佐藤和真です。死んだと思ったらデスゲームの世界なんですけどぉ!? (モノアイの駄戦士)
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SAO編 ~任務(ミッション):この素晴らしきデスゲームを終わらせよ!~
転生……なのだろうか?


初めましての方は初めまして、GF少尉です。





佐藤和真、高校生17歳。

とある出来事でニートと化した俺は、ある日帰り道の最中、鉈を持った女から逃げてたら車に轢かれて死にました。

いやいや、そもそも何で鉈を持った同い年か下の女子に殺される目になったんだよ!?

意味がわからん!?

ともかく、死んだ俺は痛みを感じず轢かれたと認識して目をつぶった次の瞬間…………

 

「私の名前は茅場晶彦――」

 

「は?」

 

なんか別世界に来たんですけど……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの赤いフード被ったGM(ゲームマスター)の話を聞いたあと、俺は呟く。

 

「意味がわからねぇ」

 

だって知らねぇもん!?

死んだと思ったらデスゲームの世界だよ!?

頭の整理が追い付かねぇ!

そもそも、ここって何処だよ……

 

 

 

十分後。

軽く変に疑われないくらいに情報を収集してきた。

ニートとはいえ、元々普通に生活してた人間だったから特に対人スキルが低いとか、コミュニケーションが下手という訳ではない。

ヘタレとか呼ばれるときがあったが、違うわ!

 

「にしても、剣だけの世界かぁ」

 

始まりの街の道端に座っている俺は、これからどうするか、情報を整理しながら考える。

まず、この世界はソードアート・オンライン、略してSAOという、VRMMOゲームでしかも俺の世界にはなかったフルダイブ型だ。

俺の世界はまだVRゴーグルだけだったし、この世界が2022年だということで俺のいた時代、2015年の4月9日の約7、8年後の世界のようだ。

とはいえ、多分俺の世界とこの世界はだいぶ違う。

俺の世界にある【ペックマン】とか【スーパーガエリオブラザーズ】とかの人気作、大作がこの世界にはない。

似たような、いや多分ゲーム設定は同じだと思われるが類似に【パックマン】とか【スーパーマリオブラザーズ】、【ゼルダの伝説】、【ドラゴンクエスト】とかがある。

【モンスターハンター】は異様に同じだったが、いわゆるパラレルワールドみたいなものなんだろう。

アニメやノベル等だと【ダイの大冒険】、【ドラゴンボール】、【ありふれた職業で世界最強】、【トリコ】、【ガンボーイ】、【盾の勇者の成り上がり】とかがあちらの世界にあってそのうち【ガンボーイ】以外はこちらにあった。

ガンボーイの類似に【ガンダム】があるが、こちらはシリーズ化なんかしないし、かなり昔。

ガンダムシリーズは俺の世界にしかないようだ。

なんか複雑になって整理がつかなくなったので、カルチャー面はここで終わりにするとして………

 

「………最上階、ねぇ」

 

このゲーム世界を作った張本人が言うには、この世界は元々ログアウトできないように作られ、死んだらホントに死ぬ。

顔は現実世界での顔で、ここから出るには最上階を攻略してクリアしなければならない。

普通なら攻略するのを優先するだろう。

だがしかし…………俺は死んだはずなんで、この世界がクリアされられたら本当に死ぬのではないかと思う。

 

「クソッ……」

 

悪態をついても何も変わらないことは解っているが、それでもこの理不尽さはいい加減にしてほしい。

またあの時のように裏切られたくない(・・・・・・・・)

にしても、神様転生じゃないから全くの予備知識なしでこの世界を生きることになる。

最初からハードモードだなぁおい!?

ともかく、ゲーム内でのマナーは基本変わらないから安心だが死んだらおしまいなこの世界で、どうやって生き残るか……いや、クリアするかだな。

 

「その為には……情報と金だぁ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よく見てりゃ勝てるなぁ」

 

俺はきっとベータテストでは雑魚になってただろう猪のモンスターを攻撃して倒した。

この世界では金はコルと呼ばれ、プレイヤー機能にはなんと結婚とかもあるらしい。

まあ、俺が使う事なんてないんだろうが。(T-T)

なんというかコイツ、モンハンのファンゴみたいな奴だなぁ。

今のレベルはあの時から上がり、今ではLv18だ。

始まりの町を出て次の地点に向かって、とある家から俺より年下な感じの少年が先程入ったときの剣とは違うものを腰につけてたので、入ってみたら案の定クエストだった。

そしてこのアニールブレード、優秀すぎる。

どこまで使えるかは解らないが、しばらくは丁寧に使ってれば次か三階層位までは使えそうだ。

ちなみになんでLv18なのかというと、クエストに出てくるモンスターが大量に発生したのだ。

そのモンスターはクエストクリアに必要なアイテムを持ってるから倒すのだが、隠密は効かない。

だから、投擲とか頑張って倒しました。

なんか剣技とかないのか?

まあ、切り刻む度にクリティカルが入るから楽に経験値が稼げたんだが。

……運だけは良いのは変わらないのはうれしい誤算だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「格安だけど……ベッドしかねぇな」

 

俺は村での格安宿に泊まったのだが、これがとんでもないほど狭い。

まあ、ベータテスターの人から聞いた話だとそういうのが多かったらしく、普通なのとか良質な宿は高価格が多く、しかも人が集まりやすい。

たから、下調べは必要なのだ。

格安で寝れるならと宿を借りたが、なんともこれが。

なんせ、部屋の数は多くあるものの扉のすぐそこにベッド。

立てる隙間なんて50センチくらいしかない。

ベッド自体も普通のシングルベッドより小さめだし………嫌がらせですかね?

まあ、安心して寝れるならと良いけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、寝起きでボケッとしてたため、膝をドアにぶつけてすげぇ違和感を感じた。

痛みの処理はされてるらしいが、なんというか………気持ち悪いというかなんというか。

 

 

 




感想・評価よろしくです!

………来るといいなぁ



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この素晴らしきボスに悲劇を!

第一階層のボスが悲劇に見舞われます。(早速このすば時空)


後、プレイヤー(モブ)が悲惨な目に遭います。
どうぞ、お楽しみください!(笑)





あれから何ヵ月か。

いや、それほどはかかってないだろうが、俺はとある集会に来ている。

それは第一階層のボス攻略。

レベル上げを頑張ってLv22まで上げたが、多分異常なんじゃないかと思う。

だって、単独(ソロ)で22とかチートでもやったのではないかと疑われるだろ?

だがしかし、残念ながら事実。

というか、クリティカル出る割に集団mobとの遭遇率が高いんだよ。

まあ、ハイリスクハイリターン……に近いはず。

にしても、あのディアベルって奴、スゴいな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………正直に言おう。

本当はダラダラしてたい。

美味い飯食って宿でサボってたい!ゲームしたい!

……が、ここは既にゲーム世界だしダラダラと言ってもそれだけだとコルはドンドン減るからモンスターmobを狩りまくった。

行く先々に集団で居やがったが、まあクリティカルがほとんどで倒せるし、たまに良いアイテムが手に入るからとても良い。

実際、俺の防具や武器はステータスをプレイヤー達に見せればとても羨ましがるだろう。

 

 

 

 

 

Kazuma Lv22

武器:アニールブレード+8

頭:盗っ人のターバン(ドロップ)

胴体:冒険者の軽装(ドロップ)

脚:冒険者のズボン(ドロップ)

アクセサリー:速度強化のペンダント(ドロップ)

 

【スキル】

・窃盗  ・隠蔽  ・投剣

 

 

 

 

こんな感じ。

どれもかなり性能が良く、冒険者の軽装なんか状態異常を低確率で防ぐ。

俺の豪運なら全て弾くだろう。多分。

ちなみになんで片手直剣がないのかというと、技後硬直でダメージを食らうのもバカバカしいので(そもそもクリティカルが俺の場合沢山出るし)スキルスロットが増えるまでは封印である。

それに、窃盗が有能すぎる。

運次第だが何かしらを盗むこのスキルは、俺との相性がめっちゃ良い。

それに、元々剣の振り方なんて素人なのだ。

どうせなら自我流ながらでも、ソードスキルに頼らない戦いをしてみたいとも思った。

だって、かっこいいだろ?そういうの。

中二心がくすぐられるんだ!

 

「その前に皆に謝らなきゃアカンことがあるやろ!」

 

おっと、自分の世界から一旦戻るか。

話半分に聞いてたが、俺あぶれてんな。

だがまあ、すぐに同じくあぶれてそうな二人組を発見。

キバオウとかいう関西弁を使うオッサンの話を聞きながらそこへ移動する。

 

「すまん、あぶれてたから俺もパーティ登録頼む」

 

「え?あ、ああそうか。わかった」

 

フードで顔がよく見えない絶対に中身は美少女な女子、アスナに一見パット見女にも見えなくもない黒髪のキリト。

これが、この世界での初めての友人との出会いだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あのオッサンの内容に関しては、結局のところただの我儘であって見苦しく感じた。

とはいえ、ああいう奴ほど関わるとメンドイ奴だから他人任せにして俺は会議の終わり次第さっさと宿に帰った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして第一階層ボス攻略の日。

俺、キリト、アスナはボスの取り巻きを倒すことでメインアタッカー達をサポートする役になった。

ちなみに、キリトにレベルが22であることに驚き、その秘訣を教えてくれと頼まれたりしたが、俺の場合は運要素なので諦めてもらった。

 

「Lv22……カズマさん、他のゲームでもこんな感じでしたか?」

 

「うーん、運が絡むしリバウンドが怖いからなぁ……まあ、命がかかるこのゲームでは良いのかもしれないけど」

 

「は、ははは…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ディアベルの号令と共にプレイヤー達が駆ける。

俺はクリティカルヒットを叩き出しながら、ボスの配下を倒す。

キリトとアスナも既に倒したようだ。

ソードスキルを使わないことに二人は疑問に思ったようだが、あいにく有用なスキルがある。

ソードスキルは余裕のあるときに育てたが基本はなしで行く。

クリティカルが何度も出るのに、ソードスキルでオーバーキルなんてメンドイしな。

技後硬直も避けたい。(二度目)

ちなみに配下の奴のを《窃盗(スティール)》したら、ドロップ品が出た。

 

《冒険者のイヤリング》

 

おいおい、冒険者シリーズ揃っちまったじゃねぇか。

と、ここでボスの動きに変化が。

再出現したmobをすぐに倒した直後の事である。

コボルドロードが野太刀を使ったのだ。

ディアベルが、舞った。

二段階目の攻撃がもろに入る。

 

「ディアベルッッ!?……クソがぁ!」

 

俺はコボルドロードに近付く。

 

スティィィィールッ(窃盗)!!」

 

相手の攻撃を避けながら、コボルドロードに触れる。

そう、窃盗スキルは触れなければ効果はない。

だから、他のプレイヤーにはあまり使われないがレアドロップ等が出やすくなるこのスキルは重宝する。

そして、奪い取ったのは………

 

《ロードの野太刀》

 

人間サイズに縮小されたコボルドロードの野太刀。

っていうか、アニールブレードの性能超えやがってる!?

