キャプテン翼!サンシャイン!! (バシム)
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プロローグ
サッカーに出会った日


その人は私より1歳年上。でも…その人は中学2年生の私が買ってもらったタブレットの画面の中で、

 

最高にまぶしくキラキラと輝いていた…!

 

_________________________________

 

 

ーパルク・デ・フランススタジアムー

 

 

そこでは全日本ジュニアユースとドイツジュニアユースの試合が行われていた。

スコアは1-1だ。

 

 

岬「いくよ!翼くん!」

 

岬太郎、全日本ジュニアユースのミッドフィルダーだ。翼とはゴールデンコンビを組んでいる。その息はバッチリだ。彼らのパス回しを止められるものはいない。

 

翼「ナイスだ!岬くん!」

 

翼がパスを返す。岬がいるのはペナルティーエリア内。そこにきたボールに動きを合わせる。

 

岬「いくぞ!翼くん!」

翼「決めるぞ!岬くん!」

 

ドイツ選手「「「なにィ!」」」

 

さっきパスを出した翼がすぐに追いついていた。そして…岬と同時にシュート!

 

翼 岬「ツインシュートだぁ!」ドガァ!

 

ツインシュートは息の合う選手2人が放つことの出来るシュート。その軌道はまっすぐに進みながらもブレる。つまり分身して見えるのだ。並のキーパーでは防ぐことは困難だ。

 

「させるかぁ!」バシィ!

 

しかし決勝だけにキーパーもすごい。分身するシュートを簡単に弾く。

 

解説「そのこぼれ球を日向くんがカバーした!」

 

日向小次郎、全日本ジュニアユースのエースストライカーだ。そのプレイスタイルは荒々しく、野生の猛虎の異名をもつ。

 

日向「くらえ!ドイツ!これが俺のネオタイガーショットだ!」ドガァァ!

 

すかさずシュートを打つ日向。ブレはしないものの、破壊力はさっきのツインシュートより高そうだ。

 

「甘い!」ドゴ!

 

ドイツのキーパーは勢いよくパンチング!エースストライカーのシュートでさえ弾いた。

 

解説「そのこぼれ球を翼くんがカバーした!」

 

翼「おれは あきらめないぞ!

  ゴールを うばえないキーパーなんて

  このよに いるわけないんだ!!」

 

日向「いくぜ!翼!」

翼「こい!日向くん!」

 

解説「こっ これは!   うわああああっ!」

 

全日本メンバー「「「「「「「「「いけェ!」」」」」」」」」

 

全日本ジュニアユースの顔ともいえる2人は同時にシュートした!

 

日向 翼「いけ~~!ゴ~~ルだああ~~っ!」ドガァァァァ!!!

 

2人が放った渾身のシュート!そのボールはツインシュートより複雑な軌道にネオタイガーショットをも上回る破壊力!

 

「止める…!  なにィ!」バシュッ!!

 

ボールはキーパーを弾き飛ばしてゴール!そして、ゴールネットさえ突き破った!

 

解説「つばさくんの

   ドライブタイガーが

   ドイツの ゴールを

   つきやぶりました~~!」

 

_________________________________

 

千歌「か…か…かっこいいっ!」

 

私もあんな風になりたい

 

これが私のサッカーを始めるきっかけだった。

 

 

 




初めまして!バシムです!これが初めての作品だったので緊張しました…早速ですが、ちょっと伝えておきたいことが。

1 さっきの翼くんの試合は原作準拠ではありません。コピーはちょっとまずいし、ゲームでは再現不可能なので。

2 2話の投稿は結構先になりそうです。書きたくて手が動いたけど、並行して上げる二次小説の設定を考えていて、こっちはと言うと一部のキャラは技が決まっていない状態…1話の熱が冷めきらないうちには上げたいです。


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千歌のサッカー

2ページ目に追いやられる。熱が冷めるのはとても早かった。
サッカーはするけどアニメの1話にはまだいかないよ。


 

「ヘーイ! きょうもげんきにドリブッてるかい! え?私は誰なのかって?

私はナゾのしゅっちょうアナ おがい! あれからサッカーを始めた千歌ちゃんは幼馴染の曜ちゃんを誘って、地元のクラブチームに入って練習や試合をしてきたんだ!その中に私が実況した試合があるから、その試合を見せちゃうヨーダ!…チカレタ。」

____________________

 

中学生最後の試合

 

曜「千歌ちゃん!」

 

おがい「ようちゃん

    パス!」

 

   「ちかちゃん

    パスキャッチ!」

 

千歌「てえええい!」ドカッ!

 

おがい「ちかちゃんの

    オレンジシュート!」

 

オレンジシュート、高海千歌がシュートを撃つ練習をしているうちに開発できたオレンジのオーラを纏うシュートだ。全日本ジュニアユースのメンバーのシュートには及ばずとも、立派な必殺シュートだ。

 

てきのキーパー「うわあっ!」

 

おがい「てきのキーパー

    ふっとばされた!」

 

   「きまった! ゴ~~~ル!!」

 

   「お~~ッと

    ここで ホイッスルだー!」

 

 

 

 

千歌「やったぁー!」

 

チームメイトA「よかったな千歌ちゃん!このチームでの最後の試合、曜ちゃんのアシストと君の得点とは旅立ちの決勝点には最高じゃないか。」

 

曜「へっへーん、曜ちゃん、最後まで千歌ちゃんのサポートができたであります!」

 

チームメイトB「二人とも最初は俺たちに比べて下手で、男女混合のこのチームで大丈夫なのかと思ったけど、必死に努力して追いつこうとした。なんでも、学校にはドリブルしながら行っていたって?」

 

千歌「まあね…内浦は車の通りがとても少ないから、怒られることはなかったし、全日本ジュニアユースの人が同じ練習をしていたんだって。それに…サッカーボールと登校していたら、だんだん友達に思えてきたんだ!」

 

チームメイトB「ボールは友達ってやつか。そういえば、そんな考えの人も全日本ジュニアユースにいたな。」

 

チームメイトA「ところで…もうサッカーはしないのかい?千歌ちゃんたちが行く高校、人数がとても少なくてサッカー部がないって聞いたが…」

 

千歌「………」

 

私たちが行く高校である浦の星女学院。そこは全校生徒合わせても3桁いかない。運動部も定員ギリギリのところが多く、彼が言うようにサッカー部はない。

 

チームメイトB「高校生ともなるとクラブチームは男女でハッキリ区別をつけるからな。少なくとも、俺たちとサッカーすることはもうないだろうな。」

 

曜「うう、悲しいであります…!」

 

曜ちゃんは悲しげだ。私も同じくらい悲しい。それだけ私たちはサッカーに思い入れがある。あの日全日本ジュニアユースに勇気づけられて始めたサッカーに!私は…これからどうすればいいんだろう、どんな風にサッカーをしていけば…!

 

 

____________________

 

 

 

 

 

2年後…2019年4月

 

浦の星女学院に通っている私たち。今日もいつも通りの生活…ではなくなった。廊下にお知らせの貼り紙が貼ってあったから。

 

 

 

 

『廃校のお知らせ』と。

 

 




初心者であまり分からないが…UAが視聴回数ということでいいのでしょうか?そのUAをみたらほとんどが8時に集中していました。
ところで、キャプテン翼もラブライブ!も媒体で話が違ってくるので、まずは読者の皆さんがどうしてこれを読んでくれたか知りたいです。アンケート結果によっては書き方を変えることも検討します。他の人に比べたら、まだ読者が少ない状態ですが、それでも知りたいです。
あと…感想お願いします!皆さんの意見を聞きたいし、返信してコミュニケーションをとりたい!




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憧れを胸に!ゼロからのスタート!

アニメでいうと、やっと一話の序盤。これでも結構省略している方。


自分たちの学校がなくなるなんてとても悲しい。絶対に違うとわかっていても自分たちのせいだと、そんな気がしてしまう。そんな難しいこと考えても仕方ないじゃん!…って思ったりもしたけど、自分たちの代でこの学校が終わってしまうと思うとやっぱり自分たちのせいだと思ってしまう。私の胸に悲しさや寂しさ、悔しさが込み上げてくる。

 

 

学校に着いた時は、1歳年上の幼馴染の果南ちゃんや、生徒会長のダイヤさんといった先輩方が優しく挨拶をして迎えてくれる。

 

授業中や昼休みは、曜ちゃんやむっちゃん、よしみちゃんといった同級生たちと仲良く学び、遊んでいる。

 

内浦はアットホームで和気あいあいとしているから、今まで多くの女子高生がそんな楽しい思いをしていたのだろう。それが、私たちの代で終わる………。

 

 

 

 

やだ

 

 

 

 

そんなの…やだよ、見たくない。私、この学校が終わるところなんて見たくないよ…!

 

何とかしたい!でも、どうすればいいの…!あの廃校のお知らせがきてから、そう考えるばかりだった。

 

____________________

 

 

 

 

そうやって過ごして迎えた数日後の放課後。

 

私は今日も考え込みながら帰路についていた。空き地のグラウンドの近くあたりで…

 

千歌「!?」

 

なにかが飛んできた!

 

千歌「!!」ガシッ    

 

千歌「これは…サッカーボール?」

 

男の子「ごめんなさい…あ、ちかねえちゃん!」

 

小さい男の子だ。私、内浦で知らない顔の人はいないんだ。自分で言うのもなんだけど、人懐っこい性格だから、こんな風に小さな子とも仲良くできるの!

 

千歌「一人でサッカーやってたの?」

 

男の子「ううん、あっちにいるおねえちゃんとサッカーしてたんだ!」

 

あっち?男の子の指さしたほうをみたら、ここでは見ないような顔の人がいた。

 

「ごめんなさーい!」

 

千歌「えーと、あなたは…?」

 

男の子「フレイねえちゃん!ぼくといっしょにサッカーしてたんだ!」

 

フレイ「あ…先に紹介されちゃった。ドイツ人だよ、よろしくね。」

 

千歌「うん…」

 

フレイ「どうしたの?不思議そうな顔だけど…」

 

ここに外国人なんて珍しい。思わず不思議そうな顔になっていた。

 

男の子「フレイねえちゃん!はやくつづきやろう!」

 

フレイ「あ!ごめんなさい、待たせちゃったね」

 

フレイと男の子はもといた場所に戻ろうとする。

 

千歌「あ、ボール」

 

私はボールをもったままだった。それを返そうとしたら…

 

フレイ「一緒にやってみない?」

 

そう誘われた。久しぶりに…やってみようかな。

 

 

 

 

男の子「えいっ」

 

千歌「ふっ!」

 

男の子のシュートを止める。本当のポジションはFWだけど、男の子のシュートに付き合うためにGKをやっている。

 

男の子「うーん、ひっさつシュート、なかなかならないよお」

 

フレイ「どんなシュートにしたいの?」

 

男の子「うーん、ドライブシュート?いやタイガーショットかなあ?」

 

ドライブシュートは大空翼の技、タイガーショットは日向小次郎の技。なんだか懐かしくなった。あの決勝で点を決めた二人に憧れて私はサッカーを始めたんだ。

 

フレイ「他にも…イーグルショットとか隼シュート?」

 

男の子「あー!そう!それもうちたい!ぜんにほん!」

 

千歌「!!」

 

全日本……そうだ、なんで忘れていたんだろう。

 

男の子「ちかねえちゃん!?はんたいのゴールだよ?」

 

私は今いるゴールとは逆のゴールへと走った。そして適当な距離でボールを置く。

 

フレイ「…?」

 

全日本ジュニアユースは…大空翼はあの日私に教えてくれていたんだ。諦めないで頑張れば夢は叶うってこと

 

そして、こうも思った。その夢が叶わなかったとしても、信じて夢に向かって進むことがこんなにも人を輝かせることが出来るなら…!

 

千歌「うおおおおおお!」

 

フレイ「あれは…!シュートする気だ!」

 

男の子「ちかねえちゃんのシュート?」

 

千歌「オレンジシュートだぁ!」ドガァ!

 

もうそれだけで十分!

 

 

 

 

バシュゥゥゥゥン!

 

私が放った必殺シュートはゴールネットを勢いよく揺らした。

 

男の子「すごい…ひっさつシュートだーー!」

 

フレイ「すごーい!ここに来てよかったー!」

 

私も、全日本ジュニアユースに近づきたい!彼らがくれたこの気持ちが本物だって伝えるために…

 

私はサッカーで…ここから走り出します!

 




1話で気づいた方もいると思いますが、school idol diaryから抜粋した言葉が多いです。ただ、盗作防止のために省略しているのも多いので、ぜひとも原作を見て欲しい。

あと、2話に書ききれなかったのですが、こっそり1話の時系列の設定変えてしまってます。年齢は今作かなり重要なのに間違えてました。どの年の話かもしっかり決めていますが、これも後で重要です。他にもタグをこっそり追加。
いろいろ申し訳ない。


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第1章 夏の高校サッカー大会地区予選編
チカのカンで勧誘だ!①


やったぜ!1人のユーザーにお気に入り登録されたぞぉー!


千歌「ムムー…」

 

今とても困ってる。サッカーは最低でも11人いないとできない。でも、足りない。人数が全然足りないよぉ!

 

全校生徒が三桁いかない学校、つまり単純に考えて全校生徒の十分の一以上をサッカー部に勧誘する必要がある。強豪校でもそんなにサッカー部所属率は高くないよ?

 

でも私、果南ちゃんに褒めてもらえる程勘が鋭くてね、実はある程度その勘でやってくれる人がわかる気がするんだ。

 

で、今日はそのやってくれる人の一人に会いに行くの!そのやってくれる人とは……

 

____________________

 

 

 

―ダイビングショップ―

 

果南「私!?」

 

千歌「うん!果南ちゃんなら絶対やってくれるって信じてる!それに、私がサッカーやりたいって言った時は果南ちゃんがサッカー教えてくれて、クラブチームも紹介してくれたでしょ?だから、今度は私が誘う番だよ!」

 

そう!他でもない果南ちゃんなのだ!実は果南ちゃん、小学校時代からサッカーやってるんだよ!今はダイビングショップのお手伝いで忙しいけど…大丈夫な気がする!

 

果南「そうだね…私も千歌と一緒にフィールドで輝きたい!ダイビングショップの手伝いもお父さんの怪我が治ったようだし、もう大丈夫だって!千歌、また一緒にサッカーやろう!」

 

千歌「やったぁ!ありがとう果南ちゃん!!早速練習しよ?」

 

こうしてダイビングショップから外に出て練習することになった。

 

 

 

 

千歌「ここは砂浜だから、他に練習できそうな所を探さないと…」

 

果南「ん?」

 

千歌「果南ちゃん?」

 

果南「千歌、あそこに人が!」

 

果南ちゃんが指さす方向に目線をむけたら、なんと砂浜に人が倒れていた!

 

千歌「なっ、なんでぇ!ここに来た時は人なんていなかったよ!?」

 

果南「意識がない…病院に運びたいところだけど歩いていくには…」

 

ブロロロロロロロロ

 

千歌「ん?ヘリコプター!?」

 

果南「小原家だね…って千歌!?」

 

 

 

 

―ヘリコプター内―

 

そこには一人の金髪の少女がいた。その名も小原鞠莉。2年前にイタリアに行っており、そこから日本に戻ってきたのだ。

 

鞠莉「二年ぶぅりデスカ……」

 

彼女はアメリカ系イタリア人のハーフであり、それ故か訛りの混じった感じのしゃべり方となる。果南とは友達で、彼女のダイビングショップをふと懐かし気に見下ろしたわけだが…

 

鞠莉「!?」

 

千歌「おーーーーーい!!」

 

なんと服を脱いで振り回している女の子がいた!

 

鞠莉「ストップ!SOSがでてるわ!」

 

運転手「む…本当だ!降りるのですか?」

 

鞠莉「ええ!友達もいるから。果南、何やってるのよ…」

 

 

 

 

ブロロロロロロロロ

 

千歌「降りてきた!」

 

果南「ま、鞠莉……久しぶりだね…」

 

鞠莉「果南、久しぶり。ところで、どうしたのよ」

 

果南「そ、それが砂浜に人が倒れてて…」

 

果南は抱えていた女の子を見せる。

 

鞠莉「あら…本当だわ。なるほど、ここから病院に行くには遠いからマリーに助けを求めたってことね。」

 

果南「そういう事になるね。帰国後にいきなり悪いけど…お願い!」

 

鞠莉「果南のお願いなら引き受けるわ。ただ、ヘリコプターには4人も乗れないし、あなたたちはレッツ、ウォーキングよ」

 

果南「うう…ありがとう。すごく困っていたからありがたいよ」

 

鞠莉「その代わり!後でいっぱいトークさせてもらうんだから!」

 

ブロロロロロロロロ

 

千歌「ふう…!助かった」

 

 

 

こうして病院に集合することになった。その道中、果南ちゃんから言われた。

 

果南「千歌、さっきクラブチームの話をしてたけど、実は紹介したのは私じゃないんだ。」

 

千歌「え?でも果南ちゃん、いろいろ手伝ってくれたよね?」

 

果南「私はただ言われた通りに千歌に勧めただけ!ああいうのは難しい手続きとかもあるから、私一人じゃできないよ。」

 

千歌「じゃあ、その手続きをしてくれた人って…」

 

果南「鞠莉。さっきの人だよ。」

 

千歌「あの人が!?」

 

果南「そうだよ。せっかく会えたんだし、伝えておいた方がいいと思ってさ。」

 

私がサッカーできたのは、あの鞠莉って人のおかげなんだ…!

 

心配をよそに、病院に行くのが待ち遠しくなった。

 




先に言っておきますが、aqoursのメンバーだけではサッカーができないので、オリキャラやイナズマイレブンの女性キャラをチームに入れます。どこかのランジュみたいにはしないつもりではいますが、キャラ立ちはさせていきたいです。

感想、評価よろしくお願いします。


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この女の子は…?

タグを追加。キャラが正しいしゃべり方をしているかわからないので。


病院に着いた。鞠莉が事情を話していたからか、倒れていた人は既に病室に運ばれていた。

 

 

 

―病室―

 

千歌「無事…なのかな?」

 

鞠莉「意識はないけど生きてはいるみたいね。それにしても…」

 

 

鞠莉「とってもキュートね」

 

果南「え」

 

鞠莉「キュートでしょ?この紫の髪、小柄な体格、ベリーキュートよ。私の好みだわ。」

 

今ベッドに寝ているのは小柄な体格の女の子だ。紫の長髪、顔もなんだか…かわいい。

 

千歌「確かに…かわいいですね…。」

 

鞠莉「あら、あなたもわかるのね。果南もわかるでしょ?」

 

果南「わかるけど…この状況で言うかな?」

 

鞠莉「この状況だからよ。どうしてこうなったかも分からないわけだし、目が覚めた時のことを考える方がいいわ。」

 

果南「イタリアに行ってもポジティブなままなんだね」

 

鞠莉「オフコース!どこでもシャイニーよ!ところで果南、今からマリーについてきてもらうわよ!」

 

果南「えっ」

 

鞠莉「言ったでしょ?後でいっぱいトークするって。帰国して一番果南と話したかったんだから!」

 

果南「まあ、帰国してすぐに苦労させちゃったしね…千歌、ごめん。練習はまた今度だね。」

 

千歌「そうだね、ここまでお世話になってきたし…そうだ!今のうちに…!」

 

千歌は鞠莉の前に行った。

 

千歌「鞠莉さん…中学生の時私のこと支えてくれて…ありがとうございます!」

 

鞠莉「中学生の時?ひょっとして…あなたが千歌って子?」

 

千歌「はい!」

 

鞠莉「なるほど、この子が果南の言ってた子ね。ああ!ひょっとして練習って言うのもサッカー?」

 

千歌「はい、果南ちゃんと一緒に練習場所を探そうとしてたけど、もう一人誘えそうな人がいるからその人の所に行こうかなって…」

 

鞠莉「私と果南も一緒に行ってもいいかしら?あなたとも話がしたいわ!それに…あなたが勧誘する人がわかる気がするわ。」

 

果南「どうしてわかるの…?ああ、そっか!千歌と一緒に手続きしたからね!」

 

果南も鞠莉の言うことが理解できた。そうと決まれば早速行動だと思った時であった。

 

「うう…」

 

ベッドで寝ていた子が目を覚ました。

 

千歌「ああ!起きた! よかった…」

 

「………」

 

果南「ん?どうしたの?」

 

千歌「ひょっとして…何もわからない状態とか?」

 

果南「確かに…それはありえるかも」

 

鞠莉「まずは名前を尋ねてみましょう。」

 

千歌「ねえ、名前なんて言うの?」

 

「………」

 

女の子は黙っていた。必死に何かを思い出そうとしているが…

 

「ダメ…わからない。ここがどこかも、私が誰かも。全く記憶がないわ!」

 

どうしても思い出せないようだ。

 

果南「目が覚めたのはいいけど…困ったね。」

 

果南は心配げに言う。

 

千歌「今から外に出るけど、一緒に行かない?」

 

「え……?」

 

果南「ちょっと千歌、それはさすがに…」

 

千歌「わかってる。でも、このままここにいても、何も変わらない気がする。」

 

果南「うーん、確かにそうかも。でも、お医者さんは出ていいっていうかな?」

 

鞠莉「私が話してみるわ。」

 

鞠莉は病室から外に出た。

 

―10分後―

 

鞠莉「話がついたわ。」

 

果南「お医者さんは、なんて?」

 

鞠莉「千歌の意見を言ったら、その通りだと言われたわ。たくさん何かを見ていけば、記憶を取り戻すきっかけがその中にあるかもしれないって。」

 

千歌「じゃあ、一緒にいっていいんですか!?」

 

鞠莉「オフコース!さあ、みんなで行きましょう!」

 

こうして4人で次に勧誘する人に会いに行くことになった。

 




今でこそ新着1ページ目をキープできるように投稿していますが、メンバーをそろえたら更新が一気に遅くなると思います。活動報告を見ると分かりますが、同時並行で書く二次小説もあるからです。しかし、今はこちらに集中します。


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キャプテン千歌っち

話を組み合わせました。


―浦の星のグラウンド―

 

鞠莉「練習場所にはここがベストね!」

 

「学校…」

 

千歌は鞠莉に集合場所兼練習場所を探すようお願いしていた。鞠莉はすぐにここにしようと言った。今日はどの部活も使っていないし、千歌の事情を知った鞠莉はどうせ部活申請するんだからと言うが…

 

果南「確かにここはベストだけど…大丈夫かなん?」

 

鞠莉「私たちが知っていて練習できそうな所はここしかないわけだし、使わせてもらいましょう?私たち、ここの生徒なんだし。」

 

果南「それで…いいか…。」

 

記憶喪失の女の子を連れてきている以上、わけのわからない場所に行くわけにはいかない。そうなればここしかないだろう。果南は納得した。

 

千歌「果南ちゃーん!」

 

果南「あ、千歌!」

 

千歌が到着した。そして千歌のとなりにもう一人いる。千歌や果南の幼馴染の…

 

曜「ヨーソロー!渡辺曜、ただいま到着であります!」

 

渡辺曜。千歌に誘われて中学卒業まで千歌とサッカーをしていた。千歌からすれば最もやってくれそうな人であるのだ。

 

曜「千歌ちゃんから話は聞いたよ。サッカー部を立ててまたサッカーするって!嬉しいなあ!また千歌ちゃんとサッカーが出来るなんて!…で、ここにいる人たちが部員?」

 

果南「いや、ちょっと違うかな…私は千歌とサッカーするって決めたけど、他の二人は…」

 

鞠莉「ちょっと!マリーを仲間はずれにするつもり!?ナンセンス!ブッブーよ!」

 

千歌「サッカー部に入ってくれるんですか!?」

 

鞠莉「オフコース!私もサッカー選手なのよ!イタリアに行った時もサッカーして、イタリアサッカーを身に付けてきたんだから!」

 

千歌「イ、イタリア…すごい!」

 

イタリアは強力なヨーロッパサッカーの一角。特にプロリーグは有名で、世界最高峰のリーグもイタリアに存在する。そのイタリアのサッカーを身につけた人が仲間に…!

 

果南「これは心強いね。問題は…」

 

果南は女の子の方を見た。

 

曜「果南ちゃん、その子は…?」

 

果南「砂浜に倒れていたんだ。自分の名前も思い出せないんだって。」

 

「…」

 

曜「曜ちゃんだよ。よろしく。」

 

曜は女の子にアプローチをかける。

 

「よ…よろしくお願いします…。」

 

曜「敬語じゃなくて大丈夫だよ。もっとフレンドリーに、曜ちゃんはトモダチ。こわくないよ。」

 

「うん…」

 

鞠莉「そうね。もっとフレンドリーな方が仲良く出来るわ。千歌、あなたもよ。」

 

千歌「えっ」

 

鞠莉「出会った時はともかく、ここまで来て敬語なんて堅苦しいわ。今から練習するときも、鞠莉さんじゃなくて、ちゃんとかあだ名とかで呼びなさい。」

 

千歌「鞠莉…ちゃん?」

 

鞠莉「グレイト!じゃあ、改めてよろしくね。千歌っち」

 

こうしてみんなでフレンドリーにすることにしたところで…練習を始めることにした。

 

 

 

 

 

曜「はい!果南ちゃん!」

 

果南「曜、ナイスパスだよ!」

 

曜「へっへーん、感覚は衰えてないからね!」

 

四人は基礎的なパス練習から始めた。これが出来ないようでは、いくら上手な選手でも勝つことなど出来ない。

 

果南「千歌!」

 

千歌「鞠莉ちゃん!」

 

パスに慣れてきた千歌は鞠莉にダイレクトパスを試みた。しかし…

 

「きゃっ」

 

千歌「あ…ごめん」

 

ボールは練習を見ていた女の子の方へ行ってしまった。

 

鞠莉「千歌っち、ダイレクトパスはあまりやらない方がいいわ。こんな感じに変な場所にいっちゃうし、全日本ジュニアユースの人たちもほとんどやっていないわよ」

 

千歌「ええ!やってないの!?結構難しいテクニックだったんだ…」

 

「ボール…」

 

千歌「あ、ありがとう。ん?」

 

千歌は女の子の表情が気になった。女の子はボールを見つめていた。

 

 

 

まるで、これが何か大事な“なにか”であるかのような表情で。

 

 

 

千歌「一緒にやる?」

 

「え…」

 

千歌「私、あなたとも一緒にサッカーやってみたいんだ。それに…感じるんだ。あなたとボールは、友達だったんじゃないかって」

 

「私とボールが、友達…」

 

曜「友達だったって、この子が以前サッカーをしていたってこと?」

 

千歌「そうかな…確証はないけどね」

 

ちょっと無理がある言い方かもしれない。だけど、決してこの子とサッカーをするための口実を作るために言ったわけじゃない。そんな表情だったんだ。サッカーボールと付き合っていたから、わかる。

 

 

そう考えていると…

 

「あなたたち、ここで何をしているのですか?」

 

後ろから話しかけられた。ここにいる5人の声ではない。

 

鞠莉「久しぶりね、ダイヤ。」

 

ダイヤ「鞠莉さん!?帰国していたのですか!?果南さんも一緒に…ここでは見ない人もいますね。ン?サッカーボールをもっているようですが」

 

鞠莉「今サッカーをしてたのよ。ね、千歌っち。」

 

ダイヤ「サッカー?鞠莉さんと果南さんがいるということは…まさか部を設立する気ですの?」

 

鞠莉「イエス!キャプテン千歌っちよ!」

 

千歌「きゃ、キャプテン千歌っち!?私がキャプテン!?」

 

ダイヤ「あら、あなたがキャプテンですの?」

 

ダイヤの目線が千歌の方に向く。焦った千歌だが…

 

千歌(いや!私がやるって言ったんだ…!ここにいるみんなも、これから勧誘する人も、私がキャプテンとして引っ張っていくぐらいの気持ちでいないと!)

 

千歌「はい!私がキャプテンです!」

 

ダイヤ「そうですか…では千歌さん、あなたはどこを目指してサッカーをするのですか」

 

鞠莉「そういえば聞いてなかったわね。」

 

果南「私も。千歌、どんな目標でも私は一緒に進んでいくつもりだよ!」

 

千歌「私は…大空翼選手をはじめとした全日本ジュニアユースのメンバーの活躍を見てサッカーをしようと決めました。私も翼さんのようにフィールドで輝きたい…!」

 

ダイヤ「全日本ジュニアユース…」

 

千歌「私の目標は、優勝。翼さんのように…全国大会で優勝することです!」

 

ダイヤ「全国大会で優勝ですか…」

 

曜「千歌ちゃん…!」

 

曜は千歌の決意に感動していた。自分を誘ってくれた幼馴染の決意はその時と同じときめきを感じる。

 

ダイヤ「ブッブーですわ!」

 

千歌 曜 果南 鞠莉「な、なにィ!」

 

果南「ちょっとダイヤ!いくらなんでもひどすぎるよ!人の目標をブッブーだなんて!」

 

ダイヤ「わたくしは意地悪でそんなことを言っているのではありません!あなたたち、今年の全国大会がどのようなものになるかご存知なのですか!?」

 

鞠莉「今年の全国大会?なにかあるの?」

 

ダイヤ「まさか今までのように女子だけのサッカーとお思いになっているのではないのですか?今年は女子サッカーのレベルが上がっているという訳で男女混合の大会が行われることになりました。」

 

鞠莉「イタリアでも行われていたわ。ドントウォーリーよ。」

 

千歌「鞠莉さんの言う通りです!例え全日本ジュニアユースのメンバーが来ても…」

 

ダイヤ「そうは行きませんわ!千歌さん、ここは何県ですか?」

 

千歌「えーと…静岡県沼津市内浦です!」

 

ダイヤ「そう!ここは静岡県!これが何を意味するのか分かるのですか!?」

 

千歌「え…意味?」

 

果南「そうか!あの高校と!」

 

曜「千歌ちゃん!南葛!」

 

千歌「南葛…!ということはあの翼さんと…」

ダイヤ「戦うと思っているのですか?」

 

千歌「え?違うの?」

 

ダイヤ「出直してきなさぁぁぁい!」

 

ダイヤ「翼さんはブラジルのサンパウロにいるのです!全日本ジュニアユースに憧れておきながら!」

 

果南「ダイヤ、落ち着きなよ」

 

鞠莉「そうよ!私も知らなかったんだから。それに女の子が怖がってるわよ?」

 

「………!」

 

女の子はダイヤが怖くて何も言えなかった。

 

ダイヤ「ハッ!も、申し訳ありません!大丈夫、怖くないですわ。」

 

ダイヤは女の子に怖くないことをアピールした。

 

ダイヤ「とにかく!部を立てるのならまずはわたくしの言うことを聞いてもらいます!今から指定するグラウンドに行きなさい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千歌達は別のグラウンドにいた。ダイヤがそこで待っておくように言ったのだが…

 

ダイヤ「お待たせしました!」

 

ダイヤは男性を4人連れてきた。

 

果南「ダイヤ、この人達は?」

 

ダイヤ「地元のサッカー選手ですわ!今からサッカーバトルをしてもらいます!」

 

千歌「4人でサッカー?」

 

ダイヤ「サッカーバトルです!」

 

千歌「???」

 

ダイヤ「サッカーバトルをご存知ないようですね。これは4人で出来る簡易的なサッカーで、今のあなたたちでも出来るものです。」

 

ダイヤ「あなたたちの目標が優勝ということは分かりました。ですが生半可な決意ではそれは叶いません。サッカーをしているなら本来女性が男性に対して不利だということは分かっているでしょう?」

 

ダイヤ「女子サッカーのレベルが上がったといってもあなたたちのレベルが上がるわけではありません。弱ければ強い者にのまれるのです…!あなたたちの決意が本物なら…まずはこの方々とどれ程の勝負が出来るかみせてもらいます!」

 

果南「ダイヤ…」

 

千歌「…分かりました」

 

千歌「どんな選手が来ても絶対に折れない!フィールドで輝くためにも!」

 

鞠莉「グレイト!さすがキャプテンね!そうと決まったら早くはじめましょう!」

 

曜「私も準備は万端!」

 

 

サッカーバトルが始まる…!

 




活動報告を見て欲しいです!大事なお知らせが…!


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サッカーバトル!

今回からサッカー。必殺技もでるから後書きで解説。


ダイヤ「では勝利条件を言います。」

 

果南「勝利条件?自由に決められるの?」

 

ダイヤ「ええ。サッカーバトルでは勝利条件を決めて戦います。先に1点をとったら勝ち、一定時間ボールを取られなければ勝ち、逆に制限時間内にボールを取れば勝ちといったところです。」

 

ダイヤ「今回は先に1点を取れば勝ちという勝利条件で戦ってもらいます。」

 

千歌「わかりました。絶対に勝ってみせる…!」

 

男性選手たち「よろしくお願いします!」

 

「サッカーバトル…」

 

男性選手の挨拶をよそに、女の子は何か引っかかったような顔をしていた。

 

 

 

―千歌サイド―

 

千歌「まずはみんなのポジションの確認!まず私がFW。曜ちゃんがMF。」

 

曜「4人だからそういうのは関係ないんじゃない?」

 

果南「いや、関係はあるんじゃないかな。DFがいないとボールを奪うのが難しいし、GKがいないと相手のシュートが止められないし…」

 

鞠莉「で、GKポジションの人はここにいるの?」

 

果南「え?私DFだけど?」

 

鞠莉「私はFWよ」

 

千歌「つまり…」

 

4人「GKがいなーい!!」

 

 

 

―男性選手サイド―

 

ダイヤ「本日は部活の日にも関わらず、来て頂きありがとうございます。」

 

男性A「大丈夫だよ。たまにはこういう練習もありだと思うし。」

 

男性B「俺たち控えであまりグラウンドに立てないし、こういった形でもサッカーが出来るのは嬉しいよ。」

 

男性C「あの子たちみんなサッカー経験者だって聞いたよ。油断は出来ないね。」

 

男性D「俺たちは油断できる身分でもないし、全力でいかせてもらう!」

 

 

双方準備が整った。

 

 

ダイヤ「鞠莉さん!?FWだった筈では!?」

 

鞠莉「こっちはGKがいないのよ。千歌っちのプレイが見たいから今回は私がGKよ。」

 

男性D「素人キーパーってやつか。遠慮なく点を取らせてもらう!」

 

 

あいてチームから1点うばえ!

 

 

千歌のチーム

 

 

                千歌

 

 

       曜                   果南

 

 

                鞠莉

 

 

男性チーム

 

 

        D                   B

 

 

                 C

 

 

                 A

 

 

ダイヤ「ではわたくしが審判をさせてもらいます!」ピー!

 

千歌「曜ちゃん!」

 

千歌のチームからキックオフ。千歌は曜にパスを出す。

 

男性D「ボールはもらう!」

 

曜「うわ!もう来た!果南ちゃん!」

 

果南「よっと!」

 

男性B「覚悟しろ!」

 

果南がパスキャッチした矢先に男性Bが来た。この1対1をどうするか…

 

果南「逃げちゃえ!」

 

男性B「逃がさん!」

 

果南は横向きにドリブル!それを男性Bが追いかける。

 

男性C、D「俺たちも、来たァ!」

 

果南「囲まれた!…てことは…鞠莉!」

 

果南は後ろにパス。パスキャッチした鞠莉は…

 

鞠莉「千歌っち!」

 

ゴールキックの要領で千歌にロングパス!

 

男性B「しまった!」

 

男性C「なにィ」

 

男性D「全く見てなかったぁ!」

 

千歌「オレンジシュートだぁ!」ドガァ!

 

千歌のうまいトラップ!そこから自分の必殺シュートを放った。

 

男性A「ぎゃふん!」

 

バシュゥゥゥゥン!

 

千歌の放ったシュートは男性Aをふっとばしゴール。バトル勝利である。

 

男性B「え?ボールに触れないまま終わり?」

 

男性A「いや!僕が触った。」

 

男性D「それは触ったんじゃなくてふっとばされたんだ!」

 

 

 

千歌「やった!私達が勝ったんだ!」

 

鞠莉「みんな経験者だけど、デビュー戦で勝てると嬉しいわね。」

 

果南「私達が集まるのは初めてだし、同じ目標を持って進んでいくという意味ではこのチームのデビュー戦って言えるんじゃない?」

 

鞠莉「それもそうね。さてダイヤ、これで部を…」

 

ダイヤ「1戦だけだと誰が言いました?」

 

鞠莉「ワッツ?どういうことよ」

 

ダイヤ「敵は男性選手だけではありません!フィジカルが不利と言われている中、女性選手もそれに負けないように己を高めているのです!」

 

千歌「今度はその人とサッカーバトルを」

 

ダイヤ「その通り!既に手配していますわ!」

 

曜「でもここに女性は私達とダイヤさんしかいないけど…」

 

果南「まさか…」

 

ダイヤ「相手はわたくしです!」

 

果南「やっぱり!」

 

千歌「ダイヤさんもサッカーを!?あっ…でも考えてみれば…」

 

意外な対戦相手に驚いた千歌だったが、よく考えてみれば、果南はダイヤと仲が良い。鞠莉も2人と仲が良いし、そういった意味ではダイヤがサッカーをしていても不思議ではない。そもそも、翼さんのことと言い、全日本ジュニアユースやサッカーのことをよく知っている。(千歌があまり知らないってのもあるが)さっきの男性選手を呼んだのもダイヤだし、サッカーバトルのルールも知っている。ひょっとしてかなりサッカーに精通しているのでは?

 

ダイヤ「今度は2点差をつけて勝ってもらいます!」

 

鞠莉「ちょっと!戦力アップしたのに条件が難しくなってない!?」

 

果南「これはちょっと厳しい戦いになりそうだね。」

 

千歌「それでも、勝つ!」

 

 

 




オレンジシュート 使用者 高海千歌

オリジナル技です。オレンジ色のオーラを纏ってまっすぐゴールに向かいます。イナズマイレブンでいうとグレネードショットぐらいの威力か。先に言っておくと、キャプテン翼に合わせて必殺技のバーゲンセールは控えるつもりです。

感想、評価よろしくお願いします。


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ダイヤの技

大物ラブライブ×イナイレ作者が戻ってきました。また新興のラブライブ×イナイレ作者も現れた!こちらもしっかりやらないと勝ち抜いていけないのは言うまでもないです。今回から少しずつ長めに、いや長いのではない。今までが短すぎたのだ…


果南「フォーメーションはさっきと同じでいい?」

 

鞠莉「待って!今度は私がFWよ!マリーのシュートも見せてあげたいわ!」

 

千歌「じゃあ私がゴールキーパーやる!」

 

 

2点差をつけて勝て!

 

 

千歌のチーム

 

 

 

                鞠莉

 

 

       曜                  果南

 

 

                千歌

 

 

 

男性選手チーム

 

 

 

        D                 B

 

 

                ダイヤ

 

 

                 A

 

男性C「では今度は僕が審判!試合開始です!」ピー!

 

ダイヤからキックオフ。男性Bにパスを出した。

 

曜「行かせないよ!」

 

男性B「今度はこっちの番だ、パス!」

 

男性Bは曜がやったことと同じように横にパス。

 

果南「ほいっ」

 

男性C「おおっと!パスカットされたぁ!」

 

ダイヤ「勝負です!果南さん!」

 

果南がパスカット。しかしすぐ近くにダイヤがいたため1対1になる。

 

男性C「これは1対1だぁ!マークがされておりパスも不可能!どうするか!?」

 

鞠莉「くっ!」

 

男性D「俺は言われたことをやっているだけだ。悪く思うな」

 

ダイヤ「ボールキープが甘くなりましたね?果南さん」

 

果南「しまった!?」

 

果南がボールをとられてしまった。

 

男性C「これはキーパーと1対1だ!」

 

ダイヤ「千歌さん…全日本ジュニアユースに憧れてサッカーを始めたというのなら…この技を受けてもらいます!」

 

ダイヤ「いきますわ!」ドガァ!

 

男性C「これはループシュートだぁ!しかし…上がりすぎな気がするぞ?」

 

男性A「旗つつみか?これ」

 

男性D「それは違うスポーツだ!」

 

ギュイィィィィン!

 

ボールは急角度で下へ。ゴールに向かっていく!

 

千歌「こ、これって…!」

 

バシュゥゥゥゥン!

 

男性C「ゴール!キーパー全く反応できなかったぁ!」

 

果南「ダイヤ…いつの間にあんなシュートを」

 

千歌「ドライブシュート…翼さんが使っていたシュート…」

 

千歌は衝撃を受けた。まさかドライブシュートを、自分が憧れた大空翼の必殺シュートを使える人間が自分の周囲にいたとは!

 

 

 

男性D「タイム!ちょっと時間をくれ!」

 

男性Dがタイムをとった。その理由は…

 

男性D「おいお前!」

 

男性C「わっ!な、なんだぁ!?」

 

男性D「審判と実況は違うんだぞ!黙ってろよ!」

 

男性C「えーだってさー」

 

男性D「だってじゃない!こっちの戦法がばれるだろぉ!?」

 

男性C「わかった…」

 

 

―千歌サイド―

 

男性選手チームがタイムをとったので、その間にダイヤの対策を考えていた。

 

鞠莉「ダイヤ…まさかドライブシュートを身に付けていたなんてね。」

 

曜「それに、さっきまでと比べて男性選手の動きも良くなってるような気がする」

 

果南「ゲームメークだよ。ダイヤは頭もいいからね。とにかく、ダイヤにボールを渡さないようにしないと…」

 

鞠莉「言うのは簡単だけど、1人や2人で止めるのはこの戦力だと…」

 

「待って!」

 

連れて来ていた女の子が千歌たちの前に来た。

 

千歌「どうしたの?」

 

「私も、サッカーがやりたい!サッカーバトルに…いれて欲しい!」

 

千歌「!?」

 

千歌は驚いた。思えば浦の星のグラウンドにいた時もサッカーボールに関心を示していた。この子は…一体どういう女の子なんだ?

 

曜「あ!この子が着てるのユニフォームなんじゃない!?いろいろあって気付かなかったけど!なんだか…かっこいい!」

 

曜の言うように、女の子は青と白のユニフォームを着ていた。彼女は千歌たちが砂浜で発見した時から着替えていない。

 

千歌「ひょっとして…記憶を失う前はサッカーをやっていたのかな!?」

 

果南「可能性はあるね。」

 

鞠莉「交代しましょう。どの道このままだとダイヤに一方的にやられてしまうわ。」

 

曜「じゃあ私が。2人ともダイヤさんのことをよく知っているでしょ?」

 

果南「もちろん。今度はダイヤを止めてみせるよ!」

 

 

男性C「なんかメンバーチェンジしたなあっち。そんじゃ試合再開」ピー!

 

鞠莉「それじゃあ、早速頼むわよ!」

 

千歌のチームから試合再開。鞠莉は女の子にパスをまわす。

 

男性B「メンバーチェンジしても同じだ!」ズサー!

 

男性Bのスライディングタックル。

 

「ふっ!」

 

男性B「なにィ」

 

「鞠莉…さん!」

 

女の子はかわした。そして鞠莉にパス。

 

ダイヤ「わたくしのディフェンスを読んだ!?」

 

ダイヤは女の子にディフェンスを仕掛けようとしていた。しかし、女の子はそれをしようとするほんの少し前にパスを出した。ダイヤはパスカットが出来ないのだ。

 

鞠莉「マリーのシュートを見せてあげるわ!」

 

パスキャッチした鞠莉はすぐにシュート体制に入る。

 

鞠莉「シャインドライブ!」ドガァ!

 

鞠莉がボールを蹴った瞬間、ボールが光った!

 

男性A「まぶしー!」

 

バシュゥゥ!

 

果南「え!?」

 

千歌「す、すごい!」

 

鞠莉の放ったシュートはゴールに入った。それだけではない。ゴールネットを突き破った!

 

鞠莉「イタリアでキック力を磨いた甲斐があったわ。」

 

ダイヤ「鞠莉さん…強くなりましたね。」

 

鞠莉「私はシュートを撃っただけよ。それより、あっちの女の子が気にならない?」

 

ダイヤ「確かに…ここでは見かけない子ですね。あの子はどういった人なのですか?」

 

鞠莉「それが私達にもわからないの。でも、これだけは言える。あの子は以前サッカーをしていたと思うわ。」

 

ダイヤ「………」

 

ダイヤ(わたくしの行動を読むとは…それなりにサッカーをしていたのでしょうか)

 

果南「まずは1点だね、鞠莉!」

 

鞠莉「ええ。後はボールを奪えるかどうかよ。」

 

各自持ち場に戻る。その前に鞠莉は女の子のところに行った。

 

鞠莉「ありがと」

 

「え?ど、どういたしまして…得点おめでと…」

 

鞠莉「それもあるけど、もっと嬉しい事があるわ。」

 

「?」

 

鞠莉「鞠莉って名前を言ってくれたこと。私達はあなたの名前も知らないのに、あなたは私達の名前を知ってくれたんだから、申し訳ないぐらいよ」

 

「そんな、申し訳ないなんて…それに、思い出せそうなの!」

 

鞠莉「え?思い出せそう?」

 

「うん…サッカーをやってると、記憶が戻ってくる気がするの。もう少しで…いけそう!」

 

鞠莉「なら、もっとサッカーをやりましょう!」

 

 

男性C「じゃ、1対1からスタート~」ピー!

 

ダイヤ「頼みます!」

 

男性B「行くぞぉ!」

男性選手チームのボールで試合再開。ダイヤは男性Bにパス。

 

「奪う!」ズサー!

 

女の子は男性Bと同じようにスライディングタックル。

 

男性B「危ない!うわぁぁ」

 

「!?」

 

男性Bはかろうじて後ろにパスを出したがずっこける。一方女の子は…

 

(なんだろう、このスライディングになにかあったような…)

 

何かを思い出そうとしている。

 

ダイヤ「ここから撃たせてもらいます!」

 

果南「そうはいかないよ!」

 

パスキャッチしたダイヤはドライブシュートの構えに。結構ゴールから遠いが千歌は素人キーパー。ドライブシュート自体ロングシュートなので十分に決まる。

 

ダイヤ「ドライブシュート!」ドガァ!

 

果南「うわああ!」

 

ダイヤの前に来ていた果南はブロックするがふっとばされる。

 

千歌「速い!でも…!」

 

千歌はその威力と速度に驚きながらも止めようとした。手を伸ばしてパンチング!

 

千歌「だめだ…!」

 

だが、届かない

 

バシュゥゥゥン!

 

ダイヤ「飛ぶ方向は合っていたようですね。ですが、残念ながらわたくしの勝ちです。」

 

千歌「そうだ、2点!」

 

惜しいようだが、2点とられてしまった!千歌のチームの負k…

 

果南「2点差って言わなかった?」

 

ダイヤ「え?」

 

男性C「確かに、2点差って言ったよ。」

 

ダイヤ「こ、これは…わたくしとしたことが…間違えてしまいました…!まあいいでしょう!後1点取れば良いので」

鞠莉「ほ、ほんと!?」

 

ダイヤ「うわ!ど、どうしたのですの?」

 

突然鞠莉が驚いた。鞠莉は女の子と会話していたようだが…

 

鞠莉「名前が思い出せたの!?」

 

「うん!自分の名前だけだけど…」

 

千歌「ど、どんな名前!?」

 

さっきの鞠莉の声で千歌のチームの4人が集まっていた。みんな名前を知りたいのだ。

 

「私の名前は…」

 

アイシー「アイシー!」

 

 

 

千歌「アイシー…」

 

曜「日本人じゃないってこと?」

 

アイシー「いや、日本語しか喋れないけど…アイシーって名前をもらったの。まだそれしか思い出せていない…」

 

果南「名前を知っただけだけでも大きな1歩だよ。よろしく!アイシー」

 

千歌「私からもよろしくアイシーちゃん!みんなで逆転するよ!」

 




ドライブシュート 使用者 黒澤ダイヤ 

大空翼の技…と言いたいところですが漫画版を含めると多くのキャラクターが使えます。現実でも出来ないことはない。使う人間にもよりますがファイアトルネードぐらいの威力か。現実の人間はそんな威力出ないが。

シャインドライブ 使用者 小原鞠莉

千羽山が使う光るシュート。ドライブシュートの軌道は描かない。ゲーム版だとファイアトルネードより強いのでゴールネットを破る強さにしました。この世界、ゴールネットは結構あっさり破れます。会場次第ですが…

旗つつみ

スポーツ違い。分かる人には分かる。

活動報告を見て欲しいです。


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新しい可能性

今回、ひらがなの箇所がありますが、これは当時のキャプテン翼2、3の競り合いの再現です。これからもキャプテン翼のキャラクターが必殺技を使う際、こうした表現をします。


男性C「1対2で試合再開!」ピー!

 

鞠莉「行くわよアイシー!」

 

千歌のチームのキックオフ。鞠莉はアイシーにパスをまわす。

 

ダイヤ「今度はわたくしが!」

 

ダイヤが直接アイシーにディフェンスをかける。

 

アイシー「かわす!」

 

ダイヤ「簡単には抜かせません!」

 

競り合いになる。一定時間競り合った末に…

 

ダイヤ「はあ!」

 

アイシー「しまった!」

 

ダイヤがボールを取った。

 

ダイヤ「今度こそ終わりです!ドライブシュート!」ドガァ!

 

ダイヤは再びドライブシュートを放った。ボールは高速でゴールに向かう。

 

果南「千歌!右に飛んで!」

 

弾道上から外れていた果南はブロックできない。しかし彼女の動体視力は抜群。飛ぶ方向を千歌に教える。

 

千歌「…!!ここだぁ!」

 

千歌のパンチング!

 

千歌「うわああ!」

 

遠距離からのシュートとはいえ必殺シュート。千歌は弾かれる。

 

ダイヤ「ドライブシュートを止めた!?」

 

男性B「最後は俺だぁ!」ドガ!

 

男性Bはこぼれ球をトラップしてシュート。

 

果南「甘いよ!」

 

しかし果南がブロック。

 

果南「鞠莉!」

 

そして鞠莉にパス。全員何かしら行動していたため、パスカットは出来ない。

 

鞠莉「サンキュー果南!シャインドライブ!」ドガァ!

 

バシュゥゥ!

 

男性C「はい2対2。」

 

男性A「ちょっと!ふっとばされたんだよ!誰か反応してよぉ!」

 

男性C「試合再開!」ピー!

 

男性A「おい!」

 

ダイヤが男性Bにパスをまわす。

 

アイシー「今度こそ取る!」

 

男性B「今度はきれいによける!」

 

アイシー「さっき思い出したこの技で…!」

 

男性Bからボールを奪おうとするアイシー。2回小ジャンプをしてスライディングタックルを繰り出した!

 

アイシー「フローズンスティール!」

 

男性B「なにィ、あっ…」ガキィィン!

 

男性D「なんだあの技は!?」

 

なんと技を食らった男性Bが氷漬けになった!男性選手チームは驚きを隠せない。

 

アイシー「鞠莉さん!」

 

ダイヤ「しまった!」

 

驚いたダイヤは反応が遅れる。

 

鞠莉「シャインドライブ!」ドガァ!

 

男性C「ゴール!3対2だぁ!」

 

男性A「くっそぉ!」

 

男性D「俺は見逃さなかったぜ…あいつシュートが決まる前にゴールって言ったぞ」

 

男性C「…ネタ切れ」ピー!

 

男性Cは黙って笛を吹いた。ダイヤは男性Dにパスをまわす。

 

ダイヤ「こっちです!果南さんはわたくしが相手します!」

 

男性D「了解」

 

ダイヤ「果南さん!あなたがどれだけの力を持つか見せてもらいます!」

 

 

ダイヤ「いきます

    かなんさん!」

 

果南「とおさないよ!」

 

 

ダイヤと果南の1対1!ダイヤのドリブル!果南のタックル!

 

ダイヤ 果南「うっ!」

 

結果は引き分け。こぼれ球になった。

 

男性D「これで邪魔はいない!いけェー!」ドガ!

 

そのこぼれ球を男性Dがカバー。そしてシュートを放った!

 

千歌「とれる!」

 

さんざんドライブシュートにやられてきた千歌には男性Dのシュートは遅く見えた。

 

千歌「はあ!」

 

男性D「なにィ」

 

千歌は両手でキャッチした。

 

男性B「こいつ…素人キーパーだよな?」

 

ダイヤ「ええ…」

 

ダイヤたちは千歌の持つ能力に驚いていた。

 

千歌「鞠莉ちゃん!」

 

千歌のロングパス。鞠莉にボールが渡る。

 

鞠莉「これで最後よ!シャインドライブ!」ドガァ!

 

男性C「ゴール!4対2で俺たちの負け!」

 

男性A「まだはや…うわああ」

 

バシュゥゥ!

 

____________________

 

こうしてサッカーバトルは4対2で千歌のチームの勝ちで終わった。

 

男性選手たち「ありがとうございましたー!」

 

ダイヤ「わたくしがいれば勝てると思っていましたが…」

 

鞠莉「ダイヤ、今度こそ部の設立を認めてもらうわ」

 

ダイヤ「負けてしまった以上、わたくしから言うことはありませんわ。それに…鞠莉さんは理事長なのですから、サッカー部を引っ張っていくことも出来るでしょう?」

 

千歌「え?り、理事長!?」

 

鞠莉「ちょっとぉ!ここで言うことないでしょう!タイムアンドシチュエーションってものが」

果南「あ!もうこんな時間!早く帰らないと!」

 

鞠莉「ちょっとぉ!」

 

千歌が勧誘を始めてからの出来事は1日の内に起こった出来事。流石に日が暮れていた。全員帰宅する。

 

 

 

陰でこのバトルを見ていた者もまた帰宅しようとしていた。

 

 

 

 

 

「あの子は…シュートの印象があったけど、GKの方がお似合い…かな?」

 

____________________

 

 

 

―翌日―

 

放課後のことである。千歌、曜、果南は理事長室に来ていた。

 

千歌「すごい…!本当に、鞠莉ちゃんが…!」

 

昨日ダイヤが言ったことは本当だった。小原鞠莉は理事長。その椅子に座っていた。

 

曜「でも、生徒のはずなのにどうして理事長に?」

 

鞠莉「私のホーム、小原家のこの学校への寄付は相当な額なの」

 

千歌「寄付…確かにできそう」

 

ヘリコプターを自分で持っているような家庭だ。この小さな学校を支配するほどの金は持っているだろう。

 

鞠莉「で、今後の活動はこのウィークリーカレンダーの通りよ。」

 

千歌「うぃ、うぃーくりー?」

 

果南「1週間ごとのカレンダーだね。他の運動部の練習もあるし、それに合わせて決めているんでしょ?」

 

鞠莉「ザッツライト!」

 

鞠莉は紙を手渡した。

 

曜「グラウンドを使えるのは水曜、金曜…で、休みが日曜」

 

果南「1週間に2回だね。まあ、新しくたった部活が1週間に安定して2回確保できたのはいい方だと思うよ。」

 

廃校寸前の学校とはいえ、運動部が何もしていないわけではない。むしろ廃校になるからこそこの学校で精一杯残りの浦女ライフの部活過ごそうと励むものも多い。

 

千歌「問題はメンバー集め。やっぱり11人って難しいよー!」

 

現状のメンバーは4人。さらに7人集めたいところだが、ほとんどの人間は先述したクラブ

に所属している。勧誘できる人は非常に限られているのだ。

 

鞠莉「あらあ、2人はもう確保できるでしょう?」

 

千歌「2人?アイシーちゃんのこと?」

 

果南「さすがに生徒じゃない人は…」スッ

 

鞠莉はカードみたいな物を見せた。

 

果南「これは…学生証!?」

 

鞠莉「彼女は既に生徒よ。」

 

千歌「理事長パワー…」

 

曜「それは流石に無理があるんじゃ…」

 

鞠莉「アイシーは小原家で預かることにしたわ。彼女は見た限りチャイルド…だから勉強はさせてあげるべきよ。」

 

千歌「でも、記憶喪失じゃ高校の勉強は難しそう…」

 

鞠莉「そこは小原家直属の家庭教師をつけているからドントウォーリーよ!マリーの頭の良さがそれを表しているわ!」

 

千歌「私、鞠莉ちゃんを信じるよ!」

 

千歌たちは鞠莉を信じることにした。鞠莉は頭の悪い人ではなさそうだし。

 

鞠莉「ありがと。ところで果南、今日は木曜だし、もう1人入ってくれる人を勧誘しましょう。」

 

果南「私と?ああ、確かにそのほうがいいかも。」

 

千歌「なるほど、私も勧誘する人がわかる。」

 

曜「そういう事でありますか…千歌ちゃん、私達は他にやってくれそうな人を勧誘しよ?」

 

ちかよう、かなまりで別行動となった。

 




アイシーとは:イナズマイレブンのエイリア編で出てきた女性キャラクター。アニメ版だとモブ扱いだが、それはあまりにももったいない。おいろけアップを持っているので、ラブライブキャラに劣らない可愛さを持っていると言える。(おいろけアップは男性選手キラーと言えばたたかえドリームチームのプレイヤーに伝わりやすいか)

フローズンスティール 使用者 アイシー

そのアイシーちゃんが使う技。氷を纏ったスライディングタックルを放ち、ボールを奪った後相手を氷漬けにします。キャプテン翼時空なら衝撃的なタックル技ですね。



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チカのカンで勧誘だ!②

大物ラブライブ×イナイレ作者にお気に入り登録されたのが嬉しくてその人の作品を読んでいたところです。推しも同じ果南ちゃんです。ああ、義兄さん!全部一気に読みたいところだが…

くっ! ガッツがたりない!


―生徒会室―

 

ダイヤ「わたくしですかぁ!?」

 

鞠莉「イエス!」

 

果南「勧誘されないと思った?ダイヤの強さは私達も知っているからね。」

 

そう、かなまりの2人はダイヤを勧誘していた。昨日活躍していたのはなんだかんだ言ってダイヤだ。

 

ダイヤ「あなたたち、優勝を目指しているのでしょう?素人キーパーにシュートを止められる人を勧誘するのですか?」

 

鞠莉「もう!イジワルねぇ!負けたからってそこまで拗ねることないでしょぉ!」

 

果南「ダイヤ、大丈夫だよ。私達、怒ってないから。」

 

ダイヤ「怒っていないって…それではまるでわたくしが本当は入りたいけど昨日のことがあってためらっていることになりますわ!」

 

鞠莉「実際にそうじゃない?千歌っちに期待していて、昨日サッカーバトルを挑んだのでしょう?」

 

ダイヤ「わたくしは…ただあなたたちがどのような気持ちでサッカーをやろうとしていたのかを確認したかっただけですわ。」

 

果南「そんなこと言っても、ダイヤが千歌のプレーに興味を持っていること、知っているんだからね」

 

ダイヤ「果南さん、何を根拠に…」

 

果南「昨日ダイヤの近くでプレーしていたけど、ダイヤ、千歌がシュートを止めた時にそんな表情してたよ?」

 

ダイヤ「それは…」

 

果南「ダイヤもサッカーをやってるならわかるでしょ?千歌が本気でサッカーをやっていること…千歌に優勝するだけの才能があること…」

 

ダイヤ「…」

 

核心をつかれたダイヤは黙り込んでしまう。

 

果南「ダイヤ…サッカー部に入って欲しい。千歌や私達と一緒に戦って欲しい…!」

 

鞠莉「ダイヤ、私からもお願い。あなたの力が必要なの!」

 

____________________

 

 

 

千歌と曜は他の人を勧誘しに行った。

 

曜「ところで千歌ちゃん、どこに行くの?」

 

千歌「図書室だよ。あそこでサッカーの本を読んでいる人を勧誘すればいいと思う!」

 

曜「なるほど…と言いたいけどそんなに都合良くいくかなあ?」

 

そう会話して図書室に入った2人。

 

千歌「いた!」

 

曜「ええー!」

 

スポーツの本があるコーナーに2人の女の子がいた。

 

花丸「ルビィちゃん、この本だよ」

 

ルビィ「ありがとう花丸ちゃん、花丸ちゃんも読みたい?」

 

花丸「マルも?それサッカーの本だよね…」

 

ルビィ「花丸ちゃんはサッカー嫌いなの?」

 

花丸「嫌いじゃないよ…でも、マルには向いてないスポーツずら。」

 

赤い髪の女の子はルビィ、黄色い髪の女の子は花丸だ。その2人の会話を聞いていた千歌はというと…

 

千歌「ちょっと待ったぁ!」

 

花丸「ずら!?」

 

ルビィ「ピギィ!」

 

千歌は2人の前に突然現れる。

 

曜「千歌ちゃん!それはびっくりするよ!」

 

ルビィ「千歌…?お姉ちゃんが言ってた人かな?」

 

千歌「お姉ちゃん?」

 

花丸「ルビィちゃんのお姉ちゃんって…」

 

曜「ルビィ…?あっ!ダイヤさん!」

 

曜はルビィの姉はダイヤであることを思い出した。ルビィとダイヤの家はとても有名だ。

 

千歌「ということは!ルビィちゃんもサッカーやるんだよね!?サッカーの本を手に持っているし、絶対そうだよ!」

 

ルビィ「ええと…それは…ちょっと」

 

千歌「花丸ちゃんも!一緒にやろ?」

 

花丸「でも、マルには向いてないよ…運動もしてないし…」

 

千歌「大丈夫!きっと出来るよ!」

 

花丸「でも…それならルビィちゃんの方が才能があると思う」

 

ルビィ「花丸ちゃんの方がすごいと思うよ!」

 

2人は恥ずかしがり屋なのか話し合いが進まない。こうして1日が終わった。

 

____________________

 

 

 

―翌日―

 

千歌「果南ちゃーん!大変だぁ!」

 

果南「千歌、どうしたの?」

 

千歌「転校生だよ!転校生!転校生って本当にいたんだ!」

 

果南「へえ、奇遇だね。私のクラスにも転校生が来るんだ」

 

千歌「私のクラスはフランスから帰ってきた東京の人なんだって!」

 

果南「日本人…ってことかなん?私はドイツ人の転校生だよ」

 

千歌「ドイツ人?この前あったような…」

 

果南「あれ?もう知り合ったの?ちなみに名前は…」

 

果南「シュバルツ=フレイ」

 

千歌「フレイ…」

 




同時に始めたラブライナズマイレブン!東京のキセキとのセルフコラボを計画しています。できればそっちもよろしく。



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2人の転校生

久しぶりの新話。基本的にお祝いするときに挙げます。


私、桜内梨子です。東京で生まれたけど、中学生の時にお父さんの仕事の都合でフランスに行かなきゃいけなくなって、高校2年生ぐらいでお母さんが別居することを決めたんです。それで、東京とかフランスとか都会ばっかりで落ち着かなかったから、落ち着けるような所を探して、それで内浦に来ました。

 

それで、落ち着けるような所だったから、ここで落ち着いて普通に暮らそうと思っていたのだけど…

 

千歌「サッカー部に入ろうよーー!」

 

梨子「ひぃぃぃぃ!」

 

学校に行ってから千歌ちゃんにサッカー部に誘われて今大変なんです!!

 

 

 

 

 

 

バダァン!

 

-美術室-

 

梨子はそんな千歌から逃げて美術室にいた。

 

梨子(だいたい誘う理由もひどいよー!日向小次郎がいる東京育ちなのとジュニアユース大会が開かれたフランスに行ったことがあるって言う理由で奇跡だよー!って…フランスにいたからってみんなサッカーできるわけじゃないのにぃ!)

 

 

 

 

 

 

 

-グラウンド-

 

今日は練習日。グラウンドに集合だ。

 

千歌「ごめーん!遅くなっちゃったー!あれ?」

 

梨子を誘うのに夢中になって遅れてきた千歌。しかしそこには曜しかいなかった。

 

曜「あっ、千歌ちゃん。よかったー、誰も来ないからお休みだったのかなって思っちゃったよ…」

 

千歌「ごめんごめん。でも、果南ちゃんたちは?」

 

曜「それが私にも…ン?」

 

曜は何か見つけたようだ。

 

曜「あれは…鞠莉ちゃんと…アイシーちゃん?」

 

 

 

 

 

 

鞠莉「さあ!こっちよ!」

 

アイシー「よいしょ」

 

ダイヤ「ちょっと!あなたたち!」

 

鞠莉はアイシーと一緒にダイヤを引っ張っていた。

 

千歌「鞠莉ちゃん!?何してるの!?」

 

鞠莉「見ての通りよ。新入部員を連れてきたわ!」

 

ダイヤ「くぅー!」

 

千歌「ダ、ダイヤさん?」

 

鞠莉「ホントは仲間になりたくて仕方ないけどダイヤはアシェームな状態でどうしても言えないの。だからこんな形で」

 

ダイヤ「鞠莉さん、余計なお世話ですわ。わたくしは自分の言いたいことは自分で言います」

 

千歌「じゃあ、サッカー部に入ってくれるの!?」

 

鞠莉「そういうことね。さあダイヤ、言ってみなさい」

 

ダイヤ「オホン、千歌さん、あなたのサッカーセンスはとても光る物がありましたわ。ですから…ぜひわたくしと…」

 

鞠莉「ほら言えてないじゃない!」

 

ダイヤ「まだ最後まで言っていませんわ!」

 

鞠莉「だいたい態度が偉そうなのよ!サッカーセンスがどうとかわたくしとやってみろとか!お願いしますでいいでしょ?プリーズ?」

 

ダイヤ「ですから今からそれを…」

 

千歌「あ!あの人は!」

 

ダイヤ「ちょっとぉ!?」

 

ダイヤがお願いしますという前に千歌は別の方向を向いてしまった。いたのだ。そうするだけの千歌が気になっていた人間が。

 

果南「こっちだよ。フレイ」

 

フレイ「ありがとう。ここがサッカー部かぁ」

 

千歌がサッカーをしようと決意した時、その瞬間を目の前で見ていた者。ちょうど内浦に引っ越していた転校生であるシュバルツ=フレイがいたのだ。

 

千歌「フレイ…ちゃん」

 

フレイ「千歌ちゃんだね?私はシュバルツ=フレイ。私もサッカー部に入りたくて早速来ちゃった。よろしくね」

 

鞠莉「あら?転校生のドイツ人じゃない。すぐに入れてって言えるあたりダイヤより素直ね」

 

ダイヤ「まーりーさーん!」

 

ダダダダダ!

 

ダイヤは鞠莉を追いかけだした。追いかけっこをしている間にも会話は進む。

 

千歌「今日はダイヤさんと、アイシーちゃんと、フレイちゃんが入ってきた!後4人だね。今勧誘している人が3人もいるんだ!うーん…多すぎて誰からいけばいいかわからないよ!」

 

曜「転校生の梨子ちゃんのこと?あまり、いや全く乗り気じゃなかったけど…」

 

フレイ「興味がある人を誘った方がない人に比べて上手になりやすいよ?」

 

曜「残りの2人、ルビィちゃんと花丸ちゃんは興味があったね」

 

千歌「確かにそうだけど、入る入らないというより、私たちを、内浦のことを知って欲しいんだ…みんなで一緒に何かを成し遂げる、それを梨子ちゃんと一緒にやりたい」

 

フレイ「みんなで成し遂げる、サッカーにはうってつけだね」

 

曜「梨子ちゃんがそれを分かってくれるかなぁ…え!?」

 

曜は驚いた。なぜなら…突然ダイヤが自分の後ろにいたのだ。

 

曜「ダイヤ…さん?」

 

ダイヤ「今、ルビィと言いましたよね?ルビィを勧誘したのですか?」

 

曜「は、はい…ああ…」

 

ルビィはダイヤの妹である事を思い出した曜。これはまずいと思った。

 

鞠莉「ルビィもサッカーに興味があるのね」

 

ダイヤ「ですが…ルビィは…」

 

果南「ダイヤ、心配なのは分かるけど、本人がやりたいって言うならそれを尊重するべきだよ」

 

曜「ルビィちゃんと花丸ちゃんは興味があるけど、自分にはできないって思い込んでいて…勧誘している時もお互いに謙遜し合ってて…」

 

アイシー「自信が持てないってこと?」

 

ダイヤ「そのようですね…ルビィは自信を持てない子ですから…」

 

フレイ「じゃあ、千歌ちゃんは梨子って人を勧誘して、私達はルビィちゃんと花丸ちゃんを勧誘しよっか?」

 

果南「解決できそう?」

 

フレイ「わからない。けど、興味があるなら同じサッカー好きとして話がしたい」

 

ダイヤ「話…確かに、ルビィとそういった話をしたことはなかったですわ」

 

鞠莉「じゃあダイヤ、まずはルビィと話してきて。出来れば花丸って人の事も教えてもらって私達で説得しましょう」

 

大会までの猶予はない。こうして素早く新入部員を得るために練習しながら勧誘を役割分担ですることになったサッカー部だった。

 




アンケートを変更しました。これはどういう事か例を挙げます。

シュート編

普通の場合

日向「くらえ! 
   タイガーショット!」

日向は力強くボールを蹴った。ボールはオーラを纏い勢いよく突き進む。


リファインした場合

日向「くらえ! 
   タイガーショット!」

日向は力強くボールを蹴った。すると後ろには虎が。

ウオオオオ!

ボールはオーラを纏い、後ろから虎が追う形でゴールに向かってゆく!

他の技はまた次回に例をあげます。


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ルビィの気持ち

今日はラブライブ!スーパースター!!の葉月恋ちゃんの誕生日!僕の推しだ!おめでとう!

後、中古でイナイレGO2を買ってみた。面白い!アイシーちゃんを仲間にするのにめちゃくちゃ苦労したっす。

活動報告に今後の予定を書いているので、見てほしいです。


千歌「梨子ちゃー--ん!」

 

梨子「きゃああああ!」

 

今日も梨子を勧誘する千歌。これで10回目だ。梨子は9回勧誘された時に隠れ場所を変えたようだが、すぐに見つかってしまいこうして逃げ回っている。

 

 

 

梨子「もっと遠くに…」

 

ゴツゥゥン!

 

「ううああ!」

 

梨子「きゃあ!」

 

ハイスピードで逃げ回っていたため、誰かと激突。

 

 

梨子「いったーい…」

 

 

 

「痛いではない!よくもこの堕天使ヨハネに無礼な真似を…!首を垂れて…平伏せよ!」

 

梨子「「はあ!?」」

 

周囲の人「えっ!」

 

「善子ちゃん…何を言って…」

 

善子「はっ…!?」

 

梨子や周囲の人の反応を見て、善子という人間は我に返る。

 

善子「まずい…やらかした…」

 

千歌「梨子ちゃー―ん!…あれ?これはどういう…」

 

梨子を追いかけていた千歌がその場にやってきたのだが…明らかに異様な雰囲気であると彼女もなんとなく感じていた。

 

 

善子「ご、ごごご…ごめんなさー-い!!」

 

善子は顔を真っ赤にしてその場から立ち去ってしまう。

 

千歌「…?」

 

____________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―鞠莉の家―

 

今日は他の運動部がグラウンドを使う日。そのため鞠莉の家で勧誘の状況を話し合うことに。

 

果南「ルビィから話は聞けた?ダイヤ」

 

ダイヤ「はい。ルビィはどうやら自分がサッカーをすることをわたくしが快く思っていないと思っていたようです」

 

フレイ「気持ちは分からなくもないな…おちおちパソコンも触らせてもらえなさそうな気がしないわけでもない」

 

ダイヤ「フレイさん…あなたわたくしを何だと思っているのです?」

 

フレイ「いかにも怖そうな人。あくまで第一印象だけどね」

 

鞠莉「大丈夫よフレイ。実際のダイヤはへんなミスを犯しちゃうことが多いから」

 

フレイ「2点差で勝つところを1点差で勝った気になったとか?」

 

ダイヤ「げぇ!?」

 

果南「フレイ、それ当たりだよ」

 

フレイ「アハハ。実はあなたたちのサッカーバトル見てたんだよね」

 

曜「そうなの?ああー、もうちょっと活躍出来ていたらなあー」

 

フレイ「大丈夫!これからいっぱい見ていくから」

 

ダイヤ「それはともかく…国木田花丸さんの情報も聞き出しましたわよ」

 

曜「やっぱり図書室にいることが多いのかな?」

 

ダイヤ「そのようですね…ルビィが言うには小説を読むことが多いのですが、サッカーの本を読むことが増え始めていると」

 

アイシー「増え始めているってことは何度も読んでいるってこと?」

 

ダイヤ「そうですね。同じ本を覚えるまで読んでいた気がするともルビィは言っていました」

 

千歌「それって…絶対興味があるってことだよ!」

 

ダイヤ「さらに、興味があることを裏付ける証拠もありますわ。しかし…」

 

果南「しかし?何か事情が?」

 

ピンポーン

 

鞠莉「あら?誰かしら?」

 

誰かが来たようだ。家主である鞠莉が応対する。

 

 

 

 

 

ルビィ「サッカー部のみなさん…こんにちは」

 

鞠莉「ルビィ…?ルビィじゃない!」

 

ダイヤ「ルビィ!?来て下さったのですね!」

 

曜「ど、どういうこと?」

 

 

ルビィ「昨日お姉ちゃんと話をしたときに、私のことは気にしないでルビィのやりたいことをやってっていわれたんです。鞠莉さんの家に集まるから自分の意思で来てって。でも、お姉ちゃんがいたから最初は行こうと思わなかった。やっぱりルビィじゃついていけないって思ったから…」

 

曜「確かに…現状みんな経験者だから気持ちはわかるよ」

 

ルビィ「今もそう思ってます…でも、ここに行くか迷っている間に言われたんです。自分の気持ちに噓をついてちゃダメだって、前に進まなきゃって…!」

 

ルビィ「ルビィは…サッカーがやってみたいです!」

 

千歌「ルビィちゃん…サッカー部に入ってくれるの!?」

 

ルビィ「はい!」

 

フレイ「ごめんちょっと待って!」

 

ルビィ「ピギィ!?」

 

ダイヤ「フレイさん!?ルビィを認めないと言うつもりなのですか!」

 

ルビィが加入する…と思いきやなぜか待ったをかけるフレイ。ダイヤはちょっとキレ気味だ。

 

 

フレイ「いや…千歌ちゃんが勧誘に苦戦した割にやけにあっさりでさ。なんだか、最近食べた塩ラーメンよりあっさりだったよ」

 

果南「塩ラーメン…要するにうまくいきすぎて不自然だって思ったの?」

 

フレイ「そうだね。ねえルビィちゃん、どんな感じでサッカーに興味を持ったの?」

 

ルビィ「え?えっと…お姉ちゃんがサッカーやってたのを見てルビィもやりたくなって…そしたら…」

 

フレイに聞かれて理由を答えるルビィだったが…突然しゃべるのをやめてしまう。

 

フレイ「ン?どうした?」

 

果南「わかった!ダイヤ、絶対何か言ったでしょ!」

 

ダイヤ「ピギャァ!?」

 

ダイヤと付き合いの長い果南。記憶を呼び起こしてみるとルビィがダイヤに厳しく言われていたような…そんなことを思い出した。

 

鞠莉「そういうことね。中途半端を許さないダイヤならきっと厳しくルビィに接してたと思うわ」

 

千歌「確かに私がサッカー部を建てるときもいきなり実戦とかそんな感じだったし…分からないことだらけの時にそうなったら…」

 

ルビィ「待ってください!お姉ちゃんをそんなに責めないで!それに、お姉ちゃんはそれが出来なきゃフィールドに立てないって言ってた。ルビィがそれをこなせないのがダメで…」

 

果南「いーや、私覚えてるよ。ダイヤが私の練習メニューをサッカーやって間もないルビィにやらせていた事をね」

 

千歌「確か果南ちゃん、私とサッカーするって言った日にどんな練習をするか言ってたけど最終的にグラウンドを何十周もするとか…」

 

果南「そうだよ。今は個人で何週するか分けているけど、最終的にはみんな25週~30周こなせるようにしてもらいたいと思ってるよ」

 

アイシー「え?いくら何でも人間がやる量じゃ…」

 

曜「ルビィちゃんは何週やるように言われたの?」

 

ルビィ「に、20週…」

 

鞠莉「ワーオ!えっと…なんて言えばいいか分からないぐらい大変だわ」

 

フレイ「はあ…基礎練習は段階的にしようよ…そんなことしたらやってられないしさあ…」

 

ルビィ「その時はお姉ちゃんのサッカーチームに追いつかなきゃいけなかったから…それに、今も高校サッカー選手権優勝を目指して頑張っているんじゃ…」

 

 

果南「ルビィ、本当に大事なのはサッカーを楽しむことだよ。苦しいこともあるけど、その時はみんなで支えあうって約束する。それが勝つためでもあるから」

 

千歌「ルビィちゃんのサッカーがやりたいって気持ち、絶対大切にするから!これから練習一緒にがんばろ!一緒にフィールドで輝こう!」

 

ルビィ「ルビィが…ほんとにフィールドで輝けるのかな?」

 

鞠莉「ルビィに大好きって気持ちがあれば大丈夫よ。後は無理しないで。またダイヤが暴走しそうになったら止めるから」

 

ダイヤ「鞠莉さん…わたくしも何も分かってないわけではありません。思えばあの時は張り切りすぎていました」

 

フレイ「まあ、それぐらい妹想いって事だと思うよ。兄弟とかはいないけど、身近な人ほど妥協を許さないっていうのは分かる気がする」

 

曜「改めてよろしく、ルビィちゃん!」

 

こうして、ルビィの問題を解決して、今度こそルビィも仲間に入った。みんなでようこそってムードだったが…

 

 

 

 

1人は何かが引っかかるような表情をしていた。

 

 

 

 

 

 

アイシー(なんだろう…兄弟って聞くと、何かひっかかる)

 

 




アンケートの説明;タクティクス編

普通の場合

三杉「みんな いくぞ!
   ファストブレイクだ!」

三杉が指示すると、GK以外のチームメイトが前線へ。スピードも速くなっている。

リファインした場合

三杉「必殺タクティクス!ファストブレイク!」

三杉「みんな いくぞ!
   ファストブレイクだ!」

三杉が指示すると、GK以外のチームメイトが前線へ。スピードも速くなっている。

A「はあ!」 B「えい!」 C「とりゃあ!」


三杉「よし!ここだ!」トンっ

三杉の完璧な指示でパスが回り、最後は三杉が空中にパスされたボールをトラップ!

三杉たちはゴール前に行き、足も速くなっている状態。一方、敵は素早いパス回しに翻弄されて混乱している。


実際に書いてみると分かりますが、ダイヤさんが不遇になりがち…ルビィちゃんの加入もちゃんと描けた自信がないです。推しの人には申し訳ございません。もちろんカッコイイシーンも描きます。試合パートはどうするか見当がついているので、約束します。



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マルとボール

今年最後…と思いきやまだいけそう。流石に勉強ばっかりしろとは言われなかったので、合間を縫っていけばちょっとは投稿できそうです。

高槻かなこさん、復帰したと聞いて嬉しいです。ちょうど今回は花丸ちゃんが入る回なのでタイムリー。


鞠莉「それで、花丸についての話って?」

 

ルビィ「花丸ちゃん?」

 

ルビィの加入で話が逸れてしまった(って言ったら失礼だ)が、花丸に関して情報を手に入れていたダイヤ。

 

 

ダイヤ「はい…ですがその前に、千歌さん?」

 

千歌「はい?」

 

ダイヤ「ボールの後片付けはきちんとするのですよ?」

 

千歌「へ?全部片づけたと思ったけど…」

 

ダイヤ「いいえ!ボールが一個残っていました!」

 

千歌「ご、ごめんなさい…」

 

果南「ああ、分かった。その残されていたボールで練習していたとか?」

 

ダイヤ「その通りですわ。グラウンドの監視カメラにその様子が写っています。それも何日も」

 

鞠莉「見てみましょう。映像はこっちでも見ることが出来るから」

 

こうしてグラウンドの監視カメラの映像を見る千歌たち。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―一つ目の映像の日―

 

花丸は図書室から出て帰るところであった。そしてグラウンドに着いた時…

 

 

花丸「ボール?」

 

グラウンドにボールが落ちていた。千歌たちが置いていった物だ。

 

花丸「…」

 

何故か気になってしまった。ボールを蹴りたい、そう思ってしまったのだ。

 

 

花丸「ずらぁ!」ドガァ!

 

ボールをゴール前においてシュート。

 

 

バコォン!

 

しかし、ボールはゴールポストに。

 

 

花丸「外しちゃった…」

 

その後シュートを撃ったりドリブルしたりリフティングしたりする花丸。そうしているうちに…

 

 

花丸「わああっ!?」どてっ!

 

転んでしまう。

 

 

花丸「制服が汚れた…今日は帰るずら」

 

花丸は帰路についた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダイヤ「これが一つ目の映像ですわね」

 

果南「この日は練習を始めて、アイシーと初めて会った日だね」

 

千歌「最初に1対1のパス練習していて、その後出かけたからボールを直し忘れたんだ…」

 

鞠莉「シュートを撃ってたけど…素人にしては威力が高く感じるわ」

 

曜「落ちていたボールに反応するのも不思議だね」

 

ダイヤ「では…二つ目の映像を」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―二つ目の映像の日―

 

花丸「またボールが置いてあるずら」

 

ボールが放置されていた。花丸は再びボールに触れる。

 

花丸「本を見たら…リフティングが大事だって書いてあったからやってみるずら」

 

リフティングを始める花丸。最初こそ2~5回だったが…

 

 

 

花丸「よっ、ほっ」

 

だんだん慣れていき、いつの間にか頭や胸を使って100回以上出来るようになっていた。

 

 

 

 

花丸「ああ!もう日が暮れるずら!」

 

時間を忘れてリフティングをしていた花丸。気が付けば日が暮れようとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダイヤ「これが二つ目の映像です」

 

千歌「すごい…!リフティングを100回やっちゃうなんて!」

 

フレイ「読書好きなのはわかったけど、本の内容を実践することも上手みたいだね」

 

ダイヤ「では次に三つ目の…」

 

ルビィ「お姉ちゃん、もう大丈夫」

 

ダイヤ「え?」

 

映像はまだあるが、ルビィはもう見なくていいと言う。

 

 

 

ルビィ「花丸ちゃんがサッカー好きで、やりたいことが伝わったから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―グラウンド―

 

翌日。千歌たちがグラウンドを使う日である。まずは果南が考えた基礎練習、グラウンド10週をこなす。

 

 

タッタッタッタっ

 

ダイヤ「はぁー…」

 

アイシー「どうした…のですか?」

 

鞠莉「せっかくルビィが加入したのに、一緒に練習できなくて寂しいのよ」

 

果南「でも!ルビィには大事な仕事があるんでしょ?バテてたらうまくいかないよ」

 

 

 

 

次にシュート練習。

 

フレイ「キーパーは私が」

 

千歌「ところでフレイちゃん、ポジションはどこなの?」

 

フレイ「全部」

 

曜「えっ?」

 

 

フレイ「いやー、昔最強のサッカー選手になるって意気込んで、全ポジション完璧にこなそうとしたんだ」

 

果南「なるほど、分かりやすいね。全ポジション完璧にこなして全部1番とれば」

 

ダイヤ「しかし、いくらなんでも無理がありますわ」

 

フレイ「その通り。結局現実を思い知らされて、今では器用貧乏な子。まあ、そこそこはこなせるから」

 

ダイヤ「では…わたくしのシュートを受けてもらいますわ」

 

 

 

ダイヤがシュートを撃つ体制に入る。

 

ダイヤ「ドライブシュート!」

 

 

ダイヤはドライブシュートを放った。威力は高い。

 

 

 

 

フレイ「こっちはこれだ…!キラーブレード!」

 

フレイが手を手刀にすると、エネルギーが手から伸びる。

 

 

フレイ「やあああ!」

 

ジャピィーン!

 

 

ダイヤ「な…!」

 

ボールが真っ二つに切れた。

 

ダイヤ「フレイさん!ボールを無駄遣いしないでください!」

 

鞠莉「イタリアじゃシュートがポストに当たったら破裂するわよ?」

 

果南「日本でも日向小次郎がボールを破裂させたでしょ?」

 

ダイヤ「しかし!意図的に破裂させるなどあってはなりません!」

 

 

フレイ「あら不思議。ボールが元に戻ったよ」

 

一同「「「「「「なにィ」」」」」」

 

超次元サッカーなので。まあそんなことは置いておいて…

 

 

フレイ「じゃあ、ボールはここに置いておこう」

 

曜「うん!そろそろ時間だからね」

 

こうして、ボールを置いて千歌たちは立ち去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―図書室―

 

ルビィと花丸が会話していた。サッカーに関しての話題である。

 

花丸「ルビィちゃん、サッカー部に入ったの!?」

 

ルビィ「うん。お姉ちゃんもやってみてってルビィのこと歓迎してくれたんだ」

 

花丸「良かったねルビィちゃん。なんだか、前より明るく見えるずら」

 

ルビィ「そ、そうかな?」

 

花丸「うん!心からサッカーできてうれしいって、伝わってくるずら」

 

ルビィ「ありがと。あ、そろそろ練習試合にいかなきゃ」

 

花丸「練習試合?メンバーそろったの?」

 

ルビィ「う、うん…。昨日ルビィが入って揃って、今日早速試合しようって。花丸ちゃんには一番に伝えたかったから、こうして図書室にきたんだ」

 

こうしてルビィはその場を去る。

 

 

花丸「結局なにも言えなかったずら…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、花丸は読んだ本が全く頭に入らなかった。もう帰ろうとグラウンドを通った時…

 

 

花丸「ボール…」

 

グラウンドにボールが落ちていた。

 

 

 

花丸「やああ!」ドガァ!

 

バシュン!

 

花丸はボールを蹴ってゴールに入れる。

 

 

 

花丸(思えばいつもこうだった…中学の時に日向小次郎って人のサッカーを見てサッカーに興味を持ったのに…どうしてもやりたいって言えなくて、ボールを一人で蹴っていただけだったな…)

 

花丸はリフティングを始めた。

 

 

花丸(今回も結局自分に向いてないなんて思って、優勝を目指すサッカー部に近寄れなかった。もう、これで最後にしよう…マルのサッカーはここでおしまい。だから、最後にもう一回ボールと触れ合いたいな)

 

そう思ってボールをキープし続ける花丸。

 

 

 

 

 

 

 

「花丸ちゃん」

 

 

 

 

花丸「…!?」

 

花丸は驚いた。今いるはずがないと思っていた人が声をかけてきたから。

 

 

花丸「ルビィちゃん…!?試合は?」

 

ルビィ「それが…日にちを間違えちゃったんだ。今はその時じゃない。一緒にやる人を見つけてから、試合をするべきだって」

 

花丸「一緒にやる人って…オラのこと?」

 

ルビィ「やっぱり分かっちゃう?」

 

花丸「本はたくさん読んでるから…そういう言い回しは分かるずら」

 

ルビィ「そうだったね…花丸ちゃん、一緒にサッカーやらない?」

 

花丸「でも、人数はもう揃ったんじゃ…」

 

ルビィ「ごめんね。嘘ついちゃった。本当は一緒にサッカーしてくれる人がもっと欲しいんだ」

 

花丸「でも…優勝を目指すならマルは…」

 

ルビィ「花丸ちゃん、ルビィは、いや、サッカー部のみんなはサッカーが好きで、サッカーを楽しむ人が大好きだって、そういった気持ちが大切だって思ってる。ルビィ知ってるよ。花丸ちゃんがサッカー部が置いていったボールでサッカーしてたこと」

 

花丸「全部…見てたの?」

 

 

フレイ「その通り!」

 

ルビィ「フレイちゃん!?」

 

ルビィと花丸の会話に割って入るフレイ。よく見たら、他のメンバーもいる。

 

 

ルビィ「みんな、別の所で練習してたんじゃ」

 

フレイ「新入部員の顔がすぐにでも見たくてね。みんなで見に来たってわけ」

 

花丸「マル、優勝を目指すみんなの役に立てるかな」

 

フレイ「実はとっても才能がある」

 

花丸「え?」

 

鞠莉「あなたがボールを蹴ったところを見たけど、素人が蹴るシュートにしてはとても力強かったわ」

 

花丸「中学生の頃、ボールを蹴り続けていただけの時期があったから…」

 

千歌「じゃあ!中学生からボールは友達ってわけだね!これからはドリブルしたり、ディフェンスしたりして、ボールともっと仲良くなろうよ!」

 

ルビィ「ルビィとも、もっと仲良くなろ?」

 

 

 

 

花丸「ありがとう!嬉しいずら!もう入れないって思ってたから…!」

 

ルビィ「花丸ちゃん、噓ついてごめんね」

 

果南「じゃ、上手くいったところで、練習しよっか!」

 

こうして、改めてルビィと花丸がサッカー部に加わって練習に参加することになった。

 

 

ルビィ 花丸「よろしくお願いします!」

 

 




遅くなったけどオリキャラ解説

シュバルツ=フレイ

ドイツ人の17歳の女の子。金髪。名前のモチーフは苗字はゲルマン流忍術から引き出して、名前はブレイド→ブレイ→フレイってなりました。剣の必殺技を使用します。
妄想cv 喜多村英梨

喜多村英梨さんはまど☆マギで美樹さやかを演じていた人。金髪のオリキャラだと、どうしても亜里沙ちゃんを連想してしまうので、いっそ声優つながりで。マミさんの人も妄想で別作品のオリキャラの声を当ててたりします。イナイレGOにまどかの人も出てましたね(笑)

キラーブレード キャッチ技

そのフレイちゃんが使う技。ボールを切る。ボールはキャッチしたことになるようだ


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ポジション決め

明けましておめでとうございます。

ということで、新年最初のSSはこの小説を!


 

千歌「梨子ちゃーん!」

 

今日も梨子を勧誘する千歌。これで27回目だ。

 

 

 

―音楽室―

 

梨子「18回目の後に場所を変えたけど…やっぱりすぐに見つかっちゃったよ…また場所を変えても、見つかるだろうな…」

 

梨子(でも、不思議といらだったりしない…千歌ちゃんの声を聞けて嬉しいというか、友達になれていいなというかそう感じる)

 

 

ガラガラ…

 

音楽室の扉が開いた。

 

 

梨子「千歌ちゃん…」

 

千歌「梨子ちゃん…1回だけ、チカと付き合ってくれない?」

 

梨子「え…」

 

1回?それじゃサッカー部に入るってことにはならないよ…どうするつもりなんだろう…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―小原家―

 

今日も練習…とはいかず、別の部活がグラウンドを使用している。そしてなにより…

 

 

鞠莉「ポジションとフォーメーションを決めるわよ!」カチカチ

 

果南「うん。そうしないとろくに作戦も立てられないからね」

 

ルビィ「でも、まだ9人しかいないよ?」

 

フレイ「大丈夫だよルビィちゃん。別の世界だったら9人でサッカーできるから」

 

ダイヤ「フレイさん…」

 

フレイのメタ発言。まあそれはともかく…

 

 

千歌「花丸ちゃんはどこ?」

 

ルビィ「休んでいる友達にプリントを届けに行ったよ」

 

果南「どうやら不登校になってるとか…毎日届けなきゃいけないらしいし、私が勧めたランニングで届けるように言ってるよ」

 

鞠莉「不登校…理事長としては見過ごしておけないプロブレムね~」カチカチ

 

ダイヤ「鞠莉さん!さっきからあなたはパソコンで何をしているのですか!?」

 

鞠莉「何ってユニフォームよ。体操服で大会に出るわけにはいかないでしょ?」

 

曜「曜ちゃんも一緒に考えているであります!」

 

千歌「曜ちゃん、どんなユニフォームを考えてるの?」

 

曜「まだ決まってないけど…こんな感じ!」

 

曜はユニフォーム案を見せる。

 

 

アイシー「なんだろう…見たことあるような…」

 

曜「よく分かったねアイシーちゃん。確か、ここにきた直後はユニフォーム着てたでしょ?それを参考に作ったんだ」

 

果南「上が白と水色、下は青色。なんだか、海を表してるみたいだね」

 

曜「正解!さすが果南ちゃん!」

 

 

 

花丸「遅れてごめんなさーい」

 

ルビィ「あっ、花丸ちゃんも来たみたい」

 

鞠莉「じゃあ、ユニフォーム作りは中断してフォーメーションを決めましょう」

 

こうしてフォーメーション決めに入るサッカー部。

 

 

 

 

 

千歌「前にサッカーをやってた人のポジションは…私がFW、曜ちゃんがMF…」

 

ダイヤ「どっちのMFなのですか?」

 

千歌「え?右…だっけ?」

 

ダイヤ「いいえ!OMFかDMFかどっちのMFかと聞いているのです!」

 

千歌「すみません、よく分かりません」

 

アイシー「同じです。サッカーの記憶だけは覚えてる方だけど、そんな言葉聞いたこともないわ」

 

ダイヤ「アイシーさんまで…まあ、MFと一括りにしたり、ボランチという言葉を使うこともあるので、今回は咎めたりしません」

 

ルビィ「発音の通り、OMFはオフェンスよりのMF、DMFはディフェンスよりのMFって意味だよ」

 

ダイヤ「さすがルビィ。しっかり勉強していますわ」

 

フレイ「妹を謙遜せずにほめる…!私の国のあの人とどっちがすごいかなぁ?」

 

曜「とにかく…私は千歌ちゃんと一緒に点を取りに行ってたからOMFだね」

 

千歌「続き。果南ちゃんがDF、鞠莉さんがFW。ダイヤさんは…FW?」

 

ダイヤ「ブッブーですわ!わたくしのポジションはOMF、大空翼選手と同じポジションです!」

 

花丸「かなり翼選手を意識しているずら」

 

ルビィ「確か、花丸ちゃんは日向小次郎選手に憧れていたんだよね」

 

花丸「うん!やっぱりあのシュートを撃つ姿はかっこいいずら!」

 

 

果南「花丸ちゃんはFWがいいね」

 

鞠莉「ええ。花丸、マリーと一緒に相手のゴールネットを破りまくるわよ!」

 

花丸「ネットを破れるかどうかはわからないけど…いっぱい点をとるずら!」

 

花丸のポジションはFWで決定した。

 

 

果南「次はルビィ」

 

ダイヤ「ルビィ!お姉ちゃんとコンビプレイをしましょう!黒澤家のゴールデンコンビ、名付けてブラックコンビですわ!」

 

ルビィ「ブラックコンビ…」

 

フレイ「ブラックって…悪そうな名前。まあ、こっちにも核弾頭ヘッドとかちょっと不謹慎なものもあるけど」

 

ダイヤ「マンフレート=マーガス選手のことですね?」

 

フレイ「その通り。やっぱりジュニアユース選手権の選手は軒並み知っているみたいだね」

 

ダイヤ「はい。ジュニアユースのことを1日語ってもよいのですよ?」

 

果南「いや、早くルビィのポジション決めようよ」

 

ルビィ「そうだよ。ルビィと一緒にサッカーできないよ?」

 

ダイヤ「う…それはダメです」

 

 

ルビィ「ルビィ、お姉ちゃんとパス練習は何回もやったことはあるよ。あと、ディフェンスはオフェンスの第一歩って言って、オフェンスよりディフェンス練習をやってたよ」

 

フレイ「お姉ちゃんとの連携プレイは?」

 

ルビィ「それもやったことがあるよ」

 

フレイ「じゃ、DMFかな。経験を活かせそうだし、位置が近い方が連携しやすいし、ちょっとだけオフェンスにも参加できるよ」

 

ルビィはDMFに決定。

 

 

千歌「アイシーちゃんはどこかな?」

 

曜「サッカーに関する記憶はある方なんだよね?どんなサッカーをやっていたかは覚えてない?」

 

アイシー「具体的には…フローズンスティールでボールを奪っていた記憶しかないわ」

 

ダイヤ「あの技を最初に見た際は驚きを隠せませんでした」

 

千歌「じゃあDF?」

 

フレイ「いや、オフェンスも出来る。DMFあたりがいいかもしれない」

 

アイシーのポジションはDMFに決まった…のだが千歌たちはとんでもない失策をしていた。

 

 

アイシー「いいけど…これじゃDFが少ないし、GKがいない気がするけど?」

 

千歌「あ…」

 

そう。GKがいないのだ。

 

フレイ「それに関してだけど、千歌ちゃんに提案があるんだ」

 

千歌「ひょっとして私にGKやってみてって!?」

 

フレイ「当たり。鋭いね」

 

果南「確か最初のサッカーバトルを見ていたとか言ってたけど…あれでGK向きだって思ったの?」

 

曜「千歌ちゃんはずっとFW一筋だったよ!」

 

フレイ「確かにFWも向いてる。でも同じくらいGKも向いてるって感じた」

 

ダイヤ「わたくしのドライブシュートを弾いてはいました。確かに並のキーパーでは不可能ですが…あれは距離があったから。第一、千歌さんはポジション合わせでGKをやっていたのです」

 

フレイ「ポジション合わせ…ということは伸びしろがあるってことだよ」

 

 

千歌「分かった。やってみるよ」

 

曜「千歌ちゃん!?いいの?」

 

千歌「うん。確かに私にとってはなれないポジションだけど、それはルビィちゃんや花丸ちゃん、そして梨子ちゃんも変わらないから」

 

フレイ「ありがとう。もちろん、千歌ちゃんだけに押し付けたりしない。私も状況に応じてGKやるよ」

 

果南「フレイはキーパー技使えたんだよね」

 

フレイ「うん。だけど多分、日向小次郎のタイガーショットとか松山光のイーグルショットは止められない。それにひょっとしたら、千歌ちゃんがすごいキーパー技を覚えちゃうかも?」

 

千歌「そう言われるとGKが楽しみになってきたよ!」

 

 

 

曜「ところで、さっき梨子ちゃんのこと言ってたけど、今はどうなってるの?」

 

千歌「そうそう。今度子ども祭りがあるでしょ?それに一緒に行くことにしたんだ」

 

フレイ「なにそれ面白そう!私も一緒に行かせて!内浦のこともっと知りたい!」

 

果南「フレイは私と一緒!多分、ここは千歌と梨子ちゃんの2人がベストな気がする…!」

 

鞠莉「私も、連れていきたい人がいるから、その人と一緒に行こうかしら」

 

花丸「マルも参加したいずら」

 

ルビィ「ルビィも」

 

アイシー「私も…ここの事もっと知りたい」

 

ダイヤ「あくまで子ども祭りですから、子ども達を困らせないようにするのですよ」

 

こうして、サッカー部は今度の子ども祭りに参加することに。

 




感想を書いてくれたら嬉しいです。

ちなみに、梨子ちゃんの勧誘にはイナイレのある小ネタを挟んでいます。


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子ども祭りへGO!

ちっちゃい子のセリフは全部ひらがなになっています。どこかにそんな作品があったから。3話の男の子のセリフも全部ひらがなでした。フレイとかはカタカナですが。


 

―とあるマンション―

 

子ども祭りの3日前。今日も花丸は不登校になっている友達にプリントを渡しにこのマンションに来ていた。

 

花丸「善子ちゃーん、プリントだよ」

 

善子「ヨハネよ!今日もありがと」

 

ヨハネを自称するこの子は津島善子。そう、梨子とぶつかった時に恥ずかしいことを言ってしまったため、不登校になっているのだ。

 

 

花丸「でもヨハネっていう余裕があるならもう大丈夫だと思うずら。最初は何も言えないぐらい本当に落ち込んでいたし」

 

善子「むむむむムリよ!高校デビュー失敗!今頃クラスで笑いものになってるわ…!」

 

花丸「浦女も内浦のみんなも、優しいからそんなこと考えてないずら」

 

善子「本当にそう言えるの!?」

 

花丸「じゃあヨハネちゃん、今度の子ども祭りに一緒に行こう。まずは子どもたちと触れ合ってみるずら」

 

善子「それなら…いいわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―3日後…グラウンド―

 

今日は子ども祭りの日。サッカー部はグラウンドで練習。先日決めたポジションの仕事が出来るように、2グループに分かれて練習している。

 

 

まずはルビィとダイヤ、曜、果南、アイシーがいるグループのオフェンス、ディフェンス練習。

 

 

ルビィ「えいっ!」

 

曜「うわっ!」

 

ルビィはディフェンス、曜はオフェンスをしている。ルビィは足を伸ばして曜からボールを奪った。

 

ダイヤ「ルビィ、だいぶ上達しましたね」

 

曜「まだまだ!もう一回やるよ!」

 

再び曜がボールを持ち、1対1対決をやる。

 

 

 

 

曜「全速前進…!」ダダダ…!

 

ルビィ「あれ?直進してるけど、どんどん速くなってる…?」

 

 

曜「ダッシュアクセル!」ビュアァー!

 

ルビィ「ピギィ!」ドガァ!

 

曜のドリブル技。そのスピードにルビィは弾き飛ばされる。

 

 

ダイヤ「わああ!ルビィ!大丈夫ですか!?」

 

ルビィ「うん、転んだだけだよ」

 

ダイヤ「曜さん!ルビィになんてことを!」

 

曜「えーっ!」

 

ルビィ「お姉ちゃん、大丈夫だって」

 

果南「そうだよ。第一、優勝するならもっと激しいプレイだって来るんだから」

 

アイシー「早く次やりましょ」

 

ルビィ「ああ、次はルビィがオフェンス、アイシーちゃんがディフェンスだったね」

 

ルビィがボールを持って、再び1対1。

 

 

ルビィ「えーと、どっちに避ければ…」

 

アイシー「フローズン…」チラッ

 

 

ゴツゥン!

 

2人は激突してしまう。

 

ルビィ「ピギィ!」

 

アイシー「いったーい…」

 

ダイヤ「ルビィ!大丈夫ですか!?」

 

ルビィ「だ…大丈夫…」

 

ダイヤ「アイシーさん!なぜあの技でボールを奪わなかったのですか!」

 

アイシー「結局怒られちゃうの!?」

 

 

曜「アイシーちゃん、技を使おうとする前にダイヤさんの方を向かなかった?」

 

果南「あー、そういうことか。とにかく、よそ見はダメだよ!後、ルビィは迷わずどっちに避けるかすぐに決められるようにする!」

 

ルビィ「うーん、難しいな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続いて、千歌、フレイ、花丸、鞠莉のシュートとセービング練習。

 

 

花丸「ずらぁ!」ドガァ!

 

千歌「ふん!」ガシッ!

 

花丸のシュートを止める千歌。

 

 

フレイ「二人ともだんだんうまくなってるね」

 

鞠莉「そうね。ずっとやらせているんだもの」

 

フレイ「ところで鞠莉ちゃんは練習せずに何を?」

 

鞠莉は木の下で作業をしていた。そのため花丸のシュート、千歌のセービングを繰り返して、たまにフレイがシュートかセービングをしている。

 

 

鞠莉「これはキーパーの練習に使うの。木にタイヤを取り付けて、振り子のように勢いをつけて、ドーーン!!ってね!せっかくだからやってみて?」

 

フレイ「どれどれ…」

 

フレイが試しに使ってみる。おもいっきりタイヤを押し飛ばして、帰ってきたタイヤを受け止める!

 

 

ドガシィ!

 

 

フレイ「うは!結構手ごたえあるね!」

 

鞠莉「でしょ!これで腕力を上げればさらに押し飛ばす距離が伸びて、さらに強い勢いのタイヤを受け止めることができるわ!」

 

フレイ「これはいいね。ところで、これはイタリアの、ジノ・ヘルナンデスの練習?」

 

鞠莉「ノンノン。これはマリーが監督を雇う時に、自分が来るまではこの練習を出来るはずだって言ってたの」

 

フレイ「つまり監督考案の練習法………え!?かっ、監督!?」

 

 

千歌「鞠莉ちゃん、監督見つけたの!?」

 

鞠莉「あら千歌っち、聞いていたのね。そう、日本に来るときにその人も一緒についてきてくれたの」

 

フレイ「確かに1人じゃ危ないからね」

 

千歌「フレイちゃんは何人で日本に来たの?」

 

フレイ「1人。親から仕送りしてもらってる」

 

千歌「あ…1人なんだ」

 

鞠莉「銀行振り込みでしょ?手数料、かなり高いんじゃない?」

 

フレイ「そうだね…だけど親が私のしたいこと応援してくれて、そういうことも気にならないって」

 

千歌「へえ、そうなんだ…あ、そろそろ集合しなきゃ!」

 

 

 

 

こうしてミーティングに入るサッカー部。

 

鞠莉「さて、まずはマリーからインポータントな発表!」

 

千歌「い、インポータント?」

 

ダイヤ「重要という意味です。それで、いったいどのような連絡なのですか?」

 

鞠莉「監督よ!このチームに監督が来てくれるわ!」

 

ルビィ「か、監督!」

 

果南「まさか来てくれるなんてね…体作りは私得意だけど、戦術とかはどうしようかって考えてたから」

 

鞠莉「その人、今日の子ども祭りで内浦の子ども達と触れ合いたいって」

 

曜「じゃあ、そこで監督と会えるって事?」

 

鞠莉「イエス!ところで、千歌っちは梨子って人とデートするのよね?」

 

千歌「うん。サッカー部に入ってくれなくても、梨子ちゃんと楽しく過ごせたらいいな」

 

花丸「マルは善子ちゃんを誘ってみるずら」

 

千歌「ありがとう、花丸ちゃん!なんだか、子ども祭りでサッカー部が完成しそうな気がする…!」

 

果南「それって千歌自慢の…」

 

千歌「野生のカンだよ!!」

 

こうして、ちょっとした話もはさみつつ、練習環境を整えていくサッカー部であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―子ども祭り会場―

 

子ども祭りの時間が来た。内浦の子どもたちが出し物を出す中、2人組の女子高生が。

 

 

梨子「子ども祭り…どんな出し物があるの?」

 

千歌「そうだね…水ヨーヨー釣りとか、射的とか、他の地域の縁日に似た出し物があるね。よし!まずはあそこに行ってみよう!」

 

梨子「ああ!ちょ、ちょっと待って!」

 

 

 

 

 

 

 

男の子「いらっしゃいませ!あ!ちかねえちゃん!」

 

「「ちかちゃんだ!」」

 

梨子「みんな知ってる子なの?」

 

千歌「ま、この辺はみんな知り合いだから!」

 

千歌は内浦でかなり顔が知られているようだ。

 

梨子「ところで…これは一体どんな出し物なの?」

 

男の子「きいたことがあるかもなおめんやさんだよ。がんだむとか、まいとがいんだとか、ぽけもんだとか、にこにこせんたいとか」

 

「ほかにもかめんらいだー、ぽけもんとか!すりーでぃーぷりんたー…っていうのでつくってみたんだ」

 

梨子「3Ⅾプリンター!?よく作れたね」

 

「ほかのこうこうせいにみせたらみらいずらーっていってた」

 

千歌「ずら?花丸ちゃんが来てたのかな?」

 

男の子「おともだちなの?そういえば、フレイねえちゃんもこのおみせにきてたよ」

 

千歌「教えてくれてありがとう。そうだ!他のお店も回ったらみんなに会えるかも!」

 

「きょうはうちうらのじぇいしー?がいっぱいきてるのかな?」

 

「じぇいけいだろー?まー、きてくれてうれしい!」

 

梨子「JKってこの子たちも覚えちゃって…とにかく、もっと回ってみたいな」

 

千歌「うん!行こう梨子ちゃん!」

 

こうして色んなところを回り始めた千歌と梨子。果たして、どんな子ども祭りになるのか…

 




必殺技解説 

ダッシュアクセル 使用者 渡辺曜

原作では栗松が使う技。勢いよく走って、相手を弾き飛ばします。弱いからか他の作者さんは採用してない気がする。


感想を書いてくれたら…と言いたいところですが、まだメンバー集めの段階ですからね。致し方ない。


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この町で…!

や…や…やっと…


子ども祭りでお店を回る千歌と梨子。今は射的コーナーにいる。

 

パチィン!

 

千歌「ぐえ」

 

梨子「千歌ちゃん…自分に撃っちゃったよ」

 

「だ、だいじょうぶ?ゴムでっぽうがこわれちゃって、てでゴムをうつことになったけど…」

 

千歌「大丈夫!次は自分に撃ったりしないから!」

 

もう一回手にゴムを括り付ける千歌。

 

千歌「あ」パチィン!

 

「痛っ!」

 

千歌「わあ!?ごめんなさい!」

 

「大丈夫だよ千歌ちゃん」

 

千歌「あ、フレイちゃん。それに果南ちゃんも!」

 

果南「千歌、うまく回れてる?」

 

千歌「今は二つ目。ゴム鉄砲が壊れちゃって、手で射的やってるんだ」

 

フレイ「手か…よし!やってみる!」

 

パチィン!

 

梨子「きゃあ!」

 

フレイ「あ…ごめん」

 

フレイのゴム鉄砲は、梨子に当たってしまう。

 

 

「やっぱりゴムでっぽうつくろー?」

 

フレイ「うん…そのほうがいいね」

 

果南「じゃ、私たちが手伝うよ。千歌は他のところ回って」

 

千歌「ありがと。梨子ちゃん、次のお店行こう?」

 

梨子「うん…」

 

千歌と梨子は次のお店へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千歌と梨子は水ヨーヨーやさんに。そこには先客がいた。

 

 

アイシー「取った!」

 

ルビィ「すごいよアイシーちゃん!」

 

ダイヤ「これでルビィの水ヨーヨーゲットですわ」

 

鞠莉「あ、千歌っち!見て!アイシー、水ヨーヨーを2つゲットしてるのよ!」

 

千歌「そっかぁ。ところで、何円かけるの?」

 

アイシー「一回100円だから…200円。ここにいるみんなの分も欲しいから、後300円かな」

 

千歌「ふっふっふーっ…。もっと効率よく、100円でとらなきゃ」

 

アイシー「100円?後1回?」

 

千歌「うん!ちょっと貸して」

 

千歌は100円払って針金を持つ。

 

 

千歌「ぐぐぐ…」

 

梨子「すごい!3つ同時に取ってる!」

 

ルビィ「でも…嫌な予感がするよ」

 

千歌「だいじょう」ブチっ!

 

ボシャーン!

 

糸が切れて水ヨーヨーが落ちる。その水しぶきで千歌はびしょ濡れに。

 

 

ダイヤ「やはりそうなりましたか…」

 

梨子「わああ!?タオルタオル!」

 

「はいどうぞ」

 

千歌「ありがとうございます…って誰!?」

 

千歌は驚く。見知らぬ男の人がタオルを渡していたのだ。

 

 

鞠莉「紹介してなかったわね。この人が監督になる人よ」

 

風見「どうも。これから監督を務める風見です。そちらの人も、部員ですか?」

 

千歌「初めまして…梨子ちゃんは…友達です。部員じゃないです」

 

風見「そうですか…」

 

梨子「千歌ちゃん…」

 

鞠莉「別のところに行きましょう。ここは千歌っちとリリーの二人っきりがベストだと思うわ」

 

千歌「大丈夫。私達そろそろ移動するから。行こう、梨子ちゃん」

 

梨子「あ、うん…」(今あの金髪の人私にあだ名を付けてなかった?)

 

なんとも言えない状況。それはともかく、再び移動する二人。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千歌と梨子はお店にはいない。今は会場の近くの公園でゆっくりしている。

 

千歌「梨子ちゃん、今日は来てくれてありがとう」

 

梨子「あわわ…う、うん、こちらこそ誘ってくれてありがとう…」

 

うろたえる梨子。どうやら先にありがとうと言いたかったようだ。

 

 

梨子「ところで…千歌ちゃん、私のこと諦めたの…?」

 

千歌「え?」

 

梨子「いや…ほら、監督さんとあった時に、千歌ちゃんだったら「もうすぐ梨子ちゃんが部員になってくれるよー!」とか、そういうんじゃないかなって思って…」

 

千歌「チカは梨子ちゃんのことは諦めていないよ?今でもサッカー部に入って欲しいって思ってる。でもさ…今日は梨子ちゃんと子ども祭りを楽しみたかったんだ。サッカー部の交流とかじゃなくて、1人のトモダチとして」

 

梨子「1人の友達…」

 

千歌「私、梨子ちゃんのこと、きっと優しい人で、友達になれるだろうなぁ~って、思ったんだ。チカは末っ子だから、甘えっこレーダーが発達してて、そういうのが分かっちゃうんだよね♪」

 

 

千歌「チカもこの学校の出身なんだけど…いつもなかなかお客さんが来てくれなくて寂しかったんだよね。だから幼馴染の曜ちゃんとお店屋さんとお客さんと交代交代でなったりしてて…もちろんそれでも十分できるけどさ…なんだかつまらないっていうか、寂しいっていうか、なんか…悲しいじゃない?」

 

千歌は梨子に語りかける。最初こそ笑顔だったが、だんだんと悲しみを纏った笑顔になっていた。

 

 

千歌「もう、なにをするのもどうしようもなくて、人数が足りないんだよこの町…」

 

梨子「……」

 

 

 

梨子(やっと、分かったような気がする…千歌ちゃん、本当は自分の後輩になる人たちにお客さんを連れていきたかったんだと思う。たとえ自分1人でも…)

 

 

千歌「ごめんね、こんな暗い話につき合わせちゃって。今度は明るい話、しよ?ほら、あっちに曜ちゃんもいるし」

 

梨子「そうだ…え!?あ、あの子!」

 

千歌が指差す方を見る梨子。そこには曜と…見覚えのある女の子がいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

曜「今日は楽しかったね、善子ちゃん!」

 

花丸「ほら、先輩もこう言ってるずら」

 

善子「良かった~…赤いリボンを付けた人とトラブル起こしたから2年の間でさんざん言われてるんじゃって思ったわ…」

 

曜「そんなの聞いたこともないよ!むしろ曜ちゃん、堕天使ってかっこいいな~って今日思ったよ」

 

善子「そういってくれて嬉しいわぁ…む!ムム!!」

 

花丸「善子ちゃん?」

 

曜「あ!千歌ちゃん!」

 

 

 

 

 

 

千歌「曜ちゃん!それに花丸ちゃん!その子は?」

 

梨子「お、覚えてる…確かこの子」

 

 

善子「わ、我が黒歴史の生き証人…」

 

花丸「え?」

 

千歌「何言ってるかわからない…えーと、どこかで見たような…」

 

梨子「ほら!千歌ちゃんが廊下で私を誘って、私がそれから逃げてた時にぶつかって…」

 

 

梨子「よくもこの堕天使ヨハネに無礼な真似を…!首を垂れて…」

善子「やめなさぁぁい!!」ガシィ!

 

善子の真似をする梨子に勢いよく飛びかかる善子。そして梨子を拘束した。

 

 

梨子「きゃああ!ぜ、全然動けない!助けてぇ!」ジタバタジタバタ

 

善子「うるさい!だったら前言を撤回してあの時のことを忘れなさい!」

 

 

 

 

「すごーい!じぇいけいのかくとうぎだー!」

 

暴れながら言い合う善子と梨子。だんだんヒートアップしていき、騒ぎを聞きつけた子どもたちが集まる。

 

 

千歌「まずい。これ子どもたちに見られてる」

 

梨子「う、うそ!?は、放しなさい!」

 

善子「そっちが忘れれば済む話だっつーの!」

 

梨子「そっちが放せばいいのー!」

 

全然話が進まず、時間だけが過ぎていく。

 

 

 

フレイ「みんなどうしたの…って!なにやってんの千歌ちゃん!」

 

鞠莉「オー!ビッグプロブレム!」

 

サッカー部のメンツも集まる。

 

 

 

 

ダイヤ「あなたたち!いい加減にしなさい!!」

 

梨子 善子「あ、あれは!生徒会長!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダイヤの静止でなんとかなった…ぽい。で、梨子と善子はダイヤの前に座っていた。

 

 

ダイヤ「あれほどあくまで子ども祭りですから騒ぎを起こすなと言ったのに!」

 

梨子 善子「そんなこと聞いてません!」

 

果南「ダイヤ、この子たちはサッカー部の部員じゃないでしょ?」

 

ダイヤ「う…!そういえばミーティングで言ったのでした…。しかし!たとえそうであっても高校生として良識のある行動を取るべきです!」

 

鞠莉「まあ、そう怒鳴っても仕方がないでしょ。まずは当事者と目撃者に事情を聞くこと!」

 

梨子「そんなこと言われても…なんだか真似したらいきなりつかみかかられたとしか…」

 

善子「それはあなたに都合が良すぎるでしょう!」

 

千歌「ちょ、ちょっと!」

 

どうしても話がまとまらない。

 

 

風見「これは複雑な事情がありそうですね…まずは当事者より目撃者に話を聞くのが良いのでは」

 

鞠莉「確かにその方がベターかもね…じゃあ、まず曜から事情を言ってみて」

 

風見「もし分かるなら、この2人のことを詳しく教えてください。」

 

サッカー部の監督である風見の提案で、まずは曜が事情を説明することに。

 

 

曜「まず善子ちゃん、今まで不登校で、今日はちょっとでもみんなと触れ合いたかったから花丸ちゃんと一緒に子ども祭りに来たんだ。それで、梨子ちゃんと千歌ちゃんに会ったら突然言い合ってつかみかかって…」

 

善子「曜さんまで…」

 

梨子「だってそれが正しいんだもの」

 

曜「まあまあ、善子ちゃんを悪く言うつもりはないよ。ただ、私が思ったのはひょっとして善子ちゃんが言う赤いリボンの人って梨子ちゃんのことなのかなって思ったな」

 

千歌「そういえば私が来た時、慌ててどこかに行っちゃったけど、それなら話がわかるよ」

 

善子「ええ…みんなの前であんなこと言っちゃって恥ずかしくなって、学校に行けなくなったわ…だから、真似されたら思わずやめてって言ってしまって…」

 

 

 

善子「その…ごめんなさい。先輩が悪いわけじゃないのに、つかみかかったりして」

 

冷静な状況説明で落ち着いてきた。善子は梨子に謝罪する。

 

 

梨子「いや、こちらこそごめんなさい。よく考えたら、逃げ出すぐらい恥ずかしいんだから、あまり掘り返して欲しくないよね…」

 

善子「いや、それは…その、もう大丈夫っていうか」

 

梨子「もう大丈夫って?」

 

 

 

善子「実は…今日も堕天使やってたけど、みんな優しく迎え入れてくれて、これでいいって言われて…」

 

花丸「子どもたちがみんなかっこいいって言ってくれたずら」

 

「だてんしヨハネ、かっこいい」

 

 

フレイ「ヨハネか…親近感があるんだよねー。嫌いじゃないな」

 

アイシー「ヨハネっていうのがどういう意味の名前かわからないけど、なんだかかっこいいかも」

 

善子「そういってくれるなんて嬉しいわぁ…」

 

花丸「他の子にもそう言ってもらえたし、善子ちゃん、もう大丈夫そうずら」

 

千歌「よろしく!ヨハネちゃん!」

 

こうして…子どもや同世代の女子と触れ合って、子ども祭りを過ごした一同であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―翌日、グラウンド―

 

梨子「よろしくお願いします」

 

果南「こちらこそ。これからよろしく、梨子!」

 

あれから、もう一回千歌ちゃんに「一緒にサッカーやりませんか」って言われて今ここにいます。未だに私に本当に出来るか、わからないけど…この町を好きに思う千歌ちゃんに心を打たれて、私も千歌ちゃんと大きなことを成し遂げたいって思えたんです。

 

 

それと、もう1人メンバーが来てくれました。

 

善子「同じ新入りね。リトルデーモン」

 

梨子「り、リトルデーモン?」

 

堕天使ヨハネこと、津島善子ちゃん。花丸ちゃんに誘われて、あっさり承諾してくれたんです。どうやら、自分のことを受け入れてくれた曜ちゃんや花丸ちゃん、そしてサッカー部のみんなと一緒にサッカーがしたいって。

 

善子「堕天使ヨハネの使い魔…!あなたもそうなのよ。リトルデーモンリリー」

 

梨子「こら!調子に乗りすぎ!」ダっ!

 

善子「わああ!」

 

果南「こらこら。今走ったら後で泣きを見るよ。みんなでグラウンド10週するんだから」

 

梨子 善子「えええ!」

 

優勝を目指すからとっても厳しい道のりだけど…乗り越えた先にみんなでやりきったんだって思えるって信じてます!

 

 

 

風見「それでは練習を始めましょう」

 

11人「はい!」

 




オリキャラ解説 風見監督 

小原家のマネーで雇われた監督。なんだか、タメ口は立場的におかしいと感じ、常時ですます調のキャラクターになりました。 妄想cv 宮内洋

僕が見ていたラブライブ×イナイレ作品に「結城」という監督がいたので、じゃあ仮面ライダーⅤ3つながりで、風見にしました。妄想cvもⅤ3の人です。

ようやくメンバー集めが終わりましたが、いかがでしたか?作ってる間にも加入パートいらないんじゃね?とも考えたりしました。実際になかった人もいましたし。ですが、ここでは加入回が無いと、一部のキャラクターが伏線不足になるので。

加入云々で色々言われているアニメですが、やってみるとスタッフ一同の苦労がよくわかりました。すんなり加入させようとしても、問題提起でごたごた…特に1年組とその推しの皆さん、僕の他の作品ならμ’s3年とその推しの皆さん、本当に雑で申し訳ございません。

ここから本格的にサッカーを始めるので、是非とも見て欲しいです。よろしくお願いします。できればアンケートも…



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11人で練習

お久しぶりです。今日からまた、投稿していくのでよろしくお願いします。


 

梨子「ふう…」

 

善子「ぜえ…はあ…」

 

グラウンド10週して息を切らす二人。

 

アイシー「堕天使って何か調べてみたけど、よく走れるのでしょう?この体力じゃ堕天使じゃないわね」

 

善子「堕天は堕天でも、あんたが言ってるのは韋駄天(いだてん)よ!グラウンド10週なんて疲れるわよ…ぜえ…」

 

梨子「千歌ちゃん、一つ気になったけど、私たちのポジションは決めなくても大丈夫なの?」

 

千歌「そうだった!どうしよう…」

 

メンバー集めは終わったものの、梨子と善子のポジションはまだ決まっていない。

 

 

善子「私、DFやるわ」

 

花丸「善子ちゃん、DFは突っ立って成り立つポジションじゃないずら」

 

善子「ち、違うわよずら丸!あなた、ランニング中にマリーとFWのこと色々と話してたでしょう?だから、ひょっとしてDFが足りないんじゃないって思ったの!」

 

鞠莉「ザッツライト!マリーと花丸はFW。後千歌っちも。DFは果南しかいない状態よ」

 

果南「ディフェンスをどうやってやるか、しっかりと教えるよ」

 

梨子「私もDFやります。2人じゃ心もとないし、ましてやサッカー未経験の善子ちゃんじゃ…」

 

善子「なによ!リリーだってサッカー経験ないでしょ!?」

 

梨子「だから2人でカバーするの!1人でダメなら2人でやるの!」

 

果南「まあまあ。DF同士仲良くしなきゃ、連携プレイができないぞ~?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全員そろって最初の練習は基礎練習。みんなでパス練習をしている。

 

 

梨子「よっちゃん!受け取って!」パスっ

 

善子「ずら丸!」パスっ!

 

千歌「ぶふう!」ドゴ!

 

梨子から善子へパス。その後花丸にパスを出すはずが千歌の顔面に。

 

 

梨子「千歌ちゃん!だ、大丈夫!?」

 

千歌「大丈夫!全然痛くないよ!」

 

善子「ご、ごめんなさい…」

 

気を取り直してもう一回。

 

 

善子「ずら丸!」パスっ

 

花丸「ナイスパスずら。千歌ちゃん!」パスっ

 

千歌「ここはチカの必殺パス!オレンジパスだ!ヨハネちゃん!」バコォ!

 

千歌は必殺パスをやってみる。パスは善子に向かって進んでいき…

 

善子「げほぉ!」

 

善子の腹部に直撃。千歌のパスミスである。

 

千歌「わわ!やっちゃった!大丈夫!?」

 

善子「うぐぐ…やっぱりさっきのこと根に持って…」

 

千歌「ないない!本当にわざとじゃないから信じて!」

 

鞠莉「でも初心者に必殺パスはちょっとダウトね~」

 

千歌「鞠莉ちゃん!?」

 

善子「や、やっぱり!」

 

千歌「ほ、本当に違うんだって!必殺シュートをパスに応用できないかなって思いついたの!」

 

鞠莉「ジョークよ。ヨハネも安心して。千歌っちはボール1つで怒るような人じゃないから♪」

 

ダイヤ「鞠莉さん!悪ふざけが過ぎますわ!もしここから不仲になったりしたら…」

 

鞠莉「ノープロブレム!千歌っちに根に持つなんて言葉、絶対合わないってみんな知ってるでしょ?」

 

ダイヤ「しかし…」

 

果南「ハイハイここまで!これ以上言うと口論の時間が練習時間を超えちゃうよ?」

 

フレイ「この小説1話に3000字しかないから、そんなに言い争ってたらケンカで終わっちゃうよ?」

 

ダイヤ「フレイさん!あなたはそういった発言を慎んでください!」

 

こんなギャグ(?)も交えつつ、練習していく千歌たち。その後も様々な基礎練習をこなす。

 

 

 

 

 

 

 

 

風見「では、一通り基礎練習も出来ましたので、5対5でサッカーバトルをやりましょう。やはり実戦が一番ですから」

 

善子「いきなり実戦…どうなるか怖いわ…」

 

ルビィ「ルビィも。実は実戦形式でサッカーやるのは初めてなんだ…」

 

 

 

風見「チーム分けは、Aチームは鞠莉さん、善子さん、梨子さん、果南さん、フレイさん。Bチームはゼッケンを着て、花丸さん、ルビィさん、曜さん、アイシーさん、千歌さん。ダイヤさんは、まず誰がどのような動きをするか、僕と一緒に観察してみて下さい」

 

ダイヤ「分かりました。ルビィ…」

 

ルビィ「大丈夫。がんばルビィ!」

 

 

善子「こっちは入りたての初心者2人!負けた…やっぱり不幸体質だわ」

 

果南「大丈夫。鞠莉は留学していて、とてもうまいし、フレイも全ポジションこなせるんだよ。それに私も、結構サッカー出来るんだからね?」

 

鞠莉「イエス!イタリア仕込みのマリーのシュート、見せてあげるわ!」

 

フレイ「私に関しては、今回キーパー専門だけど」

 

梨子「すごい…とにかく、足を引っ張らないようにします…」

 

 

風見「それでは…制限時間いっぱい戦うというルールでサッカーバトルをしましょう。」

 

 

フォーメーション

 

Aチーム

 

       GK フレイ

 

          果南

 

    梨子           善子

 

          鞠莉

 

 

Bチーム

 

          花丸

 

    曜            ルビィ

 

          アイシー

 

        GK 千歌

 

 

風見「それではAチームのボールで始め!」ピー!

 

鞠莉「リリー!」パスっ

 

梨子「えーと、まずどうすれば…」

 

曜「もらうであります!」

 

梨子「うわっ!よ、善子ちゃん!」パスっ

 

善子「善子言うな!呼び名もパス先も違うわよ!」

 

曜に接近され、慌ててパスを出す梨子。結果、ボールが変なところに飛んでいく。

 

 

花丸「取ったずら」

 

そのこぼれ球を花丸がカバー。

 

善子「そのボールはヨハネに渡るはずだったもの!さあ、返しなさい!」

 

花丸「だったらマルから奪ってみるずら」

 

善子「そうさせてもらうわ!」ヒュッ!

 

花丸「よける!」ヒョイっ

 

ボールを奪おうと足を出す善子。しかしスキを突かれすぐにかわされる。

 

 

善子「クク…!しかしヨハネの後方を守る者は抜けまい…ってあれー!?」

 

自分の後ろに果南がいると思った善子。しかし、実際には誰もいなかった。

 

花丸「このままシュートずら!」ドガァ!

 

完全フリーの花丸はもちろんシュートを放つ。

 

 

フレイ「キラーブレード!」シャキィーン!

 

フレイの腕から青い刃が出てきて、フレイはシュートに斬りかかる。

 

 

ジャキィン!

 

花丸「止められたずら!」

 

曜「そうだった!あの技どうしよう…」

 

止めたフレイがパントキックで鞠莉にパス。

 

 

鞠莉「レッツゴー!いくわよ!」

 

鞠莉はトラップするや否や勢いよく足を振り上げる。

 

アイシー(シュートしてくる!止めなきゃ!)

 

アイシー「フローズン…!?」ポーン!

 

アイシーが必殺技を出そうとすると、鞠莉は前へ大きくボールを蹴飛ばす。

 

 

 

果南「ナイスだよ!鞠莉」

 

曜「果南ちゃん!?」

 

 

果南がボールの落下地点に走っていた。

 

果南「いくよ!千歌!」ドガァ!

 

果南のシュート。ゴールの上らへんを狙ったシュートで、千歌の背より少し高くボールが上がっていく。

 

 

千歌「止める!」バチッ!

 

バシュン!

 

風見「ゴール!1対0!」

 

千歌はパンチングで対応するが、ボールを弾ききれず、ちょっと軌道が変わってゴール。

 

 

 

千歌「うまく弾けなかった…シュートに対して少し反応が遅れたんだ」

 

花丸「果南さん、マルより強いシュートを撃ったずら…」

 

果南「DFだけど、シュートやドリブルも得意だよ」

 

梨子「やっぱりディフェンスだけじゃダメってこと?」

 

果南「大丈夫だよ今は。焦らず出来ることをこつこつやっていくのが大事!」

 

善子「リリーはまずパスをちゃんと回せるようにした方がいいわ」

 

梨子「一言余計なのよ!」

 

 

ルビィ「うう…全く動けなかったよ…」

 

 

 

ダイヤ「ルビィ…このままでは…」

 

心配そうにバトルを見つめるダイヤ。バトルはまだまだ続く…

 




ようやくPCが使えるようになったのですが、書き溜めが2話しかないです。思ったより進まなかった…


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見学とゲームメイク

今回は他の作者さんのネタのパロディがあります。

僕自身、作品は様々な他の作者さんに影響を受けて作っているので、こういったネタを盗作やガイドライン違反にならない程度にやります。

怒られたらすぐ辞めますが


風見「では、バトル再開!」ピー!

 

花丸のキックオフでルビィにボールがまわる。

 

 

善子「今度こそボールをこの手に…!」

 

ルビィ「ピギィ!?よ、避けなきゃ…」

 

 

すぐに善子が近づいてきた。ルビィはかわそうとするが…

 

 

善子「二度も同じようにかわされないわ!」バッ!

 

ルビィ「うう…」

 

善子は先程避けられたことからどうすればそうならずに済むかを考え出していた。一方、ルビィは初めての実戦で、ボールも初めて持ったことから、なかなか善子をかわす方法が分からなかった。

 

 

梨子「2人で取りに行けば…!」

 

ルビィ(どうしよう…これじゃあ取られちゃうよ)

 

 

ダイヤ「ルビィ!後ろのアイシーさんがフリーですわ!」

 

ルビィ「!」パスッ!

 

ダイヤがアドバイス。ルビィは言われたとおり後ろにパスを回す。

 

 

善子「ちょっと!今の反則じゃない!?」

 

梨子「とにかくボールを奪わなきゃ!」

 

アイシー「遅い!」ヒョイッ

 

梨子は戸惑いながらもボールを奪おうとする。しかし簡単に避けられる。

 

 

アイシー「曜ちゃん!」パスッ

 

曜「ありがとう!さて、一気に攻めるよ!」

 

果南「ここは通さないよ!」

 

アイシーは曜にパス。果南が曜の前に立ちふさがる。

 

 

曜「ダッシュアクセ…」

 

果南「遅いよ!」バッ!

 

曜は技を出そうとするが、あっという間にボールを取られてしまった。

 

果南「鞠莉!」パスッ!

 

鞠莉「マリーのシュートよ!」ドガァ!

 

バシュン!

 

千歌「…!!」

 

果南がパスを出し、鞠莉はボレーシュート。イタリアで修行していた成果か、その威力はすさまじく、千歌が反応する間もなくゴール。

 

 

千歌「うっ…は、速い…」

 

鞠莉「あら千歌っち、驚いちゃった?」

 

千歌「う、うん…」

 

鞠莉「そう。でもここまでの威力のシュートは全国にいくぐらいじゃないと見ないと思うから、それまでには反応できるようになっていればいいわ」

 

果南「そもそもサッカーバトルだからここまであっさり繋がるんだし」

 

 

ダイヤ「こうもやられるとは…ここはルビィに…」

 

フレイ「キラーブレード!」パシィィィン!

