東方絆霊譚 (黒く咲きほこる桜)
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プロローグ

ザクッ!

「かはっ!」

□□に剣が刺さって、血が吹き出す

ボクは□□に駆け寄った

「大丈夫□□!!」

そう言いながら、ボクは□□と大地を繋げた

大地と繋げることで、体の回復力をあげれるからだ

「お…□□□□□、わ…私は大…丈夫です、だから他の人…を…助…けて…あげて…ください」

そんなことできるはずがない!だって□□がボクの1番大切な人なんだから!

「イヤ、ボクは□□と一緒にいる、離れてなんてだたまるか」

「□□□□□!」

□□が叫んだ、ボクはとっさに後ろを見た

するとさっき□□を刺した妖怪がいた「きしゃぁぁぁ!」と叫んでいる

「ちょっと、待ってて、すぐ戻るから」

ボクは立ち上がって、□□を刺した妖怪の方へ向いた

「絶対に許さない!「災禍天災地変斬」!」

ボクはラストワードを使った

豪炎を宿した黒桜剣を横に振り、蒼く燃え盛る豪炎が□□を刺した妖怪を襲う

ボクは豪炎と一緒に進み、□□を刺した妖怪の目の前で今度は紫色の轟雷を宿した黒桜剣を振り下ろした

大地割る程の轟雷と、空を焦がすほどの豪炎が□□を刺した妖怪を襲う

スペルが終わったあと奴は灰も残らないほど消し飛んでいた、

「はぁ、はぁ、□□!」

切れた息も気にせずボクは□□の所に行った

「□□!」

□□は目を閉じていた、まだ息はあったがすぐに死んでしまいそうな感じがした

すると声が聞こえた

「おーい、妖華、□□、大丈夫かー」

「待ちなさい魔理沙、っと大丈夫じゃなさそうね」

霊夢と魔理沙だ

「□□!!大丈夫か!死ぬんじゃないぞ!」

魔理沙が言い、

「私の目の前で死ぬのは絶対に許さないわよ!」

と霊夢もいった

□□の息と、霊力が少しずつ弱くなっている

「ダメだよ、死んだら!ボクが必ず、絶対に助けるれ」

死なせない!なんとしてでも死なせてたまるか!

「どうするの?永遠亭に連れていく?」

「いや、それはできないんだ、霊夢」

「どういうことなの!?」

「ボクの能力で大地と繋げて、悪化を防いでいるから、地面から離したら数秒で大地との繋がりがなくなってギリギリで生きている□□はすぐに死んでしまうんだ!」

「じゃあ、どうすればいいんだぜ?」

「わからない、いったいどうすれば」

考えろ!考えるんだ!何がなんでも助けるために

□□、絶対に助けるか、たとえこの命に変えても必ず助ける、大丈夫だよ、ボクがついてるから!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

読んでくださりありがとうございます

初投稿ですが、頑張っていきたいと思います

月に最低二話は投稿します



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第1章〜春雪異変〜
第一話〜朝の稽古〜


「はぁ!」

「たぁ!」

2本の剣が交わり火花を散らす、少し押され気味だったので剣を右に逸らして後ろに下がる

しかし、相手はこちらへ向かって来たので霊力でつくった弾幕で応戦する

「無駄です!」

それほど速度を落とさず弾幕を切りながらこちらへ向かって来る、がそんなことは分かっていたので件に蒼い炎を宿してこう宣言した

「天災「蒼く燃え盛る桜吹雪」」

ボクは思いっっきり剣を振り下ろした

すると相手の周りに蒼い炎とピンク色の花びらかが巻い初め、相手を包み込んだ

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ」

と悲鳴が聞こえた

「ボクの勝ちだね妖夢」

ボクは座り込んでいる妖夢に手を差し伸べた

「お姉ちゃん、弾幕使うのは酷くありませんか」

妖夢はボクの手をとりながらそう言った。

「ボクは剣士相手に手加減しないよ、妖夢もされたくないでしょ、手加減」

「確かにそうですけど…」

妖夢は苦笑い浮かべた。

「まぁ、いいです、稽古も終わったので、朝食の支度してきますね」

「ん、頑張ってね」

妖夢は厨房の方向へ歩いていった。

さて、何をしようか、今日は妖夢が料理担当だし…たまには自分を振り返ってみよう。

ボクの名前は魂魄妖華、白玉楼の霊術指南役にして庭師の半人半霊。半人半霊は人と半霊といわれる霊でできている人種のことで、幽霊と人間のハーフらしい。妖夢の姉であり2人とも西行寺幽々子という亡霊の従者をしている。ボクと妖夢は昔は妖忌おじいちゃんに剣術を教えてもらつていたけど、ある日、妖夢に白桜剣と桜観剣を、ボクに黒桜剣を渡してこの冥界を去っていった。それ以来ボク達姉妹は妖忌おじいちゃんがやっていた白玉楼の庭師を継いだ

…と振り返ったはいいけど、この後することがないんだよな…

能力について全く触れてなかったのに気ずいたので思い返してみることにした

ボクの能力は「ありとあらゆるものと繋がれる程度の能力」その名の通り人やもの、自然などと繋がり力を借りれる能力だね

さっきの稽古のときは自然と繋がって純粋な炎の力つまり蒼い炎の力を借りたんだ

ボクはその炎を利用したスペルカードを使ったんだ

スペルカードっていうのは紫様が弾幕ごっこを教えてくれたときにつくったもので、本来は弾幕ごっこに使うものなんだけど、ボクや、妖夢はこれを弾幕ごっこ用とは別の威力が高いバージョンもつくっていて・・・

と考えていたら、

「お姉ーちゃん、ご飯出来ましたよー」

どうやら朝食ができたようだね

「は〜い、今行くよ」

ボクは居間へと向かった




プロローグはしばらく本編に関係してこないので本日2話目です
妖夢について書き忘れていたので書きます
魂魄妖夢
白玉楼の庭師兼剣術指南役
妖華の妹です
妖夢のいた環境が目上の人しかいなかったため基本的にどんな人でも敬語を使います
妖華よりも剣術は上手いもののそれ以外のの戦闘は基本的に妖華よりも低いため妖華よりは弱いです


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第二話〜朝食にて〜

「あら妖華、おはよう」

「おはようございます、幽々子様」

といつもの挨拶をした

彼女は西行寺幽々子様、白玉楼の主であり、ボクと妖夢が仕えている人?訂正、幽霊だ。幽々子様の能力は「死を操る程度の能力」らしいけど見たことがないから詳しいことはわからないかな。幽々子様は普段冥界を管理している。優しく、気ままで、すごく大食い、あと少し子どもっぽい、ぱっと思いつく限りだとこんな人かな

「どうしたのかしら?、急に固まって」

幽々子様が少し心配されているかのように聞いた

「大丈夫ですよ、少し考え事してただけですから」

ボクは笑顔で答えた

「あなたが考え事なんて珍しいわね〜」

「ボクってそんなふうに思われていたんですか!?」

嘘でしょ、そんなことないのに

「あら、だって妖華は突っ走った行動をとってるイメージが私にはあるのよ〜」

「酷くありません!ボクは基本的に何事にも考えてから行動してますよ!」

心外だよ、ボクは一体いつからそんな頭悪そうなキャラになったんだ!

「そうだったかしら〜、ごめんなさいね〜」

「どうしたんですか2人とも?朝っぱらから叫んでますけど」

と、妖夢が料理を持って来たようだ。

「それがさ〜、幽々子様がボクが普段なにも考えていないって言って来るんだよ、酷くない?」

「あらあら〜、私はそこまで言ってないわよ。ただ妖華が考え事してたのが珍しいなって言っただけよ〜」

2人がいい争っていのを見て、妖夢は困った表情で少し考え、言った。

「確かにお姉ちゃんはなにも考えてなさそうですけど…」

「そんな〜、妖夢まで〜」

泣きたくなってきた

「以外と考えているんですよ、掃除の場所から、料理のメニュー、稽古の内容、白玉楼の財政まで結構いろいろとです」

「妖夢〜〜!!」

ボクは妖夢に抱きついた

「っちょ、お姉ちゃん、うわ」

バタッ

抱きついた勢いで一緒に倒れ込んだ、

「仲のいいことね〜」

幽々子様が少し小さめな声で言った

「お姉ちゃん、ご飯食べましょ、ご飯」

「そうだね、!?ごめん妖夢」

ボクは半ば妖夢を潰してる状況だった

「こんぐらいなら別に問題ないです」

「妖夢〜、妖華〜早く食べましょ〜」

その言葉を聞きボクと妖夢は座布団に座った

「「「いただきます」」」

〜少女食事中〜

「「「ごちそうさま」」」

ボクと妖夢が片付け始めると幽々子様が

「そうそう、片付け終わったら話したいことがあるから居間にきてね〜」

と言った

「話ってなんでしょうか?」

「さぁ、ボクはわからないけど」




第二話です!
今回は主様の登場回でしたね、幽々子はこんな感じで知らず知らずに毒を吐いちゃいます。
次からは物語が進み始めます、そう白玉楼といえばの異変です
楽しみにしてください、


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第三話〜幽々子の頼み〜

片付けを終わらせて、ボク達は居間へ向かった。

「遅くなりました、幽々子様」

「ようやく来たわ〜」

幽々子様そう言うとボク達に座る様に指示した

「話って何かあったんですか?」

ボクは幽々子様に訪ねた

「あなた達にお願いがあるのよ〜」

「お願い…ですか?」

今度は妖夢が訪ねた

「あなた達に春を集めるのを手伝ってほしいのよ」

「「春を集める!?」」

突然言われた驚きの言葉に思わずボク達は同時に叫んだ

春って季節だよね、それって集めれるの!?

「ええ、そうよ、春を集めるのよ」

「春って集めれるんですか?」

季節ってどうやったら集められるんだろうか

「あなたならわかるはずよ、妖華そもそもあなたがいなかったらできないことよ」

「ボク…いな…ければ?…………!」

そうかその手があったのか、全く気づかなかった、でもできるかな?

「どうやら気ずいたようね」

「なんですか?どういうことですか?全くもってついていけてないんですが…」

どうやら妖夢はわかっていないようだ

「妖夢、ボクの程度の能力ってなに?」

「「ありとあらゆるものと繋がれる程度の能力」ですよね?」

「そう、それがボクの程度の能力だね。じゃあ普段ボクはその能力をどんな風に使っている?」

「炎とか雷を出すために使っています」

「そうだね、じゃあ、それってなんで出ると思う?」

それから妖夢は少し悩んでいるような仕草で答えた

「えっと…能力を使って自然と繋がることで・・・!!!」

「わかったようだね」

妖夢がそんなことができるのと驚いた様子だった

驚くのも無理はないと思う、ボクだって今日までこんな使い方しようと考えたことすらなかったのだから

「お姉ちゃんが季節と繋がることで春を集めるってことですか?」

妖夢が幽々子様にと聞いた

「ええ、そうよ」

幽々子様は涼しげな表情で答えた

「それって、お姉ちゃんに危険はないんですか?」

再び妖夢が聞いた

「1回やってみるよ」

そういいボクは中庭に出た

「お姉ちゃん…大丈夫なんですか?」

妖夢が心配そうな目でこちらを見ている

「大丈夫だよ妖夢、ボクは普段から自然と繋がってるし、危なくなったらすぐ止めるよ」

ボクは笑顔でそう言った

中庭の真ん中に立って、スゥーーと大きく息を吸い、意識を集中させた

いつもと違い季節そして春と繋がるように意識した

すると体が少しあったかくなり周りには桜の花びらが回っていた

霊力がかなり減っていることに気づボクは繋がるのを止めた

体のあたたかさが消え桜の花びらが消えていった

「できたようね〜」

「はい、多分出来ました」

おそらくのあの状態は春と繋がったことでおきたことだろう

ボクは居間へ戻った




ついに春雪異変の準備が始まりました
今作では妖華の能力である「ありとあらゆるものと繋がれる程度の能力」を用いて異変を起こします
元々、自然と繋がれていたのでその中のひとつである季節とも繋がれるということです
次回は集める理由と今回の補足です

魂魄妖華です

【挿絵表示】



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第四話〜一本桜を咲かせる方法〜

「そういえば、どうして春を集めるのですか?」

ボクはもう1つ気になっていたことを聞いた

「確かに、どうしてですか?幽々子様」

妖夢も気になっていたようだ

「そうね、それを言ってなかったわ〜、それはね、あの桜を咲かせたいのよ〜」

幽々子様は中庭で唯一咲いていない一本桜の「西行妖」を指さした

「西行妖を、ですか?」

ボクはそう訪ねた

「そうよ〜、私あの桜が咲いているのを見たことがないから見てみたいのよ〜」

ボクは今まであの桜が咲いているのを見たことがないけど、まさか幽々子様も見たことがないとは思わなかった

「あの桜ってまだ生きているんですか?」

妖夢が疑問を口にした

それに対しては幽々子様ではなくボクが答えた

「繋がりを感じられるから、生きてはいるよ、ただね…」

「ただ?なんですか?」

「すごく繋がりが薄いんだ、普通じゃ考えられないくらいに。しかも、これ寿命ってわけでもなさそうだし」

妖夢は 不思議そうな顔をしていた

「幽々子様、その西行妖と春を集めることになんの関係があるのですか?」

「わからないわよ〜、何となく春を集めれば咲くような気がしたのよ〜」

「えー、それだけですか」

ボクがそういうと

「いいじゃないの、私は見たいのよ」

言ったので思わず

「子どもですか!」

とツッコんだ

「別に子どもでいいわよ〜」

ホントに子どもっぽい、何百年も亡霊やってるというのに

どうしようか…幽々子様がすねてしまった、これじゃあボクの言ったことは聞いてくれないな。う〜ん

と悩んでいたら妖夢が

「幽々子様、どのくらい春を集めるのですか?」

と、聞いてくれた

「とりあえず、幻想郷中の春を集めればいいんじゃないかしら〜」

幽々子様は意外と他のことを聞かれると悪感情がなくなってしまうことが多い

それにしても幻想郷中か〜

え、幻想郷中?

「さすがにそこまではボクの霊力が持ちませんよ幽々子様」

ボクの能力使うのに霊力を消費するから、幻想郷中の春なんて集めたらボクが干からびちゃう

「それくらいはわかっているわ〜、だから術式を組むのよ」

「なるほど、ですが幽々子様、そんな術式ありました?」

「ないわよ〜」

え?ボクは困惑した表情を浮かべた

「でも、似たような術式があるからそれを組み換えてるのよ〜」

「なるほど、そういうことですか」

なんだそんなのがあるのか、安心した、でも幽々子様はそんな術式がつくれるのかな

「幽々子様、そんなすごい術式をつくれるのですか?」

ボクが聞きたかったことを妖夢が聞いてくれた

「まだできてないわ、もう少ししたらできるわ〜

そのときに妖華、あなたを呼ぶからよろしくね」

「わかりました」

どうやら、ボクは幽々子様の実力を少し見誤っていたようだ

「危ない、危ない、もうひとつお願いがあったのをわすれてたわ〜」

もうひとつ!?




第四話です
幽々子は割と子どもっぽいところあるようですね

前回からもわかる通り妖華の能力は霊力を消費します、さらに言うと、繋がるものの規模もしくは力が大きい程消費量は増えます、そのため規模が大きい幻想郷中からは集められないんですね

今回から軽く次回予告しようと思います

次回は、幽々子のもうひとつのお願いで幻想郷に行くことになります、そして妖々夢で出てきたあの三姉妹が出てきます
次回のタイトルはもうひとつのお願いと騒霊姉妹です
coming soon


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第五話〜もうひとつのお願いと騒霊姉妹〜

本当は騒霊姉妹は次の話で出す予定でしたが5話が短いのでまとめました
なので、今回の話はいつもよりも長めです


「それで幽々子様、もう1個のお願いってなんですか?」

ボクは幽々子様に聞いた

「桜を咲かせるから当然花見をするわけじゃない」

まぁ、そうだよね

「だから花見を盛り上げる人達を幻想郷から連れてきて欲しいの〜」

よかった、それほど変なお願いじゃないから安心したよ

といっても盛り上げる人達か〜、幻想郷には買い物にしか行かないからわからないな、でもとりあえず行くしかないよね

「妖夢、早速行こう」

「え、あ、はい、分かりました」

ボク達は最近何故か穴が空いた幽明結界を通って

幻想郷へ向かっていた

正確には穴が空いたと言うよりも結界の門の上を通り越せるようになっちゃって

楽になったね

「前は紫さんのスキマを使って幻想郷に行ってたのに便利になったね」

「確かにそうですね、でも本来冥界と幻想郷で自由に行き来できちゃダメなんですけどね」

「ホント、なんで穴が空いちゃったんだろうね?」

「紫様ですら知らないので私たちにわかるはずないですよ」

「それもそうだね、っとそろそろ幻想郷に着くね」

幽明結界を越えて幻想郷の上空に着いた

まだ季節は冬だけど、少しずつ春が近いずいてからか木に緑がつき始めてる

「さてと、盛り上げてくれる人を探そうか」

「はい!」

とは言ったものの、どうやって探そうか

とりあえずボク達はすぐ下にあるにある森へ降りていった

「とりあえず、この辺を探そっか!」

「はい!」

ボクらは森の中を飛び始めるてから、1時間以上経った

「お姉ちゃん、そろそろ違うところ探しませんか?」

「そうだね、ここにそんな時間かけてられないからね、別のところに…」

行こうか、と言おうしたが音楽が聴こえた

いい音楽だ、演奏してるのは音の数的に、人数は3人かな?

この人たちなら、もしかしたら…

「お姉ちゃん、この音!」

「妖夢、音楽が聴こえて来る場所へ行ってみよう」

ボクと妖夢は音楽が聴こえる方へ向かった

「そろそろ着きそうですね」

「うん、そうだね」

そう話していと、少し広いところにでた

そこにはトランペットを吹く青い髪ので少女とピアノを弾く白い髪の少女、そしてバイオリンを弾く金髪の少女が居た

「お姉ちゃんたちー誰か来たよー?」

赤い服を着た白い髪の少女が言った

「どうしてここに来たんだろうね?」

次いで、白い服を着た青い髪の少女が言った

「私たちの音につられちゃったのかな?」

最後に、黒い服を着た金髪の少女が言った

「お姉ちゃん、どうしましょうか?」

妖夢がどうすればいいのか困っているような表情で言ってきた

「とりあえず話かけてみようか」

ボクはそう言い楽器を持った少女たちのところへ向かった

「ねぇ、君たちちょっと話いいかな?」

その言葉を聞き少女たちは顔を少しの間見合わせていた

3人で考えている様子だった

1分ほど経っただろうか、考えがまとまったのか少女たちは顔を見合わせるのをやめてこちらを見た

「遅れちゃってごめんね、それで私たちに何の話かな?」

金髪の少女がと言った

「別に気にしてないよ、ボクの名前は魂魄妖華、

突然だけど君たちに冥界にある白玉楼って言うところで花見をするから盛り上げるための演奏をしてもらいたいんだ」

少女ら驚いた様子だった

また、少女たちは顔を見合わせた

今度は5分ほど考えてからこっちを見て言った

「「「受けさせてもらいます!!!」」」

3人同時に言われたので少しびっくりしたけど受けてもらえたのは良かった

そういえば、まだ名前を教えてもらってなかった

「名前を教えてくれない?」

すると金髪の少女が

「私はルナサ・プリズムリバー、バイオリンを引いてるわ」

次いで青い髪の少女が

「私の名前はメルラン・プリズムリバーだよ、トランペットを吹いてるよ」

最後に白い髪の少女が

「リリカ・プリズムリバーだよー、楽器全般できるよ、基本的にはキーボードかな?よろしくね」

と自己紹介してくれた

「ねぇ、妖夢も挨拶したら?」

「そうですね、魂魄妖夢です白玉楼で庭師兼剣術指南役をしています、よろしくお願いします」

と堅苦しい挨拶をしたので

「いや、妖夢…挨拶、堅苦しくない…」

と思わず言った、ツッコまずにはいられなかったからね

「そうですか?お姉ちゃん」

どうやら本人はわかっていないようだ

「まぁ、そんなことはどうでもいいとして、今度、花見をするときが決まったら来るけどどこに行けばいい?」

そう、何か連絡する方法がないと日程とか行き方を伝えれないから聞いとかないとね

「それなら、ここかあそこにある洋館にいるよ」

と言いながら西にある少し大きめの洋館を指した

「ありがとう、じゃあ日程決まったらまた来るからね、ばいばいルナサ、メルラン、リリカ!

