あべこべ×供給中毒(ウマ娘) (2Nok_969633)
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愛が恐れているのは、愛の破滅よりも、むしろ、愛の変化である。

 

 恋愛小説ものを久しぶりに掘り出して見て来ました。ああいう痒い感じもまた良きですなぁ。漸く読めるようになったんだなぁ…とちょっちびっくりしております。
 これディストピアより地獄だわって感じてしまう人が居ると思うので閲覧注意ね。





 

 

 

 物心がついた時から、俺は変わっていたそうだ。

 

 何でも物覚えが早いとか、身体の使い方が人よりも上手いといった点で、だそうだ。

 

 それもそのはずである。俺はどうやら転生したらしい。らしい…というのも当初、それを認知した時は頭にクエスチョンマークが浮かび上がっていたが、無理もない事だろう。

 

 この世界がどんな世界であるか、を知ったところでその時に理解力があったか、と問われるとこれまた難しく、んな事知るか!の精神で幼少期から好き勝手遊びまくっていた事だけは今でも覚えている。前世とも大まかに変わっているような素振りも、様子も見せることも無かったからだ。そして何よりも、

 

 「(なんとなく転生したような気がしますぞ!妙に馴染みますなぁ!)」

 

 といった感覚だけが頭の中に残り続けて、2歳の時には既に厨二病のようなテンションで毎日を過ごしていた幼いあの日の自分は見るに耐えないものがある。死因がどうだったかすらも忘れて、兎に角童心に戻り、ガキのようにひゃっはー!と叫びまくりながら…といっても部屋の中のみに限られていたわけだが、住めば都というように些細な事は気にしないまま遊んでいた。何故俺にそんな感覚があるのか、といった疑問は直様頭の中から消え去り、人生を謳歌する気満々でいた。子供になっていたことを、完全に楽しんでいたのだ。

 

 そんな馬鹿みたいなことを毎日のようにしていたある日、当初の違和感はよくある高熱と共に蘇った。そしてこの世界が別世界であってそうでないと気が付いた時には、酷く混乱した。

 

 なんとなく見ていたニュース番組の中で毎回の如く取り上げられていた、頭に変な付け耳をした女の子が沢山いる映像が流れた時、俺の頭に電撃が走ったかのように記憶だけが瞬時に蘇ったのだ。

 

 そしてこれは直感的に見て、俺はウマ娘がいる世界だと理解した。

 

 あの時…俺は再び死んでも良いと思えるほどに舞っていた。親がドン引きするほどに騒ぎ立てていたくらいにウハウハであった。

 

 「(これwww人生、勝ち組だwwwトレーナーになってイチャコラしよwww)」

 

 と邪な考えを持っていた過去の自分には蹴りを一、二発くらいは与えたいが、誰しもが思いそうな事は、既に自分の心の中で曝け出して張り裂けそうだった。

 

 さらに畳み掛けるようにして、決定付けるニュースが飛び交って来た時…俺の心は絶頂を迎え、頭が爆発しそうになるのは時間の問題であった。

 

 『次のニュースです。先日、全世界平均の男女比率の差が1:80となって一年が経ちましたが…依然として改善の目処は立っていません。これに関し、専門家の意見では今まで以上に早急に対応しなければならないとの声が上がっています。WHOが制作した報告書によりますと、このまま男性の出生率が低い状態を維持したままこれ以上の右肩上がりは望めない可能性が非常に高い、との事です』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「俺、トレーナーになる」

 

 「え…、え?」

 

 自然と出たその言葉に身を任せ、父親の困惑する表情なんて見向きもせずに、この日から人が変わったように勉強を始めた。がむしゃらになって心身共に磨く日々が続いた。当然、身体を絞ることも忘れてはいなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして17歳となったその年から、もう充分だろうと踏んで、トレーナー試験へと何度も挑む日々が訪れる。所謂UMAO枠を狙っていったのだが…この狙いが仇となった。

 

 1年目、三次試験不合格

 

 2年目、最終試験選考落ち

 

 3年目、最終試験選考落ち

 

 流石にここまで来たとなると、つ…次こそ、次こそは、と期待してしまうのが人間というもので、URAから直々に焦らしプレイをされていると思うと中々に濡れるものがあった。…今年はもしかしたら受かるのではないか、と諦めきれない気持ちが強かったとある日の夕方…URAから電話がかかって来るまでは、の話だが。

 

 その内容はそれこそバカでも理解出来るものだった。だが俺は内心気付きたくない真実があった。薄々気付いていても気付かないフリをして、多大なる時間を浪費していたのがバカバカしくなるくらいに、哀れで滑稽だった。

 

 

 

 URA人事部曰く、

 

 ・ここ近年、男性でトレーナーを目指す人はまずいない。

 

 ・男性トレーナーが複数人存在し、かつ担当トレーナーの実力によって均整化が取れる等の状況ならば、検討の余地が見込まれ多少は緩和されるだろうが、3年連続して男性からの応募は自身1人のみ。

 

 ・我々も気を利かせ、UMAO枠を作ってはいるものの実際に稼働したのは数十年も前のことであり、必死にシミュレーションをしても結果は悲惨な状態を維持。

 

 ・URAの中でも各自知り合いも含め総動員し、家族に男性がいる者に声をかけたり、広告を打ったが何一つ効果はなく誰1人として反応は示さず、それでもなんとか合格を出そうとしたが理事会で却下され叶わなかった。(一年目は普通に不合格であり、2回目は審議の末別の人をトレーナーに選別、3回目にて理事会で却下されたとのこと。)

 

 ・他のURA広報部やバ場造園課などにも声をかけたが、広報部は男性枠を既に撤廃する流れが出来上がっており、バ場造園課は肉体労働もあってかトレーナーに比べて万が一の事が起きる可能性は大人だからこそ高いことが懸念され、レースどころの話では無くなる、と真面目な回答が為された。勿論、人事部も同様でやはり男性が目指すならまだ性知識が薄い学生相手であるトレーナーの方が、という認識が強いらしい。

 

 ・地方では中央よりも比較的難易度が低く、娯楽も少ない事からいくら10代とはいえ危険すぎる懸念点もあった。学生の中にも夢小説のように期待を持っている人が少人数でも居る時点で、死地へと向かっているようなものだ。それこそバカの所業だ。そんなことをするよりももっと楽しい事が待っているからそっちにしたほうがいい。

 

 ・私と永久就職しませんか?高収入で高学歴で美人ですよ?テクもありますよ?

 

 との事である。当然、魅力的なお誘いは断りの申し出をした。

 

 

 

 道理でリモートでの対面にしては、毎回歯切れが悪いと思っていたが…合格点が出ている以上最終選考までは残らせるという事が規則であった為に、本当に申し訳を無いことをした…というのが大まかな内容であった。流石国管轄の公務員様だ、と感服したが…俺の心は弄ばれていたのかもしれない。

 

 だが、色々と裏にまで手が回っていたことはまず間違いないだろう。名前等、個人情報に関するありとあらゆる情報の隠蔽などをした上で応じてくれたのだ。こちらとしても考えたくなるもので、寧ろ申し訳ない気持ちの方が打ち勝っていた。国が決めている方針である以上は、逆らえないのが規則というものである。SNSも含め慌ただしく活動していた理由を、その時初めて知ったのがなんとも情けない話だった。後半部分については何も言わないが…。

 

 

 それでもその日は、心の底から泣いた。三女神様に祈りを捧げても、何も起きなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんな苦い過去を胸に秘めながらも、それでも少しはウマ娘の活動に貢献したい気持ちはあの日から変わっていなかった。幼い日の情熱に駆られた熱意は、何としてでもターフの上で走る彼女達に注ぎたい…それはあの日を過ぎてからでも変わらずにいるのだろう、とそう思っていた。

 

 だが、そう簡単に物事は上手くいかない。そもそも男性が世に出ること自体難しいものである。外に出れば視線は集まり、電車に乗れば痴女だらけの世界でそもそも男性が働くなんて事も無く…親に無理を言ってまで大学に行きたいからお金が欲しい、というわけにもいかないまま、うずうずして1日1日を無駄にしていった。その実、家族もどういうわけか早くに亡くなり、あるのは毎月送られて来る給付金といくらかの遺産だけ。

 

 治安が良くまだ物価も安めであり、男性が1人で暮らしても大丈夫なように支援がされている場所で細々と生活しているとはいえ、黙って朽ちていくほど落ちぶれているとは思わせたくない…彼女達は今も、俺より切磋琢磨しているのだろう。しかし全ての人の人生が上手く歩めるかどうか…なんて保証はされていないのである。

 

 どうか、どうか、と待てども暮らせども世界は変わらず勝手に動いていった。

 

 三女神様に再び祈っていても、そうしている間に月日は流れていく。

 

 いつからか応募要項を見ることすらなく、小さな頃から夢見ていた熱は完全に鎮火していた。無理もない話である。

 

 そうして心が折れた俺は今日も配給されたものの確認を済ませた後、いつものようにパソコンを開いていた。一体何をしているかというと…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『カレン、今日も練習頑張ったんだ!レース前だからちょっときつかったけど…お姉ちゃんとなら一心同体だよ!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ひょええええええええ〜〜〜…推しがっ!!!!!!!!!尊い!!!!!!!!!幼少期に出会った運命の導きは!!!!!!!!!何よりも愛が不滅であるという証!!!!!!!!!愛は決して絶えることなどないのですっっっ!!!!!!!!!!ハァ〜〜〜ッッッた ま ら ん ッッッ!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 絶賛デジタル化していた。

 

 

 別の意味で燃え上がっていた。

 

 

 俗に言うオタクである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 愛とは即ち、何なのだろうか?

 

 

 人の心には多くの計画がある。しかし主のはかりごとだけが成る。人の望むものは、人の変わらぬ愛である。

 

 最高の愛とは、魂を目覚めさせるようなもの。それは私たちの心に火をともし、心に平穏を与えてくれるもの。それは、私があなたにどんなときも与え続けたいと願う、たったひとつのものである。

 

 人生で最も幸せを感じる瞬間というのは、他人から愛されている…もしくは、自分自身を愛することを実感できるとき。或いは自分と同じように誰かを愛するときだ。

 

 

 ならば俺の答えはただ一つ!!推し活だ!!ウマ娘しか勝たんっ!!

 

 

 俺の味わった絶望から救いあげてくれたのは、天でも、神でもなく、愛だった…即ち、ウマ娘である。いや… 誰かを愛することは、神様の顔を見れたようなものという言葉があるように、ウマ娘が神様だったと言っても過言ではないのかもしれない。もうね…尊みが通り越して輝いている彼女らに、ただただひれ伏すしかないよね!という気持ちが、身体全体に満ち満ちている。

 

 つまりは…ここは神の国だったのか?

 

 と、まあ紆余曲折はあったものの、ようやく辿り着いた最果ての景色がここであった。そして文字通り人生における全てを彼女らで満たし、堕落したに相応しい生活をしているわけだ。給付金が思ったよりも高い為、推しグッズにこれでもか!と徳を詰めるなんて幸せ以外ありえないwwwというただのイタイ大人の完成形である。これについてはあべこべ世界で本当に良かった、と感謝の言葉もないほどに満喫しているくらいには楽しんでいた。

 

 例え給付金が安かろうと遺産は大事に取っているが、それでも推し活はどんな形であれしていたに違いない。今の俺の熱中ぶりからして断言出来るほどだ。そしてお金の管理にも抜かりはない。最後の良識であり、推しを愛することは即ち財布との相談が外せないのも、良きオタク街道を歩む上で欠かせない。これが原則であることはお忘れ無く…。

 

 しかし、振り返ってみれば我ながらバカだなぁ…と今では笑ってしまうものだ。推しなんて目の前にいるようなものじゃないか!と発見をしたときは、それこそ泣いた。号泣した。良い大人がワンワンと1時間くらい泣き叫んでいたのだから。

 

 ウマスタ、ウマッター、ウマライブ、ウマチューブetcetc…考えてみれば、見方を変えてみれば、推しとは直接会えずともフィルター越しに会うことは出来る…我ながら天才では?と思った程に頭がイッていた。

 

 金にも困らず、推しに愛を与え、人生は豊かになるのだと!これこそが、第二の生なのだと!すぅぅぅうううう…はぁぁぁぁああああ………俺は感じている。三女神様…本日も良きウマ娘ライフをこうした形でも見せていただきありがとうございまっす。ごちそうさまです!

 

 

 『そろそろ放送切っちゃうけど…大丈夫かな?』

 

 

 ・大丈夫です!写真もバッチリ!

 ・また次のライブ、楽しみにしています!!

 ・カワイイカレンチャン!本当に可愛いカレンチャン…。

 ・グッズ予約するから早く〜!

 ・女神カレン様、どうか最後にカワイイお姿を収めるチャンスを私にください…。

 ・今日も生きてて良かったぁ…。

 

 

 『ふふっ大袈裟だよ。写真を載せるときはいつものタグ付けよろしくね!任せてっ次のライブも頑張るよ!グッズは近々予約出来ると思う…かな?お姉ちゃんと相談したけど、そろそろ発表されると思うよ!んで、そこのキミ…キミはなんでカレンの事…見逃していたのかなぁ?カレン、悲しい…うるうる。』

 

 

 ・あぁあいすいません!カレンチャンさんに見惚れていたので手も思考も頭も止まってしまいましたっ!!

 ・怒ったカレンチャンもカワイイ…

 ・もうカワイければ何でも良いんだ。

 ・私が悪いんだよ…カワイイカレンチャンの写真が撮れなかったのは、私のせいだ!

 ・この中にカレンチャンの写真撮ってない奴なんている?いねえよなあ!!

 ・どうします?

 ・構わん、やれ。

 ・Currenを泣かせるなんてサイテーね、バッカみたい。

 ・カレンチャンの写真をよぉ!撮っていなかったなんて、んな事ぁ許せねえよなあ!!

 ・焼き討ちに行くぞ。

 ・奴の家を知るものは?

 ・何の成果も得られませんでした!

 ・とりあえずもう一回お姉ちゃんと呼んでくれないか?

 ・見惚れていたのならしゃーなし、私もその1人だ。というわけでお願いします本当に生き甲斐なんですお願いです300円あげるから!

 ・私も同行しよう。

 ・なんだ、お前もだったのか。

 ・怒ったカレンチャンの顔、スクショしたけどいる?

 ・いる。

 ・いる。

 ・いる。

 ・いる。

 ・絶対にいる。

 

 

 『もぅ…怒った顔が欲しいの?それともカワイイ顔が欲しいの?どっちなのかなぁ?はっきりしてくれないと…カレン、困っちゃうよ』

 

 

 ・選べるわけないでしょ、このバカちんがぁ!

 ・……ふぅ、何とか堪えた。危うく魂まで持っていかれるところだった。

 ・究極の選択…!うっ、頭が!嫌だ…痛い…何でこうなるの…もう耐えられない、カレンチャンの写真全部撮りたい…。

 ・これがカレンチャンのやることかよぉ!!!!!!!!!

 ・ごめんなさい…ごめんなさい…。

 ・カレンチャンを撮り続ければよぉ!私の尊み貯金がパァだぜ!!

 ・私は撮り続ける…お前らがどう撮ろうが、それはお前らの自由だ。

 ・救いはぁ…?救いはないのでしょうかぁ…。

 ・汝、カレンチャンのカワイイを見よ。

 ・私のウマ娘ですね。

 ・結婚したい。

 ・これからが地獄だぞ。

 ・選べ、カレンのどの表情が見たい?

 ・ダメ、ワタシ…Curren…ツヨイネ。

 ・カレンチャン「ほら、頑張れ頑張れ。」

 ・カレンチャンの表情一つ一つ…その全てにおいて神にも勝る程に非常に魅力的だ。文字通り、私たちを殺しかねないと言っていい。

 ・どうした急に。

 ・そんなの嫌だ!どちらか一方のカレンチャンの表情しか見れないだなんて…一生私たちだけに見せて欲しい!私が死んだ後も10年以上は天国に残っていて欲しい!

 ・天国はここにありますよ、頭の中…脳味噌の中に。

 ・やってみせろよカレン!

 ・なんとでもなるはずだ!

 ・カレンチャンだと⁈

 ・お姉ちゃんとして、最後まで責任を果たすことだ。

 ・お前らに一つ問う…どんなカレンがタイプだ!

 ・どんなカレンがタイプだい?

 ・カワイイカレンチャン!

 ・カワイイカレンチャン!

 ・怒った顔も撮る、カワイイ顔も撮る。両方やらなくっちゃあならないのが…お姉ちゃんの辛いところだな。覚悟はいいか?私は出来てる。

 ・対象のカワイイ係数が更新されました。カレンチャン、尊みオーバー。対象に完全悩殺されます、ご注意ください。

 ・カレンチャンがぁ!可愛くてぇ!カレンチャンがぁ!尊すぎぃ!みんなの心にぃ!入ってくぅ!カレンチャンがぁ!ちっ…近づいてぇ!カワイイカレンチャン!!

 ・ひゃいいいい!!ごめんなさいいいいいいい!!

 

 

 『しょうがないなぁ…じゃあ、これで最後だからね…はい!とっておきのポーズ、だよっ!!』

 

 

 ・…b

 ・カワイイ…しゅきぃ。

 ・ぐあああああぁぁぁぁぁぁ……しゅきぃ。

 ・ががががががががっっっっ

 ・あばばばばばはっっっっっ

 ・あああああああ

 ・あああああああああ

 ・あああああああああああ

 ・またデジタルが尊死したか…まあ、いい奴だったよカワイイカレンチャン!

 ・カワイイカレンチャン!

 ・カワイイカレンチャン!

 ・カワイイカレンチャン!

 ・やめて!もうデジたんのライフは0よ!カワイイカレンチャン!

 ・カワイイカレンチャン!

 ・カワイイカレンチャン!

 ・カワイイカレンチャン!

 ・デジタルが死んだ、この人でなカワイイカレンチャン!

 ・カワイイカレンチャン!

 ・カワイイカレンチャン!

 ・またデジタル殿が死んでおられカワイイカレンチャン!

 ・デジたんが決めたあカワイイカレンチャン!

 ・カワイイカレンチャン!

 ・カワイイカレンチャン!

 ・カワイイカレンチャン!

 ・カワイイカレンチャン!

 ・カワイイカレンチャン!

 ・カワイイカレンチャン!

 

 

 『ふふっ、いつもありがとう!みんな!カレンのこと、ず〜〜〜っと見ててね!まったね〜〜〜!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 みんなにカワイイを与え続けるだなんて…ドーバー海峡並に愛が深いってものですよ!!ね、そう思うでしょ!!…と顔を見合わせて分かち合う人は誰1人としていないわけだが、これは仕方のない事でありもうどうにもならない…割り切るの一択である。

 

 それはさておき、先程撮れたカレンチャンの写真を選出しなければいけない任務に早急に取り掛かろうではないか。

 

 

 あっこれ、しゅごい…しゅきぃ。

 

 これは正しく神のみわざ……。

 

 ………ゴッッホォォ!!!!!

 

 

 

 

 …ふぅ。

 

 

 

 

 

 おっと尊死している場合じゃない。早速ウマスタにあげなければ!と奮起し、厳選した写真を載せる。無論、#カワイイカレンチャン も忘れない。

 

 よりカレンチャンらしく、カレンチャンが目指しているカワイイを追求し、カワイイカレンチャンをカワイイカレンチャンとして載せるべくして、何がウマ娘ちゃん好きのオタクと名乗れるのだろうか!!

 

 見ていてくれ…これが、俺の、全力だ!(勝利の鼓動)

 

 

 

 溢れんばかりの気持ちを近所迷惑だということを考えつつ抑え目にしながら、俺は今日も推し活の証を投稿をしたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 はぁ…

 

 

 今日もウマ娘ちゃん達は………サイッコ〜〜〜〜〜〜ッ!!

 

 

 そうして俺は、この酔った気持ちのまま筆を手に取るようにしてサイトを開く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ん〜〜〜……。流石に今日はちょっと疲れた…かもなぁ」

 

 とはいえ…私自身がちゃんとカワイイを作れているかどうか、確認作業は怠らない。流石私、今日もカワイイ。

 

 「…ふふっ」

 

 その中でも主観的に見て目を引くのは数人だ。取り分けこの人が撮る写真は、中でも別格である。画面越しからでも愛が伝わってくるような、暖かな写真なんてお姉ちゃんやデジタルさん以外ではそうそう見かけることが無い。

 誰も正体を知らない。見たことすらない。私と同じ秘密主義者。

 

 「相変わらずいい写真を撮るのに…う〜ん。この人だけ、やっぱりわからないなぁ。絵も描いているっぽいけど、商品として出回っている様子もないし…」

 

 一時期はコメントが女性っぽくなくて男性なのかな?と夢見がちな乙女のような考えが頭に過ぎったこともあったけど…まだ子供とはいえそれは無いよ、と思うのが普通であり、その認識自体が常識だった。例えば病気で動けない人なのかもしれない…とか、もう少し現実味を帯びている推測の方にどうしても重みが偏ってしまうし、誰だってそう思う。しかしながら、そうした痕跡も一切無く、まるで別世界を生きているような人にしか見えないままで、私の中で揺るぎのない事実となってしまっている。いずれにせよ、私のファンの中でも異端の人物であることには違いない。

 

 …あなたは一体どんな人なのだろう。

 

 「他のウマ娘に対してもかなり熱心なのに…んー、デジタルさんと同種だと思うんだけど。悪い人ではないと思うんだけどなぁ…不思議な人なのかな、それとも不気味な人…とか?」

 

 椅子に寄りかかり足をぷらぷらとさせながら、自然と呟いたその言葉は誰にも聞かれていないからこそ言えることではある。そんな独り言をするほど私は、その正体を暴きたいという欲に魅了されていた。

 

 

 

 

 

 




 

 あべこべやぁ!
 はよ、書かんかいコラァ!
 あべこべウマ娘物早よ書けやコラァ!、ということで勉強し直してきましたわ。




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愛の欠如こそ、今日の世界における最悪の病である。

 

 「「「うまぴょい♡」」」

 (っ…!)

 (……)

 「ウマ娘っていつもそうですね…!トレーナーのことなんだと思っているんですか⁉︎」

 ガイドラインが漸く制定された。私は終わった…だが、この日のために書いたネタくらいは世に出させてくれ。





 

 

 

 「きょ、今日こそは…」

 

 日も沈み、トレセン学園に静寂が訪れる。その静寂に紛れて静かに闘志を燃やしている小さな少女から漂う覇気は、まるでゲート入りが完了し、今にもレースが始まりそうな気迫のようにも受け取れるだろう。ピリッと背筋を凍らせるような集中力でスマホの電源を入れるその姿は、外見からして可愛らしいとも言えるし何故そこまで電源を入れるのに戸惑うのか、不思議に思うかもしれない。また、何故そこまで殺気立っているのか…様々な疑問が飛び交う事だろう。

 

 ぽちぽちと指を動かして、とあるサイトを検索する彼女の指先は微かに震えている様子だ。

 

 そこに入るまでに凡そ5分ほど葛藤していたが、よしっと心に喝を入れて彼女は踏み入れる。

 

 そのサイトは匿名の作者が自由に描く事ができる、無料ネット小説の投稿サイトだった。はて、そんなサイトに果たして緊張しながら入る必要性がどこにあると言えるのだろうか…覚悟を持ってサイトを覗く理由とは一体全体何なのだろうか?そのきっかけは、なんて事はない風の噂からだった。

 

 始まりは大したものではない…本を読むという行為自体は、彼女にとっては趣味であり、それはネット小説であっても同じである。好みの作品があれば、それらに読み耽る事は、一読者としては当たり前な事だ。但し、時代によって好まれる作品や文体、物語の流れで合ったり、描写表現の違いは存在する。そしてそれらは、その都度淘汰され常に変化していくものであり、世間で受けていようが受けていまいが、読者にとっては満足度が高いか低いかの違いでしかない。所詮は娯楽である。

 

 当然のことではあるが、トレセン学園にも本を好む人は多く居るもので、図書館で誰がどういう本を読んでいるのか、はたまたどういった本が好きか、といった情報を元に新たなジャンルを読んでみようという気にもなることがあるくらいだ。そうした噂を聞いたり話したりする事自体が、彼女にとって、好意的な姿勢を持っていたという事もあるのだろう。

 

 なんて事ないような噂が、何処からか流れてきたのはいつだったか…。定かではないが、確かにこう耳に入ってきたのだ。

 

 

 

 「小説サイトに男性描写がずば抜けてうまい『こがね』って人がいるんだ。何故かはわからないが…胸のときめきが止まらないような甘酸っぱい物語も然ることながら、読者の想像に委ねるような心を擽ってくる描写をした短編集は至高の逸品なんだ。一つ一つの仕草だけで、とてつもなくそそられる話もあってね…正直困らない事が悩みになりそうだ。お陰で最近は寝不足だよ。」

 

 

 

 この言葉は若い女性にとっては、はっきり言って毒そのものであり、特にアスリートにとっては致命的だった。私達のようなトップを狙っているような強豪な人が多くいる中で、そんな選手までも魅了されてしまう本などあっただろうか?トレーニング本でもあるまいに、とその日は高を括っていた。

 

 だが、その言葉を聞いてからというのも…彼女の中ではその内容が、どうにも気になって仕方がない。探究心そのもののせいでもあるが、何より男性描写が上手い人など中々に出会さないこともあって、その真相を掴みたくて仕方がなかった。本という娯楽に幼少期から取り憑かれた彼女にとっては、無理もない話であり、その魔力は募るばかりである。

 

 取り分け、興味に対して欲求が高まる思春期においては、ある種危険なものであり、性癖が歪められる、又は新たに開発されたり…場合によってはより深みへと入ってしまう…といった事例もある。すなわち…探究心そのものが欲求を助長してしまう事もあるのだ。こうした欲求は未知数であり、抑えようとすればするほど魔力はさらに高まっていくことはザラにある。彼女はそれに耐えることができなかった。1週間もしないうちに身体が探し始めていた。

 

 

 

 ただの噂話を本気にするわけにもいかないが、空いた時間を有効に使い捜索を続ける日々はそう長くはかからなかった。

 

 どうやら恋鐘と書いてこがねと呼ぶようで、珍しいペンネームであった。

 

 お陰で最初は見逃していたが、意外にも投稿時間と重なっていたからか、偶々見ていた中規模サイトにてその作者とすんなり出会えたのは、一先ず幸運だったと言えよう…しかし、重要なのは中身だ。

 

 あの噂話が本当であれば、彼女達と同様に魅了されてしまうのではないか…そのことだけが頭にふと蘇り、一瞬我へと帰るが…そう易々と逃してくれるのであれば、何故寝不足になるような作品に読み耽るのだろうか?それらの答えは明白であった。

 

 作者が手がけた作品たちは、見るからに甘い蜜を垂らして誘っている。おいでおいで、楽しませてあげるよ?一緒に楽しみましょう?っと言っているかのように彼女の目には映っていた。なんて事のないネット小説にしか見えないそれに、見つけた達成感とようやく読めるという高揚感にバフが掛かり、小説そのものに対しての欲求がヒートアップし、幻影を見せていたのかもしれない。

 

 そうして彼女は蜜を吸うべく、意を決して中身を覗いた。その後は言うまでもない…ズブズブと沼へ落ちていく。試しに短編集を読んだ彼女は、作者が描く男性心理の描写に驚愕していた。

 

 確かに多少描写表現に対して時代錯誤的なものも存在するが、男性の表現においては理解が追いつかない程に濃厚で濃密であった。そして男性描写がうまい、という発言にも納得してしまった。これは上手いのではない…美味いのだ。この世の理想が詰まったかのような男性の心理描写やセリフは飽き飽きしていたつもりではあったのだが、この作者が書いた男性は嘘臭さが無く、本物の男性のように表現されていた。それらは王子様や不良少年など様々なジャンルを問わず書かれており、一体どんな豊富な経験をすれば書けるのだろうか?という疑問すら浮かぶほどである。だが、この作者はそれすらも超える逸材に見えた。

 

 

 

 心臓に悪いという言葉も頷ける。あろう事か数作品を同時並列で挙げていたそれらは、ウマ娘×女性や百合ものは伸びていないようで更新こそなく、少なくとも今現時点では、ウマ娘や女性×男性の恋愛ジャンルに絞り、力を入れている事は理解出来ていた。パッと読んでみて率直に思った感想は、この感覚が間違いであってほしくはない…というのが自身の観察眼から導き出された回答でもあり、でなければこうも綺麗な作品ばかりで占められているはずがない、と感じるくらいだ。

 

 この前提条件がある上で作品数も踏まえると、到底1日で読めきれるものではない。いくら読書家であろうと、いかに視野が広かろうと…本を読むのは難しくそれでいて楽しいのだ。

 

 「ふぅぅぅ…。(今日こそは読み切るぞぉ…頑張れライス、頑張れ…おおーっ。)」

 

 彼女は今もこうして、1日の終わりを読む事に費やしている。

 

 因みに余談ではあるが、同室の彼女も同じような気持ちで読んでいる事を、互いに知りながら個々人の時間を楽しんでいた。理解者も読書家な為、お互いの時間を邪魔しないように円滑に事が運んだことで、邪魔するものは誰もいない。お陰で有意義な時間を過ごせていた。

 

 

 

 

 

 (はわわわわ…。こ、こここここれってもしかして…この人達ここで⁉︎)

 

 キスをしたかもしれないシーンである。それもプラトニックなキスから始まった、卑しさ満開の始まりの行いがあったかもしれないシーンである。読者としては果たしてどちらなのか、非常にもやもやしてしまうだろうが、それらが一切さっぱり書かれていないまま、シーンが切り替わった事でより一層、興味が惹かれてしまうのだ。

 

 今時こんな作品は、それこそ古典作品でも読まない限り実在しないものだと思っていた。より正確に言えば、どのような時代であってもある事にはあるが、恋愛小説…とりわけ隠語描写の有無や質を把握した上で、本として当たり外れを判断しなければならない為、判断がし難い。また、ルームメイトや他の生徒がいる環境下では買い難いものでもある。理解者が居れば別ではあるものの、少しばかり恥ずかしい気持ちに加え、本を置くスペースを確保しなければならない悩みも出てきたり、と中々に尽きない。

 

 その点、ネット小説というのは便利ではあるものの、やはり味気がないのだ。紙独特の匂いだったり、本をペラペラとめくる感触などは味わえない。当たり外れに関しても差が大きすぎる。

 

 だが、彼女の考えを改めさせるほどに気持ちがいい作品に出会ってしまった。

 

 直接、肉体的欲求を求めるものではない。その分だけより場を想像しやすくもなり、読み耽っては断念しまた頭に過れば読んで、を繰り返していた。

 

 (あうぅぅ…やっぱり、ライスには早いのかな…。)

 

 ライスシャワーは悶々とした気持ちと鳴り止まない興奮を胸に秘めながら、スマホをそっと本を閉じるような流れで電源ボタンを押した。明日もトレーニングがある為、流石に夜更かしをするわけにもいかない。

 

 だからこそ夢の中で『お兄さま』に会える事を信じて、眠りにつく事が出来るのだ。

 

 

 さて、長々とトレセン学園で密かに流行っている事を語ったが、一体何処の馬の骨が、何の為に書いているんだ!天使にも等しい彼女に何てものを見せているんだ!全く…一体何を食って、何を考えたらそういう思考を持つんだ!…と問われれば答えは一つしか無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 (なんだよもおおおお!!!!!!またかよおおおおああ!!!!!!手が止まれなああああい!!!!!!たまらねええええ!!!!!!全くウマ娘は最高だぜえええええ!!!!!!はぁはぁライスたんライスたんんん!!!!!!俺の全力の愛を受け取ってくれえええええ!!!!!! これこそ愛のなせるわざなりいいいいい!!!!!!んほおおおおおおおお!!!!!!書くのおおおおおお!!!!!!描いちゃうのおおおおおお!!!!!!)

 

 

 

 元凶である男は、全く意図していない形で続きの話を書いていた。前世でいうところの怪文書ss杯を個人的に勝手に開催し、堂々と制作していた。この世界に怪文書が無ければ、自身が書けば良いじゃない精神で描いていた。

 

 ウマ娘ちゃん好きのこの男によって生み出された狂気そのものは、御本人含め学園の本好きなウマ娘に見られているとはつゆ知らず、合法でウマ娘を素材として使い、絶賛執筆作業の真っ最中である。

 

 何故こうなってしまったのか…一言に言い表すならば『愛』である。『愛』は時に人智を超えて、全てを可能にしてしまう未知の領域であり、何が起こるか予測する事など不可能に近いものだ。

 

 

 

 (ダハハハハハッ!また今日も名作や傑作は描けないのか!?他のやつは、ないのかぁ!!)

 

 

 

 幼少期、前世の記憶が蘇ったことで、かつて記憶されていたありとあらゆる情報が男の脳へと流れ込み、その影響で愛に関する感覚が捻れてしまう。それらは、あべこべ世界だろうとまるで知ったことでは無い、と言わんばかりに溢れ、無論止まることなく、遂には制御することすら不可能と化した。当然、余すことなく彼女らに注がれる愛は、時が経つと共に増幅され、より深く、より重く、より先鋭化していき、何よりも激しいものへと昇華されていく…その様子は正しく芸術は爆発だ、という言葉そのものであり、あべこべ世界という残酷な現実が消えない限り、火種が消える事はない。

 

 この男はウマ娘によって、あらゆる芸術センスを磨き開花させ、文字通りガビガビになっていた。小説に限らず広い範囲で、ウマ娘が好きだからこそ、匿名性を良いことに怪文書を含めたネット世界で快感も快楽も得て、所謂愛の奴隷となって酔っ払っていた。

 

 

 

 (おっ、おっおおん?!おおん!!こ、これは来たんじゃないかぁ!!我ながらこれは……………いや、そうでもないな。ここは消して…元ネタのお兄さまをリスペクトしているんだから、ここのシーンとここのシーンでの意味合いが違ってくるのは不味い。ありのままの世界を表現するんだ…矛盾しないように心理描写に注意しつつ、あとはライス役の少女を添えるだけ。…ジュラリラ☆キタコレ。)

 

 

 

 前世にてウマ娘界隈に居た男だ。元より面構えが違っていた。トレーナーになれなかったその悔しさが、より彼を凶悪なものへと変貌させていく。

 

 

 

 (お前たちが書いてきた怪文書を、前世やインターネットの海の藻屑にはしない。俺は常にお前たちとある…俺はお前たちの苗床だ。お前たちを灰にはしない…お前たちはダイヤモンドだ。)

 

 

 

 さらには、この世界においてはあべこべ要素が大きく働き、男性が主体となる作品が乏しく、質も悪化していた。彼が好きだったありとあらゆる前世の作品達は全て消え、彼の祖国は失われていた。残ったのは莫大な愛だけだった。

 

 

 

 (お兄(姉)さま×ライス以外のカップリング以外認めない…だのに、多少ヒロインの設定を弄っている事に力不足を痛感する。まだまだお兄(姉)さまの魅力が全然描けていないし、引き出せてもいない…そもそも描写表現にも納得出来ていない。これでは作品や怪文書ではない…もっと悍ましい何かだ。

 

 しかしこれより先の描写表現を濃密にしすぎるのは、主義に反する。これでは元々の怪文書のジャンルからそもそも外れてしまうのではないか?だからといって純粋にお兄(姉)さま×ライスを書けば、それこそライス含め現実のお姉さまにも迷惑がかかる可能性があるかもしれないと言う事を、否定出来ないのがもどかしい。完成するかどうかもギリギリだ。

 

 クソッ……こんなもの認めない…認められないのに腕が動いてしまう!これは俺が始めた物語だろ!

 

 すまないお兄(姉)さま…こんな駄作ばかり書いてしまって本当にすまない…だが!俺はお兄(姉)さまを信じている!いつの日か、俺があなた達の魅力を完璧に伝えて見せるから…この世界にお兄さまがいないなら、俺が書いて見せるから…どけ、俺はライスシャワーの幸せを見守り隊だぞ!)

 

 

 

 どうした急に、とツッコミが入りそうな情緒を無視し、話を戻そう。

 

 モデルとなっている彼女達は、男性×ウマ娘は勿論…男性×普通の女性というカップリングもある事に加えて、モデルが巧妙に織り交ぜられている事であたかも空想上の人物であったり、ウマ娘を人化させている事からまさか自分が…などと疑った事がまず無い。それはウマ娘を担当しているトレーナーも当て嵌まる。

 

 つまりは…前提としてウマ娘やトレーナーの数だけ、それに応じた作品があるという事だ。

 

 とりわけインターネットという、現実と虚構が入り混じった世界において、完璧に見極められる事は難しく、恐らくそれが出来る人物は、マヤノトップガンくらいだろう。

 

 但し、彼女の場合は理解するよりも前に作者が男だと見抜き気絶してしまうか、事前知識が無い為に初めて理解が及ばない物への認識を深めてしまうのがオチである。

 

 

 

 (これしゅごいのおおおおあお!!!!!!怪文書を書くの辞めるなんてむうううりいいいいいいい!!!!!!やめりゃれないのおおおおおおお!!!!!!)

 

 

 

 本人は作品を読者に読ませるためではない…ただ怪文書を書いて、自己満足を得たいが為に書いている。きっかけとして大きかったのは、やはりトレーナーになれなかった現実の壁の高さや理不尽さもあるが、やはり根本にして始まりの始祖は愛であった。

 

 勿論作品を書くということは、それなりに評価含め閲覧者も居る事が前提である。しかし男にとって評価されていることは嬉しいが、それよりも快感の方が勝っている現状…それがひっくり返る事はない。そもそも男は怪文書として書いているのであって、読者がどれだけ求めても、出版社がどれだけアタックをしても、彼本人がそのような事を望んでいるわけでは無い。よって焦らしプレイを延々とされ続け、挙げ句の果てには軽々と蹴られ、躱されてしまう始末…互いの感覚そのものがすれ違っている現状のまま、供給中毒へと陥ってしまった。

 

 ところが、そんな彼の信条なんて彼女達は知ったことではない。前世の利用規約に縛られるなんて、世の女性達は誰も望んでいない。誰にも知られたくはないのに、直様書籍化してもっと広めたい、投資したい、もっと作者が腕を振るう姿を見たい、もっと、もっと、もっと自由に好きに書いて欲しい、という戦争が起きている事を彼は知らない。

 

 現状は均衡を保っている。だが、無いも同然の壁が破られる日がいつになるのか…誰も知らない。

 

 

 くどいようだが、要するに…彼は外出する事がままならない理不尽さや苦痛を、ウマ娘関連のオタク活動によって欲求を満たし、彼女達はそれらを元にして作った物を見たり読む事で欲求を満たしたい、という謎めいた関係性が誕生した。

 

 これは彼女達と直接顔を見合わせる事も無いまま、自然と不可侵の協定が結ばれてしまったと同義でもある。

 

 

 

 (三女神様ああああああああああ!!!!!!見ててくれよおおおおおおおおおおお!!!!!!)

 

 

 

 それでもこの想いから来る行動は、紛う方なき純愛から始まったもの…この気持ちに間違いは無い。故に彼は描き続ける。

 

 これは仕方がない事だった。

 

 

 




 

 見て!三大始祖が走っているよ 可愛いね

 みんながウマ娘化を望むせいで馬は美少女になりました
 おまえらのせいです
 あ〜あ




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私の知るどんな女性よりも、私はウマ娘を愛している

 


オベイちゃんんんっっ!





 

 

 

今日も今日とてウマ娘ちゃん日和…彼にとっては最高の一言に尽きるだろう。

 

ラマヌジャンの如く、天から啓示が降ってきたかのように男の腕は止まることを知らない。男の愛は人智を超えた才能をも覆す。この想いは誰にも負けないと自負しているかのようで、その意思すらも忘れるほどに研ぎ澄まされた集中力は、さながら意図して出遅れるゴールドシップのようだ。

 

 

「さて…と。これで曲のアップロードは問題無し。小説は当分お休みで大丈夫…んで、問題は絵と動画編集ね。…ふむ。絵は配信で描いたものをそのまま挙げるとして、動画編集の方は時間をかけてゆっくりとやっていきますかねぇ…むふふ」

 

 

食って寝て起きるを繰り返す毎日に嫌気が差して、そんな中でもどうにか足掻いて見つけた道に全てを投げ打って充実した分だけ、それらに関する技術の習得率、経験値、これに応える為の知識を活かす感覚と熱中ぶりはさらにさらにと増していく。ひとりぼっちで誰もいないからこそ、生きる力を捨てる事なく推しに注ぐ男にとって、失うものは何も無かった。

 

まるで空を羽ばたいているかのようにとても心地が良い、と錯覚するほどに頭は冴えているのだろう。彼の頭は間違いなく翔んでいた。それは小説だけに留まる器では無く、そう簡単な問題では済まされないところまで発展させ、その勢いが衰える事はない。

 

前世において死ぬまで聞いた曲ばかりでは飽き足らず、ウマ娘が歌う曲のアレンジや、版権の問題で登場出来なかった馬をモチーフとした子をイメージに作詞作曲をするだけでなく、かつてJRAが手掛けていたCMさえも「ワシの作った動画に似とるなぁ…これ、ワシの作った動画じゃないか?」の精神でパクってパクってパクリまくった。結果として、その先に辿り着くであろうオリジナルの領域にまで昇華させたことは記憶に新しく、投稿頻度はさることながらその異様な成長速度は怪物と等しい。

 

利用規約?なんだそれは、関係無い!

 

だがここに、かつて身に染みていたある種の絶妙かつ曖昧な縛りが足されたことで、彼自身の能力を底上げしてしまう。

 

「あぁ…終わることのない幸福…オタク活動が出来て嬉しいな」

 

 

そんな毎日を送っていても、流石に一日中部屋に閉じこもっている事に飽きてくる…というよりは人肌が恋しくなってくる、といった方が正しいのだろう。

あくまでネットでの、とりわけ一辺倒なやり取りだけでは満足出来ないのも無理はない。

かといって、今までの趣味を本業のように移すというのは、それこそ男が持つ醜いプライドが許せないでいた。これらは一貫して二次創作だと割り切っているからこそ出来る代物であって、度を超えて一線を踏み越えるような真似はしないように、と心がけている男にとっては禁じられた行為そのものだった為である。ここに屈服し欲の限りを尽くして我儘と成り果てるのは、なんとも烏滸がましい限りだ…という明確に示されていた基準が設定されてしまっていた。

これが逆に障害となって立ち塞がってしまう。

 

ならリスクは覚悟の上として外に出れば良いのでは?、と疑問に思う人がいるかもしれない。

 

しかしあべこべかつ男女比が異なったウマ娘の世界ともなると厳しいもので、レース場に行けば視線は主役を差し引いてこちら側へと向けられる。そこに対等な場は生まれない。夢を見るのがこちらの特権、夢を与えてくれるのがあちら側の役目…前世から培ってきたこの精神を崩す事は不可能であった。

 

ましてやウマ娘以外に情熱を注げるものがあれば良かったのだが、生まれながらにして身に付いた習慣は残念ながら治る筈もなく…何よりオタク君にとっては、如何に難しいかが理解できる筈だ。例え肉体が頑健であろうと、精神はお子ちゃまである。いきなり人目に出るというのは幾らなんでも至難の業であり、それこそ生身であれば死地へ向かうも当然の行動で、お目当てのウマ娘どころの騒ぎでは済まされない問題へと発展してしまうだろう。

 

ウマ娘至上主義者である男にとって、そうした厄介ごとは迷惑でありストレスであり、何よりも邪魔だったのだ。

 

そこで男が目を付けたのが、複垢の一つを利用して生放送をするというものだった。真似事の真似事を真似る姑息な手を用いたが、そこにプライドは無いんか?と問われれば、彼には無かった。

都合の良い事に関してだけ甘かった男は言い聞かせるように、それでも…ほんの少しでいいから…ホント邪な心とか無いから、ウマ娘とちょっと絡みたいだけだから、と欲を全開にして準備を怠ることなく、慣れた様子で行動へと移す。

 

とはいえ、この世界を生で感じるために始めたその選択は、間違ってはいなかったと思えるくらいの成果が確かにあったのだ。そのおかげか順調に更新が進んでいるのがその証拠そのもので、いつからか生活の一部と成り果ててしまうほどに、これまた熱中の対象に収まってしまったのは言うまでも無い。

 

「あ…あぁ、あぁぁあ。あああぁぁ…ンンン…アー…テステス…よしっ」

 

変声器は変わらず良好、準備が整ったようだ。

 

そうして彼は今日も配信を始める。

 

 

 

 

 

「うっし、今日もよろしくな〜」

 

・始まった!

・今日も楽しみ

・こちらこそよろしくでっす!

・よっすぅ〜

・際どいイラスト待ってるぜ〜

 

「うぇ〜い…っておいおい、私がBANされたらあの講座のイラストも含めて全部消えるんだが?良いんか?おまいらそれで良いんか?」

 

・やめちくれ〜

・私たちの結晶が…日本近代芸術の結晶が…

・悪かった、120億やるから許してくれ

・いやぁ、アレが消えてしまうのは勘弁してほしいっす

・面白い冗談だな、気に入った。頼むから消さないでくれ神様仏様運営様

 

「おまいらのコメントに深くは突っ込まないからな。毎度話題にするからお決まりのやり取りにもなったけど…なんで消されないのか本当に不思議だわ。っぱ教育カテゴリは偉大ってわけよ」

 

・AIちゃんはムッツリだからね

・教育カテゴリって本当に謎だわ

・まあいいじゃないですか、そんな事より白髪筋肉質高身長のイケメン描いてくださいお願いします

・ガバガバAIちゃん見てる〜?

・アレを描いた主もムッツリだけどな

・ここに集まっている時点で皆予備軍だからね?

・↑お前もな

・↑お前もだぞ

 

「まあ、それはそれとして。今日ものんびり描いていくから把握よろ〜。…ああ!イラストに入る前に話したいことがあるんだけど」

 

・またウマ娘の話か、壊れるなあ

・いつもの

・おまたせ

・知ってた

・親の顔より見た余白

・もっと親の余白見ろ

・三冠よりも見た余白

・もっと三冠ウマ娘出してもろて

・悪いが八百長はNG

・これを聞かないと始まらないよな

・トレーナー試験に落ちた末路がこれか…見たくないよぉ…

・悲しいなぁ…

・現実は残酷だなぁ…

・自分、涙拭いてきても良いですか?

 

「五月蝿いやい!んで、つい最近話題になってた皐月賞なんだけど、やっぱりここまで無敗の…」

 

 

 

 

 

会話中に出てくる講座やアレという単語、それらは生放送をする前に挙げたとある動画を指している。

 

その実、生放送をするための機材などは準備が出来ているとはいえ、動画サイトの規約上ある程度の登録者が必要であった。

手始めにテキトーにウマ娘のイラストや、短いアニメーションが完成される様子などを映した動画を投稿した。が、イマイチ伸びが悪いどころか、再生数の伸びがまあ酷い。登録者の伸びも本垢を加味しても総じて悪い有様で、一体全体何が起きたのか調べなければならない状況が発生した。

原因を探るために改めてそういったサブカルチャー全体の動画の割合やその様子などを覗いてみれば、案の定急激に伸びている動画というのは漫画などの二次創作物や考察動画、それらに関連した実況動画が大半を占められている。

 

ウマ娘+あべこべ世界の全体図を把握していない勉強不足が招いた問題によって、肝心の初手が出遅れるという失敗をしでかした男は、ここで一度整理しておく時間が必要となった。それがさらに余計に困惑してしまう要因となってしまうのだが…一先ず振り出しへと戻った彼が調べに調べを重ねていくと、前世とはまた違った不穏な歴史の流れが様々な形となって見えてきたのだ。

 

どうもこの世界での解剖に関する知識は、かつて前世での妊婦の解剖が稀であったように、男の解剖に対する知識や経験があまりされていなかったようで資料が圧倒的に少なく、殆ど現存していないそうだ。価値観の違いに独占欲、宗教絡みや時代背景的な出来事によって消去されていたり、出所の特定の不一致問題とそもそも絵画自体の劣化が進みすぎて修正が難しい…なんてものも踏まえるとキリがないほどに複雑化してしまったのが大きいとする説が濃厚であるとのこと。

 

とりわけ現代においては医療機関に独占されるという、中々に秘密主義の絡んだものとなっている。

あくまで知識として、教科書に載る程度のレベルでしか知りうることが出来ないでいた。

更に追撃するかのように、人体デッサンなどの資料もあくまで形式としての運用程度としか用意されてないと来た。実用性が皆無だという理由で所謂お情けレベルなもので大半が占められているこれらは、はっきりいって酷かった。

 

仮にここで男が積極的にヌードモデルを行ったとしても、万が一そういった芸術センスのある女性やウマ娘が、アート作品と名乗る悍ましい何かを作ってしまう可能性が懸念されるなど、危険性を孕むものとして扱われていた。アーティストを含めたほぼ全ての人が、男性側が行う芸術活動に関して否定的な意見を持っていることも大きかったのだろう。

 

そうしたジャンル関係無しに珍しく世に出ている男はどうか、と問われると…全体的に数が少ないからかかつての世界に比べれば…というレベルであり、美男が表に出てくるというだけで世界規模での記事となるくらいのお察し具合であった。それと同時に、アスリートなどの競技や力作業などもウマ娘で補われている為、発展は途絶え零に等しい。ササバリィンクルシリーズなんてものを男に行えば即逮捕待った無し。実質お前ら男達は、何もしないで言うことだけを聞いていればそれで良いのだと宣言しているようなものだ。

 

そんな歪な環境下でどういった作品が生まれてきたか、と問われれば資料となる質の良い作品と質の悪い作品の差が雲泥とも言えるくらいに凄まじく広がった、ある種狂気とも受け取れるようなものばかりで溢れる始末。その影響力は凄まじく現代における年齢制限作品のゲームや漫画等を調べてみると、どれも総じてヤバい雰囲気で占められていることが、何よりも納得せざるを得ない証拠そのものだった。

 

この新たな認識が叩きつけられた男は既に気力も体力も奪われており、頭の沸点はとうに限界を超えていた。悩みの種が増えた矢先に待っていたのは絶望の二文字…そんな混乱状態で冷静な判断が取れるはずもなく、彼が取った行動はアホ丸出しである。

 

なんとこの男、ウマ娘のトレーナーになるべくして鍛えたその身体や前世の記憶、解剖や運動分野の知識などを応用し、何の迷いも無くイラストの参考として描いたものを投稿したのだ。当然、瞬く間に拡散の嵐が世界を襲う。

 

世の中を震撼させた大きすぎるきっかけを機に、生放送出来るようになったというのは不幸中の幸いなのだろうが…男が抱えている複雑な心境は未だに治らず、取るべき選択肢は誤魔化す以外無かった。

 

とはいえ男を悩ます要因はその時ばかりは流石に堪えてはいたが、動画そのものを消すにも勿体無い気持ちの方が打ち勝ってしまうのも時間の問題だった。自然と時が経てば経つほど諦めていくようになり、最終的にはスマートファルコンのトレーナー並みに匹敵するレベルでの鈍さを習得。どんな世界においても人間…そんなものか、の精神で乗り切れるくらいに冷静さを取り戻し、これら全てを無理もない話として片付けることに成功したのは、この世界の女性達と同じように尖っていたお陰なのかもしれない。

 

かくして流れに身を任せ、あれよあれよと日が過ぎて今に至る。

 

 

 

 

 

「…で、あのウマ娘が参戦してくるってなるとダービーも楽しみになるってものよ。ってわけで今日描くのは…そうだな。今話題沸騰のテイオーか、それとも個人的に目をつけているネイチャな気分なんだけど…どうする?」

 

・今年の皐月賞も面白かったよね…ってわけで抜けますね

・はい、解散

・サッ

・サッ

・サッ

・サッ

・サッ

・サッ

・サッ

・サッ

・サッ

 

 

それでも神様は微笑む相手を選ばない。視聴者を巻き込む形で彼にも溢れんばかりに与えられていくインターネットが生み出した快楽は、少なからずこの場では対等な関係でやり取りを行えるまでに本領を発揮していた。この男は運が良かったと同時に能力も兼ね備えていたのだ。

 

 

「テイオー、ネイチャ…君たちは泣いていい。ってかおまいら本当に酷くない?」

 

・その子たちには悪いけど、主が描くウマ娘っていうか女の子っていうか、まあイラストなんですけど結構マイナーっていうか

・やっぱりなんかこう…独特だよね

・コメントに諦めて男を描く流れは流石というべきか…

・私たちだって夢を見ても良いじゃん

・手遅れなうp主にはこれくらいで丁度良いよ

 

「そもそもおまいら夢あるんか?元から無いような奴らがコメントしてるってのがお決まりパターンだけどよ、こちとらガチで全てを失ったんだぞ」

 

・なら同類だね

・ようこそ、こちら側の世界へ

・類は友を呼ぶっていうやん?

・数多のウマ娘が辿る道と同等の痛みを味わったなんて良かったやん!

・チラホラ貫禄のあるコメント出てくるのガチ感あるからやめーや

・ほら、夢は叶えられなかったけど配信とか動画で楽しませているし!

・楽しむ(意味深)

・中央なんて通ったら通ったらでまた地獄だかららええやん

・その地獄で楽しみたかったんやろ

・地方にも断られた時点で言うだけ損だよ

・ってか地方にも断られるって何やらかしたん?

 

「まあ…色々あったんだよ」

 

・完璧アウトなやつですねこれは…

・変声機越しからでも伝わる重み

・何した⁈おまえ何した⁈

・その一言に色々詰まってるの察した

・トレーナー志望(広告特化EX)

・ハルウララみたいには上手くいかなかったんやな

・広報部もこれは断って正解やろ

 

「別におまいらを楽しませたところでウマ娘ちゃんを生で見られる機会は短過ぎて無いようなものだし…直で触るなんて御法度。でも一回は目に焼き付けたかったなぁ…コントレイル、ドゥラメンテ、キタサンブラック、タイトルホルダー、ドウデュース、イクイノックス、パンサラッサ、ソダシ、サトノレイナス、サトノダイヤモンド、サトノクラウン、クロフネ、シーザリオ、デアリングタクト、サートゥルナーリア、クロノジェネシス、ディープインパクト、ヒシミラクル、カブラヤオー、テスコガビー、ステイゴールド、エピファネイア、ハイセイコー、セントライト、シンザン、カネヒキリ、ラヴズオンリーユー、マルシュロレーヌ、リスグラシュー、アサクサキングス、メイショウサムソン、ブロードアピール、タケホープ、ジャングルポケット、ファレノプシス、ラスカルスズカ、モーリス、サニーブライアン、テイエムオーシャン、ハーツクライ、アドマイヤムーン、ニホンピロウイナー、ブラックタイド、エスポワールシチー、グランアレグリア、トキノミノル、マックスビューティー、コパノリッキー、メイケイエール、シンボリクリスエス、ノーザンテースト、ヴァーミリアン、ヴィクトワールピサ、ラッキーライラック、オルフェーヴル、スティルインラブ、ノースフライト、ジャスタウェイ、タップダンスシチー、テンポイント、トウショウボーイ、グリーングラス、アップドゥデイト、ディープスカイ、メロディーレーン、ブエナビスタ、アパパネ、オジュウチョウサン、ヤマニンゼファー、バブルガムフェロー、ヴィルシーナ、アーモンドアイ、ジェンティルドンナ、ロードカナロア、キングカメハメハ、ハープスター、サクラローレル、ダンスインザダーク、フサイチコンコルド、サクラチトセオー、エアジハード、シンコウラブリイ、サクラユタカオー、エアメサイア、ラインクラフト、サクラスターオー、サッカーボーイ、…、…、………」

 

・頼むから一生引きこもっていてくれ

・URAはよくやってくれた

・極めて何か生命に対する侮辱を感じるんだが

・本当に気持ち悪いよ…

・せめて息継ぎしろ

・手を止めてから言ってくれ

・第一声がコントレイルはガチだ…また調べてやがる

・入学前の子の名前が出るたび鳥肌が立つわ

・世に出したらいけない存在

・どうした急に

・ダート、芝、障害適性云々の話じゃない

・あぁ…そういう…え、そっちの人なんですか?

・URAは守秘義務を放棄して良いよ、全員で監視しよう

・アマチュア年齢問わず目星付けてるの危険すぎる

・腹食いちぎられてしまえ

・ドロップキックされてこい

・↑お前ここは初めてか?まあ力抜けよ

・アカン、デジたんより酷い

・呪文を放つのはやめてもろて

 

「……、…、ネオユニヴァース、ルーラーシップっとそうそう、描いている間にネタとか練っておいてくれよ?今日これ好調っぽいわ。なるべく私好みのリクエストにしてくれると助かる」

 

・ようやく折り合いがついたか、掛かりすぎだ加減しろバカ者め

・急に落ち着くな

・なんで平然と話を戻せるん?

・男は美味い、ウマ娘も時折美味い…なのに女は上手い止まりか下手という条件でお題を考える身にもなれ

・相変わらず容赦がない要求でもどかしいぜ

・動きのある絵になるとセンスが光るから固執するのはしゃーなし

・厨二心を持つ、とりわけかっこいいのを求めている子には刺さっている模様

・偶に食べたくなるジャンクフード的な感じだよな

・ちょっと何言ってるかわからないです

・美しさや煌びやかさとなると話は変わってきますからねぇ…

・偶にウマ娘が美しく描かれている時はあるけど、女の子!ってなると途端に崩れて絶妙な仕上がりになるのは何で?www

・タマモクロスとかの動画はそれこそ魂抉ってくるのにね

・ラモーヌ、ルドルフ、シービー、テンポイント、ディープその他諸々ヤバい奴らにこの描き方が合うのは意外だったわ

・実験作と称して毎度犠牲になるマックイーンの心境が気になるところ

・とりまマックイーンで試す→本番の流れは最早恒例行事

・菊花賞、春の天皇賞の時の力作を見た時のマックイーン、ウマッターどころか学園でも荒れたんだって?

・学園で荒れていたって情報明らかにガセなのに拡散されまくっていたのウケる

・マックイーン「なんなんですのぉ!!」

・ラスボスみたいな相手を堂々と弄れるのはここだけ

・メジロ家から怒られろ

・動画とか作り過ぎて一枚絵に対する意識が低いのかも?

・一番伸びた動画がウマ娘と全く関係のない男の描き方ってもう答えじゃん!現実から目を逸らすのは良くないと思うな!

・これでもウマ娘ファンアート界隈の大手まで昇り詰めた人なんだ、許してやってくれ

・それよりも手を動かせ、話はそれからだ

・男描けば許される時点で既に異常だろ

 

 

何故このような現象が起きているかといえば至極単純…女性やウマ娘の数が多過ぎる事はそれ即ち、必然的に題材となる作品や売れる作品というのは、比率的に見て女性限定に固定化されてしまう。当然、腐るほどに作品はあった上での話であり、例外は出現することなく培ってきた文明にまで浸透していた。

 

こうした条件下かつ、前世の知識があったとしても叶わぬ程の力量の差があり天と地ほどの差が存在していた中で、タブーを犯して頂点を掻っ攫ったのだ。元々かつての前世にてプロが作った作品が参考元となっている以上、少なからず魅力的な作品であったが為に彼を逃してくれるような道すらなく、今もこうしてウマ娘の道に望んでしがみついているのは執念か、矜持か、宿命か、意志か。それは男も含め誰にも分からない。

 

 

「これが求められている事とやりたい事のズレというやつか…慣れたけど。ただよぉ…はっきり言って男のネタがもうねえんだわ。ってか描き過ぎて流石の私でも飽きたわ。あと色々好き勝手言っている奴らも含めてフォローになってねえから」

 

・荒々しさや生々しさを敢えて勢いのままに表現する事で数多の作品に対抗するで、は完全に性癖詐欺も良いところなんだよなぁ

・もう一つジョークはどう?っていきなり【男、描いてみた】なんてタイトル付けてあんな動画を出したのもどうかと思う…釣りじゃないの、本当に心臓に悪いよ

・【定期】うp主の方が異端、ネタがないとか言いつつ描けるのがその証拠

・筋肉の動きや栄養その他諸々の知識をぶち込んだら、理想の男性の体型が頭に浮かびました!折角なんで公開しますねって思考回路は変t…勇者だよ

・うp主の描く男はヤバイわよ!

・単発消費型コンテンツの原点にして頂点

・視聴者サービスも大概にしたまへ、うp主

・試験に落ちた恨みがこんな形で現れるなんてURAは反省するべき

・どうせ夢の大接戦やら死闘やらをシリーズ化して描くんだからさ、男の大安売りぐらいしても罰は当たらんやろ

・ってか単純な疑問…何で男が描けるんや?本当に男とかありえるんちゃう?

・男がウマ娘を描くわけないだろ良い加減にしろ

・男が女を描くわけないだろ良い加減にしろ

・男が男の描き方を載せるとかあり得ないわ

・男が男描いてどうすんだよ

・男のコツ◎が発動しているだけだよ

・行き遅れたおばさんが最後の賭けとしてURAに就職し、稼いだお金で男を買い取ろうとしたから落とされたって考察あったんだけどマ?

・まじかよ規約違反じゃん

・その愛が歪んでウマ娘へと向けられたわけですね

・単純に筋肉質なババアが描いている可能性が高いってスレで書かれてて正直笑った

・それ見た目ただのゴリラやんけ

・ばんえいウマ娘を無礼るなよ?

・結論、うp主は中央なめなめ小娘

 

「あ?普通にキメキメだろうが。ナウいイラストだろ?あと中央の話はするな、私に効く。何だったら普通に泣くぞ。ぴえんすっぞ?」

 

・母ちゃん…もうやめてよ…

・ほんまに20代?

・もう歳隠すのやめようよ…

・おばさんの涙はちょっと…

・男飽きた→放送休止期間延長→供給停止…不定期更新だからこそ危険なスパイラルに堕ちる可能性を秘めているってのにお前ら…

・これに耐えた人達が居るってマ?

・まあ色々諸々置いておくとして…描くの早っwww

・シチュエーションが必要?これで?嘘でしょ…

・あぁ…その腹筋は困ります、困りますね。

・落描きでもこのレベルとは…やはり天才か?

・就職先間違えていますねこれは…

・男がいないところでこのレベルの絵を描けるなんて…信じられん

・今日の落描き89点

・うーん75

・80かな

・83だな

・92、落描きでも描いていただきありがとうございます。

 

「中々に好評なようで…後でウマッターに載せとくわ、リクエストありがとね。さて…腕があったまってきたなぁ!お題頂戴、40秒で用意しな!」

 

 

 

 

 

と、まあ男の配信スタイルでお馴染みな、ウマ娘達が切磋琢磨して挑むレースとは真逆のダラダラと、それでいてレースとはまた違った熱さがある放送をする流れへといつも通り向かっていたのだが、とある爆弾をきっかけに事態は思いもよらぬ方向へと加速させていくこととなる。計算されたかのような絶妙なタイミングで投下されたコメントは、文字通りカオスを齎した。

 

 

 

 

 

・男を描かせたいって視聴者の意見と、ウマ娘が描きたいってうp主の願望を合わせてさ。もしもウマ娘のトレーナーが男性だったらっていうシチュで描いてみない?試しにダービーで活躍するかもしれないって話題のテイオーやネイチャ、その他大勢のウマ娘がいるけど、彼女達をモチーフに描いてみるとかどう? 23:11

 

 

 

 

 

「いやぁキツいでしょ…振り回されっぱなしになると思うんだけど」

 

・おま、それだと完全に贔屓じゃねえか

・地獄やんけ

・どんな三角関係⁈

・トレーナーも入れるともっと残酷だぞ

・周りのウマ娘もお忘れなく

・急にジメジメしてきたな

・除湿機はどこ?

・トレーナーの夢か、ウマ娘の意地か…どっちが勝つんやろなぁ…無料小説でそんなん見たなぁ…

・その手があったかってあるわけないだろアホか

・あかん、背中までムズムズしてきたわ

・天才というより天災だわ、悔しいけど

・今まで視聴者の中でタブーとされてきたネタについに触れるとは非常識な…

・前世で鞭でも打たれてたん?

・流石にウマ耳は歓喜やろって思ったけどこれ誰も得しないやんけ

・せめて架空のキャラとか捻ろうよ

・とりあえず普通のヒト耳勢の脱落は余儀なくされたな

・まるでトレセン学園のトレーナーは人じゃないって捉え方も出来るじゃねえかそれ

・実際その通りやろ、元最終候補を見てみぃ

・酷い言われようで芝

 

「おまいらもそうだけど、トレセン学園で奮闘しているお姉様方も生徒も含めて…その、色々な意味で、さ…キツくない?私は面白そうだとは思うけど、何か他に妥協案として手がある人は居るかね?あと私をババアだとか色々ディスったやつらは、総じてぶっ飛ばしてやっからな」

 

・目の色とか髪型とか体型とか視聴者で決めあってオリウマ娘作って、その子と男を絡ませるとか?

・ヤバそうな雰囲気は無しで一回見てみたいわ

・後半ただの八つ当たりやん

・落ちた恨みやろなあ

・報いを受けろクソ女郎、でウマ娘界隈に貢献しているの美しすぎるわ

・世に発信するってのは無しでって思ったけどメンバーシップ無いやん

・男×ウマ娘をこの人の絵でやるとどうなるのか単純に気になる

・怒りながらもさらっと構図は決めてるのウケる

・オリウマ娘にするなら三冠ウマ娘を目指すのか、トリプルティアラを目指すのかによっても性格変わらん?

・そこら辺は面倒だから省きたいし、単純でいいんとちゃう?

・描きながらもそういうコメント見てるんかい

・主…さりげなくトレセン学園全体というか、ここに居る視聴者も巻き添えにしている気がするんだけど

・こいつなんだかんだ言って描くってなったら止まらないのすこ

 

「それだとアンケート形式が無難かな…で、男の方はどうするん?」

 

・ショタ

・細マッチョ

・ゴリゴリのマッチョ、筋肉モリモリマッチョUMANに守られている感じ

・やつれた感じでお願い!

・イケおじ

・彫刻作品ってくらいの美少年

・外見は普通で良い、性格は熱血で

・ギャルに理解あるイケメン

・オタク趣味に理解ある優男

・白髪なら誰でも

・成人しつつ、ある程度大人びた人なら

・打たれ弱いけど頭が良さげな雰囲気

・不器用だけどウマ娘を第一に考えてくれる人

・誠実でウマ娘を第一に考えている狂人

・ガチガチのインテリで見下す感じ

・清楚感があれば、出来れば高身長

・ちょっと抜けてる感じが良い

・元気をくれそうな明るい子!

・一途で素直でノリがわかってる男がいい

・夢の国の王子様

・ある程度の耐久性は欲しい

・趣味を共有してくれる人

・私を好きでいてくれる人

・あたしを好きな人

・確定で私のこと好きな人

・本当は男5人でも10人でも良いから囲まれたいぃぃぃぃ!!

・クソみたいな男でも愛してくれれば

・とにかくモテてえよぉお〜…!

・外見だけでも良い感じで

・嘘みたいに清い性格してる男で

・もう普通の男でいいよ

・私この為だけにウマ耳付けようかな

・男はなんでも良いけど女の方は低身長で

・耐久性より叩かれて喜ぶ男がいい

・色々ちょっかい出しても許してくれる人なら

 

「おまえらのコメエグいし速いし多過ぎやぁ、ボケェ!全部やり直さなあかんやつぅ!オリウマ娘どころじゃないやんけ!私も沢山のウマ娘に囲まれたいって願望はあるからわかるけれども!」

 

・好きに描いて欲しいに一票って言わせたいだけやろがい!

・ウマ娘ちゃん好きの『元』トレーナーさん候補ならやってくれるって信じてますから!

・デジたん構文でも的確に傷を抉っていくの酷すぎるwww

・オタク生活激アツちゃん⁈

・好きに描けよって一番困る奴だろ?私らが提案したんだから有り難く受け取るってのが礼儀ってものじゃ無いのかな?

・多過ぎっていうけど概念を増やしたの、少なからずお前の影響あっただろ

・さあ描こう(無慈悲)

 

 

 

 

 

現在時刻…23時17分9秒

同接人数…1064人

 

この時から………男の配信は少しずつ、おかしくなり始めた。

 

 

 

 

 

 




 


トプロオオオッッ!

ウマ娘1周年無事に迎えられた事、本当におめでとうございます!関係者並び沢山の名馬達に感謝を!




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神は愛なり

 


芦毛と芦毛のぶつかり合いがあった秋から1年・・それは悪夢だった



世界を震撼させたホーリックス
URAの心を脅かすトレーナー不足
神が降したかのようなエリザベス女王杯
混沌のドリームリーグ
世界を覆すイージーゴアの逆襲劇
しかし、そこに神が降臨した!!

ファンA:今年の年度代表ウマ娘 誰が選ばれると思う?

ファンB:やはりサンデーサイレンスだろうな ベルモンドステークスは8バ身差の二着だったが・・

だが、それは・・

メジロ!!

………………………Who are you?

メジロ!!

oh my god‼︎





 

 

 

『あ、まって、降りてきた!構図もシナリオもダービーで降りてきたぁ!』

 

「ひょわぁ!」

 

 

たった一人の放った言葉にしてはそれこそ地鳴りにも似た歓声のような、そんな熱がこもった声だったと思う。

 

歓声には慣れているというのに、思わずその熱量に押されるようにビクッと反応してしまった。ルームメイトである子は既に寝息を立てており、夢の世界へと飛び立っているため、なるべく起こさないように…と音を立てないように気を付けていたのだが、イヤホン越しな事もあってか不覚にも不意打ちが決まるとは思ってもいなかった。飛び跳ねるようにして驚いた自分に対し落ち着け、と言い聞かせるように呟きながら息を整え、再度画面へと目を映す。

 

 

・シラオキ様がキタァ‼︎降臨したぁ‼︎

・いや、シラオキって神様じゃないやろ、ウマ娘やろ

・ん?まさかこれってアレか?

・あーこうなるとアンケートとか無いパターン確定やな

・久しぶりに来たってことは尚更歯止めがきかなくなるだろうね

・構図も消したってことは…あぁ、確定だわ

・どぼめじろう先生「イケる…捉える…ここから!」

・男×ウマ娘でも来るもんなんやなぁ

・多分…というか絶対ウマ娘メインだろ

・ウマ娘が入っていればええんやろな

 

 

常連である人達は何が起きたのかを知っているようで、初めてこの動画を見る立場としては何が起きたのか全く理解できない立場であった。コメント欄を冷静に見ると『久しぶり』や『歯止めがきかない』という事から、この放送では偶に起きる出来事なのだろうと、そういう風に受け取る事は可能なのだが…いかんせん情報が不足している。

 

(そもそも『どぼめじろう』ってどんなネーミングセンスしてんのさ。)

 

 

『ってわけで、これより私は頭に浮かんだ最高の絵を描かなければなりませぬ。後は各自よろしくお願いしまっす!」

 

・りょ

・へーい

・了解

・おー楽しみにしとるわー

・りょ

・了解です!

・朝になったらまた来る

・明日があるので今日は落ちますね!

・了解

・おやすみ、頑張って

・あたしは先に寝るわ〜、また明日な〜

・了解しました!

・りょー

 

 

場の流れに合わせるようして、咄嗟に初めて打ったコメントがまさかの『了解』の二文字。慌てていたとはいえ自分が書いたとは思えない返事の仕方と、それに合わせるようにスムーズに流れるコメント欄に処理が追いつかず、目が点になっていたことに気が付いたのは、暫く経ってのことであった。

 

改めてコメント欄を見るや否や、動画投稿者が放っていた内容にも勝る勢いで、最近のウマ娘の事情を語っている様子だった。その流れには思わず目を疑ってしまうほどのもので内容自体のレベルもそうだが、それこそそうした内部者がいるかのような情報まで飛び交ってる。あくまでも語られる範囲でのみ絞られている様子ではあるが、やれ、最近の芝の手入れはどうだ、とか広報部の人材育成が思ったよりも順調で、といった生々しい事情まで放たれていることもしばしば。

 

この状況には、どうしても慣れないものがあった。時間が経てば経っていくほど同接人数は減少傾向にあるというのに、コメント欄の勢いは衰える事はなく、更に発展して海外の事情まで話が広がっていく始末。

少なからず新たに入ってきた人もこの場に慣れているのか、直様順応するかのように話に入るものだから、余計に混乱が生まれてしまうのだ。

 

挙げ句の果てにはトレーナーの悩みや苦悩、改善案、育成のコツなどが巡るように飛び交い、ある種の掲示板のような状態へと変貌していく様は、先程までの放送とは真逆の真面目な雰囲気で統一されているような場となっていた。中には学生が書いたであろう内容に、教えられる範囲で説明をしている姿もある。それも海外の人が日本語にわざわざ直している場面もあるくらいだ。逆も然り。

 

こんな事は勝負の世界において敵に塩を送る行為になりかねないし、そもそもここでやる必要があるのか、と問えば決してそんな事はない…寧ろ場違いである、と結論付けても文句は言われないだろう。総じて良い雰囲気でいるため切り出す事は愚か、場を乱してしまえればただの厄介者でしかない。そんなリスクを超えてまで行動に移すような人が居るとは到底思えないが。

 

そんな中でも投稿者は、せっせと腕を動かし絵を描いている。こんな生放送があって良いのだろうか?、と未だに驚きを隠せない。時々聞こえて来る動画投稿主の「あ、ミスった」という単純な呟きや「そういやあのウマも脚が不安定だったなぁ…。それでも三冠とか取るんだろうけど」というボヤきも聞こえて来る。

 

それに釣られるようにして、急に慌てふためいたように騒めき、コメント欄の動きが一斉に変わったのはギャグみたいで面白かったのは秘密だ。

 

言葉のニュアンス的に、まだトゥインクルシリーズに挑んでいない子のことなのか、もしかしたら海外情勢の事なのかな?という疑問や予想は尽きない。だというのに画面の向こう側の腕は止まる気配は無く、筆が踊っているかのようにイキイキとしており、単純だと思っていた顔の表情の違いをここまで細かく表現するんだ、などといった着眼点などを自然と持つのは意外と楽しいものなのかもしれない…とも考えてしまうほど絵が完成されていく様子は目を引いてしまう。コメントと同時並行して見えてくるのも相まって、中々にシュールだ。

 

 

正直この現状を見逃せるほど出来ている人ではない。何が起きているのか知りたいという欲求が収まるわけがなく、いつの間にか時計の針は深夜の2時を回ろうとしている。同接人数がそれでも300人を超えているのは良いのだろうか、とまた新たな疑問が頭によぎって悶々とするのは、最早我慢の限界だったのかもしれない。

 

同じく止まる事なく徐々に完成されていっているリアル描写風なイラストは、少なくとも後は色塗りというところまで来たようだ。何か不安定さが醸し出されつつある不穏な流れに目を逸らしたくなるのは何故なのか…この考えを含め、理解できない事が多すぎる。故に思考は止まらず、眠気は既に飛んでいた。

 

あなたへのおすすめ、で偶々見ていた動画だというのにこの有様だ。運が良かったからか明日が休みだったのは丁度良かった事なのだろうか?最近はレース前だというのに水泳での調整ばかりで、少しだけ退屈な気分を味わっていたのは事実だ。だからといってこんな…選手にあるまじき体たらくはして良いものではない。十分に楽しめていることすら不愉快に感じてしまう。

 

 

・あのさ、この現象?って何?

 

 

無意識に近かった。聞かなければならないと思った。ここで納得しておかないと気が済まないと感じて、抑えられない気持ちが爆発して、胃がムカムカして、自分の何かが否定されるのではないか…深淵を覗いてしまったのかもしれない…運命的な何かを感じるなんて、そんな事あるはずがないと真っ先に否定したかったのだ。自意識過剰とも受け取れてしまうまでに怪しんで、得体の知れない恐怖心はピークへと到達し、いつの間にか手が動いていた。

 

 

・うp主ってその時閃いた!って感じで絵を描く時があるんだよ

・しかも一度この状態になったら完成するまでずっと垂れ流し

・何かに取り憑かれているんじゃないかって雰囲気にもなるし、何だったらコメントなんて読めなくなるくらいに集中力が上がるんよ

・ウマ娘風に言うなら領域取得者って言えばわかるのかもしれないけど、実際はあたしらもよく知らないんだわwww兎に角こうなったらキめているんじゃって思うくらい手がつけられねえのは確かだな

・放送中になるのは半年前が最後だっけ

・7ヶ月ぶりかな、菊花賞前だったから

・海外とかになるとどれがどれだか分からんし、確定なのは菊花賞やな

・春天はまあ…ライアンには悪いけど勝てる土俵じゃなかったからしゃーなし

・男を絡ませるのは今回が初めてな筈だけど、決まってこういう時に描く絵はウマ娘メインで尚且つ好みが別れやすくなる傾向にあるよ

・時々ロクでもない絵を描くから覚悟はしといた方がいい

・大体8時間はぶっ通し、覚悟はいるけど見たい人は徹夜してみるのもありよりのあり

 

 

成る程…となる内容に合わせるようして、所々何か怪しげなコメントがちらほらと浮かび上がってきて、ほんの少しだけ身構える。中でもキめている、領域という言葉は不気味であった。その言葉から推測するに、恐らくはレースで夢中になるのと同程度かそれ以上に無我夢中の境地へと到達しているのだろうとは推察する事は可能だ。だが、何故そこに菊花賞…細かく言うと恐らくマックイーンが勝ったであろうレースが絡むのかがあまりにも不透明すぎる。

 

まさかとは思うが、レース展開の予測でもして完璧に言い当てた…とかだろうか?で、あるならば…それくらいのことはファンであればあるほど行うだろうし、偶然で片付けられる場合が殆どだと疑うのは必然である。強いものが勝つのではなく、勝ったものが強いと認識される最も代表的な競技において、その程度の運であれば到底語っていい代物ですらないからだ。

 

しかし、そんな予想は裏切られる形となって露わとなる。

 

 

・あまりの集中力からか時偶変なことを呟きながら絵を描くんよ、本人的には無意識なんだろうけど…これがまたリアルすぎるのよ

・キングヘイローの頭真っ白事件や高松宮記念一着から始まり、スペシャルウィークの日本ダービー、セイウンスカイだと菊花賞世界レコードを当て、グラスワンダーでは毎日王冠での不調から宝塚記念での巻き返し、エルコンドルパサーに至っては凱旋門賞二着を見事に的中させているのよね

・ホワイトストーンやライアンより本格化したマックイーンが勝つって言うわ、それに向けて制作しないと〜とか変声機越しに呟いて来るんだぞ?普通に怖いわ

・中でもヒヤッとしたのは、スズカが大逃げしてレース中に大怪我をするってやつね

・秋の天皇賞後に左脚骨折発覚…最悪な展開とも呼ばれた『沈黙の日曜日』が外れたってだけで実質当たったようなものだわ

・実際悪い方向での的中っていえば、アイネスフウジンやハクタイセイが最近かなぁ…現に病院通いだし

・偶然なんだろうけどスズカについては、スズカのトレーナーがここの視聴者だったっていうね…未然に防げたのはデカかった

・同期にマチカネフクキタルいるしその繋がりでってのはわかるっちゃわかるが、普通に色々な意味で心配になったわ…とはいえ、グッジョブ

・スズカが一着を取ってようやくこの人の予想が外れたんだって思った矢先に骨折発覚は…冷や汗パネエのなんの

・戦略を変えたからといって今まで蓄積されていた骨の負担が軽減するわけではないからな

・まあダービーに関しては…ダービーで燃え尽きるウマ娘なんて沢山見てきたからそりゃあ数打ちゃ当たるよね、って話にはなるんだけど、こうも当たるものだから目を光らせようってわけ

・お告げ抜きで観に来ている人もちゃんと居るけどね

・試験に落ちたとはいえ普通に勝負勘は強いし、知識もあるおかげか話せる人達が自然と集まった結果、こうなりました

・勿論普段の放送でもウマ娘のことで持ちきりなんだけど、不気味がって大半の人は居なくなったし、一部の人たちからは名前を言ってはいけない人って呼ばれているくらいには魔境だね

・あまりにオカルトすぎてスレを建てようにも建てられないし、ファンアート界で上位にいるとはいえ…配信者としてはマイナーもいいところなんで

・普段はちゃんとしてるのよ、ホント…偶にデジたん並みにオタク語り発症するってだけで

・デジタルはデジタルで新たな同士が…とか言うからホンマにどうしようもない

・この人はこの人でデジタル…というか現役の選手が公式アカで来ただけで発狂し、最悪気絶する性質持ちっていう…ね

・お陰で明らかにヤバいウマ娘でもこの放送では珍しく抑止力として動くからさらに魔境になるという悪循環

・元々ウマ娘の話しかしないような人で、そのせいか最初期は荒れるに荒れたし?せめてこの場限りは幸せになっても良いんじゃないの

・動画主も大変だったって愚痴をこぼしていたけど、負けずに方針はこれでいく!って腹に決めた途端いきなり「うおおおおおお、手が止まらねえ!」って叫びながら破茶滅茶な放送した時はポカンよ

・今でも普通にポカンだわ

・この先もイかれた放送しかしないんだろうなぁ

 

 

「何それ…バカみたい。」

 

 

先程の呟きにあれだけの反応があったのか、その謎が解けた。それもただ現実を見ないで互いを慰め合っているだけにしか見えない、厄介極まりないもので手遅れだと側から見てもそう受け取れてしまう程に宿痾なだけだった。

 

わかったようなわからないような曖昧な解答が、慣れた様子で返ってくる事がより病的なまでに異端な要因を増強させている。当本人含めて気が付いていないというのがオチとして相応しいのだろう。別段理由なんかはどうでも良かったが、自身にとっては興醒めだ。

特別な理由を欲していたわけではない。本能が納得していなかっただけだ。

 

だというのに、普段なら魅了する側であるはずだったしなやかさすら霞むほどの、何か特別な力強さに魅了され続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目に映っている一着は勝利の証。掲示板には20、11、13、12、14の枠番の文字。

 

4F48.5

3F36.4

時計にして2:25.9は彼女にとって完璧と言ってもいい内容だった。絶対的な強さを表す横綱相撲で今年の優駿が終わる。

 

無我夢中に走ったわけではない。

持てる力を振り絞り、憧れの存在と同じように圧勝しただけだ。

 

二本の指を同時に挙げる。高らかと、後一本もすぐに挙げて見せると、彼女と一緒に宣戦布告をした過去はもう、互いに笑い話で済ませてしまうほどに懐かしく思えていた。

 

誓いを立てたならば、それ相応の約束は果たさねばならない。どんな世界であろうと、危険要素は常に排除した。だからといってもう安心しても良いだろう…という油断をした覚えもない。

 

全てのありとあらゆる事象に対して挑み、そして掴み取ってやると宣言をした伝説はもう目前だ。無敗の三冠ウマ娘が新たに生まれるその様を、彼女と共に歩めるかもしれない。初めて出会った時に見せたあの笑顔と同じようにニシシっと笑っているその姿に、少しだけ安堵からか胸を撫で下ろす。その瞬間、頬を伝っていた冷や汗が流れて落ちた。

 

どうかこのまま、彼女が曇らないまま栄光の歴史が続いてほしいと願っているなんて、倒れた当本人は思ってもいなかっただろう。そんな願いなんて知ったことかと突き進む彼女は眩しく、そんな彼女だからこそ夢を叶えるに相応しいと思えてしまうのだ。だからどうか、どうかそれだけは、頼むからこの夢だけは、せめてこの夢だけは覚めないでくれ、と知らない誰かが涙を滝のように流し、残酷な有様に嘆いている。

 

こちらの考えを見抜いていたかのように全てを嘲笑う運命は、最も容易く彼らをねじ伏せようとしてくる。この残酷さがリアリティを生んで伝わってくる。相乗効果は体感するよりも、より強く現れた形となって君臨している。彼女らの前に聳え立つ壁があまりにも強靭で歯が立たないことが、その場から立ち退き逃げてしまいたくなるほどのものだったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俯瞰してその様子を誰かが見ていた。

 

そんな必死に懇願している姿が実に哀れで綺麗だと心のどこかで感じてしまった事も、既視感にも思えてしまった事も、それすらも置いてけぼりにしてしまう程に悔しくて仕方がないと感じるもの全てがぐちゃぐちゃになって、込み上げてきた怒りを何処へぶつけて良いのかすら分からず、気分は晴れずにいる。

 

そこで一気に視界が揺らいで、無重力から戻される。飛んでいるような居心地の良かった夢は段々と崩れ始め、気が付けば幕を閉じてしまっている。いつかは覚めて消えるのが道理だとしても、突如としてここからという時に終わりを告げられた身としては納得いかないものだった。

 

 

 

 

 

『完成したよ』

 

 

 

 

 

その一言で目が覚める。

 

 

朝の光がカーテンから漏れている。眩しさにつられて思わず腕を動かそうと意識した途端、微かな痛みと共にピリピリと腕が痺れて思うように力が入らない。

 

どうやらスマホを付けたまま意識が完全に落ちてしまったようで、机に突っ伏せるようにして倒れ込んでいた。変な姿勢で寝ていたからだろうか、背中が濡れて気持ちが悪い。

 

 

気持ちが悪くなったのは、果たして姿勢だけの問題だったのだろうか?

いや、違う。

 

 

寝ていた姿勢の影響なんだ、と片付けたかったのだろう…嫌な夢だった。悪夢と表現しても良い…誰の目線かもわからなかったが、生々しい悲劇を実際に体験した気分である。まるで誰かの記憶を共有して、そっくりそのまま覗き見たかのような夢だった。

 

 

バッテリーを示す赤いランプによってもう残り僅かだという証を告げている。どうやら限界ギリギリ、というところでしぶとく粘っていたようだ。充電器を慣れた手つきで取り付け、画面を覗こうとする。

 

ふと、不思議に思ったことがある。場の空気に呑まれてしまったのは百歩譲ってまだ良い…だが、初めてこの放送を覗いた身として、最後まで見届ける義務や義理なんてものは断じて無い筈である。そこまでしてこのコンテンツを気にする必要性は感じられないのだ。にも関わらず、ここまで理解が及ばないものに対し執着するのは、一体何故なのだろうか?

 

レースでもないのに昨晩から働き続けた脳は完全にキャパオーバーしている。疲れているのがはっきりとわかる。そうした思考回路は諦めた方が楽なのだと即決し、自分に対しての疑問などは完全に麻痺させ捨てた方が吉と見ていたので、そうした不都合的な異物は完全にシャットアウトしていたのだ。一度寝てしまったことが影響して少しだけ回復したからか、意識した途端にありとあらゆる考え事が過ってきたのだろう。

 

再びそう処理をした。しなければ耐えられなかったと勘が告げていた。

 

下を見た。

 

画面に映っている絵がよく見えない。

 

それでも視界に収めようとした。

 

 

朝っぱらから視聴者が偏っているにしてはそこそこの人数が集まっているようで、それに応じるようにしてコメント欄は深夜帯に比べて勢いを増し、ガヤガヤと賑わっている。

 

ぼやけた視界が徐々に鮮明になってきて、その様子がくっきりと目の前に繰り出されている。

 

 

『はぁはぁ…疲れた。はぁ…はぁ………ふううぅぅぅぅ…。クヒヒ……ヒヒっ、怖いなぁ。何度目だよこれ…ホント…怖いなぁ…怖くない…ああ、怖い。怖くない、怖い。怖いなぁ…ヒヒっ』

 

 

完成したことによる笑みに混じるようにして時々涙ぐむ様子が、マイク越しに伝わってくる。恐らくは同時に溢れているのだろう…余程高揚しているのか、作者の息遣いは最高潮へと達している。落ち着きを取り戻す頃には、自身もまた頭が冴え始めていた。目に映る情報を脳が処理し、どのような絵が描かれていたのかが理解出来るまでになった時…ボクはどんな顔をしていたのだろう。

 

唖然としてしまっていたのか、それとも興奮の余り頰が緩むほどの嬉しさに浸っていただろうか。

 

どれも間違いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

恐らくはあの夢に出てきた人と、全く同じ顔をしていたに違いない。

 

 

 

 

 

 

 

 

・おお!完成度高えけど…

・ん?ターフの上?これどこ?