 

ダイヤ「痛ぁ!」

 

フレイがキラーブレード…という名のスリッパをダイヤの頭にぶちかます。

 

ダイヤ「フレイさん!スリッパなんか使って何をしているのですか!」

 

フレイ「スリッパ?なんか日本のss見てたらハリセンでツッコむ男がいたから、スリッパで真似してるの。日本ではハリセンの対はスリッパって聞いたことがある!」

 

ダイヤ「なんだか…色々なギャグがごちゃ混ぜになっていますわ…」

 

 

フレイ「そうだね、細かすぎて伝わらない物まね…いや、そういう問題じゃなくて、さっきのアドバイスは反則でしょ!」

 

ダイヤ「それは…ルビィが心配で、つい」

 

風見「いいんじゃないんですか?」

 

フレイ ダイヤ「はい?」

 

風見「実際のゲームメイクもこんな感じですから。あくまで11人でサッカーするのですから、こういうアドバイスもありでしょう」

 

フレイ「うーん…」

 

風見「では、ここでメンバーチェンジしてみましょう」

 

鞠莉「あら?速いじゃない」

 

風見「ダイヤさんのおかげで新しい発見が出来ましたから。早速試してみましょう」

 

梨子「監督、次は私がみんなのプレイを見学してもいいですか?」

 

善子「リリー、もう疲れちゃったのね」

 

梨子「違うわ。見学してから練習した方が良いんじゃないかって思ったの」

 

善子「ふっ…こういうのは習うより慣れろよ」

 

曜「まあまあ。どっちが正しいとかないから自分なりにやっていけばいいよ」

 

風見「では、Aチームは千歌さん、果南さん、ダイヤさん、ルビィさん、花丸さん。Bチームはフレイさん、曜さん、アイシーさん、善子さん、鞠莉さんでいきましょう」

 

 

フォーメーション

 

GK      千歌

 

DF      果南

 

MF  ダイヤ    ルビィ

 

FW      花丸

 

FW      鞠莉

 

MF  アイシー    曜

 

DF      善子

 

GK      フレイ

 

 

果南「ねえダイヤ、聞きたいことがあるんだけど」

 

ダイヤ「どうしたのですか?」

 

果南「サッカーバトルって、確か4対4じゃなかった?」

 

ダイヤ「ああ。あの時は人数の問題もありましたから。4対4でやる場合と、5対5でやる場合もあります」

 

果南「ふーん」

 

 

風見「では、Aチームのキックオフで始め!」ピー!

 

 

花丸「ルビィちゃん!」

 

曜「ボール、渡してもらうよ!」

 

ダイヤ「ルビィ、果南さんにパスです!」

 

ルビィ「うん」パスッ

 

果南「ナイスだよ、ルビィ」

 

鞠莉「奪うわよ!」

 

果南「おっと!」

 

果南はバックパス。鞠莉はディフェンスも強いのだ。正面からやり合うわけにはいかない。

 

 

ダイヤ「千歌さん!こっちです!」

 

千歌「はい!」

 

千歌はダイヤにロングスローでパスをまわす。

 

 

 

アイシー「フローズンスティール!」ズサァー!

 

ダイヤ「しまった…!?」ガキィィン!

 

ルビィ「ああっ、お姉ちゃん!」

 

アイシー「鞠莉ちゃん!」

 

ダイヤがトラップした直後にアイシーがボールを奪う。そしてボールを鞠莉にまわす。

 

 

千歌「来る…!」

 

鞠莉「いくわよ!シャインドライブ!」ドガァァ!

 

鞠莉の必殺シュート。ただでさえ止められないのに、必殺シュートは厳しすぎるが…

 

 

果南「大丈夫!私が助けるから!」

 

果南がシュートを止めにかかる。

 

果南「スピニングカット!」シュワァァ

 

ビギィィン!

 

果南が足を勢いよく振り切る。すると衝撃波が地面に付き、そこからバリアが!

 

バギャァ!

 

果南「うっ!」

 

しかしかなり強力なシュート。防ぎきれず果南ははじき飛ばされる。

 

千歌「これならとれる!」ガシィ!

 

千歌はシュートを正面からがっちりキャッチ。さっきのスピニングカットで威力が弱まっていたのだ。

 

鞠莉「オー!果南も千歌っちもやるわね!」

 

果南「鞠莉も…イタリアで相当強くなってるね」

 

 

 

ルビィ「千歌ちゃん!こっち!」

 

どうやらルビィがフリーの用だ。千歌はルビィにパス。

 

ダイヤ「ルビィ、お姉ちゃんと連続でワンツーをしてみましょう」

 

ルビィ「え、ルビィにできるかな…」

 

梨子「ルビィちゃんならできるよ!やってみて!」

 

ルビィ「!」

 

見学していた梨子がルビィを鼓舞。

 

 

梨子「あ、ごめん。これじゃゲームメイクというよりマネージャーだよね…」

 

風見「いいえ。そうやって味方を鼓舞することで試合の流れを変えることもありますよ」

 

 

ルビィ「ルビィ…やってみる!」パスッ!

 

ダイヤ「はいっ!もう一度!」パスッ!

 

ルビィ「えいっ!」パスッ!

 

ダイヤ「その調子です!」パスッ!

 

ルビィはダイヤにパス。そしてすぐにダイヤがパスを返す。

 

 

善子「う…!こ、これは!」

 

曜「全くついていけないよ!」

 

アイシー「すごい…姉妹でこんな連携が」

 

あっという間に相手チームの3人を突破。

 

 

ルビィ「花丸ちゃん!」パスッ!

 

あとは点を決めるだけ。ルビィは花丸にパス。

 

 

 

 

花丸「マルも必殺シュートずらー!」ドガァァ!

 

花丸は必殺シュートを試み、思いっきりボールを蹴る。

 

 

フレイ「これは入らないな」

 

ボールは威力こそあったが、軌道がおかしい。

 

ボォン!

 

ボールはポストに当たった。こぼれ球はダイヤがカバー。

 

ダイヤ「ドライブシュート!」ドガァ!

 

ダイヤがドライブシュートを撃つ。

 

 

フレイ「キラーブレード!」シャキィーン!

 

シュピィィン!

 

が、ボールは斬られてしまう。

 

 

その後は特に新しい技とか、そういうものはなく練習は終わった。

 

 

 

 

千歌(すごい。必殺技がこんなに…私も何か必殺セービングが使えれば、キーパーとして活躍できるかな)

 

善子(果南のあの技、かっこいいわぁ…でも、堕天要素が足りないわね…!)

 

梨子(みんなのプレーを見て、その後出場したときはゲームメイクを実践してみたけど…ダイヤさんのようには行かなかった。でも、ルビィちゃんのプレーを見た時は、何か掴めたような気がする)

 

ダイヤ(わたくしのシュートが、もう通用しなくなっている…大会で勝つには、もっと精進しなければ…!)

 

曜(千歌ちゃん…なんだろう、なぜか寂しいっていうか、そんな気持ちになっちゃうよ…)

 

 

練習しながら、いろいろ思うところがある…彼女たちはこの思いを、どう繋げていくのかが気になるところだ…。

 




必殺技解説

スピニングカット 必殺ブロック 使用者 松浦果南

栗松や鬼道を始めとした、多くの選手が覚える技。果南ちゃんに採用したのは、単純に一番好きなキャラに一番好きな技をつけたかったからです。


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この世界のサッカー事情

思ったより投稿が遅れ気味です。今スクフェスにはまっちゃってまして。


 

あれから千歌たちは毎日練習!レベルを上げていく。

 

 

今夜は練習の後に、ダイヤのサッカー講座なるものが開かれる。もちろん全員参加だ。

 

 

―小原家―

 

ダイヤ「それでは、今夜は世界のサッカーの仕組みについて話しましょう」

 

ダイヤはホワイトボードに図をくっつけ、解説を始めた。

 

ダイヤ「まず、世界のサッカーにはクラブチームというものがあります。ユース、プロの2つに別れていますわ」

 

千歌「サッカークラブなら私も入ったことが…」

 

ダイヤ「それとは格が違います!特にイタリアはユースでもプロの卵といわれる多くのヨーロッパ選手、そして才能ある世界中の選手が集まり、激闘を繰り広げるのです!」

 

果南「鞠莉はそこで2年間サッカーしてきたんでしょ?」

 

鞠莉「ええ。イッツベリーストロング!あのジノ=ヘルナンデスとも戦ったわ」

 

ジノ=ヘルナンデス。翼たちもジュニアユース大会で戦った、パーフェクトキーパーである。

 

 

ダイヤ「では千歌さんに問題です!この日本にプロクラブやプロリーグは存在しますか?」

 

千歌「プロ野球があるから…サッカーもある!」

 

ダイヤ「ブッブーですわ!この日本に現在プロリーグは設立されていません!」

 

このssの根幹に関わる話。この世界の日本にプロリーグはない。

 

 

ダイヤ「今でこそ、大空翼を始めとした全日本ジュニアユースの活躍で日本サッカーに対する関心は高まっていますが、それまでは見向きもされていません」

 

フレイ「日本サッカーに対する関心とともにレベルが低いってことか…」

 

ちなみに作者の別の作品に出ている大空翼のオマージュキャラである青空翔は、日本サッカーのレベル、関心を上げることで日本をヨーロッパやブラジルと同じサッカー王国にしようと考えている。覚えておこう。

 

ダイヤ「そういった発言で話の腰を折るのは慎んで下さい」

 

あ…すみません。さて、次は大会に関しての話だ。

 

 

 

 

ダイヤ「わたくしたちはまず、夏の高校サッカー予選を勝たなければなりません。ですが、1つ大きな壁があります」

 

千歌「南葛…」

 

善子「南葛!私もそれぐらいは知ってるわ!要するに大空翼と予選で戦うって事ね!」

 

鞠莉「ノンノン。それは中学の話。大空翼はブラジルに行ってるわ」

 

ダイヤ「ですが!大空翼以外にもジュニアユースで活躍した選手はいます!甘い気持ちで挑めばそれらの選手にあっという間に惨敗してしまいます!」

 

花丸「ざ、惨敗!」

 

ダイヤ「そう!10-0で負けることになりますよ?」

 

ルビィ「じゅ、10-0!」

 

ダイヤ「そうならないためにも、相手の事をよく知っておくのです!」

 

そう言うと、ダイヤはホワイトボードに選手のデータを貼り付けた。

 

 

ダイヤ「まずは南葛のキャプテン、岬太郎です!フィールドのアーティストと呼ばれる彼は大空翼に引けをとらないMFです!」

 

大空翼とはゴールデンコンビとして知られている。当然、翼の全力プレーについて行くだけの実力はあるということだ。

 

ダイヤ「続いて、ファンキーガッツマンと呼ばれるDF、石崎了!彼は気合のブロックで、幾度となくチームの危機を救ってきました!」

 

テクニックはないが、その分ガッツで頑張るのが石崎。代表的な技は、顔面ブロックだ。

 

ダイヤ「そして、全日本の俊足FWと言われた、新田瞬!すばやいドリブルと必殺シュートを持つストライカーです!」

 

彼は日向に次ぐ全日本のFW。代表的な技は隼シュートだ。

 

ダイヤ「これらが特に要注意な選手です。ただし、他の選手も今のわたくしたちより高い実力を持っています」

 

他にも…修哲3トリオといわれる井沢守、来生鉄平、滝一。新田と大友カルテットで知られている浦辺反次、中山政男、岸田猛。全日本ジュニアユースの経験がある高杉真吾、森崎有三がいる。

 

 

ダイヤ「ですので…この短期間で勝利するには効率の良い練習が求められます」

 

善子「わかった!果南が考えたあのランニングは非効率的ってことね!」

 

ダイヤ「いえ。体力づくりは基礎中の基礎なので、多く時間をとってやるべきです」

 

果南「ヨハネにはもっと時間を取った方が効率いいかもね」

 

善子「ダメダメダメ!冗談だから許してぇ!」

 

 

ダイヤ「では、どこを効率良くやるべきか…ここからは鞠莉さんと風見監督に話してもらいましょう」

 

ダイヤは鞠莉と風見にバトンタッチ。2人がホワイトボードの前に立つ。

 

 

 

鞠莉「じゃあ、ここからどうやって練習するか、マリーが説明するわ」

 

ルビィ「ひょっとして…イタリアが関係してるのかな?」

 

鞠莉「ザッツライト!」

 

ダイヤ「さすがルビィ!この勘の鋭さは試合でも役に立ちます!」

 

善子「うは!すごい勢いでルビィの事褒めるわね」

 

千歌「うーん、私も末っ子だからこうやってかわいがられるの、分かっちゃう?」

 

鞠莉「さて、ルビィが言ったとおり、マリーがイタリアで学んだ事をもとに練習していくわ。実はイタリア、現代サッカーの始祖としてとても注目されてるの!」

 

フレイ「ドイツの女子サッカーも発展してるけど、イタリアの存在が大きいって聞いたことある」

 

鞠莉「そうね…イギリスがサッカーの母国ならイタリアは現代サッカーのパイオニアよ!」

 

千歌「ぱ、ぱいおにあ?」

 

梨子「先駆者って意味で、要するにここでは最初に現代サッカーのやり方を見つけた国ってことだよ」

 

鞠莉「日本では今年から男女共同の大会が行われるようになったけど…イタリアは2年前から、それも世界で最も早く行われるようになったのよ!」

 

果南「イタリアの女子サッカーのレベルは今から話す現代サッカーを最初に実践して急激に上がったってこと?」

 

鞠莉「ザッツライト!イタリアで4つ、それが世界中に広まったってこと!」

 

風見「具体的には、必殺技の進化、シュートチェイン、必殺タクティクス、選手にぴったりなシューズ、スパイクです」

 

善子「分かりやすいのとそうでないのがあるわね」

 

アイシー「どれが分かりやすそう?」

 

善子「そうね…必殺技の進化とかは分かりやすいでしょう?」

 

風見「そうですね。その名の通り、必殺技は使い続けることで進化していきます。ダイヤさんが使うドライブシュートなら、V2…V3…V4…Aといった具合になります」

 

善子「剣を何度も使って練度を上げていくってかんじね!ゲームみたいでかっこいいわぁ…!」

 

花丸「まず善子ちゃんは必殺技を覚えてないずら」

 

善子「なによ!ずら丸も覚えてないでしょう!?」

 

花丸「マル、毎日必殺シュートを覚えるために練習しているずら」

 

鞠莉「ええ。マリーに相談してきて、たーくさん特訓しているわ!」

 

善子「2人はFWだからね。私は…」チラっ

 

善子はふと果南の方に目線を向ける。

 

 

果南「DFでしょ?いくらでも協力するよ」

 

善子「うう…一見とても優しいお姉さんだけど…」

 

善子(でも…優勝目指していることわかってここに来たんだから…逃げれば堕天使ヨハネの恥!それに必殺技、やってみたい!)

 

 

善子「スピニングカット、かっこいいからやってみたいわ!お願いします!」

 

果南「いいよ!ただし、特訓は厳しいからね!」

 

梨子「私も、ここのみんなに負けない様にもっと頑張らなきゃ!」

 

 

 

風見「明日からは必殺技の練習、同時並行でスパイク、シューズのための測定を行います」

 

千歌「残りの2つは?」

 

風見「それはもうちょっとチームレベルが上がってからです。チームワークがないと必殺タクティクスは出来ませんし、シュートチェインは必殺技がなければそもそも不可能ですから」

 

 

千歌「チームワークかぁ…一応練習を通じて仲良くはなっていってるけど」

 

風見「優勝を目指すなら11人全員の絆が不可欠。グループの形成は避けたいところです。サッカーバトルで、定期的にメンバーをシャッフルしているのもそのためです」

 

千歌「11人全員の絆…私がみんなと仲良くなれたらいいな」

 

 

現代サッカーの4つの要素…次回からはそれをものにするための練習をすることになるのだった。

 




試合まで後2話です。1話は出来ているので、明日上げます。


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必殺技を身に付けろ!①

今回は後付け設定を。いや、オレンジって言うと千歌ちゃんが怒るってこと思い出しました。

でも、スクフェスの専用スキルはオレンジだぞ?よくわからん。


 

―グラウンド―

 

今日は個人練習。必殺技の習得、強化をやっていく。

 

 

まず、ダイヤ、フレイ、千歌、鞠莉のシュート・セービング練習。(花丸、梨子、ルビィは測定中)

 

 

ダイヤ「ドライブシュート!」ドガァァ!

 

千歌「みかんパーンチ!」

 

バキィ!

 

千歌「うわああ!」

 

ダイヤのシュートをパンチングして吹っ飛ばされる千歌。

 

 

千歌「ううー!必殺技にならないよー!」

 

ダイヤ「いえ、技としては完成しているのですが…なにせ力不足ですわ」

 

鞠莉「オレンジをガードに使うのはちょっと無理があるわねー」

 

千歌「あ、ちょっと!みかんだから!ここ重要だよ!」

 

鞠莉「でもオレンジシュートって言うじゃない?」

 

千歌「それは…クラブにいた時にチームメイトが名付けてくれて、私も初めて必殺シュートが出来た嬉しさで頭が回らなかったっていうか…」

 

フレイ「後で言ったりはしなかったの?」

 

千歌「それも考えたけど…やっぱりサッカーで初めて出来た友達だから、やっぱりその人たちの思いも入ってるって考えちゃうんだ…」

 

ダイヤ「千歌さんらしいですわね…」

 

千歌「あ!良いこと思いついた!フレイちゃん!ちょっとキーパーやって!」

 

フレイ「いいよ。善は急げだからね」

 

 

 

 

 

千歌はボールを構える。

 

千歌「ええーい!」ドゴォン!

 

千歌はまずホップしてボールを踏みつける。ボールは勢いが強かったからかボールは地中へ…

 

ダイヤ「千歌さん!ボールを粗末にあつか…」ブッッシャアァー!シュワシュワシュワ…

 

地中が弾け、ボールはみかん色のオーラを纏い、周りの土からみかん色の気泡が。まるで炭酸だ。

 

 

千歌「スプラッシュみかん!」ダッパァ!

 

千歌はそのボールに思いっきりシュート!

 

 

フレイ「キラーブレード!」シャキィーン!

 

フレイはキラーブレードを使ってボールを弾こうとする。

 

キイィィン…!パチパチパチパチ!

 

フレイ「こ、このシュート…!すごい威力!」

 

パッシャァーーン!

 

フレイ「きゃあ!」

 

バシュウゥゥン!

 

フレイは弾き飛ばされ、ボールは勢いよくゴールに。

 

 

ダイヤ「わたくしが破れなかったキラーブレードをあっさりと…」

 

フレイ「すごいよ!ところで、スプラッシュオレンジじゃダメ?」

 

千歌「うーん、確かにそっちの方がかっこいいかもしれないけど…私が考えたシュートだからみかん!」

 

 

 

 

 

一方、こちらは善子、曜、アイシー、ルビィ、果南、梨子のオフェンス、ディフェンス練習。

 

 

善子「ぜえ…すごく疲れた…」

 

果南「でしょ?必殺技ってとても疲れるんだよ」

 

善子「うう…必殺ポイントとかあると思ったわ…」

 

果南「ゲームじゃないんだから。ここで必要なのはスタミナとガッツだよ!」

 

善子「こ、今度からランニング頑張りまぁす…」

 

果南と必殺技の特訓をしてとても疲れた善子。この世界の必殺技発動に必要なのはガッツだ。TPとGPが共有されている。

 

 

一方、曜とアイシーは1対1で練習。2人の技に磨きをかける。

 

曜「ダッシュアクセル!」ダダダ!

 

アイシー「フローズンスティール!」ズサァー!

 

曜「うっ…」

 

しかし、曜はボールを取られっぱなしだった。

 

アイシー「ねえ、何かあったの?」

 

曜「え?別に大丈夫だけど…」

 

アイシー「なんだか、元気がなさそうだから…」

 

曜「…」

 

 

 

 

10分後、今度は果南、ダイヤ、アイシーが測定へ。練習メンバーは全員集合している。

 

 

善子「ずら丸!なにかされなかった!?」

 

花丸「変な本の見過ぎずら。実際には女子3人で協力して測定してたよ」

 

ルビィ「後は練習して自分のプレイスタイルが分かればちょうど良いシューズが出来るんだって」

 

千歌「よーし!だったら練習!必殺みかんセービングの特訓に付き合ってもらうよ!」

 

梨子「み、みかん…ちょっと無理がありそう」

 

千歌「はあー、鞠莉ちゃんもそう言ってたんだ」

 

善子「当たり前でしょう!?みかんでガードしようもんなら潰れて果汁がブッシャーって…ぞわわ!」

 

曜「ど、どうしたの善子ちゃん」

 

声に出して身震いする善子。

 

 

花丸「善子ちゃんはみかんが苦手ずら」

 

千歌「えー!こんなにおいしいのに!」

 

善子「そうやってたくさん食べさせられて嫌なのよ!とにかく!みかんでセービングは断固反対!!」

 

千歌「えー!」

 

 

梨子「善子ちゃんの言うことはあんまりだけど…私はみかんにこだわる必要は無いと思うな」

 

千歌「梨子ちゃんも!」

 

梨子「だって…千歌ちゃんにあるのはみかんだけじゃないでしょ?私と話すときも、いろんな話題で楽しんできた」

 

千歌「うーん、確かに。…じゃあ、普通怪獣キャッチっていうのはどうかな!?」

 

ルビィ「か、怪獣…」

 

善子「まあ、それなら強そうね。普通という言葉にはひっかかるけど」

 

千歌は自分のことを普通星に生まれた普通星人と思っている。それが発展して、普通怪獣チカ!というのが生まれたようだ。

 

 

梨子「じゃあ、そのイメージを持って特訓しよ?」

 

千歌「うん!じゃあ、まずは曜ちゃんから!」

 

曜「あ、うん!りょーかい!」

 

 

 

こうして全員でシュート練習。

 

曜「はあ!」ドガァ!

 

千歌「ふっ!」ガシィ!

 

曜の正面のシュートを簡単にキャッチする千歌。

 

曜「だいぶ上達したんだね」

 

千歌「ふっふーん、木に括り付けてあったタイヤで特訓したんだ!」

 

鞠莉「監督考案の根性ど根性の特訓よ!」

 

善子「これ…鞠莉とずら丸だけでやった方がよくない?弱いシュートじゃ千歌の特訓にならないわ」

 

曜「だ、ダメだよ!」

 

善子「え…ど、どうしたのよ」

 

曜は明らかに焦っているような言い方をしていた。

 

曜「いや…ごめんね。なんでもないよ」

 

 

 

鞠莉「みんな、ハイボールのセンタリングはできる?」

 

善子「は、ハイボール?お酒はダメよ」

 

梨子「そんなわけないでしょー?ヘディングに適した高いボールでしょ?」

 

ルビィ「うん。これならパス練習になると思うよ」

 

鞠莉「それじゃ、マリーにレッツ、センタリング!」

 

花丸「マルもヘディング頑張るずら!」

 

 

 

 

ハイボールの特訓を始める善子たち。花丸、鞠莉が交代でヘディング練習。

 

 

善子「パスよ!」パスっ

 

花丸「えい!」バゴ!

 

千歌「っ!」ガシッ!

 

花丸の正面のヘディング。これは普通に止める。

 

 

ルビィ「えい!」パスッ

 

鞠莉「グレイト!行くわよ!」

 

ルビィのパスに合わせて鞠莉はジャンプ。

 

梨子「あ、あれは!」

 

梨子は驚く。なにせ、鞠莉は空中で宙返りしていたのだ。

 

鞠莉「シュート!」ドガァ!

 

鞠莉のオーバーヘッドキック。これは一流の選手にしか出来ない技だ。

 

千歌「止める!」ガシ

 

正面に飛んできた。千歌は両手でボールを押さえるが…

 

千歌(お、重い…!やっぱり鞠莉ちゃんはすごいや…でも!)

 

やはり威力は高い。千歌は手を離しそうになる。

 

 

 

 

 

シュウゥ…

 

花丸「!」

 

千歌「わあ!」バシュン!

 

梨子「あちゃー、残念」

 

結局弾き飛ばされてしまう千歌。しかし…

 

 

花丸「見えたずら!」

 

千歌「え!花丸ちゃん、反応できるの!?」

 

花丸「違うよ。千歌ちゃんがキャッチしている間に後ろに何か見えたずら!」

 

善子「必殺セービング?いや、ずら丸、あんた寺の子でしょ!?それ幽霊かもしれないわよ!」

 

ルビィ「ゆ、幽霊…ピギャア!」

 

鞠莉「オー!ゴーストセービング!」

 

千歌「やだよ!幽霊はさすがにいやだよ!」

 

梨子「幽霊…すり抜けてゴールしそうな気がする」

 

曜「幽霊は千歌ちゃんとは違うかなー」

 

千歌の後ろに見えたナニカに関していろいろ言っているうちに、果南たちが帰ってきた。

 

 

ダイヤ「幽霊が見えたですって?冗談はほどほどにして練習しますわよ」

 

鞠莉「せっかちね。ジョークかどうかはシュートして決めるのよ」

 

果南「話が読めないけど…」

 

曜「花丸ちゃんが千歌ちゃんの後ろに何かが見えたんだって」

 

花丸「千歌ちゃんの背中から、オーラみたいなものが出ている気がしたずら」

 

風見「では千歌さん達の測定をする前に全員でシュートしてみましょう。善は急げ、思い立ったが吉日。必殺セービングがあれば相当有利です」

 

フレイ「じゃあ、早速やってみよ」

 

こうして、千歌に対して全員でシュートを撃つことになった。

 




必殺技解説

みかんパンチ 必殺パンチング 使用者 高海千歌

みかん色のオーラを纏ってパンチング。威力はめちゃくちゃ低い。


スプラッシュみかん 必殺シュート 使用者 高海千歌

ボールを踏んで地中に埋め、炭酸が吹き上がったところをシュートするオリジナル技です。こちらは威力が高いです。


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必殺技を身に付けろ!②

今回からファミコンを再現したひらがなのセリフが入ります。見づらいかもだけど、原作再現重視なので許して。


 

花丸「あーっ!やっぱり見えたずら!」

 

善子「本当だったのね…」

 

10人でシュートを撃ってみたところ…10回全部千歌の背中からオーラのようなものが見えた。

 

 

鞠莉「これで分かったわ!幽霊はジョークよ!」

 

ダイヤ「やっぱり冗談だったのですね?真面目に練習しなさい!」

 

果南「いやいやなんでそうなるのさ。むしろ千歌が真面目に練習したからオーラみたいなものが出たって話でしょ?」

 

ダイヤ「ンッンン、そんなことは分かっています。それを幽霊幽霊と騒ぎ立てるのが問題と申し上げたかったのです!」

 

フレイ「とにかく、もっとシュートを撃ってみよ?出来る人は必殺シュートで」

 

千歌「うん!絶対このオーラをものにしてみせる!」

 

ということで、シュート練習2週目だ。

 

 

曜「果南ちゃん、高いボール出して」

 

果南「ヘディングするの?じゃ、ボール出すね」パスっ

 

果南は高いボールを出す。

 

 

曜「いくよ!」クルクルクル…

 

曜は回転しながらジャンプ。

 

曜「クルクルヘッド!」ドガァン!

 

勢いをつけて必殺ヘディングを放つ。

 

千歌「止めるよ!」ガシ

 

シュウウゥゥゥ…!

 

 

千歌(力が湧いてきた…止められる!)バシィ!

 

千歌はクルクルヘッドをキャッチ。

 

善子「オーラが一段と強くなってきたわ」

 

フレイ「どんどん必殺シュートを撃ってみよう」

 

次は花丸の番だ。

 

 

鞠莉「花丸、シュートを撃つときはここに撃つんだって思ってそこだけを集中して見て。後は思いっきり足の甲でドカーン!よ」

 

花丸「うん…!」

 

花丸は正面を集中して見つめ、足を勢いよく振り上げる。

 

花丸「いっけェー!」ドガアァ!

 

花丸はシュートを放った。その威力は今までに花丸が放ったシュートの中で最も強烈。

 

 

ダイヤ「あれはオーラを纏っている…!必殺シュートですわ!」

 

シュートは黄色いオーラを纏って力強く進む!

 

 

千歌「止めてみせる!」ガシィィ…!

 

千歌は例のごとくオーラを出しながらシュートをキャッチ。しかし、明らかに重い。

 

千歌「わああ!」

 

バシュゥン!

 

シュートは千歌を吹き飛ばし、ゴール。

 

 

千歌「がはぁ!」ドシィ!

 

曜「ち、千歌ちゃん、大丈夫!?」

 

地面にたたきつけられる千歌。言い忘れていたが、キャプテン翼世界の吹き飛ぶはゴールより高い高度でお空を舞う状態だ。覚えておこう。

 

 

千歌「だ、大丈夫。花丸ちゃん、すごかったよ今の!」

 

善子「ええ!かっこいいじゃない!日向小次郎みたいなシュートだったわ!」

 

花丸「ひょ、ひょっとして、必殺シュート完成?」

 

フレイ「うん!良かったね!で、名前はどうする?」

 

花丸「え?名前?考えてないな…」

 

善子「ライオンシュート、なんてどう?」

 

花丸「ライオン?」

 

善子「日向小次郎に憧れているのでしょう?さっきのシュートに日向小次郎を感じたから、タイガーに似たような動物のライオン。後は…ずら丸の誕生月よ」

 

ルビィ「なんだか、違うスポーツが混ざってるような…」

 

花丸「ライオンシュート、いい名前ずら。せっかく善子ちゃんが考えてくれたんだから、大事にするよ」

 

フレイ「ネタが細かいね。堕天使関連のことしか考えてないと思ったからダークネスシュートなんて言うと思ったよ、善子ちゃん」

 

善子「善子いうな!私だって、こういう時は真面目に考えるわよ」

 

千歌「花丸ちゃんが必殺シュートを覚えたんだ、私も絶対に必殺セービング覚えるぞ!」

 

鞠莉「よーし!マリーも必殺シュート、見せてあげるわ!」

 

 

 

 

鞠莉「ダイヤ、ハイボールお願い。マリーのロベッシャータを見せてあげるわ!」

 

千歌「ロベッシャータ!?鞠莉ちゃんのもう1つの必殺シュート!?」

 

ダイヤ「ロベッシャータとはイタリア語でオーバーヘッドと言います。では鞠莉さん、パスしますわ」パスっ

 

ダイヤのパス。鞠莉は動きを合わせてジャンプ。

 

鞠莉「いくわよ!」ボォッ!

 

オーバーヘッドの体勢になる鞠莉だが、既に普通ではない。右足が光っている。

 

鞠莉「ロベッシャイニー!」ドギャン!

 

これが鞠莉の必殺ヘディング。え?必殺オーバーヘッドだろって?この世界はハイボールからの必殺シュートは全部必殺ヘディング扱いだ。

 

さて、それはともかく、シュートは光り、まさにシャイニーという感じでゴールへと一直線!

 

 

千歌(初めから取れないなんて思っちゃダメ!たとえイタリア仕込みのキック力でも…絶対にとる!)シュウウウゥゥゥン…!!

 

梨子「すごい!千歌ちゃんから今までとは比較にならないほどのオーラが!」

 

フレイ「今にも実体化しそうだ!」

 

 

千歌「ええーい!!」ドンっ!

 

千歌はロベッシャイニーを両手でキャッチ!

 

 

 

バシッ!

 

千歌「うっ!」

 

しかし、威力は高い。左手は弾かれてしまう。しかし、右手で必死に持ちこたえる。

 

千歌「絶対に…止める!」

 

 

ギュルルル…バシィ!

 

 

果南「止めた!」

 

 

千歌はロベッシャイニーを止めていた。

 

 

フレイ「で、出た―!」

 

ダイヤ「はい…見えました」

 

千歌「見えたって?」

 

フレイ「なんだろうね…人の上半身みたいなものが見えたんだ!」

 

曜「じゃあ、それが普通星人?」

 

善子「いや、普通じゃないわ。もっと強そうだった」

 

千歌「わかった!普通怪獣だ!」

 

善子「だから普通じゃないのよ!」

 

花丸「それに怪獣じゃなくて、人の上半身ってフレイちゃんは言ってたずら」

 

ルビィ「なんだろう、うまく言い表せないよ…」

 

梨子「あれでもない、これでもない…色んな所で見聞きした言葉を当てはめるけど違う…」

 

果南「人だけど、人じゃない。これは…」

 

 

 

 

 

 

 

アイシー「マジン…」

 

一同「!?」

 

果南「マジンかぁ…今まで思いつかなくてモヤモヤしたけど、すっきりしたよ」

 

ダイヤ「確かに…最もしっくりくる言い表し方ですわ」

 

花丸「アイシーちゃん、よく思いついたね」

 

アイシー「いや、梨子ちゃんと同じように記憶の糸を辿ったら思いついて…」

 

 

ルビィ「ということは…マジンセービング?」

 

善子「クックック…そのような地味な名は似合わないわ」

 

梨子「何かいい案でもあるの?」

 

善子「愚問よ。そうね、名付けるなら…」

 

 

 

善子「マジン・ザ・ハンドよ」

 

 

 

曜「マジン・ザ・ハンド…」

 

千歌「すごい。かっこいい…!」

 

梨子「ラグナロクキャッチなんて言うと思ったけど…かっこいいこと言ったね」

 

善子「このくらいは当然!」

 

フレイ「よっ!天下の必殺技命名師!」

 

善子「堕天をつけなさい!」

 

その後は測定などを済ませて、練習を終えた千歌たち。

 

 

さて…これ以上尺を使っても仕方がない。ひと通り練習は書いたので試合の日までタイムジャーンプ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―夏の高校サッカー予選第1回戦―

 

チャーリー「さァ ついにはじまりました

      なつの こうこうサッカーよせん!

      じっきょうは わたくしチャーリーが

      おおくりいたします!」

 

 

千歌「ついにこの日が…!」

 

ダイヤ「わたくし達が目指すのは勝利のみです…!」

 

鞠莉「みんな初めからそのつもりよ」

 

全員いつもの練習とは違う表情をしている。決して浮かれたりはしない。

 

 

―MEETING―

 

風見「1回戦の相手はK・M・SE高校。これといって特徴も必殺技もないチームです。練習の成果を出すことが出来れば、勝てるでしょう」

 

ダイヤ「油断はしてはいけませんよ?」

 

善子「もちろんよ。第一、私にとっては初めての試合なんだから」

 

風見「ただし…必要な時以外に必殺技を使うのは控えてください。11人しかいない以上、体力を消費しすぎるのはフィールドメンバーを減らすのと同じになりますから」

 

鞠莉「そのための基礎練習だったってこと」

 

千歌「問題は…その基礎能力がどれだけ通用するか…」

 

果南「心配?」

 

千歌「うん。あっちには知り合いもいるから」

 

 

 

各自ポジションにつく。

 

千歌「久しぶりだね」

 

てきの8ばん「うん。まさか0からサッカー部を作ってサッカーをやるとは…」

 

ダイヤ「あなたたちは…レギュラーをとれたようですね」

 

てきの9ばん「その通り!以前とは違うプレーを見せてあげよう!」

 

K・M・SE高校には千歌のクラブチームのチームメイト、ダイヤが最初に呼んだベンチの方々がいた。いろいろ思うところがありながら、試合が…

 

 

審判「…」

 

 

 

 

 

始まらない。

 

 

チャーリー「・・・・」

 





必殺技解説

クルクルヘッド 必殺ヘディング 使用者 渡辺曜

曜ちゃんの飛び込みから合うと思った技。弱いからか、採用する人が少ない。これでもファイアトルネード程の威力はあるんだぞ。


ライオンシュート 必殺シュート 使用者 国木田花丸

タイガーショットっぽいシュート。吹っ飛ばし威力が高いオリジナル技です。3月のライオンもモチーフです。僕、将棋やるんですよね。


ロベッシャイニー 必殺ヘディング 使用者 小原鞠莉

オリジナル技。ボールが光るオーバーヘッドです。シャインドライブよりは威力が低いですが、ガッツ消費も低い。アイシーちゃんにも「ロベッシャーベット」という技を覚えさせる予定でしたが、同じネタを2回もやるのはアレなので没!


ファミコンは容量の問題でてきの〇ばんという書き方をしています。僕も脳の容量がカツカツ…いや、エキストラの名前を考えるのが面倒なので、この書き方を採用します。


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チャーリーの解説

今回は漢字が使われていません。チャーリーはこんなかんじです。



 

チャーリー「・・・・」

 

チャーリー「えっ? そうさほうほうがわからない?」

 

チャーリー「なるほど… さてはAボタンのいちもしらないね?」

 

チャーリー「まずは オフェンスとディフェンスのせつめい!」

 

チャーリー「オフェンスコマンドには ドリブル パス ワンツー 

      そしてシュートがあるよ!」

 

チャーリー「そして それにたいおうするディフェンスコマンド

      タックル パスカット ブロック!」

 

チャーリー「おもしろいのは これらのコマンドぜんぶ

      ひっさつわざに できるのサ!」

 

チャーリー「ドリブルはタックル シュートはブロックで

      ディフェンスせいこうりつが あがる!」

 

チャーリー「パスとワンツーには パスカットがゆうこうサ!」

 

チャーリー「え? ディフェンスコマンドがたりないって?」

 

チャーリー「あのみっつの ディフェンスコマンドのほかにも

      うごかないって コマンドがあるのさ!」

 

チャーリー「うごかなければ ガッツをセツヤクできる!

      どうしても とめられないならセツヤクだ!」

 

 

 

チャーリー「つづいて うきだまのかいせつ!」

 

チャーリー「ペナルティエリアないに パスをすると

      せんしゅが うごきをあわせる!」

 

チャーリー「オフェンスは トラップ パス シュート

      ディフェンスは クリアー パスカット!」

 

チャーリー「ブロック? そんなものはうきだまじゃ

      できん!」

 

チャーリー「え? さくしゃさんこのさくひんでは

      できるようにしたって?」

 

チャーリー「たたかえドリームチーム だったら

      できたのだったな」

 

 

 

チャーリー「つづいて キーパーのコマンド!」

 

チャーリー「イナズマイレブン とおなじように

      キャッチと パンチングがある!」

 

チャーリー「ダイビング? それはキャプテンつばさⅤの

      コマンドじゃないか!」

 

チャーリー「このさくひんでは いれるから

      かいせつしろって? しょうがないネェー」

 

チャーリー「キャッチは ボールをキープ

      パンチングは ボールをはじく」

 

チャーリー「パンチングのほうが セービングが

      うまくいきやすいヨ!」

 

チャーリー「ダイビングは もっとつよいけど

      かくじつに たおれてしまう」

 

チャーリー「キーパーには バランスをくずすと

      たおれる というじょうたいがある」

 

チャーリー「いずれにせよ セービングりつが

      さがるので ようちゅういだ!」

 

 

チャーリー「これでせつめい できたかな」

 

チャーリー「それじゃ ボタンをおして…」

 

 

チャーリー「キック オフ!!」

 

 

 

 

フォーメーション

 

K・M・SE高校

 

GK    キーパー

 

DF 2ばん 4ばん 3ばん

 

DMF  5ばん 6ばん

 

OMF 8ばん  10ばん

 

FW 7ばん 9ばん 11ばん

 

浦の星女学院

 

FW     花丸 鞠莉

 

OMF   曜 ダイヤ ルビィ 

 

DMF   フレイ アイシー

 

DF    梨子 果南 善子

 

GK       千歌

 

 

審判「…」ピー!

 

 




それでは次の話を押して、試合を始めましょう。


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浦の星の初陣

スクフェスで果南ちゃんの誕生日ガチャを引いています。あと、パーティガチャの曜ちゃんを果南ちゃんにしたいので、しばらくは石集めとリズミックカーニバルで忙しくなりそうです。


 

チャーリー「うらのほしの

      キックオフから

      しあいかいしです!」

 

チャーリー「ようちゃん

      パスキャッチ!」

 

曜「よーし!ドリブルしていくであります!」

 

てきの8ばん「そうはいかない!」

 

チャーリー「てきの 8ばんが

      きた!」

 

てきの8ばん「確かパスが得意だったな…とる!」

 

曜「ぬくっ!ダッシュアクセル!」ダダダダ!

 

てきの8ばん「ドリブル技だと!?うわぁ!」

 

曜「ダイヤさん!」パスッ

 

曜はてきの8ばんを抜きダイヤにパス。

 

 

チャーリー「ダイヤちゃん

      パスキャッチ!」

 

てきの9ばん「取ってやる!」

 

チャーリー「てきの 9ばん

      タックル!」

 

ダイヤ「ディフェンスはまだまだのようですわね!」サシュゥ!

 

チャーリー「ダイヤちゃん

     かわした!」

 

 

てきの5~7ばん「取り囲んで取る!」

 

チャーリー「てきの 6ばん

      てきの 7ばん

      てきの 5ばんに

      とりかこまれた!」

 

ダイヤ「ルビィ!」パスッ

 

チャーリー「ダイヤちゃん

      パス!」

 

チャーリー「てきの 6ばん

      ボールに むかう!」

 

てきの6ばん「うっ!」ぱしっ

 

パスはてきの6ばんの身体をかすり、勢いを弱める。その後の2人もボールにあたり…

 

 

チャーリー「こぼれダマに なった~~!」

 

 

チャーリー「その こぼれダマを

      てきの 10ばんが

      フォローした!」

 

てきの10ばん「ここから反撃開始だ!」

 

フレイ「そうはいかないよ!」

 

チャーリー「てきの 10ばんに

      フレイちゃんと

      アイシーちゃんが ついた!」

 

フレイ「ここだ!」ズサ-!

 

チャーリー「フレイちゃん

      タックル!」

 

てきの10ばん「甘い!ここだ!」ひょいっ、パスッ

 

てきの10ばんはかわしてパス。読み負けしたのだ。

 

 

チャーリー「アイシーちゃん

      ボールを とった!」

 

しかしアイシーはそれを見越していたようで、素早くパスカットした。

 

 

アイシー「花丸ちゃん!」パスッ

 

チャーリー「はなまるちゃん

      たかいボールに

      うごきを あわせる!」

 

アイシーのロングパスが通り、前に出ていた花丸に渡ろうとしている。

 

チャーリー「てきの 3ばんが

      きた!」

 

てきの3ばん「やらせん!」

 

花丸「決めるずら!」

 

2人は同時にジャンプ。相手はクリアーを試みる様だが…

 

 

チャーリー「はなまるちゃん

      ヘディング!」

 

花丸は妨害をものともせずヘディング。

 

 

てきのキーパー「あっ!」

 

チャーリー「てきの キーパー

      パンチング

      だが とどかない!」

 

バシュン!ピッピ~!

 

チャーリー「きまった! ゴ~~~ル!!」

 

チャーリー「はなまるちゃんの

      ヘディング!

      K・M・SEのゴールに

      つきささりましたァ~~~!」

 

 

 

花丸「やったぁ!試合で得点できたよ!」

 

鞠莉「さっすが!練習の成果が出せてるわね!」

 

ダイヤ「まずは1点ですね…どんどん攻めていきましょう!」

 

 

てきのキーパー「待って…?あの子達、結構強くない?」

 

てきの8ばん「なにを今更。知り合いがいるチームだから気を付けろって言ったはずだ」

 

てきの9ばん「さっきシュート決めた子は見た事無い子だけどね」

 

てきの10ばん「とにかく!取られた点は取り返す!聞くところによるとあのキーパーは素人だからな!」

 

てきの8ばん「千歌ちゃん…まさかFWからGKになるなんて…」

 

 

 

 

チャーリー「K・M・SEの

     キックオフです!」

 

 

てきの11ばん「攻めるぞ!こうなったら点取り合戦だ!」

 

フレイ「もらった!」ズサァー!

 

チャーリー「フレイちゃん

      するどい タックル!」

 

さっき抜かれたからか、気合入れてタックルをするフレイ。相手はドリブルしてくるので…

 

チャーリー「フレイちゃん

      ボールを とった!」

 

てきの9ばん「何やってんだよ!」

 

てきの11ばん「突撃でいけると思ったのに!」

 

 

フレイ「突撃って言うのはこうだよ!」

 

フレイはドリブルで突破していく。

 

てきの8ばん「させるか!」

 

フレイ「ほいっ」パスッ

 

チャーリー「フレイちゃん

      パス!」

 

ルビィ「えいっ!」パスッ

 

チャーリー「ルビィちゃん

      ワン・ツー

        リターン!!」

 

フレイ「ナイスだよルビィちゃん!花丸ちゃん、もう一点決めちゃって!」

 

 

チャーリー「はなまるちゃん

      ひくいボールに

      うごきを あわせる!」

 

チャーリー「てきの キーパーが

      きた!」

 

 

花丸「もう一点!」

 

てきのキーパー「これ以上の点は絶対にゆるさーん!!」

 

勢いよく飛び出すキーパー。これ以上の失点はチームの士気に関わるからだ。

 

ドガァ!

 

 

花丸「ずらあああ!」

 

チャーリー「はなまるちゃん

      ふっとばされた!」

 

ピー!!

 

チャーリー「おぉ~っと はんそくだ-!」

 

チャーリー「うらのほしに

      ペナルティキックが

      あたえられます」

 

 

てきの2ばん「きさまぁ!女に暴力とは最低だ!」

 

てきのキーパー「待ってまって。僕は確かに反則覚悟で取ろうとしたけどさ。暴力なんてひどくない?」

 

てきの3ばん「ペナルティエリア内で反則覚悟のプレイはダメでしょ…」

 

 

 

ルビィ「花丸ちゃん!大丈夫?」

 

花丸「大丈夫。突撃されたときは痛かったけど、今は痛くないよ」

 

ダイヤ「ペナルティキックのキッカーは誰にしましょうか…」

 

鞠莉「マリーに任せて!」

 

 

 

 

チャーリー「キッカーは

      まりちゃんだ!」

 

鞠莉「シュート!」ドガァ!

 

てきのキーパー「わー!」

 

バシュン!ピッピ~!

 

チャーリー「きまった! ゴ~~~ル!!」

 

チャーリー「まりちゃんの

      ペナルティキック!

      K・M・SEのゴールに

      つきささりましたァ~~~!」

 

その後、鞠莉がボレーでもう一点取り、前半終了。

 

 

 

 

 

―HALF TIME―

 

花丸「ここまでうまくいくとは思わなかったずら…」

 

梨子「上手くいきすぎて、壁に当たったときが怖い」

 

善子「なに試合が終わったときの様な雰囲気になってるのよ。まだ後半があるんだから」

 

梨子「なによ!第一、私達まだ一度もボールに触れてないんだからね!」

 

フレイ「ははは。ごめん、アイシーちゃんと仕事し過ぎちゃったよ」

 

風見「相手もこのままやられる訳がないでしょう。相手の攻撃に適宜対応して、隙を見て反撃していってください」

 

ダイヤ「後半も気を抜かずにいきましょう」

 

 

 

 

チャーリー「こうはんせんの

      スタートです!」

 

てきの7ばん「いくぞ!ゴールまで一直線だ!」

 

フレイ「今度もとる!」

 

てきの7ばん「パスだ!」パスッ!

 

キャプテン翼世界のテクニック、敵をギリギリまでおびき寄せてパス。こうすることで、相手のディフェンスを封じることができるのだ!

 

 

チャーリー「てきの 11ばん

      パスキャッチ!」

 

てきの11ばん「うおおお!ここだ!」ドガァ!

 

善子「わあっ!ちょっ!」

 

チャーリー「てきの 11ばん

      シュート!」

 

てきの11ばんはドリブルして、善子に近づいたところでシュート。善子のディフェンスを封じる。

 

 

チャーリー「ちかちゃん

      パンチング」

 

ボコッ!

 

チャーリー「ちかちゃん

      ゴールを まもった!」

 

千歌はパンチング。ボールを弾いた。

 

チャーリー「てきの 9ばん

      たかいボールに

      うごきを あわせる!」

 

 

チャーリー「てきの 9ばんに

      かなんちゃんが ついた!」

 

てきの9ばん「でやぁー!」ボゴォ!

 

果南「ほいっと」ポンッ

 

てきの9ばんのヘディング。しかし果南はブロックで受け止めた。読み勝ち成功である。

 

 

果南「ルビィ!頼んだよ!」パスッ

 

チャーリー「ルビィちゃん

      パスキャッチ!」

 

てきの6ばん「こいつなら取れそうだ…ボールを寄越せ!」

 

ルビィ「うう…!お姉ちゃん!」パスッ

 

チャーリー「ルビィちゃん

      パス!」

 

取れそうなことを良いことにすごい剣幕で向かってくるてきの6ばん。しかし、ルビィは先程てきの10ばんがやったのと同じ様にパスを出す。

 

てきの3ばん「させるかよ!」ピョン!

 

パスコースにいたてきの3ばんはジャンプしてボールを取りに行く。取れそうだが…

 

 

チャーリー「てきの 3ばんに あたって

      いきおいは よわまった!」

 

 

チャーリー「ダイヤちゃん

      たかいボールに

      うごきを あわせる!」

 

バシュン!ピッピ~!

 

チャーリー「きまった! ゴ~~~ル!!」

 

 

 

 

てきのキーパー「くそっ!セービングシーンもなしかよ!いや違う。おい!今のパス絶対カットできただろ!」

 

てきの3ばん「すまない。なぜかカットできなかった」

 

てきの4ばん「いわゆるミスってやつだ」

 

いやー。プレイしてるとこういうこと起きるんですよ。今回は敵だからよかったけど、自分がやってるときに操作キャラがやっちゃったら発狂するかもよ?

 

 

その後も一方的な攻勢が続く。

 

てきの4ばん「うおお!」ズサァー!

 

チャーリー「アイシーちゃん

      かわした!」

 

アイシー「えい!」ドガァ!

 

バシュン!

 

 

 

曜「果南ちゃん!」パスッ

 

てきの10ばん「まずい。オーバーラップだ!」

 

果南「いくよ!」

 

チャーリー「かなんちゃん

      シュート!」

 

バシュン!

 

てきのキーパー「うっ…DFのシュートも取れないなんて…」

 

てきの7ばん「万能だなぁ。あの子」

 

 

 

チャーリー「K・M・SEの

      キックオフです!」

 

てきの5ばん「だめだ…。0対6…負けた」

 

試合は残り5分もない。BGMが変わっている頃だ。ここからK・M・SEが勝つことはまず不可能。

 

てきのキーパー「みんなー!試合はまだ終わってないぞ!このままじゃSランク負けしてしまう。何としても1点とるんだ!」

 

てきのキーパーがチームを鼓舞する。まずは気持ちが重要なのだ。

 

てきの9ばん「なんだと!偉そうに!…でも、このまま負けるのも悔しいからな!」

 

てきの10ばん「俺たちのコンビネーションと底力を見せる!」

 

6点もとられる様な奴に鼓舞されると「はあ!?」と言いたくもなる。まあ、この世界は強いキーパーでも3,4失点はしちゃうんで。みんな大目に見ている。

 

 

フレイ「うっわ!早い!」

 

ダイヤ「残りの力を全て振り絞っていますわ…」

 

梨子「鼓舞一つでここまで変わるなんて!」

 

果南「みんな!FWをマークして!」

 

浦の星ディフェンスはあっという間に抜かれる。そしてボールはてきの8ばんへ!

 

てきの8ばん「いくぞ!千歌ちゃん!」ドガァ!

 

千歌の知り合いであったてきの8ばんのシュート!

 

 

千歌(正面!これならキャッチで!)ガシィ!

 

チャーリー「ちかちゃん

      ゴールをまもった!」

 

 

今度はキャッチで止める千歌。浦の星ボールだが…

 

てきの2ばん「絶対に1点取る!」

 

てきのキーパー「もうヤケクソだぁ!」

 

全員前に出ており、パスするスペースがない。

 

千歌「どうせ時間もないんだ!こうなったら!」ドゴォン!

 

千歌はボールを踏みつけて地中へ。

 

てきの9ばん「時間稼ぎのつもりか?おい!勝負しろ!」

 

千歌「こっちも全力出しちゃうよ!」ブッッシャアァー!シュワシュワシュワ…

 

 

千歌「スプラッシュみかん!」ダッパァ!

 

敵全員「「なにィ!」」

 

千歌はゴールから直接シュート。たちまちK・M・SEの選手を吹き飛ばし…

 

 

 

パッシャァーン!ピッピ~!

 

チャーリー「ちかちゃんの

     スプラッシュみかん!

     K・M・SEのゴールに

     つきささりましたァ~~~!」

 

ピッピッピー!

 

 

試合終了。浦の星の初陣は、7対0という結果で好調なスタートダッシュをきった!

 




いかがでしたか?僕がキャプテン翼をやってたら、本当に初戦はこんな大差で勝てるので、この試合結果にしました。もちろん次からは緊迫した試合になります。まあ、練習回を何話か挟むことになりますが。


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ダイジェスト

前に言ってた他のラブライブ!×イナイレのオマージュキャラの件、もう一人の作者さんにも許可をとれました。そのオマージュキャラが出る回で具体的なことを言います。


 

浦の星、K・M・SE「ありがとうございましたー」

 

試合が終わり、礼をする。その後、2つのチームは試合の話になる。

 

 

てきのキーパー「くそっ!これじゃ俺、ただの雑魚じゃないかよ!」

 

てきの9ばん「まるで自分が雑魚じゃないような言い方。お前大して強くないだろ」

 

てきのキーパー「なにィ!?俺は練習じゃボール止めてんだ!でもこれじゃセーブ率0%キーパーになってしまう!レギュラーの先輩からスタメンを奪った実力者なのに!」

 

ダイヤ「はあー。申し訳ございませんが、井の中の蛙ですね。女子サッカーの勢いに負けてしまっています」

 

てきの9ばん「そもそも練習でもセーブ率5%だし。あと、言い訳すると君たちがかわいくて、見とれてしまった」

 

ダイヤ「な…!?」

 

てきの8ばん「なに言ってんだ!?」

 

てきの9ばん「かわいいと男どもは力が出なくなる。これは本当だ!そういやお前、キャプテンの子とサッカーやってたんだったな。くー!マジつらみー!」

 

どこの世界でも、かわいい女の子が相手では男は弱体化する…のか?【おいろけUP!】である。

 

 

てきの8ばん「こらこらこらぁ!無理矢理恋につなげようとするな!まあ、真面目にサッカーの話をすると、この地域は南葛一強だからね…」

 

てきの3ばん「俺たち3年は南葛と当たった際は同じ様に7点差ぐらいつけられて負けていた…得点力に関しては、君たちは南葛にも引けをとらないのかも知れない」

 

ダイヤ「そうですね…わたくしたちも南葛には1番警戒しています」

 

てきの8ばん「それにしても、まさか千歌ちゃんが新必殺技を覚えているとは…スプラッシュオレンジだっけ?」

 

千歌「あー、それなんだけど…私、みかんをオレンジって言うのイヤなんだよね」

 

てきの8ばん「え!?じゃあ、僕たちが名付けたオレンジシュートもイヤだったの?じゃあすぐにみかんシュートに改名だ!」

 

千歌「大丈夫だよ。だって、クラブのみんなと一緒に特訓して出来た技なんだから。そのみんなが名付けてくれた名前を、イヤなんて言わないよ」

 

てきの8ばん「千歌ちゃん…分かった!俺たちの思いも乗せて、南葛に勝ってくれ!」

 

千歌「うん!もちろんだよ!」

 

そう言い残して、千歌たちは帰っていった。

 

 

てきの9ばん「お前!やっぱりラブラブじゃないかぁー!」

 

てきの8ばん「違うよ!なんでそうなるんだよー!」

 

てきのキーパー「これは…そうとらえちゃうなー」

 

最後までうるさい方々でした。今度はもっとちゃんとしたエキストラだよ!

 

 

 

てきの8ばん(僕は…すごい選手に会ったのかもしれない。あの子なら、優勝も…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

予選はまだ続く。また別の日に試合をする千歌たち。さーて!時間もないし、同じ様な有象無象の高校はダイジェスト形式で破っていきましょー!

 

 

ダイヤ「はあ!」ドガァ!

 

チャーリー「ダイヤちゃんの

      ドライブシュートだ!」

 

てきのキーパー「うっ!」

 

バシュン!

 

 

 

花丸「いけー!」ドガァ!

 

チャーリー「はなまるちゃんの

      ライオンシュートだ!」

 

バシュン!ピッピ~!

 

チャーリー「きまった! ゴ~~~ル!!」

 

 

 

千歌「オレンジシュートだぁ!」ドガァ!

 

チャーリー「ちかちゃんの

      オレンジシュートだ!」

 

バシュン!

 

怒濤のゴールラッシュ。こうして決勝まで進む浦の星であった。そういえば、チャーリーはなぜ選手の技を把握しているのか。まあ気にしないでおこう。

 

 

 

―南葛高校―

 

南葛の選手がミーティングをしていた。こちらも同じく決勝に進んでいる。

 

 

岬「これが浦の星女学院の実力だ」

 

浦辺「かなり調子いい奴らだぜ。今までの試合は全部最低5点差つけている」

 

来生「失点は0…相手から受けたシュートは5…そもそもGKまでたどり着けないみたいだ」

 

高杉「まさか女子と共同になった途端、こんな高校が現れるなんて…もっと女子校の実力を調べておくべきだったか…」

 

井沢「それが…廃校が決定している高校で、サッカー部なんて今までなかったんだ」

 

滝「正にダークホースってやつか!」

 

石崎「おいおい!高校最後で予選落ちとかシャレにならないぞ!」

 

岬「分かってる。決勝に進むためにも、絶対に勝つんだ」

 

新田「点は俺が決めてやるから安心しろ!あいつらに全日本ジュニアユース経験者の実力を見せてやる!」

 

森崎「俺だって、全日本のGKなんだ!そう簡単に点はやらない!」

 

 

 

 

 

―浦の星グラウンドー

 

決勝に向けて練習中の千歌達。練習を重ねると、だんだんチームの状況が分かってくる。

 

まずは梨子と善子。最初こそ初心者で似たり寄ったりのDFだったが…

 

 

梨子「そこ!」ひょい

 

ルビィ「わっ!」

 

善子「とる!」ズサァー

 

フレイ「うっ!」

 

 

果南「なるほどね…善子と梨子を比べると、善子はディフェンス全般が上手くて、梨子はオフェンス、特にドリブルが上手いね」

 

ダイヤ「そんな果南さんはディフェンス、オフェンス両方出来ています。オーバーラップで点を取ることもありました」

 

 

続いて、曜とルビィとアイシー、ダイヤ。MFと一括りに出来る彼女たちだが…

 

 

曜「私はドリブル、ダイヤさんはシュートが得意。ルビィちゃんは平均的で、パスが上手いってところかな。アイシーちゃんは、なんでもこなしちゃう」

 

ダイヤ「シュートが得意といっても、キーパーのフレイさんにはかなわないのですが…それと、アイシーさんは得点することも多く、FWの仕事もこなせるようです」

 

フレイ「確か、ボール奪ってた記憶しか無いんだっけ?DF専門で使うキャプテンと監督の気が知れないね」

 

アイシー「まあ、まだ記憶はハッキリとはしてないけど…」

 

さて、これを踏まえてミーティングだ。

 

 

風見「このチームのことが分かってきました。このチームの長所は何と言っても様々なポジションをこなせる選手が多いこと。相手に応じて臨機応変にフォーメーション、戦術を変えることができます」

 

先述した人以外にも、鞠莉はイタリアで鍛えたディフェンスでOMFもこなせる。フレイは言わずもがな。ちなみに千歌はFW,GKだ。

 

善子「MFが多いわね…というか、果南とリリーが抜けたらDFは私1人じゃない」

 

風見「良いですねそれ。もっと攻撃的に行くのもありでしょう」

 

善子「ちょっと!?正気なの!?点とられ放題になるわよ!」

 

風見「それなのですが、今までの試合で敵の攻撃の殆どはフレイさん、アイシーさん、そしてたまにルビィさんのDMFで止められています。それならば、DMFをさらに増やし、中盤を鉄壁にすると共に、大人数で反撃を仕掛けることもできるのではないかと」

 

ダイヤ「もしそれでいくなら、1-4-3-2といったところでしょうか…」

 

鞠莉「GKがフレイの時は千歌っちがFWになってマリーがOMFになる、もしくは、FW3人で超攻撃フォーメーションっていうのもありね」

 

善子「いずれにせよ…DFの負担は全てこのヨハネにかかるってことね」

 

ダイヤ「はい。DFは縦横無尽に動くことが要求されます」

 

果南「ヨハネ、ランニング+5周だよ」

 

善子「結局それかい!」

 

風見「もちろん善子さんだけに負担をかける様なことはしません。相手の攻めが激しい場合は4-2-3-1といったフォーメーションに変更することもします」

 

ルビィ「これはみんなで守るぞ!ってフォーメーションだね」

 

 

 

 

風見「明日からの練習ですが、南葛に勝つにはこの前いった現代サッカーを身に付けるのが不可欠。そこで、必殺タクティクスとシュートチェインの練習をしましょう」

 

千歌「ついに必殺タクティクスの練習…みんな、浦の星のチームワークの見せ所だよ!」

 

必殺タクティクスをやるためには、チームワークが不可欠。しかし、練習や試合をやっていくうちにそれは身に付いていくのだ。

 

風見「では今日の練習はここで終了です」

 

果南「みんな、お疲れ様」

 

こうして帰路につく浦の星イレブン。

 

 

 

 

 

曜「…」

 

「フフフ…」

 

帰宅途中の曜。その後ろに怪しい影が…

 

 

「わしわし~!」バァー!

 

曜「…!」ヒョイっ!

 

「アウチ!」ドゴ

 

後ろから胸を揉みに来る輩がいたので、背負い投げを食らわせて吹っ飛ばす曜。この世界、サッカーをやれば日常生活で相手を吹っ飛ばせるようになるぞ!

 

 

曜「誰!?…って、鞠莉ちゃん?」

 

鞠莉「随分ハデな背負い投げだったわね。ところで曜、ちょっと聞きたいことがあるわ」

 

曜「聞きたいこと?」

 

鞠莉「千歌っちのことよ」

 




はい。初戦の後に練習回をはさみ、すぐに南葛戦です。薄っぺらいと思いますが、こっちにも時間が無くなってきていることと、早くキャプテン翼キャラを出したいので。

次回はアニメでもあったやつ。しかし、鞠莉ちゃんと曜ちゃんを見ても分かるように、既に展開をスッポーン!って忘れてるので、おおまかな流れと記憶で書きます。ご容赦の程を。


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南葛戦に向けてのタクティクス

スマート!練習回は最低限に書きます。僕の文章力がないのもありますが…


 

―グラウンドー

 

南葛戦に向けて練習する千歌たち。まずはシュートチェインの練習だ。

 

 

ダイヤ「ドライブシュート!」ドガァ!

 

鞠莉「ロベッシャイニー!」ドギャン!

 

さすが3年組。上手く出来ている。しかし…

 

 

果南「スピニングカット!」ビギィィン!

 

フレイ「キラーブレード!」シャキィィン!

 

守備側も2人がかり。守備が勝っていたようで、シュートは止められる。

 

 

ダイヤ「くっ…100%シュートの力を引き出せていませんね…」

 

鞠莉「シュートチェインはそんなものよ。100%にはならないわ。よくて80%ってところかしら」

 

シュートチェインは良いことずくめではないのだ。他にも、実戦では選手の配置に苦労するという欠点もある。

 

 

曜「千歌ちゃん、実は…一緒にやりたい必殺技があるんだ」

 

千歌「一緒にやりたい必殺技?」

 

昨日の放課後に遡る。

 

______________

 

 

 

 

 

鞠莉「千歌っちと一緒に何かしたかった?」

 

曜「うん。そもそも私がサッカーを始めたのも、千歌ちゃんと一緒に何かを成し遂げたかったからなんだ…でも、クラブにいた時も、今も、千歌ちゃんはみんなと話して、私とはあまり話さなくなって…ひょっとして、千歌ちゃん、私と一緒はイヤだったのかなって…」

 

鞠莉「えいっ!」

 

曜「いてっ」

 

鞠莉はチョップ。曜にアドバイスする。

 

鞠莉「要は千歌っちのことが好きなのでしょう!本音でぶつかりなさい!」

 

曜「本音…」

 

鞠莉「そうね。あなたたちにピッタリな技を教えてあげるわ。千歌っちと本音でぶつかれば身に付く、シュートチェインにも使える2人技よ!」

 

これが2人で撃つシュートをつくり出そうと思ったきっかけである。

 

______________

 

 

 

千歌「あのシュートかぁ…いいね!私も曜ちゃんと出来たら嬉しいよ!」

 

曜「うん…絶対完成させよう」

 

千歌と曜は必殺技の練習を始める。どんなシュートかは、ひ・み・つ。

 

 

千歌「せーの!」どがぁ

 

バシュン!

 

千歌「ダメだ。威力が低い。これじゃ普通のシュートと変わらないよ」

 

曜「次はもっと力強くやってみよう。今度は私がかけ声やっていい?」

 

千歌「いいよ。もう一回やってみよう!」

 

 

 

曜「せーの!」

 

バギィ!

 

千歌「いったーい!」

 

曜「し、しまった!大丈夫!?」

 

曜は千歌のアキレス腱を蹴ってしまう。これは痛い!

 

 

千歌「だ、大丈夫…でも、次蹴られたらブッチンしちゃうかも」

 

曜「ど、どうしよう…」

 

完成せずにいる間に、監督がきて別の練習になった。

 

 

 

風見「みなさんにやってもらう必殺タクティクスは攻撃と守備で2つあります」

 

風見はタクティクスカードを見せて説明する。

 

梨子「えっと…バミューダウェーブ?」

 

ルビィ「守備の方は…ボックスロックディフェンス?」

 

風見「必殺タクティクスの中では簡単な部類です。バミューダウェーブは3人でトライアングル状にパスをまわし、そのトライアングルの中にいる選手を念動波で一定時間弱体化させます」

 

善子「なんかすごいわね。とにかく、相手を弱体化させられるならかなり有利ね」

 

ダイヤ「強力な選手が多い南葛にはかなり効果的ですわね」

 

 

風見「ボックスロックディフェンスは4人でドリブラーを囲み、隙をついて一斉に襲いかかるタクティクスです。こちらは特に弱体化などの効果はありません」

 

ルビィ「要するに…大規模なマークだね」

 

フレイ「岬太郎や新田瞬がドリブルしてる時に使うのがいいかも」

 

 

風見「使用の際の注意点も言っておきましょう。まず、2つとも自陣でしか使用できません。敵陣の攻めはあなたたち自身でこなしてください」

 

風見「もう一つは、先程簡単な部類と言いましたが、破られるのも簡単です。状況をよく見て、なんでも必殺タクティクスに頼らないこと」

 

こうして必殺タクティクスの練習が始まる。

 

 

 

 

梨子「必殺タクティクス!―バミューダウェーブー」

 

梨子、ダイヤ、フレイでバミューダウェーブをやってみる。

 

梨子「えい!」パスッ

 

フレイ「ダイヤ…ってあれー!」パスッ

 

タクティクスの発動にはダイレクトパスをしなければいけない。しかし回転がおかしくなり、カーブがかかってしまう。

 

ダイヤ「とにかくパスをまわします!」パスッ

 

なんとか梨子に戻して三角形になる。紫の線が引かれているが…

 

 

梨子「念動波が出ない…失敗だね」

 

フレイ「できた!でっかいチーズ!」

 

ダイヤ「こら!あなたが失敗したのですから少しは反省しなさい!」

 

 

今度は曜と善子とアイシー。

 

善子「アイシー!」パスッ

 

アイシー「曜ちゃん!」パスッ

 

曜「ヨハネちゃん!」パスッ

 

善子「できた!…って、あれ?」

 

今度はパスが繋がる。しかし念動波が出ない。というのも…

 

 

善子「なによこのトライアングル!ぐっちゃぐちゃ!」

 

曜「そもそも正三角形にならない位置にいたんだ…」

 

アイシー「船長!しっかりして!」

 

曜「はは…ぐうの音もでないや…」

 

船の仕事は距離感、方角は正確でなければ身の安全に関わる。すみません。知らないのに適当なこと言いました。

 

 

 

続いてボックスロックディフェンスの練習。

 

鞠莉「さァ、マリーからボールを奪ってみなさい!」

 

花丸「望むところずら!」

 

鞠莉がドリブル役。タクティクスは花丸、ルビィ、ダイヤ、千歌がやる。

 

 

ダイヤ「今です!わたくしから!」

 

鞠莉「ざんねん!」

 

ルビィ「えいっ」

 

鞠莉「軽い軽い!」

 

花丸「今ずら!」

 

鞠莉「ひょいっと」

 

千歌「今…いや、やめとこ」

 

ダイヤ「ちょっと!最後までやってください!」

 

鞠莉「いや、もうムリよ。そもそもディフェンスとディフェンスの間隔が長すぎるし、それで一定間隔だから普通にかわせるわ」

 

ダイヤ「メンバーを替えて、間隔を短く不規則にしましょう」

 

 

今度はフレイ、善子、ダイヤ、ルビィでやってみる。

 

 

ルビィ「ルビィから!」

 

鞠莉「かわす!」

 

ダイヤ「今です!」

 

ドガァ!

 

ルビィ「ピギィ!」

 

接触事故発生。間隔が短すぎたのだ。

 

ダイヤ「ルビィ!!ああ、なんてことを!我が妹をふっとばすなんて、切腹ものの失態です…!」

 

フレイ「切腹!日本でよく聞くけど見てみたい!」

 

善子「するな!フレイもなにノリノリになってるのよ!」

 

 

その後も2つのタクティクスを様々な組合せでやってみた浦の星イレブン。何回もやっているうちに、日が暮れてしまった。

 

 

風見「そこまで!さすがにこれ以上は時間的にまずいです。また明日、練習を重ねて成功させましょう。この調子なら2日後の南葛戦の時にはどの組合せでもいけるようになると思います」

 

ダイヤ「わかりました…」

 

梨子「無限に時間があるわけじゃない…どこまでいけるんだろう」

 

千歌「大丈夫!成功している人もいるから、絶対できるよ!」

 

今のところ、タクティクスを安定して成功させられるのは果南、ダイヤ、鞠莉、アイシー、ルビィ。他の部員は、成功することもあるが、メンバーが違ったりすると息を合わせられなかったりする。

 

 

息を合わせると言ったらこっちの問題も。

 

曜「2人で撃つシュート、やっぱり難しいよ…」

 

鞠莉「千歌っちに本音は話したの?」

 

曜「話してない…」

 

鞠莉「そんなんじゃ出来なくて当たり前デース!」

 

曜(分かってるけど…どうしよう)

 

翌日も同じ練習をしたが、2人で撃つシュートは完成しないまま試合の日になってしまった…

 

 

 

 

 

 

―夏の高校サッカー予選決勝―

 

チャーリー「静岡県大会もいよいよ決勝!昨年優勝の南葛高校と、今年設立されたばかりの浦の星女学院の試合が始まります!」

 

チャーリー「浦の星はこの静岡県大会で今までの全てのチームに大差をつけて勝利しています!岬君が率いる南葛をも破ってしまうのでしょうか!?」

 

 

 

―MEETING―

 

ダイヤ「今更言うまでもありませんが、相手は今までとは比べものにならない程強力なチーム。優勝候補筆頭と言われています」

 

鞠莉「善戦しても勝てなきゃそこでジ・エンド。だからここが踏ん張り所よ!」

 

風見「GK森崎は全日本ジュニアユース経験者なだけに普通のシュートは弾かれる可能性が高いです。必殺シュートで周りのDFごと吹き飛ばしてゴールさせてください」

 

風見「必殺タクティクスはキャプテンである岬、ストライカーである新田に使ってください。何度も使えるような代物ではないので、それ以外の選手は普通のディフェンスで取るように」

 

風見「今回ばかりは常に全力を出して、出し惜しみせずに戦ってください。鞠莉さんの言うように、ここで体力を使い切るつもりで!」

 

千歌「みんな!絶対勝って全国に行くよ!」

 

各自ポジションにつく。果たして優勝候補の南葛を破る事は出来るのか…

 

 

 




今回、他のラブライブ!×イナイレ作者さんの話を見て盗作にならないように書いていました。ある意味一番苦労したかも知れない…


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南葛戦ー友情ヨーソローー

盗作にならないように話をかなり原作から省きました。伝わるかどうか…

それと、ssの1つを削除しました。書く時間ないです。ただし、新作はやる予定です。セルフコラボも。


フォーメーション

 

南葛

 

GK     森崎

 

        高杉

DF 

    中山 石崎 岸田

 

DMF    浦辺

 

OMF   井沢 岬☆

 

FW  滝  新田 来生

 

浦の星

 

FW  花丸 千歌☆ 鞠莉

 

OMF アイシー 曜 ダイヤ

 

DMF   ルビィ 梨子

 

DF    果南  善子

 

GK      フレイ

 

 

審判「…」ピー!

 

チャーリー「なんかつの

      キックオフから

      しあいかいしです!」

 

チャーリー「うらべくん

      パスキャッチ!」

 

最初にパスを受け取ったのは、大友カルテットのリーダーである浦辺反次。彼も全日本経験者の1人だ。

 

浦辺「新田!南葛の力を見せてやれ!」パスッ

 

浦辺はちょっとドリブルした後、ボールを高く上げてロングパス。

 

梨子「とらなきゃ!」ダッ!

 

敵陣真っ只中へのパスを見逃すはずがない。梨子はジャンプして取りにかかる。

 

 

チャーリー「だが とどかない」

 

高さ3メートルはあろうパスを出し、そのパスの勢いも強い。ジャンプしても間に合わないのだ!

 

 

チャーリー「にったくんに

      よしこちゃんが

      ついた!」

 

パスキャッチした新田はドリブルし、善子と1対1に。

 

善子「とおさないわ!」

 

チャーリー「よしこちゃん

      タックル!」

 

 

新田「しょうぶだ! よしこ!」

 

チャーリー「にったくん

      かわした!」

 

よしこ「ぬかれた!?」

 

ドリブルとタックルの真っ向勝負。読み勝ちした善子だったが、なにせ相手が相手。簡単に抜かれてしまう。

 

 

チャーリー「にったくんに

      フレイちゃんが

      ついた!」

 

新田はあっという間にキーパーに接近し、フレイと1対1。フレイはドリブルしてくるかシュートを撃ってくるか読まなければならない。

 

 

新田「くらえっ

   はやぶさシュート!」

 

チャーリー「にったくんの

      はやぶさシュート!」ジャジャーァン!

 

新田が足を振り上げた瞬間、周りの風景が赤一色に染まったように見えた。新田の気迫、そしてフィールドの緊張感が伝わってくる。

 

新田「でやァァ~~~~~~!!」ドガァァ!

 

フレイ「うっ!」

 

至近距離で隼シュートを撃たれてしまい、どうしても反応できない。シュートはフレイをすり抜け…

 

 

 

バシュン!ピッピ~!

 

チャーリー「きまった! ゴ~~~ル!!」

 

チャーリー「にったくんの

      はやぶさシュートが

      うらのほしのゴールに

      つきささったァ~~!」

 

 

善子「こんなに早く失点してしまうなんて…!」

 

梨子「ごめんなさい、私がパスカット出来ていれば…」

 

ダイヤ「いえ、梨子さんは練習通りに動けていました。今までの試合ならカット出来ています。しかし…南葛が相手ではそうはいきません」

 

フレイ「まさに桁違いのパワーってこと!?」

 

千歌「まだまだ!5分も経たずに諦めたりなんてしない!」

 

果南「うん!まだ全然逆転できるからね!」

 

前半4分にいきなり失点してしまったが、まだまだ逆転のチャンスはある。

 

 

チャーリー「うらのほしの

      キックオフです!」ピー!

 

チャーリー「ようちゃん

      パスキャッチ!」

 

反撃で最初にボールが渡ったのは曜。ドリブルしていく。

 

 

 

チャーリー「みさきくんが

      きた!」

 

曜「ぬく!」ダダダダ!

 

曜の必殺ドリブル、ダッシュアクセル。これで岬を抜こうとする。

 

 

チャーリー「こぼれダマに なった~~!」

 

やはりテクニック、フィジカル、そして何より経験。何もかもが違う。カットに行っただけでドリブルを止められてしまう。

 

 

チャーリー「その こぼれダマを

      いざわくんが

      フォローした!」

 

修哲トリオの1人である井沢がボールを取る。再び南葛のターン。

 

 

アイシー「抜かせない!」

 

井沢「滝!行け!!」

 

アイシーが井沢につく。井沢はすぐにパスを出そうとするが…

 

 

チャーリー「アイシーちゃん

      ボールを とった!」

 

井沢「あ…あいつ、速いぞ!」

 

パスを出させる暇も与えず、タックルでボールを奪う。再び浦の星の攻撃だ。

 

 

 

さて…ここまで練習を見ているなら分かるだろう…

 

アイシー(この試合…曜ちゃんと千歌ちゃんにかかってる!)

 

アイシーは斜めに前進。

 

 

チャーリー「アイシーちゃん

      パス!」

 

ダイヤ「曜さん!鞠莉さん!前へ!」

 

パスキャッチしたダイヤは曜と鞠莉に指示をだす。言い忘れていたが、浦の星のゲームメーカーはダイヤだ。

 

 

岸田「パスする気だな!そうはいくか!」

 

浦辺「お前らのことは事前に調べているんだ!」

 

ダイヤ(鞠莉さんはやはり警戒されています…ここは仕方がありません!)

 

囲まれてしまったダイヤは足を大きく振り上げ…

 

 

ダイヤ「ドライブシュート!」ドガァ!

 

ドライブシュートを放つ。2人をかいくぐることは出来たが…

 

 

高杉「甘いぞ!」ダッ!

 

巨体DF、高杉の壁。ジャンプしてドライブシュートの威力を弱めてしまう。

 

チャーリー「もりさきくん

      パンチング」

 

バシッ。ペナルティエリア外かつ1人のDFでシュートは簡単に止められるようになっていた。ボールはこぼれダマに。

 

 

チャーリー「いしざきくん

      ボールを

      クリアー」

 

こぼれダマを直接クリアーする石崎。それをルビィがカット。

 

 

ルビィ「曜ちゃん!」パスッ

 

ルビィは前に出ている曜にパス。

 

 

チャーリー「ようちゃん

      ひくいボールに

      うごきを あわせる!」

 

チャーリー「なかやまくんが

      きた!」

 

曜「いくよ…!」

 

______________

 

 

 

 

―試合前日の夜―

 

千歌とのシュートが完成せず、本音の伝え方に悩んでいた曜。どうしても千歌に言えなかったのだ。そんな中、電話がかかってくる。

 

 

曜「もしもし…梨子ちゃん?何かあったの?」

 

梨子『曜ちゃん、千歌ちゃんと必殺シュートをやろうとしてて苦労してたから…心配で電話したんだ』

 

梨子『千歌ちゃんとならきっと出来るよ。2人ともとっても仲が良いし』

 

曜「そんなこと…ないよ。梨子ちゃんと千歌ちゃんの方が仲が良いし、すぐに2人の技もできる」

 

曜は思わず否定してしまう。全然必殺シュートの息が合わないのもあるが、千歌のこれまでの行動もあった。梨子を勧誘する時は、曜のことそっちのけで熱心に勧誘していたし、それ抜きにしても、メンバーが集まってからは話す機会が少なくなっていった。

 

 

曜「千歌ちゃんの相手には、梨子ちゃんの方が合ってるよ…」

 

曜の声はだんだん悲しみを纏ってくる。涙が今にも出そうなのだ。

 

 

梨子『千歌ちゃん、前にこんなこと話してたんだよ』

 

曜「…!!」

 

梨子は千歌の言っていたことを曜に言う。

 

 

 

梨子『だから…曜ちゃんと千歌ちゃんなら絶対に出来るはずだよ!』

 

そう言って梨子は電話を切る。そして…ちょうど幼馴染みの声が聞こえてきた。

 

 

千歌「よーうちゃーん!」

 

 

千歌「今から練習しよ?心を一つにした技を、曜ちゃんと一緒に!」

 

曜「千歌ちゃん…!」ダっ!

 

千歌「うわっ!曜ちゃん!?汚れちゃうよ!」

 

曜は千歌に抱きついていた。千歌は走ってきたからか、汗をかいていたので焦る。

 

 

曜「いいの!」

 

千歌「恥ずかしいよ!」

 

曜「いいの!!」

 

______________________

 

 

 

 

 

時間は試合中に戻る…

 

 

曜(絶対に出来る!千歌ちゃんとなら!)

 

曜「いくよ! ちかちゃん!」

 

千歌「OK! ようちゃん!」

 

ドガァァ!

 

チャーリー「こ、これは!」

 

 

千歌 曜「いけェ~~~~~!」

 

ボールは残像を残し、複数あるように見える。そして1つ1つにみかん色のオーラと水色のオーラがついている!

 

 

 

バシュン!ピッピ~!

 

 

森崎「…!」

 

岬「あれはツインシュート…予選であんな技が出てくるなんて…!」

 

森崎は全く反応できず、1点が入る。この1点に南葛のメンバーは驚く。そしてチャーリーも驚いていた。

 

 

チャーリー「今撃ったのは間違いなくツインシュート!あのゴールデンコンビが放つシュートを、まさか予選で、そして岬くんの前で見せつけるとは!」

 

 

 

千歌「やったよ!決まったよ曜ちゃん!」

 

曜「うん!やったよ!」

 

ルビィ「ツインシュート…出来てたんだ」

 

ダイヤ「わたくしたちも負けていられません!」

 

驚く南葛のメンバーの一方で、浦の星の士気は大幅に上昇。流れは浦の星ペースになりつつある…!

 

 

得点

 

うらのほし 1

なんかつ  1




必殺技解説 

隼シュート 必殺シュート 使用者 新田瞬

新田くんの必殺シュート。知っているな?いや知らないか。
ファミコンでは撃つ前に背景が赤くなる演出があったので、それを再現しました。

威力はドライブシュートよりやや劣る。


ツインシュート 必殺ボレー 使用者 高海千歌 渡辺曜

キャプテン翼の2人技と言えばこれ!息があっていれば多くの組み合わせで使えます。練習時のトラブル、キャプテン翼ファンのみなさんは真似して起こったことがあるのでは?


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南葛戦ータクティクスで突き放せ!ー

お気に入りのラブライブ×仮面ライダーの戦闘モノが再び投稿されて、嬉しい僕。
削除した「スーパーラブライバー大戦」は、その作品にインスピレーションを受けて作ったんですよね。そういった意味では申し訳ない。


チャーリー「なんかつの

      キックオフです!」ピー!

 

チャーリー「みさきくん

      パスキャッチ!」

 

岬にボールが回り試合再開。彼のドリブルはもちろん今の千歌たちでは止められない。そこで…

 

千歌「…」じーっ

 

あえて何もしない。こうすることで無駄な体力の消耗を抑えることができる。

 

岬「動かないか…だったらこのまま得点する!」

 

しかし当然このままでは失点する。どうにかして攻撃を止めなければならない。そこであれの出番だ!

 

 

梨子「今よ!必殺タクティクス!―ボックスロックディフェンスー」

 

岬がドリブルしている間に、タクティクスの体制を整えていた浦の星。4人で岬を箱の形のように囲み、一斉攻撃!ドカドガ!ドカ!バシィ!

 

岬「なにィ!?」

 

チャーリー「みさきくん

      ふっとばされた!」

 

ボールを持ったのは梨子。そのまま攻め上がろうとするが…

 

浦部「もらったぁ!」ズサー!

 

梨子「ああっ!」

 

浦部のディフェンスであっさり奪い返されてしまう。やはり基礎能力が違う。

 

 

チャーリー「うらべくん

      パス!」

 

滝「よし!任せとけ!」

 

パスは滝に回る。修哲3トリオの一人である彼の得意技は…

 

 

滝「ライン際ドリブルだ!」

 

フィールドの端っこを走るライン際ドリブル。今回の浦の星のフォーメーションは端っこのディフェンスが甘いので、すらすら進める。

 

チャーリー「たきくん

      センタリング!」

 

果南「とる!」

 

ゴール前まで進んだ滝は低いボールでセンタリング。果南はパスカットに向かう。

 

 

チャーリー「かなんちゃん

      ボールを とった!」

 

パスカット成功。彼女の基礎能力は南葛にも負けてないぞ。

 

 

 

曜「果南ちゃん!今だ!」

 

果南「わかった!一気に攻めるよ!」

 

岬「オーバーラップする気だな…!」

 

新田「ここで止めちまえばディフェンスは穴だらけだぜ!」

 

果南「曜!」パスっ!

 

果南は曜にパスをまわす。一見違う方角だが…

 

 

曜「ルビィちゃん!」パスっ!

 

ルビィ「果南ちゃん!」パスっ!

 

パス地点に素早く走りこみ、ダイレクトスルーパス。ルビィも同じ要領で果南にパス。

 

果南「必殺タクティクス!―バミューダウェーブー」

 

このスルーパスは正三角形を作るためのものだったのだ。フィールドに紫色の正三角形が引かれ、そこから念動波が!

 

 

新田「うっ!なんだこれ…!」

 

井沢「力が抜けていく…!」

 

この念動波にはトライアングルの中にいる相手選手の動きを封じ、弱体化させる効果がある。今回は新田、岬、井沢が中にいたので、そういった意味では大成功だ。

 

 

果南「鞠莉!」パスっ!

 

チャーリー「まりちゃん

      たかいボールに

      うごきを あわせる!」

 

果南は浦部をかわす形でパス。鞠莉はペナルティエリア内に走り込み動きを合わせる。

 

 

チャーリー「たかすぎくん

      きしだくん

      いしざきくんたち

      3にんに かこまれたー!」

 

鞠莉はイタリアでプレイしていただけあり、浦の星の中でもずば抜けた実力を持つ。しかし、ずば抜けているが故にこの試合では厳しいマークにあっている。

 

 

鞠莉「決めてみせる!」ダっ!

 

高杉「させるか!」ダっ!

 

石崎「てやあ!」ダっ!

 

岸田「はあ!」ダっ!

 

全員3メートルぐらいジャンプして競り合い。

 

チャーリー「おぉ~~~~ッ!!」

 

 

チャーリー「たかすぎくん

      ふっとばされた!」

 

チャーリー「きしだくん

      ふっとばされた!」

 

チャーリー「いしざきくん

      ふっとばされた!」

 

鞠莉「ロベッシャイニー!」ドギャン!

 

鞠莉は3人がかりの妨害をものともしない。必殺ヘディングで全員吹き飛ばす。

 

 

森崎「止めてみせる!」

 

チャーリー「もりさきくん

      パンチング」

 

バゴォ!

 

 

森崎「うわー!」

 

チャーリー「もりさきくん

      ふっとんだ~!」

 

バシュン!ピッピ~!

 

 

チャーリー「まりちゃんの

      ロベッシャイニー!

      なんかつのゴールに

      つきささりましたァ~~~!」

 

2点目を獲得。王者南葛相手に突き放しを決める。

 

 

 

 

その後、南葛のキックオフでパスして攻め上がるも…

 

善子「もらった!」ズサー!

 

チャーリー「よしこちゃん

      するどい タックル!」

 

新田「しまった!」

 

来生「なにィ!?さっきは簡単に抜けたのに!」

 

井沢「まさか、さっきのあれの影響か…!?」

 

先程はあっさり抜かれていた善子が、新田からボールを奪う。善子が調子よくタックルできたのもあるが、やはりバミューダウェーブの影響だ。

 

チャーリー「よしこちゃん

      パス!」

 

パスをつないで再び攻め上がる。ゲームメーカー(岬、井沢)を弱体化させたのは大きい。すらすら攻められる。ペナルティエリア付近まで到達し、花丸にパスがまわる。

 

 

花丸「決めるずら!」

 

チャーリー「はなまるちゃんの

      ライオンシュート!」

 

花丸「どりゃァ~~~~!!」ドガァァ!

 

中山「させるか!」ダっ!

 

チャーリー「なかやまくんに あたって」

 

ドガ!

 

チャーリー「なかやまくん

      ふっとばされた!」

 

 

チャーリー「もりさきくん

      パンチング」

 

ドガ!

 

チャーリー「もりさきくん

      ふっとばされた!」

 

またしてもふっとばされる森崎。これで3点目…

 

来生「なんてことさせるかよ!」

 

チャーリー「きすぎくん

      カバー!」

 

キャプテン翼名物、他の選手がカバー。このように前線に出ているキャラがカバーすることがある。「どっからやってきたんだ?」と思う。

 

 

 

チャーリー「いしざきくんに

      ダイヤちゃんが

      ついた!」

 

こぼれ球になった低いボールの奪い合い。浦の星がこれを奪えばチャンスだ。

 

 

ダイヤ「そこです!」

 

石崎「あらっ!?」

 

ダイヤはテクニックを駆使してボールを弾く。石崎はガッツで有名だが、テクニックはさほど高いとは言えない。

 

 

チャーリー「ちかちゃん

      ひくいボールに

      うごきを あわせる!」

 

千歌「曜ちゃん!」

 

曜「千歌ちゃん!」

 

ドガァァ!

 

 

チャーリー「ちかちゃんの

      ツインシュートだ!」

 

森崎「うっ!ダメだ」

 

チャーリー「もりさきくん

      パンチング

      だが とどかない!」

 

カバーもなく、今度こそ3点目―――ポォン!

 

チャーリー「ゴールポストに あたって

      こぼれダマに なった!」

 

キャプテン翼名物その2、ゴールポスト。またの名を、SGGP(スーパーグレートゴールポスト)。この世界ではいかなる時も、どんなにコントロールのよい選手でも、シュートがポストに当たるリスクがある。そして、どんなに強力なシュートでも、ポストに当たれば無力化される。

 

 

花丸「今ずら!」ドガァ!

 

バシュン!ピッピ~!

 

しかし、どんな時でもポストに当たるリスクがあるからこそ、すかさずねじ込むというスキルがこの世界にはあるのだ。

 

チャーリー「はなまるちゃんの

      ヘディング!

      なんかつのゴールに

      つきささりましたァ~~~!」

 

 

 

森崎「ごめんよ…3点も許してしまうなんて…」

 

高杉「森崎だけの責任じゃないさ。あの攻撃力のチームは予選、いや、今までの日本サッカーじゃ見たことがない」

 

来生「パスをまわした後に変なものが飛んできたよな…」

 

滝「3人とも、あれはもう大丈夫なのか?」

 

井沢「大丈夫だ。さっきまでは力が入りにくかったけど、ここからは全力で戦える!」

 

新田「こんな所で終わってたまるかよ!絶対に全国に行くんだ!」

 

岬「あのタクティクス、ゲームメークで崩せる。まだ前半だ。ここから盛り返していこう!」

 

南葛「「おう!」」

 

ここから南葛の猛攻が始まる…

 

 

 

 

石崎「よーし!いくぜ~~~ィ!」

 

うらのほし3

なんかつ 1

 




必殺タクティクス解説

ボックスロックディフェンス

イナイレでオーストラリアが使うディフェンスタクティクス。なんかアブソリュートナイツと混ざった気がする…(イナイレ3でアブソリュートナイツを愛用していた)


バミューダウェーブ

イナイレGOでプロトコル・オメガが使う必殺タクティクス。威力は低いです。強く感じてしまうのは、議長兼監督のトウドウのせいです。


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南葛戦ー南葛の猛攻ー

午前11時に上げれば多くの人に見てもらえるようなので、11時に上げます。

ただし月曜日は午前7時59分、火、木、土、日は午前3時59分に上げます。義兄さんや先輩の先頭を奪うなどあってはならんのだ(我流の礼儀)

活動報告でラブライブ×イナイレの新作について記載しています。タイトルの募集もしていて、是非とも意見が欲しいので、どうか目を通して欲しいです。


チャーリー「なんかつの

      キックオフです!」ピー!

 

井沢「いくぜ!」

 

井沢から攻め上がる南葛。

 

 

千歌「ここだ!」ズサー

 

井沢「甘いぞ!」パスっ

 

千歌のタックルをパスでかわす井沢。

 

浦部「おらっ」パスっ

 

浦部がパスを返す。ワン・ツーリターンである。

 

井沢「岬!」

 

井沢はアイシーとぶつかる直前でパス。こういう選手は勝負しないのが吉。

 

 

岬(あのタクティクスは使ってこないんだな…)

 

くっ!TTPがたりない!ずっと必殺タクティクスでやっていくのは無理なので、基本的には自分たちの力で南葛の攻撃を止め、点を取らなくてはならない。

 

チャーリー「みさきくんに

      かなんちゃんが

      ついた!」

 

果南「ここだ!」

 

チャーリー「かなんちゃん

      タックル!」

 

岬「ふっ!」ヒョイ

 

チャーリー「みさきくん

      パス!」

 

来生「よし!」

 

果南のタックルを軽くかわしてパス。その後、来生とワンツー。

 

チャーリー「みさきくん

      ひくいボールに

      うごきを あわせる!」

 

岬「よし!」

 

チャーリー「みさきくんの

      ジャンピングボレーシュート!」

 

ドゴォ!ビュアァ!

 

岬の必殺ボレー、ジャンピングボレーシュート。ボールの勢いを殺さず、自分の強力なキック力をボールに伝える。

 

 

フレイ「キラーブレード!」シャキィーン!

 

ついに始まった必殺技同士の対決!結果は…

 

 

フレイ「うわぁ!」

 

チャーリー「フレイちゃん

      ふっとんだー!」

 

 

善子「転ばぬ先のヨハネ!」

 

チャーリー「よしこちゃん

      カバー!

      だが とどかない!」

 

バシュン!ピッピ~!

 

チャーリー「きまった! ゴ~~~ル!!」

 

フレイ「まだ話の3分の1もないのに!こんなんじゃ何失点するかわからない!」

 

メタ発言を交えつつ悔しがるフレイ。ちなみにまだ1000字いってません。

 

 

 

 

岬「うおおー!」ズサー!

 

ルビィ「ピギィ!」

 

その後の浦の星の攻撃も岬の素早いタックルで簡単に止められてしまう。

 

チャーリー「みさきくん

      パス!」

 

滝「今度こそ決めるぞ!」パスっ!

 

岬が果南をかわしてパス。その後滝が新田にセンタリング。

 

 

チャーリー「にったくんに

      フレイちゃんが

      ついた!」

 

高いボールの駆け引き。キーパーは飛び出すか身構えるかの2択である。

 

 

チャーリー「おォ~~っと!

      のこりじかんは

      ロスタイムだけだ~~~!」

 

ここがターニングポイント。南葛は点を取れれば後半非常に楽になるぞ!

 

新田「いくぜ!」

 

フレイ「絶対に得点させるもんか!」

 

ボールに向かう新田に対して、飛び出してボールを確保しようとするフレイ。

 

 

新田「へっ」

 

チャーリー「にったくん

      スルー!」

 

こうすることで、あまり体力を消費せずにゴールを入れやすくなる。身構えた場合はキーパーはバランスを崩し…

 

チャーリー「うらのほしの

      ゴールは カラッポだ!!」

 

飛び出した場合はゴールが空になってしまう。おお怖い。

 

 

来生「ここで取らなきゃ点取り屋の名折れだァ!」

 

チャーリー「きすぎくん

      シュート!」

 

スルー先で待機していた来生がシュート。

 

善子「ダメ!絶対に決めさせない!」

 

善子は必死にボールに向かって走る。

 

 

ドゴ!

 

善子「ぐうっ…!」

 

お腹でボールに触れた善子。しかし来生のシュートもまた強力。必殺技なしの単純なパワー勝負ではどうしても勝てない。

 

ピッピ~!

 

突き刺さりはしなかったが、ゴールラインを割り、ゴール。そして、同時にロスタイムも終わり、3-3で前半終了。

 

チャーリー「南葛!ロスタイムのチャンスをものにしました!さすが王者と言ったところです!」

 

 

 

―HALF TIME―

 

善子「うう…」

 

善子はうずくまっていた。シュートを受けるとやはり痛い。それもあるが…

 

善子「ごめんなさい…ちゃんとシュートをブロックできていれば…」

 

フレイ「ヨハネちゃんだけの責任じゃないよ…私が取れなかったのが」

 

ダイヤ「2人だけではありません。南葛の攻撃の際、タクティクス以外で全くボールに触れられていません」

 

風見「相手はこちらの動きを瞬時に読んで行動してきます。2、3人がかりで抑えるか、相手の意識の外からディフェンスを仕掛ければ奪える確率が上がります」

 

善子「意識の外…簡単に言うけど、アニメのキャラクターでもそうそう出来る技じゃないわ」

 

果南「いや?難しく聞こえるけど、要は素早い動きをすればいいんだよ。1人それが出来てたでしょ?」

 

曜「アイシーちゃん…!」

 

お気づきだろうか?実はタクティクスやその効果を除くと、南葛からボールを奪えたのはアイシーだけなのだ。

 

 

千歌「確か、何か必殺技持ってたよね!?あれで岬さんからボールを奪えそう!?」

 

アイシー「あの技で?分かった。やってみる」

 

果南「新田は任せて。私とヨハネで止めてみせる!」

 

フレイ「他の選手のマークは手薄になってしまう…ま、その人たちのシュートは絶対に止める!」

 

こうして後半は、岬のマークをアイシーが、新田のマークを果南と善子で行うことに。

 

 

 

 

 

チャーリー「こうはんせんの

      スタートです!」

 

浦の星のキックオフで後半戦開始。1点取って突き放しを決めた方が有利になる局面。南葛のディフェンスを破って1点取りたいところだ。

 

 

浦部「もらった!」ズサー

 

鞠莉「そこ!」ひょい

 

浦の星はまずこの中で最もオフェンスに自信がある鞠莉がマークされていないうちにボールをまわし、彼女のドリブルで切り込む作戦に出る。

 

高杉「させるか!3人で止めてやる!」

 

チャーリー「たかすぎくん

      きしだくん

      いしざきくんたち

      3にんに かこまれたー!」

 

しかし、こうやって囲まれてしまうとドリブルでは抜けない。パスも3人がかりだとカットされることが多い。

 

チャーリー「まりちゃん

      かわした!」

 

鞠莉「花丸!」

 

そこで、ある程度ドリブルして、相手を抜いた後に相手の裏をかいてパスを出す。こうすることで、ドリブルカット及びパスカットの可能性を減らすことが出来る。

 

 

チャーリー「はなまるちゃんの

      ライオンシュートだ!」

 

花丸「どりゃァ~~~!!」ドガァァ!

 

鞠莉がDFを引き付けたことで、花丸はフリー。邪魔するものがいない状態でシュート。

 

 

 

森崎「そう なんども

   ぬかれて たまるか~~!!」

 

 

森崎は全日本のキーパーであり、王者南葛のキーパー。優勝するためにも、絶対に相手のシュートを止めなければならない。その使命感が彼の能力を引き出す!

 

チャーリー「もりさきくん

      するどい パンチング」

 

バチィっ!森崎は気合で必殺シュートをパンチング。ボールはこぼれダマになり、クリアーされて南葛ボールに。

 

千歌「しまった!みんな戻って!」

 

しかし南葛は速い。新田にボールがわたり、あっという間にDFラインへ。

 

チャーリー「にったくんに

      ルビィちゃんと

      よしこちゃんが ついた!」

 

新田「隼シュートだ!」ドガァ!

 

新田の隼シュート。2人は止めにかかるも、届かない。

 

 

フレイ「キラーブレード!」シャキィーン!

 

フレイは必殺キャッチで対抗する。

 

バチィ!

 

フレイ「うっ!ダメだ」

 

ゴールはしなかったが、斬ることが出来ずこぼれダマに。

 

チャーリー「みさきくん

      ひくいボールに

      うごきを あわせる!」

 

果南「まずい!」

 

岬は先程ジャンピングボレーで1点決めている。今の状態で撃たれると決められるので果南は急いで止めに行く。

 

チャーリー「みさきくんに

      かなんちゃんと

      アイシーちゃんが ついた!」

 

アイシーは競り合いに行き、果南はシュートブロックの構え。しかし…

 

 

チャーリー「みさきくん

      スルー!」

 

スルー恐るべし!2人がかりで止めてもスルー側が勝ってしまう。

 

 

 

井沢「ここは絶対に決める!」

 

スルー先に走りこんできた井沢。低いボールに飛びつく。

 

井沢「とどけー!」バギュゥ!

 

井沢の5mダイビングヘッド。中学校の時に準決勝で決めたシュートである。

 

バシュン!ピッピ~!

 

ディフェンスを使い果たしてしまい、このシュートは止められなかった。勝ち越しを決められ、完全に南葛ペースだ。

 

 

うらのほし3

なんかつ 4

 




必殺技解説

ジャンピングボレー 必殺ボレー 使用者 岬太郎

イナイレ勢「え?普通のボレーシュートじゃん」キャプテン翼でも普通のボレーシュートではジャンプしながら撃っています。しかし岬くんの使うジャンピングボレーは何かがひと味違うのでしょう。
分かっているとは思いますが、現実ではジャンプしながらボレーなんて無理です。



アイシー≧岬≧鞠莉>新田、ダイヤ、果南>他の南葛メンバー≧他の浦の星メンバー

現在の実力差はざっとこんな感じです。正直勝つのは厳しい。




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南葛戦ー覚醒!?ー

3月になりました。あと少しの休みでどれぐらい投稿できるか…

あ、ちなみに各話の前書き、後書きを変更しました。


浦の星のキックオフで試合再開。引き続き攻めようとするが…

 

中山「ここだ!」ズサー!

 

花丸「ああっ!」

 

シュートする手前、ボールを奪われてしまう。

 

どうしても1枚攻撃力が足りない。新たな攻撃を仕掛けても南葛はその都度対応してくるので、攻撃手段はどんどんなくなっていく。このままではジリ貧だ。

 

チャーリー「なかやまくん

      パス!」

 

岬「よし!2点差をつけて…」

 

アイシー「フローズンスティール!」ズサ-!

 

岬「!?」ガキイィィン!

 

プレイヤー「「なにィ!?」」ざわっ

 

岬がパスキャッチした途端、アイシーが必殺タックルでボールを奪う。フィールドにいる誰もが驚いた。

 

 

石崎「岬が全く反応出来ないなんて!」

 

千歌「ひょっとしたらいけるんじゃないかって思ったけど、あんなにうまく!?」

 

ダイヤ「あの子…本当に何者なのですの?」

 

驚いている間にも、ドリブルで切り込むアイシー。そしてペナルティエリア付近にたどり着いたところで…

 

 

アイシー「凍り付きなさい…!」ヒュッ キィィィン!

 

チャーリー「こ、これはーー!?」

 

アイシーは両足でボールを挟み器用に頭上へ。するとボールが氷漬けに!

 

アイシー「エターナルブリザード!」ドガアァ!

 

1回転しながら上昇して、シュートを放つ。ボールにはビミョーにカーブがかかっている。

 

ガっキイイィン!

 

 

 

高杉「も、森崎-!」

 

思わず叫んでしまう高杉。それもそのはず、森崎はゴールと一緒に氷漬けになっていた。

 

森崎「ふうっ、冷たかった。大丈夫、僕は無事さ。」

 

高杉「よかった…」

 

森崎「でも、点を許してしまった。ごめん」

 

岬「今のは仕方ない。あのアイシーって子、僕をマークしていたんだ」

 

石崎「そうなのか?岬からは離れていたぞ?」

 

井沢「あえてフリーにして、パスを出したところを素早く奪うんだ。こう言うと簡単だが、よっぽどスピードがないとムリだ」

 

岬(僕どころか、翼くんにも引けを取らないかもしれない…女子とは言え、あんな実力者を今まで知らないものなのか?)

 

 

一方、得点を喜ぶ浦の星サイド。

 

千歌「やったね!アイシーちゃん!あの技も元々覚えていたの?」

 

アイシー「あの技は…自分は使ってなかった気がする。でも、思い出したからやってみたら出来た」

 

千歌「これだ!練習で出来なくても、試合中に新しい技をすればいいんだよ!」

 

アイシー「わ、私はたまたま思いついただけだから…」

 

ダイヤ「思いついた技をぶっつけ本番でやれと言うのですか!?そんなバクチを勝ち筋にするなんて、ブッブーですわ!」

 

ルビィ「お姉ちゃん、勝ち筋なんて始めからないよ。今のルビィ達じゃ、絶対勝てない」

 

ダイヤ「ルビィ!?諦めてしまうの!」

 

ルビィ「実は…さっきまで諦めかけてたんだ。あの3点は、必殺タクティクスで取ったようなものだから…実際にそこから1点も取れてない。でも、アイシーちゃんみたいに出来れば、勝ち筋が出来るかもしれない」

 

曜「私も、ルビィちゃんの言うことに賛成。最初のツインシュートも、相手にとっては新技だから意表をつけて得点できたんだし」

 

善子「それに、ぶっつけ本番でもないわ。練習していた技はまだあるはずよ」

 

鞠莉「他にも、必殺技の進化も立派な試合中の進化よ」

 

千歌「よーし!進化と新技で絶対勝つよ!」

 

まだ勝負は分からない。南葛が浦の星の攻撃に対応していくように、彼女たちの技も南葛に対応できるよう、進化するのだ。

 

 

花丸「…」

 

梨子「花丸ちゃん、どうしたの?」

 

花丸「あ、梨子ちゃん…さっきのアイシーちゃん、なんだか怖かったずら…」

 

梨子「そう…」

 

梨子(確か、千歌ちゃんもアイシーちゃんは内浦出身じゃなくて、詳しいことはよく分からないって言ってたけど…)

 

 

 

 

 

 

チャーリー「なんかつの

      キックオフです!」

 

石崎「よし!俺も攻めるぜ!」

 

南葛はDFのオーバーラップで攻める作戦に。

 

岬(僕を簡単に抑えるような選手だ。1度たりとも相手にしたくない。だから多い人数でパスをまわして、アイシーを避けていく!)

 

ダイヤ「うっ!これではボールを奪えそうには…」

 

攻めの人数が多ければ、それだけパスルートも増える。今の浦の星では、カットは困難だ。

 

 

新田「もう一回突き放してやる!いくぜ!」

 

ボールを持って一気に進む新田。このままでは失点する。

 

 

果南「これ以上得点なんかさせないよ!」ダっ!

 

果南は回転してジャンプ。これは必殺技の構えだ。

 

フレイ「何するのかな?スピニングカットはブロックにしか使えないけど…」

 

この世界のディフェンス技はタックル、パスカット、ブロックに分かれている。スピニングカットは必殺ブロック。ドリブルで攻める相手には読み負けしている。新田のドリブル能力を考えると防げないが…

 

 

果南「スピニングカットはドリブル相手にも使えるんだよ!いけェ!」

 

ビュオォ!ビュオォ!ビュオォ!

 

新田「ぐええ!」

 

果南は足から衝撃波を3回放つ。全部新田に当たり…

 

チャーリー「にったくん

      ふっとばされた!」

 

果南はボールを奪う。そして一気にドリブルで進む。

 

果南「確かに、今までの練習じゃ勝てない相手だね…でも!」

 

 

浦部「させるか!」ズサー

 

果南「よける!」

 

チャーリー「かなんちゃん

      きわどいところで

      かわす!」

 

果南は浦部を抜いてシュートしようとする。ノーマルシュートでは厳しいが…

 

 

果南「いっけー!ダブルイール!!」

 

ジャジャーァン!ドガァァ!!

 

ダイヤ「必殺シュート!?果南さんが…」

 

果南は練習でも見せなかった必殺シュートを放つ。新田の隼シュートと同じように、撃つ直前は果南の周囲が赤くなっているように感じる。

 

 

 

クネクネクネクネ…

 

石崎「なんだ!あんなくねくねシュートなら簡単に…」ドゴァ!

 

チャーリー「いしざきくん

      ふっとばされた!」

 

高杉「な!?どういうことだ…うわああ!」

 

一見ふっとばしとは無縁に見えるシュート。ところがどっこい、南葛の選手を吹き飛ばして進んでいく。

 

 

ビュウゥゥ…!!

 

さっきまでクネクネしていたシュートは、突然ブレブレながらキーパーに一直線に進んでいく。

 

 

森崎「うわああ!」

 

チャーリー「もりさきくん

      ふっとばされた!」

 

滝「させるか!…うわああ!」

 

バシュン!ピッピ~!

 

森崎とフォローに入った滝を吹き飛ばし、合計4人ふっとばしてゴール。

 

 

 

 

鞠莉「果南、すごいわ!必殺シュートの練習もしてたのね!」

 

果南「いや、練習はしてないんだけど…負けたくないって、そう思ってたら技が思いついて…やってみたら出来たんだ」

 

善子「ホントに出来るものなのね…これは流れに乗るしかない!」

 

曜「善子ちゃん、気合入ってるね」

 

善子「だって、南葛も気合入れて、いや、死に物狂いで攻めてくると思うから」

 

善子はスコアボードを見ながら言う。残り時間は…10分もない。現在5-4のこの状況、間違いなく南葛は今まで以上に全力で攻めてくるだろう。

 

 

 

 

チャーリー「浦の星女学院、南葛相手にここまで白熱した試合を繰り広げています!この結果を見れば、彼女たちは南葛に引けを取らない、まるで全国大会決勝のような試合!最後まで目が離せません!」

 

この試合状況に実況も浦の星を賞讃する。だが、善戦しても勝ちに出来なければそこで終わりなのだ。

 

昨年優勝し、V2を目指す南葛。廃校を迎えようとしている中、フィールドでの輝きを求めて戦う浦の星。あと10分ちょっとで、どちらが夢を叶えるために全国にいけるのかが決まる…。

 

 

 




必殺技解説

エターナルブリザード 必殺シュート 使用者 アイシー

イナイレで吹雪士郎が使う技。GO系統の作品だとアイシーちゃんもレベル習得します。かっこいい。これに尽きる。吹き荒れろ!

スピニングカット(アレスver) 必殺タックル 使用者 松浦果南

アレスで改変された方。アレスの改変は全体的に不評ですが、キャプテン翼システムだからこそ出来る両立です。必殺シュートはシュート、ボレー、ヘディングの3つに分かれているので、そこでもアレスで改変された技を出せるかもしれません。

ダブルイール 必殺シュート 使用者 松浦果南

テクモ版キャプテン翼でザガロくんが使う技。クネクネした見た目に反して威力がとても高く、当時の人たちはかなり苦戦したキーパー殺しの技。

ちなみに イールとは うなぎのことだ

カバヤキにすると うまいぞ。

うなぎは川のイメージがありますが、産卵時に海に下ります。パワー系の技であることからも、果南ちゃんにピッタリです。


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南葛戦ー後半終了ー

 

チャーリー「なんかつの

      キックオフです!」

 

試合再開。先程とキックオフのパスは同じだが、同じようには奪えない。

 

 

滝「ここで負けてたまるかぁ!」

 

残り時間が少ない状況。全力の出し所は間違いなくここ。そして、王者の全力は止めるのが困難だ。

 

 

ルビィ「させない!」ズサー

 

滝「よっと!」ひょい

 

タックルしてもドリブルで抜かれ…

 

 

浦辺「いけぇ!」パスッ!

 

梨子「うっ!」

 

パスを読んでもパスカットできない。そして、あっという間にペナルティエリア内へ。

 

 

チャーリー「にったくん

      ひくいボールに

      うごきを あわせる!」

 

新田「はやぶさボレーシュートだァ!」

 

ドガァァ!!

 

浮き球に走り込んでボレーシュートすることで、隼シュートより威力の高いシュートに。

 

これが南葛の全力!南葛、速攻で得点…

 

 

果南「させるわけないでしょ?スピニングカット!」

 

バリン!!

 

チャーリー「かなんちゃん

      ふっとばされた!」

 

しかしスピニングカットは破れてしまう。

 

フレイ「止める!キラーブレード改!」

 

ジャキィィン!

 

フレイは技を進化させて対応。全力を出しているのは浦の星も同じだ!

 

 

フレイ「ルビィちゃん!」

 

フレイはルビィにパス。攻守逆転だ。逆に浦の星はあと1点決めれば勝てる確率が格段に上がる。

 

ルビィ「お姉ちゃん!連続パス回し、やってみようよ!」

 

ダイヤ「ルビィ!…分かりました!」

 

 

ルビィ「えいっ!」パスッ!

 

ダイヤ「はあ!」パスッ!

 

2人は力強くパスを出す。練習以上に力強いパスだが、彼女たちはそんなことは気にせずひたすらにパスをまわしていた。

 

 

井沢「はやい!」

 

浦辺「まるでゴールデンコンビだ!」

 

チャーリー「おーっと!黒澤姉妹、ここで息の合ったワンツー!次々と南葛ディフェンスを突破していく!」

 

中山「そこまでだ!」

 

ルビィ「かわす…!」ひょい

 

カットにきた中山を、反射的にドリブルでかわすルビィ。

 

ルビィ「お姉ちゃん!決めて!」パスッ

 

ルビィは改めてダイヤにパス。ダイヤはシュートに向かう!

 

 

ダイヤ「ドライブシュートV2!」ドガァ!

 

ダイヤも技を進化させる。ドライブ回転をかけたボールが落ちるところで…

 

鞠莉「真・ロベッシャイニー!」ドギャァン!

 

フレイ「真!?改より上の進化…!」

 

鞠莉のシュートチェイン!今までより強力だと一目でわかるレベルに、一気に進化していた。2人の全力のシュート!この試合で今までに出てきたどのシュートよりも強力だ。

 

 

石崎「くそったれ!」ダっ!

 

しかし、石崎が顔を突き出してシュートに向かう!

 

ボガァ!!

 

石崎「ぐっ!!」

 

チャーリー「いしざきくん

      こんじょうの

      がんめんブロック

      さくれつだー!!」

 

石崎のド根性で放たれる顔面ブロック。どんなに強力なシュートもこぼれダマにしてしまう最強のブロック技だ!

 

 

チャーリー「ちかちゃん

      ひくいボールに

      うごきを あわせる!」

 

だが得点チャンスはまだ続いている。今度は千歌の番だ。

 

千歌「曜ちゃん!これで決めるよ!」

 

曜「全速前進!」

 

千歌 曜「いっけ~~~!」ドガァ!

 

今度はツインシュート。これもゴールを割るには十分な威力。

 

 

森崎「身体のどこかに当たってくれェ!」

 

森崎はとっさに身体を広げ、ボールに飛び込む。まともなパンチングでは止められないので、一か八かのディフェンスだ。

 

 

 

バチィン!

 

肩に当たった。ボールは再びこぼれダマに。

 

 

チャーリー「ようちゃん

      たかいボールに

      うごきを あわせる!」

 

あらぁ!?さっきまでシュート撃ってたよな!?しかし、この大一番、全力を出してボールに追いつくものなのだ。

 

 

曜「今度こそきめるであります!クルクルヘッド!」ドガァン!

 

 

森崎「そう なんども

   ぬかれて たまるか~~!!」

 

 

チャーリー「もりさきくん

      するどい パンチング」

 

バチィ!森崎もシュートを止めたばかりなのだが、普通に動いてパンチ!

 

 

チャーリー「そのこぼれダマを

      うらべくんが

      カバーした!」

 

黙ってシュートを撃たれ続けるわけがない。こぼれダマをカバーしに行く。再び南葛のターンだ。

 

 

浦部「岬!」パスっ!

 

アイシー「!?…しまった!」

 

浦部はアイシーとぶつかる前にパス。こうすることでアイシーに捕まることなく前線にパスを繋げられる。

 

 

 

チャーリー「おォ~~っと!

      のこりじかんは

      ロスタイムだけだ~~~!」

 

岬「いくよ!これが最後の攻撃だ!」

 

岬は一直線にドリブル。それを果南が止めにかかる。

 

 

果南「スピニングカット!」

 

チャーリー「みさきくん

      パス!」

 

必殺ブロック、必殺タックル持ちの果南。岬はフェイントをかけてパスをすることで、読み勝ちしたのだ!

 

 

滝「新田!」パスっ

 

滝のセンタリングを経由して、新田にローボールがまわる。

 

チャーリー「にったくんに

      りこちゃんが ついた!」

 

新田「これで同点だ!てヤアァ!」ドガァ!

 

梨子「少しでも威力を弱める!」

 

ドゴ!

 

梨子「うわああ!」

 

チャーリー「りこちゃん

      ふっとばされた!」

 

フレイ「キラーブレード改!」

 

キィィィン…!

 

フレイ「ぐぬぬ…!止めなきゃ…!」

 

新田「うおおお!いけェ-!!」

 

新田渾身の必殺シュートに渾身の叫び。シュートは勢いを止めることがない!

 

 

 

 

フレイ「うわあああ!」

 

チャーリー「フレイちゃん

      ふっとばされた!」

 

抵抗むなしく、シュート側が勝つ。ゴールして延長戦に突入…

 

 

花丸「させない!絶対ここで勝つずら!」バスッ

 

花丸のカバー!フレイが必死に頑張っていたからか、シュートは蹴り返せた。

 

 

井沢「俺たちだって、ここで終わるわけにはいかないんだ!」

 

だがまだ南葛の攻撃は終わらない!南葛、浦の星共に総力戦だ。

 

 

チャーリー「フレイちゃん

      たおれている!」

 

さっきの必殺シュートの影響で体勢を崩し、倒れるフレイ。浦の星最大の危機だ!

 

 

果南(今シュートされたら決められる!ここはシュートブロックだ!)

 

戻ってきた果南がゴールを守ろうとブロックする。

 

 

井沢「うおおおおォォォ!!」

 

井沢はボールに向かう。渾身の力を込めたヘディング!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

果南「しまった…バランスが崩れた…」

 

果南は体制を崩して倒れていた。そう、これはスルーだったのだ。

 

来生「トドメだァーーっ!」ドガァ!

 

スルー先にいた来生。浦の星から3点目を奪った来生の弾丸シュートが襲いかかる!

 

 

 

 

新田「サンキュー!来生!これで決まりだ!!」ドガァ!

 

…と思わせて新田への勢いの良いセンタリングだった。新田3度目の隼ボレーシュート。

 

 

善子「絶対に止める!」

 

シュートに向かっていく善子。もう彼女しかシュートを止める者はいない。

 

善子(今こそ必殺技を使う時よ!果南に教わって、練習してきたんだから!絶対にいける!私は堕天使ヨハネなんだから!!)

 

善子「でやあぁー!!」ブン!!

 

善子は勢いよく足を振る。果南のスピニングカットと同じ動きだ。成功すればここで衝撃波が出るはずだが…

 

 

果南「出た!あれは…私とは違う?」

 

スピニングカットは青色の衝撃波だが…善子が出したのは紫色の衝撃波だった。

 

 

ケケェーー!

 

そして、地面についた紫色の衝撃波からはデーモンが!そして、隼ボレーシュートを防ぐ。

 

善子「やった!出来たわ!この土壇場で必殺ブロックが!これで…」

 

ドゴ!

 

チャーリー「よしこちゃん

      ふっとばされた!」

 

 

善子(…え?)

 

宙を舞う善子は戸惑っていた。必殺ブロックを完成させたはずなのに、なぜ止まらないのかと…

 

フレイ「まだ…うっ…」カスッ

 

倒れたフレイは残った力で必死にで止めにかかるが、ちょっとかすっただけで止められない。

 

 

ピッピッピー!

 

後半終了のホイッスル。

 

 

善子「そんな…勝ってないの?せっかく必殺ブロックを完成させたのに…」

 

負けたわけではないが、正直これはかなり精神的にくる。延長戦で万全の状態で戦えない。体力以上の問題だ。

 

果南「善子」

 

果南がボールを持って善子に駆け寄る。「延長戦頑張ろう」とでも言うのか…いや、マジで持たない。

 

 

果南「ありがと。善子のおかげで延長戦にならずに勝てたよ」

 

善子「え?でも私の技は破られて…」

 

果南「ほら!スコアボード!」

 

果南はスコアボードを見る。善子もスコアボードを見た。

 

 

うらのほし5

なんかつ 4

 

 

善子「なんで…?」

 

善子は周りを見渡す。南葛の選手は泣き崩れていた。勝ちは紛れもない事実だ。そうだ、浦の星ゴールはどうなっているんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千歌「やった…!勝った…南葛に勝ったんだ!!」

 

浦の星ゴールには、キャプテンである千歌が、仰向けで倒れて勝利を喜んでいた。

 




必殺技解説

隼ボレーシュート 必殺ボレー 使用者 新田瞬

隼シュートのボレーシュート版。威力は隼シュートより高く、ドライブシュートよりも決定力が出ます。吹っ飛ばし威力も上がります。


顔面ブロック 必殺ブロック 使用者 石崎了

顔面でボールを止める必殺ブロック。なんとあらゆるシュートをこぼれダマにする最強のブロックです。最強イレブン波動でも、ジ・アースでも、ラストリゾートでも、ビッグバンでもこぼれダマに…

イナイレを知る兄「そんなわけあるか!死ぬぞ!」



1章もあと1話で終わりです。


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予選通過

第1章もこれで終わりです。長かった…僕の作業が遅いだけですが。


 

南葛 浦の星「ありがとうございました!!」

 

両チーム挨拶をした。会場は歓声に包まれていて、浦の星を讃える声が聞こえる。

 

 

チャーリー「まさに はくねつの

      めいしょうぶ!

      うらのほし げきとうのすえ

      かちとった しょうりです!」

 

解説のチャーリーもこのように興奮。

 

 

岬「負けて悔しいけど、今は君たちのことを讃えるよ」

 

ダイヤ「ぜ、全日本ジュニアユースの方に褒めてもらえるとは…!これは夢…!?はわわ!」

 

新田「おいおい、さっきまでの気迫からは考えられない奴になってるぞ」

 

鞠莉「ジュニアユース大会の知識は何でも知っている…そんな人だから」

 

石崎「へええ。気に入ったぜ。これから練習見てやっても…」

 

井沢「お前は!俺らと一緒に受験勉強だ!」

 

来生「元々はサッカー推薦をとる予定だったけど、こうなったら今のうちに志望校を決めて勉強だな」

 

千歌「大学…そうだ、私たちどうすれば」

 

浦の星は廃校が決定している。理事長の鞠莉が手を打つだろうが、それでも将来は不安だ。

 

 

岬「君なら、サッカーで海外留学も出来るんじゃないか?」

 

千歌「えっ!?そんな、大げさな」

 

岬「大げさじゃないさ。少なくとも、僕たちを破って全国に行くだけの力を持っているんだ」

 

来生「さっきサッカー推薦の話をしていたけど、優勝出来れば推薦もらえる確率が大幅に上がるぞ」

 

滝「V2が出来れば文句なしでキャプテンは推薦されるぞ!」

 

石崎「まっ、俺らは中学でV3を成し遂げたが、勉強して南葛高校に入学したんだけどな」

 

井沢「一緒に受験勉強したのはいい思い出だな」

 

いつの間にか受験の話に。

 

 

岬「まあ、そのためには冬の高校サッカー選手権を優勝するんだ」

 

千歌「もちろん!そのつもりです!」

 

ダイヤ「全日本ジュニアユースの選手と試合が出来る…!これは普通なら出来ない、大変貴重な機会ですわ!」

 

花丸「あの日向小次郎とも…!」

 

善子「勝負するでしょうね」

 

新田「日向に憧れてるのか?」

 

花丸「はい!それでサッカー始めたずら!」

 

岬「小次郎か…」

 

新田「あー!羨ましいなぁ!」

 

日向小次郎は全日本のエースストライカー。新田より強力なのだ。新田、君にも憧れる人はいるよ、きっと。

 

チャーリー「おォー-と!速報です!ただいま北海道予選決勝も終了しましたが、とんでもないことになっています!」

 

千歌「北海道?」

 

岬「松山くんがいるところだ。まさか松山くんも…?」

 

 

チャーリー「ふらの高校と鎌聖学園の決勝戦の結果です!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―北海道―

 

ふらの高校と鎌聖学園の北海道予選決勝が行われていた。スコアボードに表示されていたのは…

 

 

ふらの 12

かませい 0

 

 

チャーリー「ふ、ふらの高校、とんでもない勢いで北海道予選を勝ち抜きました!予選は全て2桁得点で圧勝!」

 

どこにでもいるチャーリー。それはともかく、ふらのはサッカーとは思えない、恐ろしいスコアで勝ち抜いていた。

 

 

チャーリー「ふらの高校のキャプテンは全日本ジュニアユースの闘将、松山光くん!今年こそ優勝をと誓い、高校最後のサッカーを戦っています!しかし、それだけがこの点差を生み出してはいません!」

 

 

松山「お疲れ。お前たちのおかげで予選を圧勝できた。全国の奴らも驚いていると思うぜ」

 

「そんな…もったいない言葉です」

 

松山「そう照れるなよ。この結果が鹿角姉妹のおかげだって表してるさ」

 

 

チャーリー「今年は男女混合サッカーとなりましたが、ふらの高校には強力な女子選手が加入したようです!」

 

チャーリー「特に、GKの鹿角聖良とFWの鹿角理亜は、今北海道で最も注目の選手!全国大会優秀選手の最有力候補です!」

 

 

 

 

聖良「理亜、全国大会でもこの調子でいきますよ」

 

理亜「はい。姉様」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―静岡―

 

 

速報を聞いていた南葛、浦の星メンバーは驚きを隠せない。

 

石崎「12-0!?いくら松山でもそこまでは出来ないだろ!」

 

岬「どうやら松山くんは強力な女子選手を味方にしたようだ」

 

鞠莉「インターネットでサッカーの事を調べていたら、鹿角って苗字の人がとても注目されていたらしいわ」

 

千歌「優秀選手最有力候補とまで言われるなんて…一体どんな人たちなんだろう」

 

ダイヤ「研究してみますわ」

 

岬「ああ。その方がいい。松山くんだけでも僕たちと互角に戦える。恐らく今年のふらのとの試合、今日より厳しい戦いになりそうだ」

 

新田「全国大会観戦するか…」

 

井沢「そうだな、頼んだぞ。俺たちは受験だけど、女子サッカーに興味が出てきた。是非とも情報を俺たちにも見せてくれ」

 

石崎「その中に俺のタイプの女の子いねえかな~?」

 

来生「お前…」

 

滝「確か、翼がいるブラジルにサッカー協会の片桐さんの妹が研修に行ってたけど、可愛いって話題だったぞ」

 

石崎「えっ!?ホントかよ!」

 

いつの間にか変な話題に。とにかく、浦の星は帰って、本日の試合の振り返りと全国に向けた練習だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―小原家―

 

 

ダイヤ「それでは…浦の星の勝利を祝して、乾杯!!」

 

予選を勝ち抜き、全国にいけた祝勝会だ。

 

 

千歌「今日は善子ちゃんの新技のおかげで勝てたよ」

 

善子「ふっふっふっ…救世主ヨハネよ」

 

フレイ「よっ!救世主!!」

 

梨子「こら!調子に乗らない!」

 

フレイ「まあまあ。調子と乗り物には乗れっていうでしょ?」

 

梨子「そんな言葉聞いたこともないわよ…」

 

果南「ところで、あの技の名前決めてるの?」

 

善子「え?スピニングカットじゃないの?」

 

果南「あー、状況が状況だったから気が付いてないんだ。あれ、衝撃波が紫色だし、出方も違うし、別の技だよ」

 

善子「そう。じゃあ、堕天使ヨハネらしくデーモンカットと名づけさせてもらうわ」

 

 

 

千歌「ところで鞠莉ちゃんは?」

 

ダイヤ「ふらの高校について監督と調べています。私も、あの成績には驚きを隠せませんわ」

 

 

 

 

 

鞠莉「なるほどねぇ。あの点差のカラクリが分かったわ」

 

風見「はい。こういう選手は今まで見たことがないですね」

 

千歌「分かったって、ふらの高校のこと?」

 

鞠莉「あら千歌っち、いたのね。あなたもふらの高校のことが気になるの?」

 

千歌「うん。あんなにすごいチーム、早く試合してみたい」

 

鞠莉「そうね…せっかくだし、鹿角って選手2人がすごいってこと教えてあげる」

 

風見「今から対策してもいいレベルで強いチームですからね」

 

鞠莉「あの2人はね…」

 

おっと!ここで全部話してしまっては鹿角姉妹のメンツがたたないというもの。君たちが知るのはもう少し先だ。

 

 

 

 

千歌「ところで、まだ料理があるから一緒に食べよ?」

 

鞠莉「オフコース!お祝い事はみんなでエンジョイ!トゥゲザーしましょ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―???―

 

どっかのサッカーチームで、見たところ日本ではなさそうだ。

 

 

「日本に来い?」

 

「はい…誠に勝手ですが、私の教え子のためにも、この通り…」

 

男は土下座をした。どうやら日本人のようだ。

 

 

「私たちに日本にサッカーしに来てくれ。って言われても…」

 

「いいでしょう」

 

「監督!?ダメって言うと思ったのに…」

 

「本当は気が進みませんが…マリを連れ戻すためにも日本に行くべきでしょう」

 

「それでは、引き受けて下さるのですか?」

 

「先程申したように気は進みませんが、ひとまず利害の一致ということでこのチームから2人、日本に行ってもらいます」

 

「ありがとうございます…!」

 

これが千歌たちの戦いに大きな影響を及ぼすことを、彼女たちはまだ知らない…

 

 

 




必殺技解説

デーモンカット 必殺ブロック 使用者 津島善子

えっと…原作では誰が使ってたんだっけ?それはともかく、堕天使ヨハネにベストマッチな技。しかし、意外に他の作者さんは覚えさせてない。

2章も楽しみにしてくれたら嬉しいです。あと、「1章お疲れ様です」とか感想をくれたら嬉しい。

特別編を新しく上げました。今後の方針とかも記しているから是非見て下さい。


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第2章 冬の高校サッカー全国大会編
全国大会ダイジェスト①ー国見戦ー


ハッピーバースデー俺。今日は誕生日なので久しぶりに同時投稿をしようと思いましたが、諸事情で出来ませんでした。祝ってくれたら嬉しいです。


―冬の高校サッカー全国大会会場―

 

 

千歌「今、私たちは全国大会4回戦に挑もうとしてる」

 

ダイヤ「あの三杉淳と試合ができます!」

 

善子「でも、堕天使ヨハネの力を持たなければ何がどうなってるのか分からないだろうから、ざっと1~3回戦の練習と試合を見せるわ」

 

前回までの、キャプテン翼!サンシャイン!!

 

__________________

 

 

 

 

 

風見「南葛に勝てたのは奇跡のようなものです。奇跡はそんなに起こりません。常勝できる、6試合体力と集中力を切らさず戦えるようになってください」

 

よく強豪校に常勝って言葉が使われるが、トーナメント形式のこの大会では当然のことだ。1度でも負ければそこで終わりなのだから。

 

そして、ここからはその常勝軍団との試合。千歌たちは今一度自分の技の習得、強化に努めた。

 

 

 

―1回戦・国見―

 

国見には全日本の巨漢DF、次藤洋と軽業師の佐野満がいる。

 

 

千歌「あれ?タブレットで見た時より随分痩せているような…」

 

全日本ジュニアユースの試合を見た千歌にとっては、この次藤はちょっと違和感のある外見だった。

 

 

次藤「よし!全国に向けてやったマラソン特訓!その成果を早速見せてやるタイ!」

 

こうして全国大会1試合目が始まる。見どころは…

 

 

千歌「よし!練習して出来たマジン・ザ・ハンド!この試合で見せつけるよ!」

 

GKの千歌。練習で身に付けたマジン・ザ・ハンドが光ると思っていたのだが…

 

 

次藤「さあ いまこそ くにみの

   ほんとうのちからを みせてやるタイ!」

 

 

チャーリー「じとうくんの

      さのとのコンビプレイ!」

 

蹴る前にプレイをネタバレするチャーリー。恐らくフィールドの選手に実況は聞こえないのだろう。視聴者のためのものと思ってくれ。

 

次藤「だ~~~~~~~ッ!!」ドガァ!

 

ドゴ!

 

チャーリー「りこちゃん

      ふっとばされた!」

 

フィジカルを活かして力強くシュートを放つ次藤。浦の星の選手を吹き飛ばし、ボールはゴールに向かっていく。

 

 

佐野「ケケっ!もーらい!」ドガァ!

 

佐野がそこにヘディング。ボールはさらに勢いを増し、緑のオーラを纏って千歌に襲い掛かる!

 

 

千歌「いくよ…!マジン・ザ・ハンド!」シュウゥゥゥ…!

 

千歌はパワーをためて手を上げる。するとマジンが出てきてそのパワーでボールを止めるのだが…

 

 

千歌「うわああ!」

 

チャーリー「ちかちゃん

      ふっとんだー!」

 

バシュン!ピッピ~!

 

決まってしまった。

 

次藤「がっはっはっ! みたか!

   これが ワシと さのとの

   コンビプレイ タイ!!」

 

 

鞠莉「噓でしょ!?確かにマリーのシュートは止められないけど、それでも通用するはずよ!」

 

ダイヤ「そうですわ。完成しているはずなのですが…」

 

イナイレを全作見てきた勘のいい人なら、この時点でこのマジン・ザ・ハンドのどこがダメなのか分かるかもしれない。(解説は後ほど)

 

 

浦の星の反撃。しかし、ここでも次藤は猛威を振るう。

 

鞠莉「いくわよ!えいっ!」パスっ

 

次藤「おおっ!?」

 

次藤と当たった鞠莉はシュートと見せかけてフェイントで花丸にパス。

 

 

花丸「ライオンシュートずら!」

 

次藤「くらえ!

   ワシの パワーディフェンス!!」

 

ズッサァー!バギィ!