妖夢帰ろうか!」

「そうですね、ルナサさん、メルランさん、リリカさん、さようなら」

と言いボクたちは現幽門のある方向へ飛んで行った

「「「さようならー!」」」

ちなみに帰り道では

「あの子たち幽々子様は喜びそうじゃない?」

「幽々子様は元気な人好きですからね」

「それに、演奏もうまかったしね!」

「そうですね、心に響くいい演奏だと思います」

という話をしながら帰った




第五話です!
前書きで書いた通り元々の予定だった5話と6話が一緒になっていますが、次からは多分いつも通りです
今回で出てきたプリズムリバー三姉妹は
ルナサが真面目、リリカがのんき、メルランがその間みたいな感じです

三姉妹に会ってから1週間が経ち、ほぼ普段通りに過ごしていた妖華、幽々子がつぶやいていた言葉に疑問を持つ…、そしてついに術式ができる
次回、春のを集める異変の始まり
coming soon


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第六話〜異変の始まり〜

ルナサたちに会ってから1週間が経った

「やぁ!」

「たぁ!」

ボクは今、妖夢と朝の稽古をしている

「この前お姉ちゃんがスペルを使いましたからね、私も使わせてもらいます、断命剣「命想斬」!」

妖夢がスペルを宣言しながら剣に霊力を纏わせて振り下ろした

「そんなものでボクを倒せると思ったのかい」

といいつつもボクには剣を振り上げるスペルはない、ならばどうするかなんだけど、それは簡単な事だね

そう、スペルじゃなければいい

ボクは左手に刀が入った剣を持ち右手で柄を握った

「行くよ妖夢「妖剣 烈火斬」!」

妖夢に烈火のごとく近ずき、その勢いのまま右手で剣を振り上げた

「うぇぁ、え、?」

妖夢に当たる寸前のところで剣を止めた

「今日もボクの勝ちだね」

「今日も負けですか〜。お姉ちゃんが急に来るものですから、びっくりして反応できませんでしたよ」

妖夢が軽いグチっぽくこぼしたので

「ふふん、ボクがスペルだけだと思ったら大間違いだよ」

自慢げに言った

「じゃあ、今日はボクが料理当番だからもう行くね」

白玉楼では料理はボクと妖夢とで順番でつくっている、今日はボクの日だ

「頑張ってくださいね」

うちの妹は何を言っているのだろうか、2日に1回はボクが料理をつくっているというのに

さもボクが普段から料理していないみたいな感じになってるよ

「頑張ってくるよ」

妖夢と別れた後、ボクは厨房へ方へ向かっていた

「さてと、今日は何をつくろうかな、そういえば鮭があったから焼こうかな?」

と考えていたら、ブツブツと喋っている声が聞こえた、書斎の方だ

「西行妖の下に眠る人を蘇らせるには、結局満開にさせるしかないのね、となると、やっぱり妖華の力を使うのが1番はやいのね…」

と幽々子様がつぶやいていた

西行妖の下に人?蘇させるには満開がいる?

どういうこと?幽々子様は花見をするために桜を咲かせるんじゃ…

「…?」

幽々子様があたりを見回した、気配に気づいたのかもしれない

とりあえずボクは朝食をつくりにいった

少女調理中…

「まぁ、こんなもんかな」

ボクは自分のつくった料理を見てそう言った

ご飯に、味噌汁、漬け物に焼き鮭、そして冷奴

…普通だ、あまりにも、日本の朝食のイメージが完全に当てはまってる…どうしようかなにか増やそうかな?

こんなこと気にしても無駄か

お盆ををちゃぶ台において、ボクは妖夢と幽々子様を呼びに行った

「妖夢〜、ご飯できたよ〜」

妖夢の部屋の前で呼びかけた

「わかりましたー」

そう言って10秒くらい後にふすまが開いた

「お姉ちゃん、行きましょう」

「そうだね」

次は妖夢と一緒に幽々子様の部屋に行った

「あと少しだわ、少し休憩しましょうか」

という声が聞こえた

多分術式のことだろう、キリが良さそうなので呼ぶことにした

ふすまの近くの壁軽く叩いてた

「幽々子様、朝食が出来ましたよ」

「わかったわ〜、少し待ってちょうだいね」

約30秒後、幽々子様が出てきた

「朝ご飯は何かしら〜」

「ザ・日本人の朝ご飯って感じです」

「そうなのね〜、楽しみだわ」

「そんなに期待されても、困るんですけどね…」

そう、たかが米と味噌汁と焼き鮭と漬け物、そして冷奴こんなものに期待されても…って感じなんだよな〜

そうこうしてる間に居間に着いた

ちゃぶ台の上にお盆と料理が置いてある

「たしかに日本食のイメージそのままだわ〜、でもすごく美味しそうだしそんなに謙遜しなくてもいいじゃない」

「そうですか?ありがとうございます」

幽々子様が褒めてくれた

「ホントにお姉ちゃんのつくった料理はいつも美味しいですし、気にしなくていいですよ」

妖夢までそう言ってくれて嬉しいな

少女食事‎中…

片付けも終わって、ボクは少し妖夢とのんびりしていた

「そろそろ春を集め始めるかもね」

「幽々子様もさっきあと少しって言っていましたし、そうですね」

と話しているとふと思った

幻想郷から春を集めるのは、幻想郷に春が来ないということになるんじゃあ…これって異へ…

「妖華〜、妖夢〜、ちょっと来てくれないかしら〜」

ん〜タイミング悪い、幽々子様が呼んでいる

「よし、行こうか」

「そうですね」

ボクたちは幽々子様の部屋に向かった

「幽々子様、どうしたんですか?」

妖夢が幽々子様に聞いた

まぁ、多分あのことだとは思うな

「やっと、術式ができたのよ〜、これでようやく春を集められるわ〜」

やっぱりそうか、ということは

「ボクの出番ですね」

「ええ、そうよ妖華、よろしく頼むわね」

よーし、やるぞ〜!

と意気込んで、右足を術式に入れようとしていたら

「あの〜、幽々子様?お姉ちゃんはその術式の使い方知っているのですか?」

「私は教えてないわ〜、妖華〜術式の中に入っちゃダメよ〜、元の術式は結界だから」

「え?」

ボクの足はもう術式の中に入っていた

「あ''あ''あ''あ''あ''あ''」

まるで雷に打たれたようにボクの体が痺れた

痛みを感じながらも何とか足を術式から出すことができた

「うぅ〜、痛かったです幽々子様〜、もっとはやく言ってくださいよ〜」

泣きそうなぐらいに痛い

「あら〜、ごめんなさい、言うのを忘れていたわ」

ノリと勢いで行ったら酷い目にあった

「大丈夫ですかお姉ちゃん、ノリだけで行くからそうなるんですよ」

「しどい!」

確かにそうだけどさ〜

まぁ、そんなこと?はいいとして、

「幽々子様、結局ボクはどうすればいいんでしょうか?」

こっちの方が重要だね

「結界に触れて能力使えばいいだけよ〜」

幽々子様が簡潔に言った

でも、それだけ?

「えっそれだけですか?」

「それだけよ」

もっとなんかこう…すごいことするのかと期待してたけどそんなことはなかった

というか今更気づいたけど結界元にしたってことはボクの能力の中の春と繋がりが出来なくなるのか…使わないけどね!

「お姉ちゃん、頑張ってくださいね」

妖夢が応援してくれてるし失敗するわけにはいかないね

ボクは結界に手を置いて、意識を集中させた

春と繋がりを持てるように祈りながら…

体が暖かくなりあたりに桜の花びらが舞った

だけどそれらはボクの手をつたって結界の中にはいっていった

やがて暖かさと繋がりが消えたので手を離した

「お疲れ様です、お姉ちゃん」

妖夢が飲み物を持ってきてくれた

「ありがとう妖夢、美味しいよ…そういえば幽々子様ボクの能力のほんの一部が使えなくなるくらい言ってください、さして問題は無いですが」

「言ってなかったかしら〜」

まぁいいやとりあえず少しつけれたし休憩しよう

 

これが春雪異変の始まりだった




第六話です!
ようやく異変が始まりました
幽々子様が不吉なこと言ってましたね〜、原作知っているのなら分かるかもしれない幽々子が春雪異変を起こした本当の理由は花見じゃないです
さて、なんでしょうね〜
ちなみに妖華さんが春を集められなくなったのは春と繋がる能力を結界に封じこめたからです
次回は異変が始まって1ヶ月、幻想郷に買い物しに来た妖華とある人物とばったり会うことになります
次回、普通の魔法使い
coming soon
テスト期間にはいってしまつたので2週間投稿できません
うぅ〜辛い


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第七話〜普通の魔法使い〜

遅くなってすみませんでした
いや〜、テスト勉強が時間がかかってしまって、申し訳ございません!
ちなみにテストは察してください
では本編どうぞ


妖華side

 

春を集め始めてから1ヶ月が経ち3月になった

ボクは買い物のために幻想郷に来ていた

春を集めている影響だと思うけどかなり寒い

「もっと厚着してくればよかったかな〜」

荷物は半霊に持ってもらっているので重くはないんだけどね、寒い!

そんなことを考えていたら、目当ての八百屋さんに着いた

「さてと、え〜っと、豚肉と人参、鶏肉、あと大根だね」

人参は…あったあった、鶏肉はここか、豚肉はそこだし後は大根だね

どこかな〜?

あった!…けど、あと1個しかない、急がなくちゃ

ボクが大根を手に取ろうとした時、大根が目の前から消えた

ボクはとっさに大根が消えた方向を向いた

そこには黒い魔法使いのような格好をした金髪の少女が大根とホウキを持って立っていた

「お、悪いな、この大根は私のだ」

そう金髪の少女は言った

いや、言ったじゃないよ!

幽々子様が「今日はおでんが食べたいわ〜」って言ったからあの大根ないと困っちゃうんだけど…どうしようか?

と頭を悩ませていたら

「やっぱりこの大根はあんたにやるよ」

「え?どうして?あなたが取ったんだし、その大根はきみのだよ」

唐突に手のひらを返してきてびっくりした

「いや、お前多分従者かなんかだろ?」

「え!?」

なんでバレたの!?

いや別に隠してた訳じゃないけどね

「どうして?」

ボクは金髪の少女に聞いた

「服装が整ってるのと、子どもとかいなさそうなのに大量に食べ物を買ってること、何よりあんたの雰囲気が私の知り合いのメイドに似てるからだな」

すごい、情報がかなり少ないこの状況からここまでのことを推察するのか

「確かにボクは従者だよ、でも大根をボクに渡す理由にはなってないよ」

結局なんでボクに大根を分からないからね、ボクは再度聞いた

「従者だからだよ、私と違って人に頼まれて来てるだろ、ということはあんたは大根を探し回ることになるだろ、そういうことだ」

ああ、なるほど、そういうこと、うれしいなぁ

どうやら、彼女はボクが大根を探し回ることになるのをわかっていたらしい、さっきの推察力といいすごい人だ

「ありがとう、このままもらうのもなんか悪いから、ご馳走させてくれない」

さすがになんかお礼しないと悪いし、買うものもこれで最後だしね

「お、いいのか、なら私ん家に行こう」

「ちょっと待ってその前に、おばあちゃん、お会計お願い」

お会計済ましてないからね

「あいよ」

少女会計中…

「また来るね〜」

さて、会計が終わった

「終わったよ〜、さぁ行こうか!」

ボクは金髪の少女に言った

「行くのはいいが、自己紹介がまだだったな私は霧雨魔理沙、普通の魔法使いだ」

どうやら彼女は魔理沙というらしい

さてとボクも自己紹介しないきゃだね

「ボクは魂魄妖華、半人半霊だよ、よろしくね」

「あぁ、よろしくな。ところでその荷物はどうするんだ」

そう言いながら、魔理沙はボクの半霊が持ってる、荷物を指さした

「ん〜、半霊お願い、持っててくれない?」

ボクは半霊に頼んだ

そう聴いて半霊は幽冥結界のある方向に向かって行った。

「じゃあ、今度こそ行こうか」

ボクがそう言うと

「それでいいのか?その半霊?が可哀想だろ」

と聞いてきた

「大丈夫だよ、終わったらワープしてくるし」

「ワープ!?」

「うんワープ」




第七話です
やっと自機キャラが出ましたね、魔理沙は自機組の中で1番妖華と仲良くなる相手になります、まあ出た順番的に当たり前ですけどね

ここでひとつお知らせです
次話からは、1〜2週間に1回の投稿になります、もしかしたら多少遅れることもあるかもしませんが、そこはご容赦ください

さて次回は、魔理沙とのお茶会です、そしてなんと、あるキャラからの視点が少しだけ出てきます、お楽しみに!
次回「指南役と魔法使い」
coming soon
すみません!期末テストが11月末からある影響で投稿できません、12月11日までには必ず投稿します



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第八話~指南役と魔法使い~

すみませ、再びテストの所為で遅れました
来週も投稿します


今、ボクは魔理沙と一緒に空を飛んでいた。どうやら魔法の森というところに向かっているらしいけど…どんなところだろう楽しみだな〜

「そういえばお前の半霊本当に大丈夫なのか?仮にももう一人の自分だろ」

魔理沙はまだ半霊のことを心配していたらしい

「だから大丈夫だよ、ホントに半霊がピンチの時はボクのところに移動してこれるからね」

「さっきも聞いたけど、なんでワープができるんだよ、さっきの説明じゃあ私にはわからん」

あ〜、あれじゃダメだった?

「ん〜さっきも言ったと思うけど半霊はボクの1部で、性質は分体みたいな感じになってるんからだよ」

「あ〜そこまで理解したんだよ、その分体がよく分からないんだ」

なるほどね、魔理沙は分体の性質を理解してないんのか

「分体の性質はね大きく分けて2つあるんだけど、

1つは本体から分離、融合(戻る)することができる、

もう1つは自立思考ができること」

ここまで説明すればわかるかな?

「つまりお前の半霊は自分で考えて行動ができて、尚且つ本体であるお前自身のところに戻ることができるってことか」

「そういうこと!」

なんだ魔理沙も理解できるじゃん

とか話をしていたらなんか変な感じがする森のところまで来ていた

「あそこが魔法の森だぜ!もう少しで私ん家だ」

へ〜!あそこが、キノコがいっぱい生えてるんだね

ん?でもなんか変な感じがする

「魔理沙〜なんかあの森変な感じがするけど?」

「お、あああの森はなキノコの胞子の毒素の影響で普通の人は近寄れないんだ。変な感じの正体はその胞子だろう」

ふ〜ん、なんで魔理沙は平気なんだろうか?

まあいいや

少女移動中…

「やっと着いたー」

もう、30分くらい歩いた気がする

…なんで飛んで来なかったんだ?

「ほら、入ってこいよ」

魔理沙が家の中へ入ってくるように手招いた

「はーい」

 

「…うぇ、!?」

いや、これは…すごい、なにがすごいって魔理沙の家はゴミ屋敷だった!

あまりにも汚い!足の踏み場もないレベルだ

「どうしたんだ妖華、唐突に固まって?」

なにが固まって?だよ見ればわかるでしょ

「いや、一言言わせてもらうと汚ったな!ホントに汚い!マジで汚い!」

ホントにヤバいからこれ!

「いや待って、どうしたんだよ妖華、そんなに私ん家は汚いか?」

「うん、汚い」

はっきり言った、これも魔理沙のためだ

「はぁ〜これでも結構ものが取りやすいんだけどな」

そういう問題じゃたいんだけど…それよりも

「魔理沙!」

「な、なんだぜ」

「片付けるよ!」

「めんどくさいから、やりたくないよ」

そんなんで、逃げられると思わないでね

「か!た!づ!け!る!よ!」

「いやなのぜ!」

むぅ~、これでもダメか、なら

「片付けないと、ゴミを全部燃やすよ?」

「ゴミじゃないよ、仕方ない燃やされたくたないからやるよ」

手から炎を出しながらの警告はさすがに効いたね

「さて、掃除をするよ〜」

 

一方その頃白玉楼では…

妖夢side

 

「ふぅ、これで終わりですね」

私、妖夢は白玉楼の掃除をしていて、たった今終わったところです

しかし、お姉ちゃん遅いですね、なんかあったんでしょうか?

と考えていたらヒューっと風を切るような音がしました

「お姉ちゃんが帰って来たんでしょうか?」

私は玄関の方へ向かいました

「お姉ちゃんお帰りなさ…」

あれ、半霊だけですねどうしたんでしょうか、しっかりと荷物は持っているようですし

と思っていたら半霊から思念が送られて来ました

『ボクの半身はお礼をするために帰るのが遅れるよ』

なるほどそういうことですか

「荷物は持っていきますから、お姉ちゃんのところへ言ってください」

そう言いながら私は半霊に括り付けられている荷物を取りました

半霊は行ってきますと言わんばかりに一回転して、消えていった

「行ってらっしゃい」

さてと、しまいますか

私は台所へ歩き始めました




本当にすみませんでした
うちの高校が行事をつめつめで入れているからです

今回は半霊及び半人半霊についてです
半霊については本編で説明した通りです、さらに言いますと半霊と半人がある程度の距離にいると半霊の思考も半人に入ります、まあでも半霊の思考は○○が△△したという程度です。これのおかげで半人半霊は冷静になれます(あくまで基本的、例外あり)、逆に居ないと普通に今話の妖華のように感情が昂ったりします

次回はお茶会で妖華の手料理Part2が見れます、さらに白玉楼であのキャラが出ます
次回「お茶会そして化け猫」
To Be Continued


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第九話〜お茶会そして化け猫〜

妖華side

 

「ふぅ、こんなもんかな、お疲れ様魔理沙」

「つ、疲れた〜」

あまりにも汚くて始めた魔理沙の家の掃除は30分くらいかかってしまった

でも、そのかわりにかなり綺麗になったと思うな…

『終わったよ〜』

「!!」

「どうしたんだ?」

あれ、気づいかれちゃった

「半霊から思念が送られてきたからびっくりしちゃった」

「ん?ってことは半霊がワープしてくるのか」

「そういうこと!

ん〜よいしょ!」

僕の体からスルッと半霊が出てきた

「え、そうやって出てくんの!?」

魔理沙が驚いている、言ってたと思うけど?

