転生したら白いぷにぷにの物体になった件について (不動大名)
しおりを挟む

転生しました

緊張するな〜〜。頑張っていこう




 突然だが俺は危機的な状況に陥ってしまっている。

 ん?ナイフの人に襲われているのか?

まあ、確かに危機的状況ではあるが違う。次

 ん?ナイフじゃなくて銃?

確かに危ないよ。でも違う。次

 ん?トラックに轢かれそうになっている?

()()()()()()()()。次

分からない?フッ だろうな何故なら俺は想像することが出来ない恐怖体験しているからな。

 

 

今まで平凡な人生送ってきて不平不満なんか言ってこなかった。だがしかし!!

この状況に関しては、わたくし、言わせていただきます!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 暗いよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 嫌だぁぁぁぁぁぁ!!!!怖いぃぃぃぃぃぃ!!!!全然見えないぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!

俺暗いところはこの世で最も怖いものベスト2位に入るくらい暗いところが無理なのおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!

 

 お、ダジャレっぽいな今の。2位に入る()()()()()ところ。なあんつって。ハッハッハッハッハッ!

 

 じぃねぇ!!!!!!!!(死ぃねぇ!!!!!!)

 

 寒いんだよおぉクソが!!!たたでさえ寒いと感じる場所にいんのにもっと寒く感じんだろが!!!!

あッ何で寒いところだって分かるのかというとさっきから聞こえる水の落ちる音が聞こえるため洞窟だと予想しているからです。

 

 

  誰あかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!助けてくださぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁいぃぃ!!!!!

 

 

(ピチョン)(自分に雫が垂れた音)

 

!!??!!くぜあfrfjslaーーーーーー(声にならない声)

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 スウゥゥゥゥゥゥゥゥゥッゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ ハアァァァァァァァァァァァァァァァァァァ

 

 スウゥゥゥゥゥゥゥゥゥッゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ ハアァァァァァァァァァァァァァァァァァァ

 

 ふうぅぅぅぅぅぅぅぅ。

よ、よよ、よ、おお、しし、し、ししし、おお、お、おちち、つつ、いてきき、たたた(落ち着いてない)

 

 と、と、とり合えず、じょ、状況確認だ。

右:真っ暗

左:真っ暗

上:真っ暗

下:真っ暗

 

結論:オワタ(^O^)/

 

 初手で詰んでんじゃねえぇかふざけんな!!!

 

 オオ落ち着けオレエェェェ。このままじゃまた絶叫ループに入っちまう。(本日24回目)

 

 とととりあえず、感触はわかるんだ。止まっていても仕方ないし触りながら周りを確認

右:無し

左:無し

後ろ:無し

前:感触あり

ん?

この感触、ビー玉?なんでこんなところに?しかも三つ。てか軽いなコレ。

あ、身体の中に()()()()()()

 ??????

 え、俺今なんて言った??入った??身体の中に???しかも何で入ったって分かったんだ?????

おかしい、何かがおかしいぞこれ(最初からおかしい)

てか、俺の手もなんか変じゃね?足?もなんか動きづらいような――――

 

《確認しました。ア*ト**鉱玉、*ピ****ル鉱玉、***リ**鉱玉を核との融合を開始します》

 

 へ?誰かいるの?てか融合ってなに?何の話をしてんの?

 

 てか身体が熱いくないか、なんかヤバくないかオレ?(困惑)

 

 心なしかスゲー沸騰?していると感じるんだが‥‥‥‥‥

 

 

 

 

 ‥‥‥‥‥‥‥タ・ス・ケ・テ

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 あれからどれくらい時間がたったのだろうか。数時間か数分か。いや、もしかしたら1分もたっていないのかもしれない。まあ、細かいことは気にせずさっさとぶっちゃけよう

 

 

 じィぬゥがぁどォおもっだァァ(号泣)

 

 

 なんだよ今の!!!身体が焼き切れるかと思ったわバカ!!!せめて心の準備ぐらいさせろこのアンポンタン!!!あっても耐えきれるわけないだろド阿保!!!

