人生は深淵である (ストームテラー)
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戦争狂

死と悲しみと絶望と希望が入り乱れるアークナイツの世界から悲しみと絶望を薄めるというB級映画もびっくりのゴミ映画を作り上げる!

???「失って絶望を、涙を流すような感動の名作映画より、料理作ってるグムやマッターホルン、たまに来るオペレーター観てる方が面白い。ハイビスカスが来ると俺が止めることになってるが」


???「チェルノボーグの件は別で動いていたからなもったいない、しかしようやくだ、まあたいして待ってもいないがこれからのことを考えると興奮が収まらないな、面白くなるぞ~今回はどうなるかな龍門、ロドスが勝つかな?レユニオンか?それとも勝者など存在しないのか?まあ、やるだけやってみようじゃないか」

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レユニオン襲撃数時間前  龍門

 

???「タルラの指示では龍門近衛局本部へ突入そして占領、それもメフィスト達とファウスト達と一緒にね…無理だろ、でも時間稼げればいいし。ああそれにしても今回はそれだけでは終わらない予感がする。とってもいい予感だ」

 

自らの所属するレユニオンの統率者に対して愚痴をこぼす声が聞こえる。声の主は身の丈程のアーツユニットの杖を持った年齢30そこそこといった容姿の男で頭の角からサルカズなのが見て取れる。ただ、おかしなことに角には獣の毛が生えている。それにしても随分楽しそうである。これからすることは分かっているのにもかかわらず。

 

???「また勘ですかアルター、それにとってもいい予感って、ろくなことにならない予感しかないんですが」 ???達「「「そうだな・・・同じく・・まったくだ」」」

 

呆れ返った様な反応が返ってきた。

 

アルター「まあまだ予感だペイン。あのタルラを見ただろあんな中途半端な覚悟をもった娘が何かしでかそうとしてるんだ。きっとろくな事じゃない見届けてみようじゃないか、どうだお前たち?きっと今までにないくらいすごいことになるぞ」

 

最初に反応を示したのはペインと呼ばれているようで、年齢は20そこそこの女性。ネコ科の耳からフェイリーンと推測できる。後から同情を寄せていた者達も男だったり女だったり、年齢、種族までバラバラときた、信仰心の強いとされるサンクタまでいる。当然堕天している。だが本人は毛ほども気にしていない。

 

ペイン「まるで他人事ですね。私はめちゃくちゃにしてみたいですがね。いつ死ぬかわからないんですから、特に今回は死ぬ気がしますよ」

 

「まあ、今回タルラが我々をメフィスト達と一緒にしたのは我々を殺すつもりなんだろう。嘘を並べたがいろいろやってるし人の本質はなんやかんやでばれるからな。だが仕事はこなす。一応な。目的はその過程だ。全員支度しろーそれと装備・・はちゃんと整備してやったんだから乱雑に扱うなよー ???たち「「「おお!?綺麗になってる!」」」聞いちゃいねぇ」 

 

「しっかしうまいように偽装してますね、これだけの量どこで取ってきたんです?許可なんて取ってないでしょこの量は?」

 

「ちょいと見つけてな、くすねてきた。とっておき感があっていいじゃないか相手に一瞬でも硬直が生まれる」

 

「だとすると相手は不運ですね、まあやるのは我々ですが」

 

「まあそうだな、ああ、お前ら俺はメフィストのところ行ってくるから先に移動してろ、ペインお前が指揮しろ」

 

「了解。何をしに?」

 

「作戦の確認だ。後はちょっとした話」

 

「あんまりヘイトを集めないでくださいね。私らは比較的新参者の傭兵集団ですしただでさえスノーデビル小隊との仲は最悪なんですから、これ以上は作戦に支障をきたしますよ」

 

「まあ、大した話はしないそれに今更だろ」

 

「はあ~、・・・・聞いたなお前らこれより作戦区域へ移動を開始する。今作戦は出来るだけ速くに近衛局本部の占領するのが望ましい、そのため基本足を止めることは無い幹部メフィストの隊との合流は近衛局本部になるだろうからそれまで戦闘はなるべく避けることになる。邪魔してくる奴は迅速に処理してそれ以外は無視でいい。・・・アルター合流はいつ頃になりそうで?」

 

「まあ、すぐに終わるだろうし移動中には合流できるつもりだ」

 

「じゃあそれまでですね、私の負担が多すぎますよ」

 

「しょうがないだろお前が副隊長なんだ、それにお前が一番若いんだ、じゃ、よろしく」

 

この傭兵団は鉱石病関係なく、打ち捨てられ、行き場を失ったり、どうしようもない人間だったりする者達がリーダーであるアルターに拾われ、集まった結果で出来上がった傭兵団だ。だからみな理解している。薄暗い事実がありふれていることも、諦める理由も、生きようともがく理由も。彼らはみな聡明だ。アルターは嘘は教えたつもりはない。故にこのレユニオンのしている愚かさも知っている。そうなった理由も。それでも彼らが此処にいるのは彼らの異常性とも言える。彼らはアルターに影響されてかあらゆる戦いに飢えている。失うことを嫌うが恐れることなどない。無論アルターを失うことも。聡明な人間に育てたアルターだが教育がよろしくないのだ。

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メフィスト部隊

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

メフィスト、そしてその部下たちはみなピリピリした雰囲気を出している

 

「随分物静かじゃねえか、なんだ、作戦が破綻でもしたか?」

 

「おやおや、随分と嫌われた小隊長じゃないか。声を聞くくだけでイライラするよ」

 

「は、今更だろ。ま、流石にこれ以上はやめておくがな。既にスノーデビル小隊からのヘイトは限界近いから、流石にね~」

 

「それで?無駄口をたたくつもりで来たなら早く消えてほしいんだけど」

 

「酷く嫌われたようだな、まあ、ここに来たのは作戦の確認と情報のすり合わせ」

 

「いらないんじゃないかな?君たちは僕の指示に従っていればいいんだよ」

 

「お前は近衛局と可能性としてあるロドスの両方を相手にしてけてる見込みでもあるのか?俺にいわせりゃ勝率はほぼゼロついでに犬死、お前にはもっと相応しい死に方があると思うがな」

 

「君は僕が勝ち目のない勝負をすると思うのかい?それともなめてるのかい?」

 

「別にお前をなめてるわけじゃねえよ、むしろお前の強さには感心している。ただあまりに無策に見えたものだからこうして来て話をしようとしてるんだよ」

 

「・・・まあ君が頭の回る人間なのはよーく理解してるつもりさ、だが勝つためにはこの作戦は必須だろう。やるしかないのさ」

 

「にしてもこれはねえだろ相手は近衛局だろ?それにチェンってのは相当って話だ。どうやって援軍まで持たせるつもりだよ」

 

「ファウストもいるし問題ないさ。それともここまで来て命が欲しいのかい?」

 

「はー…よーくわかった。だがまあ取り敢えずお前に言っておきたいことがある。お前みたいな奴は死ぬときゃ周りの人間に悲しんでくれる奴が一人くらい居た方が幸福ってのを感じられるもんだぜ。本の中の英雄が笑って死ぬのは別に何かを成し遂げたからじゃねえ自分の望む幸せを掴んでそれを最後に伝えるためにい笑って死ぬんだ。自分に、そして大切な奴にも幸せを掴んでほしいから。お前にもいるじゃねえか。大事にしろ。・・・これが一番言いたかったことだ」

 

「君には居るのかい?その大切な奴ってのは」

 

「居るぜ。とは言っても俺らは異常者の集まりだから参考にはならないがな」

 

「話はそれだけかい?」

 

「ああこれで終わりだ。んじゃ俺はお暇するぜ」

 

「・・・・・・・・・・・・」

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ペイン率いる傭兵団

 

「まだ周辺には居ないな、だがもう少しで接敵もあるかもな」

 

「しっかしペイン。お前のアーツずるくね。広範囲の索敵アーツなんてよ。アルターもだが恐ろしすぎだぜ」

 

「その分維持に集中力がいる」

 

「喋るだけの余裕があるんだ十分凄いだろ」

 

「でもリーダーがアーツ使うと全員ゲロッたけどな」

 

「やめろ!あの地獄のような光景を思い出させるんじゃない!アーツ使えない俺は全部見てたんだからな!」

 

???「誰が地獄絵図製造機だって~?」

 

ペイン除く傭兵一同「「いってねー!」」

 

「ペイン。索敵はどうだ?引っかかりはあるか」

 

「今のところは、だがそろそろ接敵してもおかしくはない」

 

「そうか、指揮は俺が引継ぐそのまま索敵を続けてくれ」

 

「了解」

 

「・・・・・」

 

「・・・・・」

 

「・・・・・」

 

「・・・・ん、後方から多数の反応。恐らく近衛局だ隊列になってる」

 

「了解、丁度こっちも近衛局本部にたどり着いたし。中に入るぞ、それとメフィスト多分屋上居ると思うんだよね、あれ多分死ぬよねロドスも来ると思うし」

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近衛局本部

 

「・・・・お前らはここから離れた位置に待機しておけ近衛局には見つからんようにな、最初本部は俺だけで乗り込む。お前らは俺がアーツを使用したら屋上まで全速力で駆け上がってこい来い。そうだな派手に近衛局の気を引けるくらいそして10分で屋上まで来いじゃなきゃ俺がくたばる」

 

「了解。何をしに?」

 

「再教育・・・とか?」

 

「何故疑問形何ですか?・・・」

 

「まあまあ、きっと面白いぞ俺の作戦はお前らなしでは成功しないから生きて登ってこい」

 

「はいはい・・・よし!行くぞ!」

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近衛局本部

 

「・・・ばれるわけにはいかないからな最上階手前くらいで隠れるとするか」

 

 

        ・

   

        ・

         

        ・

 

 

 

 

 

最上階から数階下

 

「さて、ここまで来たがあ~いるよ。薬中かよ。今近衛局も突入してきてるしいざってときまで隠れてるか、天井裏は調べねえだろ」

 

 

        ・

 

        ・

 

        ・

 

 

(あ~凄い音だな~ん?なんか変な音混じってる気がするけど、ヘリ?あ・・・やっべー!もしかしてロドスの航空機!?上から来てたの!?絶賛メフィストピンチ!?【ドゴォーーーン!!】やべえ速く!)

 

        ・

 

        ・

 

        ・

 

屋上

 

(隠れてきたがやばいなこれは何アレチェーンソー?刻むとき肉とか衣服とか引っかかるだろ。近衛局は捨てるか?いやもう指示は出しちまったしどうしようもないな、相手さんを撤退させれればいいがぜってーしないよな。相手さんはこれ失敗したら立て直しがほぼ不可能だろうし・・・・・最悪だが最善策としては此処龍門近衛局本部を俺らが持ってきた爆弾・・で吹っ飛ばすしかないか。まあ取り敢えず今は)

 

 

ブレイズ「燃え上れ、敵を炙り出せ!っぐ!?」  「っが!?」 「っ!?」

 

ブレイズはアーツを発動させようとしたがそれは叶わずさらにブレイズは膝をついてしまった。それと同じくしてメフィストも頭を抱える。さらに遠くでは隠れていたファウストも姿を現してしまった。それと同時に周囲の空間が赤黒くく染まったように変色していく。

全員が困惑している中1人の男が姿を現した。とっても愉快そうな表情だ。

 

???「いやー悪いねえメフィスト。ってファウストも悪いね。ホントは劣勢になる前に出てくる予定だったんだが状況がつかめなくて出るに出れなくてね」

 

「アルター!何故今此処に居る!」

 

アーミヤ「貴方は誰ですか!?」

 

アルター「ああ、俺はレユニオンに所属する傭兵団のリーダーをしている。レユニオンでは小隊長ってとこだから覚えてなくていいぜお嬢ちゃん。それよりやることがあるんでなすぐ終わる」

 

ザシュ!   ザシュ!   ザシュ!

