艦隊これくしょん 放浪の艦隊 (梅輪メンコ)
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第一話

ある夜の日警戒をしていた私は燃えていた、深海棲艦の奇襲攻撃を受けて。

 

『ああ、私は沈むのか・・・もっといろんな所見てみたかったな、もっといろんな所行ってみたかったな』

 

そう思いながら私は爆炎ともに沈んで行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に目が覚めると私は見たことない建物の中にいた

 

「あれ・・・私なんで生きているの・・・沈んだはずじゃあ?それに・・・ここは・・・?」

 

と言って辺りを回すと棚の中には薬品などが置いてあってどこかの医務室だと分かったが、今までいた鎮守府ではないことは確かだった。すると医務室のドアが開き、中に入って来たのは今まで見たこともないような女性だった、するとその女性は

 

「あら?目が覚めたのね、よかったわ」

 

と言って私に近づいた、そして自分は『やまとたける』という名前だと言った、これが私と彼女との新たな人生の始まりであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私が初めに目が覚めた時はなぜか部屋にいた

 

「な、なぜ私がいるのだ!私は解体されたはずでは!」

 

と言って今自分が存在している事に驚いた、そしてふと下を向くと其処には人間の体をした自分がいた

 

「こ、これは人の体・・・何故だ」

 

と不思議に思っていると自分のいる部屋が自分の艦の艦長室であることに気が付いた

 

「ここは・・艦長室!」

 

と思っていると部屋に見たことない者達が入ってきた

 

「あ!ここにいたんですねかんちょう!」

 

「へ?」

 

なんだ?と思っていると自分達は”ようせい”という言わばこの艦の乗員ということだとわかった

 

「ここは一体なんだ?」

 

と聞くと

 

「さあ、わたしたちもいまさっきおきたばっかですからね、なにもわかりません!」

 

と言って自信満々に言った

 

「・・・と、とりあえず何か近くに陸地とかないかな」

 

と言うと早速ようせいさんが配置について探索を始めた、すると近くに島らしいものがあったと言うことで取り敢えずその島に近づくことにした

 

 

 

 

 

島に近づくと港があったので港に艦を止めると思わず息を呑んだ

 

「一体ここで何があったんだ・・・」

 

と言って視線を向けた先には荒廃した街があった、看板を見ると『SINGAPORE』と書かれていた

 

「ここが、シンガポールだと・・・」

 

と言って補給した時の街並みを思い出していた、一体何があったんだと思っていると突如として”ナニカ”が頭の中に入ってきた

 

『深海棲艦・・・敵・・・脅かす者』

 

と言って頭の中でこの世界が自分にいた世界とは別世界である事を理解した

 

「・・・はは・・・まさか”転生”したとでも言うのか、大石司令官ではあるまいし」

 

と言って昔自分を動かしていた士官を思い出していた

 

 

 

 

 

少し探索してドックがあることに気づくとすぐさま港に戻り自分の分身とも言える艦に戻ってドックに近くに向かった

 

 

 

「・・・どうだい?ようせいさん」

 

と聞いてドックが使えるかどうかを聞くと

 

「うーん、これはすこしじかんがかかりますがうごかせそうですよ」

 

と言ってしばらく待っていると実際にドックに水が入ってきた

 

「おお!やったわね!」

 

と言って自分の艦をドックに入れるとそのまま私は陸地に降りた

 

「取り敢えず何か無いかしら・・・」

 

と言って荒廃した街を見ていると目の前に新聞紙が飛んできた、其処には大きく見出しに

 

『大規模な深海棲艦の大群接近中!直ちに避難されたし!』

 

と書かれていた

 

「なるほど・・・これが噂の深海棲艦か・・・」

 

と言って新聞に載っていた写真を見た、其処には黒を基調とした見たこともない生物とも言えるのかわからないものが写っていた、写真を見ているとようせいさんがきて

 

「かんちょう、どうやらここはだれもいないみたいです、いまのところれーだーのたぐいはありましたがなおすのにじかんがかかるそうです」

 

と言ってここは元々軍事施設なのでは無いかと言う報告を受けた

 

「なるほど・・・よしわかった、取り敢えずはレーダーの復旧を最優先で、あと何か食べ物を・・・」

 

と言っていると近くに売店らしきものがあったので見てみると中には缶詰や飲み物などの食料品に加え医薬品などもあった

 

「よかったわ、取り敢えずなんとかなりそうで」

 

と言って取り敢えず中にある物を全て持ち帰るとすでに夜となっていた

 

「もう夜か・・取り敢えず今日は艦で休むとするか・・・」

 

と言って初めて人となって過ごした1日目が終わった

 

 

 

 

 

次の日、本格的に探索を行うと詳しいことがわかった。まずはこの世界は私のいた世界ではない事、次に深海棲艦と呼ばれる存在が海を支配し始めている事、そして最後にここシンガポールはその深海棲艦によってこの様に無人島と化してしまった、と言うこと

 

「・・・なるほど、ここにはもう人は居ないのね・・・」

 

と言ってようせいさんにとってもらった写真を見ていた

 

「とりあえずこれからどうします?にほんにいきますか?」

 

と聞かれると

 

「いいや、ここは戻らない方針で」

 

「それはどうしてですか?」

 

と聞かれると

 

「いいか、ここは異世界だ、つまりこの世界の日本にそもそも私と言う存在がないと考えたほうがいいと思う」

 

「なるほど、そういうことですか」

 

と言ってようせいさんは納得した

 

「じゃあ、わたしたちはここでとりあえずはたけをつくりたいとおもいます」

 

と言って近くの所から植物の種があったという事で近くに畑が作られた

 

「さてと・・とりあえずはこんな所かしら」

 

と言っていると先ほどとは違うようせいさんが

 

「かんちょう、れーだーのしゅうりおわりました」

 

と言ってレーダーが使えるようになった事を報告した

 

「あら、意外と早かったわね」

 

と言って予想よりも早く修理できたことに驚いた

 

「いがいとこしょうかしょがすくなくすぐになおせました」

 

と言っていると他で修理していた所も徐々に直ってきたということで艦内でささやかな宴会をした

 

「今日はみんなありがとう、あまり大きなものではないけど・・乾杯」

 

と言って宴会が始まりすこし楽しい時間となった、こうして2日目が終わった

 

 

 

 

 

3日目の今日はとりあえずこの湾岸施設の復旧を目標にしているとようせいさんが

 

「かんちょう、かんないのしげんがそこをつきそうですどこかでほきゅうをしないと・・・」

 

と言ってどうしようかと困っているとまた初日と同じように”ナニカ”頭に入ってきた

 

『クエスト・・・採集・・鉄・・燃料・・ボーキサイト』

 

頭の中でここら辺に資源の回収ができる場所があると知ると早速資源を取りに行った

 

 

 

 

 

そして資源のあるという島に着くと

 

「おお・・これは凄いわね・・・」

 

と言って目の前の工場らしき物を見ていた

 

「それじゃあ、後はお願いできる?」

 

「はい、わかりました!」

 

と言って個々の使い方を知っているというようせいさんに後は全部お任せした

 

 

 

しばらくして積み込みが完了したと聞くとそこには通路まで占領した資材の山ができたいた

 

「ナニコレ・・・」

 

と言ってその様子に驚いてしまった

 

「つみこめるだけつみこんだらこうなりました!」

 

と言ってようせいさんが言うと私はすこし引き攣った笑みで返事をしてそのまま拠点であるシンガポールに戻った

 

 

 

 

 

基地に戻ると早速ようせいさんから報告があった

 

「かんちょう、とりあえずきちとしてのさいていげんのきのうはふっかつさせました!」

 

と言って自信満々の笑みで報告をした

 

「そうなの!それはよかったわありがとう」

 

と言って日本武尊は基地の復活に喜んだ

 

『よかった、取り敢えずはこれで生活ができそうね』

 

と言って内心喜んでいると

 

「かんちょう!おきあいにあやしいはんのうあり!」

 

と言って報告が上がった、これがこの世界においての初めての戦闘となった



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第二話

今回かなり時系列飛ぶ所があります


「かんちょう、れーだーにあやしいはんのうあり」

 

ようせいさんの報告に私は

 

「ようせいさん、今出せる?」

 

と聞くと

 

「はい、いつでもじゅんびはできています」

 

と言って早速私は海に出てこの世界で初めて戦闘態勢に入った

 

「深海棲艦・・・果たしてうちらの攻撃で通用するのか・・・」

 

と思っていると

 

「だいじょうぶですよ。しんかいせいかんにもききますよ」

 

と言って隣にいたようせいさんが励ましてくれた

 

「・・・うん、きっとそうよね・・・大丈夫」

 

と言って進んでいると艦のレーダーに反応があった

 

「れーだーにはんのう!きょりいちまん!」

 

報告を聞いた日本武尊は

 

「了解、前部主砲Z弾装填」

 

と言って1・2番主砲に弾が装填された

 

「ぜんぶしゅほうそうてんかんりょう!」

 

というと

 

「発射!」

 

というと自分の分身が砲から大きな火を噴いた

 

「ちゃくだんまでごびょう!」

 

「よん・・・さん・・・に・・・いち・・・」

 

というと奥の方で大きな爆発音があると海面が大きく膨れ上がって深海棲艦らしき物が中に浮いてそのまま沈んでいった

 

「あれが深海棲艦・・・」

 

と言って日本武尊は初めて見た深海棲艦に嫌悪感を抱いた

 

『なんて見た目が悪いの!さっさと帰りましょう』

 

と思って初めての戦闘を終えさっさと拠点にシンガポールに帰航した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

初めての戦闘があってしばらくした日日本武尊はようせいさんに呼ばれとある工場に来ていた

 

「これは・・・凄いわね・・・」

 

と言って工場の中にあった物を見ていた、そこには作りかけの航空機などのものが置かれていた

 

「これは零式戦かしら・・・」

 

と言って自分の後ろについている零式観測機を思い出していた

 

「どうですか、これでしげんもあればなおすこともできますよ、それになにかふねをつくれそうなところもありましたし・・・」

 

と言って隣にあった造船ドックらしきものものも見た

 

「・・・ねえ、ようせいさん」

 

「なんでしょう?」

 

「ここで新しく艦を作ることってできる?」

 

日本武尊の問いにようせいさんは

 

「はい、できますよ・・・ただ・・・」

 

「ただ?」

 

「ただ・・・ふねをつくるにしてもたいりょうのしげんがひつようになります。いまのちょぞうではまだたりませんね」

 

と言って建造は難しいと言った

 

「そうか・・・まあまた今度考えましょう」

 

と言って日本武尊は艦に戻っていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先程の建造の話からもう半年が過ぎた、その間ようせいさんや資源などの採取によりいま拠点としている港の修理はほぼ終わり、植物の栽培も成功し、最近は缶詰ではなくちゃんとした食事にありつけている

 

「はあ〜ご飯が美味しいわ〜」

 

と言って今日の夕食をとっていると突如レーダーが何かを捉えた

 

「かんちょう!レーダーにはんのうあり!しんかいせいかんとおもわれます!」

 

「そう、わかったわ」

 

というと日本武尊は分身を動かして現場に急行した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃現場海域では複数の深海棲艦に翻弄されている一隻の駆逐艦がいた

 

「くっ!こんなところで死にたくないです!」

 

と言って一隻の駆逐艦『雷』が深海棲艦の奇襲にあって攻撃を喰らっていた、すると航空機が急降下し爆弾を落とすと命中してしまい機関が破損してしまったので航行ができなくなってしまった

 

「はぁ、はぁもうダメですね・・機関が壊れてしまいました・・・これでは動けません・・・ここまでですか・・・」

 

と言って目を閉じると

 

『ああ、私は沈むのか・・・もっといろんな所見てみたかったな、もっといろんな所行ってみたかったな』

 

そう思って気を失った

 

 

 

 

 

その頃海域についた日本部尊は

 

「よし、久々の運動だ張り切って行こうか!前部主砲発射!」

 

というといつも通り深海棲艦達が消し炭になって消えた

 

「ん!・・・っ!あれは!」

 

深海生還を葬り去って帰ろうとした時一隻の駆逐艦がいることに気がついた

 

「あれは・・特Ⅲ型駆逐艦・・・」

 

と言って駆逐艦に近づくと

 

「これはひどい・・・」

 

と言って損傷具合を見て言った

 

「ようせいさん、この子治せる?」

 

と言って一緒についてきたようせいさんに聞くと

 

「だいじょうぶです、これくないならじゅうぶんなおせますよ」

 

と言って自信満々に言った

 

「じゃあ、お願いできる?」

 

「はい」

 

と言って気を失っている駆逐艦を取り敢えず医務室に入れ駆逐艦は曳航して拠点に運んで早速修理をしてもらった

 

 

 

 

 

「・・・なるほど、これだと改修というより改造したほうがいいと?」

 

「はい・・あまりにもそんしょうがひどくなおすよりもかいぞうしたほうがいいかと・・・」

 

と言って紙を見ていた、そこには

 

大破:全主砲、対空砲などなど

 

中破:機関、煙突、レーダーなどなど

 

小破:スクリューなどなど

 

「どこも無事な所がないと・・・」

 

「そういうことです」

 

と言って駆逐艦の方を見た、すると拠点の方で治療をしていた子が起きたということで、早速話を聞きに行こうと思った

 

 

 

医務室に着くとベットの上で上半身を起こしている少女がいた

 

「え?えっと・・・」

 

「ああ、心配しないで、私はあなたと同じ仲間だから」

 

と言って困惑している少女を宥めると

 

「と、とりあえず私の名前は日本武尊っていうのあなたの名前は?」

 

と名前を聞くと

 

「・・・ずち・・・雷」

 

「雷っていうのよろしくね」

 

「うん!」

 

と言って部屋から出ようとすると

 

「待って・・・一人じゃ寂しいから」

 

というと日本武尊はそばに座って色々と話を聞いた

 

 

 

 

 

今まで雷から聞いた話をまとめると今この世界は深海棲艦と言う謎の敵と人類が戦い、艦娘と呼ばれる存在が提督と飛ばれる人と一緒に戦っている他国にも艦娘がおり戦っているとの事

 

「・・・なるほど、おおよそは理解出来たわ」

 

と言うと私はポケットからある物を取り出しそれを雷にあげた

 

「はいこれ、お礼よ」

 

「これは・・・飴?」

 

と言って受け取ったパッケージを見るとサ○マドロップスと書かれていた、それを舐めるととても甘かった

 

「とても・・甘い・・」

 

「どう?美味しい?」

 

「はい・・鎮守府ではこんな物は贅沢品でしたから・・・」

 

と言って元いた鎮守府を思い出していた

 

 

 

飴を舐め終わると日本部尊は

 

「それで・・どうする?」

 

と言って雷は

 

「へ?何をですか?」

 

と聞いたので日本武尊は

 

「鎮守府に帰るか、それともここに残るか」

 

と聞いた

 

「・・・私は帰れないと思います・・・」

 

「それは何故?」

 

雷が帰れない理由を言った

 

「多分、あのクソ提督が除籍してしまっているだろうから」

 

と言って今までの生活を話した恐喝、暴力、ただ怒声が聞こえる毎日

 

「・・・そうか、今まで辛かったんだな」

 

と言って話を一通り聞いた日本武尊は雷の肩に手を置いた

 

「大丈夫、ここには私以外にはようせいさんしかいない、今は誰もあなたを怒る人はいないわ・・」

 

と言言われて私は思わず泣いてしまった

 

「う、うわぁ〜!」

 

「おうおう、大丈夫、大丈夫・・・」

 

と言って雷が泣き止むまで日本武尊は隣にいて抱きしめていた

 

 

 

 

 

「もう、おさまったかい?」

 

「グス・・・はい!」

 

と言って一通り泣き終わった雷はここに残って一緒に生活することを決めた、そして絶賛改修(改造)をしている自分の分身を見た

 

 

 

 

 

「どうだい、自分の分身は?」

 

と言って隣に日本武尊がやってきて様子を見て雷に聞いた

 

「はい、本当にありがとうございます」

 

と言ってお礼を言った

 

「いいよいいよ、今はもう家族みたいな物なんだから」

 

と言って日本武尊は雷は家族同然だと言ってそのまま去って行った

 

「・・・響達にも知って欲しかったな・・・」

 

と言って雷は空を見てそういった




サ◯マドロップスって美味しいと思いませんか?
私はよく妹が泣いた時にあげていました


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第三話

雷とあって一ヶ月が過ぎた、雷もこの生活に慣れ徐々にここに馴染んでいた。そして雷の分身の方の修理(改造)のほうが終わったと言うことで早速試験航海のために近くで資源の回収をやってもらった

 

「行ってらしゃい」

 

「えー!一緒に行かないんですか!」

 

「大丈夫大丈夫ここら辺の深海棲艦は殆ど倒してあるし、私は今から用事があるしね」

 

と言って去って行った

 

「ど、どうしよう」

 

と思っていると

 

「だいじょうぶですよ、もしものことがあったらここのれーだーではんのうしてすぐにきてくれますよ」

 

と言って日本武尊の妖精さんが自信満々に言っていた

 

「へえー、レーダーかーうちにもあんなのがあったらなー」

 

と言って港の近くにある大きなレーダーアンテナを見てそう言って資源採集のために近くの小島に向かった

 

 

 

 

 

雷を見送った日本武尊はそのまま建造ドックに足を運んでいた

 

「ようせいさん、今って建造ってできる?」

 

「そうですね、だいぶしげんもたまってきましたしそろそろじゅんようかんいっせきかくちくかんにせきができますね」

 

と言って建造できそうな艦艇の数と艦種を聞いた

 

「そうね・・・じゃあとりあえず今は数が欲しいから駆逐艦をお願いできる?」

 

「わかりました」

 

というと早速ようせいさんたちは建造ドックで建造を始めた

 

「だいたいゆうがたにはできるとおもいます」

 

「早!」

 

あまりにも早い建造の速さに驚いてしまった

 

「ここさいきんなかまがふえてきているのでこうりつよくさぎょうができます」

 

と言ってふと思ってみると確かに最近妖精さんの数がずえていることに気がついた

 

「そう言えば何で増えているんだろう、初めは私たちしないなかったはずなのに・・・」

 

と思っていると

 

「きっとここがいいばしょなんですよいいひとがいるところにはたくさんのようせいさんがきますから」

 

と言って理由を言った

 

「へえ、じゃああとはお願い」

 

「はい、ではわたしたちはけんぞうをします」

 

と言ってウキウキした様子で建造ドックに向かったようせいさんを見送った日本武尊はそのまま基地に残っていた車に乗ってそのままセレター空軍基地跡地に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セレター空軍基地跡地に着くとそこには格納庫を改造して作った兵器工場があった

 

「あ!かんちょう!」

 

と言って日本武尊が来たことに気づいた1人の妖精さんが近づいてきて早速報告をした

 

「ほうこくします、いまここのくうこうにあるこうくうきのしゅうふくがおわりました」

 

「おお、そうなの!それはよかったわ」

 

「はい、ここにはおよそにじゅっきほどのこうくうきがのこっていてほぼぜんぶれいしきせんでした」

 

「そうか、じゃあもしかすると警戒のために少し動かしてもらうかもしれないね」

 

と言って最近の深海棲艦の動きを見ていた

 

「そうですね、さいきんはここにのこされていたむせんをつかってとうちょうをしましたがちかくここにかんたいがはけんされるらしいです」

 

「そうか・・・え!盗聴!盗聴したの!」

 

「はい!かいぐんでぃーあんごうではなかったのでかいどくはかんたんでした」

 

と言って思いっきり犯罪をしていたことに驚いた

 

「へ、へぇそうなんだ・・・じゃあ撤退準備も考えておかないと・・・」

 

「はい・・・とりあえずわたしたちのつくったひみつのそうこにぶっし、だんやくとかはかくしてありますがこういうこうじょうははかいしておいたほうがいいでしょうからね」

 

と言ってここに私たちがいた証拠があると色々とまずいので証拠隠滅のためにドックなどやレーダー、工場の類は木っ端微塵にしておくことにした

 

 

 

 

 

夕方になって建造ドックに行くとドックには駆逐艦“4隻“がいた

 

「・・・ねえ、駆逐艦って2隻までが限界だったんじゃ・・・」

 

と言っていると

 

「いやー、いかずちさんがしげんをもってきてくれたのでさらににせきつくれました」

 

といって隣に建造をしていたようせいさんがやってきて言った

 

「・・・はぁ」

 

と言って日本武尊は呆れていた、まさか予定していた数の2倍の数が建造されたことに驚き通り越して呆れてしまった

 

「あ!日本武尊さん!」

 

と言って資源採取から帰ってきた雷がまず最初に新しくなった艦の感想を言った

 

「すごかったです、あんなに調子良く走れたのは久しぶりでした、それにあの新しく付けてくれた水流噴進っていうやつもすごかったです!」

 

