名探偵コナン×ガンダム00 (クレナイハルハ)
しおりを挟む

思わぬ出会い

※注意、作者はコナンについてはにわかです。
キャラの口調が違う、名前が間違いの可能性がございます。また、作者が名探偵コナンを見ていたのは本当の初期なので赤井秀一や降谷零に関してはファンの方には申し訳ありませんが本当に知りませんので、ぐだぐだになる可能性があります。

それでも良いと言う方は本編へとどうぞ。






初めまして、と言うべきか。

 

俺の名はソラン・イブラヒム。ガンダムダブルオーの主人公である刹那・F・セイエイの容姿を持った転生者だ。

 

前世、ブラック企業に務め過労死した俺は神に出会い転生させられる事となり前世で好きだったガンダムダブルオーの刹那の姿を頼み、現在はこうして大学生をしている。

 

何故かファーストシーズンの姿から成長せず、中学生やら高校生と間違えられる事もしばしば、原作のソランと同じような黒のスボンに白の長袖シャツに赤いマフラー?を身に付け完璧に刹那・F・セイエイのロールプレイをして生活している。

 

また、転生特典としてエクシアも持っている。しかも自分の想像通りに動いてくれるシステムが追加されており、今は森の中にGN粒子等結膜で隠している。

 

そしてもう先程だした東都と言う言葉で分かると思うが、俺はかの有名な日本のヨハネスブルグと呼ばれる程犯罪が多発する町。米花町に住んでおり、

 

バーローや体は子供、頭脳は大人で有名な名探偵コナンの世界に転生した。

 

思ったほか、俺は運が良いのか犯罪に巻き込まれた事はほとんど無い。

 

更に謂えば俺はコナンについてはにわかで、あんまり分かっていない。

 

そんな俺が今、何をしているかと言うとポアロのカウンター席に座り本を読んでいる。

 

なんだ、意外か?これでも刹那のロールプレイをしているだけであって中身はただの人間だからな、こうした休暇もありだろう

 

「ご注文はございますか?」

 

目の前の店員のその声には聞覚えがあった。

 

いや、ガンダムならば一度は聞いたことのあるほどインパクトがあるであろうその声、

 

まさか、そう思い即座に顔を上げる。

 

「リボンズ?……いや、違う。まさか、アムロ・レイ!」

 

「!?」

 

そう言いながら顔をあげたが目の前には褐色の肌に金髪のイケメンがおり、ガンダムのアムロ・レイではなかった。

 

「すまない、人違いだった。気にしないでくれあと、ミルクティーを頼む」

 

そう言って手元のライトノベルに視線を戻す、あの店員さんに失礼な事をしてしまったな。

 

たまたま原作の毛利探偵事務所の近くまで来たのだから、下の喫茶店に入ったのだがまさかこんな勘違いをしてしまうとはな。

 

本当に店員には申し訳ない事をした、あの声を聞いたら即座にガンダムが浮かんでしまうのはガノタとしての癖なのだ。

 

「その僕と間違えたアムロ・レイさんとはどういう方なのですか?少し気になります」

 

そう言いながら店員さんが俺の目の前にミルクティーの入ったティーカップを置く。

 

お、店員さんがガンダムに興味を示している?そうだな、刹那的に言うとしたら。

 

「革新を求め続け、常に戦い、そして未来を掴み取った希望の象徴……つまり」

 

「……………つまり?」

 

真剣な瞳で店員を見つめ、口を開く。

 

「ガンダムだ」

 

「は?」

 

「ガンダムだ、ガンダムがそれを成す。ただ、それだけだ」

 

そう言いながら視線を手元の小説に戻した、そのときだった。ポケットに入れていたスマホが振動し、取り出すとそこには俺の所属するゲームのスポンサーであるイオリア・シュヘンベルグの名があった。

 

「すまない」

 

取り敢えず店員さんに頭を下げ携帯を通話状態にして携帯を耳に当てる。

 

「こちらコードネーム、刹那・F・セイエイ。」

 

「っ!?」

 

『刹那か。近日、例の大会の参加が決まった』

 

「詳細は?」

 

『今から7日後、いつものFPSゲームに19時にはログインしていろ』

 

「今回のミッションは7日後、19時だな。」

 

『あぁ。大会には多くのゲーマーが参戦する』

 

「了解した、刹那・F・セイエイ。作戦行動に向け行動を開始する」

 

『まぁ待て。大会にはお前単独ではなくソレスタルビーイングとして出場する。コンビネーションの良さは認めるが、いい加減奴らとオフで会ったらどうだ?』

 

「考えておく」

 

『悪いが、今日の夜にソレスタルビーイングでのオフ会を計画済みだ。メールで場所を送るから行ってこい。大会での良い報告を待っている』

 

「…………了解した」

 

そう言いながら携帯の通話を切る。俺は今は、大学生をしながらプロのゲーマーとして活動している。

 

たまたまネットのFPSゲームにて、パーティーであるソレスタルビーイング開設。偶然か必然か、俺の他に『ロックオン』『ハレルヤ』『ティエリア』のゲームキャラクターネームの人達と活動しており、現在ではそこそこ有名になっている。

 

ミルクティーを一口飲み、今度こそ手元の小説に視線を下げる。

 

それにしても、先程から視線を感じるが一体……

 

「ねぇねぇ、お兄さん何を読んでるの?」

 

「……………」

 

叫び声を上げなかった俺を褒めてあげたい。

 

俺の足元には工藤新一こと江戸川コナンが此方を見上げていた。

 

「さっきの誰と電話してたの?ボク気になるなぁ?」

 

流石に主人公に話しかけられるのは気まずいし、何より事件に巻き込まれそうで怖い。

 

取り敢えず無視して、読書を続行する。

 

何より、ハーレム物のラノベを子供に見せれる訳ないだろうがぁ!

 

見せてみろよ!?明らかに変な目で見られるし、下手したら捕まるよ!?

 

おい待て主人公、何故俺の隣に座る!?確かに俺も(ガンダム)主人公だけど!?

 

おれか!?疑われてんのか俺?黒の組織を匂わせるようなセリフ言ってないぞ!?

 

「ジーーーー」

 

とうとう効果音まで付けてきたか。

 

どうすれば………そうだ、こう言う時こそガンダムを思い浮かべるんだ!

 

逃げ切って見せる、主人公の視線から!

 

『やってせろよ、ガンダム! 』

 

っ!?

 

そうだ、俺が……俺がガンダムだ!

 

『ガンダムだと!?』

 

『なんとでもなるはずだ!』

 

鳴らない言葉をもう一度描いて♪

 

目の前で何処か見覚えのあるカボチャが激しいダンスを始める。

 

赤色に染まる時間を置き忘れされば♪

 

哀しい世界はもうなくて♪

 

そう、連邦に反省を促すダンスを。

 

荒れた陸地がこぼれ落ちてく、一筋の光へ♪

 

閃光のハサウェイ、皆も見に行こう!

 

気が付けば、店員さんまでもが俺を観察している?どういう事だ?

 

まさか、グラハムと同種なのか?

 

不味い、このまま読み続ければ後3分で読み終わる。

 

早くこの場から抜け出す方法を考えなくては!?

 

ELSの意識がぁ!?とでも言って抜けだすか?いや、それだと病院行きに違いない。

 

どうすれば……

 

店の扉が開き、店員さんがそちらに対応に向かったのでその間にミルクティーを飲み干す。

 

よし、後は本を読み終えたら仕舞って喫茶店を出るだけだ。

 

「よう刹那、久しぶりだな」

 

背後から聞こえてきた声、そしてセリフに思わずバッと振り返り、そして目を見開いた。

 

そんな、そんなはずは!?

 

目の前には綺麗な肩ぐらいまで伸びた茶髪、そして全体的に緑の服を纏った俺より年上であろう男、

 

「ロックオン、生きていたのか!?」

 

ロックオン・ストラトス、ニール・ディランディがそこに立っていた。

 

「ハハハ、やっぱりお前もその反応か。そんじゃ、少しここで飲んだらトレミーに行くぞ」

 

「了解」

 

すると自然な形で俺の隣に座るロックオン。

 

「トレミー、プトレマイオスか。ソレスタルビーイングで集まる予定の店の名前だったか?」

 

偶然だとしたら凄いな、まさかのガンダムダブルオーの主人公の所属する船の名前だ。

 

「あぁ。一応、今日は全員が参加するらしい、トレミーは居酒屋だからお前は少し止められるかもな」

 

「これでも俺は大学生だ、問題ない。ところで1つ聞きたいことがある」

 

真剣な顔でそう問うとロックオンも同じく真剣な顔で俺を見つめ返してくる。

 

「お前は、転生者か?」

 

そう言うとロックオンは今までに見たことが無い程に驚愕した表情を見せる。

 

「ッ!?てことはお前もか?」

 

「あぁ、エクシアも持っている。」

 

「そいつはすげぇ、今度見せてくれよ。驚いたな、俺ら以外にも同族がいるとは。そう言えばイオリアの爺さんから話は聞いただろ?」

 

「あぁ、例の話か。訓練は必要だが、作戦開始時刻はまだ先だ」

 

「お前、アイツらに会ったことあるか?」

 

「ないが……」

 

「俺はアイツらと会ったことがあるんだが、きっと驚くぞ?それに会った方が連携が組みやすい」

 

そう言いながら笑い、店員にジュースを頼むロックオン。

 

「それにしても」

 

ロックオンは俺の近くに座った主人公を一瞥し小さな声で口を開いた。

 

「ずいぶんと、懐かれたみたいだな刹那」

 

「分からない、変な事は話していないつもりだが……」

 

「まぁ、誤解は早めに解いておく事だな。じゃなきゃ、疑われて盗聴器を付けられるぞ?夢小説じゃ定番だ」

 

「っ!?」

 

隣から息を飲むような声が聞こえたが、まさかジュースを、いやコーヒーをつまらせでもしたのか?

 

「なるほど、注意する」

 

そう言いながら小声で話すのを止めた、これ以上続けたら不味そうだからな。

 

「なぁ、ロックオン……」

 

「どうした?」

 

「俺は、変われたか?」

 

そう言いながら少し哀しそうに微笑んで見せる。

 

刹那・F・セイエイなんだからこのセリフを言わない訳にはいかない。

 

「ったく。お前なぁ、そのセリフはダメだろうが」

 

「ロックオンが目の前にいるなら、問わなければならないと思った」

 

そう言いながら額に手を当てるロックオン、仕方ないだろ、刹那的にはロックオンと会ったら言ってみたいんだ。

 

「ねぇねぇお兄さん達は友達?何処で知り合ったの?」

 

そして居たのか主人公、ガンダムの話で盛り上がっていたせいか忘れていた。

 

「そうだな……まぁ、友達でもあり相棒みたいな物だな」

 

そう言うロックオン、原作の刹那との関係を思い浮かべるが友達と言うよりは保護者と子供のような気がするな。

 

でも相棒は間違ってないかも、ソレスタルビーイングとして活動するときロックオンが狙撃、俺は敵へ突撃する事が多いからな。

 

「へぇ~何で相棒なの?」

 

「俺とこいつはゲームで組む事が多くてな、俺が狙撃が得意でこいつは接近戦が得意なんだ。だから相棒だ」

 

「へぇ~そうなんだ~。じゃあ、さっきの生きていたのかって何?」

 

「まぁ、俺のネタのような物だ。そろそろおうちに帰りな坊主、俺らはこの後用事があるんだ」

 

ロックオンに目を向けられ頷き、単行本を入れた鞄を持って会計へと向かう。

 

「えぇ~僕もっとお兄さんたちとお話したいのに~」

 

「そりゃすまないな、こっちは遅れられない用事でね」

 

そんな会話を聴きながら先程のアムロ・レイ似の声の店員さんに会計を頼む。

 

それにしても、先程からこの店員さんはロックオンの事を睨んでいるが一体どうした?

 

「すまない、会計を」

 

「っ!すいません、すぐに」

 

手早く会計を済ませる。

 

「待たせたな」

 

「おう、んじゃ行くか」

 

二人でポアロを出て少し歩いた途端にロックオンが大きなため息を吐いた。

 

「はぁー疲れた!ったくあの主人公と話すのはいくら金を積まれても断るね」

 

「間違いないな、改めてソラン・イブラヒムだ。」

 

「ニール、ニール・ディランディだ。お互いに原作通りの名前とはな」

 

「確かにな」

 

そう言いながら笑い合う。

 

「さて、お互いに発信器や盗聴器の部類は無さそうだし行くぞ」

 

「あぁ。了解だ」

 

そう言いながら道を知っているロックオンに続いて町を歩く。

 

「それにしても、凄い偶然だな。刹那とロックオンの容姿の転生者が出会うとは」

 

「全くだ、それにしてもソラン。いや刹那と呼んだ方が良いか?」

 

「構わない、俺もロックオンと呼ばせて貰う」

 

「おう、それにしてもお前は良くトリプルフェイスの前でも堂々としていられるな」

 

「…………は?」

 

「は?ってお前、あの店員……安室 透だぞ?」

 

「安室?すまない、有名な人なのだろうか?」

 

「お前嘘だろ!?まさか………刹那、取り敢えず、答えてくれ。お前の知ってる名探偵コナンに出てくる重要人物って誰だ?」

 

江戸川コナン(工藤新一)、灰原哀、阿笠博士、少年探偵団、毛利蘭、毛利小五郎にジン、ウォッカ………ぐらいか?」

 

「嘘だろ、お前初期の方しか知らないのか?」

 

「すまない、漫画本を少しとアニメをごく稀に見る程度だった」

 

本当に、コナンはテレビに写ってたから見るのと映画を偶に見る程度だ

 

ついでだが俺が一番好きな映画はコクーン体験の話だ。

 

「マジか、取り敢えず話は後でするか。っと、着いたな、ここだ」

 

「ここが」

 

目の前に立っているのは和風の居酒屋で建物に付いた看板には凄く達筆なカタカナでプトレマイオスと掛かれている。

 

店内からは賑やかな話し声が聞こえてくる。

 

「和風、なのか?プトレマイオスなのに……」

 

「まぁ、そこは気にすんな」

 

ロックオンに続いて店に入る。

 

「いらっしゃいませ!」

 

「ソレスタルビーイングで予約してるんだが」

 

「席にご案内しますね」

 

店員さんに続いてロックオンと共に個室の部屋に入る。

 

「よう、待たせたな」

 

「待ちくたびれたよ、ロックオン」

 

「全くだ」

 

その聞き覚えのある声に思わず急いで部屋に入る。

 

そこにはスーツ姿でメガネを掛けた女性、ティエリア・アーデと、前髪が長く、白と緑を基準とした服を着た男性、アレルヤ・ハプティズムが座っていた。メニュー表を見ていたのかテーブルの上にはメニュー表が広がっている。

 

「リアルだと、初めましてだな。ティエリアにアレルヤ」

 

そう言えば目の前の二人も目を見開いて俺を見る

 

「刹那、だよね?でも姿が………」

 

「何故ファーストシーズンのままなんだ………ロックオン、この店は子供を連れてくる場所では」

 