 

「何をしている!」

 

アルターは動きの鈍っている兵士(家畜)たちを一人一人絶命させている。中には感謝の言葉を述べる者もいる。

 

「・・・此処はもう墜ちる。ならもう生かす必要はないだろ、撤退だ」

 

「っ!なぜレユニオンの二十個小隊と二個本隊がここにいないんだ!もう来てもいいはずだろ!」

 

「なんかあったんだろ理由は知らないがここは撤 ブンッ!「私がみすみす逃すと思うか?」思わねえな。 『ドオン‼』 でも、すぐに逃げるつもりはない。ファウスト!アーツなしで援護しろ、俺の隊が駆け上がってくるはずだ」

 

ファウストは構える。だが、

 

 ドオン!

 

傭兵達は駆け上がるどころか

 

「アルター!指示を飛ばせ!何をすればいい?」

 

床を突き破ってきた

 

「作戦失敗。此処を捨てる。その様子じゃあ近衛局の相手はしてないんだろ。とっとと撤退だ。ファウスト!メフィスト担いで撤退しろ!」

 

「分かった。行くぞ。」

 

幻影の射手たちも撤退していく

 

「待てファウスト此処を捨てるのか!?」

 

「ああ、そうしないとみんな死ぬ」

 

「っ!?」

 

「アルター!ここを吹っ飛ばすお前も早く!」

 

「爆薬か!、よし、全員撤退だ!」

 

「させるか!」

 

「こっちの対応をしてな!」

 

「っく!」

 

アルターの投げる爆弾により近寄れない

 

 ドオン! 

 

 

 

 

 

 

(近衛局本部の奪還を許したが一応の撤退は出来た。まあ、上々だろう。そもそも無理な作戦だ。中途半端な覚悟の娘って評価は大間違いのようだ。ったくタルラは何を考えてる。知る必要が出てきたな。・・・・・はあ、いい予感ってのは外れたな)

 

 




この傭兵団実はめちゃくちゃ強く設定してます。一人一人は低く見積もっても星4オペレーター以上の実力を備えてると思ってもらっていいです。細かい設定はあまり期待しないでください。2週に一本投稿できたらと思っています。


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人生自由よ

このストーリー進行スピードで皆さん話を追えているのでしょうか。この調子で進めるので聞いても仕方がないですが。


ロドスの食堂で向かい合って話す悪魔同士の会話

「記憶喪失ってどんな感じなのかしらねぇ」

「さあな、少なくとも困ることが多いだろうな」

「適当な返しね、そんなんじゃモテないわよ」

「・・・記憶を失ったところで人の本質など変わりはしないし、記憶を失ったところでそいつの本質など分かりはしない、一度描いた絵は上書きは出来てもなくなることは無い、上書きを重ねれば重ねるだけそいつは飲み込まれていくのさ、自ら作り上げた深淵へ」

「そう、ありがとう。これついでに片付けておいてくれる。これから面倒な訓練の監督することになってるから、そういやあんたはブリーフィングに呼ばれてるんだったわねあんな面倒な報告聞くことになるなんて可哀想に、それじゃあね」

「・・・えらく否定的だな、まあ俺の持論だし気にすることもないが、相手を信じるってのも有効な手段、だと思うぜ」

「信じるなんて、馬鹿ね、そんなの最悪の手段よ」

「ああ、ちげぇねえ、信じずにいられたらどれ程楽なものか」


アルター等レユニオン撤退中

 

「ペインここから先は常にアーツ張っとけ何かあり次第報告しろ。俺ら以外のチームも途中拾えるなら拾う。ファウストここからどこに向かうべきだと思う?出来れば他の幹部と合流したい」

 

「・・・・」

 

「おい?ファウスト、返事しろ黙るのは「スノーデビル、可能性があるならそこくらいだ」

 

「ああ、なるほどそうゆうことね」

 

「アルター、近衛局の対応が早いもう包囲網を完成させつつある。どうする?」

 

「・・・なるべく接敵しないようにルートを組め。お前が先導しろ、目標はスノーデビル隊との合流だ。全員会敵しても足を止めるな。止めたら死ぬからな」

 

「・・・付近に怪しい奴らが居るがどうします?恐らく2組織」

 

「どんな動きだ?」

 

「1つは探しているそれも広範囲にわたって・・・・・・違う殺してる、スラムの奴らもだ。もう1つは近衛局を視ている高みの見物だ」

 

 

 

 

 

「・・・変更、殺してる奴らの方の詳細が知りたい。ペイン、位置を教えろ。もう一つは無視でいい、近衛局から離れなさそうだ」

 

「4時の方向、約700m程、高めの位置に居る奴がいるそいつを見てくるといい、恐らく仲間だ」

 

「ちょっと外す、全員ペインに付いていけ。・・・変な気は起こすな。特に黙ってる白髪」

 

「安心してくれ、その時は俺が止める」

 

「な、なんでなんだよ!?ファウスト!?どうしたんだ!?」

 

 

 

 

 

「イーノー、俺たちは道を踏み外したよなずいぶん昔に、多くを殺した。そんな生き方を選んだ。そしてタルラさんに拾われた。俺達は道を、あの人に道を作ってもらった。・・・・・その結果がこれだ。わかってるだろ破滅の道だってことは、・・・・・俺は、俺は破滅を望まない。誰の破滅も。今の道じゃ駄目だ。今の道は嫌だ(・・)・・」

 

「っ!・・・・じゃあ、どうすればいいのさ!僕はあの人の為にここまで」 

 

「分からない、でも俺たちができることならある。あの人が本当にこんなことをしたいとは今でも思わない・・・・・

 

 

 

 

 

タルラさんを止める」

 

ここまで黙ってたアルターが口を開く

 

「ってこたあ俺らに協力してくれるってことか?俺らもタルラに会いたいと思っているんだが」

 

「ああ、そのつもりだあんたのアーツの力が要る」

 

「ファウスト!?」

 

「メフィスト、俺はもう一度、あの頃に戻りたいんだ。少しは笑えたようなあの頃に」

 

ファウストがこれまでになくらい己を通そうとしている姿はメフィストにも幻影の射手たちにもレユニオン構成員にも伝わってくる

 

「折れなメフィスト、成長してないのはお前だけなのさ、お前はタルラを妄信してる。何があってそうなったかは知らないがな、少なくともお前はずっと孤独だ。それに気づかずに、やっと気づかせてくれておまけに手を伸ばしてくれているんだ。取らない選択はないだろ」

 

「お前に言われたくはない、だが、分かってる。タルラさんは僕らを・・・裏切った。だからこんなことになってる。今すべきことは分かってる」

 

「メフィスト、お前の駒はもういない、そしてこれからそのアーツは使うな、使役する理由は無い。これ以上苦しめる必要は無い」

 

「それだと僕は無力だ!?」

 

「回復アーツがあるだろ、それでみんなを正しく癒すんだ。たとえ嫌われてたって無理やりにでも傷を癒すんだ。いつもしてきたことじゃないか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・やるよ、もう死人は減らすさ、僕らはまだ死にたくない(・・・・・・)からね」

 

「よし、決まりだ。改めて見てくる。5分で戻ってくる」

────────────────────────────────────────────

アルター単独行動中

 

「黒い雨衣、えらく機械的だな、恐らくアレが龍門の薄黒いことを近衛局に代わって行う組織、今回は抹殺しかも俺らも対象だ・・・あいつ何所見てる?」

 

「お?近衛局も居る チェンだと!?あいつも追ってきてるのか・・・・近衛局も大詰めってとこか」

 

チェンの動きが止まる

 

(あ、黒いのバレたな。チェンが近衛局を下げた?会話でもするつもりか?やめといたほうがいいと思うけど)

 

「此処だと何言ってんだか。もう戻るか」

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同時刻ペインらレユニオン一行

 

包囲網を抜けるべく彼らはスラムを歩き続ける

 

元メフィスト部下「あんた達傭兵団はどんな組織なんだ?あんまりこんな話は良くないが、とてもまともな組織には思えない。ああ!別に悪く言いたいわけじゃないんだが、そう、他の奴らとは全く別に見えてな・・・悪い」

 

「別に構わねえよ、俺らがレユニオンにいるって事実がおかしんだ。そうだな、俺ら傭兵団の生い立ちを話せば早いな。俺らは言ってしまえばアルターに拾われたようなもんだ。みんなそうだ。ペインが一番若くて、え~ 「21だ」 みたいだ。ほとんどは行き場を失った奴だ。感染したりもあるが一番は未来に何も見出せずにいるみたいな奴だろうな。そんな俺らをアルターが集めて今の傭兵団が出来上がった。俺は6人目くらいの時に加わった。最終的に14人。そこから傭兵を始めてそこから2人減って12人。これでも傭兵やって5年半くらいなんだぜ。これから増えるかもだし、そのまま減って無くなるかもしれない。で、聞きたいのは俺らがどうしてこんなに異質に見えるのかだな。それは説明が簡単『アルターに育てられたから』だ。変だろ、少なくとも俺は40はいってるように見えてるはずだ。そんな俺が30そこそこの男に育てられたなんておかしいだろ。でも言葉を考えたらそれが一番しっくりくる、生き方を教えてもらったし、変えてくれたんだよ。詰まらない人生は終わった。幸せを掴みたいと思う。アルターが言うには『幸せを掴む権利?なんで幸せを掴むのに許可が要んだよ。幸せは勝手に掴むんだよ』だとよ。あいつらしい、そんな奴に育てられたから今の俺たちがいるんだ。レユニオンに居るのは知るためだって言ってた・・・説明できてたか?」

 

「ああ、なんとなく分かったがどうしてそんなに実力があって話が出ない?レユニオンにも話が来てもいいだろう」

 

「さあな、それは分からないもしかしたらアルターが隠してるのかもな、どんなルートで依頼を受けてるのかわからない。それに俺らは各地を転々としている大体一年くらいで移動する、一緒に依頼も受けながら。俺らが知られてないのはアルターがそうしてるのかもしれないし、俺らが移動してるから同一の組織として認識されてないのかもしれない、まあ後者の線は薄いがな、まあ俺らはそのあたりは知らない」

 

「子供が居ないのはもう拾ってないのか?」

 

「・・・・いや、そうだな傭兵団を結成して視るものが増えた、アルターは拾った上で視るのは2つ、一つはそいつの見極め、もう一つは歳それを見てそいつへの対応を決める。傭兵以外の仕事を斡旋してやることもあったが大抵は・・・」

 

そこまで言って正面を向いていた目線を話しているレユニオン構成員へと向ける

 

「いい、続けてくれ」

 

「大抵は感染の方を優先してロドスに向かわせる、やってけそうならな」

 

「・・・別に俺はロドスが嫌いなわけじゃない、レユニオン、俺は復讐の為にいるわけじゃないのにな」

 

「事が済んだらロドスに行くといい。経歴不問だとよ」

 

「流石に無理だろう、なんと謳おうが恨みは残るだろう、多くの人にとって」

 

「アルターならそれも少なくできるかもしれない」

 

「え、どうゆうことだ 「この先おかしなのがいる、と言っても恐らくスラムの感染者だろうが、どうする?」

 

「・・・助けに行こう、放っておきたくはない」

 

