TS転生結月ゆかり日記 (結月ゆかり)
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2021/08/13(初日)

自分の立ち位置が変わらないまま、結月ゆかりになりました。

 

 TSFクラスタの皆さんならお馴染み、「朝起きて異変に気付き、胸を揉み、鏡の前で呆然とする」を順当にこなした後は、時計を見て細かいことを考えないことにしました。仕事の時間がすぐ目の前に迫っていたのです。とりあえず長い髪に戸惑いながらも顔を洗い、歯を磨き、キッチンで朝食のシリアルを器に盛り、部屋に戻って来ました。

 私が住んでいる家は都内のワンルームマンションで、都心までは電車で40分くらいのところにあります。シリアルを口にかきこみながら部屋を見回しても、私の記憶にあるいつもの部屋と何も変化が見当たりません。いや、クローゼットの中にかかっている服は女物になっていました。しかしそれくらいです。あ、名刺や社員証も「結月ゆかり」の名前になっていました。でも本当にそれくらいです。本当はもう少しいろいろ調べたかったのですが、いつもにもまして遅刻ギリギリに起きてしまったせいでそうもいきません。

 幸いなことに私の勤めている会社は服装の自由度が割と高く、女性だからといってタイトスカートのスーツを着ないといけなかったり、制服があったりするわけではありません。クローゼットの中で一番違和感なく着れそうなスラックスとブラウスを着て会社へと向かいました。下着? 女性の下着とかよくわからず、脱いだら着替えるのに時間がかかりそうだったので替えませんでした。汚いとか言われても困るので、はい。

 

 さて、電車に乗っている間は暇なので、当然スマホを開きます。誰だってそうするし、隣に座っているおじいちゃんだってそうしてます。いつも通りにハーメルンでTS小説でも漁ろうかとホーム画面を開いてすぐ、見覚えのないアプリを見つけました。アイコンは結月ゆかりの、あのウサギのマーク。アプリ名は「結月ゆかり日記」でした。いや、ふざけているのかと。私をおちょくっているのかと。しかしこのアプリは開かないといけない、そんな強い意志を感じたので、しょうがなくアプリのアイコンをタップしました。

 スマホに表示された画面は、非常に見覚えがありました。私がいつもお世話になっている小説投稿サイト、ハーメルンの小説投稿画面そのままです。不意を突かれて暫しスマホを眺めていると、ポップアップウィンドウでこんな表示がされました。

『結月ゆかりになったあなたの生活を日記として週一回は投稿すること』

 そういうわけで、これを書いています。その後追加であった説明でハーメルンに小説として投稿されるのも聞いているので、きっと誰かには読まれていることでしょう。まあ、私はハーメルンの小説、読めないんですけどね。この世界には無いみたいで。その代わり未だに某理想郷と某支援所が現役なので、そっちで補ってます。

 

 そろそろ今日の日記に内容を戻します。お仕事については面白い内容が無かったので割愛します。女になったからといって上司などなど周りが変わっているわけでもなく、普通に昨日の続きをこなし、業務を終えて家に帰りました。

 

 家に帰り、晩御飯を食べ、部屋の探索をして風呂に入り、ベッドの上でゴロゴロしながら日記を書いている今に至ります。TSFクラスタの諸氏が望みそうなので言っておきますが、無論、お風呂場ではこの体のすべてを知っておきました。私は訓練されたTSFクラスタの一員。日頃から自分がTSしたときのイメージトレーニングは欠かしていなかったのです。ついでに言っておきますが胸はもめる程度にはありました。純まな板ゆかり教の皆さんには申し訳ないですが、女の子らしい服装ができるので私にとっては朗報です。ふはは、羨むがよい。

 寝間着ですが、パンツとキャミソールだけです。女の子になったらしたかった格好上位に来る装いをここで試さないわけがありません。ちなみにネグリジェはありませんでした。スケスケなのも、一般的なタオル地っぽいのもです。ネグリジェ萌えの諸氏、申し訳ないが私が買ってくるのを楽しみにしていてください。

 

 そろそろ眠くなってきたので、今日のところはこれくらいにしておきます。次は一週間以内。なんかこの日記書いたらお小遣いが貰えるっぽいのでたぶん近いうちに書くと思います。では。

