『大いなる封印』がなされるまさにその日に影時間に適応した (リデルJr.)
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P3ストーリー終了間近! なんとなんとの倍率ドン! さらに倍!!
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「1日は24時間じゃあないんだぜ……。むにゃむにゃ」
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「伊織が授業中に寝言で言ってたことがまさか真実とは思いもしなかったぜ」
緑の夜中、学校に出来た不気味な塔を見上げながら呟く少年。
「とりあえずテッペン目指すか〜!」
そう呟き、猛然と塔を駆け登り始めた少年。
さて実はこの少年、転生者である。
とはいえ(クソの役にも立たない)前世の記憶はつい先程蘇ったばかりであり、今になってようやく意識的に回復チートを使えるようになっただけである。
途中で襲って来るバケモノを喧嘩殺法でぶちのめしながら更に足の回転を早める少年。
乳酸や疲労が溜まった足はチートで治し、バケモノとの戦闘で負った傷もチートで癒している。
もちろん心肺機能も回復対象である。
そのおかげで足の回転は緩むことなく、むしろ徐々に速度を増しているのであった。
たまに武器を持ったバケモノが悠然と待ち構えるかのように鎮座していたが、脇を通り抜けスルー。
「悪いな、スキだらけだぜ」
指で銃の形を作り、すり抜けを許した間抜けなバケモノに向かって発砲する真似付きでのセリフである。
ちょっと、誰ぇ? こんなカッコいいこと言う人ぉ。
本作の主人公である。
そんなこんなで、常人には考えられないスピードでおよそ260階分を踏破した少年。
途中でメガネ男子やイエス・キリストもどきをチートで蘇生してから遂に塔の天辺に辿り着いた。
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場面はまさに原作主人公くんだけがニュクスに抗い、宙へ飛び立つ瞬間である。
特別課外活動部の面々は己の非力を呪いながら、意識を飛ばそうとしていた。
しかし、しかしである。
誰もが一度は縋ろうとして諦めた「奇跡」が起きたのだ!
原作主人公がベルベットルームで「宇宙」を掴んだように、S.E.E.S.の腕章を身に付けた彼らは「チートオリ主」という「奇跡」を掴んだのだ!
これも全て、伊織順平が授業中に寝るという軽挙を犯したおかげである。
そして固く口止めされている「影時間」のことを寝言でうっかり溢した、これまた伊織順平の功績で、今まさにここぞという場面で奇跡が舞い降りたのである!
全ては伊織順平のおかげ。
彼は単なるお調子者ではなかったのだ!!
全人類、伊織順平を崇めよ!!
タルタロス頂上階に足音が響く。
巌戸台分寮の誰もが足音の主に顔を向けることが出来ない中、徐々に足音は中央にやって来る。
そして、足音の主は。
這いつくばっている学生集団に向かって。
「え〜っ、君ら何やってんの? もしかして敗北の味を知りたいごっこでもしてんの? 変わってるなぁ〜」
台無しである。
誰もが困惑した。
宙へ浮かび上がったの原作主人公も、中途で留まり困惑の表情で突然の来訪者を見つめる。
ニュクスアバター、又の名を望月綾時にしたってそうだ。
これから物語が終幕に迎う正にその瞬間、というところで予期せぬ邪魔が割り込んできたのだ。
だいぶイラッとしている。
他の連中も、空気読めよ、といった様子である。
そんな中、いち早く伊織順平が動いた。
「なあオイ。なんでお前が今ここに居るか、とか、なんで急に罵倒されたのか、とか聞きたいこととか言いたいことはいっぱいあるけど。今はそんなことはどうでもいい。もし動けんなら、頼む! 理を、理を止めてくれぇ!!」
情けないのだろう。
悔しいのだろう。
自分が動けないばかりに、赤の他人に自分の親友を助けてくれ、と頼むのは。
それでも、彼は漢だった。
今この場にいる誰よりも、漢だったのだ。
だからこそ、ちっぽけな自身のプライドを放り投げ、何故か今動けるクラスメイトに親友の救助を求めることができたのだ!