 

 いや、ホントなんで耐え切れたんだよ俺。不思議でしかないわ。だからあのビー玉に触るなって言っただろ(言ってない)

 

 しかし、これで一つ学んだな。

 

 危険なものは触らない!!(当たり前)

 

 綺麗な物には毒があるって本当だったよ。

 

……見えなかったから綺麗どうか知らんけど。

 

 しかーし!!!何も悪いことだけではなかった。その苦難を乗り越えたおかげか恩恵受けることが出来た。それはなんと!なんと!!なんとォォ!!!!(しつこい)

 

 

 周りの景色が見えるようになったのだ!!ナァーハッハッハッハ!!

 

 

 

 

 2メートルだけだけど

 

 いやこれ見えるって言っていいのか?ほぼ見えてないと一緒じゃね?い、いやこれは見えてる。少しでも見えてるなら見えていると差し支えない!

 これからもっと見えてくるはずだ。だって俺、成長期だもん。(違います)

 

 あッもう一つ判明したのだけど俺人間じゃなかった。もうね視界が低すぎるのよ。地面這ってるのよ。身体見てみたのよ。プニプニで白いのよ。知ってたよ、だって俺ビー玉くん触る時に動かす感覚がおかしいって思ってたよ。決めてはあれだな、ビー玉が身体の中に入ってきたとき。あの時点で人間じゃない方程式がほとんど完成してた。でもさ、もう少しだけ現実から逃避させてくれたっていいじゃいか。老衰して死んだわけじゃないのよ。こちとらピチピチの大学生だぞ。

 

 

 はぁ~~~~~~~~。(デカい溜息)

 

 

 童貞、捨てたかったな~~~~~~~。

 

 

 あッども、紹介が遅れました。事故で死んで転生し、急に暗いところで泣かされ、死にかけている白い物体です。えッそういうのは初めにやるもん?気にするな、俺は気にしていない。

 

 

 




主人公思ったよりテンションたけ〜〜。
上手いこと繋げよう


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

オレのスキル

さあ、やってまいりました。洞窟探検二日目。

 

 未だに視界の距離が変わらないまま、まぁ大丈夫でしょ精神で前に進んでいるんだが、ぶっちゃけ結構怖い。

 

 さっきから、何故か獲物を狙っている目つきの視線とかが分かっているけど、視界がほとんど見えていないせいで、警戒しようにも視線がどこから来ているのか分からないし、変に音が聞こえる分、恐怖感を煽られてしまってまるでとこぞのホラー映画の一部シーン取り上げられて、体験しているみたいで精神をゴリゴリすり減らしながら進んでいて、めっさ疲れる。

 

ん?それにしては、結構余裕ありそうだって?ハッハッハッ・・・・・

 

この顔を見てもそんなこと言えんのか?_:(´ཀ`」 ∠):

 

 死ぬーーーーー!!!!!このままじゃ、死んじゃうってーーーー!!!

 

どうすんだよコレ!!!ヤバイって!!!誰だよ今の状況を整理すると落ち着くて言ったやつは!!!只々自分がヤバイ状況にあることをいうことを確信しただけじゃないか!!!

 

オレでしたコンチクショー!!!

 

 と、と、と取り敢えず落ち着けオレ!!何故かは知らんが奴ら視線は向けてはいるが、襲って来てはいない。狙っているはずなのに、襲って来ない意味分からん状況にとりあえず感謝!

 

 でもこのホラー感満載で精神的に参って、泣きそうになっているこの状況にファ○キュー!

 

フ〜〜〜、大分調子出てきた。今の現状にグダグダ言っても仕方ねぇ。今できることを。今の俺に出来ることは何だ!言ってみろ!!

1調子に乗る

2泣く

3とりあえず前へ進む

4こんなところにいられるか!俺は帰らせてもらう!

