クロス・ストラトス (caose)
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全ての始まり

 拙作のISのSS第参弾です!


2006年12月17日・朝5時24分

 その日は雪が降り積もっていた。

 周りの山々は白く薄化粧の如く積っていた雪の中をとある男性が歩いていた。

 「ふー、ここ迄来たら大丈夫だ。」

 そう言いながら白衣を着た男性が・・・1人の赤ちゃんを連れて歩いていた。

 見たらまだ生まれて1か月位に見えるが・・・髪の色や肌の色が異なっていた。

 一人は黒髪に肌色の小さな男の子

 男性は何やら辺りを気にしながら赤ん坊達を毛布で包ませて近くにある古い道路を歩きながらこう思っていた。

 「(やれやれ・・・まさかこうなるとはな。)」

 そうお思いながらここから少し離れた大きな山に一度視線を向けると・・・

赤ん坊が泣き始めた。

 「「ふいぇええええ。」」

 「ああ、御免ね寒くて。もう直ぐ近くの集落につくからそこでミルクとかを

飲んで東京に行こうねエ。」

 そう言いながら男性はもう一度歩き始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 プロジェクト・モザイカ 

 人工的に超人的な天才を製造するクローン計画。

 これには予め多くの国が秘密裏に出資していたのだが何者かの集団によって

計画に参加していた職員の大半が死亡ないし行方不明。

 それと同時にコード『Wー1000』が中心となってクーデター。

 この合わせ技によって計画は凍結されたがプロジェクトには幾つかの派生形が

存在していた。

 一つ目は超人的な天才であるが更に言えば以下のとおりである。

 クローン技術に伴う兵士の育成

 兵器作成及び薬品の試験投与に伴うデータ取り

 異なる人間同士の同調

 まあ、他にもいろいろとあるが主立って行われていたのは以上の通りであるが

こんなのを常人の神経で出来る訳がない。

 そう・・・異常者が必要だったのだ。

 この科学者・・・ロボット技術・兵器科学者『鬼塔 久三(ひさみ)』も

その一人であった。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「成程な、それで私の下に。」

 「はい、この日本において貴方以上に安全にこの子と私を匿えれるのは

いません。どうかお願いできないでしょうか・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「『斑鳩 祟継』さん。」

 それを聞いて『斑鳩』は暫くしてこう答えた。

 「分かった、貴様の言葉確かに聞き届けたぞ。」

 「!感謝します」

 「但し条件がある。」

 「条件・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「貴様の能力を最大限に生かして新兵器・・・それも世界では

未だ開発されていない新世代を開発せよ!それならば匿う匿う事ぐらい

良しとしよう。」

 「・・・分かりました。」

 「うむ、暫くは我が研究所で過ごすとよい。子供はこちらの乳母に

面倒みさせよう。」

 「ありがとうございました。では」

 そう言って『鬼塔』は部屋から出て行ったあとに隣にいる

男性『真壁 介六介』が『斑鳩』に対してにこやかにこう言った。

 「くくく、『斑鳩』社長もお人が悪いですな。彼が兵器開発のプロである事は

既に明白な上であの様な約定を。」

 「まあ、彼から貰ったこの情報のおかげで私もスムーズに動けるし

それにこの様なたかが一人ぐらい天才が生まれたからと言って計画を

停止するようにと言う政治家共は政界から消してしまった方が後が楽だしな。」

 そう言うと大量の人間の情報が記載されていた。

 何処の組織や政治家、企業などが幾ら投資していたのかについてが事細やかに

記載されていた。

 すると『斑鳩』は『真壁』に向けてこう命令した。

 「『真壁』よ、この情報を彼に渡しておけ。良き扱いをするであろう。」

 「は、彼にですな。」

 「ああ、彼だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「『風鳴 八紘』に。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ああ、分かった。情報は貰っている。連中は私が引導を渡す。」

 ではと言って電話を切ったこの少し白髪の入った黒髪の男性こそ

『風鳴 八紘』であった。

 彼は自民党で柔軟な対応が出来ると有名で次の総理大臣候補とも呼ばれていた。

 そんな中でこの情報は正に僥倖とも言えよう。

 すぐさまに貰った情報を使って追い込んだ。

 

 

 

 

 これにより百人近い人間が政界から姿を消した。

 その中には大物政治家や起業家の社長、会長が経済界から姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「とはいえ、何を造るべきかか。」

 『鬼塔』はそう呟きながら今ある兵器雑誌やあらゆる産業の情報データを見たがどれも参考にはならないなと確信したのか如何するべきかと考えて漫画を

読んでいると・・・ある事に気づいた。

 それは・・・。

 「・・・これは!」

 それを見て『鬼塔』はある事を考えて設計図を引いた。

 それだけではなく途中途中にある新しい技術も作り上げてその骨子となる模型を作って『斑鳩』に見せに行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「これがそれか。」

 「はい!それだけではなく新しい筋肉や義肢なども入っています!お目に入れて貰えば」

 そう言いながら『鬼塔』はそれを『斑鳩』に見せるとそれを見た

『斑鳩』はニヤリと笑ってこう答えた。

 「良いだろう、貴様とあの子の匿いを許そう。」

 「ありがとうございます!」

 『鬼塔』は笑顔でそういうと『斑鳩』はそう言えばと言ってこう聞いた。

 「そう言えば貴様あの子供は何というのだ?名無しなのか?」

 「あ」

 それを聞いてやっべーとそう思っていると『鬼塔』はこう思っていた。

 「(名前かァ・・・考えていなかったなあ。今まで坊やだったし

いざ考えるとなるとなア・・・)」

 う~~んと考えているとある事を思い出した。

 「(そう言えばあの子『S-01』って呼ばれていたな。

Sー01となると・・・!!)」

 するとそうだと思って『鬼塔』は『斑鳩』に向けてこう答えた。

 「名前は・・・こうは如何でしょう。」

 「うむ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「『鬼塔 宗壱』と言うのは。」

 これが本来ならば『織斑一夏』と呼ばれるであった少年が新たに付けられた

名前であった。

 プロジェクト・モザイカ計画壊滅の11日後の事である。




 そして時は流れて


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学会において

 説明は大事です。


2011年7月10日

 学会で発表が執り行われた。

 日本中の科学者たちが軒を連ねる中で鬼塔はこう呟いた。

 「ああ・・・等々ここ迄来てしまったか。嫌だなあ、逃げ出したいけど逃げても

斑鳩さんに地の果て迄追いかけられそうなんだよなあ。」

 そう言いながらそう言えばとこうも思っていると・・・とある少女が現れた。

 「おいおっさん。チョット邪魔」

 「邪魔って俺年上だよ。」

 鬼塔はそう答えるが少女はこう続けた。

 「良いからどけ!」

 「はいはい・・・全く今時の子ってどうしてこう」

 そう言いながらどくと少女は其の儘・・・壇上に向かって立ち去って行った。

 「・・・は?」

 鬼塔はマジかよとそう思いながら壇上を見ると白衣を着た少女は

唐突に現れるととある物を紹介した。

 「は~~い、皆のアイドル『篠ノ之 束』ここに参上!皆ってさ、宇宙に行くのにスペースシャトル使ったり宇宙飛行士の育成にお金かかってるでしょう?

それを一気に解決したのがこれ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「『IS(インフィニット・ストラトス)』だよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「何あの発明?」

 鬼塔はそう呟いて説明を聞いていた。

 疑似的な無重力状態を発生することが出来るPIC

 あらゆるものを機体内部に特殊な空間に保管、転送ができるパステロッテ

 そして何よりも360度近いセンサーのハイパーセンサー

 正直なところそれらをたった一つのコアと呼ばれる小さな結晶に収まれるというとんでもない発明に鬼塔はこう考えていた。

 「(ふむ、PICなら飛行機に使って燃料費の節約が出来るしパステロッテなら

大型のトラックとかの運用はなくなるし災害現場にあれば間違いなく多くに人々を救えることが出来るな、それにハイパーセンサーも使い方次第なら深海調査とかに使えそうだよなあ。)」

 そう思っているが少女『篠ノ之 束』は更にとんでもない事を口にした。

 その内容は・・・これだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ああでも、これって何と何と女にしか起動しないんだよねえ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 「ハイ?」

 鬼塔はそれを聞いて何言ってんだと思ってこう続けた。

 「(とんでもない失敗作じゃないかーー!!いやなんで男女どちらも

何てしないの!?可笑しくないそれって完全に欠陥品じゃん!!

ほら他の人達も俺と同じこと考えてるから表情が完全に馬鹿な子目線だよ

あれーー!!)」

 そう思っているとやはり口々に鬼塔が思っていることを口にした後に

下がらせろと言ってある科学者はこう続けた。

 「ここに来るなら先ずその欠陥を改善してから来ることだ。欠陥のまま

発表するなど科学者として恥さらしだ。」

 「・・・何だと・・・!!」

 少女『篠ノ之 束』それを聞いてギリりと歯軋り鳴らして何か言いたそうな

表情をしているがその科学者はこう続けた。

 「さっさと次を出せ。」

 そう言って『篠ノ之 束』はクソと言って下がった後に鬼塔が現れた。

 「ええと、私が発表いたしますのは3つです。」

 「まず一つは『戦術機』と呼ばれるパワードスーツです。」

 「パワードスーツってさっきの『IS』とかいうのもそれだったよな?」

 「はい、ですがあれとは違って男女共同ですので悪しからず。」

 そう言うと周りでは( ̄∇ ̄;)ハッハッハと笑い声が聞こえると鬼塔は

こう続けた。

 「この機体は操縦する人間は両手両足の内部に操作システムが

組み込まれていまして運用時間次第では機体その物がパイロットに適するように

なります。」

 「続いて生体義肢です。これは両手両足が欠損された人達の

サポートタイプですがこれらは今までの義肢とは違って付けた人間の

電気信号を受信することで生身であった時と同等のスペックを発揮することが

出来ます。」

 「そして最後に炭素製人工筋肉です。

これらは主に筋ジストロフィー症の患者等に使用することを第一としこれにより

常人の筋肉と同じでありながらもそれ以上の運動性能を発揮することが

出来ます。」

 それらを聞いて科学者達は食い入るような目でそれを見ていると鬼塔は

こう締めくくった。

 「以上が私が発表するものですが何かご質問は?」

 そう聞くと科学者の何名かが手を上げてこう聞いた。

 「『戦術機』についてなんだが配備する際に既存の兵器との互換性は?」

 「生体義肢についてだが医療関係だけでなくあらゆる機関との同時運用の

見通しは?」

 「炭素製人工筋肉についてなんだが体内に入れても大丈夫なのか?」

 そう聞かれたので鬼塔はこう答えた。

「はい、最初の質問ですが『戦術機』は既存の兵器とは全く違ってしまう為新たに教導をしなければいけませんがそれは恐らく新人を充てるでしょう。

生体義肢についてですが目下検討中です。最後の質問についてですが遺伝子情報をベースに病に侵されていない筋肉から採取してから作りますので大丈夫です。」 

 他にはと言ってそしてその儘鬼塔は何とか説明を終えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 だがそれを『篠ノ之 束』は見てこう呟いた。

 「何だよ何だよ凡人共が!束さんが作ったISよりもあんな鉄の塊に

目がいくなんて馬鹿じゃないの!!全くこれだから・・・!!」

 そう言いながら空を見上げてこう思いついた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「だったら証明しちゃえば良いんだよ♪」

 その時に見えた『篠ノ之 束』の表情は何やら満面の笑みであった。




 次回は白騎士事件。


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 白騎士事件

 伝説の事件です


 そして2012年12月21日。

 世の中ではマヤ文明における破滅の日だと言われているが世間一般は

そんなの関係なく人々はその日を楽しんでいた。

 そんな中で斑鳩が運営している重工業『斑鳩兵器産業』では60機近い

戦術機『撃震』の完成版が配備されていた。

 この機体は装着型となっておりパイロットの周りに機体を装着すると言う流れになっている。

 そんな中で開発責任者でもある鬼塔はその光景を見てこう呟いた。

 「いやはや、これは壮観だな。」

 そう呟きながら戦術機を見ていた。

 あの学会の後医療関係から戦術機以外の技術について相談が相次いで特別に政府が認可したのだ。

 それからと言うもの正に社畜と言わんばかりの労働環境となってしまい斑鳩が

裏から役所に手を回してくれたおかげで息子として引き取った

『鬼塔 宗壱』の面倒はそのほとんどが乳母さんに任せてしまっており

自分が出来るのと言えば誕生日や偶の休みに遊んであげることぐらいしか

出来なかったりと色々と大変であったのだ。

 だが今製造している戦術機を自衛隊に納品すればやっと事で長い休暇が取れるので宗壱と何処かで旅行したいなあとそう思っていると・・・斑鳩から

電話が来たので何だろうと思って取ってみると・・・とんでもない事を

聞いてしまったのだ。

 その内容が・・・これだ。

 

 

 

 

 

 

 

 『鬼塔!今すぐ戦術機は使えるか!?』

 「ええ!何ですいきなり!?」

 『良いから使えるのか!?』

 「ええと・・・今動かすとなるとテストパイロットだけですから15機が

限度ですけどいったい何が」

 『・・・最悪な事が起こった。最悪日本が滅びる。』

 「・・・何です其れ?マヤ文明の嘘ごと?」

 『嘘ならばそれで良かったがそうではない。テストパイロット全員を

トレーラーにぶち込んで戦術機を送ったら連中に話すが貴様には今話す。』

 「?」

 『・・・各国のミサイルが我が国に狙いを定めている。』

 「・・・ハイ?」

 『既に発射態勢に入っておる。我々は戦術機を東京に配備させる。後の場所には避難勧告で地下鉄等に避難させているが時間が足らん!それで戦術機を使って

ミサイルの破壊に努めて欲しいのだ!‼』

 「ちょっと待って下さいよ!確かに今来ているテストパイロットは

全員自衛隊から出向してきている人達ばかりですけどそれでも」

 『分かっておるが背に腹は代えられないのだ!風鳴総理も承知しておる!!!

頼む!この国の一大事なのだ!!今は・・・只頼む!』

 斑鳩の切実な言葉を聞いて鬼塔は如何するべきかと考えているが確かになと

思ってこう返した。

 「分かりました。トレーラーを送りますが一つ約束してください。」

 『何だ・・・』

 「絶対に・・・全員を生きて帰してください!他に何があっても

ミサイルが終わったらです!」

 『分かっている、いらぬ指示は与えん。』

 「では直に用意します。」

 『ああ・・・頼む。』

 それを聞いた後に鬼塔は携帯の通話を切って全員に向かってこう言った。

 「総員今すぐ出動できる戦術機パイロットはトレーラーに乗って出動!

職員は非常シェルターに退避だ!!」

 それを聞いて何故だと思いながらも全員が行動して戦術機部隊は

東京に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして東京に配備された戦術機部隊は作戦概要の説明を聞いて取り乱しは

多少あれど落ち着いて部隊を纏めて沿岸部に構えた。

 そして暫くして・・・ミサイルが現れた。

 『総員!攻撃態勢!‼』

 そう言って両手と背面部にマウントされているマシンガンを構えてミサイルがレーダーに入るのを待って・・・届くと言った処で何かが来ると言う

情報が届いた。

 『どうした!?』

 『我々とミサイルの中間点に未確認飛行物体を確認‼』

 『聞いていないぞそんなの!‼』

 それを聞いて隊長はそう言うが突然として・・・ミサイルが爆発した。

 よく見ると先ほどの飛行物体でもある・・・人型らしきものがミサイルを

斬り落としているのだ。

 マジかよとそう思っているが隊長は全員に向けてこう言った。

 『全機兵器使用自由!飛行してミサイルを排除する‼』

 『『了解‼!』』

 そう言って全機スラスターに火を吹かして飛行した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ん?何だアレハ??」

 現在ミサイルを破壊している少女が戦術機部隊を見てそう言うと突然に

他のミサイルがいきなり破壊されたのだ。

 「!?」

 『そこのアンノウン機!こちらは戦術機部隊だ!!貴官が何者か知らんが

援護する!!』

 「ふ・・・いらぬ世話だな。」

 少女はそう呟いてミサイルを斬り捨てたり荷電粒子砲を使って掃討しているが

戦術機部隊もマシンガンを斉射したり肩部に搭載されているミサイルを使って

攻撃したりと各員で対応した。

 そして・・・7時間後、ミサイルが全て消滅した。

 すると何処からか艦隊が現れると音声が聞こえた。

 『そこのアンノウン機に告ぐ!こちらは海上自衛隊だ、貴官の所属と階級と

目的を答えろ!さもなくば迎撃も辞さない!‼』

 そう言って戦闘機が発進されているのを見ても少女はそれを見て鼻で笑って

立ち去ろうとするので海上自衛隊は攻撃するがまるで柳の様に何の支障もなく

戦闘機を攻撃しながら立ち去って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この日『白騎士事件』と呼ばれたこの事件により『IS』と戦術機が世に

脚光をもたらしたの言うまでもないが首謀者はと言うと・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ふざけんじゃねえぞ!アタシの『IS』がこんな鉄くずと同じなんて

悔しい!!」

 怒り乍ら新聞を破り捨てていた。




 また更に時は流れて。


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改名

 今回は箒についてです。
 それとタグも変えました。


 「モンドグロッゾ閉幕、勝者は日本代表『織斑千冬』。

この子間違いなくだな。」

 鬼塔はそう呟いきながら新聞を読みながら食事をしていると・・・

声が聞こえた。

 「父さん、行儀が悪いよ。」

 そういうのは間違いなくイケメンになれる少年『S-01』改め

『鬼塔 宗壱』である。

 あの時は未だ腕の中で寝ていた子供がいつの間にか大きくなって

少し嬉しそうな表情をしていると鬼塔はこう答えた。

 「ああ、悪いな宗壱。少し気になることがあってな。」

 そう言いながら朝ごはんでもある焼き鮭をご飯に乗せて頬張ると宗壱は

こう聞いた。

 「けど父さんが読んでいるのはISでしょう?戦術機には関係ないんじゃ?」

 そう聞くと鬼塔はこう返した。

 「違うぞ宗壱。別の視点から見て情報を読み取っていく事で新しい技術の発見に

繋がるんだぞ。」

 「ふーん、変なの?」

 そう言いながら宗壱は味噌汁を啜っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これと同時刻。

 東京某所になる神社。

 「え?引っ越し?」

 「そうだ、お前には辛い事となるが政府から安全の為と言われてな。

家族バラバラになって別々の土地で暮らすそうなんだ。」

 「父さんも・・・母さんも?」

 「ああ・・・済まない、お別れも言えないそうだ。直ぐに支度なさい。」

 「・・・はい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「サヨナラ一夏。」

 そう言うこの少女の名前は『篠ノ之 箒』

 篠ノ之神社の一人娘で束の妹なのだがその姉が何処かに

トンずらしただけではなくISのコアの製造方法すら彼女しか知らないため

日本政府は家族たちをそれぞれバラバラにして転居させるという作戦に

うって出たのだ。

 正史ならば箒は幾つもの土地を転々としたことで精神的に

不安定になってしまっていたが・・・この世界においては違っていた。

 「箒ちゃん。君はこれから新しい苗字、名前で暮らすこととなるから

これまでの様な生活は出来ないって思っててくれ。」

 「・・・・・。」

 「(不安なんだろうな、無理もない。まだ10歳の女の子なんだから。)」

 箒の事を想って政府の役人の一人がそう思っていると

そろそろ着くよと行ってそこに着いた。

 「うわあ・・・大きい。」

 箒はそう呟きながらその家を見た。

 日本家屋で巨大な家であったが役人の一人がインターホンを鳴らしてから入ると扉の前に少し細身であるが青い髪の優しいそうな風貌の女性が座っていた。

 「いらっしゃい箒ちゃん。遠路はるばるよく来てくれたわね。」

 「い・・・いえ・・・どうも。」

 箒はそう言ってその女性に向けてお辞儀すると今度は男性が現れた。

 理知的で和服を着て眼鏡を着た男性があらわれるが箒はあれッと思って

こう考えていた。

 「(何処かで見たことあるけど何処だったんだろう?)」

 そう思っていると役人がその男性に向けてこう言った。

 「それでは『飾鳴総理』。私はこれで。」

 「折角なんだ。ゆっくりしていきまえ。」

 「いやいや、私にも仕事が未だあるもので。」

 そう言っていると箒は更にあれと首を傾げていた。

 「(総理って確かこの国で一番偉い人・・・だったよね?)」

 そう思っていると男性がこう名乗った。

 「初めまして箒ちゃん。私は『風鳴 八紘』。今日から君は私と妻の

『風鳴 千鶴』の娘になるんだよ。」

 「え・・・え・・・・ええええええええええええ!!」

 この日風鳴家に少女の絶叫が響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「落ち着いたかね?」

 「あ、はい・・・ええとそちらの方は?」

 箒はそう言って自分の隣に座っている男性を見た。

 紅いカッターシャツとピンク色のネクタイを身につけ、

紅い髪の巨漢のマッチョな男性を見ると男性はこう名乗った。

 「初めまして箒ちゃん。俺は兄貴の弟『風鳴 弦十郎』!公安警察官で

働いているが俺の事は『オジサン』って呼んでも良いぞ!!」

 ( ̄∇ ̄;)ハッハッハと笑いながら自己紹介していると

八紘は弦十郎に向けてこう注意した。

 「弦、お前はもう少し声を小さく出来ないのか?子供が驚くぞ。」

 「すまないな兄貴こいつが俺なんでな。」

 そう言うと全くと八紘は頭を抱えながら箒に向けてこう言った。

 「ああ、すまないな箒ちゃん。放っていて。」

 「い・・・いえ、けどどうして?」

 そう聞くと八紘はこう答えた。

 「うむ、当初ならば君は居場所がバレない様に各地に移動させるという

計画があったのだが私が止めたんだ。君はまだ10歳だ。多感で友達とも

遊びたい盛りの子供を大人の理由であちらこちらに飛ばして

それで心が壊れてしまったら元も子もないのだ。我々議員は国民の代表として

国民の幸福を第一に考えないといかんのだ。だからこそ私の家に

置くこととなったがこれは防犯の意味においても大切なんだ。」 

 「?」

 「元とは言え総理の娘ともなれば色々とトラブルが起きるだろう?

そういう意味においても護衛がどうせつくのならばこっちの方が未だ対策が

取れるんだからね。」

 「ですけどそれで迷惑」

 「君は子供なんだ。迷惑かけても罰は当たらないさ。」

 だからと言って八紘は箒を抱きしめてこう言った。

 「もう自分を偽るのはヤメテ・・・存分に泣きなさい。」

 それを聞いて箒の目から・・・溢れんばかりの涙が溢れ始めた。

 「へっく・・・ひぐ・・・・ウワアアアアアア!!」

 泣きながら箒は八紘を抱きしめていた。

 今まで甘えきれなかった分も含めて一杯・・・泣いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「箒ちゃんはどうしたんだ兄貴?」

 「ああ、泣き疲れて寝てしまってね。今千鶴が寝巻用の浴衣に

着替えさせてる。」

 「そうか・・・未だ子供だもんな。」

 「ああ、所で弦。お前に」

 「分かってるさ兄貴、護衛についてなら俺が手配しておくよ。」

 「すまないな、今日はこれで帰るのか?折角だから飯でもドウダ?」

 八紘がそう聞くと弦十郎はこう答えた。

 「悪いな兄貴、何せ今や戦術機の登場で自衛隊の旧式になり下がった

兵器の受け取りとかで警察全般それの使用説明に俺も四苦八苦しているからな。

俺も勉強しなければならないしな。」

 それじゃあと言って弦十郎が立ち去ろうとすると八紘はこう言った。

 「・・・弦、・・・ありがとうな。今回紹介してくれて。」

 そう言うと弦十郎はこう返した。

 「・・・兄貴は今まで風鳴の事で頑張ってたんだ。

これくらいはしとかないとな。」

 それじゃあなと言って立ち去る弦十郎を見て八紘はこう答えた。

 「・・・済まない。」

 そう呟くしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・おはようございます。」

 「ああ、おはようってもう夜だがな。」

 八紘は起きた箒に向けてそう言って箒の表情を見た。

 目元が赤くなっているが心がすっきりしたようである。

 すると風鳴は箒に向けてある事を言った。

 それは・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「突然だが君がこの家に入るにあたり政府はある条件を言いだしたんだ。」

 「?」

 「『重要人物保護プログラム』という元はアメリカにある制度なのだが

これは犯罪に対して重要な情報を提供してくれる代わりに戸籍等を新しく

作り変えらせてその人の人生をもう一度零からやり直すという制度なんだ。」

 「それに伴って新しい名前にするようにと言われているがそれで良いのなら」

 「それで・・・私は普通になれますか?」

 箒はそう聞くと八紘はこう答えた。

 「まあ多少不便なところがあるかもしれないがそれでも普通の暮らしは

保証できると思う。」

 「でしたら私を・・・宜しくお願い致します。」

 「・・・分かった、で名前なんだが君の名前の箒は『ほうき星』、つまり意味は『どれだけ遠く離れようとも必ず帰ってこれる』という意味なのは

知っているかい?」

 「はい、父が私の名前についてそう教えてくれました。」

 「『ほうき星』、何百年に一度とも言われる彗星の一つで次にいつ会えるか

分からなく会えたとしても既に忘れ去られている私からすれば悲しい星だ。」

 「・・・はあ。」

 「だからこういう名前にしたのだがどうかね?」

 八紘はそう言ってある紙を渡すと箒はこう聞いた。

 「この意味って何ですか?」

 「ああ・・・それはね。」

 八紘はその名前の意味を言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして1週間後。

 「それじゃあ新しいお友達を紹介するわね。名前は??」

 そう言って教師が少女に向けてそう聞くとポニーテールの少女はこう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「『風鳴 翼』です。よろしくお願いします!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『翼、その意味は大空に羽ばたいて自分の生きたいところに行き

自分の意志で未来を進んで欲しいという願いの言葉だ。』




 新たな名前で新しい人生を!


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IS・・・動かしちゃった。

 宗壱、ISを動かす!


「いやはやそれにしてもまた酷くやられたな鬼塔?」

 「( ̄∇ ̄;)ハッハッハ・・・本当にですよねえ。」

 2020年5月5日・こどもの日

 本来ならば休日なのだが今はそれどころではないのだ。

 何せ研究所が・・・半壊同然になっているからだ。

 「然し《女性権利主張団体》は何回襲えば気が済むのだ?」

 「私じゃなくて彼女たちのトップに聞いてください。」

 女性権利主張団体

 それはIS登場以降に現れた組織で《ISを使える我々女性こそ優良種であり

男は劣等種である》という何とまあ阿保な事を口走る組織であるのだが今やEU内では無視できない勢力となっておりつい最近ではイギリスでクーデターが起きて

女性首相を中心(全員女性権利主張団体のメンバー)となった政権が発足されて以来男性は大体がサンドバッグか売春夫となっており金持ちも問わず酷い目に遭っており一時は国外から脱出する人間たちもいたがあらゆる交通網に検問が入っており

出て行くものなら見せしめにISで嬲り殺しにするという酷い状況となっている。

 然し何故イギリスなのかというと日本では戦術機がISよりも幅広く

運用されているためISはモンドグロッゾかIS学園に配備して運用か

次世代機開発の為の運用と日本では戦闘は小規模でしか出来ておらず

女性権利主張団体の活動は世界で最も最小と言っても過言ではない。

 そんな中に於いてもどこかの国で奪ったISで襲撃してくるのでこちとらは

たまったものではないため新型戦術機や新兵装のテストも兼ねた戦闘を行っており

今や斑鳩グループ専属部隊が出来上がっている。

 ぶっちゃけた話国内で戦闘部隊を作るというのには賛否両論あったが各研究施設や重要拠点、都市に対してのみ許可されているため問題はない。

 「今回は半壊か、流石に第二世代IS5機では相手が悪かったな。」

 「まあそれでしたらまた研究所の半壊した箇所にミサイルとか付ければ

良いじゃないですか。」

 「貴様しれッと言っているが周りを見てから言え。」

 斑鳩が鬼塔に向けてそう言うと鬼塔は周囲を見渡した。

 周りに見えるのは開発工場という名目で広い敷地と後ろに聳え立つ山々と・・・

ハリネズミの如き砲台の数々であった。

 いや何でだと思うほどの異常なほどの光景であろう。

 屋根の上にはイージス艦で使われる対空機関砲、戦艦で使っていたであろう

砲台、ミサイル発射装置などなどレーダーまであるのだから最早要塞と言っても

過言ではなくこれはこれまで行くと度も現れた産業スパイや女性権利主張団体の

メンバーに牽制するという名目で配備されているのだが正直なところ・・・

オーバーキルと言っても仕方ないが慣れとは恐ろしいものだ。

 何があったとしても大隊が上空で撃墜されて逮捕された後に機体を押収されて

コアは日本政府に返しているのだから。

 「父さん!」

 「ああ、宗壱か。どうしたんだそんなに慌てて?友達と遊んでいたろ??」

 「そんな事言っている場合じゃないだろう!研究所が半壊したって聞いて」

 「大丈夫大丈夫、その時父さんは家にいたから

それにデータを確認しないといけないからね。」

 そう言って( ̄∇ ̄;)ハッハッハと笑う鬼塔を見て宗壱はこう呟いた。

 「そうか・・・良かった~~。」

 ホッと落ち着くと宗壱はISを見てこう聞いた。

 「ねえ父さん。このISってどうするの?」

 「ああ、そいつは襲撃してきた連中の機体だから触っても良いけど

気を付けてな。」

 はーいと宗壱はそう答えて襲撃したIS《ラファール・リバイブ》を触ろうと

手を伸ばすとそんな中で鬼塔は斑鳩に向けてこう聞いた。

 「やはり第三世代機何ですが早急な配備が必要ですね。」

 「だが未だ十年しか経っておらず然も今は第二世代機で十分なのにか?」

 「ですがISの進化を考えれば矢張り」

 

 

 

 

 

 

 

 「ウワアアアアアア!!」

 「「!?」」

 すると突然宗壱の悲鳴を聞いて鬼塔と斑鳩は何事だと思って振り向くと

目に映ったのは・・・。

 「「・・・・・へ?」」

 「え、ナニコレ?どうなってんの??」

 ISを纏った・・・宗壱がそこにいた。

 すると斑鳩は鬼塔に向けてこう聞いた。

 「おい、お前の息子は男だよな?」

 「はいそうですよ・・・そうだよな?」

 斑鳩と鬼塔は互いにそう言うがもう一度宗壱の方を見て・・・

大声でこう言った。

 「「いや何でIS纏ってるの!?」」

 そう言うしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「それでこれからなんだがなあ。」

 「これって・・・下手したら最悪な事になりません?」

 鬼塔は斑鳩に向けてそう聞くと当たり前だと言ってこう続けた。

 「下手したら宗壱君は実験台として研究所送り・・・其の儘芋蔓式に彼の出生がバレて色々と面倒なことになりそうだからなあ。」

 「そうなんですよねえ。」

 斑鳩の言葉を聞いて鬼塔も同感だとそう思っている中で隣で話を聞いていた

真壁がこう提案した。

 「ではこういうのは如何でしょう?彼は高校進学と同時にIS学園に送るまでに我々が彼を鍛えるというのは?」

 「ですがそれでも何時かバレるかと」

 「それは《風鳴》元総理に頼みましょう。ああ見えて顔が広いですしそれに

彼には確か引き取った少女がいますが養子で色々と複雑な事情がある為に自衛用のISを製造するという大義名分と我々もIS部門に参入できる言い訳が立つのでは?」

 「・・・仕方あるまい、14年前から共犯関係だった彼とも

もう一度話さなければな。」

 「事業は私が計画を。」

 「じゃあ私は機体の設計ですね。」

 「それに+して奴の教導もな。」

 互いにそう言って更に今後についての計画を話していた。




 次回は宗壱と翼が出会う。


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自分の相棒

 相棒は大事だ。
 大切にしろよ。


 それから1か月後

 「え、俺に専用機!!」

 「そ、お前IS動かしてしまったからな、それで俺が作ったんだよ。その為に

《IS開発部門》を立ち上がたんだからな。」

 鬼塔は宗壱に向けてそう言いながらポチポチっとボタンを押して扉を開くと

すぐそこに・・・ISが鎮座されていた。

 大型のアンロックユニットスラスターと装備された大剣が特徴的な灰色のIS。

 「こいつが・・・。」

 「そ、こいつがお前のIS、《灰戦騎》だ。」

 「《灰戦騎》。」

 そう言って宗壱はその機体の周りを見回していると鬼塔はこう説明した。

 「この機体は中近距離型のISで特徴的なのはこの大型スラスターだ。

こいつを最大加速すればイグニッション・ブーストと同じスピードを出すことが

出来るし何よりもこいつの第三世代兵装はAIサポートによるビットシステム!!」

 そう言うと鬼塔は端末を宗壱に押し付けるように見せてこう続けた。

 「こいつのビットはイギリスで開発された奴とは違ってAI補正が入るから

最大使用数は6基にも関わらず機体操作をしつつ戦闘が出来るという優れもの!

然もAIにおける自立学習システムも相まって使用する度に滑らかな動きが

出来るようになると良いこと尽くしなんだーー!!」

 「・・・・・父さんって普段こんな感じなんだな。」

 宗壱は鬼塔のハイテンションな声を聴いて呆れながらそれを聞きつつ宗壱は

こう聞いた。

 そう言えば父さん、一つ聞いても良い?」

 「?」

 「《灰戦騎》の隣にあるあの機体は何?」

 そう聞いて隣にある2機の機体を見るとああ、あれなと言って鬼塔はこう続けた。

 「あれは別の人が使う機体だよ。」

 「?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして場面は移り変わって東京にある・・・スタジオ。

 「神様も、〇らないー!思い〇歴史をー〇ろうーー!!」

 「ハイ!良いよ翼ちゃん!!今日はここ迄!!奏ちゃんと休んで休んで!!」

 「ハイ!ありがとうございました!!」

 音楽を歌っていた少女がそこにいた。

 名前は《星音 翼》、《風鳴 翼》であると同時に《篠ノ之 箒》が

アイドルとして歌っていた。

 何故アイドルになっているのかというと・・・ただ単に中学の友達が面白半分で受けてみないかと言われて受けてみたら受かっただけではなく

プロデューサー自らが頼み込んでアイドルになったがそれに伴い彼女に

マネージャー兼ボディーガードとして風鳴元首相が知っている人間を当てたのだ。

 その人間の名は《遠藤 シズナ》、関西出身のボディーガードナーである。

 人当たりの良さと同時に翼に対しても一人の人間と接してくれるだけではなく

生活面や学業面においても信頼する人間なのだ。

 そしてもう一人翼が信頼する女性が・・・この人だ。

 「お疲れ翼!」

 「ちょ!びっくりさせるな《奏》!?」

 「悪い悪い、つい何時もな。」

 そう言いながら悪びれもなく答えるのが翼にとって姉の様な存在ともいえる女性《天羽 奏》である。

 彼女は箒よりも前からアイドルで先輩なのだが本人曰く《別にこれから

コンビ組むんだから呼び捨てで良いぜ!》と男前な事を言う為最初は抵抗したが

もう諦めたと言わんばかりに今では呼び捨てになっている。

 すると奏は翼を見てこう聞いた。

 「未だ引きづってんのか?ISの事。」

 「ああ・・・正直未だ迷っている。父さんが私の事を想ってくれているのは

嬉しいが私はISは・・・。」

 そう言ってあの時の事を思い出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 数日前

 「え?専用機・・・ですか?」

 「ああそうだ、向こうからそう言われてな。企業のテストパイロットとしてだがそこは父さんとは懇意にしていてな、聞くだけ聞いてみないか?」

 「・・・考えさせてください。」

 「お前がISの事をどれだけ憎んでいることは私も知っているが取敢えず・・・

済まない。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・私も変わらないといけないのかもな。」

 「?何だって??」

 「イヤなんでもないよ奏。それに私はIS学園を受けなきゃいけないし。」

 翼はそう言って自身の立ち位置を思い出した。

 何せ自分は《風鳴 翼》である前に《篠ノ之 箒》、姉である束に対して

日本政府は安全の為にここに置かれることが決まっているのだがそれでもと

勉強ぐらいはなとそう思っていると奏がこう言った。

 「そんなに辛気臭い顔すんなよ、アタシら《ツヴァイ・ウイング》が

これで解散じゃないんだぜ!夏休みに冬休みとかでライブしなきゃあ

いけないしさ!!」

 「けどそれだったら奏はどうするんだ?」

 「アタシはアイドルしつつやっぱ女優に向けて勉強」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「それなんやけどその勉強は三年後までお預けやで。」

 そう言って後ろから《遠藤 シズナ》が2人に向かってそう言うと奏が

こう聞いた。

 「えっと《シズナ》さん・・・それって一体?」

 何でと聞くとシズナはこう答えた。

 「簡単な話や、奏もIS学園に生徒として入学するんやで?」

 「いや待ってくれ!初耳って言うかマジで言ってんのかよ!?

アタシの成績知っているんだろう!!?」

 「やからこそもう一度学校に行って知識入れ直すんやろが!翼が休んだら

クイズ番組赤っ恥確定やで!!」

 「うぐ!」

 それを聞いて奏は苦い表情を浮かべた。

 そう、彼女は馬鹿なのだ。

 翼の勉強も正直なところ頭を悩ますところが多いのだ。

 おまけに徹夜でクイズ番組に向けて翼の下で勉強をしなければ馬鹿なのだ。

 「やからこそ《ツヴァイ・ウイング》2人がIS学園に入学すれば

名前も爆上がりなうえに企業から機体を貰えればスポンサーが増えて

うちらはウハウハやからほら勉強勉強!!」

 「今最後にとんでもない事いてなかったか!?」

 「お前何言うとるんや!勉強せーへんやったら・・・バカしかおらん

お笑い番組で尻たたきされてもらうで~~。」

 「畜生この悪魔がーー!!」

 奏はそう言いながら参考書を読むことと相まった。

 そして翼はシズナを見るとシズナはにこりと笑っていた。

 恐らくは奏も一緒にいれば精神的苦痛が軽減されるんじゃないかというシズナの思いやりに翼は心の中でこう思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「(ありがとうございますシズナさん。)」

 そう思いながら2人は勉強を始めた。




 《灰戦騎》
 見た目は《機動戦士ガンダムUC》に出てくる《バンシィ》に《フェネクス》の羽と《SEED》シリーズに出てくる《ストライクノワールガンダム》のバックパックを
装備している。
 本機は宗壱用に整備された機体で第三世代兵装はビットであるが内部にAIが
搭載されているためビットを動かしながらの高速移動が可能となっている。
 また、本機は実験機である為ここから新たに機体を作る事も考えられている。
 




 武装
    大型ブレード*1
    ハンドガン*2
    ワイヤーアンカー*2
    ソードビット*6


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アイドルが来た!

 アイドルが来ましたあ。


 それから2週間後。

 翼と奏はシズナの運転する車と共に鬼塔がいる製造工場に入った。

 「すげえ・・・まるで要塞だな。」

 「ああ、然しここ迄大掛かりな武器を所有する辺りやはりここは

『斑鳩グループ』にとって重要なのだろうな。」

 「当たり前やで、ここは『戦術機』の製造拠点。『女性権利主張団体』の襲撃が

後絶たんからこうやって重武装化しているっていう話やで。」

 シズナがそう言って駐車場に向かっているととある男性が見えたので

シズナは窓を開けてこう聞いた。

 「アンタが『鬼塔 久三』はんか?」

 「ええそうです。そういうあなたが『遠藤 シズナ』さんですね?」

 「そうや、そんで『ツヴァイ・ウイング』も一緒や!」

 そう言って後ろの席を見てみると確かにいた。

 そして鬼塔は翼と奏に向けてこう言った。

 「ようこそ、私がここの開発責任者の『鬼塔 久三』だ。君達の機体は既に

整備室に格納されているから先ずはお茶でも。」

 そう言って鬼塔は2人を研究所にある待合室に案内した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ここがそうです、既に息子がセッティングしていますので。」

 「息子ハンがおられるんですか?」

 「ええまあ、と言っても私は未婚であの子は引き取ったんですけど

あの子には未だその事話していないもので。」

 内緒ですよとそう言うと鬼塔が扉を開けたその先には宗壱が

お茶とお菓子を用意していたのだが翼は宗壱を見て・・・目を大きく見開いて

こう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・一夏・・・!!」

 そう呟くが宗壱は自身の名を名乗った。

 「一夏?俺は宗壱ですけど?」

 「・・・あ・・・スミマセン、人違いでして!」

 「イヤイヤ良いですよそんなのって言うかアイドルに頭を下げられたなんて

知られたら俺粛清されかねないので良いですって!!」

 宗壱は翼に向けて慌ててそう言うと久三は宗壱に向けてこう言った。

 「あれ?何かあったのか??まあ良いけど宗壱、お前も残りなさい

ここで話があるから。」

 「あ・・うん。」

 「「??」」

 翼と奏は何でとそう思っていると久三は2人に座る様に促した。

 「それじゃあ座って座って、宗壱も。」

 そう言って3人が座るともう一つの席にシズナが座るとさてとと言って

2人に向けてこう言った。

 「それじゃあ翼さんと奏さんには専用機が配られるけどこの機体は

ウチの機体であると同時に日本政府の所属となります。そうなった場合

有事の際には出撃となるのでご容赦を。」

 それを聞いて2人はこくりと頷くと久三はこう説明した。

 「それではまず翼さんに与えられる機体は『蒼羽場斬』、

近接格闘型のISです。」

 それを聞いて翼は資料を確認した。

 資料には弐本の刀と銃剣が一丁装備されていた。

 「次に奏さんに与えられる機体は『橙天槍』、高機動型で飛行性能は

折り紙付きです。」

 それを聞いて奏も資料を見てみるとマシンガンが一丁、シザーシールドと

大型の槍が1本装備された機体である。

 「先ずは『蒼羽場斬』ですが第三世代兵装としてあげられるのは

プラズマを使った高周波振動刀です。こいつは光学兵器に対抗できます。」

 「そして『橙天槍』は可変機構が採用されていまして第三世代兵装は

槍と盾を合体させてそれをアンロックユニットに搭載させれば同じ様に

振動波によって機体の残像を作る事が可能となっています。」

 後は慣れですねとそう言うとシズナがこう聞いた。

 「ほんで?こいつはライブでも使えるんかいな?」

 そう聞くと久三はこう答えた。

 「ええ、武装は全てオミットされますがライブは出来ますよ。」 

 「よっしゃー!これでISを使ったツアー内容が出来るわ~~!!」

 シズナはそう言って喜んでいるが翼は何やら浮かない顔をしているので

宗壱は何でだろうと思ってこう聞いた。

 「あのう・・・どうかなされましたか?」

 「ああ・・・いいえ、何でもありません。」

 「?」

 宗壱は翼の表情を見てどうしたんだろうとそう思っていると久三がこう言った。

 「それじゃあ整備室に行きますか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「へえ、こいつがねえ。何だかカッコいいな!」

 「これが私の。」

 奏と翼は互いにそう言いながら自分の機体を見ているとシズナが

こう切り出した。

 「本じゃ先ずはこいつを使って訓練らしいけど教師は誰なん?」

 「ああ、それでしたらこちらの戦術機部隊の人がやりますので。」

 それを聞いてシズナはそうかというと2人に向けてこう言った。

 「ほなそれやったら1週間後にまた来るからちゃんとやるんやでえ?」

 シズナはそう言って立ち去って行くのを見て久三は2人に向けてこう言った。

 「それじゃあ訓練に入ろうか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして夜。

 本来ならば寝ているはずの翼であったが何だか寝付けない様子で

外を歩いていた。

 「(またISか・・・もうこいつとは関わらないと思っていたのになあ。)」

 そう思いながら翼は右手に付けられた剣の形をした腕輪を見ていた。

 「(私は結局あの人の関係者なのかもな・・・・)」

 翼はそう思いながら自嘲しているとある事に気づいた。

 「?あそこは未だ開いているのか??」

 実験棟の一つが未だ明るいので何でだろうと思って近づいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それが運命何だと分からないまま。

 




 何を見た?