知らせを聞いたファウストがすぐさま提案した

 

「だろうな、トリガーに指を掛ける時に躊躇いがみえる・・・近衛局が近いが、まあ、今更だろう。見つからなければいい話だ」

 

「ああ、それと私はアーツの使用中は基本口が減る、別に聞きたいことがあれば気にせず声を掛けろ」

 

「・・・緊張してるかと思った。アルターといる時はお喋りだったからな」

 

「・・・私のアーツは半径大体1000m弱の範囲を索敵する、遠くになる程精度が落ちるが100mくらいなら銃の軌道までわかる。アーツ行使中は空中に漂う極小の源石の粒子を集め広範囲へ波状に放つ、波状とは言ったがばら撒いてるだけだ。物体に当たれば反射していろいろな所に拡散する。操作する源石には私と刺激が共有されていて、広範囲から常に感じられる情報を整理し脳内で立体地図を構築することで索敵が可能になる。だから非常に集中力が要る。ただし、刺激のみが共有されるから極端な熱や風などが強く吹くような環境では精度が極端に落ちる。まあ、それでも強力なアーツには変わりないが」

 

「アルターのアーツはどうものなんだい?」

 

横から話を聞いていたメフィストがペインに質問を投げかけた。

 

「アルターは、相手のアーツ発動に多少の干渉を及ぼす。基本的に用いるのはアーツの不発動、無理やりアーツを狂わせるらしい、無理に発動させようとすると頭痛、吐き気を催す。適当に干渉するだけだらしいから広範囲に影響を広げることも可能だ。お前たちが食らったのがこれだ。もう一つはアーツの封印、さっきとの違いはアーツが全く反応しない。急に手足が動かなくなるようなものだ。アルターの感覚では回路のようなものらしい。感染者は身体が電源、スイッチ。アーツが負荷、のように当てはめる。負荷を弄るかスイッチを弄るかの違いらしい。アーツの研究者からすれば醜悪なもののようだ。理解は出来るが、まあ実用性がかなり高いことを考えればあれも立派なアーツだ。だが、強制発動は無理らしい、何でも相手のアーツを理解、そして自らで発動できないと出来ないと言っていた。アルターはそのあたりは無理だと言っていた」

 

「・・・欲しがる人間もいたんじゃないかい?」

 

「いるだろうが、アルター(・・・・)が欲しいか?」

 

「絶対欲しくないね」

 

 

 

ペインは足を止め正面に見える建物を見据える

 

「・・・あれだ、あの建物の中に立てこもってる・・・さっき言った怪しい奴らも近くにいる、少し遠くだが生きてるスラムの人間はこの先に向かっている。スノーデビル隊も向こうかもしれない」

 

「怪しい奴らはどうする?」

 

「2人だ、ペアだな、まあ、隠密は慣れてる。私が2人やろうお前たちが確保したらいい」

 

「分かった。行こう」

 

ペインは分かれ、ファウストが他の者を先導する

────────────────────────────────────────────

ファウスト等

 

「・・・・・・・・」

 

ファウスト等は会話をせずに建物の中を歩む

 

ガタッ

 

「向こうの部屋のようだ」

 

ファウストは皆を手で制し一人で奥へと進む心配なのかメフィストも付いて行こうとするがそれも静止する

 

建て付けの悪いドアをゆっくりと開く

 

龍門市民(男)「・・・!(現地方言)・・・!(現地方言)」

 

龍門市民(女)「アァ・・・・・(現地方言)」

 

夫婦であろう男女が居た男の方が部屋の最奥でどこにあったかもわからない鉄材を構え、足を負傷しているのか動けそうにない女性を守るようにして立っている。2人とも感染もしている様子だ

 

「・・・・全員来てくれ発見した、一人けがをしている」

 

状況を理解したファウストは全員を呼ぶ

 

集団を見た二人は更に緊張を高める

 

「安心してくれ敵意はない、あんたたちを助けたい」

 

そう言いメフィストは両手を挙げる

 

龍門市民(男)「・・・・・・!」

 

龍門市民(女)「・・・(現地方言)・・・(現地方言)」

 

それでも警戒を解かない男を女が説得してるのだろうか何か訴えている

 

「・・・・・」

 

ファウストは静かに両手を上げるだけだ 

 

 

龍門市民(男)「・・・(現地方言)」

 

ゆっくりと持っている物を下ろし女に肩を貸しこちらを見つめる

 

「ありがとう、こっちに座ってくれ、メフィスト」

 

「分かってる」

 

側の壁にもたれかかるようにして座ることを指示し足の治療をメフィストにしてもらう

 

龍門市民(男)「・・・!(現地方言)・・・(現地方言)」

 

目を潤しながらファウスト等に何かを伝える。何を言っているかわからないが感謝を述べているのだろう。

 

「終わったよ、異常は残ってないはず」

 

「なら2人を待とう、すぐに来るだろう」

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ペイン  別れた直後

 

「探してますね、まあ、見つかりませんが」

 

ペインは雨衣を殺せる位置に場所を変えていた。

 

「ただまあ、付かず離れずを2人同時、各個撃破が難しいですね。1人連れてきたらよかった。どうしたものですか、最悪遠くに誘導ですが」

 

何もできずに2人を監視しているペインはどうしようかと考えていると

 

「ん~、ん?あぁ帰ってきた帰ってきた協力してもらおう」

 

    ・

 

    ・

 

    ・

 

「・・・・・」

 

タッタッタッ

 

「・・・ッ!?」

 

シュタッ

 

「悪いなアルター 「思ってねーだろ」ああ、黒い奴が2人いる。どうにかして仕留めたいんだが協力してくれ」

 

「二人同時だな、場所は?」

 

「近くだ、他の者達はスラム住民らしき人間を救助している」

 

「ああ、そうゆう、くたばったかと 「思ってないでしょ」まあな。とっとと片付けよう」

 

 

 

(3, 2, 1)

 

ザシュッ ザシュッ

 

アルター、ペインは雨衣の上を取り同時に仕留める

 

「他に異常は?」

 

「・・・・無いな、合流しよう」

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2人合流

 

「来たな、移動しよう」

 

ファウストが確認したのち他のメンバーも二人を認知した

 

「そうだなその2人は、まあ、抱えることになるだろうな」

 

「幸い今は歩ける。ペインが居れば問題は起こらない」

 

「そうだな、ペイン、先導してくれ」

 

「ここに来て気づいたが、近くに私のアーツを阻害している範囲がある。熱だろうからスノーデビル小隊の可能性が高い」

 

「近いのかー、なんて声かけるべきか」

 

「黙ってればいいんじゃないかい?」

 

冷静に正論をぶつけるメフィスト

 

「・・・・誰が話す?」

 

「俺が話そう、スノーデビルには世話になってる」

 

「そかそか、じゃあそこんとこはよろしく」

 

「さっきペインからペインとアルターの説明を受けた、あんたのアーツで頼みたいことがる」

 

「いいけど何すんだ?」

 

「フロストノヴァのアーツを制御してくれ」

 

この言葉で不穏な静寂が訪れる、ファウスト、メフィスト、幻影の射手達、レユニオン構成員がアルターに顔を向けている。ペインら傭兵団も空気を察してか黙りアルターを見つめる。ペインはにやけているが

 

アルターは徐に口を開く

 

「俺はそのレユニオン幹部でありスノーデビル隊のリーダーフロストノヴァって奴と面識がなくてな、なんとなく察するが一応説明願おうか」

 

「あんなに隊員とは仲が悪いのにかい?」

 

「だからだよ」

 

「フロストノヴァは自身のアーツを制御しきれていない、常に冷気が溢れ続けているくらいだ」

 

「で、その制御を俺にして欲しい」

 

「そうだ」

 

「別に構わんよ。俺からすれば大したことじゃないからな。それに初めてでもないしな」

 

「・・・そうか、ありがとう」

 

「なんだ、嬉しそうだな」

 

「ああ、世話になってる。それに、あの人には幸せに生きてほしい」

 

「責任重大だね~これは、生きてるといいが」

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移動後 スノーデビル小隊付近

 

「冷えるな、この辺りはアーツもほとんど機能しない、さっきの黒い雨衣も近いぞ」

 

「そいつの処理をしよう。その間にファウストはスノーデビルと合流してくれ」

 

「分かった」

 

「・・・物腰柔らかくなったか?」

 

「かもしれない、今までの偏見が消えたからかもしれない」

 

「偏見ではないと思いますがね」

 

「こらこら、言っていい事と悪い事があるでしょうに事実だろうけど

 

命が懸かってるというのに此処の雰囲気はまるで日常会話である

 

「んじゃ、ペインと此処らの制圧でもしよう」

 

 

 




この作品は完全思いつきで書いているものになるのでストーリーに迫力はほとんどありません。書いてる途中でレユニオンちょびっと救ってみたいな~とか考えてるだけですので悪しからず(救ってるかも分からない)。
私的にはこのくらいが好きなんですがどうなんでしょう。

あと最初に出てくる謎の登場人物(言っちゃうとアルターとW)の会話ですが後々その辺のストーリーも書いていきたいと思っています。


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面倒な男

歌を歌うと想像力が働くそうですよ。真偽は知りませんが私は小説を書くのに役に立ってくれています。いかがでしょう。

ロドス艦内

ツカツカ

ドンッ

???「ああ!」

????「はいよっと」

「え、あ、ありがとうございます」

「それ何処に持ってくんだ?持ってくの手伝うぞ、ミルラ嬢ちゃん」

ミルラ「え、いいんですか?ってゆうか名前知ってるんですか!?話すのは初めてですよね?」

アルター「名前と顔くらいは覚えている。あぁあと俺はアルターだ。名前知らなさそうだからな」

「ありがとうございます。話には聞いていたんですが・・・」

「どんな話だよ・・・それより何処に持ってくんだ?一人だとまた誰かとぶつかるぞ」

「あ、はい、これを実験室まで・・・・・・


メフィスト等 スノーデビル小隊と合流 

 

???「お、お前は!?」 

 

???「おっと、もしかして俺らが先だったか」

 

???「あの黒い雨衣は手強い、そんなに嫌そうな顔をするな」

 

「・・・どうやら、先を越されたようだ」

 

戦闘を歩いていた幻影の射手はつぶやく

 

「姐さん。こいつらファウストのメンバーだ。それと・・・」

 

「お前たちがアルターの部下か」

 

「その通り。あんたがフロストノヴァだな、その冷気引っ込められねえんだって?」

 

「お前があアルターだな、家族が世話になったそうだな・・・ごほごほ」

 

咳をしながらもフロストノヴァはあからさまに嫌そうな雰囲気をだし、後ろから来たアルターに声を掛ける

 

「どうやら既に関係は最悪のようだね」

 

「お前たちは撤退して来たんだな・・・それとそこの2人は」

 

そう言い龍門市民である2人の夫婦

 

「道中で拾った。それとアルター達傭兵団は別に非情ではない、でなきゃ合流するまでに俺たちは全滅してただろうから」 

 

「嬉しいこと言ってくれるね。で、早速だが糞寒いんでさっさと済ませたいんだが」 

 

スノーデビル小隊達は最早怒りをあらわにしている 

 

「姐さんを見て分からないのか!」 

 

「待ってくれ。今のは言い方が良くなかったが、別に悪く言ってるんじや無い。アルターはフロストノヴァのアーツを制御できるんだ」 

 

「なんだと」 

 

フロストノヴァはファウストの言葉に困惑する 

 

「まあ、見た方が早いわな」

 

