ツンデレ幼馴染のあたし様がデレデレなんだが (ウニ)
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目が覚めたらあたし様が添い寝していた


時系列は無印が終わった所からです。(絶唱しない辺り)
処女作なので温かい目で見守ってください。


「いつもの天井だ」

 

 眠りから目を覚めるといつもの天井が広がっていた。

 俺の名前は杉本空、今は高校二年生だ。とある事情で特異災害対策機動部と関係を持ちアルバイトとして特異災害対策機動部のオペレーターとして雇われている。まぁ、他にもあるけど。今日はやけに身体が重い。体調不良で身体が重いわけじゃない、理由は布団をめくればすぐに分かる。

 そんな事を思いながら俺は布団をめくると銀髪でアホ毛がトレードマークの幼馴染の『雪音クリス』が規則的な寝息をたてながら俺の体の上で眠っていた。

 そろそろ起きて朝ごはんを作りたいんだけど今起き上がるとクリスが起きてしまうからな。何とかしてクリスを起こさずにここから出たいんだがクリスの手が俺の服をギュッと握っていて話してくれそうにない。上の服を脱いでずり抜けようと考えたがクリスの大きな胸が邪魔をして抜け出せない。それにしても幸せそうな寝顔をしてるよなクリスは、少し前まではこんな幸せそうな顔をしては眠れなかったんだろうな。

 

「うっ、あれ……そら?」

「うんそうだよ。おはよう」

「本当だ……空が居る。今日も夢じゃねぇな〜」

 

 するとクリスは俺の身体をよじ登ってきて俺の首に手を回して抱きついてきた。いや、ちょっとクリスさん、そろそろ起きて朝ごはんを作りたいんですけど……ちょ、柔らかいんですけど。

 

「クリスさんクリスさん、私そろそろ朝ごはんを作りたいのですので離してくれませんか?」

「別にいいじゃねぇか。朝ごはんくらいいつ食べてもよぉ」

「いやでも、クリスはお腹はペコちゃんなのでは?」

「今は空に抱きついていたい気分なんだよ。別にいいだろあたし達付き合っているんだから彼女の我儘くらい付き合えよ」

 

 クリスは耳元で囁いた。絶対にクリスは絶対に狙ってやってるな、俺が耳が弱いって事をしって耳元で囁いて来やがった、ちくしょう抗えられない。それにさっきからクリスの甘い香りがしてきてうとうとしてきた。これは絶対に二度寝するな……

 

「今日はもう寝ようぜ」

「いや、今日はまだ始まったばかり……」スー

 

 俺はクリスと睡魔に抗える事は出来ずに眠ってしまった。

 

 

 

 目を覚ました時は12時を余裕に過ぎていた。そして未だにクリスが俺に抱きついて眠っている。俺は心を鬼にしてクリスのホールドを引っ剥がして下の階に降りて遅めの朝ごはん……いや、お昼ごはんを作った。

 今日のお昼はナポリタンにした。まだクリスはお箸に慣れて居ないからフォークやスプーンで食べれる料理にした。麺が茹であがったくらいでクリスが起きてきてリビングに置いてあるソファーに座ってボーッとしていた。ナポリタンが完成してからお皿に装ってテーブルに並べてからクリスを呼んでから一緒にお昼ごはんを食べはじめた。

 

「クリスさん、朝ごはんがお昼ごはんになってしまったのですが」

「別にいいじゃねぇかよ、飯なんかいつ食べたって一緒なんだからよ」ポロポロ

「いやいやクリスさん、ご飯も食べる時間によってと変わるんだよ。決まった時間に食べないと太るよクリス」

「1日くらい飯を食べる時間が違ったくらいで太るかよ」ポロポロ

「そうだけど」

 

 さっきからクリスはナポリタンの麺をポロポロと落としている。

 この家でクリスと暮らすようになった晩御飯の時に気づいた。クリスはご飯の食べ方が下手な事に。クリスは8年前に親がバルベルデ共和国で爆弾に巻き込まれて亡くなってしまってクリスはその国の現地組織に捕虜となった。2年くらい前にクリスは日本に帰って来ていたみたいで、クリスは櫻井了子……フィーネに連れて行かれたようだ。この8年間の間はクリスはご飯の食べ方は教えて貰ってなかったようだ。勉強の方は櫻井了子さんが一般教養だけは教えてくれたようで、リディアン音楽院への編入する為の勉強は順調に進んでいる。クリスは元から勉強が出来るタイプだったから直ぐに覚えていった。