 

1、2は論外じゃァァァこの野郎!!それじゃ今まで変わんねぇじゃねぇか!!そして4番!!何ちゃっかり死亡フラグ立ててくれての?!やめろよバカ!!ただでさえ、今気力を失いかけているのに追い討ちかけちゃってくれてんのォ?!何?死ぬのオレ?転生して早々に死んじゃうのオレ?最高記録だなオイ!!メダルでも持ってこいやァァァ!!

 

 ハァ、ハァ、ハァ。スゥ〜〜〜〜〜〜〜〜、ハァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。

 

 だ、だいぶ取り乱したが、気はまぎれてきたな。あとは3か。3かァ〜。いや悪いわけじゃないけどな。選択肢の中で一番まともだし、いいんだけど。今のオレ的にはなしだな。ぶっちゃけこの視線のせいで、いつ狙われるか冷や冷やしてんだよなぁ。このままじゃいつまでも変わらんし、だからこの視線をどうにかしたい。でも、俺にはあいつらを撃退する方法なんて持っていないしなぁ。どうしようか?

 

 ≪ 問。撃退方法を検索しますか?≫

 

そうだな〜。スマホとかパソコン持っていたら検索とか出来たのになあ〜。

 

≪検察を開始します。・・・ヒットしました。解。ユニークスキル『身体操作』を使用することで、体の一部を変形させ魔物を一匹取り込み、(コア)と融合させることにより、スキル『威圧』が獲得することができます。次に、スキル『威圧』を使用することで、魔物たちを撃退をすることが出来ます。実行しますか?≫

 

そうそう、こんな風に詳しい撃退方法が書いてあって実行してく‥‥れ‥…る?

 

 ≪承認が確認されました。実行を開始します≫

 

 …え?‥‥は?ちょっ待っ――――

 

 俺が待ったをかける前に、体の一部が大きな口のようなものに変形し、素早い動きで何処かに伸びていき、何かに触れたと思った瞬間、バクっと口を閉じたような感覚を感じた。え?食ったの?食べちゃったの!?

 何か心なしかムシャムシャと咀嚼する音が聞こるような感じがするんだけど。え?めっちゃ怖いんだけど!!すると伸びていた部分が戻ってきた。

 

 ≪確認しました。(コア)との融合を開始します≫

 

 瞬間、身体が熱くなっていることに気づいた。え?ま、まさかあれの再発?まじで?もう耐えれねぇよ!!

 ≪成功しました。スキル『威圧』を獲得しました≫

 

 へ?終わったのか?やけにあっさり過ぎて怖いんですけど

 

 ≪周囲の魔物を補足。スキル『威圧』を実行します≫

 

 もういろいろ急すぎて何がどうなっているのかわんかんにゃい。取り合えず視線がなくなったこと確かだな。

 

 ≪告。撃退に成功しました≫

 

 うん。ありがと。でもさ、さっきから気になっていたんだけどさ。あなたどちら様で?

 

 ≪解。ユニークスキル『検索者(サガスモノ)』の効果です≫

 

 うん。その前にさっきからスキルってなんですの?

 

 ≪問。スキルについて検索しますか?≫

 

 イエスじゃゴラァァァァァァァァァァァ!!!(唐突な怒り)

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 う~~~~~む、なるほどなるほど。ウ~~~~~~ン。

 

 

 いやね、スキルのことはわかったよ。結構曖昧な感じだったけど。ただ他にどんなスキルを持っているのか~とか何で俺は元からスキル持っているのか~とかいろいろ聞いてたわけですよ。

 

 俺の持っているスキルは体の形状、感覚、伸縮など身体のあらゆる部分などを操作する『身体操作』。だから視線と分かったのね。ちなみに中途半端に分かったのは俺の使い方が下手だったらしい。うっさいわ!