そう言いアーツユニットの杖を持ちながらフロストノヴァに近づいていくアルターをスノーデビル小隊達は訝しげに見つめる

 

「んじゃ、手、出して」 

 

「・・・止めておけ」 

 

フロストノヴァは元ある優しさでアルターを制止する 

 

「凍傷を気にするように見えるか?俺が。別にお前が初めてでもないし気にするな。ここまでではなかったが」 

 

「だが・・・」

 

「くどい」

 

「!?おい!」 

 

スノーデビル小隊達「あ!?」

 

「ふっ」 

 

アルターは出し渋るフロストノヴァの手を半ば無理矢理掴みアーツを操作する。驚くスノーデビルの小隊、それを見て小さくほくそ笑む。

 

「アーツってのは制御出来なきゃ厄介な代物だよな~人生を大きく変える。だが此処にはお前を理解してくれる仲間がいるだろ。お前にとっては大事なはずだ。でもなそれは相手にとってもそのはずだ。だから命削ってまで無理すんな。もうボロボロだぜ。これ以上はダメだ。これ以上は悲しみを生むからな。だから命は大事に、だ」 

 

「・・・・・」 

 

そう言いながらもアルターの手は赤くそして凍っていく 

 

「ま、こんなところだろ。どうだ?何か異常は?」 

 

「ありまくりだ、全て変わった」 

 

「変わってないだろ。精々ウサギの表情が柔らかくなったくらいだ」 

 

「姐さん、もしかしてもう大丈夫なんですか?」 

 

「だろうよ。まあ体力が戻った訳じゃないから無理はできないがな」 

 

「「やった!」これでもっと沢山一緒に居られますね!」 

 

「ああ、そうだな」 

 

スノーデビル小隊達がフロストノヴァを囲んで抱き合う

 

混ざらなかった1人がアルターに近づいて来る 

 

「アルター、その、いや、なんだ。今まで偏見の目で見てて済まない」 

 

「なんだ~?可愛い女の子助けたおじさんがかっこよく見えでもしたか?」 

 

「あんたな~、でも気遣ってくるてるんだろ、俺が都合のいい話をするのを和ませる為に、あんた別に悪い人じゃないんだな」 

 

「別に良いも悪いもねえよ。俺がやりたいようにやった結果がこうなっただけだ」 

 

「だがありがとう。姐さんは無理してたからな。それでも止められなかった。それに俺も姐さんに生きててほしかったからいざとなったら姐さんの為に命を懸けるつもりだった。それは姐さんを残していっちまうんだってのに。よく考えたら分かることなのにな」 

 

「それもこれからができたんだからそのこれからに活かせばいいだろ」

 

フロストノヴァがアルターに近づいて行く 

 

「手はどうなっている?無事ではないだろう?」 

 

「別に気にするな分かっててやったことだ。それに本来別に触れる必要は無かったからな」 

 

「では何故?」 

 

「お前、感染してから人とほとんど触れてないんじゃないか?」 

 

「・・・お前はたったそれだけの為に私に触れたのか?」

 

「別にこうした方がお前らの信頼を得られると思ったからだ。それとお前にとっては重要だろ」 

 

フロストノヴァ「面倒な男だな・・・ごほごほ」 

 

呆れたような口ぶりだがその表情は出会った時よりも大分柔らかい

 

「その調子じゃしばらくアーツは使わせられないな・・・・・・・・・」 

 

「それよりこれを使え、凍傷に効く特効薬だ。残しておいて正解だったな」

 

「そいつはどうも、つっても自業自得なんだがな」

 

「姐さん、ここの室内に閉じ込められている住民が居まして、親子2人で、俺たちは此処に点火を敷くつもりなのですが、説得しようにも会話が成り立たなくて」

 

「・・・わかった」

 

龍門市民「・・・(現地方言)・・・(現地方言)!」

 

「親子2人だな、ファウスト。さっき助けた2人呼んで来てくれ」

 

「感染者だが、まあいい、こんな状況だ」

 

助けた夫婦が親子の前にやって来る

 

龍門市民(女)「・・・(現地方言)」

 

先ほどけがをしていた女が母親を説得している

 

数十秒後

 

龍門市民(親)「・・・(現地方言)」

 

母親は何か決心した様子でレユニオンを見つめる

 

「母はつよしってか、決断が早いなもうちょい掛かるかと」

 

「ほら、大丈夫、ママは此処に居るだろう。大丈夫、大丈夫だからママと離れないようにね」

 

龍門市民(子)「・・・・ン(現地方言)」

 

フロストノヴァが子供に声を掛ける。安心させるよう。心配させぬよう。頭を撫でながら

 

「おっと此処にもいたな姐さんママが」

 

フロストノヴァが物凄い圧を放っているような気がする。こちらを見ているわけでもないのに

 

「・・・謝ろう、ごめんなさい」

 

レユニオン(スノーデビル小隊含め)一同「んふふ」

 

「・・・お前たちこの4人を避難させろ、此処を墜とされるわけにはいかないここで同胞たちと、スラム住民の避難を完了させる」

 

「・・・協力してくれるな、此処を死守する近衛局を通すわけにはいかない」

 

「了解、幹部フロストノヴァに指揮権を譲渡する。指示には全力を持って応えよう」

 

「こちらも協力しよう」

 

「アルターが素直に命令を聞くはずないなから意味はないと思うけどね」

 

「根に持つなありゃ悪かったと思ってるよ」

 

「私のアーツによる支援は期待するな・・・こんなことで済まない」

 

「別に構わん、それに堂々と立ってるだけで牽制にはなる、それにこっちには大量の爆薬もあるいざとなったらこれ放り込めば死者を多く出したくない近衛局からすれば強力な手だ」

 

「チェルノボーグからくすねてきたんですけどね」

 

「いうな、余計な事を」

 

「構わん、それで多くが助かるのなら」

 

「避難及び撤退が完了次第こちらも引くがその後は残った奴ら引き連れてタルラの元に向かいたい、パトリオットが居たよなあいつは知ってるのか?この状況を」

 

「知っているかどうかなら知っていないだろう、そもそも奴は裏切られることを考慮していない」

 

「戦火が精神を摩耗させてしまったと」

 

「疲れているんだろうな・・・自らを守れぬ者が何を守れるというのか」

 

「疲れてるってのはお前たちも例外ではないが?」

 

そう言いアルターはレユニオンのみんなを見渡す

 

「まあ、パトリオットもどうにかするべきか、ただ元々内部分裂してた組織だそれを戦場でまとめようとなると大きな動きが必要になる。もしくは・・・あ~ん~」

 

「どうした?」

 

「近衛局とロドスをどうにかしてタルラに直接ぶつけられないか考えてたんだが難しいよな、そもそもロドスがこれ以上踏み込んでくるかもわからないが、まあ、一番現実的な択としては俺らがロドスに付いてタルラを止める。ロドスにってのが重要。少し前に一回交戦してるし。そこのメフィストが少々酷い振る舞いをしてたんで交渉相手を選ぶが」

 

「ッチ。まあ、そうだね」

 

「一応伝手はある。まあ、その場合今迫ってきている近衛局とロドスを分断させてロドスと交渉することになる、相手によるが」

 

「・・・ロドスに付く、か。既に一度戦闘している。そこでロドスのドクターとも話した」

 

「あぁ、チェルノボーグで目覚めたっていう。そいつと話せればってとこか」

 

「ロドスとならば協力できるかもしれない」

 

「だからそうゆう話だったろ」

 

「お前たち傭兵団は何故レユニオンに居る。お前たちが感染を気にしてるようには見えない」

 

「前の雇い主との契約が終了してな、これからどうするかと考えてたところでお前たちレユニオン・ムーブメントの存在を思い出し、以前の仕事の伝手で接触を図った」

 

「聞きたいのはそうゆうことではない」

 

「なんで接触してきたのかってことだろう。まあ、単純だ俺たちはレユニオンをよく知らない、聞いただけの情報では多くの人間の偏見や解釈、脚色を経て流れてくる。感染者組織としての全容は知っておきたいと思ったってのが理由になるだろう。レユニオンに入ってるのは、感染者って肩書の重みを知るためでもある」

 

「最後のはよく分からんな」

 

「私らの様な変わり者の集まりでは感染の有無なんて霞んでしまうんです」

 

「そうか、楽しそうに話すな」

 

「えぇえぇそうですとも、最高とは言いませんが私の一番の居場所ではあります」

 

「お前たちならロドスともでもやっていけそうだな」

 

「まあ、多分知り合いとか居るだろうしな」

 

「姐さん、あの4人は避難した。残った奴は全員動ける。みんな指示を待ってる」

 

「そうか、なら全員へ通達しろこちらはロドスとの交渉の必要があるなるべく敵味方被害は抑えろ、アルター等傭兵団が近衛局とロドスを引き剝がす。ロドスはアルター等が近衛局は我々とメフィスト、ファウストの隊が抑える」

 

「あーそれなんだが引き剥がした後は俺一人でロドスと交渉する、ペインのアーツは周囲の索敵アーツだ。被害を抑えるのに役立つだろうからな。それ抜きでも俺の仲間は優秀だ、なんせ経験が豊富だ。それにロドスはアーツに長けた者が多いからそれを無力化できる。利害は一致するからな上手くいくだろ」

 

「交渉は上手くいくのか?」

 

「言ったろ、それに伝手はある」

 

「・・・そうゆうことだ、ロドスとの交渉はアルターのみで行う、それ以外は全員近衛局を抑え込むぞ」

 

「では我々は早めに動いておきます。分断はこちらがします。近衛局本体を逆包囲してみせますよ」

 

「頼もしい限りだな、包囲と言っても抑え込むだけになるが」

 

「交渉が終わったら直ぐに合流することになるだろうな、そうなったら直ぐにタルラの所まで向かう」

 

「分かった」

 

「尤もロドスが来なければ話にならないがな」

 

「来るだろうさ、私にはそう感じた」

 

「なら安心だな、さあ、始めよう。レユニオン改め鎮静軍の始動だ」

 

「鎮静軍、ふっ起こした火は消さないとな」

 

 

 




前書き(ショートストーリー)考えるがたのちいです。これはとっととストーリー進めないとだな。

一部編集10/24 雪怪→スノーデビル
          スノーデビル小隊メンバーの1人→スノーデビル小隊の1人


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伊達男

投稿が遅いなぁ~と思いまちた(小学生の感想並)。
すんません思ったよりロドスとの絡みがムズカッタンデス。なお出来栄えは酷い(はいつも、かなちい)

理由としてはアルターの背景を既に設定してるんですがそれをまだ出したくない(まだ出せない)ので書いてる私はそれを気にしながら書いてるんですよね。後思ったよりキャラの会話を考えるのが楽しすぎて分かるように戦闘シーンを大分カットしてるんですよ(反省)。こんなんでもよかったら見てください(いるのか?まあいたらラッキーてことで)。


ロドス施設内通路ベンチにて(昼過ぎ)

「・・・・・」

ロドス施設内の各所には通路の長さもあり2人程が間隔を取って座ることを想定されたベンチが設置してある、そのうちの一つ主に訓練室と食堂を繋ぐそれ以外は階を上り下りする階段のほ他ない長い通路その中間あたりに位置するあまり利用されないベンチだ。理由はとしては訓練室前にもベンチはあるし食堂にはちゃんと座席と机が用意されているからだ。

そんな空気の様なベンチにアルター自身の休日の偶にだが早朝から日を跨ぐ時間になるまで1人座っており本を読む。元レユニオンという事もあるが、他のオペレーターより少々傭兵という印象の強いアルター。最近になって人柄を評価され始めてはいるがそれでも訓練室に向かうオペレーターには無意識的に避けてしまう者もいる。

