真《チェンジ!!》IS~定めの戦士~ (ジンオウガ)
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プロローグ《竜の息子が行く!》
~???~
「待ちやがれこの野郎!!」
《ギシャアァァ!!》
何処かの宇宙。そこで巨大な昆虫のような生物を追うロボットがいた。
『余り無茶をしないで!どうせ手負いだ、その内にバテる筈だ!』
「分かってる!」
すると、巨大な昆虫の目の前に謎の空間の裂け目が現れた。その裂け目に昆虫は入り込み消えていった。
「くそ!《ゾーン》に逃げ込みやがった!」
『やられたね。それにしても、
「ここ何週間も連続で現れてたり消えたりって鬱陶し事をしやがって………ん?」
何かに気付いたロボットのパイロットはそちらを見ると突如ゲートのような物が現れてロボットを吸い込もうとしていた。
「こ、これって………うわぁ!?」
そして、ロボットが吸い込まれていきゲートは消えていった。
☆
~???~
とある銀河の果て、そこのとある惑星で謎の勢力が蠢いていた。
《首尾はどうだ孔明よ?》
「順調でございます。奴等ゲッターの者共にも悟られておりませぬ」
《うむ………上々のようだな》
「気付かれぬように撹乱をしておりましたので暫くは大丈夫でございましょう」
《ならばよい。だが、まだ懸念もあるがの………》
「
《彼処にもゲッター線が関わっている可能性があるという事だ………》
「忌まわしきゲッターめ………平行世界でも付きまとうとは………!」
《孔明よ、あの平行世界の地球にゲッター線の出現する前に人類及びあの世界に関わるインベーダー共もまとめて滅ぼすがよい!》
「御意に!全てはこの宇宙の安定の為に!」
☆
~???~
「急いでクーちゃん!」
「はい!」
とある無人島、その無人島の地下にある秘密基地から出てくる二人の女性がいた。頭にメカメカしいウサミミを付けてアリス服を着た女性《篠ノ之束》は長髪で美しい銀髪をしていて目を瞑っている少女《クロエ・クロニクル》は急いで自身が作った基地から出て外にあるニンジン型ロケットに乗ろうとしていた。数時間前、突如謎の機械のようで生物のような昆虫の群れに襲撃を受けていた。最初は束が開発した量産していたこの世界で女性しか使えないパワードスーツ《IS<インフィニット・ストラトス>》の無人機の《ゴーレム》で迎え撃とうとしたが、全く敵わずたったの数分で全滅したのだ。
「な、何なのあの虫達!?束さんの作ったISが全く敵わないなんて………!」
「束様………!」
「!」
「待っていたぞ、篠ノ之束」
そして、ニンジン型ロケットのある場所に着くとそこには無惨に破壊されたロケットと謎の男がいた。
「お前………誰だよ!?なんで私の事を知っているんだよ!」
「知っているさ………
「あちらの世界………?一体何の事!?」
「知る必要はない………これから死ぬ貴様にはな!」
そう男が言うと地面からムカデ型の虫が束に絡み付き拘束して徐々に締め付けていく。
「あ、がぁ………ッ!?」
「束様!!」
「邪魔をするな小娘!」
ドカァ!!
「きゃあ!?」
束を助けようとしたクロエだったが、男はクロエを殴り気絶させる。
「く、クー………ちゃん………ッ!」
「貴様と早乙女が死ねばこの世界でゲッター線の研究は進まない!貴様と早乙女を始末した後、人類を根絶やしにし………地球を破壊する!」
「う………あぁ………ッ!」
(い、息が………出来ない………!)
「死ね!篠ノ之束!全ては宇宙の安泰の為に!」
そう男が言うとムカデ型の虫は一気に力を強めて一気に束を殺そうとした。
(もう………駄目………ちーちゃん………箒ちゃん………ごめん………)
束は大切な人達の事を思い浮かべてそ諦めたその時!
ドワァ!!
ドガァン!
「なに!?」
「きゃあ!?」
突如上空から緑色の光線が束を拘束していたムカデ型の虫を貫いて爆発して束は爆風と同時に拘束が解けてクロエの近くに落ちる。
「い、一体………何が………?」
「今の攻撃………この威力………ま、まさか!?」
男は先ほどの攻撃に心当たりがあるのか攻撃が飛んできた上空を見ると、そこには謎の空間の裂け目が出来ていた。
「な、何あれ………空に裂け目が………」
………うおぉぉぉぉぉ………!
