11カ国の騎兵たちの転生先は…馬がいない平和なウマ娘の世界 (素人小説書き)
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第1話 天国に招待されましたのは11名の騎兵です。

参加国

・日本
・イギリス
・ドイツ(ナチス)
・ロシア(ソ連)
・イタリア
・フィンランド
・ハンガリー
・ポーランド
・アメリカ
・フランス
・スペイン


天国

 

そこは、死者が必ず訪れる場所である。

 

そんな天国に、ある四角い部屋で地球を見ている者がいた。

 

神「ふ~...腰が痛いもんじゃなぁ...」トントン...

 

おじいちゃん口調の青年そう言って腰を叩く。

 

神「全く、最近の世界は戦争ばっかりじゃのぉ...もっと、平和になれんのか!...あっ、そう言えば、指示したのワシじゃったわ、わしってばおっちょこちょいじゃな☆」

 

そんな腹が立つことを言ってると、女神の格好をした人がは入ってくる。

 

ガチャ...

 

神「おや?お主は......最近できた新しい世界の女神じゃな?...確かえ~と...」

 

ダーレーアラビアン「ダーレーアラビアンです」

 

神「おお、そうじゃそうじゃダレビアンじゃ!」

 

ダーレーアラビアン「舐めてんのかこの爺」

 

ダーレーアラビアンは神の冗談にきつい一言を言う。

 

神「冗談じゃよw...して、なにようかな?ダーレーアラビアン?」

 

神は、そう言って部屋のソファに深く座ってダーレーアラビアンの話を聞く。

 

ダーレーアラビアン「...実は、私の世界である重要な生物がいなかったのです」

 

神「ほうほう、それは?」

 

ダーレーアラビアン「馬です」

 

神「馬......馬ってあの四足で走る馬?」

 

ダーレーアラビアン「はい」

 

神は頭を抱えながらもダーレーアラビアンに聞く。

 

神「ふむ...それで?その馬をどうしたい?」

 

神は、ダーレーアラビアンの顔を見ながら聞く。

 

ダーレーアラビアン「こちらの世界で繁殖させたいのです」

 

神「...そうか、理由は...」

 

神が聞こうとするとダーレーアラビアンは、一言

 

ダーレーアラビアン「こちらの事情ですので、あまり聞かないで下さい」

 

神「ヘイヘイ、分かったわい...そんじゃ少し待ってろ」スッ....

 

神は、めんどくさそうに地球に手を置き目を瞑って何かを唱える。

 

神「...よし、後は待つのみじゃ」

 

ダーレーアラビアン「...いったい何を?」

 

神「少し面白いことをな、それじゃあ、最初の転生候補を待つとするかの~...よっこいしょっと...」

 

神は、ソファに座る。

 

ダーレーアラビアン「...」

 

神「...う~ん少し暇じゃからチェスやらんか?」パチン!

 

神は指パッチンでチェスを召喚する。

 

ダーレーアラビアン「分かりました」

 

ダーレーアラビアンは、暇な神の遊びに付き合うことにした....

 




 

...

 

......

 

1938年2月7日

 

スペイン

 

テリエル北部  テリエル守備隊

 

 

 

 

そこに、一人の騎兵がいた。

 

レイ「...」

 

彼の名は、レイ マクルト テリエル守備隊の一人だ。

  

騎兵「Ha llegado la orden de ataque del capitán Ray McLut                        

  {マクルト隊長、攻撃命令が来ました。}」

 

レイ「¡Ah! .. .. sé

  {ああ、分かっている}」

 

彼は、愛馬のラーカルに乗りながら敵陣地を見ていた。

 

レイ「...」

 

レイは黙り込んで敵陣地を見る。

 

騎兵「?? ¿Qué pasó Capitán?

  {どうしました?隊長?}」

 

レイ「No, nada ... ¡¡todos tomen la espada !!                       

  {いや、何でもない......全員剣を取れ!!}」シャキン!!

 

レイの号令で後ろにいた騎兵大隊全員が剣を出す。

 

 

...そして、レイは騎兵大隊に言葉を掛ける。

 

レイ「¡¡Chicos !! ¡A partir de ahora, cargaremos contra la base enemiga! El éxito o el fracaso de este ataque determinará el resultado de la guerra civil ... Hasta ahora, el énfasis estaba en la vida humana, pero esta vez aquellos que no puedan mantenerse al día serán cortados.

... hay alguien que quiera escapar?

{諸君!!これより我々は敵陣地へ突撃する!この攻撃が成功か失敗かで、内戦の勝敗が決まる...今までは人命重視だったが今回は付いて行けない者は切り捨てる。

...逃げたい奴はいないか?}」

 

騎兵「...」

 

誰も、怯えず逃げすただただレイの突撃合図を待っていた。

 

レイ「... Tengo suerte de conocerlos.

  {...君達に会えて私は幸運だよ}」スッ...

 

レイはそう言って剣をゆっくり上げる...そして、大声で叫ぶ。

 

レイ「Toda la caballería !! Luce el poder del sol español con el rojo !! Asalto !!    

  {全騎兵!!スペインの太陽の力を赤共に見せつけよ!!突撃!!}」バシッ!!

 

レイは、片手で手綱を叩く。

 

ラカール「ヒヒーン!!!」パカラッ!!パカラッ!!

 

そして、レイは剣を降ろしてそのまま騎兵大隊と共に突撃する。

 

 

 

敵兵士「...¿Mmm? ... ataque enemigo! !! !! ¡¡¡¡Es un ataque enemigo !!!!!         

   {...ん?...敵襲!!!敵襲だあああ!!!!!}」

 

敵は兵士は大声をあげる。

 

ソ連下士官「¡¡Todo unido a la ametralladora !! ¡Date prisa !! ¡¡El oponente es solo un objetivo !!

     {...全員機銃に付け!!急げ!!相手はただの的だ!!}」

 

カラカラカラ...ガシャ!!!ガチャ!!   ガッ...ガキン!!ガチャ!ガコン!

 

敵兵士は、塹壕にある機関銃やボルトアクションライフルに弾を込める。

 

敵兵士「Listo !!

   {準備よし!!}」

 

スッ...

 

敵兵士は、照準を合わせる。

 

ソ連下士官「¡Todavía! !! ¡No dispares todavía! ¡Atrae firmemente y luego mata!

     {まだだ!!まだ撃つなよ!しっかり引き付けてから殺せ!!}」

 

敵兵士「......」

 

ドドドドドドドドド

 

敵兵士「...¡¡De nuevo!!

   {...まだですか!!}」

 

レイの騎兵大隊は、砂煙を上げ静かに...だが、確実に揺れを起こしながら敵塹壕に近づいていた。

 

ソ連下士官「...Todavía

     {...まだだ}」ブルブル...

 

ソ連下士官は、拳銃を持つ手が震えていた。

 

ソ連下士官「......(なぜだ?何故スペインの騎兵が市街地から出たんだ?分からん...相手の思考が分からない...ま、まさか!?南部がやられたのか!?くそっ!!いったいどうすれば...)」

 

ソ連下士官は、賢かった今不利な状況だと気づくほど。

 

しかし、賢すぎたゆえに今の状況を打開できる方法が全く出てこなかったのだ。

 

そうして、頭を抱えた次の瞬間

 

バァン!!

 

ソ連下士官「!?」

 

敵兵士「a...aa...」バタッ...

 

機関銃を狙っていた兵士が、銃弾を食らって倒れていた。

 

ソ連下士官「...」サッ...

 

向こうを見ると、騎兵数人がレバーアクションライフルを片手でねらって撃っていた。

 

ソ連下士官「... dispara !! dispara y mata a tu oponente !!

     {...撃て!!相手を撃ち殺せ!!}」

 

敵兵士「Dispara !! Dispara y mata ... Gua !!

   {撃て!!殺ぐあっ!!}」バァン!!

 

また一人ボルトアクションライフルが倒れる。

 

バァン!!

 

敵兵士「Gaa !!

   {ギャア!!}」

 

機銃手も倒れる。

 

バァン!!

 

敵兵士「 Gua !!

   {ぐあっ!!}」

 

また一人倒れる。

 

バァン!!

 

敵兵士「Guhu ...

   {グフッ...}」

 

また一人

 

バァン!!

 

敵兵士「Guo...

   {グオッ...}」

 

また...一人倒れる。

 

まるで魔法のように敵兵士に弾を当てる。

 

ソ連下士官「Qué diablos ... No creo que lo golpeemos en absoluto ... Pero qué pasa ... ¡¡Maldita sea !! ¡¡Prepara tu mortero !!

{い、一体どうゆうことだ...我々が攻撃しても全く当たらな...ど、どうゆう事だ......くそ!!迫撃砲を撃て!!}」

 

ソ連下士官は塹壕内で待機していた迫撃砲手に命令する。

 

敵迫撃砲手「¡¡disparo!!

     {発射!!}」スッ...ガァン!!

 

 

ヒュゥゥゥゥゥゥ......

 

バァン!!

 

レイ「...... ¡¡Hola !!

  {ハイヤ!!}」バシッ!!

 

ラカール「ブルル!!」パカラッ!!パカラッ!!

 

レイは、迫撃砲が飛んできても怯まず馬を進ませる。

 

一つの塊となっている騎兵大隊は迫撃砲が着弾すると同時に横に広がる。

 

横に広がった騎兵はただ敵を倒すために一目散に進む。

 

その中には、入ったばかりの騎兵がいた...彼らは、少し怯えていた。

 

そんなレイは、言葉を掛ける。

 

レイ「¡¡No tengas miedo !! ¡¡Avanza sin miedo a la muerte !!

  {怯えるな!死を恐れず進め!}」

 

レイは、そう言って励ました瞬間

 

ヒュゥゥゥゥゥゥ......

 

バァン!!

 

レイ「Guaaaaaaaaaa! !!

  {グアアアアアア!!}」

 

運が悪かったのか敵迫撃砲は至近弾で吹っ飛ばされる。

 

騎兵「¡Capitán! !!

  {隊長!!}」

 

騎兵の一人が戻ろうとした瞬間レイは一言。

 

レイ「No te preocupes ...

  {構うな...置いていけ...}」

 

レイは、意識があるうちに命令する。

 

騎兵「Hmm ... ¡¡Definitivamente vendré a ayudar !!

  {クッ...必ず助けに来ます!!ハイヤ!!}」バシッ!!

 

馬「ヒヒーン!!」

 

騎兵は、そのままレイを置いて行くのだった...

 

そして、レイは意識が朦朧としながらも血を流して倒れている相棒に寄り添う。

 

レイ「Uh ... Rakar ... Gracias hasta ahora ... Eres ... el mejor ... mi amigo ... oh ...

  {ウッ......ラーカル...今までありがとう...お前は...最高の...相棒だ......あぁ......}」

 

レイは、そのまま瞼を閉じるのだった......

 




 

天国

 

神「ダーレーアラビアン長いのぉ...」

 

神は、独り言をぽつりと言う。

 

レイ「......ん?あれ?生きてる?」ムクッ...

 

そんな言葉が聞こえたのかレイは目を開けて、体を起こす。

 

レイ「...ラーカルは?どこだラーカル!!」

 

レイは、大声で叫ぶ。

 

そんな大声をあげるレイに、神は耳をふさぐ。

 

神「うるさいぞ!!もう少し静かにしてくれんか!」

 

レイ「!?だ、誰だお前!!」カチャ...

 

レイは、振り返って剣を握る。

 

神「おいおい、そう焦るなレイ君...後、君の相棒はそっちにいるぞい」スッ...

 

そう言いながらいつの間にか大きくなっていた部屋の隅にいるレイの相棒ラーカルに指を指す。

 

レイ「ラーカル!!良かった...」ダキッ!

 

ラーカル「ヒヒン!」

 

レイは、うれしさの余り抱き着く。

 

そんなうれしさの余興に浸っているとレイはあることを神に聞く。

 

レイ「...そう言えばここはどこですか?見たところスペインではなさそうですが...後、貴方達は誰ですか?」

 

神「う~ん...君に説明するのもいいけど少し待ってくれないか?実はもうすぐ君と同じように新しい人が来るんだ、いちいち話すのめんどいから人数が集まるまでわしとチェスし手暇を潰さないか?」

 

レイ「ハ、ハァ...まぁ...いいですが...」

 

困惑しながらも椅子に座る。

 

神「さて、君はどれだけ強いかな?」

 

神は、笑いながらレイとチェスをするのだった...

 




 

 

...

 

......

 

1939年9月19日

 

ポーランド

 

ブズラ川付近   ヴォウィン騎兵旅団

 

 

 

モシチ「Czy przyszedłeś... Żelazne duchy

   {来たか...鉄の化け共め}」

 

双眼鏡を覗いている年老いた老兵がナチス機甲師団が接近しているのを確認する。

 

そして、モシチは何かを決意して後ろにいる仲間に言葉をかける。

 

モシチ「Cóż… wy, ten feniksowy kraj raz idzie spać, pojedziecie na małą wycieczkę po dyscyplinie Żelaznego Wilka przed pójściem spać.

{さて...諸君この不死鳥の国は一旦眠りに入る、諸君は、その眠りに入る前に少し鉄の狼を少し懲らしめてから少し旅行しに行くぞ。}」

 

そんなモシチの言葉に一人の教え子が質問する。

 

騎兵「Gdzie jest kraj do podróży Instruktor Moshichi?

  {旅行する国はどこですか?モシチ教官?}」

 

その質問にモシチは答える。

 

モシチ「Ach… albo Ameryka albo Anglia

   {あー...アメリカかイギリスのどちらかじゃな}」

 

そんなモシチの答えにみんなは喜ぶのもつかの間に、何かが聞こえる。

 

キィィィィィィン...

 

仲間の一人が叫ぶ。

 

騎兵「Nadchodzi bombardowanie wroga !!

  {敵砲撃が来るぞ!!}」

 

パァン!!パァン!!パァン!!

 

モシチ「W ogóle... dlatego nienawidzę nazistów... Nie trzymam tak mocno głowy, atak przeciwnika nie trafia, to tylko groźba.

{全く...これだからナチ共は嫌いなんじゃ...そんなに頭を抱えるでないわ相手の攻撃は当たらん、ただの威嚇じゃ。}」

 

モシチは、ウマから降りて伏せている教え子にそう言いながらあたりを見回す。

 

モシチ「... Cóż, wszyscy są gotowi do ataku! !!

   {...さて、全員攻撃準備!!}」

 

モシチの命令に教え子が全員驚愕しながらも準備する。

 

騎兵「TAk! ?? Chyba żartujesz! ?? Atakujesz w takim bombardowaniu!?Instruktor Moshichi! ??

{ええ!?うそでしょ!?こんな砲撃の中で攻撃をするんですか!?モシチ教官!?}」ガチャ!!ガコン!!ギュッ!!カラン...

 

仲間の言う通り周りはまだ砲撃されていた。

 

そんな状態でも、モシチは言う。

 

モシチ「Szczerze mówiąc, wrogie czołgi zbliżają się do nas, więc teraz jest jedyny czas, kiedy możemy walczyć.

{正直もう敵の戦車がこっちに近づいてきているせいで、もう反撃できるは今しかないんじゃよ}」

 

そう言われ、仲間たちは双眼鏡で見るとナチスの戦車部隊がもう味方の最終防衛ラインまで迫っていた。

 

最終防衛ラインにいる味方はナチスの戦車部隊に全く歯が立たず塹壕でうずくまっているだけだった。

 

そして、モシチは仲間に言う。

 

モシチ「... Cóż, czy wszyscy jesteście gotowi pomóc swoim przyjaciołom?Jeśli możesz, pójdę !!

{...さて、みんな仲間を助ける準備は出来たか?できたなら行くぞ!!ハイヤ!!}」バシッ!!

 

モース「ヒーン!!」パカラッ!!パカラッ!!

 

モシチは手綱を叩き仲間と一緒にナチスの戦車部隊に攻撃を開始する。

 

そして、モシチは馬を走らせ砲撃の轟音の中で大声で叫ぶ。

 

モシチ「Chwała Polsce!!

   {ポーランドに栄光あれ!!}」

 

モシチの言葉に仲間の騎兵たちも続いて叫ぶ。

 

騎兵「Chwała Polsce!!

  {ポーランドに栄光あれ!!}」

 

そして、モシチ達はナチスの戦車部隊と交戦する。

 

ダダダダダダダダダダダダ

 

騎兵「Agu ...

{アグッ...}」

 

バァン!!

 

騎兵「Gwaaaaaaaaaa !!!

{ぐわあああああ!!}」

 

バァン!!

 

騎兵「Uga...

  {ウガッ...}」

 

敵戦車の機銃や砲撃でモシチの教え子達が倒れていく。

 

モシチ「... Cholera ... przepraszam studentów ... śpij spokojnie na świecie ...

   {......くそ...すまない教え子達よ...あの世で安らかに眠ってくれ...}」スッ...

 

モシチは、自分の命令で次々と死んでいく教え子に謝罪をしながらも火炎瓶を片手に持つ。

 

そして、モシチは戦車の横を通りそして、後ろにあるエンジンに向けて火炎瓶を投げる。

 

ブシュー...

 

モシチが投げた火炎瓶で敵戦車はエンジンから白い煙を上げて動かなくなる。

 

モシチ「... Następny !!

   {...次だ!!}」カチッ...

 

モシチは、そう言いながら腰に付いていたグレネードを持ちながら壊れた戦車の後方にいた戦車に狙いを定める。

 

そして、モシチはグレネードのピンを外し狙いを定める。

 

モシチ「Huh !!

   {フッ!!}」ブゥン!!

 

モシチは、グレネードをまた戦車のエンジンに向かって投げた。

 

ボォン!!

 

グレネードは、エンジンがあるところに落ちた瞬間爆発を起こす。

 

そして、また敵戦車はエンジンが燃えながら止まる。

 

そして、モシチは次の目標を定めるために回りを見渡すが...

 

モシチ「... czy nie ma nikogo?

   {...誰もいないのか?}」

 

周りを見渡すと馬と一緒に倒れている教え子達と、戦車から焼け焦げた死体や撃たれて倒れているナチ共が私の周りに散らばっていた。

 

モシチ「...」

 

モシチは、周りの光景に固まっていると...

 

ウウウウウウウウウウウウウウウウ

 

モシチは、この大きな音が聞こえる方を向く。

 

モシチ「To cholerny dźwięk śmierci...

   {忌々しい死の音だ......}」

 

モシチの最後の光景は黒い巨大な爆撃機が500kg爆弾を抱えてモシチに向かって急降下して来ている光景だった...

 

モシチ「... przepraszam Morse'a na końcu tak ...

   {...すまんなモースこんな最後で...}」サスサス...

 

モシチは、愛馬の最後の死に謝る。

 

モース「ヒヒン!!ブルル...」

 

モースは、心配すんなと言わんばかりに顔を動かしたりする。

 

そして...

 

バァン!!

 

モシチのところに大爆発が起きるのだった...

 

 




 

天国

 

神「ほい、チェックメイト」

 

レイ「うっ...負けた...」

 

モシチ「......何処じゃここ?」

 

モシチは、誰かの声が聞こえ目を開けるとそこには、スペイン騎兵の服を着たものが青年とチェスしている光景だった。

 

レイ「...えっ!?い、いつの間に!?」

 

レイは、急に馬に乗って現れたモシチに驚いて椅子から立ち上がる。

 

神「待て待て、落ち着かんかいレイ君...全く...どうも、モシチさん」

 

モシチ「あ?...ああ...どうも」

 

モシチは、神が軽く挨拶したためモシチは動揺しながらも挨拶する。

 

そして、モシチが何か言おうとした瞬間神が言う。

 

神「何、言わずともわかるここがどこで私が誰なのか知りたいのじゃろ?」

 

モシチ「...」

 

図星だったのか黙ってしまう。

 

神「ワハハ!わしは、神じゃからな!思ったことなどすぐわかるわい!」

 

モシチ「...神...と言うことはここはエデンか?」

 

モシチが、そう言うと神は笑う。

 

神「ハハハ!!エデンか!!それもあるかもな!さて、それより少しわしと勝負しないかの?」

 

モシチ「...チェスか?」

 

神「ああ、そうじゃさっきこの若造と勝負したが普通だったのでな...」

 

神がそう言うとレイが一言。

 

レイ「一言言っておきますが私は、これでも30ですけど」

 

神「ハハ、大体地球の初めぐらいからいるワシにとってはまだ若造じゃよwww」

 

神は笑いながら言う。

 

モシチ「...レベルが違うのじゃな...よっこいしょ...で?先行は?」

 

モシチはそう言いながら別の椅子に座る。

 

神「先どうぞさて...楽しめるかな?」

 

神はキングを置いてチェスを始めるのだった...

 




 

...

 

......

 

1940年6月3日

 

フランス

 

ダンケルク   第1=第11胸甲騎兵連隊

 

 

ボン「ヒヒーン!!」ガバッ!!

 

パラム「Euh ! ?? Oh, calme-toi !

   {うわ!?お、落ち着いてよ!ボン!}」

 

そこには、手綱を引いて落ち着かせようとする青年がいた。

 

隊長「petit à petit. .. .. Est-ce que ça va ? Param ?

  {おいおい...大丈夫か?パラム?}」

 

そこに、部隊の隊長が心配してくる。

 

パラム「Aide le capitaine~

   {た、助けて隊長~}」

 

パラムは情けない声で言う。

 

隊長「Euh... calmez-vous totalement ! Que faire si le cavalier est pressé ! Calmez-vous un peu plus ! Alors le cheval se sentira à l'aise !

{ハァ...全く落ち着け!乗っている奴が慌ててどうする!もう少し落ち着いてやれ!そうすれば馬は安心する!}」

 

隊長の助言をパラムは聞く。

 

パラム「Hum... Calme-toi ! C'est bon ! C'est bon car je peux rentrer chez moi l'esprit tranquille !

{ふぅ...落ち着いてボン!大丈夫!絶対に安心して帰れるから大丈夫だよ!ほら落ち着いて!}」ナデナデ

 

ボン「...ブルル」

 

パラムが落ち着いてボンに話しながらボンを撫でるとボンは落ち着いたのか暴れなくなった。

 

隊長「C'est vrai ! Vous pouvez le faire ! Param !

  {そうだ!やればできるじゃないか!パラム!}」

 

隊長は、パラムの背中を叩く。

 

そして、そんな若いパラムに隊長は馬の極意を教える。

 

隊長「Param, je pense que les chevaux font peur aux humains, mais c'est faux. Les chevaux sont extrêmement lâches, et pour les chevaux, nous, les humains, ressemblons à des démons.

{いいか?パラム、馬と言うのは人から見れば恐ろしく感じると思うが、それは間違いなんだ馬は物凄く臆病者で、ウマから見れば俺達人間は悪魔のように見えるんだ。}」

 

パラム「... oui, mon aîné m'a dit ... on ressemble à des démons aux chevaux ...

{...ええ、先輩から教えてもらいました...馬にとっては私達は悪魔のように見えていると...}」

 

パラムが言うと隊長は続けて言う。

 

隊長「Oui, donc on court comme un cavalier dans le respect du cheval. C'est le coeur de notre 1er = 11e Régiment de Cuirassiers... et c'est le coeur de lui... Je suis désolé, j'ai dit quelque chose en plus.

{そうだ、だから僕達は馬に対して敬意を払って乗り友のように駆け抜ける。それが、我ら第1=第11胸甲騎兵連隊の心さ...それにあいつの心でもあるのさ...すまん、余計なことを言ったじゃあまたな}」

 

隊長は、パラムにそう言うとそのまま元の場所に戻っていった。

 

パラム「... Je suis désolé Capitaine ... Je suis juste immature ... Senior ...

   {...ごめんなさい隊長...未熟なばかりに...先輩を...}」

 

パラムがそう言って何か後悔していると...

 

市民「Quelqu'un m'aide !!

  {だ、誰か!!助けてくれ!!}」

 

何処から、助けを呼ぶ声が聞こえた。

 

パラム「!! !! Voix pour aider ! Je vais à Bonn ! Haiya !

   {!!助ける声!ボン行くよ!ハイヤ!}」

 

パラムは、どこからか聞こえた声に向かって馬を走らせる。

 

ボン「ブルル!!」パカラッ!!パカラッ!!

 

隊長「Ah ! ?? Param !! Attends !!

  {あっ!?パラム!!待て!!}」

 

パラムの行動に隊長は止めようとするがもうパラムは遠くに行ってしまった...

 

隊長「... reviens vivant ...

  {...生きて帰って来いよ...}」

 

隊長は、そう言ってパラムの無事を祈るのだった...

 

 

パラム「...!(声がしたのは確か...あれは...ドイツ兵!?急がないと!)」スッ...

 

パラムの向いたほうにはライフルを構えたドイツ兵が壁に立っている子供に何かしようとしていた。

 

それを見たパラムは、槍を手に持つ。

 

そして、大声で叫ぶ。

 

パラム「Vive la France !!

   {フランス万歳!}」バシッ!!

 

ボン「ヒーン!!」パカラッ!!パカラッ!!

 

パラムは、そのままドイツ兵に向かって突撃する。

 

ドイツ兵「Was ist es !?

    {なっ、何だ!?}」

 

敵ドイツ兵はパラムにビビッて動かなかった。

 

パラム「Wow !! Meurs !!

   {うおおおお!!死ね!!}」ザグッ!!

 

パラムは、槍をそのままドイツ兵を刺し殺した。

 

パラム「Hein... hein... tu vas bien ?

   {ハァ...ハァ...大丈夫?}」ズボッ...

 

パラムは、ドイツ兵に刺さった槍を向きながら壁沿いに立っていた泣いていた少女に声を掛ける。

 

少女「Euh ... uhhhhh ... j'avais peur ~~ ...

  {うぇぇぇぇぇぇぇ...怖かったよぉ....}」

 

少女は、パラムに抱きつく。

 

パラムは、泣いている少女におろおろしながらも彼女の家族を聞こうとしたその時横にいた死体を見る。

 

そこには、二人で手をつないで倒れている夫婦がいた。

 

パラム「...(...これが戦争なの...先輩...)」

 

パラムは、この光景に衝撃を受けて動揺していると近くに爆発が起きる。

 

ボォン!!

 

その大爆発は大きな協会の塔が倒れてくる。

 

パラム「!? Éviter !!

   {避けて!!}」ドン!!

 

パラムは、少女だけでも救おうと思いっきり突き放す。

 

そして...

 

ガララララ!!!

 

塔がパラムとボンを巻き込むも少女はパラムが突き放したおかげで少女は無傷だった...

 




 

天国

 

神「ほい、チェックメイト」

 

モシチ「む?やられた...あと一歩じゃったのに...」

 

神「フフ...年季が違うんじゃよ」

 

レイ「もはや年期どころの話ではないと思いますが...」

 

パラム「...え!?ここ何処ですか!?」

 

パラムは、目を覚ますとスペイン騎兵とポーランド騎兵の二人が青年とチェスしていた。

 

モシチ「お?いつの間におったんじゃ?」

 

モシチは少し驚く。

 

パラム「え?え?あ!?ボンは!?ボンはどこ!?」

 

パラムが叫ぶと。

 

ボン「ヒン」ゲシ!

 

後ろにいたボンが片足上げて蹴る。

 

パラム「あいた...って!ボン!!生きてたーー!!」ギュ!!

 

パラムは嬉しさで抱き着く。

 

神「...今度は元気な子じゃな」

 

モシチ「そうじゃな」

 

レイ「馬の方も中々いい性格していると思いますけどね」

 

パラム「...あっ、そう言えばあなたはいったい誰ですか?」

 

パラムも二人と同じように聞くと。

 

神「人数が揃うまで以下略」

 

パラム「ハ、ハァ...そうなのですか?そ、それでは少し...」スッ...

 

パラムは、神の遊びに付き合わさせられる。

 

神「レッツゴー!ホキ〇キ!!」(マ〇オ声)

 

パラム「お、お手柔らかに...」

 




 

...

 

......

 

 

1941年9月19日

 

ソ連

 

キエフ  第1騎兵師団

 

 

キエフの戦い....そこはまさに地獄と言うには相応しい場所だった。

 

イヴァン「Хайя !!

    {ハイヤ!!}」

 

ギルバー「ヒヒーン!!」ドガラ!!ドガラ!!

 

そんな地獄にナチスの軍はある男を恐れていた。

 

ドイツ兵「Ich bin hier !!Der Geist des Russischen Reiches !!

    {き、来たぞ!!ロシア帝国の亡霊だ!!}」

 

塹壕に籠っていた精鋭のドイツ兵は槍にロシア帝国の旗を付けた騎兵に恐れていた。

 

イヴァン「... там

    {...そこだ}」カチッ...パァン!!

 

その騎兵に乗っている男はモシンナガンを切り詰めた大きなボルトアクションハンドガンを片手にもう片方はロシア帝国の旗を付けていた槍を持っていたその状態で手綱を離し馬を動かしながら狙って撃っていた。

 

その距離200m

 

普通ハンドガンでは50mが限界だがイヴァンの持っている物は、元々ボルトアクションのためパワーが普通のハンドガンより強くその為遠距離でも狙える代物だった。

 

ドイツ兵「Gua !!

    {ぐあっ!?}」

 

塹壕に頭だけ出していたドイツ兵は、見事頭部に命中し倒れる。

 

イヴァン「...」スッ...ガチャ!!カチャン!!

 

イヴァンは太ももでボルトを上げてそのまま太ももでボルトを下げそして、太ももについている金具ででボルトを元に戻すという、普通ではあり得ないコッキングをしていた。

 

ドイツ下士官「Hmm ... schießen !!

      {くっ...撃て!!}」ガチャ!!

 

ババババババババババババババババ!!

 

ドイツ軍はMG42でイヴァンを狙うが...

 

イヴァン「Любитель ... упасть

    {ど素人が...倒れろ}」ブン!!

 

イヴァンは機銃に恐れず近づいて槍を投げる。

 

ドイツ兵「Gee!?

    {ギッ!?}」ドサッ...

 

機銃を撃っていた兵士が倒れるとドイツ下士官は恐怖の余り撤退命令を出す。

 

ドイツ下士官「Ba ... Es ist ein Monster ... Es ist Entzug !! Es ist Entzug !!

      {バ...化け物だ...て、撤退!!撤退だ!!}」バッ!!

 

ドイツ兵「Rückzug !!

    {撤収!!}」バッ!!

 

小隊はけが人を連れてそのまま撤退する。

 

イヴァン「...」スッ...

 

イヴァンは片手でハンドガンを構えるが...

 

イヴァン「...... Хм, разве ты не хочешь больше заниматься ... а ... ну ...

    {......うむ、もう交戦の意思はないか...ふぅ...さて...}」カチッ...

 

イヴァンは、特製ホルスターでハンドガンを仕舞ってそのまま槍の刺さったドイツ兵の傍に近寄る。

 

イヴァン「... Хм ... Я еще жив.

    {...ほぉ...まだ生きておったかしぶといもんじゃな}」

 

ドイツ兵「Äh ... oh ... Hilfe ...

    {ウッ...アッ...助けて...}」

 

イヴァン「...」

 

ドイツ兵は、苦しそうに助けを求める姿をイヴァンは見る。

 

イヴァン「... Ich kann dir in diesem Zustand nicht helfen, aber lass uns bis zum letzten Moment zusammenbleiben ... Es ist besser, als allein zu sterben.

{...もうその状態じゃあ助からんが、最後の時まで一緒にいてやろう...一人で死ぬよりましじゃよ。}」

 

イヴァンは、丁寧にドイツ語で死にそうなドイツ兵の最後を見届けようとしていた。

 

ドイツ兵「Äh ... oh, danke ... es ist nett zu den Geistern ...

    {ウッ...あ、ありがとう...亡霊の割にやさしいのだな...}」

 

ドイツ兵はそう言うとイヴァンは笑いながら葉巻に火をつける。

 

イヴァン「Ha ha ha !! Das sagst du gerade! Das sage ich nicht! ... Huh ... rauchst du?

    {ハッハッハッ!!それは、君達が勝手に言ってるだけじゃ!わしはそんなこと一言も言ってないわい!...フゥ...吸うか?}」

 

イヴァンは、もう一つの新しい葉巻をドイツ兵に出す。

 

ドイツ兵「Oh ... es tut mir leid ... meine Frau sagt mir, ich solle mit dem Rauchen aufhören ...

{ああ...すまない...今嫁に禁煙しろって言われてるんだ...}」

 

イヴァン「Sie sind eine gute Frau ... wie viele sind Sie?

    {いい嫁さんだな...お前いくつだ?}」

 

イヴァンは、ドイツ兵の年齢を聞く。

 

ドイツ兵「2 ... 21 Jahre alt ...

    {2...21才だ...}」

 

イヴァン「... na ja ... okay! Ich habe meine Stimmung geändert, ich helfe dir

    {...そうか...よし!気分が変わった!お前助けるわ}」スッ...ガサゴソ...

 

イヴァンはそう言って立ち上がってギルバーの鞍についているバッグパックから何かを探す。

 

ドイツ兵「... warum ist es so nett? Was ich sage ... Ich bin ein feindliches Land, das Ihr Land überfallen hat Warum?

{...な、何でそんなに優しいんだ? 自分が言うのもなんだが...私はお前たちの国に奇襲した敵国だぞ?何故だ?}」

 

ドイツ兵の質問にイヴァンはニッコリと答える。

 

イヴァン「ein? So einfach ist das ... Ich bin ein Stimmungsmacher Ich bin eine Gerontokratie, die es liebt, Dinge zu tun, die die Leute nicht mögen !!

{あ?そんなの簡単じゃよ...わしは気分屋だからな!!人のいやなことをやるのが大好きな老害爺なんじゃよ!!わっはっはっは!!}」

 

イヴァンは大声で笑いながらドイツ兵に応急処置をする。

 

ドイツ兵「Ha ... ha ... ich weiß nicht, was im Leben passieren wird ...

    {は...はは...人生どんなことが起きるか分からんもんだな...}」

 

ドイツ兵は、苦笑いしながら言うとイヴァンは言う。

 

イヴァン「Hey, dieses Wort sagt der alte Mann, der Herr sagt, er will nicht sterben!

    {おいおい、その言葉は老いぼれの爺が言うセリフじゃ!お主が、言うセリフは死にたくないと言わんかい!}」スッ...ギュ!!

 

イヴァンはそう言いながらドイツ兵を背中にくっつけギルバーに乗る。

 

ドイツ兵「Haha ... eine wirklich seltsame Person ...

    {ハハ...ほんとにおかしな人だ...}」

 

ドイツ兵は、笑いながらも死ぬことから生きることに専念することにした。

 

イヴァン「Хорошо !! Поехали! Гилбер !! Самый быстрый !! Хайя !!

    {よーし!!行くぞ!ギルバー!!最高速だ!!ハイヤ!!}」バシッ!!

 

ギルバー「ブモ!!」バガラッ!!バガラッ!!

 

ギルバーは、当たり前だと言わんばかりに男性の二人の体重何て物ともせずに走るその走りは、大地が割れるかと思うほどの力強さだった...

 

 

ドイツ軍前線基地

 

ドイツ兵1「Hmm... Hmm? ... Ach, das ist! !! Ich bin ein Geist !!Der Geist des Russischen Reiches ist angekommen !!!

{ふ~ん......ん?...あ、あれは!!ぼ、亡霊だ!!ロシア帝国の亡霊が来たぞ!!!}」

 

見張り台でイヴァンを見つけ大声で叫ぶ。

 

ドイツ指揮官「Kuu ... alle! !! Bereit für den Kampf !!

      {クッ...全員!!戦闘準備!!}」

 

ドイツ兵1「Verstanden! !!

    {了解!!}」

 

カチャ!!カラララ...ガキン!!カチッ...

 

ドイツ兵1は、塹壕の中に入り機関銃やライフルサブマシンガンを構える。

 

ドイツ兵1「......」

 

ドイツ指揮官「......」

 

全員息をのみイヴァンが攻撃するのを待つ。

 

しかし、何もない...向こうはただただ笑顔で馬を駆けていた。

 

ドイツ兵1「Was was? Dieser Geist wird mit einem Lachen hierher kommen ...

    {な、なんだ?あの亡霊笑っているぞ}」

 

地獄を見てきたドイツ兵はあの何もない純粋な笑顔に何も感じないどころか恐怖しか感じなかった。

 

ドイツ指揮官「... was zum Teufel? ...! ?? Alle senken die Waffe !!

      {...一体なんだ?...!?全員銃を下げろ!!}」

 

ドイツ兵1「Warum?!?

    {な、何故ですか!?}」

 

ドイツ指揮官の命令にドイツ兵1は驚愕して聞く。

 

その指揮官が言う前にイヴァンは答える。

 

イヴァン「Ich bin nur gekommen, um die verletzten Soldaten zu tragen

    {負傷兵を運びに来ただけじゃからじゃ}」

 

ドイツ兵1「!?」

 

いつの間にか来たイヴァンにドイツ兵は驚く。

 

イヴァン「Hey, du bist angekommen, junger Mann, geh sofort in ärztliche Behandlung!

    {おーい着いたぞ若造、さっさと治療を受けな!}」スッ...

 

イヴァンは、紐を外して負傷したドイツ兵を降ろす。

 

ドイツ兵「... Danke ... Geister ... Nein, Helden ...

    {...ありがとう...亡霊...いや、英雄よ...}」

 

降りたドイツ兵は、イヴァンに礼を言う。

 

イヴァン「Oh, ich hoffe, wir sind das nächste Mal nicht auf dem Schlachtfeld, wenn wir uns treffen

{ああ、今度会う時は戦場でないことを祈るぞい}」バシッ!!

 

イヴァンはそう一言言ってそのままドイツの前線基地から去っていく...

 

...

 

......

 

イヴァン「Хм ... ну ... пойдем домой ... а?

    {ふぅ...さて...帰ろう...ん?}」

 

イヴァンは、遠くにソ連の前線基地が見えた途端何かが聞こえた。

 

キィィィィィィン...

 

何かかこちらに飛んでくる音だった。

 

イヴァン「Ах ... это уже куча ... Жаль, что у меня не было хорошей жизни ... Прости, Гилбер в конце, как это

{あー...もう用積みか...まっ、良い人生だったわい...すまんなギルバーこんな最後で}」サスサス...

 

イヴァンはギルバーを撫でる。

 

ギルバー「フン...」

 

ギルバーはまるでお前と一緒なら構わんと言わんばかりに鼻で笑う。

 

イヴァン「Ага ... Уххх ... Ахахахахаха !! Российская Империя !! Слава !!

{そうか.......フフフ......アハハハハハ!!ロシア帝国よ!!栄光あれ!!}」

 

パァン!!パァン!!パァン!!

 

イヴァンは、自身の一番の黄金時代を思い出しながら大声で今は亡き巨大な帝国の名を叫んで爆発の中に飲み込まれるのであった...

 




 

天国

 

神「あらよっと、チェックメイト」

 

パラム「あ!?嘘!!負けちゃった...」

 

レイ「だからキングは動かしちゃ駄目って言ったじゃん...」

 

モシチ「いやいや、キング動かしたらすぐやられるぞ?」

 

イヴァン「...お?何処じゃここ?」

 

ギルバーは目を覚ます。

 

モシチ「...ん?あなたは...イヴァン大尉!?」

 

イヴァン「おお!モシチ伍長!久しぶりだな!てっきり死んだと思ったぞ!」ガシッ!!

 

モシチ「はは、それは貴方もなんじゃないですか?大尉!」グッ!

