TS娘はふたなりゴブリンの肉床! (六花リンデル@TSメス堕ち信奉民)
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転生

 エロ小説なのにエロ無いとかやる気あんの? ってなったので突貫作業でエロ入れました。三時間前に投稿していたのは幻覚です。
 


「おっ♡ んふっ♡ お、お前らっ♡ いい加減にひぃっ♡」

 

 

 肉欲に塗れて濁った少女の悲鳴が響く。

 

 ゴツゴツとした岩肌に立て掛けるようにして点在する松明が照らす洞窟の中は、吹けば消えてしまいそうな程に弱々しい光の為に薄暗く、苔生していて埃っぽい。

 枝分かれした通路の先には、それぞれの用途を与えられたいくつもの小部屋が存在した。

 

 

「あ♡ ま、まって♡ 謝るっ♡ 女の子達逃がしたの謝るからっ♡ やだっ♡ この体勢っ、奥に響くぅ♡」

 

 

 その中の一部屋。

 ゴブリン、そう呼ばれる種族の言葉で『交尾部屋(・・・・)』と書かれた表札の掛けられた扉の先。

 

 むわっとした空気が漂い、汗やアンモニアの臭いに混じって、固まったザーメンや飛び散った愛液や潮の淫臭がその空間を淫らに染め上げている。

 

 そんな衛生的とはお世辞にも言えない淫靡で退廃的な部屋の中心で、一人の少女と、彼女を取り囲む薄緑色の肌をした幼子のような体躯の者達が、ぱこぱこ♡と勤勉に生ハメガチ交尾に励んでいた。

 

 

「ギギッ♡」

 

「ぁぁっ♡ 何回出せば、気が済むんだよぉ♡ もうっ♡ お腹いっぱいなんだってぇ♡」

 

 

 薄緑色の肌をした者達は、ゴブリンと呼ばれる魔物の中で最もオーソドックスなただのゴブリン達で、皆一様に齢二桁に余裕で満たないような少女の外見を持ち、雌雄同体である魔物として当然の如くおちんぽとおまんこの双方を備えている。

 雌雄同体である彼女達は自分達での交尾も可能なはずなのだが、ゴブリン達は互いには目もくれず、一心不乱に少女のむっちり♡ たぷん♡と少し大きめな臀部に腰を打ち付ける。

 

 彼女達魔物は、専ら人間種の雌が持つ子宮の適応率の高さに本能的に惹かれて、人里を襲撃して攫ったり、旅人や冒険者を返り討ちにして捕らえたりした雌を繁殖相手に、自ら雄として子作りに取り組む習性を持っているのだ。

 

 憐れなのは繁殖相手に選ばれた人間の雌で、基本的に魔物の体液は人間にとっては媚薬のような成分を持っており、唾液や汗、尿、そして精子は浴びるだけで雌の発情と排卵を誘発させ、精子の活発さも相まってその妊娠的中率は脅威の100パーセント。

 

 魔物に見初められた人間の雌が救出されたとしても、長い時間をかけて魔物専用の孕袋に変えられた雌達の社会復帰はまず絶望的。

 人間相手では満たされない身体を抱えることになった彼女たちは、やがては自ら魔物の巣穴へと赴いて、その持て余したスケベな身体を魔物達の孕袋として捧げることになってしまうのだ。

 

 

「グゲゲッ♡ イケッ、メスブタ♡ メスブタ♡」

 

「ちが♡ メス豚なんかじゃっ♡ あっ♡ イくっ♡ またイかされるっ♡ 受精済みおまんこ、またイかされて強制排卵させられちゃうぅ♡」

 

 

 そして今、その中でも性欲旺盛なゴブリン達の愛を一身に受け止めさせられているのは、一人の少女。

 

 熟し始めた年頃の女の裸体を惜しげも無く晒し、両手を縛られて身体中を性処理道具の如く扱われている。

 先程まで後背位の体勢で獣のようなセックスに興じていたが、今はひっくり返されて上からのしかかられる雌雄を分からせるような体位、所謂種付けプレスでおまんこをどちゅどちゅっ♡とほじくり返されて、何度目とも知れぬアクメに浸らせられているところだ。

 

 本来ならクールに澄ました顔は、三日三晩の種付けセックスと度重なるアクメで蕩け切って、無様で下品なアヘ顔から戻らなくなってしまっていた。

 美しかった腰ほどまでの金髪はゴブリンの精子や尿、砂埃で汚されて見る陰も無い。均整の取れた肉体もまた同様に汚されて、女の子が放ってはいけない熟成された体臭を漂わせている。

 下腹部は成長の早いゴブリンの種を受け取ってしまったが為に、少しポっコリと浮き出ている。乳首からは薄く乳白色の液が漏れ、甘い匂いを漂わす。雌としての本懐を果たし、また人間として最低なことに、ゴブリンの子供をその胎に宿しているのだ。

 

 

「んほぉぉぉお〜〜っ♡♡ 孕みながら、イクぅッ♡♡」

 

 

 ゴリッとおまんこの中の弱点を抉られて、イキ潮を吹かされながら少女は絶頂する。そして追い打ちの大量射精。登り詰めた絶頂から降りるタイミングを失い、足をピーンっとさせながらさらなる絶頂に鳴かされる。

 数日間、休む暇なく耕され続けた少女の子宮は柔らかく解れ、そのザーメンをごくごくと美味しそうに飲み干した。

 

 最後の一滴まで気持ちよさそうに射精し切ったゴブリンは満足したらしく、ずろろっ♡と体躯に見合わぬ逸物をぐずぐずにふやけた蜜壷から引き抜いて、竿を扱きながら待機していたゴブリンと交代する。

 幼い容貌に反したエグいマラを、潰れたカエルのように無様な体勢でアクメの余韻に浸る雌の肉穴から滴る本気汁で濡らすと、そのゴブリンはソレを目の前でくぱくぱ♡と雄を待ち侘びるおまんこに宛てがいながら、憤りと恐怖、そして期待に表情を染めた少女と視線を交わらせてニヤリと嗤った。

 

 

「あっ♡」

 

 

 それは、征服者の笑み。征服した雌に誇示する雄の余裕。

 

 憐れな被征服者の少女アマネ・ブラックストーンは、ゾクゾクと背筋を駆け抜けた被虐性感に甘イキしながら、男だった時(・・・・・)のことを走馬灯のように思い出すのであった。

 

 

 □

 

 

 学校。

 まだ地球で男子高校生をやっていた頃の自分は、学校というものがあまり好きではなかった。

 

 友達、と呼べるかは分からないが話せるヤツやオタク仲間も居るには居た。気の良いヤツらである。

 けれども、所謂陰キャと呼ばれるカテゴリーに属していた俺だ。

 クラスの中で日が当たるような居場所は無かったし(陰キャだからある意味当然だが)、知人にはそれなりに美形な幼馴染の女の子が二人居たけれども、生来面倒臭がりなところがあり不摂生気味だった俺に彼女とかそういう浮いた話だってあるはずも無く。

 

 イジメを受けたり、露骨に排除されていたわけではない。

 いや、はみ出者なのでクラスの中心連中から遠回しに排斥されてはいたが、それはまあ摂理だろう。

 

 そんな俺だから、学校にいるよりも家でゲームをしたり、バイトなどはしていないので懐は寒かったが某オタクの街を散歩がてらにぶらついたりしている方が好きだと断言するくらいには、青春と縁遠い価値観を無事に育んでいた。

 

 

 俺、黒石(くろいし)(アマネ)はそんな男だった。

 そして、これから先も一生涯このままなのだろうと予感していた。

 

 

 だが、確かにあの日、俺の人生は変わったのだ。

 

 

 事が起きたのは、夏も本格化してきてクラスの誰もが暑さに喘いでいた高校二年生のある日のこと。

 

 

「アマネ君!?」

 

 

 授業の最中。

 クラスメイトである幼馴染の声が聞こえたと思えば、状況は一変。

 

 突如として次元の裂け目的な何か、そう形容する他ない異空間がクラスのど真ん中、俺の座っていた席を基点として出現。

 見事に俺という存在は引き伸ばされたり裂かれたり粉々になったりして、死んだ。

 その筆舌に尽くし難い感覚を実感して死んだのだ。

 

 あの裂け目の出現が生み出したバグなのか、はたまた俺程度では予想も着かない何かおかしな現象が起こっていたのかは分からない。

 

 だが、俺は肉体を失っても意識のみとなって一瞬だけ元の空間(教室)を彷徨う事となった。

 そして、俺以外の誰一人として異空間の出現では欠けることの無かったクラスメイト達がその異次元の狭間に吸い込まれていったのを見届けて、所謂異世界召喚系のサブカルチャーに明るかった為にあれが人を殺す類の異空間ではなく、別世界からの召喚ゲート的なナニカだと直感。

 俺の死は多分事故だと何となく理解するに至る。

 せめて幼馴染二人が無事であったことを確認出来て、安堵した後にあの場所から跡形もなく消え去った。

 

 

 

 暗転。その後、明転。

 意識が途絶えた俺は、気が付けば花畑の中にポツンと白亜の扉が存在する空間に寝転んでいた。

 

 あ、これは神様転生的な展開だな?