一方でコボルドロードは突然武器が手からなくなったことに混乱し、動けずにいた。

妙に人間臭いこのゲーム。

マジで何をしたいのだろうか、茅場晶彦という人間は。

 

「い、一斉攻撃やぁぁぁー!!」

 

『う、うおぉぉぉーー!!(?)』

 

幾人か戸惑いながらも、コボルドロードに総攻撃。

キリト達も加勢して(もう配下はしばらく出ないし、ロードの体力も一本半分だし)あっという間に削りきられた。

 

哀れ、コボルドロード。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのあとに起こった出来事。

それは、LA(ラストアタック)を取った元ベータテスターキリトへの非難だった。

勿論、キバオウが発端。

……さすがに呆れる。

良い歳したおっさんやらお兄さんやら、皆がキリトを敵視し始める。

……今は仲間だから良いよな。

 

「おいおい、誰が殺したってぇ?殺したのは自分自身だろ」

 

『あ゛あっ!?』

 

一斉にその声を浴びせられたので、肩がビクンと思わず上がってしまったが自分をリラックスさせる。

 

「そもそも最初からベータテスターに対して偏見がありすぎなんだよ、良い歳したオッサン?」

 

「な……舐めとるんかおまん!?」

 

「はぁ……やれやれ、そんなんじゃディアベルに申し訳が立たないな………」

 

俺は今考えられるベータテスターの利点を教える。

確かにそんなベータテスターはいたかも知れないが………先日、あのワイルドなスキンヘッドさんが言っていたように協力してくれているベータテスターも命を懸けているのだ。

そんな奴等を侮辱したり差別したりするのは、見苦しい言い訳だと言い放った。

…俺らしくもねぇな。

 

「っ!な、ならおまんのそのスキルはなんや!?ボスの武器を奪うなんか………それ使っとれば……!」

 

「んなこと言われてもなぁ……自分達のスキル構成とかは基本秘密だし、雑魚を相手にしろって言ったのリーダーのディアベルだろぉ?」

 

「ぐっ………」

 

キリトには奢ることを約束させて先に行ってもらった。

数十分に及ぶ論争の後、泣いたのはキバオウ達だった。

 

『あ、悪魔だ……』

 

「悪魔ちゃうわぁーい!!」

 

大の大人が子供に言いくるめられて泣く………笑えるなぁ(笑)

いや、でも見るのは嫌だな。

それにキバオウの部下らしきプレイヤーが、逆ギレしてペナルティを考えずに斬りかかってきた。

がしかし、俺のスティールが炸裂。

奪われたのはアニールブレード+7。

 

「よし、売ろう」( ^ω^ )

 

「や、やめてくれぇぇーー!?」ヾ(;゚;Д;゚;)ノ゙

 

『本当の悪魔だ………』(;゜゜(゜゜;)

 

「だからやめいっ!?」

 

周囲からドン引きされた。

尚、アスナとキリトにもこの話が伝わり、奢ってもらうときドン引きされた。

 

 

 

 

 

 

 

この日から【クズマ】、【悪魔のカズマさん】、【カスマ】、【ゲスマ】と呼ばれるようになった。

 

 

 

 

 

 

「不名誉すぎるわっ!?」(泣)

 

 




もしかしたら記憶違いで無かったものがあったりするかも。

ちなみにカズマの装備品は原作で着てるのと同じです。

ご指摘あらばよろしくお願いします。



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あれから一年一ヶ月の月日が経ったぜ……

あの娘に代わる娘が、カズマとパーティを組みます。

え?早すぎるって?
……カズマ一人だと絡み合いが………




第一階層攻略から一年一ヶ月。

この間にいろーんな事が起きた。

キリトとアスナのコンビ解消だったり、キリトが突然連絡を絶ったりとかで、大変だった。

いや言うほど大変ではなかったか?

まあ、キバオウたちのグループに付け狙われるようになってよくデュエルを挑戦されるようになった。

勿論、スティールで武器やら防具やらを奪いまくったが。

良いものなら使い、別になくても良いものは性能が高いなら高く売っ払って収入を得た。

さすがにここまでくると対策されるが、あまり使わないスキルだからか、窃盗のスキルのレベルは高くない。

そもそも、窃盗スキルはほとんど運要素の塊であり、俺みたいな豪運を持ってなければほとんどが失敗(ファンブル)する。

そんなもんだから、奪われたとしてもそこらの雑魚mobのアイテムだったり使いきってないポーションが取られたりと、大きな痛手はない。

なので、彼らは毎度毎度俺に金をくれるので大変ありがたい存在であるww

まあ、一応キリトはまだ生きててアスナが会ったと言っていたので安心したが。

とはいえ、キリトはあの出来事を…………俺も付き合えば良かったかな……いや、今更後悔したって意味がないのだからなぁ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

てな訳で今日も攻略を進めるために頑張るか!

しかし、酒場で何やら騒がしい。

 

「シリカはこっちが先に誘ったんだぞ!」

 

「いいや!こちらだ!」

 

どうやらパーティへの勧誘でトラブルのようだ。

野次馬の群れを押し退けて騒ぎの元を見る。

 

「…まだ中学生じゃねぇか」

 

勿論、本当は大人だったり高校生だったりするかもしれないが見た目はほぼ中学生か高校入る手前くらいの歳だ。

そして、彼女が取り合いになる理由もわかった。

彼女の隣にいるドラゴン型のmob。

それが指すことは【ビーストテイマー】であること。

超低確率ながら、モンスターが仲間になることがあるという。

俺でさえも引いたことがないため、ビーストテイマーはかなり重宝される………訳ではない。

強ければ別だが、弱ければただの外聞を良くするだけの駒に過ぎず、彼女は戸惑っているが少し慣れた感じもするのでこれは何度もあったのだろう。

そして……無自覚に傲慢さもちょっぴり出てるな。

そんな臭いがする。

若さ故の過ちって奴だろう。

ま、とはいえあんな年端のいかない少女が大人、もしくは高校生とか(パッと見)の争いに巻き込まれる所を見ているのも気分はよくないから、助けることにする。

前世とはいえ、女の子話すことなんてあの時からほとんどなかったから上手くいくかな……

 

「お、シリカー!大丈夫かぁ?」

 

「え?」

 

「ピュ?」

 

「ああん!?」

 

うわ、一人顔だけで人を殺せそうだよ。

 

「悪いけど俺が先約だから。だろ?」

 

俺は目線で伝える。

それをちゃんと受け止めたのか、彼女もコクンと首を縦に振る。

 

「なっ……!?」

 

「……そうか。ならシリカ君、また今度よければ頼むよ」

 

おお、渋そうな人が諦めてくれた。

後は人を殺してそうな顔でDQNそうなこの男だが……

 

「……ケッ」

 

何処かへとパーティと歩いていった。

 

「あ、あの、ありがとうございます!」

 

と、少女は言う。

 

「あんなのに一々関わってたらいつか面倒な事になるから、早めに強くなってどこかのギルドなりパーティなり入った方が良いぞ。んじゃ」

 

そんな彼女に俺はそう忠告して去ろうとするが。

 

「え?わ、私と組まないんですか!?」

 

「別に。女の子が困ってるから助けただけ。それともなんだ?自分は可愛いしビーストテイマーだから、使ってくれってか?」

 

「な!?何をっ!?」

 

「なあ、シリカ。そのドラゴンみたいなのは何て言うんだ?」

 

「……ピナ」

 

おや、ムスっとした顔で答える。

にしても意外といけたな。

 

「ピナか………ピナが死んでから気づいても後悔するだけだぞ?自分が特別な存在だって思ってるなら」

 

「は?」

 

怖い顔をするシリカ。

しかし、あの時の俺みたいな事になってほしくない。

だから忠告する。

 

「あんまり自己評価上げすぎんなって話だ。じゃ、俺はここで失礼するね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの後、俺は納品系のクエストや討伐系のクエストで金を稼いだり、攻略を進めたりした。

しかし帰り道にまた彼女と出会うことになるとは思わなかった。

 

「だ、誰が助けてぇー!」

 

「!?」

 

俺は愛刀《ちゅんちゅん丸+8》を抜刀し、駆ける。

名前に関しては俺としても極めて不服なのだが、これを奪ったキバオウが嫌がらせにこんな感じの武器を作ってもらって窃盗されても構わないようにしているのだ。

とはいえこの武器、とても高品質でしかも特殊付与もされていた。

 

 

【ちゅんちゅん丸+8】

《クリティカル確率上昇(中)》、《スタンLv3》

 

 

これを取られたときのキバオウの顔と言ったら(笑)

とはいえ、名前に関しては何故こんなものになったのか不思議でたまらない。

カーディナルシステムはポンコツにでもなったのだろうか?

 

 

 

 

 

 

それはさておき、悲鳴の声の先へ向かうとあの時のDQN男と複数のフードを被った男達がシリカに剣を向けていた。

 

「っ!ラフィン・コフィン!?」

 

DQN男の背中にある紋章を見て、驚いた。

まさか、ラフィン・コフィンだとは。

とんでもないのとはちあってしまったが………やるしかないよな。

 

「《ヴォーパルストライク》!!」

 

スキル枠が増えたから、幾つかいれられるようになったのでソードスキル系も入れて育てていた。

後、なんかいつの間にかあったあのスキル……も。

 

「おいおい、近くには誰もいないんじゃなかったのかよ?」

 

「っ!すみません!」

 

俺は真ん中の男を狙ったのだが……ヴォーパルストライクは避けられてDQN男に当たっていた。

心臓をある部分をしっかりと刺して。

運が良いのか、俺がオレンジになることはなかった。

何故なら、DQN男はオレンジになっていたのだから。

 

「う、そだろ??」

 

男のHPはあっという間に削りきられ、爆散エフェクトと共にその人生に幕を閉じた。

 

「………やべぇ、勝てるかな」

 

俺は久々の死の影に脅かされることになった。

アイツら、名持ちのレッドプレイヤーだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




お気に入り30人……ありがとうございます!
驚きましたよ……一気に30とか…

そして応援ありがとうございます!!
褒められると弱い自分に何とも言えない感情を抱きながら、書き上げちゃったよ……うん、何言ってるんだろ。

ちなみに自分はカズマさん、大好きです(勿論Likeの意味で)



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ザザとジョニー、散る!

お待たせしました!

てな訳ではい、あの二人が散ります。
でもキリト君が刺される運命は変わらない。(真顔)

え?何故あの二人が散るのかって?
カズマさんの豪運リバウンドでカズマさんは彼らと相対して結果的に彼らが死ぬんですよw(嫌な顔)

……それにザザとかジョニーがいつからいるのとかよくわからんし、ぶっちゃけストーリーに深く関わるのは死銃事件しかないし。
消えても問題ないね♪って話です。
まあ、デス・ガンは出ますけど。




ラフィン・コフィン。

日本訳にすれば【笑う棺桶】。

PK上等の前世の俺よりも屑な集団。

 

「ヤベーなオイ」

 

最近有名になってきているPK集団。

頭のネジが飛んでるとのことで有名だが……仲間を盾にする時点で完全にイカれてんな。

 

「ほぉ?クズマって奴か?」

 

「クズマちゃうわ!?」

 

真ん中の奴が俺に心当たりがあるらしいが………誰だよ、そんな渾名付けたやつ!

 

「え……あの残虐非道で子供も女も男も泣かせるあのカスマさん!?」

 

シリカがドン引いて、後ろへとジリジリ下がる。

 

「………ちょっと待て。お前ら俺に関して、そんな情報しかねぇのか?」

 

両者共に首を縦に振る。

 

「……ざけんなぁぁーーっ!!」

 

俺の愚痴が炸裂する。

 

「何だよ!?俺が何かしたってのか!?ああ!俺はヒキニートだよ!でもねぇ!?俺は別にこの世界から出たいだけなんだけれども!?出たらまた快適なニート生活したいだけなんだけど!?それを目指しちゃ悪いのかよええっ!?」

 

と、この後もしばらく愚痴が続き最終的には………

 

『うわぁ……』

 

全員が引いていた。

 

「うわぁ…って何だよ!?」

 

しかし、茶番もここまでだった。

 

「うおっ!?」

 

突然、真ん中の奴………PoHが剣を振り下ろしてきた。

その剣筋はあと少し遅かったら確実に首をちょん切っていた。

 

「………確かPoHだっけな?ラフコフのボスは」

 

と言うと後ろの二人が動揺する。

 

「ちっ、誰かがスパイしてたのか?」

 

「不用心なアンタらの部下のせいだと俺は思うけどねっ!」

 

さらに剣戟が来るが、避ける。

すると、PoHは二人に命令する。

 

「ザザ、ジョニー。相手を頼む。俺は裏切り者を探してくる」

 

「了解だ」

 

「へへへ……」

 

…………ラフコフの部下も悲惨だな。

別にスパイはいないのだが。

むしろ、ラフコフの人達が脳筋なだけなんですが。

 

「シリカ、町まで逃げれるか?」

 

「えっ?」

 

「ピ?」

 

俺はシリカに問う。

 

「だから町まで逃げ切れるかって聞いてんだ!」

 

「え、あ、えっと……はい!」

 

「じゃあ、さっさと逃げろ!コイツらは何とかする!」

 

考えろ!考えろ!考えろ!考えろ!考えろ!考えろ!考えろ!考えろ!考えろ!考えろ!考えろ!考えろ!考えろ!考えろ!考えろ!考えろ!

レベリングはしっかりやっているとはいえ、PKするときはmobとは全く違う戦いになる。

あっちはゴリ押しでも、勝てないわけではないのだがプレイヤー相手だとゴリ押しでは勝てないときもある。

むしろ、それが多いのではないだろうか?

俺のキャラステータスはパワー重視の回避型。

一撃離脱戦法を中心とする戦い方だ。

リアルラックが高いからこそ、俺はこのステ振りをしたのだが対人になると経験がないから厳しい。

まあ何にせよ、攻撃が当たれば一撃必殺だし、相手の攻撃は某赤い彗星の名台詞「当たらなければどうということはない!」だ。

 

「ヒハァッ!……は?」

 

しかし!俺のリアルラックはそんな事も考えない!