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出会い

 蒼羽場斬
 第3世代機 システム(高周波振動刀)プラズマ付き
 レーザー兵器に対応できパイロットの意識一つで強弱が付けられる。
 見た目と武装は「ガンダム00」に出てくる(ガンダムエクシア)
 橙天槍
 第三世代機、システムは楯と槍を機体に合体させることで機体その物を
高周波振動刀と同じ様に出来る。
 見た目と武装は「ガンダム00」に出てくる(ガンダムキュリオス)


「もう夜なのに・・・まだ仕事しているのか??」

 翼はそう言いながら実験棟の出入り口は・・・閉まっていたため

裏口から入って暫くしてある部屋に明かりがあるのが分かって少し扉を開けて

中に入ると目にしたのは・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「え?・・・男がISを・・・動かしてる?」

 そう、動かしているのだ。

 自身の想い人とそっくりの男性が・・・ISを。

 灰色に近い黒の機体が縦横無尽に飛び回って機体を動かしていた。

 そんな中で久三がいるのを見て翼は何で彼もとそう思っていると機体の動きが

何故か変わった。

 機体背面部にある大型のウイングから六基のソードビットが舞い踊ってバルーンを貫くと今度は腰に装備されているハンドガンで撃ち落としながら

バスターソードを使用して薙ぎ払うというシンプルなものであったがそれでも・・・美しかった。

 何一つ迷いのない剣筋に翼は呆けていて・・・つい人前に姿を現した瞬間に・・・宗壱が久三に向けて通信した。

 『父さん!誰かがいる!!出入り口に!‼』

 「はあ!・・・一体誰・・・翼さん?」

 「あ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あの後何見たのかを聞かれた翼は少しして答えた後でこう聞いた。

 「あのう・・・彼は」

 「ああ、間違いなく動かせれるんだよあの子。」

 「一体どうして」

 「私にも分からない、だが一つだけ言えると言うならば・・・

あの子の存在は間違いなく第二の白騎士になると言っても過言では

ないだろうね。」

 「・・・確かにそうですね。」

 翼はそれを聞いて確かにとそう思っていた。

 嘗て白騎士事件の一件で世界の軍事字状は様変わりして

今やパワードスーツや新兵器・IS開発などである意味で今の日本は

ライセンス生産等でウハウハなのだ。

 そして女尊男卑と言う酷い風潮が海外では主にEUで蔓延しており

もし万が一発覚したら彼を神輿にするという輩や暗殺すると言った面々が

出るかもしれない。

 幾ら要塞の様な施設と化したこの斑鳩グループも只では済まないだろう。

 というかこれ以上火種は増やしたくないという所が本音であろう。

 すると久三が翼に向けてこう言った。

 「まあ見た以上は内緒に・・・無理だよなあアイドルだと色々と見の周りの

報告とかをネットでやるもんだからどうしたもんか」

 「あの・・・私黙っています。」

 「・・・へ?」

 久三はそれを聞いて顔は何でと思っているが内心はこうであった。

 「(だよねえ!この子だって秘密あるし僕知っているし!!)」

 「私には秘密がありますし誰もが持っていますから私は黙っています。」

 「そうか・・・良かったー。(本当に良かったーー!!)」

 内心マジで喜んでいる久三であった。

 そして久三は着替え終わった宗壱に向けてこう言った。

 「それじゃあ宗壱、彼女を部屋まで送って言ってくれるか?父さんは

これから残業している皆と会議するから。」

 「うん、お休み父さん。」

 「ああ、お休み。」

 久三は宗壱に向けて笑顔でそういうのを見て翼は少しだが・・・

羨ましそうな表情を浮かべていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「済まないな送って貰って。」

 「いや良いって、女の子がこんな夜中に一人でいるのがあぶねえだろ?」

 「ここは敷地内だぞ?」

 「だけど万が一って事があるだろう?そう言う時に備えて行動するようにって

父さんが耳に胼胝が出来る程教えてもらったからな。」

 「ふふ、良いお父さんだな。」

 「ああ、俺の自慢の父さんだ!」

 満面の笑みを浮かべる宗壱を見て笑顔で笑っている翼を見て少し赤面している

宗壱は翼を見てこう思っていた。

 「(本当に綺麗だよなあ、同い年なんて思えねえよなあ。)」

 そう思うが当たり前であろう。 

 スタイルは間違いなく奏よりも上で特にバストサイズに至っては間違いなく

同い年の女子よりも間違いなく大きい。

 それに伴い偶にだが一緒にグラビア何かにも出ている程だ。

 それを知っている宗壱からしたら高嶺の花とも思える程の少女と

歩いている事には驚愕とも言えよう。

 そして宗壱はそう言えばと思ってこう聞いた。

 「そう言えば俺の事を『一夏』って呼んでいたけど

俺とそいつそんなに似ているのか?」

 そう聞くと翼はこう答えた。

 「ああ、本当に似ている!実際双子かと思えるほどにな。」

 「へえ、会ってみたいなあ。」

 「そうか・・・なあ。」

 「?何か煮え切れないような言葉だけどどうしたんだ??」

 宗壱はそう聞くと翼はこう答えた。

 「・・・昔私は虐められていてな、その時に助けてくれたのが一夏で

私も慕っていたんだ・・・いたんだが。」

 「?」

 「離れてアイドルになって今となってはだがアイツの見る目はまるで・・・

画面の向こうにいる誰かを見ているかのような・・・そんな感じだったんだ。」

 「へえ・・・」

 「だがお前は違う、私をちゃんと見ている。真っすぐに私を。」

 「普通はそうだろ?」

 「ああ、普通だったな。」

 翼はそれを聞いて確かにとそう答えると部屋の前に着いたので宗壱と別れる前にこう言った。

 「それじゃあ・・・これから宜しくな。」

 「ああ、こっちこそ。」

 宗壱と翼は互いにそう言って別れた。

 互いに・・・仲間と呼ばれる関係となるまでそう時間はかからないであろう。




 次回は・・・あの事件。


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嘘だろうと思う事は必ず起こる

 例のあれが起きます。


 それからと言うもの奏と翼はISの訓練や勉学等を集中的に(特に奏)行い

機体調整も念入りに行っていた。

 そして宗壱の方も順調に捗っており発表出来る位の完成度迄仕上げていた。

 それだけではなく全ての機体の強化兵装なども製造し始めており少しずつであるが機体に装備されていくこととなっている。

 そんな中で久三はコーヒーを飲みながら《灰戦騎》の兵装を眺めていた。

 これらを基に新たな兵装を作るためという大義名分(実際は眺めていたいだけ)で見ていると久三はこう思っていた。

 「(社長の話によればIS学園の学園長とも話はついているから卒業後に

発表されるって事が決まったし進路についての入学金は奨学金で何とするって

言ってたし後は荷造りに必要な物資の運び出しの準備ぐらいだな。)」

 そう思いながら更にこう続けた。

 「(思えばあの子を育てて15年、色々とあったけどそれなりに充実した

毎日だったなー、3年・・・長期休暇除いてもあの子と一緒に暮らせれるのは

もうあと僅かか。)」

 なんだか寂しくなるなあとそう思いながらコーヒーを飲んでいると・・・斑鳩から電話が来たので受話器を取った。

 「はい社長、どうしましたか?」

 『貴様の所にテレビあるな?』

 「ええありますけど何かありましたか?」

 『点けて見ろ。』

 「?」

 何だろうと思って点けて見るととある情報が流れてきた。

 その内容は・・・これだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『世界発の男性IS操縦者発見!名前は《織斑一夏》!‼』

 「ぶふー!!」

 とんでもないニュースを見て久三はコーヒーを噴出したがそれだけでは

なかった。

 その相手が正に・・・宗壱と瓜二つに程近い人間なのだ。

 「ちょ!?何ですかこれって言うか宗壱と殆どそっくり・・・まさか!?」

 『ああ、恐らくは例の計画の生き残りだろうな。』

 「マジかよ・・・こんなの明らかにしたら風鳴さんも只じゃ。」 

 『確かにな、それとだがその風鳴殿からだがお主の息子についてデ

報告するそうだ。』

 「ちょっと待って下さいよ!あの計画がバレるってさっき」

 『いや、所詮は似た人間として片す。それに今公表してもそこに宗壱を匿えれば安全だし先ほどの少年は千冬殿の家に置いておき二十四時間監視させるために

更識を派遣するそうだ。』

 「あの有名な対暗部組織ですか・・・厄介な事になりそうだなあ。」

 『まあな、だが今後の事考え我がグループからも護衛部門の連中を

派遣させよう。・・・大人の我儘に子供を巻き込ませるのは如何せんな。』

 「ええ・・・本当ですよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後鬼塔宗壱の存在が世界にバレたのはそれからすぐの事であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「本当に済まない宗壱!この埋め合わせはちゃんとするから!!」

 「いや良いよ父さん、俺は気にしていないしって言うか友達からは

『女子校に通えるなんて羨まシネ‼』何て言われてるしな。」

 「アハハ・・・それもどうかと思うけどな。」

 久三はその友達はまあ半分は冗談であろうなとそう思いながら今後の事を

考えていた。

 「(やれやれ・・・これからどうなる事やら。)」

 そう思いながら夕焼けを眺めていた。




 次回は各国と原作ヒロイン及びオリヒロインサイドから見た反応です。


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世界の反応

 これで1巻にいける。


そんな光景を見ていたのは世界中にいたのでそれらを紹介しよう。

 先ずは日本。

 

 

 

 

 

 「一夏がISに?」

 翼はそれを聞いて目を丸くしていたが対して驚いていなかった。

 「となると宗壱もという事になるな、まあ私はまた奏と宗壱といられるなら

どうでも良いがな。」

 すっかり一夏に対して冷めきった感じの翼は席から立ち上がってこう言った。

 「さてと、そろそろ呼ばれるな。今日中に収録を終わらせないとな。」

 そう言って待合室から出て行った。  

 

 

 

 

 

 「男性のIS操縦者、私も専用機があったら・・・あそこに行っていたのかな?」

 少女はそう言いながら部屋でテレビを見ていた。

 水色の髪を内側に撥ねている眼鏡を付けた少女はテレビを消すと

電話が鳴ったので取ってみると電話の主はこう言った。

 『更識特別少尉、例の機体が完成した。4月から訓練に入ってくれ。』

 「了解しました。」

 そう言って電話を切って写真を見た。

 そこに写っていたのは・・・嘗て仲の良かった姉妹であった写真。

 あの日を境に疎遠になったがもう関係ないと言わんばかりに写真立てを倒して

見えない様にして部屋から出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 イギリス。

 「男がISを扱うなど・・・何と汚らわしい!そうでしょうチェルシー!!」

 「・・・ハイ、お嬢様。ですが話して見れば良いお友達に」

 「なれる訳ありませんわ‼男など下賤な存在ですわ!!」

 そう言って歩いて行く少女を見て赤髪の少し年上の少女はこう思っていた。

 「(このままだとあの子は最悪全てを失う事になってしまう!この国も・・・

このままだとあの子を利用されてでもしたら・・・最悪彼らに協力を

仰ぐしか・・・!!)」

 そう思いながら少女は空を・・・星を眺めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 フランス

 「へえ、男性IS操縦者ねえ、まあ私には関係ないか。」

 そう言いながら金髪の少女はテレビを見ていると・・・声が聞こえた。

 「おい何やってんだ『S』!スコールが呼んでるぜ!?」

 「ハイハイ今行くよ『オータム』さん。」

 そう言いながら少女はテレビを消して部屋の向こうにいる女性の所に

向かって行った。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 中国

 「何でヨ!どうして私がIS学園に行けないのよ!?」

 中国軍作戦司令部の一角で問い詰めている茶髪のツインテールの少女が頭の髪が後退している男性とちょび髭を生やしている男性に聞くが頭が後退している男性がこう答えた。

 「いや、君が言っていたではないか?『IS学園、ハン!受ける訳ない

じゃないの!?』と言っていたよな?」

 「仰る通りで。」

 「気が変わったのよ!」

 「そう言われてもこちらにも順序があるしそれに今行ったとしても入学式には

間に合わないしなあ?」

 「その通りで。」

 男たちは少しあざけわらったような感じでそう言うと・・・・。

 

 

 

 ガン!と壁から音が聞こえた。

 振り向くと何と・・・壁に穴が開いていたのだ。

 そして視線の先にいたのは・・・ISの腕部パーツを部分展開している

先ほどの少女がニコリと・・・少し影が入った笑顔をしてこう聞いた。

 「どうにかして下さい?オジサマ。」

 それを聞くと2人は顔を青くしてこう言った。

 「わ・・・分かった、何とか手を尽くそう。」

 「・・・・・」こくこく

 「ありがとうございましたーー!!」

 そう言って笑顔で立ち去るのを見て末恐ろしく感じたのかこう呟いた。

 「今どきの子とは・・・何を考えているのか分からんな?」

 「おっしゃる通りで・・・。」

 

 

 

 

 

 

 「(待ってなさいよーー!!一夏!!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ドイツ

 屋上にて銀髪の少女が空を眺めていた。

 隣には小型のテレビで織斑一夏についての特集を見るや否や嫌な顔をして消して空を眺めていた。

 「・・・教官。」

 そう呟きながら空を・・・夜空を眺めていると・・・自身の上に影が出来た。

 何だと思って目を開けるそこで目に映ったのは・・・胸の谷間であった。

 ・・・いや、何言ってんだと思っているようだが本当なのだ。

 そして少女は少し視線を更に上に向けると顔が見えた。

 人懐っこそうな顔。

 紅い目。

 自身と同じ銀髪に兎の耳みたいなリボン。

 すると少女の上にいる・・・もう一人の少女がこう言った。

 「ラウラ~、見つけた~~♪」

 ニコニコとそういう少女を見て少女ラウラはこう答えた。

 「何だお前か『エルム・M・ハインリヒ』。」

 何の用だとそう聞くと『エルム・M・ハインリヒ』はこう答えた。

 「ああそうそう、私IS学園に向かう事になったでしょう?」

 「ああ、私の機体をベースにした『ズィ―ベン』を使うのであろう?」

 「そうそう!それで私にさ、『織斑一夏』又は『鬼塔宗壱』にコンタクトを

掛けてみろって言われてるからさ!それでラウラにアドバイス聞こうと

思っててさ~~!!」

 どうしようかなあと聞くとラウラはこう答えた。

 「簡単だ、その無駄な乳で誘惑してみろ?男は簡単に堕ちるぞ?」

 「ブ~~!そんなんじゃなくてーー!お友達としてなれないかなあって事

なんだけどさ!!」

 「知った事か、軍にいる以上は任務を忠実にこなす事だが一つだけ

言っておくぞ。」

 「?」

 そういうとラウラはこう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 「『織斑一夏』は私は葬る相手だ、もしそいつと仲良くするようならば

貴様も潰すぞ。」

 良いなと言うとエルムはコクコクと黙って頷くとラウラはこう締めくくった。

 「分かったならばさっさと荷造りでもしておけ、さっさとな。」

 「ハ~~い。」

 そう言ってエルムは立ち去るとラウラは空を見上げてこう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 「『織斑一夏』・・・教官の恥さらし、必ず貴様を悉く消し潰してやる。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして再び日本

 

 

 

 

 

 

 「何だよ・・・これ?」

 テレビを映すとそこには自身と瓜二つの・・・『鬼塔宗壱』の写真を見ると

顔を青くしていた。

 そう、自身と・・・織斑一夏と瓜二つなのだ。

 いや、重要なのはそれではなかった。

 重要なのは・・・これだ。

 「何でアイツが生きてんだよ!アイツは死んだはずだろう!?

そんで俺が『織斑一夏』に成り代わったはずじゃなかったのかよ!?」

 大声でそういうと落ち着いた感じになってこう呟いた。

 「いや、慌てるな俺。俺は原作よりも強いんだ『織斑千冬』と同格の体力と

『篠ノ之束』と同じ頭脳って言う・・・・『転生特典』があるんだ、そうだ・・・

俺は最強なんだ・・・そして俺のハーレムが実現するんだよーー!!」

 アハハハッハと笑い声が聞こえるが彼は未だ知らない。

 既に戦術機がある時点でこの世界は原作ではない事に。

 そう・・・変わってしまったのだ。

 人も、世界も・・・そして運命も。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 IS学園

 「こいつが2人目か。」

 そう言っているウルフヘアーの美人な女性の名前はブリュンヒルデ

『織斑千冬』であるのだが斑鳩グループからの紹介で映っている宗壱の写真を見て驚いているが千冬はこう続けた。

 「『斑鳩グループ』・・・最近では軌道エレベーターの建造計画にも

携わっている程の多角経営グループ。戦術機を作って兵器産業においても影響力が強いか・・・だがこいつは・・・いやまさかな。」

 そう言って千冬は宗壱の写真を見て何か思ったような感じであるが意識を

切り替えてクラスの写真を見ていたが・・・この考えが真実であったと

分かった時には世界が変わっていく事に気づいた後であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さあ、舞台は整ったぞ。

 役者は集い、道化と歌姫、そして主人公が集うIS学園が・・・新たな舞台だ。




 エルム・M・ハインリヒ
 見た目は『アズールレーン』に出てくる『プリンツ・ハインリヒ』
 『黒兎隊』という組織に入っており軍の入隊経験はラウラよりも長い。
 機体はアンノウンであるがとある計画の機体である事は分かっているが
詳細は不明。
 前向きで明るく全員のムードメーカーであるが一回戦闘でスイッチが入ると
破壊衝動を抑えることが出来なくなるという難点がある。
 また、彼女の経歴は殆どが詐称されているため本当は何者かですら本人ですら
知らない。


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自己紹介

 やっと1巻に入った。


4月1日

 この日IS学園に新たな生徒が来た。

 各国から選ばれた生徒や日本国内において高い倍率を誇りながらも潜り抜けた正に猛者とも言っても良い面々である。

 そんな中で一年一組の教室では若い女性の声が聞こえた。

 「全員揃ってますねー。それじゃあSHR(ショートホームルーム)を

始めますよー。」

 そういうのは平均よりやや低めの身長で生徒たちとあまり変わらない位であり

ややダボッとした私服に加えてやや大きめの黒縁眼鏡をかけているのを見て

顔だけ見れば『子供が無理して大人の服を着ている』という感じに

見えそうにないが・・・顔の下・・・胸ら辺で考えを改める人間が多いであろう。

 服越しから見ても分かる程の爆乳が目の前でバルンと揺れていたのだ。

 そんな中で女性はこう続けた。

 「それではみなさん、一年間宜しくお願いしますね。」

 そういう中で・・・イレギュラーが一人いた。

 そう・・・IS学園は本来女学校なのだが今年はそうではないのだ。

 今年は2人もの男子生徒が来ているため内容が異なってしまうのだ。

 そんな人間の片割れでもある・・・織斑一夏はこう思っていた。

 「(等々本編の始まりだ・・・ここで俺は活躍してヒロインは全員

俺のハーレムだ!それにしてもアニメとかで見ていたけど山田先生の胸って

本当にでけえよなあ。顔ぐらいはあるんじゃねえかおい?)」

 そう思いながら織斑一夏は山田先生の胸をバレない様に見ている中で全員が

織斑一夏を凝視していて反応が無い為に山田先生は少し涙目になってこう言った。

 「じゃ・・・じゃあ自己紹介をお願いしますね、えっと出席番号順で。」

 そう言ってまず初めの生徒が挨拶している中で織斑一夏はとある少女を

探していた。

 その人間とは・・・。

 

 

 

 「(それにしてもどっち見渡しても箒がいないじゃねえかよおい!

どうなってだ?まさか入学すらしてねえって訳じゃないよなおい!!)」

 そう思っていると・・・目の前で声が聞こえた。

 「・・・君、織斑一夏君」

 「は、ハイ!?」

 山田先生の声を聴いて織斑一夏は飛び起きるかのように声を上げると山田先生は慌てながらこう続けた。

 「ア、あのゴメンね大声出しちゃって、あ、怒ってる?でもねあのね、

出席番号で今『お』が付く織斑君なんだけどだからゴメンね?

自己紹介してくれる・・・かなあ?」

 そう言いながら山田先生は胸の谷間を見せつけるかのようにそう聞くと

織斑一夏はそれを見てごちそうさまとそう思いながらこう続けた。

 「イヤスミマセン山田先生。そんなに謝らなくても良いんですよ?

俺が聞いていなかったのが悪いんですから。」

 そう言ってニヒルなスマイルを醸しながら織斑一夏は自己紹介した。

 「初めまして、『織斑一夏』です。得意な事は体を動かすことと料理、うっかりISを触ってしまった事からここに来てしまいましたが

これから一年宜しくお願いします。」

 それを聞いて黄色い声が上がるが織斑一夏は内心こう思っていた。

 「(へへへ、ちょろいちょろい。直ぐにこれだぜ、先ずは箒を後回しにして

今目の前にいる・・・あの女だ。)」

 そう思いながら織斑一夏は金髪のロングの美少女を見ていた。

 すると後ろから声が聞こえた。

 「ほー、貴様にしては上出来な方だな。」

 「あ、千冬姉って痛!」

 「織斑先生だ。」

 そう言って女性『織斑千冬』は織斑一夏の頭部目掛けて出席簿を頭に

見事命中させると女性がこう聞いた。

 「あ、織斑先生。もう会議は終わられたんですか?」

 「ああ、山田君。クラスへの挨拶を押し付けて済まなかったな。」

 「いいえ、副担任としてこれくらいはしないと・・・。」

 山田先生がそう答えると織斑千冬が全員に向けて自己紹介をした。

 「諸君、私が織斑千冬だ。君達新人を一年で使い物になる操縦者に育てるのが

私の仕事であるが私のいう事をよく聞き理解しろ。出来ないものには出来る迄

指導してやるが私のいう事を聞け。良いな?」

 そう言っていると・・・教室全体で声が響き渡った。

 「キャアアアアアアアア!千冬様、本物の千冬様よ!!」

 「ずっとファンでした。」

 「私、お姉さまに憧れて福岡からこの学園に来たんです!!

 「あの千冬様にご指導頂けるなんて嬉しいです!」

 「私、お姉さまの為ならば死ねます!」

 きゃいきゃいと騒ぐ女生徒達を尻目に千冬はこう呟いた。

 「・・・毎年のこととはいえ良くこれだけの馬鹿者が集まるものだ、

感心させられるが私のクラスだけではないよな?」

 凄く鬱陶しいそうな表情でそういう千冬の言葉を聞いて・・・

更にヒートアップした。

 「キャアアアアアアアア!お姉さま、もっと叱って罵って!!」

 「時には優しくして!」

 「そして付け上がらない様に躾をして~!」

 何だか後半は個人のあれが駄々洩れしているがそれを聞いている

千冬はもうどうにでもしてくれと言う表情であった。

 さてとと言って千冬は全員に向けてこう言った。

 「さっと、SHR(ショートホームルーム)は終わりとする。

諸君らにはこれから半月の間でISの基礎知識を叩きこませた後で同じく基本動作を染み込ませるが返事はちゃんとしろ。私の言葉には絶対に答えろ?良いな!」

 『『『『『ハイ‼!!!!』』』』

 それを聞いて女生徒達は口を揃えてそう答えた。

 そしてこの自己紹介は・・・他でも続いた。




 次は他クラス。


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自己紹介。②

 紹介は大切です。


 千冬が現れている中で一夏が探していた箒はと言うと・・・。

 

 

 

 

 

 1年三組

 「諸君初めましてと言っておこう。私が貴様らの担任となった

『ヴィレッタ・ヌゥ』だ。」

 この褐色の肌に銀髪の髪に片方は前に目を隠すかのように長く後ろに束ねた

彼女はアメリカ代表だった『ヴィレッタ・ヌゥ』。

 機体は『アラクネ』だったIS操縦者で同時に軍部にも所属していたが

第二回に於いて敗北後一線を退いて教職に就いた。

 「科目は実習が主だが貴様らは未だ未熟者ばかりだ、故に半年で基礎講習を

受けて貰うが分からないことがあれば何でも言ってくれ。分かるまで教えてやる。」

 以上とそういうと先ずは自己紹介と言って・・・この女生徒が手を上げた。

 「ハイ!『天羽 奏』。19歳で皆よりも年上だけどアタシは皆と同じラインからのスタート・・・って言うか分からない事があった時は教えて欲しいなあなんて。ああ趣味は体を動かす事だ。」

 そういうと辺りで・・・黄色い声援が巻き起こった。

 「見てみて!奏さんよ!」

 「あの『ツヴァイウイング』の?!」

 「私CD持ってる!」

 「後でサイン下さーいーー!!」

 そういうと『ヴィレッタ』は全員に向けてこう言った。

 「ほら貴様ら!そういうのは後でするとして自己紹介がまだ終わっていないぞ!」

 そう言って更に他からの自己紹介が終わりそして・・・。

 「『星音 翼』だ。皆と同い年だ。趣味は奏と同じく体を動かす事だが・・・

宜しくお願いします。」

 翼はぎこちない様子で自己紹介すると・・・更にヒートアップした。

 「星音さんってまさか!?」

 「ちょっとウソ!ツヴァイウイングが集結している!!」

 「もう私ここで死んでも悔いはないわ!!」

   

 

 

 

 

 

 「お前ら死ぬならその前にさっさと落ち着け。」

 ヴィレッタはそう言って周りの女生徒を宥めているが・・・正直な所

面倒くさそうな表情であった。

 全くと言ってヴィレッタは全員に向けてこう言った。

 「それでは終わったら授業に入る、教科書を準備するように。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして1年四組

 「これは・・・キツイ、滅茶苦茶に・・・キツイ。」

 宗壱はそう言って・・・教卓の真正面にある電子黒板を眺めているが

後ろの女生徒達の圧に正直な所・・・グロッキーになっていた。

 そんな中で教師が現れた。

 「初めましてと言っておこう。私が貴様らの教師である

『フィカーツィア・ラトロワ』だ。覚えておくように」

 淡々とした少し厳しそうな表情をするこの金髪の女性は

第一回ロシア国家代表生の『フィカーツィア・ラトロワ』、

結婚して退役したのだがIS学園が出来て暫く経って夫の会社の都合で

一緒に来日して以降は友人に紹介されてここに入ったのだ。

 夫と息子はこの学園から近くにある団地に住んでいるためラトロワは

そこから通っている。

 本人は最初は乗り気ではなかったが教導している間にこう言うのも悪くないと

考えていたりする。

 そしてラトロワは全員に向けてこう言った。

 「君たちは今日から入学したてだが中学からISの基礎知識を学んでいると

聞いているがここではさらに専門的な事を学ぶこととなるのだが・・・

中には初心者レベルもいると言う訳だ」

 そう言ってラトロワは宗壱に目を向けるとこう続けた。

 「よって簡単な所・・・諸君からすれば復習と何ら変わらないと思う用であるが専門的私見から見た講義とそうでないとは見方が異なる為君たちにとっても

-にはならないと考えてくれ。其れではまずは自己紹介を始める。」

 そう言って自己紹介ガ始まり暫くして・・・鬼塔の番が来たので

立ち上がってこう言った。

 「『鬼塔宗壱』です。趣味は料理と陸上。ええと・・・ISを動かせれるって

分かってしまってからは一応勉強したつもりですけど未だ分からない所が

ありますので・・・どうかよろしくお願いいたします!」

 そう言って頭を下げる宗壱を見て周りは何やら・・・ひそひそ話が聞こえた。

 「あの子があの?」

 「鬼塔ってもしかしてあの戦術機の?」

 「同姓じゃないの?」

 「けどそんな名前そう簡単には」

 そう聞いていると・・・とある女生徒がこう聞いた。

 「質問~、鬼塔ってもしかして『鬼塔久三』さんの親戚か何かですか~~?」

 そう聞いたのは・・・エルムであった。

 そんなエルムを見て周りはこう喋っていた。

 「あの子何処の子?」

 「綺麗な髪。」

 「何あの胸!何カップあるのよ!?」

 そういう中(何人かは羨望の眼差しを向けている)で宗壱はまあ良いかと思ってこう答えた。

 「ああ、はい。『鬼塔久三』は俺の父親です。」

 それを聞いて生徒一同が・・・驚いた。

 『『『ええええええええええええ!』』』 

 

 

 

 

 

 

 

 「あの『鬼塔久三』の息子さん!!」

 「嘘!有名人じゃないの!?」

 「どうしよう私変じゃない!!」

 「女尊男卑に差し迫った世界に数穴を開けた救世主!!」

 「けどEUはそうじゃないはずだよ?」

 「噂よ噂。」

 互いにそう言っている中でラトロワは宗壱に向けてこう言った。

 「全く、そういうのは言わなくて良いだろう?皆騒ぎ経っているぞ。」

 「スミマセン。」

 「まあ良い、それでは・・・次はお前だ。」

 ラトロワは宗壱に注意した後にエルムに目を向けるとエルムはこう答えた。

 「初めまして、『エルム・M・ハインリヒ』。ドイツの代表候補生です!

得意な事は嫌な事は直ぐに忘れられることでーす!」

 以上とそういうと質問が入った。

 「はーい、エルムさんに質問でーす。」

 「はいどうぞ!」

 「胸のサイズは幾つですかァ?」

 「ああはい、胸のサイズは」

 「そういうのは男子がいないときにやれ。」

 ラトロワはエルムに向けてそう注意した後に席に座らせるとこう言った。

 「それでは授業を始める。」




 そして昼休み。


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クラス長決め

 クラス代表を決めます。


 「そういえば聞いた?イギリスの代表候補生と織斑一夏君が次の月曜日に模擬戦を行うって。」

 「ええ?何で??」

 「何でもさ、イギリスの代表候補生が日本を侮辱するような事を言って決闘騒動になったんだって。」

 「けどよくそんな事言えるわね?織斑先生がいるのに。」

 「その織斑先生がイギリスの代表候補生に対して代表候補生としての

基礎講座をここで受け直させているんだって、放課後かららしいよ?」

 「全く馬鹿ねその子。それで、同郷の子は何て?」

 「今謝り歩いているようだけど最悪って事も。」

 「全く、イギリスの代表候補生はどういう教育を受けていたのやら?」

 

 

 

 

 

 

 

 「何だか凄い話になっているな?翼さん。」

 「ああ、間違いなく学園中の話題になっているが内容次第ではイギリスも

只ではすむ筈がないと思いたいがな。」

 「何せ今のイギリスは女尊男卑の総本山扱いになっているし議会も

そいつらのシンパが殆ど全員だから注意もしないだろうな。」

 「それにしてもまあ・・・私と宗壱君もだけどね。」

 宗壱、翼、奏、そして・・・エルムが互いにそう言いながら食事をしているが

そう・・・宗壱も同じなの。

 全ての始まりは2時間目の前である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「それでは各種武装の説明と行きたいところだがクラス代表を決めたいと

思う。」

 ラトロワがそう言って全員に向けて説明した。

 「クラス代表とは・・・まあ早い話がクラス長だな。月末に行われる

クラス対抗戦の出場だけではなく生徒会の会議や委員会の出席となっている。

尚一年間は変えられないので全員よく考えて決める・・・この際だ、

生徒手帳に誰を入れるかのデータを貴様らに送信するからそれで決めてくれ。」

 そう言って送られた情報からクラス全員の名前が出ると

それぞれデータを送信すると黒板型のディスプレイから表示されるとこれが出た。

 

 

 

 

 

 

 鬼頭宗壱 15票

 エルム・M・ハインリヒ 15票

 

 

 

 

 

 

 「え!?俺!!」

 「あれ?私が出てる??」

 宗壱とエルムが互いにそういうとラトロワは2人を指名して立たせると

こう聞いた。

 「さてと、民主主義によればこの場合は多数の決定におけるものであり

決選投票にもつれ込むこととなるようだが貴様らは専用機持ちである事から・・・分かっているな?」

 ラトロワはニヤリと2人に向けてそう聞くと生徒の一人がこう聞いた。

 「あのうラトロワ先生、質問が?」

 「何だ?」

 「鬼頭君も専用機持ち何ですか?」

 そう聞くとラトロワはこう答えた。

 「ああそうだ、何せ男性IS操縦者だからな。用心の為に持っていても

不思議ではあるまい?」

 そういうと鬼頭を見て互いにこう言った。

 「良いなあ、専用機。」

 「私も欲しいなあ。」

 そういうが宗壱はこう反論した。

 「そんなこと言っても専用機持っていたら持っていたで大変なんだぜ?

機体の調整は俺が毎回調整しなきゃあいけないしそれにレポートを纏めて

兵装の確認も自分なんだぜ?それだったらなあ。」

 「まあそうかもしれんがそれでも色々と特典が付いていると思えばなあ。」

 宗壱の言葉に対してラトロワは少し遠い目をしてそう言っていた。

 そしてラトロワは2人に向けてこう提案した。

 「それではだ、来週の月曜日の1500に第5アリーナにて試合を

行うとしよう。第5アリーナは学園の左下にある海際である為送れない様に。」

 それでは授業といくぞと言って授業ガ始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「そういえばそっちはどうなんだ?」

 宗壱が翼に向けてそう聞くと奏がこう答えた。

 「ああ、翼がなったぜ。」

 「へえそうなんだ。」

 宗壱は翼を見てそう聞くが翼はこう答えた。

 「私は奏が良いと言ったんだがな。」

 「だってよ、アタシは皆よりも確かに年上だけどさ。それでもアタシよりも

頑張り屋な翼の方がうってつけって思ったのさ。」

 奏はそう言って翼の頭を撫でていると翼は唇を尖らせてこう聞いた。

 「そういって本当は面倒くさいって理由だろう?」

 「・・・ナンノコトカナ?イミガワカラナイヨ」

 「片言で答えるな!」

 翼は奏に向けてそう言うと・・・声が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「箒?」

 「!!」

 翼はその声を聴いて目を見開いて見てみると目の前にいたのは・・・

織斑一夏であった。

 「箒?」

 宗壱はそれを聞いてどうしたんだと思っているが織斑一夏は翼に向けて

こう続けた。

 「やっぱり箒じゃないか?懐かしいな6年ぶりかな?見違えた」

 「済まないが人違いだ。私は『星音 翼』だ。」

 「何言ってんだよ箒?俺だよ俺、ほら『篠ノ之」

 「人違いだと言っている。」

 「何初対面みたいな口調なんだよ?ほら?幼馴染の」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「本人が違うって言ってんだから別に良いだろう?」

 「お前確か・・・『鬼塔宗壱』だったな。」

 「だったら何だよ?」

 「どいてくれないか?俺は『箒』と話したいんだ。」

 「翼さんが嫌がっているんだ、無理やり話すような奴の言う事なんて

聞きたくないな。」

 「何だと・・・!!」

 織斑一夏はそれを聞いて少しぎろりと睨みつけるが奏も参戦してこう言った。

 「こいつは『星音 翼』だ。アンタの言う奴はいないしこいつが違うって

言ってんだから違うんだ。近づかないでくれるか?」

 「アンタ何様のつもりだ!」

 「アタシはこいつの相棒だ!相棒を見捨てる程屑じゃない!!」

 「奏」

 翼はそれを聞いてウルリトシテいると周りの視線が集まり始めたのか織斑一夏は少し離れてこう言った。

 「まあ、今日はこれくらいにするけどまたな箒。」

 そう言って立ち去って行くがエルムは宗壱に向けてこう言った。

 「アイツなんか嫌い、自分中心って感じ。」

 「ああ俺もだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「何だよあの野郎!俺と同じ顔にしやがってあの偽物野郎が!!

今に見てろよ・・・けちょんけちょんにしてやる・・・それにしても

あの銀髪の女は原作にはいなかったけど結構いい女だったなあ・・・それにあの胸山田先生以上だったな・・・アイツも俺の力で惚れさせてやる。」

 ククククとそう笑いながら食事を始めた。




 次回は放課後


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放課後。

 放課後皆様何していました?
 私は・・・家に帰って犬の散歩をしていました。


織斑一夏の介入があったことを除けば比較的(来週戦闘になるが)穏やかな一日を過ごした宗壱は放課後ラトロワからこう言われた。

 「放課後残っていろ。大事な話がある。」

 そう言われて教室に残っているのだ。

 そして暫くして・・・ラトロワが教室に入ってこう言った。

 「鬼塔、貴様の今後について説明がある。」

 そう言って席に座らせるとラトロワは対面に座る様に生徒の椅子に座ると

こう続けた。

 「貴様は確か1週間は斑鳩グループが運営するホテルに宿泊する

予定であったな。」

 「はい、安全上の事を鑑みてと言われましたけどそれが?」

 「ああ、だが政府からIS学園に圧力がかかってな。大事な男性IS操縦者に

何かが起こってはたまったものではないと言ってきてな。急遽貴様と

織斑一夏には部屋が与えられることとなってしまったのだ。」

 「ええ?!ですけど荷物とかは」

 「そっちは既に斑鳩グループがこっちに配送を終えている。部屋の方は鍵を

持っているからここに向かえ。」

 そう言ってラトロワは部屋の鍵を手渡した。

 「ええと・・・『1018』か。・・・織斑一夏と同部屋ですか?」

 正直な所それは嫌なのだ。

 昼食での一件で彼に対して何だかわからないが・・・嫌悪感を感じたのだ。

 生理的というよりも・・・根本的なナニカを。

 するとラトロワはこう答えた。

 「いや、先ほど言った通り男性のIS操縦者に何かあったらたまらないと

言っているからな。襲撃とかを考慮して別々にしている。」

 「そうですか・・・(良かったー、何せあんなことがあったから

気まずいんだよなあ。)」

 「だが貴様なのだが・・・部屋の調整に手間取ってしまってどうも同居人がいる。よって同じ部屋となるのだが一応この教室のクラスメイトだ、・・・

変な気を犯すなよ?」

 「いやしませんって!そんなことしたら俺朝刊のニュースで

スクープされちゃいますよ!!」

 父さんの仕事とかもありますしというとラトロワはそうかと少し笑いながら

こう続けた。

 「さてと、貴様とハインリヒとの試合までについてだが今日の授業を見て

貴様は既に他の連中と大体同じくらいと思って良いだろうと思ったが

貴様は大丈夫か?」

 「アハハ・・・何とかします。」

 「全く・・・貴様はもう少し危機感を持ったほうが良いかもしれんな、

ここは一応国立と言うより世界が注目している進学校と言っても過言ではない。

卒業出来ずに留年なんて私は御免だからな。」

 そう言って宗壱を注意した。

 何せ世界中のIS操縦者を夢見る少女達が集う事実上の進学校だ。

 留年或いは自主退学など年柄年中と言っても良いくらいに少なくなり

現に2,3年に至っては1年時の半数未満と言っても良いくらいだ。

 然しとラトロワは宗壱に向けてこう言った。

 「貴様が努力すればその分結果はついてくる。忘れるな、普段の行いと努力こそそれは未来に於いてかけがえのない財産となるのだ。」

 「ハイ。」

 「分かればいい。」

 そう言いながらラトロワは宗壱の頭を撫でていると宗壱はこう聞いた。

 「あのう先生・・・これって」

 「ああ済まない、つい息子に対してやっていることをしていたな。

何か言った後は必ずこうやってしまうんだ。」

 嫌だったかとそう聞くと宗壱はいいえと言ってこう続けた。

 「俺母親がいなかったもので、父さんが何時も何か良い事したら

頭を撫でてくれていたんですけど女の人からはされたことがなくて。」

 そう言うとラトロワは少しだが・・・悲しそうな顔をしていた。

 これまで父親からしか愛情を注がれていなかったためか

母親からは無いというのにも関わらずここ迄真人間に育て上げられるとは

中々だなと思いながらも出来ればこの子には寂しい思いはさせたくないなと

そう思っているとラトロワは宗壱に向けてこう締めくくった。

 「さてと、長話に付き合ってしまって済まなかったが報告はもう少しあるから

聞いてくれ。」

 「ハイ。」

 「夕食は6時から7時の間、寮にある一年生用の食堂で摂ること。

自炊がしたければ学園内にある食糧倉庫に行くと良い。あそこは

ショッピングモールの食品売り場並みにあるから菓子や総菜も完備してあるから

用がある時は調理場のスタッフに声を掛けると言い。風呂についてだが各部屋にシャワー室があるからそれを暫く使って来い、貴様と織斑一夏の大浴場を使う

時間設定が決まったら追って連絡する。」

 何か他に聞きたいことがあるかと聞くと宗壱はそれをいいえで答えると

ラトロワはこう締めくくった。

 「それではまた明日会おう。」

 解散と言って教室から出て行って宗壱も遅ればせながら向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「『1018』、『1018』・・・ここか。」

 宗壱はそう呟きながら部屋に向かって扉を開けようとするとある事を思い出してこう呟いた。

 「あ、そうだった。同居人がいるんだったな。」

 そう言ってノックすると・・・声が聞こえた。

 「ハ~い、どなた様?」

 「今日からここに越してきた『鬼塔宗壱』ですけど同居人ですか?」

 「えええ!鬼塔君!?ちょっと待って!!」 

 そう言う・・・何やら間違いなく聞き慣れた声がしているが

何だかドタバタと音がしたが暫くして・・・扉が開いた。

 そこに入っていたのは・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「エルム・・・さん!?」

 「あ、鬼塔君!」

 バスローブ姿の・・・エルムがびしょびしょの髪で立っていた。




 次回は部屋での注意。


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部屋に入ってwww

 宗壱が部屋に入って。


「エルムさん!?」

 「あ、鬼塔君!!」

 エルムがびしょびしょの状態でバスローブ姿で現れたが正直な所・・・

目に毒な光景であった。

 何せ頭に着けていたうさぎの耳みたいなリボンを取り外しているためか

少し大人っぽい雰囲気が漂い少しだがシャンプーの匂いもする。

 然し見れないのがその・・・胸だ。

 何せ爆乳である為バスローブから見える谷間が風呂の水を集めるかの様に

溜まっていくのが見えたのだ。

 更に言えば足もまた見れないものだ。

 綺麗な脚であると同時にバスローブから見えるレッグバンドが恐らく

ISの待機形態なのだろうがそれでも青少年からすれば刺激が強すぎるのだ。

 そして宗壱はエルムに対してこう言った。

 「ああ御免!着替えてからまた出直す。」

 「ああ良いよ別に、早く入って。」

 エルムはそう言って宗壱を手招きして中に入らせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「荷物って・・・これだけなのか?」

