DIOの奇妙な大冒険 (愛より前に)
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このDIOの血を無礼るなよ

「おおっ!・・・この子の名前はDIOじゃ!」

なんて名前付けてくれたってばよ・・・

しばし呆然とするのが吉日

これはもう吸血鬼になるしかないなー

 

 ──────────────────

 

「爺ちゃん」

「おぉDIOや、今日も魔法の練習かの」

「どうにも納得がいかなくてね」

「おそらくDIOには特別な魔法が向いておるんじゃろう、新しく魔法を契約するには・・・ちょっとのう?」

「わかってるよ、でも・・・」

「すまんのう・・・」

なぜだ?なぜこのDIOにヒャドができない?

これじゃぁDIO様ムーブができないじゃないか!

特別な魔法ってあれだろう?・・・ザ

っは・・・いけない・・・言ってはいけないのだ

優雅たれ

DIOに相応しい挙動をせねば一瞬にして三下ムーブをすることになる

別に三下ムーブでもいいのかな?・・・

いやでも・・・

うーん・・・

むしろ波紋を目指すべきなのか?やり方しらないけど

「メラ」

「ギラ」

「イオ」

「バギ」

「ヒャド」・・・

・・・はぁ

実は3文字だからダメとかじゃないだろうな

2文字までの呪文だしけしかまだ契約できない・・・みたいな・・・

はぁ・・・

「メラガイアー」

「ギラグレイド」

「イオグランデ」

「バギムーチョ」

「マヒャドデス」・・・

マヒャドデス、なんというマヌケな呪文だ・・・この感覚が邪魔してるのか?

呪文には敬意を払うべきなのか?

ダメだな・・・契約自体ができないのだからどうしようもない・・・

やはり特殊技能として習得するしかないのか

しかし・・・特技の契約なんぞあるのか?

ダーマ神殿にはいついける?そもそも主人公が何かなしえなければ開放されない要素か?

「初級魔法をよくもそれだけ磨いたのう」

「まぁね、でもやっぱりヒャドだけが・・・」

「そうじゃのう・・・」

「特別な呪文ってなにがあるの?」

「うううぅむ・・・ドルマじゃ・・・」

ああ・・・なんかあったなドルマゲスだっけ?

闇系は契約自体が秘匿されてるのかな?

教会とかがやりそうだな

「ライデイン ギガデイン辺りなら大きな城ならできるじゃろうし・・・後はベタン・・・じゃのう」

「ベタン?」

「重力魔法・・・じゃの」

重力・・・さらっとすごい系の魔法じゃないのかそれ

「メガザルやメガンテは・・・契約して欲しくないのう」

「ううん・・・」

「そうじゃ・・・キラーマシンが一体あったからアレで遊んでみるのはどうじゃ?」

・・・キラーマシンを遊び相手にするとかこのジジイ大丈夫か?

魔法だけしか覚えてないんだぞ?通常攻撃で0ダメージにする自信があるぞ?

「うむ・・・DIOならキラーマシンにも乗れるじゃろう」

え?乗るの?あれって乗れるの?・・・乗る?・・・え?え?・・・

キラーマジンガとかまさかパイルダーしちゃうタイプだったのか?あれ



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世界一のカリスマは・・・このピロロだぁ!

「デルパじゃ」

「・・・」

パッと出る・・・デル・・・パ?・・・

「イルイルで中に戻す事が出来る」

入る入る・・・居る・・・要る?・・・

メダパニにでもかけられたのかな・・・

「うむ」

「爺ちゃん」

「うん?」

「呪文は変えられないの?」

「たしか唱えなくても一度使う感覚さえ覚えればできる・・・はずじゃ」

セーフ!・・・そんなマヌケな呪文を使うのはちょっとな・・・

いやこの世界的にはマトモなんだろうけど・・・

ふふふ・・・しかしこれでジャケットにでも筒をくくりつけて

スタンドのようにキラーマシンを呼び出せば・・・

「キラーマシンは魔王が使っておったから外では使わないようにな」

・・・・・・

このジジイィィさてはわかってやっているな!?

このDIOをからかって遊んでいるな!?オノレエエエ

「それにしても頬の傷が目立つようになってきたのぅ」

っく・・・産まれた時から?あるこの傷・・・このDIOの顔に傷があるとか・・・

まぁ十字傷ならいい・・・か?・・・

それにしても黒髪なんだけどいつ金髪になるんだ?

