。」

 

 

ロゼはそのまま17:00まで寝続けた。その最中もサーニャは片付けを続けていた。




恐らく、次かその次で最後です。(久しぶりに2本投稿したな。)


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皆とお別れします

20:00になるとロゼは基地を飛び立ち1人で夜間哨戒を始めた。

 

 

ロゼ 「それにしても1人で夜間哨戒なんて初めてだな。いつもはサーニャがいたからな。」

 

 

ロゼは1人で夜の空を飛んでると何かが近づいてるのを感じた。

 

 

ロゼ 「この気配は、もしかして。」

 

 

ロゼが剣を構えて接近に備えてると段々と此方に近付いてきている物の正体が分かった。

 

 

ロゼ 「まさか、レイなのか!」

 

 

そうロゼに近づいて来てたのは一昨日の夜にロゼ達が撃墜した筈のレイだった。

 

 

レイはロゼに近づいてきたが何もしなかったのでロゼは剣の先をレイの喉元に近づけた。

 

 

ロゼ 「何をしに来た。それにお前はあの時確実に倒していたはずだぞ。」

 

 

レイ 「ちょっと、話を聞いて欲しいのよ。信じてもらえるか分からないけど。」

 

 

ロゼ 「なんだ。ネウロイが降伏にでもしに来たのか?」

 

 

レイ 「違うわ。それに私はもうネウロイなんかじゃない。」

 

 

ロゼ 「どういう事だ?」

 

 

ロゼは剣をレイの喉元から降ろし鞘にしまった。

 

 

レイ 「ありがとう。実は私、昨日のお昼頃に何処かの島の浜で目を覚ましたの。なんで生きてたかは分からなかったけど、そこで私はもうネウロイじゃない事が本能的に分かったの。それで、ロゼと再会して伝えたい事があるから飛び回っていたのよ。」

 

 

ロゼ 「そうか。お前はもうネウロイじゃないんだな良かったよ。で、伝えたい事ってなんなんだ?」

 

 

レイ 「実は、私がネウロイの時に見つけたんだけど、ネウロイの巣の近くに私達の世界に繋がってる穴を見つけたの。」

 

 

ロゼ 「何!本当か!」

 

 

レイ 「ええ、私がネウロイの時に1度通ったんだけど、彼処は間違いなく私達の世界だったわ。」

 

 

ロゼ 「それは朗報だな。だが、ネウロイの巣の近くにあるとなると近付くのは一苦労しそうだな。」

 

 

レイ 「それは大丈夫よ。この間私がどうやってロゼ達に気付かれず近付いたか覚えてる?」

 

 

ロゼ 「そうか、確かにジャンミングウェーブを使えば一時的に探知から外れる上に実際の姿も視認する事が出来なくなるからな。」

 

 

レイ 「そうよ、それを使えばネウロイの大群に気付かれないで穴を潜る事が出来るのよ。じゃあ、今から行きましょう。」

 

 

 

レイがロゼを急かして穴がある所に行こうとするとロゼが止めた。

 

 

ロゼ 「待て、戻るのは賛成だ。だが、1人連れて行きたい奴がいる。だから戻るのは明日の夜でいいか?」

 

 

レイ 「分かったわ。けど、連れていきたい人って誰なの?」

 

 

ロゼ 「お前も見た事ある奴だよ。」

 

 

レイは少し考えてから、答えた。

 

 

レイ 「若しかして、私がネウロイの時に怪我をさせた銀髪の子?」

 

 

ロゼ 「ああそうだ。彼奴はもう戦えなくなって、軍人ではなくなった。そしてこれからは私が守ってやると言ったからな。」

 

 

レイ 「そんな事があったのね。ゴメンなさい。」

 

 

ロゼ 「お前が謝る必要は無いさ。だが、サーニャは今ネウロイ、というよりお前自身に憎悪と恐怖を抱いている。だから明日会う時は顔と髪を何かしらの方法で隠していて欲しいんだ。頼む。」