 



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2021/08/14(身辺調査)

 日記を書けと言われたものの、日記の定義なんて人それぞれやんけ! ということで、いろいろ調べた結果の進捗メモとして書き残しておこうかなと。

 

 とは言いつつ、昨日の日記を読み返してみて思ったことがあるので言っておこうと思います。昨日の俺はちょっと調子乗っていたというか、俺の脳の処理キャパシティーを超えていた現象に巻き込まれて頭がくるっていたというか、なんにせよ

『私は結月ゆかり! ☆(ゝω・)vキャピ』

みたいな感じになっていたと思います。ちなみに顔文字は予測変換で出てきた。最近の変換はすごいっすね。

 

 一応弁解させてもらうと、皆さんも俺と同じ立場になったら似たようなことになると思うわけですよ。朝起きたら可愛い女の子になっていて、しかもその見た目が自分の好きなキャラクターの見た目にそっくりで、それで正気を保っていられると思いますか。いや、絶対に無理だと断言できる。

 で、昨日はロールプレイ気分で一日過ごしました。何というか、こう、自分を女の子として扱ってくれる店員さんとか同僚とか、むずがゆかったけど嬉しかったです。はい。風呂にも『女の子ってこんな感じでお風呂入ってるんだろうなぁ~』とか思いながら入ってました。最高です。本当にありがとうございました。

 

 さて、今日起きてから今までの進捗について書こうと思います。

 まず、明らかに男性を感じるものが家から無くなっていました。男物の服や髭剃り、エロ漫画にアダルトグッズ、今までお金をかけて集めてきたものが何一つ残らず消え去ってました。泣いた。改めてネットで買えば済む話なんだろうけど、別に改めて買う必要もないので保留します。

 そして、主に服に関してだけれど、女性もののアイテムが出現してました。しかしどれもこう、実用性を重視したものと言うか、俺がイメージしていた『女の子の服! 女の子の下着!』みたいなのは無かったです。悲しいね。俺の女性経験はほぼないに等しいけれど、世の中の女性はみんなこんな感じなんでしょうか。有識者のコメントを求む。

 例の服一式は無かったものの、この姿になる前から持っていた結月ゆかりパーカーはありました。俺がもともと持っていたやつと比べてクオリティが上がっている気がするけど確証はないです。なんにせよ羽織っているだけでそれっぽさが出るので良き。

 ということで、今日はパンツとキャミソールの上からパーカーだけ羽織って過ごしてます。一人暮らしの特権は活かさねばならない。

 

 さて、アイテム系の話はこれくらいにしておいて、人間関係に話を移そうと思います。結論から申し上げますと、全消去からの最初から始める状態でした。本当にありがとうございました。いや、俺が今までの人生で築き上げてきた友人との交流isどこ……?

 考え方を変えれば、突然男の友達が家に上がってきて犯されるとかそういうお約束から逃れられたのかもしれないけれど、それはそれとして話し相手がいなくなるのはきついです。ツイッターもディスコードも、何もかもまっさらです。この先どうすれば。

 女性の常識とか知らないし、その辺教えてくれる人がいたらいいんだけどそんなのすぐ見つかるわけもなく。誰かいないかなぁ。どこかで女性の知り合いでも作りたいけど、どこに行けばできるんだろう。おすすめあったら教えてくれたら嬉しいです、諸氏。

 

 そんな感じで、割と困ったことが増えた一日でした。気晴らしにカラオケにでも行ってきます。では。

 



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2021/08/14-2(カラオケ、服屋行ってきました)

 ちょっと遅くなったけど今日も日記書きます。

 午前中いろいろ調べて頑張った自分へのご褒美として、カラオケで3時間くらい歌ってきました。この体、というか喉と肺ですかね、すごいポテンシャルを持ってます。音域も広いし、肺活量もある、口もよく回る、何でも歌えそうな感じ。体が変わったからといって何かしようとは思っていませんでしたが、ここまでいいものを持っているなら何かしてみたくなってきました。とはいってももう社会人ですから、今からアイドルやら歌手になるのも難しいかなぁ……。自分で曲を作ってYoutubeにでもあげてみたいなぁ、なんて思ったりして。もともと趣味ともいえない程度で曲作りをして遊んでいたので、ちょっと本腰入れようとか思い始めてます。