気色悪い笑いをしながら、ザザがこちらに剣を………という所でザザが唐突にこけた。

そして、ザザの頭はクリティカルヒットで俺の構えてたちゅんちゅん丸に突き刺さった。

哀れ、ザザは信じられないという顔でゲーム世界から退場した。

きっと、現実世界でも退場したのだろう。

 

「ざ、ザザァァーー!?」

 

ジョニーはあっけにとられた。

当の俺もビックリちょんまげ(死語)だぞ。

 

「クソォ!貴様ぁぁー!!」

 

何だかこんな事になってしまったので、どうも相手が死んだという事に実感が湧かない。

まあ、今そんな場合じゃないけどね!!?

 

「うおっと!?」

 

相手の剣が出鱈目に振り回されるが、全て外れ。

俺は上手く剣戟をすり抜けて、スティールしてみた。

その際、幾つか当たったが無視だ。

 

「スティールッ!」

 

「何!?」

 

ジョニーの体に触れ、手に入れたのは……

 

「チッ、死蔵物のアニールブレイドかよ」

 

「なっ!?」

 

アニールブレイド+5なので、そこそこ頑張って強化したようだが…………まあ、こんな奴がご主人だったのが運の尽きって奴か。

 

「エギルに売っておこう」

 

「この野郎!」

 

ソードスキルを使ってきたジョニーだが、俺は普通に回避する。

技後硬直に俺はスラントを使ってジョニーをぶった切る。

初期の初期技だから、威力は高くないが連撃性に優れる。

すぐさま、俺はレイジ・スパイクを当てた。

 

「ぎゃぁっ!?」

 

クリティカル。

さらに一撃。

これまたクリティカル。

 

「ど、どうしてこんなにクリティカルが出るんだよ!?」

 

ジョニーはこんなにも一方的にやられるとは思わず、疑問を口にする。

それに対して俺は言う。

 

「あ、俺ってじゃんけん負けたことないからさ。残念でした★」

 

「フジャケルナァァーー!?」

 

俺はスラントをもう一発食らわせて、ジョニーも倒した。

無傷とは言わないものの、八割は残してあるから上々だろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さてと。シリカ、大丈夫か?」

 

結局逃げそびていたシリカに顔を向けると、シリカはどこか俺を怖がっている様子である。

まあ、人を殺したんだからな………忌避されてもおかしくないか。

 

「…………大丈夫みたいだな。んじゃ、またな」

 

俺は立ち去ろうとした。

が、しかしシリカが止めてきた。

 

「……何だよ」

 

「………あの、その、助けてありがとうございます………」

 

「ま、まあ当たり前だろ?」(焦)

 

おいおい、そんな可愛い顔で近寄られると恥ずかしいぜ。

いや、ロリコンじゃない!俺はロリコンじゃない!

 

「…その、人を殺した…んですよね?」

 

シリカは、確かめるように聞いてくる。

 

「まあ、そうだな。でも後悔はしない。放っておいたらさらに人を殺してたし、もしかしたらいつかアイツに殺されてしまうと考えると……な」

 

「……!」

 

「ま、とりあえず町まで送るよ。ここまで来て放っておくわけにもいかないしな」

 

こうして俺は町に戻ったのだが………次の日にはシリカとの関係を誤解されて、ロリマと新しい渾名を手に入れたのだった………

 

「ってよくねぇわ!?」

 

しかし、実際どういうわけかシリカはパーティメンバーになってしまったし(強制)。

ただこのことを知ったのはエギルの店に、アニールブレイド+5を売りに行ったとき。

 

「…………カズマ、お前ロリコンだったのか?」

 

「は?」(真顔)

 

そして、噂が人々に回るのは早いものでアスナとキリトの耳にも入っていたらしい。

二人がほとんど同時に俺の元にやって来た。

 

「「ロリコンって本当(か)?」」

 

二人同時に聞かれて、その圧に俺は怯えた。

もうこえぇよ!?

ロリコンって、あの赤い彗星じゃねぇしさぁ!?

 

「もうお前ら夫婦だろ!?」

 

と、思わずで叫んだらアスナの顔が真っ赤になり、キリトも若干赤らめた。

オイ、ちょっと話を聞かせてもらおうか?

が、すぐさま警告の表示が出ない程度のパンチを俺は顔面にくらった。

勿論、犯人はアスナです。

まあ、あからさまにニヤッとした顔だったからな。

今度は上手く隠さなければ。

 

 




バーが赤になってて、しかもお気に入り七十件突破だと……!?

あえて言おう!大感謝と!!(当たり前)

ちなみにカズマさん、殺人してますがぶっちゃけ元々クズマとか言われてるし、魔王倒すときには普通に喋ってるけど殺してるし、倒すべき相手と定めた相手には殺人の忌避はないと推察して、あっさりと殺してます。

キリトとはえらい違いですね(笑)



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なんかいつの間にかあった

カズマに新しいスキルが増えます。

クズマっぷりに磨きが……!

それとお待たせしました!



……………あれぇ?

おかしいな。

幸運者(ラッキーマン)》に、《大盗賊》?

そんなもん、昨日までなかったぞ……?

しかしあるし、どうやら《窃盗(スティール)》よりも有用そうだ…?

 

以下、説明。

 

幸運者(ラッキーマン)

激レアアイテム、武器、防具の獲得数とスキル《窃盗》の成功数、戦闘でのクリティカル数等の確率要素で他のプレイヤーより圧倒的に多いものに授けられる。

効果としては、確率要素の増加(以下の効果を除く)、5%の確率でHP1で一度耐える、40%の確率で全ての状態異常の無効化、20%の確率で状態異常の早期解除とソードスキルの技後硬直がなくなる。

 

 

《大盗賊》

スキル《窃盗》の成功数を一定数超え、誰よりも成功した者に与えられる。

効果として《窃盗》の使用時、一定範囲(半径1m30cm)内に対象者を見ていればランダムで剥奪する。

 

 

 

 

 

 

 

有用すぎるが………これってあれか?

巷で有名なあのぶっ壊れスキルみたいな奴………うん、黙って入れておこ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、今のところシリカとは普通にパーティメンバーとして仲良くやっている。

少し前に、諸事情で一時的にパーティ解散したのだがその隙を狙われたのか、PK集団に狙われていたらしい。

不甲斐ない、という気持ちとちょうど居合わせていたキリトに感謝した。

シリカにも、守れずにすまないと謝ったがシリカも謝ってきて逆に心配かけてすみませんと、言われた。

で、なんやかんやで今はシリカのレベル上げをしている。

まあ、どうもmobは狙ってきているようで狙ってやらなくても、もうかなりシリカもレベルが上がっている。

既に俺はLv88まで上がってしまい、安全マージンを取りすぎている。

まあどちらにせよ、当たったらダメージを食らうのだから取った方が断然良いのだが。

尚、シリカの現段階のレベルはLv51。

あともう少し頑張れば最前線でもレギュラーに抜擢されるくらいのレベルになる。

シリカがそれを望むなら、であるが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、今日はこれからボス討伐のための作戦会議なのだが……キリトとアスナが喧嘩している。

 

「CPUを囮にするのにどこが悪いの!?」

 

「アスナ………」

 

キリトがアスナを信じられないという目で見ている。

俺としても、今のアスナは少しおかしい感じもする。

ギルドに加入しているからか、それの影響かもしれない。

しかし、まさか決闘(デュエル)までやるとは……

 

「おい、アスナ。どちらも言いたいことは解るが、CPUは巻き込まない方が良いと俺は思うぞ?」

 

勿論、俺が死にそうなときはそんなことは関係ないが。

 

「カズマ………貴方もどうせ裏じゃ私と同じ意見でしょ」

 

「ギク」

 

『………………』(白目)

 

「いやちょっと待てよ!?確かにそんな思いもあるのは確かだけどな!?でもさ、あの階層での出来事、アスナだって覚えてるだろ?」

 

「…!」

 

そう、キズメルの事である。

あれは………その男としては結構アレな日々だったが、それにしても人間臭すぎる。

それが、正直俺としても簡単に囮に出来るような存在にできない。

彼らも感情を持っていたのだから。

だからこそ、俺は止めた。

後悔することにならないために。

俺はほぼ後悔だらけで死んだみたいなもんだしな………多分。

結局、決闘(デュエル)自体はやることになり、結果アスナが敗北、キリトの勝利で終わることとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、その後は攻略を進めつつ……………俺はアスナさんと恋愛相談されることになった。

 

「な、なんで(わたくし)に恋愛相談なんて……」

 

「とっ、とりあえず男性はどんなのが好きかとかそういうのを知りたいから…!」

 

「んー…キリトさんなら何でも良さそうな気もしますけど……」

 

ちなみに俺だけでなく、シリカもいる。

以前、ピナが死んでしまってその際にキリトが復活を手伝ってたらしく、キリトと面識があるし変な誤解が広まらないためにもアスナとは会わせた方が良いと判断しての行動である。

その際に、俺は情報屋のアルゴの依頼を受けてたのでそんなことは知らなかったので、俺はシリカに謝り倒した。

頬を赤らめながら「だ、大丈夫ですから…もう謝らなくて良いですから!」と、シリカが叫んでたとき俺は悟った。

ああ、シリカもキリトに惚れたのか、と。

まだリア充ではないにしても、アイツハーレム野郎じゃねぇか!!??

俺はおかしいほどにmobに追いかけられているのにも関わらず!

フジャケルナッ!

 

「カズマさん、どうしたの?」

 

「あ、いや何でもないです。リア充爆発しろなんて……あっ」((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

 

目の前には、恐ろしいほどに怖い笑顔を浮かべたアスナ。

シリカは不思議そうな顔だが、いや気付いて!?

 

「ちょっと裏まで来ようかな?カズマさん?」ゴゴゴゴ

 

「あ、やめ、ちょっ、イヤァァァァァァァーーーー!?」ヽ(;゚;Д;゚;; )ギャァァァ

 

その後、俺は裏の路上で希望の花を咲かすのだった。

 

 

 

 

┗(Дヽ)\

 

 

 




inspirationが止まってて上手く書けないぜ……

そんなわけでしばらく他の作品でも止まったり色々です。
何となく予見してた自分、ちゃんと不定期更新なり何なりを入れておいて良かったと思ってますよ…。

感想くれると嬉しいです( ^ω^ )


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ラフィン・コフィンとの決着

一気に飛んでラフコフ壊滅です。
自分の情報収集能力と表現力ではオリジナル展開できるネタを構想するしかできないので……

ガンダムのテレビアニメが来年放送……興奮しすぎで奇声を上げかけました(笑)
SAOの映画も楽しみです( ^ω^ )

今日はシリアス回ですかな。



八月。

その日は、とある他愛ない話から始まった。

 

「ラフィン・コフィンの本拠地を見つけたヨ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アルゴから聞いたラフコフの本拠地。

俺の脳裏に、あの夜の記憶が思い浮かぶ。

 

「………そうか」

 

その時口に出せたのはそれだけ。

だが、心の中では憎悪が沸き立っていた。

あの後、ラフコフによるPK事件や事案は多くあった。

そして、シリカが別組織とはいえそれに巻き込まれたとき、仲間を守るという安易な考えをしていた俺自身を殺してやりたかった。

それを聞く前に、俺は既に過ちを犯していたのだから。

それはゲーム内でできた友達と武器を作るための素材集めで、フリー募集で集めたパーティにラフコフのメンバーがいたのだ。

そして、俺を殺そうとしてその友達が死んだ。

忘れたくても忘れられないあの顔。

その時から、俺はラフコフを殲滅することを決意した。

下らない正義感だ。

正義感で人を殺す。何とも言えない矛盾だ。

だが、俺は人を殺したのに後悔どころか何も感じなかった。

ただ、必要なことだ、淡々とそう思っていた。

もう人間じゃないかもしれない。

キリトが悩んだのも頷ける。

だが、こんなところで終われない。

転生して、とっくのとうに俺は後悔しただろう。

結局、立ち直れずにずっと家に引き込もって親に面倒かけたままおっ死んだ。

転生してその後何度もそれで後悔していただろう。

だからこそ、こんな事で一々止まっていられない。

そして、ここでアイツらを殺すことで悲劇を繰り返さない。

今日限りは真面目にやらせてもらおう。

クズマだろうがカスマだろうが、何とでも言え。

今の俺は……絶対殺すマンだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなわけで向かった場所は《隠密》のスキルを使っても厳しめな警備の中、何とか潜り抜けた。

まず殺すべきはボスのPoHだ。

…だが、アイツは俺に気づいた。

後から思えば、それは気配で気付いたのだと思う。

つまりは、アイツは殺しのプロという事だ。

 

「つっ!?」

 

「よお?久しぶりだなぁ?」

 

包丁が俺の左腕をかする。

ギリギリ回避したので、1ドット程度のダメージだがこういうときに発揮してくれない豪運に内心愚痴る。

 

「……………」

 

「……へぇ、その目、復讐の目だな?誰が親しい人間が死んだのか?」

 

「……ああ、そうだよ。それで何が悪い」

 

ただの復讐。

されど復讐。

ただの俺の独り善がりなのは自覚している。

だけど、俺はこうしたいんだ。

 

「やられたらやり返す、倍返しってね!!」

 

「やれるもんならやってみろよ!」

 

俺の刀とPoHの包丁がかち合う。

その音に気付いたラフコフのメンバー達が集まってくる。

 

「おいテメェら!攻略組の奴等が来るぞ!こっちに来てないで守りに入れ!」

 

「う、ウッス!」

 

「了解しました!」

 

俺の攻撃を余裕で回避してくる。

だが、これはどうだ?