と言って興奮気味で言った

 

「お、おうそれはよかったな」

 

と言って返事をするとようせいさんが来て

 

「かんちょう、けんぞうができました、こっちにきてください」

 

と言ってドックに着くと早速4隻の駆逐艦から光が出た

 

「おお・・・」

 

日本武尊は声も出なかったまさかこんな生まれ方をしているのかと思っていると思わず感動してしまった、そして光の集まったところがだんだん形になって人の形となると4人の少女が目を開けた

 

「ん!?ここは何処?」

 

「わ!な、なぜ人の体!それに此処は・・・」

 

「・・・なにが起こったの?」

 

「あれ?私、何でここに?」

 

などなど各々それぞれの反応をしていると日本武尊は

 

「ちょっといいかい?」

 

「ん?貴方は・・まさか、司令艦!」

 

「「え!」」

 

と言って1人の少女が驚くと他の面々も驚いて日本武尊を見

 

「し、司令艦。お、お久しぶりです。わ、私は神風型の雷風です!」

 

「わ、私は神風型の剣風です!」

 

「わ、私は秋月型葉月です!」

 

「・・・私は同じく秋月型の満月です」

 

「おう、久々だな」

 

「「は、はいお久しぶりです」」

 

「まあ、此処は見ての通りボロボロだ、あまりいい生活はできないと思っといてくれ」

 

「わ、分かりました」

 

「それで、私たちはなにをすればいいですか?」

 

と剣風が聞くと

 

「いや、今は特に任務はない。だが明日から雷の資材の採集の手伝いに行ってもらいたい」

 

「「わかりました!」」

 

と言うととりあえず今夜は久々に宴会をして一夜を過ごした



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第四話

雷に加えて雷風、剣風、満風、葉月の4人の駆逐艦が加わった日本武尊達は宴会を行った次の日、雷、剣風、葉月の3隻は資源収集のために近海の島へ向かって行った

 

 

 

 

 

出ていった駆逐艦達を見送った日本武尊は

 

「ふぅ、とりあえずは駆逐艦は何とかなりそうね・・・」

 

と言って荒廃した街の中に入っていった

 

 

 

 

 

「・・・」

 

荒廃した街の中を歩いているとMRTと書かれた地下につづいている場所を見つけ中に入っていった

 

「これは・・・ライト持ってこないと・・」

 

と言って一旦拠点に戻ってヘルメットと懐中電灯を持ってくると早速中に入っていった

 

 

 

中に入り階段を降りると暗い中で何か駅のようなものが見えてきた

 

「・・・なるほど・・此処は元々地下鉄のあった場所か・・」

 

と言って自分がまだ艦だけだった頃とある隊員が持っていた写真に写っていた『東京地下鉄 銀座線浅草駅』と書かれた写真を持っていたのを思い出した

 

「しかしあの写真では確か地下鉄は金属でできていははずだ、なのに此処はコンクリートてできている・・・これはいい防空壕となりそうだ・・」

 

と言っていると何か線路の奥から聞こえたような気がした

 

「ん?」

 

何か不思議に思って耳をすませてみるとやはり何か聞こえた気がした

 

「・・・行ってみるか」

 

と言って手にようせいさん特製の九四式自動拳銃改を持ち出して線路に降りて退路を確保しつつ線路を進んでいった

 

 

 

 

 

しばらく歩いていると目の前に水溜りが見え、トンネルの壁から水が出ていることに気がついた

 

「これは・・・何でしょう・・・」

 

と言って恐る恐る扉を開けるとそこには大きな基地らしきものがあった

 

「これは・・・・」

 

日本武尊はその大きさにただただ驚くだけだった、なんせ陸上の方はボロボロなのに此処はあまり損傷もなく、しかも建造途中の艦艇まであった

 

「これは・・・今すぐにでもようせいさん達にきてもらった方がいいわね・・・」

 

と言って無線を取っていると、何か後ろから近づいてくる気配があった、咄嗟に銃を向けるとそこには水着を着た少し痩せた様子の少女が倒れていた

 

「ど、どうしたの!大丈夫!」

 

と言って近づくとその少女はお腹が空いていたのか気を失っていた

 

「・・・早く何か食べさせないと」

 

と言って持っていたようせい印のポ○リスエットを飲ませた、するとようせい印のためか直ぐに顔色が良くなり目が覚めた

 

「う・・・あ、貴方は?」

 

「私は日本武尊、貴方達の言う艦娘よ・・・」

 

と言うと

 

「そっか・・・やっと救援が来たんだ・・・」

 

と言ってそのまままた気を失ってしまった、少ししてようせいさんが着くと早速ようせいさんが持っていた特製の栄養ドリンクを飲ませて、どっから持ってきた担架に乗せてさっさと拠点に運んでいった。

 

 

 

 

残ったようせいさんと日本武尊で発見した基地の中を調べていると予想以上に大きいことがわかった

 

「すごいですね、このきちはどっくがむっつあり、すべてせんとーさとうのひみつのつうろをとおってうみにでるかんじですね」

 

と言ってこの基地の全容を把握したが

 

「ただ、やまとたけるさんはおおきすぎてここにはいることができません」

 

と言って私は入れないと言われた

 

「そうか・・・じゃあ此処は駆逐艦達の拠点にしましょうか」

 

と言って建造ドックで建造途中で終わっている艦を見てそう言った

 

「あのかんていたちはおそらくかたちからしてろさんじゅうごがたせんすいかんとおもわれます、ですがあのままだとびみょうなのでわたしたちがかいぞうをおどこしてろにひゃくがたせんすいかんにしたいとおもいます」

 

と言ってようせいさん達がわらわらと集まってきて一斉に基地の復旧と作りかけの潜水艦の建造に取り掛かった

 

「お、おお・・・」

 

そんな様子を日本武尊はただただ驚いていた、そして拠点の方からここで見つけた子の容体が安定したと聞いて日本武尊は早速拠点に戻った

 

 

 

 

 

拠点に戻った日本部尊は早速医務室に横たわっていた少女に早速話しかけた

 

「あなた、だいじょうぶ?言葉がわかる?」

 

と聞くと

 

「はい、私は大丈夫です、助けて頂きありがとうございました」

 

と言って救助をした事に感謝をした

 

「じゃあ早速だけどあなたの名前とどうしてあんな所にいたのかを聞いてもいい?」

 

と言うとそこ子は淡々と答えた

 

「私は潜水艦伊168です、私は哨戒任務をしていたのですが深海棲艦の攻撃を受け逃げていたところ、偶然あの場所を見つけずっと救援が来るのを待っていました」

 

「それであんなに痩せてたのね」

 

と言って伊168を見ると先程とは打って変わって健康そうな体を見てあの栄養剤の威力を鑑みた

 

「でもよかったわ、無事健康そうで・・・」

 

と言っていると

 

「あの〜私の艦は大丈夫でしょうか・・・」

 

と聞かれたので私は

 

「ええ、大丈夫よ。今ようせいさんがあの基地で修理をしている筈だから」

 

「そうですか、よかった」

 

と言って伊168は安心した様子だった

 

「あ!言い忘れてましたこれからはイムヤって呼んでください」

 

「ん、分かったよ”イムヤ“」

 

と言っていると遠くから汽笛のような音が聞こえると採集から帰ってきた駆逐艦達が港に着いていた

 

「「ただいま帰りました!」」

 

と言って元気よく返事をして日本武尊はイムヤを紹介した

 

「へえ、よろしくねイムヤ!」

 

と言って剣風が握手をした、そして交流をしていると雷が

 

「イムヤさんちょっと良いですか?」

 

「ん、何?」

 

「実は少し言いにくいんですが・・あなたは私がいた頃にはもう撃沈されたとして除籍したと言う事になっていましたが・・・」

 

「「え!?」」

 

雷の発言にイムヤも含め全員が驚いていた

 

「そんな・・私が撃沈したことになっていたなんて・・・」

 

と言ってイムヤは絶句していた

 

「ど、どうしよう・・・このままじゃ居場所が・・・」

 

と言って慌てていると

 

「大丈夫、私たちと一緒に暮らせば良いよ!」

 

「え?」

 

剣風の言葉にイムヤは驚いた

 

「え?でも・・」

 

と言ってあなた達は日本の所属じゃないのかと聞くと

 

「ううん、私達は日本武尊さんを筆頭とした“どこの国にも所属していない”艦隊なの」

 

「え!何処にも所属していないの!」

 

と言ってイムヤは驚いていた

 

「うん、そうだよ私たちは何処にも所属していないの、だからここでは自由に生活しているの」

 

と言って剣風が言うとイムヤは納得した様子で周りを見ていた

 

「成程、大体わかった。つまり貴方達はもう除籍された艦艇ってことね」

 

「う、うん・・ま、まあ・・そう言う事になるかな」

 

と言って引き攣った笑みで剣風は返事をした、なぜなら雷以外の自分たちはここで作られたからだ。

 

 

などと話していると日本武尊が

 

「駆逐艦達、ちょっと良いかい?」

 

「「はい、何でしょう」」

 

と言って日本武尊は先程の基地のことを話した

 

「え!そんな所が、へえ〜」

 

「じゃあさっそく行ってみましょう!」

 

と言って取り敢えずここにいる全員で先程の海中基地に向かった

 

 

 

 

 

「おお!すごい!」

 

「こんな所があるなんて知りませんでした」

 

と言って剣風と雷が興味津々で見ていた

 

「今日からここが君達の拠点となる場所だ」

 

「え!そうなんですか!」

 

と言って駆逐艦達は驚いた様子でこちらを見ていた

 

「ああ、復旧作業が終わりそうらしいからな。復旧が終わり次第ここも使っていく方針だ」

 

と言うと後ろからイムヤが話しかけてきた

 

「あ、あの・・日本武尊さん!」

 

「ん?どうしたの?」

 

「あ、あの・・・私もここにいて良いですか?」

 

と聞いてきたので私は

 

「ああ、良いよ。私たちは歓迎をするよ」

 

と言って握手を求めてきた

 

「有難うございます」

 

と言ってイムヤは手を握り返した、こうしてまた新しい仲間が増えた



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第五話

新しく仲間となった伊168を加えて駆逐艦達は艦艇をとりあえず拠点の港から駆逐艦達はセントーサ島の秘密通路を通って取り敢えずこの海中基地に移動してもらった

 

「んー、取り敢えず、今ドックを占領している2隻の潜水艦を作り終えたらルーティンで此処に停泊させておこうか」

 

「「はーい!」」

 

と言ってようせいさんが拠点までの道を完成するまでは取り敢えずどうしようかな、と考えていると

 

「やまとたけるさん!つうろならもんだいありません、なぜならもともとからここときょてんはつながっているみたいですよ」

 

と言って指差した階段を登ると確かに拠点の端っこの建物につながっていた

 

「ヘェ〜、此処つながっていたんだ。見つけてくれてありがとう」

 

と言ってお礼を言うとようせいさんは少し照れていた

 

 

早速、その階段を使って拠点に戻ると残っていた葉月と剣風が

 

「ねえねえ、司令艦」

 

「うちの所って空母とか巡洋艦らへんはいないんですか?」

 

「ああ、確かに巡洋艦やまともな航空戦力はないな・・・」

 

葉月達の意見にどうしようかと思っていると

 

「それならつくってしまえばいいのです!」

 

と言ってようせいさんが意見を言った

 

「んー、でもなー昨日の建造で結構資材は使っちゃったしなー」

 

と言って悩んでいると

 

「日本武尊さん、明日からは私も資源採取に参加しますので結構資材は集まると思いますよ」

 

と言ってイムヤが自ら参加すると言ったので確かにそれなら資源も溜まって直ぐに建造できるだろうと思ってその日はそのまま全員を艦内に入れて休んだ

 

 

 

 

 

次の日、全員が資源を取りに行く準備をした

 

「いやー久しぶりに動かすわね」

 

と言っていると

 

「あれ?日本武尊さんはいつもは行かないんですか?」

 

と言ってイムヤが言うと

 

「ああ、日本武尊さんってね船体が大きいから燃料をかなり食っちゃうのよ」

 

と言って雷が説明をすると

 

「ああ・・・確かにこの大きさだと確かに燃料は食いそうですね・・・」

 

と言って大きな船体を見た

 

「まあ、そう言う事だから今日は私も行くよ」

 

と言って基地にいる全員が採取地に向けて進んでいった

 

 

 

 

 

島につくと手慣れた様子でようせいさん達が作業を始めた

 

「さてと、ここら辺の敵はほとんどやったからな、敵と遭遇することはなかったな」

 

「はい、安全にここまで来れました」

 

と言ってここまでの感想を言っていた

 

「一応、観測機を出して警戒させるから」

 

というと日本武尊の後部甲板から零式観測機が発進していった

 

「これで周りの安全は取れますね」

 

と言って雷が零観を見ながら言った

 

「さ、早速作業に取りかかりますよ」

 

と言うと日本武尊や他の艦艇から大量のドラム缶が転がってきた

 

 

 

 

 

 

 

暫く作業をして夕方になった時、発進した零観から報告があった

 

「艦長、島の近くに接近する艦艇あり、おそらく哨戒中の艦艇と思われます」

 

「分かったわ、こっちももう直ぐ積み込みが終わるわ、警戒しておいて」

 

「分かりました」

 

と言って通信が切れた

 

通信が切れると

 

「みんな、今こっちに艦艇が来ているらしいから急いで積み込みをして、ここを離れるわよ」

 

「「了解!」」

 

と言うと雷達は急いで作業を再開した

 

 

 

 

 

その頃近くを通っていた艦艇は

 

「全く、あのクソ提督・・・良い加減にしてほしいわ。いきなりここの偵察をしろなんて。全く、これじゃあ沈んでしまった雷が浮かばれないわ・・・」

 

と言って巡洋艦の阿賀野が偵察を行っていた

 

「しかし・・・ここに来るまで結構敵がいると思ったんだけどなー」

 

と言って敵の少なさに不思議に思っていた

 

「まあ、これで結構調べられたわね・・・」

 

と言っていると突如、上から爆弾が降ってきて近くに着弾した

 

「うわ!な、何だ!」

 

と言って上を向くとそこには大量の航空機の群れがいた

 

「まずい!た、対空射撃。っ撃ぇえー!」

 

と言って対空射撃をするがあまりにも数が多く徐々に損傷が出てしまった

 

 

 

「くっ!まだまだ!」

 

と言って射撃を続けるがついに弾が尽きてしまった

 

「くそ!このままだと・・・」

 

と言っている間にも敵の爆弾が当たり、ついに煙突に当たってしまい全ての兵装、機関が破壊されてしまった

 

「くそ、ここまでか・・・」

 

と言って傷だらけになった体を見て、もうダメだと思ってそのまま気絶してしまいそうになった。すると、突如光ったと思うと大きな爆発をして航空機が全て消し飛んでいた

 

「な、何があったんだ・・・」

 

と言って横を見ると今まで見た事ないくらい大きな戦艦が見えてきた

 

「あ・・れは・・・や・・まと・・・なのか・・・」

 

と言うとそのまま倒れてしまった

 

 

 

 

 

 

 

資源の回収が終わり出港しようととした時、零観から報告が上がった

 

「艦長、先程報告した艦艇が攻撃を受けており、対空射撃をしておりますが、保たないかと・・・」

 

と言うと日本武尊は少し考えて

 

「みんな、ちょっと私これから救援に行ってくるわ」

 

と言って資材を駆逐艦達に任せて日本武尊は巡洋艦の救援に向かった

 

 

 

 

 

現場に到着すると日本武尊は

 

「よし、久々の運動と行きますか」

 

と言って主砲が動き

 

「ロ号弾装填、っ撃ぇ!」

 

と言って1・2番砲塔から六つの砲弾が発射されると航空機を消しとばした

 

「よし、これで・・・ん?あれは・・・」

 

と言って視線の先には一隻のボロボロの艦がいた

 

「あれがさっき報告のあった艦か・・・」

 

と言って近くによると無事なのは艦橋くらいで武装も機関も壊れたいた

 

「これは・・酷くやられたわね・・・取り敢えず安全なところまで運ばないと・・・」

 

と言って曳航をして運んで行こうとすると無線で

 

「日本武尊さんーちょっと手伝ってくださーい」

 

と言われて取り敢えずはさっきの島に向かった

 

 

 

 

 

さっきの島に着くと雷達が驚いていた

 

「え!?日本武尊さん!その艦って阿賀野さんじゃないですか!大丈夫ですか!」

 

と言って雷が近づいて傷だらけになった阿賀野を見ていた

 

「その子の事は知っているのかい?」

 

と聞くと

 

「はい・・・私が元いた鎮守府で一緒でした・・・」

 

と言って暗い表情となった

 

「・・・そうか・・・じゃあ、取り敢えず資材をさっさと入れて急いで運ぼう、応急処置はしてある・・・沈む事はない」

 

「はい・・・有難うございます・・・」

 

と言うとそそくさと積み込みを完了させて拠点に戻った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

拠点に戻ると早速艦の修復から始まり雷がずっと医務室に入って行く阿賀野を心配そうに見ていた



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第六話

損傷した阿賀野を見ながら雷は医務室の前に座っていた

 

「心配かい?」

 

と言われて顔を上げると其処には日本武尊が立っていた

 

「はい・・・私は初めてあの鎮守府に着任したときに色々と教えてくれましたから・・・」

 

と言って鎮守府にいた頃の思い出を思い出していた

 

「・・・なに、阿賀野は無事だ・・・手当が終わり次第、近くにいると良い・・」

 

「はい・・わかりました」

 

と言うと医務室のドアが開き手当てが終わったと言ってベットで寝ている阿賀野を見せた

 

「阿賀野さん!」

 

雷が近づいて叫んでも阿賀野は寝息を立てて寝ていた

 

「zzz・・・」

 

「あらあら、寝ちゃってるわね、しばらくはそのままにしておきますか・・・」

 

と言って日本武尊はそのまま医務室から出て行ってドックに向かった

 

 

 

 

 

ドックに着くと早速報告を受けた

 

「いまここをみてみましたが、かなりじょうたいはわるいです。ここでしっかりとしたかいそうをしないと・・・」

 

と言って改装内容を見るとそれは寧ろ新造と言って良いかもしれないくらい大規模なものだった

 

「もしこれをするとしたらどれくらい掛かる?」

 

と日本武尊が改装に掛かる時間を聞くと

 

「んー、おおまかではありますがだいたいふつかくらいかと・・・」

 

「そっかー2日かー、え!?2日!?」

 

余りにも短い時間に日本武尊は思わずおどろいてしまった

 

「はい、いまここにはようせいがいっぱいいます、なのでしごともぶつりょうでかなりはやくおわらせられます」

 

と言っていつの間にか大量に集まっていたようせい達に驚いた

 

「お、おう・・じゃあさっそくだけどお願いできる?あ、あと作ってほしい艦があるんだけど・・・」

 

「わかりました。じゃあここからここまではあがのさんのしゅうりを、あとののこりはけんぞうしましょう」

 

と言って阿賀野の修理をする班と建造する班と分かれて作業を始めた

 

「・・・それで、なにをけんぞうするんですか?」

 

と残ったようせいから聞かれると

 

「ああ、実はね・・・信玄か虎狼型か輸送艦の建造をお願いしたいなって思って」

 

「ああ、そういうことですか。ちょうど、せんすいかんもできあがりますし、ぜんぶつくろうとおもいます」

 

「え!?でも疲れるんじゃ・・・」

 

と言うと

 

「いえ、われわれはけんぞうどのしごとをするのがしごとですから、それにきゅうけいはとらなくてもいいんです!」

 

と言ってやる気に満ちた顔で言った

 

「へ、へえー。ま、まあ無理しないようにね・・・」

 

「はい、わかりました」

 

と言うと残った妖精たちで早速建造の準備がされ、その日は終わった

 

 

 

 

 

次の日ようせいさんによばれて地下基地に行くと其処には出来上がり飾り付けまでされた2隻の潜水艦がいた

 

「やまとたけるさん、かんせいしましたのでさっそくしんすいしきをはじめてください」

 

と言って出来上がった潜水艦に触ると潜水艦自体が光だしそれが固まって人の形となった

 

「ん?あれ?何でここに?それにこれは・・・人の身体・・どうして・・」

 

「あれ?お姉ちゃん?」

 

と言って謎に思っている2人の女性に日本武尊は話しかけた

 

「ちょっと良いかい?」

 

「ん?貴方は?・・・もしや!」

 

潜水艦から出てきたお姉ちゃんと呼ばれた女性は日本武尊をじっとみて驚いていた

 

「ええ、貴方の思っている通り。私は日本武尊よ」

 

「か、閣下でありましたか!」

 

と言って敬礼をすると

 

「ああ、そう言うのは良いから、ここでは自由に過ごすのがポリシーだしね」

 