 ところで、昼頃更新した日記で「俺」って使いましたが、見直したら違和感バリバリだったので一人称は「私」で行きます。なんかこう、無理やり使っている感が出ちゃっていたので。今日一日いろいろしてみてわかったんですが、やっぱ今の私は女の子なんですよねぇ。

 街に遊びに行ったのでついでに女物の服を見に行ってみたわけですよ。あんまり女の子っぽいスカートだのワンピースだのは着る勇気がまだないので買うつもりはないものの、合法的に女の子の服屋さんに行ける誘惑に勝てなかったのはしょうがない。

 それで、新宿ルミネのストリートファッションを扱ってるお店に行ってきました。そしたら可愛い店員さんがいて、『お姉さん、何かお探しですか?』って笑いながら話しかけてくれるわけです。プラチナブロンドのロングヘアで、クリっとした目が可愛い女の子でした。名前は聞きそびれちゃったけど、優しくて明るくて、まさに美少女って感じの子だったから友達になれたらいいのになぁ……。まぁ、私が女の子と仲良くなれるとかは思えないので夢物語なんですけどね。見た目が美少女でも、話し方とか雰囲気とかからオタクっぽい何かを感じ取られたり、視線に男性っぽいいやらしいものが混じっちゃったりする気がするので。

 でも女の子に『女の子指南』的なアドバイスももらいたいし……なんかいい感じの本でも読んで勉強した方がいいのかなぁ。女の子らしい女の子を目指せば元の男成分と打ち消しあって普通の女の子くらいの練度になる気がする。

 とりあえずはメイクでも勉強してみるか……?

 メイク……みんなどこで勉強してるんだろう。中学生とかそのくらいで親に教えてもらったり、ティーンズ誌を読んで情報を仕入れたり、その辺が多そうだけど。今更一からとなると、やっぱりネット情報かな。明日はネットで情報を仕入れてから、化粧品を買いに行ってみようと思います。

 いや、別にメイクをしてみたいとかそういうわけでもなくて、女の子から「この人、この年にもなって化粧もしないなんて正気か……?」とか思われたくないだけなんで。精神女性化とかは程遠いんで安心してください。何に。

 今晩は短いけど眠いのでこのあたりで。では。

 



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2021/08/15(服屋に行ってきました再)

 どうも。なんか日記を書くのが楽しくなってきたので今のところ毎日書いてます。まぁ、日記を起点にしないと今やりたいと思えることが出てこないんですよね。友達もみんないなくなっちゃったし、会社の人とはどう接していいかわからないし、一人でできることとなると日記を読んでいる誰かに向けて近況報告をするネタを集めるくらいしかないわけで。

 今日は化粧品を買いに行ってみようと思ってたんですが、調べてみたらあまりのメーカーの多さに戸惑ってしまって何もわからなくなってしまったんですよね。頼れる人もいないしどうしようか考えた結果、唯一接点ができた女性に聞くことにしました。昨日見に行った服屋さんの店員さんです。

 いや、ほんとにそれ以外話せる女性というものがいなくてですね。私の顔は一応結月ゆかりですし、顔の良さでワンチャン……? とか思ったんです。今思い返してみればどうしてできると思ったのか謎なほどなんですが、今朝の私はとても素晴らしい考えに思えちゃったんですよね。

 それで、まずは昨日も行った服屋さんに行きました。運のいいことに今日もその店員さんがいたので、『会いに来ました』感を出さないようにしつつ服を眺めていると向こうから話しかけてくれたんです。「あ、今日も来てくれたんですね! 何か気になるもの見つけてたんですか?」って満面の笑みを向けてくれるもんですから、面食らっちゃって言葉に詰まって、その辺にある服をぱっと手に取ってとりあえず場をしのごうとしちゃったんですよね。でも自分の目の前にあったのは太ももが半分も隠れないような白のショートパンツで、さすがに手を伸ばすのをためらってしまったんです。そしたら、「あー、それ可愛いですよね! はいてみますか?」ってこれまた満面の笑みを向けてきたんです。そんなの断れるわけないじゃないですか。

 もちろん一度もはいたことのない短さで、実際身に着けてみるとトランクスと丈的にはそこまで変わらず、心もとなさがもう本当にすごかったです。でも、様子を見に来てくれた店員さんが「ラインとっても奇麗なのですっごく似合ってますよ!」と褒めてくれたのがとっても嬉しくて、買うことはほぼ決まっちゃってましたね。うーん、私ちょろすぎないか?