「これでも大学生だティエリア、問題ない」

 

そう言いながら席に座る。

 

俺とティエリア、アレルヤとロックオンが隣になる感じだ。

 

先程のティエリアの言葉から、恐らく二人も転生者であることは確実だろう。

 

「改めて、俺はソラン・イブラヒム。米花町の大学に通っている。あと、転生者だ……それにしてもソレスタルビーイングのメンバーが全て転生者だとは思わなかった」

 

「まぁ、そうだろうね。この世界にはガンダムは無いから、僕はアレルヤ・ハプティズム。一応、フリーのカメラマンをしているよ」

 

「だが、まさか刹那が日本のヨハネスブルグと呼ばれる町に暮らしているとは驚いたな。ティエリア・アーデ、IT企業に務めている」

 

自己紹介をしながらタブレットで飲み物を注文していく。

 

「さて、全員が転生者だと分かったところでの話なんだが、刹那はコナンについて初期しか知らない」

 

「まぁ、まさかこんな世界に転生するだなんて思わないだろうし仕方ないよ」

 

「そう言えば、俺はエクシアを持っているが二人は?」

 

「あるわけ無いよ刹那!?この世界にあんな物があったらそれこそ戦争になるよ!?」

 

「全く、アイツら(神様)は何を考えている。この世界にエクシアなど」

 

「あー、ついでだが俺の特典は生身で成層圏まで狙い撃てる程度の能力だ」

 

「何が程度だよロックオン!?」

 

「ふざけすぎだロックオン!?」

 

「ここは笑いどころなのか?ロックオン、ゼロはなにも答えてくれない」

 

「ゼロには乗るな刹那!」

 

「了解、ゼロシステム!」

 

「「「ゼロはダメだ刹那!」」」

 

取り敢えず飲み物が届いたので受け取りそれぞれコップを持ち上げる。

 

ついでだが俺はコーラだ、まだ酒は飲まないと決めているからな。

 

「それじゃあ、ソレスタルビーイング集結を祝って」

 

「「「「乾杯!」」」」

 

そう言いながら飲み物を飲みながら注文していたおつまみの類を食べる。

 

「それにしても、やっぱりが刹那がエクシアを持ってるのは凄いよ。動かさなくても良いから今度皆で見に行っても良いかい?」

 

「もちろんだ。エクシアは森に隠してある」

 

「GN粒子等結膜か」

 

「あぁ、あの序盤にしか出なかった奴か。すっかり忘れてた」

 

「やめるんだロックオン、そこに触れてはいけない」

 

「エクシアのコックピットにはパイロットスーツとピストル型の小型ビームガンが置いてあった」

 

「二期の始めに使っていた奴じゃ無いか。刹那が本気になればこの世界救えるんじゃないか?」

 

「無理だアレルヤ。そもそも、この体になったのであって、操縦なんて出来る様になってはいない。ましてはロックオンの言う原作知識が俺に無いからな」

 

「そっか、そう言えばロックオンにティエリア。原作の警察学校の人達は生きているのかな?」

 

「少なくとも、この街で見掛けたことは無い」

 

「そっか。少なくとも二人松田さんと萩原さんは助けたから問題ないけど」

 

「おいアレルヤ、お前いま何て?」

 

「えっと、警察学校組の松田陣平と萩原研二は助けたから大丈夫だと思うって」

 

先程からロックオン達は誰の話を………あ、この小鉢美味しい。

 

「おいおい、どういうことだよアレルヤ!?」

 

「えっと、僕の特典は超兵だからさ。ナイフや爆弾に関しては大丈夫なんだ」

 

「「納得」」

 

それにしてもこの店の鳥の唐揚げは美味いな。だし巻きもあるのか、これは良い店も知った

 

「スコッチ……諸伏景光は俺がどうにか逃がした。ティエリアの協力のおかげだな」

 

「ヴェーダのバックアップがあるのだから、当然だ」

 

「それだと、伊達航の救済は誰が?」

 

「僕はさっきの二人だけだ」

 

「そして俺とティエリアで1人だとすると…」

 

他にどんなメニューが、生ハムもあるのか………悪寒がするし止めておくか。ん?ラーメンか………〆に良いな。

 

「刹那、少し変な事を聞くが……昔に車に引かれそうになった奴を助けたことが無いか?」

 

「何を言っている?」

 

「………だよな、原作を知らない刹那なら仕方な」

 

「一度ならあるが」

 

「あるのかよ………」

 

「何でも警察の人らしくてな。結婚が決まっていたらしく、それを助けて凄く感謝されたのを覚えている。何故か結婚式に呼ばれ、その時から家族ぐるみでの付き合いがある」

 

本当に助けられて良かったな、あれで車に跳ねられてたら相手の人も可愛そうになるとこだったし。

 

「救済してる奴いた!?しかも無自覚かよ!?」

 

「なら、警察学校組は問題ないな。さて、例の作戦を立てよう」

 

「だな、取り敢えずそっちの準備も必要だ。イオリアの爺さんの情報だと、現代に近いフィールドになるらしい、俺はスナイパーライフルとピストルをメインに使う予定だ」

 

「俺はSMG系、サブマシンガンをメインとして、ショットガンをサブで使う予定だ」

 

「私はロケットランチャーをメイン武装として使う予定だ。グレネード系も任せてもらおう」

 

「なら僕は中距離のライトマシンガンとナイフを」

 

「よし、なら常に俺とティエリアが建物の上から狙い、アレルヤと刹那が仕掛けるって感じだな。あらかた決まったし、明日辺りにでも練習するか?」

 

「了解した」

 

「問題ない」

 

「僕も大丈夫だよ」

 

「おし、じゃあそろそろお開きにするか」

 

そう言ってロックオンがラストオーダーの為にタブレットを手に取ったその時だった。

 

 

 

『キャァァァァアアアアアアアア!!!!』

 

 

 

店内から女性の物と思われる叫び声が上がり、俺達は固まった

 

「まさか、だよね?」

 

「流石は日本のヨハネスブルグと言った所か」

 

「だな、取り敢えず俺らはこの部屋にいたし疑われずにすむだろう」

 

わお、やっぱりコナン世界だと当たり前なのか。

 

「取り敢えず、どうする?」

 

「まぁ、事件なら呼ばれるだろうしそれまで待つか」

 

そうして部屋で携帯のゲームの素材集め集会していると、パトカーのサイレンが聞こえ携帯をしまった。

 

「どうやら、警察のご到着だ」

 

「さすがにコナン達はいないよな?」

 

「流石に夜の居酒屋にはいな……いやもしかしたらいる。だが、夜に犯罪となると劇場版の可能性が」

 

「確かにそれなら夜に動いても可笑しくない」

 

ダメだ。3人の会話が全く分からない。

 

すると部屋の扉からノックする音と共に見たことのある帽子を被り太った警官、目暮警部さんが部下を連れて入ってくる。

 

「すみません、この店で殺人事件が起きまして。その時の事をお聞かせ下さい」

 

「あぁ、分かった。」

 

そう言ってロックオンが代表して事情を説明する。

 

正直、俺達はこの部屋から出ていないから何も怪しい事はないはず。

 

「あれれ~?さっきのポアロで本を読んでいたお兄さんだ!どうしてここに?」

 

………教えてくれ、どうして俺のもとに来る!?

 

「あぁ、そうだな。先程ぶりだが、ここは居酒屋だ、何故子供のお前はここにいる?」

 

「僕は小五郎のおじさん達とご飯を食べに来てたんだよ?それにお兄さんこそ居酒屋来て大丈夫なの?お酒はダメだよ?」

 

「これでも大学生だ、年に関しては問題ない」

 

「そ、そうなんだ」

 

「言っておくが、俺達はこの部屋から出ていなかった。全員が部屋に居て誰も部屋を出ていない事を俺達は明言しておく」

 

「そ、そっか………」

 

「事件に巻き込まれるのは始めてだが、アリバイがあるのは少し心に余裕があるな……この話は小学生には難しかったか」

 

「ううん、僕は小五郎のおじさんの話とか本とか色々と読むから分かるよ」

 

「そうか、博識だな。お前は」

 

そう言いながら少し笑い軽く頭を撫でる。

 

「お兄さん?」

 

すると江戸川コナンは可笑しそうに俺を見て首を傾げる。

 

「……すまない、つい妹と同じ感覚で撫でてしまった。」

 

その後、初期と同じ感じで江戸川コナンが毛利小五郎に麻酔銃を撃って眠らせて、推理を披露していた。

 

推理が終わり、警察の事情聴取的な物も終わり俺達は解放された。

 

それにしても事件に関わるのは初めてだが、アリバイがあるのは随分と心に余裕が生まれるものだな。幸い、ロックオンの言う『夢小説で良くある毛利小五郎の迷推理で俺達が犯人だと推理する』と言うのは無くて良かったな。

 

取り敢えず帰ってゆっくり休み、FPSの練習でもするか。

 

そう思いながら夜の町を歩く。空に浮かんだ月に照らされながらを歩く刹那・F・セイエイ、絵になるな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???side

 

 

今日もまた、僕は安室透としてポアロで接客を行っていた。そんな中で、見掛けない中学から高校生ぐらいの少年が店に入ってきた。

 

「いらっしゃいませー!お好きな席にどうぞ」

 

いつも通り梓さんが対応に向かうのを調理場から見守る。

 

少年は黒のスボンに白の長袖シャツ、赤いマフラーの様な服を着ている。

 

少年は店をキョロキョロと見回し、カウンター席に座る。

 

「ご注文はございますか?」

 

カウンター席に座った少年へと向かい、いつも通り話しかけると、彼は手元の本から即座に顔を上げる。彼の表情は何故か驚愕だった。

 

何か地雷を踏んでしまったのだろうか。

 

「リボンズ?……いや、違う。まさか、安室 零!」

 

「!?」

 

いま彼は僕を見てなんと言った?安室、零?何かの偶然にして的確に()の名前と今の()の名前を当てている。

 

彼は一体………

 

「すまない、人違いだった。気にしないでくれあと、ミルクティーを頼む」

 

そう言いながら彼は手元の本へと視線を戻す、カバーをしているからか何の本を読んでいるかは分からない。

 

取り敢えず調理場へと戻り、ミルクティーを作り少年の前に置く。

 

「その僕と間違えたアムロ・レイさんとはどういう方なのですか?少し気になります」

 

そう言いながら彼へと笑いながら問うと彼は少し思考した後に口を開いた。

 

「革新を求め続け、常に戦い、そして未来を掴み取った希望の象徴……つまり」

 

革新?戦い?何の事を言っているんだ?

 

「……………つまり?」

 

「ガンダムだ」

 

「は?」

 

「ガンダムだ、ガンダムがそれを成す。ただ、それだけだ」

 

ガンダム?何かの隠語なのか?そんな単語は聞いたことがない。そう思考している中、目の前の少年が再び手元の本へと向かった次の瞬間、彼のズボンから携帯のバイブ音が聞こえた。

 

「すまない」

 

僕を一度見た後、そう言って彼は電話を耳に当てた。

 

「こちら()()()()()()、刹那・F・セイエイ」

 

「っ!?」

 

思わず目を見開き、即座にいつも通りの顔に戻し彼の会話へと耳を傾ける。

 

コードネーム、まさか組織はこんな子までも!?

 

『刹那……近日、例の……参加……決まった』

 

彼の携帯から響く声は男性の物、それも歳を取った人物の声だった。

 

なんだ?例の参加?

 

「詳細は?」

 

『今から7日後、いつものF………に19時に………していろ』

 

7日後の19時に何かあるのか?

 

「今回のミッションは7日後、19時だな。」

 

『……………には多くの……………が参戦する』

 

「了解した、刹那・F・セイエイ。作戦行動に向け行動を開始する」

 

『まぁ待て。……にはお前単独ではなくソレスタルビーイング……………する。………………の良さは認めるが、いい加減奴ら……………たらどうだ?』

 

唯一聞き取れた中で理解できたのはソレスタルビーイングと言う単語。英語で翻訳すると“天人”と言う意味になるが………

 

「考えておく」

 

『悪いが、今日……夜……ソレスタルビーイング…………を計画済みだ。……………場所を送るから行ってこい。……での良い報告を待っている』

「…………了解した」

 

まさか、今日の夜にも何かあるのか!?どうにか探りをいれないと。

 

「ねぇねぇ、お兄さん何を読んでるの?」

 

聞覚えのある声に思わずカウンターから彼の足元を覗くと、コナンくんが彼へと話しかけていた。

 

「さっきの誰と電話してたの?ボク気になるなぁ?」

 

もしかしたら子供相手なら情報を漏らすかと思い、暫く様子を見る。

 

コナンくんの質問に答えず淡々と本を読んでいる、可笑しい。いくら何でも読んでいる本ぐらいならコナンくんに教えても良いはずだ。

 

だとしたらあの本に見える様カバーをしているのはフェイクで、何かしらの事が記されたメモ?

 

その時だ、カランカランと来客を告げるベルが鳴りそちらへと目を向ける。

 

目の前には綺麗な肩ぐらいまで伸びた茶髪、そして全体的に緑の服を纏った男。

 

ロックオン・ストラトス。

 

最近に黒の組織へと所属したライやスコッチをも凌駕するスナイパーの腕がある組織の末端。

 

最近ではコードネーム持ちへと昇格する可能性が最もある男。

 

何故、彼がこんな所に?すると彼は僕を一瞥し目の前に座る彼を眼にすると目を見開き、此方へと向かって来て口を開いた

 

「よう刹那、久しぶりだな」

 

彼へと向けられたであろう言葉から、刹那と言う呼び方から恐らくは知り合いなのか?

 

そう思った瞬間、目の前の少年は先程までの無表情とは思えない驚愕と僅かな歓喜を宿した表情で振り向く。

 

するとロックオンは彼へと軽く手を上げる

 

「ロックオン、生きていたのか!?」

 

生きていたのか?いま、そう言ったのか?彼とロックオンは一体どんな関係なんだ?

 

「ハハハ、やっぱりお前もその反応か。そんじゃ、少しここで飲んだらトレミーに行くぞ」

 

そんな彼の反応に笑いながら自然と彼の隣へと座るロックオン。

 

トレミー?

 

「了解……トレミー、プトレマイオスか。ソレスタルビーイングで集まる予定の店の名前だったか?」

 

まさか、この男……ロックオンも彼と同じソレスタルビーイングと呼ばれる何か?いや恐らくはソレスタルビーイングとは組織名。

 

だとしたら何故ここ最近で有名な居酒屋が出てくる?それに彼は年齢的に居酒屋には入れないはずだ。

 

「あぁ。一応、今日は全員が参加するらしい、トレミーは居酒屋だからお前は少し止められるかもな」

 

「これでも俺は大学生だ、問題ない」

 

その発言に思わずギョッとなりそうな表情を隠すため、彼らへと背を向けて厨房へと向かった。

 

刹那・F・セイエイ、ロックオン・ストラトス。

 

そしてソレスタルビーイング。

 

一体、何者なのか?