 他にはさっきに手にいれた、相手に対して重圧(プレッシャー)を与える『威圧』、粒子を操作させる

『粒子操作』。

 

 あともう一つがそれぞれの価値や価格が等しいものを交換することが出来る『等価交換』。

 

 これが何でか引っ掛かる。検索者(サガスモノ)がいうには俺が元々スキルを持っているのは、俺がこの世界にくるときに、つまり死ぬ前に望んだものらしい。

 

 何でこんなに悩んでいるのかというと、俺は死ぬときのことを思い出していたら死んだ原因となったトラックに轢かれたということは覚えているけど何でトラックに轢かれたのかその原因が全く()()()()()()()()からだ。

 

 大した問題じゃなかったといえばそれまでだが、何だろうこのスキルを聞いた時、一瞬きた胸のモヤモヤ。

 

 

 罪悪感?に近いのかもしれない。いずれにしてもあまりいい気持ちじゃないな。

 

 

 でもまぁ、分からん事を考えても仕方ないか。てかさ、『粒子操作』って何だよ。俺死ぬ前に何考えてたんだよ。百歩譲って『身体操作』は分かる。怖かったからな~。今思い出しても身震いする。元気にしてるかな~爺ちゃん。

 

 ま、これで大体のことは把握したな。それに視界が見えなくても『身体操作』を使って感覚研ぎ澄ませば視界に頼らなくても大丈夫ってことも分かったし。いやほんと凄いよこれ今ちょうど感覚をとぎすましているけどほとんど手に取るように位置が把握できる。スキルって素晴らしい!めっちゃ集中力を使うけどな。その辺も踏まえてちゃんと()()()()()()()()()()

 

 

 スキルのおかげで大分楽になるし、話す相手もできたし、いよいよ俺に運が向いてきたか~?楽しくなってきたーーー!!

 

 

 

 

そんなハイテンションで検索者(サガスモノ)に、何で俺は今ハイテンションなのかと問題を出したら≪情緒不安定なのでは≫と言われた。

 

 やかましいわ!!

 

 




今日はちょっとシリアス回
次回はリムル視点
主人公のスキルの種類
ユニークスキル『身体操作』
ユニークスキル『粒子操作』
ユニークスキル『等価交換』
エキストラスキル『威圧』


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

出会いと別れ

大分遅くなってすみませんでした。


 オッス、オラスライム。通り魔から後輩を庇って死んじまって、ラノベの物語にあるような異世界転生したものは、良いもののまさか転生先がスライムだったぜ。いやほんと、何でスライムなんだよ。

もっと他に合っただろ。ハア~。まあ、それを受け入れてしまっている俺はある意味大物なのかもしれないな。

 

 まあ、この体も今ではもう慣れたもので、それにこの世界にはスキルというものが存在するらしい。最初いきなり『大賢者』に話しかけられたときは驚いたが、この世界で初めての話し相手もできて浮かれてしまったよ。

 

 その後、すぐ水に落ちちゃったけど。

 

 まあ、一番驚いたのは、ヴェルドラに初めて会ったときだな。あの時は本当にびっくりした。だって、異世界に来て最初に親切にされた相手が物凄い迫力のある竜なんだぜ?そりゃあ、驚くだろう普通。まあ話してみたら意外と話し好きで、寂しがりなおっさんだったけど。

 

 ヴェルドラは300年前に勇者に封印されてからずっとこのままらしい。てか勇者とかいるんだ。さすが異世界。どうやらその勇者は女の人みたいで、やけに嬉しそうにその勇者についてヴェルドラが話していているもんだから見とれて負けたのと俺は思っている。本人は否定していたが、明らかに図星だったしな。

 

 そしてなんやかんやあって俺たちは友達同士になって、握手?を交わしヴェルドラの封印を解くためにはどうすればいいか『大賢者』に相談をして、封印を解除するために俺の胃袋に入れようとした時にヴェルドラが何かに気づいたのか洞窟の奥の方に目を細めて見ている。

 

 (どうかしたか、ヴェルドラ?)