と言って堅苦しいのはやめてほしいと言った

 

「それで、貴方の名前は?」

 

「は!私は呂203潜水艦と・・」

 

「私は姉妹艦の呂205であります」

 

と言って自己紹介をした

 

「うん、よろしく203、205」

 

「「はい、よろしくお願いします」」

 

と言って早速2人を地上に出して全員に紹介をした

 

「よろしくね“ニオミ”“ニコ”」

 

「ニオミ?」

 

と言って剣風の言った言葉に満風が不思議に思った

 

「ねえ、剣ちゃん。どうしてニオミとニコなの?」

 

とどうしてそう言い方なのかを聞くと

 

「え?だって203と205て言うじゃん。番号だとなんか嫌だから渾名を考えてみたの」

 

「ああー成る程ー」

 

と言ってそう言った理由を理解した

 

「それじゃあよろしくねニオミ、ニコ」

 

「はい」

 

「よろしくお願いします」

 

と言って2人とも握手をした

 

 

 

 

 

「じゃあ早速、今日の仕事に行ってもらおうか、今日は資源がいっぱいになるまで回収をお願いしたい」

 

「「はい、分かりました!」」

 

と言って駆逐艦と新たに加わった潜水艦と共に資源採集に行こうとしたとき、イムヤだけ呼び止められた

 

「イムヤ、ちょっときて」

 

「はい、何でしょう」

 

「ちょっと君の艦の改装を行いたいんだけど良いかい?」

 

「え!改装を?」

 

と言って日本武尊が改装内容を言った

 

「ああ、今日来た呂型潜と同じような改装をしたくてね・・・ちょうどこのときだ、ついでに機関の改装をしてあの子達のようにしようと思ったんだ」

 

「そうですか・・・分かりました、じゃあ改装をしてもらっても良いですか?」

 

と言って改装には乗り気であった

 

「おう、じゃあ、暫く動けなくなるけど。少し我慢してもらって良いかい?」

 

「はい!」

 

と言ってイムヤはみんなに今日からしばらく行けない理由を説明をする為に駆逐艦たちの行った方に向かった

 

 

 

 

 

少しして阿賀野が起きたとのことで雷のことを案じて医務室へ行く事とした

 

「あ!日本武尊さん」

 

「おう、雷、調子はどうだい?起きたって聞いたから」

 

と言ってベットを見ると上半身を起こして座っていた阿賀野が少し怪しむような目でこちらをみていた

 

「貴方は?」

 

「あ、私?私はね・・・」

 

と言おうとすると

 

「この人は私を助けてくれた日本武尊さんです」

 

と言って雷が先に紹介をしてくれた

 

「そうか・・・貴方が雷を助けてくれたのか・・・ありがとう」

 

と言ってまずは雷の感謝をしていた、よほど雷のことを考えていたんだと思いながら早速、いつもの質問をした

 

「まず名前は雷から聞いたのでいいとして、どうしてあんな所に?」

 

と聞くと

 

「私は、命令をされてここ近海の索敵に出ていた。まあ近々此処の奪回作戦が発動される為に偵察のような物だが・・・」

 

と言って近々作戦が発動されることを知ったすると

 

「それで、私はどうすれば良いでしょうか・・・」

 

「何を?」

 

突然のことに日本武尊はどう言うことなのかわからなかった

 

「その・・・ここに来たと言う事は私は帰れるのか、ということです」

 

何だ、そんな事か、と思って返答をした

 

「いや、別に強制的にここに居させようとするわけではない、帰るなら自由にしてくれ」

 

「そうですか・・・」

 

と言っていると

 

「阿賀野さん、一緒にここに住みませんか?」

 

と言って雷が願った

 

「んー、どうしよう・・・」

 

と言って考えていると

 

「じゃあ、ここに残ろうかね、あのクソ提督ならまた仲間を送ってくるでしょ、その時に私たちが回収すれば」

 

と言って阿賀野もここに残る事に決めた

 

「やったー!阿賀野さんもここに残るんだ!」

 

と言って雷が喜んでいた

 

「ああ、歓迎するよ。ここには一隻も巡洋艦はいなかったからな」

 

と言って日本武尊も巡洋艦が来てくれた事に喜んだ

 

「ええ、これからよろしくお願いしますね」

 

と言って新しく阿賀野が加わり3隻の潜水艦、5隻の駆逐艦、1隻の巡洋艦、1隻の戦艦とだいぶ大御所となっていた

 

「しかし・・・だいぶ増えたな」

 

と言って今ここにいる艦艇の数を数えて感想を言った

 

「此処は元々シンガポールだった所ですよね」

 

と言って街の方を見ながらそう言った

 

「ああ、そうだここは元々人がいなかったのでな、ちょうどいいと思って修理して使わせてもらっている」

 

と言ってここにきた理由を言った

 

「どうして日本に行かなかったの?」

 

と阿賀野から聞かれて日本武尊は答えた

 

「・・・そうだな・・・・強いて言えば・・自由に生きたいから・・・かな」

 

そう言って窓を見ながらそう言った

 

「どうして放浪するような生活なんかを・・・貴方なら日本に行くと絶大な影響を与えると思うのに・・・」

 

と言うと

 

「その絶大な力はもしこの戦いが終わったらどうなる、必ず国家間の戦争の火種となる。そうなると日本は滅んでしまう、私はそうなることを危惧している」

 

と言って日本に行かない理由を言った

 

「そう・・・貴方は其処を考えていたのね、悪かったわね、そう言うの聞いちゃって・・・」

 

と言って阿賀野も同じように窓に映っている分身を見ながら言った

 

「そう言えば私の分身って今どうなっているの?」

 

と言って阿賀野は心配そうに分身を見ていた

 

「ああ、安心して。今艦の速度をあげる改装と兵装、機関の換装を行なっているわ、これが終われば貴方は今まで以上に艦を動かすことが出来るし武装も強力な物になっているわ」

 

と言って今後の阿賀野の予定を伝えた

 

「そう、それは良かったわ。よかったここに来て」

 

と言ってこちらに来た事によかったと感想を述べていた

 

「もし来れたら、残った子達にも来て欲しかったわ・・・」

 

と言って残っている艦艇たちを思っていた

 

「ああ、ついでなんだがもし本格的に奪還作戦が始まったら私は”ここを離れようと思っている“」

 

「「え!?」」

 

日本武尊の発言に医務室にいた2人は驚いた



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第七話

「ああ、ついでなんだがもし本格的に奪還作戦が始まったら私は”ここを離れようと思っている“」

 

「「え!?」」

 

日本武尊の発言に2人は驚いた

 

「そ、そんな。どうしてですか!」

 

と言って雷が聞くと

 

「そりゃ、元々私は世界中の海の探索をしたいと思っていたんだ、だからここの奪還が成功している頃にはもう私はここにいないだろう」

 

と言って日本武尊はここを離れる可能性があることを伝えた

 

「じゃ、じゃあ私たちはどうなるんですか」

 

と言って阿賀野が聞くと

 

「別に自由でいいよ、少なくとも私と剣風達駆逐艦と潜水艦の子たちは私について来ると言っていたな」

 

と言ってここにいる人以外の全員がついていくと言った

 

「もしここに残るなら奪還しに来たメンバーと合流すればいいし、好きにしてくれ」

 

と言っていると雷が

 

「じゃあ、私はついて行く」

 

と言ってついてくると言った

 

「え!でも大丈夫?もしかするとずっと海の上なのかもよ」

 

と言って阿賀野が言うと

 

「だって鎮守府の生活よりこっちの方が楽しいから」

 

と言って今までの生活を思い出していた

 

「そう・・・じゃあ私も教え子について行こうかしら」

 

と言って阿賀野もついて行くことを決めた

 

「・・・はあ、やっぱりこうなるのね」

 

と言って予想通りになったことに呆れていた

 

「じあ、いつでも撤退できるように準備しといて」

 

「はーい」

 

と言うと日本武尊は建造ドックに向かっていった

 

 

 

 

日本武尊が出ていったのを確認すると

 

「本当によかったの?」

 

と言って阿賀野が聞くと

 

「別にいいよ、鎮守府よりこっちの方が思い出ができたし」

 

と言って阿賀野について行く理由を言った

 

「そう・・・それは良かったわね」

 

と言って阿賀野は雷がついていく理由に納得した

 

「それじゃあ私も貴方について行くわ・・・」

 

「うん」

 

と言って2人はそのまま一夜を過ごした

 

 

 

 

 

建造ドックに向かった日本武尊は驚いていた

 

ドックの中にはもうすでに船底部分だけだが、5つも作られていたからだ

 

「あ、やまとたけるさん」

 

と言って1人のようせいさんが近づいて現状を報告した

 

「いま、つくっているのはのぶながところうとくろしおがたゆそうかんふたつときゅうりょうかんです」

 

「そうか・・・信長と虎狼と黒潮型か・・・」

 

と言って今建造している艦艇を眺めていた

 

「このままだと、あといっしゅうかんほどでてきますね」

 

と言って報告を受けていると通信を担当しているようせいさんが

 

「かんちょう、しんがぽーるのだっかんさくせんがせいしきにきまってさんしゅうかんごにおこなわれるそうです」

 

と言って本格的に作戦が行われる事が伝えられた

 

「3週間後か・・・よし、そろそろ此処らへんの設備も徐々に縮小させるか・・・」

 

と言ってまずは戻ってきた駆逐艦達と潜水艦達に今後の予定を伝えて近いうちにに此処から移動することを伝えた

 

「・・・と言う事で今から余った資源や必要なものとかを此処に集めといて」

 

と言うと早速全員が各々のことを始めているとイムヤと剣風が

 

「ねえ、日本武尊。剣風と私で此処のマークを考えてみたんだ!」

 

「どんなの?」

 

「「こんな感じ!」」

 

と言って見せたのは白生地に水色の輪っかが三つがあしなわれた旗であった

 

「へえ、結構良いじゃない。よし、これをうちの旗にしましょうか」

 

と言って早速、この旗が作られて此処に所属している全ての艦艇に付けられた

 

 

 

 

次の日から日本武尊達は早速使っていた空港近くの兵器工場の中身を運んで、さらに置いてあった航空機を分解して湾岸施設に運び、駆逐艦達の使っていた地下基地はそのまま残して出てきて全員が港におり、イムヤの機関改装も終わり後は建造ドックにいる艦艇の完成を待つだけとなった

 

「ふう、なんか予定よりも早く終わったわね」

 

と言って修理の終わり新しくなった阿賀野がそう言うと

 

「そうね、ようせいさんが張り切ったおかげで予定よりも早く完成しそうだしね。まあ、だからまた新しく建造をしちゃったけど・・・」

 

と言ってようせいさんに凄いおねだりされた時の事を思い出していた

 

 

 

 

「やまとたけるさん!おねがいです、ここにいるぜんいんをのせるためにもういっせきつくらせてもらってもいいですか」

 

「え、でも時間が・・・」

 

「それはわたしたちぜんいんがあつまってよっかでおわらせます!」

 

と言って流石に乗れなかったようせいさん達を見捨てるのも可哀想だったのでもう一隻作っても良いことにした

 

 

 

 

「まあ、良いじゃないですか。ちゃんと4日で完成させてくれましたし・・・」

 

「でも、作った艦艇が全部今日完成するなんて恐ろしいわね」

 

と言ってようせいさんの建艦能力に驚いていた。そして準備が整うと

 

「さあ、かんちょう。こんかいつくったかんていたちのしんすいしきをやっちゃってください!」

 

と言って艦艇に触るといつも通り艦艇達が光り、そしてその光が集まり人の形を形成していった

 

「ん?此処は・・・」

 

「うにゃ?な、何で人の体を!え?え?」

 

「・・・え?ど、どう言う事?」

 

「あれ?」

 

「・・・?」

 

「へ?」

 

と各々反応をしている中、日本武尊は話しかけた

 

「少し、良いかい?」

 

「ん?貴方は?」

 

「私は此処の長をしている日本武尊である」

 

「っ!失礼しました、閣下でありましたか!」

 

と言って私の事を知っていた面々は直ぐに敬礼をしたが

 

「嗚呼、そう言うのは此処では良いから」

 

と言って無理やりやめさせた

 

「取り敢えず名前から聞いていこうか」

 

と言って手前から順に聞いていった

 

「まず、私は装甲空母信長であります」

 

「私は虎狼型航空巡洋戦艦虎狼であります」

 

「わ、私は黒潮型軍用輸送艦黒潮と・・・」

 

「同じく黒潮型軍用輸送艦の白潮と赤潮です!」

 

と言って最後に

 

「私は給量艦三原と申しますこれからよろしくお願いします」

 

と言って自己紹介が終わるとこちら側の全員も自己紹介し各々早速仕事をお願いした

 

「じゃあ早速だけど黒潮達はここにある資材を、三原は取り敢えずうちで作っていた生鮮食品や種とかの回収を、あと中にようせいさんの作った艦内農園キットも入れといて、信玄は早速航空機を出して周囲の警戒を、虎狼と他のみんなは沖合いに出てそのまま待機、じゃあそれぞれ仕事をお願い」

 

「「了解!」」

 

そう言うと各々仕事を始めた、黒潮達輸送艦は置いてあった資材などをせっせと運び入れ、基地にいた妖精さんなども乗り込んで作業を始めた、信玄は航空機を飛ばして近くに索敵と警戒を始めながら虎狼達と一緒に沖合に向かって行った

 

 

 

 

そうして作業も粗方終わりに近づいた頃黒潮から一つの問いがあった

 

「日本武尊さん、これどうします?」

 

と言って指さした先にあったのはイムヤからとった旧式のエンジンであった

 

「んーそれは旧式だからなぁー、まっいいやそのまま置いといて」

 

と言うと黒潮はそのままエンジンを置いてそのまま出港して行った

 

 

 

 

 

シンガポールから出港して行って沖合に出るとそこにはもう先に出ていた艦艇達が停泊していた

 

「それじゃあ”軍団長”行きましょうか」

 

と言って昨日決めた呼び方で阿賀野が言うと

 

「よし、全艦出撃、進路をインド洋へ!」

 

「「了解!」」

 

と言って艦隊はインド洋に入って行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本武尊が出て行った二週間後に日本ではシンガポール奪還作戦が発動されシンガポール奪還のために大勢の艦娘が投入され、その中には雷の姉である暁達や阿賀野の妹である能代などもいた

 

「響、大丈夫ここで雷を沈めた深海棲艦に仇を取ろう!」

 

「姉さんの仇はここで撃つ!」

 

と言って各々準備が整うとシンガポール奪還へ向かった

 

 

 

 

 

シンガポールに向かっていると思っていたより反撃は無く、むしろ予定よりも早くシンガポールに着いてしまった

 

「とりあえずここまで来ましたが、一体どうしてでしょう。ここまで大きな攻撃はありませんでした・・・」

 

と言って今回指揮をとった大淀がそういうと

 

「もしかすると奴等は陸上兵器を作ったのでは・・・」

 

と言って隣にいた能代がそう言うと

 

「じゃあ注意して上陸部隊を送ったほうが良さそうね・・・」

 

と言って先に偵察隊を出してシンガポール島を偵察に行ってもらい状況を報告してもらった

 

「・・・特に敵と思わしき物もいないですか・・・じゃあとりあえず上陸部隊は直ちに湾岸施設をそして直ちに復旧をして下さい」

 

と言って上陸した兵士が湾岸施設に着いて復旧作業に取り掛かろうとした時、また不可解な事があった

 

「ドックがもう復旧していた?」

 

「はい・・・報告によるとドックに関しては電気を流すだけで使えるようで沿岸レーダーに関しても既に復旧しており電気を流すだけで使えるとのことです」

 

と言って報告を受けた大淀は

 

『何故だ・・・ここまで少なかった敵、既に復旧された湾岸施設・・・誰かここに来て直したのか?』

 

と思っているとさらに続報があった

 

「っ!続報です、貨物用の港に遺棄されたであろうエンジンがあったそうです、それにシンガポール政府の作っていた海中基地に置いてあったはずの潜水艦もないそうです」

 

その報告に大淀はある推測が立った

 

『もしかすると私達の知らない勢力がいるのかも』

 

と思ったが、取り敢えずはシンガポールに奪還に成功したことに喜んだ




ちなみにようせさんの中で日本武尊のことを名前呼びと艦長の呼びの違いは日本武尊の乗員かそれじゃないかの違いです


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第八話

インド洋に出港した日本武尊達の艦隊は各々次の拠点となりそうな場所の探索を行っていた

 

「中々、いい場所がありませんね・・・」

 

と言って雷が言うと

 

「仕方ないよ、そもそもここは余り島も無いですし」

 

と満月が言っていると

 

「実は言うといくつかは島があったんだがどれも小さすぎてとても拠点なんて作れないよ」

 

と言って信玄が艦載機を彼方此方に飛ばして探してもらっているが中々見つからなかった。そんな中、空中警戒をしている虎狼が敵を発見した

 

「敵を発見、10時方向距離21000!」

 

「了解、早速航空機隊は噴進弾攻撃を開始せよ」

 

「了解」

 

と言うと虎狼の航空機である光武が早速深海棲艦の艦隊に噴進弾攻撃をすると一斉に艦艇を海底に送った

 

「撃沈確認、他の目標ありません・・・」

 

と言って戦闘が終わると剣風達が文句を言った

 

「もう!先に虎狼が撃沈しちゃうから私たちの出番がないじゃない!」

 

「しかたないだろ、軍団長が安全のために思いっきりやっていいって言うから・・・」

 

「軍団長ー!」

 

「えーだって撃沈されたくないもん、それに拠点を作ったら周りの敵を一掃するからそれまでの辛抱だよ」

 

と言って次の拠点が見つかるまで待てと言うと

 

「えーだって次の拠点が見つかるまで後どのくらいかかるかわからないじゃん!」

 

と言っていると信玄が

 

「ん?お!良さそうなところを見つけました」

 

と言って良さそうな島を見つけたと報告をした

 

「本当!場所は?」

 

と日本武尊が聞くと

 

「ここから針路240度距離30000に島がありました、この形と大きさからして恐らく拠点に向いているかと・・・」

 

と言って信玄が報告をすると

 

「本当!それじゃあ早速向かってみますか」

 

と言って艦隊は早速発見報告のあった島へと向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目標の島に着いた時はすでに夜になってしまったが無事に拠点に着くと早速ようせいさんが上陸をして確認をした

 

「さて、ここが無事に拠点になれると良いけど・・・」

 

と言って上陸して確認しているようせいさんの報告を待っていると早速報告があった

 

「ここは、ぜんたいてきにわんのかたちになっているのでみなとをつくるにはもってこいのばしょです、へいきにかんしてもあかしおさんにへいきこうじょうをおいてあるのでだいじょうぶですしくうこうもけんせつできます、なのでここをきょてんにできますよ」

 

と言うと早速日本武尊は拠点設営のために黒潮達を島に入れ工事を始めさせた

 

「元々黒潮はアースドリルを持っているから港の工事がしやすいわ・・・」

 

と言って黒潮達とようせいさんが軽い工事をしている間待っている日本武尊達は今後の予定について話し合っていた

 

「さて、今後の予定だが・・・」

 

「取り敢えずは周囲にいる深海棲艦の掃討をして・・・」

 

「掃討が終わった後はここの島で休んで・・・」

 

「いつも通り仕事をする感じですね」

 

と言っていると日本武尊が

 

「じゃあもしここでの生活が安定したら私、一回陸地に行こうと思っているんだけど・・・」

 

と言って他の子を驚かせた

 

「え!大丈夫なんですか!」

 

「大丈夫大丈夫、ちょっと変装をしてから行くから」

 

「でも海外には日本人が居るかはわからないですよ」

 

「そこは中国に向かって旅をしているって言えば良いよ」

 

と言って次々と言われる質問に日本武尊は淡々と答えた

 

「まあ、そう言うことだから。私は一回陸に上がって海外の生活を見ようと思うよ」

 

と言って近くの陸地に行きたいと言って日本武尊は少し駄々をこねた

 

「んー、でもなんか日本武尊さんなら誰にも勝てない気がしますけどね」

 

と言って雷風が言うと

 

「まあ、普通あんな事はできませんよね」

 

と言ってこの前、砲弾を担いで腕たせ伏せをしていたことを思い出していた

 

「私達ですら勝てないんですから並の人間じゃあ絶対無理ですね」

 

と言って葉月が言ってここの生活が安定したら行って良いと許可が出た

 

『よし、これで今の人の生活を見ることができる』

 

日本武尊は心中でそう思ってようやく今の人の生活が見れることに喜んだ、そうしてこの後も色々と話していると三原から

 

「皆さーん、夕食の時間ですよー」

 

と言って呼び出しがあった

 

「やったー!夜ご飯だー!」

 

と言って剣風が走って三原のところに行って夕食を取りに行った

 