 

詳しく調べる必要があるな……

 

そう思いながら()は携帯を手に取り、自身の部下へ電話を掛ける

 

「大至急調べてもらいたい事がある」

 

 

 

 

 

 




プチキャラ紹介

『ソラン・イブラヒム』
東都、米花町の大学生。ガンダム好きの転生者で、ロックオンや他の転生者達とFPSゲームでよく遊ぶ。
ゲームでのネームは刹那・F・セイエイであり、何故かfast seasonの姿から全く成長していない。
自信の成長期について悩んでいる、時折大学生ではなく高校生や中学生と間違えられる事が多い。
家族には妹、母、父がいる。

『ニール・ディランディ』
アイルランドから留学してきた主人公の転生者としての先輩。原作とは違い家族が存命でポアロにてソランと再開したとき、多いに驚き同時に驚かせた。イギリスの諜報機関からの命令で黒の組織に潜入している。


好評であれば、エクシアを使ったシーンを書きます。

また、コナンのクロスオーバー短編としてまだ二つ程考えている物がございます。考えとしてはウマ娘かFateのどちらかです

ご愛読ありがとうございました

感想、お気に入り登録、高評価

お待ちしています



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

思わぬ救済

思ったりより好評でしたので、2話を書かせて頂きました。

今回の話についての注意なのですが、宮野明美に関しては漫画の方の原作を重視で本編を書いております

まだ、作者はコナンにわかですのでかなり口調が違う可能性がございます

それでも良ければ、読んでいって下さい


あとオルガ、そんな事を言われたら止まれないだろ?






ソラン・イブラヒムside

 

 

町から町へと続く砂漠を駆け抜ける、鳴り響く銃声と悲鳴

 

生きるか死ぬか、その瀬戸際の中で自身が生き残る

 

強者は生き残り弱者は消えていく、そんな弱肉強食の世界は一瞬の判断ミスが命取りとなる、己の獲物を握りしめ、勝負の世界を駆け抜ける

 

「ロックオン、安地外から3人。Sの195度、恐らくは安地を外して遅れた奴らだ」

 

『オーライ!ロックオン・ストラトス、目標を狙い撃つぜ!』

 

その声と共に3発の銃声が響き渡る、それと同時に走ってきていた者達と思われるプレイヤーネームが画面端にDEADと表示されている

 

俺達は今、FPSバトルロワイヤルゲーム大会へと参加していた

 

沢山の有名なゲームプレイヤーの中での大会へと初参戦した俺達は俺が8キル、ロックオンが12キル、アレルヤが5キル、ティエリアが3キルしていた

 

「流石だな、ロックオン」

 

『ティエリア、隣のビルに敵が団体で物資を漁っている、窓があるから君の場所からなら!』

 

『了解、ティエリア・アーデ目標を破壊する』

 

今度は1パーティーの壊滅が表示される

 

「俺達はソレスタルビーイング、この場の戦争を根絶する。ロックオン!俺の周囲に敵は!?」

 

『確認できた数だと、少なくとも4人だな』

 

その報告を聞きながら残りの人数を確認する、俺達を含めて8体、恐らくはフルパーティ

 

「残りの人数はこちらと同じだ、刹那・F・セイエイ!先行する!」

 

『援護するよ!刹那!』

 

「感謝する、ティエリア!俺とアレルヤの合流ポイントを!」

 

『了解、この場所から仕掛ければ上はとれるはずだ』

 

「了解、合流する!」

 

そう言いながらマップ上のピンへと移動し、アレルヤと合流指定されたビルを昇る

 

「アレルヤ、弾は大丈夫か?」

 

『問題ないよ、刹那は?』

 

「問題ない、此方から仕掛ける!」

 

そう言いながらこのビルへと最後の部隊が突撃してくるのが見え、俺は階段へと向かう

 

『刹那!俺とティエリアがそっちに合流するにはあと少なくとも四十秒はいる。持ちこたえてくれ、持たせてくれれば後ろから俺達が突入する』

 

ロックオン達の声を聞きながら、ガスのグレネードを取り出してピンを抜く

 

「アレルヤ、ガスグレネードを落とす。カウント3で行く」

 

『わかったよ、刹那』

 

「3、2、1!」

 

三階から一、二階へと投げ込むと同時に階段を降りる

 

「俺は右へ!」

 

『僕は左だ!』

 

部屋の奥にいた敵が一人、回復アイテムを使用していた

 

「目標を駆逐する!」

 

即座に手に持ったサブマシンガンのトリガーを引く。サブマシンガンは距離が近ければ力を発揮する、これだけ近ければ威力も高いはずだ!

 

トリガーを引き放った先では敵が膝をつき、ノックダウン状態となる

 

「一体ノック!」

 

『こっちに二体だ!一人はノック!僕の方のHPが限界だ』

 

「直ぐに向かう!」

 

即座に左の方へと向かいながら連射可能なショットガンを変え、部屋に入った瞬間に照準を敵へと会わせてトリガーを引く

 

アタッチメント、銃を強化するサブレッサーやマガジンの類は全て高レベル、即座に残った一人がノックダウン状態となる

 

即座に回復を行うアレルヤを確認し、左の部屋へと残っていたグレネードを放る

 

数秒後に爆音と共に先程にノックした敵がキルされたことが表示される

 

「アレルヤ、回復は?」

 

『もう大丈夫だよ、それよりあと一人は?』

 

「問題ないはずだ」

 

何故なら

 

次の瞬間、一発の銃声が鳴り響くと共に画面中央へと勝利を表す文字が表示される

 

『ミッション、完了だな。』

 

「俺達はソレスタルビーイングのガンダムマイスター」

 

ロックオンとティエリアがこの場へと狙撃で待機していたのだから

 

「共に戦う頼もしい仲間達がいる」

 

大会が終わり、イオリア・シュヘンベルグからは後日に大会に参加した人物を集めパーティと共に表彰式を行うらしい

 

ロックオン達との話を終え、ゲームを終わらせパソコンをホーム画面へと戻す

 

ふぅ、疲れたな。そう思いながらため息をつきテーブルへと置いておいたペットボトルのお茶を飲み、疲れた目を瞑り休ませる

 

「今回の作戦も、無事に完了か………」

 

緊張したが、上手く連携を取れているな

 

だが、俺の行動とエイムがもっとうまければアレルヤへの援護が早く行えたか

 

練習が必要だな、そう思いながら目を開いて窓から外を眺める

 

すると、携帯に着信が入り見ると高校からの友達の様な奴から電話が着ていた

 

「もしもし」

 

『あ、ソラン?』

 

「久しぶりだな、フェルト」

 

相手の名はフェルト・グレイス

 

昔に立ちよったとあるアニメのイベントに参加した際に偶然出会ったピンクの髪をポニーテールにした少女だ。

 

当然の如く、彼女も俺やロックオンと同じように転生者だ。原作と違うのは、大人しいと言う部分だけだろうか?彼女は前世から名探偵コナンとガンダム00が大好きなオタクで、良く同人誌を書いたりとオタ活をしている

 

出会いとしては刹那と呼び掛けられ、振り替えったら彼女がいて「フェルト・グレイス!?」と驚いた事だろうか?

 

だが、その後にいきなり抱きついて「本物だ………本当に刹那なんだね……」なんて涙を浮かべながら言われるのは流石に困った。

 

取り敢えず気まずくなりその場から二人で逃げ出し近くの公園にて話をしてお互いに転生者だと知った。

 

『ゲームの配信見てたよ、相変わらずソレスタルビーイングは強いね………まるで本当にみんなみたい』

 

「あぁ、そうだったな」

 

『え?』

 

まぁ、フェルトが気付かないのも仕方ないな、配信は顔は移らない。ボイスチャットが聞こえたとしても声が似てるだけだと感じるだろうし

 

「数日前だが、ソレスタルビーイングで集まりオフで会ったのだが全員俺達と同じだった」

 

『まさかみんな、ロックオンやティエリア、アレルヤの容姿ってこと?』

 

「あ、あぁ……」

 

あまりの食い付きのよさに思わず少し驚きつつ返事をする

 

『今度はいつ会える?』

 

「一応、明日の先程のゲームの大会の表彰式件パーティーに参加するが………」

 

『それって、私も一緒に行けないかな?』

 

一応、イオリアのメールを確認する。そこには知り合いを一人までなら連れていけると言う記事があった

 

「一応、行けるが………来るのか?」

 

『行く!』

 

「わかった、正装は?」

 

『大丈夫よ、問題ない』

 

「明日の午後6時からパーティだが、移動手段はどうするつもりだ?」

 

『ど、どうしよう………ねぇ、ソラン』

 

「なんだ?」

 

『エ、エクシアで送迎を……』

 

思わずため息が出た、やはり移動手段の方を考えていなかったか

 

「そんな事にガンダムは使えない、タクシーで送る」

 

『……ありがとう』

 

「問題ない、これでも大会に出て稼いでいるからな。少しぐらい使っても大丈夫だ」

 

そう言いながら通話を切った。

 

彼女に会ったら、ロックオン達は驚くだろうな。

 

彼らが驚く姿を想像しつつ、昼を少し過ぎた時間帯にいつもの刹那ファッションをして家を出て近くの森へと入る

 

森の奥、木々の間を通り抜け、人の道がない獣道を歩きやがて少し開けた場所へとたどり着く

 

俺はその場にたたずみ、目の前にあるはずのない透明な壁へと触れる

 

金属のようなひんやりとした感触が感じられ、俺の触れた部分だけ青く変化している場所を見る

 

「久しぶりだな、エクシア」

 

そう言いながら、目の前に映るコックピットへと入る事が出来る閉じたハッチを見つめる

 

俺が初めてエクシアを起動したのは、今日のような夕方だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「本物の、ガンダム………」

 

そう呟きながら、俺は目の前に開いたコックピットのハッチへと入る。

 

そこには原作と同じ操縦桿や画面の設置されたコックピット、そして操縦席には青と黒の二種類のパイロットスーツが置かれており、その上にセカンドシーズンの一話に刹那が使っていたビームの発射できる拳銃がホルスター装填された状態で入っていた

 

早速、青いパイロットスーツに身につける。肌にくっつく少しピッチリしているスーツだが、問題ない

 

早速ビーム拳銃の装填されたホルスターを腰のベルトへと固定し操縦席に座る

 

神の話ならば、エクシアは操縦桿に触れていれば想像通りに動くらしい

 

それにしても、平穏に思えるこの世界にGNソードを装備したエクシアは危険に思えるのだが、俺の気のせいか?

 

操縦席に座りヘルメットを被り操縦桿を握りしめる

 

何故か操縦桿は手に馴染むような気がした

 

「GNシステム、リポーズ解除。プライオリティを刹那・F・セイエイへ」

 

俺はエクシアが動いていない状態を想像する

 

「エクシア、ガンダムエクシア!」

 

エクシアのツインアイが光り体を立ち上げると同時にGN粒子等結膜が消え、エクシア本体の青と赤と白の本来の姿を表す

 

「刹那・F・セイエイ、飛翔する!」

 

そう言った瞬間にエクシアが大空へとGN粒子を放出しながら飛翔する、目の前に広がる大空

 

前世にてプレイしていた戦場の絆とは、全く違う空を飛ぶスピード感。GN粒子が太陽炉から放出される音

 

「ガンダムだ、俺は今………ガンダムだ!」

 

エクシアが俺の想像通りに動き回る、宙にて一回転してたり急降下から急上昇してみたり

 

だが、流石にエクシアでの大気圏突破は無理だと思うし宇宙には行きたくないのでそのまま飛行する

 

真上へと急上昇し、地面が遥か遠くに見えるぐらいにまで上昇し終えたのでゆっくりと降下していく

 

想像するのはガンダム00第一話のエクシアが降りてくるシーンだ

 

「エクシア、目標を視認。GN粒子の散布、目標到達と共に終了させる」

 

すると目の前には落ちていく先には港が映り、大量のコンテナが置かれた中で歩いている人物が見えた、何故かその人物の行き先には黒い二人の人物が歩いている

 

何かあるのか?たまたまエクシアから見えた先なだけか?そういえばこのパイロットスーツのヘルメットって顔が見えないように出来たけど、出来るのか?

 

そう思いながら、操縦桿から手を離し一度ヘルメットを脱ぐと良く見れば横に小さくボタンがあった、それを押すとヘルメットのガラス?部分が黒く染まり見えなくなった

 

あれ?考えてみれば今、操縦桿を離している?

 

急いで画面を見れば、あと数分で地面へと激突するぐらいの所まで降りてきていた

 

「くっ、このままでは!」

 

即座にヘルメットを被り直す、するとちゃんと目の前が見える状態だった。マジックミラーのような物か?漫画だとそんな感じだったような気がする

 

即座に操縦桿を握り直し、機体の姿勢を通常の直立状態にする

 

「確か、さっきのエクシアが出したポイントは」

 

先程のポイント付近にエクシアをゆっくりと下ろしていく、港に近い場所に港へと浸かる形で着地し、先程の女性達がいた辺りへと向かう

 

パイロットスーツだが、顔が見られなければ俺だとバレないだろうしコスプレだと言い張れば問題ない

 

それに、先程の女性と男性について気になる。いや違う、嫌な予感がする。パイロットスーツのまま走り出す

 

夜なのにヘルメットのお陰か良く見える。月明かりのお陰でもあるが

 

見れば、少し先では黒い服を来て黒い帽子を被った細い男とガタイが良い男がメガネを掛けたロングヘアーの女性の前に立っていた

 

更に言えば、男のうち一人は拳銃を手に持っている。形や見た目からおもちゃでもモデルガンでもない、本物だと感じられる

 

銃を向けられた女性の顔から、その銃は本物だと感じた

 

現実も空想(ゲーム)と同じだ。知らない内に自分の知らぬ相手(プレイヤー)は殺されている

 

だが、現実で殺されるなんて、現実で殺すなんて間違っている

 

この世界は歪んでいる、新聞でもテレビでも当たり前のように米花町では人が死んで、それが報道されている

 

この世界がそうだと言うなら、それまで。だが!目の前で死にそうな奴を無視するなんて、俺には無理だ

 

そう、ソラン・イブラヒム(刹那・F・セイエイ)には!

 

「破壊する、ただ破壊する。人を殺そうとする。その道具を破壊する!」

 

走りながらホルスターに指していたビーム型の拳銃を抜き、男の持つ拳銃へと片手で補助しながら構える

 

素人が拳銃を撃つ際、強い反動に肩を壊す可能性がある

 

それに、命中率だって低い。だが、撃って外れたとしても牽制ぐらいならなるはずだ

 

見知らぬ男性にあり得ぬエネルギー型の銃だ

 

警戒するはずだ

 

そう覚悟を決め、トリガを引いた。ガンダムよりも押さえられたその発射音と軽い反動

 

見た先では、男の持っていた銃にビームが当たり熱により融解していた

 

素人が拳銃を放ち命中率は0に等しい、だからこそ賭けに勝った。運は俺に味方した

 

「なっ!?」

 

「兄貴っ!?」

 

男は即座に拳銃を捨てるため、動き出しガタイが良い男は驚き女性から目が離れている

 

俺は横から間に入り込み、女性の手を取る

 

「きゃ!な、あなたは」

 

「逃げるぞ、こい!」

 

そう言いながら手を引く

 

「な!待ちやがれ!!」

 

そう言いながら此方へと拳銃を向けるガタイが良い男声へ向けて俺も拳銃を構える

 

「その銃を捨てろ、さもなければこの銃で撃つ。威力は先程見たはずだ」

 

そう言いながら地面へと拳銃を放つと小さくビームが放たれ女性や男達は顔を驚愕に染まる

 

ん?あれ?この男達、確か………ジンとウォッカ!?だとしたら今背後に庇った女性は灰原哀の姉!?名前は覚えていないが……まさか、俺は原作を破壊してしまったのか!?だが、ここまで来たならやるしかない!