ジョバーナみたいなきっかけが必要なのか?

「じゃあ爺ちゃん・・・ちょっと町まで行ってくるよ」

「大丈夫じゃとは思うが・・・あまり遠くには・・・」

「うん・・・わかってるよ。ルーラとトベルーラとバシルーラにリレミトに・・・」

「使える呪文が多いのはいいが咄嗟に使えるかのう・・・」

フフンッ・・・いくらなんでも序盤の町周辺で危険な魔物に出会うはずもなかろう

むしろ人の方が怖いだろうな

やくそう8Gとかだろう?知ってる知ってる

キメラの翼とやくそうの値段の比較で大体の物価はわかるだろう・・・多分・・・

それにしてもひのきのぼうとかはどうやってひのき(檜)だと判断すればいいんだ?

ああインパスか?

日の木の棒とか書いたらちょっとテンション上がるかもしれないな

 

 ──────────────────

 

「みなさん・・・私は哀しい・・・魔王による悲劇が・・・アルキードの悲劇が」

 

「今こそ立ち上がる時です」

 

ふんっ厄介な連中だな・・・つまりは金を出せということだろう?

いやこの世界だと魔物さえ倒せれば資金は入るわけで・・・子供の頃から戦う事を仕向けるのか?・・・

まぁ関わるつもりはない

ふふふ・・・イオでスライム数十匹まとめて狩れるかと思ったがそうでもないし

何百歩歩いても何度もエンカウントする気配はないし・・・

まずは銀の竪琴が欲しいな・・・

このDIOが竪琴を構えるのはさぞ絵になることだろうさ

・・・竪琴って銀で出来てるの売ってるのか?・・・

あれ?銀って軟らかいんじゃ?あれ?結構貴重品?・・・

マズイマズイゾこれは・・・

「貴重なマモノが今なら__Gだよー」

うん?・・・

マモノが売れるのか?・・・

魔法の筒・・・まさかポケ・・・

いやよそう世界観が損なわれる・・・DQMとかあったしその関係か?

ふむ・・・スカウト?だったな・・・

このDIOのかりちゅまをもってすればたやすいことよ

 

 ──────────────────

 

「よければ友達になろうじゃないか」

「・・・ぷるるん」

「ああ・・・気をつけてな」

「ぷるるんぷるるんぷるんぷるん」

「・・・。」

なんとなくわかるがなんだろうなこの・・・

DIOに相応しいのはスライムではないのでは?

スライムは☆☆☆なはず・・・何が原因・・・

っは

まさか貴重品の何かを持っている必要がある?

ムゥ・・・

にしても見渡す限り草原だな・・・これで魔王の被害なんてあったって言うのか?・・・

この辺ではスライムドラキーリリパット辺りか

これはダメかも知れんな・・・

「やぁ仲間を探しているのかい?」

「うん?」

っは・・・ひとつめピエロオオオ

ふっふっふさすがはこのDIOのかりちゅま

まさかこれは逆スカウトでは?

「・・・私は友達を探してるんだよ」

「友達居ないんだね」

ぐほぁ・・・

「ボクにはたくさんの友達が要るからね」

ほほぅ・・・

「でもそんな魔法力を見せびらかしていたら寄ってこないんじゃないかな?」

うん?魔法力を?・・・つまりLv差か?

なんだったか?・・・トヘロスは違うし・・・

はて?エンカウントの制御はあっても敵シンボルに気付かれない的な呪文はあっただろうか?・・・

「うーん・・・魔王軍に入ったりしないかい?」

ひとつめピエロってまおうぐんなんだ・・・上司はきりさきピエロですか?・・・

「魔王軍には今6人の将軍が居てねなんだかんだで書類仕事だったり頭を使う仕事は人間の方が向いてるんだよね・・・」

それはつまり将軍もしくはそれ以下が能無しもしくは脳筋?・・・

「不死騎士団なんてね不死の軍団なのに軍団長は人間なんだよ。笑っちゃうよね」

こいつはなんでこんなにペラペラしゃべるんだ?・・・っまさかこのDIOを始末する気では!?