「まったく、あの子は食い意地がすごいんだから・・・」

 

そんな様子を見て日本武尊は呆れて三原の食堂に向かった

 

 

 

 

 

「おお、今日は豪華だな!」

 

と言って三原の食堂に着いた日本武尊はきょうの料理の豪華さに驚いた、そうすると厨房の奥から三原が出てきて

 

「今日は新しい拠点が見つかったと言う事で少し豪華にしてみました」

 

と言って今日の夕食が豪華な理由を言った

 

「艦内農園のおかげでいつでも新鮮な料理が手に入るしね」

 

と言って雷は三原にある艦内農園を思い出していた

 

「まあ、今日はめでたい日だ黒潮達も呼んで今日は宴会をしようじゃないか」

 

と言って黒潮達を呼んで今日の夕食が始まると

 

「んー!うまい!」

 

「この魚料理、どうやったらこんなにも柔らかくなるんでしょう」

 

「おかわり!」

 

「んーやっぱりうまいな」

 

「三原さーんこっちもおかわり」

 

と言って各々食事を楽しんでいた、そんな中ひとりのようせいさんが入ってきて

 

「おしょくじちゅうにしつれいします。いま、しまのこうじがおわりましたのでこのしょくじがおわりしだいみなさんはきょてんにはいってください」

 

と言って拠点の仮工事が終わったことを伝えた

 

「ん、分かったわ。それじゃあみんな!食べ終わったら島に停泊するよ」

 

「「了解!」」

 

と言ってデザートの杏仁豆腐を食べてそのまま夕食はお開きとなり早速設営された港に停泊をした

 

「じゃあ今夜は私が見張りだから、みんなは休んでて」

 

「「はーい、じゃあおやすみー」」

 

と言って駆逐艦や潜水艦の面々は早速自分の艦で就寝についた

 

 

 

 

 

全員が寝て島の上で日本武尊が見張りをしていると後ろから

 

「日本武尊さん、お夜食です・・・」

 

と言って三原が夜食のおにぎりを持ってきてくれた

 

「三原さん・・・ありがとう、じゃあ早速頂こうかな」

 

と言って持ってきて貰ったおにぎりを食べていると三原がお願いをした

 

「・・・日本武尊さん、もし陸地に行ったら買ってきて欲しいものがあるんですけど・・・」

 

と言って三原が日本武尊に要望をした

 

「・・・成程、いつも三原さんにお世話になっているからそれくらい朝飯前よ」

 

と言って陸地に着いた時にすることを持っているメモ帳に記入をした

 

「ありがといございます、それじゃあ私はこれで・・・」

 

と言って三原は山を降りて行った

 

「・・・肉か・・・そう言えば今まで大豆で作った物ばっかだったな・・・」

 

と言ってさっき頼まれたものを思い出していた

 

「さてと、取り敢えずはここの建設と周りの掃討からだな・・・」

 

と言って夜の海を眺めていた

 

 

 

 

 

次の日から早速本格的な工事が始まりようせいさんが黒潮達に着いているアースドリルを使って港を本格的に作って、虎狼達艦隊は周辺地域にいる深海棲艦の掃討を始めた。その頃日本武尊は新たに拠点となる島でようせいさんに幾つかの質問をしていた

 

「・・・それでここに作る空港で持って来た航空機が役に立つと・・・」

 

「はい、いまちょいどくみたてているひおうのくみたてがおわるとさっそくここにつくったひみつひこうじょうからしゅういのけいかいをはじめます」

 

と言って既にできている滑走路に組み立てている飛鴎が飛ぶ事を伝えられた

 

「そう・・・じゃあ早めに飛鴎を飛ばしてもらえる?なるべくあの子達に疲れさせたくないから」

 

と言って今絶賛周囲の掃討をしている駆逐艦達を思い出していた

 

「わかりました、じゃあそっちのほうをゆうせんさせます」

 

と言って黒潮型から仕事のなかったようせいさんが出て来て航空機の組み立てを始めた

 

「宿舎と偽装の方はどうなっているの?」

 

と聞いて自分たちを隠す偽装などを聞くと

 

「ぎそうのほうはわたしたちとくせいのぎそうねっとをつかいわんないのみなととかくのうこをかくしています、だいたいななわりほどぎそうはかんりょうしています、きょうじゅうにはすべてのぎそうがかんりょうします」

 

と言ってもうすぐで偽装が完了する事を告げた

 

「そう、わかったわ・・・それじゃあ後はよろしく」

 

と言って日本武尊は分身のいる港へ足を運んだ



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第九話

港に着いた日本武尊はそのまま後ろにある零観に乗るととそのまま

 

「じゃあ、後の事はお願いね〜」

 

「わかりました、おみやげたのしみにしています!」

 

と言って空に飛び立っていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

空に飛び立ってから少しした時、日本武尊は飛行機の中で進路を決めていた

 

「うーん、このままだとどうやってきたのか怪しまれるから、取り敢えずこれで髪色を少し変えて目の色もようせいさんが作ってくれた変装セットを使うとして・・・後はこれをどうやって隠そう・・・」

 

と言って今乗っている零観を見て言うと

 

「あ、やまとたけるさん。ひこうきはちいさくしてかくせますよ」

 

と言ってようせいさんの声が耳につけていた通信機から聞こえた

 

「え!?そうなの!」

 

と言って日本武尊は少し驚くがこれで問題は解決したと思い少しほっとしていると段々と陸地が近づいていると思い、人気のない所で飛行機を着陸させ、零観を持っていた防水バックの中に小さくして入れ、変装キットで変装をするとそのまま街の中に入って行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

街の中に入ると其処は昔寄港した時とあまり変わらない様子の町並みがあった

 

「おお、ここら辺はインドかな」

 

と言って看板に書いてある文字を見てここはインドだと思うと早速街を散策した

 

 

 

 

 

しばらく街を散策していると、とある店が目に入った

 

「ほう・・・コーヒーショップか・・・」

 

と言って目の前に入ったコーヒーショップに入った

 

 

カランカラン

 

と言う鈴の音が鳴り中に入ると少し暗い雰囲気にコーヒーのいい香りがした店内であった

 

「おや、ここら辺じゃ見ない顔だね」

 

と言ってここの店の店主であろう髭の生えた男性が近づくと

 

「なんか用かいお嬢さん?」

 

と言うと日本武尊は

 

「すみません、ここにインドモンスーンってあるかしら?」

 

と聞くと

 

「ほお〜。お嬢さん、結構詳しいんだね」

 

「ええ。昔、色々と教えて貰ったんです」

 

と言うと

 

「そうですか、少し待って下さいね。良いのがあるんですよ」

 

と言って奥に入って少し小さめの麻袋を取り出すと

 

「少し前のやつですけどね、今じゃ珍しい南部で採れた物なんですよ」

 

と言うと

 

「そうなんですか・・すみません。私、最近ここに来たものであまり情報を知らないんですよ」

 

と言うと

 

「おや、そうなんですか。じゃあなたはどこから来たんですか?」

 

「私は欧州のほうから。今のこの世界の状況を纏めていまして・・・」

 

と言うと納得した様子で

 

「なるほど、そう言う事でしたか。ならロー爺に情報を聞くのが良いでしょう」

 

「ロー爺?」

 

「はい、この町に住んでいるお爺さんでして、あの人はこの街で1番の情報量を持っているんですよ。もし今のインドの状況を知りたいならあの人に聞くのがいいですよ」

 

と言って店主が言うと

 

「ありがとう、はいこれ。御礼で受け取って」

 

と言ってお金を渡すと

 

「おお、毎度あり」

 

と言ってコーヒー豆を貰い、そのままロー爺のいると言う場所まで向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

言われた場所に向かうと其処は寺院であった

 

「・・・ここは・・・」

 

と言って周りを見ていると

 

「おお、こんな時に・・・珍しいお客さんですな」

 

と言って後ろから枯れ木のような老人が出てきた

 

「もしかして、あなたがロー・ガンディーさんですか?」

 

と聞くと

 

「ええ、いかにも。私がロー・ガンディーです。それでお嬢さんこんな所に如何されましたか?」

 

と聞かれると

 

「ああ、すいません。私メアリーと言うものでヨーロッパから今の世界の状況を集めているんです。それで街の人にインドの情報で詳しい人は貴方だと聞いたのでここに来ました」

 

と言うとローは

 

「遠い所ご苦労様です。さあ、長話もなんです。上がって下さいな」

 

と言ってそのまま日本武尊はローに連れられ寺院の中に入っていった



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第十話

今の情報が知りたいと近くにあったインドに飛んだ日本武尊は町で一番インドについての情報に詳しいロー・ガンディーのいる寺院へと向かい話を聞くことにした

 

 

寺院に上がるとまずはローからお茶を出された

 

「どうぞ、粗茶ですが」

 

「いいえ、お気遣いなく」

 

と言って日本武尊はもらったお茶を飲んでいると

 

「それで・・今あなたはインドの現状を知りたいとおっしゃってましたな?」

 

「はい、集めた情報を今、この本に纏めております」

 

と言って雷などから聞いた日本の状況などが書かれた本を見せると

 

「なるほど・・・分かりました。一通りの情報を教えましょう・・・」

 

と言うとローは現状を話し始めた

 

「まず今のインドの景気ですが隣の中東や欧州などと交易をしておりますので比較的安定しております。ただ南部の地域に関しましては深海棲艦の攻撃で全ての街で打撃を受け、人々は安全な内陸の方へ避難をしました」

 

「そうですか・・・有難うございました」

 

と言ってお礼を出そうとすると

 

「いいえ、お礼は結構です。お気持ちだけで結構ですどこかの国の”艦娘”さん」

 

と言ってローには自分が艦娘であることがバレていた

 

「そうでしたか・・・なぜ分かったのですか?」

 

と言って日本武尊は聞くと

 

「それは貴方が嘘をついているのはすぐに分かりました、だけどそれは悪い嘘ではなく、いい嘘であることは経験から分かりました。それで考えたまでですよ」

 

と言うと日本武尊は自分の本当の名前を明かした上で改めてお礼を言ってから寺院を去った

 

 

 

「・・・あそこまで心の綺麗な人は久しぶりに見ました・・・長生きするのも悪くなかったですな・・」

 

と言うと祈りのためにまたローは寺院の中に入って行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

寺院からの帰り道日本武尊は

 

「ああ〜いい情報を聞けてよかったー!」

 

と言ってウキウキの状態で街に戻るとそのまま頼まれていた肉屋に行き、肉を買うとそのまま町外れの場所まで行き、乗ってきた航空機を展開し、荷物を乗せて拠点まで飛び立った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

拠点に戻ると早速三原に頼まれていた肉を渡し、その後分身に行き、買ったコーヒー豆を置くと報告を聞いた

 

「軍団長、取り敢えず近海の深海棲艦は一掃しました」

 

「そう、意外と速かったのね」

 

と言うと阿賀野は

 

「それと報告なのですが、駆逐艦達は改型への改造ができますがいかがいたしますか?」

 

「うーん改型への改造ってどのくらいかかる?」

 

と聞くと

 

「だいたい1日ですね。早いと半日で終わりますが・・・」

 

と言うと

 

「じゃあ雷から順に改型への改造を行っちゃって」

 

「分かりました」

 

と言うと阿賀野は出ていった

 

 

「・・・ふう、これでやっと自分の趣味が出来る」

 

と言って机に下からコーヒーサイフォンを取り出すと水を蒸して早速コーヒーを作った

 

「北極の氷じゃないけど。まあまあね」

 

と言ってコーヒーを楽しんでいると

 

「お、コーヒーの匂い・・・長官が懐かしいですな」

 

と言って虎狼が入ってくると

 

「おお、虎狼か。一杯どうだ?」

 

「いいですねえ、軍団長のコーヒーの淹れ方はきっと大石長官譲りでしょうし」

 

と言って椅子に座ってコーヒーを飲むと

 

「ああ、やっぱりこのコーヒーは思い出しますなあ」

 

「ああ、あの戦いをな」

 

と言って二人は前世第三次世界大戦を思い出していた

 

 

 

 

 

「あの時、貴方は潜水戦艦として戦っていましたね」

 

「ああ、この世界だとまだ戦艦のままだがな」

 

「・・・この世界に来てからと言うもの、驚きばかりです」

 

と言って深海棲艦の存在を思い出すと

 

「ああ、そうだな。私も驚きの連続だったよ。まさか人の体を持つことになるとは思いもしなかった」

 

「全く、その通りですな」

 

と言って窓から外の景色を見た

 

 

 

 

 

次の日、早速雷達の改型への改装が行われることとなり雷たち駆逐艦は一斉に休むこととなりこの日は日本武尊一人で最終に行く事となった

 

「じゃあ行ってくるね」

 

「「行ってらっしゃーい!」」

 

と言って駆逐艦達は新しくなった姿を楽しみにしててと言うと日本武尊を見送った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少しして道中にいた深海棲艦を砲弾で吹き飛ばしながら資源採集場所に着くと早速ようせいさんたちが作業を始めた

 

「さあ、暫くは待っている時間だ、伸び伸びとするかね」

 

と言うと日本武尊は艦橋に上がり射撃指揮所で休んでいるとようせいさんからの報告があった

 

「かんちょう!れーだーにたんち!きょりにまんごせん、かずいっぱい!こちらにせっきんちゅう!」

 

「わかったわ、それじゃあ久々に本気出すか」

 

と言って体をバキバキと鳴らすと近づいてくる反応に向かって突進をした

 

「よし、目標を捉えた。全主砲砲撃用意、主砲装填Z弾・・・っ撃ぇ!」

 

と言うと日本武尊から砲弾が放たれ、一瞬にして深海棲艦を蹴散らすと

 

「まだまだきます!だいにじんせっきん!」

 

「へえ、今回は数が多いのね。じゃあ張り切っていくよ!」

 

と言うとまた主砲にZ弾を装填し斉射をするとまたもや近づいてきた艦隊は消し炭になったと思ったが

 

「っ!かんあり、れいじほうこうにひとつだけまだはんのうがあります。これはすこしあぶないかもしれません」

 

と言って注意を促した

 

「わかった、じゃあ噴進弾を使うわ。準備して」

 

「りょうかい」

 

と言って日本武尊の前方の方で噴進弾の発射準備がなされた



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第十一話

日本武尊があらかたの深海棲艦を片付けたと思った時、ようせいさんから大きな反応があるという事で、日本武尊は警戒しながら直ちに噴進弾の準備を行い体勢を整えた

 

「おおきなはんのう、もうすぐにくがんでもかくにんできます!こうげきじゅんび!!」

 

「りょうかい、こっちはいつでもいけます!!」

 

「ふんしんだんはっしゃじゅんびよし!!」

 

「了解、それじゃあ今回は少し損傷も覚悟して戦闘に移行する。総員奮闘されたし」

 

「「りょうかい!!」」

 

と言って水平線上を注意深く見ていると一つの大きな影が見えた

 

「もくひょうしにん!きょりにまんさんぜん!ぜんぶふんしんだんはっしゃ!!」

 

と言うと日本武尊の噴進弾が発射された

 

「つづいて、ぜんぶしゅほうはっしゃようい。ほういかくじゅうど、 ろごうだんそうてん・・・ってぇ!」

 

と言うと日本武尊全主砲から一斉に九つの砲弾が放たれるとそのまま砲弾は目標に届き、強い光と共に爆風が辺り一面に広がった

 

「うお!眩しっ!」

 

あまりの光の強さに日本武尊は思わず目を隠した。そして光が収まると、そこにはボロボロになった深海棲艦の姿があった

 

「よし、あとは殲滅するだけだ。主砲発射!!」

 

と言うと日本武尊の主砲から砲弾が放たれ深海棲艦を撃沈することに成功した

 

「もくひょう、ちんもく。てきのげきはをかくにん」

 

「より、それじゃあ起動するわよ。駆逐艦達の子達の様子を気になるし」

 

「りょうかい、しんろほくほくとう。さいだいせんそく!!」

 

と言って日本武尊は拠点まで帰って行った

 

 

 

 

 

拠点に帰った日本武尊は驚いた

 

「あ、軍団長!」

 

「帰って来たんですね」

 

「え?誰?」

 

「私ですよ〜、剣風ですよ〜」

 

「え!?剣風!?」

 

と言って驚いていると後ろからも声をかけられ一瞬誰なのかが分からなかった

 

「軍団長、私は雷風ですよ」

 

「え?え?何でみんなこんなに大きくなったの?」

 

と言って驚いていると駆逐艦達が今までは小学生ほどの身長だったのが今は中学生くらいの身長になっており、驚いてしまった。するとおそらく雷と思われる人物が言った

 

「なんか改装が終わったと同時にみんな大きくなったんだよね〜」

 

「そ、そうなのね・・・」

 

と言って驚きのあまり絶句していると三原が

 

「ええ、私も驚きました。まさかこんなに大きくなるなんて」

 

と言って剣風の頭を撫でると少しくすぐったそうにしていた

 

「しかし、これだと潜水艦の子達も改型になったら大きくなるのかしら?」

 

「さあ、どうでしょう?でも大きくなってもそれはそれで良いかもしれませんね」

 

と言っていると阿賀野達がやってきた

 

「おお、軍団長も戻ってきていたんですか?」

 

「しかし、驚きましたね。改型になると大きくなるなんて・・・」

 

「ええ、全くだ」

 

というと夕食の時間となり、久々に三原が外での夕食をとる事となった

 

「いや〜、久々だね。外で食べるなんて」

 

「そうですね」

 

「でも私は外で食べる方が美味しいね!」

 

「私も同感だな」

 

「ええ、そうね」

 

と言ってその日はそのまま全員が睡眠についた



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第十二話

次の日、日本武尊達は朝早くから起きて早速仕事に取り掛かっていた

 

「じゃあ、今日の予定は潜水艦組は改装を、駆逐艦組と阿賀野は資源回収、虎狼と信長と私は拠点の警戒、黒潮達は拠点の港の本工事それでいい?」

 

「「りょうかーい!!」」

 

そう言うと各々自分に振り分けられた場所に向かって行った

 

 

 

 

 

メンバーと別れた後、日本武尊は自分の分身の中でコーヒーを嗜んでいた

 

「んー、この匂い。長官、元気にしてるかなー?亜由美さんといい余生を過ごせているかなー?」

 

と言って前世で結婚した2人のことを案じていた。すると、扉が開きようせいさんが入ってきた

 

「かんちょう、いまのところふきんかいいきではいじょうありません。お?コーヒーですか、ちょうかんがなつかしいですなぁー」

 

「ええ、良かったら一杯どお?長官ほどではないけど」

 

「じゃあいっぱいもらえますか?」

 

そう言って日本武尊は入ってきたようせいさんにコーヒーの入れたコップを渡すと美味しそうに飲んでいた

 

「ふむふむ、これは・・・ちょうかんのあじににていますな。いやー、いいにおいです」

 

そう言うとようせいさんはおいしかったですと言って部屋を出ていった

 

「長官の味に似ていますか・・・ふふっ、そう言われると嬉しいわね・・・さて、拠点はようせいさんが建造ドックも兼ねた港を作っているって話だけど・・・どうなんだろ?」

 

と言って今日の朝一番にようせいさんがもってきた計画書を思い出していた

 

「まあ、あの子達のことだし。夕方には完成していそうね」

 

そう思いながら日本武尊は一旦拠点に戻り、拠点の様子を見に行った

 

 

 

 

 

拠点に戻ると既にドックが一つできていることに驚いた

 

「え!?もう一個出来たの!!」

 

「はい、きょうはあさからみんなはりきってけんせつをしていたのでよそうよりはやくかんせいしました」

 

「えぇ、いくらなんでも早過ぎじゃ・・・」

 

「まぁ、ぷろですから」

 

そう言うと日本武尊は半分、諦めた表情で自分達の寝泊まりしている宿舎へと戻り、そこでゆっくりしていた黒潮型三人がいた

 

「あ、軍団長!」

 

「あれ?黒潮、工事の方は大丈夫なのかい?」

 

「はい、ほとんどはようせいさんが動かしているので、私たちはよくここでゆっくりしていますよ」

 

と言うと黒潮は妹達と一緒に思い出を懐かしんでいた

 

「旭日島の時もこんな感じの天気だったねー」

 

「あんなに岩礁は無かったけどねー」

 

「そうそう、あの時は座礁するんじゃないかとヒヤヒヤしたねー」

 

「懐かしいなー」

 

と懐かしんでいると日本武尊はそっとその場を去り、飛行場へと向かった



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第十三話

飛行場に向かった日本武尊は早速、ようせいさんから報告があった

 

「ぐんだんちょう!いまひこうじょうにひおうがかえってきました!」

 

「おお、もう交代の時間なのかい?」

 

そう言って着陸してくる飛鴎を見てそう言うと

 

「はい、わたしたちのしごとばはきほんほわいとをめざしていますから」

 

そう言うと日本武尊は少し引き攣った笑みで返事をするとようせいさんから今後の予定を聞かされた

 

「このあとはすこしわけてもらったしげんでじょじょにひおうをあたらしいきたいにしたいとおもっています。あのひおうはもともとかいぞうきだったのでじょじょにぼろがでてきているんですよ」

 

「成程、じゃあ飛鴎はうちの大事な眼だ。もっと優遇できる様に調整をしてみるよ」

 

「ほんとうですか!!ありがとうございます。じゃあそうらいもできたらつくりたいです!!」

 

「蒼莱?なんでまた」

 

そう言うとようせいさんは蒼莱を作りたい理由を言った

 

「そうらいはかいぞうすればかんさいきにもなりますし、てっきのげいげきにもってこいです!」

 

そう言ってようせいさんのキラキラした目とその圧に負けた日本武尊は今回採集した資源の4割を分けて、その分でそれらの航空機の製造を行う事を許可した

 

 

 

 

 

 

 

「・・・で、これは何かな?」

 

その日の夜、日本武尊はようせいさんに質問(問いただし)を行っていた。その理由は明らかに計画書にはない建造物があったからだ

 

「いやーあのーこれは・・・もっとこうりつてきにしごとができるようにと・・・」

 

そう言ってようせい達は言い訳をしたが日本武尊には通用しなかった

 

だからってドックを三つも作る必要ないでしょうが!!