 ついでにいい感じのトップスも見繕ってもらったところで、ようやく本来の目的を思い出し、店員さんに話を切り出しました。女の子の身だしなみをどうすればいいかよくわからないから教えてほしい的な内容をいい感じに言い換えて伝えたら、なんとですね、店員さんの知り合いのメイクアップアーティストと三人で今度一緒にお茶する機会を設けてくれることになりました。やばくないですか? 正直知らない人についていくのは怖いですが、今の状況だと知り合えて信頼できる人が全くいないので、多少の冒険はしょうがないでしょう。きっと。

 そういうことで例の店員さんとラインを交換してもらったんですが、アカウント名が「イア」なんですよ。プラチナブロンド、碧眼、イア、そういうこと……?

 



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2021/08/16(コンビニスイーツの件)

 どうも。週初めですね。土日遊んだ分お仕事のつらさが身に沁みますが、今日も一日頑張りました。そんな日の帰り道には自分へのご褒美を買って帰りたいものですね。

 ということで、コンビニスイーツを買ってきました。今日買ったのは某家族向け的なコンビニのぎっしり詰まってるチョコミントアイスです。アイスがコンビニスイーツ? とか思った人、このアイスはコンビニ以外で見たことないのでコンビニスイーツです。あと、チョコミントが歯磨き粉の味とか言う人、ぶっちゃけチョコ味+ミントの爽快感なのであながち間違ってはいないからやめてください。微妙に反論できない。

 このアイスは昔から好きだったんですが、今日食べたら妙にすっごくおいしかったんですよね。これが久々だからなのか、体がさらに甘いもの好きになったからなのかはわからないですけど。

 そういえば、私がこの世界にいるなら他のボイスロイド勢やボーカロイド勢もいるんじゃないかと思って調べてみたんですが、なんとですね、初音ミクさん、いらっしゃいました。リアルで。アイドルデビューしてました。なぜか全く老いないと話題になってるWeb記事があるくらい、数年前からあの姿で活動しているみたいです。

 ほかの人は今のところ見つけれていないですが、この調子だと、きっとこの世界のどこかにはいることでしょう。何ならイアっぽい人にはもうすでに出会っていることですし。無理にとは思っていませんが、可能ならみんなと知り合ってみたいです。

 しかし、アイドルですか……。ゆかりさんも歌手やらラジオパーソナリティーやらできたらいいんですが。曲を作るのには苦労しそうですが、何か配信でもしてみようかなぁ…。

 

 話は変わりますが、昨日ラインを交換してもらって記念すべき一人目の友達になった『イア』さんですが、昨日の夜からちょくちょくチャットで会話してます。女性経験の少ない私的には異性の友達ができたような気分で、周回遅れの青春が来た感覚です。まぁ、向こうからしたらただの同性の客なんですけどね。

 はたから見たら女同士なせいで、イアさんは割と気兼ねなく私と話してくれてます。まだ知り合って間もないから探り探りな感じですが、少なくとも性別の壁は感じないですね。向こうからは。私からしたら本当に、パパ活でもやってるような気分です。言っていて青春気分より罪悪感の方が増してきました。つらい。

 イアさんの方が私より2歳くらい年下っぽいのもつらさポイントの一つで、しかも、向こうも私のことをそれくらいだと思ってるみたいなんですよ。

 

 今、自分の年齢を書こうとしたんですが、ちょっと気になって改めて調べてみたら、なんか若返ってました。たしか、初日に調べたときだと年齢に変化は見られなかったはずなんですが……。とりあえず、今の私は18歳らしいです。高卒で就職したってことですかね。うーん、よくわからない。なんで若返っているかもわからないし、立場がそのままなのもよくわからない。

 見た目が変わっただけだと思ってましたけど、もしかしたらそれ以外にも変わったところがあるのかもしれません。これは要調査ですね。

 今日はこの辺で。では。



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2021/08/17(ボロネーゼ作りました)