「うーんブラス君の子なら多分結構いいとこまでいけると思うんだけどな?」

ブラスって誰だ?・・・俺の父親?・・・ダリオではないのか?うん?・・・

「まずは実力を見てみようか、じゃあ頼んだよ」

「・・・ボクの名はキルバーン『死神』なんて呼ばないでくれよ?良い友達になれそうだからさ」

声が同じだからどう見ても進化形態だろういつのまにきりさきピエロの先が出たのさ

いやでも目が二つになってるし別系列?・・・

ふふふふふふ・・・どう見てもピンチです・・・キラーマシン使ってもいいんじゃないかな・・・

「メラガイアー」

「へーすごいすごいただのメラにそんな名前付けるなんてさすがは子供だよね・・・でもイイセンスしてるよ」

「ギラグレイド」

「イオグランデ」

「バギムーチョ」

「うーん色々使えるみたいだねえ・・・でもダメージはないみたいだね?」

「マヒャドデス」

「あれー?ヒャドだよね?何も起きないよ?もしかして使えないのかな?それとも何か狙ってるのかな?ふふふイイネ楽しみだよ」

ダメージ軽減が30とかあるのか全部無理か・・・やはり・・・

「キラーマシン!」

「!?」

ズゥゥゥン

「バイキルトスカラピオラ・・・!」

「それが切り札かなー?だとしたらちょっとガッカリかなー?」

「ベホマズン」

「え」

「ベホマズン」「ベホマズン」「ベホマズン」「ベホマズン」「ベホマズン」

「え・・・え?・・・えええええなんか・・・ゴリ押しじゃない?もっとスマートにさ・・・」

「戦力を整えてベホマズンするのは基本では?」

「・・・いやでも・・・なんか・・・違うんじゃ・・・」

「そもそもキラーマシンは集団で行動できる・・・そこにベホマズン・・・後はわかるな?」

「うん・・・魔王より魔王してるかもね?魔王だって全回復は控えるよ普通・・・」

常に全回復すれば吸血鬼ムーブになるだろうという鬼畜生

まぁただのホイミなんだがな

「それでもたかがキラーマシン一体じゃどうにもならないよね?」

イルイル

「あ」

ひとつめピエロゲットだぜ!

全ては戦闘していると錯覚させるための罠よ

「ビビビックリしたじゃないかダメだよそういうのは・・・」

ダメか?・・・トレーナーのって感じの事か?



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進化への畏れ

「もう切り札がないなら連れて帰っておもてなししちゃうよ」

ふぅん・・・

それは調教だのお仕置きだのOHANASHIとかいうモノでは?

というかなぜちょっとお出かけしただけでこんな事に?

表立って魔王の被害云々よりも・・・

まさかさっきの連中は魔王軍側の奴らなんじゃ・・・

ちょうど何かやってるところに来た?・・・

いっそのこと連れて行かれて人間をやめてしまうルートか?・・・

それ絶対主人公に倒される中ボスじゃないか!

進化の秘法だのせめて裏エンドで仲間になるレベルにしなければ・・・

なんということだ・・・このままでは・・・

このままでは・・・

その時不思議な事が起こった!

って事が起きないかなー?チラ

仕方がない・・・奥の手しかあるまいな・・・

「キラーマシンよ!このDIOの力となるがいい!」

「おーそこからどうするのかなー?」

「かえんぎり!」

「え?魔法・・・剣?・・・」

「フフン・・・魔法と剣技ではどうしても同時にできなくてな・・・乗り込めば魔法を制御するだけですむ・・・ここからが本番だぞ!UREYYY!」

「へーちょっと面白くなってきた・・・どのくらいまで伸びるか気になるねー見た所闘気は扱えないみたいだし」

・・・凍気・・・だと?・・・まさか・・・

ぐぬぬぬぬ・・・

「しんくうぎり!」

「いなずまぎり!」

「マヒャドぎり!」

「!?」

フフン!勝手に勘違いしていろ・・・このキラーマシンは内部構造の冷却機能を利用する事でマヒャドぎりができるようにしてあるのよ!

そして今こそ 思いつく キュイーン 

「ギガスラッシュ!」

「すっごいぞーカッコイイぞー」

「うーん・・・ミストバーンの事を笑えないねーこれは・・・ボクもちょっと育てる楽しみって言うのがわかる気がするよ」

「金色に光っててなんかカッコイイねー」

なに?・・・まさか・・・フフフそうか・・・ついにやったか

ついに金髪となったか!