 

2人は、手をがっしり握る。

 

イヴァン「ああ、そうかもな!いやーしかし、決まってるじゃないか!その服!似合っているぞい!」

 

モシチ「いやいや...そこまで似合ってませんよ...」

 

イヴァン「はは!謙遜だな!」

 

2人が嬉しそうに話している。

 

レイとパラムは置いて行かれている。

 

パラム「あの...レイさん...あの人だれですか?見た感じソ連騎兵の様に見えますが...」

 

パラムの疑問にレイは答える。

 

レイ「...これは、噂だが彼イヴァンは、一次大戦の隠れた英雄だとスペインでは聞いていた...だが、ロシア帝国崩壊後白軍に移って赤軍と戦闘した...それ以降イヴァンは行方不明になったと聞いたが...まさか生きていたとは...死んでるけど」

 

パラム「へー...物凄い人なんですね...」

 

パラムはそ言うとイヴァンは笑いながら言う。

 

イヴァン「まぁ、そんなすごい人の最後は、仲間に裏切られるってオチじゃがなww」

 

モシチ「...いったいなぜですか?あなたのような人が裏切られるなんて...」

 

イヴァン「さぁ?わしには分からんな...お?チェスがあるじゃないか」

 

神「どうだ?一勝負しないか?」

 

神はそう言ってイヴァンに椅子を指指す。

 

イヴァン「ふむ...ええぞい一勝負やるとしよう」スッ...

 

イヴァンは椅子に座る。

 

神「さて、君はどれだけ強いかのう?」

 

神は、イヴァンと勝負するのだった...

 

 




 

 

...

 

......

 

1942年12月28日

 

ソ連

 

コーカサス地方  サヴォイア騎兵連隊

 

エグ「Hmm ♪ Hmm ♪

  {ふ~ん♪ふんふん♪}」

 

そこにいたのは、鼻歌を歌いながら小さな子供を後ろに乗せてソ連の攻勢から本隊から離れて一人で撤退していたイタリア人がいた。

 

エグ「No... oggi fa bel tempo... se non ci fossero cadaveri

  {いや~...今日もいい天気だな...死体が無ければだけど}」

 

そこには、ソ連兵とドイツ兵の死体があり、ひどい物にはもはや誰の体だったかわからない肉の塊があった。

 

エグ「Хорошо, мисс? Вы не можете открыть глаза, пока я не подам сигнал, потому что, когда вы откроете его, Бугимен подойдет к вам.

{いいか嬢ちゃん?俺が合図するまで目を開けちゃ駄目だよ?開けるとブギーマンが君を浚いに来ちゃうからね?}」

 

子供「...」コクコク...

 

子供は、エグに必死に掴まって目を瞑って震えていた。

 

エグ「...no... la guerra...

  {...いやだねぇ...戦争は...}」

 

エグは、震えている子供を見てぼそりと独り言を言う。

 

すると、遠くから何か音が聞こえる。

 

エグ「...Hmm? Cos'è questo suono?

  {...ん?この音は?}」

 

ブォォォォォォォ

 

エグは、音がする方を見るとソ連戦闘機がこちらに向かって降下してきた。

 

エグ「mia madre! Simpatico! Ero solo libero così ho pensato che non sarei venuto! Andiamo! Valney! !! Haiya!!

  {はは!いいねぇ!ちょうど暇だったから何か来ないかなと思ったぜ!行くぞ!ヴァルニー!!ハイヤ!!}」バシッ!!

 

ヴァルニー「ヒーン!!」パカラッ!!パカラッ!!

 

エグは、まるで待ってましたかと言わんばかりにこの状況を楽しんでいた。

 

エグ「Ловись крепко !

  {しっかり捕まれよ!!}」

 

エグは子供に一言言う。

 

子供「!!!」コクコク

 

子供は、頷きガシッと掴む。

 

ダダダダダダダ

 

エグ「Ah ah!! È un pessimo letame!! Non l'ho proprio colpito!! Eh!!

  {ハッハ!!下手糞だな!!全く当たってないぞ!!ハァ!!}」グイッ!!

 

ヴァルニー「ヒン!」バッ!!

 

エグは、華麗な手綱さばきでヴァルニーを動かして機銃掃射を避ける。

 

ブゥゥゥゥン!!

 

そして、ソ連の戦闘機はそのままエグの上を通り過ぎ旋回する。

 

エグ「Bene, proviamo un po' di fortuna...

  {さて、ちょっと運試ししようか...}」スッ...カラン...ガチャ!!

 

エグは、ライフルに弾を一発だけ入れ狙いをソ連の戦闘機に狙いを定める。

 

ブゥゥゥゥン!!

 

旋回を終えたソ連の戦闘機は、一直線でエグに向かって降下していく。

 

エグ「... là

  {...そこだ}」

 

パァン!!

 

ビシッ!!

 

エグの一発の運は見事当たり戦闘機はそのままエグの上を通り過ぎて墜落した。

 

エグ「Eh... A quanto pare la dea mi ha sorriso!

  {ヒュ~...どうやら女神は俺に微笑んでくれたな!}」

 

エグは、口笛を吹いて喜ぶと...

 

エグ「...Oh?Этот дом ... Мисс! Вы уже можете открывать глаза!

  {...お?あの家は...嬢ちゃん!もう目を開けていいぞ!}」

 

エグは、小さな家を見つけて目を瞑っていた少女が目を開ける。

 

子供「Ох, этот дом ... дом, в котором я жил ...

  {あ、あの家...私の住んでた家...}」

 

子供は、泣きそうな顔をしながら家に指を指す。

 

エグ「Ага! Хорошо! Тогда пойдем к моей семье! Я уверена, что волнуюсь и жду!

  {そうか!よし!それじゃあ家族に会いに行こうか!きっと心配して待ってるからな!}」

 

エグは、そう言いながら子供を家に帰らせるため手綱を叩きヴァルニーを走らせる。

 

すると、家から男性が銃を持って出てきた大声で叫ぶ。

 

男性「Не приходи !! Если ты еще придешь, я тебя пристрелю!

  {来るな!!それ以上来ると撃ち殺すぞ!!}」ガチャ!!

 

男性はそう叫ぶとエグは、ライフルを鞍に戻して両手を上げる。

 

エグ「Я не собираюсь атаковать !! Я только что пришел, чтобы доставить тебе ребенка !! ... А теперь слезь с дочери и иди к своей семье

{俺には攻撃の意思が無い!!ただ、君達にある子を届けに来たんだ!!...さぁ、お嬢ちゃん降りて家族のところに行きなさい}」ニコッ

 

エグは、笑って子供に降りるよう伝える。

 

子供「...Спасибо

  {...ありがとう}」

 

子供は、お礼を言ってそのまま家族の元に走っていく。

 

エグ「Sto bene !!

  {元気でなー!!}」グイッ!

 

エグは、子供を見送ってそのままドイツの前線基地に撤退する。

 

エグ「Bene, questa è la missione, dopodiché tornerò piano piano in Italia e andrò in vacanza con una donna!

{よ~し、これで任務達成だな!後は、ゆっくりとイタリアに帰って女とバカンスだ!}」

 

ヴァルニー「...ハァ...」

 

ヴァルニーは、浮かれているエグにため息をすると...

 

カチッ...

 

エグ「eh?

  {え?}」

 

ヴァルニー「...」

 

エグは、ヴァルニーの足元を見ると

 

何かが、巨大な物が埋まっていた。

 

エグ「... non è vero? Perché le miniere sono sepolte ...

  {...嘘だろ?何で地雷が埋まってるんだよ...}」

 

エグが絶望したその瞬間...

 

ボォン!!

 

地雷は大爆発を起こしエグ達を巻き込むのだった...

 




 

 

天国

 

神「んん~...あっ!ここじゃ!チェック!」トン...

 

イヴァン「あれ?参ったな...そこは、視覚外じゃったわ...まいったわい!」

 

イヴァンは両手を上げる。

 

モシチ「やっぱり強すぎる...」

 

パラム「でもあと一歩でしたけどね」

 

レイ「実は神もそれほどではなかった?」

 

3人が話し合っていると...

 

エグ「......おう、何じゃこりゃ?」

 

ヴァルニー「ヒン?」

 

目を覚ました二人は目の前の光景に困惑していた。

 

イヴァン「ん?おい若造いつそこにいたんじゃ?」

 

イヴァンはエグに話しかける。

 

エグ「さぁ?地雷で死んだと思ったらここにいつの間にかいたのさ」スッ

 

エグは、イヴァンの質問に答えながらウマから降りる。

 

エグ「...さて、ここはどこでお前ら誰だ?後、この青年誰?」

 

エグは、当たり前のことを質問する。

 

神「わしは、神だよそれよりわしとチェスしない?」

 

神はもはや、チェスしないかおじさんになっていた。

 

エグ「ああ?何でだよ?...まぁ、暇だからいいけどさ」スッ...

 

エグは、何気なく椅子に座る。

 

神「いざ!デュエル!!」

 

イヴァン「何じゃそれ」

 

神「気にすんな」

 

そう言って神はエグとチェスを始める...

 




 

...

 

......

 

1944年6月13日

 

フランス

 

ヴィレル・ボカージュ  第4ロンドン義勇騎兵連隊

 

 

その街では、イギリスの騎兵部隊がナチスを倒すためにフランスまで進行してたが占領した街でドイツの鉄の虎に襲われていた。

 

ガチャン!!カラン...ガッ...カコッ!ガチン!!

 

イギリス兵が、対戦車砲に徹甲弾を装填する。

 

イギリス兵「Good loading!

     {装填よし!}」

 

装填手は大声で叫ぶと下士官らしきイギリス兵が双眼鏡で目標を探す。

 

イギリス下士官「... Goal Forward Tiger I!

       {...目標前方ティーガーⅠ!!}」

 

前方には、対戦車砲に気づいていないのか戦車の弱点である側面を晒していた。

 

イギリス兵「... Aim! Launch !!

     {...狙いよし!発射!!}」

 

パァン!!

 

カンッ!!

 

ボォン!!

 

敵戦車は、大爆発を起こし沈黙した。

 

イギリス兵「I did it !! I defeated it !!

     {やった!!倒したぞ!!}」

 

イギリス兵が、戦車を倒したことに喜んでいると...

 

誰かが叫ぶ。

 

カム「Go down! !!

  {伏せろ!!}」

 

叫んだその男は、側面にいる戦車に気づき何とか助けようと叫ぶ。

 

そして、そう言った瞬間...

 

ボォン!!

 

対戦車砲にいたイギリス兵は側面にいた敵戦車の攻撃で吹っ飛ぶ。

 

カム「Fuck! !! That yaro ...

  {くそ!!あのやろぉ...}」

 

叫んだイギリス人カムは、腰に付いていた対戦車手榴弾を持つ。

 

そして、敵戦車に向かって大声で殺意を持ってこう叫ぶ。

 

カム「I'll kill you !! Proceed !! Vio !!

  {ぶっ殺してやる!!進め!!ヴィオ!!}」バシッ!!

 

カムは、片手で手綱を叩く。

 

ヴィオ「ブオン!!」バガラッ!バガラッ!!

 

カムの愛馬ヴィオは力強く走り敵戦車に近づく。

 

しかし、敵戦車もただでやられるわけがなくカムに向かって反撃するが...

 

ボォン!!

 

カム「Huh! !!

  {フッ!!}」

 

カムは、体を馬の横に動かして砲弾を避ける。

 

そして、カムは狙いを定めて対戦車手榴弾を戦車に向かって投げる。

 

カム「Eat it !!

  {食らいやがれ!!}」ブゥン!!

 

投げた対戦車手榴弾は、そのまま戦車の背面に当たり大爆発を起こす。

 

バァン!!

 

カム「Guo! ?? ... huh !!

  {グオッ!?...ハッ!!ザマァみやがれ!!}」

 

カムは、見るも無残な残骸にそう叫ぶ。

 

カム「...」

 

そして、カムは倒れているイギリス兵を見る。

 

イギリス兵「...」

 

イギリス下士官「...」

 

そこには、上半身無い物や内臓が飛び散っている者もいた...

 

そして、カムは自身の不甲斐なさで死んでしまった仲間に頭を抱える。

 

カム「... Damn ... If I noticed it as soon as possible, it wouldn't have happened ... Shit !!

  {...くそがッ...俺が少しでも早く気づけばこんなことにならなかったのに...クソ!!}」

 

そんな罪悪感にとらわれているカムの後方に、ティーガーが狙っていた。

 

ヴィットマン「...... Schießen!

      {......撃て!}」

 

パァン!!

 

カム「!! ?? terrible! !!

  {!?やばい!!}」

 

カムは、敵戦車に発砲したことに気づき避けようとするが...

 

ボォン!!

 

一歩間に合わずそのまま愛馬と共に爆発に巻き込まれて死んでいくのだった...

 




 

天国

 

エグ「......はい、チェックメイト」

 

神「グアァァァ!?まっ、負けた!?嘘だ!!」

 

負けた神は、頭を抱える。

 

イヴァン「良く勝ったな...正直びっくりしたぞ」

 

パラム「え、エグさんすごい...」

 

レイ「...ほぼ完封だな」

 

モシチ「...キング以外何もないな」

 

仲間の言う通り

 

エグの駒はほとんど残っているが神の方はキング以外何もいなかった。

 

エグ「楽勝だな、親父に比べれば全然余裕だ」

 

神「こ、これが勝者の余裕...」ガク...

 

神は、肩を落とす。

 

カム「......な、何だこの状況?」

 

カムはこの状況に困惑すると...

 

イヴァン「お?また新しい奴が来たな...お主名前は?」

 

イヴァンがカムに気づく。

 

カム「...カム、カム ダアトだ」

 

パラム「いい名前ですね!」

 

聞いたパラムがそう言うと、カムは笑いながら言う。

 

カム「ハッ...くそ野郎の付けた名前にイイも糞もあるかっての...」スッ...

 

カムはヴィオから降りながら小さく小声で言う。

 

カム「...で?ここ何処だ?できれば戦場に帰りたいのだが」

 

カムは、神にそう言うと...

 

神「あ~...それは無理じゃな」

 

神がそう言う。

 

カム「あ?何でだよ?理由を言えよガキ」スッ...

 

カムは、そう言いながら腰についているクレイモアを手に取り神に向け脅す。

 

神「おぉ、怖い怖い...恐ろしいものだねぇ...」

 

神は脅されても全く動じてない。

 

カム「...フン!面白くねぇな...」ガコッ...

 

カムはそう言いながらクレイモアを元に戻す。

 

神「まぁ、何じゃさっき負けたからここがどこでわしが何者か教えよう...チェスしながらな!」

 

イヴァン「こやつ、チェス以外やりたくないのか?」

 

神「だって、チェス以外やることないもん!!」

 

神は涙目になりながら言う。

 

パラム「か、神も意外に不自由なんですね...」

 

パラムは、意外に神が不自由なことに少し困惑する。

 

モシチ「で?今度は、カムとやるのか?」

 

神「そうじゃな...どうだいカム?一勝負?」

 

神は、手を広げて言う。

 

カム「...いいだろう」スッ...

 

カムは、椅子に座る。

 

神「そんじゃ、チェスをやりながら色々説明するから耳をかっぽじってよく聞くんじゃぞい」

 

神はそう言って駒を一歩前進させるのだった...

 




 

......

 

...

 

 

1944年6月21日

 

フィンランド 

 

ペツァモ付近 フィンランド第3師団

 

カール「Huh ... huh ... Minun on kiirehdittävä ja kerrottava ystävilleni. .. .. Katso, kaikki ovat kuolleita ...

{ハァ...ハァ...い、急いで仲間に知らせないと...み、みんなが死んじゃう...}」

 

まだ雪がある森林で一人の青年が、仲間に危機を知らせるため急いで馬を駆けていた。

 

カール「Veri ... ei lopu ...

   {ウゥ...血が...止まらない...}」グッ...

 

カールの腹部に血が滲み出ており片手出血を止めようとしていた。

 

カール「Menin liian syvälle kiveen ... tämä on ...

   {うぅ...流石に、深く入りすぎた...これじゃあ...}」

 

カールは、自分がもう動ける時間は少ないと感じとる。

 

そして、どうやって自分が倒れる前に仲間に情報を伝えるか考えていると...

 

子供「Joku !! Auta !! Tapettu !!

  {誰かーー!!助けて!!殺される!!}」

 

カール「Lasten ääni? ... Ei mitenkään !! Rosan! !! Pidä kiirettä ja mene sen luo, joka teki äänen !!

{子供の声?...ま、まさか!!ローザン!!急いで声がした方に行って!!}」バシッ!!

 

ローザン「ヒヒーン!!」ザクッ!!ザクッ!!

 

カールは、急いで声がした方へ急いで馬を走らせる。

 

カール「... Ei mitenkään, ovatko neuvostosotilaat täällä? ... Sitten minun on kiirehdittävä ja autettava! !!

{...まさか、ソ連の兵士がもうここまで来ているの?...だったら急いで助けないと!!}」カチャ...

 

そう言い腹部の痛みに耐えながら剣を抜く...

 

 

子供「Älä tule ...

  {こ、来ないで...}」

 

子供は逃げようとするも、一人のソ連兵に捕まっていた。

 

ソ連兵「Этот гребаный ребенок ... убегает немного ... Я убью тебя !!

   {クソガキが......ちょこまかと逃げやがって...殺してやる!!}」スッ...

 

ソ連兵は捕まえた子供にナイフで殺そうと振り上げる。

 

すると、後ろからカールがやってきて叫ぶ。

 

カール「Päästä irti siitä lapsesta !!

   {その子を離せえええ!!}」ブォン!!

   

ソ連兵「!?」バッ!!

 

カールは、完全奇襲でソ連兵の後ろから振るが、ソ連兵は子供を突き放してそのまま屈んで避ける。

 

子供「Vau !?

  {ウワッ!?}」バフッ!!

 

子供は、飛ばされるがソ連兵から何とか離れられた。

 

そして、飛ばされた子供にカールは叫ぶ。

 

カール「Juokse pois!!

   {逃げて!!}」

 

子供「!!」バッ!!

 

子供は、走って逃げる。

 

ソ連兵「Кал ... умереть !!

   {糞が...死ね!!}」ガチャ!!

 

ソ連兵は、怒り狂ってライフルをカールに向ける。

 

カール「Huh !! Haija !!

   {フッ!!ハイヤ!!}」

 

カールは、手綱を叩いてソ連兵から離れそのまま旋回して突撃する。

 

パァン!!

 

パァン!!

 

ソ連「Это ... почему бы тебе не ударить !!

  {この...なぜ当たらな!!}」パァン!!

 

ソ連兵は、ライフルを撃っても木の隙間を通っているカールには全く当たらない。

 

そう言っている間にもカールは避けるのをやめて敵に向かって一直線に突っ込んでいく。

 

すると...

 

パァン!!

 

バスッ!

 

ローザン「ヒーン!!」バッ!!

 

ソ連兵の弾がローザンに当たりそのまま前足から倒れ勢いよくカールを飛ばす。

 

カール「Vau !?

   {うわっ!?}」

 

カールはかなり高く飛ばされるが、カールはそのまま剣を持ってソ連兵に向かって落ちる。

 

カール「Kaatua !!

   {倒れろ!!}」ザグッ!!

 

ソ連兵「「уа !?

   {ぐあっ!?}」

 

カールは、落下の勢いでそのままソ連兵の心臓を刺し殺す...相手は即死する。

 

カール「Hmm ... Hmm ... Hmm ... Rosan !!

   {はぁ...はぁ...はぁ......ローザン!!}」

 

カールは、急いで倒れたローザンの元に走る。

 

ローザン「...」

 

カール「Ah ... se on ... valhe ... Rosan ... olen pahoillani ...

   {あぁ......そんな...嘘だ...ローザン...ごめん......}」

 

カールは、死んだローザンに涙を出す。

 

カール「... minäkin menen nyt ...

   {...俺も今行くよ...}」カチャ...

 

もはや、死しか残されていないカールは、拳銃を取り出して頭に当てる...

 

そして...

 

パァン!!

 

静かな森林に一発の銃声が鳴るのだった...

 




 

天国

 

カム「......負けた」

 

神「結構ギリギリじゃったがな」

 

2人の対決は神の勝利に終わった。

 

モシチ「...にしても、にわかに信じがたいな...ここが天国だとは...見た感じただの部屋...いや、部屋ではなくもはや大きなホールになっておるの」

 

モシチは、周りを見ると少し大きな部屋から城のような大きなホールになっていた。

 

エグ「てか部屋の割には真っ白過ぎない?なんか怖いんだけど?」

 

パラム「そ、そうですか?私は素敵だと思いますけど...」

 

エグとパラムは部屋の色などを話したりしている。

 

イヴァン「いや~、しかし、まさかおぬしの名前がまさかクロノスだったとはな...以外じゃよ」

 

クロノス「そうだよね、君達の神話では僕は死んだことになっているからね」

 

そう、彼らと話しているのはギリシャ神話に出てくるゼウスの父クロノスだった。

 

レイ「しかし、農耕の神が何でここに?」

 

レイの疑問にクロノスが答える。

 

クロノス「まぁ...色々あってねあのクソガキに色々と鎖を付けられてね...ここで仕事をしているんじゃよ...それより新しい人が来たぞい」

 

カール「...んぁ?...え!?ここ何処!?」ガバッ!!

 

カールは、真っ白な部屋に驚いて体を慌てて起こす。

 

パラム「あ、あの...大丈夫ですか?」

 

慌てているカールにパラムは落ち着かせようとカールに近づく。

 

カール「へ!?あ、だ、大丈夫です問題な...ローザン!!」バッ!!

 

カールは、生きてるローザンを見つけダッシュで駆け寄る。

 

カール「...い、生きてるのか?ローザン痛いところはないか?」サスサス...

 

カールはローザンが負傷した個所を触る。

 

ローザン「ヒヒン♪」

 

ローザンは撫でられていると勘違いしたのか嬉しそうだ。

 

カール「よ”が”だ”あ!!!!!い”ぎ”で”だ”!!うえぇぇぇぇぇぇ!!....」

 

カールは、生きていることに喜んで泣きじゃくる。

 

レイ「...これまた癖のある人が来たな...」

 

エグ「せやな」

 

イヴァン「ハハ!馬に愛があるのはいいことじゃがな!」

 

パラム「そうですね...いいことだと私も思います...」

 

全員が、馬愛にいろんなことを言っているとカムがクロノスに聞く。

 

カム「...そんでよ、クロノスさんよ...あんた、後どれくらい人をここに呼ぶんだ?」

 

カムがそう聞くとクロノスは答える。

 

クロノス「う~ん...後、4人ぐらいじゃな」

 

モシチ「4人...今いるのを合わせて...11人?」

 

モシチか、数を言うとイヴァンは聞く。

 

イヴァン「...後、4人はどんな奴らなんじゃ?」

 

クロノス「さぁ?結果は神のみぞ知るじゃからな」

 

カム「お前神じゃん」

 

カムがクロノスの言葉に突っ込むとカールがクロノスに聞く。

 

カール「あの...ここ何処ですか?後、貴方がクロノスって本当ですか?」

 

クロノス「う~ん...とりあえずチェスしながら説明しよう...一戦どうだい?」

 

カール「あ、はい...お願いします...」スッ...

 

カールは、おどおどしながら神と勝負するのだった...

 




 

......

 

...

 

 

ハンガリー

 

ブダペスト     第8SS騎兵師団「フロリアン・ガイエル」    第22SS義勇騎兵師団

 

そこではハンガリーの首都ブダペストがソ連に包囲されていた。

 

ハンス「...」スッ...

 

そこに、壊滅した騎兵師団の生き残りが双眼鏡で敵がどこにいるか偵察していた...

 

そこに...

 

サラ「... Generalmajor Hunts, Präsident Hitler hat eine formelle Fluchterlaubnis erteilt ... Generalmajor?

{...ハンス少将、ヒトラー総統から正式な脱出許可が出ました...少将?}」

 

彼の名は、サラ ケセドがハンス ビナーに脱出命令を報告しに来ていた。

 

ハンス「Ja? Oh, danke Sarah ... wie viele Bürger gibt es noch?

   {ん?ああ、ありがとうサラ君......市民はあとどれくらいいるんだ?}」

 

ハンスは、残りの市民があとどれくらいいるのかさらに聞く。

 

サラ「Ich glaube, es sind tausend Leute...

   {千人かと思われます...}」

 

サラは、暗い顔をしながら言う。

 

ハンス「Was ist mit Ihren verbleibenden Soldaten?

   {では、君達の残りの兵は?}」

 

ハンスは、続けて聞く。

 

サラ「...... Die Anzahl der Personen beträgt weniger als 100 ... 30, wenn es sich bewegen kann ...

{......人数は100人未満...動けるものだと30人かと...}」

 

ハンス「Ja ... Sara, folge mir

   {そうか...サラ君付いて来なさい}」スッ...

 

ハンスは、手綱を少し引く。

 

ビス「ヒン...」パカパカ...

 

サラ「Jawohl!

  {は、はい!}」スッ...

 

サラも、手綱を少し引いてハンスに付いて行く。

 

オリオン「ヒヒン」パカパカ...

 

ハンスは、馬を歩かせながら横に付いて来ているサラと話す。

 

ハンス「... du bist jetzt seit drei Jahren in der SS ...

   {...君が、SSに入ってもう3年経つか...}」

 

サラ「... Ich erinnere mich noch genau ... Generalmajor Hunts streckte die Hand nach mir aus, die keine Familie hatte ... Ich erinnere mich noch an diese Zeit.

{...今でもはっきり覚えています...家族もいなかった私にハンツ少将は手を差し伸べてくださった...あの時の事は今でも覚えています。}」

 

サラは、3年前のことを今のように思い出す。

 

ハンス「Haha, ich bin froh, dass du gesagt hast... was war dieser Krieg für dich?

   {ハハ!そう言ってくれると嬉しいよ...君にとってこの戦争は何だった?}」

 

ハンスは、笑いながらもこの戦争をサラにとってはどんなものだったか聞く。

 

サラ「Für mich ist dieser Krieg ... eine Rachekette.

  {私にとってこの戦争は......復讐の連鎖だと考えております。}」

 

サラは、元々この戦争は前大戦の恨みで始まったようなもの...それをサラはそう答える。

 

ハンス「Nun ja, das Deutsche Reich war wegen der Reparationen des vorangegangenen Krieges furchtbar deprimiert, und das deutsche Volk ärgerte und hasste die Alliierten für die Reparationen ... im Namen der Worte des Volkes Es war Seine Majestät der Präsident Hitler der schrie ... er hat erfolgreich die Stimme des Volkskampfes im Strudel der Kriegsideologie gefangen ... nein, er hat mir nur beigebracht, wie man reinkommt.

Dank dessen beinhaltete der Kampf der Menschen Dinge, die nichts mit Deutschland zu tun hatten ... Tschechoslowakei, Österreich, Rumänien, Bulgarien ... und sogar Ihr Land Ungarn ... Es tut mir leid ... so weit bin ich gekommen beteiligt ...

{そう...確かに、前大戦の賠償金のせいでドイツ帝国はひどく低迷した、そして、ドイツ国民はその賠償金を掛けた連合国を恨み憎んだ...その国民の言葉を代表で叫んだのがあのヒトラー総統閣下だ...彼は、国民の闘争の声を上手く戦争イデオロギーの渦に巻き込んだ...いや、入り方を教えただな。

そのおかげで、国民の闘争はドイツとは関係ないものまで巻き込んだ...チェコスロバキア、オーストリア、ルーマニア、ブルガリア...そして、君達の国ハンガリーまで巻き込んだ...すまない...ここまで巻き込んでしまって...}」

 

ハンスはそう言って謝る。

 

サラ「Aber der Generalmajor muss sich nicht entschuldigen!

  {少将が、謝る必要がございません!}」

 

サラは、そう言うとハンスは言う。

 

ハンス「... Aber es ist meine Verantwortung, einen reinen und ernsten jungen Mann wie dich in den Wahnsinn der SS zu verwickeln ... Ich bin wirklich frei, viel zu lernen, aber ich kämpfe nur Krieg, ich kann es nicht sagen ... Ich bereue es ...

{...だが、君のような純粋で真面目な青年をSSと言う狂気に巻き込んだのは私の責任だ...本当なら自由に色んな事を学ばせる年なのに私は、戦争の戦い方しか教えらえなかった...私は後悔しているよ...}」スッ...

 

ハンスはそう言って軍帽を深く被る。

 

サラ「Generalmajor ... Trotzdem sind wir für Ihre Hilfe dankbar, also bereue es nicht ... sonst haben wir Generalmajor zurückgezahlt, wofür. Ich werde denken...

{少将...それでも私達は、貴方に救ってもらった事を今でも感謝しているんです!だから、後悔しない下さい...そうでないと私達は何のために少将に恩返ししたのだ?と思ってしまいます...}」

 

サラは、ハンスにそう語る。

 

ハンス「... Nun, da kommt etwas, wenn mir ein ernsthafter Student sagt ... Huh, ich bin auch alt ...

{...そうか、真面目な生徒に言われるとそう言われると来るものがあるな...フッ、私も年老いたな...}」

 

ハンスは、涙もろくなった自分に笑う。

 

サラ「... Generalmajor ... Nein, Ausbilder Was soll ich jetzt tun, bitte sagen Sie es mir.

  {......少将...いえ、教官これからどうすればいいのですか?お教えください。}」

 

サラは、わざと言い慣れた言葉を使う。

 

ハンス「Ausbilder ... haha! Nostalgisch ... na ja, es ist ein besserer Weg, diese Situation zu überwinden ... oder?

{教官か...ハハ!懐かしいな...まぁ良いそれよりこの状況を打破する方法だが...ん?}」

 

ハンスが、言おうとしたところに仲間の騎兵が来る。

 

騎兵「Generalmajor Hans! !! Es ist ein Notfall !!

  {ハンス少将!!緊急事態です!!}」

 

騎兵は慌てて報告しようとするとハンスは落ち着かせる。

 

ハンス「Beruhige dich, Krieg ist immer ein Notfall, beruhige dich und melde dich.

   {落ち着け、戦争なんて常に緊急事態だ、落ち着いて報告しろ。}」

 

ハンスがそう言うと騎兵は落ち着いて報告する。

 

騎兵「Jawohl! Sowjetische Truppen haben gerade eine Invasion gestartet Ein paar Verteidigungsanlagen haben es geschafft, an vorderster Front zu bleiben, aber es ist nur eine Frage der Zeit ... was sollen wir tun?

{は、はい!先ほど、ソ連軍が侵攻を開始少ない防衛隊が何とか前線を維持していますがもはや時間の問題です...我々はどうすればいいのですか?}」

 

ハンス「Ich verstehe ... ich verstehe, 10% der Dinge, die sich bewegen können, können auf die Verteidigungslinie gelegt werden, und nach ein paar Stunden wird der Nebel auftauchen und er wird nicht in den Hinterhalt passen ... Wenn Sie Sowjets treffen Soldaten Das kann man kampflos sagen (der Kommandant Hans Binner starb und wir versuchten uns an die Sowjetunion auszuliefern), und ich glaube wir würden da drüben nichts machen... eine Person, schön!

{そうか...分かった、動けるものは一割を防衛線に回せ、後は市民の避難を、あと数時間したら霧が出て待ち伏せに合わないはすだ...もし、ソ連兵に会ったら戦わずこう言え(指揮していたハンス•ビナーは死亡し、我らはソ連に寝返ろうとした)と言え、そうすれば向こうも手を出さないと思う...もし、それでも向こうが攻撃したら市民を一人でも守るんだ、いいな!}」

 

ハンスは、市民と仲間の安全の為に最後の指示を出す。

 

騎兵「Und was ist mit dem Generalmajor?

  {し、少将は?}」

 

騎兵は、ハンスがどうするか聞くとハンスは笑って答える。

 

ハンス「Oh, es ist die Aufgabe der alten Soldaten, ein bisschen Nazis zu bezahlen, sei versichert, Haiya !!

{ああ、少々ナチスの付けを払いに行く、安心しろ払いに行くのは老兵の仕事だ、ハイヤ!!}」バシッ!!

 

ハンスは、そう言って手綱を強く叩いて急いで前線に向かう。

 

ビス「ヒヒィン!!」パカラッ!パカラッ!

 

サラ「... Haiya !!

  {ハイヤ!!}」バシッ!!

 

オリオン「ヒン!!」パカラッ!パカラッ!

 

するとサラは、ハンスに続いて行くように手綱を叩いてオリオンを走らせる。

 

騎兵「Ah! !! Oi! Sarah, wohin gehst du !!

  {あっ!!おい!サラ!どこ行くんだ!!}」

 

騎兵は、そう叫ぶとサラは答える。

 

サラ「Es tut uns leid! Erst weglaufen, später jagen!

  {すまん!先に逃げてくれ!後で追いかける!}」

 

サラは、そう一言言ってそのままハンスに付いて行く。

 

騎兵「Dieser Idiot ... ich werde dich nie vergessen!

  {あのバカ...忘れないぞ!お前のこと!!}」

 

騎兵がそう叫ぶとサラは、STGをまっすぐ上げる。

 

騎兵「... gewinnen und weglaufen ... hiyah !!

  {...勝ち逃げしやがって...ハイヤッ!!}」バシ!!

 

騎兵はそう言って別の仲間のところに馬を駆けていくのだった。

 

 

ハンス「...(これで、我々の時代に終焉が訪れるな...はは、いい人生...ではないな、少なくとも地獄行きだな...ん?)」

 

ハンスは後ろを向くとサラが付いて来ていた。

 

サラ「Ausbilder !!Ich begleite dich auch !!

  {教官!!僕もお供します!!}」

 

サラは、ハンスにそう言って付いて行く。

 

ハンス「...... Immer wenn ich sterben werde, laufe ich weg und überlebe!

   {......死にそうなときは必ず逃げて生き残るんだ!いいな!}」

 

ハンスは、さらに最後の教えをサラに言う。

 

サラ「Jawohl!

  {はい!}」

 

サラは、嬉しそうに大きく返事をする。

 

ハンス「In Ordnung! Dann lade ich dich ein, nimm ein Schwert oder eine Waffe!

   {よし!なら、突撃するぞ!剣か銃を持て!}」スッ...

 

ハンスは、そう言いながらパンツァーファウストを持ち、サラは、STGを持ちソ連軍に突撃する。

 

ソ連兵「...! Враг, гуа !?

   {...!敵d、グアッ!?}」バスッ!!

 

ソ連重戦車の近くにいたソ連兵をサラがSTGで撃ち殺す。

 

ソ連兵「!! !! К лошади, Гуа !?

   {!!騎へ、グアッ!?}」ドスッ!!

 

隣にいたソ連兵は、ハンスの速度の乗った蹴りで気絶する。

 

そして、ハンスは進行中の重戦車に狙いを定める。

 

ハンス「Panzerfaust, Start!

   {パンツァーファウスト、発射!}」バシュ!!

 

ボォン!!

 

ハンスは、パンツァーファウストを撃ち見事敵重戦車を爆破炎上する。

 

サラ「Du hast es geschafft, es brennt!

  {やりましたね!見事炎上です!}」

 

サラが、喜んでいるとハンスは叫ぶ。

 

ハンス「Es gibt immer noch Feinde! Schießen!

   {まだ敵はいるぞ!撃て!}」ポイ、カラン...スッ...ガチャ!!

 

ハンスは、パンツァーファウストの筒を捨て、鞍に付いていたSTGを持ち走ってきているソ連兵を狙う。

 

サラ「Verstanden!

  {了解!}」ダダダ!!

 

ソ連兵「Вот это да!?

   {うわっ!?}」バスッ!!

 

サラは、撃ちまくりソ連小隊を迎撃する。

 

すると...

 

ソ連下士官「Каждый! Выйти!

     {全員!撤退!あれが来るぞ!}」

 

ソ連兵たちは森林の中に撤退する。

 

ハンス「...Hmm? Was ist dieses Geräusch?

   {...ん?この音は?}」

 

ハンスが、何故か撤退したソ連兵に少し違和感を感じていると、空から何か聞こえる。

 

キィィィィィィン!!

 

サラ「Dieses Geräusch ... auf keinen Fall

  {この音...まさか}」

 

この独特な音に聞き覚えのあったサラは、空を見上げると、大量の流星群のようなロケットがハンス達の方に向かってきていた。

 

ハンス「... Ich bin fertig damit ... Dies ist das letzte Mal, dass es mir leid tut Sarah

   {...もう、これでおしまいか...こんな最後ですまんなサラ}」

 

ハンスは、さらに謝る。

 

サラ「Keine Entschuldigung erforderlich ... Endlich war es eine Ehre, mit dem Lehrer zusammen zu sein!

{謝罪は必要ありません...最後に教官と一緒にいて光栄でした!}」バッ!

 

サラは、敬礼をする。

 

ハンス「... ich habe bis zum Schluss mein Bestes gegeben ... Sarah Kesed

   {...最後までよく頑張った...サラ・ケセド}」バッ!

 

ハンスも、敬礼する。

 

そして...

 

パァン!!パァン!!パァン!!

 

赤き彗星に、二人の騎兵は巻き込まれ消え去るのだった...

 




 

天国

 

クロノス「...あれ?これ引き分け?」

 

カール「...引き分けですね...クロノス様」

 

カールは、やってしまったのような顔になる。

 

イヴァン「ハッハッ!!こりゃ驚いた!まさか引き分けだとはww」

 

イヴァンは大爆笑する。

 

モシチ「中々の知識ですな...」

 

カム「やるじゃねぇか」

 

パラム「凄いですね...」

 

カール「え、えへへ...」

 

カールは、嬉しそうな顔になる。

 

エグ「カール君嬉しそうだね...ん?あれ?サラ!?久しぶりじゃないか!」

 

サラ「...え?エグ?...お前死んだんじゃ...グエッ」

 

エグは、友達のさらにあって喜んでハグする。

 

エグ「そんなのいいじゃねぇか!また会えてうれしいぜ!」グッ

 

サラ「うぐっ...やっぱりラテン系な君は嫌いだ...」

 

エグに力強くハグされているサラは物凄くいやそうな顔をする。

 

ハンス「...おや?エグ久しぶりだな」

 

ハンスは、二人の声に目覚める。

 

エグ「ゲッ!?ハンス教官!?何であんたが来てんだよ...」

 

エグは、いやそうな顔をする。

 

ハンス「ハハ、ひどいなせっかく鍛えてやった恩師が目の前にいるのにその顔はひどいもんだな」

 

エグ「うっせ!あんたのせいで、俺のバカンス計画が消えたんだぞ!」

 

ハンス「だがその分、軍役でモテれたろ?」

 

ハンスは、少し微笑んで言う。

 

エグ「...そうだけどよ...はぁ...あほくさ...寝るわ」ゴロッ...

 

エグは、窓際の近くにあるソファで横になる。

 

ハンス「...相変わらずだな」

 

サラ「そうですね...ん?...ソ連兵...」スッ...

 

サラは、イヴァンを見つけ剣に手を伸ばす。

 

ハンス「...おや?あなたはイヴァン大尉ですか?」

 

サラ「え?」

 

イヴァン「お?何じゃお主わしのこと知っているんか?」

 

ハンスはイヴァンの事を知っていた。

 

ハンス「ええ、一次大戦で東部前線で有名人でしてね...前に一度決闘をしたはずですが...」

 

イヴァン「一次?...あ!?あの時の若造か!?」

 

ハンス「ええ、あの時以来ですね」

 

イヴァン「いやぁ...老けたなお前...どうじゃ?一試合?」スッ...

 

イヴァンは、ギルバーの鞍から槍を取ろうとするが...

 

ハンス「アハハ、申し訳ない...実は私もう槍は捨てて剣を取りましたので...」

 

ハンスは、少し残念そうに答える。

 

イヴァン「そうなのか...あの時の槍捌きはワシの人生でかなう者はいなかったのに...残念じゃ」(´・ω・`)

 

イヴァンは、槍を戻す。

 

サラ「...」

 

サラは、カムの顔を見る。

 

カム「...あ"?なんだテメェ?...テメェ、よく見ればナチじゃねぇか」

 

カムは、言葉を荒げる。

 

サラ「...すまない、ただ何者かと思ってね」サッ...

 

サラは、構えを解いて落ち着いて話す。

 

カム「フン」

 

カムは、顔を逸らす。

 

パラム「こ、怖い...」ガタガタ...