「言ってなかったっけ?分体と同じようにボクに戻ってから出てくるんだよ」

そういうと魔理沙は悩んた表情をしていて、少し経ったあとに

「説明不足すぎるだろ!お前」

と言われてしまった

「だって、魔理沙理解してたからさ〜」

「もうそれでいいよ、なんか疲れた」

掃除もして疲れきっている魔理沙がソファに座りながらそう言った

「じゃあ、ちょっと待ってね、今からお菓子作るから」

そう、元はと言えばお礼をしに来たんだよ

「そういえばそのために妖華は来たもんな、家にあるもんは適当に使っていいからな」

「わかった」

さて何作ろうかな、さっき強力粉とかがあったから、パイでも焼こうかな

お?リンゴもあるじゃんアップルパイにし〜よう

少女調理中…

「魔理沙〜、出来たよ〜」

アップルパイと紅茶という簡単なものしか作ってないけどお茶会するには十分だよね

「さっきからいい匂いしてたから、楽しみだよ」

ボクはテーブルの上に紅茶とアップルパイを置いて椅子に座った

「めっちゃ美味そうだぜ」

そう言ってくれるのはうれしいね

「まあ、食べようよ」

「そうだな、それじゃあ「いただきます!」」

少女食事中…

「いや〜、美味かった、ごちそうさま」

「お粗末さま、そろそろ帰らないと行けないからボクは行くね」

さすがに帰らないと幽々子様に怒られるかもしれないからね

「おう、気をつけて帰れよ、またな妖華」

魔理沙が手を振りながらそう言った、またねか…、思わずクスッと笑ってしまった

「うん、またね、魔理沙」

ボクも手を振って魔理沙に別れを告げた

…今日は楽しかったな〜、こんないい人に会えるなんてね

「さてと、急がないと妖夢に怒られちゃう」

ボクは白玉楼へ飛び立った

 

魔理沙と初めて会ってから約1ヶ月程が経った

初めてと言っている程なので今でも買い物に幻想郷に行く時には毎回と言っていいほどあっている

「お姉ちゃん急いでください、今日は橙ちゃんが遊びに来るんですから」

そう、今日は久しぶりに橙ちゃんが遊びに来る日なのだ

今、ボクたちは春を集めているのをバレないようにしているのだ

「ちょっと待って〜、もう少しでここは終わるから」

とやっていると、コンコンと音がした

橙ちゃんがもう来てしまったらしい

「お、お姉ちゃん、ど、どうしましょう!」

妖夢が慌てている、半人半霊の性質に普通はそんなことにはならないはずなんだけど、まだまだ精神力が足りないね

「大丈夫、ここは僕に任せて」

と言い、ボクは玄関に向かった

「遅れちゃってごめん…うわっ」

扉を開けた途端に飛びつかれて、倒れ込んでしまった

「遅いよ~妖華、私ずっと待ってたんだよ」

「ごめんごめん、ちょっと忙しくて」

ボクは橙ちゃんを抱き抱えながら立ち上がった

「あらかじめ来るって伝えてたのに?まあいいや」

と話していたら妖夢の半霊がきて『お姉ちゃん、もう大丈夫です』と思念を送ってきた

「じゃあ行こっか!」

「うん!」




ギリギリですみません!
少し時間がかかってしまいました
さてと今回は橙の初登場回です。詳しくは次回解説します

今回は黒桜剣について話します
今作のオリジナルの武器で、妖華さんが使ってる武器です
赤い刀身の剣で長さは楼観剣と同じでかなり長いです
というより、楼観剣の元となった剣です
白楼剣とついになる剣でしたが、とある事件で本来の力を失ってしまいました
そのかわりとなるために作られたのが剣が楼観剣です
現在の性能としては霊に対しても効く切れ味が高い剣レベルです

さて次回は橙と遊ぶ回です、色んなことをして遊びます
もしかしたら、今回の異変の真の目的が…
次回「白玉楼と橙」
To Be Continued…


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第十話~白玉楼と橙~

色々あって遅れました、スランプだったり、胃腸炎だったりして本当に申し訳ございません
ちなみに1章は3月末までに終わらせる予定です


妖華side

 

「じゃあ、行くよー!」

そう言いながら、ボクはボールを投げた

ビュンと音を鳴らしてボールが飛んでいく

ダッという音が聞こえ、影がボールへと向かう

「捕ったどー」

無邪気な笑顔を浮かべて橙ちゃん言った

ボクは橙ちゃんが来た時にいつもしている玉遊びをやっていた

「すごいね、ボクの目でギリギリ追いつくくらいのスピードだよ、多分だけど妖夢より速いんじゃないかな」

本当に速かった、音速にもう少しで届くかもしれない

「お姉ちゃん、私より速いは言い過ぎじゃないですか、橙ちゃんよりは速い自信ありますよ」

妖夢がお菓子を持ってきながら不貞腐れたようにムスッとした顔で言った

「ん〜、それはどうかな〜、お世辞で言った訳じゃないからね」

「私は妖夢より速いってことだね、やったー」

お世辞じゃないとボクが言ったので、ホントに速いんだと思ったらしく、橙ちゃんが喜んでいる

「むー、そんなに言うんでしたら橙ちゃん、私と勝負しましょう」

そんな橙ちゃんを見て妖夢の対抗心が燃やされたようで、勝負を挑んだ

「いいよー私負けないよー、妖華レフェリーお願い」

「うんいいよ」

まぁ見てみたいからね

「じゃあそこに立って、ゴールはあそこね、位置についてよ〜いドン!」

妖夢と橙ちゃんは同時にスタートした

恐ろしく速く走る2人、ボクでなきゃ見逃しちゃうね

なんて、ふざけでたらもう2人がゴールしそうだ

「「うぉぉぉぉぉぉ!」」

ほんの少しの差で橙ちゃんが速くゴールした

「橙ちゃんの勝ちー」

橙ちゃんの右腕持ち上げながらボクは言った

「私の勝ち?やったー!」

自分の勝ちと知り橙ちゃんがはしゃいでいる

「む~、橙ちゃんにスピードで負けた〜」

反対に負けと知り悔しがる妖夢、まぁドンマイってことでいいk

「こうなったら、弾幕ごっこで勝負です!」

「「へ?」」

あまりに唐突すぎてボクと橙ちゃんは同時に驚いた

妖夢が負けず嫌いなのは知っているけど、なんで速度勝負に負けたら弾幕ごっこになるんだ?

「なんでか分からないけど、面白そうだからいいよー」

そんな理由で?

別にいいんだけどただ…

「やるのは勝手だけど、庭をボコボコにしないでね」

後で幽々子様に怒られるの嫌だからね

「分かってますよー、2枚でいいですよね橙ちゃん」

「おっけー」

そう言いながら2人は飛んでいった

弾幕ごっこをボク以外と妖夢がやるのは久しぶりじゃないかな?

「じゃあいきますよー、はぁ!」

ついに弾幕ごっこが始まった

最初に妖夢が楼観剣と白楼剣を振り、小弾幕を大量に撒き散らした

それに対して橙ちゃんは全方位に赤、青の順に弾幕を飛ばして、その後に緑色の弾幕を三角形の形にして飛ばしている

二人とも普通に避けている

「むー、なかなか当たらないですね、でしたら獄界剣「二百由旬の一閃」」

おっ、初めて見るスペカだ、何するんだろう?

と思っていたら、妖夢の半霊が後ろに下がった

すると、半霊が大量の大玉弾幕を飛ばした、弾幕が妖夢の近くに来ると妖夢が大量の弾幕を斬った

弾幕は赤い小弾幕になり大玉と一緒に橙ちゃんに向かう

「式符「飛翔春明」」

それに対して橙ちゃんもスペルカードを使う

妖夢の弾幕を避けながら五芒星の形に動き、曲がるときに大量の弾幕を放った

さて、どっちが当たるかな

「うわっ!」

ピチュンと音が鳴る、どうやら妖夢が1回被弾したらしい

それと同時に妖夢のスペカが強制終了した

「やったー、まずは1回」

橙ちゃんのスペルも終わったらしい

「やばいです、このままだと負けちゃいます、どうしましょう」

妖夢が凄く焦っている、そりゃあね、橙ちゃんが1回も被弾していないからね

「こうなったら、未完成ですけどやるしかありません」

?何をするんだろう

「未完成?そんなのに当たらないよー」

「うるさい!これが私の奥義です、「待宵反射衛星斬・零式」」

待宵反射衛星斬!?それって昔おじいちゃんが使っていた剣技のはず、まさか、妖夢も使えるのか、すごいなぁ

妖夢は白楼剣を振り下ろしたするといくつもの斬撃が縦にできた、その斬撃は幾重にも分裂して橙ちゃんを襲う

ピチュン

橙ちゃんが被弾した

「当たっちゃった、どうしよう?」

「2枚目は使わせません!たぁ!」

妖夢が楼観剣を横に振る、今度は横に斬撃ができた、再び斬撃が幾重にも分裂して橙ちゃんを襲う

「えっ、横からも、うにゃぁぁぁ」

ピチュン

橙ちゃんが2回目の被弾して試合が終わった

「ふー、私の勝ちです」

「くそ〜負けちゃったか〜」

橙ちゃんが負けて少し悔しそうにしてる

「おめでとう、妖夢」

「ありがとうございますお姉ちゃん」

とりあえず妖夢に賞賛しといた

「橙ちゃん惜しかったですね」

「妖華、私と弾幕ごっこしよう」

えっ、唐突に!

という感じでこの日は過ぎていった

 

それから数日経った

今、ボクは幽々子様の部屋の前にいる、なんでこんなところにいるかというと、幽々子様が部屋の中で何か怪しい本を読んでいるからだ

「やっぱり明日には西行妖が満開になりそうね、そうしたら封印されてる何者かが…」

「どういうことですか?幽々子様?」

気になり過ぎて話しかけちゃった

「よ、妖華!?どうしてここに?」

幽々子様がすごく驚いてる、まぁ無理もないと思う、でもそれより

「それより、どういうことです?封印って」

西行妖の封印ってなんのことなんだろうか

「はぁ、仕方ないわね、妖華こっちに来なさい

い」

ボクはは幽々子様の部屋に入った

「で、なんなんですか、封印って?」

「実はね、西行妖はね人物を封印してるらしいのよ」

?西行妖に人が封印されてる?

!?

「だから、西行妖を咲かせようとしてるんですね」

「そういうことよ、おそらくだけど西行妖が咲かないのはこの封印の所為よ」

なるほどそういうことか

「花見をするのは嘘なんですか」

嘘だったらなんの為にルナサたちにお願いしに行ったんだか

「大丈夫よ〜、ちゃんと花見もするわ〜、だから明日来るように頼んだでしょう」

それもそうだね

「このことは妖夢に伝えた方がいいですか?」

そうこれも大事なことだね、妖夢伝えるか否かで、まあまあ変わって来るからね

「妖夢には伝えなくていいわよ、あの子に説明するには時間がかかるから」

まぁそうだね

「わかりました」

こんなことがあり西行妖満開前日は終わった

まさか次の日あんなことになるなんてこのときボクは気づいてなかった、気づけだはずなのに…

 




前書きでも言いましたが遅れてしまって申し訳ございません

というわけで本編ですがいつもより長めにしました
前回の言った通り、橙についてですがこんな感じで、子どもっぽい性格でみんなに愛されるキャラです

次回はとあるキャラからの視点です、初めての視点なので少し遅れるかもしれません
次回、春雪異変を解決に
To Be Continued…


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第十一話~春雪異変を解決に~

魔理沙side

 

私の名前は霧雨魔理沙、普通の魔法使いだ

今私は友人である霊夢と一緒に5月になっても終わらない冬と空から降ってくる桜の花びらについて調べていた、道中で霊夢が冬の妖怪を倒したり、マヨヒガに迷いこんで、咲夜と合流したり、都会派魔法使いとか言ってるやつを倒したりした

そして今は、変な騒霊どもと弾幕ごっこをしている、あと少しで倒せそうだ

「魔理沙!咲夜!黒いのは私が終わらせるから、赤いのと、白いのを頼むわ」

「わかったわ」

「了解!」

霊夢が誰かに頼み事をするなんて珍しい事もあるもんだ

まぁ頼られて悪い気はしないけどな

「じゃあ、私は赤いのをやるよ」

「そしたら、私は残りの白いのね」

各自それぞれトドメを指す相手が決まったな

「私あまりだって、酷いこと言うね」

「人のことを考えてないんじゃないかな」

「ひどーい」

人のことって

「お前らそもそも人間じゃないだろがよ、これで終わらしてやる、恋符「マスタースパーク」」

私は前方に魔法の極太レーザーをぶっぱなした

「私もいくわ、霊符「夢想封印・集」」

霊夢が8つの陰陽玉を黒いのに向けて飛ばした

「それじゃあ私も、幻符「殺人ドール」」

咲夜は大量のナイフを白いのに投げた

「「「それは無理〜~!」」」

ピチュ~ンと音が聞こえた

「ふぅ~、終わったぜ、でもどうやってこの先に行くんだ」

桜の花びらが集まってる先には、大きな扉の形をした結界がある

どうやって進めばいいんだ?

「そんなの簡単よ、通れないなら飛び超えればいいじゃない」

「「は?」」

驚いた、そんなのありかよ

というか咲夜も驚いているんだが、まぁそうだよな、飛び超えるとは思わないもんな

「じゃあ、行くわよ」

「お、おい、ちょ、ちょっと待てよ~」

私は霊夢を追いかけた

 

私たちは扉型の結界を飛び越えて、しばらく移動していた

桜の木々が周りに咲いているので、おそらく異変の犯人はここにいるだろうな

「しっかし、この階段長いな〜」

とんでもなく長い階段の上を、もう3分くらい飛んでる気がする

「多分だけど、もう少しで終わるわよ、勘だけど」

いや、勘かよ、でもこいつの勘だったら信用できるんだよな〜

そんな感じで進んでいたら、目の前に緑のジャケットを着た銀髪の少女が立っていた

あの格好どっかで似たようなのを見たことある気がするけど

「みんなが騒がしいと思ったら

生きた人間たちだったのね」

「…まさかと思ったけど、ここって…」

「昔は生きていた者が住む処よ」

昔生きていた…?

ってことはもしかしてここは

「あの世?やっぱりお呼ばれしたのかなぁ」

だよなぁ

?もしかして私もお呼ばれされたのか

「あなたたちは、まだお呼びではない」

よかった、どうやら私はまだ死んでないようだ

「それにしても、ここは暖かくていいぜ」

ここに春を集めているからだろうけど

「それはもう、幻想郷中の春を集めてるからね

普通の桜は満開以上に満開よ」

普通の桜は?しっかし、

「死体が優雅にお花見とは洒落てるな」

「それでも西行妖は満開には足りない」

ん?なんだそれ、どっかで聞いた事あるような気もするけど

「さいぎょうあやかし?」

「家の自慢の妖怪桜よ」

妖怪桜か〜

「そいつは見てみたい気もするぜ」

「ともかく、あとほんの僅かの春が集まればこの西行妖も満開になる

あなたが持ってきたなけなしの春が

満開まで一押しするってものよ」

しかしなあ

「そんもなもんの為に、私は寒い思いしてきたのよ」

おっと、咲夜が少しばかり機嫌を悪くしている

寒いのが嫌いなのか?

「ここは、暖かいでしょ?」

「まあ、いいわ

死人に口無しよ」

ため息をつきながら言っている、鬱憤晴らしでもしようと決めたのだろう

「死人に口無しだわ

あなたたちはここで斬られておしまいなのよ」

おしまいか、そいつは困るんだよな〜

「あの世で死んでも、あの世に行くのかしら」

確かにでも

「お前は地獄行きだろうな」

理不尽に妖怪を倒しまくってるからな

「なんでよ」

話していたら、銀髪の少女の殺気が強くなった

「そんなことはどうでもいいのよ

・・・妖怪が鍛えたこの楼観剣に

斬れぬものなどあんまりない!」

刀を抜いて弾幕を放ってきた

「魔理沙、咲夜、あんたたちは先に行きなさい」

「「は?」」

霊夢がそんなことを言うなんて何があったんだ?

「どうしてだ?」

弾幕を避けながら話を続ける

「さっきあいつが言っていた、西行妖ってのが嫌な予感がするからよ」

また勘かよ、でもこいつの勘はほんとに当たるからな~

「それならとっとと倒せばいいじゃない、どうせ次は黒幕でしょ?」

咲夜のときはそうだったしな

「いえ、先に行ってちょうだい」

ここまで言うのか…

「わかったよ、咲夜行くよ」

こいつがここまで言うのは珍しいしな

「…わかったわ」

私と咲夜は弾幕を避けながら前へ進んだ

「行かせるわけないじゃない幽鬼剣「妖童餓鬼の断食」」

スペルカードをうってきた、本気で行かせる気は無いらしい

「いいえ、行かせるのよ霊符「夢想封印・散」」

霊夢もスペルカードを使って、相手の弾幕を消してくれた

「サンキュー」

私と咲夜は銀髪の少女の弾幕範囲から抜けた

 




ということでついに異変を解決しに行きました
ここまで十話長かったですね
レティからアリスまでバッサリカットしました、理由は書くと話数がとんでもなくなることと、妖華の思考回路を忘れてしまいそうだからです
思考といえば、第八話ときに言ったこととほとんど同じですが、半人半霊とそれ以外及び半霊がいないときでは思考の書き方を変えています
理由は、第八話でも見てください、ざっくり言うなら半霊がいるからです
ちなみに妖夢戦前の会話は原作全ての会話の中から、変にならないように改変しくっつけただけです
次回はようやく妖華VS自機組です、まぁ自機組といっても…
次回、「庭師兼霊術指南役VS普通の魔法使い」
To Be Continued…


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第十二話~庭師兼霊術指南役VS普通の魔法使い~

今回から視点が誰なのか明記しました


霊夢side

 

ふぅ、魔理沙と咲夜は先に行けたようね

あの後ろにある大きな桜(多分だけどあれが西行妖だと思う)、あれを満開にさせてはならないと私の勘が告げている

そのために、魔理沙たちを先に行かせたのだけど、思った以上に相手が焦ってないわね

「残念、先に行かせてしまったわ

でも先に行かせた2人は災難ね」

何を言ってるのかしら

「どういうことよ」

「この先には私よりも強い人が待っているわ

剣術でしか勝ったことないのよ」

そいつなかなかやるじゃない、剣術でしか勝ったことないって相当実力があるのね

私が行けば良かったかしら?

「だったら、とっとと勝って加勢に行くわ」

私はそういい再び弾幕を展開し始めた

 

魔理沙side

 

私と咲夜は霊夢のおかげで先に進むことができた

「霊夢が先に行かせてくれたのだから速く行くわよ」

「そうだな」

霊夢の為にも速く解決しないとダメだよな、少しスピードあげるか

あれ?なんかでかい建物が見えてきたな

門の前に誰かいる、あの後ろ姿…あ、あれって、ま、まさか、そんなことないよな?

「んー?妖夢もう負けちゃったのかな?