 「え?そうだよ。」

 エルムはしれっとそう答えた。

 部屋が・・・殺風景なのだ。

 エルムは恐らく荷だししていたのであろうがあるのは・・・

恐らく勉強道具一式程度でしかなかった。

 するとエルムは宗壱の荷物についてこう言った。

 「宗壱君のは私のベッドの隣ね。窓際は私が陣取っちゃったから。」

 「お・・・おお。」

 宗壱はそれを聞いてエルムの隣に座ると宗壱がこう切り出した。

 「ええと・・・それじゃあこれから宜しく。」

 「宜しく♪」

 「そんでだけど部屋に入るにあたってルールを作りたいんだ。」

 「?」

 エルムは何でと思っていると宗壱はこう答えた。

 「あのなあ、俺達男女で一緒に暮らすんだぜ?ルールを作っておいた方が

互いの為になるんじゃ」

 「えええ~~面倒くさいよ~~。」

 「面倒くさいってなあ・・・」

 宗壱はめんどくさがるエルムに対して呆れていると宗壱はこう続けた。

 「それじゃあ先ずは風呂・・・シャワー何だけど初めにエルムが入って次に俺、順番になったらメールで伝えること、着替える時は互いに自分のベッドで

仕切りを使って見えにくいようにしてから着替える事。」

 他に質問はと聞くとエルムは首を横に振った。

 すると宗壱はエルムに向けてこう聞いた。

 「そういえばだけどここってトイレってどうするんだ?」

 そう聞くとエルムはこう答えた。

 「ええとねえ、各階の両端に二か所だけ。男子の方は来賓用のがあるらしいけどアリーナにあるからねえ。」

 「そうか・・・はあ、ラトロワ先生に聞かないとなあ。」

 宗壱はそう言うとエルムはこう聞いた。

 「そういえば宗壱君ってご飯は?」

 「いや、未だだな・・・俺外で待っているから着替えとけよ。」

 「ハ~~い。」

 エルムはそう答えると・・・宗壱の目の前で突如脱ぎ始めた。

 「ウワアアアアアアアアアアアアアアアアア!」

 「え?!何!?」

 エルムは宗壱の悲鳴を聞いてどうしたのと聞くと宗壱は慌ててこう言って

部屋から出て行った。

 「お前何今すぐ着替えてって俺出てくから!!」

 そう言って速攻で出て行った宗壱に対してエルムはと言うと・・・。

 「・・・・・?」

 何でと?マークを浮かべていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方織斑一夏はと言うと・・・。

 「何で俺だけなんだよ・・・!!」

 悔しそうな表情で一人寂しく寝転がっていた。

 因みに翼は奏と相部屋。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 夕食。

 宗壱は豆腐ハンバーグ定食、エルムは大豆ステーキ。

 何でこんなヘルシー食事なのかというと・・・ここが女子高だからだ。

 ダイエットを気にする生徒からすれば正に天国の様に見えるからだ。

 「大豆ステーキって意外と美味しいねえ♪」

 「豆腐ハンバーグも中々だな。」

 そう言って2人は舌鼓を打っていた。

 そして互いにベッドで寝た(無論個別)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして翌朝。

 「ふぁ~~あ、よく寝た・・・・は?」

 宗壱は自身の隣にある・・・不自然に膨れ上がった布団を見て何でと

そう思っていると宗壱は取敢えずと言って捲れて・・・目を思いっきり見開いた。

 「!!!!!!!」

 何せ見えたのは・・・白い肌だからだ。

 よく見たら銀髪。

 まさかと思っていると・・・寝返りうってやっぱりと確信してしまった。

 「エルム・・・!?」

 そう・・・エルムが裸で寝ていたのだ。

 「んんん・・・・。」

 エルムは寝返り打った後に目を覚まして宗壱の目の前で・・・

大きく背伸びした。

 「!!!!!(大きい)・・・!!」

 背伸びしたことでその大きな胸がバルンと揺れただけではなく

そこから見える小さなピンク色と髪と同じ色をした・・・下半身から

薄っすらと見える

 「アアアアアアア!」

 宗壱はヤバいと確信して大声上げてベッドから・・・転げ落ちてしまった、

然も頭から。

 「うごおおおおおおおお・・・・!!」

 「うにゅ・・・アア、おはよう宗壱。」

 何やらエルムは寝ぼけている様な感じであったが宗壱は何でいるんだと聞くと

エルムはあれ?と言って隣を見て・・・こう答えた。

 「あああ・・・そう言えば一度トイレで起きたから出て行って帰って・・・

眠ってたんだあ。」

 「何で裸!?」

 「私服着て寝るのが苦手なんだもん、きついから。」

 くわあああと欠伸しながらそう言うとベッドから降りてエルムはこう言った。

 「私シャワー浴びるから・・・フあああ。」

 そう言いながらシャワー室に入るのを確認すると宗壱は・・・

自身の下半身でテントになっている場所を見てこう呟いた。

 「・・・どうすりゃあいいんだよこれから・・・。」

 ハアアアアアアアアア・・・と深いため息ついていた。




 次回は朝食。


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それぞれの戦いの前。

 試合前からです。


「美味しいね宗壱!」

 「ああ・・・そうだな。」

 「元気ないけどどうしたの?」

 エルムがそう聞くと宗壱はこう答えた。

 「・・・エルムが裸で俺のベッドに入り込んでいたから疲れてんだよ。」

 「・・・御免。」

 「良いんだ、謝ってくれるなら。」

 エルムの謝罪を聞いて宗壱はほっとした様子でそう言いながら

ご飯を食べていると・・・エルムはこう言った。

 「じゃあこれからは何時でも宗壱のベッドで寝て良いんだよね!」

 「何でそうなるんだお前は!違う!って言うかまずパジャマ買え!!」

 「えええ、あれ着てると胸とかきついんだからさあ。それに別に昔の人は

どうせ裸で寝てたんだから良いじゃん。」

 「何でそうなるの!お前には恥じらいとかそういうのないのか!!?」

 「軍にいた時にそういうの教わらなかったから!」

 「笑顔で言う事かそれ!?」

 もう嫌と宗壱は泣きたいような感じで机に突っ伏していると・・・声が聞こえた。

 「2人共朝早くから元気だな。」

 「ああおはよう、翼さん。」

 宗壱は話しかけてきた翼と一緒にいる奏に向けて挨拶すると2人は宗壱達の

隣に座って何かあったのかと聞いて宗壱が説明して2人は・・・。

 「それは・・・な。」

 「流石に考え物だな。」

 翼と奏は互いに苦笑いしていた。

 そんな中で織斑一夏はと言うと・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「何でアイツばっかり・・・!それに二年生も絡んでこないし

どうなってんだよ」

 そう言いながら食事をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして数日後。

 宗壱はアリーナで《灰戦騎》の準備をしていた。

 今回は2つのアリーナで男性IS操縦者が戦うと聞いて半分ずつの生徒達が

観戦していた。

 そんな中で宗壱は《灰戦騎》に向けてこう言った。

 「とうとう来たぜ俺達のデビュー戦。・・・一緒に頑張ろうぜ相棒。」

 そう言いながら機体を装着した。

 そして発進用のカタパルトに機体を固定するとラトロワから通信が入った。

 『鬼塔、ハインリヒの方も準備が整ったそうだ。今回の試合は全員が

見ているため貴様らに言うのはただ一つ・・・無様な試合はするなよな。』

 「ハイ!」

 宗壱はそれを聞いてそう答えた。

 そして互いにカタパルトから発進すると宗壱はエルムの機体を見つけると

機体から情報が届いた。

 「『シュヴァルツ・レーゲン・ズィーベン』か。」

 そう言って『シュヴァルツ・レーゲン・ズィーベン』を観察した。

 見た目は脚部は重装甲に見えるが意外にほっそりとしたような印象が伺える。

 両腕には突起物の様な武装が2つありそれが脚部にもあった。

 そしてその手に握られているのは大型の銃火器であった。

 するとエルムが通常通信で宗壱に向けてこう言った。

 「やっとこの日が来たね宗壱。」

 「ああ、そうだな。」

 宗壱はエルムに向けてそう言うとエルムはこう続けた。

 「そういえばさ、クラス代表を決める奴だったけどさ。もう一つ賭けない?」

 「・・・良いな、何する?」

 宗壱はそれを聞いてニヤリとそう言うとエルムはこう答えた。

 「そうだなあ・・・もし私が勝ったら私の私生活で

もうとやかく言わないでね♪」

 「其れってお前が全裸で寝る事を黙認しろって意味かよ!だったら

こっちが勝ったら絶対にパジャマか寝間着を買わせてやるからな!!」

 「オッケー、それじゃあ・・・ヤロウカ宗壱!!」

 「おおよ!」

 それを聞いて互いに身構えた。

 そしてラトロワの声が会場全体に響いた。

 『それでは《鬼塔 宗壱》対《エルム・M・ハインリヒ》の模擬試合を・・・

開始する!!』

 その音声が流れて・・・戦闘が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方もう一つのアリーナでは。

 「全く貴様は、何故誰にも教わろうとしなかった!」

 「・・・・」

 「ええと・・・織斑先生、そろそろその辺で宜しいかと」

 山田先生が怒っている織斑千冬に向けてそう言うが千冬はこう続けた。

 「お前は今日まで何していた!?機体の特訓ではなく道場で剣道をしていると

聞いたがISバトルはそんなに簡単なものではない!!お前の鈍った勘

程度ではな!!」

 千冬はそう言うとまあ取敢えずと言ってこう続けた。

 「貴様は今搬入された機体に乗り込め。良いな!」

 そう言うと千冬は何処かにへと向かって行った。

 そして残った山田先生と織斑一夏は気まずい中で機体を見た。

 「これが・・・。」

 「はい、織斑君専用のIS。《白式》です。」

 そう言って織斑一夏は機体に搭乗してチェックした。

 「(やっぱり武装は近接ブレードオンリーか。だけどセシリアの機体は

遠距離特化型っていうのは原作で予習済みだ!これで俺のハーレム計画が

始動だ!!)」

 心の中でげすいことを考えている織斑一夏であったがそれを知らない山田先生は設定の準備を終えて出て行くとこう聞こえた。

 『織斑君、所定の位置に着いてください。』

 「はい、分かりました。」

 織斑一夏はそう答えてカタパルトから発進した。

 相手はセシリア・オルコット。

 機体は『ブルー・ティアーズ』。

 それらを試合が始まるまでの台詞迄覚えている織斑一夏は只々それを口にすると煽り耐性の無いセシリアからしたら侮辱されたような感じであった為

試合開始前に発砲するが其の儘・・・始まった。




 そして互いに戦闘が始まった。


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エルム対宗壱

 エルム対宗壱編です。


 「先手必勝だよ!」

 エルムはそう言って自身の手にあるライフル『ヴェーア』を発砲した。

 然し宗壱はそれを躱すと自身もハンドガンを展開して反撃するも

それをエルムも同じように躱した。

 「へえ、やるね。」

 「お試しがつくけどな!」

 そう言いながらも互いに回転しながら発砲していた。

 これはISにおける『シューター・フロー』と言う円状制御飛翔であり回転しながら攻撃することで互いに牽制しつつ攻撃を当てるという飛行戦法である。

 それは見る人間からすればまるでワルツを踊るようなそんな感じである。

 然し宗壱はヤバいと感じていた。

 装弾数である。

 ハンドガンと通常ライフルとでは装弾数が絶対的に違っているため

このままだとじり貧だと考えた宗壱はハンドガンを収納して大型ブレードを

展開して突っ込むことにした。

 だがエルムはそれを見ても慌てることなく対処した。

 「へえ、近接戦が得意なんだ・・・そうはいかないね!」

 そう言いながらエルムは両腕と脚部に内蔵されているワイヤーブレードを

展開して四方八方から襲い掛かるが宗壱は・・・それを見てニヤリとしながら

武器を展開した。

 「行け!ソードビット!!」

 すると宗壱の機体の腰部にマウントされていたビットが4基ほど展開して

ワイヤーブレード全てを叩き落した。

 「嘘!」

 エルムは驚くもライフルを格納して新たに大型ブレードを展開して斬りあった。

 「「ウグググ!」」

 大型ブレードと言ってもそれは国によってまちまちだ。

 宗壱の大型ブレードは戦術機で使われるブレードをベースに反りを大きくして

製造された日本刀に近いタイプ、一方のエルムの方は西洋剣のような形状で

叩き斬るというコンセプトの下で製造されている。

 その為かパワーでの・・・ガチンコでのぶつかり合いならば

エルムの大型ブレードが有利と言えるのだが・・・斬りあいともなれば

反りが大きく受け流しながら攻撃できる日本刀型の大型ブレードを持つ

宗壱の方に分がある。

 詰まる話がどうなるかと言うと・・・こういう意味だ。

 「嘘!?」

 エルムは叩き潰そうとして大型ブレードを上段から斬り落とそうとするが宗壱はその威力を受けるのではなく・・・流すことでエルムの体勢を大きく崩して宗壱はエルムの後ろに回り込んだ。

 「ヤバい!」

 「おらあ!」

 宗壱はエルムに向けて斬りかかった。

 「ガハア。」

 そしてそれを諸に喰らったエルムに対して宗壱は更に追い込みをかけた。

 「未だ2基残ってる!!」

 残ったソードビットを使って同じ個所に突きこんだ。

 そしてその儘地面に激突したエルムを見て宗壱は地面に降りて大丈夫かなと

そう思っていた。

 ISには搭乗者を保護する為に絶対防御と呼ばれるシステムがあるのだがそれらは万が一である為発動しないという事もあるのだ。

 衝撃次第ではここで終わりかもしれないとそう思いながら土煙を眺めて

治まり始めると・・・影が見えた。

 それは少しずつ明らかになり見えたのは・・・黒の機体。

 『シュバルツ・レーゲン・ズィーベン』がそこにいた。

 何やら俯いている様子であったが暫くして・・・エルムが・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「アハ・・・アハハ・・・・アハハアッハハハハハ!!」

 笑い出したのだ。

 まるで狂ったかのように笑いだすとエルムは宗壱に向けてこう言った。

 「凄いよ宗壱!私久しぶりだよこの感触!!」

 「エルム・・・さん?」

 突如大声を上げてそう言うエルムを見て宗壱は少し引き気味でそう聞くが

エルムはこう続けた。

 「アア良いよ良いよこの感じ!体の中の血液が沸騰するような感じが

私の中で溢れ出て来るヨ!!」

 「こんなに戦いたいって思ったのはラウラ以来だよ!!」

 「ラウラ?」

 宗壱はそれを聞いて誰だと思っているとエルムは・・・蠱惑的な笑みを

浮かばせてこう続けた。

 「だからさ宗壱・・・もっと遊ぼうよ!!」

 そう言った瞬間にエルムは『シュバルツ・レーゲン・ズィーベン』に

命令コマンドを入力してこう言った。

 「行こうよ『ズィーベン』!私達の本気を宗壱に見せようよ!!」

 そう言った瞬間に『シュバイツァ・レーゲン・ズィーベン』から音声が流れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『パイロットの戦闘コマンド入力を確認、

『IS拡張兵装収納庫(デビルズバックボーン)』を起動します。』

 『偽装煙幕展開』

 するとエルムの周りに煙の塔が立ち込めた。

 「何だこれは!!」

 宗壱はそう言いながらそれを見ようと機体のハイパーセンサーから

探そうとするも・・・ノイズが走った。

 「くそ!ジャミング粒子入りかよ!!」

 宗壱はそう言いながら一体仲はどうなっているんだとそう思っていた。

 『両腕部兵装変更・大型パイルバンカー搭載式腕部

『パイルドライバー』セットを承認。』

 『機体バランス修正完了。機体再起動を認識。』

 『《シュバルツア・レーゲン・ズィーベン》始動。』

 そして煙幕が晴れると目の前にあったのは・・・異形の姿であった。

 両腕に大型パイルバンカーが装備されたエルムが現れたのだ。

 そしてエルムは宗壱に向けてこう言った。

 「さあ、宗壱。再開しようよ・・・私達の戦闘を!!」




 シュバルツア・レーゲン・ズィーベン
 見た目は《コードギアス》に出てくる「ランスロット」
 機体御性能はさることながら拡張能力に秀でているためあらゆる兵装を
使いこなすことが出来る。
 また、ISの拡張領域を人為的に再現させた拡張システムを使用しており
操縦者に合わせて運用することが出来る。
 また《ズィーベン》はドイツ語で7を意味するため7号機である。


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織斑一夏対セシリア

 文字通りです。


一方それを見ていたラトロワはと言うと・・・。

 「あれがドイツの新型システムか。」

 そう呟いて戦闘を眺めていた。

 「パイロットの適性に応じてあらゆる武器を格納することが出来る拡張領域の

追加システム『デビルズバックボーン』。そしてそれらのシステムを管理する

AI『ガンスレイブ』。使い方一つで小国一つを確実に潰せることが出来ると

言われているが成程な、確かに使いようで如何とでもなる。」

 そう言いながらラトロワは宗壱を見てこう言った。

 「さてと、貴様はこの化け物相手に如何やって乗り越える?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてもう片方。

 「あれがドイツの・・・ですか?」

 「いや、あれは只のシステム上の兵装。本来の第三世代兵装は別物だ。」

 千冬は別のアリーナで山田先生に向けてそう言うとこう続けた。

 「元々奴は天才ともいうべきかな?あらゆる兵装に通じれる能力を持っていてな、私がドイツで教官やるまでは第一位であった。」

 「それから彼女は二位に落ちてどうなったんですか?」

 「いや、奴は順位とかそういうのを抜きにして戦闘に対してのみ感情を

爆発させていたのだがあまりの攻撃力に本来なら隊長になる予定であったのだが

奴自身が辞退するという自由奔放だったからな。」

 まあ、奴にとってはどうでも良いのであろうと付け加えるとこう続けた。

 「奴の兵装は見た限り近接格闘型、鬼塔宗壱は近中距離型。ビットを持っている鬼塔宗壱が上だと思われるが実際は格闘戦においてエルム以上の存在を

私は見たことがない。」

 「織斑先生がそこまでいう何て。」

 「本当だ、実際にだが私は奴とナイフ剣術で隠れて試合したことがある。

その時にまあ私が勝ったがあの時こう思ったんだ。」

 「?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「奴は常に本気を出していなかったのに私は負けそうになったんだ。」

 「!!」

 それを聞いて山田先生は目を見開いて驚いていた。

 何せ千冬以上に剣術が上手いのかとそう思っていると千冬はこう締めくくった。

 「まあ、奴がどれだけなのかは後で見るとして織斑の方はどうだ?」

 「アアアアはい!今はオルコットさんのビットを避け続けていますが被弾は

そう対して少ないですね。」

 「ふん、所詮はオルコットが男だからと言う理由で

本気を出していないのであろう?足元掬われることしていることが織斑にとってはチャンスとも言えるな。」

 「然し倉持はあんな機体をよく織斑君に与えましたね?」

 「全くだ、建造している『打鉄』の後継機にすればよいものを。」

 全く何考えているんだろうなとそう思いながら試合を眺めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「くう!いい加減に堕ちなさいな!?」

 「堕ちるかよ!!」

 織斑一夏はそう言いながらビットを観察していて・・・そろそろかなと感じて

攻撃に転じた。

 「何ですって!?」

 「この兵器は毎回お前が命令を送らないと動かない!

そしてお前はその間動けないのが弱点だ!!」

 「!!!!」

 セシリアはそれを聞いて目尻を引き攣るが織斑一夏はこう考えていた。

 「(こいつを俺が誘う場所まで誘導させてぶっ飛ばせばいいだけだ。

後はミサイルとライフル、ナイフだけだから楽勝だぜ!!)」

 そう考えながら先ほど破壊したビット2基に加えてもう二基を破壊した。

 「後はお前だけだ!」

 織斑一夏はそう言いながら突っ込んでいくとセシリアは・・・

ニヤリと笑ってこう言った。

 「かかりましたわね・・・『ブルー・ティアーズ』は6基あってよ!」

 そう言いながら腰に装備されていた武器が稼働した。

 「(良し!ミサイル程度なら躱して)」

 叩き斬ってやるとそう思っていると装備されている武器から・・・

ガキンと音がした。

 「(?、ガキン??)」

 何の音だとそう思っていると腰の装備が・・・射出されたのだ。

 「何!?」

 織斑一夏は驚いて避けると・・・レーザーが放たれた。

 「ぐあ!?一体何が!!」

 織斑一夏はそう言いながら後ろを見ると目に映ったのは・・・ビットであった。

 「何で・・・全基破壊したはず・・・・!!」

 織斑一夏はそう言いながらビットから見える・・・金属製の糸を見て

目を見開いて驚いていた。

 何せその糸は・・・セシリアの腰と繋がっていたのだ。

 するとセシリアはこう説明した。

 「あら?驚いていますわね??これこそ私に切り札でもある

『有線』ブルー・ティアーズ。ペットにリードを付けるのは当たり前でしてヨ。」

 そう言いながらセシリアは有線型のブルー・ティアーズを撫でるかのように

あやすと織斑一夏に向けてこう言った。

 「さあ、そろそろフィナーレと洒落込みましょう!!」

 そう言いながらセシリアはライフルを構えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「織斑君ピンチですねえ。」

 「全くあの阿保は、ちゃんと対策を練らんからこうなるのだ。」

 千冬はそう言いながら有線ビットとライフルを使おうとするセシリアを見て

こう言った。

 「それに奴も奴だ、有線を隠し玉にするのではなく無線型を隠し玉にした方が

勝率が上がるというのに。」

 「相手を見くびっていたんでしょうか?」

 「どっちもどっちだ、これならば鬼塔宗壱の試合の方が見る価値がある。」

 千冬はそう言いながら宗壱と鍔競り合いしているエルムの試合を見届けていた。




 有線型ブルー・ティアーズ
 無線式の対となっており大量生産型のビット兵器。
 本作での独自兵装であり現在のイギリスが女尊男卑である為
工業における衰退が見え隠れし始めていることから急遽配備された兵装。
 本来ならば実験が終わり倉庫に死蔵されていたのだが復活した。
 見た目は『ガンダムSEED』に出てくる『ゲイツ』


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エルム対宗壱 決着。

 戦闘が終わります。


「ぐぬぬぬぬ!!」

 「アハハハハハハハハハハ!もっと楽しもうよ宗壱!!」

 エルムはそう言いながら宗壱と鍔迫り合い・・・いや、拳と剣で

鍔迫り合いしていた。

 ガキガキと金属音が響き渡る中でエルムは賺さず避けた宗壱目掛けて・・・

回し蹴りを喰らわした。

 「ぐお・・・!!」

 宗壱はそれに対してソードビットを使って背後からぶつけた。

 「!!!」

 エルムはそれに気づいて苦々しい表情を浮かべながら互いに遠ざかった。

 するとエルムは笑いながらこう続けた。

 「アハハハハハハハハハハ!( ̄∇ ̄;)ハッハッハハハハハハ!!本当に楽しいね宗壱は!!」

 「こんなので楽しめるその精神力には俺もほとほと凄いって思う。」

 宗壱はそう言いながらエルムに向けてバスターソードを構えるとエルムは

こう続けた。

 「楽しいじゃない!こうやって本気で戦えるなんてラウラ以来だもの!!

楽しまなきゃね!?」

 そう言いながら宗壱に向かって突撃すると宗壱も立ち向かおうと

向かって行き・・突然宗壱が動かなくなった。

 「まさか!!」

 宗壱はヤバいと感じていた。

 何せ今宗壱は・・・エルムの左手の目の前で止まっているからだ。

 「AIC(アクティブ・インナー・キャンセラー)。これで宗壱は動けないよ。」

 そう言うとエルムは右手を振りかざして・・・こう叫んだ。

 「『レーヴェリア・ファウスト』!!」

 その言葉と共に宗壱は・・・壁まで吹き飛んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「畜生・・・シールドエネルギーが残り20%まで減りやがった。」

 そう言いながら宗壱は立ち上がろうとしているがヤバいなと感じていた。

 「バスターソード・・・壊れちまった。」

 バスターソードが半ば程へし折れていたのだ。

 「(あと残っているのはハンドガンとソードビット、ワイヤーアンカー。

小出しの武器ばかりで厳しいな。おまけに実弾兵器はAICで止められる、

あれは目の前の空間を檻のようにして相手の動きを止めちまうからな。)」

 厄介な物造りやがってとそう思いながらもこう続けた。

 「(さてと・・・残っている武器で如何やって勝つか。)」

 そう思いながら武装の確認をしていると・・・。

 「(?・・・こんなの入っていた・・・・父さんめ。)」

 今はありがたいなとそう思っていると宗壱はどのタイミングでやるかと

考えて・・・思いついた。

 「良し、やってみるか。」

 そう言って煙の中から宗壱が現れると宗壱がハンドガンを構えるのを見て

エルムはこう言った。

 「へえ、まだやるんだ。」

 「まあな、男だったらピンチをチャンスに変えなくてどうするんだよ?」

 互いにそう言うと・・・動き出した。

 先ずは宗壱がハンドガンで牽制しつつソードビットで攻撃するが

エルムは多少の被弾は覚悟のうえで『イグニッションブースト』で

宗壱に迫って目の前に辿り着くと宗壱に向けてこう言った。

 「これで終わりだよ!」

 そう言いながら宗壱に向けてもう一度パイルバンカーを振りかざすと・・・

宗壱はニヤリと笑ってこう言った。

 「そっちがな!!」

 そう言いながら宗壱は両腕に装備されているワイヤーアンカーを射出して・・・エルム目掛けて頭突きを喰らわした。

 「!?」

 いきなりの事で体勢がぐらついたエルムは自身も脚部にある

ワイヤーブレードを展開して宗壱目掛けて放とうとするとソードビットが行く手を塞いだ。

 そしてエルムの腹部に手を当てると拡張領域からある物を展開した。

 展開したのは・・・ロングキャノンであった。

 そしてそれをエルムに押し付けるとこう言った。

 「これで如何だ――!!」

 そう言って・・・砲撃を始めた。

 数発もの砲弾がエルムに襲い掛かり・・・暫くしてラトロワがこう宣言した。

 『《エルム・M・ハインリヒ》戦闘不能!勝者《鬼塔宗壱》‼!』

 それを聞いた瞬間にアリーナ全体で・・・拍手が巻き起こった。

 そして宗壱は機体から降りると機体が解除されたエルムに近づいてこう聞いた。

 「ええと・・・大丈夫か?」

 「・・・宗壱は鬼畜だ。」

 何やら負けたのかそれとも先ほどの零距離射撃の事なのかどうか分からないが

何だか頬を膨らませていじけているような感じであったがまあ大丈夫かと思った

宗壱は臍を曲げたエルムに向けてこう言った。

 「悪かったって、お詫びに何か奢ってやるから。」

 な、とそう言うとエルムは少しして・・・こう答えた。

 「・・・じゃあ食堂にあるデザートのスイーツパフェ奢ってよ。」

 「うぐ!?・・・あの一杯3100円の奴か。」

 「・・・嫌なの?」

 そう聞くと宗壱は暫くしてこう答えた。

 「分かった・・・分かったよ!パフェでもなんでも奢ってやらあ!!」

 「やったあ!!」

 それを聞いてエルムは途端に燥ぐのを見て宗壱はこう思った。

 「(まさかこいつここ迄計算づくで・・・何て恐ろしい子!!)」

 何やら少女漫画に出てくる雷が落ちたかのような感じであったが

背に腹は代えられないという思いで覚悟を決めると宗壱はこう呟いた。

 「そういえばあっちはどうなっているんだろうな?」

 そう言いながら宗壱は今でも試合が行われているアリーナに向けて

視線を向けた。




 そして別の方では。


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織斑一夏対セシリア 決着

 見ての通り終わりです。


「オホホホホ!さあ、踊り狂いなさい織斑一夏!!」

 「畜生が!今度は射撃も出来るのかよ!!」

 織斑一夏はそう毒づきながら回避していた。

 何せ原作に於いて弱点であったビット使用における行動制限が

なくなってしまったからだ。

 こうなると近接格闘特化である『白式』が圧倒的に不利である事など

百も承知であろう。

 そんな中で機体から情報が発信された。 

 その内容は・・・。

 『フォーマットとフィッティングが終了しました。確認ボタンを

押してください。』

 それを見るや否や織斑一夏は賺さずに押そうとするとセシリアが大声で

こう言った。

 「これでフィニッシュですわ!!」

 そう言った瞬間にレーザーの一斉砲撃をしようとした瞬間に・・・

機体からメッセージが現れた。

 『各兵装エネルギー残高危険数値!再チャージを所望!』

 そう出てくるとセシリアは悲鳴交じりでこう言った。

 「ああもうこんな時に!」

 そう言いながらセシリアはライフルを格納して新たな武装を展開した。

 展開したのはサブマシンガン。

 それを構えた瞬間に織斑一夏の機体から光が輝き始めた。

 「何ですの一体!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「やっとか、機体に救われたな。」

 「織斑先生、先ほど鬼塔君とハインリヒさんの試合が終わったそうです。」

 「結果は?」

 「僅差で鬼塔君の勝利だそうです。」

 「そうか・・・ここで勝たんと後が大変だぞ。」

 千冬はそう言いながら試合を見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「さてと・・・ここからが本番だぜ!!」

 織斑一夏はそう言いながら近接ブレード『雪片弐型』を構えると刀身から

ビームサーベルが出てきたのだ。

 然しセシリアは織斑一夏の機体を見てこう言った。

 「貴方まさか初期状態で私とあそこ迄!?」

 それを聞いて驚くが織斑一夏は其の儘セシリア目掛けて突進してきた。

 「そんなもの!!」

 セシリアはそう言いながらサブマシンガンをばら撒くかのように発砲しながら

有線型ビットを固定砲台として扱いながら照準を合わせた。

 「(このビットは普通の武器としても扱えれるのですわ・・・

この勝負頂きですわ!!)」

 そう思いながらセシリアは其の儘砲撃するが織斑一夏はそれを・・・回避して突っ込んだ。

 「一体どうして」

 躱せたのと言う前に織斑一夏はセシリアに対して袈裟斬りして攻撃すると・・・ブザーが鳴った。

 『試合終了!勝者は織斑一夏‼!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「『零落白夜』?」

 「そうだ、それこそ先ほどお前が使った

『単一能力(ワンオフアビリティー)』だが説明はいるか?」

 「お願いします(本当は原作で知っているけどな。)」

 取敢えずは聞いておくかと思って聞いた後に織斑一夏はこう聞いた。

 「そういえば千冬n・・・じゃなくて織斑先生、俺ともう一人の男子は?」

 そう聞くと千冬はこう答えた。

 「ああ、もう一人の方も勝ったぞ。僅差だが中々いい勝負だったから

お前の試合よりも見入ってしまっていた。」

 「ちょっと!?」

 「冗談だ馬鹿者、だがこれでオルコットが大人しく謝罪してくれれば

良いのだがな。」

 「謝罪って?」

 「あの馬鹿が初日に言った日本に対しての差別的発言だ、代表候補生と言うのは候補生とはいえ国の看板を背負っているからな、公になれば間違いなく奴の立場は危うくなるだろうな・・・今のイギリスだとどうなるか分からんが。」

 最後に千冬はそう呟くがそれは織斑一夏には聞いていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「クソ!クソ!!クソ!!!私があのイエローモンキーに敗れたなんて!!」

 セシリアはシャワールームでそう毒づきながら今回の試合を振り返っているが

納得していなようであるが取敢えずは報告をどうするべきかと考えていた。

 男に負けたとなれば自身の沽券にも関わるためにどのように報告すべきか、

責任を誰に押し付けようかと考えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方エルムはと言うと・・・。

 「~~♪」

 鼻歌歌いながら今日の試合を思い出していた。

 あれ程楽しいと感じた試合は久しぶりであると同時に奇妙な感覚が浮かんだ。

 「(私、何であんない楽しかったんだろう?ラウラとは違うナニカ・・・

私の心に響いたあの感情。)」

 

 

 

 

 

 

 ・・・アイタカッタ。

 「(何であんな風に思ったんだろう?私と宗壱ってナニカ関係が

あるのかな?)」

 そう思っている中でエルムは小さな声で・・・こう呟いた。

 「・・・宗壱。」

 ドクン

 「宗壱・・・宗壱。」

 ドクンドクン。

 「・・・何でこんなにドキドキしてるんだろう・・・?」

 エルムはそう思いながら戦っている宗壱の姿を思い出すと・・・。

 「・・・シュウ、イチ。」

 ドクドクドク

 心音が激しくなっているのを感じるとエルムは少し顔を赤くしてこう言った。

 「シュウ・・・良い響きだよねえ♪」

 (*´σー`)エヘヘと笑顔でそう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「それにしても良く勝てたな宗壱。」

 「本当だな。」

 「然しこれでお前もクラス代表って事は翼と戦う事になるな。」

 翼、宗壱、奏の順番でそう言いながら食事をしていた。

 すると宗壱は翼に向けてこう言った。

 「そん時は手加減しないぜ。」

 「こちらもだ。」

 互いにそう言って笑っていると奏はこう呟いた。

 「良いねエ、青春。」

 そう呟きながらジュースを飲んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 因みに次の日に正式に宗壱がクラス代表になってエルムは副代表となった。

 それからと言うものエルムは宗壱にべったりしている。




 そして時は移ろいて。


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歓迎会

 戦闘終われば祭りだー-!!


 「それではこれよりISの基本飛行についての実習を行う!鬼塔、ハインリヒ。

機体を展開して飛翔せよ!!」

 4月下旬の暖かな陽気にてISの実習が執り行われた。

 2人はすぐ様に機体を展開した。

 そしてそれを見たラトロワは飛翔するようにと指示を与えるや否や2人は

大空に向けて飛んでいった。

 「気持ちいなエルム。」

 「うん!本当に気持ち良いね。」

 2人はそう言いながらまるでダンスをしているかのように舞っているとラトロワが通信で指示した。

 『2人とも、確かにこれは実習だが誰が踊れと言った。』

 「「す、スイマセン!!」」

 『まあ、仕方がない。それはそれとして2人共順番に急降下と完全停止を

やって見せろ。目標は地表から10㎝上だ。」

 「「分かりました!」」

 2人がそう言うと先ずどっちが先にやるかと聞いてエルムがこう言った。

 「それじゃあ私が先で良い?」

 「おお、じゃあ俺が後だな。」

 宗壱がそう言うとエルムはお先と言って初めに地表に向かって行った。

 そして最後に宗壱も向かった後にラトロワは次の指示を出した。

 「それでは次に武装だな、鬼塔、ハインリヒ、展開だ。」

 それを聞いて2人は武器を展開した。

 「このように操縦者の腕次第で0.5秒で展開も出来るがこの2人だって

最初は素人だ。貴様らも鍛え方次第で何とでもなるから精進せよ!!」

 『『『ハイ!』』』

 それを聞いて生徒達はそう答えた。

 因みに翼や奏、織斑一夏とセシリアも同じようにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして夜。

 一年生用の寮の食堂に於いて・・・

宗壱と織斑一夏のクラス代表就任パーティーが執り行われた。

 『『『織斑君!クラス代表就任おめでとう!』』』

 『『『鬼塔君!クラス代表就任おめでとう‼!』』』

 パンパンとクラッカーの鳴る音が聞こえた後に立食パーティーが執り行われた。

 まあ、メニューは冷凍食品を解凍した奴やお菓子類であるが

それでも歓迎会であろう。

 人数が一年の殆ど全員と言うのが驚きであるが。

 「いやあ、これでクラス対抗戦も盛り上がるねえ。」

 「ほんとほんと。」

 「ラッキーだよねえ。同じクラスになれて。」

 「ほんとほんと。」

 そういう中で宗壱がポテチを摘まんでいると・・・エルムが声を掛けた。

 「シュウ~~!」

 「うおわエルム!?びっくりするだろう!!」

 「(*´σー`)エヘヘ。」

 エルムはそれを聞いて反省0の笑顔で宗壱に抱き着いていると宗壱は

こう聞いた。

 「なあさ、エルム。シュウって・・・俺の事か?」

 「うんそうだけど・・・嫌だった?」

 エルムは上目遣いでそう聞くと宗壱はこう答えた。

 「いや、今までそんな風に呼ばれたことなんてそれで良いぜ。」

 「(*´σー`)エヘヘ、ありがとう。」

 そう言いながら宗壱の背中に抱き着いているが当の本人は・・・

混乱状態で在った。

 「(おワアア!ヤバいやばいやばい胸が背中にって滅茶苦茶柔らかい!!)」

 背中に当たっているエルムの大きな2つの物体に慌てていた。

 何せエルムの胸部は間違いなく学園一と言っても過言ではない位の大きさであり何時もよく見ている宗壱に対して世の男と達はこう言うであろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 『『『『『『クタバレリア充‼!』』』』』

 そう言いたいほどである。

 そんな中に於いて誰かが宗壱とエルムに訪ねてきた。

 「はいは~~い、新聞部で~~す!話題の新入生『織斑一夏』、『鬼塔宗壱』、『星音 翼』、『天羽 奏』さん達に特別インタビューをしに来ましたーー!!」

 そう言って現れたのは茶色の短髪の眼鏡をかけた少女であるが

右腕に『新聞部』と書かれた腕章が付けられていた。

 「あ、私は二年の『黛 薫子』。新聞部の副部長をしているのよこれ名刺』

 そう言って4人に名刺を渡すと『薫子』は先ず織斑一夏に向けてこう聞いた。

 「それじゃあ先ずは織斑君、クラス代表になってナニカ一言!」

 そう言いながらボイスレコーダーを握っているのを見てまあいいやと言って

織斑一夏はこう答えた。

 「まあ何とか頑張ります。」

 「えー。もっといいコメント頂戴よ~~。」

 俺に触ると火傷するぜ!とかさあと言っているのでこう答えた。

 「自分・・・不器用者ですから。」

 「うわあ、前時代的!」

 まあどうせ捏造するんだけどねとそう言っていると次にと宗壱に訪ねた。

 「それじゃあ鬼塔君、何か一言!」

 「ええと・・・ですねえ。」

 そう言って暫く考えると・・・宗壱はこう答えた。

 「俺は・・・選ばれた以上は頑張っていきたいし先ずは優勝目指したいと

そう思っています!」

 「ほほう、中々強気だねえ。今のところ専用機持ちは

二組以外全員いるから厳しいよ?」

 「それでも。やらなければわからないです!!」

 「・・・うん、良い言葉だね。応援しているよ青年!!」

 そう言って『薫子』は肩をトントンと叩いていると今度は翼と奏に

目を向けてこう聞いた。

 「それじゃあ翼さん、何か一言。」

 「ハイ、皆から・・・奏から求められている以上私は皆の期待に応えたいとそう思っています!」

 「あたしからそうだな・・・こいつが肩肘張っている時に側にいて

支えてやる事くらいしか出来ねえけどちゃんと守ってやりてえって

そう思ってるぜ!!」

 2人の言葉を聞いてうんうんとそう言っていると最後にとエルムに向けて

こう聞いた。

 「あ、ハインリヒちゃんも良いかな?」

 「?」

 「君は鬼塔君を如何やって支えてやりたい?」

 そう聞くとエルムはにこりと笑ってこう答えた。

 「戦闘面とか・・・後色々!」

 「うん、簡単で宜しい。」

 そう言うと最後に記念写真ねえと言って『薫子』は専用機持ちを

集めさせるとこう聞いた。

 「あれ?もう一人いたはずなんだけど?」

 「ああ、セシリアさんなら欠席ですよ?二年のイギリス代表候補生から

説教受けているそうです。」

 それを聞いて『薫子』はあっそとそう言うと5人に向けてこう聞いた。

 「それじゃあ『35*51/24=?』?」

 そう聞いてええとと言っていると宗壱はこう答えた。

 「ハイ!『74.375』です!」

 「正解!」

 そう言った瞬間に写真に・・・殆ど全員が入った。

 「まあ、いっか.]

『薫子』はそう呟いてそれじゃあねとそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして・・・。

 「待ってなさいよ一夏ーー!!」

 嵐は未だ吹き続けていた。




 次回は・・・あの子がやってくる!


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転校生は中国の代表候補生

 あの子登場!


 そして次の日の朝。

 宗壱とエルムが教室に入るとクラスの一人がこう喋った。

 「あ、おはよう鬼塔君。聞いた?転校生の話。」

 「おはよう、転校生?・・・いや。」

 「どうも中国の代表候補生らしいんだけどこんな時期にって

みんな話しているんだよねえ。」

 「クラスは?」

 「そこは知らないけど。」

 女生徒がそう言うと他の女生徒がこう続けた。

 「それよりも鬼塔君には優勝してもらわないと!何せ優勝賞品には『学食デザート半年フリーパス(尚全員に割り触れられるのは一人6日まで)』何だから!!」

 この賞品は一人6日となっているが使った日を1回としているので詰まる話が

6回しか使えないのだ。

 まあ、意識向上の為に物で釣らすのもどうかと思うが。

 「おおよ!絶対に勝って目指せスイーツ!!」

 『『『おオオォォォォおおおお!‼!』』』

 それを聞いてクラス一同が勢いよくそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして一組ではと言うと。

 「その情報古いよ、二組でも専用機持ちが加わったんだから。」

 「鈴!お前鈴か!?懐かしいなあ!!」

 「ホントよねえ一夏!アンタ何IS動かしてるのよ!!