 

「そんな!?レーザー兵器なんて今の技術じゃ……」

 

「どうします?兄貴」

 

「……………チッ。ウォッカ、銃を捨てろ」

 

「良いんですか!?」

 

「……………」

 

「わ、分かりやした」

 

そう言いながら拳銃を地面へと置く、だが油断は出来ない

 

追手が来ないとも限らない

 

「行くぞ!」

 

そう言いながら女性の手を引いて即座に走り出す、女性も合わせて走り出したために手を引く力が弱くても問題ない

 

「ちょっと、貴方は!?」

 

「俺は刹那・F・セイエイ、ソレスタルビーイングのガンダムマイスターだ。」

 

「そんなの聞いたことないわ?!私をどうする気なの!金の場所なら知らないわ!」

 

「たまたま見つけ、拳銃を向けられていたから逃がした。それだけだ、取り敢えずここから少し遠くにお前を逃がす」

 

「な、なにそれ!?味方、なの?」

 

「あぁ」

 

そう言いながら走りつつ、ヘルメットの側面のボタンを押しエクシアを近くの港の縁に移動させる

 

近くの港へと向かっていると、ヘリの飛ぶプロペラ音が聞こえ、追手だと判断する

 

走っていると港の縁が見え、同時に暗闇に紛れたエクシアが見えた。地面にコックピットへとハッチが付いた状態で開いているから、即座に乗れるだろう

 

「なんなの、あれ……」

 

「ガンダムだ、乗るぞ」

 

コックピットに乗り込み、驚き動かない女性を引いてエクシアへと乗り込み操縦席に座る

 

「あの、私はどこに………」

 

そうか、考えてみればエクシアのコックピットは人一人が入るスペースで限界だ

 

ストライクガンダムのようにシートの後ろが空いている訳ではない

 

想定外だ………仕方ないか

 

「すまない、膝に座ってくれ。すまないコックピットは一人用だ」

 

「ひ、膝!?で、でも………」

 

そう言いながら顔を赤くする灰原のお姉さん、本当にすまない

 

だってエクシアのコックピット狭いから仕方ないんだもん!鈍感主人公じゃないから分かるよ!恥ずかしいんだろうけど仕方ないんだよ!

 

そうしなきゃ逃がせないもん!

 

「大丈夫だ、なにもしない」

 

「う、うぅ……」

 

そう言いながら膝に座ったのを確認して、操縦桿を握りコックピットのハッチを占める

 

「エクシア、飛翔する。捕まっていろ」

 

そう言いながら飛翔し、GN粒子を散布しながら高速で上昇する

 

こうでもしなければ直ぐに主人公達が現れ、そして沢山の人にガンダムがみられる

 

それに、さっきの銃声で警察の人間が集まるはずだ

 

監視カメラの類はエクシアのGN粒子で撹乱出来るから問題ない

 

「このまま、先の森へと向かい機体を降ろす。取り敢えず、女性を夜の森に放り出すのは危険だと理解している。近くに町のある場所におろす」

 

「わ、分かったわ……その、1つだけ聞いて良い?」

 

「なんだ?」

 

「ソレスタルビーイングって、なんなの?」

 

まぁ、実際は名乗ったもののそんな組織は無いし原作のまま言えば良いか?

 

「ソレスタルビーイングはガンダムを所有する私設武装組織だ。紛争行為をするもの、引き起こす又は拡大する原因を作るもの、幇助するものすべてに対して武力をもって介入する。」

 

「ガン、ダム?」

 

「ソレスタルビーイングの目的は、この世界から戦争行為を根絶すること。自らの利益のために行動せず、戦争根絶のために立ち上げられた組織だ。信じるか信じないかはお前の自由だ」

 

その後、灰原のお姉さんを近く森の町が一番近い場所に下ろし、自身も近くの森に降りておもわず体を抱き締めて泣いた

 

いや、刹那ロールしてたからどうにか自身を保っていたけどさ?考えてみたら死ぬかも知れなかったと思うとね………なんかさ、フレイを殺されたときのキラみたいに泣いてた気がする

 

その後、家に帰ってめちゃくちゃ怒られたんだけどね、帰りが遅いって。心配したんだぞって、取り敢えず森で迷ったと誤魔化してた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふ、懐かしいな」

 

そう言いながらエクシアから手を離す、次に来るときはロックオン達と共に、だな。

 

道を引き返して、元の車の走る道に戻る。スマホの時計を見れば、ちょうど妹の帰る時間帯だった

 

少し先から友達と歩いている綺麗なショートカットの銀髪が見えた

 

恐らくは妹だ、一緒に帰ろうと思ったが此方へと向かってくる姿を見る限り、友達と一緒なら邪魔しない方が良いな

 

そう思いながら道の端へと寄っていると、妹達とは別に、向こうから小学生ぐらいの少女と二十代ぐらいの女性が手を繋いで此方へと歩いてきていた

 

ん?良く見れば…………あれは灰原哀!?不味い、これ以上原作組と関わらないようにしようと決めたのだ、無視するか

 

そう思いながら通行人を演じるためにスマホを取り出し、明日のパーティーに関しての情報を確認する

 

「兄さん、何をしているんですか」

 

「ハナヨか………」

 

何故か、妹は何かのアニメに影響されたのか小さい頃からこんなロボットのような喋り方をするのだ

 

と言うか我が親よ、なぜ妹が猫耳らしき物を付けて学校へ行くのを止めないのか………。流石に没収されるのではないか?

 

個性を重視しているとはいえ、アリなのだろうか?お兄ちゃんは誘拐とかされないか心配だよ

 

「はい。学校からの帰宅中でしたが、兄さんは?今日の大学は休みだと記憶していますが」

 

「少し、気分転換に散歩だ。友達と帰っていたんじゃなかったのか?」

 

「兄さんが見えたので、別れて来ました」

 

「そうか………良いのか?」

 

「問題ありません。兄さん、帰りましょう」

 

そう言いながら差し出された妹の手を繋ぎ、家へと歩く

 

明日のパーティー、楽しみだ。だが、少し悪寒がする

 

一体、何が…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宮野 明美side

 

 

あの日、ソレスタルビーイングを名乗る謎の男性から助けられた。まるでアニメのような巨大ロボットに、男性の使用していたビームの兵器に思わず呆然としていた

 

それこそ、男性の膝に座った事を忘れるぐらいには、だが何故逃がしてくれたのか

 

ソレスタルビーイングとはどういう意味か、ガンダムとは何か?

 

調べてみて、ソレスタルビーイングは天使と言うことが分かったけど、ガンダムと言う単語は見付からなかった

 

取り敢えず、私は即座に偽名を名乗り組織から逃げ、近くの町の会社で働き始めた。

 

当初こそ、妹が心配で…たまらなかったけど

 

いま私が彼女にあったら不味いと考え、連絡は出来ずにいた

 

最近になってたまたま出張で米花町に来た

 

そのとき、まるで妹を小さくしたような子供がいて、思わず声をかけた。声を掛けた子供、妹が組織を抜け出し灰原哀として小学生をしていることに驚いた

 

でも妹が無事で良かったと安堵した。

 

その後から、私たちはこうして何度か会っている。いま考えるなら、あの時のソレスタルビーイングの男性には感謝しかない

 

もしかしたら、あの日コンテナに囲まれた倉庫で私は死んでいたかもしれないから

 

でも彼が私を逃がしたから、私はこうして生きて妹とも会うことが出来た

 

コナンくん、いや工藤新一くんには組織からの身バレを考慮し遠くで暮らすように言われ、その通りにしている

 

「どうしたの?お姉ちゃん」

 

「何でもないよ、哀ちゃん」

 

そう言いながら妹の頭を撫でていると、少し先で銀髪で何故か猫耳を身に付けた小学生の少女が中学、高校ぐらいに少し変わった服装の男の子が話していた。

 

すると二人は手を繋いで歩きだす、兄妹にしては髪の色が全然違うよね?

 

「兄さん、例の結果はどうでしたか?」

 

それにしては話し方が少し、いやかなり大人びてるわね

 

「哀ちゃん、あの子って?」

 

「隣のクラスのハナヨ・イブラヒムよ。外国人の親の血を強く引いててあの容姿らしいの、それに話し方がロボットみたいでクラスでは少し浮いてるわ」

 

「なるほど、でもあの耳は……」

 

「うん、流石に私も可笑しいと思ったけど先生は何も言わないから、私も何も言わないことにしてるわ」

 

そっか、それにしても例の結果って?

 

「あぁ、優勝だった。明日は表彰式兼パーティーに呼ばれた」

 

「流石は兄さんです。()()()()()()()()()()の名は伊達ではないですね」

 

「「!?」」

 

ソレスタルビーイング、その単語に思わず体が固まる

 

『ソレスタルビーイング』あの日、私を逃がした私設武装組織の名前

 

「お姉ちゃん、今の……」

 

思わず黙ったまま頷く、だとしたらあんな小さい子もソレスタルビーイングの?いや、そんなのは可笑しい

 

もしかしたら彼女達は私たちみたいに無理やり……

 

だとしたらあの少年は?確か妹のハナヨちゃんはガンダムマイスター、と言ったのか?

 

「そう言えば、兄さん。今度友達のラクスとユリンとアトラと遊ぶのですが家にお呼びしても良いでしょうか?」

 

「俺は構わないが、母さんと父さんにも話さないとな」

 

「はい」

 

良くきいたその声は、あの日私を助け出したあの男性と同じように思えた

 

だが、流石にありえない

 

だってあの男は私を守りジンの手へとビームが当たらないよう、拳銃の先端だけを融解させるように的確に撃ち抜くなんて技、まだ中学生か高校生に見える子が行えるなんて、とても思えない

 

だから、きっと気のせいだろう

 

そう思いながら、私は妹と過ごせる貴重な時間を過ごす

 

いつか、会えたらで良いからあの男の人にありがとうと伝えたいな

 

「ねぇ、志保」

 

「何、お姉ちゃん?」

 

「次、どこ行こっか?」

 

そう思いながら、私は妹とともに買い物を楽しむのだった

 

 

 




プチキャラ紹介

『ハナヨ・イブラヒム』
東都のコナン達と同じ学校へ通う小学生。主人公の妹で、常に頭に猫耳を身に付けているのは兄が野良猫を撫でているのを見て、自分も撫でられたいと思ったのと、猫が好きだから。
兄のソランが(親愛的な意味で)大好き。また、双子の姉でもう一人妹がいる。


『フェルト・グレイス』
米花町にてオタク活動を楽しむ大学生であり、転生者。ソランと同い年であり彼女の書いた同人誌は大変人気、転生特典は不明。
主人公と出会い思わず涙するほどガンダム00好きのようだが………。


思ったよりも、感想が多く。高評価まで頂き

オルガから止まるなと言われたから止まれず

書き上げてしまいました

今回出てきたキャラについては全く知らないキャラもいるのでキャラ崩壊はユルシテ……ユルシテ



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

思わぬ縁



今回のキャラの崩壊は酷いかもしれません、注意です


ソランside

 

ハナヨと共に帰った次の日の昼、俺は大会の表彰式兼パーティーの正装であるスーツをリュックへと入れ他に必要な物や招待状を確認していた。

 

会場に付いてから着替えるので、何時もの刹那のファッションをしている

 

今回のゲーム大会には沢山の有名配信者もいるから、失礼な真似は出来ないからな。ちゃんとした格好をしなければならない。気分としては二期でティエリアがリボンズと接触するパーティーに変装して参加する感じだな。

 

さて、フェルトとはポアロの前で集合する約束している、それにしてもフェルトは余程ソレスタルビーイングの皆に会いたいんだな。

 

「お兄ちゃん♪お兄ちゃん♪可愛い可愛いハヤナを差し置いてどこぞの女の子とパーティーなんて酷いよね!」

 

おうふ、何処から聞いたのかな妹よ

 

「ハヤナの言う通りです。兄さん、私たち最近構って貰えていません。お出掛けを要求します」

 

「了解した……今度何処か遊びに連れていくと約束する。だから許してくれ」

 

「やったー♪」

 

「兄さん、出来るだけ早くお願いします」

 

そう言いながら楽しそうに部屋を出ていく妹達を見届け、俺は荷物を持って家を出た。

 

母さんと父さんには遅くなって帰ることも伝えた。夕暮れ、太陽がオレンジ色に照らされた町

を歩きポアロへと向かう。それにしても、妹達の反応は予想外だったな。

 

何処に行くかだけでも考えておかなければ、ここがコナンの世界ではあるが、水族館か遊園地ぐらいしか思い付かないな。

 

今時の女子はショッピングをするのが流行っていると聞くが……まぁ少しぐらいなら使えるが。

 

どうするものか、そう考えながらため息を付く

 

まぁ、それより今は表彰式だな。まぁ、賞状のような物を受け取るだけだからそこまで緊張はしていないが。

 

ふと見ると、恐らくは正装が入っていると思われるバッグを肩に下げて持つ回りから少し浮いているピンク色の髪をポニーテールに纏めた少女が見えた

 

「フェルト・グレイス。待たせたな」

 

「あ、刹な……じゃなくてソラン」

 

「別に、呼びずらいのであれば刹那で構わない」

 

「う、うん。じゃあ私も刹那って呼ぶね、それじゃ会場に行こう刹那」

 

「了解した」

 

そう言いながら並んで歩きだす、近くから視線を感じた気がしたが気のせいだろう。行きは歩きでも充分間に合うが、帰りはタクシーで送る事にしている。

 

流石にフェルトを一人で夜の道を返す訳には行かないし

 

「やっぱり、この世界に来てパーティーとか行くと………考えちゃうよね」

 

「殺人事件、か?」

 

「うん」

 

「確かにな。この世界は、事件が日常の1コマのように起こる。心配になるのは仕方ない」

 

「………うん、名探偵コナンの世界だもんね」

 

「だが、このパーティーには江戸川コナンは来ない、犯罪が起こる確率は低い。大丈夫だフェルト、俺ががお前を守る」

 

そう言いながら安心させるように笑って見せる

 

小さいときはこうして妹を宥めていたんだよな。それに、万が一でもフェルトに怪我でもさせたらフェルトの親だけじゃなく家の父さんと母さんに怒られるからな、怒らせないよう、しっかり守らないと。

 

突如として俯き立ち止まるフェルト。

 

まさか何か地雷を踏んでしまったのだろうか?だとしたら即座に謝らなければならない。

 

「ずるいよ………そんな事言われたら………」

 

「フェルト?すまない、何か気に障るような何かを言ってしまったか?」

 

「ううん、何でもないの。いこっか、刹那!」

 

「お、おい!?」

 

そう言いながら先程と同じように笑い、俺の手を引いてて歩くのを再開する

 

何なんだ?まぁ、気にすることではない、のか?