 

 

レイ 「分かったわ。貴方達に迷惑をかけちゃったからね。それ位のお願いは聞かないとね。」

 

 

ロゼ 「ありがとう。恩に着る。」

 

 

レイ 「はいはい。所でロゼは今は何をしてるの?」

 

 

ロゼ 「私は今夜間哨戒を行っているんだ。1人で暇しててな。序だ久しぶりに私と一緒に明け方まで飛んでくれないか?」

 

 

レイ 「分かったわ。じゃあ警戒ルートを教えて貰える?」

 

 

ロゼ 「ああ、勿論だ。」

 

 

2人はその後、久し振りに一緒の目的を持ち空を飛んでおり、何方もとても楽しそうだった。

 

 

明け方になるとロゼとレイは基地の近くまで戻っていた。

 

 

ロゼ 「じゃあレイ、今晩この基地から50km離れた位置で会うとしよう。」

 

 

レイ 「ええ、私もそれ迄ゆっくりと何処かで休憩しておくわ。じゃあ、また後でねロゼ。」

 

 

ロゼ 「ああ、ありがとうな。」

 

 

ロゼはお礼を言うと基地に1人で戻っていきレイはまた適当な場所に飛んで行った。

 

 

 

基地に戻ったロゼはミーナ中佐に報告を済ませると、自室に戻り寝ているサーニャを起こさないように机に置かれたとある2枚の書類にペンを走らせてその後、手紙を書いていた。

 

 

ロゼ 「よし、これでいいだろう。万が一の為に入隊時に貰っておいて正解だったな。」

 

 

ロゼは2枚の書類と手紙を封筒に仕舞い、机の上に名前を書いて置いた。

 

 

ロゼ 「さて、サーニャが起きたら最後の朝ご飯を食べに行くとするか。」

 

 

1時間もするとサーニャは目を覚ました。

 

 

サーニャ 「あ、おはようロゼさん。お仕事お疲れ様。」

 

 

ロゼ 「おはようサーニャ。ありがとうな。じゃあ朝ご飯でも食べに行くか。」

 

 

サーニャ 「うん。けど、食べに行って大丈夫かな?私もうここの人間じゃないのに。」

 

 

ロゼ 「大丈夫だろう。ミーナ中佐は今日の昼までに出て行けと言っていたんだ。だから朝ご飯位は食べても問題ないだろ。」

 

 

サーニャ 「うん。分かった。じゃあ行こうロゼさん。」

 

 

ロゼ 「ああ。」

 

 

2人は部屋を出てから食堂に向かうとまだ宮藤しかいなかった。

 

 

宮藤 「ロゼさん、サーニャちゃんおはようございます。今出来ましたので出しますね。」

 

宮藤の声は少し震えた声だったが、2人ともそれには気付かなかった。

 

 

ロゼ 「ああ、おはよう宮藤。」

 

 

サーニャ 「おはよう芳佳ちゃん。」

 

 

2人の前に朝食にピッタリな軽いメニューが出された。2人が食べ進めてると、もうすぐ食べ終わるという時に他の隊員も続々とやってきた。が、誰もサーニャに話しかける者はいなかった。

 

 

ロゼとサーニャは朝食を食べ終わると食堂を出て自室に戻って行った。

 

 

ロゼ 「なあサーニャ。話しがあるんだが聞いてもらえるか?」

 

 

ロゼと部屋に戻るとサーニャに話し掛けた。

 

 

サーニャ 「何かなロゼさん。」

 

 

ロゼ 「今サーニャ、お前は此処を出ていってからどうしたい?」

 

 

サーニャ 「それは勿論、オラーシャに帰るけど。」

 

 

ロゼ 「もし良かったら今日の昼に出ていくふりをして、今晩、私が夜間哨戒に付き合ってくれないか?」

 

 

サーニャ 「良いけど、どうして?」

 

 