 ネット環境を得た中学生時代から某小説サイトで小説を読み漁っていた俺は、すぐに今の状況が異世界転生モノの最序盤である神様との邂逅シーンだと当たりを着けた。

 凡そ、普通の人間が体験することのないであろう死に方を実感するというサブオプション付きで押し付けられて、一周回り何処か冷静になっていたのもある。

 むくりと起き上がって辺りを見渡せば、すぐそばに真顔の美少女の姿。

 

 これが夢でさえなければ、神様転生であることは疑いようもない。

 

 

『黒石アマネさん、貴方は異世界人の召喚魔法による事故でその短い生涯を終えました』

 

『ああ、いろいろと聞きたいこともあるでしょうが、何も仰らなくて結構。仰る必要もありません』

 

 

 何か受け答えをしようと思ったが、それは推定女神様本人に制されてしまう。

 どうやら、転生者が会話を挟む余地が無いパターンらしい。

 

 

『貴方には、これから転生していただきます。転生先は異世界アルディロンド。貴方のクラスメイトの方々が召喚される世界です』

 

『女神の権能の一つである時間遡行により、クラスメイトの方々が召喚される二年前の時間軸に貴方を転生させます。ただし、貴方の死、そして転生を以て一連の流れは既に刻まれた出来事になる故に、貴方のクラスメイトの召喚、そして貴方の死の運命をねじ曲げることは出来ませんので、そこはご注意ください』

 

 

 なるほど。

 まあ、そこはそういうものとして受け入れなきゃいけないのだろう。結局のところ、今の俺にはそうするしか道が無い。

 加えて、元の世界の両親とは上手くいってなかったし、二人の幼馴染はクラスメイトなので後々転移してくるだろうから、元の世界に対する未練がそこまで無いことも、すんなり受け入れられた一因だった。

 

 しかし、わざわざ過去に飛ばすということは、クラスメイトが転移してきた後に何らかの事件が発生するから、彼らが転移してくるまでに力を付けてそれを阻止しろとかそういうことなのだろうか。

 

 

『察しが良くて助かります』

 

 

 どうやら当たっていたらしい。

 そこら辺は、ラノベやネット小説を読み漁っていたので、ある程度なら推測も容易い。知識チートができるほど賢くはないけれども。

 

 しかし、これで段々と物語の大筋が掴めてきた。

 

 

『貴方には、クラスメイトの方々の転移から半年後に起こる魔王の降臨を阻止、または降臨した魔王を打ち倒して欲しいのです』

 

 

 ふむふむ。

 勇者ポジションの不在か、単純に勇者の力量不足、はたまたクラスメイト達が勇者ポジションに居るものの何らかの事情や問題があるといったところか。

 

 

『はい。概ね、認識はその程度で構いません。貴方には其れを成し遂げられるだけのポテンシャルと、折れても立ち上がれる精神性、そして物事を有利に運ぶ為の容姿補正を特典として授けます』

 

 

 言葉通りに受け取るなら、一つ目は能力や身体的なチート、二つ目は精神的なチート、三つ目はイケメンになる感じの容姿チートだろう。銀髪オッドアイは嫌だなぁ。

 とはいえ、内容自体はかなりテンプレだが、下手に捏ねくり回された特典などよりはよっぽどマシだ。細かな詳細は転生後に頭に入ってたりするパターンならなお良い。

 

 

『向こうの世界に転生してからは、私は何一つとして貴女に干渉することが出来ません。また、時間遡行によって私は神としての力を使い果たしてしまい休眠状態に入るので、事件の時までに力を復活させることも難しい為、貴方が頼みの綱です』

 

 

 神様と言えどもリソース問題とかいろいろあるのかも知れないな。世知辛い。

 

 しかし、そうなると基本的には全て俺一人で頑張らなきゃいけないわけだ。これは忙しくなりそうだな。

 まあ、そういうところも異世界転生モノの醍醐味だろう。

 

 

『察しが良くて、説明するべきことが大幅に省けてしまいましたね。大変助かりました』

 

『……それでは早速ですが、行ってらっしゃい。ご武運を』

 

 

 ここに来て初めて聞いた優しげな声に押されて、俺は白亜の扉を開いた。

 最近は異世界転生に対するアンチとかもあって、特典無しとか神がクズだったりとかするので、俺の場合は至れり尽くせりと言えるだろう。

 

 この力を有効活用して、無価値だった前世からは考えられないような活躍を、そして願わくば美少女ハーレムを! ……ハーレムは無しでも全然良いので、せめて人並みの熱愛とかお願いします。

 

 何はともあれ。

 今、ここから俺の物語が始まるんだ……!

 

 

 

 後になって思えば、もし、この時に転生特典についての説明を求めていたならば、俺の未来は多少変わっていたのかもしれない。

 妙な察しの良さというものは、結局、俺自身を苦しめるだけだった。

 

 だが、この時の俺は、俺の往く道が輝かしいものであると疑っていなかったのだ。

 

 

『ふふ……♡』

 

 

 だから、意識の外で変容し出す俺の後ろ姿を見て淫靡に歪んだ女神の顔も、その盛り上がった股間(・・・・・・・・)も。

 

 俺は何一つ知らずに異世界へと旅立っていった。

 




 エロいと思ったり、期待値高いと思ったら、お気に入り、評価、誤字報告、感想等々是非ともよろしくお願いします!


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異世界

 今回はエロ無し。


 風が頬を撫ぜ、ざわざわと葉擦れの音が聞こえる。

 目覚めれば、そこは木漏れ日が射し込む清浄な雰囲気の森の中。

 

 意識はしっかりとしていて、夢を見ているという感じはしない。

 俺の死や女神との邂逅、異世界転生はちゃんと現実の出来事だったようだ。

 まあ、死んだ時の激痛は本物だったし、夢だとは微塵も思っていなかったが。

 

 

 ……ここが異世界アルディロンドか。

 

 予想していたよりも静かな始まり方だな、などと思いながら木に背を預ける形で座り込んでいた俺はゆっくりと立ち上がった。

 

 周囲には人や動物の気配は無く、魔物とか怪物とかそんな感じの危険そうな生き物だって当然影も形も無い。

 もしかしたら、この森は聖域的な何かなのかも知れない。食べ物や飲み水さえあれば、一応のセーフティポイントにはなるだろうか。

 とはいえ、何が食べられて何が毒みたいなのは前世の知識が当てにならないだろうから、今はここに留まるという選択肢は無い。

 

 

 一先ずは街を目指すべきだろう。

 

 自分の物語は異世界転生物でも、結構オーソドックスな部類に入る導入だったし、序盤の基本的なところはテンプレートに従って動く方が良いはず。

 幸い、森自体は深くなさそうだ。一時間くらい歩けば抜けられるだろうか。わくわく。

 

 

「……?」

 

 

 しかし、俺の高揚はすぐさま冷めることとなる。

 

 歩き始めてまず最初に感じたのは、身体の違和感だった。

 

 

「え、胸? あれ、声も……」

 

 

 ふよんふよんと胸元で自身の身体の一部が揺れる感覚。

 声も男の物とは思えないほど高い。

 

 一つ二つと違和感に気が付き始めると、180cm近くあった身長から考えると明らかに低い視点や、視界の端に揺れる綺麗なブロンドの髪の毛などにも意識が向く。

 服装だって、RPGに出てきそうな町娘のような格好だ。勿論、俺に女装の趣味は無いし、俺は制服を着ていたはずである。

 腕やスカートから覗く脚を見遣れば、白磁のように白く透き通っていながらも、何処か健康的な印象を抱かせる綺麗な肌があらわになっていた。

 日本人の血しか流れていない俺の肌は黄色人種らしい色合いで、髪の色だって金ではなく黒だった。ぶよぶよのオタクじゃ締まらないと鍛えていたからそれなりに筋肉もあったのだが、それら全て見る影もない。

 まるで根本的に正反対な別人になったような感覚だ。

 

 今の自分の現状を理解するのに、一番手っ取り早い方法を試す。

 

 

「……無い」

 

 

 スカートをたくしあげて、その下の白のショーツを捲ってみれば、俺のスーパー兵器の姿はどこにも無く。

 そこには、ツルリとして無毛の丘が広がるばかりであった。

 

 これは……。

 

 

「俺、女になってる……?」

 

 

 TS転生。

 男から女、はたまた女から男に性別が変わって(トランスセクシャルして)異世界などに転生するという異世界転生ジャンルの一タイプだ。

 

 それしか浮かばなかった。

 某小説サイトでもいくらか読んだことはあるが、面白いと思いこそすれ、自分自身がTSしたいという願望は芽生えなかった。こればかりは完全に想定外だった。

 

 そういうパターンだったか……マジか。

 軽く目眩がする。いきなり絶望を叩きつけられた気分だ。

 

 多分、物事を円滑に進めるための容姿チートとして、この見た目が選ばれたのだろう。顔は確認する術が無いので分からないが、恐らくはこの世界でも上位のレベルで整っているはず。

 しかし、たとえ容姿が整っていたとしても、これでは嬉しくない。

 

 俺は男が良かったのだ。

 どうして女にならなくてはいけないのか。別に男のままで良いではないか。未練タラタラである。

 

 こんな姿で、どのような顔をしてあの二人に会えば良いのか。

 クラスのオタク仲間はTSモノもイけるという口だから喜ぶかもしれないが、俺は全く喜べない。

 

 

「……はぁ」

 

 

 出鼻をくじかれた俺は、性別の変化という予期せぬ出来事によって足を止める他なかった。

 

 

 □

 

 

「ステータス、オープン」

 

 

 たっぷり10分ほど打ちひしがれた。

 気を取り直した俺は、自分の身体のことを気にしないようにする為にも、情報収集と気分転換を兼ねて歩きながら色々と試すことに。

 

 

「うーん。ステータスがあるタイプの異世界じゃないのか」

 

 

 情報開示と念じたりとか、ステータス!と叫んたりとか、虚空に指を滑らせてみたり。

 その何れも反応は無し。

 

 ステータスには少なくない憧れがあったので残念。

 しかし、自然と頭に浮かんだ言葉を紡いでみれば、

 

 

「……『ブレイズ』」

 

 

 ボワッと開いた手のひらの中に、青い炎が浮かび上がる。

 熱さは感じないが、これが炎であることはさっき葉っぱを燃やしてみたので把握済みだ。この魔法のようなもの、行使している人間には直接的に害が無いらしい。

 

 こうして普通に魔法が使えるということは、この世界が普通にファンタジー要素を持った、あんまり設定が捻られていない世界であるということだと思う。というより、下手に設定が面倒な世界だと立ち回りを考えなくてはならないので困る。

 もしも俺だけしか魔法が使えない、もしくは使える人間が希少だったり特別な血筋が必要だったりする場合は、俺という存在が目立ち過ぎて良からぬ事態を招くなんてこともあるかもしれないため、しばらく魔法は使わずに行こうと考えている。

 一にも二にも、女神からの使命を果たす為に頑張るのが最優先。この身体のことも、使命を果たしたら女神がきっとどうにかしてくれるだろう。してくれ。

 

 ちなみに、森の中は腰に帯びていた刀を振り回しながら道無き道を往った。

 よく分からないが、凄そうな刀なので女神からの餞別か何かだと思う。財産は服とこれだけなので大事にしよう。

 

 

「マイナスイオンも良かったけど、やっぱり陽の光が良いな」

 

 

 そうしてしばらく歩いていると、俺は無事に森を抜けることが出来た。

 木々に遮られていた陽の光を全身に浴びて、軽く伸びをひとつ。

 ぷるんっと揺れた小ぶりながらも形の整った胸に、違和感と羞恥心を抱きながらも、気にするとまたさっきの得も言われぬ絶望感がぶり返して来そうなので、それらを無視するように務める。

 

 やっぱり、一時間もかからない浅い森だった。

 動物などに会わなかったのは気になったが、スムーズに来れたのでむしろ良かったかも知れない。

 

 見渡す限りの平地の中、遠くには一軒家くらいの高さをした防壁に囲まれた街が見える。

 俺が森から抜けてきた道から少し歩いた所に、街の方から森に繋がる石造りの街道があるのを見るに、この森は全くの手付かずではなく人間もそれなりに出入りをしているのだろう。

 

 

「最西端の街、クローラ……か」

 

 

 街道に沿って歩いて行けば、途中に看板。

 この先にある街は、最西端の街クローラと言うらしい。

 

 文字は普通に読めた。

 気になったので、試しに引き抜いた剣で地面に文字を刻もうとしてみれば、そちらも問題無い。この調子なら会話も問題無さそう。そこら辺の翻訳機能は、転生特典とかではなくデフォルトで備わっているようだ。

 TSの件はしばらく根に持つが、こういうところは本当に頭が上がらない。

 

 

「よーし、頑張るぞ……!」

 

 

 異世界転生後、初の人間との出会い、異世界の街という知らない文化との接触。あるかも知れない冒険者ギルドや、学園。

 

 まだ見ぬそれらに心を躍らせながら、俺は街への歩みを進めるのであった。




 次回からしっかりエロを入れていく予定……!