 

「クリス、頬にマッシュルームに付いてるよ」

「んっ、何処に付いてるんだ?」

「ほらここに」

 

 俺はそう言ってテーブルの上に乗り出してクリスの頬に付いているマッシュルームを摘んでそのまま食べた。クリスは驚いた顔をして顔を真っ赤にして固まっていた。クリスは本当にカウンターに弱いよな。

 

「なっ、教えろよ!」

「今朝の仕返しだよ。それともう少し綺麗に食べるようにならないとね」

「別にいいだろ、飯は家で空としか食べないんだからよ」

「いやいや、リディアンに編入するんだから学校ではお弁当食べる事になるんだよ。同じクラスで友達になった人と一緒に食べる事になった時にまた顔がケチャップ塗れになったら笑い者になるよ」

「うっ。なら一人で食べればいいじゃねぇか」

「そんな寂しい事を言わないでよ。それに響ちゃんや未来ちゃん翼さんが居るんだから一緒にお弁当を食べようって誘われるよ」

「あのバカとあの人と未来なら来るだろうな……ならお弁当はあんぱんと牛乳にすればいい。だから食べ方くらい別にいいだろ」

 

 クリスはさっきから頑なに断ってくる。クリスはガサツな性格だからご飯の食べ方くらいなんでもいいと思ってるだろう。ご飯の栄養バランスは俺がちゃんとやってるから大丈夫だ。もしもクリスが一人暮らしをする事になったら偏食になって居たかも知れないな……。今はクリスに食べ方を治す気にさせないと! 

 

「そうか。でも俺はクリスと色々な所に行って美味しい物を食べに行ったりしたい!」

「え!?」

「デートや旅行に行って、その土地の美味しい物をクリスと一緒に食べたい」

 

 俺はクリスに向けて真剣に言った。

 クリスは動揺している。よし、ここが攻め時だな。

 

「放課後にアイスやクレープなどの甘い物を買い食いしたい。お弁当を作ってハイキングに行きたい。旅行に行ってクリスと一緒に色々と体験したい。クリスが失った8年を埋め合わせるくらい幸せな思い出を作ってあげたい」

「空。わかった、ちゃんと食べ方を直すからさっき言った事は絶対に守れよ」

「うん約束」

 

 クリスと一緒に沢山思い出を作る事を約束した。その日からクリスは綺麗にご飯を食べるように頑張った。そして見事に綺麗にご飯を食べれるようになった。

 

 

 





 クリスちゃんとイチャイチャするお話を書いてみたくて書いてみました。
色々と説明とかが下手な点や脱字に誤字もあると思いますので教えていただけると助かります。


オリ主紹介

杉本空 《スギモト ソラ》
年齢 17歳 

職業 学生(高校2年生)
アルバイトをいくつか掛け持ちしていたが、今は特異災害対策機動部のオペレーターをしている。

趣味 料理と読書と旅行

特技 タイピングと資料作りと料理

両親は2年前のツヴァイウィングのライブでノイズによって殺された。そこからは一人暮らしをしていた。クリスが帰って来てからは一緒に暮らしている。
いくつかアルバイトを掛け持ちをしてお金を集めてクリスを探す為に使っていた。今は特異災害対策機動部でオペレーターをしながらクリスのメンタルケアーと日常生活のサポートをしている。
性格は温厚で優しい。特にクリスに優しくて他の人から甘やかし過ぎと注意される事が多い。
クリスとは幼馴染で恋人関係。クリスの両親と空の両親は仕事先で仲良くなりよく空の家に遊びに来ていた。クリスが帰って来た日にクリスに告白して付き合う事になった。

オリ主とクリスの過去はまた本編で紹介します。


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あたし様とデート

時系列とか関係なく書いてます。矛盾とかあるかも知れませんがご了承してください。


 晩御飯をご飯を食べ終えて食器を洗いながらソファーで寛いでいるクリスを見ていた。クリスは今日記帳してきた通帳を見ながらぶつぶつと呟きながら何か考えている。そう言えばシンフォギア奏者は特異災害対策機動部からのお給料は結構貰っている。俺もオペレーターとして働いている、アルバイト代もこれまで掛け持ちしてたアルバイトの月の給料よりも遥かに多く貰っていて驚いた。たぶんクリスは俺よりもたくさん給料を貰っているだろう。

 