ちなみに今日アルターが読んでいる本は出版社こそ違うが全てファッション誌だ。読む本は基本その時の気分だ。前回このベンチに居た時は各移動都市ごとの料理特集だった。

????「隣、いいですか?」

「ん?あぁ悪い今どかす」

アルターが顔を上げ横に揃えてある数冊のファッション誌を立て自分の真横まで引き寄せる

????「ありがとうございます」

「珍しい、このベンチは基本利用者は皆無なんだが、そのベンチにシャイニングとはな」

シャイニング「私もそう思いますよ、あなたが居ることを耳にして此処に来ました」

「お互い仕事以外では初めましてだと思うんだが、でもわざわざ来たわりに大した用はなさそうだ」

そう言いアルターは手に持つ読みかけのファッション誌を閉じる。そのまますぐそばに設置してある自販機に向かう

「何か飲むか?」

「ならばコーヒーをいただけますか?」

「はいよ」

 ピッ  ガシャン

アルターは少しの間黙り込む

「・・・俺も飲もうと思ったのに、自販機の利用者は多いんだよな・・・」

「ならば私は結構ですよ」

「そうゆうわけにもいかない・・・仕方ない確かカフェラウンジにエスプレッソマシンあったよな・・・どうせならシャイニング15分待てるか?」

「コーヒーの知識があったのですか?」

「いや、少し必要になった時があってな、それで出来るってだけだ、まあ人に出せるくらいには学んだつもりだ」

「では、あなたの用意するコーヒーを待ちます」

「そこにあるファッション誌でも読んで待ってな」

そう言いアルターは歩き去る


 十五分後


「・・・待たせた」

両手にそれぞれ持っているソーサーにコーヒーカップを載せベンチに座る

「いえ、わざわざここまでさせてしまい申し訳ありません」

「いい気にするな・・・ウタゲに『女か?』と言われたくらいだ。事実そうだが」

「私は二アールにファッション誌を見ていることを聞かれました、・・・大した返しは出来ませんでしたが」

「・・・暫く此処に居てもよろしいでしょうか?」

「あぁ、此処にある物も勝手に読んでもらって構わんよ」

後日ロドスの話題は2人の構図で持ち切りだった。



鎮静軍行動開始

 

「みんな、今さっき確認した、近衛局とロドスが向かってきている・・・それと」

 

「それと俺たち以外の残りのレユニオンの兵が動き出した」

 

「そうだ、今となっちゃ完全に敵になるがな」

 

「三つ巴と考えていいな」

 

「それだけじゃない、雨衣の存在もある」

 

「そうだな、それもどうにかしなければならんか」

 

「いや、私のアーツがあれば相手が何であれ優位に立てる、それに敵レユニオンに関しては質も数も大したことは無い、数に関しては・・・戦ったんだろ」

 

「俺たちとは相容れないからな」

 

「悪かった、意地悪したな」

 

「アーツと言っていたな、どんなアーツだ?」

 

「広範囲索敵アーツと思ってもらっていい」

 

「ほう、それはすごいな」

 

「基本的に対象の位置、近ければ状態、所持品まで分かる」

 

「少数の敵兵などお前たちの相手にならんというわけだ」

 

「今は此処に居る全員ですがね」

 

「ああ、そうだったな」

 

「勝算はあるのかい?数が数だよ」

 

「そのためのこの大量の爆薬だ、私たちがばら撒いてもいいがここはファウスト達に任せることを提案しよう」

 

「牽制にはなるはずだろうしな、回り込もうとしてくる奴らはペインのアーツで先手を打てる、それで終わり。既存の戦略はペインのアーツで基本封殺出来るはずだ」

 

「そうした方がよさそうだな」

 

「分かった」

 

「合流はロドスを引っ張って来ることにする、ロドスに頼んで近衛局との戦闘を止めさせる、だから絶対に死人は出せない、お互いにな」

 

「分かっている」

 

「話もいいけど時間かけてていいのかい?早く移動した方がいいと思うんだけど、特にアルターは」

 

「あ、忘れてた、そんじゃ、行ってくるわ「待て」・・・なんだ?」

 

フロストノヴァが止めた。

 

「いくつか答えろアルター、お前は何の為に戦っている」

 

 

 

「・・・俺の為だ、今の俺の為に戦っている、未来でも過去の俺の為でもなくだ。俺らはそうして生きている」

 

定型文染みた回答だがそこには確かな意思があった

 

「そうか、お前たちらしいな」

 

「誉め言葉として受け取っておくぜ」

 

「ならもう一つ、何故タルラの元に行こうとしている、お前たちは逃げればいいだろう?それがお前たちの為になると思うが、」

 

「さあ、なんでだろうね~」

 

「・・・・」

 

フロストノヴァは双眼を向け、とぼけるアルターを静かに見つめる

 

 

暫くの静寂の後アルターは少し口角を上げわざとらしく、芝居がけてにたつく

 

「伊達男は嫌いか?」

 

「答える気はないのか?お前にとってはレユニオンなど固執するものではないだろう?お前たちがタルラの元に向かうというのはタルラと戦うことを意味するというのにか?彼女はもう化け物といえるかもしれないのにか?」

 

「あいつは・・・いやタルラか、タルラは何でこの戦いを起こしたのか知りたいと思ったからだよ」

 

「もしたとえそれが本当だとしてもそれ以上の理由があるはずだ、それを話す気は無いと言いたいのか?」

 

「訳アリってことで勘弁してくれ」

 

「私は純粋にお前を心配しているんだ・・・はぁ、まあいい、お前には助けられている、ロドスとの共闘も私の望むところだ」

 

「そうか、なら交渉は更に上手くいきそうだ」

 

フロストノヴァが半ば諦めるかたちで話は軌道修正された

 

「よし、お前たち!これより近衛局の足止め並びにロドスとの分断作戦を決行する。これ以上の被害の拡散を防ぐことが我々鎮静軍の目的だ。我々の落とし前をつけるぞ」

 

鎮静軍「おう!」「了解!」「やってやるさ」

 

「やばいと思ったらすぐ退けよ、なにも命懸けるものじゃないからな、さっき俺らに拾われた奴らにまでこの作戦を強制はしない、ただ、その代わりスラム住民の避難の協力くらいはしてくれ、改めて行ってくるぜ」

 

そう言い1人歩き去るアルターをペインは1人見えなくなるまで呆れた様子で見送る

────────────────────────────────────────────

戦闘開始直前

 

「来たな」

 

「・・・始めるぞ」

 

近衛局とロドスの隊員を確認したペインの報告からフロストノヴァが作戦の開始を合図する

 

「ファウストの隊とアルターは既に待ち構えている、こっちはファウストの隊が近衛局とロドスを引き剥がすのを待つだけだ。」

 

「・・・さっきアルターが出て行った時、何故あんな顔をしていた?様子から見て心配という事でもあるまい」

 

「あぁ、あれはアルターの悪い癖さ、1人出て行って要件とは別に軽く相手をおちょくるのさ、相手を選ぶからたまに程度だが」

 

「なるほど、そうして家族を煽るのか。だが、軽くと言っていたが、聞いていた限りでは相当仲が悪かったぞ」

 

「それは、分からないな、ただ、アルターがおちょくる相手はアルターがいい人だと判断したときだけだ。そこを考えればアルターからのお前たちへの人としての評価は高いはずだ」

 

「つくづく面倒な男だな」

 

フロストノヴァは苦笑しながら言う

 

「ああ、まったくだ」

 

ペインは呆れるように言う

 

拾われ、戦場に身を置くものとして何かあるのかというのか

────────────────────────────────────────────

 

ドォーン!

 

ファウスト等が仕掛けた爆薬により轟音鳴り響くスラムに一際大きな爆音戦闘開始を合図する

 

「大方の近衛局とロドスは路地で止まったな、それ以外の兵もペインからの情報で既に場所は割れている。行動される前に分断するぞ」

 

「近衛局とロドス共に予定地点にとどまっている。仕掛けた爆薬の起爆と同時にスノーデビル小隊を主軸に戦線を作り上げるはずだ。ペインの率いる傭兵団の11人は側面に回ろうとする近衛局と雨衣を押さえてくれることになっている。俺たちは、スノーデビル小隊の後方支援だ。メフィストも戦線付近で医療支援に回ってる」

 

「そうか、あまり大きな反撃が出来ない以上時間はかけられない、交渉は早めにして欲しいが」

 

「・・・メフィストは上手くいくだろうか、ああなった後だからな」

 

「それは、俺たちが心配することじゃない、フロストノヴァの指示に異議は唱えなかった。それに、もう死人は減らすと言ったんだ。俺が前を向かないわけにはいかない(・・・・・・・・・・・・・・・)

 

「俺はお前に救われて欲しいよ。・・・笑える未来を期待しよう」

 

「そのための今だ」

 

死者を出さないように戦う無理難題の到底不可能な作戦だが、レユニオンで望まぬ殺しをしてきたファウストの様な者にとってはこの戦いにこそ命を賭けてもいいと思ってしまった、気の楽な戦いだ。

 

   ・

 

   ・

 

   ・

 

「今だ、やれ」

 

ドォーン! ドォーン‼

 

「全員!身を隠せ!」

「全員!離れて!距離を置くんだ!」

 

────────────────────────────────────────────

時を同じくして

 

ドォーン! ドォーン‼

 

「さて、これで分断されてるはずだな。後は時間との勝負だな」

 

アルターはロドスの部隊近くの建物に潜んでいる

 

(ペインの話では周辺にはレユニオンの残党も居るってことだったな、こっちに来るかは分からんが雨衣も居ると仮定したほうがよさそうだな)

 

ドォーン!

 

????「みんなこっちよ!、気を付けて、明らかに近衛局との分断が目的とされてる、早く合流しないと大変なことになっちゃう!?」

 

そこには先ほど戦闘をしたフェリーンの少女がロドスのオペレーターを率いていた

 

(さっきのフェリーンやっぱりロドスのエリートオペレーターだったか、ロドスは何であんな冒涜的武器を支給してるのか、製薬会社をなんだと思ってやがる、医療機関全体の印象を悪くするだけだろ。まあ、脅しには・・・無理だな、銃とかクロスボウの方が効果的だな)

 

ブレイズ「ドクターも早く、何処に敵が居るかは分からないんだからさ」

 

ドクター「分かっているさ、だが目覚めたばかりの体では思うように動けないんだ」

 

ドクターそう呼ばれた()はブレイズの要求に難色を示す

 

アーミヤ「頑張ってください、ブレイズさんの言う通りここは戦地です、一刻も早くこの状況から脱しなくてはなりません」

 

(あいつがドクターだったのか、近衛局で少し見たな、まさかあんなに前線近くに居たのか。じゃあ仕掛けるならここだな)

 

 

空は赤く、物も赤く、すべてが赤黒く染まってゆく

 

「‼全員止まって、敵よ!」

 

ブレイズが建物内部の細い通路に差し掛かったところで声を上げる

 

「これは!?近衛局本部での!」

 

アルター「御名答、お察しの通りアーツは使えないぜ」

 

底冷えするような、嘲るようなともとれる声が通路の奥から聞こえる、ロドスから姿は捉えられず声のする方向のみを向くばかりしかできない

 

「またあんたたちなの!?しつこいのは嫌いなんだけど!」

 

「そりゃあ悪かったよ、まあそれもこれで終わりだ。此処にいつまでも居るわけにはいかないんでね」

 