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ゴブリンの巣

 グロ注意! アンド長い! 前置きも長い!
 前半は要約すると、冒険者ギルドで冒険者になったら、行きずりのイケメンルーキーくんとパーティを組んでゴブリンの巣掃討依頼を受けることになったよ! といった感じ。


「ようこそ、最西端の街クローラへ!」

 

 

 街に着いた俺を出迎える門番の定型文。一瞬NPCかと思うくらい型にハマった挨拶だったが、普通に人間だった。

 どうやら、人間であると一目で分かれば身分証明の必要などは無いのかも知れない。

 

 

「うわっ……!?」

 

 

 門番に会釈してから門を潜ると、何か膜のような物を抜ける感覚。

 あー、なるほど。これは関所の代わりか何かで結界が張られているのかもな。

 だから、門番も暇そうにボットに徹しているのか。

 

 情報収集と次いでに観光気分で歩き出す。

 どこを見ても中世ヨーロッパのような街並み。ザ、テンプレ。だがそれが良い。

 露店が出ていて活気もある。孤児や浮浪者は見当たらない。笑顔があって平和そのものだ。

 

 ふと、ショーウィンドウのガラスに映った姿に目が留る。

 

 

「……これが、オレ……?」

 

 

 そこに居たのは、惚けた顔をする金髪碧眼の美少女。

 

 歳の頃は十代半ばくらいか。

 可憐な幼さはそのままに、麗美な大人の女の色香を纏い始めたような、端的に言って美女に成り始めた美少女という絶妙な頃合。

 小さく、人形のように精巧な作りの顔は、前世の幼馴染かそれ以上に綺麗で今の自分の顔だとは到底思えない。

 高価なドレスも、貧しい継ぎ接ぎの服すらも着こなせてしまえそうなスタイルは黄金比そのもの。

 

 ……複雑だが、正直凄い可愛い。理想的な金髪碧眼美少女だ。

 これが俺じゃなかったらなぁ……。

 

 

「えっと……冒険者ギルドは向こうか」

 

 

 気を取り直して、入ってきた門から続く大通りを歩けば、案内の看板が目に入った。

 

 どうやらこの街には、東西南北の門から十字を描くように交差した二本のメインストリートがあるらしく、俺が歩いていたのは東門から続く第一のメインストリート。冒険者ギルドは南北の門を繋ぐ第二メインストリートにあるらしい。

 

 行き先は決まった。

 先ずはお金とか身分証みたいな先立つものが欲しい。冒険者ギルドで冒険者として登録しよう。

 登録にお金が必要というパターンだと非常に困るが、大体の場合は冒険者ギルドに酒場が併設されていることが多いので、そこで働かせてもらえれば何とかなるはずだ。

 ……そう考えると確かに、美少女の見た目の方が色々と有利に事を運べそうだな。

 

 

「ここが、冒険者ギルド……」

 

 

 かれこれ考えながら歩いていると、無事に冒険者ギルドっぼい建物の前に到着した。両開きの扉は開け放たれていて、中からは陽気な喧騒が窺える。

 異世界転生、ファンタジーという感じがして朝のワクワク感が蘇る。

 

 気圧されながらも中に入れば、やはり予想通り。

 しかし、俺が入ってきたのを見るや否や喧騒はピタリと止んでしまう。

 これも予想通りだ。

 

 

「……すご、激レアオナホの風格……」「底辺まで汚したいくらい綺麗……」「お尻もむっちり安産型で素敵……」

 

「ふふん」

 

 

 何やら、女の人達にコソコソと噂されているが、害意のある感じはしない。

 凄いだの綺麗だの素敵だのと聞こえるので、俺の容姿に賛美を並べ立てているのだろう。この沈黙も、俺の容姿に対する驚愕から来るものに違いない。

 性別が変わったことは未だに納得出来ていないが、美人に持て囃されるのは悪くない。前世じゃ味わえなかった経験だ。

 

 心地好い好奇の目に晒されながら、俺はカウンターへと向かった。

 

 

「いらっしゃいませ、高貴なお方。本日はどのような要件でございましょうか?」

 

「高貴?」

 

「はい。その混じり気のない透き通るような金糸の髪、さぞや高名な家系の出とお見受けします」

 

 

 ……そういう感じかぁ。これはちょっと予想外だった。

 道理で、大通りを歩いていた時も視線を集めていたわけだ。整った目鼻立ちだけでなく、この髪の毛も理由だったらしい。

 そう言えば、街中でも金髪は一人も見なかった。完全に注意不足だ。

 

 だとしたら、上手く立ち回らなければあることないこと噂を立てられて動きにくくなるかもしれないな。

 

 

「冒険者登録をしに来た」

 

「分かりました。それでは、こちらに氏名と各種任意で個人情報を。個人情報の取り扱いについては別紙のガイドラインをお読みください」

 

 

 受け取った二枚の紙に目を通す。

 ガイドラインには特に変なことは書かれていない。書き込む個人情報が多ければ多いほど、冒険者証の信頼性が上がって、初めから受けられるサービスが増えるらしい。となると、見た感じでは俺は名前と年齢、性別くらいしか書けないな。出身地とか分かんないし。森の中?

 はてさて、こうして普通に読めるのならば、ペンで書くことも出来るだろうか。

 

 名前はどうしよう……。

 黒石アマネのままよりも、何らかの偽名にした方が良いだろうか。なら、ここはゲームでいつも使っているプレイヤーネームにしよう。

 

 受け取った羽根ペンを紙の上で滑らせれば、俺の危惧はどうやら杞憂であったらしい。

 すらすらと日本語で字を書くみたいに見知らぬ文字が綴られていく。ずっと使っていた言語のように身体に馴染んでいる。

 

 

「はい、確かに確認しました。それではアマネ・ブラックストーン様、こちらのカードに血をお願いします」

 

 

 カウンターの上に差し出されたカード。恐らくこれが冒険者証だろう。

 

 針を受け取ると、親指に軽く押し当てて血を一滴。それらしい欄に血のついた親指を押し付ける。

 すると、欄だけだったカードが免許証のように姿を変えた。

 顔写真に、名前と年齢、性別。役割の欄には魔法剣士と簡潔に。レベルとかは無いらしい。

 

 

「お持ちのスキルや加護、掛かっている呪刻印について知りたい場合は、別途50ゴールド掛かりますが如何致しますか?」

 

「あー、それはまた今度で」

 

 

 スキルや加護は何となくわかるが、呪刻印とはなんだろうか。雰囲気的に加護のデメリット版か何かか?

 こういうところは追追勉強しなくてはいけないな。

 

 

「分かりました。それでは、アマネ・ブラックストーン様。特別昇級試験をお受けになられますか?」

 

 

 特別昇級試験?

 もしかしなくても、飛び級制度みたいなものだろうか。

 あの異世界転生テンプレートそのものな、飛び級依頼か。わくわく。

 

 

「特別昇級試験とは、冒険者ランクが最高位のSから最下位のEランクまで六段階ある中で、駆け出しであるEランクの方が冒険者登録初日に受けることが出来る特別な依頼となっております」

 

「なるほど」

 

「ある程度の戦闘力を見極めるブルースライム討伐依頼、もしくは戦闘力と対応力を見極めるゴブリンの巣掃討依頼の二つがあり、前者を達成すればEランクからDランクへ、後者ならばEランクからCランクへと一度にランクをあげることが出来ます」

 

 

 俺の想像していた通りだったな。

 だとしたら、ここは受けるしかあるまい。

 

 

「それなら、ゴブリンの巣掃討で」

 

「……分かりました。でしたら、高貴な生まれである貴女を見込んで、本日登録し同じ依頼を受ける冒険者の方と組んではいただけないでしょうか?」

 

 

 これはヒロインとの遭遇展開来たか?

 順調過ぎて逆に困るな。

 ゴブリンを侮り、ピンチになった同期の美少女を颯爽と助ける俺。捻りが無さ過ぎるけど、これは逆にこんな感じでポンポンとヒロインと出会ってハーレム展開も有り得るか。夢が膨らむ。

 

 

「男性の方なので、一人でこの依頼を受けさせるのは心許なく、引き留めていた次第です」

 

 

 ちっ、男かよ。

 まあここで断ってもギルドからの心象が悪くなるかもだし、もしかしたらそいつは弱いのにイキった無謀な奴なのかも知れない。

 そいつを放って俺だけ昇級、そいつは死にましたじゃ寝覚めが悪い。

 

 

「はぁ、分かった。そいつは今居るのか?」

 

「はい、あそこに。……カイトさーん!」

 

「あれ、受付嬢さん、どうかしたんですか?」

 

 

 カイト、そう呼ばれて現れた軽装の男は見るからに清純で熱い感じのイケメンだった。主人公かな?