 

「それより刹那、今の私たちってさ?前世から見たらちょうど刹フェルしてるよね!?」

 

刹フェル、確か刹那×フェルトで描かれる絡みやイラストの事か?

 

「確かに、そうだな?」

 

「刹那ってさ、ガンダムのキャラなら誰と会ってみたい?私は刹那だから、もう叶っちゃってるけど」

 

ふむ、確かにガンダムのキャラで会ってみたい人か……あり得るならば

 

「ヒイロ・ユイだな」

 

「へぇ、キラ・ヤマトじゃないんだね?確か刹那が好きなガンダムってガンダム00、SEED、ビギニングGだったよね?」

 

「あぁ、キラなら大学の授業でたまに会うからな」

 

「へ?」

 

「確か、教授の手伝いのアルバイトでプログラミングをしているらしい。見つけたときは何故この世界に!?と、驚いたが普通の一般人だったな」

 

普通に俺の事を刹那と呼んでいた事から、SDガンダムGジェネレーションかスパロボ時空のキラ・ヤマトの可能性があるな

 

いや、本当に驚いた。まさか俺以外にもガンダムの転生者がいるのかと思ったが、彼は普通に一般人らしいし

 

「本当に“事実は小説より奇なり”だね……」

 

「あぁ、それには俺たちも当てはまりそうだがな」

 

そう話ながら俺達は会場へと入り、更衣室で正装に着替えた

 

俺はスーツでフェルトはドレス、お互いに変な所が無いか確認し会場へと入る

 

「わ、外人さんが沢山いる………」

 

「まぁ、日本で暮らしている外国人の配信者も多いからな。取り敢えずソレスタルビーイングに合流しよう」

 

「う、うん。皆に会うの緊張するなぁ……」

 

二人で歩いているとスーツ姿のロックオンとシンプルなドレスを着たティエリアが飲み物を片手に話をしているようだ。二人は一人で来たようだが……アレルヤは何処に?

 

「ロックオン、ティエリア」

 

そう呼び掛けると、二人が振り返り俺の隣にいるフェルトを見ると同時に顔を驚愕に染めた。

 

「フェルト………だよな………」

 

「まさか、私たち以外にもまだ転生者がいたのか………」

 

「うん、ロックオンにティエリア。初めまして、フェルト・グレイスです。」

 

「知っているとは思うがティエリア・アーデだ。好きに呼んでくれて構わない」

 

「俺はニール、ニール・ディランディだ。ロックオンでもニールでも好きに呼んでくれ」

 

「うん、よろしくねティエリア、ロックオン!」

 

そう言いながら笑い会い、次の瞬間にティエリアとロックオンが俺へと顔を向ける

 

「おいおい、聞いてないぞ刹那!?」

 

「そうだぞ刹那!私たち以外にも転生者がいるなど!?何故教えなかった!」

 

「聞かれていないからな」

 

「確かにそうだが、教えてくれてもいいだろ?」

 

「すまない」

 

その時だった

 

「あれ?みんな、何をしてるんだい?」

 

そう言いながら後ろから聞こえた声に振り向くとそこにはスーツのアレルヤが立っていた。流石にこの世界にマリー・パーファシーは居ない

 

「アレルヤ、紹介したいって言ってた人って……え!?」

 

「アレルヤ、お前もか!?」

 

「流石に予想外だった。昨日アレルヤから同族を見つけたと連絡を受けたが………」

 

「マリーさんだ………」

 

アレルヤの背後に隠れて見えなかったが、そこからマリー・パーファシーが現れ俺達の顔は驚き一色になった

 

「本当にソレスタルビーイングの転生者がいるのね………初めまして。マリー・パーファシーです、一応保育士をしています」

 

「ティエリア・アーデだ、IT企業に勤めている」

 

「ニール・ディランディ。ちょっと勤め先に関しては明かせないが、よろしくな。ロックオンでもニールでも好きに呼んでくれ」

 

「ソラン・イブラヒム、大学生だ。刹那でもソランでも好きに呼べ。よろしく頼む」

 

俺たちがそう自己紹介するなか、フェルトはアレルヤと自己紹介をしていた

 

「えっと、アレルヤさん初めまして。フェルトです、フェルト・グレイスです。大学生です」

 

「まさか、フェルトもこの世界にいるなんて驚いたよ。アレルヤ・ハプティズム、よろしくね」

 

「それにしても、ここまでソレスタルビーイングが揃うと、スメラギさんやラッセ達もいる気がしてくるな」

 

そう言いながら笑うロックオンに他の全員もつられて笑う、原作じゃ考えられないほどに平和だな

 

「確かにそうだね、ロックオンはライル達もいるの?」

 

「あぁ、転生者じゃねぇが俺の弟だな。妹達もちゃんと生きている」

 

「………良かった」

 

「なんか言ったかフェルト?」

 

「んーん、何でもないの。」

 

「そう言えば、敵側の人たちはいた?」

 

「それだと、一応ソーマ・ピーリスの私が当てはまるのだけど………」

 

「まぁ、二期では味方になるのだし。アレルヤの差す人物はリボンズや疑似太陽炉を持っていた彼らの事を差すのだろう。あとはハムやコーラだな」

 

「あぁ、刹那の追っかけか」

 

「プッ!た、確かにね……」

 

なんだ、今誰かに見られていた?なんだ?俺はこの場に来てから何もしていないが……

 

「確か表彰式はまだ先だったな、先に軽食でも食べた方が良いか……」

 

「そう言えば刹那の言う通りだね、そろそろ食べようか」

 

そう言いながら皆で軽食のある場所へと向かっていた、その時だった

 

I wanted to see you, boy!!(会いたかったぞ、少年!!)

 

そう言いながら俺の目の前にソイツが現れ、俺は目を見開いた。短く綺麗に切り揃えられた金髪、好戦的な視線

 

前世でネットでは何度でもネタにされ、刹那との会話が良く収録されている

 

劇場版での彼のとった行動はとてつもなく心を奪われる

 

「失礼、つい英語が出てしまった。改めて、会いたかったぞ少年!やはり私と君は、運命の赤い糸で結ばれているようだな!!」

 

そう暑苦しいほどに熱弁する男は俺へと手を差し出す

 

「お、お前は!?」

 

グラハム・エーカーが立っていた

 

「私は君のゲームの腕に、心を奪われた者だ!!……なんてな、改めてNice to meet you(初めましてだな)。俺の名はグラハム・エーカー、アメリカ代表のチームアロウズのリーダーを勤めている、よろしく頼む!刹那・F・セイエイ!」

 

「刹那・F・セイエイこと、ソラン・イブラヒムだ。よろしく頼む、お前も()()()なのか?」

 

そう言いながら差し出された手を掴み、握手する。グラハムは笑顔のまま口を開いた

 

「その通りだ、偶然とはいえ君とで会えたのは流石に刹那×グラハムの運命を感じる、まぁそんな同人誌のような物よりも友人の方が私としては嬉しいのだけどね」

 

そう言いながら微笑む彼に、全く原作とは違う喋り方だと違和感が凄いな。だが、この方が付き合い安くはあるな

 

「ソレスタルビーイングと聞き、まさかと思ったが本当に全員が彼らの容姿をしているとはな」

 

「あぁ、俺も驚いている。だが、彼ら以外にも沢山のガンダムの人物を確認しているが、ここは本当に名探偵コナンの世界なのか?」

 

「確かに、私もそれに関しては疑問に思うが居るのだから受け止めるしかあるまい。私とてゲーマーの集いでミリアルドと出会ったときは本当に驚いたよ」

 

ミリアルド……まさかウイングガンダムに登場してきたミリアルド・ピースクラフトまでもがこの世界に………

 

「まさか、ウイングのミリアルドまで存在しているとは……」

 

「全く、この世界の神は俺たちを楽しませてくれる。ガノタとしては嬉しい限りだ」

 

グラハムと話ながら料理を取って皿に乗せていく。あ、ローストビーフ美味しそう

 

「所で、お前の転生特典は?」

 

「私か?この容姿だが、ソランはなんだ?」

 

「この容姿、そしてエクシアだ」

 

そう言いながらサラダを取る

 

「なんと!?出来るなら今度にでも見せて頂きたい所だが……ソラン、もう少し野菜を増やした方が良い」

 

「そうか?」

 

「たまになら良いかもしれんが、肉に片寄った食生活は危険だからな。少し私の野菜を移そう」

 

そう言いながらサラダを取るグラハム、皿を見れば俺と同じような物ばかり並んでいる。もしかしたグラハムと俺は好きなものが似ているのかもしれないな

 

「感謝する、グラハム」

 

その後、ロックオン達と合流したらグラハム・エーカーの姿を見て酷く驚いていた。それにしても事件が起きないパーティーとはここまで平和なのか………映画のルパンVSコナンのように事件が起きなくて安心だな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フェルトside

 

 

『優勝チーム、ソレスタルビーイング。栄誉を称え此に記します、大会優勝おめでとう』

 

そう言われ、優勝者に送られるトロフィーを受け取りみんなの元に戻る刹那。そして並んで写真に撮られる刹那達をマリーさんと眺める。

 

みんなと共に笑いながら、敵であったはずの人とも笑い会うみんなを眺めていると、目から涙が流れそうになる。

 

私は転生者だ、この世界()()フェルト・グレイスとして転生した。

 

かつての私はただのオタクの高校生だった、ある日にトラックに跳ねられ気がついたらガンダム00のフェルト・グレイスへと憑依する形で転生していた。

 

ガンダム00も大好きだった私は、幼いフェルトへと転生しどうにか原作を変えようと動いた、ロックオンが死なない未来を、ルイスが怪我をしない未来を願って。

 

でも、私に変えられるはずなんて無くて

 

ロックオンは救えず、定まった結末で終わってしまった。結局は私は彼らを見守ることしか、想うことしか出来なかった。原作、いや劇場版だとフェルトはロックオンや刹那を想うだけ良いという結論に至る。

 

私もそうでありたかった、想うだけでいたかった。でも、刹那を好きになって……想うだけじゃ嫌で、それでも私はフェルト()の役目を全うした。悲しかった、愛しかった、苦しかった。

 

でも、刹那の気持ちはマリナさんへと向いていると分かってるから、原作を見ているからこそ、この思いを胸の内に隠して静かに暮らした

 

だからこそ、私はまた転生すると聞かされたとき平和な世界で生きたいと願った。

 

戦争を経験して、仲の良かった人と死別を経験し、想い人とも別れた。そんな荒れた世界から、あの頃のような平和な世界で生きたいと思った。

 

でもそんな平和な世界は犯罪が常に発生する世界、名探偵コナンの世界で。今度の私もまた、原作の警察学校組の彼らを想うだけしか出来ないのかと、そう思いながらも暮らした。

 

でも、そんなある日に私はありえない光景を目にした。白い上着に黒いズボン、赤いマフラーを着た彼を、ソランを見付けた

 

私と同じ転生者と出会った、その日から私は彼と時折連絡をとるようになった。前世から、彼を刹那として認識しているのではなく、純粋に転生者としての彼と仲良くなっていった

 

そんなある日だ、彼がソレスタルビーイングと言うチームでFPSのゲームをしていると聞き彼の移った大会を見た

 

『右の建物に二人だ!ティエリア、グレネードを!』

 

『了解、目標を破壊する!ロックオン!』

 

『もう狙ってる、いつでも狙撃できるぜ!』

 

『ロックオンの背後は僕が警戒しているよ』

 

『助かるぜ、アレルヤ』

 

まるで、本物のみんなのように見えた。でもありえない、たまたま声が似ているだけ。

 

そう想っていた、でも目の前にいるみんなは本当に彼らの姿をしていた。

 

だからこそ、目の前で平和な日常を謳歌している彼らを見ているだけで、私は嬉しくなって泣いてしまう。

 

でも、私だけこんな幸せな場所にいて良いのかと考えてしまう

 

彼らは彼らの姿をもらっただけで、私は一度本物になり沢山の人を殺している。ソレスタルビーイングとして

 

だから、私は本当はこんな所にいちゃ

 

「………フェルトさん、少し私に付き合って下さい」

 

「マリーさん?分かりました」

 

マリーさんに付いて行くと、会場の外に出てベンチへと座った。もしかして休憩したかったのかな?あんな畏まった場所だし

 

隣を軽く叩いている、隣に座れば良いのだろうか?