声は戻り徐々にはっきりしてくる、以前姿は見えない

 

「それにもうレユニオンという組織は機能していないスノーデビル小隊がいい例だな

 

アルターが通路の奥から姿を現す

 

?????「周辺にあいつ以外の敵は確認できなかった、恐らく単独だと思う」

 

「グレースロートさんそれは本当ですか?だとすると彼は単独で私たちの前に姿を現したことになります」

 

「そんなことどうだっていいより答えなさい!あんたあいつらに何をしたの」

 

ブレイズはすぐさまチェーンソーを投げ置き通路の奥のアルターへと駆けようとしたところで

 

「いいのか?」

 

アルターは小さく黒い長方形の物体(・・・・・・・・・・・)を掲げブレイズに問う

 

「待ってください!」

 

「ッ!?・・・」

 

「今、スラムで近衛局とロドスは意図的な策略によって分断されている、少なくとも今此処に居るのはロドスの者と俺だけ。でも近衛局側ではなにが起こっているか分かるか?近衛局の情報は掴めていない。それは近衛局も同じ」

 

「あなたが一人此処に居る理由、一人残って部隊壊滅という様子ではないように見えます。そして、その話をこちらにする理由も、あなたは話をしに来たはずです。交渉というように感じます。ですがあなたはこちらを煽るのみで要件を口にしません。何か意図があるのですか?」

 

「いや、意図って程ではないぜ、確認に過ぎない。ロドスがスノーデビルをどう思っているのか気になってな」

 

「あんたが知る必要は無いでしょ!」

 

「いやあるぜ、これから会ってもらうんだから」

 

アルターはアーツを解除する、赤黒く染まる空間から色彩が豊かになる

 

「え?どうゆこと?生きて・・・一緒?」

 

ブレイズが呆けた顔をする

 

「クック・・・あぁ生きてるぜ雨衣から逃げるスラムの避難が完了まで近衛局を押さえてもらう指揮ををしてもらってる。鎮静軍、まあ即席の部隊だな、もうレユニオンとは呼べないからな。全員が元レユニオンの奴らだ。分かりやすくするとフロストノヴァ、メフィスト、ファウストの奴らがその中に入っている。お前たちを待ってる。最終目標はチェルノボーグに居るだろうタルラの元に向かう。そしてタルラのしようとしてることの阻止。どうせろくなことじゃないし」

 

そういい手に持っている黒い長方形の物体を放り投げる

 

「あなたはどうして一人で此処にいるのでしょう。交渉ならもっと人を集めてもよかったはずです。いえ、そうすべきです」

 

「近衛局と同時に雨衣の対処をしているってのが理由にあるし、それに」

 

「それに、交渉の成功の為には近衛局、スラム、もちろん鎮静軍の被害を極力減らす必要がある。信用とロドスが元レユニオンとの協力体制を置くには」

 

割って入ってきたのは今まで静観していたドクター

 

「やっと口を開いたな、その通りだ。あんたがドクターだな、近衛局本部で少し観てた限り、あんたが指揮権を持ってるんだろう?どうする?あんたが決めることになるぜ」

 

「行くことは出来ない。龍門との協定があるから、でも協力という点においてはこちらも望むところだ、どのみち分断された時点で半分負けていたようなものだ、それに常に相手の後手を強いられている状況でこの提案はロドスにとって大きな手立てとなる」

 

「ドクター・・・分かりました。アルター?さんそのままフロストノヴァさんの元に戻ってロドスが協力体制を取る事を伝えてください」

 

「いいのか?そんなに簡単に信用して、これでも元レユニオン所属だぜ」

 

「元レユニオンというだけでその方がどういった方なのかがわかる訳ではありません。それに交戦の意思を今の貴方の行動からは感じ取ることはありませんから」

 

「そうかい、来れそうにないならこっちはこっちで動くことにするよ」

 

「アルター」

 

話を閉めようとするアルターにブレイズが声を掛ける

 

「なんだ?」

 

「フロストノヴァによろしく伝えてて」

 

ブレイズは屈託のない笑みで言う

 

「まあいいが・・・はったりとはいえお前を爆散させようとしてた男に頼むことではないだろ」

 

「もう敵じゃないんでしょ?」

 

「はっ!よく言うぜ。ブレイズ嬢ちゃん」

 

 

 

 




(前書きの)シャイニングはあんなキャラじゃない?知りません。
ぶっちゃけた話すると本編より考えてて楽しいし、考えることも少なくて助かる。
・・・連載増やそうかな(ブラッドボーンクロスオーバーどうすんの?アフォなんか?)
まぁ、不定期で頑張ります(最近余裕あるから次は早くなる・・・かな)

今回投稿が遅かったので少々長めにしました(これくらいはしないとね)。


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演説者

投稿遅くて誠に申し訳ございません。(白目)
いや、あの言い訳させてください。いやね、最近忙しかったわけですよ!(聞くに堪えない言い訳)でも復帰します。はい、言い訳終了!

いつかの荒野

傭兵の一人「何故クルビアになったんだ?」

アルター「ライン生命医科学研究所に向かってるからだ」

ペイン「そう、私たちがな」

傭兵の一人「へぇ、なるほどね~」

アルター「この車に積んでる荷物はそのライン生命からの依頼の一つだ。中身は知らね」

   「絶対知りたくねぇ」「絶対ろくでもない」「・・・劇物」

アルター「だから俺のアーツは使えない、アーツ機器だったりすると物によってはダメにするからな」

ペイン「そんな私たちに悲報だ。目の前にちょっとした峡谷があるな。その下を通る予定な訳だが・・・上には人だ」

アルター「まだ遠いが何で分かった?」

ペイン「アーツが頻繁に飛び交っている。つまり交戦中」

アルター「はぁ~、無視したい」

ペイン「まあ、まだ戦闘になるとも決まってはいない、それにこちらに気づくとも決まっていない」

アルター「いや気づくだろ。この車でかいし音もでかいんだぞ」

アルター(絶対なんか起こるだろうな~、最悪こっちが先制するが、逃げ安定か?どうするか)



ペイン「あと少しで峡谷に入るぞ、そして、動きが不穏になってきた」

後編へ(なので二話連続投稿)


スラム戦場

「・・・失敗か?」

 

猫は誰に向くでもなく問う

 

「いんや、此処には今は来れないそうだ」

 

応える悪魔在り

 

「まあ、協定が破棄されるまではだが」

 

「そうか、こっちも大方のスラムの避難は完了したと考えていいだろう。後は撤退くらいだ」

 

「フロストノヴァは何処に居る?あいつに号令を掛けさせたいが」

 

「前線だ、近衛局の対応指揮をしている」

 

「じゃあそこに向かう。俺のアーツが見えたら撤退だ」

 

「分かったチェルノボーグまでの足はどうする?」

 

「くすねる、もう使用者も居ないだろ・・・それとも書置きでも残しとくか?」

 

「分かった集められるだけ集めるようにしよう」

 

「じゃあ、この後の事は頼んだ」

 

────────────────────────────────────────────

前線

 

「・・・・・・・・」

 

「ロドスとの交渉が終わった、恐らくチェルノボーグで合流の形になるだろう」

 

前線指揮を担うフロストノヴァとロドスとの交渉担当のアルターが話を進める

 

「メフィストには会ったか?」

 

「いや、どうかしたか?やっぱ嫌われてるのか?」

 

ニヤニヤしながらアルターは言う

 

「戦場だ、その様な素振りを見せる前に他に頼む、だが、そんな者は極僅かだ。奴はこの短期間で戦士になった」

 

「子供の特権てとこか」

 

「お前じゃないのか?」

 

「何?」

 

「私に届く情報ではお前は奴によく絡むそうじゃないか」

 

「そうだな、あいつが一番感染者として感情のままに言葉を口にするから話してると分かってくるものがあるんだよ」

 

「奴は感染者全ての声ではない」

 

フロストノヴァが若干眉を顰めながら言う

 

「分かってる、一つの声ってだけだ。ファウストに声を掛けろ、残りの爆薬で俺たちも撤退だ」

 

「いいだろう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドォーン ドドドォーン‼

 

 

近衛局「まただ‼爆発に巻き込まれないよにしろ!」

 

「んじゃ、撤退の合図といこう」

 

アルターがアーツを発動させ、周囲が赤黒く染まる

 

傭兵団「・・・撤退だな、退くとしよう」

 

鎮静軍「今だ退け退け!」

 

次々と鎮静軍の者達は撤退していく

 

雨衣「やられたな、もう戦闘の必要は無い、撤退だ」

 

メフィスト「ッ!おいお前!こいつを運べ!足が折れてる。負傷者は固まって移動しろ。移動しながら傷を診る。前線はファウストが抑えてる。撤退してる奴をこっちに連れて来い!」

 

 

 

 

 

ファウスト「・・・・・・」

 

幻影の射手「メフィストか?」

 

「ああ、変わった。まるで別人だ」

 

「あれがメフィストの新しい生き方だ。感染者の前にまず子供だ。俺からしたらお前もフロストノヴァも他の幹部の奴も、生き方を変えるチャンスが何回あるか、そもそもあるかも知ることは出来ないが、メフィストはそのチャンスで変えたんだ。・・・感染する前までは俺は教師をしてたんだ。一年たたない内に教え子が成長してたり夢を追いかけてたりしたりする。感染したらそんなことは無いと思っていたが違うらしい」

 

「・・・・・・少ししたら撤退だ」

 

「もしロドスが許すというのなら、ロドスに行くべきだ」

────────────────────────────────────────────

龍門郊外

 

人気のないはずれに元レユニオン、鎮静軍の構成員が集まっている傭兵団はアルターだけだ。

 

「被害報告してもらおうか」

 

「負傷者多数、内ほとんどが軽傷で済んでいる、重傷者も命に別状は無い、戦死者は無しだ。が、少ないな」

 

「まあ、分かってたことだ。じゃあ戦果の方を」

 

「スラム住民の避難は完了、鎮静軍、近衛局いずれも死者は出ていないはずだ」

 

「よしよし、この急ごしらえの兵にしては上手くいきすぎるくらいだ。まあ幹部三人もいればこのくらいか、相手も敗残兵に無駄に死傷者は出せないからな」

 

アルターはフロストノヴァから告げられる報告に満足した表情だ

 

「・・・ペインたち傭兵団の姿が見えないが?何処に居る?」

 

「チェルノボーグに向かうための足を取らせてる、出来るだけ多く、と言ってもこんな状況だ捨てるほどある」

 

 

         ザワザワ・・・ザワザワ

 

 

集まった構成員たちは腰を落ち着け話声が出てきている

 

「・・・時宜のようだ、お前の声が必要だろう」

 

「まあ、言うことは決めてるんだがな」

 

アルターは全員が見える少し高い位置に座しており構成員を見渡すことができる

 

自分の装備を手入れする者     不味い黒パンを食している者

 

自分のケガの手当をしている者     重傷者の処置に当たっている者

 

不安を零す者    これから(・・・・)を口にする者

 

アルターは立ち上がる。それに気付きほとんどがアルターを見やるが誰も何も口にしない、そんな気力もない。近衛局相手に耐えるだけだったのだから。

 

「・・・黙って聞いてろ」

 

アルターはそれだけ言って少し間を開ける。ふざける気は無いことを示していることは明白だ。

 

 

「此処に集まっているお前たちにとってレユニオンはなんだった?感染者の権利の為に力を振りかざす感染者の希望だったか?」

 

感染者たちはただ聞くだけだ。此処に居る者たちの共通点を考えれば何を言うかなんて分かっている。

 