「え?声………?」
「こ、この声は………!?」
「うおぉぉりゃあぁー!!」
そして、裂け目を広げるようにそこから一体の悪魔のような顔をした真紅のISが現れた。
「やっと………出られたァァァ!」
「あ、IS?」
「き、貴様は………《ゲッターアーク》!!」
「ん?あぁ!!テメェは《マクドナルド》!!」
すると、そのIS《ゲッターアーク》は束とマクドナルドと呼ばれた男の間に降り立つ。
「あれ?何で束姉ちゃんが………あぁ!この世界の束姉ちゃんか!」
「き、君は………まさか男!?」
「何故貴様が現れる………《流竜牙》!!」
「知るかよ!こっちだっていきなり《ゾーン》に巻き込まれて困ってんだよ!」
すると、竜牙と呼ばれたISのパイロットは両肩からラビリントス型のトマホークを取り出して両手に持ちマクドナルドに突き付ける。
「とりあえず、此処で会ったが百年目!テメェ等《アンドロメダ流国》の陰謀を………吐かせてやるぜぇ!」
そう言って、マクドナルドに向かって駆け出すのだった………
次回予告!
突如として束の目の前に現れたゲッターアーク!マクドナルドの放った昆虫達を易々と倒していく竜牙!
マクドナルドを撃退した竜牙は平行世界の束に自身の事とアンドロメダ流国の事、そしてゲッターについて教えるのだった!
次回、平行世界交流!
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第1話《平行世界交流》上
「くっ!やれ!!」
マクドナルドは地面から先ほど倒されたムカデ型の蟲を大量に竜牙に向けて放つ。
「オラァ!」
たが、その大量のムカデ型の蟲を二本のラビリンス型のトマホークの一撃でバラバラに切り裂いた。更に、上から襲ってきたセミ型の蟲の攻撃をとてつもないスピードで交わし背後に回ってから踵落としで地面に叩き付けてそのまま頭を踏み潰した。
「な、何あのスピード………私の作ったISでもあんな軌道は無理だよ………」
「相変わらず数だけは馬鹿みたいにいやがる。ってありゃ?」
そう言って竜牙は辺りを見回すと先ほどいたマクドナルドがいなくなっていた。
「あ、あの野郎、どさくさ紛れて逃げやがったな!」
「き、君!前!」
「ん?はぁ!?」
束は何かに気付いたのか竜牙に慌てて教え、竜牙も言われた方を見るとそこには背中にセミ型の蟲が寄生した束の作ったIS《ゴーレム》が数機いた。
「寄生型まで連れて来たのかよ。面倒せぇもん残して行きやがって!」
そう愚痴っている竜牙に向けて寄生ゴーレムは両手の荷電粒子砲を放つ。竜牙は後ろに束とクロエがいる事に気付いて避けずにゲッタートマホークをクロスするように構え荷電粒子砲を防いだ。
「くっ!」
「きゃあぁ!?」
余りにも強力なビームに束はクロエを抱きながら踏ん張る。
「う、嘘………想定していた威力よりかなり強くなっている!?あんな高出力に設定していないのに!」
「アイツ等寄生型の蟲にISや戦闘機なんかの機械が寄生されたら通常の2倍強化されるんだよ」
「そ、そんな………」
「まぁ………
そう言って竜牙は両手のトマホークをブーメランのように投げ、2機の寄生ゴーレムを破壊する。もう一機の寄生ゴーレムはもう一度荷電粒子砲を放とうとするが、何時の間にか後ろに回れる。
「遅い!」
すると、両腕の小手巻きが鋭いブレード状の四枚刃に変化し、そして顔の口が開き鋭いキバが露になった。
「ガァァァ!」
そしてそのまま両手で腕を掴み、首筋に噛み付いてそのまま喰い千切る。更にそのまま両腕を引き千切る。
「い、イメージ以上にワイルドだなぁ………」
「トドメだ!ゲッタァァァビィィィムッ!!」
最後にボロボロの寄生ゴーレムにトドメとばかりに額から緑色のビームを放ち完全に破壊した。そして、安全を確認した竜牙はISを解除して背伸びをした。
「ふぅ………久しぶりの地上の空気だなぁ………しっかしまさか平行世界に跳ばされるなんてなぁ。それにマクドナルドも逃がしてしまったし………あぁもうどうするかなぁ!」
「えっと」