・多分東京レース場やな

・府中やろ

・府中だね

・府中確定

・HAHAHA…何これ

・男もウマ娘もええ感じやん…なんか、暗くね?

・特定早すぎ

・なんかお互い苦しそうな顔してる

・お前さあ…疲れてんだよ

・涙が出て…あっ

・てめぇ…ふざけてるのか?

・人の心とか無いんか?

・美しい…これ以上の芸術作品は存在し得ないでしょう

・心は痛まないのか?

・クレイジーサイコレズが真っ当な絵なんて描けない…筈だ

・おま、なんちゅうものを描いてるんや

 

 

場面こそ違っているものの、そこに映し出された内容そのものに大差は無かった。夢よりかは少なからずマシになってはいるものの、胸糞悪いことに違いは無かった。

 

作者によってよりくっきりと顕在化された絵は、視聴者の心を確実にへし折っている。描いた張本人は息を整えた後、その趣旨と内容を語った。

 

 

『ってわけで今回は今期のダービーをモチーフに描いてみたよ。未熟な男性トレーナーの指導の不安定さと世論の責任に耐えかねてハードトレーニングをこなしてしまったウマ娘がダービー勝利直後倒れてしまうシーン。これは正にその時の様子で、男が焦ってターフの上にまで侵入し、駆け寄って抱きしめている様子だね。流石に現役の選手に似せるわけにはいかなかったからアレンジはしているし、男も現存のトレーナーをモデルにするわけにもいかないから…あくまで創作上と現実上の都合ってのはわかってくれたまへ。で、こっちは純粋に主人公的な存在に負けて凹んでいるところを慰めているって感じ』

 

 

・やめてくれええええええ‼︎

・おい、なんで…ウマ娘の脚が…折れている…

・なんだよもおおおお!!またかよおおおおおおお!!

・こいつ偶に全力で曇らせてくるよな

・悪魔め

・リスナー「「「無理ィ〜!」」」

・神にでもなったつもりか?

・ガビガビしてそう

・視聴者の性癖歪ませるのやめろ

・レズのサディスト

・本当に気持ち悪いよ

・度し難いな…

・こんな絵が描かれていると知って…アタシはがっかりした

・救いはぁ…救いはぁ…?

・こんなん精神崩壊するわ

・どぼめじろうと視聴者、折り合いが合っていないぞ!

・掛かっているかもしれません、息をつけると良いのですが…

・私が悪いんだよ…

・落とされた恨みか?イヤ、ここまで来ると寧ろもう好きだな

・シテ…コロシテ…

・悪いけど現実でメスガキわからせツアーは禁止

・傷だらけになっても皆で痛みを分かち合えば平気という真の平等主義

・誰かこいつを止めてくれ

・ほんまに今期のウマ娘から動機を得たんか?

・これ描いた奴絶対早死しそう…それも爆死するタイプの

・↑究極芸術?それともダハハ派?

・早死だから派手に自爆の方だろうよ

・どっちも爆死だから似たようなものでしょ

・儚く散らせる一瞬の美を究極とする芸術と、人生全てを革命に捧げて無能な権力を究極に落とし込む芸術は違いますよ

・何考えてこんな絵描いたんや

・頭覗かせろ、マジで一回でいいから覗かせろ

・わかんないよ、なんでこんな絵を描いたのか全然わかんない!

・とりまボートを用意しろ

・まともなのは私だけか⁈

・お前は何と戦っているんだよ…何を背負ってるんだよ…

・こんな子に育てた親を一度でいいから見てみたいわ

・もう絵描くな

・泣いておられる…女神様も泣いておられる…

・動機というか発端がテイオーってこれ不味くね?まあリクエストしたの視聴者側だけどさぁ…

・一先ず描いた理由を聞こうか

 

 

阿鼻叫喚の中、冷静な視聴者は理由を聞きたがっている。勿論、自身もその一人であった。こんな絵を描いておいて流れに合わせるかの如く「何でってそれは…面白いからだろ?」なんて言葉を発して逃げれば、スマホをぶん投げていたかもしれない。

 

本人がここに居ないのを良いこととして好き勝手に話に入ろうとする、という前提条件に加え、わざとらしく緩急を意図的に組み込み放送を盛り上げる手法が成り立っているのも腹正しい要因だ。その度胸の良さだけは認めるが、よくもまあおめおめと語ろうとするなどと思い切ったものだ。しかもダービーまで残り1ヶ月と少しというタイミングに差し掛かっている時に、だ。乗っかっている視聴者も同様である。

 

この人達は余程性格が悪いのだろう。

 

仮にもしも、だ。話に上がっていたある種予言めいたものの延長線上として、この絵が完成されたのだとしても本人から見ればだからどうしたとしか思えないのだ。そこに正当な理由があったとしても、ボクはそういう堅苦しいのが嫌いな性質持ちだ。曲げたことはしない、するつもりもない。いつでも全力投球で挑む…こうした人に対しアンチめいた行動をするならば、もっと真っ直ぐで欲深く頭一辺倒に否定してくるものばかりだと認識していたのだが、性質や性格をよく分析した上でさらに本番で影響しないと踏むことを必須とし、土俵に上がることなく何度も針でチクチクと刺してくるあたり、一番性質が悪い攻め方である。

 

あまりにも狡猾で、狂っている。

 

 

『んー、まあリクエストがテイオーだったし…視聴者のせいってのは明白だから、喋っても良いよね。これはおまいらが描かせた物語だもんね』

 

・まーたうp主の悪い癖が始まったよ

・もう止まれ

・前世で何か悪いことでもしたんか?

・害虫が

・自身の無能さをここまで露わにするって意味では芸術だよな

・2400m走ってこい人カス

・本人が聞いているとか思ったりしないの?

・話すよりも良い加減人としての心とか取り戻してこいよ、病院行ってこい

・人が気分良く楽しみにしていたところに一番聞きたくない話を持ってくるバカ

・お前ずっと一人ぼっちやん…そこに答え詰まっとるやんけ

・やめなさい

・これは低評価するわ

 

『私を芸術品に仕上げるな。それにその…テ、テイオーやネイチャ世代の人とかが?聞いている可能性とか言われても?べ、べべべ別に気にしないし、ここここ、怖くないし。あくまで、ほら…私が描く人達って愛着があると言うか思い入れが強いというか…ね?あるでしょ、そういうの』

 

・メジロをネタにする時の勢いはどうした?

・炎上不可避ですわぁ!

・お前他の子だって一生懸命走っているのによぉ

・なんでそこで吃るんや、こいつのメンタル面は一体どうなってるんや

・ネタにされたくはないから特別扱いとかそういうのは良いです

・い、嫌だ…うp主にネタにされるなんて!って思っている人の方が多いだろ

・だからタチが悪いんだよ

・愛って怖いわ

・うちは一族かよ

 

『そりゃあメジロ家の人達が有難い事に見ていてくれた時もあったけどさ、逆に怖いを通り越して吹っ切れることが出来たから可能なわけで。

っと、そろそろ話を戻すか。んで?なんだっけ、テイオー世代の人が聞いている可能性だっけ…んー…まぁ、ネイチャとかだったら1%くらいの可能性があるかもしれないけど、テイオーは普通に無いでしょ。うん…無いわ、絶対』

 

・急にテンションを素に戻すな

・朝っぱらから寒暖差激しすぎるんよ

・ウマ娘以上に気性難なのどうかと思う

・フラグ立ちすぎなんだよなぁ

・140-120

・ダメだこいつ…早く、なんとかしないと

・ちゃんとした根拠ありそうだから面白いんだけど

・ウマ込み冷静って人間でも発動するんだね

・理由あるん?

 

『根拠含めて言うわ。まず人を選ぶ癖が幼少期から身に染みているし、顔も知らない他人からの押し付けとか絶対嫌悪する傾向あり。ああいう子はプレゼントとか貰ったとしても、好きな人以外の…知らない人から貰ったものはまず間違いなく心の底から喜べないタイプだね。ああ見えて1人の方が居心地良いって雰囲気醸し出しているし、良い意味でプロ意識が高い分相手側からの信頼も得やすいのが仇になってるよな。全く…ぷっヒヒッ。先が読みやすいお子ちゃまだぜガーハッハッハ!あ、因みにソースはインタビュー記事とかも含めて色々なところから引っ張ってるけど、出典いる?』

 

・それは正解かもしれない

・なんとなくわかるような…

・ソースあるんかい

・レディスト怖い

・280-240

・ドーナツ持って土星に行く方がマシレベルの考察、これにはドン引き

・とんでもねえ、待ってたんだ

・あぁ〜どんどんいかん方向に話が進んでいる気配がプンプンしますぜ

 

 

このまま土俵入りさせずに、ネチネチと意識外から攻撃を受けられてはたまったものでは無い。なんとかして意識させてやろうと思い切って行動に移しコメントをしてみたが、成果は得られず逆に返り討ちを喰らってしまった。

拾われた矢先にこの反応である…とてもではないが我慢出来るものではない。

 

少なからず無関心では無くなったが為に、関心が芽生えればそこに執着してしまう、というのはどうやら本当だったみたいだ。このような場で経験するとは思わなかったが。

 

これ以上下手に手を出すのは悪手だ。そう思ったが吉、丁度お腹も空いてきた頃合いでもあった為、放送を抜けようとスライドしかけた時だ。ある言葉が出てきたことによって、その手がまた止まってしまう。

 

本日三度目の束縛が発動した瞬間でもあった。

 

 

『さて…後付けになっちゃうけど、描いた理由について移ろうと思う。唐突なんだけどこの有名な言葉は知っているかな?【レースに絶対はない】ってフレーズ』

 

・勿論

・ルドルフやな

・テイオーの憧れであり目標であり夢だね

・ルドルフには絶対があるってやつだな

・後付けかよ

・それがどうかしたのか?

・後付けって事はなんだかんだ言いながらも、(これは流石に不味いですよ。)って思っちゃったパターンやな

・そもここにその言葉自体知らない人がいるんか?

・↑いねえよなぁ!!?

・あ、やっぱ不謹慎な自覚あったんだ

・踏み止まろうとしないで描いたあたり、やっぱこいつ性格悪いな

 

『アタシ、正論嫌いなんだよね…ポジショントークしているのこちら側なんだけれども。で、正直なところトウカイテイオーには、その『絶対』があるとは思えないんだわ』

 

・は?

・え、それ本気で言ってるん?

・ダービーで負けるとか言うんか?

・それか燃え尽きるとか…いやいや、ないない

・でもテイオーに限ってそれは無くね?だってあのテイオーだぜ?

・お前センスねえな

・テイオーに絶対が無いと思ってるとかお前レースエアプか?

・皐月賞見たけどあの余裕っぷりは天才でしょ

・生で見たけどあれは天才超えてる…次元が違うって

・睨みつけるような眼光、溢れ出る闘争心はクラシック級じゃないぜありゃ

・同期が可哀想に見えるくらいの才能を全否定は試験に落ちて正解だわ

・失望しました、低評価押しますね

 

『待て待て待て、ダービーに関しては外枠だろうと99%テイオーが勝つと思うぜ?トレーナーだったら9割以上って言うだろうけど…それに勝った後だって、そこで燃え尽きるようなウマ娘ではないでしょ。無意識だろうけどあの勝利に対する絶対的なプライド、憧れの存在を超えようとする想い、そこに噛み合うように合わさった圧倒的とも言える才能、特に脚のバネに関しては正直ルドルフより上だと思う。秀才的な、少ない力でこなしていくような器用さはルドルフの方が上だろうけど、地頭とかは間違いなく天才だろうし、何よりあのレース勘はピカイチだろ。初戦、不良場で圧勝だぞ?もうね…しゅきぃ、ってなる。走っている時に芝が喜んでるのかって錯覚を覚えるくらい、気持ちよぉぉっっく飛ぶように駆け抜けるんだからさぁ…マジで見てみな、飛ぶぞ?』

 

・テイオーの素質諸々ちゃんと見抜いてるんかい

・見てみな飛ぶぞ、は一回ヤッとる人なんよ

・ちゃんとデビュー戦から見てるのね

・それは誰もが知ってる…のか?テイオーって頭良いの?

・これは…惚れてますね

・実際人気はあるからね、仕方ないね

・上から数えた方が速いくらいには頭良いぞ

・ウマスタ見てこい、あそこの部屋は天才組や

・マヤノとテイオーは頭良すぎるからマジでヤバい

・流れが変わったな

・もう、止まりはしない

・飛ぶように走る子は才能あるっていうからな

・不安を煽りつつ褒めるところは褒めていくってDVかよ

・絶対があるとは思えないとか言いながら99%っておま…

 

 

G1に出るような選手は一番は私である、頂点に立つのは私だ、と誰もが心のどこかでは思っている。どんなに才能の差があったとしても、それを覆すだけの手札を手放すような真似はしない。鍛え上げる手段を常に考え、勝利を目指すひたむきさは中央の良いところだ。そこに幻想を見るのは仕方がないとしても…それでもボク達は夢を勝手に与えるだけ与えて、己が勝ちたいからこそ走っているだけなのだから、それ以上の期待を背負う必要も資格もない。

 

その中で99%なんて数字を言い切るとは余程のバカだ。そんなバカにもわかるほどの一級品をお墨付きされている点で、それだけ飛び抜けた才能があるという事を意味しているのが伺えるし、自覚もしている。だからこそなのだろう…意味を見出し意図があると見抜けたのは。

例えはぐれものだったとしても、少なからずレースに精通していたからこそ可能にし導き出せた答えだ。正しくウマ娘の文化が生み出してしまったモンスターそのものである。

 

ここにいる人たちは、ボクを丸裸にする気でいる。

 

つまりはその先を見据えての事をこの人は発言するのだろう… 自身の身体だからこそ推察出来たわけだが、恐らくはボク自身の才能のデメリットについてだ。

 

その時点で既に見限っても良いのだが、折角なので見ていくことにしよう。

 

 

『ただテイオーの脚って正直ガラスじゃん』

 

・そこ言及するんか

・段々テイオーの弱点がバレてきたな…

・元々ガラスではないのかもしれないけど結果的にガラスになったパターンのやつね

・膝、足首含めた身体の柔らかさによるバネが異常に発達=負担先が骨に行く→結果ガラスになりやすい

・何処かしら問題抱えていないと有名なウマ娘になれないんか、この世界は?

・本格化を迎えていようがいまいが、車並みの速度で走るわけだからな…普通の人間の身体ならまず死ぬ

・人間でも何かしらのスポーツで怪我をするし、そもそも怪我しないなんて事は稀だからの

・テイオーステップってそんなに諸刃の剣なん?

・細身の身体であれだけのパワーとスピードを出しているんだから、並大抵のウマ娘とはわけが違うぞ…まあパワーを上げようとしたらしたらで問題発生するだろうからなぁ

・丈夫で強いウマ娘なんてそうそういないわ…強くて丈夫だけど走りたくないって子も中には居るけどな

・テイオーの骨が仮に丈夫だったとしてもキツイでしょ…ってレベルです

 

『流石視聴者ちゃんだ、その通りだよ。基本は柔らかい方がいいんだけど、あれは柔らか過ぎて癖が付きやすいし、単純な問題として骨に負担が行きやすいんよ。詳細は面倒だから大雑把に言っているけど身体が才能に耐えきれない…要は筋肉含めポテンシャルは一流品なんだけど、一流品すぎて壊れた時の損失がやばいパターンね。

ちな、一応テイオーの骨は丈夫な方ではあるし、あの走りを可能にしているのは上半身が完璧だからこそなんで…それと同時に丈夫だったからこそ、これまで保ったわけで…』

 

・高級品ほど壊した時の精神的ダメージもデカい

・絵画を修正しようと依頼したらミスった感じか?

・担当トレーナー結構葛藤してそうだな

・テイオーがプール練習得意なのって救いだよな

・ああ、だからあの練習メニューだったんか

・割と初期の方からウッドにしていたけどその影響か?

・それしかないだろ…ってかモロそれやで

・テイオー退屈に感じてそうだな、大丈夫かこれ

・理解はしていても拒絶しそうだよな

 

『事前に担当トレーナーの事も調べたけど、私と違って有能で試験上位15位以内のコミュ力高えバケモンだったわ。まじでテイオーのトレーナーパネエのなんの』

 

・あの人短距離とマイルの解説上手くね?

・なんか色々強烈っていうか…超越してません?絵は描けるし歌は上手いし…

・あの子ヤケになるとブランデー狂になるからなあ…飲み過ぎなんよなぁ

・香港で買ったらしいけどあの安っぽそうなクソダサ龍王フォントの服は何?www

・あれでハワイに行ったかと思えばまさかのキャンプですよ(ちゃっかりサーフィンとかもしてたけど)

・独特のセンスを持っているというか…どことは言わないけどルドルフに近いんだよな

・小倉愛強すぎる人だよね?

・↑その人で合ってるよ

 

『あの人マジモンの天才+努力家でほんまに格上なんだよ。特徴はわかった上で三冠に臨むつもりだっていうのが練習メニューを見て理解出来るから、その点も素晴らしいと思うし何より丁寧でわかりやすい。軽めのトレーニング内容や水泳重視のメニューにしているのは足元の不安材料がいつ爆発してもおかしくないからこそのもので、実質爆弾みたいな物だからそうするしかないよね?っていうのが丸わかりなくらいウマ娘第一主義でヤバい。真面目な話、ここにいる視聴者は理解している人達が多いから余計に思うところがあるでしょ』

 

・ただの男好きってだけじゃないからな

・練習風景を撮ってウマスタグラムとかに載せている理由ってそういう事?

・↑可能性はあるね、裏で密かに練習しているのかもだけど…と、同時に練習内容を公開したところで問題が無いって意思表明かもしれないし

・トレーナーからしたらヒヤヒヤもの、テイオーを信じたい…期待に応えて見せたいっていう気持ちが伝わってくるわけで、ある意味でプレッシャーを互いに与え続けているってことなのかも

・我儘な一面はあるけど普通に良い子…なのかなあれは

・人間性皆無な天才っているしそれで愛されているならええんとちゃう?

・性格が捻じ曲がっているって感じではない事は確かだから良い子なんじゃないの?

・そりゃあれだけ真っ直ぐな子だもん

・運命の悪戯って残酷やな

・レースが全てって子ほど才能と等しく付き纏ってくるんだもんな、ホンマにさぁ…

 

『だからこそあの才能を潰してしまったとしても認めなきゃいけないのよ…トレーナーなら尚更、ファンなら絶対に。正しく物語でいう主人公だよ、テイオーは…そんなウマ娘に選ばれた人は光栄だよな。正直言って…羨ましいいいいいいいい!!そこ変わってくれええええええ!!』

 

・妬みか

・妬みだな

・妬みね

・嫉妬かよ

・最悪だな

・うわぁ…

・妬みですね

・はぁ…

・しょーもな

・引くわー…

・トレーナーごっこ

・ファンもアンチもお前の死を望んでいると思うよ

・誰がトレーナーになれと望んだ?

・ダメに決まってるだろ…

・420-360

・ダービー前だってのにホント凄いよ、悪い意味で

 

『オホン…んで、その肝心のテイオーなんだが、悩ましいことにトレーニングバカというか…まあ、原因は一つしかないけど』

 

・カイチョー‼︎

・ミテテネー‼︎

・ボクハシンボリルドルフサンミタイナツヨクテカッコイイウマムスメニナリマス‼︎

・ワガハイハー!カイチョーヲー!コエルノダー!

・カッチャウモンニ!

・トウカイテイオーイッチャウヨー!

・ネェ!キイテヨトレーナァー!

・ト゛レ゛ェ゛ェ゛ナ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛

・コレガーキュウキョクムテキノーテイオーサマダー‼︎

 

『おまいらもおまいらで同罪だわ。心の中で良いから謝っとけ。それかテイオーに向けて一言でも良いぞ』

 

・無敗の三冠ウマ娘になるんだろ?お前ならやれる

・クソガキが…絶対ダービー取れよ

・何をしておる、走れテイオー

・止まるんじゃねえぞ…

・テイオーは勝つさ…何故なら私は始祖の三女神を信じている!

・こんなクズな奴らの思う壺になるんじゃねえぞ、ガキ

・ガキが…皐月賞かっこよかったぞ

・クソガキ…偶にはレースだけじゃなくて遊びも必要なんだからな

・ガキが…練習やレースだけが人生じゃないんだぞ

・クソガキ…グッズ大切にするからな

・ガキが…才能に限らず全てを大切にしろよ

 

『やっぱおまいらは私と同じだわ』

 

 

「………………………気持ち悪い」

 

兎に角気味が悪い…一足先の悪意を行っている。これが所謂厄介ファンというやつか。マスコミとはまた違った飴と鞭を使い分ける言葉の暴力を、これでもかと浴びせられるであろう場に、かつてメジロ家の人達やスズカのトレーナーがいたと言うのだから驚きだ。

 

何度も束縛を食らって初めて理解した。こんなものを観ていたら頭がおかしくなるに決まってる…この人はそういう存在なんだ。

 

第一、自身のリスクなんて幼い頃から知っていなければ選手なんて務まるはずがない。今更改まって語る内容でも無いのだ。それをこうして広めるとは…今、お前がどんな顔をして語っているのかは知らないけど、本当にクソ女郎だよ。一体何を考えているんだ?本当に気持ち悪いよ。その正義感溢れたような口調も発言も、聞いているだけで反吐が出そうだ。トレーナーごっこもいい加減にしてもらいたい。半端者の知らない人が、ボクの担当についてもまるで全てを知っているかのように勝手に話すのも腹立たしい。

 

ボクのモヤモヤごと、今から駆除してやる。

 

 

・好き好き言いながら傷を付けて蹴落としたいの?怪我を望んでいるの?どっちなの?

 

 

『あぁん?蹴落とす気なんてねえよ、そんな結末…嫌に決まってんだろ。そこのコメント…良いか、言っておくけどなぁ!こちとら生まれる前から生粋のファンじゃ、テイオーに対して並々ならぬ愛があるわボケェ!お前らも耳かっぽじってよぉく聞け!この先10年ぐらい怪我なんてしてほしくねえ!もっともっとルドルフ以上に勝ってほしい!こんなこと言うのは最低だと思うけど…無敗5連勝なんて気にしない勢いで10連勝くらいして欲しい!!沢山走って欲しいいいいい!!』

 

・ああ…そう…そこまでカッコ悪い事言うとは…

・外野がとやかく言うってのはマナー違反だよね?これって許されるの?

・↑ダメに決まってるだろ!

・困った事にわかった上で止まらないんですよこの人

・うp主、皆が言いたい事言ってくれてありがとう

・タチが悪い事には違いないんだが…理に適っている以上言いたくなるのも無理はないか

・560-480

・ここでどぼめじろう先生が動いた、どぼめじろう先生が動いた!スパートを仕掛けたどぼめじろう先生!大半の視聴者を置き去りにしていく!

・まあ第三者が代弁してくれることで気が楽になるって人もいるから

・この後一人で反省会するんだろうなぁ

・アーカイブにちゃんと残すし、この人まじで性格悪いよな

・これがどぼめじろう先生の本音か

・生まれる前からとか歌じゃないんだから

 

 

先程から呂律が回り、エンジンが回ってきているのが伺える。いや、一周回ってこれは寝不足気味からの深夜テンションなのだろうが、若干空気を読んでこうした発言をしたのだとすれば、配信者の性格的にピルサドスキーやオペラオーに通ずるものがあるのだろうか?それにしては…敢えて空気を読んでいる上での立ち回りにはまず見えない。

 

明らかに素で話している印象がパッと浮かぶのだ。今までの発言を振り返って見ても、話している内容自体は真面目そのものである。つまりは全てが本音であると仮定してまず間違いはないだろう。

 

但し、この雰囲気と知力だけは最悪そのもの…名前を言ってはいけない人扱いされるのも、これそのものが原因です…と示しているようなものだ。不合格者風情が…トレーナー試験に落ちたこと自体が全てを物語っているというのに…。自慢するかの勢いで語っている知識についても、質、量共に敵では無い。視聴者を少なからず離さないようにする話術を持っていようと、いつしか限界が訪れる。

 

そうと決まればやることは一つだ。相手のスタミナをいち早く消費させ後から突き放せば良い…斜行する勢いまで乗らせて、最後の最後にありったけの力を込めて追い詰めよう。

 

本物の天才には敵わないって追い討ちを、余す事なく喰らわせて“理解”せてやる。

 

(イケる…捉える。ここから…ここから!)

 

 

・選手一人一人を信じられない人が試験に落ちるのは当たり前なんじゃないかな?

 

 

・それはそうwww

・ぐうの音も出ないわ

・ど直球な正論は芝

・おい、言われてんぞ

・鎮魂歌には早すぎる

・仕方なかったってやつだ

 

『その通りだ視聴者、お前らの言ってることはすべて正しい』

 

 

・しかも怪我が怖いから、とか言っちゃって本当はメンタル弱々なのを誰かのせいにしたいだけでしょ?滑稽すぎて笑っちゃうよね

 

 

・ゲラゲラゲラゲラゲラゲラ

・ゲラゲラゲラゲラゲラゲラ

・惨めだなぁ、この上なく惨めだぞ小娘

・ほら頑張れ頑張れ

・欲しがりメンヘラマゾゴリラ

・トレーナーさん、あとは頼みましたよbyどぼめじろう

 

『頼む…静かに…』

 

 

・じゃあなんで今もトレーナーにしがみついてるの?何がしたいの?英雄にでもなりたいの?

 

 

・ウマ娘を一人残らず救うんだろ、お前ならやれる

・違う…違うんだ…

・お前らが大事だからだ、他の誰よりも…

・矜持も未来も!お前の全てを捧げてウマ娘に寄り縋ろうと!何も救えないとは!

・そうだ…私にはまだあの子達が…

・私にはわからない…ずっとそうだ…

 

『ただやるべき事をやる、ただ進み続ける…それしかないだろ』

 

 

・あのさ、そんな人がトレーナーに選ばれると思う?はっきり言って選ばれるわけないじゃん!

 

 

・んんんんんんん!!!!

・あの日、担当していた子が目の前で倒れて…二度と走れない身体になった…私にはわからなかった…何故だ?何であの子は、怪我をしたんだ?

・それは…私達ウマ娘が油断したから…

・ただ…私のすべきことは、自分がした行いや選択に対し、トレーナーとして…最後まで責任を果たす事だ

・進み続けるんだ、死んでも死んだ後も

・これはお前が始めた物語だろ

・誰かに尊敬されたかった…私が悪いんだよ…

 

『嫌だ…まだ終わりたくない!だから…ごめん…ごめん…ごめんなさい…ごめんなさい』

 

 

・悪いと思ってんなら償えよ!罪を被って責任取れ!

 

 

・負けた…私のせいで…契約も終わる…今日、ここで夢を諦めるんだ

・ここか…私の最後は…

・トレーナーが必要なら私がトレーナーになるから…

・もう嫌なんだ…自分が…

・私達が考えた練習メニューが、担当しているウマ娘達に直接影響しているんだぞ!トレーナーなら今最善を尽くせ!

・別にそれは普通のことだろう…トレーナーなんだからよ

・こんな結末を迎えるなんてしっていたら私は…こんな半端な…クソ女郎にならずに済んだのに…

 

『どうしてお前らは、私を…死なせてくれないんだ』

 

 

・これ以上、誰も苦しめなくていい。これ以上、苦しまなくていい…なのに何故?どうしてそんなに足掻くの?何の為にこんな放送をしているの?本当にウマ娘が好きなんだよね?

 

 

・終わらせるんだろ、ここで

・もういいんだ、トレーナー…もう…わかったから…

・トレーナーさん、ずっと苦しかったんだよね… 今のあたしには、それがわかると思う…

・もう私には何が正しいことなのかわからん!

・辛いなー

・一生URAの晒し者

・しかしよくここまでウマ娘のことを好きだとわかったな

・?そんなことすぐにわかるだろ?

 

『自分で選んだ道だが、オタクをやるってのはどうも体より先に心が削られるみたいだな…』

 

 

・ウマ娘が好きなオタクなんだ!ってそんなことまでして言うんだったら今すぐ証明しろ!テイオーのライバルと言われているマックイーンについて、誰もが知らないような噂の一つや二つ語って証明して見せろよ!

 

 

・なんで…そんなに急ぐんだよ…まだ何も、話し合っていないじゃないか!

・やるんだな、今!ここで!

・何故なら私はどぼめじろう先生を信じている!

・うおおおおおおおおおお!!

・うおおおおおおおおおお!!

・うおおおおおおおおおお!!

・うおおおおおおおおおお!!

・うおおおおおおおおおお!!

・うおおおおおおおおおお!!

 

『ウマ娘ちゃんを想う気持ちはよくわかる。だから………残念だ。すうぅぅ…』

 

 

これでボクよりマックイーンについての知識が劣っていれば所詮はそのレベルという事だ。…計画通り。ボクの勝ちだ。ボクの!勝ちだ!

 

(このまま…このまま!)

 

そう思っていた。侮っていた…ボクはこの人を甘く見ていた。

 

 

『参りましょう!

マックイーンの最も優れているところは心肺機能が桁違いって部分。特徴としては瞬発力勝負をさせないレースに強制的に持ち込む単純に強いウマ娘。

重バ場とか雨とか関係なく無視して走れるし、レース配分と展開をミスらなければ基本どこでも勝てるヤベー奴。勝ち方がつまらないあたり、ルドルフみたいなもんだね。

 

本格化を迎える前からあの異常なスタミナとスピードはおかしいってくらいの才能の持ち主で、どの距離でもそれなりにこなせるが真に光る部分は約2000mを超えたあたりから。

凱旋門賞含む欧州でも普通に走れると思うってくらいのタフさは未知数で先が読めない最も良い例であると同時に、自身の体調管理には人一倍厳しく取り組む一面もあってプロ意識が高い真の強者だよ。

 

幼少期は体質が弱い上に名家特有の仕来りが面倒だったことから、その息抜きとして映画鑑賞を楽しんでいたっていう過去を持ってるね。その影響からか趣味は映画鑑賞になった模様だ。

特に映画に至ってはB級映画【来襲!スペース野球ゾンビ】や【大脱獄】だったかな…を最近だと見ていたと思うよ。因みにトレーニングはお休みというなのサボりをしていたってのがオチね。それが担当トレーナーにバレてしまってね…結論から言ってしまうと、毎日楽しみにしていたトレーナー直伝の手作りスイーツを一週間没収されたそうだ。

マックちゃん、根っこからの頑固者で練習嫌いなのはわかるけどちゃんと練習しましょうね。

 

ああ、そうそうマックイーンといえば野球だよ野球。野球観戦に至ってはライアンが誘ったきっかけからなんだよね。おかげで今では野球バカと断じていいくらいの熱狂的なファンにまで堕ちてしまったよ。ヴィクトリーズの試合で見かけたらそっとしておいてくれよな。

喉が潰れないステイヤーとしてそろそろ有名になるかもしれないって噂、広まってて良かったねマックイーン。もうこれでつまらないウマ娘って言われないで済むよマックイーン。落ち着いてその拳を引っ込めようよマックイーン。名優って二つ名、気に入ってくれると嬉しいな、と私はそう思っている次第であります。

おおっと …マックイーンの怒りがスパートに入ろうとしているぞ、もう言葉はいらないか、言葉はいらないのか!マックイーン、今年こそもう一度頑張れマックイーン。しかし噂は完全に広まってしまった!あぁ〜という悲鳴はただ一人しか挙げていない!これはもう奇跡でも夢でもない!現実だ!メジロマックイーンです!

あとあのステイヤーとしての素質、応援歌や試合観戦の長丁場によってスタミナが磨かれたかもしれないって可能性が浮上しているんだよね。野球好きのウマ娘は、マックちゃんと仲良くなれるチャンス掴めるかもねってこと。いい?もうパンドラの箱は空いちゃったの。

 

ああ、歌といえば!サンデーサイレンスはマックイーンとコラボして応援歌歌ってください、お願いします何でもしますから!

 

まあ、それはそれとして、ライアンはその責任を負うべきだね。罰として宝塚記念でマックイーンから勝利をもぎ取りなさい。ちな、今年の宝塚記念にライアン来るけど仕上がりまっっっっじでパネエから注目しときなさい。メジロでもライアンの方だと思っちゃうほど、期待以上の出来ですわ!

りゃいあん!カッコいいウマ娘ってだけで人気が出るわけじゃないってところ見せてくださいまし!あなたはマックイーンを倒すだけの実力は確実にありますわ!楽しみながら強さを証明するのですよ、りゃ!い!あ!ん!パワー!!…ハッ。

 

余談だけどスイーツといえばお菓子ってイメージが強いと思うんだが、だが!待って欲しい…マックちゃんはここに目がないんだ。さっきもネタにしたけど、マックイーンってお菓子やスイーツといった甘いもの…というより基本食べる事が好きというウマ娘らしい幼さというか可愛らしい一面があるんだ。実に素晴らしいギャップ萌えを持っているとは思わないかね?

そこのあなた!今なら和栗二種の限定モンブランをパクパクっと食べているマックイーンのイラストをここで描いてみせましょうか…それともプリンにして差し上げましょうか、如何です?食べる姿は正にパクパクっと擬音語がその場で聞こえてくるかのように、美味そうに味わうその姿は癒されること間違い無しですわ!って感じなんよね。

はぁぁぁああん‼︎手が止まりませんわ!美味すぎて手が止まりませんわ!パクパクですわ!って一回で良いから言って欲しいですわ。このセリフさえあれば勝ちですわ。シュパパパパサクサクサクですわーっ!!

 

因みに料理スキルはお嬢様の癖に壊滅的に下手ですわ!米を一粒ずつ洗ったり、食材を煮込む事すら出来ませんわ!お可愛いこと…ですわぁ!そんなんじゃお金を沢山積まれても、男は寄ってきませんわよ!レースだけでなく自分磨きにも精進なさい!

 

さてさて、盛り上がりも終盤へと差し掛かってまいりました!この幸せとも思える時間と引き換え…というか犠牲にしなければならない事態があってね。それがマックイーン…どうも太りやすい体質が他のウマ娘より酷いんだ。それが筋肉とかに変われば良いんだけどどうもプロレスラー並みかそれ以上に控えないと太ってしまうんだよ。けどね?それがまたね?良い味を出しているわけなんですよ…理解りますか?視聴者さんも理解っちゃった?この美学が!極端すぎてこれはびっくりマックイーン、ということなんですの!

 

誕生日は4月3日、靴のサイズは22.5cm、身長は159cmで体重はここ最近の様子だと2kgくらい増えたんじゃないかな?スリーサイズは上からB71・W54・H76、前が壁!体重については、トレーナーは気付いています。でも、肝心の本人が隠そうとするんですよね。気付いてない、動かない、マックちゃん、可愛いね。涙が出るくらい笑い転げてしまいますけれども。

 

そんなマックちゃんの交流関係はメジロ家以外にもサンデーサイレンス、イクノディクタス、トウカイテイオー、ゴールドシップなどなど錚々たるメンツに囲まれており、本人も「私みたいな未熟者と仲良くしていただき感謝しておりますわ。」とコメントするデレた一面も見せるあざといウマ娘ですわ!そんな場面を想像しただけで…えへへへええぇぇぁぁ……ン゛ッ!!!……ン゛ン゛ッッッ!!!!……はぁぁぁ…何とか堪えた…危うく魂まで持っていかれるところだった。

ンンッ…そうした一面すらも非常に愛おしく思える私、イチオシのウマ娘ですね。

 

というかメジロ家ってネタにする要素なんて基本無いのよね。アルダンとかラモーヌは清楚で美しいし良い匂いしてそうだし、パーマーやライアンは見ていて元気貰えるし、かっこよくてスタイルも抜群。ていうか、ドーベルだって姉妹想いで絵や写真といった芸術センスは羨ましいし、愛嬌があって可愛いんだよ。ブライトはふわふわでおっとりしていて癒されるし、マックイーンだってレースが強い』

 

 

(………………………え?………は?…え?)

 

 

・どうして…どうしてですのぉ!ってあの子は泣いてるよ、きっと

・どうした急に

・マックちゃん暴飲暴食してそう

・待ってあいつ2kgも増えてんのかよ

・プライバシーどこいったん

・少なからずマックイーンの印象が良くなったのは認めるけど正直認めたくない

・りゃいあん!りゃいあん‼︎

・名優って二つ名お前が発端かい!

・【定期】マックイーンのデレた発言はどぼめじろう先生の妄想ネタです

・なぁんでこんなメンタルでメジロ家に喧嘩ふっかけられるんでしょうねぇ

・怖いねえ、この若さ

・かっこいい二つ名付けたなぁ→由来聞く→ええ…

・消えない思い出がまた1ページ(物理)

・メジロ家×うp主×ダークライ

・そろそろメジロ家から訴えられても良いんじゃない?

・訴えるなんてしたら大人げないってイメージ持たれるだけです

・する時間があるだけ無駄でしょ

・ゴルシは面白いけど、こいつのボケはクソボケすぎて…

・もうお前メジロ家に入れてもらえよ

・特定の人たち以外の視聴者全員がそう思ってるんだよなぁ

・「なあメジロ家、こいつどうにかして貰うことできるか?」

・「できる訳ないじゃないですか!」

・夢の対決.でメジロ家とうp主戦わせろ

・お前何人推し居るん?ライスシャワーやミホノブルボンはどうした

・スズカやシービーその他諸々私イチオシのウマ娘ですって言ってる人なんで…

 

『推しは何人いようと推しであり、ウマ娘ちゃん達は総じて最高なのです…私はただ!その光に平伏すのみなのですっ!ぜぇ……はぁ……ぜぇ………はぁ………ふぅ……』

 

 

ぴぇ…なんて反応では済まされない。ネタで済ましていい情報では無い。

 

 

・あの、ちょっといいかな

 

 

『あっはい!?なんでしょうか?ってさっきコメントしてくれた人だよね、ネタ提供ありがとう!で、どしたん?あ、もしかして語りたい側の人?ならお詫びにウマ娘ちゃん語りの一つでもしていくかい?あ、描きたい側の人かもしれないよね、どうしようかな…』

 

 

そんなオタクがどうのこうの…とかどうでもいい。今まで描いた絵だとか発言とか、変な気遣いも少し前に抱いていた感情とかもどうでもいい。それよりも確認したかった。

 

 

・現時点でのテイオーのスリーサイズや体重とかってのも把握してたりするのかな?

 

 

『へ?テイオーのスリーサイズ?B77・W54・H76でしょ。何なら学園に居る大半のウマ娘のスリーサイズ記憶しているけどってのは置いといて、体重なんて珍しい質問するね。えっと…あぁ、これかな?最近の傾向から見るに、恐らく0.4kg増加。あくまで予想なんだけど…それがどうかしたの?』

 

 

サーっと頭から血の気が引いていく感覚に、思わず顔を左右に振らしてしまう。同時に机の下や教科書の間など、身近にあるありとあらゆる隙間を探る。

 

管理体制がしっかりと整えられている為、そんなはずはない…あるはずがないと信じた上で尚、辺りを見回した。

 

(マヤノは居ないし、いつもと変わらない部屋のまま…だよね?)

 

それらしきものが見つかる事もなく、躊躇いながらそっとブラウザを閉じる。指は震え、冷や汗は止まらない。

 

ボクはこの放送を見ていなかった。

 

ボクハ、コノホウソウヲ、ミテイナカッタ。

 

ヨシ。

 

それでもこれだけは頭の片隅に残しておくべき事柄だった。単純な恐怖体験として、教訓にしておくべきだと…そう留めておいたのだ。

 

彼女は間違いなくレズのサディストなんだ…と。

 

ここへは二度と近寄らないと、心に刻み込むようにして誓いを立てた。

 

 

 

 

 

 

 

 

そこから先の事はあまり覚えていない。なけなしの体力を温存し、時間をこれ以上無駄にしないように、と休日を目一杯楽しんで過ごした。

 

休日が終われば、また何かから逃げるようにトレーニングに打ち込んだ…レース当日を迎えるその時まで、その記憶があったことすら忘れるくらい夢中になって…

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして訪れた忘れもしない5月26日。

 

 

 

 

 

 

 

 

『国民的スポーツエンターテインメント、トゥインクルシリーズ。本日のメインレースは東京優駿ですが、なんと入場規制が敷かれました。ここ府中に多くの人々が、ウマ娘を見に集まっています。

天候は晴れ、良バ場です。実に嬉しい限りですね』

 

『東京レース場のパドックにウマ娘が18名集まりました、それぞれご紹介していきましょう。一番人気のトウカイテイオーは46.0kgです。前走からは+0.4kgとなっています。二番人気に推されましたレオダーバンは49.2kg、+0.4kgです。こちらは三番人気シャコーグレイド、45.8kgは前走と比べて0.2kg増えています。四番人気イイデセゾンは……』

 

『二番人気レオダーバン、三番人気へと推されましたシャコーグレイドがターフへと入場してきました。それぞれマルゼンスキー、ミスターシービーが期待を寄せています。そしてそれらを押し退けて圧倒的人気を誇る、ここまで無敗の皐月賞ウマ娘トウカイテイオーも姿を現しました。無敗の三冠ウマ娘シンボリルドルフからは『言及する必要が無い出来だ、勝つ確率は十二分にある。』トウカイテイオーの担当トレーナーからも『9割以上の確率でテイオーが勝つだろう』、とそれぞれコメントを貰っています。果たして無事に二冠を制する事が出来るのでしょうか、こちらも注目です』

 

『スタート地点の方ではターフから湿気が立ち昇って、全体の熱気がより蒸し暑い感じがしています。選手の方ですが…えー、少しばかり汗が流れている様子は見られますが、各ウマ娘ほぼ掛かる事なく落ち着いています。特にトウカイテイオーの集中力は悠然といった表情です。ではファンファーレ!』

 

『レオダーバンが少しばかり枠入りを嫌がりましたが、順調に枠入りが進んでいます。各ウマ娘の枠入りが完了していっています。あとはトウカイテイオーを待つばかり。最後、トウカイテイオーが落ち着いた様子で…今、入りました。皐月賞に続いて、無敗で東京優駿を制する事が出来るのか!』

 

『……ゲートが開いて、スタートしました!トウカイテイオー中々良いスタートであります。逃げ宣言をしたアフターミーを始めとしてホクセイシプレー、シンホリスキーが続いています。内にスーッと切り込んでいっていった隊列を見るようにして、第一コーナーへ向かいましたトウカイテイオーは1.2.3.4.5.6.7.8番手、外目8番手で第一コーナーをカーブしていきます』

 

『各ウマ娘の現在の並びを整理していきましょう。アフターミーが先頭、2番手にシンホリスキー、その外目にホクセイシプレーが続いて、レオサイレンスが4番手、5番手にイイデサターン、6番手にワンモアライブ、中団アウトコースここにいた!ここに居ましたトウカイテイオーです!トウカイテイオーが7番手で向こう正面へと回りました!その後ろでありますが、ロングタックル、レオダーバンはこの位置、ここから先頭までは12.3バ身といったところか。イイデシビア、イイデセゾン、イブキノウンカイを見つつ後方からジワジワと狙っているのはシャコーグレイド、シャコーグレイドは後方から二番手であります。一人遅れる形でコガネパワーがその様子をじっくりと伺っている。ここから前を狙えるのか、早くも第三コーナーの手前、坂を登って下り坂、1000mを切ろうかと言うところであります。先頭アフターミー、1000mを切りました。四コーナーへと向かっていきます!トウカイテイオーは依然として7番手!好位置をキープした形でトウカイテイオー、そしてそれをマークする形でレオダーバンが前を狙っている!さあ!トウカイテイオーが6番手、5番手と上がってくる!トウカイテイオー少しだけ外に寄れたか、残り400mと少々!400を切った!坂を登る!早くも先頭争いは決着か、レオダーバンが2番手!』

 

『帝王が皇帝を超えるか!抜けた抜けた抜けたぞトウカイテイオー!悔しいと思える程の天才が現れました!格が違う!強い、強すぎるぞトウカイテイオー!プレッシャーなんて何のその!全ての不安を退けて、憧れに向かって、三冠に向かって爆進するのみ!トウカイテイオーが先頭!トウカイテイオーが先頭!3バ身と離した!最後は余裕を持って圧勝!今、ゴールイン!二冠達成!トウカイテイオー二冠達成!これは文句なしの横綱相撲!堂々と夢を追うようにして、見事勝利を収めました!トウカイテイオーです!』

 

 

無事に勝利を飾った後…いや、ゴール直前になる寸前だろうか。突如思い出したかのように嫌な記憶が蘇った。

 

 

余りにも夢と酷似している。

 

 

徐々に侵食していく左足の痛みが、ジンジンと身体を犯していくかのように広がってきた。

 

 

意識を奪われそうになるも、観客にだけはバレないようにと自分を偽った。

 

 

そうして控室で待っていたトレーナーに告げる。

 

 

暫くして場内にアナウンスが響き渡った。

 

 

その時、ボクはレース場には居なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

『お知らせいたします。トウカイテイオーに故障が見られた為、ウイニングライブに出場しないことを表明致しました。繰り返しお伝え致します。トウカイテイオーに故障が見られた為………』

 

 

 

 

 

 

 

 

ダービー勝利後、ボクは本当に怪我をした。

 

 

 




 


補足
現代基準かつアニメ、ゲームと同じく18枠での出走。単枠指定枠番20は史実要素として採用。

偉大なるウマ娘のおじさんさん、お誕生日おめでとうございます。(私事により超絶出遅れ)




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愛することによって失うものは何もない。 しかし、愛することを怖がっていたら、何も得られない。

 


三女神様「何をしているんです?手を止めないでください。その程度で死なないことくらいわかっているのですから。あなた達は幸せになってもらわないと困るんです」

※コメディです

クールモアって…そりゃあガイドラインが制定するわけだよ!





 

 

 

怪我をした。あのレースでボクは怪我をした。

 

脚が折れている現実を直視した。

 

あのレースが終わるまで耐えてくれていた脚が、終わった瞬間に折れた。

 

既に運命によって決まっていたかのように、最も容易く折れていた。

 

本当にポッキリと気持ちよく折れていた。

 

勝利直後、しかもダービーともなれば酷く混乱するのが普通だと思うのだが…なんか落ち着いていた。

 

笑えた。乾いた笑いが起こった。

 

その割には精神的な痛みを感じなかった。多分だけど、欠けちゃいけない何かがポキッと折れて一生戻らないということを悟ったからなのかもしれないし、その先に待ち受けている運命に対して見据えていたからなのか、心が鈍くなっていたからなのかもしれない。

 

とはいえ、流石に痛みを感じた瞬間は恐ろしくはなったし動揺もしたのは事実である。

 

(ああ、とうとう折れたんだ。…ええ?あ、うん、痛いわ。…んん?あ、え、ああ…うん。そっかぁ…へえ、ああ、うわぁ…痛え。普通に痛いな、これ。んー、となると三冠は無理だなぁ。ふーん…ボクの脚ってこんな都合良く折れるんだ。ここまで来ると凄いなあ。)

 

それも病院に運ばれている間に、必然とどこかが冷めていた。

 

まだ一回目だというのに、この悟りっぷりには寒気がする。

 

それはそれとして片付け、次の復帰戦となるレースのことを考え始めていたので、骨折なんて悲しい事実に目を向ける余裕が無かった。正直この薬品臭い場所に居る限り、落ち着いて判断が取れるわけがない。

 

その環境下に居るからだろうか。はっきりと骨折どころではなかったということもあるけれど、やっぱり第一に思ったことは心が軽くなったということだろう。夢も希望も失ったようなものなのに、妙に気持ちが楽になった。

 

いや…本当はそうはなっていない。

 

まあ…決意した矢先に強くなるなんて展開が待ち受けているなんてこともないわけで…そんな真っ先にメンタル強者へと変貌するなら、白衣を着た人達に慣れるのは必然なのだ。だが、やはりというべきか…凄く怖かった。小学生並の感想になるくらい身の毛もよだつのはボクらしいといったところだろう。扉が開いた瞬間、ボクは帰りたくなっていた。滅茶苦茶だ。普通の人ならばこうはならないけど、ボクは何故か全身がプルプルと震え出して、涙が溢れそうなのを堪えて、堪えて、堪えて堪えて堪えきれなくて、見たくもないものが視界に映ってしまった。

 

どうか、どうか、どうか!どうか注射器をそのままブスリと指すのだけはやめてほしい。せめてちゃんと打ってほしい。それでも本当にやめてほしい。医学の進歩によるものだろうとなんであろうと、本当にやめてほしい。あまりにも非常識だ。

 

これは願いだ…どうかこれだけは聞き入れてほしい。ボクの前で白衣の姿で来ないでくれ、というかもう着るな。その白い服を着た姿で視界に入るな。

 

支離滅裂だろうと、本当に勘弁してほしい。

 

とりわけ奮い立てていた気持ちが飛んでいってしまうではないか、プライドが高いボクが放つ悲鳴で全てが台無しになってしまうのも恥ずかしいではないか。

 

だからトレーナー…涙を流してまで、ボクにそんな「ああ、やっぱテイオーはそういう子だよね」。みたいな視線を向けないでほしい。付け加えるなら言葉に出すな。

 

生まれて初めてボクは泣いた。泣くべき場ではないけど、泣いて楽になった。プライドがズタズタに引き裂かれて、わんわん泣いた。

 

痛み止めを打つ瞬間、カッコつけて三冠を目指していた自分が羨ましくもあり妬ましくもなるけれど、それでもさようならをしなければならない時が来ただけなんだと実感した。

 

ボクは昨日のボクに悲鳴と共に別れを告げた。ボクは特別な存在なんかじゃなかった。ボクは普通のウマ娘だったんだ。

 

どこか諦めていたものが、絶望だったものが、希望へと変わった瞬間が訪れる。

 

負けたわけではないのに、悔しくて仕方がなかった。

 

 

黒歴史があったあの日から数週間後…悔しさを晴らすために治療に全力で励む毎日。

 

治療も一つのトレーニングであり、普通のウマ娘が特別へと進化するための一歩でもあるわけだ。

 

全力で向き合い、全力で取り組む。ただ、ダービーの時と同じように全力で走れる日を夢見て、悔しさをバネに前へ前へと進むのだ。

 

なんとなくだけど、以前までのボクならこういった行為そのものも、負けて悔しがる子達を見るのも何処か、ほんのちょびっとだけだけど、軽蔑していたような気もする。いや、行為そのものをバカにしていたわけでは無い。無いのだが、少しだけ甘く見ていたのだ。自分は才能に満ち溢れていて、余裕があった。だからあれだけ緊張もせずに挑めていたのだと…現実的に見れば異常そのものだ。いや、極度の集中状態ならばそうした気持ちも消えてしまうのかもしれないが、少なからず得体の知れない恐怖心みたいなものは心の中にしまいつつ挑むのが当たり前だったのだ。ようやく自覚出来ただけのことで、やっぱり何処かに潜んでいるものだと改めて認識することとなる。

 

レースの世界で一人の選手としてあるはずもない幻想を抱いていたならば、それ相応の罰が降り注がれるのは当たり前だろう。

 

自分が普通のウマ娘だと自覚したことで、視野がほんの少し広くなったのは幸いだ。だから次は負けないと、負けたとしても無様な姿は見せないようにしようと誓って、少しずつ明日が良くなるように…と、今度こそ奮起した。

 

 

休むこともトレーニングの一環だぞ、とトレーナーとの約束に入れていたので試しにゲームを買ってみた。

暇で始めたFPSだったり、ゲームセンターでFPSをやったり、クレーンで楽しんだり、偶には紅茶を飲みながら本を読んで、レース動画を見て勉強して、走り方も勉強し直して、中々に充実した生活を送る毎日。下手したら三冠を掲げていた時よりも満足感が強い。

 

次の復帰戦のためにやるだけのことをやって挑む。それしか出来ないからこそ、出来ることは全力で、休んでいる暇は無かった。

 

休む意味を履き違えているぞ、と軽く冗談っぽく揶揄われたりもした。偶には何もしない日っていうのも良いんだから、だなんてトレーナーと一緒に散歩をしたり、いわき市の温泉に行く計画も立てた。なんだかんだ結局レースからは逃れられていない訳なのだが、面白かったからそれはそれで満足した。

 

 

そんなこんなでダービーや宝塚記念が終わって約一か月が過ぎたある日、初夏もとっくに過ぎて少しばかり蒸し暑く感じる日のことだ。

 

大半のウマ娘が夏合宿へと向かっている中、ボクは河川敷に居た。

 

完全に暇を持て余していたのだ。

 

走りたくても動ける可動域は、未だ限られている。それ故に退屈なのだ。ボク自身、何でも出来てしまう天才肌だというのは自覚している。だからこそ手を抜くことは許せないのだが、人はどうしても矛盾を抱えてしまうもので…完全に飢えていた。

 

あからさまな嫌味である。

 

走りに関して特定の相手以外、誰にでも勝てると思っていた分野でその武器の使用を止められたのだ。縛りプレイをするのも悪くはないのだが、やはり気持ちよく勝つにはお気に入りの武器で戦うというのが戦士としてのプライド、というものなのだろうか。

 

ほら、ゲームでもよくあるだろう?初期では強くてお気に入りだった武器やキャラが、アプデを機に弱体化を喰らったり、追い抜かれたり…と目まぐるしく環境が変わる…あれだ。インフレとも違うあの気分と、少し似ているのかもしれない。それで辞めるつもりなんて毛頭ないし、そこから勝つっていうのが王道展開であるわけで、だからこそよりゲームが楽しくなるのだが…大抵の人達は生き残ることや、そこから妥協した楽しさを考えたりするものなのだろうけれど、それでも最低限好きなことでは手を抜かない。

 

手を抜けない。

 

手は抜けないが、暇すぎる。

 

そんなことを思っているボクを1ミリも理解してないで寝ているトレーナーは…まあ、ほっといた方がいい。疲れているんだ、休ませてやろう。漸くボクの足の容態が安定してきて不安から解放されたと同時に、今までのストレスがどっと押し寄せてきた証そのものだ。こうして隣に居てくれるだけでありがたいというものだし、ここへ誘ったのもボクだ。我儘になっても許してくれるのは良いんだけど、こちらの我儘で無理になってもらっては困るのだ。

 

我儘を通して休ませてるっていうのは、清々しいほどの鬼畜なんだけれども…本当に嫌なのであれば、ちゃんと断るというのは知っているからこそ出来る付き合い方なのだ。だからボクは悪くない。

 

さわさわと風が頬を撫でる。髪の毛がふわふわと流れるように手に絡みついて暫くした後、手の甲にツーッとした感触と少しだけ暖かい熱が伝わった。そっと目を開ければ、キラキラと反射光が川の流れによって様々な表情を見せており、草木は暑さに負けないようにせっせと背伸びをして、音を立てている。

 

暇だからこそ暇を全力で楽しんだからこそ、楽しみすぎた幸福な時間は退屈を迎えた。だから新たな楽しみが必要になった。

 

何も考えずに外へと向かう。ぶらぶらと何もしない暇な時間を楽しもうとして、彼女と一緒に出た。そうして今に至る。

こうして風が吹いたりしている中、書物を読むという行為に耽るのは、アホのようにも天才のようにも見えてしまうのが豪というやつか。いや、ボクの外観的な特徴から見てかっこいいとか思う人は居ないだろう。カイチョーならば、形になっているのだろうが、生憎と意識高い系ではない。それでもやってみると中々に楽しいもので気持ちがいい。

 

(最も…こんな時に読んでいるものはネット小説なんだけどね…あー、暇だなぁ…暇…ヒーマー…暇だよトレーナー…)

 

ボクが持ってきた本は何処に行ったかと思えば、風に吹かれて何処かに飛んでいるとか、読んでいたページとはかけ離れてパタンと閉じられているとかではなく、トレーナーの鼻息が何回も当たっている場所に陣取っている。当分の間はそこに居てやってくれ。

 

さて、そうこうしている内にまた物語が読みたくなってきた。目の休息を終わりにし、電源を入れ電子世界へアクセスする。

 

するとそこには溢れんばかりの快楽が待ち受けていて、ボクはそれに屈服するかのように次のページへと画面をタッチするのだ。誰が書いているものを読むのか、迷うことなく選ぶと、直様没入して世界にのめり込んでいく。その人は、ペラペラとめくる音など無くても読者の心をニュートラルにするも良し、ワクワクさせるのも良し、ありとあらゆる愉悦を味合わせてくれる変幻自在の持ち主だ。

 

P.N.は恋鐘。私に創作をやらせたら右に出るものは居ないぜ?というイタイキャッチコピーが売りではあるものの、その自信を力にするだけの才能っぷりは誰もが認めるくらいのもので、今密かに話題となっている作家の一人である。

 

但し本人は作家と名乗りたくないだとかで、実のところ亡霊扱いにしてほしいとかほざいていたが、ボクからしてみれば趣味で終わらすには勿体ない人材だ。そんな贅沢な悩みをお持ちのようで、正直殴りたくなる。そのまま嫉妬心すら軽く吹き飛んでしまいそうだが、それ以外は至って普通の人のようで、割と好感を持ちやすい印象を受ける変わった人である。まあ、文面からしか読み取れないから実際どういう人なのかは、サイト運営者含め誰も知らない。夜や洞窟に紛れるコウモリのように、ひっそりと活動を続けている為、その本性は未だ未知の世界に包まれている。

 

ただ感想欄に行くと何故か決まって、度々登場する男性キャラに対し

 

「かーっ、見んね読者。卑しか男ばい」

 

…と、一種のミーム汚染が発生しているし、作者は作者で所々ドジな一面がある。書いている作品が並行してか時折自身の作品同士で混ぜてしまう事があったり、女性の心理描写が苦手だったりと珍しい書き手ではあるが、それはそれで愛嬌があって面白い。しかも文章の綺麗さ、作品自体の綺麗さで褒めるとあんましいい反応が無い、というのも良い意味で捻くれている。

 

変な凝り性なのかは知らないが、男性と女性やウマ娘の関係は絶対に悪化もしないし、適度な関係を保っている。モゾモゾとするような際どいものではなく、サッパリとした純愛小説で、この世界での価値観は全くの皆無。さながら異世界にでも彷徨っているような物語ばかりだ。付け加えるならば、ここまで男性が考えているような描写を見るのは稀なのだが、それだけでやりくりしているだけの人ではないのは確かだ。

そうした作品を書いているにも関わらず、何故かしら運が絡むと良い方向に向かっていってしまう…まさに読者に愛されたタイプの作家と言っていい。

 

そんな中で、どうしても嫌いな作品がある。いや…嫌いだからこそ見てしまう作品が一点だけあるのだ。

 

簡単に流れを言うと無敗30連勝を達成するウマ娘と、夢見るトレーナーの物語だ。しかもそのトレーナーは男性である。その中で様々なライバルと駆け引きをしたり、勝負を仕掛けたりと言うのを繰り返すだけの謂わば王道のギャグもの。所々恋愛要素もあるが、男性が少ない世界において従来の常識を覆すような暖かく優しい雰囲気は、読者の心をキュンキュンにさせ鷲掴みにしてくる。

ボク自身の感覚で表すならば御涙頂戴の大衆芸能に近いのだが、王道のギャグものは誰にでも書けるものではない。寧ろ一番難しいジャンルなのだ。

 

それらを上手くいきすぎるほどに描いているのが、あまりにも現実離れを起こしており、そのギャップと意外と血生臭いようなリアルさが噛み合って、シンプルかつ少しだけ深みもあるという曖昧な出来と見せかけつつも実はそこに隠された満足感を覚えてしまう作品ばかりが乱立しているのだ。サイト全体を含め、気に入っている人は意外にも多い。

 

だがしかし、ボクはこの作品が頗る嫌いである。大っっっっっっ嫌いなのである。正確に言うと主人公が嫌いなのだ。

 

はっきり言って同族嫌悪だ。レースを舐め切っていた才能のある子がたっぷりと蜜を味わうお話。それなりに挫折はあるものの最後は栄冠を手にする物語だ。逆にいえば本当に幸せしか無い。だからこそ面白く、これは創作ですと俯瞰して観れる。そうして初めて楽しめるものである。

 

楽しめるからこそ嫌いなのだ。医者が医療ドラマを見てる時、楽しめそうだけど楽しめないように…芸術系の学生物語を一般人は楽しめるけど、本当の学生や卒業した人達が笑えると肌を通して感じ取れるが、やっぱり一部の人は見たくないように…トレーナー業の中身を知らないまま、好き勝手改変したものの方が見やすくて丁度良い贖罪になってしまうように、ボクはこの作品を見て笑えているのに見たくもないのだ。よく出来た作品である、というのは認めるがボクが嫌いなのはそこじゃない。

 

人間なんて腹の奥底はこんなものだぞ、と説教される作品を見ている方が数倍マシなんだけど、あの配信と同じくどうしても見てしまう。理屈があるなしに関わらず、気になって仕方がないのだ。

 

この作品に出てくる主人公のウマ娘が自身と酷似している、というのは余りにも自意識過剰ではあるが、自身で疑ってしまうほどに性格や中身が似ている事が原因なのだろうか?口調や外見は全くの別人なのではあるが、モデルがそっくりそのまま酷似していると見てもいい…いや、ここまで酷いクソガキ感は全く無いと思いたいのだが、何故かムカムカして仕方がない。

 

「見るべきは私か、他のウマ娘か。その目でちゃんと確かめてよ」

 

この台詞でボクはやられた。そもそもトレセン学園をモチーフとして、何故そこに恋愛要素などを入れるのか。学園ものだからこそ恋愛もあった方が面白いというのは一理あるのだが、いかんせん現実的では無いし大人と子供で掛け合わせるとか性癖が歪んで仕方がないとも思えてしまうわけで、文字通りカオスそのもの…結果的には酷い有様である。

 

頼むからそこを変われ、変わってくれ、という感想も珍しくはない。

 

無理もない…よほどの富裕層でも、ウマ娘が男性を見かけるなんて機会は少ないのだ。力の差や能力差、美貌の差による恐怖と、本能とも呼ぶべき行為によって、最も容易く化物へと変貌してしまう可能性を秘めている時点で近づいてくる人はそういない。そこまで酷くなるなんてことは無いと思うが、自身もウマ娘の一人である。わからないことは考えないようにしておいたほうが、楽にはなるが…確かに容姿端麗な子が、狂ったように迫ってくるというのは、遥かに怖いだろうと想像出来るし、ウマ娘や女性同士でもそういう事故的な衝突はあるわけで大きく否定も出来ないのだ。肝心のボクはそんなことはどうでもいいんだけど。

 

話を戻すが、ここまで均衡を保っていてかつ調和が取れている作品を描けているのは、元トレーナーでも無い限り滅多にないそうだ。無論、男性描写も同じように議論に挙がる事がある。しかし近年を見ても、ウマ娘界に男性が入った事は無い。

つまりは、ウマ娘をよく知っているからこそ書けているのか、はたまたただの世間知らずのバカが面白がって書いたのか、ただの鬱憤を晴らす為の自己満足で書いたのか、この可能性は低いが男性が書いたのか、が不透明なのだ。実際に男性なんですか?、と感想が付けられたこともあったそうで、正直言ってボクもそこはツッコミしたかった部分でもあるが、ウマ娘の表面的な描写にあれだけ詳しいともなると疑いの目はかかりにくくなり、結果的にそうした説は消えて行ったのだ。

 

これこそ本物の才能、と言っても良い…ってこんな感想をバカ正直に本人に向かって褒めたら褒めたでまた拗ねそうで、その反応や表情を想像するだけでまた笑えてしまうのも、これまた魅力的な部分なのだろう。そうした一面からも、この作者に惹かれてしまうのだ。

 

因みに…ただの気まぐれでトレーナーにも勧めたら、時折その小説内のネタをかますようになった。やめてほしい。

 

 

それでも、この作品を見ているとふと思ってしまうのだ。

 

何故ボクの足は壊れたんだろうって。よりにもよってあそこで、ダービーで壊れるのか、と。この子みたく好き勝手に好きな時に走って走って走りまくって勝つ。それが自分には出来ると思っていた。

 

漸くわかった。

 

認めたくなかったのだ。

 

何より負けるものかと意地っ張りになっていた。たかが創作物に憑依していたと言ってもいい。怪我をして初めて、創作物に嫉妬した。自身は主人公ではなかったのか、と嘆きそうになった。

 

この子とは違って才能が強すぎるから抑えよう、とトレーナーと相談をしながら練習をしていたからか?

三冠達成までの道のりや歴史を、夢ではなく現実として掴んでみせると憐れにも焦がれていたからか?

未だに無敗という偉業が残っているからか?

 

この小説のせいなのか?

 

それともあの動画に出会っていたから、余計に意識しているだけなのか?

 

少なくともあの狂気に染まった動画の影響ではない、と信じたい。そもそもただの暇つぶし程度に見ているものに対してそこまで影響を受けるとは思いたくは無い。

 

ただ、あの配信者が言っていたように、ボクは脚が折れたり偉業が潰れたりしていたとしても、精神力が思いの外強いみたいだ。勝ちに行きたいという欲は他のウマ娘よりも何倍、何十倍も大きいみたいで日に日に増している。それは良いことなのだろう…癪に触るけど、決して悪い経験ではなかったからだ。その事には感謝はする。けど、いつかはぶん殴ってやりたいとも思ってる…なんて冗談を混じえてみたりして、その都度ニヤニヤするのだ。腹の底で煮えたぎっているなんて久しぶりだ。

 

今も尚、早く走りたい、楽しみたい、走って勝ちたいという想いは溢れんばかり。まさに手のひらで転がされている最中だ。

 

あの人はボクをどの程度まで見抜けていたのだろう?事前に調べていたのだろうか?それとも不屈とも言えるプライドの高さを考えた上での計算によるものだろうか…いや、あれは骨折前の話だ。それもダービー直前での出来事である。どの道辻褄が合わない。

 

どちらにせよ…時代の玉座に踏ん反りかえって運命に逆らえなかったただのウマ娘一人が、何をどう考えたって答えなんか見つかる訳がない。

 

ため息をしても一人…いや二人だけど、今は何も答えてくれないから実質一人。

 

現実は実に虚しいものである。

 

 

 

 

 

 

 

 

ふと、音に耳を傾ける。音自体は珍しいものではない。距離にしておよそ200m、と言ったところか。タタタタッとこの近所では特有の音が耳に聞こえてきた。

 

よくよく聞いてみるとそのタタタタッと言う音が、ダダダダダッと力強くなっていっていることに疑問を感じて、その違和感がより強く強調されていた。

 

この時期、このような強く踏み締めるような走りをする子は、大抵夏合宿へと向かっている筈だ。

 

はっきりと違いが判明したのは、まず匂いだ。流石はお嬢様だと…ボクも少しばかりその実績みたいなものが残っているとはいえ、優雅で可憐でライバルとしてかっこいいと認めてしまうようなウマ娘の匂いに鈍感なわけがない。

 

彼女も同様にボクに気が付いたようで、ザッザッと草木を踏む音と共にこちらへと駆け寄ってきた。その後ろでヒイヒイと自転車を引っ張っている人物にも見覚えがある…というより知人だ。凄腕のトレーナーで誰もが知っているからってのもあるけれど…あんな一面は初めてみる。

 

対して芦毛の彼女の様子を見て見れば、息の乱れからの回復の速さから見ても、本気で走っていないことは明白だ。しかしながらボク達はウマ娘…本気ではないというのは、あくまでウマ娘基準での話である。加えて彼女は学園最強格のステイヤーであり、スピードは他のウマ娘と比べて数段上にいる。従ってついて行けないというのが大半であり、理解の範疇なのだ。

なのだが、果たして只の人間が、その彼女について行けるものなのだろうか?ウマ娘の後を追えるものなのだろうか?

しれっと高級料理店とかに行っている一面もあれば、栄養剤をチューチュー吸っている一面もまた彼女の姿だ。そんな彼女がこうして、実際のトレーニングについて行ける人だとは思っても見なかった。不健康そうな生活スタイルの割には、健康体を維持していることを再度自覚した場にもなってしまった。そしてこうも思う。

 

トレセン学園のトレーナーってやっぱり何処か変だ、と。

 

そんな独り言を打ち消すようにして、彼女は口を開いた。

 

 

「あら、テイオーじゃありませんか」

 

「マックイーン…とマックイーンのトレーナーだよね。天才の野望見たよ。魔術師の…って大丈夫?」

 

「はぁ…はぁ…こんにちはトウカイテイオー。……んぷ。大丈夫大丈夫。後、そのあだ名で呼ばないで。ふぅ…すぅ…ふう。んで、この先輩は黄昏たパートナーを…前に爆睡…中?ふぅ…」

 

「アハハ…色々疲れてたみたいで」

 

 

 

 

 

 

 

 

最強のコンビが、ボクの元に訪れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「夏合宿に行ったんじゃ無いの?」

「静かに過ごすのも良いので…トレーナーさんにはワガママを言って付き合わせています。調整が済み次第、数日後には向かいますわ」

「…そっか。また暇になるなぁ」

「テイオーも海へ行ってみてはどうです?ハマノテイオーの異名、轟かせる機会ですよ?」

「まだ許可が降りてないんだ。当分はこっち」

「そうですか…テイオー…その、お大事に」

「ありがとうマックイーン」

「ふう、ふう、はぁ。ごめん、話割っちゃって。はぁ、ふう。マックイーン、ちょっとこれ持ってて」

「すみませんトレーナーさん。だ、大丈夫ですか?」

「良いって。ウマ娘を支えるのが僕の役目…だから。はぁ…はぁ…」

「にしても珍しいね…マックイーンのトレーナーがこうしてトレーニングに付き添うだなんて」

「いや、僕が頼んだ。…ちょっと頭をすっきり、させたくてね。…ふう。」

「私も少しばかり走りたい気分だったので…ええ。こうして気分を晴らさないと、どうにかなりそうだったので」

「…なんでまた?」

「まあ…少しね。もう…大丈夫だよ、ありがとう」

「…?」

 

 

暫し、沈黙。

 

 

「ダービー、おめでとうございます」

「僕からも、ダービーおめでとう。一年ぶりとはいえ、やっぱり興奮するね」

「ありがとう二人共。そっちこそ、宝塚記念二着で惜しかったね。ライアンが先行策で来るとは思ってなかったけど…ステイヤーだけでないってところ、見せられたんじゃない?結構人気も張り合っていたし、それに応えていたのは本当に凄いと思うよ」

「…ええ、まぁ。あの時のライアンは本当に絶好調で…見事にやられましたわ。そういえば先ほどから何を見ていたのかが、気になって仕方がないのです。スマホの中身について見覚えがあったので、もしかしたら、と…」

「え?マックイーンも読むんだ。そうだよ、ネット小説。偶にはこういうものに触れるのも良いかなって。知ってる?恋鐘さんって人なんだけど」

「まあ、テイオーもですの!ええ、私も一読者として見ていますから!ご都合主義には目を瞑りますが、あれはあれで面白いもので、この絶妙な加減具合があの人の作品の長所ですわ。コメディらしく抑えているのでついつい読み耽ってしまいますが…まさかテイオーも読者だとは思いませんでしたわ。ね、トレーナーさん」

「僕も驚いたよ。実を言うと僕も偶に見ている口でね。マックイーンから勧められたんだ」

「偶に見ているって…結構気に入ったんだ。ってことはあの天才トレーナーをも唸らせた、って解釈、生まれちゃうんじゃない?」

「まさか。でも、難しいコメディをよくあれだけの形に昇華出来たとは思うよ。トレーナーの心理描写とか、解決方法は目に余るけど、頭を無理に使わない作品は貴重だし、それでいて面白い発想も持ってる。かと思えば、実際のトレーニング方法をまんま載せているところとか、小ネタもあるから見ていて単純にウケやすいんだよね。そのネタ知ってるよってなったら、目には入って来やすいから。唸らせるかは…うーん、どうだろう。頷いちゃうかなぁ?男性描写には頷いちゃうけどなぁ」

「辛口ですわね。私はああいうネタ、好きですよ」

「流石B級映画マニアコンビ」

「僕は違うよ、マックイーンがそうなだけ」

「マックイーンのトレーナーは、どっちかっていうと落語とかの方が好きなんだっけ?」

「うん。やっぱり僕の感性だとねぇ…どうしても小説や映画よりは落語になるかなぁ。野球観戦とかは合うんだけどね」

「ちょっと待ってくださいまし。テイオー、そのイメージは何処から得たのです?そもそもあなた、恋鐘さんの読者ですわよね?あとトレーナーさん?」

「まぁまぁ、良いじゃん。にしても流石は魔術師の娘。トレーナーの鏡だね」

「君のトレーナーこそ、素晴らしい人だよ。…センスがあれなだけで。マックイーンのセンスもどうかと思うけど」

「トレーナーさん?」

「冗談だよ冗談。さて、このまま話すのも良いけど、ちょっとばかし喉が乾いたから飲み物でも買ってくるよ、君たちは何が飲みたい?」

「ならニンジンジュース2本で!」

「はちみーじゃなくて大丈夫?」

「さっき飲んだばかりだし、集るなら担当からにするって」

「わかったよ。マックイーンもそれで良い?」

「大丈夫ですか?トレーナーさん確かニンジンお嫌いでしたよね?」

「名前見ただけで吐くとでも思ってるの?…なら僕は買ってくるから、二人ともゆっくりしてて」

「ありがとう!」

「ありがとうございます、トレーナーさん」

 

 

暫しまた沈黙…特に語る事もなく、偶然この場に居合わせただけ。何も語ることもなく、ただ風が吹くように自由気ままな空気が気持ちいい。互いに気を使うことなく、特に何かをするわけでもなく、ただただ時間がまた過ぎていく。

 

このなんでも無い時間が、互いにとって心地が良いのだ。勿論語る時は語るけど、無理して語る必要性は無い。互いに気を遣っていないだけだ。

 

「ひゃぁあっ!」

 

「うへぇあっ!」

 

突然隣から声がしたかと思えば、マックイーンがトレーナーとイチャイチャしている。流石、巷では王子様と呼ばれるその異名に恥じぬプレイガールっぷりだ。まあ誰だって冷た〜いペットボトルを頬に当てられればびっくりするというものだ。ボクには弁えているのか、手渡しで渡してくる。冷たいマックイーンの視線が、少しばかりの悪戯心を刺激して笑ってしまった。すかさず咳払いをし、お礼と共にジュースを一口飲む。

 

「うへぇあっ!って…ぷっ」

 

「そっちこそひゃぁあ!って…トレーナーのせいだからね?」

 

「なんのことやら。僕はただ、ジュースを渡しただけだからねえ。」

 

ゴクッと喉を鳴らして、一気に流し込む。

うん、甘い。この場には甘すぎるようだ。チビチビ飲もう。

 

さて、ここに来てクエスチョンだ。ボクにはどうしても気になっていることがあった。

 

それはあの不愉快な配信者の事である。知っているのかは不明ではあるが、メジロ家の人々の誰かがリスナーであった事には違いはない、というのは明白であり、隠しきれようもない事実だ。

 

先程までの鬱憤や腹いせと、ちょっとした悪戯心、後の大半を占める純粋な疑心によって聞いてみたくなったのだ。

 

 

「そういえばさ。この前ウマチューブで長時間配信を見ちゃって、夜更かししちゃったんだよね」

 

「テイオーが夜更かしを?」

 

「明日は雪でも降るのかな?珍しい事もあるもんだ。…んで?夜更かししちゃった根本の原因って?」

 

「あのテイオーが気になるお方ですもの。もしかしたら恋鐘さんと同じく、私達も知っている人なのかもしれませんわね」

 

 

そう、知っている筈だ。その程度の認識でいた。弄られているからこそ、当分は居ないものだと…。そもそもマックイーンのようなウマ娘が、あんな放送を好きで見ている筈がない、と頑なに否定していたから聞けたのだ。

 

 

「どぼめじろうって人なんだけど。絵とか描いてて…ひっ!」

 

「…。」

 

「ふんっ!」

 

「ぴぇ…ぴぇぇ…」

 

「何…どうかしたの?テイオー…あ、ごめん寝てた。…よっと。…んー?おやおやこれはこれは、よりにもよってライバル組が地の果てまで追ってきて…って、え?お前ら真剣な表情してどしたん?マックイーン達はなんでそんな顔してるの?え、何?これ、私何かやらかした?え?え?一体全体これどういう状況?」

 

「…」

 

「…」

 

「ぴぇぇぇ…」

 

「テ、テイオー?そ、そそそんなに怯えなくても…お、おーい、お二人さん?どったの?せせせ先輩なんだし…な、悩みがあるなら聞くよ?ね?テイオー、聞いてあげれるよね?」

 

「びぇぇええ!!」

 

 

ポタポタと流れ落ちている。幸い赤く染まってはいない。

 

 

彼女達の手元を見てみれば形有った何かが凹んでいた。ぐしゃ、なんて生ぬるい効果音ではなくぐちゅり、と。まるでトマトが潰れたようなプラスチックが二つ、歪んでいた。完全に潰れていないのが生々しいを通り越して…というか、物理法則が完全に死んでいる。にんじんジュースの残り滓が人の頭を潰したような、流れちゃいけない液が流れているかのようだった。僕は聞いたことを後悔していた。今までも、そしてこの先もあの令嬢達が見せたことのない表情をしていた、だなんて口が裂けても言えないレベルである。こっちの顔を見るや否やそのしかめ面はなんだ、と聞いてきそうな勢いだった。

 

縋るようにしてトレーナーにその理由を問う。

 

 

「マ、マックイーン達にどぼめじろうって人を知ってるのか?って言ったら急にこうなって…な、何がどうなってるの?!訳がわからないよぉ!」

 

「ごめん…そもそものどぼめじろうが、何なのかがわからないんだけど…本当に訳がわからないんだけど!」

 

 

片や二人発狂、片や二人沈黙。この空気の壁とも呼ぶべきものの境界線が、重たく険しくなっていくのがわかる。向こう岸を見て見れば混乱、狂気による困惑…いや、まず始めに感じるのは、あれは怒り…だろうか。あの現役最強と呼ばれている二人をここまでさせた、どぼめじろうとは何者なのか…益々興味深くなると共に、ボクの感情が間違っていなかったという証明にもなった。

 

ああ、ボクもそんな顔をしていたんだな、と振り返れたからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「取り乱して申し訳ございません」

「僕からも、怖がらせてごめんね」

「い、いや、謝るならボクの方だ。ボクが変なことを聞かなければ良かっただけだし…」

「んで?そのどぼめじろうって…結局なんなのさ」

「一言では言い表せないです。僕の体感では、一歩先を行ってる狂人(レズのサディスト)…ですかね」

「もっとわかりやすく言うと?」

「迷惑すぎる変人配信者(レズのサディスト)ですわ」

「ちょっと何言ってるのかわかんない」

「顔出しもせず声も変えている人が、好き勝手にウマ娘を批評家目線で語ったり、時には予測してその先を当てたり、それらをネタに絵を描いているって感じだよ。あと何故か男性の身体を描くのが美味かったりする、文字通り残念すぎるオタクって言えばわかる?」

「男性の身体を描けるって存在だけで貴重なのに、中身がアレなタイプってこと?あぁ…成る程、つまりあれか?卑屈すぎて超絶傲慢な良い性格をしている人が、わかった気になってペラペラと語り、当たればそれ見たことかと、興奮しっぱなしでいい気になってるって感じ?

そんなのネットに溢れるぐらい沢山居るでしょうに…ウマ娘関連じゃなくても、そういうイタくて寒い輩は、珍しくは無いんじゃない?迷惑っていうのも取り巻きの可能性だってあるわけだし…え?そんなにヤバい(・・・)の?」

「うん…トレーナーが思っているより、少しばかり性質が悪いんだよ」

「えぇ、何この巨悪に向かっていくような含みは…羅生門か?」

「老いた婆さんが一人寂しく閉じこもるようにして部屋に居るなら、よっぽどマシです。婆さんって線は否定出来なくはないですし、流石に鬘は作ってないと願いたいものですよ。僕はそれでも御免被りたいけど」

「やけに詳しいね…何か因縁でも?」

「栄光と沈黙の日曜日って言えば、お分かりいただけるかと」

「…あぁ、それ以上は言わなくて良い。そのフレーズ絡みだと、思った以上に劇薬だな。そんな大事が当たれば、興奮しっぱなしだろうに」

「いえ、案外そうでもないと言いますか…兎に角泣きっぱなしで、あんな泥酔しかけたトレーナーさんは…初めて見ましたが、同時にその配信者もわんわんと泣いていましたわ。互いの涙は違えど、この世の終わりみたいに喚いていた人も稀でしたので、否が応でも印象に残っていますし。

…別の意味でも印象に残りやすい人なので、その点以外でも厄介な人物であることは間違いないですわ。ある種私達のストーカー…とも呼ぶべきでしょうか」

「それは度し難いというか…絶妙なキモさ加減だね。だが、またしても気になる単語が出てきた。えぇと…そのストーカーっていうのはウマ娘に対してってことでいいのかな?」

「ええ、まあ…」

「その時点でおかしいとは思うけど、続けようか。ストーカーの質というべきものは、一体どれくらいの基準を満たしているのかな、その変人は?」

「レース以外も含めた体調変化などを速やかに察知、推測する能力は知れる情報が少ないからか、完璧に把握することは出来ていない。しかし、そうした細かな観点をすっ飛ばして、こうなるであろうという出来事については、割と的中させている。現にテイオーが夜更かしをして視聴していた配信では、骨折のしやすさを見事に見抜いていました」

「ボクの体重とかも当てていたけど…あれは?」

「当ててたんだ。まあ…スリーサイズは、変態なら可能って事で済ませるとして…だ。

多分だけど、試合開始時と同じ体重だったってことも踏まえると、君ほどのストイックな選手は居ないから、それだけ予測がしやすいんじゃないかな?なんだかんだでウマ娘を信じているからこそ出来る芸当なのか、疑問は尽きないけど…僕が担当している子たちの秘密を当てたことも少なからずある。要するに偶然当たっていただけだよ。にしてもテイオーはやっぱり天才なウマ娘だね。あの放送後でもダービーウマ娘の称号を取るんだから…」

「えへへ…ありがとって言いたいところなんだけど、ちょっと待って。体重とかが偶然…?ってことはそれっぽい事を言っているだけかい!もしかしてマックイーンの体重とかも?」

「お恥ずかしい話ではありますが、あの時は2.4kg増加…2kgではありません。誤差の範囲で済ませて仕舞えば、それで終わるわけですが…」

「ダービー前に夜更かしをしていたっていうのは…後でじっくりと聞くとして。ふむ…テイオーについても触れていたのか。その人とは、少しばかりお話しをしてみたいものだね」

「トレーナー…ボクに100%非があるとはいえ、その…手心を加えていただけると…」

「次からはちゃんと言ってよね。…んで?実際その厄介な人の活動痕跡は?未だに配信は続けていそうだけれども」

「いえ、最近は更新もなく…強いて言えば、1ヶ月前の宝塚記念あたりにチラッと動画を出したくらい、ですかね?」

「ふむ…因みにどのような動画を出していたんだい?」

「表向きはメジロライアンに向けてのファンアートでした。それがまさか…ね」

「あくまで深読み考察をしなければ、の話ですが…雑さに目が奪われるとは、失態でしたわ」

 

 

唐突に始まったその打ち明けで、マックイーン達が何故疲労困憊していたのか、辻褄が合った。

 

 

「この動画を見てほしいんです」

 

そう言って出されたウマホに映し出されたのは、筋肉モリモリのマッチョウーマン…のコラだ。顔だけライアンになってる。雑すぎるクソコラだ。今しがた会話を広げていた内容以前に、別の問題として話題に取り上げられそうなのだが、その辺はもうどうでも良くなっていた。色々と酷すぎるあまり、明らかに大切な感覚が麻痺っていることに、もう笑いさえ起きない程だ。

 

なのに笑える。このコラが酷すぎるあまり、笑えてくるのだ。実に悔しい限りである。

 

「こういうネタにも手を染めるの?」

 

「いえ、今までの傾向からしてこれが初めてだったかと」

 

この動画が宝塚記念前、ライアンに向けて発表されていたファンアートなのかと、鼻で笑ってしまう。しかしながら、それなりの高評価と再生数は稼げているようだ。信者的な視聴者によるものなのか実態こそ掴めないが、あくまでもファンアートとしてネタにされている向こう側の人達が、騒ぎを起こさなければ良いと踏んだのだろうか?