 

パラムは、二人のビリついた空気に震える。

 

モシチ「...余り、ケンカしないでくれよ?」

 

モシチは、二人の相性があまり良くない事にすぐ気づき釘を打つ。

 

ハンス「...それにしても、真っ白な部屋ですね...ここはどこで?」

 

ハンスは、イヴァンに聞く。

 

イヴァン「ああ、ここか?それなら、あの爺口調の青年に聞いたほうがいいぞい」

 

ハンス「青年...ああ、あの方...では、少し」

 

ハンスは、クロノスに近づく。

 

クロノス「ん?どうした?ここの事を聞きたいのか?」

 

ハンス「ええ、ここがどこか聞きたいもので...」

 

ハンスが言うとクロノス一言。

 

クロノス「チェスしながら」

 

クロノスは、もはや、チェスしたいおじさんになっていた。

 

ハンス「ええ、もちろん一勝負」スッ...

 

ハンスは、クロノスの提案に乗りチェスを始める...

 




 

...

 

......

 

1945年2月3日

 

フィリピン・ルソン島 第7騎兵連隊

 

ドドドドドドドド

 

日本軍の重要拠点マニラにアメリカ第7騎兵連隊が突撃していた。

 

日本兵「敵だ!敵が来たぞ!!」

 

見張りの日本兵が騎兵を見つけ大声で叫ぶ。

 

サン「Ola !! Fall down !!

  {オラッ!!倒れろ!!}」ザシュ!!

 

日本兵「ぐはッ!?...」バタッ...

 

先頭走っていたアメリカ人騎兵のサンは、剣を振り日本兵を切り倒していた。

 

日本兵「くっ!鬼畜米兵め!死ね!」カチャ!

 

サン「...」

 

少し、遠くにいた日本兵が九九式を構えサンを撃とうとするが...

 

ムーン「Huh !!

   {ハァ!!}」ザグッ!!

 

日本兵「ガッ!?...」バタッ...

 

他の方角から来た仲間が日本兵の心臓を一突きして殺す。

 

サン「It was quite late

  {随分遅かったじゃないか}」

 

サンは、笑いながら言うと仲間のムーンは言う。

 

ムーン「Haha, I'm sorry I struggled a little with Jap's tank and arrived late

   {ハハ、すまんねジャップの戦車に少し苦戦してな遅れて着ちまった}」カチン...

  

ムーンはそう言いながら剣をしまう。

 

サン「Anyway, the Japanese soldiers here are quite skilled ... I shouldn't have been so strong at the time of the previous operation ...

{にしても、ここの日本兵はかなりの練度だな...前の作戦の時はここまで強くなかったはずなのに...}」

 

サンは、日本兵の死体を見る。

 

ムーン「... Maybe Jap also realized that his family in his hometown was dangerous? So he's dying and resisting ... maybe that's why?

{...たぶんジャップも故郷にいる家族が危険だと気づいたんじゃないか?だから死に物狂いで抵抗している...だからじゃないかな?}」ガサゴソ...スッ...

 

ムーンは、そう言いながら日本兵のヘルメットから家族の写真を取る。

 

サン「... then I have to end this war quickly

  {...なら、この戦争をさっさと終わらせないとな}」グイッ...

 

サンは、そう言いながら帽子を深く被る。

 

サン「...(...人種は違えどみんな同じ人間...教官の言う通りだったな...)」

 

サンは、過去を思い出そうとした瞬間どこからか日本兵の声が聞こえた。

 

日本下士官「全員突撃だ!!」ガタッ!!

 

日本兵「天皇陛下バンザーイ!!」ガタッ!!

 

突然小隊規模の日本兵が草むらや地面から出てきた。

 

サン「What !? Where did you come from !? Damn !?

  {なにっ!?何処から出てきやがった!?くそっ!?}」スッ...パァン!パァン!パァン!

 

サンは、M1ガーランドを持ち日本兵を撃ち殺す。

 

ムーン「Oh no! !! That's why Jap is bad for your heart! Damn it !!

   {ああもう!!これだからジャップは心臓に悪いんだ!くそったれ!!}」ガチャ!!バババババババ

 

ムーンは後ろに回ってサンを援護するためトンプソンを乱射する。

 

日本兵「ぐあっ!?」バタッ...

 

日本兵「がっ...」ドサッ...

 

サンとムーンは、何とか銃を撃ちまくって倒していくが...

 

日本兵「クソッ!!」ピンッ!コツン...

 

一人青年の日本兵が手榴弾のピンを抜いて雷管をヘルメットで叩きそのままさん達に向かって走りながらこう叫ぶ。

 

日本兵「...ぐっ...お母さーーーん!!!!」ダッ!!

 

突撃してくる若い日本兵は頭の中に母の事を思い出したのか叫ぶ。

 

サン「... I'm sorry, youth

  {...すまない、青年よ}」パァン!!

 

サンは、青年の言っていることは分からなかったが、何か絶望を感じている青年にサンは謝ってガーランドで心臓を撃つ。

 

日本兵「うぐっ...あぁ...」バタッ......コロコロ...

 

最後の日本兵が倒れ安全になったと思った瞬間サンは何か嫌な予感をして、転がった手榴弾の先を見る。

 

そこには、火気厳禁と書かれている燃料と弾薬に爆弾等があった。

 

サン「!?(まずい!?このままじゃあムーンが...あれは!?...やるしかない!)」

 

サンは自分はもう間に合わないと感じ、急いでムーンを助けようとムーンの隣にある井戸に突き落とそうとする。

 

サン「I'm sorry for the moon!

{ムーンすまん!}」ドッ!!

 

サンは謝ってムーンを押す。

 

ムーン「Nah! ?? Hey !?

{なっ!?ちょっ!?}」グラッ...

 

ムーンは急にサンに押され、馬から転げ落ちてそのまま井戸の中に入る。

 

そして...

 

ボォォォォォン!!

 

大爆発と火が巻き起こり起き井戸に入っていたムーン以外死亡するのだった...

 


 

天国

 

クロノス「てなわけで、君達にはもう一つの世界で新しい人生を送って馬を繁栄させてほしいということだよ...ほいチェックメイト」

 

ハンス「はは、それは中々面白そうですね...それで、私の罪が消えるといいですがね...」

 

ハンスが、自身の行為に思った事があったのか独り言を言うとクロノスは言う。

 

クロノス「ダイジョブダイジョブ、ハンスのやった罪なんて僕から見たら原子レベルで小さいからそんな気にしなくていいよ」

 

クロノスは、ハンスを励ますのか自身のやばい過去を言う。

 

カム「まぁ、よく考えてみれば普通自分の息子食うかよって話だしな」

 

クロノス「いやぁ~、あの時は少しイキってた頃だったからねぇ~いやぁ~懐かしい懐かしいwww」

 

レイ「いや、なにわろてんねん」

 

笑っているクロノスにレイは突っ込む。

 

パラム「クロノス様もそんな時期があったのですね...」

 

モシチ「神も人間なんじゃな」

 

クロノス「当たり前じゃろ?酒は飲みまくっていたし女だってレ〇プや強姦何でもやりたい放題じゃったからな、正直今のおぬしらよりぶっちゃけ蛮族じゃぞ?」

 

カール「神怖い」

 

サラ「...なんか信仰が馬鹿らしく見えてきますね...これだと」

 

イヴァン「じゃな」

 

全員が改めて神は以外に屑が多いなと感じ取った...

 

そんな会話に、サンは目を覚ます。

 

サン「...あぁ、ここは...天国か?」

 

サンは、目をパチパチさせながら周りを見る。

 

カム「...ん?なんだ?今度のやつは二頭連れて来てるじゃねぇか」

 

サン「...え?二頭...あれ?何でムーンの愛馬が?」

 

どうやら、サンの相棒ムーンの愛馬ロアが一緒に来てしまったらしい。

 

ロア「ヒヒン!!」ガバッ!!

 

ロアは、ムーンがいないのか大暴れする。

 

サン「ちょっ!?お、落ち着け!!」スッ、グイ!

 

サンは、愛馬カロリーナから降りてロアを落ち着かせる。

 

パラム「お、落ち着いて...お馬さん」スッ...

 

隣にいたパラムが、ロアを落ち着かせる。

 

ロア「...ブルル」

 

ロアは、パラムに撫でられてだけで落ち着く。

 

パラム「いい子いい子...え~と、名前は...ロア!いい名前だね!」ナデナデ

 

ロア「ヒヒン♪」

 

ロアは、パラムに撫でられ喜ぶ。

 

イヴァン「...こりゃ、たまげたもんじゃな」

 

モシチ「ええ、撫でただけで馬が落ち着くとは...あれは、馬の女神ですな」

 

イヴァン「ああ、美しいだけではなく優しい心を持っているとは...兵士なのがもったいないぐらいじゃわい」

 

モシチ「ええ、全くですな」

 

イヴァンとモシチは、パラムの特別な能力に感心していた。

 

ハンス「...さて、クロノスさんこれで後一人となったが...あと一人は、一体誰なのですか?後、転生しろと言われてもどんな場所なのですか?」

 

ハンスは、まだ知らないことをクロノスに聞くとクロノスは答える。

 

クロノス「あと一人どんな人か...さあ?それは、あいつに任せたからな俺がとやかく言う事ではないよ...後、転生する場所は俺にも分からん」

 

ハンス「そうですか...では、少し準備でもしましょうかね...サラ来い馬の調子を見るぞ」スッ...

 

サラ「分かりました」

 

ハンスとサラは転生の為に、馬の様子と装備の確認をしに行く。

 

パラム「よいしょ...はい、これで大人しくなりましたよ!」

 

サン「あ、ありがとうございます...えぇ~と...」

 

パラム「パラムと言います!これからよろしくね!」

 

パラムは、笑顔でサンに自己紹介する。

 

サン「え、あっと...わ、私はサン...サン・ネツァクです」

 

サンも、おどおどしながら名前を言いパラムに質問する。

 

サン「あの、パラムさん...ここ何処なのですか?見たところ、ただの真っ白い部屋としか...後、あの青年は?」

 

サンは、クロノスの方に目を向く。

 

パラム「あぁ...それならクロノスさんに聞いたほうがいいかと思います!」

 

サン「クロノス...ゼウスの父?...え?うそでしょ?」

 

サンは、またクロノスの方を見る。

 

クロノス「ハーイ」

 

サン「うそでしょ?」

 

サンは驚いた顔をする。

 

クロノス「クロノスダヨ」

 

サン「...まさか死後に、あの世でクロノス様と会えるとは...はは...」

 

サンは、笑いながらもクロノスとチェスするのだった...

 




 

......

 

...

 

 

1945年3月23日

 

中国 河南省  騎兵第4旅団

 

島津「......桜、体調は問題ないか?」サスサス...

 

島津は、桜の体調がいいか確認する。

 

桜「ヒン!」

 

桜は、元気に答える。

 

島津「そうか...この作戦が終わったら祖国に帰ろうな?桜」

 

桜「ヒーン!」

 

桜は、祖国に帰れることに喜ぶ。

 

すると...

 

日本下士官「全員聞け!!」

 

日本下士官が号令をかける。

 

島津「...」

 

島津は、黙って下士官のほうに向く。

 

日本下士官「只今より!老河口にある飛行場に攻撃をする!この作戦で本土の脅威を取り除く!全員心してかかれ!いいな!」

 

「応!!」

 

下士官の掛け声に全員大声をあげる。

 

島津「...今日も生き残らないと」

 

島津は、小さく独り言を言う。

 

そして、下士官は合図する。

 

日本下士官「全員抜刀!!」シャキン!!

 

「抜刀!!」シャキン!!

 

島津「抜刀!」シャキン!!

 

全員刀を抜刀して上に上げる。

 

そして...

 

日本下士官「......全員突撃せよ!!ハイヤッ!!」バシッ!!

 

馬「ヒヒーン!!」パカラッ!!パカラッ!!

 

日本下士官は、大声で叫びそのまま馬を駆ける。

 

日本兵「突撃!!」バシッ!!

 

馬「ヒヒン!」パカラッ!!パカラッ!!

 

仲間の騎兵隊も下士官に続いて行く。

 

島津「行くぞ!桜!ハイヤッ!!」バシッ!!

 

桜「ブルル!!」パカラッ!!パカラッ!!

 

島津も続いて馬を駆け敵の飛行場を占領しに馬を走らせる。

 

 

 

中国兵「……?……日军!!日军来了!!

{...?...日本軍だ!!日本軍が来たぞ!!}」

 

飛行場に居た見張りの中国兵が攻勢に来た日本軍を見つけ叫ぶ。

 

中国下士官「什么!?什么……大家准备出击!!快点!!

{何!?なんてことだ...全員攻撃準備だ!!急げ!!}」

 

中国下士官は急いで防衛の準備をするが...

 

日本下士官「ハァ!!」ブン!!

 

日本兵「オラ!!」バッ!!

 

中国兵「呸!!!

{ぐあっ!!}」ザシュ!!

 

中国下士官「肠道...

{ガッ...}」バタッ...

 

中国軍は準備が間に合わずそのまま騎兵の攻撃を受け一瞬で防衛線は機能しなくなり中国軍は飛行場から撤退する。

 

日本下士官「全員急いでここの防衛をしろ!中国軍はすぐに反撃しに来るぞ!空も警戒しろ!!」

 

日本下士官は急いで防御を固めて中国軍の反撃に備えていると...

 

島津「...!下士官!!敵爆撃機が、一機来ました!!B29です!」

 

島津は、飛行場に着陸して来ようとするB29を見つける。

 

日本下士官「何っ!?...一機か、なら急いで対空射撃せよ!逃がしたらこちらの位置が知られてしまう!撃ち落とせ!!」

 

日本下士官は、ちょうど対空砲に座っていた日本兵に指示を出して落とさせる。

 

日本兵「発射!!」ダン!!ダン!!ダン!!

 

日本兵は、アメリカ製の対空砲でB29を狙う。

 

ダン!!ダン!!ダン!!ボッ!!!

 

B29は炎上し操縦が不能になりそのまま滑空して飛行場に落ちようとする。

 

しかし、不幸にも落ちる方向が島津入る方角だった。

 

島津「...まずい」

 

島津は、炎上しているB29がこっちに突っ込んでくることに気づき急いで避けようとするが...

 

ガッシャァァァァァン!!

 

一歩間に合わずB29は島津と他の日本兵を巻き込んで墜落しそして...

 

バァン!!

 

そして、偶然だったのかB29に入っていた爆弾は大爆発を起こしてしまうのだった...

 

 


 

 

天国

 

島津「......あれ?何処だここは?靖国か?」

 

島津は、ゆっくりと目を開けて周りを見ると白い場所に馬の世話をしているドイツ人とハンガリー人に、ロシア人とポーランド人が槍と剣の点検をしたり、イギリス人とフランス人にイタリア人が紅茶を飲みながら会話などをしており、フィンランド人とスペイン人が何か本を読んでいた。

 

そして、目の前にはアメリカ人が青年とチェスをしていた。

 

サン「...つまり、我々はもう一度新しい人生を異世界で過ごすということですか?」

 

クロノス「まぁ、大雑把に言えばじゃがな...ほい、チェックメイト」トン...

 

サン「...負けた」

 

サンは頭が下がる。

 

クロノス「はは!いいところまで行っていたんじゃがな...おしいな若造!」

 

クロノスは笑っていると島津に気づく。

 

クロノス「お!ラストが来たな、待っていたぞ!!」バシバシ!!

 

クロノスは、肩を叩く。

 

島津「痛い痛い...あの...あなたは?」

 

島津は、叩かれた方を抑えながらクロノスの事を聞く。

 

クロノス「あ?ああ、そうだったな!説明しよう!まずわしの名は...」

 

クロノスは、島津に自分の事と何故ここにいるのか今後どうなるのか島津に説明する...

 


クロノスは、島津に説明中...


 

クロノス「さて、これで説明は終わりじゃ...ほかに何か質問はあるかのう?」スッ...

 

クロノスは、島津に質問が無いか聞く。

 

島津「では、一つ聞きたいのですが...クロノス様が異世界に送るわけではないなら、誰が異世界に送るのですか?」

 

クロノス「ああ、それは...[それは私が説明しましょう]」バン!!

 

クロノスが説明しようとした途端部屋の扉からダーレーアラビアンが勢いよく開ける。

 

イヴァン「なんかうるさい奴が来たのう」

 

ダーレーアラビアン「誰がうるさい奴ですか老いぼれが」

 

イヴァン「いや、口悪くない?」

 

ダーレーアラビアンの口の悪さに流石のイヴァンも突っ込んでしまう。

 

パラム「こわい」

 

パラムはダーレーアラビアンにビビってしまう。

 

カム「気が強いBBA」

 

カムは相変わらず口が悪いのか自然に悪口を言う。

 

ダーレーアラビアン「おいゴラァ!!誰がBBAじゃ!!」

 

カム「ヒュ~♪」

 

ダーレーアラビアンが声を荒げてもカムは口笛を吹く。

 

ダーレーアラビアン「まぁいいでしょう...では、まず、あなた達を異世界...と言うより私の世界に送り込むのはこの私で、彼は転生させる人を集めていただいたのです」

 

ダーレーアラビアンがそう説明するとレイは聞く。

 

レイ「そうなのですかなら、貴方の世界はどんな世界なのですか?」

 

レイの質問にダーレーアラビアンはこう答える。

 

ダーレーアラビアン「...簡単に言いますと、一次と二次大戦の無い平和な現代で馬がいない代わりにウマ娘がいる世界です」

 

ダーレーアラビアンの説明に一つ良く分からない単語が出て来て全員頭には?ができる。

 

その疑問に、サラが聞く。

 

サラ「あの、そのウマ娘とは何ですか?」

 

ダーレーアラビアンは答える。

 

ダーレーアラビアン「ウマ娘とは、私の様に馬の耳と尻尾を付けた女性の事です、ちなみに、身体能力はそちらの世界の馬とほぼ同等です」

 

カール「凄いですね...女性の体でそんな身体能力があるなんて...」

 

ハンス「摩訶不思議と言うやつだな」

 

イヴァン「全くじゃ...それで?どうやってそっちの世界に行くんじゃ?」

 

イヴァンが聞くとダーレーアラビアンはこう言う。

 

ダーレーアラビアン「こういう風です」パチンッ!!

 

ダーレーアラビアンが指パッチンした途端全員が馬に一瞬で乗る。

 

サン「これが神様の力...」

 

エグ「まるでマジックだな」

 

ダーレーアラビアン「...これから、転生を開始いたしますのであまり舌を動かさないほうが身のためです...それでは、新しい人生をお楽しみください」スッ...

 

ダーレーアラビアンは、指パッチンの構えに入る。

 

クロノス「一応神も空から応援しているぞい!だから、頑張ってな~」フリフリ

 

クロノスは、そう一言言って全員に手を振る。

 

そして...

 

パチン......

 

ダーレーアラビアンが、指を鳴らした瞬間白い場所から広い平原に変わる。

 

カム「...あ?もう終わったのか?」

 

たった一瞬の出来事で全員が困惑していると...島津は何かに気づく。

 

島津「...いえ、まだ何か終わってないようですね...!?全員後ろを!!」

 

バッ!!

 

島津の声で、全員が後ろを向くと...

 

ドドドドドドドドドドド

 

...5Mもある波が島津達に迫ってきていた。

 

全員「...ゑ?

 

全員が困惑しているとイヴァンがこういう。

 

イヴァン「よし!まず今から全員やることじゃが......全身全力で前に逃げろぉ!!」バシッ!!

 

イヴァンの発言に全会一致で全速力で波から逃げることになる...

 

ダーレーアラビアン「あ、ちなみにこれ転生するための試験ですので頑張ってくださいね」

 

ダーレーアラビアンは、天の声の様に全員に言うと全員こう答える。

 

全員「嘘だろ!?」

 

そう言って見えないゴールの為に走るのだった...

 

......

 

...

 

 


 

ウマ娘の世界

 

練習レース場

 

そこには、様々なウマ娘が選抜レースや模擬などの練習をしていた。

 

マチカネフクキタル「タイキさん!一緒に走りましょう!」

 

タイキ「オッケー!行きまショウ!」

 

スぺ「スズカさん!足の調子は大丈夫ですか?」

 

スズカ「ええ、スぺちゃん心配してくれてありがとう、もう大丈夫走れるわ」

 

ハルウララ「うらら~☆」

 

そんな活気あふれた場所に、とても濃い霧がかかる...

 

ウオッカ「ん?何か霧が濃いな」

 

ダイワスカーレット「あら?ほんとね?...物凄く濃い霧ね、周りが見えないわね...」

 

霧の濃さは隣にいるウオッカがギリギリ見えるぐらいだった...

 

ウオッカ「ほんとな...ん?なんだ?」

 

ウオッカは、ダイワスカーレットと話していると霧の中から何かが聞こえる。

 

「うおーーーーーーーーーーーー!!!!!」

 

ウオッカ「...スカーレット、なんか聞こえねぇか?」

 

ダイワスカーレット「? 声?...あっ、確かになんか聞こえる...だんだん近くなってきたわね...」

 

「うおーーーーーーーーーーーー!!!!!」

 

少し声が聞こえるようになった途端少し曇っていた空か一つの稲妻が落ちる。

 

ゴロゴロ...ドォォォォン!!!!

 

ミホノブルボン「キャッ!?」バッ!!

 

ライスシャワー「うわぁ!?」バッ!!

 

ウマ娘達は稲妻が落ちてびっくりして屈む。

 

すると、一つの稲妻が落ち霧の中に落ちたおかげか、霧がだんだん薄くなっていき段々と晴れると何かが見える...

 

それは...

 

ドドドドドドドドドドド

 

走っている新生物に乗っている11人の人だった...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

主人公の名前年齢と愛馬の名前+一応どんなものを持っているのか(重要そうな物)

 

1.日本  島津 国馬(しまず こくま)24歳 愛馬 桜   持っている物 刀・99式・旭日旗

 

2.イギリス カム  ダアト20歳 愛馬 ヴィオ    持っている物 クレイモア・エンフィールド・イギリス国旗

 

3.ドイツ(ナチス)  ハンス ビナー48歳 愛馬 ビス   持っている物 サーベル(海軍)・STG44+パンツァーファウスト・ハーケンクロイツ

 

4.ロシア(ソ連)  イヴァン ケテル69歳 愛馬 ギルバー   持っている物 槍+シャシュカ・モシンナガン・ソビエト国旗

 

5.イタリア  エグ ティファレト28歳 愛馬 ヴァルニー   持っている物 レイピア・Kar98・イタリア国旗

 

6.フィンランド  カール ケブラー20歳 愛馬 ローザン   持っている物 サーベル・モシンナガン・フィンランド国旗

 

7.ハンガリー  サラ ケセド27歳 愛馬 オリオン    持っている物 サーベル・STG44・ハンガリー国旗

 

8.ポーランド  モシチ ホド67歳 愛馬 モース     持っている物 槍・Wz 29・ポーランド国旗

 

9.アメリカ  サン ネツァク30歳 愛馬 カロリーナ+ムーンの愛馬 ロア    持っている物 サーベル・M1ガーランド・アメリカ国旗

 

10.フランス  パラム イェソド18歳 愛馬 ボン    持っている物 槍+レイピア・ルベルM1886・フランス国旗

 

11.スペイン  レイ マルクト30歳 愛馬 ラカール    持っている物 サーベル・デストロイヤーカービン・スペイン国旗

 

 

以上計11名となります、覚えてね★

 

ちなみに名前の小ネタはエヴァンゲリオンのオープニングにある絵あれをググると名前の意味が分かる。

 

文字数は40973文字。




はい、どうも素人小説書きです。

はい、前作で言った通り新しいのを書きました…

あまりの文字数の多さに頭爆発しそう(小並感)
とまぁ色々あると思いますがこれからもよろしくお願いします!

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コメントもモチベアップのため書いてください(願望)


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第2話 興味ッ!!

お久しぶり


あの世とウマ娘の世界の大体分かれ目ぐらいな場所的な位置

 

 

ドドドドドドドドドド!!!!!

 

 

何もない平原で、5mの津波から逃げている集団がいた。

 

カム「うおおおおおお!!!!なんでこんなことになってんだよ!!!!!」

 

パラム「ヒイイィィィィィィ!!波がせまってきてますうううう!!」

 

ハンス「口を開く暇があったら急いでウマを駆けるんだ!!飲み込まれるぞ!!」

 

カム「言われなくたってやってるっての!!」

 

エグ「やっぱり神様なんてろくなやつがいねぇ!!」

 

集団の後方は、津波がだんだん近づいていて来るので3人はあまりの恐怖に叫んでおり少し落ち着いていたのは、ハンスと島津にサンだけだった。

 

モシチ「大尉!!一体どこまで逃げればいいのですか!!これだと全員波に飲み込まれますよ!!」

 

イヴァン「どうしよう...ガハハハハ!!!」

 

カム「笑ってる場合かよ!!」

 

実のところ、どこに逃げればいいのか、まったくわからないのでとりあえずイヴァン達は無計画に、まっすぐに逃げていた。

 

カール「ど、どどどどどうするんですか!?このままだとまた死んじゃうよ!!」

 

レイ「なら死なない努力をしろ!!とりあえず出口探すんだ!!きっとどこかにあるはずだ!!」

 

レイの指示で、全員周りを見て出口を探すが...

 

サラ「...何もないです!!それどころか、動物すらいないです!!」

 

サン「...あれ?俺たち詰んだ?」

 

イヴァン「絶対絶命じゃな...ん?」

 

脱出する手立てがなくなった瞬間、突然霧が濃くなる。

 

島津「霧?...一体何が...」

 

イヴァン「...今は気にしている暇はないぞ!まだ、波は来ている!急いで駆けるんじゃ!!」

 

パラム「うう......あ、あれ?なんか、温かくなったような...」

 

ハンス「確かに、少し暖かくなったな...いったいn{ドオオオオオオオオオオオン

 

突然イヴァン達の目の前に雷が落ちる。

 

ヴィオ「ヒーーンン!!!???」グオッ!!

 

雷に驚いたカムの愛馬ヴィオは、そのまま立ち上がってしまう。

 

カム「うおっ!?」バタッ!!!

 

ヴィオの立ち上がりにびっくりしてしまったのか、カムは落馬してしまう。

 

ドサッ!!

 

カム「いてててて...ん?なんだこれ?...ウッドチップ?」

 

カムが、ただの草原だった地面がウッドチップに代わっているのに気づいた瞬間濃かった霧が、晴れてゆく...その霧がなくなった景色は...

 

カム「...え?」

 

そこは、ウマ娘達がいる練習用競馬場だった...

 

 


 

トレセン学園

 

理事長室

 

理事長「むぅ~...」

 

大きな部屋で、頭に猫を乗せている少女が何かに悩んでいた。

 

理事長「どうすれば、彼女たちに夢を与えれるのだろうか…むぅ~...」パタパタ...

 

たづな「理事長、ここは少し休んだ方が...」

 

疲労がたまっているのを感じたのか緑色の服を着た秘書が、一言言ったその瞬間

 

バタン!!!

 

突然理事長室の扉が勢いよく開く。

 

エアグルーヴ「失礼します!」

 

入ってきたのは、いかにも女帝という言葉が似合いそうな美しさと強さ持ったエアグルーブだった。

 

たづな「どうしましたかエアグルーブさん...何か問題があったのですか?」

 

エアグルーヴ「ええ...実は...」

 

エアグルーブは、練習競技場に突然謎の服装を着た11人の人と謎の生物が急に現れたことを理事長とたづなに伝える。

 

たづな「不審者ですか...それなら、警備の人に対応してもらえばいいのですが...謎の生物?...どんな見た目ですか?」

 

たづなの質問にエアグルーヴが、難しい顔をして答える。

 

エアグルーヴ「......何と言いますか...四つ足で、私達と同じ耳と尻尾を持っていている生物としか...」

 

理事長「驚愕ッ!! 物凄く気になるぞ!ぜひ私に案内してくれエアグルーヴ!」

 

エアグルーブの話を聞いた理事長は、扇子を開いてエアグルーブに案内を頼むが...

 

たづな「ですが理事長、もし不審者が襲ってきたらどうするんですか?」

 

理事長「確かに、少し不安だがそれより興味が勝る!」

 

自分に正直な理事長は、不安よりウマ娘に似ているところがある生物の方が興味で勝ってしまうのだった。

 

たづな「...エアグルーヴさん」

 

エアグルーヴ「はい」

 

たづな「理事長は、私が案内しますのでエアグルーブさんは、ここの警備員に通報をお願いします」

 

理事長の人一倍...いや、何千倍の興味の熱意を知っているたづなは仕方なくエアグルーブの代わりに案内する。

 

エアグルーヴ「分かりました、失礼します...」

 

エアグルーブは、そのまま理事長室から出て行くのだった。

 

理事長「ふむ!一体どんな生物か...とても楽しみだ!」

 

たづな「相変わらずですね理事長...」

 

たづなは、理事長の熱意に頭を抱えるのだった...

 


 

練習用競技場

 

そこは、ウマ娘たちがレースのために練習する場所でほぼ毎日ウマ娘たちが元気に走っている場所である。

 

そんな場所に、唐突11人の軍人と謎の生物が現れたのだ。

 

当然どよめきが起きる。

 

「な、何あれ...」

「ものすごくでかい...」

「データ照合中...失敗...私のメモリーに謎生物の情報はなし」

「そ、それより...あの動物さんの上に乗っている人...は、刃物持ってるよ...」

 

島津「...これかなり目立ってますよね?」

 

サン「だな」

 

やはり、見慣れない軍服や馬のこともあってか、周りを見るとものすごく目立っていた。

 

イヴァン「ガハハハ!!別に、目立つことはいいことじゃないか!!」

 

カム「ダメに、決まってんだろ爺」

 

イヴァンの言葉に、カムは辛辣な言葉を言う。

 

ハンス「...時間は...止まってるな」スッ...

 

腕時計を見ると、針は自分が死んだ時間で止まっていた。

 

パラム「え!?...ほ、ほんとだ...ううう...せっかく貯めた貯金で買ったのに...」

 

ハンスの言葉で慌ててパラムは、自分の腕時計を見ると針が完全に止まっておりガラスにはひびが入っていた。

 

エグ「それにしても、ここはどこなんだ? あのクソ女神が言った通りウマ娘がいたが...まぁいい彼女達に直接聞くか...はっ」ペシッ

 

ヴァルニー「ブルル...」のっしのっし...

 

エグは、手綱を軽く叩いてウマ娘達の方に向かうと友達のサラが忠告する。

 

サラ「おい、エグ!一言言っておくがナンパなんてするなよ!」

 

エグ「え、な、ナンパなんてしないよ」

 

サラ「おいコラテメェこんな状況なんだから、こうゆう時は真面目にやれよ!」

 

エグ「えぇ~...別にいいじゃん...イタリア人はナンパとS〇Xしないと生きていけないだから...」

 

パラム「えぇ...」

 

エグの言葉にサラとハンス以外困惑する。

 

ハンス「エグ、一応女性もいるのだから言葉に気を付けるんだ」

 

エグの教官だったハンスも流石に釘を刺す。

 

エグ「ヘイヘイ、分かりましたよハンス教官...ハイヤ」パシッ!

 

ヴァルニー「ふん!」ザッザッザッ...

 

エグとヴァルニーは、そのままウマ娘達の方に走って行く。

 

ハンス「済まないな...彼は昔から心に正直な子でな...思った事はすぐに口に出でてしまうんだ...」

 

パラム「そ、そうなんですか...」

 

サラ「あいつ女に目が無いですからね...ほら、早速」

 

 

エグ「Ehi! Perché non mangi insieme? Ti tratterò io ☆

   {ねぇ!一緒に飯でもどう?ご馳走しちゃうぜ☆}」

 

「え、あの...その...こ、困ります...」

 

 

さっきの忠告はいったい何の意味があったのかエグは忠告を無視してナンパをしている。

 

サラ「すいません、少しあいつを絞めます...ハイヤッ!!」バシッ!!

 

オリオン「ブルル!!!」バカラッ!!バカラッ!!

 

サラは、手綱を強く叩き急いでエグを絞めに行く。

 

ハンス「相変わらずだな...」 サラ「おい!エグ!!テメェ!!何やってんだ!」

 

イヴァン「意外に、苦労してるんじゃな」 エグ「ゲッ!?やべっ...逃げろおおおお!!!」

 

ハンス「ハハ...あれでも、私の教え子の中では五本指に入るのですよ...性格はあれですが...」 サラ「逃げんじゃねぇよ!!」

 

イヴァン「あの性格でか?全く世界は広いのぉ~」 エグ「いやだね!絶対止まったら殺されるからな!逃げるが勝ちだ!」

 

サン「...おい、爺さん誰かがこっちに来るぞ...どうする?あれだったらすぐにできるが...」スッ...  サラ「ヤロォ...ハイヤッ!!!」バシッ!!!

腰に付けているホルスターにサンは手を伸ばすが... エグ「嘘ぉ!?あいつマジで走らせてるし!!やばいやばい!!」

 

ハンス「待ちたまえ、相手は子供だ手を出してはいけない」 サラ「往生しろ!!」

 

サン「Yes sir」 エグ「イヤァァァァァァァァァァァァ!!!!」

 

島津「...ですが、本当にちっこいですね...隣にいる人は普通ぐらいですけど」 サラ「...覚悟はできたか?」カチッ...

カール「なんか、頭に猫乗ってません?」 エグ「ちょっと待て!?何でサーベル出してんだよ!?死ぬって!!」

レイ「ホントだ」 サラ「ダイジョブダイジョブ少しチクッとするだけだから」

 

そんな頭に猫が乗っている少女がイヴァン達に近づいてくる。 エグ「いや絶対チクッとするだけじゃあ済まないよね!?」

 

理事長「ふむ...屈強ッ!!想像以上に存在感がありながら美しい!」 サラ「イヤスコシサスダケダヨ」

 

小さな子供はレイの愛馬ラーカルを見ながら屈強と書かれている扇子を開いて言う。 エグ「嘘をつくな!!」

 

レイ「(ふむ...どうやら日本語で話しているな...あれ?俺いつの間に日本語を使えるようになったんだ?まぁいいや、とりあえず会話に入るとするか...)ハハ、それはどうも彼も喜びますよ...よっ」 サラ「五月蠅いさっさと倒れろ」ドッ!!

 

馬から降りたレイは小さい理事長に近づく。 エグ「イギャアアアアアアアアアアアア!!!ブヘ!?ゴバッ!!!」

 

レイ「...見たところ、かなり位の高そうな方だとお受けしますが...失礼ながらお名前をお聞かせ願えないでしょうか?」 サラ「やっと降りたか」

 

理事長「承知!!」バッ!! エグ「いや、お前が蹴ったせいで勢いよく落馬しただけであって自分で降りたわけじゃねぇから!!」

 

今度は、承知の文字が書かれた扇子を勢いよく開く。 サラ「なんか文句言ってるけど、大体の原因お前だから?」

 

秋川やよい「私は、ここの理事長をしている秋川やよいだ!そして、隣にいる彼女が私の秘書駿川たづなだ!」 エグ「...いや、あのその...すいませんでした...」

 

紹介された駿川たづなは、お辞儀する。 サラ「はぁ...ホントお前、根っからのラテン気質だな」

 

秋川やよい「次に、君の名前を聞きたいのだがいいだろうか!」 エグ「お前も言えたことじゃないじゃん」

 

レイ「もちろんです、コホン...私は、テリエル守備騎兵隊隊長レイ・マルクトと申します!後、彼の名前は、ラカールと言います」 サラ「俺は、ただ真面目にやっているだけだ」

 

駿川たづな「テリエル?騎兵?良く分からない言葉ばかりですね...それに、名前からして外国人と思わますが...何処の国ですか?」 エグ「ホントお前、いつまでたっても優等生だなホント...」

 

2人共全く効いたことのない言葉に頭が混乱しながらも、レイの出身を聞く。 サラ「お前が、だらしないだけだ...ほら、急いで教官の元に行くぞハイヤッ!!」

 

レイ「スペイン生まれです」 エグ「はぁ...ほんと真面目だな...よっと...ハイヤッ!!」

 

秋川やよい「スペイン...ならば他の人も同じ生まれなのか?」ビシッ!

 

理事長は、後ろにいたモシチに扇子で指す。

 

モシチ「私ですかな?」

 

秋川やよい「うむ」

 

モシチ「いいや、私はポーランドのワルシャワ出身ですな」

 

秋川やよい「ふむ...全員バラバラと言う事か...まぁいい!とりあえず、詳しいことは学園内で聞くとしよう!ここで話しては生徒に迷惑が掛かってしまうからな!」

 

イヴァン「確かに、その方がいいのう...だが、馬はどうしようかのう...」

 

イヴァン達が悩んでいると駿川たづなが使ってない障害コースに指さす。

 

駿川たづな「それでしたら、今日は使われない障害コースをお使いください」

 

イヴァン「おお、それはありがたいこやつもいい暇つぶしになるわい!なぁ、ギルバー?」

 

ギルバー「ぶも」

 

ギルバーは、イヴァンに軽く返事する。

 

イヴァン「相変わらず愛想が無いのぉ...モテないぞ?」

 

ギルバー「フン...」

 

イヴァン「あ、目逸らした」

 

そんな馬との会話をしながらイヴァン達は、馬を障害コースに向かう。

 

そんな動物との会話を二人は遠くから見ていた。

 

駿川たづな「...ウマ娘に似た生物...馬」

 

秋川やよい「ふむ...これは、世界が驚くぞ...ウマ娘並みの速度がありながら体格はウマ娘の倍以上...知識もそれほど悪くない...とっても面白いものを見つけた...これならウマ娘達もさらに練度が上がるかもしれんな...」

 

理事長とたづなは、新たなる生物の馬がウマ娘にどんな事を起こさせるのか期待するのだった...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小ネタ(主人公たちの名前)

 

主人公たちの名前の元ネタ

 

旧約聖書の生命の樹から取った物

 

言葉の意味を並べると...

 

ケテル(王冠)

 

ダアト(知識)

 

ビナー(理解)

 

コクマー(知識)

 

ゲブラー(峻厳)

 

ケセド(慈悲)

 

ティファレント(美)

 

ホド(栄光)

 

ネツァク(勝利)

 

イェソド(基礎)

 

マルクト(王国)

 

こんな感じ

 

かっこいいよね

 

それじゃあまた次回会いましょう。




はい。

どうもお久しぶりです、素人小説書きです。

皆さんこう思っておいででしょう...

何で失踪まがいなことしてたん?

その答えを言いましょう...

簡単に言えば、スランプになってました。

はい、ただそれだけです。

まぁ、何でそうなっていたかと言うと、少し大学で色々と問題が起きて精神蝕んで死のうと思ってたらなんやかんや色々あって二日前に心が元に戻ってこんな感じになっていた、てな感じですかね。

ですが、何とかなったからまた小説書くなり。

でも、久しぶりに書いたからうまくいったか不安ですね。

もし、指摘があればコメントでお書きください。

それでは~ノシ


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第3話 自由気ままな兵士達!

今回関係ないけどダイワスカーレットのいいところって胸より太いあs{バキッ!!}


トレセン学園

 

応接間

 

この日、トレセン学園では珍しい客人が応接間にいた。

 

秋川やよい「待機ッ!!とりあえず君達の身元を確認の為に一旦ここで待ってほしい!一時的に離れるが、くれぐれも問題を起こさないようにな!{にゃ~}」バッ!

 

またどこから出したのか、待機ッ!!と書かれた扇子を勢いよく開くながらもイヴァン達におとなしくしているように一言言ってそのまま部屋を出ていく。

 

たづな「もし、何か問題があればすぐにお呼びください...それでは...」ペコッ...

 

頭を下げたたづなは、そのまま部屋を出て扉を閉める。

 

ガチャ...バタン...

 

イヴァン「ふぃ~...いろいろあったが何とか転生できたの~」ボフッ...

 

やっと一息できると言わんばかりにイヴァンは、長いソファーに横になって倒れる。

 

それと同時にハンス達も肩の荷が下りたのか全員椅子に腰を下ろしたり壁を背にしたりと楽な体勢をする。

 

島津「そうですね...いろいろあって少し疲れてしまいました...」カチャ...ポフッ...

