志々雄真実「尸魂界……だと……?」 (凜としたBTQ)
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志々雄真実「尸魂界……だと……?」
ヨン様の卍解は砕蜂といちゃいちゃするお話のが一番好き。
夢か、現か、幻か。
千を超える白骨の山の頂に立ち、万を超える屍の河を見下ろして、その男は立っていた。
上物であろう着物を着崩し晒け出した半身は包帯で覆われており、その姿は
全身に包帯を巻き刀を履いた剣客────志々雄真実はその焼死体のような顔を凄惨に歪めて、屍山血河の先からやってくる一人の男に声をかける。
「よぉ、随分遅かったな。元護廷十一番隊隊長サマ……だったか? だが、少し遅かったな……ここにはもう誰もいねえぜ」
挑発するように発した志々雄の言葉を受けた男────
「てめぇと話すことは何もねぇ。てめぇは俺の敵だ。交わす言葉は必要ねえ。あとはここで、殺して仕舞いだ」
「ハッ、わかってるじゃねえか。抜刀斎の野郎みてぇな腑抜けじゃなくて良かったぜ。分かっているなら言うことはねえ────この
志々雄が刀を抜くと同時に、
屍の大地が震え、地に蔓延る頭蓋がまるで嗤うようにカタカタと揺れている中、志々雄は悠然と刀を鞘に添えて
「
現れたその化け物達と共に、
「それがお前の始解ってやつか。
周囲を囲むように展開した白い化け物達が口を開き、逃げ場を失った志々雄をその獰猛な牙で噛み砕こうと迫ってくる。
かつて護廷にいたときに始解にして卍解と同等の威力を持つと言わしめた
────しかし、その牙は志々雄の只の一言で焼き尽くされた。
「終わらせるな────『無限刃』」
そして紅蓮の炎を携え白鬼達を灰燼に帰した灼熱の刃が、眼前より斬りかかる
◆
地獄。
世界は
そして、虚、もしくは破面が過ごしている
その三つの世界のうちの一つ、地獄。
地獄は生前に罪を犯した魂を収監するという役割がある。
しかしそれとは別に、もう一つ役割があった。
通常、
護廷の隊士も皆、死後は霊子となり
そう、普通の隊士なら。
護廷十三隊で隊長を務めたレベルの死神の場合、その肉体を構成する霊子一つ一つの霊圧濃度が高すぎて、尸魂界の大地に還元することは不可能となる。
では、死後に
それが、地獄であった。
それは、霊子に宿る霊圧の濃度を指す単位であり、護廷十三隊の一般隊士では二十等霊威、副隊長で五等から四等、そして、隊長になると三等以上の霊威を持つとされる。
そして、死神の肉体は霊子で構成されており、死ねばいずれ肉体は霊子として分解されて尸魂界の大地に還元されるが……三等以上の霊威を持った霊子は、霊圧濃度が高すぎて尸魂界の大地に還元することができない。
その為、その霊子を尸魂界に還元するために『魂葬礼祭』という儀式を行われているのだが、実はこの魂葬礼祭には裏の目的があった
それは、死んだ隊長たちを地獄に堕とすという事。
実は、三等以上の霊威を持った霊子はどうやっても尸魂界の大地に還元することはできず、強すぎる霊子を尸魂界にも現世にも放出することはできない。
そこで行ったのが、残った地獄の世界へとその霊子を送り込むこと。つまり地獄は死んでいった護廷十三隊の隊長達の霊子によって成りたっているということである。
そうして世界の均衡を保つ。
それこそがこの『魂葬礼祭』の真の目的であった。
死した隊長格の霊子は再構成され地獄の一部となり、生前に罪を犯した魂を閉じ込める檻となる。
歴代の護廷十三隊隊長格の霊子で構成された地獄は絶対の牢獄と化し、罪人はその中から出ることはできない。
しかし、長い地獄の歴史の中ではそれに抗う者達もいた。
そのうちの一人が、地獄を支配せんと動乱を巻き起こした全身包帯の男。
かつて幕末で人斬りとして世を震撼させ、明治維新が設立された世の裏でも政府転覆まで後一歩のところまで追いつめた極悪人。
弱肉強食の世を実現させんとする煉獄の修羅。
その名を、志々雄真実。
現世にて志々雄一派として動乱を起こそうと画策した志々雄真実、駒形由美、佐渡島方治の三人は地獄に堕ちて尚、国盗りの争乱を巻き起こした。
そして地獄を構成する一部となったかつての護廷隊長達との殺し合いが始まった。
志々雄真実は戦いの天才だった。
地獄の戦いの中で霊圧を知り、死神の戦い方を知り、斬魄刀を知った。
戦った数多の隊長達から斬拳走鬼の技を盗み、斬魄刀を奪い、殺していった。
そしてその霊圧は既に地獄では敵がいないと思うほどに膨大に高まっていた。
だからこそ、それは起こった。
元護廷隊長格との殺し合いで研鑽されたその膨大な霊圧が原因となったのかもしれない。
山本元柳斎重國と同様に地獄との繋がりを防ぐ抑止力として存在していた一人である藍染惣右介が、そのとき運悪く
それら全てが偶然重なったからかもしれない。
兎に角、それが起こったことは事実であった。
「……どこだ、ここは」
地獄を震撼させた煉獄の人斬りは、
志々雄「終わりはしねえさ。俺が地獄篇の続きを期待している限り」
抜刀斎「終わっているんだ。拙者がこの74巻を手にしたときに……」
(´・ω・`)続きドコ……ドコ……。
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