 せめて、俺もこんな感じでイケメンにして欲しかったよ。全く。

 

 でも、あんまり弱そうには見えないんだが。

 

 

「っ!」

 

「こちらの方はアマネさんです。この方と同行してくださるなら、ゴブリンの巣掃討依頼に向かう許可を与えます」

 

「分かりました! アマネ、よろしくな!」

 

 

 一瞬俺の顔を見て固まっていたが、受付嬢さんからの紹介を受けて手を差し出してくる熱血男。

 こいつ、ナチュラルに距離詰めてきやがるな。

 けっ、男と握手なんてするかよ。名前呼びも許してないし。俺はお前のヒロインじゃないっての。

 

 

「カイトさん、言葉には気をつけてください。アマネさんがどういう方かくらい、分かりますよね?」

 

「え、貴族ですよね。だろ、アマネ?」

 

 

 コイツと話すのなんか嫌だから無視しよ。

 

 

 □

 

 

「なあ、アマネはどっから来たんだ? 金髪ってことは貴族なんだろ? なんで冒険者に?」

 

 

 主人公野郎は無視無視。

 

 西門から街を後にした俺達は、渡された地図を頼りに街道を進んでいた。

 段々と崖や小規模な林が見えてきて、それらしくなってくる。

 

 

「なあ、アマネのロールは何なんだ? 俺は一応剣士なんだけど」

 

「……魔法剣士」

 

「魔法剣士!? やっぱり魔法が使えるんだな! 魔法は王族や貴族、あとは平民でも限られたひと握りの人間しか使えないのに!」

 

 

 なるほど。有益なことを聞いた。

 魔法は存在していて認知度も高いが、王族や貴族(恐らくは俺のように金髪)、才能ある少数の平民にしか使えない希少なもの。MP式か回数式かは分からないが、それは後で検証すれば良い。

 

 

「着いたぞ」

 

「おう!」

 

 

 多少入り組んではいたが、何事もなく周囲を苔むした岩場に囲まれた洞窟の前まで辿り着いた。

 

 出る前に受付嬢さんに聞いた話では、ゴブリンはノーマルな奴なら大した強さは無いが、それでも数の多さは厄介で囲まれると歴戦の冒険者でもやられてしまうこともある為、難易度の判定が難しい魔物らしい。

 しかし、俺のような才能ある人間ならば、お荷物が一人いても注意を怠らず、足を引っ張られて致命的なミスを犯さなければ一人で巣穴の掃討も容易なのだとか。

 

 つまり、これは勝ち戦だ。

 こいつが余計なことをしなければ、の話だが。多分大丈夫だろう。こいつもそこまで無鉄砲な馬鹿じゃないはずだ。

 

 

「なら俺が先に行くぜ」

 

「分かった。援護する」

 

 

 松明を持ったカイトが先行して洞窟の中へと入ってゆく。

 俺は、カイトが照らした周囲も見えるくらいの位置からその背を追い掛けた。

 

 中は一本道から枝分かれするように左右にいくつかの小部屋がある作りらしく、俺とカイトはそれらを虱潰しに回っていくことにした。

 幸い、洞窟の大きさ的にはその更に先に通路があるわけではなく、突き当たりにある小部屋も本当にこじんまりとしている。用途別に分けられている辺り、多少はゴブリンも知能があるのかもしれない。

 まあ、俺の敵ではないが。

 

 そんな折、どこか俺達のクエストに暗雲がたちこめ始めたのは、四つ目の部屋を開けた時だったか。

 

 後になって思えば、ゴブリンの姿が見当たらないことに疑問を持って、ここで一度冷静になる為に外に出るべきだったのだ。

 

 

「うわっ、何だこの部屋」

 

「……凄い臭いだな」

 

 

 開け放った扉の先。

 その先の小部屋は、これまでの部屋とは明らかに異質だった。

 この部屋には他の部屋のように食料や武器といった物は存在しない。あるのは、床に敷かれた衣服や布類。

 

 それら全てが信じられないくらいに臭いのだ。

 しかも小便や、何かが腐ったような臭い、ツンとする汗の臭いに混じって前世男だった俺が嗅ぎなれた臭いが鼻腔をくすぐる。

 

 

「まさか、この部屋は……」

 

 

 カイトも気が付いたらしい。

 漂っているのは精液の臭いそのもの。

 

 この部屋は、ゴブリンが繁殖するために交尾する部屋(・・・・・・)だ。

 ゴブリンの繁殖相手が誰かなんて考えるまでもない。

 

 

「アマネ、捕まっている女の人がいるはずだ! 助けに行こう!」

 

「……そうだな」

 

 

 先にゴブリンを始末するべきだ。

 俺も冷静であったなら、そう訴えてゴブリン退治を優先していただろう。大体の場合、正義感に駆られてゴブリンを侮れば痛い目を見るものだからだ。今の状況は正にそれだった。

 それなりに豊富な読書経験から、この先に待ち受けている悲劇を俺は分かっていたはずだった。

 

 だが、この時の俺は意識を逸らしたかったのだ。

 

 

「っ……♡」

 

 

 あの部屋の怖気が走るような臭いを嗅いで以来、きゅんっ♡と疼いて熱を帯びてしまったような下腹部の、その感覚から。

 

 

 □

 

 

 巣穴の中をさらに虱潰しに捜索したアマネとカイトの二人は、到頭再奥の部屋の一つ前の部屋で、耳聡く女達の咽び泣く声を聞いた。

 そこが、女達の捕まっている部屋なのだろう。アタリをつけた二人は、音を立てないように壁を伝って扉の先の様子を音で窺う。

 

 

「ここか」

 

「よし、アマネ。俺が先に突入する!」

 

「あ、ちょっと待て!」

 

 

 アマネの制止もなんのその。

 義憤に駆られて後先を考えられなくなっていたカイトは、バンッと音を立てて扉を足で蹴破り、中へと突入する。

 

 

「……あれ?」

 

 

 しかし、その先に待ち構えているはずのゴブリンの姿は無い。

 

 女達はやけに立派な鉄格子の先で鎖に繋がれていたが、その鉄格子の鍵もすぐ側に置いてあった。

 アマネ達は、強い違和感を覚えながらもその鍵で女達を解放する。誰も彼もが頬を上気させて虚ろな目をしてはいたが、乱暴された形跡は無く無事だったことに二人は安堵する。

 

 女達を一本道まで誘導すると、彼女達に出口へと真っ直ぐ歩くように伝えて、二人は再び最奥を目指して歩き出した。

 

 

「何だったんだろうな、あんな簡単に逃がせるなんて」

 

「さあ。取り敢えず、今はゴブリンを倒そう」

 

 

 道中にゴブリンの姿は無かった。

 基本的に明るい光を嫌うノーマルのゴブリンは、昼間は洞窟から出ることが無い為、必ずこの通路の終着点に揃って居る。その確信を持って、二人は突き進む。

 

 だが、二人の初めてのクエストは、唐突に終わりを迎えることとなる。

 

 

「ギギッ!」

 

 

 二人の背後から響いた甲高い鳴き声。

 初めてその声を聞くアマネ達は、それがゴブリンの物だと理解するや否や弾かれるように振り向いて身構えた。

 何処にも隠れる場所は無かったはずなのにどうして。そんな疑問は今は関係無い。何にせよ、場合によっては一本道を前と後ろで囲まれているかもしれないのだ。状況を打開するべく動かなくてはならなかった。

 

 岩陰に隠れていて、その姿は分からない。しかし、確実にそこに居る。

 いつでも対処出来るようにと警戒していた。

 

 その時だった。

 

 ぴゅっ、びゅびゅっ!♡ じょろろっ♡

 

 

「ひゃっ!?」

 

 

 何か二種類の液体が勢い良く発射される音。

 片方は饐えた臭いを、もう片方はツンとくるアンモニア臭を放ち、的確にアマネの全身に降り掛かった。

 

 いきなりのことに反応が遅れたアマネは、男の意識を持つ者としては不本意ながらも女の子のような悲鳴をあげながら、それら全てを全身余すことなく浴びることになる。

 

 

「っ、バカにしやがって」

 

 

 この臭い、この感触。これは精子と尿だ。アマネは直感した。

 湧き上がる汚い物への嫌悪感。そんなものを掛けられたことへの憤り。

 

 それら全てが全身に巡って、怒りのままに犯人を惨殺せんと腰の刀に手をやって足を踏み出したその時、異変は起こった。

 

 

「っ!?♡」

 

「アマネ!?」

 

 

 ぞくぞくっ♡と下腹部から背筋を伝って駆け巡る快感。男だったアマネは知らない、女の性感。

 踏み出した足に力が入らず、快感によって腰が砕けてぺたりと女の子座りをしてしまう。

 

 はぁ、はぁ♡と熱っぽく荒い息を吐くアマネは、自身の身体に何が起こったのか分かっていない。

 そんなアマネの姿にほくそ笑みながら、小さい陰が姿を現す。

 

 

「ギギッ♡」

 

 

 それは、薄緑色の肌をした身長80センチにも満たないような小柄に、それに見合わない20センチメートル越えのおちんぽを勃起させた幼女。

 顔立ちこそ愛らしいが、その目はカエルのように横に割れていて、涎を垂らしながらにたりといやらしい笑みを浮かべている。

 

 

「こ、これがゴブリン……!?」

 

 

 カイトは初めて見るゴブリンの姿に驚愕して後退る。

 これが人型で無かったり、成熟した女の容姿を取っていればまた話しは違う。

 だが、彼女達ゴブリンは実に油断を誘うような見方によっては愛らしい姿をしている。

 伝え聞いた知識でその容姿について知っていても、実際に遭遇すれば戦いを躊躇してしまう。

 

 これが、ゴブリンを倒せずにやられる冒険者が多い理由の一つだ。

 

 そしてまた、一人。

 

 

「ぐぁあっ!?」

 

「カイト!?」

 

 

 悲鳴に我に返ったアマネが見たのは、ロングソードを握った片手を手斧で切り落とされたカイトの姿。

 血が吹き出る断面を手で抑え、痛みに悶え苦しむカイトの姿は痛々しいの一言に尽きた。それも全て、女の身体に翻弄されて何も出来なかったアマネのせいとも取れる。

 アマネは不甲斐なさに歯噛みし、熱に浮かされたような身体を煩わしく思いながら、鞘から刀を引き抜きゆっくりと立ち上がった。

 

 決壊したショーツ越しに地面に接触していたおまんこと地面との間には、ねちゃり♡と粘度の高い本気汁がいやらしく糸を引いた。

 

 媚薬成分を持つゴブリンを初めとする魔物の体液。

 取り分け、おちんぽから出る精液や尿は媚薬としての効力が強く、男の意識を持ち、女らしさを知らず、まだ未成熟なアマネの肉体を交尾に適した状態にするのには効果覿面だった。

 

 女神の特典で刀を振るのに適した癖を与えられていた身体は、アマネ自身知らない間に内股気味になって、溢れる愛液をおまんこから地面へぽたぽた♡と滴らせている。

 

 

「お前ら……っ♡ 調子に、乗るなよ……!」

 