 

刀を椅子に立ててそのまま椅子に座る。

 

レイ「にしても、転生して最初にやることが津波から逃げるってあの女神なんなんだ...死ぬかと思ったぞ...」

 

モシチ「全くだ...あの霧が出なかったら転生して早々またあの世に逆戻りする羽目になったわい...」

 

サン「ほんと、まったくだ...これだと、あいつらに負担がかかるっての...ん...ん?あれ?ライター...ライター...」ゴソゴソ...

 

strikerと書かれた箱から煙草を一本口に咥えて火をつけようとライターを探すが見つからない。

 

サン「あれ...あ、しまったあいつに貸したままだったわ...おい、ライミー火持ってねぇか?」

 

カム「あ?持ってねぇよヤンキー」

 

サン「あらら...年配の私には少し痛い言葉じゃないか」

 

カム「知るかよ」

 

サン「かわいくないねぇ...」スッ...

 

カムの言葉に少し呆れながらも煙草を咥えたまま煙草の箱をしまう。

 

サン「んん...どこか火はないかな~」ガタッ...ゴソゴソ...

 

何が何でも煙草を吸いたいのか応接間にあるテーブルや棚など探しまわっていると...

 

カチャッ...ジュボッ!!

 

サン「ん?おお、すまないね...スゥ~...ふぅ~~...感謝するよ日本人...一本いるか?」スッ...

 

ジッポライターを出してもらった島津に煙草を一本出す。

 

島津「遠慮しておきます」カチャン...

 

サン「あそ...そう言えば名前を言ってなかったな私は、サン・ネツァクだ覚えてくれ...一応前世ではマニラで君達の日本兵に自爆に巻き込まれて体がバラバラになって死んでしまったよ!HA☆HA☆HA☆」

 

自分の死因にサンは面白かったのか大笑いする。

 

島津「そうですか...あ、私の名前は島津 国馬と言います...一応私の死因は...B29の爆風に巻き込まれて死んだかと思います...」

 

サンの面白さを理解できなかったのか逆に少し引きながらも島津は名前と死因を言う。

 

サン「島津か、覚えておくとしよう...それにしても、君の馬中々いい足じゃないかどこで拾った?」

 

煙草を吹かしながらも島津に馬の事を聞く。

 

島津「私が人生をかけて育てた馬ですよ」

 

サン「Really?羨ましいな!」

 

島津「そうですか?騎兵なら自分の家で育てるのが当たり前では?」

 

サン「いやいやいや...合衆国でもそこまでしないぞ?少なくとも俺達第7騎兵連隊は国で育てた馬をもらって調教してから戦場に出るからな」

 

島津「そうなのですか?」

 

サン「ああ、合衆国だと徴兵人数が多すぎるからいちいち家で育てるよりも国の運営している牧場で育てた馬を部隊に渡してそこで調教するのが一番いいってことになったのさ」

 

島津「...アメリカ凄い」

 

アメリカ合衆国の運用に島津は驚きながらも日本の差に愕然とする。

 

イヴァン「にしても、綺麗な場所じゃな...クレムリンより豪華すぎないか?なぁ、伍長?」

 

ソファで寝転がっているイヴァンが天井を見ながら横にいるモシチに話しかける。

 

モシチ「流石にそこまではいかないかと思いますが...」

 

イヴァン「例えじゃよ例え」

 

モシチ「例えの比較おかしくないですか大尉?」

 

イヴァンの良く分からない比較にモシチは困惑する。

 

イヴァン「そうかのぉ...して、伍長よ」

 

モシチ「何でしょう大尉?」

 

イヴァン「前の馬はどうした?死んだか?」

 

モシチ「...ナチスのポーランド侵攻の際に大鳥からの爆撃で...」

 

イヴァン「そうか...だから、あの栗毛の馬に変えていたのか...」

 

イヴァンは少し目を瞑って帽子を深く被る。

 

モシチ「...一応あの子は彼の息子なので大事に育てるつもりです」

 

イヴァン「そうか...ん?え!?あの気性難なあいつが息子持っていたんか!?」ガバッ!!

 

モシチの前の馬を知っているイヴァンは驚きの余りソファから勢いよく起き上がってモシチに近づく。

 

モシチ「え、ええ...大尉から彼をもらった後、宿舎に入れたらすぐに子供作りましたね」

 

イヴァン「ハァ...何だって俺の育てる馬はみんな俺から離れた後まともな性格になるんじゃ...いじめか?」

 

モシチ「大尉の育てた馬は全員頭いいので多分...そうかと」

 

イヴァン「泣きそうじゃわい...」

 

余りの仕打ちにイヴァンは頭を抱えてしまう...

 

レイ「...(前大戦の英雄でも苦労してるんだな...)」

 

遠くから眺めていたレイはイヴァン達の様子を眺めていると...

 

カム「......った」

 

壁に背をもたれて立っていたカムは何か一言ぼそりと言ってそのまま扉に近づく。

 

レイ「ん?どうしたんだ?あんた」

 

隣にいたレイはカムに話しかける。

 

カム「......腹減ったからここから出る」

 

レイ「え?...ちょちょちょ...駄目だよ、あの二人を待たないと...」

 

カム「チッ...うっせえな、飯食ったらすぐ戻っからいちいち口出すんじゃねぇよ」ガッ...

 

口の悪いカムが扉を開けて出ようとするが...

 

ガコッ...

 

扉にロックがかかって開かない。

 

カム「......ハァ~」カチッ...スッ...

 

ため息をついたカムは腰に掛けていたクレイモアを抜きそのまま持ち上げる。

 

レイ「お、おい...なんでクレイモアを構えてんだ?まさか、お前...ぶっ壊す気か?」

 

カム「なぁに、カギをぶっ壊すだけだ問題ない」

 

レイ「いやいやいやいや...ダメだって...いくら何でもやりすぎだろ!?」

 

カムの振り下ろそうとする手を止めようとレイは止めに入るが...

 

カム「だありゃああああああ!!!」ブオッ!!!

 

バギンッ!!!!

 

カムの振り下ろしたクレイモアは見事に扉の隙間に入り込んで鍵を破壊する。

 

レイ「あああああああ!!!こいつやりやがったよ!!!鍵をぶっ壊しやがった!!」

 

カム「よし!」

 

レイ「よし!じゃねぇよ!?これどうすんだよこれ!?絶対なんか言われるよこれ!!」

 

カム「あぁ...」

 

レイに言われカムは少し言い訳を考える。

 

カム「...おいヤンキー」

 

サン「なんだ?悪ガキ?」

 

カム「あいつらが来たらなんか適当に誤魔化してくんね?」

 

サン「誤魔化してって言ってもねぇ...」

 

煙草を吹かしているサンは少し困った顔をしていると...

 

カム「じゃあ、あとは任せた」バッ!!

 

カムは、そのままサンに面倒事を丸投げしてそのまま逃げていく。

 

ハンス「足が速い子ですな...どうするんです?イヴァン大尉?」

 

パイプ煙草を咥えているハンスは向こうに寝転がっているイヴァンに指示を仰ぐ。

 

イヴァン「んん...そうじゃな...じゃあ、そこに立ち尽くしているスペイン人とお嬢ちゃん二人で追いかけな...もし何かあったら現行犯で捕まえるんじゃぞ?」

 

レイ「え?俺?マジ?」

 

パラム「え?私がですか?」

 

イヴァンのまさかの指名に二人とも驚く。

 

イヴァン「うむ、あの二人が来たら何とか誤魔化すから行ってくるんじゃ」

 

レイ「え...あ、はい...い、行ってきます!」

 

パラム「あ!ま、待って下さい!い、行ってきます!!」

 

二人は慌ててカムを追いかけていく。

 

モシチ「...大尉、あの二人でよかったのですか?」

 

イヴァン「いいじゃないかの?あの二人ならあの小僧でも言うこと聞くじゃろ...よっこいしょ」カチャカチャ...

 

寝転がっていたイヴァンは、のどが渇いたのか起き上がって懐からスキットルを開け中身を飲み込む。

 

イヴァン「ブハァ!!!Ведь саке ограничивается водкой! хороший! !![やはり酒はウォッカに限るなあ!うまい!!]」ゴクゴク!!

 

酒のうま味にイヴァンはスキットルに入っているウォッカを飲み干す勢いで飲む。

 

カール「も、ものすごい勢いで飲んでる...」

 

イヴァンの豪快な飲みっぷりにカールはドン引きする。

 

サラ「酔わないんかな?」

 

エグ「露助だから大丈夫なんじゃね?」

 

カール「そんなものなのかな?」

 

エグ「そんな物でしょ(適当)」

 

ハンス「エグ、あまり陰口は言うものではないぞ?」

 

エグの適当な返事にハンスが釘を刺す。

 

エグ「へいへい分かりましたよ~...あぁ...ナンパしたいなぁ...」

 

サラ「死ねチャラ男」ブン!!

 

エグの言葉にサラは拳をエグの横腹にめり込ませる。

 

メギョ...

 

エグ「ギャアアアアアアアア!!!!!!!」

 

カール「エグさーーーん!!!大丈夫ですかーー!!」

 

エグ「だ、大丈夫じゃない......ぐふ」

 

かなりのダメージだったのか、椅子にもたれながら倒れる。

 

サラ「ちょうどいい、浮気された仲間の分もしつけとして入れてやる」

 

エグ「ええ!?ちょ、ちょっと待って!!あれは、地中海より深い訳が...」

 

サラ「五月蠅い死ね」

 

エグ「いやああああああだあああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ......」

 

ハンス「やれやれ...困った生徒達だ...」

 

一方的に殴られている光景をハンスはパイプ煙草を吹かしながら傍観するのだった...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

練習用競技場

 

ヴィオ「もしゃもしゃ...」ブチッ...ブチッ...

 

ギルバー「...」ジー...

 

ラカール「♪」トテトテ...

 

ボン「ZZZ」

 

カロリーナ「ヒーン!!」

 

ロア「ヒヒン!」

 

障害コースに入っていた馬は寝てたり嬉しそうに歩いたり隣のコースの芝など食べていた。

 

ウオッカ「...ものすげー勢いでコースの芝食ってね?あれ」

 

スカーレット「実は、あの生物は草食系なのかしら?」

 

遠くから見ているウマ娘達が遠くから馬を見ていた。

 

マックイーン「私も草を食べたらあの生物のようにスタイリッシュに...」

 

ゴルシ「いや、そりゃねぇだろマックイーン」

 

小さいお嬢様のようなウマ娘は馬の体を見て自分もスタイリッシュなれると思ったのか独り言つぶやくと隣にいた見た目きれいなウマ娘がつっこむ。

 

ハルウララ「触ってもいいのかな~?」

 

キング「ダメですわよ!一体何するかわからないし...」

 

ハルウララ「そうかな~?...ちょっとお話してくるねー!!」ダッ!!

 

キング「あっ!ちょっと、ウララさん!?待ちなさい!!」ダッ!!

 

ピンクの髪をした小さな子が馬に興味があるのか馬に近づいてくる。

 

ヴィオ「もしゃもしゃ...!」ピーン!!

 

芝を食べていたヴィオが誰かが来ることに気づいて顔を上げて耳を前に向ける。

 

ハルウララ「うわ~!!近くで見るとすごく大きいねキングちゃん!!」

 

キング「え、ええ...確かに大きいですわね...(こ、怖い...)」

 

ヴィオ「...」ジー...ヌルゥ...

 

キング「ヒィ!?」

 

柵の向こうにいるヴィオは二人に近づくき...

 

ヴィオ「スンスン...」

 

ハルウララ「?」

 

ハルウララの懐に何かあるのかヴィオは匂いを嗅いで近づく。

 

ヴィオ「...」パクッ

 

懐に何かあったのかハルウララの服に甘噛みして出そうとする。

 

ハルウララ「わっ!服を噛みついてどうしたの?」

 

キング「う、ウララさん...だ、大丈夫なの?」

 

ハルウララ「うん!全然痛くないよ!」

 

服をかまれっぱらしウララに横にいるキングが心配する。

 

ヴィオ「...」グイグイ...

 

ハルウララ「? あっ!ニンジン食べたいの?」

 

ヴィオ「!」パッ

 

意図が通じたのかヴィオは噛んでいた服を離す。

 

ハルウララ「フッフッフ~このおやつの人参様に気づくなんてお兄ちゃん中々鼻が利くねぇ~そんなお兄ちゃんには一本丸ごとあげちゃうよ!!」ヌッ...

 

キング「何で、商店街の八百屋さん風の話し方になっているのよ...」

 

ハルウララの言い方にキングはつっこんでいると...

 

ヴィオ「♪」バクッ!

 

ハルウララ「わわっ!全部飲みこんじゃったよ!」

 

キング「な、なんて食欲...」

 

ヴィオ「ヒン♪」ボリボリッ!!

 

ハルウララ「すごい美味しそうに食べてるね!」

 

キング「そうですわね...ん?にゃ!?」

 

ヴィオの食欲にドン引きしているキングが何者かの視線を感じてそちらの方を向くと...

 

桜「(◉ω◉`) ジーーーッ」

 

ラーカル「(◉ω◉`) ジーーーッ」

 

ロア「(◉ω◉`) ジーーーッ」

 

キルバー「...」

 

キング「み、見られてる...」

 

一部の馬を除いてほとんどの馬がキングとウララを見ていた。

 

キング「...に、ニンジンは持ってないわよ」パッ...

 

ハルウララ「? 人参ならたくさんあるよ!」ゴソゴソ...ボトボトボトボトボト...

 

一体どこに入っていたのかと言えるほどの人参がウララの懐からボトボトと出てくる。

 

キング「いやいや!!??一体どこからニンジンが出てきているの!?と言うよりその人参の量どこからもらったのですか!?」

 

ハルウララ「え?これ?セイちゃんからたくさんもらったんだ!」ボトボトボト...

 

キング「いや、いくら何でも貰いすぎですわ!!」

 

ハルウララ「そうかなー?あっ!みんなもたべる~?」

 

桜「ヾ(o´∀`o)ノ」

 

ラーカル「ヾ(o´∀`o)ノ」

 

ロア「ヾ(o´∀`o)ノ」

 

スぺ「ヾ(o´∀`o)ノ」

 

オグリ「?...ヾ(o´∀`o)ノ」

 

キング「いや、何しれっと混じっているのよ」

 

馬に混じってニンジンを貰おうとしているスぺとオグリがいた。

 

スぺ「え?そこにうまそうな人参があって...」

 

オグリ「お腹が空いてしまったから食べたくなった」

 

キング「何訳の分からない理由を言っているんですか」

 

2人の理由に冷静にキングが突っ込んでいると。

 

ハルウララ「人参美味しいなぁ~」ボリボリ...

 

ヴィオ「♪」ボリボリ...

 

キング「人参食べてるし...ああもういいですわ!!私も食べる!!」

 

いつの間にかニンジンを食べているハルウララと馬達にもはや突っ込む気が起きるどころか空腹で判断能力が無いのかもうやけくそでハルウララと一緒に人参を食べてしまう...

 

 

 

カム「...何だあれ?」

 

レイ「さぁ?」

 

パラム「なんか人参食べてますね」

 

カム「...とりあえず、ヴィオの様子を見ないと」

 

馬の様子を見に来た3人はウマ娘がいる練習競技場に入っていくのだった...

 

 

 

一方...

 

応接間

 

たづな「......」

 

秋川やよい「...質問ッ!!!いったい何があったのだ!!」

 

サン「Ah~…When I said open sesame, it ended up like this! Ahaha!{開けゴマって言ったらこうなってしまったよ!アハハ!}」

 

秋川やよい「...粛清ッ!遺言を忘れずにな!!」

 

島津「うそでしょ...」

 

カムのせいで二人達はイヴァン達の印象を悪くしてしまったのでした...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

予告

 

この小説の主役(予定)

 

ダイワスカーレット

 

ウオッカ

 

テイエムオペラオー

 

ナリタブライアン

 

シンボリルドルフ

 

ウィニングチケット

 

ビワハヤヒデ

 

ナリタタイシン

 

メイショウドトウ

 

アグネスタキオン

 

マンハッタンカフェ

 

エイシングフラッシュ

 

ゴールドシチー

 

トウカイテイオー

 

 

 

以上14名となります。

 

ちなみに、この子も追加ほいしと言う方は是非コメントお待ちしてます。

 

それでは、バイバイ ( 一一)ノシ




はいドーモ。

ダスカのプロレス技を食らいたい素人小説書きです。

主に腕ひしぎ十字固め食らいたいね!

そんな話は置いといて...

早速ですが、皆様に聞きたいことがあります...

それは...

タイトルダサくない?

いくら何でも、ドリフネタとか中年すぎじゃないですかね?

てか、何だよ軍人11人集合って...

ダサイね!うん...

一応自分の目が腐ってないかの確認のためアンケートさせてもらいますね...

それでは、さいなら~


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第4話 グランダルメの歴史を持つ白き馬と勇ましいスペイン帝国の歴史を持つ馬と、不安定な負けず嫌いのウマ娘と個性豊かなウマ娘

フランス大陸軍とスペイン帝国…

どちらも世界を驚かせた国である。


Destination paradis

{宛先 天国}

 

Père, comment vas-tu, mère?

{お父様 お母様お元気ですか?}

 

 

Ma deuxième fille, Param Yesed, va très bien.

{私、次女のパラム・イェセドはとても元気です。}

 

Sur le champ de bataille, je suis mort une fois après avoir aidé un enfant sur le champ de bataille à Dunkerque,

{戦場に出た私はダンケルクの戦場で子供を助けた後一度死んでしまいましたが、}

 

Par M. Kronos et M. Darley Arabian qui étaient au paradis

{天国にいたクロノス様とダーレーアラビアン様によって、}

 

Je vais à nouveau vivre une nouvelle vie.

{もう一度新しい人生を送ることになりました。}

 

 

Je suis confus par le nouveau monde,

{新しい世界に色々と困惑していますが、}

 

Je ferai de mon mieux avec mon nouveau cheval bien-aimé Bonn et 10 nouveaux amis pour vivre une seconde vie.

{新しい愛馬ボンと10人の新しい仲間共々頑張って第二の人生を歩もうと思います。}

 

 

 

Au fait, qu'est-ce que tu fais maintenant...

{ちなみに今何をしているのかと言いますと…}

 

 

 

 

 

 

 

ゴルシ「へへ~ん…後で待ったをかけても知らねぇからな!!」

 

カム「おーい、二人とも~俺の飯と少ない駄賃の為に頑張れ~」

 

レイ「ヘイヘイ…にしても、久しぶりに走るなぁ…」

 

キング「何で私がスタート役とゴール役なのよ…」

 

マックイーン「ゴールドシップさん!!スイーツの為に勝ってくださいまし!!」

 

???「ハァ…気分最悪なんですけど?」

 

ハルウララ「どっちもがんばれ~!!」

 

パラム「いっくぞー!」

 

 

 

 

 

 

J'essaie de courir avec ma cavalière.

ウマ娘とレースをしようとしてます。

 

 

 

 

 

 

パラムがカムにいろんな面倒事を押し付けられる数時間前

 

練習用競技場

 

ハルウララ「もむもむ…おいしい!」

 

スぺ「甘みがあってすごい食べやすいです!」パクパク!!

 

オグリ「うまい」ガツガツッ!!!

 

ヴィオ「♪」

 

ターフの上で山盛りのにんじんに食いついている12匹の馬と3人ウマ娘がいた。

 

キング「ものすごい勢いでにんじんが消えていってる…」

 

人数が多く食欲旺盛なだけあったのか人の背丈ほどあったにんじんがみるみる消えていく。

 

ゴルシ「はぇ…ものすげー勢いで食ってんな…新種のカバかあれ?」カチッ…ギギギ…

 

マックイーン「いや、カバ要素どこにもないじゃないですか…とはいえ、美しい毛並みですわね特に、あの黒い毛の落ち着いた動物…相当気品が溢れ出てますわね…」

 

マックイーンの目先には、イヴァンの愛馬ギルバーがいた。

 

ゴルシ「実は、あの動物内でボスやってんじゃね?」ブスッ…モグモグ…

 

見た目は、巨体で筋骨隆々な体をしており毛並みも艶やかな馬なので、動物内でのボスの風格に、何かを食べているゴルシはそう感じた。

 

ヴィオ「モグモグ…!!」バッ!!

 

にんじん食べている最中にヴィオは何かの雰囲気に気づいたのか下に向いていた顔を勢いよく上げ周りを見渡す。

 

ヴィオ「…!!!ヒン!!!」ブンブン!!!

 

見覚えのある軍服と大きな剣が見えたヴィオは喜びの余り尻尾が素早く横に振る。

 

ハルウララ「ん~?あっ!あの時動物さんに乗ってた人だ!!」

 

キング「…え、あの人たち刃物持っていません!?」

 

ヴィオの視線の先を見た二人はエグ・パラム・レイに気づく。

 

カム「よぉ、ヴィオ元気してたか?まぁ、数分ぐらいしかたってねぇがな」ナデナデ…

 

二人を通り過ぎて一直線にヴィオのもとに向かい頭をなでなでする。

 

ヴィオ「♪」ドスドス…

 

主人に撫でられうれしいのか軽く頭突きする。

 

カム「ハハ、甘えんぼだなお前は…だけど今日は甘えさせに来たんじゃないんだすまんね」バッ…

 

本来の目的である非常食をヴィオの乗せてある鞍の袋から探す。

 

カム「へへっ…少々アメリカ軍からくすねて来たスパムは確かここ…に…?」ゴソゴソ…

 

生前にアメリカ軍の野営地から大量に盗み強奪した、アメリカ軍のレーションであるスパムを探すカムだが…

 

カム「…あ?スパムねぇぞ?どこ行った?」

 

袋に詰め込めるだけ詰め込んだスパムの缶詰が一つもなく空っぽになっていた。

 

カム「…」キョロキョロ…

 

誰かに盗まれたのではないかと周りを見ていると…

 

カム「…おい、そこのヘンテコ野郎」

 

ゴルシ「お?このゴールドシップ様の事か?」モグモグ…

 

カム「ゴールドシップか何だか知らねぇが、てめぇなにおれのスパム食ってんだ?あ"?」

 

なんと、ゴルシの手元には開封状態のスパムがあり足元には大量のスパムの缶が転がっていた。

 

マックイーン「え!?ちょっ…いつの間にこの量を!?」

 

隣にいたマックイーンは全く気付いていなかったのかゴルシの足元にあるスパムの缶に驚いていた。

 

ゴルシ「お?ああ、少し興味本位であの袋の中見たらいっぱいあったからもらっちまったぜ☆」モグモグ…

 

カム「勝手に食ってんじゃねぇよ、殺すぞ?」カチャ…

 

ゴルシのふざけた態度に沸点が低いカムは、クレイモアを手に取ると…

 

パラム「ダメですよ!!」シュバッ!!!

 

レイ「落ち着けMr」カチャ…

 

カムが暴れると思ったのかパラムとレイは慌てて槍とライフルを構える…

 

ゴルシ「うわっ、あれ本物じゃん!」

 

マックイーン「ヒエッ」

 

カム「…」スッ…

 

槍の刃先がカムの首に触れ、後頭部はレイのライフルの銃口が触れており暴れれば殺すと言わんばかりの布陣にカムは静かにクレイモアをしまう。

 

パラム「もう…あまり暴れてはいけませんよ!」スッ…

 

パラムの説教を受けるカムだが…

 

カム「フン……」プイッ

 

パラム「むぅ…ちゃんと人の顔を見て話しなさい!!!」ガシッ!!

 

カム「ブッ!?」

 

顔をそらしたカムに背の低いパラムがカムの顔を両手で掴んで顔を無理やり合わせる。

 

パラム「軍人が民間人を傷をつけちゃいけない事を知らないのですか!!」プンプン!!

 

カム「…すまん」

 

ほっぺを膨らまして怒っているパラムに、カムはなぜか知らないが素直に謝る。

 

レイ「まぁ、自分の食料を取られる事に不満を表すのはしょうがないですけどね」

 

パラム「それでも、一般人に剣を向けちゃダメなの!!」

 

フォローのつもりでレイは言うが、パラムの一喝にレイは素っ気なく謝る。

 

レイ「あ、はい、すいません」

 

カム「…もうそろそろ手離してくんね?」

 

パラム「もう、剣を抜きませんか?」

 

カム「抜かねぇから離せ」

 

パラム「ん」パッ

 

剣を抜かないことを約束したカムにパラムは手を放す。

 

カム「たくっ…はぁ…(何で20になってガキに説教されなきゃいけねぇんだよ…)」

 

ゴルシ「何ため息ついてんだ?幸運が逃げちまうぞ?」

 

カム「とっくに無くなっちまってるよ…それより…」チラッ…

 

ゴルシ「おん?」モグモグ…

 

ゴルシの目をまっすぐ見てそのままカムはスパムを返すよう言う。

 

カム「そのスパム返せ」

 

ゴルシ「やだ」モグモグ…

 

カム「なんでだ」

 

ゴルシ「うまいから」モグモグ…

 

カム「そうか」

 

ゴルシ「(゚д゚)ウマー」モグモグ…

 

カム「…」

 

二人の会話のドッチボールが終わってしまいだんまりしてしまう。

 

カム「…おい、ヘンテコ野郎」

 

ゴルシ「ん?なんだ?」

 

カムは頭の中で何か思いついたのかゴルシに一つ提案する。

 

カム「この馬と勝負しねぇか?」

 

ゴルシ「馬?なんだそれ?クトゥルフ神話の生物か?それとも、深海生物?」

 

カム「ただの動物に決まってんだろやっぱお前頭いかれてるんじゃねぇの?」

 

ゴルシ「いやぁ~それほどでもねぇぜ!」

 

カム「前言撤回していいか?」

 

レイ「落ち着けって…」

 

頭の回路がおかしいゴルシにイラつきを増すカムにレイが何とか抑える。

 

カム「…とりあえず、勝負してそのスパムを返してもらうぞ」

 

ゴルシ「ふっふっふっ…ただの人間如きに、この太陽系を支配した魔王ゴルシ様に勝てると思いかね…ぐへへへへ…」

 

カム「マジでこいつ叩き殺してもいいか?」カチャ…

 

レイ「だめです」

 

カム「チッ…」

 

ゴルシの謎のポーズにカムは剣に手を触れるがレイが止めにかかる。

 

マックイーン「…あの、勝負と言いましたがあなた達は一体どうやって私たちと勝負するつもりで?」

 

カム「あ?んなもん騎乗して勝負するに決まってんだろ?」

 

マックイーン「騎乗?…あの動物に乗るですか?」

 

ゴルシの隣にいる見た目なんかパクパクですわ!!と言いそうなお嬢様がカムに勝負の内容を聞くが馬に乗るという行為に困惑していた。

 

カム「…馬に騎乗するぐらい当たり前…あ(そういえば、あのクソ女神が言ってたな…この世界は馬がいねぇって…)」

 

あの世にいたとき女神が言っていた事を思い出す。

 

カム「めんどくせぇな…」

 

マックイーン「?」

 

カム「…まぁ…なんだ、この動物の背に乗れば多分お前達と同じぐらい強くなるって感じで覚えてくれ」

 

マックイーン「私たちと同じように強くなる…」チラッ…

 

人がある動物の背に乗っただけでウマ娘と同じように強くなると言われマックイーンは馬の方を見る。

 

桜「グゥ…」

 

ヴィオ「ヒーン♪」ピョンピョン!!

 

ギルバー「…」

 

ラカール「ブルル…」ズリズリ…

 

ボン「♪」トテトテ…

 

カロリーナ「?」ジー

 

スぺ「にんじんあ"げ"ま"せ"ん"!!!」

 

ロア「…」ジー

 

ビス「…」ジー

 

ヴァルニー「…」ジー

 

キング「な、なんですか…私何も持ってないですって…ちょっと!!ジャージ引っ張らない下さいまし!!ちょっ…なんで三匹同時なのですのおおおおおおおおおおお!!!!」

 

モース「ブモ…」トントン…

 

オグリ「? なでてほしいのか?」

 

オリオン「♪」

 

ハルウララ「わーい♪動物さんの背中たかーい!!」

 

マックイーン「…」

 

12匹の馬を見てあまりにも自由すぎる行動にマックイーンは本当にこれで私たちと同じになるのか?と、疑いが出てくる。

 

マックイーン「ほんとに、あれで?」

 

カム「うん」

 

マックイーン「…ま、まぁ、その馬と言う者にはきっと個性があるのでしょう…きっと…そ、それで、勝負と言っても誰と誰が勝負するのですか?」

 

カム「そうだな…じゃあ、フランス人とスペイン人二人でそっちはヘンテコ野郎と誰かもう一人で2対2で勝負だ」

 

パラム「え!?」

 

レイ「は?」

 

まさかの指名で2人は困惑する。

 

レイ「え?お前が出るんじゃねぇの?」

 

カム「いや、出ないけど?」

 

レイ「なんでだよ」

 

カム「俺は、勝てる戦いしか動かないのでね勝てなさそうな勝負や未知の勝負は二人に任せるよ」

 

レイ「丸投げかよ…」

 

カム「まあな、でもそのおかげで戦場を生きてこれたのさ」

 

パラム「人として最低すぎますけどね」

 

カム「勝てば官軍負ければ賊軍だよ」

 

レイ「はぁ…まぁ、俺はいいけどさ…お嬢ちゃんは大丈夫なのか?」スッ…

 

いろんな面倒事に慣れているレイは軍帽を深く被りながらパラムの方を見る。

 

パラム「お嬢ちゃんじゃないです!!これでも1h…20歳だもん!!」

 

カム「いや、何嘘ついてんだよ」

 

レイ「しかも、18って言いかけたし」

 

パラム「う…お子ちゃまじゃないもん!!!」

 

レイ「お子ちゃまねぇ…」ジー…

 

18歳のパラムを見るレイとエグ

 

レイ「…」(身長174cm)

 

カム「…」(身長180㎝)

 

パラム「…」(身長163cm)

 

カム「…ちっこ」

 

パラム「う…ぎゅ、牛乳飲めばおっきくなるもん!!!」

 

カム「その栄養全部胸に吸収されてんじゃねぇの?」

 

パラム「うぎゅ!?」

 

カム「というか、その体で18とか詐欺だろ」

 

パラム「ぴえっ…」

 

カム「低身長で見た感じGカップの胸の金髪の18とか夢幻の存在だろ」

 

彼の性格なのかそれともイギリス人の血のせいなのか…とりあえず頭の中に出てきた言葉をパラムにぶつけてボロクソに叩きまくる。

 

レイ「もうそこまでにしとけライミー…もう泣きそうになってるぞ」

 

パラム「うぇ…」

 

カム「別にフランス人なんてボロクソに言ってもどうせすぐ忘れるから問題ねぇだろ」

 

レイ「フランス人に対する偏見がすごいなお前」

 

カム「イギリス人はフランス人の悪口言わないといけないって旧聖書に書かれているから仕方ないね」

 

レイ「イギリス人の執念やばすぎだろ」

 

もはや、ただのギャグになっている二人の会話にゴルシが入り込む。

 

ゴルシ「おーい!もう一人連れてきたぞー!!」

 

カム「もう一人か、一体どんなや…なんでずだ袋を抱えてんだ?」

 

大きく膨らんでなんか動いているずだ袋を抱えているゴルシが二人の間に入る。

 

???「ちょっと!!なんで、袋に入れられてんの!!!マジ意味わかんないし!!てか、まだネイル渇いてないんですけど!!!」もぞもぞ…

 

パラム「なんか入ってません?」

 

ゴルシ「おう!俺の強力な助っ人(了承なし)だぜ!!」バッ!!

 

ゴルシが、ずだ袋の口を開けて袋を引っ張ると中からツインテールのギャルが出てきた。

 

トーセンジョーダン「ちょっとゴルシ!!お前マジ何してくれてんの!?ネイルがだめになったじゃん!!」

 

ゴルシ「お?なんだ?宇宙旅行に行きてーのか?いや~、今宇宙船貸し出してるから今宇宙に行けねぇんだよな~」

 

トーセンジョーダン「今そんな話してねぇーし、というか、話のつながりおかしすぎでしょ…てか、誰この人達?」

 

カム達に気づいたトーセンジョーダンは指を指す。

 

ゴルシ「こいつらは…あ~…悪い人だ!」

 

カム「(「・ω・)「ガオーたーべーちゃーうーぞー」

 

レイ「何ノリノリでやってんだよ」テシッ

 

意外に悪者ムーブするのが好きなのかカムがゴルシのボケに乗ってレイにツッコまれる。

 

レイ「はぁ…なんか、ここにいると疲れてくるわ…」

 

カム「ドンマイ」

 

レイ「お前のせいなんだけど?」

 

パラム「それより、彼女に誤解を解いた方がいいんじゃ…」

 

カム「いや、そのままにさせた方が面白くね?」

 

トーセンジョーダン「馬鹿にしてんの?」

 

ゴルシ「確かにバカだから仕方ねぇな」

 

トーセンジョーダン「私のどこが馬鹿なの!!」

 

ゴルシ「…」

 

鯛焼きは本物の鯛と信じる。

 

点数がゾロ目になるとテンション爆上がり。

 

バク転したら速度上がると本気で信じ込み模擬レース前に3回バク転してそのままレース。

 

この薬を飲めば眠くなると言ってただの栄養剤を渡し飲み込んでそのまま眠る。

 

ゴルシ「…」

 

トーセンジョーダン「…え?なんで真顔?ねぇ、ちょっと?」

 

ゴルシ「…あ、そういえばお前が勝ったらスパムを返すとして…あたしたちが勝ったらどうすんだ?」

 

トーセンジョーダン「え?無視?ガン無視?」

 

トーセンジョーダンの声にゴルシは無視して、カムと話を続ける。

 

カム「あー…そっちが勝ったらー…この場にいるやつ全員に何か好きなもの買ってやるとか?」

 

レイ「ちょっと待ったお前そんな金あんの?」

 

カム「俺?数ポンドぐらいなら持ってるぞ?」

 

レイ「…ちなみに俺は7ペセタしかねぇぞ…パラムは?」

 

パラム「9フラン…」

 

レイ「…」

 

全員まさかのほぼ金なしでレイは絶句してしまう。

 

ゴルシ「仕方ねぇな…おれとマックイーンついでにトーセンジョーダンの分だけおごるってのはどうだ?

 

トーセンジョーダン「おいこら、なんで私がついでなん?おかしくない?」

 

ゴルシ「仕方ないね!」

 

トーセンジョーダン「どこが?」

 

ゴルシ「…よし!さっさと位置について勝負と行こうか!!」タッタッタッ…

 

トーセンジョーダン「無視すんなし!!」タッタッタッ…

 

2人はそのままターフに向かう。

 

カム「…じゃあ、俺は向こうで見てるから二人とも頑張ってな~」フラフラ~

 

後の事は二人に任せてカムはそのままフラフラと観客席に向かう。

 

カム「スパムスパム~♪」

 

スパムの缶を一個拾って。

 

レイ「あの異常なスパム愛なんなん?」

 

パラム「薬物でも入ってるのかな?」

 

レイ「かもしれないな…にしても、久しぶりに剣や銃を使わない正々堂々の勝負ができるんだ…張り切っていこう……名前何と言うんだい?」

 

彼女の名前を知らないレイは名前を聞く。

 

パラム「パラム・イェソドと申します」スッ…

 

名前を名乗ったパラムは丁寧で美しいお辞儀をする。

 

レイ「私は、レイ・マルクトだこれからもよろしくパラムさん」サッ…

 

パラムからのお辞儀をもらったレイも丁寧にお辞儀する。

 

パラム「…レイさんってもしかして、貴族ご出身で?」

 

先程の言葉や言動と違いレイは、ヨーロッパ伝統的なお辞儀ボウ・アンド・スクレープをパラムに見せたことでレイが貴族だと気付く。

 

レイ「ええ、Vizconde(子爵)程度の家ですが…パラムさんも?」

 

パラム「私も、貴族で生まれた身ですが、正直ただの肩書きだけで力が全然無いせいで…周りの貴族と比べて少し白い目で見られている始末ですよ…はぁ…」ポフッ…

 

辛い過去があり苦労人のパラムはため息をつきながら軍帽を被る。

 

レイ「まぁ、貴族の力が無いと周りからイヤな目線はどこでもありますよ、私の家も力が無いせいで父からの圧力が凄かったですからね…名誉と力が無いのはほんと辛いですよねぇ~」カチャ…パチンッ…

 

パラム「ホントそうですよね…でも、それでも、嫌な目線をされながらでも生きなきゃいけないに死ぬなんて…死んだ親に顔向けできませんね…」ザッザッザッ

 

レイ「一回生き返ったんですから、この世界で何とか生きて何か大きな偉業を出せば、そのご家族はきっとあなたの事誇りに思いますよ…スゥ…ピューー!!!

 

ラカール「!!」ダッ!!!

 

なんとなく気持ちがわかるレイは、パラムに優しい言葉を言ってそのまま指笛で愛馬のラーカルを呼ぶ。

 

ラーカル「ヒン!」

 

レイ「よーしよーし!!ちゃんと来たな!やっぱりラーカルは頭が良いな!」ナデナデ…

 

ラーカル「♪」

 

レイ「久々にいっぱい走るか?ラーカル?」

 

ラーカル「フンフン♪」

 

レイ「フハハ!!そんなに嬉しいか!!よーし!俺達の一心同体を彼女達に見せるか…よっと!」

 

気分がいいラーカルの鞍にレイが飛び乗り手綱を握る。

 

レイ「それじゃあ、お先に!ハイヤッ!!」パシッ!!

 

ラーカル「ヒン!!」パカラッパカラッ!!

 

たづなを叩かれたラーカルは、そのまま勢い良くゴルシ達の元に向かう。

 

パラム「…よーし!女だってうまくいくこと見せてやる!!スゥー……ピィーーーーーーーーーーーー!!!!

 

気合が入っているパラムは思いっきり大きな指笛でボンを呼ぶ。

 

ボン「ヒン」トテトテ…

 

そんな大きく呼ばんでもいいがな…と言わんばかりの顔をしながらボンがパラムの元に来る。

 

パラム「おぉ…やっぱり先輩の馬って、皆頭が良いなぁ…羨ましい…」

 

ボン「…」カムッ!!

 

パラム「うひゃ!?帽子引っ張らないでーーーーー!!」

 

パラムの言葉に何か気に食わない言葉が入っていたのかパラムの軍帽を掴んで投げようとする。

 

パラム「気に食わないこと言ったなら謝るから!!放してーー!!」

 

ボン「…ヒン」パッ

 

気分が済んだのかそれともパラムの言葉を理解したのか加えていた軍帽を離す。

 

パラム「うぅ…何で私ボンにいじられてるんだろう…」ひょい

 

何でボンにいじられているのか良く分からないままパラムはそのままボンの背に乗る。

 

ボン「…」ジー

 

パラム「ん?あっ、大丈夫だよ今度は戦うわけじゃないから…いや、ある意味戦うのかな?まぁ、勝負なだけであって別に人を殺すわけじゃないから大丈夫だよボン!」ナデナデ…

 

ボン「…フン」プイッ

 

パラム「あれ?そっぽ向いちゃった…まあいいや!みんなのところに行こうボン!ヤァ!!」バシッ!!

 

ボン「ヒーヒヒヒン!!!」ガバッ!!