「よし、空明日出かけるぞ!」

「明日? 突然だね」

「どうしても欲しい物があるんだよ。空は結構力持ちだったよな」

「うん、普通の人よりも力持ちだと思うけど。どうして聞いてきたの?」

「明日それを買って持って帰って貰おうと思ってな」

「成程、荷物持ちね。うんいいよ、明日楽しみにしてる」

 

 突然クリスからデートの誘われた。それもなんと初デートだ。これまで特異災害対策機動部で仕事をした帰りにスーパーなどに寄ってお買い物をする事はここ最近やったけど、休みの日に1日クリスと出かけるって事はちゃんとしたデートだろう。まさかクリスから誘われるとはな、俺はここ最近デート雑誌を読んでクラスが喜びそうなデート場所やデートプランに響ちゃんや未来ちゃんにこの街で女の子が喜びそうな場所などを聞いてじっくり考えていて未だにクリスをデートに誘った事はなかった。クリスにデートに誘われた事はとても嬉しいけど、男として初デートは自分から誘いたかったな、じっくり考え過ぎたのか……くそ悔しい!! 

 

「どうしたんだ空、難しい顔なんかしてよ」

「いや、何でもない。ちょっと明日着ていく服を少し考えていただけよ」

「服なんかいつもどおりでいいんだよ」

「そうかいつもどおりだね」

 

《いつもどおり》難しい言葉だ。本当にいつもどおりの服を来てクリスの前に現れたらクリスが張り切った服を着ているかもしれない。もしそうならクリスにガッカリされてしまう。そんな事があってはならない!! 逆に俺が張り切った服を着てクリスがいつも通りの服を着てくるかもしれない。駄目だ考えても考えても答えが出ない、俺はどうしたらいいんだ!! 

 

「おい、本当に大丈夫か。もし無理してるなら明日は休んだ方が」

「明日じゃないと駄目だ。明日絶対にクリスとお出かけする!」

「そ、そうか。そんなにあたしと出かけたいのか?」

「うん。すごく楽しみにしてる」

「そ、そうか。そうかよ」

 

 クリスは照れた顔をしてからクッションで顔を隠した。俺は食器を洗い終えてクリスの座っているソファーの隣に座ってテレビを観た。テレビは夏休みに行ってみたい観光地の特集をやっていた。そう言えばそろそろ夏休みになるんだな。リディアンの新校舎が完成するのは夏休み中になるだろう、だからクリスが編入するのは2学期からになるだろうな。

 そんな事を思っているとクリスが俺の肩に持たれ掛かってきた。そろそろ夏だから海やプールとか行きたいな。

 

 

 

 次の日になり俺はいつもよりも早く起きてクリスとのデートの準備をした。髪の毛はワックスをつけて、服もいつもの私服ではなくクリスのデートの時用についこの前に買ったばかりの服を着てリビングで待っていた。すると上の階から扉の開く音が聞こえてきてバタバタと階段の降りてくる音が聞こえてきた。そしてクリスは出会った時の紅の服を着ている。相変わらず似合ってるなその服、この服は櫻井了子さんが買ってくれたのかな? 流石出来る女櫻井さんだ。

 

「おぉ、なんか気合入ってるな」

「楽しみにしてたからね」

「それじゃあ行きますか」

 

 そしてクリスと一緒に外に出た。

 今はクリスの後について行っている。クリスの行きたい場所って何処なんだろうか? クリスは結構インドアだからあまり外に出たいタイプじゃない。そのクリスが行きたい場所とは気になる、次からのデート場所に参考になる。

 デートをしている、だけどクリスについて行っているだけでは何だかデートって感じがしないな。よし、クリスの手を握ってみよう。

 

「ちょ、おお……お前何しやがる!?」

「何って手を握っただけだよ」

「手を握っただけっておかしいだろ。どうして手を握るんだよ!!」

「どうしてって今日はクリスとデートだから」

「て、デート!?」

「えっ?」

 

 クリスの驚いた顔と声に俺は困惑してしまった。

 あれ、これはデートではないのか? 俺のデートへの定義が間違っていたのか? よし、取り敢えずクリスと相談してみよう。

 

「よしクリス、いくつか聞きたい事がある」

「あぁ」

「俺とクリスは幼馴染でもあり恋人同志だよな?」

「…………おう」

「その恋人同士が休日に二人で仲良くお出かけをしています」

「うん」

「これってデートじゃない?」

「…………デートだな」

 

