元セフレに1年ぶりに会う話 (ヤマガラなり)
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1話
11月5日久しぶりにご飯でも行かない?と来たのは1年前まで毎日の様に体を合わせていた、柊陽奈からだった。俺、神原光希は久しぶりに会えるという気持ちとあの別れ方をした以上もう会うことのないと思っていた陽菜に会えるとは思いの方が強い。
彼女との出会いは大学生3年生の時飲み会や遊びに明け暮れていた日だった。親のコネで親戚の会社に就職することはほぼ確定していた俺は遊び転け基本的にパチンコ、スロットかごく稀に大学の授業に顔を出し昼間の時間を潰し夜は飲み会か飲み代と遊び代を稼ぐためにバイトに明け暮れていた。
3年生に上がり立てでクラス擬きの交流の為という名の建前で30人ちょっとで飲み会を開く予定だったが何故か話がどんどん大きくなり学年関係なしの歓迎会兼交友会みたいになってしまい店を貸切状態にして大きな飲み会になり最初の辺りは学年別に固まっていたがどんちゃん騒ぎが始まると学年関係なしに仲が良いグループや下心満載のナンパなど始まって最初からアクセル全開だった。
俺は色んなグループの飲み会に参加していた為少しずつ話して違うグループにも顔を出すという作業に疲れてしまってなるべく端の方の席に座って休んでいたが視界の隅に映った彼女、柊陽菜から目が離せなかった。その時はバリバリの童貞だったがこの雌をひたすら犯したいと思った。
言い方を取り繕っていうなら一目惚れ、したんだと思う。身長は165cmあるかないかぐらいで体のラインは服の上からなので正確にはわからないが胸はあるよりの無しでおしりが良い形で大きいというはなまるを渡したいぐらい性癖にぶっ刺さっていたが何故かわからないがひたすらに彼女を屈服させて自分のものにしたいという気持ちだけで溢れていた。自分でも訳がわからないぐらい嗜虐心が溢れて少しでも接点が欲しく彼女に声をかけたがこの時に戻れるなら俺はこの嗜虐心の理由を知っている為陽菜に話しかけないという選択肢を取っていたかもしれない、いや多分取っていた。
俺はとりあえず行動を起こさないとと思い彼女の前の席が空いていたので声をかけた。
「 飲み会という席で1人でいるのは退屈かトイレに引きこもっているかのどちらかって友達が言ってたんだけどどう思う?」
「……もしかして私に声をかけてます?」
ちょっと不機嫌そうな、でも綺麗な声が聞こえた。
「このテーブルで君以外暇にしてそうな人いないと思わない?」
そういうと陽菜は周りを見渡してわかっていたように言う
「……私以外居ないのはわかっていますよ。元々歓迎会なんてどうでもいいと思ってましたけど新入生はタダ飯と聞いたので参加しただけです。悪いですか?」
この子意外と現金なのね…でも、嫌いじゃない!なんなら好きぃ!
「別に歓迎会なんて名ばかりで最初はうちのクラスだけで飲みに行こうって話が何故か大きくなった雑な歓迎会だからどうでもいいんじゃない?」
「あ、そうだったんですか?…凄い雑な歓迎会ですね」
ちょっと苦笑いを浮かべながら笑ってくれた。
「そういえば君の名前は?…って俺から名乗らないとな。俺は神原光希。3年の文化心理学科在学中で呼び名はまあ好きに読んで欲しいな」
「えっと…柊陽菜です。柊と呼んでください。1年生の同じ学部です」
ひいらぎ、ひな、いい名前だな。しかも同じ学部なのは話を見つけやすいのめっちゃ助かる。
「んじゃ、柊さん同じ学部の先輩から簡単に単位が取れる授業聞きたくない?」
悪い顔を浮かべながらそう提案した。
「お主も悪よのう…是非教えてください先輩」
この子意外とノリいい子じゃない…?