「剣が金色になるのカッコイイボクもやってみたーい」

なん・・・だと・・・

「うんうん。なんだかんだで結構満足したから今日の所は帰ろう!」

二度と来るなよ・・・なんか帰ったらジジイの所に居たりしないだろうな・・・

「はぁ・・・」

「ため息なんてついちゃってー疲れちゃったのかなー?キルバーンはまだまだ全然余裕そうだよー?」

「魔王軍ならいつでも歓迎するよきっとね」

「ブラス君のお話を聞いてみて決めるといいよーそれじゃあねー」

ブラス君誰だよ・・・はぁ・・・

修理費が・・・

 

 ──────────────────

 

「安い・・・安さが爆発しているぞおおお」

 

「さぁさ今ならあのロンベルクの作品であるナムドの剣が__G!」

 

ドン

「おっとすまないね」

「・・・」

「・・・?」

「ヒュンケル?」

ン?栄養ドリンクなんぞないが随分とくたびれた奴だな

「ああ・・・申し訳ない」

ふんっ・・・さっさと帰ってとくぎの習得に励まねばな




*ロン・ベルクの作品は「アムド」で展開する鎧の魔剣or槍。つまりは・・・


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竜の牙

ジジイの居るこの島が如何に平和か身に染みる。平和こそがこのDIOにふさわしい・・・

なんて言ったらパチモンとしか思えないな。いやパチモンなんだけども。

装備という観点からすれば一番重要なのはアクセサリーだろう。そもそも一箇所だけしか装備できないわけじゃないだろうから、ゲーム基準は参考にならん。単純に服にジャラジャラアクセを着けても効果があるのかどうか。例えば星降る腕輪を両腕に装備して4倍速だ!とかになるのかどうかすらわからん。装備したらすばやさが半分になるアクセサリーを殴った時に相手に装備させればゴールド・エクスペリエンスできるか?・・・ホイミ系で殴ればクレイジー・ダイヤモンドか?

考えてもしょうもないか、実践と実戦だけが答えを教えてくれる。

思えばDIO自身、石仮面を研究してたり、天国とか考えちゃったりしてたのか。

まぁ石仮面っぽいアクセなら無難だろう・・・がカッコ悪そうだな・・・

常用するならスカウター程度の・・・頬の傷を隠す程度に装飾をして右目部分から羽飾りのような感じで変形機能も・・・ふむ・・・インスピレーションが沸いてくる・・・これは最高にハイってやつだあああああああああああ

 

 

 

我ながら傑作だ・・・これならば問題ないだろう!

「爺ちゃんデザインができたよ」

「ふむ・・・・・・どこかで見た事があるような・・・ないような・・・」

ダニィ!?まさか作らなくてもあるのか・・・クソッこれではどっかで見てきたのを書いたように思われる。だがまぁこのDIOのセンスが疑われるよりはマシか。

「これじゃと頬の傷が隠れるように・・・うむ・・・しかし・・・こういうのも流行り廃りがあるからのう・・・」

「爺ちゃんの時代の物で石でできた仮面とかないかな?」

「ううむ・・・見た気はするんじゃが・・・石だと魔物化してそうじゃの」

魔物化している石仮面だと!?・・・スカウトしてカーズと名付けるべきでは?

んんんん!・・・実に馴染む・・・実に馴染むぞその感じ!

呪いのアイテムっぽい名前なだけに仕方ないな。ふははは

「それよりも武器や防具はしっかりと用意しなくてはいかんぞ?カッコよさばかり求めて防御の低い装備ばかりしかしないからのう」

「じ爺ちゃんそれは・・・だって・・・」

「まぁそれもまたよいじゃろう、じゃが・・・そんな装備で大丈夫かのう

「爺ちゃん・・・今の・・・」

「一番良いのが良いと思うがのう」

いや・・・ボロを見せるものかよこのDIOが・・・釣られぬぞ・・・釣られてたまるものか!

「・・・。」

「爺ちゃんが買ってやるのにのう」

これは・・・違うか?たまたまか?誘っているのか?くそ・・・まさかジジイがこんな勝負を仕掛けてくるとはなぁ!