 

「《捕縛(バインド)》!!」

 

「ちっ!」

 

外れたが腕と腰に縄がかかる。

この《捕縛》はアイテムでロープ類のアイテムを保持している事で、mobやプレイヤーの動きを阻害するスキル。

だが、基本的にわざわざロープを持って戦闘に使う程の有用さがあるかと問われれば説明を聞いた人なら大抵は「ない」と答えるだろう。

何故ならば、この《捕縛》もまた運要素が絡んでいるのだ。

確率でどこにどうロープもしくは縄が絡まって、相手を妨害するか解らない。

しかも人型以外には通用しないし、むしろせっかく持ってきたロープが壊れる。

なので、有用性皆無。

だが、俺が使えば違う。

そしてダメ押し。

 

「うりゃあ!!」

 

「小細工を!」

 

投擲。

まあ、包丁で弾かれたが。

しかしまだある!

 

「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラーッ!!!」

 

どこぞのスタンド使いのようにナイフを投げる。

全て回避、もしくは包丁で弾くが問題ない。

一応、麻痺毒と毒を塗り込んだナイフなのだがまあぶっちゃけ低レベルや高レベルが混ざってるわ、死蔵してた物ばっかだしね。

本命は別(・・・・)にある。

 

「鬱陶しい!」

 

「グオッ!?」

 

俺のレベルはLv91。

さすがにレベルの上がりは遅くなったが、それでも体力の二割を越えるダメージとか、どんな武器になってるんだよ!?

逆袈裟斬りで吹き飛ばされた俺は、体勢を立て直してナイフを投げる。

それも弾かれるが、次は煙幕。

 

「煙幕か!無意味だぜ!」

 

「グワァッ!?」

 

胸を斬られた。

HPバーは半分を切る。

 

「なんとぉぉぉーー!!」

 

俺も相討ちの形でちゅんちゅん丸をPoHの腕に当てる。

だが、これではトドメにはならない。

 

「まだ耐えんのか!」

 

一度距離を取り、先に隠していた回復結晶を拾い、回復させる。

ギリギリのところで拾ったから、危なかった。

今はまだ時間稼ぎ。

本命は攻略組が来てからだ。

 

「まだだ、まだ終わらんよ!」

 

グラサンかけた赤い人の台詞を切っ掛けにするように、俺とPoHはまた剣を切り結ぶ。

 

「よし、逃げる!」

 

「てめ!?」

 

適度に煽って逃げながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間を数えるならどれくらいだろうか?

少なくとも三十分は経っている筈だ。

既に攻略組の姿はチラホラと見えている。

そろそろあの本命を使うときかな?

 

「そろそろ決着をつけようぜ?」

 

Fuck(クソ!)! I overdo it(やり過ぎたぜ)…!」

 

英語?

まさか外人プレイヤーだったのか?

そんな憶測が頭の中を駆け巡るが、すぐに現実に意識を戻す。

とりあえず、コイツは絶対に殺す。

人でなしと呼ばれようと、このPoHだけは死んでも殺す。

コイツはあのキャラの台詞を借りるなら歪みだ。

争いを生む、歪み。

どんな過去があったとしても、今ここでコイツを野放しにすればいつかきっとどこかで誰かが理不尽に殺される。

俺はクズだがクズ並の感性でも危険信号があるんだ。

 

「カズマ………!?」

 

「カズマ君…!?」

 

キリトとアスナ、そして後ろには他のメンバー。

クラウンやエギルなんかもいる。

あのアイテムは既にキリトに返したからな……大丈夫だ。

 

「カズマ!?キリトどうする?!」

 

「カズマ!ソイツはプ」

 

「先に逝っているぞ…!!」

 

キリトならあのアイテムをすぐに使う筈だ。

まあ、ここで死んでしまっても別に良い。

俺はニートで確かにクズい所もある。

だが単なるクズではないが。

後、ヒキニートじゃない。

 

「何を……!?」

 

「この時を待ってたんだぁぁーー!!」

 

《調合》スキルで超希少素材を使って作った、最初で最後のアイテム。

集められないこともないが、それにはまた時間がかかるから、ここぞというときに使うことを決めていたアイテム。

それをここで使う。

 

「エクスプロージョンッ!!」

 

超低確率で出現する、特別な支援バフのある結晶と希少素材を使うことで低確率で完成する、爆裂アイテム。

相手のHPを全て削る代わりに、範囲が広めで巻き込まないようにしないといけないアイテム。

それが、この一撃にかける本命。

 

爆裂結晶(エクスプロージョン)

 

 

 

閃光が、俺の視界を全て占めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      【GAME OVER】

 

 

 




今回は気軽になんか倒せたみたいな感じではなく、シリアスにチャレンジ。
そんなカズマはどうでしたでしょうか…?
何だかんだで一般人なカズマですので、やっぱりキリトみたいな思考になったりもしそうですし、原作Webでは女性関係でニートになった件も考えると、相手が相手だから敵討ちくらいはしそうかなと。
仲間思いだしね。

でもトコトン全力でぶっ潰す&締まらない&ダサいスタイルは変わらない。

それとタグに「原作より主人公なカズマ」を付けました。

ダサい主人公と言えば銀さんだけど、あの人はすげーよ……



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過去と現在、そして未来に

カズマが死んだと思ったか?
あれは嘘だ(嘘)。

でも家に入ってきた蛾は殺したぜ



「なあ、キリト」

 

「……………」

 

俺が呼び掛けると、キリトが止まる。

振り返りはしない。

だが、聞いているという確信を持って俺は言う。

 

「……助けられないのは助けられない。それが現実だ。人の命は現実もここも軽いもんだよ…特に経験してるからな…俺は

 

最後の呟きは聞こえなかったようだが、キリトの肩は震えている。

 

「…だからって生きるのを止めたら死んだ奴等皆が無駄死にだ。それは忘れるなよキリト。まあ、受け売りだけどな、この言葉」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「キリト」

 

「カズマ?何だ?」

 

俺はあるアイテムを取り出し、キリトに手渡す。

キリトには見えないように。

 

「持っておいてくれ。俺が持ってるより、キリトの方が相応しい。元々キリトのもんだしな」

 

じゃ、と俺は言ってカズマから遠ざかる。

やってやる、アイツを殺るために。

アイツとの戦い、そして友人の死は悪夢としてしばしば俺を襲う。

乗り越えなければならない。

そんな気持ちがあったが、一番は敵討ちだ。

その為には、ゴミだろうが友人だろうが使う(・・)

やっぱり俺はクズだな。

外っ面のみ、に限定させてもらうが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「………夢か」

 

まさかこの台詞を言うときが来るとは。

まあ言ってみたい台詞ランキングに入ってる台詞だけどね。

結局のところ、あの後どうなったか。

確かに相討ちの形で俺は死んだ。

PoHを逃がしてしまうわけにはいかないしな。

では死んだはずの俺が何故今日もピナに頭をつつかれながら、食っちゃ寝の生活をしているのかというと。

キリトに返した《蘇生アイテム》のおかげである。

 

「………ピナ、痛いって」

 

ピナは体調が悪い俺のために、シリカが置いていった。

シリカ曰く「私もレベルを上げときたいですし!」っていう感じだ。

というか、ぶっちゃけここ最近世話してくれるのはシリカで夢のヒモ生活……には程遠いが、ヒモ生活なのには変わりない。

…………やっぱ嫌だわ。

はよこの頭痛から解放されたい。

俺もリアルタイムで計測したが、結構蘇生はギリギリだった。

制限時間の5秒ちょうどで蘇生が間に合ったから、死ななかったがヒヤッとした。

ぶっちゃけ、もうあんなことはしたくない。

うん、絶対にやらねぇ!

 

「あづっ!?」

 

また唐突な頭痛。

まさかリアルの方での俺の頭、損傷でもしたのか?

いや、そもそも俺という意識は本当に人間のそれなのだろうか?

もしかしたら人工知能みたいな物かもしれない。

もしかしたら魂だけがデジタル世界に紛れ込んでしまったのかもしれない。

自分に体があるのかないのか、不安になる。

今日もまた平和に朝を起きたが、やっぱり脳裏にはあの時の自爆と友人の死、そして今まで攻略してきた仲間たちの死が思い浮かんでは消える。

 

「こんなセンチメンタルだっけか?俺……いや、最初からそうだったかもな」

 

デジタルの鏡を見ても、前世の俺だ。

もし体があるなら、その体もこの顔だろう。

だが、生活状況、家族関係、友人関係それらはどうなっているのかは全く知らない。

だが、これだけは言える。

 

「これで死ぬ人はが少しでもなくなるよな……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくの後、キリトとアスナがゲームシステム上だが結婚した。

 

「負けたくせに結婚かよ。だっせーの(笑)」

 

「お前だって病み上がりのくせにシリカと張り合ったくせに。ロリマ」

 

「はぁぁぁー!?誰だよロリマって言ったやつ!?」

 

「知らね」

 

「カズマ君、シリカちゃんに手を出したらシバくからね?」

 

「イエスマム!絶対に手を出しません!」

 

「ククク……w」

 

「…………アスナ様、そういえば前にキリトが見知らぬぼっち女子と何やらデートみたいな事を……」

 

「キリト君?」

 

「ヒッ!?あ、アスナ!まずは落ち着……ギャァァァーー!?」

 

 

 

 

 

 

そして10月30日。

俺にとっても、キリトとアスナにとっても重大な出来事が起きた。

そして、大切な思い出。

 

 




先に逝っているぞ…!!とかは言わせたかっただけ。
ぶっちゃけ無視してもOK(笑)

進化の実とかがめっちゃ楽しみな作者でした。



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キリトとアスナの(ユイ)

次回でSAO編は終わるかな…?



「おーす」

 

「お、カズマか」

 

「こんにちは、カズマ君」

 

今日はゆっくり休もうと、この階層に来たのだがその階層はキリト達がログハウスを購入した場所であったので、挨拶にと寄ったのである。

 

「何でここに?」

 

「今日はゆっくり休もうと思ってな。んで、ここに来たときにキリト達に挨拶でもしとこうかと」

 

と、キリトの質問に俺は答える。

このゲームの世界での趣味なんてかなり限られる。

この階層は釣りが有名なので、意外とフィッシングと合った俺は休む日には釣りを楽しんでいる。

釣った魚で飯を食うのも良いし、暇潰しにも良いし。

とはいえ、時刻はそろそろ夕方。

とりあえず宿を取って寝ようと思った、その時である。

 

「…パパ?ママ?……その人は…誰?」

 

ちっちゃい女の子(幼女)が、こっちを見ていた。

え?つーかママとパパ…!?

 

「………おめでとうございます」

 

「「誤解()ッ!!」」

 

「……?」

 

綺麗な長い黒髪の少女は、こちらの様子を不思議そうに首をコテンと傾げるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事情説明されて、俺は誤解していたことを認める。

 

「そうか………でも記憶がない感じなんだよな…」

 

「俺達もそう感じている。何かのバグで記憶も失ったとか、もしくは記憶を失うほどのショックでバグも発生したのか……」

 

俺は考えた。

そして何となく口に出ていた。

 

「NPC……ってありえるか?」

 

「「!?」」

 

NPC……本来ならば、同じ言葉や行動しかしないノンプレイヤーキャラクター。

だが、あの階層での出来事が引っ掛かる。

アズメルはNPCなのに、まるでその時まで生きてきたかのような自然な動きや言動をしていたのだから。

もし、アスナが助けるという手段を取らなければ今の説を唱えることはなかっただろう。

だが、それはそれで一抹の不安が残る。

 

「もしNPCなら…………」

 

「カーディナルシステムに発見され次第、削除されるだろうな……」

 

その答えをキリトが答える。

ベットにスヤスヤと気持ちの良さそうに寝るユイと名付けられた少女の頭をアスナは撫でながら、NPC説を否定する。

 

「でも、まだこの子がそうであるとは限らないじゃない……とりあえず、一階層でこの子の親がいないか探さないと……もしかしたら、探してるかもしれないし」

 

その言葉に俺も賛成する。

あくまでありえる話なだけだ。

 

「ああ……とりあえず、そうした方が良いだろうな。だが………」

 

「カズマ?」

 

少し思い悩むが、言うことにした。

 

「一階層は俺達が初めて降り立った頃と、全く違う。始まりの町は、絶望と虚無の町になってる……少し前に行ったからな」

 

「解放軍が何やら危ないことをしてるとか噂で聞いてたけど……本当にそうだったのね……」

 

「街の中にある木からたまにとれる果物でさえ、俺たちから見れば端した金だが、換金したり食べたりして日々生活を送ってる奴もいた………言うなれば、アインクラッドのスラム街だ」

 

空気が暗くなる。

それと同期するかのように、外の明るさも暗くなり、夜が訪れようとしていた。

その空気を断ち切るため、キリトが明るい声で言う。

 

「ま、まあともかく行ってみないことには解らないしな!」

 

「そうだな」

 

「ええ、そうね」

 

今日はここまでにして、俺は宿に向かうのだった。

ちなみに夕食を頂かせてもらった。

ああ……久しぶりの寿司だ……刺身だ…!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、早速合流して一階層に向かうことにした。

それとシリカも付いてきた。

朝、シリカがやって来てちょうど良かったのでついてきてもらった。

見た目的にユイと歳が近い感じだし、ピナというマスコットキャラもいるのだから、仲良くなれるだろう。

 

「お、シリカも来たのか?」

 

「久しぶりね、シリカちゃん」

 

「お久しぶりです!」

 

「シリィ…カ?」

 

発音がたどたどしいが、最終的にシリカお姉ちゃんと呼ばれるようになり、照れるシリカ。

そして俺には……

 

「カズ(にい)!」

 

…………妹萌だ…(萌死)

昨日、夕飯をいただく前にユイにちょっとした手品とかをしていたらなつかれた。

そして言わせたくなってしまったぁ!