 

「「すいませんでした!!」

 

そう言って当初の計画であった一つだけのドックのはずが何故か三つに増えている事にようせいさんを日本武尊は叱った

 

「はぁ、これからはちゃんと資材の管理をしないとね。鍵も変えとこ」

 

「そ、そんなぁ〜」

 

そう言ってようせいさん達はガッカリした様子であった

 

 

 

 

 

次の日、日本武尊は飛行場にいるようせいさんから呼び出しがあり、飛行場に向かうと。そこには数機の新しい航空機と六機の蒼莱の姿があった

 

「・・・早くない!?出来上がるの!?」

 

「はい、あたらしくひこうきがつくれるからはりきっちゃいました!!」

 

そう言ってやり切った様な表情をすると今度は港を管理しているようせいさんから呼ばれたので、今度はそっちに向かった

 

「ゼェゼェ、此処の島広すぎ!今度ようせいさんに鉄道でも作ってもらおうかしら」

 

そう思い今度、ようせいさんに此処の島の大改造の計画を考えようと思っていると港に着いた

 

「あ!きましたか。かんちょう」

 

「ごめんごめん、此処の島が思っていたより広くて・・・」

 

「ああ、そういうことでしたか。じゃあこんど、せいかくなけいそくをしたらここのだいかいぞうでもかんがえましょう」

 

「ええ、そうね」

 

そう言ってこの世界に来てから知っているようせいさんと話しながら改装の終わった潜水艦達がいる潜水艦寮に付くと、そこから駆逐艦達の時と同様に身長の大きくなった潜水艦の子達がやって来た

 

「あ!軍団長!」

 

「見てください!私達も大きくなった!!」

 

「・・・まぁね色々とね・・・」

 

そう言って三人のうち、イムヤとニコが喜んでいたが何故かニオミだけ暗い表情をしていた。何があったのかと思ったがその正体はすぐに分かった

 

「ああ、まぁ。うんニオミ・・・がんばれ・・・」

 

「はい・・・」

 

女性としての気持ちを察しつつ日本武尊はニオミを慰めていた

 

「さて、大きくなった君たちに早速任務だ。付近の哨戒を頼む、私はしばらく島のことで忙しくなるからな。頼んだぞ」

 

「「はい!了解しました!!」」

 

そう言ってやる気十分の潜水艦組にしばらく哨戒を任せ。日本武尊はようせいさんと共に今後の拠点改造計画を考えるために自分の分身に行った

 

 

 

 

 

艦長室に入ると早速、日本武尊はようせいさんと共に島の大改造計画をについて話し合った

 

「うーん、かんちょうがきたあとにせいかくなそうりょうをおこなわせましたが。さいしょのそくりょうよりもかなりずれていました」

 

「それはどうして?」

 

「きっとはやくきょてんをつくりたいがためにおおざっぱになっちゃったんでしょう。こんご、こんなことがおきないようにちゅういさせておきます」

 

「ええ、頼んだわ」

 

そう言うと日本武尊はようせいさんに詳しい要望を伝えた

 

「うーん、そのまでのきぼとなるとたいりょうのしざいとじかんがかかります。それでもいいならいろいろとできますが・・・」

 

「うーん、じゃあせめてまずは島に小さなトロッコみたいなのを作って」

 

「トロッコですか?」

 

そう不思議見思うと日本武尊は事情を説明した

 

「なるほど、わかりました。ちょうどわたしたちもここからひこうじょうまでのみちがたいへんだったのでこれはわたりにふねですね」

 

「じゃあ、お願い出来る?」

 

「はい、おまかせを」

 

そう言うとようせいさんは艦長室をでて島にいるひまなようせいさんたちをあつめて早速、整地をしていた

 

「さて、これでまずは一安心かな?」

 

そう言うと日本武尊は寮に帰って行った



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第十四話

日本武尊が依頼をしてから数日が経った。その間、艦隊はそれぞれ哨戒や資源の回収を行なっていた。そしてようせいさんからトロッコの建設が終わったと言う事で日本武尊はその様子を見るために港に来ていた

 

「おお、これはなかなかの物じゃないか」

 

「はい、まぁまだてこぎとあしこぎだけですけどね。でもこれでだいぶいどうはらくになるとおもいますよ」

 

と言ってそれぞれのトロッコはそれぞれ連結して移動できることを言うと早速ようせいさんが連結させた貨車に乗って移動していた。そんな様子を見て日本武尊は少し微笑んでいた

 

「ふふっ、なんか良いわね。この雰囲気」

 

「はい、とてもいいふいんきでわたしもいいきぶんになります!!」

 

そう言うとそのリーダーようせいさん(いつも指揮を取って居るからそう名付けた)は資源の調整をするために倉庫に向かった

 

「さて、私も今日は久々の非番だわ。三原のところにでも行こうかしら」

 

そう考えていると紹介から帰ってきた虎狼が近づいてきた

 

「軍団長!!」

 

「ん?どうしたの?虎狼」

 

そう聞くと虎狼は慌てた様子で

 

「実は・・・」

 

そう言うと焦って居る原因を話し始めた

 

 

 

 

 

 

「うーん、特にここは問題なしと・・・よし、あとは帰るだけね」

 

そう言って後退の時間が近くなった為、帰ろうと思っていた時のことだった

 

「っ!レーダーにかん。きょり24000!!」

 

「深海棲艦か?」

 

「いえ、これはちがうはんのうです!」

 

「・・・とりあえず現場に向かおう」

 

そう言ってレーダに反応のあった方に向かうと、そこにはボロボロの砲と少し捲れ上がり、焼け焦げた甲板のあった一隻の船がいた

 

「これは・・・深海棲艦にやられたのか?」

 

ボロボロとなった様子を見て虎狼がそういうと隣から出てきたようせいさんが

 

「そのようですね、でもぐんだんちょうからこういったのはえいこうするようにっていってましたよね」

 

「ええ、そうだったわね。じゃあ早速、曳航する準備を」

 

「りょうかい!」

 

そういって一隻の船を連れて曳航をした

 

 

 

 

「・・・って事があったんです」

 

「成程、じゃあその曳航した艦は今はどこに?」

 

「今、艦はドックで修理で体の方は診療所で治療中です」

 

「そうか・・・わかった、じゃあ目を覚ましたら言ってくれ。私は今から哨戒だ看病は信長に任せておこう」

 

「分かりました。じゃあそう伝えておきます」

 

「ええ、頼んだわ」

 

そう言って日本武尊は分身のいる港に向かった

 

 

 

 

 

「・・・しかし、見つかった艦艇は一体どんな艦艇なんだろうか。帰ったら聞いてみるか・・・」

 

そう思いながら日本武尊は哨戒をしていると改良したレーダーから報告があった

 

「かんちょう、れーだーにはんのうあり。きょり36000!!」

 

「え!また艦艇だったりする?」

 

「そのかのうせいがたかいかと・・・」

 

「じゃあ急ぐよ」

 

そう言うと日本武尊は反応のあった方に向かった

 

 

 

 

 

「・・・見えた!」

 

反応のあった海域に向かうとそこに一隻の艦艇が浮かんでいた

 

「なかなか酷いな、砲も機関のボロボロじゃないか」

 

そう言って艦艇の様子を見た

 

「そうですね、これだとそうきゅうなちりょうがひつようですね。とりあえずおうきゅうしょちをするためにかんないにひとをおくります」

 

「ええ、頼んだわ。それと曳航もするからそれもお願い」

 

「了解しました」

 

そう言うと今日二隻目の保護艦を曳航しながら拠点に戻って行った

 

 

 

 

 

急いで拠点に戻った日本武尊は曳航した巡洋艦と思わしき船をドックに入れると隣にいた虎狼の見つけてきた艦艇を見た

 

「ほう、あっちも巡洋艦だったのか・・・」

 

そう言うと日本武尊は虎狼の保護した艦艇を見てそう言った

 

「はい、しかも保護したのは英国と米国の巡洋艦というね」

 

そう言って隣に虎狼が出てくると二隻のマストを見るとそこにはイギリス海軍旗とアメリカ海軍旗が掲げられていた

 

「ええ、さて治療と修理で目覚めるのを待ちますか。信長は面倒見がいいからそう言うのは得意だしね」

 

「ははっ!そうですね。信長は確かに面倒見がいいですからね」

 

「それに彼女は怪我人を絶対に治るまで部屋から出さないからね」

 

そう言って日本武尊は虎狼と一緒に巡洋艦を見て笑いながらそう言った

 

 

 

 

 

巡洋艦二隻を保護した翌日、日本武尊は信長から二人に意識が戻った報告を受けると早速治療室に向かった

 

「よ!お目覚めかい?調子はどうなんだい」

 

そう言うとベットに横になっていた二人は自分の事を警戒しながら名乗った

 

「私はイギリス海軍所属ヨーク級巡洋艦一番艦ヨーク・・・」

 

「私はアメリカ海軍所属ボルチモア級重巡洋艦一四番艦シカゴ・・・」

 

そう言うと日本武尊は自己紹介をしてここの艦隊のことを話した

 

「・・・成程、では貴方達は艦娘で構成された自治組織みたいな物ですか・・・」

 

「うーん、分かりやすく言うとそんな感じ」

 

そう言って早速日本武尊はいつもながらここに入るか、帰るかの話を聞くと二人は即答で

 

「「ここに入れさせて下さい」」

 

そう言ってその理由を聞くと

 

「先ほどカレンダーを見て私たちが作戦に出てから1ヶ月ほど経って居ることを知りました」

 

「恐らく私たちはすでに轟沈した物だと考えて居るものと思います」

 

「どうせ戻ったっていい事なんてありませんし・・・」

 

そう言うと日本武尊は納得した表情で二人を迎え入れた



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第十五話

今回は少し短めです


日本武尊と虎狼が曳航したヨークとシカゴが目を覚まし。ここに入ると言うと日本武尊は早速、2人のために宴会を催した

 

「さて、今日は新しく入った子の宴会だぞ。遠慮はいらないさ」

 

そう言うと机を囲んでいた全員がコップ片手に乾杯をした

 

「すごいな、基地ではこんなパーティーなんか催す余裕が無いのに・・・」

 

「ええ、ケープタウンの時とは大違いね」

 

そう言うと日本武尊が今のケープタウンの状況を聞いた

 

「あら、ケープタウンを知ってるの」

 

「あそこは新しい司令官になってから最悪よ」

 

そう言って前任が定年のため辞めてしまい、新しく来た司令官は自分が本部勤務をしていたのを片手に横暴な事をやらかしまくっていたことを話した

 

「あんなのがやって来たから今のケープタウンの雰囲気は最悪よ」

 

「まぁ、あいつの無茶な作戦のおかげで今はこんなにいい場所に来れたんだけどね」

 

そう言ってあそこ聞いたのはその司令官が立てた作戦の影響で他の艦隊の撤退を手助けするために自分達が囮となった事を話した

 

「成程、そんな事が・・・」

 

「「大変だったんだねぇ」」

 

そう他の全員が言うとヨークがあることに気付いた

 

「そう言えば貴方達って駆逐艦とか潜水艦の割には身長が大きいわね」

 

「ええ、確かかよく見ると大きいわね」

 

そう言うと雷が理由を言った

 

「ああ、それはここにいる駆逐艦と潜水艦は全員改型になったからね」

 

「「改型!!!」」

 

そう言ってヨークとシカゴの2人は驚いていた

 

「改型?全員が!?」

 

「そんな事があり得るのか!?」

 

そんな感じで驚いていた

 

「そんなに珍しいの?」

 

そう言って日本武尊が言うと

 

「改型ってのはなかなか慣れない稀な事でね。もし改型になったらそれは本国に送還されて艦隊旗艦にされるくらいな物だよ」

 

そうヨーク言うと二人以外の全員が驚いていた

 

「え!?改型ってそんなに珍しい事だったの!?」

 

「知らなかった。ここじゃ当たり前の様に改型になっていたからな〜」

 

「いや、その事がおかしいんだって!」

 

「あまり改型の事は知らなかったから驚きだわ」

 

そう言って各々が宴会を楽しんでのその日は終わった

 

 

 

 

 

次の日、この日は久々に信長が動きたいとのことで阿賀野と雷風、剣風、雷の五艦で今日は資源採取に向かった

 

「しかし修理だけじゃなくて改装までしてくれるとは・・・感謝しかないな」

 

「ええ、あんなにボロボロなのに直してくれるなんて・・・本国だったら確実に廃艦なのに・・・」

 

「だって君たちはもう私たちの仲間だ、それくらいは当然よ。それに巡洋艦は一隻しかいなかったんだ。私は二隻もきてくれたことに感謝しかないわ」

 

そう言っていると一人の妖精さんが近づいて日本武尊に二隻の現状を報告した

 

「いま、よーくさんはきかんちゅうは、ぜんしゅほうちゅうは、たいくうかきろくわりたいは・・・といったかんじでよくういていたといえるくらいです」

 

すると今度はシカゴの状態を言った

 

「しかごさんはきかんしょうは、ぜんぶほうとうたいは、たいくうかきよんわりたいは・・・といったかんじでしかごさんにかんしてはせんたいにあながあいています。なのでせんたいをしゅうふくするのでよーくさんよりもじかんがかかってしまいます」

 

そう言っていっその事改造をしてみてはと改造案を持ってきた

 

「・・・らしいけど。どう?改造する?」

 

「うーん、どうしようかな。改造・・・か」

 

そう言って少し悩むとシカゴは決めた顔で

 

「よし、じゃあこの際だから改造をしちゃおう!!」

 

そう言って改造案を呑んだ。その紙には

 

『シカゴの噴進弾搭載型巡洋艦改装計画』

 

と書かれていた・・・




ウィキ先生で調べていたらシカゴはミサイル巡洋艦に改装されていたのでちょうどいいと思い、こんな感じにして見ました


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第十六話

シカゴが改装計画を呑みヨークが改装計画を見て

 

「驚きました、まさかこんなに大きな改装をするなんて・・・艦橋を新しいのに変えて、新型のレーダーを搭載・・・」

 

そう言うとヨークはあることに気づいた

 

「あれ?でも主砲がだいぶ小さくなっていますね。これで大丈夫なんですか?」

 

そう言って主砲が以前の8インチ砲ではないことを指摘すると

 

「ああ、この噴進弾って射程距離が前の主砲よりも格段に長いのよ。それに噴進弾って威力もまあまあ大きいからそれで十分なのよ」

 

そう言うと二人は納得した表情で頷いた

 

「さて、今からこの拠点の案内をするわ。ついてきてもらっていいかしら」

 

そう言うと日本武尊は二人を案内するためにこの替え完成したトロッコ(人力から急増で作ったモーターで動くタイプに変更された)に乗せると線路の上を動いて拠点の島の周りを動き始めた

 

「すごいわね、こんなものが走っているなんて」

 

「島が思ったより大きくてね。急遽作ってもらったんだ」

 

「あのようせいさん達が?」

 

「ええ、そうよ」

 

「それだったら凄いですね。前任の時でもこんなにようせいさんは多く居ませんでしたよ」

 

そう言っていると列車が停まり、最初に飛行場に着いた

 

「さて、ここが島の周りを常に監視している飛行場よ」

 

そう言うと二人は目を丸くして格納庫にある航空機を見ていた

 

「凄い・・・あんな航空機、初めて見ました」

 

「ええ、あんなのがようせいさんで作れるのね・・・」

 

そう言って驚いていると航空機がタイヤを下ろして着陸した

 

「おお、あれは?なんの航空機なんですか?」

 

そう言うと日本武尊は

 

「あれは星鵬という大型艦上電子作戦機です。様々な装備がついているからこの艦隊の眼として和マリの警戒をしてもらっているのよ」

 

そう言うと二人をまた列車に乗せ、移動を再開した

 

「ああ、そうそう。ヨーク」

 

「ん?何かしら」

 

日本武尊の言葉にヨークが反応をすると

 

「貴方の分身なんだけど。改装が終わるのは1ヶ月くらいだから宜しく〜」

 

「・・・分かりました。軍団長」

 

そう言って修理(改装)の終了時期を聞いたヨークは納得すると今度はシカゴが自分の改造期間を聞いた

 

「うーん、ようせいさんがかなり時間がかかるって言ってたから・・・大体二・三ヶ月くらいかな」

 

そう言うとシカゴは思っていたよりも長く無い改造期間に驚いていた

 

「凄いな、本国だったらもう少し時間がかかるというのに・・・」

 

「まぁ、それはここのようせいさん達がおかしいだけだと思うわよ・・・」

 

と言ってこれまでの伝説を思い出していると思わず苦笑いをしてしまった

 

「そ、そうなんですね」

 

そう言ってヨークは苦笑いしている日本武尊を見て今までどんな事があったのかが少し気になった

 

 

 

 

 

次に列車がついたのは昨日宴会を行った場所であった

 

「ここは昨日君たちが宴会をやった場所だ。すでに君たちには昨日の夜に宿舎でのルールを教えたけど。大丈夫かい?」

 

と言って昨日の夜に教えた宿舎のルールと部屋と宿舎の居心地を聞くと

 

「はい、ベットも寝心地はよかったです」

 

「むしろケープタウンのよりも良いと思います」

 

「よかった、週に一回はようせいさんが掃除にくるから。そこんとこ宜しくね」

 

そう言うと日本武尊は何か質問とかあったら言ってほしいと言うと部屋を出て行った

 

 

 

 

 

「しかし、ここは彼処とは違って自由に過ごせて良いわね」

 

そう言いながらヨークはベットに横になるとシカゴも同様にベットに座った

 

「そうね、ケープタウンの頃は毎朝早くから起きて連続で働かせられていたものね。あれは辛かったわ・・・」

 

そう言うと二人はまだケープタウンに残っている仲間を思い出すと少し暗い雰囲気となった

 

「姉さん達・・・元気にやっているかしら」

 

「さあ?でもここを出たい時は言ってくれればいつでも送ってあげるとは言っていたけど・・・」

 

そう言って日本部尊から聞いたここのルールを思い出していた

 

「でも死にかけの所を救ってくれたお礼もあるし・・・」

 

「それにケープタウンよりもこっちの方がずっと痛いと思う。確かに姉さんに会えないのは辛いけど。あのクソ提督に会うくらいならこっちの方がだんぜんいい!!」

 

そうシカゴが言うと

 

「ええ、そうね。こっちの方が断然過ごしやすいものね」

 

そう言うと二人は沈んでいく夕日を見た

 

 

 

 

 

同じ頃、日本武尊はようせいさんにあることを聞いていた

 

「ねえねえ、私って今改装はできるのかしら?」

 

そう言ってようせいさんに現状を聞くと

 

「うーん、そうですね。このまえのおおがたのしんかいせいかんのげきはでだいぶかいそうはしやすいとおもいます。ただ・・・」

 

「ただ?」

 

そう言って日本武尊はようせいさんが少し困った様子を見せた

 

「ただ、このかいそうは今までのようにいちににでおわるものではありません。へたしたらみっかかんかかるかもしれません。それでもかいそうをしますか?」

 

そう聞かれ、日本武尊は少し考えてしまった

 

「そう・・・3日も・・・」

 

そして何かを決めた顔で日本武尊は虎狼を呼んだ



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第十七話

ヨーク達の改装計画と島の案内を終え、日本武尊は自身の改装の件をようせいさんに聞き。虎狼を呼び出した

 

「お呼びでしょうか。軍団長」

 

そう言って呼び出された虎狼は日本武尊の前に出ると要件を言った

 