 

隣に座ると、マリーさんは私を優しく抱き締め、背中を撫でる

 

「え!?あの、マリーさん?」

 

思わず見上げる形でマリーさんをみると、マリーさんは優しそうな顔をして微笑んでいた

 

「フェルトちゃん、私ね保育士をしてるから子供の表情を見てるので気付きましたけど、何か隠し事とか、悩んでる事ってありますか?悲しそうな、苦しそうな顔をしていましたよ」

 

思わず、目を見開く。

 

「いえ、そんな」

 

「どんな悩みか分からないけど、よかったら相談してみませんか?これでも口は固いですよ?」

 

そう言いながら優しく頭を撫でられる、思わず涙が流れ私は話した、話してしまった。私の今世が二度目で前は00ガンダムの世界に転生した事を

 

沢山の人を殺した事を、人の死を。戦争を経験したことを

 

「そっか、そうだったんですね」

 

「マリーさんは、どう想いますか」

 

「私は貴方にこの世界で楽しく、幸せに暮らして欲しいと思います。きっと、貴方の知る私やソラン達も、貴方の幸せを願ってくれていると思いますから」

 

そう言われ、私はまた泣いてしまった。そして重かった何かが消えた気がした

 

どうか、この世界での彼らは傷付かず平和に過ごせるよう、私は想った。

 

そして私自身も幸せに、平和に過ごせるよう願った

 

その後、少し落ち着いてから私達は会場に戻った。ソランやアレルヤさんが心配して何処にいたのか聞いてきたけどマリーさんが外で休憩していたと誤魔化してくれた

 

 

 





プチキャラ紹介
『グラハム・エーカー』
二十四歳の男性の転生者。アメリカのゲーマーチームに所属しているが《ソレスタルビーイング》の刹那の名前にまさかと思い、パーティーで彼の容姿を見て同士だと確信。定番の声掛けをした、実際は原作のようなノリはやってみたいが普通の友人として刹那と接したいと考えている。

『ハヤナ・イブラヒム』
ハナヨの双子の妹でコナン達と同じ小学校に通っている。姉と同じく頭に猫耳を付けている、理由は可愛いからと姉とお揃いが良いから。
刹那が連れていくと言う知り合いとどのような関係なのか気になっている

『マリー・パーファシー』
保育所で働いており、アレルヤとは偶然スーパーで出会った。またもや転生者であり、ソレスタルビーイングの皆と出会い更にビックリした。アレルヤ達が写真をとられている間にフェルトちゃんが見せた悲しそうな表情に心配になって話しかけた。



ご愛読ありがとうございます、沢山の感想に高評価もありがとうございます。

とてもモチベーションが上がり書いていましたがもうネタがありませんので、暫くは投稿しないかもです。

もしネタが出来たら書きます。

取り敢えず、前に宣伝していたウマ娘×コナンの方も書いて近々投稿する予定です

ご愛読ありがとうございました

感想、お気に入り登録、高評価

お待ちしています



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

思わぬ再開

 

 

ソラン・イブラヒムside

 

パーティーの翌日、普通なら休日となるはずの今日、俺は約束通り妹達と遊園地へ遊びにいった。正直、トロピカルランド?だったか?そこに行きたいと言われたときは流石に焦った。原作にて工藤新一が殺人事件に巻き込まれたあの有名な遊園地。

 

まぁ、流石に事件に巻き込まれるなんて、ことは無く無事にこうして夕方、帰ってくることが出来たのだが何故か妹達にポアロへと行きたいとせがまれ現在はポアロへと来ていた。

 

俺としては以前に迷惑をかけてしまったあの店員さん、確か降谷零?だったか。その店員さんと主人公に変に質問されそうな為、暫くは行きたく無かったのだが妹様のお願いならば仕方ないと思いポアロへと入店したのだが

 

「兄さん、私はメロンソーダをお願いします」

 

「あ!ハヤナはコーラをお願いね、お兄ちゃん♪」

 

二人の飲み物を女性の方の店員さんに自分の分も含めて飲み物を注文する。二人が楽しそうにポアロを楽しんでいるのを見れば、彼女達に連れ回された疲労が軽く感じた。チラリと店内を見れば、あの金髪でアムロ・レイ似の声の店員さんが此方を見ている。二人には悪いが、早めに店を出た方が良いか

 

そう思い始めていた、そのときだった

 

携帯のメッセージアプリに通知が入り、見ると母さんからのメッセージだった。

 

『ごめんねソラン、母さんと父さん仕事の都合で遅くに帰るからハナヨとハヤナを連れて外で食べてちょうだい』

 

まぁ、仕方ないか。両親が遅れるのは仕事のせいだし帰りにどこかのファミレスにでも入ろうか……

 

「ハナヨにハヤナ聞いてくれ。父さんと母さんは仕事の都合で遅くに帰ってくるらしい、帰りにどこかの店に入ろうと思うが、何処が良い?」

 

「はい、ではここで。隣のクラスの子達がここの料理が美味しいと話しているのを聞きました」

 

「あ、ハヤナも聞いたことある!私もここでご飯食べてみたかったんだー!お姉ちゃんにさんせーい♪」

 

「………了解した」

 

妹達の即答に顔が引きつっている気がする、だが妹達がそうしたいなら仕方ないか。どうにかあの店員と話さないよう携帯を弄る。夕方とはいえ、時間帯はまだ四時半を過ぎたばかりだ

 

どうにか、あの店員と話さずに時間を潰す方法を考えなければ………この思考、コミュ障の考えじゃ………

 

取り敢えず携帯で前世では良く読んでいた二次創作小説を探そうと検索してみる。検索して現れるのは、全くわからない仮面ヤイバーなるものクロスオーバーや異世界系の小説が表示される。この世界にも、魔法少女ものや異世界転生といっあアニメは存在する。それこそ、前世では有名な作品等も。

 

例えるなら『魔法少女まどか☆マギカ』と『カードキャプターさくら』はこの世界にあるが、『魔法少女リリカル☆なのは』はない。といった感じだろうか?

 

一応、ネットで検索すると数件ヒットした。恐らくは俺やロックオンと同じように転生者が小説としてこの世界に産み出したのだろう。だが、基本的にあまり面白そうなSFロボ物はない

 

いっそのこと、ロックオン達と相談してガンダム00の小説をネットのサイトにオリジナル小説として投稿してみるか?

 

早速チャットアプリの中で1つのグループをタップし開く。グループ名はソレスタルビーイング、俺たちゲーマー以外にもフェルトやマリー・パーファシーがグループ登録している

 

 

 

 

『刹那』

「ガンダム00をネットにオリジナル小説として

投稿してみないか?」

 

『ロックオン』

「お、そいつは面白そうだな。」

 

『ティエリア』

「この世界のロボットアニメも面白いが、ガンダムを知る我々からは少し物足りない物がある、名案だな刹那」

 

『ハレルヤ』

「確かにそうだね。」

 

『マリー』

「でも、誰が書くの?私はあまり時間は取れないし、文章力も自信ないわ。」

 

『フェルト』

「小説とイラストはまかせて。これでも前世ではオタクで二次創作とか書いてたし、同人誌も書いてた。それにダブルオーの物語も詳しく覚えてるし、文章力は自信があるよ?どうかな?」

 

『ロックオン』

「それは頼もしいな、完成したら共有で送ってくれ」

 

『フェルト』

「わかった、任せて。」

 

 

 

取り敢えず、フェルトが書いてくれるとの事で話が纏まったため、メッセージアプリを閉じ、携帯から視線を外し思わず目を見開いた。

 

いつの間に頼んだのか、妹達はパフェをそれぞれ1つずつ頼んで食べていた。しかも一番大きなサイズの物を二つ

 

「あ、やっと気付いた!」

 

「そうですね、ハヤナ」

 

「いつの間に………そんなに食べて夕飯は大丈夫なのか?」

 

「デザートは別腹だもーん♪」

 

「ハヤナのいう通りです、ご馳走さまです兄さん。美味しかったです」

 

「…そうか」

 

取り敢えず今日はとことん財布が軽くなるようだな………そう思っていると店の来客を告げるベルが鳴った。

 

「あれ、ガンダムの人だ。久しぶり」

 

「ッ!?」

 

聞き覚えのある声、そしてその呼び方をするのは俺の知り合いでは一人しかいない

 

確信に近い思いで振り返ると、やはりか小中高と一緒だった幼馴染みとも言える友人が店の入り口に妹達と同じくらいの年でベージュ色の髪を持つ妹と共に立っていた。

 

友人はいつも通り緑のジャケットを着ており、妹の方はピンク色のフード付きのパーカーを着ていた。

 

「久しぶりだな、三日月・オーガス。そしてアトラ」

 

「うん。久しぶり、ガンダムの人」

 

「久しぶりです、ソランさん。あ、ゲームの大会優勝おめでとうございます!」

 

「ありがとう、見てくれたのか?」

 

「俺が見てたら、アトラもいつの間にか隣で見ててさ。」

 

「お、アトラちゃんじゃーん♪」

 

「こんばんわ、アトラ」

 

「あ、ハナヨちゃんにハヤナちゃん!なんでここに?」

 

「兄さんとお出かけした帰りです」

 

「晩御飯もここで食べるんだー♪」

 

そう言えば妹達とアトラは友達だったな。俺がパーティーに行った日に遊んでいたな。

 

「私もお兄ちゃんとご飯を食べに来たんだよ!」

 

それは、凄い偶然だな。そう思いながら三日月から聞いたところ、三日月の家も今日は遅くに帰るらしくご飯を食べにポアロへと来たらしい

 

「なるほどな、折角だ。一緒に座るか?」

 

「助かるよガンダムの人、アトラも喜ぶし。そうする」

 

近くの女性の店員さんに席の事を話し、俺の横にハヤナとハナヨを座らせ、向かいに三日月とアトラが座る

 

「そう言えば、ガンダムの人は天才の人と同じ大学たよね?元気?」

 

天才の人、俺たちの幼馴染みで電子工学科の授業を受けており、彼のドローンの設計図が採用されてから世界からも天才だと言われる男

 

「フリット・アスノか、最近は余り会わないが恐らくは元気だと思う。お前は?」

 

「俺も元気かな、そう言えば俺の働いてる店によかったらガンダムの人も来てよ」

 

そう言えば、三日月は俺やフリット達と違って就職だったな。そう思いながら三日月が差し出したチラシを確認する。

 

『どんもの屋~鉄火丼~』

 

まさかだが、オルガ・イツカが働いているのだろうか?それに鉄火丼と言えば最近有名に成っている店だったか。

 

「了解、今度寄らせて貰う」

 

「ん」

 

ふと、時計を見たらちょうど六時を過ぎた早めの晩御飯にちょうど良い時間になっていた。

 

「そろそろ、注文をするか」

 

「だね、腹へった」

 

そう言いながらメニュー表を広げ妹達のを方を見ると、何故かハヤナ、ハナヨそしてアトラまでもがギクリと気まずそうな顔をしていた

 

「どうした?」

 

「兄さん、すいません。デザートには勝てませんでした………」

 

「ハヤナ、もうお腹一杯………」

 

「ハヤナちゃん達の一緒に食べるなんて言わなきゃ良かったかも……」

 

思わず三日月と顔を見合わせる。やはりデザートは別腹では無かったか……。そう思いながら、メニュー表を見る。これなら、食べられるかな?

 

「料理を調理する時間も計算すると、ハムサンドなら食べられるか?」

 

「「「うん」」」

 

そう言いながら揃って頷く三人を見てから、メニュー表を眺める

 

「アトラ達でハムサンドを2皿、俺たちは何にする?」

 

うーん、喫茶店のメニューってどれも美味しそうだから悩む。よし、カレーにしようかな。量も多そうだし

 

「俺はカレーにするが、お前は?」

 

「俺も同じ、じゃあ店員呼ぶよ」

 

手を上げ店員さんを呼ぶと、以前に間違えてアムロ・レイと呼んでしまった金髪の店員さんが注文を取りに来た。正直、まだ気まずい

 

「カレーを二つと、ハムサンドを二つ頼む」

 

「もし食べきれなかったら持ち帰りにしたいんだけど、出来る?」

 

「はい、分かりました。先程から仲が良さそうですけど、友人ですか?」

 

「いや、ただの幼馴染みだ。」

 

「だね、ガンダムの人とは幼馴染みだけど、それがどうかした?」

 

「いえ、とても仲が良さそうに話していたので気になっただけですよ」

 

そう言いながら店員さんが厨房と思われる場所へと向かっていった。

 

その後、ご飯を食べ終えてから少ししてからポアロを出た。やはりかハナヨ達はハムサンドを残してしまったのでテイクアウトして貰った。今度は食事前にデザートやお菓子はあまり食べさせないようにしなければら。そう言えば、折角会ったんだからと、妹達に言われみんなの集合写真を撮った。

ちゃんと皆が映っているのを確認し、折角だから親に三日月に会った事を教えようと画像を送信し、間違えてソレスタルビーイングのグループチャットに送っていた事に気付いた。

 

『ロックオン』

「おい!?どういう事だよ刹那ァ!?」

 

『フェルト』

「どういう事!?なんでコナン世界に三日月とアトラちゃんがいるの刹那!?それに猫耳着けてる子は良く見たらハナヨとハヤナちゃんだし!とにかく説明して!!」

 

どう説明しようか…………

 

そう思いながら、少し眠そうにしている妹達と共に家へと帰路に付くのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピピッ!

 

USER NAME『R』さんから

USER NAME『刹那・F・セイエイ』さんへ

3VS3チームマッチの誘いが来ています。

 

USER NAME『R』さんから

フレンド申請が来ています。

 

 

 






プチキャラ紹介
『三日月・オーガス』
 主人公の幼馴染みの一人。就職しており《どんもの屋~鉄火丼~》で働いている。妹がおり、主人公をガンダムの人と呼ぶのは、主人公が小学生の時にガンダムと言う単語を毎日のように口にしていた事から。

『アトラ・オーガス』
三日月・オーガスの妹、ハナヨやハナヤと友達で良く遊んでいる。料理や裁縫が得意。毎年、三日月の誕生日にはお守りを作って渡しているため、家庭科の授業では他の生徒に裁縫を教えている事が多い。










ご愛読ありがとうございます

感想、お気に入り登録、高評価

よろしくお願いします



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

新たな友人

ソラン・イブラヒムside

 

喫茶ポアロで食事をした俺たちは家へと帰ってきていた。ハヤナとハナヨは帰ってきてから即座にお風呂に入ると言って二人で風呂場へと向かっていった。

 

俺は手洗いうがいをすませ、自室へと戻ってきた。前世ではあまり詳しくなかったが今はプロゲーマーとして、良いゲーム環境を作るため、パソコンの組み立て方を勉強した。

 

一応、色々なネットの評価を見て買って組み立てたので良い方だとは思っている。創作キャラが結構ヌルヌル動くしな。

 

早速パソコンを起動していつものゲームを起動すると、ゲームのメッセージとフレンドの場所に通知が入っていた。

 

「誰だ?」

 

そう思いながら、フレンドの依頼者の欄を見る。そこには『R』と言う一文字だけのユーザーネームがあった。

 

R?大会の参加者や友達でそんなゲームの名前を使っている者は居たか?記憶が確かならそんな人物はいない。

 

だとしたら、Rとは?それにこの人物からの3VS3のマッチ依頼が来ている?

 

こいつは一体………。

 

取り敢えず、Rと言うプレイヤーへと向けてメッセージを入力する。

 

『お前は何者だ?何処かで会っただろうか?

人違いではないのか?』

 

Enterキーを押してメッセージを送信する。取り敢えずこれで相手から何らかの返事が来るだろう。

そう思いながら昨日届いたネットの動画配信の機材を箱から出していく。何故こんな事をしているかと言うと、イオリア・シュヘンベルグ…スポンサーからの指示でゲームの配信をすることになったからだ。

 

「俺の配信を見に来る人など、いるのか?」

 

そう思いながら、機材の説明書等を整理して置く。他にも、機材に入っていた箱や梱包に使われていた物も整理していく。

 

小学校の頃は、工作等の素材を持参する事があったからな。ハヤナやハナヨから何時工作の素材を頂戴と言われても大丈夫なように、少しの間はそのまま置いておく。

 

「兄さん。お風呂、空きました」

 

「分かった」

 

ノックして入ってきたハナヨに返事をして着替えとバスタオルを持って階段を降りて脱衣場へと向かい、着替えなどを置いて風呂に入る。

アニメやライトノベルなら遭遇するような事があるのだろうが、俺は絶対に無いよう気を配っている為に、そのような場面に遭遇した事は無い。

体と髪を洗い、湯船に浸かりながら配信する内容を考える。一応、今やっているバトルロワイヤルの他にも前世で言うところのAp○xにも手を出してみようと思っている。その場合は三人がパーティーの上限だ。元からそのゲームをプレイしていたロックオン達は彼らでもうパーティーを作って配信をしてしまっている為、俺は一人になってしまっている。

流石にソロ配信は厳しい、もしこのゲームをするなら誰を誘う?大会では無いし、チームの関係なしで考えるならグラハムか?今度共にゲームをする約束をしていたし、だがあと一人はどうする?