なおそんな漢に続くように次々と懇願するその他の面々の描写は大体似たようなものだったのでカット。
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一方、ふと空を見上げた少年は。
巨大な目と宙に浮かぶ結城を見つけた。
「やっべー。マジやっべーよ。なんか目が浮いてんだけど。何アレ? ヒューッ、イカしてんねぇ! てか何で結城は空飛んでんだ? ズリィよ、俺も混ぜろよ!」
少年は、興奮の極地にあった。
そして周囲を見渡し、一番背の高いバケモノを踏み台にして結城の体に飛び付いた。
「キミ、だれ?」
いつもの超然とした態度で結城が少年に尋ねた。
「俺だよ、俺。久しぶり、お兄ちゃん」
少年はなんと、結城理の弟だった!?
「僕に兄弟はいないよ」
違ったようだ。
「えーっ、じゃあ俺isだれ?」
もしや少年は前世の記憶を手に入れたことで今世の記憶を喪失してしまったのか!?
「それは僕が知りたいよ」
「それもそうやな。でも俺らクラスメイトなんやで」
記憶喪失でもなかったようだ。
「ふーん、そうなんだ。まあもうどうでもいいよ。それより、退いてくれ」
「俺のモットーを教えてやろう。引かぬ・媚びぬ・省みぬ、だ」
「…………はぁ」
結城は少年を無視してニュクスの元に向かうことに決めた。
ドンドン高度は上がり。
空に浮かび上がる目に到達した。
それでも尚、結城(と少年)は飛び続けた。
そしていつの間にか、アニメなどでよく見る時空移動の時のような光景が広がっていた。
「ちょ、やべえよ、やべえよ。何だよこの空間。オシャレか!」
「……五月蝿い」
少年はこの異様な光景を楽しんでいる。
一方、結城は顔を顰めている。
少年たちの道中は一体どうな……あーっ、なんだアレは!?
プリズムに包まれた巨大な卵が現れた!
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卵の先制攻撃。
卵がエネルギーを収束し、堕とした。
赤黒い破滅のエネルギーは広がり、触れる者全てを死へと誘う……はずだった。
原作主人公は食いしばった!
少年は
原作主人公のターン。
剣でぶった斬る!
卵には大したダメージは入っていないようだ……。
少年のターン。
「ひゃー、恐ろしかぁ。なあなあ、今のヤバない? 絶対死んでた自信あるって!」
原作主人公に話しかけた!
無視された……。
卵のターン。
再び卵がエネルギーを収束し、堕とした。
やはり赤黒い破滅のエネルギーは広がり、触れる者全てを死へと誘う……はずだった。
原作主人公は食いしばった!
少年はチートで打ち消した。
原作主人公のターン。
仲間が呼び掛けてくれる……。
仲間の想いが力を呼ぶ!
少年のターン。
「なあ、やっぱヤバいって! いやぁ、もし俺が俺じゃなかったら死んでたな、ガッハッハ!」
原作主人公に話しかけた!
無視された……。
少年から原作主人公への想いは力を呼ばない!
卵のターン。
再び卵がエネルギーを収束(ry
原作主人公は食いしばった!
少年はチートで打ち消した。
原作主人公のターン。
仲間が呼び掛けてくれる……。
塔の頂上で這いつくばっている伊織順平のターン。
「1人なんかじゃねえ! オレが絶対死なせねえ!!」
原作主人公の身体が回復して行く!
少年のターン。
「ん……? いやあ、やっぱヤバいって!」
同じ攻撃ばかり仕掛けて来る卵を訝しみながらも、原作主人公に話しかけた。
無視された……。
やはり少年から原作主人公への想いでは力を呼ばないし回復もしない!
卵(ry。
原作主人公のターン。
仲間が呼び掛けてくれる……。
仲間の想いが募り、今なら新たな力が発現できる!!
少年のターン。
「なんかラスボスっぽいから期待してたけど、期待はずれでした、っと。アホくさ。辞めたらこの仕事?」
ビッグ・バン・アタックの構えを取った。
今こそ、回復チートの最大出力だ!
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ニュクスの核に少年が放った最大出力回復チート砲がぶっ刺さり、対消滅を起こしながら死の概念が消え去ろうとしていた。
しかしこの時、予想だにしない出来事が起こった。
結城理が発動した「宇宙」規模の「奇跡」、『大いなる封印』の影響で、対消滅していくはずだった生のエネルギーと死のエネルギーが新たなエネルギーとなって融合され、徐々にひとつの形を取り始めたのだ。
これにはいつの間にかニュクス本体に吸収されていたニュクス・アバターもビックリ。
少年も何故か急にチートが通じなくなったことにビックリ。
結城理も覚悟を決めて決着をつけようと思っていたら、いつの間にか勝勢にあってビックリ。
三竦みの状態でいち早く動き出したのは、我らがチート転生者こと、少年であった。
今の今まで役に立たなかった前世の記憶が悪さをしたのだ。
(ほら、光と闇が両方そなわり最強に見えるだろう?)