 

花丸「うわああ!」

 

なんと次藤はすぐに方向転換して花丸にパワータックル!花丸はふっとんでしまう。

 

 

次藤「来るものは、全部吹き飛ばすタイ!」

 

その後も次藤は縦横無尽に暴れまわる。ボールを持つやいなや、強引なドリブルで突き進む。

 

ダイヤ「こうなったら必殺タクティクスで奪います!」

 

ボックスロックディフェンスの構えをとる浦の星。しかし…

 

 

次藤「どけぇ!全部ふっとばしてやるタイ!!」

 

チャーリー「じとうくんの

      ごういんなドリブル!」

 

ルビィ「ピギィ!」

 

フレイ「うわーっ!」

 

強引なドリブル一つで崩される。単純な名前だが、タクティクスブレイクの効果を持っている恐ろしい技なのだ!その後、またシュートを撃たれ失点。

 

 

次藤「ふっとばしてやるタイ!」

 

善子「うわああ!DFの所にまで寄ってくるなんてぇ!」

 

パス回しで次藤を避けようとしても、すぐに走りこんできてボールを奪う。

 

 

次藤「よし!マラソン特訓の成果タイ!」

 

次藤が暴れまわった結果、0-3で前半を終える。

 

 

 

 

 

 

―HALF TIME―

 

 

ダイヤ「次藤さんをどうにかしなければ、勝ち目はありません」

 

鞠莉「あの持久力とスピードはパス回しじゃ突破不可能ね。ドリブルで抜くしかないわ」

 

善子「そもそもでかくて速いなんてヤバすぎでしょ!どうにかならないの!?」

 

ルビィ「あのフィジカルを全部無視できる技とか、そんなのがあれば…」

 

ハーフタイムの話し合いはこんな感じ。要は次藤と真っ向勝負で勝てという事だ。

 

 

後半戦スタート。まず浦の星がとった行動は…

 

 

果南「必殺タクティクス!バミューダウェーブ!」

 

ある程度ドリブルで上がった後でのバミューダウェーブ。三角形の中にいる相手の能力を下げる効果があるこのタクティクス。もちろん狙いは次藤だ。

 

次藤「うおお…?力が抜けていくタイ…」

 

成功。なんとかおびき寄せて弱体化に成功した。この隙に攻め上がる。

 

 

鞠莉「もらったぁ!」ドガァ!

 

てきのキーパー「なにィ」

 

バシュン!

 

鞠莉の強烈なボレーシュート。てきのキーパーは反応出来ず、ゴール。その後、花丸、曜がもう1点とって3-3。

 

 

次藤「小細工を使いおって…だがもう通用せんタイ!」

 

しかしバミューダウェーブの弱体化もここまで。このままでは前半と同じようになって逆転されてしまう。

 

 

チャーリー「じとうくんの

      さのとのコンビプレイ!」

 

 

果南「スピニングカット!」

 

そこで、善子と果南がゴール前に待機して次藤の動向を見て、シュートブロックをする戦術に。これなら止められる。その他の選手のシュートは、千歌一人でなんとかなる。

 

 

問題は攻撃だ。縦横無尽に襲い掛かってくる次藤をどうするかである。

 

チャーリー「その こぼれダマを

      りこちゃんが 

      カバーした!」

 

てきの9ばんのシュートをパンチングした球を梨子が拾う。

 

次藤「チャンスタイ!あのGKが倒れている今なら決まるタイ!」

 

梨子「まずい!絶対に突破しなきゃ!」

 

次藤はパワータックルを梨子に仕掛けようとする。このままではボールを奪われてしまう。

 

 

梨子(絶対に負けない!私も千歌ちゃんの力になるんだ!!)

 

梨子「えい!」ドガ!

 

梨子はボールに回転をかけて次藤に向けて蹴った。

 

次藤「わが身可愛さにボールを渡したか…ン?」

 

ボールはゆっくり回転しながら宙に浮かぶ。音符と譜面が浮かび上がってきたぞ…

 

 

梨子「メロディウェイブ!」

 

次藤「うおお!こ、これはー!」

 

梨子のドリブル技だったのだ。ボールから流れる音に次藤は耳を塞ぐ。

 

 

梨子「あはは。ざんね~ん」

 

そういって次藤を抜き去る梨子。ボールをダイヤにまわす。

 

善子(リリー、どこで覚えたのよその言い回し)

 

 

チャーリー「おォ~~っと!

      のこりじかんは

      ロスタイムだけだ~~~!」

 

ダイヤ「わたくしのドライブシュートで!」

 

次藤「おっとどっこい!ドライブシュートには負けんタイ!」

 

さっきまで倒れていた次藤はシュートを撃とうとしているダイヤの前に立ちふさがる。この土壇場、こんな無茶な動きも出来る。

 

 

 

 

しかし、ダイヤもまた、この土壇場で1枚上手の技を放った。

 

ダイヤ「フライングドライブシュート!!」

 

次藤「なにィタイ」

 

シュートは次藤の横を素早く通り過ぎた。

 

ドライブシュートは正面にしか飛ばすことが出来ないシュート。このフライングドライブシュートはあらゆる角度に飛ばし、ボールの軌道を自由に操ることが出来る。これにより、次藤を避けてシュートを放つことが出来たのだ。

 

 

プシュウゥゥゥン…!バシュン!!

 

ボールは横に飛んで行った後、急に曲がりゴール。4-3で試合終了。

 

 

千歌「やったぁ!梨子ちゃん、ダイヤさん、すごいや!」

 

梨子「私達だって、千歌ちゃんたちに負けてられないから!」

 

ダイヤ「当然ですわ!」

 

 

次藤「くっ…!またドライブシュートに敗れるとはのう…」

 

 

 

 




必殺技解説

マジン・ザ・ハンド(アレスver) 必殺キャッチ 使用者 高海千歌

文章では伝わりにくかったのですが、マジン・ザ・ハンドは元はマジンと一緒に手を出して止めるものなんです。で、今回とアレスverは手を出す際にマジンが消えており、元のマジンより強くはなさそうです。
まあ、作画など制作の事情があるのであまりこういう事は控えた方がいいかもですが…僕にとってはアレスのマジンは無印のマジンより弱い。ゲームに例えたら、無印が2、アレスは3で出てくるマジンってイメージ。

メロディウェイブ 必殺ドリブル 使用者 桜内梨子

ごめん。原作で誰が使うのか分からねえ。それはともかく、GOでは終盤まで通用する技です。

フライングドライブシュート 必殺シュート 使用者 黒澤ダイヤ

原作漫画版の翼くんが使う技。ドライブシュートの威力が上昇し、軌道を自由に変えられます。ちなみにここでの翼くんはテクモ版の翼くんなので、このシュートは使えません。


次藤くんの必殺技集

パワータックル 必殺タックル

フィジカルに任せて相手を吹っ飛ばします。


パワーブロック 必殺ブロック

本文では書けなかった技。これでシュートブロックをします。3だとお世話になった人が多いのではないでしょうか。

強引なドリブル 必殺ドリブル
 
名前は単純ですが、ゲームではマジで威力が高いです(特に4)。冗談抜きでタクティクスブレイク可能。これ一つで選手全員が宙に舞うなんてこと普通にあり得ます。


佐野とのコンビプレイ 必殺シュート

本文でも突っ込まれた技。これは佐野のゴールだよね?ちなみに、本文には書けませんでしたが、ポストに当たって佐野がねじ込むなんて芸当も可能です。 


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全国大会ダイジェスト②ー秋田、立浪、その他の練習ー

いよいよオマージュキャラが登場。後書きで解説します。後、必殺技解説がもう面倒なので、必殺技辞典を作って特別編の所に上げておきます。他の2作にも採用します。


 

―2回戦 秋田商高―

 

続いて秋田商高戦。ここにいるのは、あの立花兄弟。代表技は片方がジャンプ台になり、もう片方が飛んでヘディングを放つ…

 

 

政夫 和夫「スカイラブハリケーンだ!」ドギィ!

 

バシュン!

 

浦の星戦でも猛威を振るう空中サッカー。例えどれだけ時が経とうと、超次元空中サッカーの元祖は立花兄弟なのだ。

 

 

そして、ディフェンスでもスカイラブが光る。

 

和夫「いくぜ!スカイラブタックル!」ズッサァー!

 

ダイヤ「うう!」

 

低空飛行から勢いよくタックルをしかけるスカイラブタックル。

 

 

ルビィ「お姉ちゃん!」パスっ!

 

政夫「やるぞ!スカイラブパスカット!」

 

高いパス、低いパス両方に対応できるスカイラブパスカット。

 

 

曜「クルクルヘッドだ!」ドガァ!

 

政夫「スカイラブブロック!」

 

とんだ勢いでシュートブロックをするスカイラブブロック。

 

 

スカイラブ以外にも…

 

政夫「これが俺たちのツゥインシュートだ!」

 

政夫 和夫「いっけー!」ドガァ!

 

双子ならではの息の合ったツインシュートを撃ってきた。

 

 

 

とはいえ、千歌たちも負けていない。敵のキーパーはザルなので、普通にブロックをかわすか、必殺技ブロックごと吹き飛ばす手が使える。

 

 

鞠莉「シャインドライブ!」ドガァ!

 

政夫「うわあ!まぶしー!」

 

アイシー「エターナルブリザード!」ドガアァ!

 

和夫「こ、この威力は…ぐわあ!」

 

 

千歌「ツインシュートなら、私たちだって!」

 

千歌 曜「いけ~~~~~!!」ドガァ!

 

バシュン!

 

点を取られながらも、取り返して6-3で勝利。

 

 

ダイヤ「ちなみに双子のワンツーで攻めてくると思いきや、個人技で攻めてきたので意表を突かれましたわ」

 

 

 

―3回戦 立浪高校―

 

 

早田「いけェ!

   カミソリシュート!」

 

キィィン…!ビュワァ―!

 

 

 

バシュン!ピッピ―!

 

カミソリサッカー早田誠。カミソリシュートは強力…と言いたいところだが、実は先述してきた必殺シュートより威力が低く、実際にはカミソリパスによるFWとのフェイント、スルーなどを駆使してようやく点を取ったのである。

 

 

花丸「ライオンシュート改!」ドガァ!

 

中西「ぐわあ!」

 

キーパーは有象無象ではなく、中西太一という難波の巨漢キーパー。しかし、森崎よりは強くないし、何より花丸たちの成長が著しい。

 

早田「カミソリタックルだ!」

 

曜「うわあっ!」

 

早田のカミソリタックルが光り、ある程度は浦の星の攻撃を止めることが出来ているが、攻撃力の差は明白。5-1という大差で勝利。

 

国見の時よりだいぶ楽に勝っているが、これは千歌達の戦力や必殺技が安定してきたため。あとは浦の星とその他のキーパーの能力差、そして次藤、早田のシュート力の差だ。

 

 

早田「やるやないか…南葛を破っただけのことはある!」

 

ダイヤ「そちらのカミソリシュートも、噂以上のキレでしたわ」

 

早田「ああ。今日の試合でも分かるように、カーブをかけただけのシュートはもう通用せん。だからパスに応用できるようにして、直角にも曲がるカミソリサッカーを目指したってわけよ」

 

威力こそ低いが、早田のカミソリシュート及びカミソリパスはフライングドライブシュート同様自由に軌道を変えられるようになっている。特にパスは、ゲームメイクの起点に出来るレベルだ。

 

フレイ「なんかssで見たことあるな。フェニックスペン…」

 

ダイヤ「やめなさい!!」

 

ネタを知ってる人に怒られるぞ。使ってる選手が一緒だけど、マジで偶然です。さて、試合の触れ込みはこの辺にしておいて、練習や観戦に関しての重要な話をしよう。

 

 

 

 

 

 

 

千歌「うーん…」

 

千歌はマジン・ザ・ハンドについて悩んでいた。国見戦の後、最初にマジンを考え付いたアイシーが自分の記憶を頼りにマジン・ザ・ハンドの足りない部分を指摘した。

 

千歌「アイシーちゃんが思いつく限りだと、マジンはもっと長く、シュートを一緒に止めるような感じで出てきて、力強い…」

 

千歌「つまり、パワーの問題。私がそれを出すだけの力を持っていないって事か…だったら、あのタイヤで特訓だ!」

 

千歌は力をつけてマジンのパワーをもっと引き出すことに。チカだけに…

 

千歌「笑うところじゃねぇぞ」

 

すみません。さて、機嫌を損ねないうちに別の話題へ行こう。他のメンバーの特訓、必殺技は今後の試合で見られるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続いて観戦や日常で得られた情報だ。東邦学園の試合を観戦したのだが…

 

 

―2回戦の東邦学園―

 

 

チャーリー「東邦学園、今回も日向くんを起用しません!温存する模様です!」

 

グラウンドに日向の姿はなかった。代わりに2人の女性選手の姿が。

 

チャーリー「東邦はイタリアの女性選手をチームに招いたようです!1人はFWのハイシー=サウソン!もう一人はDFのオハラ=マオ!」

 

 

果南「えっ!?オハラ?鞠莉、知り合いなの?」

 

鞠莉「あ、いや、苗字だけよ」

 

千歌「今アイシーって…」

 

梨子「ハイシーね。…ン?」

 

アイシー「…」ジーっ

 

女性選手を凝視するアイシー。何か関係があるのだろうか…それはともかく、東邦は敵チームを圧倒する。

 

 

沢田「たあ!」ドガァ!

 

反町「おりゃあ!」ドガァ!

 

バシュン!ピッピ~!

 

隙の無いパスワークで相手が反応する暇さえ与えない。そして強烈なシュートで得点。そしてイタリア人選手のサウソンはと言うと…

 

 

サウソン「そこ…!」ドガァ!

 

バシュン!

 

てきのキーパー「なんだ!?あんな所から得点できるのか!?」

 

ノーマルシュートで得点。しかし、驚くべきはその距離。ハーフラインをちょっと超えた位の位置から放ったのだ。圧倒的な力である。

 

 

 

そんな選手が、なぜか千歌たちのもとへ来た。

 

 

 

 

 

―大会用のホテル―

 

言い忘れてたが、全国大会なので千歌たちは今ホテルにいる。敗退していない選手と会いに行くことが可能だ。

 

 

サウソン「初めまして。浦の星女学院さん」

 

千歌「は、はじめまして…」

 

曜「なんだか…千歌ちゃんに似てるような」

 

サウソンはどことなく千歌に似たような雰囲気の女性だった。紫色の髪色だが、誰とでも仲良く出来るような、そんな女の子だった。

 

 

千歌「ねえ、みかんは好き?」

 

サウソン「みかん…?オレンジのこと?私はぶどうが好きだな。何と言ってもぶどうは地元でよく栽培されるからね」

 

梨子「食べ物は違うけど、やっぱり千歌ちゃんに似てる…」

 

フレイ「あなたのこと知ってるよ。女子サッカーに大きな進化をもたらした選手の一人。今やとても注目されてる選手」

 

千歌「ほ、ホントに!?」

 

サウソン「あはは。照れちゃうな。まあ、間違ってはいないよ」

 

ダイヤ「そんな選手が、なぜ日本に?」

 

サウソン「東邦のコーチに頼まれたから。まあ、それで行ったりはしないけど、監督がどうしても話がしたい人がいるから、行くついでに見つけて来いって」

 

曜「話がしたい人?」

 

サウソン「うん。今日来たのもそのため。確か、小原鞠莉って人、このチームにいるんだよね?」

 

千歌「鞠莉ちゃん?確かにここだけど…」

 

マオ「ダメだって」

 

善子「うわっ、いつの間に鞠莉の所にいったのよ…というか、あなたは鞠莉に似た感じね」

 

マオ「ああ、ミーはマリーの妹デスから」

 

一同「「なにィ!」」

 

しれっととんでもないことを言うマオ。

 

 

果南「やっぱりね。様子が変だったんだよ。何があったか、教えてよ」

 

マオ「それは…本人が了承しないとぶっちゃけトークにならないので、鞠莉ちゃんと相談した方がベターデス」

 

果南「鞠莉…何があったの」

 

サウソン「じゃ、帰らせてもらうね。健闘を祈ってるよ」

 

鞠莉に何があったのか。疑問が残る所だが、2人は帰っていく。

 

 

しかし、帰る直前に花丸がもっと疑問なことをサウソンに聞く。

 

花丸「日向選手は…どうなったの?」

 

サウソン「どうなったって…」

 

花丸「温存してるって、そうは見えなかったずら!グラウンドから出る時に、すごく悔しい顔をしていた!」

 

サウソン「鋭いね…悔しいって思ってるのは本当だよ。今は試合に出られないから」

 

マオ「私たちを呼んだコーチの方針デス。彼は南葛を破ったあなたたちを見て、このままでは優勝できないと言い、サウソンにストライカー対決で勝たなければこの大会で起用しないと言いました」

 

サウソン「今は私の方がストライカーとして上だから、ヒューガは試合に出られないってわけ」

 

花丸「…」

 

花丸はとても悲しそうな表情だった。憧れていた人がそんなことに…どんな気持ちか想像できないだろう。

 

__________________

 

 

 

 

 

 

 

―4回戦 試合会場―

 

 

善子「ま、こんなところね」

 

ルビィ「そんなこと言ってたらそろそろ試合が始まる!」

 

千歌「よーし!ここで私たちの練習の成果、一気に見せるよ!」

 

ダイヤ「三杉選手が出場するのは後半からです。前半で多く得点するのが勝負のカギです」

 

果南「だったらなおさら、みんなに私たちの力を見せないとね」

 

いよいよ始まる武蔵戦。前半の敵は有象無象。予選からパワーアップした千歌たちの実力、とくと見よ!

 

 

 




オマージュキャラ解説

ハイシー=サウソン ポジション FW

オマージュ元は千歌。イタリア人の選手で、現在コーチの意向で日向とストライカー対決をしています。千歌がみかんを好きなように、彼女はぶどうが好きです。


小原マオ ポジション DF

オマージュ元は鞠莉。完全にやらかしたかもしれない妹設定。アニメ版サンシャインを知っている人なら、どうシナリオに絡んでくるかわかるかも。


ラブライブ×イナイレなので、どうせならAqour版リトルギガントを作りたいなと思ったわけです。他のキャラも後で登場します。


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武蔵戦ー今の実力ー

アンケートを締め切りました。結果は5倍の差をつけてOKが勝利。キャプテン翼の必殺技をイナズマイレブン風にリファインします。


 

フォーメーション

 

武蔵

 

GK      1ばん

 

DF  2ばん 4ばん 3ばん

 

DMF     5ばん

 

OMF 6ばん 10ばん 8ばん

 

FW  7ばん 9ばん 11ばん

 

 

浦の星

 

FW    千歌  花丸  鞠莉

 

OMF  曜 ダイヤ アイシー 果南

 

DMF     梨子 ルビィ

 

DF        善子

 

GK       フレイ

 

 

―ベンチ―

 

三杉「あのフォーメーション、浦の星は前半で大量得点するつもりだな。みんな、僕が入手したタクティクスで耐えてくれ…!」

 

 

 

ピー!

 

チャーリー「うらのほしの

      キックオフから

      しあいかいしです!」

 

果南にボールがまわる。ちょっとドリブルしたらすぐに敵がくるが…

 

 

果南「抜く!ウォーターベール!」ドシィ!

 

てきの10ばん「うわあ!」

 

果南がボールを地中に行くように踏みつけると、水の柱が地中から溢れてきて、相手を吹き飛ばす。

 

 

果南「鞠莉!頼んだよ!」

 

鞠莉「OK!シュート!」ドガァ!

 

てきのキーパー「うおお!?」

 

バシュン!

 

鞠莉のシュートであっさり得点。キーパーの強さはあんま変わらないし…

 

 

 

 

てきの10ばん「こうなったら三杉さんに繋げるために…いくぞ!必殺タクティクス!―クイックタイムー」

 

千歌「?」

 

何も起こらない。何やってんのこいつら?こんなのは気にせず浦の星は攻めまくる。あっという間にダイヤがボールを奪う。

 

 

ダイヤ「ルビィ!」

 

ルビィ「お姉ちゃん!」

 

パスっ!ダイヤはルビィと共にパスをまわした。姉妹のワンツーである。

 

 

チャーリー「ダイヤちゃんと ルビィちゃんの

      ブラックコンビが

      むさしの まもりを

      とっぱしていく~~~!」

 

速いパス回しであっという間にペナルティエリア内へ。

 

てきの4ばん「まずい!こいつはドライブシュートを持っている!止めるんだ!」

 

ワンツーが終わってダイヤにパスがまわる寸前で敵が動く。日本のキーパーはほとんどが必殺シュートを止められないのと、ワンツーはパスを受け取る瞬間が一番取りやすいからだ。

 

 

ダイヤ「ルビィ!」パスっ!

 

てきの4ばん「なにィ!」

 

しかしワンツーはまだ終わっていなかった。ダイヤはルビィにパスを出す。ダイヤがトラップすると思っていた敵DFは意表を突かれる形に。

 

 

ルビィ「ここー!」ドガァ!

 

ルビィのオーバーヘッドキック。どうやら、小柄でちょっと練習すればできると国見の佐野に言われ、そしたら秋田戦で出来るようになった。

 

 

てきのキーパー「あまい!」バチッ

 

が、オーバーヘッドキックはそんなに強力ではない。ルビィのシュート力があまり高くないもあり、弾かれる。

 

ルビィ「まだまだ!お姉ちゃん!」

 

えー!意味ないじゃん!って思ったそこのあなた。それは早計。ルビィのオーバーヘッドキックの真価は連携で発揮される。ダイヤとオーバーヘッドの体勢でこぼれダマをシュートする。

 

 

ルビィ ダイヤ「これが私たちの必殺シュート!オーバーヘッドツイン!」

 

てきのキーパー「うわあ!」

 

ダイヤもオーバーヘッドを習得していた。これは南葛の岬の経験を生かして新田したアドバイスで、岬もオーバーヘッドで大空翼と連携することを予定していたようだ。

 

そんなオーバーヘッドツインはツインシュートをも上回る威力でゴールに向かい、そのままゴール。2-0だ。

 

 

風見「みなさん、クイックタイムの効果が分かりました」

 

千歌「え?なにも起こってないように感じたけど?」

 

風見「確かにフィールド上にはなにも起こりません。しかし恐ろしい効果が隠されています」

 

善子「な、何よ恐ろしい効果って!まさか30分後に堕天の力で負けるとか!?」

 

風見「さすがにそこまで鬼な効果ではありませんが…スコアボードを見て下さい」

 

スコアボードを見る浦の星イレブン。前半5分に鞠莉、前半15分にルビィと書いてある。

 

梨子「…?なんだろう…早いペースで2点目をとったと思ったけど…もう残り時間15分?」

 

果南「なるほど。試合時間の経過を早めるんだね」

 

鞠莉「狙いはおそらく、三杉が出てくるまでの時間を短くするってところかしら」

 

風見「時間は思ったより短いですが、出来れば前半のうちにあと2,3点は取っておいてください」

 

千歌「よし!テンあげていくよー!私もまだ見せてない技があるからね!」

 

曜「千歌ちゃん、意味が違うような…ま、いっか」

 

 

 

試合再開。相手FWが攻め上がったところをアイシーがタックルで奪い、千歌にパス。千歌がドリブルで攻めていく。

 

てきの5ばん「これ以上の点は許さん!」

 

千歌「ぬく!」クゥオン!

 

千歌が心臓に手を当てると聞き心地の良いチャージ音が聞こえてきた。そして駆け出すと突然千歌が消え、緑の線が現れた!

 

 

千歌「アグレッシブビート!」

 

てきの5ばん「ぐわ!」

 

緑の線が心拍数の様にグワン!となり、相手をふっとばす。

 

 

千歌「早く決めさせてもらうよ!スプラッシュみかん!」

 

ダッパァ!千歌が考えたスパークリングなシュートが武蔵ゴールに襲いかかる。DFとGKをふっとばし、ゴール。

 

 

その後、浦の星は再びボールを奪うが、もう時間はなくなっていた。

 

チャーリー「おォ~~っと!

      のこりじかんは

      ロスタイムだけだ~~~!」

 

 

ダイヤ「ここでもう1点決めますわよ!フライングドライブシュート!」ドガアァ!

 

ダイヤのロングシュート。このシュート、めちゃくちゃ強力でロングシュート向きなので、この距離からでも…

 

てきのキーパー「うわあ」

 

バシュン!ピッピ~!

 

チャーリー「ダイヤちゃんの

      フライングドライブシュート!

      むさしのゴールに

      つきささりましたァ~~~!」

 

クイックタイムで短くなってしまったが、浦の星は4点とって後半を迎える。

 

 

 

 

―HALF TIME―

 

ダイヤ「後半からは三杉選手が出場します。はあー、7点ぐらい取りたかったのですが…」

 

善子「取り過ぎでしょ!相手だってそんなに甘くないんだから!」

 

ダイヤ「三杉選手にかかれば、私たちから5分で1点とることなど容易なのです!30÷5で6点!ですから7点とる必要があるのです!」

 

千歌「でも、今までも全日本で活躍してきた人達に勝ってきたけど…」

 

ダイヤ「あまい!甘すぎます!三杉選手は小学生の時に大空翼選手を圧倒し、勝てないと絶望させる程の実力を持った恐るべき選手です!」

 

三杉を恐れるダイヤ。この時はみんな「まさか」と思っていた。

 

 

 

 

 

チャーリー「さァ むさしは ついに

      みすぎくんをとうにゅう!

      こうはん しょうぶにでます。」

 

 

観客「「きゃあー!淳さまー!!」」

千歌「!?」

 

千歌は驚く。今までに聞いたことのないような歓声が沸いていたからだ。

 

花丸「これ、全部三杉選手への応援ずら!」

 

鞠莉「ダイヤの言うことも、本当なのかもね…」

 

 

 

三杉「僕はまた帰ってきたんだ、このグラウンドに…」

 

三杉「浦の星、君たちのプレイは充分見せてもらった。今度は僕の番だ!」

 

大空翼に「勝てない」と言わせたフィールドの貴公子。30分しかプレイ出来ないことからガラスのエースとも呼ばれた三杉淳のプレーが今、始まる。

 

 




三杉くんはホントに超強力です。


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武蔵戦ー三杉舞うー

ガラスのエース、三杉くんが大活躍しますよ!ここだけの話、ガッツ無限で動き回ります!(キャプテン翼は敵のガッツ無限。イナイレで言うとGP,TP無限の相手と常に戦わされる)


 

フォーメーション

 

武蔵

 

GK      1ばん

 

DF  2ばん 4ばん 3ばん

 

DMF     5ばん

 

OMF  6ばん 三杉 8ばん

 

FW  7ばん 9ばん 11ばん

 

浦の星

 

FW      花丸  鞠莉

 

OMF       曜

 

DMF  ダイヤ アイシー ルビィ

 

DF   梨子 果南 善子 フレイ

 

GK        千歌

 

チャーリー「浦の星は超攻撃ポジションから防御重視のポジションに変更!三杉くんを加えた武蔵は4点差を覆すことができるかー!?」

 

 

ピー!

 

後半開始。9ばんが三杉にボールをまわす。三杉がドリブルしていく中、鞠莉が奪いに行く。

 

鞠莉「もらった!」ズサー

 

三杉「しょうぶだ! まり!」

 

 

チャーリー「みすぎくん

      かわした!」

 

鞠莉のスライディングタックルをあっけなく躱す。1対1ではまず間違いなく勝てない。そこで浦の星は三杉にプレスをかけるわけだが…

 

 

三杉「必殺タクティクス!―ファストブレイク-」

 

三杉「みんな いくぞ!

   ファストブレイクだ!」

 

三杉が号令をかけると全員のスピードがアップ!そして三杉がパスをまわす。

 

 

7ばん「ぬくぞ!」

 

ダイヤ「なっ…先程と動きが違う」

 

さっきまで浦の星にボコボコにされていた武蔵の選手たちが、三杉が入った瞬間全く違う動きを見せるように。超強力なゲームメーカー、キャプテンが入ればこんなに違うのだ。

 

8ばん「三杉さん!」

 

善子「しまった!フェイントだわ!」

 

ディフェンスを厚くしている浦の星だが、三杉のゲームメイク、そしてファストブレイクはそれをすらすらと躱し、浦の星を翻弄していく。スピードにバフがかかったMF,FWがディフェンス陣を引っかき回して、三杉にパス。

 

 

三杉「いくぞ!僕も使えるところを見せてやる!」

 

千歌「…!あれは!」

 

三杉は見覚えのあるシュート体勢をとる。

 

 

三杉「ドライブシュートV2!」ドガァ!

 

三杉は高校でドライブシュートを習得していたようだ。その威力はワンランク上のダイヤのフライングドライブシュートに迫る勢い。

 

 

千歌「マジン・ザ・ハンド!」

 

千歌はマジン・ザ・ハンドを放つ。しかしまだ完璧なマジンになっていない。磨き上げられたドライブシュートの前には…

 

千歌「うわあ!」

 

バシュン!

 

 

ゴール。ここまでの時間はわずか7分。三杉は本当に後半だけで逆転できる能力を持っているのだ。

 

 

 

試合再開。浦の星の攻撃だが、守備も三杉の力で隙のない状態になっている。攻めあぐねる中、ボールはダイヤのもとへ。

 

 

ダイヤ「ルビィ!私たちのコンビプレイで切り抜けましょう!」

 

パスッ!攻めあぐねたダイヤは前半に武蔵を翻弄したブラックコンビで切り抜けようとする。

 

 

三杉「そのパスコースは読んでるよ。ノーブルパスカット!」パシィ!

 

本来なら勢いが強く、分かっていてもカットは難しいが、三杉は必殺パスカットも覚えていた。ジャンプして素早くコースに飛び込み、脚を伸ばして華麗にボールをとった。

 

 

 

チャーリー「みすぎくん

      パス!」

 

三杉がゴールに迫ってくる。周りに武蔵の選手がいる中でのパス。前回と同じ様なパス回しを仕掛けるつもりなのだろうか。

 

梨子「みんな!周りの選手へのパスコースを封じて!」

 

梨子は三杉含めて誰にもパスを出させないようにマークを指示。

 

 

6ばん「えいっ!」パスッ!

 

てきの6ばんは無茶な方向にパス。

 

チャーリー「ボールに

      だれも おいつけない」

 

ペナルティエリア内だが、DF陣をマークにまわしたため浦の星は追いつけない。こぼれダマになりそうなボール。

 

 

チャーリー「みすぎくん

      たかいボールに

      うごきを あわせる!」

 

三杉が走り込んできた。無茶な距離だがそれでも合わせられてしまう。ジャンプして必殺技の体勢へ。

 

三杉「きめる!」

 

チャーリー「みすぎくんの

      ハイパーオーバーヘッド!」

 

普通のオーバーヘッド、そして先程のドライブシュートより遙かに威力の高いオーバーヘッドが襲いかかる。あまりの威力に千歌は為す術もなくふっとばされてしまい…

 

 

バシャア!ピッピ-!

 

ゴールネットから聞き慣れない音が。

 

チャーリー「ああっ! みすぎくんの

      ハイパーオーバーヘッドに

      うらのほしゴールは

      つきやぶられたァ~~~!」

 

ついにゴールネットが突き破られた。

 

 

 

一旦ベンチに集合する浦の星。フォーメーションを変更するようだ。

 

FW    花丸  鞠莉

 

OMF   ダイヤ 曜 

 

DMF ルビィ アイシー フレイ

 

DF   梨子 果南 善子

 

GK      千歌

 

 

善子「ちょっ…!ただでさえ失点してるのに守備を減らすの!?」

 

花丸「失点してるからこそ、得点をもっと増やせってことずら」

 

風見「必死にどうすれば武蔵の攻撃を止められるか模索している中申し訳ありませんが…このままでは止められるようになった頃には手遅れになる可能性が高いです」

 

ダイヤ「点取り合戦ですか…しかし、勝率は高いとは言えませんわ」

 

鞠莉「これは時間稼ぎみたいなものよ。私達が得点している間に、梨子たちDF陣には武蔵の選手の動きを見て、彼らの攻撃をガードできるようになってもらうわ」

 

善子「任せて!このヨハネの新技でボールをとる!そのためにもリリーは分析お願い!」

 

梨子「ちょっと!新技なんじゃないの!?」

 

善子「出すだけでいつでもボールが取れる都合の良い技なんてあるわけないでしょ!この技は特にタイミング良く出さないと失敗するのよ!」

 

フレイ「というか、他の選手にもやったようにバミューダウェーブで三杉を弱体化させるのはダメなの?」

 

風見「あの技は正三角形にパスを繋げないといけないので、三杉のような選手がいるチームに使っても間違いなく最後のパスでカットされます」

 

フレイ「うーん…」

 

 

 

 

浦の星のキックオフで試合再開。鞠莉にボールがまわる。

 

 

三杉「とおさないよ!」

 

鞠莉「これ以上失点したらチームのムードに関わる…そうはさせないわ!」

 

鞠莉は前半の果南と同じ様に両足でボールを地中に叩きつける。

 

鞠莉「フレイムベール!」ドスン!

 

ボォ!ボォ!ボォ!地中から火柱が出てきて三杉をふっとばす。

 

 

三杉「あうっ!」

 

鞠莉「ふふっ、ここまでシークレットにしておいてよかったわ」

 

 

 

鞠莉「シャインドライブ!」ドガァ!

 

鞠莉はDFが来る前にシュート。ちょっとゴールからは遠いが、得点するには十分な威力だった。

 

チャーリー「きまった! ゴ~~~ル!!」

 

3点差にする浦の星。しかし、安心は出来ない。武蔵は三杉のゲームメイクで引き続き猛攻を仕掛けてくる。

 

 

アイシー「いかせない!」

 

三杉「岬くんを止めた例の選手か!だが、ボクは切り抜けてみせる!いくぞ!」

 

三杉はボールを足で挟み飛んだ。なんと、空中で動き回っている!

 

 

三杉「アクロバットキープ!」ひゅん!ヒュン!

 

飛び回って地上に着いた頃には三杉はアイシーの後ろにいた。ドスン!と着地時に音を立てて抜き去る。

 

三杉「もう1点、もらった!」ドガァァ!

 

ドライブシュートを放ってきた。千歌は止める体勢に入るが…

 

 

 

千歌「!?…ゴールめがけて曲がってこない!?」

 

何を言っているのかというと、ドライブシュートはループシュートの様にボールが上空に飛んでから、急にゴールめがけて曲がるシュートなのだが、今放たれたものは曲がる際にゴールから逸れていったのだ。

 

 

てきの9ばん「もらった!」ドガァ!

 

千歌「う…!止める!」

 

これはてきの9ばんへのパス。千歌はとっさに飛んで9ばんのシュートを取ろうとする。

 

チャーリー「ゴールポストに あたって

      こぼれダマに なった!」

 

てきの11ばん「えい!」ドゴ!

 

バシュン!ピッピ~!

 

11ばんがねじ込み、武蔵3点目。ゴールポストに当たったのも初めからねじ込むつもりだったのだ。

 

 

うらのほし 5

むさし   3

 




天才とはいえ、強くしすぎたかもしれない…ちなみに漫画版だと、心臓病完治と引き換えにあんまり強くないです。


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武蔵戦ー強力な選手ー

お久しぶりです。って何回言うんだオレ…

活動報告から新作関連の宣伝を消しました。Liella!の新キャラはどんな活躍をするのか…


 

浦の星のキックオフ。再び攻めにかかるが、先程のようにはいかない。鞠莉がダブルマークにあっているからだ。

 

 

三杉「よし!今だ!」

 

てきの6ばん「たあ!」ズサ~!

 

花丸「ああっ!」

 

攻めあぐねる浦の星に容赦なくプレスをかける武蔵。2人の選手がボールを持つ選手を囲み、もう1人が正面からのタックルでボールを奪うチームプレイタックルだ。

 

 

チャーリー「てきの 6ばん

      パス!」

 

チャーリー「てきの 9ばん

      パスキャッチ!」

 

 

フレイ「あなたは私が止める!ブレードアタック!」

 

てきの9ばんがパスキャッチした途端、フレイが必殺タックル。ジャンプして脚を地面にたたきつけると剣のような衝撃波が飛んでくる。

 

 

てきの9ばん「ぐわ!」

 

三杉「今のは反応する隙がなかった。マークしていたのか」

 

三杉はすぐにディフェンスの体勢を整え、再び浦の星からボールを奪う。

 

 

三杉「頼んだ!」パスッ!

 

てきの8ばん「はい!」

 

果南「ここだ!」ズサー!

 

チャーリー「かなんちゃん

      ボールを とった!」

 

今度は果南が先程のフレイと同じ要領でボールを奪う。三杉も同じ要領でボールを奪い返すが、チームプレイで攻めようとパスをすると…

 

 

チャーリー「てきの 11ばん

      パスキャッチ!」

 

アイシー「そこ!」ズサー!

 

てきの11ばん「なにィ!」

 

三杉「…!? さっきまで別の選手をマークしていたはずだ!あの子は1人で2人マークなんて出来るのか」

 

 

チャーリー「てきの 7ばん

      パスキャッチ!」

 

果南「とる!」ズサー!

 

パスを出すと、受け取った瞬間ボールを取られてしまう武蔵。取り返して再び攻めるが、そうしていく内に三杉は1つ気づいてしまった。

 

 

三杉「1人で2人をマークする選手が3人もいるのか…!これは完全に想定外だ!」

 

1人で2人をマーク。戦術で使われることもあるが、1人をマークするときと比べて非常に集中力と瞬発力がいる。この大会でできる選手はほとんどいないが、浦の星にはそれが出来る選手が3人もいたのだ。

 

 

三杉(松浦果南、小原鞠莉、そしてアイシー…彼女たちはどうやってそこまでの実力を持っているんだ…?)

 

鞠莉もダブルマークを受けていることを逆手にとって自分をマークしている選手をマークしていた。三杉は彼女たちがなぜここまでの力を持つのか疑問に思う。恐らくこれを見ている君たちも気になるだろう。

 

 

てきの8ばん「三杉さん!ダメです!」

 

さて、それはともかく、1人で2人マークできる選手が多い浦の星に、武蔵は攻めることが出来ずにいた。これでは残りの選手が1人1殺の形でマークにつけば、どうしても攻め手が足りないからだ。

 

 

三杉「仕方ない…僕にもってこい!」ダッ!

 

てきの8ばん「はい!」パスッ!

 

 

三杉は浦の星の選手がいない場所に素早く走り込み、そこにパスを出させる。

 

 

三杉「いくぞ!ドライブシュートV2!」ドガァ!

 

三杉のシュート。千歌は止めることが出来ず、失点。1点差になる。

 

 

その後のキックオフでは、未だ武蔵のチームプレイディフェンスをかわせず、ボールを取られてしまう。そして、武蔵は攻撃面に変化が出ていた。

 

三杉「いくぞ!このまま逆転してみせる!」

 

三杉にボールを集め、単独プレーになっていた。本来チームプレイをする三杉。自分の負担が大きくなるのと、あくまで高校サッカーなのだから、自分だけが1人突っ走るのはおかしいと思っている。

 

しかし、チームメイト全員をマークされているこの状況。これではチームプレイで攻めるのは難しい。勝つための非常手段である。

 

 

三杉「これで同点だぁ!」ドガァ!

 

千歌(まずい!これを止めなきゃリードが…!)

 

三杉のドライブシュート。千歌はまだマジン・ザ・ハンドを完成させられず、焦る気持ちが出てしまう。

 

 

千歌(どうしようどうしようどうしよう)

 

果南「千歌!」

 

千歌「!?」

 

ボゴ!!

 

千歌「うぐあ!!」

 

焦っていた千歌はボールに気づかず、よりによって胸に当たる。そしてそのままボールと共にゴール。

 

 

梨子「大丈夫!?」

 

千歌「うう…」

 

果南「ボールに気づかなかったけど…焦ってるの?」

 

千歌「うん…ずっとタイヤとか使って力をつけてるけど、全然足りない」

 

善子「手の力だけじゃマジンを作るのに足りないってことね…」

 

千歌「どうしよう、このままじゃ負けるよ…」

 

思わず弱気になってしまう千歌。描写こそできなかったが、千歌は何度もタイヤで特訓して自分の力を上げてきた。しかし、それでもダメなのだ。

 

 

梨子「三杉選手にマークを集中させる?」

 

果南「それはダメ。最初のようなチームプレーでそれこそ圧倒されるよ」

 

千歌「だったら…私が三杉選手のシュートを1人で止めてみせる!と言いたいところだけど…手に力を貯めるだけじゃどうしても限界がある」

 

善子「ひとまず、私達は他の選手をマークしてチームプレイを防ぎましょう」

 

果南「千歌、今までやってきた練習を全部活かして。そしたら、千歌なら絶対できるよ!」

 

千歌「全部…か」

 

 

 

 

チャーリー「うらのほしの

      キックオフです!」

 

曜「こうなったら全速前進!ダッシュアクセル!」ダダダ!

 

後半も10分を切っている。浦の星は残った体力を振り絞って必殺技を駆使して攻め込む。

 

三杉「ここは僕が行く!はあ!」ズサー!

 

曜「うっ!そんなァ」

 

ダッシュアクセルで突破する曜にタックルをする三杉。能力の差か、三杉は必殺技なしで簡単に奪ってしまった。

 

 

チャーリー「みすぎくん

      パス!」

 

一旦パスを出す三杉。ワンツーをするつもりのようだ。

 

 

てきの6ばん「はい!」パスッ

 

善子「今よ!ディメンションカット!」

 

ヒュッ!バシッ!なんと突如パスコースから闇の脚が現れ、パスカットしてしまった!

 

三杉「なにィ!あんな事が出来るのか!?」

 

善子「ふっ、分かりやすいのよ!」

 

フレイ「ヨハネ!こっちだ!」

 

パスッ!フレイはパスキャッチした後、すぐにシュート体勢に。

 

フレイ「こうなったらロングシュートでこじ開ける!」

 

フレイはボールを片足で踏んで腕を組んだ。グォワァ―ン

 

 

一同「なにィ!?」

 

何が起こったのかと言うと、フレイの足元に突然異空間が現れ、フレイはその中へ。こんなのいきなり見せられたら驚くだろう。

 

フレイ「グングニル!」

 

ジャギィィン!異空間の中でフレイがシュートした途端、剣が伸びる。

 

 

ダイヤ「新必殺技!?しかしあの距離では…」

 

地中?にいるので、よくわからないが、少なくとも潜る前にはフレイはハーフラインぐらいの所にいた。これでは威力が落ちて、さすがに止められる…

 

 

 

グォワァ―ン

 

三杉「こ、これは…!」

 

なんとキーパーの上空から異空間の出口が現れ、ヤリのような、剣の様な、紫のオーラを纏ったシュートがキーパーに直接襲い掛かる!

 

 

てきのキーパー「直接こっちにきただとォ!?」

 

当然威力が落ちない。DFたちはシュートの性質上、関わることも不可能だ。

 

てきのキーパー「わああー!」

 

バシュン!ピッピ~!

 

シュートは決まり、6-5。再びリードだ。

 

 

 

 

 

武蔵のキックオフ。三杉にパスがまわると同時に…

 

チャーリー「おォ~~っと!

      のこりじかんは

      ロスタイムだけだ~~~!」

 

 

三杉「こんなところで終わってたまるか!全力で攻める!!」

 

ダッ!!

 

ルビィ「!?」

 

花丸「い、いくらなんでも速すぎるずら!」

 

三杉は速攻でドリブル突破。試合終了前になんとしてもゴールを決めるつもりだ。

 

 

三杉「ドライブシュートV2!」

 

三杉のドライブシュート。恐らく後半最後のプレイになる。これが決まれば延長だ。

 

 

 

バクバクバク…

 

千歌(うっ…心臓が…さっき胸にシュートが当たったからかな…?)

 

 

 

 

千歌(…これだ、あの練習はこういう事だったんだ!)

 

 

千歌「させない!ここで止めてみせる!」

 

しかしこの土壇場で黙って点を与える千歌ではない。マジン・ザ・ハンドを出すために彼女が取った行動は…!

 

 

三杉「後ろを向いた!?」

 

なんと身体を捻らせて後ろを向いた。これは諦めたようにも見える。だがもちろん本人にそんなつもりはない。

 

千歌「絶対に止める!」

 

 

うらのほし 6

むさし   5

 

 




ここまでヌルゲーが続いてきた感じですが、ここから敵の強さが急上昇します。強力な技とかも続々出てくるので、よろしく!

投稿頻度も、取り戻すように早くしていかないとな!



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武蔵戦終了~後日譚

このまま行き当たりばったりで書いても仕方ないので、使うと思われる話数を計算しました。

完結までにかかると思われる話数はセルフコラボ等含めて100話。それまでにこの作品はどれほど人気になっているのか…


 

―大会用ホテル 浦の星の練習場―

 

武蔵との試合前までさかのぼる。鞠莉と果南と千歌がグループで練習していた。

 

 

鞠莉「果南と千歌には、ドリブル技を習得してほしいの」

 

千歌「ドリブル技かぁ…」

 

鞠莉「果南にはマリーと同じ感じのおそろいのドリブル技を、千歌っちには心臓を使って放つ技を覚えてもらうわ」

 

果南「おそろい」

 

鞠莉「果南、攻撃とかも得意にしている様だから、覚えられればきっと役立つわ。おそろいなのは…うまくイメージ出来なかったの」

 

果南「確かに技の想像ってなかなか難しいよね…あんまり突拍子もないものだと試合で使いにくいし」

 

千歌「それで、私の心臓を使う技って言うのは…」

 

鞠莉「これはイタリアにいた時に知り合いが使っていた技。今の千歌っちにはきっとあらゆるサイドで役立つはずよ」

 

千歌「あらゆるサイドって言うのは…キーパーも」

 

鞠莉「そうよ。キーパーっていうとどうしても手を使うイメージがあるけど、全身を使う事で本当のパワーが発揮されるの」

 

千歌「片手でダメなら両手、両手でダメなら全身で!ってこと?」

 

鞠莉「ええ。あのマジン・ザ・ハンドのヒントにもなるんじゃない?」

 

千歌「よーし!そうと決まれば走り込み!心臓をバクバクいわせる!」

 

__________________

 

 

―試合会場―

 

試合に戻る。ドライブシュートが飛んでくるこの土壇場でこの特訓を思い出した千歌。

 

千歌(アクレッシブビートは、心泊数を上げる…あれは全身を動かすために必要な心臓を使えって事だったんだ。心臓から出てくる力をこうやって体を捻って、右手にパワーを集中すれば!)

 

千歌は右手を心臓に当てて、力を貯める。

 

シュオオオォォォ!

 

梨子「あ、あれは!」

 

曜「千歌ちゃんから、今までにないぐらいのオーラが見える!」

 

千歌はオレンジ色のオーラに包まれていた。この時点でいかにも強そうだ。そして捻った状態から一気に姿勢を戻し、右手を上にかざす!

 

 

オ゛オオォォォ!!

 

 

善子「すごい!本当にマジンが出たぁ!」

 

今まで使っていたマジン・ザ・ハンドと比べて、はるかに強そうなマジンが千歌から出てきた!

 

 

千歌「これが本当の…マジン・ザ・ハンドだぁー-!」

 

ドォン!マジンは千歌と一緒に右手を前に突き出し、三杉のドライブシュートを受け止める。ボールはマジンの手でドライブ回転を続けるが、力強いマジンは全く怯むことがない。

 

 

シュルルル…!

 

チャーリー「ちかちゃん

      ゴールを まもった!」

 

ピッ!ピッ…ピ―!!

 

試合終了。6-5で浦の星の勝利だ。メンバーは整列して挨拶を済ませる。三杉が話しかけてきた。

 

 

三杉「これが君たちの力…女子サッカーの進化が見えたよ」

 

千歌「女子サッカー…そこまで言うのはちょっと大げさな様な…」

 

鞠莉「ノンノン。マリーがイタリアからゲットしてきたサッカーは実際にそう言われているの!」

 

三杉「イタリア…!なるほど、強さの秘訣が分かるわけだ」

 

千歌「三杉さんもそういった戦術を使っていたような…」

 

三杉「最近は女子サッカー人気が高まっている。それで僕のファンクラブの女の子たちもサッカーを自分でやってみる人が増えて、その子たちが技の進化っていうのを僕に教えてくれたんだ」

 

千歌「それがあの強力なドライブシュートを…」

 

風見「ちっ、これだからイケメンは。なんでも手に入って」

 

鞠莉「こらこら!監督が嫉妬ファイヤーメラメラさせないの!」

 

三杉「その後、女の子達からヨーロッパの女子サッカーに関する情報をインターネットから得たって聞いて、僕も色々調べて必殺タクティクスも身に付けたってわけさ」

 

ダイヤ「インターネットで分かるものなのですか?」

 

三杉「ああ。ヨーロッパ女子サッカー、特にイタリア女子サッカーは今すごく注目を受けている。そのレベルの高さから、男女混合の世界大会を作ろうという話が出てくるほどさ。今回の大会のように…」

 

男性と女性では、主にフィジカルなどの観点から多くのスポーツで男女別々で行われている。しかし、最近はヨーロッパを中心に女子サッカーは飛躍的な発展を遂げており、男子サッカーと互角かそれ以上の戦いができるように。その波は日本にも来ており、今こうして男女混合の大会を実践しているというわけだ。

 

 

三杉「君たちはその発展を遂げたサッカーを体現すると、僕は今日の試合で思ったよ」

 

千歌「…」

 

 

 

 

 

 

 

―大会用ホテル 浦の星の練習場―

 

 

その日の試合を終え、浦の星の練習場に帰ってきた千歌たち。千歌は以前知り合ったイタリア人のサウソンを呼んで話をしていた。

 

サウソン「そっちから話をしてくるなんて…何か大事でもあったの?」

 

千歌「うん。確かサウソンちゃんって、今とても注目されている女子サッカー選手なんだよね?」

 

サウソン「そうだよ。男性と互角以上のサッカーが出来るようになって、それがヨーロッパ全体に広まっていったんだ」

 

千歌「サウソンちゃんって…ここまで注目されるような選手になって、どう思うの?」

 

サウソン「どうって?」

 

千歌「実は…今日三杉選手に私たちが日本の女子サッカーの進化を体現する存在だって、言われたの。確かにフィールドで輝きたいって思ってサッカーをしたけど…いざそう言われると、自分がそこまでの存在なのかな?って思うんだ」

 

千歌「私って普通だから…女子サッカーを代表するみたいに言われても、ピンとこない。だから、サウソンちゃんに聞きたかったんだ」

 

サウソン「そういうことか…ふふっ、奇遇だね。私も、自分のことを何の特徴もない普通の人だって思っていたことがあったんだ」

 

千歌「サウソンちゃんにもそんなことが…」

 

サウソン「小学生で、サッカーを始める前の話。自分の学校でサッカーの試合があって…私より年下の子が活躍していたんだ。その子がとにかくすごくて…言葉に出来ないほどだった」

 

サウソン「何も考えずに過ごしてたけど…その子はギラギラと輝いていて、そこからだよ。私がサッカー始めたのは。私はその子より普通だって、そう思ってがむしゃらに頑張ってた」

 

 

サウソン「ちょっと脱線しちゃったね。話を戻すと、そんな私が今や女子サッカーの進化に強くかかわった人の1人とまで言われて、改めて見てみたら、ビックリな話だと思うよ」

 

千歌「やっぱり、そう思うんだ…」

 

サウソン「でも、だからって特に何か特別な事を思ったり、したりする必要はないと思う。注目している人たちが求めているのは、私自身が出来る普通の事だよ」

 

千歌「私自身が出来る、普通…」

 

特技という言葉があるが、それは周りと比べてこの能力が高いということで、その特技を持つ本人からすれば、それは普通に出来ることなのだ。そして、観衆が求めているのはその普通に出来ることを見てみたいということである。

 

サウソン「極端な話、スポーツマンシップに反するようなプレーや行動を取らなければ、特に気にすることでもないよ」

 

 

 

 

千歌「サウソンちゃんは今でも自分が普通だって思ってる?」

 

サウソン「今は…思ってないな。すっごい体験をしちゃったからね!」

 

千歌「すごい体験?それをやったら私もサウソンちゃんみたいになれる!?」

 

サウソン「いや、オススメしないよ。本来なら絶対無理だし、そもそも体験するべきじゃない」

 

千歌「特訓とは違うの?」

 

サウソン「うん。千歌ちゃんには、そんなことせずに楽しいサッカーを続けて欲しい」

 

ここで話は終わり、サウソンは帰ることに。

 

 

 

 

サウソン(気づくのに時間がかかったけど、あの子は…千歌ちゃん、気を付けて)

 

サウソンは帰る途中で一人の少女を見つめながら、そんなことを思っていた。

 

 

アイシー「…」

 




伏線の張り方が自分でも雑な気がする。


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鹿角姉妹との出会い

ついにセイントスノーの2人が登場。ボクは2人の中だったら姉さまの方が好きです。


 

―浦の星の練習場―

 

 

ダイヤ「さあ、いよいよ準決勝!松山選手が率いるふらの高校との戦いです!もちろん要注意選手は松山光!!」

 

鞠莉「松山だけじゃないでしょ。あの姉妹を忘れちゃダメよ。ドントフォアゲット!」

 

ダイヤ「分かっていますわ!この大会用ホテルに入ってから…突然押しかけてきて悔しい思いをさせられましたからね…」

 

千歌「鹿角姉妹…聖良さんと理亜ちゃん…!」

 

ここからは、鹿角聖良と鹿角理亜の2人との関わりについて…ちょっと長くなるが話していこう…

 

 

 

 

―全国大会1回戦開始前―

 

 

大会用ホテルにたどり着いた浦の星。

 

千歌「ここが大会用のホテル…」

 

ダイヤ「わたくしたちは、これから優勝するか、負けるまでこのホテルに泊まりこみです」

 

果南「それで、まずは何しよっか?ランニング?」

 

ルビィ「流石に移動した後でそれは辛いよ…。あ、丁度お昼ごはんの時間!」

 

鞠莉「じゃあ、このホテルの食堂に行ってみましょう」

 

花丸「賛成ずら!福岡や沖縄の食べ物もあるかなぁ…」

 

善子「食べ物全国大会じゃないのよ、ずら丸」

 

 

 

 

 

 

 

 

―ホテルの食堂―

 

全員食事を済ませて、食器を戻しに行く。

 

 

花丸「タコライス美味しかったずら…」

 

善子「ホントに特産物があったのね」

 

花丸「マルは麵が嫌いだから食べなかったけど、福岡の豚骨ラーメンや北海道の味噌ラーメンもあったずら」

 

 

ガシャアン!

 

花丸 善子「!?」

 

皿が落ちた音がした。

 

 

善子「あれは…ルビィ?」

 

 

 

 

 

善子が目を向けた先には、あの男と今回の目玉である鹿角姉妹がいた。

 

 

松山「大丈夫か?ケガはないか?」

 

ルビィ「うゆ…うう…」

 

どうやら食器を持っていく際に松山とルビィが接触してしまったようだ。ルビィは人見知りだからか、何も言えずおびえていた。

 

 

理亜「ちょっとあんた、何か言う事あるでしょ」

 

ルビィ「ピ…!ごめん…なさい」

 

理亜「ハッキリ言いなさいよ!!」

 

聖良「ちょっと、理亜…」

 

松山「おい!やめろ!!」

 

おびえるルビィをさらに追い詰めるともとれる理亜を、松山が一喝する。

 

 

ダイヤ「ルビィ!何かあったのですか!?」

 

ルビィ「うう…おねえちゃん…」

 

松山「この子のお姉ちゃんか?すまない。ちょっとぶつかってしまったみたいでな…」

 

ダイヤ「こ、これは松山選手!はわわわ」

 

松山「……」

 

ルビィ「お姉ちゃん…ご、ごめんなさーい!!」

 

ルビィは顔をとっても赤くして、ダイヤを連れてその場から去ってしまう。

 

 

 

理亜「なんなのよ…あいつら」

 

松山「それはこっちのセリフだ。何もあそこまで言うことないだろ」

 

理亜「ああいう時、謝るのは当然だと思いますけど?」

 

聖良「理亜、もうやめなさい!あの人たちは確か浦の星女学院のメンバーでしたね…後で謝っておきます。でも、松山さんも少し口調が荒かった気が」

 

松山「それは…すまない。こういう食堂に苦い思い出があってな…」

 

 

 

 

 

―浦の星の練習場―

 

昼食を終えて、練習をしている浦の星イレブン。その途中で…

 

 

聖良「浦の星女学院の方ですね?」

 

ダイヤ「あ、あなたは…先程の」

 

聖良「ふらの高校のGK,鹿角聖良です。先程はそちらに迷惑をかけてしまって…本当に申し訳ありません」

 

果南「何かあったの?」

 

ルビィ「ルビィが食堂でぶつかっちゃって…本当にごめんなさい!」

 

聖良「いえ。私がぶつかったわけではないのですから。ほら、理亜」

 

理亜「ごめんなさい…」

 

理亜は食堂からは考えられないほど、素直に謝った。

 

 

 

聖良「そうだ。折角ですし、私とPKをやってみませんか?」

 

千歌「PK?1対1でシュートを受けてみたいってことですか?」

 

聖良「はい。浦の星女学院のシュートを受けてみたいんです。…黒澤ダイヤさん」

 

ダイヤ「わ、わたくしですか?」

 

聖良「はい。ドライブシュート、あれかっこいいですよね」

 

ダイヤ「は、はい!大空翼選手に憧れてあの技を覚えたのですわ!」

 

聖良「大空翼…ですか」

 

 

 

 

 

2人はPKの準備に入る。

 

ダイヤ「いきますわよ!」

 

聖良「いつでもいいですよ」

 

ダイヤはドライブシュートの体勢に(フライングドライブシュートはまだ覚えていません)。

 

 

ダイヤ「ドライブシュートV3!」

 

ドガァァ!!南葛戦以降練習で進化し、さらに強力なシュートとなった。高く上がったボールは鋭いドライブ回転からゴールに向かって猛スピードで急降下!

 

 

聖良「ここです…!」

 

バチィ!

 

ダイヤ「なっ…!」

 

聖良はドライブシュートをパンチングで弾いた。反応を遅らせることもなく、吹っ飛ぶこともなくたやすく弾いたのだ。

 

フレイ「いや、どうせならキャッチしなよ」

 

聖良「野暮ですね。南葛に勝ったあなたたちの実力は知っています。さっきのシュートもいいシュートでした」

 

 

聖良「ですが…この大会で勝つのは私達です」

 

そう言って聖良たちは去っていった。

 

 

 

ダイヤ「くっ…!」

 

善子「ルビィのことは事故だったけど、初めからあれをやるために来たのでしょうね」

 

千歌「噂には聞いてたけど、あれが聖良さんの実力…!」

 

ルビィ「二人とも圧倒的な差で予選を勝ち上がってきた…」

 

こんな形とはいえ、鹿角姉妹に差を見せつけられた千歌たち。これが因縁の始まりである。

 

__________________

 

 

―時は戻り…全国大会準決勝前―

 

 

ダイヤ「あの時は悔しい思いをさせられました…しかし、今はもう止められたりはしません!」

 

千歌「私たちの必殺シュートをぶつければ…!」

 

「おーーっと!それは危険だぜ!」

 

何者かの声が聞こえる。全員そちらの方を向くと…

 

 

 

千歌「新田…選手!?」

 

ダイヤ「三杉選手まで!」

 

新田「そんな他人行儀で呼ぶなよ。新田か新田君でよろしくな。オレ、1年生だし」

 

三杉「そうさ。僕たちと試合して勝ったんだ。もうそう呼ばれる程遠い存在じゃない」

 

ダイヤ「そんな。滅相も…ところで危険というのは?」

 

新田「そりゃ、今ある必殺シュートで勝ちにいくことさ」

 

三杉「実はここに来る前、ふらのの練習場を見に行ったんだ。鹿角聖良…彼女は特訓を経て進化した松山のイーグルショットを止めることが出来る」

 

ダイヤ「な!松山選手のイーグルショットを!」

 

フレイ「そのイーグルショットってどれぐらい強いの?祖国のキーパーを少し惑わしたのは知ってるけど…」

 

三杉「君はドイツ人だったね…つまりミューラーのことか」

 

新田「強さか?かなりざっくりしてるが、俺の隼ボレーより強い!そして、最近はどれだけ遠くから撃っても全く威力が落ちなくなった!」

 

フレイ「なにィ、なんて反則シュートなんだ」

 

善子「あんた…わざと言ってる?」

 

 

三杉「話を戻すと、鹿角聖良は強力な必殺セービングを2つ持っている」

 

曜「ふ、2つ!?」

 

花丸「今まで必殺セービング持ちとは当たってないのに…」

 

三杉「一つは、ゴールをカーテンの様に覆ってシュートの勢いを殺す。もう一つは、自分の腕に力を集中して強力なシュートを止める技だ」

 

 

鞠莉「うーん、厄介ね。ここはマリーの最強シュートをアンロックよ!」

 

果南「最強シュート?」

 

鞠莉「ええ。シャインドライブじゃイタリアで戦うには足りない。そのために覚えた現時点でのマリーの最強シュートよ」

 

 

 

善子「すごいわね…こうなったらヨハネも闇のシュートを…!」

 

梨子「私たちはディフェンス!その…よく分からないけど、イーグルショットってとても強いんでしょう?後、理亜って人も…」

 

風見「その通りです。ふらのの試合をビデオで見ましたが、あの圧倒的差は鹿角理亜によって生み出されています」

 

三杉「彼女はあらゆる浮き球に対応することが出来る柔軟なストライカーだ。もちろんドリブルからのシュートも得意としている」

 

風見「まあ、ビデオを実際に見せた方が早いですね。では、集合して下さい」

 

こうして全員でビデオを見ることに。果たしてふらのはどのような試合展開をしていたのか…

 




ダイジェストって、場合によっては事後処理が面倒になってしまう事が分かったボクでした。


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ふらのの強みを探れ!

アンケートをリメイクしました。あの時は両立できることを知らなかったので申し訳ない!ニーズを知りたいので投票した人はお手数ですが、もう1回お願いします。


 

ビデオを再生する風見。浦の星と三杉、新田はプレーを見る。

 

 

―地区予選 ふらの高校対鎌聖高校―

 

鎌聖高校のFWがパスワークで攻めにかかる。そして9番にパスがつながった。

 

 

9ばん『くらえ!』ドガァ!

 

聖良『ふっ…』がちぃ!

 

チャーリー『せいらちゃん

      ゴールを まもった!』

 

聖良は9ばんのシュートをワンハンドキャッチ。

 

聖良『いきます…松山さん!』バッ!

 

 

 

善子「ちょ、ちょっと!キーパーだけで最前線にボールがいったわよ!?」

 

フレイ「ロングフィードってやつだね。ああやって好きなところにパスをまわせるから、ゲームメイクをしやすくなるんだ」

 

新田「というか松山、余裕そうだな。前まではああいう攻撃も必死に防いでいたぜ」

 

三杉「余裕そうじゃなくて、実際に余裕が出来ているんだ。後ろを強力なキーパーに守ってもらうことで、自分がディフェンスに死力を尽くす必要がなくなったからね」

 

善子「つまり強力なキーパーの味を覚えて、自身は弱体化したのね。クックック…これぞ禁断の味!」

 

ダイヤ「ブッブー!逆ですわ!余裕が出来た分、守備も攻撃も、キレが非常に良くなっているのです!」

 

風見「その通り。後のシーンでそれが確認できます」

 

 

 

松山『いくぞ!』ダっ!

 

松山はドリブルで攻めこむ。そして、パスを繋いでいく。

 

 

チャーリー『りあちゃん

      ひくいボールに

      うごきを あわせる!』

 

理亜『さあ、決めるわ!』

 

理亜は2回バク転して逆立ち。その状態で回転し始めた。

 

 

理亜『スピニングシュート!』クルクルクルクル…!

 

ドガァ!コマのように回った理亜の必殺ボレーが炸裂。

 

チャーリー『きまった! ゴ~~~ル!!』

 

 

6ばん『突破する!』

 

松山『今だ!小田!』

 

小田『もらった!』ズサー!

 

 

小田『ここだ!』ドガァ!

 

ふらので中学校からFWをしていた小田。彼はシュートを放って点を決めた。

 

 

その後も鎌聖の攻撃を聖良が防いだり、松山のゲームメイクでボールを奪ったりして、全く寄せ付けない。

 

チャーリー『りあちゃん

      たかいボールに

      うごきを あわせる!』

 

理亜『きめる!』ダっ!

 

理亜はヘディングシュートのためにジャンプ。しかし、回転しながら青いオーラを纏って飛んでいる。

 

理亜『バックトルネード!』ドガァ!

 

そしてかかと落とし!ボールは特殊なカーブがかかってゴールに向かう。

 

バシュン!ピッピ―!

 

 

松山『理亜!ラストもう1発だ!』パスっ!

 

理亜『フリーズショット!』ドガァ!

 

前をスケートリンクのごとく氷一面にして、地を這うシュートを放つ。氷でボールが滑って威力が上がり、滑り終わった後はボールがホップして勢いよくキーパーに向かう。

 

バシュン!

 

これもゴール。同時に試合終了し、ビデオはここで終わりである。

 

 

 

 

新田「本当だ。余裕が出来ているからかゲームメイクが冴えてるぜ」

 

千歌「キーパー1つでここまで変わるなんて…」

 

曜「千歌ちゃんだって、頼れるキーパーだよ」

 

ダイヤ「あの必殺シュートたちを千歌さんが止められれば、わたくしたちは攻撃に専念できますわ」

 

千歌「今の私に、止められるかな?」

 

三杉「松山のイーグルショットは、僕の技より使い込まれている。つまり、それだけ進化しているんだ。僕のシュートより威力が高いと思った方がいい」

 

三杉のドライブシュート・ハイパーオーバーヘッドは、高校生から使い始めた技。一方、松山のイーグルショットは中学3年生から使い始めた技だ。つまり、イーグルショットは相当進化している可能性が高い。

 

 

新田「それに、噂では松山は鹿角理亜との合体技を生み出しているらしい。えーと、オーバー…なんだっけ?」

 

善子「相当厄介ってことはわかったわ。それなら、私たちDFはディフェンス練習でシュートチャンスを少しでも減らせるようにする」

 

鞠莉「そしてマリーたちアタッカーは、鹿角聖良から点を取れるシュートを撃てるようにする!」

 

三杉「よし。僕たちも協力するよ」

 

ダイヤ「み、三杉さん!?よろしいのですか!?」

 

新田「ああ。試合して負けちまった相手は自然と応援したくなるタチでな。俺も三杉さんも」

 

 

こうして三杉・新田に協力してもらいつつ、練習に移る浦の星。目標は聖良から得点できる必殺シュート、ふらのの攻撃を阻止するチームプレーやタクティクスの開発だ。

 

 

 

 

 

 

鞠莉「さーて、確かこうやって、えーい!」

 

花丸「…」

 

 

ルビィ「花丸ちゃん、どうしたの?」

 

花丸「はっ!…ルビィちゃん」

 

ルビィ「花丸ちゃん、なんだか元気無さそうだったよ」

 

花丸「ルビィちゃん…マル、最近FWとして自信が持てないずら…」

 

ルビィ「え…」

 

花丸「鞠莉ちゃんはすごいずら、ドリブルもシュートも。それに引きかえオラは…とても強いシュートが撃てないし、ボールを持ってもすぐに取られてしまうし…」

 

ルビィ「それは、鞠莉ちゃんはイタリアでプレイしていたから、しょうがないよ」

 

花丸「イタリア…きっと鞠莉ちゃん、次の試合も厳しくマークされるよね?」

 

ルビィ「それは、そうだろうけど…」

 

花丸「だから、マルがすごいプレーが出来るようにならないと!もっと点を取れるようにならなきゃ…!」

 

ルビィ「花丸ちゃん!?」

 

花丸はどこかに行ってしまった。ルビィは一人考える。

 

 

ルビィ「花丸ちゃん、どうしちゃったんだろう…」

 

新田「あれはFWとして当然の話だぜ」

 

ルビィ「え?」

 

新田「わりい、盗み聞きしてた。まあ、何が言いたいかというと、あいつは今までにないGKの存在で危機感と、FWとしての劣等感を感じているんだ」

 

ルビィ「危機感と劣等感?」

 

新田「確か、現時点では小原鞠莉って人と比べると実力が劣っちまうんだろ?そいつが新しい技を使い始める、それは今のあいつじゃ鹿角聖良からは得点できないってことを意味するんだ」

 

新田「FWは…特にストライカーは、点を取れないことが一番つらいんだ」

 

ルビィ「…」

 

__________________

 

 

ルビィ「確か、花丸ちゃんは日向小次郎選手に憧れていたんだよね」

 

花丸「うん!やっぱりあのシュートを撃つ姿はかっこいいずら!」

 

 

果南「花丸ちゃんはFWがいいね」

 

鞠莉「ええ。花丸、マリーと一緒に相手のゴールネットを破りまくるわよ!」

 

花丸「ネットを破れるかどうかはわからないけど…いっぱい点をとるずら!」

 

__________________

 

 

ルビィ「花丸ちゃん…」

 

ルビィはポジション決めの時の事を思い出した。確かに、鞠莉と一緒にいっぱい点を取ると意気込んでいた。

 

 

新田「FWとしてアドバイスしたいが、アイツどこ行ったんだ?」

 

風見「花丸さんならここの近くの山に行きましたよ」

 

新田 ルビィ「や、山!?」

 

新田「選手の管理どうなってるんだよ!」

 

風見「安心してください。登山用で、他校の選手も特訓に利用している山です。噂によると最近、日向小次郎がその山に籠って特訓しているようですよ」

 

新田「ひゅ、日向だって!?」

 

 

 

 

 

 

 

―近くの山―

 

ここは先述の通り、選手が特訓に使用している。花丸もまた、そこで自分を鍛えていた。

 

 

花丸「はあ…ハァ」

 

デコボコとしたり傾斜があったりする山の道は、グラウンドに比べて体力を持っていかれやすい。しかし、だからこそ歩くだけでも筋トレと同じような特訓ができ、効率の良いフィジカルの強化が出来る。

 

 

花丸「えい!」ドガァ!

 

バゴッ!!山には健康な大木が何本も生えており、木々をかき分けてのドリブル練習や、これにシュートをぶつけることによるシュート練習も出来る。

 

 

花丸「まだ足りない…このままじゃ、マル、足手まといに…」

 

自分が点を決められず、ボールを取られたりして足手まといになる事を恐れている花丸。

 

 

ドガァン!!

 

花丸「!?」

 

木にシュートを撃ちつける音がした。しかし、花丸はシュートを撃っていない。

 

 

花丸「人が…いる?」

 

音のした方角に歩く花丸。誰かを見つけたようだ。

 

 

花丸「あ、あの人は」

 

「!?」

 

あちらも花丸に気付いた模様。体中ボロボロで、衣服も破けている。恐らく山籠もりしているのだろう。

 

 

花丸「日向…小次郎」

 

日向「…」

 



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山の中の葛藤

他の作者さんのオリジナル技を借りたいと思っているボク。既にメッセージを送っています。見てくれるかな…


 

山奥で練習していたところ、日向小次郎を発見した花丸。

 

 

日向「そのユニフォーム…浦の星女学院って高校の選手か」

 

花丸「間違いない…!はわわ…!!」

 

憧れの選手である日向に会って、緊張してしまう花丸。ダイヤが全日本ジュニアユースのメンバーにあった時の気持ちも、分かる。

 

 

花丸「その…どうやったら、日向さんみたいなストライカーになれるのか、教えて欲しい…です」

 

日向「俺に聞く必要があるのか?」

 

花丸「えっ」

 

 

日向「吉良監督が言ったんだ。南葛を破るほどの実力を備えた浦の星。このままでは、高校最後の戦いを“負け“で終わらせることになるとな。だから俺は監督がイタリアから連れてきたFWとポジション争いをすることになり、それに敗れて試合に出られない。だから東邦が試合している今も、ここにいる」

 

花丸「うぅ…」

 

日向に憧れてFWになった。しかし遠まわしとはいえ、自分たちの進化が日向をグラウンドに立てなくしてしまった。花丸はそんな皮肉に気づいてしまった。

 

日向「だから、そんなチームの奴が俺から教えを乞う必要ないだろ」

 

「まァそういうなよ、日向」

 

日向「おまえは…」

 

また別の人が現れる。彼は日向の知り合い、そして、花丸たちが次に戦う相手だった。

 

日向「松山…!なんでここにいるんだ」

 

松山「それはこっちのセリフだ。そっちは何かあったようだが、決勝はちゃんとスタメン出場出来るんだろうな!?」

 

日向「お前には関係のないことだ」

 

松山「そうはいくか。お前には、食堂の借りが残っているんだ」

 

日向「ふっ…」

 

松山「なにがおかしい」

 

日向「お前、3年前にもそんなことを言っていたな」

 

花丸「え…?」

 

花丸は思い出した。この人、食堂で何か声を荒げていたような…?

 

 

松山「あ、いや違うんだこれは言葉の綾でな…ところで、君は何をしているんだ?」

 

花丸「オラ…じゃなくてマルは、ここで特訓してて…」

 

松山「そうか…確かにここは、個人なら特訓に最適な場所だ。そういえばさっき、日向にストライカーを教えて欲しいとか言っていたような?」

 

花丸「マル、日向さんみたいにハデに点を取っていきたいって思ってるずら!それでFWにもなって…だから…!」

 

日向「分かった分かった。だが、お前は俺みたいなストライカーになる必要はない!」

 

花丸「そ、そんな…」

 

松山「日向…お前なんてことを!」

 

日向「落ち着け。お前に才能がないとか、そんなことを言っているんじゃない」

 

 

 

日向「同じFWなんだ。それに俺も浦の星やふらのの試合は欠かさず見ている。だから、お前がこうしていつにも増して必死なのはわかるさ。あのキーパーから点が取れない挙句、松山のいい的にされて、足手まといになってしまう。それを恐れているんだろ?」

 

花丸「はい…」

 

日向「だが、試合は11人だ。お前ひとりで抱え込む必要も、俺みたいに一人で突っ走る必要はない。そこにいるはずだ、一緒にお前の悩みを乗り越えていけそうな仲間が」

 

日向は花丸の後ろを指さす。花丸が振り向くと…

 

 

 

花丸「果南ちゃん…ダイヤさん…」

 

果南「花丸!よかった~、ここにいたんだね!」

 

ダイヤ「山ですから全員ではいけませんでしたが…みんな心配したのですのよ?」

 

花丸「ご、ごめんなさい…」

 

ダイヤ「ルビィから聞きましたわ。鞠莉さんと比べてあまり活躍出来ていないと思ってしまっていること」

 

花丸「うん。鞠莉ちゃん、ドリブルもシュートもすごくて…そんな鞠莉ちゃんが新しい技なんて言うと、焦っちゃって…」

 

果南「鞠莉は…イタリアでサッカーしてきたからね」

 

松山「な、なにィ。イタリアだと」

 

日向「どおりで上手いわけだ。」

 

ダイヤ「ですが…このままでは聖良さんに通用しないのも事実…」

 

花丸「それだけど、提案が…。一旦別の場所に行こ?」

 

果南「え?あー、そうだね」

 

浦の星の3人は松山、日向から離れる。作戦を他校にバラす様なことはしない。

 

 

 

松山「対決するのが楽しみだな…」

 

日向「ところで、わざわざ俺の所にまでくるなんて、暇そうじゃないか」

 

松山「暇なんかじゃない。わざわざ休憩時間を削ってでも噂を頼りにお前を探しにいった。お前と戦えるかどうか、それが俺にとって重要なんだ」

 

 

松山「いいか、必ず勝て!俺は岬とも日向とも戦わず、日本一になっただなんて思いはしない!」

 

日向「当たり前だ!俺は高校最後をベンチで指をくわえて見ているなんて御免だ!絶対に勝ってやる!!」

 

 

 

 

日向(そうだ。松山も、あの子も、他の日本サッカーファンも、俺がフィールドで活躍するのを望んでいるんだ。待っていろ…俺は必ず戻ってくる!)

 

 

 

 

 

―山頂―

 

 

ダイヤ「ハァ…」

 

え?なぜ3人が山頂にいるのかって?それは花丸の山特訓を活かしたいと考えて、果南が山頂に登っちゃおうなんて言い出したのだ。

 

果南「特訓になったでしょ?」

 

花丸「確かに…なったずら」

 

ダイヤ「まったく…それで、花丸さんの話を聞くのではなかったのですか?」

 

花丸「うん!ここなら絶対聞こえないよね」

 

 

花丸「それで、提案って言うのは、2~3人で必殺技を作ってみたいってことずら」

 

果南「合体技ってこと?」

 

花丸「2人が来る前、日向さんみたいになりたいって言ったら、俺みたいになる必要はない。仲間と解決していくのが良いって。だから、これがマルの考えた解決方法ずら」

 

ダイヤ「花丸さん…」

 

花丸「一人じゃ鞠莉ちゃんにかなわない。だから、みんなで力を合わせたいけど…ダメ?」

 

ダイヤ「とんでもない!ピンポーンですわ!」

 

果南「それで、どんな必殺技にしよっか?」

 

花丸「そうずら…まずそこから考えないと。うーーーん…」

 

ダイヤ「むむむ…」

 

合体技はいいが、まずはどのように撃つかを考えなくてはならない。これが難しい。

 

 

 

果南「ねえ、頂上からドライブシュートしたら、面白そうじゃない?」

 

ダイヤ「こら果南さん!あなたも真面目に…」

 

花丸「これずら!上からドカーン!って、シュートを落とせば、重力ですごい威力になりそう!」

 

ダイヤ「なるほど…すると必殺ヘディングでしょうか?」

 

花丸「3人だから、1人か2人が持ち上げて、もっと重力が働くようにするずら!」

 

果南「じゃあ、こうする?私が2人を持ち上げて、これぐらい高いところからツインシュート!」

 

ダイヤ「果南さんは大丈夫なのですか?」

 

果南「大丈夫!重いものには家で慣れてるからね!ダイヤたち2人を支えることも、やろうと思えばできるよ!」

 

ダイヤ「山ぐらい高い所からのシュート…果南さんはもちろん心配ですが、わたくしたちはコントロールが重要ですわ」

 

ある程度案が固まってきた花丸たち。下山してグラウンドの練習に戻るのであった。

 

 

 

 

 

 

―浦の星練習場―

 

 

ダイヤと果南が山に行っている間、彼女たちも練習。

 

ルビィ「うう、ルビィ行きたかった…」

 

善子「仕方ないわ。時間がないのは事実だし、私達は経験も浅いんだから」

 

どうやら時間がないのだから、自分たちだけで行くと言ったようだ。まあ、全員で行っても効率悪いし…

 

 

鞠莉「マリーは呼んでくれなかったのね」

 

ルビィ「まあ、それは」

 

善子「今は出るときに非ずよ。リトルデーモンマリー」

 

千歌「あ、連絡だ!“今から山頂から帰ります。帰ったら新技の特訓を3人でします”だって」

 

梨子「え、山頂に行ってたの?」

 

曜「多分果南ちゃんだろうなぁ…」

 

三杉「山登りはグラウンドの上とはまた違った特訓が出来る。だから、3人で登ってみようという事になったんだろう」

 

千歌「よーし!こっちも負けてられない!あっちが新技なら、こっちは技を進化させていくよ!」

 

 




前回言い忘れましたが、今回のアンケートはとても重要です。試合展開や、オールスターゲームで誰を活躍させるかを決めるからです。


ラブライブ×イナイレが多い場合
千歌たちラブライブキャラの活躍を多めにします。

キャプテン翼(原作漫画)が多い場合
原作キャラ(特に翼くん)の活躍を多めにし、原作の技を多めに採用しようと思います。また、一部の漫画版のキャラをオールスターゲームに出場させます(現在は予定なし)。だから、ブライアンとかみたいならここ。

キャプテン翼(テクモ)が多い場合
テクモ版キャラの出番を多くします。カぺロマンとかの活躍を多く見たい人はここ。

キャプテン翼たたかえドリームチームが多い場合
たたかえドリームチームの必殺技をこちらで覚えさせます。また、たたかえドリームチーム限定のキャラをオールスターゲームにも出場させようと思います。


ボクがアンケート消しまくったせいで投票してもムダだと思ってしまっているかもしれませんが、今回は絶対に完結するまで消しません。だから、バンバン投票お願いします!


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ふらの戦に向けての練習

変更したタイトルをこっちに使用。話の展開は決めていますが、何て名前の話にするかまでは決めてないんですよね…


 

まずはオフェンス、ディフェンスの練習。

 

曜「ぬくっ!」

 

フレイ「とる!」

 

フレイは全国大会開始前に、DF・DMFにコンバートしていた。いつぞや、全ポジションを完璧にこなして最強のサッカー選手になろうとしたが、うまくいくはずもなく器用貧乏になってしまったことを覚えているだろうか?

 

全国大会でも器用貧乏になってしまう事が目に見えていたフレイは、GKを千歌に託した。最初はFWになるかDFになるか迷っていたが、そこで開発したのがグングニル。遠くから撃っても威力が落ちないシュートを編み出すことで、DFに集中できるようにしたのだ。

 

フレイ「という事でディフェンスに磨きをかけないと!ブレードアタック改!」

 

曜「うわっ!」

 

ドリブルしてきた曜からボールを奪った。

 

 

曜「とってもうまくなったね!のみ込みの早さなら一番なんじゃないの!?」

 

フレイ「それは私以外も同じだよ。まあ、1つに集中するようになったからそれでそう見えるんだと思う」

 

曜「早く3年生組に追いつけるようになりたいね!」

 

フレイ「あの3人はうまいからね。でも、一番気になるのは…」

 

 

 

 

 

一方、別の練習

 

新田「三杉さん!」パスっ!

 

三杉「!?」

 

ナイスパスと言おうとした瞬間、パスカットされる。

 

ルビィ「アイシーちゃん…やっぱりすごくうまいね」

 

新田「そうだな。一体どこのクラブ所属なんだ?」

 

アイシー「いや、クラブとか、そういうのはわかんない」

 

梨子「この子、記憶喪失になっているんだって」

 

三杉「記憶喪失…?病院には行ったのかい?」

 

アイシー「行ってない」

 

善子「私たちの地元には記憶喪失を調べられそうな病院もないし」

 

三杉「大会が終わったら、東京の大病院に行ってみないか?」

 

鞠莉「それ、マニーは誰が出すの?」

 

三杉「そうだな…」

 

善子「言い出しっぺが出すものよ」

 

三杉「うーん…でも記憶喪失と聞いて放っておけないし…」

 

三杉は自分の心臓病のこともあって、医学の勉強をしている。だから、なおさら力になりたいと思っているのだが…

 

 

アイシー「実は…もうちょっとで何か思いだしそうなの」

 

梨子「ほ、ホント!?」

 

アイシー「うん。みんなの技、なんだか懐かしいって言うか…どこかで見た気がする」

 

善子「良かったわね。後はすごいインパクトが起これば堕天よ!」

 

ルビィ「なんで堕天…」

 

アイシー「インパクト…?」

 

鞠莉「インパクトがどうかしたの?」

 

何か引っかかるような顔をしているアイシー。あの言葉に何か重要なヒントがあるのだろうか。

 

 

 

―数十分後―

 

山にいた3人が戻ってきた。続いて行うのはシュート・セービング練習だ。

 

 

果南「早速試してみよっか」

 

花丸「ダイヤさん!」

 

ダイヤ「はい!」

 

千歌(一体どんな技を…)

 

千歌はマジン・ザ・ハンドの構えを取る。

 

 

果南「いけェ!…う!」

 

果南はダイヤと花丸をスカイラブの要領で宙に上げる。が、無理がある。

 

ダイヤ 花丸「ここです(ずら)!!」

 

ドガァァ!二人は上空でツインシュート。普通のシュートよりは威力があるが…

 

 

千歌「止める!」

 

千歌はマジン・ザ・ハンドを使用。この威力なら止められそうだが…

 

 

千歌「あれー!?」

 

取れなかった。ツインシュートなので、ブレブレでとらえられなかったのだ。

 

三杉「そのセービングは力を1点集中することによって止める技だ。だから、正面以外はボールが上手くつかめないのだろうね」

 

新田「あらゆる浮き球に対応できるストライカー相手にそれは致命的だな…」

 

千歌「威力は十分だし、ちょっと威力を下げてでもうまく取れるようにしよう」

 

新田「そ、そんな器用にできるのか?」

 

曜「できるよ。普通星人はなんにでもなれるからね!」

 

千歌「というわけだよ!新田君!」

 

新田「たはは…」

 

マジンの使い勝手を良くしようと考える千歌。課題点は花丸たちにもあった。

 

 

果南「うう~、痛ぁ~」

 

ダイヤ「果南さん…やっぱり無茶でしたね」

 

花丸「2人同時にスカイラブは流石に無茶ずら」

 

ダイヤ「一応次藤選手はしていました。ですが、わたくしたちの様な者が使えるものではありません」

 

果南「もう!じゃあどうするの」

 

花丸「千歌ちゃんみたいなでっかい手が出せて上に行けたらなぁ…」

 

ダイヤ「それ、ハンドと思いますわ」

 

果南「ボールに触ってなければいいんじゃない?選手を支えているだけなら」

 

ちなみに、実際のサッカーではたとえ自軍選手でも踏み台にしたりなったり、持ち上げるのは反則である。まあここは超次元だからあからさまなハンドじゃなければいいのだが。

 

 

ダイヤ「こちらにも課題はあります。もっと精度と威力を上げる必要が…」

 

花丸「うん。まずはツインシュートの練習ずら」

 

果南「じゃあ、その間に千歌みたいなのが出せないかやってみるよ」

 

花丸「ほ、ホントにやってくれるの!?」

 

果南「うん。折角新技作ろうって決めたんだから。出来ることはどんどんやっていくよ!」

 

 

 

果南「千歌、ちょっといい?」

 

千歌「あ、果南ちゃん。新技の相談?」

 

果南「うん。千歌が使ってるマジン・ザ・ハンドみたいに、オーラで手を出したいんだ」

 

千歌「え?それってハンド…」

 

果南「花丸たちを支えるの。スカイラブハリケーンの要領でね。リフトみたいに上に運べたらなぁって」

 

千歌「なるほど、私も似たようなことしたかったから一緒にやってみよ?」

 

果南「OK!じゃ、早速やろっか」

 

 

 

 

 

 

 

 

―食堂―

 

練習を積み重ねて、新技も形になってきた。これはある日の夜のことだ。

 

 

千歌「へっへ~ん、今日はみかん沢山ゲット!」

 

ホントになんでも取り扱ってるホテルである。そんなことはともかく、席を探していたら…

 

 

聖良「こんばんは」

 

千歌「あ、聖良さん」

 

聖良「折角ですし、今日は一緒に食事しませんか?」

 

千歌「え?私もそちらもチームメイトと…」

 

聖良「いいじゃないですか。もうすぐこんなことも出来なくなるのですから」

 

今度戦う鹿角聖良と鉢合わせした。一緒に食事しようと誘う。

 

 

曜「おーい、千歌ちゃん?」

 

千歌「あ、曜ちゃんごめん。今日は聖良さんと食事するよ」

 

千歌は聖良の誘いを受けることに。

 

 

 

聖良「みかん好きなんですね」

 

千歌「はは、地元で沢山食べていたから…」

 

聖良「地元でたくさん…私とは逆ですね」

 

千歌「(北海道の特産物ってなんだっけ…)聖良さんはグラタンが好きなんですか?」

 

聖良「これはラザニア。私の好物です。パスタが使われているのがグラタンとの違いですよ」

 

千歌「なるほどー」

 

食べ物の話で盛り上がる2人。しかしサッカー選手。本題はやはりそっちだ。

 

 

 

聖良「日本を代表する、そんな試合を送りましょう」

 

千歌「…」

 

試合前にプレッシャーをかけにいってるんだろうなとすぐに分かった。三杉やサウソンと話をした後だし、そんなものに引っかかったりはしない。

 

聖良「動じないようですね。でも、ホントに日本代表のことを考えてもいいと思います」

 

千歌「日本代表」

 

聖良「大げさじゃありませんよ。あなたは全日本ジュニアユースの選手たちに勝っている…これは女子代表なら十分通用します。それに、知ってますか?ユース国際大会の男女共同化が進んでいることを」

 

千歌「それは知ってます」

 

三杉や鞠莉から聞いたことだ。今の千歌はそんなことでプレッシャーを極度に感じたりしない。

 

千歌「私が全日本ユースで戦うことになる…そう言いたいんですよね?」

 

聖良「鋭いですね…別にあなたを緊張させようとかは考えてないですよ?私は全日本ユースのGKを目指しているんです」

 

 

聖良「だから…どちらがGKとして優れているか…それを明日決めましょう」

 

千歌「聖良さん…」

 

丁度ご飯を食べ終わったころ。聖良は去っていった。

 

 

 

 

千歌(そういえば鞠莉ちゃん、FWの経験はGKでも活きるって言ってたな。逆もいけるんじゃないかな)

 

直接聖良を破るのも悪くないかも。そう考え付いた千歌であった…

 




姉さまはブロッコリー嫌い。ん?ブロッコリー…?

???「バーニング!キャッチ!!」



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ふらの戦ーオーバーライドー

お久しぶりです。活動報告でもあるように、1周年記念パーティを明後日投稿します。

いつぞや、他の作者さんとコラボするという話をしましたが、1周年記念パーティでコラボ先の明記をします。ということで、31日をお楽しみに!

それでは、ふらの戦をどうぞ。


 

―準決勝 試合会場ー

 

浦の星vsふらの。双方充分に練習を積んできた。各自ポジションにつく。

 

 

―MEETING―

 

風見「もうわかっているでしょうが、松山のゲームメイクによるチームプレーに要注意です。キーパーは皆さんが散々練習したでしょうから、それを活かせば何とかなるかと」

 

ダイヤ「松山さんはなだれ攻撃に要注意ですわ。号令をかけたら、こちらも急いで守備を固めます」

 

千歌「理亜ちゃんと松山さんの必殺シュートは私が止める!だからみんなは聖良さんから点を取って!」

 

花丸「果南ちゃん!ダイヤさん!絶対に決めよう!」

 

ダイヤ「もちろん!いつぞやの雪辱をここで晴らします!」

 

 

フォーメーション

 

GK      聖良

 

DF  3ばん 5ばん 2ばん

      4ばん

DMF 8ばん     6ばん

 

OMF   松山  9ばん

 

FW  理亜      小田

 

FW    鞠莉  花丸

 

OMF 曜   ダイヤ  アイシー

 

DMF ルビィ  果南  フレイ

 

DF    善子   梨子

 

GK       千歌

 

 

 

―ふらの陣営―

 

松山「打倒南葛は出来ないが…だからこそ南葛を倒した浦の星に勝ってやる!」

 

聖良「どんなシュートも止めてみせます…!」

 

理亜「浦の星のゴールを何度も破って…勝つ!」

 

松山「よし!みんないくぞ!」

 

ふらの「「「「「おう!!」」」」」

 

 

―観客席―

 

三杉「準決勝、ふらのと浦の星のプレーをしっかり見させてもらうよ」

 

新田「1回戦から観戦していたが、今日は積極的にリアクションすることになりそうだぜ」

 

試合によくある他校のプレーを見て驚いたりするポジションだ。やっぱりいた方が試合がわかりやすい。

 

 

 

サウソン「千歌ちゃん…いよいよ準決勝だね」

 

反町「あれが浦の星のキャプテンか…」

 

東邦学園も、この試合を観戦している。

 

沢田「確か両チームに、若島津さんぐらいすごいGKがいるとか…」

 

若島津「そうか…だが誰であっても日本一のGKの座は渡さない!」

 

若島津健。彼は東邦のGKであり、全日本ジュニアユースのゴールを誰よりも守り続けた空手キーパーだ。決勝では、おそらく点を取る際に最大の壁となるだろう。

 

 

 

「松山くん、がんばってね…」

 

観客席の一番上では、松山のことを大切に思っている少女が見守っていた…

 

 

松山「藤沢、見ていてくれ…」

 

 

 

 

ピー!

 

チャーリー「ふらのの

      キックオフから

      しあいかいしです!」

 

松山「はっ!」パスっ!

 

チャーリー「てきの9ばん

      パスキャッチ!」

 

ふらのはパスを使って攻め込む。

 

小田「パスだ!」

 

ルビィ「!…はやい!」

 

 

チャーリー「てきの8ばん

      パスキャッチ!」

 

松山「いいぞ!次は理亜にパスだ!」

 

 

チャーリー「りあちゃん

      たかいボールに

      うごきを あわせる!」

 

松山のゲームメイクはやはりすごい。あっという間に浦の星ディフェンスをかいくぐる。

 

 

理亜「バックトルネード改!」クルクルクル…!

 

ドガァァ!青いオーラを纏いながら時計回りに回転して上昇した理亜は、ハイボールにかかと落とし!ビデオの時からだいぶ時間がたっているため、進化している。

 

 

理亜(あの必殺セービングは正面からボールを捉える技。このシュートを正面から捉えるなんてあのキーパーじゃ出来はしない!)

 

 

ヒュオォォ…!

 

シュートは他の蹴り方ではありえないようなカーブを描いている。確かに千歌では、マジン・ザ・ハンドできれいに捉えるのは難しそうだ。

 

 

千歌「だから、そういうシュートをキャッチする技を考えたんだ!」シュオオォォォ!

 

千歌は1回転。千歌からオーラが出る。しかし、その色はオレンジではなく水色。そして、女性型のマジンが現れた。

 

 

千歌「マジン・ザ・ウェイブ!」

 

ドヒョォイ!水色のマジンは水の如く柔軟に動き、ボールを捉えた!

 

 

理亜「なっ…!あんな技を開発していたなんて…」

 

松山「切り替えろ!ディフェンスだ!」

 

 

 

千歌「果南ちゃん!」

 

チャーリー「かなんちゃん

      パスキャッチ!」

 

松山「抜かせるか!」ズサー!

 

果南「わっ!?」

 

松山は素早く果南をマークしてタックル。果南も対応するが、こぼれダマになる。

 

 

てきの8ばん「させん!」

 

ルビィ「うわあっ」

 

ルビィがこぼれダマにむかったが、すぐに敵に取られてしまう。

 

ダイヤ(相手の守備が早い…まるで武蔵戦の後半のようです)

 

守備は、ゲームメーカーの指示によって時に堅牢な守りとなる。実際に三杉は後半から天才的なゲームメイクで武蔵の守備を隙のないものとし、浦の星を追い上げていった。

 

松山もまた、その天才に勝るとも劣らないゲームメイクで、浦の星の攻撃を防いでいる。つまりこの戦いは、常に武蔵戦の後半のような感じで戦わなければならない。

 

 

松山「ここだ! ここできめるんだ!」

 

ボールが回った松山は、必殺シュートを放つ。

 

松山「真イーグルショット!!」

 

ビシィッ!!中学から愛用してきたイーグルショットはキレも威力も増していた。

 

 

ババババババ

 

シュートは地を這って勢いを全く落とすことなく突き進んでいく!

 

善子「くっ!」

 

チャーリー「だが とどかない」

 

善子がシュートブロックに入ろうとするが、届かない。もちろん松山は計算済みである。

 

 

千歌「でも正面なら大丈夫!」シュウウゥゥン!

 

千歌は胸に手を当てて力を貯める。

 

 

千歌「マジン・ザ・ハンド改!」ドォン!

 

まっすぐとマジン・ザ・ハンドの手の中に飛び込んできたイーグルショット。ボールはしばらくは回転を続けるも…

 

 

チャーリー「ちかちゃん

      ゴールを まもった!」

 

松山「なにィ!」

 

止められて流石に驚く松山。実際に他のキーパーなら簡単に点が入っていたし。

 

千歌「こっちだって進化しているんだ!」

 

 

フレイ「千歌ちゃん!こっちだ」

 

千歌「OK!」パスっ

 

千歌はフレイにパス。

 

 

松山「あいつにプレスをかけるんだ!」

 

ふらの「はいっ!」

 

フレイ「仕方ない…!ここは武蔵戦と同じ方法で!」グォワァ―ン

 

フレイはボールを足で抑えた状態で、足元に現れた異空間に入っていく。

 

 

フレイ「グングニル!」ダァン!

 

このシュートはGKの上空に同じ異空間の出入口が現れ、シュートが飛んでくる。DFが関わることが出来ず、威力も落ちない。

 

 

 

聖良「確かに恐ろしい技ですが…私には通用しません!」バッ!

 

聖良は手を振り上げて地面に拳を叩きつける。

 

 

聖良「オーロラカーテンV3!」ヒュラァ!

 

なんとゴールをオーロラが覆いつくした。グングニルはオーロラに入った瞬間威力を落としていき…最終的に聖良の前で完全に落ち着いた。

 

フレイ「ダメか…やっぱり近づかないと点は取れない」

 

 

 

聖良「さあ、反撃です!」パスっ!

 

聖良のゴールキック。前に話した、ロングフィードなるスキルを持っており、てきの9ばんにボールが渡る。

 

 

てきの9ばん「鹿角妹!頼んだぞ!」パスっ

 

善子「ディメンションカット!」ヒュッ!バシッ!

 

必殺パスカットでボールを奪う善子。

 

善子「まだこっちのターンよ!」

 

理亜「こっちのセリフよ」

 

善子「え!?」

 

クルクルクルクル…!

 

理亜が自分の近くに寄ってきていた。なにか回転している様だが…

 

 

理亜「フォトンフラッシュ!」ピカァン!

 

善子「ぎえええー-!」

 

理亜は眩しい光を放って善子を目くらまし。善子が目を塞ぐ間にボールを奪う。

 

 

理亜「さあ、覚悟しなさい!」

 

ス―――っ、理亜が腕を組んで構えると前がスケートリンクみたいに。これはフリーズショットの構えである。

 

 

理亜「ふっ!」バッ、バッ

 

千歌「え!?」

 

理亜は連続で後転した。見たことない動きに驚く千歌。

 

 

 

松山「いくぜ!イーグルショット!」ビシィッ!!

 

なんとこれはフェイントだった。松山のイーグルショットが本命で、先ほど張られた氷に乗って勢いが増す。

 

 

理亜「とどめよ!」ドガァ!

 

先程後転していた理亜がスピニングシュートを放つ。シュートは勢いを落とすことなく冷気を纏いながら勢いよくゴールに向かっていく!!

 

 

 

千歌「マジン・ザ・ハンド改!」

 

ドォン!!千歌は迎え撃つが…

 

 

千歌「重い!?グぐ…!」

 

イーグルショットよりボールが重くなっていた。マジン・ザ・ハンド改でも勢いが落ちない…!

 

千歌「うわああ!!」

 

バシュゥン!! ピッピー!

 

チャーリー「きまった! ゴ~~~ル!!」

 

 

 

松山「見たか!俺たちが編み出したオーバーライド!」

 

理亜「ブリザードイーグル、とでも名付けておきましょう」

 

千歌「オーバー…なんとか。そういう事だったんだ…!」

 

 




オーバーライドとは:イナズマイレブンアレスの天秤で登場するテクニック。2つの技を組み合わせることでもっと強力な技を創り出します。
シュートチェインとは違い、1つの技として100%かそれ以上の威力が出る…はず


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ふらの戦ー新技と最大のピンチー

穂乃果ちゃん誕生日おめでとう。じゃあ東京のキセキ投稿しろよと突っ込んではいけない。


 

―観客席―

 

観客席では驚くものが多数。

 

新田「あれが噂のオーバーなんとかってやつか」

 

三杉「どうやら複数の技を組み合わせて、より強力な別の技へと発展させることが出来るみたいだ」

 

 

 

サウソン「あれは…参考になるかも」

 

沢田「イタリアでこんな感じの技は使わないのですか?」

 

サウソン「シュートチェインはするけど…今のはそれと次元が違う」

 

若島津「シュートチェインはただシュートを重ねるだけだが、これはとんちを効かせている感じがするな」

 

 

 

 

 

―グラウンド―

 

千歌「うう…ごめんなさい」

 

鞠莉「大丈夫よ。それよりまずは1点!」

 

 

チャーリー「うらのほしの

      キックオフです!」

 

ダイヤからパスを回し、ボールは曜へ。

 

 

曜「アイシーちゃん!」

 

すぐに曜はパス。前話のフォーメーションを見てわかるが、曜のサイドから攻めると松山と理亜にあたる。だから、逆サイドから攻めるのだ。

 

 

てきの9ばん「もらったー!」ズサー

 

アイシー「…」ヒョイ

 

てきの6ばん「てやあー!」ズサー

 

アイシー「…」ヒョイ

 

有象無象のタックルをかわす。

 

 

松山(聖良、大丈夫か…?)

 

聖良(撃たせて構いません。今のうちにカウンターの準備を)

 

松山(わかった)

 

2人は目配せしたりうなずいたりで合図しあっていた。

 

 

アイシー「決める!」ヒュッ キィィィン!

 

聖良の至近距離まで来たアイシーはシュート体勢に。

 

 

アイシー「エターナルブリザード!」ドガアァ!

 

先程のグングニルより強力なシュートが聖良に向かう。

 

 

 

聖良「それでも、止めます!」ヒュオォォ…!

 

聖良は右手に冷気を纏い始めた。そして右手をシュートに突き出す!

 

 

聖良「アイスブロックⅤ2!」

 

キイィィン!右手はシュートを綺麗に捉え、ボールは氷漬けになって動かなくなった。

 

 

ダイヤ「あれが2つ目の必殺技…」

 

アイシー「アイス…ブロック…?」

 

聖良「さあ、カウンター開始です!」バッ!

 

聖良のロングフィード。ボールは理亜に渡る。

 

 

ダイヤ「アイシーさん、戻り…」

 

アイシー「あ、あ…」

 

ダイヤ「アイシーさん…?」

 

ディフェンスに戻らなければならない状況。しかし、アイシーはその場で固まって動かなくなっていた。

 

アイシー「あれは…あれは…」

 

________________

 

「アイスブロック!」キイィィン!

 

「ふっ!」バッ!

 

「なっ!キーパーからキーパーにボールを…?」

 

________________

 

理亜「2点目を決める!」

 

善子「やらせない!」

 

試合はふらのがカウンターを仕掛けている。浦の星は2人分ディフェンスが抜けている。

 

果南「ダイヤ!何やってるの!早く戻って…」

 

ダイヤ「クリアーしなさい!!」

 

果南「え!?」

 

ダイヤ「なんでもいいから!試合を中断させるのです!!」

 

ダイヤは大声で叫んだ。

 

 

 

理亜「ボーっとしすぎよ、もう一点!」

 

理亜はブリザードイーグルの準備を始める。

 

フレイ「なんでもいいから?とにかく…させるかぁ!!」

 

ドゴオ!

 

理亜「ぐええ!」

 

ピー!

 

チャーリー「おぉ~っと はんそくだ-!」

 

フレイは理亜にダイレクトアタック!言われた通り試合を中断させた。

 

 

果南「ダイヤ、どうして…」

 

ダイヤ「アイシーさんが!苦しみだして!」

 

アイシー「うう…ああ」

 

千歌「こ、これは一体?」

 

鞠莉「とにかく、監督にベンチに連れて行ってもらうわ。この状態じゃ試合続行はムリよ」

 

アイシー「うう…」

 

アイシーは風見に運ばれていった。ベンチで様子を見ることに。

 

 

風見「…」

 

 

 

 

曜「ここから10人で戦うの?」

 

ダイヤ「はい。おまけに相手の直接フリーキック…かなり不利な状況ですわ」

 

善子「フレイって、結構乱暴だったのね」

 

フレイ「ああー、相手を止めるためならああいう乱暴なプレーをすることもあるよ。ジュニアユース大会でもドリブルしている相手のユニフォームを引っ張るとかあったし」

 

花丸「サッカーは格闘技ずら!」

 

善子「ず、ずら丸…いつの間にそんな言葉を」

 

 

 

 

―ふらの陣営―

 

理亜「くっ、あの外国人」

 

松山「ケガすれすれの攻撃を仕掛けてくるなんてな…」

 

聖良「さっきシュートした選手が、苦しみだして…わざとですが、悪意があるわけではない…と思います。プレーを中断させるためかと」

 

理亜「それにしても…」

 

松山「まあ、起こってしまったものは仕方ない。それより直接フリーキックだ。確実に1点取るぞ」

 

 

 

 

試合再開。直接フリーキックのキッカーは松山。

 

 

松山「真イーグルショット!」ビシィッ!!

 

松山は直接必殺シュートを放った。直接フリーキックからの必殺シュートは威力2割増しだ。

 

 

善子「させないわ!デーモンカット!」ブンっ!

 

ケケェー!悪魔の壁が現れ、シュートブロック。

 

 

しかし威力はシュート側の方が上。バリン!と、破れる。

 

理亜「スピニングシュート改!」クルクル…!

 

千歌「とる…!?」

 

千歌がボールを取ろうとしたところに理亜のシュートチェイン。千歌が驚いたのは、なんとボール越しに千歌を蹴飛ばそうと動いていたのだ。

 

 

ドガァ!

 

千歌「ぐうう!」

 

ボールを押さえるほんの直前に、理亜がボールに触れる。ボール越しに直接蹴られたようなもの。千歌に痛みが走る。

 

 

千歌「でも…ここで負けたら…ダメだぁー!!」

 

理亜「決まれぇ―!」

 

二人は必死に押し合う。

 

 

理亜「おりゃあ!」

 

千歌「きゃああ!」

 

理亜は足を振りぬき、千歌を吹っ飛ばす。

 

ポォン!

 

チャーリー「ゴールポストに あたって

      こぼれダマに なった!」

 

しかし勢いよく振りぬいたからか、勢い余って正面ではなくポストに。

 

 

梨子「クリアーしないと!」

 

小田「ここで決めなきゃ、男じゃないぞ!うおお!」

 

クリアーに向かう梨子。しかし、中学からのふらののFW,小田がねじ込む!

 

 

バシュン!ピッピー!

 

チャーリー「おだくんの

      ヘディングが

      うらのほしのゴールに

      つきささったァ~~!」

 

 

曜「2点差…」

 

梨子「この状況で…10人」

 

ルビィ「こ、これは…勝てないかも」

 

千歌「み、みんな」

 

ただでさえ勝てるか分からないのに、2点差をつけられ10人で戦わなければならない。うろたえるな、と言われても無理だ。

 

 

花丸「まだだよ!」

 

善子「ずら丸」

 

花丸「このまま負けるなんて嫌ずら!せっかく聖良さんや松山さんをギャフンと言わせるために特訓したんだから…それが出来ないまま終わるなんて嫌だよ!」

 

ルビィ「花丸ちゃん…」

 

千歌「そうだ…何もできないまま終わるなんて…絶対に嫌だ!」

 

千歌は奮起した。思えば、最初にサッカー部を立てるときに思った事だった。

 

 

千歌「みんな!前半で1点、全力で取りに行くよ!」

 

 

 

 

 

チャーリー「2点差に加え、10人で戦うことになる浦の星!今までにない最大のピンチです!」

 

チャーリーも不安の色を見せる中、試合再開だ。まずは曜がボールを持つ。そして花丸にパス。

 

 

花丸「ぬく!」

 

小田「うわっ」

 

花丸はドリブルで敵中突破を図る。

 

松山「なにィ、ここにきて個人技だと!?だが、俺がいけば取れるはずだ」

 

松山は花丸のもとに向かう。

 

 

花丸「ここが踏ん張りどころずら!」バッ

 

松山「えっ!?あっつ!」

 

花丸が手を振り下ろすと、なんと前に炎の輪っかが3つ出現。丁度その位置にいた松山は炎に触れた。

 

 

松山(これをくぐってドリブルする気か…?だが、こんな熱さに負けてたまるかよ!)

 

松山「うおお!」

 

しかし松山は怯まず花丸にディフェンスを仕掛けようとする。

 

 

花丸「ジャンピングサーカス!」ピョーン!

 

松山「な!しまった!」

 

炎の輪っかは上昇し、サーカスであるようなライオンが飛んでくぐる状態になった。花丸はそのライオンのようにジャンプし、松山をかわした。

 

 

花丸「山で特訓した成果ずら!」

 

花丸はゴールに一直線。

 

聖良「あなたのシュートなんて、何本打たれても止めてみせます!」

 

花丸「撃つのは、マルだけじゃない!」

 

聖良「…!」

 

聖良が花丸の後ろを見ると、ダイヤが上がってきていた。

 

果南「ダイヤ、花丸、いけえェ―!」ドゴオォ!

 

果南が地面に拳を叩きつけると、なんと緑の手のようなリフトがダイヤと花丸とボールを上に上げる!

 

 

 

 

2人は宇宙空間まで上昇した。

 

ダイヤ「花丸さん、いきますわよ!」

 

花丸「せーのっ!いっけえぇ―!」

 

ドガアァ!2人はツインシュートを放った。

 

 

 

ゴオオオォォォ!

 

ボールは炎を纏いふらのゴールへ向かって重力で勢いを強めて落下していく。

 

 

 

聖良「アイスブロックV2!」

 

聖良は氷を纏った腕をシュートに突き出す。先程と同じようにボールは凍ったが…

 

 

バリイィィン!

 

聖良「うわあ!?」

 

チャーリー「せいらちゃん

      ふっとんだー!」

 

氷漬けになったボールだが勢いが収まらず、氷を破壊し、聖良を吹っ飛ばした!

 

バシャァ!!ピッピー!

 

シュートはゴールネットを突き破った。

 

 

花丸「やったぁ!1点ずら!」

 

ダイヤ「これがわたくし達の必殺技…ザ・ギャラクシーです!」

 

 

 




次回は必殺技解説を更新します。なので、本編は少し遅れます。


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ふらの戦ーその技に凍てつくー

ポケモンSVの最新情報を見てきました。面白そうだけど…ポカブが欲しい。ボクの相棒、ポカブ(エンブオー)が。なんでSwitchに入れてくれないんだよォー!


 

花丸「はあ、はあ…」

 

シュートを決めた花丸だが、結構息を切らしていた。

 

鞠莉「必殺技を使って一人で突破すると、どうしてもこうなるわね…」

 

必殺技の発動にはガッツ(体力)が必要だ。特にFWとOMFは必殺技を使いまくるとあっという間に枯渇してしまう。特訓しまくれば体力もつき必殺技を使いまくれるが、なにせ春に始めたばっかりだ。

 

 

ダイヤ「前半は残り4分…おそらくふらのはなだれ攻撃を仕掛けてきます」

 

善子「全力で止めるわ!花丸が頑張ったんだもの。それにここを乗り越えれば悪魔のブレイクタイムよ」

 

フレイ「力み過ぎて戦術を忘れちゃダメだよ。あとロッカー内で暴れない」

 

梨子「そうよ。ダイヤさんになだれ攻撃を止めるための必殺タクティクスを考えてもらったんだから、ちゃんと指示通りに動いてよ?」

 

善子「もう!2人していじめて!言われなくても連携するわよ!」

 

ダイヤ「そのやりとり、飽きないのですね。とにかく、なだれ攻撃の号令がかかったらすぐにわたくしのもとに集まるのですわよ?」

 

ここで点を取られたら花丸の1点が無駄になってしまう。なんとしても、この残り少ない時間で失点することは避けるのだ。

 

 

 

チャーリー「ふらのの

      キックオフです!」

 

松山にボールが渡る。

 

松山「前半は残り少ない。だからこそ、ここで1点をとる!必殺タクティクス―なだれ攻撃―」

 

 

松山「みんな あがれ!

   ふらのの なだれこうげきだ!」

 

松山が号令をかけた。すると、GKを除いた全員が一斉に浦の星陣営になだれこむ。

 

ふらの「うおおおお!」

 

 

ダイヤ「やはり仕掛けてきましたか…今です!」

 

果南「OK!」

 

鞠莉「マリーたちもタクティクスよ!」

 

ダイヤの前に花丸・果南・鞠莉・曜・ルビィがきた。そして、下記の様な陣形で並んだ。

 

      鞠莉   花丸

 

   果南   ルビィ   曜

 

        ダイヤ

 

 

ダイヤ「必殺タクティクス―絶対障壁―」

 

ドオォン!なんと、6人のまわりに巨大な氷山のようなオーラが現れた!

 

 

理亜「うわあっ!?」

 

小田「なにィ」

 

全員で攻めかかったふらのイレブンを一網打尽。氷山に阻まれて進めなくなる者、氷のオーラで凍り付いてしまう者もあらわれ、まさに雪崩がせき止められたと言える。

 

 

松山「クソっ!まだだ!そう簡単に攻撃をやめてたまるか!」

 

しかし松山がすぐにボールをキープし、攻め上がる。

 

松山「抜いてみせる!」

 

梨子「善子ちゃん!今だよ!」

 

善子「善子いうな!せーの!」

 

松山「…!」

 

二人はタイミングを合わせてスライディングタックル。

 

 

善子 梨子「ハーヴェスト!」

 

シャキィィン!

 

松山「ううっ!」

 

チャーリー「まつやまくん

      ふっとばされた!」

 

ハーヴェストとは収穫のこと。二人のタックルははさみのように鋭く、そしてタイミングよくはさみ、ボールを取っていった。

 

 

梨子「ダイヤさん!」パスっ

 

チャーリー「ダイヤちゃん

      パスキャッチ!」

 

ボールを受け取ったダイヤはカウンターを仕掛ける。

 

 

鞠莉「ダイヤ!こっちよ!」

 

いつもは敵にマークされていた鞠莉だが、なだれ攻撃でマークが外れていた。

 

 

ダイヤ「鞠莉さ…」

 

聖良「逃げるんですか!」

 

ダイヤ「!?」

 

ゴール前までついたところでパスしようとすると、聖良がダイヤに挑発をしかける。鞠莉の情報は聖良も知っており、彼女にシュートされるとまず取れないと分かっているからだ。

 

聖良「まあ、あなた一人じゃ、そんなものですよね」

 

ダイヤ「うう…!」

 

鞠莉「ダイヤ!!落ち着いて!」

 

 

ダイヤ「……鞠莉さん!」パスっ

 

ダイヤはパスを出した。

 

 

 

鞠莉「グレイト!決めてみせる!」サアァ!

 

ローボールを受け取った鞠莉は、空を切るように手を振り下ろす。すると、上空の雲が割れ、太陽が現れる。

 

 

鞠莉「サンシャインストームV3!!」ドギラアァン!

 

ボールは太陽の力をふんだんに吸収し、そのボールに鞠莉がボレーを叩きこんだ!

 

 

バシュ!!シュートは聖良が反応することも許さず、ゴールネットを突き破った。そして前半終了の笛が鳴る。

 

 

 

 

―HALF TIME―

 

曜「なんとか同点に出来たね…」

 

ルビィ「お姉ちゃん、さっきから怖い顔してるけど大丈夫…?」

 

ダイヤ「わ、わたくしは大丈夫ですわよ」

 

鞠莉「ダイヤ、さっきキーパーからプロヴォケーションされたのよ」

 

千歌「ぷ、プロ…?」

 

ダイヤ「挑発という意味です。まったく!後から説明がいるボケはやめてください」

 

鞠莉「まあまあ、英語の勉強になるからいいじゃない。ともかく…さっきは我慢しただろうけど、顔に出てるわよ?」

 

ダイヤ「はい…やはり聖良さんに一太刀浴びせなければ…!」

 

果南「まあ、ホテルについた直後のこともあるしね…」

 

フレイ「黒澤家に必要なのは常に勝利のみってやつか…」

 

ダイヤ「へ?どこでそんな言葉が」

 

フレイ「内浦に来るときに黒澤家が有名と聞いて、それで調べた時に出てきた言葉。家訓か何かかと思ったけど…」

 

ルビィ「そんな家訓はないよ?なんでそんな言葉が…」

 

ダイヤ「黒澤家はフレイさんのおっしゃる通り内浦の名家ですから、そこから噂に尾びれがつくというか…」

 

調べてみたが、少なくともそんな公式設定はない。一体どこでどのようにこの言葉が広まったのか…

 

 

ダイヤ「ここまでにしましょう。今重要なのは後半、10人でどう戦うかです」

 

果南「意外と戦えている様にも感じるけど?」

 

ダイヤ「それは前半終了間際に必殺技をフル活用したのと、相手が初見のタクティクスを使ったからです。松山さんなら対策をこの時間で考えますし、なにより10人でただでさえ体力を使うのに同じように必殺技を使えば、後半終了まで体力がもちません」

 

「大丈夫ですよ」

 

ダイヤ「え?監督と…アイシーさん?」

 

ケガ扱いでフィールドを去っていたアイシーと、彼女を看病していた風見がいた。

 

 

アイシー「心配かけてごめんなさい。でももう大丈夫」

 

千歌「ホント!?よかった~」

 

花丸「本当にどこもケガしてないの?」

 

風見「はい。一過性の頭痛…といったところですか…」

 

フレイ「そんなの聞いたことないけど…」

 

果南「とにかく!ここから11人で勝つよ!」

 

千歌「うん!みんなー!ここからリードを広げていくよ!」

 

こうして、後半戦に臨む千歌たち。

 

 

 

フレイ「ちょっと果南ちゃん、さっきの絶対変だよ」

 

果南「確かに私も怪しいとは思ったよ。でも、この場でそれを問い詰めてもどうしようもないし…今はこの試合に集中するよ」

 

フレイ「そう…」

 

果南「大丈夫。後でアイシーや監督から聞けることは聞くから」

 

 

 

 

チャーリー「こうはんせんの

      スタートです!」

 

浦の星の攻撃が始まる。フレイにボールが回った。

 

 

9ばん「とりゃー!」ズサー

 

フレイ「おっと!」

 

松山「もらった!」

 

2人ディフェンスでフレイからボールを奪う松山。

 

 

松山「理亜!あの技でもう一点だ!」

 

理亜「はい!」

 

梨子「まずい!あの技が!」

 

善子「私はここでブロックの構えよ!リリーは奪いに行って!」

 

梨子は2人に向かっていく。

 

 

理亜「松山さん!」パスっ

 

松山「理亜!」パスっ

 

チャーリー「まつやまくん

      ワン・ツー

        リターン!」

 

善子「ゲッ、しまった」

 

ブロックの構えに入っていた善子。しかし、ワンツーの途中で通り抜けられてしまった。

 

 

理亜「さあ、これで逆転よ!」ス―――ッ

 

理亜の前がスケートリンクみたいに。またしてもブリザードイーグルを放つつもりだ。

 

 

松山「いくぜ!イーグル…」

 

ズサーッ!

 

松山「なにィ」

 

なんと、必殺技の途中でスライディングで奪われてしまった。

 

 

千歌「アイシーちゃん!」

 

理亜「あいつ、いつの間に…」

 

 

 

ボールを取ったアイシーはドリブルで攻め上がっていく。

 

8ばん「まずい!カウンターだ!」

 

聖良「FW2人をマークしてください。他のシュートは止めます」

 

聖良の指示でFW2人のマークに移るふらののDF陣。結果的に、中央突破が可能な格好になり、シュートレンジへ一直線。

 

 

アイシー「凍り付きなさい…エターナルブリザード!」ドガアァ!

 

聖良「何度やっても同じです!アイスブロックV2!」

 

先程と同じように必殺キャッチを使う聖良。ボールは氷漬けになるが…

 

 

バリィィン!

 

聖良「な!?くっ、まだです!」ガチィ!

 

先程は簡単に止めたが、今度は破られてしまった。急いで両手でボールを押さえ、なんとかキャッチする。

 

 

アイシー「フッ、面白いわ」

 

聖良(前半と明らかに様子が違います…)

 

花丸「アイシーちゃん…」

 

花丸(南葛と戦った時と同じずら…こわい)

 

 

 

―観客席―

 

新田「三杉さん、あいつ今までと様子が違いますよ」

 

三杉「そうだね。ひょっとしたら記憶が戻ったのかもしれない」

 

新田「どんな記憶なんでしょうね…」

 

 

 

 

―近くの山―

 

引き続き特訓している日向。

 

 

日向「後はあの女を上回るシュート力だ…ブラックボールでもあればいいんだがな」

 

ブラックボールとは、吉良監督が用意した通常のサッカーボールの3倍の重さの真っ黒なボールだ。日向はこれをつかってネオ・タイガーショットを身に付けた。

 

 

日向「ん?こんなところに箱が。中身は…うっ!ブラックボールより重いぞ!新しいブラックボールか?」

 

日向が見つけた箱には、黒と紫で構成された無茶苦茶重いブラックボールがあった。

 

 

 




必殺タクティクス解説

なだれ攻撃

全員攻撃を仕掛けるタクティクス。選手のスピードも一時的に上がります。スマホ版だと雪崩のエフェクトが発生します。アマゾンリバーウェーブみたいなもの…とは違うか?


絶対障壁

本文の説明の通り。雪崩が氷山に勝てるわけないだろ。原作でも、全員攻撃に特効があるようで、破るには精鋭を使って仕掛ける必要があります。


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ふらの戦ー意地と根性ー

 

聖良「理亜!頼みます!」

 

ボールをキャッチした聖良のパス。ロングフィードで理亜に投げる。

 

 

理亜「松山さん!」

 

松山「よし!いくぜ!」

 

2人はブリザードイーグルを放つ。

 

 

果南「スピニングカットV2!」

 

善子「デーモンカット!」

 

シュートブロック。威力を落とす。

 

千歌「マジン・ザ・ハンド改!」

 

千歌は3人がかりでブリザードイーグルを止めた。

 

 

理亜「くっ!思った以上に守るわね…」

 

松山「まあいい。勝負は最後だ」

 

そこから、両者1点も取れない攻防が続く。

 

 

松山「ぬかせるか!」

 

ダイヤ「くっ、噂通り粘り強いディフェンスです…」

 

 

 

ルビィ「とる!」

 

曜「いかせないよ!」

 

小田「うっ!まずい!」

 

松山「小田!後ろに下がってもいい!とにかくボールをキープして走り回れ!」

 

小田「はい!うおおおお!」

 

曜「まてー!」

 

 

 

―観客席―

 

新田「松山のやつ、点を取りにいかなくなったぞ」

 

三杉「恐らく浦の星の体力を消耗させて、最後に勝負を決めるつもりだ」

 

ふらのは松山をはじめとして、必殺技なしでは粘り強く・しつこくオフェンス・ディフェンスができる。これにより、相手は体力を通常より消耗する。

 

 

 

 

松山(1年中土の上で…グラウンドでサッカーができるやつに負けてたまるか!!)

 

この戦法は松山たちの出身地が雪国であることで、足腰が鍛えられることから出来る戦法である。

 

 

そして、後半残り8分。効果が表れた。

 

 

 

ダイヤ「はぁ…はァ…は、花丸さん」パスっ

 

4ばん「とった!」

 

ダイヤのパスを4ばんがカット。

 

松山「よし!今がチャンスだ!」

 

 

松山「みんな あがれ!

   ふらのの なだれこうげきだ!」

 

ここに来て松山はなだれ攻撃の号令をかけた!

 

ダイヤ「う…このタイミングで…」

 

必殺タクティクスを使おうにも、ほとんどのメンバーが体力切れ。陣形を整えるなど不可能だ。

 

 

アイシー「フローズンスティール!」

 

6ばん「うう!?まだ動ける奴が…」ガキイィン!

 

5ばん「もらった!」

 

アイシー「しまった!?」

 

アイシーがボールを奪うが、すぐに取り返される。

 

 

松山「一人がボールを取られても、他の全員で互いにカバーしあう…これが、なだれ作戦だ!」

 

全員攻撃で一気に攻め上がるふらの。そして、理亜にボールがまわった。

 

 

理亜「このシュートでふらのの勝ちよ!」ス―――ッ

 

理亜の前に氷が張られた。そして松山がイーグルショットを放ち、理亜がスピニングシュートを放つ!

 

 

理亜 松山「ブリザードイーグル!」

 

松山と理亜の合体技が放たれた。こっちはブロックなしだ。

 

 

千歌「それでも…止める!はあぁぁ…!」シュウウゥゥン!

 

千歌は心臓に手を当てて力を貯める。

 

千歌「マジン・ザ・ハンド改!」

 

ドオオォォン!と、轟音が響いた。

 

 

千歌(ここで決められたら、負けが決まってしまう!だから絶対に止めなきゃいけないんだ!)

 

千歌は必死に粘る。しかし、吹雪を纏った荒鷲のオーラが、マジンのオーラ越しに千歌の右手を蝕んでいく。

 

 

千歌「うあああ!!右手の感覚が…」

 

押されていく千歌。冷気の影響か右手の感覚がなくなっていく。とっさに左手を出して必死でシュートを押さえるが、限界が近い。

 

千歌「うう…みんな…」

 

梨子「千歌ちゃん!」

 

フレイ「今行く!」

 

千歌「!」

 

梨子とフレイが千歌の後ろに行き、千歌を支え始めた。

 

 

梨子「くううう…」

 

フレイ「とまれー!」

 

しかしシュートはまだ止まらない。必殺ブロックならともかく、ただ後ろから支えるだけでは厳しかった。

 

 

千歌「守るんだァー-!!」

 

ドッキイィィン!

 

千歌 梨子 フレイ「!?…わああ!?」

 

突然マジンが光った。しかしそれで気が動転してしまい、ついに3人とも吹っ飛ばされてしまった。

 

 

 

 

ルビィ「まだだー!」

 

チャーリー「ルビィちゃん

      カバー!」

 

しかしルビィがゴール寸前でボールに飛び掛かって止めた!

 

 

理亜「くそっ、あのチビ!」

 

ブーメランだろ。そんなことはともかく、理亜はルビィに向かっていく。

 

 

理亜「よこしなさい!」

 

ルビィ「絶対にいやだ!」

 

ここでふらのがボールを奪えば、すぐにシュートして点が入る。理亜がそれを見逃すはずがない。必殺技を使った。

 

 

理亜「フォトンフラッシュ!」

 

ピカァン!理亜の身体が光る。ルビィが眩しいと思ううちにボールを奪おうとする。

 

理亜「…?ボールはどこよ!」

 

しかし、理亜の前にボールはどこにもなかった。なぜなら…

 

 

ルビィ「お姉ちゃん!」パスっ!

 

ダイヤ「ルビィ!」パスっ

 

チャーリー「ダイヤちゃんと ルビィちゃんの

      ブラックコンビが

      ふらのの まもりを

      とっぱしていく~~~!」

 

ルビィは眩しくても負けずに突破してダイヤとワンツーをしていたのだ。

 

 

ダイヤ「鞠莉さん!」パスっ

 

先程と同じようになだれ攻撃でマークが外れた鞠莉にローボールのパス。

 

 

鞠莉「このゲームのウィナーは、私達浦の星よ!!」サアァ!

 

 

鞠莉「サンシャインストームV3!!」ドギラアァン!

 

そして聖良からゴールを奪った技を、再び放った。

 

 

 

聖良「アイスブロックV3!!」カチイィィン!

 

聖良の技が進化した。ボールは凍り付く。しかし、ガタガタ震えており、割れそうだ。

 

 

聖良「まだです!私は、ふらののGKなんです!!」

 

聖良は気合で持ちこたえる。ボールは再び氷に包まれる。

 

聖良「ぐうう!」

 

チャーリー「こぼれダマに なった~~!」

 

なんとか弾いた。

 

 

ルビィ「お姉ちゃん!これで決めるよ!」

 

ダイヤ「はい!今度こそ一太刀浴びせてみせます!」

 

二人はこぼれ球に向かって同時にジャンプ。

 

 

 

ルビィ ダイヤ「オーバーヘッドツインだあー!」

 

2人の必殺ヘディングが放たれた!

 

 

聖良「まだです!オーロラカーテンⅤ3!」

 

体勢を崩していた聖良はオーロラカーテンを使った。しかし、それにボールは触れなかった。

 

 

チャーリー「ゴールポストに あたって

      こぼれダマに なった!」

 

2人とも疲れていたこと、そしてさっきのフォトンフラッシュでルビィの視界が悪い状態だった。

 

 

チャーリー「ようちゃん

      たかいボールに

      うごきを あわせる!」

 

チャーリー「まつやまくんが

      きた!」

 

 

曜「!」

 

トドメを刺そうと思った曜だが、彼女は気づいた。オーロラカーテンが張られたままの状態であることを。

 

 

曜(クルクルヘッドじゃ決まらない…でもトラップしようにも止められる…)

 

どうすればよいのか悩む曜。松山をかわして点を取る方法は…

 

 

 

千歌「曜ちゃん!こっちだよ!」

 

なんと、キーパーの千歌が敵ペナルティエリア内にいた。

 

 

チャーリー「おォ~~っと!

      のこりじかんは

      ロスタイムだけだ~~~!」

 

 

曜「千歌ちゃん!」パスっ

 

松山「なにィ!」

 

曜のヘディングパス。松山は完全に想定外で、当然カットできない。

 

 

千歌「これで決める!はあああ!」

 

オオオォォォ!

 

果南「あれは…マジン?」

 

千歌からマジン・ザ・ハンドを使う際に呼び出されるマジンが呼び出された。しかし、炎を体現したかのような色だ。

 

 

その後、千歌は呼び出したマジンの手に乗り、ボールの高さまで打ち上げてもらう。その間に炎を纏って回転して…ボールを蹴った!

 

千歌「爆熱ストーム!!」ドオオォォン!!

 

ボールは爆炎を纏い、ゴールに向かっていく!

 

 

5ばん 2ばん「うわああ!」

 

バリィィン!

 

爆熱ストームは敵のDFを吹き飛ばしていく。そしてオーロラカーテンも破られた。

 

 

聖良「まだです!」ガチィ!

 

しかし聖良はすぐにキャッチにいく。

 

善子「くっ!あのキーパー、いくらなんでも…」

 

フレイ「彼女も、千歌ちゃんと同じように絶対負けられないって思っているんだ」

 

 

聖良「ぐううう…!」

 

強力な必殺シュートだ。キャッチでカバーしても止められそうにない。だが、それでも聖良は必死に耐えていた。

 

 

聖良「1年もキーパーしてない人に…絶対に負けられません!!」

 

千歌「聖良さん…」

 

これが、聖良の意地だ。キーパーは、本来すぐに出来るようなものではないのだ。

 

 

理亜「姉さま!」

 

聖良「理亜!」

 

押される聖良を後ろから理亜が支え始めた。

 

聖良 理亜「とまれえぇ…!」

 

手で押さえ続ける聖良と後ろで支える理亜。

 

 

千歌「いけえぇェー!!」

 

聖良 理亜「う…うわああ!」

 

爆熱ストームの威力が勝った!

 

松山「まだだぁー!」

 

チャーリー「まつやまくん

      カバー!」

 

しかし、松山がボールを蹴り返す。ボールはこぼれ球に…。

 

 

果南「とどけー!」ボガ!

 

果南が走りこんでダイビングヘッド!シュートは右隅に向かう。

 

松山「まだだ!」

 

しかし松山はそれを読んでいた。すぐにシュートに飛びついて蹴り返そうとする!

 

 

 

善子「転ばぬ先のヨハネ!」ボガ!

 

松山「なにィ」

 

バシュン!ピッピー!

 

チャーリー「きまった! ゴ~~~ル!!」

 

チャーリー「よしこちゃんの

      ヘディング!