 

「カズ兄………いい響きだ…!」

 

「………はぁ」

 

アスナが何か溜め息を吐いているがどうしたのだろう?

 

「溜め息をすると幸せが逃げるぞぉ」

 

「…アンタが原因なんですが!」

 

……こうして、ユイの親探しが始まった。

 

 




次回で終わると言ったな?
あれは嘘だ。 

感想良かったらお願いします。( ノ;_ _)ノ


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ユイの正体

ランキング56位に!!
そして次の日には40位に!
皆さん!ありがとうございます!

尚、今回はロリ祭り。(意味深)
4000文字超えたぜ……




俺含めて四人(と一匹)で、転移して向かったのは一階層。

少し前に見た様子とほとんど変わらない。

どのプレイヤーも無気力かつ、目が死んでいた。

さながら天パの万事屋みたいな奴までいたが、まああれは巷で【最強の天パ】と呼ばれる凄腕プレイヤーであるなんて誰が気付くだろうか。天パ限定だが。

俺でも、言われるまで気付かなかったしな。天パ限定だが。

プレイヤー間で有名な何でも屋で、PK以外は全て代行するのだ。

なんでこの階層にいんだろ、と思いながらも俺はユイに腕を引っ張られたので、それを追いかける。

 

「カズ兄!あれ食べてみたいです……!」

 

と指差したのは、このデスゲームの中では珍しくマトモな甘味のソフトクリーム。

何故かコーンの外装が、どこぞの妖怪執事を連想させるが、俺は甘いソフトクリームをユイとシリカに勝ってやる。

実はこのソフトクリーム、入手するのに一万コルを必要とする。

消費アイテムなくせに高額で、初期の頃のプレイヤー達にはこれを食べているやつは元βテスターなんていう、噂までわめきたてられ結局味はどうなのかとか解らない店。

だが、今になってみるとここのソフトクリームはまあまあ美味しいという話だったはずだ。

アルゴも実際に食べたらしいし、信用性は高い。

そのぶん、その時はいらない話を引き出してしまった為に、その日の夕飯を抜くことになってしまったが。

 

「美味しいです!」

 

「キュイー♪」

 

「…さりげなく俺のソフトクリーム食べんな!?」

 

ピナに少しかじられた。

まあ、だからといって味が損なわれる訳でもないし、病気になる事もない。

とはいえ、精神衛生面では辛いが。

 

「すみません……こら、ピナ」

 

シリカが代わりに謝るが、ピナは俺に懐くくせにどこか悪戯してくる。

これがツンデレという物なのでしょうか?

いや、最早生物でもない奴にツンデレされてもなぁ!?

まあ、確かに可愛いのだが。

 

「パパ達は遅いですね………」

 

「そうですね。キリトさん達に何かあったんじゃ……?」

 

キリト達とは一応念のためにレッドプレイヤー(変態野郎)の関係性も考慮して、ユイは俺とシリカと共に町を散策して、キリト達がユイの親、もしくは知り合いの捜索をしている。

こんな可愛い妹を、ヤバイ奴等に渡すわけにはイカン!

 

「ロリだ……」

 

「イエスロリータ!ノータッチ!」

 

「ロリに逆らう者は粛清する!」

 

「愚民共に今すぐロリータの叡知を授けるぞ!」

 

…………後ろからハァハァとヤバイ息や顔をしている、ヤバイ奴等が現にいるし。

いやなんでこんな個性的な奴等がいんだ!?

 

「…へっ!」

 

何か最近俺の周りによくいるオッサンいるし!

何!?煽りに来たんすか!?

 

「か、カズマさん、ここは逃げましょう…!」

 

「ゆ、ユイもです…」

 

「お、おう!よし、キリト達をそろそろ探すか!」

 

俺達は急いでキリト達を探すことにした。

命の危険を感じたので……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、結果から言うとユイは一階層の未成年プレイヤーかつ保護されていた少女ではなく、むしろ解放軍が横暴等を働いているという、最悪の状況であった。

全員修正パンチくらっとけ。

 

とはいえ、結局手掛かりもなく振り出しに戻った俺達。

やはりNPC説が高くなる。

しかし、ここまで自由に動けるNPCもまた何故いるのか不思議である。

彼女の記憶もあまり戻っておらず、とりあえずしばらく様子を見ることにしようかと決めそうになったその時。

そこに現れたのは解放軍の副リーダーさんだった。

彼女は解放軍リーダーが一階層の迷宮の奥深くにキバオウが閉じ込めてしまい、今の惨状になっているらしい。

そういや、結構前からキバオウの突っ掛かりがなくなってたな。

適当にmobを狩ってればそれなりにコルが溜まるようになってしまったので、ぶっちゃけ忘れてた。

アイツの存在を忘れてた。

あんな特徴的な、奇抜な髪型なのに忘れてしまったよ。

 

「………よし、ちょっと待っててくれ」

 

思い立ったら吉日。

俺は早速、仕返しのためにキバオウの元へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー数十分後ー

 

 

「ただいま~」

 

「カズ兄が帰ってきた!」

 

「カズマさん………何してきたんですか…?」

 

俺はホクホクなアイテムストレージとコル全額を見て、ニヤニヤが止まらない。(笑)

 

「お、おいまさか………」

 

「おう!アイツらから色々と頂いたぜ」(о´∀`о)

 

「「「クズマだ……」」」

 

「クズマ言うな!」Σ⊂(゚Д゚ )

 

しかし、その言葉は未成年プレイヤーや外に聞き耳を立てていたロリコン野郎共にも聞こえてしまっていた。

 

「クズマだと!?」

 

「クズマ…?あ、まさかあの!?」

 

「この人が…」(゜゜;)

 

「なんでそうなるんだよぉぉぉぉー!?」

 

何故、解放軍の奴等からコルや装備を奪って何が悪いんだよ!?

倍返しにしてやっただけやない!

さすがにコルはあまり取らんかったけれども!

まあランダムだからどうなのか知らんから解らんがさ!

 

 

 

 

 

 

 

………ともかく気を取り直して、俺達は地下迷宮に向かうことにする。

出る直前にロリコン野郎共が俺を牢屋送り覚悟で、殴ってこようとしてきたが、ユイのおかげで助かった。

しかし、まさかロリコン野郎共にあの場所を守らせるとは………シリカとユイ、恐るべし?

 

「イエスロリータ!ノータッチ!」

 

「彼女は私の母となってくれたかもしれない女性だ!」

 

「バブミを感じたいならよそへ行け!」

 

「いや待て!ロリータ&バブミ……………それもまた我々の同志では!?」

 

「ロリータの魂は、我々と共にある!」

 

「ロリータに栄光あれぇぇーーー!!!」

 

「これこそが……(ロリ)だッ!!」

 

という争いのような仲の良さそうな混沌の変人達の見送りを受けながら、俺達は歩くのだった。

後に、ロリータ親衛隊という何とも言えないが、俺によって弱体化した悪行を行った解放軍メンバーにとって恐怖の対象となるのには、そう時間はかからなかった。

 

 

「…………結果オーライとでも言うべきなのか…?」

 

「もう私、考えるのやめたわ…」

 

「アスナさん、あの人がやることに一々口を出してたら精神崩壊しかけますから、暖かい目で見守ればいいですよ………」

 

「カズ兄スゴいです!」

 

「何故哀れみの視線を受けなきゃイカンのだ……」

 

キリトは困惑し、アスナは既に疲労困憊、シリカはもうまるで俺の母親みたいになってるし、唯一の救いはユイである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、そんな楽しい日々も終わりを迎えた。

救出に向かい、彼を見つけたまでは良かった。

 

「っ!アスナ!カズマ!」

 

「ギャァァァァーー!?」

 

「キャアッ!?」

 

腹に剣が突き刺さり、そして壁にぶん投げられた。

アスナはギリギリ相手の攻撃範囲から逃れた。

そして、キリトは…………

 

「アスナ!大丈夫か!?」

 

「アスナさん!」

 

「おい!?俺の事は誰も心配しねぇのかよ!?」

 

『カズマ(さん)なら生きてるかなと』

 

「今の攻撃で全損したよこんちくしょう!」

 

運よくギリギリでHPは1。

スキルのおかげだ。

がしかし次の攻撃をくらえば確実に死ぬ。

さっさと回復結晶を取り出し、HPを回復させる。

名前はフェイタルサイズ。

死神の風貌であり、心が弱い奴ならトラウマになったりするだろうな、という感想を持ちながら次の攻撃を回避する。

 

「あぶねぇ!」

 

「硬いな…!」

 

「ユイちゃん、早く向こうへ!」

 

目眩がする。

だが、何となく相手の動きが読めて何とか回避する。

何だ?

この感覚は…?

しかし、それを感じる暇もない。

炎が一閃されて、その次にはユイが炎の剣を手に、あの死神を滅殺したのだから。

 

「ゆ、ユイ…!?」

 

「ユイちゃん…!?」

 

キリトとアスナの戸惑う声。

俺も戸惑い、何も言えない。

しかし、その光景は可憐で小さな少女な持つには似合わない剣を持っているのに美しく見えるのは何故だろう。

 

「パパ………ママ……私、全部思い出したよ…」

 

その顔は何処か、これからの運命を知っているかのような表情だった。

 

 

 

 

 

 

 

ユイの話は俺の予想した物と同じだった。

だが、ユイがただのNPCなのかと言われると全く違う。

ユイは元々、プレイヤー達のカウセリングや心のケアを主目的とするAIで、カーディナルシステムが彼女達に永久待機を命じられたことにより、彼女達はストレスという名のエラーやバグを溜めていき、そしてキリト達の感情を読み取り、それに興味を示した…………そして結果的に記憶喪失と一時的なGM権限の喪失等によってある意味今日まで、俺達と楽しい日々を送れた。

 

「じきにカーディナルシステムが私をイレギュラーとして削除します。お別れです、パパ…ママ……カズ兄……シリカさん……」

 

「ッ!!まだだ!いつまでもカーディナルシステムにやられっぱなしでたまるか!」

 

と、キリトはカーディナルシステムと繋がるコンソールにへと向かい、操作する。

俺も前世でプログラミング等の技術は趣味でやったことがある。

そして、俺も向かう。

 

「ユイだけじゃねぇ、ユイと同じ仲間が……姉妹がいるはずだっ!」

 

メンタルヘルスケアを主目的としたトップダウン型AIが、一人でメンタルケア等を行えるか?

否。

分割すれば出来ないことはないだろうが、それでは負担が大きすぎる。

絶対に姉妹機がいるはず。

それに、作られたのに彼女達は茅場晶彦という人間のエゴに巻き込まれて、バグを溜め続けたはず。

そんな彼女達がここで消え去っても良いのか?