「ゲギャッ♡」

 

「なっ!? お、お前ら、やめろっ!? このっ!」

 

 

 気丈に吠えて刀を両手で握り締めれば、続々と現れたゴブリン達は活きの良いメスの姿に興奮し、いきり立たせた逸物を扱き始めた。

 自分の姿に欲情しておちんぽを扱いているのだと悟ったアマネは、顔を真っ赤にして止めるように呼び掛けるが、聞く耳を持たない。

 

 怒り心頭。

 アマネは震える両手で刀を握り締めると、目の前のゴブリンに上段から振り下ろそうとした。

 

 しかし、

 

 

「ゲギッ……」

 

「っ!?」

 

 

 涙を浮かべて怯えるか弱い姿。

 まるで年相応な幼児の怯え方を見せ付けられて、アマネは刀を振り下ろそうとした手を止めて隙を見せてしまう。

 

 それが、決定的に終わりの瞬間だった。

 

 

「ゲギャギャッ♡」

 

「んむっ!? ぷはっ♡ や、やめっんぶっ!?♡ じゅるっ♡」

 

「ア、アマネ……!?」

 

 

 演技を辞めて飛びかかってきたゴブリンの唇とアマネの唇が触れ合う。元男、現うら若き未来の天才美少女剣士のファーストキスは、一度も歯を磨いたことすらない野蛮な低級魔物によって奪われた。

 頭を抱き締めて逃がさないようにすると、ゴブリンはアマネの口の中に舌で割って入り、男も女も知らぬ口を蹂躙する。

 

 生臭いような、不快感を感じる口臭。抱き着かれているせいで強く感じるクラクラとする臭い。

 ゴブリンの乱暴ながらも雌を悦ばせることを本能的に知っている舌技に翻弄されて、アマネは為す術もなく地面に倒れる。

 

 そこに、カイトを縄で拘束し終えたゴブリン達が集る。

 洋服をビリビリと破き、一瞬にして全裸に剥いてしまった。

 

 

「や、やだっ♡ むちゅっ♡ じゅるっ♡ ぷはっ♡ さ、触るなっ♡ 寄るなぁっ♡」

 

「アマネ……!」

 

 

 幼女の見た目をした怪物によるレズキス蹂躙でトロトロにふやけたアマネは、眦に涙を浮かべながらゴブリン達に懇願する。

 パニックに陥ったアマネには、今の自分を客観的に見る余裕などない。

 

 程よく実った胸元の果実に、若干実りすぎた安産型のデカ尻。身体は愛液と性発汗で浅ましく濡れ、その美貌は扇情的に上気してまるで雄を誘っているかのよう。

 雌肉に群がったゴブリン達には理性などありはしない。

 

 カイトは、先まで背を預けていた少女剣士が魔物にレズ蹂躙される姿に知らず知らずの内に興奮し、生存本能と合わさってむくむくと大きくなる愚息と、こんな状況で何も出来ずに転がるだけしか出来ない自分に苛立ちを覚えた。

 

 

「あっ♡ あんっ♡ 乳首っ、こねるなぁっ!?♡ ひんっ♡」

 

 

 まだ年齢の浅いゴブリン達にとっては、初めて見る極上の肉床だ。

 捕らえて使っていた肉床全てを手放しても惜しくない程の逸材。

 まずはシャーマンによって呪刻印を押させるところからだが、その前に味見くらい良いだろう。

 ゴブリンは先走りを滴らせながら、アマネの肉体を堪能する。

 

 

「ひぃぃっ!?♡♡ そこっ♡ おんっ♡ おしりぃっ!?♡」

 

 

 あるゴブリンが、くぱくぱ♡と呼吸するように開くアマネの尻穴に無造作に指を突っ込む。

 ある種、全身がそういう才能でも満ち溢れているアマネは、それだけで雌鳴きしてしまう。

 

 ぬこぬこ♡ぬぷぬぷ♡と尻穴をほじり、一本から二本、二本から三本と指を増やして拡張していく。

 

 

「おへっ♡ やだっ♡ アナルっ♡ ぬぷぬぷってほじられてへぇ♡ おんっ♡」

 

 

 程よく開き始めたアナルから指を引き抜き、指に付着した腸液を舐め取りながら、ゴブリンは自らの一物を尻穴に宛てがう。

 

 挿入はしない。

 だが、尿道を尻穴に押し当てて亀頭で埋めて蓋をすると、ゴブリンはぶるりと身体を震わせた。

 

 じょろろろっ♡

 

 

「あっ♡ あっ♡ 熱っ♡ これ、アナルにおしっこされてぇ!?♡♡ やだっ♡ 染みるぅ♡」

 

 

 まるで便器のような扱い。

 アナルに直接媚薬成分の混じった尿を排泄されたアマネは、ケツ穴から襲い来る強過ぎる快感にびくんっ♡と腰を跳ねさせる。

 

 

「だめっ♡ これっ♡ ────イ、くゥぅぅっ!?♡♡」

 

 

 アナルに小便されて、女として初めてイくという倒錯した経験。ぶるり♡とデカ尻を揺らして官能に浸る。

 アマネは魂にマゾの気質を刻み込まれながら、果てて気を失う。

 

 痛みで先に気を失っていたカイト共々縛り上げると、ゴブリン達は獲物を担いで最奥へと姿を消すのであった。




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刻印

 一万文字行きそうだったので、分割しました。汚い感じの描写あります。


「はぁー♡ はぁー♡」

 

 

 どこからか聞こえる濡れたような荒い息に、カイトは目を覚ます。

 ゴツゴツとした岩肌が、転がっていた彼の身体に刺さって痛みを覚えさせた。

 

 

「ぐっ……!」

 

 

 身体をよじれば、腕から走る鈍痛。

 両手足は縛られているのか身動きはできない。捕まっている上に武器は愚か利き腕すら無い。

 

 そうだ。ゴブリンにやられたんだ。

 

 すぐさま自らの置かれている状況を思い出し周囲を警戒する。

 いったいどれだけの間気を失っていたのか、女達は無事に出られたのか、アマネは大丈夫なのか、気掛かりなことは多い。

 今は、状況把握に務めなくては。

 義憤に駆られていた時とは正反対に、思考は冷静に回っていた。

 

 辺りは薄暗いものの、道中には存在しなかった松明が四隅でそれぞれ照らしていて目を凝らせば周囲を窺うことが出来る。

 どうやら、大きな部屋の端に縛られたまま放置されているらしい。

 ここは、知らない部屋だ。つまり、洞窟の一番奥の部屋ということで間違いないだろう。

 

 ゴブリンの姿は無い。

 だが、部屋の真ん中に人影を見つける。

 

 

「っ、アマネか!?」

 

「! カ、カイト……!?」

 

 

 ああ、俺だ。

 そう言おうとして、カイトはアマネの様子がおかしいことに気がつく。

 

 アマネは、何の用途に使われるものか分からない地面に描かれた魔法陣の上で一糸まとわぬ姿となり、その裸体を晒していた。

 両手足は鉄の枷で封じられていて、膝まづいて向こうを向かされているようだ。

 ごくり。天性の美少女の裸体に、年頃のカイトは生唾を飲む。見れば見るほど美しい。

 

 ……何を考えているのか。カイトは自分に自己嫌悪感を感じ、煩悩を頭から追い出す。

 

 アマネの向いている方に目をやれば、そこには石でできた玉座に座る何者かの姿が認められた。

 

 

「人間、ソコノ男ハ番カ?」

 

「っ、違う。だから、コイツのことは見逃してくれ」

 

 

 灰色の肌に、ゴブリンよりも少し大きな120cmほどの身長。

 呪術師のような格好に身を包み、頭は何かの鳥類の頭蓋で出来た被り物で覆われている。

 玉座に立て掛けられた杖には魔法の力が宿っているのか、先端に嵌め込まれた石が時折淡く光り輝く。

 

 ゴブリンシャーマン。

 ゴブリンの中でも知能が発達している上位種が数体存在し、中でもゴブリンシャーマンは知恵と魔法行使能力を持った厄介な魔物だ。

 

 基本的に、群れを率いるゴブリンは上位種のみ。ゴブリンシャーマン以外にも、ゴブリンナイト、グレーターゴブリン、ゴブリンロードなどが存在し、巨躯と高い戦闘能力、更に魔法を持ち人のように流暢に喋るほどの知能を持った最強種ゴブリンロードに率いられた群れの次に厄介なのが、このゴブリンシャーマンに率いられた群れだ。

 

 ゴブリンシャーマンの問いに、否定を返したアマネは必死になってカイトの解放を懇願する。

 ゴブリンシャーマンはその様子にニヤリと笑みを浮かべた。

 

 

「ナラバ、我々ノ肉床トナレ。サスレバ、考エテヤル」

 

「っ」

 

 

 肉床。それが何を意味するのか分からないほど初心ではない。

 元々上気していた顔を更に赤く染めたアマネ。そして、チラリと後ろを振り向いてカイトを伺う。

 どうやら、彼女の中では今日出会ったばかりのカイトの命でも逡巡に値するらしい。

 

 一瞬、彼女がゴブリン達に蹂躙される姿を思い浮かべ、カイトは頭を振ってそれを頭から追い出す。

 

 

「アマネ、俺の事は良い! そいつらは信用出来ない! どうにかお前だけでも逃げてくれ!!」

 

「アマネ、トイウノカ。ナラ、アマネ。ワタシハ嘘ヲツカナイ。ギアス、契約ヲ結ボウ」

 

「っ、はあっ♡ んくっ♡ ……け、契約?」

 

 

 きゅんきゅん♡と疼く下腹部。熱を帯びた荒い吐息。

 霞みがかったような思考には、契約という言葉が甘く聞こえた。

 

 契約。それは、双方が互いに出した提案を呑み、それが反故にされないように刻まれる制約、保険。

 逆らえば、逆らった側は無条件に反故にされた側からの要求を受け入れなくてはならない。たとえそれが、自死を命じるものであったとしても。

 アマネにその知識は無いが、なんとなくそういう類のものであろうことは察しが着いた。

 

 

「呪刻印ヲオマエニ刻ム。ソウスルコトデ、オマエハ生涯我ラノ肉床トシテ生キルコトニナル。ソノ代ワリ、ソノ男ヲ解放シヨウ」

 

「一生、肉床……っ!?」

 

「ソウダ。オマエヲ手ニ入レル為に、他ノ肉床ヲ手放シタノダ」

 

 