びっくりしたじゃない!!」

 「いやあ、只触ったら動いちゃってさあ。」

 「そうなんだ、そういえばあんたに滅茶苦茶似ていたもう一人は何処?」

 「ああ、三組だけど?」

 「へえ、まあ良いわ。私強いから・・・!!」

 「何しているんだ戯け!さっさと教室に戻れ!!」

 「はいー--!!」

 このような一幕があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして昼休み。

 「あれが中国の代表候補生か。意外に小さいな」

 「奏油断するな、代表候補生の実力が体格では表せないのだ。」

 「それもそうだな。」

 「それにしても可笑しいな、元々のクラス代表はどうしたんだ?」

 「聞いた話だけど今のメンツを聞いて正直な所滅茶苦茶怖がっていたところを

あの子が来たからこれ幸いって気分で自分が副代表で落ち着いたらしいよ。」

 奏、翼、宗壱とエルムは互いにそう言っていると宗壱はエルムに向けて

こう言った。

 「それじゃあ俺達は特訓と行くか。」

 「そうだね、翼達も?」

 「ああ、もうすぐクラス対抗戦だから奏とだがいい加減に癖が互いに

分かってしまうからこれを期に上級生とも戦って見たいと思っているんだ。」

 「そうか、俺達もそうするか?」

 「そうだねえ、シュウの言う通りそろそろマンネリ化しそうだしねえ。」

 そうだなと言うが誰にしようかと考えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それを・・・とある少女が聞いていた。

 「へえ・・・良い事聞いちゃった♪」

 そう言いながら扇子を片手に立ち去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてアリーナに向かう中。

 「ねえ、君達が『鬼塔宗壱』君と『エルム・M・ハインリヒ』さん?」

 「「??」」

 シュウとエルムは互いにその声を聴いて振り返るとそこにいたのは・・・

水色の髪を持つ少女がそこに立っていた。

 「ねえ、シュウ。あの人のネクタイ。」

 「ああ、二年だな。」

 エルムとシュウは互いにそういう中で少女は自己紹介した。

 「初めまして、私はIS学園生徒会長『更識 楯無』。二年生で

ロシアの国家代表生よ。」

 「「国家・・・代表生。」」

 「宜しくね♪」

 そう言いながら扇子を開くと・・・言葉が書かれていた。

 内容はこれ。

 『夜露死苦』

 「「・・・何でそれ?」」

 「ああ、気にしない気にしない。ねえ、偶々聞いたんだけど貴方達上級生と

模擬戦したいって聞いたけど・・・私がそれしてあげようか?」

 「「!!」」

 それを聞いてシュウとエルムは目を見開いて驚いていた。

 何せそれを喋っていたのは一年の寮の食堂であり本来ならば二年生が入る事など出来ないはずなのに一体どうやってと思っていると・・・

『更識 楯無』が2人に向けてこう言った。

 「さあさあさあ、早く行きましょ。」

 そう言って2人の背後に・・・何時の間にか移動してアリーナ二向けて

押していった。

 これには流石の2人も何故とそう思っているが仕方ないと思って

アリーナに向かった。

 そして翼達はと言うと・・・。

 「ありがとうございます、手伝ってくれて。」

 「別に良いんだよ新入生!アタシらが好きでやっているんだから。」

 「そうっすよ、これは先輩としての役目っすから!」

 「先輩・・・小さいのにな。」

 「それ余計っす!!」

 奏がそう言うのは黒髪を三つ編みにして猫背の少女『フォルテ・サファイア』。ギリシャの代表候補生で専用機はここ最近受領した。

 そして翼に向けて言う金髪の少し長めの髪を持つ少女は『ダリル・ケイシー』。アメリカの代表候補生で専用機持ち。

 この2人は何時もコンビを組んでおり渾名が『イージス』と言う防御能力と

コンビネーションにおいては一流ともいえる学園に於いて名のある2人である。

 因みに恋人同士であるが女学校である為珍しい事ではない。

 翼と奏は2人の内『ダリル・ケイシー』に頼んだところ

『フォルテ・サファイア』も加えての参加となっており互いに了承済みだ。

 「それじゃあ始めるが新入生共・・・覚悟してもらうぜ!」

 「アタシらはその辺の連中よりも強いっすよ!!」

 「其れはこっちも同じだぜ!翼!あたしら『ツヴァイウイング』の実力

見せてやろうぜ!!」

 「ああ!奏!!」

 このような感じでシュウとエルム、翼と奏、互いに模擬戦が執り行われた。

 そして時間が経ち・・・クラス対抗戦が始まった。




 特別として上級生も登場!!


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試合開始

 中国については独自設定がなされています。


そしてクラス対抗戦。

 第二アリーナと第一アリーナにて一年生の試合が行われるのだがアリーナは

既にどちらも満席であった。

 中には通路に立って見ていたり中にはリアルタイムモニターで

見ていたりとしている中で織斑一夏対凰 鈴音と宗壱対翼と言った

対戦カードとなったが世界でたった2人のIS操縦者が相手にするのは片や

たった二年足らずでで代表候補生に迄上りつめた天才少女、片や今や

時の人とも呼ばれる有名アイドル。

 そんなことも相まって裏ではチケットの高額取引にも発展するほどであったが

そういうのは織斑先生によって駆逐されて云った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「まさかお前とこの様な形で戦う事となるとはな。」

 「ああ、驚きだよな。」

 翼と宗壱は互いにそう言いながら獲物を構えた。

 翼は蒼羽場斬に装備されている銃剣『影打』を構えて宗壱の方もバスターソードを構えていると翼がこう言った。

 「然しお前とは練習がてらにやってはいたが本番ともなると・・・

容赦するなよ。」

 「其れはこっちの台詞だぜ。」

 そう言っていると・・・通信が来た。

 『それでは両者!試合始め!!』

 そう言った瞬間に互いに鍔迫り合いとなった。

 がりがりと金属音が奏でる音がする中でガチ遭った後に互いに離れると

宗壱はソードビットを二基展開した。

 「おら!」

 宗壱はソードビットと共に突撃すると翼は『影打』を格納して両腕部に

内蔵されているハンドガンを使って牽制した。

 「クソ!」

 宗壱はそう毒づきながらビットだけでもと思っていると翼はハンドガンの銃撃を止めて・・・ナイフを出してそれらをビット目掛けて投擲した。

 「マジかよ!?」

 「お前とは何度もやっているからな!!」

 翼はそう言いながら『影打』を手に取って突っ込んでいくと宗壱は・・・

少し笑ってこう答えた。

 「そうだよな!!」

 そう言いながら互いにもう一度鍔迫り合いをした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 管制塔。

 「はあ、凄いですねえあの2人。」

 「確かにな、だが互いに近接格闘型ともなると均衡が破れた時に

天はどちらにつくのか見物だな。」

 千冬はそう言いながら試合を見ている中で内心こう思っていた。

 「(お前がどの様な暮らしをしていたのかは聞いていたが成程、風鳴元首相はちゃんと育ててくれたようで安心したぞ・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・箒)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして第二アリーナでは。

 「それがお前のISか?」

 「そうよ!これこそ中国の第三世代機『甲龍』よ!」

 「何かその名前を聞くと願いを叶えてくれる奴に聞こえないか?」

 「其れ今言うか!!まあ、私もちょっとそう思ったけどね・・・。」

 鈴もそう思ったのか少し頬を掻いている中で織斑一夏はこう思っていた。

 「(見た感じは原作とぱっと見だけど変わっているとするなら・・・

あの楯だな。)」

 そう思いながら両肩に装備されている大型の盾を見ていると鈴はこう答えた。

 「ああ、これ。これチョット邪魔なのよねえ?私みたいなタイプには守るなんて性に合わないんだから。」

 そう言いながら鈴はこう続けた。

 「さてと、ちゃっちゃと始めましょうよ?こうやって浮いているだけ

時間の無駄なんだから。」

 「鈴。」

 「何ヨ?」

 「負けねえぜ。」

 「其れはこっちの台詞ヨ!!」

 鈴はそう言いながら『双天牙月』を構え、織斑一夏も『雪片弐型』を構えて・・試合開始の通信と共に互いに仕掛ける中で織斑一夏はこう考えていた。

 「(『甲龍』の『衝撃砲』は不可視で然も360°全てが砲撃の範囲内だ、

だけど)」

 と思いながら織斑一夏はハイパーセンサーを起動して鈴の顔・・・

特に目に集中してこう続けた。

 「(こいつの弱点はお前の目線、そこに着目すれば勝てないなんて

あり得ない!!)」

 そう思いながらガチ遭った。

 互いに宗壱と翼の様になった後に離れると鈴はこう言った。

 「甘い!」

 そう言って織斑一夏を弾き飛ばすと更に連射した。

 「今のは軽いジャブよ!」

 「ぐあ!!」

 織斑一夏は其の儘弾かれるが立て直した。

 「まだまだ!!」

 そう言いながら鈴歯其の儘攻撃を続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あれが衝撃砲ですか。」

 山田先生はそう呟くながら試合を眺めていると千冬がこう続けた。

 「そうだ、機体の周りの圧力をかけて砲身を形成して

その余剰で生じる衝撃を砲弾として放つ兵装。」

 だがと千冬は鈴の期待を見てこう呟いた。

 「あれは本当に『甲龍』なのか?」

 「え?どういう事ですか織斑先生!?」

 山田先生がそう聞くと千冬はこう答えた。

 「先ずは凰の機体の形状だが見た感じで言うがあれはどちらかと言えば

第二世代機『空龍』に見えるのだ。」

 「えっと確かそれって『甲龍』の前継機でしたよね?それでしたら似ていて

当然だと思いますが」

 そういう中で千冬はこう続けた。

 「次に出力だ、あれが第三世代機ならば織斑があの程度で済むわけではない。」

 「えええ!?あの威力であの程度何ですか!!」

 「そうだ、本来ならば織斑はあのまま地上に堕とされているはずなんだ。

だがあの程度ともなると中国政府がアレで完成などありえないし」

 それにと言って千冬はこう言い切った。

 「あの国は共産党で党に対する忠誠心で代表候補生のランクが

変わって行くんだ。二年未満の凰が専用機を貰えると思っているのか?」

 「あ」

 それを聞いて山田先生は合点がいった。

 党に対する忠誠で操縦者が決まると言った事が度々あり内部では金持ちの娘や

有名人などにISを提供してしまう為本当に実力がある人間が貰えるのは

国家代表生にならなければいけないのだ。

 「恐らくは第二世代機に第三世代兵装を装備させた

『第2,5世代機』だと私は推測している。」

 まあ推測だがなと言って織斑先生は織斑一夏に向けてこう呟いた。

 「ここで負ければお前は格下に負けることになるから気を付けておけよ。」




 試合は続きます。


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乱入者現る

 無人機が二機出てきます。


千冬がそう呟く中で宗壱と翼の試合は最高潮に盛り上がっていた。 

 今時見られない近接格闘系同士の戦い。

 それを見て興奮が冷めやまナイノダ。

 そして暫くして・・・翼がこう提案してきた。

 「宗壱、これで終わらすぞ!!」

 「ああ!望むところだ!!」

 宗壱は翼の言葉を聞いて宗壱はそう答えてバスターソードを構えた。

 そして翼も高周波振動刀を構えて互いに暫く動かなかった。

 「「・・・・・」」

 それを見て客席の方でも誰かがゴクリと喉を鳴らしていた。

 そして・・・。

 「「!!」

 互いに真っ直ぐに相手に目掛けて突進した。

 「うおおおおおおおおお!!」

 「ハアアアアアアアアア!!」

 宗壱と翼、その大声と共にぶつかり合おうとしていたその時に!!・・・

管制塔から通信が来た。

 『鬼塔!星音!!今すぐ試合を中断しろ!!敵機g』

 そう言いかけた瞬間に・・・アリーナのシールドが壊されて何かが落ちてきた。

 「!!」

 突然のことで互いに動きを止めて何だと思っていると土煙から姿を現したのは・・異形のISであった。

 「何だアレハ?」

 「IS・・・か?」

 宗壱と翼は互いにそう言って目の前のISを見た。

 深い灰色のカラーリングをしていて巨大で長い腕が印象的な兵装であった。

 然も肩と首が繋がっている様な感じであれが人間なのかどうかと言われれば

間違いなくこう言うであろう。

 全く持って違うと。

 然も頭部には剥き出しのセンサーレンズが気味悪く不規則に並んでおり肩部には

大型の砲口が2つほど装備されていた。

 そして宗壱と翼を見ると・・・突如としてレーザー兵器を使って攻撃してきた。

 「何だ!?」

 「下がるぞ!!」

 宗壱と翼は互いに下がるが異形のISをはそんなの関係ないばかりに

攻撃してきた。

 「ああクソこいつビーム持ちかよ!!」

 「然も攻撃力が高いぞ!!」

 宗壱と翼はそう言いながら回避しつつ宗壱と翼はハンドガンを使って応戦した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その少し前のアリーナ。

 「鈴!本気で行くぞ!!(俺の攻撃で終わりにしてやるぜ!!)」

 「来なさいよ!!」

 織斑一夏は鈴音に向けてそう言いながら『雪片弐型』を構えた。

 目的は自身の持っているワンオフアビリティー『零落白夜』を使うために

高機動である『瞬時加速』を使おうとしたその時に・・・こちらでも

何かが落ちた。

 すると織斑一夏はそう言えばとこう思い出していた。

 「(そうだ!ここから無人機がやってくるんだ!!こいつを倒して)」

 そう思っていて土煙が晴れた先にいたのは・・・異形は異形でも

違う意味での異形であった。

 先ずは頭部であるが本来ならばセンサーアイが不規則的にあったのだが

そうではなくモノアイ。

 胴体だが全身が装甲で覆われていて灰色。

 両腕はレーザー砲台が腕の部分でまるで同化されている様な感じであった。

 そして背面部であるが・・・何故か分からないがビット兵器が装備されていた。

 「何だよあれ・・・」

 織斑一夏はそれを見て何でと思っていた。

 まあ、実際合切原作のは宗壱と翼の所に行っているためこちらは完全に

お前が来たことによる弊害だ。

 すると異形のISが攻撃してきたのだ。

 「やばい!!」

 「一夏!!」

 織斑一夏と鈴は互いに避けると鈴がこう言った。

 『一夏!試合は中止よ直ぐにピットに戻って‼!』

 『お前はどうするんだよ!?』

 『アタシが時間を稼ぐからその間に』

 そう言っている間にも異形のISはビットを展開して三基を鈴、

もう半分と異形のISは織斑一夏に向かった。

 「畜生がー-!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「もしもし織斑君!凰さん!!聞こえてますかもしもしー-!!」

 「無駄だろうな、ジャミングで恐らくは通信すら出来んだろう。」

 「そんな!?早く織斑君達と鬼塔君達に救援を」

 「・・・それが出来たら苦労はせん。」

 「?」

 山田先生は何でだと思っていると千冬は現状をデータに纏めて見せると

山田先生は目を見開いて驚いていた。

 「遮断シールドがレベル4に設定・・・

然も全ての扉がロックされているなんて!!」

 「恐らくは奴か又は仕掛けた奴だろうな。」

 「そんな!?今アリーナには大勢の生徒が」

 「既に中にいた候補生や整備科の連中が開けれないかどうか

データをクラッキングしてる最中だ。同時並行で三年の精鋭たちにも

手伝ってもらってはいるが時間がかかりそうだ。」

 「政府に通信は」

 「其れも駄目だった、こうなったらあいつらに任せるしかなさそうだ。」

 千冬はいらいらとしながらそう呟いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それは無論こっちでもそうであった。

 「ええい!扉が全て閉まっていては話にもならん!!」

 そう言いながら何とか開けれないかやっていると・・・通信が来た。

 相手は・・・エルムである。

 「エルムか!?今こっちは忙しい」

 『ラトロワ先生!叱られるのも承知していますので話を聞いてください!!』

「?・・・ナンダ言ってみろ。」

 ラトロワはそれを聞いて何だと聞くとエルムの言葉を聞いてこう答えた。

 「分かった、緊急的な処置として私が責任をとる。思いっきりやれ。」

 『ありがとうございます!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「みんな離れて!!」

 エルムはそう言ってアリーナの扉前にいる生徒達をどかせると銃を出して・・・こう言った。

 「ぶっ壊れろ!!」

 そう言ってエルムはIS用の銃で扉を破壊した。

 「皆今のうちに!奏さん手伝って!!」

 「避難誘導だろう!?任せろ!!」

 そう言って互いに行動した。

 自分たちが今やれることを最大限やって。




 無人機
 見た目は背面部は『ガンダムSEED』の『プロヴィデンスガンダム』で見た目は
『ガンダムMSIGLOO』に出てくる『ガンタンク』のモノアイ版。
 無人機の一体でありコンセプトは量産性とビットの効率化。
 多対一に特化されておりその能力は未知数。


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異形のISを倒せ

 ミッション開始


 「こいつとんでもない機体だな!」

 「すばしっこいしそれに重火力とはな!!」

 宗壱と翼は互いにそう言って異形のISと戦っているがすばしっこいからか銃弾は

当たらずおまけに向こうのレーザー砲台はパワーがある為対応に

手間取っているのだ。

 そんな中で宗壱は翼に向けてこう聞いた。

 「翼さん、何だか可笑しくないですか?」

 「?」

 「あのIS、俺達が攻撃する時はするけど基本的に俺達が喋っている時は

何もしてきませんよね?」

 「確かに・・・隙があるのに何故?」

 翼は宗壱の言葉を聞いてそう返すと宗壱は翼に向けてこう聞いた。

 「もしかしてあの機体って・・・無人機?」

 「無人機!?馬鹿なISは人が・・・まさか・・・・!!」

 翼は何やら思い当たる所が合ったように思えるとこう続けた。

 「だがどうやってあれを倒すのだ?あいつは機動力と攻撃力は段違いだぞ。」

 翼がそう聞くと宗壱は翼に向けてこう言った。

 「それで何だが・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「どうだろう?やれますか?」

 宗壱がそう聞くと翼はこう答えた。

 「正直な所賭けでしかないが・・・やれるな。」

 「やれるかどうかじゃない・・・やるかどうかだ。」

 宗壱がそう言うと翼は分かったと言って行動を始めた。

 すると異形のISも行動を始めた。

 翼に対して近づいて攻撃しようとした瞬間に何故か・・・ガクッと動きが

鈍くなったのだ。

 「・・・矢張りな。」

 翼はそう呟くと其の儘銃剣の刀身部分を相手の拳目掛けてぶち当てた瞬間に

機体が・・・何やら震えているような感じがしたのだ。

 すると機体が離れようとした瞬間に酔ったような動きを見せ始めたのだ。

 「今だ宗壱!!」

 宗壱はそれを聞いてワイヤーアンカーをビーム砲台目掛けて放つと其の儘

大型ライフルを出して突進してきた。

 「うおおおおおおおおお!!」

 宗壱は其の儘ビーム砲台に向かって行って上に乗った瞬間に異形のISは

それを感じて拳を振るおうとした瞬間に翼がそれを斬り捨てた。

 「私を忘れるな。」

 そう言った瞬間に宗壱は砲台にライフルをぶち込むとこう言った。

 「これでどうだー-!!」

 そう言った瞬間にドカンという銃声と共に砲台が・・・破壊された。

 そしてその儘堕ちていくのを見て宗壱と翼は互いにこう言った。

 「作戦成功ですね。」

 「あ・・・ああ。」

 「?」

 宗壱は翼の何やら歯に何か挟まった様な感じの言葉であったことに

何だろうと思いながらも2人は其の儘異形のISが堕ちた場所に行くと機体から

幾つものスパークと・・・本来ならば人間には存在しない配線などが

ちりばめられていた。

 「やっぱり無人機だったか。」

 「ああ・・・そして。」

 翼はその機体を見て何か言いたげな様子であったがそろりと近づいた瞬間に

異形のISは突然・・・宗壱目掛けて襲い掛かった。

 「ぐあ!!」

 「宗壱!?」

 翼は突然のことに剣を構えた瞬間に・・・声が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「アタシを忘れんじゃねエエエエエエエエエエ!!」

 そう言いながら奏が・・・異形のIS目掛けて突進してきた。

 「奏!!」

 翼がそれを見た瞬間に奏は槍《星穿》を異形のISの胸の中心目掛けて

突き刺したまま壁に突っ込んだ。

 すると異形のISは奏を見て襲い掛かろうとした瞬間にもう片方の腕が・・・

パイルバンカーで吹き飛んだ。

 「エルム!!」

 宗壱はそれを行った存在、エルムを見てそう言った瞬間にエルムはこう言った。

 「ぶっとべー-----!!!!!」

 そう言いながら異形のISの頭部目掛けてパイルバンカーで・・・叩き潰した。

 そしてやっと異形のISは・・・動きを止めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして織斑一夏達の方はと言うと。

 「ああもう何よこれ!!」

 「クソが(こんなの原作になかったぞ!!!)」

 織斑一夏はそう心の中で毒づきながらもビットと異形のISの攻撃を躱していたが決定打にならないとそう思っていた。

 そしてそれからやっとの思いで離れるが2人の機体の

シールドエネルギーは僅かとなっていた。

 「一夏・・・アンタ後シールドエネルギーどんくらい?」

 鈴がそう聞くと織斑一夏はこう答えた。

 「あと・・・1回分だな。」

 「私もあと80って所かしら、全く!教師陣は何やっているのよ!!」

 鈴はそう言いながらもどうするかを考えていた。

 攻撃するとビットが自動で対象に攻撃してきて然も向こうが攻撃すると

死角を狙うどころか避ける場所にも攻撃してくるので回避行動がとれにくいのだ。

 そんな中でどうするかと考えていると・・・声が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「おほほほほほほほほ!如何やら私の出番のようですわね!!」

 「セシリア!?」

 「何やってんのよアイツ!?」

 鈴はセシリアの今の立ち位置を見てそう答えた。

 あんな上空で然も見えやすい所にいるなんてやられに来たのかと

そう思いたいほどであるがセシリアはこう続けた。

 「この私が来た以上あんな薄汚い機体に負ける訳ありませんわ!!」

 そう言いながらビットを展開すると向こうもビットを展開して攻撃してきた。

 苛烈な攻撃に見えるがセシリアのビットが1機、また1機と言った感じで

堕とされていき最後に有線ビットも破壊されて其の儘落とされた。

 「何したかったのよアイツ?」

 「・・・さあ。」

 織斑一夏も何やっているんだとそう思っていると何かを感じたのか

異形のISは其の儘去って行った。




 やっと1巻目が終わりそうである。


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襲撃後

 やっと第一巻が終わった。


 IS学園地下50m。

 レベルⅣ権限を持つものでしか入れないISの解析場が存在する。

 そこには千冬と山田先生、ラトロワ先生、ヴィレッタ先生の4人が

その機体を眺めていた。

 その機体は・・・宗壱と翼、奏、エルムの4人で倒した異形のISであった。

 それらを見ている中で千冬は山田先生に向けてこう聞いた。

 「どうだ、山田先生。」

 そう聞くと山田先生は3人に向けてこう答えた。

 「・・・あれは無人機です。」

 「無人機!?」

 「厄介な、一体何処の機体だ?」

 ヴィレッタとラトロア互いにそう言うが山田先生はこう答えた。

 「コアから探ってみたのですが・・・未登録の物でした。」

 「未登録・・・奴か。」

 千冬は山田先生の言葉を聞いてそう答えるとヴィレッタとラトロワはこう聞いた。

 「織斑先生、一体誰が黒幕なのか分かっているようだな?」

 「話してもらうぞ、こちらの生徒が巻き込まれたからな。」

 そう言うと千冬は全員に向けてこう言った。

 「あれは恐らく・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・だろうと推測するが目的は恐らく星音だろうな。」

 「星音、何故彼女が?」

 「済まないがそれは他言無用となっているのだヴィレッタ先生、だが」

 「・・・分かった、他人のプライベートについては私も聞かない様にするが・・万が一何かあったらちゃんと言えよ?」

 「分かった。」

 ヴィレッタ先生の言葉を聞いて千冬はそう答えるとラトロワはこう聞いた。

 「然しもう一機も恐らくだろうが被害の方は?」

 そう聞くと山田先生はこう答えた。

 「あ、はい。鬼塔君と星音さんは保健室で検査した後部屋に戻ってます、

織斑君と凰さんも同じくですけどオルコットさんなんですがちょっと・・・」

 「「「???」」」

 何だと思っていると山田先生はこう答えた。

 「機体のパーツは予備で何とかなるのですが無線ビットの方がもうなくて。」

 それを聞いて成程と思っていた。

 女尊男卑の影響でイギリスでは慢性的な技術不足が公になり始めていたのだ。

 まあ理由は察しての通り男性がいなくなり女性が中心となっているのだが機体の整備は汚れるからと言う理由で全てオートメーションされているのが仇となり

ビットのような精密兵器は直接検査しなくてはならないため時間がかかるのだ。

 「それでですね・・・ビットは有線型に全て統一されたらしく今本国から

予備兵装をと。」

 「ああ分かった分かった、そっちはオルコットに任せておけ。

ここでの事は内密とする。宜しいでしょうか?」

 そう聞くと三人は了承して立ち去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「大丈夫か?翼。」

 「ああ奏、・・・大丈夫と言われると何だかな。」

 翼はそう言いながらベッドの上で体育座りで座っていた。

 あの時異形のISが自身を見て止まったのを見て彼女が関係していると

感じたからだ。

 「(間違いなくあれを造ったはあの人だ・・・どうしてあの人は

私なんかに!)」

 そう思いながら怒りを覆い隠そうとするかのように腕を強く握っていると・・・奏が後ろから抱きしめてきたのだ。

 「奏。」

 「大丈夫だ翼、アンタは『星音 翼』。あたしの相棒だぜ?

それ以外の誰でもねえ。お前はお前なんだから。」

 「・・・ありがとう奏。」

 「どういたしましてな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「シュウ、大丈夫?」

 「ああ、大丈夫だよエルムさん。怪我とかしていないし。」

 部屋で互いにそう言っているとエルムはこう呟いた。

 「あれって結局何だったんだろうねエ?」

 「さあな、だけどあれ・・・何かあるような気がするんだよなあ?」

 「?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして某国

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ありゃまあ、一号機は未帰還かァ。まあしょうがないか!

弐号機は帰還できたからそこから造っちゃえば良いんだから!!」

 「それにしても*ちゃん、あんな変な機体を使うなんて

***さんジェラシーだぞー-!」

 「あんなの壊して***さんの最高の機体で*ちゃんをカッコ良くさせるぞー-!」

 そう言う女性が・・・組み立て中のISを見てそう言った。




 次回は第二巻。


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転校生来る

 第二巻の始まりです。


 そして数日後の6月初頭。

 「成程ね、そういう事が。」

 「うん、父さんはこれ聞いてどう思うのかなって。」

 宗壱は久三に向けてそう聞いた。

 聞いているのはIS学園を襲撃してきた例の異形のISである。

 本来ならば箝口令が課されており外部に話せば罰が下るであろうが

宗壱は久三が口外しない事くらい分かっている為話してみると久三はこう言った。

 「機体に操縦者はいなかったとなれば間違いなく無人機、だけど

そんなの公表する国なんて今のところいないし遠隔操作ならば

イギリスかもしれないけど今のイギリスにそこまでの技術力がない事くらい

自明の理だから除外ともなれば作った人間は・・・まさか。」

 久三はそう言ってブツブツと何か言っていると宗壱がこう聞いた。

 「父さん?」

 「!・・・アア、済まない宗壱。ちょっとな」

 そう言うともう一度考えながらこう続けた。

 「父さんはこれからちょっと用があるけど・・・宗壱はどうするんだい?」

 そう聞くと宗壱はこう答えた。

 「うん、エルムが東京観光したいからって誘ってきてるからそれ行くよ。」

 「エルム・・・ああ、あの銀髪の女の子か。・・・お前が等々女の子、

然も美人でスタイルも抜群の女の子連れてきた時には父さんは

やっとお前にも春が来たのかって嬉しかったな。」

 「何言っているんだよ父さん!?エルムは友達!!」

 「本当かなあ~~?」

 「もお!俺行ってくるから!!」

 「朝帰りはやめとけよ~~。」

 「しないよ!!」

 宗壱は久三の言葉を聞いて顔を赤くして出て行くとそれを見ていた久三は

こう呟いた。

 「あの子にもやっと春が来たか、俺の父親としての役目も終わりが

近いかもなア。」

 そう呟きながらこう続けた。

 「それにしても無人機となれば間違いなく・・・彼女が関係していることは

間違いなさそうだな、全く『天災』と言われるのも納得がいくが

もう少し考えて行動して欲しいよ。」

 全くと思いながらも久三はエルムの事を思い出してこう言った。

 「まさかあの子が宗壱と一緒にいるとは思いもよらなかったが

これも運命と呼ぶべきかそれとも・・・2人の共鳴か。」

 分からないなとそう思いながら久三は三人の機体の新武装の

設計図を見ながら構築を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして宗壱はと言うと・・・。

 「それじゃあ行くか。」

 「うん!」

 エルムと宗壱は互いに東京観光を十分な程に楽しんでいた。

 服屋に行けば宗壱の事はテレビで結構な頻度で(織斑一夏に比べれば低い)

出ており有名なのだがエルムを見て男性陣は足を止めて見ていた。

 何せ顔良しで長い銀髪は周囲を引き付けそのスタイル(特に胸)を見て

鼻の下を伸ばす人間やそれを見て自身と見比べて絶望したり

血涙流す人がいるほどである。

 エルムは服屋でニットの服とミニスカート等を買い、靴はブーツ。

 ゲーセンでダンスゲームの際にエルムを見て色々と揺れているのを見て

男性陣が前かがみになったりとしていた。

 食事をすれば落ち着かないので公園の近くでテイクアウトしたものを

一緒に食べていた。

 「美味しいねシュウ。」

 「おお」

 そう言いながら食べていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして織斑一夏は五反田弾と言う青年と彼が経営している食堂で

食事をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてさらに数日後。

 「それでは休みも終わった事だし貴様らには本格的な実践訓練となる、

本当ならばもう少し先にする予定であったがこの間の襲撃の事も相まって

今日になったので今皆の手にはISスーツのカタログを持っている。

それで自身が今の実力と今後の実力の向上を平均化して出した答えを基に

どの会社のISスーツにするのかを親御さんに報告して財布事情も考慮した上で

判断しておけよ。」

 いいなとラトロワ先生は全員に向けてこう言った。

 ISスーツは肌表面の微弱な電位差を検知することによって操縦者の動きを

数万分の一の速さで機体に伝達し動かすのだ。

 然もこのスーツは耐久性にも優れている為一般的な小口径拳銃程度では

衝撃は防げないが銃弾を防ぐことが出来る。

 「尚、金が無かったりいた場合は本校指定のISスーツを

着て貰う事となっている。なければ・・・本来ならば水着なのだが男子がいる事も考慮して体操服で授業を受けることとなっている。前に名前は明かさんがどっかの教育実習生が二度も忘れてな、それの全部忘れていることから

下着で受けているという実話があるから諸君は決してないように・・・

もし態と忘れたんて言ったらそいつらはISのサポートなしで

アリーナで8周走らせた後に私と個人レッスンを受けて貰うから・・・

覚悟しておけよ貴様ら。」

 『『『ハイ‼!!』』』

 それを聞いて全員が恐怖の表情を浮かべてそう答えた。

 何せ元とは言えロシアの国家代表生であったと同時に

第一回モンドグロッゾ経験者相手に万全な状態であっても勝てる見込み無いのに

アリーナ8周の後に戦うなど最早死体蹴りも良い所だ。

 それを聞いて目に力が入ったのか良しとラトロワ先生はそう言うとこう続けた。

 「それでは転校生を紹介する、入れ。」

 そう言って入ってきたのは・・・小さな女の子であった。

 そしてその少女は・・・熊の人形を持ったまま自己紹介した。

 「えええええて・・・『クーリェ・ルククシェフカ』です・・・。」

 消え入りそうな声でそう答えた。




 次回は実習です。


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授業開始

 一日遅れの投稿です。


「クーリェちゃんだって。」

 「何処の国の子かな?」

 「何だか小さいね、幾つなのかしら?」

 「少なくとも私達と同い年って事は無いわよね?」

 女生徒達がそれぞれそう言っているとラトロワ先生はこう答えた。

 「クーリェは未だ10歳でロシア代表候補生見習いであるが既に専用機を持っており今回は特別に留学を許可されている。だがこの様な性格である為皆出来るだけ

仲良くしてくれ。」

 ラトロワ先生がそう言うと女生徒達は口々にこう続けた。

 「え?あの年で代表候補生見習いって凄くない?」

 「専用機持ちって事はやっぱり強いのかな?」

 「羨ましいなあ。」

 そう言っているとクーリェがラトロワ先生の後ろに隠れるかのように下がると

ラトロワ先生はクーリェに向けて優しい口調でこう言った。

 「大丈夫だ、その内皆お前の事を羨ましいではなくなるはずだ。」

 「・・・本当?」

 「ああ、本当だ。」

 そう言ってラトロワ先生はクーリェの頭を撫でた。

 その光景に対して生徒達はにこやかな顔つきになっているとラトロワ先生は

それを感じて咳き込んでこう言った。

 「ううん!ではホームルームを終えようと思う、一時間目は通常授業だ!

クーリェは自分の席・・・宗壱!貴様の隣だ。面倒見ておいてくれ!!」

 「ハイ!」

 宗壱はラトロワ先生の言葉を聞いてそう答えるとこっちに来たクーリェを見て

こう言った。

 「宜しくなクーリェ、俺の名前は『鬼塔 宗壱』だ。」

 「えええええと・・・『クーリェ・ルククシェフカ』です。」

 クーリェはそう言って熊の人形を抱きながら席に座るが・・・座った瞬間に

正面からみたら顔が・・・出てこないのだ。

 それを見てラトロワ先生がこう言った。

 「ああ・・・後で座布団か何か敷かないとな。」

 そう言ってどうするかと考えているとエルムが手を上げてこう言った。

 「ハイ先生!私がクーリェちゃんを抱っこするのはどうでしょうか!!」

 「却下だ、どうせクーリェを抱き枕にしたいとかその程度であろう。」

 「ハハハハハセンセイナニイッテイルノカワタシワカラナイ。」

 「片言の時点でバレバレだ戯け!鬼塔!!貴様がクーリェの席代わりになれ!!隣同士だからな!!」

 ラトロワ先生がそう言って宗壱にそう命令すると宗壱はクーリェに向けて

こう言った。

 「クーリェ?」

 「ふひゅ!?」

 クーリェは宗壱の声を聴いて熊の人形を抱きしめていると宗壱がこう言った。

 「俺の席に座るか?見えないだろ??」

 「・・・良いの?」

 クーリェがそう聞くと宗壱はこう答えた。

 「ああ、良いぞ。」

 そう言って笑顔になっている宗壱を見た後にラトロワ先生を見るとこくりと

頷いたラトロワ先生を見てクーリェはびくびくしながら宗壱の膝に座ると宗壱はクーリェの頭を撫でてこう言った。

 「大丈夫だぞ?俺は何もしないから。」

 「・・・本当?」

 「ああ、本当さ。」

 宗壱がそう言うのを聞いてクーリェは暫く熊の人形を手放さないでだが

ラトロワ先生の授業を聞いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「よし、一時間目はこれで終了だ。次の時間はアリーナでの実習訓練で

三組と合同で行うから準備するように。」

 ラトロワ先生がそう言うと各々で着替える準備をしている中で宗壱は

エルムに向けてこう言った。

 「それじゃあクーリェをアリーナに案内させてくれるか?

俺は着替えに行くから。」

 「うん、分かった。クーリェちゃん、シュウに行ってらっしゃいって

言って見て?」

 エルムがそう言うとクーリェは手を少し降ってこう言った。

 「い・・・行って・・・らっしゃい。」

 「お・・・おお。」

 宗壱はそれを聞いて何だか痒くなるような感じでアリーナに向かっていく中で

生徒たちはこう思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『『『(((何だか仕事に向かうお父さんに向けて行ってらっしゃいする

若夫婦みたいで・・・羨ましい!!!)))』』』

 そういう・・・血涙を流すような心の声が聞こえた。




 私事ですがちょっとジャックされてウイルスが入ってきたのでその対応策に
追われていた為本日となりました。


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演習

 今回は演習です。


「あれは確か・・・織斑一夏?」

 宗壱はそう言って織斑一夏を見ると何やら疲れた様な様子であったので何だろうと思っているが授業だよなあと思って急いでアリーナに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「それではこれより三、四組合同の格闘・射撃を含む実践訓練を

執り行う事とする。各員、怪我の無い様によろしく頼む!」

 『『『『『『ハイ』』』』』』

 それを聞いて全員が一斉にそう答えるとラトロワ先生がこう言った。

 「それではその前に戦闘実演をして貰う事となるからそうだな・・・こちらからは鬼塔とハインリヒ!」

 「「「ハイ!!」」

 そう言うとそれではとヴィレッタ先生は名指しでこう言った。

 「星音!天羽!お前たちも出ろ!!」

 「「ハイ!!」」

 そう言って互いに前に出るとヴィレッタ先生が4人に向けてこう説明した。

 「貴様らにはコンビネーションにおける実戦訓練をして貰うがお前たちが

コンビを組む相手は鬼塔とエルム、天羽、星音はそれぞれ別々になって貰う。

それで良いな?」

 「つまりアタシらはクラスメイトを敵に回せって意味で良いですか?」

 「その通りだ天羽、それでは組合して終わったら飛翔。良いな?」

 「「「「ハイ!!」」」」

 それを聞いて宗壱達が揃ってそう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 組合わせ

 鬼塔・星音

 ハインリヒ・天羽となった。

 そして互いに機体を展開して飛翔すると互いに武器を構えると宗壱は翼に向けてこう言った。

 「翼さん、俺達は互いに交互に攻撃して牽制しつつ接近戦に

持ち込みましょう。」

 「ああ、負ける訳にはいかないからな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして天羽達はと言うと。

 「そんじゃああたしが一発突っ込むから援護宜しくな。」

 「分かりました、それじゃあ私はその後に続きますね。」

 奏とエルムは互いに簡単にだがそう言った。

 そしてラトロワ先生が4人に向けてこう言った。

「それでは演習開始!」

 

 「「「「!!!!」」」」

 それと同時に先ずは宗壱が前に出て翼は後方からハンドガンで攻撃すると・・・それすら眼中になしと言わんばかりに奏が突っ込んできた。

 「何!?マズイ!!」

 宗壱はそう言って奏の前に出てその攻撃を受け止めようとするが・・・エルムが大型ライフルで宗壱の動きを封じた。

 「うおわ!?」

 「お先!!」

 奏はそう言って其の儘・・・翼に突撃した。

 「やるな奏!」

 「そうかよ!」

 翼の言葉に奏はそう言いながらもまるでダンスをするかのように槍を

回し振りながら翼と一騎打ちし、宗壱はエルム相手に同じように格闘戦を

仕掛けた。

 互いに見知っている為千日手になるだろうなと考えたヴィレッタ先生と

ラトロワ先生は時計を見てこう指示した。

 「良し!演習はここ迄!!」

 「総員は地上に降りて生徒達の実習の手伝いをしてくれ。」

 そう言うとそれを聞いて4人は・・・不完全燃焼気味であったが降りると

ヴィレッタ先生が4人に向けてこう言った。

 「そんな顔をするな、今度始まる学年別トーナメントで挽回すれば

良いであろう?」

 ヴィレッタ先生はそう言って4人に説得した。

 学年別トーナメントとは文字通り一対一にテ執り行うトーナメント戦で

これには各国から大勢の観客が集まるのだ。

 それを聞いて4人は目をギラリと光らせるとラトロワ先生がこう言った。

 「さあさあ、時間が無いからすぐに準備しろ。機体は『打鉄』と

『ラファール・リバイブ』。どっちが良いかを自分たちで決めて使え。」

 そう言って生徒達はどちらにするか考えているとラトロワ先生はクーリェを見てこう言った。

 「クーリェはこっちだ、お前は皆を見て覚えなさい。」

 「は・・・ハイ。」

 それを聞いてクーリェはラトロワ先生に向かって行った。

 そんな中で授業が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして終わって機体を片付けている中ラトロワ先生は

宗壱とエルムを呼びつけた。

 「鬼塔、ハインリヒ。少し話がある。星音と天羽は帰って良い、

これは4組での話だ。」

 「分かりました。」

 翼はそれを聞いてではと言って去って行くのを見てラトロワ先生は近くにいるクーリェにもこう言った。

 「済まないが私はこれから2人と話をしなければならないが直ぐに戻るから

心配するな。」

 「・・・・・・」

 「お前は強い子だから大丈夫だ、な?」

 「・・・ハイ。」

 「それじゃあまた教室でな。」

 そう言ってクーリェが去って行くのを見届けた後にラトロワ先生は2人に向けてこう言った。

 「さてと、話だがクーリェについてだ。・・・貴様らは今のロシアの国際事情を知っているな?」

 「は・・・ハイ。」

 「結構問題って言うよりも・・・あの一件で分断しかけたEUが纏まったどころか更に強くなりましたしね。」

 「そうだ、先のウクライナ戦争に伴い国際的批判が高まっただけではなく数々の国際法違反が露見され前の大統領と幹部、軍部上層部、民間人虐殺を行った兵士は皆・・・・何故か知らないが惨殺又は復帰不可能な程の重症となって発見して

今やロシアは嘗て日本にいた『GHQ』と同じ様にEUから組織が送られてしまい

てんやわんやでな。忙しいったらありゃせんそうだ。」

 「それとクーリェちゃんの何の関係があるんですか?」

 エルムがそう聞くとラトロワ先生は少しだが・・・表情を歪ませてこう言った。

 「何故あんな小さな子にISを貰えたか分かるか?」

 それを聞いて宗壱とエルムはこう答えた。

 「えええと・・・分かりません。」

 「私も。」

 それを聞くとラトロワ先生は生徒データを2人に見せてこう言った。

 「これがその理由だ。」

 それを見て2人は・・・目を見開いて驚いたのだ。

 「先生コレッテ!?」

 「本当何ですか!!」

 宗壱とエルムが驚いたのはこれが理由である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 クーリェ・ルククシェフカ

 出身 ロシア

 ISランク・・・S




 ロシアについてはフィクションとして扱ってください。


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お願い

 願いはなんだ?


「ランクS!?」

 「まさかこれが理由何ですか!?」

 宗壱とエルムはそれを見て驚きながらそう言った。

 ランクSともなればあの織斑千冬と同じランクで最高位なのだ。

 「そうだ、天性の才能とも言うべき奴でな。孤児だったことも相まって

政府は非合法の実験も幾度もしていたのだ。」

 「非合法ってそんな!?」

  「それだけロシア国家はIS搭乗員に多大な期待をしていたという事だ、

だがクーリェは見て分かる通り臆病で人見知りが激しい気質のせいでISを動かすのを日に日に嫌がり始めたが無理やり搭乗させて実験させたのだ。」

 「そんな!!」

 宗壱とエルムは酷いと言いながらラトロワ先生を睨んでいるとラトロワ先生は

こう返した。

 「私もそれを初めて聞いた時には腸煮えくりかえりそうな勢いだった、

ウクライナ戦争で若しもあの子を投入したものならあの子は間違いなく心に

大きな傷を抱えているのは明白だ。その前にロシア国内の政治家や軍部、何処からか知ったか知らないが大統領が使っている秘密シェルターを攻撃したから難を逃れたがクーリェは今でも人を怖がっている。其れゆえかどうか分からないが

空想上の友達相手に喋っていてどうしようか迷っているのだ。

この学園に来た以上はISとも人とも関わらなければならないが

クーリェにとっては酷とも言わんばかりの所だがロシア国内だと残存勢力が

何仕出かすか分かったものではないからな。それでお前たちに頼みたい。」

 「「???」」

 それを聞いて何だろうと思っているとラトロワ先生はこう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あの子をお前たちの部屋に置かせてくれないだろうか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「「え??」」

 それを聞いてマジとも思っていた。

 人見知りが激しくて然も今日知り合ったばかりの自分たちにと思っていると

ラトロワ先生はこう続けた。

 「正直な所貴様ら以外であの子を特別扱いしないともなると考えにくくてな、

本当なら私が面倒見なければならない所だが私の家は離れているし

それにあの子には集団生活を身に着けて貰って今後の成長に繋げたいのだ。

済まないが頼まれてくれないか?」

 頼むと言ってラトロワ先生は頭を下げると宗壱とエルムは慌ててこう言った。

 「頭を上げてくださいよラトロワ先生!今のを聞いたら俺達協力するに

決まっているじゃないですか!?」

 「そうですよラトロワ先生!それにあんな可愛い子と一緒にいられるんだから

寧ろ大丈夫ですよ!」

 2人がそう言ってOKしてくれたのを聞いてラトロワ先生は

ありがとうと言ってこう続けた。

 「それじゃあ荷物なんだが既に学園に届いてあるから昼休みに

エルムが持って行ってくれないか?」

 「分かりました!!」

 「それじゃあ俺は自分用に椅子で寝れるように」

 「イヤそんなことせんでも良いぞ?あの子とエルムが一緒に寝れば

大丈夫だし小柄だから入れるぞ。」

 「えっと・・・それで良いんですか先生?」

 「無論だ、寧ろあの子は戦争が終わった後から一緒に寝る事が

大半を占めていたから慣れているほうが良いだろう。」

 そう言ってそれじゃあ教室に戻って良いぞと言って2人が慌てて着替えに

戻って行くのを見送って・・・ラトロワ先生は

柱の陰に隠れている楯無に向けてこう言った。

 「それで、貴様の狙いは何だ?」

 「何のことでしょうか?」

 「とぼけるな、貴様ほどの人間ならば秘密シェルターの居場所どころか

核弾頭の発射システムであるAIが読み込んでいた大統領の心拍情報を

偽装することも可能ではないのか?」

 ラトロワ先生がそう聞くと楯無はこう答えた。

 「何のことでしょうか?私は只単に愛国心に従っただけですよ♪」

 「愛国心か、国を愛すると言う事は国を守り、間違っていたら何があっても

正そうとすることこそ愛国心であって決して独裁者の言い分に

従う事ではあらずと言った処か?」

 ラトロワ先生は少し笑みを浮かべてそう言うとこう続けた。

 「まあ、私にはどうでも良い事だが手に入れたその核弾頭のデータで

貴様は何をしようとするのか知らんがもしそれで何か起こそうとするのならば・・私の命に代えても貴様と刺し違えるから覚悟しておけ。」

 ラトロワ先生はそう言って・・・殺気を放った。

 一瞬だがそれはまるで暗闇の中に迷い込むかのような殺気であったが

楯無はへらっと笑いながらこう返した。

 「何言っているんですか?私は只戦争を早期終結に

漕ぎ付けたかっただけなので。」

 「・・・そうか、ならよいがもう一つ聞きたい。」

 「何でしょうか?」

 楯無がそう聞くとラトロワ先生はこう聞いた。

 「貴様が何故鬼塔宗壱とエルム・ハインリヒの特訓を手助けしたのだ?