「虎狼、私は今から改装をする。その間はこの艦隊を任せてもいいか?」

 

「は、はい。了解しました」

 

「頼んだぞ」

 

「はい!」

 

そう言うと日本武尊はようせいさんに連れられて改装を行うために医務室に入った

 

「さて、まずかいそうをするためにこれをのんでからよこになってもらいます。ただこれをのむとまるいちにちはうごけなくなります。そこだけはちゅういしてください」

 

「分かったわ」

 

そう言って渡された透明な緑色の液体を飲むと薬のような物の匂いが鼻腔を通過した後、ものすごい苦味が口の中を埋め尽くした

 

「ぶっ!マッズ!なんだこれ!!」

 

そう言った瞬間だった、突如力が抜けるような感覚があり。そのままベットに倒れてしまった

 

「よし、とくにもんだいはありませんね。それじゃあいまのじょうたいでちゅうしゃをします。ねむくなりますがそのままねていてください」

 

と言ってようせいさんが容赦無く腕に注射針を刺し、日本武尊は一瞬目を閉じたが痛みは無かった。そして中身が入れられるとものすごい眠気が襲って来てそのまま寝てしまった

 

「スー・・・スー・・・」

 

「あとはめがさめるのをまつだけです。それまではこうたいでみはりをしないといけませんね」

 

そう言ってようせいさんは医務室にあった椅子に座ると、じっと日本武尊の方を見ていた

 

「・・・こうしているとぜんせのたたかいをおもいだしますね。あのときはみんながひっしにだいさんていこくにたいこうするためにがんばっていました・・・」

 

そう言って前世大戦の戦いを思い出していた

 

昼夜問わず繰り広げられた空中戦・・・

 

大石長官の奇想天外な作戦・・・

 

ナチス・ドイツの新鋭機に苦戦させられた日々・・・

 

故郷からの手紙を見て喜んだり写真を自慢したりしていた隊員・・・

 

ヒトラー死亡によって戦争に勝利した日・・・

 

大高総理の命令で解体した日本武尊・・・

 

世界恒久平和実現のために奮闘した日々・・・

 

そして大高総理と高野軍令部総長がクーデターを起こし、米国と英国との和平を結ぶことができた日・・・

 

「かんちょうはあまりしらないかもしれませんが。ぜんぜんせではにほんはかくばくだんによってひろしまとながさきがしゃくねつのほのおにつつまれ、にほんはべいこくのくうしゅうでぼろぼろになってしまいました。いちおくぎょくさいなんていうくそみたいなことばにこくみんのせいかつはこんきゅうにおちいり、せんそうにかんけいのないおさなごまでもがくるしいせいかつをしいられいました」

 

そう言ってようせいさんは過去のことを思い出していた

 

「いまおもうとふしぎなものです。じぶんはぜんぜんせではそろもんでせんしをしました。そしてぜんせではせかいたいせんをいきのこり、ぜんぜんせではかなわなかったろうすいでなくなりました。そしてこんせではじぶんはこういうからだをもっています。なんともふしぎなものです」

 

と言って過去の自分を懐かしんでいた。すると後退の時間となり、医務室のドアが開いて次のようせいさんが入ってくるとそのようせいさんは医務室を出て行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本武尊に艦隊を任せられた虎狼は早速、仕事の割り振りをしていた

 

「ああ、こうやって頼まれごとをされると。前世の心臓作戦を思い出すわね」

 

「ええ、あの時は独裁国家の弱点を突くために用意周到な作戦が考えられたわね・・・私も闇鷹を発艦した記憶があるわ」

 

そう言って手伝いをしていた信長が紙を片手に作業をしていた

 

「しかし、軍団長はこんな量の仕事もこなせるなんて・・・まるで長官みたいだわ」

 

「ええ、それに軍団長はコーヒーの淹れ方もうまいからね」

 

「本当、そっくりだわ」

 

そう言って二人は見合うと笑っていた

 

 

 

 

 

そして、日本部尊が階層には言って少しの間は虎狼が代理で艦隊指揮を取る旨を伝えると全員が納得した様子で今日行う仕事を伝えた

 

「さて、今日は潜水艦組が資源回収を、信長と駆逐艦組は深海棲艦の処理・・・じゃあそれぞれ解散!」

 

「「了解!!」」

 

そういうと各々、分かれていった

 

「さて、我々はまだ間の修理が終わっていないので。適当に散策しますか?」

 

「ああ、そうしようかな」

 

そう言って修理中の二人は宿舎に行ってゆっくりしようと考えていると、後ろから声をかけられた

 

「二人とも、もし暇なら手伝ってもらっても良いかしら?」

 

「あ、三原さん。はい、今は時間だ余っていますよ」

 

そう言って手伝うというと、二人は三原に連れられて三原艦内のプラントに入った

 

「おお、これはすごいな」

 

「これだけあれば新鮮な食材がずっと食べられるわね」

 

そう言って驚いていると宴会で知り合った黒潮達が厨房で手伝いをしていた

 

「おや、君たちもここにいたのかい?」

 

「あ!シカゴさん。はい、私たちは拠点の移動する時とかしか用事がないので・・・」

 

「よくここで三原さんの手伝いをしているんです」

 

そう言って黒潮達が野菜を切っていた。すると三原が

 

「さて、今日の夕食を作らないといけませんね。まずシカゴさんは火の番を、ヨークさんは切った野菜を炒めてもらって良いかしら」

 

そう言って二人は三原に指示に従って今日の夕食の準備をした



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第十八話

ヨーク達が三原で夕食を作っている頃。資源採取に向かった潜水艦組は日本部尊の改装の話題で持ちきりだった

 

「軍団長って改装したらどうなるんだろうね」

 

「うーん、どうだろう。主砲が強力になるとか?」

 

「いや、もしかしたら空母になるかもよ」

 

などと盛り上がっているとニオミが

 

「・・・もしかしたら、潜水艦になるかも」

 

「え?なんで?」

 

ニオミの言葉にイムヤが理由を聞くと

 

「いや、前にあの人が言ってたんだ『じぶんは元々潜水戦艦として考案されたけど、技術力がなくて半潜航型になった』って」

 

「「へぇ〜、そうなんだ」」

 

そう言ってニコとイムヤが納得すると

 

「じゃあ、もしかしたら私たちと同じ姿になるってこと?」

 

「そうなるわね」

 

「うーん、でも楽しみだな〜早く改装が終わらないかな〜」

 

そう言って潜水艦組は資源回収のための島に着いた

 

 

 

 

 

同じ頃、虎狼と信長は眠っている日本武尊の見舞いをしていた

 

「ふぅ、とりあえずここの周りは雷達が張り切って掃討をしているってさっき報告があったから・・・」

 

「手助けはいるかしら?」

 

「いや、アイツらならいらないだろ。なんせ改型だからな」

 

そう言って虎狼は駆逐艦組が無傷で帰ってくるのではと思っていた。実際、この後帰ってきた雷達は一切の損傷なく豊富な経験値と資材だけが手元に残っていた

 

 

 

 

 

そして次の日、日本武尊がまだ目覚めないので引き続き虎狼が仕事を行うこととなった

 

「さて、今日は久々の休暇にしよう。みんな、好きな事をしてていいよー」

 

そう言うと全員が喜びながら宿舎に走り、水着に着替えて出てきた

 

「よーし、今日は一杯遊ぶぞ!!」

 

「気をつけてよ、いつも剣風はそれで突っ込んで危ない間に合うんだから・・・」

 

「大丈夫だって」

 

そう言って各々、拠点にあるビーチに向かうとそれぞれ自由な楽しみ方をしていた。

 

ある者は海に真っ先に入って泳いだり、またある者は砂浜で砂の城を作っていたり、またある者はパラソルを開いて、その下で三原特製のトロピカルジュースを楽しんでいたりと。平和なひとときをめいっぱい楽しんでいた

 

「こう言うのは久し振りね」

 

「ええ、最近はみんなピリピリしててこう言うのは無かったものね」

 

そう言ってパラソルの下で休んでいるヨークとシカゴがそう言うと

 

「あら、そうだったの。ここでは月に一回、自由に遊べる日っていうのがあるのよ。その日になると、深海棲艦が近づいてる時以外はみんな自由に過ごすのよ」

 

「「ヘェ〜」」

 

そう言っていると海の方から駆逐艦達と潜水艦達がヨーク達を誘っていた

 

「ヨーク!シカゴ!2人もこっち来てよ!!」

 

「分かったわ、今行く」

 

そう言ってヨークとシカゴは海に出て、一緒に遊び始めた

 

 

 

 

 

駆逐艦達がビーチで遊んでいる頃、虎狼と信長は拠点の飛行場に来ていた

 

「さて、ここの調子はどうだい?」

 

「はい、せいほうになったことでれーだーのはんいがおおきくなってだいぶさくてきがらくになりました。それにそうらいもはいったので、てきのていさつきをかんたんにおとせています」

 

「そう・・・じゃあ引き続き周囲の警戒をよろしくね」

 

「はい、まかせてください!」

 

そう言って飛行場のようせいさんは胸を張って言った

 

「じゃあ、次は・・・ドックに行きましょうか」

 

「ええ、ついでにシカゴ達の修理度合いを見ていきましょう」

 

そう言うと2人は港行きの列車に乗ってシカゴ達の現状を確認した

 

「よっ!調子はどうだい?」

 

「あ!ふくだんちょう。はい、今いまのところよーくさんのしゅうぜんははんぶんほどおわり、しかごさんはだいにじかいそうがおわり、だいさんじかいそうがはじまったところです」

 

「って事はシカゴも大体半分くらいか・・・」

 

「予想よりも早いわね」

 

「はい、しざいのほうかよそうよりもおおくとどいたのでみんながはりきっているのでよそうよりもはやくおわりそうです」

 

と言って予想よりも早く修繕が終わりそうな理由を言うと虎狼達は巡回を終え、三原と共にバーベキューの準備をした

 

「しかし、ちょくちょく軍団長が陸の方に買い出しに行ってくれるので肉類に関しても大分集まるようになりました」

 

「ああ、前みたいな大豆の代替肉じゃなくてちゃんとした本物の肉だからな」

 

「まあ、そこ変わりうちからはプラントの食材を持ってかれるんですけどね」

 

「仕方ないじゃ無い、そうでもしないと肉を買うお金が無くなっちゃうんだから」

 

そう言って信長が食材を運び、三原がバーベキューコンロを虎狼がその他諸々の道具を運んで今日の昼の準備をした。この後は艦隊全員が休暇を目一杯楽しんだ

 

 

 

 

 

その日の夜中、医務室で寝ていた日本武尊は自身が光に包まれ、その光が収まると目を覚ました

 

「ん?んー!!よく寝たわ」

 

「あ、おきましたね。じゃあ、これでかいそうはおわりです・・・しかし、やっぱりせんすいせんかんになりましたか・・・」

 

「え?あ、ああ。確かに、服装が変わったわね」

 

そう言って日本武尊は自身の今の服装を見ると、潜水艦組の子と同じような服装になっていた。ただ、見た目は競技用のハーフスーツと呼ばれる水着の上にセーラー服の上の部分を着ており、そのセーラー服が紺色の第一種軍装の柄をしていた

 

「しかし、この帽子はまだ残っているんだな」

 

と言って桜マークのついた海軍士官の帽子を指差すと

 

「そうですね、くちくかんたちはぼうしがきえてしまいましたもんね。まあ、あれはあれでよかったのではとおもいますが・・・」

 

そう言うと日本武尊を医務室から出すと日本武尊はそのまま新しくなった分身のところに駆け寄った



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第十九話

改装が終わり、潜水戦艦として新しくなった日本武尊は分身が新しい見た目になっている事を認識した

 

「おお、新しく魚雷発射管もついているな」

 

そう言って艦の前方にある魚雷発射管を見てそういうと

 

「はい、それにせいりゅうしゃったーもついており。それにせいそうけんこうしゃほうにえるほうもついており、きかんはかくゆうごうろのでんじすいしんほうしきでそくどもかくだんにあがりました」

 

そう言って隣にきたようせいさんが言うと日本武尊は明日の朝に他の子達が驚く様子を想像しながらそのまま艦内に入って新しくなった分身で睡眠を取った

 

 

 

 

 

翌朝、朝イチに起きた三原は朝食の支度のために自分の分身に向かった

 

「ふー、今日の朝食はおにぎりにでもしましょうかね・・・あら?アレは・・・え???」

 

朝食の支度をするために港へと向かった三原であったが、分身の隣にいる見たこと無い艦艇に思わず困惑してしまった

 

「あんな艦艇いたかしら・・・??」

 

そう言ってジロジロとその鑑定を見ていると

 

「よ!三原かい?朝食の支度かい?」

 

そう言って三原が声の聞こえた上の方を向くとそこには見たこと無い姿をした女性が立っていた

 

「も・・・もしかして・・・軍団長・・・?」

 

そう言うとその女性は三原の目の前に飛び降りた

 

「正解〜!改装で新しくなちゃった!!」

 

そう言って三原が見たのは前から被っていた帽子にハースーツを着ており、上は紺色のセーラー服を着た日本武尊の声をした女性が立っていた

 

「え・・・あ・・・」

 

その姿に三原は思わず絶句をしてしまっていた。しかし声と被っている帽子で本人と判断をすると驚きを通り越してむしろ落ち着いてしまっていた

 

「ふぅ、とりあえずあなたが軍団長である事はわかりました。でも今のあなたの姿をみんなが知ったら多分、みんなびっくりすると思います・・・」

 

「でしょうね」

 

そう言うと日本武尊は三原の提案で食堂で手伝いをして、順に新しくなった自分を見せると言うことで合意した

 

「じゃあ、取り敢えずは準備の手伝いをするわ」

 

「ええ、お願いします」

 

そう言って日本武尊と三原は食堂で昼食の準備を始めた

 

 

 

 

 

食堂で準備をしている頃、一番にやってきたのは阿賀野であった

 

「おはよーございまーす!ふぁ〜」

 

そう言って席に座ると阿賀野は三原と一緒にいる見たこと無い女性に気づいた

 

「あれ?三原さん、そんな人っていましたっけ?」

 

「ああ。この人は・・・」

 

そう言って日本武尊のことを言おうとすると

 

「ああ、私だよ。日本武尊だよ」

 

そう言って先に改装のことを言った。それを聞いた阿賀野は目が点になっていた

 

「へ?・・・え?えええぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

「五月蝿い!!」

 

そう言って驚きの声をあげると日本武尊は声の大きさに注意した

 

「だって、前の軍団長はもっと戦艦らしい服装をしていたのに・・・今は潜水艦のような水着姿に・・・」

 

そう言って絶句していると食堂の扉が開いて、ヨークとシカゴが入ってきた

 

「おはよう、どうしたの?ここから阿賀野の声が聞こえたけど・・・」

 

そう言うと阿賀野は改装した日本武尊を紹介すると阿賀野の時と同じように二人も驚いていた。だが阿賀野のように大きな声は出ていなかった

 

「え!?本当に軍団長なのかい?」

 

「すごい見た目が変わったな・・・色々なところが・・・」

 

そう言ってシカゴは日本武尊のあるところを見ながら言った

 

「ええ、それに艦艇の方もとても変わったわよ。後で見せてあげる」

 

そう言っていると次に食堂に入ってきたのは虎狼と信長であった

 

「お?どうしたのですか?ああ、改装ですか。なるほど・・・」

 

「へぇ〜、これが虎狼の言っていた潜水戦艦の指令ですか・・・初めて見ました」

 

そう言ってあまり驚いた様子は無かった

 

「あれ?驚いていない・・・」

 

「何でですか?」

 

そう言って不思議に思っていると虎狼と信長は訳を話すと全員が納得していた

 

「なるほど、前にそう言うことを言っていた気がしますね」

 

そう言っていると今度は駆逐艦組と潜水艦組が食堂に入ってくると第三次世界大戦を経験しているもの以外は全員が驚いていた

 

「おお〜、なんかカッコ良くなってる」

 

「ねぇ、うちらの姿とはまた違った水着なんだね」

 

そう言って全員が朝食を受け取って席に座ると朝食を取り、それが終わると日本武尊は新しくなった分身を全員に案内した

 

「おお!これが新しい分身ですか!」

 

「なんか・・・かっこいい・・」

 

そう言って全員が艦橋に入るとシカゴがある事に気がついた

 

「ん?なぁ、もしかして此処って動くのか?」

 

「・・・よくわかったわね」

 

そう言うと全員が立っていた艦橋の床が動いて下にある第二艦橋に移動した

 

「「おお〜!」」

 

その様子を見ていた全員は驚いた様子で第二艦橋をジロジロと見ていた

 

 

 

 

 

そしてとの他の場所を観察した一行は最後に艦尾にある格納庫に案内した

 

「おお、此処が新しい格納庫ですか・・・」

 

「凄いおっきいね」

 

「ねえ、あ!あれは水上機?」

 

「ええ、そうよそれじゃあついて来て」

 

そう言って格納庫にある階段を降りるとそこには新しい機体があった

 

「あれは・・・もしかして回転翼機ですか?」

 

虎狼の言った聞きなれない言葉に首を傾げていると日本武尊が解説を入れた

 

「回転翼機っていうのはね、プロペラを横に回転させて飛ぶ新しい種類の航空機みたいなものさ」

 

そういうと理解したものやあまり理解できていない雰囲気の子達と別れたが気にせずに日本武尊は次の階段を降りていった



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第二十話

新しくなった日本部尊の中を見ている一行は最後に艦尾格納庫を見ていた

 

「さて、最後はここの潜水艇格納庫だよ」

 

と言って日本武尊が見せたのは水が貼られた格納庫で、そこに二隻の潜水艇と数台の車らしき物が止まっていた

 

「これは・・・圧巻だな・・・」

 

「ええ、こんなのが一隻の船だなんて・・・驚きしかいないわ」

 

そう言って格納庫を見たシカゴがそう言うと日本武尊は

 

「何、こう言うのはまだ序の口よ」

 

そう言いながら艦を降りると。日本武尊は早速、今日やる仕事分担を行った

 

「今日は、私と潜水艦組が資源を、阿賀野と駆逐艦組は周囲の警戒を。ヨーク達は後数週間で終わるみたいだから、その他にはよろしくね」

 

そう言うと全員が返事をしてそれぞれ別れていった

 

 

 

 

 

資源採集と試験航海のために潜水艦組と一緒に海に出た日本武尊は一緒に出ていたイムヤから色々と新しくなった艦について聞かれていた

 

「じゃあ、砲戦も魚雷戦もできるって事?」

 

「ええ、そう言うことよ」

 

「凄〜い!!」

 

などと言っていると日本武尊は試しに潜航をすることにした

 

「潜航用意!!」

 

そう言うと今まで見えていた砲塔がシャッターのような物に包まれ、さっぱりとした見た目になると徐々に沈んでいった

 

「おお〜!」

 

その様子を見ていたイムヤはその凄さにはしゃいでいた

 

「ちょっとは落ち着いたらどうです?イムヤ」

 

その様子にニオミが注意を入れると

 

「だってさ、あんなに大きな船が潜航しているんだよ。凄いと思わない?」

 

「うーん、でも確かに。初めて見ると興奮しちゃいますよね」

 

そう言ってニコがそう言うと海中にいる日本武尊から通信があった

 

『みんなも早く来なよ、ついでだ。このままポイントまで行くよ』

 

そう言うと潜水艦組は全員が潜航して資源採集のポイントまで向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夜、資源採集から帰った一行は日本武尊と忙しくてできなかった駆逐艦と潜水艦の改装祝いを兼ねて夜は少し豪華な料理が出された

 

「おお〜!美味しそう!!」

 

「これは・・・スシか?」

 

「はい、今日は手巻き寿司にしてみました」

 

そう言うとヨークとシカゴは少し緊張していたが他のメンバーは気にせずに食べているのをみて、恐る恐る食べたが。その後は無言でただ夢中に食べ始めていた

 

「ふぅ〜、取り敢えず今日のところは私は先に寝させてもらうよ」

 

「はい、お休みなさい」

 

そう言ってようせいさんたちと共に騒いでいる他のメンバーを横目に日本武尊は先に宿舎に戻ってゆっくりした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、新しくなった日本武尊はいつもより早く起きたので、暇な時間が出来たため試しに拠点の周りを分身で回る事にした

 

「こう言うのも久々ね〜」

 

そう言ってこうやってのんびりと航海をしたのは初めてこの世界に来た時以来だと思うと懐かしい気分になった

 

「初めて来た時は困惑したわね〜」

 

そう言って初めて人ん体を手に入れた時の驚きとこの世界での状況を知った時はここはSF小説なのかと疑ったりもしたことを思い出した

 

「でも雷ちゃんを見つけた時は此処が本当に別の世界である事を感じたなぁ〜」

 

そう言って初めてボロボロとなった雷を見て曳航して修理した時のことを思い出していた。そんなことを思っているとようせいさんから通報があった

 

「れーだーはんからほうこく!じゅうじほうこう、きょりいちまんにとてと大きなはんのうあり。きをつけてください」

 

「了解、新しい体でどのくらいの性能なのか試してみますか」

 

そう言って反応のあった方向を見るとそこにとても大きな要塞のような見た目の深海棲艦がいた

 

「あれは・・・」

 

「オマエガ・・・コロス・・・」

 

その要塞らしきもの事、湾岸棲姫は砲を全て日本武尊に向けると砲弾を放ち始めた

 

「うおっ!危ない!これは・・・ちょっと危ないかも・・・でもねぇ!勝たなきゃいけないんだよ!!」

 

そう言うと日本武尊は砲塔を湾岸棲姫に向けると

 

「全主砲、呂号弾発射!!」

 

そう言うと砲塔から砲弾が発射され、全て要塞に砲弾が当たり、大規模な爆発をした

 

「よし、これでだいぶ砲塔は破壊出来ただろ」

 

そして煙が晴れるとそこには一部は破壊されていたが、ほとんど壊れていない要塞の姿があった

 

「マジかよ・・・」

 

それをみて日本武尊は思わず驚愕したが、直ぐに次の攻撃に移った

 

「次に噴進弾発射準備!!そして魚雷攻撃ともう一回呂号弾の発射!!」

 

そう言うと艦首から魚雷が、甲板から無数の噴進弾が、そして砲塔からはまた砲弾が放たれ、全て要塞に命中した

 

「よし、全部当たった!!」

 

そして煙から出て来たのはほうとうが大破し、所々から煙が上がっている湾岸棲姫の姿であった

 

「マジか・・・ナチでもあんなに硬いのはなかったぞ」

 

そう言うと今度は要塞が生き残っている砲から砲弾を一気に放ち、うち数発が日本武尊に当たった

 

「チッ!少し当たったか・・・」

 

そう言って少し破壊された高射砲を見てそう言うと

 

「魚雷は効いていない様子だった・・・」

 

そう言うと日本部尊は準備ができた兵装から順次に発射をしていき。要塞の兵装を徐々に破壊する方法を取った




凄い微妙だけど此処で切らせてもらいます


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第二十一話

拠点の周りを経過していた日本武尊は発見した湾岸棲艦と戦闘を行なっていた

 

「炉号弾発射!!」

 

ドォォン!!