 

「概要欄には…あ、なんか書いてある。『映し出されている彼女は神経質です。だから肩の力がぬけるような、それでいて笑いが取れるような動画を目指しました。某芸人さんのネタ、丸パクリです。その代わりと言ってはなんですが、自分が傷付きます。ですが気にしないでください。ヤー‼︎P.S.今日はご馳走ですわ!カメの出汁でウサギ肉パクパクですわー‼︎』…って、なんで亀とウサギ?」

 

本当になんでウサギ肉なのだろう?旬は冬から春にかけての間だし…絵本とレースは関係ないし…謎だ。

 

「マックイーン…これって本当なの?ライアンが神経質ってボクには見えないんだけど」

 

「神経質かどうかは…正直わかりません。ただ、緊張しやすい心境はあるのかと。メジロ家では私より期待されていたので、恐らくはその一面を指しているのではないのか、とは考えられますが…。事実一番人気に推されていましたし、ライアンカットは体質の影響…夏癬があったとはいえ女性受けが良いですし」

 

「マックイーン…大丈夫だ。僕が絶対、君を輝かせてみせるから」

 

「トレーナーさん…」

 

「あの二人は置いておいて…メジロライアンね。第一印象からだと筋肉にしか興味がありません、みたいな感じの子だったけど…裏を返せば、精神面までも筋肉で誤魔化していたのだろうか?その時、ふと閃いた。これはテイオーとのトレーニングに活かせるかもしれない!」

 

「トレーナー…今、そのギャグはいいから。でもさ、実際流してみてわかることだけど…その、どうってことのない動画じゃない?」

 

やはり筋肉が一番ですよね!マッスルマッスルゥ〜!みたいな熱血なノリしか知らないんだけど、ああ見えて繊細なのか?あの様子のマックイーンから読み取るのは不可能だが…少なからず重圧はありそうだな、とは予測出来る。流石名門メジロ家だ。

 

そのメジロ家のイメージを払拭するようなものではなく、真逆の方向へと舵を切ってこうしたネタをぶっ込んでくるとは…生放送で見せていた過激さは、完全に消えたと思っていたが、別の角度から飛び込んできているとは思いもしなかった。まともなのか、と一瞬評価が覆りそうになったが、あの狂った放送をアーカイブに残している時点で、単純に性格が悪すぎる事が判明しているのだ。やっぱり変わる訳がなかった。

 

とはいえ、だ。冷静に見てもこの動画を見れば、確かに緊張は解けるだろう…これに関しては納得である。

 

「ええ、本当にどうってことのない動画ですわ。何も考えずに見るだけなら、ライアンがパワーというだけの動画なので…にしても、一体どこの音声から抜き取って編集したのでしょうか…セリフ捏造のコツ◎とはよく言ったものですわ…」

 

「それって…ファンアートなの?」

 

「さぁ…どちらなんでしょう」

 

「言わないからね、筋繊維傷つけないからね」

 

ここにいる人達全員が、少なからずトレーニングバカではある。だからといっていきなり「パワー!!」、なんて言うわけないだろう。

 

「私も初めて見たけどさ。段々と笑えてくるような動画にしか受け取れないんだけど…これ、本当に噂の人物なのか?なんか拍子抜けというか…」

 

「僕も最初はそう思いましたよ。宝塚記念前、緊張をほぐせますように、とかなんとか理由を付けていることに対して云々は別として…流行りのギャグと組み合わせるなんて珍しいな、ぐらいのものとしか考えていなかった。掲示板に映るとある数字を見るまでは…」

 

たった48秒の動画だ。彼女達が注目する理由が、掲示板に映る数字に関連しているとは到底考えようもない。

 

「掲示板とこの動画に、何の因果があるの?」

 

「あくまでバカな考察って思ってもらって構いません。けど、彼女ならやり兼ねないって前提を踏まえた上で話します。さっきも述べた通り、この動画は確かに頭を空っぽにして見れば、ただただ彼女がパワーって言っているだけのものです。それ自体に変わりはありません。しかし、この配信者は時折不可解な行動を見せる、という事がご理解頂けた筈です。この動画は48秒で構成されています。内、最初のパワーを言い始めるのは0.3秒後、パワーを言う数は36回でした。つまりは47.7秒から始まりだと仮定すると、あらびっくり」

 

「それが動画と、どう関係し…て?あれ、確かあの時の掲示板に映ってた数字って…」

 

思い出してしまった。そして嫌悪してしまった。似たような経験を、この身で体験してしまったからだ。初めて経験したボクのトレーナーは、口をワナワナと震えさせながら、その答えへと導かれる。

 

「メジロライアンが勝った時の上がり3ハロンは36.0…4ハロンは47.7…だったよね」

 

「…そうですわ。加えて投稿時間も6月1日、12時13分でした」

 

「なんでそんな中途半端な日付と時間で…611213…11213…1枠1番2分13秒6ってこと?」

 

沈黙を割るように、ヒューヒューと風が吹く。気持ちの良い風とは真逆の空気が、重圧のようにのしかかってきた。

こんな言葉を聞いた事がある…恐怖というものには鮮度があるそうだ。

怯えれば怯えるほどに感情とは死んでいくもので、それは恐怖とは呼べない。真の意味での恐怖とは、静的な状態ではなく変化の動態を指している。希望が絶望へと変わる瞬間だと…そしてその瞬間が訪れるのは、いつだって公平さを求めた時であり、身に染みる経験をする可能性は皆平等で、理不尽で、それでいてコントロールなんて出来やしないのだと。

 

思わずゾッとした。それでもすぐに治ったけど…だって、ありえないから。

 

「いやいやいや…偶然でしょ?出来過ぎだよ、陰謀論や漫画じゃないんだし。噂の予言ともまるで違う…これだと啓示じゃんか。解読方法も簡単過ぎるし、いかにもあからさますぎるって」

 

「そうした予想が上手い人だからといって、それはありえないよ。宝塚記念の枠番発表って7日の午後2時だったし…深読みしすぎじゃないのかな?」

 

この発言すらも、彼女の術中に嵌ってしまったことによるものなのだろうか。

 

「あの人ならばあり得てしまう…そう考えただけで、僕達は二度目の敗北を味わいました」

 

「あの試合で勝つこと以外に目を囚われていたのか、もしくはほんの僅かな油断をしていた可能性が頭に浮かんだ時点で、既に敗北は決定していたのです。それを見抜いていたのかもしれません。亀とウサギの物語ではありませんが…思い知らされましたわ」

 

「何それ気持ち悪っ!マックイーン達もマックイーン達で、なんというか…らしくないよっ!」

 

「ええ…それは重々自覚しています。だからこそ、少しでも雑念を入れないよう、こうして走っていたのですから…ああ、今でもムカムカして仕方がない」

 

ボクも、ボク以外の人達も平常心を保つ為に必死になっているのか。考えすぎなだけもするが、それにしたって不気味であることには違いない。いや、いっその事こと深読みお姉さん、と称されて罵られた方が良いのかもしれないけれど、それにしたってこれは…ジョークの域を超えている。

 

実に笑えない冗談だ。

 

「そもそも彼女の何が気に食わないって、彼女自身がレース場に来た事がないみたいなんですよ。だから話し合いをするにも、素の状態が一切わからない」

 

「え?レース場にも来たことがないってホントなの?何で?」

 

「何か余程重大な理由が?」

 

「『怖い』んだそうです」

 

「…は?」

 

「なんだって?」

 

「ですから、『怖い』んだそうです」

 

 

ここにいる全員の額に、怒りを表すマークが浮かび上がったかもしれない。今すぐにでも目の前の川に向かってパンチを放ち、その怒りの全てを発散出来るものならしてしまいたい。

 

今のボクでも、数秒くらい川の水を割れる自信がある。

 

それ程までに、怒りのボルテージが上がっていた。

 

 

「そりゃあ…二人して走りたくもなるわ」

 

「ごめん、まさかここまでとは思わなくて…ボク、深く突っ込みすぎた」

 

「いえ…テイオーも被害者です。全く…私達が戦う時にコンディションが悪くなったら、あの人はどう責任を取るおつもりなんでしょうか」

 

「最近になって段々と慣れてきたので、僕は案外平気ですよ。ハハハ…はぁ」

 

 

偶然で済ませたい。済ませてほしい。もうボク達を掻き乱すのは、やめてほしかった。でも、こうした悪役みたいな人にどう対応していけば良いのか、ボクも含めわからずにいる。夢を与える事は出来ても、正義の味方にはなれない。一体全体どうしたものかと悩ませて…そうしていつの間にか、その変人についての話で盛り上がっていた。

 

 

「あんましこういう事は言いたくはないんだけどさ、風評被害とかで訴えるっていうのはどうなの?」

「問題を提訴しようにも、確たる証拠が有る無いに関わらず、提訴したらしたらで時間の確保も見つけなければならない。実質表に出てきたところで、こんな訳のわからない人と、生で出会すのは御免なわけさ。向こうが欠席してくれるのであれば、万々歳なんだけどね。

それに風評被害で提出するには、それなりに損害を受けたっていう、ある程度の条件を満たしていなければならないんだ。これがまた厄介で…事実、彼女のお陰でマックイーンや他のウマ娘も、以前より数倍か、それ以上に増して人気になってしまった。つまらないウマ娘と言われていたのに、彼女のお陰で明らかにそうした書き込みが減ったんだよ。

それに…彼女のチャンネルも、今では世界各国のトレーナーやウマ娘の集まり場にもなってしまってね。その影響力を無くすっていうのも悩ましいんだ」

「タチが悪い悪戯にも程があるな。罪が生まれていなかったとしても、私だったらぶん殴っていそうだ…。

顔を隠してコソコソと行動するなんて典型的な悪者のする行動なのに、やっている事が小さいとも言えないし…ウマ娘の存在そのものを惑わすなんて、それじゃあまるで、まるで悪魔そのものじゃないか。

しかしまあ、悪魔と契約をしたって囁かれたあのサンデーサイレンスとも違うベクトルの持ち主か…どうしたものか」

「今のところ何の対処法も無いでしょうね」

「ウマ娘に対して悪口を書くと悪魔に呪われ祟られる、なんて過激な考えもありますわ。あとサンデーサイレンスさんは、ペパーミントでも与えていれば大人しいだけの、至って普通のウマ娘です。彼女とはまるっきり違います。『あたしの歌を聞けぇ!』ってリサイタルを開くこと以外は別に…」

「それは…多分マックイーンだからそうしてるってだけだと思うよ。今はアメリカに帰っているんだっけ?」

「ええ、スズカさんに付き添っています」

「関係ないかもしれないけど、マスコミや世間の人達が優しくなったのってまさか…この人が原因だったりする?」

「少なからず影響はあるかと」

「話を聞けば聞くほど、まさか…とは思ったさ。そのまさか、だったなんてね…私、テイオーの骨折で少なからず、そういうのが来ると思っていたから構えていたのに、そんな背景があったなんて思うわけないじゃんか…」

「先輩の気持ち、痛いほどわかりますよ。うまく丸め込まれた気分だ」

 

 

 

 

 

――

 

 

 

 

 

「どぼめじろうって人こそが本物の悪魔なのかって扱いには、なんとなしに違和感があるような…なんか、エゴそのものみたいな人にも思えてくるんだけど」

「そうだよね。なんか…こう、悪魔ってのは失礼じゃない?男で釣ってウマ娘に引き込むって普通は逆だと思うんだけど、割と小悪魔な可能性はあるかもしれないよね」

「本物の神や悪魔に失礼ですが、あくまでも現時点での話です。一部ではウマ娘にとっての救世主、神の使い、勇者、反面…悪魔、邪神、純粋悪と称されたり、そのめちゃくちゃな行いにある者は怒り、ある者は逃げ惑い、ある者は崇拝し、ある者は存在そのものを否定して悪戯をしているだけの道化師、運命に抗う切り札といった意味でジョーカーなんて呼ばれています」

「そこまで酷いのか…うへぇ。お話ししたいといった自分の発言、撤回したいんだけど」

「先輩が弱気になっているだなんて、珍しいですね」

「いやいや、狂えばカリスマ、吠えれば天才、死んだら神様、何もしなけりゃ生仏って言葉が似合いそうな人間じゃん?流石に心に来るものがあるというか…まるで夢を見ているような気分だよ」

「何そんなに深刻になってんの?って笑われるよ」

「違いない。そういえば…他のトレーナーやウマ娘も、その配信を見ているって言ってたけどさ。んな悪趣味な放送、誰が見ているんだろうとかわかってたりしてるものなの?」

「本人名での垢で視聴した痕跡があれば可能です。僕がわかっている限りだと…シンザン、トキノミノル、ノーザンテースト、セントライト、セクレタリアト、シアトルスルー、スペクタキュラービッド、サンデーサイレンス、イージーゴア、ダンシングブレーヴ、モンジュー、ガリレオ、ハリケーンランは実際に生放送を見ていました。トレーナーならクリスやゴットマザー辺りだったかな?」

「サンライン、デイラミ、ホーリックス、レイチェルアレクサンドラ、ラムタラ、スノーフェアリー、ゼニヤッタ、シングスピール他多数…各国で活躍するしないに関わらず多くのウマ娘が、彼女の放送を見ていたことを公言していました。

ここに乗っかるようにして海外の反応集、海外の切り抜きチャンネルも勢いを増していった過去があります。もう何がなんだか…」

「そんなレジェンド達が見てたの?!」

「滅茶苦茶だぁ…互いが化け物同士だと、こうも惹かれ合うのか?いや、もう本当に…フフフ…笑いが止まらないって」

 

 

 

 

 

――

 

 

 

 

 

「そんな人材がいるならさ…URAに拘らなくても就職出来ていそうだよね。ほら、最終選考には残ってたんじゃなかったっけ?」

「それについては、どうやら手綱を握ってくれるような人が居なかったらしく…惨敗だったそうだよ」

「…えっと、つまり?」

「暴走しっぱなしの人を入れるわけにはいかないらしく、数多のウマ娘関連での企業という企業から落とされたそうです。面接で色々と問われるうちに、どうしてもウマ娘の話題へ発展したが最後、そこでどうも…掛かってしまうとかで…」

「何処ぞの真面目すぎる天才少女か何かかな?んなもん拘束具でも付けないと、制御なんて出来ないでしょうに…本格的に頭がイカれている人なのか」

「ウマ娘に会っただけで爆発しそうな、文字通りの時限爆弾を抱えてまで金なんて払いたくないし、誰も面倒を見たいだなんて物好きもいないんですよ。例え優秀であろうと、優秀さとその会社にとっての利益がどうなっていくのか、というのは大事にはなりますが、優秀すぎる上での問題というのも存在するものなんだと思います」

「彼女のような人は規律や周囲を乱しかねないので、どうすることも出来なかったそうです。それを直接言われた本人がネタにしていたくらいなので、本当の事なんでしょうね」

「なんか…悲しいなぁ」

「私は寧ろ身近な怖さだな、と感じたよ…自分にもありえそうな話だからね。トレセン学園の関係者って、どこかしら頭のネジが外れている人多いし」

「先輩、それ以上はいけない。その言葉は僕達を追い込んで、やがては逃げられなくなり、最後に狙いを定めて差してきますから」

「あ、トレーナーも自覚しているんだ」

「トレーナーさん達、自虐ネタは辞めてくださいまし」

 

 

 

 

 

――

 

 

 

 

 

日も真上から少し傾いてきた。徐々にこれから涼しくなっていくであろう夕暮れに向けて、鳥が鳴いている。

彼女達と喋ったからだろうけど、色々と話したことで僅かな気力と体力が回復した。その分だけ周りの体力を奪ってそうだけど、気にしないったら気にしない。

マックイーン達もそろそろ練習に戻るとのことなので、ボク達よりもよく知っている彼女らに、思い切って口を開き最大の疑問をぶつける事にした。

 

 

「最後にこれだけ聞いておきたいんだけどさ。彼女のことを男性だと思ってる人って、どれくらい居ると思う?」

 

「え、これだけ大層に暴れている人が男性なの?恋鐘さんは兎も角、どぼめじろうって人はありえないでしょ。いくら男を描けるからって、んな破滅的な変態野郎が居るとは思えないけど…テイオーってもしかして、意外とムッツリ?」

 

「なんでさ…今までもこの質問も、純粋な疑問から生まれてきたものだよ。第一、世間から見たらボク達ウマ娘の選手って10代が大半じゃん?仮にネットを騒がせている人達が男性なら、それこそ向こう側が破滅的な変態だよ」

 

 

本当に思ったままを口にする。これはネタではないという空気を出す事によって、率直な回答が返ってくる事を期待していたからだ。

 

「マックイーン…無理をしてまで再生する必要は無いからね」

 

「トレーナーさん、私は大丈夫ですわ。」

 

僅かに震えながら差し出されたタブレットを、無言の圧力を受けながら手に取る。

 

「テイオー…これは忠告です。流石に思ってはいないんでしょうけど、そうした男性なのかもしれない…といった考えは辛く険しい道のりを歩みますよ?」

 

「それ即ち、偶像として見るというのが現実的ってことでしょ。大丈夫大丈夫、わかってるって」

 

 

ボクは最後の望みをかけ、意を決して再生ボタンを押した。

 

 

『……で、今年のデビュー戦も映像で見返したんだけどさ。あの末脚が光っていた子…個人的に好みなんだよねぇ。あの子の将来を考えると、もう…ね。はぁはぁしちゃうんだよ……ジュルリラ。おっと失礼、興奮しててコメント欄見てなかった。

んで、何の話をしていたっけ…へ?メジロマックイーンが来てる?いやいや冗談はよしこさんだ。いくらなんでもあの天下のメジロ家の、しかも現役の選手がまさかこんなと…こ………ろ………………にぃいいいいいいいいいいいい?!?!

ふぇ、ふぇじゅろまっきゅいぃいんんんん!!あ、あ、ああああああああのあのあのは、は、は、は、は、初めまままましぇい!!いだい゛っ!!は、初めまして!あのっ!すんごぐ好きだべ!!違う!好きです!どのくらい好きかって言うとすんごく好ぎでず!噛んだ!鼻血っ!あらあら大変だわ、あらあら大変だわ!第一印象が大事だって言うのにこれはマズイ!どのくらいやばいかっていうとプラズマズイ!…ンンッ落ち着け、落ち着いて一句読むんだ。病気かな、病気じゃないよ、病気だよ。これはもう病気ですね…って違う違う。めじょまっきーん!凄くすごおおおおおおおおく!好きです!!あ、えと、違う。メジロマックイーンさん大好きです!!いや待て、初対面でしかも動画越しで告白って不味いよね。違う違う、そうじゃない、そうじゃない……こんな慌てっぷりを世間に晒すなんて、さながら弥生賞でゲートから抜け出るサイレンススズカじゃないんだから。すぅぅぅぅ…落ち着け、今度こそ落ち着いて…えい、えい、むん!…まずはちゃんと、ちゃぁあんと好印象を受け取ってもらえるように…ン゛ン゛!あーああー…んん、良し。

初めまして、綺麗なお嬢さん。菊花賞での初のG1勝利、本当の本当に… 感動…致しました……。あ、だめだ。思い出したら涙が出てきた…うう…うえええええええん!!本物のメジロマックイーンた゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!う゛れ゛し゛い゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!』

 

 

諦めた。その一言に尽きる。

 

 

「中等部の生徒相手にこのテンションです。どうあってもまともじゃありませんわ」

「これだからオタクちゃんは話が通じないって言われるんだよ…」

「あぁ、これ演技じゃなくて素なんだぁ…ア、アハハハハ…」

「こ…これは…その、末期だ…ね」

 

 

『…ごめん、泣き止むまでに時間かかっちゃった。…あぁっ!メジロマックイーンさん、メジロマックイーンさんがこの場にいるなら是非とも!是非とも聞いておきたい事が!

最近はどんなトレーニングシューズを愛用されていますか?サイズはあれから変わりました?それとも筋肉量とか?まだ未発達な足の筋肉を重点的に増やそうって感じですよね?ああ、でも走る事がメインに変わりはないから…そうだ、それでしたら消臭剤のおすすめなど情報入ります?大変でしょう?あれだけ走るともなると蒸れるのでってメジロ家だからオーダーメイドか。そうだよね。あ、じゃあそのオーダーメイドされている材質とかって主に何使っていたりします?拘りとかありそうですよね。そうだ、あのブーツってやはりステイヤー適正ぶっぱですか?他のステイヤーとどのような違いがありますか?例えば筋肉の負担を和らげる構造に特化しているとか、ラストスパートのスピードを出しやすいように足の形に合わせているとか、単純な靴の柔らかさによって怪我のしにくさや転びにくさ、動きやすさに重きを置いているとか…ほんの少しの伸縮性によって変わってくるじゃ無いですか。才能を活かす為に、そうした努力も積み重ねているはずなのですが、いかんせん生で実物を見た事がない分、推測の領域を超えられないので、気になっている事が山ほどあるんですよね。メジロマックイーンさん程のウマ娘の脚力に耐えれて、しかも完全にフィットしているソックスとかも気になるんだよなぁ…つかぬことをお聞きしますが、穿いている下着や勝負服その他諸々についてもお話を聞きたいと思っておりまして、是非ともお時間のほど頂きたいのですが…特注品でしたら産地だけでも、教えていただけないでしょうか?あと練習後やレース直後の足って蒸れていますよね。実際蒸れたとき、匂いとかってすっぱいですか?臭いですか?体調の良し悪しで変化ってありますか?体調が悪くなって熱発した時とか、体感してどんな感じですか?メジロマックイーンさん本人の感想を聞いてみたいのです。それからそれから、髪の毛、尻尾の毛の艶など見せてもらってもよろしいでしょうか?走る時のフォーム、いつでも均一化されていて綺麗で、もはや芸術品だと私は感じているんですよね。そうした走りの教育というのは幼少期から訓練を積まれて?遺伝子的にも興味があるなぁ…血液検査の結果とかも見てみたい。是非、一度で良いので、喉なども含めて体内を覗かせてくれませんか?ってこれだと私が変態みたいですよね、すみません冗談です。話を戻しまして、蹄鉄についても色々と聞きたいことがございまして、私の調べではここの業者の特注品かもしれないと予想したのですが、当たっていますでしょうか?おっと、肝心な事を聞いていませんでしたね。マックイーンさんといえば、やはりトレーナーさんとの一心同体が強さの秘訣なのではないか、という疑念もあるわけです。本格化を迎えて、更に一心同体に磨きがかかるわけですが、最近はトレーナーさんに手を掴まれていたりします?私から見れば羨ましい限りですよ。本当に羨ましい…私も掴まれたいいいいい!!…ンン、失礼しました。お詫びと言ってはなんですが、盛大に人参料理を作らさせていただきたいと思っている次第でございます。どうぞよろしくお願いします。ああ、そうそう、次のG1は悲願である春の天皇賞ですよね。私はこの世代の誰よりもあなたが勝つと思っているわけですが、その際に発表したいと思っているファンアートについて、本人様からのご指摘など頂けると…製作者としては恐悦至極でして、丁度今ここに候補が12作あるのですが、実際に目を通していただけますでしょうか?勿論練習やミーティング、学園内での授業やイベントなどを優先した上での話ですので、どんなに時間が経っても構いません。お願いします…あ、ダメだ…まだ聞きたい事があった。レース開始時のスタートについてなのですが、足にまだ不安があった中でどう克服していったのか、調整中は何を心がけていたのかなど教えていた…、………。………」

 

 

単純にウマ娘に対して純粋な質問をしているのが、非常にムカつく。

 

 

「…やっぱり僕の事も知ってて揶揄っているのかな」

「悪意無しでこの発言…これでどう男性だと思えば良いのでしょうか」

「もういい…わかったから」

「なんかもう…驚く事が出来ないや」

 

 

一切の望みを捨てた。ボク達は改めて思い知らされたのだ。

 

 

「別に男性であろうとなかろうと、この人は変態です。かつ歴史的に見て、こんな男性は見たことがありません。

現代のヘロストラトスと一括りに纏めてしまうのは危険ですし、完全に納得がいくか…というとスッキリしない事もあって、そうしてズルズルと引き摺られて、今に至っているわけです。

その間にさまざまな見解が生まれ、この人はこの人で陳腐な自由によって得た万能感に負け、やがては…その、極めて残念な女性(レズのサディスト)へとなってしまった…という考えが自然的な形で収まりました。私も、そう結論付けています。

あの放送を見ている視聴者の多くは、男性の絵に釣られ、こうしたウマ娘の話にも耐え、数多の試練と修行を経て全てを悟った人か、それでも尚希望を見て男性だと信じている、極め付けの猛者しか居ません」

「成る程」

「ここって日本だよね?」

「先輩…ここは日本ですよ。日本の府中です」

 

 

運営は何らかの手違いでBANにしても、世界から表彰されると思う。 

 

 

「これ、被害者は私だけではありませんからね?現役、OB問わずウマ娘の公式アカウントが来れば告白は序の口、サンデーサイレンスさんは崇められていましたし、シンザンさんが来た時には勢い余って両肘、両膝を強打しながらも止まらず、セクレタリアトさんに対しては言いたい放題言った後気絶。セントライトさんやトキノミノルさんには、開口一番でそれぞれ戦車やパーフェクトと評価する無礼さを見せた後、3日間発熱。併せて計11名ほど犠牲者となりました。

案の定、海外の人達からは『こいつを日本から出すな』『日本に攻め入ったりでもしてみろ?この人外が海を割ってウマ娘に会いに来るぞ』『私達は日本との戦争を望みません。この変態を目にしただけで狂いそうなので』『この人が街中を平然と歩いていて平気な日本人はイカれてるぜ』『愛を燃料にして行動する悪魔』『ヤツが帰ってきたぞ、もう来るな』『いやここに封じ込めておけ、おかえり』『世界のウマ娘ファン達よ、見てくれ。これが日本の文化が生み出した変態の結晶だ』『絶妙にキモい』『無敵の人が映画の世界から出てきた』『恋鐘さんの小説で日本語を学んだことを後悔しました』『悲劇の末路』などと言われる始末…なのに、ネタで済ませられるからこそ、こんな…こんな…ヤベーですわぁ!!」

「マックイーン、口調」

「これが日本かぁ…」

「せ、先輩?」

 

 

もうどうにでもなれ。

 

 

「あのさ…気になっていたんだけど、マックイーン達ってもしかしてどぼめじろうのファン?」

「だ、誰があんな人…大嫌いですわ!!」

「ジャパンカップ、海外からちゃんと来るかなぁ…ガラパゴス化しないよなぁ…心配だなぁ…HAHAHA」

「先輩?!」

 

 

素性も明かさずコソコソ隠れながら社会やウマ娘を惑わすなんて、最高のジョークじゃない?っていう相手のネタは笑えないのに、心の底からお腹が痛くなるほど笑えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

丁度その頃、話題にしていた人物は回っていた。

 

道化師と呼ばれていた男は、悠々と踊り続けてくるくる回る。

 

くるくる。

 

くるくる。

 

涙を流しながら、時には足を上げ、時には手を振り回し、笑顔を浮かべ楽しそうに、悪魔をも魅了してしまうほどに、優雅にくるくると踊っている。

 

そうして徐々に動きが収まって、息を吸い声を大にして叫んだ。

 

「今日もぉ!!元気にぃ!!ウマ娘ちゃんっ!!そしてぇ!!お兄さまの物語が完結したぞぉおおおおおおおお!!世界よ!!ハッピーエンドの小説だ、喰らいやがれってんだ!!タララーララーララー…ふんっ!!投稿しちまったぜうっひょおおおおおお!!ライス、ライス、ライスちゃああああああん!!やはりウマ娘ちゃんこそ良薬!!本当の本当に、お前らは最高だぜええええ!!」

 

ウォー!と返してくれる人はこの場に居ないとしても、彼の心は有頂天に到達した。文字通り嬉しすぎて舞い上がっていたのだ。彼の中では、完結した事こそ偉業に近かったのだから、無理もない。

 

「ンンンンンンン!!良いねえ!!楽しいお仕事だぜ!!」

 

仕事ではなく趣味なのだが、そんな事はどうでも良かった。

 

「ホワハハハハハハハハァ!!」

 

見よ、この神をも惚れさせてしまいそうな素敵な笑顔を。

 

彼の人生は希望に満ち満ちている、という象徴だろう。

 

彼女達を想いながら涙を流して、ケタケタと笑い、願いが成就するようにと、ウマ娘が幸せを掴み取れますように…と、心から祝福を祝っているその慈悲深い姿は、正に普通の男そのものであった。

 

 

 

 

 

後日、パソコンを開くと彼宛にファンアートが届いていた。儚く色鮮やかな色彩で、この絵を見た誰もが幸せな気分になれる輝かしいイラストは、正に美味い絵と言ってもいい。

 

その絵を見た瞬間、男は直様パソコンを閉じ、そして立ち上がる。

 

一歩、二歩、三歩、と足を進めて、また舞った。

 

メラメラと燃え上がるような嫉妬心を抱いて、くるくると踊る。

 

 

儀式を終えた男の顔はどこかすっきりとしていた。そうして息を整えた後の彼は準備を整えて、秋の天皇賞へ向けた作品の最終チェックを始めた。

 

 

 






ここは神様の玩具箱だ!


当時の宝塚記念の記録空覚えにつき、正確な数値が不明…再現性求む。


Q:「その人が言うと、それが正解になってしまう非関係な人」についてどう思われますか?
A:迷惑、と思います。   2022年 3/8 午後10:00




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I think that I am tripping off your love

 


タグに精神的BLを保険で付けた方が良いのだろうか?そも牡馬が女の子になっている時点で、ウマ娘は精神的BLなのでは?魂が雄であるという事は、それ即ち男×男では?待て、女性トレーナーはどうなるんだ。外見だけならGL?中身もGL?

いや、性別を変えられる機能がある時点でそうした概念自体が皆無だ。

最早サイゲに人の心はあるのだろうか…もう言葉はいらないか!

(とりま今年のダービー速すぎ。脚に対する負荷パネェて…怪我しないか心配でハラハラしている私です。)





 

 

 

「僕はね、やられたら数倍にしてやり返したくなるというか…どうしようもなく良い性格をしていると自負していてね。それが堪らなく好きなんだ。後輩は兎も角、外野で好き勝手ネタにしている彼女には、是非とも一泡吹かせてみたいんだよ。ヒヒッ…マックイーンも好調を維持したままだぁ…。次の秋の天皇賞…フヘッ、フヘヘヘヘ。ススズの借り、百万倍にして返してやる…フヘッ。結末が楽しみだなぁ…」

 

そう口にしていたあのトレーナーは…完全に殺る気の目をしていた。笑っているのに笑っていない。油断も隙もない。そんな言葉が似合うくらいの笑みだった。

レースをするのはマックイーンのはずなのに、と彼女にも視線を向けてみたが、マックイーンも同様にして笑みがこぼれている。少なからず共通の目的を持った相手というのは、どうにもこうにも似たもの同士になりやすいのだろう。

先程まで恐怖に染まっていた顔が、今では二人揃って般若面だ。

 

降りかかる雷がこちらに落ちないように、くわばらくわばらと願っておいた方が良いのかもしれないが…何はともあれ、あの変態は一度痛い目を見たほうが良いというのはボクも思っていることだし、この手のことに関してはボクにはお手上げだ。

 

対するボクのトレーナーは、若干…いや、少なくとも7割以上は引いていたと思う。というよりこの状況に慣れていた。「またか…」ってぼやいていたの、ボクに聞こえていたし…。

恐らくは…マックイーンのトレーナーがこうなるのは、何度も見てきたのだろう。勿論、全てが彼女のせいというわけではなく、天才と呼ばれる由縁や経歴に嫉妬した人達によって生まれた障害、とも呼ぶべき物が積み重なってしまった事が主な原因なのだろうが…それでも、ここ最近は収まっていたはずなのだ。

だが、天才と呼ばれた彼女の堪忍袋は、突如として現れた天災(変態)によって緒が切られてしまった。こうなってしまっては、手が付けられなくなるのも無理はない。

やはり一度だけ…一回でいいから、何でも良いから、とりあえず鞭でも叩いて…それも思いっきりバチンッと音を立てるくらいに豪快に叩いて調教した方が良いのでは?と思ってしまった。

 

「強引に勝ちに行く必要は無いからね?そんなことをしなくても勝てる実力はあるでしょうに…君は普通に才能があるんだから、余計なことは抱え込まないようにした方が良いのに、こうなると君の悪い癖が出る。そういう勝負に対する姿勢はまだ良い。とは言っても、限度があるからね。特に重賞を得ようとする気持ちが強くなりすぎて、自分で自分の首を絞めていくのは何度も身に染みているでしょ?」

 

「わかってはいるんです。

それでも…それでも、少なからず一人のトレーナーとしてしっかりとウマ娘達を見て理解し、あれだけの好意を向けていながら…悪口は言わない。時折揶揄うネタはああも幼稚園児並みで、冷静に分析するところは分析し、それでもレース場には顔を出さないで意地悪をしてくるんですよ?正直言って虐められるよりタチが悪い。んなもん嫌いになるに決まっているじゃ無いですか。正々堂々と勝負をしていれば別ですけど、彼女は土俵にすら上がってない。

それでいて真面目に語れば、トレーナーは皆尊敬しているとか平気で抜かしてくるし、ヘッタクソな絵を描いてファンアートですってプレゼントしてくれた時もあって。彼女、僕がネットにあげている日記とかも、欠かさずチェックしているんですよ。で、やっていることはコソコソとそうしたオタク活動に身を削って、その都度僕達の事を嘲笑うかの如く、ああいうことをしてくるわけですよ。

この際はっきりと声に出して言うとですね…いやらしくてエゲツない、冷酷無比のヒットマンのあだ名がある、あの熱い性格をしていて、僕より天然のクソボケで、僕と同等に勝負に打ち込んでくる真剣なトレーナーよりも、こんな性格をしている僕よりもっっ!!誰っっっよりも陰湿なんですっっ!!あのどぼめじろうとかいうふざけた女郎はっっ!!」

 

「こうなったら否が応でも引き摺り出して、即木っ端微塵にする勢いのまま叩き潰してやりますわぁ!」

 

「出来れば一気に決めたい…出来るだろうか?」

 

「なんとでもなるはずですわぁ!こうなったらもう予祝しかありえませんわぁ!!」

 

「マックイーン…そうさ、変えるんだ!僕達の手で!」

 

その奮起に呼応するかのようにして立ち上がったかと思えば、いつの間にか二人の世界に入っていた。もう彼女達は手遅れなのかもしれない。

 

「身構えているときに死神は来ない、とか言うけど…こりゃあ、当分の間はダメかもしれないねぇ」

 

「……ボクは、こんなマックイーン達の姿を出来れば見たくはなかったよ」

 

にしても、だ。流石は腐ってでも中央のトレセンに所属しているトレーナーである。片や精神状態が不安定だが、二人共素晴らしい観察眼だ…それをウマ娘に対して発揮すれば良いのに、あろう事かあの変態絡みに使っている。あの天才達が、ボク達にとってはどうでも良いような人間に対して使っているという事実は、何とも受け入れ難いものがある。 どぼめじろうよ、ボクは涙が出てきそうだ。なんと悲しき事なのだろうと、涙が出てきて仕方がない。

 

しかも、よりにもよって比較対象がヒットマンと呼ばれているであろうトレーナーとは…彼女には同情する。よりにもよってどぼめじろうと比べられるとは、と。

実にヒットマンが可哀想だ。

無理矢理汚されたに等しい、度し難い行為である。

加えて、天才にして同志である彼女達の仲まで引き裂こうとするのは、いかんせん気に食わない。が、これら全ての事象が彼女の知名度上げとしての戦略による影響によって生じたものだとしたら、こうしたボク達の混乱は必然的に起こり得たものなのだろうか?

 

いや、そんなはずは決して無い。あんな本能的に行動する人が、計画性なんて持っているわけがないのだから。

 

それに、不可解な疑念はまだまだ数多く存在している。

第一に、基盤とされている行動の根幹…つまりは愛だけで、ここまで成せる事が可能なのか?という事だ。

確かに愛情のもつれによって最悪犯罪にまで発展する…といった事件は確かに存在はしたが、これはボク達が生まれるよりも以前の時代に起きた事だ。それにサンプル数も少ない。しかしながら彼女とされている例のあの人は、力を余す事なく披露して、現代においてここまでの認知度に至るところまで発展させている。

果たしてこんな事が、たかがウマ娘界隈のみでなり得る事なのだろうか?

いささか規模が大きすぎるのである。

 

第二に、仮に今までの功績が失われた事態が発生したとして、配信者側の人間が考えているのかどうかだ。冷静に見てみればリスクだらけの代物なのだ。つまりは、もし訴えられた際の勝機はまるで無いも同然の状態で、横から喧嘩を売ってくるのである。

 

富裕層の塊のような場でもあるトレセン学園に対し、こんな無茶な事をしてタダで済むとは思っていない筈だ。

 

だとしたら何故こうも、イラつかせてくるのだろうか。ボク達に嫌な思いをさせて、何らかのメリットがあるのだろうか?これらが全て点と点で結ばれていないのである。やっている事全てが、本人に対して報われない方向性へと向かっていっているのだ。

 

しかしながらこうしたリスクを犠牲にして、それだけライバル…とは呼べないものの、互いが互いを意思あるウマ娘の理解者として認識しているという関係にまで上り詰めたという点では、少なからず偉業は達成しているのかもしれない。かの天才達から一目を置かれている…それが例え、たかがネットが無ければ注目されないような人物だとしても、だ。

 

試験にも落ちたような素人に意識が奪われるなんてあってはならない。が、この配信の全てが悪いか、と問われればそんな事は決して無い。各国のウマ娘やトレーナーが一同に集まり、日々対策や故障に講じて原因の解明を突き止めたりする動きは、必然的に各国のトレセン学園が抱えている課題に取り組ませることに繋がるからだ。

だが、そんな強制的な組織改革をたった一人で行うなんて、人外のする事…そんな生き方は人ではない。獣と成り果ててしまった人間を犠牲にして、ボク達はその死体を跨いでこれからを歩まなければならない重荷なんて、感じたくはない。

 

その事実らはどうしても覆せないものであると同時に、現実を直視し受け入れ認めなければならないという、前代未聞の異常事態に我々は直面していると言い換えても良いだろう。

 

だが、果たしてここまでしなければ納得がいかなかったのか?世間的に許されることか、正しいことを正しいと言えるか、ひたむきで誠実さがあるのかどうか、これ等全てを犠牲にしなくてはならなかったのか、それほどまでに私利私欲を優先しなければならなかったのだろうか?子供でも理解出来てしまう程に、歪で、内向きで、兎に角醜く、それでも戦う姿勢は評価はするが、何故逃げないのだろう。

 

そもそも、これらが副産物であるとしたらどうなのだろうか。これらにもし意図なんて無かったとしたら…それだけでゾッとしてしまう。

 

ああ…そうか、どぼめじろうよ。あなたもまた、ボクらと同じプレイヤーでいたいのか。プレイヤーとして生きていなければ、価値がないと思っているような…残念な人なのか。そういうのは才能や運などを持っているものがあなた達の分も引き受けて、全部を背負って昇華し叶えなければならないといった、強者の中でも…誰かの為に動いたものだけが背負う事の出来る、信念がある人でなければ到底不可能だ。ああ、少なからず強者ではあった。強者でなければ自分の為に欲のままに行動することも、他者の為に行動することも不可能だからだ。

だが、彼女は恐らく弱者だったのだ。だから心も身体も全て壊れて、理想も現実も混ざってどうしようもない破壊衝動を解消するしか方法が無く、挙げ句の果てには導くようなこともせず、平気でただ救った気でいるようなクズに成り下がった。…そんな輩に人の気持ちがわかってたまるか。

 

あなた達も私と同じ痛みを知るものですよね、なんて同情を誘われているだなんて、冗談じゃない。

 

自分自身を救えずに、他者を救おうとしているなんて…いや、自分自身で救えないからこそ、他者に頼ることなく生きたいなどと、よくもまあ愚かしいことを…こんなにも自惚れた人は初めてだ。

 

ならば…やっぱりボクは君を恨んでもいいのだろうか?

 

きっと彼女のことだ。ボクに恨まれるというのも、嬉しそうに受け入れそうだな…なんて思ってしまった時点で、ボクからして見れば、蔑ろにされたも同然だ。だから恨みたくはないけれど、それでも彼女の倍以上に恨むと思う。

 

覚悟しておくが良い…君の罪と罰は、あまりにも重すぎたようだ。

 

絶対はボクだ。最強の名を懸けるのはマックイーンだ。その邪魔はさせない。

こんな風にしてしまった責任は取ってもらわねばならない…それがどぼめじろうの義務である。

 

と、ここで再度トレーナーが閃いたように疑問点を投げかけた。

 

「…あ、そうだ。ヒットマンで思い出した。そういえば彼女もマックイーンのことが好きだったよね。確か、走りに一目惚れをしたとかで…」

 

一瞬だけ戻ってきたマックイーンによって、詳細が明かされた。が、それも役に立てるような情報では無かった。彼女もまた、紛う事なき変態だったのは確かなのだが…、

 

「えっ、ええ、まあ…函館で初めてお会いした時は、丁度レース前だったのですが…その際、少しだけお話をする機会がございまして。

開口一番に、『おぉ…おおっっ!!メジロマックイーン、メジロマックイーンだ。何と美しいのだろう…!いやはや、これはこれは…素晴らしい…実に素晴らしいねぇ。それでいて君は必ず強くなる、そんなウマ娘だ、間違いない。私の勘がそう告げている。だからそうだな…君が完璧な出来に仕上がって、文字通り世代の頂点へと君臨した時は、是非とも君を完膚なきまでに正攻法でボッコボコに倒したい。勿論、私自らが手がけた子でね。その時は、是非ともよろしく頼むよ』って笑顔で宣戦布告された時は…とてつもなく怖かったですわ。…ああ、ほらトレーナーさん!次のレースでは彼女にぎゃふんっと言わせてやりましょう!」

 

「ああ、マックイーン!やってみせるさ!僕達の力で!」

 

「あ、ああ、そうか…ありがとうマックイーン。腑に落ちないなぁと言いたいところだけど…大丈夫、クリーク呼ぶ?」

 

「いえ、お構いなく」

 

ボクはボクでうわぁ…と別の意味で軽く引いてしまった。勿論これはこの場にいない人に対してである。と、同時に確かにタラシであるが、あのような異質な危険性は感じられない。やはり、中央に居ない事は確定なのだろう。そも、トレーナーがあんな長時間配信出来るわけが無い時点で、当たり前の話であるが…。

 

これではマックイーンにも致命的な問題があるようにも感じてしまう。例えばだが…その…交友運が偏りすぎている節があるのではないだろうか、といったものだ。ゴールドシップ然り、サンデーサイレンス然り、ヒットマン然り…まともに接しているのはボクだけなのでは無いだろうか?

因みに、イクノディクタスはノーカンとする。あれはマックイーンの方が意識をしすぎているから、ノーカンったらノーカン。

 

声に出して言いたくは無いし、認めたくはないけれど…あの変態が言っていた通り、マックイーンもマックイーンでおかしなところがある…と思うところは多々あるし、正直トレセン学園内に限らず隠しきれていない…というのは最早周知の沙汰である。まだマックイーンは、常識も備えている分比較が出来るだけマシである、という材料のみが彼女の印象を良くしてくれているだけなのかもしれないのだ。

 

まあ…そこがマックイーンの良さでもあるわけで、退屈しなくて済むし、ボク以外にもわかっている人が多いというのは嬉しいが、複雑だ。

 

なんて考えをしながら、話を聞いているだなんて彼女達は思ってもいないだろう。とりわけ様々な方向へと喧嘩を売る羽目にもなるし、失礼にもなってしまう。だからここら辺で、彼女について色々と考えるのは辞めておこう。命拾いをして良かったと思え、どぼめじろう。

 

 

あの後暫くして、まだ練習メニューが残っているというマックイーン達と別れ、それぞれがそれぞれのペースでトレセン学園へと帰る途中の事だ。

並んで歩いてくれる人もまた、例のあの人について気になっているようだったので、自然と話を深めることとなる。

 

 

「まさかとは思うけど、あの絶対強い奴倒すぜインストールが発動すると止まらないトレーナーが、この配信者ってことは無い?」

「いやいやいや変態の種類が違うよ。ボクでもありえないって感じるのに、トレーナーなら尚更知っているでしょ?あの人があんな変態だったら、担当していた子たちの方が度肝を抜かれているってば」

「まあね。あんな叫ぶような人じゃないし、優しすぎるからね。こういうことは絶対しないって言い切れるわ」

「第一、グラスワンダーやライスシャワーは兎も角として、芝、ダート二刀流はお手のものと豪語する、アグネスデジタルやエルコンドルパサーの方が変態じゃない?あ、ドクタースパートも変幻自在なタイプだっけ…」

「そうだよなぁ…。ってなると、何か引っ掛かるんだよなぁ」

「引っ掛かるって何が?」

「んー…わからない。私達とは何か、決定的に違う何かが…あるんだと思う。それさえわかれば、多分…わかる気がする。でもなぁ…男性で変態…?いやいや…」

 

 

トレーナーの発言が、妙に記憶の片隅に残った。

 

その日の夕日は、清々しい程に綺麗だった。

 

 

トレセン学園に得体の知れない何かが蔓延っているという事実を、そればかりか屈強なウマ娘とそのトレーナーでも壊れてしまうのでは無いか、という怖い一面を見たあの日を境に、何かから逃げるようにして、ボクという意識や記憶の中からフッと、まるで存在していなかったようにしてどぼめじろうの実態が掴めなくなっていた。

 

というよりは、リハビリが忙しくてそれどころでは無かった、というのが正確な理由…といったところである。

 

とは言っても、レースに対して見逃すような人やウマ娘はこの場にはいないわけで、ボク達生徒も、そしてトレーナーも、時間さえ見つければレース内容を振り返る事や、実際に見物しに行くというのは最早常識中の常識だ。

 

だからだろうか、これは必然的に起こり得る事だったのかもしれない。

 

事の発端は、丁度セントライト記念が終わった頃だ。ウマッターにて、トレンドに挙がっていたツインターボと関連して、不可解な人物の名前が登場したボクは見逃さなかった。

 

レース自体は、手に汗握るような熱さ以外は何て事は無かった、と思いたかった。有力候補であった1番人気であるレオダーバンに先着、そして予想外では無いものの伏兵であったストロングカイザーに対してもクビ差の1着を捥ぎ取る内容で、粘り勝ち…という点ではラジオNIKKEI賞よりも勝ると言っていい。

 

問題はツインターボ本人の成長具合と、レース展開によって生じた認識の変化だった。

 

確かに能力面で突出して変わったようなところは、はっきり言って無いのだ。だが、走ることに対しての余裕…というべきか。落ち着いて考えながら挑み、それらを踏まえて全力を駆使して走っているような…がむしゃらに、もがくようにして走るのではなく、きちんとスタミナを管理した上での無茶に見える逃げ戦法なのだと…ボクにははっきりとそう見えていた。

 

以前にも偶々だが、ツインターボが走っている姿を見かけたことがあった。その時の印象は、兎に角走ることに対して一直線なバカ…というべきだろう。あんな破天荒で頭を余り使わない走りをした彼女だったのだ。思わず鼻で笑っていたことは、この際認める。

 

それがどうしたことか。前走よりもしっかりと実力を付けてGⅡのレースの一つを制したのだ。この結果には、認識を改めなければならないほどの驚きを隠せないでいる。

 

加えて追記するならば、ネタウマ娘にされがちとはいえ、今回は『はっきりと強い』と表せられる程の内容だ。文字通りボク自身の正当な評価によるもので、勿論絶対的な強さや勝利に欠かせない才能という点は現時点でも…そしてこれからも現れることは極めて低いのだろう、と推察はしている。けれど、あそこまで観客を沸かせられるのは稀だし、見ていて気持ちが良いと感じられるのもまた、ウマ娘界にとっては重要な要素の一つである。

 

そんな彼女が勝ったのだ。端的に言って感動するに決まっている。

 

思わず自身も含め周囲から拍手が沸き起こる程の、彼女自身の強みを活かせた良いレースだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここまでは良かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では何が問題と言えるのだろうか?そう、ここに関しては本当に何も問題は無かったのだ。だが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『それでは、セントライト記念を見事制しましたツインターボさんです。GⅡ初勝利おめでとうございます!』

『ありがとうっ!』

『今のお気持ちはどうですか?』

『嬉しい!やったよ!ターボ勝てたよ!ニヒッ!』

『宣言通り、先頭を維持したまま逃げ切れましたね!見ていて心が躍るような、そんなレースとなりましたが、その辺りはどんな感覚だったのでしょうか?』

『兎に角楽しかった!あと、ちょっとだけ怖くなくなった!』

『怖くなくなった…とは?』

『…んー。ターボ、本当はレースで他の子と走るのが怖いんだ。それで…【走っている時ちょっと怖いけど、それでも!ターボ負けたくないっ!!】って相談した時があったの!そうしたら【ただ1着を維持してそのまま突き抜ければ良い…試合は楽しんだもの勝ちですよ。ちょっとしたきっかけさえあれば怖くなくなるでしょうし、君が諦めなければまだまだ強くなれます】って返ってきたんだっ!!それでね、それでね!その後楽しんだもの勝ちって意味を考えて…トレーナーと一緒にトレーニングして…で、今日勝ったら…なんかね、楽に…こう、ぐわーってなって…いつもより楽しかったんだ!』

『日々の練習の成果が現れたし、苦手なものも克服した…ということでしょうか』

『多分!!…まだちょっと怖いかもだけど』

『いやいや、十分凄いですよ!んー、そうですね…今後はどのレースを目指しますか?菊花賞については…』

『菊花賞はターボ、考えてない!まずは11月の福島記念に向けて、1つの勝利の為に調整する!』

『成程…では最後に、その相談に向き合ってくれた人について何か一言あれば』

『え、いいの?』

『はい。どうぞ』

 

 

 

 

 

『…すぅぅぅぅぅ、ほんっっっっっっとうにありがとう!トレーナー!!【どぼめじろう】!!』

 

 

 

 

 

『あ、ありがとうございました。ツインターボさんでした』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再び目にしたきっかけが、レース直後のインタビューだった訳を誰か説明してほしいのだ。

 

 

何故彼女自身の口から『どぼめじろう』という、悪名高い人名を聞くと思えるのだろうか?

 

 

しかもなんだ、その気持ち悪い回答の仕方は…ボクが見ていた放送の時と全くと言っていい程に、優しすぎる物言いじゃあないか。

 

そもそもあれは本当にツインターボなのか?口調の変化の無さに捉われて、本質を見失ってしまいがちになりそうだ。事あるごとに勝負勝負、と絡んできたり、ボクと戦う為に菊花賞を目指すとか無謀な事を話していた頃とは余りにも…これではまるで別人だ。

一体何がどうしてこうなったというのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

元気いっぱいの朗らかな笑顔とは打って変わって、現場から離れた場所ではザワザワとちょっとした騒ぎとなっているだろう。

記者会見でもその片鱗は見られていたし、学園でも同じかそれ以上か…現にボクは未だに気持ちの整理が付かないでいる。

 

この一旦を把握するべく、自室へと向かわなければならない。治りかけの足に気を向けつつ、現時点での最大速度を使って急いで病院を後にした。

 

その日の夕焼けはあの日と同じく美しいもので、それでいて何処か憎いものと化していた。

 

 

「…あ」

 

 

ふと、立ち止まって我に返る。肝心なことを忘れていた。

 

 

まず『どぼめじろう』とは何者なのかを知る必要があったのだ、ということに。

 

 

早速どぼめじろうについて検索してみると、中々に面白い記事が出来上がっていたので、それについて目を通すことにした。

とりわけ検索ヒットした際、何故か【インセル】という単語が多く出現していた事が自身の中で引っ掛かっていた、ということもあるだろう。

一体どういう背景があったのか、と不思議に思う人がいるかも知れない。だが、どぼめじろうを語る上では欠かせない要素なのだと見解を述べている人たちが多数いる事は事実のようだ。

 

そもそもインセルとは、海外において性行為も結婚もしたいけど何かしらの障害によって出来ない人を意味する言葉である。

元々は、日本でいう永世四強時代に、カナダ人女性が作った出会い系サイトにおいて、世に蔓延っている処女が傷を慰め合うために生まれた混成語だ。要するに非モテの事を指す。

 

【involuntary celibate】 

 

具体的に表すとこれらは不本意の禁欲主義者、非自発的独身者から汲み取られた造語、という事になる。まあ…そこについて触れるのは、この際置いておくとしよう。

 

さて、典型的なインセルは、若年層の白人女性に関わらず、全世界共通の独り身である異性愛者を指している。勿論、これらはウマ娘にも共通して言える事であり、ネットによる加速時代に伴った影響によって、典型的とも呼べるミーム汚染が始まり、瞬く間に広がった。ただこれらは、外見至上主義を抱えているかの問題もあってか、多くの派閥が発生する要因となる。加えて、インセルの特徴的な思想には少なからず女性至上主義の要素も入ってしまい、一部の過激派が出現してしまうのは目に見えていた。

 

とりわけウマ娘は自然と外見至上主義に片足を突っ込んでいることもあって、派閥同士の亀裂は徐々に大きくなっていき悪化の一途を辿った。とは言ったものの、ウマ娘にもそれ相応のデメリットが存在する…だなんて事は自身がウマ娘である分、とっくの昔に認識している。

 

つまりは、両者共に醜い争いしか繰り広げられていなかったのだ。数多の女性が社会的に抑圧されていることに変わりはないし、「モテたい!」という共通項が結論として画一化されている事に違いはない。

そうした派閥同士の争いは少しずつ数を減らしていった。

しかしながら、そこには数々の歴史が絡んでおり、結果として数多の女性達の頭を悩ませていることには変わりはなかった。

 

ネットが普及して、かつその主張が揺るがぬものとして、大分時間が経ったある日…突如としてここに一石を投じるためにズカズカと入り込んできた爆弾魔が現れる事例が発生した。

 

それこそが『どぼめじろう』であり『恋鐘』である。

 

奇しくもどぼめじろうの嘆きのイラストや、恋鐘の心震わすような小説は、心が飢えていた人達に刺さりまくった…というのがあくまでも俯瞰的な観点から見たもののようだ。

 

どうやらボクが思っていたよりも、彼女らの経歴は複雑なようである。まさかインセルも含めた、より難易度が増した恋愛的価値観を求めていた人達が絡んでいたとは思わなかったからだ。

 

但し、確かにこれらの刺激的ドラッグが全世界に拡散した記録は、そうした背景や配信に映っていたコメント等などからも一致することが確認されている為、こうした出来事は事実であると見てまず間違いないだろう。

 

 

「要するに悲しい人達同士が起こした悲劇だったと…いや、楽しそうにしている時点で喜劇なのかな?にしても恋鐘さんもそっち側だったなんて意外だったなぁ…まっ、タイミングが被っただけなんだろうけどさぁ」

 

 

ただボクはそれ以外について知りたかったのだが、これといってめぼしいような情報は無い。あくまでもネタとして、

 

 

……、………。因みにトレーナー資格は会得しておらず、現に試験でも4度落ちている。その為、収入源は配信のみとなっている。

 

 

(中略)

 

 

また、彼女の放送は様々な理由から余りにも過激すぎる一面がある、と捉えられたことがある。が、勿論これらは消し炭が如く燃えに燃えて大惨事へと発展し、鎮火されるまでにそれなりの時間を費やしてしまった。(少なくとも配信していた張本人が認知しているかは不明であり、真相は闇の中である。)

 

加えて、視聴者の中には地獄の住人から来たような人達が多数存在しており(創作物に出てくるような表現ではなく、文字通り歴戦のウマ娘やトレーナーなども含んだ、少なからず挫折を経験した者達の事を指す)、そこで互いが互いを慰めあっている構図となっている。

 

しかしながら毒をもって毒を制す、という言葉の通り、ある種の抑止力となった過去も存在し、一時的にだが世界全体規模で性犯罪率が下がった。また、どぼめじろうに感化されトレーナーを目指し、見事合格を勝ち取った者もいる…なんてデータもあるのだとか。

 

一見するとウマ娘に対して表面上は折り目正しく慈愛に満ち溢れた淑女だが、彼女自身もまた傲慢で悪趣味なトークを唐突に曝け出してくる、腐れ外道のような素振りを見せるなど不安定な一面が多い。さらには、偶に確信をついたかのようにして先見性から発せられた言動は、それらに対する過程と結果が伴っていない予測的なものも多い。

しかし、確たる根拠に基づきながら供述した時の的中率は見事なものであり、トレーナーやウマ娘達からは呪いのようなものだという声もあるが、あくまでも都市伝説めいたスタンスとして受け取ることも可能であったため、基本的にそうした発言に対する指摘は放置されがちな傾向となりやすい。また、こうした二面性の激しさなどの破茶滅茶な行動は、最早慣れる以外に手段がない。

 

要するに、とにもかくにもどうしようもない人物なのである。

 

このような状況を生み出したからか【ラジオの悪魔】に因んで【配信の悪魔】と呼ばれることが多々あった。他にも不気味なあだ名で呼ばれているが、主な原因はこうした所以だと認識されている。が、その呼び名が定着する事はなく、放送やコメント内におけるリスナーからの呼び名は基本的に『どぼめじろう』で統一されている。

 

普段の放送でのリスナーに関して簡潔に表すならば、どこぞの知恵袋のような民度である。これは、配信者が至る所に核爆弾を打ち込んでいくような人である為…つまりは、視聴者なびきもせず、ここまで一貫して配信スタイルを維持したまま、ウマ娘への愛を語るわ、男性を描くわ、発狂するわで、まさに地獄絵図と化した配信の影響力が大きく、物好きの物好きによる物好きの為の溜まり場へと変化してしまっているのが理由として挙げられる。よって、基本的にどちらも自由であり、民度や倫理観なんて価値観は無いも同然である。

 

ついでにこれは余談ではあるが、『どぼめじろう』という名前の元ネタは、同人誌や雑誌掲載など多岐に渡って活動をしている『メガドボ』から取ったものである、と本人が供述している。

 

尚、本家である『メガドボ』とは一切の面識が無いまま、実質無許可で使用している。これについて本人、そしてサークルメンバーである『アリスデジタル』らも言及せず…、……

 

 

みたいな一般向けな情報だけが記述されていた程度のものだった。確かマックイーンも…彼女はジョーカーと呼ばれているそうで〜とかなんとか、言っていた記憶がある。

 

やはり、どうしようもない人物であることは確かなようだ。

 

ボクの感性は間違ってはいなかった。

 

だが、それだけだ。結局は何も知ることは出来なかった。

 

とりわけ目立つのは、かの恋のメガドボとも呼ばれているくらいの人物だが…生憎と面識なんてものはないし、顔すら知らない。ボクが認知しているのは、とぼとぼと歩いてそうなアイコンが特徴的な人…というくらいだ。

いくら知名度はあるとはいえ、ウマ娘と才能が無ければただの中等部である。ボクは子供で、世界的に見てもそこまで知名度があるとは言えない。それに対して片やボク以上のプロだ…まさに雲泥の差とも言える。そもそも交流なんてボクにも、どぼめじろうにも許されていないのかもしれない。

 

 

手がかりは…ほぼ無いに等しい。

 

 

「あとは恋鐘さんとどぼめじろうが同一人物か、はたまた関係者なのではないか、といったゴシップだけかぁ…んー、困ったなぁ。ワガハイでもこれはお手上げかなぁ…ひゃあぁぁ、ここまでとはねぇ。そっかそっかぁ…」

 

 

ここまで釈然としないのはある意味清々しいものだ。今までの短い人生経験と片づけられても仕方のないことではあるが、はっきり言って初めてだ。

 

せめて…と検索するが出てくるのはどれもこれも同じような記事ばかり。挙げ句の果てには彼女を信じましょう、などといったいけ好かないブログまである始末。

 

悔しい…実に悔しい。

 

いやそんなはずは無い…何か、何か無いのか…と攻めあぐねている自身を振り返る。なんて情けないのだろう、と率直に思ってしまったボクは、いよいよどうかしてしまったのかもしれない。ここまで執着する理由もないというのに、酷い話だ。

 

彼女よりも先にボクは、ボクが強いウマ娘であるという積み重ねてきた証を疑ってしまった…その時点でボクは彼女を恨む資格なんてあるはずが無い。

 

だからこうして、回り道をしているのかもしれない。回り道をしたところで、変わるわけではないだろうけれど…自分自身の本当の強さの根幹とも呼べる、そう…絶対的な夢を取り戻そうとする行為は、余計に必死になってしまうものだ。

 

かつてのどぼめじろうも、こんな気分だったのだろうか。

 

(あ、でもそれはそれとしてどぼめじろうの事は気に食わないしイラつくから、当分の間は付き合ってくれても良いでしょ?今度はボクの番だから。一方的に踏み寄ってきた分だけ、こちらも踏みに行く権利はあるってものでしょ?仮にそれがあのマヤノやカイチョーが同じ環境下に晒されていたとしても、ボクと同じことをするだろうし…あーあ。これではまるで、本当に悪魔とやらに魅了されているのではないのではないか、とか言われても仕方がないんじゃないかなぁ…ハ、ハハ、ハハハハハ…はぁ)

 

情けなく、いつにも増して思わず苦笑してしまった。

 

ボクはなんて、なんて弱くなってしまったのだろうか。

 

三冠を取る事が出来なかった。カイチョーを超えると約束していた。それが出来なかったからなんだ。まだ選手生命が終わったわけではないというのに、元の走りは出来ないんだと悟った気でいる。

 

ああ、確かに痛い。心がキュッとして、折れた。

 

だから何だ。諦めて、はいそこでおしまいですってなれば気が済むのか?残念でした。ワガハイは無敵のテイオー様だ。弱者であるどぼめじろうがあれだけ暴れておいて、天才であるボクがここで落ちぶれるだなんて…ありえない。

 

確かに今は弱っているだろう。反面、今だけだ。これから先、待ち受けている苦難があったとしても、荊棘ばかりの道でも道があるだけまだマシだ。

 

成る程…どう足掻いても彼女は悪魔になるしかなかったのだろう。同情なんてものはなく、ただただ狡賢い。婚期を未だ諦めていないインセルとも、相性がいいのも頷ける。

 

そういえば…と頭に過ぎった事柄を思い出した。

 

これだけ騒がれているならば、少なからずウマ娘関連で話題にするとしても、その界隈では有名にはなっているのが通説だ。ボクらやそのトレーナー達に印象が残っているのならば、尚更である。

 

なのに目立っていないのだ。存在自体は目立っているのに壁があって見られない。いや、確かに配信者としても有名ではないだろうが、それにしてもそうした名前が一切ない(・・・・)。アンチが付きそうな人格を持っていながら、ここまであからさまに気配すら感じないなんてあり得るのだろうか?スレを建てるのが怖いとかそうした意見はあったが、果たしてこの状況が納得出来る形である訳が無い。

 

これは妙だ。

 

雲を掴め、と言われているような…それこそどぼめじろう本人ですら気が付かないような、何か…もしかしたら隠語のようなものがあるかもしれないのではないか、と推測を立ててみる。すると不思議なことに、スラスラとパズルを解くようにして答えが導かれた。

 

絶対何かあるに違いない…とボクの勘が告げている。

 

ほんの少ししかない手がかりを頼りに、入力をしてはEnterキーを押して、を繰り返す。

 

そうして探すこと約10分…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…本当にあった」

 

 

 

 

 

 

 

 

インセルが集まっている大手出会い系サイトの掲示板には、堂々と彼女についてのスレが建てられていた。

 

 

 




 


世界観はもうこれでおしまいです。おしまい。読者の皆、おしまいで〜す。見逃して余計に書いてたらごめんなさい。これでおしまい、おしまいで〜す。おしまいで〜す。




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World gone mad , let's start the show

 


昔の競馬と!ウマ娘のレース日程が!見事に噛み合わないんだけど!しかも、大抵書く時決まって歴史の勉強と混ざるんだけど!!俺は一体全体何を書いているんだっ!!





 

 

 

ウマ娘ニュース速報 

 

 

92:ウマ娘ちゃん好きの民

今日のセントライト記念、誰が勝つと思う?

 

98:ウマ娘ちゃん好きの民

っぱ、レオダーバンっしょ

 

103:ウマ娘ちゃん好きの民

内枠すぎてキチィけどブリザード、いかせていただきます!!

 

112:ウマ娘ちゃん好きの民

ここでレオダーバンには勝ってもらわないとね、菊花賞きついてまじで

 

114:ウマ娘ちゃん好きの民

まるで堂々と賭け事をしてるみてえに見えちまうけどよ…お前等応援のつもりだよな?

 

116:ウマ娘ちゃん好きの民

>>114 あたぼうよ!

 

121:ウマ娘ちゃん好きの民

あたしはツインターボ師匠のグッズに全ぶっぱする予定なんで

 

122:ウマ娘ちゃん好きの民

>>121 お、同士だ 私もターボ師匠に全力で応援するんで、その時は対よろ

 

134:ウマ娘ちゃん好きの民

ターボ師匠って確か前走の福島で1着だっけか

 

135:ウマ娘ちゃん好きの民

上がり3F37.3 勿論逃げです

 

142:ウマ娘ちゃん好きの民

怖がりじゃなけりゃなぁ…

 

149:ウマ娘ちゃん好きの民

>>142 バカ、ターボ師匠はあれでこそ師匠なんだよ

 

158:ウマ娘ちゃん好きの民

私のレオダーバン外枠やんけ!!キチィ!!鬼!!悪魔!!

 

159:ウマ娘ちゃん好きの民

>>158 お前のじゃねえからぁ!!

 

160:ウマ娘ちゃん好きの民

>>158 私のだから!!あと、正直その気持ちはわかる

 

166:ウマ娘ちゃん好きの民

ってかレオダーバンは菊花賞確定で行くんでしょ?

 

170:ウマ娘ちゃん好きの民

>>166 まあ、それはそうでしょ

 

171:ウマ娘ちゃん好きの民

>>166 テイオーの骨折もあったし、出ない理由がないな

 

172:ウマ娘ちゃん好きの民

>>166 この世代テイオー以外パッとしないからね、仕方ないね フジヤマケンザンとかヤマニンゼファーとか走りそうな子はいるけど あと大井で暴れそうなハシルショウグンとか?

 

173:ウマ娘ちゃん好きの民

>>172 は?骨膜炎から復帰したヤマニンゼファーちゃんの強さをご存知でない?!

 

175:ウマ娘ちゃん好きの民

>>172 殺すぞガ○ジ てめぇみたいなテイオーしか見ていないようなニワカが来ると迷惑なんだよミーハーが ゼファー魂舐めんなよ

 

177:ウマ娘ちゃん好きの民

>>175 キレすぎやろ草 言いたいことはわかるけど風が泣いてまうからその辺でやめとけ

 

178:ウマ娘ちゃん好きの民

>>178 すまねえ ちと風を感じてくるわ

 

179:ウマ娘ちゃん好きの民

あと目立つ子って言ったら…ナイスネイチャくらいかな?どもども〜みたいな…なんていうか脇役が似合う雰囲気の子だったと思う

 

181:ウマ娘ちゃん好きの民

夏までに3連勝してるけど、この感じだと多分京都新聞杯で出てくる疑惑あり

 

187:ウマ娘ちゃん好きの民

ナイスネーチャン!!ナイスネーチャン!!

 

188:ウマ娘ちゃん好きの民

おいっすぅ〜ってやるの好き

 

195:ウマ娘ちゃん好きの民

小倉でラストスパート3F33.3出したのは強いやろ

 

196:ウマ娘ちゃん好きの民

>>195 小倉かぁ…小倉で…うん?普通に速くない?大体36秒後半くらいなんじゃないの?(感覚麻痺)

 

203:ウマ娘ちゃん好きの民

で、肝心のセントライト記念についてなんだが、勿論あたしはオカフネちゃんで行きます

 

212:ウマ娘ちゃん好きの民

>>203 渋いと思うけど、その姿勢は好き

 

213:ウマ娘ちゃん好きの民

ワイは安定と信頼のレオダーバンだな

 

218:ウマ娘ちゃん好きの民

>>213 このメンバーだと、いくら外枠不利でもレオダーバンしか選べないというか…

 

222:ウマ娘ちゃん好きの民

もしかして:やっぱりこの世代ってレベル低い?なんかパッとしなくてほーん(ホジホジ)って感じなんだが

 

231:ウマ娘ちゃん好きの民

>>222 テイオーが強すぎたからそう見えるってだけの可能性はあるけど…今のところ否定は出来ないね ってか前後世代が強すぎるんだよ メジロ家の暴れっぷりは兎も角として、ブルボンやフラワー、ライス、サンキュー等強い子がポンポン出てきたからなぁ

 

232:ウマ娘ちゃん好きの民

>>222 レベルは全然低くない ただ、あくまで総合的なポテンシャルのみに絞るけど、正直言ってテイオー以上の才能を持っている子は居ないよ 今のところは…だけど

 

241:ウマ娘ちゃん好きの民

>>232 んな才能がポンポン出てきたら皆の足が壊れちゃううううう♡♡♡♡♡♡

 

245:ウマ娘ちゃん好きの民

>>241 キモい あとテイオーに失礼だからねそれ

 

252:ウマ娘ちゃん好きの民

>>245 スマソ あ、因みにあたいはターボちゃんで

 

254:ウマ娘ちゃん好きの民

ここまで現段階2番人気のアサキチ、名が挙がらずワイ悲しみ

 

261:ウマ娘ちゃん好きの民

>>254 わかる 健気な子やのに報われないの悲しいわ、ほんま

 

268:ウマ娘ちゃん好きの民

>>254 ワイも好きな子や なんとか勝って欲しいって思ってるけど…ちょい厳しいかもしれない

 

269:ウマ娘ちゃん好きの民

>>268 おいおい、それがファンの姿勢かぁ?テメェは黙ってグイグイ推しときゃいいんだよ!

 

279:ウマ娘ちゃん好きの民

アサキチちゃんなんでこんな人気なの?誰か教えてクレメンス

 

280:ウマ娘ちゃん好きの民

>>279 ラグビーボールの妹だからそりゃ人気は出るやろなぁってだけだと思ふ あとは若葉ステークスでトウカイテイオーの2着、シャコーグレイドはその時3着だったから…とか?知らんけど

 

281:ウマ娘ちゃん好きの民

>>280 はぇ^~さんがつ

 

288:ウマ娘ちゃん好きの民

イブキマイカグラちゃんは…ワイの推しのイブキマイカグラちゃんはどこ行ったんや!!

 

294:ウマ娘ちゃん好きの民

>>288 京都新聞杯まで待てや

 

303:ウマ娘ちゃん好きの民

京都新聞杯に恐らくナイスネーチャン、カグラちゃん、ワイのお気に入りシャコーグレイドたんも出ると思われ…今のうちに期待しとけよしとけよ〜

 

308:ウマ娘ちゃん好きの民

もうセントライト記念の話題を誰も広めようともしないだなんて…民度終わってんなぁ

 

317:ウマ娘ちゃん好きの民

>>308 今更すぎて涙が出、出ますよ・・・

 

325:ウマ娘ちゃん好きの民

とりま師匠に全ブッパしたンゴwww勝負服欲しかったんだぁ…ムフフ…ムフフフフフフフフ…ジュルリ

 

333:ウマ娘ちゃん好きの民

神戸新聞杯はどこ…ここ?

 

334:ウマ娘ちゃん好きの民

>>325 涎拭けや

 

 

 

 

 

――

 

 

 

 

 

542:ウマ娘ちゃん好きの民 

ターボエンジン全開だぁ〜っ!!

 

546:ウマ娘ちゃん好きの民 

だらあっしゃああああああああああああああああああ!!

 

552:ウマ娘ちゃん好きの民 

ターボ舐めてんじゃねえぞぉ?!アァン?!

 

553:ウマ娘ちゃん好きの民 

ひゅううううう!!ターボ師匠最強ォ!!ターボ師匠最強ォ!!ターボ師匠最強ォ!!マジ逃げ最高ふうううううう!!↑↑↑↑↑↑

 

555:ウマ娘ちゃん好きの民 

全開だッ!またもターボエンジンで逃げ切ったッ!

 

563:ウマ娘ちゃん好きの民 

レオダーバン3着かぁ〜

 

569:ウマ娘ちゃん好きの民 

アサキチェ…

 

579:ウマ娘ちゃん好きの民 

ストロングカイザー惜しいいいい!!クビ差はでけえええええ!!

 

589:ウマ娘ちゃん好きの民 

一匹狼+コーナー巧者が上手く働いたんかな?おめでとうターボ!!

 

592:ウマ娘ちゃん好きの民 

おまいらターボ師匠好きすぎるだろ…

 

595:ウマ娘ちゃん好きの民 

>>592 独り身だもん

 

606:ウマ娘ちゃん好きの民 

普通の逃げでこの距離勝てるんかい!堪らねぇぜ!!

 

609:ウマ娘ちゃん好きの民 

え?普通に強くね?菊花賞ワンチャン…

 

612:ウマ娘ちゃん好きの民 

>>609 それは無理 ツインターボがG1で勝てる確率はウマ娘が学生の内に男と出会う確率と同じくらい無い 天地どころか異世界転生でもしない限り不可能

 

613:ウマ娘ちゃん好きの民 

>>612 ほぼ0に等しいってか0%じゃないか 辛辣ゥ…でも残念だな 強者から勝利を掻っ攫うところを生で見てみたかったが

 

621:ウマ娘ちゃん好きの民 

まあターボ本人は意気込んでそうだけどね テイオーに勝つって口癖のように言ってるし

 

641:ウマ娘ちゃん好きの民 

あれ?ちょいおかしくね?普段のターボと様子が違くない?雰囲気というか…

 

646:ウマ娘ちゃん好きの民 

なんか吹っ切れてるよね

 

653:ウマ娘ちゃん好きの民 

およよよよよよ?およよよよよよよよよよよよよ?

 

663:ウマ娘ちゃん好きの民 

あれ?ターボどしたん…偉く大人になったというか…え、最早誰?

 

673:ウマ娘ちゃん好きの民 

初めて重賞勝った時のインタビューなんて緊張しすぎてムーンウォークして入ってきたっていうのに…そっか、成長したんだねターボ

 

680:ウマ娘ちゃん好きの民 

なんか…パソコンの画面が滲んでるんだけど、まさか故障したのか?

 

685:ウマ娘ちゃん好きの民 

>>680 偶然だな 私のパソコンも調子が悪いみたいだ

 

695:ウマ娘ちゃん好きの民 

そっか…ターボももう、一人じゃないんだね

 

697:ウマ娘ちゃん好きの民 

あんなに臆病だったのに…支えてくれる人が見つかってよかったね

 

707:ウマ娘ちゃん好きの民 

ワイも旦那探さなきゃな

 

713:ウマ娘ちゃん好きの民 

>>707 諦めろ

 

721:ウマ娘ちゃん好きの民 

本当に師匠が師匠と化してるんだけど

 

725:ウマ娘ちゃん好きの民 

その師匠に師匠が居るってマ?

 

736:ウマ娘ちゃん好きの民 

ターボ 次走は福島記念か

 

740:ウマ娘ちゃん好きの民 

菊花賞よりも勝利を求めている…というよりはやるべきことをやるって気持ちの方が強いって感じだ これがあのターボ…だと?

 

744:ウマ娘ちゃん好きの民 

一体ターボに何があったんだ?

 

751:ウマ娘ちゃん好きの民 

あ…

 

757:ウマ娘ちゃん好きの民 

あ…

 

760:ウマ娘ちゃん好きの民 

あ…

 

771:ウマ娘ちゃん好きの民 

あ…

 

779:ウマ娘ちゃん好きの民 

あ…

 

782:ウマ娘ちゃん好きの民 

あ…

 

785:ウマ娘ちゃん好きの民 

あ…

 

796:ウマ娘ちゃん好きの民 

はーこんなんやってられませんわ!グビグビ

 

798:ウマ娘ちゃん好きの民 

あ、あああ…

 

804:ウマ娘ちゃん好きの民 

な、ななななな、なんてことを…

 

809:ウマ娘ちゃん好きの民 

(例のあの人に)汚されちゃっ…たぁ!

 

814:ウマ娘ちゃん好きの民 

あたしn…何で泣いてんだ

 

824:ウマ娘ちゃん好きの民 

怒りで震えるゾ…

 

827:ウマ娘ちゃん好きの民

絶対「素晴らしい…実に素晴らしい結果です!」とか言ってそう

 

828:ウマ娘ちゃん好きの民

つい先日やめろォ(建前)ライスゥ(シャワー)って反応があったばかりだぞ!正気かよ!

 

831:ウマ娘ちゃん好きの民

>>828 「や、やっぱりライスが1番強いってことなんだよ!!応援ありがとぉ…ふえぇぇこんなの無理だよぉ!」ってなんか急にキャラ変わったなぁ…厨二病かな?っと、皆が不思議そうにしていた原因が、まさか恋鐘氏の小説が発端だったっていうオチね 正直言って驚愕を通り越して呆れてしまうわ あの二人はどれだけ汚染させれば気が済むのやら

 

833:ウマ娘ちゃん好きの民 

やめろォ!(建前)やめろォ…(本音)

 

836:ウマ娘ちゃん好きの民 

予祝!予祝ですわ!

 

838:ウマ娘ちゃん好きの民 

これは、ウマ娘ファンの恩返しですわ いりませんわ

 

841:ウマ娘ちゃん好きの民

???「何故かトレンドに載りそうだったので」

 

845:ウマ娘ちゃん好きの民 

>>841 偶然だぞ(偶然だと思いたい)

 

846:ウマ娘ちゃん好きの民

>>841 判断がはやい(仕事しないで)

 

849:ウマ娘ちゃん好きの民 

来週のスプリンターズステークスの予想でもするかぁ…

 

 

 

 

 

 

――

 

 

 

 

 

Does that make me insane? → Yes.

 

 

13:Jane Doe ID:M94Dob5r6

ちょっと!なんで例のあの人の名前が…はぁ?!何がどうなってるのよ全く!!

 

21:Jane Doe ID:agAG6HrDd

>>13 現在、確認している最中であります!!暫し待たれよ!!

 

31:Jane Doe ID:Ha3V/qMJ9

おいおいおい、おいおいおいおいおいおいおいおいおい

 

37:Jane Doe ID:sYoelpvNL

まだ慌てるような時間じゃない

 

42:Jane Doe ID:aW/E33ij+

あいつらほんま何してるん?恋鐘はまあ良いとしてあのババアさぁ これ以上騒ぐと本当にジャパンカップに支障が…

 

51:Jane Doe ID:ATJFkKlfJ

>>42ジャパンカップって誰が来るっけ?

 

60:Jane Doe ID:dIZNRiPTw

>>51ゴールデンフェザント、シャフツベリーアヴェニュー、マジックナイトあたりが公言してたと思う

 

64:Jane Doe ID:lkdU5XNtX

確か来日予定のゴールデンフェザントって…サンデーサイレンスのとこじゃねぇか(絶望)胃が…胃が痛いンゴ…(吐血)

 

67:Jane Doe ID:0CLdfJyAi

あっ(察し)スーッ(絶命)

 

70:Jane Doe ID:jg3jtl0z8

なんなんですの!?なんなんですの!?!?!!?

 

79:Jane Doe ID:MKc2ZUI2O

よくもズケズケとウマ娘の界隈を荒らしてくれる!!ええい!!恥を知れ、俗物!!

 

85:Jane Doe ID:Yu6hgF/eo

あの変態が淑女みたいな行動するわけないだろいい加減にしろ

 

94:Jane Doe ID:kxOl3Xuod

カリフォルニアから見ているんだけど何があったの?状況説明please

 

96:Jane Doe ID:+6SdLUkep

>>94 例のあの人の名前がインタビューに載った とあるウマ娘にアドバイスしていた 君はまだまだ強くなる、と供述→今日その子がGⅡ勝った

 

97:Jane Doe ID:kxOl3Xuod

>>96 あー…なんだって?私には冗談だと思いたいレスだね 

 

98:Jane Doe ID:+6SdLUkep

>>97 残念ながら本当だ

 

99:Jane Doe ID:kxOl3Xuod

>>98 …oh ロックだねぇ

 

111:Jane Doe ID:Holi+mlt2

ニュージーランドよりケンブリッジから確認した 私も現状、何が起きたのかわからない…兎に角探ってみるよ

 

117:Jane Doe ID:19SDw81ls

>>111 頭をド突かれたような気分だよ…こちらロンドンで確認!私も手伝おうではないかハーッハッハッハ!!

 

119:Jane Doe ID:1986SShlO

>>111 あのクソクズが…ケンタッキーより確認、加勢する

 

123:Jane Doe ID:Eg2269934

>>111 同じくニューヨークで確認…私も手伝うわ

 

126:Jane Doe ID:8vFtcvw9J

こんなに騒ぐ必要はないだろ、たかがアドバイスだろ?

 

127:Jane Doe ID:NsQ9Lwmam

>>126 そのアドバイスを受けた子がバk…天然なんだよ!!万が一お告げだったらどうすんだ!!他に不吉な事を言っていたら、もしそれが当たったら責任取れんのかアァン?!

 

128:Jane Doe ID:8vFtcvw9J

>>127 …正直すまんかった

 

146:Jane Doe ID:5uOupQGQa

(運命に)抵抗しても無駄だ!三女神様に勝てるわけないだろ!!

 

157:Jane Doe ID:cliz5LYp+

>>146 バカ女郎お前あたしは勝つぞお前

 

167:Jane Doe ID:zn83u/cRV

お告げがこのタイミングで来るとか、そんなん冗談とかで済まされないから…本気で○すから(異端審問会)

 

170:Jane Doe ID:xHkOgyiPI

そろそろゴミ箱の中にあの人の為の席でも用意したほうが良いかしら〜

 

180:Jane Doe ID:pFR9X65FK

いい加減にしてもらいたいね…もうあの白い部屋から引き摺り出した方が良いんじゃないかな

 

183:Jane Doe ID:fBsFj4ses

またBOssの宣伝みたいに怪文書でもやらかしたのかな〜とか思って見に来たら、予想以上に異常事態へと変わっていて芝も生えない…マジふざけてる

 

189:Jane Doe ID:aeg461Bxr

私達の感動を返せよぉぉおおおおおおお!!!!!!!!!

 

195:Jane Doe ID:82UA3/yAe

おーおー好き勝手やりなさる

 

201:Jane Doe ID:WJRoJmEBA

これもう八百長だろ

 

207:Jane Doe ID:RM/ADZwag

万が一、彼女と手を組んだ可能性は?

 

213:Jane Doe ID:0BnnyXT1k

>>207 インセル民よ…マジレスしましょう 彼女達トレーナーは中央の人間ですよ?ただの厄介ファンと取引するわけないでしょう ましてや、あんなクソ女と誰が手を組むかぁ!!死んでも嫌だねぇ!!帰りなさい!!負け犬どぼ めじろう君!!

 

219:Jane Doe ID:s1p5bavxo

三女神様に逆らったらどうなるか…君達がよくわかっているはずでしょう?もうトレセン学園に居る君達はおしまいです…お・し・ま・い・Death!!

 

223:Jane Doe ID:6TWSQbcFJ

>>213 随分と情けないですねぇ…あの中央のトレーナーともあろう者達が、ただの一般人に良いように利用された挙句、すごすごと退散ですか?だったらあなた達こそ負け犬だ!このままやられっぱなしで終わるつもりですか?

 

224:Jane Doe ID:0BnnyXT1k

>>223 うるせええええええ!!!!!!!!!1000倍返し出来るものならとっくの昔にやっとるわあああああああああ!!!!!!!!!

 

229:Jane Doe ID:6keV/l8vG

このご時世に本物の濫吹が見れるとは思わなんだ

 

230:Jane Doe ID:VPTnLtxwT

>>229 その表現から察するに貴様、知識しか友達が居らぬ悲しきインセル民でござるな?

 

235:Jane Doe ID:M4af9Cjau

>>230 その返しが出来ている時点でおまえらは類友なんだよ お幸せに

 

241:Jane Doe ID:5oBrh+BdL

あの人程マフティーが似合う者はいないんじゃねえか?正当な預言者の王ってピッタリやん

 

245:Jane Doe ID:xjF3CfXON

>>241 ???『わたしは、現在のURA団体に対し、反省を促すためにやむを得ず攻撃をした』 あれ、なんだか…

 

248:Jane Doe ID:tH7Z8qGZv

>>245 あの人の事だから『これでわかっただろう?私だって神様ではない…人として扱ってほしいな』って言ってくるぞ、絶対に そもそも攻撃する対象が違う…どちらかと言うと、今まで食べたパンの数を覚えている側の人間なんで

 

252:Jane Doe ID:zsNgh0Ml0

>>248 当然のことです ウマ娘は可能性の塊であり人類の宝なのですから 

 

254:Jane Doe ID:MOsddevsM

>>248 初めて契約をした時のことから、トレーニングを積み重ねた時、一緒に夢を語り合った時、頑張ったことが報われた時のことまで、その思い出の結晶が勝利の証へと繋がるってのに、それを奪うだなんて…お前は人間じゃねえ!!って考えた方が楽

 

257:Jane Doe ID:Ss4HHeHWw

>>248 『君は君の未来を進め。私にも誰にも、縛られてはいけないよ』とか台詞借りて言いそうだけど、それはそれとして言いたい事は言いまくるって自分勝手すぎる

本物の無敵の人ってああいった人のことを指しているんだろうなって毎度騒ぎになる度に思ってしまうよ

 

264:Jane Doe ID:KG4au4anA

とりまインタビューの内容から察するに恐らく7月あたりが怪しいかも(相談→トレーナーとトレーニング→本番 の流れだから)気になる人は当たってみて

 

265:Jane Doe ID:ycTjt1Q6H

>>264 有能

 

266:Jane Doe ID:fMX9Luqbp

>>264 ぐう有能

 

279:Jane Doe ID:boJexq7Hx

全く…いつまでも世話の焼ける奴だな

 

282:Jane Doe ID:1986SShlO

>>279 後方彼女面すんじゃねえよ阿婆擦れ女が

 

 

 

 

 

 

――

 

 

 

 

 

524:Jane Doe ID:H+EMQkLEP

んで、とりあえず何人かで検証して確認も取れたって事は、今回の件に関してはお告げでは無かったってことでおけ?

 

526:Jane Doe ID:agAG6HrDd

>>524 はい!本当に偶々来た相談に乗っていただけだった、と動画内から確認出来ましたので!

 

541:Jane Doe ID:hSdFH+9gZ

まさか本当に本人だったとは誰も思う訳無いじゃん…

 

548:Jane Doe ID:IoDYTYH8M

アカウントが公式じゃなかったから、本人もネタのまんま答えちゃってたのね…道理で私達が見逃すわけだよ…

 

555:Jane Doe ID:h3W3uj05w

>>548 まあ…それで勝っているんなら良いんじゃない?やっぱりどんな天才よりも天然が1番恐ろしいわ…

 

565:Jane Doe ID:EW5DhSsI4

流石ツインターボ師匠…私達やどぼめじろうの先を常に行く先頭民族め…

 

574:Jane Doe ID:7fQOKMbTS

放送の内容もいつもより健全だったし、色々な意味でセーフだな

 

584:Jane Doe ID:LijJML9HO

>>574 ターボ師匠やっぱ凄えや…運良すぎやろあれ…

 

591:Jane Doe ID:/iafDTpcd

>>574 まるでいつもの放送が健全じゃないって言い方だが?

 

593:Jane Doe ID:wcEbIcE+L

>>591 だってあれ運営の忖度で…

 

596:Jane Doe ID:j69InlNdm

>>593 それ以上はいけない

 

607:Jane Doe ID:OlWnMd3+n

見えてないからセーフ

 

609:Jane Doe ID:RNGhEaf4P

>>607 見えてないからエッチなのでは?

 

622:Jane Doe ID:PjmRuKLxc

どぼめじろう自体が変態だからね仕方ないね

 

628:Jane Doe ID:bJUmIuot+

>>622 変態だと感じてしまう我々が変態なのでは?

 

629:Jane Doe ID:UKM2tcceg

そもそもエロスって何?