「そもそも良い装備は中々売ってないんじゃ」

「魔界で買えばいいんじゃよ。」

このジジイ魔界にツテなんてあったのか・・・

「天界の・・・天空装備・・・みたいなのとかはないのかな」

「探せばあるじゃろうけれども・・・ああいうのは女性物が多いんじゃないかのう」

天界は未来に生きてるのか?ちょっと気になるぞ

「黄金の鎧とかはちょっと趣味が合わんのう・・・」

それはセイントとか言うんじゃないだろうな!?

「今はまだ装備を揃えてもすぐに大きさが合わなくなるからね。」

「ふぅむ・・・それならロン・ベルクならばもしや・・・」

「そうだ爺ちゃんオレ王都の方まで行ってみるよある程度の装備なら揃うはずだからさ。」

「さみしいのう・・・」

 

* * *

 

さて、と抜け出したはいいが王都と言っただけで近場とは言っていないなぁ!さて凍気か・・・なにやらセイントらしき情報まで出たんだ。凍土に向かえば我が師カミュのような出会いもあろう。いやあの人は師に選んじゃダメなタイプの人だけども。

どうやって行けばいいんだろうな・・・

船・・・か・・・船といえばトラブルが付き物だが・・・主人公じゃなければ構わんだろう。

 

 

 

「ボクはね焼き芋が好きなんだ。船の上で食べる焼き芋はすごくおいしいんだよ。」

なんだこの不審者は。火を使うのに何の躊躇いも見せんとは・・・

「船長!」

は!?ヴァカな!?うそだろ条太郎

 

 

 

無事に・・・無事に?着いたか・・・すさまじく疲れた・・・いや一番速い船を選んだがあそこまでフリーダムだとはな・・・

寒さ対策にはフバーハくらいしか思いつかなかったが・・・さてこの地方の装備に好みの物があるかどうか・・・

 

バァン

「いらっしゃい」

「・・・。」

「(うちには盗るものなんてないさ・・・ははは大丈夫さ普段どおり・・・)」

ジー・・・ツカッツカッツカッ・・・スタッ

ピクンッ

「・・・この・・・いやサイズの調節はできるか?」

「ご一緒にドラゴンシールドなどはいかがでしょうか?」

「・・・値段は・・・ふむ・・・それも貰おう。」

「(即決だと!?ゴクリ・・・)」

バシン!

「わるいごはいねがー」

「(なにしてんのアンタあああああ)」

「悪い子ならここに居るぞ。」

「・・・。」

「(ひゅんってきた今日はもう閉めようそうしよう。)」

「わ・・・(えどうすんのこれ)わるいごにはわりびきはでぎないなぁー」

「そうか。これでいいな?」

「はい丁度です。」

「「アリガトウゴザイマシター」」

ドタン・・・バタッバタッ

 

 

 

ふんっ・・・なんというタイミングだ・・・いたたまれんな。

しかしちょっと遠出しただけでドラゴンシールドまであるとはな。

どうせ耐性装備しかいらんだろうからこれで十分だろう。

さてこっちの奴は・・・ふむ・・・どこかで着替えるか

っはまさか上半身裸で修行するべきなのか?

いやまさかよもやよもやよもや・・・やるべきなのか?・・・やってしまうべきなのか?・・・

なぜだ・・・買ってしまってから思いつくとは・・・

だが・・・無理をしてもしょうがないだろうHAHAHA

目指すべきは北・・・必ずや凍気を修め気化冷凍法ムーブをするのだ。

あ、武器買うの忘れた。・・・目の前が真っ白になった。



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魔族の魔力 竜の力 そして人間の魂

防具の方の具合はいいな・・・まぁまぁだ・・・これはもう無手でやるしかないか・・・

凍気・・・単純な発想だが魔力及び何らかのエネルギーの運動を停止させるんだろう。いわゆる霊圧のように圧し固めてやれば・・・どうやって?・・・

こごえる系列の連中から何かコツを聞きたいが・・・

キメラ イエティ ひょうがまじん ・・・ ッパっと思い浮かぶのはこの連中だが・・・いやキラーマシンも雪山だったか?

はてな?・・・

そういえば武器をドロップするようなマモノも居るんじゃないか?・・・もうなにもこわくない・・・ドロップするまでオレの中の何かを高めるまで!