 クリスがそう言ってから俺達は互いに見つめ合って固まった。するとクリスの顔がカーッと赤くなっていった。どうやらクリスはデートって事は意識せずに普通に今日お出かけに誘って来たって事になるのか。俺が浮かれて勘違いしていたって事になるのか。

 

「いや違うんだ。あたしはそんな事を考えずに普通に買いたい物があって空を誘ったんだ」

「そうか。ごめんクリス、俺が勝手に浮かれてデートだと勘違いしてた。さっき言った事は忘れて普通に買い物に行こう」

 

 俺はそう言ってからクリスの手を離してゆっくりと歩き出した。俺の勘違いの所為でクリスを困らせてしまった。クリスをデートに誘うのはしばらくはやめておこう。

 そんな事を思っていると俺の右手を誰かが握って来た。振り返って見るとクリスが顔を赤くして左手で俺の右手を握っていた。

 

「し、仕方がねぇから付き合ってやるよ。その、で……デートによ」

「えっいいの?」

「あ、あぁ。お前にそんな顔されるくらいならデートくらい付き合ってやる」

「…………ごめんねクリス。嫌なら無理に付き合わなくていいよ」

 

 イヤイヤ付き合ってやると言われてクリスは優しいっと思う反面、俺は情けなく思えた。彼女に同情されて無理矢理に付き合わせてしまう事に。本当に情けない彼氏だな、司令や緒川さんのようなOTONAならそんな事はなかったんだろうな。

 

「ちが、そうじゃねぇ! あ、あたしもお前とで、デートしたかったんだよ!!」

 

 クリスは顔を更に赤くして大声で叫んだ。

 

「その、空からデート誘われるのを待ってたんだよ」

「そ、そうだったのか。ごめんねクリス、デートに誘おうと思ってたんだけど中々いいデート先が決められなくて。せっかくなら思い出に残るようにしようも考えていたんだ」

「なんだそんな事で悩んでたのかよ。あたしは場所とかそんなのどうでもいいんだよ、お前となら何処でもいいんだからよ」

「く、クリス!!」

 

 俺は歓喜のあまりクリスに抱きしめた。道の真ん中で。

 やばい、俺の彼女カッコ可愛い過ぎだろ。なんだよ、もう……好き!! 

 

「ちょ、おまえ、空!! ここ人前だから!!」

「クリス大好きだ!!」

「人の話を聞け!!」

 

 空が落ち着きを取り戻すまでクリスを抱きしめ続けた。クリスは顔を真っ赤になりながらもがいていたが、その顔は満更でもなかった。クリスを離してから二人手を繋いで歩いている。

 

 

「あはは、ごめんねクリス。つい嬉しくて」

「全くよ。そう言うのは家でしてくれよな」

「なら帰ってからするよ」

「お、おう」

「それでクリスは何処に買い物に行きたいんだ?」

「その……仏具店」

「仏具店?」

「あぁ、パパとママの……それと空のパパとママの為の仏壇が欲しくてよ。パパとママにこの家に帰って来て欲しい。そしてこの家でパパとママ達がまた仲良く居られるように」

「そうだね、なら四人が一緒に居られるくらい仏壇を買わないとね」

「あぁ。なら店で一番カッコいい仏壇を買うぞ!」

「家に入るくらいの物にしてね」

 

 

 二人は仏具店に行ってクリスが気に入った仏壇を買った。クリスは俺に仏壇を運んでくれと言って来たがどうやっても無理だったから宅配便にお願いした。仏具店で仏壇を買った後、クリスと一緒にショッピングモールに行ってお昼ご飯を食べてから服や小物を買ってから今日の晩御飯の食材を買って家に帰った。

 次の日に仏壇が無事に届いてクリスと一緒に開封して仏壇をリビングの空いているスペースに飾った。リビングに仏壇を置いたのはクリスがパパとママ達は騒がしいのが好きだから、なるべく俺達がよく居るリビングに置く事にした。

 

「位牌の書き方ってこれでいいのかな?」

「仕方ねぇだろ、分からねぇんだからよ」

「でも、クリスのお父さんとお母さんの名前は分かるんだからパパとママと書かなくても」

「いいんだよ、あたしにとってはパパはパパでママはママなんだから」

「それもそうか。なら俺もお父さんとお母さんにしとこ」

 

 仏壇に位牌を飾ってから正座をしてクリスが鐘を4回鳴らした。

 