 アマネもカイトも知らないことではあるが、女神より与えられたアマネの肉体は、この世界の人間における絶対的存在である純粋な王族や貴族よりも更に血の強度が強く、彼女の胎盤から生まれた者は無条件にその存在の格が上昇する。

 詰まるところ、最高の母体(・・・・・)なのだ、彼女は。

 

 ゴブリンシャーマンは一目でその存在の強さに気が付き、その彼女を手に入れる為ならばと彼女を油断させるために全ての肉床を手放しまでした。

 たとえ要求が飲まれなくとも、無理矢理にでもゴブリンの肉床の呪刻印を刻むつもりであった彼らとしては、人間の雄一匹の命などどうでも良い。適当に心を折ってから、外の人間に漏らさないという契約を交わして逃がしても構わない。

 今はただ、目の前の極上の雌を堪能し、陵辱の限りを尽くした末に最強の子孫を孕んでもらうことしか頭に無かった。

 

 

「サア、ドウスル?」

 

「……分かった。呑もう」

 

「アマネ!?」

 

「大丈夫だ。何とかなる」

 

 

 この時のアマネは、絶対にカイトも連れてここから逃げ出すと意気込んでいた。

 契約なんぞ結ぶものか。結ばせる前、油断したところで噛み付いてやる。

 ゴブリンの肉床なんかにはならない。元男としてありえない。なるくらいなら抵抗して死んだ方がマシだ。

 

 段々とゴブリンの媚薬体液による発情状態、ふわふわする感覚も抜けてきて、ゴブリンシャーマンが何やら唱えているのをまじまじと見詰めながら、抜け出した後の策を練ろうと頭を回す。

 

 

 アマネは、ゴブリンという種に捕まった雌の末路を甘く見ていた。

 

 

 その時、通路の方からドタドタと複数の足音が聞こえてくる。

 何やら用事でこの場を離れていた全てのゴブリンたちが戻ってきたのだ。

 

 

「ゲギャッ」

 

 

 その内、一匹のゴブリンがシャーマンに焼き鏝のような物を献上する。

 恐らく、あれで呪刻印を刻むのだろう。おぞましい。アマネは身震いした。

 

 チラリとカイトの様子も確認しながら、アマネが考えに耽っていると、いつの間にか周りをゴブリン達が魔法陣に沿ってグルリと囲んでいることに気がつく。

 

 そして、徐ろに自らの来ている襤褸を託し上げると、

 

 

 ぶるんっ♡

 

 

「〜〜っ!? く、さっ……!?」

 

 

 ゴブリン達は下卑た笑みを浮かべながら、一斉にその勃起したペニスを見せ付けるように取り出した。

 

 1m以上離れていても漂う強烈な臭い。濃厚な雄の臭いだけでなく、体を綺麗にするという文化が無い彼女達の全身から立ち込める饐えた異臭は文字通り鼻が曲がりそうであった。日本人であったアマネとしては有り得ない。

 しかし、アマネはそんなゴブリン達に囲まれながら、そのおちんぽを凝視してしまう。

 可愛らしい容姿に、まるで取って付けたような凶悪なおちんぽ。

 

 性病などというものが存在しないゴブリンだが、彼女らのペニスはとにかく汚かった。

 垢まみれで、カリ首にはチンカスがこびり付き、小便をしても拭かない故にアンモニア臭も酷い。幸いなことに毛は生えていないが、生えていたら更におぞましいことになっていただろう。

 

 だが、それ以上に意識せざるを得ないのは、彼女達のおちんぽが優秀な雄ちんぽであるということだ。

 雌を鳴かせるのに最適な形。上反りで、竿は太く、カリもデカいオスマラ。アレで泣かされない雌など存在しない、そんな確信すら抱く。

 アマネは前世の自分のモノとは比較にならない雌殺しちんぽから目が離せなくなってしまった。

 

 

「ギギッ」

 

「ゲギャギャッ」

 

「っ、寄るな! 臭いんだよっ、お前ら! いやっ、嫌だ!」

 

 

 にじり寄ってくるゴブリン達に、罵倒混じりに必死になって止まるよう呼び掛ける。

 アレに引っ付かれたらおかしくなる。ゾワゾワと鳥肌が立つ。擦り付けられたら一生臭いが取れなくなりそうだ。

 

 悲鳴のような声をあげるアマネ。

 ゴブリン達に取り囲まれて姿が見えなくなりつつある彼女。カイトは己の不甲斐なさを恨んだ。藻掻くが拘束は緩まない。

 

 

「あっ、やだっ。おぇっ、くさっ、きたないっ! 寄るなぁ! う゛ぷっ」

 

 

 すんすん。

 

 嘔吐きながら、鼻を鳴らして臭いを嗅いでしまう。

 クラクラとする濃厚な臭い。

 

 

「おえっ、くさっ♡ すぅ〜っ♡ これ、やばっ♡ 吐きそっ♡」

 

 

 頭の中が真っ白になる感覚。

 理性を取り戻しつつあった彼女の眼に、再び♡マークが浮かび上がる。

 

 彼我の距離は、吐息もかかるほどに近い。臭いなど全てダイレクトに伝わる。

 体液が媚薬ならば、彼女らの血肉もまた人間の雌にとっては媚薬となり得る。カリ首にびっしりと溜まったチンカスチーズは、元男の少女すら臭いを嗅いだのみで一瞬にして発情状態へと引き戻した。

 

 逃れようにも、全方位を同じかそれ以上の臭いを放つおちんぽに囲まれて、アマネには逃げ場などなくその臭いを無抵抗で嗅がされるしかない。

 

 更に不幸なことに、彼女の肉体チートは悪い方向にも働いてしまった。

 子宮は降り、おまんこは愛液で大洪水を引き起こして、全身からむんむん♡と雄を交尾に誘う雌のフェロモンを放ち始める。

 少女の肉体は、雄共から求められ、そのペニスを突き付けられながら急速に受け入れる準備を始める。

 このオスマラに可愛がられる為に、意識とは裏腹にメスとして仕上がっていく。

 

 

「っ♡ くっそぉ♡ ちんぽ擦り付けんなぁ♡ おぇぇ♡ くさすぎっ♡ ……お前ら、覚えてろぉ♡ おっ♡ あっ♡ 臭い染み付くっ♡ やばぁっ♡」

 

 

 ゴブリンはチンカス塗れのちんぽを肌や髪の毛に擦り付ける。まるで臭いを染みつかせるかのように。

 

 本当ならばこれだけでメスは堕ち切ってしまうところだが、アマネには精神のチートも存在した。

 男として地球の日本で生きた黒石アマネという男の自我、意識、精神を固定されているアマネは、身体が孕む支度を進めていようとも、快楽に流されようとも元男として抗おうと必死になる。

 たとえ孕んで一時的に母性に目覚めようとも、数日経てばまた男として歩き出す呪い。

 アマネは、どれだけ身体が雌として発達していこうとも、絶対に雌に堕ち切る事なく抗い続けるのだ。

 

 その歪さこそが、女神の望んだ姿であるとも知らずに。

 

 

 閑話休題。

 アマネが孕み支度をさせられている中、ゴブリンシャーマンもまた自らの準備を終わらせていた。

 

 シャーマンが杖を掲げると同時、ふわっと部屋に満ちる光。

 何かがゴブリンシャーマンとの間に結ばれてしまった感覚。

 アマネは、鼓動が早くなるのを感じる。

 

 このままでは不味い。

 呪刻印を刻まれて、本当にゴブリン達の赤ちゃんを産むことになってしまう。

 

 

「呪刻印ハ魂ニ刻マレル。一度刻マレタラ最後、モウ二度ト刻マレル前ノ魂ニハ戻レナイ」

 

 

 ゴブリンシャーマンが取り出したのは先程の鉄の鏝。

 淡く光り輝く先端は、熱を発してこそいないものの、何らかの効果が宿っていることは考えるまでもない。

 

 アレを押し付けられた時、自分はゴブリンの孕み袋にされてしまう。

 アマネにはそれが分かった。

 なりふり構っている場合ではない。なんとしても、あれを押されることだけは避けなくては。

 

 

「っ、やめろ♡ やだっ♡ それ、押さないで♡」

 

 

 発情したメスのふやけた声。

 到底、嫌がっているようには聞こえない。むしろ、歓喜しているかのような声音。

 それでも、アマネは必死になって懇願する。

 

 誰だって、この悪臭を放つふたなりゴブリンちんぽにこびり付いたチンカスを自らの女性器で洗ってやりたいとは思わないだろう。

 

 

「ぐうっ! ……待って♡ 別のことなら良いから♡ ほかのことなら何でもするからぁ♡ 離せっ♡ 離してぇっ♡」

 

 

 ごんっと地面に頭を押し付けられる。

 じたばたと藻掻こうとしても、両手両足全てを押さえ付けられていて逃れられない。

 

 そして、暴れている為にぷるぷると揺れるそのデカ尻に鏝が当てられて────

 

 

「────ぉぉぉぉおっ!?♡♡♡」

 

 

 アマネは、野太い嬌声をあげながら絶頂した。

 全身を快楽の塊が駆け巡る。

 

 呪刻印は魂への試練だ。運命に介入し、その存在に受難を課す呪い。

 

 その瞬間、刻まれた呪刻印は発動し、アマネの魂に新たな運命として、この世の摂理として【ゴブリンの肉床】という雌にとって最悪の試練を課す。

 これから先、どのようなことがあってもアマネはゴブリンの生殖行為を拒否することが出来ず、ゴブリンの子種を腹で育て、子孫を繋げていくことしか許されない。

 

 今この時を境に、世界を救う使命を帯びたTS美少女は、この世全てのふたなりゴブリンの都合の良い女になったのだ。

 

 これで、もう全てが手遅れ。

 アマネは、残酷な真実を生来の察しの良さから理解してしまう。

 

 じょろっ♡ ちょろろろっ♡

 

 

「ころすっ♡ ころすぅ♡」

 

 

 快感に失禁し、無様なアヘ顔を晒しながら、アマネはうわ言のようにゴブリンへの呪詛を吐き続けるのであった。



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肉床

 見切り発車過ぎて期間内にここまで辿り着けるか不安でしたが何とか。まだまだエッチ文章の修行が必要ですね。


「ぐっ」

 

 

 ゴブリン達に担ぎ出されたアマネは、先程捜索した忌まわしきゴブリン達の交尾部屋へと放り込まれる。

 

 改めて嗅ぐその部屋の臭いは新鮮でこそないものの、むしろ積もり積もった雌のアクメ汁やゴブリンのザーメンが染み付いて筆舌に尽くし難い腐臭、悪臭を放っており、その上に洞窟内である以上ろくに換気もされていないため、常にむわっとして湿った空気に満たされている。