 

「噴進弾発射!!」

 

シュゴゴゴゴゴオ!!

 

次々発射されていく兵器に湾岸棲艦は徐々に戦闘能力を奪われていった

 

「よし、後少しだ」

 

そう言って徐々にボロボロになって行く湾岸棲艦を見てそう言うと湾岸棲艦は

 

「コロス・・・コロスコロスコロスコロスコロス!!」

 

そう言って湾岸棲艦はボロボロの砲を日本武尊に向けて放っていた

 

「危ないなぁ〜。最後くらいは楽な方がいいだろうに」

 

そう言って最後の炉号弾が発射されると、湾岸棲艦は大規模な爆発をした

 

「よし、これで良し。成仏してください」

 

そう言って日本武尊は湾岸棲艦に手を合わせた。その時だった、湾岸棲艦が最後の力を使って日本武尊の心臓のところを貫いていた

 

「グハァ!」

 

油断した隙に心臓を貫かれた事を日本武尊は後悔しながら倒れていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・ハッ!此処は・・・」

 

目が覚めた日本武尊は一瞬此処は死後の世界かと思ったが。周りは夕陽に満ちた大海原であった

 

「確か貫かれた筈じゃあ・・・」

 

そう言って心臓の部分を触ったがそこには穴は空いておらず、何もなかったかのように無傷のままであった

 

「あれは夢だったのか?」

 

そう思っていると遠くから数隻の艦艇が見え、それが雷達駆逐艦達である事を認識した

 

「大丈夫ですか!!司令官!!」

 

「ああ、この通りさ」

 

そう言って腕を動かすと雷達は安心した様子で日本武尊に抱きついていた

 

「よかったです・・・無事でいて・・・」

 

「昼になっても帰ってこなかったから心配だったんですよ」

 

「そうか・・・それはすまなかったな」

 

そう言って日本武尊を発見した雷達は報告を入れると拠点に帰って行った

 

 

 

 

 

拠点に戻ると拠点にいた全員が日本武尊が無事であったことに喜んでいた

 

「今日はすまなかったな」

 

そう言って日本武尊は湾岸棲艦と戦ったことを言った

 

「わ、湾岸棲艦とタイマンでですか・・・!?」

 

「しかもそれで倒したと言うのだから恐ろしいな」

 

「やっぱり軍団長は艦娘じゃ無いのでは?」

 

などと驚きと呆れるような声が出ると日本武尊は一旦、先程のことがあったので、ようせいさんに検査をお願いした

 

「うーん、とくにいじょうはありませんね。いつもとかわらないたいちょうです」

 

 

「そう・・・ありがとね」

 

そう言って日本武尊は一旦その事を頭の片隅に置いて、睡眠についた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、日本武尊が湾岸棲艦と戦ってから数週間が経ったある日、日本武尊は修繕ドックに来ていた

 

「さて、今日は新しくなったヨークの進水式か・・・」

 

そう言って前日から医務室で休んでいるヨークを思い出すと日本武尊は新しくなるヨークを少し楽しみにした

 

 

 

 

 

そして医務室から出てきたヨークを見て、日本武尊は思わず驚いていた。なぜなら今まで来ていた服が変わり、どちらかと言うとスレンダーラインを基調とした赤と白の組み合わさったドレスに頭にはティアラの様な柄のついた帽子をつけていた

 

「おお〜、随分と見た目が変わったな」

 

「はい、目だ覚めるとこの様な姿に・・・」

 

そう言うと新しくなったヨークは日本武尊に感謝をすると艦艇に乗り込み、ドックに水が入った

 

「しゅっこうようい!!」

 

「りすいかくにん」

 

「しゅっこうじゅんびかんりょう!!」

 

そう言うとヨークは新しくなった分身のスクリューを回転させるとゆっくりとドックを出ていき、駆逐艦組と合流して初任務に出かけた

 

「・・・さて、ヨークも新しくなったし。あとはシカゴだけだな」

 

そう言ってリークが出て行った隣のドックに鎮座している改装中のシカゴを見てそう言うと日本武尊は宿舎に戻って資源の整理を行なっていた



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第二十二話

新しくなったヨークが初任務をこなした次の日、ヨークは日本武尊のいる部屋にいた

 

「それで?どうだい、新しい艦の調子は?」

 

「はい、前の時よりも格段に速度が上がり。兵装も新しくなり、前よりも強くなった気がします」

 

「ふふっ、それは良かったわ。今まで巡洋艦は阿賀野しかいなかったから丁度よかったのよね」

 

そう言ってヨークが喜んでいるのを見て日本武尊も嬉しく思っていた

 

「ふぅ、ヨークが終わって。後はシカゴだけね」

 

「はい、新しくなる彼女も楽しみです」

 

そう言ってヨークは改めて感謝をすると部屋を出ていった

 

「・・・ふぅ、シカゴの新しい姿・・・楽しみね。ウッ!」

 

日本武尊は突如心臓が握り潰される感覚に陥った

 

「うっ・・・ここ最近のこれは何だ。ようせいさんでもわからないと言われたぞ・・・とりあえず痛み止めを・・・」

 

そう言って日本武尊は机に常備した薬を飲むと痛みは引いた

 

「ふぅ・・・最近のこの痛みは一体なぜだ・・・」

 

そう言って原因を思い当たってみたが特に思い当たる節は無かった

 

「・・・取り敢えずは今度のシカゴの進水式だ。その時に痛みが来ない事を願おう」

 

そういうと日本武尊は席を立ち、久々の夜の哨戒をする為に部屋を出た

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあ、行ってくる」

 

「はい、気を付けてくださいね。前みたいな事がないように着いて行こうと思ったのですが・・・」

 

と虎狼が心配したが

 

「何言ってんの。あれからはずっと時間通りに帰っているだろ?」

 

「まぁ、そうですが・・・」

 

「何、なんかあったらすぐに知らせるから」

 

そう言って日本武尊は拠点を出発して行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

拠点を出港した日本武尊は夜の黒く染まった海を見ていた

 

「しかし、何で最近はよく海を見るようになったんだろう・・・やっぱり前世のことが関わっているのか?」

 

そう言って不思議に思っていると月が満月である事に気づいた

 

「おぉ、これは見事な物だ・・うっ!また!!」

 

そう言って1日に2回も痛みがきた事に驚いていると自分の目を疑った

 

「これは・・・そんな・・・手が・・・白く・・・」

 

そう言っていつもの肌の色が徐々に白くなっている事に驚いていた

 

「これは・・・まさか深海棲艦の・・・」

 

そう言ってこの肌の色がいつも倒している深海棲艦の肌と似ている事に驚愕すると、そこで日本武尊は気絶した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・はっ!今のは・・・」

 

そう言って日本武尊は勢いよく起き上がると、周りをようせいさんに囲まれている事に驚いてが。まずは、今の時間を聞いた

 

「だいじょうぶですか?」

 

「あぁ、それよりも。今の時間は?」

 

「え?えーっと、いまはごぜんにじです」

 

「・・・じゃああれは夢か?」

 

「え?なにをみたんですか?」

 

そう言ってようせいさんが聞くと日本武尊は先ほどの事を話した

 

「・・・なるほど、それはこわいゆめでしたね」

 

「でも、だいじょうぶですよ」

 

などと言ってようせいさんの励ましにに日本武尊は少し安心できた

 

「ありがとう」

 

そう言うと日本武尊は安心した様子でそのまま哨戒をしていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝となり、拠点に戻ると信長が出迎えをした

 

「あれ?虎狼じゃ無いのね」

 

「はい、今虎狼はみんなを起こしてもらっている所です」

 

「ああ、なるほどね」

 

そう言っていると徐々に起こされてきた全員が食堂に集まっていた

 

「さあ、軍団長も来てくださいね。今日は洋食だそうですよ」

 

そう言って信長が去って行くと日本武尊は先ほどの夢のことを思い出すと、途端に気分が悪くなった

 

『さっきのは・・・夢にしては妙に生々しかった・・・まさかな・・・』

 

そう思って逸物の不安を消すと日本武尊は食堂に向かった



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第二十三話

滑り込みセーフ!!!皆さん、今年は有難うございました!!!来年もまた本小説をよろしくお願いします!!!


日本武尊があの巡回をしてから数週間が経った、その間は特に大きな痛みがなく平穏な日々を過ごせていた。そして今日、日本武尊は建造ドックで修理と改修が終わったシカゴが新しくミサイル巡洋艦として出港する日となった

 

「ふぅ、とりあえずこれで全ての艦の収支が終わった。しかし、最近はよく深海棲艦が来るからありがたいわ。これで大分戦力に余裕ができる」

 

そう言うと日本武尊は目の前の新しくなったシカゴを見ながらそう言うと、隣に女性が立った

 

「軍団長、今回は有難うございます」

 

「おや、随分と見た目が変わったじゃないか」

 

「はい、何故か凄い目が悪くなったんですけど。メガネを掛けると凄いよく見えるんですけどね」

 

「そうなのね」

 

そう言って新しくなった服装は白を基調とした海軍軍服に下はスカートで頭には軍帽を被り眼鏡をかけた女性軍人と言える様な見た目となっていた。そしてメガネにはうっすらとディスプレイ画面のような物が見えていた

 

「しかし、これで巡洋艦が三隻だ。だいぶ大御所だな」

 

「はい、それでは私はこれから出港したいと思います」

 

「おう、ついでに噴進弾の威力と新しい自分の性能を確かめてきな」

 

そう言うとシカゴはヨークの時と同様、大海原に去って行った

 

 

 

 

 

「・・・ふぅ、行ったか。痛ててて、また始まったよ。薬薬」

 

そう言ってシカゴ達を見送った日本武尊はまた始まった痛みに、手放せなくなった痛み止めを飲むと痛みは治った

 

「ふぅ、この痛みのせいでまともに行為に出る事すらままならない」

 

そう吐き捨てると、日本武尊は気分転換のシャワーを浴びに行った

 

 

 

 

 

寮の中にある浴場に入った日本武尊は写った鏡の姿に信じられない様な様子だった。何故ならそこに写っていたのは白い肌に白い髪、それに青いい目をして頭には黒いツノの様なものが生えた見た目で深海棲艦の様な見た目であった。しかし、驚いて瞬きをするといつもの自分の姿となっていた

 

「今のは・・・」

 

そう言って日本武尊はさっきの姿が幻なのか分からなくなっていた

 

「・・・もう一度、詳しく調べてもらうか・・・」

 

そう言って日本武尊はシャワーから出てようせいさんにこっそりと詳しい自分の現状を知りたいと思った

 

 

 

 

 

「くわしいけんさですか?」

 

「ええ、ちょっと此処最近痛みがまた出て来てね、それでちょっと・・・」

 

「わかりました。ちょっとしらべてみたいとおもいます。じゃあ、このことをみんなに・・・」

 

そう言って医務室にいるようせいさんが艦隊全員に話そうとした時、日本武尊は

 

「待って!この事は内密で出来ないか?」

 

「どうしてですか?」

 

「今、あの子達に余計な心配を掛けたくない。だから結果が出たらまた考えさせて」

 

そう言うとようせいさんは少し黙ると

 

「わかりました。ただ、こっそりやるとなりますとけっかがでるのはあさってくらいになってしまうかもしれません。それでもいいですか?」

 

「ええ、大丈夫よ」

 

そう言うと日本武尊は早速全身の検査を行い、指先からコードに繋がれた計測機を見ながらようせいさんが計測を行い、最後に日本武尊に採血を行うとその日の検査は終わった

 

「じゃあ、けっかはあさってくらいにちょくせつわたしにいきます」

 

「ええ、頼んだわ。じゃあそろそろあの子が帰ってくると思うから」

 

そう言って日本武尊は部屋を出てシカゴ達の出迎えに行った

 

 

 

 

 

そして早速ようせいさんは一人で先程採血した日本武尊の血の解析を開始した

 

『さっきはかったときは、しんぱくすうとけっとうちともにけんこうじょうたいだった、からだのいじょうはとくにみられなかった・・・たいじゅうもいつもどおりけんこうなままだった・・・だとしたらなにがげんいんなんだ?』

 

そう不思議に思いようせいさんは採血した血を顕微鏡に通すと驚きのことがわかった

 

『これは・・・っ!!!そんなことが・・・でもたしかまえにしんかいせいかんによってしんぞうをつらぬかれたとききました。もしかしてそのときに・・・これはいそがないとたいへんなことになる!!』

 

そう思うとようせいさんは更に詳しく調べるために今まで集めていた深海棲艦のサンプルを集めてさらに今の状況について調べた

 

 

 

 

 

医務室から出た日本武尊は港に出て帰ってくるシカゴ達を迎えた。この日は久しぶりに日本武尊以外の全員が海に出て深海棲艦を狩っていた

 

「おかえり〜!!」

 

「ただいま〜!」

 

「ねぇねぇ、今日凄かったよ!シカゴがさ、凄いレーダーを使って遠くにいた敵を噴進弾で倒してたの!凄かったよ」

 

そう言って剣風が少し興奮した様子で日本武尊に言っていた

 

「ヘェ〜そうなのかい。それは残念だったなぁ〜、まぁまた今度それは見てみたいな」

 

「一回は見ていた方が良いよ!!」

 

そう言うと興奮している剣風を満風が抑えて、全員で食堂へと向かっていた

 

「さぁ、今日はシカゴの新しい体での出港日だ。今日は豪華だぞ〜」

 

「え!そうなの!じゃあ急がなきゃ」

 

そう言って剣風を先頭に駆逐艦組と潜水艦組が走って食堂に向かっていた

 

「おーおー、元気なこった」

 

「転ばないでよ!!」

 

「分かっているって!!」

 

「はぁ。全く、ああ言う所は変わらないのね」

 

「まぁ、良いじゃないか。それだけ元気が余っている良い証拠じゃないか」

 

「まぁ、そうかも知れませんね」

 

そう言って他の面々はその後も色々と小話をして食堂につき、いつも通り食事をとって。いつも通り全員でお風呂に浸かり、いつも通り駆逐艦組と潜水艦組が最初に寝て、巡洋艦達が次に寝て、その後に虎狼と信長が寝て、最後に全員が寝たことを確認して日本武尊が就寝に着く。そんな当たり前の毎日が日本武尊は最高に好きであった




如何でしたか?ちょっと今回は展開スピードが速くなってしまいましたが・・・。まぁ、年末に投稿出来たので許してください(土下座)


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第二十四話

新年あけましておめでとうございます。今年も本小説はいつも通り不定期ではありますが、よろしくお願いいたします


日本武尊が検査をした二日後、日本武尊の艦内に紙を持って入ってきたようせいさんがやってきた

 

「おぉ、結果が出たのか?」

 

「はい・・・結果は出ましたが・・・」

 

そう言ってようせいさんが少し暗い雰囲気でそう言うと日本武尊は何かが自分の体で起きている事が心配になった

 

「やまとたけるさん・・・いまからけっかをみせますが・・・」

 

そう言って気まずく結果の書かれた紙を見せた

 

「これは・・・っ!!!そんな・・・」

 

そう言って診断結果を見た日本武尊はその結果に思わず持っていた紙の手が震えていた

 

「はい、いまのあなたのからだはじょじょにしんかいせいかんのたいしつへとへんかしてしまっています」

 

「そんな・・・そんな事が・・・」

 

そう言って日本武尊は明らかに動揺した様子で結果に驚いていた。するとようせいさんは

 

「やまとたけるさん、しばらくのあいだはこっちからくすりをしょほうします。それでおさえることはできます。なのでそのあいだにわたしはあなたのちりょうほうほうをかんがえます。なのでくすりをまいにちのむこと、それとおおきなこうどうはひかえること。このふたつはげんしゅしてください。それと、みっかにいっかいさいけつをします」

 

「ええ、分かったわ。よろしくお願いします」

 

そう言って紙を速やかに処分するとようせいさんは心配そうに部屋を出ていった

 

「・・・ふっ、やっぱりそうだったのか・・・」

 

そう言って日本武尊は今までの体の変化していたのが現実である事を突きつけられた。だが、それよりも日本武尊が心配したのは他の子達の事であった

 

「私が深海棲艦になったらあの子達はどうすれば良いのかしら・・・」

 

そう言ながら日本武尊はこの世界に来てから毎日書いている日記に綴ると早速、処方された薬を飲んだ

 

 

 

 

 

その頃、洋上に出ている雷達は深海棲艦を倒していた

 

「ふぅ、取り敢えずこれで今日のところは終わりかな?」

 

「ええ、それじゃあ虎狼達と合流しましょ」

 

そう言って満風がそう言うと剣風がある話をした

 

「あ、そう言えばさ。最近、団長って海に出ている回数減っていない?」

 

「ああ、確かにそうですね」

 

「何でだろう」

 

「団長は拠点の改造で海に出る暇がないって言っていましたけど・・・」

 

「なんか、忙しそうな感じしないよね」

 

そう言って話に沸いていると、通信機を使って海中にいるイムヤ達が話に入ってきた

 

「うーん、もしかして別の理由があるとか?」

 

「そんな事ある?」

 

そう言うとニオミが

 

「いや、あるかも知れない」

 

「「え??」」

 

そう全員が不思議がると、ニオミは理由を説明した

 

「一昨日くらいなんだけどね、団長が仕事や割り振りを終えた後に医務室に行っていたんだ。何を言っているかは分からなかったけど、何かあったんだと思う」

 

そう言うとニオミ以外の全員は何があったのかを考えながら合流して拠点に戻っていった

 

 

 

 

 

そして、拠点に戻った駆逐艦組は早速、日本武尊にさっきのことを聞いたが。返事は

 

「ああ、その事?あれはちょっとようせいさんに呼ばれただけよ」

 

そう言って日本武尊は去っていった

 

 

 

 

 

帰ってきた途端にいきなり一昨日の医務室のことを聞かれて、驚いたがなんとか行ってホッとしていた

 

「ふぅ、まさか見られていたとは・・・これから気をつけていかないとな・・・ぐっ!ウッ!」

 

そう言って安心した時だった、また胸の痛みが起こり日本武尊は痛みに耐えながら寮の自室に戻って行った

 

 

 

 

 

そして寝床についた日本武尊はある夢を見ていた

 

「・・・・・セ」

 

「・・・・・コセ」

 

「ヨ・・・コセ」

 

「誰だ!!」

 

そう叫ぶと目の前に黒い液体の様な禍々しいものが近づいてきた

 

「く、くるな!!」

 