それは否である。

先に終わったのはキリト。

そして微妙にそのあとに終わったのは俺。

オブジェクト化して、彼女達を救いだした。

そして管理者権限を持つ、GM(ゲームマスター)用のコンソールは永久に閉じた。

 

「これが……ユイちゃんの…」

 

「くそっ……合計で三人しか救えなかった……」

 

後、数人はいたが……消されのだろう。

悔しさが込み上げるが、それをしたところで意味はない。

こうしてユイとの思い出は幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、攻略組が次の階層に行くべく、ボス攻略を始めると宣言した。

そして、それはキリト達にも収集がかかる。

俺の手には紫と緑のユイのと同じ形をしたオブジェクト。

俺はそれをアイテムストレージに入れて、この時には思いもしなかった、アインクラッド最後の戦いに赴くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 




最強の天パさんはちょっと顔出しして終わりです。
今後出る予定もありません。(多分)
それと外伝キャラ一人救出。
まあ、あまり頻繁には出ないですかね……あくまで救済のみなんで。(土下座)
そこまでの技量は自分にはありません!(断言)


感想、評価、お気に入り登録、良かったらお願いします(貪欲&阿呆)


没ネタ

「ッ!アスナ!カズマ!」

「ヌヴァァァァーー!?」

「キャアッ!?」

飛び道具らしき剣が俺の身体中に突き刺さり、ノックバックで壁に叩きつけられる。

「…止まるんじゃねぇぞ……」┗(Дヽ)\キボウノハナー

「「早く逃げろよ!」」



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茅場(ギュネイ)「キリト君の頑張りすぎだ」カズマ「脇役は伊達じゃない!」キリト「サヨゴー!(アスナー!)

タイトルは……笑って下さい(強制)
笑うしかないだろ!いい感じのタイトルがこれしかなかったんだ!(馬鹿)

息抜きしてもこれ以上のはなんか浮かばなかったよ………(無念)



アインクラッド。

それは、遥か高い空の上にある、浮遊城。

いつの時代の少年は、やはり〇ピュタを見付けたがる性質のようだ。

ただ、それを他人にまで押し付けられるのも困るのだが。

血盟騎士団団長、ヒースクリフを茅場という確信を持っている俺にとって、コイツはぶん殴りたい。

しかし、その気持ちの裏には俺は死ぬんじゃないのか、俺もまたユイのようなデータの存在じゃないのかと不安になる。

だが、つい最近から何となく夢の中で目を閉じたまま仰向けになった感覚で周囲から知らない誰かの声みたいなのが聞こえるのだ。

何だろう………俺ばっかなんか酷くなってない?

ついに頭までおかしくなったとか言われかねないんだが。

 

「どうしたんだ?カズマ?」

 

ボス部屋に続く道を俺の隣を歩いていたキリトが、俺が悩んでいる顔を見て聞いてきた。

自分でも解るくらい渋い顔してた自覚はあるから、言われても仕方がないが……まあちょうどいいか?

 

「ん?まあやっぱアイツは茅場じゃないかなってな?」

 

「あのデュエルの後の話し合いでもそう思ってたが、証拠でも見つけたのか?」

 

「いや、ない。だが、何となくアイツが犯人だ」

 

「いや何となくって……」

 

期待してた俺が馬鹿だった、とキリトが言うがそれは酷くないかね!?

最近当たるんだよ!?

俺の何となくが!

まあ、しかし自慢するほどでもないからなぁ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まず、最初に愚痴を言わせてもらおう。

このボス、チーミングしてませんか?

名前はスカルリーパー。

たったの一撃で数名即死しました。はい。

もう一度聞きます。チーミングしてませんか?

でなきゃあの火力は意味が解らねぇよ……

 

「ウオォォォォーー!!」

 

キリトが斬り込む。

アスナもその後に続いて攻撃を始める。

 

「デェヤアァァァーーッ!!」

 

他の面々も、ローテーションでスカルリーパーの攻撃を防いでは攻撃の繰り返し。

キリトとアスナは、スイッチをこなして俺よりは低いが膨大な攻撃力をスカルリーパーに与えていく。

 

「やべ。俺どこから行けば良いんだ……?」

 

しかし、そのおかげで中々入り込む隙がないし、他の場所に行くにしてもやりづらい。

完全に俺は出遅れていた。

俺は攻撃力高めのスピード特化型。

Lv97のもうチーミングを疑われても仕方がないくらいに上がった俺のレベルは、ステータス的にはキリトより上だが、プレイヤースキルはキリトが勝る。

結局、俺は戦闘に向いていない。

しかし、全くというほどでもなく、俺の感覚では中途半端。

だから迷う。

下手に介入すれば隙が生まれ、殺られる。

スティールを使うにも、あの強力な攻撃を避けて近付かなければならないし、そもそも盗めるものはなさそうだ。

ならばどうすべきか。

やはり、あれしかないか。

 

「全員、下がれ!爆裂を使う!」

 

俺はそう叫んだ。

その意味を理解しているのは一部除いたほぼ全てのプレイヤー。

勿論、ヒースクリフ………茅場も作った当人なのだから理解して前から下がる。

解らない奴等は、とりあえず今の劣勢を取り返せるならと下がる。

しかし、幾人かまた殺られたようだ。

 

「キリトとアスナ、エギルにクライン……全員の協力でヒースクリフには秘密裏に作ったこの数個の【爆裂結晶】………使うしかねぇよな!」

 

元々、とある階層ごとにドンと強くなるSAOのボス攻略は命がけ。

命あっての物種だ。

それに、あの光景を見た人間(プレイヤー)には、精神的にかなり堪えるだろう。

まさか一撃で殺られるとは思わなかったのだから。

 

「よぉぉーし!エクスプロージョンッ!!」

 

タイマーを三秒にセット。

スカルリーパーに投げつけ、俺も爆発に巻き込まれないように退避する。

そして爆発。

 

「グルァァァァァーーーー!!??」

 

HPバーの一本丸ごと持っていく攻撃力は、アインクラッドでは最強の火力だ。

よろけも大きくとれるし、こういうボス攻略にはとても便利。

直撃したスカルリーパーは爆発によってぶっ倒れ、気絶状態。

 

「全員!一斉攻撃だぁ!!」

 

俺が叫び、そして突っ込む。

 

「《ノヴァ・アセンション》ッ!!」

 

片手剣最上級ソードスキルを使い、斬り込む。

勿論、全てクリティカル判定。

キリトも二刀流ソードスキル、《ジ・イクリプス》や《スターバーストストリーム》を使い、ダメージを稼ぐ。

おかげでHPバー一本と半分程を削った。

まだ戦いは終わらない…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「つっかれたぁ……」

 

ようやく倒しきったときには、一階層の時と以前、キリトの話で聞いた解放軍の馬鹿の時以来の死亡者の事実。

しかし、それを振り返る暇はない。

この時しかヒースクリフを攻撃するチャンスは無いのだから。

だから、ヒースクリフの近くにいるのだしな。

 

「シッ!!」

 

「……スティール…」

 

運良く、盾を奪取。

そして攻撃がヒースクリフに当たる。

見ていた人達は理解できていなかったが、ヒースクリフにキリトのエリュシデータの剣先が突き刺さる事によって、さらに困惑することになる。

【破壊不能オブジェクト】。

それの英語表記が、当たった場所に写し出される。

これによって、ヒースクリフの正体が晒されたわけである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(原作と同じため)省略させてもらうが、まあ一言で簡単に解る言葉で簡単に伝えさせてもらおう。

 

「他人のRPGゲームを傍らで見ているときほど、つまらないものはないだろ?」

 

で、バレたヒースクリフこと茅場はここでキリトを退場させるべく、一騎討ちを望む。

茅場が負ければこのデスゲームは終わり、キリトが負ければデスゲームはこのまま続行。

その戦いが始まった。

………勿論、作戦はある。

茅場でなくとも、バレた時にする行動は大体限られるのだから。

盾は取り戻され、ついでにと爆裂結晶も一時的に没収された。

何だよ、俺だけでいいのか?(笑)

まあ顔には出さない。

例え、キリトが持っている爆裂結晶が没収されても作戦に問題はないしな。

 

「では、始めようか」

 

「そろそろこの悪夢のゲームを終わらさせてもらうぞ、茅場!」

 

まさに主人公(キリト)してるキリト。

所詮、俺は脇役みたいなもんか。

 

「さすがは反応速度が最速なだけある……」

 

「!!」

 

「二刀流スキルは反応速度が、SAOプレイヤーの中で最速のプレイヤーに与えられるスキルだ。所謂(いわゆる)、主人公に選ばれたというものみたいなものだ」

 

「何を言っている、茅場!?」

 

「何、私にとっての君の持つスキルの価値観を教えたまでだよ」

 

キリトは二刀流でとにかく打ち込むが、茅場は冷静に弾いてガードして攻撃を無効化する。

その顔は余裕そうだ。

 

「ただ、一番のイレギュラーといえば……カズマ君、君だな」

 

「………はぁ」

 

「君のスキルは脇役のスキル。主人公を立てるためのスキル。だが、主人公のように戦えるその豪運にはチーミングでもしているのではないかと、何度も目を疑ったよ…………」(  ̄- ̄)

 

あれ?

なんか茅場の目がどこか遠い方に向けられてるんだが………

 

「しかし、これならばカズマ君、君も手出しできまい?キリト君との勝負がつけば、早速君もキリト君と共に退場してもらう」

 

確かに俺は既に無力だ。

麻痺状態にされて、全く動けない。

念には念をと、スキルも全く使えないようにされている。

先程から近くに茅場が来たときに、スティールをやってみたが《GM権限により、使用不可です》と出てきた。

だが………茅場、お前は一つ間違いをしている。

それが面白くて口から笑みが出る。

ちなみに他の面々はシリアスそのまんまで、キリトとの戦いを見ていた。

アスナはどうにか動けないかと、身をよじる動作をするが、俺が視線で止めるようにと伝えた。

 

「なあ、茅場。俺を封じ込めれば勝てるって、脇役にビビりすぎじゃねぇの?」

 

「何?」

 

「やっちまえ!キリト!脇役は伊達じゃない!」

 

「《窃盗(スティール)》!《捕縛(バインド)》ッ!!」

 

俺謹製の【幸運結晶】を使ったキリト。

幸運結晶は俺の高い調合スキルと、アイテム枠二つを使うゴミアイテムのMAX数で作れる、幸運値を一定時間MAXにする割に合わないゴミアイテム。

使うプレイヤーによるのが大きいが、それでもクリティカル判定の確率を上げる程度ではそこまで活躍できるかどうかという所だ。

しかも一定時間のみに限る。

挙句の果てに調合するのにMAXレベルの《調合》と、特に効果もないし強化にも使えない、売ってもちょっとした足しにしかならないゴミアイテムを99×2必要なのだ。

普通なら誰もやろうとは思わない。

だが、その問題を片付けられるのがキリトや俺、そして友人や知り合い達。

皆の協力を得て、あのアイテムを作った。

今のキリトは幸運値100%。

窃盗も捕縛も必ず決まるし、クリティカルも入る。

この作戦を立案したとき、協力者のアルゴは若干ドン引きしていた。

尚、キリトはもうこれくらいは慣れっこである。

 

「「茅場晶彦!お前の敗因はブフゥッ!?」」

 

さて、決め台詞と共にフィニッシュ!……と行きたかったが、茅場を捕縛した縄はどういうことか、海老反りに絞めたのだ。

まあ、たまにあるのだが何故……

 

「ムグ…………」

 

茅場も、なんかこの縄の巻き付けのデータを入れたことに後悔しているようだ。

まさかされるとは思ってなかっただろうしな……だが、勝負は勝負。

他の見てたプレイヤーは笑いを噛み砕きながら、全員思うことは同じである。

 

『この事は絶対に言い触らさないようにしよう………』

 

とりあえず、敗因を告げてせめてでも空気をよくしておこう。

ラスボスの最後なのだから。

 

「お、お前の敗因は仲間が、友人がいなかったことだ…」

 

「そ、そして俺達を舐めすぎたことだ!」

 

キリトは最後のトドメを茅場に突き刺した。

ゲームクリアの告知が、アインクラッド中に響き渡った……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

久しぶりのあの頭痛と共に、俺は目が覚めた。

そして、隣にはついさっきまで共に戦っていたキリトがいた。

痩せ細ってるが、それは俺も同じだが。

 

まず最初に思ったのはこうだ。

 

「「隣だったんだな!?」」

 

「キャッ!?」

 

「「ウオッ!?」」

 

さらにキリトの方に規格外のアレをお持ちの美少女。

顔立ちが少しキリトに似てるから、妹か親戚か?

畜生!俺にはいませんよ!そんなナイスバディな親戚なんてね!