そう思いながら風呂から上がり、着替えて部屋に戻り消していたパソコンの画面を着ける。すると、先ほどのRというユーザーからメッセージか来ていた。

 

早速、マウスのカーソルを合わせてメッセージを開く。

 

『ボクが何者か、君が一番良く知っているんじゃないか?刹那・F・セイエイ。まぁ、良い。戦えば分かるさ、戦う際はボイスチャットはオンにしていたまえ。予定がお互いに空かない場合はボクと君の二人だけで、一騎討ちと行こうじゃないか』

 

なんだと、俺が一番知っている……誰だ。

 

こうして悩んでいては変わらない、か。なら戦って見るのもありか。そう思いながら俺は椅子に座り直し、ヘッドホンを身に付けマイクをオンにする。

 

深呼吸をして、Rへと対戦を申し込む。

 

すると、即座に相手からの同意がなされ画面はバトルフィールドへと移行する。今回のステージは孤島、隠れる場所やスナイパーのポイントが多く人気の場所だ。

 

早速いつも通りサブマシンガンとショットガンを選択し武装を完了する。そして相手の隠れている場所を探す。

 

海の中や森等を探し、漸く見つけた相手は山岳地帯の山頂から俺を見下ろす形で立っていた。見た感じアサルトライフルとショットガンを持ってその場に立って此方を狙っている。

 

「お前が、Rか。」

 

『その通りだ。聞こえているかい、刹那・F・セイエイ』

 

「っ!その声は……まさか!?」

 

その声、そして口調。アムロ・レイに似ており様々なVSゲームや無双ゲームでシャアにアムロに似ていると言われていたキャラクター。ガンダムダブルオーのラスボス、原作ではイノベイターへと覚醒した刹那・F・セイエイと一騎討ちし破れた存在。

 

「リボンズ・アルマーク……」

 

『やっと気付いてくれたようだね』

 

「何故、まさかお前も俺たちと()()なのか!?」

 

『その通りさ、君たちの活躍を見て会ってみたくなってね。このような形を取ったという訳さ。それに、君と接触すればソレスタルビーイングの他のメンバーとも会えるだろうからね』

 

なるほどな。

 

「今回、俺に接触した理由がそれか」

 

『このボクの成りきり(キャラロール)は少し受けが悪くてね。リアルに友達は居ないのさ……』

 

確かにリボンズのしゃべり方は、相手からしたらイライラする事があるのかもしれない。なんだか、可哀想だな……。

 

「良ければ、フレンドの登録をしよう。あと相談だが、今後に動画を配信するのだがApExと言うゲームのパーティーの枠が一人空いているが……どうだ?」

 

『それは助かるな、ではこれからよろしく頼むよ。刹那・F・セイエイ』

 

「あぁ」

 

この後、俺とリボンズは連絡先を交換し今日のゲームを終えた。それにしても、この世界には本当に転生者が多いな。

 

そう思いながらパソコンを落として、ベットへと横になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、俺は大学で講義を受けた。今日は受ける講義が午前だけの為に荷物を片付け、席を立って大学を歩く。

 

昼飯をどうするか、せっかくだし三日月の言っていた店に行ってみるか。

 

「ソラン!」

 

俺を呼び止める声が聞こえ、振り替えるとそこには同じく授業を終えたのか鞄を持って此方へと手を振る優しい顔で紫色の瞳の青年。

 

ガンダムSEEDの主人公、キラ・ヤマトが此方へと歩み寄って来ていた。

 

「キラ・ヤマト……」

 

「ソランも帰り?」

 

「あぁ、今日は講義が午前のみだからな。」

 

「良かったら、お昼を一緒にどうかな?」

 

「問題ないが、何処で食べる?」

 

「えっと、どうしよう……ソランは何処が良い?」

 

「なら、どんもの屋~鉄火丼~と言う店はどうだろう。」

 

「そういえば前にネットで美味しいお店って言われてたね。よし、そこに行こう。」

 

「了解した」

 

そう言って二人で大学を出てマップアプリの通りに歩く。恐らく、今の俺をフェルトが見れば口を開けたままに成るだろうな。まぁ、他のソレスタルビーイングのメンバーもそうだが。

 

「そういえば前のゲーム大会、優勝したんだね。おめでとう」

 

「ありがとう、見てくれていたのか?」

 

「いやネット記事で見てさ、やっぱり凄いよ刹那は」

 

「そうか、プログラミングが出来るお前の方が凄いと思うがな」

 

そんな話をしながら店を見付けた、看板に大きく鉄火丼と掛かれている。二人で店内に入ると、三日月が料理を運んでいるのが見えた。

 

「いらっしゃい!好きな席に座ってくれ!!」

 

そう言って笑う店長に軽く礼をしてからカウンター席に座り、メニューを開く。ふむ、海鮮丼に天丼、カツ丼……本当にメニューが豊富だな。海鮮丼は少し量が少なそうだ、だがカツ丼は逆に量が多いな。なら天丼でいくか

 

「俺は天丼にする、キラは?」

 

「僕は海鮮丼にするよ」

 

注文し終え、お互いの近況を話しながら料理が運ばれてくるのを待つ。店内を見る限り名探偵に関係するような方々は店に入って来なかったし、大丈夫そうだな。

 

「そういえば、ゲームの配信することに成ったんだっけ?」

 

「あぁ、一応な。ゲーミングパソコンは自分でどうにかしたが、配信機材は少し大変だったな。」

 

「後で見に行って良い?何かアドバイスとか出来るかも」

 

「あぁ、その時は頼む。」

 

キラは機械に強いので、ゲーミングパソコンを作るときもアドバイスを貰っていた。彼の助言があれば問題なく機材も組み立てられる。

 

「お待ち、来てくれたんだ。まあ、ゆっくりしてって。」

 

そう言って料理を置いていく三日月に、頷いて返しそれぞれの頼んだ料理を食べる。

 

天ぷらは揚げたてで、タレのかかったご飯もまたうまい。今後もこの店に良く来たいな、今度はハナヨ達やロックオン達でも誘ってみるか。

 

 

 




プチキャラ紹介

『リボンズ・アルマーク』
米花町に引っ越してきた学生。このキャラロールにより、学生だが友達が余り居ない。今後、刹那とグラハムと共にゲームをしていく予定。

『キラ・ヤマト』
ソランと同じ大学に通う学生。バイトで教授のプログラミングを手伝っている。妹はラクス、小学校に通っておりハナヨ達と同じ歳。なんでも幼稚園で別れた友達がいるらしい。


ご愛読ありがとうございます

感想、お気に入り登録、高評価

お待ちしています


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

新たなゲーム

 

ソランside

 

 

キラ・ヤマトと共に食事をした後日。ゲーム用のパソコンに撮影、配信用の機材をセッティングした俺は予定とおり二人に連絡を取り先にゲームにログインして貰う。俺もログインしつつ、告知した時刻を待つ。

 

部屋の扉には配信中と言う札を下げておいたから、ハナヨ達の入室はない。

 

さて、時刻になり配信を開始する。携帯で俺の配信を見れば画面はApExのロビー画面が映し出され、画面の端に俺がいる画面が映し出されている。

 

「あー、聞こえているだろうか?」

 

─────────────────────

:(゚∀゚ 三 ゚∀゚)キター!

:ゲームを始めよう!

:めっちゃイケメンやん!?

:めっちゃ戸惑ってるwww

:大丈夫

:聞こえてるよー

─────────────────────

 

まず、そうマイクに向けて話すとコメントが凄い勢いで流れ始める。どうやら機材は上手く動いてくれている様だ。

 

「改めて、自己紹介させて貰う。俺はプロゲーマーチーム、ソレスタルビーイングに所属している刹那・F・セイエイと言う。本日から、定期的にこうしてゲームの配信をしていきたいと思う。」

 

─────────────────────

:と言うことはソレスタルビーイングでやる?

:ティエリアやロックオンとやる?

:確か刹那以外のメンバーで既に三人組作ってたで

:え?

:ソロ?

─────────────────────

 

そう言って携帯で二人にそろそろ配信のロビーに入って貰うよう連絡する。

 

「みんなも知っていると思うが、ソレスタルビーイングの配信でこのApExをする際に既にチームが出来ていて、俺は残ってしまった。故に、この配信では俺の友人を二人、配信に呼んでゲームをしたいと思う」

 

そう言うと、ゲームのロビーに二人が使うキャラが現れると同時に俺は携帯でグループ通話を開始する。

 

 

『ふむ、聞こえているかい?』

 

『聞こえているだろうか?』

 

─────────────────────

:この声、どっかで……

:片方は聞いたことないな、新しいメンバー?

:個人の友人か?

:ファ!?

:とんでもない人を呼んだんやな……

─────────────────────

 

「あぁ、しっかり聞こえている。二人とも、自己紹介を頼む」

 

『ボクはリボンズ・アルマーク。この世界の救世主となる存在だ』

 

─────────────────────

:痛い!?痛い痛いィィ!?

:あっ

:刹那、人選……

:こ、個性的な友人ですねw

:ヤメロォオオ!?古傷がぁ!?

:中二病ですね、分かります!

─────────────────────

 

『Hello everyone!私はグラハム・エーカー、アメリカのプロゲーマーチーム。アロウズのリーダーを務めている』

 

─────────────────────

:とんでもない人……

:何処で知り合ったの?

:WAO!?

:刹那すげぇ!?

:このチームで行くのか!?

─────────────────────

 

流れるコメントに苦笑いしつつ、説明を続けるため口を開く。

 

「俺とグラハムが戦闘、リボンズには指示と作戦の立案を担当して貰う形になる」

 

そう説明し、俺たちはゲームを始めた。

 

『ふむ、よろしく頼むよ。グラハム・エーカー?』

 

『こちらこそよろしく頼む、リボンズ』

 

こうして俺たちはゲームを始める。俺は中距離が得意で即座に撤退する事の出来るキャラクター、レイ。リボンズは空を飛び、味方を安全地帯へと移動可能なフリーダム。グラハムは軍人がモチーフのキャラクターであり敵をスモークグレネードや爆撃で撹乱する事が得意なコマンドだ。

 

「行くぞ、二人とも」

 

『あぁ!』

 

『了解した。』

 

フィールドへと降りた俺はこのゲームの経験がある二人に操作や武器を学びつつゲームを進めていく。ふと、携帯を見るとソレスタルビーイングのLINEから大量にメッセージが来ていた。

 

まぁ、後で確認するか。

 

そう思いながらゲームを続行する。このゲームについて理解し俺たちはファイトをする事なく上位5チームまで生き残った。

 

「やけに静かだな」

 

ヘッドフォンからは俺たち三人のキャラクターの走る足音のみが流れている。

 

『戦闘等がなければこの様な物さ、ボクの読み通りならこの先の町に2パーティーはいるはずだ』

 

『確かに、だが一応物資のあの狙撃銃には警戒した方が』

 

─────────────────────

:リボンズの読み的確すぎだろ……

:刹那の飲み込みが早すぎ

:確かに、アレに打たれたら終わる

:いや、コマンドのスモークあるしノックされてもギリギリ

:フラグか?

:刹那、頑張って!

:迷わず走れ!

─────────────────────

 

その時だ、一発の銃声と共にグラハムの操作するコマンドがヘッドショットを喰らいダウンした。

 

『不味い!?逃げろ、刹那!リボンズ!私を犠牲に、生き延びるんだ!!』

 

『クッ、仕方ないか。』

 

「すまない、グラハム・エーカー」

 

『行け二人とも!未来への障害は、このグラハム・エーカーが防いで見せる!こっちだ!私を撃てぇええ!』

 

そう言ってシールドを展開して銃弾を防いでいるコマンドを他所に、リボンズのキャラクターの後ろを走りその場から離れていく。

 

『くっ、まさか()()()()を手にしたパーティーと鉢合わせするとは……』

 

「リボンズ、あの武器とは?」

 

『メメントモリ、フィールドに落ちているスナイパーライフルより遠くの敵を狙撃出来る支援物資の武器の内の一つだ。あの武器はどんなアーマーでもヘッドショットを喰らえば一撃でダウンする』

 

そんな武器があるのか、ApExは奥が深いな。そう考えているとログでグラハムが落とされた事が記されていた。

 

『グラハム、君を撃ったパーティーの人数は?』

 

『恐らくは一人だ、少なくとも私への銃撃はメメントモリ持ちのみだった』

 

安全地帯へ円へと入った、その時だった。グラハムの時と同じメメントモリの銃声と共に俺の肉体ダメージを防いでいるくれるアーマーが全て削られた。

 

『不味い、刹那!すぐにシールドを回復するんだ!』

 

「了解した!」

 

近くの建物内に入り、シールドを回復していく。続いてリボンズも入り、入り口を塞ぐ。

 

くっ、安全地帯の端か。このままでは……

 

そのときだった、メメントモリの銃声と共にキルログに他のパーティーの全滅が記される。見れば、残りは俺たちとメメントモリを持つ一人のみ。

 

「あとは俺たちとメメントモリを持つ奴一人か」

 

『あぁ、恐らくはこの建物にいるだろう』

 

『クッ私がいれば爆撃を落とせたと言うのに……』

 

そう言うと、地図の建物の一つにピンが指された。

 

『仕掛ける!』

 

「了解した!」

 

そう言って建物を出てメメントモリを持つプレイヤーのいる建物へと入る。恐らく、敵がいるのは二階。

 

「先行する!」

 

そう言って階段を上りスライディングしながら部屋に入りプレイヤーの使うキャラへと発砲する。だが、相手は一番強いアーマー。それに避けるのが上手い。

 

「下がって回復する!」

 

『わかった、変わる!』

 

そう言ってリボンズの使うフリーダムが入り敵へと銃撃する。その間に俺は一階へと下がりシールドを回復する 。

 

『チィ!!』

 

リボンズの声と共にリボンズがダウンした事が表示された。それと共に階段から敵のプレイヤーが降りて撃ち合いになる。

 

「くっ、このままでは……」

 

アーマーを回復出来たのは8割だ、このまま撃ち合えば此方が……

 

『ん?これは………運命だ。ボクはまだ、戦える!刹那、敵を引き付けておいてくれ!』

 

「何を!?」

 

『そうか、蘇生シールドか!』

 

「それは一体……」

 

敵の銃弾を避けつつリロードする。それにしても、蘇生シールドとは一体……なっ!?

 

見るとダウンした状態であるはずのフリーダムが元の状態に戻っていた。

 

『説明しよう少年!蘇生シールドは、身につけた状態でダウンした時、味方に蘇生して貰わなくても自力で蘇生できるアイテムだ』

 

『体力、シールド完全回復完了。いける』

 

その声と共に上の階から降りてきたリボンズと共に最後の一人を打ち倒し、見事一位を取ることが出来た。

 

ふむ、他の動画や資料を見てもう少しこのゲームについての知識を学んだ方が良いと感じた。

 

その後、配信を切り携帯を見ると数百件の通知が来ており全てソレスタルビーイングのメッセージからだった。恐らくは、リボンズ達と共にゲームしていた事に驚いていたのだろう。

 

そう思いながら携帯を開き、メッセージを確認しようとした時だ。通話が来た、画面を見るにティエリアからの様だが、何か会ったのだろうか?