完結まで話見えてないのでなるだけ頑張ります
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2話
その後この教授はやる気ないからテストで成績付けるやらこの授業は説明文は面倒くさそうだけど中身は簡単とか適当にやってて単位取れる授業を教えていたら宴もたけなわというわけで歓迎会は終わり二次会、三次会とあったらしいが俺は参加せずに帰ろうとしたが柊さんも帰るようだった。
「先輩も帰るんですか?話聞いてる限り結構遊び歩く人だと思ったんですけど…」
「あーちょっと家帰ってレポートとかやらないと不味いんだよ。柊さんの家ってどの辺?遠ければ駅までなら送っていくよ」
ここから駅まではちょっと離れていて暗い道が結構ある為に心配になってしまった
「…狼?」
警戒心を露わにしてスっと距離を取られた
「違う違う、流石にこの時間に女の子1人だと不味いだろ」
まあ半分嘘で半分本当だけど。少しでも話していたし近くに居たいしてかなんならワンチャンあって欲しいとまで思ってしまった。
「まぁ…駅まで送って貰えませんか?さすがにそれ以降はちょっと警察に電話しますけど…」
「流石に出会って一発目で家まで着いてくのはやばいやろ……」
俺たちは揃って居酒屋を出たが他の連中はずっと騒いでおり誰も声掛けられずに出れたのはラッキーだった。しかし店を出てから会話が繋がらず早くも駅に着いてしまった。
「先輩、ありがとうございました。上りで1駅隣の近くに引っ越したのでここまでで大丈夫です」
「え、俺も1駅隣のすぐ近くのアパートなんだけど…」
この辺りは発達してるが1駅隣に行くとがらんどうとしていて近くには大きなマンションが1件とあパートが何件かたっている程度だった。
「…やっぱし狼?」
ついさっきと比べて思いっきり距離を取られてしまっ
た
「違うわ、ちょっと待ってな………あったあった」
そう言って取り出したのは俺の免許証だ。
「ほら、ここに住所書いてあるだろ?」
「…確かに書いてありますね、この住所もしかして…」
「とりあえず終電逃すまでにさっさと電車乗ろうか」
その終電を逃すとタクシーを使わざるを得ないので急かしてギリギリ電車に乗ることが出来た。一駅分だっとあっという間に目的の駅に着いた。
「んじゃ先輩、私こっちなんで…でも何となく予想出来てるんですけどね」
またしても偶然なのか同じ方向だった
「あのー決して狼とかじゃ無くてまたしても同じ方向なのですが……」
「やっぱし先輩、私と同じアパートにいますね…」
え?マジ?それってあれじゃん。朝ごみ捨てようとしてゴミ捨て場に行ったら寝巻き姿の柊が見えるのか?それってあれじゃん。作りすぎたとかいっておすそ分けとかラブコメに書いてあった!
「え………あーもしかして203号室に引っ越して来た?昨日とか一昨日に久しぶりに電気ついてたの見たの思い出した」
「はい、そこに引っ越してきました」
しかも隣!隣だよ!本当にラブコメ始まったやん!
「なら隣の部屋俺だな、よろしく隣人兼後輩よ」
「こちらこそよろしくお願いいたします隣人兼先輩。そして早速なんですけどお願いがあります」
「ん?先輩だから大半は聞くぞ」
「なら、先輩。先輩も年頃の男の子なのはわかるのですがHなDVD見るならもう少し音下げた方がいいですよ」
え?
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3話
「私も年頃の女なので深夜まで過激そうなSMモノが聞こえてくるのはちょっと……」
聞かれて聞かれて聞かれて聞かれて聞かれて聞かれて聞かれて………不味くない?え、滅するしかない?俺を滅するしかない?
「先輩?聞いてますか?」
青ざめてる顔を覗き込むように聞かれたがそんな仕草に気にしてる余裕が無いぐらい頭がフル回転していた。
「あ、えっと、その、あの、…….ごめん。本当にごめん。二度とそんなことないようにする。謝るしか出来なくてごめん……」
「いえ、そんなに気にしなくて大丈夫です」
「いや。本当にごめん。そんな奴が隣にいるのやだよ。先帰ってるから、後大学でも関わらないし、アパートでも出来るだけ顔合わせないようにするから……本当に生きててごめんなさい」
「先輩!!」
そう言って俺の頬をビンタされた。俺の悪い癖が出てしまった。その衝撃でハッと気づいた
「いいですか!先輩!」
「はい!」
その気迫に驚いた俺は元気よく返事した
「まず、出会ってまだ半日もたってないですけど!そこそこ先輩の事気に入ってるんです!確かに急にそんな話題されたらキョドるかもしれないですけどそんなにネガティブになるのはやめてください!後簡単に生きててごめんなさいとか言うの私の前で二度と言わないでください!」
初対面の子に怒られるとは思わなかった。
「後、私Mです!引くくらいのMっ毛あります!処理する時もそういうの見てます!これで先輩の性癖を知ってしまったこともチャラですね!……あ」
突然のカミングアウトに勢い余って口に出してしまった後に気づいてしまったのだろう。
「あ、えっと、その本当にごめんね……」
パニックってネガティブになってた時とは違いあまりにいたたまれなくなり素で謝っていた。
「………………帰る!!」
すごい勢いで走って逃げてしまった。
「………やっぱしそう簡単には割り切れないか…」
柊がいなくなり誰にも聞かれないようにそっとつぶやく様に吐いた言葉は誰に向けて放ったのだろうか?
そんなの決まってる……
俺自身だ。何も越えられてない無能に向かって俺は怒りを向けた
side現代
そんな事あったなぁと思い出しながら陽菜との約束の場所で待っていた。予定の時刻より50分ほど前に着いてしまった。思ってた以上に俺は会うことに緊張してるのだ。だって陽菜を傷つけて陽菜は俺を……いや、その確認のために俺はこの誘いに乗ったんだ。それにもし事実が俺の考えうる最悪を超えてても俺は絶対に陽菜を……
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