 

 (ほう、今日は珍しい客人が多いな)

 

 俺はヴェルドラのが向いているほうに向きを変えてみると、奥の方から何やら不思議な白いオーラがこちらにゆっくり向かって来ている。何だろうあれ。キラキラと神秘的なもの感じて綺麗だ。俺がオーラのようなものに見惚れているとモゾモゾ動いているのもの発見した。恐らくあれが白いオーラのようなものを出している発生源だろう。

 

 (なんだあれ。白い‥‥スライムか?でもなんか中心の部分が赤く光っているような。う~ん、白いオーラと混ざってよく見えないな)

 

 その白いスライム?みたいなものが俺たちの近くまでくるとピタッと動きを止めた。お、止まった。

一瞬攻撃でも仕掛けてくるのかとおもって、身構えていたが一向に攻撃してこず、寧ろどうすればいいのかウロウロとしている。なんか可愛いなこいつ。

 

 (おい、そこの小さき者よ)

 

 一瞬俺が呼ばれているのかと思ったがそうではなく、どうやら白い方に話しかけていているらしい。

それ俺の時も言ってなかったけ。使いまわしているのかそれ。

 ヴェルドラが話しかけるとそいつがビクッと反応していた。うん、分かる。急に話しかけられたびっくりするよな。

 

 (えっと~、お、俺のことっすか?)

 

 (そうだ。貴様のことだ。貴様、見えてないのか?)

 

 (み、見えないわけではないんですが、見える範囲がその…狭いというか…ちょっと成長期というか)

 

 (つまり、見えないのだな)

 

 (‥‥…はい)

 

 お、おお。目に見えるほどの哀愁が漂っている。

 

 (ちょっとヴェルドラ。言いすぎじゃないのか?)

 

 (わ、我が悪いのか)

 

 いや、悪いわけじゃないけど。もう少し言い方をだな。

 

 (ハハ…いいんです。俺が勝手に意地張っているだけですから…ハハハ)

 

 (むう…。す、すまなかった。代わりに『魔力感知』というスキルを教えよう。)

 

 (『魔力感知』?何ですかそれ?)

 

 (周囲の魔素を感知するものだ)

 

 (簡単に言うと視ることも聞くことが出来るスキルだな)

 

 (是非お願いします!!!)

 

 (お、おう)

 

 それから、ヴェルドラが俺に説明しようとしたように『魔力感知』ことを説明した。俺だけ凄いデジャブ感を感じてしまうなコレ。

 

 (ふむ‥‥ん?)

 

 (どうしたんだ?)

 

 (いやあの、感じられないんですけど)

 

 (え?)

 

 どういうこと?

 

 ≪解。体内から発生している魔素が周囲の魔素を阻害しています≫

 

 え?こいつ魔素を体内で発生させてるのか?

 

 ≪解。本来魔物は周囲から魔素を取り込んでいますが、こちらの魔物は周囲の魔素からではなく体内にある核から発生した魔素を吸収し生命力を維持しています≫

 

 要するに、体に中に魔素がいっぱいあるせいで、外からの魔素を吸収出来ないってことか。う〜むどうしたものかぁ。

 

 (どうしたんですか?)

 

 (どうやら、お前の核?ってやつが体の中で魔素を発生させていて、それのせいで外からの魔素を吸収できないようにしているみたいだ)

 

 (え。そ、それじゃあ)

 

 (あ、いや、まだ決まったわけじゃないから。『大賢者』、どうすればいいんだ?)

 

 (ダイケンジャ?)

 

 ≪解。体内に発生している魔素と外気にある魔素と混ぜあわせ、体内に取り込むことにより、外気の魔素を知覚させることが可能と推測します≫

  

 (なんかお前から発生している魔素と外にある魔素を混ぜるてから吸収するといいらしいぞ?)

 

 (な、なんか難しいそうですね)

 

 ホントにな。言ってるこっちもそんなこと出来んのかって思ってるしな。

 

 (あ、出来ました)

 

 (いや、出来んのかよ!?)

 

 (え?)