 本来ならば数人の人間の雌に、数体のゴブリンが宛てがわれ、着床するまで三日三晩交尾に励む部屋だ。

 

 

「サァ、大人シク股ヲ開ケ」

 

「っ♡」

 

 

 だが、今この場には、この巣には性欲に駆られてペニスを痛いほど勃起させた三桁に迫るゴブリンに対して、それを受け入れる肉穴を持つ人間の雌がアマネ一人だけ。

 

 性欲に支配されてギラギラと眼を光らせた雄達を、まだ男を知らぬ少女膣で受け止め続けなければならないのだ。

 それも、終わりがあるのかも定かではないような気が遠くなる程の時間ずっと。

 

 先頭のゴブリンシャーマンを睨み付けて気丈に振る舞うも、これから始まる淫らな宴に怖気を覚え、また意志とは裏腹に期待するアマネのおまんこからは隠しようもない程に多量かつ粘度の高い愛液がだらだらと滴っている。正に孕み支度を済ませた、という状態だ。

 心は屈していなくとも、身体は疾くの疾うにゴブリン達に屈服し、呪刻印によって魂すらも肉床となることを運命付けられているのだから、それも当然と言えば当然のことであった。

 

 

「んっ♡ 一つ、言っておくが……オレは、ふっ♡ 絶対にお前らの良いようには、されないからな。そもそも、オレは男だ……っ♡ やめとくなら今の内、だぞ?」

 

 

 自らは男であるという宣言。固辞。

 

 それはアマネの精一杯の意地であった。

 アマネとて、自らに刻まれた呪刻印とやらが絶対に良くないものであると理解しているし、それが転生者である自分にも影響を及ぼすであろうことは分かっている。

 その証拠に、身体は知らない快感で常にふわふわとしていて、ブレイズの魔法を唱えようとしてもその気持ちは口に出そうとした瞬間に萎んでいく。

 アマネは、自らの身体が致命的に手遅れになりつつあることを感覚的に把握していた。

 

 けれども、それは諦める理由にはならない。

 どうしてか、どのような仕打ちを受けても使命を果たすために立ち直るという気概が湧いてくるのだ。

 だから、身体がおかしくなっても絶対に心は折れないとアマネはゴブリンを、シャーマンを睨み付ける。

 

 

「キキキッ。聞イテイレバ、自分ハ男ダト言ウノカ? 滑稽ダナ、メス(・・)♡ 雌穴をヒクツカセテ、雄ヲ誘ウ雌ノフェロモンヲ撒キ散ラシテイルオ前ガ雄ダト? ナア、メス(・・)♡ ドウ見テモオ前ハ雄ニ組ミ敷カレタガッテイル一匹ノメス(・・)ダロウ♡」

 

「っ、そんなわけ……っ♡」

 

「ナラ、今、オ前ノ目ノ前デ、オ前ニ欲情シテイル此奴ラハドウイウコトダ?♡ 今スグ、目ノ前ノ雌ヲ自分ノ物ニシタイト先走リヲ垂ラシテイルゾ♡ オ前ノ安産型ノデカケツニ腰ヲ打チ付ケテ、子宮ヲザーメンデ満タシタイトナ♡」

 

 

 否定しようとしても、壁に追い詰められた自分を取り囲んだゴブリン達の視線は、そのいきり立った逸物は誤魔化せない。

 

 何度も何度もメスだと言われ、アマネの中で雌という言葉が巡る。

 生来、マゾの気質があったアマネは知らず知らず吐く吐息を荒くして、こちらへと向けられるオスマラを一つ一つ吟味するような目で見詰めてしまう。

 

 

「ソラ見タコトカ。オ前モチンポヲ欲シガッテイルデハナイカ♡」

 

「〜〜っ、違う!♡ 違う違う違う!♡ そんなことない!♡」

 

 

 頭を振りながら必死に否定する。

 男なのだから、ちんぽなんて欲しがっていない。自分は男だ。男なんだ。

 だから、そんな目で俺を見るな。俺を雌だと看做すな。

 俺はこんな淫らな顔でちんぽを欲しがるような人間じゃないんだ。

 

 

「……マア良イ。本性ハスグニ現レルサ」

 

「ひっ♡ 来るな、来るなよぉ♡ オレは男だから、おちんぽなんて欲しくないぃ♡」

 

 

 シャーマンが自らの服の腰蓑を肌蹴させて、他のゴブリンのものよりも気持ち大きめの剛直をぶるんっ、とさらけ出す。

 他のゴブリンと違うのは、その肉棒には少し大きめのブツブツが随所にあり、健康的でない印象を与える灰色の肌も相まって嫌悪感を強く抱かせるということか。

 

 ゴブリンシャーマンの肉竿は、技巧に優れたゴブリンナイトの細長い剣のような陰茎や、とにかく雌を屈服させることに特化したグレーターゴブリンの丸太ペニス、全てにおいて雌を服従させる為の機能美を追求したゴブリンロードの最強おちんぽとは違ってサイズこそ凡庸の域を出ない。それでも、平均一桁の人間の雄のソレよりはよほど大きいのだが。

 ならば、何が秀でているのか。

 

 それは人間の雌に与える嫌悪感、そして漏れ出る不浄の魔力である。

 

 嫌悪感を与える全身で雌を快楽に堕としつつ、その精神を強く傷付け、弱った心にペニスから漏れ出るシャーマンの魔力を通しながら、不浄で下品なゴブリン以下の孕み穴であると雌を洗脳していく。

 ナイトが処女を自らの愛剣で貫くことに誇りを持ち、グレーターが女を己の力で屈服させることで己の強さを誇示して、ロードが快楽を知らぬ生娘の全てを支配することを尊ぶ中、シャーマンは自らの陰茎で人の雌を人として終わらせることに愉悦を覚えるのだ。

 ゴブリンを率いる者の中で最もタチが悪いのはある意味ゴブリンシャーマンであると言えるだろう。

 

 

「な、なんだよそれっ♡ そんなチンカス塗れのちんぽをオレの中に突っ込むつもりなのか……っ!?♡ ……やだっ♡ やめてっ♡ 絶対だめだって♡ そんなの突っ込まれたらぁ……♡」

 

 

 自分が一番駄目な相手に処女を捧げようとしていることを直感しても、アマネは酷く弱々しい声で懇願するしかない。

 たとえ何度でも立ち直る屈強な精神を持っていようとも、それは立ち直れるというだけで、男の自意識を持っているがゆえに雄から雌として陵辱されたならば立ち直るまでの間はどうなるか分からない。

 むしろ、その分容易く手折られてしまうだろう。

 そうして幾度となく折られては、特典によって立ち直らされるのだ。それを呪いと言わずして何と言うのか。

 

 男として折られる、男のプライドをボコボコにされて、雌の悦びを身体に刻み付けられる。

 それに慣れることはない。

 けれども、一生涯ゴブリンの肉床、肉便器として生かされるということはつまりそういうこと。

 

 未だその自覚の無いアマネの姿は、ゴブリン達からすればわからせ甲斐のある極上の雌そのものであった。

 

 無論、アマネ自身は己の精神チートのことなど詳しくは知らない。

 つまり、今の彼女は男として終わらせられる瀬戸際だと認識している。故にこそ、必死に足掻き、目じりに涙を浮かべながらゴブリンから逃げようとする。

 

 自らの身体を掻き抱くようにして、迫り来るシャーマンから後退りして距離を取る。

 このまま、追い詰められた狩りの獲物のようなアマネの姿を見続けるのも、大変に雄の支配欲とおちんぽを刺激して心地好いのだが、シャーマンは三年間の生涯で見たこともない究極の孕み袋、端的に言って魔物からすれば魅力的に過ぎるメスを今すぐ己のペニスで屈服させたいと我慢の限界だった。

 

 

「抑エロ」

 

「ゲギャッ」

 

「あっ、ちょっと! 待って、これじゃあ……っ♡」

 

 

 アマネは押し倒され、両手を両側からゴブリンに押さえ付けられてしまう。ぷるんっと程よく実った乳房が揺れて、汗の匂いと女の体臭を漂わせて雄を誘惑する。

 諦め悪くギュッと閉じられた脚に手を掛けて無理やり開けば、その先にはとぷっ♡と蜜を垂らして、雌臭をいっそう強く放つ雌しべの姿が露になった。

 

 顔を赤くしていやいやと首を振るアマネ。

 そんなアマネの姿を獣欲に染まった眼で見詰めながら、自らの剛直を宛てがう。

 アマネのおまんこは、自らの初めての旦那様を迎え入れようと、亀頭にいやらしくぬちゅっ♡とキスをした。

 

 

「っ、くそっ♡ やだっ♡ やだやだやだっ♡ そんなもの押し付けるなっ♡ オレは女じゃないんだっ♡ オレは、男だから♡」

 

 

 最後の抵抗とばかりにじたばたと藻掻く。

 シャーマンは、その無意味な抵抗に終止符を打つべく、また、アマネという少女の初物おまんこを蹂躙せんと腰を突き出した。

 

 ずぶっ♡ じゅぷぷぷっ♡ ぷちっ♡

 

 

 

「────〜〜っ♡ ぁぁぁぁあっ!?♡♡」

 

 

「クゥ……ッ♡」

 

 

 交尾部屋に絶叫が響く。

 少女から大人の女へと階段を上った一匹の雌のアクメ声。

 また一人、ゴブリンの交尾部屋で雌の処女が無惨にも散らされた。

 

 自らの初めてを奪った魔物ちんぽからチンカスをこそぎ落としながら、きゅうきゅうと愛おしげにそれを包み込むアマネの肉壺。

 それは成長チートによる肉体の最適化と、何度もゴブリンの媚薬体液をぶっかけられたりケツ穴から飲まされたことで熟しつつあったアマネの女体の中でも最も雌の部分としての飲み込みが早く、破瓜の痛みなど感じる暇なくアマネに女の快感を、シャーマンに極上の搾精快感を与えるいやらしい完熟おまんこへと成り下がっていた。

 

 

「コ、コレハ想像以上ダ♡」

 

「くっそぉ♡ 絶対にっ♡ 許さにゃぃい♡」

 

 

 処女であるとか、そういうことはあんまりアマネにとって重要なことではない。

 無論、童貞よりも先に処女を奪われた挙句、ハジメテの相手がゴブリンであるということは屈辱以外の何物でもないが。

 