      ふらののゴールに

      つきささりましたァ~~~!」

 

 

ピッピッピ~!!これと同時に、試合終了の笛が鳴った。




今作史上最少得点だったりする今回の試合。鹿角姉妹と松山くんの強さが伝わればいいのですが。


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ぶっちゃけトークの会

おふざけ回ではありません。伏線回収や新たな伏線を張る重要な回です。


 

試合後、話をする両イレブン。

 

聖良「負けましたよ。まさか最後はあなたが仕掛けるなんて」

 

千歌「聖良さんには、私たちの全部をぶつけないと勝てないと思ったから…」

 

松山「あれはキーパーも総出でなだれ攻撃を仕掛けたんだな。最後に決めたのはDFだったし…」

 

千歌「なだれ攻撃って言う程じゃ…なだれ攻撃は見ていて圧倒されたし、なによりみんなのフォローもしっかりしていたから…」

 

松山「まあ、何はともあれ、お前たちの勝ちだ。決勝も頑張れよ。それと最後にゴール決めたやつ!」

 

善子「え?私?」

 

松山「自分の名前、もうちょっと誇りに思えよ」

 

そういってふらのイレブンは去っていった。

 

善子「何言ってんのよアイツ」

 

その後、ふらのイレブンがロッカーで泣いていたのはまた別の話だ…

 

 

 

 

松山「すまないな…美子(よしこ)

 

 

 

 

 

―大会用のホテル―

 

鞠莉が何か豪華そうな食事を準備していた。

 

ダイヤ「鞠莉さん!祝勝会は決勝で東邦学園に勝ってからですわよ!」

 

鞠莉「ブッブーよ!今夜はぶっちゃけトークの会を行うわ!」

 

果南「ぶっちゃけトークの会?」

 

風見「サッカー以外の不安要素を解決し、決勝戦に集中するための会です」

 

曜「ああー、なるほど。確かに何か気になる事があったままだと集中しにくいよね」

 

というわけで、ぶっちゃけトークの会が夕食で行われることに。

 

 

 

―夕食の時間…―

 

 

鞠莉「それでは!ぶっちゃけトークの会を行いマース!」

 

ルビィ「で、何をぶっちゃけトークするの?」

 

曜「実はこのメンバーのことが大好きですってところかな?」

 

風見「なんと、私を好きになってしまったと申すか」

 

曜「黙れ」

 

風見「ぐすん」

 

千歌「曜ちゃん…辛辣すぎるよ、キャラ崩壊してるよ」

 

ダイヤ「まさか飲み物にアルコールなんて入っていませんよね!?」

 

フレイ「入ってるわけないでしょ。そのネタ飽きたよ」

 

善子「ドイツではアルコールのネタでも流行ってるの?」

 

フレイ「ドイツのネタじゃない。その…なんだろう」

 

果南「何が言いたいか分かったよ」

 

鞠莉「メタ的な話はそこまでよ。まずは、マリーから大切な話をさせてもらいマース!」

 

梨子「大切な話?」

 

鞠莉「そう、学校に関する話よ。浦の星は廃校が決まってしまったけど、このまま浦の星のみんなはスチューデントでなくなる…なんてことはダメだから、統廃合を引き受けてくれる学校を探していたの」

 

ダイヤ「それが、決まったという事ですか?」

 

鞠莉「イエス!統廃合先は南葛高校よ!」

 

梨子「え!あの南葛!?」

 

鞠莉「そうよ。私達サッカー部の活躍を見て、是非ウチに来て欲しいと言っていたわ」

 

千歌「やったぁ!」

 

千歌たちの働きが認められたという事だ。千歌だけでなく、みんな喜んでいた。

 

 

ちなみに、もう1つ南葛より内浦に近い統廃合先があったようだが…PTAがキャパオーバー必至の分校に押し込もうとしていたので交渉は決裂したという裏話もあるぞ。

 

 

鞠莉「さて!重要な発表も終わったところで、ここからはみんながぶっちゃける時間よ!」

 

フレイ「うーん、特に悩みとかはないしなぁ…」

 

果南「鞠莉、リクエストはOK?」

 

鞠莉「OKよ。果南、カモン!」

 

 

 

果南「アイシー、記憶が戻ったの?」

 

アイシー「え!?」

 

鞠莉「ちょっと!いきなりセンシティブよ!」

 

風見「その言い方…初めから言及するためにこの会を開いたと言うことですか」

 

鞠莉「ああ…うん」

 

 

果南「疑って悪いけど…試合中も明らかに様子が変わってたし」

 

アイシー「…」

 

アイシーは少し考えていた…そして少しの沈黙の後、答えた。

 

 

アイシー「記憶は戻ったわ」

 

千歌「ほ、ホントに!一体どんな記憶だったの?」

 

アイシー「それは…実は私、家族と離れ離れになって…そのショックで記憶をなくしてたの」

 

曜「え…!?思った以上に酷だよ…」

 

ダイヤ「記憶を失う程の出来事があったのだろうとは思ったのですが、そういう事だったのですね…」

 

アイシー「それで、この大会が終わったら家族を探す旅に出る予定で…」

 

梨子「一人で大丈夫なの?」

 

風見「私が引率者になります」

 

と言って、鞠莉の前に辞表を出す風見。

 

 

千歌「やめちゃうの!?」

 

風見「もちろん決勝までは監督として尽くしますよ。心配しないでください」

 

善子「そうだ。私からもリクエストよ。そもそも、風見監督は何者なの?」

 

鞠莉「彼は、マリーが中学生を卒業する時あたりに小原家で働くようになった使用人よ」

 

風見「あの時、ヘリコプターを操縦していたのも私です。いやー、服を脱いで振り回していたのは衝撃でしたね…」

 

千歌「はは…あれはね…」

 

花丸「鞠莉ちゃん、ひろーーい家だけど、風見監督がいなくなって掃除とかは大丈夫なの?」

 

鞠莉「それは…大丈夫よ。マリーは家事出来るんだからね!」

 

 

 

千歌「鞠莉ちゃん、私からリクエストさせて?」

 

千歌は鞠莉に関して気になる事があった。

 

 

 

千歌「鞠莉ちゃん、東邦にいるイタリアの2人と何があったの?」

 

鞠莉「えっ」

 

千歌「サウソンちゃんやマオさんも、もともと日本に来るつもりなんて全くなかったって言ってた。でも、鞠莉ちゃんのためにその予定を変えて…そうする程のことがあったってことだよね?」

 

鞠莉「それは…」

 

鞠莉は少し困った表情をしていた。

 

 

フレイ「言っちゃえよ!だってよ、ぶっちゃけトークなんだぜ?」

 

鞠莉「誰のマネよ…そうね。マリーが言いだしたことだから、約束は守るわ」

 

 

 

鞠莉「マリーが去年までイタリアでサッカーしていたことは既に知っているでしょう?」

 

花丸「うん。だから、まさにエースストライカーって言える上手さだったずら」

 

鞠莉「実はね…今年日本に帰ることも、ママもマオも反対していたの。日本じゃなくて、イタリアにいるのがマリーのためだって」

 

ダイヤ「待ってください。私も気になります。何故、わざわざ日本に来たのですか?」

 

 

鞠莉「ダイヤや果南とサッカーがしたかったからよ」

 

果南「え…?私たちのために?」

 

鞠莉「ダイヤの言う通り、イタリアにいればもっとレベルアップ出来たかもしれないわ。でも私、中学生まで果南やダイヤとサッカーしていたその時が一番楽しかった。そして…果南やダイヤと一緒に、これからずっと日本でサッカーしていたいって思ったの」

 

ダイヤ「わたくし達のために、そんなことを…」

 

果南「どうして…言ってくれなかったの?」

 

鞠莉「果南…」

 

果南は怒っていた。

 

 

 

果南「私達と一緒にサッカーやりたいって言ってくれるのは嬉しいよ。でも…そんなことしたら、鞠莉の将来にも関わるでしょ!!」

 

鞠莉「それは覚悟の上よ…でも、それでも…私は果南やダイヤと一緒にサッカーがしたかった!一緒に強くなりたかったの!」

 

ダイヤ「どうしてそこまで…」

 

フレイ「わかるよ」

 

ダイヤ「フレイさん…?」

 

3年生3人組の言い争いになりそうだったところに、フレイが入る。

 

 

フレイ「それだけ、果南ちゃんやダイヤちゃんのことを思っているんでしょ?」

 

果南「フレイ…あなたに何がわかるの!」

 

フレイ「確かに3人のことは分からない。でも、やっぱり自分と一緒に生まれ育った仲間は、何よりも大切だって思う気持ちは、私にも分かる」

 

鞠莉「フレイ…」

 

ダイヤ「だからといって…ここまで出来るものなのですか?」

 

フレイ「その思いがあれば出来るよ。こっちの言葉でいう…ゲルマン魂ってやつかな」

 

千歌「ゲルマン魂?」

 

地元愛ってやつだろうか。特に友達はあらゆる面で自分を支えてくれる、そんな存在だ。

 

 

 

鞠莉「話には続きがあるわ。千歌っち、男女共同の全日本ユースが結成される話が進んでいることは知っているわね?」

 

千歌「うん」

 

ふらの戦前に聞いた話である。

 

鞠莉「ママやマオに、マリーにはイタリアユースで戦ってもらうと言われたわ。でも、私は全日本ユースで戦うつもりよ」

 

ダイヤ「わたくし達と一緒にいたいからですか?」

 

鞠莉「それもあるけど、一番は私は全日本ユースに、日本サッカーに希望を持っているからよ」

 

 

鞠莉「日本は未だにプロリーグも設立されないサッカー後進国。発展する未来なんてないとママは言っているわ。でも、そんな日本でもこうしてサッカーに本気で打ち込む人がいる。特に大空翼、彼はまさにサッカーの申し子って言える人だったわ」

 

千歌「うん!私が今こうしてサッカーをやっているのも、大空翼選手に憧れたから…!」

 

鞠莉「そこよ。千歌っちのように、彼に憧れてサッカーを始める人もいる…私は思ったの。そんな人もいるのに、未来がないなんて言いきるのは間違っているわ!」

 

千歌「そうなんだ…だったら、やることは1つだよ!明日の試合、全力で戦おう!」

 

 

________________

 

全日本ジュニアユースは…大空翼はあの日私に教えてくれていたんだ。諦めないで頑張れば夢は叶うってこと

 

そして、こうも思った。その夢が叶わなかったとしても、信じて夢に向かって進むことがこんなにも人を輝かせることが出来るなら…!もうそれだけで十分!

 

________________

 

彼らがくれたこの気持ちが本物だって、鞠莉ちゃんのママや、マオさんに伝えるためにも…浦女最後の試合を全力で戦う!

 




ここで悲報。ラブライブ!スーパースター!!見逃しました。ちくしょう!


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東邦学園

日向に関する回です。先に言っておくと、東邦学園の監督は北詰監督ではない。ストーリー的に彼がいるとおかしいので。キャプテン翼では最もまともな監督ですけどね…

ちなみに北詰監督のボケてを見ていたら、この状況に近いセリフがありました。ボケてにあるようなシチュエーションという事だ。

後書きに続く


 

―東邦学園―

 

ワシは吉良耕三。日向小次郎の恩師だ。今は沖縄でゆっくりしておる。

 

しかし今、そうもいかん状況になっておる。予選の南葛と浦の星の試合だ。彼女たちは今までわしらが知るサッカーとは違うものであった…確実に言えるのは、このまま決勝まで進んでも、おそらく東邦はその全く違うサッカーに負ける。

 

そこでワシは、まず東邦学園にコンタクトを取り、本戦前からコーチとして東邦を支えたいと言い、その後浦の星に関して調べてみた。どうやらイタリアに留学していた選手がいたようだ。さらにイタリアについて調べてみれば、どうやら現代サッカーを引っ張る存在らしい…

 

そして、予選と本戦。つまり夏休みの間にイタリアで情報を集めてきた。そして…無理を承知でイタリアの選手を東邦に連れて行こうとも考えた。すると、オハラという人が、何やら事情があったようで、2人の選手と一緒に日本に来てくれるようだ。ワシはそれを手土産に東邦学園に行った。

 

 

 

 

―全国大会1か月前―

 

東邦学園にサウソンとマオを連れてきた。北詰監督は驚いている。

 

東邦の監督「吉良さん、これは一体…」

 

吉良「留学生として東邦学園に来たイタリア人女子選手の2人です」

 

東邦の監督「それは分かります。私も彼女たちのことは聞いたことはある。しかし、よくここに来てくれましたね…」

 

マオ「こちらにも事情がありましたので」

 

吉良「どうやら、浦の星女学院の人に用があるとか…全国大会の際に、彼女たちと話をする時間が欲しいというのが、この2人の監督が提示した条件です」

 

サウソン「よろしくお願いします」

 

東邦の監督「空き時間であれば構わん。ここに来た以上、たとえ上手くても独断は許さんぞ」

 

そして、練習が始まる。

 

 

 

 

日向「吉良監督!?どうしてここに…」

 

吉良「今日からコーチとしてお前たちを指導する」

 

沢田「そこの女の子2人は?」

 

吉良「イタリアからの留学生だ」

 

サウソン「よろしくお願いします」

 

若島津「よく来てくれましたね」

 

マオ「ママが浦女に用があるというので」

 

日向「浦女…?ああ、南葛を破った高校か」

 

吉良「それは知っているか…日向、先に言っておこう。このままでは、東邦は浦の星かふらのに確実に負ける」

 

日向「!?…確かに強いと言えますが、確実に負けるって…」

 

吉良「大げさではない。試合を実際に見ただろう?奴らは今までの日本サッカーとは全く違う。あれはヨーロッパで既に使われているサッカーじゃ」

 

日向「つまり、この2人にそれを教えてもらうと…」

 

吉良「そうじゃ。だがそれだけではない。日向、お前にはサウソンとストライカー対決をしてもらう!」

 

 

吉良「そして…お前がサウソンにかなわない場合、たとえ決勝でもお前を試合から外す」

 

日向「な…!」

 

吉良「なに。勝てばいい話じゃ。一度世界一になっておるのだ。決して勝てぬ相手ではない」

 

こうして、サウソンとストライカー対決が始まったが…

 

 

 

サウソン「ふっ!」

 

日向「なにィ、なんてテクニックだ」

 

ドリブルやポストプレイ、シュートの面で、サウソンに全くかなわなかった。

 

 

 

日向「くそっ…」

 

吉良「小次郎、約束じゃ。これからお前は使わんよう監督に言っておく」

 

若島津「そ、そんな!」

 

沢田「それでどうやって本戦を戦うんですか!?」

 

吉良「サウソンを使えばよい。今ここで実力は見ただろう?」

 

沢田「それはそうですけど…」

 

戦力的に言えばそうだが、東邦学園として戦うなら邪道である。

 

 

日向「いいんだ。俺は未熟だって分かったんだ。サウソンって言ったか…今はお前に東邦のストライカーの座は渡す!だが、俺は必ずそこに返ってきてみせる!」

 

サウソン(すごい。ここまで打ちのめされても諦めないなんて…これが全日本ジュニアユースのエースストライカー…!)

 

日向「そうと決まれば特訓だ!吉良コーチ、早速イタリアでどんなサッカーが行われているのか教えてください!」

 

吉良「その意気じゃ小次郎。だが、それはサウソンと同じ土俵に立つ特訓に過ぎん。彼女に勝ちたいなら、お前自身がさらに強くなる必要がある」

 

 

吉良「しかし…ワシからお前に教えることはその同じ土俵に立つためのものしかない。自分で切り開くのだぞ」

 

日向「はい!よし、いくぜ!」

 

サウソン「えっ」

 

こうして…しばらく特訓して全国大会が始まった時辺りで、日向は山に籠るようになった…

 

 

サウソン「あの~失礼ですがいくらなんでも適当過ぎる気がしますよ?」

 

吉良「いいんじゃ。小次郎は虎。それも逆境に立たされるほど強くなる猛虎じゃ」

 

 

 

 

 

 

 

そして、準決勝後…

 

 

沢田「とうとう決勝ですね…」

 

反町「本当に日向さんを出さずに戦うつもりなのか…」

 

若島津「絶対にダメだ!あの時のように、監督に直談判だ!」

 

 

 

 

 

東邦の監督「気持ちは分かるが、それは難しい。これは勝つための吉良コーチの判断だ」

 

反町「勝つためなら、なおさらですよ!俺なんかより、日向さんの方が良いってこと、皆知っているはずです!」

 

マオ「それがダメなんデス」

 

沢田「オハラさん!?」

 

マオ「ヒューガは確かに強い。デスがそれゆえに彼のポジションが固定される。安心感が生まれて、どうしてもハングリー精神が失われてしまうのデス」

 

若島津「でも…」

 

「大丈夫だ」

 

沢田「…日向さん!」

 

日向「今からポジションを取り返せばいいだけのことだ。監督…!」

 

日向は胸ポケットから紙を取り出した。

 

東邦の監督「こ、これは…!果たし状!?」

 

日向「吉良コーチとサウソンをグラウンドにお願いします」

 

 

 

 

―東邦グラウンド―

 

吉良「ついに来たかっ」

 

日向「サウソン、俺は全国大会が始まるまで未熟だった…だが今は違う。この大会は俺の東邦学園最後の戦いだ!お前を再起不能にしてでも、俺はポジションを奪い取る!」

 

サウソン「言うね…でも、そんなハッタリはイタリアで慣れっこだよ」

 

日向「ハッタリかどうかは戦えばわかるんだよ!いくぞ!」

 

こうしてポジション争いが始まった。

 

 

 

まずは1on1。サウソンのオフェンスだ。

 

サウソン「いくよ!」

 

ドリブルを始める。

 

 

日向「タイガータックルだ!!」ズザアァ―!

 

サウソン「…!?うわああ!」

 

なんと、ドリブルを始めるやいなや、すぐに日向が新しく覚えた必殺タックルで吹っ飛ばされてしまう。

 

日向「見たか!」

 

サウソン「くっ…!交代だよ!次は油断するもんか!」

 

 

続いて日向のオフェンス。

 

日向「いくぞ!」

 

サウソン「とるっ!」

 

ドリブルする日向にディフェンスを仕掛けるサウソン。

 

 

日向「はあ!」

 

サウソン「しまった!?」

 

日向は足を出してきたサウソンを気にせずに直進。サウソンは弾き飛ばされる。

 

若島津「すごい!…日向さん、最後に見た時とまるで違う!」

 

山に籠っていたことで、日向のフィジカルは以前と比べ物にならないほどであった。

 

 

それは当然他の場面でも活かされる。次は5vs5のサッカーバトル。

 

 

マオ「通しまセン!」

 

8ばん「しまった。とられる!」

 

日向「クリアーだ!出来るだけ高くボールをあげろ!シュートできなくても構わん!」

 

8ばん「えっ、でもやるしかない!」ドガァ!

 

マオ「ワオ!これは」

 

ボールは辛うじてコート内だが、高すぎる。これではただ外に出るのを見るしかないが…

 

 

日向「ポストプレイだ!頼んだぞ、反町!」パスっ!

 

なんと、恐ろしい程のジャンプ力でかつボールを正確にとらえ、反町にパスした。

 

反町「よし今だ!たああ!」ドゴ!

 

反町はヘディングを放った。

 

 

そして肝心のシュート対決。

 

サウソン「いきます…!」

 

若島津「よしこい!」

 

サウソン「はあっ!」ドギィ!

 

サウソンがボールを上から踏みつけると、サッカーボールは赤色のボールと青色のボールの2つに分かれた。そして、それに両足で1個ずつ同時にオーバーヘッドキックを炸裂させた!

 

 

サウソン「ダブルショットV3!」ドギャァァン!

 

ボールは途中で1つになり、勢いよく若島津に向かっていく!

 

若島津「キエエエェェ~~~~~~~!!」ガタァン!

 

若島津はゴールポストを蹴って三角飛び。ボールに勢いよく飛び掛かる!

 

 

若島津「うーわぁっ!」

 

バシュン!

 

しかしダブルショットの威力にはかなわず。ふっとばされた。

 

 

 

若島津(あの子が来てから、俺もレベルの違いを思い知らされた…やっぱりストライカーと言えるほどの強さだ)

 

若島津はキーパー故に、サウソンのシュートを多く受けてきたのだ。

 

 

 

日向「若島津…ケガするんじゃねぇぞ」

 

若島津「なにィ!」

 

いくらなんでも調子に乗りすぎだ、と思う若島津。

 

 

日向「くらえ!超タイガーショット!!」

 

日向の代表的な必殺技、タイガーショット。とことん極めたようで、最上級の超となっていた。

 

ドッゴオォォン!!

 

若島津「…!!!」

 

ネオ・タイガーショットというシュートがあったため、タイガーショットは日向の技では最強ではなかった。そのため、「舐めるなぁ!」と言ってシュートに飛び掛かろうとしていたが、そう反応することも出来なかった。

 

 

若島津「ま、全く手が出なかった…」

 

サウソン「さっきの私のシュートより、強い!」

 

日向「吉良コーチ!」

 

吉良「分かっておる。流石はワシが見込んだ男じゃ。小次郎、やはりお前は東邦のエースストライカーだ。決勝は思う存分暴れてこい!」

 

日向「はい!」

 

猛虎が檻から放たれた瞬間である。浦の星は、果たしてこの男を止めることが出来るのか…!

 




前書きの続き

まあ、実際ありえませんよね。ましてや、オリキャラに既存キャラのポジションを奪わせるなんて、まるでスクスタ20章ですよね(ちなみにボクは今でもランジュ許せない人です。ファンの人はすみません)。

このストーリーは、原作漫画版の日向をモチーフに書いたものです。あっちでも日野竜馬という海外選手との実力勝負で負けて全日本ユースを追放されます。

ですが、その後は日向はパワーアップして見事日野を打ち破り、良きライバルとなりました。これがスクスタとの違いです。裏切り者やバックダンサーの役を負わせるならそれを挽回する程の見せ場や活躍を作れよ。

長い愚痴になってしまいましたが、これからもよろしくお願いします。後1話練習回を挟めばいよいよ決勝です。


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浦の星最後の練習

必殺技解説を更新しました。見てね。


 

―浦の星グラウンド―

 

決勝のための練習だ。三杉や新田も引き続き協力してくれる。しかし、さらに3人、協力者が増えた。

 

 

聖良「よろしくお願いします」

 

千歌「せ、聖良さん?それに、松山さんと理亜ちゃんも!」

 

松山「このまま帰るのはもったいないからな。決勝は見ていくぜ。そして、俺も三杉や新田と同じようにお前たちには才能があると思っている。練習に付き合わせてくれ!」

 

ダイヤ「ありがとうございます!これは、ここにいるメンバーだけで全日本ユースが作れそうですわ!」

 

理亜「あんまり調子に乗らない方がいいわよ?」

 

ルビィ「いじわる!お姉ちゃんは理亜ちゃんたちのことすごいって言ってるのに!どうせルビィ達なんて数合わせが関の山だもんね!ふんだ!」

 

理亜「何よコイツ!」

 

聖良「理亜、落ち着いて。理亜だって私のことバカにされたらいやでしょう?」

 

三杉「まあ、君たちが全日本ユースとして戦うこともおかしい話じゃない。少しは自分に自信を持つんだ」

 

新田「プライドも勝ちたいという想いを支えるためには必要だぜ」

 

 

 

千歌「えーと、東邦の対策ではどんな練習をすればいいんだろう…」

 

松山「東邦は攻め込むこと自体は簡単だ。俺や三杉ほどの指揮者がいないからな」

 

一応沢田がいるが…やはり三杉や松山には及ばないのが現状だ。

 

 

鞠莉「そうはいかないわ。マオがいるから」

 

曜「マオさんって、どんな人なの?」

 

鞠莉「マオは…マリーの妹分!この日本でマリーが見守る中、ママからボーン!ってなって…」

 

新田「誰が生い立ちから話せと言った!」

 

善子「こんなところで仮面ライダーごっこなんかするな!」

 

なんだよ冷たいなあ。第一、幻日のヨハネの展開次第じゃ、君も作者の手でライダーとのクロスオーバー二次創作が作られるかもしれないんだぞ。

 

 

鞠莉「話が逸れたわね。マオはDFよ。マリーより前にイタリアで活躍していて、今では【カテナチオの支配人】という異名を持っているわ」

 

善子「支配人…」

 

千歌「か、カテナチオ?」

 

松山「イタリア特有の守備戦術だ。ほとんどの選手が下がって、前線の数人で点を取りに行く。強力なFWがいる東邦がそれを出来るなら、かなりの脅威だ」

 

花丸「強力なFW…日向さん、出れるのかな…」

 

ダイヤ「出ますわよ?どうやら先日、記者が東邦に行って監督が出場すると明言した記事がインターネットにあります。まったく、日向さんのファンなら…」

 

花丸「うう、ごめんなさい。マル、機械は苦手ずら…」

 

果南「とにかく!日向さんが出ると分かったんだから、それ前提でどうするか考えないと!」

 

フレイ「前回の試合から振り返るのが一番だよ。千歌ちゃん、梨子ちゃん、最後に松山と鹿角のシュートを止めようとした時のこと、覚えているでしょ?」

 

梨子「そういえば…3人で押さえたらマジンに変化が起こったような…?」

 

松山「特訓する価値は十分にあるな。日向の事情は聞いている。そこから考えると、恐らくあいつのシュートはブリザードイーグルを超えると仮定した方がいい」

 

千歌「そうか…早速やってみよう。松山さん、理亜ちゃん、お願いします」

 

松山「わかった。いくぞ!」

 

理亜「手加減はしないから覚悟しなさい?」

 

こうして、3人でセービング練習が始まった。

 

 

 

 

 

理亜 松山「ブリザードイーグル!」

 

氷を纏った荒鷲が、千歌に向かっていく!

 

 

千歌「マジン・ザ・ハンド改!」

 

フレイ「よし!後ろから支える!」

 

梨子「千歌ちゃん、痛いけど我慢してね!」

 

ドオォン!!マジンの手にシュートがぶつかる。しばらくすると…

 

 

ドッキイィィン!

 

千歌「おっ!」

 

フレイ「集中!このまま支え続けて!」

 

前回異変が起きたところまでいった。集中して引き続き支え続ける。しかし…

 

ドッッカァァン!

 

千歌 梨子 フレイ「わあああ!?」

 

マジンが爆発してしまった。

 

 

理亜「あれは…オーラが一つに集まったような」

 

千歌「もう1回お願いします!」

 

松山「ちょっと待ってくれ。三杉に見てもらう」

 

 

 

そして、同じ練習をやった。

 

三杉「なるほど…」

 

松山「俺もあいつらがどうなっているのか、感覚的には分かるが…上手く説明できないんだ。三杉、お前ならうまく言葉に表せないか?」

 

三杉「説明してみるよ。松山くん、君は僕が元々いた場所に行って欲しい」

 

松山「任せておけ。いくぞ、理亜」

 

松山は理亜と別の場所へ。

 

 

 

三杉「さて…君たち3人の技が成功しない原因を考えてみたよ」

 

梨子「一体、何が原因なんですか?」

 

三杉「おそらく…オーラのキャパオーバーだ」

 

千歌「オーラの…キャパオーバー?」

 

三杉「僕たちは全員オーラを持っている。必殺技を使う際、ボールとかどこかにオーラが発現するだろう?マジン・ザ・ハンドの場合は、マジンのオーラが出てくる」

 

三杉「そのマジンを中心に他2人のオーラを1つにあわせるのが今回の技だ。しかし、マジンのオーラはその2人のオーラを受け止めきれない」

 

食事に例えれば、千歌のマジンのオーラが消費者、梨子とフレイのオーラが食べ物(栄養)だ。食事をすることで、食べ物から栄養を得て強くなるはずだが、マジンはお腹いっぱい、全部食べきれないのだ。

 

 

梨子「改善するなら、私たちが流すオーラを上手く加減する必要があるってことですか?」

 

三杉「そうだね。でももう1つ方法がある。それは高海さん、君がマジンのオーラをさらに強めることだ」

 

千歌「三杉さんとの試合のように…」

 

胃が大きければ、簡単にはお腹いっぱいで破裂したりしないということだ。もちろん、威力も千歌が強くなる方が大きい。

 

梨子「でも、それじゃ千歌ちゃんに大きな負担が…」

 

千歌「大丈夫。出し惜しみなんてしていたら負けちゃうよ」

 

そう言って千歌はマジンを強くする特訓を始めた。他のみんなと混じって実戦形式で技を使っている。

 

 

その他のみんなも、必殺技を使って練習している。まずはドリブル練習だ。

 

果南「いくよ!スピニングカットV2!」

 

アイシー「ぬくっ、オーロラドリブル!」

 

果南が必殺タックルを放ったら、なんとアイシーが新しい必殺ドリブルを使った。

 

善子「今のは…」

 

アイシー「記憶を取り戻した時、一緒に思い出した技よ」

 

フレイ「なるほど…そうだ、他に仲間が使っていた技とかを教えるとかは出来る?私たちもオフェンス・ディフェンスの穴を埋めておきたいからね」

 

アイシー「この技とかどう?回って…」

 

 

続いてシュート。

 

聖良「ふっ!」ガチィ!

 

ダイヤ「くっ…やはり強力なキーパーですわ」

 

聖良「そちらこそ。シュートに磨きがかかっていますよ」

 

花丸「ところで、若島津さんを破るならどれぐらい強いシュートが必要なんだろう?」

 

新田「東邦の試合も見たが…前より強くなっているのは確かだ。だが鹿角の姉を破れるぐらいのシュートなら、若島津さんにも通用すると思うぜ」

 

千歌「次は私がシュートするよ!」

 

フレイ「そうだ、3人でシュートを撃ってみない?」

 

梨子「最初の練習をシュートに応用するってこと?」

 

フレイ「うん。準決勝は千歌ちゃんも前に出たからね。3人で強力なシュートを撃つこともあるかも」

 

千歌「なるほど、やってみよう。ハイボールお願いします」

 

 

 

千歌「はあああ!」

 

千歌は爆熱ストームの構えに入る。炎のマジンが現れた。

 

梨子 フレイ「今だ!」ダっ!

 

その後、2人がジャンプ。

 

千歌 梨子 フレイ「いっけえぇ!」ドガアァ!!

 

3人でボールを蹴った。

 

 

聖良「アイスブロックⅤ3!」

 

聖良が必殺セービングを使うが…

 

聖良「うわあ!?」

 

ふっとばされた。爆熱ストームより威力が高いようだ。

 

 

千歌「これで完成…?」

 

フレイ「うーん、私たち全員後ろに下がるのが普通だし、自陣ゴールから決められるぐらい強くならないかな?」

 

聖良「それ、シュートじゃなくてチートですよ。さすがに無理があります」

 

千歌「でも、キャッチと同じで私が強くなれば、自陣ゴールからとは言わなくても強くなるかも?」

 

結局、千歌のマジンやそれを使った合体技に関しては、決勝まであまり進展がない状態であった…

 

 

 

 

 

 

 

―決勝 試合会場―

 

時の流れは早い。あっという間に決勝戦が訪れた。

 

チャーリー「こうこうサッカー ラストバトル!

      えいこうのはしゃは どちらがなるか?

      ヒア~ もえる!」

 

来たる決勝戦。チャーリーもこのように興奮。

 

 

―MEETING―

 

鞠莉「掲示板を見てきたわ。どうやらサウソンとマオは出場しないみたい」

 

ダイヤ「最後は留学生に頼らずにいきたいのでしょうか…」

 

風見「気が変わって出場…なんてこともあり得るので油断はできません。彼女たちがいないうちに必殺技を駆使して点を取っておきましょう」

 

千歌「みんな!悔いが残らないよう、最後まで精一杯頑張ろう!」

 

 

 

千歌たちがフィールドに出ると、今までとは比べ物にならないほどの歓声が聞こえてきた。

 

観衆「わああー!東邦!東邦!」

 

観衆「日向!日向!」

 

 

梨子「はわわ…!こんなに歓声が」

 

曜「決勝だからね。でも、東邦の歓声ばかり聞こえてくるよ…」

 

知名度は東邦が上だし、そもそも会場が東邦と同じ地域。やはり歓声は東邦の方が大きい。

 

 

 

 

千歌「聞こえる…!」

 

ルビィ「え…?」

 

千歌「聞こえるんだ!私たちを応援してくれる人たちの声が!」

 

千歌は周りを見渡す。するとそこには…

 

 

 

よしみ いつき むつ「がんばれー!浦の星―!!」

 

美渡 志満「千歌、ファイト!」

 

千歌のクラスメイトや姉妹が応援している姿があった。

 

 

観衆「浦の星!浦の星!」

 

 

ルビィ「本当だ…内浦から応援に来てくれたんだ!」

 

 

フォーメーション

 

GK        若島津

 

DF  3ばん 5ばん 4ばん 2ばん

 

DMF     8ばん 6ばん

 

OMF       沢田

 

FW        日向 反町

    7ばん

 

FW     鞠莉  花丸

 

OMF  曜   ダイヤ  アイシー

 

DMF    ルビィ  果南

 

DF   梨子  善子  フレイ

 

GK       千歌

 

 

千歌「よし!!」

 

 

掲示板から決勝の始まりを伝えるカウントダウンが流れる…

 

ポン、ポン、ポン…ピーーーーッ!

 



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東邦戦ーこれが全日本のストライカーだ!ー

いよいよ決勝。しかし今回は少し短めです。


 

ピー!

 

チャーリー「とうほうの

      キックオフから

      しあいかいしです!」

 

 

チャーリー「さわだくん

      パスキャッチ!」

 

パスキャッチした沢田はドリブルを始める。

 

 

アイシー「いかせない!」

 

アイシーが沢田とぶつかる。

 

沢田「くっ、この人は確か!」

 

日向「タケシ!こっちだ!」

 

ダイヤ「甘いです!」

 

日向が呼びかける。しかし黙って見ているわけがない。ダイヤがマークする。

 

 

アイシー「ここ!」ズサー!

 

沢田「たあー!」パスっ!

 

チャージを受ける寸前で、沢田は前にパスを出した。

 

 

チャーリー「しかし

      よしこちゃんが

      カット!」

 

善子「…!?」

 

驚く善子。ボールが突然自分の所に来たからではない。

 

 

 

日向「はああ!」ドガァ!

 

善子「ぐああ!?」

 

日向は善子に激しいチャージをかけた。善子はたまらず弾き飛ばされる。

 

ダイヤ「やられました!スルーパスですわ!」

 

パスを出した際に、日向はその先に勢いよく走りこんで、ダイヤのマークをはがしたのだ。

 

 

日向「くらえ!

   タイガーショット!」

 

チャーリー「ひゅうがくんの

      タイガーショット!」

 

 

千歌「…!」

 

千歌は一瞬退いた。南葛戦で見たあの辺り一面が赤一色に染まる感覚…日向の気迫がバリバリと伝わってくる。

 

 

ドガアァ!

 

日向「うォォ~~~~~ッ!!」

 

ボールは虎のオーラとともに、勢いよく浦の星ゴールに迫っていく!

 

 

 

千歌「真マジン・ザ・ハンド!」

 

特訓でワンランク強くなったマジン・ザ・ハンド。千歌が手を突き出した瞬間、ドオオォォン!!という音が響いた。

 

 

千歌「ぐっ!重い!?」

 

タイガーショットの時点で、ブリザードイーグル並の衝撃が伝わってきた。

 

 

千歌「わああ!」

 

チャーリー「ちかちゃん

      ふっとばされた!」

 

曜「あぶない!」バシッ!

 

マジン・ザ・ハンドは破られたが、曜がカバーしたことで失点は免れた。

 

 

チャーリー「その こぼれダマを

      りこちゃんが

      カバーした!」

 

7ばん「ぬおお!」

 

梨子がボールを取ったところにてきの7ばんが向かってくる。

 

 

梨子「ぬくっ!メロディウェイブ改!」

 

7ばん「…!?うああ!」

 

梨子は進化した自分のドリブル技で、7ばんを抜き去る。

 

梨子「ルビィちゃん!」パスっ!

 

 

 

ルビィ「お姉ちゃん!」パスっ!

 

ダイヤ「ルビィ!」パスっ!

 

黒澤姉妹がワンツーで東邦ディフェンスを突破していく。そう、ブラックコンビだ。

 

 

5ばん「通さん!」

 

4ばん「カットは任せろ!」

 

ダイヤにボールが渡ったところで、スライディングタックルをしかける5ばん。4ばんはパスコースで待ち構えている。

 

ピュウゥーン!

 

5ばん「!?」

 

ダイヤはパスキャッチの際に軽くリフティングした後、突然消えた。

 

5ばん「う…!いつの間に後ろに!」

 

 

ダイヤ「プレストターン。梨子さんが考案した技です」

 

どうやらかなりのテクニックが必要な技のようだ。

 

 

 

ダイヤ「決めてみせます!フライングドライブシュートV3!!」ドガアァ!!

 

ダイヤのフライングドライブシュートはさらにキレを増していた。シュートは大きくカーブを描いてゴール右隅上に向かう。

 

 

若島津「キエエエェェ~~~~~~~!!」ガタァン!

 

若島津はゴールポストを蹴ってその反動で飛ぶ。

 

 

チャーリー「でたっ!わかしまづくんの

      ひぎ さんかくとび!」

 

 

 

ギュウゥゥン!

 

若島津「なにィ」

 

シュートは突然落下し、左隅下に。若島津が飛んだ方向と逆に行く。

 

バシュウゥン!ピッピー!

 

 

チャーリー「きまった! ゴ~~~ル!!」

 

わあああああ!!

 

ダイヤがゴールを決めた瞬間、すごい歓声があがる。

 

 

―観客席―

 

新田「初っ端から飛ばしてきたな!」

 

三杉「あのイタリア人選手が出場する可能性もあるからね。今のうちに点を取っておきたいのだろう」

 

松山「それもあるが、一番は日向だ…」

 

 

 

―グラウンド―

 

日向「ちっ…相手にプレッシャーをかけたかったがそう甘くはないか」

 

若島津「それどころか先制を許してしまった…すみません」

 

日向「取られたら取り返す。反町!」

 

反町「はい!」

 

日向「俺はほぼ確実にマークにあう。頼んだぞ!」

 

 

 

 

浦の星陣営では…

 

ダイヤ「なんとか1点をとれました…曜さん、ありがとうございます」

 

あそこで逆に1点取られていたら、浦の星は勢いで押し切られるところであった。

 

 

千歌「あれが全力じゃない。もっと上のシュートがあるんだ」

 

花丸「ネオ・タイガーショット…」

 

全日本ジュニアユースを知っている千歌たちは、日向がタイガーショットより強力なネオ・タイガーショットを持っていることも知っている。おそらくネオ・タイガーショットを撃たれた場合は…どうやっても止められない。

 

 

果南「日向にボールが渡らないように、私たちがディフェンスするよ」

 

鞠莉「得点は任せなさい!ダイヤも得点できると分かった以上、相手は特定の誰かを執拗にマークなんてできないわ!」

 

 

 

 

チャーリー「とうほうの

      キックオフです!」

 

今度はてきの8ばんにボールがまわる。

 

 

チャーリー「てきの 8ばんに

      まりちゃんが ついた!」

 

鞠莉「遅いわよ!」ズサー!

 

8ばん「しまった!」

 

鞠莉がボールを奪う。そして攻め上がる。

 

 

 

日向「お前たち今だ!俺たちならではの必殺タクティクスを使うぞ!!」

 

東邦のDF・DMF「はい!」

 

 

 

鞠莉「え…えぇぇ!?」

 

日向が合図すると、なんとDMFとDFが一斉にスライディングタックルを仕掛けてきた!

 

 

東邦「必殺タクティクス!―明和特攻スライディング部隊―」

 

東邦ディフェンス陣はタックル、中には飛び蹴りに近いチャージをかける選手も。こんなにタックルを仕掛けてくる選手がいては、パスもだせない。

 

 

4ばん「くらええ!」

 

鞠莉「きゃああ!!」

 

チャーリー「まりちゃん

      ふっとばされた!」

 

ついにボールを取られてしまう。

 

チャーリー「てきの 4ばん

      パス!」

 

東邦はカウンターを仕掛けた。

 

 

ダイヤ「日向さんと沢田さんをマークです!」

 

超強力なストライカーの日向、ゲームメーカーの沢田をマークして有利に運ぼうとする。

 

8ばん「想定内だ。反町さん!」パスっ!

 

フレイ「…!いつの間に!」

 

マークされていない反町にパスが回る。どうやら浦の星DF陣に気づかれないように忍びこんでいたようだ。

 

 

千歌「止めてみせる!」

 

反町「なめるなよ!」

 

 

反町「決めるぞ……このシュートは必ず決めてみせる!」

 

反町はドリブルした後思いっきりシュートを放つ。

 

 

反町「シャドウシュート改!」ドガアァ!!

 

ボールはオレンジのオーラを纏い、千歌に襲い掛かる。

 

千歌「真マジン・ザ・ハンド!」

 

千歌はマジンを呼び出してシャドウシュートを止めにかかる。

 

 

ドオォン!

 

千歌「うっ!?」

 

シュートは強力で、キャッチしきれずこぼれ球になってしまう。

 

 

日向「今だ!」

 

果南「!…やらせない!」

 

こぼれ球にジャンプする日向。日向をマークしていた果南はクリアーしようと日向を追いかける。

 

 

日向「決めろ!反町!」パスっ!

 

日向はヘディングパス。

 

反町「うおお!」ドガ!

 

バシュン!ピッピー!

 

東邦が1点を決めた。

 

 

 

反町「見たか!俺だって全日本のFWなんだァ!」

 



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東邦戦ー本当の実力ー

大学の追試とハーフタイムで詰まったことで先週は1話しか投稿できませんでした。申し訳ございません。目標は今週中に東邦戦の完結です。


 

現在1-1。浦の星のキックオフで試合が再開される。

 

チャーリー「ようちゃん

      パスキャッチ!」

 

 

7ばん「ここだ!」ズサー!

 

曜「真ダッシュアクセル!」ダダダダ…!

 

曜はドリブル技で7ばんを抜く。その後アイシーにパス。

 

 

てきの5ばん「もう1度ふっとばしてやる!必殺…」

 

アイシー「ふん…」くるり

 

日向「!…おい!今すぐやめろ!」

 

先ほどの明和特攻スライディング部隊をやろうとしたが、アイシーは後ろを向いた。この状態で飛び蹴りみたいな反則スレスレのタックルを仕掛ければ、ほぼ100%反則を取られるからだ。

 

 

日向「だから俺が取りに行く!」ダっ!

 

日向は猛スピードでアイシーに向かっていく。

 

アイシー「…」パスっ

 

アイシーは横にボールを流した。

 

 

チャーリー「はなまるちゃん

      パスキャッチ!」

 

4ばん「とる!」

 

花丸「あぶない!」ひょい

 

4ばんがチャージをかけてくるが、花丸はなんとかかわす。

 

ダイヤ「花丸さん!準備できました!」

 

花丸「うん!いくずら!」

 

 

果南「はああ!」ドォン!

 

果南は地面に手を叩きつけてリフトのオーラを出す。2人は宇宙高く上がって…ツインシュート!

 

 

花丸 ダイヤ「ザ・ギャラクシー!」

 

ゴオォォオォォォ!!シュートは若島津めがけて火を纏って勢いよく向かっていく!

 

若島津「うわああ!」

 

バシャア!!ピッピー!

 

チャーリー「やったゼ はなまるちゃん!

      ザ・ギャラクシーで

      とうほうゴールを

      つきやぶったァ~~~!!」

 

 

果南「やったね!ダイヤ!花丸!」

 

沢田「えぇ…」

 

マークしながら合体技を放った果南。ちょっとズルいですよ…と思う沢田であった。

 

 

チャーリー「とうほうの

      キックオフです!」

 

再び攻め上がる東邦。しかしさっきのようにはいかない。

 

 

フレイ「シャドウには目という光をあてる!」

 

反町「くっ!俺にも注意が向くようになったか!」

 

反町のドリブルをフレイが防ぎにかかる。

 

 

日向「こっちだ!」

 

反町「日向さん!」パスっ

 

日向「うおおおおお~~~~!!」

 

日向は低いボールにオーバーヘッドを勢いよくぶち込んだ!

 

 

日向「絶タイガーオーバーヘッド!」ドゴオォ!

 

千歌「うわあ!?」

 

バシュウゥン!

 

日向のタイガーオーバーヘッドがゴールに叩き込まれる。

 

果南「う…千歌、ごめん!」

 

日向「お前たちに今の俺を止めることは出来ん!」

 

どうやらマークしてもすぐにかわされてしまう様だ。

 

 

その後、両チームそれぞれ1点ずつ得点した。

 

 

鞠莉「サンシャインストームV3!」ドギラアァン!

 

バシュウゥン!

 

日向「超タイガーショット!」ドガアァ!

 

バシュゥン!

 

 

―観客席―

 

新田「点取り合戦になりそうだな…」

 

聖良「はい。そして、カギは若島津さんと千歌さんです」

 

理亜「攻撃陣ではないのですか姉さま」

 

聖良「攻撃陣に目が行きがちですが、同じGKとして分かります。2人の実力はこんなものじゃないはずです」

 

 

 

 

先程の双方の得点で時間も経っており、前半も終わりに近づいていた。

 

 

鞠莉「前半でリードをつける、いくわよ!」

 

5ばん「そうはいくか!」

 

3ばん「ここで止める!」

 

8ばん「これだけの人数ならば!」

 

鞠莉に一斉にディフェンスを仕掛ける東邦。この局面での得点はかなり重要。ターニングポイントと言っていい。

 

 

鞠莉(一気に抜き去ってもいいけど…後半の事も考えたら消耗は避けたい…!)

 

ダイヤ「こっちです!」

 

鞠莉「OK!」パスっ

 

横にいたダイヤに鞠莉はパスを出す。

 

 

ダイヤ「はあああ!」ドガアァ!!

 

ダイヤはフライングドライブシュートを放った。

 

 

若島津「やらせるか!」ダっ!

 

 

若島津「手刀ディフェンスだ!」

 

ジャァキィン!

 

若島津はジャンプ。そして手刀を構え、フライングドライブシュートを正確にとらえ、上に弾いた!

 

 

若島津「キエエエェェ~~~~~~~!!」ガタァン!

 

 

そして正面のゴールポストを蹴り、その反動で飛び上がり、こぼれダマをヘディングして日向にパスした!

 

若島津「俺は…かませ犬じゃないんだ!」

 

俺にいつまでも同じシュートが通用すると思ったら大間違いだ。彼からはそんな気迫が感じられた。

 

 

 

 

 

日向「決める!」

 

曜「こ、こんな位置から!?」

 

アイシー「撃たせるか!」

 

ハーフラインからシュート体勢に入る日向をアイシーがスライディングで止めにかかる。

 

 

日向「くるなら こい!

   なんにんきても おなじだ!!

   くらえ! ネオ・タイガーショット!!」

 

ドガドオォン!!

 

 

チャーリー「アイシーちゃん

      ふっとばされた!」

 

日向は足を振りぬいて同時にアイシーをふっとばす。

 

 

ここで得点されるとリードを奪われた状態で後半を迎えることになる。そのため他のメンバーも止めにかかるが…

 

ドゴ!

 

チャーリー「ルビィちゃん

      ふっとばされた!」

 

 

ドゴ!

 

チャーリー「かなんちゃん

      ふっとばされた!」

 

 

ドゴ!

 

チャーリー「よしこちゃん

      ふっとばされた!」

 

 

ドゴ!

 

チャーリー「りこちゃん

      ふっとばされた!」

 

圧倒的な威力の前になすすべなくふっとばされてしまう。

 

 

千歌「真マジン・ザ・ハンド!」

 

ドオオォォン!!マジンがネオ・タイガーショットを押さえるがすぐに押し切られてしまう…

 

 

千歌(お、重すぎる…!ハーフラインからなのに…)

 

千歌「わああー!」

 

チャーリー「ちかちゃん

      ふっとばされた!」

 

 

フレイ「させるかぁー!」

 

チャーリー「フレイちゃん

      カバー!」

 

ドゴ!

 

 

チャーリー「フレイちゃん

      ふっとばされた!」

 

バシャァ!ピッピー!

 

チャーリー「ああっ! ひゅうがくんの

      ネオ・タイガーショットに

      うらのほしゴールは

      つきやぶられたァ~~~!」

 

同時に前半終了の笛がなった…

 

 

 

日向(これが高校サッカー全国大会、最初で最後の戦いなんだ…1点差と言わず2点、3点、4点…圧倒的な差で勝ってやる!)

 

 

 

―HALF TIME―

 

千歌「…」

 

善子「…」

 

黙り込んでしまう浦の星イレブン。先程のネオ・タイガーショットを目の当たりにしたのが原因だった。明らかにムードが悪くなっている。

 

 

千歌(ダメだ…前までの様にちょっと強くなっても止められない)

 

今までは強力なシュートが来ても自分たちも進化することでそれを打ち破ってきた。しかし、日向のシュートはそんなものじゃ足りないレベルだった。

 

 

梨子「千歌ちゃん…」

 

千歌「みんな…ごめん」

 

鞠莉「チョップっ」ポンッ

 

千歌「うげぇ!?」

 

ダイヤ「ま、鞠莉さんこんな時に何を…」

 

鞠莉「深刻そうな表情だったからよ。決勝なんだから。精一杯エンジョイしましょう」

 

千歌「鞠莉ちゃん…」

 

鞠莉は、一見笑顔だったが、何か強い決意を秘めているようだった。

 

 

 

 

―観客席―

 

ハーフタイム中にも、三杉たちは試合展開に関して話していた。

 

新田「若島津さん、ナイスセーブだ!」

 

松山「あれが決まっていたら、浦の星ペースだったからな」

 

理亜「カギはキーパー…こういうことだったのですか?」

 

聖良「その通りです」

 

2人とも、日本ではかなり強力なキーパーだ。若島津はその力をフルに活かして流れを東邦側に引き寄せた…ということである。

 

 

聖良「千歌さんも、まだ実力を出せるはずです」

 

三杉「君は日向のネオ・タイガーショットを高海さんが止めることが出来ると思うのかい?」

 

聖良「千歌さん…いや、浦の星なら止められなくても何か出来るはずです」

 

松山「そうだな…俺たちもそれは少しだが分かっているつもりだ」

 

理亜「というか、このまま流れを変えずに完敗なんてしたら、は?って思うわ」

 

 

新田「頼んだぜ、来年の先輩方と同級生…」

 

 

 

 

 

ハーフタイムが終わり、再び選手たちがフィールドに。

 

チャーリー「さァ泣いても笑っても残り30分!深紅の優勝旗をその手に持つのはどちらか~!?」

 

 

 

 




自分でも雑な試合展開だとは思う。だけど言わせてくれ。「タイガーショットこわい」「若島津が厄介」これだけじゃ60分の試合書けん!ずっとタイガーショット撃たせてもくどい展開だし…


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東邦戦ー流れを引き寄せろー

あああああああああああああタチトナああああああああああああああ


 

鞠莉「選手の交代はしないようね…」

 

ダイヤ「あの2人が出場する可能性はあります。体力が続く限り攻めますわよ」

 

鞠莉「シュアー!ダイヤ、まずはマリーに任せて」

 

ダイヤ「体力を消費することになりますが…」

 

鞠莉「流れをこっちに戻すのが最優先よ。それに…この試合でマオに見せたいのよ」

 

ダイヤ「鞠莉さん…分かりました」

 

 

 

チャーリー「こうはんせんの

      スタートです!」

 

ダイヤから鞠莉にパスがまわる。

 

 

チャーリー「ひゅうがくんが

      きた!」

 

鞠莉「いくわよ!」

 

鞠莉は華麗なドリブルで日向を抜きにかかる。

 

日向「その動き…お前もイタリアの選手か!」

 

鞠莉「ええ!マオがお世話になったわね!」ギュン!

 

チャーリー「まりちゃん

      かわした!」

 

日向「なにィ!?このスピード、サウソンのヤローより速いぞ!」

 

 

鞠莉「果南!」パスっ

 

鞠莉はバックパス。

 

ダイヤ「鞠莉さん…頼みます!」ドガァ!

 

ダイヤは前方に高く、まるでクリアーのようにボールをあげた。

 

 

4ばん「ロングパスなど俺たちには通用せん!」

 

てきの4ばんはボールの落下地点と思われる場所に待ち構える。

 

 

果南「ここだ!」パスっ!

 

4ばん「しまった!」

 

なんと、果南が上がってきてヘディングでパスコースを変えた。東邦は予想外の事態で動けない。

 

 

チャーリー「まりちゃん

      たかいボールに

      うごきを あわせる!」

 

鞠莉はうまく果南がパスした地点に移動していた。これは鞠莉の作戦だったのだ。

 

若島津「こいっ!砕けるものなら、砕いてみろ!」

 

若島津は気合を入れる。絶対にリードを守るつもりだ。

 

 

鞠莉「ロベッシャイニー!」ドギャン!

 

鞠莉は右足を光らせ、オーバーヘッド。シュートは光って若島津に向かっていく。

 

 

若島津「止めてやる!」

 

若島津は拳をがっちり握りしめる。そしてパンチング。

 

 

若島津「…なにィ!」

 

シュートは若島津の股下を通り抜けた。

 

バシュウゥン!

 

 

 

 

鞠莉「言い忘れていたわ…股抜きロベッシャイニーよ」

 

若島津「くそっ!ここまでのテクニックを備えているのか!」

 

 

チャーリー「後半5分!試合は再び振り出しに戻りました!」

 

鞠莉「勝負はまだわからないわ!みんなで浦の星ペースにしましょう!」

 

一同「おおー!」

 

 

 

―東邦ベンチ―

 

吉良「やつら、なかなか折れんな…」

 

サウソン「さっきのプレー…みんなを奮い立たせるプレーだよ」

 

マオ「イタリアにいた時から全く衰えていない。さすがデス…」

 

 

 

 

東邦のキックオフ。日向にボールがまわる。

 

 

曜「いかせないよ!」

 

日向「どけっ!」

 

チャーリー「ひゅうがくんの

      ごういんなドリブル!」

 

ドタドタドタドタドタ!!日向は力任せにドリブル突破を始めた。

 

ドゴっ!

 

チャーリー「ようちゃん

      ふっとばされた!」

 

 

日向「タケシ!」

 

沢田「ひゅうがさん!」

 

チャーリー「ひゅうがくん

      パスを だした!」

 

 

ルビィ「!?」

 

恐ろしく速いパスに1歩も動けなかった。日向と沢田、この2人にも必殺ワンツーは存在するのだ。

 

チャーリー「ひゅうがくん さわだくんの

      とうほうコンビ!

      いかづちのような

      いきおいで つきすすむ~~!」

 

日向「うおお!くらええ!!」ドガドオォン!!

 

日向は(超)ネオ・タイガーショットを放った。ハーフラインからでも決まったこのシュート、ましてやペナルティエリア付近では…

 

 

バシャァ!バリバリ…!

 

千歌「…!?」

 

1歩も動けず。変な音がしたので後ろを確認したら、ボールはネットを突き破ってコンクリートにヒビを入れていた。

 

 

日向「流れを引き寄せるつもりだろうが、そうはいかない。大量得点で俺たちが勝つ!」

 

 

 

千歌「どうすれば…」

 

鞠莉「止められないなら、止めなくてもいいのよ?」

 

千歌「えっ、そんな!ダメだよ!」

 

果南「大丈夫。こういう時こそDFの出番だよ」

 

そもそも、この世界ではGKはそんなに頼るものではない。基本他のポジションの選手でボールを奪い、シュートを撃たせないのが普通だ。

 

 

果南「去年まではGKじゃなくてFWだったのに、ここまで頑張ってくれて…次は私たちの番だよ」

 

善子「といっても、どうするの?」

 

鞠莉「あのタクティクスを使いましょう。私が敵の注意をひくわ」

 

 

 

 

浦の星のキックオフ。鞠莉がボールを持ち再び攻め上がる。

 

日向「何度も同じ手が通用するかよ!」

 

沢田「マークを徹底して下さい!その人が体力切れになれば…相手の得点チャンスは一気になくなります!」

 

 

鞠莉「ふふっ、逆になんで同じ手だと思う…?」

 

日向「…!?」

 

パスっ!鞠莉は勢いよくバックパス。

 

 

ルビィ「えいっ!」パスっ!

 

花丸「鞠莉ちゃん!」パスっ!

 

3人がパスを繋ぐとそのパスの軌道が紫に、正三角形の形を描いていた。

 

鞠莉 ルビィ 花丸「必殺タクティクス!―バミューダウェーブ―」

 

三杉たちと戦うあたりで簡単にカットされてしまうという訳で使わなくなってしまったタクティクス。しかし、パスの精度・速度が日々の練習で自然に良くなり、その結果放つことが出来た。

 

 

日向「ぐっ…!」

 

沢田「まさかここで使ってくるなんて…」

 

念動波は日向・反町・沢田に命中し、彼らを弱体化させる。

 

 

鞠莉「さァ!ここで一気に決めるわよ!」

 

花丸「うん!」

 

浦の星は総攻撃をかけ始めた!

 

5ばん「みんな止めるんだ!」

 

必至でFW陣を止めにかかる東邦DF陣。

 

鞠莉「ダイヤ!」パスっ!

 

 

チャーリー「ダイヤちゃん

      たかいボールに

      うごきを あわせる!」

 

ダイヤ「ルビィ、いきますわよ!」

 

ルビィ「うん!」

 

2りはジャンプ!そして一緒にオーバーヘッド!

 

ダイヤ ルビィ「オーバーヘッドツイン改!」ドガアァ!!

 

 

若島津「キエエエェェ~~~~~~~!!」

 

チャーリー「でたっ!わかしまづくんの

      ひぎ さんかくとび!」

 

ガチィ!

 

チャーリー「わかしまづくん

      ゴールを まもった!」

 

進化した黒澤姉妹の必殺技を、若島津はきっちりキャッチした!

 

 

その後、東邦のオフェンスになるが…

 

フレイ「くらえブレードアタック!」

 

反町「ぐはあ!」

 

特に主力メンバーである3人がタクティクスの影響で弱体化。それによって攻撃がままならない状態であった。

 

 

果南「鞠莉!いけェ!」パスっ!

 

チャーリー「まりちゃん

      ひくいボールに

      うごきを あわせる!」

 

鞠莉「これで同点よ!」

 

鞠莉は雲を切って出た太陽の力でシュートを放つ!

 

鞠莉「サンシャインストームV3!!」ドギラアァン!

 

 

若島津(やるんだ!今動くことが出来る俺が!)

 

若島津「うおおお!!」ドゴォ!

 

若島津はシュートに正拳突きを放った!

 

 

チャーリー「ボールは ラインを

      こえてしまった~~~!」

 

チャーリー「うらのほしの

      コーナーキックだ~~~!」

 

 

鞠莉「うそ!あれが止められるなんて…」

 

ダイヤ「向こうも必死ということですわ」

 

千歌(すごい…)

 

 

日向「若島津、よくやったぞ」

 

若島津「コーナーキックも止めてみせます。日向さんが万全になるまで、耐え抜いてみせます!」

 

日向「くそっ…こんな大事な時にこのザマかよ…!」

 

アナウンス「選手の交代をお知らせします」

 

日向「…!?」

 

おそらくサウソンとマオが出場する。弱体化したから、もう戦力にならないと判断されたのだろうか…

 

 

日向「待ってください!俺は…」

 

吉良「何を勘違いしておるのじゃ?サウソンと交代するのは7ばんじゃ」

 

日向「えっ」

 

吉良「もともとワシはお前を勝たせるために彼女たちを招き入れたのだ」

 

 

こうして、サウソンとてきの7ばん・マオとてきの5ばんが交代となった。

 

 

鞠莉「この状況で交代…恐らくこっちの勢いを止める気ね」

 

現在4-5。もし逆に1点取られれば、勝ちはほぼなくなってしまう。

 

 

 

千歌「…」

 

サウソン「千歌ちゃん…」

 

マオ「思うところはあるかもしれないけど、やることを果たすのデスよ?」

 

サウソン「分かってるよ…」

 

 

 




1周年記念パーティの小ネタ

これから前書きや後書きのネタがなくなったら書いてみます。では早速


ヘルナンデス

バズーカ砲を弾いた彼ですが、このシーンは本当に存在します。それはファミコンジャンプ。ジャンプ作品の集うこの作品で、ヘルナンデスは黄金の右腕でバズーカ砲を弾きました。他にも北斗神拳やペガサス流星拳、アラレちゃんのんちゃ砲を弾いたりできます。

キャプテン翼中でも5本の指に入るほどのキーパーですが、その5本の中では最弱。ククク…


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東邦戦ー試合終了ー

24時間テレビにちなんで24秒小話

会いたいが今年のスローガンらしいけど、ボクにも会いたい…というかメッセージを送った人がいます。その人のユーザー名は《オト姫》さんです。その人もラブライブ×イナイレ作品を投稿されていたのですが、個人的にお気に入りで、監督の名前もその人の作品の監督から考え付いたものです。必殺技を借りたいというのも《オト姫》さんから借りたい技があるのです。活動報告でも言いましたが、コンタクトを取る方法が何かないものか…


 

浦の星のコーナーキック。曜がボールを蹴る。

 

曜「はいっ!」パスっ!

 

ボールはルビィのもとへ。

 

ルビィ「お姉ちゃん!」

 

ダイヤ「はい!」

 

もう一度オーバーヘッドツインを放とうとする。

 

若島津「こいっ!」

 

 

 

 

チャーリー「ルビィちゃん

      スルー!」

 

若島津「なにィ」

 

フェイントだった。引っかかった若島津はバランスをくずす。

 

 

チャーリー「しかし

      マオちゃんが

      カット!」

 

ダイヤ「しまった!待ち伏せしていた!?」

 

マオ「イッツソウイージィ…」

 

スルーでバランスを崩してシュートを叩きこむのがマオには見え見えだったのである。

 

 

鞠莉「クレイジーサンライト!」

 

マオ「!?」

 

ピカァ!鞠莉は光をマオに投げつけ、それはマオの目の前で激しく輝き、大量の光線が降り注いだ。

 

鞠莉「花丸!」パスっ!

 

 

 

果南「いくよ!」ドゴォ!

 

果南が地面を叩き、2人は宇宙高く上昇。

 

 

ダイヤ 花丸「ザ・ギャラクシーV2!」

 

ここで進化した3人の技。シュートは前より強い炎と勢いでバランスを崩している若島津に向かっていく。

 

 

若島津「くそっ! まにあってくれ!!」

 

がタァン!バランスを崩している若島津はすぐにゴールポストを蹴ってボールに飛び掛かった!

 

 

若島津は「う…ぐわああ!」

 

しかし倒れている状態で勢いが少し落ちていた。そのため、簡単に吹き飛ばされてしまう。

 

バシャァ!ゴールネットを破った。これで5-5である。

 

 

鞠莉「あなたもまだまだね、マオ」

 

マオ「それだけの実力を持っていて、なぜ日本にこだわるの!?」

 

鞠莉「それがマリーの望みだからよ」

 

マオ「意味が分からないわ!」

 

日向「切り替えろ!私語は後でやれ」

 

 

 

 

試合再開。てきの8ばんにボールがまわる。

 

てきの8ばん「頼んだぞ!」パスっ

 

てきの8ばんはサウソンにパスした。

 

 

曜「とめるよ!」ズサー!

 

サウソン「ぬく!」ヒョイっ

 

梨子「ここだ!」

 

サウソン「おっと!」

 

サウソンはタックルしてきた曜と梨子を軽くかわす。

 

 

サウソン「いくよ千歌ちゃん!」

 

千歌「くる…!」

 

サウソンはシュート体勢に入る。

 

 

サウソン「だああ!」ドギィ!

 

サウソンがボールを踏みつけると赤と青の2つのボールに別れる。それを両足でオーバーヘッド!

 

サウソン「ダブルショットV3!」ドギャアァン!

 

 

善子「ただで通すと思わないで!デーモンカットV2!」

 

ケケェー!進化した善子の必殺ブロックで威力を押さえる。

 

千歌「これならとれる…マジン・ザ・ハンド!」

 

千歌は武蔵戦以前の進化していないマジンを使って止めた。

 

 

千歌「はあ…はあ」

 

双方必殺技を連打し、体力も限界が近づいている。決勝という事もあって気合でなんとか持ちこたえているが、それでもこれ以上必殺技を連打することは厳しい。

 

千歌「果南ちゃん!」パスっ

 

 

6ばん「奪い取る!」

 

果南「ウォーターベールV2!」ドォン!

 

水流が吹き出し、6ばんを吹き飛ばす。

 

 

マオ「くらえ!ジグザグフレイムV3!」

 

マオは足に炎を纏ってジグザグに動き、ボール越しに果南を蹴飛ばす。

 

果南「うわああ!?」

 

ダイヤ「くっ!わたくしが奪います!」

 

マオ「おりゃあ!」

 

ダイヤ「わっ!」

 

マオは強引なドリブルではないが、ダイヤを弾き飛ばしてドリブルをした。見た目によらず激しいプレイだ。

 

マオ(あの2人さえいなければ…!)

 

 

マオ「頼みます!」パスっ

 

マオはパスをした。

 

善子「ディメンションカット!」

 

しかしそれを察知していた善子がボールをカットする。

 

 

善子「さあ!カウンターよ…」

 

日向「いつまでも

   ちょうしに のってんじゃねェ!!」

 

ズザアァ―!

 

善子「きゃあ!」

 

チャーリー「ひゅうがくん

      いきなり タイガータックル!

      えものをねらう トラのごとく

      ボールをうばいとった!」

 

フレイ「な!いつの間に…」

 

花丸「間違いないずら…」

 

 

日向「調子が戻ったぞ!」

 

バミューダウェーブの効果が切れてしまったのだ。

 

 

日向「くらえ うらのほし!

   これが おれの

   ネオ・タイガーショットだ~~~!!」

 

ドガドオォン!

 

千歌「わああー!!」

 

バシャァ!!

 

至近距離からのネオ・タイガーショット。成す術なく点を取られる。

 

 

チャーリー「やったゼ日向くん!これで5-6!東邦、優勝に王手をかけました!」

 

後半ももうあと少し。さっきのシュートは決勝点と呼ぶにふさわしいのだ。

 

 

千歌「ごめんなさい…」

 

曜「今のは仕方ないよ…」

 

フレイ「こうなったら全員攻撃だ!」

 

ダイヤ「ちょっ、勝手に…確かに時間的にもそうしなければ勝てる可能性はかなり低いのですが…」

 

フレイ「よし!やるよ!私はみんなとの最後の試合になるからね…」

 

梨子「そっか…私たちはまた同じメンバーで出れるけどフレイちゃんは…」

 

フレイ「私の技を全部見せなきゃ、帰れたもんじゃない。ね、アイシー」

 

アイシー「ええ」

 

千歌「フレイちゃん…わかった、頼んだよ!」

 

フレイ「うん!」

 

曜「私たちもだよ。浦の星最後の試合、絶対勝つよ!」

 

 

一方、東邦陣営は…

 

沢田「やったぁー!やりましたね日向さん!」

 

日向「まだ勝ちが決まったわけじゃねェ!それに、俺は1点差で勝つつもりなどない!」

 

 

日向「俺たちのサッカーは攻めるサッカーだ!いくぞ!!」

 

東邦「おう!」

 

 

試合再開。浦の星は一気に攻めかかる。

 

果南「たのんだよ!」パスっ

 

フレイ「うん!」

 

 

沢田「ここで止めます!」

 

沢田はフレイからボールを奪おうと近づく。

 

フレイ「突破する!」ダっ!

 

フレイはジャンプ。そして右足を伸ばして足でボールを支えた状態で回転。すると、フレイの周囲に円状の氷のオーラが現れた!

 

フレイ「ホワイトブレード!」

 

パチンっ

 

沢田「わあ!」

 

指パッチンで氷のオーラが弾け、沢田をふっとばす。

 

フレイ「梨子ちゃん!」パスっ

 

 

サウソン「通さないよ!」

 

梨子「メロディウェイブ改!」

 

サウソン「うっ!耳が…」

 

10人全員で攻めかかることで、あっという間にゴール前にたどり着く浦の星。

 

 

鞠莉「ダイヤ!最後はあれで決めるわよ!」

 

ダイヤ「ええ!いきますよ!果南さん!花丸さん!」

 

花丸「ずら!」

 

果南「いけェー!」ドォン!

 

 

 

ダイヤ 花丸「ザ・ギャラクシーV2!」

 

ボールが炎を纏って降下。しかしこれだけじゃ終わらない!

 

 

鞠莉「チェイン!サンシャインストームV3!!」

 

ドギラアァン!浦の星最強のシュートが合わさり、超高火力のシュートとなった!

 

 

 

マオ「ただでは通しまセン!ボルケイノカットV3!」

 

スピニングカットとほぼ同じ動きの必殺技を繰り出してきた。まるで火山の噴火のように炎のオーラが噴出するのが違いだ。

 

マオ「ぐっ!」

 

しかしこのシュートの前には軽減は出来てもあっという間にふっとばされてしまう。

 

 

若島津「負けてたまるかぁ!!」ドゴォ!

 

若島津は正拳ディフェンス!

 

若島津「止める…この腕が潰れても、絶対に止めて勝つ!」

 

ここで決められたら後半終了間際でまた振り出しである。ここで勝利を確定させるためにも、絶対に決められてはならないのだ。

 

 

花丸 ダイヤ 果南 鞠莉「「「「いけえェー!!」」」」

 

しかし、浦の星だって決めなきゃ勝てない。双方持てる力を全部振り絞る!

 

 

 

沢田「若島津さん!」

 

反町「俺たちも協力する!」

 

若島津「助かる!絶対に押し返すぞ!」

 

なんと2人が後ろから若島津を支える。

 

 

チャーリー「おォ~~っと!

      のこりじかんは

      ロスタイムだけだ~~~!」

 

 

 

若島津 沢田 反町「わああー-っ!!」

 

相手は浦の星最強のシュート。ついにふっとばされてしまう。

 

 

日向「まだだァー!」ドォン!

 

なんと日向がカバー。しかしそれでもシュートの威力は止まらない。

 

日向「くっそおぉぉぉ…!」

 

右脚で蹴り返そうとするが、まだシュートの勢いは止まらない。

 

 

日向(この感覚…翼のドライブシュートを撃ち返すあの感覚だ…あの試合は引き分けだった。だが!)

 

日向「この試合は絶対に勝ってやる!!」

 

日向は足を振りぬいた!

 

 

日向「カウンターの…ネオ・タイガーショットだァァ!!」

 

ドガドオォン!!

鞠莉「そ、そんな!きゃああ!」

 

日向はカウンターで撃ち返してしまった。カウンターのせいか、威力はさらに上がっている。しかも全員攻め上がっていたのでシュートブロックも出来なかった。

 

ルビィ「でも、あの距離なら…」

 

しかし自陣ゴール前からゴールを狙っている。いくら威力が高くても無茶に思える。

 

 

サウソン「まだだよ!」ダっ!

 

千歌「!?」

 

なんとシュートにサウソンがあわせていた。炎のオーラを自分の周りに纏って回転!

 

 

サウソン「真爆熱スクリュー!」

 

ドボオォォ!シュートは新たに炎のオーラを纏って突き進む。日向が放つネオ・タイガーショットのもとの威力を取り戻した。

 

 

千歌「絶対に…止める!!」シュウウウゥゥゥン!!

 

千歌もまた、持てる力をここで全て使い果たすつもりでマジン・ザ・ハンドを放つ。

 

 

千歌「だああああ!」ドオォン!!

 

千歌(フレイちゃんに勧められて始めたGK…この試合は私の最後のGKになるかもしれないんだ!)

 

千歌「だから!絶対に負けたくないんだァー!」

 

ゴオオオ!

 

サウソン「…!?」

 

マジンのオーラと共に、紫と黒のオーラが出てきた。それはだんだんとマジンを包んでいき…

 

 

 

マジン「オオオオォォォ!!」

 

日向「なんだあれは…」

 

善子「マジンが…変わった?」

 

 

 

 

千歌「…」ビリビリ…

 

ボールは千歌の手の上で完全に止まっていた。

 

 

フレイ「これだ…梨子ちゃん!」

 

梨子「…!そうだ練習で!」

 

フレイと梨子は何かを思いついた!

 

 

ピッピッピー!!

 

フレイ「あ…」

 

梨子「そ、そんな…」

 

しかし、ロスタイムも使い切られ、試合終了のホイッスル。非情にも…浦の星の負けとなってしまった…

 




現実は非情です。よし!最後にシュートだ!…と思ったら笛が鳴ってしまうのは、ゲーム版だとしょっちゅうある話です。


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後日談

今回は(雑な)伏線だらけです。


 

―大会用ホテル―

 

曜「かんぱーい…」

 

浦の星は食事会をしている。もっとも、祝勝会とはいかなかったが…

 

 

理亜「ま、ただで負けなかっただけよしよ」

 

善子「ちょ!なんであなたがこんなところにいるのよ!」

 

鞠莉「練習に協力してくれたお礼よ。スペシャルサンクス!」

 

松山「こちらこそだ。すぐに帰らなくて良かったぜ」

 

三杉たちも誘っていたようだ。それぞれ思うところを話す。

 

 

松山「日向はすごかったな…」

 

三杉「ああ。ワールドユースでも必ず戦力になるよ」

 

千歌「ワールドユース?」

 

三杉「今年ブラジルで開催される19歳以下の男性選手が出場できる大会さ」

 

鞠莉「私たちは出れないわね…」

 

松山「男女混合のサッカーはまだ先の話だからな」

 

フレイ「実は、性別と国籍を問わずに開かれるサッカー大会がドイツで開催されるんだよ」

 

聖良「そうなのですか?」

 

新田「国籍問わずって…どういうことだ?」

 

フレイ「違う性別や国籍で、本来なら絶対に一緒のチームで戦えないであろう選手たちが一堂に会して同じチームで試合をするんだよ。その名もオールスターゲーム」

 

千歌「すごい!出場条件とかはあるの!?」

 

フレイ「申し込みをすればOK。ただ、世界有数の選手が集うから、相当実力をつけていないと負けばっかりになってしまうよ」

 

千歌「それでも世界有数の選手と触れ合いたい!負けを怖がっていたら、動けなくなっちゃうよ」

 

梨子「千歌ちゃん…悔しくないの?」

 

千歌「それは…悔しいよ。実際、そんな思いをサッカー始めた頃から何回も…特に最初は同じチームの子に負けてばっかりだった」

 

 

千歌「そういう時はホントに悔しくて、泣いたこともあったよ。最初は何もできなくて…そんな時に、鞠莉ちゃんに言われたんだ。その悔しさがあれば、次はきっと勝てるよって」

 

鞠莉「オーウ、言ってましたね…実はこれ、誰かの受け売りデース!」

 

千歌「そ、そうなの!?」

 

鞠莉「ええ。マリーに教えてくれた人も同級生から教わったって言ってて…名言は天下のまわりモノよ」

 

千歌「だったら、今度は私がみんなに伝えるよ!負けて悔しいけど、その悔しさがあれば、次は絶対に勝てるって!」

 

ダイヤ「では、それを最大限生かすために、やりますわよ。反省会」

 

こうして東邦戦の反省会に。

 

 

梨子「フレイちゃん、最後は何考えてたの?」

 

フレイ「ああ、練習で3人でやったシュートだよ。千歌ちゃんがすごいマジンを出したから、これで合体技をすれば最後に1点取れるんじゃないかって。名付けてソード・オブ・ファイア」

 

千歌「すごそうだね!」

 

三杉「僕が言った、器を大きくするというものだね」

 

松山「だが、自陣ゴール前だぞ?」

 

フレイ「説得力ないよ。とにかく、あのすごいマジンの力を活かせば、出来る」

 

三杉「でも、高海さんに負担がかかることも言っていたはずだよ。恐らく、発動できても延長戦で体力を切らせて負けだったと思う」

 

梨子「そっか…」

 

果南「となると、私達守備陣の問題だね…」

 

ルビィ「うう…ごめんなさい」

 

ダイヤ「こら!ルビィを悪く言うなら、許しませんわよ!」

 

果南「なんでそうなるのさ…」

 

三杉「まあ、相手は日向だったんだ。君たちのプレイにも悪いところは見つからなかった。誰が悪いとか言わず、今は頑張った皆を讃えようじゃないか」

 

千歌「そうだね…では改めて!みんなの健闘を讃えて、かんぱーい!!」

 

その後は、楽しい話をして過ごした千歌たちであった。

 

 

 

―東邦学園―

 

東邦では、本当に祝勝会が行われていた。

 

 

吉良「うぃ~」

 

マオ「この人、もう酔っぱらってマース」

 

吉良「そんなことはないぞぉ?日向、今日は見事だった。さすがはワシが見込んだ男じゃ」

 

沢田「それでは!東邦学園V2を祝して、乾杯!」

 

東邦「乾杯!」

 

 

日向「さて…次はジャパンカップだな」

 

サウソン「ジャパンカップ?」

 

沢田「ワールドユース選手権に向けて、日本で行われる大会です。ヨーロッパ・南米のクラブチーム、ウルグアイユースが出場します。翼さんもブラジルのクラブチームで出場するんです!」

 

サウソン「ツバサ…」

 

日向「流石に知っているな?」

 

サウソン「うん。全日本ジュニアユースのキャプテン…そして優勝に導いた」

 

マオ「所詮はまぐれデスが」

 

日向「なんだと!」

 

マオの一言にカチンとくる日向。翼は全日本で共に戦った仲間だ。バカにされて頭に来ないはずがない。

 

 

日向「もういっぺん言ってみろ!」

 

マオ「…っ!」

 

沢田「日向さん!ダメですよ暴力は!」

 

マオ「ちょっと強くなったからって調子に乗らないでください!日本サッカーは、ヨーロッパや南米の足元にも及びまセン!」

 

日向「調子に乗っているのはお前だ!翼は…俺たち全日本はそんなものだって乗り越える!」

 

吉良「まぁ落ちつけぇい。そういえば、お前はどうやってあれほどの力を得たのだぁ?」

 

酔っぱらいながら日向に聞く吉良。

 

 

日向「吉良コーチが送ってくれた新種のブラックボールのおかげです」

 

吉良「新種のブラックボールゥ?そんなものはないぞぉ?」

 

日向「えっ」

 

サウソン「ちょっと!詳しく聞かせてください!」

 

日向「山で特訓していたら、ブラックボールより重い黒と紫のボールがあったんだよ。それで特訓したんだ。重すぎて持ち運びがきついから山にほったらかしの状態だ」

 

サウソン「そこ…案内して」

 

日向はサウソン、マオと一緒に山に行くことに…

 

 

 

 

―山―

 

日向「ここだ…ん?ブラックボールがないぞ。あれだけ重いものをどうやって…」

 

サウソン「しまった…!もう先を越されてる」

 

マオ「これはまずいデス」

 

日向「どういうことだ?俺に話せ」

 

サウソン「どんなにおかしくても冗談だと思わず真面目に聞く?」

 

日向「どうやらかなりヤバい状況のようだな。分かった。どんなことを聞いても信じる」

 

サウソン「実は…」

 

 

 

 

 

 

 

視点は再び浦の星陣営に。ちょうど食事会が終わったあたりだ。

 

 

新田「それじゃ帰るとするか。あ、そうだ。ワールドユースの前にジャパンカップってのがあるから、見てくれよな」

 

ダイヤ「はい!是非とも拝見します!」

 

 

アイシー「鞠莉ちゃん…今までありがと」

 

鞠莉「こちらこそよ。ここまで来れたのはあなたのおかげでもあるんだから…両親探し、成功しますように」

 

風見「引率者として、必ず達成してみせます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―???―

 

どこかの施設の中だ…通信機を使ってモニター越しに会話をしている。

 

 

「失ったメンバーとエイリア石の回収が完了しました。双方、以前より力を増しています」

 

「ククク…果たして戦力になるのか?」

 

「それは使ってみなければわかりません。まあ、あくまで私たちは利害の一致で協力しているだけ…そちらの問題はそちらで対処して下さい」

 

「言われなくても分かっている。こちらでも計画は順調に進んでいるのだ。青空翔…奴の理想を粉々にしてくれる。俺が一番強いのだ!」

 

「そうですか…ではまた」

 

通信を切った。

 

 

「何が俺が一番強いよ…あんなの信用していいの?」

 

「こっちは人が不足していますから。いないよりは遥かにマシです。それに、態度はアレですが彼の技術はなかなかのものです」

 

「全てはお父様の望みをかなえるために…」

 

「はい。そのために、私たちの手でエイリア学園を再興させましょう」

 

千歌たちの全く知らないところで恐ろしい計画が動き始めていた…それがどんな影響を及ぼすのか、まだ誰も分からない…

 

 




第三章へ続く…


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第3章 イタリア編
いなくなった3年生


劇場版準拠の話です。しかしセリフをほぼ覚えていないのでオリジナル展開に近いです。悪しからず。映画なんて何度も見れるもんじゃないのよ。


 

千歌「…」

 

あれから、内浦に帰ってきた私たち。町のみんながよく頑張ったねって私たちを讃えてくれた。それからアイシーちゃんと風見監督が両親を探すための旅に出て…ドイツ人のフレイちゃんも帰国するから、それを私達サッカー部が見送っている。

 

 

フレイ「みんな、今までありがとう」

 

ルビィ「ルビィたちもだよ。ありがと、フレイちゃん」

 

曜「フレイちゃんは、これからどうするの?」

 

フレイ「ドイツユースのメンバーを目指すよ」

 

千歌「フレイちゃんも代表を目指しているんだ…」

 

フレイ「うん!みんなもせっかくここまでやったんだから、そういうのも目指してみたらどう?」

 

善子「そうね…この際もっともっと高く堕天よ!」

 

フレイ「高いのに堕天…で、それはともかく3年生のみんなは来てくれなかったの?」

 

千歌「そういえば…ルビィちゃんは知らない?」

 

ルビィ「お姉ちゃん…連絡つかないんだ」

 

フレイ「はぁ、あの3人とはクラスでよく会話していたから見送って欲しかったけどな…」

 

千歌「ごめん…」

 

フレイ「千歌ちゃんが謝る事じゃないよ。ま、みんなこれからも元気でね!あの3人にもよろしく!」

 

こうして、フレイは去っていった。

 

 

 

 

 

 

―浦の星グラウンド―

 

廃校は決まったが、当然今年度中は使用可能。千歌たちはサッカーをし、その後の休憩で3年生について話をしていた。

 

千歌「はぁ、ホントに果南ちゃんたち、どこいっちゃったんだろう?」

 

曜「ルビィちゃんも知らないんじゃ、どうすれば…」

 

梨子「つまり身内の人でもどこに行ったか知らないってことだし…」

 

善子「…ン?」

 

ルビィ「善子ちゃんどうしたの?」

 

善子「ヘリコプターよ…こんな近くに来るなんて珍しいわ」

 

ブロロロロロロ…!プロペラを回して音を立てるヘリコプター。

 

 

花丸「未来ずらー」

 

善子「ヘリコプターぐらいは知っときなさ…え!?なんかこっちに向かってくるわ!」

 

千歌「え、えええ!?私何も信号出してないのにぃ!?」

 

曜「あ!着地する!」

 

ヘリコプターがどんどん近づいてくる!そして…千歌たちの目の前で着地する。

 

 

「…」

 

誰かが降りてきた。

 

千歌「だれ?」

 

鞠莉ママ「マリーズ、マザーデェェェ~~~~~ッッス!!」

 

大声でクセが強い言い方をする、金髪の女性。

 

千歌「鞠莉ちゃんの…ママ!?」

 

鞠莉ママ「あなたたちにお願いがありマース!マリーを探してきて欲しいのデース!」

 

千歌「え!?…あ、そっか。お母さんだから当然心配してるよね…」

 

鞠莉ママ「ここじゃなんなので、今からマイホームに招待しマース!」

 

こうして、鞠莉ママの家に車で行くことになった…ちなみに人が10人乗れるすっごい高級車だった。

 

 

 

―鞠莉ママのホーム―

 

高級な家だ。千歌たちは中に入る。

 

 

千歌「あ、サウソンちゃん」

 

鞠莉ママ「サウソンとマオは私が引率者となってこのジャパンに来たのデース」

 

マオ「さて、では早速本題にうつりまショウ」

 

 

 

鞠莉ママ「鞠莉を探すためにあなたたちに行ってもらうのは…ここデース!」

 

千歌「!?」

 

善子「なにィ!?こ、ここはー!」

 

 

鞠莉ママ「鞠莉、マオと私のホームタウン!イタリア!鞠莉はそのどこかにいマース!」

 

 

ジャラジャラジャラ!!

 

ハイテンションでそういった後、大量のコインが降ってきた。

 

鞠莉ママ「交通費は小原家持ち!さらに見事見つけてくれたなら報酬金一封をギブしマース!」

 

マオ「案内は私達がしマース!」

 

善子「ええ…」

 

梨子「このコイン…チョコだね」

 

あまりにも変な仕掛けに動揺する千歌たち。

 

 

鞠莉ママ「とにかく!鞠莉を見つけて欲しいのデース!」

 

千歌「うーん、見つけたいのは私たちも同じだし、引き受けて…」

 

曜「千歌ちゃん!」

 

千歌「うぇ!?どうしたの?」

 

曜「思い出してよ!ぶっちゃけトークの会!」

 

千歌「あ、そうだ…」

 

鞠莉の言う事が正しいなら、彼女たちは日本サッカーに未来などないと言って、鞠莉を強引にイタリアユースに連れ込もうとする奴らである。

 

マオ(どうやら事情は知っているみたいデス…こうなったら…)

 

 

 

マオ「うわあああん!」しくしく

 

梨子「はわわ!どどどどうしたの急に泣き出して」

 

マオ「お姉ちゃんが行方不明で…優しいお姉ちゃんが心配で…うっうっ…」

 

ルビィ「ルビィも分かるよ。おねえちゃんがいなくなって…うわあああん!」

 

ルビィまで泣き出した。

 

 

千歌「どうしよう…」

 

サウソン「千歌ちゃん、耳元で聞いて」

 

千歌「あ、うん」

 

いわゆるひそひそ話だ。

 

 

サウソン「あの2人が日本サッカーに良いイメージを持っていないのは知っているの?」

 

千歌「うん。だからあの2人が鞠莉ちゃんに何をしようとしているのか分かる。…サウソンちゃんもその1人だよね?」

 

サウソン「違うよ…!私はそんなこと考えてない。むしろ日本サッカーを応援したい」

 

千歌「そうなの?」

 

サウソン「確かに最初はあの2人と同じ考えだった…でもヒューガや千歌ちゃん達のサッカーを見てそれは違うってわかった」

 

千歌「そうなんだ…私がそう思うきっかけの一人なんて嬉しいよ」

 

サウソン「とにかく、あの2人を説得するとかして、協力するから一緒に探そう?イタリアに行かないとこの状況から変わらないよ?」

 

千歌「…わかった」

 

 

 

 

2人が話している間に、ルビィとマオが泣き止んで話が進みかけていた。

 

マオ「行って下さい!」

 

曜「うーんでもいきなり外国行けって…」

 

マオ「私たちも同じデス!」

 

鞠莉ママ「もしイタリアに行けばそこのサッカーを体験することが出来マース!」

 

ルビィ「ホント!?」

 

サッカーに詳しいルビィは目が輝く。

 

花丸「ルビィちゃん!でも鞠莉ちゃんは…」

 

千歌「行きます!」

 

花丸「えっ!?」

 

 

 

鞠莉ママ「オーウ!承諾してくれマスか!」

 

千歌「はい!」

 

鞠莉ママ「それでは!早速イタリアに行く準備をしマース!まずは東京の空港にいくので、あなたたちも準備しておいてくだサーイ!」

 

こうして話が決まり、鞠莉ママとマオとサウソンはどこかに行ってしまった。

 

 

 

 

梨子「ちょっと!鞠莉ちゃんの話を聞いてなかったの!?」

 

千歌「でも、このままじゃ何も進展しないよ。イタリアにいるって情報がもらえたんだから、まずは見つけないと」

 

 

千歌「それに…サウソンちゃんが協力してくれるんだって」

 

曜「協力?」

 

千歌「日本サッカーに未来なんてないって考えは間違っているって思ってくれたんだ。あの2人を説得するつもりだって」

 

善子「それは心強い味方ね…」

 

千歌「私はサウソンちゃんを信じるよ」

 

曜「千歌ちゃん…分かった。私たちもサウソンちゃんを信じるよ」

 

花丸「マルたちは鞠莉ちゃん達を絶対見つけるずら」

 

 

 

 

 

 

 

―イタリア―

 

男が1人、街をうろついていた。

 

「うう、ここは…試合は、リアルジャパンの奴らはどうなったんだ…」

 

こちらでは分からないことを言っている。

 

「バカな…ここはイタリアなのか!?何が起こっておるのか分からん。仕方ない…まずあの嬢ちゃんたちに相談してみるか」

 

 

 




この話、1時間半で出来ました。調子よく書けるときは書けるんですよね…


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vsサンパウロFC

いよいよ、あの選手が本編に登場します。


 

―東京―

 

イタリアに行くにはまず飛行機に乗らなくてはならないので、千歌たちは東京にいた。

 

 

鞠莉ママ「人が多いデスねえ…」

 

ルビィ「現在ジャパンカップが行われようとしているから…」

 

マオ「ジャパンカップ…まあ、クラブチームが一堂に会するので、見て勉強になるかもデスね」

 

 

その後、会場付近で食事をしていると…

 

「おー――い!!」

 

千歌「!?」

 

誰かの呼ぶ声が聞こえた。千歌はその方向を向く。

 

 

千歌「え!?あ、あなたは!」

 

千歌はとっても驚いた!なぜなら…

 

 

 

 

 

「浦の星女学院の選手…だよね?」

 

千歌「お、大空翼さん…ですよね?」

 

千歌が憧れ、サッカーを始めたきっかけであるあの大空翼が、千歌の前に立っていた。

 

翼「君たち浦の星女学院と、サンパウロで試合がしたいんだ!」

 

千歌「う、ウソ!?そんな、さすがにそれは…」

 

翼「俺は君たちとサッカーがしたいんだ!日向くんたちと死闘を繰り広げた、君たちと!」

 

千歌「翼さん…」

 

 

 

その後みんなと合流したら、当然沸き上がった。

 

梨子「大空翼率いるサンパウロFCと試合!?」

 

ルビィ「うそ…ホントにそんなことがあるなんて!」

 

善子「ちょっと待って…人数はどうするのよ?」

 

3年生はどこかに行ってしまい、アイシーもフレイもいない。現在6人しかいないのだ。

 

曜「そっか…どうしよう」

 

千歌「そうだ!翼さんが相手というなら…」

 

 

 

 

―ジャパンカップ会場―

 

ジャパンカップがあと1週間ぐらいで始まる。その準備を全日本ジュニアユースにいた選手が、今度は全日本ユースとして、集まっていた。

 

新田「一緒に戦ってくれだって!?」

 

千歌「うん!お願い、来年は一緒に戦うんだから」

 

来生「たしかに。この際どうするか試してもいいかもな」

 

滝「俺たちはもういないけどな」

 

井沢「まあいいじゃないか。俺たちも翼と早く戦いたいからな」

 

高杉「そうと決まれば合同練習だ!翼に俺たちの成長を見せるぞ!」

 

来年の統廃合先である南葛高校のメンバーと試合に出ることになった。

 

 

 

曜「千歌ちゃん、来年のポジションはどうするの?」

 

千歌「やっぱりFWだよ。GKもいい経験になったけど、やっぱりFW歴の方が長いし…曜ちゃんとまた必殺技を撃ちたいな」

 

曜「千歌ちゃん…ありがとう!」

 

森崎「俺は卒業するから、来年キーパー志望が来てくれるといいな」

 

 

 

 

 

 

そして当日…

 

翼「あれ?南葛高校として戦うのかい?」

 

千歌「私たちの学校は今年で廃校になるんです…」

 

新田「南葛高校と統廃合になるんですよ。だから俺たちが出ることも認めてもらいます」

 

翼「廃校…それは大変だね。わかった」

 

こうして各自ベンチに行く。

 

 

―サンパウロ陣営―

 

翼「本来予定に入っていない試合を認めてくれてありがとう、ロベルト」

 

ロベルト「構わないさ。むしろ今後お前がサッカーをする際に、女性選手との交流はいい経験になるだろう」

 

ジウ「ブラジルじゃまだ男女混合の大会は行われていないからな…」

 

翼「よし、みんないくぞ!初の男女混合サッカーだ!」

 

サンパウロ「おう!」

 

 

 

―南葛陣営―

 

新田「それにしても、なんでここに来たんだ?」

 

千歌「実は3年生のメンバーがイタリアに行って行方知れずになって…イタリアにいくためにまず空港近くのここに来たの」

 

滝「そういえばいないな。あの3人は特に印象強かったんだがな」

 

井沢「さて、フォーメーションはこれでいいか?」

 

 

フォーメーション

 

GK       レナート

 

DF       ドトール

 

  マリー二   アマラウ   リマ

 

 

MF   バビントン 翼 バチスタ

 

FW  タハマタ   ジウ   プラトン

 

 

FW    花丸  千歌  新田

 

OMF   滝   曜  井沢

 

DMF    浦部  ルビィ

 

DF    梨子  高杉  善子

 

GK        森崎

 

 

陽子「それでは、審判はサンパウロのマネージャー、片桐陽子が務めさせていただきます!」

 

ピー!

 

翼「…」パスっ!

 

陽子が笛を吹き、サンパウロのボールで試合開始。バビントンにボールがまわる。

 

 

曜「とる!」

 

バビントン「…ここだ!」ヒョイ!

 

バビントンは向かってきた曜を難なくかわす。

 

 

ルビィ「ルビィがいきます!」

 

バビントン「…」パスっ!

 

ルビィがディフェンスに来るがバビントンはパスを出して避けた。

 

 

プラトン「よし!きめろ!」パスっ

 

先にゴール前に来ていたプラトン。センタリングを速やかに行う。

 

 

ジウ「くらえ!」ドガァ!

 

バシュン!

 

サンパウロのストライカー、ジウのボレーシュート。森崎もDF陣も反応できなかった。

 

 

その後、0-1で南葛が攻撃を仕掛ける。

 

千歌「真アグレッシブビート!」

 

クゥオン!

 

アマラウ「うわっ」

 

ドトール「甘いぞ!」ズサー!

 

千歌「うわあ!しまった!」

 

サンパウロDF陣を抜こうとするが、ドトールの鋭いタックルで奪われてしまう。

 

 

バチスタ「いけ!翼!」パスっ

 

すぐにパスを繋がれ攻め込まれる。

 

翼「ドライブシュートだぁ!」ドギャァ!

 

バシュウゥン!

 

ダイヤも使っていた技。しかし翼の放つそれはまるで威力が違った。やはり反応できずゴールに入る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―1時間後―

 

ピッピッピー!試合終了だ。

 

ルビィ「1-7…」

 

結局翼に対応できず、一方的にやられる結果となった。新田が奮起してなんとか1点を取った。

 

 

翼「ありがとう…」

 

千歌「翼さん…」

 

翼は戸惑いの色を見せていることが、千歌にはすぐわかった。

 

 

 

―サンパウロ陣営―

 

リマ「ほとんど手ごたえがなかったな…」

 

翼「確かに、日向くんや岬くんと互角に戦ったとは思えない…」

 

プラトン「ブラジルにかかれば、全日本も敵じゃないってことか」

 

ロベルト「こら!気が緩んでいるぞ!」

 

翼「そうだ。きっと何か力を出し切れない原因があったんだ…!」

 

レナート「そういうものか?」

 

ちなみに、この後全日本戦で地獄を見ることになるのは、まだ彼らは知らない。

 

 

 

―南葛陣営―

 

千歌「ごめんなさい…」

 

新田「まったくだ。あの時の勢いはどこいったんだよ」

 

善子「ほとんど力を出し切れなかったわ…」

 

「どうしてだか分かりますか?」

 

千歌「え?」

 

南葛メンバーのものではない声が聞こえてきた。

 

 

千歌「聖良さん…?」

 

新田「うぇ!?あんた、いつの間にこんな所に…」

 

聖良「大会が終わってから、ジャパンカップも見学しようと決めたのです。それで偶然千歌さんと翼さんが試合をすると聞いて、理亜と一緒にここに来ました」

 

井沢「それで、どうして高海たちが全力を出せなかったんだ?」

 

聖良「浦の星を特に支えていた3人がいなかったからです。鞠莉さんの爆発的なシュート力、ダイヤさんの安定した指揮、果南さんの力強いディフェンス…それを失った千歌さんたちは50%…いや、25%程度の力しか出せていません」

 

ルビィ「は、半分の半分…!」

 

井沢「言われてみれば指揮系統がいない」

 

来生「今回の試合はお前がゲームメイクしていたけどな」

 

滝「井沢は卒業するから、ここにいる誰かでその役割を担うしかない」

 

 

理亜「早い話、3年生がいなくなったあなたたちなんてもぬけの殻同然ってことよ」

 

ルビィ「うう…」

 

新田「ま、イタリア行くんだろ?気分も変われば何か見えてくるんじゃないのか?」

 

聖良「イタリア?千歌さんたちはイタリアに行くのですか?」

 

千歌「うん。実は今鞠莉ちゃん達がいないのもイタリアに行ったきり行方不明だから、それを探しに…」

 

聖良「そうですか…またとない機会ですね」

 

聖良は羨ましそうな顔をしていた。どんな形であれ、イタリアに行ってその地のサッカーを見てくることは大きなプラスになるかもしれないからだ。

 

 

 

鞠莉ママ「ハーーーイ!」

 

千歌「うわ!いつの間に!」

 

鞠莉ママ「試合は終わった様デスね…ところでそこのアナタ!」

 

鞠莉ママは聖良を指さした。

 

聖良「私ですか!?」

 

鞠莉ママ「あなた、イタリアに行くと言って羨ましそうな顔をしていましたね…?あなたもマリーを探す旅に同行してみまセンカ!?」

 

理亜「はあ!?」

 

聖良「そ、そんな唐突な…第一、旅費なんて持っていません!」

 

鞠莉ママ「そこは…小原家持ちデース!!行けばイタリアのサッカーに触れる機会を与えることを約束しマース!」

 

マオ「衣服や案内もバッチリデス!」

 

聖良「そ、それはすごいですね…」

 

鞠莉ママ「というわけで、マリーを探しに、いらっしゃあぁ―イ!」

 

 

理亜「どうします、姉さま?」

 

聖良「こんな機会二度と無いでしょう…行けるなら、是非行きたいところです。あの、どれぐらい滞在する予定なのですか?」

 

鞠莉ママ「鞠莉を見つけるまでデス。この人数で探せばジャパンカップが終わるころには帰国できると思いマース」

 

聖良「分かりました…是非とも同行させてもらいます」

 

理亜「ええ。私たちもイタリアサッカーは触れてみたいから」

 

こうして、聖良と理亜もイタリアに同行することになった。

 

 

 




スクスタまた始めたんですけど、今フェスでピックアップされている果林ちゃんが当たりました。嬉しい。


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イタリア人選手の実力

今回はオマージュキャラの紹介です。




 

―ジャパンカップ1回戦―

 

千歌たちは観客席で観戦していた。鹿角姉妹もイタリアに行くにあたり、鞠莉ママが調整しているのでジャパンカップを観戦する時間が出来たのだ。

 

 

ルビィ「最初の試合は、サンパウロFCvsASローマだよ」

 

曜「ローマ…イタリアのクラブチームってこと?」

 

マオ「イエス!特徴はローマの鷹の異名を持つ、ランピオンのスピードとパワー。不足気味のイタリアの攻撃力を補うFWとして注目されていマス」

 

 

千歌「…」

 

聖良(千歌さん…やけに静かですね)

 

 

 

 

ピー!試合が始まる。

 

ランピオン「いくぞ!」パスっ!

 

チャーリー「ランピオンくん

      ワン・ツー

        リターン!」

 

 

チャーリー「ランピオンくん

      たかいボールに

      うごきをあわせる!」

 

自身の自慢のスピードと仲間との連携を活かし、あっという間にペナルティエリア内にいくランピオン。

 

 

ランピオン「ロケットヘッドⅤ3!」バゴオォ!

 

リマ アマラウ「うわああ!!」

 

一見何の変哲もないヘディング。しかし触れた相手を風に吹かれた紙くずの如くふっとばしてしまう。

 

レナート「ぐわああ!」

 

バシュウゥン!

 

 

―観客席―

 

聖良「あの人、すごいです。並大抵のキーパーでは成す術もなく吹っ飛ばされます」

 

マオ「あなたなら、止められマスか?」

 

聖良「自信はあります。ですが、何度も受けたくはない技ですね…」

 

千歌「それでも、翼さんなら…」

 

千歌(翼さんのプレーをしっかり見るんだ…!そしたら、私のするべきことが分かるかも!)

 

 

 

 

続いてサンパウロの攻撃。

 

5ばん「させるか!」

 

翼「ぬくっ!」ポンッ

 

翼はかかとでボールを浮かせた。

 

チャーリー「つばさくんの

      ヒールリフト!」

 

翼「きめろ!ジウ!」

 

ジウ「よっしゃ!いけぇ!」ドガァ!

 

バシュン!

 

 

 

翼「ランピオンを囲め!」

 

アマラウ「任せろ!」

 

ドトール「よし!ここだ!」ズサー!

 

ランピオン「しまった!?」

 

 

 

タハマタ「ツバサ!きめろ!」

 

翼「OK!だあぁ!」ドガァ!

 

バシュン!

 

 

ピッピッピー!

 

6-2でサンパウロの勝利。

 

―観客席―

 

ルビィ「さすが大空翼選手!」

 

サウソン「これが全日本を率いるキャプテン…」

 

千歌「キャプテン…か」

 

千歌(今日の試合、翼さんは自分だけじゃなくてチームみんなの力を引き出してた。これがキャプテンとして求められることなんだろうな)

 

翼を見てキャプテン像に苦悩する千歌。そして、イタリアに行く日が来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―イタリア―

 

イタリアに到着した千歌たち。

 

 

千歌「着いたねー」

 

花丸「長旅でお腹すいちゃった…」

 

「ようこそ来て下さいました!」

 

曜「?」

 

今まで聞いたことのない声が聞こえてきた。声のした方を向くと、千歌たちに似たような女の子たちが9人立っていた。

 

鞠莉ママ「彼女たちがあなたたちの案内役デース!」

 

 

千歌「果南…ちゃん?」

 

「おいおい、初対面だよ。私たち」

 

曜「なんだろう…サウソンちゃんやマオちゃんと同じように私たちの誰かに似ている様な…」

 

鞠莉ママ「それでは、自己紹介しなサーイ」

 

 

 

ターハン「じゃ、あなたたちが間違えた私から。私はターハン。実家はフライボードの店だよ」

 

千歌「フライボード…」

 

水圧で浮くあれ。果南はダイビングショップの店なので、そういう意味では対になっている。

 

 

ボヤージェ「私はボヤージェ。ターハンちゃんとサウソンちゃんの幼馴染だよ」

 

曜「すごい!私と同じだ!ひょっとして船は好き!?」

 

ボヤージェ「大好きだよ。パパは地中海を代表する船長だからね。私もそれに負けない人になりたい!」

 

 

ブリリア「ブリリアです。監督とは共に地域を支えています」

 

聖良「要するに名家ですね」

 

花丸「ところで監督って?」

 

鞠莉ママ「おっと、こってり忘れてマシタ…私はクラブチーム・オハラの監督デース」

 

マオ「案内役は、全員ママのチームのメンバーデス」

 

 

メガル「メガルです。ブリリア姉ちゃんの妹。よろしくお願いします」

 

善子「さっきの名家といい、ほぼルビィね」

 

メガル「ルビィって…この子?よろしくね」

 

ルビィ「うゆ…」

 

握手をしようとするメガル。しかしルビィはどこか怯えていた。

 

ルビィ(なんだろう…ルビィとどこか似ても似つかないよ)

 

一見小動物のような可愛さがあるが、どこか怯えるようなナニかがメガルにはあった。

 

 

イタツリー「イタツリーです。好きなことは読書!」

 

花丸「マルも本は大好きずら!」

 

イタツリー「特に好きなのは、魔法の書や論文、魔法が題材の物語」

 

花丸「ま、魔法?」

 

 

デモーネ「デモーネよ。魔術を使うことが趣味。ククク…」

 

善子「魔術ねぇ…リトルデーモンとかはいるの?」

 

デモーネ「リトルデーモン?なによそれ。そうだ、あなたも私の手下にならない?」

 

善子「お断りよ!」

 

 

ブロッサー「ブロッサーです。このチームに入ったのは一番最後。監督からはスカウトを受けて引っ越してきました」

 

梨子「私も引っ越してきた身だね…」

 

 

ラズカ「ラズカです。パティシエを目指しているGK」

 

聖良「パティシエですか…私も実家は喫茶店です」

 

ラズカ「そうですか…機会があったら料理を振舞ってもらいたいですね」

 

 

ズノア「ズノアよ。ラズカ姉さんの妹。そうだ、先に言っておくけど、このイタリアのサッカーはあなたたちジャポネーゼのお遊びとは違うから」

 

理亜「言ってくれるわね…私だってサッカーをお遊びなんて思ってない!」

 

千歌「ところでジャポネーゼって?」

 

サウソン「日本人って意味のイタリア語」

 

ズノア「最近はサッカーが出来ない奴って意味でも使われるわ」

 

理亜「こいつ…言いたい放題言って!!」

 

聖良「り、理亜、落ち着いて!」

 

ラズカ「ズノア!冗談でも言っていい事と悪い事があるでしょう!」

 

ズノア「冗談でもないわ。ま、これでキレるようじゃ紳士でもないわ」

 

鞠莉ママ「やめなサイ!とにかく、2グループに別れて鞠莉と取り巻きのハグゥとデスワァを見つけるのデス!」

 

千歌「ハグゥ?デスワァ?」

 

梨子「果南ちゃんとダイヤさんだね。多分…」

 

人をモビルスーツみたいに呼ぶ鞠莉ママ。いやモビルアーマーか。でも中の人的にはモビルドール…

 

 

鞠莉ママ「話の腰を折るな!とにかく!この2グループに別れマス!」

 

Aグループ

 

千歌 曜 ルビィ 梨子 ラズカ ズノア ボヤージェ デモーネ サウソン

 

 

Bグループ

 

花丸 善子 聖良 理亜 メガル ブリリア ターハン イタツリー ブロッサー

 

 

鞠莉ママ「私はマオと共に探しマース」

 

サウソン「じゃ、いこっか」

 

千歌「うん」

 

 

 

 

―Bチーム―

 

聖良「さて、まずどこからまわりましょうか」

 

ブリリア「今はお昼頃。もしかしたら飲食店にいるかもしれません」

 

善子「どこにしようかしら…」

 

「おーい、そこの嬢ちゃんたち」

 

花丸「…?」

 

一行に男たちが話しかけてきた。

 

 

ブリリア「イタリアではサッカーバトルを仕掛けてくる人がいます。特にアジアの選手には嫌がらせ目的で仕掛ける人も…」

 

「そうだ。話が早いな。遊んでやるよジャポネーゼ共」

 

理亜「受けて立つわ。日本サッカーをこれ以上バカにするなら許さない」

 

善子「ええ。サッカーが上手い日本人だっていることを教えてあげるわ!」

 

ターハン「協力するよ。私たちはこういう奴らからのボディーガードも兼ねてるわけ」

 

聖良「ありがとうございます。やりましょう、みなさん!」

 

 

フォーメーション

 

FW      理亜

 

MF     ターハン

 

DF   メガル    善子

 

GK      聖良

 

 

敵は面倒なので省略だ。

 

勝利条件 相手チームから1点奪え!

 

 

相手チームのボールから試合開始。

 

「オラ!いくぞ!」

 

相手はドリブル突破を仕掛ける。

 

理亜「とる!」

 

「なんてな!」パスっ!

 

理亜が来る寸前でパス。流石に多少サッカーはうまいようだ。

 

 

「どけぇ!」

 

メガル「わあ!」

 

他の選手のドリブルで抜かれてしまうメガル。

 

 

理亜「ちょっ、簡単に…」

 

 

 

「やっちまえ!」パスっ

 

また他の選手にハイボールでパス。

 

「これで決まる!トドメだ!」ドガァ!

 

相手はオーバーヘッドを放った。

 

 

聖良「ここです!」ガチィ

 

「なにィ!とれるのか!?」

 

聖良「逆にこれで決まると思ったのですか?」

 

今更ただのオーバーヘッドが決まるレベルではない。聖良はパスを出す。

 

 

 

ターハン「さて、サッサと決めて終わらせよっか」

 

善子「あんな距離から!?」

 

理亜がマークを受けていたので代わりにパスキャッチしたターハンがシュート体勢に。ペナルティエリア2つ分の距離があるが…

 

 

ターハン「真ドラゴンクラッシュ!」ドオォ!

 

青い龍のオーラと共に、同じく青いオーラを纏ったシュートが相手に迫る。

 

「げふう!」

 

バシュウゥン!

 

バトル勝利だ。てーてれれ、てってってってん!(効果音)

 

 

 

「やーらーれーたー!」

 

そう言って逃げかえる相手チーム。

 

 

聖良「なかなかいいシュートを放ちますね」

 

ターハン「ありがと。でも驚くのは全然早いよ」

 

善子「そういえばマオは“カテナチオの支配人”って異名があったわね…あなたたちも何か異名があるの?」

 

メガル「確かに一部のとてもうまいメンバーにはあるよ。ターハンさんは、“フィールドのドラゴンテイマー”って異名を持っているよ」

 

善子「か、かっこいいー-!!ほ、他の選手は!?」

 

ターハン「あはは、照れるよ。ここで全部言っちゃ面白くないし、また後で」

 

 

 




オマージュキャラ紹介


ターハン

オマージュ元は果南ちゃんです。なぜ彼女が最初なのか。それは《松浦果南の自称兄》さんの作品の果南ちゃんのオマージュキャラだからです。コラボを申し込んだ際に一緒に頼みました。

名前の由来はかなんと同じ感じの語呂、そして、ハンターを並べ替えての2つの意味を備えています。
先に言っておくと、《属性付与》をモンハン要素を加えてオマージュしており、火・水・雷・氷・龍の要素を持った必殺技を使用します。
“フィールドのドラゴンテイマー”の異名は、あっちの世界の果南ちゃんと主人公の龍也くんの関係性から付けました。ターハンちゃんの場合は、必殺技として龍がパートナーですけど。



もう1人他の作者さんからのオマージュキャラがいますが、サプライズのために伏せておきます。まあ、既にそれっぽい文章が出ていたのでラブライブ×イナイレ作品をたくさん見て、かつ勘のいい人は分かるかも…


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3年生と…

前書きでもオマージュキャラの解説をします。


ボヤージェ

オマージュ元は曜ちゃん。イタリアってことで地中海を股にかける船長が父親、という設定を盛り込んでみました。

名前の由来はvoyage(航海)からです。


 

―Aチーム―

 

こちらもサッカーバトルを仕掛けてくる奴がいたので、相手をしていた。

 

 

ボヤージェ「そこだ!」ズサー!

 

「うわ!」

 

ボヤージェ「たのんだよ!」パスっ!

 

 

千歌「いっけー!スプラッシュみかん!」

 

ダッパァ!

 

「うわあ!」

 

バシュウゥン!

 

 

「まだだぁー!条件は2点差だからな!」

 

デモーネ「ほらっ」

 

「うっ!」

 

あっという間にボールを奪い、ズノアにパス。

 

 

ズノア「くらえ!エターナルブリザードⅤ4!」

 

ガキィィン!

 

 

 

 

バトルが終わり、相手は逃げていった。

 

 

梨子「まさかサッカーバトルを仕掛けてくる人がいるなんて…」

 

デモーネ「これくらいで疲れるようじゃ、ダメダメよ」

 

千歌「大丈夫!全然疲れてない!ところで、エターナルブリザードってこっちでも使われていたんだ…」

 

ズノア「なに?まさか私の技を撃てるジャポネーゼがいるの?」

 

曜「そう…かなあ?」

 

千歌たちにとってアイシーは、突然海に現れた子なので、日本人と断定することは出来ない。

 

 

 

 

それから、色んな所を回って野良試合を挑んでくる奴らを追い払いながら観光。

 

梨子「観光って言っちゃったよ!」

 

デモーネ「そんなもんでしょ。第一、外をほっつきまわるより屋内にいる可能性が高いでしょ?」

 

ラズカ「それに、折角協力してくれているんです。監督だってタダで探させたりしません。初めからそのつもりだと思いますよ」

 

 

 

「そこの嬢ちゃん、サッカーバトルだ!」

 

千歌「また来た!」

 

梨子「千歌ちゃん!これ!」

 

梨子は携帯を見せた。

 

 

千歌「これは…ルビィちゃん、曜ちゃん」

 

曜「私にも来たよ…鞠莉ちゃんたちが、誰一人ついてきている人がいない状態でこっちに来てだって…」

 

ルビィ「恐らくサウソンちゃんたちもいちゃダメだよね。なら…」

 

 

梨子「あのー、見学させて?」

 

ボヤージェ「え?つまり私達だけでってことだね」

 

ズノア「いいわよ。私たちの連携、しっかり見ておきなさい」

 

「勝利条件は、7分半の間に1点も取らせないことだ!」

 

千歌(キター!奇跡だよ!これは大チャンス!)

 

相手チームに点を取られるな!である。7分半必ず拘束されることになるので、逃げるチャンス。

 

 

 

 

デモーネ「ロブ…!」パチンっ…

 

デモーネは千歌たちの方を向いて指パッチン。

 

 

ボヤージェ「デモーネちゃん?かっこつけばっかりしてないでやるよー」

 

デモーネ「ああ、ごめんなさい。今行くわ」

 

 

 

梨子「じゃ、あの人たちが集中し始めたところでまくよ」

 

千歌「OK、絶対成功させるよ」

 

曜「…」

 

 

 

 

 

 

 

―Bチーム―

 

こちらも3年生からのメールが来た。

 

 

花丸「誰もついてきていない状態って…」

 

聖良「案内役も連れてこないようにする必要がありますね…」

 

「そこのてめえら!俺たちのディフェンスを7分半しのぐという条件で勝負だ!」

 

こちらは相手チームにボールをとられるな!やはり7分間必ず拘束される。

 

聖良「すみません、一度見学させていただけないでしょうか?」

 

ブロッサー「いいわよ?必殺技を使わず華麗なパスワークで耐え抜くから見ててね?」

 

 

3分後…

 

善子「行くわよ…」

 

花丸「うん…」

 

イタリアのメンバーがパス回しに夢中になっている隙に移動。

 

 

 

4分半後…

 

イタツリー「やったぁ!見てくれ…あれ?」

 

ターハン「いないね…」

 

メガル「そういうことかぁ…」

 

 

 

 

 

 

こうして、案内役をうまくまいて、他の通行人もついてこない状態を維持し、指定の場所へ。

 

 

千歌「ふうっ、誰も来てないね?」

 

梨子「うん。大丈夫」

 

花丸「あ、千歌ちゃん!」

 

ルビィ「花丸ちゃん、それに善子ちゃんと聖良さん理亜ちゃんも!」

 

聖良「合流できたようですね」

 

善子「あとは、あの建物を上るだけね」

 

鞠莉たちは斜塔で待っていると連絡していた。合流したことだし、早速上る。

 

 

 

当然、道中何もないので割愛…

 

 

 

千歌「ついたー…」

 

塔という訳で、長ーい道のりを歩いた千歌たち。

 

鞠莉「ハーイ」

 

千歌「ま、鞠莉ちゃん…」

 

ルビィ「お姉ちゃん!」ハグッ

 

ルビィはダイヤに思わずハグする。

 

ダイヤ「ルビィ…心配かけましたわね」

 

果南「あれ!?ふらのの鹿角姉妹…一緒に来たの?」

 

聖良「はい。あの鞠莉さんの母上に勧誘されて…」

 

鞠莉「相変わらずメチャクチャねぇ…」

 

善子(そこはあなたにも受け継がれていると思うけど…)

 

 

梨子「ところで、あの男の人は誰?」

 

梨子の指さした方には、中年男性が一人立っていた。

 

鞠莉「エスケープの途中で出会ったの。なんでも何も知らないようで見かねて同行してもらうことにしたわ」

 

 

賀茂「賀茂港(がもうみなと)だ。よろしく頼む」

 

千歌「何も知らない…記憶喪失?」

 

賀茂「記憶喪失ではない。だが説明するにはあまりにも非現実的でな…」

 

善子「非現実的…転生とか?」

 

賀茂「転生?なんだそれは」

 

 

鞠莉「さて、移動するわよ。いつまでも同じ場所にいたら見つかっちゃうから」

 

こうして、現在の位置から移動した。

 

 

 

 

―とある建物―

 

 

バダァン!

 

鞠莉ママ「…」

 

勢い良くドアを開ける鞠莉ママ。しかし、鞠莉はいなかった。

 

 

マオ「ん、電話…?もしもし」

 

ターハン『マオちゃん?ごめん、日本人の子たちがどこかに行ってしまって…』

 

マオ「なんですって!?」

 

 

鞠莉ママ「マオ、どうしたのデス…ん?こちらもコールがかかってますネ…」

 

ラズカ『監督、ごめんなさい!千歌さんたちを見失ってしまいました!』

 

鞠莉ママ「なんですってぇ!?見失った!?」

 

マオ「ママ…ということは双方見失ったってことに…」

 

鞠莉ママ「今はディナータイムデス…この店に集合して情報交換しマス」

 

鞠莉ママは2チームに集合場所をメールで提示した。

 

 

 

 

 

―イタリアの料理店―

 

イタリアのメンバーが全員集合。ディナーをとりながら話をしている。

 

 

鞠莉ママ「まったく!何をやっているのデスか!」

 

ブリリア「すみません…このようなミスを犯してしまうなんて…」

 

鞠莉ママ「まあ、2チーム同時にいなくなるなんて起こりえまセン。恐らく鞠莉の指示デショウ」

 

 

マオ「顔も合わせてくれないなんて…そんなに日本サッカーが好きなんデスか…」

 

 

 

サウソン「私、その気持ちわかる」

 

マオ「サウソンさん?」

 

サウソン「日本に行って分かったんだ…私たちと同じように、サッカーに打ち込んでいる人、そして可能性を持った人たちがいる…日本サッカーは、南米やヨーロッパにも劣らないって思ってる」

 

ズノア「あんた、サル共に感化されたの?」

 

サウソン「…っ!そんな言い方ないでしょ!何にも分かってないくせに!」

 

度が過ぎた悪口に怒りを見せるサウソン。

 

 

サウソン「日本サッカーに未来なんてないって決めつけて、鞠莉さんを無理やりイタリアに引き込むのは反対です!」

 

鞠莉ママ「黙りなサイ!そんなことは私が決めることデス!…サウソン、あなたは所詮落ちこぼれ。こんなことにでしゃばることのない様に」

 

サウソン「…」

 

 

ボヤージェ「サウソンちゃん…いや、とにかくあの人たちがどこに行ったか、それが重要だよ」

 

イタツリー「連絡してくれないかな…」

 

デモーネ「大丈夫よ。既に私が連絡するように技を使っておいたわ…!ほら、これ見て」

 

デモーネは携帯を見せた。着信音が鳴っている。それは浦の星のあるメンバーだった。

 

デモーネ「もしもし?ちゃんと電話してくれるなんて偉いわ。流石は我がしもべ…」

 

『うん…今―――にいるよ…』

 

デモーネ「OK。じゃあね。後進行方向が分かるように手がかりも置いときなさい」

 

プツン…

 

 

 

デモーネ「というわけよ。あいつらが突然見学させてなんて言うからね。すぐ分かったわ」

 

鞠莉ママ「さすがはデモーネ。“レジスタンス・デーモン”の異名を持つだけのことはありマース」

 

デモーネ「フフフ…」

 

鞠莉ママ「では、その手掛かりをもとに追い詰めていきマース」

 

除々に迫っていく鞠莉ママ。果たして、デモーネは何をしたのか…?

 




オマージュキャラの紹介


ブロッサー

オマージュ元は梨子。劇中で本人が言っていたように遠くからスカウトを受けた身です。ちなみに、同人誌が好きで、周りの女の子を食べちゃうってウワサも…

というかなんで梨子ちゃんってそういうイメージを持たれているのか分からん。

名前の由来はブロッサムをいじって。


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遭遇

悲報:今日で休みが終わり

投稿ペースが下がるかもしれません。特に、12月とかはレポートでほぼ活動できないのでご容赦願いたいです。


 

―スタジアム―

 

合流した千歌たちは鞠莉ママから逃げつつ、イタリアを観光していた。現在プロチームの試合を観戦している。

 

 

チャーリー「てきの9ばん

      シュート!」

 

「ここだ…!」ガチィ!

 

 

チャーリー「てきの7ばん

      ヘディング!」

 

「あまいっ!」ガチィ

 

 

 

 

聖良「…あのキーパーは?」

 

鞠莉「興味あるの?」

 

聖良「はい。遠目で見ていても分かります。セービングに全くスキがない…とても得点を狙えそうにない。そんな気持ちになります」

 

千歌「聖良さんがそこまで言うなんて…でも、確かにプロ相手に無失点だよ」

 

鞠莉「彼はエウゾ=ゲルティス。ブラジル人のGKよ」

 

賀茂「ブラジルか…確かにここまですごい実力を持った選手がいてもおかしくないな」

 

聖良「ああ、話をしてみたいところですが…」

 

鞠莉「うーん、残念ながら時間切れね…次の場所に行くわよ」

 

20分も滞在していると捕まるリスクが高まる。名残惜しいがすぐに移動だ。

 

 

鞠莉「さて、さすがに夜通し逃げるのはムリだから、今夜はママの別荘の1つに泊まるわよ」

 

梨子「ママの?それこそ見つかるリスクが高いんじゃ…」

 

鞠莉「夜通し活動するわけにいかないのは、ママも同じよ。それに別荘の1つ、つまりママの別荘は何個もあるから、そのうちの1つを上手く割り出すのはそう上手くはいかないはずよ」

 

つまり、鞠莉ママが鞠莉を見つけるには、鞠莉が泊まっている別荘をピンポイントで見つけなければならない。別荘と別荘の間はもちろん離れている。だから総当たりで探すのはムリだ。

 

 

 

 

もっとも、移動した痕跡が残っていればピンポイントで割り出されてしまうが…

 

デモーネ「フフフ…命令通り手がかりを残してくれたわ」

 

デモーネ「もしもし監督?デモーネよ。この道に落とし物があったわ」

 

鞠莉ママ『あなたが今いる地点から予測して…ここデスネ。OK,全員で凸しマース!』

 

デモーネ「凸…?まあいいわ。じゃ、近くの公園で待っときまーす」

 

プツン…

 

 

 

―別荘―

 

休息をとる鞠莉たち。

 

 

聖良「エウゾ=ゲルティス…」

 

果南「まだ調べてる…?」

 

理亜「姉さまは本当にすごいと思ったGKは徹底的に研究するわ」

 

賀茂「良い心がけだ。自分の実力に自惚れず、同じポジションの選手に関心を持つか」

 

善子「偉そうね。監督かなにか?」

 

賀茂「そうだな…信じられんかもしれんが、実は俺は…」

 

バダァン!ドアが突然勢いよく開いた!

 

鞠莉「…!」

 

 

 

 

鞠莉ママ「はあ、はあ…見つけマシタよ…」

 

ターハン「あーあ、息切らしちゃってるよ」

 

ボヤージェ「年甲斐もなく走るからだよ…」

 

鞠莉ママ「でも…早くいかなきゃ逃げられるでショウ…はあ」

 

鞠莉「ど、どうしてここが」

 

デモーネ「曜さんが、教えてくれたからよ」

 

果南「曜が?そんなバカな」

 

千歌「そうだよ!適当なこと言わないで!」

 

デモーネ「いぃやぁ?かわいい曜さんには私の手下になってもらったのよ。そうでしょ?曜さん」

 

 

曜「はい…」

 

千歌「曜ちゃん!?そんな…」

 

ブロッサー「あら、かわいい。いい人選んだわね、デモーネ」

 

梨子「な、なんなのこの人!」

 

善子「魔術…あんたまさか!」

 

デモーネ「ふーん、そういうの詳しいんだ。そうよ。あなたたちが去る前に催眠術をかけておいたわ」

 

ボヤージェ「ああー、見学したいって言ってた時か。やたらと曜さんの方を向いていたね」

 

千歌「ひどい…!」

 

デモーネ「大丈夫よ。いつまでもやるわけじゃないから。ほらっ」パチンっ

 

 

曜「はっ…」

 

千歌「曜ちゃん!大丈夫!?」

 

曜「あれ…私、何を…」

 

 

 

 

鞠莉ママ「さて…どうやってここに来たとかはどうでもいいデショウ…とにかく!私がここに来たからには、イタリアユースに来てもらいマス!」

 

鞠莉「絶対に嫌よ!ぶん殴ってでも日本でサッカーしてやる!」

 

マオ「ママになんてことを…!私達より日本サッカーの方が大事なの!?」

 

鞠莉「そうじゃない。でも、日本サッカーに未来なんてないって考え、間違いよ!」

 

鞠莉ママ「何も間違っていマセン!日本サッカーのレベルがとてつもなく低いのは、あなたたちが証明しているのデース!」

 

ダイヤ「どういうことですか?」

 

鞠莉ママ「春には初心者であった者もいた浦の星…それが鞠莉の持ち込んだイタリアサッカーのノウハウを身に付けるだけで全日本ジュニアユースの選手に充分通用してしまう。裏を返せば、たった少しイタリアの技術で練習すれば、日本サッカーなど簡単に倒せるのデス!」

 

 

鞠莉ママ「全日本ジュニアユース…大空翼が勝ち取った優勝は、文字通り奇跡。ただのマグレに過ぎないのデス!!」

 

千歌「っ…!!」

 

大空翼をバカにされ、さすがにブチギレかけている千歌。

 

 

賀茂「待て」

 

千歌「え?」

 

鞠莉「?」

 

鞠莉ママ「なんですかあなたは。部外者は黙っていなさい」

 

賀茂「確かに俺は部外者だ…だがその部外者から見れば貴様の考えはおかしいと分かるぞ」

 

 

賀茂「貴様、さっきは日本サッカーに未来などないと言っていたな?」

 

鞠莉ママ「はい。どうしてかあなたも聞いていたはずデス」

 

賀茂「ふざけたことを言うな!サッカーはどんな国でも楽しめるスポーツだろうが!未来のないサッカーなど、ありはしない!」

 

鞠莉ママ「綺麗ごとを…少なくとも、日本よりイタリアにいた方が鞠莉のためデス!」

 

 

鞠莉ママ「この際だからはっきり言いましょう。鞠莉はあなたたちとはいる世界が違うのデス!もともと中学で留学するところが延期になっただけで…ハグゥやデスワァのような人たちとはすぐに別れるはずだったのデス!」

 

千歌「…」

 

言い返せなかった。どんな事情があったのかは知らないが、もし手筈通りに鞠莉が中学でイタリアに行っていれば中学生だった頃の千歌はクラブチームに入れなかった。ひょっとしたら浦女でサッカーすることが出来なかったかもしれないのだ。

 

 

鞠莉ママ「千歌さん、あなたたちは招かれざる人間デス。金を返せとは言いまセンが、すぐに日本に帰ってもらいマス!」

 

鞠莉「いい加減にして!果南もダイヤも千歌も、他のみんなも、否定するなら絶対に許さない!!」

 

マオ「どうしてわかってくれないのデス!」

 

人を否定する奴の言う事とか誰が分かってやるかよ。心の中でそう思っているメンバーもいた。

 

 

鞠莉ママ「ええい!埒が明きまセン!」

 

鞠莉「じゃあ、こうしましょう。浦女に鹿角姉妹を加えた11人がママのチームと勝負するわ!」

 

千歌「えっ!」

 

マオ「ホーウ?ジャポネーゼが現代サッカーのパイオニアと言われた私達にサッカーで勝負デスか…」

 

ダイヤ「鞠莉さん!いくらなんでも無茶で…」

 

賀茂「いいや、やってやれ。可能性を閉ざすへなちょこ共など、恐れるに足らずだ!監督は俺がやろう!」

 

梨子「え!?そんな勝手に…」

 

理亜「いいや、やるわよ。好き放題言われっぱなしなんて御免よ」

 

聖良「はい。私も全日本ユースを目指す身…ここまで言われて何もやらないわけにはいきません!」

 

ズノア「フン!ここまで身の程知らずなんてバカバカで草だわ。やりましょう監督。こいつらに本当のカルチョを見せつけましょう!」

 

鞠莉ママ「言われなくても!それでは3日の練習期間を設けマス!3日後、我がクラブチーム・オハラのホームスタジアムでバトルデス!」

 

こうして、イタリア勢は去っていった。

 

 

ダイヤ「鞠莉さん!いきなりあんなこと言って…」

 

鞠莉「ごめんなさい…でも、みんなにお願いがあるの。ママやマオに、日本サッカーもヨーロッパや南米に負けないほどの可能性や未来を持っていることを教えて欲しいの」

 

千歌「私達が…?」

 

聖良「自信がないのですか?」

 

千歌「うん。いきなり日本サッカーを背負うようなことになって…」

 

理亜「まったく!仮にも準優勝でしょう!ちょっとはしっかりしなさいよ!」

 

千歌「…」

 

プルルルル…

 

千歌「あ、電話だ。ごめん、ちょっと出るね」

 

千歌は別の場所へ。

 

 

 

千歌「もしもし…?」

 

サウソン『もしもし、サウソンだよ。ごめんなさい…説得できなかったよ…』

 

千歌「大丈夫だよ」

 

サウソン『千歌ちゃん、ひょっとして緊張してる?』

 

千歌「分かるの?」

 

サウソン『いきなり日本サッカーを背負うようなことになって…そうなるって分かっちゃうよ』

 

千歌「それもそうだね…」

 

サウソン『実はね、私も似たような経験したんだ。いきなりサッカーでイタリアの平和を守るために戦う羽目になって…』

 

千歌「ど、どういうこと?全然分からないよ…」

 

サウソン『だよね。でも本当にそんな状況に立って大変だったんだ』

 

千歌「そういう時、サウソンちゃんはどうしたの?」

 

サウソン『どうしたかぁ…もう、必死で戦ってたからよく分からないよ』

 

千歌「はは…そうなの」

 

サウソン『というか、そういうことはあまり考えなくていい。ただ自分の力を最大限に活かせるか、それが大事だよ』

 

千歌「日本サッカーがどうとか、気にしなくていいの?」

 

サウソン『うん。だって、公園でやるサッカーも、スタジアムで大歓声の中でやるサッカーも、同じサッカーなんだから』

 

千歌「そうか…分かったよ!3日後、サウソンちゃんたちに私の全力をぶつける!」

 

サウソン『その意気だよ。じゃあ、切るね』

 

プツン…

 

 

 

―鞠莉ママの車内―

 

サウソン「…」

 

ターハン「電話、終わった?」

 

サウソン「うん」

 

ブリリア「千歌って人と話していたのですか?」

 

ターハン「別にいいでしょ相手チームの選手と会話しても。戦争じゃあるまいし」

 

ブリリア「ものは言いようですね…」

 

 

ターハン「それに、私もあの子たちと本気でサッカーしてみたいよ」

 

ブリリア「ターハンさん?」

 

ターハン「あの子たち、きっと私達も驚くようなことが出来そう」

 

サウソン「ターハンちゃんは、分かってくれるの?」

 

ターハン「うん。誰譲りか知らないけどカンには自信があってね。それに、サウソンのいう事だよ。私は信じる」

 

サウソン「ターハンちゃん…ありがとう!」

 

 

 

 

 

 

―別荘―

 

千歌が電話で去っている間の話である。

 

 

ダイヤ「一番はあなたです!」

 

賀茂「なんだ?」

 

ダイヤ「なんだではありません!勝手に話を進めて監督をやるとまで言いだして!」

 

賀茂「お前たち、見たところ監督はいないじゃないか」

 

ダイヤ「確かにそうですが…」

 

鞠莉「いいわ。もし本当に監督が出来るならプラスよ。まずは練習、見て欲しいわ」

 

賀茂「もちろんだ。よろしく頼むぞ」

 

もう夜も遅いのでひとまず就寝。翌日から、賀茂が練習を見てくれることになった。

 




といっても、イタリア編が終わったら再び休載する予定です。もう1つ投稿している東京のキセキ、あれをセルフコラボが出来る所まで書き進めます。


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賀茂監督の地獄の特訓

前回と同じ話を投稿していました。申し訳ありません。こちらが正規版です。

この状況でお気に入り登録してくれた人がいました。非公開設定なので誰だかわかりませんが、ミスをしたにもかかわらず、お気に入り登録してくださってありがとうございます。


 

―別荘近くのグラウンド―

 

翌日…早朝から賀茂に練習を見てもらった千歌たち。

 

 

賀茂「なるほど…お前たちの事はだいたい分かった!まずは足を引っ張る選手の矯正を始める!」

 

曜「足を引っ張る選手…?」

 

果南「ちょっと、そんな言い方…」

 

賀茂「言い方などどうでもいい。このままでは勝利出来ない。それを直すことが最優先だ」

 

理亜「で、誰が足を引っ張ってるの?」

 

 

賀茂「最初に会った3人と、お前さんとその姉は大丈夫だ。足を引っ張っているのはそれ以外の6人だ!」

 

千歌「えっ」

 

花丸「ま、マルたちが…」

 

果南「そんな!みんな大会で優勝に貢献した!みんな主力なんだよ!」

 

賀茂「何が主力だ。お前たちの弱点を教えてやる」

 

 

賀茂「まずはキャプテンの高海千歌!お前は自分が点を取る前に他のメンバーに点を取らせるポストプレイを身に付けろ!」

 

千歌「ぽ、ポストプレイ…!?」

 

 

賀茂「続いて黒澤ルビィ!お前はお姉ちゃんがいないと何もできないのか!もう一度自分のサッカーを見直してこい!」

 

ルビィ「う…」

 

 

賀茂「桜内梨子!お前は、人に頼ったディフェンスをするな!むしろDFを指揮し、頼られる存在になれ!」

 

梨子「私が…指揮!」

 

 

賀茂「津島善子!ディフェンスが完璧でもすぐに奪い返されたら同じなんだよ!」

 

善子「げっ…」

 

 

賀茂「渡辺曜!ダッシュアクセルだと?あんな誰でも出来る技がこんな所で通用すると思っているのか!」

 

曜「ええっ」

 

 

賀茂「国木田花丸!チビはせめて両足使えるようにならないと話にならないんだよ!」

 

花丸「両足…!」

 

 

賀茂「本来ならチームから追い出したいところだが、行きがかり故やむを得ない。お前たちには、俺が考案した地獄の特訓をしてもらう!」

 

善子「出た!地獄の特訓!」

 

果南「地獄の特訓ねぇ…」

 

 

 

こうして、賀茂の地獄の特訓が始まった…

 

賀茂「さぁ、これから弱点克服のための練習を俺が良いと言うまでやれ!」

 

 

 

千歌「頼んだよ!」パスっ

 

鞠莉「ええい!」

 

仲間が点を取るためのパス。ポストプレイやクロスを何度もやる千歌。

 

 

千歌(仲間に点を取らせる…か)

 

千歌は日本を出る前のことを思い出した。翼の仲間の力を最大限に活かすプレーを。

 

千歌(これがキャプテンとしてやるべきこと…なのかな)

 

 

 

曜とルビィは、ドリブル練習をしていた。

 

曜「だああああ!!」ダダダダ!