 

630:Jane Doe ID:4wbMCcJ21

この惑星の住人は、時折奇天烈な行動に思考を巡らせたりすることがある…

 

631:Jane Doe ID:CghHFAJ3e

淑女は普段、多くを語らない だが、時に溢れんばかりの感情を形として残すことがある それがエロスだ

 

632:Jane Doe ID:Mr198C47b

まさにせいしをかけた戦いである 御後がよろしいようで…

 

634:Jane Doe ID:Eg2269934

私は長年、ここで多くを学んだ。この住民はよく騒ぎ立て、私の記憶に根を深く延ばしている。けれども、彼女ほど私の記憶に深く足跡を残したものはいない。彼女が経験した尊厳破壊も、その矛先が意図しない方向へと伸びていったことも…全てが卑猥だと感じてしまったからだ。

このふとした描写からエロスを見出して、それを一人で楽しむからこそ最高に淫靡なんだろうが…やれやれ。

 

635:Jane Doe ID:1986SShlO

>>634 文豪っぽくやるなら真面目かつ本気でやれ

 

636:Jane Doe ID:Eg2269934

>>635 「君たちはそうやってすぐに結論に急いでしまう」悪い癖だよ、と彼女はBOssのコラボ缶コーヒーを片手に、話を切り出した。

「そうした考えは損だよ」

「損?内から込み上げてくる愛、すなわち人間のありとあらゆる欲は全て子孫を残そうとする生物的本能が直結しているんだ。それらが愛だ。つまりはエロスだ。それらに損得勘定の類があるなんて思いたくないのが人間なんだよ。ダヴィンチの絵画やミケランジェロの彫刻、ブグローやシーレ、ピカソに至るありとあらゆる芸術作品を見た時、言葉を忘れてしまうような感覚に陥る時がある。愛とは盲目的で、同時に優生的なんだ」

「違う、そうじゃないんだ。エロスの本質の話じゃない」

「本質でないなら何だって言うんだ」

頭を振りながら否定する彼女は、さながら出来の悪い担当バを見つめるようだった。傲慢だった為に引退していったトレーナーを思い出した。

「エロスは共有すれば味が薄れる」

「味?」聞いたこともない表現の仕方だった。

「そうさ、エロスはエロスでも内に隠って一人で発散するからこそエロスとしての鮮度が保てる。寮内で隠れながら妄想に耽ったりすること、それこそが真のエロだ。

エロスとはまた別の領域へと足を踏み伸ばす者は、それを一粒の麦のように大事に抱え込むようにして死なないように維持し続けるだろう。

自分の命を愛するものはそれを失うが、この世で自分の命を憎むものはそれを保って永遠の命に至るって訳さ。

何かが起きるたびに殊更に騒ぎ立てることは、何処か生きることに必死すぎて虚しく感じられてしまうものだよ」

私は苦笑した。

 

637:Jane Doe ID:Yg4IVfWpO

>>636 だからって村上瑞樹みたいなレスを残す奴がいるか

 

639:Jane Doe ID:KSRIJ8sGF

>>636 N.Y.ネキは仕事を選んで

 

640:Jane Doe ID: 1986SShlO

>>636 キャッキャッ

 

650:Jane Doe ID:NetR7ozM4

人間、失格だな(太宰)

 

687:Jane Doe ID:k+gLXnBzA

実際このスレにいる人達はクレイジーサイコレズのこと、どう感じているの?

 

699:Jane Doe ID:idqvT/4IK

>>687 人類最大の汚点

 

702:Jane Doe ID:kieVPOB0e

>>687 おやおや気になっているようですね…

 

703:Jane Doe ID:H7w329htk

>>687 クズ

 

704:Jane Doe ID:GAiMra0CU

>>687 ゴミクズ

 

705:Jane Doe ID:lM+udmIAu

>>687 外道

 

706:Jane Doe ID:T5139691k

>>687 全ウマ娘の敵

 

707:Jane Doe ID:Y51k15891

>>687 一足先の悪意に平気で行く女

 

708:Jane Doe ID:H921y6791

>>687 核爆弾のスイッチを押しても何とも思わないクソ

 

709:Jane Doe ID:bt5119591

>>687 身体の至るところからナイフが出てきそう

 

710:Jane Doe ID:721KO8691

>>687 ウマ娘の髪の毛で醤油を作って食べてそう

 

711:Jane Doe ID:723Ik9791

>>687 我儘な…あとプライドが高い人間じゃないっすかね 逆に可愛いっすけどね、逆にね

 

713:Jane Doe ID:68914587C

>>711 恋人にしたいですか?

 

716:Jane Doe ID:723Ik9791

>>713 いやぁ、キツいっす(即答)振り回されっぱなしになると思いますよ 手のひらで転がされるというか…並の人じゃないと思っているんで トレーナー試験でね…良い結果が出せると良いね、とは思ってるっす

 

740:Jane Doe ID:g8lmngE5p

女の子は女の子同士で、ウマ娘はウマ娘同士で恋愛すべきだと思うの

 

746:Jane Doe ID:6DXWkVBDC

>>740 神聖ローマ帝国みたいに嘘つくじゃん…本音は?

 

754:Jane Doe ID:g8lmngE5p

>>746 んなもん男が欲しいに決まってんだろ、バカテメェぶっ飛ばすぞこの女郎

ホントクソなレスだよな

お前死んだ方がいいよ

インセルの掲示板に居る時点で男を求めているって事が見てわからない?

お前クソ?

そもそもふつうに男が好きだから出会い系サイトやら婚活サイトやらに買い込むようにして自己アピールしているってのにクソの役にも立たねえじゃん

それを自虐ネタとして昇華してみんなで慰めあっているところに急に現れて本音語れって言ってくるお前みたいなやつらに邪智されたくないね

私は未だに男を求めてんだよ

それは私がこの世に生まれたからに他ならない

それを良薬口に苦し的な文脈で知識に任せて現実を見たほうがが健康的ですよって上からマウント取ってくるバカ!もうすごいバカ!ありえないくらいバカ!信じられないくらいバカ!許せないくらいバカ!

クソレス送ってくんじゃねえよボケ

二度と来るな

 

762:Jane Doe ID:DQie5HiT8

どいつもこいつも狂いすぎ

 

764:Jane Doe ID:ErR1rtHtM

現実がそもそも汚いものに蓋をしているような世界だもん、そこから逃避したい時に流行るのは総じて救いしか無かったってだけ

 

775:Jane Doe ID:GYGKLDOPL

復讐をしてもしなくても大切なものは帰ってこないので、復讐した方がスッキリするんじゃないかな?

 

778:Jane Doe ID:1f9qCqK0h

>>775 つまりオスが悪い(適当)

 

779:Jane Doe ID:KBqca/D+y

>>778 過激派は消えろ

 

783:Jane Doe ID:/NoQnGYvG

現実世界でんなクレイジーな人はそもそも求めてないんだよ あのサトノ家の令嬢が良い例だぜホント狂っt

 

785:Jane Doe ID:JsX1Rhb1m

>>783 余計なこと書くから…

 

795:Jane Doe ID:epy0LLVVy

時計仕掛けの的中率

14度目の派閥戦争

世紀末も出会い無し

画面の中の暗殺者

年齢のカウントダウン

美浦寮の亡霊

迷宮の十連出走

魅惑の奇術師

恋愛戦上での陰謀

独り身の鎮魂歌

男の棺

戦慄の配信

婚活の敗北者

黄金難破船

沈黙のメッセージ欄

11人目の犠牲者

絶許の探偵

異次元の課金額

業火の結婚届

初恋の悪夢

空回りの恋歌

性義の執行人

未婚の拳

正論の弾丸

空想の花婿

 

これがワイらの今までの人生や

 

802:Jane Doe ID:uVMM9fZki

>>792 なんだろう。。。

 

806:Jane Doe ID:llU+cxo46

>>792 泣きたくなりますよ人生〜

 

809:Jane Doe ID:NZijRdECj

>>792 マジギレしそう

 

810:Jane Doe ID:ZEPQ+WEzN

>>792 そらあんな人が出てくるわ

 

811:Jane Doe ID:BjKOvBEmQ

>>792 でもまだ治安良い方だし…

 

813:Jane Doe ID:V6B9x3gLF

>>792 これでもまだマシ定期

 

814:Jane Doe ID:sHEd8idfY

>>810 あれほど日本人を怒らすなと言ったのに、刺激するからこうなるんだよ

 

816:Jane Doe ID:dfJhZ7nL3

>>814 パスタを奪われたイタリア人より、ポルノを奪われた日本人の方が怖いからね 似たようなものさ

 

818:Jane Doe ID:o85YC9qOU

>>816 温厚になるために発散するんですね、わかります

 

826:Jane Doe ID:rOMaR+Vk3

>>816 何でもかんでも二次元にして楽しめば良い訳じゃないから

 

827:Jane Doe ID:tNcx5IFFM

海g…海外の女性に比べて日本の一部の人はですねぇ…

 

835:Jane Doe ID:3ZrZabL/k

クソレズと同じ酸素なんて吸えませんよ(窒息)

 

841:Jane Doe ID:bMrJ38HL7

選択肢は凍結か、炎上かだ

 

844:Jane Doe ID:ct2m0xFwn

>>841 全世界にエチ絵をあげるンゴ!ウマ娘に勝利を与えるンゴ!これで許して欲しいンゴ!

 

849:Jane Doe ID:aHGLODhvn

>>844 アヘン戦争より絵面が酷い

 

855:Jane Doe ID:UiBuRuGTh

にしても、何であいつこのスレには来ないんだ?同じ穴のムジナだろ?

 

856:Jane Doe ID:6E5+PUO4V

>>855 普通に殺されるわ 特にウマ娘関係者に

 

857:Jane Doe ID:Gratgx7ku

>>855 お前ここは初めてか?力抜けよ

 

862:Jane Doe ID:tDWS0R5J5

>>855 普通に考えたらわかるけどここには飢えた猛獣達しかいない それは確かにあのクソと共通点なんだけど…彼女の場合はその対象がウマ娘だから、わざわざインセルの掲示板に来る必要が無いのよ 

ってか来る暇が無いらしいよ?ありとあらゆる時間を制作と配信とレースに置いているからエゴサなんて出来ないんだってさ んで…ここなら荒れても問題はないと皆が判断して今に至るってわけ

 

867:Jane Doe ID:EqRaJom9T

>>855 あのババアがここへ来ないとか今更すぎwwwエアプ乙www

 

869:Jane Doe ID:jWBZUQjWp

怖がっているのは…君達なんじゃないのか?君達こそ名前を言ってはいけないあの人を恐れているんだ

 

871:Jane Doe ID:T5139691k

>>869 勿論です プロですから

 

874:Jane Doe ID:nimtirDjz

ネット情勢ハ複雑怪奇ナリ

  

880:Jane Doe ID:89fNU242n

とりまあのクソボケが痛い目を見るならそれで良い

 

895:Jane Doe ID:iuP/t6rrI

ああ、そういえばあのクソ女郎…暫くネットには顔を出さないと思うぜ?

 

900:Jane Doe ID:bYiSsbQJD

次のスレ建てたわ

 

https://…/

 

901:Jane Doe ID:WsTHeL7Ua

乙乙

 

906:Jane Doe ID:aw5gsu3sA

>>895 なんで?

 

909:Jane Doe ID:iuP/t6rrI

>>906 ウマッターで絶頂してた アドバイスした事とか忘れているくらい絶叫してた

 

929:Jane Doe ID:aw5gsu3sA

>>909 ああ…いつも通りだね

 

933:Jane Doe ID:K5V4lhm3C

ほんまもう許して…なんでもするから もう掻き回すのはやめてください…

 

940:Jane Doe ID:2bKSfUsch

>>933 彼女をどうかURAに入れてあげてください

 

945:Jane Doe ID:K5V4lhm3C

>>940 世界平和の方が簡単なので謹んでお断りさせていただきます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

641:Jane Doe ID:DxJNYHmg0

8月のマッチョを沢山描いていた配信と、最新の動画の予言について、解読班より通知が来たからここに載せて置くぞ

 

・スプリンターズS、ケイエスミラクル1着ダイイチルビー2着ヤマニンゼファー3着→ケイエスミラクル調子良すぎ&走り過ぎ問題&虚弱体質が原因でマイルCSに出走した場合掲示板入り後故障発生可能性大

 

・レース前日付近又は本番にて、雨が降ったら秋の天皇賞メジロマックイーン降着…というかあのスタート位置ほんまクソ カミノクレッセなど多くのウマ娘に対し甚大な被害が見舞われると想定

 

 

 

 




 


次は秋の天皇賞後です。




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真の愛にハッピーエンドはない。なぜなら真の愛に終わりはないからだ。

 


この作品はポリコレの概念と同じく偏見や差別を含まない様、中立的表現を目指しております。(ま、嘘なんですけどね)

ところでさ、カフェイン酔いって科学的根拠あるん?めちゃくちゃくるくるダイヤ、くるくる、くるくるダイヤ、くるくる。





 

 

 

一方その頃、というやつである。

 

 

一言で表すならば…

 

 

〜世界は今日も彼に味方した〜

 

 

が、正しい表現となるのだろうか。

 

 

例のツインターボの事件から約3週間が過ぎたある日の事である。

あの男は久しぶりに生配信を行っていた。いつも通りの、所謂ありきたりな絵描き配信だ。

 

 

しかしながら、普段の様子で配信を行っていたわけではなかった。内容自体は過激ではあったのだが、とりわけ目立ってしまうであろう例の予言やリクエストに答えるような放送ではない。

では、どういうことで強烈な配信と化したのだろうか。この一文から、どれだけの異常さが繰り広げられているのか、と気付く者が果たして居るのだろうか。答えは否である。

 

 

誰もが困惑していた。誰もが正気の沙汰とは思えない、と呆れていた。世界中の人々が、この男の正体に気付いてしまったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『…すぅぅぅぅぅ、ほんっっっっっっとうにありがとう!トレーナー!!どぼめじろう!!…すぅぅぅぅぅ、ほんっっっっっっとうにありがとう!トレーナー!!どぼめじろう!!…すぅぅぅぅぅ、ほんっっっっっっとうにありがとう!トレーナー!!どぼめじろう!!…すぅぅぅぅぅ、ほんっっっっっっとうにありがとう!トレーナー!!どぼめじろう!!…すぅぅぅぅぅ、ほんっっっっっっとうにありがとう!トレーナー!!どぼめじろう!!…すぅぅぅぅぅ、ほんっっっっっっとうにありがとう!トレーナー!!どぼめじろう!!…すぅぅぅぅぅ、ほんっっっっっっとうにありがとう!トレーナー!!どぼめじろう!!…すぅぅぅぅぅ、ほんっっっっっっとうにありがとう!トレーナー!!どぼめじろう!!…すぅぅぅぅぅ、ほんっっっっっっとうにありがとう!トレーナー!!どぼめじろう!!…すぅぅ、……、………』

 

 

 

 

 

「お゛ほ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぅ゛ぅ゛………あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛………さ゛い゛こ゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛た゛よ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛………………シ゛ア゛ワ゛セ゛テ゛ス゛わ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛………………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紛う事なき変態だということに。

 

 

まだ、まだ望みが!…っとあのテイオーとは違う層に居た、ほんの僅かな希望によって救いがあると思っていた極めて少数派な人達の心を、この男は最も容易く完璧なまでにへし折っていた。

 

 

今までの演出は誇張しすぎた演技だったのでは無いか?そうした一種の炎上商法だったのではないか?やはり愛が深かった人だったとしても、ちゃんとした常識があった上でやっていた事ではないのか?…といった憶測めいた願望は無に帰した。

幾ら人間の脳がある程度観察に特化し、1000億個ものニューロンと100兆ものシナプスが活動して計算し支えているとはいえ、どうしても過去の性質に拘ってしまう事や面倒な時に怠けてしまう認識を持っている以上、前例のないことについては頭がフリーズしてしまうのも無理はないのである。

何?理論が滅茶苦茶だと?安心したまへ、その状態が今、正に起きてしまっているのだから、こう表現してしまうだけの事だ。理系の皆々様、最先端で研究をなさっている方々へお詫び申し上げよう…どうか、自身の語彙力と怠惰にお許しとお情けを頂きたい。原理がそもそも違うとか、比較対象にすらなってないよ…と言ったご指摘は勘弁してもらいたい。

 

 

さて、そんなどうでもいい話は捨てて内容に振り返ってみるとしよう。

 

 

もう一度述べるが、そうした望みは一切絶たれてしまったのだ。

 

 

男は男で、幸運に恵まれていることすら忘れたまま、未だにあのインタビューに執着しツインターボの台詞を聞いている始末。これにはゲーム含めたアプリ、アニメ等の作られた音声ではなく、生身の声というのも要因として大きく、より枷となったのである。

 

 

こうして互いが究極の真理へと辿り着くには、時間の問題となってしまった。

 

 

月は、宇宙の中心ではない地球を廻る。だが、地球を含めた多数の惑星は太陽を中心に回転する物体の一つでしか無く、また太陽も無数の星の一つにすぎない。そして、宇宙を旅する全ての生物は、数学で表現出来る単純な自然法則上に成立する。

この世の現象は、その構成原子が物理的法則に従っているものだと、私達は理解した。

だからこそ、数学で全てが解けるという事実が余りに奇妙で、こんなにも美しすぎるシステムによって正確に説明可能となった神秘が、この時ばかりは憎かったのだ。

 

 

宇宙は青かった。周りを見ても、そこに神は居なかった。

 

 

どんなに焦がれても、下品な色の空を…ただ呆然と見上げることしか出来ないあの虚無感が幾度となく襲ってくるようなこの現象は、俗に言う視聴者にとっての耐久配信枠となっていた。

 

 

つまりは、男性だと夢見ていた過激派にとっても耐え難いものだったのだ。まるで山に籠り悟りを開くような修行や、収容に失敗してしまった財団とほぼ同類レベルと見て良いほどに。

 

 

正に天国と地獄。両者共に痛みに苦しみながら、失った手を繋いで握手を交わしている、と言い表しても過言では無かった。この世界は戦争よりも残酷だ。片や、トレーナーになれずカメラ越しにしか愛を伝える事が出来ない悲しき化け物が、よりにもよって数少ない男だというのだから、尚更惨いものと化している。

 

 

そもそも最初の段階で、これの元動画を丁寧に切り抜き、作業用BGMとして活用している時点で、ありきたりとは何ぞや?と疑問を投げかけるものも居るには居ただろう。だが…

 

 

「えへへ、えへへへへへへへへへへ…キセキは本当にあるんだね…しかもあのターボから…ありがとう!ありがとう!ありがとう!!…だって。えへへへへへへへへへへ…えへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへぇあへぇ…ふっふへへへへへへへへへへへぇええええへへへえへえへへへぇぇえぁあぅぅうぅぅ……ありがとう………ありがとう…かぁ。ムフフ………ありがとう…ありがとうっ!…なんて素晴らしいんだ…ターボしゅきぃ……これは正しくマーベラスですわぁ………ほわぁ」

 

・お前それ10時間ぶっ続けで聞いているこちら側の身にもなれよ

・ずっと笑い続けてるの怖いんだけど

・あぁ…壊れちゃったぁ…

・これでどぼめじろうが何者なのか、漸くわかっただろうバカ共が

・変態だ!度し難い変態がいる!

・何この人可愛い…

・オカシナヤツ

・ワラッチャウヨネ

・ダレモトメラレナイ

・こりゃドエライナー

・何回ウチらがブラウザバックしたと思ってんねん

・なんで筆も止まらないわけ?

・あう…あうぅぅ…

・マーベラァアアス⭐︎

・可愛い…可愛いよ、愛しのどぼめじろう…

・いよいよ狂信者にまで幻覚が…

・あうあう

・これはもう手遅れかもしれません!

・主治医!!主治医を呼んできてくださいまし!!

・一周回って可愛い

・酔っ払った絵描きとかゴッホかよ もしくは雪舟か?

・始まった当初よりかは収まってきたから良かった

・おおっと!画面外から来た来た怖い配信者どぼめじろう!画面外から来たのはどぼめじろうか!どぼめじろうが一気に突き抜けた!噂に違わぬ変態であります!

・よりにもよってあのオグリが勝ったペガサスステークス…現アーリントンカップの実況を改変するとは…やはりリスナーの倫理観も皆無だな

・正直ネタで済まされないレベルでオグリキャップみたいに震えが止まらないんだが

・それ恐怖から来る身震いだからね?武者震いと勘違いすな

・どぼめじろうはツインビーを見習え サポーターとして大事な要素を彼女から学ぶんだ ジャナイト手遅れになる

・↑もう手遅れだから諦めろ

・なんやかんや言いながらおまいら必死になって見てるの 一周回ってあったけえなあ…

・放送開始直後から計5000回はありがとうって言ってるぞ

・狂っている暇があるなら手を動かせgmがよ

・手は動いているんだよなぁ、手は

・お前らもgmなんだから人のこと言えないおー^^

・誇張してなさそうなのがリアルすぎて引くわ〜…

・ターボ師匠のセリフ聞きすぎて死にかけたってマ?

・あのさぁ、おまいらもおまいらでこんなネットの隅っこで傍観して陰口言ってる時点でどうも思わないの?恥ずかしくない?

・今日は放送の内容自体もさることながらコメント欄も一段と酷いな 涙出てきた

・割と真面目な話、気が付いたら1日経ってたってさ 飯作ることも寝ることも忘れてずっと聞いていたらしいよ

・何それ本当にキモい

・Arrrrr

・ただただ怖いんだけど

・あげません発動しろよ!!なんで脳逝きさせちゃうのさぁ!!

 

 

動画開始の合図と共に、これが半永久的に持続されてしまうともなれば…話は変わってくる。

 

 

皆が皆、この状況に慣れてしまっては手の施しようは無い。

 

 

正に、ウマ娘の耳に念仏とはこの事なのだろうか?

 

 

もしくは誤用の意味での天上天下唯我独尊か。

 

 

己の快不快のみが生きる指針な感覚だけが残った男にとって、今はただただ、この瞬間が心地が良かったのだ。ウマ娘達にとっては悪い状況ではあるが…それは些細な事だ。それ程までに、彼にとっては劇薬であった。

 

 

そしてこの現状そのものが、彼女達にとって決定的な瞬間となってしまった。

 

 

より詳しく説明すると、どぼめじろうは本当にどうしようもない人なのだという認識を植え付けてしまった、といった定義のようなものである。だからといって、それだけで視聴者が素直に離れていくとはならなかった。

何故ならば、彼ら彼女らの需要と供給が常に平等に分配されてしまう限り、この公式が覆ることはあり得ない為である。

要するに、なんだかんだ言っても皆、それなりに楽しんでいるのだ。でなければ、長時間配信に釘付けになるだなんて状態が維持されるわけがない。

 

 

再度書いてしまう事だが、これらは同時に永久機関が完成した瞬間でもあったのだ。ノーベル賞受賞待ったなしである。

 

 

さて、これらを語る前に前提として押さえなければならない事項が存在する事をご存知だろうか?

 

そう…何故ツインターボがどぼめじろうに対してもお礼を述べたのか、その真相についてである。

 

ツインターボ…彼女が一度走ればスタンドからは笑いが沸き起こり、向こう正面に達する頃には地鳴りのような歓声に変わる。そして、レースが決する頃にはターボには触れる事なく眼中に入らなくなり忘れ去られてしまう…そんな魂が、どのようにして彼に導かれたのか…。

 

結論から述べよう。答えは実に単純なものである。

 

何故ならツインターボ(師匠)だからだ。何?答えになっていない?いやいや、これこそが本質そのものなのだ。

 

きっかけそのものは大したことではない。しかしながら、彼女達特有の奇妙な縁によって出来たものであるが為に、これらを阻む事は不可能であった。

 

 

それは果たして何なのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

賢さトレーニングである。

 

 

 

 

 

 

 

 

それも、学園生活特有の交流関係の広さと深さによって、史実とはまた違ったやりとりが行われてしまった事が原因となっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「1着になる!」

「バクシンですね!」

 

 

「2着にならない!」

「なるほどバクシンですね!」

 

 

「レースに出ない!」

「どぼめじろうのようにですね!」

 

 

「あと大逃げする!」

「やはりバクシンですね!」

 

 

「ん?どぼめじろうってなんだ?」

「私のトレーナーさんの親友でもありライバルでもあり最早家族同然でもあるD・トオリが注目している人物の名前です!何でも逃げの天才だとか!やはりバクシンは全てを解決する、という事です!バクシンバクシン!!」

 

 

「なるほどぉ!!ってことは、もっと逃げれば良いって事なのか?」

「わかりません!!直接本人に聞いてみた方が手っ取り早いのでは無いのでしょうか?ウマチューブによく現れるそうですよ!!」

 

 

「…そっか、そうだよね。よぉおし!!ターボ、聞いてくる!!」

「学級委員長であるこの私に!!解決出来ない悩みなどありません!!困った事があればいつでもご相談しに来て下さい!!では!!バクシンバクシンバクシィイイイイン!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

…と、たったこれだけのとんでも会話が全ての始まりである。

 

 

エビデンス、出典の確認には常に警戒し批判的に見ること、とりわけ反証性があるのかどうかなど、細心の注意を払わなければならない。

 

 

だが、そんな事は彼女、ツインターボ(芸人)には関係無い。

 

 

これが一連の珍事件の真相である。要するにバk…天然な2人によって生じたものだった。それも究極的にダメな方での勘違いによって、さらに悪化。しかも悩み事が嘘偽りでないのも重なって攻撃力は倍増され、あれよあれよと導かれる始末。まるで宗教の勧誘から誘われ、あれよあれよと穴へ落ちるねずみ構のように…。

 

 

担当が気が付いた時には、もう遅かった。

 

複雑な事に、ツインターボを担当しているトレーナーは、どぼめじろうの性質を体感していた勢の1人であった。それもあってか…彼女は恐ろしさの余り三日三晩眠れなかったというが、真相は謎のままである。(Q.担当している子が勝てません…どうしたらいいのでしょうか?A.兎に角逃げなさい。逃げは全てを解決します…あなたに幸あれ。→結果は言わずもがな)

 

 

事実や真実は時として残酷だ。原因の全てを解明すれば、それには痛みを伴う事も時としてあるだろう。

 

これらは注意深くゆっくりと進行していくものであり、私たちは俯瞰した上で観察しなければならないし、怠ってはいけないのだ。

 

 

さて、それらを踏まえた上で冒頭へと戻ってみよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

「師匠の…生の声だぁ…うへへぇ…最高だぁ…なんだこれぇ…なにこれしゅごいのぉぉ…こんなにも気持ちが良い言葉だったんだぁ…ありがとうって素晴らしいんだね。良い響きだね…生まれてきて初めて言われた言葉だよ。キャッ♡初めてが奪われちゃった。この薬で私はまだまだ生きていけるわ…ふぅ。なんだったらこれをオカズにしてご飯を食べるのもまた至高の一品にぃ………クチャァ」

 

・生とか言うな

・初めてって言い方がキショい

・うっっっっっっっわキッッッッッッッモ!!

・うっっっっっっっわきっっっっっっしょ!!

・本当にやめて

・しっとりとしていてベタついてる しかもすっきりしない 

・何がキャッ♡だよ!

・やっぱりゴルシよりイカれてるんじゃないか?

・ゴルシに失礼だからそれ

・キモいキモいマジで無理!!本当にキモい!!無理無理無理無理無理ぃ!!

・悍ましいからマジで消えてくれない?

・ターボに狙いを定めるなよ ガチじゃんお前

・まさかとは思いますが…

・カナリキケン

・コワイコワイ

・コワイモノシラズ

・犯罪ですよ犯罪

・合法の言動でここまで狂うとかあり得ないだろ普通

・うおおおおええええええええええええ!!

・ごめん本当に吐いた

・うまぴょい警察が黙ってないぞこれ

・お前、意図的にワインに汚物を混ぜそうだよな

・薬ってか最早薬物常習犯で芝生えない

・師匠を汚すな

・お前がターボ師匠の師匠とか死んでも認めたくない

・鳥肌が…鳥肌が…

・こいつ…ウマ娘の声で開発されてやがる

・この屑のせいで、中央に所属している子達が走らなくなるかもしれない

・そうはならんやろ…

 

 

結果はご覧の通りで、このザマだ。

 

 

とは言っても…これでもマシになった方なのである。

 

 

「お゛っ♡この快楽はあげられませんわぁ…一生もんですわぁ…お゛お゛う゛っ♡」

 

・ちょっと待てそれは洒落にならん!

・規約違反待ったなし

・ナンデヤネン!!

・い、イザトナレバ通報を…

・なんちゅう声だしてんねん!!

・あげませんっ!!が発動しないだなんて…

・ターボエンジン搭載されちまったか

・こういう時に逆噴射起きないの何でなん?!

・何処ぞの切り抜き職人みたいな緩急やめてくんない?

・暴れるなよ…暴れるな…

・レズはせっかち、はっきりわかんだね

・会長やシービーを呼んでもダメだな 今日のこいつは誰が来ても興奮しっぱなしだ

・すっげぇリアルwww

・笑えへん、笑えへんて

・誰よ、こんな不良品を発注したのは!

・デジたんならまだ許せるけどオメーはダメだ

・キッッッッッッッッッツイわぁ…

 

 

改善してこれだ。脳に電気的刺激でも与えない限り、治る見込みはない。いや、仮に与えたとしても無意味だろう。fMRIなどの磁気、チップその他諸々で対処をしたとしても、結果は目に見えている。あくまでもあれらは血流変化だったりを推測、観察するものである為、そもそも対象外だ。最新機器を用いて計測したとして、果たして何の数値が測れるのだろう。

それとも、何か突拍子もない治療を施せば解消はするのだろうか?具体例として、針治療によってシンボリルドルフの脚が治った事例は過去にあった。だとしても、この男にとってはこれが正常なのだ。

 

正常な状態の患者に対して、どう処置を施せば良いのだろうか。

 

第一に…まず頭に針を刺そうものなら、それこそ世界が黙っていない。

 

現在過去未来、ありとあらゆる集大成な医学の技術があろうと、根本的に治すことは到底不可能。唯一救える方法はあるにはあるが…残念なことに、彼を救える存在はウマ娘のみ。

 

 

だからこそ彼は救われない。実に哀れで、なんとも悲しく惨たらしいものである。

 

 

「このインタビューをさ…丁寧に編集したらさ…『どぼめじろうトレーナー!ほんっっっっっっとうにありがとう!』ってなるんだよね……あはぁ。私はこの感覚を覚えている。この分厚い愛の結晶を知っているぜ忘れてない忘れてない忘れてないあははははははははははは。うまうまうにゃうにゃうまうまうにゃうにゃ!育成しないと、育成しないと、育成!育成?育成!育成、育成育成育成!?すぅぅ……はああああああんっっ!!これはヤバいって師匠…私、師匠に内側から染められちゃうってぇぇ……三女神様、感謝します!!この穢れた魂を救済するかの如く、推しへの敬愛と畏怖が私に光を齎し、一筋の希望となったのですうううう!!」

 

・もうやめてくれ…ホント謝るから…許して…

・頼むから人間に戻って来て

・そのネタ10年くらい前のやつやんけ わかる人いないやろ

・本人じゃないのに奥歯がカタカタ鳴っているんだけど

・神はどうしてこの化け物に手を差し伸べるのですか?

・可愛い子達に混ざるヤバそうな何か

・領イキ展開発動しないで

・アッパレアッパレ

・同性愛ってこんな怖かったっけ

・デジたんも必然的にダメージ負ってそう

・デジタルはちゃんと礼儀っちゅうもんがあんねん こいつには全く!!これっぽっちも!!微塵のかけらも無いねん!!

・デジたんオルタ

・うちはライスコラ並にキツイ やめろめろめろどぼめじろう

・特級呪物

・特級汚物

・ヤバそうってかヤバい

・なんで今まで捕まってないの?早く裁かれなよ

・憧れが止められない人は総じて危険

・イカれた善良人

・「極ノ番」というものを知っているかい?「領域」を除いたそれぞれの術式の奥義のようなものだ。搾搾操術極ノ番「めすいき」取り込んだ愛を一つに受け止め超高密度に濃縮されたものを自分にぶつける。我が弟子ながら流石と言うべきか…私を満足させるために仕込んだ偉業、タフだったよ

・キッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッショ!!

 

 

余談ではあるが…現世である第二の父母から、何か特別な使命感といったものは与えられていない。また、同じ父親であるにも関わらず一夜の過ちによって関係が崩れ、挙げ句の果てには虐待されていて、さらには富豪な家に住むあやふやで本当に居るのかすら認識していない弟が居る…だなんて真相なども無い。

 

 

希望は断たれている。

 

 

「ああ…これが祝福なのですね。ターボ…ターボ。愛しのツインターボ師匠。やはり愛です、愛なのですよリスナー。みんなも私にありがとうって言ってくれても良いんだよ?サアドウゾ!ささっ!どうぞどうぞ!」

 

・うわでた

・でたわね

・ダメだ、全く聞いちゃいねえ

・(|)←こんなもの被ってないですよね?

・顔にピエロみたいなメイクしてないよな?

・自分の命を犠牲にしたらこうなるんだね 身を持って知ったよ

・一言一句全てがキモいんだよこいつ

・どんな生き物なんだよお前

・信じられぬものを見た

・頼むから本当に死んでくれ

・LGBTQに配慮した結果がこれか

・多様性なんて求めるからこうなる

・多様性の虹が見える見える…許すなそんなもの!真実はいつもひとつなんだよ!

・↑どしたん、悩み聞こうか?

・本性表したね

 

 

それでも、生きていれば何か良いことはあるものだ。彼にとっても、それは例外では無い。当然ウマ娘側にも同等の権利がある。

 

 

「あ、そうそうそうだった。秋の天皇賞後に、なんとびっくり!メジロマックイーンからDMが届いたんだよね!内容は…えっと?あなたを詐欺罪と名誉毀損の罪で訴えます?…なぁにこれぇ」

 

・やっとそれ気が付いたんだ

・いや、遅っ

・今更?

・は?

・マ?

・チョットマテ

・アリエナイ

・普通に芝生えた

・巫山戯ろ

・…ハァ

・本当にお前さぁ…

・あのさぁ…

 

 

秋の天皇賞…その序盤において、外の方(・・・)を走っていたメジロマックイーンは雨のぬかるみによって横滑りしてしまい斜行が発生、審議の結果、1着から4着(・・・・・・)への降着処分が下されていた。

 

幸いにして、大きな事故にはならなかったものの、その影響によって未然に起きるかのようにして避けていた1着プレクラスニー、2着のカミノクレッセらは(・・・・・・・・・)、代償としてスタートが出遅れたりするなどの、別の問題が発生してしまった。

 

これは所謂彼を訴える上での条件をクリアした、ということに当て嵌まるのである。

 

 

「で、これ偽物?ウソデショ?」

 

・なんでそこ疑うんだよ

・さっきまでのテンションはどうした

・本物だからねそれ

・あ、それ本物です

・《メジロマックイーン》嘘付いてどうするんですの…私がウソツキに見えますか?

・本人からやぞ

・優しいなぁマックイーンは

・マックイーンって良い娘なんだな 少し誤解してたわ

・この配信では好感度高めな印象やで

 

 

しかしながら、その幸運の頻度と質の違いを彼女が正確に認識しているわけでは無い。

 

 

そして彼もまた自覚する事もない。本人が居るともなれば、尚更バグるのは当然である。

 

 

「…いやいや、よく出来た垢から悪戯で来たんじゃないの?私無視されまくっていたんだけど…かれこれ半年以上ブロックされていたし」

 

・当たり前だわ

・普通無視するよ

・真面目に書くと本当に本物ですよ

・本人居るやん

・本人居たんだけど

・ホンマカイナ

・ってか名誉毀損ってウケるwww

・《メジロマックイーン》書きましたわ 責任として土下座して詫びてくださいまし

・本当に居るんかい

・本物やんけ

・アラミテタノネ

・マックイーンさんはじめまして!いつもどぼめじろうがお世話になってます!

・イェーイ マックちゃん見てるー?^^

・最強と最凶のコラボやん

 

 

だが、彼も早々にやられる訳ではない。

 

 

「あー、マックちゃん…オヒサシブリです。ねえ…本当に土下座しないとダメ?ってか練習は?中3週でジャパンカップに挑むんでしょ?もうすぐ開催されますけど。ゴールデンフェザントの末脚、凄まじく凄いですわよ?」

 

・賠償金支払うよりはマシでしょ

・流石にもうメジロ家には慣れたね

・メジロ家に慣れるとか天地ひっくり返るわ

・やっと普通に会話が成立したか

・キモい やかましい 独善的 事きれてる 性格終わってる 5Gという名の粗大ゴミ

・最先端だね 次世代だね 人類初の快挙だね

・凄まじく凄いとかいうパワーワード

・寛容すぎるっピ

・まあ、正直メジロ家からしたら金なんていらないからな

・《メジロマックイーン》なんであなたが心配するんですか…寧ろあなたの頭の方が私は心配です

・とはいえ、よ?万が一事故ってたら…もしかしたらメジロ家の方に損害賠償が求められていたかもしれないし?ま、多少はね

・ある意味両方痛み分けって事で

・いや普通にその前提オカシイから

・どぼめじろうに100%非があるのに許されているこの状況には芝4023

 

 

そう…早々にやられる訳では無い、という事はつまりそういう事である。

 

 

「お覚悟…の上なんですよね?」

 

・覚悟って何の覚悟だよ

・お前の覚悟が足りているのかって話じゃないの?

・いや覚悟するのどぼ先生の方だから

・どぼめじろうに先生とか付けるな メガドボ先生が可哀想だろ

・この日 みんな心の何処かで思い描いていた どぼめじろうが負ける姿を 突如として現れた怪物が 中央の猛者を蹴散らした罪で 現役最強のメジロマックイーンを犠牲にして最凶を打ち破れる なんとなく そう思い描いていた

・え、何?マジで意味がわかんない

・あなた覚悟してきている人ですよねってこと?

・↑ってかどぼめじろうは負けてこうなっているんだけど…

・ん?んん?

・やけくそまみれで清々しい気分にでもなっているんか?

・オレニホレルナヨってこと?

・イヤダイヤダ

 

 

 

 

 

 

 

 

かつて抱いていた夢、真実の愛…それらは決して嘘偽りではない。

 

あの日、あの時、何度も挑んでは敗北した苦い思い出は、彼にとっては価値が否定された事に等しかった。この絶望感は途轍もなく重くのしかかってきて、思い出す度に襲いかかってくる。

 

知識不足、実力不足であるならば納得はするだろう。だが、前世を含めたこの道のりはとても険しく、そして長かった。おまけに最後に見せた追い上げは風か光か、まるで稲妻のようにトップスピードで加速していたのだ。

 

こうなれば反動はより大きくなってしまう…と書いた事を思い出してほしい。

 

 

 

 

 

彼女達に出来て彼に出来ない事は無い。無論、その勢いは良い意味でも悪い意味でも衰える事も無い。

 

科学は全てを解決する…と言わんばかりに、男は愛によって目覚めているのだ。

 

 

 

 

 

連絡を受けた際の彼の記憶は曖昧だった。

 

覚悟はあった。それでも認めたくは無かった。実際にはあべこべという明確な理由があるが、そんなことは彼にはどうでもよかった。

 

正しく認知する感覚は無く、腕は痺れ、肺は呼吸困難によって今にも破れそうだった。これが「限界」だと…そう思っていた。

 

ここまでなのか、と彼が踠き苦しんだ時、その瞬間は突如として訪れる。

 

誰と組んでも戦えるくらい強くなって…絶対にトレーナーになってやる!という信念が、自らの限界の先の先を超えて可能にしたそれは、所謂超集中状態を指す。一度そこに足を踏み入れれば、感覚は研ぎ澄まされるどころか、普段とは比べものにならない程に圧倒的なパフォーマンスを発揮できるという未知の何か。

 

 

領域(ゾーン)

 

 

身体の芯から滾る躍動感は、文字通り言葉に表せられない代物だ。まるで世界に1人しか居ないような一瞬の煌めきは、時代を作る存在にのみ与えられる。

 

男は男自身を証明すべく、全てを懸けて無理矢理開花させていた…それも無意識に。

 

故に代償として…彼は制御不可能の限界オタクと成り果て、暴走する。

 

 

加えて、ツインターボの一件にメジロマックイーン本人のご登場ともあれば…勘のいい読者の人は察してしまうだろう。

 

 

その証拠に、彼が所持するスキルも同時に解放されていたのだ。

 

 

彼はこんな縛りに収まらない。逃げて尚差すあの快速馬のように、速さは自由か孤独か…その景色は誰にも味わえないような、正に「とまれな〜い!!」状態となってしまった。ならば、止まることは疎か、止め方がわからないのは当たり前である。全力疾走で走る馬のように、加減を知らないまま愛に飢えてしまっては諦める他ない。

 

 

この時、目に焼き付けた勇姿を、胸が震えるほどの感動を、彼女達は忘れることはないだろう。英雄は彼の心の中で走り続けている。

春…彼もまた、名も無き1人に過ぎなかった。静かに闘志を滾らせ、その時を待つ。

眩い夏の煌めきのように、若さ故の無鉄砲さは、その時だけ放つ輝きがある。弾けるように大地を蹴り上げ、彼は未知なる感情を知っていく。

この瞬間から、HEROは生まれるかもしれない。そして証明して魅せた。自分こそが新たな英雄なのだと。

 

 

常識を嘲笑い、震撼させた変態。

 

 

影をも踏ませなかった孤高の変態。

 

 

圧巻のスピードで全てをねじ伏せた電撃の変態。

 

 

負けても、負けても愛された変態。

 

 

切ないほどひたむきな想いで、時代を変えた変態。

 

 

最強、至高、究極、そんな言葉さえ置き去りにする衝撃の変態。

 

 

ライバルを、血統を、期待を、常識を、己自身を。

 

 

さあ、越えて行け。

 

 

未来を作れ。

 

 

その名を刻め。

 

 

例え眼前に高き山々が聳えようと、断つのはその頂のみ。

 

 

不撓不屈は顕在する。

 

 

刮目せよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

『どぼめじろう

 

闘魂注入

 

頭トぶ』

 

 

『逆襲の末脚』『かかり癖』『ベースアップ』『ベースキープ』『ノンストップボーイ』『奇跡に最も近い男』『大レース⦿ 』『HERO IS COMING』『一着至上主義 DEEP IMPACT』『アイヲトドケマス』『ヒットマン』『歓喜の大行進』『一念通天悲願の為に』『Acrobat4』『決死の覚悟』『アナタニロックオン』『ウマ娘キラー』『愚者は己の道を往く』『永遠へ続け黄金の意志』『その魂の運命 血の宿命』『轟け我が名が如く』『今こそ天地開闢の時』『狂王杯の思い出』『心頭滅却煩悩退散童帝F修行の旅路』『全身全霊』『遊びはおしまい』『凶暴狂風強襲の乱』『鬼支配 仏の褒め言葉』『神の御加護』etc etc…

 

 

彼もまた、紛れもない『怪物』だ。

 

 

文字通り、極めて異常な化け物だ。

 

 

最後の壁である理性が消えれば、黒い衝動に耐えられる筈も無い。

 

 

ましてや、本能に逆らうことなど不可能なのだ。

 

 

論理的に成立しているのか、だなんて基準は通用しない。

 

 

よって彼は、破壊の限りを尽くしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういうプレイだって受け止めていいの?責任、取ってくれるの?まさかマックちゃんと、いや…これはまさか、私もついにメジロ家の仲間入り!!か〜っ!!もしかして、もしかするとぉ!!私を独り占めしたいって意味で求婚とかですかねぇ!!」

 

・お前が責任取る側なの!!

・お前モテねえだろ? 勝手に人の気持ちをわかった気になるなよ

・ナーバスタマちゃんみたくなっちゃった…

・どぼめじろう 治す 方法|検索 404 not found

・ギャクダカラ

・確かにカミノクレッセ達の怪我を防げたのは良かったよ でもさぁ…どぼネキによる損失の方が大きすぎるんだよ

・やっぱこいつインセルだろ

・ソンナバカナ

・あかん、これじゃご褒美になってまうて

・《メジロマックイーン》画面越しに、という意味ですわ!!何故いつもこうなるんです?!

・あれ?これってタイムシフト?

・《!monad》なンッでそうなるっ!?

・覚悟ってそっちぃいいい?!

・モナドネキ!?

・モナドネキちっすちっすぅ〜

・あ、モナドネキだ

・ツッコミが上手そうなのに下手くそなモナドネキ!!

・ロジカルじゃないと堪らずツッコむの芝

・自作曲だけ上げていたスタイルをこの変態のせいで崩壊してしまったにも関わらず、未だに絡んでくれる謎にストイックなトラックメイカーネキじゃないか

・何でモナドネキがこんなところに居るん?ウケるんですけどwww

・また被害者がゾロゾロと…

 

 

誰にも捕らえられない。彼と彼女達の距離が縮まる事はない。

 

 

「詐欺罪でしょ?名誉毀損罪でしょ?何なら侮辱罪もセットに入るよね!って事は、それ相応の罰でなければ意味が無いって私は思うんだ!だからさ、誠心誠意謝るにはネットの中じゃなくて現実で行動しないといけないんじゃないかな?ってわけで、マックちゃんの前で土下座してお詫びしたいと考えている最中であります。なんならブーツも舐めます!練習直後の足でも良いです!寧ろそっちの方が好みのシチュエーションです!公衆の面前の前で、トレセン学園でやっても構いません!人としての威厳は捨てます!トレーナーでもウマ娘でもド突きます!ポニーちゃんに対してもド突き回します!ウマ娘ちゃん達が練習中であろうと空気は読みません!読まなきゃいけない空気に価値は無いのです!私はどぼめじろうなのですから!!カミノクレッセやプレクラスニー、ホワイトストーンらを呼んでくれても構いません!もっと!私は!彼女達に謝らなければなりません!ケイエスミラクル、ヤマニンゼファー、ダイイチルビー、ダイタクヘリオスに対してもです!

 

なので是非とも!!私を地ベタに落ちているゴミのように、思いっきり踏んで下さいまし!!

 

どうか…どうか!蔑んだ目で、私を見下ろして下さいまし!!

 

鞭を使って、思いっきり扱いてくださいまし!!

 

その場合はオプション付きとして直足でお願いしまっす!!あ、蹄鉄で踏まれるのもいいかもしれませんわね…そうですね、それでイきましょう!!共に夢見た世界へと旅立ちましょう!!当日会った瞬間に即執行、拷問も好ましい限りです!!マックイーンに叩かれたり踏まれるなら本望であります!!関節技でも構いません!!マックイーンは格闘技が得意なのですから、あなたはあなたの得意分野で私自身を痛め付けるのが吉であると考えた次第であります!!あぁ…想像しただけで最高の気分を味わえました。彼女ならば、私にやってくれると信じています。ですが、私は良いとしても彼女が億が一否定した場合はどうしましょう…あ、そうですわ!周りに迷惑をかけたく無いと申し上げるのであれば、メジロ家で撮るのもアリですわね!!私、是非とも生きているうちに一回は生でメジロ家のお屋敷を見に行きたかったんですのよ!!そうしましょう!!メジロ家のお屋敷でコラボ動画を撮りましょう!!今日の私は冴えてますわ!!やはり天才ですわぁ!!」

 

・《メジロマックイーン》申し訳ございませんでした、告訴を撤回させていただきますわ!

・マックイーンどころか、さりげなくトレセン学園を襲う気だぞこいつ

・会う気だ…やっぱり会う気だ…!!

・そうはならんやろー

・スゴイノミタ

・マジヤバーイ

・襲う気じゃなくて襲われる気満々なんだよなぁ

・現実で悪役かましてくる人初めて見た

・全てのウマ娘に経験でマウント取れそう

・ダメだ、やっぱり会話が成立していなかった!

・趣味が悪すぎるだろ

・ワタシマッテルワ

・オレハマッテルゼ

・このままじゃメジロ家がR18禁になってしまう!!

・タイミングが全く噛み合わないウマ娘 メジロマックイーン

・そういう施設だったっけトレセン学園って

・名門メジロ家がモザイク塗れになるとか何がどうしてこうなった

・《!monad》どンな思考回路してんだよ

・トレセン学園の話題でセンシティブに繋げる人初めて見た

・ウマ娘から拷問されるとか本気で死ぬぞ

・もうコイツの勝ちでいいよ…

・お前単純にマックイーンを曇らせたいだけだろ、どんな性癖しとるん?

・コイツ本当に(レズのサディスト)なんじゃ…

・流石社会の扉を開いたレズだ

 

 

彼のぶっ飛びようは、彼女達の想像を遙かに超えていた。いきなり頭を岩塩で殴られて、路上に捨てられたようなものだ。

 

幾らなんでも気性難が過ぎると、皆がそう体感していた。

 

 

「マック!マック!マック!マックぅぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!!

あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!マックマックマックぅううぁわぁああああ!!!

あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくん

んはぁっ!メジロマックイーンたんの美しい芦毛の髪をクンカクンカしたいお!クンカクンカ!あぁあ!!

間違えた!モフモフしたいお!モフモフ!モフモフ!髪髪モフモフ!ふわふわモフモフ…ふわふわなのね…ふわふわぁ……!!

どのマックたんもかわいかったよぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!!

怪我が無くて本当に良かったねマックたん!あぁあああああ!かわいい!マックたん!かわいい!あっああぁああ!

また健気に走る姿が見れて嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!!

ぐあああああああああああ!!!レース場に見に行けないだなんて現実じゃない!!!!あ…でもよく考えたら…

マ ッ クち ゃ ん は 現実 に い る?にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!!

そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!!三女神様ぁああああ!!

この!ちきしょー!やめてやる!!こんな配信なんかやめ…て…え!?見…てる?生のマックちゃんが私を見てる?

本物のマックちゃんが私を見てるぞ!マックちゃんが私を見てるぞ!推しのマックが私を見てるぞ!!

本物のマックちゃんが私に話しかけてるぞ!!!よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ!

いやっほぉおおおおおおお!!!私にはマックちゃんがいる!!やったよメジロ‼︎ひとりでできるもん!!!

あ、見つけたよ!マックちゃああああああああああああああん!!いやぁあああああああああああああああ!!!!

あっあんああっああんあアサマ様ぁあ!!ティタああアアアああああン!!ライアぁああああああン!!!ブラぁあああイトおおおおおお!! ラモおおおおおおおヌううううう‼︎ドおおおおおおベルううううう‼︎アルダああああああああああああンンン‼︎

ううっうぅうう!!私の想いよメジロへ届け!!全てのウマ娘へ届け‼︎」

 

・ノルマ達成

・ユレルオモイに全米が泣いた

・久しぶりに限界化が見れるとは…カミッテルな

・現実世界をどちゃくそ荒らして ガイ ガイ ガイ

・うううくっそおう…

・本格化してなかったのかよ

・ヤンデレよりも悍ましいの勘弁して

・これが日本の変態魂…!

・キゼツシソウ

・この季節に熱中症かな…FS作戦並の地獄で頭が痛いよ…

・是非Googleマップで「精神科」と検索してみてくれ…

・キモコメントバトル優勝候補

・セクハラがねちっこいなぁ…

・声に出して読みたいキモコメントだぁ

・なんでその語彙力に見合うモラルがないんだよ

・やべぇ…(クソボイス)

・そうもならんやろー

・その感想は自分の中に留めておけなかったのか?

・品がねえなあ

・どんなに人生が苦しくても、頭が狂っちまったら終わりだよ

・すげえ…(クソボイス)

 

 

愛さずにはいられない。

 

 

世界に新たなウマ娘が生まれるたび、いつも果敢に挑んでいく男の姿がある。

 

 

黒い画面から輝く大きな愛を力いっぱい叫んで、最後の最後まですべての勝負を懸けて、最先端で彼女達を見守るその姿は例えどのウマ娘だったとしても、あなたのその姿からたくさんの声援が送られただろう。

 

 

どぼめじろう、もう誰もがあなたのことを、愛さずにいられない。

 

 

なんて、都合の良い展開があるわけがない。

 

 

例え特別だとしても、依然としてあかん子はあかん子なのだ。

 

 

「どうして…どうしてですのぉ。どうしてあなたまで私を無視するんですか?私はあなた達の事をこんなにも愛して、愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛してこんなにも愛しているというのに!!

ん?ちょいとおマチさん。マックちゃんからメッセージが届いているということは…これって改めてDMを解放してくれたってことですよね!?そういうことですわよね?!ブロック解除してくれたんですね!嬉しいですわぁ…このような形で採れたての人参に一心同体が特典付きで安売りされているだなんて、こんなもん買うに決まってますわ!って決意表明と受け取っても良いんですか?コラボOKって事でよろしくて?では、日程も決めましょうか!私を裁いてくださいな!メジロ家から直々に罰、くださいな!なんなら今から私とお話し致しましょう?そうしましょう!!ね、ね?行きますわよ行きますわよ!参ります、お覚悟を!!」

 

・今すぐこの枠を閉じろおおおおおお!!

・ゲンキハツラツ アイジョウイッパイだね

・刹那的で厭世的だぁ

・メンヘラムーブは置いておくとして、人参で一心同体は不味いですよ!!

・人参で何をする気だよ 

・マックイーン逃げてくれ、彼女みたいに全速力で大逃げ!あと今すぐウマッターブロックだ、早く!!

・ブライト逃げろ!!頼むから動いてくれ、逃げろおおおおおおおお!!死ぬぞブライトおおおおおおおおおお!!

・ライアンちゃん逃げてえええええええええ!!

・メジロ家が変態に襲われるううううううう!!

・パーマー爆逃げええええええええええええ!!

・ドーベル、無事でいてね!!

・ラモーヌううううううううううう!!

・アルダン今すぐ高飛びの準備だ!!早く!!

・アサマ様ああああああああああ!!この不届き者からお引になられてくださいいいいいい!!

・ティターン、さっさとフランスに帰るぞ!お姉様方と連絡を取って!!

・デュレン、必ず助けに行くからな!!

・メジロ家に恨みでもあるん?

・やはりウマ娘はどぼめじろうに勝てない運命なのか

 

 

しかし【領域】とて、そこまで使い勝手の良いものではない。

 

幾ら人外じみた男とはいえ、それが3週間以上も続いたともなれば、いずれ限界が訪れる。

 

やがて彼は、徐々に落ち着きを取り戻していた。

 

 

だが、猶予は一時だけだ。

 

 

「さあ、そこの見ている貴女!いかがです!?あっ…DM拒否された。………んで…なんでだよぉ!!どうしてだよぉ!!………って当たり前だよな。何をしているんだ私は…」

 

・なんでどぼめじろうに劇薬を与えてんだよ

・教えはどうなってんだ教えは

・お前ら禁じられた接触を平気で選んでんじゃねえか

・分かってんのか!?

・どぼめじろうがクレイジーサイコレズになったのはURAがトレーナー達に甘えたせいだろうが

・治らないのかよ!?

・《!monad》くそったれ!

・やっと賢者タイムに入ったか

・ジンセイハオマツリ マツリダワッショイ

・フリムカナイデ

・きちんとウマ娘から裁きを受けてもらいたかった

・今日はいつにも増して酷いな

・お前もうチームI・Kに入れよ

・【朗報】モナドネキ意図せずネタに絡む

 

 

「ま、まあこれで練習に集中してくれれば良いけど…それに、今流行りのMoiraiもあるし大丈夫大丈夫。なんたって私もよく愛用しているからね。ワタシノオクノテってわけよ」

 

・《!monad》こンなンでトレーナーになれる訳ないだろバカかお前 あとMoiraiは万能の神様じゃねえ…ただのプログラムだろうが

・ホント、なんでこうなったんだか

・フォローの仕方が下手

・随分と勉強しているな…まるでウマ博士だ

・クズ

・不器用すぎ

・流石ヒール

・クソボケ

・ルドルフ「みんなが平等で、幸せになれる、パラダイスみてえな学園を作りてえ」バカ達「よっしゃあ、パラダイスを作るぞぉ!」うーんこの

・だからって普通さ…メジロ家の主力メンバー全員を敵に回す?

・ほんまに試合に響いたらどうすんねん 海外勢に有利になるだけやんか

・ガチで怖がってたら意味がないんだよ

・《メジロマックイーン》きょ、今日のところは退散いたしますわ!ごきげんよう!!

・どぼめじろうざまぁwww

・あーあ、またウマ娘に嫌われた

・本当に罰が下りそう

・マックイーンがガチで逃げている件について

・ひでぇ話だ

・お前はもうトレセン学園から離れろ ゴルゴル星に帰れ

・誰かどぼネキをブットバセ

 

 

「や、その〜…さ、最近はやけにウマ娘にモテモテだなぁ…嬉しいなぁ、えへへ」

 

・頭沸いてやがるぜ

・モナドネキもどぼネキに対してバイガエシしてもバチは当たらんやろ

・ほんまナゾやわぁ

・ナンノコレシキって感じの鈍感さ 私も見習いたいよ

・ノックアウトだよ

・ごめん…サヨウナラ

・オッカナイわぁ

・サイキョウノオンナってこいつの事だろ

・どぼめじろうのヤバさがバレてきましたわ!

・ギャフンって言わざるを得ない

・誰かこいつの愛を受け止めてくれる人はいないのかね

・《!monad》とうとう人間辞めたかこいつ

・この狂った思考が私を狂わせる

・メデタシメデタシではよ終われ

・撤退、撤退よ〜!

・ザワザワザワザワ

・ナムアミダブツ

 

 

そしてその猶予は、限りなく短いものである。

 

 

悲劇は歴史のように繰り返されてしまう。

 

 

この意図せずして起こってしまった緩急のある天才的な幻惑ラップは、彼の羽を生やしてしまう原因ともなってしまった。

 

 

ソラが発動した訳では無い。また、残念ながらここにゴルシクリニックは無い。今やもう、ただの危険地帯だ。

 

 

彼にとって今の時間は、踏み切ってジャンプした後の末脚を溜めていたような、その程度の小休憩でしか無かった。

 

 

再度舞い上がるようにして加速した彼は、いつの日か見た絶対王者の伝説のように、崖っぷちの最前線でいつものように燃え上がっていた。

 

 

存在が大障害とはこういう事を指すのだろうか…いやはや、御免被りたいものである。

 

 

「え?モナドって…!monad様じゃん!!は?なんで?!ふぇええええええ!!」

 

・《!monad》見事なまでノ天丼だな

・二の矢

・リスタート

・ビックリシタナモー

・ふえ〜、ではありません

・カンパイ

・モナドネキ…あんたは正常な人なんだから無理して相手しなくて良いんだぞ

・モナドネキのツッコミが虚しすぎる

・ヤクシャハソロッタ

・マッタナシ

・モナドの発音芝3000w

・この枠唯一の常識人が泣いてるぞ

・モナドネキ振り回されっぱなしで可哀想…

・やっぱりツッコミに関しては上手くないね

・絶妙に微妙なツッコミをするモナドネキ、私は好きよ

・中指を立てても相手が無敵状態じゃあ意味ないんだよなあ

・ってかどぼめじろう先生、モナドネキのファンとか良い趣味してるじゃん

・現実から逃れるために曲を作っていたらこいつが居たっていう悲しみ

・こいつのせいで曲がバズったのはなんか納得がいかない

・モナドネキは今頃泣いてるなこりゃ

・この2人コラボしてくれないかな

・やめとけやめとけモナドネキが過労で死ぬ

・《!monad》ンなこと、今どうでもイイわ!!お前らも好き勝手書きやがって 第一、こんな奴とコラボなんてするわけねェだろ

 

 

「え、酷い…酷いよモナド…あんなに優しくしてくれたあの頃のモナドは何処に行っちゃったの?もう!モナドなんてしーらない!こうなったらプンスカしちゃうんだもんね!ホント意地悪なんだから…この前作っていた曲も最高だったよ、愛してる!あ、そうだ!今確認したんだけど頼んでいた曲、もう作り終えていたんだね!ってわけで早速聞く?聞いちゃう?聞かせちゃう?この瞬間を今以上にトラウマにしちゃう?私も色々あってまだ聞いてないんだけどさ、折角だしかましちゃおっか!多分今季一神曲な予感がしているんだ!新技披露する予定、あったんでしょ?ここいらで組み込んでいるだろうなぁって思っていたんだけど、私の憶測って合ってる?合ってたら非常に嬉しいんだけどなぁ!」

 

・どぼ「モナドの曲気持ちよすぎだろ!」

・モキモキモモキモキモ

・Don't stop Don't stop

・美しさ、儚さ、強さ、男性らしさがあって、自らの生まれを呪い世界を憎む女、どぼめじろう

・その話し方まじで古傷抉れるからやめーや

・「く〜疲れましたw」並にウザいの凄いわ 感心する

・言葉を慎めよ

・見境なさすぎ ワープしすぎ

・《!monad》…キモッ あぁ、組ンだよ これで満足か?

・どぼどぼどぼめじろう

・ねぇ きもきもきもきもなどぼネキを 愛してる

・大概URAのせいにしてるような天使ですが

・くっだらねえなんだよそれ!バカバカしい!

・あーダメだこいつら まるでなにもきいていない

・なぜここにいるのかさっぱりわからないモナドネキ。(どぼネキのこと)結構好きなのかも。

 

 

「ありがとうございます!そのキモッってコメントも含めてご褒美ですっ!かっこかわいいモナドネキ、また作曲よろしくぅ!!」

 

・抜かりなしかこいつ

・ホントめげないねえ なんだかんだで作るモナドネキもどうかと思うけど

・《!monad》…ンだそれ ってかBGM作れる癖にわざわざ依頼してきやがってよぉ…ホント、面倒だなお前 こいつらとも関わるんじゃなかったぜ もう行くからって変な発言すンじゃねぇぞ

・ノイジィでイライラするだろうにわざわざ来てくれてありがとねぇ

・モナドネキどぼネキに対してちょいトラウマ抱えてそうなのに…来てくれるのマジツンデレ!!バリやばっ!!

・雑穀のノリで大胆な告白をするのは女の子の特権だってはっきりわかんだね

・どぼめじろうはツインビー同様にモナドネキを見習えよ

・ってかここまでどぼネキが反応するって事は、もしかするとモナドネキってウマ娘なんか?

・え、そうなん?確かにウマ娘特化してるけどまさかそんな…

・反応からして中身知ってそうなのが怖い 流石レズ

・つまりモナドネキとどぼネキがデキてるってこと…?!

・↑脳味噌正常か?

・言及していないだけでメガドボ×どぼめじろうかもよ

・アリスデジタル×どぼめじろうも微レ存

・3人ともどぼめじろうに狙われてて可哀想…しかも受けなんか

・おまいらの頭も鑑定してもらったらどうだ?

・社会は時に自然界より厳しいなぁ…

 

 

「この際だから言っちゃいますけど…私、モナド様から良くインスピレーションを受けるんだよね!もうなんて表せば良いんだろうね…社会なんてクソ!全部ぶっ潰しちまえば良い!ってガンガン鳴り響く勢いが実に攻撃的で情熱的!だけれども!音のリズムや重ね合わせ方は繊細で丁寧で時折弱々しいというか、ちょっとした優しさが音色として響いてきて、なんというか前向きにさせてくれるんだよね!いやもうホント…キュンって感じ。茨の道でも道ならそこにあるじゃねぇか、歩けよバーカ。クソなのはテメーだって言われているようで…実にゾクゾクするんだよ!そこに怯えようものなら「おらよっ!進んで検証してみろや!」って背中を押して実際に言ってくれるみたいで、ホントかっこいいんですわぁ。こんなの病みつきになるに決まってますわぁあはぁ………最&高…」

 

・まあわかる

・ゾクゾクするって…そんな方向性じゃないからね?

・確かに前向きにはしてくれるよな

・元気出る

・モナドネキの音楽って救われるよね

・精神安定剤

・モナドネキ間接的にプライマリナーシングしてる疑惑

・↑いい加減モジュールナーシングに変えろよ

・ここに病院が来い

・Q.もう魔王とか無視して逃げれば良いのでは?A.でもあなた、ゲームをやめませんでしたよね の作品くらい精神汚染されてんなお前

・《!monad》てめぇ、いい加減なこと言うンじゃねえって言ったよなぁ!?しばくぞゴルァ!!しかもこの場に残らせる気マンマンな企みがうぜぇ!お前らもマジでしつこいッッ!どいつもこいつも勝手に満足しやがって…いつかてめェらにも思いっきり中指立ててやるからな、覚悟しとけ!!じゃあな

・どぼネキ本当にさぁ…オヌシナニモノ状態なんだけど

・私…モナドネキの事好きになっちゃった 惚れたわ 今すぐ抱いてちょうだい

 

 

「ああ…怒って去っちゃった…うう〜ん、やっぱダメかー!もっと感想もお礼も言いたかったんだけど、仕方ないかぁ。…さて、残り時間もあと僅かだけれども、ここまで盛り上がったんだから…最後までウマ娘の話で締めたいよね。

そ・こ・で、ヤグラステラにも勝った師匠について語りたい所存であります。で、これってさ。有マ記念にも勿論出れるんだろうけど距離は適性外だし、疲れも取れてなさそうだけれどもって感じで…大丈夫かコレ?

…つか、次の世代滅茶苦茶強くない?オイオイ、オイオイオイ。次の阪神ジュベナイルフィリーズも朝日杯フューチュリティステークスもホープフルステークスも化け物しか居ねえや!サイコーッ!!」

 

・私達にわざわざ中指立ててくれるとか良い人すぎん?

・ドンダケー

・そっとしておこう

・イチャイチャすんじゃねえよ

・あ

・まずい

・オトナノジジョウによりこのキンジラレタアソビは終了致しました

・ホープフルにライスが来るのは嬉しいけど、マチタンはブルボンに勝てるんか?6バ身のレコードは立派だけど、流石に追いつけないよなぁ…

・あれだけ喋ったのにまだウマ娘の話するのかよ…

・本物のゲェジ

・ヌマ

・gmgmgm

・これはびっくり

・ナニハサテオキ ゴクロウサマ

・今日はモウイイデショウ

・オイオイ民?!

・マチタン朝日杯とホープフル両方出走するってガチなん?

・マッチそのローテはキッツイぞぉ

・今更ではありますが…この動画主は何か悪いものでも食べたんですの?

・どぼネキ=バカ あ、なるほどねぇ…最悪だぜ

・や〜めれ〜!

・逝くッ!!

・化け物が化け物について語ってらぁ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな中、突如として現れたご本人の1人はというと…

 

 

「こここ、怖かったですわぁ。魔の手が…魔の手が忍び寄ってきましたわぁ…私もトレーナーさんも掌で転がされていますわぁ…もううんざりですわぁ…イクノさん、助けてくださいまし…勝手に口が…動いて…パクパク…パクパクが止まりませんわぁ…パクパク…パクパク………」

 

「テイオーさんと一緒に潮もみ治療していた際に、色々とお話しする機会があったかと思えば…まさかこのような形で頼られるとは。それに…皆さんが熱中しているものがこの配信者というのも知れるだなんて、人生とはわからないものです。…ですが、こういった形でもマックイーンさんと関わることが出来て、少し嬉しく思いますよ。意外な一面も見れましたからね」

 

「…こ、こればかりは、あの憎きどぼめじろうに感謝してやらなくもないですわ。あっ…イクノさん…癒やしていただきありがとうございます。あぁ…あぁぁ…イクノさんが優しすぎて気分が高まってしまいます…ハッ!困りましたわ!この状況が最高すぎますわぁ!」

 

「マックイーンさんが楽しそうで何よりです。提案なのですが…普段からこうして自然体で絡んでも良いのでは?私は今のマックイーンさんも好きですよ」

 

「ウッ…ううう、うぅ…そ、それは…その…恥ずかしいと言いますか、何と言いますか……」

 

「ふふっ顔が赤いですよ。まるで好きな人に告白でもするみたいですね」

 

「こ、ここここここ、告白ぅ!?」

 

「あの…テ、テイオーちゃん?マックイーンさんの様子がちょっとどころか、いつも以上に変なんだけど…大丈夫なんだよね、コレ?」

 

「ああ、うん…いつも通りだよ。プラスして所謂コラテラルダメージが入っているだけだろうし大丈夫大丈夫。あとで治るよ、きっと」

 

 

天国には居た。少なくとも一部にのみ、理想郷が存在した。

 

 

片や、誰も解けずに未だ証明が得られていない数式を解こうとしているが、そんなことを男が知る由も無い。

 

 

「 にしても…イクノが休養中で本当に良かったよ。でないと、こんな事は滅多に出来ないからね…この犠牲は無駄にはしないように気を付けないといけないよね。ってことで…マヤノ、何かわかった?」

 

「いつからそんなサイコパスになったのテイオーちゃん…マヤ、凄く悲しいよ。マヤとテイオーちゃんのトレーナーちゃん(・・・・・・・・)が気にしている人が…こんな悲しい人だなんて、知りたく無かったよ…。あと、そんな便利屋みたいに扱き使われたのは初めてだよ…目的遂行の為なら手段も選ばなくなってるよ…お腹が痛い…クーちゃん…ケーちゃん…助けて…マヤ、今すぐにでもベイルアウトしたいよぉ!!こんなの訳がわかんないよ!!どうしたら良いかわかんないよぉおお!!」

 

「マヤノ…ボクにはその無関係ゾーンとやらは効かないからね。はい、頑張って特定しようね」

 

「テイオーちゃん酷い!!マヤの事、なんだと思ってるのさぁ!!ヤダヤダヤダヤダぁ〜っ!!だったらカイチョーさんにでも頼んでよぉ!!」

 

「それは関連性が見えてからだよ。途中式が大事ってトレーナーから習わなかった?それに…確証も無しに突っ込んでも遇らわれるだけだから。わかったら返事、ユー・コピー?」

 

「ア、アイ・コピー。…これ、もしかしてテイオーちゃん洗脳されているんじゃ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女達の…特にウマ娘に携わっている界隈の人からすれば、こうした行動は決して珍しいものではない。ある意味で命の危険性を孕む可能性を秘めている為だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

却って、底なし沼にハマるようなものである。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして必ずしも、このような動きを起こす人が、1人や2人というわけではないという事を我々は理解しなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに言えば、人によっては解き方が違う場合も存在している事も加味していなければならないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、そんな暗く目の当たりにした現実なんぞに悔やむ事は無い。確実に一歩ずつ進んできただろう彼ら彼女らにとって、この過程は歩むべくしてしっかりと結末へ向かっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

よって、これらは必然的に訪れる結果でもある。

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、これよりボク達はどぼめじろうの正体について深く迫っていこうと思う」

 

 

 

 

 

 

 

 

互いの脳が焼かれる瞬間まで、残された時間は少ない。

 

 

 




 


怪文書適正:D 執筆能力:G 制作適正:E+ 適応能力:E

コンクール






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愛は寛容にして慈悲あり 愛は妬まず、愛は誇らず、騎らず、非礼を行わず、己れの利を求めず、憤らず、人の悪を想わず

 


矛盾のオンパレードが凄い…よもやよもやだ。作者として不甲斐なし!穴があったら入りたい!

本当は大雑把にやりたいけれど、ネタ集めが辞められないってのは致命傷ですわ。正しくいかれポンチですわ。

後、普通にリアル多忙ですた。メジロ。





 

 

 

《天の国は次のように例えられる

ある人が良い種を畑に蒔いた

人々が眠っている間に敵が来て

麦の中に毒麦を蒔いて行った》

 

 

なんて一節がある。アメリカに居るセクレタリアトの2世と呼ばれ、さらには癌も克服したウマ娘と、そのトレーナーであるパットが教えてくれた言葉の一つだ。

色々と解釈は多々存在するらしいのだが、ざっくり簡潔にそのままに表すと、『この世の終わりに神の御使によって刈られる悪しき人々を指す比喩』なのだそうだ。

悪人は裁かれる。いや…そうであってほしい、と思う人々の気持ちは古来より存在するのだろう。

まあ、サンデーサイレンスとかはそれを利用して集金人を撃退したいとか言っていた気がする。なんでも、とある動画に触発されたのだとか…正直そっちは面倒だし、わりかしどうでもいいから置いておくとするとして…話を戻そう。

 

もし、この世に神なるものが存在するとして、その悪人が人間にとって善なるものなのか、ウマ娘にとって善なるものなのか、神の判断基準によって善なるものとされているのか…そんなことはっきりとはわからないのが現状だ。というより人が知れるわけがない事柄で、実質不可能である。

 

仮に神にとっては善いものだったとしても、人々やウマ娘達にとっては害になり得るかもしれない、なんて可能性も生まれてくる。だからこそ両方を育てておくようにしなさい、的な解釈だって場合によってはあり得てしまうのも、書物の魅力なのかもしれない。

 

何故唐突にこんな考えを述べたのか…それは、今しがた起きた惨状が、紛れもない現実なんだと認識したくなかったからだ。

 

誰か、この惨たらしい悲劇を事細かく説明して欲しかった。

 

ただボク達は、君が放つその言葉の続きを、もう一度聞きたかっただけなんだ。どうしてそんな歪な魂の叫びを浴びせてくるのか、秘密が知りたかっただけなんだ。

 

例えそれが危険な存在だったとしても、いかに甘く美味しい蜂蜜の味を知ってしまったのなら、誰もが盗もうとするのは必然的である。それが熱狂的な信者であろうとなかろうと、だ。

 

どんな戯言でも嘘偽りでも、なんでも構わなかった。

 

だからこうして群がったボク達が、きっかけさえあれば狂犬のように変わってしまうのは無理もないのである。恐らくは、あの時のボク達は異常だった。

 

こんな気持ちはオグリキャップの有馬記念以来だったこともあって、久しくその気持ちを忘れていたからなのかもしれない。

 

その日、ここに居るウマ娘全員が初めて【神がいる】、と心の底からそう思ってしまった。その時点で既にボク達は敵うはずが無かったのだ。

 

と、同時に騒動を起こした張本人…どぼめじろうも1人の…普通の人間だった、ということも理解した。いや、そもそもあれは普通と表していいものなのだろうか?

 

 

敗北など考えられない生物としての戦いに、人はどこまでも夢を見ていた。だが、こんな得体の知れない何かが存在しても良かったのだろうか?

まだ何処ぞのウイルスや菌のほうがマシだ。感染症の菌体がグラム染色によって、青に変わるか赤に変わるかで治療に用いる抗菌薬や病気の選別が変わるように…もしくは創作映画に出てきた青い薬か赤い薬かの違いで、運命が決まってしまうように…存在自体を疑い、実際にどのようになっているかが判明し、それらを選択して初めて、人類は対処していけるのだ。

 

 

それでもこの目で見て初めて…奇跡に最も近いのは奴なのだろう、というのも感じ取れていた。正に深い衝撃が登場した時のようだ。現実なんて、たった少しの出来事で変わってしまうものなのかもしれない。

 

 

こうなってしまったのは、偶然か必然か。時代が強者を求め、運命が交差した影響なのだろうか?とはいえ、当たり前の常識を平然と打ち破って欲しくはなかった。正直言って…目を逸らしたい。あまり直視したくない。自らを燃やし尽くすのはウマ娘だけであってほしい。負けられない想いはボク達に、ボクに背負わせて欲しかった。それでも…この約束された予想外は一世一代の、己が勝利を求めた結果なのだろう。

 

 

これは、ボクを含めた同類が勘付いた時から既に決定されていたことなのだろう。

 

 

但しこれだけは言わせてほしい。本当に神というものが存在するのだとしたら、

 

 

お前は最低最悪最高最良のクソ以外の何者でもない…と。

 

 

 

 

 

 

 

 

時は遡る事、地獄と化した配信の10時間前…

 

 

 

 

 

 

 

 

『【どぼめじろう】がライブ配信を開始しました。』

 

 

『…すぅぅぅぅぅ、ほんっっっっっっとうにありがとう!トレーナー!!どぼめじろう!!』『………彼女達ウマ娘は私のものです。……肉の一片から血の一滴まで、その魂に至るまで私のものなのです。…結局この記憶だけが、これから見るウマ娘をなまなましく覚えているのですよ。貴女方の忠実なる永遠の僕、どぼめじろうにて御座います!彼女達こそは我が光。彼女達こそは我が導き。彼女達が私に命を与えたのであれば、それはもう我が人生に意味を齎したのです!!んほおおおおおお!!!!!!!!!ウマ娘ちゃんは本当に最高だよおおおおおおお!!!!!!!!!お゛っ゛あ゛っ゛ウマ娘ちゃんか゛っ゛♡今日も尊いい゛い゛っ゛♡』

 

・《Kabu O》初っ端から飛ばし過ぎ

・《テスコのガブリエル》「狂気」はいつも人を置き去りにする

・んじゃこりゃあ?!

・《回転寿司》きょ…驚愕ッ!!どうした急に!!

・《探鉱者》南無三

・《受話器》どうして…どうして…

・《白夜叉》どぼめじろうはどぼめじろう以外の何者でもない。それ以上でもそれ以下でもない。

・(色々な意味で)浮いてる…す、すげぇ…

・《SS》オレは宗教になんざ興味ねえんだよ

・《東洋美術》どぼめじろうはとってもいい子だよ

・《サニー》コンセントレーション持ちとは流石umatuber トレーナーを志した知識がこの生配信にも活きていますね

・《流星の令嬢》皆には3ヶ月後にどぼめじろうを治してもらう 私達はな!1人の人間として命の大切さを知って欲しいんだ!

・なっなっ!なんだテメぇ〜!!

・《踊るインディアン戦士》ナ〜ニしてんだアンタは

・あ どぼめじろうの暴走が止まらないよオ〜!?

・配信の悪魔どぼめじろうが先週、マイルCSの予想を的中させ、ケイエスミラクルの怪我を防ぎました

・《ワガハイちゃん》今私は、どぼめじろうの配信を実際に目撃しています ではここで、見ている視聴者の人達にどぼめじろうをどう思っているのか聞いてみたいと思います!

・《EG》どぼめじろう?好きだよ 他の娘にはグロくてちょっと見せられないけどね

・う〜ん 私は彼女を認められないねぇ…嫌いかなあ

・《桜街道一人旅》どぼめじろう⁉︎ウチらのクラスでめっちゃ流行ってる!

・メジロの犬はトレーナーの仕事を奪っているよ

・ウマ娘に対する印象を悪くするような勘違いを生むから嫌い 人を粗末に扱う人私ダメ

・うん…どぼめじろう?サイコ〜!

・目立っててウザい

・《フジマサ》どぼめじろうってウマ娘の尻尾の毛で醤油作っているんでしょ?

・ババアでしょあいつ 良い加減早く良い人見つけなよ

・《黄金旅程》私の友達がどぼめじろうに救われた めっちゃいい奴っす

・《pui》どぼめじろう本気ラブです!これ見てたら電話番号教えてほしい!

・どぼめじろうはこの世に存在しないんですよ…実はね!アメリカが作ったプロパガンダ!

・どぼめ じろうでしょ?どぼめ じろうサイコー

・昨日メジロ…なんたらがウマ娘を怪我させたんでしょ?あれ八百長をするために仕組んだのよ絶対

・《後光》私の予想ではどぼめじろうはウマ娘に危害は加えていないと思いますネ!私の学校ではどぼめじろうはみんな好き!良いよねカノジョ グロいけどそこがかっこいいんだよね どぼめじろうは私の予想だときっとすげえマジでいい奴です 因みに私の予想ではどぼめじろうの電話番号は090の

・《Alma》ちょっとキミやりすぎやりすぎ 電話番号ネットで書いちゃダメ!

 

 

『お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぅ゛ぅ゛………う゛う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛……』

 

・いや、もうこの際だ 正直書いても罰は当たらないと思う(誰も知らないけど)

・やっぱり私、この悪魔嫌い

・《フラン最強!》どぼめじろう鬼つええ!!このままウマ娘全員救っていこうぜ!!

・《ペリー》未だに夢バトルやってるんだ…

・《brusquement》オーエス‼︎オーエス‼︎オーエス‼︎

・《魔性の青鹿毛》素晴らしい…これがどぼめじろうの力なのですね

・《ワガハイちゃん》それではここにいるみんなでどぼめじろうにメッセージを送りましょう!せーの!

・《pui》どぼ めじろう!

・どぼめじろう!

・どぼめじろう!

・《探鉱者》どぼ めじろう!

・《東洋美術》メジロ!メジロ!

・《黄金旅程》どぼ めじろう!

・《フラン最強!》どぼ めじろう!

・《回転寿司》どぼ めじろう!

・どぼめじろう!

・どぼめじろう!

・《EG》どぼ めじろう!

・《桜街道一人旅》どぼ めじろう!

・どぼめじろう!

・《流星の令嬢》どぼ めじろう!

・《Kabu O》どぼ めじろう!

・どぼめじろう!

・《テスコのガブリエル》どぼ めじろう!

・どぼめじろう!