それとも先に行かせちゃったのかな?」

う、嘘だろどうしてあいつがここにいるんだ

「どうしてここにいるんだよ、妖華!」

黒に近い紫紺の髪、金色の瞳、黒のシャツに紫のベストとスカート、そして黒が混じった灰色の半霊あれは間違いなく妖華だ

「あれ?魔理沙だ

異変解決者って魔理沙の事だったんだね」

動揺もせずに普通に喋る妖華に少しイライラする

「あなたたち、知り合いなのかしら?」

「前に話しただろ?最近仲良くなった面白い奴がいるって、それがこいつのことだよ」

それなのになんでここにいるんだ

「へぇ~、ボクのことそんなふうに思ってくれてたんだね

それと博麗の巫女がいないから、多分だけど妖夢は逃しちゃったのか〜」

すごく呑気に話しているのがすごく癪に障る

「私たちは春を取り戻したいんだ、友達のよしみで通してくれないか?」

これで通してくれたら楽なんだけどな

「さすがにダメだよ

ボクは従者自分の主の命令はよほどのことがない限り守る

それはそこにいるメイドもきっとわかるんじゃないかな?」

まぁ、そうだろうな

「ええ、そうね

だけどそれとこれとは話が別よ

力づくでもどいてもらうわ 」

そうだな、覚悟を決めるぜ

「それはいいけど、ボクの相手は魔理沙にしてもらおうかな

その間あなたは…」

妖華が咲夜の目の前にとんでもないスピードで移動した

「動かないでくれるかな?理絶「繋断剣」!」

「なっ…」

気づくと妖華が咲夜に鞘がついたままの剣を振り下ろすしていた

それでも咲夜は気絶はしていない、だけどその場で倒れ込んいる、どういうことだ

「あなた…何を?」

「簡単だよ、あなたと霊力、魔力そして能力の繋がりを一時的に断ったそれだけだよ」

な、なんだよそれ

「そんなのありかよ…」

能力を断つ、そんなことができるのか…

「くっ」

霊力が断たれたせいだろうな、咲夜が苦しそうにうずくまっている

「安心して、魔理沙が勝てば、解除してあげる

だから魔理沙、ボクと弾幕ごっこしようよ」

なるほど、妖華は私と戦いたかったのか

「ああ、いいぜ妖華

私が相手になってやるよ」

妖華は私と同じように笑みを浮かべている、考えてることは一緒だな

「気づいてる?魔理沙、風はあなたにとって向かい風になってることに

気づいてる?桜がボクの周りを舞っているのに

今、自然とボクは繋がってる

魔理沙、あなたは自然に勝てるかな?」

よく分からないことを妖華が言い終えると、弾幕を展開し始めた




戦いが始まったのでタイトル詐欺じゃいないということにしときます

前書きでも言いましたが今回から、誰視点なのかわかりやすくしました
順次以前の話もつけていきます

今回、しれっと妖華の新しい技が出ましたね
理絶「繫断剣」です
この技は相手を黒楼剣を通して相手の超自然的な力(霊力、魔力、妖力、神力と程度の能力)を一時的に断つ技です
強すぎる相手には超自然的な力との繋りが強く効果が薄いですが、妖華との実力差がそれほどなければ通じるかなり強い技です
実はこの技少しおかしいんですが…

次回は妖華と魔理沙の弾幕ごっこが本格的に始まります
妖華のスペルは今のところ1つしか出してません(理絶「繫断剣」はスペルじゃないです)が他のスペルも出す予定です
次回~襲い来る災い~
To Be Continued…


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第十三話〜襲い来る災い〜

魔理沙side

 

 

「後ろの剣は飾りか、妖華」

 

妖華は剣を使わずに生ぬるい弾幕を展開している

 

「ん〜、小手調べかな」

 

なんだと!私を舐め腐ってやがる

 

「私を舐めてると後悔するぜ、『マジックミサイル』」

 

レーザー攻撃をやめてミサイル攻撃を展開を始める、こっちは少しだけどホーミングするからな

 

「ちょっと酷いよー、魔理沙

いきなり弾幕の種類を変えるなんて」

 

そうは言っているものの軽々避けてくるのは霊夢に似た節を感じるな

 

「避けてるくせによく言うよ」

 

「小手調べここまでにしようか、ボクも全力でやらないと」

 

妖華が背負ってる剣に手をかける、くるか

 

「魔理沙にはこれからいろんな災いにあってもらおうか、まずはこれかな」

 

妖華は引き抜いた剣に(私の家のものを燃やそうとしたときと同じ)蒼い炎を纏わせた

 

「いくよ!天災『蒼く燃えゆる桜吹雪』!」

 

妖華が剣を振り下ろすと、蒼い炎は燃え広がっていく

ってか想像以上に熱いな!この炎

 

「なっ!」

 

余計なことを考えていたらいつの間にか炎が私の周りを包んでいるじゃないか

 

「っ!

危っぶな!」

 

後ろから弾幕が飛んできた

どういうことだ?

 

「っく!」

 

今度は横から、その後も前後左右、四方八方から弾幕が飛んでくる!

なるほど、こいつは周りを炎で囲んで、そこから弾幕を飛ばしてくるスペルなのか、なかなか難しい弾幕だな

難しいならまとめて吹き飛ばすまでだ

 

「全部吹っ飛ばしてやるぜ、魔符『スターダストレヴァリエ』」

 

私は自分の周りに大きな星型弾幕を出した

放った星型弾幕は私の周りを囲んでいた炎を吹き飛ばし、弾幕の一部は妖華へと向かっていく

 

「ちょっ、でかいって」

 

ピチューンと音がして点符が出てきた

ようやく1回被弾したか、ってか被弾回数決めてなかったな

あと何回被弾させればいいんだ

 

「痛てて

魔理沙!何あのスペル!でかすぎるよ!」

 

妖華が私のスペルに文句をつけてきている

 

「当たるほうが悪いんだよ、それに人のこと言えないだろお前

炎で私を囲みやがって」

 

私としてはあっちのほうが文句つけたくなる弾幕だと思う

 

「もう怒ったよ!

今度はこれだ

っとその前に、言うの忘れてたけど、スペルも被弾も4つずつね」

 

すごい切り替えだな、さすがは従者といったところか

 

「いくよ!

天災『天空を割る黒き雷』」

 

今度は黒い雷を剣に纏わせ振り下ろしてきた

 

「あっ、頭上注意だよ」

 

頭上?

えっ!?

 

「危なっ!」

 

突如私の近くに黒い雷が落ちてきた

なんとか避けられたから良かったけど

ピチューン

 

「痛った!何に当たった?!」

 

どういうことだ?確かに私は雷を避けたはずだけど…

 

「さて何に当たったんだろうね〜

ほら気をつけなよ、まだまだ降ってくるよ」

 

妖華がそう言うと再び雷が降り始める

今度は少し離れたところに雷が落ちる、すると雷は途中で四方八方に割れる

 

「よっと、なるほど私が被弾したのはこいつが原因か」

 

どうやら私は割れた雷に当たったらしい

 

「その通りだよ、魔理沙

天空を割るって言ったでしょ」

 

なるほどな、そうとわかれば避けるのは簡単だな

 

「行くぜ彗星!『ブレイジングスター』」

 

ミニ八卦炉を箒の後ろにつけて全力で魔力を込める

ミニ八卦炉から魔力を放出し、光を纏いなが凄まじいスピードで雷雲を蹴散らし、妖華に突進する

 

「くらえぇぇぇ!」

 

「たぁ!」

 

キンと甲高い音が辺りに鳴り響く

「当たったか?」

 

ブレイジングスターがスペルブレイクしたから被弾して欲しいが…

 

「残念ながら当たってないよ」

 

うーん、やっぱりか

ちゃんと当てたはずなのに手応えがなかったからな

 

「どうやって、避けたんだ」

 

キンって音は鳴ったんだよな

 

「ん?防いだだけだよ、黒桜剣で」

 

んなのありかよ、確かに剣で防いだらダメってルールはないけどさ

 

「そんなことよりも次、いくよ!」

 

「いいぜ、かかってこいよ」

 

妖華の3枚目のスペルかだんだん難しくなってるからな、少し怖いな

 

「黒桜『咲き誇る死染めの桜』」

 

死染めの桜か、恐ろしい名前だな

妖華はスピードがものすごく遅い大玉を私の正面にとんでもない高密度で放ってくる

 

「かなり高密度だけどその遅さじゃ意味が無いぞ」

 

ここまで遅いと来るまで動かなくても大丈夫そうだな、しかもこの弾幕だんだん広がるわけでもなさそうだしな

 

「そんな油断してると危ないよ

桜よ咲き誇れ!」

 

妖華は目の前にある自分で展開した弾幕に黒桜剣を…刺した?

なんだ?弾幕が光って?私の近くにあった弾幕たちから小さな弾幕が大量に出てきて…ってなんだこのスピード!?

やばい当たる当t

ピチューン

 

「は〜い2回目」

 

くっそ被弾した

 

「さっきから初見殺し多くないか?

だってさ、囲んでからの全方位弾幕始まり、分裂する雷、低速弾幕からの大量の高速弾幕だろ

ほら初見殺しばっか」

 

悪気はないんだろうけど、実際かなりスペルとしては綺麗なんだよなぁ

 

「そんなつもりはないんだけど…

まぁ、楽しいからいいじゃん」

 

楽しいからって…おい!

 

「お前自分の目的忘れてないか?」

 

私と咲夜を先に進めないようにするためじゃなかったのか?

 

「ちゃんと覚えてるよ、さあ続きを始めようか

再び桜よ咲き誇れ」

 

妖華はまた弾幕に黒桜剣を刺した

 

「その手はもう通用しないぜ

恋符『マスタースパーク』」

 

私はミニ八卦炉から極太レーザーを放ち、咲き始めた桜型の弾幕ごと妖華にぶち当てた

 

「よっしゃ、これで私も2回目だな」

 

「くっそ、当てられた

魔理沙も十分初見殺しじゃないか!」

 

ん〜そうなのか?あんまり自覚はないな

 

「そうか?そんなことはないと思うが…」

 

妖華がムッとしてる

 

「はぁ、もういいよ

これで終わらせるから

行くよ、『災禍天…えっ!?」

 

ん?どうしたんだよ

え?

 

「どうしたんだよ!妖華!」

 

妖華の表情を恐ろしく真っ青だった

 




2月に投稿できなくてすみませんでした
忙しかったり、モチベが下がったり、スペカに苦戦したりで

さて本編ですが
魔理沙との弾幕ごっこ中の妖華さんに異変が起きました
何があったんでしょうかね、詳しくは次回久しぶりの妖華視点で分かります
次回「白玉楼のお嬢様と従者」
来週には投稿したいと思います
To Be Continued…


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第十四話〜白玉楼のお嬢様と従者〜

少し遅れましたm(*_ _)m


妖華side

 

どうして?!どういうこと?!

なんで幽々子様との繋がりがこんなに薄れているの!?

幽々子様のところには誰も行かせてないのに

繋がりが薄れてるってことは幽々子様の身に何かあったことだけは間違いない

 

「どうしたんだよ!妖華!」

 

魔理沙が剣幕な表情で話しかけてくるけど今はそれどころじゃない

今ボクがしなきゃいけないことは

 

「ごめん…魔理沙、この勝負は僕の負けでいい」

 

1秒でも早く幽々子様に会うこと!

 

「なんでだよ!理由を説明してくれよ」

 

そんなことをしてる暇はないんだ

 

「ごめん、この先に行っても構わないから…ね

当然、彼女も解放するよ」

 

ボクはメイドの繋がりを元に戻した

 

「能力が元に戻った!?

魔理沙が勝った訳でもないのに?

どういうことなの説明してくれないかしら?」

 

状況を理解出来ずに、メイドが困惑している

 

「…着いてくるなら…説明するよ」

 

ボクはそう言い残して中庭の方へと向かった

 

…少女移動中

 

「どういうことか、教えてくれよ」

 

魔理沙が話しかけてくる

 

「少し待って、まだボクも整理して切れてないから」

 

そう実はボクもまだ整理しきれてない

幽々子様の近くにあるのは八分咲きの西行妖

考えられるのは……

そういえば幽々子様、こんなこと言ってたな

 

『私あの桜が咲いているのを見たことがないから見てみたいのよ〜』

 

『実はね、西行妖はある人物を封印してるらしいのよ』

 

『おそらくだけど西行妖が咲かないのはこの封印の所為よ』

 

よくよく考えると、1000年近く生きている幽々子様が一度も西行妖の開花を見たことがないのはおかしいんじゃ…?

それにある人物って誰のことだろう?

……!

まさか、そういうこと!?

 

「なぁ、妖華整理できたか?」

 

魔理沙が話しかけてくる

 

「うん、整理できたよ…でも、」

 

「でも、なにかしら」

 

メイドが聞いてくる

 

「確信は無いんだ

…それでもいい?」

 

ボクのこれはあくまで可能性、あってるとも限らないし、ボク自身そうであって欲しくない

 

「ああ、別にいいよ

憶測でも推論でもいいから聞かせてくれないか?」

 

魔理沙がそこまで言うなら…

 

「わかったよ

ただし、さっきも言ったけど確証は無い、だから

ボクが思った結論になった経緯から説明するね」

 

ボクは進みながらも、魔理沙達に異変が起きるまでの出来事を話した

 

「ここまで話したら魔理沙達もわかるよね」

 

「そうだな、桜に眠る何者か、幽々子はその桜の開花を見たことがない、そして幽々子の繋がりが薄くなる

ここから導き出せる答えは…」

 

「もう、着くわよ」

 

と魔理沙が言いかけた時、中庭に着いた

 

「?妖華どうしてここにいるのかしら

しかも仮装してる人を連れて」

 

幽々子様はわりと元気そうだった

少し体が薄くなってる気がするけど

 

「どうしたも、こうしたもないですけど…

率直に言いますと」

 

「春を返してもらいに来たんだ」

 

ボクが言おうと思ったのに盗られちゃった

 

「それなら尚更あなたがそこにいるのはなぜなのかしら」

 

まぁ、これだけだと通じないか

でも幽々子様があそこまで調べたのに、西行妖の下に埋まっている存在が「西行寺幽々子」だという可能性に気づいていない

これには理由があるんだろう、多分だけど

 

「それはもちろん

幽々子様をを守るためですよ」

 

「何を言ってるのか分からないわ

私を止めようと言うのなら

容赦はしないわ

半人前!」

 

 

「あなたを守るためにボクはこの異変を止めてみせます

冥界姫!」

 

やっぱり幽々子様は止まらなかった

 

「結局勝負することになるんだな、あの死人嬢と

私も手伝うよ」

 

魔理沙が手伝ってくれるらしい

 

「ありがとう、助かるよ魔理沙!

メイドはどうするの?」

 

ボクは魔理沙が手伝ってくれるなら、メイドはどうするのか聞いてみた

「当然私も戦うは

それと私の名前は十六夜咲夜よ」

 

よかった、この人もここまで来れているから魔理沙ぐらいには強いだろうし頼りになるね

それと咲夜…覚えないとね

 

「ありがとう

咲夜」

 

「スペルカードと被弾回数はは5回ずつでいいかしら

そっちはそれぞれ5回でいいわよ」

 

幽々子様がルールを提案してきた

ボクたちが有利になるようにしてる

 

「相当自身があるようだが

それで負けても知らないぜ」

 

「それはどうかしら」

 

不敵な笑みを浮かべ幽々子様は弾幕を展開し始めた




十四話です
妖華さんの「ありとあらゆるものと繋がる程度の能力」は他人との繋がりの強さを感覚でわかったりします、基準は不明です
また幽々子のセリフの半人前は本心ゃなかったりします

幽々子との戦いが始まります、どんな戦いでしょうか?ちなみに難易度はLunaticです
次回「西行妖〜九分咲き〜」
To Be Continued…


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第十五話〜西行妖-九分咲き-〜

遅れて申し訳ごさいませんでしたーー!!!
その分いつもより長めにしてます


 

妖華side

 

 

「亡郷『亡我郷-自尽-』」

 

幽々子様が最初のスペルカードを使う

右と左から来る弾幕と、幽々子様を中心として回転するレーザーがボクたちに迫る

 

「かなりめんどくさい弾幕だな

まぁそれでもこの程度ならスペカは使わなくていいな」

 

魔理沙が幽々子様を煽る

 

「あら、これは単なる小手調べよ

この程度に苦戦していたら私には勝てないわ」

 

口元を扇子で塞ぎながら幽々子様は煽りかえす

 

「最初に小手調べをするあたり

お前らが仲のいい主従関係なのがわかるよな」

 

「ええ、そうね」

 

「あはは…」

 

魔理沙の言葉に咲夜も賛同したけど、何も言い返すことが出来ない

まぁ、言い返す必要もないんだけど

そんなこんなで幽々子様の1枚目のスペルが終了した

 

「こんなところでいいかしらね

次にいくわよ

亡舞『生者必滅の理-魔境-』」

 

幽々子様は霊力で桜が描かれた扇のようなものを作り、全方向に回転する弾幕を展開し始める

 

「おっと、動きを制限してきたか

それにしてもあの扇みたいなのはなんだ?」

 

魔理沙が幽々子様の後ろの扇のようなものについて聞いてくる

 

「あれはたしか…霊力を高めるための結界のはず

まぁ、ここからが本番ってことだろうね」

 

魔理沙はボクの言った言葉に頷いたそのとき

 

「魔理沙危ないわ!」

 

魔理沙の近くに大弾幕がいくつか迫っていたのに気づいた咲夜が魔理沙に向かって叫んだ

 

「え?」

 

ようやく気づいたけど魔理沙の初速それほどは速くない

ボクは魔理沙の被弾を防ぐためには、これを使うしかないか

 

「魔理沙、少し熱いけどごめんね

天災『蒼く燃ゆる桜吹雪-飛炎』」

 

蒼い炎を纏った桜吹雪が竜巻状の形になり魔理沙の目の前にある弾幕を消し飛ばす

 

「大丈夫?魔理沙」

 

ボクは魔理沙の近くに行った

 

「あぁ、大丈夫だ

助かったよ、妖華」

 

魔理沙は冷や汗かボクのスペカの熱の汗なのか分からない汗を拭いながらボクに礼を言う

 

「いいよ気にしなくて、ボクのスペカ分頑張ってもらうだけだから

それともう気を抜かないでね」

 

そうボクは念を押して魔理沙から離れた時、ボクのスペカはスペルブレイクして桜吹雪が消える

 

「もう気は抜かないぜ!」

 

魔理沙がそう言うと同時に幽々子様の弾幕が再び展開され始めた

魔理沙が被弾しそうになった大弾幕の正体はボクたちのいる方向に飛ばしてくる追尾弾だった

その後は誰も被弾せずに幽々子様はスペルブレイクした

 

「さすがここまで来ただけあるわ〜

こんな簡単に突破されるとは思ってなかったもの」

 

そうは言っているが幽々子様は余裕そうにしている

 

「じゃあ、次行くわよ

華霊『バタフライディリュージョン』」

 

幽々子様が3枚目のスペカを宣言すると、さっきとは違い、今度は全方向へ直線的に進む弾幕を張る

その後に細い線のような弾幕をボクらへ放った

ボクはそれを軽く避け、魔理沙と咲夜も当然避ける…

だけどボクたちが避けたのにも関わらず

 

「「「っっ!」」」

 

全員被弾した

 

「な、何に当たったんだ?」

 

魔理沙が驚いて声に出す

あれ?魔理沙のこんなセリフどっかで聞いたような気がする

まあいいや

 

「当たったのは…後ろだから…」

 

そうつぶやきながらボクは後ろを向く

そこにあったのはさっき避けた細い線のような弾幕

あれに当たった?でも避けたし…まさか?