 

そう思い、通話を押し携帯を耳に当てた。

 

「もしもし」

 

『やっと出たか!刹那、大変なんだ!!』

 

そんなティエリアの声から感じるのは焦り?心配だろうか?頭のなかで?を浮かべる。

 

だが、次の言葉に俺は頭が真っ白になった。

 

『ロックオンが!殺されてしまう!!』

 

 






ご愛読ありがとうございます

感想、お気に入り登録、高評価

お待ちしています。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

新たな知人

 

 

 

ニール・ディランディside

 

木々の生い茂る森の中、片手を木に置いて体が倒れないよう体に力を入れる。

 

「グッ!?、クソが……」

 

腹部、横腹に空いている手を当てて押さえる。未だにそこからは赤黒い血がドクドクと流れ、痛む。

 

イギリスの諜報機関からの命令で、俺は黒の組織に潜入していた。今回、とある外国にいる裏切り者を処分するよう、組織の名前持ちから命令され俺は一人で日本から離れ外国へと来ていた。

簡単に終わると思っていた、だが実際は違った。組織の裏切り者達は俺のことを待ち伏せしていた、ゆえに銃撃戦となり俺は拳銃とスナイパーライフルのみで戦う事になってしまった。

いつも刹那達とやるFPSは、時間が経てば回復するアイテムやシールドがあってこのような状況でも勝つことが出来る。

だが、現実はそうは行かない。あんなに早く傷が塞がる訳がない、故に俺は持っていたスモークグレネードを使うことで、その場から撤退しようとした。

その時だ、奴らがスモークへと当てずっぽうに撃った銃弾の内1発が、俺の横腹を射貫いた。

 

幸い、銃弾は貫通したが血が流れ続けている。このままセーフティハウスに戻るのは酷く難しい、服の上からでも出血しているのはわかる程に赤黒く染まったシャツ。

 

「ハハ、これは不味いな……」

 

そんな言葉が口から漏れる、早く治療をしなければ不味い。それに血を流しすぎている、このままじゃあ……。

 

最悪な結果が脳内に浮かび上がる、頭を振ってその未来を掻き消す。だが、このままでは間違いなく俺は奴らに見つけられる。出来るだけ、遠くに逃げないとな。

 

ふらつく体を鼓舞し、歩き続ける。

 

どうにか、生きて…帰るんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ソランside

 

気付いたら、金属音と共に俺の携帯は床へと落ちていた。

 

『ロックオンが殺されてしまう』

 

ティエリアからの電話から聞こえてきた言葉に、聞き間違いだと、聞き間違いであってくれ、冗談であってくれと思いながら携帯を拾い上げる。

 

「どういう、事だ?」

 

『ロックオンが海外での仕事で待ち伏せされていた!このままではロックオンが奴らに殺される、運良く逃げられたとしても出血多量で──』

 

「エクシアで出る!!」

 

それを聞いた瞬間に俺は部屋の扉を開いて玄関へと走る。

 

『無茶だ!君はエクシアを操縦するのは無理だと───』

 

「ガンダムの性能を引き出すのが、俺たちガンダムマイスターだ」

 

携帯から聞こえるティエリアの動揺した様子の声を無視して携帯だけを手に持つ。

 

ロックオンとの出会い、それはほんの数ヶ月前の事だ。だが、ロックオンに……彼には生きていて欲しい。原作のように死んで弟やフェルトを悲しませたくない。

 

俺がエクシアにのれる事を、自分の想像通りに操縦する事が出来るシステムは誰にも言わないようにしていた。

 

もし俺がエクシアを自在に操れるのだと宣言したら、いくら友人とはいえ何かに利用されるのではないのか、そう考えていた。

 

俺の見てきたアニメやドラマ、映画で学んでいる。大きな力は、その力とは比較にならない程の大きな責任が伴う事を。

 

エクシアを操縦した時、俺は一度エクシアの操縦桿から手を離した。自身の想像通りに操縦するには両手で操縦桿を握らなければならない。

 

故にエクシアは操縦が止まり、機体は地面へと落下した。

 

今でも思い出せる、もしエクシアの操縦桿を離したまま地面へと落ちていたら、どうなっていたか。

 

まず自身の怪我、そしてこのガンダムと言う名の兵器が世間へと露見し、落ちたエクシアの先が民家やビル街だったら莫大な規模の被害となっていた。機体は押収され、軍事利用され新たな戦争を生み出す。そう考えたからこそ、俺はエクシアの操縦をしない。操縦が可能なことを公言しない事を誓った。

 

だけど、こうして友人が死にかけているのを聞いて、手を伸ばさないような人にはなりたくない。

 

きっと俺が転生者ではなくとも、刹那ならロックオンへの加勢へと向かうだろうから。

 

「ロックオンの救援に向かう、ティエリア。ロックオンの現在地を教えてくれ」

 

『今ヴェーダで探している、少しまってくれ』

 

一度通話を切り、時間的にも9時となる時刻、帰ってきた親に出かける。おそらく朝帰ると伝え、俺は家を出た。

 

早く、速く、駆けていく。胸にあるのはロックオンを助けると言う思いだけに、エクシアを隠した森へとひたすら必死に走る。

 

「ハッ!ハッ!」

 

「あの──」

 

走るなか、少し先に数人の人物がいるのか見えた。俺はその人たちの横を駆け抜けようとして、話しかけられ仕方なく足を止めた。

 

見ると、そこには江戸川コナンや毛利小五郎、蘭、安室透の姿があった。

 

「何の、ようだ?」

 

肩で息をしながらどうにかそう答える。

 

「どうかしましたか?こんな夜に出歩くなんて」

 

「危険だから速く帰った方が良いぞ」

 

そう言う安室透と毛利小五郎の声を聞きつつ、ひたすら息を吸って吐き少しでももう一度走り出せるよう体力を回復させる。

 

「問題ない、急ぎの用事なだけだ。心配をかけたようですまないが、俺は急がなければならない」

 

そう返し、再び走り出そうとして

 

「ねぇ、それってどんな用事なのー?」

 

俺を見上げる小さな少年の言葉に足が止まった。

 

どんな用事か、友人を助けにいく。そんな事は言えるはずがない。大学生が夜中に必死に走るほどの用事、そんな物は思い浮かばない。

 

「それは……」

 

思わず言葉に詰まる。

 

だが、恐らくその行動は目の前の少年に追撃する隙を与えてしまっている。

 

「えー?教えられない用事なの?ボク気になるなぁー」

 

どうすればこの場を切り抜けられる、速く行かなければロックオンは………。

 

その時だ、携帯の着信音がなり失礼と一言告げてから画面を見ると、そこにはティエリアの文字。通話の状態にして耳に当てる。

 

「ティエリアか」

 

『刹那!ロックオンの居場所が分かった、今恐らくこのポイントを付けた付近にいるはずだ!』

 

その声と共にメールに地図のようや物にピンが指されている画像が送られてきた。

 

「了解した!刹那・F・セイエイ、救援に向かう。」

 

そう言って通話を切りすまない、そう一言だけ告げて再び走り出す。後ろから声が聞こえたが無視して森に入り、エクシアを隠している場所へ向かい、ハッチを開けてコックピットに入りパイロットスーツを上から着用しヘルメットを被り両手を操縦桿に置く。

 

「GNシステム、リポーズ解除。プライオリティを刹那・F・セイエイへ!」

 

俺はエクシアが動いている状態を想像する、GN粒子等結膜が消え、機体本来の姿を表し、ツインアイに光が灯る。

 

「エクシア、飛翔する!」

 

機体を立ち上がらせ飛翔する、ある程度の高度へたどり着いた瞬間にティエリアの指定したポイントへと最大速度で飛行する。

 

早く、いかなければ……ならあれしかない。少しでも早くロックオンの元へ向かわなければならない。

 

俺はそう思い即座にそのシステムを使うための口上を話すため口を開いた。

 

「トランザム、始動!!」

 

その発言と共にモニターに『TRANSーAM』と表示され、先程より早くエクシアが飛行する。

 

トランザムシステム、機体内部に蓄積された高濃度の圧縮粒子を全面開放する事により、機体スペックを3倍にまで上げる事ができるシステム。

 

発動した瞬間にGN粒子が赤くなり、それに伴ってエクシア自身も赤く発光する。

 

これなら早くポイントへ着けるはずだ、待っていてくれロックオン。

 

そんな思いを胸に止め、エクシアで加速してティエリアの指定したポイントへと向かう。だが、助けた後はどうなる?俺が出来るのはせいぜい止血ぐらいだ。

 

そう考えながら操縦していると、ティエリアの言っていたポイントへと到達した。即座にエクシアのメインカメラで周囲を飛びながら捜索する。

 

すると、エクシアのカメラが血を流し木に寄りかかって座り込む何者かを捉えた。映像を拡大する、普段とは違い戦いに向くであろう黒い服装をしたロックオン・ストラトス、ニール・ディランディの姿がそこにあった。

 

そしてその周辺に銃を持って武装した集団も確認した。一瞬、恐怖が体を襲い。

 

次に体を、脳を襲ったのは憎しみと怒り。

 

アイツらがロックオンを………

 

一瞬の怒りに任せてGNソードのライフルを向けそうになるが即座に止めた。

 

こんなこと、ロックオンは望まない。

 

そう考えを改めながら機体を木にロックオンの近くに片膝を付いておろし即座にヘルメットを被り直し相手から見えないよう設定してから機体から降り、ロックオンの元へと駆け寄る。

 

「ロックオン!しっかりしろ、意識はあるか!?」

 

肩を軽く揺すってみる、出血が酷い。早く、早く病院へ向かわなければ。

 

「ぁ……あ、せつ、な。か?」

 

掠れた様子の声が聞こえ、俺は安堵の息を吐いた。意識がある、なら早く病院へ向かえばきっと助かる、そのはずだ。

 

「あぁ、肩を貸せ。安全な場所へ運ぶ」

 

「悪い、な。」

 

肩を貸してロックオンを立ち上がらせ、機体へと運ぶ。あれからエクシアのコックピットを確認したところ、車のシートのように操縦席を前に詰める事が出来る事が分かった。

 

シートの後ろ、人一人分が入れそうなぐらいのスペースが作り出せる。そこへロックオンを座らせる。

 

「せつ、な……」

 

「これ以上は喋るなロックオン、傷口が……」

 

「お前、は……満足してる、か?こん、な……世界で」

 

コックピットの壁にその身を預けるようにして、深く呼吸をしながら話すロックオンの目蓋が下がって行く。

 

「何を言って、しっかりしろ!ロックオン!」

 

「俺は…………嫌だね」

 

完全に目蓋が閉じる、急ぎ手を口許へ当てる。息はしっかりとしている、眠っているのか?

 

どちらにしろ、早く帰らなければならない。

 

そう思いながらロックオンの持っていたスナイパーライフルも回収してコックピット内に置き、エクシアを動かし、俺のいた日本へと飛行する。

 

エクシアを操縦しながらヘルメットを脱ぎ、携帯を開く。すると圏外ではない、なら。

 

即座にティエリアへと連絡を送ると、ワンコールもせずに電話に出た。

 

「ティエリア、ロックオンの保護を完了した。」

 

『本当か!?ロックオンの容態は?』

 

「出血が酷い、腹部を撃たれたように見える。見たところ、銃弾は貫通しているようだ。ティエリア、俺はこれからどうすれば良い?病院へ運ぶのは」

 

『あぁ、ロックオンはまだ海外に居る事になっている。病院へ運ぶのは危険だ』

 

「なら、どうすれば……」

 

この出血はさすがに自分達でどうにかするのは危険だ。最悪の場合はロックオンが死んでしまう。く、この機体がクアンタならワープして即座に日本へと戻れるのに。

 

そう思っていると、通話に誰かが入ってきた。

 

『もしもし、二人とも通話していた様ですが、どうかしましたか?』

 

マリー・パーファシーの声だ。時間帯的にも夜中に近い時間帯になったが通話している俺たちを見て心配になって通話に入ってきてくれたらしい。

 

『大変なんだ、このままではロックオンが!』

 

ティエリアが現状を説明すると、マリーさんは驚愕した様子で口を開いた。

 

『っ!?分かりました、私の知人に一人、個人で病院を経営している方がいます。その人に連絡を取ればきっと!』

 

「住所を送ってくれ、エクシアで向かう!」

 

『刹那!それではエクシアが世間に露見して──』

 

「そんな事よりロックオンの命だ。それに、今は夜中だ。見たとしても、都市伝説や噂程度で留まるだろう。」

 

『刹那……』

 

『分かりました、住所は────』

 

マリーさんの指定した場所へと高速でエクシアを向かわせながらヘルメットを被り直す。

 

「エクシア、目標へ高速で飛行する」

 

『マリー・パーファシー、私も今から合流する。電話の件を頼んだ』

 

『はい!』

 

通話を切り、携帯で調べた場所へと向かうと少し広い空き地が近くにあった。そしてその近くにティエリアとマリー・パーファシー、そして金髪で白衣を着た何者かが共に立っていた。

 

恐らく白衣を来ている彼がマリーさんの行っていた知人なのだろう。

空き地に下降して行くと、三人はエクシアが見えたのか驚愕の表情を浮かべている。

 

俺はエクシアを片膝つかせた状態で地面に座らせ、GNソードを装備していない方の手をエクシアのコックピットの前に掌を配置する。

 

そしてコックピットのハッチを開け瞳を閉じて眠ったロックオンを引きずり掌に乗せ、エクシアを操作し掌をゆっくり地面に付ける。

 

そしてハッチのロープを使ったエレベーターのような物を使って下へ降りる。

 

見ると白衣を来てサングラスを着けた男性がロックオンの体に聴診器を当てていた。

 

「まさか、この世界に貴方が居るとは思わなかった。JB・モレノ」

 

「まさか、彼女と私のように同じような存在がいるのではと考えていたが、まさか君達で、更にはガンダムまでお目にかかれるとはね。」

 

ガンダム00では医務を担当し、イアンの親友である人物であり、ファーストシーズンの最終戦で死んでしまったキャラクター。

 

「ロックオンは?」

 

「今は眠ってるだけだ、取り敢えず私の病院に連れていく。」

 

「なら、俺が背負って──」

 

「いや、ロックオンを運ぶ手伝いはボクがしよう。刹那は早くエクシアを隠した方が良い」

 

「ティエリア……了解した。機体を隠しすぐに合流する」

 

そう言って俺は機体を隠すため再びエクシアに乗り森へと向かった。

 




プチキャラ紹介

『JB・モレノ』
米花街に個人病院を経営している医者。
転生特典はガンダム00の『再生治療』を頼んだ所、容姿がJB・モレノとなった。噂ではどんな怪我や傷も直す医者として噂がたっている。
以前、マリー・パーファシーと出会い知り合いとなった。


ご愛読ありがとうございます

感想、お気に入り登録、高評価

お待ちしています



目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。