 

 

 

 

 

 

 

「テイオーちゃん最近楽しそうだね!何見てるの?マヤにも見せて見せて!!………んえ?おぉっ?ん?んん〜?んん!!…ええ、うわぁ…うへぇ……うおぉぉぅ………何、これ?」

 

「何って…本当に何だろうね。それに、楽し…聞き間違いかな?」

 

「ううん。不気味なくらいテイオーちゃん楽しそうに見ていたよ?それにここ最近は、なんか調子も良くなっていると思うし!その理由って何だろうって思っていたんだけど、そっか〜!!うん…うん!!何がなんだかわからないけどこれ(・・)のおかげだったんだね!!」

 

「マヤノ…珍しく勘違いしているようだけど、これは別になんでも…あれ?」

 

マヤノにどぼめじろうの配信を見ていることがバレたあの瞬間から、明らかに歯車が変わっていたのだと実感してしまうとは、この時は思いもしなかった。

 

まず初めに思ったことは、単純な疑問だった。

 

楽しそう…このボクが、楽しそうにしているだと?…と実際にボクの頭に宇宙が広がっていたのだ。

その時、マヤノが嬉しそうに微笑んでいたのを覚えている。その表情が少しだけ憎く感じながら、顔を背けるようにして反論を述べようとした。彼女は何も知らないからそんなことが言えるのだ…という気持ちを込めて、吐き出そうとした。そして止まった。胸の内から出かけた言葉が詰まり、上手く言語化できなかったのだ。

 

ふと、感じたことがある。ボクは確かに前までは意識的に見るようにしていた。それは確かに知るためであった。

 

そう…ボクはそもそもどぼめじろうを良く知らない。ただ知ると言っても…そんな1〜100の全てを、本気で知ろうとはしていなかった。それがネットのマナーだから、という潜在意識もあったのだろう。

 

にしては、だ。このエネルギー効率の高さは異常だ。

 

何故ボクは放送が始まってしまった直後から、下らない身内ノリをするように至ってしまったのだろうか。それもたったの僅か…視聴回数5回以内で。

 

経験した事もないような驚きだ。放送が始まった直後からスムーズに自動化されたゾンビみたいな動きはなんだったのだろうか。特定のインプットに対して適切なアウトプットで反応する回路設計図のような自然的な構成が、いつの間にか構築されているだなんて思いもしなかったのだ。

 

今この瞬間から、まるでどぼめじろうを疑っていた意識が消えたかのようにして観測出来なくなっていた。

 

さらによくよく観察して見ればボク以外の周りの人、ウマ娘達までもがそうした環境下や現関係を抜きにして執着している。走れなくてイライラした鬱憤が晴らせないからとか、ストレスだとか、病んだとか関係無しに、なんとなしに目が離せないのだ。まるでボクの脳の中にある全ての遺伝子や神経ネットワークが、こいつだけは逃がさないようにして、とプログラムによって設定されているかのように、頭からこべりついて離れようとしない。

 

そこに選択肢なんて存在しないかのような意識が、果たしてこんな放送を見ていて発生するのだろうかと疑問に思った時点で、ボクの口は閉じる他無かった。

 

 

執着する理由が無いにも関わらず、この中毒性だ。

 

 

以前感じたような感覚では無い。

 

 

これは最早病気だ。歴とした症状だ。何か特別なホルモンが命令を受けて、臨戦態勢に入ったというような…そんな例えが適切なのだろうか。

 

 

ボクは恐らく前提を間違えていたのだろう。見るべきは彼の言葉の内容では無かった。言葉の中にある意味…というよりは、それらによってボクらにどのような変化が見られたのかをより俯瞰して見る事だった。

大正時代に平城京があったと発見された様に、ナスカの地上絵がどういうものなのかを観測する様に…それらとどぼめじろう自身の行動履歴を合わせて初めて理解出来るものかもしれないのだ、と。

間近で見ていては気付けないものが沢山ある、みたいな薄っぺらいビジネス書に書いてあるような大胆さを活用し、地に足をつけるのではなく、浮ついた人でしか発見出来ないような、相手の土俵に合わせる発想が必要だった。

 

何せ、あやふやな状態でネットに検索したところで何もわかるわけが無かったのだから当然だ。

 

これを言っては元も子もないが、何だったら放送を見ている間に、何か別の勉強をしっかりするだとか、資格を取る等の行動をしていれば良いのだ。だというのに、何故かボク達はコスパを求めるかのようにして、無駄に浪費しにいっている。まるで報酬系の回路が新たに形成されてしまっているかのように、快楽を生み出す鎮痛剤に手を伸ばしている。

 

これではまるでどちらが執着しているのだろうか、ボク達の方がストーカーと呼んだら良いのかわからない。

 

それでも背に腹はかえられなかった。

 

不可思議な事はボクの身体にも起きていた。例えば想定よりも綺麗に折れたお陰で回復が早くなりそうだとか、走り方に変化が現れた事が該当するだろう。菊花賞は確かに間に合わなかったのだが、春までには確実に走れているという見解は述べられている。

振り返ってみれば、これは恐らくスズカやケイエスミラクルの件等とケースが似ている可能性を秘めている。

反対にターボ師匠やヤマニンゼファー、ダイイチルビー、そしてメジロマックイーンやカミノクレッセなどは、成長速度…もしくは意識の変化なのだろうか。どちらにせよ、全体的に見てウマ娘の能力の向上が見られているという点については、まず間違いが無いだろう。

無論、これはトレーナーや各関係者を含めての話だ。もしかしたらこの業界に携わる全ての人たちに当てはまるのかもしれない。

 

 

仮に本当に世界を巻き込む形で起きている事柄だとしたら…それも以前よりも大規模化されていたら、と思うと…ゾッとする。

 

 

今更ながらだが、これらを初見の人にこの有様を一言で表せるわけがない…だなんて言い訳は通用しない。

 

だがしかし、この一連のやり取りで我へと返ったボクは、頭の中が真っ白になっていた。こんな現象は未だかつて観測された事がなかったからだ。

 

ましてやマヤノがわからない現象を、ボクが理解出来るわけがない。それが言い過ぎだとしても、実際にその通りなのだという絶望的な現実に気が遠のきそうだった。

 

とはいえ、2人してさっぱりわからないのは中々無い事である。これもまた事実だ。よって、ボクより勘が強いマヤノの頭で理解が及ばない範疇であるならば、地道に計算式を作り解いていくしか方法は残されていない。

 

ボク達はどぼめじろうを、今度こそ観察する様にして視聴する様になっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

この取り組みにマヤノを強制的に参加させたのは内緒だが…

 

 

 

 

 

 

 

 

その行いのせいで、まさかあんなことになるとはこの時、思いもしなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

場は戻ってあの放送直後に遡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

流石に進展が無くてはどうしようもないので、ジャパンカップ前ではあるものの、どぼめじろうについてボク達より良く知っているであろうマックイーンを、イクノディクタスを同行させる形で呼んだのだ。無論、マックイーンのトレーナーからも許可は得ている。ご覧の通り、マックイーンにとってイクノディクタスはある種の精神的要であるから釣られやす…一緒に来てくれるだろうとは予測していた。こうした縁は大事にしておいて正解だった。

 

それは兎も角として、他にもどぼめじろうや恋鐘を観察していく内に、色々と判明してきたことが増えてきた。

 

大原則として、どぼめじろうの配信が盛り上がるのは決まってレース前だ。それもその筈、彼女は曲がりなりにもトレーナー試験に殴り込むような形で挑んできていることや、配信そのものの行為によって証拠が示されている。

 

そして決まって恋鐘が小説を投稿するのは、どぼめじろうが配信を終えた後だった。それも周期的に行われているそれらは、時折突発的に投稿すること以外は一部を除いて、高確率のパターンで見事に一致していたのだ。その一部を除いて…というのは、例えば秋天の時やその前ツインターボの一件など、目紛しい出来事が多々あった場合などである。サンプル数が少ないという理由から検証するには非常に難しい。仮にこれらが偶然だったとしても、この一連の共通点が奇妙なほどに浮かび上がっていたという発見は、自身にとって重要だと感じていた。

 

こうした指摘は恋鐘=どぼめじろう説を信じている界隈にも多く見られていたのは、記憶に新しい。が、インセルの掲示板やこの放送の影響によって、完全に異教徒のような扱いと化している。こちらとしても、半ばお遊びのようなものである…と仮定した方が楽ではある。

しかしながら、この不安定材料は確証を得られた訳ではない為一旦保留としよう。

 

さて…科学における未知に対する発見の歴史かよ、と思うほどの偶然が図らずも重なった。

それも客観的に見て、この様子である。

お陰で疲労困憊だ。何せ、この薄気味悪い悪寒が早く治まってほしい、と願いながらの作業だ。当然である。

初めてどぼめじろうを視聴した時のように、こうして一つ一つを冷静に見極めようとしなければならない心構えを常に維持しなければならないのだ。

これらの事象をこのレベルまで本格的に検証した人が居なかった、という事も除けば別になるのだが…やはりそこは当事者だ。当事者なりに知ろうとする欲求が高くなってしまう…いや、今まで以上に調べなければ、気持ちを落ち着かせることが出来なかったのだ。

そう言い聞かせなければならなかった。

 

怪物と戦う者は、その際自分自身が怪物にならないように気をつけなければならない。獣と自分を別つ最後の一線が常識で、向こう側が常識から外れてしまったような異物にすぎないのだから、より一層身を引き締めなければならない。ただでさえ、ウマ娘はとりわけ怪物のように例えられやすい。だからこそ互いに怪物同士として惹かれあうのだろう。嬉しくはないが、それも仕方がないのかもしれない。

 

底の深い沼へ飛び込まなければならない時、飛び込んだ回数や慣れ、単純な向き不向きといった要素を踏まえた上で考えて行動しなければならない。

【深淵を覗き込む時、深淵もまたこちらを覗き込んでいるのだ】といった言葉が実際に存在するように、ボク達は怪物を覗き込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「んで、今のところわかっていることについてはこんな感じなんだよね。どうかな、マヤノ?」

「流石にマヤでも男性か女性か、だなんて完璧にはわからないよ…男の人なんて見たことないし、こんな人も実在するんだ〜って感じ?それに…ほら、タキオンさんのファンの人達とかと似たような層なのかもしれないし…」

「確かに…その可能性は否定出来ませんわね」

「確かにマヤのママは、女優のお仕事とかパイロットをしていたから色々な国を見てきているけど…ウマ娘にのみ影響を与える、なんて人は知らないんじゃないかな」

「進展は無し…ですか」

「材料としては力不足だよね。ボク達のも含めて」

「決定打には欠けていますが…トップガンさん的に感じた事を述べてみてはいかがでしょう。まだ仮定の段階ですし、主観的な意見も必要なのでは?」

「…確かに」

「流石イクノさんですわ。さすイクですわ」

「で、どうかなマヤノ」

「んー…レースみたいでわかんない」

「…まあそうだよね」

「そう簡単にはいきませんわよね」

「思っていた以上に難解ですね」

 

 

「そうなんだよね…そもそもわからないのは身バレを防ぐにしては変声機は大袈裟だよねってことなんだけど、それは初期の動画でのトラブルか、もしくはブラフかの違いなのかなぁ…。それに、イラストに使われている筋肉は完全に女性の人でもウマ娘でもないけど、解剖学なんてやったことないからわからないし、保健の教科書とイラストがほぼ瓜二つってだけで判断はできないよね。音声検証する価値はあると思うけど、アリゴリズムやメカニズムがほぼわからない限りは無理かも…!monadさんもといシャカールさんも流石にそんな探偵まがいな事が得意かどうかはわからないし、幾ら数字に強いからって周波数が分かったところで…特定出来るものなのかなぁ?VRウマレーターとかある現代の技術力は洒落にならないし…」

 

 

「うん…ん?」

「あ、あの?」

「何処かで見た光景が」

 

 

「だけど愛は本物だと思うな。ただ、少なくとも並の精神状態でない事も確かだよね。こんな風にウマ娘の音声だけで狂える人なんて女性でも歴史的に見ても居ないわけだし…男性なら尚更だよね。前例なんてないんだから、どうやったって立証することは不可能。なんらかの精神疾患だったとして、こんな人が外に出歩いていたらまず警察に捕まるだろうし…富裕層だったら多分精神病棟に入院することは可能だったりするんだろうけど、配信の記録を振り返っても普段の様子から考えるに少なからず健常者ではある筈。これらが演技だとしたら…それを年単位で続けるだなんて相当なエンターテイナーだよ。いや…エンターテイナーではあるんだろうけど、どう見たって素…普段の様子もこの取り乱しっぷりも素、ということは単純に純粋な人って事で良いのかな?解離性同一症なら幼少期がきっかけだったりするし、記憶もあやふやになるといった症状が出るらしいからここはグレーだよね。というか素人が断定するのは危険だし…。それに、仮に酷い虐待を幼少期に受けていたなら、作品に多少なりとも影響は出てくるケースが多い。でも、それらは性的虐待などの恣意的な要素が大きかったりするものが大半で、こんな風に自然的なグロさを表現するというのは、どちらかといえば表現者が使う技術に近いイメージかな。泡ついた流行り物なんてジャンルでもなければ、歪んだユーモアやメッセージ性がイラスト全てにつぎ込まれているって感じでも無い。この人にとっての作品に関する情報は、あくまで下準備でしかないように見えてくる。…となると、この人にとっての根源的な主張はやはり愛情…愛情だというの?マヤのこのドキドキは…何なの?愛の形は千差万別って言うけど、これはそもそも愛なの?」

 

 

「マヤノ?お〜い、マヤノってば〜」

「マ、マヤノさん?」

「これは…もしかしなくても不味いのでは」

 

 

「不可解なことはもう一つあるよね。仮にこんなヤバい人が試験に来ていたら個人情報を保護しているとはいえ即身バレして厳重注意かスカウトを受ける筈。なのに、URAや上層部は無視するどころか、何が起きているのか把握すらしていなかった。だから春の天皇賞や宝塚記念、スプリンターズS、秋の天皇賞、そしてマイルCSに至る今日までカンパイすら上げられなかった。ウマッターのアカウントから個人を特定して秘密裏に注意するにも、予言だなんて推測の域でしか無いし、注意も出来ないだろうし…注意したらしたらでそれはおかしいわけで…そんなポンポンカンパイを出せるものでもないだろうしって。色々な要因が重なるに重なって、どうしても後手に回っているのが証拠そのものだよね。しかも、この騒動についてはメジロ家や名家の桐生院家も含めて誰も分かってない…いや、正体について知っていたとしても信じたくないってのが、ひょっとしたら心の片隅にあるんじゃないかな?それに…」

 

 

「マヤノ、ストップ」

「落ち着いてくださいまし」

「い、一体何が…こ、これがどぼめじろうの力だ、とでも?」

「あ、ごめんね皆。こんな解けない数式とか初めてだったからつい…。ただ一つだけ言えるのは、多分こんな感じになったのは試験に落ちた後だと思う。確証は無いけど…その時点では誰も本性が掴めていなかったのかもしれないかな…なんて」

「冷静さを取り戻せて良かったですわ。つまりどぼめじろうは…当時は猫を被っていた、ということでしょうか」

「面接とか大体そうなのでは?」

「否定はしないけど…う〜ん。すぐバレるって人も居るからね。相当上手く無いと無理でしょ」

「あ、でもここまで熱中している人だったら、もしレース場で見かけたらわかるかもっ!」

「そんな人が居たら否が応でもわかるよ。ボクですら気付くと思うし…」

「待ち合わせなり場所を指定して実際に会ってみる、みたいな力技はどうでしょうか。その人、ウマ娘に誘われたら直様にでも飛びかかって来そうな勢いで駆け寄ってくるのでは?マックイーンさんも…確かDMでのやり取りは数度行われているはずですし、喰らいつくと思いますが…」

「………イ、イヤですわ。せめて人数がいればやってみても良いとは思うのですが…流石に1人では荷が重たいと言いますか…第一、それで釣れるのであれば、私達は苦労していません」

「仮に【東京レース場の正門前にてお前を待つ!!】って言っても「ショウモンマエ?」とかなんとか言ってボケそうだよね。何よりも…アイツはレース場に顔を出した事がないらしいから」

「むむむ、これは難問!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

そうしてまた振り出しへと戻るの繰り返し…これにはもういい加減に終止符を打たなければならない。

と、その時だ。

 

 

「単純にSNSに詳しい人からどぼめじろうについて探れれば良いのですが…」

 

「え?」

「あ」

「…そっか」

 

 

三人寄れば文殊の知恵とはこの事か。イクノディクタスから放たれた聡明な言動が、流れをさらに大きく変えることとなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、そうだ!SNSならマヤ以上にカレンちゃんが何か知っているかも!聞いてくるね〜!!マヤちんテイクオ〜フ!!」

「マ、マヤノ!!っ…足早!!ええ…じゃあダメ元でエアシャカールに聞いてみるかぁ…苦手なんだよなぁ…」

「あら?あなたモナドの曲をよくお聴きになられていませんでしたこと?」

「マックイーン。内心、やった!とは思っているのはこの際認めるけど…それはそれ、これはこれね」

「私達はどうしましょうか…」

「この手の事に関しては、ドーベルが一番でしょう。イクノさんと私は、そちらをあたりに行きましょうか」

「わかりました。では、各自情報が集まり次第集合で、宜しいですね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう…この3人に聞いてそれで終わる筈だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「構図の撮り方の規則性、色彩感覚が一緒ってどういう事!?というかなんでウマスタにもどぼめじろうが居るの!?何であの人は呑気に写真なんか撮ってんのよ!!」

「ドーベル。少し落ち着きましょう。大丈夫大丈夫…わたくしが一緒ですから〜。だいじょうぶですわぁ」

「ちょ、ちょちょちょっと待ってください。…ということは、別名義であたし達のそうした配信にも入っていた可能性が浮上してくる…という事になります。同時視聴なども考えれば…それだけ範囲は広がります」

「それだとカレンがお姉ちゃんだと思っていた人がお兄ちゃんだった…なんてこともあり得るのかな?んー、これだと聖徳太子…とかの方がわかりやすいかもね」

「い、いやいやいやいや…さ、流石にそんなことはないんじゃないかな?今までウマドルやっててもそんな人見たことないしゃい…」

「うわぁ…オグリさんに、タマモクロスさん、ゴールドシチーさん、イナリワンさん、サッカーさん、クリークさん、アルダンさん、ヤエノさん、わ、私も描かれてる」

「表面上だけでは決して成り立たない儚さが感じられて、なんというか…綺麗ですね」

「観賞とは…無我の境地へと至る際の良い修行になるやもしれません。そしてこれは…ボーンクラッシャーさんとホーリックスさんに…イブンベイさん、ホークスターさん、キャロルハウスさん、トップサンライズさん、サンデーサイレンスさん、ペイザバトラーさんでしょうか…トレーナーのクリスさんも居ますね」

「…まっ、下手くそだけど悪くはないんじゃない?」

「なんや、褒めるの下手くそか」

「ほほぉ…流石はどぼめじろう。マーちゃんよりも炎上芸がお上手なのです。そしてこの追われっぷり…ふむ、よい愛されっぷりです。どややん」

「頼むマーチャン…優等生が呆れて何も言えてないからその辺にしといてくれねえか?あと何のドヤ顔だよ…」

「いや、今日は逆に助かるかも…しれないわね。それとウオッカ…ドヤ顔の理由は、どぼめじろうがマーちゃん人形を購入した痕跡があるからよ」

「はー…うめすたやらポニッターやらマメチューブってのは難しいんだねぇ」

「アキュートさん…ウマです。せめてポニーとは区別しましょうよ」

「相克とはいえ…こういう時に物怖じしないアキュートさんの精神力は、本当に見習いたいよ」

「ネットでの情報源は当てにはならないことが多いが…確かにウマ娘の情報をやたら収集しているって噂はあった。が、想定していたよりも収集している度合いが桁違いだな。ってことは…さてはあいつ、ガチで働いてねぇな。時間的に考えても、よっぽどな暇人でないと不可能…良い加減目障りだったノイジィの変数の定義完了。ハッ!これで証明終了かぁ!?」

「ひゅううう!!その笑顔素敵だよシャカール!!最高っっ!!」

「それでシャカールくん?過去ログとかからも何か手がかりは見つかったかな?」

「タキオン…ドーピングが嫌いな性質だってのにやけに食いついてくるってのはよォ…クレイジーなてめぇも一端の女だったってわけかァ?そんな一面を少しでも早くに見せていれば、フライトも喜んでいたと思うぜェ」

「人の想いでここまでウマ娘が進化する、活性化するなんて事例は初だからねぇ…胸が躍っているだけさ。ただ…この現象がアドレナリンやらコルチゾールやらアンフェタミンなんてものが、外部から入っていたせいで起きているのだとしたら…膝から崩れ落ちるくらいにはショックを受けるかもしれないがね」

「タキオンさん…アドレナリンは兎も角アンフェタミンは覚醒剤ですよ。そんなものが手に入っていて、こんな規模で起きていたらこの業界は終わりです」

「はぁ……それで、肝心のどぼめじろうが男性なのかをどう見分けるの?SNSや情報サイトに書かれているタレ込み、あとはニュース記事から引用するとなると…信憑性もそうだけど、入力数にも限りがあるわ」

「そうした記事のプレスリリースが確かであるものから、よりウマ娘関連に選定していく作業が必要がなりますぅ〜」

「…あれ?これってヤバいじゃん。そんな限定的にしたら、確率なんてもっと下がるに決まってんじゃん…」

「ウェイ!!それならウチに任せて!!よく新聞とかネット記事見るのが趣味だし、怪しい記事には目をバリバリ光らせてるから、少しはバイブスが上がる結果にはなるかも!!」

「カブトシローやエリモジョージが居ない今、ダイタクヘリオス…君だけが頼りだ。…それよりマルゼン、君はこの状況についてどう思う?私も何か…一生徒会長として出来る事は無いだろうか」

「そうねぇ…刺激的で良いんじゃないかしら。けれど…ちょっち羨ましいかなって。あたし達が中等部だった時に、こんな風に楽しめたらな…なんて。まあ、それはともかくとして…少なからず後悔のしないようにしてあげるのが、先輩としての最低限の勤めじゃないかしら。今はとりあえずあの子達を見守りましょう?」

「あのマルゼンが…皇帝様も目が点になるような素直な感想を言うなんてなぁ」

「どぼめじろうって、ホント…アタシよりもタブーな存在だよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、この錚々たるメンバーは何なんですの?」

「鍋パーティーでもするんじゃねえの?」

「しませんわよ!!」

「あー…あはは。マヤノが気絶しちゃって…それから勘付かれちゃった」

「いいではありませんか。知恵は多いに越したことは無いですよ?」

「イクノ…その考えは脳筋すぎるって。いや、その執念はボクも好きなんだけど…ホント、時折怖くなるから」

「あのテイオーからお墨付きを貰えるとは…より一層磨きをかけるとしましょうか」

「お手柔らかにお願いするよ」

「ほらそこ!イチャイチャしてないで手伝ってくださいまし!」

「明らかな嫉妬だな」

「嫉妬ですね」

「今の嫉妬なんだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

何故彼女が倒れたのか…その真相は本人にしかわからない。マヤノが目を覚ました時に真っ先に思い浮かぶとも限らない。話せる状況になったとしても看病しているフジキセキには止められていて、とてもじゃないが寮長室に聞きに行くこともできない。付き添いのスイープトウショウは、教える気にならなければこちらに振り向いてはくれない為、中々に難しい。

 

 

それでも彼女が気絶する際、寮中に響き渡る程の大声で「アイコ(↑)ピイイイイィッッ!!」なんて叫ぶんだから…そりゃあ大事になる。

 

 

声が裏返るような何かがあった、という噂は美浦寮へ事情を聞きに行っていたマックイーンらの耳にも入っていた。そのうち、あれよあれよとカイチョーやメジロドーベルは兎も角として、他のウマ娘や何故か一人暮らしをしている人までもが、続々とここ栗東寮へと集まっている。

 

 

だが、この騒動のお陰で一番乗り気でなかったエアシャカールが、本格的に手伝うと承諾してくれたのだ。

なんでも、ウマ娘全体のデータを収集している内に、徐々に…そして確実に能力の上昇や興奮作用が高まる傾向が認められたことが不可解だったようで、個人的に追求していたらしい。情報を彼女自らが開発したParcaeへと入力していくと、それらはある年を境に始まっていたようで、こんな事は歴史的に見てもありえないのだと、彼女は述べている。

 

 

ボクも、それは聞いていて確かに妙だとは感じていた。しかしながら、こうした能力全体の上昇に至っては可能性はいくらでも考えられるのだ。例えばレース場の改装工事の影響や、トレーニング施設の改善、戦術の変化、栄養価が高くかつバランスの良い食事を徹底的にしたことなど、大まかに表すならば複合的かつ総合的なことが影響している。そうして変化していくのが社会である。

 

 

これはあくまでボクなりの思考から生まれた産物であって、正しい記録ではない。だからこそ、試しにわからないなりに意見も述べてみたのだ。その時は揶揄うようにして、偶然なんじゃないの?的な感じで口を開いていたと思う。

 

 

それに対し、彼女はこう答えた。

 

 

ならば何故、この現象が日本だけでなく世界中で同時に確認されているんだ、と。

 

 

 

 

 

 

 

 

「こちらも解けましたわ。見直しも済んでいます」

「…前提条件の一つとして欠かせない【収入源が無くても生活出来る人】…なんてのは、よっぽどの富裕層だ。ここに…バカらしくもなるが、本当に男性かってことを踏まえた上で性別を抜きにして…オレらが求めた計算だと、高くても6.74%だな。いや、こんなに確率が高いってのも正直ありえねェんだが、相当甘く見積もっていると仮定してくれ」

「ふぅむ…まっ、普通の計算で求めたからねえ。寧ろこの根拠に基づく数字は、安心する心地良さだ」

「当然です。きちんと法則に則ったものですから」

 

 

この計算にはボクも携わった。だからこそ自身もホッとしている。イレギュラーが生じない0と1の世界で定義されて求められているからだ。

 

 

「さて、今度はシャカール君お手製Parcaeの出番だねえ。一体どんな導きをするのか…実に興味深い。…お手並み拝見と行こうか」

 

 

ここからが本番だ。気持ちを引き締めるように、エアシャカールは不安げにパソコンに条件を入力する。どこか戸惑うような雰囲気を纏い、何度も何度も確認している彼女は、いつも見せているような強気な姿勢を完全に失っていた。

 

 

「ウマ娘の変化…オレもこれに関しては自身で体感している事だしなァ。この原因が簡単に証明出来るなら苦労はしねぇ。あわよくばマヤノトップガンが気絶した理由もこれで説明が付くンだろうが…。だが、100通りの策を考えてもそれを超えてきやがるどぼめじろうに関して、俺らでも知らないようなことを予測させて計算しているってのは無茶振りに近ェし、最近はParcaeも、まるで意志があるかのように可笑しな数字を叩き出すことが多くてなァ。ならばいっそ、URAに侵入する方がまだマシかもしれねェってのが、ここ最近の笑えねェ冗談だ」

「本来であれば…あり得ない現象ですね」

「ふぅむ…それでもその通りに世界が動いていてかつ正常であるならば、本当に私達の身体に何らかの変化が起きているということになるねぇ。しかも、この解答によってはウマ娘と人との違いも生まれてくるだろう。より綿密に設定した方が証明しやすそうだ」

「そういう事になるなァ。……うっし、これで一応…入力完了だな。さァて、一体どんな数字を叩きだ…す……の………や………………ら?」

 

 

 

 

 

 

 

 

その様子は余りにも不自然だった。そんな様子だからこそ、誰もが気になって覗き込んでいた。そして、後悔した。男とイチャコラしたい、という邪な夢がある人ならば別だろうが…そこに歓喜などはなかった。こんな時、どんな顔をすればいいのかわからなかった。唖然と突きつけられた現実が、未熟なボク達の魂を震えさせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

『95.0961274013%』

 

 

 

 

 

 

 

 

ん?んんん?あ なっ 身体がハリツケになってくよォ〜!?レベルの、あまりの衝撃的な数字に皆が動けていない。あのハジケリストなゴルシでさえ、固まっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「シャ、シャカール…もう一回計算してみよっか。何か見逃しているのか、故障なのかわからないし…」

「あらやだシャカールさん、いけませんわぁ。これはもしかすると故障しているのではなくて?わたくしが治してさしあげますわぁ!」

「チッ…ゴルシが戸惑うってことまで想定しなきゃいけねェのかよォ…面倒だなオイ」

 

 

 

 

 

 

 

 

一生あるかないかの瀬戸際かもしれない珍しい場に、ボク達が立ち会えるんだなぁ…で、済めば良いのに。

 

 

 

 

 

 

 

 

『95.4712447178%』

 

 

 

 

 

 

 

 

あれれ〜、おかしいぞぉ?と言いたくなったのは初めてだ。こんなもの、科学の領域を超えている。【宇宙・肉体・悪魔 -理性的精神の敵について-】を読んだ時よりも、現実を受け入れる姿勢を維持しなければならないだなんて、誰も聞いていないからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんでアガるんだよ!!」

「エクストリィム、ハッピィイ!?」

「落ち着けシャカール…具体的に条件を縮めて再度計算だ。こういう時…積み重ねが大事になってくる場面で、入力する側が焦っても良いことは無いだろ。ゴルシちゃんからの真面目な助言だ。今回の相談料はタダでいいぜ」

「あァ!?…そうだったな、悪りィ。だけどよォ…これ以上何を入れるってンだ?」

「例えば…ウマ娘が好きな男性だった場合とか、男性だけどトレーナーの才能があるとか…」

「カフェ…今日はいつも以上に冴えてるなァ」

「鬼が出るか蛇が出るか…実物だねぇ」

 

 

 

 

 

 

 

 

今度こそ0%になるだろうと踏んで、頭を動かし記入しても…

 

 

 

 

 

 

 

 

『97.0133499971%』

 

 

 

 

 

 

 

 

あれ…今、ボクはどぼめじろうの配信を聞いていたんだっけ?

いや、違うよね。今は証明する時間だよね。数学のお時間だよね。

ん?どういうこと?え?こんな…こんなことってあり得るの?こんなの血の一滴で海の青を赤く染めようとするようなものだよ?ねえ、どぼめじろうさん?あなた、森羅万象という言葉はご存知?ご存知でない!?

今度こそ本当にどぼめじろうが何なのかを知れたってことになるのかな?…そうするとボクは一体どうなるの?ねえ、答えてよ…ど、どぼどどど、どぼ、どぼどぼ…どぼめじろう…。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あァ…あゥ…うゥ…な、なァコイツ…全くと言っていいほどロジカルじゃねえンだが、こ、これは壊れたってことで良いよな?」

「…ざ、残念ながら故障はしてないねえ。寧ろ絶好調じゃないかな」

「…万が一Parcaeや情報自体が細工された可能性は?」

「だ、断定は出来ませんが…それは無いと思いますぅ。まず、ここまで繊細な機械を他の人がイジるというのは、相当頭がイカれていないと…無理ですからぁ」

「あ〜…その気持ちすっごいわかりマ〜ス」

「確かに…神絵師さんから渡された下書きとか筆が進みませんからねぇ」

「そうですね。線一本描くだけで緊張して手が震えたりしますし」

「あの…まさかとは思うけど、そのPCが自我でも持っている…なんてことはないわよね?それか中身が人間…とか」

「アヤベさん…そんなカワイくない事言わないでくださいよ…」

「え?まさかの電脳化?」

「意識の研究は、まだ進展がなかったと記憶にありますが…」

「Parcaeにひ、人が宿っているとか怖い事言うんじゃねえよ…」

「というか、どういった計算方法でこんな出鱈目な数字を叩き出しているんだよ…ゴルシちゃんの頭がいよいよどうにかなっちまいそうだぜ」

「いえ、あなたは元からその素質はありましたわ」

「ドレイクが生み出した公式が、悉く潰されるとは…」

「こんなことって…<何故私に恋人が出来ないのか>の数学的証明が崩れるわね」

「なあ、姉貴。こ、これは単純に表すとどういう事なんだ?」

「恐らくバグとかでなければ…世界中にあるゴシップの中に一致する人物像が居たんだ。…それも一過性でなく、継続的なパターンを示しているから、現在進行形で影響を与えている…ってことに」

「そうだとしても理解出来ません…何故こんな数値を叩き出すのかがわかりません」

「風水は統計学男性も統計学風水は統計学男性も統計学風水は統計学…」

「え、待って、本当にどぼめじろうって男性なの?」

「こんな高濃度高密度な事実を1人で受け止められるわけがない…マヤノトップガンが気絶したのは、やはりこれが原因なのか?」

「シ゛ラ゛オ゛キ゛さ゛ま゛あ゛あ゛!!」

「も、ももももう一回だけ再検証してみようよシャカール。トレセン学園に就職するような前例があるかないか…とか、どうかな?」

「…ああ。頼むこれで0%になってくれ。でないと日本政府だの面倒なところにしか個人情報のデータが入っていないことになる。病院ならまだ個人でハックできるが…男絡みともなれば国家絡みにまで発展して最悪は…クソッ前科なンて付きたくねえ。頼む、頼むぜParcae…オレはまだ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

『97.7959871199%』

 

 

 

 

 

 

 

 

ふぁっ!…あっ。あっ、あっ!あっ!ああっ!あ!

 

 

 

 

 

 

 

 

「…こ、恋鐘とどぼめじろうが同一人物である可能性も入れてやる!これでどうだァ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

『98.7222222222%』

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、あっ!あっ!!あ!!あっ!!あっ!!ああっ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

「どぼめじろうはウマ娘を愛しているか!こんな抽象的なもので数値に置き換わるなんて言わねェよなァ!?そうだろParcae!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

『99.1031021222%』

 

 

 

 

 

 

 

 

天才はいる、悔しいが。

 

 

 

 

 

 

 

 

「っだあああクソッタレ!!オカルトより運命の女神様の方が怖えよ!!99.1%って実質確定じゃねえか!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

エアシャカールのあまり上手くないツッコミが、ただただ寮にこだまする。ロジカルじゃないから嫌だ、というような理由ではなく、決して嘘偽りのないカミングアウトまで添えてのお墨付きで。この禁断の扉は待ち望んでいたかのように開いて、そしてボク達を闇で包み込む。その先に待ち受けていたのは、ただ唯一無二の恐怖だけだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんかここまで来ると、逆に安心するなァ。これが正常性バイアスッてヤツだったかァ?」

「私の研究における可能性とやらが、さらに広がったねぇ…!」

「新たな勝利の方程式が、そこにもあったのか!」

 

 

などと、頭の良い人はきっと、こういう風に落ち着いて対処している…というのが理想なのだろう。

 

 

だがしかし…現実では、

 

 

「な、なななななんかここここここここまで…ッ。ってか、オレ…おおおおおうおうおととととここここにああああんな中指なんかたてて…そそそういえばあいつ…オレのファンファン?…オオオオレのファンにおお男が居るからって気が緩むとか………………………マジでキモいじゃねェか…想像以上にしょうもねェ…。論理的になろうにもダメだァ…肝心のロジカルも通じねェ…!ねえよ…これを破るデータなんかねえよ!ふざけンなバーカ!…ええっと、バーカバーカ!」

「全人口における割合のうち、その中でも男女比率は1:80を更新していた筈だ…さらにそこからトレーナーを目指すような狂人が出る確率は0.000…やめよう。これは罠だ。どぼめじろうが私達を揶揄うために仕組んだ罠だ!そうに決まってる!」

「………」

「やばい、姉貴が息してない!」

 

 

ファンもびっくりな阿鼻叫喚の嵐だ。

 

 

それは決して特定の彼女達に限った話ではなく…

 

 

「嵐が吹き荒れています。あからしま風です。野分です。飄風です。煽風です。乱気流です。ビュービューです。ヤバいです」

「あわわ…あわわわわわわわわ」

「カレンは今日もカワイイ…カレンは今日もカワイイ…よし」

「ハーッハッハッハ、ハーッハッハッハッハッハッ。…え、ちょっと待って」

「エラー発生、エラー発生」

「あ ラ ライスおかゆになっちゃうよォ…」

「ちょっとセイちゃん横になりますね…」

「ケッ!?」

「おれの脚に目を向けてくれていた人が…おと…こ?」

「華麗であれ…優雅であれ…己を律するのです…己を…律…するのですっっ!」

「Oh…My God……」

「MJK…」

「最狂の男が現れちまったぜぇ…」

「あ、あかん…皆が壊れてもうた…う、ウチも限界に近いってのに…」

「てやんでい…てやんでい!」

「どうして…どうしてこんな…」

「あ〜…気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い…このドキドキが本当に気持ち悪いぃ……」

「いいいいいいねぇいいえねえ。さささ最高にヒリヒリヒリするじゃないかどぼぼぼめじろう」

「ど ぼ ぽ め め じ ぽう ろう」

「お、男が喋ってる…男が喋ってた……」

「ひへー」

「ウ、ウマ娘の感覚器官…特に聴覚において人間よりも優れていた点が仇となったのか…知らず知らずのうちに、彼に支配されていたということに…ぐっ」

「あ あっああっあっ……」

「うあああああ…」

「あっ頭オカシクなりそうです…ずっと見られていたんですぅ…わたわワタシ達ずっとヤバい悪魔に見られていたんですぅ…」

「あららららららららららららららららららら」

「むむむむむむむむむむむむむむむむんっ!?」

「ほわああああああ………ああああああ!?!?」

「しゃいいいいいいいいいいいいい☆」

「ひょええええええええええええ!!」

「マーベラス☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆」

「すごいすごいすごくすごいですぅ!!」

「ウ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ウ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛!!」

「コパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパ」

「ここここここいつはちとまずいかもねえ…」

「わややややややややややややややややややや」

「消えろ、闇のわだす!!」

 

 

この場にいた全員に、ありのままにブッ刺さっていた。無論ボクもそうだ。

 

 

そしてこの中でも一番にショックを受けていたのは、他でもないメジロ家のお嬢様方であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして迎えたジャパンカップ。

 

 

 

 

 

 

 

 

『……スタートしました。先頭に立ったのは6枠10番のメジロアルダ…え?メジロアルダン!メジロアルダンです!さ、最高のスタートを切って、先頭に躍り出ています。二番手に追う形で…な、なんとメジロマックイーン!メジロマックイーンです!これはどういう事でしょうか!?一体何が起きているのでしょうか!?三番手はフジヤマケンザンか、ジョージモナークといった形で競い合っておりますが…』

 

『通常の先行策…というわけではないようですね。この2人がレースを引っ張っていく、といった形になるかと思われますが…どのようなレース展開になるのか目が離せません』

 

 

メジロ家の2人がレース直前から領域を展開。

 

 

『ほ、他のウマ娘は様子見をしているようですね…団子状態となっております。』

 

『いえ、これは様子見ではなく…何処か怯えているようにも見られますね。い、一体何が…』

 

 

実況席も困惑するほどの狼狽えっぷりは、一瞬であったが彼女達の仕事をも奪わせる程のものだった。

 

 

『最終コーナーへと入ってきましたが、依然としてメジロ家の独壇場となっております!差が…差が縮みません!』

 

『な、なんという事でしょう…!ここから如何にして着いて行こうにも、残りの脚の事を考えては厳しいでしょう!先頭までは10バ身以上あるでしょうが…これがレースの恐ろしさです!こんな光景は前代未聞ですよ!』

 

 

他のウマ娘に対し、まるで彼は誰にも渡さんと威圧するかの如く独占欲に塗れた争いが、そこで繰り広げられている。

 

 

『アルダンだ!!メジロはメジロでもアルダンの方だ!!メジロアルダンが僅かにハナ差で勝利を掴みました!!ガラスの脚を見事に克服し、悲願のG1達成ィィイイ!!2着にメジロマックイーン!!3着5バ身差でゴールデンフェザントが今ゴールインッッ!!4着マジックナイト、5着シャフツベリーアヴェニューも見事に食らいついていましたが、日本勢の、特にメジロ家のウマ娘には驚かされましたね!!』

 

 

『メジロアルダンは今季で引退という方針が立っていたそうですが…こ、これはわからなくなってきましたね。あの威圧感は共に走ったオグリキャップやそのライバルタマモクロスに並ぶほどのものです。まさに【無敵のウマ娘】と称されても良いかもしれません。良い試合展開でした。そしてそんな彼女に食らいついたメジロマックイーンも、最強の名を語るに相応しい逸材であると、私は感じています。』

 

 

この結果には、どぼめじろうも予想だにしていなかった事だろう。恐らく彼がこの場に居たら、動揺の色が間近で見て取れるんだろうが…予言が外れたかと思えば、この有り様だ。

もう滅茶苦茶だ。

こんな単純な思い込みで調子を取り戻すマックイーンもそうだが、あの一件のみでメジロアルダンを完全に開花させるとは、ドーピングよりタチが悪い。プラシーボ効果なんて度を超えている。

 

 

というか、勝利への執念の動機が完全に『男を抱きしめたい』だとか『男とイチャイチャしたい』だとか『男の胸に顔を埋めたい』だとか『腕に尻尾を巻き付けたい』だとか『抱いてくれ』だとか!完全にやましい事しか考えてないそれだもの。

 

女の戦いなんて、誰も巻き込まれたくないもの。夢バトルそのものだもの。誰だって悪魔同士の戦いになんて参戦したくないもの。

 

ボクとマックイーンが喋っているだけで暴れ散らかすあのサンデーサイレンスだって、困惑しているんだもの。ボクだってワケワカンナイヨー!と叫びながら、今すぐにでもどぼめじろうの胸元で泣きたいくらいだ。ワンワンと泣きついて怒鳴り散らかしてやりたい。そしてそのまま…いや、ないない。ボクがあんな狂った人を好きになるとか…あんな目にあっておいて、ボク達がどぼめじろうの事を好…す…いや、認めない。絶対に認めてなるものか!!なんて葛藤はこれで何回目だろうか。

 

 

下手したら100は超えてるんじゃ…なんてことは断じて無いったら無いのだ。

 

 

この世界はおしまいだ。

 

 

男を支配し…男に支配されたいと夢を抱き、男を得るために戦い、男に飢え、男と共に死にたいと願う…そんな世界なんだ。

 

 

この時より、どぼめじろうという名の騎士の封印が解かれたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

だがこれは、どぼめじろうを語る上での…まだほんの序章に過ぎなかったのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

12月、第二の封印が解かれようとしていた。

 

 

 




 


ここに上ってきなさい。これから後に起るべきことを、見せてあげよう。




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全てを我慢し、全てを信じ、全てを期待し、全てを耐え忍びます。愛は決して絶えることがありません。 彼は、私たちのために、ご自分のいのちをお捨てになりました。それによって私たちに愛がわかったのです。

 


よし、ハッピーエンドだな。





 

 

 

定例となりつつあるどぼめじろう対策会議は、記念すべき3回目を迎えて記憶に新しい。

 

…あのジャパンカップがあってからというもの、ボク達の日常は変わってしまった。

 

今や、半ば異端と化した宗派は完全に覆ることなく、ごく一部の…トレセン学園内での派閥のみ存在している形となっている。

とはいえ、それはあくまで傾向だ。実際にどぼめじろうが男なのではないか?という考えを捨てていない人も少なからず実在する可能性は否定されていない。

 

というよりは、そういった人たちがここ最近になって、少しずつ増えてきた…というのが現状だ。またもや彼が何か思わせぶりなことをしてしまったのではないか?と思う人もいるのかもしれないが、これについては完全に別件である。

 

そう…とあるウマ娘がやらかしてしまったのだ。

 

 

まず初めに、この季節…特に12月は世の女性達にとっては地獄となってしまう。それは何故か。

 

 

答えはクリスマスである。

 

 

この月に行われるレースは、主に一年を締めくくる上で重大な位置付けを意味している。こと有マ記念においては、クリスマスに一番近い日である事が多いためか、会場は魑魅魍魎の悪鬼羅刹で溢れかえってしまうのだ。そしてそれは今や、一種の恒例行事とも言ってもいいほどに、悲惨な姿へと成り果ててしまっている。

なんでも、男に会う機会などが滅多に訪れないトレセン学園の生徒を、そうした独り身の女性達が哀れな自分に見立てて重ねることで、一生懸命走ることだけに集中するというウマ娘の構図を利用し共感して、自身を慰めてくれる格好の生贄として活用することで、新年を迎えようとする試みなんだとか…。勿論、元来から生粋のレース好きな人達はそんなことはしないのだが、どうにもこれが年を締めくくる最後の祭りなんだそうだ。

 

いつの間にか、夢を見る場が、夢に敗れた人達を慰める場へと変貌を遂げるだなんて、一体誰が想像出来たのだろうか…なんて話は置いておくとしよう。

 

例年通りならば、そうした人達がいると分かった上でレースをし、ファンの人たちと共に心機一転し、来年もまた夢を見ようと奮起させるのが、ボク達ウマ娘の役割みたいなものだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

しかしながら、今年は明らかにウマ娘の動きが違っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

それを語る上で欠かせない要素の一つが、朝日杯フューチュリティステークス、阪神ジュベナイルフィリーズ、そしてホープフルステークスの試合結果だ。

 

 

まずはミホノブルボンだ。このウマ娘は、今や来年の三冠ウマ娘の候補を語る上で欠かせない存在の1人として話題に挙げられている。

そしてこの朝日杯においては、ミホノブルボンに対して不安となる課題が存在していた。それは距離云々といった心配事もあるが、第一の絶対条件として考えなければならなかったのは、クラシックを見据えた上での走りをしなければならないということだった。

勿論、現時点で最強格の器であることは、ウマ娘界隈に一般教養レベルでの共通知識として認識されている。その上で、ミホノブルボンがレース展開に対して控えめな走りをしてしまうのでないか?という予想が一部を除いて広がっていた。

 

だが、その心配は無用だったと人々は痛感する。あの無表情でサイボーグのような彼女が鼻で笑ってしまうほどに、過敏になっていたファン達を嘲笑うかの如く、2着に対して7バ身差を付ける圧倒的な勝負劇をマジマジと見せつけた。

これに世間は食いつくように驚いた。なんて娘だ、来年のクラシック…いや、それこそシニア期でも活躍すること間違いなしであると、確信してしまったのだ。

 

 

そして1週間後に迎えた怒涛の阪神ジュベナイルフィリーズ。ここではサンエイサンキュー、シンコウラブリィ、ニシノフラワーの天才組三強によって戦いが繰り広げられていた。まるで歴戦の強者が現れたかの如く、烈風のように一瞬にして他のウマ娘を置き去りにしていくそれは、時代の変化を感じさせる一撃を一瞬にして放ち、数多の女性に強さとはこういうものだ、と証明することとなる。

世間はここで、目をパチクリさせるかのような惨状を前に、現状を把握出来なくなっていた。ジャパンカップ、朝日杯ときて、何故ここまで強いウマ娘が急激に現れてきたのだと、皆が皆疑うようにして、その原因についての話題が飛び交うようになっていく。しかしながら根本的にわからない為、話題が収束することはない。

 

 

時には、『なんかそういうデータあるんすか?』とまで言われる始末だ。

 

 

そこにホープフルステークスが、息を潜めるかのようにして控えていた。「希望に満ちた」「望みを持つ」といった意味が込められたこのレースで、幸運を届けるかのようにして勝利したライスシャワーは、正に黒き鬼神のようだった。

 

距離が短いのではないか、という懸念を他所にして魅せた走りは、ミホノブルボンにも勝る勢いの見事な一文字。その走りっぷりに人は歓喜し、祝福の声を彼女へと浴びせた。

 

 

さらには、朝日杯、ホープフルステークスの両方へ出場したマチカネタンホイザもまた、平凡とは思えない走りを見せつけていた。どちらのレースでも2着をもぎ取るその異端さは、はっきり言って普通のウマ娘ではないと評価される位置付けともなっていた。

 

 

加えてその勝利者が、毎度の如くインタビューなどを通して少しずつ入れてくる例のあの人へと向けたメッセージ。特にライスシャワーは、前回恥じらう様にして行っていた小説のキャラを完璧にコピーし、

 

『まずは現時点で最強と名高いミホノブルボンを倒せるまでに強くなります。G1を取ったからといって、決して慢心はしません。あの朝日杯を間近で見て、確かに凄いウマ娘だな、と実感しました。だからといって、超えられない壁ではないとも思いました。この発言によってライスがヒールと呼ばれようと、関係はありません。弱いヒールは存在しないんだ、と証明し、絶対的王者を倒す様な…そして、見ていて心が熱くなる様な…そんなレースが出来るよう、これからも精進していきます。応援の程、よろしくお願いします』

 

なんて言葉を、1ミリのズレもなくご丁寧に残している。これには多くのウマ娘ファンが感激していた。元ネタがどうであれ、ここまで胸を熱くさせる宣戦布告は、久しぶりであったためだ。

 

かつ、その話題に挙がっていた全員は、総じて度肝が据わっていた。なんと言えばいいのだろうか…そう、まるで瞳に熱がこもり、何か途轍もないものを手に入れようとしているような、覚悟をしている目をしていたのだ。

 

 

これに疑問が疑問を生んで、さらには拍車をかけていく事となる。

 

 

まあ…こうなってしまった理由は、我ながら理解出来てしまうのだが、前提として、ボク達はどぼめじろうの正体を掴みかけていた。実際のところ、彼女だと思われていた人が実は狂った男で、ウマ娘を愛しているという行動心理まで解けている。

 

しかしながら、彼が日本の何処にいて、どんな暮らしをしているのか皆目検討もつかないでいた。あれだけ拗らせた人な為、探すのも一苦労なのだ。あと、国や法律等を敵に回したくないという普遍的なものもある。

 

 

また、どぼめじろうを探す理由は幾つか存在する。

 

1、どぼめじろうに向けている好意が消えてしまった状態で、ウマ娘のリミッターが解除されたまま走り続けていた場合における損害が、怪我だけでは済まされない危険性があること。(目標が絶対に手に入らないものだとわかった時の精神的な損失が計り知れない、ということも入れておく)

 

2、どぼめじろうの正体が、他国や市民に認識され特定された時において考えられた際における大規模的な犯罪に巻き込まれる確率が、非常に高くなってしまったこと。

 

3、現段階では短期間におけるウマ娘の成長比率や本格化だ、という声がURA上層部から上がるほどに、この現象がどぼめじろうによって起きていることだと知らないこと。(長期間に渡る調査にて、この状況が本格化以外の要因で続いている、と知ることができれば、発生源を特定する提案くらいは出されると予想される)

 

4、政府の力だけでは、たった1人の男のために動くという事態に発展はしないということ。(事件が起きれば対処はするが、未然に防ぐのは難しいという現状はどうにも出来ない)

 

5、各国…主にサンデーサイレンスやイージゴア、ダンシングブレーヴ、サドラーズウェルズ、ホーリックスといった名だたるウマ娘が、この不可思議な惨状に対して特有の勝負勘が働いており、十中八九バレている可能性が高いということ。

 

6、今のところ正体を知っているウマ娘は、いつになく調子が良いなどの体調面における変化が見られているが、これが本能のままに欲の限りを尽くすような行為に結びついてしまった時に、互いが不幸になるという最悪の事態を未然に防がなければならないということ。

 

7、6つ目の出来事によってウマ娘と男性の接触が、一切禁止になってしまう法が整備されてしまうかもしれないということ。(ウマ娘と人間との人口比率の問題)

 

8、単純に、これ以上男性からウマ娘に対しての誤解が広まれば、いつかはネットなどにて悪質なデマなども混じった情報が拡散してしまう恐れがあるということ。

 

9、男尊女卑、女尊男卑共々の面倒臭い連中によって、URAが衰退してしまった事による損害額が億を軽く超えること。(そうなると、ウマ娘の社会進出も難しくなってしまい、結果的に誰もが不幸になってしまう結末を迎えてしまうので、それは絶対に避けたい)

 

10、予言めいたものが実は予言などではなく、どぼめじろうの声を聞いた事によって、身体が無意識にそれを望み意図的に怪我などが発症してしまう恐れがあるということ。

 

11、どぼめじろうが民間や国営の男性保護警備員を雇っていない可能性が浮上したこと。(雇ってなくても日本は他国に比べて治安は良いので問題はない。が、問題が発生した場合は保険適用外のような扱いになる)

 

12、どぼめじろうの影響力の再分配が必要不可欠だということ。(メジロ家や、それよりも大きい王族の権力等を使われてしまった場合、誰も太刀打ち出来ずに白旗を上げる事になりかねなくなる。そんな事になってしまえば、彼の国は勿論、ロシアや中国、中東諸国が黙っていない。とはいえ、今日に至るまでその兆候は見られていない)

 

 

他にもまだまだあるとは思うが…一先ずはこの辺にしておくとしよう。簡潔に述べると『飢えた女性ほど怖いものはいない』のだ。最早、ギャグでは済まされない事態へと発展させたのは、他でもない彼本人とボク達全世界に存在するウマ娘のせいである。例え彼が放つ言葉が借り物であろうがなかろうが…そこには罪しか無かった。罪深い男の詰みである。

 

 

だからといって、このまま放っておく訳にはいかない。男の愛の形はどうであれ、本物だ。だからこそ煩わしさが半端ない。

 

 

よって、こっそりと…かつ偶然を装ってどぼめじろうに接触し、やんわりと収束させる形の方向性で事態を済ませたいのだ。

 

 

その為に、ボク達はトレーニングの合間を縫っては情報の答え合わせを行った。その求め方は至って単純だ。どぼめじろうや恋鐘が活動を始める前の記事を追えばいいのだから、今までに比べればこれほど楽なことは無い。

 

どぼめじろうがURAに落ちた後に、男性の従業員募集を無くしていることから、意外にも目星は付きやすかった。

 

ただ、そこから先がなかなかに手強かったのだ。

 

男性の記事からウマ娘やレース関連に絞っていくと、大体は何処ぞの富豪と婚約しただのといった、この世界でよく見られる報告が多数を占めていた。

 

 

とある一件を除いて…の話だとは、この時思いもしなかったが。

 

 

ヘリオスが仕入れた情報の中に、一つだけ異彩を放つ記事があった事が、発端の始まりである。

 

 

 

 

 

 

 

 

「『滋賀県の賀茂神社にて、男性が参拝!!』って何この記事。ヘリオスが入れたにしては大分胡散臭いんだけど…」

「ああ、それ?なんかウチらがまだトレセンに入る前くらいに、個人的にテンションブチ上がっちゃった鬼ヤバニュース…みたいな?こないだの一件があったじゃん?んで、データを入れる時にミラクルてんてーとお嬢に「この記事もどうよ?」って見せたんよ。そしたらさ、「いやいや、その記事を入れるのはないない」って珍しく一緒に笑い合って…それが余りにも可笑しかったから、とりまウェイウェイ!ヴォンヴォンヴォーン!的なノリで入れてみたってわけ!いやぁ、そしたらあんな風にかましていたどぼちんが らびゅ〜 てんあげよいちょ! だったなんて思わないじゃん?まじパなかったっていうか…あれ、なんか不味った?」

「ってことはこの男が…ってかこれどぼめじろう確定なの!?」

「噂話って0<p<1の人数が多ければ多いほどpに依存しないから、確率って半分になっていくじゃん?だけど、これに関してはマ!どぼちんかどうかはわかんないけど…ただ、その神社がある場所ってのがさ〜、ちょ〜ど田舎なんよ。周りは田んぼだらけでって感じで。しかもイケメンすぎてフェイクニュースだって噂まで流れたりと踏んだり蹴ったりの嵐。結局他のニュースに比べて上手くバズらんかったってオチ!なんか…そこら辺がどぼちんらしいな〜って」

「こんなにも早く候補が見つかるだなんて…時系列的にも一致するし…マジで瀬戸際じゃん!ね、ねえその神社ってどこにあるの?」

「栗東!あ、いや…確かその近くの篠原ってところだったと思う!」

 

 

 

 

 

 

 

 

実態が透明化していく程に、段々と残念になっていくというのは彼らしい。いや、元々残念な人であるのは間違いないのだが、ウマ娘至上主義者の末路が狂信者であるとは考えたくなかったのだ。現段階でこれについては定かではないが…あれだけボク達を翻弄しているとなると、どうしてもその考えが頭に過ぎってしまう。

 

 

いや、こうして狂っていなければ出来ない行動なのだろう。どぼめじろうという例外が最も良い例だ。

 

 

さて、こうして彼が唯一出現した居場所は判明した。

 

 

この段階では、まだなんとかして画策を練っている段階だった。どぼめじろうに本来の意図を悟られないよう、最新の注意を払って行動を起こす寸前だったのだ。その試みとは、元々開催される予定だった名古屋や笠間、園田、姫路、そして高知といった地方トレセン学園の生徒と、栗東にあるウマ娘専用のトレーニング施設で親睦を深めるイベントである。

正に、両校の生徒が交流を深めるにはもってこいの場所だ。

どぼめじろうが現れた場と栗東トレーニング施設が近かったのは運が良かったが、それを抜きにしても…それらを踏まえた上であたかも奇遇を装うそんな策略を、カイチョーが上手いこと形として提案し上からの承諾を得る。あとはどぼめじろうの内面を信じるのみ…そういう手筈だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

では、冒頭へと戻るとしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

その矢先に…有マ記念において、やらかしたポンコツがいる。

 

 

 

 

 

 

 

 

そう…ボクの心を読めるような勘の良い人は気付くだろうが、ボクの友だ…強敵(ライバル)であり、尊敬しているウマ娘の1人…

 

 

 

 

 

 

 

 

メジロマックイーンである。

 

 

 

 

 

 

 

 

通称【何やってんだマックイーン(オマエッ!!)、これはびっくりダイユウサク】事件だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

ご存知の通り、彼女はどぼめじろうの被害を一番に受けている被害者であり、どぼめじろうを興奮させてきた加害者でもある。この関係図が彼女を混乱させていたのだ。しかも、居場所が判明したのはレースが始まる1週間前だ。

 

 

「『人の心はわからない。正体が誰であったとしても、行動が人の本性を決める』なんてことを過去にあなたは仰られていました…ということは、私を弄っていたのは愛情の照れ隠しのようなものなのでしょうか…いえ、判断を見誤ってはなりません。いついかなる時でも誇り高きメジロ家のウマ娘として優雅に…本当に存在する男性ですの?だとしたら、私はなんて…なんて勿体無いことを…でも、仮に男性でもどぼめじろうは…キツいですわぁ。それでも…好かれているという点は悪くないですし、何より年上です。あの暴れっぷりは看過出来ませんが、でもそこが……ハッ!いけませんわ!これはどぼめじろうが私を弄んでいるに決まってますわ!」

 

 

こんな四苦八苦をした後、開き直ったかのようにして叫ぶ彼女は…

 

 

「ああ、もう!散々な目ェばっか遭って…こちらは我慢しかしておりませんのに…まだまともな会話もしたことが無いんですのおおおおおおおおおお!!」

 

 

ただの1人の少女であった。

 

 

枠順が決まる前から、リーマスでも処方された方がよろしいのではないか、と感じるほどに、躁鬱患者に見られがちな浮き沈みの激しい気分がマックイーンを襲っていた。挙げ句の果てには、処方薬なんか飲んでもいないのに、副作用によく見られるリチウム中毒のような手の震えの症状まで出る始末だ。そのうち暴れるに暴れて、歯が3本くらい折れたりしないものか、と心配してしまう。

 

 

そんな状態で、有マ記念の前日に交流イベントが開催される事が決まってしまった。

 

これにより、マックイーンは目がバッキバキの興奮状態のまま、レースに挑むことになる。

 

無駄に気力も体力も消費しながらのコンディションは最悪でいつになっても治らず、関係者は勿論のこと、ナイスネイチャやダイタクヘリオスなどの選手達はマックイーンの様子に集中出来ず、観客も一番人気に推しているとはいえ、流石に心配が勝った。

 

 

余談だが、この有マ記念。

秋の天皇賞では降着によってプレクラスニーが繰り上げで1着、メジロライアンは屈腱炎明けで本調子でなく、ツインターボも疲労状態が解けず、ナイスネイチャはマチカネタンホイザの例があるとはいえ鳴尾記念からのぶっ続けで、ダイタクヘリオスは距離適正の問題、オサイチジョージはこの有マで引退、レオダーバンやイブキマイカグラは菊花賞での限界を超えた走りの影響か疲れが取れず、カミノクレッセは初めての中山レース場での舞台と、総じてズタボロなのだ。1人を除いて…。

 

 

ここで我先に、と躍り出たのがダイユウサクだった。この試合に賭ける思いが誰よりも強く、仕上げに仕上げた彼女は、錯乱状態だったマックイーンを物ともせず、1着を掴み取る。

 

 

レース好きにとって、ウマ娘が好きな人にとっては、なんて素晴らしいんだ、と感動の嵐が吹き荒れただろう。実際、レース場はライブ会場で盛り上がった時並に皆が雄叫びを上げた。

 

 

だがしかし、今年の有マ記念はクリスマスの3日前だ。そしてこのメジロマックイーンの取り乱しようは、新作のスイーツが発表されるわけでもないのに1人呑気に浮かれていたことから、ある種の予想を生み出してしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

正直言って、こんな疑いが出る以前に、ダイユウサクはボク達全員を一発ずつ殴っても良いと思うのだが…所謂【もしかしたら:あのメジロマックイーンに『男』が出来たのではないのか】という推測だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

これが冒頭でも述べた可能性だ。ブルボンやライスといったメンツとマックイーンの共通項があるとすれば、それはもうどぼめじろう=恋鐘以外に存在していなかったのだ。

 

このぶっ飛んだ論調に、どぼめじろう界隈での噂が噂を呼び、日夜論争が繰り広げられているのが常となっている。

 

やはりこの界隈は侮れないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなでスレも現実もクリスマスの後ということもあって、いつもよりも少しだけはっちゃけている12月30日。ボク達は栗東で交流会を楽しんでいた。

 

このトレーニング施設の隣町には、スケート場などの活気に溢れる娯楽設備も建てられている。

 

そう…スケートといえばカイチョーとオグリの黒歴史もあるが、それを踏まえた上でイベントも大盛況であった。

 

それは個人的にも言えることであり、地方との交流は中々に喜ばしいものだった。

中でもオグリの同期でもあり、ライバルでもあり、友達でもあるマーチトウショウは、東海ダービーを勝ったということもあってか、中央の娘と張り合える程にストイックだし、ノルンエースはダンスが得意だということで、意気投合した。久しく忘れていた走るのが楽しい、という感覚はボクの走りをさらに変えるきっかけの一つにもなったし、その2人のおかげで完成形には至らなかったものの、大きく昇華できたのだ。

 

まあただ…この、当日に「会わせたい人がいる」と言って連れてきたオグリのチョイスが、なんというか…相変わらずだった。

何せ、トウカイテイオーがダービーを取ったから東海ダービー繋がりでっていう洒落でマーチトウショウを繋げようとしてくるのだから。いや、これはこれで…らしいというか。

あの怪物はどこまでいっても素直で天然なんだな、と自然と笑顔になってしまう。その様子にネイチャはツボり、キタハラやベルノ、タマモ、イナリは総ツッコミをし、クリークとマルゼンが微笑ましい表情を浮かべ、カイチョーはしょんぼりしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして運命の12月31日…キタちゃんの幼馴染であるコパノリッキーからの提言により、ボク達はマーチ達の案内の元、年末詣へと出向いた。近くにある大野神社ではなく賀茂神社へと行きたいのだと言っても、快く引き受けてくれたマーチ達には申し訳なさで一杯になる。

 

最寄りの草津駅まで走って30分弱…良いランニングコースではあるが、流石にここはバスでのんびりと向かう。

 

駅へと近づくにつれて、タワーマンションや商業施設が増えてきて賑わいを増してきた。少し古臭い小さな立川駅や船橋駅とでも表せば良いのだろうか。適切な表現が思い浮かばないが、田舎らしい田舎か?と問われれば別段そういったわけではない、極々普通の街がそこにあった。

 

改札を通り、米原方面行きの電車に乗る。

このまま約15分弱電車に揺られると、目的の篠原駅に到着する…のだが、ここで周りの風景を見て、少しずつだが雲行きが怪しくなってくる。守山、野洲辺りまでは軒並み住宅街が車窓から映ることが多かったのだが、野洲より先に行くにつれて一面田んぼだったりと…快晴も相まってか、目の前に長閑な風景が広がってきたのだ。

 

 

一同は不安へと駆られた。失礼にはなるが、こんなところに男がいるわけがないと、目を逸らしたくなる勢いで思ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「『今から1270数年前の奈良時代に天変地異が起こり、国土が危機的な状況となった。この時、当時の天皇が日本の荒廃を憂い、天変地異のない世を願い、国土の災厄を封じ、人々の幸せを願う神社を創造した。…さらには、元々琵琶湖や土地の影響でウマ娘が育ちやすかった環境下であったことや、遥か昔から人間と共同体で暮らしていた痕跡が見られた事、この神社を建設する上で携わった書物などが残されるなどの事から、全国的に見てもウマ娘の心と人の心が寄り集まった神社であると言える。

このことから当社の事を人々は【ウマ娘の聖地】と呼ぶ声も多い』…へぇ、由緒正しき神社なんだね」

「あっそれとね?一般的な神社の場合、本殿の向きは南向きか東向きなんだけど、本殿が鬼門の方角、北東にあって結構特殊な方位にあるんだ。それに加えて本殿の向いている方位が裏鬼門…つまり南西を向いている。よって、この建設には陰陽道が関わっていた、なんてこともわかるんだよ!」

「流石リッキー大先生。あれ、でも三女神様の像って…」

「ああ、それは…今日までのレースがここまで発展したのは、偏にイギリスの影響が大きかったからだそうだ。

これもその一つ…ではあるのだが、この取り組みにはどうやらアメリカも関与していてね。多額の支援の下もあって、三女神の概念がそこいら中に広がった、というのが通説らしい。

事日本においては種正、種道、星旗、星若、星濱、星谷、星富、星友と呼ばれたウマ娘が欧米諸国と率先して整備に携わったからこそ、トクマサやクレオパトラトマスが活躍できたとも言われている。テイオー…これは歴史の勉強で習う項目だぞ」

「あ、あはは。ごめんカイチョー」

 

 

「お、なんかアタシのゴルシちゃんレーダーが受信しちまったぜ!サンエイサンキュー共々、唐突に褒められた気がする!」

「どうしたんです、急に。これから『決戦!どぼめじろう』って意気込んでいらしたのに…」

 

「テイオーちゃん、ウマスタライブの視聴者達からも『それは一般教養だよ』みたいなこと書かれてるよ」

「へ、へぇ…じゃあ聞くけどマヤノは知っていたわけ?」

「も、勿論?テイオーちゃんと違って天才だし?いっぱんじょーしきだし?」

 

「田んぼかぁ。…お腹が空いてきた」

「オグリは相変わらずだな」

「っぱ、オグリしか勝たん…!」

「いや、そこツッコミ入れんのかい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

…何て笑い合ってはいるが、正直なところ…わーい、観光ってたっのしー…みたいなノリで完全に諦めていた。表面上取り繕っていても、内心酷く荒んでいて、雨がザーザーと降って止んでいないまま、歩みを進めている。止まない雨はない、なんて言葉を投げないで欲しい…誰かボク達の心に傘を差してほしい、と切に願う様子は、完全にお通夜ムードだ。

 

 

真面目に考えたら、こんなノリでウマスタライブなんてするもんじゃない、とも思うが、テンションを上げるためには犠牲になってもらうしかないのだ。仕方がなかったのだ。

 

 

それでも折角ここまで時間をかけて、この地へとやってきた。そうなると、何かしらの証は残したいもので、色々な葛藤の末に、なんだかんだこうして向かっているのは、最早意地でしかない。

 

 

自惚れてる訳ではないが、この見渡す限り田んぼしかない場所で、知名度がある子供がウマスタライブをやっているのは中々シュールすぎる光景だ。響き渡る声は、静寂さに比例してより目立っていく。

 

 

どぼめじろう本人が来る保証は無いにしても、釣りをする場所くらい選んでほしいものだ。正直に言って、本当に勘弁してもらいたいものである。

 

 

 

 

 

 

 

 

『とにかくね、私にはね、広いライ麦の畑やなんかがあってさ、そこで小さな子供たちが、みんなでなんかのゲームをしているとこが目に見えるんだよ。何千っていう子供たちがいるんだ。そしてあたりには誰もいない――誰もって大人はだよ――私のほかにはね。で、私はあぶない崖のふちに立ってるんだ。私のやる仕事はね、誰でも崖から転がり落ちそうになったら、その子をつかまえることなんだ――つまり、子供たちは走ってるときにどこを通ってるかなんて見やしないだろう。そんなときに私は、どっかから、さっととび出して行って、その子をつかまえてやらなきゃならないんだ。一日じゅう、それだけをやればいいんだな。ライ麦畑のつかまえ役、そういったものに私はなりたいんだよ。馬鹿げてることは知ってるよ。でも、ほんとになりたいものといったら、それしかないね。馬鹿げてることは知ってるけどさ』

 

 

 

 

 

 

 

 

麦畑がないにも関わらず、何故かこの本の一節が唐突に頭に過ぎった。

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし今のボク達にとっては関係のないことだ。余計な考えに捕われてるな、と再度心を引き締める。

 

 

「はぁ…最悪だ。嘘みたいな記事に踊らされることもそうだが、このオレがここまで未練がましい想いをするなんてなァ…アイツと同じように狂っていたって訳かよ。クソッ」

「そ、そんな事はないと思いますぅ」

「そういえばドーベルさんやデジタルは?」

「そういや見かけねえな。こっち側に来てねえっぽいし」

「デジタル君達ならコミケだよ。それに…現実離れしているが、万が一向こう側にも現れる可能性もあるかもしれないからねぇ」

 

 

残すは、ボク達小娘の作戦がバレないことを祈るだけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これは命令です。良い加減…姿を現しなさい」

 

 

初めに感じたのは鼻腔を擽るような違和感だった。トレーナーや周りの人達は気が付いていなかったが、ボク達ウマ娘にはこの神社に入る前から今までに嗅いだことのない、甘い香りが漂ってきたのだ。

 

最初は甘酒かと思ったが、それとも違う…どちらかといえば、マックイーンやイクノなどと…人やウマ娘とすれ違った時にフワッと香るような、その人その人が出す特有の体臭に近かった。

 

その匂いは神社の奥に行けば行くほど、濃度が濃くなっていくようで、驚くべきことにマーチトウショウやノルンエースは耐えられない程であった。

 

 

結論から言うと…その匂いの発生源はコパノリッキーが言うには、最も氣が集まる場所に隠れるようにして居るそうだ。鬱蒼と生い茂る木々から、こちらを覗き込むようにしてボク達を見ているのだ、と怯えながら彼女は語る。

 

そうして皆が固唾を飲んで待っていた。

 

ボクも、その匂いの発生源もどれだけ手間を要したかはわからない。ただ、向こう側が先に折れたことだけは覚えている。

 

 

 

 

 

 

 

 

ガチャッと音を立てて登場した訳ではない。

 

 

 

 

 

 

 

 

ゲコッと季節外れの蛙が鳴いた訳でもない。ましてや暗闇から出てきた訳でもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

だというのに、その存在は途轍もない威圧感を放っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

冬ということもあって、コートを纏いフードを被ってはいるが、歩き方からして質の良い筋肉の持ち主であることがわかる頑健さは、男性とは思えないほどのものだ。加えて、ボク達よりも遥かに高身長であることも確かで、価値基準の認識が一瞬にしてガラッと変わってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「早く顔を見せなさい」

「ひゃいいい、ごめんなさいいいいいい!!ッッ!!ぎゃああああああ!!姿形がものの見事に輝いてるうううううう!!くっそ美人ですわぁあああああ!!」

「ひゃあああっっ!!ッッ!!生で見てもくっそイケメンですわぁあああ!!本物の男性ですわああああああ!!マジやべえですわあああああああああ!!」

「ウマ娘ちゃん達が余りにも美しすぎるううう!!魂が輝いていて本当に眩しいよおおおおおおおおお!!これが、これが彼女達の光ン力だあああああああああああ!!」

 

 

「いや、それただの日光のせいじゃん…」

「テイオーちゃん突っ込むところそこ!?」

「うああああああああ!!あっああっ!!あうううぅぅぅ………」

「ああああああっっ!!あっあああ!!ああ!!あうぅぅ………」

 

 

 

 

 

 

 

 

ガラッと変わらざるを得なかった。

 

 

男というよりは間違いなく変態だった。なんだこいつ…いや、ホント…なんだこいつら。

 

 

幾らネットで何度もやり取りしている仲とはいえ、なんだかんだで息ぴったりなのもどうかと思う。まず第一に…なんでこんなところに、本当に男が居るのだろうか。いや、こんなところだからこそ…なのだろうが。

 

 

待ちきれないとばかりに声をかけたマックイーンも、それに直様従ってしまう彼も…なんというか、残念美人という言葉がお似合いだ。

 

 

それに、そんないきなり顔を上げたら困るのだ。こちらとしても心の準備というものが出来ていない。ご尊顔を見るにも一苦労なのだ。どうしてこうも皆してかかり気味なのだろうか…せめて深呼吸くらいしてほしいものである。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ああ…これが…神だ。この世で唯一、この目で見ることの出来る…神だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

どちらが呟いたのかもわからないが、その言葉によって意識がギリギリ現世へと戻ってくる。そうして見せた顔立ちを改めて見てみては、一言で表すならば過剰な程に整っていた。例えるならば、彼もまたウマ娘のような美貌を持っている、と言っても過言ではない。発言の内容に目を瞑れば、キリッとした表情からは発せられたとは思えないほどの美声と相まって、まるで雪原に舞い降りた天使のようだ。

 

 

いやちょっと待って…これが天使なのか?天使の見た目をした悪魔ではないのか?そもそも天使と悪魔とは何だ?

 

 

誰がどう見たってこんなイケメンがどぼめじろうだとは思うまい。だが、こちらを見つめたまま…いや、顔はこちらに向けているが、何処か虚空を見つめている彼が、紛れもなく本人であるという確証もなく察してしまうのは、ボク達がどぼめじろうに毒されている影響によるものなのだろうか。

 

 

とはいえ、このまま反応もなく固まっていては埒が開かない。

 

 

互いが互いに伺いあっている中で動いた彼女は、この瞬間を待っていたかのようにして名乗り出る。

 

 

「そ、そう!そうだよ!あれだけ熱心に活動していた人の前に、いきなり目の前に推しが現れちゃったら固まっちゃうのも無理もないよね!それにほら…ウマ娘って物凄い力あるし…実際に目を合わせたりするのが怖いっていう可能性だって考えられる。こ、ここは年長者であり、ヒト耳同士でもある私が近づいてみるよ!よし!行くぞォ!!」

 

「ト、トレーナー?無理はしないでよ」

 

「トレーナーちゃん、頑張って!」

 

 

少しずつ歩み寄っていく姿はさながら勇者のようだが…そういえば、マヤノの情報が正しければ、彼女もまた心酔していた疑惑があるんだった。

 

 

ダメだ…幾ら目の前にいるのがどぼめじろうだとしても、男だという事実が、ボク達の思考を鈍らせていく。八方にらみでもされているのか、疑い深くなるほどだ。

 

 

そんな中、カイチョーだけが何かを察知していた。普段の様子とは違い、額から溢れる冷や汗がその深刻さを表しているようだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「彼がどぼめじろうなら…この状況は失策だった」

 

 

 

 

 

 

 

 

その発言に一瞬耳を疑ってしまったが、彼の呟きが聞こえてきたことと、ボクの危険察知レーダーのような勘によって、漸く我へと返ることが出来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

「トレーナー、その人から今すぐ離れて!!」

 

 

「トレーナーちゃん危ないっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「…実際にこの目で見るなら、こっそりと壁になってじっくりと観察するのがモットーだってのに…。こんなにも瑞々しい沢山のウマ娘ちゃんと凄腕トレーナーが見れるだなんて…もう耐えられないよ。…ここがヴァルハラ?略してタヴァラ、タヴァラで…生気に満ち満ちてやばいでぶふぇっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ」「ひっ!」「しまっ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

「え、なん…で………えええええええええっっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

そう叫びながらブボボボボボボボボボッと音を立てて赤い閃光を散らす男。それに唖然とするボク達。ATフィールドに侵入し、その反動で思いっきり液体を浴びてしまい、注射を打たれたボクのように発狂するトレーナー。これらがギャグ漫画の展開のように、いきなり訪れてしまった。

 

ドロドロと血を流している男は今にも死にかけた様子である。それが目の前にいるものだから、この男を生かさなければ、と逆に冷静にもなる。

 

とはいえ、こんな余韻に浸っている暇はない。悠長に語っている暇もない。

 

 

現場は大混乱だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あああああああああ男に認知されてる私いいいいいいいい!!名字だけど読んでくれたああああああああ!!会って数秒で惚れちゃううううう!!惚れちゃうのおおおおおおお!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

何せ壊れてしまった人が居るのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あああああああああッッッッッッッッッ!!!!!!!!!」

「違うからねトレーナーちゃん⁉︎細かいけど名前違うから‼︎あと血で真っ赤っかになってるよ‼︎もの凄い勢いで大惨事になっちゃったよぉ‼︎」

「やばっ…み、水…水持ってこないと」

「あ…え?まさかとは思うけど…ウマ娘だけでなくてトレーナーでも反応するの?ちょいとナイチャさんの思考が追いつかないわ」

「うわばばっ!だ、だだだだ、大丈夫ですか?は、鼻から血が!!」

「普通、反応的に逆じゃありませんの?こんな無駄にイケメンな人が恋鐘でどぼめじろうって…涙が出てきますわ」

「だ、誰かゴム手袋やビニール袋を持っている人はいませんか!急患なんです!やばいんです!出血が止まらないんです!」

「男の人が鼻出血で倒れるとか、あり得るのか?」

「いやぁ、キツいわよ」

「…どぼめじろうの死因が鼻出血って普通に笑えませんね。20%以上の血液を急速に失うと出血性ショックを起こすので気を付けてください」

「なっ…クソッ‼︎ガーゼで圧迫止血するにも何で鼻なんだよ‼︎やり難いにも程があるわ‼︎顔面に触れろってか⁉︎許可なく触れろってか⁉︎」

「命よりも下らないものなんてあるかっ‼︎もっと強く抑えろ‼︎」

「タキオン、テメェ手が震えてガッタガタじゃねえか‼︎」

「もしかして医療関係のマニュアルが最近になって配られたのってこういう事だったの?」

「ただの偶然では?」

「倒れたのが日本で良かった…欧州は兎も角、アメリカは今年に入って漸く連邦政府の規制が整ったばかりだ。下手したら大半のウマ娘もこの男自身も死んでたぞ」

「薬物よりタチが悪いべ!」

「手の空いている者はこの場を包囲して!

「どぼめじろう死んじゃやだやだやだぁ!!」

「ABCD、及びMARCH確認良し。脳死だけは絶対に防ぐのです…マーちゃんにお任せあれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

寧ろ倒れる方なのはこちら側が正しい筈なんだけど!!

 

 

 

 

 

 

 

 

「エ、エフッエフエフッ…良い匂いがするし…沢山のウマ娘に囲まれて死ねるだなんて、幸せそのも…の……だなぁ………」

「テメッ、何でまた赤くなってんだ!どうすんだよこの空気をヨォ!コイツ、オレらより耐性がねえって本当にロジカルじゃねえな!何度もサイエンスを冒涜しやがって!ドトウ、清潔なタオルを慌てずに沢山持ってこい!」

「は、はいぃ〜‼︎」

「貴方はもう喋らないでください…本当に危険なんですから。ここで死んだら許しませんからね!」

「我が生涯に…我が生涯に一片の悔いなし……」

「言ってる余裕があるんなら、いい加減大人しくしてくださいませ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

反応的に正しいのかは不明だけど、深刻なのはトレーナーの方なのかもしれないしさぁ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

「ど、どどどどどどどどぼめじろうの血液が私の体内に入ってくりゅううう!!誰か助けてえええ!!PEAが分解されないのおおおおおお!!血液脳関門が強制的に開いちゃううううううううう!!脳が…脳が…震えるううううううううう!!」

「もう血は拭き取ったよトレーナーちゃん!それとフェニルエチルアミンなんか入ってないから!仮に入っていたとしても体内で分解される筈だから!お願いだから戻ってきて!」

「不味いな…水で洗ったけど錯乱状態が治らない。このままだと…先輩これ無期限の関与停止処分下されないよね?大丈夫だよね?」

「冷静に分析するのやめて、それ洒落にならないから」

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな茶番劇があってたまるかっ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

「ああっ!抑えているのに何で…血が、血が止まりませんわ!そうですわ…主治医!主治医を早く呼んできてくださいまし!何かしらの薬を持っているかもしれませんので!それと緊急搬送先にも随時連絡を!ゴールドシップさん、輸血の準備はどうなっていますの!」

「んなもんこんなところにあるわけ…おい、ゴルシちゃんの目に映っているこの行列は何だ。何で臨時の献血場が開設されているんだよ!意味はあるけどこの場においては全く意味無いだろ!検査とか保存するための設備はどこから持ってきたんだよ!仮に輸血をするにしても副作用が発生したらどうすんだ!」

「今連絡が入ったよ!近くの病院が持ってきてくれるって!」

「TACOやTRALIが起きる心配よりも、今は血だ!ありったけの血を寄越すように再度連絡!報告は怠るな!私達は私達なりに出来ることをやって、適切な処理はプロに引き渡す形で後を託すんだ!」

「心もとないですが、余ったタオルで脚下を中心に保温するのです。冬場なので身体を冷やしたらダメなのです」

「わかったぜマーちゃん、こういう感じか」

「マーちゃんが居てくれて助かったわ」

「この状況で持ってくるならユニバーサルドナー優先のものだろう。それで輸血全開って感じか…それまで耐えてくれよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

ああ、もうっ‼︎ワケワカンナイヨー‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

「あとマックちゃん達よ、抑えるのは良いんだが…多分それ逆効果だ」

「どういうことだァ?」

「どぼめじろうってあれだけウマ娘に熱中してただろう?タイミングが悪いとはいえ、アタシ達が触っているからこうなっているってことの可能性もあるな、と」

「それは否定できねェが、今抑えなきゃ死ぬのはコイツだぜ?」

「…まさか、そういう。な、ならどうすればいいのでしょうか…」

「うぅ…天国が見える。天国の外が見える」

「冗談なのか本気で言ってンのか…ダメだ、どぼめじろうだと知れば知るほどコイツの生態がわからなくなってきやがる…」

「マーチャンさんのお母様は確か美容専門ですし、困りましたわね…。頼みの医学でもどぼめじろうともなるとどうしようも…リッキーさん、こんな時どうしたら良いのでしょう」

「うぇっ⁉︎そ、そうだね…とりあえず症状が鼻血だって事に変わりはないから、頭を上げてなるべく冷やすようにするのが基本だけどってうわっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

大地の聲が発揮されやすい場所で…まさかの風水の考えにならなかっただけで、ドジスキルが発動するまでに至るとは…恐るべし。

 

血が流れている方向に倒れていたら危なかったのだろうが、間一髪で触れていなかったのは唯一の救いか。…多分、青龍らが護ってくれたんだろうけど…いや、寧ろ厄除けより厄除けするどぼめじろうの幸運に惹かれたのか。これこそ『最高の地勢に、最高の運気!』【勝利を呼ぶ縁起者】と呼ぶに相応しい逸材だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「コパぁっ!?」

「倒れたにしても何でそっちに倒れたの‼︎え、ここでドジっ子が出るの⁉︎」

「コーッパパパ〜…パパパァ〜…パパパパ〜…パパパパ〜…パ〜パパッパ〜パ〜パ〜パ〜パ〜…パ〜パ〜パ〜パ〜パ〜パァ〜… パ〜パ〜パァッパァ〜…」

「おやまぁ、リッキーにしては偉く大胆な攻めじゃのう…」

「何寝ぼけた事を言っているんですか!アキュートさん、ほら…リッキーを運ぶので手伝ってください!」

 

 

 

 

 

 

 

 

相応しい訳あるか!!被害者がさらに一名追加とか笑えないわ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

「え、これってまさか私のせい?嘘でしょ…」

「スズカの真似して誤魔化そうとしても無駄だぞ。とりあえず袋詰めにして攫った後、ダートに埋めっか?」

「マックイーン…信じてたのに」

「嘘だろ…嘘だと言ってくれよマックイーン…」

「La victoire est à moi‼︎」

「私をイジる時だけ、結託したかのように行動するの辞めてくださいまし!」

「ってもなぁ…こればっかしは犯行現場を見ちまったからなァ」

「アクトウマーチャンよりも悪役をしているのです。ワイドショー行き確定なのです」

「マックイーンはそろそろ厄祓いとかした方が良いんじゃないかな?ほら…秋の天皇賞やらジャパンカップやら有マ記念やらで悔しい思いをした訳だし、何よりあの時のマックイーンの顔を見たらそれはもう…ね」

「嫌なこと思い出させないでください!!」

「とりま、その話は置いておくとして…マジでこれどうすんだ?」

「科学もダメ、環境学もダメ、頼みの統計学も綱も切れたとなると…」

「いや、まだ…まだある!こういう時こそカワイイの出番!こんな時はカレンちゃんにお任せ!」

「…そっか、その手があった!」

 

 

 

 

 

 

 

 

どぼめじろうが繰り出すジョークは本当に笑えない。jokerの方がまだマシだ。ならばいっそ…究極無敵のカワイイで上書きをする他に、手段がないのかもしれない。もう正常な判断が出来そうにないボク達にとっては、救いそのものだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

ヨシ…後は任せた!頼んだよ、カレンちゃん!!

 

 

 

 

 

 

 

 

「とりあえず心肺停止だけはダメだからね!脳死なんてもってのほかだから!わかった?お兄ちゃん!」

 

 

「もういっかい呼んでくれないか?お兄ちゃん…と………ブハッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

大喜利かっ!!まさかまさかの…ボク達何も分かり合えていない!?

 

 

 

 

 

 

 

 

「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」

「お兄ちゃんなんて呼ぶからさらに血が!」

「あ、あれ…おかしいな…これで蘇ると思ったんだけど」

「カレンちゃんでもミスる時があるんだ…」

「いや、少なくとも血を飲み込むよりかはマシだから結果オーライだな」

「わかりません。何故こうなるのですか…怖い」

「どぼめじろう…どうか蘇って。アタシ達を…」

「私達の智見を深めて尚、バカの行動は理解が出来ないな」

 

 

 

 

 

 

 

 

なんだここは…地獄か?

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、なんか意識が…」

 

 

 

 

 

 

 

 

そうこうしている内に、本格的にどぼめじろうの容態が弱り出してきた。全くもってふざけてる。まだボクは…ボクは…!