 どうも。ちょっとお仕事が大変になってきました。今週乗り切ればなんとかなる気がするので頑張っていきます。

 昔からそうなんですが、学生時代の試験前とか、卒研に行き詰ったときとか、仕事がちょっと大変になってきたときとか、そんなときには料理をして気分転換することがよくあるんですよね。今日もそんな感じで、ちょっとこだわった料理をしました。

 今日作ったのはボロネーゼ。スパゲティのミートソースと似たような感じですが、甘みが少なくてちょっと大人な感じのパスタソースです。レシピは最後に乗っけておくので、気になった人は作ってみてください。

 それで、せっかく作ったので誰かに見せたくなり、イアさんにLINEで送ってみました。そしたらとっても褒めてくれて、今度一緒に家で食事しよって誘ってくれました。こちらの家に来るか、向こうの家にお呼ばれするかわかりませんが、どちらにせよとっても楽しそうです。でもそれと同じくらい緊張したり、罪悪感があったりするので、嬉しいやらって感じですね。いや、そもそもお世辞って言う線が一番濃厚なんですが。

 思うんですが、社会人になると新しい同年代の人との交流が一気に減りますよね。そうなると、数をこなして女性に慣れていくこともなかなかできないわけで。せっかくイアさんと出会えたんだから頑張って女性との会話とか、付き合いに慣れていかないといけないですね。

 さて、今日はほかに書くことないので、レシピを書いて終わります。

 作り置くために6食分くらい一気に作る量で書いていきます。

・トマト缶2缶(400×2 g)

・赤ワイン400 mlくらい

・好きなひき肉(今回は牛豚合挽)500 g

・あればローレル(月桂樹の葉)2枚くらい

・玉ねぎ1玉

 作り方ですが、玉ねぎはみじん切りにして、軽く塩を振って、オリーブオイルを回しかけて、弱火で火を通す。別のフライパンで、ハンバーグを焼くみたいにひき肉を崩さずに焼きつつ、上から塩コショウを振って両面をこんがり焼く。玉ねぎと肉の両方に火が通ったら一つの鍋に合わせて、肉とかが完全に浸るくらいまでワインを入れる。で、水分が飛んで油がぱちぱち跳ねるまで中火くらいで加熱。あとはトマト缶を入れてローレル入れて、水分飛ぶまで煮詰めて塩コショウ。ちょい濃いめに塩味を付けて完成。

 うーん、味付けが適当過ぎて、塩の量とかわからないです。まあそこは各人のお好みに出来るということで一つ。コツとしては、トマト缶を入れるとき、そのまま入れないで事前にミキサーなりなんなりで実を潰しておくことですかね。結構そのまま残っちゃいがちなんで。

 ここからはどうでもいいレシピの小話をば。今回使った野菜は玉ねぎだけですが、本当はニンジンとセロリも同じくみじん切りにして入れます。なんかソフリットとか言うらしい。でも、何種類もみじん切りにするのめんどくさいし、買うのめんどくさいじゃないですか。だから省いてます。本格派にしたい人はいれてもいいと思います。たぶん味の奥行とかが違うんだと思います。知らないですけど。

 では、今日はこの辺で。

 



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2021/08/18(自分の体について)

 お疲れ様です。今更気が付いたんですが、この体、今までより10cm以上背が低いせいでいろいろと勝手が変わってるんですよね。例えばキッチンの吊り棚の上の方に手が届かなくなったり、椅子の高さに違和感があったり、ベッドがちょっとだけ広く感じたり、良い面悪い面両方ありますが、どちらにせよ慣れないことに変わりはありません。

 ということで、今日は踏み台を買ってきました。折りたたんで冷蔵庫とキッチンの間にしまえて便利なんですが、使わないと手が届かないなんて経験はずいぶん昔の記憶なので新鮮味があります。

 でも、踏み台にのってちょっと背伸びをしながらモノをとるゆかりさん……自分じゃなければ可愛い光景ですね。ナルシストではないので、自分に萌えたりはしませんが。というか、「萌え」って言葉ももう死語に等しいんでしょうね。