その弾幕はまたボクの方へ向かってくる

 

「よっと…魔理沙!咲夜!細い弾幕に注意して!」

 

ひとつの可能性を考え魔理沙たちに注意喚起する

そして弾幕を避け、他の弾幕を避けながら少し離れる

すると細い線の弾幕から花が開くように弾幕が展開される

 

「あれに当たったようね」

 

咲夜が避けながら話す

 

「また私は同じ手に引っかかったのかよ」

 

ボクとの勝負を思い出したのか魔理沙はうなだれている

 

「種が割れたから

これでもう当たらないよね?」

 

ボクは周りを煽るように話しかける

 

 

「当然よ」「当然だよ」

 

そう言い2人は弾を避けるのに集中し始める

その後は咲夜が1枚スペカを使ってはいたけども誰も被弾しなかった

 

「これで、3枚目も終わったね」

 

ボクは幽々子様がスペルブレイクしてひと息つく

 

「まだあと2枚も残ってるのかよ」

 

少しだけど魔理沙や咲夜に疲れが見え始めている

咲夜はあまり顔に出してないけど…

 

「あなたたち頑張るわね〜

でも、まだまだ行くわよ〜」

 

「幽曲『リポジトリ・オブ・ヒロカワ-神霊』」

 

幽々子様が4枚目のスペカを宣言する

色とりどりの弾幕を展開して、大量の追尾弾をボクらに向かって撃ち始める

 

「なかなか避けづらい弾幕だな

っと

魔符『スターダスト・レヴァリエ』」

 

魔理沙が当たりそうになりスペカを使う

ん?あ!

ピチューン

 

「魔理沙の弾幕がデカいせいで前が見えなかった〜!」

 

魔理沙の星型弾幕で前が見えずその後に来た追尾弾にボクは被弾した

 

「あ、悪かったな

まさか味方に被害が出るとは思わなかったぜ」

 

あ〜あ、残機1個無駄にしちゃった

まあ、なんとかなるでしょ

 

「仲間割れかしら〜?

仲良くしないとダメよ〜」

 

「違うな

仲がいいからこその行動なんだよ」

 

幽々子様の煽りに魔理沙が返す

 

「妖華、あなた良い友人を持ったわね

大事にしなさい」

 

幽々子様はボクに対してまるで母親のように言う

 

「もちろんですよ幽々子様

魔理沙は大事な友達ですから」

 

ボクが幽々子様にそう答えると

 

「何言ってるんだ?妖華

私たちは友達じゃないだろ」

 

魔理沙が変なことを言い始めた

って、友達じゃないってどういうこと!

 

「え?」

 

「私たちは親友だろ」

 

魔理沙そういうことはね、うん、先に言って欲しいかなー

でも

 

「そうだね、魔理沙!」

 

ありがとう

ボクの心が少し暖かくなる感じがした

 

「こんなとき、私はどう反応すればいいのかしら?」

 

その頃、魔理沙とボクのやりとりに入っていけない咲夜が少し困惑していた

 

色々あったものの最終的には全員1回被弾して幽曲『リポジトリ・オブ・ヒロカワ』はスペルブレイクした

 

「あなたたちすごいわね〜次で最後よ〜

本気でいかせてもらうわ」

 

幽々子様がさっき以上に霊力を解き放つ

 

「桜符『完全なる黒染の桜-開花』!」

 

幽々子様がラストスペルを宣言した

幽々子様を中心とした白い輪のようにも見えるほど大量の大玉弾幕を飛ばしてくる

 

「ん〜、これどうやって避けるの?」

 

正直こんなの避ける気がしないんだけど…

 

「だんだん弾幕が広がってくるから、その間を気合いで避けるしかないな」

 

魔理沙が答えてくれた

とは言うけど避けれるのかな

 

「最悪、 スペカを使えばいいでしょう

別に余っているのだから」

 

咲夜もアドバイスしてくれた

それもそうだよ、僕まだ1枚しか使ってないじゃん

それなのに3回被弾してるような?

まあいいや

 

ボクたちは最初の大玉弾幕を何とか避けた

 

「よく避けたわ〜

でもまだまだよ」

 

幽々子様がそういうと今度は蝶型の弾幕を展開する

 

「これ以上は被弾してられないからね!

天災『天空を割る黒き雷』」

 

ボクはスペカの宣言とともに黒い雷を纏った黒楼剣を振り下ろす

上空から雷が降り注ぎ、雷が弾幕に当たると放射状に割れ他の弾幕を消していく

 

「こう見ると、妖華の弾幕も綺麗なもんだな」

 

魔理沙が感慨深そうに言う

 

「幽々子様の弾幕には及ばないけどそれなりにね」

 

ボクの弾幕は『災害』を表すから少し激しめだけどそれなりに美しくないとね

そんなこんなで雷もなりやんだ

 

「これが最後のスペル出し惜しみはしないわ

幻符『殺人ドール』!」

 

咲夜がスペルを宣言すると突如として大量のナイフが出現し弾幕を消していく

ナイフ自体はあの白い星が描かれてる青い球から出しているだろうけど、どうやって一瞬であんなに出してるんだろうか?

それにさっきも、時符『プライベートスクウェア』だっけ?で大量に弾幕を消してたし

 

「ねぇ、魔理沙〜?」

 

「お?どうした」

 

「咲夜の能力って何?」

 

魔理沙が「あ〜、そういえば」みたいな顔をしている

 

「あいつ能力はな、『時間を操る程度の能力』だな」

 

ふ〜ん時間をね、なるほどね…それヤバくない、ずるじゃん、そりゃあんなことできるよ

それはともかく

咲夜のスペルも終わり、その数秒後に幽々子様のスペルも終わった

 

「これで、終わりですよ幽々子さ…え?」

 

どういうこと?なんで?ボクたちは勝ったはずなのになんで?

幽々子様の姿と繋がりが消えたの!?

いや、まだだ、まだ終わってない

まだ西行妖は満開じゃない!!

 

「魔理沙!あの結界に全力で魔法を撃って!」

 

「?どうしてだ?」

 

「いいから!」

 

少し怒った口調で言ってしまったけど、そんな余裕は今のボクにはない

 

「!?わかったよ、恋符『マスタースパーク』!」

 

魔理沙がミニ八卦炉から極太のレーザーを放ち春を集める結界を壊した

 

「これで…」

 

光が西行妖の前で集まり、幽々子様が現れた、けどなんか変な感じがする、繋がりも戻っては来たけど違和感がある

 

「幽々子様?」

 

ボクは幽々子様に少し近づいて声をかける

 

「『反魂蝶-九分咲き-』」

 

幽々子様がスペル?のようなものを宣言し、弾幕ごっこではありえない程の霊力を込めた弾幕を大量に展開する

やばい、弾速が速い、あれに当たったら怪我じゃすまなー

 

「夢符『封魔陣』」

 

突然声が聞こえ、霊力で作られた赤い結界がボクを守った

 

「あんた、大丈夫?というかどういう状況よこれ」

 

脇の空いた巫女服を着て、赤くて大きいリボンをつけた黒髪の少女がボクの目の前に立っていた

もしかしてこの人は

 

「博麗の…巫女?」




ということで十五話です
いろいろあり、かなり遅れましたがどうでしたでしょうか

今話は幽々子様との弾幕ごっこがメインで、妖々夢時点のスペル(Lunatic)を全て出しました

ちなみに反魂蝶-九分咲き-は西行妖が満開に近い状況なのでほとんど西行妖の意思で放っています

また月一投稿に戻します
次話は六月中には出します、多分、きっと、maybe

次回「巫女と庭師」
to be continued…


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第十六話〜巫女と庭師〜

ちょっとだけ遅れました


霊夢side

 

「夢符『封魔陣』」

 

一体どうしてこんなことになっているのかしら

私はあの半人半霊を倒してから、なにか嫌な予感がして急いで来たのだけど

…とりあえず目の前にいる別の半人半霊に聞くとするわ

 

「あんた、大丈夫?というかどういう状況よこれ」

 

封魔陣を使って守ったはいいものの、とんでもない威力してるわね

弾幕ごっこの範疇を超えてるわ

 

「博麗の…巫女?」

 

?そうだけども、私は役職で呼ばれるのは嫌いなのよね

 

「ええそうよ、でも私には博麗霊夢っていう立派な名前があるのよ」

 

先代の巫女は博麗の巫女と呼ばれてたせいで、自分の名前を覚えられていなかったらしいけど、私は役職しか自分の価値がないみたいで嫌よ

 

「じゃあ、霊夢でいいね

ボクは魂魄妖華、今ボクたちに弾幕を放っているのはボクの主様の西行寺幽々子様」

 

妖華ね、覚えたわ

なんで主従で争っているのかしら?

…そろそろ『封魔陣』が切れそうね

 

「スペルブレイクするから

一旦下がるわよ」

 

そういい私は妖華と後ろに下がりどういう状況なのか説明してもらった

 

「…つまりあの桜を咲かせようと春を集めたら、封印が解けかけて幽々子っていうやつが消えそうになってるって事ね」

 

「うん…そういうこと

ボクがもっと早く気づければよかったのに…」

 

確かに何をしているんだとツッコミたくはなるわ…けど

 

「起きてしまったことを嘆くのは、後始末をつけてからよ

で、どうすればもう一度封印できるかわかるかしら?」

 

そんなことで悩むよりもやらなきゃいけないことがあるのだから

 

「あの桜の花を全部散らせば多分なんとか」

 

多分って、普段勘で動いてる私が言うことじゃないけど不安ね

とりあえず、あれを使うとしましょう

 

「神霊『夢想封印・集』」

 

私の陰陽玉は妖怪特攻を持っている

これなら、ある程度散らせると思うのだけど

八色に輝く陰陽玉が妖怪桜に当たったけど

…あまり効いてないわね

 

「私の『夢想封印・集』じゃ1割も削れないわ

このまま連発してもいいけど霊力が持たないわね

せめてマスパくらいの範囲があればいいのだけれど」

 

魔理沙の『マスタースパーク』は妖怪特攻を除けば私の『夢想封印』と同じくらいの威力を持っているわ…そう妖怪特攻を除けばということはあの桜には効果が薄いということ

どうすればいいかしら…

 

「マスパくらいの範囲…か…

!そうだ、あの手が

霊夢と咲夜、数分間稼いでくれない?」

 

数分間稼ぐ?私と咲夜で?

 

「なにか、策があるのね」

 

咲夜が聞くと妖華は頷く、一体どんな策なのかしら

 

「それなら任せなさい

私の場合、本当に時間を止めてでも時間稼ぎができるから」

 

まぁ、あんたの能力ならそうよね

 

「じゃあ、よろしく

魔理沙ちょっとこっち来て」

 

「わ、分かった」

 

そういえば、魔理沙のことはさっき呼ばなかったわね

 

さてと、私も少しばかり集中しようかしら

 

色んな方向から、弾幕が飛んでくるわね

大型、蝶型、レーザー、小型…ざっとこんなもんかしら?

種類も豊富で隙間がほぼない…

まぁ、スペルカードではあっても弾幕ごっこではないから当然ね

 

「夢符『二重結界』」

 

その名の通り2つの結界が私を囲う

ピキッ

!?1枚目の結界にヒビが入った

さっきより弾幕が強くなってる

このままだと、『二重結界』もすぐにブレイクしちゃうわね

パリン

1枚目の結界がもう割れた

 

「これは…なかなかにやばいわね」

 

ピキッ パリン

さっき1枚目が割れたばかりなのに!?

 

「っ!」

 

なんとかグレイズできたけど、弾速も速くなってる

このままだといつ被弾してもおかしくないわね

ピチュるじゃすまなそうだし

『あれ』を使ってもよいのだけれど、制御が効かないから、他の奴らにも当たるのよね〜

危なっ!

また被弾しそうになった、咲夜もかなり疲れてるみたいだし、早くしてくれないかしら

 

「霊夢、咲夜当たるかもしれないから少し下がって」

 

この声は妖華?

ということは、どうやら終わったようね

言われた通り後ろに下がる

 

「霊夢たち、ありがとうね

おかげでなんとかなりそうだよ

いくよ〜、恋符『マスタースパーク』」

 

『マスタースパーク』!?なんで魔理沙のスペカを妖華が?

妖華とおぼしき人影が私と咲夜の前に現れる、光線でよく見えないわね…?!

 

「さあ、西行妖

ボクの主を返してもらおうか」

 

妖華の髪色が金髪になっていた

 

 

数分前…

 

妖華side

 

西行妖を霊夢たちに頼み、ボクと魔理沙は縁側に来た

 

「なぁ、妖華

あいつを倒す算段ってなんだ?」

 

魔理沙がボクに聞いてくる

そういえば、言ってなかったや

 

「倒す算段はね…

魔理沙、ボクと『リンク』してくてくれない?」

 

「『リンク』?」

 

いきなり『リンク』と言われても分からないのは当たり前で、魔理沙は困惑している

 

「『リンク』っていうのはね

ボクの能力を利用した奥の手

簡潔に言えばボクの能力で魔理沙と繋がることだよ」

 

魔理沙はボクの話を聞いた後、何やら少し考え込み口を開いた

 

「別にしてもいいが

どうして私じゃないとダメなんだ?

正直、私よりも霊夢の方が適任だと思うんだが」

 

なるほどね、たしかに魔理沙よりは妖怪特攻の『夢想封印』を持ってる霊夢の方が強そうに見えるのはわかる

けど…

 

「それはね、ボクは妖怪特攻よりも範囲が欲しかったのと

そもそも、ボクと繋がれる条件を達成してる相手は魔理沙しかいないしね」

 

ボクの『リンク』には条件があるんだよね

 

「どういうこと?」

 

まぁ、そんなのを知らない魔理沙がボクに聞いてくるのは当然であって

 

「ボクの『リンク』は、ボクとそれなりに繋がりがある人じゃないとできないから

あの場で条件を満たしてるのは魔理沙しかいないよ

ね、ボクにとっての初めての親友」

 

魔理沙はボクのことを親友と認めてくれた

…認めてくれたっていうのもなんかおかしいけどね

 

「そうだな、私の親友のためだ

私も全力で協力するぜ!」

 

そうして、ボクと魔理沙はお互いを見て笑いあった

「じゃあ魔理沙、手を貸して」

 

ボクは魔理沙の手を取って、霊力を魔理沙に流す

魔理沙は少し驚いた表情をしてたけど、その後は笑顔でボクの方を見ていた

やがて、魔理沙の方からも霊力と魔力が流れ始めた

これで準備は整ったね

 

「いくよ、『リンク-霧雨魔理沙-』」

 

そう宣言すると、光がボクを包む

 

「!?」

 

光が消えると魔理沙は驚きを超えて驚愕してたと思う

まぁ、ボクが魔理沙に似ている見た目になった上に、左手には魔理沙の手にあるはずのミニ八卦炉があるからね

 

「それが、『リンク』なんだな

見た目が私みたいでびっくりしたな

それに、そのもうひとつのミニ八卦炉…」

 

そう今のこの場ではミニ八卦炉は2つある、これも当然『リンク』の影響だけどね

 

「まぁ、それは念話で話すから

とりあえず霊夢たちのところへ行くよ」

 

そういい、ボクは西行妖へ飛んで行った

 

「念話…?」

 

…魔理沙が困惑してたのは言うまでもないと思う




第十六話です
一体いつまで幽々子と戦ってるんだと思う方もいるかと思います、前回あれだけ書いて、今回もそれなりに書いたのに…
安心してください次回で終わらせます!

それ『リンク』についての解説は戦闘面がわかる次回で詳しく

さて、次回は西行妖VS魔理沙とリンクした妖華の全力勝負です、『リンク』の性能やいかに
次回「死色を纏いし流星」
To Be Continued…


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第十七話〜死色を纏いし流星〜

遅れてすみませんコロナにかかってました
あれ、想像以上に辛いんですね


妖華side

 

「さあ、西行妖

ボクの主を返してもらおうか!」

 

多分だけどいける

魔理沙と『リンク』した今なら、幽々子様を救い出せる!

 

…とりあえず近づかないと

 

「魔符『ミルキーウェイ』」

 

全方位に大量の星型弾幕を展開して、幽々…西行妖の弾幕と相殺させながら近づく

 

さすがに近くまで来ると弾幕の密度がやばいね、目の前が弾幕の光で埋め尽くされてる

 

「天災『蒼く燃えゆる桜吹雪』」

 

その弾幕を押しのけながらボクの出した蒼い炎は西行妖を包む

 

…効いてはいるんだけど威力がな〜…足りない、やっぱり『マスタースパーク』じゃないとダメか、でも威力があれ相手には足りないんだよな〜

 

さっきの『ミルキーウェイ』かなりの威力のはずなんだけどな〜

そういえば西行妖は死を誘う桜だっけ?ボクの力には幽々子様曰く死の力が混じってるらしい

ボクにも魔力はあるんだろうけど

ボクの魔力ってなんだろう?

 

『妖華、聞こえるか?』

 

魔理沙!?

っと思ったけど念話か

 

『うん、聞こえるけど』

 

『そうか、お前、もしかしたら魔力を知らない気がしたから念話しようと思ったんだが

…意外と勘でできるものなんだな念話って』

 

いやーすごいね魔理沙は勘で念話をするなんて

…しっかしボクの考えていたことと同じこと考えていたとは

 

『ボクもどうしようか悩んでたんだよね』

 

『わたしのスペカを打てるならどうにかなるとは思うけどな

魔法を撃つ時に私の魔力を使ってるからそれと同じ力を見つければいいだけだぜ』

 

…同じ力、これのことかな?

霊力とも違う不思議な力、多分これだと思う

 

『 ありがとう、魔理沙

おかげでなんとかなるよ』

 

『 おう、早く異変を解決してパーッと宴会だな!』

 

宴会?するとも言ってないんだけど…

幻想郷ではそれが普通なのかな?

まぁ、それはさておき

 

ボクは『 自分の』魔力と『 魔理沙の』魔力をミニ八卦炉に注ぐ

脳裏にこのスペカの名前が浮かんでくる

 

『くらえ、西行妖!

合符『 ブラックスパーク』!』

 

その名の通りボクの魔力で黒色に染まった『 マスタースパーク』

元の威力よりも何倍もの威力になり周りの弾幕を吹き飛ばし西行妖の花を散らす

 

2割いかないかくらいの桜を散らすことはできたけど、使い慣れてないからなのかな?

ボクの魔力の消費が激しいからあと3発くらいが限界かな

 

それに少しずつ春を集めて再生する西行妖に対してはあんまり意味がないんだよねちまちまやっても…もっと高威力かつ連続で当てれるような攻撃方法があればいいんだけどね…

 

『魔理沙〜?』

 

『どうした?まさかあれじゃダメだったのか!?』

 

『効果はあるんだけどね、ボクの魔力が尽きる方が早いかな』

 

『もっと強いのは『ブレイジングスター』くらいだが、あれには箒が…あっ!』

 

ん?なにか思いついたのかな?『ブレイジングスター』ってボクとの時に使ったあれのことだよね

確かに威力高いし、何度も突進すればボクの魔力と合わせてなんとかなりそう

 

『妖華〜、霊夢が箒投げるからちゃんととれよ』

 

霊夢が箒を…ね

…50mくらいあるけど庭先からここまで

ずっと弾幕避けてる少し疲れてるのかな?