 

* * *

 

「いいですか?わかりますか?はい。そちらに行くとデルムリン島があります。はい?いえ一応パプニカ王家の洗礼がどうとかの場所ですから・・・お宝なんてありませんよ・・・多分・・・え?むしろマモノを売りたい?ははぁ・・・まぁ珍しいのが居るかもしれないですね。かなり種類だけは多いらしいですから。はい。」

怪しさが爆発している、ホラーウォーカーにしか見えない人間?は、嘲笑っていたが、なぜか気付く者は居なかった。

「っくっくっく・・・オレの中の勇者の血が騒ぐ!」

やたらと珍しいコスプレをした男が醜悪なツラを曝しながら笑っている。

「あんまりアテにならないしバカンスとシャレこむべきね」

僧侶のクセに僧侶してない、いやむしろお金を信仰している正しき僧侶がそこには居た。

「弱いマモノを乱獲する事こそが勇者の嗜み・・・おこぼれを掻っ攫うのはジジイの特権よ。」

生ける屍、いや金の亡者がそこに居る。

三人は金と欲で繋がった真の仲間だ。油断も隙も有りはしない、ただただ利用しあうだけの関係がそこには在った。

 

* * *

 

「時に・・・こうつめたいいきを吐くときに何を吸い込んでいるのだろうか?」

・・・べろーん

「・・・聞く相手が間違っていたか・・・キメラ辺りは居ないだろうか・・・」

・・・ヒュゴオオオオオオオオオオオオ

「あぁ・・・うん・・・ありがとうすごい冷気だ。だけどしもふり肉をほしそうに見るのはやめようか!・・・」

くんせい肉で十分だろう!マモノのエサじゃないだけマシだろうともさ。

「あぁ・・・肉まんとかが食べたくなる気候だ・・・」

べろんべろんべろん

 

* * *

 

「どうだろうかここは一つこの私に・・・」

ケケケケケェーーーーー

「キメラは自由だな・・・それもそうか・・・翼がとんでもなく使いまわされるくらいだからなぁ・・・」

もうダメだぁ・・・もうおしまいだぁ・・・

心とか手に入れてダーマすればいいのか?・・・

 

* * *

 

「これはこれはこれは・・・そうですかはい。えぇ、えぇ。あの島には偽者が向かうでしょう。ですが・・・あの島にはおそらく・・・」

 

「はい。は?・・・いやしかしですね・・・まさかパプニカの王女を誘拐させると?・・・それはそれはそれは」

 

「ほほぅクーデターを成功させてもヨシ。王女を助けて恩を売ってもヨシ。なかなかですなぁ」

 

「ふぅ・・・現地に行かずともいいのはいいがSHOWが見れないのはねぇ・・・」

 

「あぁ匂い立つなぁ・・・人間の欲望の匂いだ・・・そしてあの島からは純粋な悪の匂いがする・・・偽者の勇者か勇者の偽者かどちらかしらんが、アレら程度ではどうにもならんさ・・・」

 

* * *

 

「ぐ・・・軍艦じゃああああ」

 

「あばばばばば勝手に住み着いたから、どうすればいいんじゃ・・・いや慌てる時間じゃぁない!攻め込んで来たわけじゃぁない!ないのじゃ!」

 

* * *

 

「あぁ杖で叩くのはやめてくれないか・・・いや・・・うん・・・爺ちゃんみたいな見た目の連中は見分けが色くらいしかないからなぁ・・・」

ポカポカポカ

「あぁ地味に痛い・・・え?婆ちゃんだって?あぁうんごめんごめんよわからなかったんだ」

 

* * *

 

「オレの りゅうのきし このオレの ちをわけた こ ふういん され この いしのなかにいる オレ の たのしみは いま どうしているのか」

 

「あぁ いつか かならず バラン きさまに きばを つきたてるのだ! わがこが! キサマのこが! わが りゅうのきし なのだから!」

 

「マザードラゴン が りゅうのきし を つくる ほうほう は しっていた ゆえに キサマに わが いんしを うめこんだ キサマじしんに いみはない」

 

「だが キサマが こをなせば そのこは わがことして りゅうのきし となる!」

 

「あぁ たのしみだ! わがこが バラン と どうかかわるのか!」

・・・コンコン・・・

「でもバランと いっしょに きて たすけて くれたり は しないかな ヒマだなぁ・・・」



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