 それよりも、男である自分が、可愛らしい見た目をしているとはいえゴブリンのふたなりちんぽを挿入されていることが忌むべき事実。

 男であるはずの自分が、自分よりも圧倒的に大きなおちんぽで一方的に女として可愛がられているのだ。

 快感に翻弄されながらも、ふつふつと怒りが湧き上がる。

 

 だが、そんな怒りも、

 

 ぱちゅんっ♡ ぱちゅんっ♡

 

 

「おっ♡ おぉぉっ♡ なんでぇっ!?♡♡」

 

 

 ゴブリンちんぽで軽くおまんこを耕すピストンによって容易くねじ伏せられてしまう。

 その大きなお尻にぱちゅん♡ぱちゅん♡と腰を打ち付けられる度に快感を起こさせられて、アマネは雌鳴きを強制させられる。

 

 溢れ出る愛液と破瓜の血、シャーマンの先走りと恥垢が混ざった泡立った最低のエロジュースをおまんこから垂れ流しながら、アマネは快楽に震える。

 どうして自分が情けない喘ぎ声をあげながら気持ち良くさせられているのか。

 それは単に、着々と身体の開発が進んでいることと、アマネ自身がこの状況に興奮できる程度にはマゾであることが理由であった。

 

 

「あっ♡ くそっ♡ イクっ♡ ふっ、ぅっ♡ ゴブリンちんぽに、イかされるぅ♡」

 

「存分ニイケ。射精マデハマダマダ掛カルカラナ♡」

 

「くぅぅうん♡♡ ぁっ、あっ♡ ぉぅっ♡ お゛っ♡ ぁあ゛っ♡♡」

 

 

 ゴブリンシャーマンの雄々しい宣言に妙な感覚を覚えながら、アマネは絞り出したような雄をムラつかせるおほ声をあげて絶頂した。

 

 一度イってしまえば、タガが外れたようにアマネはメスイキを繰り返すしかない。

 

 ばちゅっ♡ ぱぢゅっ♡ ぱんっぱんっ♡

 

 

「あっ♡ ひぉっ♡ おっ♡ イくっ♡ 奥やめろぉっ♡ あ、それっ♡ イッぐぅぅっ!?♡♡」

 

「此処カ? Gスポットガ良イノカ?♡」

 

「くひっ♡ こつこつってぇ♡ するなぁっ♡♡ イクッ♡ またイくぅッ!♡♡」

 

 

 腰を打ち付ける浅ましい水音と本気アクメ声が小さな部屋に響く。

 牝穴を肉棒でぐちゅぐちゅ♡とほじられながら、アマネは何度も絶頂に達する。

 

 雄と雌の交尾。

 伴う快楽はその雌が淫乱な証であり、ゴブリン側からすれば陵辱と征服に対する多少の悦はあろうとも、究極的には子孫繁栄の為に懸命に子作りという神聖な行為に励んでいるだけ。

 だのに、口では嫌々と嫌がる素振りを見せながらも、自らデカケツを動かし始め快楽を貪る雌の姿は、あまりにも身の程を弁えていないように見えた。

 

 だから、仕方の無いことなのだ。

 

 

「メス、勝手ニデカケツヲ振ルナラ、モウ手加減ハイラナイナ♡」

 

「へぁっ?♡ 〜〜っ!♡ じ、自分からなんてっ♡ ひぁんっ♡ 嘘をつくなぁっ♡」

 

 

 ぱんっぱんっぱんっ♡ ぱちゅっぱちゅっぱちゅん♡

 

 アマネを詰りながら、段々と早くなる抽挿。

 愛液を掻き出しながら、おまんこを掘削していく。

 まんこの中の柔らかな肉で、おちんぽを自分勝手に扱き始める。

 

 アマネが無意識に煽ったちんぽの精算は、己の肉体でするしかないのである。

 

 

「お゛っ♡ っほぉっ♡ は、はやっ♡ ピストンっ♡ はやぃぃっ♡♡ おっへぇっ♡♡」

 

「ホラッ、舌ヲ吸ワセロ♡」

 

「んぷっ!?♡ じゅぞっ♡ ちゅるるっ♡」

 

 

 堪らず喘ぎ声と共に放り出された舌を絡めとる。頭の後ろに手を回して逃さないように固定しながら、そのベロを吸い取り、涎を何度も何度も交換する。

 

 シャーマンの耐え難い口臭がアマネの鼻腔すら犯し、アマネの神経を擦り減らしていく。

 擦り減らされた部分には、女の快感と、ゴブリンの苗床であるという意識を植え付けて歪にゆがめながら形を整えていく作業だ。

 

 

「んおぉぉお゛っ♡ イくっ♡ イクイクイクっ♡ イ、くぅぅうっっ!♡♡」

 

「クォッ!?♡ スゴイ締メ付ケダ……っ♡」

 

 

 段々と快楽を受け入れるだけの雌から、雄に奉仕する有能な雌としての自覚を持ち始めたアマネのおまんこは、シャーマンのペニスをただ締め付けるだけでなく包み込むように、癒すように、それでいて強く抱擁して射精に導こうとする。

 これにはシャーマンも堪らず苦悶の呻きを漏らす。

 

 

「オウッ♡ 勝手ニ、搾ロウトスルナッ♡」

 

「あひぃっんっ!?♡♡ そ、そんなことぉ♡ してなィィっ♡」

 

 

 否定しようとしても、漏れ出るのは蕩けた嬌声。

 顔もどろどろにふやけて、先刻までのキリッとしたクールさなど微塵も存在しない。

 あるのは、女神から使命を与えられて転生したTS娘の姿ではなく、快楽を享受し始めた一匹の雌の姿。

 

 

「ッ、オッ♡ ソ、ソロソロ射精()スゾッ!♡」

 

「あっ♡ だめっ♡ それだけは♡ ひぃんっ!?♡ ほ、ほんとに駄目だって♡♡」

 

 

 遅漏な方であるシャーマンとて、常に肉体チートで進化し続けるアマネの雌肉加工速度の前では為す術もない。

 口許から涎を垂らしながら、ばちゅっばちゅっ♡と腰振りに気合を入れる。

 

 射精されたなら、今のアマネは十中八九、一度で受精することだろう。

 男なのに、中に出されて孕ませられる。それがどれだけ悍ましいことか。

 アマネは、シャーマンの薄い乳房が載った胸元をぽかぽかと叩きながら、甘えた声で中出しを拒絶する(強請る)

 

 当然、それが受け入れられるはずなどなく。

 

 

「クオ゛ッ、出ルッ……♡ 出スゾォッ♡ ッ、オ゛ォ!!♡」

 

 

 どびゅっ♡ ぶりゅりゅっ♡ びゅるるるるっ♡♡ ぶびゅっ♡ ぼびゅるるっ♡♡

 

 腰を押し付け、亀頭で子宮口をがっちりと塞ぎながら射精を始めるシャーマン。

 その顔は、極上の雌肉による最後の一滴まで搾り取るような搾精の動きでとろける。

 

 

「んぉ゛♡ あつっ♡ あついっ♡ お腹の中、ゴブリンザーメンで満たされてぇ♡ 〜〜っ♡ イッ、くぅぅぅうっ!?♡♡ ふぉっ♡ ぉぉおっ♡」

 

 

 ぶしゅっ♡ ぷしゃっ♡

 

 媚薬ザーメンを子宮の一番奥に注がれながら、アマネは深い深い絶頂を味わう。潮吹きアクメで悦びを露わにする。

 

 ごきゅっごきゅっ♡と喉を鳴らすようにザーメンを飲み込む貪欲な子宮は、当然ながら精子で満たされて、既に何個も強制的に排卵させられていた卵達は、すぐさま凶悪なゴブリンザーメンに食い荒らされて異種交配を行わさせられる。

 

 ゴブリンの種の受精によって光る魔法の烙印を押された尻肉をぶるぶると震わせながら快感に浸るアマネは、それはそれは無様なメスイキ顔を晒しすことになった。

 

 ずるるるっ♡ ちゅぽんっ♡ ……ちょろろろっ♡

 

 

「ぉへっ♡ ぉぉぉ♡♡」

 

「フゥッ♡ ……想像以上ノマンコダ。コレハ、良イ子供ヲ産ムダロウ」

 

 

 ペニスを引き抜かれただけで絶頂して小便をチビり、アヘ顔絶頂から抜け出せないアマネの腹を軽く踏みつけながら、シャーマンは今にも飛び掛りそうな程興奮し目を血走らせた家族に向けて宣言する。

 

 

「サア、妹達ヨ♡ コノ雌ヲ使ッテ、家族ヲ増ヤスノダ!♡」

 

「「ギギャギャギャッ♡」」

 

「ぁっ♡」

 

 

 おちんぽを硬く勃起させたゴブリン達が、我先にとアマネへ襲い掛かる。

 

 これから訪れる絶頂妊娠地獄を悟ったアマネの期待の吐息は、群がるゴブリン達の喧騒によって掻き消され、幸いなことに誰の耳にも、本人の耳にすら届くことは無かった。

 

 

 □

 

 

「……んぉっ♡ ひゅーっ♡ ひゅーっ♡ ほぉっ♡」

 

 

 過呼吸気味に息を漏らしながら、アマネは全身を震わせて止まらない絶頂を甘受する。

 

 やっと、三桁に迫るゴブリン達が一通り射精を終えたのだ。

 アマネは、なんとか男としての自意識を保てていることに安堵しながら、何度も虐められ、孕まされた子宮の感覚を思い出してマゾイキする。

 

 部屋は、数時間の交尾でゴブリンの汗とザーメンはそのままに、アマネの甘い体臭とまんこ汁の臭いで上書きされていた。

 もうここは、完全にアマネとゴブリン専用のヤリ部屋と化している。

 

 ゴブリン達も、この極上の雌肉の味を知ってしまえば、それこそ女神クラスのまんこでなければ満足はできないだろう。

 

 つまり、

 

 

「ゲギャギャッ♡」

 

「へ?♡ あ、まだするのか……?♡」

 

 

 また別のゴブリンがアマネの身体にのしかかり、おまんこにペニスを宛てがう。

 まだまだ一度の射精では全く満足していないゴブリン達が二回戦目に突入するのは極々自然なこと。むしろ、二、三日はぶっ続けで交尾しなければ興奮も治まらないだろう。

 

 

「オマンコ、オマンコ♡ アマネノオマンコ♡」

 

「ぁ、ぁぁあ♡」

 

 

 ちょろろろっ♡

 

 アマネは、男としての絶望感と女としての多幸感に打ちひしがれながら、嬉ションした。

 

 

 




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