織斑一夏はどうしたのだ?」

 それが貴様の仕事であろうとそう聞くと楯無はこう答えた。

 「う~~ん、私が出るのは時期尚早かと思われますし彼って何だか

何か隠しているような感じがして近づくのも何かなあと思っていまして。」

 「そうか、なら良い。さっさと貴様も授業に戻ったらどうだ?」

 「はい、それはすぐに。」

 そう言って立ち去って行くのを感じたラトロワ先生はこう呟いた。

 「貴様が何するか知らないが嵐が起きそうなのは言うまでもなさそうだな。」




 楯無の考えはまた何れ。


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クーリェが入居した。

 入居は楽しいな。


そして昼食。

 「良し、席が空いているぞ!エルム、クーリェ!こっちだぜ!!」

 「うん分かった!行こうクーリェちゃん。」

 「う・・・うん。」

 クーリェはエルムの言葉を聞いてそう答え乍ら席に着いた。

 今回は食堂でご飯を食べることとなり宗壱とエルムはクーリェを連れて来たのだ。

 因みに宗壱は唐揚げ定食、エルムはクーリェと一緒で

サンドイッチ+ミルクセーキ。(因みにエルムはそれに野菜サラダ)

 そして食事しようかとするとエルムがある少女を見てこう言った。

 「ああ!『ラウラ』ー-!一緒に食べよう!!」

 そう言ってエルムが向けている視線の先にいたのは・・・小柄な少女である。

 背丈的にはクーリェと同じくらいかと思い、腰まである長い銀髪、

そして右目に眼帯(どう見ても病院が使うタイプではない)が付けられていた少女、『ラウラ』を見てエルムが大声でそう言うので振り返ってきてこう言った。

 「・・・貴様か、また会ったな。」

 「うん!最後に会ったのは軍での見送り以来だもんね!!一緒に食べよう!!」

 「・・・良いだろう、その前に聞くが貴様は?」

 『ラウラ』はそう言いながら宗壱を見るとエルムがこう答えた。

 「ああ、この人は『鬼塔 宗壱』でシュウって呼んでるの!

私のクラスのクラス長だよ!!」

 「!!・・・ほお、貴様が報告にあったエルムを倒した男か。」

 「倒したって言うよりはあれって・・・運って言ったほうが良いかな?」

 「運だろうが何だろうが使って勝利する事こそ最良だ。特にこいつみたいな

出鱈目な強さを持つ輩には特にな。」

 『ラウラ』はそう言いながら持っているカロリーメイトを食べながらこう続けた。

 「それに貴様も中々強いと聞く、近接格闘に関してはこいつ以上と聞いて私は是非試合を申し込みたいところだが。」

 そう言いながら『ラウラ』はニヤリと不敵な笑みを浮かべるが

宗壱はアハハと乾いた笑みを浮かべてこう返した。

 「いや、俺程度の実力じゃなあ。それに今は学年別トーナメント戦に向けて

特訓しているからその時にしないか?」

 「ふむ、そんな催しがあるのならば話が早いな。なら・・・

奴を倒すならばその時だな。」

 そう言って『ラウラ』はニヤリと笑っていると一体何があったんだと

宗壱はそう思っているとエルムがこう答えた。

 「『ラウラ』織斑一夏に何だか執着って言うか逆恨みみたいな感じな事を

偶に言っているから気にしないでね。」

 「逆恨みって?」

 「ううん、私は知らないけどそのおかげで織斑先生って一年間ドイツで

教官してくれたからね。」

 ソレデかなとそう言うと『ラウラ』が立ち上がってこう言った。

 「それではまた会おう。」

 そう言って『ラウラ』は席から離れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「さあ、ここがクーリェちゃんの部屋だよ!」

 「おおおお、お邪魔しましゅ。」

 クーリェはそう言ってシュウ達の部屋に入った。

 現在放課後でありクーリェを部屋に入れた宗壱達は

クーリェの荷物(着替えだけ)を持っているので中に入って

自分は何処に寝るのかと聞くとエルムはこう答えた。

 「クーリェちゃんは私のベッドで寝るんだよ、お揃いだね!

あ、けどもし嫌だったりして一人で寝たかったらそう言ってね。

私はシュウと一緒に寝るから!」

 「お前どうせ裸で寝るからやめろって言うか止めてくださいお願いします。」

 宗壱はそう言って最後に頭を下げてまで頼み込んだ。

 男なんだから寧ろ役得だろうがと思いたいところであるが何せ男である以上

スタイル抜群の美少女と一つ屋根の下(裸で寝ることあり)で

然も同じベッドで寝るなど生活安全上且つ眠りの妨げになること

間違いないからだ。

 そんな事はまあどうでも良いとして。

 「良くない!」

  地の分読むんじゃない!取敢えずだがクーリェはこう答えた。

 「う・・・ううん、大丈夫。その・・・一緒に・・・寝ても良いの?」

 クーリェがそう聞くとエルムはこう答えた。

 「うん大丈夫だよ!寧ろ何時でも良いよ!!

私達これから一緒に暮らすんだから!!」

 それを聞いてクーリェは少し嬉しそうにクマのぬいぐるみを握っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「全く本国め、こんなものを寄越しおって。」

 ラトロワ先生はそう呟きながらその機体を見た。

 今彼女がいるのは格納庫、ここは各国毎に場所が決められており

今ラトロワ先生はロシアのIS格納庫に入っていた。

 その機体は背面部に大型のサブアームが二本と

ハルバードの様な槍型の武器が8本、そして大型の盾と銃火器と言った武装を持つこの黒い機体はロシア製のIS『スヴェントヴィト』。

 現在残されているISの中で最も汎用性のある機体である。

 そしてその隣にあるのが水色の軽量装甲を持つ機体。

 銃火器内蔵ガンランスを保有した機体『ミステリアスレディ』と

呼ばれる機体だ。

 因みにこの二機は只のフェイクでありこれらは機体の整備の際の見本として

置かれているのだ。

 それらを見てラトロワ先生はこう続けた。

 「あの子がISを使うこと自体は何としてでも避けなければならない。

その時は・・・分かっているな?」

 「ええ、そのつもりですよ。」

 それに答えたのは楯無であった。

 両名は其の儘少し話して解散した。




 そして暫くして。


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ラウラ対宗壱

 対決です。


そして暫くして土曜日。

 この日宗壱はエルムとクーリェと一緒に奏と翼との特訓(クーリェは見学)で

アリーナに来ていた。

 この時織斑一夏は他のアリーナで練習していた。

 そんな中で宗壱はラウラを見かけた。

 ラウラの機体は見ようによってはエルムの機体と同じに見えるが

見た目が違っていた。

 右側に大型のカノン砲、左にはワイヤーブレード射出機、そして何よりも

頭部にあるバイザーが異様な見た目を放っていた。

 右目は普通だが左目は3つのレンズがありそれらがカシャカシャと動いていた。

 「おおいラウラー----!!」

 エルムが大声でそう言っているとラウラはそれを聞いて振り向くと通信で

こう言った。

 『何の用だ?』

 「一緒に練習しようよー-!!」

 『断る。』

 ラウラは簡単にそう言って通信を切るとエルムはぷくーっと頬を膨らませて

宗壱に向けてこう言った。 

 「ねえシュウ酷いと思わない!一緒に練習しようって言っているのに

無視するなんてさ!!」

 「ああ、はいはい。落ち着こうなあ。」

 宗壱は慣れた様子でエルムを落ち着かせようとすると今度は宗壱に

通信が入った。

 相手はラウラであった。

 何だろうと開くとラウラは宗壱に向けてこう言った。

 『おい鬼塔、私と戦え。』

 「・・・何で?」

 『私にはなさなければならないことがあるのだが如何せん奴の実力が

どれ程が分からないのだが貴様はエルムに勝ったのであろう?』

 「・・・ギリギリだったけどな。」

 『だが本気のそいつに勝った、ならばそれ相応の実力は保有していると見て

貴様と模擬演習をしたい。』

 「だから前にも言ったと思うけど学年別トーナメント戦で」

 『そうはいかんぞ、ここで会ったのが運の尽きと思って戦え。』

 ラウラは宗壱に向けてにべもなくそう言うと仕方ないと言って宗壱は

ラウラに向けてこう言った。

 「それじゃあ演習は時間制限付きで如何だ?」

 『良いだろう、試合時間は10分。その間に生徒共を退避させておけ。』

 ラウラはそう言って通信を切ると翼と奏にその事伝えると2人はこう言った。

 「皆!これから宗壱が模擬演習をする事となった!!直ぐに退避だ!?」

 「機体は今搭乗している奴が片付けるんだ急げ!!」

 そう言うとその場にいた生徒たちが逃げ出すかのように去って行った。

 そして2分後。

 「準備完了だな。」

 「ああ。」

 宗壱とラウラは互いにそう言うと担当の教師(事情は既に聴いている為

アリーナにシールドを張らせて貰った。)が通信でこう言った。

 『それではこれより『ラウラ・ボーデヴィッヒ』対『鬼塔 宗壱』に於ける

模擬演習を執り行うものとする!制限時間は10分!

その間にどちらかのシールドエネルギーが半分以下になった時点で勝利とする!』

 担当の先生がルール説明をして両名が承認するとこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『それでは試合開始!』

 その声と同時に先ずは宗壱が手始めとしてソードビットを射出すると

ラウラが右腕を出した瞬間にソードビットが手前で動きを止めた。

 「AICか。」

 「正解だ、だが私とエルムとでは使い方が違うがな。」

 ラウラはそう言って避けると同時にAICを解除した。

 エルムの場合は相手とインファイトする際の拘束として使うが

ラウラの場合は純粋に防御として使っていたが何時攻撃時にも使うか

どうかわからない。

 宗壱はどうするべきかと思っているが取敢えずと思ってこう続けた。

 「考えても仕方ねえ・・・やるしかねえよな!!!」

 宗壱はそう言って大型ライフルを展開して今度はビットと共に攻撃を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「頑張れシュウ!ほらクーリェちゃんも!!」

 「が・・・がんばれ~~・・・」

 何だか微笑ましい光景に見えるがそれに引き換えラウラと宗壱の戦いは激しいの一言であった。

 ラウラのカノン砲が攻撃しながらワイヤーブレードが宗壱に襲い掛かるがそれを宗壱はソードビットで叩き落しつつ大型ライフルで攻撃しながら

互いに回転し始めた。

 「あれは!?」

 翼は何だあれと思っているとエルムはこう続けた。

 「『シューター・フロー』、然も『円状制御飛翔(サークル・ロンド)』。」

 「何だそれは?」

 奏がエルムの呟きに対してそう聞くとエルムはこう答えた。

 「あれは射撃型の戦闘方法なんだけどマニュアル操作による

機体制御と射撃の両方を組み合わせなきゃ出来ない高度な技術何だけど・・・

2人じゃ決定打に欠ける。」

 「「??」」

 2人はどうしてとそう思っていると生徒の一人がこう言った。

 「あ!鬼塔君が動くよ!!」

 そう言って見てみると宗壱が攻撃しつつ接近している様な感じであった。

 本来こんな時に対しては互いに動かない方が定石なのだが宗壱は

そのセオリーを無視して進んでいくとラウラはニヤリと笑いながらこう言った。

 「良いぞ!来い!?」

 そう言うと宗壱は手加減なくとそう言って大型ライフルで・・・

カノン砲の弾丸をぶち当てて爆炎が2人の間を覆った。

 『『『『『キャアアアアアアアア!‼!!!』』』』』

 生徒たちが驚いて伏せた隙に宗壱はバスターソードを使って不利上げた

次の瞬間に・・・宗壱はすぐに下がった。

 その理由が・・・これだ。

 「ほお・・・私のこれに気づいたのか?」

 「ああ、お前のそれって・・・スコープじゃなかったんだな。」

 宗壱はそう言うとラウラはこう答えた。

 「ああ、これこそ『シュヴァルツア・レーゲン・フュンフ』の姿・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・『ブル・アイ』だ。」

 そう言ったラウラの機体はバイザーが降ろされて何やら・・・

奇怪な姿となっていた。




 シュヴァルツア・レーゲン・フュンフ
 見た目は『装甲騎兵ボトムズ』
 重装甲でISのPICと地上におけるホバークラフトにおける歩行を可能とした機体。
 本機体もエルムの機体と同じ様にデビルズバックボーンが搭載されているが
それが何なのかは不明。
 尚武装にはサブマシンガンが背面部に採用されている。


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ラウラ対宗壱②

 戦闘開始です。


 「『シュヴァルツア・レーゲン・フュンフ』・・・それがお前の機体の名前か?」

 「ああそうだ、こいつは汎用型だが私用にチューンされているから・・・

強いぞ!」

 ラウラがそう言った瞬間に『シュヴァルツア・レーゲン・フュンフ』が高速戦闘を仕掛けた。

 「は、速い!」

 「それだけではない!!」

 ラウラはそう言うと背面部から・・・サブマシンガンを右手に左手にはバズーカをコールして一斉攻撃して・・・全てが宗壱に命中しそうになった。

 「こいつのバイザーは特別製でな!いかな距離であろうとも

確実に命中させることが出来る!!」

 更にとラウラは・・・宗壱の手前まで急接近して手刀で貫くかのように

殴りかかって来たので宗壱はバスターソードで受け止めようとした瞬間に・・・

バスターソードが粉々に其の儘吹き飛ばされてしまった。

 「ガハア・・・!!」

 「これこそが私のAICの使い方だ、相手を覆う結界を限定的にすれば

このように攻撃に変換することが出来るのだ!!」

 それを聞いて宗壱はマジかよと思いながらも・・・攻略しなければ勝てないと

確信して破壊したバスターソードを破棄してソードビットを格納して

ハンドガンを出して構えた。

 「ほお・・・これでも戦う気概がある事に敬意を払って・・・少し本気を」

 出そうではないかと言いかけた瞬間に・・・アリーナ一面に声が響き渡った。

 『10分経過したため試合終了!これ以上するならば教員部隊を送り込むぞ!!』

 それを聞いて何だと構えを解いたラウラは宗壱に向けてこう言った。

 「次のトーナメント戦、楽しみだな。」

 じゃあなと言って出て行くラウラを見届けて・・・宗壱は脱力してこう言った。

 「やべえ・・・ありゃあ強いや。」

 そう言って倒れそうになると・・・後ろから声が聞こえた。

 「シュウー----!!大丈夫!?」 

 エルムがそう言いながら宗壱に近づくと宗壱はこう答えた。

 「ああ・・・それにしても強いなあいつ。」

 「そりゃあそうだよ、なんたって私が所属している『黒兎』隊の

隊長さんなんだから。」

 「・・・隊長?」

 「うん、そうだよ。」

 「まじでか?」

 「うん、マジ。」

 「・・・そりゃあ強いわけだ。」

 そう言いながら機体を解除した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「『鬼塔 宗壱』、確かにエルムが気に入る人間なだけあるか。奴の戦闘能力はまあまあだが気を付けるべきはその成長力かもしれんな。」

 こちらもあれを使わなければいけなかったしなとそう呟くと

ラウラは着替え室から出て行ってこう呟いた。

 「『織斑一夏』、教官の汚点。必ずや倒す!完膚なきまでに!!然し奴を

如何やって引きづり出すかを考えねばな。」

 そう言いながら・・・自室に向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして数日後のアリーナ。

 そこにいたのは・・・珍しくセシリアと鈴音であった。

 2人は互いに目を合わすとこう言った。

 「あらお初めまして男に媚びうるおちびさん?」

 「あらあ?誰かと思えばその男に負けた挙句に負け戦したしたことが無い

イギリスの代表候補生( ´艸`)(笑)さんじゃないかしらwwwwww。」

 互いにそう言いあっていると・・・先ずセシリアがこう言った。

 「オホホ負け戦?あんなもの戦闘ではありませんわ、

只花を飾らしただけであって本気出せばあんな男楽勝でしたわ~~。」

 そう・・・顔を引きつらせながら言っていると鈴音はこう返した。

 「あらあ?花を??あれで花なんて笑えるわねあんたの花って只の腐りかけの

枯れかけじゃないかしらねえ。」

 ほほほほとそう言っていると・・・セシリアがブちぎれてこう言った。

 「誰が腐りかけデスッテ!良いでしょう!!その小さな体を更に小さくして

まな板どころかコインのギザギザみたいにしてやりますわ!?」

 「誰の胸がまな板デスッテこのチョココロネヘアーが!ぶっ飛ばしてやって

アンタの機体ごと本国にけちょんけちょんにして送り返してやるわ!!」

 そう言って互いに臨戦状態になると・・・上空で声が聞こえた。

 「それならば私も混ぜて貰おうか?」

 そう言う・・・ラウラの声が聞こえたので2人は上空を見るや否や

嫌な顔をしていたがラウラはこう続けた。

 「イギリスの『ブルー・ティアーズ』と中国の『甲龍』か、

イギリスの方はまるで継接ぎみたいだな。哀れでしか見えん。」

 「!!」

 「そして中国の方は見た感じは確かに本物だが如何せん機体の出力は

低そうだな、弱そうに見える。(大方第二世代機だろと思うが

情報が少ないから言わんほうが良いな。)」

 ラウラは2人の機体と操縦者の評価を見てそう言うと・・・

鈴音とセシリアはこう返した。

 「何やるの?態々ドイツくんだりまでやってきてボコられたいなんて

大したマゾっぷりね?それともジャガイモ農場じゃあそう言うのが

流行ってのかしら?」

 「ハン、如何やらドイツの代表候補生は言語がなっていないようですわね?

犬でもワンと泣きますのに。」

 そう言うがラウラは2人に向けて・・・こう言った。

 「ふん、所詮は女性権利主張団体によってなれた馬鹿と何も知らない間抜け。

良いコンビだな。所詮はあの教官の汚点でもある『織斑一夏』に負けたものと

実力が大差ない奴だな、言葉一つとっても弱さが滲み出る。」

 「「!!」」

 それを聞いて2人は怒り心頭であった。

 一人は織斑一夏についての事で激怒しもう一人は弱者と言われたことに

腹が立っているとラウラはニヤリと笑ってこう言った。

 「さあ来い、本物の戦争を教えてやるぞ?・・・

下らん種馬のクソに群がる蠅共。」

 「「上等!!」」

 それを聞いた瞬間に・・・戦闘が始まった。




 次回は・・・乱闘。


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ラウラの実力

 ラウラの実力が明らかになります。


 「宗壱!今日も特訓よろしくね!!」

 「ああ、翼さん達も来るって言っているしもう着いてるかも」

 宗壱とエルムがそう言っていると・・・翼が走ってやって来たのだ。

 「宗壱!エルム!!お前たち今からか!?」

 「ああそうだけどどうしたんです翼さん。」

 「うん、何か慌ててるけど何かあったの?」

 2人がそう聞くと翼は大慌てでこう答えた。

 「た、大変なんだ!ラウラ・ボーデヴィッヒが一組のオルコットと二組の凰相手に模擬戦を行っているんだ!!」

 「「ええええええ!!」」

 翼の言葉を聞いて2人は驚いていた。

 幾ら部隊長でもあるラウラとはいえ代表候補生2人相手に一人ではと宗壱が

そう思っているとエルムは考えながらこう言った。

 「いや、寧ろピンチなのは2人だと思う。」

 「「??」」

 宗壱と翼は何でと思っているとエルムはこう答えた。

 「私達って多対一用の訓練もしているから多分大丈夫と思うしそれに

あの2人のISだと・・・」

 何か言いたげな感じであるが宗壱は取敢えずと言ってこう続けた。

 「行ってみようぜ!もし何かったら止めなきゃいけないし。」

 「・・・確かにね。」

 「ああ。」

 そう言って三人は第三アリーナに向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ドゴオン!!と言う爆発音が鳴り響く中で奏が既に席に座っていた。

 「奏!そっちはドウダ!?」

 翼がそう聞くと奏はこう答えた。

 「ちょっとだが・・・酷い状況だぜこいつは。」

 奏がそう言って指さした先にあったのは・・・ボロボロになった二機のISと・・無傷で立っているラウラの姿があった。

 「食らいなさいよ!!」

 鈴音はそう言って衝撃砲を打ち込むが・・・AICで防御してこう言った。

 「いい加減にしろ、貴様も軍属所属ならばもう勝算がない事くらい

理解しているだろう?」

 「クウウ!」

 「でしたらこちらはどうです!?」

 すると今度はセシリアが割り込んできて・・・2人纏めて有線ビットで

攻撃してきた。

 「ちょっと危ないじゃないの!!」

 「勝てば宜しいのですわ!勝てば!!」

 セシリアがそう言っているが・・・既にラウラがいなかった。

 「ど・・・何処に」

 「ここだ・」

 ラウラはそう言って・・・セシリアの背後に回り込んでいた。

 「い・・・イグニッション」

 「貴様程度でも存在は知っているようだがこの程度とは聞いて呆れる。」

 そう言って零距離によるサブマシンガンでセシリアを吹き飛ばした。

 「キャアアアアアアアア!!」

 悲鳴と共にセシリアが吹き飛んだがラウラはワイヤーブレードを射出して

セシリアの四肢を巻き取って近づかせて・・・ISのPICを切って自由落下で

蹴りを喰らわせて其の儘落ちた。

 「が・・・ハア!!」

 「もう寝てろ。」

 ラウラはそう言ってセシリアを一瞥すると鈴音に向かってこう言った。

 「さてと・・・貴様だけとなったが未だ続けるか?」

 そう聞くと鈴音はこう答えた。

 「当然でしょうが!寧ろ邪魔者がいなくなったから好都合よ!!」

 「そうか。」

 ラウラは鈴音の言葉を聞いてそれだけ言ってナイフを取り出してこう言った。

 「さてと、私は弱者相手に本気で戦う獣ではない故に貴様相手ならばこの程度で済みそうだな。」

 「・・・言ったわね・・・!!後悔しても知らないんだから!!」

 うおりゃあああアアアアと大声でそう言いながら青龍刀2本で攻撃するが

ラウラはそれをナイフと拳だけで往なして攻撃を躱していると・・・

ラウラはこう言った。

 「・・・もう飽きたな。」

 「!!」

 「終わらせる。」

 簡単にそう言った瞬間に・・・鈴音の腹部に拳がめり込んだ。

 「が・・・ハア!!」

 「遅いな、これでは拳法に於いて名高い中国の名が泣くぞ。」

 そう言うと今度はワイヤーブレードを四方八方に展開して機体を破壊し始めた。

 どんどん崩れていく装甲を見てラウラはこう呟いた。

 「・・・矢張り第二世代機か、然し改修個所から見て

2,5世代機と言った処か。」

 そう言って其の儘地面に叩きつけるとラウラは鈴音に向けてこう言った。

 「今度闘う時はもう少し実力を付けてから出直してこい。」

 そう言って零距離での・・・レールカノン砲で鈴音を壁に迄吹き飛ばした。

 そして土煙と同時に見えたのは・・・機体がバラバラ一歩手前まで壊れた

『甲龍』と失神した鈴音の姿であった。

 「何だ、矢張り弱いな貴様ら。」

 準備運動にもなりゃしないとそう言うと宗壱を見てラウラはこう言った。

 「おい鬼塔、前の模擬演習の仕直しと行くか?」

 「・・・遠慮させてもらう、予定があるから。」

 「そうか・・・ならトレーニングルームでも」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「それなら・・・俺と戦うか。」

 ラウラの言葉を遮るように・・・織斑一夏が現れるとラウラは・・・

憎らしい表情をして織斑一夏を見てこう言った。

 「よく来たな織斑一夏。」

 「ああ・・・ここ迄ヤレバ嫌でも来るぜ!!」

 そう言って雪片弐型を構えるがラウラはこう言った。

 「ならば来るか?」

 「上等だ!!」

 そう言って『零落白夜』を始動させて突撃する織斑一夏を見て

ラウラが右腕を構えようとして・・・何かを感じて後ろに下がると2人の間に・・誰かが入って来た。

 その人物は織斑一夏を・・・剣1本で弾き飛ばすとこう言った。

 「全く・・・砂利共の喧嘩の仲裁に教師を割り込ませるな。」

 そう言って現れたのは・・・白の機体を纏って現れた・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「千冬姉。」

 「織斑先生だ。」

 機体名『暮桜』を身に纏った織斑千冬の姿がそこにあった。




 『暮桜』ですが箒が『紅月』を使っていなかったため未だ存在します。


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今後

 千冬が止めました。


「千冬姉・・・何で『暮桜』が」

 「どうしたのだ貴様は?私が何かあったのか?」

 千冬は織斑一夏に向けてそう聞くと織斑一夏はこう答えた。

 「何で・・・『暮桜』が?」

 「ああこいつか?こいつは私が引退した後に倉持技研から万が一と言われて

改良されて譲ってもらったのだが何かあるのか?」

 「・・・・・」

 それを聞いて織斑一夏は何でとそう思っていた。

 「(嘘だろおい!原作じゃあ『暮桜』は箒が『紅月』で戦った事で機体が

機能停止してしまうほどの故障をしているはずなのに何でだ!?)」

 そう思っていると千冬は織斑一夏に向けてこう言った。

 「もう良いか?これ以上やってもと言うよりもお前ではラウラには勝てん。」

 「そんなのやってみなきゃ」

 「イヤ分かる、専用機2人がかり。それも第三世代が2機掛かりで戦っても目立った負傷などしていない、それだけで今のお前との差は歴然であろう?」

 「くう!!」

 織斑一夏はそれを聞いて苦々しい表情をしたが・・・暫くして千冬は

織斑一夏に向けてこう言った。

 「分かったのならば刃を下せ、ラウラ。貴様もこれ以上戦うともなると

庇いきれんぞ!」

 「了解しました教官。」

 そう言ってラウラは構えを解くと織斑一夏も渋々であるが構えを解いた。

 そしてそれを見た千冬は今アリーナにいる全員に向けてこう言った。

 

 

 

 

 

 

 「では、学年別トーナメント戦迄の間私闘の一切を禁ずるものとし破ったものは

参加資格を取り消すものとする!解散!!」

 千冬がそう言って今回の戦いは終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして放課後の機体格納庫にて。

 「それで、被害状況についてだが。」

 千冬は整備員に向けてそう聞くと整備員はこう答えた。

 「いやですね、酷いの一言ですよこいつは。先ずは『ブルー・ティアーズ』

何ですがね、ライフルはお釈迦様。ビットはミサイルシステムが破損、各パーツが悲鳴を上げていますから一度本国に戻させてオーバーホール、

ダメージレベルはE。つまりコア以外は全部だめですね。『甲龍』ですが

腕部の衝撃砲と言うよりも関節が壊れ始めてますねパイロットの操作に機体が

摩耗してしまってますよこれ?ダメージレベルはD、機体の機構部分にも

重大な損傷がある可能性がありますので暫くは使えませんね。」

 そう言ってパッドを千冬に見せるが成程なと言ってこう締めくくった。

 「ありがとう、私が彼女達に事情を説明しておく。」

 「それでは。」

 そう言って整備員が出ていくのを見て千冬は・・・近くの影にいた楯無に向けてこう言った。

 「聞いた通りだ、済まないが轡木理事長の提案通りに頼む。」

 「分かりました、では。」

 そう言って立ち去るのを見て千冬は・・・『暮桜』を見てこう呟いた。

 「まだまだお前には頑張って貰わんとな。」

 そう言って自身の愛機を見続けていた。




 次回はルール変更についてです。


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その後

 そして騒動の後


 「それでどうなったんだあいつ等?」

 宗壱はエルムに向けてそう聞くとエルムはこう答えた。

 「うん、聞いた話だけどオルコットさんは機体がボロボロになっただけじゃなくて予備パーツすらなくなったから一度本国に戻るって。それと凰さんは

予備パーツで修復しているんだけど本人が重症で今回の学年別トーナメント戦は

欠席するってさ。」

 エルムがそう答えると宗壱はこう呟いた。

 「それにしても織斑先生の機体を見れるってそうないよな?生で。」

 「私もだよ!まさかここに配備されているなんて驚きだったよ!!

あの機体で戦う織斑先生見たかったなあ!!」

 「止めてくれ、もしそんな状況になったら俺達ヤバいぜ?」

 「まあそんなだけどね。」

 互いにそう言っているとクーリエがオレンジジュースを飲み干してこう言った。

 「シュウ、エルム。これからどうするの?」

 そう聞くと宗壱はこう答えた。

 「取敢えずは訓練するか、クーリエは機体の動作訓練とか。」

 「・・・・・」

 「まあ、嫌ならやらなくていいと思うから好きな時にね。」

 「・・・・・・」パアアアア。(*^▽^*)

 エルムの言葉を聞いて突如として笑顔になるクーリエを見て宗壱はアハハと

笑いながらとりあえず今日は夕飯食べるかと言って三人で向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 織斑一夏の部屋。

 「クソ糞糞糞!何だよあれ!!何で『暮桜』があるんだよ!

あれは確か原作じゃあ学園の最地下室に石像みたいになって封印されている

はずだろうが!!」

 そう言いながら枕を殴っている織斑一夏であったが更にこう続けた。

 「それに何だよこの間のあの無人機はよ!!聞いた話だと

もう一機あったって言うじゃないかそれをあの鬼塔とか言う奴が倒したって

何で俺の思い通りに動かないんだよ畜生が!!」

 織斑一夏はそう言いながら枕を投げ捨ててこう言った。

 「それにシャルも来やしねえ・・・一体どうなってんだこいつは

箒は別の名前になって俺から離れるし一体全体どうなってんだよこれ。」

 そう言うが気を取り直してこう締めくくった。

 「まあ仕方がねえ、こうなったら学年別トーナメント戦でラウラがVTシステムで暴走しているところを俺が助けて惚れさせれば良いんだから。序にアイツの

周りにいるあのエルムっていうあの女も俺のハーレムに加えて・・・

ククククク・・・ぎゃははハハハハハハハッはあ!!」

 最後に狂ったかのように笑う織斑一夏であったが・・・世の中そう簡単に

うまくいくわけがないのが世の常と言うのは全く理解していないようであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 次の日

 掲示板にある書類が公開されていた。

 内容はこれ。

 

 

 

 

 

 『今回行われる学年別トーナメント戦は先のクラス対抗戦において起きた

襲撃事件に基づきタッグマッチで行う事とする事をここに記載する。』

 そう書かれていた。

 すると女生徒達の殆どが一目散に宗壱や織斑一夏に向かって行った。

 だが宗壱は全員に向けてこう言った。

 「悪い、俺エルムと組むから。」

 これにより残りの対応を織斑一夏がすることとなったのでその対処に

追われることと相まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「へえ、それじゃあ翼さんと奏さんもペアに?」

 「ああ、私と奏は常に息が合っているからな。」

 「ま、立ち位置的には丁度良いしな。」

 互いにそう言うと翼はクーリエを見てこう聞いた。

 「聞きたいのだが宗壱、クーリエはどうするんだ?参加するのか??」

 そう聞くと宗壱はこう答えた。

 「う~~ん、何せクーリエは事情が事情なだけあって

自由参加って事になってるから参加・・・するか?」

 「・・・・・」フルフル。

 クーリエはそれを聞いて首を横に振って答えると翼はなある程なと言って

こう続けた。

 「だがなクーリエ、何れ嫌でもやらなければならない事がある。

その時に備えなければいけないぞ?」

 まあ、分からないと思うがなと翼はそう呟いて水を飲んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして6月の半ば頃、宗壱は一人で第9アリーナに来ていた。

 そこで・・・久三と出会っていた。

 「父さん、届け物って何?」

 宗壱がそう聞くと久三はこう返した。

 「ああ、今度始まる学年別トーナメント戦で出す兵装だよ。」

 そう言うとコンテナからある物が出てきた。

 それは・・・。

 「・・・腕?」

 そう、腕が出てきたのだ。

 そして久三はこう続けた。

 「これが新しい兵装『補助アーム《修羅》』だ。こいつは機体の背面部に

搭載させて武器の使用の幅を広げさせることが出来るんだけど・・・

その分ビットの操作がAI頼みになってしまうからまあそこんところは

許して欲しい。」

 「いや良いよ、後は俺の腕次第って意味だし。」

 それを聞いて久三はそうかと言うともう一つ出した。

 「そんでこれがその《修羅》と同様に搭載する《バッテリーパック》。こいつはシールドエネルギーの予備電源が内蔵されているから長時間の運用が

可能になっていてな、武器として新しく長距離ライフルがあるから

バスターソードと一緒に拡張領域に突っ込んでおいてくれ。」

 そう言うと久三はこう言って締めくくった。

 「それじゃあ搭載したら運用実験するから準備しておいてくれ。」

 「おお!任せろ!!」

 宗壱はそう言って準備を始めると久三も準備を始めた。




 次回は学年別トーナメント戦です。


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学年別トーナメント戦

 やっとここまで来たぜ。


 そして学年別トーナメント戦当日。

 その慌ただしさに於いてはこれ迄の比ではない。

 第一回戦が始まる前にも関わらず各企業のスカウトマンや国家の関係者、

大使館職員、各IS製造会社の重要人物などが来るため学園内に配備されている

戦術機部隊が見回っており全生徒達は雑務や会場の整理、来賓の誘導等で

忙しかった(織斑一夏と宗壱は男性IS操縦者であると同時に重要人物である為

待機している)。

 そしてそれが終わると全員一直線に各アリーナにある更衣室で着替える。

 男性人たちは既に着替え終えている為邪魔にならない様に各整備室にて

待機している。

 そんな中で織斑一夏はこう思っていた。

 「(糞!箒は既にあの女とコンビ組んでいるから組めねえし鈴音は原作通りだし

俺の周りにいるヒロイン達がいねえじゃねえか!これじゃあ下手したら俺がラウラと組む・・・いや待てよチャンスだ!俺がカッコよく相手を倒せば俺の事

見直してくれるだけじゃなくて惚れてくれるかもしれない!

だったら手頃な奴を標的にして)」

 等とどれだけ女の子のハーレムが作りたいんだよとそう思う現在である。

 そして宗壱はというと今回の来訪者の中に久三の名前があったため

何処にいるか探していると・・・ちゃんといたので少し喜びながらこう思っていた。

 「(父さんが見ているんだ・・・絶対に勝たなきゃな!)」

 そう思いながら宗壱はは久三の言葉を思い出していた。

 

 

 

 

 

 

 「良いか宗壱、今回の結果次第じゃあスカウトがあるかもしれないんだ。

まあこっちは三年が主立っていたけど去年は一年からそういう人間がいたからな、

頭の隅に入れておけよ。トーナメントで上位に入ればチェックされるから

これ次第じゃあ斑鳩グループの今後の経営方針が変わるけどまあ・・・

楽しんで来い!!」

 「楽しんで来いって何言ってたんだろうなあ父さんは。」

 アハハと乾いた笑い声を出していると・・・モニターに対戦の組み合わせが

発表され始めて映し出されると出てきたのは・・・これだ。

 「「・・・・え?」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一年の部Aブロック第一回戦対戦情報

 『織斑一夏・ラウラ・ボーデヴィッヒ』

      &

 『鬼塔 宗壱・エルム・M・ハインリヒ』

 と出ていたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてその情報を見た2人はと言うと・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ほお、まさか貴様と当たるとはこれは運が良いかもしれんな?」

 「どうかな、ラウラ。私とシュウのコンビネーション見縊らないでね。」

 「無論だ、貴様と鬼塔宗壱の実力は知っているからな。対策させてもらうが

つまらないな。」

 「?」

 エルムはラウラがつまらないと言って何でと思っていると・・・

好戦的な笑みを浮かべてこう続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「織斑一夏をこの手でボロ雑巾の様に叩き潰してやりたかったからな。」

 「・・・うわああ~~。」

 それを聞いてエルムはドン引きしていたがラウラは準備してくると言って機体に向かって行った。

 既にISは展開済みで操縦者が何時でも使えるように待機しているのだ。

 そしてエルムも走って向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして互いにピットに向かって行き先ずは宗壱とエルム。

 

 

 

 

 

 

 

 「相手は織斑一夏か、映像からするとアイツの機体は近接格闘特化型で

『雪片』って言う織斑先生が使っていた機体の武器の後継機って事と

単一能力を持っていることぐらいなら注意点も含めて充分理解しているから対策はとれるし今の俺の機体は新装備があるからアイツは対処するにも

時間を掛けれそうだ。」

 そっちはと宗壱はエルムに向けてそう聞くとエルムはこう答えた。

 「うん、こっちは何回か模擬試合はしているし向こうも理解しているから

千日手になりそうだなあ。」

 「だったら俺がラウラと戦うからエルムは織斑一夏を頼みてえんだけど

良いか?」

 そう聞くとエルムはこう答えた。

 「任せてよ♪こう見えてもナイフ裁きはワタシ自信あるんだから!!」

 そう言いながら(^^)vサインするのを見て宗壱はエルムに向けてこう言った。

 「それじゃあ・・・勝つぞエルム!」

 「うん!シュウ!!」

 そう言って互いに飛び立った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それに対して織斑一夏とラウラはと言うと。

 「なあラウラ、一つ良いか?」

 「・・・・・」

 「俺達はチームなんだ、だからコンビネーションでアイツらを」

 「必要ない。」

 「何!?」

 ラウラの言葉を聞いてどうしてと聞くとラウラはこう答えた。

 「作戦を作ったとしても素人のお前の案など向こうからしたら

分かり切ったものだ。それにハインリヒはワタシよりも強いから貴様は邪魔だ。」

 「!!!」

 それを聞いてマジかよと思っていた。

 ラウラは原作では全体の中でもトップクラスの実力を持っているのに

ハインリヒはラウラよりも強いと聞いて何でそんな奴が

原作に登場しなかったんだ!?とそう思っているとラウラは織斑一夏に向けて

こう言った。

 「私が奴らと戦うから貴様は隅でじっとしていろ。」

 良いなと冷たい視線をぶつけると織斑一夏はうぐ!?とたじろぐと

ラウラは興味を無くしたかのように外に向かって行くと

それを追いかけるかのように織斑一夏も続いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 天気は快晴、戦闘態勢は良好であった。




 次回戦闘開始!


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試合開始

 学年別トーナメント戦開始です。


「あの時の続きと洒落込もうじゃないか、鬼塔宗壱。」

 「望むところだラウラ!」

 宗壱とラウラは互いに臨戦態勢に入ると織斑一夏とエルムも同じであった。

 「さてと、暴れるよ~~!」

 「さあ、来い!(それにしても本当に胸がでかいなこいつそれに下乳が丸見えだし俺に惚れさせたらまずアイツを。)」

 クククククと内心黒い笑みを浮かべながら捕らぬ狸の皮算用をしている

織斑一夏であった。

 そして暫くして・・・開始の合図が鳴った。

 互いに相手目掛けて攻撃を始めた。

 

 

 

 

 

 

 宗壱対ラウラ

 「「ウォォォォォォォォ!」」

 互いに大声を出し乍ら武器を使って攻撃を始めた。

 ラウラは前の模擬試合の際に使っていたサブマシンガンを右手に持ち、

他に《灰戦騎》の武器は近中距離型が多い事を考慮して

遠距離用のバズーカを左手に保有してレールカノンと同時併用して攻撃してきた。

 「うおわ!?あいつ俺の武器の事を考慮して選びやがったな!!」

 「戦闘でまず重要なのは情報だ、先のロシアではそれすらしなかったから

あの様な愚行を仕出かしてしまい今ではあの国はEUの属国的扱いとなっているのだが私は違う。完全たる力と敵の情報を仕入れて確実に敵を倒す事で

任務が達成されるのだ!!」

 そう言いながらラウラは更にワイヤーブレードを使って宗壱を追い込もうとすると宗壱はハンドガン・・・だけではなく《修羅》を使って拡張領域から

大型ライフルを展開してそれを《修羅》に装備させた。

 「何!?」

 ラウラは何だと思って下がろうとした瞬間に大小さまざまな砲撃と

ビットにおける近接戦闘が始まった。

 ラウラはそれに対して全てを出し尽くすかの勢いで、勿論宗壱も同じ気持で

攻撃が繰り広げられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 エルム対織斑一夏

 「ああもう何だよこの攻撃!卑怯だぞ!!」

 「何処が?これはISの試合なんだよ!卑怯も何もないからね!!」

 織斑一夏の言葉に対してエルムはライフルを巧みに使って攻撃しつつ

ワイヤーブレードを展開して追い込んでいた。

 正直な話近接格闘特化型の織斑一夏の機体に対して中近距離型の

エルムの機体とでは相性が悪いがためにじり貧であったのに織斑一夏はヤバいと

感じて《零落白夜》で攻撃するがエルムは面白そうだなと感じたのか

大型のバスターソードを展開して斬り込みにかかった。

 「(はっ!この《零落白夜》の能力を知っていないのかよ!!