「クリスさん、たぶん4回も鳴らさないと思うよ」

「いいんだよパパとママにおじさんとおばさんは騒がしいのが好きなんだからよ。空も鳴らせよ」

「いや、クリスが鳴らしたんだからもう大丈夫でしょ」

「別に良いだろ何回も鳴らしたってよ」

「たぶん決まってるよ。鳴らしすぎると父さんや母さんにソネットさんや雅律さんが怒られるよ」

「大丈夫だってパパとママとおじさんとおばさんがそんな事で怒られたねぇよ」

「そ、そう?」

 

 そして空が鐘をゆっくり2回鳴らすとクリスがもっと強く鳴らせと言われていてもう一度鳴らした。

 そんな二人の光景を温かい目で眺めている二組の夫婦が居た。





初投稿したお話にたくさんの人がお気に入りしていただきありがとうございます。感想や評価もしていただき本当にありがとうございます。すごく嬉しかったです。


お気に入りや感想をいただけると嬉しいです。


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あたし様は離れてくれない


今回のクリスちゃんはオリ主くんに依存しております。
いつもよりデレデレしてます。



 この前のルナアタックでうちの学校も少しながらダメージを受けてそれの修理の為休みになっていた。日本政府は全壊したリディアンを廃校になってた建物を使って建直しているらしい。完成するのは夏休みの途中だと司令が言っていた。

 そしてうちの学校の修理も無事に終わり、そして今日から学校が再開される。だけど、夏休み前日だからを登校するのは今日だけになる。先生からは安否とかの確認を取りたいから欠席せずに来て欲しいと連絡が来た。ルナアタックでウチの学校の生徒達はたくさん転校したと聞いた。

 俺はクリスを探す為に沢山のアルバイトを掛け持ちしていて学校をサボってアルバイトを行っていたりしていたから出席日数が少し危ない。危ないと言っても少し休んでますね、気をつけてくださいよってくらいだ。今年は去年みたいに綱渡りレベルじゃないからまだ大丈夫だ。それにクリスも無事に帰って来たから今年はちゃんと学校に行けそうだな。

 俺はクリスの朝ごはんの作り置きを作ってから眠っているクリスを起こす事にした。俺はクリスの部屋に行ってみるとクリスは布団を蹴飛ばしてすごい体勢で眠っていた。クリスは毎回俺の部屋で寝ている訳ではない、過去の怖い夢を見ると俺の部屋にやって来て俺のベットに潜り込んでくる。それにしても、相変わらず寝相が凄いよなクリスは……。

 

「おーいクリス起きろ」

「……んぁ、なんだもう朝かよ」

「うん7時過ぎだよ」

「なんだまだ7時じゃねぇかよ。もう少し寝させろよ」

「学校が始まったらこれくらいには起きないとダメだよ。それじゃあもう学校に行くからお留守番お願いねクリス」

 

 そう言って俺はクリスから離れて部屋を出ようとした。すると俺の右手が誰かに掴まれた。足を止めて振り向いてみるとクリスが俺の右手を握っていた。

 

「おい、学校はまだ完成してないから休みだろ!」

「リディアンはまだ完成してないから休みだけど俺の通っている学校は修復は完了したから今日から学校が始まるんだ」

「同じ学校じゃないのか!?」

「リディアン音楽院は女子校なんだから俺が通うのは出来ないよ」

「そんな事あたし知らねぇ!」

「いやいやいや、この前にちゃんと言ったよ?」

 

 クリスとテレビを観ながら過ごしている時にクリスにリディアン音楽院の事を説明しないといけないと事を思い出した。リディアンの編入試験の事と女子校だという事と俺は新しく出来るリディアンから少しだけ離れた所にある学校に通っている事を説明した。クリスは「あ〜わかったわかった」と空返事をした。これは聞いてないと思って重要な編入試験の事は後でしっかり説明しようと思った。その編入試験は夏休み中に行われる。

 

「一番重要な編入試験の事は再度説明し直したけど」

「そんな事よりも空が違う学校に通っている方が重要だぁ!!」

「えぇそんなにも?」

「当たり前だ、お前が居なかったらあたしは一人になるじゃねぇかよ!」

「そこは友達を作ろうね。それに響ちゃんも未来ちゃんも翼さんも居るんだから」

「アイツ等は学年が違うだろ!」

 

 響ちゃんと未来ちゃんは1年生で、翼さんは3年生だからね。クリスは俺が居るからクラスでは寂しい思いはせずに過ごせるとか考えてたんだろうな。でも、俺がリディアンに通うのはどう頑張っても無理だろう。男子が女子校に通わせられる程とっきぶつは権利とかは持ってないだろうな。

 駄目だこの話をしていると学校に完全に遅刻するか休む事になりそうだ。取り敢えずこの話はこれくらいにして早く学校に向かわなければ!!