 

 




スマブラ最後の参戦キャラはソラ……いやぁ、ホント、ヤベェ(唐突な自分語り)
これで最後なのが惜しいですなぁ……

…………ピキーン(ニュータイプのアレ)

てな訳で感想下さると嬉しいです( ^ω^ )
ここまで読んでくださりありがとうございます!
ここから先はオリジナル展開も多めになるから、投稿頻度が少なくなるかも……(懸念)


ちなみにカズマと関係を持つ人たちのカズマへの評価を書きました。

キリト→悪友と言う名の唯一無二の友人。

アスナ→変態、馬鹿、クズマ。けど頼もしいときは頼もしい友人。

エギル→友人。けど、ドン引きするほどクズな時があるから悪友とも言える。

リズベット→知人。悪評は聞いたことがあるが、会ってみると意外とそこまで悪いやつじゃない。でも、あんまり関わりたくない。

シリカ→意外と仲間思いな人でそれを体感したため、心臓バクバク。

ピナ→最初は警戒。けど、一緒にいるうちに打ち解けた。シリカの次によくなつく。

クライン→悪友と言う名の友達。時折賭け事をしてカズマにボコボコにされてる。

ユイ→カズ兄♪

ヒースクリフ(茅場晶彦)→あんまり関わりたくない。たまにカズマの運が怖い。とりあえず、まだ脇役の認識。

キバオウ→悪魔。基本的にカズマの悪評を広めるのはコイツ。でもズタボロにされる。尚、SAO後の彼はカズマ関連の出来事や名前等を聞くだけでトラウマが再発する。カズマによって生まれた、最大の被害者(笑)

PoH→舐めプかましたら自爆された可哀想な人。勿論、しっかり昇天したのでアリシゼーションには出ない。

ロリコン同盟→宿敵、怨敵、仲間、同志、友人。色々。

解放軍リーダー→なんかあっさり殺られてた人。でも強い。

魚釣りのおじさん→あのヌシの人。カズマに対しては若いのに釣りを趣味にできる珍しい人。



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佐藤和真の憂鬱

どっかの神様的な女子高生が出たりはしないですよ?
今回はとりあえず皆が気になるだろうアレの話なので事後回です。

次からALO編が始まります。
後、今更だけどお気に入り登録者数375人を超えました!
評価バーも7.2以上と、嬉しいことばかりです!

カズマ「推薦してくれても……良いんだぜ?」(イケボ風)

作者「だまらっしゃい」(内心は淡い期待)




俺はしっかり人間として生きていた。

ユイみたいなAIでもなく、電子生命体でもなく。

ただの人間。

いや、最近はかなり違うことを確認したが。

とりあえず、あの後の事を伝えよう。

 

 

 

 

SAO事件。

それが、俺やキリト達が巻き込まれた騒動の名。

俺としてはいつの間にか放り出されていたのだが、それでもこの事件のせいでフルダイブゲームは少しずつ衰退を始めていた。

いやいや俺、フルダイブゲームなんて初めてだし、そもそも俺の世界にはないので衰退すんなって話だが。

おっと、話を戻そう。

ともかく、茅場晶彦による騒動は【黒の剣士】キリトによって終わった。

ちなみにそれを手助けした俺の事は、【クズマ】【ロリマ】【カスマ】【犯罪者予備軍】と悪評が凄まじいが、それでも幾人かのネットなどでの証言により、悪評が引っ付いたままだが【最凶の策士】という新しい二つ名を手に入れた。

何だかんだで、俺としてはあんまり誇れねぇ…………

で、肝心のゲームクリア後だが意外な事実が。

俺の親は既にSAO事件に巻き込まれて死亡。

家はまあ小難しい事なので詳しくは語らないが、何だかんだで保存されたまま。

しかし、親戚が家を貰って売っぱらおうとか考えている輩がいて大変だった。

親のおかげで裕福な方な生活をしていたらしい、SAO事件前の俺は、齢19歳にして路頭に迷う………訳がない。

だって俺だもん。(謎の自信)

で、学業に関しては専用の学校があるみたいなのでとりあえず俺は行くつもりである。

……………前の俺、ニート生活してないよな?

キリトこと桐ヶ谷和人とは、どうやらすぐ近くの近所だったらしく、これを切っ掛けに現実《リアル》での付き合いも始まった。

だがまあ、妹さんの直葉ちゃんは止めてほしそうだったが。

まあ、何とかようやくデスゲームから解放された俺達はとある心残りを残して、現実へと戻った。

だが、俺にはとある問題があった。

 

「………………また声が聞こえた…」

 

直勘と未来視が見えたりするようになり、そして相手の心の声まで聞こえるのだ。

今のところは触れたり、至近距離に入れば、程度だがこの感じは何となくアレを示していた。

 

「ニュータイプ……なのか?」

 

「機動戦士ガンダム」に出てきた、人類の革新ニュータイプ。

それは超人的な能力を保有した新しい人類であり、誤解なく解りあえると言われる。

だが、そんな彼らでも結局争いあったのだから、真の意味ではニュータイプはニュータイプ(人類の革新)足り得ないのだろう。

だがしかし、俺にそんな力が覚醒したことを政府やマッドなサイエンティストに知られれば…………

 

「……モルモットにされて解剖……だな」(怖)

 

最悪の未来、真っ逆さま。

原因はやはり、自爆のアレだろうか?

ギリギリ5秒を越える手前だったらしいから、頭に何か異常を起こしたのではないか?と、俺は推察している。

しかし、そう簡単にニュータイプになられても困る。

きっと運が良かっただけなのだろう。

これからの人生、どう生きるか、ある意味現実のデスゲームにへと俺は誘われたらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー数日後ー

 

 

ピンポーン

 

「はい、カズマです」(棒)

 

「今日からお世話になるよ!」

 

「はぁっ!?だ、誰だよおい!?」

 

「え?知らない?まあ親だけの話みたいだし、知らなくても仕方がないか……」

 

目の前には紫がかかった黒髪の少女。

歳は俺より下みたいな感じだが………

 

「とりあえず自己紹介!ボクの名前は……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

一つの椅子に座る一人の美女。

ハァ、と妖艶な溜め息をついた少しキドワイ服装の美女は自分の胸を圧迫するとある駄目女の服を脱ぎ捨てて、本来のかーなーりキドワイ服に一瞬で着替える。

 

「ふふっ……アクア、私に責任転嫁したのだから自分の仕事がとんでもない事になるのは仕方がないわよね?」

 

目の前に口をガムテープで塞がれ、両手足を縄で縛られた哀れな全裸にされた上に海老反りというえげつない状態の美少女を見る。

二人の共通点は髪型と髪色だろうか?

だが、顔立ちは全く違う。

 

「ムーッ!ムーーッ!!」

 

「あらあら、上司のお仕置きが怖いのかしら?でも大丈夫。しっかり転生の時に渡すチートはあげたわよ」

 

それが問題ではない、と全裸美少女……アクアは首を横に振るが美女は飽きた、という顔で自分の職場へと戻ろうとしていた。

 

「ムゥーー!!」

 

「あんまり喧しい女はモテないわよ?あ、知力がないから言ってる意味解らないわよね?」(笑)

 

と煽り、アクアを激昂させるが特にどうこうとあるわけではない。

美女は先程、自分が送り出した少年の事を想う。

 

「フフフ…………私が作った世界のパラレルワールドでどんな活躍するのか………楽しみだわぁ♪」

 

ウキウキとしたその声は、誰にも聞かれることなく果ての見えない暗闇に消えた。

しかし、確実に解るのは、この美女は先程の駄女神とは全く違う力を持つ、世界を作り出すことも可能とする女神ということ。

 

「…………はぁ…いい加減、あのバカ従姉妹をどうにかして……」

 

何だかとても女神には見えないほど、ダルさで気の抜けた美女の顔は、それでも一種の美しさがあった。

しかし、彼女は根っからのif好きである。

 

「彼の介入した世界はどうなるのか……じっくり見させてもらうわよ」

 

 

 

 

………尚、二人の出番はここだけです。(予定)

 

「「何でよ!?」」

 

 




本当に今更ですが、なんか誤解している人もいるのでここで改めて説明を。
本作品はSAOを原作としているので、アニメ・小説基準で本作を進めていきます。
あくまでSAOという作品の二次小説なので、ひぐらしとかリゼロには転生しません。
特にひぐらしはちょっと見たことがあるだけだから、解らん。(ホント)
もし、誤解して見てた人はこれで認識を改めてくれたらと。まあ、タイトルがちょっとアレでしたかね………だが変えない。(他に案がない)
でも、これがきっかけでSAOが気になったよ!とかあったら嬉しい限りです。(知らん人はあんまりいないだろうけど)
ついでにガンダムにも興味を持ってくれると嬉しいです。(ガノタ精神)

で、次回の投稿ですが新作や今まで出してきた作品の続きを書くつもりなのでペースが遅くなります。
結構、気分で書いたりしないと続かない質なので………(事実&泣)

まあ、もしかしたら新作を出すだけ出してこっちを出したりするかもだけど。



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ALO編 ~須郷にざまぁをかますぜ~
金稼ぎ(パクってるだけ)


ALO本編入っていきます。

とりあえず、消化不良は起こさずに。
それと【カズマさんシリーズ】のタグを追加しました。
第二作にモンスターハンター×このすばです。
タグから早く検索できますので、お気に入り登録や感想・評価くれると嬉しいし、指摘などあれば参考になります。




この二ヶ月俺は生きるために金を稼ぐために、フルダイブゲームの製作をしていた。

勿論、和人やアルゴ達の協力もあってだが。

学業の傍らなので、真面目に言おう。

 

「死ぬっ!」

 

あのゲーム神(笑)が過労死するのと同じような感覚になりそうだ。

尚、製作中のゲームはガンダムオンラインやバトルオペレーション2を参考に、【機動戦士ガンダム バトルオペレーションG】というタイトルだ。

内容はバトオペの白兵戦・ガチャ配給・課金制度・モビルスーツ戦闘・ステージギミックを活かしたゲーム。

後、フルダイブゲームならばこその夢、GBNの要素もブチ込んでオープンワールドフリーバトルゲームになった。

他に何かネームがないのか?と聞かれれば、無いわけではないが、元々がバトオペなのでタイトルはそちらよりになった。

しかし、製作に一ヶ月半近く掛かり、同棲してる相方もグロッキーである。

 

しかし!ようやく配信できる!

ゲームを配信する先は、無料ダウンロードゲームサイト。

元々は2次元……つまりテレビゲーム等をメインとした品揃えだったが今ではフルダイブが主流なので、フルダイブゲームがトップを占めている。

このサイト、実はなろう系みたいに出世街道を歩めるかもしれない可能性を秘めており、それに期待しての配信でもある。

しかし、俺の生活費は結構ヤバイ状況なので換金機能のあるGGOをやりまくって、荒稼ぎしてもやはり製作に時間を取られるからもう本当にヤバイ。

通い詰めてくれた和人に感謝である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

配信当日、テストプレイ映像を添付し配信した。

ダウンロード料金はワンコイン五百円。

だが、ここに戦略がある。

面白くなかったら百円プラスで合計六百円返却するという、端からみれば自爆しかねない事を宣言した。

だがしかし、バトオペ2やガンオンはかなりのプレイヤーがやり続けている。

そして戦場の絆だって、リニューアルされてさらに凄くなってたしそれでいて初っ端から人気があるのだ。

嵌まれば絶対にやり続けるだろう。

既にβテスターをそこそこ有名な動画配信者や、有名な人を選び(ここら辺はアルゴが尽力)やってもらっている。

評価は上々で、頑張った甲斐があるもんだ。

がしかし、売れなきゃ無料ゲーム化だ。

ワンコイン五百円だが、普通……大変になりそうだぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、金稼ぎの話はここまでにしておこう。

キリトこと、桐ヶ谷和人の恋人アスナこと結城明日奈と不特定多数のプレイヤーが今だログアウト出来ていないという状況なのだ。

そんな不穏な空気がこれでもかと、漂う中運命は迫っていた。

 

 

 

 




今回は短めに。
新作出したのでそちらの広告も兼ねて。

まだ構想を練ってる段階ですので、しばらくはモンハンカズマさんを楽しんでくだされば幸いです。
イャンクック先生と殺りあいます。



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ALOへ

ランキング66位になんか入ってた…(結構前)

アルヴヘイムオンライン…………やってみたいけど、やっぱりガンダムが良いな……(ガノタ馬鹿)

ちなみにオーディナルスケール観たので、オーディナルスケール編やるかも。

それと、頭が痒すぎる時に最後書いてたので、もしかしたら何処かおかしいかも。
あ、別に頭を洗っていないわけではないですよ!?
洗ってるのに痒くなるんだよ…無駄に。




結城明日奈。

SAOでは、【閃光】の名を持っていたプレイヤーネーム、アスナである。

そして、当の彼女は今、囚われの剣姫である。

 

「あ、クズマさん」

 

「よお、クズマ」

 

「クズマちゃうわい!」

 

一足先に俺は明日奈の病院に到着して和人達を待っていた。

とある情報を和人に教えたかったのだが、どうやら妹ちゃんもおいでなすったようだ。

 

「いい加減、クズマやめい」

 

「セクハラの件、忘れてませんよね?」

 

「あれは事故だって言ってんだろ!?」

 

セクハラの件というのは以前、和人の家に挨拶に行ったときに妹ちゃん……直葉ちゃんのその歳にしては豊かすぎるお胸を揉んでしまった。

そんなわけで第一印象は最悪である。

何でだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなわけで、俺は嫌われてしまっている。

しかし、俺の隣にいる少女は子犬のように元気すぎて逆に疲れる。

というか、同じゲーマーなのに時折突拍子のないことをやらかしてくれるので和人達が慰めてくるほど活発である。

まあ、早二ヶ月くらい。

それだけでも、ある程度彼女と触れ合っていると何となく解ってきた。

制御できないニュータイプの力のお陰、というのもあるが彼女の過去を聞いたときは気軽に聞いちゃダメなやつだと思った。

いやホント。

 

「ヤッホー☆」

 

「あ、木綿季(ユウキ)ちゃん!」

 

名前は紺野木綿季。

年齢は11歳と、子供特有の元気をまだ有り余るほど持っている。

うん、ロリマって思ったやつ出てこい。

粛清してやるっ!!