 

 (あ、いや、なんでもない)

 

 つい心の声が漏れてしまった

 

 ≪確認しました。エクストラスキル『魔力感知』獲得≫

 

 ホントに出来たんだ。ん?今のって

 

 (お?おお!おおおおおおおおお!!)

 

 な、なんだ?どうしたんだ?

 

 (視える!!視えるぅぅぅぅぅ!!)

 

 (お、おう。よかったな)

 

 凄いな顔の形がわからんのにめちゃくちゃ喜んでいるのが分かるぐらいの飛び跳ねてるな

 

 (む?ようやく終わったようだな。待ちくたびれだぞ)

 

 おいおい、出番がなかったからってそんなにむくれるなよ

 

 (はい!ありがとうござい)

 

 (では改めて名乗ろう)

 

 (我が名は暴風竜ヴァルドラ!!!)

 

 (この世に4体のみ存在する竜種が1体である!!クァーーーハッハッハ!!)

 

 え?俺と出会ったときと同じ自己紹介してない?もしかして自己紹介のフレーズ、それしかないのか?

 

 (ギャーーーーーーー!!)

 

 うん、驚くよな。目の前に竜なんかいたら。

 

 (ドラゴンが喋ったーーーーーーー!!)

 

 そこ!?いや、確かに驚くところだけど最初に気づくのがそこなのか!?

 

 (いやいや、もっと突っ込むところがあるだろ)

 

 (ウギャーーーーーーー!!スライムが喋ったーーーーー!!)

 

 俺もなの!?めちゃくちゃ喋ることに対して驚いてるけど、そこそんなに重要なのか!?

 

 (いや、お前も似たようなもんだろ!)

 

 (へ?)

 

 (そこで自分を見てみろよ)

 

 俺はちょうど近くにある水たまりを指差した。そいつは慌ててそこにいくと

ピキっと固まり、ぷるぷると震え出した

 

 (ギャーーーーーーー!!誰だお前ーーーーー!!)

 

 いやだからお前だよ!

 

 (落ち着け!)

 

 (ヘボッ!)

 

 俺はそいつの頭?を思いっきり叩いた

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 そいつはようやく落ち着いて、色々と話してくれた。自分が俺と同じ前世で死んでしまいここに転生してきたこと。一週間ぐらいこの洞窟を彷徨っていたこと。そして自分がどうやって死んでしまったのかは覚えていないことを。

 

 (へーー!ヴェルドラさんってめちゃくちゃ強い竜なのか)

 

 (うむ!何せ我は魔王にも恐れられている存在だからな)

 

 (おぉー!カッケェー!!)

 

 (そ、そうか?)

 

 (うん!!)

 

 うーんこれなかなか深刻な感じじゃないか?自分が死んだ理由を覚えていないとかそうあるのか?衝撃的なシーンだから余計に脳にこびりついて忘れられないと思うけど。

 

 (ねーねー!ヴェルドラさんって光線みたいなものを出す技みたいなものってないの?)

 

 (光線?竜ブレスみたいなものか?)

 

 (あるの!?)

 

 (当然だ。我を誰だと思っている暴風竜ヴェルドラだぞ!)

 

 (おお〜〜〜!!すげ〜〜〜!!)

 

 まあ、余程ショッキングなことで脳が記憶を遮断するってこともあるってドラマとかで見たことあったけ?

 

 (じゃあヴェルドラさんって末っ子なんだ)

 

 (うむ。我は竜種の中で後から生まれたからな)

 

 (へ〜!あっ!じゃあ竜種の中じゃ一番誰が強いの?)

 

 (えっ!!あっいや……もももももちろん我が最強に決まっておろう!)

 

 (おーー!!最強の竜!!)

 

 (ゔっ!)

 

 もしそうならそっとしておいたほうがいいかかもしれないな。まぁ良い記憶じゃないならそっちの方がいいしな。

 

 (しかし!後少しのところで勇者のスキル『無限牢獄』が、発動してしまいここに封印されしまっているのだ)

 

 (ええ〜!ヴェルドラさんに勝った勇者って一体何者なんですか?)