 

振り向くとなんかフォームをとってる霊夢がいた

え?マジで投げるの?

数秒後、箒が近づいてくる、本当にに来ちゃったよ

それをキャッチしてミニ八卦炉を箒に取り付けけて箒に乗る

 

「いくよ!

彗星『 ブレイジングスター』」

 

ミニ八卦炉から高出力のレーザーが放出され異次元のスピードで西行妖を突き抜ける

やっぱりあまり効果がない、ここまで効果がないということはボクの魔力が西行妖に有効なのかもしれない

 

そういえば西行妖は死を誘う桜だっけ?ボクの黒楼剣もにも死に関する能力があったらしいし

これも使った方が良さそう

そう思いつつボクは黒楼剣を引き抜いて霊力を黒楼剣に魔力をミニ八卦炉にそれぞれ込める

 

「彗星よ死色を纏い冥に染まれ

合符『 プルートスター』!」

 

そう宣言するとミニ八卦炉から放たれていたレーザーは紫色に変わり勢いが増した

ボクはそのままの勢いで西行妖に突っ込んで当たる瞬間に黒楼剣で斬る

 

大きく桜を散らせたけどまだ足りない

ドリフトのように方向転換して、もう一度突撃する

 

次で終わりそうだね、西行妖もそれをわかっているのか隙間が見えない圧倒的な弾幕を張る

 

残念だけど、魔力に包まれてるボクには効かない!

 

「これで終わりだ!」

 

ボクは残りの魔力を全てミニ八卦炉に、ほとんどの霊力を黒楼剣にそれぞれ込めて西行妖に突撃した

 

ボクの力と魔理沙の力をできるだけ詰めた最後の『プルートスター』は残りの西行妖の桜を全て散らした

 

『リンク』が解けてミニ八卦炉が消えて推進力を失って…落ちる!?

あっ、危なかった〜!

霊力残っててよかった〜

霊力を使って再びボクは飛んだ

 

そういえば幽々子様は?

辺りを見渡すと完全に桜が散った西行妖の傍らに寝ている幽々子様がいた

 

「幽々子さ…」

 

「ちょっと待ちなさい、妖華」

 

幽々子様の所へ行こうとしたら、霊夢に呼び止められる

早く行きたいんだけど

 

「どうしたの霊夢?」

 

「幽々子?だっけに、西行妖のことはあまり話さない方がいいと思うわ

特に幽々子と西行妖の関係についてのことは」

 

なんでわざわざそんなことを?

 

「どうして?」

 

「勘よ、なんとなくそんな気がするわ」

 

勘って、すごいこと言うな〜

 

「妖華、安心しろよ

こいつの勘は信用できるぜ」

 

「そうね、私たちがここまで来れたのは霊夢の勘があってこそだったもの」

 

そ、そうなんだ博麗の巫女ってすごいんだね…

 

「わかった、ありがとう」

 

霊夢たちのことは信用してるしね、さぁて今度こそ、幽々子様のところに行かなきゃ

 

「幽々子様、大丈夫ですか?」

 

体を揺さぶりながら声をかける

 

「んっ、ふにゃ?

妖華じゃない〜、なんかすごい気分が晴れてるわ〜」

 

ふにゃって、普段あんまりそんなこと言わな…ときどき言うかもしれない

 

「今回はボクたちの負けですね」

 

「そうね〜あなたがあっち側についたからね〜」

 

うっ、そこを突かれると痛い

 

「ちゃんと理由があったのですから許してください」

 

「どうしようかしら〜」

 

なんてボクたちが話していると…

 

「お姉ちゃんー、幽々子様ー大丈夫ですかー?」

 

妖夢が来たらしい、霊夢に負けて気絶していたらしいからね

今起きたばっかりだろうね

 

「妖夢、ボクたちの負けだよ

この異変も終わり」

 

「そうですか

その割にはなんだか晴れやかな顔をしてる気がします」

 

そうなのかな?、まぁ、確かになんかスッキリはしてるかな

 

「そうなのかもね」




ということで十七話です
次回で妖々夢がついに終わります
いや〜想定以上に時間がかかりました
気づいたら1章だけで6万字超えてました…

前回言った通り『リンク』についてです
『リンク』は妖華と関係が深い人妖と繋がることで、その繋がった人妖の能力、霊力、魔力、妖力、神力、法力、などが使えます
また、妖華の髪色と目の色、服の色が『リンク』相手と同じになります(妖夢を除く)
また『リンク』相手が使う武器も出現させることができます

欠点
相手の技を使う場合はその相手の力を消費することになること
関係が深くないと使えないこと
ですね
妖華-リンク魔理沙-です

【挿絵表示】

ちなみに友人が描いてくれました

さて次回は異変後の宴会の話、レミリアたちの初登場回になる予定です
また妖々夢最終回です
次回〜春雪の宴会〜
To Be Continued…


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第一章最終話〜春雪の宴会〜

※春雪異変編最終回ってだけで東方絆霊譚は終わらないです


妖華side

 

大分落ち着いて来たかな…

 

「疲れるね、宴会の料理担当ってのは」

 

ボクらが起こした異変の後、博麗神社で宴会が行われた

料理担当はボクと妖夢、それに咲夜がやっている

 

「そうね、私が前回参加した時よりも人は多いし、何よりあなたたちの主人よね」

 

「「あはは…」」

 

ボクと妖夢は同時にかわいた笑いをした

なにも否定できないからね〜

 

実際、幽々子様はその幽霊の体のどこに入るのか分からない量の料理をたいらげてる

 

「落ち着いて来たのでお姉ちゃんも行ってきたらどうですか?

今回の功労者ですしね」

 

う〜んそれはありがたいけど本当にいいのかな?

 

「大丈夫よ、ここは私と妖夢に任せなさい」

 

ボクまだ何も言ってないんだけど…エスパーかな?

 

「咲夜もそう言うのなら、いいのかな

ありがと」

 

ボクはそう言って厨房を後にした

 

 

…さてと自由になったはいいけど、どこに行こうか?

 

今は境内をふらついているけど、色んな人妖がいるね、人間、魔法使い、妖精etc…

 

っと魔理沙がいるじゃん

 

「お〜い、魔理沙〜」

 

「ん、おお妖華じゃないか

あっち(厨房)はもういいのか?」

 

ボクが声をかけると、酔っ払ってるのか、頬を赤く染め、酒瓶を片手に持った魔理沙が来た

「それなら大丈夫だよ

妖夢と咲夜のおかげでね」

 

ホントに感謝しかないね

あれ?そういえば

 

「魔理沙、霊夢はどうしたの?」

 

ここの持ち主であるはずの霊夢がいない

 

「ああ、霊夢ならお前の主人に頼まれて、結界を治しに行ったぞ」

 

結界?あ〜なるほどね

紫様に頼んでたけど冬眠中だから霊夢に頼みなおしたんだね

 

「じゃあ、霊夢は今頃苦労してるだろうね」

 

 

「どうしてだ?」

 

魔理沙がボクが呟いた言葉に反応して聞いてくる

 

「いや〜あのね、ホントは結界の修繕は他の人?妖怪だね、に頼んでたんだけどね、とある事情で行けなくてね

でも代わりにその人の式神が行ってるんだよね

…交戦してなきゃいいけど」

 

藍さんだけなら大丈夫だけど橙ちゃんも行ってるからね〜

橙ちゃんがちょっかい出して、過保護な藍さんが霊夢に攻撃なんてありそう

 

「あいつは、意外と血気盛んだからな〜

何が起こるかわからないな」

 

そう言いながら魔理沙はボクにグラスを渡して注いでくれる

 

「ありがとう魔理沙

いただきます」

 

ボクはなみなみに入った酒を一気に飲み干す

 

「ワインだっけ?これ、昔1回だけ飲んだことあるけど、その時のより美味しいね」

 

20年くらい前だったかな、紫様が持って来てくれてみんなで飲んだっけ

 

「そう言ってもらえると嬉しいわね

そのワインは私が持ってきたものよ」

 

そう声をかけてきたのは、羽の生えた青い髪の幼女だった

妖力を纏ってるからおそらく妖怪かな

 

「これ、君のところのワインだったんだね

ホントに美味しいね」

 

「そうよ、うちの咲夜が能力を使って熟成したのだから他のものよりも美味しくて当然よ」

 

やっぱりあの能力はチートだったよ

咲夜がそんなことしてたなんて…ん?

 

「うちの…咲夜?」

 

「あぁ、知らなかったのね、私はレミリア・スカーレット、紅魔館の主よ」

 

この子が咲夜の主だったんだね

意外とちっちゃ…コホン

それにしても、変わった気配がする他の人妖とは違う感じがする、プリズムリバー三姉妹みたいな感じの

 

「ボクは魂魄妖華、白玉楼の庭師で霊術指南役だよ

よろしくねレミリア」

 

「あなたが妖華なのね、咲夜が世話になったわね」

 

ボクが挨拶をするとレミリアも淑女らしく礼をした

 

「ねぇ、レミリア?」

 

「何かしら?」

 

ボクが感じてる感覚ってもしかしたらこれかもしれない

 

「妹か姉がいたりする?」

 

「!?」

 

ボクがレミリアに聞くと、とても驚いた様子でかつ強ばった表情をしていた

まぁ、当たり前なんだけどね

 

「えーっと、レミリアがね変わった気配してたんだよ」

 

「変わった気配?」

 

ボクがそう言うとレミリアが聞き返してきた

 

「そう、変わった気配

他にもプリズムリバー三姉妹、ええっとあそこで演奏してる3人組のことね、と妖夢が同じような気配してたからもしかしたらと思ってね」

 

一応説明したけど伝わるかな?これ

 

「なるほどな、そういうことか!」

 

どうやら魔理沙には伝わったらしい

…レミリアにも伝わっていて欲しいんだけどね

 

「どういうことよ」

 

伝わってなかったよ!

 

「妖華の能力はな『ありとあらゆるものと繋がれる程度の能力』なんだが、その影響でおそらくだが、自分と近い雰囲気…今回で言うところの姉妹愛に反応してレミリアに姉妹がいると思ったんじゃないのか?」

 

え?そうだったの?

 

「ああ、そういうことね」

 

レミリアが納得したように頷いた

 

「なんでお前が驚いてるんだよ」

 

ボクも驚いてたことに気づかれちゃった

 

「えっと…この気配がボクの能力によるものだったんだ〜って」

 

「知らなかったのかよ!」

 

うん、知らなかった

だってボクの能力意☆味☆不☆明すぎるからね

 

「それはそうと、あなたの言った通り

私には妹がいるわ

少し気が触れていて引きこもりな妹だけれど」

 

気が触れている?どういうことなんだろう

 

「実際にあってもらった方がはやいと思うわ

今度紅魔館(うち)に招待するわ

パチェ…私の親友ね、にも面白いやつがいるっておしえてあげたいしね」

 

レミリアの家か〜どんなところなんだろう?

なんて考えていると

 

「おにぇ〜ひゃ〜ん」

 

「よ、妖夢!?」

 

ワイン瓶を片手に持ち、頬を真っ赤に染めた妖夢が千鳥足でやってきた

 

「はぁ〜、妖夢

お酒はあんまり飲まないようにって言ってたはずなんだけどね〜

はい、よしよし」

 

「うへへ♪」

 

いや、うへへって

そんなこんなで宴会の夜はふけていった




妖華は一升瓶がギリギリ飲めないくらい、妖夢は数杯でダウンするくらいの酒の強さです
これで春雪異変編もついに終わりです
さて次回は、閑話として萃夢想の話をします
後日談って感じですが、ちなみにさらにもう1話閑話を挟んで、永夜抄編入ります
次回「鬼が起こした宴会異変」
To Be Continued…


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閑話 妖々夢〜永夜抄
閑話〜鬼の起こした宴会異変〜


今回は短めです


 

 

妖華side

 

「やっほ〜、霊夢と魔理沙」

 

ボクは休みの日に博麗神社に訪れた

 

「あら、妖華じゃない

なんの用かしら?」

 

霊夢が睨みつけながらそう言う

なんでそんな高圧的なの?霊夢は

 

「どうしたの?霊夢

なんかあった?」

 

「こいつはただ、最近半ば居候状態になった奴のせいでイライラしてるだけだよ」

 

そう言いながら魔理沙が母屋から出てくる

居候状態の奴って…あぁ

 

「ん〜?霊夢どうしたんだ、客か〜?

って妖華じゃないか、あの時以来だな」

 

千鳥足で出てきたのは頭に2本のでかい角が生えた見た目10歳前後の幼女...伊吹萃香だった

 

「そうだね〜妖夢と一緒に戦った時以来が最後だったもんね

あの時から3週間くらい経ったかな」

 

ボクと萃香が初めて会ったのは、3日おきに宴会が行われるという異変を妖夢が解決しに行った日のことだ

 

あの時はボクが妖力の混じった霧のことを話したら、妖夢が「私に任せてください!切ればわかりますから」って言ったことから始まったんだっけな

 

ボクはその言葉に嫌な予感がしたから妖夢の後をつけたんだけど…案の定妖夢は会う人会う人に説明もなしに斬り掛かるという完全に辻斬りをしていた

 

ボクは被害者たちに謝罪やらなんやらしたりと色々あったけど最終的には紫様の能力を使って霧を集めて、妖夢と一緒に萃香と戦った

 

結果は萃香が手を抜いてたことと、ボクと妖夢がリンクしてたからなんとか勝てた

 

その後はなんやかんやあって博麗神社に半ば居候することになった

 

「ねぇ萃香?」

 

当時を振り返るのもほどほどにしてボクは萃香に声をかける

 

「どうした?」

 

「あんまり霊夢に迷惑かけちゃダメからね

このままだと穀潰しのニートになっちゃうよ」

 

ボクは萃香に忠告した

 

「穀潰しのニートが何かは分からないけど、すごくよくない雰囲気を感じる言葉だから気をつけることにするよ」

 

萃香は一応頷いてくれた

…妖怪だから守るかどうか分からないんだよね〜

鬼は嘘つかないって言うけど…どうなんだろう?

 

「いい、萃香

これでちゃんとしてなかったら、封印するわよ」

 

最後に霊夢が念を押した

 

「わ、わかったよ

ところで話は変わるんだけど妖華?」

 

「どうしたの萃香」

 

「お前は紫には敬語なのにどうして私には敬語じゃないんだ?」

 

ほんとに話が変わったね

確かにどうしてだろ…まぁ多分これだけど

 

「ん〜、多分だけど、ボクと萃香ってボクが物心ついてから会ってないからだと思うよ」

 

萃香いわくボクと萃香は小さい頃に会っていたらしいけど記憶がないし、感覚的に萃香に敬語は使いづらいんだよね

 

「まぁ、そんなもんか」

 

萃香はボクの答えに納得したらしい

 

「なんで今それを聞いたんだ?」

 

ずっと話に入ってこれなくて暇だったのか魔理沙が萃香に聞いた、普通はボクが聞くヤツだね

 

「私の霧を消したあとの宴会の時くらいにそういえばって思ってそこから聞くタイミングが無かったからさ」

 

萃香の説明に確かにとボクも魔理沙も頷いた

 

「じゃあ今日はもう戻るねこの後忙しいからさ」

 

この後は紫様が来る予定だからね

 

「そうか、またな妖華」

 

「バイバ〜イ」

 

「今度は、お茶でも持ってきて欲しいわね」

 

魔理沙、萃香、霊夢の順…そういえば霊夢はお茶が好きだったけ?

 

そんなことを考えながらボクは白玉楼の方向に飛んだ




前書きでも言ったとうり今回は短めです
ちなみに妖華と妖夢のリンクは妖華の右目が黄色から青色になるだけなんです、なんででしょうね〜

それはさておき次回は、実はしれっと伏線をはっていた回です
次回「半人半霊の姉妹と吸血鬼の姉妹」
to be continued…


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閑話 〜半人半霊の姉妹と吸血鬼姉妹〜

長く書いてたせいで投稿遅れました〜!
ということでいつもの倍あります


妖華side

 

「何度来てもここの霧はすごいね」

 

「そうですね、なんでこんな霧が濃いんでしょうね?」

 

ボクと妖夢はこの前の宴会の時に誘われたレミリアの家に向かって飛んでいた

今は、霧の湖に着いたところだね

 

「さぁ?

ボクに聞かれてもわからないよ」

 

強いて言うのなら自然の力をほかより感じるってことくらいだしね

 

「そろそろじゃないですかね

ほら、あそこですよ」

 

妖夢がそう言いながら指を指したところに紅い館…紅魔館があった

 

門の前にチャイナドレスを着た赤い髪の…あれは…妖怪だね、が眠っている

 

「あれが咲夜の言っていた美鈴ですかね?」

 

「多分そうだろうね

さてと、どうしたものかね〜」

 

門番だというのに呑気に寝ているのは警備としていささか不安になるんだけど…

さて、ほんとにどうしようかな?あれでいいかな?

 

「起きてくださ〜い」

 

妖夢がおそらく美鈴であろう妖怪の肩を揺すぶる

 

「くかー」

 

どうやら、効果はないらしい、それなら仕方ない

 

「妖夢、妖夢、ちょっと下がって〜

こういうやつにはこれが1番だから」

 

「え、あ、はい」

 

ボクが指先にバチバチっと雷をほとばしらせながら言うと、妖夢が何かを察した様子で後ろに下がった

 

「えい」

 

ボクは指先の雷を門番にあてた

 

「あばばばばばばば

て、敵襲!?」

 

感電させてたたき起こす作戦はどうやら成功したらしい

 

「敵襲じゃなくてあなたのところのレミリア()に招待されて冥界からはるばる来たんだよ!」

 

ボクがそう言うと

 

「あ、あなたたちがそうだったんですね

失礼しました、私は紅美鈴と申します

どうぞお入りください」

 

と言ってボクたちを通してくれた

起きてればいい妖怪なんだね

 

 

 

 

「すごいねこの館、白玉楼よりも広いんじゃない?」

 

紅魔館ってほんとに広いね

明らかに見た目と中の広さが釣り合ってない

 

きっと誰かの能力でこうなってるんだろうけど

…できるとしたら咲夜かな?

時間と空間には関係があるって言うし

 

なんて考えていると

 

「紅魔館へようこそ、妖夢、妖華」

 

「「!?」」

 

背後に咲夜が突然出てきた

さっきまで気配がなかったから時間を止めてきたんだろうけど、心臓に悪いよ

 

「びっくりしたわよ、咲夜

なんで突然後ろに出てくるのよ怖いじゃない」

 

「あら、ごめんなさいね

つい、いつもの癖でね」

 

妖夢が敬語じゃないなんて珍しい

あの橙ちゃんにですら敬語の妖夢がタメ口とは…

幻想郷に馴染んでるようでなによりだね

ま、それはさておき

 

「レミリアのところに案内してくれない?」

 

ボクは咲夜にそう言った

 

「ええ、もちろんよ

お嬢様は今、パチュリー様と一緒に図書館に居るわ」

 

パチュリーと一緒にいるんだね

 

…パチュリーとは本来紅魔館に招待された時に会うはずだったんだけど、萃香の異変の時の宴会で会っちゃったんだよね

その時には挨拶程度しかしてないけど

 

そういえば、さっきの思ってたこと聞いてみようかな?