 

ボールを持って無我夢中で走る曜。

 

ルビィ「だあああ!」ダダダ!

 

ルビィも走っていた。ダイヤに頼らず、自分一人で十分戦力になるようにまずは曜にダッシュアクセルを教えてもらっていた。

 

 

賀茂(誰でも出来るを逆手にとったか…だがお下がりではまだまだだぞ)

 

 

梨子はダイヤと練習。

 

梨子「えいっ!」

 

ダイヤ「ここ!」ひょい

 

1on1のディフェンス練習、そしてゲームメイクのためだ。

 

 

花丸「えいっ!」ドガァ!

 

花丸はシュート、パス練習。ただし全部左足だ。

 

 

花丸「左足ライオンシュート…うわあ!」どてっ

 

賀茂「精密な動きはまだまだだが、意外とすぐに慣れていっているな」

 

もともと全身使ってリフティングが出来るのである。大会の時はシュート力重視で右足を鍛えまくっていたが、全然矯正できる範囲内だ。

 

 

善子はただひたすらにドリブル練習。

 

善子「はあ、はあ…もう、90分は走ったわ…」

 

賀茂「まだまだ走り続けろ!大事なのは試合時間ではなくお前がここにいる奴らと同じレベルまでドリブルできるかどうかだ!」

 

善子「げぇ…こ、こんなの1ヶ月ぶり~…」

 

賀茂「1ヶ月ぶりだと?」

 

果南(ランニングは浦女の時に体力づくりとして散々やったからね…)

 

 

 

午後3時…

 

賀茂「よしっ、やめ!!」

 

千歌「うああ~、終わった…?」

 

善子「ああ、そうね…」

 

早朝からずっと練習である。流石にみんな音を上げてしまう。

 

 

賀茂「次は実戦練習だ!」

 

梨子「こ、この状況で…」

 

賀茂「この状況だからだ!実戦で活かせなければ、弱点を克服したことにはならん!」

 

ダイヤ「待ってください!これでは弱点克服の前に、みんな潰れてしまいます!」

 

賀茂「潰れるならそれまでという話だ。勝つか潰れるか、お前たちにあるのはその2択だ!」

 

曜「うう…そうだ、鞠莉ちゃんの将来もかかってるんだ、やらなきゃ!」

 

 

実戦練習で特に頑張っているのは曜だった。

 

曜「うおおお!」ダーーっ!!

 

梨子「うわ!?すごく速い!」

 

曜「いけ!花丸ちゃん!」

 

花丸「ここずら!」ドガァ!

 

聖良「…!ここ!」ガチィ!

 

なんとかキャッチする聖良。花丸は左足でボレーを放ったのだ。

 

 

賀茂「ほう…地獄の特訓についていくとはやるな」

 

曜「ホントはきつい。でも…そもそもこうなっちゃったのは私のせいでもあるから…」

 

善子「そ、そんなことないわよ!悪いのはあのデモーネって悪魔よ!」

 

ダイヤ「悪魔…そこまで言いますか」

 

善子「当たり前よ!堕天の力をあんな風に悪用するなんて…あの女だけは許さない!」

 

賀茂「そう思うなら特訓することだ。出来ないとは言わせねえ!」

 

善子「望むところよ!」

 

 

 

 

―別荘―

 

善子「と言ったものの…このままじゃ壊れそう…」

 

ほぼ1日中練習し、夜遅くにやっと終わった。善子だけでなく、他のメンバーも疲労困憊である。今はそれぞれ自分の部屋で休んでいるが…

 

 

 

善子「ああ、ここ…私の部屋じゃない…ヨーロッパのキリスト教の…」

 

 

善子「あ、ああ…ああああああァァ!!!」

 

 

 

 

 

翌日…

 

 

花丸「よ、善子ちゃん…」

 

善子「善子ではありません。私の名は天使ヨハネ」

 

ルビィ「ど、どうしてこうなっちゃったの?」

 

賀茂「練習で限界が来たところ、何かの拍子でおかしくなってしまった様だな」

 

ダイヤ「よく顔色変えずにそんなことを…もしそうならおかしくなってしまったのはあなたのせいでしょう!」

 

賀茂「言ったはずだ。潰れるならそれで終わりだとな!さあ、今日も特訓だ!」

 

ルビィ「うう…ルビィも、ルビィも壊れちゃう…」

 

善子「安心なさい。あなたは他の世界ではまごうことなき妖精。洗礼を受けるにふさわしい存在です…」

 

賀茂「何を言っとるんだ貴様は!とにかくドリブル練習をしろ!」

 

フッ…!

 

賀茂「!?」

 

ルビィ「あれ?善子ちゃんが消えた…」

 

 

 

善子「天使はここにいます…」

 

賀茂「なんだ今のは…」

 

ビュウゥン!

 

賀茂「うわあ!」

 

善子が瞬間移動したと思ったら、突然賀茂が突風で吹き飛ばされた。

 

 

ぐきぃ

 

賀茂「ぐわああ!!腰がぁー-!!」

 

叩きつけられて腰を痛める賀茂。

 

 

千歌「な、何がおこったの!?」

 

賀茂「うう…津島善子…」

 

善子「天使ヨハネです」

 

賀茂「ヨハネとやら!それは絶対に仕えるドリブルだ…すぐに練習してモノにしろ…ぐわあ!」

 

聖良「ああ…完全に腰痛です」

 

理亜「色々スッキリしたし、いいんじゃない?」

 

善子「さあ、怖がることはありません…今日も洗礼を受けるべくその身を鍛えましょう…」

 

梨子「要するに…練習しろって言ってる?」

 

曜「やろう。善子ちゃんが新技を身に付けるかもしれないんだ。私たちも負けていられないよ」

 

千歌「うん…」

 

 

千歌(なんだか、曜ちゃんがキャプテンみたい…)

 

 

 

 

―別荘―

 

2日目の練習も終わり。千歌は自分の部屋でテレビでジャパンカップの録画を見ていた。

 

 

翼『いくぞ

  ドライブオーバーヘッド!』

 

ドガアアァ!!

 

翼『いけェェ~~~~~~~!!』

 

 

若林『とめる!』ガチィ!!

 

 

カぺロマン『サイドワインダーV2!』

 

ドギャァァ!

 

カぺロマン『でやァァ~~~~~~!!』

 

レナート『ああー!』

 

サンパウロFCはドイツのクラブチーム、ハンブルガーSVと戦っていた。しかし、シュートは止められ、ゴールは簡単に割られ、苦戦していた。

 

 

千歌「翼さん…」

 

聖良「千歌さん」

 

千歌「うわっ!びっくり!いつの間に隣に…」

 

聖良「すみません。ジャパンカップ、一緒に見ようと思って…」

 

 

 

聖良「ところで…大空翼みたいになろうと思っていませんか?」

 

千歌「え?」

 

聖良「練習中のあなたを見ていると何となく分かるんです」

 

千歌「やっぱり気づかれるか…だって、私もキャプテンだから」

 

聖良「実は…私も若林さんに憧れてキーパーになったんです」

 

千歌「若林さんに?」

 

聖良「自分さえ抜かれなければ負けることはない。若林さんが言っていた言葉です。私は若林さんを真似ていました。理亜に安心してフィールドでプレーして欲しかったから…」

 

千歌「理亜ちゃんのために…やっぱりお姉ちゃんですね」

 

聖良「でも、上手くいきませんでした。真似ようとすると自分の弱点が浮き彫りになって…当然です。若林さんに限らず、他人に完全になるなんて不可能なんです」

 

千歌「聖良さんは、どうやって今の様なキーパーになったんですか?」

 

聖良「自分の長所を見つけ、それを活かすことです」

 

千歌「…?」

 

聖良「言ってることが単純で漠然過ぎますよね…でも、それが大事なんです。私は使いこなせる必殺技を積極的に使って今に至ります。千歌さんだって、他の人にはないもの…例えばマジンがあるじゃないですか」

 

千歌「キャプテンとしては?」

 

聖良「それはあなた自身が見つけて下さい。出来るはずですよ。今までに、あなたのやり方で三杉さんや松山さんに勝ってきているのですから。もっとも…その前に千歌さんは1人のサッカー選手としての自分を考えた方がいいと思います」

 

千歌「1人のサッカー選手としての自分かぁ…」

 

果たして、自分はどうすればいいのか…そう悩む千歌。

 

 

聖良「とりあえず、ビデオを見ましょう?」

 

千歌「ああ、そうですね」

 

話をするにあたって停止していたビデオを再生。再び、画面の中の大空翼が動きだしたのであった…

 

 




改めて。最後の展開が雑かもしれない…


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チーム・オハラ戦ー特訓の成果ー

とうとう試合です。


 

―チーム・オハラスタジアム―

 

ついに約束の日が来た。

 

 

賀茂「さあ!来てやったぞへなちょこ共!」

 

鞠莉ママ「来ましたカ…?」

 

サウソン「ちょっと!みんなどうしたの!」

 

千歌「うう…」

 

日本勢は全員疲れ果てていた。

 

 

ブリリア「無理な特訓をしたのですね!?」

 

賀茂「その通りだ。彼女たちには俺特製の地獄の特訓をさせた」

 

ターハン「その通り…じゃないんだよ!これじゃコンディション最悪でまともに戦えないでしょ!」

 

鞠莉ママ「約束は約束デス。最悪だろうと今日試合してもらいマース!」

 

こうして、各自ベンチに移動した。

 

 

 

―イタリア陣営―

 

ズノア「特訓と自傷行為の違いも分からないなんて。あそこまでバカだなんて思わなかったわ」

 

マオ「まったくデス!そもそも、あの男は誰なのデスか!」

 

鞠莉ママ「確かに。見たところ日本人デスが日本サッカーを調べてもあんな人は見なかった…他にも色々調べる必要がありそうデス」

 

状況が状況なので試合に関する話をしていなかった。それより出所が分からない賀茂に関心が向いていた。

 

 

 

―日本陣営―

 

賀茂「お前たち、ここまでよく頑張った。3日間の特訓でだいぶ上達したはずだ。それを見せつけることが楽しみだろう!」

 

ダイヤ「そう…ですが…」

 

ルビィ「た、倒れそう…」

 

果南「みんな、大丈夫!?」

 

曜「私は大丈夫!動けるだけ精一杯やろう!」

 

聖良「はい。ゴールは私が守るので、安心して下さい!」

 

千歌「分かった…鞠莉ちゃんのためにも、やるよみんな!」

 

一応体力に自信のあるメンバーは疲れ果ててはいなかった。

 

 

フォーメーション

 

GK        ラズカ

 

DF イタツリー マオ ブリリア デモーネ

 

DMF  ブロッサー  メガル  ボヤージェ

 

OMF        ターハン

 

FW      サウソン  ズノア

 

 

FW    理亜   千歌   花丸

 

OMF   曜    ダイヤ   鞠莉

 

DMF        ルビィ

 

DF    梨子   果南   善子

 

GK         聖良

 

 

 

賀茂(相手の攻め手が少ないな…イタリアを象徴するカテナチオか)

 

 

 

ピー!

 

ターハン「さあ!いくよ!」パスっ!

 

チーム・オハラのキックオフで試合開始。ターハンが最初にボールを蹴る。

 

 

ブロッサー「まずは私が!」

 

ブロッサーがドリブルする。

 

 

ルビィ「う…!」

 

梨子「しまった!」

 

あっという間に突破されてしまうディフェンス陣。

 

 

ブロッサー「その顔色じゃ、やっぱりまともに動けないみたいだね!」

 

言うまでもなく、地獄の特訓のせいで立っているのもやっとなのが原因だ。

 

 

その後、ブロッサーはサウソンにパス。

 

サウソン「決める!真爆熱スクリュー!!」ドボオォォ!

 

東邦戦の最後でも見せた炎のシュートが襲い掛かる。シュートは右上スミへ。

 

 

聖良「そのシュートは見ました!止めてみせます!」

 

ターハン「そう言うと思ったよ!」

 

聖良「!?」

 

シュートにターハンがあわせていた。チェインするつもりだ!

 

 

ターハン「超ドラゴンブラスター!!」

 

ターハンは金色のドラゴンを呼び寄せた。ドラゴンはボールの周りを渦巻き、オーラとなってゴールに向かっていく!

 

 

果南「スピニングカットⅤ3!」

 

しかし果南も特訓で強化されたシュートブロックで威力を弱めた。

 

聖良「アイスブロックⅤ4!」

 

ガキイィン!!

 

ターハン「止めたか…やるね」

 

 

聖良「頼みます!曜さん!」パスっ!

 

聖良はパントキックで曜にパス。

 

 

デモーネ「さあ、来なさい!」

 

ドリブルする曜にディフェンスを仕掛けるデモーネ。

 

曜「催眠術の借りは返すよ!はああ!」

 

曜は腕を広げて勢いよく走る。すると暴風が吹いた!

 

曜「ダッシュストームⅤ3!」

 

デモーネ「うっ!?わあああ!」

 

デモーネは暴風に耐え切れず、吹っ飛ばされる。

 

曜「頼んだよ!千歌ちゃん!」パスっ

 

曜は前に出ていた千歌にハイボールでパス。

 

 

ブリリア「シュートですね…やらせはしません!」

 

千歌(チャンス!特訓の成果を活かしてみせる!)

 

千歌「はああ!」オオォォォ!

 

千歌は爆熱ストームの構えに。

 

 

千歌「いっけー!」ドオォォン!

 

千歌は爆熱ストームをほぼ垂直に落とした。

 

ブリリア「ム?シュートミス…?」

 

花丸「今ずら!あああ!!」

 

チュオン!花丸が気合を入れて頭の上に拳状のオーラを発生させた。

 

 

花丸「メガトンヘッドG2!」ドオォン!

 

その拳状のオーラで先程のシュートにヘディング!

 

 

バシュウゥン!!

 

ラズカ「な…!」

 

ラズカとブロックしようとしたブリリアを反応させず、ゴール。

 

 

花丸「やったー!」

 

 

 

賀茂「必殺シュートによるポストプレイ、そして、左足だけでなく全身を右足と同等に使えるようにしたのか…やるな」

 

 

 

 

ラズカ「すみません。油断していました」

 

ブリリア「さっきの千歌さんのポストプレイ、少しでも角度がずれればシュートになってしまうかヘディングの威力を弱めることになっていました。コンディション最悪と思っていましたが…そんなものは関係ないみたいです」

 

デモーネ「まあいいわ。ここから私たちの全力を見せればいいのよ!」

 

やけにあっさり点が入ったが、もちろんチーム・オハラは全力ではなかった。

 

 

 

 

再び、チーム・オハラのボールで試合が始まる。ボールはターハンが持った。

 

ターハン「通させてもらうよ!」

 

ダイヤ「いかせません…!」

 

鞠莉「2人で取るわよ!ダイヤ!」

 

ターハン「ふふっ、何人来てもムダ…!」

 

ターハンはしゃがみ込んで力を貯めた。

 

 

ターハン「フライボード・ジェットG3!」

 

ザバアァァ!

 

鞠莉「うわっぷ!」

 

ターハンの足から勢いよく水が出て、水圧で浮遊する。鞠莉、ダイヤはその水圧をもろに喰らって動けなくなる。

 

 

 

果南「今だ!」ズサー!

 

浮遊するということは、着地しなければならない。着地の直後に出来るスキをついて果南はスライディング。

 

 

ターハン「サウソン!」パスっ!

 

しかし、そんなことは想定済み。ターハンはすぐにパスを出した。

 

 

サウソン「決める!ダブルショットⅤ3!!」ドギャアァン!

 

サウソンが再び必殺シュートを放った。

 

聖良「アイスブロックⅤ4!」

 

ガキイィン!シュートは再び凍り付いた。

 

聖良「花丸さん!」パスっ!

 

 

 

ボヤージェ「とるっ」

 

花丸「ここずら!」ひょい!

 

ディフェンスにきたボヤージェを花丸はあっさりかわす。

 

ボヤージェ「うわっ、速い!」

 

花丸(思うようにドリブル出来るずら…)

 

左足を右足と同じように使いこなすことで、ドリブルのバランスも良くなり、各段に性能が上がっていた。

 

 

マオ「いつまでも好きにさせない!皆さん!」

 

ブリリア「あれをやるのですね!」

 

ブロッサー「オーケー!いくよ!」

 

マオが号令をかけると、ディフェンス陣6人が花丸を六角形状に取り囲む。

 

 

花丸「パスが…出せない!?」

 

マオ「必殺タクティクス!―カテナチオカウンター―」

 

ドォン!

 

マオ「頼んだわズノア!」パスっ!

 

動きを封じた後、マオがボールを奪った。そして前線に出ていたズノアにパス。

 

 

ズノア「これでドフリー!エターナルブリザードⅤ4!」ドガアァァ!

 

聖良「オーロラカーテンⅤ4!」ヒュラァ!

 

低威力だがゴール全体を覆うこの技。エターナルブリザードは勢いを失い、聖良の手に止まった。

 

ズノア「ちえっ、往生際の悪さはセリエA級ね!」

 

聖良「これがヤマト魂…ってやつですよ」

 

 

 

 

鞠莉ママ「思ったよりやりマスねぇ…これは一肌脱ぐべきでショウか…」

 

鞠莉ママは聖良とイタリア陣を見つめていた。

 




この試合、新たな必殺技が多く登場します。試合が終わったら必殺技辞典を更新する予定です。


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チーム・オハラ戦ー総攻撃ー

必殺タクティクスの解説

カテナチオカウンター

1人をカテナチオ陣形で囲い込み、動けなくなったところでボールを奪い取る。奪った後はボールを前に蹴り出し、前に出ている選手に渡してカウンターを仕掛ける。

イナズマイレブンでイタリアが使用していた必殺タクティクスです。


 

聖良「理亜!」

 

今度は理亜にパスを出した。

 

 

メガル「取る!」

 

理亜「そんなディフェンスで!」ヒョイ!

 

理亜はディフェンスに来たメガルをあっさりかわす。

 

理亜(コイツ…手ごたえがなさすぎる。ひょっとして弱点?)

 

マオ「考え事デスか!」ズサー!

 

理亜「わあっ、危ない!」

 

マオに気付いた理亜は咄嗟にパスを出した。

 

 

鞠莉「理亜!サンキュー!」

 

パス先で鞠莉が構える!

 

鞠莉「サンシャインストームⅤ4!」ドギラアァン!!

 

進化したサンシャインストームでゴールを狙う鞠莉。

 

 

ブリリア「させません!真アイアンウォール!!」ドゴオオォォ!

 

ブリリアの後ろに超絶厚い鉄の壁が出現。シュートを真正面から受け止め、弾いた。

 

鞠莉「…!?あんなDFが!」

 

ブリリア「これが監督に《イタリア一のカタブツ》と言われた私のディフェンスです!」

 

曜(ちょっと意味が違うような…?)

 

その後、ブリリアは前方にパスを出した。ボールはブロッサーが受け取る。

 

 

理亜「奪ってやる!」

 

ブロッサー「あら子猫ちゃん、大人しくしてなきゃ…」

 

理亜が必殺タックルを使おうとした時、ブロッサーも必殺ドリブルの構えに。

 

ブロッサー「フフフフフ…」

 

ブロッサーはボールそっちのけで踊り出した。まわりにピンクの霧が…

 

理亜「何やって…あ、あれ?身体が…勝手に…!」

 

理亜もブロッサーの踊りをコピーして踊り出した。

 

 

ブロッサー「プリマドンナ。さ、あなたも私の獲物よ…!」

 

理亜「ううう…」

 

一緒に踊り、最終的にブロッサーがボールをキープした。

 

 

梨子「なんてね!いかせないよ!」

 

直後に、梨子もディフェンスを仕掛けた!

 

梨子「地走り火炎!」

 

ブロッサー「わふう!?」

 

梨子は左足に炎を纏って回し蹴りディフェンス!

 

ブロッサー「桜色じゃないの~!?」

 

梨子「マオさんを参考にしたから!」

 

 

 

デモーネ「そこまでよ」

 

パチンっ

 

梨子「えっ…」

 

デモーネが指パッチンをした途端、梨子の目から光が消える…

 

 

デモーネ「マインドロブ…!」

 

梨子「…」

 

善子「リリー!?まさか、催眠術!」

 

オーバーラップしたデモーネの必殺技で、ボールを奪われてしまう。

 

 

デモーネ「シュートはFWだけが撃つもんじゃないわ!」

 

デモーネは力を貯め始めた。すると、彼女の背中から悪魔の羽が現れ…ボールと共にオーラを纏いながら回転してシュート!

 

デモーネ「デビルバーストG3!」ドガアアァァ!!

 

 

 

サウソン「真爆熱スクリュー!」

 

ターハン「超ドラゴンブラスター!!」

 

聖良「…!」

 

なんとチェイン2連発。DFであるデモーネがオーバーラップしていたことで、攻めの数が増え、2人もチェインに参加することができたのだ。

 

 

聖良「うわああ!」

 

バシュゥン!

 

3人分のシュート。これは流石に防げず、チーム・オハラが一点返した。

 

 

 

その後、千歌がボールを持つ。

 

千歌「抜いてみせる!」

 

ターハン「おっと?そうはいかないよ!」

 

ガキイィン!

 

 

ターハンの周囲が凍り付いた。千歌もそれに巻き込まれて動けなくなる。

 

千歌「え!?う、ウソ!」

 

ターハン「フリージングテイルⅤ2!」

 

ターハンは尻尾のオーラを出して回転。動けなくなった千歌は尻尾に当たって吹っ飛ぶ。

 

 

ターハン「カービングサンダー!」パスぅ!

 

ターハンはパスを出した。ボールは水色の雷のオーラを纏い、カーブを描く。

 

梨子「必殺パス!?よっちゃん!」

 

善子「ディメンションカットⅤ2!」

 

ビリリ!

 

善子「うげぇ!」

 

触ったはいいが、パスに電流が含まれており、善子はしびれる。

 

 

 

サウソン「ナイスパ…」

 

果南「取った!」

 

サウソン「うわ!速い!」

 

聖良「流石です果南さん!」

 

 

鞠莉ママ(ハグゥ…鞠莉が特にこだわるだけはありマス…)

 

 

果南「頼んだよ曜!」パスっ

 

 

デモーネ「待ってたわぁ…もう一度私の手下に…!」

 

パチンっ!

 

曜「しまった…!」

 

デモーネがマインドロブを発動し、曜は一時的にデモーネの操り人形になってしまう。

 

 

曜「どうぞ…」パスっ

 

デモーネ「フフフ…ありがと」

 

善子「そこまでよ!」

 

ボールを奪ってすぐに善子が来る。

 

 

デモーネ「あなたに何が出来るのかしら?堕天使ちゃん」

 

善子「ただの堕天使ではない!今から貴様に裁きを与える!」バァっ!

 

善子は空間を蹴り上げる。すると、善子の足から光のオーラが飛び出し、それはデモーネの足元へ!

 

 

善子「ゴー・トゥ・ヘブン!」

 

デモーネ「いやあああ!!」

 

足元のオーラは大きな光の柱となる。巻き込まれたデモーネは光に包まれながら苦しむ。

 

 

ブロッサー「まだだよ!」

 

ボヤージェ「私達で奪い返す!」

 

善子「ククク…天界の力はこれだけではない!」

 

善子が手を上げた瞬間、周囲の時間が止まった。

 

 

善子「ヘブンズタイム」

 

善子は止まった時間の中を歩いて突破。2人を通り過ぎた後、時は動き出す。

 

 

ブロッサー「!?」

 

ボヤージェ「いつの間に後ろに…」

 

善子「ギランっ!」

 

ブロッサー ボヤージェ「わあ!!」

 

善子が決めポーズを取ったら、衝撃波が発生し2人は吹き飛ぶ。

 

善子「さあ!頼んだわよ果南!」パスっ

 

なんとDFから2人もオーバーラップしていた。

 

 

果南「サンキュ!いくよ!ダブルイールG3!」

 

ジャジャァーン!ドガァァ!!

 

ウナギが泳ぐようにくねくねとシュートが動く。

 

 

ブリリア「そんなものブロックします!真アイアンウォール!!」

 

 

千歌「1人がダメでも!曜ちゃん!」

 

曜「うん!」

 

 

千歌 曜「真ツインシュート!」

 

花丸「メガトンヘッドG2!」

 

鞠莉「サンシャインストームⅤ4!」

 

怒涛のシュートチェイン。1人がダメならみんなで力を合わせるのだ。

 

ブリリア「ぐっ…!この数が相手では流石に…きゃあ!」

 

鉄の壁は砕けた。シュートは威力を削がれつつもなお勢いはある。

 

 

理亜「こいつも持ってけ!絶スピニングシュート!」

 

理亜のダメ押しのシュートチェイン。

 

 

ラズカ「止めます!クリスタルバリアⅤ4!」

 

ラズカは力を貯めて手を突き出す。すると巨大な雪の結晶の壁が現れる。

 

バリィン!

 

ラズカ「ひゃあ!」

 

しかし必殺シュートの数の暴力。少し耐えるがあっという間に敗れる。

 

理亜「よし!これで2点目…」

 

バチィン!

 

千歌「え!?」

 

千歌は驚いた。何故なら…

 

 

 

 

 

メガル「危なかった…」

 

メガルがカバーしてゴールは阻まれたからだ。

 

 

ピッピッー!前半はここで終わった。

 

ブリリア「メガル、ナイスです」

 

メガル「うん!ありがとお姉ちゃん」

 

 

 

 

 

 

―HALF TIME―

 

 

千歌「私たちが総出で撃ったシュートが…」

 

理亜「くそっ!ああいうカバーも吹っ飛ばすつもりで私も加わったのに!」

 

鞠莉「確かに理亜がいなくても充分って感じだったわ」

 

ルビィ「あの子、ひょっとして…」

 

 

 

 

 

イタリアサイドでは、鞠莉ママが考えていた。

 

鞠莉ママ(鞠莉…このクラブチーム・オハラと互角に戦えるとは…あなたの日本の仲間は素晴らしいと認めざるを得ないようです。そして、なによりあなた自身もストライカーとしてイタリアにいた時よりとても成長していマス)

 

 

鞠莉ママ(デスが、私は上には上がいるということをあなたに教えなければならない…いるのデス。イタリアには完成された…スーパーストライカーが!!)

 

 

 

 

 

 

後半戦が始まる。選手たちは再びフィールドへ。

 

千歌「ン?」

 

理亜「ポジションが変わってる!?」

 

フォーメーション

 

GK        ラズカ

 

DF イタツリー マオ ブリリア デモーネ

 

DMF    ブロッサー  ボヤージェ

 

OMF  サウソン        ターハン

 

FW       メガル  ズノア

 

 

 

鞠莉ママ「先程までのフォーメーションはフルパワーにあらず!これがクラブチーム・オハラの本当のフォーメーションデース!!」

 

千歌「メガルちゃん…DMFじゃなかったんだ…!」

 

 

 

メガル「その通り。メガルの本当のポジションは…FWです!!」

 




オマージュキャラ紹介

メガル

オマージュ元はルビィちゃん。それも、《ルビィちゃんキャンディー》さんの作品である【ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで!】に登場するルビィちゃんがモチーフです。

【ラブライブ!サンシャイン!!輝こうサッカーで!】は原作ラブライブ!のハーメルン推薦作品にピックアップされるほどの作品で、キャプテン翼やイナズマイレブンを見た時のように、ボールを蹴りたくなってきます。キャプテン翼ファンの方々も、是非閲覧して見て下さい。


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チーム・オハラ戦ーレッドコメット・アタッカンテー

お待たせしました。

学校やアルバイトをするようになったので、週3日投稿はもう無理です。しかし、週1~2は投稿できるようにします。


 

後半戦開始。理亜がボールを持った。

 

ダイヤ「理亜さん!こっちです!」

 

理亜「ほらっ!」パスっ!

 

孤立するとカテナチオカウンターを使われてしまうので、極力パス回しをしている。

 

 

ボヤージェ「もらうよ!」ズサー!

 

花丸「おっと!」

 

デモーネ「でやああ!」

 

チーム・オハラは前半より気合を入れてディフェンスを仕掛けた。

 

デモーネ「メガルを…早く見たいからね!」パスっ!

 

ボールはターハンに渡る。

 

 

梨子(これは…!ボールを持たせたら絶対にまずい!)

 

梨子「メガルちゃんをマークして!!」

 

絶対にメガルに渡す!と言わんばかりの気迫を感じた。本当にメガルにボールが渡ってしまったら何が起こるか分からない。そんな気がする。

 

 

ターハン「ムダだよ!カービングサンダー!」パスぅ!

 

ダイヤ「うっ!必殺パス…」

 

必殺パスは普通のパスカットではまず取れない。つまり、パスが通るのをただ見ているしかないといっても過言ではない。

 

善子「それでも…パスキャッチしたところを奪えば…!あれ?」

 

メガルをマークしていた善子は違和感に気付く。

 

 

ビリリィ!ボールは急カーブを描いて別の場所に行く。

 

梨子「ちょっと!マークは!」

 

善子「え!いつの間にあんな所に!」

 

 

メガル「ありがと、ターハンちゃん」

 

メガルはフリーになる地点にいた。特に妨害を受けることなくパスキャッチ。

 

果南「走り出す前にボールを奪えば…!」

 

メガル「…!」グググ…

 

果南がボールを奪おうと走ると、メガルは前のめりになって足に力を貯め始めた。

 

 

ダっ!

 

果南「うわっ!?」

 

メガルは急加速!果南にぶつかり、果南は吹っ飛ばされてしまった。

 

 

善子「果南!?」

 

梨子「善子ちゃんはブロック!私が取りに行く!」

 

メガル「メガルはもう、止められません!」

 

ビュン!ビュン!ビュン!メガルは炎を纏い走る。時折ワープの様に早く動く。

 

 

メガル「烈風ダッシュS!!」

 

ビュウゥ!!

 

梨子 善子「わああ!!」

 

メガルを中心に烈風が吹き荒れ、善子と梨子は吹っ飛ぶ。

 

 

 

DFを全て抜き去ったメガルはシュート体勢に。

 

聖良「くっ!止めてみせます!」

 

メガル「決める!」

 

メガルは右足を後頭部まで振り上げ、その後思いっきりボールを蹴る!

 

 

千歌「えっ!」

 

ダイヤ「あ、あの技は!」

 

 

 

メガル「ファイヤーショットA!!」ボォガアン!!

 

ダイヤと千歌は知っていた。あのドイツのカール=ハインツ=シュナイダーがジュニアユースで多くのキーパーからゴールを奪った技。それをメガルが使っていた。

 

 

聖良「アイスブロックⅤ4!」

 

ガキイィン!シュートは一度は凍り付くが…

 

 

 

バリン!

 

聖良「きゃあ!」

 

バシュゥン…!!

 

チーム・オハラが1点決めた。

 

 

メガル「セイラさん、メガルのシュートを凍らせるならもっと冷たく…強力じゃないと」

 

聖良「まさか…シュナイダーさん以外にファイヤーショットを使う人が…」

 

 

 

善子「すごいわ…今までに見た中で一番すごいかも」

 

梨子「どうやったらあんなことが…」

 

鞠莉「おそらくメガルは、私達の行動を全て予測しているんだと思うわ」

 

善子「ええっ!?そんなエスパーみたい…いや化け物じゃない!」

 

鞠莉「ええ。普通なら無理。人間技じゃないわ。でもそうでないとあの動きは不可能よ」

 

 

鞠莉「ひょっとしたら…本当に大空翼すらも超える選手かもしれないわ」

 

 

 

 

 

ルビィ(メガルちゃん…あんなにすごかったなんて…)

 

 

 

日本チームのキックオフ。反撃に出る。

 

 

曜「いくよ!」

 

ターハン「もう一回奪う!」

 

ルビィ「曜ちゃん!こっち!!」

 

曜「ルビィちゃん!?はいっ」パスっ

 

 

ルビィ「ええーい!」ダっ!

 

ルビィは勢いよく走り始めた。

 

ダイヤ「ルビィ…?」

 

 

 

1人でドリブルし始めたルビィ。メガルと1対1になる。

 

ルビィ(やらなきゃ…!お姉ちゃんに頼らず一人で!)

 

メガル(直線的なドリブル…ここは競り合う!)

 

ドゴォ!

 

ルビィ「ピギィ!」

 

メガルとぶつかったルビィは吹っ飛ばされる。

 

 

千歌「ルビィちゃん!」

 

鞠莉「あの子…フィジカルもすごいわ!」

 

メガルは男性に比べて体格に恵まれない女性選手の中でも特にちっちゃい。しかし、そこからは信じられないほどのパワーを出していた。

 

 

果南「これ以上いかせない!」

 

メガル「ターハンちゃん!」パス

 

果南がディフェンスに入る寸前で、メガルはバックパス。

 

ターハン「ほら!」パスっ!

 

そして果南の股を抜いて低いボールを出す。

 

メガル「はあああ!」ボォォ!

 

メガルは炎を纏う。その後、赤い龍が現れ、浮き球にライダーキックの感覚でボールを蹴る!

 

 

メガル「ドラゴンキャノンZ!!」ドガァン!

 

 

聖良「!」

 

バシュゥ!!

 

メガルが放ったシュートは、あまりにも強く、速い。聖良は反応することも出来ずに、ゴールネットを突き破られた。

 

 

ダイヤ「ルビィ!大丈夫ですか!?」

 

ルビィ「う…うん」

 

理亜「さっきのは何のマネ?おかげで失点したんだけど」

 

聖良「理亜!そんな言い方…」

 

ルビィ「メガルちゃん…」

 

千歌「メガルちゃん…?」

 

千歌は気づいた。ルビィはメガルみたいになろうと思っているんじゃないかと。少し前に自分が大空翼みたいになろうとした様に。

 

 

ルビィ「ルビィに似てるって思ったら、実際はあんなにすごくて…ルビィはみんなみたいに練習の成果が出せてないのに!」

 

千歌「ルビィちゃん…」

 

理亜「落ち着きなさいよ!だいたい、私とあの生意気な女ならともかく、あんたとメガルはプレイスタイルが全く違うでしょ!」

 

ルビィ「うう…どうすればお姉ちゃんに頼らないで出来るの…?」

 

千歌「ルビィちゃん、賀茂監督が言った事思い出してよ!賀茂監督はダイヤさんにばかり頼らないこと、そして、自分のサッカーを見つめなおせって言ったはずだよ」

 

ルビィ「ルビィのサッカー…」

 

 

 

再びポジションにつく。

 

ダイヤ「ルビィ、サッカーは11人がフィールドに立っているのですわよ」

 

ルビィ「お姉ちゃん…?どうしてそれを」

 

 

浦の星のキックオフで試合再開。ボールは鞠莉のもとへ。

 

ターハン「勝負だ!」

 

鞠莉「OK!受けて立つわ!」

 

2人は同時に必殺技を出す。

 

 

鞠莉「フレイムベールⅤ4!」

 

ターハン「フリージングテイルⅤ2!」

 

ボオォン!

 

ターハン「うわっ!」

 

ふっとばされたのはターハンだった。必殺技の練度の違いだ。

 

 

デモーネ「今よ…」

 

鞠莉「危ない!」パスっ!

 

デモーネは危険なので、後ろに戻す鞠莉。

 

 

ルビィ「…!」

 

ボールはルビィの所にきた。

 

ブロッサー「もらったー!」ズサー!

 

ルビィ「わあっ!」

 

ブロッサーのタックルですぐに奪われてしまう。

 

 

果南「ルビィ、マークされているね」

 

梨子「えっ!?マークって普通FWに、それも特に危険なFWにやるんじゃ…」

 

果南「普通はね。でも、他に弱点に執拗にディフェンスを仕掛ける場合もあるよ」

 

梨子「弱点って…」

 

ルビィの迷いを相手は見抜いていた。ルビィが弱点だと思ったのもそのためである。

 

 

ブロッサー「デモーネちゃん!」パスっ!

 

しかしボールは前へ。デモーネはまたオーバーラップしていたのだ。

 

 

デモーネ「ここは私が道を開ける!」

 

果南「いかせないよ!」

 

デモーネ「ふふっ…」パチンっ

 

デモーネは指パッチンをした。すると…時が止まったように果南たちの動きが止まる。

 

 

デモーネ「ヘブンズタイム」

 

善子と同じように、止まっている中を余裕そうに歩く。

 

 

デモーネ「さあ!これでハットトリックよメガル!」パスっ!

 

デモーネはハイボールを出した。

 

 

メガル「ファイヤーオーバーヘッドA!!」ドガドォ!

 

ファイヤーショットをオーバーヘッドで放った。

 

 

善子「これ以上やらせない!デーモンカットⅤ3!」

 

ケケェー!!進化したデーモンカットで威力を弱めた。

 

聖良「アイスブロックⅤ4!」

 

ガキィィン!威力が弱まったことで無事失点は免れた。

 

 

聖良「助かりました。善子さん」

 

善子「ええ」

 

善子(今のデモーネの技、何か違和感があったわ…)

 

 




もしもターハンちゃんとメガルちゃんがオマージュ元の強さそのままだったら、絶対負けそう。


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チーム・オハラ戦ー進化ー

結局1週間投稿ならず。申し訳ございません。

バイトが忙しいです。大学にも影響出るし来月からシフト減らそうかな…


 

ボールを取った聖良はダイヤにボールをまわす。

 

 

ブリリア「ここは…」

 

マオ「通しまセン!」

 

ダイヤ「くっ!これは後ろに下げるしか!」

 

ダイヤはボールを一旦後ろに。近くにいたルビィがボールを取る。

 

 

ボヤージェ「もらった!」

 

ルビィ「抜かなきゃ…!」ダダダ!

 

ルビィは曜と同じように走る。

 

ルビィ「ダッシュアクセル!」

 

ボヤージェ「そんなの通用しないよ!」ズサー!

 

ルビィ「ピギィ!」

 

しかしただのスライディングにすらかなわず、ボールを取られる。

 

 

千歌「ルビィちゃん!」

 

曜「私たちがフォローするよ!」

 

すぐに2人がボヤージェに向かっていく。

 

曜「だああ!」ドン!

 

ボヤージェ「しまった!」

 

曜はチャージを仕掛けてボールを奪う。

 

 

マオ「いかせない!」

 

しかしマオもすぐに向かってきた。

 

ビュウゥ!

 

マオ「わっ!」

 

曜「…抜けた?」

 

突然ダッシュストーム以上の暴風が吹いてマオが吹っ飛ぶ。

 

 

 

ダイヤ「曜さん!こっちです!」

 

曜「OK!」パスっ!

 

ダイヤ「いきます!フライングドライブシュートⅤ4!」ドガがアァ!

 

ブリリア「止めます!アイアンウォールⅤ3!!」

 

鉄の壁が現れる。しかし…

 

 

ギュウゥン!

 

ブリリア「ええっ!」

 

フライングドライブシュートの自由自在な軌道でアイアンウォールを回避。ブロックされることなくゴールに向かう。

 

 

ラズカ「クリスタルバリアⅤ4!」

 

ラズカも必殺セービングで対抗。

 

ラズカ「ぐっ!この威力は…わああ!」

 

しかしフライングドライブシュートの威力が上だった。ラズカをふっとばしゴール。

 

 

ルビィ「お姉ちゃん…やっぱりすごいや…」

 

ルビィは落ち込んでいた。メガルやダイヤが一人で活躍しているところを見たからである。

 

 

賀茂(ようやく気付いたか…黒澤ダイヤはとても高い実力を持つのだ。お前がコンビプレイばかり要求していては足手纏いなのだ)

 

 

 

その後、チーム・オハラのボールで試合再開。パスを繰り返しブロッサーにボールが渡る。

 

ブロッサー「私がいきます!」

 

早速ドリブルを始める。

 

 

理亜「今度は踊らない!」

 

ブロッサー「発想が単純よ」パスっ

 

ブロッサーはボールを横に。

 

 

デモーネ「もう一度突破してやる!」

 

ボールはオーバーラップしてきたデモーネにまわった。ヘブンズタイムを使う気だ。

 

梨子「善子ちゃん!同じ技でしょ!何か弱点とか知らないの!?」

 

善子「知らないわよ!でも…もしかしたら…」

 

デモーネ「ムダよ!ヘブンズタイム!」パチンっ

 

善子「来る…っ!」

 

DF陣の動きが止まった。

 

 

 

デモーネ「フフ…後はもう一度メガルに…」

 

善子「取ったぁ!」

 

デモーネ「!?」

 

善子は止まった時の中でボールを奪った。

 

善子「予想通りね…」

 

善子はすぐにボールを前へ。ボールを受け取ったのは…

 

 

 

ルビィ「…!」

 

ルビィだった。

 

 

ボヤージェ「チャンス!ボールを奪う!」

 

ボヤージェがルビィに向かう。少し距離があるが、このままではボールを取られてしまう。

 

 

曜「ルビィちゃん!」

 

千歌「私達と!」

 

千歌と曜がルビィと並行して走っていた。

 

ルビィ「千歌ちゃん!曜ちゃん!」

 

 

ルビィ(そうだ…メガルちゃんみたいにすごいプレイが出来なくても、お姉ちゃんだけに頼らなくても、ルビィには千歌ちゃん達がいる!)

 

ルビィ「いくよ!」ダダダ…‼

 

ルビィはダッシュアクセルを使った。

 

 

曜「千歌ちゃん!私たちも!」

 

千歌「OK!」

 

2人も同じ技を使ってルビィと共に走る!

 

ルビィ「1人の力が弱くても…みんなで力を合わせれば!」

 

千歌「なんだって出来る!」

 

3人のダッシュアクセルは一つとなった!

 

 

ルビィ 千歌 曜「「「トリプルダッシュ!!」」」

 

 

ボヤージェ「わああー!!」

 

ブロッサー「うわあ!」

 

3つのダッシュアクセルが一つになったことで超強力な衝撃波が発生。ディフェンスに来た選手を次々にふっとばす。

 

 

 

そしてペナルティエリア内へ。

 

ルビィ「千歌ちゃん!」パスっ!

 

ルビィは千歌にハイボールを渡した。

 

 

千歌「!」

 

必殺技を放とうとボールに向かった千歌は気づいた。ラズカの他に、シュートを止めようとしている者がいることを。

 

メガル「やらせないよ!」

 

このままでは、また蹴り返されてしまう。

 

 

千歌(何とかしなくちゃ…!もっと…もっと強いシュートを!)

 

千歌「だあああ!!」シュウウゥゥン!!

 

千歌は爆熱ストームの構えに。その時、炎のマジンに加え通常とは違うオーラが!

 

 

鞠莉「あれは…!決勝で出たもの!」

 

東邦戦でも出た紫と黒のオーラ。それが炎のマジンを包んでいたのだ。

 

 

 

マジン「グオオっ!」

 

千歌「マジンが変わった…これなら!」

 

千歌は炎を纏いながら回転してボールを蹴った!

 

 

千歌「爆熱ストーム!!」ドオボオオ!!

 

ボールは超強力な炎を纏ってゴールへ!

 

 

ラズカ「クリスタルバリアⅤ4!」

 

ラズカは必殺セービングを発動。

 

ラズカ「わあ!」

 

しかしすぐに破られる。

 

 

メガル「蹴り返す!」ドガァ!!

 

前半終了間際と同じように、メガルがカバーに入る。

 

メガル「ググ…なにこれ…!」

 

しかし相当強い炎にメガルも持ちこたえるには厳しかった。

 

 

 

メガル「ピギャァ!」

 

バシュウゥ!!

 

ボールはゴールネットを突き破った。

 

 

ピッピッピー!試合終了の笛が鳴った。

 

 

 

鞠莉ママ「そこまでデース!結果は3-3!引き分けデス!」

 

ダイヤ「…」

 

日本勢は黙り込んでいた。この結果、果たしてどう捉えれば良いのか…

 

 

鞠莉ママ「チーム・オハラの皆さん!あなたたちは、試合をしてどう思いまシタか!?」

 

サウソン「どうって…」

 

メガル「想像以上って言うのが一番かな?」

 

ズノア「3点差以上つけて勝てると思っていたから、互角に戦えるのはすごいと思ったわ」

 

 

鞠莉ママ「つまり、日本サッカーを認めるという事でいいデスね?」

 

ターハン「少なくともこの子たちは…これからいいライバルとして戦っていけると思う」

 

鞠莉ママ「じゃそういうことで~」

 

そういって鞠莉ママは去っていった。

 

 

賀茂「なんだあれは!いい加減な女だ!」

 

鞠莉「ママ…」

 

ひょっとしたら鞠莉たちのことを最初から認めていたのかもしれない。なんとなくそんな気がした。

 

 

 

 

デモーネ「ところで…あんた、最後にやってくれたわね…」

 

善子「あれ?まあ、あなたは魔術師じゃないって分かったからね」

 

梨子「どういうこと?」

 

善子「あれは催眠術よ。指パッチンした時にそれを見た相手に時間が止まっているように暗示をかけていたのよ」

 

デモーネ「そこまで分かるなんて大したものね」

 

善子「フっ、本当の堕天の力には敵わないってことよ」

 

 

 

メガル「…」

 

メガルは負けた悔しさからか険しい顔をしていた。

 

メガル「日本とイタリアには比べ物にならない程の差があると思ったのに…」

 

ダイヤ「確かに何年か前はそうでした。ですが、サッカーは進化を続けていっているのです。これはわたくしたち、いや、日本に限ったことではありません」

 

千歌「メガルちゃんのプレイはとってもすごかった!でも…だからって他の人の可能性を信じなかったら自分だけ取り残される。誰よりも早く限界を迎えてしまうよ」

 

メガル「そうか…確かに、メガルには慢心しているところがあったかも…」

 

 

メガル「これから、日本サッカー、いや、世界中のサッカーに目を向けていきます。ところで…日本サッカーで一番見習うべき選手は?」

 

千歌「それはやっぱり…」

 

 

ダイヤ 千歌「大空翼です!!」

 

メガル「オオゾラ…ツバサ…」

 

 

 




必殺技集を更新するので、次回はもう少し長引くかも…


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強さの真実

オマージュキャラ紹介

デモーネ

オマージュ元は善子。最初は黒魔術師にしようと思ったが、いつの間にか催眠術になっていた。ブロッサーと仲良し。


 

―別荘―

 

あの試合から一日たった。今はおやつの時間だ。

 

 

花丸「聖良さんとラズカさんが手作りで作ってくれているずら。楽しみ!」

 

どうやら2チームは仲良くなって一緒に観光することになったようだ。現在、全員同じ部屋でおやつを待っている。

 

 

イタツリー「花丸ちゃん、一緒に本読もう?」

 

花丸「いいよ。…この本は?」

 

イタツリー「バシム・ホッパーと4つの宝部屋。魔法使いが変身して悪を倒す話だよ」

 

善子「何よその有名な作品をごちゃまぜにしたような話は!」

 

花丸「ヨハネちゃんの言う通りずら。でも、何だかそこが面白そうずら」

 

イタツリー「その通り!ただのヒーロー物じゃないよ!」

 

デモーネ「まったく、ヒーロー物好きはあまり人に見せるもんじゃないでしょ?」

 

花丸「そんなことないよ。どんな本だって引き込まれる物語があるから…」

 

こうしてそのヒーロー物の本を読む花丸たち。

 

 

聖良「みなさん、実家の喫茶店で出している白玉が完成しましたよ」

 

ラズカ「私も、ティラミスができました」

 

2人が料理を完成させたようだ。

 

聖良「材料の調達までして下さって、ありがとうございます」

 

鞠莉ママ「ノープロブレムデース。ラズカの頼みでシタからね」

 

ラズカ「あなたからは、サッカーだけじゃなくて料理も見習っていきたいのです」

 

聖良「料理も…ですか?」

 

ラズカ「サッカーと同じです。どんな国の料理人も可能性を持っている…そこから生まれる技術や知識に触れたいのです」

 

こうして、全員でティラミスと白玉を食べる。

 

 

ダイヤ「おいしい…!」

 

ルビィ「うん…!とっても甘くて、でも甘すぎなくておいしい!」

 

メガル「美味いっ!悪魔的だぁ!!」

 

ブリリア「メガル…はしたないですわよ?」

 

ルビィ「はは…」

 

やっぱりメガルは自分とは違うな…と思ったルビィだった。

 

 

聖良「賀茂監督もたくさん召し上がれ」

 

賀茂「いいのか?」

 

聖良「はい。この結果を出せたのは賀茂監督のおかげです」

 

賀茂「ふん。そんなことは勝ってから言え」

 

鞠莉ママ「生意気デスねぇ…あなたは知らないでしょうが、クラブチーム・オハラはイタリアで今一番勢いのあるチーム。引き分けという結果でも充分成長したと言えるのデスよ?」

 

賀茂「そんな言い訳は世界で通用しねェ」

 

千歌「世界…賀茂監督も全日本ユースのコーチとか、そういう立場なの?」

 

賀茂「それは…」

 

鞠莉ママ「良い機会デース。食事を済ませたら私がある所に案内しマース」

 

鞠莉「どうして急にそんな話に?」

 

鞠莉ママ「ミスターガモウの正体、そして、クラブチーム・オハラの強さの秘訣、鞠莉が中学で留学出来なかった理由を明かそうと思いマース」

 

そして、おやつタイムを終えた一行は鞠莉ママに案内される。

 

 

 

 

 

―サッカー博物館―

 

 

ルビィ「すごーい!イタリア代表の歴代の写真!」

 

曜「イタリアの歴代のユニフォームもある!!」

 

サウソン「ときめいてるね」

 

ボヤージェ「まあ、こんなことでもなきゃそうそう見れるものじゃないからね」

 

賀茂「イタリアサッカーの歴史が、俺にどう関係あるんだ」

 

鞠莉ママ「そう焦るでありまセン。今からスタックオンリーゾーンにインしマース」

 

千歌「スタッフオンリー…なに?」

 

鞠莉「関係者以外立ち入り禁止の場所に入るって事ね」

 

鞠莉ママ「いいデスか?カメラや録音はご法度デスよ」

 

デモーネ「私の力で使えなくしてもいいのよ?」

 

善子「やめんか!この変態催眠術師!」

 

デモーネ「だれが変態だ!」

 

梨子「やめなさい!迷惑よ!」

 

鞠莉ママ「その通りデース。真面目な話をするのでふざけることのないように!」

 

 

こうして立ち入り禁止の部屋へ。その後右へ左へ奥へ。

 

 

 

 

 

―トップシークレットルーム―

 

 

千歌「これは…!」

 

千歌は、いや、一行は驚いた。

 

ルビィ「どう見てもサッカーじゃない…何かの研究所みたい!」

 

鞠莉ママ「その通り。ここは異世界の研究所デース」

 

果南「い、異世界!?」

 

鞠莉「いくらなんでもサッカーと離れ過ぎよ!バトルものよ!」

 

鞠莉ママ「それが一般論デショウ。実際にありえないと思いまシタ…3年前までは」

 

ダイヤ「3年前…?」

 

鞠莉ママ「昔話をすると長くなるので、まずミスターガモウの正体から言いまショウ」

 

 

 

鞠莉ママ「結論から言うと、彼はこの世界とは違う日本から来まシタ」

 

梨子「この世界とは違う日本…?」

 

賀茂「話が分かる奴がいて助かった。その通り。俺はそこの監督がいうこの世界とは違う日本にいた。その世界の全日本ユースの監督だった」

 

理亜「ほんとに?ドッキリじゃないでしょうね?」

 

賀茂「ふざけはよせと入る前に言われただろう。嘘は言っていない」

 

聖良「確かに、監督の経験がなければ昨日の試合、勝てるように練習することはムリ…」

 

 

賀茂「俺はそこでリアル・ジャパンというチームを率いて全日本ユースを一度世界の厳しさを教えた…そして、俺がダメだと思った奴をチームから追放した」

 

ブリリア「追放…ですか」

 

賀茂「その数日後だ。フードをかぶって謎の男と共に追放した奴らが現れた。リベンジマッチと思って再びリアル・ジャパンと試合をしたのだが…これが恐ろしい事態を招いた」

 

サウソン「恐ろしい事態?」

 

賀茂「奴らは狂暴になっていた。怒りか憎しみか分からんがリアル・ジャパンの選手たちを潰していった。そして全員潰され…最後に連中の1人が強烈な必殺シュートを俺に放ち、俺はその衝撃波に飲まれ、気が付けばこの世界のイタリアにいたってわけだ」

 

梨子「ひどい…!」

 

千歌「サッカーは…そんなことをするためのスポーツじゃないのに!」

 

鞠莉ママ「まったくデス。しかしそんな人たちがいるのが現状デス。そもそも、なぜこのイタリアで異世界の研究をすることになったのかを話しマス」

 

 

 

鞠莉ママ「それは…サッカーを使って侵略者が来たからデス」

 

曜「サッカーを使って侵略?」

 

善子「おそらくさっきの潰しみたいな奴らね」

 

鞠莉ママ「その通り。国際ジュニアユース大会が開かれている間の話デス。その侵略者は自らをエイリア学園の宇宙人と名乗り、サッカーで力を示さなければ人類は存在することが出来なくなると言い、学校の破壊を始めマシタ」

 

聖良「学校の破壊!?」

 

鞠莉「ひょっとして私が中学でイタリアに行けなかったのは…!」

 

鞠莉ママ「鞠莉が留学するはずだった学校もそいつらに壊されマシタ。鞠莉の身の危険も考え、やむなく留学は延期となりマシタ」

 

善子「ところで…宇宙人の話題になってない?」

 

鞠莉ママ「話は終わっていまセン。その宇宙人たちを倒すべく、イタリア最強イレブンを作ることにしまシタ。しかしジュニアユース大会の最中。ヘルナンデスをはじめとした強力な男性選手はイタリアにいない状態デス」

 

マオ「私たちはエイリア学園と戦いつつ、イタリア中を回る旅に行きました。ちなみに、クラブチーム・オハラの原型がこの旅で出来上がりました」

 

千歌「サウソンちゃんたちはそのエイリア学園と戦ったってことだね?」

 

サウソン「そうだよ。いつぞや話したすごい体験はこれのこと」

 

果南「イタリアサッカーの強さはエイリア学園との戦いで出来たってこと?」

 

鞠莉ママ「はい。のちのクラブチーム・オハラのメンバーを集めつつ、特訓を重ねてエイリア学園と戦いまシタ。複数のチームが存在し、ジェミニストーム・イプシロン・ダイヤモンドダスト・ジェネシスというチームと試合をしまシタ」

 

ブリリア「そして…その中で分かったのです。エイリア学園は宇宙人ではなく違う世界の中学生だったのです」

 

善子「ここで異世界の人間ね」

 

曜「待って…?中学生?」

 

 

鞠莉ママ「どうやら、その侵略者のいた世界に吉良星二郎という指導者がいたようデス。彼の指示により、エイリア学園は動いていまシタ」

 

マオ「どうやら彼が元居た世界ではエイリア学園による征服が成功したようで…どうやらさらなる技術を求めてこの世界に侵略した…とのことデス」

 

ルビィ「どうしてそんなことを…」

 

鞠莉ママ「自分たちの世界とは全く違うサッカーを持っている、それを自分たちの新たな力にしたいとのことデス」

 

千歌「全く違うサッカー?」

 

サウソン「必殺技とか、プレイスタイルが同じサッカーとは思えない程ってこと」

 

ターハン「ま、結果的に私たちの方があいつらのサッカーをものにしたんだけどね」

 

花丸「じゃあ、必殺技の進化って…」

 

マオ「はい。選手にあったスパイクと必殺技の進化はもとはあの世界であったものデス」

 

ブロッサー「私たちはそれをさらに発展させて、今の様に現代サッカーのパイオニアと呼ばれるようになったの」

 

鞠莉ママ「事の結末はまたしかるべき場所に移動して話しマース。ここを見て回って、気になったものがあったら質問して下サイ」

 

こうして話がいったん終わり、各自研究所内を見て回る。

 

 

 

千歌「これは…?」

 

サウソン「エイリア学園の選手の写真だよ。試合中にカメラマンさんに撮ってもらっているの」

 

千歌「こ、この人…このユニフォーム…見たことある」

 

千歌は狼狽えていた。その侵略者は、自分たちが一緒にサッカーをした人だった。

 

 

 

千歌「アイシーちゃん…」

 




オマージュキャラ紹介

イタツリー

オマージュ元は花丸。本好きで、特に好きなのは魔法に関する論文や物語。あとヒーロー物も好き。


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別世界の侵略者

今回で第3章は終わりです。


 

千歌「そんな…こんなことが」

 

千歌はアイシーがエイリア学園所属だったことを知って困惑していた。

 

曜「確かにこのユニフォーム、どこかで見たと思ったらアイシーちゃんが最初に来ていた服だね」

 

果南「ユニフォームっぽいとは思ったけどね…」

 

ダイヤ「ところで…初めて会った時はアイシーさんは記憶を失っていたような」

 

鞠莉ママ「エイリア学園で負けたチームの選手は記憶を消されてポイされマス」

 

梨子「そんな…!ひどいよ!」

 

 

 

 

賀茂「こ、これは!」

 

賀茂が何かを発見した。

 

 

花丸「紫の…石?」

 

マオ「エイリア石デス。選手の潜在能力をとことん引き出すことが出来マース」

 

賀茂「これだ…奴らはこれをペンダントにして首にかけていた!」

 

ターハン「それホントなの?」

 

マオ「確かに、エイリア石には選手の人格を歪めてしまう効果もありマス。エイリア石によるものであれば、ミスターガモウの話の辻褄も合うデショウ」

 

賀茂「俺の世界にエイリア石があるってことか!?」

 

マオ「外部から…それこそ私たちが戦ったエイリア学園が持ち込んだ可能性もありマス」

 

善子「エイリア学園は、まだ倒せてないの?」

 

マオ「野望は阻止した…といったところで、その後彼らがどうなったかは…」

 

鞠莉ママ「では、詳しい事を彼らの基地で話しまショウ」

 

ルビィ「き、基地!?」

 

 

 

 

 

―樹海―

 

町はずれの自然に囲まれた場所。

 

 

花丸「し、自然ずら~」

 

善子「ホントにこんな所に基地があるの?」

 

鞠莉ママ「あった…といった方が正しいデス。エイリア学園はこの自然に囲まれた場所に研究所を作りマシタ」

 

サウソン「私達は最終的にここに乗り込んで、エイリア学園最後のチームと戦った。勝った後に、研究所が崩壊してこうなったの」

 

先程自然に囲まれた場所と言ったが、よく見ると苔が生えた瓦礫が散乱していた。

 

 

鞠莉ママ「流石に3年経ったので工事が進んで瓦礫の撤去も済みマシタ。騒ぎを大きくしないようにエイリア学園の情報は隠していたため、次第にこの問題は忘れ去られていったのデス」

 

 

 

 

 

 

千歌「アイシーちゃん…」

 

千歌はまだショックから立ち直れずにいた。

 

 

鞠莉「ところで、話は分かったけどこれからエイリア学園はどうするの?」

 

鞠莉ママ「一度置いておきマス」

 

賀茂「俺はどうなる?俺の世界はエイリア学園とやらに征服されてしまうぞ」

 

鞠莉ママ「しばらくは私が保護しマス。元の世界に無事帰れるように力は尽くしマスので」

 

賀茂「了解だ」

 

もとの世界の関係を他の世界に持ってくるのはタブーだ。戦いをさらに激化させる可能性がある。

 

 

 

鞠莉ママ「もっとも…ミスターガモウの世界を襲った理由が私達への逆襲でまたこの世界に来る…というなら別デスが」

 

 

 

 

 

―別荘―

 

 

鞠莉ママ「さて…ここまでエイリア学園に関して話しましたが、別世界関連では悪い話ばかりではないデス」

 

善子「そうね、せっかくロマンある話だし…悪いニュースばかりはゴメンよ」

 

 

マオ「オールスターゲームの話は知っていマスか?」

 

千歌「確かフレイちゃんから聞いた話題!」

 

マオ「確か彼女はドイツ人でシタね…そのドイツで行われます」

 

善子「まさか…別世界から選手を招集して混成チームを作るとか?」

 

マオ「ザッツライト!」

 

花丸「み、未来ずら~」

 

メガル「確か本当にすごいストライカーがいるって聞いたよ。タツヤだっけ?」

 

ブリリア「リュウヤですよメガル。そういう間違いはシャレになりませんよ?」

 

千歌「確か申し込みをすればOKだったね」

 

鞠莉ママ「そうデスね…ところでこれは提案デスが、鞠莉とハグゥとデスワァと千歌さん、こちらの部屋に来て欲しいデース」

 

千歌「えっ!?私!?」

 

果南 ダイヤ「…」

 

鞠莉ママ「なぜ千歌さん以外無反応なのデース?」

 

鞠莉「何のことか分からないからよ。まったく!マリーの友達をロボットみたいな名前で呼ぶのはやめて!」

 

果南「あ、私とダイヤのことだったの?」

 

ダイヤ「デスワァ…ですか」

 

それはともかく、4人は鞠莉ママに連れられて別室へ移動した。

 

 

 

 

鞠莉「クラブチームに留学!?」

 

鞠莉ママ「ハイ。私は日本サッカーに可能性を感じマシタ…その中でもあなたたちは特に可能性を感じマース!というわけで、こんな形で日本サッカーに出資させてもらいマース!」

 

ダイヤ「これはまた唐突な…」

 

鞠莉ママ「唐突ではありマセン。留学はワールドユースが終了した後になりマス」

 

千歌「3年生三人は分かるけど…私も?」

 

鞠莉ママ「あらあらぁ~気づいてないのデスかァ~?あなた試合ですごい能力を出したのデース!」

 

千歌「そうなの!?確かにあのシュート、メガルちゃんも吹っ飛ばしちゃうほどすごかったけど…」

 

鞠莉ママ「あなたの持つマジンとやら…あれがさらに強力なものになっていマス。確か、別の世界では化身と呼ばれていマス」

 

千歌「化身…」

 

果南「何のことかよく分からないけど…伸ばさない手はないってことだね」

 

鞠莉「それで、私たちはどこに留学するの?」

 

鞠莉ママ「そこは自分で決めてくだサーイ。もちろん、どこだろうと協力は惜しみまセーン」

 

ダイヤ「考える時間をいただけないでしょうか…クラブチームを研究したいのです」

 

鞠莉ママ「もちろんデス。ワールドユースが終わるまでに決めてくれれば」

 

 

 

 

 

曜「留学!」

 

梨子「すごいね…鞠莉ちゃんたち3年生も、千歌ちゃんも!」

 

善子「はあー、どうせならヨハネたちも行きたかったのに…9人分の留学はムリなのね」

 

梨子「当たり前でしょ!ボランティアじゃないんだから!」

 

マオ「まったくデス。現実を見ろ、身の程をわきまえろデス」

 

鞠莉「マオ、どこでそんな言葉覚えたのよ…」

 

 

曜「それで、千歌ちゃんはどうするの?」

 

千歌「まずはクラブチームのことを調べたいから…決めるのは後だよ」

 

 

千歌「それに…帰国してやりたいことがあるからね」

 

曜「やりたいこと?」

 

 

 

 

 

 

 

 

―ジャパンカップ会場―

 

 

翼「みんな!昨日はお疲れさまだ」

 

レナート「ああ…一生忘れられない戦いだったよ」

 

日本ではジャパンカップ決勝、サンパウロFCvs全日本ユースの試合が終わったところだ。サンパウロは数多くの必殺シュートを喰らい、大苦戦したがなんとか勝つことが出来た。

 

 

ロベルト「翼、お客さんが来たぞ」

 

翼「お客さん?一体誰?」

 

ロベルト「浦の星女学院サッカー部だ」

 

翼「!」

 

 

 

 

千歌「翼さん…今度は私達とサッカーバトルをして下さい!」

 

翼「…」

 

サンパウロの前に現れた千歌たち。翼には分かった。以前自分が試合を申し込んだときとは、目が違う。

 

 

翼「ロベルト…引き受けてもいいかい?」

 

ロベルト「もちろんだ。どこまで強くなったのか、興味深いじゃないか」

 

翼「レナート!バビントン!ドトール!アマラウ!いくぞ!」

 

千歌「翼さん!今度は負けません!」

 

サッカーバトルというわけで、スタジアムではなく近くの河川敷に移動。

 

 

 

 

 

ダイヤ「私たちは観戦ですわね」

 

鞠莉「せっかくマリーも翼と戦いたかったのに…」

 

果南「そうはいかないよ。これから千歌たちが南葛高校で戦っていけるかどうかを占うためだから」

 

鞠莉「残念ねぇ…いっそサンパウロに留学しようかしら」

 

果南「いくらなんでもそんな決め方…」

 

ダイヤ「いえ、ヨーロッパでサッカー経験があるなら続いて南米サッカーについても学ぶ、というのもアリかもしれません」

 

 

 

 

各自ポジションにつく。

 

千歌「今度こそ期待通りの、いやそれ以上のプレイをしてみせる!」

 

翼「望むところだ!いくぞ!」

 

 




サッカーバトルの結果はあえて出しません。打ち切り漫画みたいだなとは思ったけど…


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特別編集
翼、ブラジルで年越し


今回はキャプテン翼を知っている人向けの話です。


それは千歌たちがサッカーを始める2年前…大空翼がブラジルに行ってすぐの話である。

 

 

―ブラジル―

 

12月31日。今年最後の練習に向かう大空翼、そして彼の師であるロベルト本郷がいた。

 

 

 

ロベルト「今日は今年最後の練習だな。翼」

 

翼「うん。今年はなかなか勝てなかった…ブラジルはやっぱりすごいや」

 

ロベルト「これがブラジルサッカーだ。自分たちの生活をかけてサッカーをしている者も少なくない。」

 

翼「来年は勝つよ。俺だって、サッカーを自分の夢だと思って、ボールを友達だと思ってここまで来た!」

 

ロベルト「その意気だ、翼!よし…来年勝つために真の現代サッカーの要素を4つ教えよう!」

 

翼「真の現代サッカーの要素?」

 

 

 

 

 

 

―サンパウロFCのグラウンド―

 

ロベルト「今日は来年勝つために俺が手に入れた真の現代サッカーの要素を教えよう。レナート、ゴールに立つんだ」

 

レナート「はい」

 

ロベルト「翼、ドライブシュートを撃ってみろ」

 

翼「ドライブシュート?」

 

今年最後のサンパウロの練習。キーパーであるレナートがゴールに立ち、翼がドライブシュートを撃つところから始まる。

 

 

翼「いけェ!

ドライブシュート!!」

 

ドガァ!

 

翼はドライブシュートを撃つ。

 

 

レナート「ぐわあっ!」

 

レナートはふっとばされる。

 

 

バシュゥゥン!

 

そしてゴール。

 

 

ロベルト「いいぞ翼。さて…次は俺がドライブシュートを撃とう」

 

翼「えっ」

 

レナート「監督!いろんな意味でまずいですよ!」

 

まさかの状況。普通ロベルトは自分でプレイすることはないのだ。若い頃に選手生命を絶たれてしまったのだから…

 

ロベルト「大丈夫だ。シュート一つで壊れるほどではない。それに、百聞は一見に如かずというだろ?」

 

こうして次はロベルトのシュート。

 

 

 

ロベルト「翼、シュートをよく見ておけ」

 

翼「うん…」

 

レナート「とめる!」

 

 

ロベルト「いくぞ!」

 

ロベルトは足を振り上げる。

 

 

 

 

ロベルト「ドライブシュートV2!」

 

ドガァァ!

 

翼「V2!?」

 

ロベルトのドライブシュート。

 

レナート「くっ!」

 

レナートのパンチング。だがとどかない。

 

バシュゥゥン!

 

 

レナート「反応できなかった…」

 

ロベルト「翼、わかったか」

 

翼「うん。同じドライブシュートでも、速さや威力が違って見えた」

 

ロベルト「そうだ。必殺技は使い続けることで進化する。今のはVだったが、他にも真とか、Gとか、そういったものがあるぞ」

 

翼「その呼び名には何か決まりがあるの?」

 

ロベルト「具体的には分からないが…Gは究極奥義と呼ばれる必殺技にしか使えないというのは知っているぞ」

 

翼「とにかく、俺の技も何回も使い続けることで進化する、そういうことなんだ」

 

ロベルト「ああ。俺が見たところお前のドライブシュートはもう少しでさっきの俺のドライブシュートと同じようになるだろう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロベルト「次はこのビデオを見てもらう。コリンチャンスの試合映像だ」

 

ロベルトはビデオを再生する。

 

 

 

 

ビデオにはコリンチャンスの有名選手、リベリオとサトルステギがいた。リベリオがボールを持っており、シュートを撃つ。

 

チャーリー『リベリオくんの

      バナナシュート!』

 

ジャジャーン!ドガァ!

 

リベリオ『だ~~~~~~~~ッ!!』

 

リベリオがバナナシュートを撃つ。ボールはバナナの軌道を描いてゴールに…

 

 

 

翼「いや違う!サトルステギにシュートが向かっている!」

 

 

チャーリー『サトルステギくんの

      ダイナマイトヘッド!』

 

ボギュアァ!

 

サトルステギがバナナシュートにダイナマイトヘッドを合わせる。ボールはとんでもない威力に!

 

 

チャーリー『てきのキーパー

      パンチング』

 

ボギャァ!

 

てきのキーパー『ぐはあぁぁあ!』

 

チャーリー『てきのキーパー

      ふっとばされた!』

 

 

ボシャァ!ピッピ―!

 

チャーリー『きまった!ゴ~~~ル!!』

 

ゴールネットを突き破り、ゴール。

 

 

 

 

 

 

 

 

ロベルト「翼、これが真の現代サッカーの要素その2,シュートチェインだ」

 

翼「シュートチェイン…」

 

ロベルト「必殺シュートに必殺シュートを合わせ、威力を高める!これがシュートチェインだ。チェインする側のシュートは浮き球から放つシュートになることが多いな」

 

翼「俺ならオーバーヘッドかな?」

 

ロベルト「それでは威力が足りない。ある程度の威力がなければ逆に威力を弱めてしまうぞ」

 

翼「そうなんだ…ドライブシュート以外にも、浮き球に対応できる強力なシュートが欲しい」

 

ロベルト「それはまた来年、練習や試合の中で見つければいいさ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―翼とロベルトの家―

 

あれからいつも通りの練習をして、今年最後の練習は終わった。

 

翼「そういえばロベルト、真の現代サッカーの要素は4つあるんだよね?今日は2つしか聞かなかったけど?」

 

ロベルト「翼、今俺が紙に書いているものが真の現代サッカーの要素その3だぞ」

 

翼「えっ…確かに、何か戦術のようなものを書いているような…」

 

ロベルト「真の現代サッカーの要素その3。それは必殺タクティクスだ。今俺が書いているのはタクティクスカード。来年はこれの練習をしてもらう」

 

翼「ルート・オブ・スカイ…?」

 

ロベルト「空中でパスをつなげる必殺タクティクスだ。これに限らず、必殺タクティクスを決めれば一気に攻め上がれたり、ピンチをチャンスに変えたりできる」

 

 

ピンポーン

 

翼「ン?誰かきたよ」

 

ロベルト「おっ!もしかして真の現代サッカーの要素その4か?」

 

翼「?」

 

扉を開けると配達員がいた。その人のお届け物を受け取る。中身は…

 

 

 

翼「スパイク!」

 

ロベルト「来年使うお前のスパイクだ。最近はスパイク製造の規制が緩くなり、ドーピングや人体に悪影響を与える素材以外は、様々な素材をスパイクに使うことが出来るようになった。その選手にあったスパイクを作るように努めているスパイク業者も増えているぞ」

 

翼「これは俺のために作られたスパイクってこと!?」

 

ロベルト「そうだ。真の現代サッカーの要素その4!自分にあったスパイクだ。足のサイズはもちろん、お前のシュート、特にドライブシュートの威力が出せるようにスパイクの形状を調整して、得意のドリブルを活かせるように軽量化してある」

 

翼「ありがとう!ロベルト!」

 

ロベルト「俺はお前に期待しているんだ。これぐらいは当然さ!」

 

こうして特注スパイクに喜ぶ翼。そして12時まであと少しの所までサッカーについて話し合う二人であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翼「今年も残りわずかだね。ロベルト」

 

ロベルト「日本ではちょうど正午になるぐらいだな」

 

翼「日本も後12時間で1年が終わるってことか…みんなは、どんな風に過ごしてきたんだろう…」

 

ロベルト「日本からブラジルは離れているから、まだ詳しいことはわからないな…南葛が全国まで勝ち残ったことだけは知っているが」

 

翼「岬くん…今も大丈夫かな…いや、岬くんならきっと大丈夫だ」

 

岬くんとは、岬太郎のことである。大空翼とはゴールデンコンビと呼ばれていた、MF。現在は南葛高校にいる。

 

ロベルト「そうだ翼。仲間を信じてやれ。だが、本当に勝てるかどうかはわからんぞ」

 

翼「わからない?」

 

ロベルト「サッカーは変わりつつある。それは今日分かっただろう?もしかしたら南葛、さらにはこのブラジルをもを打ち破るようなチームが突然現れるかもしれない」

 

翼「確かに…この変化に対応できなければどんなに強いチームでもあっという間に負けてしまう…!」

 

ロベルト「するんだ。お前や今のサッカーに大きな刺激を与える選手が、日本に新しく現れる予感が…!もしそうなったら、お前はどうする?翼」

 

 

今年もあと少し。ロベルトがサッカーの変化を予感しているところで 年が明けようとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翼「みんな!今年もお疲れ様。来年は俺のサッカーをぜひ見てくれ!俺は、必ず勝ってみせるよ!それじゃ、良いお年を!」

 

 




ロベルトが教えたのはいずれもイナズマイレブンで出てくる要素です。イナズマイレブンでは技が進化したり、必殺シュートに必殺シュートを合わせたり、必殺タクティクスで戦況を変えたり、スパイクで能力を上げたり出来ます。

逆に、キャプテン翼では存在していたこれらの要素は、この小説では廃止します。

戦術面
・必殺ドリブルでキーパーを抜く
・きせきのカウンターシュート、ドライブタイガーなどのミラクル技(普通の必殺技として出すものもあります。)


ストーリー面(ネタバレにならない程度に)
・キャプテン翼Ⅱのサンパウロ編、ジャパンカップ編、ワールドユース編
・キャプテン翼Ⅲのモンテレー戦、ベルギー戦、イギリス戦、2回目のフランス戦
・Ⅱ限定の敵キャラ(マッハ―など)
・Ⅲの翼のケガ

完全にキャプテン翼形式だと、ついてこれない読者も多いと思いますので、イナズマイレブン要素を加えていきます。
ストーリーに関しては、一応ダイジェスト形式で紹介しますが、ワールドユース編を書けないのは痛いですね…しかし、あくまで原作ラブライブ!なので。


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1章反省会…?

息抜き回です。反省会ではもう1つ上げている方の振り返りもします。

後書きには今後の方針も記載。最後まで見て下さい。

あと、アンケート締め切ります。投票するなら2章が始まる前に。


1章の振り返りをしよう。ここには11人の人が居る。

 

 

バシム「はいどーもバシムでーす」

 

まずは作者の登場。いかにも適当そうな男だ。見た目はモンハンのゴールドルナ装備だと思えば良い。作者愛用の装備だ。

 

 

真姫「西木野真姫よ。こっちでははじめましてね」

 

果南「松浦果南だよ」

 

果林「朝香果林よ。私もはじめまして」

 

恋「葉月恋です。よろしくお願いします」

 

ラブライブ!シリーズの歴代作者の推しキャラだ。完全に一致する人がいたらとても嬉しい。今回は全員作者が書いているssの設定で登場しているぞ。

 

 

次藤「ワシは次藤祥。よろしくタイ」

 

佐野「佐野満だ。次藤キャプテンとのコンビプレイは、最強だぜ。ケケケ」

 

早田「エース殺しの早田とは俺のことよ!」

 

政夫「エース殺しなんて読者の多くは知らねえよ!俺たち双子の技の方が有名だぜ!」

 

和夫「俺たち立花兄弟のスカイラブハリケーンはどんな必殺技よりも有名だぜ」

 

全日本ジュニアユースを経験した方々。皆中学で大空翼を苦しめ、今作では千歌達と戦う事になる方々だ。

 

 

???「…」

 

彼もキャプテン翼のキャラクターのようだ。しかし現時点で出すにはスーパーストライカー過ぎるので、身体の半分以上が影に隠れている。まあ、キャプテン翼ファンの皆さんは言動から誰か当ててみてね。

 

 

 

バシム「まずは読者の皆さんに作品を読んでくれたことを感謝しよう。読者の皆さん!」

 

 

全員「「「キャ○ら△凸ブライナ××x凹タイ!」」」

 

いやめちゃくちゃ。要はバシム作品を見てくれてありがとうと言いたいのだが、11人でリハもなしに言うのは無理があるぞ。

 

???「おまえたちに かちめはない」

 

恋「勝ち目とは違うような気がしますが…」

 

政夫「要するに息を合わせることが絶望的ってことだ」

 

果南「ところで、これはどういう集まりなの?」

 

バシム「他のラブライブ×イナイレ作者さんがこんな感じの振り返りコーナーをやってたから、こっちでもそういうコーナーがやってみたいんだ」

 

インスピレーションで作品を作ることが多い作者。ちなみにそのインスピレーションを与えた作者さんは同じ真姫推しだ。是非とも話がしてみたいところである。監督の名前もその人の監督からインスピレーションを受けて考えたのだ。

 

 

早田「そのインスピレーションとやらで行き当たりばったりなのが現状やないかい!」

 

バシム「ぐっ!そうさ…今回の反省会はこの行き当たりばったりが自分でも目に余ったんだ」

 

そう…これは2作品の1章を終えて、半年間どうしてこうなったのかの反省会なのだ。

 

 

真姫「まずは言うまでもないけど、スーパーラブライバー大戦、2回も上げたあげく両方削除ね」

 

バシム「うん。多分時間の大半をこれでムダにしたと思う。当時はメンバー集めが途方もなかったから、戦闘モノを書きたくなってしまった…!」

 

真姫「作るのは勝手だけど、時間の配分を考えなさい。勉強だったら試験で泣きを見るわよ」

 

バシム「あ、既に見ました」

 

現在大学1年(もうすぐ2年)の作者。受験では泣きをみたものだ…ちなみに時間云々ではなく、試験科目の間違いだ。

 

次藤「こいつアホタイ!」

 

佐野「マーク違いはこの作品でも、特別編の後に本編を出すという形で再現されていますね」

 

特別編を出した後に、本編の章ではなく特別編の章に最新話を上げてしまうミスを何度も犯している。

 

 

果南「そもそも、作品の出来が良くないんだよね。他の作者さんに比べると」

 

バシム「だなぁー。実は試合のことばっか考えて、加入回のこと全く考えてなかったんだよ…」

 

間違いなく第一印象悪くしてるね。これ。その場の勢いで考えた結果、東京のキセキはオリキャラが出しゃばる、目も当てられない加入回に。

 

 

次藤「あのフラミスって奴、反省会が終わったら袋叩きにしてやるタイ」

 

果南「やめなよ?女の子に手を出すなら容赦しないよ?」

 

次藤「お、おう…」

 

果南は次藤にプレッシャーをかける。怖いぞ。

 

政夫「責任は作者にあるんだから、作者をとっちめればいいんだ」

 

バシム「ああ。今度からはこんなに出しゃばらせないように気を付けるよ」

 

和夫「もし守れなかったら…」

 

???「斬首!」

 

フラミスの妄想cvはマミさん。そんなわけで、今度出しゃばらせたら僕はマミります。

 

 

恋「ところで、やっと1章が終わったのですよね?私が出演する作品含めて、それぞれ何章やるつもりなのですか?」

 

バシム「キャプテン翼!サンシャイン!!は7章、東京のキセキは7章、新作は3章、後はセルフコラボに1章の予定だ」

 

果林「長いわね。ホントに終わるの?」

 

合計18章。その内の2章がやっと終わったところである。

 

バシム「加入回とは違ってそんなに話数もかけないつもりだし、今度からは自分の他の作品に気を取られたりしないし、なによりどうやって描写するか決めているから、多分大丈夫…」

 

 

バシム「じゃないからどうにかしないといけない。実は今回、次藤、早田、立花兄弟を呼んだのは他でもない…」

 

 

バシム「浦の星とあんたらの試合、ダイジェスト形式で送るよ」

 

 

 

次藤「な、なニィタイ!」

 

佐野「とうとう打ち切り漫画みたいなことやっちゃったよ!」

 

早田「加入回でグダらせた結果がこれかい!」

 

加入回を散々長く取った結果、彼らを描写する時間がなくなってしまう。マジでごめんなさい。特にファンの皆さんには土下座ものだ。

 

でも僕は小説家じゃない。この作品で食っていけないんだから、大学2年が終わるまでには活動を終わらせないといけない。そして何より…

 

 

バシム「早く翼くんを登場させたい!オールスターゲームやりたい!」

 

あくまでキャプテン翼なんだから。翼くんが登場しないと話にならない。その証拠に翼くんが出る回はUA数が比べものにならないぐらい多い。

 

 

果林「オールスターゲームは他の作者さんとコラボするんでしょ?」

 

バシム「ああ。正直とても楽しみだ」

 

???「楽しみにするのは良いが、このままでは恥をかくぞ」

 

果林「そうね。いくら序盤でも弱すぎよ」

 

真姫「超次元サッカーなのに、技が弱すぎるのよ」

 

現時点での自軍最強シュートは、イナイレはエターナルブリザード、キャプ翼はツインシュート。他の作者さん達は、同じ時期だとディザスターブレイク、エクスカリバー、菊一文字が撃てるんだから、いかにこの作品が弱いかが分かる。ちなみに東京のキセキはもっと弱い。

 

 

バシム「大丈夫だ。絶対強くなれる。むしろこの方が伸びしろで強くなれるってんだ!」

 

???「コラボ先の作者に言っておこう。ツバサ・オオゾラ…もしスーパーストライカーとしてめざめたとしたら…おまえたちにかちめは」

 

バシム「コラ!相手に敬意を払え!!それと、俺は作品同士の勝負をするつもりはない!」

 

恋「えぇ!?」

 

真姫「どういうこと!コラボするんでしょ!?」

 

バシム「何かお題を決めて、それでメンバーを集めてチームを作る」

 

これはバシム流のコラボだ。作品同士で戦わせて、勝っても俺TUEEEやってる気がするし、負けても自分の作品の全力が及ばないってことになってしまうし、個人的に後味が悪いのだ。オールスターゲームなんだから。世界線を越えてドリームチーム作りましょうよ。

 

 

 

 

バシム「あっ!そろそろ3000字!反省会終わり。定字帰宅だ」

 

恋「まだ問題点があるような気がしますが…」

 

佐野「作者、待ってくれよ。見せたいモノがあるんだ」

 

バシム「え?」

 

 

 

早田「カミソリパスだ!」

 

キィィン…ヒュゥアァ-!

 

政夫「いくぞ!」

 

次藤「まかせろ タイ!」

 

早田の必殺パス。これに次藤と立花兄弟が向かっていき…

 

ドッキーィン!!

 

政夫「よし!」

 

和夫「いけェ~~~~~~!!」

 

次藤「タイ!!」

 

次藤は倒れ込んで足を突き上げる。そして立花兄弟が次藤の足の上に乗り、ジャンプ!

 

立花兄弟 次藤「スカイラブツインシュートG4!!」ドがアアァ!!

 

立花兄弟と次藤の究極奥義、スカイラブツインシュート。いつの間にG4になっていて、バシム作品では今までとは比べものにならない威力のシュート!

 

 

果南「!…これは作者を狙ってる!」

 

バシム「ギャアアアァ!!」

 

出番をカットされた者達の怒りの一撃。あまりの威力に、サッカー選手でもない作者は吹っ飛ぶを通り越して、断末魔を上げて倒れる。

 

 

早田「まだ話は終わっとらん。弱いと言えばテクニックの描写もや」

 

他の作者さんと比較すると、ドリブルの方法、戦術の具体的な記載など、情報量が少ない。それもそのはず…

 

政夫「こいつはサッカーやってねぇんだ」

 

イナズマイレブンとキャプテン翼は非常に好きなのだが、現実のサッカーはやっていない。ヒールリフトを超次元サッカーの技と思っていたレベルの素人だ。

 

 

バシム「悪かったな素人で!」

 

次藤「おっ。立ち直りが早いタイ」

 

サッカー素人の作者。しかし今からサッカーを学ぶ時間は残されていない。もう、そういうところは他の作品を薦めたい。

 

 

恋「出番格差も問題ですね」

 

早田「おう。俺らのことやな。なにせダイジェストでカットされるんだからな」

 

バシム「いや、お前らはだいぶマシな方だぞ。少なくともさっきの必殺シュートを見せた時点で本家の方の果林ちゃんと恋ちゃんより優遇されている」

 

果林「さりげなく本家に文句言うのやめなさい」

 

まあ早田くんたちはまた別の章で出番がありますから。オールスターゲームでも活躍しますよ。約束します。

 

 

???「お前は自分が持つ就活中や社会人の時間を、まだ知らない」

 

バシム「何が言いたいんだお前は」

 

果南「時間が全くないわけじゃないかもしれないってことだよ。後付けで試合を書くってのも手じゃない?」

 

バシム「それやるならスパラブ書きたいぜ」

 

真姫「スパロボみたいに言うんじゃないわよ。知名度が全く違うわ」

 

恋「それに、???さんがいう時間では、連載モノは厳しいかと」

 

まあ、時間が合ったら書いていきます。生憎社会と自分の未来を知らないもんで、そこは保証できないけど。

 

 

佐野「というか、こんな振り返り回書いている余裕があるなら、俺たちの試合を書いた方が…」

 

バシム「ムリ。労力と話数が違う。あと、たまには気分転換したい」

 

早田「ま、時間がないなら反省はサッサと終わらせた方がいいのは、合っとるな。反省というのは、いつまでもするもんやない」

 

バシム「じゃ、締めにしますか。とりあえず全員で必殺シュート打って終わるぞ」

 

恋「待って下さい!私はネタバレになってしまいますよ!?」

 

バシム「え?あ、そっか。じゃあ、一斉にありがとうございましたとでも…」

 

真姫「最初みたいにめちゃくちゃになるのがオチよ」

 

バシム「えー?うーん」

 

オチを作ろうとして、オチが思いつかない…これがオチだ。

 

 

 




前書きで書いていたように今後の方針を記載。


キャプテン翼!サンシャイン!!

今回出てきた次藤君たちの試合をダイジェスト形式でお送りし、三杉君との戦いからスタート。2章は3試合ですね。


ラブライナズマイレブン!東京のキセキ

気づいた人もいますが、第一印象を悪くしかねないので、1章をほぼ削除しました。ダイジェスト形式で加入回を、当時のセリフ回しを改ざんして出すので覚悟しろよ!(何様)
2章に関しては、こちらも3試合です。ニジガク関連の話もあるしね。
あと、しばらくはこっちに本腰入れます。

新作

まだ題名が決まっていない状態。宣伝は活動報告や上記2作でやりまくりますが、投稿はまだ先です。
3章あると言いましたが、進行状況によって予定を変更します。ひょっとしたら試合2回で終わりってことも。


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1周年記念パーティー編
1周年記念パーティー開会式~コラボ先紹介ー


 

―パーティ会場 屋外―

 

1周年おめでとう!というわけで…パーティが行われることとなったァー!会場に人が集まっていく!

 

最初に来たのは3Mの方々。

 

 

松山「ちなみに3Mというのは三杉、岬、そして俺の愛称だ」

 

岬「名字の頭文字をとっているのさ」

 

三杉「今のところ会場にいるのは僕たちだけかな?」

 

 

「まてい!」

 

3M「「「!?」」」

 

突然呼び止められ、びっくりする3人。

 

 

 

ア・レッド「ア・レッド!」

 

ン・ブルー「ン・ブルー!」

 

チ・イエロー「チ・イエロー!」

 

「「「3人揃って、ニコニコ戦隊…」」」

 

 

 

「「「チューアンチ!」」」

 

 

松山「…」

 

岬「だれ?」

 

ア・レッド「俺たちは作者の新作、童心のマイヒーローに出演する、ニコニコ戦隊チューアンチだ!」

 

 

ドロン!

 

三杉「なにィ!」

 

ア・レッドの横にいた2人が煙を上げて消えた。

 

ア・レッド「俺以外は戦えないからな。名乗った後引き返してもらうんだ」

 

松山「それ…戦隊じゃないだろ」

 

 

 

―30分後…―

 

 

ウィイイィン!ジュゴォォー!

 

岬「今度はなんだい?」

 

空から轟音が聞こえる。岬が上を見ると…

 

 

岬「これは…乗り物?」

 

三杉「空中戦艦だね。アニメの中でしか見ないものなのだが…」

 

シュウウゥゥ…!

 

空中戦艦が着陸。乗車口が開く。すると、かわいい女の子たちが降りてきた。

 

 

真姫「ここがパーティ会場ね」

 

せつ菜「あんな空中戦艦に乗せてもらえるなんて…すごい!!」

 

果林「もう先客がいるようね。よろしく」

 

恋「まさかこのような場に出席することになるなんて…!」

 

ことり「穗乃果ちゃんの誕生パーティだから…これぐらい派手にやるのもいいな」

 

絵里「確か、他に祝う人もいると聞いたけど?」

 

かのん「カフェオレ♪焼きリンゴ♪」

 

パーティに出席するラブライブキャラたちだ。流石に全員はムリなのでご了承願いたい!

 

 

岬「よろしく」

 

ア・レッド「今日は見慣れぬ顔同士、楽しもう」

 

恋「はい。よろしくお願いします」

 

 

「…」

 

松山「おい!お前は誰だ!」

 

空中戦艦から1人、鎧で武装した仮面の男が下りてきた。

 

 

ヤス「ボクはヤス。そこのヒーローと同じく、童心のマイヒーローで活躍する予定だ」

 

三杉「確かに、並々ならぬ武装だ」

 

 

 

―10分後―

 

「うおおおお!」

 

松山「その声は!」

 

走り込んでくる男。さて、どちら?

 

 

岬「小次郎!遅いよ」

 

日向「遅刻してないからいいだろ。今日は翼の誕生パーティだから、一応20分前集合したつもりだ」

 

三杉「まあ、充分早い。僕たちが早すぎたのだろうね」

 

松山「そろそろ会場に入るか」

 

会場に入る一同。

 

 

 

―室内―

 

総員、着席していく。しかし…

 

 

松山「なんだこのテーブルと椅子の配置は!小中学校か!」

 

学校で見るようなの机とそれを6つ~8つ集めてくっつけるやつ。これは学校給食の配置だ。

 

岬「ご丁寧に席順の用紙まで渡されたけど…」

 

三杉「これは学校給食でやるものだ。パーティでやるものじゃない」

 

 

「うるせえ!文句の3Mか!」

 

岬「その声は!」

 

「そのまさかだ!俺たちは、真の3M!」

 

松山「真の3M?」

 

上空から聞こえる男の声!そして、真の3Mが現れる!

 

 

 

果南「作者の1番の推しキャラ!松浦果南!」

 

森崎「みんなに愛されるGK,森崎有三!」

 

 

三杉「なるほど…確かにMだ!」

 

岬「作者のために付き合って、大変だね」

 

松山「最後は…?」

 

 

ドゴオォォ!

 

ア・レッド「だれだ!?」

 

壁が大きな音を立てて割れる!中から出てきたのは…

 

 

バシム(コスプレ)「元祖スーパーロボット!マジンガーZ!!」

 

なんと!頭だけモンハンのゴールドルナで、残りがマジンガーZの恰好をした作者が現れた!

 

松山「なんて…反応をすればいいんだ…?」

 

バシム「そんなことする必要はない!いくぞ!ブレスト…!」

 

ア・レッド「アンチパーンチ!」ドゴオォ!

 

バシム「むえああ~」

 

何が起こったのかって?壁が割れた時点で敵襲と思ったア・レッドが、先制攻撃を仕掛けたのだ!

 

 

ア・レッド「よし!」

 

バシム「くぅー、まあいい。誕生パーティを始めようじゃないか」

 

 

 

バシム「さあ!《キャプテン翼!サンシャイン!!》1周年!そして!誕生日のみなさん!カモーー―ん!!」

 

バシムがそう言うと、ドアが現れた!そして、ドアの向こうから勢いよく主役が飛び出す!

 

 

翼「イヤッホゥ!!」

 

7月28日が誕生日、大空翼!

 

岬「翼くーん!お誕生日おめでとうー!!」

 

 

千歌「ジャーンプ!」

 

8月1日の高海千歌!

 

果南「千歌、ハッピーバースデイ!」

 

 

穗乃果「イエーイ!」

 

8月3日の高坂穗乃果!

 

ことり「穗乃果ちゃん!これからも一緒だよー!」

 

 

 

バシム「さあ、一斉に祝い事をするこのパーティ!いよいよ開幕ゥ!!」

 

 

1;開会式

 

バシム「まずは代表で大空翼に挨拶してもらう!」

 

翼「オレ!?」

 

岬「翼くんは人気者だからね。僕が出ている回と翼くんの出ている回じゃUAが大違いだ」

 

千歌「みんな私より、翼さんを見たいんだから。お願い!」

 

翼「よし!分かった」

 

 

翼「読者のみんな!オレが出るまで後3試合ぐらいかかる!だけど、千歌ちゃん達の活躍を、どうか見てくれ!」

 

翼「あと、掲示板で作者の推しの悪口を言う奴が多すぎる!オレは、不毛なレスバをなくしたい!戦うならサッカーで戦おう!」

 

バシム「パツパチバチィン!!よくぞカンペ通りに言ってくれた!」

 

バシムは拍手した。

 

 

日向「原作のセリフとメタ発言を混ぜるのやめろ!」

 

恋「まあ、これはこれでいいと思います」

 

果林「そうよ。世の中、本当にそういう悪口で悩まされている人がいるんだから」

 

三杉「その通りだ。他でもない生みの親に酷い扱いを受けて、それが原因で悪口を沢山言われているんだ」

 

ヤス(なんだ?この人達が言うと、すごく刺さる…?)

 

 

 

2:来賓挨拶

 

絵里「来賓って…卒業式?」

 

せつ菜「この作者、様々な行事とごちゃ混ぜにしていますね」

 

 

バシム「翼くん、誕生日プレゼントは何が良い?」

 

翼「突然だなぁ…やっぱり、サッカーボール?」

 

バシム「異世界のサッカー選手だな」

 

翼「そんなこと言ってない…けど会えるなら会ってみたい」

 

バシム「いつぞや、他の作者さんとコラボすることを言っていたな?今日!その作者さんを発表する!主役とヒロインをこの会場に呼んだから呼びに行くぞ!」

 

松山「待て!その恰好で行くつもりかよ!」

 

バシムはマジンガーZの恰好だ。これで他の作者さんのキャラの前に姿を現すのは…

 

 

松山「悪いことは言わん。ウケ狙いでも黒歴史になるぞ」

 

真姫「1周年記念パーティが他の作者さんを怒らせて黒歴史は、最悪よ」

 

バシム「そうか?」

 

ヤス「ここはボクに任せてくれ!ア・レッド!」

 

ア・レッド「おう!」

 

2人は飛び出した!

 

 

ドガ!バキ!ゴスッ!

 

バシム「ぐええ-!」

 

ヤス「よし!装甲をはぎ取った!」

 

バシム「くっそー!ブレストファイヤーで来賓用ドアを溶かしたかったのに」

 

ア・レッド「とにかく、ドアを開けるぞ」

 

バシム「それ…むちゃくちゃ強い炎じゃないと開かないよ」

 

日向「は?」

 

ことり「じゃあ、来賓の人呼べないって事!?」

 

バシム「まあ、頑張れば?」

 

森崎「ここはキーパーの俺が開ける」

 

果南「大丈夫?」

 

森崎「いけるさ!うおおおお!俺は電車をパンチングで木っ端みじんにできるぐらい強いんだ!」

 

そういってドアを力押しで開けようとする森崎。

 

日向(お前がそんなに強かったら若林やミューラーはどうなるんだよ…)

 

 

森崎「ダメだ…開かない」

 

バシム「そうだな…力ずくなら手刀で月を破壊できるぐらいのパワーがいる」

 

岬「そんな耐久力でよく炎でどうにかなるね…」

 

バシム「特殊なよくわからない素材で出来ているからな。とにかく、こうなったらあっちから開けてもらおう。すみませーん!トラブルがあったので、そっちの必殺技で破って下さーい!」

 

バシム、コラボ先のキャラにお願いしてしまう。

 

 

バシム「言っておくが、粗相をしでかすなよ?そんなことをしたら真姫ちゃんの言うとおり、1周年記念パーティが黒歴史になるからな!」

 

真姫「一番不安なのはあなただけどね」

 

 

ドッガアアァーン!

 

バシム「げふう!」

 

来賓用の扉からボールが飛んできた。バシムはふっとぶ。

 

翼「この人が、異世界のサッカー選手…!」

 

果林「えっ!?なんであなたがここに…」

 

翼が見つめた先には、金がかった茶髪の男と、ベージュの髪の女性が立っていた!

 

 

 

 

 

 

バシム「紹介しよう!大海竜太くんと近江彼方ちゃんだ!」

 

 

竜太「大海竜太。よろしくお願いします」

 

彼方「近江彼方だよ。よろしくね、そっちの果林ちゃん、せつ菜ちゃん」

 

 

バシム「つまり…!コラボ先の作品は【ラブライブ×イナイレGo~虹の彼方に~】・【ラブライブ×イナイレ~世界への挑戦~】だ!!」

 




というわけで、《松浦果南の自称兄》さんの作品とコラボすることになりました。コラボを持ちかけたのは、ボクです。

この場を借りて、改めて感謝の気持ちを伝えさせていただきます。



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1周年記念パーティープレゼント~ミーティングー

《松浦果南の自称兄》さんの作品のファンの皆様へ

メッセージで竜太くんがどんな口調かを教えてもらい、作品を見て執筆していますが、それでも私は本人ではないので、竜太くんの口調に違和感を持つかもしれません。
また、「お前怒られるぞ」っていう踏み込んだ描写もあります。これに関しては、メッセージで事前に確認を取っています。しかし、それでも不快に感じるなら申し訳ございません。

この回に竜太くんとあっちの世界の彼方ちゃんの出演を依頼したのは、本編終了後のオールスターゲームでよりうまく描写するための、いわゆるリハーサルの目的が込められています。改善点があれば、感想欄にて意見を書いてくれると参考になりますので、よろしくお願いします。

それでは長くなりましたが、パーティの続きです。


3・プレゼント

 

絵里「ちょっと!来賓挨拶は!?」

 

バシム「いきなり呼んで挨拶を強要させるわけないだろ」

 

松山「だったら開会式の時点で呼んどけよ!」

 

千歌「それで、プレゼントって私達に送るの?」

 

ことり「わたし、穗乃果ちゃんのために何時間もかけてプレゼントを作ったんだ」

 

バシム「そんなことは家でやれ。今回プレゼントするのは俺から竜太くんにだ」

 

竜太「はぁ!お、俺!?」

 

バシム「そうだ。お礼をいくつか渡す。それじゃ、果南ちゃんたち、頼んだよ」

 

果南「え?私達が渡すの?」

 

バシム「仮面をつけた訳の分からん男より、君たちみたいな美しい人が渡した方が良いだろうからな。それじゃ、6人の子にプレゼントを割り振るから、竜太くんに手渡ししてくれ」

 

彼方「そもそもそっちが主役のパーティだし、むしろ彼方ちゃん達がプレゼントを渡した方が…」

 

バシム「俺からすれば君たちが来てくれたことがプレゼントみたいなものだよ。それに、プレゼントはオールスターゲーム関連のものが多いからね。さあ、女子達、動いた動いた!」

 

 

バシムは紙袋を真姫・ことり・絵里・果南・せつ菜・かのんに渡した。

 

 

ことり「うっ、重い…」

 

果南「ん?確かに少し手応えはあるけど、そこまで?」

 

かのん「えっ?私はすごく軽いけど?」

 

 

バシム「それじゃ、絵里ちゃんからプレゼントを渡してくれ」

 

絵里「ええ、分かったわ」

 

絵里は竜太のもとに歩む。

 

 

絵里「はい。どうぞ」

 

竜太「ありがとうございます、絵里さん」

 

絵里「そんなにかしこまらなくても良いのよ?」

 

竜太「(こっちの世界じゃ絵里さんは大人なんだよ…)ところで、中身は…」

 

彼方「振り子だね~」

 

バシム「1つ目のプレゼント!こっちの世界に来るためのインタラプトだ!」

 

インタラプトとは、イナズマイレブンGOに登場した用語。同作にはタイムマシンがあるのだが、任意の時代に行くためにはその時代に現存していた物をタイムマシンに読み込ませる必要がある。その現存していた物をインタラプトと呼ぶのだ。

 

 

バシム「今回は2人だけだが、コラボの際には大勢に来て欲しいからな。それを君の世界のタイムマシンに読み込ませてくれ」

 

竜太「なるほど。でも…もっとサッカーに関わる物があったんじゃ…?」

 

バシム「一晩考えたがなかった!本編終了後の時間にうまく来てもらうにはそれしかなくてなーー!」

 

この振り子がなんなのかは、キャプテン翼Ⅲをプレイした人なら、見覚えがあるかも?

 

バシム「ところで、少なくともボクに対してはフレンドリーにお願いしたい!なにせ、ボクは敬語で話す程の男でもないからね」

 

竜太「はあ…それじゃあ遠慮なく…」

 

 

彼方「振り子…」ムニャ

 

竜太「か、彼方!寝たらダメだ!」

 

とりあえずインタラプトを渡すことに成功する。

 

 

 

バシム「さて、次はかのんちゃん!」

 

かのん「どうぞ、竜太くん。これ、すごく軽いけどちゃんとしたもの入ってるのかな?」

 

竜太「ありがとうございます。中身は…花」

 

バシム「2つ目のプレゼント!花束だ!君たちカップルをボクが丹精込めて作った花で祝いたい!2セットあるがもう1つは君の親に与えてくれ!」

 

竜太「花はありがたいけど、なんで折り紙で作った花なんだ!」

 

バシム「本物の花だと品種によっては部屋の匂いとかにも影響するだろ?それに管理も大変だし、もらった花を枯らしたりしたら罪悪感半端ないでしょ?」

 

竜太「アクリルフラワーとかでよくね?」

 

バシム「ボクが望む色がなかなか見つからないのでな。折り紙なら自分の好きな色で作れる。金色のバラとかも作れるし、花言葉も深く考えなくて良いからね」

 

恋「花に色を重視する人なんて初めて見ました…」

 

 

彼方「竜太…プレゼントをもらうときにその人に見とれてない?」

 

竜太「え!?」

 

バシム(オリキャラというのは作者の嗜好と思考が反映されるものだ…特に主役は)

 

これはボク個人の考えである。実際に見とれているかは知りません。

 

 

バシム「続いてせつ菜ちゃん!」

 

せつ菜「はい!渡してきます!」

 

せつ菜は竜太にプレゼントを渡す。

 

 

せつ菜「ところで、そっちの世界は私と穗乃果さんの年齢が離れているんですね…」

 

彼方「うん。彼方ちゃん達の世界の穗乃果さんは、子どもを授かっているよ」

 

穗乃果「へええ。穗乃果、結婚できたんだ」

 

ことり「穗乃果ちゃんの旦那さんと子どもかぁ…」

 

バシム「(これ以上話が広がるのはまずいな…)早く中身を見てくれ」

 

 

竜太「分かった。これは…!ドライブシュートやタイガーショットといった、あっちの世界の必殺技の秘伝書だ!」

 

バシム「3つ目のプレゼント、秘伝書だ!せっかく《完全無欠の模倣(パーフェクトコピー)》を持つんだ。是非とも使ってみて欲しい!」

 

竜太「機会があったら、使わせてもらう」

 

日向「《完全無欠の模倣(パーフェクトコピー)》?どこかで聞いたような言葉だな」

 

ア・レッド「諦めたら、そこで世界が終わる」

 

果林「セリフが曲とごっちゃだし、多分作品違いよ」

 

キャプテン翼とイナズマイレブンみたいな作品違いだ。多分…(両方見てない)

 

 

バシム「さて、次だ次!まずはことりちゃんと真姫ちゃん!」

 

ことり「ううー!やっとだよ!これ、重かったんだから!」

 

真姫「どうぞ…」

 

そういって竜太にプレゼントを渡す2人。

 

竜太「お、お疲れ様です…」

 

彼方「中身は……ユニフォーム!」

 

 

バシム「4つめのプレゼント!ユニフォームだ!1種類ごとに合計40着入っている!」

 

真姫「多すぎよ!なんで40着も入れるのよ!」

 

ことり「どうりで重かったわけだよ…」

 

40着入っている理由は、ベンチメンバー含めて1チーム18人。それが2チーム分。後は予備という訳だ。

 

 

竜太「こっちの世界はベンチ含めて16人だが…」

 

バシム「うーん、世界線ごとにルールが違う様だな…」

 

日向「そもそも40着もあってどうすんだよ」

 

竜太「多分、オールスターゲームで使うやつでしょう?」

 

バシム「ご名答!ボクのコラボは他の作者とは違う、混成チーム制だ!こっちの世界の選手と同じユニフォームを着て、同じチームで戦ってもらう!」

 

こういったコラボはよくその作品の主役チーム同士を戦わせている。しかし、このssの場合はこちらのチームとコラボ先の選手で混成チームを作るって訳だ。

 

そんなわけで、全日本ユースvsイナズマジャパンの試合が見たい人は申し訳ないがやらないのでご了承願いたい!

 

 

翼「いいやり方だよ!竜太くん…俺、君と勝負してみたいって気持ちもあるけど、同じくらい君と同じチームでプレイしてみたいんだ!」

 

竜太「翼さん…そう言ってくれて嬉しいです」

 

翼「そうかしこまらなくてもいいさ!翼って呼んでくれよ!」

 

竜太「はは…」

 

どこかで似たような経験をした気がする竜太。

 

 

 

バシム「じゃあ、次は果南ちゃんだ。先に言っておくと中身はユニフォームだぞ」

 

果南「どうぞ!竜太くん!」

 

竜太「か……なんさんどうも…」

 

果南「どうしたの?そんなに固まって」

 

松山「あっちの世界だとお前も大人なんじゃないか?」

 

果南「にしても固まり過ぎなような…」

 

あっちの世界では果南と竜太は非常に深い関係がある。が、こっちの世界の果南は知るよしもない。

 

バシム(あっちの世界のことはすこーーーし話してる程度だしなぁ)

 

 

竜太「な、中身は…黄緑のユニフォーム?」

 

彼方「これもオールスターゲームで使うユニフォームかな?」

 

バシム「ブッブー!だ。それはこの世界のユニフォームではない」

 

果南「どういうこと?」

 

バシム「西ドイツって知ってるか?」

 

果林「西ドイツ?」

 

竜太「俺たちが生まれる前に、主義の違いの影響で一時期ドイツが2つに分かれていたんだ」

 

バシム「その通り。この世界でも翼たち全日本ジュニアユースはドイツジュニアユースと戦った…しかし、あるんだ。翼たちが西ドイツジュニアユースと戦った世界がある!」

 

むしろ西ドイツジュニアユースと試合をした世界が正史なのである。時代を感じるなぁ。ちなみにこちらの世界のドイツジュニアユースのユニフォームは白色だ。

 

 

バシム「さすがに再現で作ったユニフォームだが、まさに幻といえるユニフォームだ。早速それを使って試合しようじゃないか」

 

 

4・試合!

 

バシム「てめえら!表出ろ!!」

 

日向「なんだとォ!格闘技がやりたいなら、俺が相手になってやる!」

 

竜太「ダイ〇ックル」

 

スパァン!

 

日向「ぐはあ!?」

 

けんか腰に喧嘩腰。そしてハリセンが飛んでくる。

 

あっちの世界を知らない人に言っておくと、竜太くんはバカ野郎にはハリセンでぶっ叩くんだ。くらった相手はたんこぶが出来てそこから煙を吹きだす。技の名前はポケモンに出てくるヤツ…でいいのかな

 

 

日向「そんなことはどうでもいい!てめえ、何しやがる!」

 

竜太「いや、スポーツ選手たるもの、そうやってすぐに殴りかかったりするべきじゃないと思いますよ?」

 

バシム「そうだぞ。スポーツマンシップ」

 

日向「うるせえ!スポーツマンシップなんざ、最低限あればいい!相手の心臓を蹴破ってでも勝つんだ!!」

 

竜太「やべえよ…まあ、相手を傷つけて喜ぶようなことをしないなら、そういう精神もアリだけど」

 

サッカーは格闘技だ!どんなことをしても勝つ!日向とその恩師から生まれた言葉だ。

 

 

森崎「竜太くん!日向は人の顔にボールを当ててニヤけるようなヤツだ!」

 

松山「関係ないところで難癖をつけて殴りかかる奴だ!」

 

竜太「なにぃ~~?ならばシバく!」

 

竜太は再びハリセンを構える。

 

 

日向「なにィ!?なんでこうなるんだよ!」

 

岬「小次郎…日頃の行い」

 

スパパアァァン!

 

 

竜太「ぐわああ!?」

 

頭から煙を吹きだしてたんこぶが吹き出したのは技を放った竜太だった。

 

彼方「竜太!?こ、これはどういうこと…?」

 

 

日向「ははははは…」

 

翼「日向くん?」

 

千歌「翼さん!日向さんはここです!」

 

日向は千歌の席の近くにいた。

 

 

日向「イチかバチかかわしたらいつの間にかこうなっていた。おい!偽物!正体を現せ!」

 

日向?「ふはは…その通り。俺はヒューガではない!!」バァッ!

 

松山「お、お前は!」

 

日向?はドラマでよくあるような覆面を外した!

 

 

ヘルナンデス「パーフェクトゴールキーパー。ジノ=ヘルナンデス」

 

ジノ=ヘルナンデス。キャプテン翼世界のイタリアのゴールキーパーだ。

 

 

せつ菜「ど、どういうことですか!?止めるならまだしも、そっくりそのまま弾くなんて…」

 

ヘルナンデス「黄金の右腕さ。なに、これはほんの挨拶だ。オオミ・リュウタ…せっかくこの世界に来たんだ。このヘルナンデスと勝負してみないか?」

 

竜太「勝負だと?」

 

ヘルナンデス「そうだ。作者によると、君と君のお父さんはツバサやシュナイダーでも勝てるか分からないほどの力を持っているらしいじゃないか…」

 

買い被りではない。原作ワールドユース編以降を見た人なら同じ実力と言われても、納得がいくだろう。

 

 

バシム「とにかく、屋上に行ってくれ。そこが試合会場だ」

 

竜太「いいだろう!受けて立つ!この借りは返す!」

 

ヘルナンデス「その前に作者、例の物を」

 

バシム「わかった。竜太くん、ちょっと待ってくれ。パフォーマンスタイムだ…」

 

そういうと、バシムは手に武器を持ち始めた。

 

 

果林「ちょ、ちょっと!」

 

せつ菜「冗談でしょう!?バズーカ砲ですよねそれ!」

 

バシム「そうだ。それも本物。コンクリートを木っ端微塵にするほどの威力を持っている…」ドォン!!

 

バシムは壁に向かってバズーカ砲を放った。バラバラ…壁は風穴があいた。本物のバズーカだ。

 

 

ヘルナンデス「いつでもこいっ!止めてやる!」

 

バシム「いくぞ!」ドォン!!

 

穂乃果「う、うそ!?」

 

バシムはヘルナンデスに向かってバズーカを放った!並の人間なら、木っ端微塵になる。

 

 

ヘルナンデス「はあぁ!」ガチィ!

 

ヘルナンデスは黄金の右腕で攻撃を止めた!

 

バシム「もう1発!」ドォン!!

 

ヘルナンデス「ふうっ!」バチィぃン!

 

今度は黄金の右腕で砲弾を弾いた!!

 

 

ボッカ―ァン!!

 

バシム「ああああー!パーティ会場がー!!」

 

日向「屋上にいこう」

 

 

 

 

 

 

 

―屋上―

 

屋上に着くと、パーティに参加していなかった人が3人、屋上にいた。

 

 

千歌「あ!フレイちゃん!」

 

フレイ「途中参加で作者に呼ばれたんだ。試合、楽しもう」

 

穂乃果「フラミスちゃんも!」

 

フラミス「私も途中参加。よく考えたら、みんなにサッカーしているところを見せるのは初めてのような…」

 

2人はバシム作品のオリキャラだ。フレイはこの作品で知っていると思うので、フラミスを解説しよう。

 

彼女は東京のキセキの世界のフランスユースのDF。フレイは17歳だが、彼女は15歳だ。

 

フレイ「つまり私よりサッカーうまいってこと?私ユースにはいないし」

 

フラミス「そうなるね」

 

 

 

バシム「おお、1話でしゃべったけど、結局1年間出番がなさそうな青空翔くんじゃないか」

 

翔「誰のせいだと思ってるんだ…!」

 

青空翔。東京のキセキの世界で日本サッカーの発展を目指す、大空翼のオマージュキャラだ。

 

バシム「とにかく、これで22人。試合をするぞ。チームはこうだ」

 

 

Aチーム

ヘルナンデス・松山・果南・フラミス・恋・岬・翼・ことり・穂乃果・日向・千歌

 

Bチーム

森崎・三杉・彼方・フレイ・絵里・真姫・翔・かのん・せつ菜・果林・竜太

 

 

フレイ「君…サッカーうまいの?」

 

フレイはかのんに言う。

 

かのん「うん。結局作者がボツにしちゃったけど…私たちもサッカーできるよ。特に恋ちゃんはエースって言えるぐらいすごい」

 

バシム「いやぁ…メンバー増員は痛すぎたなぁ…」

 

本当は書きたかったし楽しみにしていたのだが。残念ながら無理だった。かのんたち5人のキャラ設定自体は固まっているので、どんな形でもいいから出して欲しい。かのんたちのサッカーを見てみたいと思った人はメッセージ欄で頼む。

 

 

バシム「そうだ竜太くん。レギュレーションという名の制作の都合の紙を渡すぞ」

 

竜太「せ、制作の都合?」

 

バシム「早い話使用禁止の技があるんだ。呼んでおいて申し訳ないが、こちらにも制作の都合があるのでご了承願いたい!」

 

竜太「うーん、これであのヘルナンデスに勝てるか…?」

 

バシム「そうだな。彼はこの世界でも5本の指に入るほどのキーパーだ」

 

 

―MEETING―(Bチーム)

 

先程もらった西ドイツジュニアユースユニフォームを着用し、ミーティングを始める。

 

ヤス「なぜかボクが監督。…あのキーパー、勝てるのか?」

 

三杉「僕たちは戦ってきた経験があるけど、バズーカを弾くなんて思わなかったよ…竜太くん、君は勝てると思うかい?」

 

竜太「実は、銃弾を生身で弾く選手と戦ったことがあります。だから最初は驚いたけど、後々考えたら俺らの世界にもいたな~って」

 

ヤス「サッカーってそんな能力いるのかい?下手な戦闘モノのキャラクターよりよっぽど強いじゃないか」

 

翔「サッカーでは、チームワーク・テクニック・フィジカルが求められる。フィジカルがないと競り合いで勝てなかったり、シュートで吹っ飛んだりするから、とても重要だ」

 

だとしても強すぎだろ!そう突っ込みたくなる中、試合開始だ。

 

 

フォーメーション

 

GK    ヘルナンデス

 

DF   松山 果南 フラミス

 

DMF      恋

 

OMF   岬  翼 ことり

 

FW   穂乃果 日向 千歌

 

FW   果林 竜太 せつ菜

 

OMF かのん 翔 真姫 絵里

 

DMF     フレイ

 

DF     彼方 三杉

 

GK      森崎

 

 

バシム(ディフェンスが手薄な気もするが、まあいい。超次元サッカーは点を取りまくるもんだ!)

 

 




いよいよ試合です。実は、まだ最後まで執筆出来ていません。活動再開が29日の午後からなので、急いでここまで書いていました。後、集中している時にずっと家にいる父親に横やりを入れられます。課題の締め切りには5日前に完成させろと言うくせに、こういう締め切りはどうでもいいようです(まあ、趣味だから仕方ないけど…)。

モチベーションは最高なのですが、それでも間に合うかどうか…目標は午後6時、しかしどうしてもダメなら8月1日、もしくは3日にずらします。

ご不便おかけし申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。


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1周年記念パーティー前半戦ー

アンケートの話です。原作漫画に出てくるキャラをオールスターゲームに出演させるかもしれないという話をしていましたが、コラボ回でも出演させる予定です。

また、具体的にこのキャラクターを出演させたいというリクエストがあれば、今から活動報告で受け付けるので、リクエストお願いします。自分の意見は恥ずかしいので見られたくないという場合は、メッセージで送ってきても大丈夫ですよ。


 

ピー!

 

Aチームのキックオフで試合開始。翼からことりへパスをまわす。

 

 

ことり「千歌ちゃん!」パスっ

 

ことりは少し進んだところで千歌にパス。

 

 

 

真姫「通さない!」

 

千歌「ぬく!」クゥオン!

 

千歌は心臓に手を当てて走る。すると緑の線が現れる。

 

 

千歌「アグレッシブビート改!」

 

グワン!緑の線は心拍数のように波打ち、その衝撃で真姫は吹っ飛ぶ。

 

 

絵里「今よ!」

 

千歌「わあ!?」

 

しかし、直後に絵里がボールを奪う。

 

絵里「竜太くんに教えてもらったテクニックよ。できるものなのね」

 

ドリブル技の直後は、一瞬隙が出来るらしい。あっちの世界だと、その隙をついてボールを奪うことがある。

 

 

絵里「頼んだわよ!竜太くん!」パスっ

 

絵里は竜太にパス。パスキャッチした竜太に日向が迫る。

 

 

日向「いつまでも

   ちょうしに のってんじゃねェ!!」

 

ズザアァ―!日向のタイガータックルだ。

 

 

竜太「スプリントワープGX!!」

 

竜太は自身が持つ超強力な必殺ドリブルで日向とその先にいる何人かを抜き去る。

 

竜太(今のタックル足狙いだったぞ。危ね~)

 

油断していたら、本当に心臓を蹴破られるかもしれないと思った竜太。

 

 

 

恋「ここは、通しません!」

 

果南「2人でいくよ!」

 

果南はスピニングカット(タックル)を使用。回転して3回連続で衝撃波を飛ばす。

 

 

恋「スピニングフェンス!」

 

恋は分身。そして5人で風を起こし、ボールを奪いにいく。

 

竜太「やべっ!」

 

何せ必殺技2つ。流石にかわすのは困難で、こぼれ球になる。

 

 

松山「いくぜ!真イーグルショット!」ビシィ!

 

こぼれ球をカバーした松山はいきなりシュート。

 

 

果林「あんな距離から!?いくらなんでも無謀よ!」

 

自陣ペナルティエリアからのシュート。普通に考えれば無謀である。まずゴールに届かない。

 

 

三杉「違う!松山のイーグルショットはどれだけ遠くから放っても威力が落ちない!シュートブロックだ!」

 

彼方「ここは彼方ちゃんの出番!爆ダークトルネード!」

 

彼方のシュートブロック。上昇しながら回転して右脚に闇のオーラを纏い、イーグルショットを蹴り返す。

 

 

 

日向「くらえええ!」

 

しかし日向が蹴り返されたシュートに向かってオーバーヘッドを仕掛ける。

 

日向「オーバーヘッドタイガーだぁ!とおおおっ!」ドガァァ!

 

森崎「うわあっ!」

 

バシュゥン!

 

日向のカウンター炸裂。森崎を吹っ飛ばしAチームが先制。

 

 

翔「くっ!あんな連携ができるのか!」

 

せつ菜「松山さんにボールが渡ったらほぼアウトってことですね…」

 

 

 

Bチームのボールで試合再開。かのんがパスキャッチ。

 

 

千歌「奪い取る!」ズサー

 

かのん「かわす!」ひょい

 

千歌のスライディングをかわす。

 

かのん「真姫ちゃん!」パスっ

 

真姫「フレイ!」パスっ

 

フレイ「翔くん!」パスっ

 

Bチームは横へ前へ後ろへのパスワークで攻める。やけにパスが通る。みんなうまいというのもあるが…

 

 

翔「竜太…いや、無理か!」

 

フラミス「マークさせてもらうよ」

 

竜太「ちぃっ」

 

松山「お前が客人だからって活躍させると思ったら大間違いだぞ!」

 

竜太「良いっすよ。接待プレーはもうたくさんだから。でも、そんなにマークすると…」

 

せつ菜「こっちです!」

 

せつ菜が完全にフリー。翔はせつ菜にパス。

 

 

せつ菜「いきます!ファイヤーショットⅤ2!!」

 

せつ菜「ファイヤー!!」ドガァァ!!

 

せつ菜のファイヤーショット。炎を纏いヘルナンデスに襲い掛かる!

 

 

ヘルナンデス「かならず とめる!!」

 

ヘルナンデスは黄金の右腕でシュートにとびかかる。

 

 

ヘルナンデス「はああ!」ガチィ!

 

シュートはヘルナンデスの手の上で完全に止まる。

 

ヘルナンデス「シュナイダーと比べれば、全然だな!」パスっ

 

ヘルナンデスは恋にパス。

 

 

ヘルナンデス「こういうことだ。君以外のFWなら、フリーで何発撃たせても問題ない…あれ?」

 

マークされている竜太にしゃべりかけるヘルナンデスだが、彼はすでにそこにはいなかった。

 

 

恋「翼さん!」パスっ

 

 

翼「OK!よし、みんないくぞ!」

 

竜太「そこまでだ!」

 

竜太は翼の所まで戻ってきていた。マークされて攻め込めないなら、積極的にディフェンスに回った方が良いと判断したのだ。

 

 

1on1で今まで以上に集中する2人。

 

翼 竜太(感覚的にわかるんだ!この選手が、どれだけすごい選手なのか!)

 

 

 

 

先に動いたのは翼だった。

 

翼「ぬくっ!」

 

竜太「そこだぁ!!」

 

しかし竜太も食らいつく。勝負は完全に互角だ!

 

 

翼「やるな竜太くん!でも、サッカーは一人じゃない!岬くん!」パスっ!

 

翼はパスを出した。

 

岬「よしいくぞ翼くん!」

 

岬もパスを返す。

 

 

千歌「出た!ゴールデンコンビ!」

 

翼と岬は早く、正確なパス回しを繰り広げる。誰1人として追いつけない!

 

 

岬「OK!後は僕がドリブルで…!」

 

彼方「いかせないよー!スリーピィサンクチュアリGX!!」

 

なんと、彼方を中心にゾーンが形成された。その中に入った岬は…

 

 

岬「(ううっ…なんだ、眠いぞ…)ぱ、パスだ…」

 

岬は負けずになんとかパスするが…

 

 

三杉「パスが甘いぞ!」

 

三杉がパスカット。

 

三杉「必殺タクティクス!―ファストブレイク―」

 

三杉「みんないくぞ! 

ファストブレイクだ!!」

 

三杉の必殺タクティクス発動。

 

 

竜太「必殺タクティクス…?そっちの世界にもあったのか」

 

三杉「その通りだ!いくぞ!速攻だぁ!」

 

ここで必殺タクティクスについて。基本必殺タクティクスはチームごとに持つものだが、この作品の場合は選手が持っている。例えば、ファストブレイクは三杉が持ち、なだれ攻撃は松山が持っている。

 

 

三杉「翔くん!」パスっ!

 

翼「しまった!みんな戻れ!」

 

守備に移るBチーム。しかしもう遅い。

 

松山「くそっ!マークが間に合わない!」

 

竜太「すげえ!足が軽い!」

 

ファストブレイクは味方選手全員のスピードを一時的に上昇させる。速攻に一役買っているのだ!

 

 

翔「ドライブパスだ!決めろ!」ドガァ!

 

果南「しまった!」

 

翔の必殺パス。果南のディフェンスもかいくぐる。ボールは上がってきた竜太のもとへ!

 

 

竜太「覚悟しろヘルナンデス!極オーディンソード!!」

 

ジャギイィィン!竜太は《完全無欠の模倣(パーフェクトコピー)》でオーディンソードを放つ。魔方陣から黄金の剣が打ち出されるこの技、あっちの世界のイタリアの必殺シュートだ。

 

 

ヘルナンデス「とめる!黄金の右腕を見せてやる!」

 

ヘルナンデスは黄金の右腕で黄金の剣に立ち向かう。

 

 

ヘルナンデス「ぐぅっ!?」バチン!

 

キャッチしきれなかったが、ヘルナンデスは竜太のシュートを弾いた。ボールはタッチラインを超える。

 

 

 

竜太「くそ…やはりあの技が使えないときついか」

 

ヘルナンデス「知ってるぞ。制作の都合だろ?いくら君でも、それを乗り越えてゴールを奪うことは不可能だ」

 

竜太「くっ…まだだ!」

 

 

翔からのコーナーキック。

 

翔「うーん、やっぱりそうなるか…」

 

竜太にパスをしようとした翔だが、竜太は×マークを手で出していた。

 

松山「さっきのシュート、すごかったな。だが、なおさらお前を野放しにはできない!」

 

やはりマークが激しいのだ。

 

翔「いや、彼に頼らずともゴールを奪うべきだ!いくぞ!」ドガァ!

 

翔のドライブパス。ボールは…

 

 

 

かのん「私が決める!」

 

かのんのもとに。高いボールだ。

 

かのん「…」ひょい

 

そしてスルー。ヘルナンデスを揺さぶる作戦だ。

 

 

彼方「今だ!爆ダークトルネード!」

 

そう、彼方のシュートだったのだ!

 

彼方「わ~しまった~」ひょい

 

と、思いきやこれも外れる。

 

ヘルナンデス「だはっ、違うのか!」

 

揺さぶられるヘルナンデス。バランスを崩す。

 

三杉「いくぞ!僕が本命だ!真ハイパーオーバーヘッド!」ドガァァ!

 

今度こそシュートを放った。バランスを崩せば当然セービング能力は落ちる。大チャンスだ。

 

 

果南「させないよ!スピニングカット!!」

 

しかし果南がシュートブロック。シュートの威力が落ちる。

 

 

ヘルナンデス「よし!これならとれる!」ガチィ!

 

三杉「なにィ!?」

 

フレイ「ブロックを挟めば必殺技なしで止めるの!?」

 

キャッチしたヘルナンデスはカウンターを仕掛ける。さっきの作戦でディフェンスをほぼ使っていたので、どんどん攻められる。

 

 

千歌「いくよ!スプラッシュみかん改!」ダッパァ!

 

シュートレンジまであっという間に迫った千歌の必殺シュート。

 

 

森崎「今度こそ止め…」

 

パッシャァーーン!

 

森崎「わああー!」

 

バシュン!2―0になった。

 

 

三杉「くそお!やっぱり分かりやすかったか!」

 

竜太「シュートに威力を見ても決まると思ったんだがな…恐らくブロックが強かったんだ。やっぱり母さんはどの世界でもすごいな…」

 

フレイ「え?母さん?」

 

竜太「あ!違う違う。いやー、母さんにそっくりで…間違えた」

 

フレイ「分かった…察したよ」

 

竜太「ちょ、ちょっと!」

 

フレイ「話題を変えるよ。私さ、君のハリセンを見て、日本のスリッパ芸を習ったんだよね」

 

竜太「は…?…何言ってるんですかあなた」

 

フレイ「ハリセンとスリッパは対になってるって聞いたけど?」

 

これは例の鬼ごっこのネタだ。分かる人は分かる。

 

 

三杉「とにかく!切り替えていくぞ!」

 

その三杉の言葉とは裏腹に、ここからBチームはどんどん劣勢に立たされていった…

 

 

果林「彗星シュート!」ドガァ!

 

かのん「フォルテシモV3!」ドガアァ!

 

フレイ「グングニル!」ジャギィィン!

 

マークされる竜太に代わってフリーでヘルナンデスに必殺シュートを浴びせるBチーム。

 

 

ヘルナンデス「ふっ!」ガチィ!

 

しかし、どれもヘルナンデスの黄金の右腕は崩せず。そしてカウンターを喰らう。必死に止めるBチームだったが…前半終了間際に遂にやられる。

 

 

フラミス「最後に決めるよ!ホワイトライン!」パスぅ!

 

フラミスの必殺パス。ボールは翼に渡る。

 

 

 

竜太「やらせるか!」

 

後ろに下がった竜太が止めにかかる。しかし…

 

翼「ヒャッホウ!」

 

竜太「な…!(は、速すぎる!?)」

 

 

フレイ「ブレードアタック!」

 

翼「ぬくっ!」

 

翼のヒールリフト。フレイは抜かれる。

 

 

翼「ドライブシュートⅤ4!」ドガアァ!

 

森崎「うわああ!」

 

バシュ!!

 

ゴールネットは突き破られた。そして前半終了。3-0だ。

 

 

三杉「翼くん…今のはいくらなんでもすご過ぎる」

 

竜太「…さっきのパスだな」

 

竜太はフラミスの方を見つめていた。

 

 

フラミス「するどいね。私のホワイトラインは、パスキャッチした選手の能力をボールを持っている間に限って引き上げるんだ」

 

フランス国旗の白(ホワイト)と、キャプテン翼のホットラインをかけた必殺パスだ。

 

 

―HALF TIME―

 

翔「厳しい状況だな…」

 

バシム「大方ザルキーパーが原因だ!森崎くんだからとれなーい!」

 

竜太「ダイ〇ックル」スカっ

 

 

竜太「あれ?」

 

バシム「はっはっはー!実は作者に化けたポケモンのギラティナだったのだ!」

 

ゴーストタイプのこのポケモン。格闘技は無効だ。

 

せつ菜「ギラティナファンに怒られますよ?」

 

バシム(ギラティナ)「そんなことはない。なにせ主人公ギラティナ説があるんだからな!」

 

竜太「10年前にとっくに否定されてるよその説。というか、本物は何やってるの?」

 

バシム(ギラティナ)「会場の修復だ」

 

竜太「それはご苦労様」

 

 

竜太「いや、そういうことを言いたいんじゃない。そうやってキーパーを馬鹿にするような発言をするな。キーパーはどんな強烈なシュートにも立ち向かう、ありがたい存在なんだぞ」

 

バシム「ふん!それはこっちのセリフだ!そっちの作品の感想にも書いたがな!」

 

竜太「だったらこっちの事情を知ってるだろ?」

 

森崎「いいんだ竜太くん。この人の言うことは正しい。攻撃力は互角だ。俺に飛んできたシュートはヘルナンデスなら止められたし、ヘルナンデスに飛んできたシュートは俺なら止められなかった。俺の責任だ」

 

竜太「そうだとしても、こうやって馬鹿にするのはダメでしょ?」

 

森崎「そういうのには慣れっこだ。キーパーはボールだけじゃない。そういう弄りも受け止めるべきだと思っている」

 

バシム「…すまん。まあ、森崎はすごいキーパーだ。この世界はプロでもノーマルシュートをろくに取れないキーパーがいるからな」

 

これはマジ。キャプテン翼Ⅴをプレイした人なら痛いほど分かるんじゃないだろうか。だからこそ、シュートを止めるのはありがたいことなのだ。「当たり前」などではない。

 

 

バシム「感想の補足はそこまでだ。とにかく、こうなった以上ヘルナンデスから最低4点とる必要がある」

 

ヤス「あのキーパー、本当に勝てるのか?」

 

果林「ゴールを奪えないキーパーなんていないわ。…と言いたいところだけど、レギュレーションがキツいわ…」

 

バシム「ごめんよー」

 

推しキャラだから本当はすごく強くする予定なんだけどね…

 

 

せつ菜「かのんさんは制限とかはありませんよね?」

 

かのん「ごめん…私、恋ちゃんやちぃちゃんと連携しないと…」

 

フレイ「即席チームの難点だね」

 

これは地味に宣伝である。ボク的には、Liella!は連携技中心だと思っている。特に2人技とか多そうだ。

 

 

竜太「こうなったらアレを使うか…」

 

真姫「まだ何か持っているの?」

 

竜太「はい。実はもう使っていて、俺が出てきたときがヒントです」

 

翔「僕も一肌脱がせてもらおう。日本サッカーを発展させるための力を、ここのみんなに見せつけてやる!」

 

 




本当は最後まで1話で書く予定でしたが、長すぎるので分けました。後1話です。


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1周年記念パーティー後半戦~食事会ー

いよいよ最後です。最後にはこちらでも《松浦果南の自称兄》さんの作品を宣伝しています。是非、そちらもご覧ください。そしてURLを貼り付けて良いかどうか、聞いていなかった…(もっといえば宣伝することも言っていない)


 

後半戦開始。Bチームのキックオフで、真姫にボールが渡る。

 

真姫「翔さん!」パスッ

 

すぐに翔にパス。

 

 

翔「いくぞ!」

 

翼「奪い取る!」ズサー

 

翔「甘いぞ!」

 

翔のヒールリフト。

 

翼「なにィ!?」

 

 

恋「通しません!」

 

翔「かのんちゃん!」パスッ

 

翔はパスをまわす。

 

かのん「はいっ!」パスッ

 

翔「ナイスだ!」

 

すぐに翔にボールが戻る。ワンツーだ。

 

 

果南「これはまずい…?」

 

ヘルナンデス「大丈夫だ!リュウタのマークを続けろ!ツバサのまがい物などに負けるものか!」

 

翔「俺の翼を…見せつけてやる!!」

 

翔はシュートの体勢に。その途中でボールに縦回転をかけ、グラウンドにわざと足をこすりつけて足をしならせる!