「ん?あぁ悪い悪い。もうアイツ等はいないみたいだぜ」
「助けてくれてありがとう。でも、君は何者?それにあのマクドナルドって男や機械のような蟲は一体………」
「とりあえず落ち着ける場所に行こうぜ。そこの女の子の手当てもしないといけないしよ」
「あ、そうだね。だったら私の秘密ラボに行こう」
そう言って束は立ち上がり、クロエを抱き上げようとするが、竜牙が待ったを掛けた。
「その子は俺が抱き上げるよ、束姉ちゃんは怪我してるんだからさ」
「ッ!気付いてたの?」
「俺が攻撃を防いだ時にその子を抱き上げた際に痛がる素振りしてたから腕を怪我したんだろうなって分かった。だから任せて」
「………分かった。君に任せるよ」
そう言って束はクロエを竜牙に任せ、竜牙も頷きクロエを抱き上げて束と一緒に秘密ラボへ歩き始める。
☆
~束秘密ラボ~
秘密ラボに着いた二人はまずクロエをベッドに寝かせ、竜牙は束とクロエの怪我の治療をした。
「よし、これで大丈夫だな」
「ありがとう」
「暫く安静していれば治るよ。俺の世界の束姉ちゃんが作った特製の薬はかなり効くからな」
「それじゃあ、まず君は一体何者なの?束さんを知っている辺り知り合いっぽいみたいだけど」
「そうだな。んじゃまぁ、自己紹介からだな。俺の名前は《流竜牙》。《地球連合軍第1宇宙防衛軍》所属。階級は中尉」
そう言って竜牙は自己紹介するが束は首を傾げた。何故なら連合軍等と言う組織は今まで調べた限り聞いた事がないのだ。
「まぁその顔を見る限り、やっぱりこの世界じゃ連合軍はねぇみたいだし、ISの宇宙進出もしてないみたいだな」
「!?まさか、君の世界じゃISは宇宙に進出してるの!?」
「バリバリにな。俺の世界じゃISはもう当たり前に宇宙で活動しているぜ」
「嘘………こっちじゃまったく進展してないのに………」
「かなり技術力の違いがあるみたいだな。なら今のISの世代は?」
「えっと、現時点じゃあ世界中でやっと第3世代が開発し始めているところだけど」
「おいおいまだ第3世代かよ。これじゃあアンドロメダ流国に一方的にやられるぞ」
そう言って竜牙は頭を抱えて呆れていた。
「それはどういう事?」
「あのアンドロメダ流国の蟲共は
そう言う竜牙に束は絶句し、そして合点がいった。あの機械と生物の合わせた蟲達のあのデタラメな強さは束の作ったゴーレムじゃ相手にならないのが分かったからだ。
「それじゃあ、あの時に君があの世代位ならってのは………」
「いくら寄生型の蟲で機体性能が二倍になったところでたかが第3世代程度、普通に対処できるからな。何故なら俺のIS《ゲッターアーク》は
「だ、第7世代ィィィィ!?」
そう言って竜牙は首にかけていた赤い宝石の付いたペンダントを見せると束は竜牙の言った世代にかなり驚く。
「そ、そっちの世界はもう第7世代まで開発されてんの!?」
「それどころか現状第8世代が開発中なんだよな。既に試作機が何機か開発されてるし」
「………」
「つっても、俺が使ってるゲッターアークはオリジナルじゃなくて、オリジナルに近いレプリカなんだけどな」
「レプリカ?」
「あぁ。オリジナルのゲッターアークは俺の兄貴が持っているんだよ。その分オリジナルには無い独自のシステムが組み込まれてるんだがな」
《そう!この僕がね!》
「ふぇ!?」
「ん?やっと起きたのか《RoRo(ロロ)》」
《最初からだよ。ただちょっとこの世界のネットワークに入って情報を集めてたんだよ》
すると、竜牙の側に光と共に一人の赤色の光の羽を生やした少女が現れた。
《初めましてこの世界の束さん。僕はRoRo!竜牙君のゲッターアークに搭載されているシステム《電子の歌姫(サイバーディーヴァ)》プログラム兼ISコアの意思だよ!》
「え………えぇぇ!?!?」
突然の事に束は一気に混乱し始めるのだった………
後半に続く………
出来れば感想をお願いします!
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