これで後はアイツを)」

 宗壱を倒せばと思った瞬間にエルムはバスターソードを・・・投擲した。

 「へ?ぷぎゃ!」

 織斑一夏はそれを見て何でと思った瞬間に直撃してそれと同時に中に入って

ライフルを織斑一夏の懐に乱射して・・・機能停止した。

 「ばいば~~い。」

 そう言ってエルムは離れて宗壱の方に向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それを見て管制室にいる千冬はと言うと。

 「あのバカ者が、良いように弄ばれおって。」

 「アハハ・・・まあ仕方がないかと。」

 「最後の何てアレでは只の案山子にしか過ぎん、あの瞬間に上に飛んで

回避すれば最低限ライフルでの攻撃は防げていたのに全くあの阿保は。」

 千冬はブツブツそう言っていると山田先生は宗壱達の戦い方を見てこう言った。

 「あの2人は恐らくボーデヴィッヒさんを最後に倒すために織斑君を

先に仕留めたんですかね?」

 「恐らくな、ボーデヴィッヒは確かに強いが単体では高が知れている。

凰やオルコットの場合は相性の問題であろうがあの2人ともなると

ボーデヴィッヒも警戒を上げるであろうな。」

 千冬は山田先生の言葉を聞いてそう答えてこう続けた。

 「近接系の2人相手にボーデヴィッヒも白兵戦、然も肉弾戦に関しては

エルムと粗互角と言った処だ。どちらが強いかここで軍配が上がるであろうな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして試合では。

 「ええい!まどろっこしい!!」

 ラウラはそう言って武器を全てマウントし直すとガントレットを展開して

攻撃態勢に入った。

 すると横から・・・銃撃がラウラを襲った。

 「エルムか!!」

 ラウラはそう言いながら回避すると宗壱と合流したエルムがこう言った。

 「織斑一夏はもう戦えないよ!後はラウラだけ!!」

 「そうか・・・ならやるぞ!」

 「うん!」

 そう言って攻撃を始めた。

 「(あいつらとは一対一でも互角と言った感じだった・・・この試合は

楽しませてくれそうだな!!)」

 そう思いながらラウラは機体に向かってこう言った。

 「《シュバルツア・レーゲン・フュンフ》拘束システム解除。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『パイロットの戦闘コマンド入力を確認、

『IS拡張兵装収納庫(デビルズバックボーン)』を起動します。』

 『偽装煙幕展開』

 「この音声は!」

 「ラウラ!本気出すんだね!!」

 宗壱とエルムは互いにそう言った。

 そう、宗壱からすればあれは嘗てエルムが使っていたのと同じシステムなのだ。

 『レールカノン及びワイヤーブレード射出機格納、対戦車及び対空兵装装備。

両腕部ガントレットクロー装備完了。各バランサー調整完了。』

 『《シュバルツア・レーゲン・フュンフ》始動。』

 その音声と同時に煙幕が晴れて現れたのは・・・

大型の武器を背に纏った《シュバルツア・レーゲン・フュンフ》であった。

 右側はガトリング砲、左側はミサイル発射装置が装備され、まるで単騎で

複数の敵と戦うかのような兵装であった。

 「さあ・・・戦争を始めよう。」

 そう言った瞬間に・・・武器から火が噴いた。

 そして着弾した場所が・・・文字通り噴火した。




 次回は恐らくあれ。


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闘い続けて

 戦闘も中盤戦です。


 ドイツが開発したシステム『IS拡張兵装収納庫(デビルズバックボーン)』は

搭乗者の戦闘能力や才覚、実力等で武器が異なっている。

 例えるならばエルムは近接格闘特化型に開発されている為

パイルバンカー等の兵装があるがラウラの場合は違う。

 同じ様に近接格闘特化だが彼女の場合は戦闘意識の違いによるものだ。

 「最大火力で圧倒したところを近接格闘で止めを刺す。」

 この様に高火力と高出力の両面を重視した兵装を主立っている為ラウラの機体は

その殆どが・・・大雑把であるのが伺える。

 「そらそらどうした!」

 ラウラはそう言いながら重火力形態となった

『シュバルツア・レーゲン・フュンフ』で攻撃しているが宗壱とエルムは

それに対して避けるしかなかった。

 「何だよこの火力はよ!?」

 「大雑把にも程があるよ!!」

 互いにそう言いながら避けているとラウラは2人に向けてこう言った。

 「どうした貴様ら!私はここに居るぞ!!」

 そう言いながらも攻撃は更に苛烈さを増した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あれがボーデヴィッヒの兵装か。」

 「あれってもう完全にオーバーキルものじゃないですか!?」

 山田先生は千冬に向けてそう言うと千冬はこう続けた。

 「奴らしいと言えば奴らしいな、圧倒的な力で捻じ伏せると言う

シンプルであるが重点的なコンセプトだ。」

 「あんな攻撃下手したらアリーナのシールドが何時まで持つか

分かりませんよ~~!!」

 「泣き言言うな山田先生、アリーナのシールドを最大に上げろ。

試合終了迄はそれで耐えさせるしかあるまい。」

 「そんな~~!!」

 山田先生は泣きながらもシールドの耐久度を上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 管制室でそんな事起こっていることなど露知らず。

 「ああもう!弾切れって何時になるんだよ!!」

 「・・・だったら!!」

 エルムはそう言って両手を前に出すと弾丸やミサイルが・・・止まった。

 「今だよシュウ!」

 エルムはAICを発動しながらそう言うと宗壱は分かったと言って

バスターソードを二本展開して《修羅》を使った二刀流で攻撃しようとすると・・ラウラはニヤリと笑ってこう言った。

 「私にもAICがある事を忘れたか!!」

 そう言ってラウラは腕に装備されているクローが・・・何か見えないシールドで守られているかのように纏って攻撃した。

 「ヒュンケファウスト!」

 そう言ってバスターソードにぶち当たった瞬間にバスターソードが・・・粉々に砕け散った。

 「まだまだー-!!」

 宗壱はそう言って腕に持っていたバスターソードの柄をラウラ目掛けて

投げ捨てるがラウラはそれを弾き飛ばした瞬間に

もう一本のバスターソードも破壊した。

 「終わりだ!」

 ラウラはそう言ってクローを振り下ろそうとした瞬間に・・・

宗壱はニヤリと笑ってこう言った。

 「忘れたか?こいつはタッグマッチだぜ?」

 そう言った瞬間に横から・・・アラームが鳴り響いたので見てみると

そこでラウラの目に映ったのは・・・幾つものミサイルが直撃コースで

来ていた事だ。

 そして爆発がアリーナを襲った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「危ねえ!サンキューエルム!!」

 「シュウもお疲れ様!!」

 宗壱はエルムに向けてそう言った。

 何故無事だったのかと言うと予備のシールドエネルギーを使って

あの爆発に対して対応したのだ。

 只代償として《修羅》を失ってしまったがこれでならとそう思っていた。 

 そもそもミサイルは何処からだと思っているようであるがあれはラウラが放ったAICで往なして再利用したのだ。

 そして爆風が収まると目の前に写っていたのは・・・。

 「う・・・ぐう。」

 同じく背面部の武装が全損して機体にもダメージがあったラウラであった。

 ラウラは消えゆく意識の中でこう思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 負けるのか?・・・私が。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「遺伝子番号強化試験体《C-0037》、

今日からお前は《ラウラ・ボーデヴィッヒ》だ。」

 あの時科学者の一人がそう言ったのを覚えていた。

 人工子宮で生まれたデザインチャイルド、それが私だ。

 只戦うためだけの存在、戦闘教育のみを徹底して誕生した最強の兵士。

 そのプロトモデルを基に製造され直されたのが私だ。

 私は最強であった。

 あらゆることに秀でていたが・・・あの兵器《IS》によって全てが変わった。

 疑似ハイパーセンサーとも呼ばれるナノマシン

《越界の瞳(ヴォ―ダン・オージェ)》の投与で私は常にオフが

出来なくなっていた。

 それどころか部隊内で後れを取り始めてしまい部隊からは嘲笑と侮蔑が私の耳に残っていた。

 そう・・・ただ一人を除いて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「貴方がラウラだね?」

 「・・・貴方は?」

 当時から大尉として配属されていたあの女。

 私の大元。

 「エルム・M・ハインリヒだよ、宜しくね♪」

 彼女は私によくしてくれた。

 優しくしてくれたこともあって心に余裕がうまれていたある日・・・

あの人が来てくれた。

 

 

 

 

 

 

 「こいつハインリヒ、お前が目をかけているという兵士は?」

 「ハイ!結構強いですよ!!」

 「そうか、ここ最近成績が芳しくないようだが私が鍛えてやろう。

一か月で最強と呼ばれるくらいにな。」

 私にとってのターニングポイント。

 私を最強に戻してくれた恩人。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 織斑千冬に出会えた。




 そして過去語りは続く。


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システムの悪意

 例のあれが起動します。


それからと言うものラウラは千冬からの教えを忠実に実行するだけで最強とまではいかなかったが其れなりの地位に迄返り咲くことが出来た。

 エルムの存在もあるであろうがそれでもラウラは千冬に対して感謝しかなかった。

 だからこそ気になったのだ。

 何故そこまで強いのかを聞こうと思い嘗て千冬に聞いてみると千冬は

こう返したのだ。

 「私に弟がいる。」

 「弟・・・ですか?」

 「アイツを見ていると分かる時があるんだ、強さとは一体何なのかを。

その先にあるナニカをな。」

 「・・・よくわかりません。」

 「今はそれでもいいかもしれんが日本に来た時に一度会うのも一興かもな。」

 そう言う千冬の顔をラウラは忘れようがなかった。

 優しい笑みを浮かべて何処か気恥ずかしくしているその表情に・・・

ラウラは知らずの内に嫉妬の感情を芽生えさせてこう思っていた。

 「(許せない・・・教官を・・・あの強く凛々しく堂々としている

あの人の顔をまるで・・・女の様な表情をさせる奴を・・・絶対に!)」

 だからこそラウラはその時から決めたのだ。

 織斑一夏を完膚なきまでに叩きのめして千冬の目をもう一度自身に

向けさせたいがためにあの時専用機持ち2人を一度に相手どったのに蓋を開ければタッグマッチとなってしまっただけではなく最も嫌な奴、織斑一夏相手に

共闘しなければならないと言う最悪な状況となってしまったが

それだけはなかった。

 ラウラにとって最悪なのはあのエルムが敵として現れたことだ。

 ラウラにとってエルム千冬を紹介してくれた恩人であるとともに好敵手とも

呼べる人間でありその実力は常にセーブされているがために判断できないが

下手したら千冬と互角とも言わんばかりかもしれないとも思っていた。

 そして鬼塔宗壱。

 織斑一夏と同じ顔をした男性であるが彼と違って実力も申し分ない存在である。

 そんな人間相手に戦ったのだから普通ならば諦めがつくかもしれないが

ラウラは違う。

 ここで負けたら自分は織斑一夏と同じく一回戦負けとなってしまう。

 そんなのになるのだけは御免被りたいと思っているラウラは力を欲した。

 何物にも負けない・・・最強の力を。

 すると何処かで・・・声が聞こえた。

 『願うか・・・?汝、自らの変革を望むか?より強い力を欲するか?』

 それを聞いてラウラはすぐ様にこう返した。

 「(構わない!あの2人にかけるのであるとするならば何を代償にしても良い!だから寄越せ!そのチカラを!!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「本当に良いのか?それでよ??」

 「(?!)」

 突如先ほどとは違う声を聴いて何だと思って振り返ると

そこに立っていたのは・・・大柄の人間?・・・であった。

 何故?が付いたのかと言うと・・・顔に理由があるからだ。

 頭が・・・銃なのだ。

 いや、間違いではない。

 頭が銃なのだ、然もリボルバー型の。

 するとリボルバー型の頭をした人間が・・・何故か分からないが

口に煙草を加え乍らこう聞いた。

 「手前はそれで良いのか?そんな何処にあるか分からない訳も分からない力を

強請って手に入れて勝ったとしてもよ、ソレデ手前の目的は

達成出来るのかって話だ?」

 そんなうまい話があると思ってんのかよとそう聞くがラウラはこう返した。

 「(煩い!私は力が欲しいのだ!!最強の・・・あの教官の様なそんな絶対的な力を!!)」

 ガンとせずに真正面からそう答えると銃頭の人間はこう答えた。

 「・・・分かった、好きにすりゃあいいと思うけどよ・・・忘れるなよ?

俺は何時でもお前を待っているし見ている。お前がもし本当に力を欲して何の為に使いてえか分かった時に・・・あれを手に取りな。」

 そう言って銃頭の人間が指さした先にあったのは・・・何やら幾つもの

パイプの管で雁字搦めになっている銃がそこに鎮座されていた。

 「(何だアレハ?錆びているではないか?)」

 「今はな、だがお前が本当に何のために戦いてえ時にもう一度ここに来たのならあれは新品同様かもしれねえぜ?」

 そう言うと銃頭の人間はラウラの頭を・・・ガシガシと撫でながらこう言った。

 「本当に欲しいもんは目には見えねえのさ、手前はそれが分かって

何をしてえのか分かった時こそ・・・『俺達』の出番だぜ。」

 相棒と言って・・・ラウラの視界がぼやけて消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 Damege Level D

 Mind Condition Uplift 

 Certification Clear

 Devilus Backhorn re.start

《Valkyrie Trace System》 Boot

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「グああああああ!!」 

 「「「!!!」」」

 突然のラウラの悲鳴を聞いて3人は驚くが突如として機体から音声が流れた。

 『機体に異常システム確認!デビルズバックボーンシステム強制起動!!』

 それと同時に煙幕が辺りを充満させると音声はこう続けた。

 『右腕部装備変更、拠点制圧用兵装に変更。左腕部兵装変更、

《ブリュンヒルデ》兵装に変更。』

 その音声と同時に右腕は自身の体を包めるかの様に大きな腕に、左腕はまるで

大剣の様な日本刀が現れると音声はこう締めくくった。

 『強制変更終了、《弾劾》形態移行完了。全システム再起動。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『《シュバルツア・レーゲン・フュンフ・ブリュンヒルデ》完全起動。』




 因みに出てきた銃頭は《ノー・ガンズ・ライフ》の十三本人です。


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クライマックス

 戦いは終盤に。


「何だ・・・あれ?」

 宗壱は突如現れたラウラの機体を見て目を大きく見開いていた。

 何せ右腕は肥大化しているだけではなく左腕には日本刀の様な

バスターソードを担いで現れたのだ。

 すると・・・変貌したラウラの機体が突如として織斑一夏のすぐ近くに迄

一瞬で接近して大型の日本刀で薙ぎ払った。

 「ごば!」

 織斑一夏の白式が如何やら絶対防御が発動したようで難を逃れたが機体が

粒子となって消えた。

 すると放送が鳴り響いた。

 『非常事態発生!全トーナメントを中止としてレベルDの対応を実施!!

鎮圧の為に教師部隊を送り込むのと同時に来賓と生徒は速やかに避難すべし!!』

 その放送が響き渡るがラウラの機体が宗壱を見るや否や・・・

大型化した右腕で誘うかのように指を動かすと宗壱はそれを見て・・・

アハハと言ってこう続けた。

 「如何やら俺をご指名みたいだけど・・・どうする?」

 宗壱はエルムに向けてそう聞くとエルムはこう答えた。

 「普通なら先生たちが対処するからって訳で私達は参戦しないけど・・・ここまで誘われて何もしないって言うのが不義理だし。」

 そう言いながらエルムは体を動かしていると・・・宗壱に向けてこう言った。

 「取敢えずは時間を稼いで、今のラウラ多分・・・違うと思うから。」

 「・・・分かった。」

 宗壱はそう答えながらも自身の今の兵装の状況を分析していたが・・・

最悪であった。

 「(予備のシールドエネルギーは後半分、ハンドガンも弾丸数0,残っているのは長距離ライフルと大型ライフル。完全に遠距離しかねえな)」

 そう思っているが宗壱は仕方ないと言って展開するとラウラに向けてこう言った。

 「さあ行くぞラウラ、ここからはタイマンだ!」

 そう言って武器を全て展開してソードビット全機を展開したが・・・殆どが

刃毀れしているがために正直な所じり貧だなと思いながらも・・・攻撃を始めた。

 『ふん!』

 ラウラは大型化した右腕で銃弾を・・・弾き飛ばしながら前進してきたのだ。

 「嘘だろ何だよアイツは!?」

 宗壱はそう言いながらも何とかエルムから離れていると・・・巨大な煙幕が

張られていた。

 恐らくあの中ではエルムが機体を換装しているのだろうと思っている中で

攻撃する中でソードビットが全機・・・破壊されたのだ。

 「クソが!」

 宗壱はそう毒づきながらも時間稼ぎをしながら砲撃していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして1分後。

 「あとちょっと!」

 『終わりだー-!!』

 ラウラはそう言って日本刀の様なバスターソードを振り上げた瞬間に・・・

何かが当たったかのような音がした。

 目にしたのは・・・漆黒の機体。

 大型のシールドが宗壱を守っていたのだ。

 そしてその持ち主は・・・。

 「クーリエ!?」

 クーリエの駆る機体『スヴェントヴィト』であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「だ・・・大丈夫?」

 クーリエは震えながらもそう聞いた。

 如何にクーリエのランクが最高水準とは言え未だ乗り慣れていない・・・

然も恐怖症から来るもので機体に搭乗したことすらないのにと宗壱は

そう思っているとラウラはクーリエを見て・・・大型化した右腕で迫って来た。

 「ひ!」

 クーリエはそれを見て恐怖して・・・サブアームが起動してこう言った。

 「来ないで!」

 すると大型のハルバードがラウラを受け止めるともう一方のサブアームに

装備されているロングバレルライフルが襲い掛かった。

 『!!』

 ラウラはその衝撃で少し下がるとクーリエは更にこう言った。

 「来ないで!来ないで!!来ないで!!!」

 そう言いながらロングバレルライフルで攻撃している中でラウラはこう言った。

 『エエイ鬱陶しい!!』

 そう言うとラウラは日本刀の様なバスターソードでクーリエ目掛けて

投げつけようとすると・・・それが銃弾で攻撃された。

 『邪魔だ鬼塔!!』

 「それが俺の役目だからな!!」

 宗壱はそう言って攻撃しようとすると・・・声が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「クーリエちゃんを虐めるなあ!!」

 そう言うのは・・・巨大なドリルを左腕に装備しているエルムがそこにいた。

 するとそれを見ていたラウラはニヤリと笑ってこう言った。

 『待っていたぞエルム!!』

 「待たないで良いよ!!」

 エルムはそう返すと互いに腕を構えて・・・走った。

 そして互いに範囲内に入った瞬間に・・・技を放った。

 『ヒュンケファウスト!』

 「スピアハールファウスト!」

 互いにガキンと火花が散った瞬間に互いに・・・こう続けた。

 『ドッペルツヴァイ!』

 「ラキートエクスプロージョン!」

 それと同時にラウラの大型化した右腕から・・・引き金が弾かれたと同時に

エルムの巨大なドリルが分離して放たれた。

 『「!!」』

 それを見て驚いた瞬間に2人の間に・・・爆発が起きようとした瞬間に

宗壱がエルムを守るかのようにその体を抱きしめてから爆発した。

 ドーン!と大きな爆発と同時に土煙が立ち上って・・・クーリエはこう言った。

 「エルムお姉ちゃん!シュウお兄ちゃん!!」

 そう言うと土煙が晴れていたのは・・・エルムと宗壱であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「いたた・・・大丈夫かエルム?」

 「う・・・うん、けどさ・・・/////」

 「?・・・・・////////」

 宗壱は何だろうと思っていると自身の腕がエルムの・・・その大きな胸を

掴んでいたのだ。

 然もがっしりと。

 「ウワアアアアアアアアアアアアア!御免!!」

 宗壱はそれに驚いて下がるとエルムは小さな声でこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「シュウの・・・H。」




 次回は事後処理。


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事後処理

 事後処理が面倒だ。


 「う・・・あ。」

 「気が付いたかラウラ?」

 千冬の言葉を聞いてラウラが目を開けると千冬がそこにいたのでラウラは

こう聞いた。

 「私は・・・一体」

 「何処まで覚えているか分かるか?」

 千冬がそう聞くとラウラはうろ覚え乍らもこう答えた。

 「確か・・・鬼塔と・・・ハインリヒと戦って・・・それから。」

 そう言うと千冬はこう続けた。

 「・・・本来ならばこれは重要案件である為機密事項にカウントされるため

口外禁止となっているが軍人でもある貴様ならばそれがどう言う意味なのかも

理解している事を踏まえて話すが・・・『VTシステム』を知っているか?」

 そう尋ねるとラウラはこう答えた。

 「は、正式名称は『ヴァルキリー・トレース・システム』。

過去のモンドグロッゾに於いてヴァルキリーの名を冠する者達の動きを

トレースするものでしたがですがあれは。」

 「そうだ、IS条約に於いてあらゆる国家・組織・企業に於いても

研究・開発・使用どちらかに於いても禁止となっているが巧妙に隠されてな、

操縦者の精神状態と意志、機体に蓄積されているダメージで

発動するようにされていたが丁度いたドイツ軍の関係者に問い詰められている

最中でな、近くIS委員会が強制捜査に乗り出すこととなっており良くても

ISコアの一部返却か最悪ドイツ軍その物が解体されてアメリカ軍の管理下に

置かれることとなるだろうな。ウクライナでの一件でEU内では色々と問題が

山積みなのに更に追加ときたものだ、全く問題を起こしてくれる。」

 千冬がそう言うとラウラは・・・しょぼんとした様子でこう呟いた。

 「私が・・・望んだばかりに。」

 「確かにそうかもしれんが早かれ遅かれこうなる事は明白であったこととなると

気が暗くなるがこれだけははっきりしたな。」 

 「?」

 「お前はお前だラウラ・ボーデヴィッヒ、これからお前が

どうしたいのかを決めろ。」

 「教官・・・。」

 ラウラは自身の頭を撫でてくれる千冬に対して少しだが・・・

甘えたくなりそうな表情をしていると千冬はこう続けた。

 「エルムから聞いたがお前は一夏を叩き潰すと言う目標でここに来たようだが

その『VTシステム』で奴を倒したのだからこれはこれでな。」

 其れとなとラウラに対して千冬は更にこう続けた。

 「普通ならば体の筋肉が断裂して最悪死ぬはずが筋肉痛で済んだのは

貴様の機体が関係しているのかもしれないな。」

 「え?」

 「何せ関節部分が摩耗しているだけじゃなくてシステムにもバグが幾つか

検出されていてな、コアその物の見直しも兼ねて

貴様は一度本国に送るという話にもなったが貴様の引き取り先は軍部だから

委員会がそれに対して抗議してきたからな。当面は貴様はこのIS学園が

引き取り場所となり機体については向こうから職員を派遣して

こちらの技術者監視の下でバグの除去を行う事となったから安心しろ、

それとエルムには後で礼の言葉でもかけてやれよ?アイツがお前を

止めたんだからな。」

 「!!・・・奴は?」

 どうなりましたかと聞くと千冬はこう答えた。

 「ああ無事だ、検査を終えて食事しているのであろうが先ほどまでお前をずっと見ていたから何か言っておけヨ?」

 それじゃあなと言って千冬は部屋から出ていくのを見てラウラは

ベッドに倒れ込んでこう思っていた。

 「(あいつは何時も私を救ってくれているな、教官を紹介してくれたのも

奴だった・・・本当に面倒くさい・・・優しい奴だな。)」

 そう思いながら眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『トーナメントは事故により中止となりましたが今後の個人データ指標と

関係するため全生徒の一回戦を執り行いますので場所と日時の変更につきましては各個人端末で確認の上』

 宗壱はそれを聞きながら海鮮塩ラーメンを啜り乍ら見ていると

エルムは肉うどん、クーリエは焼きそば(お子様サイズ様にしている)を

食べておりそんな中で宗壱はエルムに向けてこう言った。

 「ありがとうなエルム、危機一髪だったぜ。」

 「良いよ別に、それに今回のMVPは間違いなくクーリエちゃんなんだから!!」

 「そうだったな・・・ありがとうなクーリエ。」

 宗壱はそう言いながらクーリエの頭を撫でているとクーリエは目元を細めて

何やら擽ったそうな表情をしているとそんな中で・・・翼と奏が3人に

近づいてこう言った。

 「宗壱!大丈夫であったか!?」

 「怪我とかは・・・してなさそうだな。」

 2人はそう言いながらランチを持ってくるとエルムがクーリエを自身の太ももに座らせると翼と奏が互いにこう言った。

 「それにしても暴走するとは驚きだったが本人は大丈夫なのか?」

 「ああ、今は保健室で休んでいるようだけど直ぐよくなるってさ。」

 「けどお前らも災難だったなあ、そんなとんでもない機体相手に

よく戦ったな。」

 2人はそう言いながら夕食(中身はご飯と味噌汁、サザエのつぼ焼き、

薩摩芋の甘煮)を堪能していると・・・山田先生が宗壱を見てとてとてと来た。

 「ええと鬼塔君で良いんですよね?!」

 「あ、はいそうですけど・・・何か?」

 ありましたかと聞こうとするとエルムがクーリエを連れてこう言った。

 「それじゃあ私達先帰ってるから。」

 「おお、じゃあな。」

 そう言って帰るエルム達を見送ると宗壱はこう聞いた。

 「それで一体・・・何か?」

 「その前にありがとうございます、今回の一件。」

 「良いですよ別に、俺はそれほど活躍していませんし。」

 「ですけど本当でしたら教師でもある私達がやる事でしたので

お礼位はしないと。」

 そう言うと山田先生は宗壱に向けてこう言った。

 「鬼塔君に朗報です!何と今日から・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・男子の大浴場使用解禁です!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あれ?ボイラーが直ってる?・・・クーリエちゃん一緒にお風呂入ろ!」

 「う・・・・うん。」




 次回はお風呂。


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お風呂にテ

 やっと二巻も終わった。


「お風呂お風呂~~♪」宗壱はウキウキした気分で大浴場に向かっていた。

 ようやく来ることが許されたこの状況を有効活用する手はないと考えて

行っている中で宗壱はこう思っていた。

 「織斑一夏も来るのかな?」

 それはそれで嫌だなあと思っているがその心配は皆無である。

 何せ当人はラウラの攻撃で気を失っている為この事は聞いていないのだ。

 そんな中で宗壱は知らずの内に向かって行くと山田先生が見張りとして

立っていた。

 「ア、来ましたね鬼塔君。こちらですよ~~。」

 「あ、山田先生。すいません見張りなんてしなくても。」

 「いえいえ、これも教師としての仕事ですし今回は本当のご苦労様でした。後はゆっくりと浸かって体の疲れを癒してください。」

 山田先生の言葉を聞いて宗壱は中に入ってみた。

 「うおお・・・流石国立。金の使い方が違うなあ。」

 宗壱は脱衣所を見てそう呟きながら服を脱いでいるが実はと言うと既に・・・

先客がいたのだ。

 そう、宗壱の使っている脱衣所の反対側の向かいにある2つの・・・

服がある事を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ウォォォォ・・・風呂の中は更に広いんだなあ。」

 宗壱はそう呟いて先ずは体を拭こうとしてシャワーのある場所まで向かって

洗おうとすると・・・宗壱はこう言った。

 「あれ?石鹼は何処だ?」

 そう言っていると・・・隣から声が聞こえた。

 「ハイ、シュウ。」

 「おお、ありがとうなエルム。」

 宗壱はそう答えて石鹼を貰ってタオルに付けていざ洗おうとした瞬間に・・・

何か違和感に襲われた。

 「?今日は俺一人だけだったはず・・・だよな。」

 そう言いいながらギギギと錆びた人形の様に首を石鹼をくれた方向を見ると

そこには・・・2人の少女がそこにいた。

 「あ、シュウ。」

 「・・・・・ふぇ?」

 裸になっているエルムとクーリエがそこにいた。

 クーリエはエルムから頭を洗ってもらっているのであろうか、

頭に泡が付いており運が良かったのかどうかわからないが泡で体全体が

見えないようだがエルムは違っていた。

 クーリエの頭を洗っている為顔に泡が付いていたがそれ以外は

全部丸見えであった。

 前に宗壱がうっかり見てしまったエルムの裸だがお風呂に入っていたのか

どうかわからないが少し赤くなっており白い肌と混じって

綺麗な感じになっていたが当の宗壱はそれどころじゃなかった。

 「くぇwrてrついゆおぴうおいytyrちぇrwqw!!」

 宗壱はそれを見て驚いて転がりながらもエルムとクーリエに向けてこう聞いた。

 「ナナナナナナ何でここにいるんだ!?」

 そう聞くとエルムがこう答えた。

 「え?帰る時にお風呂が直っているなあって思ってたから疲れを癒すために

来たんだけど?」

 「山田先生は!?」

 「会ってないよ?」

 「となると・・・つい数分前って所かよ。」

 宗壱はそれを聞いてマジかよとそう思っていると仕方ないといって

出ていこうとするとエルムがこう聞いた。

 「あれ?入らないの??」

 「ああ、正直な所今回だけじゃないって分かったから次の時に。」

 「一緒に入ろうよ~~?折角来たんだからさあ。」

 「女の子と入るか普通!常識で考えてくれ!!」

 「軍じゃあそういうの教わらなかったから!」

 「胸張って言うなって見える見える!!」

 宗壱は慌ててそう言うと・・・隣にいたクーリエが宗壱の手を掴んで

こう言った。

 「一緒に・・・入ろ?」

 そう言いながら首を横にしてかくんと傾けていると宗壱はそれを見て・・・。

 「うぐ。」

 少しだが意志が傾きそうになり始めるとエルムが突如抱き着いてこう言った。

 「クーリエちゃんもこう言っているんだからさ、一緒に入ろー-!!」

 にこやかにそういうエルムを見て・・・。

 「もう・・・勝手にしてくれ。」

 宗壱は諦め口調で前のめりになってそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ふ~~。」

 クーリエは何やら気持ちよさそうにぷかぷかとエルムに抱きしめられながら

浮いているとエルムはクーリエの頭を優しく撫でていた。

 「気持ちよさそうだな・・・・俺は今煩悩消し去るのに必死なのに。」

 「何か言ったのシュウ?」

 「イヤなんでもない!」

 宗壱はそう言って風呂に入っているとエルムが宗壱に向けてこう聞いた。

 「それにしても色々あったねえ。」

 「ああ本当だなあ。」

 そう呟きながら今回の戦闘を振り返っているがよく生き残ったなあと

そう思っているのだ。

 するとエルムは宗壱の肩に頭を乗せてこう言った。

 「今日は大変だったからさあ、これくらいしても良いでしょう?」

 「・・・・・おう。」

 宗壱はそれを聞いてもう諦めて其の儘お風呂を再開した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「それじゃああのシステムは貴様ではないと?」

 『何言ってんのさちーちゃん!束さんが作るのは十全な最高傑作だよ!!あんな不細工造る訳ないじゃん!!それとあれを作った馬鹿どもは束さんが

みっちり恐怖を与えて病院送りにしといたから!!』

 「そうか、ならば」

 『ああそれとさちーちゃん!***ちゃんの事なんだけどさ!』

 「アイツの事はもう諦めろ、今のアイツは」

 『ふふ~~ん!こう見えても束さんはファンクラブ会員なんだから

そういうのはちゃんと理解してるよ!!ああそれとさ、誕生日プレゼント楽しみにしておいてねって伝えておいて~~!!』

 そんじゃと言って切られたのを見て・・・千冬はこう呟いた。

 「全く・・・いい加減に妹離れしろと言うのに。」

 そう言いながら夜空を見上げる千冬であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 因みにだが織斑一夏は今回風呂には入れなかったため少しであるが

泣きそうな顔になっていた。




 次回は3巻だぜ!!


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買い物

 3巻の始まり。


寮の裏にはぽっかりと空いたような場所が存在し簡単な集会等で使われる場所で

日夜使っている2人の存在があった。

 「お疲れ奏。」

 「おお、翼もな。」

 奏と翼がそこにいた。

 歌の練習として使っており偶にであるが人が来て観客として見てくれたりして歌や振り付けの感想などを聞いて自分たちを高めていた。

 そして2人は部屋に戻ってシャワーを浴びて着替えて食堂に向かう、

これが2人のルーティンである。

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして宗壱はと言うと・・・。

 「ふぁ・・・よく寝た。」

 そう言って起きると隣には薄着だがパジャマを着たクーリエと・・・また真っ裸で寝ているエルムがまだ寝ていた。

 「いい加減にしてくれエルム・・・!」

 そう言って宗壱は落ちかけたタオルケットをもう一度2人に被せると

着替えるかと言って脱衣所に向かった。

   

 

 

 

 

 

 

 そして教室。

 「ああ、それではこれより授業を執り行う。間もなく期末テストである為

赤点を取れば夏休み中補習生活だ、そんな事貴様らなりたくなかろう?」

 『『『(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン!!!』』』

 ラトロワの言葉を聞いて全員鬼気迫った表情でそう答えた。

 誰だって嫌であろう、何せ貴重な夏休みを補習で終わらせるなんて

学生生活に於いて苦痛でしかないのだから。

 するとラトロワはこう続けた。

 「それとだが来週から校外特別実習期間で3日間の間学園を

離れることとなるのは全員周知していると思うであろうが自由時間中は

羽目を外して怪我したり前日になって病気にならない様に各員気を引き締めて

対応するように。」

 この校外特別実習期間と言うのは詰まる話が臨海学校であり初日は

丸々自由時間で海で遊べるのだ。

 彼女達からすれば先週から遊べることと相まって楽しみなのだ。

 そして宗壱は当日に備えてエルムと共に水着を買いに行くことと

なっているのだがその目的はエルムがアホナ水着を買わない様に見張ると言う

悲しい理由であった。

 「それでは授業を行う。」

 ラトロワはそう言って授業を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「それでさ、どんな水着買おうかシュウ!」

 エルムは宗壱に向かってそう聞きながらソフトクリームを食べていた。

 現在は食堂、全員何時もの面々で食事を堪能していた。

 「私達は水着についてだが矢張り市販とは言え大きいタイプだからなあ。」

 「ああ、確かにアタシら其れだもんなあ。」

 翼と奏はそう言いながら翼はとろろご飯御膳を、奏はパエリアを食しながら

そう答えた。

 ぶっちゃけた話学園生徒の中で一年どころか全学年に於いてまず間違いなく

上位に入る程の胸部を誇る翼と普通ならば大学生とは言え山田先生と同じくらいの胸部を持つ奏だと普通のタイプじゃ無理だなと思うが上には上がいる。

 エルムだ。

 何せ翼や奏以上の胸部を誇る彼女の水着など間違いなく

とんでもないものになる事間違いない為正直な所見張らないとまずいのだが

もう一つある。

 クーリエだ、何せ殆ど着の身着のまま学園に来たような物なので身の回りの物を揃えたいことも相まって今度の週末を利用して買い物をする事となったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 そんな中で織斑一夏はと言うと・・・。

 「(糞!何だよこれは!?結局一期の終盤まで来ちまったぞ!!攻略できたのは鈴だけで箒は翼って言う名前になって俺を避けるしセシリアは未だおれに敵対心持っているしそれ以前に機体が壊れたから本国に戻ってラウラ何て

俺の事眼中無しみたいな顔で俺から避けて他の連中と言うよりも先輩たちと

食事していて何がどうなってんだよこれはよ!!)」

 そう思いながら織斑一夏はステーキを食べているがこうも思っていた。

 「(いや待てよ、確かもうすぐ臨海学校だから

『銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)』と箒が『紅椿』を束さんから受領されるしアイツの誕生日だからあれをやってそんで巻き返してやる!!)」

 そう思っているが正直な所それはどうかと思う。

 ラウラの『VTシステム』の時点で最早原作知識など意味がない事くらい

察するべきであると思いたいところであるがそれを考えない事が

こいつの駄目な点であると同時に原作知識が邪魔していること位気づけと

そう思いたいところである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして週末。

 「良い天気だなあ。」

 「うん。」

 「買い物だー-!!」

 エルムがそう言って向かう事と相まった。

 エルムは半袖の薄紫色のブラウスと下は黒のミニスカートを身に纏っており

クーリエは白のワンピースタイプの服でぬいぐるみを持っていた。

 そんな中で宗壱は2人に向けてこう聞いた。

 「それじゃあ先ずはクーリエの買い物だけど先ずは雑貨だな、コップとか服とか買ってそれから日用品だな。先ずはぐるりと回ってみるか?」

 「そうしよー-!!」

 「う・・・うん。」

 クーリエもそう答えて歩き始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして数分後。

 「イヤあ買ったな。」

 そう言って宗壱は自身の両腕に持ってある荷物の山を見ていた。

 服や雑貨だけではなくクーリエには玩具とかを買おうと思って聞いてみると

こう答えたのだ。

 「・・・プーちゃんと同じ。」

 そう言って熊の玩具とか置物も買ったのでそれなりの数となった。

 そんな中でクーリエは宗壱とエルムと手を繋いで歩いている為傍から見れば

家族の様な感じに見えそうである。

 そんな中でエルムがこう言った。

 「そういえばクーリエチャンって泳げるの?」

 そう聞くとクーリエはこう答えた。

 「えええええと・・・プールで何回か。」

 「そうか、だったら泳ぎ方教えるね!一杯遊ぼー-!!」

 エルムはそう言ってクーリエに向けて笑うとクーリエもうんと笑顔で答えた。

 それを見ていた周りはまるで親子の様だなあとほんわかしていた。




 次回は水着です。


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馬鹿との遭遇

 例のあれです。


「えーっと、水着売り場は・・・ここか。」

 宗壱はそう言って水着売り場に来ていた。

 中は殆ど女性ばかりで男性物など隅にあるくらいしかない。

 最近はそんな事無い様に思えるが女性が有利であることは未だ変わらないと言う

現実が見て取れた。

 そんな事を考えている中で宗壱はエルム達と中に入った後にエルムがこう言った。

 「じゃあまずはシュウの水着から探そう、私達のは終わってからで良いよ♪」

 「え?良いよ、俺は。先ずは女子からの方が。」

 「ぶっぶー!こう言う言時は早い方を先にやった方が後々良い買い物が

出来るんだよ♪」

 「そんなもんか?」

 「そんなもんだよ!それじゃあ行ってみよう!」

 エルムがそう言って宗壱と共に水着を見に行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ええとさ、シュウはどんなのが良いの?」

 色とかさとエルムがそう聞くと宗壱はこう答えた。

 「そうだなあ・・・あえて言うなら赤・・・かな?」

 好きな色が其れだなとそう言うとエルムは驚いた様子でこう言った。

 「エ噓!?灰色かなって思っちゃったよ!!」

 「いや何でだよって言うかそうなると鼠色じゃん!!」

 宗壱はエルムに向かってそう言うとじゃあねえと言ってエルムとクーリエは

互いに出した。

 エルム。

 「私はこれ!」

 赤の短パンタイプの水着

 「無難だな。」

 クーリエ

 「こ・・・これ。」

 全身タイプ。

 「完全に泳ぎ特化・・・。」

 そして選んだのはエルムだが水着以外にキャップはイルカの柄が施された

青いタイプを選んだクーリエの方を選んで等々・・・来てしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「さてと・・・行くか。」

 そう言って宗壱はエルムと共に向かって行くと・・・ある女性に引き留められてこう言われた。

 「そこの貴方。」

 「?」

 「男のあんたにいっているのよ、そこの水着片付けておいて。」

 そう言ってきたので宗壱はこう答えた。

 「え、嫌だよ。それアンタの何だから自分で片付けろよ、自分のは自分で

片付けるのが常識だろう?」

 「ふうん、分かってないわね貴方。自分の置かれている立場ってのが。」

 「(ぶっちゃけあんたの方だろうがなと思うんだけど。)」

 宗壱はそう思って周りを見ていると如何やら女性を見て頭を悩ましている同性が殆どを占めていた。

 現在日本に於いて女尊男卑等役に立たずそれどころか絶滅危惧種レベルに

該当されるのだ。

 戦術機の普及に伴う男女平等でそんな思想を持っている人間は国内で

少数しか存在しない。

 然し海外ともなれば違う。

 中央アジアでは『女性教』と呼ばれる女性は神の使いでありISを使える

自分達こそが優良種だと言って支配域を伸ばしつつあり本拠地はウズベキスタンの山中にあると言われている。

 そして『女性優良党』と呼ばれる組織が女性権利主張団体を拡大化させており

主にEUで活動して今やイギリスが丸々支配されていると言われても過言ではなく

他のEU加盟国でも危険なものである。

 ロシアでは先のウクライナ戦争でEUの管轄下に置かれている為動揺に危うい。

 そしてアメリカではと言うとISにおける女性達の横暴を阻止する為に

無人戦闘兵器の開発と量産と同時にISの無人機計画等も始まっておりいわば

反抗作戦とも言える状況となっている。

 そして戻って日本、宗壱はそれを聞いて何言っているんだと思っていると騒ぎを聞きつけたのかエルムとクーリエが出てきてこう聞いた。

 「どうしたのシュウ?この人は??」

 「アンタの男なの?ちょっとさ、躾位ちゃんとしなさいよ!」

 何やらエルムに向けてぎゃんぎゃん言っているが暫くしてエルムはこう返した。

 「それで?」

 「はあ?」

 「それでって話だよ、正直な話叔母さんの話って滅茶苦茶支離滅裂で

意味わからないし躾とかって叔母さんがまず率先してやるべきじゃないの?」

 「なあ!?」

 「クーリエちゃんはどう思った?今のを聞いて。」

 「ええとねえ・・・何か変。」

 「だよねえwwwww。」

 クーリエの言葉を聞いてエルムが笑いだすと女性は怒り心頭でこう言った。

 「何ヨ!ISが使えない男なんて私達女の為に動くべきじゃないの!!」

 「ぶっちゃけ戦術機があるしIS倒せることだって実証出来てるぜ。」

 「うぐ!?」

 女性は宗壱のそれを聞いて息を詰まらすがエルムは更にこう聞いた。

 「ねえさ叔母さん、IS動かしたことあるの?」

 「はあ?」

 「運用実績は?機体はどれだけ稼働させたの??所属は?代表だったの??」

 「そ・・・それは」

 「やったことすらないのに偉ぶるなんておかしいよね?私からすれば

IS動かしたことすらないのにそんなこという何て・・・

私達専用機持ち舐めてるの?」

 「ヒィイイイイ!」

 女性はエルムの視線に対して恐怖するがエルムは更に畳みかける様に

こう言った。

 「ねえさ叔母さん、私達の制服見て何とも思わない?」

 「そそ・・・そんなの知る訳」

 「じゃあさ、シュウ。生徒手帳ある?」

 「オオあるぞ。」

 そう言って宗壱はその女性に向けて生徒手帳を見せるが女性は更にこう言った。

 「それが何だって言うのよ!」

 「校章と言うよりも学校の名前くらい聞いたことあるでしょう?」

 「はあ・・・IS学園・・・!!」

 女性はそれを見て目を見開いてこう言った。

 「ウウウ嘘よ!男がISを動かすことなんて」

 「3月くらいに結構ニュースになったはずだけど叔母さん

もう忘れちゃったのかなあ?」

 「へ・・・ニュース・・・・アアアアアアア。」

 女性はそれを聞いて暫くするとまさかと言うとエルムは更に追い込んだ。

 「然も相手は『斑鳩グループ』の『鬼塔 久三』の子供・・・

叔母さんどうしてくれるのかなあ?」

 「鬼塔・・・まさか戦術機の・・・・。」

 それを聞いて女性は厚化粧が汗でドロドロに溶けていることすら構わずに宗壱に目を向けると周りを見てヤバいと感じて・・・慌てて逃げていった。

 「ほい、馬鹿は(@^^)/~~~バイバイだね!」

 「凄いなエルム。」

 「ああいうのは自分よりも格上が相手だと逃げるのが常套なんだよ。」

 それを聞いて確かになとそう思うとエルムは宗壱に向けてこう言った。

 「それじゃあ水着選び再開だー-♪」

 「・・・やっぱやるのね。」

 宗壱はそれを聞いて・・・ため息と共に向かって行った。




 本当に何でそんな事忘れるのかなあ?