 

 

翔「スカイウィングシュートG2!!」

 

ドガウィイィン!!シュートした瞬間、羽が舞い散る。ボールは白いオーラを纏いながら、ヘルナンデスに向かっていく!

 

ヘルナンデス「止めるぞ!」

 

ヘルナンデスの黄金の右腕。しかし…

 

 

ヘルナンデス「うわあっ!?」

 

バシュウウゥン!

 

ヘルナンデスはふっとんだ。遂に1点を決めたBチーム。

 

翔「やったぁ!」

 

竜太「すげえ…そうだ!これでマークごとヘルナンデスを抜ける!」

 

 

Aチームのボールで試合再開。

 

三杉「全員ディフェンスだ!凌げば反撃のチャンスはいくらでも生まれる!もう1点も渡すな!」

 

Bチーム「おう!」

 

 

翼「いけ!日向くん!ドライブパスだー!」

 

高いボールが日向のもとへ。彼方と競り合いだ。

 

 

日向「覚悟しろ!これが俺の…」

 

彼方「止めるよ!」

 

彼方はジャンプ。ジャンプしている日向を止めにかかる。

 

 

 

日向「ポストプレイだー!」

 

ゴールではなく、ボールを下に落とした。自分は点を取りに行かなかったのである。

 

 

穗乃果「後は穗乃果が!キャノンシュート!」ドガァ!

 

その先にいた穗乃果がシュートを放つ。

 

森崎「そう なんども

   ぬかれて たまるか~~!!」

 

 

バチィン!森崎の鋭いパンチング。シュートは弾かれ、こぼれダマになった。

 

翼 岬「真ツインシュートだぁ!」ドギャアァン!!

 

しかしこぼれダマにすぐに飛びついた2人の必殺シュート。

 

 

竜太「アトランティスウォールGX!!」

 

あっちの世界に存在する、古代遺跡を呼び出す技だ。最高レベルのブロック技で、でかい壁でブロックするという訳でツインシュートに対して相性抜群。ましてや最終進化させればかなり威力を奪える。

 

 

森崎「身体のどこかに当たってくれぇ!」

 

それでもブレブレの軌道を描いて突き進むツインシュートに、イチかバチか身体を広げてブロック!

 

バチィン!

 

 

当たった。ボールは前にこぼれる。

 

三杉「よし、反撃開始だ!」

 

そのこぼれ球をカバーした三杉。

 

 

竜太「こっちだ!」

 

三杉「よしわかった!決めて見せろ!」パスッ

 

三杉は竜太にパス。

 

 

松山「俺のことを忘れているな!」

 

松山が奪いに来る。他の選手と連携されると突破は厳しいが…

 

 

竜太「《属性付与(エンチャント)(サンダー)》スプリントワープ《(サンダー)》GX!!!」

 

恋「ええっ!?」

 

松山「なんだこれは!」

 

なんと、ただでさえ速い必殺ドリブルがさらに速くなった!正に雷!光と見まごうレベルだ!

 

 

翔「あれが竜太くんの隠し球…」

 

真姫「ひょっとして、出てきた時がヒントって…」

 

そう、もちろん属性は一つだけではない。来賓挨拶の際にバシムの言っていためちゃくちゃ強い炎…シュートレンジに入った竜太が、今それを明かす。

 

 

竜太「スカイウィングシュート《(フレイム)》GX!!」ドォガァウィイィン!!

 

翔と同じ動きをする竜太。しかし足をこすりつけるときには摩擦で炎が上がり、シュートした瞬間には炎を纏った羽が舞い散る。シュートはもとの白いオーラに炎を纏い、ゴールに向かっていく!

 

 

果南「スピニングカット!…わああ!?」

 

果南がシュートブロック。しかし、あっという間にバリアが破られる。

 

 

ヘルナンデス「くっ、それでも止める!はああ!」

 

黄金の右腕でシュートに立ち向かうヘルナンデス。

 

 

ヘルナンデス「ぐあああーー!!」

 

バシュッ!! バリバリっ!!

 

 

なんとゴールネットを破った上に後ろのコンクリートの壁に刺さった!

 

竜太「えっ!?…やり過ぎたな」

 

とにかく、3-2だ。

 

 

翔「すごいな!スカイウィングシュートをあんなに強力にするなんて!」

 

竜太「そちらもすごいですよ。少なくともここで見た中では一番強い。正直他のシュートに《属性付与(エンチャント)》を乗せても2人を抜けるかは怪しかったです」

 

翔「そこまで褒めてくれるとは嬉しいな…そうだ、ここは連携技をやってみないか?」

 

 

 

 

再びAチームのボールで試合再開。今度は日向が攻め込む。

 

日向「どけっ!」

 

真姫「きゃあ!」

 

日向は強引なドリブルでディフェンスをこじ開ける。

 

絵里「うわっ!?」

 

勢いに任せてただ突き進むこのドリブル。必殺技の後の隙はない。

 

 

フレイ「ブレードアタック!」

 

日向「効くかァ!」

 

ドゴ!衝撃波さえ日向は弾き飛ばす。

 

 

日向「…?なんだ、違和感が」

 

三杉「いまだ!」ズサー!

 

日向「しまった!」

 

突然勢いが落ちた日向は三杉にボールを奪われる。

 

 

三杉「ナイスだ近江さん!君みたいなDFは心強いよ」

 

彼方「ふふ。ありがと」

 

日向「クソ…!そういうことか!」

 

スリーピィサンクチュアリは、味方は眠くならない。連携ディフェンスならこんな芸当も可能だ。…これ、敵に回したら恐ろしいぞ…

 

 

翔「三杉さん!こっちだ!」

 

三杉「分かった!もう1点頼むぞ!」パスッ

 

 

翼「させるかぁ!こっちも全員で食い止める!」

 

翔も得点源だと分かって、竜太への厳しいマークは解かれたが、その分ディフェンスが全体的に強化されていた。今まで通りに抜くのは難しい。

 

 

翔「ポジションはフリーだ!臨機応変に頼むぞ!」パスッ

 

Bチームは一斉攻撃を始める。

 

千歌「通さない!」

 

真姫「無駄よ!レッドコメットスピード!」

 

真姫は赤く光って一気に加速!千歌をふっとばす。

 

真姫「フレイ!」パスッ

 

 

フレイ「果林ちゃん!」パスッ

 

果林「せつ菜!」パスッ

 

ドリブル、パス回しで攻めていく。後半もあと少し。こうして連携に自然と慣れていっているのだ。

 

 

三杉「翔くん!」パスッ

 

翔「よし!今だ竜太くん!」

 

竜太「よし!いくぜ!」

 

2人は足を地面につける。スカイウィングシュートの構えだ。

 

 

日向「調子に乗るな!くらええ!」ズザアァー!

 

日向のタイガータックル!ドがアアァ!と、大きな音が響く。

 

 

翔「怯むな!押し込むぞ!」

 

竜太「了解!」

 

日向はボールにタックルを当てていた。それを押し切ろうとする2人。

 

 

 

翔 竜太「これが俺たちの…スカイウィングツインだアァーー!!」

 

ドドォガァウィイィン!!

 

日向「アーッ!!」

 

日向は競り負け、ふっとばされる。

 

 

フラミス「っわあ!」

 

松山「うっ!」

 

DFも吹き飛ぶ。

 

ヘルナンデス「負けるか…うわあああ!」

 

バシュウウゥン!

 

ヘルナンデスも難なく吹き飛び、ゴール。3-3だ。

 

 

翔「よし!やったな!」

 

竜太「はい!」

 

三杉「あと1点だ!既にロスタイム、最後の一押しで勝つぞ!」

 

 

 

 

ヘルナンデス「この俺がここまで押されるとは…」

 

翼「ゴールを奪えないキーパーなんて、この世にはいないんだ。竜太くんたちなら、出来ていたよ」

 

松山「もうロスタイムだ。すぐにシュートを撃つぞ」

 

岬「誰に任せようか?」

 

Aチームは何か企んでいるようだ…

 

 

 

Aチームのキックオフ。翼にボールが渡る。しかしある程度進んだ所で…

 

翼「頼んだぞ!」

 

恋「はい!」

 

バックパス。恋にボールが渡る。

 

竜太「なんだ?何する気だ?」

 

______________

 

かのん「うん。結局作者がボツにしちゃったけど…私たちもサッカーできるよ。特に恋ちゃんはエースって言えるぐらいすごい」

 

______________

 

竜太「みんな!下がれ!」

 

翔「…!?どうしたんだ」

 

かのん「そうだ…みんな、ブロックの準備を!」

 

恋「さすが、鋭いですね…でも、打ち破ってみせます!スピニングフェンス!」

 

恋の必殺技。本来ならディフェンスに使われるこの技。しかし今回は起こった風で恋が上昇。

 

 

!?…なんと風が恋に吸収されて消えていく。風を吸収した恋は空中で後方宙返り。そしてボールを蹴る!

 

恋「ハイパーイカロスウィングV3!!」ドギュゥイィン!

 

シュートが放たれた。止めようとするBチームだが…

 

 

翔「うわあああ!?」

 

フレイ「きゃあ!」

 

森崎「うわああ!」

 

全員ふっとばされる。そして為す術なくゴールした…そして笛が鳴り、Aチームの勝利が決まった。

 

 

翔「くそ…負けたか」

 

バシム「お疲れ様だ。オチは0点の試合だっただろ?」

 

竜太「そうは思ってない。ロスタイムに本当の力、もしくはそれ以上の力を発揮して勝ち負けが決まるのは珍しいことじゃない」

 

翼「そうだ。俺だってそんな経験はたくさんしてきた。作者だってやるだろ?ロスタイムにロングシュート」

 

バシム「それもそうだな。さて、次のプログラムだ。会場に戻るぞ」

 

 

 

5:食事会

 

―パーティ会場―

 

 

戻ってくると、参加者の知る少女がいた。

 

千歌「あ!善子ちゃん!」

 

ヨハネ「善子?誰よ。私はヨハネよ」

 

フレイ「?…ちょっと違和感が」

 

果南「確かに、いつもなら善子いうなと言っても誰とは言わないよね…」

 

ヨハネ「善子なんて知らないわ」

 

松山「じゃあ、お前の本名はなんて言うんだよ」

 

ヨハネ「ヨハネよ」

 

松山「だから本名を…」

 

ヨハネ「だから、私の本名がヨハネなのよ」

 

バシム「そこまでだ。彼女はここにいる果南ちゃん達とは違う世界にいる」

 

彼女は幻日のヨハネの世界のヨハネである。

 

 

ヨハネ「あ!帰ってきたわね!会場の修復してくれって言ってどっかいって!」

 

バシム「仕方ないだろう、君の力がなかったら試合終了までに終わらないんだから。ほら、最後にみんなのパーティ衣装を作ってくれ」

 

ヨハネ「椅子や机に壁の修理…ウチは何でも屋じゃないっつーの!まあ、後できっちりお代を払ってもらうから!」

 

そういうとヨハネは衣装の素材と特徴的な石を取り出した。

 

 

ヨハネ「む~~~ん暗闇くらやめばくらやむる時!午前3時7分にまどろむすべての暗き魂たちよ、今闇より出でここに集い我に力を貸すが良い」

 

ヨハネ「だだだだだだ ダーーークネスっ!」

 

ドロロン!

 

 

なんと!人数分のパーティ衣装が現れた!

 

日向「なにィ!」

 

竜太「す、すげええ!?」

 

バシム「ということでみんな着替えてくれ!ユニフォームのまま食事はまずいからな」

 

一同、更衣室に行ってパーティ衣装に着替える。その後指定の席についた。

 

 

 

バシム「さあ!試合の疲れをこの食事で癒やしましょう!まずはドリンクを取ってきてくれ!」

 

岬「作者、ちょっと待ってよ」

 

バシム「なんだ?文句の3M」

 

松山「その呼び方はよせ。俺たち全員の席にワイングラスととっくりとジョッキがあるんだ。ここにいるのは全員未成年者だよな?」

 

バシム「ああそれか。別にアルコールは入っていないから大丈夫だ。メニューを見れば分かるぞ」

 

三杉「これか。あ、ビール(こどもビール)」

 

 

果林「ワイン(ぶどうジュース)…」

 

絵里「焼酎(水)」

 

竜太「ありふれた酒(スポーツドリンク)」

 

日向「なんだよありふれた酒って」

 

バシム「時代劇とかで出てくるあれだ。正式名称が分からん。とにかく気分で楽しみたいだけで、お酒は入ってないので、安心しろ。あとお茶も沢山あるから飲んでくれ」

 

真姫「緑茶・ウーロン茶・玄米茶・ほうじ茶・ジャスミン茶・紅茶・黒豆茶・濃い緑茶…」

 

ヨハネ「なんで茶だけこんなに多いのよ…」

 

そんなことはともかく、ドリンクを入れる一同。

 

 

 

バシム「それでは、ここにいるみんなとその仲間の隆盛を願って…乾ぱあーい!」

 

みんなでコップやグラスやとっくりを上げて乾杯だ。

 

 

バシム「ゴクゴク…ふぅー、五臓六腑に染み渡る…」

 

とっくりにスポーツドリンクを注いでいたバシム。

 

三杉「飲み方がお酒飲んでる人のそれだよ…」

 

岬「本当にアルコール入ってないよね?」

 

バシム「君たち良いのかぁ?そんなところにいて。言い忘れていたが、食事はバイキングだぞ」

 

岬、三杉が向こうを見ると、確かにバイキングで談笑しているみんなの姿が。

 

バシム「ボクもそっちにいくかぁー」

 

 

 

 

食事を取る途中で竜太に話しかけようとする人が多かった。転校生がくるとしばらくその人に近寄る人が多いアレ。

 

 

翼「やあ、竜太くん」

 

竜太「ああ…」

 

翼「どうしたんだい?分かった、いつぞや言った「くんでいいよ」が引っかかっているんだな!大丈夫さ!」

 

結構強い口調の翼。

 

バシム「あんまり言うなよ。パワハラ、いやアルハラだぞ。だからアルコールは入ってないっつーの!」

 

 

翼「1人で何やってるんだい?」

 

竜太「マジで飲み物にアルコールが含まれてると思えてきたぞ…」

 

翔「大丈夫。飲んでみたけど普通のジュースだよ」

 

と、ワイングラスの中のぶどうジュースをかき回しながら言う翔。

 

 

翼「君もノリノリだね…」

 

翔「はは。こういうパーティは出席することが多いからね。大人たちのマネさ」

 

竜太「ひょっとして、金持ち?」

 

翔「そんなところかな…ここじゃなんだし、3人で話せるところにいこう」

 

料理を取るところだしね。料理を取ってテーブルに移動だ。

 

 

 

翔「へぇー、翼さんも金持ちなんですね」

 

竜太「友達5人入っても余裕があるサッカーボールだらけの部屋って…」

 

翼「父さんはフェリーの船長だけどな…」

 

船長の給料は知らないが、すごく裕福な翼。他にも海外留学にあたっての諸費用も払えているし、少なくともここまで出来る職業はそうそうない。

 

翼「そうそう、ブラジルに行った後に弟が生まれたんだ。2人は、弟はいるのかい?」

 

竜太 翔「妹ならいる」

 

偶然発言が重なった。

 

翔「君、妹がいるのか!」

 

竜太「双子だけどいます」

 

翔「そうか…仲良くできているのかい?」

 

竜太「そうだけど…」

 

翔は深刻そうだった。

 

 

翔「実は、こっちは色々あってね…仲良く出来ている兄弟を見ると、羨ましくなるんだ」

 

竜太「何があったか知らないが…大変そうですね」

 

翼「今でも会えるのかい?」

 

翔「会えます」

 

翼「じゃあ、大丈夫だ!サッカーと同じさ。諦めなければ、結果は出てくるさ」

 

翔「そうだな、そうだといいが…」

 

暗そうだ。このままだとまずいので、話を変える。

 

 

翼「ところで…今日の試合の最後の技はすごかったな」

 

翔「ハイパー…なんだっけ。確かにすごい威力でした」

 

竜太「威力もそうだが、あのシュートは今まで見たシュートと根本的に何かが違う」

 

翼「そうだ!サッカー選手のカンで、何か違和感があるって思ったけど、それだ」

 

要するに、イナズマイレブンの技ではないし、キャプテン翼の技でもない。しかしだからといってオリジナル技でもない。まあ、ハイパーイカロスウィングで調べてみてくれ。

 

 

バシム(超次元サッカーは1つや2つだけではないということだ…)

 

 

 

―20分後―

 

 

また別の組合せで会話。

 

ギラティナ「……ビシャーンッ!!」

 

バシム「お疲れ様だギラティナ」

 

せつ菜「本当に捕まえていたのですね…」

 

ギラティナに食事を与えるバシム。

 

 

せつ菜「ということはダイパ世代ですか?」

 

バシム「残念!ボクはBW世代だ!このギラティナはお兄ちゃんの友達がいつの間にくれたものだ」

 

ちなみに同じ日にブラックをパクられてしまい、お兄ちゃんが取り返しに行った思い出があるんだ。

 

バシム「ギラティナには変身してもらってマイクをつけて、ボクがそのマイクから声を出していたんだ。だからギラティナは何も喋っていないし、キャラ崩壊していないぞ!」

 

ギラティナ「……ビシャーンッ!!」

 

そういえば、やぶれたせかいとラブライブ×イナイレって深い関係があるらしい。具体的には知らないから深くは言わないけど。

 

 

その後、竜太に話しかけるバシム。彼は彼方と一緒にいた。

 

バシム「やあ、今日はありがとう」

 

竜太「こちらこそ。こんなに多くの人と会話できて楽しかったよ」

 

彼方「彼方ちゃんもそっちの世界の果林ちゃんたちと会話できて楽しかったよ~そっちの彼方ちゃんにも会いたい」

 

バシム「そうか…残念ながら、それは無理だな」

 

竜太 彼方「え?」

 

 

ここで今後の予定を言うのもなんだが…セルフコラボまでは並行して進めていくが、それ以降はこのssに集中する。竜太たちの活躍が完結して間もない内にオールスターゲームを行いたいからだ。セルフコラボ終了時には東京のキセキはまだ全国大会も始まっていない状態。これでは同じフィールドで戦うなどムリだ。

 

 

竜太「青空翔とのスカイウィングツインも、これっきりってことか」

 

バシム「良いことを教えるよ。スカイウィングシュートは、オーラ、エフェクトが違うだけで、雷獣シュートと原理が一緒なんだ」

 

竜太「雷獣シュート…」

 

バシム「そして君のあのシュート…ここで西ドイツユニフォームを渡したことを考えると、すごい偶然だな」

 

彼方「ふ、2人とも何を話しているんだろ?」

 

パラレルの話である。詳しくはあっちの世界の物語を見てくれ。

 

 

6:閉会式

 

作者が前にたつ。

 

バシム「全部のプログラムが終わった…」

 

 

バシム「…」

 

日向「どうした?」

 

黙り込んでしまう作者。

 

 

前のプログラムでここで使うべきネタを使い切ってしまったのである。やばい。オチが考えつかない。

 

 

彼方「聞こえてるよ」

 

バシム「わっ!なんでそっちの世界の住民は地の文を読めるんだ。こわいよ」

 

竜太「それな。分かるわー」

 

松山「どうした?」

 

彼方「この人、オチが考えつかないんだって」

 

松山「そうか…ならば俺に言わせろ。2つの作品を同時に宣伝してやる。それならオチにぴったりだろ?」

 

バシム「分かった。やってみてくれ」

 

 

松山「でやあ!」ボガァ!

 

日向「ぐわあ!」

 

なんといきなり日向を殴る松山。

 

松山「大海竜太!お前、日本代表で友達が外されて苦労しているらしいじゃないか!」

 

竜太「あ、ああ…確かにそうだけど」

 

松山「だから、ラブライブキャラが話にあまり関われなくて、大変だろう?だが、それでもめげずに突き進め!そいつらが戻ってくるまで、ラブライブ×イナイレは、俺が守ってやるよ!」

 

松山「というわけで、キャプテン翼!サンシャイン!!浦の星vsふらのの試合を是非…」

 

ボガアァ!

 

松山「ごはあ!」

 

殴られる松山。

 

 

日向「てめえ、原作再現のつもりだろうが何の関係もない俺を殴りやがって…!」

 

松山「いや、竜太を殴るのは流石にまず…」

 

日向「原作の名シーンとメタ発言を混ぜるな!だいたい、竜太に対しては宣伝じゃなくて馬鹿にしてるだろうがァ!」

 

そういって日向は松山を追いかけ始めた。

 

 

松山「と、とにかく試合を見てくれー!」

 

日向「まてえー!」

 

翔「わわ、だ、誰かどうにかしてくれー!」

 

せつ菜「そうだ、ヤスさん!ア・レッドさん!作者さん!」

 

ア・レッド「先程は申し訳ございません。キャプテン翼ファンの皆さんは、【ラブライブ×イナイレ~世界への挑戦~】と【ラブライブ×イナイレGo~虹の彼方に~】を見て、あちら側の日本代表や雷門の活躍を、ご覧ください」

 

ヤス「また、【ラブライブ!スーパースター!! 赤と青の双星】も《松浦果南の自称兄》さんが投稿しています。こちらも是非ご覧ください。はあ、あっちの作者さんは並行でも上手く出来るから羨ましいなぁ…」

 

バシム「そうだなぁ。義兄さんはすごいなぁ…あ、ちなみにボクが《松浦果南の自称兄》さんを義兄さんと呼んでるのはボクも果南推しなのと、それくらい慕っているからだ。メッセージで公認してもらったよ」

 

真姫「なんで宣伝してるのよ!戦闘班でしょ!」

 

穗乃果「作者に関してはほとんど作品関連じゃないし!」

 

千歌「よ、ヨハネちゃん!止めて!」

 

ヨハネ「だからウチは何でも屋じゃ…でも仕方ない!む~~~ん暗闇くら…」

 

 

ガチィ!誰かが日向と松山を同時につかんだ。

 

日向「なっ!?」

 

松山「へっ!?」

 

 

果南「や・め・て・ね?」

 

日向 松山「お、おう…」

 

2人は追いかけっこをやめた。

 

 

バシム 竜太(やっぱり果南ちゃん(母さん)はすごいなぁ)

 

どこの世界でも、推しは美しく強いのである。

 




翼くん・千歌ちゃん・穗乃果ちゃん、誕生日おめでとう。俺の作品、1周年おめでとう。《松浦果南の自称兄》さん、コラボありがとう。幻日のヨハネ、楽しみ。没キャラ、がんばって活かしたい。これを無理矢理つなぎ合わせた1周年でした。

めちゃくちゃですが、後悔はしていません。

次回からはふらの戦を引き続き執筆していきます。


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第4章 海外修行編
また出会った、カッコいいサッカー!


お久しぶりです。また投稿していきますのでよろしくお願いいたします


 

 

1人のみかん色の髪の少女、高海千歌がタブレットを凝視していた。

 

千歌「いけー!」

 

タブレットの中には何が映っているのか、それは千歌が憧れ、今の自分を形成した、サッカー選手たちだった。

______________________

 

 

 

―マラカナン・スタジアム―

 

今、ワールドユースが行われている。それも決勝。日本とブラジルが優勝をかけてオフェンス・ディフェンスを繰り広げる!

 

 

翼「うおおお!」ダっ!

 

チャーリー「はしるっ! ブラジルゴールをめざし

      ぜんにほんユース キャプテン

      おおぞら つばさくんが

      ドリブルで ちゅうおうとっぱだ!」

 

千歌が最も憧れる選手、大空翼。全日本ユースのキャプテンにふさわしい、積極的かつ高度なプレイでチームの士気を上げる。

 

 

翼「岬くん!」

 

岬「翼くん!」

 

ドガアァァ!!

 

 

チャーリー「でた! ゴールデンコンビ

      ひっさつの ツインシュート!

      ふたりのいきは ぴったりだ!

      いけー!」

 

パートナーの岬とともにツインシュートを放つ。千歌が以前見たjrユースの時のツインシュート、そして千歌と曜で放つツインシュートより威力が高く感じた。

 

 

 

ゲルティス「はあああ!!」

 

しかし相手はブラジルのキーパー。ただで決めさせるわけがない。キーパーであるゲルティスは体に力を貯めて飛び上がる。

 

 

ゲルティス「ダークイリュージョン!!」シュシュシュシュシュオオォォォ…!!

 

ゲルティスの周りが闇に包まれていきゴールを覆う…シュートはその中に入り…

 

 

ガチィ!

 

 

闇が晴れたと同時にボールはゲルティスの手中に。その後ブラジルがカウンターを仕掛ける。

 

 

 

 

 

 

カルロス「いくぜ ミラージュシュート!」

 

チャーリー「カルロスくんの

      ミラージュシュート!」

 

 

ドガアァ!

 

 

カルロス「ぬォォ~~~~~~ッ!!」

 

ブラジルユースのキャプテン、カルロスの必殺シュート。シュートは七色に光り、そして勢いよくブレながら日本ゴールに向かう。王者ブラジルのシュートだけあり恐ろしい威力だ。

 

 

 

若林「とめる!」

 

 

ガチィぃ!

 

 

チャーリー「わかばやしくん ワンハンドキャッチ!

      さすが とうようのしゅごしん

      グレートスーパーゴールキーパー

      わかばやし げんぞう!」

 

若林源三。翼とライバルであり、仲間である日本最強のGKだ。気合で見事、世界屈指の必殺シュートを必殺技なしでワンハンドキャッチしてみせた!

 

 

若林「いくぞ!全日本ユース!今度こそ得点しろ!」パスっ!

 

再び全日本ユースの攻撃。ボールを受け取ったのは…

 

 

松山「いくぞ!なんとしても繋いでみせる!」

 

松山光。北国の荒鷲と言われた彼は聖良と同じチームで、千歌たちと大会で戦った。彼の得意技のボールキープが光る。

 

 

サンタマリア「やらせるかぁ!」

 

松山「今だっ!」ヒョイっ!

 

 

 

 

岬「今度こそ、決めるよ!」

 

その後パスがまわり、敵ペナルティエリア内にローボールが飛ぶ。それに岬があわせる。

 

 

岬「ジャンピングボレー・A!!」

 

岬は最高に進化した自身の持ち技でゴールを狙う。

 

 

三杉「まだシュートは終わっていないぞ!」

 

そこに翼をも超えるガラスのエース、三杉がシュートに合わせてジャンプしていた。

 

三杉「真・ハイパーオーバーヘッド!!」

 

 

 

ゲルティス「あまいっ!」

 

しかしゲルティスも気合を入れ、再びダークイリュージョン!

 

 

 

チャーリー「こぼれダマに なった~~!」

 

 

 

日向「うおおおお!!」ダダダ!!

 

日向がこぼれダマに勢いよく走り込んでくる!

 

 

日向「ネオ・タイガーショットだー!!!」

 

ドガアァアァ!!自身の超進化したネオ・タイガーショットでゴールを狙い撃つ。

 

 

ゲルティス「ぐはああ!!」

 

バシャア!!バリバリ…!

 

シュートはゲルティスとゴールネットを貫いた!

 

 

 

 

そして試合終了間際。同点で迎えたロスタイムであの男が魅せる。

 

 

翼「うおおお!!」ドガァ!

 

翼はボールを頭上に蹴り上げ、同時に超強烈な回転力とエネルギーを込めた!

 

 

その後、ボールは翼のもとに落ちていき、翼はそのボールにドライブシュートで合わせる!

 

 

 

翼「うなれ!

  これが!

  サイクロンだ~~!!」

 

 

ドガアアァア!!シュートは無茶苦茶ブレて分身し、軌道は全く読めないようにドライブシュートやその逆の動きを見せて縦横無尽に。しかし、ゴールに向かって勢いよく突き進んでいる!!

 

 

バシュゥン!

 

この【サイクロン】が決勝点となった。

 

 

______________________

 

 

 

千歌「すごい…すごすぎる…!!やっぱり全日本は…翼さんは…カッコいい!!」

 

日本が初優勝を飾ったこのワールドユース。ここから、また新たな物語が幕を開けようとしていた…!

 



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マリーINサンパウロFC

Twitterは便利ですねぇ。宣伝も出来るし。他の作者さんと交流できるし。


 

―ブラジル サンパウロFC―

 

翼が在籍するブラジルのクラブユース。そこに新たなメンバーが加入していた。

 

 

ロベルト「今大会からここのメンバーとして加入する小原鞠莉だ」

 

鞠莉「チャオ~、よろしくお願いします」

 

翼「確か、浦の星のエースストライカーだったよね?」

 

ジウ「なにィ!ならば俺とポジション争いって事か!」

 

ロベルト「そうだ。今までは11人だったが、今大会からポジション争いをしてもらう!」

 

どうやら鞠莉が留学してきたようだ。

 

 

鞠莉(最初はブラジルに行っても面白いかな~…ぐらいの気持ちだったけど…あの試合を見て一緒にプレイしたいと思ったわ。スーパーストライカーと呼ばれた選手の技を使うnewスーパーストライカーと!)

 

ワールドユース以降、翼はスーパーストライカーとも呼ばれるようになった。同じストライカーである鞠莉は、是非参考にしたいと思ったのだ。

 

 

ロベルト「それでは、リオカップに向けての練習を始める!」

 

______________________

 

 

 

 

―リオカップ 準々決勝―

 

観衆「わあーー!」

 

もう試合。しかも準々決勝からである。

 

 

チャーリー「ことしもやってまいりました こうれいのリオカップ!

      だい1しあいは さくねんのはしゃ

      サンパウロFC VS コリンチャンス!」

 

 

チャーリー「そして サンパウロFCのキャプテンは もちろんこのひと

      おおぞら つばさくんです!!」

 

 

大空翼の試合が、今ここに始まる。

 

 

 

―MEETING―

 

ロベルトが敵チームの情報を教える。

 

 

ロベルト「しあいにかつには てきをしり

     おのれをしることが たいせつだ

     キャプテンは つねに れいせいに

     チームに しじをだすように」

 

翼「はいっ!」

 

鞠莉「ちょっと!コリンチャンスの情報は!?」

 

ロベルト「FWのサトルステギとリベリオに気をつけろ。必殺シュートを撃たれたら失点するのでその前にボールを奪うんだぞ」

 

フォーメーション

 

 

GK        ピュジェ

 

DF      二―タ  ミャージ

 

DMF  ビべス        デ・ラーダ

 

OMF  マギッシ  ナバイロ  ライア

 

              リベリオ

FW

     ゲーノス  サトルステギ

 

 

FW  プラトン  ジウ  タハマタ

 

OMF  鞠莉    翼   バビントン

 

 

DF   リマ  アマラウ マリーニ

 

        ドトール

 

GK       レナート

 

翼「よし! みんな いくぞ!

 

「おう!!

 

 

 

 

各自ポジションにつき、試合開始の笛が鳴った。

 

ピー!

 

 

チャーリー「サンパウロFCの

      キックオフから

      しあいかいしです!」

 

 

 

翼「さあ!いくぞ!」パスっ!

 

翼がキックオフでボールを蹴る。

 

チャーリー「まりちゃん

      パスキャッチ!!」

 

最初にボールを受け取ったのは鞠莉だった。ドリブルで切り込んでいく。

 

 

マギッシ「いかせるか!」

 

チャーリー「マギッシくんが

      きた!!」

 

 

鞠莉「かわすわ!」

 

ひょいっ。さすが浦の星で活躍してきただけある。有象無象の選手のタックルでは一切止まらない。

 

 

鞠莉「パスよ!ジウ」パスっ

 

ジウ「ナイスだ!いけっ!」ドゴォ!

 

鞠莉はハイボールを出し、ジウがそれに合わせてシュート。

 

 

チャーリー「ピュジェくん

      けんめいにとぶ!!」

 

ピュジェ「くそっ」

 

チャーリー「だがとどかない!」

 

バシュゥン!

 

 

チャーリー「きまった!ゴ~~~ル!!」

 

連携が成功し、ジウのシュートが突き刺さった。

 

 

ロベルト「開始4分で得点…幸先いいスタートだな」

 

 

 

その後、コリンチャンスのキックオフ。相手がパスを繋いで切り込む。

 

チャーリー「リベリオくん

      パスキャッチ!!」

 

マリーニ「させるか!」ズサー

 

リベリオ「バナナシュートだ!」

 

スライディングを仕掛けたマリーニ相手にシュートを放とうとするリベリオ。

 

 

ドガァァ!

 

マリーニ「うわー!」

 

チャーリー「マリーニくん

      ふっとばされた!」

 

リベリオは足を振りぬいてバナナシュートを放つ。シュートはバナナみたいに曲がってレナートの元へ向かう。

 

 

レナート「ここだ!」

 

バシュゥン!レナートは軌道を読んで手を伸ばしたがダメだった。

 

 

鞠莉「うーん、やっぱりこうなっちゃうのね…」

 

翼「ああ。だからゲームメイクや自分が積極的守備をしてこっちの攻めに変えるんだ。2点差に出来れば勝率は上がる」

 

悪い言い方だが、これから出てくるキーパーはほぼあてにならない。そのため点取り合戦になるがとったりとられたりでは最終的に分が悪くなって負けてしまう事が多い。そのため、点取り合戦の中で相手のオフェンスを止め、2点差・3点差にしていくのだ。

 

 

鞠莉「まずは1点、取り返さないとね!」

 

 

 

再びサンパウロのキックオフ。今度はバビントンにボールがまわる。

 

 

ライア「ぬかせんぞっ」

 

バビントン「マリ!留学生同士でワンツーだ!」パスっ!

 

鞠莉「ええ!」

 

バビントン。彼はアルゼンチンの選手だ。アルゼンチンの天才であるファン=ディアスのチームと互角に戦ったことからサンパウロにスカウトされた。要するに強い。特にパスとローボールの駆け引きは1流だ。

 

 

チャーリー「まりちゃん

      ワン・ツーリターン!!」

 

バビントン「きめろ!」パスっ

 

バビントンはハイボールを出す。その先には…

 

 

翼「きめる!」

 

翼がいた。頭が下になるようにジャンプしてボールを蹴る。

 

翼「オーバーヘッドキックだぁー!」ドガァ!

 

 

バシュゥン!

 

 

チャーリー「きまったー!2-1!再びサンパウロのリードです!」

 

 

 

翼「ここからだ!このリードを守り、もう1点とるぞ!」

 

鞠莉「ええ!」

 

 

 

 

再びコリンチャンスのキックオフ。サトルステギにボールがまわる。

 

バビントン「させるか!」ズサー!

 

サトルステギ「見えているんだよ!」パスっ

 

サトルステギもまたアルゼンチンの選手。当然そんじょそこらの選手より能力は高く、特にダイナマイトヘッドはとても強力だ。

 

 

鞠莉「私がとめる!」

 

サトルステギ「日本人にオレが止められるか!?」

 

鞠莉「やってやるわ!はああ…!」ピカーン…

 

鞠莉は手に太陽の光を貯め、それを投げつける!

 

 

鞠莉「クレイジーサンライト・V3!」ピカァァ!!

 

サトルステギ「これは!?わああ!!」

 

サトルステギは眩しさで目を開けられなくなり、吹っ飛ぶ。

 

 

ナバイロ「取り返す!」

 

鞠莉「そこっ」ひょい!

 

 

鞠莉「翼!」パスっ!

 

翼「おう!」パスっ!

 

ドリブル、ワンツーで攻め上がる。シュートレンジに入ったところで…

 

 

 

鞠莉「シャインドライブ・S!」ドガピカァ!

 

バシュゥゥン!!

 

チャーリー「きまった!ゴ~~~ル!!」

 

 

ロベルト「よしっ!これで勝率はグンと上がったな」

 

2点差に成功。ペースも完全にサンパウロのものになり、それからは点を取ったり取られたりしつつもサンパウロ優勢だった。

 

 

 

そして後半終了前には…

 

翼「よし!これでトドメだ!」

 

ボールを持った翼がシュート体勢に。あのシュートだ。

 

 

翼「ドライブシュート・A!!」ドガアァ!

 

ダイヤが使うものより鋭く高威力なドライブ回転がかかる。それはそのまま…

 

 

バシュゥゥン!

 

翼「よしっ!」

 

これと同時に試合終了。結果は7-4でサンパウロ勝利。

 

 

ロベルト(ひとまずこんなところだな…だが、本番はここからだぞ)

 

見ごたえないなと思ったそこのアナタ。これはほんの序の口。次のサンパウロはこう点を取れない、厳しい戦いになるぞ。

 

 

 

 

 

が、ここはひとまず1試合ごとに箸休めとして他の試合を見ていこう。

 

 

 

 

 

舞台は変わり、フランスへ…

 




人探しAND記憶探しのお知らせ

スーパーラブライバー大戦を将来投稿することを決めましたが、かつて同じ作品を投稿した際、オリキャラとして剣士のキャラをリクエストされたんですよね。
歩夢ちゃんと関係があって…最強の剣士…だったかな?とにかく、スパロボでいうオリ主の役で参戦させるので、かつてリクエストした方、もしくは記憶が残っている方は感想欄でいいので情報ください(規約の都合上、確認したらすぐに情報は削除させていただきますのでご了承ください)。

ちなみに活動報告に書かなかったのは、アカウント登録していない匿名のリクエストだったからです。


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シャンゼリゼvsモンマルトル①

ルイ=ナポレオン

フランスのストライカー。ピエールとタッグを組んでいる。


 

―フランス パルク・デ・プランススタジアム―

 

ボカーン!ボカーン!ボカーン!花火が何本か上がる。

 

 

チャーリー「ボンジュール!エッフェルとうのみえる

      ここ パルク・デ・プランスから

      パリさい とくべつたいかいの けっしょうせんを

      おおくりします!」

 

 

 

ナポレオン「よし!勝ってやろうぜ!ミサキ!ダイヤ!」

 

ダイヤ「はいっ!」

 

フランスにダイヤが来ていたようだ。ここからダイヤが語り始めるぞ。

 

 

 

 

みなさん、エル=シド=ピエールという選手はご存じでしょうか?ここフランスを代表する、華麗なるMFですわ。

 

彼もまたキャプテンでありゲームメーカー。翼選手と役割が同じです。しかし、また違った形でチームを引っ張っています。ですから、そんなピエール選手をはじめとしたフランスのサッカーを学ぶのが、わたくしの目的です。

 

 

 

ダイヤもまた全日本ユース入りを目指している。だから、ポジションが被るであろう翼と差別化を図るのだ。

 

 

チャーリー「つばさくんとのコンビで なんども

      ナポレオンくんたちと たたかった みさきくん

      きょうはその ナポレオンくんとのコンビで

      ゆうしょうを ねらいます!!」

 

 

ナポレオン「俺たちのコンビでシャンゼリゼチーム優勝だ!」

 

岬「うん!」

 

 

 

「フッ! そううまくいくかな?」

 

ナポレオン「お、おまえは!」

 

ダイヤ「アッ!この方は!」

 

 

 

岬「シェスター!どうしてここに!?」

 

シェスター。フルネームはフランツ=シェスターである。彼はドイツ人。本来ここにいるような人間ではない。あと、イケメンだ。

 

 

ダイヤ「あのフランツ=シェスター選手が、ここに…!」

 

シェスター「オレはこのモンマルトルチームに研修に来ているのさ!この試合、オレたちがもらったぜ!」

 

ダイヤ「噂に違わず美しいですわ…」

 

シェスター「キミも、とってもきれいじゃないか。フレイが言ってたお嬢様ってやつだね」

 

ダイヤ「う、美しい…!そんな、シェスター選手に」

 

ナポレオン「おい!試合前にイチャイチャするな!」

 

シェスター「このやりとりでイチャイチャとは…よほど女の子と関わったことがないみたいだね」

 

ナポレオン「なんだとテメェ!」

 

シェスター「おっと、これ以上は紳士的行為に反してしまうな。それじゃ、試合は勝たせてもらうよ」

 

ナポレオン「あの野郎…絶対に勝ってやる!」

 

 

 

 

―MEETING―

 

監督「シェスターは あなどれないあいてだ

   ボールをもったら やつには

ちかづくな!!」

 

 

ナポレオン「他は大したことないな。代表入りしている選手もいねえ」

 

ダイヤ「こちらにはナポレオンさんとモーリスさんが代表入りしていましたわね」

 

モーリス「そういうこったぁ!」

 

ナポレオン「誰の真似だよ」

 

モーリス「最近はまったゲームだ」

 

とにかく、敵はシェスター以外大したことはない。これを頭に入れてこの試合を見てくれ。

 

フォーメーション

 

GK         ティボー

 

DF         シャロル

 

    シモン   ゴーティス   アーロン

 

MF   エミール シェスター ギューム

 

FW  フェルディ  ノイエ  ウォルフ

 

 

FW  モーリス  ナポレオン  ルブラン

 

MF   エドモン   岬   ダイヤ

 

DF   マルク  アルベール  ドミニック

          

          カルダン

 

GK         ジュスト

 

 

 

 

チャーリー「シャンゼリゼの

      キックオフから

      しあいかいしです!」

 

 

ダイヤ「では…いきますよ!」パスっ!

 

ダイヤのキックオフから、ルブランにパスがまわる。

 

 

ウォルフ「やらせん!」

 

ルブラン「ミサキ!」パスっ

 

敵が来たのですぐに岬にパスをまわすルブラン。

 

 

チャーリー「みさきくん

      パスキャッチ!!」

 

ナポレオン「ミサキ!

      オレたちのコンビプレイを

      みせてやろうぜ!」

 

岬「うん!!」

 

そういってゴールデンコンビの要領でパスをまわし始めた2人。

 

 

チャーリー「おーっと!

      みさきくんと

      ナポレオンくんの

      コンビプレイだ!」

 

ギューム「なにっ」

 

ゴーティス「くそっ」

 

チャーリー「ふたりのいきのあった

      プレイに モンマルトルの

      まもりは つぎつぎと

      とっぱされていく!」

 

 

シェスター「もらった!!」

 

ダっ!!シェスターがジャンプ。そしてシェスターが分身して、シェスターで円が出来る…

 

 

シェスター「スパイラルパスカット!!」

 

ギューン!ギューン!ギューン!

 

 

パシッ!シェスターはコンビプレイを止めた。

 

ナポレオン「バカな!!」

 

 

シェスター「きめろ!」パスっ!

 

シェスターはパスを出した。カウンターだ!

 

 

ノイエ「サンキュー!おりゃあ!」ドガァ!

 

代表でもない選手のただのシュート。しかもペナルティエリア外からである。マークを避けていたためキーパーが止めることになるが、この距離なら…

 

 

 

 

ジュスト「アッ」

 

バシュン!

 

なんの特徴もない選手のノーマルシュートなんだから止めるよねと思ったら大間違い。この世界のフランスは特にキーパーが頼りないため、こうなることは日常茶飯事である。

 

 

 

ダイヤ「くっ!先制されてしまいました!」

 

ナポレオン「切り替えるぜ!点はいくらでも取れるんだ!」

 

岬(シェスター…恐らくボクを…)

 

 

 

その後、再びシャンゼリゼのキックオフ。今度はダイヤにボールをまわす。

 

 

ノイエ「いかせない!」

 

ギューム「そうだ!」

 

ダイヤ「かわします!」

 

ノイエとギュームにあたるダイヤ。

 

 

ダイヤ「はあっ!」ヒョイっ

 

ノイエ「しまった!」

 

ギューム「いまだ!」ズサー!

 

ダイヤ「アルベールさん!」パスっ!

 

ドリブルでノイエをかわし、その後アルベールにパス。

 

 

 

アルベール「ミサキ!」パスっ

 

スペースが空いていたので岬にパスを出したアルベール。

 

 

ナポレオン「ミサキ! オレにまわせ!

      キャノンシュートできめる!」

 

ほの…じゃない。ナポレオンの十八番、キャノンシュート。これで敵キーパーをふっとばすつもりだ。

 

 

岬「よし!!」パスっ!

 

シェスター「ムダだ!!」

 

バシッ。またシェスターがパスカットした。

 

シェスター「フッ!」

 

岬「くっ!!」

 

 

シェスターがドリブルを始める。

 

シェスター「さあ!とめてみろ!」

 

エドモン「させるか!」ズサー!

 

モーリス「たああ!」ズサー!

 

シェスター「フッ!」

 

シャンゼリゼの連続タックルを華麗にかわすシェスター。

 

 

シェスター「シャンペンサッカーの副産物だ…受けてみろ!」

 

センターラインに来たシェスターはボールを蹴り上げ、右回転をかける。それにボレーを放った!

 

 

シェスター「スパイラルショット!」ドガァ!

 

必殺シュート。先程のジュストを見れば分かるだろう。たとえセンターラインでも必殺シュートでは…

 

 

 

バシュゥン!

 

 

 

ダイヤ「2点差になってしまうなんて!」

 

岬「これで分かった。シェスターはボクをマークしている。ボクのゲームメイクも封じられているね」

 

モーリス「厳しいな…」

 

岬「そこでダイヤさん、君の出番だ。君のゲームメイクで点を取って欲しい」

 

ダイヤ「はい!翼さんや岬さんとは違うMFになるためにここに来たんです!ここが腕の見せ所ですわ!」

 

ナポレオン「じゃ、お前に任せるぜ。前半10分に2点差…覆してやろうぜ!」

 

シャンゼリゼは攻め方を変えることに。果たしてシェスターに通用するか…

 




ジュスト…彼は最弱キーパーです。ホント、イナイレからキャプテン翼に入って見事に洗礼を受けましたよ。


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シャンゼリゼvsモンマルトル②

休みの割に投稿が遅い!早起きとゲーム時間軽減を徹底しなければ!


 

再びシャンゼリゼのボールで試合再開。ルブランがボールを持つ。

 

ルブラン「ナポレオン!」パスっ!

 

すぐにナポレオンにパスするルブラン。

 

 

ナポレオン「どけっ!」

 

チャーリー「ナポレオンくんの

      ごういんなドリブル!」

 

ナポレオンが強引なドリブルで突破をはかる。

 

 

ノイエ「わーん!!」

 

ギューム「がはあ!?」

 

敵を次々に吹っ飛ばす。

 

 

シェスター「させ…うわっ!」

 

止めに来たシェスタ―も吹っ飛ばす。スパイラルパスカットは名前の通り必殺パスカット。だから、必殺ドリブルの類で叩き壊せばよい。

 

 

ナポレオン「モーリス!」パスっ!

 

 

モーリス「はあ!」ドガァ!

 

ティボー「うわー!」

 

バシュン!

 

モーリスのシュートが決まった。まあ、当然敵のキーパーの能力も酷い。

 

 

ナポレオン「よーし!」

 

岬「やったね、ダイヤさんの作戦のおかげだよ」

 

ダイヤ「わたくしは…ただパスがダメならドリブルしようという単純な指示をしただけですわ」

 

 

ダイヤ「それに、シェスターさんがあのまま終わるとは思えません。そこからが本当の腕の見せ所です!」

 

岬「そうだね…まずは同点にして、出来れば2点差つけよう」

 

以前ブラジルで言った教訓を覚えているだろうか?点取り合戦では2点差を目標にするべきである。これで勝算が上がる。もっとも、これからその2点差をひっくり返すという話なので、仮に2点差つけたとしても油断は禁物だが…

 

 

 

チャーリー「モンマルトルの

      キックオフです!」

 

シェスターにパスがまわる。

 

シェスター「攻めるぞ!また1点取れば同じことだ!」

 

ダイヤ「みなさん!いきますよ!」

 

シェスター「!?」

 

シェスターは驚く。いつの間にダイヤ含む4人の選手に囲まれていた。

 

 

シェスター「そんな…数だけで勝てると思うな!」ダっ!

 

チャーリー「シェスターくんの

      ドリブル!!」

 

エドモン「てやああ!」ズサー!

 

マルク「はあ!」ズサー!

 

シェスター「ぐっ!?」

 

チャーリー「こぼれダマに なった~~!」

 

 

ダイヤ「シェスターさんが岬さんをマークしているように、わたくしたちもシェスターさんをマークしているのです!」

 

これで相手がやったのと同じようにゲームメイクを妨害できる。

 

 

 

チャーリー「そのこぼれだまを

      カルダンくんが

      フォローした!!」

 

カルダン「モーリス!」パスっ

 

カルダンはDFであるためオフェンスに自信がない。そのためすぐにモーリスにパスをした。

 

 

エミール「やらせるか!」

 

モーリス「あまいなー!」ヒョイ

 

モーリスも代表に内定する程の実力。ちょっとしたディフェンスなら余裕でかわす。

 

 

モーリス「いけー!」ドガァ!

 

モーリスはシュートを放つ。

 

ティボー「むわああ!」バシッ

 

チャーリー「かろうじてはじいた!!」

 

やられたように見えるが、弾いた。

 

 

ナポレオン「よしもらったくらえ!!」ドゴ!

 

バシュン!

 

しかしすかさずナポレオンがヘディングシュート。これが決まって2-2だ。

 

 

 

再びモンマルトルのボールで試合再開。

 

ダイヤ「もう一度シェスターさんを!」

 

シェスター「何度も通用するか!ノイエ!」パスっ!

 

シェスターはダイヤたちに当たる前にパスを出した。

 

 

ノイエ「はあ!」ドガァ!

 

バシュン!

 

ノイエのシュートが入った。敵は代表のシュートをなんとか弾けるのに…

 

 

ダイヤ「ノイエさんもマークするべきでしょうか…」

 

岬「いや、それだとシェスターのマークが手薄になるし…」

 

ジュスト「それにオレ…ノイエやシェスター以外のシュートでもとれない…」

 

ダイヤ「…」

 

ナポレオン「…」

 

文句は言わない。プロサッカーというわけでもないのだ。そもそもキーパーをやってくれているだけありがたいのだから。

 

 

 

再びシャンゼリゼの攻撃。ナポレオンにボールがまわる。

 

ナポレオン「はあああ!」

 

ナポレオンは再び強引なドリブルで敵中突破。単純…というか脳筋戦法だが、敵はそれを止めることが出来ないのだから、体力を考慮しないのならばこれが最善策である。

 

ナポレオン「いくぞ!!

      キャノンシュート!!」

 

ドガァァ!!大砲の弾のように重いボールがティボーに向かっていく。

 

 

ティボー「ぐはああ!」

 

バシュゥン!!

 

再び1点返して、3-3。

 

 

ナポレオン「よっしゃあ!」

 

ダイヤ「さすがナポレオンさんです!」

 

ナポレオン「だがちょっと疲れたな…」

 

個人プレーはその個人の体力がすぐなくなるという難点がある。必殺技を多用すればなおさらである。

 

ダイヤ(得点方法を整理すると、必殺技で全員抜くか、シェスターさんにあたらないようにパスを全員で繋げるかですわね…)

 

 

前者は前述の通り体力が続かない。後者は言葉では簡単に聞こえるかもしれないが、シェスターはどこでも突然出てきてパスカットしてくる可能性があるし、シェスターだけに気を取られていると他の選手にとられることもある。

 

 

 

 

その後、再びモンマルトルのキックオフ。シェスターにボールがまわる。

 

 

ダイヤ「みなさん!もう一度シェスターさんを!」

 

シェスター「その手はもう通用しないと分からないのか!」パスっ!

 

前と同じ方法でダイヤたちをかわしてパスを出したシェスター。

 

 

岬「こっちのセリフさ!」

 

シェスターからノイエへのパスコースに岬がいた。

 

 

岬「ムーンサルトパスカット!」クルルン!

 

バシィ!岬はムーンサルトをして華麗にパスカットをした。

 

 

チャーリー「おっと!

      のこりじかんは

      ロスタイムだけだ!」

 

岬「なにィ!?それなら…ダイヤさん!」パスっ!

 

ダイヤ「はい!これでリードです!」

 

ダイヤにボールがまわった途端、シュート体勢に入る。位置はセンターラインあたりだ。

 

 

ダイヤ「フライングドライブシュート・A!!」ドガアアァ!!

 

ダイヤの持つドライブシュートの進化系がモンマルトルゴールに。威力はゴールに着いてもほぼ落ちない。要するに…

 

 

バシュゥン!

 

 

ティボーは一歩も動くことが出来ず、シュートはゴールに入った。

 

ピっピー!同時に前半終了。4-3だ。

 

______________________

 

 

 

 

その後後半戦が始まる。

 

シェスター「みんな!俺やノイエばかりに頼らないでくれ!」

 

ウォルフ「分かっている!俺だって点を取ってやるよ!」

 

モンマルトルはシェスターからノイエのワンパターンの攻めから切り替えた。

 

 

ギューム「ほれっ!」パスっ

 

エミール「ナイスだ!フェルディ!」

 

フェルディ「サンキュー!おりゃ!」ドガァ!

 

ダイヤたちは先程のマーク戦法を使っていたため、フリーな彼らはシュートまでこぎつけることが出来た。

 

 

ジュスト「くっそー!」

 

ジュストはパンチングするがそんなのは無意味と言わんばかりに手が届かない。アーっ!また失点だ!

 

 

ポォン!

 

チャーリー「おっとこれはゴールポストだ!」

 

と思いきやゴールポストがシュートを弾いてくれた。ゴールポストはどれだけキーパーが弱くてもシュートを弾いてくれるのですごい!

 

 

岬「カウンターだ!いくよ!」パスぅ!

 

岬がボールに反応し、オーバーヘッドでパス。

 

 

ダイヤ「はい!ナポレオンさん!」パスっ

 

ナポレオン「おう!いくぜ!」パスっ

 

MF陣をワンツーで抜き去る。

 

 

シャロル「やらせるかぁ!」

 

ダイヤ「岬さん!」パスっ

 

ブロックにきたシャロルに対して意表を突くパスで対応。

 

 

岬「いまだ!」ダっ!

 

 

チャーリー「みさきくんの

      ジャンピングボレーだ!」

 

バシュゥン!これで5-3だ。

 

 

 

フェルディ「ああ…」

 

得点チャンスが逆に失点に変わってしまい、すごく落ち込むモンマルトル。

 

シェスター(あいつら…こうなってしまってはもうダメだ。まあいいさ)

 

ムードは完全にシャンゼリゼ。結局、2点差で点取り合戦になり、最終的に7-5になった。

 

 

 

試合後…

 

ナポレオン「やったァ!優勝だ!やったな!ミサキ!ダイヤ!」

 

ダイヤ「はい!やりました!」

 

岬「うん!でも…」

 

ナポレオン「ああ、シェスターか…きになるな!」

 

ダイヤ「ドイツもわたくし達と同じようにそれぞれが海外に行っていたりして…」

 

岬「確か君の友達はブラジルやドイツ、イギリスに行っていたっけ?」

 

ダイヤ「はい」

 

ナポレオン「俺たちみたいにドイツの誰かと鉢合わせもあるかもな」

 

フランスにドイツのシェスター。一体何だったのだろうか?

 

 

 

 

 

舞台は再び、ブラジルへ…

 




しかし満足いく試合書けてるかな…ゲームの経験を基に書いているんですけど、お蔵入りやろこれ…と思うことがこの章は多いです。


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サンパウロvsグレミオー予想外の出会いと強いキーパー現るー

気分転換も兼ねて亀更新でラブライブ×ブルアカ作品描こうか迷ってる。場合によってはまたバシムドリームフェス復活するかもね(もう何人が覚えてんだろこの企画)


 

―ブラジル―

 

リオカップの続きといこう。

 

チャーリー「いよいよ じゅんけっしょう!

      サンパウロFC VS グレミオ

      つばさくんとメオンくん 2どめの

      たいけつです!!」

 

 

メオン「ツバサ!また会ったな!」

 

翼「メオン!今度も勝ってみせる!こっちにはFWの留学生も加わったんだ!」

 

メオン「フッフッフ…今回の試合、5-0で勝ってみせる。こちらにもFWの留学生がいるのだ!」

 

翼「なにィ」

 

「買い被り過ぎですよ!」

 

メオンの後ろから女の子が現れる。鞠莉には見覚えがある人だった。

 

 

鞠莉「メガル!」

 

メガル「マリさん、お久しぶりです」

 

翼「知り合いなのかい?」

 

鞠莉「ええ。イタリアの女性ストライカー。ママのチームに入っていたの」

 

メオン「レッドコメット・アタッカンテの力でダブルハットトリックだ!」

 

メガル「さらにハードル上げてる!」

 

鞠莉「というかそんなサブネーム初めて聞いたわ」

 

作者が描写忘れてたからな!タイトルにもしてるのに!…さて、そんなことはともかくミーティングの時間だ。

 

 

 

―MEETING―

 

ロベルト「GKのメオンは こんたいかいの

     ナンバーワンキーパーだ

     ミスを おさえ

     チャンスは かならずいかせ」

 

なんだろうね。作者はサッカーエアプだけど、コリンチャンスの時から具体的なことを言っていない気がするぞ。

 

翼「メオンはダイレクトシュートが苦手だ」

 

ジウ「よし!任せろ!」

 

ロベルト「ジウは今日ベンチだぞ」

 

ジウ「なにィ!?」

 

 

 

―フォーメーション―

 

GK        メオン

 

DF   ジーオ  タキーハ  コクラン

 

DMF     クリムト  ジャスマ

 

OMF   ファリア スピノザ タピエス

 

FW      メガル  ダ・シルバ

 

 

FW    プラトン  鞠莉  タハマタ

 

OMF  バチスタ    翼   バビントン

 

 

DF     リマ  アマラウ マリーニ

 

          ドトール

 

GK         レナート

 

 

 

チャーリー「サンパウロFCの

      キックオフから

      しあいかいしです!」

 

 

翼「よし!いくぞ!」パスっ!

 

翼のキックオフ。ボールをバビントンが受け取った。

 

 

ダ・シルバ「ぬかせん!」ズサー!

 

バビントン「マリ!」パスっ!

 

鞠莉「OK!」パスっ!

 

バビントンと鞠莉のワンツーでダ・シルバを抜き去る。

 

 

バビントン「ツバサ!」パスっ

 

翼「ナイスだ!」

 

クリムト「いまだ!」

 

タキーハ「てやあ!」ズサー!

 

翼「はっ!」ぴょん!

 

パスキャッチした翼はドリブルを開始。スライディングしてきたDFをジャンプでかわす。

 

 

翼「いけ!鞠莉!」パスっ!

 

翼はハイボールを出した。

 

 

鞠莉「超・ロベッシャイニー!」ドギャァン!

 

鞠莉の輝くオーバーヘッドがグレミオゴールに襲い掛かる。

 

 

 

メオン「ふんっ!」ガチっ

 

しかしメオンはあっけなくキャッチ。そしてパスを出した。

 

 

メオン「いつまでもダイレクトシュートに弱いと思ったか!わかめ!」

 

 

 

ボールはダ・シルバにまわる。

 

バチスタ「止めてやる!」

 

リマ「複数でかかるぞ!」

 

アマラウ「ああ!」

 

ダ・シルバ「去年と同じように行くと思うなよ!」

 

ダ・シルバはギアを上げる。すると周りが赤く輝き始め、ダ・シルバのスピードが上がっていく!

 

 

チャーリー「ダ・シルバくん

      パッションスタンピードだ!」

 

ギューン!ギューン!ギューン!

 

バチスタ「なにっ」

 

リマ「はれっ」

 

アマラウ「はやい!?」

 

速い。速すぎる。サンパウロは全然反応できず、あっという間にゴール前に。

 

 

ダ・シルバ「くらえー!」ドガァ!

 

ダ・シルバのシュート。

 

レナート「やらせるか!」ガシッ!

 

流石ブラジルのGK。ただのシュートぐらいなら通さない。

 

 

レナート「マリーニ!」パスっ

 

ボールを取ったレナートはマリーニにパス。

 

 

マリーニ「バビントン!」パスっ

 

マリーニはバビントンにパス。

 

 

ジャスマ「いかせん!」

 

バビントン「かわしてやる!」スカっ!

 

コクラン「とる!」

 

バビントン「ツバサ!」パスっ!

 

バビントンのセンタリング。

 

 

翼「いくぞ!!

  ドライブオーバーヘッド!!」

 

翼はオーバーヘッドにドライブ回転をかける。昨年、これでメオンから得点を奪ったが…

 

 

メオン「はあ!」ガチィ!

 

これもキャッチ。去年持っていたらしい、ダイレクトシュートに弱い弱点は克服されているみたいだ。

 

 

メオン「サイクロンでこい! ツバサ!!」

 

メオンは翼の最強技を要求してくる。撃てばいいじゃんと思う人もいるだろうが、強力な必殺技ほど体力の消費が大きいので、出来れば弱い必殺技を放つのだ。

 

 

メオン「いけ!メガル!」パスっ!

 

翼「なにィ」

 

なんとキーパーから直接メガルへ。んなことできるわけねぇだろ。

 

 

 

アマラウ「アッ!あんな所に!」

 

メガル「ナイス!」

 

と思いきやフリーなところに移動していた様だった。イタリアでも見せた敵味方の行動予測からなせる技だ。

 

 

メガル「きめる!」

 

アマラウ「くっ、こうなったらシュートブロックだ!」

 

 

メガル「ファイヤーショット・A!」ボォガァン‼

 

アマラウ「ぐっはあ!」

 

レナート「はっ!?」

 

ボゴォ!

 

レナート「ぎゃああー!」

 

バシュゥン!

 

アマラウとレナートはたまらず吹っ飛ぶ。そしてグレミオに1点入った。

 

 

 

翼「ファイヤーショット…」

 

翼は本来シュナイダーが使うと思っていたファイヤーショットを、他の選手が使っていたことに驚きを隠せなかった。

 

 

―ベンチ―

 

ジウ「はぁー、前より数段パワーアップしてるなぁ…俺のシュートじゃ決まらないよな」

 

ロベルト「だな。今回ジウを下げたのは翼と鞠莉しかシュートを決められないと思ったからだ」

 

ジウ「確かにシュート以外は他のみんなより自信ないしなぁ…」

 

 

 

 

翼「よし!まずは1点返すぞ!鞠莉ちゃん、頼んだよ!」

 

鞠莉「サイクロンは撃たないの?」

 

翼「ああ。後半までは温存しておきたい。俺はみんなでディフェンスするよ。前半で同点、出来れば1点リードして、後半でカウンターを仕掛ける!」

 

ドトール「おう!外国人共に引っ掻き回されたままじゃブラジルサッカーの名折れだ!」

 

サンパウロは鞠莉以外の全員でディフェンスを徹底する。この状況で点取り合戦などもってのほか。先に翼と鞠莉の体力が切れてキーパーの性能で押し負けるのがオチだ。

 

何より、ダ・シルバ、メガルはブラジルから見れば外国人選手である。彼らにやられたままなどプライドが許さない。

 

 

 

 

サンパウロボールで試合再開。鞠莉にボールがまわる。

 

鞠莉「いくわよ!」

 

プラトン「アシストするぞ!」

 

鞠莉はドリブル突破をはかる。プラトンはアシストにまわる。

 

 

スピノザ「たった2人で俺たちを抜けるものか!」

 

ファリア「メオンが仕事するまでもない!」

 

ジャスマ「ツバサを出せ!ツバサを!」

 

そういって鞠莉にディフェンスが襲い掛かる。

 

 

鞠莉「プラトン!お願い!」

 

プラトン「おう!」

 

するとプラトンは鞠莉を後ろから抱くようにつかみ、回転して上へ放り投げた。

 

 

ジャスマ「おい!フィールドで何してんだお前ら!」

 

鞠莉「シャラップ!今からギンギラなシャイニーを見せてあげる!」

 

すると、上空の鞠莉が太陽に照らされ、ギラァァン!と光る!

 

 

鞠莉「ジ・イカロス!」

 

ジャスマ スピノザ ファリア「ぎゃアアアー!」

 

あまりの眩しさに怯むグレミオディフェンス陣。この隙に突破だ。

 

 

タキーハ「させるか!」

 

鞠莉「あまいっ」パスっ

 

ブロックに入るタキーハをパスで軽く抜き去る。そしてプラトンがローボールで返す。

 

 

鞠莉「まずは同点!これでぇ!」

 

鞠莉は手を振りかざすと空の太陽が光る。そして太陽の力を得たボールにボレーを叩きこむ!

 

鞠莉「サンシャインストーム・S!」ドギラアァン!

 

鞠莉の最強シュートがグレミオゴールへ!

 

 

メオン「止める…ぐわああ!」

 

メオンはパンチングを使うがあえなく吹っ飛ぶ。技なしじゃさすがに無理がありますよメオン君。

 

バシュゥゥゥン!!ゴールだ。これで1-1。

 

 

鞠莉「グレイト!」

 

翼「よし!ここからだ!みんなで同点をキープするぞ!」

 

サンパウロ「「おう!」」

 




感想か評価よろしくお願いします。目指せ感想20


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サンパウロvsグレミオー事情ー

スクフェス2事前登録とスクフェスの連携済ませときました。遅くても5月30日までには来て欲しいね
ボクは春は3月から5月までと思っている


 

グレミオのボールで試合再開。

 

スピノザ「よーしダ・シルバ、お前のドリブルで全部抜いてしまえ!」

 

ダ・シルバ「ふ…わかった!」

 

ダ・シルバはドリブルを開始する。馬鹿の一つ覚えでも相手が止められなければ最善手なのだ。

 

 

ダ・シルバ「パッションスタンピード!」ギューン!ギューン!ギューン!

 

翼「みんな!一斉にタックルするんだ!」

 

バチスタ「おう!」

 

バビントン「はああ!」ズサー!

 

ダ・シルバ「フン!ただのタックルでとれるものか!」

 

ヒョイ!ダ・シルバの言う通り、タックルしたバビントンやバチスタはかわされる。

 

 

ドトール「もういっぱーつ!」ズサー!

 

ダ・シルバ「ぐっ!しつこい奴らめ!」

 

ドトールの鋭いタックルでバランスを崩すダ・シルバ。こういうダッシュ系の必殺ドリブルは連続でタックルされるとこのようにバランスを崩す。

 

 

翼「今だァ!」ズサー!

 

ダ・シルバ「しまった!」

 

バランスを崩したところに翼がタックル。ボールを奪った。

 

 

 

翼「速攻だ!鞠莉!」パスっ!

 

メガル「見えてるよ!」

 

翼は鞠莉にボールをまわす。しかし発想が単純すぎか、メガルに読まれてしまう。

 

 

ボゴォ!

 

メガル「うっ!?」

 

チャーリー「メガルちゃん

      ふっとばされた!」

 

しかしボールに触れた瞬間メガルは吹っ飛ぶ。

 

 

ギュゥン!

 

ボールはドライブ回転がかかっていたのだ。一気にゴールまでの距離を詰め、ペナルティエリア内の鞠莉の元へ。

 

 

翼「ドライブパスさ。これでパスコースを読まれても吹っ飛ばせる」

 

メガルにパスコースを読まれることも想定内だったのだ。

 

 

鞠莉「決めるわよ!」

 

メオン「マズイ!ここで決められたらトリカゴされて負ける!」

 

トリカゴとはパスをまわしまくって時間稼ぎをする戦術だ。こういう点とれないキーパー相手にはうかつに攻めるとカウンターで失点するのでブーイング覚悟でこうやって守り切らなければならない。

 

が、いくら勝つためとはいえ撮れ高最悪の試合になるのは間違いないので、メタ的に絶対に起こしたくない事態だ。

 

 

 

鞠莉「サンシャインストーム・S!!」ドギラアァン!!

 

メオン「うおおお!止める!」

 

メオンは気合を入れてパンチングを放った!

 

 

 

ボがアァ!!

 

 

チャーリー「パンチング!」

 

鞠莉「うそ!?」

 

メオン「見たかぁ!」

 

なんとサンシャインストームをパンチングしてしまった。これがブラジルのキーパー、ひいてはブラジルの高いレベルを表しているのだろうか。

 

 

ピッピ~!ここで前半終了だ。

 

 

 

―HALF TIME―

 

ロベルト「よし このあとも

きをぬかずにいけ!」

 

 

サンパウロ「はいっ!」

 

以上。

 

 

 

 

グレミオサイドでは…

 

 

メガル「メオンさん、ナイスです!」

 

ダ・シルバ「これで勝ちに近づいたな」

 

メオン「バカ言え!あれはたまたま威力が一番うまく逃げるようにパンチ出来ただけだ。二度目はない。後半はあの金髪ストライカーを徹底マークしろ!」

 

ダ・シルバ「ツバサはどうすんだよ」

 

メオン「俺はサイクロンを止めるためにここまで来た!だから、ツバサは俺が止めてやる!」

 

ダ・シルバ「わかった」

 

メガル「サイクロン…」

 

 

 

 

双方ハーフタイムを終え、後半開始だ。

 

ダ・シルバ「メガル!」パスっ!

 

翼「取れ!」

 

リマ「しまった!」パチっ

 

メガル「ドラゴンキャノン・Z!」

 

レナート「ぐわああ!」

 

バシュアァ!ネットを突き破った。

 

 

は?と思った人に解説すると、グレミオが速攻を仕掛けて翼の指揮でボールを取ろうとしたところをリマがミスしたため、メガルにボールが渡ってしまったのである。この時間わずか3分。後半開始からあっという間に1-2になった。

 

 

リマ「ゴメン…」

 

ゲームだったらプレイヤーブチ切れ案件だが、ここはゲームじゃないからな。みんな切り替えていく。

 

 

 

その後、サンパウロの攻撃になるも…

 

鞠莉「うっ!ここまでマークしてくるなんて!」

 

ダ・シルバ「上の指示だ。悪く思うな」

 

スピノザ「どこのマネだよ」

 

プラトン「どうするー!…ってよく考えたら翼がフリーじゃん」パスっ

 

フリーな翼にパスを出す。

 

 

メオン「さあツバサ!今度こそサイクロンを撃ってもらうぞ!」

 

翼「メオン…!よーし!お望みとあらば見せてやる!」

 

ドガァ!翼はボールに回転をかけながら頭上に蹴り上げた。

 

 

翼「いくぞ メオン!

  これがサイクロンだ!!」

 

ドガアァぁ!!回転しながら落ちてくるボールに翼はドライブシュートを叩きこんだ!ボールはサンシャインストーム以上の勢いで、螺旋状に回転してメオンのもとへ!

 

 

メオン「きたな…!はああ!」

 

ドゴ!

 

チャーリー「メオンくん

      ふっとんだ~!」

 

バシュゥン!

 

 

ダ・シルバ「あいつ…」

 

さあ、撃って来いと挑発すれば大抵止めるもんだが、メオンはふっとんだ。本人はいたって真剣に止めようとはしているのだが、これではギャグみたいである。

 

 

メガル「すごい…あれがサイクロン…!」

 

 

その後、翼のディフェンスの徹底やメオンの好守備によりお互いに点を取れない状況が続いた…そして後半終了5分前。

 

 

 

翼「よし。ここで点を取れば…!こい!俺にもってこい!」

 

バビントン「わかった!」パスっ!

 

翼は体力を温存していたのだ。後半終了間際でサイクロンを決めてしまえば、勝ちはほぼ確定する。

 

 

バシッ

 

メガル「とった!」

 

翼「なにィ!」

 

しかしメガルにそれを読まれていたようだ。

 

 

ドトール「まずい!急いで止めるんだァ!!」ズサー!

 

ドトールはすぐにタックルをメガルに放つ。

 

 

メガル「ダ・シルバさん!」パスっ!

 

ダ・シルバ「よーし!これで決めてくれ!」パスっ!

 

ワンツーでかわしたメガル。ハイボールだ。

 

 

 

メガル「ファイヤーオーバーヘッド・A!」ドガドォ!

 

メガルの必殺ヘディング。先程ここで決めれば勝てる的な事を言ったが、裏を返せばここで決められればほぼ確実に負ける。

 

 

アマラウ「絶対に決めさせるものか!うおお!」

 

アマラウはジャンプしてシュートに食らいつく!

 

ボゴォ!

 

アマラウ「うぎゃああ!!」

 

当然吹っ飛ぶ。

 

 

レナート「いや!威力が下がった気がする!さすがアマラウだ!」

 

アマラウはブラジルユースDFに内定出来る実力を誇る。特に、ハイボールに対する適応力は人一倍で、先ほどの状況だと強いのだ!

 

 

レナート「やってやるさ!メオンに出来て、俺ができないなんてことじゃダメだ!」

 

レナートはブラジルユースのGKに内定することを目標として日々精進している。そのためには必殺シュートにもパンチで対応できるほどの実力が必要なのだ!

 

 

レナート「うおおおお!!」

 

ボガァ!!レナートはシュートに渾身のパンチングをお見舞いした!

 

翼「レナート!」

 

 

 

 

 

 

チャーリー「レナートくん

      ふっとんだ~!」

 

しかし現実は非情である。レナートは風に吹かれた風船のごとくふっとんでしまう。

 

 

チャーリー「こぼれダマに なった~~~!」

 

だがボール自体は弾かれていたようだ。

 

 

鞠莉「サンキューレナート!さあ!こうなったからには決めましょう!」

 

翼「よし!いくぞ!」

 

鞠莉がこぼれダマを拾い、その後翼と鞠莉が勢いよく攻め上がる。相手は何もしゃべれず動くことも出来ず突破されていく。(作者が描写サボってるだけです)

 

 

 

メオン「さあどっちだ!どっちが撃っても止めてやる!」

 

翼「なら、2人で撃つぞ!鞠莉ちゃん!」

 

鞠莉「ええ!」

 

ドガァ!翼はボールに回転をかけて蹴り上げる。サイクロンだ。

 

 

翼「いけェ~~~!」ドガアァァ!

 

翼のサイクロン。これに鞠莉があわせて…

 

 

鞠莉「サンシャインストーム・S!」ドギラアァン!

 

メオン「バカな!シュートにシュートを合わせただと!?ぐわあああ!!!」

 

バシャァ!シュートはネットを突き破った。

 

 

ピッピッピ―!同時に試合終了だ。

 

 

 

翼「やったー!勝ったぞ!」

 

紙一重だが勝利出来て喜ぶ翼。

 

 

メガル(サイクロン…ツバサ=オオゾラ…必ず超えてみせる!)

 

(サイクロン…オレがとめる!)

 

メガルと観客席の見知らぬ誰かがサイクロンに対しての対抗心を燃やしていた。

 

 

鞠莉「メガル」

 

メガル「はっ!?鞠莉さん?」

 

鞠莉「試合前だから聞かなかったけど、どうしてブラジルへ?」

 

メガル「実は…人探しと学習を兼ねてなんです」

 

鞠莉「人探し?」

 

メガル「うん。チームには入っていないけどブリリアお姉ちゃんもブラジルにいて…お姉ちゃんが人探しをしているんです」

 

鞠莉「そう…ブラジルに…ところでどんな人を探してるの?」

 

メガル「それは…3年前に生き別れた双子のお姉ちゃん…メガレお姉ちゃんを探してるんです…」

 

メガレ。どうやらメガルの双子の姉の様だ。果たしてどんな人なのか…そして彼女は見つかるのか?また新たな波紋が生まれるのかもしれない…

 

 

 

 

 

 

 

 

続いての舞台は…ドイツ

 



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ドイツの千歌と炎

今回は1話完結。次から本気出す

やらない奴の常套句ですな。すみません


 

―ドイツ―

 

ここはハンブルガーSV。ここでは2人の日本人が練習していた。

 

 

千歌「だあ!」ドガァ!

 

若林「せいっ!」ガシッ!

 

ここまで浦の星でキャプテンとして戦ってきた千歌と、GSGK(グレート・スーパー・ゴール・キーパー)として良く知られる若林源三だ。

 

 

若林「さすがのシュート力だな。今やハンブルガーの主力だ」

 

千歌「うう、主力…勝ててるのは若林さんのおかげだから」

 

若林「そういうな。過ぎた謙遜はかえって失礼だぞ。日本じゃないならなおさらな」

 

 

若林「それに、カルツもカぺロマンもメッツァもいないんだ」

 

千歌「せっかくジュニアユース決勝で日本と戦った選手たちを学ぼうと思っていたのに…」

 

どうやらジュニアユースから留学先を決めたようだ。しかし来てみれば有名な選手たちは軒並み研修に出ているようで、ドイツはもぬけの殻同然。完全にアテが外れた状態だ。ちなみにフレイもドイツにいない。

 

 

千歌「はあー、ちゃんと調べるんだった…」

 

若林「仕方ないさ。俺もどうして最近研修に出る選手が多いのか分からないからな。ま、俺とシュナイダーに会えるだけまだ収穫はある方だ」

 

千歌「そうだ、明日がバイエルン戦!シュナイダー選手から学ばなきゃ!」

 

シュナイダー。フルネームはカール=ハインツ=シュナイダーだ。ドイツのキャプテンであり、エースストライカー。千歌が最も参考にできる選手だと言える。

 

 

それでは試合に移ろう…

 

 

 

 

 

チャーリー「ヤーヤー!おちゃのまのみなさま グーテンモルゲン!

      こちらベルリンでは いよいよ

      ハンブルガーSV VS バイエルンのしあいが

      おこなわれようとしています!」

 

チャーリー「カルツくんの かいがいけんしゅうのための

      けつじょうという ハンデをおった ハンブルガーSV!」

 

チャーリー「ゴールをまもるのは

      グレート スーパー ゴールキーパー

      わかばやしくん!」

 

メッツァとカぺロマンを忘れているぞチャーリー。とにかく、主力が若林と千歌しかいない状態だ。

 

 

チャーリー「むかえうつ バイエルン!!

      ・・・キャプテンは こうてい

      カール ハインツ シュナイダーくん!!」

 

 

シュナイダー「いくぞ ワカバヤシ」

 

 

若林「こい! シュナイダー」

 

若林が小学生卒業後にドイツに行った頃から因縁を持つシュナイダー。当然2人は闘志を燃やしていた…!

 

 

 

―MEETING―

 

監督「バイエルンは シュナイダーを

   じくにした こうげきがたのチームだが

   そのぶん まもりがあまい

   スキをみて カウンターでいけ!」

 

若林「シュナイダーのシュートは俺が止める。パンチした時のこぼれダマを拾って、攻め上がった後に最後に高海につなげばOKだ」

 

千歌「シュートは決めてみせます!」

 

ノイマン「頼んだぞ。俺達じゃキーパーの体制崩しても決まる確率は3分の1だ」

 

ザコが!思わずそう言いたくなる。フランスではキーパーが壊滅的だったが、今回は攻撃陣がしょぼい様だ。

 

 

 

フォーメーション

 

GK       メッテルニヒ

 

DF  メンデル フリードリヒ マインツ

 

DMF    レナーテ  ロンバルディ

 

OMF バックス  アルクス  エーベルト

 

FW     ガストン  シュナイダー

 

 

FW  シューア   千歌   ヘッケル

 

OMF シュミット ランベルグ ノイマン

 

 

DF  ヒンケル  マンヘル  ハウプトマン

 

          ベルガー

 

GK         若林

 

 

チャーリー「バイエルンの

      キックオフから

      しあいかいしです!」

 

アルクス「シュナイダー!」パスっ!

 

キックオフ一番シュナイダーにパスをまわすバイエルン。

 

 

シュナイダー「よし!いくぞ!」ダっ!

 

ランベルグ「あっ」

 

すぐさまドリブルを開始したシュナイダーに、MF陣があっという間に抜かれてしまう。そして、DF陣に切り込まないうちにシュート体勢に。

 

 

シュナイダー「ペナルティエリア外からのファイヤーショットが決まる確率は2分の1だ!」

 

シュナイダー「だがこいつは必ずきまる!!いくぞ!ワカバヤシ!」

 

ドガアァァ!!

 

若林「な・なにィ!」

 

 

シュナイダー「ネオファイヤー!!」

 

すると周囲が熱波に包まれ始め、シュートが放たれた途端、ボールは恐ろしい程の熱量を持ったシュートと化した。

 

 

マンヘル「うわ!」

 

ベルガー「ぐわー!」

 

射線上にいたDFが吹っ飛び、ネオファイヤーショットなるシュートが若林のもとへ向かう!

 

 

 

 

ガチイイィ!

 

若林「うっ!」

 

シュートが正面に来たため若林は両手でキャッチ。失点は免れた。

 

 

若林「なんだ!このボールは?!」

 

シュナイダー「くっ!とめたか!!」

 

どうやら未完成だったようだ。しかしボールは若林の手中にあってなおすさまじく回転している。

 

 

 

チャーリー「わかばやしくん

      パス!」

 

気を取り直してボールを前線につなぐ若林。ノイマンがパスキャッチした。

 

 

ノイマン「いくぞ!」

 

エーベルト「ま、まって~」

 

ディフェンスに入るバイエルンだがオフェンスに比べて動きが遅い。体感2分の1程度だ。ハンブルガーは当然すらすらパスをつなげられる。

 

 

シュミット「タカミ!きめろ!」パスっ!

 

メッテルニヒ「フッ!こい!俺は技なしと日本人には強いぞ!」

 

千歌「だったら受けてみなよ!」

 

千歌はホップしてボールを地中へ。するとみかん色の炭酸がはじけ始め、それで浮き上がったボールにシュート!

 

千歌「真・スプラッシュみかん!」ダッパァ!

 

 

 

メッテルニヒ「なにィ!必殺シュートだとォ!?」

 

バッシャーン!

 

チャーリー「きまった!ゴ~~~ル!!」

 

ハンブルガーSVが先制し、1-0に。

 

 

その後、バイエルンのキックオフになりシュナイダーにボールがまわる。

 

シュナイダー「HA!」ダっ!

 

ランベルグ「くそっ」

 

マンヘル「なにィ」

 

すぐに抜かれるランベルグたち。3人でサッカーやってんじゃないんだぞと言いたいところだが、シュナイダーが国内では敵なしなほど強力なプレーヤーなのでこうなるのもある程度は仕方ない。

 

 

シュナイダー「くらえ!ファイヤーショット!」

 

ドガァ!!

 

シュナイダー「ファイヤ~~~~~~~!」

 

シュナイダーはファイヤーショットを放った。

 

 

若林「はあ!」バチィ!

 

若林はパンチで弾く。こぼれダマはDF陣が拾ってくれた。

 

 

若林「なぜネオファイヤーを撃ってこない!」

 

シュナイダー「フッ!お前にネオファイヤーを何度も見せるほどバカじゃない!」

 

いわゆる温存だ。しかしこの試合はトーナメントでも予選でもない。一体何に温存しているのか…

 

 

ノイマン「タカミ!」パスっ!

 

フリードリヒ「させるかぁ!」

 

マインツ「うおお!」

 

千歌にパスがまわろうとしているところをバイエルンのDF2人が止めにかかる。得点源なのだから、マークするのも当然の話である。

 

 

千歌「だあああ!!」シュウウゥゥン!

 

フリードリヒ「うわああ!」

 

マインツ「ぎゃああ!!」

 

千歌はシュートのために炎のマジンを出した。その時の衝撃波でマークに入った2人は吹っ飛ぶ。

 

 

千歌「爆熱ストーム・G3!!」ドガアァァ!

 

メッテルニヒ「ぎゃああ!!」

 

バシュアァ!!

 

スプラッシュみかんより強力なシュートに、当然耐えられるはずもなく、メッテルニヒは吹っ飛んでゴールネットを突き破った。

 

 

さあ、こちらのシュートは決まり、向こうのシュートは2分の1の確率…シュナイダーも全力を出そうとしない以上、どうなるかはもう言うまでもないだろう。

 

 

シュナイダー「ファイヤー!」

 

若林「うわああ!」

 

 

千歌「スプラッシュみかん!」

 

メッテルニヒ「うわああ!」

 

点取り合戦に発展し、6-4になって試合終了。ちなみにあれからファイヤーショットが5分の4ぐらいの確率で決められていた気がするがまあいい。

 

 

 

試合終了後…

 

若林(ブレーメンからはシェスターとマーガス。このハンブルガーからはカルツが…)

 

若林(それだけではない。ドイツユースの選手たちが次々と研修に出ている…シュナイダー、お前たち何を企んでいるんだ?)

 

そんなことを考えていた若林。とうのシュナイダーは…

 

 

シュナイダー「やあ。君がタカミ=チカだね」

 

千歌「え!?シュナイダーさん、どうして私を…」

 

シュナイダー「フレイから聞いてるよ。ジャパンでヒュウガやミサキと死闘を繰り広げたってね」

 

千歌「ああ、そうかフレイちゃんが…ひょっとしてドイツユースに?」

 

シュナイダー「ああ。候補として挙がっているさ。え?今どこにいるのかって?」

 

千歌「はい。出来ればフレイちゃんにも会いたかったから」

 

シュナイダー「フレイは今ドイツにはいない。彼女は今…」

 

 

 

 

 

 

 

シュナイダー「ブラジルにいる」

 

千歌「ぶ、ブラジル~!?」

 




改めて考えると、フレイちゃんってすごく無理がある設定だよね。

「ドイツジュニアユースを倒した日本サッカーに興味を持った」なら一応なんとかなるか…?


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サンパウロvsフラメンゴーカルロス=サンターナー

皆さんお待たせしました。決勝、そしてカットを極力減らした試合の始まりです。


 

―ブラジル―

 

チャーリー「ついにけっしょうをむかえました リオ・カップ!

      サンパウロFC VS フラメンゴ

      いんねんのたいけつです!」

 

カルロス「やはり決勝はお前が相手かツバサ!」

 

彼はカルロス=サンターナ。ブラジルのエースだ。確かこの章の最初にいた奴。

 

翼「よし!勝負だ!!」

 

鞠莉「因縁の対決…今年参加したばかりだけど加わらせてもらうわ!」

 

「なに他人事みたいに言ってんの!」

 

鞠莉「!?…あなたは!」

 

鞠莉の知り合いがまたまた現れる。

 

 

鞠莉「フレイ!どうしてここに!?」

 

フレイ「研修だよ、研修。それより、私が内浦を去る時なんでどっか行っちゃうのさ!果南ちゃんもダイヤちゃんもいないし!」

 

鞠莉「あはは…こっちにもちょっと事情があって…」

 

フレイ「とにかく、こっちも因縁の対決だよ!」

 

少しご立腹の様子。まあ、彼女は18歳。つまり3年生。見送りの時に同じクラスの人がいないというのは辛いものだろう。ラーメンの入っていないチャーシュー麺みたいなものだ。

 

 

フレイ「ちょっと何言ってるかわからないね」

 

カルロス「まったくだ。日本人はこんなわけのわからないことで笑えるのか」

 

おいお前ら笑ってくれた人に謝れ!それはともかく、ミーティングだ。

 

 

 

―MEETING―

 

ロベルト「やはり けっしょうは

     フラメンゴが でてきた

     カルロスをはじめ チームぜんいんが

     だとうサンパウロに もえている」

 

ロベルト「わずかなゆだんが いのちとりになるぞ

     みんな きをひきしめていけ!」

 

だから具体的な情報をくれ。今までのミーティングでは一番長いセリフなのに他の2国の試合より抽象的ってどういうことじゃい。

 

 

鞠莉「必殺シュート持ちは4人。ストライカーのカルロスとMFのサンタマリアとDFのジェトーリオ。それにフレイね」

 

レナート「フレイって子はどんなシュートを持ってるんだ?」

 

鞠莉「グングニル。DFに干渉されず、どこから撃っても威力が落ちないシュートよ」

 

レナート「はっはっは!いやー、ホント日本人は冗談が好きだなぁ」

 

翼「レナート…松山君って覚えてる?」

 

ジウ「イーグルショットってのを使うDFか。あれも威力が落ちないんだっけ?」

 

アマラウ「俺が必死に止めたがジャパンカップではホント苦労したよ…今回、俺はブロックに関われないのか?」

 

鞠莉「ザッツライト!」

 

レナート「頼む!嘘だと言ってくれ!!」

 

要するにフレイにボールが渡れば即失点である。

 

 

鞠莉「でも、メガルのシュートよりは余程止めやすいわ」

 

レナート「分かった。気合でなんとかしてみる。でもあてにし過ぎるなよ」

 

ドトール「各ポジションにストライカーがいるとはな…今回も点取り合戦は分が悪いか…!」

 

 

 

―フォーメーション―

 

GK         ラスレイ

 

DF     ビオン      フレイ

 

DMF サーノス          ジェトーリオ

 

OMF ファリヤ  サンタマリア  イシーズ

 

    カルロス

FW

          ビルセン   タルーツ

 

 

FW  プラトン  ジウ  タハマタ

 

OMF  鞠莉    翼   バビントン

 

 

DF   リマ  アマラウ マリーニ

 

        ドトール

 

GK       レナート

 

 

―観客席―

 

メガル「わっ!もう始まってる!」

 

ブリリア「大丈夫。まだポジションについているだけです。むしろちょうどいい時間ですよ」

 

メガル「よかった。カルロス=サンターナ…ブラジルの至宝と呼ばれる選手、絶対見なきゃ!」

 

イタリアの2人組も観戦に来ていたようだ。

 

 

 

ピー!サンパウロのキックオフから試合開始だ。

 

 

翼「いくぞ!」パスっ!

 

翼がキックオフを担当し、ボールがバビントンにまわる。

 

 

チャーリー「タルーツくん

      がきた!!」

 

タルーツ「もらった!」ズサー!

 

バビントン「かわす!」ヒョイ

 

タルーツのスライディングを軽くかわすバビントン。さすがは留学生。DFでもない選手のスライディングでは止まらない。

 

 

ジェトーリオ「ならば俺が!」

 

バビントン「マリ!」パスっ!

 

ジェトーリオが向かってきたところで鞠莉にパスを出した。

 

 

サンタマリア「させるか!」パシッ

 

チャーリー「はじいた!」

 

しかしサンタマリアが反応してパスカットに来た。ボールはこぼれダマになってしまう。

 

 

チャーリー「そのこぼれだまを

      アマラウくんが

      フォローした!!」

 

アマラウ「マリ!」パスっ!

 

ある程度ドリブルした後で改めて鞠莉にパス。今度は邪魔されず通った。

 

 

チャーリー「まりちゃん

      たかいボールに

      うごきをあわせる!」

 

鞠莉「いくわよ!超・ロベッシャイニー!!」ドギャァン!

 

鞠莉は輝くオーバーヘッドを放った!

 

 

ラスレイ「させん!」

 

チャーリー「だがとどかない!」

 

バシュゥン!

 

ゴール。1点決まった。

 

 

ロベルト「よし。出だしは順調だな」

 

点取り合戦が予想される試合で、自チームがキックオフの場合では、先制しておきたいところだ。逆に点を取られた場合は後半の相手のキックオフで2点差にされる可能性が高くなるからである。

 

 

 

 

続いてフラメンゴのキックオフ。ボールはカルロスにまわった。

 

 

カルロス「ぬくっ!」

 

ジウ「させるか!」

 

鞠莉「いかせるものですか!」

 

カルロスは敵中ド真ん中を突っ走る。当然ディフェンスに当たることになるのだが…

 

 

フシュゥゥウウン…!!

 

鞠莉「!?」

 

チャーリー「カルロスくん

      ぶんしんドリブル!!」

 

カルロスはなんと分身した。速く動いてそう見せているのか、それとも本当に分身しているのかは分からないが、カルロスがうっすらと見えるものも含めて5人以上はいる。

 

 

翼「こ、これじゃタックルできない!」

 

それは他のメンバーも同じだった。触れられないままカルロスの進撃を許す形になった。

 

 

カルロス「このリオ・カップ わたさん!!」

 

そう言うとカルロスはシュート体勢に。

 

 

カルロス「ミラージュシュート・Ⅴ4!!」ドガアァァ!

 

シュートが放たれた途端、ボールは2~5個に見えるようにブレて、さらに虹色の輝きを放ち、すさまじいスピードでサンパウロゴールに向かっていった!

 

 

レナート「させるかぁ!」

 

チャーリー「レナートくん

      けんめいにとぶ!!」

 

 

チャーリー「だがとどかない!」

 

バシュゥゥゥゥン!ピー!

 

 

レナートのパンチングは届かず、サンパウロが先制した矢先、すぐに同点に追いつかれてしまった。

 

 

 

―観客席―

 

ブリリア「さすがブラジルの至宝…こうも簡単に得点するとは」

 

メガル「見ただけでも分かる。あの人、メガルよりドリブルもシュートもすごい」

 

最高レベルのブラジルの中で敵なしと言われるほどの実力…要するに世界最高峰の選手と言って差し支えない。

 

 

メガル「とにかくあの分身ドリブルを止めないと…」

 

ブリリア「メガルの様に速く動いて分身しているように見せているのか…それとも本当に分身しているのか…」

 

メガル「恐らくだと思うけど、両方だよ」

 

ブリリア「りょ、両方!?」

 

メガル「確証はつかめてないけど…みんな1歩も動けないほどのドリブルならそうなってもおかしくないと思う」

 

観客席でカルロスについて語る2人。だが、カルロスの、いやフラメンゴの恐ろしさはまだまだここからだ!

 

サンパウロ1―フラメンゴ1

 




オマージュ元を考えるとメガルちゃんよりすごいって簡単には言っちゃダメですけど、カルロスはイナイレ原作や輝こうでいうロニージョポジションなので。

さすがに無茶苦茶強いです。


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サンパウロvsフラメンゴー恐るべしグングニルー

マジで展開が思いつかず、投稿が遅れました。すみません…

マジでコラボ回までに1.5倍は文章力欲しい


 

今度はサンパウロのキックオフ。

 

翼「頼んだぞ!」

 

翼がパスをまわし、

 

 

カルロス「させると思うか?」

 

翼「!?」

 

と思いきやカルロスがきた。

 

 

カルロス「分身ディフェンス!」

 

シュイン!なんとカルロスが3人になり翼に急接近!

 

 

翼「うわあっ」

 

3人のカルロスが連携ディフェンスをし、翼からボールをうばってしまう。

 

プラトン「あいつ…ディフェンスでも分身出来るのか!?」

 

分身ドリブルはもともと持っていた技だが、ディフェンスは今大会初めて見せたようだ。

 

 

カルロス「さあ、もう1点取ってやるぞ!」

 

ドリブルを始めたカルロス。このままではまたボールに触れず失点してしまう。

 

 

 

鞠莉「ストップ!いかせないわ!」

 

カルロス「俺を止められるか!」

 

鞠莉が止めに来たところでカルロスはまたしても分身ドリブル。スライディングしても取れそうにないが…

 

 

 

鞠莉「クレイジーサンライト・Z!」

 

ピカアァァ!

 

 

カルロス「な、なにィ…うわああ!!」

 

カルロスは眩しくなってしまい、分身ごとふっとんでしまう。そう、どれが本物か分からないなら全員にディフェンスを当てればいいのだ。もっとも先述の通り5体は下らないので、こういう全体攻撃の様な技でないと不可能ではあるが…

 

 

 

鞠莉「さあ!今度こそ2点目よ!」

 

サンパウロ「おう!」

 

鞠莉がカルロスからボールを奪ったことでサンパウロの士気が向上。一気に攻めていく。

 

 

ファリヤ「ここで流れを止めてみせる!」

 

鞠莉「ふっ!」ひょい

 

ファリヤが向かってくるが素通り同然にかわす。

 

 

鞠莉「ジウ!」パスっ!

 

ローボール。ジウはそれに合わせてシュート体勢に。

 

 

フレイ「させない!」

 

ジウ「うわっ!でも俺のシュートで押し切れば!」ドガァ!

 

フレイがジウに競り合いに行くが、ジウは構わずシュート。

 

 

フレイ「ここだ!」バチィ!

 

ジウ「なにィ」

 

しかしフレイはすぐに反応してあっけなくブロック。ボールを取った。

 

 

鞠莉「ウソ!?いけると思ったのに!」

 

フレイ「今までとは違うってことだよ!」

 

そう言うとフレイはすぐにボールに足をのっけて異空間へ。

 

 

鞠莉「来る!レナート!構えて!」

 

レナート「ほ、ホントにどこからでもシュートが…!?」

 

 

 

フレイ「グングニル・V3!!」

 

ジャギイィィン!!紫の槍の様なシュートになり…

 

 

翼「…!レナ―ト!上だ!」

 

レナートの上から異空間が現れグングニルが飛んできた!

 

 

レナート「うおおお!」

 

ドガアァァン!

 

レナート「うわーっ!!」

 

バシュゥン!!

 

 

チャーリー「決まった~!!なんと自陣ゴールからのシュートで得点してしまった~!!」

 

チャーリーも驚きを隠せない。

 

 

アマラウ「大丈夫か?レナート?」

 

レナート「ダメだ…気合で止められない…」

 

アマラウ「え?」

 

鞠莉「どうしたの?」

 

レナート「マリ!全然話が違うぞ!カルロスまではいかなくても…メガルのシュートとほぼ同じ強さだ!」

 

鞠莉「そんな!」

 

翼「確かに。俺もシュートを見たが同じ威力に思えた」

 

鞠莉「マリー達と一緒の頃からは想像も出来ないわ…」

 

そりゃあ、練習を重ねれば強くなってはいくだろうが、フレイの成長は鞠莉の想定をはるかに上回っていた。

 

 

 

 

―観客席―

 

メガル「すごい!あのドイツ人、メガルと同じ威力のシュートを撃てるなんて…!」

 

ブリリア「確か監督やマオさんが日本にいた頃は平凡と言った感じの選手だったような気がしましたが…」

 

メガル「ブラジルだからかな?それでもここまで強いのは想像つかないけど…」

 

ブリリア「監督からの風のウワサですが、最近ドイツの選手がやたらと研修に出て、世界各国のクラブチームで目撃情報があるとか」

 

フレイに注目しているのはイタリア勢2人も同じだった。

 

 

 

 

 

翼「とにかく、フレイにはボールを渡さないようにしよう」

 

ジウ「簡単に言うねぇ。キーパーにボール取られた時点で終わりだぞ」

 

アマラウ「そういえばマリ、カルロスからボール奪えるんだな」

 

鞠莉「ああ、まあ、たまたま技の相性が良かったってところかしら…」

 

ドトール「とにかく、取れるならカルロスのマークにまわってもらおうか」

 

リマ「得点はどうする?こんなんじゃうかつにシュートも撃てないぞ」

 

翼「俺とバビントンでゲームメークする。ロングシュートも積極的に狙った方が良いかもしれない」

 

1点ビハインドの状況なので作戦会議。ひとまずディフェンスは鞠莉に、オフェンスは翼とバビントンで組み立てることにした。

 

 

 

チャーリー「サンパウロの

      キックオフです!」

 

翼「いくぞ!」パスっ!

 

翼がキックオフしてバビントンにボールを渡す。

 

 

タルーツ「うおお!!」

 

バビントン「ツバサ!」パスっ!

 

向かってくるディフェンス陣をパスでかわす。

 

 

翼「ナイスバビントン!いくぞ!」

 

サンタマリア「そこからシュートする気か!?」

 

翼「その通りだ!いくぞぉ!」

 

翼はシュート体勢に。センターラインとペナルティエリアの中間地点からだ。

 

 

翼「ドライブシュートだぁ!!」ドガアァ!!

 

翼の十八番、ドライブシュート。文字通りドライブ回転をかけてフラメンゴゴールに襲い掛かる!

 

 

ラスレイ「げふう!」

 

バシュゥン!

 

突然の必殺シュートに対応しきれず、フラメンゴ側も失点。

 

 

翼「どうだ!いつでもゴールを狙えるのはフラメンゴだけじゃない!」

 

フレイ「なるほど…!」

 

フレイは翼のプレイの意図が読めた。サンパウロはこのままではどこからでも失点する恐怖におびえながらプレイする羽目になる。しかし、翼のロングシュートで少しでもこちらにも同じ力があると見せたかったのだろう。要は景気づけの一発だ。

 

 

カルロス「チっ!だが2度も通用するものじゃない。お前たちうろたえるな!」

 

ラスレイ「ああ!次は止めてみせるぞ!」

 

カルロス「それと、次からはサンタマリアを中心に攻めろ」

 

サンタマリア「カルロスはどうするんだ?」

 

カルロス「俺は動けないだろうな…さっきボールを取った女がいた。そいつがマークにつくのが想像できる」

 

サンタマリア「わかった」

 

フラメンゴもサンパウロの戦法がある程度わかるようだ。そんなわけであちらも戦法を変えてきた。

 

 

 

ピー!今度はフラメンゴのキックオフ。

 

 

カルロス「さあいけ!」パスっ!

 

イシーズ「おう!」

 

フラメンゴの攻撃が始まった。

 

 

タハマタ「とる!」ズサー!

 

イシーズ「ビルセン!」パスっ

 

 

 

ビルセン「頼んだぞ!」パスっ!

 

翼「くっ!攻め方を変えてきたか!」

 

フラメンゴはパスワークを中心とした攻めにシフト。どんどん攻めていく。そしてトドメを刺すのは…

 

 

 

 

サンタマリア「俺だ!」

 

マリーニ「くるぞ!」

 

サンタマリア「くらえ!バナナシュート・V3!!」ドガアァァ!

 

憶えているかは分からんがコリンチャンスのリベリオが使った技。サンタマリアも覚えている様だ。ブラジルは世界最高峰だけありシュート技を覚える選手が豊富に存在するのが特徴。

 

 

アマラウ「やらせるかよ!」

 

バシッ!アマラウがブロックに入った。結果はバシッ!のように当たって威力を少し弱めることに成功。

 

 

レナート「よし!これなら取れる!」

 

レナートは両手でキャッチングに向かった。

 

 

チャーリー「だがとどかない!」

 

ドトール「危ねぇ!」ダっ!

 

バチッ!レナートをすり抜けたがドトールがカバーに入って失点は免れた。ボールはラインを超えた。

 

 

 

レナート「悪い!助かった!」

 

ドトール「ったく…必殺シュートをキャッチは無茶だろ…」

 

レナート「いやー、なんかあのグングニルに比べて全然取れそうに見えたんだ」

 

ドトール「説得力ないだろ…でも確かに遠目に見ただけでも威力が違って見えたな」

 

どうやらフレイのグングニルの方が強く感じたらしい。

 

 

鞠莉(バナナシュートよりグングニルの方がとても強く見える…フレイ、すごく手ごわくなってるわね…)

 

遠目で威力の違いが分かるのは、鞠莉も同じだった。

 




そろそろ必殺技辞典更新しなきゃ…


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サンパウロvsフラメンゴーフード・タイムー

スランプ。トランプ。結局カットを使ってしまう…


 

フラメンゴのコーナーキックで試合再開。

 

チャーリー「おっと!

      のこりじかんは

      ロスタイムだけだ!」

 

いつの間に時間がたっていたようだ。恐らく前半ラストプレイになるだろう。

 

 

ジェトーリオ「いけっ!」パスっ!

 

ジェトーリオはパスをまわした。まわった選手は…

 

 

カルロス「いくぞ!」

 

カルロスだった。高いボールに動きを合わせている。

 

 

カルロス「オーバーヘッドキックだ!!」

 

翼も使えるオーバーヘッドキック。カルロスもブラジルのエース。当然使うことが出来るのだ!

 

 

アマラウ「そうはさせるか!」ダっ!

 

しかしアマラウがシュートの邪魔に入る。

 

 

チャーリー「こぼれダマに なった~~~!」

 

 

フレイ「私が決める!」

 

フレイがこぼれダマに向かってきた。低いボールだ。

 

 

ドトール「トラップはさせない!」

 

鞠莉「パスも封じるわ!」

 

レナート「ボレーなら止める!」

 

3段構えだ。これならボールを確実に取れる。

 

 

 

フレイ「ひっさーつ!」

 

ドトール「なにィ」

 

必殺技を放とうとするフレイ。グングニルはローボールでは放てないはずだが…

 

 

ドトール「うわあっ!」

 

いきなりドトールが吹っ飛んだ。フレイは3回ボールを力強く蹴っていた。

 

 

フレイ「ソード・サーベル・ブレード!」

 

ドガァ!!シュートは3つのエネルギーの刃を纏い、サンパウロゴールへ。

 

 

レナート「ひ、必殺シュートだと!?うわああ!!」

 

チャーリー「レナートくん

ふっとんだ~!」

 

キーパーレナートあっけなく吹っ飛んだ。これでフラメンゴに1点…

 

 

鞠莉「そうはいかないわ!」

 

鞠莉がゴール前にいた。

 

 

鞠莉「ロベッシャイニー!」ドガァ!

 

鞠莉はシュートに向かって必殺オーバーヘッド。打ち返すつもりだ。

 

 

鞠莉「ぐぐぐ…!」

 

フレイ「ムダだよ!新技は初見殺しの様に必ず決まるもの!」

 

鞠莉「そんなもの!マリーが破ってみせる!」

 

鞠莉は気合を入れる。

 

 

鞠莉(グングニル程の威力じゃない…!やれば打ち返せる!)

 

最近作った技だからか、単純に技自体が弱いのか、打ち返せないことはなかった。

 

 

鞠莉「だああ!!」

 

ドォン!!シュートはなんとか叩きつけられた。

 

 

フレイ「うっ!そんなぁ」

 

翼「鞠莉!俺にもってこい!」

 

鞠莉「OK!」パスっ!

 

鞠莉は前にパスを出した。

 

 

翼「きめる!」ドガァ!

 

翼はボールにスピンをかけて上空へ。そう、あの技だ。

 

 

翼「いっけー!サイクロンG3!!」ドガアァァ!!

 

翼の最強の必殺シュートが放たれる。進化もしていたようでとんでもない威力だ。

 

 

ラスレイ「!?」

 

バシュゥン!

 

 

センターライン付近から撃ったにも関わらず、相手は反応できずゴール。同時に笛がなった。現在のスコアは3―2だ。

 

 

フレイ「これが…大空翼!」

 

カルロス「やはりサイクロンは危険だな…!」

 

 

 

 

―HALF TIME―

 

ロベルト「よしこの後も気を抜かずにいけ!」

 

サンパウロ「おう!」

 

バビントン「後半はどうする?」

 

翼「さっきと同じ戦法だ」

 

ジウ「大丈夫なのか?さっきサイクロンを撃ったんだ。相当体力を消耗しているはず…」

 

翼「決勝なんだ。そうも言ってられない。鞠莉ちゃんは引き続きカルロスのマークを頼む」

 

鞠莉「OK!」

 

翼「リードを守る、なんて消極的なプレイじゃ押し負ける。2点、3点と体力の続く限り点差を広げていくんだ!」

 

 

 

―観客席―

 

メガル「やっぱりブラジルの決勝はレベルが高いなぁ…」

 

ブリリア「はい。あの方たちと国際試合で戦うと思うと…メガル?」

 

メガル「…」

 

メガルはなぜか明後日の方向を見つめていた。

 

 

メガル「お姉ちゃん、あのフードの人」

 

ブリリア「ム…あの人ですか?」

 

フード「…」

 

メガル「あの人…もしかして…行ってみよう」

 

フード「!」ダっ!

 

フードを被った人物を発見したメガル。フードは一目散に逃げてしまう。

 

 

メガル「あっ!待てー!」

 

ブリリア「メガル!?…追いかけなくては」

 

 

 

 

 

―スタジアムの外―

 

メガル「待てー!」

 

フード「…」

 

ブリリア「ええい!こんな高速で走ってなんでフードが取れないのですか!」

 

なんでだろうね。なんかテープでも貼ってるのかね。それはともかく、同じスピード、同じ距離間隔で走り続ける3人。

 

 

 

 

「待て」

 

メガル「…!」

 

追いかけている最中に声をかけられ、停止する3人。そこには色付きゴーグルをかけたハゲがいた。

 

 

ハゲ「見つかったようだな」

 

フード「はい」

 

ブリリア「やはり知っているのですね…!メガレを返してもらいます!」

 

ハゲ「なんのことだ…こいつは私の手土産だ」

 

ブリリア「ふざけたことを…!」

 

メガル「力づくでも奪い返してやる!」

 

ハゲ「サッカーバトルか?2人しかいないだろ?」

 

メガル「1対1でも出来る!」

 

ブリリア「勝ったらフードを外してもらいます」

 

ハゲ「話の分からん奴らだ…まあいい。手土産の試運転だ。1対1を引き受けてやれ」

 

フード「はい」

 

こうして近くの公園に移動。

 

 

 

―公園―

 

 

ブリリア「ルールは先に5点取った方が勝ちです」

 

ハゲ「良いだろう。ただし強引に勝負させてお前がルールも決めたからにはこっちからのキックオフぐらい認めてもらうぞ」

 

メガル「良いよ。先攻後攻どうこう言うつもりはない」

 

フードとメガルが配置につき、バトル開始。

 

 

 

 

ハゲ「あれを使ってみろ」

 

フード「わかった」

 

メガル「…!?何をするつもり!?」

 

ボールは初期配置から動かない。しかし違和感を感じメガルは突っ込む。

 

 

フード「うおおおオオォォォ!!」ゴォォォオォォン!!

 

 

《鮟呈セ、繧ィ繝。繝ゥ》の文字が浮かび上がると同時に闇とエメラルドの混ざったオーラがフードに具現化した!

 

メガル「わあっ!」

 

メガルはオーラの余波で吹っ飛ぶ。

 

 

ブリリア「な、なんですかあれは!?」

 

フード「うおおおおりゃぁぁ!!」

 

ドガァ!バシュゥン!誰もいないゴールにボールが叩き込まれた。

 

 

フード「フンッ」

 

メガル「まだだよ!今度は吹っ飛ばない!」

 

今度はメガルのボールでスタート。

 

 

フード「…」

 

メガル「う…!ちょっとすごいオーラが放てるぐらいで!」ダっ!

 

メガルはドリブル突破を図った。オーラは大したものだが、果たして実際の能力はいかがなものか…

 

 

フード「オラァ!」ズザー!!

 

メガル「!」

 

フードはとんでもないスピードでスライディングをぶちかます。メガルはボールを取られぬよう、自身の足で抑え込むが…

 

 

メガル(何このパワー!人の出す力じゃない!)

 

メガルはルビィのような小柄な身体だが、フィジカルが非常に高い。それにもかかわらず、吹っ飛びそうになる。

 

 

フード「ふっとべ!」ズンッ!

 

メガル「わああ!」

 

ブリリア「メガル!」

 

フード「りゃぁぁぁぁ!!!」ドガァ!

 

バシュゥン!

 

 

 

 

 

 

結局、フードの謎の力に圧倒されてしまった。

 

 

メガル「う…」

 

メガルはボロボロの状態だ。

 

 

フード「他愛ない…」

 

ハゲ「実験は成功みたいだな。よし同業者への手土産にしよう。いくぞ」

 

メガル「…」

 

待て!と、いう体力すら残されておらず、そのままフードとハゲは消えてしまう。

 

 

ブリリア「くぅー!大丈夫ですかメガル!」

 

メガル「うん…あのフード強すぎる…」

 

 

メガル「人の力じゃない…いや、人1人の力じゃないって言った方がいいのかな…」

 

ブリリア「人1人の力じゃない?」

 

メガル「うん。そうだ、スタジアムに戻ろう!」

 

ブリリア「ちょっ!その体で!?」

 

メガル「うん。いかなきゃ…このままやられっぱなしにならないためにも」

 

ブリリア「メガル…分かりました」

 

 

 

 

 

―スタジアム―

 

戻ってきたメガルとブリリア。

 

 

メガル「あっ!もう残り10分!」

 

ブリリア「スコアは4-3。あれから双方1点取ったようです。戦法は…変わってませんね」

 

 

早くも決着がつきそうだ。さあ1点差、軍配が上がるのはどちらだ!

 




ドンブラザーズのパクリみたいな敵が。はいそうです。

《ラブライブキャラやイナイレキャラでアナザーライダー的な奴を作ってみたい》と、思ったのでやりました。


文字化けを直すとラブライブ×イナイレ作品のあのキャラになります。


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サンパウロvsフラメンゴーボールはトモダチー

正直に言います。別のコンテンツに無茶苦茶ハマりました。

これからもこんなペースでやるのか?否。そんなことはない。8月までに完結させるためにスケジュールを後書きに記載しておきます。

フラメンゴ戦はゲームでもきつい所の一つ。ここを乗り越えないと必殺技とネタに困るのは共通です。


 

メガル達がフードを追いかけている間何が起こっていたのか。それはカルロスの行動から分かる。

 

 

カルロス「後半も同じ戦法でいくぞ。サンタマリアを中心に攻めていけ」

 

サンタマリア「戦法は変えなくていいのか?」

 

カルロス「戦法を変えても、結局は俺があの金髪にマークされて他の選手で攻める…で落ち着くだろうな。少なくとも俺があいつを抜けない限りは」

 

サンタマリア「そうか…」

 

後半20分まで戦法に変化がなかったのはこれが原因である。

 

 

 

そして後半20分。現在4-3の状況でサンパウロボール。ボールはセンターラインとフラメンゴペナルティエリアの間だ。

 

バビントン「突破してやる!」

 

ジェトーリオ「そうはさせるか!」ズサー!

 

バビントン「マリ!」パスっ!

 

ジェトーリオ「うっ」パシッ

 

パスがジェトーリオに当たり、こぼれダマに。

 

 

翼「まだだ!みんな!攻めろ!」

 

翼がこぼれダマをカバー。

 

サーノス「させるかよォー!」ズサー!

 

翼「甘いぞ!」ヒョイ!

 

フレイ「ブレードアターック!」ドぉ!

 

翼「う!しまった!」

 

バシイィィン!

 

 

翼「うわっ」

 

ポンッ

 

チャーリー「こぼれダマに なった~~!」

 

かわした先のブレードアタックは流石に避けられなかった。しかしただでボールを渡す翼ではない。とっさにボールを蹴り出してこぼれダマにした。

 

 

チャーリー「バビントンくん

      ひくいボールに

      うごきを あわせる!」

 

バビントン「マリ!」パスっ!

 

こぼれダマにバビントンは反応。すぐに鞠莉にパスした。

 

 

ビオン「させ…あら!」

 

浮き球に合わせようとしたフラメンゴDFだが、あてが外れてしまう。ペナルティエリアの外に流れていったからだ。

 

 

鞠莉「ナイスパス!バビントン!」

 

これは鞠莉の狙いだったのだ。DFの干渉を避けるため…でもあるのだが、なにせこの時間帯では、もう最強技をバカスカ撃てる体力がないのだ。

 

 

鞠莉「それでも決めてみせる!シャインドライブ・A!」

 

ドギラァン!!シュートは眩しい光を放ってフラメンゴゴールへ!

 

 

 

ラスレイ「うわああ!」

 

ラスレイ、ボールに触れることが出来ず。このままゴール…

 

 

 

 

カルロス「そうはいくかァ!」ドォン!

 

カルロスがカバーに入った。なんとボールは弾かれてしまう。

 

 

チャーリー「ボールはラインを

      こえてしまった!」

 

サンパウロのコーナーキックになった。

 

 

 

鞠莉「くっ!ペナルティエリア外とはいえ必殺シュートをブロックで弾くなんて…カルロス、恐ろしいわ」

 

翼「試合時間残り5分…そのキックでミラージュシュートを放たれたら終わりだ」

 

ドトール「フレイのグングニルも…」

 

翼「みんな、俺に作戦がある」

 

アマラウ「どうするんだ?」

 

翼「俺は後ろに下がる…!」

 

 

 

 

 

サンパウロのコーナーキック。しかし…

 

 

ビオン「ツバサがセンターラインにいるぞ!?」

 

ジェトーリオ「何を企んでいる!?」

 

サーノス「ツバサなしでどうにかしようとは舐められたものだ!」

 

 

 

バビントン「いくぞ…アマラウ!」パスっ!

 

ビオン「あっ!」

 

バビントンの精密なパス。ビオンが取りに行くけど届かない。

 

 

 

アマラウ「うおおお!」

 

ハイボールに合わせるアマラウ。このままヘディング…

 

 

チャーリー「アマラウくん

      スルー!」

 

ヘディングせずスルー。相手キーパーは体勢を崩す。

 

 

ジウ「いけェ!」ドガァ!

 

フレイ「止める!」

 

ジウがヘディングシュートを放つがフレイがブロックにかかる。このままではまた前の失点と同じようになってしまうが…

 

フレイ「うっ!」

 

チャーリー「こぼれダマに なった~~~!」

 

ジウが気合を入れてヘディングの威力を引き上げていたようだ。フレイは受け止めきれずこぼれダマに。

 

 

ジェトーリオ「させるか!」ドガァ!

 

こぼれダマはジェトーリオの所に渡った。ジェトーリオはボールをクリア。

 

 

チャーリー「しかしつばさくんが

カット!」

 

翼「まだこっちの攻撃だ!」パスっ!

 

センターライン付近にいた翼がクリアーされたボールをとって再びペナルティーエリアへ。

 

 

ジェトーリオ「チっ!センターライン付近にいたのはこのためか!」

 

カルロス(確かにそうだが…翼である必要があるのか?)

 

クリアーされたボールのカバーなら、他の選手でも出来る。わざわざ攻撃力を下げてまで翼にやらせることではないはずなのだが…

 

 

鞠莉「さあ、今度こそ決めるわ!」

 

鞠莉がハイボールに合わせる。ロベッシャイニーを放つつもりだ。

 

 

鞠莉「ロベッシャイ…」

 

カルロス「甘いぞ!」ダっ!

 

しかしカルロスが止めにかかる。

 

 

カルロス「お前が俺をマークした以上、お前も俺に止められるということだ!」

 

鞠莉(くっ!なんだかデジャブね…)

 

ボールはこぼれダマになってしまう。

 

 

 

フレイ「チャンス!もらった!」

 

こぼれダマをフレイがトラップ。

 

ジウ「アっ!」

 

ビオン「時間は!?」

 

サンタマリア「もうロスタイムだ!撃て―!」

 

フレイ「やってやる!」

 

グオワァーン!フレイはワームホールを足元に出して、潜り込む。

 

 

 

翼「だあああーー!!」ダっ!

 

カルロス「!?」

 

翼は自陣ゴールに走り始めた。技の性能上、シュートブロックは出来ないし出来たとしても吹っ飛ぶのがオチだと思われるが…

 

 

フレイ「グングニルV3!!」ジャギイィィン!!

 

シュートが放たれた。サンパウロゴール上空にシュートが現れる…

 

 

 

 

翼「見切ったァ!」ジャンプっ!!

 

カルロス「なにィ!ツバサ、下がっていたのはまさか…!」

 

翼は何もないところに向かってジャンプした。カルロスの様に察しのいい者なら翼の狙いに気づいているだろう…

 

 

 

グオワァーン!ワームホールが現れシュートがレナートの元へ行くと思われたが…

 

 

翼「オーバーヘッドキックだあァァ―!」

 

ドガァ!翼は上空のグングニルをチェインする形で蹴飛ばす。

 

 

 

ドゴオォォォン!!ピー!

 

グングニルが落ち、激しい衝撃波が。しかしゴールではない。

 

 

チャーリー「あーっと!ゴールを通り過ぎた!これは翼くん、オーバーヘッドキックでグングニルの軌道をずらしました!」

 

フレイ「えええっ!そ、そんなことが!?」

 

ピッ!ピッ!ピー!!その後笛がなって勝敗が決した。

 

 

 

チャーリー「フラメンゴ やぶれる!!

      サンパウロFC V2!!」

 

カルロス「負けたよツバサ。優勝おめでとう」

 

翼「カルロス!」

 

カルロス「まったく、あのシュートを蹴り飛ばすとはさすがロベルトが見込んだ男だ」

 

フレイ「くぅー!あんなのできっこないはずなのにどうして!」

 

翼「それは…ボールはトモダチだからさ」

 

フレイ「ボールはトモダチ…?確か千歌ちゃんから聞いた言葉ではあるけども」

 

翼「トモダチだから、ボールがどこにいても感じ取ることが出来たんだ」

 

フレイ「えぇ~」

 

鞠莉「フフッ、やっぱりグレイトな選手だった…ってことね」

 

 

鞠莉「ところでフレイ」

 

フレイ「ン?」

 

鞠莉「マリーが言うのもアレだけど、あなた相当お金持ちなのね」

 

フレイ「ああ…実は今回の留学はサッカー協会持ちなんだ」

 

鞠莉「サッカー協会が?どうして…」

 

フレイ「それは…多分後々分かると思うよ…」

 

そういってフレイは去っていった。果たして、何を企んでいる…?

 

 

 

メガル「うっ…」

 

ブリリア「メガル!?やっぱり傷が!」

 

そしてメガル達が出会ったフードは一体…謎がふりまかれた状態でリオカップは終結したのだった。

 

 

 

 

 

「翼!小原!」

 

鞠莉「!?」

 

翼「あっ!片桐さん!」

 

片桐「…」

 

片桐宗正…日本サッカー協会の会員である。何故彼がこんな所にいるのかというと…

 

 

片桐「お前たちに、全日本ユースの参加を要請する!」

 




ようやく世界編ポジションが始まります。今作では全日本ユースの活躍が3つに分けられています。

まず、特訓も兼ねた遠征編です。しかし遠征編で戦った相手チームは後に世界編本戦でも登場します。ボクの技量では繰り返しの試合はネタ切れ必至です。また、全日本ユースは必殺技が非常に多く、普通にやっていたら扱いきれません。

そのため、遠征編は必殺技集という形でダイジェスト形式の試合で進めさせていただきます。もちろん、こんな楽な道を取った以上極力投稿ペースをはやめ、すぐに緊張感のある試合パートに移行できるようにします。

第5章の遠征編もどうかよろしくお願いします。


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第5章 2つの世界の遠征編
選手・大会紹介


今回は導入部分です。


 

―全日本ユース 宿舎―

 

日本のどこかの宿舎。ここに選ばれたサッカー選手が集まっていた。

 

 

三杉「三上監督」

 

三上「三杉か。来てくれたのだな」

 

三上監督。本名は三上辰夫。今回、全日本ユースの監督となる男だ。

 

 

三上「三杉…今回は実力面でほとんどの浦の星の選手を招集したが…これで良かったのだろうか?」

 

三杉「それは賢明な選択ですよ。事実テストも行ったうえで決まったことですから」

 

 

三杉「それに、彼女たちのポジションや戦術は柔軟です。ワールドユースの時の全日本ユースの発展を助けてくれます。絶対に」

 

三上「うむ…やはり彼女たちのポジションで戦術の幅が広がるというワシの考えは三杉も同じか」

 

三杉「はい。監督、戦術を考える前に、全日本ユースのメンバーのプレイを見ておきましょう」

 

三上「そうだな。戦術を作るにあたり、既存のメンバー含めて、全員のプレイスタイルを今一度確認しなければな」

 

三上と三杉はグラウンドへ。

 

 

 

―グラウンド―

 

 

集められたみんながわいわい話している。

 

三杉「まずはFW陣から見ていこう」

 

 

 

新田「よっ、久しぶりだな」

 

理亜「…」

 

花丸「理亜ちゃん?」

 

理亜「いや…あなたに言ってるんでしょ?」

 

花丸「マルと新田くんは今年から同じ学校ずら」

 

理亜「へ?…そうだったけ。ま、久しぶり」

 

 

まず新田瞬。彼の特徴はスピードだ。必殺技は隼シュートとローボールで放つ隼ボレー。

 

 

次に国木田花丸。リフティングが得意みたいで、他にも精密なプレイが可能。必殺技はライオンシュート、ハイボールでメガトンヘッド、そしてドリブル技のジャンピングサーカス。

 

 

そして鹿角理亜。アクロバティックな動きと瞬発力を生かした臨機応変な対応が得意だ。実際に必殺技がバックトルネード、スピニングシュート、フリーズショットとどの位置からでもシュートを放つことが出来る。また、ディフェンス技にフォトンフラッシュを持つ。

 

 

 

政夫「おっ!黒澤の姉貴じゃねぇか!」

 

和夫「兄ちゃん!それじゃやくざみたいじゃないか!」

 

ルビィ「うゆ…」

 

あのなあ、ダイヤさんと比べて彼女のどこが姉貴なんだ。そんな彼らは立花兄弟だ。

 

 

政夫が兄で、和夫が弟。2人はスカイラブを使い、浮き球シュート、各種ディフェンス、そしてワンツーをこなす。FWがポジションだが、MF起用することも多そうだ。

 

 

 

三杉「次はMF陣だな…」

 

まず、立花兄弟に困らされている黒澤ルビィ。必殺技はダッシュアクセルだけだ。うん?2人技があるだろって?悪いけど今回は個人に焦点を当てるからここでは記載しない。さっきの立花兄弟は例外だけどね。

 

 

沢田「あの決勝戦ぶりですね…よろしくお願いします!」

 

曜「うん!千歌ちゃんが憧れた人たちと一緒にサッカーできるなんて嬉しいよ!」

 

次藤「お近づきのしるしにワシを踏み台にして飛び込みタイ!」

 

佐野「キャプテン!久しぶりに出て意味わからん事言わんでください!」

 

 

まず沢田タケシ。必殺技はないがゲームメイクが可能だ。

 

次に佐野満。ガラスの幸福じゃないよ。必殺技はオーバーヘッドキック。あとドリブルが得意だ。

 

そして渡辺曜。必殺技はドリブルでダッシュアクセルとダッシュストーム、ハイボールのシュートでクルクルヘッドだ。

 

 

 

三杉「さて、次はDFだな」

 

まず一緒に話している次藤からだ。まず巨漢が特徴。必殺技はパワータックルとパワーブロック、強引なドリブル。要するにパワープレイだ。

 

 

もう1組、会話しているグループが。

 

 

石崎「はっはっは!怪人、顔面男だ!」

 

善子「クックック…この堕天使ヨハネが相手しよう!」

 

早田「おっとぉ!この怪人カミソリ蟷螂虫が相手だァ!」

 

善子「ならば!ギラン!いきなさい!リトルデーモンリリー」

 

梨子「大魔女リリーと呼びなさい!」

 

聖良「ははは…」

 

何をやっているんだ…?まあ、ギスギスしないだけいいのだが…とにかくDF紹介だ。

 

 

まず石崎了。必殺技は顔面ブロック。テクニックはないが、ガッツでカバーするのが特徴。

 

続いて早田誠。必殺技はカミソリシュート、カミソリパス、カミソリタックル。カミソリサッカーと言われる、スピードとキレのあるプレイが特徴だ。

 

続いて津島善子。堕天使を名乗っているが、それだけに悪魔系の技、具体的にデーモンカット、ディメンションカット、ゴートゥーヘブン、ヘブンズタイムを使う。ん?堕天使じゃないのがあるぞって?僕は堕天使はよく分からないんだ…

 

そして桜内梨子。必殺技はドリブルのメロディウェイブとタックルの地走り火炎。善子がディフェンス技が一通り揃っているのに対して、今のところ地味な印象が拭えないな…

 

 

聖良「あ、三杉さん…」

 

三杉「聖良さんか。気まずそうだけどなんとなく察するよ」

 

彼女は鹿角聖良。GKだ。必殺技はオーロラカーテンとアイスブロック。若島津の必殺技による爆発力と、若林の堅実さを足して2で割った感じだね。

 

 

さて、最後に僕の自己紹介だ。僕は三杉淳。あの翼くん以上のテクニックを持っている。ポジションはGK以外ならどこでもこなせる。必殺技はドライブシュート、ハイボールの対応でオーバーヘッドキック、ハイパーオーバーヘッド、ドリブルでアクロバットキープ、そして必殺タクティクスのファストブレイクの指揮も出来る。

 

強そうだけど、心臓病でフルタイム出場は出来ない。後半にジョーカーとして出るのが役目になると思う。

 

 

 

 

それじゃ、何の大会をするかそろそろ本題に移らないと…

 

 

片桐「みんな!聞いてくれ!君たちには全日本ユースとして、2か月後のユニバーサル・ユースに出場してもらう」

 

新田「ユニバーサル…なに?」

 

石崎「ユニバザール?」

 

善子「サルじゃなくてねずみでしょ」

 

次藤「こいつらあほタイ!」

 

よく分からない大会にボケが飛ぶ。これはしっかり解説しなければならないようだ。

 

 

 

片桐「ユニバーサル・カップは幻のワールドカップと呼ばれた大会だ。今回はそれが初めて男女混合のユース大会という形で行われることになった」

 

片桐「ワールドユース同様、ドイツ・フランスなど強豪チームが新たな女性選手も携えて出そろうだろう」

 

三杉「それに先立って遠征試合の日程も組んである」

 

 

 

片桐「それからもう一つ!君たちがこの大会で優勝すれば日本にプロサッカーを作る大きなきっかけになるだろう!」

 

石崎「プロ!?」

 

片桐「そうだ!いつかは君たちもプロで活躍する時が来るだろう!」

 

いつぞや、日本にはプロリーグがないということをいった事を覚えているだろうか?だからこそ、ユニバーサル・ユースを通して日本サッカーの力を世界に轟かせることがより重要なのだ。

 

 

早田「よし!そうと決まればやるぞ!」

 

全日本ユース「おう!!」

 

石崎「まずは遠征試合、全勝だ!」

 

善子「それで、どの国と戦うの?」

 

三杉「オランダ、フランス、アメリカ、ウルグアイの順番だ。近くの国で留学している選手に合流してもらう予定もある」

 

ここまでメンバー紹介をしてきたが、明らかにおかしい点に気付くだろう。そう、呼ばれていない選手がいるのだ。彼らに関しては、その合流先で紹介させてもらう。

 

 




次回から必殺技紹介みたいになるとはいえ試合です。みんなの必殺技を見て、出来れば覚えてくれたら嬉しい!


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オランダに遠征

前から言っていた通り、必殺技集を兼ねたダイジェストです。


 

―オランダ―

 

オランダユースと戦う為にオランダに遠征した全日本ユース。早速、合流した選手がいるようだ。

 

 

松山「みんな頑張ってるな」

 

石崎「おう!松山!来たのか!!」

 

果南「曜、みんなも久しぶり」

 

千歌「間に合ったぁ!」

 

若林「元々ユニバーサル・ユースが始まるまで合流出来ないはずだったが、予定が早まったみたいだ」

 

曜「千歌ちゃん!果南ちゃん!」

 

善子「そういえば果南の留学先だけ聞いてなかったわ…」

 

作者が描写サボったからな。ホントはグレミオ戦の直後にイギリスの果南と松山をやる予定だったが、アンバランスな話数構成と時間の都合でなくなった。

 

 

善子「メタいわねぇ…でもどうしてイギリスへ?」

 

果南「イギリスにはロブソンっていう世界一のDFがいるからね。それを学びに行ったんだよ」

 

三杉「なるほど…みんな、研修の成果見せてもらうよ」

 

松山「カルツ…」

 

果南「…」

 

三杉「どうしたんだ?何か気になる事でも?」

 

松山「いや、なんでもない。よし!いくぞみんな!!」

 

三上「いや、試合は午後だ。それまではオランダ観光だぞ」

 

松山「だはっ、わざわざ俺たちの観光時間まで考慮したんですか?」

 

三上「そうだ。外国に行くのに観光回なしなどつまらんからな」

 

またしてもメタい。こんなことしてる時間あるなら試合書けよって?いくらサッカーだからって試合だけは面白くないっての!ましてやカプとか重要視される作品なんだから。

 

 

松山「だいたいオランダの名所なんて(作者が)知りませんよ!?」

 

三上「ふっ!そんなバカでも分かる名所を紹介してやる。チューリップ畑だ」

 

梨子「チューリップ!確かにオランダはチューリップが有名って聞いたことあります!」

 

ということで、チューリップ畑へ。

 

 

 

 

チューリップ畑にて…

 

ルビィ「すごーい!!ピンクのチューリップがこんなに!」

 

石崎「あの中に突っ込むなよ~?足を棘でグサグサに刺されるぞ」

 

善子「それは薔薇でしょ!?」

 

花丸「本には青い薔薇や黒い薔薇の文献もあったずら」

 

善子「チューリップ畑で薔薇の話ばっかするな!」

 

観光は以上。青い薔薇だけに試合時間までハイパークロックアップ。

 

 

 

 

―MEETING―

 

三上「オランダは ドリブルで

   きりこんでくる チームだ

   とくに イスラスに ボールをわたすと

   くるしくなるぞ」

 

三上「ポジションはGKに鹿角、DFに桜内や津島。要するに新戦力を中心にまわしていくぞ」

 

試合開始!