ロゼ 「お前に最後に聞きたい事があるんだ。いいだろうか?」

 

 

サーニャ 「うん。わかったよロゼさん。」

 

 

ロゼ 「有難うな、ミーナ中佐には歩いて出ていくという旨を伝えとくんだ。そして夜になるまでこの部屋に居てくれたら連れて行ってやるさ。」

 

 

サーニャ 「うん、じゃあ今のうちにミーナ中佐に行ってくるね。」

 

 

ロゼ 「ああ、私は先に休ませてもらう。」

 

 

サーニャは部屋を出てミーナ中佐の元に行き、ロゼはベットに横になって睡眠を取り始めた。

 

 

夜間哨戒の時間になるとロゼは格納庫に行く前に司令室に今朝書いた紙を入れた封筒を置きに行った。そしてその後サーニャを格納庫に連れて行ってから、ロゼは自分のストライカーをサーニャに履かせてロゼはストライカーを履かずに発進した。

 

 

基地から50km離れた地点でロゼはスピードを落としその場に留まっていた。

 

 

サーニャ 「ロゼさん聞きたい事って何?そろそろ教えて欲しい。」

 

 

ロゼ 「分かった。そろそろ彼奴も来る頃だからな。その前にサーニャの考えを聞きたい。」

 

 

ロゼ 「・・・サーニャ。私と一緒に私のいた世界に来てくれないか?」

 

 

ロゼがそう言うとサーニャ戸惑った様子で答えた。

 

 

サーニャ 「え?ロザさんのいた世界に?でも、どうやってロゼさんは戻るの?」

 

 

ロゼ 「実は私のもう1人の仲間がヴェネツィアにあるネウロイの巣の近くに私が通ってきた穴と同じ穴があると昨日教えてくれてな。その穴は私の世界に繋がっているとの事だ。それで今晩そいつと私はその穴を潜って元の世界に帰るつもりだ。」

 

 

サーニャ 「そう・・なんだ。」

 

 

ロゼ 「どうするサーニャ?無理にとは言わない。あっちにはお前の両親は居ないからな。お前が選びたい方を選べばいい。」

 

 

サーニャ 「私は・・・」

 

 

サーニャが考えていると変装をして顔を髪を上手く隠したレイがやってきた。

 

 

レイ 「お待たせロゼ。で、その子が例の子ね。」

 

 

ロゼ 「ああ、だが、まだ悩んでるようだ。」

 

 

レイ 「それはそうよね。人生が大きく変わる決断だもの。簡単には決めれないわね。」

 

 

ロゼ 「サーニャ。明日の午前4:00まで待つ。それ迄に決めてくれ。もし来ないと言うならお前をオラーシャまで送り届けてやる。」

 

 

サーニャ 「うん。分かった。少し考えるから1人にして。」

 

 

ロゼ 「わかったよ。だが、お前がネウロイに襲われないように目視できる範囲にはいさせてもらうよ。」

 

 

そう言うとロゼとレイはサーニャから離れて2人とも違う方向に飛んで行った。

 

 

サーニャは考え続けて答えを出せずにいると、気付いたら約束の時間である午前4:00を回っており、日が登り始めた頃にロゼとレイがサーニャに近づいてきた。

 

 

ロゼ 「どうだサーニャ。答えは決まったか?」

 

 

ロゼが問いかけるとサーニャは覚悟を決めたような目で答えた。

 

 

サーニャ 「私は・・・ロゼさんに着いて行ってロゼさんの世界に行く。」

 

 

ロゼ 「そうか、本当にいいんだな?あっちにはお前の両親は居ないんだぞ?私達の世界に来たらもう会える可能性は0になるぞ。それでもいいんだな?」

 

 

サーニャ 「うん。大丈夫。こっちの世界でたとえお父様とお母様に再会できてもネウロイに怯えて暮らして2人に迷惑はかけたくない。それに私はロゼさんの事が大好きだから。大好きな人と離れ離れになるのはもう嫌だから!」