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水着かって

 買い物は楽じゃない。


あの後宗壱はエルムに連れられて水着を買うために連れていかれて先ずは

クーリエの水着を選んで着させた。

 フリルが付いた赤と白の線が交互に入った水着を着ていた。

 「クーリエちゃん、如何?気に入った??」

 「・・・うん。」

それを聞いてクーリエは笑顔でそう答えるとエルムが宗壱に向けてこう言った。

 「じゃあ今度は私♪」

 そう言ってエルムが水着を何着か持って行って暫くして出てきた。

 「ねえ、シュウ。こう言うのはどう!」

 そう言って出てきたのは・・・黒のビキニを着たエルムであったが・・・

サイズが合っているのかと言いたいほどの光景であった。

 特に胸に至っては間違いなく無理やりだろ!と言いたいほどに

胸部が溢れておりもしかしたら零れるかのような感じであった為宗壱は顔を赤くしてこう言った。

 「ダダだ駄目だそれは却下!」

 「え~~、それじゃあ待ってねエ。」

 そう言って暫くして他のを着た。

 白の水着

 「これは如何?」

 「う~~ん、肌の色と同じだからぶっちゃけ変わらない・・・かな?」

 黒(少しフリルが付いている。)

 「これは?」

 「おお、これなら合いそうだな。」

 「う~~ん、けど気に入らないんだよなあ。」

 黒(胸の谷間を薄い布で覆っているタイプで見える。)

 「じゃあこれ。」

 「却下、前のデ。」

 そう言って暫くして決めたのが・・・これ。

 「じゃあこのフリル付きで決定!」

 そう言ってエルムはまあ着たからなと言って他の水着も買った後に少し早い昼食を摂ろうと思ってレストラン街に来ていると何やら・・・

人だかりが出来ていたので何だろうと思っていると・・・原因はこれだった。

 「奏さんサインください!」

 「翼さん握手を!!」

 ファンが翼たちに集まっていたのだ。

 よく見たらサインをしているようなので宗壱はこう言った。

 「・・・取敢えず邪魔になっていない所に行くか。」

 「OK♪」

 「うん。」

 そしてその儘宗壱達はファミリーレストランに入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ええと・・・小学生一人、高校生三人です。」

 「畏まりました、お席は禁煙席にご案内させていただきます。」

 店員はそう言って店の中に案内させた後に宗壱達が座るとこう言った。

 「それではご注文はパッドでお願いいたしますね、注文しましたらロボットが持ってきますので。」

 そう言って立ち去ると宗壱達は以下の物を頼んだ。

 宗壱=ガーリックチキンステーキ

 エルム=ポークカレー

 クーリエ=ハンバーグステーキ

 これらを頼んで食べた後に暫くは服を買ったり映画を見たりと

ちょっとしたデートを楽しんでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 因みに翼達はあの後暫くして定食屋でご飯を食べて織斑一夏は

何故か山田先生と水着を選んでいた。




 次回は海です。


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宿について。

 宿に着いたよー------!!


「海だー------!!」

 バスの中でクラスの女子の一人がそう言うと全員が窓から海を見ていた。

 「おー、やっぱり海に行くとテンション上がるんだな皆。」

 「そりゃそうだよ?何せIS学園は海が見えるけど泳げないからね、周りには

海上自衛隊の船がうようよしているんだから。」

 エルムがそう言うがまあ確かになと思う。

 IS学園は世界中のエリートが集まる名門校である為それの防衛のの為に

展開されているのだ。

 然も海上自衛隊には海中に無人機『海神』と言う戦術機を配備してあるのだ。 

 この機体により潜水艦等の発見に貢献しているのだ。

 そして暫くしてラトロワ先生が全員に向けてこう言った。

 「そろそろ到着する!各員準備せよ!!」

 それを聞いて全員が準備をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして到着すると3日間お世話になる旅館『花月荘』の女将が従業員たちと共に立っていた。

 そしてクラス担任でもあるラトロワ先生(原作なら千冬だが今作の場合は

担任になって未だそう日が立っていない事と経験不足という観点から

こちらになりました)が全員に向けてこう言った。

 「それでは今日から3日間この花月荘でお世話になる為

女将に挨拶するように。」

 「「「「宜しくお願いしまーす。」」」」

 「ハイハイ、皆様こちらこそ宜しくねって毎年元気な事たちばかりがって

そういえば今年は男子が2人程。」

 「ええ、『織斑一夏』と『鬼塔宗壱』です。」

 ラトロワ先生が2人を見せてそう言うと2人ともちゃんと挨拶した後に

こちらこそと女将は挨拶を返してこう聞いた。

 「そういえばお部屋の方なんですが用意しておきましたのですが

あれで宜しいので?」

 「ええ、ないよりマシです。」

 ラトロワ先生がそう言うとエルムが宗壱に向けてこう聞いた。

 「ねえシュウって部屋何処?クーリエちゃんも見当たらないから

分からないんだよ~~。」

 「さあな、多分織斑一夏と同じ部屋かなって思うんだよなあ。」

 宗壱が嫌嫌な表情を浮かべているとラトロワ先生がこう言った。

 「鬼塔、来い。部屋を案内する」

 そう言ってクーリエと共に向かうと宗壱がこう答えた。

 「じゃあなエルム、分かったら連絡する。」

 「分かった。」

 そう言って2人は別れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ここがお前たちの部屋だ。」

 「(お前達?)」

 どう言う意味だろうと宗壱はそう思っていると既に・・・先客がいた。

 「よう、宗壱じゃねえか!」

 「宗壱!」

 「あ、シュウ。」

 「奏さん!翼さん!!クーリエ?」

 何でと思っているとラトロワ先生がこう答えた。

 「簡単だ、こいつらは兎に角有名だから我々の部屋の隣にしたのだ。

教員室の隣ならば生徒達がおいそれと来るわけないからな。」

 そう答えると宗壱はこう聞いた。

 「じゃあ織斑一夏は?」

 そう聞いてラトロワ先生はこう答えた。

 「ああ、あいつならば山田先生の部屋だ。普通ならば織斑先生の所と

これ迄のを見たらそう思うだろう?発想の転換だ。」

 そう言うと確かになと思った。

 こう言う時に自分達が教員室の前にある部屋の為迂闊に

入れないという事もあるしまさか山田先生の部屋にいるなど

露とも思わないだろう。

 そう思っているとラトロワ先生は4人に向けてこう言った。

 「それじゃあ初日は自由行動なんだ、楽しんで来い!!」

 「「「ハイ!」」」

 「ははははハイ!」

 クーリエは慌ててそう答えるとこう続けた。

 「クーリエ、今日はゆっくり羽を伸ばして楽しんで来いよ。」

 「う、(((uдu*)ゥンゥン。」

 それを聞いてクーリエが頷くのを見て3人は微笑ましそうになったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんでもって織斑一夏はと言うと・・・こうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「お、織斑君こんな所でって・・・アン♡」

 「へえ、そう言いながらも山田先生だって楽しみじゃないですか下の口が

今でも欲しがってますよ?」

 「だから・・・その織斑君、最初から激しかったけど・・・水着は後で

2人っきりの時に♡」

 「ええ良いですよ・・・後で脱がしながらね。(クククク、山田先生

攻略成功だぜ!千冬姉が他ん所だからゆっくりと楽しめるぜ!!)」

 そう思いながら山田先生の体を視姦しながら楽しんでいた。




 次回は兎が来る。


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兎来る

 今回は束にとって厳しめです。


そして宗壱達が部屋から出てクーリエと共に向かって行くとある物を見つけた。

 それは庭に刺さっていると思われる人工物の・・・兎耳であった。

 然も・・・『抜いてください』と看板が刺さっていたがぶっちゃけた話怪しさ

満々であったが為全員見て見ぬふりしてそこから立ち去っていくと・・・何かキィーーンと上空から音がして何だと思って見てみると目に映ったのは・・・

ミサイル状のナニカであった。

 「全員逃げろー------!!」

 宗壱は三人に向けてそう言って翼達を押し倒してISを展開した瞬間に

それが着弾した。

 「一体何なんだよ!」

 「ロシア残党軍の攻撃か!?」

 奏がそう言うと砂煙が晴れて現れたのは・・・これだ。

 「人参?」

 クーリエがそう呟いて人参型のロケットを見るとそれがぱかりと竹を割ったように別れると中から・・・奇抜な服装をした女性が現れた。

 「は~~い、皆のアイドル『篠ノ之 束』だよ~~!」

 出てきたのは一人『不思議の国のアリス』をごっちゃにしたような服装の女性。

 『篠ノ之 束』本人であった。 

 すると『篠ノ之 束』は翼を見て・・・目を輝かせながらこう言って跳んだ。

 「『箒』ちゃー--------ん!!」

 「「『箒』?」」

 何その名前と宗壱とクーリエがそう思っているが束と翼の間に奏が割り込んで『束』から離れさせると『束』は奏を見て・・・目をギロリと睨みつかせて

こう言った。

 「おいお前邪魔だよ、アタシと『箒』ちゃんとの中に割り込まないでくれる?」

 「そうはいかねえんだよなあこれが、アタシは翼の相棒なんだ。勝手に

抱き着かれて貰っちゃあ困るんだよ?」

 そう言って奏は翼を抱き寄せると『束』奏に向けてこう言った。

 「ハア何言ってんの?『箒』ちゃんは『箒』ちゃんだよ、ねえ『箒』ちゃん♪」

 『束』は翼に向けて笑顔でそう言うが翼は意を決してこう言った。

 「私は『箒』ではない、私は『風鳴翼』。風鳴八鉱の娘だ!」

 「何言ってんの『箒』ちゃん?!正真正銘間違いなく『束』さんの」

 「私は貴方の言葉など知りませんので帰って下さい迷惑です。」

 「『箒』ちゃん何言っているの!?私だよ私、おね」

 「いい加減にしろよ!」

 宗壱は『束』に向かってそう言うと宗壱はこう続けた。

 「本人が違うって言っているのに詰め寄って迷惑しているって分からないのかよアンタは!?」

 「はあ?!お前だれだよ?『いっくん』に顔が似ているだけの有象無象が

吠えるな?」

 「生憎だけど俺も翼さんの関係者なんだ!同じ仲間だから困っている時に

助けることが出来ないなんて男である前に人間失格だろ!!」

 「宗壱・・・。」

 翼は宗壱の力強い言葉を聞いて涙目になるが『束』は宗壱に向けてこう言った。

 「へえ、『束』さんがその気になればお前の家なんてすぐにでもぶっ壊して」

 「やってみろよ!こちとらアンタみたいなテロリスト集団相手に

何回も追い返しているんだからな!!」

 「『束』さんがそこら辺の」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「いい加減にせんか貴様ら!!」

 「「「「「!!!!!」」」」」

 そう言って出てきたのは・・・織斑千冬であった。

 「ああ!ちーちゃん!!」

 「『束』、やはり貴様かって何しに来た?」

 「えええ、決まってるじゃん!プリティラブリィなマイシスターのほ」

 「妹など何処にいる?」

 「え、何言っているのかなちーちゃん、『箒』ちゃんはあそこに」

 「お前が指さしている場所で私の目に映っているのは

斑鳩グループのIS部隊に所属している『風鳴翼』だ、

『篠ノ之 箒』などおらん。」

 「千冬・・・さ」

 翼が言いかけようとすると千冬がウインクしてそれを止めさせると

千冬は『束』に向けてこう言った。

 「さてとだが、クラスは違うが私にとっては教え子には変わりない

『鬼塔 宗壱』に向けて何をしようとしているのだ貴様は?」

 「其れはこいつらが私と『箒』ちゃんとの」

 「いい加減に大人になれ『束』、貴様が言っているのは餓鬼の癇癪と

さほど変わらんぞ。それにこの光景を見たらだが確実に貴様が悪い事くらいは

見当がつく。」

 「た、『束』さんは悪く」

 「お前は昔からそうだったがこれはやり過ぎだ、本人が違うと

言っているのだから違う。それでいいだろう?」

 「そんなの納得が」

 「良くもいかないもそれが現実だ、それに仮に翼が貴様の言う

『篠ノ之 箒』だとしてもお前の事を姉と認めるか?」

 「どういう意味!」

 「其の儘の意味だ、貴様が身勝手な事をしたせいで両親共々離れ離れになって

幾つもの街を転々としてその元凶が出てきてお前を許すとでも思うか?

人生を無碍にさせた張本人に対して?」

 「・・・それで何が言いたいのちーちゃんは。」

 「簡単な理由だ、お前の事など姉とも思わん害虫としか

思っていないという事だ。」

 「そんな事!!」

 「思っていないとも言えるか?貴様がどうであれ『篠ノ之 箒』の人生を

破壊しつくした貴様に対して。」

 そう言うと『束』は黙ってこう言った。

 「分かったよ、『今日』の所は退くよ。じゃあねえ『箒』ちゃん!」

 そう言って『束』は何処かへと立ち去って行った。

 それを只々見ている事しか出来なかった。




 次回は海です。


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着替えて

 着替えです・


束が出て行ったのを見て宗壱は翼に向けてこう聞いた。

 「ええとさ・・・大丈夫か?何か人間違いされて」

 「いや・・・人違いではない。」

 「?」

 宗壱はそれを聞いて首を傾げると奏がこう言った。

 「宗壱、この話なんだけど後で部屋で良いか?夕飯が終わったら話す。」

 「・・・分かりました、そうしますけどエルムはどうします?」

 「アイツも加えておいてくれ、長い付き合いだしな。」

 奏がそう言うと翼と共に着替えに向かって行くのを見て千冬は宗壱に向けてこう言った。

 「さてと、貴様も速く遊びに行ってこい。我々教師陣は仕事があるのでな。」

 「ああ・・・ありがとうございます織斑先生!」

 「何・・・色々なるからな、誰でも。」

 そう言って千冬が去るのを見て宗壱はエルムに向けてこう言った。

 「さてと・・・俺達も行くか。」

 「・・・(((uдu*)ゥンゥン。」

 クーリエはそれを聞いて頷いてから向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ああ!遅いよシュウ!!」

 「悪い悪いエルム、ちょっと遭ってな。」

 「それって翼さん達と何か関係あるの?」

 「まあそんなところだけどエルムも晩飯終わったら部屋に来てくれないか?

教職員室の真向かいだから。」

 「うん良いけど何かあるって事。」

 「ああ、翼さんが何か話したいって言っていたからそれで。」

 「うん分かったよ、皆には取敢えず言いくるめておくからそれじゃ行こ

クーリエちゃん!!」

 「ハ~~い。」

 そう言ってエルムはクーリエと共に着替えに向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「織斑一夏はいないようだな・・・着替えるか。」

 そう言って宗壱は着替えている中で丁度隣が女子用の着替え室である為隣の声が丸聞こえとなっていたのだ。

 

 

 

 

 

 

 『うわあミカってば胸大きいね!また育ったんじゃないの~?』

 『きゃあ!ちょっと揉まないでよ!!』

 『嫌々それにしてもエルムさんも結構大きいって言うかナニコレ

Kカップってどんだけ大きいのよ!?』

 『う~~ん、どんだけ大きいて言われても・・・砲弾みたいかな?』

 『それ私達貧乳に喧嘩売っているわよねあんた!!』

 『ちょっと鈴落ち着きなさいよ、ここで暴れたら弁償ものだよ!!』

 『煩いわねティナってアンタだって大きいじゃないの!?水着なんて大胆だし胸はみ出てるじゃないの!!』

 『そうかしら?アメリカじゃあ普通と思うんだけど?』

 『ここは日本ヨ!もう少し露出控えなさいよね!!』

 『ああ御免御免、鈴じゃ余る物ねエ。』

 『ヨシコロソ。』

 その後から何やらドタバタと音がする中で宗壱は先ほどのエルムの言葉を聞いて頭に残っていることに嫌気を感じていた。

 「(エルムはK、トランプの13番って何考えてんだおれは!仲間に向かって

何あほな事ってまあ確かに胸結構大きかったってこんな事考えてたら股間が

ヤバい事になるから忘れろ俺忘れろ!!)」

 そう思っているが他にもこの様な声があった。

 『奏さんって凄い腰細いですよねえ、それに胸だって。』

 『嫌々アタシよりも翼だろ?あの年でアタシと同じだから卒業頃には

とんでもない位に大きくなっているって事も。』

 『何言っているんだ奏は!?大きくても良い事なんて一つも』

 『まあそれはあたしも良く分かっているけどな、けど其れ今言うなよ?

何せ大暴れしている奴がいるんだからな。』

 『あ・・・ああそうだな。』

 この様な声があったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして宗壱が出てくるのを見て既に外に出ていた生徒達が宗壱の上半身を見てきゃあきゃあとこう言った。

 「あ、鬼塔君だ!」

 「ウ、嘘!わ、私の水着って大丈夫だよね!?変じゃないよね!!?」

 「わ、わ~、体カッコいい。鍛えているよね絶対あの筋肉。」

 「細マッチョだ・・・良いなあ。」

 「鬼塔君~~、後でビーチバレーしようよ~~!!」

 「おお、後でな。」

 宗壱はそう言いながら準備運動をしていた。

 海で溺れたくないと思っている為そうやっていると背後から・・・

足音が聞こえて誰かがこう言った。

 「い~~ちか~~!!」

 そう言って何かを感じた宗壱が避けると飛び込んできた相手は其の儘・・・海に真っ逆さまに落ちて云った。

 「ちょっと!何で避けるのよアンタ!!」

 海からざばーっと現れたのは・・・鈴であったが未だ宗壱の事を織斑一夏と

勘違いしているがためにこう言った。

 「俺は宗壱だ、織斑一夏じゃねえよ。」

 「え・・・あ、御免。」

 「気を付けてくれよ?首に当たっていたらヤバいんだからな。」

 そう言うと鈴はぶすりとしながらも海に潜ろうとすると宗壱が

こう言って止めた。

 「ちょっと待てよおい!準備運動しないのかよ!?」

 「良いのよアタシは!運動神経抜群なんだから!!前世は人魚だったわ!!」

 そう言って泳いでいっていくのを見て宗壱はこう呟いた。

 「溺れても知らねえぞ?」

 そう言って準備運動を再開すると翼達もやって来た。

 「よう、こんな所で何しているんだお前?」

 「ああ、奏さん。ちょっと準備運動をしていまして。」

 「生真面目だなお前、アタシらはこれからサンオイル塗ろうと思ってな。」

 「泳がないんですか?」

 宗壱がそう聞くと後ろでシートを広げている翼がこう答えた。

 「私達はアイドルなのだ、日焼けをして水着を着た時に跡があると

困るからな。」

 用心だなと言うと奏はパラソルを広げてこう言った。

 「じゃアタシら向こうに行っているからじゃあな。」

 「ああはい、それじゃあ。」

 そう言って離れていくのを見届けてから宗壱は再開し直した。




 次回はエルム達が来ます。


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海で遊んで

 休みは存分に遊びつくせ。


 「おーいシュウ!」

 「エルムか、来たのかって・・・おおい何だそりゃあ!?」

 「え?何か変??」

 そう聞くが当たり前である、前に宗壱が決めた水着ではなく・・・

エルム自身が決めた奴なのだから。

 乳肉がはみ出る程の奴で走っているたびにブルンブルンと揺れていたのだ。

 「エルムお前前に決めた奴は!?」

 どうしたんだと聞くとエルムはこう答えた。

 「ああああれね、・・・気に入らなかったから置いてきちゃった♪」

 「置いて行くなー------!!」

 宗壱はエルムに向けて大声でそう言うが当の本人は聞く耳もたずで

聞いていなかった。

 「そんなこと良いから・・・早く泳ごうシュウ!!」

 「その前に準備体操。」

 「了解!」

 エルムはそう言って柔軟をするが・・・正直なところ目のやりように困るのだ。

 何せ胸だけではなく尻も大きいがために動くたびに揺れ動くので見ない様に

心がけているが・・・他の生徒達はそうではなかった。

 「嘘・・・翼さんや奏さんよりも大きい・・・。」

 「何だと!?戦闘力が計測を超えて・・・ギャアアアアアア目が目がー-!!」

 「神様は残酷よ、あんなに大きいのにどうして腰細いのよ!

反則よあんなん!!」

 等等と色々とある中でやっと準備体操が終わって海に行こうとすると・・・

宗壱がこう言った。

 「おいあれって・・・溺れてる?」

 「え?」

 「あ・・・本当だ。」

 クーリエがそう言った視線の先にいたのは・・・鈴であった。

 「あのバカだから準備体操しとけって!」

 「助けに行こう!!」

 エルムがそう言った瞬間に・・・背後から声が聞こえた。

 「鈴!」

 織斑一夏が大声でそう言って・・・『白式』を展開して颯爽と向かって行った。

 「うわあ!!」

 エルムは危ないと思ってクーリエを抱きかかえて砂浜に倒れた。

 「エルム!大丈夫か!?」

 宗壱がエルムに近寄るとエルムはこう答えた。

 「うん大丈夫、ちょっと転んだだけ。」

 そう言って立ち上がって・・・水着のトップスが取れた。

 「!?」

 宗壱はそれを見て慌てて視線を逸らすとエルムがこう言った。

 「あれえ、取れちゃってる。シュウ付けて~~。」

 「何で俺が!?」

 「近くにいるのってシュウだけだから。」

 「翼さん呼んでくる!!!」

 宗壱はそう言って翼を大急ぎで呼びに行って・・・数分後。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「全く、貴様には恥じらいと言うのが無いのか?」

 「いやさ、丁度いたんだし。」

 「それでもだ、貴様は常識を知るべきだ!」

 翼がエルムの水着を付けている中で・・・怒声が響き渡っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「この馬鹿者が!勝手にISを使って何をしている!!他の人間に

何かあったらどう責任を取るんだ貴様は!?」

 「けど千冬姉、鈴が溺れていて」

 「それでもだ!勝手にISを使う事は許されないんだ!!今回は運が

良かったものだが万が一を考えずに力を振り回すでない!!」

 千冬が織斑一夏を叱っているのだ。

 無断でISを使う事は規約違反であり専用機持ちと言う事もあって後で規約違反の署名提出と無断使用の反省文をIS学園で提出するようにとの沙汰が出た。

 そして鈴も言わずもがな。

 「良いですか凰さん、今回の事は凰さんが準備運動を怠ったのが

そもそもの原因なんですよ。鬼塔君の言葉をちゃんと聞いておけば

この様な事態にはならずに済んだかもしれないと言う事を考えてくださいね。」

 「ハイ・・・。」

 因みにだが今回の事で鈴は今日の自由時間の間は他の先生達と共に

機材のチェックをするようにとの沙汰で済んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「済まなかった鬼塔、弟が不始末を。」

 「いえ良いですって、俺よりもエルムに謝るべきかと。」

 「ああ・・・今からそうするつもりだが束に対してあそこ迄真正面から

言ってくれたことも兼ねているからな。」

 それでだと千冬は水着姿で寝ると言ってサングラスかけてマットを敷いて寝た。

 そして宗壱も遊び始めた。

 近くでは織斑一夏が近くでビーチバレーをしている中で宗壱はエルムと

遊んでいた。

 「うおりゃあ!」

 「冷たい!やったなあ!!」

 エルムと海の岸ら辺で水を掛け合っておりクーリエはと言うと・・・。

 「よいしょ、よいしょ。」

 「おお、よく出来てるなクーリエ。」

 「う・・・(・∀・)ウン!!。」

 奏と共に砂で城を作ったりして遊んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして夕ご飯は豪勢であった。

 「うわあ・・・流石国立、高そうなメニューだなあ。」

 宗壱はそう呟きながらカワハギの刺身を食べているとクーリエがこう聞いた。

 「シュウ・・・これ何?」

 「ああ、ワサビだよ、気を付けろよ?それ食べると凄い辛いから鼻が」

 「!!!!!!!!」

 「・・・ああなるからな。」

 「うん・・・分かった。」

 如何やらエルムがペーストと思って食べたようで苦しそうであった。

 それを見たクーリエはじゃあどうするのと聞くと宗壱はこう答えた。

 「刺身皿に醤油を入れて少量付けるだけ、それで良いんだ。」

 「分かった。」

 そう言ってクーリエは食事を進める中でそういえばと思っていた。

 クーリエの食事は全員よりも少し少な目で本人用であろう、小鍋の中には

煮込みハンバーグが入っていて山菜の和え物は苦みが少ない法蓮草の御浸しに、

お新香はデザートに変わっていた。

 クーリエの為にここ迄変えてくれたことに厨房の人達に感謝しつつ宗壱は

食事を続けていた。

 因みにだが凰はあまりの重労働があったのであろう、ぐったりとしていた。




 そして・・・翼の真実。


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翼の正体

 明らかになります。


 そして夕食後宗壱達は織斑先生達がいる部屋の真向かいにある自分たちの部屋に

教員全員と宗壱、奏、翼、エルムが入っていた。(クーリエは難しそうな話になる為教員室で寝ている。)

 「それでは皆を呼んだのは他でもない星音の事だが・・・私から話した方が

良いか?」

 千冬が翼に向けてそう聞くと翼はこう答えた。

 「いえ、私が喋ります。これは私個人での問題ですから。」

 そう言うと翼は全員の前に立ってこう言った。

 「皆何故私が『篠ノ之 束』が私の事を『箒』と呼んだことについて

疑問に思っているかもしれないから話そう。」

 そう言うと翼は重く口を開けてこう告げた。

 「私の本当の名前は『篠ノ之 箒』にして『風鳴翼』、『篠ノ之 束』の妹にして先代総理『風鳴 八鉱』の養子だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『『・・・・・ハアアアアアアアアア!?』』

 千冬と翼と奏以外の全員が大声出して驚いていると宗壱がこう言った。

 「えええええと!つまり翼さんは翼であると同時に箒さんでもあって。」

 そしてヴィレッタ先生がこう続けた。

 「あの天災の妹であると同時に先代総理の養子とは・・・何なんだ

貴様の経歴は?異常を超えているぞ。」

 そう言いながら頭を抱えていると翼改めて箒がこう続けた。

 「其れの説明の前にですが元姉である篠ノ之博士が嘗て起こした

『白騎士事件』、戦術機と共に行動した例の戦闘で日本がISと戦術機を

世界に向けて運用することと相まった際に私達家族はどの様になると

思いますか?」

 そう聞くと宗壱がこう言った。

 「そりゃあ万が一の為も兼ねて見張っているとか?」

 そう言うと翼はこう返した。

 「確かにそうだが一日中とはいくまい、人間なんだ。何かしらのトラブルや

裏切り等で私たち家族の身辺情報が露呈されてしまったら元も子もない、

だからこそ当初政府はある事を極秘裏に行う事としそれを私達家族に

押し付けたんだ。」

 「一体何なの?翼??」

 エルムがそう聞くと翼はこう返した。

 「『重要人物保護プログラム』と言うのに聞き覚えがりますでしょ、

ヴィレッタ先生?」

 翼がヴィレッタ先生に向けてそう聞くとヴィレッタ先生はこう返した。

 「ああ、知っている。そもそもそれは我がアメリカが最初に行った制度だ、

重要な事件の際に情報提供又は証人になってくれる人間に対して危険が

及ばない様に名前や身許に関するもの全てを別の人間に変えると言うものだが

まさか日本政府はそれを。」

 「はい、それを行って私達をあちこちにばらばらに移住させて

それを永遠と繰り返させると言った物です。」

 「ば・・・バカナそんなこと無理だ!そもそも『重要人物保護プログラム』は

そう何度も使うものではなく多くても二回ぐらいが精々だ!!それ以上は

発見されるリスクが高くなって最悪居場所が明らかになってしまうぞ!?」

 「そうです、ですが私達が初めての対象であったこのプログラムで

どれくらい持てるのかと言うテストも兼ねていたんじゃないかと

私はそう思うんです。」

 「馬鹿な!正気の沙汰とは思えんぞ!?」

 「ええ、正気と思えません。ですが今の父親でもある『風鳴 八鉱』は

それを良しとせずに私を娘として引き取ってくれました、

この保護プログラムにおける弊害を回避させるためと言ってくれて。」

 そう言いながら笑顔を見せる翼を見て奏がこう言った。

 「そんでなんで星音って言う名前にしたのかって言うとあれは芸名だ。」

 「芸名って・・・ああなる程、万が一に備えてですか。」

 「その通りだ宗壱、真面目に『風鳴』だと元総理の娘とかで色々と色眼鏡で

見られたりそれで誹謗中傷書かれるのは嫌だからさ、アイドル活動中は芸名で

通すこととなったんだ。」

 「その通りだ、星音と言うのは『星』は『ほうき星』から、

『音』は音楽からとって『星音』と言う芸名で売る事になってまさか今じゃ

アイドルとして歌っているとは夢にも思わなかった。」

 翼はそう言いながらまるで懐かしい思い出を思い出すかのように呟いていると

宗壱があ穴と言ってこう続けた。

 「だから織斑一夏が翼さんの事を『箒』って言っていたのか。」

 「ああ、まさか奴が覚えているとは思わなくてな。」

 そう言いながら頭を掻いている翼であると千冬がこう言った。

 「だからこそ束は奴を監視していたんだ、恐らくはあの無人機も奴のだろう。

目的はこいつの試合で活躍する環境を整えるようにな。」

 「嫌な話だよねえ、それだとそれ以外はどうなっても良いって言っている

様なもんじゃん。」

 エルムがぶー垂れていると千冬はこう返した。

 「ああその通りだ、奴にとって親は『自分を産んだ存在』程度しか思っておらずこの世で私と一夏と翼以外など路傍の石程度しか思っていないんだ。」

 迷惑な奴だと言っていると宗壱が翼に向けてこう言った。

 「まあ俺からしたら翼さんは翼さんだしそれ以上でもそれ以下でもないな。」

 「そうだよ!私にとっても同じだし。」

 「生徒である事には変わりあるまい、『箒』だろうが『翼』だろうが

お前はお前だ。今後も貫ければよい。」

 「・・・皆・・・ありがとうございます!」

 翼は宗壱、エルム、ヴィレッタ先生の言葉を聞いてウルウル涙で

お礼を述べるのを見て千冬はこう思っていた。

 「(ふふ、全く『篠ノ之』は、良い仲間や教師に巡り合っているじゃないか?束、お前では出来なかったことをこいつらが出来ている。それで天災等

呼べれないな。)」

 そう思いながら千冬は外を眺めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして織斑一夏はと言うと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「うおら!真耶!!もっと腰動かせ胸揺らせ!!」

 「アアアアアアア♡もっと♡モットー-♡♡♡」

 山田先生相手に夜の特訓をしていた(ベッドの上で)




 次回は無人島での実験。


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試験運用

 試験運用兵装の紹介です。


 そして次の日、合宿二日目は宗壱達専用機持ち(織斑一夏は除く)は

朝早くから夜まで丸一日使って各種装備の試験運用とデータ取りに

追われることとなっており全員同じである。

 そんな中で・・・ラウラが遅れてやって来たのだ。

 「スミマセン!遅れました!!」

 「遅いぞラウラ・・・何パンなど咥えておるのだ。」

 千冬が呆れ口調でそう聞くとラウラはもきゅもきゅとパンを食べながら

こう言った。

 「ふぁい、そりぇはでしゅね。」

 「喰い終わってから喋れ。」

 「ファイ。」

 そう言ってラウラはあんパンを食べ終えるとこう説明した。

 「副官からの報告によれば遅刻した際には女は食パンを食べて現れるのが

セオリーだと説明してくれたのでそれに倣いました!」

 そう言って敬礼するラウラを見て千冬は・・・ハアアアアアアアアアと

長いため息付いてこう返した。

 「其れは違うぞラウラ。」

 「・・・?」

 何故と言う眼をしている純粋な目を見て千冬は更にため息ついてこう続けた。

 「ソレハだな・・・ああ、もういいや、兎に角だがもうそれやるなって言うかちょっと説明してもらおうと思ったが気が萎えてしまった。」

 千冬がそう言うと宗壱がこう聞いた。

 「でしたら俺が答えましょうか?一応勉強も兼ねてですし。」

 「・・・分かった、なら鬼塔。『ISのコアネットワークについての

説明をしろ。」

 「はい!『ISのコアはそれぞれが固有のデータ通信ネットワークを有しており

搭載される機体に応じて出力が変化します、元々このシステムは

広大な宇宙空間における相互位置情報交換の為に設けられたシステムであり

現在このシステムを利用したレーザー通信技術の向上や犯罪捜査に使用されており

ISに於いてはオープン・プライベートチャンネルの2つが主に使用されております!それ以外にも《非限定情報共有(シェアリング)》と呼ばれる現象が存在し、

コア同士が各自に行う事で様々な情報を基にして自己進化の糧としていることが

近年の研究で発見されました。このシステムは制作者でもある篠ノ之博士が

自己発達の一環として無制限展開している為現在も広がり続けている為

これを発見した科学者曰く【まるで宇宙を探しているかのようだ。】と言っており未だ全容解明には至っていない』次第であります!!」

 「良しご苦労だったな鬼塔、テストの点数に加えられそうだが

ラトロワ先生はどう思います?」

 千冬はラトロワ先生に向けてそう聞くとラトロワ先生はこう答えた。

 「うむ、これでテストの点に加算させるのはいかんしがたいが

まあ内申点くらいには足しても問題ないぞ。」

 「ありがとうございます!」

 宗壱がそう言って頭を下げるとエルムはそれを見て頭を撫でようとして

つま先立ちで立とうとすると宗壱はこう答えた。

 「いや待て何するのって見えてる見えてるって!?」

 「え?何が??」

 「いや・・・その・・・。」

 宗壱はそれを聞いて言いづらそうに・・・エルムの胸の谷間を見ていたが

こう続けた。

 「そういえばエルムの新装備って何なんだ!?」

 見たいなあと言っているとエルムが目を輝かせてこう答えた。

 「(*´σー`)エヘヘ~~、凄いんだよ今回のはさ!!」

 そう言って見てみるとあったのは・・・巨大な大砲と支えるのであろう

脚部が見えると宗壱はナニコレと思っているとエルムがこう続けた。

 「これこそドイツが建造した最新鋭兵装『パンツァー・カノニート』って

言ってね大型のレールガンで支えなきゃ使えないんだけど威力は抜群で然も私用に調整されていて歩くんだよこれ!!」

 凄いでしょ凄いでしょうとぴょんぴょん跳ねる為・・・胸も同じように

バルンバルンと揺れているのが見えたので宗壱は目を逸らしてこう言った。

 「そそそそう言えば俺のって何処だっけかな!?」

 そう言うとエルムがこう答えた。

 「あ、それならあそこにあったよ。」

 そう言って指さした先にあったのは・・・『鬼塔 宗壱へ、久三より。』と

書かれたコンテナがあったので見てみると・・・武器が幾つもあったのだ。

 すると紙で説明が書かれていた。

 武器は以下の通り

 全距離対応ビット『戦牙』*6

 連結型ソードビット『神龍』*6

 銃剣*2

 と言った感じで書かれていると更に翼と奏の分もあった。

 内容は以下の通り

 翼・・・外付け用パワーアシスト兵装『雪崩』

 奏・・・外付け用大気圏突破バーニア『天空』と書かれており他にも

こう書かれていた。

 『他にもだけど翼さんには近接用日本刀型長刀が二本と奏さんには

シザーアンカーもあるから有意義に使ってねえ。』

 そう書かれていると宗壱はこう呟いた。

 「へえ・・・結構使えるのあるじゃん。」

 そう言って宗壱は翼と奏と共に機体のセッティングしていると周りの生徒達は

山田先生を見てこう呟いた。

 「ねえさ、なんか山田先生嬉しそうだね?」

 「うんうん、なんか肌とかつやつやだよね?」

 「何したらあんなに綺麗になるのかなあ?」

 そう言って肌が綺麗になっている山田先生を見ていると何やら・・・

ドドドドドドドドドと海から聞こえてきたのだ。

 一体何なんだと思っていると見えたのが・・・これであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ほうきちゃー--ん!ちーちゃー--ん!!」

 束がどうやっているのであろう海を駆けてきたのだ。

 いや・・・何だこれ?




 全距離対応ビット『戦牙』*6(見た目は『ガンダム00の初期ファング』)
 連結型ソードビット『神龍』*6(見た目は同作品における『00クアンタの
ソードビット)
 銃剣*2(見た目は同作品での00の武器)
 



 外付け用パワーアシスト兵装『雪崩』(見た目は同作品での『エクシアダッシュ)
 外付け用大気圏突破バーニア『天空』(見た目は同作品での『キュリオスダスト)


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束来る

 束がまたやって来た。


 「ほうきちゃー--ん!ちーちゃー--ん!!」

 束がそう言いながら海上を走っているのを見て千冬は又かと思っていると

束は千冬に向かって抱き着こうとしてきたので・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・・避けて首根っこの襟を掴んで其の儘円盤投げの要領で

投げ飛ばした。

 「ウォりゃあああア!!」

 「アぎゃあああアアアアアアアア!!」

 束は悲鳴を上げながら海に向かって飛ばされるが近くにあった木を掴んで回って

着地してこう言った。

 「んもうちーちゃんたらそんなに束さんの事好きなんて相思相愛って

こう言う事なんだね♪」

 「違うわ馬鹿垂れが。」

 千冬は束の言葉を聞いて頭を抱えていると・・・近くにいた山田先生が

束を見てこう注意した。

 「あのうスミマセン、この合宿に於いてですけど関係者以外は」

 そう言いかけると束はにこりと笑ってこう返した。

 「んん?珍妙奇天烈な事言うね君?ISの関係者だったらこの束さんを置いて他にいないよね??」

 「え・・・あっはい。そ、そうですねあはははは。」

 山田先生は乾いた笑いをして退散していくと千冬は全員に向けてこう言った。

 「ああ、キサマラハ作業を続行しろ。山田先生は生徒達の方を。」

 「ああ、ハイ!」

 それを聞いて山田先生は退散していったのを見ていると・・・束は翼を見てこう言った。

 「ほうきちゃー--ん!」

 そう言ってダイビングしようとして・・・宗壱が立ち塞がるのを見て束は又もや睨みつけようとすると今度はヴィレッタ先生も加わった。

 「いい加減にしてほしいものだな篠ノ之博士、星音は私の生徒だ。

篠ノ之等おらんと本人も言っているだろう?それとも貴様には学習能力が

無いのか??ああ、だからこそ妹から連絡も取ってくれないようだな。」

 「お前・・・死にたいの?」

 それを聞いて殺気が漂っている中でラトロワ先生もこう言った。

 「その前に貴様は自分の行動を悔いるべきではないのか?自分勝手にやった

末路が理解できんようでは貴様は一生許されぬぞ?」

 「アアアアアアア!!?」

 束はそれを聞いてキレ掛けそうになっているととあるボタンを胸の谷間から

出してこう言った。

 「束さんの事そう言うなら・・・これ見てから言いなよ!!」

 そう言って押した後に・・・空から巨大な鉄の塊が落ちてきたのだ。

 「皆逃げろー------!!」

 宗壱がそう言って全員が立ち去ったと同時にそれは地面に思いっきり

激突して落ちて土煙が立ち上ったがそれは晴れたと同時に・・・

その正体が露わになったのだ。

 銀色の箱の正面部分がぱたりと倒れて現れたのは・・・一機の紅いISであった。

 すると束はそれに向かってこう言った。

 「ふふん!これぞ箒ちゃん専用機にして全てのISを凌駕する束さんお手製のIS『紅椿』なのだー-!!」

 そう言うのを聞いて全員が目を見張った。

 束お手製ともなればどんな機能が入っているのかと勘ぐってしまうからだ。

 腰には左右一対の刀が二本ある程度で近接格闘特化型かなとも思える

見た目であるが翼はと言うと・・・。

 「宗壱、済まないが蒼羽場斬と雪崩のフィッティングを終わらせたいのだが?」

 「オオ良いぜ、じゃあこっちのビット兵器とかの調整を手伝ってくれないか?

時間かかりそうで。」

 「分かった、奏と一緒にやっておこう。」

 「任せとけよ。」

 既に自分の機体の調整で忙しそうにしていたので束はそんな翼を見て慌てて

こう言った。

 「ちょちょちょちょっと箒ちゃん何でそんな不細工なISを整備しているのさって言うかアイドルがそんなことしちゃだめだよ怪我したら困るでしょう!?」

 そう言っていると翼は束に向けてこう答えた。

 「スミマセンが私は翼であって箒ではありません、人違いですしそれに

この機体は私にとって大切な相棒ですので・・・侮辱は許しませんよ?」

 「ほうきちゃン・・・・」

 束は翼の鋭くなった目つきを見てびくついたがその後直ぐに

頬を膨らませていると・・・織斑一夏が現れてこう言った。

 「お久しぶりです束さん、お元気そうですね?」

 「あ!いっくー-ん!!」

 束はそう言いながら織斑一夏目掛けて抱き着くとこう言った。

 「あのねあのねいっ君聞いてよ!箒ちゃん束さんの事無視するんだよ

酷いと思わなー-い!!」

 「大丈夫ですよ、箒はその・・・反抗期ですよ一時的なと思えばさ。」

 「反抗期か・・・そうだね!直ぐに素直になるか!!」

 アハハハッハとすぐ様に立ち直ると織斑一夏の『白式』の

データを見ている中で翼はこう思っていた。

 「(やっと分かった、アイツは私個人を見ていたのではない。

姉のその能力目当てで近寄ってきたのがやっとわかったよ。これでせいせい

出来ると言ったものだな。)」

 そう思いながら機体の調整を終えて宗壱はこう言った。

 「それじゃあ機体を動かして取敢えずデータ取るか。」

 そう言うと全員飛翔して始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 宗壱の場合

 「ソードビットとオールレンジビットはAI操作か、なら動かしてみてと。」

 そう言いながら銃剣も使った攻撃をしてみた。

 

 

 

 

 

 

 

 翼

 「ふむ、内部にはブレード搭載型のサブアームがあるのか。見た感じ

蠍の尻尾みたいに見えるな、それにホバークラフトも付いているとは

何がしたいんだあの人は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 奏

 「へえ・・・武器完全に無いなって言うかまあアタシ向きだから良いけど

速さバケモノじゃね?」

 そう呟きながらも互いに操作をしていた。




 次回は来襲予告。


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作戦に向けて

 一先ずは前段階です。


「たたたた、大変です織斑先生!これを見てください!!」

 突然山田先生が走りながら小型端末を見せると千冬は驚いてこう呟いた。

 「特命任務・・・レベルA『現時刻より対応を始められたし』だと・・・!」

 それを聞くと千冬は他の先生たちを集めさせるとラトロワ先生達はそれを見て

驚く中でこう呟いた。

 「ターゲットはハワイ沖で・・・クソ何があったというのだ!!」

 「これを生徒達だけで対応させるなど何を考えているのだ日本の自衛隊は!!」

 ラトロワ先生とヴィレッタ先生が互いにそう言うと山田先生が

こう言おうとしていた。

 「そ、それがどうもアメリカ軍の最新鋭」

 「山田先生、機密事項であるぞ。生徒達がいるから口走るな。」

 「す、スミマセン!」

 「専用機持ちはどうだ?」

 千冬がそう聞くと山田先生がこう返した。

 「そちらは全員何とかできます。」

 そう言うとラトロワ先生が大声でこう言った。

 「全員聞けー------!!現時刻を持ってIS学園は

特殊任務行動にへと移る!今日のテスト稼働はすべて中止とし、各班はISを片付けて船で旅館に

帰投しろ!!