(アレを吸収したら、モノホンの最強になれるやで)
(もし失敗しても、大丈夫だ。回復チートで生き返れる)
甘い誘惑に抗いきれず、エネルギー体を吸収することに決めた少年。
最早、生と死のエネルギーが混ざり合い陰陽太極図のようになっている塊にその身を投げ出した。
徐々に太極図が縮小していき、ヒトのカタチを取り始めた。
そして眩いばかりの光が収まった時、そこに居たのは少年だけであった。
ハム子とゆかりと美鶴とチドリが好きです。
山岸さんは次点です。
伊織くんは特に好きなわけではありません。
というか男キャラはキタロー以外普通です。
キタローはカッコいいから好きです。
追記)ジンとタカヤは戦った階で各々死んだ設定でお願いします。またニュクスアバターは主人公がニュクス本体に辿り着いてから吸収されるように地上から消え去った設定でお願いします。
前者二人は回復チートで蘇生が出来ることを描写するために必要であり、さらにオリ主くんが力の行使を躊躇って人を見殺しにするような人間ではないということを表したかったからです。見殺しも何も既に死んでるんですけどね。
後者は流石に踏み台(物理)が必要かなって。
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光と闇が合わさったら最強ってはっきりわかんだね
生と死、あるいは光と闇が合わさって最強に見えるはずの少年には、見た目的には殆ど変化はない。
青い髪と水色の目が、より深く暗い蒼に変化しただけだ。
しかし感じるのだ。
あの少年から、かのニュクスと同一の、もしくはそれ以上に濃密な「死の気配」を。
不幸にも偶然の事故を起こしてしまった結城理は歯噛みした様子を見せるも、その心は冷静そのものであった。
これまでの経験がそうさせるのか、はたまた生来のものなのかは不明だが、その姿勢は称賛に値するものだ。
内心では、(イゴールのクソジジイめ、嘘吐きやがって!)とか、(なぁにが、もはや何事の実現も、貴方にとっては奇跡ではないだ。今まさにミラクル起こってんじゃねえか!)などと、どんなに毒づいていても表に出していないからセーフなのだ。
まあ実際はそんなことは考えていないのだが。
結城理は少年の様子を窺う。
「おぉ……。無限に力が湧いてくる……。気がする」
少年はそう呟くや否や、結城理に問いかける。
「なあ、今の俺。最強に見える?」
バカヤロウ。
「君は一体、何者なの?」
結城理は少年を見極めるために、問い返した。
「質問を質問で返すな!」
少年は怒鳴った。
途中で走るのを諦めたばかりに、セリヌンティウスが処刑されることになったメロスの100倍怒り狂った。
それでも少年は前世の記憶の分結城理より大人なので質問にはキチンと答えた。
「私以外私じゃないの、当たり前だけどね」
ダメだこりゃ、だっふんだぁ。
結城理は眉を顰め、少年を睨み付けるように警戒する。
言葉が通じない相手に対する極めて一般的な対応である。
そのまま場は動かず、暫しの間停滞することとなった。
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一方で少年がなにを考えていたのかといえば。
端的に言えば、自身の新たなチートをどのように扱うか決めかねていたのである。
前世の記憶を頼りにするならば、闇と光の力を合わせれば大抵は虚無に至ることから、『
しかしそれでは霧雨魔理沙の下位互換、少年が男である分さらに評価は厳しく超劣化版にしかならない。
それに『
なので少年は考えた。
(おいおい、俺はチートオリ主だぜ? もっとカッコよく、もっと強くなれるはずだ。 そうだろう、セフィロス……!)
