もしも黒がヘタレじゃなかったら。+α (一般的な人間)
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もしも黒がヘタレじゃなかったら。+α
まるでタイミングを見計らったかのように、事実タイミングを見てDが声をかける。
「わかった。ではサリエル。またくる。必ず、お前を助ける」
「はい。お待ちしています」
そしてギュリエはその場を去った。
ここまでは本来の話と"そこまで"変わってはいなかった。
ギュリエのヘタレが無かったとしても、少しサリエルがギュリエのことを意識していたり、孤児院の子供とギュリエが仲良くなっていたりするくらいだった。
だがしかし、ここにもう一つのイレギュラーが起きることによって本来とはかけ離れた結果になる。
「素晴らしい博愛精神です」
戻ってきたギュリエを、Dの平坦な声が出迎えた。
その口調では本当に素晴らしいと思っているのかどうか、本心が伺えない。
「ええ」
ギュリエは同意しながらも、今回もサリエルの言う通りにはできないと決意していた。
全ての元凶ポティマス・ハァイフェナス、奴だけは殺さなければならない。
ポティマスは殺す、転生すらできぬよう徹底的に。
「その博愛精神をみなr」
突然、Dの声にノイズが走った。そして、
「?おかしいですね、私の偽装工作は完璧なはずですが?」
「今回は"彼"が偶然地獄に寄ってくれたので協力を申し込みました」
いつの間にかメイドが立っていた。私の隣に。
そしてDが頭だけになっていた。
「なっ!!?」
(いっ、何時の間に?!それに気づいてから体の震えが止まらない!下位とはいえ仮にも私は真なる龍だぞ!)
「ああ"彼"がいたのですか。なら仕方ありませんね。ところでなぜそんなに怒っているのです?」
「"彼"のおかげであなたが隠していた問題まで発覚したからです。おかげでこちらは大忙しです」
「いーやーでーすー働きたくありません。それに隠していた問題の修正なんて、私が直接解決しないといけないものばかりですよ。せっかくここから面白くなりそうだというのに、これではリアルタイムで見れないじゃないですか」
「黙りなさい。こちらはあなたのせいで火の車なんです。さっさと戻りなさい」
「えーーー、では少し待ってください。予想としては200年ほど面白いものが見れそうなんです」
「・・・」
「沈黙はこうt」
瞬間、Dの姿が掻き消えた。
それから少しして、同時に私の抗いようのない体の震えも止まった。
気づけば私の周りには誰もいなかった。
「・・・・・・」
「戻るか」
先ほどのメイドによる恐怖で頭が冷えた。
まず私がするべきことを確認しなくては。
サリエルの願いの1つ、人々を争わないよう、殺しあわないように導く。それを実現させることは無理だ、、、、、、既にその約束破っている。戦争の最後のひと押しをしたのは私であり、今更止めることなどできないから。
そのことをどうしようもなかった、とは言えない。
「サリエルはこんな未来を望んでない。それはわかっていた」
Dから提示した方法を確認したその時からわかっていたはずだ。大勢が何度も死ぬと。
私は間違えたかもしれない。もっといい方法があったかもしれない。
自分が正しかったのか正しくなかったのかの自信が持ていない。それでも、
「あいつらを守ることはできるはず、、、、いや、やって見せる」
まずはどこにいるのかを把握しなくては。一カ所に固まっていればいいのだが。
「いや、あいつらが全員一つの場所でおとなしくするのか?」
ちょっとしたグループができると思うが、全員がサリエルのために個別に動くということを確信する。
彼ら彼女らは仲間を思うあまり無茶をしがちだ。
最優先はサリエルの願い、孤児院の子供たちの補助。なにか良い手を、私がいつまでも張り付かなくていいような手段を考えなくては。
それと同時に、
「ポティマス、どこに隠れていようが必ず見つけ出して殺してやる」
まあこんな感じでポティマスはさっさと殺します。
この世界の黒は結構おせおせのDKみたいな感じです。
たぶん原作の黒だとポティマス殺した後はある程度達観するでしょうがこの世界の黒は一味違います。
ポティマス殺害後に孤児院の子供たちに補助を竜or龍経由ですると思います。
あと意地でも子供たちをシステムに捧げることはさせないと思います。
まあ後の流れは続いたら、、かな?