 

 (我にも分からん。だが次再戦した時は我が勝つがな。クハハハハ!)

 

 (お前ら一体何やってだ?)

 

 こっちは色々と考えとる時に

 

 (いや〜ヴェルドラさんの話し聞いてたら面白かったので、つい聞き込んじゃって)

 

 (む?さんなどつけなくて良い。我と貴様はもう友達だからな)

 

 (いいの!?)

 

 (無論だ。我もそこのスライムとも友達だからな)

 

 (竜と友達のスライムさん……カッコいい!)

 

 (えっ。そっそう?)

 

 (うん!)

 

 なっなんかそう褒められるとなんか照れるな\\

 

 (よろしく!ヴェルドラ!えっと…スライムさんの名前ってなんですか?)

 

 (そういえばこの世界に来てから名前なんて決めてなかったな)

 

 (うむ。そのことなんだかな)

 

 (なんだ?ヴェルドラ)

 (我がお前たちに名を刻もうと考えておる。そしてお前たちも我ら共通の名を考えよ。同格ということを魂に刻むのだ)

 

 共通の名前……名字みたいなものか

 

 (なんかそれって、家族みたいですね)

 

 (確かにな)

 

 (む?家族か?)

 

 (うん!前の世界じゃあ家族になる人と同じ名字にしてたんだ)

 

 まぁこっちの世界じゃ、そういう認識では無さそうだけどな

 

 (クク)

 

 (ヴェ、ヴェルドラ?)

 

 どうしたんだ?急に

 

 (クハハハハハハハハハハ!!)

 

 (え?今僕、面白いこといったかな?)

 

 (いや、多分言ってないぞ?)

 

 (この我と!暴風竜ヴェルドラと!スライムの分際で、家族になろうと!)

 

 (な、なろうていうか。か、家族みたいだなあ〜って)

 

 (クハハハハハハ!!)

 

 (いやホントどうしたんだよヴェルドラ)

 

 なんていうか興奮?してないか?

 

 (いや、すまんな。少し取り乱した)

 

 え?あれ少しか?だいぶ取り乱していたように見えたけど

 

 (今まで異世界人と何人か会ったが、家族になろうといってくる奴は初めてだったからな)

 

 (あ〜〜そういことね)

 

 まぁ確かに急に初対面で、家族みたいな感じって言われたらコイツ大丈夫か?ってなるしな

 

 (よかろう!我々はこれから友達兼家族だ!)

 

 (いいのかよ。そんな簡単に決めちゃって)

 

 (無論だ!我は暴風竜ヴェルドラだからな!)

 

 まぁ俺は別にいいんだけど。ん?暴風竜…暴風…嵐。確か嵐って英語でいうと

 

 (なあ、ヴェルドラ)

 

 (ん?なんだ)

 

 (名前、テンペストていうのはどうだ)

 

 (それって確か日本語でいうと嵐だったよね)

 

 (ああ。暴風竜のところから取ってみたんだ)

 

 ぶっちゃけ、コレしかもう思いつかないが

 

 (素晴らしい響きだ、今日から我はヴェルドラ=テンペストだ! 

 ではお前には……"リムル"の名を授ける! リムル=テンペストを名乗るがよい!そしてお前の名は"ロイド"の名を授ける!ロイド=テンペストと名乗るがよい!)

 

 リムル=テンペストか。いい名前だな

 

 (おぉ!ロイド=テンペスト!ヴェルドラ、名前ありがとう!)

 

 (うむ!)

 

 (それじゃあヴェルドラ。早速俺の胃袋に)

 

 (え!?ヴェルドラ食べちゃうの!?)

 

 あっやべ。まだロイドに説明していなかったな

 

 (その前にリムルよ。少しロイドについて話しておかなければならぬ)

 

 俺がロイドに説明し終わった時、ヴェルドラはいつになく真剣な表情で言ってきた

 

 (え?僕)

 

 (そうだ。ロイドが普通のスライムではないことはリムルも気づいているのではないか?)