 

「それとも、此処に居る(・・・・・)前たちが偶に口にする前のレユニオン(・・・・・・・)か?」

 

その一言に重傷者の処置に当たっていた構成員、幻影の射手、スノーデビル小隊、メフィスト、ファウスト、フロストノヴァたちは反応していた。鎮静軍、レユニオンに対しての疑念が成り立たせた即席の軍隊、故に此処に居るほとんどは昔を知っている。自分が何を求めてレユニオンに居たのかなんて言われなくとも分かっている。

 

 

「俺等傭兵がレユニオンに入ったのはチェルノボーグより少し前だ。知っての通りその頃にはレユニオンは過激化していた。そんなところに何処から来たのかも不明な多種族混合傭兵団、そりゃあ怪しむさ、何処からかの差し金だろうと、だから俺らの役目は装備や資源の調達、無論タルラから情報は一切明かされない、資源調達を俺等に任せられた時点でチェルノボーグの計画は立っていたんだろうな。じゃなきゃあんな量の装備や資源の調達なんて俺たちにさせない。そしてチェルノボーグ、龍門・・・事がでかくなったな」

 

そうだ、レユニオンはもうここまでする組織になってしまっている。止められないところまで来ている。よくある話で、目の当たりにしたくない現実だ。

 

 

「そんなおれら傭兵団からしてみれば本来ここで逃げてもいいわけだ。ほぼ終わってるようなものだからな。だが俺の無理で今チェルノボーグに向かおうとしている。レユニオン、タルラを止めるために、まあ止めるのはついでだが」

 

そこまで言って遠くから複数の大型車がこちらに向かってくるのが見えるアルター傭兵団達たちが合流したのだ。

 

 

 

車をのエンジンを切り1人が運転席から顔を覗かせるせる。

 

ペイン「・・・おや偶然、丁度全員分の席が用意できてたみたいだな」

 

当然だが偶然な訳はない

 

「乗車をお勧めするぜ、此処に残っても残党狩りに会うだけだからな」

 

ケケッ、まっ、考えろ。そう言い残しアルターはさっさと乗車してしまった。もっとも荷台に乗っただけだが

 

「揺れると考えると最悪だな。ペイン 「なんだ?」長椅子代わりになるものと布…あ~緩衝材代わりになりそうなやつが欲しんだがありそうな場所在ったか?」

 

「長椅子代わりになりそうなものなら無さそうだ・・・布なら近くの倉庫群に大量にあったのを見たな、取りに行くなら向かうぞ」

 

「あぁ頼む、今のままだと腰が砕ける」

 

 

グゥル ググググググッ

 

!?

構成員「ちょ!?早!?」

 

「あー違う違う、ちょっと調達しに行ってくるから戻ってくるまでに決めろ。あぁあと幹部は後で話あるから~

 

などと言い残して行ってしまった。

 

「・・・行っちまいやがった」

────────────────────────────────────────────

残された方々

 

「行っちまいやがった、何しに行くんだよ・・・ハァ」

 

リーベリ傭兵が運転席から空を見上げながら愚痴るのも仕方がない。

 

 ザッ ザッ

 

「ん?乗る気になったみたいだな、いや最初からか」

 

「あぁ、また会ったな」

 

「ん?あぁ!さっきのメフィストの所に居た・・・」

 

ブルト「そういえば名乗り忘れていたな・・・ブルトだ」

 

アサルト「俺はアサルト名前は無かったから自分で付けた・・・まぁそこは気にしてないから気は遣うな」

 

「分かった、にしてもあんたが言ったこと本当になりそうだな」

 

「あぁロドスとの遺恨を減らせそうって話だろ。まあ、ロドスには謎の第三勢力に映っただろうからそのせいもあるな、まあ、実際そうなっているが」

 

「俺はアルターならどうにかできそうに感じるよ」

 

「俺は出来そうじゃなくて出来るだろうなと思ってる」

 

「そんなにか?」

 

「そんなにだ。アルターだけじゃない、ペインもいるしスノーデビル小隊、ファウスト、駒は無いがメフィストも居るからな」

 

「考えただけですごいな」

 

「まあクラウンスレイヤーたちとかスカルシュレッダーたちが居るともっといいんだがあいつらは居ても付いてきそうにない」

 

 

 

「・・・スカルシュレッダーは死んだ・・・さっきスノーデビル小隊の奴から聞いた」

 

 

 

 

 

「・・・そうか・・・・好青年ではあったんだがな」

 

お互い目を合わせることはないがきっと死者を悼んでいるのは同じだろう。

 

「クラウンスレイヤーがどうなったかは・・・でもよくは無いだろうな」

 

「『望む結果があるとは限らず、最悪の結果は常にすぐ隣に佇む』・・・アルターが読んでた本にあったな」

 

「本を読むんだな。当たり前だが・・・辛いな」

 

「奴はどんな本を読むんだ」

 

いつの間にかフロストノヴァが会話に混ざり始めた

 

「なんでも、童話、図鑑、料理本、ファッション誌、新聞、医学書、論文、写真集、まあ、ホントに何でも読む、一度胸糞悪くなる本をあえて勧めてみたが読んだよ。感想は『二度と読まねぇ』だった。アルターは本は常人の比じゃないくらい読む。さらに全くジャンルを選ばない」

 

「知れば知る程よくわからない男だな」

 

「知りたいか?」

 

「?」

「何をだ?」

 

「アルターがお前たちに隠してる秘密教えようか?」

 

「何故だ?」

 

「アルターがまだ完全にお前たちを信じていない(・・・・・・)だろうからだ」

 




二週一本なんて言ってすみませんでした。
はい、前書きで書いてある通りです。失踪はするつもりはありません。ですが、失踪する場合はタイトルに(永久凍結)と書いておきます。

はい、不穏なことはさて置き(屑)
アルターまさかのライン生命と関係持っちゃってる!?はい、前編後編に分けます。やりたかっただけだけだからお付き合いください。

あと文才をください。


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プライベート

最近シャイニングを向かい入れられました(交換で)
ナイチンゲールと一緒に頑張ってもらいます。シャイニングはナイチンゲールが作戦に出るのが心配らしいですが記憶喪失の彼女を作戦に出すこと自体まあまあおかしいからケルニャンはとにかく頭下げましょう(私はケルニャンが好きです。結局送り出すのは我らがドクターですから)
更新は頑張ります。


峡谷下
「上はどうなってる?」
アルターが尋ねる

「三対七…いや、実質二対七だ2人は1人を守りながら戦闘してる」

「その2人強いな、相手はアーツを使ってくるような連中だぞ」

「流石に追い詰められてるがな、崖っぷちだ」

ドオン!

アーツの攻撃により崖の一部が崩れてしまった。

「不味い!落石と守られてた1人が落ちてくるぞ!」

「アサルト、回収頼む、生きてるといいが」

「了解っ!」

アサルトは返事と共にアーツで上空高く飛んで行った。落ちてくる人間より少し高くまで行き、再度アーツを発動させると落ちる人を上から捕まえることに成功し、落石を避けながら車へ帰還した。

「おっし、逃げるぞ~」

アクセルを全開にしてその峡谷を抜けていく



峡谷を抜けたアルター達はそう遠くないところで野営を構えることにした

「その嬢ちゃんどう?」
アルターは崖上から落ちてきた人、白が特徴的なサルカズの少女を見て言った。

「軽い…まあ、擦り傷だらけだが無事だ。恐らく勝つであろう2人はこっちに来るならいつだろうな?」

傭兵の1人が答えつつ質問した

「最短で来るだろ、一応気遣って身を隠しやすい場所に野営敷いたし、焚いてるし」

「その通りだ。早速来たぞ」

「お出迎えだ」



コソコソ コソコソ

「客は一応ちゃんともてなすぜ」

!? バッ!
囲まれた2人は黒いサルカズとクランタ。

「でもまぁ要求はこう、クルビアでのちょっとした護衛として付いてきてもらう、あとはクルビアがらみで何でもいいから有益な情報が欲しい」
そう言い、白いサルカズを抱え…お姫様抱っこしながら潜入者の前に姿を現すはアルター
(重要なのは後半、こいつらには結構興味ある)

「…分かりました。飲みましょう」

黒いサルカズが答えた。

「そこのクランタ、いや、マーガレット・二アールはどうするよ?」

「…分かったその要求飲もう」

「よしよし、これで楽になるぜ、あ、こいつまだ寝てるから」

アルターは白いサルカズを渡すべく黒いサルカズに近づく。当然緊張状態になるがスルーする。

「…どうも」

護衛となった三人はアルターに招かれ野営へと踏み入る。当然警戒されるが白いサルカズを回収した機動力、包囲の際の索敵能力を鑑みて逃走はは不可能と結論付け不意打ちを警戒するにとどまる他なかった。

「…目的地は何処まで?」

名前を伏せ、軽い自己紹介の後、黒いサルカズから質問があった。

「ライン生命医科学研究所」

「…そうですか」
黒いサルカズはアルター傭兵団達の体表に浮かび上がる黒い結晶を認知していた。彼らが感染者でありながら向かう行先に疑問を抱くもそれ以上の言及は出来なかった。

(後半)


「信じる信じないが必要な事か?」

 

「あぁ、かなりな」

 

「そもそも勝手に人の秘密バラしてもいいのか?」

 

「別にいずれバレるからいいだろ、あんなに変わり者なのに普通の経歴な訳がない。だろ?」

 

((確かに))口には出さなかった。口には

 

 

 

「まあアルターは所謂記憶喪失(・・・・)、今もな、確か逆行性健忘…それも重度の。本人によると八年前になったらしい、具体的には自分がどこの誰なのか、自分は何をしていたのか。それと多くの知識が抜け落ちていたらしい。そもそも無かった可能性はあるが、ほんの少しの常識くらいは初めからあったらしいがそれでも状況的にはヤバい、気が付いた時には辺りは戦場跡だったらしい。辺りには捨て置かれた兵士と思われる武装した死体の数々。自分もその死体と同じ様な恰好をしていたから危険を感じて必要になりそうな物をもってその場から逃げたそうだ。一人でだぞ。まあそれで生きてたんだから元兵士かもしれない自分の勘が働いたのかもな。その後は各地で傭兵紛いの事をしながら情報を集めたり知識を溜め込むようにして暫くは生きてたそうだ。記憶喪失の状態から生きていってんだから相当だぞアルター」

 

「一人でか?」

 

「あぁ、情報が足りてない状況でどこかに属すなんて自殺だ。ましてや傭兵団なんて建てられるはずはない」

 

  ま、俺たち拾った経緯は知らないが  と付け加えて

 

「そんな話があるかよ」

 

思わず一周回って呆れの様な声を漏らしていた

 

「とりあえず分かった、だが重要なのは今だ。気にするようなことではない・・・だが、なるほどだからメフィストによく絡んでいたわけか。『感染者の声』その一つとして。煽る行為は絶えなかったようだが」

 

「ありゃ酷かったぜ、メフィストを煽るなんて自殺するようなもんだからな、いつか殺されるかと・・・?待て、アルターは記憶喪失なんだよな?八年前から」

 

 

 

 

 

 

 

「・・・そうだ、あぁそうだ八年前だ。たった八年前だ。アルターという男の人生はたった八年だけだ」

 

アサルトはブルトの言葉に異常なまでの反応を示した。

 