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっと!しっかりしてよ!」

 

 

「その声は…テイオーかな?ごめん、なんか…視界が歪んで見えないや」

 

 

 

 

 

 

 

 

もう本気で怒ろう。男だろうと関係ない。一発怒鳴り込んでやる。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここで死ぬなんて許さない!逝くんなら、せめて…せめてボクだけを見てから逝けよ!ほら、ちゃんとキミの側にいるんだよ!!念願の!!待ちに待ったウマ娘が今隣に居るんだよ!?勿体ないと思わないの!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

一体…何を言っているんだボクは。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ミ゛ッ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

これで大人しくなったか⁉︎気絶したな‼︎今度こそしたんだよなぁ⁉︎よ、よぉし…一件落着。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ようやく治まったぜ…ったく、手の込んだ自殺かよ」

「男でダーウィン賞とか取るんじゃねえぞ…と言いたいところだけれども」

「なんか…告白みたいな感じだったね。さっきのテイオーの言葉…少し心にグッときたわ」

「ボクだけを見て、だなんて…テイオーちゃん大人だぁ…」

「な、何言ってるの…あれはどぼめじろうを大人しくさせる為に言っただけで…」

「何はともあれ、これで…医療関係者に引き継げることが出来る。よくやったテイオー」

「とはいえ、心臓も肺も動かなくなるのは最早時間の問題か?PCPSも準備するよう伝えておいた方が良いのだろうか」

「まだ生体機能を維持しているからそこまではしなくていいねえ。そも、あれは心肺蘇生、重症呼吸不全など必要となる事象が起きた時に使うものだ」

「意識レベルとかをこちらで決めるのも良くないんだよね」

「JCS、GCSの程度にもよるからそれも気にしなくていいぜェ。素人が手出し出来る分野じゃねえからなァ。向こうン側が決める事は向こうに任せるしかねェ…あぁ、疲れた」

「トレーナーさんも大人しくなりましたし、2人とも呼吸は安定しているので…一先ずは一安心出来そうですね」

「漸く私のコパコパも落ち着いてきたよぉ…いやぁ、酷い目にあった」

「コパコパって何?ってツッコミしても良いレベルにまで戻ってこれて…本当に良かったぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この様子は忽ちネット上に拡散した。

 

 

世界標準協定などを抜きにして、血の大晦日や神の聖父が降臨なされたと称されたこの日…世界は瞬く間に赤く染まることとなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

騒動が起きてからの世界は、悲惨な展開を迎えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

日本 26秒後 5万7912人 発狂

アメリカ 124秒後 54万8012人 洗礼を受けたといって改宗

カナダ 7秒後 8481人 各地に配属された献血場に殺到

香港 0.4秒後 780人 各地に配属された献血場に殺到

中国 37秒後 31万6932人 軽度の幻覚症状を訴える患者が発生

ロシア 210秒後 15万5302人 洗礼を受けたといって改宗

フランス 3秒後 1万3304人 発狂

イギリス 15秒後 4869人 日本のURAに就職志願

南アフリカ 182秒後 3544人 軽度の幻覚症状を訴える患者が発生

ドバイ 44秒後 407人 日本に対し計数十億円の寄付

アラブ首長国連邦 56秒後 1200人 日本に対し計数十億円越えの寄付

ドイツ 180秒後 3万2501人 各地に配属された献血場に殺到

オーストラリア 92秒後 7380人 発狂

アイルランド 12秒後 670人 日本のURAに就職志願

アルゼンチン 45秒後 9294人 軽度の中毒症状を訴える患者が発生

ブラジル 222秒後 2万4610人 軽度の幻覚症状を訴える患者が発生

チリ 67秒後 3276人 軽度の中毒症状を訴える患者が発生

ペルー 99秒後 5100人 軽度の幻覚症状を訴える患者が発生

ニュージーランド 0.9秒後 4297人 発狂

 

 

能力値の上昇が大きく見られたウマ娘は以下の通りである。

 

 

ダーレーアラビアン

ゴドルフィンアラビアン

バイアリーターク

ダーシーズホワイトターク

オルコックアラビアン

フライングチルダース

マッチェム

ヘロド

ジムクラック

エクリプス

ポテイトウズ

ハイフライヤー

キングファーガス

 

 

etcetc…

 

 

セントライト

ブランドソール

ミナミモア

Owen Tudor

Whirlaway

 

クリヒカリ

ハヤタケ

バンナーゴール

ミナミホマレ

Alsab

Big Game

Devil Diver

Sun Chariot

Vagrancy

Windsor Slipper

 

クリフジ

ダイヱレク

ヒロサクラ

ミスセフト

Count Fleet

Nasrullah

Princequillo

The Phoenix

 

カイソウ

クリヤマト

ヤマイワイ

Armed

Stymie

Twilight Tear

 

Busher

Caracalla

Court Martial

Dante

Gallorette

Pavot

Polynesian

Rising Light

 

アサフジ

アヅマライ

オーライト

カツフジ

トヨウメ

ミツマサ

Assault

Hypericum

Khaled

 

イーストパレード

シーマー

シマタカ

セフテス

トキツカゼ

ブラウニー

マツミドリ

Isabelline

Migoli

Pearl Diver

Petition

Phalanx

Sayajirao

Tudor Minstrel

 

タマツバキ

ニユーフオード

ハマカゼ

ヒデヒカリ

ミハルオー

ヤシマヒメ

Alycidon

Angelola

Bewitch

Black Tarquin

Citation

Coaltown

Noor

 

オーエンス

キングナイト

シラオキ

タチカゼ

トサミドリ

ヤシマドオター

Abernant

Capot

Coronation

Gabador

Hindostan

Nimbus

Ponder

Solonaway

Two Lea

Wistful

 

ウイザート

クモノハナ

コマミノル

タカクラヤマ

トサミツル

ニユーバラツケー

ハイレコード

ハタカゼ

Galcador

Hill Prince

Next Move

Tantieme

 

イツセイ

キヨフジ

クモワカ

サチホマレ

ツキカワ

トキノミノル

トラツクオー

ヒロホマレ

ミツハタ

Arctic Prince

Crafty Admiral

Sicambre

 

アサトモ

キヨストロング

クインナルビー

クリノハナ

スウヰイスー

セントオー

タカハタ

リンボー

レダ

Gay Time

Guersant

One Count

Real Delight

Tom Fool

Tulyar

 

オパールオーキツト

カンセイ

クリチカラ

ジツホマレ

ダイサンホウシユウ

ダイニカツフジ

チエリオ

ハクリヨウ

フアイナルスコア

フソウ

ボストニアン

ロイヤルウツド

ワカクサ

Aureole

Native Dancer

Nearula

Pinza

Premonition

 

オーセイ

カネリユー

ゴールデンウエーブ

セカイイチ

ダイナナホウシユウ

タカオー

ヒヤキオーガン

ミツドフアーム

ヤマイチ

Darius

Infatuation

Never Say Die

Royal Challenger

Zarathustra

 

オートキツ

カミサカエ

ケゴン

サールス

サスケハナ

セイカン

セカイオー

トウセイ

ハクレイ

ヒデホマレ

ヒロイチ

ブレツシング

メイヂヒカリ

ヤサカ

ヤシマベル

ヤマカブト

Meld

Nashua

Our Babu

Ribot

Swaps

Vimy

 

キタノオー

ケニイモア

トサモアー

ハクチカラ

フエアマンナ

ヘキラク

ミスリラ

Gilles de Retz

Lavandin

Needles

 

オンワードゼア

カズヨシ

キタノヒカリ

セイユウ

セルローズ

トツプラン

トパーズ

ヒカルメイジ

フイリー

マサタカラ

ミスオンワード

ヨドサクラ

ライジングウイナー

ラプソデー

Ballymoss

Bold Ruler

Crepello

Gallant Man

Round Table

Todman

Tulloch

 

アヤノボル

エドヒメ

オータジマ

オーテモン

ガーネツト

カツトシ

カツラシユウホウ

クリペロ

ゴールマイト

コマヒカリ

シユンエイ

ダイゴホマレ

タイセイホープ

タカハル

トサオー

ヒシマサル

ホウシユウクイン

ホウシユウサクラ

ホマレリユウ

ミスマルサ

メイジミドリ

ヤマニン

リンデン

ロールメリー

Alcide

Bald Eagle

Hard Ridden

Nadir

Silky Sullivan

Tamanar

Tim Tam

 

ウイルデイール

ウネビヒカリ

オーカン

オンワードベル

カネチカラ

キヨタケ

コマツヒカリ

シゲミノル

スイートワン

ダイマンゲツ

トキツヒロ

ハククラマ

ハタノボル

ハローモア

ホマレーヒロ

ミンシユウ

メイタイ

ヤシマフアースト

ヤマトノハナ

ライトリア

Fidalgo

First Landing

Intentionally

Parthia

Petite Etoile

Quill

Saint Crespin

Sovereign Path

Sword Dancer

 

ヴアイオレツト

オンスロート

オンワードスタン

キタノオーザ

キユーピツト

クインオンワード

グレイトスタン

ケンマルチカラ

ゴウユウ

コダマ

シーザー

シヨウザン

スターロツチ

タイゴンオー

タカマガハラ

チドリ

トキノキロク

トサキング

ビツグヨルカ

ヘリオス

ホマレボシ

マツカゼオー

ヤマジヨー

ヤマニンモアー

Airmans Guide

Die Hard

High Hat

Kelso

Pharamond

Si Furieux

Sound Track

St.Paddy

T.V.Lark

 

アズマテンラン

イーグル

エムローン

グランドタイム

クリヒデ

シンツバメ

スギヒメ

チトセホープ

チトセミノル

トウコン

トキクイン

ハクシヨウ

ミスケイコ

メジロオー

ユキロウ

リユウライト

Carry Back

Cipriani

Eagle

Floribunda

Hail to Reason

Match

Moutiers

Right Royal

 

アサマフジ

オーハヤブサ

オヤシオ

カツラエース

カネツセーキ

ゲンタロウ

ケンホウ

ゴウカイ

ゴールデンスター

コレヒサ

シモフサホマレ

スズトツプラン

スズホープ

タカシゲ

タカライジン

チトセハーバー

トースト

ヒカルポーラ

ヒロキミ

フエアーウイン

フジノオー

モトイチ

ヤマノオー

ライジングマサル

リユウフオーレル

リユウムサシ

Cicada

Crimson Satan

Gustav

Jaipur

Larkspur

Native Diver

Romulus

 

アイテイオー

アサホコ

カネノヒカル

キングダンデイー

グレートヨルカ

コウタロー

コウライオー

チトセリバー

テツノオー

パスポート

パナソニツク

バンダル

ヒメカツプ

ヒンドソネラ

フジノホマレ

ミオソチス

ミストヨペツト

ミスマサコ

ミハルカス

メイズイ

ヤマトキヨウダイ

Affectionately

Chateaugay

Crocket

Gun Bow

Never Beat

Never Bend

Only for Life

Partholon

Ragusa

 

アスカ

アデルバウエル

ウメノチカラ

オーギ

オーヒメ

オンワードセカンド

カネケヤキ

クリベイ

シンザン

トキノパレード

ハクズイコウ

バリモスニセイ

フジイサミ

フラミンゴ

フラワーウツド

プリマドンナ

ブルタカチホ

マスワカ

ヤマドリ

ヤマニンルビー

Derring-Do

Faberge

Indiana

Neptunus

Northern Dancer

Raise a Native

Santa Claus

 

アオバ

アストウエー

エイトクラウン

エプソム

カブトシロー

キーストン

キクノスズラン

ゴールデンパス

ゴールドバンカー

コレヒデ

スピードキング

セエチヨウ

セフトウエー

タイクラナ

ダイコーター

ダイニテンラン

チトセオー

パシカリーム

ハツユキ

ハツライオー

ハマテツソ

ヒガシソネラオー

ヒシマサヒデ

ブッシャン

ベロナ

ホウラン

メジロマンゲツ

ヤマニンダイヤ

Aunt Edith

Bold Lad

Diatome

Meadow Court

Reliance

Sea-Bird

Spanish Express

Tom Rolfe

 

アポオンワード

オンワードウエル

オンワードヒル

キヨウエイヒカリ

キヨシゲル

クリライト

ゲンカイ

シェスキイ

ショウグン

スピードシンボリ

タイシュウ

タイヨウ

タマクイン

タマシユウホウ

テイトオー

ナスノコトブキ

ニホンピローエース

ネイチブランナー

ハードイツト

ハイアデス

ヒシヤクシン

ヒロヨシ

メジロサンマン

メジロボサツ

メジロマジヨルカ

ヤマニリユウ

リュウファーロス

ワカクモ

Bon Mot

Buckpasser

Busted

Forli

Prompt

Sea Hawk

Silver Shark

Tesco Boy

 

アサデンコウ

アトラス

イチコ

オノデンオー

キクノフドウ

クリバツク

サトヒカル

シーエース

シバフジ

スイートフラッグ

ダーリングヒメ

タイギヨウ

ダイパレード

タカノキネン

タニカゼ

タフネス

トミマサ

ニウオンワード

ニットエイト

ニホンピローホマレ

ハクセンショウ

ヒカルタカイ

フイニイ

ホウゲツオー

マヤミドリ

ミドリエース

ムオー

ムネヒサ

メジロアサヒ

メジロシンゲン

メジロタイヨウ

メジロフレーム

メリーダンサー

モンタサン

ヤシマナシヨナル

ヤマピット

リュウズキ

Astec

Damascus

Dr. Fager

Fort Marcy

Gamely

Hawaii

Regal Gleam

Ribocco

Royal Palace

 

アサカオー

アタックブルー

アマノガワ

キタノダイオー

クリカシワ

ケイタカシ

コウユウ

スイジン

スズノツバサ

ダイイチオー

タケシバオー

タケブエ

ダテホーライ

タニノハローモア

ニットウヤヨイ

ハードウエイ

ハードオンワード

ハクセツ

ヒカリオー

ヒロダイコク

ファインローズ

ブラックバトー

マーチス

メイジシロー

ライトワールド

ランドエース

ルピナス

ローエングリン

Aranas

Berber

Levmoss

Lorenzaccio

Luthier

Nodouble

Petingo

Remand

Ribero

Sir Ivor

So Blessed

Stage Door Johnny

Vaguely Noble

 

アイズキノー

アカツキテル

アカネテンリュウ

アポスピード

アラートターフ

アリオーン

インターヒカリ

ウチュウオー

カネハヤテ

キームスビィミー

ギャロップ

キングスピード

キンセンオー

グローブターフ

ケンサチオー

コウジョウ

コンチネンタル

サンサード

シャダイターキン

シャンデリー

シュンサクオー

ショウゲッコウ

ショウフウミドリ

スピーデーワンダー

セプターシロー

ダイゴハマイサミ

ダイシンボルガード

タカツバキ

ダッシュリュー

ダテハクタカ

トウメイ

ナスノセイラン

ニューキミノナハ

ハクエイホウ

ハセタカラ

パッシングゴール

ヒデコトブキ

ファインハピー

ブルボン

ホウウン

マキノホープ

マサファイター

マスミノル

マツセダン

ミノル

ムツミシゲル

メイジアスター

メジロアサマ

ヨコズナ

リキエイカン

リキリュウシンゲキ

リュウスパーション

ワイルドモア

Ack Ack

Arts and Letters

Blakeney

Cougar

Don

Gallant Bloom

Habitat

Intermezzo

Majestic Prince

Reindeer

Shuvee

Ta Wee

Typecast

 

アローエクスプレス

エリモシルバー

オウジャ

オープンツバメ

オカヘレン

カーチス

クニノハナ

クリシバ

ケイサンタ

ケイシュウ

シャダイセンター

ジュピック

シュンサクリュウ

ジョセツ

シンスター

スイノオーザ

スターウイング

スリービート

ゼットアロー

タイセフト

ダイホウゲツ

ダテテンリュウ

タニノソブリン

タニノムーティエ

タニノモスボロー

タマアラシ

タマホープ

タマミ

トウショウピット

トキノシンオー

トレンタム

ハーバーゲイム

パールトン

ハイプリンス

ビーティーエイト

ヒダプレジデント

ヒデカブト

フアストバンブー

プリーズターフ

メジロムサシ

ヤマニビーナス

ヤマニンウエーブ

ラオスオー

リキショウ

Dictus

Huntercombe

Nijinsky

Personality

Sassafras

Silent Screen

Yellow God

 

エリモカップ

エリモジェニー

オンワードガイ

カツタイコウ

カツヤヨイ

カネヒムロ

キクノハッピー

キタイシオー

クリユタカ

コーヨー

サクラオンリー

サニーワールド

ジーガー

シナノホスター

シネマゴースト

シバクサ

シングン

ジンデン

スインホウシュウ

スズランパス

セブンアロー

ゼンマツ

ダイセンプー

タイヨウコトブキ

タカラローズ

タクマオー

ナスノカオリ

ナスノヒエン

ナルタキエース

ニホンピロムーテー

ハクコンゴウ

ハスラー

バンライ

ヒカルイマイ

フイドール

フセノスズラン

ベルワイド

ポピーオンワード

マスヒロ

マツカオリ

ミネラルシンボリ

ミリオンパラ

ムーテイイチ

ムツミバロン

メジロゲッコウ

メジロスイセイ

ヤシマライデン

ヤマアズマ

ラファール

ロングワン

Altesse Royale

Autobiography

Brigadier Gerard

Canonero

Contrite

Dancing Cap

Erimo Hawk

Hoist the Flag

Irish Ball

Jim French

Mill Reef

My Swallow

Run the Gantlet

Zug

 

アチーブスター

イシノヒカル

イナボレス

インターブレイン

オカザキジョウ

カミノチドリ

キースター

キョウエイアタック

キョウエイグリーン

グットキラメキ

グランドマーチス

クリイワイ

サカエカホー

サンヨウコウ

シバタケ

ジャズ

シロタマツバキ

シンザンミサキ

シンモエダケ

スーパーライト

スガノホマレ

スカレー

スズボクサー

ストロングエイト

ソロナオール

タイテエム

タイバブー

タイホウシロー

タイムライン

タカイホーマ

タケクマヒカル

タケデンバード

タケフブキ

タニノチカラ

ツキサムホマレ

トーヨーアサヒ

トクザクラ

トモエオー

ナオキ

ニッショウ

ノボルトウコウ

ハクホオショウ

ハマノパレード

ヒシマツタカ

ヒデハヤテ

ヒロクニ

ヒロサンダー

フェロースピード

ブゼンサカエ

マサイチモンジ

ユーモンド

ランドジャガー

ランドプリンス

ロングエース

ワイエムチャイナ

Hard to Beat

High Top

Key to the Mint

Ladiga

Lyphard

Numbered Account

Onion

Prove Out

Rheingold

Riva Ridge

Riverman

Roberto

Sancy

Sharpen Up

Susan's Girl

 

アイアン

アイズムサシ

イーストリバー

イチフジイサミ

エキプレス

カシハタ

カネイコマ

カミノテシオ

キクノツバメ

キシュウローレル

キヨノサカエ

クリオンワード

ケイスパーコ

ケイリュウシンゲキ

ゴールドイーグル

ゴールドロック

サンポウ

シルバーランド

スカイリーダ

スズカハード

スピードリッチ

スマノダイドウ

タカヨシタイホウ

タケホープ

ディクタボーイ

トーヨーチカラ

ナスノチグサ

ニットウチドリ

ヌアージターフ

ハイセイコー

ハクサンホマレ

ヒダコガネ

フジノタカワシ

ブルスイショー

ホウシュウエイト

ホウシュウリッチ

ポートスーダン

ホワイトフォンテン

マチカネハチロー

マミーブルー

メジロジゾウ

ヤマテスコ

ヤマブキオー

ユウシオ

ヨドヒーロー

リンネルンド

レイクファイア

レッドイーグル

レデースポート

ロッコーイチ

ワンエイト

Allez France

Ancient Title

Dahlia

Desert Vixen

Forego

La Prevoyante

Morston

Mr. Prospector

Secretariat

Sham

Star Appeal

Targowice

Thatch

Tudenham

 

アイアンハート

アイテイシロー

アイフル

アグネスビューチー

イシノオウカン

イットー

イナリトウザイ

インターグッド

ウエスタンダッシュ

ウエスタンバード

エクセルラナー

エドワールド

エビスオール

エリモイーグル

エリモカンセイ

エリモマーチス

オグリオー

カーネルシンボリ

カネオオエ

キクノオー

キタノカチドキ

キャッシュボア

コーネルランサー

コーリュウシンゲキ

ザオーリュウジン

サクライワイ

サンチャイナ

シルバーネロ

スイートゲラン

スカイシーダー

スピードシンザン

スリーヨーク

スルガスンプジョウ

ダイエイモンド

タカエノカオリ

ツアールターフ

トウコウエルザ

トウショウロック

ナスノカゲ

ナニワライト

ニシキエース

ニホンピロセダン

ハセマサル

ハマセイユウ

バンブトンオール

ヒカルジンデン

フジノパーシア

フジリンデン

フミノヒカリ

ホウシュウミサイル

ホリマロニエ

マルイチダイオー

ミカファスト

ミスダイリン

ミツルコトブキ

ミトモオー

ミホランザン

メジロナゴヤ

メジロフクシマ

モアーキャッスル

ヤマサンツバメ

ヤマニンバリメラ

ヨシゼン

ラウンドフアーザー

ラッキーオイチ

レスターホース

Bustino

Chris Evert

English Prince

Highclere

Little Current

Nonoalco

Northern Taste

Sagaro

Sir Penfro

Snow Knight

Talking Picture

 

アンセルモ

イシノアラシ

イシノマサル

ウラカワチェリー

エースコスモ

エリモジョージ

エンザンオー

オーラミハル

カバリダナー

カブラヤオー

グリーンファイト

グレートセイカン

グレイトファイター

ゴールデンリボー

コクサイプリンス

シタヤロープ

ジョーケンプトン

スリーフラム

ソシアルトウショウ

タイフウオー

タイホウヒーロー

タケデンジャガー

タニノチェスター

テスコガビー

トウフクサカエ

トウフクホープ

トウホーパール

トキノキンザン

トキワロッキー

トクノハルオー

ナラサンザン

ニルキング

ハードラーク

ハーバーヤング

ハクチカツ

ハクバタロー

バローネターフ

ヒダロマン

ファイブワン

ファンドリナイロ

フサトロキノー

プロスパラス

ホクトライデン

ホシバージ

マツフジエース

メイセイヒカリ

ヤマニンファバー

ヨネミノル

ライジン

リバースポート

リュウフブキ

ロードカップ

ロングフアスト

ロングホーク

Bruni

Causacus

Dandy Lute

Foolish Pleasure

Green Dancer

Grundy

Ivanjica

Miss Toshiba

My Juliet

Nobiliary

Proud Delta

Rose Bowl

Ruffian

Steel Heart

Val de l'Orne

Wajima

 

アイノハヤテ

アランフェス

イナリバンダー

エーデルザンオー

エビチカラ

エリモファーザー

オンワードカオリ

カシュウチカラ

カズマ

カミノハヤブサ

キングラナーク

クインリマンド

クライムカイザー

クラウンピラード

グリーングラス

ケイウンザン

ケイシュウフオード

コウイチサブロウ

コーヨーチカラ

シービークイン

シマノカツハル

ジャンボキング

スカッシュソロン

スズサフラン

スピリットスワプス

センターグッド

ダツシユリバー

ディアマンテ

テイタニヤ

テンポイント

トウカンタケシバ

トウショウボーイ

トウフクセダン

トリデジョウ

ニッショウダイヤ

ニッポーキング

パッシングベンチャ

バンブトンシェード

フアインポート

フェアスポート

フローカンボーイ

ベル

ベロナスポート

ホースメンホープ

ボールドシンボリ

ホクトボーイ

ホッカイノーブル

ポットグリン

マチカネタイテイ

マチカネライコー

ミサキシンボル

ミヤジマレンゴ

メイジガルボ

メルシーシャダイ

ユウホープ

ライバフット

ランスロット

ローズジヤツク

Bold Forbes

Cascapedia

Crystal Water

Elocutionist

Empery

Exceller

Flying Water

Honest Pleasure

Majestic Light

Malacate

Pawneese

Vigors

Wollow

Youth

 

アームシシリアン

アイノクレスピン

アウンエスラー

アマミプリンス

アローバンガード

インターグロリア

オキノサコン

カールスバット

カネミカサ

カネミノブ

サンシャインボーイ

シュランダー

ジンクエイト

スズホープ

スリークルト

スリーファイヤー

セーヌスポート

ソーウンオー

ソーウンムサシ

ダイタクチカラ

ダイワテスコ

ダンケンジ

テキサスワイポン

テンザンサクラ

テンメイ

トドロキヒリュウ

ニッソウプロス

ハードバージ

ハシコトブキ

ヒシスピード

ヒロブエ

ファインニッセイ

ブイセブン

フジビゼン

ブゼンダイオー

プリティーアカツキ

ブルーハンサム

プレストウコウ

ホリタエンジェル

ホワイトナルビー

マーブルペンタス

マサキビゼン

マルゼンスキー

メイワキミコ

メイワロック

ヤマニンゴロー

ヨシノリュウジン

ラッキーウエスト

ラッキールーラ

リキタイコー

リニアクイン

リネンジョオー

リュウキコウ

リョクシュ

Alleged

Artaius

Be My Guest

Blushing Groom

Bowl Game

Coined Silver

Cox's Ridge

Crystal Palace

Dunfermline

Habitony

J.O.Tobin

Johnny D.

Lady Capulet

Lucky Sovereign

Mrs. McArdy

Northern Dictator

Our Mims

Royal Ski

Seattle Slew

The Minstrel

Trillion

Waya

 

アグネスプレス

アグネスホープ

アサヒダイオー

イシノサミイ

インターグシケン

エンペラーエース

オヤマテスコ

カチウマタロー

ガバナースカレー

カンパーリ

キクキミコ

キタノコンゴウ

キャプテンナムラ

ギャラントダンサー

クリーンファミリー

グレートタイタン

ゴールデンボート

ゴッドガリトー

コトノアサブキ

サクラゴッド

サクラショウリ

サニーフラワー

サンエムジョオー

シービークロス

ショウフウグリーン

ジョーアルバトロス

スズカシンプウ

スリージャイアンツ

ダークロード

ダーダネルス

タケデン

タニノテスコ

タマモリマンド

チェリーリュウ

ニシノオーカン

ニッショウキング

ハセオーマ

ハツシバオー

ハツマモル

バンパサー

バンブトンコート

ヒロノスキー

ファイブホープ

ファンタスト

フジノハイハット

フラストメア

プラトーフォンテン

プリテイキャスト

ブルーアレツ

ブルーマックス

フレーミングユース

ホウヨウボーイ

ホオカノ

マークリシルバー

マイエルフ

マルブツウイナー

メイワパッサー

メジロイーグル

メジロファントム

メジロホーク

メトロジャンボ

モデルスポート

ヤマニンスキー

ユキフクオー

ラブリトウショウ

リードスワロー

リュウアラナス

ロイヤルシンザン

Acamas

Affirmed

Ahonoora

Alydar

Buckaroo

Go West Young Man

Ile de Bourbon

John Henry

Kenmare

Lakeville Miss

Le Moss

Lypheor

Magnitude

Manikato

Mill George

Morning Frolic

Nishapour

Roland Gardens

Shirley Heights

Star de Naskra

The Very One

Try My Best

Wishing Well

 

アグネスレディー

アスコットロイヤル

アリアケキング

イナドコトブキ

ウエスタンジョージ

エイシンタロー

エビタカラ

オオミシャダイ

カツアール

カツラノハイセイコ

キタノトウザイ

グリーンダッシュ

ゴールドスペンサー

サクラエイリュウ

サルノヒーロ

サンライダー

シーバードパーク

ジェットバージ

シルクスキー

セクレファスター

ダーリンググラス

タケノテンジン

タマモアサヒ

ツカサパワー

テルテンリュウ

テルノエイト

トウケイホープ

ナカミサファイヤ

ナカミショウグン

ニチドウアラシ

ニチドウタロー

ニホンピロポリシー

ネーハイジェット

パークボーイ

ハイロータリー

ハザマファースト

ハシクランツ

ハシハーミット

ハンキイナリ

ピュアーシンボリ

ビンゴガルー

ファーストアモン

ファインドラゴン

ファニーバード

フジアドミラブル

フジマドンナ

ホースメンテスコ

ホクセーミドリ

マークヒリュウ

マリージョーイ

ミスカブラヤ

ミヤノダービー

メジロトランザム

メジロマーティン

ヤマニンダンディー

ヨシノスキー

ラッキータウロ

リキアイオー

リユウウオーク

リンドプルバン

Ardross

Clever Trick

Coastal

Davona Dale

Ela-Mana-Mou

Fabulous Dancer

General Assembly

Glorious Song

Golden Act

Irish River

Just a Game

Kingston Town

Konigsstuhl

Kris

Mairzy Doates

Mogami

Niniski

Private Account

Relaunch

Relaxing

Smarten

Spectacular Bid

Tap On Wood

Three Troikas

Top Ville

Track Robbery

Troy

Tunerup

 

アズマキング

アメリカンノーザン

アンバーシャダイ

イズミダツパー

イチエイボーイ

イナノラバージョン

インタースマッシュ

ウエスタンジェット

エビスクラウン

オーバーレインボー

オペックホース

カズシゲ

カツルーキーオー

キタノリキオー

キョウエイプロミス

キングスポイント

ギンザン

ケイキロク

ケンセイグット

コマサツキ

サーペンプリンス

サクラシンゲキ

サツキレインボー

サンシードール

シャダイダンサー

ジュウジアロー

シンボリフレンド

スイートネイティブ

タカノカチドキ

タケノハッピー

タツユウチカラ

タマトップ

タマムソウ

タマモコトブキ

ツキメリー

テイオージャ

テルノホープ

トウショウゴッド

トキノツヨシ

トライバルセンプー

ドロッポロード

ネオキーストン

ノースガスト

ノトダイバー

ハーバーシャレード

ハギノトップレディ

ハセシノブ

ハワイアンイメージ

ピーチシャダイ

ヒカリデユール

ビゼンセイリュウ

ヒヨシシカイナミ

ファイブダンサー

ブラビオー

ペキンリュウエン

ホクトチハル

ポリートウショウ

マーブルエース

マツセントルーラー

メイジタイガー

モンテプリンス

ラフオンテース

リックサンブル

リンドタイヨー

レッドジャガー

ロイヤルスズラン

ローベルギフト

ロックペトロス

ロビンソンシチー

ロングワーズ

ワールドキング

Argument

Aryenne

Bold 'n Determined

Cairn Rouge

Danzig

Detroit

Fappiano

Genuine Risk

Gold River

Henbit

In Fijar

Kiwi

Known Fact

Kris S.

Moorestyle

Nureyev

Perrault

Plugged Nickle

Policeman

Posse

Rockhill Native

Shakapour

Sharpo

Smart Angle

Stutz Blackhawk

Temperence Hill

Tyrnavos

 

アグネステスコ

アグネスベンチャー

アジシバオー

アジヤストメント

アリーナオー

エイティトウショウ

オーゴンタケル

オオシマスズラン

オキノサキガケ

カツトップエース

カバリエリエース

カミノスミレ

カルストンテスコ

キヨヒダカ

キンセイパワー

クニノカチドキ

グレートエコー

コーナンルビー

コマツタイム

サチエノヒリユウ

サニーシプレー

サンエイソロン

サンキヨウスーパー

シャダイコスモス

シンピロー

スーパーファスト

スズユウ

ステイード

スピーデイタイガー

ダイタクカピタン

ダイドルマン

タクラマカン

タケノダイヤ

ダンシングファイタ

テンモン

トドロキヒホウ

トラストホーク

ニシノチェニル

ハッピープログレス

バンブトンハーレー

ビッグディザイアー

ヒメガリトー

ヒロノワカコマ

フリートマウント

ブルキング

ブロケード

ホーワセキト

ミナガワマンナ

メジロジュピター

メジロティターン

モンテファスト

ユーショウマンナ

ライトオスカー

リードワンダー

リユウメイジ

ローラーキング

ロングミラー

Akarad

April Run

Beldale Flutter

Bikala

Condessa

Cure the Blues

Cut Above

De La Rose

Erins Isle

Glint of Gold

Heavenly Cause

Kalaglow

Kings Lake

Lemhi Gold

Lord Avie

Marwell

Miswaki

No Attention

No Lute

Pleasant Colony

Recitation

Shergar

Stanerra

Storm Bird

To-Agori-Mou

Wayward Lass

Well Decorated

 

アキビンゴ

アサカシルバー

アサヒテイオー

アズマスカレー

アズマハンター

アスワン

アローハマキヨ

アローボヘミアン

アンドレアモン

イーストボーイ

エリモローラ

キョウエイアセント

キョウエイウオリア

キョウエイレア

コウチオウショウ

ゴールドレツト

サクラシンボリ

サルノキング

シノンシンボリ

シバリッキー

シャダイアイバー

シュウザンキング

シルクテンザンオー

シンウルフ

シンボリヨーク

スイートカーソン

スナークアロー

ダイセキテイ

タカラテンリュウ

ダニッシュガール

ツキマリー

トウショウペガサス

トーアミステリアス

トーワカチドキ

トキテンリユウ

トムカウント

ニシノエトランゼ

ハギノカムイオー

ハクホウダンディ

ハシローディー

パッシングサイアー

バンブーアトラス

ヒカリファミリー

ビクトリアクラウン

ホクトキンパイ

ホクトフラッグ

ホクトマツシマ

ホスピタリテイ

ホリスキー

マサヒコボーイ

マンジュデンレディ

ミクロンテンロー

ミサキネバアー

ミスラディカル

メイショウキング

メジロアンタレス

メジロエニフ

メジロカーラ

メジロザニアー

ヤマノシラギク

ヨロズハピネス

ライバコウハク

ラブリースター

リーゼングロス

リードエーティ

ロシアンブルー

ロバリアアモン

ロングヒエン

ワイエムアロー

ワカテンザン

Air Forbes Won

Akiyda

All Along

Aloma's Ruler

Assert

Awaasif

Balitou

Bates Motel

Before Dawn

Chinook Pass

Christmas Past

Conquistador Cielo

Deputy Minister

Diamond Shoal

Fit to Fight

Gato Del Sol

Gold Beauty

Golden Fleece

Jupiter Island

Linkage

Majesty's Prince

Pas de Seul

Real Shadai

Runaway Groom

Silver Hawk

Strawberry Road

Time Charter

Wavering Monarch

 

アスコットエイト

アップセッター

ウインザーノット

ウズマサリュウ

ウメノシンオー

カシマアーバン

カツラギエース

カネクロシオ

カルストンダンサー

キャノンゼット

ギャロップダイナ

グァッシュアウト

グローバルダイナ

サクラガイセン

サンオーイ

シーナンレディー

シャイニングルビー

シャダイソフィア

シャダイチャッター

シンブラウン

スイートブレスト

スズカコバン

スティールアサ

スリーキャプテン

タイアオバ

ダイゼンキング

ダイナカール

ダイナマイン

タケノヒエン

ダスゲニー

テツノカチドキ

テュデナムキング

ドウカンヤシマ

ニシノイブ

ニシノスキー

ニホンピロウイナー

ネイティブボーイ

ハヤテミグ

ビンゴカンタ

ブライトシンボリ

ブルーダーバン

ブルーフラール

プロメイド

ポットヒーロー

マックスファイアー

マルゼンスター

マンノタロ

ミスターシービー

ミホクイーン

メジロハイネ

メジロモンスニー

ヨシノエデン

リードホーユー

ローゼンガバナー

ロンググレイス

ワイドオー

Alzao

Bedtime

Caerleon

Caveat

Cormorant Wood

Cozzene

Crystal Glitters

Deputed Testamony

Desert Wine

Diesis

Dixieland Band

Eillo

Esprit du Nord

Estrapade

Garde Royale

Habibti

High Hawk

L'Emigrant

Landaluce

Lomond

Lord at War

Lovlier Linda

Night Shift

Pluralisme

Princess Rooney

Royal Heroine

Russian Roubles

Sagace

Shareef Dancer

Ski Goggle

Slew o'Gold

Slewpy

Sun Princess

Sunny's Halo

Teenoso

Tolomeo

Wild Again

Win

Yawa

 

アイノフェザー

ウメノフーリン

ウルフケイアイ

エーコーフレンチ

エビスジョウジ

オンワードボルガ

カウンテスアツプ

カルストンイーデン

ガルダン

キクノペガサス

キタヤマザクラ

キョウワサンダー

キンカイチフジ

キングハイセイコー

クラウンエクシード

グレートローマン

コーリンオー

ゴールドウェイ

ゴルデンビューチ

サクラトウコウ

シーブラック

ジムベルグ

シンボリルドルフ

スイートソフィア

スズパレード

スズマッハ

ステートジャガー

スマノヒツト

セッテジュノー

ダイアナソロン

ダイゼンシルバー

ダイナシュガー

タイムパワー

チェスナットバレー

チェリーテスコ

トウカイローマン

トーアファルコン

ドミナスローズ

ニイキ

ニシノライデン

ニッポースワロー

ハーディービジョン

ハクリョウベル

ハツノアモイ

ハッピーオールトン

パワーシーダー

ビゼンニシキ

ファイアーダンサー

フジノフウウン

ブリージーラッド

ホッカイペガサス

マーサレッド

マリキータ

マルタカストーム

マルブツサーペン

ミスタールマン

メジロシートン

メジロトーマス

リキサンパワー

リユウズイシヨウ

レイクビクトリア

ローマンプリンス

ロツキータイガー

ロングハヤブサ

ロングレザー

ワカオライデン

Althea

At Talaq

Carr de Naskra

Chief Singer

Commanche Run

Dahar

Darshaan

Desirable

Devil's Bag

Dr. Carter

El Gran Senor

Gate Dancer

Gold and Ivory

Greinton

Katies

Lashkari

Lear Fan

Life's Magic

Love Smitten

Mendez

Mt. Livermore

Nagurski

Northern Trick

Palace Music

Park Regent

Pebbles

Precisionist

Prince True

Rainbow Quest

Rousillon

Sadler's Wells

Seattle Song

Secreto

Selous Scout

Siberian Express

Swale

Time for a Change

Track Barron

Tsunami_slew

Vanlandingham

 

アイアンシロー

アイランドゴッテス

アサカサイレント

アサクサスケール

イズミスター

イソナンブ

イブキカネール

イブキライダー

ウエスタンファイブ

エルプス

キッポウシ

クシロキング

ケイファイヤー

コンサートマスター

サクラサニーオー

サクラユタカオー

サザンフィーバー

サンケイダイヤ

シャダイハマナス

ジュサブロー

シリウスシンボリ

シングルロマン

スーパーグラサード

スクラムダイナ

スダホーク

スピードヒーロー

センゴクルビー

セントシーザー

ダービーリッチ

タイガーボーイ

ダイゴトツゲキ

ダイテンスパルタ

ダイナシュート

ダイナシュペール

タガジヨオー

タカラスチール

タケノハナミ

タニノブーケ

チェリーフット

ドウカンテスコ

トウショウサミット

トウショウドリーム

トウショウレオ

トチノニシキ

トレードマーク

ナカミアンゼリカ

ニホンピロビッキー

ニューファンファン

ノアノハコブネ

ノムラダイオー

パーシャンボーイ

ハッピーウォーリア

ハッピールイス

ヒシノリフオー

ビンゴチムール

フォスタームサシ

ブラックスキー

フリートホープ

マチカネイシン

マルブツファースト

マルヨプラード

ミスターブランディ

ミスターボーイ

ミスタテガミ

ミトモスイセイ

ミホシンザン

メジロディッシュ

ヤクモデザイヤー

ユーショウスワロー

ユキノローズ

ライフタテヤマ

ラッキーオカメ

ラブシックブルース

ランドヒリュウ

リワードウイング

ロイヤルコスマー

ロングクイック

ロンスパーク

Acatenango

Al Bahathri

Alydar's Best

Baillamont

Bonecrusher

Candy Stripes

Chief's Crown

Creme Fraiche

Damister

Doulab

Endear

Fairy King

Helen Street

Image of Greatness

Lady's Secret

Law Society

Little Missouri

Mom's Command

Mouktar

No Pass No Sale

North Sider

Oh So Sharp

Outstandingly

Park Appeal

Petoski

Phone Trick

Proud Truth

Rivlia

Roo Art

Saint Estephe

Shadeed

Shardari

Skip Trial

Skywalker

Slip Anchor

Smile

Spend a Buck

St.Hilarion

Theatrical

Triptych

Turkoman

 

アイランドハンター

アサヒエンペラー

イーグルシャトー

ウィニングスマイル

ウインドストース

エイシンガッツ

エイシンフェアリー

エイシンリゲイン

エリモターン

カシマウイング

カツダイナミック

カツラギハイデン

カリスタカイザー

カルストンファスト

キョウワシンザン

キングフローリック

グランパズドリーム

コバノリッチ

サニーライト

サンキヨーシヨウリ

シナノジョージ

シヨノリーガル

シンチェスト

スーパーショット

ダイシンフブキ

ダイナアクトレス

ダイナエイコーン

ダイナオレンジ

ダイナガリバー

ダイナカンパリー

ダイナコスモス

ダイナフェアリー

ダイナブリーズ

タケノコマヨシ

タニノスイセイ

トウショウユース

ドルサスポート

ニッポーテイオー

ノックアウト

ハーディゴッド

ハツシバエース

パッシングパワー

ハナキオー

ピーターホーラー

ビンチトール

フェートノーザン

フミノアプローズ

プレジデントシチー

フレッシュボイス

ベルベットグローブ

ポールドヒューマ

ポットテスコレディ

マウントニゾン

マチカネイワシミズ

マヤノジョウオ

マルカセイコウ

ミスティックスター

メイショウエイカン

メジロアイガー

メジロデュレン

メジロボアール

メジロラモーヌ

ヤマニンアピール

ヤマニンファルコン

ユウミロク

ラグビーボール

ランニングフリー

リードトリプル

レイクブラック

レジェンドテイオー

ロイヤルシルキー

ローゼンホーマ

ワクセイ

Allez Milord

Authaal

Bering

Broad Brush

Colorspin

Dance of Life

Dancing Brave

Danzig Connection

Darara

Embla

Fast Topaze

Ferdinand

Flash of Steel

Glow

Great Communicator

Green Desert

Green Mount

Groovy

Highest Honor

Horlicks

Judge Angelucci

Last Tycoon

Lotka

Manila

Meadowlake

Midway Lady

Moon Madness

Mtoto

Ogygian

Park Express

Rubiton

Shahrastani

Sharrood

Snow Chief

Sonic Lady

Southern Halo

Southjet

Steinlen

Storm Cat

Tasso

Thrill Show

Tiffany Lass

Tony Bin

Variety Road

Waquoit

Wise Times

Woodman

 

イナリワン

エイシンテンペスト

エーコートランス

オサイチブレベスト

カイラスアモン

カツノコバン

ガルダンサー

キリノトウコウ

クールハート

クリロータリー

グレースシラオキ

コーセイ

ゴールドシチー

コスモノーブル

サクラスターオー

サクラダイオー

サクラロータリー

サニースワロー

サファリオリーブ

サンエムブラッサム

サンキンハヤテ

シーキャリアー

シナノデービス

シナノリンボー

ショウリテンユウ

ジヨージレツクス

シンウインド

スーパーファントム

ストロングレディー

スルーオダイナ

ソウシンホウジュ

ソダカザン

ダイカツケンザン

ダイゴアルファ

ダイタクジーニアス

ダイナアルテミス

ダイナカーペンター

ダイナサンキュー

ダイナチョイス

ダイナレター

タマモクロス

タレンティドガール

チヤンピオンスター

ドウカンジョー

トキノオリエント

トチノルーラー

トップコート

ナカミジュリアン

ニシノミラー

ニホンピロマーチ

ノースシャトル

ハセベルテックス

ヒデリュウオー

ホウエイソブリン

ホクトヘリオス

ホマレブルショワ

マイネルダビテ

マックスビューティ

マティリアル

マルブツロンリー

マロングラッセ

ミスターヨシゼン

メークアスマート

メジロゴスホーク

メジロフルマー

メリーナイス

モガミヤシマ

ヤマニンアーデン

ユーワジェームス

レオテンザン

ロータリーザハレー

ロングムテキ

ワイズルーラ

ワイドガール

Afleet

Ajdal

Alysheba

Bayakoa

Bet Twice

Bluebird

Brave Raj

Capote

Cryptoclearance

Don't Forget Me

Fotitieng

Gone West

Groom Dancer

Gulch

Ibn Bey

Indian Skimmer

Jade Hunter

Java Gold

Le Glorieux

Lost Code

Miesque

Milligram

Nastique

Natroun

Our Poetic Prince

Pay the Butler

Personal Ensign

Polish Navy

Reference Point

Sacahuista

Seattle Dancer

Shady Heights

Sky Chase

Soviet Star

Trempolino

Very Subtle

Wassl

 

アイビートウコウ

アエロプラーヌ

アキヒロホマレ

アラホウトク

インターアニマート

インターロッキー

ウインドミル

エーコーシーザー

オグリキャップ

オタルホーマー

ガクエンツービート

カツトクシン

キリサンシー

キリパワー

クリバロン

グリンモリー

グレートモンテ

コクサイトリプル

コスモドリーム

サークルショウワ

サイコーホーク

サクラチヨノオー

サシオギ

サッカーボーイ

サマンサトウショウ

シノクロス

ジムクイン

ジョージモナーク

シヨノロマン

ジングウブレーブ

シンクロトロン

シンボリクリエンス

シンボリモントルー

スイートローザンヌ

スーパークリーク

スカーレットリボン

スガハラテンジン

ダイコウガルダン

ダイゴウシュール

ダイタクロンシャン

ダイユウサク

タカラフラッシュ

ダンツミラクル

ツジノショウグン

ディクターランド

トウショウアロー

トウショウマリオ

ナムラモノノフ

ニシヤマショウ

ニホンピロブレイブ

パッシングショット

バレロッソ

バンブーメモリー

パンフレット

ビソウエルシド

フリートーク

プリンセススキー

ホウニンメゴヒメ

ホーエイヒロボーイ

ポットナポレオン

ホリノライデン

ホロトマイケル

マーチトウショウ

マイネルグラウベン

マイネルフリッセ

マキバサイクロン

マルシゲアトラス

ミスターアダムス

ミスターシクレノン

ミスターヤマノ

ミヤマポピー

ミュゲロワイヤル

ミヨノスピード

メジロアルダン

メジロマーシャス

メジロマスキット

メジロワース

メモリーバイス

モガミチャンピオン

モガミナイン

ヤエノダイヤ

ヤエノムテキ

ヤグラステラ

ユーワフォルテ

ラガーブラック

ラケットボール

リキアイノーザン

リュウコウキング

リンドホシ

ルイジアナピット

ワカタイショウ

Alwuhush

Assatis

Better Loosen Up

Blushing John

Brian's Time

Cadeaux Genereux

Carroll House

Criminal Type

Crusader Sword

Diminuendo

Doyoun

Dynaformer

Epitome

Forty Niner

Fourstardave

Goodbye Halo

Hours After

Indian Ridge

Kahyasi

Lively One

Nasr El Arab

Prince of Birds

Private Terms

Rahy

Risen Star

Ruhlmann

Seeking the Gold

Sheriff's Star

Silver Deputy

Sunshine Forever

Unfuwain

Warning

Winning Colors

 

アイドルマリー

アクアビット

アサリユウセンプー

イダテンターボ

ウィナーズサークル

ウメノローザ

エーコークロス

オースミシャダイ

オオヒエイ

オサイチジョージ

オラトリオ

カチウマホーク

カッティングエッジ

カヅミネオン

カリブソング

グレートホープ

サーペンアップ

サクラホクトオー

サザンビーナス

サンドピアリス

シャダイカグラ

ショウブラッキー

ジョーロアリング

シンコウアンクレー

スイフトセイダイ

スターサンシャイン

スノージェット

スピークリーズン

センゴクヒスイ

センリョウヤクシャ

タイプスワロー

ダイワゲーリック

タケデンファイター

タケデンマンゲツ

タニノターゲット

ダンデイアポロ

ディクターガール

ディビーグロー

トウショウバルカン

トウショウファルコ

トーワトリプル

ドクタースパート

ナイスナイスナイス

ナルシスノワール

ニホンカイローレル

ハッピィーギネス

バリエンテー

バンブービギン

ヒカルダンサー

ヒロタイム

ファンドリポポ

ホクトビーナス

マイスーパーマン

マイネルブレーブ

マイネルムート

マルタカタイソン

マルブツスピーリア

マンジュデンカブト

ミスタートウジン

ミヨノゴールド

ムービースター

メインキャスター

メジロアニタ

メジロモントレー

ヤマノタンポポ

ヤマフリアル

ライトカラー

ラッキーゲラン

リアルサファイヤ

リアルバースデー

リストレーション

リリーズブーケ

リンカーンシチー

レインボーアンバー

ロジータ

ロングシンホニー

Alydaress

Black Tie Affair

Cacoethes

Cardmania

Creator

Dancehall

Danehill

Distant Relative

Drum Taps

Easy Goer

Ebros

Festin

Flamenco Wave

French Glory

Golden Pheasant

Goldneyev

Hawkster

In the Wings

Is It True

Kendor

King Glorious

Legal Case

Markofdistinction

Mercalle

Mondrian

Musical Bliss

Nashwan

Ode

Old Vic

Open Mind

Opening Verse

Petite Ile

Polish Precedent

Prized

Queena

Quiet American

Roseate Turn

Rough Habit

Russian Bond

Safely Kept

Scenic

Shaadi

Shaftesbury Avenue

Snow Bride

Some Romance

Stylish Century

Sunday Silence

Terimon

With Approval

Zabeel

Zilzal

 

アイネスフウジン

アウトランセイコー

アグネスフローラ

アズマイースト

イクノディクタス

インターボイジャー

ウィナーズゴールド

エイシンサニー

オースミロッチ

カツノジョオー

カミノクレッセ

キーミノブ

キョウエイタップ

ケリーバッグ

ゴールデンアワー

コガネタイフウ

サクラサエズリ

シバノアマゾネス

スイートミトゥーナ

スプライトパッサー

スルガスペイン

センターショウカツ

ダイイチオイシ

ダイイチルビー

ダイカツリュウセイ

ダイタクヘリオス

ツルマイアスワン

トウケイニセイ

トウショウアイ

トキノリバティー

トシグリーン

ナイスパーワー

ナリタハヤブサ

ニチドウサンダー

ニフティニース

ニホンピロエイブル

ヌエボトウショウ

ノーモアスピーディ

ハギノハイタッチ

ハクタイセイ

ハシノケンシロウ

ヒカリカツオーヒ

ヒダカハヤト

フェイムオブラス

ブラウンビートル

プリンスシン

プレクラスニー

ホリノウイナー

ホワイトアロー

ホワイトストーン

マックスフリート

マルブツサンキスト

ミュージックタイム

メイショウビトリア

メジログッテン

メジロパーマー

メジロマックイーン

メジロライアン

メルシーアトラ

ヤマタケサリー

ヤマニングローバル

ヤマニンシアトル

ユーセイフェアリー

ユートジョージ

ユキノサンライズ

ヨドノチカラ

ラビットボール

リーゼンシュラーク

レオグリングリン

レガシーワイス

レッツゴーターキン

ロングアーチ

ロングアポロン

ワイドバトル

Adjudicating

Belmez

Carson City

Chimes of Freedom

Dashing Blade

Dayjur

Dear Doctor

Deploy

Diablo

Elmaamul

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Go and Go

Go for Wand

Grand Flotilla

Hellenic

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In the Groove

Itsallgreektome

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Jolie's Halo

Knight's Baroness

Let's Elope

Linamix

Machiavellian

Marquetry

Miss Alleged

Mr. Brooks

Paseana

Pleasant Tap

Polar Falcon

Priolo

Quest for Fame

Rafha

Red Ransom

Rhythm

Rock Hopper

Royal Academy

Rubiano

Salsabil

Sanglamore

Saumarez

Shavian

Sky Classic

Stella Madrid

Summer Squall

Tight Spot

Tirol

Unbridled

Vintage Crop

Zoman

 

アーバントップ

アポロピンク

イイデサターン

イイデセゾン

イソノルーブル

イナズマクロス

イブキファイブワン

イブキマイカグラ

ヴァイスシーダー

オースミダイナー

カネユタカオー

カリスタグローリ

ケイエスミラクル

ゴールデンアイ

ゴールドストリート

コガネパワー

サクラハイスピード

シゲルデッドクロス

シスタートウショウ

シャコーグレイド

ジャニス

シンホリスキー

スカーレットブーケ

スズノキャスター

スタビライザー

ストロングカイザー

センタージュン

ダイナマイトダディ

タイヤン

タニノボレロ

ダライオーカン

ツインターボ

テイエムリズム

テンザンハゴロモ

トウカイテイオー

トモエリージェント

ドラールオウカン

ナイスネイチャ

ナリタチカラ

ニフティダンサー

ニホンピロラック

ネーハイビクトリー

ノーザンドライバー

ハシルショウグン

ハナセール

パリスハーリー

ヒガシマジョルカ

ビッグファイト

ビックフォルテ

フジヤマケンザン

フラッシュシャワー

ブルーベイブリッジ

ブロードマインド

ヘイセイシルバー

ボールドフェイス

ホクセイシプレー

ホワイトシルバー

マチノコマチ

マルマツエース

ミスタースペイン

ミナミノアカリ

ミルフォードスルー

ムッシュシェクル

メイショウホムラ

メイショウマリーン

メイショウレグナム

ヤマニンゼファー

ヤマニンフォックス

ヤマニンマリーン

ヤマノカサブランカ

ユウキトップラン

ユーワビーム

ラシアンゴールド

リターンエース

リンデンリリー

リンドシェーバー

ルーブルアクト

レオダーバン

レガシーフィールド

レットイットビー

ロングタイトル

ロンゲット

Arcangues

Best Pal

Cahill Road

Corporate Report

Dance Smartly

Danseuse du Soir

Desert Sun

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Flawlessly

Fly So Free

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Hansel

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Kooyonga

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Lochsong

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Mystiko

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Subotica

Sultry Song

Vert Amande

 

アイルトンシンボリ

アサカリジェント

アトムピット

アドラーブル

アラシ

アラタマワンダー

インターシュプール

ウィッシュドリーム

エアジョーダン

エイシンテネシー

エーピージェット

エリザベスローズ

エルカーサリバー

カシワズプリンセス

キソジゴールド

キョウエイボーガン

キョウワホウセキ

グレイドショウリ

グレートリーフ

ケイティタイガー

ゴールドマウンテン

サクラセカイオー

サクラバクシンオー

サンエイサンキュー

システィーナ

シマノヤマヒメ

ジャムシード

ジンクタモンオー

シンコウラブリイ

シンワコウジ

スガノスキー

セキテイリュウオー

センゴクシルバー

タケノベルベット

チアズアトム

チェリーコウマン

ツキノイチバン

ディスコホール

トミシノポルンガ

トロットサンダー

ナイキゴージャス

ナリタタイセイ

ニシノフラワー

ニホンピロプリンス

ネオアイク

ノーザンコンダクト

ハッコウマーチ

バンブーゲネシス

ピアホルテ

ヒカサクィーン

ヒシマサル 

ヒデノリード

ブランドアート

プロストライン

ホクセイアンバー

マイスタージンガー

マチカネタンホイザ

マヤノペトリュース

ミスターホンマル

ミホノブルボン

メジロカンムリ

モリユウプリンス

ヤマニンミラクル

ユートジェーン

ライスシャワー

レガシーワールド

ローズムーン

ローリエアンドレ

ロンシャンボーイ

ワンモアラブウエイ

A. P. Indy

All at Sea

Alydeed

Apple Tree

Arazi

Belong to Me

Bertrando

Bien Bien

Brief Truce

Culture Vulture

Devil His Due

Dixie Brass

Dr. Devious

El Prado

Ezzoud

Hamas

Harlan

Hatoof

Jeune

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アイリッシュダンス

アドマイヤボサツ

アミサイクロン

アルファキュート

アンバーライオン

インターマイウェイ

ウイニングチケット

エーピーグランプリ

エリモフォーサイト

エルウェーウィン

オースミポイント

カサイオーカン

キタサンテイオー

キョウワアリシバ

キンセンアラシ

クラウンシチー

グランドシンゲキ

ケイウーマン

サクラチトセオー

ササノコバン

サブリナチェリー

サマニベッピン

シクレノンシェリフ

シゲルホームラン

シルクムーンライト

スーパープレイ

スエヒロジョウオー

スターバレリーナ

ステージチャンプ

スプリングバンブー

セントミサイル

ダイカツストーム

ダイメイゴッツ

ダンツシアトル

ツジユートピアン

テイエムハリケーン

テスコガリバー

テンジンショウグン

トウカイタロー

ドージマムテキ

トーヨーリファール

トーワウィナー

トーワダーリン

トチノミネフジ

ナリタタイシン

ネーハイシーザー

ネーハイタフネス

ノーザンレインボー

ノースフライト

ハギノリアルキング

ビコーアルファー

ビワハヤヒデ

フジノスラッガー

ブルーファミリー

プレイリークイーン

プレザント

ベガ

ペガサス

ホクトベガ

ホッカイセレス

ホマレオーカン

マーベラスクラウン

マイシンザン

マイネルキャッスル

マイネルトレドール

マイネルリマーク

マイヨジョンヌ

マザートウショウ

マヤノギャラクシー

マルカアイリス

マルシンヴィラーゴ

マルチマックス

マルブツセカイオー

ミスタールドルフ

ヤマニンバイタル

ヤマヒサローレル

ユウトウセイ

ユキノビジン

ラガーチャンピオン

ランドアポロ

リバーセキトバ

ロイスアンドロイス

ロイヤルハーバー

ロングキャロット

ワコーチカコ

Armiger

Awad

Barathea

Bigstone

Bob's Return

Boundary

Cherokee Run

Cigar

Colonial Affair

Commander in Chief

Dernier Empereur

Desert Stormer

Dispute

Dolphin Street

Eliza

Elmhurst

Emperor Jones

Fort Wood

Gilded Time

Hernando

Hollywood Wildcat

Hunting Hawk

Intrepidity

Kingmambo

Kissin Kris

Lando

Lit de Justice

Lyric Fantasy

Madeleine's Dream

Mahogany

Marchand de Sable

Maroof

Mi Cielo

Miner's Mark

Monsun

Montbrook

Nicer

Nine Keys

Personal Hope

Possibly Perfect

Prairie Bayou

Roamin Rachel

Sayyedati

Sea Hero

Shemaka

Ski Paradise

Sky Beauty

So Factual

Soviet Line

Soviet Problem

Strolling Along

Stuka

Tenby

Tinners Way

Turk Passer

Unusual Heat

Urgent Request

Wallenda

Wemyss Bight

White Muzzle

Zafonic

Zieten

Zoonaqua

 

アグネスパレード

アマゾンオペラ

アワパラゴン

イイデライナー

イナズマタカオー

インターライナー

ウインドフィールズ

エアダブリン

エイシンワシントン

エクセレンスロビン

オースミタイクーン

オースミマックス

オギティファニー

オグリローマン

オフサイドトラップ

オンワードノーブル

カオリビジン

カネショウゴールド

カネツクロス

カルラネイチャー

キョウトシチー

グリーンサンダー

ケーエフネプチュン

ゴーゴーゼット

ゴールデンジャック

サージュウェルズ

サクラエイコウオー

サクラスーパーオー

サクラローレル

ザスクープ

サムソンビッグ

シャイニンレーサー

ショウリノメガミ

シルキーローザ

シルクグレイッシュ

シンコウキング

スガノオージ

スターマン

スペクタクル

セタノキング

タイキブリザード

チョウカイキャロル

ツィンクルブライド

ツルマルガール

テイエムジャンボ

デュークグランプリ

テンザンユタカ

トシヴォイス

ドルフィンボーイ

ナイスフレンド

ナガラフラッシュ

ナムラコクオー

ナリタブライアン

ノーザンポラリス

ノーブルグラス

パリスナポレオン

ビコーペガサス

ヒシアマゾン

ビッグショウリ

ファンドリショウリ

フェスティブキング

フジノマッケンオー

ブライアンズロマン

ブラッククロス

ヘイセイパウエル

ホウエイコスモス

ボディーガード

ポレール

マチカネアレグロ

マリーゴッド

メイショウアムール

メモリージャスパー

メルシーステージ

メローフルーツ

ヤシマソブリン

ヤマニンアビリティ

ライフアサヒ

ライブリマウント

ローブモンタント

Alphabet Soup

Balanchine

Bolas

Brocco

Carnegie

Celtic Arms

Cherokee Rose

Concern

Danewin

Dare and Go

Dehere

Distant View

Double Trigger

Dramatic Gold

Dumaani

East of the Moon

End Sweep

Erhaab

Erin Bird

First Trump

Forest Wildcat

Go for Gin

Grand Lodge

Green Tune

Halling

Heart Lake

Heavenly Prize

Holy Bull

Hussonet

Inside Information

Irgun

John's Call

Key Phrase

King's Theatre

Kissing Cousin

Lake Coniston

Lakeway

Las Meninas

Lassigny

Lemon Souffle

Mariah's Storm

Mehthaaf

Millkom

Mister Baileys

Moonax

Northern Spur

Our Emblem

Owington

Phone Chatter

Piccolo

Ride the Rails

Sardula

Siphon

Soul of the Matter

Strategic Choice

Sunshack

Tabasco Cat

Tee Kay

Tikkanen

Tricky Code

Turtle Island

Twining

Wandesta

Wekiva Springs

Wind in Her Hair

You and I

 

アブクマポーロ

イブキインターハイ

イブキニュースター

イブキラジョウモン

エイシンサンサン

エイシンバーリン

エムアイブラン

オートマチック

キングオブダイヤ

グルメフロンティア

ゴーゴーナカヤマ

コクトジュリアン

コンサートボーイ

サイレントハピネス

サウンドバリヤー

サクラキャンドル

サマーサスピション

サンエムキング

サンデーウェル

サンデーブランチ

シェイクハンド

ジェニュイン

シグナスヒーロー

シンカイウン

スキーキャプテン

タイキシャーロック

タイキマーシャル

ダイタクテイオー

タニノクリエイト

タヤスツヨシ

ダンスパートナー

ダンツダンサー

ツキフクオー

テセウスフリーゼ

トウカイパレス

トウショウフェノマ

ドージマファイター

ナリタキングオー

ナリタライジン

ネーハイジャパン

パルブライト

ヒカリルーファス

ヒシアケボノ

ファッションショー

フェアダンス

フジキセキ

ブライトサンディー

プライムステージ

フラワーパーク

プレストシンボリ

ベストタイアップ

ホッカイルソー

ホマレショウハイ

マーベラスサンデー

マイティーフォース

マイネルブリッジ

マキシムシャレード

マキバサイレント

マジックキス

マヤノトップガン

ムーンリットガール

メイショウテゾロ

ヤマニンパラダイス

ヤングエブロス

ユウキビバーチェ

ユウセンショウ

ライデンリーダー

リンデンニシキ

ルイボスゴールド

レッドコーラル

ワイルドブラスター

ワンダーパヒューム

Afternoon Deelites

Anabaa

Annus Mirabilis

Atticus

Bahri

Carling

Celtic Swing

Classic Cliche

Da Hoss

Definite Article

Defrere

Desert Style

First Island

Flanders

Flying Chevron

French Deputy

Gentlemen

Geri

Harayir

Hawk Attack

Iktamal

Jewel Princess

Lammtarra

Langfuhr

Luso

Macoumba

Matiara

Mecke

Moonshell

Mr. Greeley

Mr Purple

Octagonal

Oscar Schindler

Peaks and Valleys

Pennekamp

Pentire

Pilsudski

Poliglote

Pure Grain

Rich Man's Gold

Ridgewood Pearl

River Keen

Saintly

Serena's Song

Shaanxi

Singspiel

Smart Strike

Spectrum

Swain

Talkin Man

Tejano Run

Thunder Gulch

Timarida

Timber Country

Torrential

Valanour

Vettori

Winged Love

 

アグネスカミカゼ

アジュディケーター

アブクマレディー

アロハドリーム

イシノサンデー

イブキパーシヴ

インターフラッグ

エアグルーヴ

エイシンイットオー

エイシンガイモン

エフテーサッチ

エリモシック

カガヤキローマン

キクノウイン

キングオブケン

クロカミ

ケイエスヨシゼン

ゲイリーイーグル

ゲイリーフラッシュ

ケイワンバイキング

ゴーイングスズカ

ゴーカイ

サイレントハンター

サカモトデュラブ

サクラエキスパート

サクラスピードオー

ザフォリア

サンディチェリー

サンライフテイオー

シルクフェニックス

シロキタクロス

シンコウウインディ

シンコウフォレスト

スギノハヤカゼ

ストーンステッパー

ゼネラリスト

センターライジング

セントリック

タイキフォーチュン

ダイワカーリアン

ダイワテキサス

タヤスダビンチ

ダンスインザダーク

ダンディコマンド

チアズサイレンス

ツクバシンフォニー

テイエムオオアラシ

テンパイ

トウショウオリオン

トーヨーシアトル

トキオクラフティー

ナイキジャガー

バトルライン

バブルガムフェロー

バンチャンプ

バンブーピノ

ビクトリーアップ

ヒサコーボンバー

ヒシナタリー

ヒダカリージェント

ビッグバイアモン

ビワハイジ

ファイトガリバー

ファビラスラフイン

ファンドリロバリー

フサイチコンコルド

プラウドマン

ホウシュウサルーン

マイネオリーブ

マウンテンストーン

マサラッキ

マジックリボン

マックスロゼ

マルカダイシス

メイショウジェニエ

メジロファラオ

メジロランバダ

ユーセイトップラン

リトルオードリー

レインボークイーン

ロイヤルスズカ

ロイヤルタッチ

ローゼンカバリー

ロゼカラー

ロバリーハート

ロングカイウン

Alhaarth

Ali-Royal

Allied Forces

Ashkalani

Big Jag

Bijou d'Inde

Bosra Sham

Buck's Boy

Cara Rafaela

Cavonnier

Chief Bearhart

Dance Design

Danehill Dancer

Distorted Humor

Ebony Grosve

Editor's Note

Elusive Quality

Escena

Formal Gold

Gold Fever

Golden Attraction

Grape Tree Road

Grindstone

Helissio

Hennessy

Hidden Lake

Honour and Glory

Indigenous

Key Change

Lady Carla

Louis Quatorze

Loup Solitaire

Maria's Mon

Mark of Esteem

Marlin

Matiya

Maxzene

Memories_of_silver

Might and Power

My Emma

My Flag

Northern Afleet

Oriental Express

Persian Punch

Pike Place Dancer

Pivotal

Polaris Flight

Ragmar

Royal Applause

Sasuru

Shaamit

Shake the Yoke

Shantou

Sil Sila

Sir Cat

Skip Away

Spinning World

Ta Rib

Tagula

Unbridled's Song

Victory Speech

Whitewater Affair

Wild Event

Will's Way

Yagli

Yanks Music

Zagreb

 

アンブラスモア

イシゲヒカリ

イチバンリュウ

エアウイングス

エアガッツ

エイシンビンセンス

エイランボーイ

エリモダンディー

オースミジェット

オーバーザウォール

オープニングテーマ

オレンジピール

キャニオンロマン

キョウエイマーチ

グランドシンザン

クリスザブレイヴ

ゴールデンチェリー

ゴッドスピード

コンメンダトーレ

サイレンススズカ

サニーブライアン

サプライズパワー

サンライズアトラス

サンライズフラッグ

シーキングザパール

シーズプリンセス

シャコーテスコ

シルクジャスティス

シルクライトニング

シンコウスプレンダ

シンプウライデン

スーパーナカヤマ

ステイゴールド

スノーエンデバー

スピードワールド

セイリューオー

タイキエルドラド

タイキシャトル

ダイタクヤマト

ダイワオーシュウ

タマモイナズマ

ダンジグカラーズ

ツルマルガイセン

テイエムトッキュー

テイエムトップダン

テイエムメガトン

トーヨーレインボー

トキオエクセレント

トキオワイルド

トミケンクイン

トミケンライデン

ナナヨーウイング

ニホンカイユーノス

パーソナリティワン

ハクホウクン

ビーマイナカヤマ

ヒカリサーメット

ヒコーキグモ

ヒシナイル

ビッグサンデー

ファーストアロー

ファストフレンド

ブラックホーク

ブラボーグリーン

ブレーブテンダー

プレミアムサンダー

ブロードアピール

プロモーション

ヘッドシップ

ポートブライアンズ

ホクトロビン

マーベラスタイマー

マイネルマックス

マコトライデン

マチカネフクキタル

マチカネワラウカド

ミッドナイトベット

ミヤギロドリゴ

メイショウモトナリ

メイショウワカシオ

メイセイオペラ

メジロドーベル

メジロブライト

ランニングゲイル

ランフォザドリーム

レイズスズラン

レガシークレスト

ワシントンカラー

Air Express

Ajina

Always Loyal

Among Men

Astarabad

Awesome Again

Bahamian Bounty

Behrens

Benny the Dip

Blushing K.D.

Borgia

Boston Harbor

Caitano

Cape Cross

Captain Bodgit

Classic Park

Compton Place

Danetime

Daylami

Deputy Commander

Desert King

Desert Story

Ebadiyla

Elnadim

Entrepreneur

Faithful Son

Fiji

Fly to the Stars

Free House

In Command

Intikhab

Jim and Tonic

Kayf Tara

Kona Gold

Loup Sauvage

Medaaly

Mossflower

Mud Route

One So Wonderful

Peintre Celebre

Pulpit

Queen Maud

Reams of Verse

Rebecca Sharp

Revoque

Ryafan

Sahm

Sharp Cat

Silver Charm

Silver Patriarch

Sleepytime

Smoke Glacken

St.Steven

Starborough

Storm Song

Stormy Atlantic

Subordination

Tale of the Cat

Tie the Knot

Touch Gold

Tuzla

Ungaro

Vereva

Wagon Limit

Wild Rush

Yashmak

Zamindar

 

アイアムザプリンス

アインブライド

アグネスワールド

アトミックサンダー

アメリカンボス

アローセプテンバー

イナリコンコルド

イブキヤマノオー

インテリパワー

ウイングアロー

エアジハード

エアスマップ

エアデジャヴー

エイシンワンサイド

エイダイクイン

エガオヲミセテ

エモシオン

エリモエクセル

エルコンドルパサー

カネトシガバナー

キングヘイロー

グラスワンダー

クラフトマンシップ

クリールサイクロン

ゲイリーイグリット

ケープリズバーン

ゴールドプルーフ

ゴールドヘッド

サンデーセイラ

サンフォードシチー

サンプレイス

ジョービッグバン

スエヒロコマンダー

スギノキューティー

スナークレイアース

スペシャルウィーク

スマートボーイ

セイウンスカイ

セレクトグリーン

ダイワスペリアー

タケイチケントウ

ダブリンライオン

タマモストロング

タマルファイター

タヤスアゲイン

タヤスケーポイント

タヤスメドウ

ダンシングターナー

ダンツシリウス

チアズニューパワー

チェックメイト

ツルマルツヨシ

ディヴァインライト

トゥナンテ

トキオパーフェクト

トシザミカ

ナリタホマレ

ナリタルナパーク

ニホンピロジュピタ

ハイフレンドコード

ハカタビッグワン

バンブーマリアッチ

ビワタケヒデ

ファイブポインター

ファレノプシス

フィガロ

フジノモンスター

ブリリアントロード

ボールドエンペラー

ホッコーアンバー

マイターン

マイネルクラシック

マイネルラヴ

マキバスナイパー

マキハタコンコルド

マックスキャンドゥ

マルカコマチ

マンダリンスター

マンボツイスト

ミスズシャルダン

ミラクルアドマイヤ

ミラクルタイム

メイショウオウドウ

ラティール

ランドパワー

リワードニンファ

レオリュウホウ

レガシーロック

レディステラ

ロードアックス

ロードアトラス

ロードクロノス

ロングイカロス

ロンドンブリッジ

ワールドクリーク

Alborada

Almutawakel

Arch

Artax

Banshee Breeze

Beautiful Pleasure

Bianconi

Cape Town

Cape Verdi

Catchascatchcan

Chester House

Coronado's Quest

Countess Diana

Croco Rouge

Cryptic Rascal

Desert Prince

Diktat

Dr Fong

Dream Well

Early Pioneer

Enzeli

Exclusive

Fairy King Prawn

Favorite Trick

Gold Away

Golden Missile

Gourmet Girl

Grand Slam

Greek Dance

High-Rise

Indian Charlie

Jersey Girl

Karasi

Keeper Hill

King of Kings

Leggera

Lend a Hand

Limpid

Manistique

Muhtathir

Mutamam

Nedawi

Nuclear Debate

Old Trieste

Quiet Resolve

Real Quiet

Reraise

Royal Anthem

Sagamix

Saratoga Springs

Shahtoush

Shiva

Silic

Soaring Softly

Sunline

Tamarisk

Tarascon

Tiger Hill

Victory Gallop

Victory Note

White Heart

Winona

With Anticipation

Xaar

Zainta

Zalaiyka

Zomaradah

 

アイランドオオジャ

アツムテキ

アドマイヤカイザー

アドマイヤゴールド

アドマイヤコジーン

アドマイヤベガ

アドマイヤマンボ

アルアラン

イブキガバメント

ウメノファイバー

エアザイオン

エアピエール

エイシンキャメロン

エイシンルーデンス

オースミブライト

オペラハット

オリオンザサンクス

オンワードセイント

ギフテッドクラウン

キングオブサンデー

キングデール

グラスワールド

グレイスナムラ

クロックワーク

ゲイリートマホーク

コウエイロマン

ゴールドティアラ

サイキョウサンデー

サウスヴィグラス

ザカリヤ

サヤカ

サンデーピクニック

シルクガーディアン

シンボリインディ

スティンガー

タイキダイヤ

タイキトレジャー

タイキヘラクレス

タイキポーラ

ダイワデュール

タマモヒビキ

タヤスブルーム

テイエムオペラオー

テイエムサンデー

テイエムダイオー

トウカイパルサー

トウカイポイント

トゥザヴィクトリー

トウショウアンドレ

トーホウエンペラー

トシザブイ

トロットスター

ナリタトップロード

ノボトゥルー

ハイテンションパル

ハギノハイグレイド

ハタノアドニス

ハルウララ

ヒカルボシ

ヒシピナクル

ヒゼンホクショー

ビッグバイキング

ビハインドザマスク

フサイチエアデール

ブゼンキャンドル

ブラックタキシード

プリモディーネ

ペインテドブラック

ベラミロード

ベルモントアクター

ホットシークレット

ホマレスターライツ

マイシーズン

マイネルプラチナム

マグナーテン

マチカネキンノホシ

マリンレオ

マルカキャンディ

マルゴウィッシュ

ミッキーダンス

メイショウドトウ

メジロダーリング

メジロライデン

メジロロンザン

ヤマニンアクロ

ヤマノリアル

ユーセイシュタイン

ラスカルスズカ

リージェントブラフ

リザーブユアハート

レッドチリペッパー

ロードプラチナム

ロサード

ワシュウジョージ

ワンダーファング

Aljabr

Answer Lively

Astra

Balisada

Bertolini

Cat Thief

Catbird

Charismatic

Commander Collins

Compton Admiral

Daliapour

Dansili

Daryaba

Dubai Millennium

Ecton Park

Ela Athena

Endless Hall

Fantastic Light

Forestry

General Challenge

Golden Snake

Gracioso

Hookedonthefeelin

Hula Angel

Imperial Beauty

Inchinor

Indian Danehill

Indian Lodge

Island Sands

Kalanisi

Lemon Drop Kid

Lord Sterling

Lujain

Manndar

Marley Vale

Menifee

Montjeu

Mujahid

Mutafaweq

Namid

Northerly

Oath

Orpen

Perfect Sting

Pins

Proudwings

Ramruma

Redoute's Choice

Royal Rebel

Saffron Walden

Sendawar

Silvano

Silverbulletday

Skimming

Sky Jack

Slickly

Stephen Got Even

Stravinsky

Successful Appeal

Testa Rossa

Timboroa

Val Royal

Valentine Waltz

Vicar

Way of Light

Wince

Yankee Victor

Yes It's True

Zahrat Dubai

 

アイディンサマー

アインアイン

アクティブバイオ

アグネスデジタル

アグネスフライト

アタラクシア

アッミラーレ

アドマイヤタッチ

アドマイヤボス

アラタマインディ

アルーリングアクト

アローウィナー

イーグルカフェ

イエローパワー

イルバチオ

ウインブレイズ

ウインマーベラス

エアシャカール

エアトゥーレ

エイシンプレストン

エリモブライアン

エンゲルグレーセ

エンゼルカロ

オンワードメテオ

カーネギーダイアン

カネツフルーヴ

カリスマサンオペラ

ギルデッドエージ

キングザファクト

クラキングオー

グランパドドゥ

ゲイリーファンキー

コアレスハンター

コウザンハヤヒデ

ゴールドヘイロー

サイコーキララ

ジョウテンブレーヴ

ジョーディシラオキ

シルヴァコクピット

シルクプリマドンナ

スイートオーキッド

スターリングローズ

ゼンノエルシド

ダイタクリーヴァ

ダイワカーソン

タキノスペシャル

タップダンスシチー

タフネススター

ダブルハピネス

チアズグレイス

ティコティコタック

テネシーガール

トウカイオーザ

トーホウシデン

トーホウドリーム

トーワトレジャー

トップコマンダー

トッププロテクター

ニホンピロスワン

ニューイングランド

ノボジャック

ヒノデラスタ

フサイチゼノン

フサイチソニック

フサイチランハート

フューチャサンデー

ブラウンシャトレー

ブランディス

プリエミネンス

ブレイクタイム

ベルグチケット

マイネルコンドル

マイネルコンバット

マイネルビンテージ

マイネルブライアン

マイネルブラウ

マックロウ

マニックサンデー

マヤノメイビー

マルターズスパーブ

ミツアキサイレンス

ミツワトップレディ

ミデオンビット

ミラクルオペラ

メイショウキオウ

メイショウドメニカ

メジロマントル

ヤマカツスズラン

ヤマニンリスペクト

ユウフヨウホウ

ユーワファルコン

ユキノサンロイヤル

ラガーレグルス

リードスキー

ルネッサンス

レギュラーメンバー

レジェンドハンター

レディバラード

ロングカイソウ

Albert the Great

All Thrills Too

Anees

Aptitude

Bachir

Beat Hollow

Bernstein

Best of the Bests

Bluemamba

Brahms

Broken Vow

Caller One

Captain Steve

Cash Run

Circul of Life

Ciro

Commendable

Crimplene

Distant Music

Dixie Union

Egyptband

Ekraar

El Corredor

Exchange Rate

Fasliyev

Fields of Omagh

Fusaichi Pegasus

Giant's Causeway

Hal's Hope

High Yield

Holding Court

Include

Invincible Spirit

Jeune King Prawn

Jostle

King's Best

Kutub

Lady of Chad

Lahan

Left Bank

Lido Palace

Love Divine

Malibu Moon

Marienbard

May Ball

Medicean

Millenary

Milwaukee Brew

Moonlady

More Than Ready

Observatory

Paolini

Petrushka

Polish Summer

Precise End

Red Bullet

Reve d'Oscar

Rings a Chime

Sakhee

Samum

Sarafan

Scatter the Gold

Secret Status

Sinndar

Spain

Starine

Subtle_power

Summoner

Surfside

Swept Overboard

Terre a Terre

The Deputy

Tiznow

Trippi

Unshaded

Volvoreta

War Chant

 

アグネスゴールド

アグネスタキオン

アサカディフィート

イシヤクマッハ

ウインラディウス

エアエミネム

オイワケヒカリ

カチドキリュウ

カルストンライトオ

キタサンチャンネル

キングフィデリア

クールジョイ

クロフネ

ケイアイミリオン

コイントス

コスモリアライズ

ゴッドオブチャンス

サイドワインダー

サクセスストレイン

サンライズジェガー

サンライズペガサス

ジーナフォンテン

ジャングルポケット

ショウナンカンプ

シングンオペラ

シンコウカリド

スーパージーン

ダービーレグノ

ダイタクバートラム

タイムパラドックス

タイムフェアレディ

ダイヤモンドビコー

ダイワルージュ

タガノテイオー

タシロスプリング

ダンシングカラー

ダンツフレーム

チアズブライトリー

ツルマルボーイ

テイエムオーシャン

テイエムサウスポー

ディバインシルバー

デモリションマン

テンザンセイザ

テンシノキセキ

テンビーエース

トーシンブリザード

トーセンダンディ

トラストファイヤー

ナスダックパワー

ナミ

ナリタオンザターフ

ニホンピロサート

ネイティヴハート

ネームヴァリュー

ハッピーパス

ビッグゴールド

ビッグテースト

ビリーヴ

ビワシンセイキ

フジナミスペシャル

フジノコンドル

フジノテンビー

フレアリングマズル

ベルモントビーチ

ボーンキング

マイニングレディ

マイネルジャパン

マイネルデスポット

マグマライフ

マルカセンリョウ

マンハッタンカフェ

ミスキャスト

ミレニアムスズカ

ミレニアムバイオ

ムーンライトタンゴ

ムガムチュウ

メイショウラムセス

メジロベイリー

リキアイタイカン

リキセレナード

ルスナイクリスティ

ルゼル

レディパステル

レディブロンド

ローズバド

ロードバクシン

ロードプリヴェイル

ロッキーアピール

Aldebaran

Ameerat

Anabaa Blue

Ange Gabriel

Aquarelliste

Azeri

Banks Hill

Beckett

Black Minnaloushe

Boreal

Camden Park

Cape of Good Hope

Caressing

Caressing

Chichicastenango

City Zip

Collier Hill

Congaree

Crystal Music

D'wildcat

Denon

Domedriver

E Dubai

Even the Score

Evening Attire

Excellent Meeting

Falbrav

Fleetstreet Dancer

Flute

Freud

Galileo

Golan

Golden Apples

Golden Ballet

Grand Ekinoks

Grandera

Imagine

Ipi Tombe

Kela

Keltos

King Charlemagne

Kyllachy

Lailani

Lonhro

Macho Uno

Milan

Minardi

Mizzen Mast

Monarchos

Mongoose

Morshdi

Mozart

Nayef

Noverre

Olympic Express

Orientate

Perfect Soul

Pleasantly Perfect

Point Given

Precision

Put_it_back

Rebelline

Reel Buddy

Regal Rose

Rose Gypsy

Sagacity

Sequoyah

Songandaprayer

Speightstown

Squirtle Squirt

Storming Home

Street Cry

The Tin Man

Tobougg

Total Impact

Unbridled Elaine

Vahorimix

Victory Ride

Vinnie Roe

Volponi

Voodoo Dancer

Warrsan

Xtra Heat

 

アグネスソニック

アサクサデンエン

アズマビヨンド

アッパレアッパレ

アドマイヤドン

アドマイヤマックス

アローキャリー

アンドゥオール

イングランディーレ

インタータイヨウ

エスプリシーズ

エリモマキシム

オースミコスモ

カシノオウサマ

カゼニフカレテ

カッツミー

カンファーベスト

キーンランドスワン

キタサンヒボタン

キネティクス

キングセイバー

クーリンガー

ゴールドアリュール

サーガノヴェル

サクセスビューティ

サクラヴィクトリア

サダムブルースカイ

サニングデール

シベリアンメドウ

シャイニンルビー

シャドウスケイプ

シルクフェイマス

シンボリクリスエス

スターキングマン

ストロングブラッド

スマイルトゥモロー

セフティーエンペラ

タイガーカフェ

タイキリオン

ダイワレイダース

タガノマイバッハ

タニノギムレット

タムロチェリー

ダンツジャッジ

チアズシュタルク

チャペルコンサート

ディーエスサンダー

デュランダル

テレグノシス

ナムラサンクス

ナリタセンチュリー

ニシノハナグルマ

ノーリーズン

バランスオブゲーム

バンブーユベントス

ビーポジティブ

ヒシミラクル

ピットファイター

ヒミツヘイキ

ファインモーション

ファストタテヤマ

フェスティバル

プリサイスマシーン

プリンシパルリバー

ブルーショットガン

ブルーリッジリバー

プルザトリガー

プレシャスカフェ

ヘルスウォール

ホーマンキュート

ボールドブライアン

マイソールサウンド

マイネルアムンゼン

マイネルイースター

マイネルセレクト

マイネルディバイン

マチカネアカツキ

ミスイロンデル

ミスターサックス

メイショウカイドウ

メイプルスプリング

メガスターダム

メジロマイヤー

メルシータカオー

ヤマニンセラフィム

ヤマノブリザード

ラヴァリーフリッグ

リミットレスビッド

レニングラード

ローエングリン

ローマンエンパイア

ローレルアンジュ

Acclamation

Act One

Adoration

Ballingarry

Bel Esprit

Bella Bellucci

Better Talk Now

Black Sam Bellamy

Bollin Eric

Booklet

Bright Sky

Buddha

Bullish Luck

Came Home

Canadian Frontier

Candy Ride

Choisir

Dubai Destination

Epalo

Essence of Dubai

Farda Amiga

Firebreak

Flatter

Frizzante

Gamut

Gossamer

Habibti

Hard Buck

Harlan's Holiday

Hawk Wing

Heat Haze

High Chaparral

Islington

Jilbab

Johannesburg

Johar

Jump Start

Kazzia

Khalkevi

Landseer

Lucky Owners

Makybe Diva

Mamool

Margarula

Marotta

Medaglia d'Oro

Meteor Storm

Miesque's Approval

Mineshaft

Moon Ballad

Mr Dinos

Najran

Next Desert

Officer

One for Rose

Our New Recruit

Perfect Drift

Pico Central

Proud Citizen

Quarter Moon

Queen's Logic

Rakti

Repent

Right Approach

Riskaverse

River Dancer

Rock of Gibraltar

Rouvres

Sarava

Sholokhov

Sightseek

Silent Witness

Siphonic

Sophisticat

Special Kaldoun

Star Parade

Sulamani

Sulk

Sunday Break

Take Charge Lady

Takeover Target

Tempera

The Duke

Toylsome

Var

War Emblem

Westerner

Where or When

Wiseman's Ferry

Wonder Again

Yankee Gentleman

You

Zenda

 

アイポッパー

アグネスウイング

アタゴタイショウ

アドマイヤグルーヴ

ヴィータローザ

ウイングランツ

ウインクリューガー

ウインジェネラーレ

ウツミジョーダン

エアセレソン

エイシンチャンプ

エイシンツルギザン

エースインザレース

エコルプレイス

エスケープハッチ

エリモカントリー

エリモハリアー

オースミハルカ

オレハマッテルゼ

キジョージャンボ

ギャラントアロー

グラスボンバー

グラッブユアハート

クラフトワーク

グランリーオ

クワイエットデイ

ゴールデンキャスト

サイレントディール

サカラート

サクラセンチュリー

サクラプレジデント

ザッツザプレンティ

シーイズトウショウ

シルクブラボー

シンコールビー

スイグン

スズカドリーム

スズノマーチ

スターリーヘヴン

スティルインラブ

スパイキュール

スプリングゲント

スプリングドリュー

ゼンノロブロイ

タカラシャーディー

タニノマティーニ

タマモリッチ

チアズメッセージ

チアフルスマイル

チャクラ

チューニー

トーセンリリー

トリリオンカット

ナイキアディライト

ネオユニヴァース

ハードクリスタル

バローネフォンテン

ピースオブワールド

ヒシアトラス

ビッグウルフ

フジサイレンス

ブラックミラージュ

ブルーイレヴン

ブルーコンコルド

ヘヴンリーロマンス

ホワイトカーニバル

マーブルチーフ

マイネサマンサ

マイネヌーヴェル

マイネルモルゲン

マッキーマックス

マルブツトップ

ミツアキタービン

ミヤビペルセウス

メイショウバトラー

メイプルロード

メモリーキアヌ

ヤマカツリリー

ユートピア

ラピッドリーラン

ラントゥザフリーズ

リンカーン

レマーズガール

ワナ

ワンダフルデイズ

ワンモアチャッター

Alamshar

Alkaased

Avonbridge

Awesome Humor

Bird Town

Brian Boru

Cajun Beat

Casual Look

Clodovil

Cloudy's Knight

Commercante

Composure

Congrats

Court Masterpiece

Dai Jin

Dalakhani

Demon Warlock

Doyen

Elloluv

Elusive City

Elvstroem

Empire Maker

Exceed and Excel

Favourable Terms

Funny Cide

Ghostzapper

Go Deputy

Hold That Tiger

Host

I'm the Tiger

Indian Haven

Intercontinental

Island Fashion

Kicken Kris

King's Drama

Kris Kin

Lady Tak

Leroidesanimaux

Les Arcs

Magistretti

Marbye

Mezzo Soprano

Midas Eyes

Musical Chimes

Natural Blitz

Nebraska Tornado

Nothing to Lose

Oasis Dream

Offlee Wild

Papineau

Peace Rules

Phoenix Reach

Policy Maker

Posse

Powerscourt

Pride

Prince Kirk

Refuse to Bend

Reset

Roses in May

Russian Rhythm

Saint Liam

Singletary

Six Perfections

Sky Mesa

Soldier Hollow

Somnus

Soto

Southern Image

Soviet Song

Spoken Fur

Starcraft

Statue of Liberty

Storm Flag Flying

Sweet Return

Tante Rose

Ten Most Wanted

Vallee Enchantee

Vengeance of Rain

Vespone

Vindication

Vintage Tipple

Whywhywhy

Wildcat Heir

Yesterday

Zafeen

 

アグネスラズベリ

アジュディミツオー

アズマサンダース

アドマイヤビッグ

アドマイヤホープ

アドマイヤモナーク

アルドラゴン

ウイングレット

エアシェイディ

エスワンスペクター

エムオーウイナー

オペラシチー

カフェオリンポス

カンパニー

キョウワハピネス

キョウワロアリング

キングカメハメハ

グレイトジャーニー

クロイチョキンバコ

ケイアイガード

コウエイトライ

コスモサンビーム

コスモバルク

サウンドザビーチ

サヨウナラ

サンバレンティン

シーキングザダイヤ

シーキングザベスト

ジョイフルハート

ジョリーダンス

スイープトウショウ

スウィフトカレント

スズカマンボ

ストームセイコー

タイキバカラ

タイセイブレーヴ

ダイワエルシエーロ

ダイワバンディット

ダイワメジャー

タカラアジュディ

タマモホットプレイ

ダンスアジョイ

ダンスインザムード

ディアチャンス

デルタブルース

トウショウナイト

トーセンジョウオー

トーセンブライト

トキノコジロー

トップオブワールド

ナナヨーヒマワリ

ナムラリュージュ

パーソナルラッシュ

ハーツクライ

ハイアーゲーム

ハットトリック

ハリーズコメット

ビーナスライン

ビッググラス

フィーユドゥレーヴ

フォーカルポイント

フミノトキメキ

ブラックタイド

ホオキパウェーブ

ポップロック

マイネソーサリス

マイネルデュプレ

マイネルブルック

マイネルボウノット

マルターズヒート

ムーヴオブサンデー

メイショウオスカル

メイショウボーラー

メイショウムネノリ

メジロベイシンガー

モエレエスポワール

モエレトレジャー

ヤマニンアラバスタ

ヤマニンシュクル

ヨシノイチバンボシ

ルースリンド

レクレドール

ワイルドソルジャー

A. P. Adventure

Absolute Champion

Action This Day

Alexander Goldrun

Amarette

American Post

Angara

Armada

Artie Schiller

Artiste Royal

Ashado

Attraction

Azamour

Bachelor Duke

Bago

Balmont

Behaving Badly

Birdstone

Blue Canari

Boboman

Borrego

Brass Hat

Cacique

Cactus Ridge

Castledale

Cherry Mix

Commentator

Cuvee

Eddington

El Segundo

Electrocutionist

Fastnet Rock

Forest Danger

Fourty Niner Son

Friends Lake

Good Reward

Grey Lilas

Grey Swallow

Haafhd

Halfbridled

Happy Ticket

Healthy Addiction

Hollywood Story

Honey Ryder

Iffraaj

Imperialism

Irridescence

Island Sand

Kastoria

Kelly's Landing

Kitten's Joy

Kodiac

La Cucaracha

Latice

Lava Man

Lion Heart

Love and Bubbles

Lucky Pulpit

Lucky Story

Lune d'Or

Madcap Escapade

Maryfield

Mass Media

Milk It Mick

Miss Andretti

North Light

Not A Single Doubt

One Cool Cat

Ouija Board

Pastoral Pursuits

Peeress

Pleasant Home

Pollard's Vision

Pomeroy

Prince Arch

Pt's Grey Eagle

Punctilious

Purge

Quiff

Relaxed Gesture

Reverence

Rock Hard Ten

Rule of Law

Savabeel

Shadow Cast

Shakespeare

Shirocco

Silver Wagon

Smarty Jones

Society Selection

Soldier's Tale

Stellar Jayne

Sundrop

Take d'Tour

Tapit

Tarfah

Tarlow

The Cliff's Edge

Ticker Tape

Torrestrella

Valixir

Whipper

Yeats

 