 

「あのさ、咲夜?」

 

「何かしら?」

 

「この館ってどうして外から見た見た目の大きさと中の広さが釣り合ってないの?」

 

さつき心の中で思った疑問を咲夜に聞いた

 

「あぁ、その事ね

この館は私の能力で拡張されてるのよ

時間と空間は密接に関係してるから」

 

やっぱりそうだったんだね…あれ?咲夜って実はとんでもない人なのでは?

 

そんな感じで妖夢と咲夜と話しつつ咲夜が図書館に案内してくれた

 

「ここが図書館よ」

 

そう言いながら咲夜は大きな扉を開けた

 

「「ひっっっっろ!!」」

 

ボクと妖夢は図書館の広さに思わず声を出してしまった

 

でもこうなったのも無理はないと思う、なにせ高さ5mくらいの本棚に本がぎっしり詰まってる

しかもそれが奥の方が目で見えないくらいあるのだから恐ろしい

 

「何この本の量多すぎない?」

 

ボクは思わずそう呟くと

 

「仕方ないのよ空いてる本棚があれば勝手に増えてくのだから」

 

と咲夜が答えた

 

はえー、勝手に本がね…???増えるってどうゆうこと!?

ま、まぁいいや、さすがにここまで来ると能力でレミリアたちが探知できるね

 

「勝手に増えるって変な機能ね

掃除も大変になるし私的には不便な図書館よ」

 

と、妖夢も自分の感想を言った

 

「ほんとにそうなのよ

特にどこかの盗人魔法使いが本を『 死ぬまで借りるぜ!』とか言いながら盗むものだから本がさらに増えるのよね」

 

妖夢の言葉を聞いて咲夜が愚痴をこぼす

…声真似上手いね咲夜、あれ多分魔理沙でしょ何やってんだか…

 

「まぁ、そんなことは今はいいわ

それよりお嬢様たちは…」

 

咲夜がそう言い少し考えている

まぁボクがわかってるから

 

「こっちでしょ?レミリアたちは」

 

と言ってレミリアたちがいる方向に指をさした

すると咲夜と妖夢は驚いた表情をした

 

「どうしてわかったのかしら?」

 

「ほんとですよ、なんでわかるんですか?」

 

咲夜はともかくなんで妖夢はわからないのだろうか

 

「僕の能力の探知範囲内に入ったからだね

ちなみに範囲はだいたい半径300mくらいかな」

 

集中すればもっと伸びるけどね

 

「あなたの能力ってずいぶんと色んなことできるね」

 

咲夜がボクの能力を褒めてくれる

まぁ、確かにできることは多いとは思うけど、それぞれ単体は特化した能力にどうしても負けちゃうからね、欠点も多いんだよね

 

「お姉ちゃん、咲夜、早く行かないと…」

 

妖夢がボクたちに声をかける

たしかにそろそろ行かないとレミリアが怒ってしまうかもしれない

 

「そうだね、行こうか」

 

ボクはそう答えてレミリアたちの所へ歩きだした

 

…少女移動中…

 

「あら、ずいぶんと遅かったじゃないの?」

 

「ごめんごめん、少し咲夜と話してたり、門番を起こしてたりしてたからさ

久しぶりレミリア、パチュリー」

 

ボクは遅れた理由を言い、挨拶をする

 

「お久しぶりです、パチュリーさん、レミリアさん」

 

「ええ、久しぶりね」

「2ヶ月ぶりかしらね、妖華、妖夢

…門番を起こしてきたってことはあいつまた寝てたのね、申し訳ないわ」

 

上から妖夢、パチュリー、レミリアの純で挨拶を交わす

…美鈴はいつも寝てるんだね

 

それはさておき、今日は狂ってるから引きこもりなレミリアの妹に会いに来たのだけど…

 

「レミリア?妹はどうしたの?」

 

肝心のその子が見当たらない

 

「ああ、フランの事ね、あの子はまだ寝てるわ

もう少ししたら起きてくるんじゃないかしら」

 

そういえばまだ夕方だった、吸血鬼は夜行性だったことをすっかり忘れてた

 

「じゃあ、その間どうしましょうか?」

 

妖夢がボクらに問いかける

 

「そうだわ、妖華!咲夜!簡単でいいから勝負してみないかしら?もちろん弾幕ごっこじゃないわよ」

 

「「え?」」

レミリアいきなり変なことを言ったせいで、ボクと咲夜は2人して声を出した

ま、いいけどね

 

「ボクはいいけど咲夜は?」

 

「お嬢様のお願いよ、私が断るわけないじゃない」

 

それもそうだね

そうしてボクと咲夜は少し距離をとり、ボクは風との繋がりを強める

 

「準備はいいわね、じゃあ…はじめ!」

 

レミリアがそういうとボクの周囲に大量のナイフが出現する

 

「はっ!」

 

ボクはそのナイフをすべて突風で吹き飛ばす

咲夜は少し驚いた表情をしてたけどすぐに次の動きを始めた

 

「これならどうかしら!」

 

咲夜はボクの後ろに瞬時に移動した、風の動き的に時止めだろうね

だけど…

 

「そんなに簡単には負けないよ」

 

ボクは振り向きながら黒楼剣で咲夜の攻撃を防

、それと同時に咲夜の右手と両足を氷漬けにする

 

「なっ!?」

 

「 ボクの勝ちでいいかな」

 

黒楼剣を向けて、そう言う

咲夜は左手だけでナイフを投げるけど、すべて風で吹き飛ばす

 

「そこまでね、まさかあなたがそこまで強いとは思わなかったわ」

 

レミリアが試合を止める

 

「あなた、そんなに強かったのね

見た限りでも氷と風、後は水と…速度のために雷もかしら?随分と色んな属性を使うのね魔法でもないのに」

 

パチュリーすごっ!ボクが繋がった自然全部わかってるじゃん

 

「パチュリーは凄いですね、私は氷と風くらいしかわかりませんでした」

 

妖夢は全部はわかってなかったらしい

 

「ほんとにすごいよ」

 

「私は七曜の魔法使いと言われてるのよ、このくらいできて当前だわ」

 

たしかパチュリーはありとあらゆる属性を使うって言ってたっけ?

実力はあるんだけど喘息と体力の無さのせいで持久戦に向いてないとかなんとか…

 

「妖華、どうして私の移動先がわかったのかしら?」

 

咲夜が当然の疑問をぶつけてくる

 

「えっと、それはね…」

 

「半霊の視野と風の力でしょ」

 

、それボクのセリフなんだけどなぁパチュリー

 

「あ、うんそうだよ」

 

まぁ気にしたら負けかな

 

「始まる前に風がおきてたのはそのせいだったのね」

 

「ま、そういうことだね」

 

なんて、5人で話していると、奥から骨組みの羽に宝石をつけた金髪の少女が出てきた、見た目的この子は多分…

 

「ふぁあ、おはようお姉様、咲夜、パチュリー

さっきなんか大きな音が聞こえたのだけど、そのせいで起きちゃったわ」

 

「あら、起こしちゃったわねフランちょっとした遊びをしてたのよ」

 

レミリアのことをお姉様って言ってるということはやっぱり彼女がレミリアの妹のフランドール・スカーレットだね

 

「そういえばそこの人たちは誰かしら?

前に来た巫女と魔法使いとは違うみたいだけど…」

 

と、フランドールがボクらに気づいたらしい

 

「ボクは魂魄妖華、白玉楼で庭師と霊術指南役をやってるよ

…でこっちが妹の」

 

「魂魄妖夢です、お姉ちゃんと同じで庭師と、後剣術指南役をやっています、よろしくお願いしますね」

 

「私はフランドール・スカーレット、レミリアお姉様の妹よ、フランって呼んでくれればいいわ

…あなたがお姉様の言っていた兄弟姉妹がいるかを見抜けるっていう人ね」

 

う〜ん、変な感じにボクのこと覚えられてるね

ま、いいけどね!

 

「お姉様のお気に入りだし強そうね、私と弾幕ごっこしてくれない?」

 

っと、フランが突然ボクを弾幕ごっこに誘う

誘われたならやるしかないね

 

「いいよ、ウォーミングアップもできたしね」

 

別にウォーミングアップどころじゃなかったけどね

 

こんな感じでフランを加えた紅魔館勢との交流を深めていった




普段の2倍くらい書いてたせいで投稿間隔も2倍になってました、すみません
今回は紅魔館勢の話ですね次回からが永夜抄編で紅魔勢も出るので
次回は永夜抄の導入なんですがそれともうひとつあります
次回、永夜抄編「記憶喪失の少女」
To Be Continued…


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第二章〜永夜異変〜
第一話〜記憶喪失の少女〜


最近投稿頻度が下がる変わりにどんどん一話の文量が増えている投稿者です
段落にスペースを入れるようにしました


 

妖華side

 

「結構長いしちゃいましたね」

 

「あの後も雑談したり、ゲームしてたりしてたからね 」

 

フランと弾幕ごっこをしたあとも色んなことしてたら数時間経っちゃった、幽々子様にはあらかじめ遅くなるとは伝えていたけどね

 

「もうちょっとですね、帰ったら夕飯の支度しないと」

 

幽々子様のことだからお腹をすかせてますしね、そう付け加えて笑いながら言った

 

「まぁ、幽々子様だもんね、普段から『お腹すいたわ〜』って言ってるし…」

 

5〜6時間に1回は言ってる気がする

 

「あはは…確かにそうですね」

 

なんて話ながら飛んでいたらもう白玉楼に着いていた

 

「「ただいま戻りました」」

 

そうボクたちは玄関で言う、

すると奥から幽々子様が出てくる

 

「ちょうどいいときに帰って来たわね〜

ちょっと来てくれないかしら〜」

 

そう言い、ボクらを客用の寝室につれていく

…今日は来客はなかったはずだけど、急に誰か来たのかな?来るとしたら紫様くらいだけど

なんて思いながら部屋に入ると赤い髪の少女?がボクの寝間着を着て布団で眠っていた

近くには少女が着ていたであろうボロボロの服が畳んでおいてあった

 

「幽々子様、この子どうしたのですか?」

 

妖夢が幽々子様に聞く

 

「私が散策してたら傷だらけで倒れていたのよ、急いで連れ帰って怪我は治したけど2時間くらい起きてないわ」

 

なるほどね、幽々子様が散策するとしたら多分冥界のはず、こんなところで傷だらけなんておかしい幽霊と弾幕ごっこして負けた?ん〜そんなに怪我しないはずだし…

それよりも

 

「ボクらは何をすればいいですか?」

 

ボクは幽々子様に聞いた

 

「妖夢は夕ごはんを作ってくれないかしら、彼女が起きたとき用のお粥もね

妖華はこれを直してくれるかしら」

 

幽々子様はそう言いながらボロボロの服を渡してくる

 

「わかりました、ですがかなり状態が酷いですね、少しだけデザインが変わっちゃうかもしれませんがとりあえずやってみます」

 

かなり損傷が激しくて直せるかどうか怪しい

特に左胸のところ…レーザーで撃ち抜かれたみたいに焦げ付いた穴が空いてる

 

「私は先に料理作ってますね」

 

そう言い妖夢は厨房の方に行った

 

「じゃあボクも縫わないといけないので、失礼します」

 

幽々子様に一礼してからボクは自室へ向かった

 

…少女裁縫中

 

「さてとここはどうするか…?」

 

他は切り傷とかだったけどここだけ焦げてるから治しづらい焦げてる部分だけ切り取ればいいんだけど布も足りないしな〜

…そういえばこの色のワッペン余ってた気がする

 

「確かこの辺に…あった!」

 

やっぱりタンスに入ってた…半霊マーク付いてるけどまぁいっか

これを縫い付けてっと…よしできた

 

幽々子様のところへ戻った方がいいと思いボクは幽々子様の居る客間に行った

 

「幽々子様、できましたよ〜」

 

う〜ん、まだ起きてないか…

赤い髪の少女は今だに起きない

ボクと妖夢が帰って3〜40分くらい経ってるけど…大丈夫なのかな?

なんて考えていると

 

「ん…っん…!?

え、ええっと…こ、ここはどこなの?」

 

赤い髪の少女が目を覚ました

 

「あら、起きたようね〜

あなた道端で倒れていたのよ」

 

幽々子様がそう言うと赤い髪の少女は驚いた表情をしていたけどすぐに

 

「助けてくださりありがとうございます」

 

と頭を下げながら言った

礼儀正しくていいね、そういう人…かなり弱いけど妖力を感じるから妖怪か…多分だけど悪い人ではなさそうだね

 

「ひとつ聞くけどあなたはどうして冥界になんて居たのかしら?」

 

幽々子様が少女に問いかける

やっぱり冥界で見つけていたらしい

 

「わ、私が冥界に?私は死んじゃったんですか?」

 

まあ、いきなり冥界で見つけたなんて言われたら死んだって思うよね

 

「あなたは別に死んでないわよ〜、ただ冥界で見つけただけかなりの重症ではあったけどね

それであなたは何者なのかしら?」

 

幽々子様が死んでいないと言うと少女は安心した顔をした

 

「死んだわけじゃないのね、よかった…

自己紹介がまだでした私は鏡水影奈

種族は…なんだ…ったかしら…、私はなんでここにいるのかしら…?」

 

影奈と名乗った少女は記憶が散らかっているのかすごく混乱している…大丈夫かな

 

「落ち着いて、大丈夫だよ

ここは安全だから」

 

「妖華の言う通りよ〜、落ち着いて話してみなさい、私たちはあなたを攻撃したりしないから」

 

ボクと幽々子様の言葉を聞いて少し落ち着いた様子の影奈がゆっくりと話し始めた

 

「私、名前以外の記憶が無いんです

だから私がなんの妖怪なのかも、どうしてここに来たのかも、怪我だらけだったのかも全部わからないんです」

 

どうやら大部分の記憶を無くしてしまっているらしい

名前だけでも覚えていたのは、妖怪におけるもっとも大事な自己の確立に必要だったからかな?

名前と同じくらい大事な種族名を覚えてないからなんだね、妖力がかろうじて存在できるレベルでしかないのは…

 

「ということは行くあてがないのかしら」

 

幽々子様が影奈に問いかける

 

「はい、そうですね、私には帰る家もわかりませんから…」

 

影奈は悲しい表情をしながら答える、大丈夫かな

すると幽々子様は影奈に優しい声で言葉をかける

 

「ここに住めばいいのよ〜

ただし、当然妖華たちと同じように家事はやってもらうわ」

 

どうやら新しい従者として影奈を雇うと言っているらしい

確かに行くあてのない少女を1人にはしたくないけどね…てっきり紫様にでも引き渡すのかと思ってた

 

「ほ、ほんとにいいんですか?」

 

影奈が驚いた表情で幽々子様に聞いた

 

「うちの庭師2人も外との交流することも増えてきたしちょうどいいのよ〜」

 

「あ、ありがとうございます、全力でやらせていただきます」

 

影奈が幽々子様に礼をして笑った

 

「幽々子様〜、お姉ちゃん〜ご飯出来ましたよ〜って、あなたも起きてたんですね

…ちゃんと4人分作っといて良かったわ」

 

ちょうどいいタイミングで妖夢が戻ってきた

 

「いい時に来たわね〜妖夢

紹介するわ、今日からうちに住むことになった」

 

「き、鏡水影奈です

よろしくお願いします」

 

妖夢は驚いた様子だったけどすぐに影奈に礼をして

 

「魂魄妖夢です、よろしくお願いします」

 

妖夢も礼をする

 

「じゃあ次はボクだね

ボクは魂魄妖華、さっき挨拶してた妖夢の姉だよ、よろしくね」

 

妖夢の後に続いてボクも簡単に挨拶をした

 

「最後は私ね〜

ここ、白玉楼の主をしている西行寺幽々子よ〜

これから頑張ってもらうわよ〜」

 

最後に幽々子様が自己紹介をしてボクたちは居間に向かった

 

「今日はレミリアさんたちから食材とワインもらったのでかなり豪華ですよ」

 

妖夢が今日の夕飯のことを話す

 

「そうなのね〜、今日はたくさん食べれるわ〜」

 

幽々子様はお腹をさすりながらそう言う

 

「ぼ、ボクたちの分も食べないでくださいね」

 

異次元みたいな胃袋をもつのが幽々子様だからね、不安だよ

 

「どんな料理が出てくるんでしょうか?楽しみです」

 

影奈も楽しみにしているらしい、そりゃそうだよなんたってボクも楽しみだしね

とか言ってるうちに居間についちゃった

 

「あら〜すごいわね〜西洋料理がこんなにあるなんて」

 

「すごいです、こんな料理があるなんて…」

 

「1時間でこれだけ作るなんてさすが妖夢だね、めっちゃいい匂いだし!」

 

上から幽々子様、影奈、ボクの順の感想だね

…影奈は己に関する記憶だけなくしてるっぽかったからなのかこういう一般知識はあるらしい

 

ちなみに食卓に並んでいるのは、グラタンにパスタ、ステーキそれとうちには竈がないからという理由で咲夜が作ってくれたピザetc…

 

「と、とりあえず早く食べてください

冷めちゃいますから」

 

妖夢が顔を赤くしてる、照れてるらしい

 

「そうね、早く食べましょ!

待ちきれないわ!」

 

幽々子様が涎を垂らしながら言う

うちの主人は食い意地張りすぎて困っちゃうね

 

「「「「いただきます」」」」

 

そんなこんなでボクたちの夜は過ぎていった

 

 

…それから2ヶ月くらいがたった

影奈は最初の頃は皿を割ったり、生乾きだったりと失敗が多かったけど、最近ではそれもかなり減ってきてだいぶ色んなことができるようになってきたと思う

 

ボクと妖夢にも家事に余裕ができて今までよりも自由にできる時間がかなり増えたかな

レミリアとか魔理沙とかに会いに行きやすくなったしね

 

「妖華〜、少しいいかしら?」

 

最近のことを振り返ってたら幽々子様が話しかけてくる

どうやらなにか用があるらしい

 

「大丈夫です、それでなんの用でしょうか?」

 

こんな夜の時間に用事なんて珍しいしかもぼくだけっぽいし、尚更だ

 

「月見に行かないかしら?2人で」

 

…え?突然の言葉にボクは動きを止めた

月見?なんで?一体どうして?って思ったけどこういう時の幽々子様はなにかしたいことがあるときだ

ということは目的は月見じゃないだろう、関係はあるだろうけど

 

「いいですよ

ですが月見ってことはついでになにか食べたりするんですか?」

 

多分この言い方でも幽々子様はボクの意図をわかりそうだからあえてボクはこう聞いた

すると幽々子様は少し考えて、ボクに答える

 

「そうね〜…私、龍料理が食べたいのよ〜」

 

龍料理?なんのことかはわからないけど、それが指し示すものに何かをするのが幽々子様の目的だろう

 

「わかりました、行きましょう」

 

ボクと幽々子様は幻想郷へと飛び立った




ついに始まりました永夜抄編(投稿遅くてごめんなさい)永夜抄要素は最後だけですけど次回からはちゃんと入ります

影奈については書いてある通りなんですが、傷だらけだったのは彼女がとある妖怪だからなんですが…ヒントは名前です
影奈のイラストは下に貼ってあります

【挿絵表示】


次回「蛍雀の歴史」
To Be Continued…


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第二話〜蛍鳥の歴史〜

いつもより長めです


第二話〜蛍鳥の歴史〜

 

妖華side

 

「妖華、あの月を見てみなさい

妖夢じゃわからないでしょうけどあなたならわかるはずだわ」

 

幻想郷に着いた時に幽々子様は月を指して言った

幽々子様が指した月は一見普通の満月に見えたけどなにか違和感をボクは感じた

「普通の月より力が強い…ですね

それと多分満月が少し欠けてる?