 

たづなを叩かれたボンはナポレオンの絵の様にリアリングして、出走準備しているレイの元に向かって走る…

 

 

 

 

 

 

 

ゴルシ「へへ~ん…後で待ったをかけても知らねぇからな!!」

 

カム「おーい、二人とも~俺の飯と少ない駄賃の為に頑張れ~」

 

レイ「ヘイヘイ…にしても、久しぶりに走るなぁ…」

 

キング「何で私がスタート役とゴール役なのよ…」

 

マックイーン「ゴールドシップさん!!スイーツの為に勝ってくださいまし!!」

 

トーセンジョーダン「ハァ…気分最悪なんですけど?」

 

ハルウララ「どっちもがんばれ~!!」

 

パラム「いっくぞー!」

 

スぺ「ゴールドシップさん!頑張ってくださーい!!」

 

お昼が過ぎた時間にウマ娘と謎の生物のレースが気になるのか、カムのいる観客席には何でもかんでもトレーニングに生かそうとするトレーナーやウマ娘がいた。

 

「いったいどんな走りをするのでしょうかね?」

 

「さぁな?意外に亀みたいに遅いんじゃないか?」

 

「てか、あの白色の動物に乗ってるおねぇさん可愛くね?」

 

「それにしても、あの二人の服装カッコイイですよね!どこのブランドでしょうかね?」

 

「閃いた!!あの服装は今後の勝負服のイメージにつながるかもしれない!」

 

「あったらええけどなぁ?多分えらい偶然が重なることが前提やけど」

 

カム「モムモム…(…グランダルメの歴史を持ったフランス騎兵とヨーロッパの太陽の歴史を持った騎兵ねぇ…初めての大舞台でも見栄えと内容は最高だな…後は、この世界のウマ娘に勝てるか負けるかだが…)」プスッ…

 

スパムを頬張っているカムは、スタート位置にいるパラムとレイがどんな行動に出るのかウマ娘に勝てるか見ていた。

 

カム「ま、どうせあいつらが勝つことは決まったことだけどな…スパムうっま」プスッ…モグモグ…

 

傲慢かそれとも何か確信しているのか、この勝負はパラムとレイが勝つとスパムを口の中に詰め込みながらも勝負を確信していたのだった。

 

キング「ハァ…では、勝負の大まかな内容ですがこのコース一周でいいですか?」

 

ゴルシに捕まって強制的にスタート役兼ゴール役にされゴールと書かれたプレートを首にかけているキングは4人に勝負の説明をする。

 

パラム「aucun problème{問題ありません}」

 

レイ「Oh no hay problema ... en cualquier momento{ああ、問題ない・・・何時でもいいぞ}」

 

キング「…そ、そうですか…(な、なに言っているかわからない…しかも、なんか雰囲気が変わっていません?)」

 

2人は集中しているのか思わず自分の慣れた言葉を出てしまう。

 

ゴルシ「いいねぇ…そう来なくっちゃな!よし行くぞトーセンジョーダン!!海賊王を目指すために!!」

 

ジョーダン「いや、なりたくないし、てかそれ一人しか取れないんじゃね?」

 

相変わらずのぶっ飛んだゴルシの発言にツッコミを入れるジョーダンだった。

 

キング「それじゃあ、始めますわよ!」スッ…

 

ゴルシの言葉を耳に受け入れず赤色の小さな旗を持っているキングは、大きく腕を上げ旗をまっすぐ上げる。

 

キング「よーい!!」

 

パラム「…」

 

レイ「…」

 

ゴルシ「二ヒヒ…」

 

ジョーダン「はぁ…」

 

カム「もむもむ…あむっ…もむもむ」

 

スパムを食べるカム以外全員静かにレースの始まりに注目しており観客席は静粛になる。

 

カム「…Victory is just around the corner{勝利は目前である諸君}」

 

カムの小さな独り言を言った瞬間

 

キング「ドン!」バッ!!

 

キングの小さな赤旗が振り落とされる。

 

ゴルシ「いよっしゃああああああああ!!!」

 

ジョーダン「よっ!」

 

パラム「ハイヤッ!!」バシッ!!

 

レイ「ハアッ!!」バシッ!!

 

4人同時にスタートし、出遅れがない見事な走り出しでウマ娘と騎兵の勝負が幕を開ける。

 

ゴルシ「ヘッヘ~ン今日の気分は晴れなので先頭だーーーい!!!」グググッ…バッ!!!

 

パラム「させません」バシッ!!

 

ボン「ヒン」ドガラッ!!ドガラッ!!

 

ジョーダン「…(正直、スタート時点でかなりやばめな感じがしたからしばらく後ろに付いていくしかないしょっ)」タッタッタッタッ!!

 

レイ「…」

 

ラーカル「フンフン♪」パカラッパカラッ!!

 

最初の出だしは、ゴルシとパラムの先行争い追い抜き追い越される後方にはジョーダンが二人の争いに巻き込まれないように後方から覗くようについていきレイは、最後尾に位置しながらも間隔を維持しながら一つのカーブ第一コーナに入る。

 

ゴルシ「へっ!いい速さじゃねぇか!あたしも足が燃えてきたぜ!!」ドッ!!!

 

このカーブでゴルシは先頭を取るために走り方を変え体を地面に沿うように低くしてスピードを上げる。

 

パラム「速度ごときで先頭を行こうなど甘い考えは通用しません!!進んでボン!!」バシッ!!

 

ボン「ブルル!!」ドガラッ!!ドガラッ!!

 

ゴルシのスピードはとても速く普通のウマ娘では追いかけれないがパラムの馬は問題ないと言わんばかりにゴルシの先を進み第二コーナーに入る。

 

ゴルシ「何だあれ!?くそ速いじゃん!?」

 

警戒してないとはいえあまりにも速いスピードに驚くが、驚いているのはゴルシだけではない後ろで見ていたジョーダンや観客席にいるトレーナーもパラムの馬から出て来る予想外の速度に驚く。

 

ジョーダン「マジ!?あれ速過ぎでしょ!?」

 

「なんだあの速度!?」

 

「信じられない…第一コーナから第二コーナーを高速で維持して終えるなんて…」

 

「えらい速いことやな…けど、あの速度を維持するスタミナはあるかねぇ?」

 

レイ「…」

 

カム「ほーん、白馬のくせにめちゃくちゃはえーな、もむもむ…ありゃ、俺たちの中で最高速度はパラムで決まりかもな…もむもむ…」

 

美しい白馬は見た目とは似つかない速度で走る姿に皆が見とれていると…

 

トーセンジョーダン「…行くしかないっしょ!!!」ガッ…バッ!!

 

ここで、トーセンジョーダンはあえて残して置いたスタミナを消費して速度を上げる。

 

トーセンジョーダン「はああああ!!(ここで、あの白いのに離れ続ければもう負け確定じゃん!!なら今のうちに追いかけないと!!)」ダダダダッ!!!

 

トーセンジョーダンは、急いでパラムから離れないために慌ててスピードを上げて進むが、その慌てている心に一つの不安があった。

 

トーセンジョーダン「ふぅふぅ…(なんで、後ろにいるあれは速度を上げずに間を保っているの?…少し気持ち悪いけど今は気にしていられないし!!)」

 

後ろで、速度はできるだけ上げずにただ間隔だけ維持するために速度を上げる以外何もないレイにトーセンジョーダンは気持ち悪さを感じる。

 

レイ「…まだだラーカル」

 

ラカール「ヒン!」パカラッパカラッ!!

 

彼の目は獲物を狙っているオオカミのように弱っている所、弱点、隙間、抜け目を静かに...けど、すぐに動けるように力を入れながらレイは狙いながら第二コーナーを終えて直線に入る。

 

カム「もむもむ…(最初の直線だ…どんなふうになるのかな?俺がレイだったらここらで速度を上げてるけど…)」

 

ここで、カムは今の4人の順番を確認する。

 

カム「…先頭はパラムに後ろから大体3馬身から追いかけているゴールドシップの真横によく分からんツインテの奴の大体一馬身の後ろにレイか…最後尾からどうやってパラムに届くか見ものだな」パクパク…

 

スパムを食べながらでもカムの目は鋭く観察しており大体の状況を掴めた。

 

カム「…お、ここでゴールドシップが上がるか」

 

ゴルシ「オラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!!!!!」ドッドッドッドッドッ!!!

 

無限のスタミナを備えているゴルシは一直線で踏み込みを変えてパラムに追い付こうとする。

 

トーセンジョーダン「くっ…はあああああ!!!」ザッザッザッザッザッ!!!!!

 

ゴルシに続いてトーセンジョーダンも離れないようにゴルシについていく。

 

レイ「…」バシッ!

 

ラーカル「ヒヒ~ン!!」パカラッパカラッパカラッ!!

 

カムの予想ではこの直線でレイは速度を上げると予想していたが、そんな動きも見せずまだ間隔を保つために速度を上げるだけだった。

 

そして、4人は第3コーナーに突入する。

 

ゴルシ「ヘっヘっ…追い付いたぜ!!」

 

さすが、無限のスタミナを持っているゴルシなのか、あれだけ足を使っているのにも関わらず息を一つも切らしていない。

 

ジョーダン「はぁ…はぁ…うぅ…キッツイ!!!」

 

後ろから、息をだいぶ切らしているジョーダンが追ってきて後ろに付き団子状態になる。

 

ゴルシ「ヘッヘ~ン!!さすがに、ここまで走ってんだ!さすがにスタミナも尽きてんだろ?」

 

早い速度を第二コーナーで上げれば普通はラストのカーブでスタミナが切れてヘロヘロになるが…

 

それは、普通のウマ娘の話であるこの場にいる二匹の生物はスタミナや足場の悪い地形を数百キロ行軍する馬である。

 

そんな軍馬に最初からスパートをかけていてもへばることない動物がゴルシの目の前にいる。

 

パラム「私の馬はこんな短い距離で息切れなど起きませんよ?」

 

ゴルシ「え?」

 

パラム「それでは、さらばですハイヤッ!!!」

 

ボン「ヒーヒヒンッ!!!」ドガラッ!!ドガラッ!!

 

ゴルシの疑問に答えたパラムは隠していたもう一段の足をここで出し第四コーナーを入る前にラストスパートを駆ける。

 

ゴルシ「マジかよ!!ここでもう一個か!!ふへへ…ふへへへへへへへへへへへ!!!!最高にハイってやつだあああああああ!!!」

 

いくらスタミナがあったとしても足自体の負荷は蓄積され動きたくないとゴルシの足は訴えるがそんなものはどうでもいいと言わんばかりにゴルシは速度を再度上げて行こうとした瞬間…

 

レイ「そこだ、行くぞラーカル!!!ハイヤッ!!」スパンッ!!!

 

ラーカル「ヒーン!!」ドガラッ!!ドガラッ!!

 

来たここでレイが来た、ゴルシの空いた隙間を見つけ隙を見つけたレイは手綱を叩きラーカルの速度を上げる。

 

ジョーダン「ふえっ!?は、速い…」

 

ゴルシ「うお!?」

 

背後からナイフが突かれたかのように二人はレイの唐突なスピードアップに驚いてしまう。

 

レイ「Adiós!!」

 

速度を上げたレイは二人に言葉を投げてそのまま離れてパラムのもとに向かう為にラーカルの速度を上げる。

 

パラム「…!!」バッ!!

 

先頭でスピードを上げているパラムが背後からの威圧感に気付き後ろを向くと…

 

レイ「¡Hola! Mujer joven !!{やぁ!!お嬢さん!!}」ニッコリ

 

そこには、ニッコリとした笑顔を出しながらも目が笑っていないレイがこちらに近づいていた。

 

パラム「…来ましたわね…言っておきますが同じ仲間だからと言って勝利を譲るようなことはしませんわよ!!」

 

レイ「ハッハー!!!!面白いことを言うじゃないか!!ハイヤッ!!!」バシッ!!

 

出馬する前のツッコミ担当のレイはどこに行ったのか、パラムの横にいるレイはもはや兵士の目をしており目の前の勝利をまさに掴もうが如く走っていた。

 

レイ「さあ、もう一直線!勝利か死か!どちらになるか決めようじゃないか!!」

 

横に並んだレイは最後の勝負は俺達だけと言わんばかりにパラムに煽らせ闘志を上げようとするが…

 

パラム「あら?私達二人だけだと決めるのはまだ早いですわよ太陽の使者様?」

 

レイ「あ?」チラッ…

 

パラムの目線にレイが後ろを向くと…

 

ゴルシ「おおおおおおりゃああああああああああああああああ!!!!」タッタッタッタッタッ!!!

 

ジョーダン「まああああけええええるううううかああああああああああ!!!!」ダダダダダダダ!!!

 

なんと見事な末脚だろうか、後ろにいた二人のウマ娘は負けないぞ初めての勝負で大敗なんてしたくないと言わんばかりか、二人の心いいや、体全身に闘志を燃え上がらせておりとんでもない剣幕で二人に迫ってきていた。

 

レイ「…フフ…フハハハハハ!!!最高だ!!この世界は闘志に満ちているじゃないか!!最高だ…最高だぞクロノス!!!この戦いに感謝するぞ!!!!」バシッ!!

 

ゴルシとジョーダンの姿を見たレイは笑顔で大笑いしながら叫ぶ、自分の求めていた幻想郷が目の前に見つけた彼はまるで狂った人のような目をしていた。

 

レイ「だが、物事には終わりがある…最後を決めようじゃないか…なぁ、パラム」

 

パラム「言われなくてもそのつもりでしてよ?それじゃあ、勝利は私がもらいますわ!!ハイヤッ!!!」

 

もうゴールは目の前、パラムはボンにラストスパートを駆ける。

 

レイ「やれやれ…勝利は簡単に渡さんぞ?ハァ!!」バシッ!!

 

簡単に勝利を渡す気はない彼はまたスパートを駆ける。

 

距離は、約3ハロン(600m)

 

この距離でパラムとレイは最高速度で勝負する。

 

パラム「負けはしない!!」

 

最初の3ハロンはパラムが先頭に進んでいく。

 

しかし、斜め後ろに狂人となったレイが近づいてくる。

 

レイ「いいぞ!!いいぞ!!その闘士!!その負けず嫌いな心!!私を楽しませてくれ!!」

 

狂人が叫びながらもゴールまでの距離は残り500m

 

レイ「さぁ!!行こうか!!勝利のラインに!!」スパァン!!

 

ラーカル「ブルルッ!!!」ドガラッ!!ドガラッ!!

 

勇ましい力を秘めているラーカルにレイはスタートを入れパラムを追い越す。

 

パラム「クッ…」

 

残り400m

 

パラム「うぅ…」

 

レイに先を追い抜かれたパラムは意気消沈になりそうになるが…

 

ボン「…フン!!」ダッ!!!

 

パラム「うあっ!?ぼ、ボン?」

 

ボン「ブルル…」チラッ…

 

チラッと覗くボンの顔は、勝手に諦めんな噛むぞこの野郎と言わんばかりの目をパラムに向ける。

 

パラム「…フフ、そうだね、噛まれるの嫌だから諦められないね!じゃあ、行こう!!ボン!!」

 

ボン「フン…」グッ…ドガラッ!!ドガラッ!!

 

ここだけは、ボンの言っていることが分かったパラムはそのままボンに勢いを駆ける。

 

残り200m

 

レイ「…さて、意地の見せ所だな」チラッ…

 

レイは気づいていたのか後ろからパラムの馬が近づいてくる。

 

パラム「太陽の使者よ!!あなたに敗北と言う死を届けに来ました!!」

 

流石フランス人か戻ってきた最初の言葉が死を届けると言う。

 

レイ「!?…フフ…Interesante !! Pruébalo, chico rana !!{面白い!!やってみろカエル野郎!!}」

 

まるでお返しと言わんばかりかパラムの言葉にレイも暴言で答える。

 

その暴言の返事にパラムはこう答える。

 

パラム「Je vais le faire, alors meurs !! Le gars de la paella !!{やってやるから死ね!!パエリア野郎!!}」

 

そんな返事にゴールまでの距離は100m

 

パラム「Allez Bon, faites gloire à la France !!{行けボン!!フランスに栄光を示せ!!}」

 

レイ「¡La victoria está en manos de España!{勝利は我らスペインの手に!!}」

 

この残りの距離での主役はレイとパラムだけかと周りは思うだろう…しかし、勝負と言う者は必ず二人だけではない全員が主役だ、そう後ろに追って来る個性派の黄金と負けず嫌いのギャルも主役なのだ。

 

ゴルシ「追いついたぜ!!」

 

レイとパラムの間にゴルシがヌルッと入り込む。

 

ゴルシ「最高だぜ!!今までの中で一番フラストレーションが上がってくるぜ!!ハッ!!ハッ!!」

 

痛みがゴルシの体を襲うのか息が切れていく。

 

ジョーダン「ハァ…ハァ…マジでこんな場所で大負けしてギャルのメンツ潰されてたまるかあああああ!!!」

 

パラムの斜め後ろに完全に疲労状態のジョーダンが気合と根性でパラム達の隣に並ぶ。

 

ほんの一瞬の油断も許されない100mに観客やウマ娘が注目する…

 

うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!

 

4人の本気の体の中から出てくる叫び声が周りに響きながら…

 

ゴール線を全員踏む。

 

カム「…モムモム…ゴクン…ふぅ…面白い勝負だったな」ポイッ!!     カランカラン…

 

スパムを食べ終えたカムは、缶をポイ捨てしてそのまま歩いて4人に近づく。

 

「さ、3ハロン32秒台…だと?」

 

ストップウォッチを持っていたトレーナーが驚きの余り震えていた。

 

「嘘だろ⁉32秒台って…ごく稀にしかいない存在だぞ⁉」

 

「えらいことになりましたなぁ…」

 

客席にいるトレーナー陣は勝負の歓声より驚きが強かった。

 

スぺ「す、すごい…あのゴールドシップさんが負けるなんて…」

 

オグリ「あの白いのとっても速いな」

 

ハルウララ「かっこよかった!!」

 

ウマ娘側も歓声と驚きが混じっていた。

 

そんなカムはゴールドシップの目の前で止まる。

 

カム「おう、ヘンテコ野郎…いや、ゴールドシップだったな」

 

ゴルシ「ぜぇ…ぜぇ…どうだ?面白…かったか?」ニコッ

 

痛みで息を切らして倒れているのに満面の笑みをカムに向ける。

 

カム「ああ、意外に面白かったぜだが、残念ながら勝負は俺達の勝ちだ飯は貰って行くぞ」

 

ゴルシ「し、しょうが…ねぇ…なぁ…ふぅ…」

 

カム「…ああ、そうだこれやるよ」スッ…

 

ゴルシ「お?…これ…」

 

カムから水筒と11ポンドを貰う。

 

カム「それで、お前とあのツインテの体を労わってくれ」

 

ゴルシ「へっ…お前実はいいやつか?」

 

カム「さぁな?たまたま懐に現金があったから渡しただけだよ」

 

ゴルシ「…恩は返すぜ…大体100年後ぐらい」

 

カム「すまんが、俺はただの人だから後50年しか生きれねぇから恩はいらねぇぞ…じゃあな」

 

ゴルシから離れパラムとレイの元に歩く。

 

カム「お疲れ、レースの感想は?」

 

レイ「う~ん…まぁ、一着になりたかったがギリギリタイミングがズレた事が悔しいぐらいかな?」

 

カム「そりゃそうだ、あんなギリギリじゃあ負けるのは当たり前だぜ?」

 

レイ「そうだね、またの機会があったら勝ってみたいかな」

 

カム「大丈夫だ、ここは戦場じゃねぇすぐに次が来るさ…そっちはどうだ?」

 

パラム「私ですか?」

 

馬から降りているパラムに声をかける。

 

パラム「…う~ん…一着になれてうれしいことぐらいですかね?」

 

カム「なんだ、随分あっけない言葉だしてるじゃないか」

 

パラム「…初めての小さな栄光に実感が湧かないんですよ」

 

カム「そうか…ま、それならそれでいいか喜ぶのも考えるのもお前の自由だしな」

 

レイ「そうですね…それより、お迎えが来ましたよ」

 

カム「あ?」

 

レイの目線の先をカムも続いてみると…

 

エグ「迎えに来たぜー」

 

サラ「応接間で理事長がお呼びです」

 

エグとサラが、3人を迎えに来たのだがカムはあることを聞く。

 

カム「…なぁ、そこの二人」

 

エグ「おん?」

 

サラ「何でしょう?」

 

カム「…何でたんこぶが出来てんの?」

 

明らかに二人の頭に膨らんだたんこぶが出来ていた。

 

エグ「…お前のせいで殴られたんだよちきしょーめ」

 

カム「ご愁傷さまだこと」

 

エグ「殺すぞこの野郎」

 

サラ「ちなみに、島津さんとサンさんとイヴァンさんハンスさんは関係ないとして免除されました」

 

カム「いや、ヤンキーに関しては関係あるだろ?」

 

サラ「類いまれな会話術で見事に私達がやられましたね」

 

カム「あいつやべぇな」

 

エグ「まぁ、元凶のお前も大概だけどな…それより早く戻るぞ」

 

カム「ヘイヘイヒュ~♪ヒュ~♪」

 

集まった5人はそのまま元の場所に戻るのだった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

予告

 

追加したいキャラ(絶対出るとは言ってない)

 

カレンチャン

 

ゴールドシップ

 

トーセンジョーダン

 

スペシャルウィーク

 

オグリキャップ

 

メジロマックイーン

 

サイレンススズカ

 

キングヘイロー

 

マーベラスサンデー

 

マチカネフクキタル

 

ダブルジェ…ツインターボ!!!

 

マチカネタンホイザ

 

イクノディクタス

 

ダイタクヘリオス

 

メジロパーマー

 

メジロドーベル

 

メジロアルダン

 

メジロライアン

 

メジロブライド

 

シリウスシンボリ

 

キタサンブラック

 

サトノダイヤモンド

 

ハルウララ

 

スーパークリーク

 

タマモクロス

 

ヒシアケボノ

 

エアシャカール

 

ライスシャワー

 

マヤノトップガン

 

タイキシャトル

 

グラスワンダー

 

エルコンドルパサー

 

フジキセキ

 

マルゼンスキー

 

ミホノブルボン

 

スイープトウショウ

 

ニシノフラワー

 

ハッピーミーク

 

ビターグラッセ

 

リトルココン

 

桐生院葵

 

以上数十名です。

 

え?何でこんなに書くかって?

 

失踪対策だよ♡(自分の首を絞めていくスタイル)

 

まぁ、とりあえずこの小説では可能性は低いですが出てくるかもしてないキャラです。

 

つまり、この中に出てこなかった子は出ないですねはい。

 

もし、出してほしい方がいましたらコメントでお待ちしてます。




はい。

1万6千文字を書き終えて頭オーバーヒートしている素人小説書きです。

深夜テンションで書いたせいでなんか中二病感増してる…増してない?

そんな感じの4話でした。

次回は、全員トレーナーもしくは職員になるか…

楽しみにして下さいね。

後、このタイトル違和感ないよって言ってくれた方ありがとうございます!

豆腐メンタルな私の精神が癒されます…

感謝ッ!!!圧倒的感謝ッ!!!

それでは、また次回お会いしましょう!

さいなら~


キャラ追加してほしい方はコメントや活動報告のコメントでお願いします。


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第5話 選択ッ!! 君達の職業!!

|ω・`)ノ ヤァ

タマよりイナリワンが好き

何処が好きかって?

そりゃ、低身長おっp{てぇやんでぇい!!}oh what fu{メキョ!!}


応接室

 

そこには、理事長の秋川やよいが椅子に座っておりその後ろにはたづなさんが立っていた。

 

秋川「確認ッ!!君達(5人不在)の身元確認を終えたぞ!!」バッ!!

 

いつもより元気な調子で確認ッ!!と書かれた扇子を広げる。

 

イヴァン「ほぉ~もう終わったんか…で、どうじゃった?身元確認は?」

 

葉巻を吸いながらもかなり速い身元確認に驚きながら秋川に結果聞く。

 

秋川「うむ!!全く分からなかった!!」

 

まぶしいほどの笑顔ではっきりと結果を伝える秋川に思わず島津がつっこんでしまう。

 

島津「それ自信を持って大声で言う事ですか?」

 

秋川「そうだ!!」

 

島津「そうなのですか…」

 

食い気味にはっきりと返事をするので、困惑してしまう。

 

ハンス「とは言え、まぁ、我々の身元が無いのは分かっていいた事ですがね」

 

モシチ「そうですな」

 

元の世界では死んでそして、神から良く分からん転生をさせられたからもちろんここに居る軍人たちは自分たちがそもそも存在していない事は分かっていた。

 

カール「それで、この後僕達をどうするのですか?」

 

ハンス「もしかしたら、アウシュビッツで強制労働させるために送られるのでは?」

 

イヴァン「いやいや、特戦隊に捕まってシベリアに送られて木を数える仕事とかさせられるんじゃろ?」

 

サン「強制逮捕で牢屋にぶち込まれて法的に権利全部剥奪して路頭に迷わせるとか?」

 

この三人言ってる事怖すぎんだろ。

 

島津「いやいや…まさかそんなことするわけ…」

 

たづな「そうですね、この後皆様にはシベリア送りにさせていただきますね♪」

 

カール「え」

 

島津「うそでしょ…」

 

え?本当に?遺言書いておこうかな…

 

たづな「冗談です♪」

 

島津「冗談…」

 

言い方が冗談ぽく無いから本当だと思ったわ、怖すぎるよこの人

 

サン「中々きついジョークだな、あれか俗に言うシベリアンジョークってやつか?」プカ~

 

イヴァン「シベリアにはジョークを言う人間は雪の中に埋もれているがな!!ガハハハハハハハ!!」

 

カール「シベリアよりフィンランドの雪の方が辛いですけどね」

 

島津「その張り合い意味あります?」

 

相変わらずサンさんは紙タバコを吹かしながら軽口を放つ。

 

ハンス「先ほどは冗談として、我々はどうするのですか秋川理事長?」

 

秋川「回答ッ!!それについてはたづなが説明する!たづな頼んだぞ!」

 

たづな「はい!それでは、先ほどハンスさんが質問した今後の事についてですが…」

 

島津「…」

 

カール「ゴクン…」

 

イヴァン「ふむ…{サクッ}お、この菓子うまいな」

 

サン「ふぅ…」

 

全く緊張感が無い空気にたづなが答える。

 

たづな「皆様には、こちらの学園で専属のトレーナーにさせていただきm{却下}あら?」

 

イヴァン「んん…ワシらが教える立場になるのは死んでも御免だ」

 

さっきまで横になっていたイヴァンが体を起こしさっきまで優しい顔から鋭い目つきになって変わる。

 

ハンス「同感です」

 

モシチ「私もです大尉」

 

イヴァンに続いて年寄りたちはたづなの提案に否定する。

 

たづな「…一応お聞きしますが、理由は?」

 

イヴァン「若い奴は問題ないが、年寄りにはあの純粋な子達を育てるのは正直無理じゃ知識と癖が身に染みついておる、そんな奴を教壇に上げるのはハッキリ言って無意味でありながら時間の無駄遣いだ」

 

知識と癖…多分人を殺す事だろう。

 

イヴァンさんやハンスさんにモシチさんはだいぶ年を取っている…人を殺すことが常識と感じる程だろう。

 

ハンス「大体、我々は部外者であり、この世にはいない者だ警官に捕まってしまうぞ?」

 

秋川「看過ッ!!それについては問題ない!秘密裏に君達の戸籍を強制的に取っておいたぞ!」

 

ハンス「…秋川さん、貴方は一体何者ですか?」

 

秋川「愚問ッ!!私はただウマ娘に夢と希望と勇気を提供するただの学園の理事長だ!!わっはっはっ!!」

 

ハンスの疑問に大声で笑顔で答える。

 

カール「とは言え、秋川さんのおかげで牢屋にぶち込まれなく済みますね!」

 

サン「そうだな…(まぁ、俺らの首は完全に彼女が握っているって言っているようなもんだけどな…)」プカ~

 

ちなみに秋川理事長は戸籍を使って脅すことは全く考えていません。

 

たづな「…戸籍上等の問題はすべて理事長と私が秘密裏に処理しておりますので、ここで日常生活を送っても構いません…それで、トレーナーになることは…」

 

モシチ「それはそれとして拒否していただきます」

 

たづな「何故?」

 

モシチ「私達は彼女達の事は全く知らない…それどころか、この学園の事すら知らない…教えようにも教えられないものですよ」

 

秋川「むむっ!驚愕ッ!!本当に何も知らないのだな…」

 

島津「ここがどこかもあんまり分かりませんからね」

 

秋川「ふむ…そうか…なら、いきなりトレーナーになれと言っても出来ないわけだな!」

 

島津「端的に言えば」

 

秋川「では、知識を着けたらトレーナーになってくれるのだな?」

 

イヴァン「考えておきましょう」

 

あ、これ絶対考えると言ってやらない奴だなイヴァンさん

 

秋川「うむ!!変更ッ!!では、君達をトレーナーにするのではなくしばらく2か月ここの職員として働いてもらおう!!」

 

サン「それあれか、働かざる者…何だっけ?」

 

島津「食うべからずです、どこで覚えたんですか?」

 

サン「捕虜にした日本人から少しな?まじめに働くもんだからなんではたらくんだ?って聞いたらさっきの言葉を言ってな」

 

島津「…そうですか」

 

秋川「ゴホンッ!!続けて構わないかな?」

 

島津「! どうぞ」

 

秋川「うむっ!!では、君達には2か月この学園の職員として働くことし!その後再度2か月後この場所で君達がトレーナーになるか聞くとする!!これでいいな!!」

 

イヴァン「面白そうじゃないか、なあ!軍曹」

 

モシチ「ええ、そうですね大尉」

 

カール「学園かぁ…田舎の僕に務まるかなぁ?」

 

サン「なぁに、ケンタッキーのド田舎に比べたら北欧なんざマシ見えるぞ」

 

カール「そうかなぁ?」

 

島津「まぁ、何とかなると思いますよ」

 

ハンス「まともな教育が出来ればいいが…」

 

少々不安の声が出てくるが、みんな学園の職員になる事は否定しなかった。

 

秋川「決定ッ!!とりあえず!この場にいる君達は合意を得て何よりだ!!」バッ!

 

いつの間にか変えたのかまた扇子を勢いよく開いて決定ッ!!と書かれた文字を見せる。

 

相変わらずその扇子をどうやって変えているか気になっていると…

 

グゥ…

 

サン「ん?」

 

イヴァン「お?」

 

ハンス「む?」

 

あれ?なんかお腹が鳴ったらなんか…い…し…

 

島津「…」バタッ…

 

カール「…え!?」

 

秋川「なっ!?」

 

突然島津のお腹の虫が鳴った瞬間突然島津が倒れてしまう。

 

秋川「たづな!!急いでAEDを!!」

 

たづな「はい!!」

 

サン「おい!!シマズ!!どうした!?」

 

急に島津が倒れたので窓の傍にいたサンが慌てて煙草を捨てて島津の上半身を持ち上げる。

 

サン「な…軽い…まさか!?」バッ!!!

 

太平洋前線で何人もの日本兵と会ったサンはあまりにも体が軽い島津に悪い予感を感じ慌てて服をめくると…

 

サン「おいおい…ガダルカナルの兵士よりガリガリじゃねぇか!」

 

島津の体は肉どころかもはや骨と皮だけの体になっていた。

 

ハンス「栄養失調…か?」

 

サン「ああ、太平洋にいた日本兵によくあった状態だから見覚えがあるが…こいつほどの状態は見たこともねぇ…おい!!島津!!聞こえるか!!」

 

島津「…うぁ?」

 

サンの声に島津は聞こえて意識が朦朧としながらも瞼を開ける。

 

サン「意識はあるか?ちょっと待てよ…」ガサゴソ…

 

慌てて腰のポーチから缶詰と謎の白い箱を取り出す。

 

サン「取り合えずこれを食え!!」ガッ!!

 

島津「グファ!?

 

カール「ちょちょちょ!?何それ!?何を島津さんの口に無理やり突っ込んだの!?」

 

サン「クソまずいチョコレート、Dレーションだ!!」

 

秋川「待て待て!?いくら何でもその大きさで入れてはいかんだろ!?」

 

取り出した四角い大きなチョコレートを島津の口の中に強引にねじ込んで強制カロリー摂取させるが、余りにも絵面がひどいので秋川理事長が止めに入るが…

 

サン「だまらっしゃい!!とりあえずこいつの口の中にカロリーをねじ込む!!」バキッ!!

 

サンの強制カロリー摂取は止まらない、今度は缶詰の蓋を開けて何かを取り出す。

 

サン「今度は意外においしい仔牛のミートローフだ!!」グイッ!!!

 

島津「モゴッ!?

 

イヴァン「なんじゃこれ拷問?」

 

ハンス「親衛隊より激しいですねこれ」

 

モシチ「並の人なら死んでますねあれ」

 

少し遠くで眺めている3人はサンの拷問を見ているとカールがツッコム。

 

カール「いやいや、そこで談義している場合じゃないでしょ!?」

 

イヴァン「ハッ!!そうじゃった!!」

 

ハンス「そうだったな」

 

モシチ「忘れていた…」

 

2人がハッ!!として気づきサンを止めるかと思いきや…

 

イヴァン「じゃあ、わしはこのチーズとデカいハムを…」

 

ハンス「私は、このライ麦パンとキャンディーに角砂糖を…」

 

モシチ「では、干し肉と塩漬けキュウリを…」

 

カール「何でそっちも拷問する方になってるの!?」

 

まさかの悪化する方である。

 

カール「理事長さん!!!助けてください!!これだと島津さんが食べ物で窒息して死んじゃうよ!!」

 

島津「モ、モゴ…」

 

秋川「そうだな…救助の為に致し方ない…私も手伝おう」スッ…

 

そう言って取り出したのは、二本のバナナを取り出す。

 

カール「え?」

 

え?まさかの行動でカールは思考停止してしまう。

 

カール「……まともなのは僕だけか!!!」(涙)

 

まさかの正常な人がいないのでカールが絶望してしまう。

 

島津「そ、そんな事言っている暇があったらたすk{喋っている暇があるならソーセージ食え!!}モガッ!?

 

彼らの善意(?)はまだまだ続く…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学園内

 

そこには、5人の軍人が応接間に向かって歩いていた。

 

レイ「にしても、この学園は広いなぁ…どれくらいだろうな?」

 

キョロキョロと窓から顔を出して学園を見ているレイはこの学園の広さに感心していた。

 

パラム「ベルサイユ宮殿程とか?」

 

サラ「いえ、それよりも広いかと思いますよ」

 

エグ「畑やら牧場とかあるからな、とは言え彼女達が学ぶこの場所とあの競技場だけでも相当広いからなまぁ、畑と牧場を除けば流石にベルサイユ以内かと思うけどね」

 

パラム「へー…エグさんってパスタ野郎の癖によく私達のこと知ってますね?」

 

ナチュラルにエグに対する悪口が凄い。

 

エグ「ハッハッハー!!美人に何気に悪口言われて泣きそうだぜ!畜生!」(涙)

 

パラムに悪口言われて涙を流すエグにサラはやれやれと言わんばかりにため息をつく。

 

サラ「ハァー…大体今までの行動で信用が無いんだよ…いい加減そのラテン気質を直したらどうだ?」

 

エグ「断る」

 

サラ「融通が利かないな…お前は…」

 

エグの硬い意志に弾を抱えるサラ、そんなエグは笑いながら話を続ける。

 

エグ「伊達にあの爺から耐えてんだぞ?そんな簡単に曲げれると思ってるん?」

 

サラ「はいはい…ハンス教官から教わった頃から全く変わんないだったなお前は…Vajon miért ez a srác a párom...{何でこんな奴が相棒なんだか…}」

 

呆れかえって逆に安心しているサラ

 

そこに、一人の男が横から入る。

 

カム「! おい、お前」

 

サラ「…僕の事かい?」

 

カム「ああ…少し聞きたいことがあってな」

 

突然横からイギリス人のカムがサラに話しかける。

 

カム「お前ハンガリー人か?」

 

サラ「む?良く分かったね君もハンガリー人か?」

 

見た目はナチス親衛隊の制服に言葉もほとんどがドイツ語たまに出てくるハンガリー語、ドイツ人と間違えられても仕方が無いほどだ。

 

そんな見た目に騙されずハンガリー人だと見抜いたカムが同じ出身だと思ったサラが出身地を聞くが…

 

カム「いや、イギリス人だ」

 

サラ「え?ハンガリー生まれじゃないの?」

 

カム「すまねぇが、俺は言葉を知っているだけでハンガリー生まれじゃない」

 

サラ「そうなのか…てっきり同じ生まれがいたと思ったのに…」

 

あからさまにガッカリと顔を下げる。

 

カム「がっかりしているところすまんが、もう一つ聞きたいことがある」

 

サラ「何ですか…」

 

カム「…何で親衛隊に入ったんだ?」

 

サラ「…」

 

カム「あの狂った狂信者共の集まるちょび髭野郎の護衛に何で入った?」

 

サラ「そりゃあ、簡単ですよ」

 

何だそんな事かと顔をしたサラがカムの質問にこう答える。

 

サラ「ハンス教官に助けてもらったからですよ」

 

カム「…あのドイツ人か」

 

サラ「ええ、当時路頭で迷っていた僕とエグをハンス教官は助けてくれたのですよ」

 

今でも彼は当時の記憶を思い出す。

 

 

 

 

 

 

1922年

 

ドイツ国

 

ヴァイマル共和政

 

ベルリン

 

当時のドイツは第一次世界大戦の敗戦の責任を負っており新政権の発足当時は混沌とカオスに極めていた。

 

そんな、混沌とカオスの中で僕とエグは二人で必死に生きていた。

 

ダダダッ!!!

 

「Hey !! Warte !! Verdammtes Kind !!{おい !! 待って !! くそ餓鬼!}」

 

エグ(当時5歳)「Ehi, aspetta, porco!!{へっ!待つかよ豚野郎!!}」

 

ライ麦パンを大量に抱えている当時幼かったエグが太ったコックから逃げていた。

 

ちなみに、当時のドイツはハイパーインフレーションを起こしており、パン一つ買うのに紙袋に大量に入れたマルク札で何とか変える程度だった。

 

さらに、その年に右翼左翼の闘争で政治機能はほぼ動けない状態であり失業者もあふれていた。

 

そんな中に孤児として生きる僕達は犯罪に手を染めて何とか一日を生きているほどの生活だった。

 

エグ「Sara!!Ora!!Tirare!!{サラ!!今だッ!!引っ張れ!!}」

 

サラ(当時4歳)「Igen igen !!{うん!!えい!!}」グイッ!!

 

隠れていたサラに合図を送ってひもを引っ張ると…

 

「Wow!?Aber die Ratte!?{うわっ!?ネ、ネズミ!?}」

 

上からバケツ中に満載したネズミが落ちてくる。

 

ハハッ!!ボクミッ〇ーマウス

 

コマギレニシテヤル!!

 

エグ「ahahah!!!!è sporco!!{ハハハッ!!!!汚ねー!!}」

 

サラ「Jaj, ne nevess, fussunk el... Elkap a rendőr...{わ、笑ってないで逃げようよ…警官に捕まっちゃうよ…}」

 

ゲラゲラ笑っているエグを僕は慌てて逃げようと促す。

 

エグ「Esatto!! Scappiamo e mangiamo riso!!{そうだな!!ちゃっちゃと逃げて飯にすっぞ!!}」バッ!!

 

サラ「Igen!!{うん!!}」バッ!!

 

2人はそのまま裏路地に入り細道を縫うように走りコックからの追跡を逃れる…

 

 

 

 

サラ「それで、その後僕達がいつもの場所についた途端にーーー」

 

重要そうなところを離そうとした瞬間

 

レイ「なぁ、ちょっといいか?」

 

カム「あ"?今いい所なんだか邪魔しないでくれよ」

 

レイ「いや、少しやばいことになってな」

 

サラ「と言うと?」

 

パラム「聞くより見たほうがいいかと…」チョイチョイ

 

サラ「?」

 

カム「??」

 

パラムの指さした方を見ると…

 

エグ「そこの君!!!私と一緒にランチに行かないかい?奢っちゃうぜ?」キラーン☆

 

決めポーズで目の前にいるウマ娘にナンパしていた。

 

テイエムオペラオー「ハーハッハッ!!!いいとも!!このオペラオー君の好意に甘んじて受けよう!!!」

 

エグ「ハーハッハッ!!」

 

テイエムオペラオー「ハーハッハッ!!」

 

メイショウドトウ「お、オペラオーさんが二人いる…」

 

2人の大笑いの声が教室内に響く。

 

教師「あ、貴方一体何ですか!?突然入ってきたと思ったらテイエムオペラオーさんにナンパして…警察呼びますよ!!」

 

エグ「何だと…なんてことだ…この教室はエデンなのか…周りを見てみれば美しい女神たちが大勢いる…あぁ…まぶしすぎて溶けそうだ…」

 

「なんか、カッコイイ人が入ってきたと思ったら変なこと言っているし…」

 

「きも…」

 

エグ「ああ…美女からの罵倒…股座がいきりt(死ねええええええええええええええええ!!!!!グギャアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!????????