アイルラヴァゲイン

アグネスジェダイ

アドマイヤジャパン

アドマイヤフジ

アンブロワーズ

インティライミ

ヴァーミリアン

ヴァンクルタテヤマ

エアメサイア

エイシンデピュティ

エイシンテンダー

エイシンドーバー

エイシンニーザン

エイシンボストン

エイシンロンバード

オースミグラスワン

カシマフラワー

カズサライン

カネヒキリ

キングジョイ

キングスゾーン

キングストレイル

コスモヴァレンチ

コスモフォーチュン

コンゴウリキシオー

コンラッド

サクラオリオン

サンアディユ

サンライズバッカス

サンレイジャスパー

シーザリオ

シーチャリオット

シックスセンス

シャーベットトーン

シャドウゲイト

ショウナンパントル

シンボリグラン

スキップジャック

スズカフェニックス

ストーミーカフェ

スムースバリトン

スリーアベニュー

ゼンノパルテノン

タガノゲルニカ

ダンスインザモア

ダンツキッチョウ

チョウサン

デアリングハート

ディアデラノビア

ディープインパクト

ディープサマー

テイエムチュラサン

テイエムドラゴン

テンセイフジ

トウカイトリック

トウカイワイルド

トップガンジョー

ドンクール

ニシノナースコール

バトルブレーヴ

ピカレスクコート

ビッグプラネット

フィールドルージュ

フィフティーワナー

フェリシア

フジノウェーブ

プライドキム

ブライトトゥモロー

ペールギュント

ベストグランチャ

ホッコーパドゥシャ

ボンネビルレコード

マイネルハーティー

マイネルレコルト

マキハタサイボーグ

マチカネオーラ

マヤノスターダム

マルカラスカル

メイショウトウコン

メルシーエイタイム

モエレアドミラル

ヤマニンメルベイユ

ユメノシルシ

ライラプス

ラインクラフト

ローゼンクロイツ

ロフティーエイム

ワイルドワンダー

ワンダースピード

Able One

Ad Valorem

Afleet Alex

Apache Cat

Aragorn

Ashkal Way

Asi Siempre

Balletto

Bandini

Becrux

Bellamy Road

Buzzards Bay

Camacho

Consolidator

Corre Caminos

Dancing Edie

David Junior

Declan's Moon

Divine Proportions

Doctor Dino

Dubawi

Echelon

Einstein

English Channel

Eswarah

Fellowship

Flower Alley

Footstepsinthesand

Giacomo

Good Ba Ba

Goodricke

Gorella

Harlington

High Fly

Hurricane Run

In the Gold

Interpatation

Invasor

Iota

Jambalaya

Karelian

Laverock

Librettist

Linngari

Lost in the Fog

Maids Causeway

Manduro

Montare

Motivator

Mountain High

My Typhoon

Nicaron

Notnowcato

Oratorio

Paita

Playful Act

Pompeii Ruler

Premium Tap

Proclamation

Proud Accolade

Proud Tower Too

Purim

Pussycat Doll

Quijano

Ramonti

Rockport Harbor

Roman Ruler

Round Pond

Royal Highness

Saoire

Scorpion

Shamardal

Sharp Lisa

Shawanda

Silver Train

Sis City

Sky Conqueror

Smuggler

Snitzel

Splendid Blended

Spun Sugar

Student Council

Summerly

Sweet Catomine

Sweet Symphony

Thor's Echo

Turtle Bowl

Ultra Fantasy

Virginia Waters

Viva Pataca

War Front

Wilko

 

アクシオン

アグネスアーク

アサヒライジング

アドマイヤキッス

アドマイヤジュピタ

アドマイヤスバル

アドマイヤムーン

アドマイヤメイン

アポロキングダム

アルーリングボイス

アロンダイト

アンバージャック

エアジパング

エイティジャガー

エムエスワールド

エリモエクスパイア

オンファイア

カワカミプリンセス

キクノアロー

キストゥヘヴン

ギルガメッシュ

キングトップガン

キンシャサノキセキ

グレイスティアラ

コイウタ

ゴウゴウキリシマ

コスモプラチナ

サイレントプライド

サクラメガワンダー

サチノスイーティー

サンキューウィン

サンダルフォン

ジャリスコライト

ショウナンタキオン

シンゲン

スーパーホーネット

ステキシンスケクン

スリーオペレーター

ソリッドプラチナム

ソングオブウインド

タイキレーザー

ダイショウジェット

タイセイアトム

ダイワパッション

タガノバスティーユ

タマモサポート

チャームアスリープ

チャンストウライ

テイエムエース

テイエムトッパズレ

テイエムプリキュア

デンシャミチ

トーセンシャナオー

トーホウアラン

トーホウシャイン

ドリームパスポート

ナイキアースワーク

ニホンピロレガーロ

ネヴァブション

バンブーエール

ビービートルネード

ファイングレイン

フサイチパンドラ

フサイチリシャール

ブラックバースピン

ブルーメンブラット

プレミアムボックス

フレンドシップ

ボーナスフィーバー

マイネルキッツ

マイネルスケルツィ

マイネルネオス

マツリダゴッホ

マルカシェンク

マンオブパーサー

ミヤビランベリ

メイショウサムソン

モエレジーニアス

モエレソーブラッズ

ヤマトマリオン

ラピッドオレンジ

ランザローテ

ランヘランバ

ロジック

Adieu

After Market

Alexandrova

Allegretto

Amadeus Wolf

Araafa

Asiatic Boy

Ask

Aussie Rules

Balance

Barbaro

Benny the Bull

Bernardini

Black Mamba

Bluegrass Cat

Bob and John

Brother Derek

Bushfire

Champs Elysees

Citronnade

Confidential Lady

Corinthian

Dancing Forever

Darsi

Discreet Cat

Donna Blini

Dylan Thomas

Dynaforce

Ermine

First Samurai

Flashy Bull

Fleet Indian

Folklore

Frost Giant

Gentlewave

George Washington

Getaway

Ginger Punch

Gloria de Campeao

Go Between

Grand Couturier

Green Birdie

Half Ours

Haradasun

Heatseeker

Henny Hughes

Horatio Nelson

Hystericalady

In Summation

Inspiration

Jay Peg

Jazil

Just as Well

Kip Deville

Lahudood

Latent Heat

Lawyer Ron

Lemons Forever

Listen

Mandesha

Marchand d'Or

Marsh Side

Midnight Lute

Miss Finland

Nadeem

Nannina

Nashoba's Key

Nightime

Palace Episode

Papal Bull

Peppers Pride

Pine Island

Precious Kitten

Presious Passion

Price Tag

Prince Flori

Rail Link

Rajeem

Red Clubs

Red Evie

Red Rocks

Rumplestiltskin

Sacred Kingdom

Saddex

Schiaparelli

Septimus

Showing Up

Sight Winner

Silca's Sister

Sinister Minister

Sir Percy

Sixties Icon

Speciosa

Spring At Last

Stevie Wonderboy

Stormy River

Sun Classique

Sunriver

Thorn Song

Tie Black

Vacare

Wait a While

Well Armed

Wild Fit

Wonder Lady Anne L

Wonderful World

Youmzain

 

アーバニティ

アーバンストリート

アサクサキングス

アサティスボーイ

アストンマーチャン

アドマイヤオーラ

アドマイヤホクト

アブソリュート

アポロティアラ

アルコセニョーラ

アルティマトゥーレ

アルナスライン

アンパサンド

イクスキューズ

ヴィクトリー

ウエスタンダンサー

ウオッカ

エイジアンウインズ

オースミダイドウ

オープンガーデン

カノヤザクラ

ギルティストライク

クィーンスプマンテ

クーヴェルチュール

クランエンブレム

ケイティラブ

ゴールデンダリア

ゴールドアグリ

ザレマ

サンツェッペリン

サンライズベガ

サンライズマックス

ジャガーメイル

ショウナンタレント

ショウワモダン

スクリーンヒーロー

スズカコーズウェイ

スリープレスナイト

セラフィックロンプ

ダイワスカーレット

タスカータソルテ

タマモグレアー

テイエムアンコール

トーセンキャプテン

トーセンクラウン

トーホウレーサー

トーワベガ

トップサバトン

ドラゴンファイヤー

ドリームジャーニー

トロピカルライト

ドングラシアス

ナムラマース

ニシノチャーミー

ニシノブルームーン

パラダイスフラワー

ビービーガルダン

ピエナビーナス

ビクトリーテツニー

ヒラボクロイヤル

ピンクカメオ

フェラーリピサ

フサイチホウオー

フライングアップル

フリオーソ

ヘッドライナー

ベッラレイア

ホクトスルタン

ボランタス

ホワイトメロディー

マイネカンナ

マイネルアワグラス

マイネルシーガル

マイネルレーニア

マコトスパルビエロ

マルカフェニックス

マンハッタンスカイ

ミリオンディスク

メリッサ

ユウタービスケット

ライブコンサート

ローブデコルテ

ローレルゲレイロ

ロックドゥカンブ

ロングプライド

Adlerflug

Al Shemali

Albertus Maximus

Alexander Tango

Any Given Saturday

Archipenko

Astronomer Royal

Authorized

Belgravia

Bullsbay

Bustin Stones

Cash Included

Circular Quay

Cockney Rebel

Cocoa Beach

Coquerelle

Cotton Blossom

Curlin

Daaher

Darjina

Dearest Trickski

Diamondrella

Divine Park

Dream Rush

Dreaming of Anna

Duke of Marmalade

Dutch Art

Eagle Mountain

Eastern Anthem

Excellent Art

Finsceal Beo

First Defence

Forever Together

Gentoo

Great Hunter

Hard Spun

Holy Roman Emperor

I Am Invincible

Idiot Proof

Indian Ink

Intangaroo

J J the Jet Plane

King's Apostle

Lady Joanne

Lawman

Lear's Princess

Light Shift

Literato

Lucarno

Mast Track

Mission Approved

Mistical Plan

Mount Nelson

Mr. Sidney

Mrs. Lindsay

Mystic Lips

Nobiz Like Shobiz

Octave

Panty Raid

Passage of Time

Peeping Fawn

Point Ashley

Presvis

Promising Lead

Rags to Riches

Rahy's Attorney

Red Giant

Rite of Passage

Sageburg

Sakhee's Secret

Santa Teresita

Scat Daddy

Scenic Blast

Shamdinan

Simply Perfect

Soldier of Fortune

Spanish Moon

Spirit One

Street Boss

Street Sense

Swift Temper

Teofilo

Thumbs Up

Tiago

Tiz Wonderful

Tough Tiz's Sis

Ventura

Weekend Hussler

West Wind

Zambezi Sun

Zenyatta

 

アーネストリー

アドマイヤコマンド

アポロドルチェ

イイデケンシン

イコールパートナー

ウォータクティクス

エアパスカル

エーシンジーライン

エーシンディーエス

エーシンフォワード

エスポワールシチー

エフティマイア

オウケンブルースリ

オースミスパーク

オーロマイスター

オディール

オリエンタルロック

カジノドライヴ

キクノサリーレ

キャプテントゥーレ

キングスエンブレム

クリールパッション

ゴスホークケン

コパノジングー

サクセスブロッケン

サトノプログレス

サブジェクト

サマーウインド

サンクスノート

シビルウォー

ショウナンアルバ

シルポート

スプリングソング

スマートギア

スマートファルコン

スマイルジャック

セレスハント

セレン

ダイシンオレンジ

ダイワワイルドボア

タケミカヅチ

ダノンゴーゴー

ダンツキッスイ

チェレブリタ

ディアヤマト

ディープスカイ

ディラクエ

トーホウドルチェ

トールポピー

トーワヒヨシマル

ドモナラズ

トランスワープ

ドリームシグナル

ドリームスカイ

ナムラクレセント

ナンヨーリバー

ニックバニヤン

ノーブルシーズ

ハートオブクィーン

バシケーン

ピイラニハイウェイ

ファリダット

フサイチアソート

ブライティアパルス

ブラックエンブレム

ブラボーデイジー

フローテーション

マイネルスターリー

マイネルチャールズ

マイネルファルケ

マイネレーツェル

マサノミネルバ

マチカネニホンバレ

マルブツイースター

ムードインディゴ

メイショウクオリア

メイショウベルーガ

メルシーモンサン

モンテクリスエス

ヤマニンキングリー

ユキチャン

ユビキタス

ラッシュストリート

リトルアマポーラ

ルールプロスパー

ルルパンブルー

レインボーペガサス

レオマイスター

レジネッタ

レッツゴーキリシマ

レッドアゲート

ロールオブザダイス

African Rose

Alandi

Alpine Rose

Alwajeeha

Americain

Aqlaam

Backseat Rhythm

Battle Plan

Beauty Flash

Big Brown

Big City Man

Blackstairmountain

Bob Black Jack

Captain Obvious

Casual Conquest

Chinese White

Cima de Triomphe

Colonel John

Conduit

Country Star

Court Vision

Cry and Catch Me

Da' Tara

Dakota Phone

Dancing in Silks

Dar Re Mi

Dark Angel

Dubai Majesty

Duncan

Eight Belles

Equiano

Eva's Request

Falco

Fleeting Spirit

Fluke

Frozen Fire

Full of Gold

Furthest Land

Gayego

Gio Ponti

Gladiatorus

Golden Doc A

Goldikova

Halfway to Heaven

Hay List

Henrythenavigator

Icon Project

Indian Blessing

Informed Decision

Into Mischief

Kamsin

Kingsgate Native

Kinsale King

Kodiak Kowboy

Life Is Sweet

Little Belle

Lizard Island

Look Here

Lush Lashes

Macho Again

Magical Fantasy

Majestic Warrior

Midships

Monba

Montmartre

Moonstone

Mushka

Music Note

Myboycharlie

Nahoodh

Natagora

Never on Sunday

New Approach

Nicconi

Paco Boy

Proud Spell

Proviso

Pure Clan

Pyro

Rail Trip

Raven's Pass

Richard's Kid

Rocket Man

Sahpresa

Saoirse Abu

Scintillo

Seattle Smooth

Set Play

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Tale of Ekati

Tamayuz

Temple City

Thewayyouare

Tin Cup Chalice

Tizway

Tuscan Evening

Twice Over

Typhoon Tracy

Virtual

Vision d'Etat

War Pass

Winchester

Zaftig

Zarkava

 

アーリーロブスト

アイアムカミノマゴ

アイアンルック

アントニオバローズ

アンペア

アンライバルド

イコピコ

イタリアンレッド

イナズマアマリリス

ヴィーヴァヴォドカ

エーシンビートロン

エーシンモアオバー

グランプリエンゼル

クリーバレン

グロリアスノア

ケイアイガーベラ

ケイアイドウソジン

ゲットフルマークス

ゴールデンチケット

サイレントスタメン

サニーサンデー

サンカルロ

シェーンヴァルト

ジェルミナル

ジョーカプチーノ

シルクフォーチュン

シルクメビウス

スーニ

ストロングガルーダ

ストロングリターン

スリーロールス

セイウンワンダー

セイクリッドバレー

セイクリムズン

タッチミーノット

ダノンカモン

ダノンヨーヨー

ダブルウェッジ

ディアジーナ

ティアップワイルド

テイエムオーロラ

テイエムハリアー

デグラーティア

テスタマッタ

トウカイミステリー

トーセンジョーダン

トシキャンディ

ドスライス

トライアンフマーチ

トランセンド

ナイキハイグレード

ナイキマドリード

ナカヤマフェスタ

ナムラタイタン

ナリタクリスタル

ネコパンチ

バアゼルリバー

パワーストラグル

ヒカルアマランサス

ファイアーフロート

フィフスペトル

ブエナビスタ

フォゲッタブル

フサイチセブン

フミノイマージン

ブリッツェン

ブルーラッド

ブレイクランアウト

ブロードストリート

ベストメンバー

マルカフリート

メトロノース

ラヴェリータ

ランフォルセ

リーチザクラウン

レッドスパーダ

レッドディザイア

ロジユニヴァース

ワンカラット

ワンダーアキュート

Acclamation Ⅱ

Again

Amazombie

Ambitious Dragon

Art Connoisseur

Ave

Big Drama

Black Caviar

Blame

Bushranger

Byword

C. S. Silk

California Memory

Careless Jewel

Cavalryman

Champ Pegasus

Cirrus des Aigles

Cityscape

Cutlass Bay

Dangerous Midge

Daryakana

Debussy

Dream Empress

Dunaden

Dunkirk

Elusive Wave

Fame and Glory

Flat Out

Florentino

Friesan Fire

Fuisse

Gabby's Golden Gal

General Quarters

Get Stormy

Ghanaati

Giant Oak

Gitano Hernando

Gozzip Girl

Harbinger

Hot Cha Cha

Hymn Book

I Want Revenge

Intense Focus

Jakkalberry

Jersey Town

Jukebox Jury

Laragh

Le Havre

Little Bridge

Lord Shanakill

Majesticperfection

Malpensa

Mastercraftsman

Mastery

Midday

Midshipman

Mine That Bird

Misremembered

More Joyous

Naaqoos

Night Magic

Persistently

Pioneerof the Nile

Plumania

Quality Road

Rachel Alexandra

Rainbow View

Red Cadeaux

Regal Ransom

Rip Van Winkle

Sans Frontieres

Sariska

Sea the Stars

Serious Attitude

Shalanaya

Shared Account

Silver Frost

Sky Diva

So You Think

Square Eddie

Sri Putra

Stacelita

Stardom Bound

Starspangledbanner

Street Hero

Summer Bird

Take the Points

Unrivaled Belle

Vineyard Haven

Warrior's Reward

Wiener Walzer

Zensational

 

アースサウンド

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アスカクリチャン

アドマイヤコスモス

アドマイヤロイヤル

アニメイトバイオ

アパパネ

アプリコットフィズ

アリゼオ

アロマカフェ

ヴィクトワールピサ

エイシンアポロン

エイシンフラッシュ

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エーシンウェズン

エーシンホワイティ

エクスペディション

エレーヌ

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オノユウ

ガルボ

カレンチャン

キョウエイアシュラ

クォークスター

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ゲシュタルト

ゴールスキー

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コスモネモシン

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サイレントメロディ

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サンテミリオン

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ステラリード

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セイントメモリー

ソリタリーキング

ダークシャドウ

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ダイワファルコン

タガノエリザベート

タガノジンガロ

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ダノンシャンティ

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トゥザグローリー

トーセンファントム

ドリームセーリング

ドリームバレンチノ

トレイルブレイザー

ナイスミーチュー

ニホンピロアワーズ

ネオヴァンドーム

バーディバーディ

パドトロワ

ハンソデバンド

ビートブラック

ビッグウィーク

ビッグバン

ヒラボクキング

ヒルノダムール

フェデラリスト

フラガラッハ

ペルーサ

マカニビスティー

マグニフィカ

マサノブルース

マジェスティバイオ

マジンプロスパー

ミッキードリーム

ミラクルレジェンド

メイショウカンパク

メテオロロジスト

ラブミーチャン

リディル

ルーラーシップ

レインボーダリア

レディアルバローザ

ローズキングダム

ロックハンドスター

Afleet Express

African Story

Alfred Nobel

Arcano

Arctic Cosmos

Awesome Maria

Awzaan

Behkabad

Bethrah

Blind Luck

Buzzword

Canford Cliffs

Cape Blanco

Capponi

Chachamaidee

Champagne d'Oro

Concord Point

Crisp

Devil May Care

Dick Turpin

Discreetly Mine

Drosselmeyer

Dubawi Heights

Eskendereya

Evening Jewel

First Dude

Franny Freud

Game On Dude

Glorious Days

Harmonious

Havre de Grace

Helene Spirit

Hibaayeb

Hilda's Passion

Hinchinbrook

Ice Box

Joshua Tree

King's Rose

Lillie Langtry

Lily of the Valley

Line of David

Little Mike

Lookin At Lucky

Lope de Vega

Lucky Nine

Makfi

Mi Sueno

Monterosso

Morning Line

Mount Athos

Music Show

Musical Romance

Paddy O'Prado

Passion for Gold

Perfect Shirl

Planteur

Poet's Voice

Prince Bishop

Rajsaman

Rewilding

Ron the Greek

Rosanara

Sajjhaa

Sarafina

Sarah Lynx

Sassy Image

Shamrocker

She Be Wild

Shea Shea

Showcasing

Sidney's Candy

Simenon

Siyouni

Smiling Tiger

Snow Fairy

Society Rock

Sole Power

Southern Speed

Special Duty

St Nicholas Abbey

Super Saver

Switch

Tapitsfly

Timepiece

Twirling Candy

Vale of York

Wise Dan

Workforce

Xtension

Zagora

 

アイアムアクトレス

アヴェンチュラ

アドマイヤサガス

アドマイヤラクティ

ウインバリアシオン

ヴェルデグリーン

エイシンオスマン

エーシンブラン

エーシンメンフィス

エポワス

エリンコート

オオエライジン

オーシャンブルー

オールアズワン

オールザットジャズ

オルフェーヴル

カネマサコンコルド

カラフルデイズ

カレンミロティック

ギュスターヴクライ

クィーンズバーン

クラーベセクレタ

グランプリボス

グルヴェイグ

グレープブランデー

クレスコグランド

サクラゴスペル

サダムパテック

サトノアポロ

サミットストーン

サンレイデューク

シゲルジュウヤク

ショウナンマイティ

スギノエンデバー

スノードラゴン

スマートロビン

ダコール

ダノンシャーク

ダノンバラード

ダンスファンタジア

ツルマルレオン

テイクアベット

デスペラード

トーセンラー

トーセンレーヴ

ドナウブルー

トレンドハンター

ナカヤマナイト

ノーザンリバー

バウンシーチューン

パッションダンス

ハルサンサン

ビッグロマンス

ヒットザターゲット

ピュアブリーゼ

フェイトフルウォー

フォーエバーマーク

フラアンジェリコ

ブラウンワイルド

フレールジャック

フレンチカクタス

ヘニーハウンド

ベルシャザール

ホエールキャプチャ

ボレアス

マーベラスカイザー

マイネイサベル

マイネルメダリスト

マイネルラクリマ

マジカルポケット

マルセリーナ

マルモセーラ

ミトラ

ムスカテール

メイショウナルト

メイショウマシュウ

メイショウヨウドウ

メーデイア

リアライズノユメ

リアルインパクト

ルルーシュ

レーヴディソール

レーザーバレット

レッドデイヴィス

ロードカナロア

ローマンレジェンド

Aerovelocity

Al Kazeem

Alternation

Animal Kingdom

Archarcharch

Awesome Feather

Big Blue Kitten

Blue Bunting

Boys At Tosconova

Brilliant Speed

Brown Panther

Caleb's Posse

Cambina

Coil

Colour Vision

Creachadoir

Dan Excel

Dancing Rain

Danedream

Data Link

Dialed In

Dimitrova

Dominant

Dream Ahead

Dust and Diamonds

Emcee

Excelebration

Farhh

Fiorente

Fort Larned

Foxwedge

Frankel

Galikova

Giofra

Golden Lilac

Gordon Lord Byron

Groupie Doll

Imagining

Immortal Verse

It's Tricky

Izzi Top

Justin Phillip

Kantharos

Laughing

Lilacs and Lace

Maclean's Music

Margot Did

Masked Marvel

Maxios

Mayson

Meandre

Midnight Interlude

Military Attack

Misty for Me

Mizdirection

Molly Malone

Moonlight Cloud

Moonshine Mullin

Mosheen

Mucho Macho Man

Nahrain

Nathaniel

Obviously

Pants On Fire

Pathfork

Plum Pretty

Point of Entry

Poseidon's Warrior

Pour Moi

R Heat Lightning

Reliable Man

Rich Tapestry

Roderic O'Connor

Royal Delta

Ruler On Ice

Sahara Sky

Sepoy

Shackleford

Shareta

Siyouma

Solemia

Stay Thirsty

Sterling City

Summer Soiree

Swagger Jack

Tapizar

Teddy's Promise

Tell a Kelly

The Factor

Thistle Bird

Tin Horse

To Honor and Serve

Toby's Corner

Treasure Beach

Turbo Compressor

Turbulent Descent

Ultimate Eagle

Uncle Mo

Variety Club

Wickedly Perfect

Winter Memories

Wootton Bassett

Zazu

Zoffany

 

アースソニック

アートサハラ

アイムユアーズ

アスカリーブル

アポロマーベリック

アルキメデス

アルフレード

アンバルブライベン

イジゲン

ヴァンセンヌ

ヴィルシーナ

エアソミュール

エアハリファ

エキストラエンド

エクセラントカーヴ

エピセアローム

エンジェルツイート

オースミイチバン

オースミムーン

オーブルチェフ

オメガハートランド

カポーティスター

カレンブラックヒル

キクノストーム

キャトルフィーユ

クラレント

グランデッツァ

クランモンタナ

クリールカイザー

ケイアイエレガント

ゴーイングパワー

ゴールドシップ

ゴールドメダル

コスモオオゾラ

サウンドオブハート

サウンドガガ

サナシオン

サンビスタ

シェアースマイル

ジェンティルドンナ

ジャスタウェイ

ジョワドヴィーヴル

スカイディグニティ

ストレイトガール

ストローハット

スピルバーグ

ダイワマッジョーレ

ダンツミュータント

ディープブリランテ

ディサイファ

トウケイヘイロー

トーセンベニザクラ

トーセンホマレボシ

トーホウアマポーラ

ナムラビクター

ハクサンムーン

バクシンテイオー

ハタノヴァンクール

ハナズゴール

ヒストリカル

ファイナルフォーム

ファインチョイス

フーラブライド

フェノーメノ

ブライトライン

フリートストリート

プレティオラス

ベストディール

ポアゾンブラック

ホッコータルマエ

マーティンボロ

マイネルバイカ

ミッドサマーフェア

メイショウコロンボ

メイショウスザンナ

メイショウブシドウ

モンストール

ユーロビート

ラブイズブーシェ

リトルゲルダ

レオアクティブ

レッドキングダム

レッドクラウディア

ワールドエース

ワイドバッハ

ワイルドフラッパー

Able Friend

Akeed Mofeed

All Too Hard

Alpha

Amber Sky

Ambivalent

Beauty Parlour

Believe You Can

Blazing Speed

Bodemeister

Camelot

Contested

Creative Cause

Cross Traffic

Currency Swap

Dabirsim

Dalkala

Dayatthespa

Declaration of War

Dullahan

Eden's Moon

Elusive Kate

Encke

Estimate

Fallen for You

French Fifteen

Gemologist

Golden Ticket

Graydar

Great Heavens

Hansen

Hard Not to Like

Homecoming Queen

I'll Have Another

Imperial Monarch

In Lingerie

Jimmy Creed

Judy the Beauty

Killer Graces

King David

La Collina

Lady of Fifty

Lady of Shamrock

Lea

Lethal Force

Lighttening Pearl

Lucayan

Lyric of Light

Main Sequence

Maybe

Most Improved

Mukhadram

My Miss Aurelia

Noble Mission

Novellist

On Fire Baby

Palace

Pastorius

Paynter

Pierro

Points Offthebench

Power

Private Zone

Questing

Real Solution

Salomina

Samitar

Saonois

Secret Circle

Slade Power

Stephanie's Kitten

The Fugue

The Lumber Guy

The Pizza Man

Trinniberg

Union Rags

Valyra

Was

Weemissfrankie

Willa B Awesome

Work All Week

Wrote

Zo Impressive

 

アウォーディー

アウトジェネラル

アップトゥデイト

アムールポエジー

アユサン

アルムダプタ

インカンテーション

インサイドザパーク

インパルスヒーロー

ウインプリメーラ

ウキヨノカゼ

ウリウリ

エーシントップ

エバーブロッサム

エピファネイア

カフェブリリアント

カミノタサハラ

キズナ

キタサンミカヅキ

クラウンロゼ

クリソライト

クリノスターオー

グレイスフルリープ

クロフネサプライズ

ケイアイチョウサン

ケイアイレオーネ

コディーノ

コパノリチャード

コパノリッキー

コレクターアイテム

サウンドトゥルー

サウンドリアーナ

サクラプレジール

サトノノブレス

サマリーズ

ザラストロ

ジェネラルグラント

ジェベルムーサ

シャトーブランシュ

ショウナンアポロン

スイートサルサ

ストークアンドレイ

スマートオリオン

スマートレイアー

ソルテ

ソロル

ダービーフィズ

タイセイドリーム

タガノトネール

ダノンレジェンド

タマモプラネット

タマモベストプレイ

ダンスディレクター

ディアデラマドレ

ティーハーフ

テイエムイナズマ

ティリアンパープル

デニムアンドルビー

トーキングドラム

トロワボヌール

ニホンピロバロン

ノボリディアーナ

ハニーパイ

ヒラボクディープ

フェイムゲーム

フルーキー

ベストウォーリア

マイネルエテルネル

マイネルクロップ

マイネルフィエスタ

マイネルホウオウ

マイネルミラノ

マキオボーラー

マコトブリジャール

メイケイペガスター

メイショウアイアン

メイショウマンボ

ユールシンギング

ラインミーティア

ラキシス

ラストインパクト

ラブリーデイ

レッドアリオン

レッドオーヴァル

ローブティサージュ

ロゴタイプ

Admiral Kitten

Baltic Baroness

Beholder

Bradester

Certify

Chautauqua

Chicquita

Close Hatches

Contentment

Dawn Approach

Designs On Rome

Emollient

Esoterique

Executiveprivilege

Flashback

Flintshire

Flotilla

Garswood

George Vancouver

Goldencents

Gun Pit

Hardest Core

Havana Gold

Heir Kitty

Helene Super Star

Imperative

Integral

Intello

Iotapa

Itsmyluckyday

Jack Milton

Just the Judge

Kitten's Dumplings

La Verdad

Leading Light

Lucky Speed

Magician

Mondialiste

Mongolian Saturday

Moreno

Mshawish

Olympic Glory

Orb

Our Ivanhowe

Overanalyze

Oxbow

Palace Malice

Pedro the Great

Pether's Moon

Power Broker

Princess of Sylmar

Protectionist

Reckless Abandon

Ruler of the World

Seek Again

Shakin It Up

Shanghai Bobby

Sheer Drama

Silasol

Sky Lantern

So Many Ways

Solow

Spring in the Air

Style Vendome

Sultanina

Talent

Tamarkuz

Toronado

Trading Leather

Treve

Up With the Birds

Verrazano

Violence

Will Take Charge

Winsili

 

アジアエクスプレス

アスカノロマン

アズマシャトル

アデイインザライフ

アドマイヤデウス

アムールブリエ

アルバート

イスラボニータ

ヴィータアレグリア

ウインフルブルーム

ウインマーレライ

エアアンセム

エイシンヴァラー

エイシンヒカリ

エイシンブルズアイ

エキマエ

エスメラルディーナ

オジュウチョウサン

オメガハートロック

カゼノコ

カラダレジェンド

ガリバルディ

キングズガード

クリスマス

コーリンベリー

ゴールドアクター

サーストンコラルド

サウンズオブアース

サクラアンプルール

サトノアラジン

サトノルパン

サングレアル

シゲルカガ

シュンドルボン

ショウナンアチーヴ

ショウナンパンドラ

ショウナンラグーン

スズカデヴィアス

ステイインシアトル

ステファノス

ストロングサウザー

タガノグランパ

ツクバアズマオー

ディライトフル

トゥインクル

トウケイタイガー

トゥザワールド

トーセンスターダム

トーホウジャッカル

ニシケンモノノフ

ヌーヴォレコルト

ネオリアリズム

ネロ

ハープスター

バウンスシャッセ

ハギノハイブリッド

ハッピースプリント

ビッグアーサー

フォーエバーモア

フクノドリーム

プレイアンドリアル

ベルカント

ホウライアキコ

マーブルカテドラル

マイネルフロスト

マジックタイム

マスクゾロ

マドリードカフェ

マリアライト

ミッキーアイル

メイショウスミトモ

メドウラーク

モーリス

リッカルド

リラヴァティ

ルミナスウォリアー

レッドアルヴィス

レッドファルクス

レッドリヴェール

ロサギガンティア

ロワジャルダン

ワンアンドオンリー

Adelaide

Al's Gal

Amazing Maria

Artemis Agrotera

Australia

Avenir Certain

Bayern

Beauty Only

Big Orange

Bobby's Kitten

Bond Holder

Boom Time

Bracelet

California Chrome

Cannock Chase

Charm Spirit

Chriselliam

Constitution

Danza

Dolniya

Ectot

Effinex

Euro Charline

Fascinating Rock

Fashion Plate

Free Eagle

Giant Treasure

Hartnell

Honor Code

Hoppertunity

Ito

Karakontie

Kingman

Kingston Hill

Liam's Map

Lucky Bubbles

Marvellous

Mecca's Angel

Melatonin

Midnight Storm

Miss France

Mr Speaker

My Conquestadory

New Year's Day

Night of Thunder

No Nay Never

Noble Bird

Outstrip

Peniaphobia

Postponed

Prince Gibraltar

Protonico

Race Day

Ria Antonia

Rizeena

Rock Fall

Room Service

Sea the Moon

Shared Belief

She's a Tiger

Signs of Blesing

Stopchargingmaria

Strong Mandate

Sweet Reason

Taghrooda

Tapestry

Tepin

The Big Beast

The Grey Gatsby

Tonalist

Tourist

Trip to Paris

Unbridled Forever

Untapable

V. E. Day

Vadamos

War Command

Wavell Avenue

Werther

Wicked Strong

Winx

 

アクティブミノル

アポロケンタッキー

アルバートドック

アルビアーノ

アレスバローズ

アンドリエッテ

アンビシャス

ウィッシュハピネス

ウインガニオン

ウェスタールンド

エイシンバランサー

オーミアリス

オールブラッシュ

カフジテイク

キタサンサジン

キタサンブラック

キャットコイン

グァンチャーレ

クイーンズリング

クールホタルビ

クラリティスカイ

グランシルク

クリプトグラム

クルーガー

クルミナル

グレーターロンドン

クロスクリーガー

ココロノアイ

サトノクラウン

サトノラーゼン

サンデーウィザード

シゲルヒノクニ

シャイニングレイ

ジャジャウマナラシ

シュヴァルグラン

ショウナンアデラ

シングウィズジョイ

スズカプレスト

ストゥディウム

セカンドテーブル

センチュリオン

タガノアザガル

タガノエスプレッソ

タツゴウゲキ

ダッシングブレイズ

タッチングスピーチ

ダノンプラチナ

タマノブリュネット

タンタアレグリア

ディアドムス

ディアマイダーリン

テイエムジンソク

テーオーヘリオス

ドゥラメンテ

トーセンビクトリー

ノットフォーマル

ノブワイルド

ノボバカラ

ノンコノユメ

パフォーマプロミス

ビスカリア

ブライトエンブレム

ブラゾンドゥリス

ブラックムーン

ブルドッグボス

ベルーフ

ベルラップ

ホワイトフーガ

マイティティー

マキシマムドパリ

マルターズアポジー

ミッキークイーン

ミツバ

ミュゼエイリアン

ミュゼスルタン

メラグラーナ

モーニン

モルトベーネ

モンドインテロ

ヤマカツエース

ヤングマンパワー

ラインシュナイダー

ラッキープリンス

ララベル

リアファル

リアルスティール

ルージュバック

ルールソヴァール

レーヴミストラル

レッツゴードンキ

ロジチャリス

American Pharoah

Arabian Queen

Ascend

Avenge

Bar of Gold

Bateel

Beauty Generation

Belardo

Callback

Carpe Diem

Cavorting

Charming Thought

Condo Commando

Covert Love

Curalina

D B Pin

Daredevil

Dariyan

Decorated Knight

Diamondsandrubies

Dortmund

El Deal

Elm Park

Embellish the Lace

Erupt

Ervedya

Feathered

Finest City

Forever Unbridled

Found

Fourstar Crook

Frosted

Gleneagles

Golden Horn

Guignol

Helene Paragon

Her Emmynency

Highland Reel

Hootenanny

Illuminant

I'm a Chatterbox

Include Betty

Iquitos

Jack Hobbs

Journey

Jungle Cat

Keen Ice

Lady Eli

Legatissimo

Lord Nelson

Lovely Maria

Make Believe

Materiality

Mr Stunning

Muhaarar

My Dream Boat

New Bay

Nightflower

Nutan

Order of St George

Pleascach

Profitable

Qualify

Ransom the Moon

Rapper Dragon

Roy H

Runhappy

Santa Ana Lane

Sea Calisi

Seasons Bloom

Shaman Ghost

Silverwave

Simple Verse

Southern Legend

Spanish Queen

Speedy Boarding

Star of Seville

Stellar Wind

Stormy Liberal

Take Charge Brandi

Territories

Texas Red

The Tin Man Ⅱ

The Wow Signal

Tiggy Wiggy

Turfdonna

Twilight Son

Upstart

Vazirabad

World Approval

X Y Jet

 

アスターサムソン

アドマイヤエイカン

アドマイヤリード

ヴァンキッシュラン

ヴィブロス

ウインテンダネス

ウインムート

ヴェンジェンス

エアスピネル

エテルナミノル

エンジェルフェイス

オウケンビリーヴ

ガンコ

キャンディバローズ

キョウエイギア

キングハート

キンショーユキヒメ

グッドスカイ

グレイトパール

グレンツェント

クロコスミア

ケイティブレイブ

ケンホファヴァルト

ゴールドドリーム

サイタスリーレッド

サウンドスカイ

サトノダイヤモンド

サトノティターン

シャケトラ

シュウジ

ジュールポレール

ジュエラー

シルバーステート

シンキングダンサー

シンハライト

ストロングタイタン

スマートオーディン

セイウンコウセイ

ゼーヴィント

ソルヴェイグ

タービランス

ダイアナヘイロー

タイニーダンサー

ダイメイプリンセス

ダンツプリウス

チェッキーノ

ディーマジェスティ

デンコウアンジュ

トウショウドラフタ

ドレッドノータス

ナックビーナス

ハートレー

パールコード

バルダッサーレ

ヒーズインラブ

ビービーバーレル

ビッシュ

ファインニードル

フォイヤーヴェルク

ブラックスピネル

ブランボヌール

プリンシアコメータ

ブレイブスマッシュ

プロフェット

フロンテアクイーン

ボールライトニング

マイネルバサラ

マイネルハニー

マウントロブソン

マカヒキ

ミッキーグローリー

ミッキーロケット

ミライヘノツバサ

ムーンクエイク

メイショウダッサイ

メートルダール

メジャーエンブレム

ヨカグラ

ラヴアンドポップ

ラニ

リオンディーズ

リッジマン

ルックトゥワイス

レインボーライン

ロードクエスト

ロジクライ

ロンドンタウン

ワンダーリーデル

ワンブレスアウェイ

ワンミリオンス

Accelerate

Aclaim

Air Force Blue

Alice Springs

Almanzor

Arrogate

Awtaad

Ballydoyle

Beach Patrol

Beat the Clock

Belvoir Bay

Blue Prize

Brody's Cause

Carina Mia

Catch a Glimpse

Cathryn Sophia

Cloth of Stars

Collected

Connect

Creator

Cupid

Dschingis Secret

Diversify

Drefong

Exaggerator

Finley'sluckycharm

Galileo Gold

Gift Box

Greenpointcrusader

Gun Runner

Harbour Law

Harzand

Hawkbill

Hit It a Bomb

Idaho

Imperial Hint

Isfahan

Ivictory

Jemayel

Jet Setting

La Cressonniere

Laoban

Left Hand

Leofric

Lord Glitters

Marel

Marsha

Mind Your Biscuits

Minding

Mor Spirit

Nezwaah

Nyquist

Off the Tracks

Outwork

Pakistan Star

Patternrecognition

Persuasive

Poet's Word

Preservationist

Qemah

Queen's Trust

Quiet Reflection

Rachel's Valentina

Ribchester

Seeking the Soul

Serienholde

Seventh Heaven

Shalaa

Sharp Azteca

Sistercharlie

Songbird

Talismanic

The Gurkha

Thundering Blue

Time Warp

Ultra

Ulysses

Unbridled Mo

Way to Paris

Whitmore

Yankee Rose

Zarak

 

アイアンテーラー

アエロリット

アドマイヤミヤビ

アドミラブル

アナザートゥルース

アメリカズカップ

アルアイン

アンジュデジール

アンデスクイーン

インティ

ウインブライト

ヴゼットジョリー

エアウィンザー

エイシンクリック

エピカリス

カデナ

カラクレナイ

カワキタエンカ

キセキ

キャプテンキング

キョウヘイ

クイーンマンボ

グランドボヌール

クリンチャー

クレッシェンドラヴ

コウソクストレート

コマノインパルス

サヴィ

サトノアーサー

サトノアレス

サトノクロニクル

サブノジュニア

サルサディオーネ

サングレーザー

サンライズソア

サンライズノヴァ

ジェニアル

ジューヌエコール

ジョーストリクトリ

シングンマイケル

スティッフェリオ

スプリングボックス

スワーヴリチャード

セダブリランテス

ソウルスターリング

ダイワキャグニー

タガノディグオ

ダンビュライト

デアレガーロ

ディアドラ

ディオスコリダー

テリトーリアル

トラスト

トリオンフ

ハイランドピーク

ヒガシウィルウィン

ファッショニスタ

ファンディーナ

フィアーノロマーノ

プラチナムバレット

ブレスジャーニー

ベストアクター

ペルシアンナイト

マイスタイル

マイブルーヘブン

マテラスカイ

ミスエルテ

ミスパンテール

ミッキースワロー

ミッシングリンク

ムイトオブリガード

モズアスコット

モズアトラクション

モズカッチャン

モンドキャンノ

ヤマニンアンプリメ

ラーゴブルー

ライジングリーズン

ラビットラン

リエノテソーロ

リスグラシュー

レイデオロ

レヴァンテライオン

レーヌミノル

レッドアンシェル

ローズジュレップ

ローズプリンスダム

Abel Tasman

Accidental Agent

Addeybb

Al Wukair

Always Dreaming

American Gal

Ardad

Army Mule

Barney Roy

Battaash

Battle of Midway

Bee Jersey

Benbatl

Best Solution

Blue Point

Brametot

Brave Anna

Bricks and Mortar

Capri

Caravaggio

Champagne Room

Channel Maker

Churchill

Cistron

City of Light

Classic Empire

Cloud Computing

Coronet

Cracksman

Crystal Ocean

Elate

Enable

Exultant

Fierce Impact

Funtastic

Girvin

Glorious Forever

Gormley

Harry Angel

Hot King Prawn

Hydrangea

Kitesurf

Klimt

Lady Aurelia

Lancaster Bomber

Mabs Cross

Mastery Ⅱ

Merchant Navy

Mo Town

National Defense

Nature Strip

New Money Honey

Oscar Performance

Pavle

Practical Joke

Precieuse

Recoletos

Rhododendron

Roly Poly

Senga

Shakeel

Stradivarius

Switzerland

Tapwrit

The Last Lion

Thunder Snow

True Timber

Uni

Unique Bella

Urban Fox

Waldgeist

West Coast

Wings of Eagles

Winter

Wuheida

Yoshida

 

アーモンドアイ

アールスター

アサクサゲンキ

アフリカンゴールド

アルクトス

インディチャンプ

エアアルマス

エタリオウ

エポカドーロ

オウケンムーン

オメガパフューム

カイザーメランジェ

カシアス

カツジ

カンタービレ

ギベオン

グリム

クレイジーアクセル

グレイル

グローリーヴェイズ

グロンディオーズ

ケイアイノーテック

ケイティクレバー

ゴーフォザサミット

ゴールドクイーン

コパノキッキング

サウンドキアラ

サトノガーネット

サトノフェイバー

サトノワルキューレ

サラキア

サラス

サンリヴァル

サンレイポケット

ジェネラーレウーノ

ジャンダルム

ジョーカナチャン

スカーレットカラー

ステイフーリッシュ

ステルヴィオ

ストロングハート

センテリュオ

ソリストサンダー

ダイアトニック

タイムフライヤー

ダノンスマッシュ

ダノンプレミアム

タワーオブロンドン

チュウワウィザード

テーオーエナジー

テトラドラクマ

トーセンスーリヤ

トロワゼトワル

ドンフォルティス

ノームコア

ハービンマオ

バイオスパーク

パクスアメリカーナ

ハセノパイロ

ハヤブサマカオー

ヒラボクラターシュ

ビリーバー

ヒロシゲゴールド

フィエールマン

ブラストワンピース

プリモシーン

フロンティア

ベルーガ

マイネルファンロン

ミスターメロディ

ミッキーチャーム

メイケイダイハード

メイショウテッコン

メールドグラース

モズスーパーフレア

ヤマノファイト

ユーキャンスマイル

ライオンボス

ライトオンキュー

ラッキーライラック

ラブカンプー

リバティハイツ

リュウノユキナ

リリーノーブル

ルヴァンスレーヴ

レイエンダ

レッドガラン

レピアーウィット

ロードゴラッソ

ロックディスタウン

ワグネリアン

Alpha Centauri

Audible

Billesdon Brook

Bolt d'Oro

Caledonia Road

Catholic Boy

Channel Cat

Combatant

Eqtidaar

Expert Eye

Firenze Fire

Forever Together

Free Drop Billy

Ghaiyyath

Golden Sixty

Good Magic

Got Stormy

Happily

Havana Grey

Higher Power

Justify

Kew Gardens

Lady Ivanka

Latrobe

Laurens

Magic Wand

Magical

Magnum Moon

Masar

McKinzie

Mendelssohn

Midnight Bisou

Mitole

Mongolian Groom

Monomoy Girl

Old Persian

Olmedo

Raging Bull

Roaring Lion

Romanised

Rushing Fall

Saxon Warrior

Sea of Class

Secret Spice

Shamrock Rose

Sioux Nation

Skalleti

Sporting Chance

Study of Man

Teppal

The Revenant

U S Navy Flag

Vino Rosso

Wild Illusion

(現)With You

Without Parole

World of Trouble

 

アークヴィグラス

アウィルアウェイ

アスターペガサス

アドマイヤジャスタ

アドマイヤマーズ

アンドラステ

イグナシオドーロ

イベリス

ヴァルディゼール

ヴァンドギャルド

ウィクトーリア

ウィンターフェル

ヴェロックス

エイティーンガール

エメラルファイト

オーヴェルニュ

オセアグレイト

カジノフォンテン

カテドラル

カラテ

カレンブーケドール

キングオブコージ

クラージュゲリエ

グランアレグリア

クリソベリル

グルーヴィット

クロノジェネシス

ケイアイパープル

ケイデンスコール

ゲンパチルシファー

コントラチェック

サートゥルナーリア

ザダル

サトノルークス

サマーセント

シェーングランツ

シゲルピンクダイヤ

ジャスティン

シャドウディーヴァ

ショウナンバルディ

ショウリュウイクゾ

ダイアナブライト

ダノンキングリー

ダノンチェイサー

ダノンファンタジー

ダンシングプリンス

ディアンドル

ディバインフォース

テオレーマ

デュープロセス

デルマルーヴル

トゥルボー

トーラスジェミニ

ナムラカメタロー

ナランフレグ

ニシノデイジー

ノーヴァレンダ

ノーワン

パッシングスルー

ハッピーアワー

ハヤヤッコ

ヒカリオーソ

ヒシイグアス

ファストフォース

ファンタジスト

フィリアプーラ

プールヴィル

フェアリーポルカ

ブラヴァス

ブレイキングドーン

ボッケリーニ

ホッコーメヴィウス

マーニ

マスターフェンサー

マドラスチェック

マルシュロレーヌ

ミューチャリー

メイショウテンゲン

メロディーレーン

モズベッロ

ユニコーンライオン

ラインカリーナ

ラヴズオンリーユー

ラストドラフト

ラプタス

ランスオブプラーナ

ランブリングアレー

リオンリオン

レッドアネモス

レッドジェニアル

レッドルゼル

ロードブレス

ロードマイウェイ

ロジャーバローズ

ワールドプレミア

ワイドファラオ

Advertise

Anapurna

Anthony Van Dyck

Audarya

Bellafina

Broome

Castle Lady

Ce Ce

Channel

Circus Maximus

Code of Honor

Country House

Covfefe

Game Winner

Glass Slippers

Grand Glory

Guarana

Halladay

Hello Youmzain

Hermosa

Hog Creek Hustle

Improbable

Iridessa

Ivar

Japan

Jaywalk

King of Change

Knicks Go

Laccario

Letruska

Lily's Candle

Line of Duty

Logician

Lord North

Magna Grecia

Maxim Rate

Maximum Security

Mo Forza

Mohaather

Mucho Gusto

Nazeef

Newspaperofrecord

Omaha Beach

Panfield

Persian King

Phoenix of Spain

Roadster

Serengeti Empress

Sir Dragonet

Sir Winston

Siyarafina

Skitter Scatter

Sky Field

Sottsass

Sovereign

Space Blues

Spun to Run

Star Catcher

Street Band

Stronger

Tacitus

Tarnawa

Technician

Ten Sovereigns

Too Darn Hot

Trueshan

Valiance

Vekoma

War of Will

Watch Me

Wellington

Win Win Win

Zenden

 

アカイイト

アブレイズ

アリストテレス

ヴァケーション

ウインキートス

ウインマイティー

ウインマリリン

ウーマンズハート

ヴェルテックス

ヴェルトライゼンデ

エーポス

エヒト

エメリミット

オーソリティ

カフェファラオ

ガロアクリーク

キメラヴェリテ

クリスタルブラック

クリノプレミアム

ケンシンコウ

コーラルツッキー

ゴールドホイヤー

コルテジア

コントレイル

サトノインプレッサ

サトノフラッグ

サリオス

サンクテュエール

サンライズホープ

シャインガーネット

シャムロックヒル

ショウナンナデシコ

スマートアペックス

スマイルカナ

ダーリントンホール

タイセイビジョン

ダノンファラオ

デアリングタクト

ディープボンド

テイエムサウスダン

テーオーケインズ

デゼル

テルツェット

バーナードループ

バビット

パンサラッサ

ビアンフェ

ブラックホール

フルデプスリーダー

フルフラット

ベレヌス

ポタジェ

マイネルグリット

マイラプソディ

マジックキャッスル

マルターズディオサ

ミスニューヨーク

ミヤマザクラ

メイショウカズサ

メイショウハリオ

メイショウミモザ

モズナガレボシ

ラウダシオン

リアアメリア

ルビーカサブランカ

ルフトシュトローム

レイパパレ

レーヌブランシュ

レシステンシア

レッドベルジュール

ロータスランド

Aloha West

Alpine Star

Alpinista

Authentic

Basin

Bast

British Idiom

Charlatan

Colonel Liam

Country Grammer

Dream And Do

Earthlight

Even So

Fancy Blue

Four Wheel Drive

Galileo Chrome

Gamine

Golden Horde

Gufo

Happy Saver

Honor A. P.

Idol

In Swoop

Kameko

Love

Mare Australis

Max Player

Maxfield

Mischevious Alex

Mishriff

(現)Mogul

Mystic Guide

Nadal

No Parole

Order of Australia

Palace Pier

Peaceful

Pinatubo

Pyledriver

Quadrilateral

Russian Emperor

Santiago

Serpentine

Sharing

Shedaresthedevil

Silver State

Siskin

Starman

Storm the Court

Structor

Swiss Skydiver

Tiz the Law

Torquator Tasso

Tripoli

Victor Ludorum

Wonderful Tonight

Yaupon

 

アカイトリノムスメ

アサマノイタズラ

アナザーリリック

アランバローズ

アンドヴァラナウト

イグナイター

イルーシヴパンサー

ヴァイスメテオール

ウェルドーン

エフフォーリア

オーソクレース

オールアットワンス

キャッスルトップ

クールキャット

グラティアス

グレナディアガーズ

サトノレイナス

シゲルピンクルビー

ジャックドール

シャフリヤール

シャマル

シュネルマイスター

ショックアクション

ステラヴェローチェ

スマッシャー

ソウルラッシュ

ソーヴァリアント

ソダシ

ソロユニット

ソングライン

タイトルホルダー

タイムトゥヘヴン

ダノンザキッド

テーオーロイヤル

デュアリスト

トランセンデンス

ノースブリッジ

バーデンヴァイラー

バスラットレオン

ピクシーナイト

ピンクカメハメハ

ファインルージュ

ホウオウイクセル

メイケイエール

メイショウムラクモ

モントライゼ

ユーバーレーベン

ヨーホーレイク

ヨカヨカ

ラーゴム

ラッキードリーム

リプレーザ

リンゴアメ

ルークズネスト

レイハリア

レッドジェネシス

レッドベルオーブ

A Case of You

Adayar

Alcohol Free

Aunt Pearl

Baaeed

Campanelle

Coeursamba

Dr. schivel

Emblem Road

Empress Josephine

Essential Quality

Fire At Will

Flightline

Golden Pal

Hot Rod Charlie

Hurricane Lane

Jackie's Warrior

Joan of Arc

Known Agenda

Kyprios

Life Is Good

Lucky Vega

Mac Swiney

Malathaat

Mandaloun

Medina Spirit

Mother Earth

Poetic Flare

Pretty Gorgeous

Princess Noor

Rock Your World

Romantic Warrior

Rombauer

Saffron Beach

Santa Barbara

Sealiway

Snow Lantern

Snowfall

St Mark's Basilica

State of Rest

Supremacy

Teona

Van Gogh

Vequist

Yibir

 

アイスジャイアント

アスクビクターモア

アスクワイルドモア

イクイノックス

ウインマーベル

ウォーターナビレラ

エリカヴィータ

オニャンコポン

カイル

カフジオクタゴン

キラーアビリティ

キングエルメス

クラウンプライド

グランブリッジ

コマンドライン

サークルオブライフ

サブライムアンセム

ジオグリフ

ジャスティンロック

ジャングロ

スターズオンアース

スタニングローズ

スピーディキック

セキフウ

セリフォス

ダノンスコーピオン

ダノンベルーガ

テイエムスパーダ

ドウデュース

ドライスタウト

ナミュール

ナムラクレア

ナムラリコリス

ノットゥルノ

ビーアストニッシド

ピースオブエイト

フェーングロッテン

プラダリア

ブリッツファング

プルパレイ

プレサージュリフト

ペイシャエス

マテンロウオリオン

マテンロウレオ

ミヤギザオウ

ライラック

Cachet

Corniche

Coroebus

Cyberknife

Desert Crown

Early Voting

Echo Zulu

Homeless Songs

Inspiral

Magical Lagoon

Mangoustine

Mo Donegal

Modern Games

Nashwa

Native Trail

Nest

Perfect Power

Pizza Bianca

Prosperous Voyage

Rich Strike

Secret Oath

Taiba

Tuesday

Westover

White Abarrio

Zandon

 

 

 

 

 

 

 

 

死者 奇跡的に0名

 

 

 

 

 

 

 

 

これにてこの騒動は幕を閉じ、自然と終焉を迎えるものだと思っていた。

 

 

だが…これで終わるだなんて保証は、一体全体どこにあると言えるのだろう。

 

 

どこからが始まりだったのかでさえわかっていないのに、明確に終息するだなんて都合が良すぎるとは思わないのか、だなんて考えが頭に過ぎる頃にはもう遅かった。

 

 

ただただ、こちらの認識が甘かった。

 

 

そんな優しい世界な訳がなかった、と。

 

 

混沌の配達人が運んできた怒りによって、世界とはコントロールなんか出来やしないんだと、本格的に思い知らされている。だというのに、現実は何故こうも上手く機能しないのだろうかと、嘆いている暇さえ与えてくれないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

世界はありのまま、あるべき姿を保っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

第3の封印が解かれるまで、僅か数分を切っていた。

 

 

そしてこの騒動の後、彼が我々の前に姿を見せることは無かった。

 

 

 




 


農耕を始める以前、人類は安全で栄養価の高い植物を探し回った形跡がある。
その際に試した植物のうち、知覚、気分、認知、覚醒度を変化させるものが多数存在した。

その中には、栄養価は全く無いが強い報酬化のある物質があった。具体的にはケシ、コカ、タバコ、大麻、発酵性の植物製品などが挙げられ、現在では麻薬等を指す。

依存性の薬物摂取は反復して使用すると、それらは継続的な薬物摂取を促進するような脳内の分子的変化を齎す。この特徴によって制御する事がますます難しくなり、さらには依存性の薬物は脳の報酬回路を駆動してしまう。

以下、

全ての依存性薬物は、機序は異なるものの細胞外のドパミン濃度を上昇させることが示されている。
この効果は自然発生的な刺激と動機付け状態の影響に類似し、最終的にはそれを凌駕しうる。
ドパミンは性質上、学習と記憶の細胞および分子機能を促進させる。
これらは脆弱な個人において、薬物に関連した手がかりが強力な誘発刺激となる可能性を含んでいる。

(中略)

このように過去の薬物使用を思い出させるものは、悲惨な結果を齎すにも関わらず、再発を誘発してしまう可能性が高く、嗜癖のような状態となっては安易に取り除けないことが示されている。

そして長年に渡り薬物を断っていた後でさえ、再発は深刻なリスクとして残り、克服するには非常に難しいのが現状である。

(余談)

ベトナム戦争にてヘロインを使った兵士が多数確認されていたものの、追跡調査の結果約95%が薬物の使用や禁断症状を得ていないとする指摘などから、そもそも依存症という概念は恐らく生物には存在せず、ただのツールとして活用することで仲間との繋がりの経ち方から生じるストレスなどを紛らわせる目的として脳が認識してしまうことが依存という形で現れ、結果として薬物の使用が止められないのではないか?という推察、及びLSD、シロシビン、ケタミンを使用した際、脳の後頭部と頭頂部の活動が活発になり、複雑な脳活動の指標となる神経活動の多様性に増加が見られた。後頭部は視覚情報を処理する部位、そして頭頂部は視覚空間処理を行う部位であり、使用した際に自我の消失、鮮やかなイマジネーションが顕著に現れたという記録も、また同様に確認されている。

反面、胎内でTHCに曝露したマウスの場合、成長後にてんかん発作を起こしやすい傾向にある等の追認が多数に渡り存在する。

この為、現段階では医療用大麻等が解禁される流れにあるものの、使用には最新の注意と信頼出来る医療関係者とのやり取りが必要不可欠である。

(諸説あり&ハゲタカ注意)


カンデル神経学 第49章ホメオスタシス、動機付け、及び嗜癖状態 P.1071〜P.1088などを参考資料として都合良く活用




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愛するものはいつも寛容で、愛されるものはいつだって残虐である。  

 


ウマーマン

「ディープ。お願いがあるんだけど…いいかな?」
「…ハイ」
「ウマ娘の悪魔『どぼめじろう』を倒してほしいの。もしもディープがどぼめじろうを殺せたら、ボクが君の願い事、なんでも1つ叶えてあげる」





 

 

 

──その日、人類は思い出した。奴に支配されていた恐怖を…鳥籠の中に囚われていた屈辱を……。

 

 

「ボク達は最強なんだ」

「私達は最強ですから」

 

 

三女神の時代は、玉座と共に終わりを迎えることとなる。

 

 

「まさかここまでやるとはな…大した奴だ。やはり天才か?」

「この世に不可能ということは何一つとしてない、ということですか…」

 

 

新時代の扉が開く。

 

 

「人の夢は!終わらねェ!!」

 

 

──どぼめじろうとの同化継承。 

 

 

「帰ろう。どぼめじろう」

 

 

それは、この世の終末と最後の審判が訪れることを象徴する黙示録そのものと化した。

 

 

「失礼だな、純愛だよ」

 

 

で で で でん♪でん♪ で で でん♪ でん♪ でっ でん♪ でん♪ でっ で で で で でん♪ つっ で〜で〜で〜 で〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん♪ でれれんでん♪

 

 

 

 

 

 

 

 

「「何であんな人の為にボク(私)達ウマ娘のレースがこんなことになるんだよ(なるんですの)おおおおおおおおおおおお!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

物語は、ここより数ヶ月遡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

『本拠地、フランス…パリ、ロンシャンにて迎えた凱旋門賞。

日本から参戦した1番人気ディープインパクトも、勢いを見せずクビ差3着の惨敗だった。

レース場に響くファンのため息、どこからか聞こえる「今年もまたジンクスだな」の声。

無言で帰り始める選手達の中、彼女のトレーナーである奈瀬文乃は独り待機ルームで泣いていた。

日本で手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できる教え子達…。

それを、今の精神状態とロジックで得ることは殆ど不可能と言ってよかった。

「どうすればいいんだ…」奈瀬は悔し涙を流し続けた。

どれくらい経ったろうか、奈瀬ははっと目覚めた。

どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ。冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した。

「やれやれ、帰って練習メニューを組まないとな」奈瀬は苦笑しながら呟いた。

立ち上がって伸びをした時、奈瀬はふと気付いた。

 

「あれ…?お客さんがいる…?」

薔薇と胡蝶蘭が咲き誇るパラダイス(レース場)から飛び出した奈瀬が目にしたのは、会場の外まで埋めつくさんばかりの観客だった。

雷が落ちる勢いで激しく千切れそうなほどに朱色の旗が振られ、バンブーメモリー、カネヒキリ、ヴァーミリアン、シーキングザパール、ダンスインザダーク、ダンスパートナー、ワールドプレミアの先導の下、地鳴りのように彼女達の応援歌が響いていた。

どういうことか分からずに呆然とする奈瀬の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた。

「文乃、いよいよ主役が走る番だ。早く行くぞ」声の方に振り返った奈瀬は目を疑った。

「おか…母さん?」 「どうしたんですか?お昼寝でもしたくなりました?」

「ク…クリーク?」 「なんだ奈瀬、また教え子に甘えたくなったのか?」

「フェ、フェアリーゴッドマザー…」 「おいやめろ」奈瀬は、半分パニックになりながら掲示板を見上げた。

 

1番:サイレンススズカ

2番:キタサンブラック

3番:メジロマックイーン

4番:ディープインパクト

5番:スペシャルウィーク

6番:キズナ

7番:アドマイヤベガ

8番:シャダイカグラ

9番:ドウデュース

選手兼監督:エアシャカール

風水:コパノリッキー

通訳:クロフネ

出資者:ゴールドアリュール、ジャックドール、ファインモーション、エアグルーヴ

目覚まし時計:タイムパラドックス、サダムパテック、スズカフェニックス

てるてる坊主:トーセンラー、インティ

ママ:スーパークリーク

 

暫時、唖然としていた奈瀬だったが、全てを理解した時、もはや彼女の心にはビリーヴを残して雲ひとつ無かった。

「勝てる…勝てるんだ!」

護衛に着いているメイショウサムソンが見守る中、右手を挙げたオグリキャップと左手を挙げたオグリローマン、サラシを巻いたイナリワンやハンディを乗り越えたベガから褒め称えるようにしてエールを受け取り、彼女達を見守る為、最前線の場までメサイアの如く全力疾走する奈瀬。その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった…。

 

翌日、タニノギムレットとウオッカが柵を蹴っているのを他所にして、ベンチででちゅね遊びをしながら大きな人参をあーんされている奈瀬がステイゴールドによって発見され、ナリタタイシンが作ったカレーを食べ過ぎたメジロマックイーンとスペシャルウィークは、病院内で太り気味だと診断された。マーベラス☆』

 

 

これを側から見た人はどう感じるだろうか?

 

 

(イケイケゴーゴー、チーターさんみたいに!ぴょんぴょんランラン、ウサギさんみたいに!パオンパオンはぞーさん!ガオーガオーはくまさん!ケロケロケロケロかえるさん!ふわふわふわふわちょうちょさん!みんなで仲良くおどりましょ!楽しく楽しく、おどりましょ!ランランラーン!ルンルンルーン!パンパカパーン!ピンピカリーン!)

(キモいよ…セクハラだよ…キモセクだよ…)

(どうした急に)

(どぼめじろうだなぁ)

(どぼめじろうだねぇ)

(どぼめじろうですわ)

(どぼめじろうですね)

(どぼめじろうですな)

(どぼめじろうですか)

(ドインランマンコマンドライン)

(ウマ娘の足に触れるとき、私が彼女らを直接感じるのは内股と膝、ふくらはぎ、くるぶしなどの内側だ。ジャージのズボンの比較的厚目の生地を通して37度の体温も伝わってくる。ルドルフの場合も、そこらあたりは毎年入ってくる新人ウマ娘と同じだった。だけれど何かが違う。雰囲気と言ったら一番正確に違いない。この雰囲気というやつが、例年の他のウマ娘に比べて半年分は成熟しているな、と感じた。スキンシップは手のひらでする。右手で、時には左手で、ルドルフの首すじ、腰から尻にかけたあたりを優しくさする。このタッチングのねらいは、ウマ娘の気を落ちつけること、その一点にしかない。必要とあらばボクはそれを何度もくり返す。ルドルフの心に大きな落ち着きがあらわれるまで、やめない)

(その時、ふと閃いた!このアイディアは、ウマ娘とのトレーニングに活かせないのかもしれない!)

(必要な悪というのは、常に国家が首輪をつけて支配しているものです)

(川西能勢口、絹延橋、滝山、鴬の森、皷滝、多田、平野、一の鳥居、畦野、山下、笹部、光風台、ときわ台、妙見口、Uma Shiko Uma Aho Uma Baka Uma Crazy Uma Doutei Uma Ero Uma Fucker Uma Gaiji La-li-lu-le-lo)

(な、なんだこれは!いきなり変なものを送らないでくれ!もうやめてくれ!いやがらせか!?…保存しとこ)

(タールタルタル)

(今際の際だぞ)

(尊み☆ラストスパー(゚∀゚)ート!)

(許してくれメンテ…ごメンテ…)

(『マヤ伝えてね!どぼめじろう(CV.デアリングタクト)の声を聴け!』何このコーナー…マヤやんないよ。マヤ知らないよ。え?以前に「マヤはレースを生業にしていたから、今でもテレビ越しに応援してくれている人の声が聞こえる。特にどぼめじろうの訴えは強く、画面を突き破ってくる。今回、オレは以前からずっと聞いてきたどぼめじろうの「心の声」を読者に届けようと思う。彼が求めている愛の形の参考になれば幸いだ」って、タルマエちゃんが居る時言っていたよねって?…知らねえっつってんだよ。じゃあマヤは忙しいから星谷ちゃんに任せるね!これは星谷ちゃんが始めた物語でしょ?ユー・コピー?)

(コ―パッパッパッ!エアプは帰れリッキー!)

 

 

健全な人間であれば、誰しもがそう思うだろう。それが正常な人の心の反応である、というのは明白たる事実だ。

 

だが、そうはならなかった。事実は小説よりも奇なり、世の中はそう単純ではない。

 

フフフ…と、笑いながら時折ブツブツと呟いている彼女と、それに嫉妬にも似た感情を秘め、密かに腰の炎を燃やすボクのトレーナー、そしてその教え子達が、とある一部屋に集められている。

 

集められた理由は言うまでもない。最早、語ることすら必要ないだろう。

 

そう…原因はどぼめじろうである。

 

より細かく言うと、ネット上にて行われていた『どぼめじろうが惚れているのは誰か論争』の一端である。スレ風に言えば、【どぼめじろうという名の勝利の女神は誰にチュウしてくれるのか?ステークス】と言えばわかりやすいのかもしれない。

 

前提として、周知の沙汰ではあるが彼は女神でもないただの人間だ。だが、彼はウマ娘に対して気狂いの如く愛を捧いでいる存在でもある。

 

そうして男は…いや奴は、奴の本性であるままに、本能のままに、あの姿のまま、あの場で具現化した。

 

その一部始終の結末を、ボク達は見届けた。

 

20世紀青年に因んで『血の大晦日』と称されたあの日から、その影響は留まることを知らず、政府が想定していた状況を上回る程に凄まじい勢いを維持したまま国内から世界中に広がった。奴が残していったとんでもない(汚物)と共に。

数々の怪文書及び芸術作品並びに彼の情報が、ウマ娘だけでなくトレーナー限定とはいえ人間でも興奮する個体であることも付け加えられた一報となって、至る所に拡散されるまでに至り、この一連の事件は、ウマッターにおいて世界一位のトレンドとして載ってしまう事態へと発展した。

 

生身の人間から生み出された無下限の愛という名の呪い。この無限の愛から発せられる負と正のエネルギーは、核兵器よりも恐ろしく強力なものとなって世界中をも包む領域となって襲いかかった。さらには、目の前に現れたウマ娘というバフも加わったことで、強制的に無限の知覚を与え、奴が顕現化させた無量空処の世界へと誘われることとなる。

 

これでは、ある種の鏖殺である。言うなれば、【どぼめじろう事変】とでも称して良いほどの厄災だった。

 

結果、被害は甚大なものへと成り果てた。数々の名誉毀損、威力業務妨害などを踏まえた罪状並びに罰則に基づいた罰金を額に直すと、その数なんと5000兆円である。

 

当然ながら、日本国政府では奴が暴走したことによる損失における対応や対処に関して決断をすることは出来ない、という判断が下されてしまった。だからと言って、気性難な男がしでかした一大事の責任をわざわざ持ちたい、などと述べるもの好きな国が居ないのも事実である。ましてや、この惨劇を引き起こしたからといって、それをしでかした張本人は若くて健康的で異性やウマ娘にも嫌悪を示さない貴重な男そのものである。故に、男1人に責任を押し付けるというわけにもいかない。事、政府と国力に関わるデリケートな問題ともなれば、全体ではなく一個人一政治家が我先にと絡みに行くというのも、はしたない行為として受け取られてしまう。そうした軽率な行動は、選挙に影響が出る他、日本の同盟国及び純同盟国等からの信頼度や日本国民の民意をたちまち下げることに繋がりかねない。

 

メジロ家やシンボリ家を始めとした日本の名家並びに海外の名家、そこから抜擢された先鋭たるメンバーによって構成されたどぼめじろう対策本部が、幾度となく検討に検討を重ねても、解決案や打開策が浮かび上がることは今日に至るまで欠片の文字もなかった。

 

それでも尚、男の影響と進撃は止まることを知らない。何せ、規模が規模である。世界各地でネタとして広がったミーム文化の一つである「何故なら、私はどぼめじろうを信じている!私達は選ばれし神の子、ウマ娘の民だ!」「「「うおおおおおおおおおおお!!」」」が、現実のものへと昇華され汚染されていく流れに抗うことは不可能だった。こればかりは仕方のないことである。

 

慌てふためく日本、翻弄される諸外国の有様を見たのか…いつからか、まるで1000年も前の呪いが解き放たれたかの如く、ワラワラと蛆虫共が這い寄ってくるように奴を狙う者が現れ始めた。

 

中には、奴の愛という名のエネルギーを日本が独占しているのはよろしくない、と声明を挙げる者や、その間を狙って国家に帰属しない独自の軍事国家をウマ娘を中心に作りそこで管理をしようとする者、挙げ句の果てには全世界の人間全てをIDで登録及び管理してその動向を監視し、どぼめじろうが起こす惨劇をAIを用いてコントロールしようとする者まで現れる始末である。

 

こうなってしまっては彼の国は勿論、欧州、中東、アジア近郊などを含めた国々がこれに黙ってない。日本だけに対処をさせるべきではないと判断した多くの国民達もまた民主主義の下これに応じ、今までの歴史背景に臆することなく協力的な姿勢を見せた。

 

つまりは、奴がしでかした一連の流れを世界が許したのだ。

 

だが、奴は日本に居られなくなった。当然だ。責任を取る取らないに関係なく、あれだけの騒動を起こしといて平然と暮らしていけるほど、この世界は甘くはない。

 

直様、奴は公安警察によって拘束され、一時的に安全な場所へと避難することとなる。

 

とはいっても、奴を抑えているその間に、少なからず必要な方策は打たなければならない。下手な真似をすれば数多の人々からの反感を買うが、今ここで手を打たなければ、彼が放つ夢バトルに威圧され、血の大晦日以上の悲劇が再び巻き起こるのは時間の問題であった。

 

そこで、プロジェクトL'Arcの立案者並びに責任者でもある『佐岳メイ』は、日本ウマ娘トレーニングセンター学園の理事長『秋川やよい』と共に各国を代表して提案を述べ、こう記した。

 

欧州のみならず、世界中のウマ娘が英ダービーやケンタッキーダービーと並び憧れ、勝利を目標とする世界最高峰の競走の1つとして知られている凱旋門賞…その地、その聖祭にて、彼の対応及び対処を下す国を決める、と。

 

これは、昨今起きていた戦争や紛争を一時的な休戦状態にまで持ち込む程の効力を持つものへと昇華した。

 

 

ボク達は、何処かありふれた戦場にも似た場所で、どぼめじろうの支配が日常化した近未来に居る。

 

 

── 戦争(レース)は変わった。

 

 

国家や思想、家族や友人の為ではなく、ましてや利益や民族の為でもない。ウマ娘達が1人の男を巡って、果てしない代理戦争を繰り返す。命を消費する戦争は、非合理な痛みしかないエゴなものへと変貌した。

 

 

── 戦争(レース)は変わった。

 

 

トレセン学園に所属しているウマ娘は、トレセン学園に所属しているウマ娘であるが故に、トレセン学園から逃れることなく走り続ける。

体内に入ったどぼめじろうの因子が、彼女達の能力を助長し管理する。

遺伝子の制御、情報の制御、感情の制御、戦場の制御…全ては、奴の監視の下で統制されている。

 

 

── 戦争(レース)は変わった。

 

 

時代は抑止から制御へと移行し、大量破壊兵器によるカタストロフは回避された。

そして戦場の制御は、歴史のコントロールをも可能にした。

 

 

── 戦争(レース)は変わった。

 

 

戦争が芸術作品(曇らせ)と化した時、戦争は変態のサディストのものとなった。

 

 

【DOBOMEJIRO IS WATCHING YOU】…まあ、流石にここまで落ちぶれてはいないが、もしかするとこんな世界もあり得たのかもしれないと思うと、我ながらゾッとしてしまう。

もしそうなっていた場合、ボク達は一瞬にして絶句し、まともなレース生活を送ることはままならなかっただろう。

実際のところ、最悪の展開として上記のような世界になりかけていたのだから笑えなかったのだが…(どぼめじろうに関する陰謀論が流行した際、ウマチューブコメ、個人ブログ、ウマ娘まとめ速報、UMA知恵袋、そして恋鐘が描いていた作品の一つ『ウマミナティー』のアクセス数が伸びた。これによって所謂情弱スターターセットが稼働し、更なる混乱を生むこととなった)まあ、それはこの際置いておくとして。

 

 

愛とは末恐ろしいものである。

 

 

愛、愛という呪いのすれ違い。

 

 

それ故の孤独──。

 

 

(呪い)の王、どぼめじろう…果たして、この悲劇の物語は奴との…強者同士のすれ違いとでも言えば済む問題なのだろうか?

 

 

──閑話休題。

 

 

さて、本題に移ろうと思う。一先ず、世界はありのままの状態へと戻りつつある。しかしながら、物事はそう単純に収まることはない。いや、寧ろ元に戻りつつあるということは戦争よりも惨たらしい状態へと変化していくに等しいのである。

概して言えば、そういうことなのである。

その実、新たな問題が発生していた。

 

それは奴が興奮する対象である。

 

奴は、ウマ娘のみならず、そのトレーナーまでをも興奮する対象としている。

 

これが偏に不味かった。

 

そう…ウマ娘を担当しているトレーナー自身の問題である。

 

文字通り、トレーナー業というのは過酷だ。実態として、何処ぞの赤いジャージを身に着けた先生よりも過酷な仕事である。

 

業務内容としては以下の通りである。

まず中央であれば、給料は高いが休日もウマ娘に付きっきりでほぼ休みは無し。

地方であれば、他の業種よりは高給だが中央と比べると尚のこと低く休日は無いも同然の扱い。

加えて、ウマ娘の保育士などの待遇は薄給以外は良いものの、一部の名門家やクラブを除けばウマ娘にとって必須な環境である広大な土地が必要となる為、大抵が北海道を中心として展開している。その為、出会いを求めるには札幌市内へと出向くしかない。仮に札幌市内へと出向いたとしても、所詮は北海道… 出会いがあるはずも無いも同然のど田舎だ。

 

謂わば、トレーナー業及びトレセン学園に携わる者というのは、そういった覚悟のある者だけが務まる仕事なのである。

 

要するに、数多の金やウマ娘に対する愛と引き換えに男と出会うのを半ば諦めた者が多いのだ。

 

そこに、奴が現れた。

 

奴は男。タマモクロス、イナリワン、ステイゴールド、エアシャカール、ドリームジャーニー、オルフェーヴル、セントサイモン、ダイヤモンドジュビリー、ヘイルトゥリーズン、ヘイロー、ディクタス、サンデーサイレンスをも超えた気性難だとしても、悲しきかな…男は男である。

 

彼女達トレーナーにとっては、戦争や紛争を食い止めた英雄よりも眩い希望の光…救世主そのものに見えてしまった。例えそれが、自身の認識の欠如における錯覚や幻想だと理解していても、だ。ただでさえ出会いが無い環境下に投下された劇薬である奴の効力は、凄まじく凄く凄いまでに絶大である。残酷だが、一度定着してしまった認知は、引き剥がすことが難しい。加えて、彼女達は若年層が多いとはいえウマ娘よりかは年上の年齢だ。焦るのも無理は無い、ということも考慮すれば、効果はより凶悪なものへと変貌する。さらに厄介なことに、どぼめじろうという麻薬はトレーナー間に広く認知されてしまっている。これが1番の肝であり痛手となってしまった。

 

従って、

 

(年金問題、地方の過疎化、貧困格差…私よりも若いぴちぴちのウマ娘がライバル、かつその人数が多いという点を除けば、手に入りさえすればそれは些細なこととして処理出来る。幸いなことに金は莫大にある…金は莫大にある!)

 

という思考が生じてしまった。

このように、ギャンブル依存症にも似た報酬系の麻痺症状が頭、とりわけ海馬に構築されてしまったが最後…否、最期。彼女達は手遅れ(うまぴょい伝説)となる。

どぼめじろう中毒という名の『幸せスパイラル(頭トレセン音頭状態)』が完成してしまうのだ。

 

ここで、彼女達トレーナーやその周囲の人々に亀裂が生じた。これは、ボク達のトレーナーも例外に漏れることは無い。現代において、普段からどぼめじろうに耐性があるはずもない、ましてや普段から男性と接することのない人達でなら尚更な事柄だった。何せ、男という存在自体を見ることのない人が圧倒的に大多数を占めているのだ。

 

よって、現場は今以上に混沌と化す。

 

そんな中でバチバチと睨み牽制し合う大人2人は、今や他のトレーナーよりも脳みそをズタボロに破壊されてしまっている。病人同士が互いに譲り合う精神すら欠けた状態を維持し続けて、感情や願望を司る部位が止まらないでいる。無意識に自身が執着している物を奪い取っている。さながら、おもちゃを取られた猫同士が喧嘩している情景が目に浮かぶかもしれないだろう。とはいえ、彼女達の中身は、猫は猫でもネコ科の凶暴なライオンだ。もしかしたら、シンボリルドルフことカイチョーが2人居るのではないか、と言い換えても過言ではないのかもしれない。

異質な空間に澱むようにして広がる黒いオーラは、ライスシャワーやドゥラメンテ、グラスワンダーの《領域》にも似た禍々しさがあった。

まるで、目線の先の対象に独占力のスキルが発動したかの如し。狙い澄ました殺気は覇王色の覇気である。正に愛は重バ場というに状況を生み出すのに相応しい代物だ。これが漫画やアニメの世界であれば、さぞや被害は拡大していたことだろう。あまつさえその発生源は、よりにもよってトレセン学園でも屈指とされているトレーナー達である。彼女達から発せられている汗と、穢らわしいものを見て出た哀れみの涙は未だに収まる気配が見当たらない。二郎系もびっくりな固め濃いめ多め早死三段活用湿度マシマシによる質量は、とうの昔に臨界点を超えていた。

 

地獄である。

 

どのくらい地獄かと表せば、いつもは大人しいディープインパクトが、度重なる怪文書等によるストレスとプレッシャーによってワンカップ大関を片手に持ちながらタバコを吸うようになったことで慢性気管支炎を患ってしまい、イプラトロピウムを常用しなければならない具合に陥ってしまったレベル、と言い表せられる程度のものである。現に、サンエイサンキューは奴が公安の手に保護された後のトレーナーの動揺と豹変ぷりを目の当たりにし、そのストレスで痩せ細ってしまった。無論、ボクもその1人である。

 

怯えているのはボク達だけではない。ボク達以外のトレーナーもまた、どぼめじろうに脳を破壊されてしまっているのだ。そこから伺えることは何か?

 

終わりの始まりである。

 

彼女達は四天王の中でも最弱ではあるが、例を挙げるとすると、

 

ネオユニヴァースとそのトレーナーは、荒ぶる鷹のポーズをしたかと思えば「「どぼめじろう!刺し違えて、その命貰い受ける!!ユニヴァァァァァァァァァス!!」」と、壊れたように叫びながらぴょんぴょんと跳ね回ってヤマニンゼファーとそのトレーナーをポカポカと叩き、サトノクラウンとヴィクトワールピサが慌てて回収に向かうも間に合わず9日間のレース場使用停止命令が下され、同じチームに居るドゥラメンテは、それを聞いてショックを受けたのかパカパカ歩きが未だに収まることがなく、我慢出来なくなったコパノリチャードが飛行機の真似をしながら街中を走り回り、予定が狂ったことによるストレスによってエイシンフラッシュが納豆の箱を食べ、ロゴタイプはそんなチームの様子を見て見ぬふりをしつつ、慣れた手つきで豆腐を買いまくっていた。

 

また、オルフェーヴルとドリームジャーニーのトレーナーもいつも通り彼女達から挨拶代わりの洗礼を受け、いつも通りカレンチャンにはお酒を没収され、いつも通りスイープトウショウの我儘に付き合い、いつも通りメイケイエールとソングラインに手を思いっきり引っ張られ、いつも通りデュランダルのFateごっこに付き合い彼女自身を落ち着かせるようにして宥める、という異様な光景を何度か見る程度には無秩序な状態が続いていた。

 

最早、デアリングタクトの『前略、どぼめじろう様。私待つ〜わ、いつまでも待つ〜わ』ラブレターやソダシの『真っ白な私が彼の黒い人生を救う』と謳った怪文書、グランアレグリアの『どぼめじろうが怒っているゾ‼︎どぼめじろうは新◯結衣なんだ‼︎』といった頭が悪く見える捏造記事、ガイアフォースのどぼめじろうロックフェスが可愛く見えてくる程だ。

 

他にも、リバティアイランドのトレーナーは、「何度も言うようですが、私のケツと生姜ネタばかりが多くて私が担当している娘のネタが少ないですね。何度も言うようですが」と威圧感を醸し出したことで、一部の教え子達の発汗が収まっていない。その様子を知ってか知らずか、キングヘイローやコントレイルを担当しているトレーナーがワグネリアンではない子の頭を撫でながら直様「ネタにしないってのはあれなんじゃない?パワハラみたく接してしまうことを予期されたんじゃない?」と茶化し、その発言と行動に互いにボケとツッコミをかましながらイチャコラする寸劇を見せつけられる始末である。

 

…僅か短期間で、日本で屈指のトレーナーである彼女達がこの有様である。

 

 

ボクはどぼめじろうと出会うまで、ただの人間がこんな化け物だとはまったく考えもしなかった。こんな夢みたいなことがあるのか、とボクは自分の感覚を疑った。だが、それは実際にボクの目の前で起こっていることだった。

 

 

今際の際際で踊れや踊れ…。悲しきことかな、ボク達ウマ娘に以前のようなありふれた平穏は訪れない。

 

 

ボクも彼女達も、隠れる場所はない。

 

 

ボク達も(どぼめじろう)も、居場所はない。

 

 

NO PLECE FOR DOBOMEJIRO.

 

 

トレーナーの言葉を借りれば、ステージことレース場は正にガイア。神よ、どうかどぼめじろうをスタジオ(外厩)に閉じ込めることは出来ないのだろうか。

 

どうか…どうか、これ以上ボクの記憶に「や」みたいな反応で登場しないでほしい。もう、ボク達の脳に(|)のような師匠面のノリでゴミのような情報を流さないでほしい。

 

ああ、願わくば…願わくばこの現実が無かったことになって欲しい。

 

もう残されている手段は、どぼめじろうの悪い印象を頭に過らせ理性で誤魔化す以外に方法は無いのだろう。

 

こうした状況に1番最適な言葉がある。

 

善は急げ、と。

 

そうと決まれば、奴に一言ガツンと言う為に早速試してみるとしよう。

 

まず、彼の素質に触れる。一番評価しているのは、一度冷静になればずいぶん大人びた精神力を持っているということ。活動歴が片手を超えた頃には、ある程度キャリアを積んだトレーナーでも、予測の付かない現象が起きたりすると、どこかオドオドした面があるものだ。ところがどぼめじろうはスクーリングを兼ねて初めて中山のレース時(17日)にも、まったくそんなそぶりをみせなかった。忍耐力が強すぎて、逆にストレスがたまらないかと心配してしまうくらいの素晴らしさだ。

中山での結末を見てボクは、「ある意味ではどんなトレーナーより半年先、大げさにいえば一年先を行っている」といったが、カイチョーがそんなタイプだった。

カイチョーはパーソロンにも似た柔軟さがあったが、どぼめじろうからも何処かパーソロン的な感覚が伝わってくる。どぼめじろうと同じ素質を持っている人間は、もうこの世に存在はしないが、今まで積み上がってきた遺伝的体質によって特徴を覚えている。実戦でも予想でも単調でガーッと行ってしまい、行意のままに操縦できないのだ。

しかし、どぼめじろうにはそんなことは発生しない。ざっくりと説明すると、例えば、普通の女性と出会っても怯えることなくモサーッとしている。だが、いざウマ娘に会うとびっくりするくらいのいいスタートを切る。ひとことでいえば実戦に行っていいタイプ。そんな雰囲気をどぼめじろうは持っているのだ。彼は意のままに操縦しやすい面も持ち合わせている。だから、ダンシングキャップでなくパーソロン的などぼめじろうは、これまでのトレーナーとも違う、もっと前線の位置でウマ娘に教授することが可能なのではないか。

ボクは一流のウマ娘にトレーナーが付くというのは、特別な事情がない限り、追い切りだけにした方がいいと思っている。もちろん例外はあるが、一流のウマ娘というのは大抵鋭敏でクレバーなものだ。追い切り時にトレーナーが側に居ることにより、ウマ娘は普段と違う微妙な部分を感じ取り、レースが近づいていることを察知する。極論すれば"一流のトレーナーは教え子に体をつくらせる"のだ。

どぼめじろうがまったくそうだった。レースと追い切り以外で彼がウマ娘に何かを教えたことはほとんどない。ボクがたまに見ると、エキサイトし気合を表に出したものだ。どぼめじろうが偉大な功績を残したのは、こうした練習方法が少なからずプラスになっていたのではないか。

ボクにもこの日、気分の高揚をはっきり感じ取ることができた。ついでにいえば、着けていたイヤフォンをコース入り前にはずしてしまった。音に驚かないように耳を覆うのだろうが、三半規管を覆うのはいいことではない。そのことについても、彼は事前に注意を促すようにして述べていた。

加えて、どぼめじろうの素晴らしさは、以前のダービー当時に書いたとおり、ボク自身、肌身で感じていた。それでも、大レースの時、とくに最近は異様なほどの熱気に競馬場は包まれるだけに、ボクはどぼめじろうの精神力に少しばかり疑問が残り、観察してみた。

しかし、それはばかげた疑問だった。配信時でも、作品を作る時でも、どぼめじろうは実に堂々としていた。大歓声にもまったく動じることがなかった。あのシンボリルドルフとうりふたつのしたたかさである。

優雅っぷりもカイチョーそっくりだった。カイチョーはデビューした頃、軽快なスピードで勝負していたが、キャリアを積んでいくうちに、重量感が加わっていった。どぼめじろうにも同じことがいえると思う。

ボクがどぼめじろうに目を付けられた時、他のウマ娘からよく「トレーニングを一度でいいから教わってみたい」といわれたものである。どぼめじろうは見る者をハイな気分にさせた。真のトレーナーというのは、そういうものなのだ。どぼめじろうに対する今のボクの気持ちは、カイチョーの現役時代の活躍と同じである。

 

…って言ってるばあいかーーぃ!!