だからあの月は偽物な気が…します」

 

今、ボクがみている月にはどうにも違和感しかない、なんならあの月動いてない気がするんだよね…さすがにこれは気のせいかな

 

「さすが妖華ね

そこまでわかるのはさすがだわ〜」

 

少し照れるね

幽々子様の目的はあの月を元に戻すことだろう、それと龍料理になんの関係があるのかはわからないけど…

 

「とりあえず人里の方に行くわよ〜」

 

幽々子様の言葉でボクらは人里へと向かった

 

…少女移動中

 

!なにか居る、気配的に妖怪かな?

 

「そこに隠れてる妖怪、早く出てきたら?」

 

ボクは、気配の来る方向に黒楼剣を向ける

 

「妖華、置いてかないでよ〜」

 

幽々子様が少し遅れて追いついてきた

 

「夜は短いんですよ幽々子様、邪魔する敵はとっとと焼き斬らないと」

 

「いや、そういうことじゃなくてね」

 

あれ?ちがうの?

なんて話していると緑の髪の妖怪が出てきた

 

「焼き斬るって……焼くか切るかどっちかにしてよ!」

 

文句言うところそこなんだね、まぁいいけど

 

「さて、焼かれるか、斬られる前に異変について…こんな妖怪が知ってるわけないか」

 

異変に着いて聞こうと思ったけど蟲の妖怪ごときが知ってるわけがなかったね

 

「さすが妖華ね

妖夢なら、多分自制できてないわね」

 

確かに妖夢なら高揚感そのままに斬りかかりそうだよね

 

「なんなのよ、こいつら」

 

目の前の妖怪になんか呆れられてる?なんで?

 

「あれ?目の前に大きな蛍がいるわよ」

 

!?…幽々子様もしかして今まで

 

「気づいてなかったんですね…」

 

うちの主人は時々アホなんじゃないかなって思って思うことがあるんだよね、わざとなのか天然なのか…

 

「蛍見もいいわね

妖華、寄り道していかない?」

 

この主はボクがさっき言った言葉を覚えていないのかな?

 

「さっきも言いましたが、時間があまりないんですよ

あの程度の妖怪だったらとっとと…」

 

ボクが斬ってやります、と言おうとしたら

 

「そうやって話してる時間が一番長い!

蛍様が出て喜ばない奴なんて、久しぶりに見たよ!」

 

と言いながら蛍の妖怪が弾幕を放ってきた

 

…少女弾幕中

 

「幽々子様は敵を狙わないから、時間がかかりますね」

 

ボクらに負けて、勝負を挑んできた蟲の妖怪が伸びている

 

「あら、急がば回れって言葉知ってる?」

 

知ってはいるけど…うーん?

 

「まぁ、知っていますけど…結局次はどこに行けばいいんですか?」

 

ボクがそう聞くと、幽々子様はその辺に落ちてる木の棒を拾って言った

 

「どう?この枝が倒れた方向に進んでみない?」

 

うちの主は相変わらず何を考えてるのかわからない

 

「そんなんでいいんですね…、幽々子様そんなに傾けたら…」

 

倒す前に方向決まりません?って言おうと思ったけど、多分行く方向は決まってるんだろうね

 

「くるくるくる〜、っと」

 

そう言いながら幽々子様は枝を倒した

 

少女移動中…

 

鳥の鳴き声が聞こえてくるね、なんならさっき鳥にちょっかい出されたけど…

 

「ちょ、ちょっと待って〜!」

 

後ろからそんな声が聞こえてきて、さっき邪魔をしてきたの鳥がボクらの前に立ち塞がる

 

「君、邪魔だって」

 

おそらく夜雀なんだろうけど

 

「あなた達には私の歌声は届かないのかしら?もしかして人間じゃないの?」

 

うーん、半分人間と元人間かな?

 

「夜だというのに、雀の鳴き声がするわ、妖華」

 

さっきといいまた…呆れを通り越してもはやすごいよ、うちの主は

 

「はぁ、まぁいいです、不吉とされてる夜雀の鳴き声なので気をつけてくださいね」

 

ボクがそう言うと夜雀の妖怪がムスッとした表情になった

 

「不吉なんて失礼ね

それに幽霊が出る音よりはなんぼかマシでしょ?」

 

う〜ん?まぁたしかに?一理あるよね

 

「ええそうねぇ、一理あるわね」

 

幽々子様も否定をしなかった、そりゃあ、幽霊だって怖いものだよ普通の人からしたら

 

「妖華ほら、鳴き声がまた強くなってきたわ

何処から聞こえてくるのかしら」

 

…目の前からなんだけど、幽々子様絶対わざとやってるよね

さっきまでのもわざとなのかな?

 

「ああもう、人間でも人間だった奴でもいいや

これから、楽しい妖怪祭りが始まるよ」

 

妖怪祭りって何?まぁいいや

 

「さぁ妖華、先を急ぎましょうか」

 

幽々子様が先に行こうとボクに言う

…さっきまで急がば回れって言ってた人が言うことなのかな?

 

「行くのはいいんですけど、先にあの鳥を倒しましょうか」

 

あの鳥が道を塞いでるからね、スルーもできるけどしつこく追ってきそう

 

「雀は小骨が多くて嫌いなの」

 

…え?食べる気なの?さすがに冗談だよね

そんなことを思ってたら

 

「通すもんか!」

 

と、言いながら夜雀の妖怪が弾幕を展開してきた

 

…少女弾幕中

 

ボクらは普通に夜雀を倒した

 

「夜雀が出たなら、他の妖怪も集まって来ますね

早く行きましょう」

 

ボクは幽々子様の方を見てそう言った

すると幽々子様は口をもごもごしていた、…何やってるんだか

 

「ちょっと待って、小骨が」

 

…まさか本当に食べてるなんて、さすがの食い意地だよ、あれ?でもさっき…

 

「雀は嫌いだって言ってませんでした?」

 

ボクは幽々子様にそういうと幽々子様はまだ小骨が喉にひっかかっているのか喉を擦りながら言った

 

「妖華、好き嫌いはよくないわ」

 

いや、別にボクが好き嫌いしてるわけじゃないんだけど…

 

そんなこんなでボクと幽々子様は次のところへ進んだ

 

…少女移動中

 

この辺には人里があったはずなんだけど見えないなぁ…人の繋がりを感じるから勘違いじゃないはずなのに

なんて考えていると

 

「お前達か、こんな真夜中に里を襲おうとする奴は」

 

そう言って青い服を着た白髪の女性がボクらの前に立ち塞がる

 

「あら?変な所に迷い込んでしまったわ」

 

ほんとに変な所に迷い込んじゃったんだよねの

 

「ここは何処なのでしょう…?」

 

「迷子の振りをしても無駄だ不吉な亡霊たちよ」

 

振りではないんだけどね〜

 

少女弾幕中…

 

「くそ!亡霊がなんで」

 

白髪の女性がボクらに向けてそういいながら逃げていった

 

「酷いわね

亡霊を人外扱いして」

 

…亡霊は人外じゃないかな?

逃げられちゃったけど、あの人ならここがどこか知ってそうだね

 

「妖華、追いかけるわよ」

 

幽々子様も同じ考えらしい

 

「はい!」

 

少女移動中…

 

「こんな所まで何の用だ?」

 

ようやく追いついたよ、何の用だと言われても…

 

「さっき、攻撃してきたでしょ?

そのお返し、よ」

 

やられたら、やり返すのは普通だよね!しかし幽々子様はなんで目的をわざわざ隠すんだろ…

 

「ここには何もない

さっさと通り過ぎるがいい」

 

白髪の女性はどうやらここにいて欲しくないらしい

…と言われても

 

「目的地がわからないから、無理だね」

 

ボクたちは迷ってるんだ…多分、幽々子様がわざと来てる可能性もあるけど

 

「当ても無くふらふらしいてるのか?」

 

その通りだね!胸張って言えることでは無いけど…

 

「いやいや、妖華

ちゃんと目的地に向かっているわ」

 

幽々子様が自慢気に言った

こんな道通って目的地に向かう必要あるのかな…?

 

「お前たちの目的はなんだ?」

 

白髪の女性はボクらをまだ疑っているらしい

幽々子様は何かしらの意図を伝えるようにこちらを見ていた

多分こういうことなんだろうな〜

 

「美味しいものを食べにかな」

 

ボクがそう言うと幽々子様は笑みを浮かべながら続けた

 

「そうね、妖華

言うなれば素敵でお腹いつぱいな夜の観光旅行ってところかしらね」

 

…観光?旅行はわかるけど観光してるかな〜?

 

「なんだかものすごく怪しい奴らだな

ただでさえ幽霊は怪しいのに」

 

酷い言われようだね、幽霊が怪しいなんて

…まぁ、その通りだと思うけど

 

「ねぇねぇ妖華

虫、鳥ときて次は獣よ」

 

確かにそうだねなんだろう動物ばっかり

 

「そうですね」

 

白髪の女性はなんか怒ったような顔でこっちみてる

…なにかしたかな?

 

「ふん、お前達の歴史は全て頂く!

お前達が幽霊になる前も、全てだ」

 

ボクは生まれた時から半人半霊なんだけどなぁ〜

…ま、小さい頃のことはあまり覚えてないけどね!

 

「次は龍かしらね」

 

…はぁ、ため息ついちゃうね、これは

 

「さすがに次の事じゃなくて目の前のことを考えてください」

 

ボクがそう言い終えると弾幕が飛んできた、2回戦目だね

 

…少女弾幕中

 

さっきまでの妖怪達よりは強かったけどまだ余裕だね

そういえばさっき獣って幽々子様言ってたような、可哀想に

 

「人間なのに獣は…酷くないですか?

まぁ妖力もあるから半分妖獣混じってるかもしれませんが」

 

「いやいや妖華、人間も獣だから2半獣よ」

 

そういう問題なのかな〜?別にいいけど

 

「くそ、月が不完全じゃなきゃこんな幽霊なんかに…」

 

不完全…ね

悔しがる女性が言ったその言葉にボクはなにかが引っかかった

…うーん、月が変わると妖怪にも弊害があるんだね

 

「さぁ、次は龍料理ね

楽しみだわ、妖華」

 

「やっとですか」

 

ようやく、龍料理がなんなのかわかるね

 

「でも龍は鱗が多そうね」

 

まぁ、確かに多そうだけど…

 

 

 

ドォン!ヒュンヒュンヒュンヒュン!

 

ボクらが竹林に入て少し経った頃、爆発音が聞こえてきた

弾幕っぽい音もするし誰かが戦ってるのかな?

 

「あら、気になるわね

妖華、行ってみましょう」

 

どうやら興味があるらしい、幽々子様のことだから何が起きてるかわかってそうだけど…

 

そうしてボクらは音のする方へ向かった、するとそこでは…

霊夢と魔理沙が戦っていた

 




ということでね、書いてるうちに長くなって遅れたんですが内容は基本的に原作準拠です
終わりの部分で次の話について想像ついていると思いますが東方二次創作でおなじみのやつです
次回「天才の巫女と普通の魔法使い」



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第三話〜天才の巫女と普通の魔法使い〜

最近は忙しくてすみません
多分ですが2月頃にはそれなりに投稿できると思います


魔理沙side

 

…妖華が見つける数十分前

 

「なぁ、アリスほんとにこっちでいいのか?」

 

私は突然アリスに「なんか月がおかしいのよ!これは異変」とか言われて連れてこられたんだが正直月の動きが止まってるくらいしかおかしいところが見つからない

アリス曰く月のかたちが違うらしいが…、私にはわからん

 

「あなたが突っ走しるせいで現在位置がわからないんでしょうが!

…私は待ってって言ったのにね」

 

アリスが私に呆れたように言ってくる、そんなに速かったか?

 

…ん?あそこにいるのは

霊夢と…胡散臭いスキマ妖怪か

 

「なぁ、アリスあれ見て見ろよ」

 

霊夢たちの方を指さしながら言った

 

「あら、霊夢と胡散臭い紫じゃない

あれは怪しいわね」

 

アリスも紫のことを胡散臭いっていうのは共通なんだな

私とアリスは霊夢たちのところへ飛んで行った

 

「動くと撃つ!

間違えた、撃つと動くだ

今すぐ動く」

 

「何バカなこと言ってるのよ、魔理沙

脳内筋肉にでもなったのかしら?」

 

私が霊夢にそう言うと霊夢は驚いた表情をしていた、そんなに驚くことあるか?

あと、アリス私は別に脳筋ではない

 

「何?何で魔理沙とアリスがこんなところにいるの?」

 

そりゃあ、お前(霊夢)が動いてて私が動いてない時あるかよ

 

「さぁな

私はいつも通り、迷惑な妖怪を退治してるだけだぜ

なぁ、アリス?」

 

私は暇があれば妖怪退治してるしな、実験台として丁度いいんだよな

 

「そうね、それよりもあなたの連れの方が問題だと思うのだけれど」

 

アリスは紫のいる方を見ながら言う

まぁ正直こんなの連れている方が悪いな

 

「たしかにそうね、こいつほど怪しい奴はいないわ、けど今回は関係ないわよ

だけど、奇遇ね

私も迷惑な妖怪退治をしているの」

 

へぇ、紫は関係ない…ね、怪しいな

 

「私が言ってるのは『迷惑な妖怪』退治だ

お前の場合は、迷惑な『妖怪退治』だろ?」

 

霊夢の場合は迷惑どうこうじゃなくてストレス解消のために妖怪退治してるだけだろうからな

 

「そうでもないわ」

 

なんか否定してるがさすがに無理があるぞ、霊夢

 

「魔理沙の言ってることは言い得て妙ね

魔理沙もそんな節があるような気がするけども」

 

突然、アリスがこっちに矛先を向けてきた

そこは霊夢の流れじゃないのかよ!

 

「そんなことはないぜ、ちょっと魔法の実験台になってもらうことはあるがな」

 

全くなんで私に牙向けてくるんだ…まあいいけど

 

「で、迷惑な妖怪って?」

 

迷惑な妖怪が言うなよ、自覚無いのか?

 

「お前のことだよ、どうせ月を入れ替えたのはお前だろ」

 

こんなことできそうなのはこいつくらいしか思いつかん

 

「あら、月が変わってることは気づいてるのね

でも残念ながら私では無いわ、夜を止めてるのは私だけど」

 

こいつじゃないのか?夜を止めてはいるらしいが、こいつが犯人探ししてるなら理由として成り立つな…

なんかもうめんどくさいな

 

「残念ながら疑わしきは罰するだ

覚悟しろよ」

 

とりあえず倒せばわかるからな!

 

「あなた魔法使いなんだから、もう少し考えて行動しなさいよ」

 

アリスがなんか言ってるが気にしてたら負けだな

 

「あら〜、怖いわね〜

ていうことで霊夢よろしく頼むわ」

 

紫のやつ霊夢に押し付けてるな私としてはどっちでも構わんけどな

 

「あんたのせいなんだから、あんたがやりなさいよ

…はぁ、しょうがないわね

やるからには叩きのめしてあげるわ」

 

どうやら霊夢1人で戦うらしい、なら

 

「アリス、手を出すなよ

霊夢(あいつ)1人でやるなら、私も1人でやる」

 

今の所負け越してるからな、ここで同点に持ち込んでやるぜ

 

「残機3、スペカ∞でいいよな」

 

私と霊夢が普段やるルールがこれだ

 

「ええ、いいわよ」

 

霊夢が了承して、アリスと紫が私たちから少し距離を置いた

 

「じゃあいくぜ

恋符!」

 

私がマスパを打とうとすると霊夢を陰陽玉を自身の回りに展開し始めた

 

「霊符!」

 

陰陽玉が八色に輝いているな、私のミニ八卦炉も中心が虹色に輝いているがな!

 

「『マスタースパーク』!」

「『夢想封印』!」

 

霊夢と私のスペカが衝突し光を放ちながら相殺した

光が消えた直後、私は『マジックミサイル』 と『イリュージョンレーザー』を放つ、それに対して霊夢は『博麗アミュレット』と『パスウェイジョンニードル』て言ったか?を放ってくる

私も霊夢もそれらには一切当たらずグレイズしながら避けていく

そりゃあこの程度の弾幕には当たらんよな

 

「恋符『ノンディレクショナルレーサー』!」

 

私はパチュリーの弾幕から盗ん…着想を得たスペカを放つ

だけどやはり霊夢は簡単に避けていく…

 

「神霊『夢想封印・瞬』」

 

!?霊夢は私は知らないスペカを宣言した、すると霊夢が瞬間移動をして…私の近くに現れる

あの光り方は夢想封印!?避けられ…

 

「1回目ね」

 

くっ、避けられなかった

だがまだ1回目だこの程度でへこたれる私じゃないぜ

「あら、魔理沙あなたはこの程度なのかしら?」

 

くっそ、霊夢のやろうここぞとばかりに挑発してきやがる

 

「1回当てたからっていい気になるなよな、霊夢!」

 

…少女弾幕中

 

はぁはぁ、何とか2回当てたな…こっちも1発もらったが

 

「そろそろ決着をつけてやるぜ」

そう言って私はミニ八卦炉を箒の後ろにつける

 

「あれは…見覚えがあるわね」

 

霊夢がなんか言ってるが、関係ないな

…私の勝ち筋はこれしかない

 

「『ブレイジングスター』!」

 

『ブレイジングスター』は箒につけたミニ八卦炉から『マスタースパーク』を放ち、その推進力で相手に突撃する私の奥義だ

…多分これならあいつは『アレ』を使ってくれるはずだ

 

「はぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

さぁ、霊夢どう避ける?

 

「くっ、『無想天生』!」

 

私が纏っている魔力が霊夢に当たる…と思いきや霊夢をすり抜けた、私の体当たりは完全に当たっているはずだったが…

通り過ぎた後に霊夢を見てみると半透明になっていた…あれは『無想天生』か

よし、これなら勝てそうだな

『無想天生』は私があまりにも強すぎて時間制限をもうけることで何とかスペカとすることができた霊夢の奥義だ

だけど私はそれをスペカにするのを手伝うために何度も見てきたんだ、さすがに避けられる!

 

私はあえて『ブレイジングスター』をスペルブレイクして霊夢の弾幕を全力で避ける

そして私は避けながら右手に持ったミニ八卦炉に対して魔力を注ぎ込む

霊夢の『無想天生』の時間は約5分、スペルブレイクと同時に私の全力を叩き込んでやる

普段私が何時間もかけて作ったスペカをあいつは一瞬で攻略されちまう、だが今回は違うぜ!

 

…まだだ、まだ打つ時じゃない

…くそ、だんだん弾幕の量が増えてきたな

…後30秒くらいか

…よし、今だ!

 

「くらえ、霊夢!魔砲『ファイナルスパーク』!」

 

私の今込められる限界の魔力をつぎ込んだんだ、これで終わりだ霊夢

「これは…無理ね

やるじゃない魔理沙」

そんな霊夢の声が聞こえた気がした




やっぱり弾幕ごっこの描写は難しい、そう思う今日この頃
やっと永夜抄編も中盤に差し掛かりました
予定では永夜抄編は後3話+1〜2話で終わらせる予定です
さて次回は視点を妖華に戻してついに…

次回「地上の兎と宇宙鳥」
to be continued…


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