 

サラ「お前何やってんだよボンクラアアアアアアア!!!!」ドガベキゴキャ!!!

余りにも切れているのか遠慮なくエグをボコボコにする。

 

エグ「ちょっと待って今回は訳があって…(んなわけあるか色男!!!死ね!!!消えろ!!!)ギャアアアアアアアアアアアアア!!!!!

 

レイ「あれだけやめとけって言ったのに…言わんこっちゃない…」

 

やれやれと言わんばかりに頭を抱えていると…

 

サラ「おい、速くハンス教官の元に行くぞ」ガシッ!!

 

エグ「は…はい…」ズルズル…

 

襟を掴んだサラはそのままエグを引きずって教室を出る。

 

サラ「大変失礼した…それでは…」

 

教室に向かって謝罪をして扉から出る。

 

エグ「また会おう!!美しき王子よ!!」

 

テイエムオペラオー「ハーハッハッ!!さらばだ友よ!!」

 

まだ懲りていないエグはテイエムオペラオーに別れの言葉を投げてそのまま引きずられていくのだった…

 

ピシャ…

 

メイショウドトウ「…あの…彼に救いは?」

 

テイエムオペラオー「流石に、ないね!!」

 

メイショウドトウ「で、ですよねー」

 

嵐のように去っていった2人…後に担当トレーナーになるとはテイエムオペラオーとメイショウドトウはまだ知る由もない…

 

 

 

 

 

サラ「たくっ…他人に迷惑かけてどうすんだよテメェ?」グイグイ…

 

エグ「フハハハ!!めげないぞ!!」ズルズル…

 

カム「いや、流石にめげろよ」

 

サラに引きずられながらも応接間に着いた5人は応接間に入る。

 

ガチャ…

 

サラ「ハンス教官遅れま…し…」

 

扉を開けた瞬間目の前の光景に絶句する。

 

サン「食えよおらああああ!!!」

 

島津「も、もう食べれない…お腹いっぱいでふ…」

 

人参を持ったサンに無理やり入れられる島津

 

イヴァン「はい!!一気!!一気!!一気!!一気飲み!!」

 

島津「ワ、ワインはもう勘弁してください…」

 

何処から持ってきたのか知らないワインを強制的に島津の胃に入れる

 

秋川「貴様ァ~!!!私のバナナが食えないと申すのか~!!」

 

島津「も…もう、入れないでしゅ…」

 

イヴァンの酒を飲んでしまい酔っぱらった理事長がバナナを島津のほっぺに当てて脅す。

 

パラム「わぁ…何ですかこれ?」

 

カム「…拷問?」

 

エグ「拷問どころか死刑だろあれ」

 

サラ「…もうヤダこの人たち…疲れた…」

 

ツッコミに疲れたサラはもう傍観するのみだった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

トレーナーと担当ウマ娘の仮決定!!

 

島津国馬     担当ウマ娘 ダイワスカーレット

 

サンネツァク   担当ウマ娘 ウオッカ

 

イヴァンケテル  担当ウマ娘 シンボリルドルフ

 

モシチホド    担当ウマ娘 アグネスタキオン+マンハッタンカフェ

 

ハンスビナー   担当ウマ娘 ビワハヤヒデ

 

パラムイェソド  担当ウマ娘 ウィニングチケット

 

カールケブラー  担当ウマ娘 ナリタタイシン

 

サラケセド    担当ウマ娘 メイショウドトウ

 

エグティファレント担当ウマ娘 テイエムオペラオー

 

カムダアト    担当ウマ娘 ナリタブライアン

 

レイマルクト   担当ウマ娘 ゴールドシチー

 

 

仮ですので、変わる可能性大です以上!!終わり!!閉廷!!




はい、どうも。

深夜の4時ぐらいやって目と頭が死にかけの素人小説書きです。

多分これでもう主人公たちの人格が分かって来たのではないでしょうか?

次回からはウマ娘の絡みが多くなる(予定)かもしれないですね。

ちなみに、これのジャンルはギャクであることを忘れずに

では。


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第6話 Don't lose sight of everything in your madness.己の狂気にすべてを見失うな。

意外に日本人が人気で驚いちゃった小説書きです。

今回はウマ娘の職員になった元兵隊さんの一日だよ!

ちなみに、島津が拷問(栄養摂取)から三日後です。


カール「んん~…太陽の光が気持ちいいなぁ…そう思いませんかハンスさん?」

 

ポカポカと太陽にあたりながらも大きなキッチンカーの隣で椅子に座ってのんびりとする私がいる…

 

そんな私はキッチンカーでパンを作っているナチス将校のハンスさんと気楽におはなししていた。

 

ハンス「確かに、今日は晴天で爽やかな日だ…それはそれとして、仕事の方は大丈夫なのか?」ザクッ…ガサガサ…

 

焼いたパンのサンドウィッチを切りながらも教員のスーツを着ている私に仕事の心配をしてくれています、優しい人ですね。

 

カール「大丈夫ですよ~今日は特に何もありませんし…それにまだ授業の時間ではありませんから…まあ、授業のチャイムが鳴ったら見回りでもしますかね…ふぁ~…太陽が暖かいせいで眠たいですね…」ポカポカ…

 

あまりにも気持ちいからテーブルに倒れて寝そうになる…

 

ハンス「二度寝は感心しませんね…はい、これおまけ」コトッ…

 

カール「ん?…サンドウィッチ?」

 

二度寝に感心しないハンスさんはわざわざキッチンカーから出て私の目の前に焼いたパンで作ったサンドウィッチを目の前に出してくれた。

 

ハンス「今日一番の焼きたてサンドウィッチです、どうぞご堪能下さい」

 

カール「うひゃ~うまそ~…いっただっきまーす!!」

 

温かい太陽に包まれながら…香ばしいパンの香りを堪能して普通サイズのサンドウィッチを一口…

 

ザクッ…

 

カール「うっまぁ…

 

ハンス「ハハ、よかった」

 

半熟のトロトロスクランブルエッグに香ばしいベーコン…シャキシャキレタスに少しとろけている濃厚チーズ…さらに追い打ちでほんのりと甘みを感じる焼きたてのパン…こんなのが美味しく無いわけが無い…うっまぁ…

 

カール「ああ…こんな最高の朝を前世で味わいたかったなぁ…まぁ、未練がないから帰る気ないけど!」

 

ハンス「同感です…はいビス君も食べなさい」スッ…

 

ビス「ヒン…」パクッ…ガリッ!!!ボギッ!!!

 

キッチンカーの隣で紐で繋がっていたビスにハンスさんは大きなにんじんを食べさせる、相変わらずすごい食欲だと見ていながら思う。

 

???「…む?なんでこんなところにパン屋が…」

 

カール「ん?おやぁ?お客さんかな?」

 

ハンス「…かもしれませんね」バタン…

 

遠くからハンスさんのパン屋に気づいたのかこちらをじっと見る白くて髪の毛がボンボンの女…ウマ娘がいた。

 

???「Florian Geier…興味深い店名だな」

 

近くに寄ってキッチンカーの上に置いてある店名を見てみるとフロリアン・ガイエルとドイツ語で書かれている文字を見て読み上げる。

 

ハンス「読めるので?」

 

???「これでも、学力はトップ10以内に入っているものでな…知識は持ち合わせているのだよ」クイッ…

 

眼鏡をクイッとしながらも自身の知能にゆるぎないと答える。

 

ハンス「それはそれは…大層なことで」

 

???「ちなみに聞くがこの名前に意味は入っているのか?」

 

ハンスにこの店名の名前を純粋な気持ちで聞きハンスさんはこう答える…

 

ハンス「ハハッ…あなたに教えるにはまだ早いですよ」

 

笑いながらも質問したウマ娘には教えない。

 

???「そうか…なら、その隣の動物は教えてくれるかな?」

 

ビス「…」ジー…

 

ウマ娘に終始警戒しているビスに目を合わせてどんな動物か聞く。

 

ハンス「その動物は馬と言いましてね、名前はビスと言うのです」

 

???「ウマ」

 

ハンス「馬」

 

???「ふむ…ウマか…不思議だな親近感を感じるぞ」

 

ビス「…ヒン」

 

ビスもそう感じているのか警戒状態から安心している状態になっていた。

 

ハンス「…類は友を呼ぶですな」

 

???「ん?何か言ったか?」

 

ハンス「いいえ何も…それより、何か一つ買っていきますかね?」

 

???「…そうだな、授業まで時間はあるし一つ買っていこう…軽くサンドウィッチを一つ…いや、二つ貰おう」

 

ハンス「分かりました、少々お待ちを…」ガサッ…トントン…

 

注文を受け取ったハンスは慣れた手つきでサンドウィッチを紙に包む。

 

カール「…ん"ん"ここにいても暇だし歩くか…ちょっと見回り行ってきます!」

 

ハンス「行ってらっしゃい…サーベル忘れないで下さいね」

 

カール「分かってるよ!じゃあ…あっ、あと朝食ありがとう!」タッタッタッ…

 

相変わらず元気なカールはサーベルを手に持ちながらも校内に入っていく…

 

???「…彼も教師なのか?」

 

ハンス「ええ一応…とは言っても彼が教室で授業する事はあまりないかと…はい、まず一つ」スッ…

 

???「どうも…彼は何の教師なんだ?」

 

ハンス「道徳です」

 

???「あー…確かにあまりないな…」

 

道徳という月に一度あるかないかレベルの物に彼女は納得する。

 

???「そういえば、先程のカール君もそうだが君たちは随分と日本語が堪能なんだな…ハーフか?」

 

ハンス「いいえ、純粋なドイツ人…いや、プロイセン人ですよ…はい、どうぞ…」

 

???「ふむ…感謝する…おっと、代金を支払わないと…いくらだ?」

 

ハンス「ハハ、いいですよこんな老人にいろんな事を聞いてくれたお礼にただにしてあげますよ」

 

暇つぶしになったお礼にただで上げようとするハンスに彼女は戸惑う。

 

???「む…そう言われると困るのだが…」

 

ハンス「ふむ…では、こうしましょう…タダで渡す代わりにこの学園内で広告塔として広げてくれることを条件にするのはどうでしょう?」

 

???「ふーむ…良い案だな、それなら受け取ろう」

 

ハンス「感謝します…あとお名前を聞いても?」

 

初めて来たお客さんの名前を聞く

 

ビワハヤヒデ「ビワハヤヒデだ、覚えておいてくれ」

 

ハンス「ええ、もちろん覚えておきますともビワハヤヒデさん」

 

ビワハヤヒデ「うむ…それじゃあまた…ビス君もまた会おう」ナデナデ…

 

ビス「フン」

 

ハンスの最初のお客さんビワハヤヒデはビスの頭を撫でた後そのまま歩いて校内に入っていくのだった…

 

ハンス「開店早々新しい客が来てよかったなビス」

 

ビス「ヒヒン」

 

ハンス「…さて、客が来ない間は新聞でも読むとするか…」バサッ…

 

前の世界で中々味わえなかったのんびりとした時間をハンスは有効的に使うのだった…

 

 

 

 

 

トレセン学園校内

 

カール「ふっふっふーん♪ソビエト人は~♪一度殺してから~♪遺体を相手に向かってぶん投げてから~♪大虐殺の始まりさ~♪ふっふ~ん♪」

 

中々癖のある歌を歌いながら校内の見回りをしていると…

 

キーンコーンカーンコーン♪コーンカーンキーンゴーン!!!!

 

カール「え?最後の鐘何?」

 

明らかに最後の鐘がおかしい音を出していた。

 

カール「ま、まぁいいか…」

 

気にしてはいけない精神を活用しながらもカールは気楽に進む。

 

カール「フンフンフンフーン♪フフフ~ン♪…ん?」

 

ふと横を通り過ぎたある教室に足を止める。

 

カール「ここは確か…」

 

中等部の教室にカールの仲間がちょうど授業をしていたので密かに覗いてみると…

 

 

 

カカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカ!!!!!!!!!!!!!

 

カール「!? 早!?」

 

超高速で黒板にびっしりと数字と文字を書いている島津がいた。

 

島津「これをこうしてここにxを入れてそんで19を入れると…はい、この問題分かる人いますか?」

 

ウオッカ「は…早過ぎて訳分からん…」

 

ダイワスカーレット「ぜぇ…はぁ…な、何とか黒板に書いた文字は全部書けたけど…こ、答えが出ないわ…」

 

島津「おや?皆さん息切れしてますけど大丈夫ですか?」

 

振り返って生徒達の様子を見てみるとウオッカの様に上の空状態の子とダイワスカーレットの様に黒板に写すだけで息切れしている子達で半数に分かれていた。

 

ダイワスカーレット「セ、先生…き、きついです…早すぎて間に合いません…」

 

島津「ふむ、まだ意識があるみたいですね!じゃあ続きを書きますね!ちなみにこれの答えはx=3で解き方は…」

 

ウオッカ「え」

 

ダイワスカーレット「ちょっ…」

 

カカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカ!!!!!!!!!!!!!

 

ニッコリと意識がある事を確認して黒板に書かれている字を消しながらまた高速で書き込んでいく。

 

カール「ひえ~…恐ろしや…」

 

窓の隅から見ていたカールはスーツ姿で刀を掛けてある島津に怯えてしまう。

 

カール「ここに居てもしょうがないしさっさと他の様子見ていこ…」トテトテ…

 

静かに足音を立てずにカールは島津の教室を通り過ぎていく…

 

 

 

 

体育館

 

カール「ふい~あまりの怖さに逃げちゃったけどよくよく考えてみれば僕今見回りだからそんなビビる必要なかったな!…ん?なんか声が聞こえるな?」

 

ゴロ…

 

何かが体育館から音が聞こえひっそりと重い扉をちょっと開けて見てみると…

 

キュッキュッ…

 

サン「ヘイへーイ!!Emperor(テイオー)!!お前のステップの速さはそれくらいかぁ?ほっ!!」バッ!!

 

トウカイテイオー「へっへーん!!僕のテイオーステップはまだまだこれからだよー!!よっ!!」グァン!!

 

2対3で、バスケットをしているサンがいた。

 

流石にサーベルが付いていると動きずらいのか隅で雑に脱いで置いてある上着の上にサーベルが置いていた。

 

サン「へっ!まだまだ甘いな‼ライミー‼」パッ!!

 

トウカイテイオー「あっ!しまった!!」

 

トウカイテイオーに妨害されるも身長の高さを生かしてカムに向かってバスケットボールを投げる。

 

カム「めんどくせー…ほっ!!」パシッ!!

 

少しめんどくさそうにプレーしているカムは余裕でサンの高速で投げて来たバスケットボールをキャッチして進もうとするが…

 

スペシャルウィーク「ここは通しません!!」バッ!!

 

エルコンドルパサー「通さないデース!!」バッ!!

 

カム「…チッ」

 

後ろでゴールを守っていたスペシャルウィークとエルコンドルパサーがカムの進路を塞ぐ。

 

スペシャルウィーク「このまま時間切れまで持たせて全員分の人参ジュースを買ってもらいますよ!!」

 

エルコンドルパサー「ここで降伏すれば身の安全と財布のお金を少し優しくしマース!!」

 

カム「全く信用ならないね…あっ!スぺ!!あそこに特上ラーメンがあるぞ!!」

 

スペシャルウィーク「え!?何処ですか!?」

 

カム「そう言えば、エル、グラスワンダーってどこがデカいんだっけ?」

 

エルコンドルパサー「もちろんケツd{エーーールーーー??????}ケッ!?」

 

カム「隙あり」ガバッ!!

 

ガッシャアアン!!

 

ベスト姿のカムが二人の油断を突いてそのままダンクシュートして点数を入れゲームセットカム側の勝利となった。

 

エルコンドルパサー「カム先生ずるいデース!!」

 

スペシャルウィーク「そうですよ!!特上ラーメン何処にもないじゃないですか!!」

 

カム「へっ、騙されるが悪いんだぜ?イギリス人の舌はあまり信用しちゃいけないって世界の常識だぞ?」

 

エルコンドルパサー「そんな常識知らないデース!!と言うか何気にグラスの視線がコワイのですガ!!」

 

体育館の隅でグラスワンダーがエルコンドルパサーに向かって殺意を出しながら笑顔で見ている。

 

グラスワンダー「うふふ…後で介錯しますね?」

 

エルコンドルパサー「それ腹切りじゃないですか!!」

 

グラスワンダー「ご要望があればここで腹を切ってもいいのですよ?」

 

エルコンドルパサー「お断りしマース!!と言うか怖すぎデス!!」

 

スペシャルウィーク「介錯にはお酒とか必要なんですかね?」

 

エルコンドルパサー「スぺはこの話に乗る必要無いデス!!」

 

天然のスペシャルウィークにツッコミを入れるエルコンドルパサーを横目にサンとトウカイテイオーは何か話している。

 

トウカイテイオー「いやー…負けちゃったなー悔しいなーねぇねぇ!!もう一回やろうよ!!今度こそ僕達が勝つからさ!!」

 

サン「う~ん、とは言ってもなー…肝心のカムがあんまりやる気ないしな…」

 

カム「無理やりブッ叩き起こされてズルズル引きずられた男の気持ちわかるか?」

 

どうやら、暇だったカムをサンは引きずって無理やり連れてきたらしい。

 

サン「俺達の部屋で寝ているのが悪いんだぜ?ライミー」

 

カム「ハッ…俺は好きに動くのがモットーなんでね…それじゃあ俺は適当に帰らせてもらうぜ」バサッ…カチャガチャ…

 

上着を持って置いていたクレイモアを腰に戻してそのまま体育館から出ようと扉を開けると…

 

ガララララ!!!

 

カム「あ?」

 

カール「あっ」

 

重い扉を開けると目の前にカールがいた。

 

カム「何でそんなとこで覗き見してんだ?なんだ?盗撮か?」

 

カール「いいや?今日は非番だから適当に見回りしてたんだ」

 

カム「ふーん…おい!ヤンキー‼ちょうど暇している奴が一人いるぞ!」ガシッ!!

 

カール「ちょっ!?」

 

カムに裾を掴まれていやな予感を感じると…

 

カム「遊んで来い」ポイッ!!

 

少し背の低いカールを持ち上げてサンに向かってぶん投げる。

 

カール「うそでs{ズシャアアアアア}ギャアアアアアアア!!!」

 

顔面着地したカールは体育館のど真ん中まで飛ばされる。

 

セイウンスカイ「あらら~…大丈夫ですかー?」

 

カール「顔痛いでふ…」

 

サン「おい!ライミー!ぶっ飛ばしすぎだろ!!」

 

カム「知ーらね…じゃあなー」ガラッ…バタン!!

 

カムは体育館の扉を閉めてどこかに行ってしまう…

 

カール「あいたたた…カムの力強すぎでしょ…」ムクッ…

 

サン「全くだ…とは言えお前も暇しているのか」

 

カール「僕道徳の授業担当だからね、暇なんだよ」

 

サン「確かに、暇そうな科目だな…羨ましいから変わってくれよ!」

 

カール「お断りだよ」

 

サン「ノリが悪いねぇ…そんじゃ暇そうなやつも見つけたし…Emperor(テイオー)!次何のゲームするんだ?バレーか?それともバトミントンか?」

 

トウカイテイオー「う~ん…そうだね~…」タタッタッタッ!!

 

サンが振り返ってトウカイテイオーに声をかけるとダンスしていた。

 

サン「…何だその動き?」

 

トウカイテイオー「え?ダンスだよ!ダンス!こうやってステップを踏んでこう…よっ!!」タッタタタ!!タッ!ターン!!

 

ステップを踏んで回転し軽快な動きを二人に見せる。

 

カール「物凄い身軽さ…凄いなー」

 

サン「だな」

 

スペシャルウィーク「サン先生も踊れるんですか?」

 

サン「俺?う~ん、社交ダンスぐらいかな~本格な踊りはやったことないしな…」

 

スペシャルウィーク「社交ダンス?」

 

サン「知らないのか?…ちょっとお手を拝借」スッ…ギュッ…

 

スペシャルウィーク「う、うえっ!?」

 

スペシャルウィークが社交ダンスを知らそうだと感じたサンは口で喋るよりも実際にやってみたほうが効率がいいと思ったのかスペシャルウィークの手を握り踊る。

 

サン「話すよりも実際にやって見せたほうが覚えやすいだろ?」

 

スペシャルウィーク「うわわわ…わ、私社交ダンス何でやったことないべ!?」

 

サン「大丈夫大丈夫!俺の動きに合わせて体を動かせばいいのさ!よし!ここで回すぞ!」

 

スペシャルウィーク「え!?ちょ…うわっ!?」クルリ…

 

サンのフォローを受けながらも30代の優雅な社交ダンスをカール達に見せる。

 

スペシャルウィーク「お!?おお…あ、あはは!なんかすごい楽しいです!」

 

サン「お?いいねぇそのノリ嫌いじゃないよ…ほっ!」

 

スペシャルウィーク「うわわわ!?目…目が回る…」

 

サン「ハハハ!!まだまだこれからだぞ!」

 

目がグルグルになっているスペシャルウィークに手を握っているサンは笑顔で笑いながらも続ける。

 

トウカイテイオー「次は僕がやりたーい!!」

 

カール「僕も!!」

 

サン「お前は男だから無しで」

 

カール「えぇ!?そんなぁ!?」

 

カールが入った体育館は昼食の時間まで踊り続けるのだった…

 

 

 

 

 

学園内

 

カム「ふぁああ…寝る気も起きないし…仕方ない…非番を楽しむか…」

 

欠伸を出しながらもノロノロとデカいクレイモアを目立たせながらものんびり歩く。

 

カム「…パブに行って酒飲みてーな…でもここの規律厳しいし…う~ん…{にゃ~}ん?」

 

どうやって酒を飲むか考えていると、猫の鳴き声が聞こえる。

 

カム「猫の声…いったいどこから?」チラッ…

 

廊下の窓から中庭を覗いてみると…

 

猫「にゃ~!!」

 

カム「何で木の上に乗ってんだよ…よっ{ガッ!}うおっ!?」ドサッ!!

 

窓から乗り越えようとして枠に足をぶつけて地面に倒れる。

 

カム「ああ…畜生…もっと窓を高くしやがれってんだ…クソが…」ムクッ…パッパッ…

 

ぶつぶつ文句を言いながらも立ち上がって土を払いながら猫のいる木に歩いて行く。

 

カム「…でっけーな」

 

上を見上げると丸々と太ったデブ猫がガタガタ震えていた。

 

カム「行きはよいよい帰りは恐いってか?なぁ、デブ猫?」

 

猫「ナ~ン…」

 

カム「急に返事すんなビビるじゃねぇか、まぁいい…さて、どうやって登ろうか…」スッ…

 

顎に手を付けながらもどうやって木を登るか考える。

 

カム「…(意外にたけぇな…普通には登れない…じゃあ剣を使って上るか…)」ガコッ…

 

木に剣をぶっ刺して支柱にして上る事に決めたカムは留め具を外してクレイモアを片手に持つ。

 

カム「…落ちるなよ?デブ猫?」

 

猫「にゃ!」

 

カム「うっし…スゥ…ふぅ…」ガコンッ…スッ…

 

姿勢を低くして剣を顔の横まで動かして水平にして片方の空いている手で狙いを定める。

 

カム「…死に晒せナチ共が!!!!!」グォオオオ!!

 

メキィィィイイイイ!!!

 

カム「…あっ、やべ」

 

自身の恨みを持つものを頭に浮かび上がらせながらそのまま木に刺すと余りにも勢いが強かったせいか貫通して刺さった木の裏から剣が見えていた。

 

カム「…まぁ、どうせ誰にもバレねぇだろ…ほっ!!」タッタッ!!よじよじ…

 

被害請求やら、なんやらかんやら来ると思うが特に気にせず勢いをつけて走ってクレイモアを踏み台にして木によじ登る。

 

カム「よっと…おう、待ったか?デブ猫」

 

猫「にゃ!」ガバッ!!

 

カム「おっと…いい子だ」ナデナデ…

 

猫がいる太い枝の上に乗ると猫が喜んでカムに向かって飛んでくるのでカムは軽々とキャッチする。

 

カム「よし、しっかり捕まれよ…ほっ!」バッ!!

 

スタッ…

 

カム「おーし、もう降りたからどこかに行っていいぞ」スッ…

 

猫を抱えて降りたカムは、そっと猫を離してどこかに行かせようとするが…

 

猫「にゃ~♪」スリスリ…

 

懐いたのかカムの足に体をスリスリする。

 

カム「あ?なんだ?離れたくないってか?う~ん…」

 

懐かれて困っていると…何か不思議な存在感が出ているウマ娘がこちらに来る。

 

???「おやおや~?珍しい人がいるじゃないかぁ~」

 

カム「あ?誰だお前?(なんか匂うな…薬品か?)」

 

漂う薬品の匂いに何か狂気を感じる雰囲気にカムは警戒する。

 

アグネスタキオン「おっと、自己紹介を忘れてたよ…私の名前はアグネスタキオン…ウマ娘の身体的能力の限界の先を研究している科学者兼学生さ…さあ、次は君が名乗る番だよイギリス人の方」

 

カム「…カム·ダアト」

 

アグネスタキオン「それで終わりかい?」

 

カム「あまり君と話したくないのでね」

 

科学者や医師にあまり良い印象がないカムはアグネスタキオンとあまり会話したくなかった。

 

アグネスタキオン「ハハハ!私も嫌われたものだな…だが、君の人種に顔と経歴…後、その木に刺さっている大型の剣で概ね想像がつく…君は三日前に突然練習場に現れた謎の生物ウマに乗った集団の一人だね?」

 

学園内では絶対に見れない外国人の教師に我々ウマ娘とは少し違う知識に三日前に現れた集団の特徴である剣…頭の回転が速いアグネスタキオンはすぐにカムが三日前の謎の集団の一人だと予測できた。

 

カム「ご名答…と、答えたほうがいいか?エセ科学者」

 

アグネスタキオン「ひどいものだねぇ?んん?君はなぜそこまで科学者に対して憎悪を抱くのかね?興味深いし一つ聞かせてくれたまえよ」

 

カム「…貴様に言わせるほどの仲ではないと言っておきたいが…一言あることだけ言っておこう」

 

アグネスタキオン「なんだい?」

 

カム「自身の体を気に留めずおの行くが道を進めばイカロスのようになるであろう…俺の友達のようにな」

 

アグネスタキオン「ハハハハハハハ!!!私の背中に蝋燭の羽がついているとでも?アハハハハハハハ!!!面白いジョークだ!!アハハハハハ!!!」

 

イカロスの話を知っているアグネスタキオンは大笑いしてしまう。

 

カム「…」

 

アグネスタキオン「ふぅ…少し笑い過ぎたな…ほかに教えてもらえるかな?」

 

カム「話すことはない」

 

アグネスタキオン「フゥン…ここまで口が堅いとは…君はカフェよりもめんどくさそうだね…まあいい…それより君一つ頼みたいことがあるのだがいいかね?」

 

カム「断る」

 

絶対ろくなことじゃないと予測して断るが…

 

アグネスタキオン「聞く前から断るのはマナー違反だよ」

 

カム「ケッ…聞くだけ聞いてやるよ…」

 

仕方ないので聞くだけ聞いてみる。

 

アグネスタキオン「君たちの乗っているウマ…少しばかり血をとっt{ブォン!!!}…」

 

カム「それ以上言えばお前を真っ二つにして切り殺してやる」

 

いつの間にか木に刺さっていたクレイモアを引き抜いてアグネスタキオンの鼻先でクレイモアを思いっ切り振って脅す。

 

アグネスタキオン「…わかったよ、これ以上何も言わないからそのデカい剣を戻してくれ…」

 

カム「…」ガコッ…

 

アグネスタキオン「はぁ…これ以上の取引は命の対話になってしまうね…今回は諦めるとするよ…あっ、そうだ!これ渡しておくよ」ピラッ…

 

何か思い出したアグネスタキオンはポッケから折りたたまれた紙をカムに差し出す。

 

カム「…なんだそれは?」

 

アグネスタキオン「私の研究所の場所さ、少し被検体がいなくて困っていてね…タダでとは言わないからもし興味があったら来てくれたまえ…じゃあ、また会おうカム君」ザッザッザッ…

 

カム「…」

 

紙を渡したアグネスタキオンはのんびりと歩いてどこかに行ってしまった。

 

カム「…気味が悪いな」

 

猫「にゃ?」

 

カム「気にすんな…独り言だ…さて、俺は少し練習場にでも行くが…ついていくか?」

 

猫「にゃ!!」タタタタ…

 

返事した猫は素早く練習場に向かって走っていく。

 

カム「よし、じゃあ俺も行くとするか…」ザッザッザッ…

 

猫を先に行かせながらもカムはのんびりと歩いていくのだった…

 

 

 

 

 

怪文書注意

 

 

学園内

 

アグネスタキオン「…人とウマ娘の違いは中身のみで身体構造の違いはほぼない…分かるのはこの耳と{ピコピコ}…尻尾のみ{フリフリ…}」

 

何か考えているアグネスタキオンは自分の研究所に向かいながらも考えている。

 

アグネスタキオン「人体解剖で人の体は隅々までと切って開かれその中身を解読され限界を知った…しかし、ウマ娘は限界を見れなかった…人間の限界をいとも簡単に乗り越えられる…そんなウマ娘に限界はどれほどのものか常に研究してきた…だが、成果は全く実らず挙句の果てに被検体は私から逃げる始末だ…だが、三日前にある事が起きた…そうだ…武装した軍人の集団不法侵入…最初少し面白い記事としてみていたが…もっと興味深いものがあった…それは…ウマ…彼らが乗ってきた謎の生物ウマだ…このウマには偶然かあるいは狙いがあるのか…面白いほどの共通点が見つかった…そうだ私達と同じ耳を持ち尻尾を持っている…さらに速度はおおよそウマ娘と同じレベル…さらに、動物としてはありえないほどのパワーを持っている…こんな生物が急に現れるとは…ウフフフフフ…アハハハハハハハハハハ!!!!!!これぞ神の賜物と言う物か!?素晴らしい!!!この私にウマ娘の限界!!!全ての限界の先!!!!それを神は見つけろと言っているのか!!!!フハハハハハハハハハハハハハ!!!!!…必ずあの馬の血を取ってすべての研究につぎ込んでやる…私の最高速を見つけて見せるぞぉ!!!ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけと言うよりお知らせ

 

先ほどの怪文書見て下さってありがとうございます!

 

印象的には科学に没頭しすぎて狂気に満ちていそうな人を演じさせました。

 

解釈一致済ますかね?

 

それより、お知らせです。

 

 

ウマ娘のサークルを開設いたしました。

 

もし、この場で意見が言いずらいや何か聞きたいことがあればウマ娘の方のサークルでもお書きください。

 

サークル名は

 

第8SS騎兵師団

 

参加お待ちしてます。

 

それではまた

 

 




はい。

おまけで大体説明してしまったので特にお話はありません。

次回は、練習場にいる人たちを見に行くカムと猫ですかね…

それではまた次回お会いしましょう!

バイバ~イ

コメントマイリスお待ちしています。


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第7話 そのイギリス人危険につき(猫と和解せよ…)

Hi!!

お久しぶりだね!!

今回は二個書く予定だよ!!

後、メジロアルダンって病弱な割に結構体がエッチ{ドンドンドン!!!FBI!!OPENUP!!!}

Oh Shit What Fuc{ゴシャア!!!}

楽しんでね!!

※この作品は学年などがアニメやゲームと違いバラバラになっていますご了承ください


トレセン学園

 

カム「Hark when the night is fallin♪

  Hear! Hear the pipes are calling♪

     Loudly and proudly calling♪

        Down thro' the glen♪」

 

色々と気分がいいカムは勇敢なるスコットランド行進曲を歌いながらのんびり猫と歩いている。

 

猫「なぁ~ん」

 

カム「あ?この曲気に入らねぇのか?」

 

猫「にゃ」

 

カム「ハァ…分かってねぇな、偉大なる大英帝国(ブリカス)の華やかな歌なんだぜ?」

 

猫「にゃ~ん」

 

カム「そんなに気に入らねぇのかよ…じゃあ、別の歌ってやるよ」

 

猫「…」プイッ…

 

カム「あ!?てめぇ!!俺の歌に不満でも持ってんのかこの野郎!!」

 

猫「にゃ!!」ベシッ!!!

 

カム「痛っ!?」

 

あるわボケと言わんばかりに猫パンチがカムの足にヒットする。

 

結構痛い

 

カム「痛い…なんかお前のパンチ強くね?」

 

猫「にゃん!」

 

カム「ハァ…たくっ、なんでこんな猫に踊らされているんだ?」

 

暗くて寒い夜に第二次世界大戦で死ぬ気で戦った兵士が今や温かい太陽の下で猫に踊らされる…

 

なんでナチス親衛隊より猫にビビってんだ?と自分で困惑していると…

 

猫「…ニャッ!!!!」ダッ!!!

 

突然猫が勢いよく走って行く

 

カム「おい!どうしたとつz…ん?あれは…」

 

猫が走った方向を見てみると…

 

???「申し訳ありません…今ここで決めるわけには…それに…」

 

トレーナー?「いいじゃないですか!!あなたの足は少々不安定かもしれませんが気合で何とかすれば行けますよ!!!」

 

???「ですが…」

 

カム「なんだあれ?ナンパか?」

 

会話の内容は遠くて聞こえないが傍から見ればナンパしているように見える

 

カム「チッ…誰だよ不法侵入を許してんのは…」トテトテ…

 

めんどくさがりながらも、一応トレセン学園の関係者としてトレーナー?に近づく

 

カム「おーい、お前何やってんの?ナンパならよそでしてくんねぇか?」

 

トレーナー?「な、なんですか…あなたは…一体誰なんですか?」

 

カム「俺?元英国陸…あー…トレセン学園の…まぁ…教師?」

 

まさかの疑問形である

 

トレーナー?「教師が一体何か用で?私は今彼女をスカウトしているのですよ!!邪魔しないで下さい!!」

 

カム「あー…そうなの?お嬢さん?」

 

めんどくさそうに隣にいるウマ娘の子に聞く

 

???「ええ、そうです…ですが、先程からスカウトはお断りしているのです…まだ、選抜レースを出走してないので…」

 

カム「ほーん…ああ、そういえばたづなさんが言ってたな選抜レースに出走してない子は基本スカウトしてはいけないって言ってな…じゃあ、スカウト100%無理じゃね?」

 

一応たづなからの説明は頭に入っていたカムはこの学園のルールを思い出す。

 

トレーナー?「そ、そうだっけ…で、でも例外で同意の元でならスカウトできるはず!!」

 

カム「いや、できねぇぞ?それは、選抜レースのお手伝いをするという合意であって必ずしもそのまま一緒になるってわけじゃないんだぞ?…お前トレーナーのバッチ付けてる割に知識無くね?」

 

トレーナー?「え…いや、まぁ…何と言いますか…」

 

カム「…(なぁーんかこいつ怪しいな…ん?あれ?よく見たら…バッチおかしくね?)」

 

良く見てみるとバッチの上に何か貼ってある。

 

カム「…ほっ」バシッ!!!

 

怪しいと思ったカムはトレーナー?の襟から無理やりバッチを取る

 

トレーナー?「うわっ!?ちょっと!!いったい何するんだ!!」

 

カム「いや、なんかこのバッチおかしいなぁーと思ってな…ちょっと見せてもらうぞ…」ジー…

 

トレーナー?「く、くそっ…」バッ!!

 

何かまずいと思ったのかトレーナー?は逃げようとする

 

???「あっ!お待ちにn{パァン!!!}キャッ!?」

 

トレーナー?「ひっ!?」

 

突然大きな音が響き何事かと音の方を向くと…

 

カム「はーい、逃げちゃだめだよ~逃げたら撃ち殺すからね~」カチャ…

 

スーツの懐からMk IVリボルバーを取り出して照準をトレーナー?に向ける。

 

カム「今のは威嚇射撃として空に撃ったけど、今度はお腹に当てちゃうぞ☆」

 

トレーナー?「す、すみませんでした…だ、だから撃たないで…」

 

カム「じゃあ、今から担当者呼ぶから待ってくんね?」

 

トレーナー?「は、はい…」

 

カム「じゃあ、たづなさんを呼んで…」スッ…

 

Mk IVリボルバーを一旦しまいポッケからスマホを出すが…

 

カム「…なあ、嬢ちゃん」

 

???「はい、なんでしょう?」

 

カム「すまほ?ってどう使うの?」

 

スマホを出してみた物のロック画面の解除の仕方も分からないので隣にいる彼女に助けを求める

 

???「え?…お使いになった事が無いのですか?」

 

カム「うん、てか二日前にたづなからもらったからよくわかってない」

 

???「そ、そうなのですか…ちなみにパスワードは?」

 

カム「パスワード?」

 

???「電源を押すと番号が出るのですが…」

 

カム「電源どこ?」

 

???「ええ…」

 

もはや、おじいちゃんレベルであった…

 

 

 

⏰…

 

 

 

たづな「お待たせしました…彼は私たちが対処いたします…それでは…」

 

電話で呼ばれたたづなは、縄でぐるぐる巻きにした不審者を連れていく

 

カム「は~い、お疲れ~…ありがとうなメジロアルダン」

 

アルダン「いえいえ…私は少し手伝っただけです…」

 

カム「少し?…(9割9分アルダンにやってもらったような…)まぁいっか!」

 

結局少し詳しかったアルダンにやってもらって何とかなったカムはあることに気づく

 

カム「…あ、そういえばあの猫どこ行った?」

 

アルダン「猫?」

 

カム「ああ、急に走って行ってな…それで追いかけていたら、たまたま君達が何か話している所に出くわしたんだ」

 

アルダン「そうなのですか…じゃあ、猫さんにお礼を言わないと」

 

カム「そうだな…にしてもどこ行ったんだろうな…う~ん」

 

そこら辺を見てみるが中々見つからない…と思ったら

 

猫「にゃー!!」シュバッ!!

 

カム「あ、いt{ドゴォ!!!!}グファ!?」

 

木の陰から出てきたと思ったらカムのどてっぱらにタックルする。

 

アルダン「あら、この子が…」

 

カム「that's right…(そうだよ…)

 

猫「にゃ~♪」

 

アルダン「うふふ…可愛い♪」

 

大の字で倒れているカムに嬉しそうに乗っかる猫に笑うアルダンだった…

 

カム「Remember later, fucking cat ...(後で覚えてろよクソ猫…)

 

猫「にゃ!!」シュッ!!

 

カム「ブヘッ!?」

 

猫にパンチされ翻弄されるカムだった…

 

 

 

⏰…

 

 

 

カム「…たくっ…何で猫に殴られなきゃいけねぇんだよ…」テクテク…

 

猫「にゃ~ん♪」ゴロゴロ…

 

アルダン「あらあら~♪かわいい子ですね♪」ナデナデ…

 

猫「うにゃ~ん♪」

 

猫が逃げないようにアルダンに猫を抱っこさせているが、妙に嬉しそうだな…

 

カム「…現金な奴だな」

 

アルダン「? 何かおっしゃいましたか?」

 

カム「いや…何でも…それより、俺に付いて来ていいのか?お前授業は?」

 

今この時間はウマ娘達が授業をしている…そんな時に何故外に出ていたのか聞く。

 

アルダン「実は今日、病院から退院したばかりでして…理事長がお休みを取ってくださったのです…」

 

カム「あ?病気持ちなのか?」

 

アルダン「いいえ…病気ではなく体が少し不安定で通院していたのです…」

 

カム「へぇ~…何?骨が脆くなってんの?それとも、筋肉に異常か?」

 

アルダン「…」

 

カム「…すまん聞きすぎたわ」

 

顔は笑顔だが、明らかにテンションが違う聞きすぎてしまったようだ

 

アルダン「いえ…問題ありません…ただ、自分で言うのは少し…」

 

カム「…まぁ、気持ちだけは分かるぞ俺の愛馬も一時期足を悪くしてたからな…あの時は気が気じゃなかったさ…」

 

アルダン「愛馬?もしかして貴方はトレーナーなのですか?」

 

カム「あ?違う違う愛馬って言うのはこう…何というか…ん?…何やってんの?」

 

何かいい例がないな周りを見ていると何かが見えた。

 

アルダン「?…あれは…」

 

2人が見たものは…

 

イヴァン「Привет! Вперед, продолжать! !!(ハイヤ!進め進め!!)