少年はサー=ヴァル暗黒卿でもましてやセフィロスでもないが、確かにその通りである。
人間には無限の可能性があるって爺っちゃんも言ってたから、正鵠を射ている。
そこで少年は思い付いた。
元々の自分のチートを根本に置いて考えれば良いのだと。
回復チートは、全てを癒し、死すらも覆し蘇生を果たす力である。
つまりその真髄とは、例え全てが消え失せていたとしても、はたまた最初から何も無かったとしても、「あったことにする」ということだ。
逆にあの卵の即死チートは、全てを破壊し、殺し尽くす力である。
つまりその真髄とは、例え全てが存在していたとしても、はたまた最初から凡ゆるもの総てが有ったとしても、「なかったことにする」ということだ。
この段階で少年のランクアップしたチートは方向性を定めた。
すなわち【因果逆転】である。
格好良く「アクセラレータ」とでも名付けてみようか。
それとも「千葉の兄貴」とでも名付けようか。
それかいっそ魔槍の名前である「ゲイ・ボルグ」にしようか。
残念、どれもハズレである。
このチートの正式名称は少年の名前である「有里湊」と1万年と2000年前から決まっているのだ。
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一向に行動を起こさない少年とそれを監視し続ける原作主人公のBLチックな雰囲気は突如として消え去った。
身動ぎ一つしなかった少年が遂に動き始めたからだ。
回復チート砲を打ち出した時とは異なり、デスボールの構えを取った。
しかし徐々に頭上に集まるエネルギーは、黒よりも昏き暗闇の破滅を象徴する純然たる死のエネルギーだったのだ。
死の塊は徐々に巨大化していき、遂にはプリズム無しの卵と同じぐらいの大きさになった。
目を見開いた原作主人公が行動を起こす前には既に少年が動き終えていた。
「デスボール、キエィッ!」
宙に打ち出されたデスボールは徐々に形を変えてニュクス・アバターの形を取り、更にエネルギーの密度が増すように縮小していき、1人の青年の姿が現れた。
その青年を見た原作主人公は目を思い切り見開き、一方で青年は頬を掻き恥ずかしそうにしていた。
「綾時……」
「……やあ、ただいま」
原作主人公と望月綾時は望外の再会に喜び、仲直りをしそうだ!
「
水を刺したのは勿論少年である。
「ブレない・折れない・曲がらない」をモットーにしている少年らしいといえば少年らしい。
ん? モットーが変わってるだって? 否定形三拍子が揃ってるんだったらだいたい一緒でしょ。
因みに少年が行ったことはといえば、【因果逆転】チートの試用である。
未だこの闇の空間にも死のエネルギーの残滓が漂流して『あったことにし』て、吸収した
そしてその残滓に倍プッシュとばかりに自身が持つ死のエネルギーをぶち込み、次いでとばかりに回復チートで読み取った、「死の母星」の代弁者たるニュクス・アバターとしてではなく、「いち男子高校生」の望月綾時としての意識の核もぶち込んで出来上がったのが、「
ここまでくると最早少年を神域の魔術師と呼んでも良いかもの知れない。
誰も少年の為したことの凄さの片鱗すらも知らないが。
なぜなら、原作主人公目線では急に動き出した少年が濃密な死のエネルギーの塊で攻撃して来ると思ったら、かつての友人がそれを乗っ取って復活を果たしたように思えたからだ。
よく漫画などで見かける「死んだ仲間が助けてくれた」&「ご都合主義でその仲間が生き返った」というヤツである。
『自分にとってはどのような出来事も奇跡ではない』という「宇宙」のアルカナが起こした偶然のような必然をもう一度体験したように感じたわけだ。
一方で望月綾時目線としては、既にニュクスとしての超越者的な感覚が消失し一般人とほぼ同じ感性を持つようになったため、少年が為したことを理解できなかったのである。
そんな訳で実際に目撃した2人が理解できないならば見てない人はもっと理解できず、もしかしたら精神と物質の狭間に居るイゴールがワンチャン気付いたかもしれないぐらいの奇跡を、少年は単身で実現したのである。
先に書いておきますと、この小説は勘違い物かも知れないです。
という作者の勘違いかもしれませんが。
プロットとかストックとか無いので気分で方向性が変わります。
無に帰す系の能力といえばというか何というか。
輝針城の針妙丸ちゃんノーマルなのに強すぎ問題と、裸エプロン先輩普通に強キャラ問題。
魔理沙ちゃんのスペ無かったら積んでた自信ありますし、禊くんちゃんは素で顔可愛いし。
学園都市最弱のレベル0(詐称)もそういえば無効化だし。
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