 

「木綿季、あんま体動かすなよ?注射して貰ったばっかなんだからな」

 

「だからこのあとフルダイブで遊ぼって言ってるでしょ?」

 

俺と同じく両親は既に他界。

最後の肉親の姉も、両親と共に交通事故でのとある悲劇によって闘病を続けるも死去。

幸い、と言って良いのか解らないが、木綿季は一部の神経が麻痺したり家族の死によるショックで鬱病程度に収まり、姉が死去した時点で家を手放して信頼できる俺の家族を頼ったのこと。

だが、あいにく俺の親は死んでおり、かつまだ認識のなかった俺との生活は彼女の鬱病に影響してしまい、こうして抗うつ病薬を定期的に貰うなり打ってもらうという日常だ。

まあ、最近はそれも収まってきて何だかんだで楽しくやってるが…………

 

「バットオッペGィ!バットオッペGィ!」((o(^∇^)o))

 

とウキウキするくらいに、バトオペGにはまりこんだ。

ハマったら抜けないのがガンダムであると、改めて確認した俺だったが、俺としては金稼ぎに使えそうだから使っただけなんだよな。

全方位に手を向けて、その中で好みだったのものに 詳しくなり、こうして独学ながら勉強して頑張って作ったゲームだ。

最近、企業からのアプローチもあるが今のところは見送ってる。

何故なら、明日奈の出来事があるからだ。

仲が良い……かは解らないが、それでもSAOで仲間として楽しく、そして共に戦った思い出はそれが例え忌々しい記憶だとしても、大切なものである。

今年で二十歳になる俺は、大人の階段を登るに連れて何か落ち着いてきたのである。

これが悲しいことか、嬉しいことかは解らないが………それでも、あの幼馴染の裏切りの出来事は今では肴になってる。

 

「木綿季、先に帰っててくれ」

 

「ええー、何で?未来の旦那様?」

 

「それは親の悪ノリでできた物だろっ!?」

 

「「ロリマ」」

 

「やめぇい!」

 

「あのー、そろそろ静かにしてくれませんかね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あのあと、須郷信長?簀巻き?………んまあ、とりあえず簀巻きと明日奈のお父さんと出会ったのだが、意外や意外。

案外割と簡単と自分がやったと、言ってた。

よし、その調子乗ったその顔を絶望見せちゃる。

 

「うわぁ…………一体どんな悪巧みだ?」

 

「簀巻きの成り下がる為の案を考えてる」

 

「さすがに悪質なウイルスとかは止めろよな?」

 

「……和人、俺がそこまでやるような犯罪者か?」

 

「うん」(^^)

 

「即答ッ!?」Σ(T▽T)!?

 

そもそも何故わかった!?

しかし、まずは本題を説明しなければ。

 

「あー、それと少し前にだがエギルからこんなのが届いた」

 

俺は家にあるコピー機で現像した写真を和人に見せる。

それを見た和人は驚く。

 

「これって…!?」

 

「ああ、多分明日奈のはずだ。俺としては明日奈のお父さんにもこれを伝えたかったが、簀巻きがいたからな………」

 

「連絡なら俺が取り付ける。何かやってくれるんだろ?」

 

「おうよ、戦友が困ってるのに見捨てることなんてできねぇからな!」

 

「調子が良いときはそうだろ?」と、和人に言われたがそれを無視して俺は和人と別れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー佐藤宅ー

 

「よっこらせっと」

 

「また改造?」

 

「せっかくあんのに使わない手はないだろ?」

 

俺は帰ってきて早々に、とある機器をリビングに置いて家にあった物から直勘で買ってきたものを置く。

 

「………本当にそれ必要なの?」

 

「おい、子供のくせにそんな顔すんな」

 

木綿季が子供の顔でしちゃいけないようなこちらを怪しむ目で見るが、さすがに違法行為なんかをするつもりは毛頭ない。

異世界ファンタジーの世界で法律がここと違うなら、全然やるが。

 

「お前を高卒までに食べさせていかなきゃいけないんだし、またSAOみたいな事が起きればチートは絶対に必要だ。特に俺にとって」

 

カチャカチャと、ナーヴギアの改造をしながら木綿季に説明する。

何か機械工作に目覚めた俺は、何か改造や一から何かを作ることが得意になっていた。

何で?(; ̄Д ̄)?

ちなみにアミュスフィアは三つ購入して、木綿季用、俺用、そして改造の為に買った。

感覚的に作ってしまうから、俺でも中身を理解しきれてないし、それ以前に木綿季の過去を覗いてしまったことに罪悪感がある。

覗いてしまったが故に、彼女にもニュータイプの一欠片が覚醒しているのだ。

だから、いらぬものを与えてしまったのではないかと悩んでいる。

勿論、和人やエギル達にはこの事は話していない。

証明は可能だが、それで新たな悩みを作るのは今ではないし、それをやってしまったら皆を曇らせてしまう。

まあ、それもまた面白そうだが。

和人の野郎、モテやがって。

 

「ナーヴギア改、妥当な名前だと思わないか?」

 

「まあ……うんまあ………」

 

「そこはハッキリとしてほしいな!?」

 

今日は喉を酷使しすぎてる気がするんだが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、俺は和人より先にALOにログインした。

俺もまた、ナーヴギアでこの世界に始めてきたときまさかの出来事だったからな。

先にスポーン地点に待機させるために、俺は移動する。

 

「さてと、ナーヴギア改は切札として……その前に明日奈父……結城彰三さんにあの切札で削除対象にならないように交渉しないとな。これからのために」

 

久しぶりのALOの飛行の感覚を慣らし運転しながら、俺は目的地に加速をかける。

 

「スティールは最強だぜぇぇぇぇぇーーー!!!」

 

………後日、この奇声が《窃盗(スティール)》を多用していたスプリガンの領主であることが判明してしまうのは後の話。

 

 

 

 




モンハンカズマさんどうしよ。(何がだ)
リクエストとは別の新作もありますので、ご報告を。
多分、皆が期待していたリメイクです。
リメイクというか、一から再構成したもんですが。

勿論、カズマさんシリーズに組み込まれます。
え?何でそんな名前のシリーズカッコつけてるのかって?
そりゃ勿論記憶力が鳥頭みたいな自分のためですよ。(本気と書いてマジ)
あと、タグで探しやすいようにというのもあります。

てな訳で、モンハンカズマさんSAOカズマさんもよろしくです( ^ω^ )



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(妖精)王、鉄火巻を倒すために黒の勇者は往く

元ネタはドラクエのBGM「勇者は往く」です。

勿論、勇者はキリトですぞ。(笑)
え?カズマ?どこかの盗賊職でしょう(笑)

尚、お気に入り登録数六百件を超過。
ありがとうございます!




ALO。

正式名称【アルヴヘイムオンライン(ALO)】と呼ばれる、ファンタジー世界を元にした他のフルダイブ型のVRゲームとは大きく違うのは一つ。

 

【空が飛べる】ということ。

 

これが一番の売りであり、そしてゲームシステムはそれぞれ複数の種族の陣営に別れ、世界樹の最上階にある報酬の無限に飛べる羽を手に入れるために争うという内容だ。

うん、何か怪しい。

一度、世界樹まで行き、ペナルティ覚悟で頑張って行ってみたが近づくに連れて異様に多くなるし、強くなるから何か怪しいとアルゴやエギルに頼んで、色々情報を探ってもらっていたのだが………ようやくあの写真がヒットしたというところか。

ぶっちゃけ、ALOはとある理由で来たくないのだが………まあ、バレなければ大丈夫なはず。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

てな訳で、来ましたSAOサバイバーのスポーン地点。

念のために記録しておいてホントに良かった。

一旦ログアウトし、和人と連絡を取る。

そしてまたログイン。

 

「ウワァァァァァァーーーーーッ!?」

 

「へ?」

 

ログインと同時に上から誰かが落ちてきて、俺は下敷きになった。

衝撃が凄まじく、あっという間にHPを半分持ってかれた。

最悪だ……(天才物理学者風)

 

「話には聞いていたが……まさかカズマの上に乗ることになるとはな……」

 

「おい、いい加減に降りてくれねぇかな?お前の武器をスティールするぞ?」

 

「わ、悪いって!」

 

よし行こう!っとその前に、キリトのもう使えないアイテムを削除をしなければ。

そのまま保管してバグったり、エラーを起こしたりしたら最悪である。

場合によってはBANされる事もありえるのだから。

 

「ん?これは?」

 

「どうした?」

 

何かキリトが見つけたようだ。

そして、それは懐かしの相手だった。

 

「ウワッ!?」

 

「トラップか!?」

 

突然、激しい光がキリトの持っていたオブジェクトから放たれ、次の瞬間には一人の少女が立っていた。

 

「………ユイ?」

 

「パパ……?」

 

「……ユイ、だよな…!?」

 

「カズ兄!?」

 

こうして数ヵ月ぶりに、再会を果たした。

でも、今思えば何してるんだ俺達って自虐したくなるが。

ユイには事情を説明した。

ちなみにキャラメイクはランダム生成なのだが、運が良い俺はリアルとほぼ変わらない顔と髪型を手に入れた。

畜生め!

 

「そうですか…………でも、まずはパパとカズ兄に会えて嬉しいです!ママとも絶対に…!」

 

と、そこで近くで剣戟の音が聞こえた。

 

「近くで戦闘のようです!」

 

ユイは、この世界ではプライベートピクシーという抽選特典みたいな立場になっている。

なので、それで説明をゴリ押しすることにした。

さて、確かここはシルフ領からもサラマンダー領からもそれなりに離れている場所。

ここで戦闘があるという事は、何かしらあるということか。

 

「死んでも良いゲームなんてヌルゲーだぜ」

 

なんて、キリトがイキったのにイラッと来たのでさりげなく俺はキリトの胴の初期装備をスティールしてやった。

 

「え、ちょまっ!?」

 

「カズ兄、それはやりすぎです……」

 

「死んでも良いゲームなんてヌルゲー何だろ?なら、紙装甲でも問題ないよな?勇者さんよ?」

 

「カズ………ンンッ!漆黒!後で覚えてろよ!?」

 

こうして、初っ端からキリトはハードモードでPvPバトルを始めるのだった。

ちなみに、金髪の巨乳シルフ娘の守護を俺はやりました。

やって来たサラマンダーに、スティールを何度もぶちかまして泣かせて葬ったので、全員からドン引きされた。

いや、これは俺の豪運が悪いんだ(責任転嫁)

 

「私に向けないでよ……?」

 

「やるかぁ!?(泣)」。゚ヽ(゚`Д´゚)ノ゚。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、かなり省略させてもらうとまず金髪の巨乳シルフは【リーファ】というネーム。

キリトはキリトのままで、俺は既に名前を変えてある。

 

「俺は【漆黒のKさん】だ。得意な魔法はスティール。特技もスティールだ」

 

「「運営に通報する()?」」

 

「冗談だぞ!?」

 

「カズ兄」

 

ん?ユイが慰めてくれるのだろうか?

 

「カズ兄が犯罪者になったら、私は悲しいです……」

 

「…………カハァッ」┗(Дヽ)\

 

俺はどこでも犯罪者予備軍に指定されるようだ。

 

……………理不尽だ…(泣)

 

 

何だかんだで俺達はリーファの案内の元、あの巨木の下まで行くことになった。

にしてもキリトの野郎、競争を吹っ掛けておいて猪突猛進して事故るとか………爆笑した(笑)

正直、キリトと出会ってからを振り返るとこう思う。

 

 

ああ、キリトって天然でイキる奴なんだなって。

 

 

 

 

 

 

 




モンハンで煌黒龍アルバトリオン狩りまくる。
うん、やべぇ(笑)

とまあ、関係ないことは置いておいて。
少しずつ進めていくぜ……┗(Дヽ)\



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