 

 

オランダからキックオフ。三上監督が言っていたイスラスが早速切り込んでくる。

 

 

イスラス「高速ドリブル!」

 

タタタタタタタタ!名前の通り高速でドリブルするイスラス。

 

 

ルビィ「ひぃっ!?」

 

善子「わらっ」

 

速い速い。高速を名乗るだけあってとんでもない速さ。多分一番速い。

 

果南「させない!」

 

イスラス「遅い!」ヒョ!

 

果南「!?」

 

果南が抜かれ、イスラスはゴール前へ。

 

 

果南「…」

 

善子「果南?」

 

 

 

イスラス「たぁ!」ドガァ!

 

チャーリー「イスラスくん

      シュート!」

 

ただのシュート。しかし代表だけありかなり勢いがあり、軌道がエグいシュートが放たれる。

 

 

聖良「オーロラカーテン・Z!」ヒュララァ!

 

聖良はオーロラカーテンを発動。ゴールを覆いつくすこの技。どんな軌道を描こうと、威力が足りなければ絶対にやぶれないのだ。

 

 

早田「よし!ゴールは安全や!攻めるぞ!」

 

 

早田「カミソリパスだ!」パスぅ!

 

早田の必殺パス。相手ディフェンスを突き抜け、FWの元へ。

 

 

新田「隼ボレーシュートだ!」ドガアァァ!

 

バシュゥン!!

 

ゴール。相手のシュートを止めてカウンターがかなり有効みたいだ。この要領で攻めていく全日本ユース。

 

 

和夫「兄ちゃん!」

 

政夫「いくぞ和夫!」

 

ドッギィィン!!立花兄弟は片方が空に足を向けた状態で仰向けになり、もう片方がそれを踏み台にして飛んだ!

 

 

立花兄弟「スカイラブハリケーンだ!」ドガァ!

 

バシュゥン!

 

 

 

イスラス「そこだぁ!」ドガァ!

 

今度はオーバーヘッドキックを放つイスラス。さすがの機動力である。

 

 

聖良「オーロラカーテン!」

 

しかし聖良のオーロラカーテンにはおよばず。松山にボールを回し再びカウンター。

 

 

松山(カルツ…イギリスで何をしていた?)

 

オランダMF「試合中に考え事か!」ズサー!

 

松山「おっ!危ない!高海!」パスっ!

 

相手の不意打ちに即座に反応し、千歌にパス。

 

 

高海「スプラッシュみかん!」ダッパァ!

 

リブタ「させん!パワーブロックだ!!」

 

ドォン!!オランダDFのリブタがパワーブロック。どうやら次藤と同じタイプの選手みたいだ。

 

 

次藤「パワー勝負タイ!」ズザァー!!

 

リブタ「負けーん!」ドドドドドド!!

 

次藤のパワータックルとリブタの強引なドリブルのぶつかり合い!!

 

 

ボゴオォ!!

 

リブタ「うおー!」

 

次藤「ワシの勝利タイ!」

 

 

次藤「さあ今こそワシらの力を見せてやるタイ!」ドガァ!!

 

佐野「ケケケ。そこだぁ!」ドゴォン!

 

次藤のパワーシュートと佐野のヘディングシュート。名付けて佐野とのコンビプレイ。

 

 

バシュゥン!これももちろんゴール。こうして6-0で試合終了。

 

 

 

千歌「やった!勝った!」

 

新田「へへっ、代表のデビュー戦としてはどうだったかな女子達」

 

理亜「大変だったわよ…基本男たちの活躍が多かったと思うし」

 

善子「ええ…果南、あなたもどうしたのよ」

 

果南「私?」

 

善子「松山さんも。考え事してるように見えて本調子じゃなかったわ」

 

三杉「イギリスで何かあったのかい?」

 

松山「ああ。なぜかドイツユースのカルツに会ってな…」

 

果南「試合したんだけど彼のドリブルに歯が立たなくてね…ちょっと思い悩んでたんだ」

 

曜「果南ちゃんが…」

 

千歌「そういえばドイツに行ったけど、ドイツユースの選手とほぼ会わなかったな~」

 

聖良「多くのドイツの選手が留学に行っているということでしょうか?」

 

三上「うーむ、気になる所だが今は自分たちのことに集中するんだ。次はフランスにいくぞ」

 

 

三上「もし思い悩んでいるというのなら、それを解決するためにもこの遠征に全力を尽くすんだぞ」

 

課題も見えてきた全日本ユース。次の試合ではどのように成長を見せるのか…

 




ちなみに原作キャプテン翼3からの変更点がそれなりにあったりします


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フランスに遠征

遅すぎる!
夏までに終わらせたいのですが…

徹夜はやろうと考えたことが何度もある。


 

―フランス―

 

フランスにやってきた全日本ユース。今度はシャンゼリゼのあの2人が合流。

 

 

ダイヤ「みなさん!お久しぶりですわ!」

 

岬「予定通り、フランスで全日本に合流出来て良かったよ」

 

ルビィ「お姉ちゃん!…早く試合したいなぁ…」

 

和夫「姉ちゃんと試合出来るのが嬉しいんだなぁ。分かるぜ」

 

政夫「でもまずは観光みたいだぞ」

 

三上「そうだ。折角だからフランスを楽しんで来い」

 

 

石崎「で、フランス名物ってなんだあ?」

 

三上「シャンパンだ」

 

松山「大人しか楽しめないじゃないですか!」

 

三上「うむ。ワシはシャンパンを飲むから観光名所は各自で探すように」

 

千歌「え!?ちょっと!」

 

こうして各自で適当に観光する羽目になった。

 

 

 

―フランス市街地―

 

千歌「もうー!こんなんじゃ観光楽しめないよー!」

 

梨子「千歌ちゃん落ち着いて…」

 

曜「そういえば梨子ちゃんってフランスいった事あったんだっけ?」

 

作者のせいで死に設定になってしまっているが、梨子はフランスに行ったことがある。

 

 

梨子「そういえばここ、前に住んでいた家の近くだ!」

 

千歌「そうなの!?じゃあ、梨子ちゃんに案内してもらおっと!」

 

梨子「確かあの店でしょっちゅう外食取ってたっけ。久しぶりに行ってみよっか!」

 

こうして飲食店の中に入った3人。

 

 

 

梨子「そういえばさぁ…ここに住んでた頃ずっとピアノの音が聞こえていたんだよね…」

 

千歌「ピアノ?」

 

梨子「うん。私もピアノ大好きだから、ずっと聞き入っていたんだけど…なぜか途中で終わってしまって…」

 

曜「練習してるとかじゃなくて?」

 

梨子「そうかと思ったけど…2年も住んでてずーっとそんな感じだったの。全く変わらなくて…」

 

千歌「全く進展なしってこと…?」

 

 

ポロローン…

 

曜「ん?ピアノ?」

 

梨子「この旋律…ここにいた時に聞いたものだよ!」

 

千歌「ホント!?だったら聞くしかないよね!」

 

昼食を済ませ、音が聞こえる場所に行ってみる千歌たち。

 

 

 

ポロローン…

 

千歌「きれいな音色…」

 

曜「これが梨子ちゃんの聞いていたピアノ?」

 

梨子「うん。間違いない。この旋律だよ!」

 

 

…演奏は中途半端なところで終わった。

 

 

千歌「え?終わり?」

 

梨子「やっぱり…」

 

「何してるんだ。こんなところで」

 

ピアノの音が聞こえた家から、金髪の男が出てきた。

 

 

千歌「うぇ!?わああ!すみません!!」

 

曜「というかこの人…ピエール選手だよね?」

 

ピエール「そういえば君たちは…全日本でウワサの女性選手か?」

 

千歌「はっ、はい!」

 

ピエール「ン?君は…かつてのお隣さん?」

 

梨子「あ、はい…あんまり関わってなかったけど…」

 

曜「ところで、どうしてピアノの演奏を途中でやめちゃうんですか?」

 

ピエール「ああ、あれかい?あれはあえてそうしているんだよ」

 

 

ピエール「フィールド・オブ・ドリームス。俺が作った曲だ。なぜ途中で演奏をやめるのか…」

 

 

ピエール「それはこの旋律は勝利することで完成するからさ」

 

曜「勝利!?」

 

ピエール「そうだ。今度開かれるユニバーサル・ユース…そこで勝利することでこの旋律は完成する…!」

 

 

ピエール「君たち全日本ユースと俺たちフランスユース、どっちがフィールド・オブ・ドリームスを完成させるか楽しみにしているよ」

 

 

 

 

 

そして遠征試合の時間に。

 

―MEETING―

 

 

三上「今回の相手はフランスユース。ジュニアユース大会及びワールドユースで特に苦戦を強いられたチームの1つだ」

 

早田「あいつらのエッフェル攻撃は未だ防ぎ方が分からん」

 

聖良「そしてそこから放たれる必殺シュート、スライダーキャノン…テレビで拝見しましたが、どうやったら止められるか見当もつきません」

 

岬「そんなわけで10-9の点取り合戦に持ち込んだのがワールドユース。今回もそうせざるを得ないようだね…」

 

三上「翼・日向がいない状況だ。女性陣、勝てるかどうかは君たちの活躍次第かもしれんぞ」

 

幸い、敵キーパーはあまり強くないので、日向はいなくても最悪何とかなる。しかし翼がいないことでゲームメイク能力がダウンしている。

 

 

三杉「前半は岬くんとダイヤさんの指揮で得点していこう。後半からは僕も出るよ」

 

ダイヤ「分かりました。行きましょう!みなさん!」

 

一同「「「おう!!」」」

 

 

 

フランスユースのボールで試合開始。

 

 

マルソー「いけ!ピエール!」パスっ!

 

ピエール「よし!ナポレオン!早速エッフェル攻撃を見せてやるぞ!」パスっ!

 

ナポレオン「ああ!いくぜ!」パスっ!

 

ピエールとナポレオンのパス回し。要するにワンツーを繰り返している。しかしそのスピードがケタ違い!

 

 

政夫「うっ!」

 

和夫「くっそー!やっぱりスピードがケタ違いだ!」

 

ピエール「これがフランス・パリエッフェル攻撃だ!」

 

 

果南「こうなったらブロックしないと!」

 

次藤「そうタイ!少しでも鹿角の負担を減らすタイ!」

 

ナポレオン「おっと?俺らも無駄な体力は使わないぜ?ボッシ!」

 

ナポレオンはもう1人のFWのボッシにパス。

 

 

聖良「!?」

 

ボッシ「ナポレオンの手を借りるまでもない!俺がきめる!」

 

チャーリー「ボッシくん

      サーブルノワール!!」

 

必殺シュートを放ってきた。シュートはテニスのサーブの様に動きつつも、カーブがかかったドライブシュートみたいだ。

 

 

聖良「アイスブロック・A!!」

 

ガキイィン!!難しい軌道をジャストでとらえ、見事ボールを凍り付かせた。

 

 

ボッシ「うわ!?あんな簡単に!」

 

ナポレオン「手ごたえのありそうな奴だな」

 

聖良「頼みます!」パスっ!

 

キャッチした聖良は前線にパス。

 

 

ダイヤ「さあ!いきますわよ!全日本ユース!」

 

岬「僕たちのチームワークを見せてやるんだ!」

 

政夫「おう!」

 

 

ダイヤ「いきます!プレストターンV3!」

 

政夫「いくぞ和夫!」パスっ

 

和夫「兄ちゃん!」パスっ!

 

 

全日本ユースは必殺技を駆使して怒涛の進撃。あっという間にゴール前へ。

 

ダイヤ「いきます!ドライブシュート!」ドガァ!

 

ダイヤはドライブシュートを放つ。

 

 

バシュゥン!

 

アモロ「うっ…は、はやい」

 

キーパーアモロ動けず。同じ代表でも聖良とは雲泥の差だ。フランスのキーパー事情は修行編参照。

 

 

ナポレオン「へっ!ハンデにはちょうどいいぜ!」

 

ピエール「あのシュートを止めてくるかどうか…」

 

再びフランスの攻撃。再びエッフェル攻撃がくる。

 

 

岬「くっ!やはり止めるのは困難だね…!」

 

ピエール「エッフェル攻撃に敵はいない!」

 

ナポレオン「いくぜピエール!」

 

ピエール、ナポレオンはツインシュートの体勢に。お互いの必殺シュートでツインシュートを放つ!

 

 

ピエール「スライダー!」

ナポレオン「キャノン!」

 

ピエール・ナポレオン「「シュートだァ!!」」

 

ドガアァァン!!!ボールは青いオーラと赤いオーラを纏い、勢いよく、ブレブレになりながら、しかし真っすぐゴールへ!

 

 

 

聖良「うわああ!?」

 

聖良は全く反応出来なかった。ふっとばされ、そのままゴールに入ってしまう。

 

 

早田「だ、大丈夫か鹿角!」

 

鹿角「なんとか…うっ…」

 

とんでもないシュートだ。今まで見た中で一番威力が高いだろう。

 

ピエール「練習で100回も撃ったからな」

 

ナポレオン「」

 

三上「キーパーを交代だ。若林!」

 

若林「はい!」

 

 

若林「頑張ったな。ここからは俺に任せろ」

 

聖良「これが世界のシュートなんですね…」

 

若林「そうだ。優勝したいなら、あれを止めなきゃいけない」

 

フィールドに出る若林。

 

 

 

千歌「いっけー!」ドガァ!

 

アモロ「うわあ!」

 

その後は全日本ユースが再び攻め上がり、必殺シュートで点を取る。問題は守備の方だ。

 

 

ピエール・ナポレオン「「エッフェル攻撃だ!」」

 

相変わらず必殺ワンツーで攻めにかかる。相手が止めることが出来ない以上、戦法を変える意味もないからである。

 

 

若林「次藤!松浦!ゴール前を固めろ!」

 

果南「OK!」

 

次藤「タイ!」

 

ピエール・ナポレオン「「スライダーキャノンシュートだ!」」

 

 

果南「スピニングカット・A!!」

 

キュイィィン!!青い衝撃波がシュートを防ぐ。さすがにこれでは止まらないが…

 

 

若林「はああ!」ガチィ!

 

ナポレオン「なにィ!?」

 

ピエール「これがワカバヤシ…!」

 

さすがにそのままのスライダーキャノンは止められないし、ワールドユース時はこれで何失点もしている。しかし一つ必殺ブロックを挟めばこんなところだ。

 

 

若林「いけ!早田!」

 

早田「おうよ!カミソリパスだ!」パスぅ!

 

早田の必殺パス。相手に必殺パスカット持ちはいない。つまり…

 

 

ルビィ「お姉ちゃん!」

 

ダイヤ「ルビィ!」

 

ダっ!2人はジャンプして同時にオーバーヘッドをした。

 

ダイヤ・ルビィ「「オーバーヘッドツイン・Ⅴ3!!」」ドガアァ!!

 

アモロ「うわああ!」

 

全日本ユースの必殺技の連携。これが相手を圧倒し、最終的に6-4。

 

 

ピエール「これが全日本の新たな力か…!」

 

岬「そうさ。ここに翼くんたちもいる」

 

ダイヤ「決して活躍しない者など、ここにはいません」

 

ナポレオン「翼がいないから勝てると思っていたが、違うんだな…」

 

ピエール「ピアノの旋律でいう、常にサビみたいなものか」

 

ナポレオン「何言ってんだお前?」

 

ピエール「まずい…うまく例えられない」

 

ダイヤ「みんなが主役、みんながエース…と言った方が適切でしょうか」

 

ピエール「ああ…そうだそれだ!」

 

わざわざピアノに例える必要なかったじゃないか。それはともかく、点取り合戦を制した全日本ユース、今度はアメリカへ!

 



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アメリカに遠征

必殺技辞典を更新しました。


 

―アメリカ―

 

アメリカに着いた全日本ユース。ここでも選手合流だ。

 

 

日向「タケシ、元気か?」

 

タケシ「日向さん!若島津さん!」

 

三杉「二人ともよく来てくれたな」

 

若林「若島津、よく来たな」

 

聖良「これでキーパーは3人になりましたね」

 

若島津「ああ。だが俺の新技の前にお前たちの出る幕はないぜ!」

 

若林「なに?随分と自信があるじゃないか」

 

若島津「そうだ…と言いたいところだが、今回は2人に出番を渡すことになる」

 

聖良「ケガでもされたのですか?」

 

若島津「いや…なんでも、噂で聞いたのだがアメリカには奇妙な奴がいるらしい」

 

若林「おい!変な奴を俺たちに押し付けようとするな!」

 

石崎「へっ!いいじゃねぇか!俺様に任せておけって事よ!」

 

日向「おい松山、コイツ何か悪いもんでも食ったのか?」

 

やけにテンションが高い石崎。日向に心配される。

 

 

松山「アメリカに石崎が気に入ったコマーシャルのBGMを作曲した作曲家がいるんだとよ」

 

千歌「あっ!知ってる。ミア=テイラーって人だ!」

 

曜「そういえばフランス戦の後に、とってもかわいいマネージャーさんが入ってきて喜んでたよね」

 

陽子「あら、とってもかわいいなんて、ありがとう曜さん」

 

女性の話になった全日本ユース。この陽子という女性は片桐さんの妹だ。どっかの章でサンパウロのマネージャーとしていたはず。さて、観光はすっ飛ばしていざ試合。

 

 

 

―MEETING―

 

三上「相当荒っぽいチームだ。FWのミハエルの動きが見切れないが、冷静さを失ったら負けだぞ」

 

ラフプレー多めのチームの様だ。その中で一際目立つのがこのミハエルという男。

 

 

 

日向「よし!いくぜ!」

 

全日本ユース「「「おう!」」」

 

フィールドに散らばる選手たち。相手チームを確認する。

 

 

千歌「あれがミハエル…?」

 

ミハエル「フフン」

 

黒人、白人、男女入り乱れる中、1人だけ金髪の男が。アメリカというよりベルサイユのばらにいそうなキャラだ。

 

千歌「ベルサイユのばら…?」

 

日向「今時読者の何人が知ってるんだよ」

 

花丸「マルは知っているずら!」

 

そりゃ花丸は本好きだしね。さて、FWを多くして試合開始。

 

 

チャーリー「アメリカの

キックオフで

しあいかいしです!」

 

リタ「たのみます!」パスっ!

 

攻撃を開始するアメリカ。そして、全日本ユースに捕まらない早い段階でミハエルにパスを出した。

 

 

千歌「勝負!」

 

ミハエル「おどきなさい!」

 

止めに入った千歌。ミハエルはかわしにいく。

 

 

ミハエル「これが美しきボクのドリブル!ローズダンサー!」

 

ヒョゥンヒョゥンヒョゥン…ミハエルはバラ色のオーラに包まれて珍妙な踊り?を披露する。

 

千歌「!」

 

千歌は変な動きにかわされる。

 

 

千歌「こ、これは…!キモイ!」

 

柄でもないことを言い出す千歌。でも本当だ。ナルシストなオネエ口調から繰り出される不思議な踊りとも言えそうで言えない珍妙な動きは、キモイと形容するより他ない。

 

 

ミハエル「おーほっほっほ!」

 

ヒョゥンヒョゥンヒョゥンヒョゥン…

 

岬「うええ!?」

 

ルビィ「ピぃ!?」

 

ローズダンサーでごぼう抜きされていく全日本ユース。

 

 

石崎「へっ!俺が止めてやるぜ!」

 

ミハエル「サッカーとはこうやるのですよ。ヤマザルくん」

 

石崎「勝負だ!ミハエル!」

 

バカにしてくるミハエルに対してズサー!とタックルを放つ石崎。

 

チャーリー「ミハエルくんの

      ローズダンサ~~~!」

 

石崎もかわされる。

 

ミハエル「フフン。ユーのサッカーは美しくありませんねえ」

 

石崎「うるせえ!」

 

またしてもバカにしてくるミハエル。どうやら日本人選手を見下す系みたいだ。

 

 

松山「俺が行く!」

 

ミハエル「フフン。根性だけではダメなんですよ」ヒョイ

 

松山のタックルもかわす。

 

ミハエル「食らいなさい!ローズバスタァ~~!!」

 

ドガアァァ!バラ色のオーラに包まれたシュートが、今回のキーパーである聖良に襲い掛かる。

 

 

聖良「止めます!アイスブロック・A!」

 

ガキイィン!一度シュートは凍り付くが…

 

 

聖良「あうっ!?」

 

氷が割れてしまい、ボールにバラ色のオーラが戻る。スライダーキャノンには劣るが、高い威力のシュートみたいだ。

 

ミハエル「フフン。決まりましたね」

 

 

 

 

0-1で全日本ユースが反撃に出る。

 

ムーア「でやあー!」

 

相手がラフプレーでディフェンスしてくる。

 

 

花丸「ほいっ!」ヒョイ

 

しかしこちらに突進してくるのがバレバレ。簡単にかわせる。

 

 

花丸「果南ちゃん!ダイヤちゃん!」

 

ダイヤ「はい!あれですわね!」

 

果南「久しぶりにやろっか!」

 

ドォン!果南が地面を叩くとリフト状のオーラが現れ、花丸とダイヤを上に運ぶ。

 

 

花丸 ダイヤ「ザ・ギャラクシー・Ⅴ3!」

 

ドォオォン!!宇宙からのツインシュートがアメリカゴールへ!

 

 

メレ「ニードルハンマー!」

 

ドギギギギギ!!ボールに連撃が加わる!

 

 

メレ「グへぇー!」

 

バシュゥン!キーパーをぶち抜いてゴール!

 

 

 

その後、またしても攻めてくるミハエル。

 

ミハエル「おどきなさい!」

 

日向「なめてんじゃねェ!」

 

ズザー!日向はタイガータックルを仕掛ける。

 

チャーリー「ミハエルくん

      かわした~~!」

 

 

日向「くっそォ!」

 

ミハエル「フフン。下品なおサルさんは大人しくしてらっしゃい」

 

 

松山「俺が止める!」

 

ミハエル「あなたたちとは才能が違うんですよ」

 

松山「才能がなんだ!いくらでもカバーできる!」

 

ミハエル「そんな根性論、ボクには通じません!」

 

ヒョゥンヒョゥンヒョゥンヒョゥン…またローズダンサー。

 

 

ヒョホーン!ミハエルはきわどいところでジャンプして松山をかわす。

 

松山「松浦!今だ!」

 

果南「OK!スピニングカット・A!」

 

衝撃波を3連続で飛ばす。

 

ミハエル「そうきましたか!しかし!」

 

ミハエルは空中で体をくねらせ、いやこうはならんやろと言いたくなる挙動をする。そのせいで全部かわされてしまう。

 

 

果南「な、2段ジャンプ!?いや、空中で泳いでるの?」

 

ミハエル「これが才能の違いですよ」

 

松山「これが本物だァ!」ドガァ!

 

ミハエル「うっ!?」

 

松山は、ミハエルの着地点を予測して先回りしていた。そして着地したところに足をかけて撃退。

 

 

松山「言ったはずだ!いくらでもカバーできるってな!」

 

果南との連携、そして松山の根性がミハエルのドリブルを止めたのだ。

 

松山「いくぜ!極イーグルショット!」ビシイィィ!!

 

ボールをとってすぐにロングシュート。

 

 

メレ「威力が落ちない!?」

 

イーグルショット特有のトンデモ能力。キーパーたまらず驚く。

 

メレ「ニードルハンマー!」

 

ドギギギギギ!シュートに何連撃もパンチが叩き込まれるが…

 

 

メレ「ぐふう!」

 

バシュゥン!ゴールした。

 

 

ミハエル「なにィ!?まさか恐るべき才能の持ち主!?」

 

松山「違うな。今のは努力の成果だ」

 

ただのイーグルショットや真ぐらいだったら止められていただろう。出来る限りの努力を積んだ結果なのだ。

 

 

三杉「みんな!ミハエルのペースに巻き込まれるな!実力なら負ける相手じゃない!」

 

千歌「はいっ!」

 

三杉の鼓舞、松山のプレーもあって士気を上げまくる全日本ユース。

 

 

ベーカー「くらええ!」ドガァ!

 

日向「効くかよ!」ドゴォ!

 

日向、ドリブルでラフプレーしてきたディフェンスを返り討ち。

 

 

日向「ネオ・タイガーショットだ!」

 

ドガドオォン!!単体で最も威力の高いシュートが放たれる。当然ゴールだ。

 

こうして、後半終了間際までに5-1に抑え込んだのであった。

 

 

 

ミハエル「ええい!せめてもう一度ボクのシュートを決めてあげましょう!」

 

 

ミハエル「ローズバスタァ~~!!」

 

ドガアァァ!

 

石崎「くそったれー!」ダっ!

 

ボゴ!石崎は顔面ブロックでローズバスターをこぼれダマにした。

 

 

ピッピッピー!!

 

ミハエル「なにィ!おおぉぉぉ!?」

 

試合終了。信じられない光景にたまらず声を出すミハエルであった。

 

 

 

 

ミハエル「…」

 

日向「おいオカマ野郎!サルに負けた気分はどうだ?」

 

ミハエル「フ…美しくない試合でしたが、今回は負けを認めましょう。でも次はこうはいきませんよ」

 

石崎「ヘん!何度やっても俺たちの勝ちさ!」

 

ミハエル「フフン!」

 

石崎「へん!」

 

色々罵倒もあったっぽいが、なんとか丸く収まった…かな?

 

 

 

三上「さて、次で遠征試合も最後だ」

 

三杉「ウルグアイですね…そして全日本ユースの全ての選手が揃う」

 

千歌(ついに翼さんとサッカーが出来るんだ…!)

 




次でダイジェストは終わりです。長かった(なんでや)


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ウルグアイに遠征…そして

ついに遠征編最終回。やばい。もう徹夜考えてます


 

―ウルグアイ―

 

全日本ユースの遠征もいよいよ最後。グラウンドに向かうと…

 

 

岬「あれは…!」

 

日向「翼!!」

 

ついに日本を代表する最強のサッカー選手、翼が合流した。

 

 

翼「やあ!みんな!」

 

鞠莉「ブラジル組、ただいま合流よ!」

 

千歌「鞠莉ちゃん!これで浦の星のメンバーが…!」

 

日向「それだけじゃねぇ…全日本のベストメンバーが揃ったんだ!」

 

三杉「翼くん、今まで預かっていたがこれは君の物だよ」

 

三杉はキャプテンマークを翼に手渡す。全日本をまとめあげるのは彼しかいない。みんなそう思っているのだろう。

 

 

翼「よし!いくぞみんな!!」

 

全日本「「「おう!!」」」

 

 

 

―MEETING―

 

さて、肝心のウルグアイユースに関しての情報だ。

 

 

三上「ビクトリーノといいダ・シルバといい調子に乗るとこわい相手だ。どうやって速攻を封じるか、それがこの試合のカギとなるぞ!」

 

鞠莉「ダ・シルバは手ごわいわね…で、ビクトリーノって誰?」

 

ダイヤ「全日本ユースなのにビクトリーノを知らないとは!」

 

久しぶりに出たダイヤのマニア知識。

 

 

ダイヤ「ラモン=ビクトリーノ。南米の黒豹と呼ばれた南米屈指の俊足選手ですわ」

 

千歌「へえ…」

 

ダイヤ「千歌さんも知らないのですか!?全日本ジュニアユースの何を見てきたのですか!」

 

松山「そこまでにしておけ。実際ウルグアイと試合したことは今までにないからな」

 

三杉「ジュニアユースではドイツに、ワールドユースではアルゼンチンに敗れてしまっている」

 

日向「だからって油断すんじゃねぇぞ」

 

聖良「はい!」

 

若島津「今回のキーパーは俺だ!」

 

聖良「ちょっ…」

 

変人ミハエルを押し付けらる形になった聖良。しかし、全員の実力を見るという点では致しかたない。

 

 

 

 

 

チャーリー「ウルグアイの

      キックオフで

      しあいかいしです!」

 

 

ミャーチャ「HEY!」

 

女性ゲームメイカーのミャーチャがパスを出して試合開始。ダ・シルバにボールがまわる。

 

 

ダ・シルバ「いくぞ!」

 

ダ・シルバはドリブルを始める。グレミオでも見せたあのドリブル技を放つ。

 

 

ダ・シルバ「パッションスタンピード!」

 

ギューン!ギューン!ギューン!

 

翼「みんな!自分の力を活かして止めるんだ!」

 

サンパウロとの最大の違いは選手層の厚さ。何人がかりとかやらずとも、止めることは可能。

 

 

理亜「フォトンフラッシュ!」ぴかあぁん!

 

ダ・シルバ「あまいっ!」

 

ダ・シルバは眩しい光に構わずドリブルし続ける。

 

 

和夫「くらえ!スカイラブタックル!」

 

ダ・シルバ「うっ!」

 

必殺ディフェンスの連携でダ・シルバからボールを奪う。

 

 

和夫「頼んだぜ!黒澤の姉貴!」パスっ!

 

ダイヤ「ルビィ!いきますわよ!」

 

ルビィ「うん!」

 

黒澤姉妹はワンツーを始める。ブラックコンビで抜く気だ。

 

 

ミャーチャ「その2人のワンツーを止めなさい!」

 

ビルト「おう!」

 

クローデル「パスカットだ!」

 

ウルグアイディフェンスが止めにかかる。

 

ダイヤ「理亜さん!」パスっ!

 

しかしダイヤとルビィは2回ボール回しをしてすぐに理亜にパス。ウルグアイの裏をかいた。

 

 

理亜「絶・バックトルネード!」ドガアァ!

 

理亜のバックトルネード。他のシュートでは見られない軌道を空中で描く。

 

 

カノーバ「くそぉ」

 

バシュゥン!

 

ゴール。どうやら敵キーパーは必殺技を持っていないみたいだ。

 

 

 

再びウルグアイのキックオフ。

 

ビクトリーノ「今度は俺によこせ!」

 

ダ・シルバ「おう!」パスっ!

 

 

ビクトリーノ「俺を止められるか!」

 

日向「ぬかせん!」ズザァー!

 

ビクトリーノ「だああ!!」ダっ!

 

ビクトリーノは強引な突破を試みる。日向にそんなことするのは無謀とも思えるが…

 

 

ボゴ!

 

日向「アーっ!」

 

チャーリー「ひゅうがくん

      ふっとばされた!」

 

翼「日向君!?」

 

ダイヤ「ここは…いや、これは…!」

 

私が行くと言えない。行ったところで吹っ飛ぶのがオチだ。そう思っているうちに抜き去られてしまう。

 

 

ビクトリーノ「ヒャッホー!!」

 

松山「ここは俺にまかせろ!」

 

ズサァー!松山はイーグルタックルでボールを奪いにかかる。

 

 

ビクトリーノ「いくぞ!ダ・シルバ!」

 

ドガァァ!松山のタックルがヒットする前にビクトリーノはシュートを放った。

 

 

ダ・シルバ「はぁっ!」ドゴ!

 

放たれたシュートをダ・シルバが蹴り返す。そしてその蹴り返されたボールをビクトリーノがオーバーヘッドキック!

 

 

ビクトリーノ「パンサーストリーム!!」ドォガアァ!!

 

ボールは黒と黄金のオーラを纏い、若島津に向かっていく!

 

 

若島津「キエエエエ~~!!」ガコォン!

 

若島津は三角飛び。シュートに飛び掛かる。

 

 

若島津「ぐわあ!」

 

バシュゥン!!

 

しかしあっさり吹き飛ばされ、ゴール。

 

 

ビクトリーノ「やったぜベイビー!これが俺たちの新たな技だ!」

 

若島津「ちくしょう!」

 

 

 

―ベンチ―

 

石崎「若島津のやつ!アメリカで言うだけ言って失点してるじゃねぇか!」

 

聖良「いえ、あのシュートは今の私でも失点していました」

 

若林「俺でもペナルティエリア内から撃たれたらやられていただろうな」

 

 

 

若島津(あれの出番だな…)

 

当の本人は、何か秘策があるようだ。

 

 

1-1で全日本ボール。

 

岬「いくぞ翼くん!」パスっ!

 

翼「おう!岬くん!」

 

2人はパス回しを始める。あのゴールデンコンビだ!

 

 

ルビィ「すごい!本物だ!!」

 

ダイヤ「わたくし達とはまるで違うパス回し!はるかに洗練されていますわ!」

 

興奮する黒澤姉妹。そのままゴールデンコンビはシュートを放つ。

 

翼「オーバーヘッドキックだぁ!」

 

岬「でぇい!」

 

ドガアァ!!2人はオーバーヘッドツインを放った。もちろん相手キーパーは反応できず、ゴール。

 

 

 

ビクトリーノ「調子に乗りやがってェ!」

 

理亜「うわっ!」

 

ビクトリーノは再び前進。並み居る選手をふっとばしてゴール前へ。

 

 

ビクトリーノ「いくぞ!ダ・シルバ!」ドガァ!

 

またパンサーストリームの体勢。シュートが放たれる。

 

ダ・シルバ「はっ!」

 

ビクトリーノ「ウオオオ!!」ドガアァ!!

 

蹴り返されたボールにオーバーヘッドキック。再び超威力のシュートが若島津に襲い掛かる。

 

 

 

若島津「何度も同じ手が通用するものか!キエエエエェェーー!!」

 

若島津はまたしても三角飛び。

 

 

若林「!?…あれは」

 

聖良「炎を纏っている!?」

 

若島津は炎を纏っていた。その姿はまるでボールに食らいつく臥竜の如し!

 

 

 

ガチイィ!!

 

ビクトリーノ「なにィ」

 

若島津「これが俺の…臥竜三角飛びだぁ!」

 

パスっ!若島津は前線にパス。

 

 

翼「ラストはこれだ!」ドガァ!

 

翼はボールにスピンをかけて上空へ蹴り出す。そして…

 

 

翼「いけえぇぇー!!」

 

ドガァァ!!落下してきたボールにドライブシュートが放たれた。翼の大技、サイクロンだ。

 

 

バッシュウゥゥン!!

 

サイクロンはゴールに叩き込まれた。若島津のセービングから、全日本は圧倒的攻勢にまわり、見事勝利。

 

 

 

ルビィ「はわわぁ…ゴールデンコンビとサイクロンを生で見られるなんて…」

 

ダイヤ「もうわたくしたちのオーバーヘッドなんて恐れ多くて使えませんわぁ…」

 

鞠莉「ちょっとぉ!使ってくれなきゃ困るわよ!得点してきたでしょう!?」

 

ビクトリーノ「まったくだぜ!ま、ユニバーサル・ユース優勝を目指すならもっと強いシュートがいるのは確かだけどな」

 

 

 

ウルグアイユースが去った後…

 

松山「遠征も終わったことだし、この勢いでユニバーサル・ユースもいただきだ!」

 

「フっ…あれ如きのチームに勝ったぐらいで喜ぶか」

 

松山「なに…!?」

 

日向「誰だ!」

 

ドォン!突然フードをかぶった人間が現れた。

 

 

フード「愚かな人間ども…我らはエイリア学園。我らはこれよりサッカーで貴様たちを…いや、この世界を叩き潰す」

 

千歌「エイリア学園…!」

 

千歌はイタリアで聞いたことを憶えていた。

 

 

千歌「アイシーちゃんをどこにやったの!知ってるんでしょ!」

 

フード「答える義理はないな」

 

「フフフ…いいじゃないかメガレ」

 

「俺らの事をここで示してやればいい」

 

新たに白い髪の男と赤い髪の男が現れる。見たところ中学生だ。そしてフードの人間はメガレと言うらしい。

 

 

日向「次から次へと訳の分からない奴らばかり出てきやがって!」

 

バーン「へっ!そんなお前のためにも教えてやるぜ!俺の名前はバーン!エイリア学園マスターランクチーム、プロミネンスのキャプテンだ!」

 

ガゼル「私はガゼル。エイリア学園マスターランクチーム、ダイヤモンドダストのキャプテンだ」

 

松山(両方ともわけのわからないチームだ…)

 

色んな意味で困惑の色を隠せない全日本ユース。

 

 

翼「試合を挑む気なのか…?」

 

バーン「へっ!それもおもしれえが…お父様の無念を晴らすためにはあいつらに復讐しなきゃいけねぇ…!」

 

ガゼル「君たちはドイツで大会を行うそうじゃないか…そこでまとめて倒してあげよう」

 

バーン「今日はてめえらに宣戦布告しにきたってことだ!じゃあな!」

 

シュウウゥゥン!3人は紫の光に包まれて消えてしまう。

 

 

翼「何が復讐だ!サッカーは、そんなことのためにするものじゃない!」

 

鞠莉「そういえばあいつらフードを被った人をメガレって言ってたわ!」

 

翼「メガレ…ああ」

 

岬「知り合い?」

 

翼「いや、ブラジルでイタリアの女性選手に会ったんだけど、その人がメガレって人を探してたんだ」

 

千歌「ひょっとしてメガルちゃんの姉妹?」

 

鞠莉「ザッツライト!まさかエイリア学園と一緒なんて…」

 

石崎「なんだよエイリア学園って!俺にも教えてくれよォ!」

 

ダイヤ「はい。こうなった以上、皆さんに共有しなければ…」

 

エイリア学園が再びこの世界に現れた…どうやらユニバーサル・ユース前にもうひと悶着ありそうだ。

 

 

 

 

 

本当の第5章「2つの世界の遠征編」がはじまる…

 




ついにメガレが誰か明らかになりました。まあ薄々感づいていた読者様もいらっしゃると思いますが、彼女はオト姫さん作の「二つの世界のサッカー」のオリキャラ、黒澤エメラのオマージュキャラです。


いつぞや見せた変な力の文字化けを直すと、「黒澤エメラ」になるはずです。

イナイレ版アナザーライダーと言うべき側面を抱えています。是非とも二つの世界のサッカーのエメラちゃん(というか再戦アドバンチュール)と見比べて欲しいです。

アナザーライダーの様に、原典から考えると皮肉な描写が盛りだくさんの予定です。


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イタリアの青いエメラルド、悪の手が伸びる

3日で更新できました

熱が入ればざっとこんなもん


 

ひとまず予定通りユニバーサル・ユース会場のドイツに移動した全日本ユース。用意された宿舎に入る。

 

 

―全日本ユース グラウンド―

 

現れたエイリア学園の説明を行っていた。

 

三上「うーむ、まさかジュニアユースの戦いの裏、イタリアでそんな戦いがあったとは」

 

松山「あのサウソンって子がすごいストライカーなのも納得だ」

 

三杉「結果的には、女子サッカーの発展に一役買ったという訳か」

 

皮肉にも、たまたまイタリア国外に男性選手が出ていたことで、女性選手が対応し、レベルが急上昇した。その結果男女混合サッカーが盛んに。ひいては、ユニバーサル・ユースに千歌たちが出場出来ているのもある意味この事件のおかげだったりする。

 

 

鞠莉「問題はあのメガレね。まさかエイリア学園に味方していたなんて…」

 

翼「でも、どうして生き別れたんだろう…?」

 

「私が説明しマース!!」

 

岬「誰?」

 

果南「で、出た!」

 

この特徴的な語尾。覚えている人は覚えているかもしれない。

 

 

鞠莉ママ「マリ―ズ、マザーです」

 

鞠莉「ママ…」

 

鞠莉のママだ。初登場時よりメチャクチャテンション控えめだ。

 

 

メガル「初めまして。全日本ユース」

 

ブリリア「女性選手の皆さんは、久しぶりですね」

 

次藤「誰タイ?」

 

三上「イタリアユースの監督と選手だ。今回の騒動について深い関係があるそうですが…」

 

鞠莉ママ「イエス。メガレは私達…特にメガル、ブリリアとかかわりがありまシタ」

 

ブリリア「今からメガレの過去を、私たちの戦いと共に語ります」

 

全日本ユースは心して聞く。果たしてどんな内容の話が…

 

 

ブリリア「ジュニアユース大会が開かれていたころです…」

 

__________________________________

 

 

 

 

私達は、3姉妹で仲良くサッカーをしていました。長女の私、ブリリア。双子の姉メガレ、妹のメガル。

 

メガルとメガレはイタリア女子を代表する程のストライカーと呼ばれていました。メガルは『レッドコメット・アタッカンテ』、メガレは『イタリアの青きエメラルド』と呼ばれていました。

 

 

 

三上「どことなく超電子な二つ名だな」

 

ブリリア「はい?」

 

キャプ翼世代でも分からんネタやめい。それはともかく、回想の続きだ。

 

 

 

そんな私達が中学の大会を終え、ジュニアユース大会を観戦しようとした時…エイリア学園が攻めてきました。

 

最初のジェミニストームというチームに何とか勝ちましたがメンバーが結構ケガしてしまい…強力な男性選手も国外に出ていたため各地を回り、次に現れたチームの調査も兼ねて強力な女性選手を集めることにしました。

 

 

まず監督を確保するとともにマオさんと監督、次にラズカさん・ズノアさん、その次の地でメガルに憧れていたサウソンさんとボヤージェさん、その次にイタツリーさんとデモーネさん、最後にターハンさんとスカウトに応じたブロッサ―さんを仲間に加えました。そう、後のクラブチーム・オハラの基となるのです。

 

 

メガレに関して重大な事件が起こったのはイタツリーさんとデモーネさんを仲間にする時でした…

 

 

 

イプシロンというチームを倒すべく、地下修練場なる施設を特訓がてら突破していました。

 

そしてイプシロン戦…

 

 

デザーム「フハハハ!もっと私を楽しませろ!」

 

サウソン「あのキーパー、とんでもなく強い!」

 

メガレ「私に任せて!メガル!」

 

メガル「うん!」

 

 

メガレ「サウソン!ローボールでパスだ!」

 

サウソン「OK!」パスっ

 

 

メガレ「くらえデザーム!」

 

メガレとメガルはボールに向かってダッシュ!メガルが赤い炎、メガレが青い炎を纏ってクロス!

 

 

メガル メガレ「クロスファイア!!」ドガアァァ!!

 

 

デザーム「ドリルスマッシャー!!」

 

キュイイィィィン!ドリルが赤と青の炎を纏ったシュートに激突!

 

 

デザーム「なんだこの威力は!アーーーーっ!!」

 

バシュゥン!

 

 

メガレは当時のチームのエースストライカー。メガルと抜群のチームワークでエイリア学園の2つ目のチームを打ち破りました。

 

 

 

しかし…事件はその後に起こりました。

 

 

デモーネ「ふぅ~、攻守共に恐ろしい相手だったわ…」

 

ブリリア「しかし、さすがは我が妹たちです!」

 

メガレ「そうだね…」

 

メガレはどこかよそ見をしているようでした。思えばどうしてそうなっているのか気にかけるべきだったのです…

 

 

???「…」

 

メガレ(誰かが見ている…)

 

???「ひゅう」

 

メガレ(こっちに気付いたか!?待て!)

 

メガレは走って不審者を追いかける。

 

 

 

マオ「これで学校の破壊も防げそうデス」

 

鞠莉ママ「そうですねぇ。しかし原因を突き止めなければまたいつ同じことが起こるか分かりまセン。まだ戦いは続きマスよ?」

 

ズノア「上等よ!折角だし、女性最強イレブンでも作りましょう?」

 

メガル「最強かぁ…もっと特訓しないと…」

 

 

メガレ「うわあああぁぁぁ!!」

 

ブリリア「!」

 

突然断末魔が聞こえました。

 

 

ドゴォ!メガレが階段から転げ落ちてきていました。

 

メガレ「…」

 

ブリリア「メガレ!?」

 

メガル「メガレお姉ちゃん!」

 

メガレはボロボロでした。

 

__________________________________

 

 

 

ブリリア「こうして私達は、メガレとのサッカーを失いました」

 

石崎「待てよどういうことだよ!ケガなら直せばいいじゃないか!」

 

三杉「まさか二度とサッカーが出来ないケガを…いや、それなら僕たちの前に現れるのがおかしいか」

 

ブリリア「あの後、エイリア学園の本拠地を突き止め、決着をつけました…そしてメガレの様子を見に病院に行ったときです」

 

メガル「メガレお姉ちゃんは、どこにもいませんでした…イタリア全国を探しても、手がかりすら見つからなかった…」

 

早田「どういうことや…」

 

鞠莉ママ「信じられない話デスが、病院に運んだ際にエイリアのスパイがいたのデス。私たちが最後のチームと戦う間、メガレはとっくにエイリアにさらわれていまシタ」

 

千歌「そんな…」

 

三上「引き抜きと言うやつか」

 

松山「言い方が無神経ですよ監督」

 

新田「だが聞いただけでもすげえストライカーだ。だからこそ、さらわれたんだろうな」

 

 

鞠莉ママ「エイリア学園は向こうから姿を表してくれまシタ。彼らの目的はユニバーサル・ユースを潰すことで私達に出来る限りの復讐をすることでショウ」

 

ブリリア「事情を知っている全日本ユースのみなさんにお願いです…どうか私達と戦って下さい!」

 

三上「ふむ…大事な大会前だ。ケガは避けたいところだが…これを聞いて放ってはおけんな」

 

千歌「やりましょう!私たちも、エイリアに聞きたいことがある!」

 

和夫「それに家族を引き裂く奴は許せねぇ!」

 

日向「ああ!それに、ちょうどいい特訓相手だと思えばいいさ」

 

日和っている者等いない模様。全員やる気満々だ。

 

 

翼「俺、許せないんです。サッカーを使ってこんなことをするのが。サッカーは、誰かを苦しめたり、傷つけたりするスポーツじゃない!それをエイリア学園に教えたい。そして、イタリアユース、君たちがまた以前の様に楽しくサッカーが出来るようにするためにも、俺たちは戦います!」

 

未知の侵略者が相手だろうと翼は怯まない。自分たちのサッカーを守るため、ライバルが失ったサッカーを取り戻すため、全日本ユースとイタリアユースの戦いが始まる…

 

 

 

 

「待て!」

 

突然何者かの声が聞こえる。その声は、一部の選手には聞き覚えのある声だった。

 

 

翼「シュナイダー!?」

 

シュナイダー「その話、俺たちドイツユースも乗らせてもらおう」

 

ブリリア「し、しかし全日本ユースは事情を良く知っているからで、ましてやユニバーサル・ユース開催国のあなたたちを巻き込むわけには…」

 

シュナイダー「君たちが望まなくても、向こうが望んでいるのさ」

 

そういうとシュナイダーは紙を取り出した。

 

 

千歌「挑戦状?」

 

シュナイダー「どうやら灼熱のストライカーと名乗る奴が、俺に興味があるみたいだ」

 

鞠莉ママ「なるほど…これは共に戦うしかないデショウね」

 

三上「ユニバーサル・ユース開催前だが、3国合同練習を行うことにしよう」

 

シュナイダー「了解した。メンバーは今度の機会に紹介させてもらう」

 

 

まさかのドイツユースも参戦。今までを超える激戦が、選手たちを待ち受けるだろう…

 




メガレの過去をざっと描写しましたが、いかがでしたか?

元ネタの2つの世界のサッカーのエメラの過去編と比較すると、皮肉と思える点があるでしょう。


階段から突き落とされるシーン、実は原作イナズマイレブンにも存在するんですよね

久遠「栗松」

栗松「俺でやんすか?」

ゲーム版2でそれこそイプシロン戦後のシーンです。分かりにくいけど階段から転げ落ちてるみたいです。


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合同練習、その実力は…!

超久しぶりに投稿。というかもう2周年か。

ブルアカも2周年で最終章やったし、こちらも最終章にいかなければ。


 

―全日本ユース グラウンド―

 

イタリアユースも交えて練習を行う全日本ユース。ドイツユースもやってきて自己紹介だ。

 

 

シュナイダー「さて、我々ドイツユースからは5名協力させてもらう」

 

鞠莉ママ「ありがとうございマース」

 

シュナイダー「自分から協力すると言ったわりに、ケチな支援かもしれないが了承してくれ」

 

鞠莉ママ「気にすることもありマセン。全員で来られてケガでもされたら大会に関わりマスので」

 

三上「その通り。それに船頭多くして船、山に登るということわざもあるからな」

 

全員合わせると50人ぐらいになる。扱いきれないよ。第一、ケガでもして大会に出られないとかなったら本末転倒だ。

 

 

カルツ「まずはドイツの仕事師、ヘルマン=カルツ様や」

 

善子「早田さん、今しゃべった?」

 

早田「はあ?」

 

似たような声に戸惑う善子。判断が遅い!

 

 

シェスター「フランツ=シェスターだ。一時期の共闘になるが、よろしく頼む」

 

ダイヤ「シェスターさん…心強いですわ」

 

シェスター「本当に心強いのは、フランスにはいなかった強いGKさ。ほら」

 

 

ミューラー「デューター=ミューラー。俺はブラジルで特訓を重ね強くなった!」

 

千歌「出た!幻のゴールキーパーだ!」

 

このss冒頭の試合で出ていたドイツGKはコイツ。ちなみに特訓を重ねて強くなったと言っているが、特訓前でも冷蔵庫より大きい大岩を殴って壊せる。

 

 

フレイ「シュバルツ=フレイ。久しぶり。浦の星のみんな」

 

千歌「フレイちゃん!」

 

フレイ「ところでミューラー!ブラジルにいるなんて聞いてないよ!?」

 

ミューラー「おう。秘密特訓だからな」

 

 

シュナイダー「最後に。ドイツユースキャプテン、カール=ハインツ=シュナイダーだ。ユニバーサル・ユース、そしてゲルマン民族の誇りを守るためにも、この戦い協力させてもらおう」

 

翼「シュナイダー…こんな形だけど、一緒にサッカーが出来てうれしいよ」

 

シュナイダー「ツバサ、俺もだ。君の言う通り、出来ればポジティブな形で共闘したかったがな…」

 

翼「大丈夫さ。サッカーを続けている限り、その日は必ず来る。だから今は…俺たちのサッカーを守るために戦おう」

 

ドイツユースの紹介が終わり、続いてイタリアユース。

 

 

鞠莉ママ「我らイタリアユースはクラブチーム・オハラ…女性選手を参戦させマース」

 

松山「ヘルナンデスはいないんだな…」

 

マオ「あの人強敵に挑んでは腕を壊しマスからねぇ…大事をとって今回はお休みデース」

 

日向「へっ!そうかよ!」

 

ズノア「チョー本人がっ」

 

鞠莉ママ「これはイタリアユースのためでもありマス。ヘルナンデスに頼りがちなイタリアユースを改革しなければなりまセーン!」

 

 

三上「さて…意気込んだものの全日本ユースも試合が出来る程度には選手を温存しなければな」

 

翼「俺はいきます!あのチームに、サッカーはこんなことをするスポーツじゃないと教える!」

 

千歌「私もいきます!あそこにアイシーちゃんがいるはず…あんなことやめさせないと!」

 

果南「浦の星は全員参戦だね」

 

日向「何言ってんだ。男性選手も全員参戦するぜ」

 

聖良「私達鹿角姉妹もです」

 

三上「うーむみんなやる気満々だな…」

 

鞠莉ママ「人数的にもちょうどいいので、この際全日本ユースを中心として戦いマショウ」

 

松山「そうこなくっちゃな」

 

全日本ユースを中心としたエイリア学園に対するレジスタンスチームが組まれた。

 

鞠莉ママ「名付けてワールドレジギガスデース!」

 

次藤「スロースタートしたらダメタイ」

 

さすがに全日本ユースと名乗るのは違う気がするこのチーム。ここはメタが入るがオマージュ元の応援も兼ねて「ワールドレジスタンス」とというチームを名乗らせていただこう。

 

 

石崎「ところでなんでこの人数で良いって分かるんだよ」

 

鞠莉ママ「過去のデータ、そして彼と関係があるからデース」

 

そういうと鞠莉ママは部屋から男を連れ出してきた。

 

 

千歌「あっ!…誰だっけ」

 

賀茂「賀茂港だ。まあ短い付き合いだから仕方ないな」

 

新田「確か国木田たちが留学に行っていた時に会ったおっさんだったか」

 

花丸「千歌ちゃん、ちゃんと覚えておくずら」

 

曜「賀茂監督に何か関係があるの?」

 

賀茂「俺が別の世界の全日本ユースの監督という事は聞いているな?」

 

ダイヤ「はい」

 

日向「このおっさんさりげなくとんでもないことを言っているぞ」

 

鞠莉ママ「なんと、ミスターガモウの世界の全日本ユース選手もエイリア学園の傘下に入ってマース」

 

マオ「元々いるプロミネンスとダイヤモンドダストのメンバーが17人、それにミスターガモウの世界の選手が7人、2チーム編成してちょうどいい人数になりマース」

 

岬「その賀茂監督の世界の全日本ユースってもしかして…」

 

賀茂「ああ。女子はいないが男に関してはここと同じメンバーだ。日向小次郎・新田瞬・岬太郎・立花兄弟・次藤洋・早田誠があちらのメンバーにいる」

 

政夫「はぁ?」

 

早田「そっちの世界の俺、何してんねん!」

 

次藤「ワシらの本当のサッカーを見せてやる必要がありそうタイ」

 

三上「まさか別の世界の自分と戦うとはな…そうと決まればすぐにでも合同練習だ」

 

気合が入るワールドレジスタンス。合同練習開始だ。

 

 

ミューラー「おいツバサ!」

 

翼「!?…ミューラー、どうしたんだ」

 

ミューラー「俺はサイクロンを止めるために修行を積んできた!勝負だツバサ!俺にサイクロンを撃ってみろ!!」

 

日向「ミューラー、俺のネオタイガーショットを忘れてるんじゃないか?」

 

ミューラー「お前のへなちょこシュートなど問題ではない」

 

日向「なんだと!じゃあ今ここで俺のシュートを受けてみろ!」

 

なんかけんか腰になっているところがある。シュート対決に発展。

 

 

 

日向「くらええ!!ネオ・タイガーショットォ!!」

 

ドガアァァ!!キレていたこともあって今までのネオ・タイガーショットの中でも強力なネオ・タイガーショットが放たれる。

 

 

ミューラー「ここだあぁぁ!」

 

ガチィ!!なんと必殺技なしのノーマルキャッチでネオ・タイガーショットをいとも簡単に止めた!

 

日向「なにィ!」

 

ミューラー「フッ…ツバサ、サイクロンはオレが止める。ユニバーサル・ユース楽しみにしているぞ!」

 

千歌(こ、これがミューラー…!!)

 

世界の本当のカベがその姿を表した瞬間である。

 

 

 

他のメンバーの練習でも、頭角を現す選手が見受けられた。

 

カルツ「そりゃあー!」

 

善子「げふうー!?」

 

デモーネ「げふうー!?」

 

カルツのドリブルで吹っ飛ぶ善子とデモーネ。

 

 

ターハン「似たもん同士だねぇ、あの子たちも」

 

善子「もー!なんなのよあのドリブル!」

 

カルツ「これがワシのハリネズミドリブルじゃい!」

 

ハリネズミドリブル。カルツの十八番の必殺ドリブルだ。強引なドリブルと似ている様だが、威力と精密さがケタ違い。カルツはパワーファイターというより万能タイプで、それ故にドイツの穴を埋める役割をこの上なくこなしている。

 

 

松山「津島…」

 

果南「あぁ…最初に気を付けてって言ったのに…」

 

善子「あの選手知ってるの!?」

 

果南「うん。イギリスでね。私もさっきみたいに吹っ飛んだよ」

 

善子「うっ…それは恐ろしい相手ね」

 

果南「だから、もっと特訓しないとねっ」

 

善子「うう、そうね…」

 

善子は遠征の時に果南が悩んでいたのを思い出した。

 

 

善子(特訓と言っても…どうするのよあんなの!)

 

内心そう思っていた善子。エイリア戦に向けての練習だが、どうやら千歌たちが海外で修行していたころからのドイツの選手の台頭の方が気がかりになりつつある…

 

 




8月終わるまでに本編は終わらせてェー!


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乗り込めバイエルン

※ギャグに見えますが、作者はいたって真面目です。原作再現してます。


 

数日たち、練習を続けるワールドレジスタンス。そこに来客が…

 

「ひぃー!」

 

鞠莉ママ「ワーオ!どうしました」

 

千歌「というかこのユニフォーム…バイエルンの人たち!」

 

シュナイダー「なにっ!どうしたんだ」

 

バイエルンの選手たちが突然練習場に来た。

 

 

ロンバルティ「へ、変な奴らが俺たちの練習場に押し入って、俺たちは追い出されたんだ!」

 

アルクス「なんかエイリアとか復讐とか言っていたぞ」

 

メッテルニヒ「シュナイダーを呼んでこいとも言っていたぞ!」

 

三上「間違いない。エイリア学園だな」

 

シュナイダー「向こうから場所を教えてきたか」

 

カルツ「おそらくシュナちゃんやワシのいるとこやから狙われたんやろなァ」

 

三上「敵の所に乗り込むぞ!お前たち、準備は出来ているだろうな!」

 

翼「はい!」

 

メガル「準備は出来てます!絶対にメガレお姉ちゃんを取り戻す!」

 

シュナイダー「お前たち、待ってろ。必ず練習場は取り返してやる」

 

アルクス「うう…助かるぜシュナイダー」

 

 

石崎「ところでどうやってアルトバイエルンの練習場に行くんだよ」

 

ターハン「アルトは余計だよ…イタリアユースには、キャラバンなるバスがあるから、それに乗れるはず!」

 

鞠莉ママ「少し人数が多いデスネ…残った方々は私の車へ!」

 

バイエルンの練習場に行くことになった。さあ、戦いの時が迫っている!

 

 

 

 

 

―バイエルンの練習場―

 

 

スタジアムを乗っ取ったエイリア学園。ワールドレジスタンスが来るまでの間に色々話し合っていた。

 

 

バーン「へっ!今頃ここにいた奴らはシュナイダーとかいう奴に泣きついてるだろうな」

 

ガゼル「ここからが本番さ…私たちを散り散りにした彼らに敗北を嚙み締めさせてあげないとね」

 

「頑張ってください。責任は唯一の大人である私がとりますので」

 

ガゼル「感謝するよ、科学員…いや、風見監督」

 

風見「…」

 

 

 

「そこまでだ!!」

 

バーン「来たな!」

 

ワールドレジスタンスがバイエルンの練習場に到着。バーンたちと対峙する。

 

 

 

千歌「…!」

 

ダイヤ「か、風見監督…!」

 

風見「…」

 

千歌たちはかつて自分たちと一緒に戦った監督の存在に顔が険しくなる。しかし、うろたえてはいなかった。アイシーがそちら側にいるなら、一緒にいてもおかしくはない。

 

 

 

三上「貴様、確か浦の星の監督か」

 

風見「そうでしたね…今、というより元々このエイリア学園の科学員です」

 

シュナイダー「何のつもりだ。俺と対決するためだけにこんなことをしたのか」

 

風見「少し違いますね。イタリアユースと共に最も強いとされる全日本・ドイツユースの面子も叩き潰すことで完全な復讐を果たすのです」

 

翼「そんなことをしてなんになるんだ!ましてやサッカーで!」

 

ガゼル「私たちはあの戦いでお父様を失い、散り散りとなった!」

 

ガゼルはイタリアユースの面々の方を向いてそう言う。

 

 

ブリリア「襲ってきたのはあなたたちでしょうが!メガルまでさらって…!あなたたちこそ家族をバラバラにしたんです!」

 

「ふざけるな!」

 

フードの女が言葉を遮る。その後ろに7人のフードがいた。

 

 

ブリリア「メガレ…!」

 

そいつが誰なのかはもうみんな分かっていた。これ以上隠すこともないのでそいつはフードを脱いだ。

 

 

メガレ「お前たちが、私たちの家族を散り散りにしたんだ!」

 

メガル「メガレ姉ちゃん!?」

 

ターハン「こりゃ、自分の家族があっちだと思ってるね」

 

曜「メガレちゃん!あなたの本当の家族は、メガルちゃんとブリリアさんだよ!」

 

メガレ「黙れ!私の家族は、お前達じゃない!」

 

メガル「そんな…」

 

日向「ほっとけ!グダグダ言ってても始まらねぇ!さっさと試合するぞ!」

 

バーン「そうこなくっちゃ面白くねえぜ!」

 

ガゼル「凍てつく闇の恐ろしさ…思い知らせてあげよう。とはいえ興ざめな戦いはゴメンだ」

 

 

ガゼル「だから、君たちには前座の相手からしてもらおうか」

 

ガゼルはそういってバーン、メガレと共に撤収。代わりに前座とやらが出てくる。

 

 

 

 

アイシー「…」

 

千歌「アイシーちゃん!」

 

フレイ「なにぃ~、アイツ、アイシーちゃんを前座扱いか!」

 

シュナイダー「フレイ、ふざけるところじゃないぞ」

 

フレイ「ふざけてなんかないよ!一緒に日本で決勝まで進んだのに!前座なんて我慢ならないよ!」

 

鞠莉「そうよ!アイシー、あなたそれでいいの!?」

 

アイシー「ガゼル様の言う通りよ…お前たちなんて取るに足らない。私たちが終わらせてあげる」

 

風見「そういうわけですので、アドバンチュー…ゲフンゲフン、ダークエンペラーズと戦ってもらいます」

 

そういうと後ろのフードたちが一斉にフードを脱いで正体を現した。

 

 

賀茂「む…!やはり日向小次郎達か!」

 

日向「こいつらが賀茂の世界の俺たちか!」

 

日向(J)「てめえ…ここの世界の俺か!」

 

賀茂の言っていた日向達の登場。見分けをつけるために(J)をつけさせてもらう。

 

 

 

次藤「こんな奴らの手先になるとは、見下げたものタイ」

 

政夫(J)「うるせえ!俺たちは力を手に入れたんだ!」

 

和夫「あん!?なんか兄ちゃん全然声違うぞ?」

 

岬「同じ人でも世界が違うと声も変わるのかな…?」

 

岬(J)「キミとボクに至っては別人じゃないか…まあ、強さも別人と思うくらい差があるんだろうけどね」

 

日向・次藤・早田・新田はまだ猛々しい男感があって似てるが、立花兄弟と岬はもう別人レベルで声が違う。

 

 

日向(J)「グダグダ言ってても始まらねぇ!試合だ!賀茂もろとも粉砕してやる!」

 

日向「望むところだ!てめえらまとめて目を覚まさせてやる!」

 

 

 

 

 

 

―MEETING―

 

三上「全く向こうのお前たちは何をやっているのか…それはともかく、こちらも2チームに分けて戦うぞ」

 

鞠莉ママ「選手の負担やデータを取られる可能性も考えれば、それが良いデショウ」

 

 

日向「俺は出させてもらうぞ」

 

岬「うん。ああなってしまった僕たちを助けられるのは、僕たちしかいない!」

 

千歌「私もお願いします!浦の星のキャプテンとして…アイシーちゃんをこの手で助けたい!」

 

三上「うむ!良い心がけだ!ではこのチーム編成でいくぞ」

 

 

FW 日向 千歌 新田 ズノア 花丸

 

MF 岬 立花兄弟 佐野 ボヤージェ カルツ ルビィ 曜

 

DF 次藤 早田 善子 マオ ブリリア 

 

GK 若島津 ラズカ 若林

 

 

早田「だが声が違うんや。ひょっとしたらプレイスタイルも異なるんやないか?」

 

岬「その可能性はあるね…そうだ、賀茂監督、なんであっちの世界で僕たちを追放したか教えてくれませんか?」

 

新田「そうだな。それなら弱点が分かりそうだ」

 

賀茂「分かった。教えてやろう。まず日向はポストプレイを身に付けろと言って追放した」

 

千歌「ポストプレイ…私も言われたことだ」

 

日向「俺はサウソンのヤローと戦った時にイヤでも身に付けたぜ」

 

 

賀茂「続いて岬は、大空翼がいないと何もできないのかと言った」

 

岬「なるほど…僕もそれは課題にしていたね」

 

 

岬「翼くん、ゴールデンコンビじゃなくてもボクは大丈夫さ。安心して、この次の試合に備えるんだ」

 

翼「岬くん…うん!みんな、頼んだよ!」

 

 

賀茂「続いて新田は左足が右足の様に使えるようにしろと、立花兄弟は二人いないと何もできないのをどうにかしろと、早田にはカミソリシュートとかいうカーブかけただけのしゅーとなんか通用しないと言った」

 

新田「左足か…俺も使いこなせなきゃ今後生き残れないな」

 

和夫「その問題、俺たちは全国大会で解決したぜ!」

 

早田「俺もカミソリパスを開発したぞ」

 

 

次藤「これであっちのワシらの弱点は分かりそうタイ。で、ワシにはなんと?」

 

賀茂「単なるデブは全日本にいらないと言った」

 

政夫「ただの悪口じゃねぇか!」

 

カルツ「はぁ~、なんか締まらねぇ」

 

 

 




ここでもう一つ面白事実。風見監督の髪はカツラです。

エイリアの科学員ってなぜか全員剥げてるよね


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ダークエンペラーズ戦ーその技は!ー

向こうの世界の日向達にJをつけている理由

キャプテン翼Jの世界から連れてこられた設定だから。声が違うのもそのためです。


 

いよいよ試合が始まる。

 

三上「高海や賀茂監督から情報を得られるだけ集めてきた。このメンバーはその上で相性を考慮して決定した。各自、自分の持ち味を存分に活かせ」

 

千歌「はいっ!」

 

カルツ「おう!」

 

 

―フォーメーション―

 

GK         ベルガ

 

DF   早田(J)  アイキュー  次藤(J)

 

DMF     政夫(J)   和夫(J)

 

OMF   レアン  岬(J)  アイシー

 

FW      日向(J)   新田(J)

 

 

FW     日向   千歌   新田

 

OMF   ボヤージェ  岬   政夫

 

DMF      和夫   カルツ

 

DF       次藤    マオ

 

GK          ラズカ

 

 

 

陽子「審判は私が勤めるわ」

 

サンパウロや全日本でマネージャーをした片桐陽子。他に審判できそうな人がいないので、今回は彼女が審判だ。

 

 

 

ピー!ワールドレジスタンスのキックオフで試合が始まる。

 

千歌「えいっ」パスっ!

 

千歌がキックオフのパスをまわし、ボヤージェにボールがまわる。

 

 

日向(J)「おらぁ!」

 

ボヤージェ「超・疾風ダッシュ!」

 

日向(J)が襲い掛かってくるが、ボヤージェは自らの技で華麗にかわす。

 

 

アイシー「ふっ!」ズサー!

 

ボヤージェ「しまった!」

 

しかし、必殺技を決めた所をすぐにスライディングされて奪われてしまう。

 

新田「うぇっ!最後に見た時よりキレが良くなってやがる!」

 

アイシーはすぐに前線にパスを出した。

 

 

新田(J)「へっ!いくぜ!」ダっ!

 

ボールは新田(J)へ。すぐさまドリブルを始める。

 

 

政夫「なっ!」

 

カルツ「うおっ」

 

新田(J)「へっ!手応えのない奴らだぜ!」

 

新田の持ち味はスピード。あっちもそれは変わらないみたいだ。

 

 

賀茂「あの時と同じだ!選手の能力が以前とは想像もつかんほどとんでもないことになっておる!」

 

曜「確かエイリア石…だったっけ?」

 

曜は日向(J)達7人を見る。確かに紫色の石がペンダントみたいにぶら下げられている。

 

 

 

新田(J)「いくぜぇ?隼シュートだ!」バシュゥウ!!

 

必殺シュートが放たれる。キーパーのラズカは止めにかかる。

 

 

ラズカ「クリスタルバリア・Z!!」

 

ガキィィン!と凍りそうだったがシュートの威力を抑えきれず、弾く結果になってしまう。

 

ラズカ「あうっ」

 

新田(J)「もう一発シュートしてやるぜ!」

 

次藤「ふっとばしてやるタイ!どりゃあぁ!!」

 

ドゴオォ!!

 

新田(J)「ぐえええ!」

 

次藤は新田(J)にパワーチャージを仕掛け、ボールごとふっとばした。

 

 

カルツ「へっ!ワシの出番や!」

 

こぼれダマはカルツがカバー。そこにまたしてもアイシーが奪いにかかる。

 

アイシー「フローズンスティール!」

 

カルツ「どけっ!今のワシに近寄るんじゃねぇ!」

 

 

カルツ「ハリネズミドリブルじゃ!!」

 

ダダダダダ!!カルツは自らのフィジカルを最大限生かすよう身体をハリネズミのごとく踏ん張らせて力強く前進!

 

 

ドゴオォ!!

 

アイシー「うわっ!」

 

タックルしたアイシーは逆に吹っ飛ぶ。

 

カルツ「へっ!ワシにかかればこんなもんよ!」

 

岬「ナイス!これで中盤はかなり有利になる!」

 

かつてフローズンスティールに苦しめられたり助けられたりした全日本メンバー。これを破ることが出来れば、中盤はこちらのペースで攻めやすくなる。

 

 

カルツ「頼むぞ!後はお前ら次第じゃ!」パスっ!

 

カルツは前線にパス。千歌はハイボールに動きを合わせる。

 

 

千歌「だあああ!!」シュウウゥゥン!!

 

千歌から炎のオーラが。オーラはマジンの形になって、千歌を打ち上げる。

 

 

次藤(J)「させるかァ!!」

 

次藤がブロックに入ろうとする。この力任せのブロック、当たってしまえば止められるか威力は激減するだろう。

 

千歌「爆熱ストーム!!」ドオォォン!!

 

アイキュー「なに!」

 

千歌はシュートせずに爆熱ストームを落とす。ブロックに入ろうとしたメンバーは透かされる形に。

 

 

新田「隼ボレーシュートだ!てああ!!」バシュウゥ!!

 

そのボールにあわせて新田がボレーシュート!ブロックを挟ませず、シュートを撃つ寸法だ。

 

 

 

ベルガ「アイスブロック!」

 

ガキィィン!シュートは凍り付いた。

 

千歌「アイスブロック…」

 

新田「あいつが大会で苦しんでいたのは、鹿角がチームメイトと同じ技を使うからか」

 

止めたベルガは前線にパス。レアンにボールがまわる。

 

 

和夫「させねえ!兄ちゃん!」

 

政夫「おう!いけ和夫!」

 

立花兄弟はスカイラブの体勢に。そして勢いよく飛び上がり、その勢いのままタックル!

 

 

和夫「スカイラブタックルだ!」ズサアァ―!

 

レアン「ムダよ!」

 

レアンを手に何かを纏ってそれを開放。すると周りが宇宙空間に変わる。

 

 

 

 

バッ!

 

和夫「!?」

 

タックルが当たる前にレアンは前方に瞬間移動してかわした!

 

 

レアン「サザンクロスカット!」

 

ドシュゥーン!

 

和夫「ぐえええ!!」

 

十字の爆発が発生。和夫はそれをモロに喰らい吹っ飛ぶ。そしてレアンは日向(J)にパス。

 

 

次藤「勝負タイ日向!」

 

日向(J)「次藤!今の俺はどんなディフェンスでも突破できるんだぜェ!?」

 

次藤「御託はいいタイ!どりゃあ!」

 

日向(J)「へっ!」

 

日向(J)は次藤を煽った挙句さっさと突破してしまう。

 

 

 

日向(J)「覚悟しやがれゴールキーパー!でえええい!!」

 

日向(J)はシュート。しかしただのシュートではない。蹴る直前に地面に足をこすりつけて弓矢の様に足をしならせている。そしてその足には紫の電撃が流れている!

 

 

日向(J)「雷獣シュートだ!!」ビギュアアア!!

 

しならせた足から勢いよく紫電を纏ったシュートが放たれた。シュートはキーパーの直前でホップして襲い掛かってくる!

 

 

ラズカ「クリスタ…うわああーっ!」

 

ラズカは反応することが出来ず、手をシュートがぶち抜く形になってふっとぶ。

 

バシュア!!シュートはゴールネットを突き破った。

 

 

 

ラズカ「がふう!」

 

マオ「ラズカさん!大丈夫デスか!?」

 

ラズカ「ぐふっ…ううう…」

 

若林「くっそぉ!これじゃ試合続行はムリだ!」

 

ラズカは気を失っていた。しかもよく見たら腕がとんでもない方向に曲がっている。間違いなく大ケガしているだろう。

 

 

三上「くそっ、別世界でも日向と言うだけあって恐ろしいシュートを放ってくるな。交代は若林にするか…」

 

若島津「俺をお願いします!」

 

三上「若島津、大丈夫なのか。さっきのシュートを見たはずだろう」

 

若島津「大丈夫です!俺だってあっちの日向さんみたいに俺だけの技がある!絶対に止めてやる!」

 

賀茂「臥竜三角飛びのことか。確かに俺たちは見たことがない」

 

若林「監督、若島津に任せましょう!若島津、思いっきりぶつかってこい!もしものことがあったら俺がフォローしてやる!」

 

若島津「若林!お前の出番はこの試合ではないぜ!」

 

若林「へっ…そうだといいな」

 

若島津がフィールドに出ることに。臥竜三角飛びを駆使して日向(J)をはじめとした恐るべき軍団に挑む。

 

 

 

若島津「みんな!ゴールは俺が守ってやる!1点差を覆して猛攻撃だ!」

 

岬「OK!」

 

 

アイシー「まだあんなことが言えるのね」

 

日向(J)「また俺が吹き飛ばしてやる!」

 

ワールドレジスタンス 0

ダークエンペラーズ  1

 




雷獣シュートに見覚えのある人はボク…いや兄さん?とにかくちゃんと作品を見てくれている証拠です。偉いぞ(何様)


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ダークエンペラーズ戦ーチームワークー

お久しぶりです。

ポケモンにはまりすぎ、大学3年後期という学業の最もキツい時期で頑張り、そして展開に煮詰まった果ての半年更新なしです。

本当にごめんなさい

就活などありますが、コラボ含めて最後まで出来る限り早く完走します。


 

1点ビハインド。ワールドレジスタンスはフォーメーションを変更する。

 

 

FW       日向   花丸

 

OMF   千歌    岬    曜

 

DMF        ルビィ

 

DF ブリリア  次藤   マオ  早田

 

GK         若島津

 

 

 

 

日向(J)「へっ!怖気づいたのか?」

 

新田(J)「DFをあんなに増やすなんて、よっぽどビビっているんだな」

 

立花兄弟は本来FW、MF。あえてDFに下げるのは一体…

 

 

 

一方全日本側…

 

カルツ「ええか?お手本は見せた。お前の仲間とやらにお前たちの全力、ぶつけてこい!」

 

曜「はいっ!ルビィちゃん!いくよ!」

 

ルビィ「うん!」

 

 

 

試合再開。日向のパスからスタートだ。

 

日向「いくぜ!」パスっ!

 

ボールは千歌にまわる。

 

 

日向(J)「通すかよ!でえい!」

 

千歌「危ない!」

 

チャージを仕掛けてくる日向(J)。しかしチャージをする際の目線をすぐさま判断し、かわす千歌。

 

 

 

アイシー「いかせない」

 

千歌「アイシーちゃん…!」

 

かつての仲間と急接近する形になった千歌。この距離ではお互い必殺技を出すとその隙に抜かれてしまうので、テクニック勝負だ。

 

 

千歌「どうしても私達と戦うんだね…?」

 

アイシー「ええ」

 

お互い見つめあってその場から最低限の動きしかしない。スキを見て一気に突破するようだ。

 

 

千歌「今だ!」ダっ!

 

アイシー「あまい!」

 

千歌は目線が逸れた!と思ったところでドリブル突破。しかしそれで突破できるほど甘くはなかった。ボールに触れられて足から離れてしまう。このままでは取られてしまうが…

 

 

曜「よっと!」

 

アイシー「しまった!?」

 

曜がすぐさまカバー。初めから負けてもいい様に曜が千歌の近くにいたのだ。

 

 

曜「いくよ!千歌ちゃん!ルビィちゃん!」

 

曜は千歌とルビィを近くに集めて3人で一斉にダッシュし始めた。

 

 

政夫(J)「なめんじゃねぇ!」

 

和夫(J)「とってやる!」

 

曜「みんな!全速前進!!」

 

止めに来る向こうの立花兄弟。3人はそこを真っ向から突っ切る。

 

 

千歌 曜 ルビィ「「「トリプルダッシュ・改!!」」」

 

バヒュウゥーん!!

 

政夫(J) 和夫(J)「「ぐわああ!!」」

 

 

3人はDMFの守りを吹っ飛ばして突破。DFラインにせまる。

 

 

アイキュー「フローズンスティール!」

 

ズサアァー!アイシーと同じ技がトリプルダッシュ目掛けて飛んでくる。

 

 

千歌「このまま突き進むよ!」

 

曜「了解であります!」

 

ルビィ「えいっ!」

 

アイキュー「ぐはあっ!」

 

トリプルダッシュは留まるところを知らない。アイキューもふっとばす。

 

 

次藤(J)「ふっとばしてやるタイ!」

 

曜「危ない!」パスっ

 

曜は次藤(J)が近づいたとみるやすぐさまバックパス。

 

 

 

日向「いくぜ!こっちも決めてやる!」

 

早田(J)「俺のマークからは逃れられないぜ!」

 

日向にパスがまわり、シュートを撃とうとする所に早田のエース殺し。

 

 

日向「構わん!いけネオタイガーだァ!!」ドヴオオォォ!!

 

早田(J)「うわっ!」

 

タックルされながらも無理やりシュートを放った日向。早田を吹っ飛ばしたが…

 

 

曜「あっ!上に逸れてく!」

 

次藤(J)「へっ!無理やり撃つからタイ」

 

曜「…なーんてね」

 

次藤(J)「なにィ」

 

完全に油断した次藤(J)。ゴールをそれたボールに既にあわせている選手がいた!

 

 

 

千歌「ストーーム!!」ドボオオオォォ!

 

ベルガ「うわああ!?」

 

バシュウゥン!!ベルガが動く暇もなく、ゴール。

 

 

日向「見たか!俺たちの合体技だ!」

 

千歌「名付けて!タイガーストームだ!」

 

 

 

ベンチではこの状況を見て監督たちが分析していた。

 

賀茂「見事だ。向こうの持っていない力を駆使して点を取ったな」

 

三上「奴らは個人個人では確かに強いがチームワークが全然だ」

 

若林「世界が違うから恐らく即席チームだろうし、なにより狂暴な性格になっているからな…チーム全員で協力して戦うという気にならないんだ」

 

 

 

 

試合再開。日向(J)にボールがまわる。

 

日向(J)「調子に乗りやがって…!コノヤロー!」

 

日向(J)は怒って敵陣に突撃。そこにFW陣が立ちはだかる。

 

 

日向「おい!そっちの俺!勝負しやがれ!」

 

日向(J)「力を得ていないお前が俺に勝てるものか!」

 

日向「ちょっと強いシュートが撃てるからって、調子に乗ってんじゃねぇ!」

 

日向(J)「俺は全てにおいてお前を上回る!それを見せてやる!」ダっ!

 

日向(J)は強引な突破を図る。

 

 

日向「なめんじゃねぇ!」ガッ!!

 

日向(J)「ぐっ!?」

 

しかし日向はチャージして対抗。互角だ。

 

日向(J)「くっそぉ!俺は力を得たはずだ!」

 

日向「なめてんじゃねぇ!俺らだって練習で力を得てんだよ!」

 

日向(J)「ふざけるなァ!」

 

日向「ちっ!」

 

日向(J)は無理やり足を振り上げる、ファールぎりぎりのプレーをする。結果的にボールはこぼれダマになって高く浮き上がる。

 

 

 

政夫(J)「おらよ!」ダっ!

 

岬「なっ!」

 

立花兄弟(J)がスカイラブを駆使して一足先に上空へ。こぼれダマを取ってしまった。

 

 

政夫(J)「いくぜぇ!和夫!」パスっ!

 

和夫(J)「おうよ!」パスっ!

 

政夫(J)と和夫(J)は双子ワンツーで攻め上がる。あっという間にゴール前に。

 

 

和夫(J)「決めちまえ!」パスっ!

 

 

レアン「アストロ…ブレイク!」

 

ドガアアァ!ここに来て相手側の新技。ボールが紫のオーラを纏ってすさまじく回転している。

 

 

若島津「舐めるなァ!」バコォっ!

 

若島津はパンチング。必殺技なしで弾く。

 

 

 

新田(J)「スキあり!もらったぜ!」

 

新田(J)は右足でこぼれダマに隼ボレーシュートを放つ。ゴール隅を狙ってきており、パンチングしてすぐに対応は難しそうだが…

 

 

若島津「舐めるなァ!」ガコオォォン!

 

若島津は三角飛び。ゴールポストを蹴って横に跳躍。

 

若島津「若堂流、正拳ディフェンスだ!!」

 

さらに拳を握りしめ、隼ボレーを横からパンチ。

 

 

ルビィ「すっごく遠くに飛んだ!」

 

早田(J)「甘い!俺がいるで!」

 

早田(J)がこぼれダマに合わせてきた。

 

 

早田(J)「カミソリシュート!」ビシイッ!!

 

若島津「よし!今だ!」ガコオォォン!

 

若島津はもう一度ゴールポストを蹴った。再び三角飛びだ。

 

 

若島津「キエエエエェェェーー!!」

 

ガチィ!!シュートは若島津の手にがっちり止まった。

 

 

若島津「早田さん!」パスっ!

 

 

早田「ところでなんでそんなにシュートできたか考えんかったか?」

 

早田(J)「なんだと!?」

 

早田「カミソリパスだ!」

 

早田の必殺パス。ボールに鋭いカーブがかかって、前線に一気に進む。

 

 

 

千歌「よしっ!作戦大成功!」

 

相手にあえてシュートを撃たせまくり、その隙にカウンターを仕掛ける準備を整える作戦だったのだ。ダークエンペラーズは攻撃のために前に出ていたので、守備に入れる選手がほぼいない。

 

 

アイシー「くっ!この役立たず!」

 

急いで戻ってきたアイシー。ボールを持っている千歌に接近する。

 

 

 

千歌「そうじゃないよ!」

 

アイシー「!」

 

 

 

千歌「アイシーちゃん、私達とのサッカーを忘れちゃったの!?」

 

アイシー「そんなの知らない…!」

 

千歌「そんな…本当に…!」

 

日向「高海!今のこいつらに何を言ってもムダだ」

 

 

日向「余計なことはしねェで、お前の言うサッカーを見せてやれ!!」

 

千歌「…はいっ!」

 

日向の呼びかけにうなずく千歌。やってきたハイボールにあわせて、自身の最高の技を放つ!

 

 

千歌「うおおおおっ!!」シュウウゥゥン!!

 

アイシー「な…」

 

アイシーには見覚えある構え。しかし明らかにオーラも熱量も違う。

 

 

千歌「爆熱ストームG3!!」ドオボオオォォォ!!

 

すさまじい爆炎を纏ったシュートがダークエンペラーズのゴールに襲い掛かる。

 

 

ベルガ「うわああっ!」

 

バシャァ!!シュートはベルガを吹き飛ばし、勢いが収まらぬままゴールネットを突き破った。

 

 

風見「ほう…あのシュートをこのような形にしてしまうとは。類まれな人材と巡り会えたようですね」

 

 

 

 

 

 

逆転したワールドレジスタンス。相手のチームワークの穴をついて有利に進めていく。

 

 

日向(J)「チっ…!」

 

しかし、それを黙っているほど敵も甘くない…

 

日向(J)(調子に乗りやがって…こうなったらどんな手段を使ってでも奴らのゴールを抉る!!)

 




タイガーストーム 威力 170

原作では豪炎寺と虎丸の技。境遇は全く違うとはいえ、ある意味この作品の日向と千歌も豪炎寺と虎丸みたいなものではないでしょうか。伝われ



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ダークエンペラーズ戦ー暴れまわる雷獣ー

実は致命的な描写ミスが前回ありました…

気をつけます。


2-1でワールドレジスタンスがリード。ダークエンペラーズのキックオフになる。

 

新田(J)「おらっ!」

 

ピッピ―!新田(J)がボールを蹴って少しして前半終了。どうやら前の時点で残り時間はかなり少なかったようだ。

 

 

 

―HALF TIME―

 

三上「よしこの後も気を抜かずにいけ!」

 

日向「当ったり前だ!何点差でもつけてやる!」

 

三上「うむ…奴らは即席チームの上性格も狂暴になっている。チームワークはほぼ取れてないと言っていい。こちらはチームワークを発揮し、その穴を突いて攻めていけ」

 

早田「ま、そういう俺らも即席チームやけどな」

 

千歌「でも、この世界のサッカーを守る同じ目的で、フィールドに立ってる」

 

カルツ「そうじゃのう…こんな形とはいえ、国の垣根を超えてサッカーできるのは楽しいぜ」

 

 

 

 

 

さて、後半開始。ダークエンペラーズのボールで試合開始だ。

 

 

新田(J)「おらっ!」パスっ!

 

先程と同じようにキックオフでボールをまわす新田(J)。ボールはアイシーにまわる。

 

 

曜「アイシーちゃん!」

 

岬「勝負だ!」

 

アイシー「オーロラドリブル!」

 

2人のディフェンスを必殺技で突破するアイシー。やはり技を持ってないとやりあうのは厳しい。

 

 

早田「俺たちでいくぞ!」

 

マオ「ええ!…ってあれ?」

 

どんどん切り込んでくるアイシーを止めようとするマオ。しかし違和感が。

 

 

日向(J)「うおおおおっ!」

 

マオ(あの人…とてもパスを受け取る体制とは思えマセン)

 

日向(J)はアイシーに急接近していた。マオの言う通り、これではパスを受け取れない。

 

 

 

日向(J)「よこせ!!」ドゴオォ!

 

アイシー「うわああっ!?」

 

 

早田「な、なにィ」

 

なんと日向(J)は、ボールを持っていたアイシーを吹っ飛ばし、自分がボールを持った。味方からボールを奪うまさかのプレーに、ディフェンス陣は困惑。

 

日向(J)「おらどけ!」ドゴ!

 

早田「うはっ!」

 

マオ「きゃあっ」

 

早田とマオを吹っ飛ばし、日向(J)はワールドレジスタンスゴールに迫る。

 

 

若島津「くるっ!」

 

日向(J)「くらえ若島津!お前がチームを抜けた時の借りを返してやる!」

 

いやそんな因縁知らねえよ。というか向こうの若島津は何やってるんだと思う暇はない。日向(J)は、弓矢の様に足をしならせ、ラズカをケガに追い込んだシュートを放ってくる。

 

 

日向(J)「雷獣シュートだァ!!」ビギュアアア!!

 

紫の電撃を纏った超強力なシュートが若島津に襲い掛かる。ヘタなセービングはケガに直結しかねない。さあどうする!

 

 

若島津(あのシュートはキーパーの直前でボールがホップしていた。つまり上方向に大きな力が働いている。強力なパンチで横から殴れば、いけるはずだ!)

 

この破壊力のシュートを正面からまともに受けるなどほぼ不可能。少なくともケガしたくないなら、破壊力が比較的弱い所を見極めるしかない。

 

若島津「キエエエエェェェーーー!!」ガゴン!

 

若島津はゴールポストを蹴る。臥竜三角飛びの体勢だ。

 

 

若島津「臥竜三角飛び・正拳ディフェンスだ!!」

 

ボゴオォぉ!!

 

 

若島津「うわああっ」

 

バシュゥン!!ゴールネットが揺れる。残念ながらボールを弾くことは出来なかった。

 

 

日向(J)「ハッハッハッハッハ!!これが俺の力だ!」

 

日向「ふざけるな!仲間を吹き飛ばすやつがあるか!」

 

ガシッ!日向は向こうの自分につかみかかろうとする。いくら荒いプレーが売りだとしても、あれはひどすぎる。

 

 

日向「テメエ!」

 

次藤「日向!落ち着くタイ!」

 

日向「次藤…!チっ!」

 

次藤に言われて止まる日向。ヤツを止めるなら、プレーで止めるしかない。

 

 

 

 

今度はワールドレジスタンスのボールで試合再開。

 

千歌「いけっ」パスっ

 

千歌がボールをまわす。受け取ったのは花丸だ。

 

 

日向(J)「よこせぇ!」

 

花丸「こんな日向さんにボールは渡せないずら!」パスっ!

 

花丸は日向にパス。

 

 

日向(J)「まだだぁ!」ダっ!

 

日向「なんて野郎だ!」

 

ボールを持った日向にもう追いついた日向(J)。

 

 

 

風見「うむ…多分そこまで考えてないでしょうけど、エイリア石の力を十二分に発揮する戦い方ですね」

 

エイリア石は、身体能力向上の他に極端にスタミナを上昇させる効果がある。いくら走っても疲れない、その結果こんなに暴れてもフルパワーを維持できてしまうのだ。

 

 

日向「誰がお前みたいなやつにボールを渡すかよ!」

 

日向(J)「生意気なことを言うな!くらえぇ!!」

 

ドガァ!!

 

日向「ぐっはぁ!」

 

日向は吹っ飛ばされてしまう。当然ボールは奪われた。

 

 

日向(J)「どけえぇ!!」

 

日向(J)の力任せの突進。エイリア石で強化されたパワー。普通にディフェンスするのではひとたまりもない。

 

 

マオ「皆さん!ここはカテナチオカウンターデス!」

 

次藤「なにタイそれは!?」

 

ルビィ「6人で囲む必殺タクティクスです!これならいけるかも!」

 

早田「すげえ!止めるならそれしかなさそうだぜ!」

 

岬「ボクたちだって小次郎を止めてみせる!」

 

 

 

小次郎(J)「うおおおっ!」

 

岬「小次郎!そこまでだ!」

 

岬達は日向(J)を6角形状に囲む。

 

 

マオ「必殺タクティクス!―カテナチオカウンター―」

 

日向(J)を囲み終わったマオ達。突撃役もマオだ。

 

 

日向(J)「雷獣シュートだァ!!」

 

次藤「!…危ないタイ!!」ダっ!

 

マオ「わっ!」

 

次藤はマオを押しのけて自分が突撃する。突撃役は雷獣シュートに真正面から突っ込む形になっていた。次藤はとっさに自分が受けなければマオがケガすると判断したのである。

 

 

 

日向(J)「くたばれえええぇぇぇ!!」ビギュアアア!!

 

次藤「うおおおおおぉぉぉぉぉ!!!」

 

ドオォン!!次藤の身体に雷獣シュートが直撃。しかし次藤はフルパワーブロックで受ける。

 

 

 

若島津「次藤さん!?こっちに!」

 

次藤はボールごと若島津に向かっていく形となっていた。これではキャッチが出来ない。

 

 

次藤「ワシごとパンチングタイ!!」

 

若島津「えっ!」

 

とんでもないことを言いだす次藤。ただでさえ殺人級シュートを喰らっているのだ。パンチングで止めても、無事では済まないだろう。

 

 

若島津(だがここで失点したら勝ちが遠のく…なによりそれじゃ次藤さんが身体を張った甲斐がない!)

 

若島津「御免!!うおおおおっ!!」

 

若島津は次藤ごと向かってくるシュートに正拳ディフェンス!

 

 

ドゴオオォっ!!

 

 

次藤「ぐはあっ!」

 

バチイィィィン!!シュートはなんとか弾かれた。

 

若島津(…っ!やっぱり重い…!他の方法じゃ間違いなくゴールしていた…)

 

 

 

早田「次藤―!!」

 

マオ「そんな…私のせいで…!」

 

 

 

 

こぼれダマは曜のもとへ。

 

曜「次藤さん!…ここはクリアーでプレーを…」

 

日向「ゴールだ!」

 

曜「え…!」

 

日向「まだボールは生きているんだ!次藤の命がけをムダにすんじゃねェ!!」

 

岬(J)「ボーっと突っ立てる場合かい!?」ズサー!

 

曜「おっと!千歌ちゃん!」パスっ!

 

曜は急いで近くにいた千歌にパス。

 

 

レアン「いかせない!」

 

千歌「かわす…」

 

日向(J)「ボールは俺のものだァ!」

 

千歌「うわもう来た!」

 

ディフェンスにきたレアンを抜こうとしたら、さっきシュートしたはずの日向(J)がもうディフェンスにやってきた。とんでもないハングリー精神だ。

 

 

日向(J)「でやあぁー!」

 

千歌「っ!」ヒョイ

 

後ろから突進してきたのでかろうじてかわした千歌。

 

 

ドゴオォ!!

 

レアン「―――――!!」

 

日向(J)「ちっ!」

 

本来千歌とレアンの対面だったところに突進したものだから、日向(J)とレアンが激突。レアンが痛がる結果となった。

 

 

千歌「日向さん!」パスっ

 

千歌は日向にパス。

 

 

日向「あの野郎どこにでも出やがって…こうなったらこれしかねえ!」

 

日向はドリブルを始める。

 

アイキュー「とめ…うぅ」

 

ダークエンペラーズディフェンス陣は日向を止めようと考えるが、レアンやアイシーみたいになってしまうことを考えるとうかつにディフェンスも出来ない。

 

日向(こいつはひでェ…もうチームとして機能していないじゃねぇか)

 

 

 

日向(J)「ボールをよこせ!!」ズサァー!!

 

日向「かかったな!」

 

日向は後ろからのタックルをうまいことかわし、シュート体勢に。

 

 

日向「ちょっと頭を冷やしてもらうぜ!」

 

日向(J)「っ!テメエ!」

 

後ろからのタックルをかわしたことで、日向のシュートの射線上に日向(J)がいる形に。

 

 

日向「次藤の仇だ!ネオタイガーショットォ!!」

 

日向(J)「雷獣シュートだ!」

 

ドゴオオンン!!

 

 

日向「っ!!」

 

日向(コイツ…体勢の立て直しが早すぎるぜ!これがあの石の力だとでも言うのか!)

 

ネオタイガーショットと雷獣シュートがかち合う形に。日向にとってこれは想定外。

 

 

日向(J)「うおおおお…!」

 

日向「ぐぐぐ…!」

 

技威力もフィジカルも向こうが上。日向は押されてしまう。

 

 

日向「負けてたまるかよ!お前にだけは身体が砕けても勝ってやる!」

 

日向(J)「諦めるんだな!力を得ていないお前に勝ち目はねェ!」

 

日向「力なんて関係ねぇ!サッカー選手として…お前にだけは負けられねぇんだ!!」

 

ドオォン!!ボールに激しいインパクトが加わる。どっちかが勝負を制したのではない。

 

 

 

 

ルビィ「花丸ちゃん!?」

 

 

 

花丸「ぐぐぐ…!」

 

日向「お前…!」

 




自分で作っといてあれだけど、暴れすぎだろ…


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ダークエンペラーズ戦ー完全勝利ー

活動報告更新しました。

お気持ち配信になるけど、良ければ見てってください


 

日向同士の蹴りあいに割り込んだ花丸。

 

日向「なんで来たんだ!これは俺の戦いだ!」

 

花丸「日向さんだけじゃないずら!」

 

日向「なに!?」

 

 

花丸「マルは…こんな日向さんなんて見たくなかった…」

 

花丸が日向に憧れていたのは以前から話されていただろう。そう、別の世界とはいえ、力に溺れ、自分勝手に暴れまわる日向(J)。花丸だってそんな彼が許せないのだ。

 

 

花丸「だからマルもこんな日向さんを止めたいずら!」

 

日向「ぐっ…!そうか…分かった」

 

 

日向「来たからにはしっかりついて来い!」

 

花丸「はい!!」

 

日向と花丸はツインシュートで日向(J)の雷獣シュートとかち合うことになる。負ければ痛烈なカウンターを喰らい、次藤のプレーがムダになってしまうが…

 

 

日向(J)「うるせぇ!御託を並べるのもそこまでだ!吹き飛べえぇ!」

 

花丸「マルたちはあなたには絶対負けない!」

 

日向「俺たちにあってお前にない力、見せてやる!」

 

日向と花丸はタイミングを合わせて足を振り上げる!

 

 

日向 花丸「いけぇーーー!!」

 

日向(J)「グぅ…押されるだとぉ!?」

 

2人の息の合ったシュートに逆に押される日向(J)。

 

 

 

 

日向(J)「うわぁーー!!」

 

ドガァァァ!!ようやく日向(J)は吹っ飛び、シュートは敵ゴールに向かっていく!

 

 

次藤(J)「そんなへなちょこシュート、止めてやるタイ!」

 

シュートは放てたが、何せ雷獣シュートと競り合った後。威力はほぼ相殺されていた。

 

 

岬「ボクの出番だ!」

 

岬がシュートに割り込んできた。シュートチェインか?

 

 

岬「うおおっ!」

 

クルンっ、ドガァァ!!岬はシュートチェインではなく、オーバーヘッドでボールを日向の方に返した。

 

岬「小次郎!花丸ちゃん!あいつがいない今がチャンスだ!もう一回撃て!」

 

 

小次郎「岬…!おい、もう一発いけるな?」

 

花丸「もちろんずら!!」

 

邪魔する者はいない。今度こそ日向と花丸のツインシュートが炸裂する!

 

 

日向「タイガーショットと!」

 

花丸「ライオンシュートで!」

 

 

日向 花丸「「ツインビーストショットだァ―!!」」

 

ドガァァドオォン!!ボールは二つの黄色のオーラを纏い、勢いよくゴールに向かう!

 

 

次藤(J)「うおっ!」

 

ベルガ「はやい!?」

 

バシャァ!!射線上の選手の反応を許さず、シュートはゴールを突き破った。

 

 

 

日向「やったなくにき…」

 

花丸「次藤さん!」ダっ!

 

日向「っておい!だが次藤は心配だな…」

 

身体を張ったプレイをした次藤。彼の安否を確認しなければ。

 

 

 

次藤「ワシはピンピンしとるタイ」

 

ブリリア「ウソでしょう…?」

 

早田「へっ!さすが次藤だぜ!」

 

次藤「しかしすごかったタイ。嬢ちゃん、お前がくらっとったら大ケガ間違いなしタイ」

 

マオ「そこまでなんて…私のミスでシタ!」

 

次藤「よかタイ。だがこれじゃヘタに囲めんのう…」

 

後半はまだ終わりには遠い。ずっとこんな命がけのプレーを繰り返していては、あらゆる意味でこちらが持たない。

 

 

若島津「俺が止めます!」

 

次藤「おっ、若島津、火が着いたタイ」

 

若島津「ああ!日向さんも国木田も、ここまで意地を見せたんだ!!後は俺がやるしかない!」

 

 

 

若島津「この試合、向こうの日向さんを抑えて完璧に勝つ!!」

若島津は高らかに宣言した。東邦はただ勝つことを目的にしているのではない。例えば圧倒的点差、相手のエースの完封…文句のつけようのない、「完全なる勝利」を目指しているのだ!

 

 

 

 

 

日向(J)「ふざけやがって…あいつだけは倒す!」

 

しかしエイリア石で歪んでいようとそれは向こうの日向も同じ。若島津の宣言を聞いた日向(J)は若島津を叩き潰さんとする勢いであった。

 

 

 

 

 

ダークエンペラーズのボールで試合再開。ボールは岬(J)にまわる。

 

 

岬(J)「小次郎!オフサイドにならない範囲で前に出るんだ。ボールは渡してあげるよ」

 

日向(J)「わかった…!嘘だったら承知しねぇぞ!」

 

日向(J)は勢いよく前に出る。岬(J)はドリブルを始める。

 

 

岬「勝負だ!そっちのボク!」

 

岬(J)「おっと?そういえば一度も対決してなかったね!」

 

一度もなかった岬同士の戦い。後半になってようやく実現されるが…

 

 

岬(J)「早くしないと小次郎が怒っちゃうからねぇ?」パスっ!

 

岬「あっ!」

 

岬(J)は、岬の足が届かない方向へボールを蹴り出す。これではクリアーしてるようなものだが…

 

 

ギュウウゥゥン!

 

岬「ボールがこっち側に!?」

 

ボールはまるでブーメランのように軌道を変えた。ボールは空中を遊泳しながら日向(J)のもとに向かっていく!

 

 

ブリリア「甘いです!」ダっ!

 

ブリリアはジャンプしてパスカット。いくらエグイ軌道のパスが初見で来ても、誰に来るか分かれば簡単にカットできる。

 

 

日向(J)「よこせ!!」ドゴオォ!

 

ブリリア「ぐっふ!!」

 

なんと着地狩りを喰らったブリリア。結局ボールは日向(J)に渡る。

 

 

 

日向(J)「覚悟しろ若島津!!」

 

若島津「こいっ!お前のシュートはもう見切った!」

 

日向(J)「ホラを吹くのも大概にしやがれ!くらえええ!!」ビギュアアア!!

 

雷獣シュートが放たれる。味方のシュートブロックもないが、対策はあるのだろうか…

 

 

 

若島津「はああっ!」ダっ!

 

なんと若島津は前に飛んだ。三角飛びさえしていないのである!

 

 

 

千歌「えっ!?」

 

日向「若島津…なるほどな」

 

 

 

 

雷獣シュートは若島津の前でホップ。同時に若島津はシュートの下に潜り込み、自らの空手技を放つ!!

 

 

若島津「若堂流・上弦跳ね蹴りだァ!」

 

ドゴォン!!シュートは上に蹴り飛ばされ、若島津の手元に落ちた。

 

 

若島津「見たか!俺はこの通りボールを取ったぞ!!」

 

日向(J)「バカなああぁぁぁぁ!!!」

 

気合で辛うじて弾いたとかではなく、技を華麗に見切り完全に抑えてみせた。文句なしの勝利だ。

 

 

 

若島津「さあいくぞみんな!!」パスっ!

 

反撃開始。ボールはルビィにまわる。

 

 

ルビィ「いくよ!千歌ちゃん!曜ちゃん!」

 

千歌 曜「OK!!」

 

 

ルビィ 千歌 曜「「「トリプルダッシュ・改!!」」」

 

現時点の最強ドリブルで一気に突破を図る3人。

 

岬(J)「うわぁー!!」

 

アイシー「きゃああ!!」

 

アイキュー「ぐわあっ!」

 

相手選手がポンポン吹き飛んでいく。日向(J)が敵味方問わず暴れまわった結果、フォーメーションはガタガタになっていたのだ。

 

 

ルビィ「日向さん!」パスっ!

 

ルビィは日向にパス。ここで一気に決めるつもりだ。

 

 

 

日向「くらえ ダークエンペラーズ!

   これが おれの

   ネオ・タイガーショットだ~~~!!」

 

ドガドオォン!日向は自身の必殺シュートを放った。

 

 

ベルガ「アイスブロック!!」

 

ガキィィン!ボールは凍り付く。しかし…

 

 

ベルガ「うわーーっ!!」

 

すぐに氷は破壊された。そのままシュートはゴールに。

 

日向「よっしゃぁぁー!」

 

 

ペースは完全にワールドレジスタンス。この調子で攻めていきたいが…

 

 

 

 

メガレ「そこまでだ!!」

 

一同「!?」

 

突然メガレが声を上げ、敵味方問わず驚く。

 

 

メガレ「監督からの指示だ。もうお前たちに用はない」

 

アイシー「そんな…」

 

三上「それは我々の勝ちと言うことでいいか?」

 

メガレ「そうだ。所詮は前座。お前たちがどうなろうが知ったことではない」

 

事実上の降参。これ以上はムダだと敵は判断したのだ。

 

 

 

風見「やはりこんなもの、実戦では使えませんね」

 

パキッ。風見は自身が持っていたエイリア石を割ってしまった。すると日向(J)たちに取り付けられていたエイリア石も連動して砕けてしまう。

 

 

日向(J)「」

 

バタンっ!力の反動でも来たのか、エイリア石をぶら下げていた7人は倒れてしまう。

 

 

日向「お、おい大丈夫か!」

 

三上「動ける者は動けない者を運べ!」

 

ひとまずフィールドから全員退場する。

 

 

賀茂「すまない…最後まで迷惑をかける形となってしまった」

 

三上「大丈夫です。向こうの選手とは、後であなた達で解決すればよい」

 

こうして賀茂の世界の選手を救うことは一応成功した。しかし本当の戦いはここからである…

 




ツインビーストショット 威力 155

タイガーショットとライオンシュートを合わせて出来る技。


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脅威の侵略者、カオス

果南ちゃんお誕生日おめでとう。

もうすぐ100話記念とUA10000だから、この章終わったらお祝い回書くね


 

ガゼル「さて…本番といこうか」

 

賀茂「フンッ!一度降参したへなちょこ共がか!」

 

バーン「なめんじゃねぇよ。さっきのザコ共とは格が違うんだ」

 

風見「その通りです。先程はエイリア石が暴走し、醜態をさらしましたが、今度は完璧なチームワークと実力の備わった、真のマスターランクチームです」

 

三上「完璧なチームワークだとぉ?選手を洗脳しておいて何をぬかすか!」

 

三上は怒りをあらわにする。前試合の時からの風見のやり方、大人として、監督として黙っていられるはずがない。

 

 

メガル「でも今度こそ勝てばメガレお姉ちゃんを取り返せる!」

 

メガレ「うるさい!私の家族はお前達じゃない!」

 

 

メガレ「しつこいからこの試合で二度とそんな口が聞けないようにしてやる!」

 

シュナイダー「それはこっちのセリフだ!」

 

翼「シュナイダー…」

 

シュナイダー「俺にはマリーという妹がいる。俺はマリーが大好きだ。もし俺がマリーにこんな態度をとったら、マリーはきっと悲しむ」

 

 

シュナイダー「だから、この戦いはゲルマン民族の誇りをかけて…いや、1人の人間として戦う!」

 

シュナイダー「灼熱のストライカー!俺は絶対に負けん!家族の絆を引き裂くチームなど、俺たちが粉砕してやる!」

 

バーン「へっ!そうかよ!ならとっととやろうぜ!な、監督!」

 

風見「そうですね。カオスの力を奴らに思い知らせましょう」

 

 

 

 

―MEETING―

 

鞠莉ママ「まずはベンチメンバー含めこの試合に出場する選手を決めマース」

 

 

FW 鞠莉 理亜 シュナイダー メガル サウソン ズノア

 

MF ダイヤ 翼 三杉 シェスター ターハン ブロッサー

 

DF 果南 石崎 梨子 松山 フレイ デモーネ イタツリー

 

GK 若林 聖良 ミューラー

 

 

翼「ところで、メガレって選手は具体的にどんな特徴があるんだ?」

 

メガル「メガレお姉ちゃんはメガルと同じFWでストライカー。違いがあるのは、メガルより足がとっても速くて、お姉ちゃん自身にも分からないタイミングで突然それに磨きがかかるんです」

 

若林「そんな奴が向こう側に行っちまうとはな…」

 

メガル「メガレお姉ちゃんとはストライカーとして高めあって、一緒にエイリアのどんな絶望的な状況でも乗り越えてきたんです。だから…絶対に取り返します!!」

 

 

 

 

フォーメーション

 

GK      グレント

 

DF バーラ ボンバ ゴッカ クララ

 

DMF    ヒート メガレ

 

OMF ネッパー     リオーネ

 

FW     ガゼル バーン

 

FW  鞠莉  シュナイダー メガル

 

OMF ダイヤ   翼   ターハン

 

DMF     シェスター

 

DF デモーネ  松山  フレイ

 

GK       若林

 

 

 

翼「ン?メガレはDMF起用なのか」

 

ダイヤ「相手はメガレさんのポジションをご存じでない…?」

 

翼「いや、さすがにそれは考えにくい。きっと相手に何か考えがある。警戒しよう」

 

 

 

 

試合開始。カオスのボールでキックオフだ。

 

 

ガゼル「…」パスっ

 

ガゼルは静かにバーンにパスを出した。ボールを受け取ったバーンがドリブルを開始する。

 

 

シュナイダー「勝負だ!」

 

バーン「おっと早速俺とやる気か?いいぜ!!」

 

シュナイダーが灼熱のストライカーからの挑戦状を受け取ってこの戦いに参加したのは覚えているだろうか?無論送り付けたのはこのバーンである。

 

 

シュナイダー「HA!」ズサァー!

 

バーン「なにっ!?」

 

シュナイダーのスライディングタックル。バーンからボールを奪った。

 

 

ガゼル「何をしている…いや、これは…!」

 

あっけなくボールをとられたバーンを非難したくなったガゼルだが、そんな気持ちはすぐに消えた。そう、バーンがミスをしたのではない。

 

 

シュナイダー「遅い!」ヒョイ

 

リオーネ「!?」

 

そう、シュナイダーが強力過ぎるのである。ディフェンスに入ったリオーネも素通り同然で突破。

 

 

ターハン「なにあれ!?速過ぎない!?」

 

メガル「メガル達もついていくよ!」

 

味方もシュナイダーの実力に驚くが、立ち止まっている暇はない。彼のプレーについていく。

 

 

 

メガレ「止めてやる!」

 

シュナイダー「他とは違いそうだが…俺を止められるか!」

 

シュナイダーとメガレの1対1。元々はメガル達の仲間だった以上、他のカオスメンバーとは特に違う動きをしてくる可能性が高い。

 

 

メガレ「このっ!」

 

シュナイダー「フッ!」

 

競り合いが始まる。メガレがボールに足を出すが、シュナイダーは全部かわす。

 

 

シュナイダー「今だ!」

 

シュナイダーはルーレットというテクニックでくるりと一回転して、横から相手を抜き去る。やはりテクニックは超一流だ。

 

 

メガレ「お前ら!今だ!」

 

ゴッカ「フローズンスティール!!」ズサァー!!

 

シュナイダー「うわっ!」

 

どうやら抜き去ってすぐに別選手で奪い取る作戦だったようだ。流石にこの高速タックルはかわしきれず、当たってしまい空中に浮かされる。

 

 

シュナイダー「まだだ!」パスっ!

 

しかしシュナイダーは足を空中で振り上げ、ボールを前方に蹴った。

 

 

ゴッカ「なに!?しかしそんな方向…」

 

メガル「まだだよ!」

 

前方に蹴ってしまったらキーパーのグレントに取られるだけと思われた。しかしメガルはこのボールに追いつく!

 

 

メガル「はあああ!」ボォォ!

 

メガルは炎を纏う。その後、赤い龍が現れ、ライダーキックの感覚でボールを蹴った!

 

 

メガル「ドラゴンキャノンZ!!」ドガァァン!!

 

 

メガルが以前にも見せたシュート。技のグレード自体は変わらないが、メガル自身が強くなっており、前に見た時よりも威力は上がっていた。

 

 

グレント「バーンアウト!」

 

ボォッ!グレントは両手に炎を纏う。そしてその状態でシュートに両手を突き出した!

 

 

 

 

プスン…

 

メガル「ボールが!」

 

ターハン「バーンアウト…燃え尽きるって事だからねぇ」

 

ボールは燃え尽きて灰になっていた。ボールがなくなってしまったが、グレントがキャッチしたことになり新たにボールが出てきてプレーは続行される。

 

 

グレント「いけぇ!」パスっ!

 

グレントは力強くパス。ボールは前線で待機していたネッパーにまわった。

 

 

ダイヤ「ここは通しません!」

 

ネッパー「フレイムベール!!」

 

ボオォン!

 

ダイヤ「わあっ!」

 

素早く必殺技を発動し、ダイヤを軽く吹き飛ばす。先程のシュナイダーの活躍から一時はかすんで見えてしまったが、カオスのメンバーはオフェンスもディフェンスも今まで戦ってきた代表チームやクラブチームとは、一段上回っている。

 

 

シェスター「あのFW二人へのパスはオレが封じる!DF陣はボールを奪え!」

 

デモーネ「了解。さあ覚悟しなさい!」

 

シェスターがネッパーのパスをけん制しつつ、デモーネがネッパーからボールを奪おうとする。デモーネのディフェンスは強力だが…

 

 

 

ネッパー「メガレ!」パスっ!

 

シェスター「そっちだと!?」

 

ネッパーは自分の遥か後方、自陣にいるメガレにパスをまわした。シェスターの予想外なのでパスは簡単に通ったが、これではせっかくの攻めをリセットすることになってしまう…

 

 

 

翼「ここでメガレ…?待てよ…」

 

翼はこのパスの意図を考える。確か彼女は…足がとっても速い。そこから導き出される相手の戦法は…

 

 

 

 

翼(足の速さを活かしてオーバーラップするつもりだな!)

 

オーバーラップすることで相手の攻めの枚数が一枚増える。なぜストライカー気質のメガレのポジションがDMFだったのかもこれで説明がつく。

 

 

翼「させるかァ!」ズサー!

 

メガレ「疾風ダッシュ!」

 

ヒュン!!

 

翼「えっ」

 

翼は驚いた。メガレがダッシュしたと思ったら、あっという間にぬかれていた。もはやダッシュというか、ワープしてるレベルだ。

 

 

シェスター「な!?あのスピードは…だが!」

 

シェスターはメガレを迎え撃つ。

 

 

メガレ「邪魔だ!」

 

ドンっ!メガレはシェスターにぶつかっていくラフプレー。

 

シェスター「そんなもので怯むか!」

 

しかしシェスターは動じない。競り合いに。

 

 

メガレ「今だ!」

 

ヒョイっ。メガレは先程自分がされたルーレットをシェスターに仕掛けた。

 

シェスター(はやい!シュナイダーと互角だな…)

 

 

ガゼル「メガレ!こっちだ!奴らへのあいさつは私がする!」

 

メガレ「ガゼル!」パスっ!

 

メガレは言われるままガゼルにパスをまわした。ボールはちゃんとガゼルのもとへ。

 

 

 

ガゼル「さあ、凍てつくがいい…!」

 

キイィィン!!ガゼルが腕組みで構えた瞬間、周りがオーロラに包まれた雪景色になり、ボールも凍り付いて空中にふわりと浮く。

 

 

ガゼル「ノーザン…インパクト!!」

 

ガゼルはボールに後ろ回し蹴り。鋭い矢のような凍てつくシュートとなった!

 

 

 

 

若林「負けるかァ!!」ガチイィィン!

 

若林がすぐさまシュートに対して両手を構え、ノーザンインパクトをキャッチ。

 

 

 

ガゼル「な、なにィ!?」

 

若林「良い挨拶だったぜ」

 

バーン「チっ!調子に乗るなと言いてえところだが、結構やるぜ」

 

さすがにノーマルキャッチで取られて驚きを隠せないカオスのFW2人。相手は強いがこちらも負けていない。それをしっかり見せつけた。

 

 

 




ボクの悩み

リアルテクニック描写が下手なので、今回のシュナイダーやメガレの強さを伝えようとしても伝えにくい

競り合い、何をさせるかは分かるけど、文章に出来ひん


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カオス戦ーつかの間の圧倒ー

今回が記念すべき100話です。おめでとうございます。

これからも精進してまいります。


 

若林「いけ!ターハン!」パスっ!

 

若林はターハンにパス。ここから反撃開始だ。

 

 

ターハン「ふふっ、私のテクニックも、見せてやらないとね!」

 

ターハンはドリブルを開始する。

 

 

リオーネ「いかせない!」

 

ターハン「おっと?ちょっと休んでな!」

 

ターハンは青い電撃を纏いジグザグと動き始める。そして電撃がリオーネ向かって進んでいく!

 

 

ターハン「ジグザグスパーク・V4!!」

 

リオーネ「うっ!」ビリィ!

 

リオーネは感電。ターハンはそのまま突破した。

 

 

クララ「フローズンスティール!!」

 

ターハン「甘いよ。ほらっ」

 

ターハンはしゃがんで力を貯め、足から水圧を出して浮遊!

 

 

ターハン「フライボード・ジェットG4!!」ザバアァン!!

 

クララ「うっぷ!!」

 

タックルはかわされ、逆にすさまじい勢いの水圧に飲まれるクララ。強力な必殺タックルも突破。ターハンは敵陣の端につく。

 

 

ターハン「さーて、誰にパスを出そうかな」

 

ここからのシュートはポストに当たりやすく、撃つのに適しないので、パスを出したいところ。ターハンは周りを見渡したが…

 

 

 

ボンバ「させん!」

 

シュナイダー「ちっ、やはりこうなるか」

 

圧倒的な実力を見せてしまったが故に、敵に警戒、マークされてしまうシュナイダー。パスを出せないこともないが少し厳しい。

 

 

 

翼「こい!俺にもってこい!」

 

ターハン「おっ、そうだ彼がいたじゃん!」パスっ!

 

全日本ユースキャプテンの翼。彼のシュートならゴールもほぼ確実。ターハンは翼にパスを出した。

 

 

翼「ここだ!」ドガァ!!

 

翼はダイレクトでボールにスピンをかけて、上にあげる。そして強烈なスピンがかかりながら落ちてきたボールにドライブシュート!!

 

 

 

翼「サイクロンG4!いっけぇ――!!」

 

ドガアァァァ!!シュートが放たれた途端、シュートは無茶苦茶ブレて分身し、軌道は全く読めないようにドライブシュートやその逆の動きを見せて縦横無尽に。しかし、ゴールに向かって勢いよく突き進む!

 

 

グレント「バーンアウト!はああ!」

 

 

ドゴ!このトンデモ軌道のシュートを見切って技を放ったグレント。サイクロンはグレントの手の上で回転し続け…

 

 

グレント「うおっ!!」

 

バシュゥゥゥン!!サイクロンが燃え尽きることはなく、ゴール。

 

 

翼「やったぞ!」

 

シュナイダー「さすがだな、ツバサ。いつ見てもすごいシュートだ」

 

 

 

 

試合再開。再びガゼルがバーンにボールをまわしてバーンがドリブル開始。

 

 

シュナイダー「とるっ」ズサァー!

 

バーン「二度も同じ手にかかるかよ!フレイムベール!!」

 

シュナイダー「うわっ!」

 

火柱でシュナイダーが吹っ飛ぶ。さすがに同じ手でやられるほどカオスは甘くない。

 

 

バーン「ガゼル!」パスっ

 

翼「アっ」

 

バーンは翼の目の前まで来てガゼルにまわす。翼も抜かれてしまう。

 

 

ガゼル「ウォーターベール!」

 

シェスター「うわぁっ!」

 

ガゼルもドリブル技を使いシェスターを突破。

 

 

ガゼル「メガレ!」パスっ

 

と言って横にパスを出すガゼル。

 

 

フレイ「…?まさかこれに追いついたり…」

 

メガレ「はっ!」

 

メガレはさっきまで後ろにいたはずなのに、ガゼルと同じラインにいた。言われてはいたが、本当に速い。

 

 

メガレ「疾風ダッシュ!」

 

フレイ「おっと甘いね!真・ブレードアタック!!」

 

メガレが技を出したところに衝撃波を出すフレイ。いくら速かろうが、進行ルートで衝撃波にぶつかれば問答無用で吹っ飛ぶ。

 

 

メガレ「フンッ」

 

フレイ「あっ!横に逸れた!」

 

しかしメガレは瞬時に当たらないルートに方向転換していた。フレイも突破される。

 

 

バーン「今度は俺に撃たせろ!」

 

メガレ「うてっ!」パスっ!

 

メガレは高い浮き球でバーンにパスする。バーンはジャンプし、太陽を背景に足に炎を纏い、オーバーヘッドキック!

 

 

 

バーン「アトミックフレア!!」

 

ドゴオオォォっ!!シュートはまるで太陽のような姿になり、熱気を纏って若林に襲い掛かる。

 

 

若林「そらっ!」ガチイィィ!

 

しかし若林はこれもキャッチ。

 

 

バーン「マジかよ!どうやらマグレじゃねぇみたいだ…」

 

ガゼル「必殺技もなしにここまで出来るキーパーがいるとは…」

 

改めて若林の硬さが分かった二人。

 

 

 

若林「いけ!ダイヤ!」パスっ!

 

今度はダイヤにパス。

 

 

鞠莉「ダイヤ!ここはマリーとトゥゲーザーしましょう!」

 

ダイヤ「了解ですわ!」

 

鞠莉とダイヤは一緒にドリブル。一気にカオスDF陣まで切り込む。

 

 

バーラ「イグナイトスティール!!」ズサァー!!

 

炎を纏った高速スライディングが襲い掛かる。

 

ダイヤ「いたっ!」

 

ダイヤにスライディングが当たる。ダイヤは転んでしまうが…

 

 

バーラ「ボールがない!?」

 

鞠莉「ここよ!」

 

バーラ「!?」

 

上から声がして見上げるバーラ。しかしそれは罠だ!

 

 

鞠莉「ジ・イカロス・V4!」

 

ピカアァァン!!

 

 

バーラ「うわあああっ!」

 

眩しすぎて転倒するバーラ。これで突破だ。

 

 

鞠莉「シュナイダー!」パスっ!

 

鞠莉は高い所にいたままシュナイダーにパス。

 

 

シュナイダー「ファイヤーオーバーヘッドだ!」

 

シュナイダーはファイヤーオーバーヘッド(A)を放つ。

 

 

シュナイダー「ファイヤー!!」バゴオォ!

 

シュートは炎を纏い、グレントに襲い掛かる。

 

 

グレント「バーンアウト!うおおお…!ぐわぁー!」

 

バシュゥン!

 

グレントは必殺技でこれと張り合うが、止められず。ワールドレジスタンス、2点目だ。

 

 

シュナイダー「やったぜ!」

 

グレント「チっ!いい気になるなよ!」

 

シュナイダー「どうだ?灼熱のストライカー。これでどちらが上かはっきりしたんじゃないのか?」

 

バーン「なめんな!まだ全力は出しちゃいねぇ!」

 

シュナイダー「フッ、弱い奴のよく言う言葉だな」

 

バーン「てめえ…!」

 

勝負を仕掛けられたからか少しバーンを煽ってみるシュナイダー。実はファイヤーオーバーヘッドで得点したのも、アトミックフレアを意識していたのだ。

 

 

ガゼル「バーン。そう怒ることもないだろう」

 

バーン「ガゼル…!」

 

ガゼル「私達にはアレがあるじゃないか。これで奴らに一泡吹かせることが可能さ」

 

バーン「ちっ!そうだな!今に後悔させてやるぜ!」

 

ガゼルがなだめることで怒りを抑えるバーン。どうやら彼らには秘密兵器があるようだ。

 

 

 

―カオス側のベンチ―

 

風見「うーむかなり手ごわいですね。少し早いですが、あの別世界の技術の出番でしょう」

 

風見は何か企んでいる模様。そしてそれをメンバーに指示した。

 

 

風見「メガレさん。あのプログラム…アナザーミキシマックスを発動させてください」

 

メガレ「分かりました…」

 

 

バーン「監督ー!俺らもあれ、使っていいよな?」

 

風見「もちろんです。あの若林と言う選手に対しては、その技とアナザーミキシマックス以外で得点は不可能でしょう」

 

こちらには理解できない言葉が並んでいる状態。しかしすぐに理解することになるだろう。圧倒的な力だという事に…

 

 

 

 

 

試合再開。カオスのボールだ。

 

ガゼル「メガレ!早速いくぞ!」パスっ!

 

ガゼルはメガレにパスを出した。

 

 

翼「さっき何か話していたな…何を仕掛けるつもりだ」

 

翼はメガレを警戒する。すると、メガレはすぐに手の内を明かしてきた。

 

 

 

メガレ「うおおおおおっ!!」

 

メガレは雄たけびを上げる。

 

シュナイダー「なんだ…?」

 

メガル「あ、あれって!」

 

 

《鮟呈セ、繧ィ繝。繝ゥ》この文字と共にメガレはエメラルドと闇のオーラに包まれる。

 

 

 

翼「なんだあれは…分かる。さっきと気迫が違う。一体何をしたんだ!?」

 

メガレ「…アナザーミキシマックス」

 

 

 

 

メガレ「お前たちのペースも、ここまでだ!!」

 

ダっ!!メガレは勢いよく走り出した。

 

 




わけのわからない言葉が出たので解説…といきたいところだけど作中のキャラに説明させたいので少しお待ちください。


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カオス戦ー恐るべき秘密兵器ー

 

メガレ「だあああっ!!」

 

メガル シュナイダー「うわああ!!」

 

メガレは突進。シュナイダー、メガルは成すすべなく吹っ飛ばされる。

 

 

メガル(これだ!人一人とは思えないこの力!ブラジルでやられたのはこれだったんだ!)

 

 

松山「やらせるか!」ズザァァ―ン!!

 

松山はイーグルタックルを放った。暴れ出す前に止めるしか方法はない。

 

 

メガレ「疾風ダッシュ!」

 

ヒュン!

 

松山「クソっ!なんて速さだよ!」

 

 

 

メガレはあっという間にシュート体勢に。

 

メガレ「シャーク・ザ・ディープ!」

 

ドガァ!シュートはサメの力を纏ってサメと共に若林におそいかかる。

 

 

若林「(さっきより力強いシュートだ!?)だアッ!!」

 

バチィン!若林はパンチングで辛うじてはじいた。

 

 

メガレ「くそっ!なんて力だ!」

 

こっちのセリフだわ!と言いたくなる。ひとまずボールはデモーネのもとへ。

 

 

デモーネ「ここは一度落ち着けないと…ヘブンズタイム!」

 

パチンっ。そうした瞬間、周りが止まる。デモーネはその中を歩いて陣形を見渡すが…

 

 

 

メガレ「おらっ!」

 

デモーネ「うわっ!な、なんで!」

 

皆が止まっている中、メガレだけは動き、ボールを奪ってしまう。

 

 

 

ガゼル「メガレ!こちらによこせ!」

 

メガレ「ほらっ!」パスっ!

 

メガレはガゼル…いや、2人に高いパスをまわした。

 

 

 

ガゼル「さあ受けてみろ!」

 

バーン「カオスの最強技だぜ!!」

 

2人はジャンプしてバーンは炎、ガゼルは氷のオーラをそれぞれ足に纏う。そして空中で同時にシュート!

 

 

ガゼル バーン「ファイアブリザード!!」

 

ドギャリイィィン!!炎と氷を纏ったシュートが、とんでもない勢いでワールドレジスタンスゴールに落ちていく!

 

 

若林「うおおおっ!!」

 

ガシイィィン!若林はパンチングで弾き飛ばそうとするが…

 

 

若林「うわーっ!!」

 

バシュウゥゥン!!抵抗むなしく、シュートはゴールに入ってしまった。

 

 

バーン「思い知ったか!」

 

ガゼル「しかしそこそこ持ちこたえたね…やはりとんでもないキーパーだ」

 

 

 

一方、ワールドレジスタンス側では…

 

デモーネ「私のヘブンズタイムが…どうして」

 

善子「あんたが変態催眠術師だからよ!」

 

デモーネ「なんですって!?…と言いたいところだけどなんとなく分かったわ」

 

 

デモーネ「私の技はあのメガレには通用しない」

 

サウソン「どうしてわかるの?」

 

ターハン「ほら、デモーネの技って洗脳したりとか、そういうやつでしょ?もとから操られてる相手に効くわけないじゃん」

 

デモーネのヘブンズタイムは時間を止めるのではなく、相手に止まるよう暗示をかけるものなのだ。メガレは洗脳されて既に自我を失っているため、そんな相手に暗示など効かない。

 

 

デモーネ「私では分が悪いから交代させてもらうわ…」

 

鞠莉ママ「そうデスね。ヨハネさんに交代デース!」

 

デモーネ「頼んだわよ?本物の堕天使さん?」

 

善子「フっ!仕方ないわね。この堕天使ヨハネしかおるまい!」

 

シェスター「ムリだ」

 

善子「ちょっと!」

 

シェスター「真面目に聞け!さっきのメガレを見ただろう?メンバーを変えても恐らく蹂躙されるだけだぞ!」

 

ダイヤ「そうですわね…あのメガレさんを止めなければ…」

 

シェスター「やつのマークはオレがする。だが…これでは点を取っても取り返されるのがせいぜいだな」

 

メガレにボールが渡らないようにするのは当然。しかし、さっきみたいにキックオフで彼女にパスをまわされるのは防ぎようがない。

 

 

 

ミューラー「ほっとけ!」

 

石崎「なにィ、あのままメガレをほっとくってか!?」

 

シュナイダー「俺もミューラーに賛成だ」

 

メガル「シュナイダーさん…」

 

シュナイダー「さっきのアイツは何もかもが変わり過ぎだ。テクニックも、フィジカルもだ。おそらく無理やり本来出せない力を引き出している。サッカー選手のカンだ。長続きはしない」

 

メガル「確かに、あんなの私が知ってるメガレお姉ちゃんじゃない…」

 

鞠莉ママ「エイリア石を使ってくるような連中デス。メガレにも何か仕込んだのデショウ」

 

翼「確か聞こえたぞ。アナザーミキシマックスなんて言っていた気がする」

 

鞠莉ママ「ミキシマックス!ミキシマックスですか…」

 

シュナイダー「知ってるのか?」

 

鞠莉ママ「別の誰かの力をオーラにして、選手に与える、別世界の技術デース」

 

メガル「じゃあ、メガルが人一人とは思えない力って!」

 

鞠莉ママ「間違いなくそのミキシマックスのおかげデショウね」

 

シュナイダー「まあいい。とにかくそのアナザーミキシマックスとやらは絶対長続きしない。現在1点差だ。こちらの攻撃時はメガレにボールが渡らないようにし、点取り合戦に持ち込めばOKだ」

 

ひとまずこの作戦で、デモーネを善子に交代し、ワールドレジスタンスは勝負に出る。

 

 

 

 

メガル「監督、あのシュートを使わせてください」

 

鞠莉ママ「あれデスか…ユニバーサル・ユースまでにとっておきたいのデスが…」

 

メガル「出し惜しみしてる私じゃあのキーパーから点が取れません。鞠莉さんが今どうなっているかは知りませんが、おそらく彼女もあのキーパーから確実に得点するのは無理です」

 

メガレにボールを渡されたら誰も止められないこの状況。このような点取り合戦になるなら、シュートは確実に決めたい。しかし翼とシュナイダーだけが得点源では、点取り合戦に持ち込むには不安が残る。

 

 

メガル「絶対にメガレお姉ちゃんを救いたいんです!」

 

鞠莉ママ「やはりそう言うデショウね…仕方ありマセン。これが終わったら猛特訓デース!」

 

こちらも秘密兵器を持っている模様。メガルはそれを解禁して、試合に臨む。

 

 

 

 

試合再開。ワールドレジスタンスのキックオフだ。

 

シュナイダー「よしいけツバサ!」パスっ!

 

翼「よし!いくぞ!」

 

翼はドリブルを開始する。

 

 

メガレ「とるっ!」

 

ちょっと進むともうメガレとマッチアップ。やはりすごいスピードだ。

 

 

翼「悪いけど、今の君とは関わっていられない…!」

 

翼「ドライブパスだ!」パスぅ!!

 

メガレ「かわしたつもりか!」

 

バゴォ!

 

 

メガレ「うわっ!?」

 

ドライブパスにすかさず反応するが、吹っ飛ばされてしまうメガレ。

 

 

メガレ「く、くっそぉ…負け…うっ!」

 

すぐさま起き上がろうとするが、頭を抱えてまた倒れてしまう。

 

 

シュナイダー(やはり…無理やり力を引き出しているのだな)

 

シュナイダーはそう思いながら前に進む。

 

 

 

ドライブパスを受け取ったのはメガル。

 

ゴッカ「フローズンスティール!!」ズサァー!

 

メガル「当たらないよ!」だっ!

 

メガルはジャンプで軽々とフローズンスティールをかわす。そしてキーパーとの1対1に。

 

 

 

メガル「(とうとうこの時が来た!)ツバサ・オオゾラ!!このシュートを見ろっ!!」

 

翼「!?」

 

メガルの口調が突然変わる。少し前まで見せていた、小動物のような感覚が、猛々しい獣に変わる感覚だ。

 

 

メガル「ふんっ!」ドガァ!!

 

メガルはボールにスピンをかけて、上にあげる…ってこの動きは!

 

 

翼「サイクロン!?」

 

メガル「違うよ!」ダっ!

 

メガルはジャンプしてスピンがかかっているボールのもとへ。そしてもう一発スピンをかける。するとボールが水しぶきを纏い始め、水流の竜巻が出来る。

 

 

メガル「これがサイクロンを超えるメガルの必殺技!」

 

そういってメガルは両足でボールに落とし込むようにインパクト!

 

 

 

 

メガル「オーバーサイクロン・G2!!」

 

 

ドゴォン!ボールは一度地面に叩きつけられ、穴が開けたと思ったらそこから獰猛なクマや鹿、鳥などの動物が現れ、さらに勢いを増してカオスゴールへ向かっていく!

 

 

 

グレント「バーンアウト!うわああー!!」

 

バシュウゥゥン!!グレントの技をまったく寄せ付けず、ゴールを決めた!

 

 

 

メガル「よしっ!」

 

翼「オーバーサイクロン…サイクロンを超えるシュート…」

 

翼は点を決めた喜びよりも、サイクロンを超えるシュートが現れた事に、驚きを感じていた。

 

 

 

―ベンチ―

 

ミューラー「ほう…サイクロンを超えるシュートか!面白い。ますますユニバーサル・ユースが楽しみになってきたなぁ!」

 

 




オーバーサイクロン 威力 210

オリオンの刻印に登場した必殺シュートです。初動がまさかのキャプ翼2のサイクロンと同じで、しかもこの名前。

何の因果でしょうね。すごい偶然。奇跡だと思います。


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カオス戦ー絶望的な状況ー

そろそろアナザーミキシマックスについて解説

これはイナイレGOに存在するミキシマックスをオマージュしたもの。しかし、本家との違いは

本人からオーラを取っていない・姿が変わらない・本家より体力の消耗が激しい

となっています。


悪いが本編中で描写する暇がねぇ…


 

試合再開。カオスのボールだ。

 

 

ガゼル「さあ、また彼らを蹂躙したまえ!」パスっ!