 話は変わりますが、この体になってから今日で六日目になります。少しずつ体に慣れてきて、最近は服を着るのにも慣れました。今まで全裸だったとかじゃなくて、違う服ってことですから、勘違いなさらないでくださいね。

 でも、風呂に入るときは未だにちょっと身構えちゃいます。お風呂には鏡があるので、体を洗う時には自分の体を正面から見ることになるんですよね。一切ムダ毛のない体っていうだけで洗う感覚が違うのに、女性特有の柔らかさがあったり、そもそも体の構造が違ったり、さすがにそう簡単になれるものではありません。自分の体ということはわかっているものの、無意識レベルに刷り込まれるのには時間がかかりそうです。

 とはいうものの、私の場合は髪がそこまで長くないので楽な方なんでしょうね。後ろ髪がすっきりしているので、髪を洗う時も乾かすときも、寝るときにもそれほど困りません。女性だと肩くらいの長さは珍しくないので、この点は助かりました。それに、こめかみあたりから下がっている髪の毛を普通に体の前に垂らすと、良い感じに胸が隠れるので便利です。

 それでも湯船につかるときには髪の毛を頭の上でまとめておかないといけないので、ちょっとめんどくさいんですけどね。

 そんな感じで、自分の体には少しずつ慣れてきました。でも女性の体っていうくくりにすると、全然慣れ度合いが違うと思います。同性の体を見る機会って小学校のプールの授業とか、修学旅行とか、そういう場が結構な割合を占めると思うんですが、さすがに社会人になってはそういう機会が無いんですよね。外出しないのでもちろんジムやらプールに行くわけもなく、たぶん今後もないと思います。女性の友達ができて、泊まりにきて、一緒に風呂に入るくらいのことが無いと同性の他人の裸は見ないでしょうし、そんなことはまず起きないでしょう。

 そんな感じで、今日は終わっておきます。では。

 



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2021/08/21(自分の体のこととか、イアさんのこととか)

 どうも。初めて日記を付けない日が続きましたが、今日は書いていきます。先日書いた、イアさんや彼女の知り合いのメイクアップアーティストさんについての話が進みました。というか、私から進んでやりたいと言ったわけではないんですが、ありがたいことに日程を組んでもらいました。イアさんに。しかも明日。教えてもらったのは今日の昼間で、ぶっちゃけ急すぎてびっくりしました。

 私のイメージではまずどこかに食事でもしにいって友好を深めて、LINEで夜通話するようになったりとかして、それから例のメイクアップアーティストと三人で会ってどこかで教えてもらうとかそんな感じだったんですよね。

 でも今回の話は、まだ一度も一緒に遊んだことのないイアさんと一緒に、例のメイクアップアーティストさんが働いているお店に遊びに行くことになったんです。都合のいいことにたまたま明日はそのお店が休みで、一日空いているんだとか。いきなりですが、またとない機会なので勇気を出していってきます。

 そんなわけで、明日行くときに着ていく服とか、身だしなみとかをどうしようか考えていたんですが、その中で気づいたことがあるんです。ひかないでほしいんですけど、この体、髪の毛まつげ眉毛鼻毛くらいしか体毛が無いんですよ。

 さすがにそれなりの年齢になれば生えるものは生えると思うんですが、一切ないんですよね。ホルモンバランスがおかしいのか何なのかわからないですけど、ちょっと不自然な気はします。この体になった直後は『綺麗な体だなぁ』くらいにしか思っていなかったんですが、一週間経っても変わらずきれいな体とあっては流石に気付きました。

 しかもですね、赤ちゃんでも産毛が生えてるじゃないですか。それすらたぶんないです。ちょっと人間としてあり得ない気がします。まぁ、世の中の人々が脱毛サロンに行くとかして頑張っている中で、私は楽できているわけですから喜ぶべきなのかもしれないとは思います。

 しかし、それだったらいっそのこと汗もかかず、トイレに行く必要もない体だったらいいんですけどね。残念なことにお風呂にはいかないといけないですし、トイレにもいかないといけないです。もちろん睡眠も取らないといけなくて、さすがにそこまで人間はやめてないみたいです。考えようによっては食事の楽しみを捨てないで済んだということなので、むしろ良かったでしょう。