ギュリエとサリエルをイチャイチャさせるまでは頑張りたい。
どうでもいい小話、自分は適当に書いて投稿しようとしたら1000字以下投稿できなかったので死ぬ気で文を増やしました。
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黒の記憶
モチベが、、、モチベが、、、、、、
帰還初日
決意して早々、私は壁にぶつかっていた。そう、孤児院の子供たちをどう補助するかである。
私があの空間にいた時間は少なかったはずなのだが、時間の流れが違ったのか戻った時には既に人同士の殺し合いが発生していた。俗にいう世紀末だな。
私が焦って孤児院のあった場所にいけば暴徒にでも荒らされたのか、壊れた孤児院が残骸として残っていた。
どうやら私が張った結界はサリエルが壊したらしい。
どうにか早期に見つけることはできたがここでどうしようもない問題が多々あった。
その中でも大きなものが三つ、
一つ、子供達が衰弱し始めている
二つ、寿命の少ない子がいる
最後、私が嫌われていた
………別に私が何かしたわけではないんだ。何もしなかっただけであって。
帰還から三日後
幸い手の施しようがない問題はなかった、、、最後以外。
………とりあえず解決できる問題から解決しよう。きっと時間が解決してくれる………はずだ………
と、とりあえずは解決できる問題からだ。
まず1つ目の問題。子供達の衰弱だが、主に食糧不足と心身共に休める場所が無いことが原因だった。今の世界で満足な生活のできる者など存在していないだろうからな。ヤツ以外。
あいつのことは、ひとまず置いておこう。場所さえ掴めればいつでも殺すことはできる。それに奴が隠れてそうな場所の目星はついた。
優先すべきは、孤児院の子供たちだ。
まず、休める場所は随時私が結界を作り解決した。
一部の子供たち、は自分たちだけが安全な場所にいる、ということを良しとしなかったがな。
………私は、サリエルを捧げることを良しとした人を、守ろうとするほどできた神ではなかった。それだけだ。
このことに子供たちは、何も言わなかった。
そして食料だが私が探して届けるようにした。
世紀末になったとはいえまだ缶詰等の防災食品、保存食がある………ポティマスの隠れ家にな。
奴は自身のクローンを大量に用意し独自のコニュニティーを作っていた。
そのクローン共の隠れ家に食料がのこっていれば、あわよくば奴に繋がる情報でも手に入ればいいのだが………と思い、目星を付けたところをしらみつぶしに探っったのだ。
まさか両方手に入るとは思わなかったがな。
システムが稼働したからか、他の理由があるのかは定かでは無いが、奴のクローンは活動を停止していた。おそらくだがDのシステムの影響でだろう。
食料補給の痕跡がまだ残っていたため、奴にとって想定外のこと、または不都合なことが起きたと予想をしている。
あの完璧主義者がこれほどの痕跡に無駄を残しているのだ、よっぽどのことが起きたのだろう。
偶然だが、奴のおかげという事実が非常に癇に障る。だが貴重な食料だ。もちろん根こそぎ持って行った。
一つの隠れ家に十数人分の食料が2ヶ月分ほどあったため、子供達の食料も当分持つだろう。
そして奴に繋がる情報だが、つい最近まで食料補給を行っていた形跡が残っていた。ご丁寧に、どこから、どう搬送したかも記録されている。ヤツの完璧主義者っぷりがよくわかる。
おそらくだがシステム稼働初期はクローン達も問題無く動いていたのだろう。クローンとはいえ人だ。稼働するのにエネルギー、食料がいる。
サリエルのおかげで星は、環境は回復した。しかしそれだけだ。秩序は完全に崩壊している。この環境で安定した食料生産など無理だ。
そう、ヤツがいるであろう安全な場所以外は。
自分は安全な場所から食料を送り、後はクローンたちに情報を集めさせる。暫くは問題なかったのだろう、しかし、何らかの不具合が起きクローンの稼働停止した。
急なことだったのだろう。全ての隠れ家が完全に放置されていたのだから。
結果として、食料も手に入り、ヤツの居場所大方もわかった。
クローンの隠れ家を全て潰した後、奴を殺す。
ポティマスに起きた不都合なことリスト()
1,幸い自身の近くにあった機械の不具合には気づいき対策できたが、離れていたクローンどもに対策がまに間に合わなかった。結果クローンがシステムの影響で正常に動かなくなった
(システムには紙媒体、機械の風化を早める効果があったはずなのでそれで、、、)
2,痕跡クッソ残ってるけどまだ世界のこといまいちわかんないし自分が正面切って戦うわけにもいかないから手駒が育つまで引きこもらねば、、、
3,ギュリエが戻ってきたがこの世界だとそれなりに時間がたったためいきなり後回しにしていたクローンの後片づけができなかった。
4,ファッ!!?ギュリエくっそ探っとるやんけ!!
5,もうだめだぁ、、、おしまいだぁ、、、
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