 

ギルバー「ブルル!!」パカラッ!!パカラッ!!

 

モシチ「Huh !!(ハッ!!)」スパンッ!!

 

モース「ヒン!」パカラッパカラッ

 

ソビエト人とポーランド人の騎兵が練習場で馬を走らせ併走していた

 

カム「何やってんだよあの二人…非番だったか?」

 

2人共担任なのになんでこんなところで道草食ってんだと思っていると…

 

アルダン「…」

 

カム「ん?どうした?何か気になってんのか?」

 

アルダンが微動だにせず動かなくなっており、横からカムがのぞくと…

 

アルダン「…」

 

何か美しいものを見たような眼をしていて視線の先にはギルバーとモースをずっと見ている

 

カム「…気になるのか?」

 

アルダン「はい、とても…美しくそして勇ましい姿に魅了されています…あれがカムさんの言う愛馬と言う者なのですか?」

 

カム「本当は愛馬じゃなくて馬だけどね…ちなみに俺の馬は今パラムのガキに預けてるからここにはいねぇぞ」

 

アルダン「そうなのですね…一度見てみたいです」

 

カム「できたら見せてやるよ」

 

アルダン「うふふ…楽しみにしてますね」

 

カムとアルダンが約束を作ったのと同時に並走していた二人も終わる

 

イヴァン「よっしゃ!!またわしの勝ちじゃ!!よくやったなギルバー!」ポンポン

 

ギルバー「…」プイッ…

 

モシチ「ふぅ…大尉は相変わらず衰えていませんね…あの時と変わりません…良く頑張ったなモース」ナデナデ

 

モース「ヒーン!」

 

イヴァン「いや~久しぶりに仲間と走るのはいいなぁ!気分がいいもんだ…ん?おや?」

 

久しぶりに走り気分がいいイヴァンは何者かの視線に気づき見てみるとひとりのウマ娘が近づく

 

ルドルフ「こっそり抜けて独り占めでもしようと思いきや…何たる行幸…先生が言っていた噂の生物に会えるとはね…」

 

モシチ「あなたは…」

 

イヴァン「お?知っているのか軍曹?」

 

モシチ「はい、彼女はこの学園の生徒会長シンボリルドルフ…一応大尉の生徒ですよ?」

 

イヴァン「ありゃ?そうだっけ?正直数日は人の名前覚えない癖付いちゃったんじゃよね~」

 

ルドルフ「とても不思議な癖ですね、イヴァン先生」

 

イヴァン「まぁ、前の職業病みたいなもんじゃよ後、先生はいらんイヴァンかケテルでいい…で?その生徒会長様が何しにここに?生憎運動系は教えることは無いぞい」

 

体操服に着替えているルドルフにイヴァンが何しに来たか聞く。

 

ルドルフ「では、イヴァン単刀直入に言おう」

 

イヴァン「おう、言え言え」

 

ルドルフ「その馬で私と勝負していただきたいイヴァン」

 

イヴァン「へぇ~…ええぞ」

 

モシチ「良いのですか大尉」

 

あっけない返事に先の併走をしたイヴァンに疑問を投げる

 

イヴァン「構わん構わんギルバーだって不燃焼気味だしな…な?そうだろ?」

 

ギルバー「…」トテトテ…

 

イヴァン「ん?どしたギルバー勝手に動いて…」

 

手綱を動かしていないのにギルバーは動いてルドルフに近づく

 

ギルバー「…」ジー…

 

ルドルフ「不思議だな初めて会って見た目が違うのに親近感を感じる…」

 

ギルバー「…」ゴゴゴゴゴ…

 

ルドルフ「前言撤回、親近感より威圧感が伝わって来るな…何かしたかな?」

 

明らかに親しみの目ではなく睨んでいる眼であった

 

イヴァン「多分、自分と同じ雰囲気を出してるのが気に食わないから威嚇でもしてんじゃろ(適当)」

 

ルドルフ「そうか、気に食わないか…随分と舐められてるな」ゴゴゴゴゴ…

 

イヴァンの話を聞いた瞬間ルドルフからも威圧感が出て来る

 

モシチ「…大尉煽ってよかったのですか?」

 

イヴァン「え?面白そうだから良いじゃん?」

 

まさかの煽った理由が面白そうだったからでモシチは困惑する

 

イヴァン「で、勝負と入ったが何をするんだ?槍試合か?」

 

ルドルフ「いいえ、今日は走るのが目的ですので…槍試合はまた次の機会にさせてもらおう」

 

イヴァン「承知した…ちなみに距離は?」

 

ルドルフ「3600」

 

イヴァン「おっほっほっww随分強気に行ったな!」

 

ルドルフ「これが私の得意距離だからね…もしかして、そちらの馬は適正距離が短いのかな?」

 

イヴァン「いやいや!うちの馬はどんな距離だって問題ありませんぞ!ただ一言言えるのは…」

 

ルドルフ「?」

 

イヴァン「私の馬は走る距離が長くなればなるほどドンドン速くなることをお忘れなく…ではお先にハイヤッ!!」バシッ!!

 

ギルバー「ブルル…」パカラッ…パカラッ…

 

ギルバーはそのままスタート位置に向かう

 

モシチ「…スタート役は私がやりましょうか?」

 

ルドルフ「頼んでくれるかい?」

 

モシチ「もちろん、空砲を使わせてもらいますけどね」スッ…カチャ…

 

懐からナガンM1895リボルバーを取り出して一発だけ弾を入れる所をルドルフに見せる

 

ルドルフ「構わない…では私も彼の隣に並ぶとしよう」ザッザッ…

 

ギルバーの後を続くかのようにシンボリルドルフもスタート位置に向かう…

 

 

カム「…なんかやろうとしてね?」

 

アルダン「生徒会長と馬との勝負ですね…カムさん…もしお時間があるのでしたら一緒に少し見てみませんか?」

 

カム「あぁ…まぁ、俺も特に用事無いからいいよ」

 

元々今日は非番なカムはアルダンの提案を受ける

 

アルダン「ありがとうございます」

 

カム「いいってもんよ…ちなみにその生徒会長さんってどれくらい強いの?」

 

遠くからでも雰囲気で何となく強者のオーラが見えているが一応どんな人物なのかアルダンに聞く

 

アルダン「無敗の三冠ウマ娘達成の可能性を秘めた皇帝とメディアでは言われていますね」

 

カム「皇帝か…強そう(適当)」

 

アルダンの説明をあまり分かっていないのか適当に答えるカム

 

カム「う~ん、どっちが勝つかな」

 

高みの見物でどちらが勝つかアルダンと眺めるのだった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

 

11人のヒミツ

 

島津のヒミツ「食堂のメニュー制覇を企んでいる」

 

カムのヒミツ「びっくりするほど電子機械に弱い」

 

ハンスのヒミツ「パン以外にもエグ指導の元ピザ作りに挑戦して商品化しょうと頑張っている」

 

イヴァンのヒミツ「インターネットに入り込んでお気に入りのゲームをしている(ゲーム名・ワシは脱走兵です)」

 

エグのヒミツ「実は密かにペンライトでヲタ芸の訓練をしている」

 

カールのヒミツ「密かに会長と二人きりで交渉して学園内にサウナを作ってもらった」

 

サラのヒミツ「学園内の図書館に通って必ず一日一冊完読している」

 

モシチ「優しそうな顔つきのせいでクラスのみんなからおじさんと呼ばれている」

 

サン「実はリンゴの皮むきが得意」

 

パラム「クラスの相談に乗っているせいか生徒の間でパラムのあだ名がジャンヌダルクになってしまった」

 

レイ「バク転を永遠にできる」

 

次は馬のヒミツを書く予定




|ω・`)ノ ヤァ

素人小説書きだよ☆

今回は短めに書かせていただきました。

アルダン可愛いね

最近書いているとこれちゃんと解釈通りになっているか不安です。

コメント欲しいですね

次回はルドルフとギルバーの勝負ですお楽しみに!

お気に入りとコメントおねがいします!


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第8話 汝、皇帝の威信を見よ…恐れ慄け、我は雷帝の子ツァレーヴィチである

皇帝と皇子の前である

その場に控えるがよい

民は地に頭を着けよ

兵は膝を着け

貴族は首を下げよ

偉大なる皇帝と皇帝の争いに異論を唱えるな

これは遊戯ではない聖戦なのである

覚悟して聞くがよい

偉大なる者の戦いを


イヴァン「…ふぅ」グッ…

 

ギルバー「…」

 

天気はカラッと晴れた大空に横から少し暖かい風が吹いている…

 

踏んでいる芝生は完璧な状態、泥や泥濘も無い…

 

走るには良い状態じゃ…お、噂のルドルフが来たみたいじゃな…

 

ルドルフ「…」ザッ…

 

いざ隣に立ってみればやはり大きい…

 

イヴァンが乗っている事を除けば2m以上だろうか?

 

やはり初めての事で自分も勝てるか少しだけ不安だ…

 

いや、私らしくないな…神色自若…何があっても動揺してはいけない…

 

モシチ「よろしいですか?大尉、シンボリルドルフ殿」カチャ…

 

空砲を一発装填しているリボルバーを持ったモシチは

スタートラインの端に立って二人に準備が出来ているか聞く

 

イヴァン「ああ、問題ないモシチ軍曹」グッ…

 

ルドルフ「…始めてくれ」スッ…

 

手綱を握っているイヴァンと走る体勢になったルドルフ2人の出走準備が整った

 

モシチ「では…よーいッ!!」カチャ…

 

イヴァン「…」ググッ…

 

ルドルフ「…」グッ…

 

モシチの掛け声と撃鉄のハンマーを起こす音が二人の耳に入り力を溜める

 

モシチ「…初めッ!!!」グッ!!!パァン!!!

 

大きな銃声が空に響き二人の耳にも銃声が入った

 

イヴァン「Вперед, продолжать !!(進めッ!!)」バシッ!!

 

ギルバー「フッ!!」グッ!!!

 

ルドルフ「はっ…」ザッ!!!

 

貯めていた力を地面にぶつけて二人はスタートラインを越えて人々に期待されている皇帝とコサックの伝統を受け継いでいる馬の対決が始まる…

 

 

カム「始まったな」

 

アルダン「ええ…最初はどう出るのでしょう…」

 

観客の場所に移動したカムとアルダンは二人の対決を見守りながらも展開を読んでいく…

 

 

イヴァン「…(さぁて…今回は情けなしで行くか…)行けッ!!」バシッ!!

 

ギルバー「…」バシュ!!!

 

最初の第一コーナーでイヴァンは宣言通り徐々にギルバーを加速していく

 

ルドルフ「どうやらはったりではなかったようだね…(ここから減速なし…後ろに居たら焦って体のスタミナが尽きて私が負けてしまうね…なら)フッ!!」グオッ!!

 

アルダン「馬が加速して大逃げになるかと思いきや…生徒会長も大逃げになる…」

 

カム「後方で焦って全力を出せない事を懸念してイヴァンと同じ大逃げにシフトチェンジ…頭いかれてんだろ」

 

第一コーナーでスパートをかけてルドルフを焦らそうとしたがどうやらその作戦は早々に破られてしまった

 

イヴァン「チッ…賢いのう…さてどうしようか…」

 

第二コーナーが終わると最初の直線に入る

 

この直線の最初は両者仕掛けず足を進ませる…

 

その間に二人は頭の中で作戦を立てる

 

イヴァン「…(参ったな…まさか最初の作戦が早速破れるとはな…)」

 

何故イヴァンが参っているかと言うとまともな対抗策が先ほどの大逃げでのスタミナ削りだったのだ

 

その為イヴァンにはまともな作戦が無くただ速度を上げて走る以外なかった

 

ルドルフ「ふぅ…(この直線では仕掛けずに同じ速度…向こうで問題が発生したな…好機到来!!ここで先頭を行かせてもらう!!)フッ!!」タッタッタッ!!!

 

イヴァン「む」

 

チャンスが巡り利用するのはここしかないと感じたルドルフは足を延ばして先頭につく

 

カム「…まずいな」

 

アルダン「馬の方ですか?」

 

カム「ああ、さっきまでイヴァンの方が主導権を握っていたが…先頭が変わったせいで主導権を持っていたイヴァンからルドルフに変わって状況が変わるぞ」

 

アルダン「生徒会長の得意な状態になりやすいと言う事ですか?」

 

カム「that's right(当たりだ)イヴァンのやっていたスタミナ消費を自分に食らってしまうと言う事だな…さて、そんな危機的状況でどんな風にイヴァンは戦局を打開するのか…期待だな!」

 

策の無いイヴァンがどう状況を変えるにか期待しながら直線が終わり第3コーナーに入った

 

ルドルフ「ふぅ…」タッタッタッ!!

 

イヴァン「無駄のないカーブ…見事じゃ…だがな、わしだってみすみすチャンスを逃すほど愚かじゃない…Бегать!!(走れ!!)」スパァン!!!

 

ギルバー「ブルル!!!」ドガラッドガラッ!!

 

ルドルフの無駄が無いコーナリングに感心したイヴァンだが、ここでルドルフが少しだけ減速している隙を突くためにコーナリングの最中に一気に加速する

 

ルドルフ「ふっふっ…(参ったな…まさかここまで速いとは、馬恐るべし…だけど私も負けてはいられない)ハッ!!」グオッ!!

 

一時離れていたギルバーは走り方を変えてルドルフに迫るがまだ足を持っていたルドルフに離されてコーナーの争いはルドルフがリードしたまま直線に入る

 

カム「これで一周したけどイヴァンはどうするつもりかな?」

 

アルダン「このままですと、生徒会長が勝ってしまいますね…」

 

カム「ああ、だけどイヴァンの事だ何か策を考えるだろうな」

 

ルドルフから大体一馬身離れているイヴァンはきっと対策があるとカムは考えるが…

 

イヴァン「…(やっべぇ…どうすればいいか分からん)」

 

先ほどの主導権を取る為に賭けに出たが見事に失敗して安全に対抗できる策が無くなってしまった

 

イヴァン「さて、どうしようか…あのカーブが終わって直線になれば勝てるか怪しいぞ~」

 

策が無く手も無くなってしまいどうすればいいか考えていると…

 

ギルバー「…フン」

 

イヴァン「あ?何?プランB?よし!じゃあそれで行くとするか!!…プランBって何じゃ?」

 

ギルバー「ヒン!!!!」ガッ!!!

 

イヴァン「うおっ!?」

 

プランB…それは単純な事何も考えず走る事

 

相棒の頭では勝てないと感じ、独断でギルバーが足を駆けていきルドルフと並ぶ

 

ルドルフ「むっ?来たか…」

 

イヴァン「Привет! Рудольф!!(やぁ!ルドルフ!!)Хватит выносливости!(スタミナは十分か!)

 

並んだイヴァンが声をかけてきたのでルドルフはこう答える

 

ルドルフ「Иван может себе это позволить(余裕だともイヴァン)

 

イヴァン「Хахаха!!Тогда я(ハハハ!!なら先に) отпущу тебя первым!!(行かせてもらうぞ!!)」スパンッ!!

 

軽口が済んだと同時にギルバーの速度をサラに上乗せするために手綱を叩き最高スピードを上げ先頭に立つ

 

カム「おっ、直線で仕掛けたな…おいおい、馬鹿みてぇに速いな…」

 

アルダン「遠くから見ても掛かり気味に見えるのですが…大丈夫なのでしょうか?」

 

カム「さぁな…でも、これで形勢逆転は出来た…後はあの生徒会長様がどう出るかだ…やっべ久しぶりにワクワクしてきたぜ…」

 

拮抗状態にどんなことが起きるのかカムがワクワクしながら先頭のイヴァンと1.5馬身離れているルドルフがコーナーに入る

 

イヴァン「フッ!!」ググッ…

 

体を傾かせながらギルバーのコーナリングを補助しルドルフを内側から出さないようにコーナーの幅を狭めながら回る

 

その間もギルバーの速度はドンドンと増えていき2,3馬身離れていく

 

ルドルフ「…(だんだん離れていく…正直余裕と言ったがそんなことは無い結構ギリギリだ…感覚も無いな…)」タッタッタッ…

 

コーナーを回っているルドルフは段々と離れていくギルバーに心の中で情けなく弱音を出すが…

 

ルドルフ「だからどうした…感覚が無いから、疲れた、良く分からない生物だと言ってただ負けると?…フッ…舐めるなッ!!!貴様なんぞに勝利は譲らんッ!!!!」グッ!!!ゴシャアアア!!!

 

正直に言えばルドルフは慢心していた今回も私が勝つと言う絶対的な信念で戦ってきていた

 

だが、違ったあの生物は今まで彼女と戦ってきた相手とは次元が違う

 

最初に睨まれた時なんてこの世の物とは思えないほどの空気の重さと圧力を感じた…

 

まるで地獄めぐりを何回か歩いて行ったような感覚を彼女は感じた

 

決闘の開始の前彼女の足は少し震えていたどんなことが起きるか分からないプレッシャーと恐怖で心を支配されていた

 

そして、ギルバーと走って感じた勝てないかもしれないと…いとも簡単に逃げから差し帰れる脚質の才能で無限のスタミナと足の速度に圧倒的パワーを傍で感じた

 

ここまで彼女が人生に感じた事のない困難と言う壁にブチあったのだ

 

無理な脚質の変更に無理な加速と焦りで心身共に疲れ果てていた弱音も吐いた

 

しかし、そんな彼女はあきらめない

 

彼女は皇帝なのだ

 

負けを知らない無敵の皇帝なのだ

 

ただ勝利のために進み続ける皇帝だ

 

ルドルフ「…」

 

轟け天下無双の嘶き…汝、皇帝の神威を見よ

 

 

ルドルフ「ハァッ!!!ダダダダダダダッ!!!

 

掛け声と共に最後の直線で上がっていく狙いはもちろんギルバーだ、すべての感覚を忘れただただ前に進み続ける

 

全てをかけて進んでいくルドルフにイヴァンはすぐに気づく

 

イヴァン「本気じゃな…面白いのを見れたなハイヤッ!!」バシッ!!

 

ギルバー「ヒンッ!!!!」ドガラッドガラッ

 

勿論手を緩めるなんてことはせずにドンドンとスピードを上げる…

 

 

ルドルフ「…ッ!!」

 

イヴァン「ありゃ?もう来たか」

 

ルドルフ「勝利は譲らない」

 

イヴァン「…Ага... Тогда ты должен(そうか…では敗れて) проиграть и упасть Рудольф(倒れるがいいルドルフ)

 

ルドルフ「それはこちらのセリフだイヴァン…ハァッ!!!」ダダダダダダダッ!!!

 

そう言ってルドルフはギルバーを抜いて行く

 

イヴァン「…わしらが敗れるか…すまんが敗れるのには慣れているのじゃ…だから…勝利は貰うぞ行くぞギルバー!!」

 

ギルバー「…」

 

イヴァン「…ギルバー?」

 

Победа и слава великой (偉大なるロシア帝国)Российской Империи(に勝利と栄光を)

恐れ慄け、我は雷帝の子ツァレーヴィチである

 

イヴァン「…今の声はいったい…(グオッ!!)うおっ!?」

 

ギルバー「ヒーン!!!!」ダダダダダダダッ!!!

 

突然何者かの声が聞こえたと思った次の瞬間ギルバーの速度が上がり段々ルドルフに近づいて行く

 

 

アルダン「速い…なんて速度…」

 

カム「こりゃあ分からんぞ…どっちだ?」

 

 

見ている二人はもうすぐ3ハロンの戦いをまじかで見る。

 

ルドルフ「はっはっはっ…グゥ!!」

 

勝つのはシンボリルドルフは?

 

ギルバー「ブルル…」

 

それとも騎兵イヴァンとギルバーか?

 

この3ハロンで決着する

 

ルドルフ「ここで決める!!!」

 

さぁ、最初はルドルフが動いた後ろから来るギルバーの気配を感じ取ったのか急いで話そうとゴールバンに近づいて行く

 

イヴァン「させん!!」スパンッ!!

 

しかし、後ろで追いかけて来ているイヴァンは手綱を叩いて速度を上げる

 

残り400m

 

ルドルフ「フッ!!」

 

やはり無理に動かしているせいか少しずつ減速していって行く

 

イヴァン「行ける…行けるぞ!!」

 

その隙を見逃さないイヴァンは今の内に迫ってくる

 

残り200m

 

ルドルフ「フッフッ…」

 

痛みが段々と戻ってくるがゴール板が見えてきたと思いきや

 

イヴァン「そう軽々と勝利は渡さんぞ!!!」

 

ルドルフ「来たか!」

 

黒の馬に乗ったソビエト人がルドルフに近づいて来るもう目の前だ

 

残り100m

 

ルドルフ「私が勝たせてもらうッ!!!」

 

イヴァン「ほざけ!!貴殿は敗北がお似合いだ!!!」

 

 

 

2人は並び、最後は本心の語り合いでゴールを超える…

 

 

勝利したのは皇帝か?それともコサックの皇子か?

 

その答えは…

 

 

ルドルフ「うっ…はぁ…はぁ…」バタッ…

 

走り終えたルドルフは全感覚が反応せずそのまま転がって大の字で倒れる

 

イヴァン「…好きに動きな」スッ…

 

ギルバー「…ヒン」トテトテ…

 

イヴァンはギルバーから降りてそのままギルバーを自由にさせる

 

ルドルフ「うっ…あぁ…」

 

イヴァン「ふぃ……」ゴソゴソ…カチャン…ボッ…

 

息が上手くできないルドルフの傍で葉巻を取り出して火を点ける

 

イヴァン「スゥ…ふぅ…」

 

葉巻の煙を出してそのままぼそりルドルフに伝える

 

イヴァン「…わしの負けじゃよ」

 

その言葉にルドルフは心の大きな壁を越えた達成感と今までにない勝利の喜びでこう言う

 

ルドルフ「…やった!!!

 

その言葉はまるで子供の様に安直ながらも嬉しさが一番伝わる言葉だった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

イヴァンの担当ウマ娘 1、シンボリルドルフ




はい。

これマジ?馬のヒミツだすって言ったくせに盛大なネタバラシする作家がいるってマジ?

ゴメンナサイこのままギャグに行くのは慣れてないんじゃ…

許して…許して…

次回はう~ん…クラスの様子とか書くかも?

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第9話 ばぶぅ

諸君…私はダスカが好きだ…諸君…私はウオッカが好きだ…

諸君!私はアグネスタキオンが大好きだ!

エイシンフラッシュが好きだ!
スマートファルコンが好きだ!
カレンちゃんが好きだ!
アドマイヤベガが好きだ!
ナリタトップロードが好きだ!
メイショウドトウが好きだ!
テイエムオペラオーが好きだ!
アグネスデジタルが好きだ!
ゴールドシップが好きだ!!

スピードで、スタミナで、パワーで、根性で、賢さで、保健室で、お出かけで、
おやすみで、レース予約で…

この地上でありとあらゆるウマ娘が大好きだ…

胸がデカいウマ娘達の中にスズカを入れて並べたゲート内の胸囲格差を堪能しながら出走でスズカだけ差しにして馬郡の中に埋まらせるのが好きだ!!

リトルココンとの勝負で◎なのに何故か10着になったときなど心が躍るぅ!!!

サトノダイヤモンドのレースの中でバインバインと揺れている胸を堪能するのが好きだ…

ハルウララを有馬記念で一着になった時など胸が空くような気持ちだった…

キタサンブラックの腋とおへそをじっくり見れるのも好きだ…

サクラチオノオーがマルゼンスキーと絡んでいる様など感動すら覚える…

ナリタブライアンの小さい頃の様などはもうたまらない!!

ホーム画面でボテ腹なマチカネタンホイザを見るのも最高だッ!!

哀れな友達が少ないジュエルで健気にもガチャ回している所を私のDMMカード(1万)で、ジュエルを補充し最初の十連ガチャで理事長が出てきてお目当てのメジロアルダンが出て来て目の前で自慢した時など絶頂すら覚える!!!

チャンミで明らか強い人にレースをめちゃくちゃにされるのが好きだ…

慣れた頃に久しぶりにマックイーンをやってレース予約をミスってマックE-ンにした時などとてもとても悲しいものだ…

差しで馬郡の中に囲まれて脱出できないグラスワンダーがそのまま8着になった時が好きだ…

無料一回で出たサトノダイヤモンドを自慢されるのは屈辱の極みだ!

諸君…私はウマ娘を…愛と狂気に満ちたウマ娘を望んでいる…

私に付き従うSSサークル諸君(0人)!!

君達はいったい何を望む?

更なる尊いウマ娘を望むか?

情け容赦のない史実重視のウマ娘を望むか?

数々新キャラのウマ娘を育成できるウマ娘を望むか?

おっぱい!!腋!!おへそ!!太もも!!靴!!防止!!短刀!!フンギャロ!!どけ!!俺はお兄様だぞ!!PUI!PUI!どけ!!俺はちゃんこ鍋だぞ!!ばぶぅ!!SEGA!!ハァ~祭りだ!!祭りだ!!

よろしい…ならばウマ娘だ!!

一心不乱のウマ娘プリティーを!!!

はい。

前書きはここまで、それでは本編どうぞ


パン屋<Florian Geier>

 

カチッ…カチッ…ゴーン!!ゴーン!!

 

ハンス「Hmm ... es ist Zeit für eine Pause ...(ふむ…もうそろそろ別の仕事か…)

 

壁に掛けてある少し大きな振り子の時計が鳴り別の仕事の時間になったハンスは店員の服装から軍服に着替えてパン屋のシャッターを閉じる

 

ギィ…バタン!!クルクル…ガチャ!!

 

ハンス「Okay, lass uns herumgehen(よし、さぁ見回り行こうかビス)」ガチャ…

 

ビス「(/・ω・)/ガッテンショウチノスケ」

 

さて、鍵も閉めて餌も与えた…後は、店に固定している紐を解いてそのままビスに乗って仕事をしよう…

 

ハンス「Ja ... huh ... es ist schwer zu klettern ... haiya(よっ…ふぅ…上るにも一苦労だな…ハイヤ)」ペシ

 

50も近くなると馬の乗り降りに少しだけ苦労するが、それでもまだまだ行けると言う事を証明するために馬を進め学園内に不審者や怪しい個所などをチェックしていく

 

パッカパッカ…

 

ハンス「Auf der Heide blüht ein kleines Blümelein♪(荒野に小さな花が咲いていた♪)

    und das heißt: Erika.♪(その名はエリカ♪)

    Heiß von hunderttausend kleinen Bienelein♪(百千の小さなミツバチによって熱く♪)

    wird umschwärmt Erika♪(取り巻かれてる、エリカは♪)

 

馬の揺れに振られながら馬の足音にが聞こえないくらいの大きさで私は耳に残っている歌を歌う

更に良い天気なのも相まって気分がとってもスッキリしながら見て回る

 

 

三女神像前

 

ハンス「ん?」

 

大体の見回りが終わり最後の三女神像の所を見に来たハンスは遠くから三女神の噴水に座っているウマ娘が見えた

 

ハンス「…よっ…ここで待って」

 

ビス「('ω')アイアイサー」

 

何か訳ありの雰囲気を感じウマから降りて座っているウマ娘にハンスは近づいて行く

 

ハンス「…そこのお嬢さん、ここで何をしているんだい?」

 

???「!?あ、すいません!!少し疲れてここで座っていたのです…ごめんなさい!」

 

突然黒を基調とした軍服を着たパン屋の店員が海軍サーベルを腰に着けながら声をかけられたので座っていたウマ娘はハンスにビビる

 

ハンス「そんな謝らなくていい、単に君が座っていたから何かあったと思ってな…隣失礼するぞ」スッ…

 

色々と話を聞こうと帽子を取ってゆったりと少し離れて隣に座る

 

ハンス「とりあえず、名前は何と言うんだ?」

 

クリーク「スーパークリークです」

 

ハンス「…Großer Krieg?(…凄い戦争?)

 

クリークの名前にびっくりしてドイツ語で翻訳してしまった

 

クリーク「えぇっと…すみません…ドイツ語は流石に分からないです…」

 

ハンス「すまん、ちょっと驚いてしまって元の言葉を出してしまった…で、どこまで話した?」

 

クリーク「私の名前を名乗ったところですね」

 

ハンス「そうか…私の名前はハンス・ビナーだ」

 

クリーク「ハンスさんと言うのですね…えっと、失礼かと思いますがハンスさんはここの職員なのですか?」

 

恐る恐る聞くクリークの疑いはもっともだった、普通はスーツ姿が多いのにハンスだけ軍服を着ているので本当の職員なのか疑ってしまう

 

ハンス「まぁ、服装があれだからな…一応ここの警備員兼パン屋をやっている者だ」

 

クリーク「お二つ持っているのですね」

 

ハンス「理事長と色々話してな…ここで、ウマ娘の安全とサポートをする事を条件に了承してくれたのさ…」

 

クリーク「理事長とお話しできるって、ハンスさんは一体何者なのですか?」

 

ハンス「フッ…二人の子供に必要以上なお節介をしている48歳ただの爺だよ…それで、何で疲れていたんだ?誰か探しているのか?私で良ければ話してくれないか?」

 

本題に戻り何で疲れてここに居るのかクリークに聞いてみる

 

クリーク「実は…」

 

 

 

競技場

 

ルドルフ「ふぅ…感謝するイヴァン先生」

 

イヴァン「呼び捨てで構わんぞい、それにしてもウマ娘は凄いなぁ…ギルバーと同じ速度が出るとはそう思わんか軍曹?」

 

モシチ「ええ、彼女の言う通りでしたね…そう思いませんか英国人」チラッ…

 

イヴァン「え?」

 

遠くからカムともう一人猫を抱いているウマ娘が遠くから覗いていた事に気づいていたモシチはカムに声をかける。

 

カム「チッ、こっちに話題を振るんじゃねぇよクソ爺が…」

 

イヴァン「え?いついたの?」

 

カム「お前らが併走が終わった時に居たよ」

 

モシチ「じゃあ、この勝負も見ていたのか」

 

カム「ああ、全部見てたよ…そこにいるルドルフの走りもな」

 

ルドルフ「君は…カム・ダアトだったかな?」

 

カム「あぁ?何で俺の名前知ってんだよストーカーか?」

 

イヴァン「ブフッww」

 

モシチ「はぁ…」

 

仮にも生徒会会長と言う立場であるルドルフにそんな言い方はどうなのかとモシチは頭を抱えイヴァンは笑う

 

ルドルフ「…一応君達11人の書類を見させてもらったから名前を憶えていたわけであって決してストーカーではないMr.カムさん」

 

少し困った顔をしながらも丁寧な言葉でストーカーではない事をカムに説明する

 

カム「ヒュ~…女性の癖に英国紳士の様な立ち回りだな最高だ、後でスパムをやるよ」

 

ルドルフ「ありがたいが…こちらから一つ聞いていいかな?」

 

カム「何?」

 

ルドルフ「君とメジロアルダンの関係を知りたいのだがいいかな?」

 

カム「? 別に? ただ色々あって一緒にいるだけだぞ?」

 

イヴァン「事情があって一緒に…は!?まさか、ナンパして…」

 

カム「そうそうこの後ホテルに行って僕のエクスカリバーを……ってあほか!!!未成年に手を出す暇があったら酒でも飲んでるってのパスタ野郎と一緒にすんな」

 

モシチ「ノリツッコミが凄い」

 

アルダン「? 僕のエクスカリバーって何ですか?」

 

カム「知らないほうが良いしこんなおっさん達の会話に入らないほうが一番いいぞお嬢さん」

 

後ろから興味を持ったアルダンが近づいて来るがカムはアルダンを止めて3人の会話に巻き込まないようにする

 

イヴァン「悲しいなぁ~、仲間外れは良くないと思うけどな~」

 

カム「うるせえな老害その口を黙って閉じ(にゃっ!!)ほぶっ!?」ドサッ!!

 

悪口を言っているとアルダンの肩に乗っていた猫がカムを殴って転ばせる

 

モシチ「あらら」

 

イヴァン「ブハッwwwwだっさwwww」

 

カム「この糞猫が…こr(フニャ!!)うぎゃ!?」

 

倒れたカムに百連猫パンチをする猫の様子を皆傍観する

 

イヴァン「すごいなこの猫わしも欲しいのじゃけど」

 

モシチ「ここペット買うの禁止ですよ」

 

イヴァン「えぇ?いいじゃん猫かわいいし…お嬢ちゃんもそう思うじゃろ?」

 

アルダン「ええ、もふもふ出来る犬とかもいいですよね」

 

イヴァン「わかるわぁ~…でさ本題じゃけど、何であいつと一緒にいたんじゃ?」

 

少し話しやすいように親近感ある話をしながら何故カムと一緒にいたのかアルダンに聞く

 

アルダン「ただ単に助けてもらって一緒に歩いていただけですよ♪」

 

イヴァン「あ、そうなの…やましい事されてない?」

 

アルダン「ええ全くそんなことはされていませんわ」

 

イヴァン「そうか…もっと詳しい事を聞きたい所だが…こんな場所じゃあ、あれだし一緒に食堂行かんか?」

 

広い競技場より落ち着いてゆったりとお話が出来る食堂にイヴァンはアルダンを誘う

 

アルダン「構いませんが…今はわけあって手持ちがありません…」

 

イヴァン「構わん、丁度ルドルフに負けた罰を飯で済まそうと考えていたし金ならあるから安心せい」

 

アルダン「そこまで言うのでしたら、お断りするわけにはいきませんね」

 

イヴァン「うむ…もちろんルドルフとモシチも付いて行くじゃろ?」

 

アルダンを食事に誘えたイヴァンはルドルフとモシチにも聞いてみる

 

ルドルフ「ああ、私もお腹が空いているからね…イヴァンさんの甘えに乗せてもらおう」

 

モシチ「私は、馬を戻しに行きますので…」

 

イヴァン「そうか、じゃあ任せるぞい」

 

モシチ「ええ、それでは…ピュイ!!Morse'a !!Gilber !!(モース!!ギルバー!!)

 

モース「ヒーン!」パッカ!パッカ!

 

ギルバー「…」パカパカ…

 

遠くで芝を食っていたモースとギルバーがモシチに近づく

 

モシチ「よっと…それでは」

 

イヴァン「ほーい、馬にぶっ飛ばされないように気を付けるんじゃぞ~」

 

モシチ「わかっています、ハイヤー!!!」バシッ!!

 

モースに乗ったモシチはギルバーを連れてそのまま競技場を出て牧場に戻って行く…

 

アルダン「本当に早いのですね…先ほど見てましたが近くで見てみたら迫力もありましたね」

 

イヴァン「馬って言うのはあんなもんじゃからな…で、カムはどうする?来る?」

 

現在進行形で猫パンチをくらっている威厳が低下しているカムにイヴァンが聞く

 

カム「…行く」バシッバシッバシッバシッ!!

 

イヴァン「よ~し!じゃあ、食堂に行くとするか!」

 

カムの返事をもらってイヴァンは皆を連れて食堂に向かうのだった…

 

 

 

 

 

教室

 

サラ「Alright, then the next page ... uh ...(よし、じゃあ次のページ…えぇっと…)the great king said,(偉大なる王はこう言いました私) "I have a thousand elites.(には千の精鋭が居る)How can I defeat this alone?"(これをどうやって一人で倒すのだ?と…)How did the brave answer next?(次に勇者はどう答えたのでしょう?)... What's this fucking problem(...なんだこのクソ問題...)... You can answer anything like this ...(こんなもん何でも答えれるじゃないか…)

 

ある教室で英語をしゃべりながら授業をしているサラが黒板に英語を書きながら持っている教科書に文句を言っていっていると隣で椅子に座ってくつろいでいるエグがサラにこう言う。

 

エグ「おーいサラ~?一旦教科書から前の様子見てみ?大変な事になってるよ~」

 

何時も気楽なエグが自分に声をかけて前を見ろと言われてみてみると…なぁにこれぇ?

 

サラ「…え?何でみんな頭から煙出して倒れているんですか?」

 

ドトウ「」プシュー

 

オペラオー「」プシュー

 

カワカミ「」プシュー

 

ユキノビジン「」プシュー

 

マヤノトップガン「」プシュー

 

頭から教室にいる生徒たちが皆頭から煙を出していた

 

サラ「い、一体何があったんだ!?」

 

エグ「前見てみ」

 

サラ「え?」バッ…

 

何で前だ?と思いながら見てみると…

 

サラ「…うわぁ」

 

上下で動かせる二枚の黒板にびっしりと英語が書かれており文字通り隅から隅まで書いていた…

 

エグ「いくら何でも、休憩なしにぶっ通しはキツイってそれ…」

 

サラ「でも、俺ら時これより5分の1じゃん」

 

エグ「いや、そうだけどさ?いくら中学生にこれを一気にやるとか正気の沙汰じゃないと思うんだよ、うん」

 

サラ「えぇ?そうかなぁ?」

 

ハンス教官からこれの5倍を受けて来た僕にはこれ位何も問題ないはずだが、どうやらエグは真面目にやめたほうが良いと言う

 

エグ「少なくとも休憩ぐらい入れような?な?」

 

サラ「わかったよ…じゃあ、皆さん少し休憩しましょうか…ってそもそも聞いてないか」

 

もはや気絶している子達に自分の言葉は届かないかと思っていると…

 

キーンコーンカーンコーンコーンカーンキーンコーン…

 

授業の時間が終わりお昼ご飯の時間になる

 

サラ「あれ?もうそんな時間ですか…じゃあ、皆さんしっかりと復習するように…じゃあ、食べに行きましょうかエグ」トントン…

 

エグ「うぃ~」ギッ…

 

教科書を持って出て行くサラに手ぶらのエグはゆったりと付いて行き食堂に向かう

 

オペラオー「ふ、ふふ…き、気絶している間の僕は、何と言う寝顔の美しさだろうか…こ、これはサラ君にか、感謝しない…と…」ドサッ…

 

ドトウ「あ、頭が痛いです…し、死んじゃいますぅ~…」バタッ…

 

カワカミ「う"う"…プ、プリンセスならばこ、これくらい余裕…」ガクッ…

 

マヤノトップガン「」プシュ~

 

ユキノビジン「こ、これが、外の世界の…授業…ちょっとぎまうけだだけで気絶してしまったペッ…」チ~ン…

 

教室内にいる生徒たちは30分後何とか回復するのだった…

 

 

 

三女神像

 

ハンス「ふむ…つまり託児所から預かっていた猫が、朝気付いていたら消えたと?」

 

クリーク「はい…簡単に言えばですけど…」

 

三女神像で座って疲れていたクリークから色々と聞いた所どうやら

朝起きた時いつもなら隣で寝ていた猫がいつの間にか脱走して

慌てたクリークか急いで探すが見つからず疲れて一旦ここで

休憩していたみたいだ…

 

ハンス「ふむ…特徴は?」

 

クリーク「えっと…少し大きい猫で首に鈴が付いているんです…」

 

ハンス「ふむふむ…」スッ…カキカキ…

 

最近年で忘れそうになるので急いでSSの手帳でドイツ語で書き加える

 

ハンス「よし(パタン…)メモに記入したし手伝ってあげようと思ったが…もうこんな時間か…」

 

手伝おうと思ってとりあえず腕時計を見たが気づいたらこんな時間になってしまった全く…年は取りたくないものだ…

 

クリーク「もうお昼ごはんの時間ですね…あっ、お金持ってくるの忘れてしまいました…」

 

ハンス「おや、そうなのですか…クリークさん」

 

クリーク「あ、はい…何でしょうか?」

 

ハンス「一緒にお食事はどうですか?」

 

クリーク「え?いいのですか?」

 

ハンス「ああ、色々とまだ特徴なども聞きたいですしそれにここで出会ったのも、きっと何かの縁でしょう…食事も多ければ多い方が楽しいですからね」

 

まぁ、単に一人で食べるのが少し寂しいのと託児所にちょっと興味があるから聞きたいだけなんだけどね

 

クリーク「そ、そうですか?なら少し甘えてもらいますね?」

 

ハンス「決まりですね…じゃあ、ここから少し遠いので足を呼ぶとしましょう…ビュイ!!ビス!!」

 

ビス「(・ω・)ノHi」

 

クリーク「わっ!?お、大きい…」

 

遠くから勢いよく来たビスが二人の目の前で止まり目線をクリークに向ける

 

ハンス「ビス、お嬢さんを乗せるために低くなってくれないか?」

 

ビス「_(:3」∠)_ガッテンショウチノスケ」スッ…

 

ハンスの命令通りにビスは伏せて乗りやすいようになる

 

ハンス「どうぞ、お乗りくださいお嬢様…」スッ…

 

クリーク「あ、ありがとうございます…よいしょっと…」

 

丁寧にクリークを支えて馬の背中に乗せる

 

ハンス「よし!立て!」

 

ビス「(・ω・)ノアイアイサー!」ムクッ!!