 総評としてですが、なんだか人間やめていてもおかしくはない気がします。自分の身の周りの状況は既によくわからないことになってますし。イアっていう名前で、ピンクがかったプラチナブロンドの碧眼美少女が現実に、しかも日本にいるとはにわかに信じがたいですし、なにより自分自身が人間の自然な体毛の色ではない紫色の髪の毛をしているんですから。クトゥルフ神話TRPGとかだったら、そろそろ何か起きてもおかしくはないころだと思うんですけどね。何も起きないでほしいですけど。

 さて、明日は早く起きてお風呂入ってから出かけるので、早めに寝ます。では。

 



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2021/08/23(土曜日、メイクの話)

 どうも。昨日はいろいろありすぎて日記を書けませんでしたが、今日は書いていきます。

 今日の日記で昨日のことを書くのもあれですが、今日はただお仕事をしただけだったので昨日のことを書きます。

 朝起きて、シャワー浴びて、できるだけよさげな服を着て、イアさんが待つ駅に向かいました。もう、私としては初めて出来た彼女とデートに行くような気分で支度をしたわけで、この時点で緊張度合いがすごいことになってました。今までの人生で一番緊張していたかもしれません。

 待ち合わせ場所につくと、非常に目立っている美少女が一瞬で目に入ってきました。黒いオフショルダーのトップスにピンクのミニスカートを着た、イアさんが改札の前に立っていたんです。これがもう今まで見た女の子の中で一番かわいくてですね。しかも彼女が私に気づいた時にパッと顔を上げて、笑いかけてくれたんです。もう、完全にノックアウトですよ。降参でした。圧倒的な可愛さの前に、私は何もリアクションができていなかったと思います。

 そこからはイアさんに連れられて件のメイクアップ・ヘアセットのお店に行くわけですが、この道中がまたすごかったんです。なぜかイアさんは私の手を握ってきたんですよ。こちらとしては周りの目が気になってしょうがなかったです。かわいい女の子に手を握られている自分をイメージしたときに、そこにいる自分は男の頃の自分なわけで、なんか怖かったんですよね。

 しかも、イアさんとほぼ同じ身長なせいで、イアさんの方を向いたら目と目があっちゃうわけですよ。もう、ずっと前を向くかそっぽを向くかしていたと思います。

 で、ほぼ心ここにあらずな状況でしばらく歩いていると、体感一瞬でメイクのお店についたわけです。イアさんに手を引かれたまま店に入ると、そこにいたのがですね。青いロングヘアをした、とても見覚えのある女の人だったんですよ。そこでイアさんが彼女の紹介をしてくれたんですけど、その女の人の名前、なんだと思います?

 まあ、予想通りといえば予想通りでした。彼女の名前、琴葉さんっていうそうです。

 

 それからはメイクの方法をいろいろと教えてもらったんですが、正直ほとんど頭に入ってきませんでした。だって、美容室の椅子みたいなところに座らされて、可愛い女の子が両隣に立ってるんです。なんかいいにおいするし、女の子の声しかしないし、メイクするために顔を真正面から見られたりするし、もういっぱいいっぱいでした。

 いろいろ教えてもらった後、その流れで街へ遊びに行くことになったんですが、その話はまた明日することにします。今日はこの辺で。では。

 



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2021/08/25(メイク諸々の日の話)

 どうも。また一日空きましたが仕事以外は特に何もありませんでした。ということで、先日の続きを書いていこうと思います。

 メイクをしてもらった時あたりから話を再開しましょう。今までまともにメイクをしたことがないと葵さんに伝えたら謎にキレられたんですが、理由を聞いたら教えてくれませんでした。たぶん、常識的なことすらしていなかったことに対して怒っているんだとは思います。もしかしたら私が気づいていないだけで、結構やばいくらいに肌があれているのかもしれません。

 で、肌のお手入れ方法から始まってメイクを一から十まで教えてもらったわけですが、完成した自分の顔を見て正直驚きました。こう、顔のつくりが変わるわけではないんですが、目つき悪い感じだったのがマシになったというか、血色がよくなってたんですよね。表情に柔らかさが出て、こう、ちょっとは女の子っぽくなってたと思います。

