運のいいウマ娘 (普通車免許)
しおりを挟む

運のいいウマ娘

「ァ…ア」

商店街のど真ん中で見知らぬ人が倒れた。

 

3人はまさかの事態に思考が止まってしまった。

今日はウオッカと一緒に部室の備品を買いに来ていたのだが、スカーレットはウオッカだけで無事にできるとは思えないと何故かついて来た。

 

そんな騒がしいながらもなんとか買い物を終えようかという時、目の前で男が倒れたのだ。男はまだ太陽が強い日が続く中で黒い厚手のコートを羽織り、黒い帽子を目深に被っていた。

「おい、見ろよトレーナー。人が倒れたぞ」

「た…助けた方がいいんじゃない?」

「で…でもよスカーレット、明らかに怪しくねぇか?」

2人が助けようとするも男のあまりの怪しさに躊躇っていると

「よし…スマンがお前ら…立たせてくれ」

男がこちらを指差し声をかけてきた。

「お、オッサン大丈夫なのかよ?」

「具合いが悪いようでしたら誰か呼ぶとか…」

「いや…迎えは来るんだ…」

 

そう言うと、前からウマ娘がやってきた。トレセンでは見ない顔だったがかなりの長身の芦毛で前髪が長く、目が隠れていて表情が読み取ることは難しい。

その娘はこちらの目の前に来るとおんぶの体勢になり、ウオッカとスカーレットに支えられた男はウマ娘の背に乗った。

「いやァ…悪ィな、助かった…。…俺は生まれつき体が弱いんだ…!!ハァ…ハァ…さぁ…行こうストロンガー」

「ガフッ」かくーん

「「そっちもかよ(なの)!!?」」

 

なんとウマ娘は男を乗せたまま倒れてしまった。ウマ娘も男と同じ体質だったのだ。

「おいおい本当に大丈夫かよ…」

また2人が手を貸し、ウマ娘ごとなんとか立たせると

「重ね重ねスマンな…お礼と言っちゃ何だが…」

 

「おひとつどうだい」

 

そう言うと男はかごを差し出した。中には新鮮で大きな人参が入っていた。

「い、いえ…お気持ちだけで充分です…」

スカーレットはそう言って断ろうとしたが

「お、うまそうじゃーん!おっさんありがとよ!いただきまーす」

 

 

 

シャク

 

 

 

 

 

ピカァァァァァァ!!!

 

その瞬間近くの店から目を向けられない程の光が発生した。

 

「何だ…何が起きた!?」「それが…さっき妙な男から人参を貰ったウマ娘がそれを食って…5人!発光した!!」

 

ニイィ

 

「ウソ…。ちょっとウオッカ!アンタ今食べた人参早く吐き出しなさいよ!!」

「ウエップ、もう飲んじまったよ!?」

「このおたんこにんじん〜!!」

おい、あんたどういうつもりだ⁉

男に問いただすと

 

「ハハハ…いやァ…大丈夫だ…」「「「!?」」」

 

 ・・・

「ハズレを引いたんなら…ひと口目で三女神のところに行ってた…。セーフだ…そいつは」

 

 

「ゲホッゲホッ…ハハハ…ハァハァ…」

 

 

 

 

 

「お前…運がいいな」ニヤ…

 

 

 

 

 

 

 

男はそう言って去って行った。学園に戻った後ウオッカは保健室で診断してもらったが異常はなし、食べかけの人参からも特に怪しい成分は無かったという。

ストロンガーというウマ娘についてもたづなさんと理事長に報告するとそんなウマ娘は聞いたことが無いらしい。男についてもその後何も情報は無い。発光したウマ娘達は無事に光が収まったと聞いた。何故かレースの記録は上がっているらしい。

 

 

それにしてもウマ娘が発光するとは何なのだろう。いつも怪しい実験をしているアグネスタキオンならわかるかもしれない。今日の昼休みにでも訪ねてみよう…

 

 

 

おしまイングランディーレ




以上となります。ありがとうございました。思いついてしまったから書きました。ストロンガーとドクQ、素敵ですよね。
クロスオーバーと言ってもキャラ借りて喋らせてるだけなので雑です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。