 

クリーク「うひゃ!?」

 

ハンス「おっと…大丈夫ですか?」

 

ビスが勢いよく立ち上がってしまい乗り慣れていないクリークが落ちそうになるが何とか支えて落ちないようにする

 

クリーク「ありがとうございm(よっと)!!??」

 

お礼を言おうとした途端突然クリークの後ろにハンスが乗る

 

ハンス「怪我が無くてよかった…それじゃあ一気に飛ばすぞ!!ハイヤッ!!」バシッ!!

 

ビス「('ω')オチナイヨウニオキオツケクダサーイ!!」パカラッ!!パカラッ!!

 

速く駆けていくビスにクリークは驚きながらも食堂に向かう…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

馬たちのヒミツ

 

桜のヒミツ「最近馬房で藁を丁寧に集めて寝るのが趣味になった」

 

ヴィオのヒミツ「実は走る事が嫌い」

 

ビスのヒミツ「ハンスの作る飯が美味しすぎて少しデブった」

 

ギルバーのヒミツ「隣にいる桜が初めての友達」

 

ヴァルニーのヒミツ「エグが最近べたべた触ってきてキモイと思ってる」

 

ローザンのヒミツ「ご主人様だいしゅき」

 

オリオンのヒミツ「最近サラが一緒に寝てくれなくて困っている」

 

モースのヒミツ「パラムの作るエサが最近の楽しみ」

 

カロリーナのヒミツ「ロアの事が気になる」

 

ロアのヒミツ「カロリーナの事が気になる」

 

ボンのヒミツ「他の馬より、自分にかまってほしい」

 

ラカールのヒミツ「ウマ娘の事が少しだけ気になる」

 

 




ごめん前書きで体力の9割削っちまた☆

今回は短めだけど内容は濃いよ(多分)

次回は早く一日を終わらせて次の事書きたい

コメントよろしくお願いします


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第10話 フンギャロ!!

お久しぶり


ワイワイ!!

 

ガヤガヤ!!

 

ハンス「…」カチャカチャ…パクッ…

 

ウマ娘達と教師たちが賑わっている場所、

トレセン学園の食堂にドイツ人の元軍人と母性を感じるウマ娘がいた

 

クリーク「…あのぉ」

 

ハンス「? どうしました?」

 

クリーク「…本当にもらってよかったのですか?」ボテッ

 

完全にボテ腹になっているクリークの前には机いっぱいの料理があった

 

ハンス「なに、これくらい若い子に腹一杯食わせられるならそれだけの価値はあるさ

…もしかして足りないのか?」

 

クリーク「いえいえ!ただこれだけ奢られると少しとどまってしまうと言うか…」

 

ハンス「ハハ!年寄りが少し余計なお世話しているだけさ!遠慮せず食べなさい!」

 

遠くから見れば親と子のように見える光景に尊さを感じていると…

 

島津「あれ?ハンスさんですか?」

 

ハンス「お!島津君か!君も食事に来たのかね?」

 

島津「ええ、これを食べようと席を探していましてね」カチャ…

 

手に持っているお盆にはホカホカのかつ丼大盛が乗っていた

 

島津「隣よろしいですか?」

 

ハンス「もちろん」

 

島津「では、失礼して…いただきます」ゴトッ…カチャ…

 

ハンスの隣に座りそのままいただきますした島津は箸を持ってかつ丼を勢いよく食べる

 

クリーク「…お知合いですか?」

 

ハンス「ああ、彼は中等部の教員をしている島津 国馬だ」

 

島津「どうも」

 

ハンス「彼も我々と同じ馬を扱う人だよ」

 

クリーク「そうなのですか?」

 

島津「ごくん…ええ、私もハンスさんと同じように馬を扱えますよ…

ですか、自分はまだ未熟なところもあります…

ハンスさんやイヴァンさんのようにうまくは扱えません…」

 

ハンス「謙遜だな、君の手腕は私の教え子たちと同じぐらいなのに」

 

島津「そう言ってくれると亡くなったお師匠が喜びます」

 

ハンス「私みたいな半端者で喜ぶならよかった…そういえば、どうだね仕事の方は?」

 

島津「ボチボチですかね…所々未来の技術に驚いてばかりでなかなか…」

 

ハンス「分かる…分かるぞ~

私も理事長からもらった最新型のオーブンですぐに美味しいパンがすぐにできて驚いたぞ!」

 

島津「そういえばオーブンをもらった当時、寮で大声で喜んでいましたね…」

 

ハンス「いや~…美味しいパンがいっぱい作れると年甲斐もなく喜んでしまったな~」

 

クリーク「うふふ…ハンスさんって少しお話しずらい方かと思いましたが全然違うのですね!」

 

ハンス「そうか?」

 

島津「私もそうですよ、初めて会った時の印象とは全く違いますからね…

私も気軽に話しかけれますよ」

 

物凄いニッコニコで喜んでいるハンスに二人は元々の印象とは違うと良い意味で感じていると…

 

バァァァァァン!!!

 

島津•ハンス•クリーク「「「ん?」」」

 

食堂の扉が勢いよく開いて中にいる全員が扉の方に注目すると一人の男が叫ぶ

 

カム「It's tea time! !! !!(紅茶の時間だオラァ!!!)

 

イヴァン「こいつ元気じゃな」

 

ルドルフ「全くだ…君たちの仲間全員そうなのか?」

 

イヴァン「まぁ、大体はそんな感じじゃよ」

 

アルダン「うふふ、流石ですね」

 

カム「え?何が?」

 

 

 

島津「カムさんとイヴァンさんですね…後ルドルフさんも…」

 

ハンス「だな…珍しく軍服を着ているないつもはスーツなのに…」

 

クリーク「…あのもしかしてあの二人も?」

 

見覚えのない外国人二人にもしかしてと島津とハンスに聞くと二人は丁寧に説明をした

 

ハンス「ああ、あの大きな剣を持った若造はイギリス人のカムだ…

何故か私に対して憎悪を抱いている…」

 

島津「もう一人軍服を着てサーベルを持っているお爺さんはソ連人のイヴァンさん…

僕たち同期の中で一番年が高い人ですよ…確か69歳でしたね」

 

クリーク「69…え?そんなに老けているようには見えませんが…」

 

ハンス「まあ、血を浴びまくったんじゃないかな?」

 

クリーク「え…?血?」

 

島津「確かに、一次大戦からずっと戦っていると聞いていますから

かなり血を浴びているかも知れませんね」

 

クリーク「一次大戦?戦い?」

 

よくわからない単語に物騒な言葉がひょいひょいと出てくる事にクリークが困惑していると…

 

猫「! ニャッ!!」ぴょん!!

 

アルダン「わっ!?」

 

突然アルダンが抱っこしていた猫が勢いよく飛び降りて走って行く

 

アルダン「あっ、待って」トテトテ…

 

走る猫を追いかけるアルダン…猫が走った先には…

 

猫「ニャ!!!」ピョン!!

 

クリーク「わっ!?」ガシッ!

 

島津「うわっ!?」ガタッ!!

 

ハンス「おっと…」パシッ…

 

クリークに向けて飛び込んできたのでクリークはびっくりしながらもうまく捕まえ

島津はびっくりして机を揺らす

机が揺れたせいでコーヒーが落ちるがハンスの反射神経でキャッチ

そのままコーヒーを飲む

 

ハンス「もったいないもったいない…(ズズッ…)うん?

…その猫…君が探していた猫か?」ゴソゴソ…ペラッ

 

突然現れた猫、

その姿に手帳に書かれた特徴に一致していた

少し大きめで鈴がついた首輪…模様もクリークの証言と一致していた

クリークから探していた猫か聞いたが…

 

クリーク「キキちゃん!」

 

キキ「なぁん♪」ぐりぐり…

 

ハンス「…うむ」パタン…

 

答える必要はないみたいだ

 

アルダン「あら?もしかして飼い主なのですか?」

 

クリーク「ええ…貴方が保護してくれたのですか?」

 

アルダン「いえいえ私ではなく…」チラッ…

 

そういいながら、カムの方を向くと…

 

 

カム「……」トントン…

 

目の前のタッチパネルを押そうとするが何故か反応しない

 

カム「…チッ」トントントントントン…

 

連打しても全く反応しない紅茶セットを押しても押しても全く反応しない

 

カム「…Fu〇K!!!!!ドゴォ!!!

 

反応しないパネルにキレたカムはブン殴り機械をぶっ壊す

 

ジー…ピラッ…

 

そのせいか知らないが紅茶セットのチケットが出てくる

 

カム「よし」

 

ルドルフ「全くよしではないのだが?」

 

カム「俺がよしなら全部よしなんだよ」

 

イヴァン「独裁政治じゃん」

 

カム「独裁!?おめぇナチか!!」シャキンッ!!

 

イヴァン「前から何気に思ったけどお前結構めんどくせぇな?」

 

 

 

 

アルダン「…彼が保護していたのです…よ?」

 

ハンス「疑問形なんだが?」

 

島津「まぁ、あんな姿見たらなんでも疑問形ですよ…うん」

 

クリーク「怖い…」

 

カムの短気な性格に4人が困惑していると…

 

 

 

バァァァァァン!!!

 

サラ•エグ「「Ez rizs!!·È riso!!(飯だ!!)」」

 

またうるさいのが扉を勢いよく開けると後ろから二人の人とウマ娘がぞろぞろ入って来る

 

サン「めっちゃ張り切ってるなこの2人」

 

カール「そりゃあ、自分の国の飯が出てたら喜ぶと思うさ…サンの好きな…好きな物なんだ?」

 

サン

「肉マシマシポテトモリモリコーングリンピース山盛りハンバーグ二つハンバーガ5セット定食」

 

カール「ジャンキー過ぎてフィンランドの冬を過ごしてもカロリー消費できなそう」

 

サン「こんなもんアメリカじゃあ普通だぞ?な?」チラッ…

 

グラスワンダー「…」←アメリカ生まれ

 

エルコンドルパサー「…」←アメリカ生まれ

 

後ろにいるアメリカ生まれのウマ娘に目を向けるが…

 

カール「…ほんと?」

 

グラスワンダー「え、えっと…」

 

エルコンドルパサー「多分サン先生が異常だと思いマース!」

 

アメリカ生まれの二人は否定をしながらサンを異常だと言う

 

サン「異常か?軍に入った後でもこれくらい食うが…」

 

ハルウララ「へぇー…いっぱい食べたからこんなに大きいの?」

 

サン「ああ、ウララも飯をいっぱい食べれば食べるほど体が大きくなるぞー」

 

キング「…」ジー…

 

ハルウララ「本当!?じゃあ今日はいっぱい食べようかな♪」←140㎝

 

サン「HAHAHA!!あまり無理して食べたらいけないぞ~」←200㎝

 

キング「…」

 

サンとウララの慎重さを見ながらもしウララがいっぱい食べて大きなってしまったらと想像する

 

 

ハルウララ「見て見てキングちゃん!!ご飯いっぱい食べたらウララすごく大きくなったよ!!」

身長200㎝+ゴリゴリマッチョ

 

 

 

キング「…ウララさん」

 

ウララ「?」

 

キング「いつも通りに食べて健康管理した方がいいわよ」

 

ウララ「? キングちゃんがそういうならそうするよ!」

 

何とかウララの肉体改造を阻止したキングヘイローだった

 

 

 

イヴァン「なんじゃ、うるさい奴がまた来たかと思えばお主らか」モグモグ…

 

チーズバーガーを片手で食べていたイヴァンが後ろから来たサン達に気付く

 

サン「hello Ivan!」

 

そんなイヴァンに陽気に英語で挨拶をするサン

 

イヴァン「ロシア語でおK」

 

サン「アメリカ人にロシア語は言えないよイヴァン」

 

イヴァンのおふざけにサンは普通に答える

 

イヴァン「あっ、そうじゃった」

 

サン「まぁ、一応挨拶ぐらいはできるけどねダスビダ~ニャ~」

 

イヴァン「それ、挨拶じゃなくて別れの言葉なんじゃが?」

 

さようならをロシア語で言うサンにイヴァンが突っ込みを入れる

 

サン「あれ?そうだっけ?HAHAHA!教科書で覚えていたつもりだったけど間違えたぜ★」

 

カム「ほんとヤンキーは能天気だよな…頭スカスカなんじゃねぇの?」

 

サンの謎のポジティブに紅茶セットを持っているカムは呆れる

 

サン「かもしれないな…そういえば、お前今日不審者を捕まえたんだってな?」

 

カム「おう、意外に腰抜けだったぞ」

 

サン「ハハ!なんでもリボルバーを突き付けたらしいな?

やっぱりイギリス人は何考えてんのかわからねぇな!」

 

カム「ふん、不審者は殺されても文句言えんからな…何ならあの場で撃ち殺せばよかったな」

 

サンの言葉にカムが冗談を言うとカムはある事に気付く

 

カム「…そういえば、あのフィンランド人どこに行ったんだ?確かお前と一緒だったよな?」

 

一緒にいたカールがどこにいるかサンに聞くと意外な答えが出る

 

サン「あいつ今サウナにいるぞ」

 

カム「…は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学園内新設サウナ室

 

このサウナ室はカールが密かに会長にサウナを作ってもらった部屋だ

 

カール「んん~~…まだまだ足りないかな~?…もっとやります?」スッ…

 

そう言って立ち上がってアロマ水が入った桶を持ちながら後ろにいるウマ娘に

温度と湿度を上げるか聞く

 

ナリタブライアン「…構わん」

 

ビワハヤヒデ「私もだ…」

 

タオル一枚でサウナの熱に耐えている二人はカールに構わんと答える

 

カール「ではでは~よっ!」スッ…バシャア!!!

 

ジュワアアアアアアアアァァァァァァァァァ……

 

カール「う~ん♪いい蒸気だ!さて…」スッ…

 

アロマの匂いが充満すると同時に水からの蒸気を一気に全身に受けたカールは

ケロリとしながら気分が高ぶっていると手にヴィヒタを持つ

 

ビワハヤヒデ「それは…ヴィヒタか」

 

カール「お?知っているのか?」

 

ビワハヤヒデ「もちろん、血行促進に筋肉や関節の痛みを和らげる効果があると聞くが…

間違いないかな?」

 

カール「正解!結構詳しいんだね?」

 

ビワハヤヒデ「フフッ…たまたま本で読んだだけさ…ブライアンも本とか読んだらどうだい?」

 

ブライアン「…難しいのは嫌いだ」

 

カール「分かる~難しい本とか読むよりソ連人を殺した方が得だよねぇ~」

 

ビワハヤヒデ·ブライアン「「え?」」

 

 

 

 

 

 

 

カム「全く…あのフィンランド人は自由だな…」ススッ…

 

サンからカールの事聞いたカムは礼儀正しい姿勢で紅茶を飲んで呆れるカムと…

 

サン「俺たちより自由だよな!HAHAHA☆」ゴクッゴクッ…げっぷ

 

椅子を斜めにしながらテーブルに足を乗せ瓶のコカ・コーラを飲んでゲラゲラ笑っていた

 

 

イヴァン「人は見た目によらんな」モグモグ…

 

ルドルフ「ああ、あんなに悪態をついていたMr.カムがあれ程作法が出ているとは…

さすが紅茶の国イギリスだな」

 

イヴァン「じゃな…にしてもこのチーズバーガーという物うまいな…

祖国の黒パンとは天と地じゃな…」

 

遠くから紅茶を飲んでいるルドルフとチーズバーガーを片手に食べているイヴァン…

 

 

 

サラ「そのパスタは僕の!!」

 

エグ「うるせぇ!!ミートパスタは俺様のもんだ!!」

 

大皿に盛りに持っているパスタを奪い合っている二人に…

 

グラス「いただきます…」

 

美味しそうな和食を食べようとするグラスの隣に…

 

エル「むっふっふっ…これにデスソースを入れれば…あれ?」カスッ…

 

料理にデスソースを入れようとするがカスッて出ないのでノズルを見た瞬間

 

エル「? どこか詰まって(べシャッ!!)…うぎゃああああああああああッ!!!!!!!バタバタバタ

 

目にデスソースがぶち当たり思いっきりデスソースの容器を握りながら大暴れしたせいか…

 

エグ「!?急にどうs(べシャ…)イッタイ目がアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァジタバタ

 

サラ「! エグ!!おちついk(バシャ…)ギャアアアアアアアアアアアアアドタバタ

 

ガシッシャアアアアアンンッッ!!!

 

グラス「…」

 

3人共暴れたせいで和食にデスソースがかかったり机がめちゃくちゃで座って黙ったグラスが次の瞬間

 

グラス「…」シュバッ!!!

 

エル「え?(ゴキャ)ふぎゅ…」ドサッ…

 

グラス「…」バッ!!

 

エグ「ん?(キュッ…)グエッ…」バタン…

 

グラス「…」スッ…

 

サラ「目がアアアアアアア(ドッ…)( ˘ω˘)スヤァ…」スッ…

 

グラス「ウフフ…」

 

たった数秒で暴れた3人を無力化する。

 

 

 

島津「早いですね」

 

ハンス「だな」

 

クリーク「あの…助けた方がいいのでは?」

 

ハンス「大丈夫あの二人ならどうせ5分後起き上がるから」

 

アルダン「本当に人間なのですか?」

 

ハンス「なぁ~に、私の訓練に全て耐えた子なんだこれくら常識の範囲内だ」

 

アルダン「一体どんなことを?」

 

ハンス「ハハハ!!Wenn Sie mehr hören, wird es an das Lager gesendet!」

 

アルダン「?」

 

島津「聞かない方がいいってことですよアルダンさん」

 

アルダン「そうですか…」

 

ハンスの突然なドイツ語に混和するアルダンに島津は大雑把に訳して聞かない方がいいと説明する

 

島津「…前世で一体どんな事を?」

 

ハンス「フフフ…ただパンが好きな武装親衛隊隊員だよ…」

 

島津「…」パクパク

 

ハンスの優しい笑顔の裏に良くない物を感じた島津はそのまま深掘りせずかつ丼を食べる

 

島津「そういえば、レイさんは?今日の朝からどこにも顔を見えてないんですが…」

 

ハンス「ああ、彼なら…」

 

 

 

 

 

 

トレセン学園屋上

 

レイ「フンフ~ン♪」カチャカチャ…

 

楽しそうに大きいパエリアを作っているレイと…

 

ゴールドシチー「…なんでこんな所でパエリア作ってんの?」

 

たまたま屋上で休んでいたゴールドシチーがいた

 

レイ「え?そりゃ、故郷の味を堪能したいから作っているんだよ…あ、食べたい?」

 

シチー「…べつn(ぐぅ~…)…少しだけ」

 

レイ「よしっ!それなら、肉も作ろう!せっかくならお腹タプタプになるまで食わせてやるよ!」

 

シチー「はぁ?なんでそこまですんの?」

 

レイ「特に理由はない!とりあえずできたてのパエリア食え!」スッ

 

出来立てのパエリアを皿に入れてシチーに渡す

 

シチー「はぁー…また変なのに絡まれた…(パクッ…)美味しい…」

 

レイ「まだまだあるぞ~どんどん食べなさい~」

 

ニコニコにパエリアとお肉を焼くレイとそれを堪能するゴールドシチーだった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい

どうもお久しぶりです。

素人小説書きです。

今回は少し短めに終わらせました。

正直めっちゃ難しくてやばいっす。

次回は、ちゃっちゃと一日を終わらせます。


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第11話 スペインの太陽で育った人が作ったパエリアをどうぞ

トレセン学園屋上

 

レイ「もむもむもむもむ、う~んDelicioso~(うま~)

 

ゴールドシチー「はむっ!あむっ!モグモグ…」

 

レイの作った、豚と鶏肉を串焼きにしたスペイン料理ピンチョ·モルノがあまりにも美味しいのか

ゴールドシチーは何本も何本も頬張って食べていた

 

レイ「おいおい、señorita(お嬢さん)?そんなに早く食べてると喉が…(ムグッ!?ンンンン!!!!!!)あらら…

言わんこっちゃない…はいお水」

 

ゴールドシチー「ンムッ、ンムッ…プハァ…」

 

レイ「落ち着いたか?」

 

ゴールドシチー「…うん…ちょっとがっつき過ぎた…」

 

レイ「ちょっと…?」チラッ…

 

ちょっとという割には空になったパエリアの鍋2つと大量の串と空になった皿が大量に目の前に

置かれている…これがちょっと?マジ?

 

レイ「ウマ娘ってこんなに食うもんなんだな…」

 

ゴールドシチー「い、いつもならこんなに食わないし…たまたまだから…」

 

レイ「え?なんだ?最近満足に食べれてないのか?」

 

ゴールドシチー「そんなわけ…」ぐぅ~…

 

レイ「まだ腹減ってんの!?」

 

ゴールドシチー「へ、減ってな(ぐぅ~…)…///」

 

レイ「んも~…しょうがないな~(ゴソゴソ…)ほい」スッ…

 

お腹が何度も鳴るゴールドシチーにレイは、カバンから何かを包んでいる紙を渡す

 

ゴールドシチー「…何これ?」

 

レイ「開けたらわかるぞ!」

 

ゴールドシチー「…(ガサガサッ…)これは…チュロス?」

 

レイ「む?ここではチュロじゃなくてチュロスというのか?」

 

ゴールドシチー「そうだけど…なんかこれ曲がってない?」

 

袋から出してみれば3本のチュロスは曲がっている

 

レイ「?故郷じゃそれが普通だぞ?それよりどうだ?いい匂いしないか?」

 

ゴールドシチー「…いい匂い」

 

レイ「だろ?ほれほれ、一口食べてみ?飛ぶぞ?」

 

ゴールドシチー「何が飛ぶの?…あーん」

 

レイの言葉に困惑しながらも香ばしいにチュロスにゴールドシチーは一口入れる

 

ゴールドシチー「…!!!!!」

 

レイ「どうだ?うまいか?飛んだか?」

 

ゴールドシチー「美味しい…飛びはしないけど」

 

レイ「えぇ?俺と同じスペイン人なら飛ぶはずなんだけどなぁ?」

 

ゴールドシチー「私日本人なんだけど?」

 

レイ「え?」

 

ゴールドシチー「え?」

 

ゴールドシチーの言葉を聞いてレイは恐る恐る髪の事を聞く

 

レイ「…その金髪地毛?」

 

ゴールドシチー「そうだけど」

 

レイ「…こいつはたまげた…一度日本に来たときは君みたいな金髪美少女なんていなかったぞ…」

 

ゴールドシチー「…新手のナンパ?」

 

金髪美少女というレイにゴールドシチーはナンパをしているのかと聞くがレイはこう答える

 

レイ「事実を言ったまでさ」

 

ゴールドシチー「ふーん…ていうか、一度日本に来たって言ってるけど…あんた日本人じゃないの?」

 

レイ「え、なんで?」

 

ゴールドシチー「いやだって、日本語滅茶苦茶流暢じゃん?」

 

レイ「あ……ボク、ニホンジンジャナイ、スペインジンダヨ」

 

 

 

ゴールドシチー「カタコトで外国人ぶっても駄目だよ」

 

レイ「くっ…スペイン語話せば何とか外国人認定されると思ったが…」

 

ゴールドシチー「いや、もう色々遅いよ」

 

レイ「ちぇ~…あ、そういえば思ったんだけどさ」

 

ゴールドシチー「何?」

 

レイ「何故こんな所で一人でいたんだ?友だち居ないの?ボッチ?」

 

ゴールドシチー「………少し色々あってね……ちょっと一人になりたくって……」

 

レイ「あら、じゃあわたくしお邪魔だったり?」

 

ゴールドシチー「そうかもね」

 

レイ「あらやだ、わたくし金髪の美少女に邪魔者扱いされちゃったわ~しくしく〜」

 

言葉で言ってる割には、全く悲しそうな素振りもしてないので、ゴールドシチーは笑う

 

ゴールドシチー「あはは、言っている割には全然悲しくなさそうじゃん!」

 

レイ「ありゃ、バレちったか〜……ハッハッハッー!!」

 

ゴールドシチー「ふふっ…」

 

出会ったときとは違ってゴールドシチーに自然の笑みが出てくる

 

するとそこに

 

ガチャ!!

 

レイ「お?」

 

「シチー!!テメェ何でここに居んだよ!」

 

ゴールドシチー「マネージャー……」

 

レイ「マネージャー?」

 

スーツ姿でメガネを掛けた男性が突然現れる

 

「今日は大事な撮影があると昨日言ったよなぁ!!!何ここでぐーたらしてんだ!?アァ!?」

 

ゴールドシチー「…」ペタン…

 

レイ「モグモグ(耳を後ろに倒しているな…)」

 

飯を食べながらでも、怒鳴られているゴールドシチーを冷静に見る

 

「何黙ってんだよ、誰のおかげでここまで有名になれたんだと思ってんだ…さっさと来い!!くそアマ!!」ガッ!!

 

ゴールドシチー「!!」ビクッ!!

 

男性が力強くゴールドシチーの手首を握った瞬間

 

レイ「oye(おい)」カシャ!!!

 

「!?」

 

ゴールドシチー「ッ!?」

 

腰に掛けていたサーベルを抜き、男性の目の前に刃を出す

 

「な、なな…」

 

レイ「No tienes respeto por una dama,(レディに対する礼儀がなってないぞ)hijo de puta(クソガキ)

 

「お、お前誰に向かって刃物を出しているんだ!!!」

 

レイ「失敬、私の友に手荒な真似をしているので、サーベルを抜かせてもらった」

 

「友だと…シチー…お前、こんなわけのわからん危険な奴と絡んでいたのか!!」グググッ…

 

ゴールドシチー「痛っ…違う!この人は危険な人じゃ…」

 

「黙れ!!このことは社長にほうk(おい)ヒッ!?」

 

力強く握る男性にレイは殺意を出す

 

レイ「彼女が痛がっているだろ……離れろ

 

「う、う、うわあああああああああああああ」ガチャ、バタン!!!

 

レイの殺意で殺されると思ったのか男性は、そのまま逃げていく

 

レイ「…ふぅ…やっぱり、戦争で濡れた血は隠せんか…」カチャン…

 

今は、職員をやっているとはいえ、元は内戦を経験しているスペイン陸軍の騎兵…当然人を殺す殺意など簡単に出せる

 

ゴールドシチー「…」

 

レイ「…怖い思いをして申し訳ない…おっと、そういえば自己紹介がまだだったな…

 

 

私はスペイン陸軍騎兵隊テリエル守備隊隊長

 

マルクト家の貴族5代目当主…レイ·マルクトだ

 

 

ゴールドシチー「貴族???5代目当主???え???」

 

初めて会った時からのんびりため口で話していた人が、まさかの貴族の当主にゴールドシチーは驚きが隠せない

 

レイ「これは迷惑料と…何かあった時ここに来なさい」ガサッ…

 

ゴールドシチー「え…」

 

驚くシチーに白い紙袋を渡す

 

レイ「じゃあ、またどこかで…adiós(さよなら)

 

そういって、レイは去って行く

 

ゴールドシチー「…」カサッ…ガサガサ…

 

紙袋を開けて中を見ると…

 

ゴールドシチー「チュロス…」

 

大量のチュロスと…住所が書かれていた

 

ゴールドシチー「…職員寮の最上階」

 

部屋番も細かく書いており、さらに…

 

ゴールドシチー「…」チャリ…

 

鍵もついていた

 

ゴールドシチー「マジで???」

 

少し話しただけで、ここまでするレイにゴールドシチーは驚くのだった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トレセン学園

 

馬小屋

 

パラム「うんしょ…うんしょ…」ガサガサ…

 

廃墟になっていた牛小屋を11人で魔改造し内装と敷地を大幅に変えた馬小屋で、

 

山盛りになっているかいばを運んでいるフランス人がいた

 

桜「じーー…」

 

パラム「あ、桜ちゃん!ちょっと待ってねー…はい!美味しいかいばだよ!」

 

桜「ヒン♪」もしゃもしゃ

 

パラム「フフッ♪」ナデナデ…

 

美味しく食べる桜を優しくなでていると…

 

モシチ「見た目の割には、パワーがありますな」トスッ…

 

パラム「あ!モシチさん!こんにちは!」

 

ギルバーとモースを連れてきたモシチが、パラムの前で降りる

 

モシチ「こんにちは…今日は、お世話だけで?」

 

パラム「ええ、今日は授業はありませんから朝からお世話を…」

 

モシチ「そうですか……私も今日は予定がありませんし、代わりに私がやりましょうか?」カタン…

 

パラム「えぇ!?そんな、悪いですよ!!」

 

モシチ「いやいや…18の子は、元気に外で遊ぶべきですよ」

 

パラム「外でですか?……うーん……」

 

外で遊ぶ…貴族のお嬢様として、戦場の戦士として、育てられた彼女は遊ぶ事が分からない

 

パラム「…どうやって、遊ぶのでしょうか?」

 

モシチ「外で遊んだことが無いのですか?」

 

パラム「ええ…あまり…いつもは愛馬と戯れていたので…」

 

モシチ「…なら、散歩などはいかがかな?」

 

パラム「散歩…」

 

モシチ「ええ、もしかしたら何か出会いがあるかもしれません」

 

パラム「出会い…お友達が作れるんですか!!」

 

モシチ「ええ、できますよ」

 

パラム「わーい!!お友達だ!!ついに私にもお友達ができるんだ!!」ぴょんぴょん!!

 

今まで、友達を作ったことのないパラムにとって、友達が作れるのは憧れだったのだ

 

モシチ「さぁ、着替えて散歩に行きなさい……ここの世話は、私がやっておくから」

 

パラム「はい!ありがとうございます!」タタタタ……

 

馬達の世話をモシチに任せたパラムは、走って馬小屋から出ていく

 

モシチ「jesteś dobrym chłopcem(元気な子だな)………」カチャ…

 

パラムを見届けたモシチは、ギルバーを馬房に入れ、モースも馬房に入れる

 

モース「ブルル…」グイグイッ

 

頭を撫でて欲しいのか、モースがモシチに顔を寄せる

 

モシチ「Dobre dziecko…(いい子だ…)」ナデナデ…

 

モースの甘えにモシチは優しく撫でる

 

モース「ブルル♪」

 

モシチ「…」ナデナデ…

 

優しく撫でられてうれしいのか、表情が、とてもにこやかだ

 

モシチ「…」ナデナデ…

 

ガサッ!!!

 

「!?」

 

モシチ「何奴」カチャ…

 

干し草を踏む音が聞こえ、不審者が入って来たと察知したモシチが懐から、ナガンリボルバーを取り出す

 

「ヒィ!?ご、ごごごごめんなさいぃぃぃ!!??」

 

モシチ「……君は……ライスシャワーだったかな」

 

振り返れば、小柄で華奢な馬娘ライスシャワーがいた。

 

ライスシャワー「そ、そそそうです!!!」

 

モシチ「ふむ…おっと、失礼銃を向けっぱなしだったな」スッ…

 

敵ではない事にモシチは銃をしまう

 

モシチ「…して、ここに何か用ですかな?」

 

ライスシャワー「あ、あの…探し物を…」

 

モシチ「探し物……む」

 

探し物に馬小屋に来たライスシャワーをよく見ると、特徴な青いバラが付いた帽子が無かった

 

モシチ「…帽子を探しに来たのかな?」

 

ライスシャワー「は、はい…いつの間にか帽子が無くなってて…いろんな所を探して…」

 

モシチ「ふむ」

 

優しく話しかけるモシチにライスシャワーはここまでの経緯を話す

 

ライスシャワー「そ、それで、もしかしたらここにあるかもしれないと思ってここに…」

 

モシチ「そうか…とは言え、ここに帽子なんて…(ツンツン)ん?」

 

後ろからツンツンされ後ろを振り向くと

 

桜「ヒン」スッ…

 

モシチ「え」ポフッ…

 

桜が帽子を咥えており、モシチの手に帽子を渡す

 

モシチ「…」

 

桜「ヒン!」ズイッ!

 

まるで、無くさない為に持っていたんだよ!褒めて!と言わんばかりに顔を寄せる

 

モシチ「…まぁ、なんだ…よくやった」ポフッ

 

桜「ヒン!」ニコニコ

 

まさか国馬の愛馬、桜がライスシャワーの帽子を持っているとは思わず面を食らう

 

モシチ「…」

 

ライスシャワー「あ、あの…」

 

モシチ「あぁ、すまないね、はいどうぞ」スッ…

 

ポフッ…

 

ライスシャワー「ん…」

 

ライスシャワーに帽子を優しく被せる

 

モシチ「次は無くさないようにするんだぞ?お姫様」

 

ライスシャワー「!うん!ありがとう!おじさま!」トテトテ…

 

モシチ「…(なんかさっきより喜んでたな…良い事でもあったのかな?)」

 

帽子をモシチに被せてもらったライスシャワーはニコニコ喜んで帰って行く

 

モシチ「…ま、いいか」ガサッ…

 

喜んでいるライスシャワーを特に気にせず、かいばを持ってウマたちに分けて作業を再開する…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トレセン学園

 

道場

 

島津「…」

 

道着を着ている島津が道場の真ん中で正座し、目をつむっていた

 

島津「…」

 

目の前には人体サイズの藁の束が二つ並べてある

 

ダイワスカーレット「うーん…」ジー…

 

そんな静かな空間に入り口の扉の隙間からダイワスカーレットが覗いていた

 

ダイワスカーレット「どうしよう…」ガサッ…

 

どうやらプリントを島津に渡しに来たみたいだが…入りずらいみたいだ

 

ダイワスカーレット「うーーーん…」

 

どうすればいいか悩んでいると…

 

島津「ッ!!!!」カチャ!!!

 

ダイワスカーレット「!?」

 

正座していた島津が瞬時に刀を抜き、そして…

 

 

キェェェェェエエエエエエエエエエアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!????????????????????

 

 

ダイワスカーレット「うぅ!?」ペタッ…

 

島津の大きな猿叫にスカーレットは耳を塞ぐ

 

ズバッ!!!!!!!

 

島津「ふぅ…」

 

上から振り下ろした刀は、見事藁二束を真っ二つにする

 

島津「…」スゥー……カチンッ…

 

綺麗に切れた藁の束を見た島津はゆっくりと刀を戻す

 

ダイワスカーレット「い、今の声…何なの…」

 

ほんの少しだけしか扉の隙間を開けていないのに、島津の叫びだけで地響きがするほどだ

 

イヴァン「いやぁ、外にいてもうるさいもんじゃなー」

 

ダイワスカーレット「え!?い、イヴァン先生!?」

 

イヴァン「привет★(やぁ★)

 

後ろから声がすると思えばスーツ姿のイヴァンが、いつの間にか後ろにいた

 

ダイワスカーレット「ど、どうしてここに?」

 

イヴァン「いやー、暇だからぶらぶら歩いていたら、

 

たまたまダイワハウスちゃんが{ダイワハウス?}何か見ているもんだから、何か卑しい物があるかと

 

わしも見て見れば…まさか、島津が刀を握っておるとはのぉ…」

 

実は島津の刀を抜くのを初めて見たイヴァンはじっと見ていると…

 

島津「この刀は見世物ではございませんイヴァン殿…」クルクル…キュ…

 

粛々と刀を紐で縛って抜けない様に処置をしながらも、

 

隙間から見ているイヴァンに振り返らず話しかける

 

イヴァン「おやおや、バレておったか」ガタンッ…

 

バレているなら隠れる必要もないと判断したイヴァンは、襖を開ける

 

島津「ダイワスカーレットさんが、隙間で覗いていた時から気付いておりましたよ」

 

ダイワスカーレット「え!?気付いていていたのですか!?」

 

島津「えぇ、扉の前で独り言が聞こえましたのでね…」

 

ダイワスカーレット「うっ…///」

 

まさか独り言を聞かれているとは思わなかったのか、スカーレットの頬が赤く染まる

 

イヴァン「うわ~、乙女にそんな事言うなんて…引くわ~超引くわ~」

 

まるで乙女の味方と言わんばかりにおちゃらけて言うイヴァン

 

島津「む…確かに…女性に対して言う事ではありませんでしたね…申し訳ありません」スッ…

 

おちゃらけて言うイヴァンの言葉を真に受ける島津は、丁寧に頭を下げる

 

ダイワスカーレット「そ、そんな!顔を上げてください!島津先生!元々は私がしっかりしなかったせいで…」

 

島津「…いいえ…私が気付けばよかったことです…それよりも、私に何か御用で?」

 

ダイワスカーレット「あ!そうだった!島津先生…これ」スッ…

 

島津「これは…選抜レースの書類ですか」

 

ダイワスカーレット「はい!来週の日曜日に行われる選抜レースに出たいので、この書類を」

 

島津「…分かりました、後ほど処理いたしましょう」

 

ダイワスカーレット「ありがとうございます!それでは、失礼しました!」タタタ…

 

書類を渡したダイワスカーレットは道場から出て行く

 

イヴァン「元気な子じゃな」

 

島津「……」

 

イヴァン「おぉん?どうした?元気ないぞ?ED?」

 

ナチュラルにやばい事を言うイヴァンに島津はスルーしながら言う

 

島津「違います…ただ」

 

イヴァン「ただ?」

 

島津「彼女私を嫌っているのでしょうか?」

 

イヴァン「…何故そう思ったん?」

 

島津「…彼女、私に対して何か隠しているような…」

 

イヴァン「カァ~…これじゃから最近の若者は~」

 

島津の言葉にイヴァンは額に手を当てる

 

島津「え」

 

イヴァン「そんなん、ただ猫被っているだけじゃろ?気にしすぎー」

 

島津「そうでしょうか、イヴァン殿」

 

イヴァン「はいはい、殿とか付けない、イヴァンかケテルでええから」

 

堅苦しい事が嫌いなイヴァンは島津に呼び捨てで呼ぶように言う

 

島津「…分かりました…して、イヴァンあなたは何しにここへ?仕事はもう終わりましたか?」

 

イヴァン「ああ、仕事はもう終わっておるワイ…だが、ここに来たのは別の用じゃ」

 

島津「?」

 

イヴァン「島津よ」

 

島津「はい」

 

 

 

ウマ娘のトレーナーになれ

 

 

 

 

島津「……」

 

 

 

ゑ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

レイの担当ウマ娘1  ゴールドシチー




やぁ、どうも

久しぶりですね

1年1か月かな

すまんね

軍人になると中々暇が無いんじゃよ

だけど、最近時間が出来たのでもしかしたら、またすぐに投稿できるかもしれない。

それでは。



コメントがあれば気分が良くなります


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