 そんなこんなでメイクを教わった後は、ついでにってことで女の子っぽい服を着せられたんですよ。もうメイクをした後だし服が汚れるって断ったんですが、全く聞き入れてくれなくて、がっつり女の子っぽい服を着せられました。最初に渡された黒のミニスカートはまだ理解できる範囲で「さすがにちょっと恥ずかしいです」レベルだったんですが、次に渡されたのが白いうさ耳パーカーだったんですよ。確かに記憶の中のゆかりさんはうさ耳パーカーを着ていますが、さすがに現実世界であれを着る人はまずいないと思うんですよね。別に否定しているわけではないんですが、少なくとも私は結構ガチで引きました。

 でも、イアさんと葵さんに「今使った化粧品高いんだよ?」とか言われると流石に断れなくて、本当に嫌だったんですが、渋々着ました。着ているのが自分じゃないと言い聞かせれば、まぁ、悪くない見た目でした。でも二人はしきりに「ゆかりちゃんかわいい」って私を覗き込みながら言うんですよ。あれは新手の拷問でしたね。

 で、心を折られたところで、二人は私を街に連れ出したんですよ。「せっかくかわいい服を着てるんだからお出かけしないと損だ」とか言って、私の両手をそれぞれ握って歩き出したもんですからどうしようもなかったです。

 街ではカフェ巡りして、洋服見て、アクセサリー見て、なんて女の子っぽい遊びに連れまわされました。何が楽しいのか正直あまりわからなかったんですが、二人は終始ニコニコしていたので、たぶん女の子はああいうのが楽しいんだと思います。私はパパ活しているような気分で全く気が休まりませんでしたがね。

 この間の日曜日は大体そんな感じでした。今日の日記はこの辺で終わっておきます。では。

 



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2021/08/26(男女差とか)

 どうも。先日イアさんや葵さんと遊んだ話をしましたが、続報があるんです。日曜日に遊んだ後、解散するときにイアさんが三人のライングループを作成して私も強制的に参加させられたんですが、そこでまた遊びの話が出たんですよ。しかも、今度はイアさんの家で遊ぼうって誘われました。いや、もう恐れ多くて断りたかったんですが、なんか難色を見せたらあからさまにテンション下げられたので断れませんでした。

 最近、改めて自分の置かれている立場を見返したんですが、推しになりつつ推しに囲まれているこの状況って罪では?

 結月ゆかりが好きな人にとって私は結構やばい存在な気がしているので、自意識を消す方法とかいろいろ考えたんですがそれはそれで怒られそうなので諦めました。しかも軽率にイアさんたちと関わったせいで引くに引けない関係性になっちゃいましたし、被害がどんどん拡大しちゃってるんですよね。

 うーん、この先どう過ごしていけばいいのか……。案としては振り切って「私が結月ゆかりだ!」をするっていうのもあるんですけど、どこかで男が出ちゃうと思うんですよね。手とか握られただけで慌てちゃいますし、後ろから覗き込まれただけでガチビビりしちゃうので。週末遊びに行く予定、どうやって乗り切ろうかなぁ……。

 

 ところで、二週間ほど過ごして分かったんですが、この体になってから妙にみんな優しく接してくれる気がします。こう、人として丁重に扱われているというか。でもそれと同時になんかじろじろ見られてる気もするんですよね。自意識過剰じゃなければ、というか私が結月ゆかりに感じていた好感を周りの人たちが持っているとしたら、まあ、私の見た目が良いってことですね、よし。

 いや、良くないんですよこれが。具体的に言うとですね、電車に乗るとするじゃないですか、めっちゃ見られて気になってしょうがないんですよ。特に胸元とか、足とか、そんなに立派なもの持っていないのに、対面に座った男の人がちらちら見てくるんですよ。

 今のところ、まだ男の意識が強いもんですからそれがもう気持ち悪くてですね。ちょっと男性恐怖症モドキみたいになってきました。でも女性の輪の中に入るには抵抗ありますし、うーん、この先どうすれば。いっそのこと人とのかかわりを完璧に消し去れればいいんですけどね。どうにかならないかなぁ……。人前に出なくても生きていける職業とか無いですかね。ないか。はい。

 今日はこのあたりでお暇しておきます。では。

 



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