 

ガゼルはメガレにパス。効果的である以上、とことんこれで得点する魂胆の様だ。

 

 

メガレ「だあああっ!!」ダっ!

 

シュナイダー「ふんっ」ヒョイ

 

シュナイダーは突進してきたメガレをかわす。なんでディフェンス側でそんなことをしているのかというと、抜かれる、吹っ飛ばされると分かっていて、ディフェンスに入っても体力が減るだけだからである。

 

 

メガレ「アイツ…バカにしているのか…うっ!!」

 

相手にされず憤慨するメガレ。ドリブルを続けていると、また頭を一瞬抱えた。

 

 

シェスター「シュナイダーの読み通りだな…にしても体力切れが早すぎる」

 

メガレがアナザーミキシマックスを使ったのは前半が始まって少したったあたり。で、こうなっているのは前半があと少しで終わる時である。三杉よりも場持ちが短い。

 

 

 

シェスター「スキあり!!」

 

 

 

 

―カオス側のベンチ―

 

風見「ウソでしょう。もう体力切れなんて聞いてません」

 

うかつに異世界の技術を使った弊害が出る。これで攻めの要は一個抜け落ちたようなものだ。

 

 

風見「そういうわけにはいきません。無理やりにでも動いてもらいますよ」

 

風見は何か装置を取り出して出力を上げた。

 

 

 

 

 

―フィールド―

 

メガレ「うっ!うおおおお!!!!」

 

シェスター「な、なんだ!?うわああっ!!」

 

メガレから突然最初に見せたエメラルドと闇のオーラが発現する。ボールを取りに行ったシェスターはそれをもろに喰らい吹き飛ぶ。

 

 

 

―ワールドレジスタンス側のベンチ―

 

三杉「体力切れなのに動いたのか!?」

 

鞠莉ママ「なんということデショウ…!おそらく無理やり力を引き出しているのデス!」

 

 

 

 

―フィールド―

 

シュナイダー「なんてことを…!」

 

読みは当たっていたがまさか無理やり動かすことまでは想定できていなかった。急いでメガレのもとに向かう。

 

 

 

メガレ「バーン!決めろ!」パスっ!

 

バーン「へっ!ガゼル!」

 

ガゼル「これで2点目だ!」

 

メガレが再びゴール前のバーンにハイボールをまわす。バーンとガゼルはジャンプし、再び必殺技を放った!

 

 

バーン ガゼル「ファイアブリザード!!」ドギャリイィィン!!

 

 

若林「とめる!」

 

ボゴォっ!!若林渾身のパンチがファイアブリザードにヒット。

 

 

 

若林(くそぉ…やはりとんでもないパワーだ…!)

 

いくら若林でもカオス最強のシュートは分が悪い。なんとか吹っ飛ばされないよう踏ん張るが…

 

 

 

 

若林「うわぁーーっ!!」

 

シュナイダー「ええい!」

 

ドガァ!!若林が吹っ飛んだが、シュナイダーがカバー。

 

 

バーン「な、なにっ!?」

 

若林「シュナイダー!」

 

シュナイダー「ワカバヤシ!情けないぞ!そんなことではこの試合勝ててもドイツには勝てん!」

 

若林「なにィ」

 

シュナイダー「フレイ!あのシュートだ!」

 

こぼれダマはフレイのところに来ていた模様。

 

 

フレイ「分かったよ!アイシーちゃんをバカにしたこと、これで後悔させる!!」

 

フレイはジャンプ。彼女が脚をあげると巨大な剣が現れ、フレイはその足を振り下ろした!

 

 

 

フレイ「エクスカリバー!!」

 

 

ジャギイイィィィン!!剣が振り下ろされた瞬間、とんでもない威力のシュートとなってカオスゴールに一直線!!

 

 

ガゼル「しかしこんな距離から放てば威力が…」

 

DFのポジションから放っているシュート。いくらシュートの威力が高くても、そんな距離から放てばゴールに届かないこともあり得るが…

 

 

ネッパー「うわああっ!」

 

まず射線上にいたネッパーが勢いよく吹っ飛ぶ。ネッパーはセンターライン付近に位置していたが、それにしては、すごく吹っ飛んだ。

 

 

翼「…シュートがどんどん強くなっていってる…?」

 

ガゼル「なにっ!そんなまさか!」

 

なんと突き進むごとに威力が上がっているのである。自軍DFラインから放ったことで、キーパーのもとに着くころには先程の倍以上の威力に!

 

 

バシュウ!

 

 

 

シュートはグレントの反応を許さず、ゴールネットを突き破った。

 

 

若林(な、なんてシュートだ。これがドイツユースの力だとでもいうのか!?)

 

ドイツユースの力に驚く若林。そう思っている間に、前半は終了した。

 

 

 

メガレ「ぐっ!ううぅ…」

 

突然メガレが身体をおさえて苦しみだした。やはりアナザーミキシマックスのガタがきている。

 

 

メガル「メガレお姉ちゃん!もうやめて!」

 

メガレ「触るなァ!!」

 

メガル「うっ…!」

 

メガルは介抱しようとするが、当然受け入れるはずもなく、メガレはカオスのベンチに行ってしまった。

 

 

 

―HALF TIME―

 

休憩を取るワールドレジスタンス。しかし心が休まらない選手がいた。

 

 

メガル「メガレお姉ちゃん…」

 

石崎「大丈夫だぜ!もうすぐ助かる!今2点差つけてんだ!」

 

三杉「いや、メガレのあの様子を見るとそうは言えない…後半になってもあんなことを続けていたら試合が終わる前に身体が壊れてしまうぞ!」

 

石崎「そりゃあさすがに大げさだろ!?」

 

鞠莉ママ「そうとも言い切れまセン。おそらくあれのもととなっているミキシマックスも体力を激しく消費するものデスので…このまま酷使すれば三杉さんの言う通りになりマス」

 

メガル「どうしよう…これじゃ試合に勝っても意味がないよ!」

 

三上「あの男…それでメガル達に復讐しているつもりか」

 

 

翼「どうする…メガレが動けないように立ち回る方法は…」

 

考える翼。しかしメガレが動けないように立ち回るなど現実的ではない。どれだけマークしても、フィールドにいる以上は絶対安静の状態など作れない。

 

 

シュナイダー「そんな回りくどい事をする必要はない」

 

翼「シュナイダー…じゃあ、どうするんだい?」

 

シュナイダー「簡単なことだ。奴らの戦意を…叩き潰す!」

 

果南「相手に降参させるってこと?」

 

ダイヤ「一戦目と同じように、勝ち目がないと思わせることですか…しかし、どうすれば」

 

ミューラー「オレだ」

 

鞠莉「ミューラー!!」

 

ミューラー「ワカバヤシ、後半はオレに変わってもらおうか」

 

若林「いいだろう。お前らの作戦とやらを見せてもらうぜ」

 

 

 

 

 

ハーフタイムが終わり、選手たちはフィールドに散らばる。若林がミューラーに交代していた。

 

ミューラー(さあ、ファイアブリザードとやら、早くかかってこい…それを止めた時がお前たちの最後だ)

 

 

 

 

後半開始。ワールドレジスタンスのボールで試合開始だ。

 

翼「いけっ!」パスっ!

 

 

メガレ「ハアァァ!!」ダダダ!!

 

なんとキックオフと同時にメガレが走り込んできて、ボールがあっという間に取られた。

 

 

松山「なんて速さだ…!」

 

善子「これ完全に無理してるでしょ!早く止めなきゃ本当に終わりよ!」

 

驚くワールドレジスタンスメンバー。少なくとも分かるのは先程より速いこと。限界を大幅に超えた運用をしているのが丸わかりだ。

 

 

 

シェスター「もうやめろ!これ以上そんなことをしたら、君はサッカーが出来なくなる!」

 

メガレ「うるさい!」バゴォ!!

 

シェスター「うぐっ!?」

 

メガレはシェスターにタックル。どうやら性格もより狂暴化してしまっている。

 

 

善子「いい加減に…」

 

松山「止まれェ!!」

 

メガレ「邪魔!!」シュンっ!!

 

 

善子「消えた…うわっ!!」

 

松山「ぐはっ!」

 

ゴツゥン!!

 

善子 松山「うっ…」

 

メガレは瞬間移動して、先ほどシェスターに叩き込んだものを2人にも叩き込んだ。さらには2人がぶつかるように吹っ飛ばしたのである。

 

 

 

メガレ「うらぁ!!」ドガアアァ!!

 

メガレは力任せにシュートを放つ。先程のメガレのシュートよりもさらに強力で、ドーピングを疑うレベルの速さ。

 

 

ミューラー「ふっ!」ガチィ!

 

メガレ「なにっ!私の究極のシュートが…」

 

ミューラー「それが限界なのか。ならもうやめとけ。そんなに苦しんでまでやるもんじゃないぜ」

 

メガレ「うるさい…うヴ!」

 

また苦しみだした。声質も変わっている。いよいよ危ない。

 

 

 

ガゼル「メガレ!こっちだ!私たちが決める!」

 

バーン「お前が動きさえすれば俺たちがシュート撃って勝てるんだよォ!」

 

ミューラー「そうか…フっ、ならば撃てばいい」

 

ポイっ。ミューラーはファイアブリザードを撃つのに絶好な位置にボールをあげた。

 

 

 

バーン「舐めやがって…ガゼル!!」

 

ガゼル「ああ!後悔させてやろう!」

 

バーン、ガゼルはミューラーが作った好機を逃さず、足にそれぞれオーラを纏ってジャンプした。

 

 

バーン「灼熱の炎で燃え尽きろ!!」

 

ガゼル「凍てつく闇に凍り付くがいい!!」

 

 

バーン ガゼル「ファイアブリザード!!」ドギャリイィィン!!

 

今まで以上に気合の入ったファイアブリザード。うかつに挑発してしまったため、威力を引き上げてしまったようだ…

 

 

 

 

 

ガチィ!!

 

ミューラー「フンッ」

 

バーン「な…」

 

ミューラーはボールを何事もなかったかのように止めていた…

 

 

ガゼル「ば、バカな…!片手で…!」

 




バーン、ガゼル…因果応報だぜ。これを当時お前をスカウトしようとしたボク含めたちびっこみんなが味わったんだ。


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もうやめろ!

ちょっと期間が空いちゃった。

使用してるパソコンが家族共用だから、家族が使うこともあるんだ…


 

ミューラーがファイアブリザードをいとも簡単に止めた。その衝撃はフィールドの外にも伝わっていた。

 

 

ブリリア「な、なんてことですか…」

 

日向「若林があれほど苦戦したシュートを、こうも簡単に…」

 

千歌「これがミューラーの…ドイツユースの力なの!?」

 

カルツ「シュナちゃんもやべえことするもんだ…ところで向こうのベンチを見てみな」

 

千歌「向こう…?」

 

向こうのベンチと言うのはカオス陣営のベンチだ。ふと見てみると…

 

 

 

風見「あ、ああ…あぁー…」

 

今まで見たことがないレベルで顔が青ざめている。

 

 

 

千歌「か、監督!?どうなってるの!?」

 

日向「多分あれがカオスとか言うチームが放てる精一杯のシュートだったんだろうな…全日本ジュニアユースで例えるなら俺と翼で放つドライブタイガー…あれをこうも簡単に止められたんだ。もう、勝ち目はほぼゼロだ…」

 

バシャアァ!!

 

千歌「!」

 

突然ゴールネットが勢いよく破れる音が。フィールドで何かあったようだ。

 

 

 

 

 

 

―フィールド―

 

 

先程のやり取りの間、フィールドでも動きがあった。

 

 

 

ガゼル「ば、バカな。私たちのシュートがこうも簡単に…」

 

バーン「あ、ありえねぇ!俺たちの最強のシュートが!!」

 

ミューラー「ははははは。どうだ?」

 

シュナイダー「ミューラー!早くボールを渡せ!」

 

ミューラー「おっとそうだな。おらよ」

 

あんまり長くボールを持ってると反則になるため、シュナイダーにボールを渡したミューラー。

 

 

シュナイダー「さぁいくぞ!」ダっ!

 

シュナイダーはドリブルを始める。そのスピードは速く、あっという間にセンターラインに。

 

 

 

シュナイダー「もらったぜ!トドメだカオス!」

 

シュナイダーはなんとそのセンターラインからシュート体勢に。一見ファイヤーショットと同じ構えだが…

 

 

 

メガル「暑い…」

 

ダイヤ「そんなに近くにいるわけでもないのに…恐ろしい熱量ですわ」

 

ファイヤーショットやその派生形とは比べ物にならない熱量を持っていた。熱い。熱すぎる。

 

 

 

シュナイダー「ネオファイヤー!!」ドガアァァン!!

 

青い炎を纏ったシュートが放たれた。先程フレイが放ったエクスカリバーとは違い威力は距離が離れていることで落ちている。しかし…

 

 

グレント「ぐおおおおっ!!」

 

バシャアァ!!

 

それでもグレントは全く手が出せず吹き飛んだ。そして、ゴールネットが破れる。

 

 

 

シュナイダー「これで3点差だな」

 

バーン「く、くそっ!まだだ!」

 

シュナイダー「いや、もうダメだ。諦めろ」

 

ガゼル「なっ、なにっ!」

 

シュナイダー「本当はサッカー選手として言ってはいけないが、今回は別だ。もうお前たちに勝ち目はない。いたずらに選手を苦しめるな!」

 

バーン「ふざけんな!まだ試合は終わってねぇぞ!まだ負けてねぇ!」

 

シュナイダー「口ではそう言っているが、分かるぞ。お前たちはミューラーに自分たちの最強のシュートを簡単に止められてうろたえている。そして今の俺のシュートも見ただろう?」

 

メガレ「ふ、ふざけるな!いくらお前たちが強くても私たちは絶対に…!絶対に…」

 

 

 

メガレ「う…うわあああああああ!!!」

 

シュナイダー「!?」

 

降参を呼び掛けるシュナイダーに反論するメガレ。なんと今までにないレベルで苦しみ始めた。

 

 

 

メガレ「私たちは負けない…どんなにカベが高くても一緒に…」

 

ダイヤ「そうか…そういうことですわ!」

 

 

ダイヤ「メガルさん!今なら説得が出来るかもしれません!」

 

メガル「えっ!?…分かった!」

 

メガルは改めてメガレのもとに向かう。

 

 

 

メガレ「私たちは勝つんだ…11人の力を合わせて…」

 

メガル「そうだよお姉ちゃん!どんな相手が来ても一緒に勝とう!私達と今までそうしてきたように!!」

 

メガレ「…!!メガル…!」

 

メガレがメガルの言葉を聞くようになった。そしてメガルのことを口にする。

 

 

メガル「メガレお姉ちゃん…また一緒にサッカーやろ?ブリリアお姉ちゃんも、サウソンちゃんも、みんな待ってるよ」

 

メガレ「メガル…そうだ。そうだった…私の家族は…うわあああっ!!」

 

メガル「メガレお姉ちゃん!?」

 

説得できそうだったが、また頭を抱えて苦しみだすメガレ。もしかしてと思いカオスのベンチを見ると…

 

 

 

風見「ダメです!」

 

先程メガレを暴走させるのに使っていた装置を、また使用していた。

 

 

ダイヤ「そこまでです!!」ドガァ!!

 

ダイヤはフライングドライブシュートを風見が手に持っている装置目がけて放つ。

 

 

風見「うわぁー!」

 

グシャ!!

 

風見「あぁ…装置が…私達の復讐が…」

 

ダイヤ「何が復讐ですか!監督!もうこんなことはやめてください!」

 

風見「ダメです…!あのイタリア選手たちのせいで私達は散り散りになったんです…!」

 

 

風見「せっかくですので、なぜ私たちがメガレをさらったか教えましょう…一つは、彼女のストライカーとしての実力がバーン様とガゼル様の良い成長材料となると判断したこと、そしてもう一つは私たちを散り散りにした奴らに同じ思いをさせたかったからです…!」

 

ダイヤ「っ…!」

 

ダイヤは怒りそうになった。そもそも事の発端はエイリアがこちらの世界に襲ってきたことなのに…それで自分たちと同じ思いをさせたいなんて身勝手すぎる。

 

 

 

「いい加減にせんか!!」

 

ダイヤ「!」

 

ダイヤではない別の人間が怒号を飛ばした。

 

 

ダイヤ「三上さん…」

 

三上「浦の星の監督よ…貴様はいつまでこんなことを続けるのだ!それが貴様の選手にとってなんにもならんことが分からんのか!」

 

風見「なんにもならないことなどありません。何故ならそれがバーン様とガゼル様の望みだからです」

 

三上「バカ者!そうやって子供が道を踏み外しているのであれば、監督…いや、大人である貴様がそれを止めんか!」

 

風見「うっ…」

 

三上「さらにお前はメガレと言う選手を洗脳し、彼女がそれで苦しんでなお酷使しておる!カオスの選手たちはその非道な行いに協力していることになる!それを分かっておるのか!」

 

三上は選手たちのいるグラウンドを向いて続ける。

 

 

三上「カオスの選手たち!お前たちのサッカーの実力は大したものだ!だからこそその才能をこんなところで腐らせてはいかん!」

 

ガゼル「な、なにを…」

 

バーン「うるせえ!俺たちはお義父様の仇をとるんだ!!」

 

翼「それは俺たちを倒せば出来るのか!?出来たとして、そのあと君たちはどうなるんだ!?」

 

バーン「そ、それは…」

 

言葉に詰まるカオスのキャプテンたち。まずこのままでは勝てない。勝てたところで何かが得られるわけでもない。翼の言う通り、この試合に何の意義があるのかもう分からない。

 

 

 

風見「みなさん…もうやめましょう」

 

ガゼル バーン「…!」

 

風見「皆さんは吉良様によって育てられた、とても優秀な子どもたちです…こんな事じゃなくて、もっと皆が笑いあえて、迷惑をかけない事をしましょう。それであの方もきっと喜びます」

 

バーン「監督…分かった。もうこんなことはやめるぜ」

 

ボンバ「バーン様!!」

 

ガゼル「こんなことをしているより、人に迷惑をかけず先に進む方が、お義父様のためでもあるだろうからね…」

 

シュナイダー「分かってくれたようだな…さぁ、メガレを解放するんだ」

 

ガゼル「分かった…監督!」

 

風見「いえ…装置はもう壊れています。ですから…」

 

 

メガレ「う、うーん…」

 

メガル「メガレお姉ちゃん!」

 

メガレ「メガル…?ど、どうしてそんなにボロボロなの!?」

 

メガル「メガレお姉ちゃん!!」

 

メガレ「おわっ!?」

 

メガルはメガレにハグした。メガレは突然の出来事で驚いている様だが…とにかく、メガレは正気に戻ったのだ!

 

 

 

翼「よかった…これでメガレを助けることが出来たんだ!」

 

シュナイダー「ああ。これでイタリアユースのみんなも救われるな」

 




これでカオス戦も終わりです。試合を最後まで見たかった…という人は申し訳ございません


もうすぐ2つの世界の遠征編も終わります。


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お別れ、そして帰還へ…

更新がやや遅れた。

キャラ同士の会話、上手い言い回しにするのにとても苦労するのだ。


 

試合が終わり、グラウンドに前の試合のメンバーも集まる。

 

 

ブリリア「メガルー!メガレー!」

 

メガレ「姉さん!」

 

もう一人の姉妹であるブリリアもメガレの無事を確認する。改めてハグをしあう三人だった。

 

 

 

翼「良かったな…でも、なんで突然正気に戻りかけたんだろう?」

 

ダイヤ「おそらくミューラーさんではないでしょうか…」

 

翼「ミューラー?」

 

ダイヤ「わたくし、あの時メガルさんが“一緒にエイリアのどんな絶望的な状況でも乗り越えてきた”とおっしゃったのを思い出したのです。ミューラーさんがいとも簡単にシュートを止めた時に、その思い出が刺激されたのではないのでしょうか」

 

実際、絶対に負けない!と言い出したあたりから正気を取り戻しかけていた。この考察が自然だろう。

 

 

翼「ミューラーか…本当に恐ろしいキーパーだ」

 

 

 

 

一方で、エイリア側は元の世界に変える準備をしていた。

 

 

風見「もうこんなことはしません。巻き込んだ賀茂監督の世界の選手たちも元の世界まで送ります」

 

賀茂「これでこちらの問題も解決だ。あとのごたごたは俺とこっちの日向達がどうにかする」

 

曜「賀茂監督!どっちの全日本ユースも優勝できるよう、お互い頑張ろう!」

 

賀茂「おう!お前たちも頑張れよ!そうだ…せっかくこちらの世界にも大空翼がいるんだ。オレが考えた戦術を伝授しよう!」

 

エイリアが侵略をやめたことで賀茂も無事に帰れることになった。そして、賀茂はこちらの全日本ユースに彼の考えた戦術を教えてくれるようだ。

 

 

 

日向「ということだ。もう暴れるんじゃねぇぞ」

 

日向(J)「チっ!自分に言われると腹が立つぜ…!」

 

岬(J)「ボクたちはチームを追い出されて焦っていたんだ…その気持ちが今回暴れるきっかけになったんだと思う」

 

岬「そうなんだ…だったら、仲間を信じればいいと思う」

 

岬(J)「えっ、それでいいのかい?」

 

松山「お前たちの世界にも俺や翼がいるんだろう?そいつらを信じて特訓しろ。お前たちが強くなって戻ってくるまでに、全日本は守ってやっていると思うぜ」

 

日向(J)「それもそうだな…分かった。追放を受け入れてじっくり特訓するぜ」

 

日向「がんばれよ…しかしとんでもないシュートを編み出したな。ポストプレイさえ出来れば確実に戻れるんじゃないか?」

 

正気に戻った賀茂の世界の全日本ユースメンバーとこちらのメンバーも話し合っていた。お互いを認め合い、アドバイスも出来た様である。

 

 

 

千歌「…」

 

アイシー「…」

 

一方、千歌はかつて自分のチームメイトだったアイシーに話しかけようとしていた。

 

 

アイシー「ごめんなさい」

 

千歌「アイシーちゃん…」

 

アイシー「私、ウソついてた。本当は千歌ちゃんやみんなのこと覚えてたのに、覚えてないなんて言って…」

 

千歌「じゃあ、覚えていてくれたんだ。私たちのこと…」

 

風見「私からも、本当に申し訳ありませんでした…私はエイリア学園が一度バラバラになった後、スパイをすることを目的に小原家に使用人として入った…つまり、初めから皆さんのことを騙していました」

 

千歌「それでも、私達と一緒にサッカーした思い出はウソじゃない。アイシーちゃんも、風見監督も、浦の星で勝つために頑張ってくれた!」

 

たとえ騙されていたとしても、一緒に全力でサッカーをしたことは事実だという千歌。千歌の言う通り、2人も浦の星のために全力を尽くしていた。そうでなければ、ゼロから始めたサッカー部が全日本ユースのメンバー率いる多くのチームに勝つことなど不可能だっただろう。

 

 

千歌「アイシーちゃんや風見監督とはここで今度こそお別れになっちゃうけど…その思い出を忘れないで、幸せにこれからを生きて欲しい」

 

風見「わかりました…今度こそ、保護者としてアイシーさんも、他の皆さんも真っ当に生きていけるようにします」

 

 

アイシー「そうだ…千歌ちゃんにあの秘伝書を渡してもいい?」

 

風見「秘伝書ですか…いいでしょう。あっちでも全日本の監督が戦術を教えているようですからね」

 

そういうと2人は一個ずつ秘伝書を千歌に渡してきた。

 

 

千歌「えーっと…グランフェンリル?」

 

アイシー「私がやろうとしたけど、結局できなかった…千歌ちゃんたちの中の誰かが私の代わりに出来たら嬉しい」

 

千歌「分かった!しっかり受け継ぐからね!」

 

 

千歌「で…もう一つが…って、字がほぼ虫食いで読めない!」

 

風見「また別の世界からデータを取った時に出来てしまった謎のシュートです。千歌さん達なら上手くいく気がします」

 

千歌「う、うん…」

 

いい感じに言ってるけど、要するにゴミじゃん!とツッコみたくなる。そう思っていると、向こう側が帰る時間が来たようだ。

 

 

 

 

バーン「じゃあな炎のストライカー!もう姿はみせないだろうが、俺はお前を超えてみせる!」

 

シュナイダー「そうだな。お前も純粋に勝利を求めるストライカーだということは分かる。お互い命と心を燃やして頑張ろう」

 

ガゼル「…イナズマイレブン」

 

翼「えっ」

 

ガゼル「私たちの世界の伝説のサッカーチームだ。君たちもそれに見えてしまってね」

 

翼「良い響きだ。伝説のサッカーチームか…」

 

両軍の主将同士の会話が最後に行われた。そして、その後すぐに、エイリア側はとても大きいキャラバンに乗って、そのキャラバンは大空高くに飛んで、消えてしまった。

 

 

 

 

松山「いっちまったな…」

 

和夫「うわぁー、ありゃすげぇ」

 

政夫「まるで未来の乗り物だぜ」

 

その光景を見て、感心するメンバーもいたようだ。

 

 

三上「そうだな…本当に未来の乗り物、今でも信じられんくらいだ…」

 

 

三上「さて、エイリアを迎え撃つための戦いもこれで終わりだな」

 

鞠莉ママ「はい。ワールドレジスタンスの皆さん、協力してくださり、そしてウチのチームメイトを救って下さり、ベリーサンクスデース!!」

 

三上「これをもって、ワールドレジスタンスは解散とする。各自、こんな形とはいえ近い内のライバルと触れ合う機会が出来た。得たものも多いだろう。皆でそれを活かしてユニバーサル・ユース、必ずや実りある試合にしようではないか!!」

 

一同「はいっ!!」

 

役目を果たし、三上の言葉と共に解散となったワールドレジスタンス。

 

 

 

ミューラー(今日の試合で俺の力は伝わっただろう。果たして張り合いのあるストライカーは現れるかな…)

 

メガル(ミューラー…今日見たけどとんでもないキーパーだ!新たに対策を考えないと!)

 

日向(このままじゃドイツに…ミューラーに勝てねぇ!クソっ!何か手はないのか!)

 

 

 

シュナイダー(ユニバーサル・ユース…ドイツ統一30周年を記念した世界初の男女混合サッカー大会だ!絶対に負けられん!)

 

ユニバーサル・ユースに向けて、それぞれ複雑な思いを抱いているのだった…

 

 

 

 

 

 

 

―エイリアのキャラバン内―

 

風見がモニターに向けて何か話している様だ。

 

風見「という訳ですので、これからはあなた達には協力しない形になります。申し訳ございません」

 

『そうか。ならば今回が最後の報告になるから成果を報告してもらおうか』

 

風見「アナザーミキシマックスですが、今のままだと役に立ちません。30分経つと選手が危険にさらされます」

 

『そうか…ならば改良するまで。あれは我らの世界に光を呼び寄せるのに必要なモノ。絶対に完成させる…!さて、もういい。今までお疲れ様だ』

 

風見「お世話になりました」

 

そういうと風見は通信を切った。

 

 

賀茂「随分と怪しいヤツと話していたな」

 

風見「その通りですね。とはいえ、いきなりやめます。はいプッツンとはいかないので、データの提供は許してください」

 

賀茂「それが大人の世界だからな。仕方ない」

 

風見「しまった!」

 

賀茂「どうした」

 

風見「あの世界に忘れ物をしていたんでした!サンパウロでの追いかけっこの際にタイムブレスレットをメガレが落としていたのを拾ってません!」

 

賀茂「それ、落としたらシャレにならないものだろう!名前で分かるぞ!?」

 

風見「はい。しかし戻るわけにもいきませんし…とんでもない悪影響が出たら対処しましょう…」

 

 

 

 

 

―全日本のキャラバン―

 

ミューラー(そういえば変なブレスレットを拾っていたな…あれでなぜか色んな時代に行って特訓したんだったな)

 

ミューラー(俺のものでもないし、バスの中にでも置くか。あいつらを最初から知ってた奴らなら詳しそうだからな)

 

ミューラーは変なブレスレットとやらをキャラバンを降りる時に置いていった。

 

 

 

 

日向「あん…?なんだこれ?」

 

日向は、それを拾ってしまったのであった…

 




これにて第5章は完結です。

ここまで時間をかけてしまって申し訳ありません…今度特別編投稿する際に詳しく話しますが、これからはスパートをかけて、ボリュームのある試合を描こうと思います。

それでは第6章…の前に、果南ちゃんの誕生日&UA10000突破&100話記念の特別編でお会いしましょう。


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必殺技集
必殺技解説ーオフェンスコマンド編ー


バシム「はいどーも作者でーす。ここでは必殺ドリブルと必殺パスと必殺ワンツーを紹介していくよ。必殺シュートはレパートリーも多いのでまた今度ね」

 

バシム「技名、威力、ふっとばし確率を記載していくよ。一言コメントも添えているが、オリジナル技以外は技についての説明はほとんどしていない。作者の独り言だと思って笑って見てくれ」

 

 

 

必殺ドリブル

 

相手をかわすドリブル技。これを持っている選手を敵に回すと非常にボールを奪いにくくなる。

 

 

ダッシュアクセル 威力 60 ふっとばし 75% 

 

力強く走って相手を吹き飛ばす。ドリブル技の中だと多分1番威力が低い。

 

 

強引なドリブル 威力 105 ふっとばし 99% 

 

フィジカルと勢いに任せて相手をふっとばす。こう見えて滅茶苦茶威力が高い。使うキャラのドリブルが高いと、相手はポンポン吹っ飛ぶ。

 

 

メロディウェイブ 威力 130 ふっとばし 0%

 

回転したボールから突然旋律が現れ、相手の耳を攻撃する。

 

 

ムササビジャンプ 威力 110 ふっとばし 0%

 

立花和夫が使う技。この技の使用シーンを出さなかったのは失敗である。

2人いないと何も出来ないという弱点を補うべく山に籠もった修行で編み出した。

 

 

山猿キープ 威力 110 ふっとばし 0%

 

こちらは政夫が使う。腰を低くすることでボールを猿の子どものように守る。

 

 

ウォーターベール 威力 125 ふっとばし 100%

 

今作では果南が特訓する際に、鞠莉に協力してもらって生み出した技。他の作者さんと被っているので遠慮したかったが、だからといって同じような役割のオリジナル技を作っても存在意義がなあ…

 

 

アグレッシブビート 威力 90 ふっとばし 100%

 

千歌が走り込みをして覚えた技。この技ではないが、他の作者さんも天馬の技を千歌に覚えさせていた。やはり同じ主人公だからだろうか。

 

 

フレイムベール 威力 125 ふっとばし 100%

 

先程のウォーターベールはこの技からマイナーチェンジという形で生み出された。…というのはメタ的な話で、作中の時系列ではこちらが先に生まれました。

 

 

アクロバットキープ 威力 100 ふっとばし 0%

 

コレを使えるキャラクターは強者の証。他の作者さんの作品だと上位互換の技が印象深かった。

 

 

ジャンピングサーカス 威力 110 ふっとばし 0%

 

サーカスで使う炎の輪っかを出して相手の頭上に浮かばせ、その輪をジャンプで潜り抜ける技。そのまま相手に突撃しても良かったが、花丸の性格を考えればふっとばさずに済ますだろう。

 

 

オーロラドリブル 威力 100 ふっとばし 0%

 

アイシーが2で習得する技。空中でオーロラを出して見とれているうちに突破。かっこよさというか、美しさを感じる。

 

 

ホワイトブレード 威力 140 ふっとばし 100%

 

こちらはGO2でアイシーが覚える。

 

 

プレストターン 威力 100 ふっとばし 0%

 

ただの速い系のドリブル…と思ったら音楽が関係している様だ。プレストの意味は音楽で「急速に」。

 

 

ヒールリフト 威力 105 ふっとばし 0%

 

現実でも出来るらしい。いやウソだ。キャプテン翼ワールドでも指で数える程度…というか翼くんしか出来ない。

 

 

ダッシュストーム 威力 145 ふっとばし 90%

 

勢いよく走りその風圧で相手を吹き飛ばす。船がスピード出してる時に水がバシャァ!って弾けるあれ(伝われ)。

 

 

フライボード・ジェット 威力 180 ふっとばし 0%

 

足から水圧を出して、浮遊して突破する。《松浦果南の自称兄》さんの果南ちゃんの技をモチーフにしたが、もはや別物になった。共通点と言ったら水が関連する事と相手の動きを封じるくらいか。

 

 

プリマドンナ 威力 135 ふっとばし 0%

 

相手を操って(?)一緒に踊る技。

 

 

ヘブンズタイム 威力 165 ふっとばし 100%

 

時間を止め、その後時空の歪みにより発生した気流で相手をふっとばす。時間は止めれるけど指パッチンが出来ないという人がいた。ボクも指パッチンできません。

 

 

烈風ダッシュ 威力 140 ふっとばし 70%

 

スプリントワープの代用という体でメガルちゃんに覚えさせた技。強さは劣るが、炎っぽさはこっちの方があると思う。

 

 

ヘブンズタイム(アレスver) 威力 135  ふっとばし 100%

 

こちらはアレスの天秤で登場した方。デモーネが使う。どうやら指パッチンの暗示によって動きと時間が止まるらしい。つまり目を閉じていたり、洗脳状態にある敵には効かない。

 

 

トリプルダッシュ 威力 200 ふっとばし 90%

 

イナイレ無印の中で最強格のドリブル技の一つ。対戦でもしょっちゅう使われた。しかしssで採用するところは見ない。何故だ!

 

 

パッションスタンピード 威力 170 ふっとばし 0%

 

ダ・シルバが使う必殺ドリブル。実際のゲームではこれでキーパーも抜かれてシュート、はい失点という流れになる。

 

 

ジ・イカロス 威力 195 ふっとばし 0%

 

撃ち方を間違えてしまう。抱きかかえて飛ばすのはホークショットである。実際は両手をつかんで上空に投げ飛ばす。

 

 

分身ドリブル 威力 170 ふっとばし 0%

 

本当に分した後、全員が分身しているように速く動く。カルロスはエースなのでこれくらい容易。

 

 

高速ドリブル 威力 180 ふっとばし 0%

 

オランダユースのイスラスが使うドリブル。単純なネーミングだが、御覧の通り高い性能を誇る。三上曰く、イスラスはシュナイダーに匹敵する選手らしい。

 

 

ローズダンサー 威力 205 ふっとばし 0%

 

常人には真似できないキモ…珍妙な動き。その結果がこの威力だ。

 

 

 

必殺パス 

 

勢いが強く、軌道が真っすぐでないことからカットしにくい。これを持っている選手がチームにいれば、ゲームメイクが非常にしやすくなる。

 

 

カミソリパス 威力 100 ふっとばし 0%

 

早田が使うパス。当時のプレイヤーは皆この技でパスを繋ぎまくった。今作でもそれは健在。

 

 

ドライブパス 威力 85 ふっとばし 75%

 

ドライブシュートが撃てて、かつテクニックが高いキャラクターが使用できる。ドライブシュート習得者は多いが、この技は世界レベルの選手でも使用できるキャラクターが少ない。スマホ版だとバンバン使えるけど…

 

 

カービングサンダー 威力 105 ふっとばし 50%

 

モチーフはモンハンのジンオウガである。カーブを描く稲妻が絶妙に捉えにくい。

 

 

 

必殺ワンツー

 

ドリブル突破は無理だが、それでも自分がボールをキープしたい場合に使用する。ファミコン、スーファミは2人で無双できるが、スマホ版は消費ガッツが多いのでおすすめしない。ちなみに今作はファミコン準拠なので、無双出来る。ふっとばし確率は全部0%だ。

 

 

ブラックコンビ 威力 100 

 

ダイヤとルビィが使用する姉妹コンビ。キャプテン翼要素が入るなら、やっぱりこの2人のワンツーは作りたかった。

 

 

ジェミニアタック 威力 120

 

立花兄弟が使用するワンツー。双子だと連携力が高まる。大会では立花兄弟は個人プレー重視でこの技はあまり使用しなかった。意表を突くってやつだ。

 

 

東邦コンビ 威力 110

 

日向と沢田が使用。雷のような勢いで突き進む。

 

 

エッフェル攻撃 威力 130

 

フランスのピエール、ナポレオンの必殺ワンツー。誰も取れない→スライダーキャノンの最悪コンボ。

 

 



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必殺技解説ーシュートコマンド編ー

実機という言葉が出てきますが、これはファミコン及びスーパーファミコンの事を指します。


バシム「はいどーもバシムでーす。今日はロマンあふれる必殺シュートを解説していくよ」

 

バシム「シュート、ボレー、ヘディングにわかれていたり、チェイン可能だったりそうでなかったりといろいろめんどいところもあるけど、そこも記載していくよ。そのためにわざわざ他のオフェンスと分けたからね」

 

バシム「ドリブル、パスのようにシュート、ボレー、ヘディングもそれぞれのジャンルに分けていくよ。後言い忘れてたけど一部の必殺シュートは相手のシュートを打ち返すことが出来たり、ロングシュート向きだったりするから、チェインの可否と共に記載していく。打ち返し可能の場合はふっとばしの隣にB、チェイン可能の場合はC、ロングシュート向きの場合はL、どれも出来ない場合は特に記載しない」

 

バシム「あと、必殺シュートは特殊効果が多いから、一言コメントに書いておくよ。前置きが長くなったけど見てね」

 

 

 

必殺シュート

 

自分がボールをキープしている状態で放つ。いつでも放てるのが強みだ。

 

 

オレンジシュート 威力 60 ふっとばし 50%

 

今作最初のオリジナル技。しかしコメントできん。

 

 

ドライブシュート 威力 100 ふっとばし 60% L

 

現実でも出来ないことはないシュート。これ、ロングシュート向きで、現実だとむしろロングじゃないとゴールの上を通り過ぎてしまうぞ。

 

 

シャインドライブ 威力 105 ふっとばし 45% 

 

ドライブ回転はしません。ピカっと光ってキーパーがのけぞるから、強そうだけどさっぱり。

 

 

ライオンシュート 威力 85 ふっとばし 60%

 

タイガーショットのマイナーチェンジというべきか。ちょっとFWとしては心許ない威力だが、この世界は必殺シュートを持っていれば、日本では無双可能。

 

 

スプラッシュみかん 威力 120 ふっとばし 70%

 

シュワッと弾ける!最初以外はレインボーバブルショットのバブルが全部みかん色だと思ってくれればいい。先述したシャインドライブとは、使用者の関係で威力が負けていたりする。

 

 

バナナシュート 威力 75 ふっとばし 35%

 

現実でも出来るシュートその2。ドライブシュートと比べて汎用性が高い。ただし、キャプ翼では強力なシューターが使用することが多く、実際はもっと強い。

 

 

隼シュート 威力 105 ふっとばし 15%

 

新田の技。先に言っておくと別作品でのオマージュキャラも使用するが、エフェクトが異なる。こちらは背景が赤くなって、早いシュートが飛んでくる。ファミコン仕様だ。

 

 

弾丸シュート 威力 30 ふっとばし 55%

 

この世界の住民はみんな使える、力を込めて放つパワーシュート。

 

 

ダブルイール 威力 100 ふっとばし 100%

 

ロベルトの迷言で有名。うなぎは川のイメージが強いが、産卵時には海にいることもある。いずれにせよカバヤキにするとうまいぞ。

 

 

エターナルブリザード 威力 100 ふっとばし 70%

 

何と言っても吹雪士郎のイメージ。ちなみにアイシーがいるダイヤモンドダストのキーパーはこの技で完封可能。

 

 

佐野とのコンビプレイ 威力 100 ふっとばし 75% L

 

現実でもできそう。メガネクラッシュとツインブーストを足して2で割った感じがする。

 

 

フライングドライブシュート 威力 135 ふっとばし 50% L

 

キッカーの意思で自由に軌道を変えることが出来る。こう言うと他のラブライブ!×イナイレ作品のダイヤさんを連想してしまうが、本当に偶然。

 

 

カミソリシュート 威力 95 ふっとばし 0%

 

ゴールに対して鋭角から打つと威力が上がる。コーナーキックで使うと効果的…といいたいところだが、カミソリパスでセンタリングした方がいい。

 

 

グングニル 威力 85 ふっとばし 65% L

 

中堅どころの威力と思いきや、エクスカリバー並みに強くなり、GOではやや弱めで違う属性の技になるという、忙しい技。今作ではキーパーの上からボールが出てくるので威力が落ちない。シュートブロックをさせてくれるデザームはかなり親切である。

 

 

フリーズショット 威力 85 ふっとばし 55%

 

エターナルブリザードにお株を奪われた…と思ったら違う属性でした。むしろ世界編でエターナルブリザードより強そうな感じを出していた。

 

 

イーグルショット 威力 130 ふっとばし 45% L

 

どれだけ遠くから撃っても威力が落ちないのはマジ。威力も高く、松山のキックと併せれば終盤まで通用する。

 

 

ブリザードイーグル 威力 180 ふっとばし 80% L

 

フリーズショット+イーグルショット+スピニングシュートで出来るオーバーライド技。名前は迷った。原作のイーグルショットの没案を利用して、北国団結シュートとか考えたけど、さすがにやめた。

 

 

ザ・ギャラクシー 威力 195 ふっとばし 85%

 

初代の最強格の技。本来はゴールキーパーが地面を叩きつけなければいけない。ハンドになるからか?いや、ペナルティエリア外のボール触ってるんだからそれでもハンドなのだが。そんな訳でこの設定は無視しました。花丸・ダイヤ・果南の3人で撃たせたのは、彼女たちのユニットの曲がモチーフである。

 

 

ダブルショット 威力 125 ふっとばし 70%

 

イナイレでベータが使う技。シュートコマンド07と言わないと違和感をどうしても感じる。

 

 

タイガーショット 威力 100 ふっとばし 60%

 

日向の十八番。実は他の作者さんのラブライブ×イナイレ作品にこの技が出ていたりする。探してみよう。

 

 

ファイヤーショット 威力 135 ふっとばし 55%

 

シュナイダーが使う技。両方のコラボ回で出てきた。やっぱりかっこいいもんな。この技。

 

 

スカイウィングシュート 威力 180 ふっとばし 80%

 

一周年記念パーティで出てきた、漫画版の翼が使うシュート。東京のキセキで出すので、ここでは解説しない。しばらくお待ちください。

 

 

スカイウィングツイン 威力 210 ふっとばし 85%

 

スマホ版限定。翼とカルロスが使う技だが、この2人は原作では共闘しない。要するに、設定だけ存在する幻の技というわけだ。コラボで出すにふさわしいだろう。

 

 

ハイパーイカロスウィング 威力 190 ふっとばし 100%

 

ボツになった恋ちゃんのシュート。コスモスストライカーに出てくるシュートである。実際はオリオンの刻印の地雷原みたいな気圧を吸収して発動。だからってあの場で地雷原は絶対アカン。そのため、スピニングフェンスからの発動となった。

 

 

ネオ・タイガーショット 威力 155 ふっとばし 80%

 

タイガーショットの強化版。やろうと思えば相手の腕を粉砕できる。ゲーム版では総じてかっこいい!

 

 

ドラゴンクラッシュ 威力 85 ふっとばし 60%

 

今作では、ターハンの「龍」属性を示す技である。この技、実はラブライブ×イナイレ作品で一度も見たことがない。龍が似合いそうなキャラが現状居ないからか。

 

 

デビルバースト 威力 175 ふっとばし 66%

 

デモーネのシュート。メガルを除けばこれが一番強いシュートという番狂わせである。採用理由はプロサッカーで悪魔の左脚と呼ばれた選手がいたことから。

 

 

サイクロン 威力 200 ふっとばし 70%

 

テクモ版の翼の必殺シュート。彼がサイクロンを編み出すシーンはファミコンの中で特にカッコいい。というかⅡ自体、イナイレにも引けを取らない必殺シュートのアニメーションを持っている。

 

 

キャノンシュート 威力 130 ふっとばし 90%

 

東京のキセキでも出したナポレオンの必殺シュート。そういえばあの作品サ終するかもしれない

 

 

スパイラルショット 威力 70 ふっとばし 50%

 

シェスタ―くんがおまけで覚えた技。威力もこのように今更通用しないもの。通用しないはずなんだけどねぇ

 

 

ネオ・ファイヤーショット 威力??? ふっとばし 75%

 

シュナイダーの新たな必殺技。果たしてその威力は…?

 

 

ミラージュシュート 威力 185 ふっとばし 60%

 

カルロスの必殺シュート。イナイレに同名のシュートがあるが、一緒にしてはいけない。威力が違う。

 

 

グングニル 威力 160 ふっとばし 80% L

 

特訓でリニューアルされました。GO版の威力から3の威力にグレードアップだ。

 

 

サーブルノワール 威力 140 ふっとばし 30%

 

ボッシが使うゲーム版オリジナルの技。サーブル(サーベル)・ノワールなのか、サーブ・ルノワールなのか不明だが、描写を見る限り、テニスのサーブみたいなカーブがかかっているので、後者の意味だろう。前者の方が意味的にはかっこいいし強そうだが… 

 

 

スライダーシュート 威力 130 ふっとばし 0%

 

ドライブシュートっぽいシュート。漫画だと翼にマネされる。鋭角から撃っても威力が落ちにくいのが差別点である。野球だったら紛らわしい変化球である。

 

 

スライダーキャノン 威力 190 ふっとばし 99%

 

2のトラウマ。作中で岬が言ったことは誇張ではない。若林が弱すぎるなんて言ってはいけない。ちなみに浮き球でも使用できる理不尽仕様である。

 

 

ローズバスター 威力 160 ふっとばし 25%

 

変人ミハエルが放つ必殺シュート。しかし周りにバラが無茶苦茶現れること以外は普通。

 

 

 

必殺ボレー

 

低い浮き球から放つ。具体的には自分の脚から胸の高さまでだ。

 

 

ツインシュート 威力 135 ふっとばし 45% BC

 

最もポビュラーな2人技。組み合せは色々。キッカーの能力次第で使えるかどうか変わってくる。

 

 

隼ボレーシュート 威力 125 ふっとばし 25% C

 

正しくは、ノートラップランニング隼ボレーシュート。長えよ。イナイレの隼と言えば瞬木隼人だが、僕はオリ主を想像すると、絶対に瞬木の顔を連想してしまう。ギャラクシーはそんなに見ていないのにだ。

 

 

ジャンピングボレー 威力 95 ふっとばし 20%

 

2だけジャンピングボレーシュートと言う名称になっていた。ただのボレーなんて高を括っていると失点する。

 

 

5mダイビングヘッド 威力 55 ふっとばし 0%

 

井沢が使ったやつ。必殺技扱いしようか迷ったが、井沢くんがかっこいいので採用。あいつはイケメンUP!を覚えているぞ。

 

 

スカイラブツインシュート 威力 185 ふっとばし 70% BC

 

立花兄弟と次藤が力を合わせて作った究極奥義。初登場がまさかの振り返り回。ちなみにハイボールでも使用可能。

 

 

低空スカイラブハリケーン 威力 95 ふっとばし 30% C

 

今作では設定だけで存在していて、本編では見ない技。わざわざ使う必要がない。ツインシュートでOK。実機には存在せず、スマホ版の技。

 

 

スピニングシュート 威力 65 ふっとばし 40% C

 

イナイレで最弱級のシュートなので、威力はこんなもん。しかし、ザコ掃除には最適。

 

 

タイガーオーバーヘッド 威力 90 ふっとばし 90% C

 

何故か低い球で撃つオーバーヘッド。実機ではそれ以上に消費ガッツにツッコミどころがある。タイガーショットより弱いのに最強技並の消費は設定ミスか?とにかく、もしⅢやるなら使うだけ損なので使わないことを強くお勧めする。

 

 

サンシャインストーム 威力 150 ふっとばし 60% C

 

GOで雨宮太陽が使う技。彼はミキシマックスすると本当に冷やし中華みたいな髪になる。

 

 

爆熱スクリュー 威力 145 ふっとばし 55% C

 

今作ではGOより威力が高い。というか世界を渡り歩いたシュートが威力110ってどういうことじゃい。豪炎寺が強すぎるだけだろうか。

 

 

ドラゴンキャノン 威力 140 ふっとばし 80% B

 

今作ではメガルが使う。オマージュ元のシュートの要素を掛け合わせた感じだ。

 

 

ソード・サーベル・ブレード 威力 111 ふっとばし 77%

 

フレイのオリジナル技。ネタなのかカッコいいのか分からない

 

 

必殺ヘディング

 

先述したボレーの位置より高い浮き球から放つ。オーバーヘッド系の技もここに入る。

 

 

オーバーヘッドキック 威力 40 ふっとばし 0%

 

テクニックと上手な身のこなしを持つ選手が習得可能。多くの技はここから派生する。

 

 

クルクルヘッド 威力 80 ふっとばし 45% B

 

ファイヤートルネードと同じ威力を持つとか。だが使われない。そもそもイナイレ無印は山属性FWのほとんどが弱いので仕方ない。

 

 

ロベッシャイニー 威力 85 ふっとばし 65% C

 

鞠莉の決め台詞「シャイニー!」とイタリア語のオーバへッド「ロベッシャータ」を合わせて作ったオリジナル技。我ながら良い出来だと思う。

 

 

ダイナマイトヘッド 威力 185 ふっとばし 100% C

 

序盤で出てくる一見何の変哲もないヘディング。しかしその威力はもはや1人で放つビッグバン。当時の子どもたちは、皆この技にふっとばされ、ゴールネットを破られた。

 

 

スカイラブハリケーン 威力 100 ふっとばし 35% B

 

立花兄弟の必殺技と言えばコレ!どれだけ時が経とうと、強力なイナイレ2次創作が出ようと、空中サッカーの専売特許は、立花兄弟だ!

 

 

オーバーヘッドツイン 威力 145 ふっとばし 35% B

 

高いレベルの連携が出来て、かつ両者がオーバーヘッドキックが出来ないと打てない技。しかしその割に威力は低い。実機に至っては通常のツインシュートより、わずかながら威力で負けている。

 

 

ハイパーオーバーヘッド 威力 140 ふっとばし 45% B

 

その威力たるや三杉の能力も合わさって超強力。ただし、調子に乗って使いまくると心臓が死ぬので要注意。

 

 

バックトルネード 威力 90 ふっとばし 55% B

 

ファイアトルネードの逆…ってそもそもファイアトルネードこの作品じゃ出してない…とりあえず言いたいことは、かっこいいです。

 

 

爆熱ストーム 威力 135 ふっとばし 70%

 

豪炎寺の必殺技。最強ではないが、最強感がある。それだけイプシロン戦がかっこいい。

 

 

股抜きロベッシャイニー 威力 70 ふっとばし 0%

 

元ネタは股抜きロベッシャータ。鞠莉のテクニックの高さを示す技である。

 

 

ロケットヘッド 威力 150 ふっとばし 100% C

 

イタリアのランピオンが使用する技。ダイナマイトヘッドとこれは3代トラウマヘディングと言われているとか。

 

 

ドラゴンブラスター 威力 140 ふっとばし 70% C

 

これもターハンの龍モチーフの技。こっちの龍は金色。チェインに最適である。

 

 

メガトンヘッド 威力 110 ふっとばし 55% BC

 

本家より威力が上がっている。GOで強化版が出たのだが、威力がまさかの100以下。どう考えてもおかしいだろ。

 

 

ファイヤーオーバーヘッド 威力 130 ふっとばし 50% B

 

テクモ版以外のゲームで採用されるシュナイダーの技。今作ではシュナイダーの他にメガルが使う。オマージュ元のあの技の簡易版ってところか。

 

 

爆熱ストーム(GOver) 威力 190 ふっとばし 80%

 

いわゆる化身ってやつ。ちなみにキャプ翼好きなお父さんは、化身を幽霊と言っていた。「幽霊呼ぶような奴とサッカーが成立するわけがない」と言っていた。

スパロボでスーパーロボットとモビルスーツを戦わせられるんだから、キャプ翼で化身と戦うのも、全然いけそうなのだが… 



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必殺技解説ーディフェンス・キーパーコマンド編ー

 

バシム「はいどーもバシムでーす。今回はディフェンス技とみんな大好きキーパー技を解説していくよ」

 

バシム「もう言うことがないな…ま、見てってくれ」

 

 

 

 

必殺タックル

 

これを持つ選手がいれば、必殺ドリブルを止めるのはもちろん、必殺ドリブルを持っていない選手には守備の起点になることで常に有利に立ち回れる。

 

 

フローズンスティール 威力 165 ふっとばし 0%

 

イナイレでアイシーやクララといった可愛いキャラが使う印象がある。アイシーは2,クララは3で使用可能。逆だと使用不可能なので注意。あと、GOシリーズには出ていない。つまり、実際に彼女たちが自力習得するナンバリングは一つだけ。

 

 

スピニングカット(アレスver) 威力 105 ふっとばし 100%

 

回転量を多くして、それで衝撃波を3発飛ばす技。これなら突き抜けられないし、フェニックスはもう空には飛べない。…と思ったら、あっちも打ち方が変わってしまった。

 

 

パワータックル 威力 95 ふっとばし 80%

 

パワーファイター系のキャラが覚える技。Ⅴだとパワーチャージというイナイレに出ていたものもあった。

 

 

スカイラブタックル 威力 110 ふっとばし 50%

 

Ⅲでは本当にお世話になった技。でも原作にはないのだから、これを考えた当時のスタッフは神。

 

 

カミソリタックル 威力 105 ふっとばし 55%

 

これも強い。これでボールを奪った後、出来るだけドリブルして敵とあったところでカミソリパスで一気に攻めることが出来る。

 

 

チームプレイタックル 威力 110 ふっとばし 30%

 

三杉のゲームメークから出来る必殺タックル。ファストブレイクもそうだが、三杉が他人にこの技を使えるようにしているという解釈だ。

 

 

ブレードアタック 威力 80 ふっとばし 75%

 

イナイレ無印のラスボスが覚える技!といえば強そうである。実際はそんなに強くないし、ロココもアニメで使用していないので。

 

 

フォトンフラッシュ 威力 85 ふっとばし 0%

 

なぜ理亜がこの技を覚えているのかというと、「Dazzling whitetown」がモチーフだからである。この作品の理亜は、松山のおかげで原作や他の作者さんより丸くなっている。

 

 

ハーヴェスト 威力 155 ふっとばし 95%

 

2人で同時にスライディングして、ボールを同時に奪う。

 

 

タイガータックル 威力 135 ふっとばし 90%

 

日向の必殺タックル。便利だが、必殺シュートの兼ね合いで使用機会に恵まれないのが惜しい。

 

 

スピニングフェンス 威力 155 ふっとばし 100%

 

ボツになってしまった恋ちゃんの技。

 

 

クレイジーサンライト 威力 135 ふっとばし 0%

 

太陽の光は直視すると非常に危険。しかし太陽光線自体は目に良いようなので、ssを見続けず、外で運動するのが目のためだ。

 

 

ジグザグフレイム 威力 150 ふっとばし 80%

 

地走り火炎みたいな打ち方になってしまった。相手を蹴飛ばすのではなく、ジグザグとスケートみたいに滑って自然と奪うのが正しい打ち方。どの道相手は吹っ飛ぶが。

 

 

地走り火炎 威力 120 ふっとばし 100%

 

という訳でジグザグフレイムの応用という設定でこの技も採用。梨子らしくないと思ったが、他に技が思いつかなかった。

 

 

マインドロブ 威力 165 ふっとばし 0%

 

相手を洗脳するヤバい技。サッカーなので平和な感じで使われているが、使う奴がヤバいと薄い本の展開になりかねない。

 

 

フリージングテイル 威力 135 ふっとばし 100%

 

自分の周囲を氷漬けにし、その際に近づいてきた相手が氷にはまり動けなくなる。その後尻尾を繰り出し、ぐるりと回転して相手を吹っ飛ばしてボールを奪う。ターハンの「氷」要素の技である。モチーフは仮面ライダーウィザードのウォータードラゴンの必殺技。 

 

 

ゴー・トゥ・ヘブン 威力 170 ふっとばし 100%

 

今作では善子が使用。これの対になる技は他のラブライブ×イナイレ作品で使用したこともあったが、これはない。この作品に劇場版の展開を入れたからこそである。

 

 

必殺パスカット

 

必殺パス、ワンツーに対応できる唯一の手段と言っても過言ではない。しかし覚える者は少ない。

 

 

スカイラブパスカット 威力 110 

 

ゲーム版で最も使ったディフェンス。パス封じはもちろん、浮き球争いでも使う。

 

 

ノーブルパスカット 威力 105

 

スマホ版で出てくる技。三杉を完璧にしたかったので覚えさせたが、ちょっと強引すぎたか。かっこいいのだが、スマホ版の説明文をみると現実でも出来そうな気が。

 

 

ディメンションカット 威力 140

 

かっこよさそうな名前だが、実際はイロモノ。原作もそんな学校が使ってたし。これはボクの主観だが、ディメンションって聞こえがカッコよくてすごく厨二病感がする。

 

 

スパイラルパスカット 威力 200

 

誇張ではない。スーファミやってた人は分かるはず

 

 

 

必殺ブロック

 

シュートブロックの役割を持つ。今作ではイナイレと同じような機能を果たすが、実際のキャプ翼だと止めるか、吹っ飛ぶ(もしくは届かない)の0か100か仕様なのであまり役に立たなかった。

 

 

スピニングカット 威力 105 

 

お気に入りのディフェンス技。ストーリーだとこの技に非常にお世話になった。

 

 

顔面ブロック 威力 10

 

相手がシュートを撃った際は威力と消費ガッツが+400される。Ⅳとスマホ版以外なら、どんなシュートでもこぼれ球にする。

 

 

デーモンカット 威力 155

 

待望の林属性ブロックと当時は思った。なんでイナイレ無印は属性一致でシュートブロック可能な技を使える林属性DFがいないんだ。2に関しては、ボクはディアムをDFとして採用していた。

 

 

パワーブロック 威力 110

 

デブ…ではなくフィジカルの強いDFキャラが覚える技。

 

 

スカイラブブロック 威力 110

 

ディフェンススカイラブのブロック版。これはあまり使用しない。立花兄弟の本来のポジションはFWだし。

 

 

ボルケイノカット 威力 140

 

スピニングカットの火山バージョン。これもかっこいい。好き。

 

 

アイアンウォール 威力 185

 

強い。大抵のシュートはキーパーと協力して防いでしまう。…と思ったらこの技があるチームのキーパーは弱い。

 

 

 

必殺セービング

 

今作、この系統の技を持つキャラは少ない。キャプ翼は攻撃力偏重なのである。

 

 

みかんパンチ 威力 25 パンチング

 

みかん色のオーラを纏ってパンチ。

 

 

キラーブレード 威力 70 キャッチ

 

尾刈斗中のキーパーが使っていた…のだがゆがむ空間に役を奪われる。威力はどっちもどっちである。

 

 

マジン・ザ・ハンド(アレスver) 威力 85 キャッチ

 

予算とか、絵師の違いとか、制作サイドの都合もあるだろうし、貧相だとか言うのはよそう。まあ、無印のそれより弱いとボクは思っているが。ストーリー的に見てもこっちはすぐにお役御免になってるし…

 

 

マジン・ザ・ハンド 威力 135 キャッチ

 

こっちは無印ver。こちらは2期の中盤まで活躍した。ちなみに普通星人からのイメージという訳で、今作では魔人として扱わせてもらう。

 

 

オーロラカーテン 威力 90 キャッチ

 

ゴールを覆いつくすと考えると、超強力だ。現実で出来たら最強である。ただ、威力が低い。現実でプロ相手に使ったらすり抜けそうである。

 

 

アイスブロック 威力 155 キャッチ

 

メインキャラにこの技を採用する人0人説。というか、ボクは意識的にあまりメジャーではない技を採用している。他の作者さんとの差別化を図りたいからだ。

 

 

三角飛び 威力 140 キャッチ

 

空手キーパー若島津の必殺セービング。インパクト抜群である。手刀にするとパンチングになり、威力+25。

 

 

正拳ディフェンス 威力 160 パンチング

 

ボールに正拳突きをくらわす。

 

 

ソリッドブロック 威力 175 キャッチ

 

これも若島津の技。シュートで吹っ飛ぶが後ろのゴールポストを蹴ってボールを取る。原作漫画版で、何失点もした後に使う場面は熱い。

 

 

グレイト・ザ・ハンド 威力 190 キャッチ

 

マジン・ザ・ハンドの進化系。本来は化身技である。なお、この作品では2度と出てきません。

 

 

クリスタルバリア 威力 140 キャッチ

 

GOで出てきた4流シード(ボクの独断)が使う技。シードは化身が使えるはずなのだが、彼だけ使えない。しかも素の能力も弱い。他にもダメダメポイントはあるのだが、長くなるのでやめておく。

 

 

ニードルハンマー 威力 130 キャッチ

 

アメリカのメレが使う技。実はアメリカの女性選手にはオーガ要素を入れている。



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終盤と次回作に向けたパーティ編
果南ちゃん誕生日おめでとう&UA10000超え&100話突破記念!①ーちょっとだけ裏話・次回作の参戦二次創作紹介ー


みなさん、お待たせしました。

またしても、作者がふざけながら色々やる特別編の開幕です。


 

―ホバークラフト―

 

要するに船の上。つまり海の上。そして海を愛する少女と言えば…!

 

 

バシム「果南ちゃん!誕生日おめでとう~~!!」

 

ボカーン!ボカーン!ボカーン!推しの果南ちゃんの誕生日を祝う作者。ホバークラフトから祝砲と言わんばかりにミサイルが発射される。

 

 

果南「いやもう1ヶ月近くたってるけど?なんなら花丸の誕生日過ぎてるよ?」

 

バシム「ごめんよぅー…パーティはそんなすぐに出来るもんじゃないんだ」

 

果南「まぁ、それはそうとありがとう。わざわざ船まで手配して誕生日パーティやってくれるなんて!」

 

バシム「船の上でパーティやってみたいって言ってた気がすると聞いたからね!ブルーアーカイブの世界からホバークラフトを借りてきたんだ!」

 

バシム「そして、この2人だけじゃ寂しいから、この船の持ち主もパーティに参加してくれたんだ」

 

果南「へぇ。ところでこの船の持ち主と言ったら…」

 

ホバークラフトの持ち主。最初は敵対者かと思いきや、実は主人公のことがとても好きだった銃を使う女の子である。

 

 

 

 

ほむら「私の事を呼んだかしら?」

 

果南「えぇーーっ!」

 

たまらずズッコケる果南。出てきたのがまどマギに登場する暁美ほむらだったからだ。説明は合ってるし、声優同じだし、ホバークラフト使っていても違和感はないけど、作品が違いますよ。

 

 

果南「ほむらちゃんも私の誕生日を祝ってくれるの?」

 

ほむら「勘違いしないで。私はこの船の行き先にいる魔女を倒しに行くの」

 

果南「え!?魔女!?」

 

バシム「そうだ!今3000寺って所に向かってるんだ」

 

果南「ひょっとして私…危ない事に巻き込まれてる?」

 

「その通りだよ果南!」

 

ヒュー!突然かわいらしい声で上から生き物が降ってきた。

 

 

 

ほむら「キュウべぇ…!」

 

果南「キュウべぇっていうんだ!かわいいね」

 

キュウべぇ「果南、君は今知らずに魔女の所に連れていかれようとしている。だからボクと契約して、魔法少女になって欲しいんだ。そうしたら、この危機を乗り越えられる。君は類まれな戦闘才能を秘めているんだ」

 

バシム「トロッコのレバーぶっ壊せるからねぇ」

 

果南「魔法少女…?願いを言えばいいんだっけ?」

 

キュウべぇ「それなら話が早い。さぁ、君の願いを言うんだ」

 

果南「よーし!だったらこの時のためのとっておき!」

 

 

果南「他のラブライブ×イナイレ作品から、私を呼んできt…」

 

バキュゥン!銃声が鳴り響いた。

 

 

キュウべぇ「」チーン

 

ほむら「その必要はないわ」

 

バシム「まったくだよ…とんでもない願いを言おうとしてたでしょ…」

 

果南「だって~、キミこの前の1周年記念パーティで、千歌の事ほぼ祝ってなかったでしょ?だからイヤでも松浦果南が空気にならないように、各ラブライブ×イナイレ作品から私を1人ずつ呼ばなきゃ」

 

バシム「落ち着けぇ!この話とホバークラフトが壊れてしまうぞ!」

 

だいたい、さっき果南が言ったように、もう誕生日から1ヶ月経ってるじゃないか。それで誕生日祝いに呼ばれても、ツッコまれるじゃないか。

 

 

果南「まったく、仕方ないなぁ~。それはそうと、この子かわいそうだよ?」

 

ほむら「別にいいわ。そいつと契約するのは危険よ」

 

バシム「ほむらちゃんの言う通りだ。というかコイツの文字変換面倒だ。こうしてやる!」

 

ネしゃ。作者はキュウべぇの目玉をえぐり取った。

 

 

バシム「やったー!いのちのたまゲットー!!」

 

ポケモンSVのボールプリンターで出てこない貴重品。一個5万がただで手に入るのはデカい。

 

 

果南「うわぁ…」

 

ほむら「私もこれにはドン引きよ…」

 

作者の残虐な行為にドン引きする女子2人。当たり前である。

 

 

 

「よくも哀れな動物を殺したな!」ヒョワァイイィィィン!

 

「フンッ」

 

果南「え?だれ?」

 

また新キャラが登場。そいつは赤と青のカラーリングが特徴の戦士。

 

 

「仮面ライダービルド!」

 

バシム「違うだろ!スパイダーマンだろ!」

 

「若林に負けたせいで、こんな格好をする羽目になった男!」

 

 

シュナイダーマッ「シュナイダーマッ!!」

 

デーてってーん!テテテン!テレッテレ―!という効果音…いやBGMをご想像ください。

 

 

果南「要するにシュナイダーでしょ…何やってるの」

 

シュナイダーマッ「言ったはずだ!俺は若林に負けてしまった罰ゲームをしているんだ!本当は裸踊りになる予定だったが、女の子の手前、さすがに自重したのだ!」

 

果南「裸踊りって…カッコよさが台無しになっちゃうよ!?」

 

ちなみにこの裸踊りのくだり、原作で本当にあったのだ。おそろしい。

 

 

バシム「さて!メンバーも揃ったので、3000寺につくまでボクの製作に関する裏話や事情を話すとするかァ!」

 

果南「3000寺にはいつ着くの?」

 

バシム「この話の文字数が3000字になったらだ」

 

シュナイダーマッ「3000寺ってそういう意味かよ!」

 

 

 

 

それでは製作裏話のはじまりはじまり~

 

 

バシム「さて、今日はゲストにほむらちゃんを呼んだわけだが、実はオリキャラの製作のモチーフにまどマギが関わっているんだ」

 

まずフレイは美樹さやかがモチーフ。ボツにしてしまったがフラミスは巴マミがモチーフだ。

 

シュナイダーマッ「確かにアイツ、剣の必殺技覚えるもんな」

 

ちなみに鹿目まどかポジションのオリキャラはいないが、イナイレGOにて既に同じ声の金髪(?)キャラがいる。佐倉杏子ポジションのオリキャラもいないが、杏子→フェリシア(ポジションがほぼ同じ)→亜里沙(声優つながり)とすればちょっと強引だがいけるだろう。

 

 

バシム「ボクはこれを、金髪ホーリークインテッドと名づける!」

 

ほむら「私モチーフの金髪は…?」

 

バシム「ゴメン。いない」

 

ほむら「ハブられた…」

 

果南「あーあ、落ち込んじゃったよ」

 

 

「よくも人をハブったな!!」ヒョワァイイィィィン!

 

「フンッ」

 

デジャブ。また変な奴がきやがった。

 

 

バシム「誰だお前は!」

 

カぺロマン「ヒューガの留学描写をカットしたせいでついでにカットされた男…!カぺロマン!!」

 

デーてってーん!テテテン!テレッテレ―!

 

 

さて、カぺロマンについて解説しよう。コイツはドイツのOMFでサイドがポジションだ。彼の放つサイドワインダーは、キャプ翼2・3のユーザーの中でも、トラウマとして語り継がれている。

 

 

カぺロマン「そんな俺を!今まで一度も登場させないとはどういう了見だ!」

 

バシム「わりいわりい。でもメキシコに留学するラブライブキャラなんてさすがにイメージつかないからなぁ~」

 

果南「確かにヨーロッパなら留学するイメージもつくけどね…」

 

カぺロマン「クソっ、上述のトラウマでキャプテン翼Ⅲ陰の主役とも言われるこの俺を出さないとは…そんなんだから読者が離れるんだぜ」

 

バシム「多分関係ない。人気が出ないのは試合をダイジェスト形式で描いたからだ」

 

モチベが上がらぬ中、時間の都合や対戦相手の技のネタ切れの都合で早く描こうととったダイジェスト形式。本当に悪手であった。試合はほぼ面白くなくなるし、結局モチベが上がらず余計に更新がダレる。

 

 

バシム「これでよく分かったよ。しっかり試合を描いた方が良いって。その方が、モチベも上がって結果的に早く更新できる。なにより、読者の皆様がより楽しめるし、キャラも理解できる」

 

シュナイダーマッ「ようやく理解できたようだな。頼んだぞ。これからのユニバーサル・ユース、試合のネタに困るような弱いチームはもういないはずだ」

 

バシム「もちろん!ボクのモチベのためにも、読者の皆さんのためにもしっかりやらないとな!」

 

ドゴオオォォ!!

 

 

バシム「うげぇ」

 

果南「どうしたの作者?」

 

カぺロマン「船が急停止したみたいだ。コイツは体幹が弱いからズッコケたみたいだな。ハッハッハ!」

 

ほむら「3000寺に着いたわよ」

 

ドゴオオォォ!!の前の作者のセリフで3000字だ。普段この文量で作品を出しているが、不足を感じたりはしないだろうか。

 

 

 

ほむら「おかしいわ…?魔女の反応がない」

 

果南「魔女の反応?」

 

シュナイダーマッ「よく分からんが、多分共鳴でもしているのだろう。類は友を呼ぶって日本のことわざを聞いたことがあるぞ」

 

ほむら「その考え方でいいわ。でもなんで魔女の反応が…」ダっ

 

ほむらはホバークラフトから降りて様子を見に行った。

 

 

ピピピッ!ピピピッ!突然警報音が鳴る。

 

果南「何の音!?」

 

バシム「この反応は…敵のモビルスーツ隊だ!」

 

 

 

 

 

 

―3000寺の敷地―

 

ほむら「…」

 

ほむらは敵と向き合っていた。しかし、その敵とは魔女ではない。

 

 

シナンジュ「見せてもらおうか、魔法少女の実力とやらを!」

 

ローゼン・ズール「我らはネオ・ジオン!私たちは大佐の活躍する姿で世界を埋め尽くすため、全てのパチンコを機動戦士ガンダムUCの台で埋め尽くす計画を実行している!さぁ、貴様たちまどマギのパチンコ台もネオ・ジオンに譲渡してもらおう!」

 

ほむら「パチンコ…?」

 

ローゼン・ズール「おっと、子どもには理解しがたい話だったか。まあいい。全てのパチンコ台を渡せ」

 

 

「そこまでだぜェ!ネオ・ジオン!!」

 

突然また別の男性の声が聞こえた。その方角に身体を向けると、そこには海賊のような恰好をした青い男がいた。

 

 

 

シナンジュ「アクア団か…」

 

アオギリ「俺はアオギリ。アクア団のリーダーだ」

 

 

アオギリ「いいか?時代はボートレースだ!ボートレースは良いぜェ?利益を俺たちみたいな環境保護団体に寄付しているんだからな!それをみんなに広めるためにも、パチンコを押し付けるお前たちは倒さなくちゃならねぇ!」

 

ほむら(これでは両軍との戦闘は避けられない…どうする!?)

 

まさかの軍団に囲まれてしまうほむら。さすがにピンチと言わざるを得ない状況だ。

 

 

 

 

―ホバークラフト―

 

双眼鏡で果南がその状況を覗いていた。

 

果南「まずいよ!このままじゃほむらちゃんが危ない!」

 

シュナイダーマッ「このシュナイダーマッが助けに行くぞ!」

 

バシム「やめとけ!流れ弾に当たって皇帝無惨に殺されるだけだぞ!」

 

シュナイダーマッ「なにィ!このシュナイダープロテクタは飾りだというのか!」

 

バシム「飾りに決まってるだろ!」

 

ちなみに作者はゴールドルナ装備をしているとどこかで記述しただろう。もちろんこれも飾りだ。

 

 

バシム「こうなったら仕方ない。次回作の戦士たちに助けに来てもらおう。プチスーパーラブライバー大戦だ!」

 

 

バシム「ママ~~!!」

 

おぼっちゃまがあげそうな情けない声を出す作者。

 

 

 

 

鞠莉ママ「マリーズ、マザーデェェェェェス!!」

 

果南「出た!」

 

バシム「よし!来てくれた!鞠莉ママ、スゲーナスゴイデスのあのトランプは持ってるかい?」

 

シュナイダーマッ「またキャプ翼世代向けのネタかよ。ラブライバーはついていけるのか?」

 

鞠莉ママ「ホバークラフトを貸したのに飽き足らず魔法のトランプまでプリーズしマスか…デスが人命には代えられマセン」

 

そう言うと鞠莉ママは魔法のトランプを取り出した。

 

 

 

鞠莉ママ「スゲーナスゴイデス!!」

 

魔法のトランプが光り出し、6人の戦士が現れた!

 

 

 

 

セツナ「オ・ダイバ・王国の聖騎士、セツナ参上!」

 

ヨハネ「ヌマヅの占い師、ヨハネ降臨!」

 

ライラプス「いくよヨハネ!」

 

異世界ラブライブ系作品の二人、ヨハネ・セツナと愉快な仲間たち~

 

 

バシム「コラ!出演してくださった二次創作の世界の戦士も紹介しろ!」

 

ノリツッコミかわからないことをする作者。それはともかく、残り4人の戦士も並んでいる。作者は仮面ライダーレジェンドの付き人のようにその4人の紹介を始めた。

 

 

バシム「まずは【ビルドNewWorld スーパースター!!】より、仮面ライダービルドこと桐生戦兎!」

 

戦兎「さぁ、実験を始めようか」

 

《松浦果南の自称兄》さんの作品である。ご存知仮面ライダービルドの主人公だ。コラボオールスターゲームに加え、スーパーラブライバー大戦で作品を使わせていただくことも認めて下さった。本当に、いくら感謝しても足りないレベルである。

 

 

バシム「続いて【ラブライブ!スーパースター!!×仮面ライダーカブト】より、仮面ライダーカブトこと澁谷かのん!」

 

かのん「私、負けたくない!みんなを守ってみせる!」

 

覚えている読者はいるだろうか?こちらはかつてこのサイトに存在していた作品の主人公だ。つまり、今は作者さんごと削除されているわけだが、後に作者さんから別サイトにて作品を使わせてほしいとの要請があったため、こうして参戦することになった。

 

 

バシム「続いて【虹の元に集結する仮面の戦士達】より、仮面ライダーバルキリーこと、大神希子(おおがみねこ)!」

 

《Barukann》さんの作品のオリキャラだ。なぜこの作品だけ主人公じゃないのかって?セイバーとゼロワンが共演していることから、どっちを呼べばいいか迷った点、同作に登場したライダーの中でかなり印象に残った点、なにより《Barukann》さんの別作品にも出演しているため、その宣伝になると思ったからである。

 

希子「ちょっとー!宣伝って何よ!あたしはあんたの広告塔じゃないのよ!」

 

バシム「うわびっくりした!いきなり怒ってくるんじゃないよォ!」

 

希子「まあいいわ。読者のみんな!原作とその別作品含めてあたしの活躍、見てなさい!」

 

 

バシム「最後に、【千歌「GANTZ?」】からなる5シリーズより、高海千歌!」

 

千歌「…」

 

最後はハーメルン外の作品。とはいえ、知っているラブライバーさんは結構多いのではないだろうか?こちらも無事に許可を取ることが出来たのだ!

 

 

果南「千歌!?それにしては随分と落ち着いているような…」

 

バシム「原作が原作だから、とっても重苦しい戦いがあったのさ…この時空の彼女はまさに、戦士だ」

 

 

さあ、一時的だし一部だがスーパーラブライバー大戦の役者は揃った。これからジャンルを超えた戦いが始まる!

 




いかがでしたか?

今回はスーパーラブライバー大戦の情報を紹介させて頂きました。

次回にも続きます。


ここでスーパー情報。今回紹介させていただいた二次創作以外にも、今回戦闘に参加する版権作品は何らかの形でスーパーラブライバー大戦に参戦します。

他にもある作品のキャラが出てくるので、お楽しみに!


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果南ちゃん誕生日おめでとう&UA10000超え&100話突破記念!②ープチスーパーラブライバー大戦ー

今回は次回作の戦闘描写の練習も兼ねて、結構真面目な戦闘回となります。今後の役に立てたいので、よろしければご意見よろしくお願いいたします。

ちなみに、スパロボっぽく…とは言いませんが、変身音声や、必殺技音声は使った2次創作の描写をもとにさせて頂いています。


 

ヨハネ「話は分かっているわ!奥の女の子を助けに行くんでしょ!」

 

千歌「いきましょう!早くいかないと殺されてしまうかもしれない!」

 

セツナ「そうと決まれば出動です!」

 

ライダーではない3人は武装してすぐにほむらのいるところに向かった。

 

 

かのん「うわぁ!?ちょっと!こっちは変身しないといけないのに!」

 

戦兎「…ったく!暴走しやがって!まぁ、6人で一気に行くより3×2小隊で行動した方が良いかもな」

 

希子「とにかくあたしたちも変身してすぐにいくわよ!」

 

残った3人は変身アイテムをそれぞれ使用。カブトゼクター、ビルドドライバー、ショットライザーだ。戦兎は2本のフルボトルを振り、希子はプログライズキーを構える。

 

 

【ラビット!タンク! ベストマッチ!!】

 

《ダッシュ!》

 

《オーソライズ》

 

《Kamen Rider...Kamen Rider...》

 

ビルドドライバーとショットライザーの変身待機音が流れる。その間に、かのんはカブトゼクターを手に取っており、戦兎もバルトのレバーを回転させていた。

 

 

《Are You Ready?》

 

 

戦兎 希子 かのん「「「変身!」」」

 

『HEN-SHIN!』

 

【鋼のムーンサルト! ラビットタンク! イェーイ!!】

 

《ショットライズ!》

 

《ラッシングチーター!》

 

"Try to outrun this demon to get left in the dust."

 

 

3人はそれぞれ仮面ライダーのアーマーを纏い、変身完了。

 

バルキリー「さぁ!遅れてるんだから早くいくわよ!」

 

ビルド「そうだな」

 

《ビルドチェンジ》

 

ビルドはスマホにフルボトルを刺して、バイクに変形させた。

 

バルキリー「え?バイク?」

 

カブト「ひょっとして持ってないとか?」

 

カブトもカブトエクステンダーというマシンを持っていた。

 

バルキリー「あたしは高校生だから…ってあんたも高校生じゃん!」

 

カブト「あー、これは…所属しているグループの特別措置というか…」

 

ビルド「キリがないから早くいくぞ!バルキリーは俺のバイクに乗れ!」

 

バルキリー「あー!仕方ないわね!ほら!さっさと出発進行よ!」

 

ビルド「万丈の相手してる気分だぜ…」

 

漫才みたいなやりとりもそこそこに、戦場に赴くライダー3人。戦いはもう始まっているはずだ。急げ!

 

 

 

 

―3000寺の敷地―

 

 

ほむらはローゼン・ズールとアオギリの繰り出したグラエナの戦いに巻き込まれていた。

 

 

アオギリ「グラエナ!とっしんだ!」

 

グラエナ「グルオォ!!」

 

ローゼン・ズール「まとめてメガ粒子砲で蹴散らしてやる!」

 

ビュオオォォン!!

 

 

ほむら「くっ!」

 

苛烈な攻撃をかわすほむら。簡単にはやられたりしないようだ。

 

 

ローゼン・ズール「チっ!ちょこまかと!大佐!新兵器の使用許可を!」

 

シナンジュ「確かにアンジェロや私一人で戦うのは効率が悪い相手だ…作戦をオートマタを使用した小隊戦に切り替えるぞ!」

 

シナンジュがそう言うと、ブルーアーカイブに出てくる敵ロボット、オートマタがゴリアテ1体、シールド付き2体、普通のオートマタ2体の小隊で現れた。

 

ゴリアテ「…」

 

オートマタ「…」

 

 

アオギリ「ネオ・ジオンめ!こんな兵器を作ってやがったか!こっちは自然と仲良くなったモンスター軍団だ!出てこい!ネーレウス!ベホマスライム!」

 

 

ネーレウス「マホージジー」

 

ベホマスライム「ボク悪いスライムじゃないよ」

 

こちらはドラゴンクエストシリーズに登場するモンスター。それがそれぞれ2体、合計4体編成で現れた。果たしてどこのナンバリングから参戦してるかわかるかな?

 

 

 

ヨハネ「待ったー!」

 

セツナ「女の子を寄ってたかっていじめるなんて許しません!」

 

ローゼン・ズール「なんだお前たちは?大佐の戦場を汚すなら私が許さない」

 

 

千歌「あなたがほむらちゃんだね?助けに来たよ!」

 

ほむら「助けにきたのね…だったら、足を引っ張らないようにしてほしいわ」

 

セツナ「もちろん!このセツナ!モンスター達とは相手してきました!」

 

ライラプス「ヨハネは一人じゃ頼りにならないけど…ボクがサポートするから安心してよ」

 

ヨハネ「ライラプス!余計なこと言わない!」

 

 

 

 

シナンジュ「あちらにも援軍がいたか…しかしこうまとまりのない部隊では統率は取れまい。各個撃破するぞ」

 

ローゼン・ズール「はっ!親衛隊…ではなく、オートマタ小隊!このローゼン・ズールに続き、敵部隊を各個撃破だ!大佐の露払いをするぞ!」

 

 

ライラプス「…ヨハネ。あの紫のロボット(ローゼン・ズール)とは戦わない方が良い。魔法をかき消してしまう武器を持っているみたいだ」

 

ヨハネ「ロボットなのにそんなことができるの!?…とにかく、それなら向こうのモンスター軍団と戦うわ」

 

千歌「まずは円陣を組んで遠距離武器で数を減らしましょう!」

 

セツナ「遠距離武器ですか!?」

 

ヨハネ「クロスボウ貸してあげるわ!だだだだダークネス!」

 

セツナ「ありがとうございます!」

 

セツナはクロスボウ、ヨハネは自前のスティレット、千歌はXガン、ほむらは現代的な銃を構えて迎撃態勢を取る。

 

 

千歌「攻撃開始!」ギョーン!ギョーン!

 

ヨハネ「くらいなさい!」ヒュン!ヒュン!ヒュン!ヒュン!

 

セツナ「倒れてください!」ビィン!

 

ほむら「仕掛ける…!」ドンっ!ドンっ!

 

千歌が合図して一斉に射撃を開始する。4方向に弾幕が張られる。

 

 

ネーレウス「うげー!」

 

グラエナ「グらァ―ン…!」

 

アクア団サイドには結構効いている様だ。ネーレウスとグラエナには大ダメージ。

 

 

ローゼン・ズール「くっ!こざかしいマネを…!盾付きで弾幕を塞げ!」

 

盾持ちオートマタ「…」ドスン!

 

ネオ・ジオン側は盾持ちオートマタで弾幕を防いでしまう。

 

 

ローゼン・ズール「これは私からのお返しだ!」

 

ローゼン・ズールは有線式インコムを射出。

 

千歌(なにあれ…でも線がついているなら!)

 

千歌「はあっ!」ブンっ!

 

千歌はガンツソードを投げた。狙いはインコムの線だ。

 

 

 

ブチブチっ!インコムの線は切断され、インコムは機能を失った。

 

ローゼン・ズール「なにっ!しかし攻撃は終わっていない!」

 

盾持ちオートマタ「…」バババババ

 

ヨハネ「ひぃー!」

 

セツナ「うわっ!」

 

ほむら「うっ!」

 

盾持ちオートマタが盾を構えながら銃を発射。致命傷は免れたが、4人とも被弾してしまう。

 

 

ベホマスライム「ベホマ!」

 

グラエナ「ぐらぁ!」にっこり

 

一方、アクア団サイドはベホマスライムがベホマの呪文でグラエナとネーレウスを回復させていた。

 

 

セツナ「これは痛いですね…こちらのダメージが大きい結果になってしまいました」

 

千歌「こうなったら接近戦に切り替えましょう!固まっていたらさっきみたいな武器の的にされる!」

 

ヨハネ「数の上では不利だけど…やるしかないわね!」

 

 

「数の心配をすることはないぜ!」

 

ブーーーン!!バイクの音がする。仮面ライダーチームがやってきたようだ!

 

 

 

ビルド「おりゃあ!」

 

カブト「はあっ!」

 

ドンっ!

 

盾持ちオートマタ「…!」

 

バイクに乗っている2人はバイクを盾持ちオートマタ2体にぶつけて、体制を崩させた。

 

バルキリー「ほらっ!これも持っていきなさい!」ドギュウン!

 

盾持ちオートマタ「!!!」ボガアァン!!

 

そしてバルキリーがショットライザーで体制が崩れた相手に追撃。2体の盾持ちオートマタは爆発した。

 

 

ローゼン・ズール「チっ!盾がなければこうも脆いのか!」

 

ローゼン・ズールは思ったより脆いオートマタに腹を立てていた。

 

 

 

ビルド「待たせたな」

 

セツナ「変身って結構大変なのですね」

 

バルキリー「まー、そんなところね。中には持つのも大変な変身アイテムとかもあるしねぇ」

 

カブト「そうだ、このカタナ?あなたのでしょ?」

 

千歌「助かりました!これでこちらも敵を各個撃破できそうです!」

 

ヨハネ「ここから形勢逆転よ!」

 

7人は散開して敵と接近戦を開始した。

 

 

 

 

ヨハネ「あのクラゲみたいなモンスターは最優先よ!」

 

ライラプス「そうだね…えいっ!」

 

ベホマスライムA「いてっ」

 

ヨハネはベホマスライムに狙いを定める。こいつを倒さないと、せっかく敵にダメージを与えても回復されてしまうからだ。ライラプスは引っ搔いてベホマスライムAをけん制。

 

カブト「私も手伝う!」ビギィン!ビギィン!

 

カブトはカブトクナイガンをガンモードにしてベホマスライムBを射撃。

 

 

 

ヨハネ「これで倒れて!ダークネス!」

 

ヨハネは事前に創造しておいたバトルアックスを構えてベホマスライムAに攻撃!

 

 

カブト「はあああ!!」

 

カブトも武器を斧モードに変えて、ベホマスライムBに振り下ろした。

 

ベホマスライムA・B「うわーっ!!」

 

2体のベホマスライムはぶった切られた。ベホマスライムをやっつけた!

 

 

 

ネーレウスA「ベギラマ!」

 

ネーレウスB「はしれ!いなずま!」

 

ネーレウスたちはそれぞれ得意技を繰り出す。熱線と稲妻が千歌に襲い掛かる。

 

 

千歌「…はぁ!」ギュン!

 

しかし千歌はそれら2つの死角をすぐさま見つけ、かわしてしまう。そしてネーレウスに一気に肉薄。

 

 

ネーレウスA「!?」

 

千歌「どりゃあっ!」ジャキィン!!

 

ネーレウスA「うぎゃああ!」

 

ガンツソードで斬り付ける千歌。ガンツスーツのパワーアシストも相まって、ネーレウスAを一撃で真っ二つに。

 

 

ドッボオォォン!!

 

ネーレウスB「うぎゃああ!」

 

千歌「わっ!?」

 

突然爆発音がしてネーレウスBも吹っ飛ぶ。これは千歌の攻撃ではない。

 

 

ゴリアテ「…」

 

爆発音の正体はゴリアテの頭に付けている主砲だった。

 

千歌(とんでもない火力だ…直撃したら一撃でやられるし、こっちを狙われたら避けられない!)

 

ゴリアテの火力を警戒する千歌。さっきの主砲はチャージが必要みたいだが、これ以上は撃たせられない。

 

 

ビルド「あのデカいロボットを先に倒すぞ」

 

千歌「そうしましょう。早く倒さないと大変なことになる!」

 

ほむら「私も手伝うわ」

 

ローゼン・ズール「そうはさせるか!」

 

セツナ「それはこちらのセリフです!そちらのロボットは全て破壊させていただきます!」

 

ローゼン・ズールとゴリアテ、オートマタ2体の小隊と、ビルド・千歌・ほむら・セツナの4対4バトルになる。

 

 

 

ビルド「いくぜ!」

 

【ドリルクラッシャー!!】

 

ビルドは自分の武器、ドリルクラッシャーを出した。千歌はガンツソード、セツナは夢幻紅蓮の剣(ミラージュフレイムソード)を構え、ほむらは後方支援に入る。

 

 

 

 

セツナ「勝負!」

 

ローゼン・ズール「近寄らせるものか!消えてしまえ!」

 

ビュオオォォン!!ローゼン・ズールは拡散メガ粒子砲を発射する。

 

 

セツナ「やぁっ!」ジャキン!

 

しかしセツナは炎の剣でメガ粒子砲を切断。威力が散らばっているため、すぐに蒸発したようだ。

 

ローゼン・ズール「くっ!接近されたか!」

 

接近戦となり不利になるローゼン・ズール。それもそのはず、ローゼン・ズールは接近戦だとクローしか使えず、剣を使う相手とは相性が悪くなるからだ。

 

 

 

 

 

一方、アクア団サイドでは…

 

アオギリ「くそっ!モンスター軍団がやられちまった!」

 

バルキリー「あとはあんただけよ。覚悟しなさい!」

 

モンスター軍団がやられ、バルキリー・ヨハネ・カブトの3人でアオギリと向かい合っている状態だ。

 

 

アオギリ「ポケモントレーナーとしてはダメだが…状況が状況だ。文句は言うなよ!」

 

アオギリはモンスターボールを2つ投げた。

 

 

ベトベトン「ベトーウ!」

 

クロバット「クロォゥ!」

 

アオギリ「いくぜお前たち!アクア団の意地見せてやろうヤァ!」

 

 

ヨハネ「これは一人一匹ね!あのヘドロみたいなやつの相手はお願い!」

 

バルキリー「ちょ…ヤバそうなやつ押し付けてるんじゃないわよ!」

 

ヨハネ「いやあれ絶対直接触ったらダメなやつ!だから銃使えるあなたが…」

 

カブト「危ない!」

 

カブトが叫ぶと、突進とダストシュートとアクロバットが一気に飛んできていた。

 

 

ヨハネ「わーっ!」

 

クロバット「ロォ!」

 

バルキリー「ぐっ!なんて速さなのよ!」

 

カブト「あれの相手は私に任せてください!キャストオフ!」

 

そう言うとカブトゼクターのレバーを倒した。

 

『CAST OFF』

 

クロバット「クッ…!?」

 

カブトの外部装甲がはじけ飛び、赤を基調としたフォルムのライダーフォームになった。

 

『CHANGE BEETLE』

 

 

カブト「クロックアップ!」

 

『CLOCKUP』

 

カブトは高速移動を開始。素早いクロバットと戦闘を始める。

 

 

 

クロバット「ロオォ!!」

 

クロバットのどくどくのキバ。高速でカブトに突っ込んでくる。

 

 

カブト「今だ!」

 

カブトはカブトクナイガンの斧を引き抜いて、クナイモードにした。そしてクロバットのキバに当たらないように斬撃を繰り出した!

 

クロバット「クロッ!!」

 

クロバットはたまらず吹っ飛ぶ。そこにカブトは必殺技で追撃!

 

 

『1・2・3』

 

カブト「夢へとジャンプ!ライダーキック!!」

 

『RIDERKICK』

 

カブトは吹っ飛んだ直後でスキが出来ているクロバットに、飛び蹴りをする形でライダーキック!

 

 

クロバット「クラアァァ…!!」

 

必殺技が直撃した以上、さすがにクロバットは倒れた。

 

 

 

ヨハネ「うわぁー、すごいわね」

 

バルキリー「私たちもあいつらを倒すわよ!」

 

《ダッシュ!》

 

《ラッシングブラスト》

 

バルキリーはショットライザーのキーのボタンを押して、必殺技の準備。

 

 

バルキリー「私があいつら2体とも倒すから、あんたは当てられるようにあいつらを釘付けにしておきなさい。それでいい?」

 

ライラプス「ヨハネ、わがまま言わない」

 

ヨハネ「まだ何も言ってないでしょ!?…まぁ、あんたの言う事に賛成だから、その代わりちゃんと倒してよね!」

 

バルキリー「もちろんよ!はあっ!」ドギュゥン!

 

 

バルキリーはエネルギー弾を発射。拘束効果はあるが、もちろんアオギリのポケモンがあっさりかかるわけではない。

 

 

アオギリ「避けろグラエナ、ベトベトン!そして距離を詰めて反撃だ!」

 

グラエナ「グラァ!」

 

ベトベトン「ベトーウ!!」

 

グラエナはヨハネに突進、ベトベトンはバルキリーの足をつかみに近づきに行く。

 

 

バルキリー「ふっ!」

 

バルキリーはすぐさま高速で走り、ベトベトンを避けながら同じエネルギー弾を一か所に連射する。

 

 

ヨハネ「来なさい!ヨハネが相手よ!」

 

ライラプス「一緒に攻撃しよう!ヨハネ!えいっ!」

 

グラエナ「!?」

 

ヨハネ「場外ホームランよぉ!」

 

グラエナ「アウアウ…!」

 

ライラプスの引っ掻きで怯ませ、バトルアックスを振りかざし、グラエナをエネルギー弾の所に吹っ飛ばす。

 

 

ベトベトン「べとー!!」

 

アオギリ「うおっ!?ベトベトン!」

 

バルキリー「あんまり素早くないようね!これで決まりよ!」

 

ベトベトンはいつの間にかエネルギー弾に拘束されていた。バルキリーに掴みかかったのが仇になったようだ。そしてエネルギー弾が最大まで蓄積された!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 エネルギー弾はグラエナとベトベトンを拘束した状態で大爆発!

 

《ダッシュラッシングブラスト!》

 

 

グラエナ「ウゥー…」

 

ベトベトン「うぇー…」

 

 

バルキリー「ナイスよ!ヨハネ!」

 

ヨハネ「あなたもね!」

 

 

 

 

そしてネオ・ジオン側では、ローゼン・ズールと有利に渡り合うセツナをよそに、ビルド・千歌・ほむらがオートマタ軍団と戦っていた。

 

 

ビルド「おりゃあ!」

 

千歌「やあっ!」

 

ジャギィン!まずはオートマタ2体を行動させるスキも与えず切り伏せる。

 

 

ほむら「…」ドォン!!

 

ほむらはロケットランチャーをゴリアテに発射。銃より威力の高い武器で攻撃していく。

 

 

ゴリアテ「…」バババババ!

 

ゴリアテは両腕のガトリングで全方位に攻撃する。

 

 

ビルド「うわっ!…大きさに恥じないタフさだな」

 

千歌「でもほむらちゃんの攻撃は効いてるみたいです!強力な武器を使って早く倒しましょう!」

 

千歌は新しい武器を取り出した。その名もZガン。

 

ビルド「なんだその武器でけぇ!?…こっちも必殺技だ!」

 

ビルドはドリルクラッシャーの刀身を横に刺して銃モードに。そしてフルボトルを刺した。

 

【ライオン!】

 

【Ready Go!】

 

【ボルテックブレイク!】

 

 

ビルド 千歌「いっけぇ!」ズドォン!

 

千歌とビルドは一斉に引き金を引いた。ライオンのエネルギーと上空からの重力波がゴリアテを襲う。

 

 

 

ピタっ…!ゴリアテに攻撃が当たる前に、時間が止まった。

 

ほむら「これも…!」

 

ほむらは先程のロケットランチャーを3発発射。ついでに手製の爆弾も大量に投げ込む。

 

 

ほむら「…」

 

そして時間を再び進めた。

 

 

 

ゴリアテ「!!!!!」

 

ドッドドオオオオン!!!!!ゴリアテはまともに一斉射撃を喰らい、大爆発。

 

 

 

ビルド「うーわっ!ちょっ!なんて威力だよその銃!」

 

千歌「ええ!?私もこんな威力が出るなんて聞いてない!」

 

ほむら「…」

 

 

 

 

そして、セツナはローゼン・ズールを剣技で圧倒していた。

 

 

セツナ「やっ!せい!はああ!!」

 

ローゼン・ズール「ぐっ!こちらの死角から一方的に…」

 

セツナ「これで…トドメです!」

 

シナンジュ「そこまでだ!」ビシィィン!

 

セツナ「うわっ!?」

 

ローゼン・ズールを倒そうとするセツナだったが、トドメのところでシナンジュのビームライフルに阻まれた。

 

 

ローゼン・ズール「大佐!」

 

シナンジュ「アンジェロ、ここは撤退しろ。後は私がやろう」

 

ローゼン・ズール「申し訳ございません…」

 

ローゼン・ズールは戦線離脱してしまった。

 

 

 

シナンジュ「さて、君たちをなんと呼べばいいのかは分からないが…ここで消えてもらおう」

 

ついにシナンジュが動き出した。おそらく今までの相手とは強さの桁が違うだろう。

 

 

 

アクア団サイドでも、敵の本当の大将が出てきた。

 

アオギリ「いけっ!サメハダー!」

 

サメハダー「ハダアァァァ!!」

 

ヨハネ「のこり一匹…?それでなにをするつもり!」

 

アオギリ「へっ!もちろんやられに来たわけじゃねえ。見せてやるぜ…メガシンカをな!!」

 

そう言うとアオギリはメガイカリに手をやってサメハダーをメガシンカさせた!

 

 

メガサメハダー「ハァダアアァァァァ!!!」

 

 

相手はお互いに全力を出してきたようだ…本当の戦いはここからになる!

 

 




さすがにかなり長くなったので、いったんここで区切りました。

次回でこの特別編を締めようと思います。


まだ終わっていませんが、今回の戦闘描写は描いていて楽しかったです。


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果南ちゃん誕生日おめでとう&UA10000超え&100話突破記念!③ーボス戦ー

投稿が遅れて申し訳ありません。理由は後述します。


 

シナンジュ「小兵と侮るつもりはない…!」

 

シナンジュはビームソード・アックスを構えてセツナに突撃。

 

 

セツナ「はやい!?うわっ」

 

今まで戦った相手の3倍はあろう速度で接近してきたため、反応するのが精一杯。辛うじて剣で直撃を免れる。

 

 

千歌「このっ!」ギョーン!ギョーン!

 

ビルド「おりゃ!」ビギュン!

 

千歌はXガンに持ち替えて、ビルドは引き続きドリルクラッシャーガンモードで突撃してくるシナンジュを迎え撃つ。ほむらもアサルトライフルに持ち替えて攻撃。

 

 

シナンジュ「遅いな!」

 

しかしシールド、ビームソード・アックスによる切り払い、そしてスピードで全ての攻撃を意に返さない。そのまま3人に接近。

 

 

シナンジュ「決めさせてもらう!」

 

ジャコン!ジャコン!ジャコン!ビームソード・アックスを3人に的確に当てた。

 

 

ビルド「うわあっ!」

 

千歌「いった!」

 

ほむら「ぐぅっ!!」

 

3人は怯んでしまう。すぐにリカバーしようと試みるが…

 

 

シナンジュ「そこだ!」カチャ

 

ビルド「なっ!」

 

シナンジュはロケットバズーカを構えていた。これでは確実に当たる。

 

 

ドォォン!ドォォン!ドォォン!ロケットバズーカが放たれた。

 

 

セツナ「えいっ!」

 

ザシュ!セツナはバズーカの砲弾たちに一閃。砲弾を破壊した。

 

ビルド「悪い!助かった!」

 

 

 

 

一方、アクア団サイドでもメガサメハダーが大暴れだった。

 

 

アオギリ「いけぇ!サメハダー!かみ砕け!」

 

メガサメハダー「ハァダアアァァ!!」

 

ヨハネ「どわわっ!あぶない!」

 

メガサメハダーの攻撃を必死に避けるヨハネ。メガサメハダーはがんじょうあごだ。まともに喰らったらひとたまりもない。

 

 

バルキリー「ヨハネはやらせないわよ!」

 

カブト「おりゃあ!」

 

バルキリーはショットライザーで射撃、カブトはカブトクナイガン・クナイモードでメガサメハダーについている古傷に攻撃。

 

 

キャリィン!

 

メガサメハダー「…っ!!ウガァァ!!」

 

カブト「うわああっ!?」

 

ヨハネ「きゃあ!」

 

メガサメハダーは痛がり、暴れまわり始めた。近くにいた2人はたまらず吹き飛ばされる。

 

 

アオギリ「大丈夫かサメハダー!こうなったら圧倒的パワーでここにいる奴らを吹っ飛ばしてやるんだ!!」

 

アオギリが指示を出すと、メガサメハダーはまだ自分が攻撃していないバルキリーに突っ込んできた。

 

 

 

メガサメハダー「ハダアァァァ!!」ジャグぅ!!

 

バルキリー「はや…うわっ!!」

 

メガサメハダーは勢いよくバルキリーを切り裂いた。たまらずバルキリーは吹っ飛んでしまう。

 

 

 

 

 

シナンジュ「君たちの可能性はこんなものかな?」

 

ビルド「そんなことねえよ…赤い彗星があんただけじゃないってことを見せてやるよ」

 

そう言うとビルドは赤い何かの機械と、棒状の長いボトルを取り出した。ハザードトリガーとフルフルラビットタンクボトルだ。

 

 

【マックスハザードオン!】

 

まずはビルドドライバーにハザードトリガーを差し込む。

 

【ピョン!ピョン!】

 

ボトルを振って成分を活性化し、ボトルのフタを絞める。

 

【ラビット!】

 

そしてフルフルラビットタンクボトルを折りたたみ、ビルドドライバーに装填した。

 

【ラビット&ラビット!】

 

 

【ガタガタゴットン!ズッダンズダン!】

 

 

 

《Are you Ready?》

 

 

ビルド「ビルドアップ!」

 

【オーバーフロー!】

 

 

【紅(くれない)のスピーディージャンパー! ラビットラビット! ヤベーイ!ハエーイ!】

 

ビルドは赤いウサギの装甲を纏い、真っ赤な姿に。

 

 

バルキリー「こっちも負けてられないわ!パワーアップできるのはあたしも同じよ!」

 

そう言うとバルキリーは別のプログライズキーとそれに装着できそうなグリップを取り出してそれらを合体させた。

 

《COMPLETE!》

 

《ブリッツシュトゥルムダッシュ!!》

 

《ファイナルライズ!》

 

《Kamen Rider...Kamen Rider...》

 

バルキリー「変身!!」

 

《エボリューション ショットライズ!!》

 

 

《エクストリームチーター!》

"Awakening war maiden

with the ultimate power in her hands"

 

バルキリーも新たな装甲やクローを纏い、エクストリームバルキリーにパワーアップした!

 

 

 

千歌「姿がかわった!?」

 

ヨハネ「仮面ライダーっていうのはあんなこともできるのね…」

 

姿を変えてパワーアップする仮面ライダーたちに感心するヨハネ達。

 

 

 

シナンジュ「姿が変わったか…あのガンダムを思い起こさせる」

 

ビルド「いくぞ…はあっ!」

 

ビルドは強化されたウサギの力を使い猛スピードで跳躍してシナンジュに接近。

 

 

シナンジュ「っ!」ガキィン!

 

ビルドのパンチに反応してシールドを構えたシナンジュ。まずは初撃を防ぐ。

 

 

ビルド「おりゃあ!」

 

しかしもう一つの拳をシナンジュの頭部に伸ばした。見事メインカメラにクリーンヒット。

 

シナンジュ「うおおっ!?」

 

 

シナンジュは一度ブースターをフル活用してビルドと距離を取る。そしてビームライフルによる射撃に切り替えた。

 

シナンジュ「そこだ!」ビシィィン!ビシィィン!

 

ビルド「おっと!」

 

 

 

セツナ「すごいです!あのスピードに追い付いています!」

 

千歌「でも相手は接近戦は許してくれないみたいです…!」

 

シナンジュがビームライフル連射に切り替えたのは、接近戦では分が悪いからだ。ビームソード・アックスをはじめとしたシナンジュの武装では、どうしても高速移動からのパンチに対して対応が遅れる。

 

 

 

ビルド「フルボトルバスター!」

 

さすがにビームライフル連射をかわしながらシナンジュとスピード勝負を仕掛けるわけにはいかないため、ビルドは武器を召喚。それをバスターキャノンモードにしてシナンジュに対抗する。

 

 

【ラビット!パンダ! ジャストマッチデース!】

 

ビルドはフルボトル2本をフルボトルバスターに装填し、シナンジュに向けてエネルギー弾を発射する。

 

 

シナンジュ「ちぃっ!」ビシィィン!ビシィィン!

 

シナンジュはエネルギー弾に向けてビームライフルを連射。エネルギー弾は相殺された。

 

 

ビルド「まだ終わっちゃいない!」

 

ビルドは先程の2本に加えて、もう2本フルボトルを装填。さらに巨大なパワーをチャージする。

 

【ラビット!パンダ!タカ!ゴリラ! アルティメットマッチデース!】

 

 

シナンジュ「遅いな!決めさせてもらう!」

 

しかしシナンジュは高速でビルドに接近。必殺技を出す前、もしくは出されたところを避けて攻撃するつもりだ。

 

 

 

ビルド「…ッ!はああっ!!」

 

しかしビルドはフルボトルバスターをバスターブレードモードに変更し、シナンジュが接近したところを待ち構える形で斬りかかった!!

 

 

ギダアァァン!!

 

シナンジュ「うおおおお!?」

 

シナンジュは機体の脇腹に攻撃が直撃して大ダメージ。火花も飛び散っている。

 

 

 

シナンジュ「やるな…ここは退くしかあるまい」

 

シナンジュは撤退。ネオ・ジオン側の戦力はこれでいなくなった。

 

 

 

 

 

 

一方、パワーアップしたバルキリーも、メガサメハダーと戦闘を繰り広げていた。

 

 

エクストリームバルキリー「はあぁぁぁぁ!!!」

 

エクストリームバルキリーは両腕のクローを展開し、メガサメハダーに突撃。

 

メガサメハダー「ハアダァァァァ!!」

 

メガサメハダーもきりさくを使ってきた。クローと張り合うつもりだ。

 

 

キイィィィン!!

 

メガサメハダー「ダァァァ…!」

 

エクストリームバルキリー「ぐうぅ…!」

 

メガサメハダーのヒレとエクストリームバルキリーのクローがぶつかり合う。ぶつかり合ったところから火花も飛び散っている。

 

 

 

エクストリームバルキリー「こんのぉぉー!!」

 

メガサメハダー「アァァァ!!」

 

エクストリームバルキリーが力を込めてクローを振り下ろした。結果押し切ることに成功し、メガサメハダーは怯む。

 

 

アオギリ「サメハダー!っチ!やるじゃねぇか!だがこれはどうだ!」

 

そう言うとアオギリはメガサメハダーにキバによる攻撃を指示。先程より威力の高いかみ砕くを使ってくる。

 

 

エクストリームバルキリー「言ったはずよ!パワーアップしてるのは私も同じだって!」

 

エクストリームバルキリーは右腕のクローにプログライズキーを挿入した。こちらもバフをかける術があるのだ。

 

 

《サンダー!》

 

《ブリッツ・アビリティ》

 

《ブリッツサンダークロー》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シュンっ!

 

 

メガサメハダー「!?」

 

メガサメハダーは噛みつこうとした相手が突然消えて驚く。

 

 

 

エクストリームバルキリー「今だ!ハァっ!!」

 

無防備なメガサメハダーの背中を、雷を纏ったクローで斬り裂いた!

 

 

メガサメハダー「グオオォォっ!?」

 

メガサメハダーはあまりの威力にたまらず吹っ飛ぶ。そこからトドメを刺すためにショットライザーのベルトのボタンを押してグリップを引いた。

 

 

《ブリッツシュトゥルムダッシュ!》

 

《エクストリームブラストフィーバー》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エクストリームバルキリーの右側と左側のアーマーから、雷を纏ったチーターと風を纏ったチーターのライダモデルが出てきて、吹っ飛んだメガサメハダーに高速移動して向かって行って、周辺を走りながら雷撃の竜巻を起こしてメガサメハダーを上空に飛ばす。

 

 

メガサメハダー「だアァァ!!」

 

そこから走り出してジャンプして、上空のメガサメハダー目掛けてキックの体制になって突込んでいくと同時にチーター達もエクストリームバルキリーの元に戻ってエクストリームバルキリーはそのままメガサメハダーにキック!

 

《エクストリームブラストフィーバー!》

 

 

エクストリームバルキリー「はあぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

メガサメハダー「グわあーっ!!」

 

 

大爆発が起き、エクストリームバルキリーが着地する。爆風が晴れた後には、元の姿に戻って目をまわしたサメハダーがいた。

 

サメハダー「はだぁ…」

 

アオギリ「サメハダー!くっそ!負けちまった!」

 

アオギリはサメハダーを元のモンスターボールに戻し、引き返した。アクア団サイドもこれで終わりだ。

 

 

 

セツナ「ネオ・ジオンもアクア団も撤退しました!」

 

ライラプス「ボクたちの勝ちだよ!ヨハネ!」

 

ヨハネ「ゼェ…ゼェ、すっごく疲れたわ」

 

無事に戦いを終えた7人。これにて戦闘描写は終わりだ。

 

 

 

 

 

―ホバークラフト―

 

 

シュナイダーマッ「ファイヤー!」

 

バシム「グわあっ!」

 

いきなり飛んでくるシュナイダーマッのパンチ。理由は分かるだろう。

 

 

シュナイダーマッ「お前何2週間以上もかかってるんだよ!」

 

果南「本当だよ!もう作者の誕生日過ぎちゃってるし!」

 

バシム「いって~、悪い悪い。お母さんがパソコンを使っていたのだ!」

 

残念ながらマイPCを持っていないのだ。だからといってスマホから執筆出来ないので、指をくわえて見ているしかない。

 

 

ということで、時間と文字数が押してしまったので、作品の抱負を言って終わりだ。

 

 

シュナイダーマッ「そんなもの活動報告でやれ!時間がないならこんなパーティおしまいだ!」

 

鞠莉ママ「パーティ会場であるホバークラフトの自爆プログラムを起動デース!!合言葉は、『サッカーやろうぜ!』デース!」

 

合言葉の通り、まずはこの作品を完結させるためにサッカーを描くのだ。ということで作者の誕生日パーティはこれにておしまい!

 

 

果南「いつの間にか私の誕生パーティから変わってるんだけど!?」

 

バシム「投稿が遅れた副作用だ。…ってそんなこと言ってる場合じゃない!」

 

 

ドカーン!!ホバークラフトは爆発した。

 

 

シュナイダーマッ「うわーーーー」

 

ボトボトボトボト…船に乗っていたみんなは雑に水上に放り出された。もうこの作品も終わりに近づいているというのに、この始末☆

 

 

 

シュナイダーマッ「ブクブクブクブク(はてさて、この先どうなりますことやら…ってなんで某MADみたいな終わり方なんだよ!)」

 

最後に裏話を一つ。作者はその時の気分でネタを出しているので、こういうマイブームが出たりするのだ!

 




ひとまず戦闘描写は今回で良い練習になったと思います。

今回、かなりこだわって執筆しましたが、それでも尺の問題とかもあって、とことん高レベルな戦闘描写は出来ませんでした。

長くなりすぎるといくら高レベルな戦闘描写でもダレるので、ここの調節が今後の課題になると思います。無論、この作品の試合描写でも同じことが言えますので。


それでは、次回から最終章となります。今後とも、よろしくお願いします。


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最終章 ユニバーサル・ユース編
最初のミーティング


お待たせしました。いよいよ、最終章が始まります。


 

―ユニバーサル・ユース会場―

 

 

チャーリー「ついに ユニバーサル・ユースのかいかいです!

      かっこくの だんじょせんしゅだんが

      どうどうとした にゅうじょうシーンをみせています

 

ユニバーサル・ユース。初の男女混合のサッカー世界大会だ。以前のエイリア関連の騒動も収まり、無事に開催することが出来たようだ。

 

 

チャーリー「われらが ぜんにほんユース

      みごと かちのこることが できるでしょうか!!

 

 

 

そんな期待を受けてユニバーサル・ユースに臨む全日本ユースであった。しかし…

 

 

 

 

新田「なに~~~!?日向がいないだと!?」

 

三上「何をやっとるんだあいつは!かまわん!ミーティングを始めるぞ!」

 

どうやら、順調に勝ち進む…とはいかなさそうである。

 

 

 

 

―全日本ユース宿舎―

 

開会式の後は用意された宿舎に入る。日向以外の全日本ユースメンバー全員集まり、大会に関して改めて解説するためのミーティングが始まる。

 

 

三上「今回の大会は完全トーナメント方式になっておる。ワールドユースや他の公式大会のように、先にアジアを突破してから世界と戦うわけではないぞ」

 

松山「今回は方式がいつもと違うんですね」

 

三上「うむ…要因としては、まず初めての男女混合サッカーであったことから、不参加の国が少なからずおったことから、従来のやり方ではそしてアジアサッカーのレベルが上がったため、アジア・オセアニアから1カ国だけ選抜する考えは古いという意見もあったようだ」

 

千歌「アジアサッカーのレベルが上がった…」

 

陽子「すごい女性選手はあなた達だけじゃないのよ。世界中にいるんだから!」

 

 

三上「そして、1回戦はそのアジアで最も力を伸ばしたチーム、中国ユースと戦うことになるぞ」

 

翼「中国ユースか…」

 

石崎「確か俺のそっくりさん2人が空中サッカーやってくるチームだったなぁ~」

 

曜「石崎さんのそっくりさんが…2人⁉」

 

花丸「世の中分からないずら…」

 

三上「まったくだな。石崎の言う通り、彼らリ・兄弟は昇竜脚という必殺技に代表され、チーム全体が空中サッカーを得意としている。そして、今回の大会では男女混合となったことで新たな女性選手と共にさらに強力なチームに仕上がっている」

 

ダイヤ「鍾嵐珠(ショウ・ランジュ)選手と唐可可(タン・クゥクゥ)選手ですね」

 

三上「リサーチが早いな黒澤。では彼女たちが何を得意としているかは分かるか?」

 

ダイヤ「申し訳ございません…そこまでは存じ上げていません」

 

三上「大丈夫だ。なにせワシも知らんからな」

 

新田「おい!なんで監督がリサーチできてないんだよォ!?」

 

三上「仕方ないじゃろう!こういう新戦力はなるべく対策されんように隠すものだ!」

 

松山「そうだな。監督の言う通りだ。むしろやむを得なかったとはいえ、2チームにこちらの手の内をほぼ見せる方が異常だ」

 

三上「そんなこともあったな…こうなってしまった以上、各自練習を積み、奴らの想像を超える力を見せるのだ!」

 

若林「もちろんですよ。どのみちこのままじゃドイツに勝つことなんて不可能だからな…」

 

翼「うん。シュナイダーもミューラーも圧倒的過ぎる…でも、俺たちはそれを乗り越えなきゃいけないんだ」

 

千歌「そうと決まれば練習…ですね!」

 

三上「そうだ!各自、自身の課題点を洗い出し、そこを改善するのだ!」

 

こうして練習に入る全日本ユース。その前に花丸には監督から連絡があるらしい。あと松山と三杉もアドバイスのためにいる。

 

 

 

三上「残ってもらってすまないな」

 

花丸「監督、連絡って…?」

 

三上「うむ。日向がいなくなったのは知っておるな?ということで日向のエースストライカーの役割を君に引き継いでほしいのだ」

 

花丸「マルが日向さんの後継者…」

 

花丸はとても不安そうな顔をしていた。自分が日向の後継者などと…いくらFWだからといってとんでもない重責である。

 

 

松山「ひょっとしてあの山の発言を気にしているのか?」

 

花丸「はい…」

 

松山「大丈夫だ。今のお前なら日向になれずとも、日向に劣らないストライカーにはなれる。もしケチつけられたら、誰のせいでこんなことしなきゃいけないと思ってるんだよバーカ!って言ってやれ!」

 

三杉「松山くん、優しい子に言わせる事じゃないよ…」

 

 

三杉「それはともかく、花丸ちゃん、日向抜きにしても、君は一人で世界に通用するシュートを撃てるようになるべきだ」

 

花丸「チームプレーじゃダメずら?」

 

三杉「もちろんダメじゃないよ。でも、こういう大会になると話が変わってくる。公式大会には、選手の交代に制限があるんだ」

 

花丸「知ってるずら。今回の大会では基本的に3回、準決勝から5回交代できるずら…あ、分かったずら!」

 

このルールと自分の課題点の相関に気付いた花丸。解説すると、まず今の花丸の有効な必殺シュートはザ・ギャラクシーだけ。これはダイヤ、果南と協力しないと撃つことが出来ない。つまり、ダイヤか果南がフィールドを離れると、花丸は得点力を失う。そのため、貴重な交代権を2回も使う羽目になるのだ。

 

 

三杉「それなら話が早いよ。特にダイヤさんは翼くん、岬くん、そしてボクとゲームメイカーという点で役割が被る。つまり、フルタイム出場できる可能性は非常に低い」

 

三上「そういう訳だ。FWとして生き残りたいのであれば、1人で世界のゴールを破ってみせるのだ!」

 

 

 

 

 

―練習場―

 

花丸「…ということで新しいマルの技を編み出すずら!」

 

鞠莉「オー!ファイトー!というわけで…果南とダイヤはソーシャルディスタンスよ!」

 

ダイヤ「ちょ…わわっ」

 

無理やり鞠莉に押し出されるダイヤ。思わず変な声をあげてしまう。

 

 

 

鞠莉「果南!ダイヤ!私たちはこの技をやってみましょう!」

 

果南「それって…風見監督からもらった虫食い秘伝書!?」

 

ダイヤ「鞠莉さん!そんなもので遊んでいる暇はありませんわ!」

 

鞠莉「失礼ね!一から必殺技を作るのは苦労するのよ!それならこういうものからアイデアをもらった方がベターよ!」

 

果南「それは一理あるね。…で、なんて技なんだろ。なんとか…ブラスト?」

 

ダイヤ「果南さん…英語をごまかして読むのはやめなさい」

 

果南「いや、これ英語じゃないと思うよ…」

 

なんだか困惑している浦の星3年組。一方、花丸はというと…

 

 

 

 

花丸「えーーい!!」ボッガァン!!

 

聖良「ふっ!」ガチィ!

 

キーパーに向かってシュートを撃ちまくっていた。

 

 

聖良「やはり今までと変わりませんね…」

 

花丸「うーん、ネオ・ライオンシュートっていう感じにしたいけど上手くいかないずら…」

 

新田「日向はブラックボールっていうのを使ってネオ・タイガーショットを編み出してたな」

 

石崎「じゃあ国木田もそれ使えば…」

 

松山「いいわけないだろ!あんな練習は本来ケガするからダメだ!」

 

ブラックボールとは通常の3倍の重さを誇るボールである。要するに鉄球を蹴るので、痛いに決まっている。大会に出る前に怪我したら目も当てられない。

 

 

石崎「というかネオ・ライオンシュートなんて面白くないよなぁー。日向とシュナイダーがやってるからなんの捻りもないぜ」

 

花丸「え?面白く…ない?」

 

石崎「そうだなー、なんかそのまま強くしても日向やシュナイダーみたいに強くなる気がしないんだよなー」

 

花丸「うぅ…」

 

花丸は落ち込んでしまった。せっかくの強くなるアイデアをこう言われてしまっては、そうなってしまう。

 

 

松山「このデリカシーのないやつめ!!」

 

石崎「うわー!お助けー!」

 

花丸「マルは…どうすれば…」

 

聖良「花丸さん、ここは私たちと一緒に考えて、試してみましょう。1人の必殺シュートを編み出すからと言って、1人で悩む必要はありません」

 

松山「そうだな。いいこと言ったぞ聖良!よし!俺も協力するぜ!」

 

 

理亜「私もそれに加わってもいいかしら?」

 

聖良「理亜!」

 

新田「俺も参加させてもらうぜ!」

 

松山「新田!」

 

 

新田「日向の後釜を狙っているのはあんただけじゃないんだぜ!」

 

理亜「ここはFW同士、競い合ってみましょう。それとも、私たちが相手じゃムリ?」

 

花丸「そんなことは…ないずら!」

 

聖良「決まりですね。私たちで新たなストライカーを生み出しましょう!」

 

花丸を中心に、ストライカーを生み出すための競い合いと知恵の出し合いが始まった。果たして、日向の抜けてしまった穴は埋められるか…?

 




最近アリスギアアイギスにはまってます。推しは小鳥遊怜ちゃんです。

だから、特別編で怜ちゃんの誕生日パーティやろうと思います。


ウソに決まってんだろ。今日は4月ばか(最初の一行は本当です)


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世界線を超えたオールスターゲーム
オールスターゲームコラボ回・参戦選手紹介


お久しぶりです。

《松浦果南の自称兄》さんの作品の本編が完結するので、それに際してこちらも参戦キャラ紹介とさせていただきます。


 

―会見場―

 

パシャ!パシャ!

 

カメラの音が鳴り響く。今会見が開かれている。誰が会見しているのかって?

 

バシム「ハイどーもバシムでーす」

 

出た。いい加減を絵にかいたような作者。彼は何しに来たのかって?

 

バシム「《松浦果南の自称兄》さんの2作品のコラボの参戦キャラについての発表でーす」

 

記者「なに!?オールスターなんだから有名チーム全員じゃないのか!」

 

バシム「馬鹿タレ焼き肉のたれ!こっちにも人がいるのに100人以上も扱うとかできるわけなかろがい!」

 

記者「…」しらー

 

バシム「今回は世界への挑戦と虹の彼方にの世界に行って、彼らの技を撮影してきました。まずは撮影の協力者に来てもらいまーす」

 

そう言うと協力者が入ってきた。

 

 

 

ブルノ「…」

 

カルネバーレ「うす」

 

マンチーニ「どうも」

 

記者「誰だお前ら!」

 

バシム「そうだ!誰だ!」

 

マンチーニ「あんたがオファーしたんだろ作者!レッチェだろ!イタリアセリエBのレッチェ!」

 

キャプテン翼Ⅴに出てくるプレイヤーチームだ。現在セリエAになれるように頑張っている中、プロリーグという訳でバシムがギャラを払ってオファーしたのだ。

 

バシム「彼らには参戦選手のサンドバ…撮影の協力をしてもらいました」

 

カルネバーレ「クソっ…ジャポネーゼのかませにされるとは…!」

 

 

バシム「続いてPVの撮影および編集者でーす」

 

夏美「オ~ニナッツー!あなたのオニサプリ、鬼塚夏美ですの」

 

バシム「続いて身体サポーターでーす」

 

四季「…」

 

記者「リエラの2人?」

 

両方とも2期生の中で好きな方のキャラだ。一番はやっぱり恋ちゃんだけどね。

 

バシム「今回レッチェは技を受けまくってボコボコにされたので、四季ちゃんにはキズ薬を作ってもらいました。そしてその映像をオニナッツが撮影、編集していまーす」

 

 

バシム「じゃ、これ以上御託並べても無駄な尺稼ぎなのでPV再生しまーす」

 

ポチ。PVが映し出された。

 

 

 

 

 

特報

 

 

 

キャプテン翼vsイナズマイレブン。その戦いが今、ラブライブを織り交ぜて実現される

 

 

 

イナイレキャラ・ラブライブキャラ・オリキャラ…選ばれし40人の超次元が、翼たちに挑む!!

 

 

 

 

 

1・円堂守 GK(イナイレキャラ)

 

 

カルネバーレ「おりゃあ!」ドガァ!

 

カルネバーレのシュート。

 

円堂「決めさせるか!」ブッフォン!

 

円堂は右手を掲げる。するとでっかい黄金の手が!

 

 

円堂「ゴッドハンド!」

 

ドォン!黄金の手の中でシュートは勢いを失っていき、ボールは円堂の右手に収まった。

 

 

 

2・松風天馬 MF(イナイレキャラ)

 

 

天馬「だああ!そよかぜステップ!!」

 

ヒュラァ!天馬は軽く一回転。そよ風と共に相手を突破した。

 

 

 

3・大海竜太 FW(オリキャラ)

 

 

竜太「この世界のシュート!受けてみろ!!」

 

竜太は18連撃の蹴りをボールに叩き込む。

 

竜太「剣撃乱舞!!」ドカドカドカドカアァ!!

 

レイピアの様なシュートが鋭い弾道シュートがブルノに向かっていく!

 

 

ブルノ「うわああ!」

 

バシュウゥゥン!

 

シュートはブルノを突き刺し、ふっとばす。そして、ゴール。

 

 

 

4・大海龍也 FW(オリキャラ)

 

 

龍也「喰らええぇぇっ!!」ダっ!!

 

龍也が飛び上がった瞬間、背後に大型の両手剣を持ったマジンが現れる。そして龍也が左足を振り上げると同時に魔神が剣を振りかぶる。

 

龍也「スサノオブレード!!」

 

ドッガアァァァン!!!!

 

インパクトの瞬間、マジンが斬撃をボールに叩き込みボール自体が全てを切り裂く剣となり、ブルノ目掛けて飛んでいく!

 

 

 

5・近江彼方 DF(ラブライブキャラ)

 

 

彼方「いかせないよ~!フェアリーゾーン!」

 

彼方は桃色の光を纏った両手を地面に叩き付ける。すると彼方を中心に桃色の半球体状のドームが広がった。

 

カルネバーレ「うおお…!」

 

強引なドリブルでその中に突っ込んだカルネバーレは身体の力を奪われ膝を付き、彼方はその隙にボールを奪った。

 

 

 

6・松浦果南 MF(ラブライブキャラ)

 

 

果南「いくよ!マーメイドダイブ!」

 

マンチーニ「…!」

 

果南の周囲一面が水に変わり、マンチーニは身動きがとりづらくなる。そこを両足でボールを挟む。

 

 

そこからユラァーっと美しいドルフィンキックによる水中での高速機動を展開してマンチーニを抜き去った。

 

 

 

7・豪炎寺修也 FW(イナイレキャラ)

 

 

豪炎寺「…!」ダっ!

 

ハイボールに反応してジャンプ。その際に炎を纏いながら回転していく。

 

豪炎寺「ファイアトルネード!」

 

ドガアァ!ボールは炎を纏ってゴールに向かっていった!

 

 

 

8・高坂桐穂 FW(オリキャラ)

 

 

桐穂「絶対に負けない!」

 

桐穂がシュート体勢に入ると灼熱の炎がボールを包む。身体を捻ってボールにインパクトを叩き込み、シュートに回転をプラス。

 

桐穂「プロミネンスドライブ!」

 

最後にオーバーヘッドで撃ち出した。灼熱の炎に包まれたボールがゴールに向かっていく!

 

 

 

9・絢瀬絵里 DF(ラブライブキャラ)

 

 

カルネバーレ「いかせねぇ!」

 

絵里「ここは通らせてもらうわ!」

 

絵里はボールを一回リフティング。その後浮き上がったボールをつまさきにかけながら一回転!

 

絵里「ホワイトブレード!」

 

絵里は氷の刃に包まれた。

 

 

パチンっ

 

カルネバーレ「うおああ!」

 

絵里が指パッチンをしたら、氷の刃は細かい刃となってカルネバーレをふっとばす。

 

 

 

10・フィディオ=アルデナ FW(イナイレキャラ)

 

 

フィディオ「イタリアプロリーグが相手でも!」

 

フィディオはシュート体勢に。すると黄金の魔法陣が彼の足元に。

 

 

フィディオ「オーディン!ソォーード!!」

 

ジャギィィン!!シュートは黄金の剣となりブルノに向かっていく!

 

 

 

11・高咲侑 MF(ラブライブキャラ)

 

 

マンチーニ「もらった!」ズサー!

 

侑「天帝の眼(エンペラーアイ)!」

 

ディフェンスに入ったマンチーニに対して侑は自身の持つ「眼」を発動。相手の身体の細かい動き、相手の次の動きを100%の精度で予知した!

 

侑「今だっ!」ビュン!

 

マンチーニの動きの裏をかき、かわした。

 

 

 

12・白竜 FW(イナイレキャラ)

 

 

白竜「技というのは…こうするんだ!」キュイィン!

 

白竜が手を振りかざすと、白い竜巻が巻き起こる。ボールと白竜は、その竜巻に乗って上昇。

 

 

白竜「ホワイト…ハリケーン!!」

 

白竜がボールを蹴った瞬間、竜巻はブルノに向かっていく!

 

ブルノ「なにィ!?…ぐわあああ!!」

 

ギラアァァン!!

 

 

 

 

 

13・テレス=トルーエ DF(イナイレキャラ)

 

 

マンチーニ「そこだ!」ドガァ!

 

テレス「やらせるかよ!アイアンウォール!」

 

テレスが両手を振り下ろすと、巨大な鉄の壁が出現。シュートを完全に防いだ。

 

 

 

14・宮下愛 MF(ラブライブキャラ)

 

 

愛「来て!!【楽しいの天才サイコウ】!!」

 

愛は自身が持つ化身を発動。その後ボールを蹴り上げると、【サイコウ】の周りにあらゆるスポーツ、ゲーム、音楽等と言った娯楽、エンターテイメントの用具が出現。無数に出現したそれらが光に変わりボールに集まってくる。それを愛さんが【サイコウ】の一撃と共に渾身のボレーシュートを放った。

 

愛「サイコーハート!!」

 

ドガァアアァァアアアアンッ!!!

 

愛の化身シュートはオレンジ色のエネルギーを纏いゴール目掛けて一直線に向かっていった。

 

 

 

15・鹿角聖良 DF(ラブライブキャラ)

 

 

聖良は飛び上がってマンチーニに向かって氷のオーラを飛ばす!

 

聖良「スノーエンジェル!」

 

ガキィィン!マンチーニは凍り付いた。

 

 

 

16・大海果北 FW(オリキャラ)

 

 

果北「決めてみせる!」

 

果北は高いボールに動きを合わせ、自身の周りを水の竜巻が包みぐんぐん上昇。水のエネルギーが込められたボールをおもいっきりゴール目掛けて蹴り落とした。

 

果北「激流ストーム!!」

 

 

ドッパァアアアァァアアアンッ!!!

 

ブルノは反応する間もなく、シュートに洗い流された。

 

 

 

17・エドガー=バルチナス FW(イナイレキャラ)

 

 

エドガー「イギリス代表の誇りにかけて!」バッ!

 

エドガーは空中にジャンプし、前方に一回転。すると右足から魔方陣と巨大な剣が出現し、ボールに踵落とし!

 

エドガー「エクスカリバー!」ギダアァァン!

 

ボールは聖剣となりブルノめがけて一直線!

 

 

ブルノ「ぐわああ!!」ジャギィィン!!

 

ブルノは斬られはしなかったが勢いよく吹っ飛び、ゴール。

 

 

 

18・神童拓人 MF(イナイレキャラ)

 

 

神童「いくぞ!神のタクト!」

 

神童は必殺タクティクスを発動。ゲームメークを展開する。神童がパスやドリブルのルートを示し、チームメイトはそれに従って守備網を突破!

 

 

神童「みんな!ナイスだ!」

 

 

 

19・小原鞠莉 DF(ラブライブキャラ)

 

 

鞠莉「勝負よ!イタリアプロリーグ!」ドォン!

 

鞠莉は力強く地面を踏みつける。6つの巨大なとがった岩が現れた!

 

鞠莉「アスタリスクロック!」

 

6つの岩は円状に組み合わさる!

 

 

 

20・剣城京介 FW(イナイレキャラ)

 

 

剣城「はあああ!剣聖ランスロット!」

 

剣城の身体から紫のオーラが現れる。そしてそれは騎士の形になった。

 

 

剣城「ロストエンジェル!!」ジャギィィン!!

 

剣城のボレーシュートと共にランスロットが剣で突きを放つ。シュートは黒と黄色のオーラを纏ってゴールへ!

 

 

 

 

 

 

 

一時停止

 

 

記者「えっ!ちょっ、何やってんだ!」

 

バシム「会場の皆さんにお知らせします。PVは2回に分けて出します。次は年明けです」

 

 

バシム「現在学校の課題が忙しく、しかしコラボ先の作品の完結に間に合わせたいので、この方法を取りました。それでは良いお年を」

 

そういって作者は去ってしまった。それではpart2をお楽しみに。

 

 




最近投稿できなかったのはこれが理由です…大変お待たせして申し訳ございません。


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