そう言って日本武尊は丸腰であった為に逃げる手段を取った。その間も黒い液体は日本武尊に近づいた

 

「ヨコセ!!アタラシイカラダ、ヨコセ!!」

 

「ちっ!」

 

そして逃げていた日本武尊は黒い液体に足をつかまれた、そして自分がその黒い液体に飲み込まれるかと思った時、呼びにきた三原によって現実に呼び戻された

 

「団長!団長!」

 

「ん?ああ、三原か。どうしたんだ?」

 

「いえ、時間になっても来なかったので呼びに来たんです。それより大丈夫ですか?なんかうなされてましたけど・・・」

 

そう言って心配した様子で三原は日本武尊の事を見といた

 

「ああ、大丈夫だ。すまないね」

 

そう言って日本武尊はベットから体を起こすと、そのまま夕食をとった

 

 

 

 

 

食事も終わり、いつも通り順に浴場に向かい。最後に日本武尊が1人浴場で体を洗おうとした時だった。日本武尊は自分の体に驚いた、そして今ここに自分以外いなかったことに感謝した。なぜなら、自分の胸元には青白い色をした石の様なものに纏わりつく形で黒色の血管のような管の様なものが石を中心に広がっていた

 

「そんな・・・まさかあの時!!」

 

そう思うと日本武尊はそそくさと体を洗い、急いで着替えてベットに転がり明日には深海棲艦になってしまうのではないかと言う"恐怖感"に陥った



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第二十五話

日本武尊が結果を知ってから3日ほど経った夜中、その間日本武尊はずっとベットにうずくまっていた。自分の胸の部分に禍々しいものが植え付けられている事に明日には深海棲艦になってしまっているのではないかと言う恐怖感に襲われた

 

「・・・嫌だ・・・深海棲艦何かになりたくない・・・」

 

そう思って布団の中で震えていると部屋の外で三原がドアを叩いた

 

「団長、体調はどうですか?お粥をお持ちしました」

 

「・・・要らない、食欲がないから・・・」

 

そう言うと三原は少し黙ると日本武尊に語りかけた

 

「・・・団長、あなたの身体の事はようせいさんから聞きました」

 

「!!!」

 

そう言うと三原はここに至るまでの経緯を話した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は遡り、ようせいさんが日本武尊に診断結果を渡し、部屋を出て行った後だった

 

「・・・やっぱり、だれかにはいったほうがいいでしょうね。しれいはあまりそとにはしぶんのことをださないひとですから・・・それがげんいんですとれすがたまってしんかいせいかんかがすすむかのうせいもあるし・・・うーん、やっぱりここはくちのかたいひとにいっておいていたほうがいいでしょうね」

 

そう言うとようせいさんは口の硬い言っても大丈夫な人を考えた

 

「うーん、くちがかたくて、しれいのことをよくしってて、ひかくてきにあわせやすいひと・・・あ!!あのひとしかいない!!」

 

そう言うとようせいさんは食堂に向かった

 

 

 

 

 

食堂に入ると三原が台所で夕食の準備をしていた

 

「あら?珍しいわね。ようせいさんがこの時間に来るなんて」

 

「いや・・・ちょっとようじでね・・・みはらさん、すこしおはなししたいことが・・・」

 

そう言ってようせいさんの真剣な表情に三原は只事ではない事を察すると三原以外入れない三原の私室にようせいさんを通すとようせいさんは三原に日本武尊の現状を話した

 

「そんな!・・・団長が・・・!!!」

 

「はい、ですからあの人は自分のことをそとにださないひとです。だからよりそえるひとで、なおかつくちのかたいひとといったらあなたしかいないとおもったので・・・」

 

そう言ってようせいさんはこのことは他の人には漏らさない様にというと三原は

 

「・・・分かりました。じゃあ今日から団長の世話をしなくちゃいけないわね」

 

そう言うと三原は席を立つとようせいさんを部屋から出して早速準備の続きをした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・と言うことがあったんです。だから私はあなたのことを知っています。だから開けてもらってもよろしいでしょうか」

 

そう言うと少しして扉の開く音がするとそこから出て来たのは少しやつれた様子で、恐怖で寝られなかったのか目の周りに隈ができた様子の日本武尊が出てきた

 

「・・・入って」

 

そう言って日本武尊は三原を部屋に入れると他に人が入ってこない様に日本武尊は鍵をかけると三原は日本武尊の肌の色の殆どが白く染まり、爪の色も黒く染まり徐々に日本武尊が深海棲艦へと近づいていることを実感した

 

「これは・・・成程、ようせいさんの言っていたことがわかりました」

 

「・・・ねえ、三原さん」

 

「はい、何でしょうか」

 

日本武尊の言葉に三原は心底驚いた

 

「もし・・・私が深海棲艦になってしまったら・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私を沈めてもらって良いかしら」

 

「え!?」

 

三原は日本武尊が言った言葉に思わず困惑してしまった

 

「団長・・・それは・・・」

 

「そのままの意味よ、私が深海棲艦になってしまったらあの子達には敵と認識されてしまう。おそらく自分である事は認知されないだろうから・・・」

 

そう言って日本武尊はあの日から毎日飲んでいる薬を飲んだ

 

「・・・団長、おそらく認知されない事はないと思います」

 

「・・・何で?」

 

「それは・・・貴方は他の全員から慕われているからです」

 

三原の言葉に日本武尊はよく分からなかった。すると三原は話し始めた

 

「もし、団長が慕われていなければ団長が帰ってこないだけで海に出て探したり、そもそも全員が付いてくるわけないじゃないですか」

 

そう言うと日本武尊は湾岸棲艦と戦った後を思い出していた。すると三原は

 

「それに、多分ですけど皆んなも気付いていると思いますよ。最近の団長の様子を見て・・・まぁ、深海棲艦になり掛けていると分かってはいないでしょうが・・・」

 

「・・・」

 

「まぁ、団長は結構顔に出ますからね」

 

そう言うと三原は少し笑っていた

 

「・・・そうか・・・そうか・・・ねぇ、三原さん。如何したら良いのかな」

 

そう言って日本武尊はどんどん変わっていく自分に如何接すれば良いのかわからなくなってしまったことを言うと三原は一言

 

「・・・じゃあ一つだけ、“いつも通りで良い”と思いますよ」

 

「いつも通り?」

 

「はい、いつも通りに朝早くに起きて仕事の割り振りをして、帰ってきたらご飯を食べて、それから遊んで、お風呂に入って夜になったら寝る・・・いつも通りに過ごす。それで良いと思いますよ」

 

「でも私は・・・」

 

「いいえ、あの子達なら姿が変わっても変わりなく接すると思いますよ」

 

そう言うと日本武尊は今まで溜め込んでいたナニカを吐き出すかの様に言葉を綴り、三原はただ寄り添う様に日本武尊を隣に座らせて話を聞いていた



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第二十六話

お久しぶりです!!
二ヶ月近く投稿できなかったことを此処に謝罪いたします!!!


日本武尊が三原と共に夜を過ごした翌日。日本武尊は三原と共に食堂で朝食の準備をしていた

 

「団長、気分はどうですか?」

 

「ああ、今はこの通りさ」

 

そう言うと昨晩の疲れが消えたからなのかは定かではないが。今まで白かった体が普段の健康的な肌色へと戻っており、三原は嬉しく思っていた

 

「しかし、不思議な物だ。昨日まであんなに白かったのにな」

 

そう言って日本武尊は元に戻った体を見ると後で詳しく検査してもらおうと思った。すると食堂に三日ぶりに出会う信長達航空機艦隊と出会った

 

「あ、団長じゃないですか。体調の方が大丈夫ですか?」

 

「え、ああ。この通り、まだ本調子ではないがな」

 

そう言って腕を動かすと信長達は安心した様子で朝食を取っていた。ここ最近は各々自由な時間に起きて食事を取るスタイルへと変えたため、信長達や雷達などは自由に起きたりしている今は信長が雷達の部屋を叩く光景は無くなっていた

 

「それなら良かったです。いや、ここ3日くらいは体調がすぐれないと聞いて少し心配でしたからね」

 

そう言うと思わず日本武尊はブルっとしてしまったがなんとかやり過ごす事にした

 

「ま、そう言う事だから今日からは私も参加するぞ」

 

「ええ、みんな団長を待っていますよ」

 

そう言って信長達は朝食を食べ終えると入れ替わるように雷達が入ってきて全員が朝食を終え、それぞれ今日の休暇を過ごしていた。全員が朝食を食べ終え、片付けをしていた日本武尊は少し息が荒れていた。それに気づいた三原は

 

「団長、そう慌てなくても大丈夫ですよ。ちゃんと手順を踏んでいけば、話せますよ。それまで待ってくれますから」

 

「あ、ああ・・・すまない」

 

そう言って落ち着いた日本武尊は準備を整えると4日ぶりの航海へと動いた。ここ最近は資源も十分に集まり、ようせいさんも自由に研究を始め最近は艦載機やレーダーの開発をたくさん行い、所属している艦艇の全てが最新鋭のレーダーや武装へと改装されていた

 

「さて、今日は街に繰り出そうかね」

 

「あ、それなら今回も肉類を買っておいてください。元手はここに置いてあります」

 

そう言って三原は外に食料品を置いていた。日本武尊はそれをようせいさんに頼んで分身に詰め込ませた

 

「さて、準備が終わったら行ってくるよ」

 

「はい、お気をつけて」

 

そう言って日本武尊は去って行った。それを見ていた三原は日本武尊の心はまだ完全に回復した訳ではないと思った

 

『やはり、いくら体が元に戻ったとしても心のどこかではまたああなってしまうのではないかと思っているんですね』

 

そして三原は少し悲しい表情を浮かべると

 

『もう少し私たちを頼ってくれた方が嬉しいんですけどね』

 

そう思うと三原は分身へと向かい中の倉庫の整理を行なった

 

 

 

 

 

 

 

その頃、荷物を入れた日本武尊は拠点から出港し、いつも使っている街の沖合の場所で錨を下ろして荷物に一部を小型ボートに乗せると分身を海中に潜航させ、ボートを使われていない港へと停泊させ。街へと向かった

 

「さて、これを市場に持っていきますか」

 

そう言って持ってきた食材などを市場に運ばせ、お世話になっている業者に売りに行った

 

「よ、久々に来たよ」

 

「ん、おお。お嬢ちゃんじゃねえか。ここ最近こなかったから少し心配したんだぞ」

 

「そうなのかい?ま、良いや。それよりも今回もまた持ってきたよ」

 

「お、助かる。ここ最近食材が高くってよ。お嬢ちゃんが来てきてくれて助かったよ」

 

「ん?何で高くなってんだ?」

 

そう言って日本武尊は食材の価格が高騰している理由を聞いた

 

「ん、ああそうか。お嬢ちゃんは新聞取ってないんだったな。近々、海軍が大規模な反抗作戦をするってことでその準備で国が大量に食料を買い取っているんだよ」

 

「ああ、そう言う事。そりゃ大変だな」

 

「ああ、これで商売上がったりよ。でもまあ、お嬢ちゃんが来てくれたお陰で少しはマシになるかもな」

 

「ははっ、それはどうだろうね」

 

そう言うと業者の男は早速日本武尊の持ってきた野菜を見ていた

 

「・・・」

 

「どうだい、今回の出来は?」

 

「・・・ああ、問題ねえ。やっぱお嬢ちゃんのところはいい野菜だ、これならすぐ売れるだろうよ」

 

「じゃあ金額はこれで」

 

そう言って日本武尊はいつも買い取っている金額より少し高めの金額を見せると男は少しうねり声を上げた

 

「うーん、もうちょっと安く出来んか。こっちも最近物が売れてねえんだ」

 

「いや、だめだ。こっちは命の危険冒してまで作ってんだ。(男には人のいなくなった海岸付近でひっそりと農業をしていると言っている)それくらいじゃないとね」

 

そう言って少しばかり値段交渉をしたが絶対に譲らない日本武尊に男は白旗をあげた

 

「まぁ、この際仕方ねえか。いいだろう、この鮮度だ。少々高くても売れる」

 

「ふふっ、ありがと。じゃあこれから二週間くらいは売りに来るから」

 

「おう、分かった」

 

そう言って現金を受け取ると日本武尊はその現金を元手に街で買い物を始めた

 

「さてと、今日はとりあえずあの子達(駆逐艦達)のお願いしてきた本と後は虎狼の人形用の布かな」

 

そう言って街で買い物をすること数時間。日本武尊は日が落ち、ぼんやりと灯りの光る街の食堂で夕食をとった

 

「ふぅ、取り敢えず買い物は終わったね。後は・・・あそこかな」

 

そう言って日本武尊は郊外にある小高い丘の方を見た

 

 

 

 

 

 

2200(フタフタマルマル)夕食を取り終えた日本武尊は丘にあるロー・ガンディーのいる教会へと足を運んだ

 

「さて、この時間なら祈祷も終わっているはず・・・」

 

そう言って教会に入るとそこにはロー・ガンディーが糸車を回して糸を纏めていた。するとローは糸車を止めて日本武尊の方を向いた

 

「おやおや、貴方が来られるとは。今日は街に買い物ですかな?」

 

「ええ、なんせ拠点にいる子達の欲しいものを買ってくるのが大変ですから」

 

そう言うと日本武尊はローの前に座った

 

「ははは、それは良いことです。若い子には多くの経験が必要です。いずれこっちに行きたいと言うのではありませんか?」

 

「もう既に駄々を着ねていますよ。全く、困った物です」

 

そう言って日本武尊は拠点で外の世界が見たいと駆逐艦達がギャーギャー言っていたのを思い出すと思わずため息が出てしまった

 

「そうでしたか。それは良いことです、良い経験を積むことでより良い人生が得られる。しかし、今の時代はそうも言ってられませんな」

 

そう言うとローは日本武尊にある質問をした

 

「ところで艦娘さん」

 

「何でしょうか」

 

「貴方は、この国が好きですか?」

 

この問いに日本武尊は少し間を置くとゆったりとし口調で答えた

 

「私は・・・この国の人が好きです」

 

「ほぅ、それはどう言うことですかな?」

 

日本武尊の答えにローはその意味を聞いた

 

「そのままの意味です。この国の人は海を深海棲艦に奪われたとしても毎日を必死に生き抜き、努力し続ける。その姿勢に私は深く感銘を受けました」

 

そう言うとローは少し微笑むと

 

「そうですか、それは何とも嬉しいことです。私はこれまで長い人生を歩みましたが、今日ほどいい日と思ったことはないですな」

 

「恐縮です」

 

そう言うと日本武尊はローと軽い話をすると日本武尊は教会を去って行った



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第二十七話

日本武尊がガンディーの寺院を訪れてから二週間ほど経ったある日。持って来た食料がなくなった為、滞在最終日となったこの日。いつも通り朝の市場に野菜を売り出し、そこで得たお金で街に買い物をする。溜まったお金で必要なものは既に買い物を済ませ。この日に得たお金は自分の好きなことに使える日本武尊にとっては一つの楽しみの日でもある。しかし、この日は少し違った様子を見せた

 

『ん?少し街が騒がしい?』

 

そう思うと街の中央にある広場に人だかりが出来ており、日本武尊もそこに行って見ると其処には街頭テレビにあるニュースが映っていた

 

『インド国防省はインド洋奪還作戦を正式に決定。イギリス、アメリカ海軍両国の海軍との合同で行われるとの事。なお、引き続きインド洋に展開している深海棲艦についての情報としましては・・・・』

 

ニュースで伝えられた奪還作戦に故郷を奪われた人々と思われる人からは歓喜の声が上がっていた。そのニュースを見た日本武尊は驚きを露わにすると共に急いで拠点に戻ってこの情報を伝えないと行けないといけないと言う思いが先走り、気づけば日本武尊は街を出て分身に乗り込むと拠点の方まで急いで帰っていった

 

 

 

 

 

 

 

 

日本武尊はあわてて拠点に帰還すると、黒潮が驚いた様子で日本武尊に声をかけた

 

「あれ、団長。今回は随分と早い帰りでしたね」

 

「え、ええ。黒潮・・・ちょっと皆んなを呼んでくれる?」

 

「え?わ、分かりました」

 

日本武尊のただならぬ雰囲気に黒潮は拠点中にいる全員に声を掛けた

 

 

 

 

 

 

そして少し時間が経ち、食堂に集まった全員は日本武尊からインド洋奪還作戦が行われると聞くと驚きの声をあげた

 

「そうなのですか!?」

 

「初めて聞いた」

 

「いや、うちらはそもそも陸地に行ってないんだから分かるわけないでしょ」

 

そう言って剣風に雷風が突っ込むと日本武尊は今後の予定を考えた

 

「しかし、インド洋に艦隊が来るとなると我々はどこに行こうか・・・」

 

「じゃあ、逆に奪還に来た艦隊と合流とかは?」

 

そう言ってニコが提案をするが日本武尊はこれを却下した

 

「いや、そもそもこの艦隊自体。人目を避けて行くことが大前提なんだ。私たちの艦隊ははっきり言って強力だ。もしそんな私達が人との交流に出てみろ。人通しの戦争が起きる」

 

「そっか、そう言えばそうだったね」

 

そう言ってニコは改めてこの艦隊の危険性を感じていた

 

「じゃあ、どうする?人目につかないところと言えば・・・」

 

するとヨークが突拍子もない場所を言った

 

「・・・南極」

 

「「え?」」

 

「南極なら、人がいない。南極大陸は人が住めない環境、だけど私達は艦娘。南極大陸に住める可能性は十分にある」

 

ヨークの意見に全員が困惑した。たしかに南極大陸ならば人目につかず良いかもしれないが、あそこは分厚い氷河に覆われた氷の大地である。行き価値はあると断定した

 

「・・・よし、ならば行き先は南極にしよう。日本武尊は小さいながら砕氷船能力がある。それを使えば・・・」

 

「本当にあの船はすごいね」

 

「そうですね。欠点らしい欠点が見当たりません」

 

そう言ってヨークとシカゴが半分呆れた様子でいると早速各々準備を始めた、日本武尊は砕氷能力向上のために改装を行なった

 

 

 

 

 

 

 

会議の後、各々がやる事をやるために全員が別れた

 

「あー、もう離れちゃうのか〜」

 

「仕方ないよ。私達が原因で争いになったら元も子もないでしょう?」

 

「それはそうだけどさー」

 

そう言って満風と葉月が拠点を手放すことを惜しみながら歩いていると視線の先に誰かが倒れているのが分かった

 

「ねえ、あれって・・・」

 

「っ!司令!」

 

そう言って倒れていた日本武尊に近づくと満風は日本武尊の体を揺さぶったが、反応はなかった

 

「大丈夫ですか、司令!!」

 

葉月は慌てて他の全員を呼びに行き、満風は日本武尊の体を揺さぶっていた

 

「司令!司令!」

 

そう言って体を揺さぶっていると日本武尊が返事を出した

 

「・・・ン・・・」

 

「司令!大丈夫ですか!?」

 

「・・・ン・・・ダ、イ、ジョウブ・・・」

 

この時、満風は心底ほっとした。だが、その感情は起き上がった日本武尊の姿を見てどこかに消え去ってしまった

 

「司令・・・!その目、如何したんですか!?」

 

そう言って起き上がった日本武尊の姿は青い眼に、真っ白な肌。それに頭からはツノが生えており、深海棲艦の特徴と一致していた

 

「あ・・・あぁ・・・」

 

満風は腰が抜けてしまっていた。日本武尊だと思って人物が深海棲艦だったのだ。そして日本武尊()()()艦娘は立ち上がると満風の事を見下ろしていた

 

「ヨウヤクテニイレタ、アタラシイカラダ・・・コノチカラ、マズハタメストシトウ。テハジメニオマエカラダ!!」

 

そう言って満風に手を伸ばした日本武尊であった

 

『マズイ!!死んじゃう・・・』

 

その時だった、日本武尊の手を何者かに撃ち抜かれていた。満風はその銃声のした方を向くとそこには銃を構えたシカゴとボウガンを構えた信長の姿があった。するとシカゴがつぶやいた

 

「驚いたよ。よもや指令に取り憑いた深海棲艦が私達を壊滅させた湾岸棲姫だったとわね!!」

 

「借りは変えさせてもらいますよ」

 

そう言って次にヨークが持っていた20.3mm連装砲を構えた。同じように葉月や雷、阿賀野などもそれぞれ砲を日本武尊に向けていた

 

「司令・・・まさかこんな事を隠していたなんて・・・」

 

そう言って涙ぐみながら雷風も砲を向けていた。砲を向けられた日本武尊は絶望的な状況なのにも関わらず笑い声を上げていた

 

「ハハハハハ、オモシロイ。ナラバワタシノサラナルシンカノカテニナッテモラオウ」

 

そう言って腕から禍々しい形をした砲塔が無数に生まれ、一斉にヨークたちに砲を放った



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