 

「この話は俺が学校から帰って来てからにしよう。朝ごはんは作ってあるからちゃんと食べてね」

 

 そう言って俺は回れ右して扉に手をかけようとした時クリスは突然俺の背後から抱きついて来た。

 

「どこに行くんだよそらぁ!」

「何処ってさっきも言ったとおり学校だけど」

「どうしてあたしを置いて行こうとしてるんだよ。あの時、空から告白してくれた時に『ずっと一緒に居よう』て言ってくれたじゃねぇか。それは嘘だったのかよ!」

「言ったけど……これから学校に通う事になると離れ離れになるんだから仕方ないよ。それに永遠に離れ離れになる訳じゃないんだから。お互いが学校に通っている間は我慢して」

 

 俺がそう言うとクリスはさっきよりも強く抱きしめて来た。これは分かっているけど納得がいかないという感じかな?このままでは学校に遅刻してしまう。こうなったら一か八かだ。

 

「我慢してくれたら今日はクリスの言う事を叶えられる範囲で何でも一つ叶えるから」

「……分かったよ。帰って来たら絶対に離れないからな!!」

「うん。それじゃあ行ってきます」

 

 俺はそう言ってクリスの部屋を出た。

 クリスと同じ高校に通うのは楽しそうだよな。小学生の時は違う学校だったからな、高校も同じ所に行きたかったけど俺の高校は編入は募集して居なかったらしくて、響ちゃんや未来ちゃんに翼さんが通っているリディアン音楽院に編入先に決まった。

 

「行ってきます」

 

 俺は家の扉を開けて外に出た。

 

 

****

 

 学校は無事に昼までに終わった。先生が点呼を取ってから長い話をして夏休みの宿題を渡された。その後は体育館に全校生徒が集められて全校集会が行われたのだが、その全校集会で校長先生がとんでもない事を口にした。

 

「我が校は来年度より廃校になり、近くのリディアン音楽院との統合する事が決まりました」

 

 まさか来年から俺がリディアンに通う事になるとはな。ウチの高校もリディアンも生徒数がかなり減ったみたいだけど、リディアンが共学となって統合するとはね。反対の声とかなかったのだろうか?俺が心配する事ではないけど。

 

 

「あの〜クリスさん、料理しづらいのですが?」

「お前は今日はあたしの言う事を聞いてくれるって言ったよな。だから今日は絶対に離れないからな」

「そうだったね。でも少しだけでいいから」

「駄目だ」

 

 クリスはさっきから俺に抱きついており料理がしづらい。クリスが引っ付いて居るからフライパンや鍋などの火を使った料理は作れないから簡単にサンドイッチを作る事にした。これは危ない事だから怒った方がいいんだと思うけどクリスと約束してしまったから怒るに怒れない。こんな事だからクリスに甘やかし過ぎと言われるんだろうな。

 そんな事を思いながら俺は作ったサンドイッチをお皿に盛り付けてからテーブルに運んだ。運んでから椅子に座るとクリスが俺の膝に乗ってきた。

 

「あの〜クリスさん、サンドイッチは食べないのですか?」

 

 俺がそう言うとクリスは俺の方を向いて口を開けて来た。なるほど、食べさせろと言う事ですね。本当に甘えん坊なあたし様だよ。

 俺はサンドイッチを一つ持ってクリスの口に運んだ。クリスはサンドイッチを口の中に入りもぐもぐと食べだした。まるでウサギに餌をあげているようだ。……クリスってウサギに似てるよな。

 

「おい、あーんしろ」

「えっ?」

「あたしが食べさせてやる」

「あっ、うんありがとう」

 

 そう言ってから口を開けてクリスにサンドイッチを食べさせて貰った。

 こうしてクリスと仲良く食べさせ合ってお昼を食べた。

 

 

 

 




次回は他のキャラ達を出そうと思います。


シンフォギア以外の作品も書こうと思っています。
最近アイドルマスターシリーズのデレステとシャニマスにハマっているのでそれのどちらかのオリ主作品を書こうと思います。


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