「アルターは新しい事を効率よく吸収しているが多くは読んだり聞いたりだ実際には体験していない、だが感情だ。人間が生まれた瞬間から死ぬまで学び育むこの時代における必修科目。まだたった八年のアルターはこの点において驚異的なまでに理解を示す。それこそ心を覗き見られるみたいにな。あからさまにくさいセリフを平気で吐く、リスクの伴う言動を躊躇わない。都合が良くなると踏んでいるからなんだとは思うが」

 

「現に変わっただろあの二人は、何をしたのかは知らないが」

 

  ほら  と指差す方向には負傷者を治療するメフィストとそんなメフィストをちらちら見ながら自分の装備を確認するファウストが居る

 

「二人にも話したらどうだ?俺たちだけが知ってるってのも変だしな。あ、言っとくが俺はわざわざ言いふらしたりはしないぞ」

 

「もとより秘密だ。本人の意思で言うかどうかは判断すべきだろう」

 

「そうかい、まあ、ただの気まぐれだし、今言える秘密はここまでだな」

 

「まだあるのか…」

 

こう垂れるブルトに対しフロストノヴァは特に気にする様子は無い

 

「・・・お、ようやく戻ってきたみたいだな、確か話がって言ってたな」

 

一台のペイン運転する大型車が戻ってきた。

 

「なんか荷台に軽く山が出来てるんだが…」

 

「布、だろうか?」

 

「負傷手当用には見えねぇな」

────────────────────────────────────────────

アルター ペイン合流

 

「よし、集まったな」

 

車両を降り幹部を集めた。メフィスト、フロストノヴァ、ファウスト、…ブルト 

 

「話ってのは…まあ、ロドスについてだが」

 

「どうしてロドスが出てくるんだい?…まさかチェルノボーグに奴らがまた向かうって言うのかい?」

 

ロドスと三度も衝突したメフィストはロドスの話題に食いつく

 

「正解、ロドスとの協力はそこになる」

 

「一応、ロドスがチェルノボーグに向かう根拠を聴いておきたい」

 

フロストノヴァがアルターが確信をもってロドスの次の行動を予測を立てる理由を問う

 

「ロドスが所在の分からない俺たちと協力を得ながらタルラを止めるには同じ目的地に向かう事になる。控え目に言って俺ら結構戦力もあるし何よりロドスにとって都合がいい強力なカードだ。

 ロドスは後方支援ではなくこの件は先頭にたって解決に動く必要がある事。ロドスはこの惨状に対し何らかの対策を打ち出さなければ、ロドスは今後どこを相手にしても発言力を失う」

 

それに

「たぶんあの嬢ちゃん(アーミヤ)は感染者集団が引き起こしたこの問題を無視することは出来ない」

 

「レユニオンはロドスでどうこうできるものなのか?」

 

今まで黙っていたブルトの言葉が突き刺さる

 

きっと幹部たちが思っている以上にロドスは瀬戸際に立たされている

 

「で、俺らの問題はロドスと協力についてほとんど決まっていない」

「つまり?」

 

「早めに合流して態勢を整えないとレユニオンが打つ次の手に対応できなくなる可能性がある」

 

もっと早く言え、誰もが思ったことだろう

────────────────────────────────────────────

荒野(夜)

 

荒野を並走する大型車に乗る鎮静軍は、アルターの配慮で揺れる荷台でもこしを休めることができていた。

運転は代わらずアルター傭兵団(アルター除く)がやってくれている。問題は夜を迎えていることだ。夜間の行動は今の鎮静軍の拭えない不安や疲弊を加味すると精神衛生上危険である。

 

「ペイン、止めろ。野宿だ」

 

 

 

「飯は、なんと準備がある!」

 

「なに?」 「黒パンじゃないってことでいいのか?」

 

アルターが荒野でキャンプファイアーの中央でそう高らかに告げる

 

「お前らが包まってるその布と一緒に使えそうな食料をかき集めてきた」

 

「冷える夜の荒野にぴったりなものを用意しよう。手伝ってくれるな?」

急遽、動ける者全員が調理に参加することとなった。

 

「料理…悪い俺まともなもん作った試しがなくてな」「何にするんだ?食材は結構だが設備が無い」

 

「あぁ、作るものなんだが大方決めてある…鍋だ」

 

「鍋?あ~スープのことか?確か炎国と極東とかのやつだろ」

 

「ここにいくつか鍋がある。そんで人数は問わないからいくつかグループを組んでそのグループで一つの鍋料理を完成させてもらい、最後にそれをバイキング形式でみんなで食う。な?おもしろそうだろ?」

 

「なんか面白そう」「おぉ!肉もたくさんある!」「あったかいものが食えるってことだな」「い、嫌な予感がします…」「お!なんか見たことないものもある」「それはキムチ、いい食べ方教えてあげる」「姐さん、何が食べたいです?」

やいのやいのと活気がでてきた。料理を囲って食すは栄養以上のものを与えてくれる。故にそんなものを求め戦争など行われるわけだが。今だけはそれとは無縁である。

 

「こんなに入れて大丈夫?」「肉をなるだけいれろ!」「ばっか!料理はバランスよ。明日もあるんだから」「これは…よし!いれろ!」「あわわわ、だ、だめです!ゲテモノしかできません!今すぐ出してください!」「あったかくするものって言ったらなんだ?」「あーそれなら生姜だな」「ショーガ?」「ジンジャー…これだな、沸騰しない内に刻んで入れたらいい」「いい匂いだな」「あいつら、うまい飯にしてくれよ?」

 

「できたー!」

そうこうしているうちに続々と出来上がっていく。幸いなことに大きな失敗もなく、なおかつそれぞれ違った鍋が出来上がったようだ。

 

「く~うまい!」「酸味があってうまい!なんだこれ!?」「柑橘類を少しね」「じゃーんキムチ鍋~。食べたらわかるこのうまさ!」「身に染みるな…ふふっ」「ちょっと見た目はアレですけど、味は保証します」「こんなもん食わされちゃ、明日は激務だな」「俺もいつまでも寝てるわけにはいかないな」

 

 

「よお、メフィストお疲れさん」

 

「わざわざ静かに食べてるところに来るなんて余程暇かい?アルター」

 

あらかたの治療を終えたメフィストは少し離れた場所で食事を摂っていた。一人で

 

「まあまあ、医療の要であるお前にはいい顔しとかないとな」

 

「で?こっちにわざわざ来た理由は?」

 

「裏切った。お前が近衛局本部から逃げるきに言った言葉だ。ありゃどー言うことだ?裏切るもなにも作戦だろ。結果失敗」

 

「そのままさ、タルラさんは僕らを裏切った。いや、僕が勝手に期待してしまっていただけだよ」

 

失意、まさしくそう言える状態にあった彼をアルターは気になっていた。そして今もその影が見えた。

 

「あの人に付いていけば救われると勝手に思い込んでしまっていた」

 

「お前はどうしたい、現状タルラ捕まえる話だがレユニオンの崩壊後はどうするのか考えてた方がいいぞ」

 

「今はそんなこと考えなくていいさ、ファウストがどうしたいのかも聞いてないしね」

 

「我は通せよ、後悔しないようにな」

 

「早く食べなよ冷めると良くない」

 

「あ~はいはい、お前も全部の鍋食べて回れよ、みんな味の感想気になってるようだしな」

 

アルターは立ち去って行った。

 

「…辛いのは…いいかな」

 

 

みんなが腹を満たし、火の後始末や車両の偽装、見張りの順番決めなどをして就寝の流れに入っていた。

 

「余ったねー」

 

「まあ作りすぎ位を想定してたからな」

 

「もったいなくない?」

 

「あした食べたらいいだろ」

 

「保存はどうする?」

 

「明日とはいえ菌の繁殖とかもあるからな」

 

「じゃあ、冷凍保存?」

 

「冷やしておくだけでいいだろう…布くらいは被せていた方がいいか」

 

ここまで話が進んだ時点でこの先の展開は想像に容易い。

 

「分かった。やっておこう」

 

「わるいな、フロストノヴァ」

 

「最初からそのつもりだっただろう」

 

「なんのことだか」

────────────────────────────────────────────

荒野(早朝)

 

鎮静軍は味の染みた鍋をしっかりと食べから移動を開始していた。アルターとペイン以外の傭兵達が運転をしている。幹部達は集まっていない。アルターの乗る車両にはアルター、ペイン、ブルトなどが乗っている。

 

「なあアルター、チェルノボーグに乗り込むのはどうするんだ?やっぱり目的を隠して入れてもらうか?」

 

「それは無理かあるだろう、既に鎮静軍としての動きは逃げだしたレユニオン兵に見られている可能性が高い」

 

「そのことならロドスの潜入に便乗しようかと思ってる。龍門との協定の破棄やら作戦立案やらで少し時間掛かるだろうし、チェルノボーグが見える位置で隠れて偵察しとけばいいだろ」

 

「上手く取り合えるものかな」

────────────────────────────────────────────

荒野(朝)

 

ギイィィ ゴトゴト

 

移動していた車両は急停車をした。

 

「なんだどうした?」

 

アルターが尋ねる

 

「チェルノボーグがいどうしてる。結構な速度でな」

 

運転していた傭兵が告げた

 

「進行方向は…言わなくても分かるよな?」

 

「本気かタルラ?   そいつはチェルノボーグ(・・・・・・・)なんだぜ?いや、だからか。龍門に固執する理由があるんだろうな」

 

呆れたような声でアルターが愚痴る

 

「…とりあえず、一定の距離を置いてチェルノボーグの観察を行いつつロドスとコンタクトを取る。もしかしたら、ロドスはもっと早く気付いていたかもしれないから何らかの策があるかもだしな…散開してロドスを見つけやすくする」

 

一先ずの指示を出したアルターだがタイムリミットがある事には変わらない。ロドスへの依存度の高い形になってしまっている。

──────────

 

「さて、そろそろ見つかってくれないと今日中がきつくなるぜ」

 

「!見つけたっぽいぞ、多分チェルノボーグの移動経路上だ」

 

「おっし、じゃあ即集合だ。車両はレユニオンに気付かれるわけにはいかねぇから隠せ」

────────────────────────────────────────────

荒野

 

時間帯として日が高くなり始めた頃になっていた。

 

ザザッ ザザッ ザザッ  ザッ

 

「お前達が鎮静軍と言っているものだな」

フェリーンの女性が話しかける。

 

「そうだ、元いたレユニオン裏切って尚且つロドスと協力体制を要求した」

 

「私は組織の行動をお前達個人とは直接結び付けはしない。逼迫したこの状況下で相互に共通する明確な目的を成し遂げる行動は信頼を必要とはしない」

フェリーンの女性が堅苦しく語る。

 

「つまりは、今はそんなこと後回しだと」

 

「その認識で問題ない」

 

「こりゃコミュニケーションもひとく「アルター?」…あ?」

 

アルターの呆れの一声に割ってきた言葉はアルターに聞き覚えのある声だったと感じると同時に、ただでさえ注目を集めている最中に更なる展開でその場に居合わせたほとんど、いや、全員の目を丸くさせ視線を釘付けにした。

 

「鎮静軍は角に毛の生えたサルカズが主導だと聞いた時点でもしやとは思っていたが本当のようだ」

 

はっきりアルターを見つめ芯のある声で呟くクランタの女性、カジミエーシュにて開催される騎士競技において「耀騎士」の称号を授かっている。ロドスでも人目置かれる女性

 

「そういや、やばいクランタが居るって聞いたがお前だったか。使徒はどうした?二アール」

 

 




ぶっちゃけ失踪しようか迷った。
でも、結構妄想が止まらなくてちびちび執筆してました。
これからは下手な宣言しません。不定期で頑張ります。うん、必ず、きっと、多分、恐らく…


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