 

 

ロゼとレイは少し驚いた顔をしていたがすぐに落ち着き、ロゼはサーニャに返事をした。

 

 

ロゼ 「分かったよサーニャ。お前の決意は固いようだな。じゃあ早速行くとするか。サーニャ、ストライカーを捨てて私に捕まれ。」

 

 

サーニャ 「うん。」

 

 

サーニャはストライカーを海に落としてロゼの背中におぶる形となった。そしてロゼは何かを思い出したように口を開いた。

 

 

ロゼ 「そうだサーニャ。私を好きと言ってくれてありがとう。私もお前の事が大好きだ。」

 

 

ロゼはそう言うとレイを置いていきなり全速力で飛び出した。

 

 

レイ 「ちょっと!待ちなさいよ。私がいないと行けないわよ。」

 

 

レイも遅れながら出発すると直ぐにロゼに追いついた。

 

 

飛行開始から20分もするとネウロイの巣に近付いた為1度停止してレイがジャミングウェーブの準備に取り掛かった。

 

 

ロゼ 「あれがネウロイの巣と私達の世界に繋がってる穴か。」

 

 

ロゼはネウロイと巣と穴を目視で発見した。

 

 

レイ 「ええそうよ、あれを潜れば戻れるわよ。」

 

 

数分して準備が完了するとレイはジャミングウェーブを発動して3人の姿を周りから見えないようにした。

 

 

レイ 「さあ、これで5分は何者も私達を視認したり探知したりする事は不可能よ。今のうちに全力で穴に向かって飛んでいくわよ。けど、絶対に私から離れないでよ。離れたら効果が無くなるから。」

 

 

ロゼ 「分かっているさ。何年来の付き合いだと思ってる。」

 

 

2人は全速力で飛びながら綺麗に並んでから飛んでいた。2人のスピードが速かったお陰でタイムリミットが来る前に穴を潜る事が出来た。穴を抜けるとそこはレイとロゼにとって見覚えのある世界だった。3人が穴を通り抜けた後、直ぐにに穴がみるみると小さくなっていき、1分もしないで消えてしまった。

 

 

ロゼ 「何とか帰ってこれたな。」

 

 

レイ 「ええ、無事に3人とも来れて良かったわ。」

 

 

サーニャ 「此処がロゼさんのいた世界なの?」

 

 

ロゼ 「ああ、そうだ。この世界にはネウロイはいないから安心しろ。」

 

 

サーニャ 「うん。これから宜しくね、ロゼさん。」

 

 

ロゼ 「よし。早速、私の住んでる家に連れて行くとするか。・・・しまったな。帽子が無くなってる。どうやら、高速移動中に落としてしまったようだ。まあ、良いか。」

 

 

レイ 「帽子なら、また支給されると思うわよ。それと、軍への報告は私からしておくから。貴方達は早く行きなさい。」

 

 

ロゼ 「ありがとう。じゃあ行くとするかサーニャ。お前の新しい家に。」

 

サーニャ 「うん。・・・そういえばロゼさん。ロゼさんは勝手に帰ってきちゃったけどみんな慌ててるんじゃないかな?」

 

 

ロゼ 「その心配はないさ。昨日の朝のうちに脱隊届と退役届、そして手紙を司令室に置いてきた。恐らく問題ないだろ。まあ、慌ててはいるだろうな。」

 

 

サーニャ 「そうなんだ。でもみんななら何とかすると思う。」

 

 

ロゼ 「だろうな。彼奴らなら私なんていなくてもやれる奴らだからな。」

 

 

その後2人はロゼの家に向けて街並みを眺めながらゆっくりと飛び始めた。




これでifルートも完結です。本当はロゼとサーニャが出て言った後も描きたかったんですけど、なんだか上手く書けないので断念しました。すいません。そしてあと1回別のifルートにお付き合い下さい。これは1話完結にする予定です。


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