 

 (え?ま、まぁ確かに俺とは違って白いし、中に核っていう物があるけど)

 

 (えっ何それ?)

 

 なんで知らないんだよ

 

 (うむ。ロイドはこの世界で特に珍しいといわれている"ホワイトスライム"という名前で世に知られている)

 

 (見たんまんまな名前)

 

 (いや、ホントにな)

 

 誰だよそんな名前つけた奴

 

 ≪解。種族名"ホワイトスライム"は白い個体と核が特徴的であり、百年、千年にしか生まれてこない特殊な個体であるため、その実、未だにその生態を解明されていません≫

 

 えっ?そうなの?

 

 (我も見たのはロイドを含めて2回程度しか会ったことがないが、中でもロイドのその核が特に特殊だ。本来の"ホワイトスライム"は魔素は発生しない。だがロイドの場合、核が魔素を発生させ、その上、質が良い)

 

 (魔素に質の良さとかあるのか?)

 

 (多いにある。魔素は魔物にとって力の源といってもいい。その魔素の質が高ければ高いほど本来の力を更に発揮することができる。我も魔素の質は高い方であるが、ここまでの魔素の質は見たことがない)

 

 (いや〜それほどでも〜)

 

 (だが、その分、狙われることが多くなるだろう)

 

 (え?)

 

 狙われる?

 

 (その核の力膨大だ。膨大が故に、その価値を欲するものが出てくるだろう。それにロイドはまだ生まれたばかりで、その魔素に身体が馴染んでいないせいでが制御が出来ておらん。その溢れ出る魔素に惹きつけられた奴らは魅せられる。ここに来るまでに襲われたのではないか?)

 

 (襲われた!めちゃくちゃ襲われた!怖かった!)

 

 (なるほどな。確かにロイドの力にいるとリラックスできるとういうか。心地が良いって感じるな)

 

 こう、なんていうか、内側からポワポワと温かい感じがするな。

 

 (ここから出ると更に多くの者たちがお前に惹きつけられるかもしれん。だから早めに制御する力を身につけておけ)

 

 (あばばばば!どどどうしようリムル!?)

 

 (落ち着けって。大丈夫だからもしものときは俺がいる)

 

 (リムル!)

 

 (おーよしよし。大丈夫だぞ〜)

 

 ロイド俺に向かってくっついてきた。なんかこんなことしてると弟が出来たみたいでいいな

 

 (む!我もあるぞロイドよ!)

 

 いや嫉妬すんなよ

 

 (まぁともかく十分気をつけておけ、ロイドよ)

 

 (うん!ありがとう!ヴェルドラ!)

 

 (さてロイドの現状も把握出来たことだし、ヴェルドラ、準備はいいか?)

 

 (とうに出来ておる)

 

 (あっ待って、ヴェルドラ)

 

 (む?)

 

 ロイドがヴェルドラの近くに行き、ニョキっと手を出していた

 

 (ヴェルドラ。指切りしよう)

 

 (指切り?とはなんだ?)

 

 (おまじないみたいなもんだよ。僕たちの世界じゃ、約束するときに指をくっつけてやるんだ)

 

 (小さい頃によくやってたな、それ。なら俺もやろうかな)

 

 大人になってから見るとだいぶ怖い内容だけどな

 

 (ふむ。まぁ良いだろ)

 

 ヴェルドラも爪を出して、俺たちの手にくっつけた

 

 (指切りげんまん♪嘘ついたら針千本のーます♪指切った♪)

 

 こうして、俺たちは約束を交わし、ヴェルドラをユニークスキル『捕食者』で飲み込んだ

 

 ≪ユニークすきる『無限牢獄』の解析を行いますか?≫

 

 (もちろんYESだ!頼むぞ『大賢者』)

 

 

 




ちょっと設定が適当すぎたかな


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。