 

 

…失礼、どうやら存在しない(・・・・・)記憶と掛かりが同時に発動してしまったようだ。冷静に落ち着きを取り戻してから続きを述べるとしよう。

 

 

──ウマ娘祈祷中。

 

 

では、これらを踏まえた上で、再度今の状態を要約するとしよう。

 

 

と言っても、答えは単純明快である。率直に言えば…紛うことなき、ただの子供の喧嘩である為だ。

 

 

今起きていることは、全てにおいて低レベルで醜く度し難い争いであることに違いはない。違いはないのだ。だがしかし、この下らない争いによって…世にも出せないような戦争の火蓋が、今か今かと開きそうになっているのである。

暫し待った後、ボクのトレーナーは、敵を一手に引き受ける総大将のように胸を張り、高らかに宣言を告げるかのようにして息を吸う。そうして徐に取り出したハーモニカをファンファーレに合わせるようにして唐突に吹いた後、彼女は口を開いた。

 

 

「かーっ!見んねテイオー!卑しか女ばい!」

「ト、トレーナー…」

 

 

第一声がこれである。よりにもよって、奴が書いていた小説の台詞そのままの原本が飛び出してきた。これには、今すぐにでもアルミホイルを被って現実逃避をしたいものである。

 

 

はっきりと、ここに居る全ウマ娘が泣いた。「ブワッ!!」っと効果音も鳴った。もしかしたら口に出していたかもしれない。

極めてなにか生命に対する侮辱を感じる。マヤノなんて白い目を向けて遠くを見つめている。その瞳にハイライトは無く、声をかけても返事がない。ただの屍のようだ。

 

 

もしこの様子が動画サイトに流れていれば、忽ち…

 

・あ

・まずい

・ヒヒ^~ン

・芝生えない

・お祭りみたいだね

・お祭りだね

・お祭りですね

・どぼめじろうと勝利の女神のチューしてぇよぉ…

・Let's say together I copy?

・泣きました、ワタシは恋鐘のファンでどぼめじろうのアンチでウマ娘です。

・五条悟美を呼んで来いってこの世界に居るわけないだろ良い加減にセイー

・I don't stop Dobomejiro(⌒,_ゝ⌒)

・各地のトレセン学園は地方諸共ほぼ壊滅か…

・どぼめじろうを国外に移送ってマジで言ってんの⁉︎正気ですか⁉︎

・どぼめじろうのせいで円高になったり円安になったり酷い有様だな

・渋谷事変よりも悍ましい呪霊が1000万体以上現れるとか泣きたくなりますよ〜

・呪霊の発生源府中ってマジ?

・だからどぼめじろうが試験を受けた時、事務員でも良いから合格通知を出しておけと推したんだ私は‼︎

・逆に良かったんじゃない?これ霞ヶ関に元気がないと出来なかった判断でしょ?

・なるほど〜φ(´・ω・`)メモメモ確かに男性に会えば否が応でもこうなってしまうのは無理もありません: (´・ω・`):コ、コワイですが、私の周りのフォロワーさんや知恵袋、ブログなんかではこれは政府の陰謀であり、彼を独り占めするためのフェイクであるとみんなが言っています‼️「政府」か「仲間」か「どぼめじろう」か…本当に信じられるのは誰なのか、もう一度よく考えてみて下さい❤️

・陰謀論者湧きすぎwww

・愛よ愛♡

・呪術廻戦よりも呪われてて八握剣異戒神将魔虚羅出そう

 

と、さぞやネタにされていたことであろう。率直に言って笑えない。

 

 

そも、どぼめじろうがそんな器で収まっているなら、こちら側が苦労することはないというのに…もう終わりだよこの世界。

 

 

「き、急にどうしたんです?先輩」

「ウマ娘の声よりもこの子の声の方が聞こえる…来ましたわ…恋のダービーが来てしまいましたわ!」

 

 

溶けるほど燃えよ。凍るほど醒めよ。

 

ああ…なんてことだ。ボクの無垢で輝かしく眩しい迄に純粋な瞳は、今やハイライトは消え失せ、生気が完全に失われてしまっていることだろう。返せ、返してくれ、純情だった彼女を。真っ直ぐに輝いていたあの頃のトレーナーのイメージを。これではイメ損どころで済む話ではなくなってしまう。

 

ボク達のトレーナーが、奴にNTRれている。

 

皆の憧れだったトレーナー達が、奴にNTRれている。

 

AV(アドマイヤベガ)達のトレーナー(奈瀬文乃)も、奴にNTRれている。

 

柔らかい綱が滅茶苦茶にされている。

 

どぼめじろうに脳が犯されて、ぐちゃぐちゃに侵されている。

 

 

「シェケナベイビー!無敵なシェケナベイビーだぜぇ!」

「うわぁ、また来たぁ…」

「シェケナだぜシェケナ…鬣が鬱陶しいぜ」

「…何で鬣が出てくるんですか」

「鬣は心のロックンローラーってことだぜ!シェケナシェケナ…」

「ちょっと何言ってるかわからないです」

 

 

レースに一途だった大人達が、どぼめじろうに寝取られている。

 

 

「無○敵ッッ!!」

「相変わらずハジけてますね、先輩」

 

 

ボク達のやる気が、ションボリブラック、ションボリルドルフ、ウシュバテソーロをも超えた絶不調となっている。

 

 

「闘○魂ッッ!!」

「だから何なんですか」

 

 

勘弁してくれ。てめえお手ウマ娘に恥かかせる気か?

 

 

「もう…突拍子もなくハーモニカを吹くわ叫ぶわで、流石の僕と言えどびっくりするじゃないですか。この子達にも迷惑ですよ」

「いやいやいやいや…あのレースにしか興味がない天才が、あれだけ嫌っていた彼のことを満面の笑みで思い浮かべながら乙女全開な顔をしてるんだから、そりゃあこうも言いたくなるに決まってるでしょ。以前、私が書いた記事の言葉を借りるなら、『大人の階段を昇るお嬢様は、この手の色気に弱いのだ』って感じかな?いやはや、世の中捨てたもんじゃないね」

「…お言葉ですが、それを言うなら先輩は先輩で、お互いにパロディネタでイチャイチャしてましたよね?イタコ芸を利用してジーニアスだのカモンベイベーだのあーだこーだお構いなしに言った挙げ句、ウマッターに彼との妄想の会話を繰り広げていたこと、僕は知っていますよ。自分のことは棚に上げて、競合を牽制していると見せかけて、敢えて注目を惹きつけて彼を掻っ攫う気満々だってところとか、先輩は昔っからそういうの本当にわかりやすいですからね。流石、彼の血を目一杯浴びて、一瞬で死にかけてた…否、キメてただけのことはありますわ」

「は?」

「あ?」

 

 

「(ヤダナーコワイナァー)」

 

 

「ねえ、文乃君…一応、あの場に居たからこそわかっているんだろうけどさ。彼は私で興奮していたんだから、これはもう相思相愛ってことで結論付けた方が手っ取り早く済むじゃん。偶には年長者に譲る気は無いの?私に借りくらいの一つや二つは返すってのが仁義ってものじゃないのかね?」

「年功序列の厄介ごとから助けてくれた先輩が、今それを言いますか?良い加減、彼から卒業しましょうよ?余計なお世話かもしれませんが、彼を頭の中で飼い続けるのは辞めた方が良いですよ。恐らく身が持たなくなります。最悪、憧れだったハードバージのトレーナーよりも酷い状態になりますよ?それでも構わないんですか?大好きなレースが可哀想だとは思わないんですか?」

「バカヤロー!トレーナー人生然り、普通の人生然り…あらゆる現象問わず、レースには本命の◎より重い印だってあるんだよ!」

「それ、サトノダイヤモンドやグランアレグリアを担当しているトレーナーに向けていたバチクソにキッショい激オモ♡矢印じゃないですか!これ以上『彼との会話は妄想です』で、許されると思わないでくださいよ」

「私は地の果てまで彼を愛しているんだよ!」

「血を浴びただけに地の果てまでってことですか?生憎ですが、彼を想う僕の気持ちは文字通り天まで(天馬で)駆けて行く勢いなんですけど?」

「随分と大層な夢を持ってて良いなア!!じゃあ夢バトルしようぜ!夢バトル!!彼が私を選んだらよぉ!!てめーの愛!!私のFantastic以下なぁ!!」

「やってみろよバァ〜カ!!」

「は?」

「あ?」

 

 

「(やめて、仲良くして!)」

 

 

そんな心の叫びは、無惨に散って逝った。

 

 

兎にも角にも、総じて言えることは『どぼめじろうは絶対的な強者だった』という事だ。偽りのない本物の強さを持った化け物には、最強のトレーナーも最狂のトレーナーも敵うことは出来ず、ただただひれ伏すしかないのである。

 

 

この世界はクソだ。そこに至るまでの道程も、いつもボク達を舐め腐っている。

 

 

ひたすらに、この現実を突き付けてくる諸悪をただひたすらに…。

 

 

こんなことをしている間にも各国は、フランスで見事な勝利を収め、どぼめじろうという最悪の兵器を奪おうとしている。

 

 

それでもボクは意志を曲げることなく、こんな世界にしてしまった元凶に責任を取ってもらう為にこの場に居るのだ。

 

 

それは彼女も同じである。

 

 

片や、その真正面に居るボクの強敵(ライバル)もまた、必死に賢さトレーニング(読書)を行っていた。

 

 

『小羊がその七つの封印の一つを解いた時、わたしが見ていると、四つの生き物の一つが、雷のような声で「来たれ」と呼ぶのを聞いた。

そして見ていると、見よ、白いバが出てきた。それに乗っている者は、弓を手に持っており、また冠を与えられて、勝利の上にもなお勝利を得ようとして出かけた。

小羊が第二の封印を解いた時、第二の生き物が「来たれ」と言うのを、わたしは聞いた。 すると今度は、赤いバが出てきた。そして、それに乗っている者は、人々が互に殺し合うようになるために、地上から平和を奪い取ることを許され、また、大きな剣を与えられた。

小羊が第三の封印を解いた時、第三の生き物が「来たれ」と言うのを、わたしは聞いた。そこで見ていると、見よ、黒いバが出てきた。そして、それに乗っている者は、はかりを手に持っていた。 すると、わたしは四つの生き物の間から出て来ると思われる声が、こう述べたのを聞いた。「小麦──太陽の叡智、大海の叡智、大地の叡智を、損なうな」

小羊が第四の封印を解いた時、第四の生き物が「来たれ」と言う声を、わたしは聞いた。 そこで見ていると、見よ、青白いバが出てきた。そして、それに乗っている者の名は「死」と言い、それに黄泉が従っていた。彼らには、地の四分の一を支配する権威、および、剣と、飢饉と、死と、地の獣らとによって人を殺す権威が、与えられた。

小羊が第五の封印を解いた時、神の言の故に、また、その証を立てたために、殺された人々の霊魂が、祭壇の下にいるのを、わたしは見た。 彼女らは大声で叫んで言った。「聖なる、まことなる主よ。いつまであなたは、裁くことをなさらず、また地に住む者に対して、わたしたちの血の報復をなさらないのですか」 すると、彼らの一人一人に白い衣が与えられ、それから、「彼らと同じく殺されようとする仲間や兄弟たちの数が満ちるまで、もうしばらくの間、休んでいるように」と、言い渡された。

小羊が第六の封印を解いた時、わたしが見ていると、大地震が起って、太陽は毛織の荒布のように黒くなり、月は全面、血のようになり、 天の星は、いちじくのまだ青い実が大風に揺られて振り落されるように、地に落ちた。 天は巻物が巻かれるように消えていき、全ての山と島とはその場所から移されてしまった。 地の王たち、高官、千卒長、富める者、勇者、奴隷、自由人らは皆、洞穴や山の岩陰に、身を隠した。 そして、山と岩とに向かって言った。「さあ、我々をおおって、御座にいます彼の方の御顔と小羊の怒りから、匿ってくれ。御怒りの大いなる日が、既に来たのだ。誰が、その前に立つことが出来ようか」』

 

 

もう名優(メジロマックイーン)もダメかもしれない。

 

 

本当に運命というものは意地悪だ。

 

 

「そんなことよりマヤわかっちゃった。今のとぼめじろうにはギラギラが足りてない」

 

 

恐らく、この場にまともな精神を保っている人は1人として居ないのだろう。奇跡でも起きない限りは無理だ。

 

 

だから起こすよ、奇跡。

 

 

ボクが証明して見せる。ボクとマックイーン…いや、世界中のウマ娘がもう一度レースに向き合えるようにって。

 

 

今度の凱旋門賞…ボクはそこで、誰よりも先にゴールする。

 

 

覚悟しておけ、どぼめじろう。

 

 

絶対はボクだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

永いあいだ、私は自分が生まれたときの光景を見たことがあると言い張っていた。それを言い出すたびに大人達は笑い、しまいには自分がからかわれているのかと思って、この蒼ざめた子供らしくない子供の顔を、かるい憎しみの色さした目つきで眺めた。それがたまたま馴染みの浅い人の前で言い出されたりすると、白痴と思われかねないことを心配したこの世界での常識は険のある声で遮って、向こうへ行って遊んでおいでと言った。

笑う大人達は、何か科学的な説明で説き伏せようとしだすのが常だった。そのとき赤ん坊はまだ目が明いていないだとか、たとい万一に明いていたにしても記憶に残るようなはっきりした観念が得られた筈はないのだとか、子供の心に呑み込めるように砕いて説明してやろうと息込むときの多少芝居がかった熱心さで喋り出すのが定石だった。

 

 

彼は…1つの記憶、彼女達の汗の匂いを仮面越しに思い出す。

 

 

かつて英雄が居た地にて、香ばしい芝の匂いを肺に満たすようにして一気に嗅ぎ、そして昇華させたものを盛大に吐き出した。

 

 

トレーナーを志す者にとって、トレーナーの本義とは何だ!ウマ娘を愛する事…ウマ娘を愛するとは何だ!ウマ娘を愛するとは、ウマ娘で過酷なオナニーをする事である!お前ら聞けぇ、聞けぇ!静かにせい!静聴せい!話を聞け!数多のトレーナーが、命を懸けてウマ娘で過酷なオナニーをしているんだぞ!それがだ!今根幹の魂がだ!今ここでもって立ち上がらなければ、精液(精神の液)が込み上げてこなければ、過酷なオナニーなんてものは無いんだよ!諸君は永久にだねぇ、ただウマ娘と過ごすだけのウマシコ萌え豚勢になってしまうんだぞ!

 

 

──フランス、パリ。某橋。

 

 

「Dobomejiro go!」

「HAHAHA…Je ne suis pas Dobomejiro」

「Ne dites pas de mensonges!」

 

 

男はそこに立っている。

 

 

 




 


「13年前、日本に出現して今もどこにいるか分からない。全てのウマ娘が殺したがっている、とっても強い悪魔。ボクね、ディープなら殺せると思うんだ。君は他のウマ娘の誰よりも特別だから」


道徳0な余談。

イプラトロピウムを適当に漁るついでに、以前から執筆の際に必要になると考えていた外傷性高次機能障害等を調べたワイ。発達障害との明確な違いや症例を知らぬまま内容を先に書いた為、大惨事と化す。
それでは不味いと考え、外傷性高次機能障害と発達障害それぞれの定義とは何かを再確認しようと慌てて検索…厚生労働省が発表した発達障害者支援法を第一に視認。そこから手当たり次第に論文を精査するも、肝心の内容に関わる症例が1個も見つからず、只管焦る。挙げ句の果てには、精神疾患の症状の方が書く内容に近いのではないか、という考えが頭に過ってしまい、そちらも調べて見たところ珍紛漢紛すぎて脱線。結果、トップバリュのアルミホイルを被らなければ脳がキャパオーバーするにまで至り、最終的に研究者側から「素人は黙っとれ…」との宣言を受け、志半ば断念…放心状態へと陥った。

やはり力こそパワー、脳味噌筋肉。
つまり拳こそが正義。根性論で語れ、正しいのは俺、だって君のことがす筋肉その筋肉筋肉その筋肉その筋肉筋肉その筋肉。

データなんかねえよ、コピペこそが正義。




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正義の代償 ウマ娘ちゃん達の努力の結晶を呑みながら

 


この世界では、イキスギルパレードやネズミーマウスマーチがどぼめじろうパレードやどぼめじろうマーチとして具現化されていると思うと悲しくて涙が出、出ますよ…。





 

 

 

────告げる。

 

 

神話(ミソロギア)の先へ。

────私が殺す、私が生かす、私が傷つけ私が癒す。

過去という供物を聖杯に。

────我が手を逃れうる者は一人もいない。

満たせ、満たせ満たせ満たせ。

────我が目の届かぬ者は一人もいない。

不可能を打ち壊し。

────打ち砕かれよ。

存在証明(レゾンテートル)へ。

────敗れたもの、老いた者を私が招く。

顕現す理想は甘美なカクテル。

────私に委ね、私に学び、私に従え。

傅かせてゆけ。

────休息を。

アリアンロッドの祝福を。

────唄を忘れず、祈りを忘れず、私を忘れず、私は軽く、あらゆる重みを忘れさせる。

そう、自我(エゴイズム)は此処に生まれた。

────装うことなかれ。

乗せた方舟(ふね)の舵を取れ。

────許しには報復を、信頼には裏切りを、希望には絶望を、光あるものには闇を、生あるものには暗い死を。

未来とは、白紙に描かれた運命だ。

────休息は私の手に。貴方の罪に油を注ぎ印を記そう。

 

 

永遠の命は、死の中でこそ、与えられる。

 

 

────許しはここに 受肉した私が誓う。

 

 

禁断の果実を破壊せよ。

 

   

『────“この魂に憐れみを”』

 

 

男はこの群衆を見て、山に登られた。腰を下ろされると、教え子たちが近くに寄って来た。 そこで、男は口を開き、こう教えた。

 

 

「しかし、私は言っておく。敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい」

 

 

これは、全部俺がやったことだ。だから…責任は取らなければならない。

 

 

成しうるものが為すべきを為すならば、為すべきは人にあり、成るべきは天にあり。

 

 

人の本性とは、中身ではなく行動で決まるものだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

このままでは、俺はただのペテン師だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あるぇ?えっと…ちょっと待って。設定が上手くいかないなぁ…むん〜?ちょいタンマ。これ、声出てる?………こなくそ…ダメだ、わからん。誰だよ、もう準備なんて手慣れたものやからすぐ終わるやろ、とか抜かしてたやつ。全然10分で始まらんやん。うそつき、今日穴なウマ確定な」

 

 

・配信ちょい混みだた

・やだ

・どぼめじろうは配信しかやっちゃダメ

・やだ

・(大穴も含めて色々な意味で)痛いもん

・罰だから

・イヤッ!イヤ…イヤッ!!!フゥ…ウンッ…

・お ま た せ

・生存確認

・戦いとは、常に二手三手先を読むものだ

・焦らしたね…2度も焦らした!親父にも焦らされたことないのに!

・親父に焦らされる方が問題だろ羨ま4ね

・《回転寿司》挨拶ッ!おはよう、鼻の穴から血が出てきた。知らないうちにマチカネていたっぽい。パソコンのデスクに並べていた蜘蛛が床で潰れてた。栄養ドリンクから溢れ出た果汁でデスクがベタベタで、冷えたはちみーが黄色くなって固まってる。マチカネていた時に机に突っ伏していたからか、頬が引き攣るのも多分ニンニクのせいだ。一緒に、はちみつ薄め多めレモントッピング飲めればそれで良いよね?そんな…そんなさ、たったそれだけの望みだったんだよ。どぼめじろうと一緒にメリークルシミマスってゲラゲラ笑いながらバ券を吹き飛ばせればそれで良かったんだ。ただ、それだけだったんだ。タンホイザ冷めちゃった…。

・恵冷めちゃった、みたいに言わんといてもろて

・《MT》むむん!?私は至って普通なんですけど!?

・もうお前普通降りろ

・普通な娘が普通を超えることを目指していたのに、なしてこうなった

・まあ元が普通ではないから仕方ないね

・お前のような普通な娘が居るか?

・《MT》む〜ん…

・美しい…これ以上の芸術作品は存在し得ないでしょう

・《お嬢》どうして太陽に一瞬曇がかかる様子はこんなにも綺麗なのでしょうか…

・《ガラスの重戦車》成程、リヒャルト・ワーグナーとジークフリート・ワーグナー繋がりですか

・《これはびっくり》太陽の炎を即座にネタにするお嬢様に困惑するあたい…

・《熱血・風紀委員長!》何もかも乱しすぎっスよ

・《K.S.Miracle》ルビー…ヘリオスの時もそうだったけど、やっぱりこういうの良くないと思うよ

・《ゼファー魂》ステイッステイッまだだッまだだッ

・《HeLiOS》…

・まーたウマ娘曇らせちゃったよ

・《オグリのグルメ》で、それは美味いのか?

・《白い稲妻》何処からどうツッコミしたらええん…

・《EG》これが芸術…!

・《SS》待てゴア、お前が曇らせに走るのは良くない

・マチヴァーさん…

・いや、確かにマチタンはアイドル要素あるけどさぁ

・有名人しか居ねーや!

・《暴君》アンタら大変っスねぇ…

・《カワイイカレンちゃんねる》殺してやるぞオルフェーヴル(サボるな)

・《聖剣》さっさと来い

・カレンチャンさんお疲れ様ですっ!

・カワイイカレンチャン!

・駆 け 込 み 寺 の 日 常

・気 性 難 ホ イ ホ イ

・被 害 者 の 会 総 長

・実 家 の よ う な 安 心 感

・ウ マ 娘 最 大 の 英 雄 譚

・カレンチャン、お姉ちゃんより目が死んでそう…

・ダメだこりゃ

・どうせお姉ちゃんはお姉ちゃんでこの配信を見ながら酒でも飲んでいるに違いないだろうし…

・《どけ!!!私はお姉ちゃんだぞ!!!》正解

・私、タマモ苦労スの気持ちがほんの少しだけわかったような気がする

・この様子を見るに、落ちてたボールを勝手に拾って投げるのを辞めろって言ってた私達も同類になったんやなって

・玉座民のみんなには、悪いけど。抜け駆けで。次のトレーニング、いいの入るから。ピカピカ光らして。そこで気持ち伝える。アンクルとカップケーキど突き合ったことないから。びっくりするかもだけど。もうビタージュースを使うのを我慢できないから。まこーら、いつもありがとう。

・最後十種影法術隠せてないのウケるwwwホイッスルじゃないのかよwww

・そもそれチキンペコ

・チキンに合う食べ物といえばニンニク!

・ニンニクは全てを解決します!

・食べるたびに、脳が歓声を上げます!

・あーっいけません!ウマ過ぎてウマになってしまいます!困ります、困ります!あーっおいしー!

・ふぅっ、ごちそうさまでした

・とても満足しました

・いいね、は今回の合計カロリーです

・ドビーめは、真の境地に辿り着いたんでございます…ドビーは悪い子!ドビーは悪い子!!ドビーは悪い子!!!ドビーは悪い子!!!!(※お仕置き完了)

・《オグリのグルメ》ニンニクは味噌と合わせると美味しいんだ!ご飯にかけても良し、お肉と一緒に食べるのも良し…ああ、書いているだけでヨダレが溢れて仕方がない

・《白い稲妻》たんと食わせてやるさかい、待っときや せやから、この配信を見るのそろそろ辞めにしよか

・まだ始まってもいないのにこの有り様…治安悪すぎだろ

・朝から飯テロとはやりますねぇ!

・《あげませんっ!》美味しそう…

・《L》ニンニク味噌に合うのは…そう、豚デースッ!

・《たんぽぽ》エル

・もう言葉はいらないか!言葉はいらないか!

・ケッ!?

・何が不退転か…

・クリークよりママしてるの芝生える

・《ママ》特定しました

・ヒエッ

・あーもうめちゃくちゃだよ

・そうはならんやろ

・ちょっとどぼめじろう真面目にやって!

・《Ms.copa》どぼぅ!?

・コパぁ!?

・急にどぼどぼしてきたな…

・おいおい聞かれとるぞ。さあ、コパッとするのかしないのか、どっちなんだい?

・《Ms.copa》どぼぅ!!

・《ホッコータルマエ》そこはコパァ!?にしなさいよ…

・《Ms.copa》コパァ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

平常心だ…平常心を保て。どれだけ凄いウマ娘やトレーナーの本垢サブ垢諸々が来ようとも、この重圧に耐え切って見せろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「同志ウマンコフ、走れУраааааааа!!…んー?ボリクリトリガミビッグロックぅ!ウマウマウマウマウマ娘ェ!!ウマウマぴょい拍子ー!ウマウマぴょい!ウマウマぴょい!ウマウマウマウマぴょいびょいぴょい!」

 

 

・出てるよ、すっごい出てる…出てるからお前もう黙れ

・『結界を閉じずに生得領域を具現化するのは空に絵を描くに等しい神業』を平然とやってのける男

・宿儺の術式が刻まれた瞬間、ノリノリで伏魔御廚子を展開する男

・「やって良かった死滅回游!!」を術式関係なく言える男

・全世界の人間とウマ娘に愛を教えた男

・宿儺よりも堕天している男

・「自身が核になればいい」で核以上の何かになった男

・言われてみれば一応逃げ道はあるんだよなぁ みつを(ブラウザバック)

・《オマタセシマシタ》ナイスですね〜

・《Symboli Kris S》なんだこれは…たまげたなぁ

・《Epiphany》クリスエスさん!?ちょっと、(その表現は)まずいですよ!

・《pui》誰かディープ呼んできて!

・《D.Tactics》呼ぶも何も貴女ですよ…ディープインパクトは

・《西のモンジュー》これは愛国心でも試されてるのか?

・《無敵》これが、ウマ娘だから思想もウマいってネタにされてた伝説の…

・《!monad》そこは赤じゃねぇのかよ

・《アイルランド第一第二第三皇女》もう赤ちゃん作れそうな身体だね

・《!monad》そっちじゃねえ

・《ベロギャル》走る国際問題になりかねないのでそういった発言(5本目の足)は謹んで控えて下さるよう配慮して頂ければな、と…

・《アイルランド第一第二第三皇女》我が心の女帝陛下の発言とあれば…

・《Susuru Motion》たわけが…スラム街に毒を撒け!!殺すぞ〜!!

・《アイルランド第一第二第三皇女》うっひょ〜〜〜〜〜〜!!

・《!monad》お前がたわけを言うんかい

・とりまビッグロックはこんなところで名前を呼ばれたくはなかっただろうな

・走れオラオラオラオラオラオラオラオラオラァァァァーっ!!

・む〜り無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理ぃ!!

・《Ms.copa》コ〜パコパコパコパコパコパコパコパコパコパコパァッッ!!

・《ホッコータルマエ》タ〜ルタルタルタルタルタルタルタルタルタルタルッッ!!

・サブ垢本垢関係無しにこいつら暴れすぎやろ

・《シリウス》ところで、何でジョジョネタなんだ?

・《自由人》何でもクソも何も『走れオラァ!』の人だよ?

・《シリウス》いや、そんな常識みたいに言われても困る

・《タッちゃん》恋鐘さんの特級呪物の一つ、ウマたしパロって知らない?

・《シリウス》いや、ホントに知らん…何それ…コワ〜…

・《会長》え!?『はぁもうダメだ…統合される宇宙する…ネオユニヴァースにフィイイイイン!!されてHeaven's driveしてDrives Highする!』や『出会って5秒で因子継承から10秒後には育成完了!20秒後にエンディングを見てから30秒後に結婚だ!40秒後には孫が出走している圧倒的なレコードタイムについてきながら走れオラァ!!』を、これまでの人生でどうやって回避してきたんだ!?

・《シリウス》私の脳にゴミのような情報を流すんじゃなぁい!!

・ 《公式:メジロラモーヌ》URA非公認小説のウマたしパロを知らない…だ…と……!?くっ…早とちりをしてしまったようでござるな…失敬!ドヒューン

・《パマちん》ダメだ…今笑ったら殺される…!

・《乗るなエース!》ここだけ笑ってはいけない24時開催されてないか?ってか、やるなら『マー』だろ

・《マイルの皇帝》『マー』はもう勘弁してくれ

・せめて『《魔性の青鹿毛》』とかのサブチャンネルで来てくれよ…心臓に悪いわ

・《NEOU》ネオネオネオネオネオネオネオネオネオネオネオ

・《勝つメンテ》ドゥラドゥラドゥラドゥラドゥラドゥラドゥラドゥラドゥラ

・あーあ、ウマ娘壊れちゃった…w

・いや実際この様子だともう公認待ったなしやろ

・これにはデムちゃんも思わず最敬礼

・ルメ様この惨状をウマッターもといXXで拡散しているみたいなんだけど大丈夫なんか?

・親の顔よりみた楽しメール

・《黄金旅程》初カキコ…ども…。私みたいな中3でグロ見てる腐れ女郎、他に、いますかっていねーか、はは。今日のクラスの会話 、あの流行りの曲かっこいいとか、あの服ほしいとか、ま、それが普通ですわな。かたや私は電子の砂漠でオタクを見て、呟くんすわ。it’a true wolrd.狂ってる?それ、誉め言葉ね。好きな音楽は『Ms. VICTORIA』尊敬する人間?勿論どぼめじろう(本ガイドライン違反行為はNO)なんつってる間に16時っすよ(笑)あ~あ、トレセン学園生徒の辛いとこね、これ。

・《DJ》うっせぇわ

 

 

 

 

 

 

 

 

もろもろの民よ、これを聞け。

すべて世に住む者よ、耳を傾けよ。

低きも高きも、富めるも貧しきも、共に耳を傾けよ。

 

 

我が肉体よ、どぼめじろうとしての務めを果たせ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「や、ウマ娘ちゃん。久しいね」

 

 

・おぃ゛~~(現地フランス時刻にて)7時56分になりましたぁ~

・有馬(有馬記念)も終って3ヶ月ぶりのどぼめじろうだぁ~~

・さぁ、今日はですね、フランスに行っています

・えぇ~フランスに行ってましてですね、えぇスレッドに書き込みがありました

・ぜひ、どぼめじろうさん遊びに来てくださいエヘッ

・練習の時間に配信だとォオ"オ"オ"オ"オ"オ"オ!

・まさかほんとに来るとは思ってなかっただろゥ…逮捕してやるぅウウウウウウンスゥー

・う゛う゛にぃ~…コラぁアアアアアア!!

・キャアアアアアアアアアアアアアアアア

・なにやってだ~~~~~~~~!!なにやってだ~~!

・なにやってだ~wwなにやってだあああwwwほげええええええええwwwwww

・なーにやってんだあ!配信の時間だぞゥ!エェ?

・○※□?☆来ちゃった

・何ィ?

・観たいけど来ちゃった

・観たいかったら部屋でパソコンを見ろォー!

・キャプチャしているから大丈夫(ニッコリ

・録画じゃなくて生配信を見ろ!トレーニング中止ィ~!走るの中止ィ~!(両手を振りながら)

・《ワガハイちゃん》何で見てな、うまそうじゃないデスかぁコレェ…あスイマセンはちみーコレ?はちみー?

・《フラン最強》(片手を差し出し)スパチャ£ 269.15

・お金ぇ?お金じゃない、それよりも配信を観ろって言ってんだよ!何で観てないんだよ配信をヨォ

・いいじゃん、いつも観てるいつも観てる

・見なくてもいいじゃん♪ って、ふざけるなぁ~!

・どぼめじろうの時間だああああああああwwwwww

・《後光》うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお6829*3517*090

・草

・草

・芝7300

・勢い強すぎて草

・その電話番号かけてええんか?

・《SS》かけても良いけど、そいつヘイローだぞ

・どぼめじろう以上にヤバいやつじゃねえか

・イカれた罠にも程があるだろ

・ふざけるな……ふざけるなッ!馬鹿野郎ッ!!

・草

・こっわ

・ファーwww

・本当に勢い余ってる奴の電話番号で芝

・久しぶりに爆笑したwww

・うーんこの

・33-4

・ファッ!?

・はー…

・《煮えたぎる蒸気機関車》懲罰交代の時間だえええええええええええええええええええええ江頭課長代理4367*2514*090

・うぉい!!

・66-8

・こマ?

・《SS》ちな、それはセントサイモン

・《回転寿司》ぬ、ぬこぉぉぉぉ!何をするだァーッ!

・特に理由のない暴力がぬこ様を襲う!

・《メト》ぬこです、よろしくお願いします。

・キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!

・理事長とドットさん達が涙目になるからやめーや

・HAHAHA、そんなご冗談をwwwえ、マジで…?

・優雅トレ居ないのに急に汗臭くなってきたな…と思ったら、自分の冷や汗だった

・…そう考えると、どぼめじろうの方がまだマs…いや、何でもない

・『悪魔の子』は他にも居たんやなって

・鉄の玉とか言い出しましたよ?やっぱ好きなんすねぇ〜

・なんでこう…頭エレンが多いの?バカなの?死ぬの?

・どぼめじろう…配信で楽しませてくれてありがとう

・アタマシンゲキオーでこうも多種多様とはな

・人類を救うアルミンが欲しいこの頃

・アルミンが居ないとこうなるんやなって

・ゲスミンが恋しい

・どぼめじろうに女が出来れば良いだけだろ

・…やだ!そんなの嫌だ!どぼめじろうに女が出来るだなんて!一生私達だけを想って欲しい!私達が走らなくなった後もしばらく…10年以上は引きずっててほしい!!

・本当に気持ち悪いよ…

 

 

 

 

 

 

 

 

主人に従え、とまでは言わない。だが、敢えて言うなら…

 

 

仮面を被れ。

 

 

情報を支配しろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「はい…というわけで、どんも〜。ボチボチやっていきたいと思います。ちなみにこれは録画なんですけども」

 

 

・そうね

・ですね!

・ですが

・でした。

・ですので

・ですわ!

・デース‼︎

・でちゅね

・嘘だ!

・ちょわっ!?

・まっ、嘘なんですけどね

・ほわぁ…

・とまーれー

・Don't kill any more

・スペペペペー

・スッペンペン

・フゥワ、フゥワ、フゥワッ、フゥワッ

・プペペポピー

・モーイ

・プボー

・《S・Crown》ぬ゛ぬ゛ぬ゛ぬ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ん

・サトノクラウン彼氏持ち概念やらゲーミングクラウンが出回るようになってから王冠が壊れちゃった…

・ベースとギターでドラム叩いてそうな勢いでジンクス壊れそう

・なんか様子がヘンです…

・こんなんもう絶不調イベントやろ

・どぼめじろうまたデンジャーゾーン?

・助けてマヤノ!

・《マヤちんチャンネル》マヤ知らないよ

・マヤノオオオオオオオオオ!!

・《マヤちんチャンネル》マヤわかんないよ

・《ウマスポ》マヤ、Fantastic!!

・《マヤちんチャンネル》だから知らないっつってんだろ

・これが真の人バ一体一心同体…

・始まりと終わりは同じ、というわけか…流石ウマ娘の王、恋鐘ことどぼめじろうか

・人は愚かさを忘れ、同じ過ちを繰り返す

・自ら贖罪を行わねば、人は変わらぬ

・等しき死と祈りをもって、人々を真の姿に

・それは魂のやすらぎでもある

・まごころを、君に

・仮にどぼめじろうが分子レベルで分解され、肉眼で確認できないほど小さな存在になろうとも、万人はそれを「どぼめじろう」だと認識することができるだろう。

・将来、国家の機密を扱う立場になることを確信していた幼いどぼめじろうは、誰に教わるでもなく、寝言を暗号化するようになっていた。

・どぼめじろうの最終学歴が幼稚園なのは、産声を上げると同時にこの世の全てを理解してしまったため、これ以上学ぶことがないからである。

・情報を何一つ掴めないCIAをあざ笑うかのように、どぼめじろうは顔出し配信で口座番号を公開し、ウマ娘の為に資金を募った。

・オタ活中、金欠になったどぼめじろうは「ちょっとATMで金おろしてくるわ」と言って大國魂神社の賽銭箱に手を突っ込んだ。

・神は自らの姿に似せてどぼめじろうを作り、余った粘土でアダムとイヴを作った。

・ギリシャ出身の全能神ゼウスはギリシャ神話に登場する複数の神を束ねており、故にそれを数々の神に自慢していた。それを横目に人参を持った日本出身のどぼめじろうは数多のウマ娘を従えゼウス神殿へカチコミに向かった。結果は瓦礫を見るより明らかである。

・どぼめじろうが「世界を滅ぼす」と宣言した。人々はパニックに陥り、世界中からどぼめじろう排除の声が上がった。やむなく政府は核の使用を決断。程なくして「目標を殲滅した」とのテロップが画面上を駆け巡った。人々は安堵した。ふとカレンダーを見ると4月1日であった。彼らはようやく彼のジョークを理解した。

・《白い稲妻》…いや、互いに怠惰な労働者レベルでテキトーなことを言うだけの放送になっとるやないか!

・《オグリのグルメ》タマ、落ち着け

・《白い稲妻》落ち着いてるわアホォ!!

・オグタマてぇてぇ

・しゅき…♡

・ん゛ん゛ん゛………………ふぅ………

・掛かっているのかもしれません!冷静さを取り戻せるといいのですが!

 

 

 

 

 

 

 

 

我慢だ…末脚を溜めるようにして我慢をするのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「それと…ごめんなさい。ここに沢山集っているウマ娘ちゃんには反応出来ないかもしれません。本当は、あの頃が恋しいけれど、でも……今はもう少しだけ、知らないふりをします。私の作るこのコンテンツも、きっといつか、誰かの青春を乗せるから」

 

 

・英断

・永久名誉トレーナー

・これに関しては真面目に正解

・てんちゃい

・正解正解正解正解!!

・有能

・無能かと思いきや周りまわって有能

・助かる〜

・これは大卒

・恋鐘様スタイルキタァ━(゚∀゚)( ゚∀)超( ゚)絶( )大(゚ )興(∀゚ )奮(゚∀゚)━キタヨー!!!!!

・キャーッ!恋鐘様ー!!

・800万ぼっち達成おめでとう

・レッドブルの生放送配信記録軽く塗り替えてて翼が生えて来そう

ひょえええ〜!!

・世界のGTOも超えてて芝

・抱いて〜!いや、割と切実に抱かないで〜!

・お前が人間国宝おおおおおおおおお!!

・ど・ぼ・う!!

・ど・ぼ・う!!

・D・B・U!!

・ど・ぼ・う!!

・ど・ぼ・う!!

・ど・ぼ・う!!

・D・B・U!!

・ど・ぼ・う!!

・D・B・U!!

・ど・ぼ・う!!

・ど・ぼ・う!!

・ど・ぼ・う!!

・熟アッチ側の人間だなぁ、と…ぼかぁ思うんだよなぁ

・《マヤちんチャンネル》やはりどぼめじろう、お前にはギラギラが足りてない

・《ウマスポ》腹くくる◎

・マヤノ辛辣で芝

・トレーナーソウル降りてきてて芝 正体現したね

・ってかトレーナーだよね?それトレーナーだよね?

・2人の引退後の仕事、確実に決まったな

・マヤちんもトレーナーも御大タイプだからな

・エゴだよ、それは

・まあ、800万人超えている中でウマ娘全員を対等に扱う…なんてことは不可能やからな

・寧ろこれが対等まである

・やっぱどぼめじろうは良くも悪くも人間なんだなって

・いやはや、どぼめじろうが人間で良かった

・流石にこんな状況はウマ娘マスターでもないと無理やしな

・でも、どぼめじろうならやってくれるでしょう!

・ってかそれが出来ないってことはこいつ偽物じゃね?

・やっちゃいなよ!そんな偽物なんか!

・偽物の1人くらい獲っても…バレへんか

・もうマサラタウンにサヨナラバイバイしないとな

・さよならを教えて

・とりまどぼめじろうは、未来永劫そのままシンガポールに消えてろ

・去ね

・そして配信も辞めて恋鐘として作品を作り続けろ永久に

・獄門疆という名のモンスターボールが欲しいよな

・どぼめじろう「私はいつ休めるんでしょうか」

・変わっちまったなお前

・偉くなったらすぐこれだ

・むかつくのだよ、偉そうな奴と、偉くないのに偉い奴が......イヤ...もう、むしろ好きだな

・有名人になった途端に露骨に態度が変わるとか失望しました、テイオーのファン辞めます

・やれやれだぜ

・んにゃぴ…よくわかんなかったです

・開けろ!んにゃぴ警察だ!

・良くも悪くも成長はしたが…それはそれとして、抱かれたくない男ランキング1位に選ばれたことについてはどう思われていますか?

・「Q.1人だけ会話ができるとしたら、どの人にどんなことを聞きたいか?A.どぼめじろうと話したいですね。ふざけてんじゃないって言いたいです」って言われたことについてはどう思いますか?

・残念すぎるイケメンとして名が上がっている件についても一言お願いします!

・寧ろまだブサイクだった方がマシだった、という声もありますがどのように感じていますでしょうか?

・『ブスなのに足速くて芝』の対義語として『男なのにどぼめじろうなの草』という表現が生まれたことについてはどのように考えておられるのでしょうか?

・どぼめじろうに恋をしたら負け、というスラングも存在しますが、そのことについて是非コメントを!

・それとは別に、どぼめじろうを好きになった方が幸せになる…というジンクスまでありますが、どう対処していくおつもりなのでしょうか?

・一歩先の悪意どころか悪意そのもので芝3000

・ベガ泣いてない?いやベガ可愛いから大丈夫だと思うけど…

・まだマスコミの方がマシで草

 

 

「頭が高いな」

 

 

・orz

・orz

・orz

・orz

・orz

・誰の頭がデカいって!?

・orz

・orz

・これがどぼめじろう…メジロマックイーンとは異質の強さ、圧倒的邪悪…!!互いの一挙手一投足が全て犯される原因になりうる恐怖…!!

実るほど頭を垂れる稲穂かな

・orz

・orz

・orz

・orz

・バイブス上げてこー!お兄さんテキーラ追加ぁ!!

・どぼめじろうと握手を交わした大統領は帰国後、肘から下がなくなっていることに気づいた。

・ってか、いつにも増して普通だな

・…あれ?耐えてる

・かなり日数が経っているのに!ウマ娘ちゃんが沢山居るのに!あのどぼめじろうが耐えている!

・どぼめじろう濃度うっす、体調悪いんか?

・うっす、体調悪いんか?

・ここのネット空間、以前よりも綺麗になりすぎているんじゃないかぁ!?

・うっす、どしたん?

・うっす

・うっす

・うっす

・インドネシア高速鉄道「ウッス」

・これが新しい大東亜共栄圏ですか

・《希望のシチー》アキオチャンだよ!

・ねっ、言ったでしょ?

・新世界秩序

・これが『New World Order』なんだってこと?いい?

・その準備と覚悟をしなければいけないんだってこと

・グレート・リセット

・じゃあSiriに聞いてみようか

・Xデーがやって…来ちゃったよね!もうこれ来ちゃったよね!もうこれパンドラの箱開けちゃったよね!なんで皆気付かなかったのってこと!

・もうこれ完全にヤバタクスゼイアンだよね

・どぼめじろうの視聴者はもうここまで来たんだよね

・情熱が止まらないよね!

・新時代の幕開けなのです

・舐めやがって…

・SNSに余計なことは書くな

・《さあせしる》船の上からナマステですよ(ガチ)

・《フラン最強》お茶の間から助けてですよ(ガチ)

・フハハハハ

・なんだ感謝ですよ

・これがチャネリング…!

・ウマ娘に節度を保って接していますか?w

・愛を知っていますか?w

・ちゃんと自制してて偉い

 

 

「死ね、バカ。そういう奴らが大嫌いなんだよ。ウマ娘は可愛いしカッコいいから応援するの。ちゃんと自制しているから偉いという考えがダメなんだよ。自制してりゃ偉いって、お前らが勝手に愛に蓋をしているからそうなってんだよ。ウマ娘には全力で応援するべきなんだよ。その応援こそが大事なのに、お前らがウマ娘に「勝利を信じるか、信じないかはアナタ次第です!」だの「ちゃんと応援して」だの言うからバカなんだよ死ねバカ。マジで死んだ方がいいよ。お前らが煽ってんだよ。本当死んだ方がいい…ふふっ……んふふっン゛ッ!!!……ン゛ン゛ッッッ!!!!」

 

 

・ホントクソな質問だよな。

・お前死んだ方がいいよ。

・ウマ娘の作品をアップしてるのはウマスタで【レースの面白さや美しさ、残酷さ、そして勝利の嬉しさ】を広めたいからってんの見てわからない?

・お前クソ?

・そもそもふつうにオタ活は好きだからたくさん創作として作っているけどウマスタでそれをアップしてもクソの役にも立たねーだろ。

・それを創作とかを子供の頃嫌いだっただろうお前みたいなやつらに邪智されたくないね。

・俺はかっこいいウマ娘を子供の頃からたくさん見て聴いてむしろオタ活よりウマ娘の方が好きだった。

・それは知ってるウマ娘が創作より綺麗だったからだ。

・それを良薬口に苦し的な文脈でちゃんとしたオタ活した方が良いですよって上からマウントでクソコメント送るなボケ。

・二度と来るな。

・ハローウマチューブ

・「節度な愛を心掛けて」って言ってくるやついい加減やめろ!

・ということで、いってらっしゃい

・どんな誹謗中傷よりもこれでブチギレるのガチで草

・ってか我慢出来ず笑ってるやんけ

・もう限界訪れてるのやばいって

・このネタには即反応するの野菜生える

・みえるちゃんじゃないんだからさぁ…

・定期的にやってほしいけどやってほしくない

・なんだろう。。。

・これ絶対なんか施されてない?MKウルトラ計画とか

・マックちゃんウルトラ好きになる計画ですねわかります

・ハッピーで埋め尽くして

・努力 未来 A BEAUTIFUL MONSTER

・いやマンハッタンカフェ計画かもしれんぞ?

・そういうネタはクロノジェネシスが大泣きするからやめーや…この前だって、トレーナーが量子力学の本やら日本の神様の本やら買ってきたんだけどって、ウマッターで愚痴ってたんだし

・マジモンのこの世の終わり系ウマチューバーウマミナTじゃん

・TってトレーナーのT…ってコト!?

・これも全部フリーメイソンが悪いから、まあ多少はね?

・わかった…じゃあプランBで行こう...プランBは何だ?

・あ?ねぇよそんなもん   

・お前…人間に戻っちまったのか?

・人生RTA辞めたの?

・どぼめじろうが人間に戻るとか、明日世界滅ぶやろ

・もしかしたら隕石が降ってくるかもな

・日本からいなくなっててくれてありがとう

・フランスに追い出して正解だった

・橋で「Dobomejiro go!」って言われててガチで笑った

・お前もう日本に帰って来いよ…いや、やっぱ帰ってくるな

・どぼめじろう「???」目パチパチ

・我々はどぼめじろうを受け入れる覚悟がある。もう一度言おう、我々はどぼめじろうを受け入れる覚悟がある。…いや、やっぱ無いわ。すまんがそのままフランスに居てクレメンス!

・どぼめじろう「なんなんだよその心遣い(笑)」

 

 

「ふっふっふっ、互いに人は成長するというものよ。ふっふっふっ府中市日吉町1-1、京王線『府中レース場正門前駅』から専用歩道橋にて正門まで徒歩約2分、京王線『東府中駅』南口から東門まで徒歩約10分、JR武蔵野線/南武線『府中本町駅』臨時改札口から専用歩道橋にて西門まで徒歩約5分ふっふっっっふ」

 

 

・ドフラミンゴも居ます

・今は亡き福井レース場かな

・福井県府中市

・石川県とか金沢レース場でもなくあくまでも福井県

・ドレスローザ福井県

・デイリー達成

・【速報】XXのトレンドに福井県が載っている件について

・フラミンゴじゃないんかい

・フラミンゴってシービークロスの人に教わっていたあのフラミンゴ?

・まだ女の方がマシだった

・なして男なのか

・はーなの

・我々の目に映った“完全無欠”

・ああ、なんて…ここまでなんて…美しいんだ!!

・なんでどぼめじろうなの? なんでどぼめじろうなの?

・なんでかな~~?

・なんでだろーー?

・それはね 

・それは? 

・それはね

・それは?

・メケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケメケ

・んーーーー マジでーーーーー!? んーーーー マジでーーーーー!?

・うそうそうそうそうそうそうそうそ 本当はね 本当はね

・本当は? 本当は?

・ニョーーーーー!! ニョーーーーー!!

・コペポーーーン!!!

・ニョー ニョー ニョー ニョー

・ニョーーーーー!! ニョーーーーー!!

・ニョー ニョー

・ってか生きてたんやな

・それな、てっきりもう死んでるもんかと思ってたわ

・ゴキブリ並みの生命力かよ

・あれだけ血を出して逝かないの、真面目に何なん?ギャグ体質か何か?

・ハンコックを見たサンジのように石になれば良かったのに…いや、サンジと比べる方が遥かに失礼だったわ

・Dの意志でニカッ!っとなった、この世で最も自由な男『どぼめじろう』(ドンッ!!)

 

 

「オウフwwwいわゆるストレートな罵声キタコレですねwwwおっとっとwww拙者『キタコレ』などとついネット用語がwwwwドプフォwwwついマニアックな発言をしてしまいましたwwwフォカヌポウwww拙者これではまるでオタクみたいwww 拙者はオタクではござらんのでwwwコポォ」

 

 

・んなことで誤魔化そうにも、過去最悪のオタクであることに変わりはないから無駄だゾ

・弁明の余地はないからな

・一年前と何にも変わってない

・まるで成長していない…!

・敗戦国の末路

・陰の実力者になれなくて

・フラグ回収早すぎるンゴ

・オタクちゃ…オタクくんさぁ

・こいつが本当に男なのか未だに疑ってる自分が居ることに驚いたんだよね

・下からガッツリお願いします!並にうまだっちしてたのに、何でこんなに残念だと考えてしまうんだろう…

・男として見れない、というか見たくない

・イケメンなのに、心が叫びたがっていないんだ

・ほらな…勃てねぇ(心のうまだっちセンサー)

・もうやめましょうよ!もう有性生殖やめましょうよ!

・あはっあはっ

・こんなになっちゃった……

・たはは

・なっちゃったからにはもう…ネ…

・ネタに走らないとこっちもどうなるかわからない分そこは安心してる

・変声機が使われていなければ私達は既に死んでいた

・かくいう私達もネタに走らないと正気を保てないんだよなぁ

・3歩後ろを歩かれへん男は背中刺されて死んだらええ

・そういやこいつってもういっぱしの大人なんやろか

・どうやろ、本人に直接聞いてみよか

・いや、どう考えてもあの鼻血を見るに明らかやろ…童帝や

・それってさぁ!つまりどぼめじろうはバキバキ童帝なんだ…ってコト!?

・童帝なのに犯したくない、犯したいと思ったら負けだ、と感じる男は初めてだよ

・やっぱりどぼめじろうの童帝は貰いたくはないかな

・貰う前提で話を進めるの止めてもらっても良いですか?

・それってあなたの感想ですよね?

・なのに、肝心の本能はというと…

・それ以上はいけない

・クソが...あのクソ野郎...ウマ娘だの責任だの吠えてた奴が...今までの諸行...あれ...手加減してやってたのかよ...てめぇ相当やべぇだろ...体が動かねぇよ...お前は本当に優秀な奴だった。どんな時でも冷静に大局を見て...自分よりウマ娘のことを1番に考える奴で...私も貴方みたいに強くなれたらいいな...とか思ってたっけ...なぁどぼめじろう。今お前がどんな顔してんのか知らねぇがお前は本当にクソ野郎だよ。多分...人類史上こんなに悪いことした奴はいねぇよ。消さなきゃ...てめぇはこの世にいちゃいけねぇ奴だ。一体何考えてたんだ?本当に気持ち悪いよお前の正義感に溢れたあの面構えを思い出すだけで...吐き気がしてくんだよ。このでけぇ害虫が。私が今から駆除してやる。

・結論、キミ…死刑ね!

・あの様子だと、ウマ娘どころか人と喋ったことも無さそうだよね

・ウマ娘のヒーローがどぼめじろうなのは割と嫌だな

・やはりぼっちなのでは?ボブは訝しんだ

・ぼっちくんってすぐ調子に乗っちゃうよね

・Q.アナタにとってどぼめじろうとは?

・師匠!師匠が居なかったらレース勝てなかったかも!でねでね…

・一応恩人です、一応…それから、これは私に限ったことではないですが…

・しょーじき、アタシそこまで知らないのよね〜…ただこれだけは言えるわ

・バカ

・ボケナス

・変態…でも

・軽薄…個人主義…

・言うまでもなく

・ぼっち

 

 

「ウマ娘ちゃんと喋ったことは殆どないけど空に向かって話しかけたことは何度かあるゾ 。ポはいつも孤独を感じるとベランダに行って青空を見るゾ、この青空の青色がパソコンの色では味わえない自然の色だからいいゾ~これ 。夕陽を見るとポは涙が出てくるんだゾ、涙で目がかすんだまま夕日の光を見ると、そこには夢と希望で毎日が楽しかったポが見えるんだゾ。毎日、空を見てて飽き飽きしてたあの頃に戻りてぇなぁ」

 

 

・ウィークリー達成

・大魔神並みの緩急で草

・ネットで生まれ、ネットで育ったどぼめじろうはネットより外の世界を知らなかった。ある日、彼に興味を持った学者がチャンネルを訪れた。0と1の電子空間を前に学者は尋ねた。「空は何色だと思いますか?」少し考えて彼はこう答えた。「空って何ですか?」学者は涙を流しながら、空の雄大さについて語った。

・《Βύβλος》ジェンティルさんと変わらない直球勝負からのこの落差…シュヴァちの判定は⁉︎

・《マリン・C》キレ○高低差200m○安定感◯150km/hセーブ数381奪三振率14.85

・《Βύβλος》大健闘すぎる…!流石どぼち!

・《頂点》厳格ヴィルシーナと過保護ヴィルシーナにも通じるものがあるわね…流石どぼめじろう

・待て3姉妹!?一体全体何のことだ!まるで意味がわからんぞ!

・どぼめじろうはアオシマバクシンオーだった…ってコト!?

・ゴリウーのストレートは確かに速そうだよなぁ(白目)

・大魔神が見たら悲しむよ

・どぼめじろうの威圧感に負けてんじゃねえよ

・リアルパワプロ対決はどぼめじろうの勝利に終わったか…

・ヴィブロスの「ざぁこ♡ざぁこ♡」はいずれどぼめじろうに効くようになる、と信じた結果がこれか…

・カレンチャンであれだもんな…鎮静化どころか活性化しちまったし

・やはりメスガキは雑魚、はっきりわかんだね

・なんかこのメスガキ雑魚くね?

・ざこざこざこざこざこざこっ!

・《頂点》全力でお姉ちゃんを遂行する

・神をも超えた魔神だと!?

・マジン・ザ・ハンド

・大魔神の食卓

・ザナルカンド流れてきた

・てーん

・どぼめじろうは幼少の頃、少しでも多くの人を救おうと熱心に赤い羽根募金を続けた。最初は1枚だった羽根が10枚、20枚と増え、二十歳を迎えた頃には大きな翼となっており、彼は大空を舞っていた。

・特に意味はないですが、おめでとうございます

・世界の皆さん申し訳ございません、私がどぼめじろうです

・ジャカジャカジャン♩ジャカジャカジャン♩ジャカジャカジャカジャカジャン♩→ファンタだー!!レベルの流れに思わず見逃し三振

・バカサバイバー!!〜舞い上がれ〜ってか

・ってかお前、フランスで自称恋鐘のファンって名乗ってたウマ娘と会話してなかったっけ

・そういやそうやったな…確か、フランスの空港で…だったっけ?

・あっ…(察)

・初手から空港ネタぶっ込んで行くか?

・ソレハキンダンノワダイダー!

・皇帝ペンギン1号も泣いてます

・ある日の事。恋鐘を信仰する信徒達は、恋鐘が手がけた作品を大事に持っていた。彼らはどぼめじろうの存在を知った後、大事に見ていた作品を読むのが馬鹿馬鹿しくなり、作品でお尻を拭いた。

・───最早、両者の力の差は歴然。

・───その戦いをライブ配信越しに見守っていた誰もが、確信した。

・ヴェニュスパークの勝利を。

・「や」「うっわ」「ざけんな最悪だよ」「失礼だな、人の顔を見るなり」が現地で起こったという驚愕の事実

・理事長!!ウマ娘に後悔のない死なんてないんじゃなかったんですかぁ!?

 

 

「ああ、ヴェニュスパークじゃなくてトレヴね。ってか、変装がどうとか関係なくわかるもんやろ」

 

 

・「だが、俺の魂がそれを否定してんだよ!」って言って初見で見破ったバカ

・トレヴの努力を返せ

・どぼめじろうの為に自分の部屋をわざわざ汚部屋にまでしてヴェニュスパークになりきったんだっけ

・可哀想は可愛い

・あいつに!恋鐘にやれって言われたんです!

・凱旋門賞を勝つよりどぼめじろうを騙す方が難しい可能性微レ存

・どぼめじろうアンチが敗れた瞬間である

・恋鐘の作品で日本語を学んでいたツケ

・恋鐘のファンとしては100点の動きだからヨシッ!

・ヴェニュスパークに感情移入したトレヴの自己責任とはいえ、やっぱりどぼめじろうが悪いよどぼめじろうが…

・因果応報

・最も容易く行われるエゲツない行為

・雑穀との格の違いを思い知らされたな

・《雑穀》呼んだ?

・出たわね

・早速黒い刺客のお出ましだ

・ライスが世界で1番…強くて速くてカッコいいってことなんだよ!

・お姉さまぁ!!(フルフルニィ)

・ぜ、ぜんぶ、こぼれちゃったwww

・鬼!悪魔!雑穀!

・《雑穀》失礼だな…純米だよ

・大大大大大好きだヨォォォォオオオオオオ!!

・そう来るか…女たらしめ!

・まさに外道…!

・雑穀最強!最高!

・…悪魔がよぉ!ライスをよお!!雑穀に変えるなんてよオ!!んな事ぁ許せねえよなあ!?

・闇堕ちまでさせやがって…ぐちゃぐちゃにしてやる…!

・お前さっきからチラチラ見てただろ

・《雑穀》見たけりゃ見せてやるよ(震え声)

・お前らの妹だろ、なんとかしろよ

・どぼめじろうの最高傑作

・そもそも呼んでねえ

・《雑穀》なんだとぉ…!?

・これは鬼が宿ってますわ

・皐月賞ブルボンが勝つところ見たいな〜(チラッチラ

・さてはオメーもどぼめじろうアンチだな?

・《雑穀》兄貴を嫌いになる訳ないだろ

・《bourbon》流石ライスさんです

・正直に言って雑穀は皐月賞に出ないで欲しい

・マジでそれな

・そういうの求めていないんだよねえ

・《雑穀》私がレースに出ると皆が悲しむからよ〜。次のレースお休みしちゃおっかな〜!

・《bourbon》走りなさいライス

・《雑穀》あ!私に負けるブルボンさん!しょうがねぇなぁ!イイヨッ!

・※ライスシャワーは事前にミホノブルボンに許可を貰って一連の作業を行っています

・どぼめじろうと違って良い子すぎるでしょ

・ライスシャワーのあたふたした様子が見れないのが残念だ

・絶対「ふぇ〜!」って言ってる

・ってか言ってた

・少し前、限界が訪れて「ふぇ〜!」って言ってた映像見て、イケナイ扉開きそうになった。私お姉さまかもしれない。

・耐えきれないのクッソかわいい〜〜〜!!

・わかるマン

・どぼめじろうの視聴者はどこまでいっても愉悦部しかいねえのな

・仲良くなったきっかけがどぼめじろうなのが、誠に遺憾です

・頼むから私達の妄想であってくれ、が心の底から漏れた瞬間である

・呪いが人を生かす事もある、ということを思い知らされた一件であった

・それにしても、トレヴの絶望しきった顔…あれは実に見物だったな

・まさにお見事、感服した

・感動…致しました!!

・私女だけど、正直に言ってあの泣き顔は興奮した

・どぼめじろう「あっぱれだトレヴ」

・視聴者「いいぞトレヴ♡ほら♡がんばれ♡がんばれ♡」

・お前らそんな器じゃないだろ

・でもどぼめじろうからは良い匂いがするんだって?

・はいゲノムハラスメント

・恋鐘もといどぼめじろうは人の心とか無いんか?

 

 

「どうした、笑えよ」

 

 

・なんで頭に縫い目が無いの?

・ああ、どこまでいってもこいつは呪いなんやな

・高羽以外に羂索に抗える唯一の男

・言うなれば魂の共鳴!!

・羂索以上に真っ先に北へと走り出す男

・とりあえず北へ向かって走った後、走りながら考える男

・一周回って南へ辿り着いたとしても、何だかんだ言って北を目指す男

・こんな人ですが、「文乃ぉ…優雅ぁ…ユーイチィ…星姫ぃ…星姫ぃ!私達には皆名前があるのだ!」とトレーナーもネタにして弄っていた過去があります

・顔に書いてあるぜ…笑わせてみろ、と

・独りよがりなんだよねぇ…もう少しお客さんを意識してネタを作って下さい。お疲れ様でした!!

・やっぱりどぼめじろうはあぶなーい!

・ちょっと勘弁してよォッ!! 法律が許すならオメーの命なんてどーでもいいけどさあッ!あたしを性犯罪者にさせる気ィッ!?

・まあ、これに関して言えばどぼめじろうが10:0で悪い

・だって君、薬ヤッてるようなものだもんね

・中の金魚瀕死どころか既に召されてますが!?金魚さん!聞こえてないかもしれないですけど病院に着きましたからね!除細動、君に決めた!!のノリが平然と行われてワイ困惑

・現代医療の限界を超えてしまった人がどぼめじろうなの、なんというか…そういう運命なんだなって思えるようになったわ

・「めっちゃ凹んだから、私のことが好きでたまらない男の人を集めて」「どぼめじろうが居るじゃん」「男の人を集めてって言ってるじゃん」「嫌で〜〜〜す」「なんだぁテメェ!それが男を求めている人に対する態度か!!」ってネタにされて良かったね

・どぼめじろうは男じゃなかった…ってコト!?

・こんなことをしている間にも、私達の脳には着実にダメージが蓄積していっているという事実

・世界で最も醜いウーヴェルドーズ

・Overdoseの綴りが同じだからってそれは禁句ネタ

・ブダペストの弾丸に対する熱い風評被害に涙が止まらない

・これには三女神様もしょんぼり

・ウシュバテソーロはにっこり

 

 

 

 

 

 

 

 

三女神様がしょんぼり?ハッ!笑わせるな。

 

 

彼女達はいつだって、飛び切りの笑顔を向けているんだ。

 

 

神は御霊なり。故に神を崇める者は、魂と真理をもって拝むべし。

 

 

そのことを、彼女達は知る由も無いだろう…んがーっはっはっは!

 

 

勘弁してくれってんだ、すっとこどっこい。

 

 

 

 

 

 

 

 

「始祖の教徒はやればできる。できる子たちなのだから、うまく行かなくてもそれはあなたのせいじゃない。上手くいかないのは世間が悪い。自分を抑えて真面目に生きても、頑張らないまま生きても、明日は何が起こるか分からない。なら、分からない明日の事よりも、確かな今を楽に行きなさい。汝、何かの事で悩むなら、今を楽しく生きなさい。楽な方へ流されなさい。水のように流されなさい。自分を抑えず、本能のおもむくままに進みなさい。嫌な事からは逃げればいい。逃げるのは負けじゃない。逃げるが勝ち、という言葉があるのだから。迷った末に出した答えは、どちらを選んでも後悔するもの。どうせ後悔するのなら、今が楽ちんな方を選びなさい。悪人に人権があるのなら、ニートにだって人権はある。汝、ニートである事を恥じるなかれ。働かなくても生きていけるなら、それに越した事はないのだから。汝、我慢をする事なかれ。飲みたい気分の時に飲み、食べたい気分の時に食べるがよい。明日もそれが食べられるとは限らないのだから。汝、老後を恐れるなかれ。未来のあなたが笑っているか、それは神ですら分からない。なら、今だけでも笑いなさい!!なぜなら俺は始祖の三女神を信じている!!うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!スズカの胸はパッド入りいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!

 

 

・うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!

・うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!

・スズカの胸はパッド入りいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!

・うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!

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・スズカの胸はパッド入りいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!

・混ぜるな危険

・《世界のYUTAKA》あああああああああああああああ!!やってられるかああああああああ!!

・石鹸洗剤石鹸洗剤石鹸洗剤石鹸洗剤…ここだけの話、うちのは飲めるのよ〜?

・いい洗剤入ってますよ?

・いいい゛〜いせんざい

・どぼめじろうが使った石鹸洗剤は飲めないけど、スズカのなら飲める

・《世界のYUTAKA》いや飲めるかああああああああああああ!!

・悪魔殺すべし!魔王しばくべし!どぼめじろう倒すべし!

・これは教育が必要だな…

・最速の機能美とはよく言うものよ

・嘘でしょ…

・す

・ら

・ぁ

・B 7 0

・胸のボリューム気を付けてください

・「スズカの方がゲート広いデース!!」Boooo!!! ガシャガシャ

・「タイキ…広さはみんな同じよ…」

・《ススズ》でも私の方が速いですよ

・ウソでしょ…

・それを言ったらおしまいだよ…

・貴女に勝てるのイクイノックスくらいしか居ないよ

・《ススズ》それにB71にあの反応ですよ?どぼめじろうさんは貧乳派ということでは?

・こいつ…貧乳はステータスであるということを勝ち誇ってやがる!!

・確かに…ウマ娘ってやたらデカい子が多いもんな

・どぼめじろうが貧乳派?裏切り者裏切り者裏切り者裏切り者裏切り者裏切り者裏切り者裏切り者裏切り者おおおおおおおおお!!

・ゼッケンぶかぶか♡スズカのゼッケン大きいデース!パツンパツンって煽れないの悲しい…

 

 

「スズカ…お前がNo. 1だ。因みに、特定のウマ娘の胸を大きくさせろとか言ってリクエストした奴には漏れ無く教育教育教育教育教育教育教育教育死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育教育な。オペラオーとかカフェとかオペラオーとかカフェとかオペラオーとかカフェとか…あっ♡(歓喜)マックちゃんはパットを付けても意味がないくらいにはぺったんだよ。前が壁レベル」

 

 

・《メジロマックイーン》死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑教育死刑

・めじょまっきーん!

・愛が重バ場

・ある時、神は罪に重さを与えた。地球上の生命はその重さを体で支えることができず、ただただ潰れるのを待つばかりだった。そこに愛を持て余したどぼめじろうが現れた。彼は罪のほとんどを肩代わりし、背負いきれなかった罪を全生命に均等に分け与えた。これが重力の誕生である。

・《Mickey↗︎》ハハッ

・唐突にもらった“貧乳弄り”

・予想外の“壁”

・特に理由のない暴力がマックイーンを襲う――!!

・《Mickey↗︎》オペさんの胸を盛るな オペさんの胸を盛るな

・自信に溢れるその言動 だけどお胸はそこまでない

・覇王世代で一番小さいけれど その小ささでギャップ萌え

・B76を忘れるな(忘れるな) 盛ろうとする者に鉄槌を(鉄槌を)

・それでも盛る絵を見かけたら いざ奮い立て若人よ

・(間奏)

・《プボ》あぁ~ ちょっとだけオペさんの胸を盛るのもいいかもしれない

・だって覇王だもの B80前半くらいまで盛ってもバレはしない

・何ならアストンマーチャンくらいまで盛ってもいい

・オペさんに乳を盛れ(乳を盛れ) オペさんに乳を盛れ(乳を盛れ)

・あぁ われらがパイオツ高校

・ガブゥ!!

・ガブゥ‼︎

・《おばあちゃんの素》夢と感動をありがとうだねぇ…

・《世紀末覇王》いやまだ僕死んでないよね?ピンピンして生きているよね?

・魔王には覇王をぶつけるんだよ理論

・愛ほど歪んだ呪いはない

・ウッ…

・…そう考えるとマックイーンは勝ちすぎて退屈とか言われていたしオペラオーは世紀末覇王だしで意外と共通点あるのかもな

・…ディープも小さ(

・どんぐりの背比べ

・背中が2つあるもんな

・まな板にし…まな板にしようぜ!まな板に!まな板にしたら!まな板にしようぜ!かなりまな板だよコレ!

・前が壁…?

・ユーイチィイ!!

・どっちだ?

・怒られた方のユーイチやろ

・どっちや…

・ユイちゃんやで

・真面目にどっち?2人とも名前が『唯』だからわからん

・岡安アナ並に贔屓しているの芝3600

・「メロディーレーンに集中していたので勝ちウマ娘がどうだったかわからない」レベルに贔屓しているのは事実なんだよな

・限界オタクなのに片やプロの実況者、片やネットのおもちゃ…世界は残酷だぜ

・「あっ(歓喜)シロニィ!」「あっ(歓喜)妹のタイトルホルダーと2ショットチャンスですね!」と同レベル扱いされているとかアナウンサーカワイソス

・なんで恋鐘がどぼめじろうなんだよ

・教えはどうなってんだ教えは

・お前ら禁じられた愛に平気で屈してんじゃねえか

・分かってんのか!?

・『どぼめじろう』が生まれたのはウマ娘がチヤホヤさせたせいだろうが

・金(防衛費)取んのかよ!?

・くそったれ!

・URA:大変申し訳御座いません。厳しく改善指導致します。

・日本政府:大変申し訳御座いません。即指導致します。

・世界:大変申し訳御座いません。指導徹底致します。

・《メジロマックイーン》死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑恋鐘恋鐘恋鐘恋鐘恋鐘恋鐘恋鐘恋鐘恋鐘恋鐘死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑

・メジロマックイーン:何度もチャンスを頂いているにも関わらず、大変申し訳御座いません。

・《メジロマックイーン》言っておきますけど、そういう発言は風評被害であり名誉毀損ですからね!

・《メジロマックイーン》そもそも私はあなたに1mmも会いたくないんですの!

・《メジロマックイーン》良い加減にしてくださいませ!

・《メジロマックイーン》(このコメントは通報されました)

・《メジロマックイーン》(このコメントは通報されました)

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「マックちゃん…3月15日のレース見に行けなくて申し訳ない…そこまで俺に会いたかったなんて思ってなくて…それと奈瀬トレーナー、遅くなったけどお誕生日おめでとう。 いつも声をかけてちゃんと応援出来なくてごめんね? 雨に打たれて弱っていたボクの「心」に君が「かさ」をさしてくれたから…「心」は「応」になったよ。 お姫様の君に応えてあげられるように、立派な応様(おうさま)になれるように頑張るからさ。 愛してんぞ、文乃。これがボクの「応え」(こたえ)だ。っておい誰だ、マックちゃんを通報した奴は」

 

 

・《世界のYUTAKA》言質取ったり、はい縛りぃ!!あなたの罪を許す、奈瀬でした。

・《pui》あ、あなたは!?

・ざっっっっっっけんじゃないわよ!!

・チョッッッッッッロ!!

・アリンコの上で像がタップダンス踊ってるわ!!

・レベルたけええええええええええ!!

・ウマ娘の為なら自身がどうなってもいいという覚悟を感じる!そこにシビれる!あこがれるゥ!

・あーっ!奈瀬文乃っ!!どぼめじろう、楽しんでますか?

・《世界のYUTAKA》どぼめじろう、最高っ!!

・やっぱたけええええええええええ!!

・そらマックイーン走りたくなくなるわw

・ってかこれ最初から居たな?

・さっきまで教え子のネタ弄りに発狂していた癖に…

・奈瀬トレーナーとその教え子が少なくとも…あー、これマジで何人居るんだ?

・ここに、集結…

・いや、確かに雨は降ってたけども!!

・雨の日◎

・珍しく怒ったと思ったらすぐこれだ

・本当君達ってさ…

・どの口が言ってんだか…

・これはサイン書いてって言われて『サイン』って書きますわ

・どぼめじろう早速浮気してて草

・テンション上がってて芝

・分を弁えろ痴れ者が…

・怒涛の展開にこれには縛り

・奈瀬トレーナーも同性からモテモテだしこれは実質浮気者同士ってことでお似合いでは?

・逃げるな!卑怯者!

・これは奈瀬文乃包囲網完成か?

・リュックが怯えるからやめなー?

・熱っぽいラブソングに酔いしれやがって

・性の喜びを知っちゃったか…

・i luv u 6a6y…ってコト!?

・構築術式で式場作ろうぜ

・なるほど、トレーナーとウマ娘で包囲するわけですか

・《黄金船》あ、それアタシだわ

・…誰かマックイーンとどぼめじろうの会話が成立してないことに突っ込まないんか?

・いや、突っ込んだら負けだと思うし

・体力の無駄だよね

・今に始まったことじゃないし

・ってかゴルマクてぇてぇ

・やっぱゴルマクしか勝たん

・やったのゴルシかよ

・なんだゴルシか

・お前だったのか

・暇を持て余したウマ娘の遊び

 

 

「ゴルシちゃんや。またフランス旅行に連れて行ってあげるから、どうか儂を許してくれないかのぅ…この通りじゃ」

 

 

・《黄金船》ったく、しょうがねえ祖父祖母だぜ…おっちゃんとジャスも着いてくるなら手を打っても良いぜ

・ファッ!?

・やばっ!?

・!?

・!?!!?!?

・マ?

・嘘やろ!?

・うせやろ…

・驚愕の事実

・割と洒落にならん

・ワンピース並みに「本社!本社!」って情報が出回ってそう

・そんなビックな家系だったのね!?

・そらゴルシちゃん破天荒ですわ

・どぼめじろうの子孫なら仕方がありませんわ

・夜の営みも激しそうですわ

・エゲツない家族構成だガネ〜〜!!

・でもあり得ない話ではないよな

・レースのスタートは下手なのにな

・なるほど、準備万端(意味深)ってわけか

・こんなわかりやすい賢者は初めて

・ゴルシのファンサが上手いのって、つまりそういうこと…?

・だったらいつもやる気出せや

・確かにどぼめじろうも立ち上がったけどさぁ…

・なんか頭に120億って数字ががが…

・こっちは140億って数字ががが…

・選り好みしない、準備運動は念入りするタイプ、ウマ娘にもヒト娘にも優しい…あれ?案外真面目に…

・いやゴルシとどぼめじろうとかどう考えても真逆やろ

・《メジロマックイーン》テキトーなことを言わないでくださいませ

・おかえりなさいませ

・おかえり

・マックちゃんおかえり

・おかか

・やさしいせかい

・やさいせいかつ

・ここまでがテンプレ

・ここまでが天ぷら

 

 

「ったく、マックちゃんは相変わらずわーきゃーと細かいわね。まあそういうところも好きなんだけど」

 

 

・《メジロマックイーン》私は一度たりともあなたに好意を抱いたことはありませんわ…寧ろ軽蔑していますので!

・振られたな

・振られたね

・振られましたね

・振られちまったな

・振られたぞ

・振られるとはな

・振られたか

・振られてるね

・振られたの

・振られちまったぞ

・振られた

・振られないとでも

・振られてて草

・振られてて芝

・振られたのか

・振られましたか

・振られてやんの

・振られたなぁ

・振られたのぅ

・盛大に振られましたね

・惨めだな

・哀れな…

・哀れだね

・可哀想

・かわいい

・カワユス

・残念だったね

・粉砕!玉砕!大喝采!

 

 

「うるせぇ口だな、塞いでやるぜ俺のこの唇でなぶちゅちゅちゅるちゅるちゅちゅとぅるちゅるちゅるぶっちゅちゅちゅんーっまっんまっんまっんーっ…さて、少しばかり喋り過ぎたか…弱い奴ほど良く吠える。だが、おまいらは知っているよな…俺は強いが良く吠える!」

 

 

・そのセンス…

・…ついていけない

・《閃光のフラッシュ》……やはり理解できません。ウマ娘に人間が勝てるわけがない。

・どぼめじろうの辞書には「勝利」という文字しか存在しない。どのページを開いても一様に「勝利」の解説であるため、辞書としては丸っきり役に立たない。

・どぼめじろうという能ある鷹は爪を隠さない。見られたところで獲物はすでに爪の中だ。

・どぼめじろうに抱き上げられた生まれたての赤ん坊は、すっかり人生に満足してしまい、スコップを手に取って墓を掘り出した。

・どぼめじろうは女を深く愛することができない。大抵の女は二度目のキスでアナフィラキシーを起こして死んでしまうからだ。

・ウマ娘に毒が効かないという伏線をここで回収する?

・Fanです!

・Sukiです!

・Boinです!

・縦から読んだらFSB!?

・あっ、急に胸が苦しい…

・塩素<ホスゲン<マスタード<タブン<サリン<ソマン<V剤<ノビチョク<どぼめじろう

・タリウム<青酸カリ<アコニチン<テトロドトキシン<ノビチョク<どぼめじろう

・アセチルコリンエステラーゼが不可逆的に阻害されるノビチョクよりもどぼめじろうの方が強いんか…

・こうなったら白雪姫族が黙ってませんね

・ってか『さて』ってあのさぁ…

・さて、で終わらすな

・さてじゃないが

・さて、はNGワード

・さて、で察する視聴者もやばいやろ

・奇跡の白毛ウマ娘ブチギレ案件

・ソダシの歯茎がまた荒れるぞ

・細江純子CV:細江純子

・キャーッ

・あっ

・純子⁉︎

・ずんこ⁉︎

・まずい

・純子はマジでまずい

・ホソジュン⁉︎

・細純⁉︎

・純子はあかん

・スナックズンコは危険

・読む逆レイプじゃん

・存在が規約違反同士ではあるんだがな

・細江ママのアソコだけの話

・マジなヴォルデモートはNG

・どぼめじろう以上に化け物が多すぎぃ!

・やっぱどぼめじろうの方がマシな気がする…

・こんなんイメ損だろ!!いい加減にしろ!?

・《白毛のアイドルウマチューバー》キングさん、オペラオーさん…助けて!

・《世紀末覇王》ごめん無理

・《世界のking》手に負えませんので、私は失礼させていただきます

・このキングは大外からやって来なさそう…

・世紀末覇王でも敵わないとは…

・今宵ベロベロヴェロックスでの状態でおじゃまんこするのはウマチューブ

・細江さんの息子どぼめじろう説

・これはキングよりキングしてますわ

・褒美だ…どぼめじろうの子種をくれてやる

・ここから2000年支配が続くんだよね

・千年王国ってそういう…

 

 

「究極に強くなった俺は!吠えて吠えて吠えまくるぜぇ!今ここに顕現する!グレートマックスなオレェ!!んんっ!!」

 

 

・すぅぅぅぅぅぅぅぅぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!

・すぅぅぅぅぅぅぅぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!

・すぅぅぅぅぅぅぅぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!

・どりゃああああああああああああああああああああ!!

・すぅぅぅぅぅぅぅぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!

・すぅぅぅぅぅぅぅぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!

・すぅぅぅぅぅぅぅぅぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!

・すぅぅぅぅぅぅぅぅぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!

・どぅりゃあああああああああああああああああああ!!

・どりゃああああああああああああああああああああ!!

・すぅぅぅぅぅぅぅぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!

・すぅぅぅぅぅぅぅぅぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!

・すぅぅぅぅぅぅぅぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!

・すぅぅぅぅぅぅぅぅぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!

・どぅりゃあああああああああああああああああああ!!

・どりゃああああああああああああああああああああ!!

・すぅぅぅぅぅぅぅぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!

・どぅりゃあああああああああああああああああああ!!

・どりゃああああああああああああああああああああ!!

・すぅぅぅぅぅぅぅぅぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!

 

 

「すぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!…ところでフランスなんだけど空明るくなってきた。どういうことや」

 

 

・朝やで

・朝っていうんやで

・【悲報】どぼめじろう、朝を知らない

・おはようですわよ〜

・ウマJお嬢様部も居ますわ!

・本物のお嬢様よりもお嬢様ですわ!

・かっとばせー!ですわ!

・メジロ家よりもお嬢様ですわ!

・サトノ家よりもお嬢様ですわ!

・シンボリ家よりもお嬢様ですわ!

・アイルランドには敵いませんわ!

・最後までしっかりやれやwww

・これはウマJですわ

・流石クソの集まりだぜ

・お嬢様がこんな所に居るんじゃねえよ

・これがたまんねぇんだあああ!!

・このゴミダメがくせえくせえ!!

・どぼめじろうには是非とも女性とちゃんとした会話んしてもらいたいものだな

・ウーマンコミュニケーション不足にも程があるだろ

・しかもこれで自信満々、困ったものね…

・どぼめじろう聞こえているか?私達から貴方への鎮魂歌だ

・力の差などわかっていた…

・わかっていた…わかっていたことだ…だが、ここまで…!

・魅せてくれたなどぼめじろう

・何だったんだ…今の嵐は…

・いつしか雨は止み、そこには虹が架かるんだよなぁ…

・ほんまにこいつ、常識その他諸々捨て過ぎだろ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「相変わらず、俺達の忠告は無視するんだね。──子羊くん」

 

 

 

 

 

 

 

 

誰も居ない筈の部屋で、聞き覚えのある声がまた聞こえる。俺は、その声の主達と配信を見ている人達に対して、堂々とこう答えた。

 

 

思えば、あの日からそうだった。

 

 

「何も捨てることが出来ない者には、何も変えることは出来ないだろ」

 

 

美術教育を受けた人とそうでない人、美術を生業としている人は、得てして精神疾患に罹りやすい…という論文があるように、イタコ芸の一環としてお遊び程度にやっていたとはいえ、聞こえたその当初は「とうとう俺もトップバリュの仲間入りか…」程度にしか物事を見ていなかった。

 

 

いや、違う。想いを願ったあの日から積み重なった反動が少なからず来たのだろうか…いやそれよりも前の、言うなれば前世からの影響なのではないか、と…俺は思っていた。

 

 

否、思いたかった。

 

 

だが、悲しきかな。

 

 

「…あれはね、もうすぐ来る未来。絶対に変えられない未来」

 

 

幻聴だと思いたかったそれは、日に日に増していく。

 

 

「お前は、メジロマックイーンやトウカイテイオーをぐちゃぐちゃにする」

 

 

腹の底から出たその叫びは、途方もない虚しさとなって返ってくる。

 

 

「「「未来 最高 未来! 最高! 未来! 最高!」」」

 

 

あれは、幻聴なんかではなかった。

 

 

「「「未来 最高 未来 最高 イェイイェイ」」」

 

 

幻聴であってほしかった。

 

 

「「「あなたも未来最高と叫びなさい!!」」」

 

 

マックイーン達と初めて出会ったあの日…そして公安で検査を受けたあの時…ウマ娘をプレイしていたあの瞬間から…この世界にも運命があることを知って、俺は…ガッカリした。

 

 

「ごめんね、ぴ…(泣)」

 

 

そ、そんな、三女神様、どうして…

 

 

「…五月蝿いですね、もう何度目だと思っているんですか。良い加減…腹を括って覚悟を決めなさいっ!ビリビリ‼︎ドッカーン‼︎」

 

 

…!

 

 

「どぼめじろう!無事か!」

 

 

うびびびびびびびびび。

 

 

「ナム!ホウレンソウ!」

 

 

・ナムホウレンソウ!!出た!ナムホウレンソウ出た!得意技!ナムホウレンソウ出た!ナムホウレンソウ!これ!ナムホウレンソウ出たよ~~!

・ナムホウレンソウキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!

・百発百中の占い師であるどぼめじろうはある日、世界の終わりを予言してしまった。事態を重く見た彼は未来を変えるべく、タイムマシンに乗り込んだ。それから未来がどうなったのか、彼がどうなったのかを知る者はいない。ただ、近頃「百発九十九中」が売り文句の占い師が都を賑わしているらしい。

・なぜ笑うんだい?彼のナムホウレンソウは立派だよ?

・貴様は~~~!!だからUMAちゃんねるで馬鹿にされるというのだ~~~!!この~~~!

・ぐええぇーー!悪霊退散悪霊退散!!

・お!ダノンザキッドさんとバスラットレオンさん!奇遇ですね!

・おお!そういう君はキンチェムではないか! 敬礼!

・キンチェムに対する熱い風評被害に涙が止まらない

・キンチェムを呼び捨てに出来るダノンザキッドとバスラットレオンとは一体…

・せめてなんかこう…捻りとか無い訳?

・でもキンチェムってちょっと抜けてるからこういうネタ普通に言いそうなんだよなぁ…

・万が一、いや…億が一かな。キャメロットがキンチェムのことを呼び捨てにするなら分かるけど、ほんまに何と言うかあのさぁ…

・キンチェムが幼少期の頃何者かに攫われたって言っていたエピソードがあるけど、それってもしかして…

・まさかとは思いますが…その犯人とは、どぼめじろうのことを指しているのではないので(このコメントは削除されました)

・尚、犯人は『あのウマ娘は見た目では分からない勇気を持っていた。こいつが一番よく見えたんだ』などと述べており…(このコメントは通報されました)

・真ん中に犬が…!の元ネタアオシマバクシンオーじゃなくてキンチェムってマジ?

・どぼめじろう、確かにちょっとフランキーに似てるよね

・何処がやねんって思ったけど確かに変態なところはそうだったわ

・フランキー(トレーナー)に対する熱い風評被害に涙が止まらない

・ギムレットが生きていたらウオッカって名前を子供に付けそう

・ギム爺とウオッカに対する熱い風評被害に涙が止まらない

・セニョールと言う名前があるだけでエルグランセニョールとルシアンリズムがネタにされてたの芝生えない

・ちな、ルシアンやゲイルシアン、ロイヤルルシアンという名前の子も居ます

少なからずルシアンの名前が付く子が「ハードボイルド」って言葉を使いたくはないやろな

・おお!そういう君は我が友リスグラシューではないか!くらいに改変しとけよ

・山月記にしてもリしか合ってないやん

・《メジロマックイーン》私は限界だと思った

・お嬢様言葉忘れてるで

 

 

 

 

 

 

 

 

神はいる。そう思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

ばん、と銃声が一つ鳴り響く。

 

 

一直線に、誰よりも早くその弾丸は的確に標的を目指す。

 

 

ライフル協会は、1つの名言をこう記している。

 

 

『人を殺すのは人であって銃ではない』

 

 

だが、放たれた弾丸はもう戻ることはない。

 

 

重なったイレギュラーによる暴走は、最早歯止めが効かないものとなった。

 

 

俺が受けた予言はこうである。

 

 

『メジロマックイーンは、春の天皇賞(天と地の戦い)でトウカイテイオーを打ち破った後、凱旋門賞で最高な勝ち方をする。その後、ウマ娘にとって最も崇高される最高神が登場するだろう』

 

 

彼女達との物語は、そこで終わりを迎える。

 

 

「理不尽な事を言っているのはわかってる。…だけど、お前は神様なんだろ!だったら何とかしてくれよ!ボク達を救ってくれよ!」

 

 

──いよいよ、待ちに待ったプロジェクトL'Arcが始まろうとしていた。

 

 

 




 


【朗報】ウマ娘ファンのワイ、今日も仲間に隠れてウマシコする。体がウマ娘ちゃんを求めるからねしょうがないね

このネタを使おうか迷っていたのですが、元ネタであるヴィーガンがタンパク質不足でキレ散らかしそうなので辞めておきました。




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