連絡があるまでは角都室内待機とし、以降許可なく室外に出ることを

許さんとする!各自解散!!」

 『『『『は・・・ハイ‼!!!』』』』

 それを聞いて生徒達は一同驚きながらもラトロワ先生はこう続けた。

 「尚専用機持ちは全員宴会用の大座敷の『風花』の間に集合せよ!

特殊任務についての説明をそこで執り行うものとする!!」

 『ハイ‼』

 そう言って全員が船に向かう中で織斑一夏はこう思っていた。

 「(いよっしゃー-!来た来た来たぜこのイベント!!確か

『銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)』イベントだったよなこれ!?

『白式』のセカンドシフトがあるし何よりもこのチート能力を持っている

俺がいるから華麗に倒して箒も奏とか言う女もエルムも俺のハーレムに

加えてやるぜー------!!)」

 そう思いながら船に向かって行くがこいつは忘れていないだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 主人公が強いのは痛みに耐えて強くなり、その心にヒロインが

惚れると言う事に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてお前が居る時点で物語が狂っている事すら・・・まだ知らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「では現状を説明する!」

 そう言ってラトロワ先生が陣頭指揮を執るとこう説明した。

 「今より二時間前1230、ハワイ沖に於いて停泊し試験稼働中であった

次期主力海上無人戦艦『ウイニング・ゼロ』が突如制御下を失い暴走、

現在この日本の排他的経済水域に侵入し現在も航行中である!」

 『‼』

 全員はそれを聞いて驚いている中で織斑一夏はというと・・・。

 「え?」

 と素っ頓狂な声を出したのでラトロワ先生がこう聞いた。

 「どうしたのだ織斑一夏、何か質問でも?」

 「ああいいえ!何でもありません!!」

 織斑一夏はそう言って顔を俯かせるが一体何なんだと思っていた。

 「(一体どうしたんだよこいつは!?

『銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)』じゃなかったのかよ

何でこうなっちまったんだよおい!?)」

 そう思っている中でラトロワ先生はこう続けた。

 「ハワイ沖で停泊していた際に『ウイニング・ゼロ』は補給艦『ダグラスⅡ』を攻撃し沈没、のべ190名もの船員全員がその攻撃で死亡した。」

 『‼』

 それを聞いて全員がぞわっとしていた。

 既にこの攻撃で死者が出ると言うとなると最悪な状況としか

言いようが無いのだから。

 「そして出航後無論アメリカ軍は出撃、8回もの攻撃をするも全てが失敗し、

空母3隻の内1隻が轟沈し二隻が中破状態、戦艦5隻全てが沈没、駆逐艦12隻の内

5隻が轟沈6隻が中破し残った1隻が後方から追撃の為航行中、潜水艦13隻の内7隻が轟沈、そして残った6隻も航行不能状態で死者3700人以上だしたった1隻の駆逐艦

『エンドレス』しかないこの状況の中日本政府は先ほど航空護衛艦『ほくらい』を発進させており護衛艦『さがみ』を中心とした合計14隻の艦隊で出撃し以降の

作戦はそこで執り行うものとなる為諸君はISに至急搭乗して向かって欲しい。」

 以上と言うと全員が準備する中で・・・屋根裏にいる束がニヤリとこう呟いた。

 「へえ・・・良い事聞いちゃったなあ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 護衛艦『さがみ』

 最新鋭の護衛戦艦であり先の台湾での暴動事件に伴って万が一に備えて

日本が開発したものだ。

 護衛艦と名を持つが内容は既に戦艦であり嘗て運用されていた『大和』を

基軸とし三式主砲改が前門に二門、後門に1門保有しており全自動型のCIWSや

各所に配置されているミサイル格納システムが多数、戦術機及びIS格納や整備室も完備しており現代における『大和』の再臨とも呼ばれるものである。

 宗壱達は艦にある後方射出口から中に入ると既に誰かがそこにいた。

 年齢は恐らく60代前であろうと思われる男性がいる中で男性は宗壱達に向かってこう名乗った。

 「私がこの『さがみ』の艦長『梅津 三郎』、階級は一等海佐だ。」

 「は・・・初めまして俺は」

 「鬼塔 宗壱君だろう?君の父上の事は皆がよく知っているよ。」

 「え・・・どうしてわかるんです?」

 宗壱はそう聞いたのだ。

 大抵初見では織斑一夏と間違われるのに何故と聞くと『梅津』はこう答えた。

 「ハハハハ、私はこう見えても人を見る目は十二分にあるし

それに年の功と言う奴だよ。」

 ハハハハと笑いながらそう言うと『梅津』は全員に向けてこう言った。

 「さて・・・作戦を説明しよう。」




 『ウイニング・ゼロ』の見た目は『機動戦士鉄血のオルフェンズ』に出てくる
『ハシュマル』と戦艦が合体したような感じと思ってください。
 因みに『さがみ』は『大和』をベースにして『金剛』型を混ぜ合わせた様な感じと思っていてください。


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作戦会議

 等々来ましたよ。


 「それではこれより作戦会議を始める!ラトロワ教諭、宜しいですね?」

 「ああ、ここは貴官の方が適任だ。」

 ラトロワ先生がそう言うと梅津がこう説明した。

 「敵艦名『ウイニング・ゼロ』、全長約320m、船速は通常は60ノット、

最大加速時は150ノットと言う高速戦闘をも可能としたバケモノ戦艦だ。武装は

艦の全後方それぞれ一つずつに左右配置されている

移動式対空迎撃システムが4つ、これは着脱が可能で脚部も装備されており

戦車の様な形になる。

次に固定式対空迎撃システム『メタル・ベル』、艦の内部に内蔵されている

レーザー兵器で射角調整も可能だ。そして何よりも艦中央にある大型砲台

『ギャラクシー・カタストロフ』、こいつは大型のレールガンで発射してから

速度でマッハ8のスピードで敵艦隊中央に爆裂し内部に溜めている電流が

流れ込んであっという間に船を残して中にいた人間たちは焼き焦げて

それでおしまいと言う驚異的な武装を保有している凶悪な船だ、

そして何よりも恐ろしいのはこいつの内部に格納されている

ISサイズの無人戦闘機『レギオン』だ、

こいつ自体にも兵装があり武装はバルカン砲と大型のアームクローで破壊した

敵艦から使えそうな部品や武装を取り出して接収すると言うハゲタカみたいに嫌な奴だ、性能的には第二世代ISと同格と言ってもいいくらいだから

気を付けるように。何か質問はあるか?」 

梅津がそう聞くとエルムが手を上げてこう聞いた。

 「敵の武装の正確な把握のために一度偵察を行いたいのですが。」

 そう聞くと梅津はこう返した。

 「・・・そうしたいのはやまやまだが何せ奴が向かって行く場所が

場所だからな。」

 「其れって何処ですか?」

 宗壱がそう聞くと梅津は重く口を開けて・・・こう答えた。

 「・・・日本の東京だ。」

 『!?』

 それを聞いて驚くと梅津はこう続けた。

 「更に言えばこの速度から何もせずともなるとあと6時間半で東京だが

その1時間前には射程距離に達して無差別攻撃で東京は火の海と化すだろう、

故に我々がここで防衛ラインを整っているのがその理由だ。東京湾に面する

陸地にいる民間人には万が一の為に都に要請して今日は緊急的な避難訓練として

参加させている。幸か不幸かそれは分からないがウクライナ戦争での

教訓を基にした訓練と言う謳い文句で納得してくれてな、全員参加しているから

何とかなっている。時間的には全員避難するのに後5時間はかかると言う

情報だからその間に陸上自衛隊が戦術機や戦車を配備し航空自衛隊が

新型戦闘機と共に待機している。これは日本だけではなく場合によっては

日米関係の悪化又は断絶も視野に入れた非常に複雑な戦闘となるであろう、今なら後方待機と言う形でここに残れるが誰かいないかね?」

 そう聞くが全員手を上げなかった。

 そう・・・内心手を上げたい織斑一夏も含めてだ。

 「(一体何がどうなってんだよって何でそんな重要な状況になってるんだよ

可笑しいだろこれはよ!?)」

 何でこんなに政治関係になってんだよと内心毒づいて暴れたがっているのを

必死で堪え乍らも原作と同じ展開になれば未だ何とかなるとかアホナことを

思っている中で梅津はこう言った。

 「皆ありがとう、それでは作戦なんだが現在の全員が保有する機体情報は

こちらにも記載されている為作戦をこうとしたい。」

 そう言うと『さがみ』を中心とした陣形で全員の作戦場所を伝えた。

 「星音、天羽は艦にて上空から敵に対する攻撃と牽制を、その間にハインリヒが大型砲台を使用して艦後方から攻撃開始。凰、織斑、鬼塔の以下三名は我々が

戦闘を行っている間に回り道で敵艦『ウイニング・ゼロ』を索敵し攻撃、

可能ならば迎撃!出来なければその場で時間稼ぎ、ボーデヴィッヒ、

ルククシェフカは本艦にて待機。何か聞きたい事はあるか?」

 梅津の言葉を聞いて全員が納得する中で梅津は全員に向けてこう言った。

 「1時間後に行動を起こす!総員準備せよ!!」

 『『了解‼!』』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それを聞いていた束は空中で例の人参型ロケットの中から聞いていた。

 「ふ~~ん、それならさ・・・束さん的には良い展開だよねえ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「然しとんでもない事になったよなあ。」

 「本当だよねえ、篠ノ之博士の事と言い今回の事と言い大変だよねえ。」

 宗壱とエルムが互いにそう言っていると翼と奏がこう続けた。

 「だが我々が戦わねば都民数千万人の命が掛かっているのだ、

やらない訳にはいくまい。」

 「そうだよな、専用機持ちの定めと思えばちょっとは気が楽になるからな。」

 そう云う中でクーリエが全員に向けてこう言った。

 「皆・・・帰ってきてね?」

 そう言うと宗壱がクーリエの頭を撫でてこう言った。

 「当たり前だろう?俺達は必ず帰るさ。」

 そう言うとクーリエは少しほっとした様子でくすぐったい表情をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして一時間後、作戦開始時刻1130

 

 

 

 

 

 

 「間もなく敵艦の射程距離範囲内に入ります。」

 「各艦戦闘配置、初弾攻撃後IS部隊全機発進。この攻撃に日本の未来が

掛かっていることを心に刻め!!」

 『了解‼』

 梅津の言葉を聞いて艦内にいる全員が敬礼した。

 そしてレーダーに反応が出た瞬間に・・・梅津が大声でこう言った。

 「全艦攻撃開始!!」




 次回は戦闘開始。


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戦闘開始

 戦闘です


 梅津の合図で戦端が開いた。

 先ずは牽制も兼ねて遠距離からの砲撃である。

 人ならば通常以上に警戒して回避行動をとるであろうが

『ウイニング・ゼロ』は無人戦闘艦、そんなのは関係なく只々目標の敵を

破壊すると言うプログラムに則って行動している。

 

 

 

 

 

 

 

 ー-標的艦隊が攻撃を開始、射程距離範囲外と推定し回避行動は不可。

 そして海上に着弾すると艦の左右が開くと現れたのはまるで・・・海老によく似た機動兵器である。

 是の名前は『レギオン』、聖書に掛かれる兵隊に準えておりその目的は拠点及び

艦隊又はIS、戦術機に対する攻撃、牽制、殲滅を目的としており然も倒した

敵の武器や機材を奪い取って母艦に持ち帰って使用すると言うとんでもない

外道兵器なのだ。

 これはウクライナ戦争初期からヒントを得た兵器であり

嘗ては3機しかなかったのが今では62機も増えていた。

 そんな『レギオン』が飛び立って『さがみ』を含む艦隊に向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「敵艦から飛行物体確認!接敵迄後20秒!」

 「全艦迎撃準備!戦術機部隊は対空装備、IS学園出向部隊は発進後

所定の位置へ付け!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「さてと、先ずは我々が道を切り開くが・・・奏大丈夫か?」

 「ああ大丈夫だぜ!なあにアタシにはお前が居るからな!!」

 「それじゃあ皆行くよー------!!」

 翼と奏、エルムがそう言って『さがみ』から出ると次に織斑 一夏、鈴音、

宗壱の順で発信すると奏が全員の前に立ってこう言った。

 「アタシがアイツらを引き付けるからお前らは作戦通りにな!」

 「奏さん!気を付けてください!!」

 「任せろってんだ!!」

 そう言って上空から奏が、海上からは雪崩を使ってホバー走行している

翼が下から挟み込むかのように『レギオン』を攻撃すると『レギオン』は

翼達に引き付けられるかのように攻撃しようとすると・・・エルムが甲板で

こう言った。

 「それじゃあ行っちゃうよー------!!

『デビルズバックボーン』起動!」

 《ハンズにおける戦闘許可受諾、武装を『蹂躙特化型』に変更》

 その音声と同時に煙幕が張れて暫くすると煙幕の中から・・・無数の弾幕が

『レギオン』に襲い掛かった。

 ー-!!

 突然の事で『レギオン』は6基ほど破壊されたと同時に現れたのは・・・

ガトリング砲だった。

 2つのガトリング砲が横一列になって腕に装備されていると同時に

背面部には巨大な楯が装備されていた。

 是こそが守りながら敵部隊を殲滅することに特化した『蹂躙形態』である。

 「こっち向けー------!!」

 エルムの声と同時に全ての艦隊からミサイルが発射されると織斑一夏が

こう言った。

 「よっしゃ!攻撃が始まったゼ!!早く行くぞ鈴!」

 「分かってるわよ一夏!ほらあんたも速く来なさいよ!!」

 「あ・・・ああ。」

 宗壱は後ろ髪を引かれる思いで・・・2人について行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「情報によればもうすぐ・・・あれよ!」

 鈴がそう言って指さした先にいたのは『ウイニング・ゼロ』であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ー-敵ISを確認、数は3.

 ー-敵機特定中国の第二世代機『空龍』、日本の第三世代機『白式』と

『灰戦騎』を特定。第一目標を『灰戦騎』に指定、続いて第二目標を『空龍』に

設定する。尚『白式』は対象外とする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そのデータと同時に移動式砲台が全て向けられて・・・放たれた。

 「来たぞ!」

 「散開!!」

 鈴音がそう言った瞬間に3人が離れると宗壱は『戦牙』と『神龍』を

AI操作で攻撃するために切り離すと同時に鈴音も新たに装備された兵装

『崩山』を使って応戦した。

 そして織斑一夏はタイミングを計っていた。

 そう・・・『ウイニング・ゼロ』の中枢システムがある艦橋だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「艦橋?」

 「そうだ、そここそ『ウイニング・ゼロ』の弱点だ。」

 作戦説明の中で梅津はそう言ってこう続けた。

 「ここには大型のAIが配備されておりこいつを壊せば船は止まるそうだが

何をとち狂ったのかシールドエネルギー発生器を配備している為

並の攻撃ではびくともせんのだが・・。」

 「白式にあるワンオフアビリチィー『零落白夜』で倒すのですか?」

 千冬がそう聞くと梅津は頷いてこう続けた。

 「そこで織斑一夏君の機体が確実に倒せるまで君達には囮になって

貰いたいのだ。無論我々も全力でサポートするが・・・死ぬなよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「(ここで俺が華麗に倒せば鬼塔なんて後は転がり落ちるように

終わるだけだ!!)」

 織斑一夏はにひひと笑いながら考えていると宗壱が鈴音に向けてこう言った。

 「凰さんもう少し距離を取って!!」

 「煩いわね!この方が囮として最適でしょうがこの臆病者が!!」

 鈴音は宗壱に向けてそう毒づきながらも攻撃するが『ウイニング・ゼロ』が突如ビーム兵器で攻撃を始めた。

 「うお!」

 「危ないわね!!」

 2人はそう言いながら避けていると・・・突如として『レギオン』が

現れたのだ。

 「な!?」

 「こいつらまだいたの!!」

 鈴音はそう言いながら攻撃しようとした次の瞬間に・・・

鈴音にしがみ付いて・・・自爆した。

 「がは」

 「鈴!!」

 織斑一夏はそれを見て驚くと『メタル・ベル』が起動して織斑一夏に照準を

定めたのだ。

 「しま」

 「危ない!!」

 宗壱はそう言って『戦牙』と『神龍』で防御した瞬間に・・・大量のミサイルが宗壱目掛けて襲い掛かった。

 「あ」

 そう呟いた瞬間に・・・大爆発が起きてしまった。




 次回に続く


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戦闘後

 その後です。


旗艦『さがみ』

 「・・・酷い状況だな。」

 梅津はそう呟いて現状の戦力分析を行っていた。

 

 

 

 

 敵戦艦『ウイニング・ゼロ』被害状況

 『レギオン』45機撃破

 戦艦・・・健在

 

 

 

 

 

 味方部隊

 全戦艦戦闘に支障なし

 IS部隊、凰 鈴音の機体『甲龍』中破、パイロット右腕骨折と全身の幾つかに

火傷有。

 織斑一夏健在なれど精神的負担から作戦続行不可能

 行方不明者・・・鬼塔 宗壱

 

 

 

 

 

 「行方不明・・・MIAに該当とするか。」

 MIAとは作戦中における行方不明であり戦闘中では戦死扱いとして扱っている。

 「私の作戦がこんな事になるとは・・。」

 「艦長のせいではありません、まさか敵があそこ迄とは。」

 船員の一人がそう言うと梅津はこう聞いた。

 「他の者達は?」

 「落ち着いて・・・いる訳ないですね、星音さんと天羽さんは知らせが来て

暫くは動揺していて捜索したいと行ってきましたが織斑千冬によって

阻まれたそうです。」

 「何故だ?生徒の一人が行方不明のはずなのに。」

 「恐らくは弟ではなかったからじゃないかと向こうが言ってきた事から

討論となったようですがラウラ・ボーデヴィッヒによって何とか止まることが

出来ました。」

 「そうか・・・まあ仕方あるまい、同じ会社の仲だからな。他には?」

 「一時ですがハインリヒさんが呆然としていましたがクーリエちゃんの

遊び相手になっている時は楽しく・・・見せようとして実際は恐らく」

 「不安と言うよりも恐怖か、若しもと言う名の。」

 梅津はそう言って外を眺めていた。

 若い子供たちを戦場に送り込んで年老いた自分たちは安全な船の上にいると言うこの光景に対してこう呟いた。

 「嘗ての世界大戦でも私の様に思っていた者達がいたのかもな。」

 「はい?」

 「いや、こっちの話だ。艦隊の再編はどのくらいかかりそうだ?」

 「は!1650時に全戦力再編可能という知らせが」

 「遅い、敵はその20分前には攻撃するかもしれんのだぞ!現状使えるだけの

船だけで出動する!!そう伝えておけ!?」

 「了解しました!」

 「艦長、先ほど無線で通信が」

 「何だ!?」

 「は!読みあげます、『IS学園よりアメリカ代表候補生が新型戦闘機と共に

そちらに乗艦するため滑走路を開けて欲しい』だそうです!」

 「戦闘機はどの位だ?」

 「8機ほどです、ISは1機。」

 「話にもならんな・・・だが今戦力が欲しい所だ、船の着艦準備に

入らせるように伝えておけ!総員これから再戦となるため各員気を緩むなよ!!」

 『了解!‼』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして数分後

 合計9つの影が見えた。

 「あれが新型機か。」

 梅津はそう言ってその戦闘機を見ていた。

 4つの羽が戦闘機の後部にエンジンと直結している様な感じであった。

 そして前部は細長い筒、まあ恐らくは機関砲であろうその戦闘機の中で

先頭を跳んでいる水色の戦闘機が『さがみ』の内部に・・・垂直に

降りてきたのだ。

 「これが新型か、ヘリと戦闘機の2つの要素を併せ持った奴と言った処か。」

 梅津はそう言ってその戦闘機を観察しているとコックピットから・・・

小柄な人間が出てきたのだ。

 そしてヘルメットを取ってみた姿は・・・少女であった。

 水色の髪を内側が跳ねている状態にしている少女が梅津を見た瞬間に

敬礼して自己紹介した。

 「初めまして、『航空自衛隊開発研究部隊所属』の『更識簪』と申します。」

 『簪』と名乗る少女がそう言うと梅津も敬礼してこう言った。

 「『海上自衛隊《さがみ》艦長の《梅津》だ、済まないが話は簡単にして・・・彼女がアメリカ代表候補生かね?」

 「はい、私達と合流した候補生です。」

 名前はと言うと金髪でホーステールの少女はこう名乗った。

 「おっと待ちな、紹介くらいはできるぜ。アメリカ代表候補生

《ダリル・ケイシー》であります。」

 「うむ、よく来てくれた。それでは今いる面々で会議したい。」

 ついてきてくれと言って2人はついて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「シュウ・・・」

 エルムはそう呟いて窓の外を眺めている中で翼と奏が互いにこう言った。

 「糞!今すぐにでも助け出したいのに!!」

 「落ちた場所が場所だからって頑張ってくれた仲間を見殺しに

出来ねえだろうが!!」

 そう言っているとクーリエはこう聞いた。

 「ねえ、シュウいつ帰って来るの?」

 「「「・・・」」」

 それを聞いて3人はどうしようかと考えていると・・・ラトロワ先生が

こう言った。

 「今鬼塔は他の船でメンテナンスしているがこの作戦が終わったら

すぐに帰って来るぞ。」

 「本当に!」

 「ああ、本当だとも。だから今は大人しく待っていような。」

 「うん!」

 そう言ってクーリエは座ると3人を連れてラトロワ先生はこう言った。

 「今貴様らがなに考えているのか見当がつくが今はまだ駄目だ、戦場においてはこの様な事があると覚悟しておけ。」

 ウクライナ戦争ではこの様な事日常茶飯事だったらしいからなとそう言うと

ラトロワ先生は《ダリル》を見てこう言った。

 「貴様が来たという事は・・・そういう意味か?」

 「ああまあそういう所だな、それで男のIS操縦者は??」

 「織斑一夏は部屋だが戦えるかどうかわからん、鬼塔は・・・」

 「ああ云わなくても分かりました、それじゃああたしは空いた穴を

埋めますか。」

 そう言って立ち去って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方織斑一夏はと言うと・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「おら真耶!もっと尻向けろぶつぞ!!」

 「ああ~~ん♡一夏もっと♡もっと強く~~♡♡」




 次回は恐らく宗壱です。


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海の中

 その頃の宗壱


 助けて・・・助けて。

 深海の中で光の繭となっているその物体がそう言っていた。

 まるで生まれる前の胎児の様に丸まりながらもその物体はそう言っていた。

 そして光のない深海から・・・声が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 「あったあったよ~~、いっ君の偽物の機体♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「何だ・・・ここ?」

 宗壱はそう呟きながら周りを見渡していた。

 辺り一帯は吹雪で覆われており地面は雪で積っており雲は暗雲に覆われていた。

 そして眼前に聳え立つは巨大な鉄の塊。

 まるで要塞の様なその圧倒するかのような大きさにあんぐりとしつつ宗壱は

こう考えていた。

 「何で俺こんな所にいるんだ?確か俺は『ウイニング・ゼロ』の

破壊任務があってそんで戦闘になって・・・そして・・・あ。」

 宗壱はそう記憶を辿るうちにあの事を思いだした。

 織斑一夏を助けたがために自分がミサイルに撃ち落とされたという・・・

あの記憶が。

 「ああ・・・俺死んじゃったのかなあ。」

 宗壱はそう呟きながらマジかよとそう思っていると・・・歌が聞こえた。

 「歌?」

 一体何処からとそう思いながら宗壱は目の前にある鉄の塊・・・

巨大な壁に向かって行くと目の前に突如入り口と階段が現れたのだ。

 宗壱はそれを昇って行きながら周りを見ていた。

 至る所にある配線や壊れた外壁、そして幾つもある・・・剣や銃の残骸。

 それらを通り過ぎて宗壱はある部屋で止まった。

 そして壊れていて少ししか開いていなかった扉を開けて目の前にあったのは・・

壊れた戦艦であった。

 「これって戦艦?・・・一体どうしてこんな所に?」

 これがあの世なのかとそう思いながら中に入ると・・・

一人の少女が立っていた。

 漆黒のドレスを身に纏って同じく黒髪の少女がニヤニヤと立っていた。

 「ようこそ我が『グレートウオー』へ、

今日は最後までお楽しみくださいませ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方『さがみ』では。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あれが援軍か・・・何か知ってるの奏さん?」

 「いや、アタシもこう言う関係は知らねえから気になるな。」

 奏はエルムに向けてそう言いながら目の前にある戦闘機を見ていた。

 まるでSF映画に出てくるような戦闘機を見ていると翼が来てこう言った。

 「奏、艦長さんが皆に集まれって言ってるよ。」

 「オオ分かった、直ぐ行く。」

 そう言って離れようとすると海の向こうを見ているエルムを見てこう言った。

 「大丈夫だって!宗壱はちゃんと帰って来るって言ってたんだろ?

アイツは約束を破る奴じゃねえから大丈夫だって!!」

 そう言っているが内心奏も同じ心境であった。

 MIAと聞いて暫くして頭が混乱していったが今ここで喚いても何もならないと

考えて心を落ち着かせてあの中で最前線に於いて最も年上であったからこそ

自分がと思ってちゃんと行動していると確信していたが

それでも気にはなっていた。

 だが今はそういう時じゃないと思っていた奏も一瞬だが海を見てから

指令所に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「皆、よく集まってくれた。感謝する」

 「スミマセンが織斑一夏がいません。」

 翼がそう聞くとああと千冬がこう答えた。

 「アイツはさっきのデその・・・そういう意味だ。」

 「分かりました。」

 翼はそれを聞いて一歩下がると梅津がこう説明した。

 「それでは第二次『ウイニング・ゼロ』討伐戦闘についてだが

その前に援軍として駆けつけてきたダリル・ケイシーが加わった為

挨拶位はさせようと思っている。」

 どうぞと言うとダリル・ケイシーはこう言った。

 「よう1年共!取敢えずは初めましてと言っておくぜ!!そんでだけど

男性のIS操縦者は何処だ?」

 片方はいるようだけどとそう言っていると梅津は言いにくそうに・・・

こう答えた。

 「もう片方の・・・鬼塔 宗壱はMIAになっていて所在が

捉まっておらんのだ。」

 「ハアマジかよ!?今手が足りねえと言うのにまあ・・・

何とかするしかねえか。」

 そう言いながら頭を掻いているが奏はこう呟いた。

 「そういうなら手前らだけでやりゃあ良いじゃねえかよ・・・!!」

 そう言いながら口をぐっと嚙み縛っているともう一人が簪が軽く紹介して

作戦内容を説明した。

 「既に分かっていると思うが首都近辺に着くまで既に後41分しかない、

今から動いたとしても残り時間は5分と言った処だが先の戦闘も相まって

奴の速度が遅れていると考えてざっと見て・・・1時間半の猶予があると

見ても良い。つまり攻撃開始時刻は1930と見て間違いなかろう、

我々はその手前の1800に攻撃を再開し、今度こそ奴を沈める!皆済まないが

もう一度耐えてくれ!!」

 梅津の言葉で会議が終わると互いに補給と再出撃に備えて全員携帯食を

食べ始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして宗壱はと言うと・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ♪~~♪~~

 「へえ、上手いんだなあ。」

 とある少女の歌声を聞いてそう呟いていると何やら・・・ガラガラと崩れる音が聞こえた。

 「な、何だ?!」

 地震かとそう言っていると少女はこう呟いた。

 「やってくれるじゃないの・・・悪魔が。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あれれ~~何でシールドが解除されないのかな?可笑しいなあ??

何で束さんの言う事聞かないんだろうねこいつ。」




 次回は再開。


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言葉

 それは大切な物


「間もなく攻撃範囲内!皆、気合入れるよ!!」

 エルムがそう言って全員に向けて喝を入れているのを見て翼と奏は

何やら思いがありそうな目をしていた。

 そう、宗壱が行方不明である事でエルムは今精神的にカツカツなのである。

 そんな中での再出撃に2人は何もならなければ良いんだがとそう思っていると

『ウイニング・ゼロ』の姿を捉えた。

 「手前ら構えろ!攻撃が来るぞ!!」

 ダリル・ケイシーが全員に向かってそう言った瞬間に・・・

ビーム兵器の攻撃がエルム達に目掛けて襲い掛かった。

 それを全員は避けるが今度は十数体もの『レギオン』が襲い掛かって来た。

 「敵機か!だが前の様にはいかねえぜ!!」

 そう言って上空から・・・簪が率いる戦闘機部隊が姿を現すと簪が指示を与えた。

 「全機兵装自由!海老共をバーベキューの材料にせよ!!」

 『了解‼』

 その声と共に戦闘機『真電』が攻撃を始めた。

 この戦闘機はこれ迄の戦闘機とは一線を画すものであり前に出した

垂直着陸するという離れ業を保有するのは理由があるからだ。

 その理由は・・・ISのPIC技術の転用である。

 これにより推進剤いらずの戦闘が可能となっており物資の節約に

つながるだけではなくそれにおける制動で重火力兵器を運用することが

可能となったのだ。

 その為か武装としては大型の機関砲を二基装備しておりその火力は

正に苛烈の一言に事尽きるのである。

 それを見てダリル・ケイシーは全員に向けてこう言った。

 「良し!あいつらが『レギオン』の気を逸らしている間に

アタシらは『ウイニング・ゼロ』を止めるぞ!!」

 そう言って全員が攻撃を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんな中で海中では。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ぶ~、何なのさこいつさ?シールドを解除しないなんて束さんの言う事

聞かないんならこうしてやるんだから~~!!」

 そう言いながら束は目の前にいる・・・エネルギーの球体を模っている

『灰戦騎』のコアを消そうとしていた。

 束は『ウイニング・ゼロ』を紅椿を纏った翼(箒)と織斑一夏の2人の力で

倒してもらい翼(箒)の壮大なデビューを飾ろうとしていたのに紅椿を

受け取ることをせずに自身が目の敵にしている鬼塔 久三が製造した

ISに乗っていることに腹立たしく感じており何としてでも自分の機体に乗って

貰いたいと言う思いともう一つあるのだ。

 「それが・・・これだ。

 「何せいっ君の偽物もISに乗っているからなあ、こいつを殺せば

束さんの溜飲も少しは下がるってもんだよねえ♪」

 束はとんでもない物騒な言葉をヘラッとした表情で喋っていたのだ。

 自分を邪魔した、それだけで束にとっては殺す理由と言う

最悪な手合いであった。

 「それに~、どうして男なのにISに乗っているのかも

まあコアデータから見れば簡単だから死んで奪えば良いもんね。

束さん頭いい~~♪」

 そう言いながら解析しようと企んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして宗壱はと言うと・・・。

 「また地震!?」

 宗壱はそう言って何処か隠れる所はないのかとそう思っていると・・・

少女のいる場所の丁度真上に何かが崩れそうになっているのを見て宗壱は・・・

ヤバいと思って走り出してこう言った。

 「危ない!?」

 「!?」

 少女はそれを聞いた直後に宗壱が崩落して落ちる手前で少女を助け出したのだ。

 そして崩れるのが止まると少女は宗壱に向けてこう聞いた。

 「何で私を助けたんですの?」

 少女はそう聞くと宗壱はこう答えた。

 「何言ってんだ!危ない時には助け合うのが普通だろ!?」

 そう言うのを見て少女はこう答えた。

 「貴方は本当に・・・お優しいのですね鬼塔 宗壱。」

 「まあ・・・よく言われるな、人当たりが良すぎるってそういえば

聞きたいんだけどここって」

 死後の世界なのかと宗壱が聞く前に少女はこう答えた。

 「ここは何処でもない世界、私しかいなかった世界です。」

 「いや・・・だからさ、そのそう言う事聞きたいんじゃなくて」

 宗壱は何ていったら良いんだろうとそう思っていると少女はこう続けた。

 「ここに来れるのは己の力を渇望する者、そして求めるものしかこれなき場所、鬼塔宗壱、貴方に聞きましょう・・・『貴方は何のために力を欲しますか?』」

 そう聞いてきたのだ、それを聞いて宗壱は暫く考えて・・・こう答えた。

 「力か・・・力ね・・・そうだな・・・仲間を守るため・・・かな?」

 「守るため、それにしては少し抽象的ですわね?」

 「まあなんていうかその・・・ISがあるからってそれで強くなるって

訳じゃないしけどだからって疎かにはしたくねえからな。それに不道理な暴力って結構あるだろう?そう言うのから守りたいって思って・・・たんだよなあ。」

 「そうなると今は何です?」

 少女はそう聞くと宗壱はこう答えた。

 「簡単だよ、力があるからって悲しませないために。

皆を守れるようになるための力が・・・俺は欲しい!」

 それを言った瞬間に少女は宗壱に向けてある物を手渡したのだ。

 それは白い剣と黒の銃であった。

 「これは?」

 「貴方が持っていて欲しい力ですわ、それで何から守るのかを知った時に

ここに来るまで・・・また逢いましょう。」

 そう言うと宗壱の足元が突如として・・・黒い穴が出てきたのだ。

 「ハア?!」

 宗壱はそれを見て驚く中で重力に従って堕ち乍らこう聞いた。

 「君の名前は一体何なんだ!?」

 そう聞くと少女はこう答えた。

 「きっと分かるはずでよ、貴方でしたら。だって私は・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・ずっとあなたの側にいたんだから。」

 それを聞いたのを最後に宗壱の意識は途切れた。




 21式戦闘機『真電』
 見た目は『スターウォーズ』に出てくる同盟軍のファイター
 大型の高火力砲台を保有しておりその威力は歴代最高である。
 ISの一部技術を転用しているがために性能は高い。


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進化

 灰戦騎・紅凰
 見た目は「ダンボール戦機ウォーズ」に出てくる「ドットブラスライザー」
 灰戦騎が進化した姿。
 その性能は以前よりも段違いになっており特に機動性は並のISでは
受け止めれない。
 

 武装
 銃剣 一点集中型『白宙』
    拡散攻撃型『黒月』
 

    ソードビット『双刃』*9*2








 単一能力 舞雷
 全身にソードビットを搭載することで爆発的な攻撃力を発揮する。


 幾つものレーザーやミサイルによる攻撃で近づけれないエルム達は避けながら

作戦を練っていたがその弾幕の多さに奏はこう言っていた。

 「ああもう!どんだけあるんだよこいつはよ!?」

 「報告が正しけりゃあそろそろミサイルの弾幕が底尽きるはずなんだが

未だ其の兆候が見えやしねえって弾幕厚すぎるぜ!!」

 ダリル・ケイシーはそう言いながら炎弾を撃つも効果は薄かった。

 然も移動砲台が甲板の上で動いており当たりづらいのだ。

 「このおお!」

 「エルム!前に出過ぎだ!!」

 翼はエルムに注意しながら攻撃しているがエルムは前に出ていた。

 今のエルムはそれどころではなかったのだ、速くこの戦いを終わらせて宗壱を

助けたいと言う想いがあったからだ。

 「(あれからもう何時間も経ってる!此の儘じゃあ幾らISがあったからって・・・嫌!シュウがいなくなるなんて嫌!!)」

 頭の中で露わになった・・・最悪な末路に一瞬頭を過って・・・振り払おうとして目を離した瞬間に、ビーム兵器がエルムを捉えたのだ。

 「あ。」

 「「エルム!!」」

 翼と奏は不味いと思って助けようとするが最早間に合わないであろう、

それを察したエルムは目を瞑ってこう思っていた。

 「(あ・・・私駄目なんだ・・・こんな事なら・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・もう一度でいいからシュウにアイタカッタかなあ。)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その数瞬前

 「ここは何処だ?」

 宗壱はそう呟きながら周りを見ていた。

 周りは水で覆われていて上下左右が分からなかった。

 「俺は確か落とされてそれから・・・」

 宗壱はそう呟きながら思い出そうとしていると・・・白い剣と黒い銃が

淡く光っていた。

 「これって確かあの子から。」

 そう言うと剣と銃は互いに共鳴するかのように浮かぶと

それらは交じり合った瞬間に・・・一つの鎧が現れたのだ。

 所々角ばった装甲は灰色で覆われており背面部には翼が、そして何よりも

その二丁の白と黒の銃剣が際立っていた。

 そしてそれが宗壱の前に手を出すと宗壱は・・・そうかといって手を向けた。

 「お前は・・・『灰戦騎』か。」

 そう言って手が重なり合うとその光は大きくなって・・・宗壱の意識は

また薄れていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「へへ~~ん、あと少しでシールドが解除されちゃうよ~~♪

さあ明らかにしてもらうよ!その秘密!!」

 そう言った瞬間に胸の谷間から・・・光が輝いていた。

 「?ナニコレ!?」

 取り出して見てみるとそれは・・・紅椿の待機形態である金と銀の鈴が

輝いていたのだ。

 「エエエエ!ナンデドウシテどうなってんの来れ!?」

 束は初めての事で慌てていると突如光の膜が強く輝き始めたのだ。

 「な!こんな時にー------!!」

 束はそう言いながらシールドを解除させようとするとその瞬間に・・・

機体が変貌を始めたのだ。

 「まさか・・・セカンドシフト!?」

 束はそれを見て驚いていた。

 セカンドシフトとはISが操縦者の戦闘データを元手にして

新たに生まれ変わる事であるのだが其れには膨大な時間とISコアと

操縦者との関係が密接に関係するため発現する人間は千冬をはじめとして

この10年の間に未だ20人足らずしか発現していないのだ。

 そんな中で何故ドウシテと思っているとその膜が解き放たれた瞬間に

『灰戦騎』はすぐ様に飛び立っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『さがみ』艦橋

 「・・・千冬姉。」

 「?、織斑か、何の用だ?」

 千冬がそう聞くと織斑一夏は・・・こう答えた。

 「俺を出撃させてくれ!」

 『『!!』』

 それを聞いて全員が目を見開くが織斑一夏はこう続けた。

 「俺・・・さっきので怖くなったけど・・・鈴があんな風になっちまって黙ってここにいたくねえんだ!ここで退いちまったら俺は男でもなんでもねえんだ!!」

 だから千冬姉と言って織斑一夏は千冬に出撃させるように言う中で

織斑一夏は内心こう思っていた。

 「(ヒヒヒヒ、計画通りだ。俺がここで颯爽と登場して箒達どころか

エルムが手に入るしそういやあアメリカのダリル・ケイシーだっけ?

亡国機業の連中の情報も盗れるし良い体つきしてたから俺のハーレムに加えて

ヤッテ・・・俺の春だ!!)」

 そう思っておると・・・レーダーに反応が出た。

 「艦長!反応があります数は1!」

 「一体何処の反応だ!なぜ今まで反応が無かったんだ!?」

 梅津がレーダー班に向けてそう聞くと彼はこう答えた。

 「いきなり現れました!猛スピードで・・・このままいけば戦域です!!」

 「何!?確認しろ!一体誰なのか付きとめるんだ!!」

 そう聞くとレーダー班は・・・暫くしてこう答えた。

 「確認取れました、機体は所属『日本』の『鬼塔技術研究所』開発の・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・『灰戦騎・・・紅凰(かいせんき・こうおう)』。」

 『『!!』』

 それを聞いて驚いていた、MIAと思われていた宗壱が生きていることを知って

全員が驚く中で織斑一夏は・・・まるで死人を見るかのような目でこう呟いた。

 「何で・・・生きてるんだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「(シュウ・・・御免ね。)」

 「「エルムー------!!」」

 翼と奏はもう間に合わないと思った次の瞬間に・・・レーザーが放たれて当たる手前で誰かが・・・エルムを救ったのだ。

 「え?」

 エルムは一体誰だと思ってその機体を見た。

 灰色の胴体と赤の手足を持つ機体

 大型の翼のアンロックユニット

 そしてその顔にエルムは・・・泣き笑いしながらこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「遅いよ・・・シュウ!」

 「悪い、遅くなった。」

 鬼塔宗壱がエルムをお姫様抱っこして現れたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「シュウ!一体何処にいたんだよ!!心配したんだからね・・・!!」

 エルムは泣きながら胸元に抱き着いていると宗壱はこう答えた。

 「御免、まあ色々あってな。心配かけてごめんな。」

 「もう良いよ・・・シュウが生きてるから・・・ここに居るって・・・

分かるから・・・!!」

 そう言ってエルムは抱きしめていると宗壱はエルムに向けてこう言った。

 「それよりもだ・・・アイツを何とかしないとな。」

 「うん・・・けどどうやって?」

 エルムがそう聞くと宗壱はこう答えた。

 「分かるんだ、こいつが一体何なのか。如何奴なのかってな。」

 そう言って宗壱はエルムを離すと両手に新武装右手に『白宙』、

左手に『黒月』が展開されると背面部から4基、両肩部にそれぞれ一基ずつの大型ソードビットが射出されると宗壱はこう言った。

 「俺がアイツらを無効化させるからエルムは」

 「分かってる・・・私は只守られる存在じゃないからね!!」

 そう言って構えると・・・宗壱の周りに仲間が集まり始めた。

 「貴様だけじゃないぞエルム、宗壱。」

 「ああ、アタシらだっているんだ!何時までも助けられてばかりじゃ

いけねえもんな!!」

 「後輩ドモガ粋がりやがって全く、今年の一年坊は皆こんな連中なのかよ?」

 宗壱はダリル・ケイシーを見て誰かと思っているとエルムが紹介すると

ダリル・ケイシーは宗壱をジーッと見てこう言った。

 「へえ、よく見りゃあ良い顔した一年じゃねえか?あの織斑一夏って

言ってたっけ?あれよりも良い目してるじゃねえか気に入りそうだなおい。」

 そう言っているとエルムが宗壱の背中にくっつくとククククと

ダリル・ケイシーは嗤いながらこう言った。

 「全くいい女に恵まれてんなお前?」

 「アハハって今はアイツを何とかしないと。」

 「それじゃあ手前ら・・・リベンジだ!!」

 ダリル・ケイシーがそう言うと宗壱は大型ソードビット『双刃』を放つと

『ウイニング・ゼロ』は対空レーザーで迎撃しようとした瞬間にビットが・・・

2つに分かれたのだ。

 そして2つに分かれた『双刃』はレーザー砲を切裂くと宗壱は右手にある

『白宙』で攻撃すると・・・太いレーザーが移動砲台を一撃で破壊した。

 「凄いなこれ、一撃かよ。」

 そう言って左にある『黒月』を放つとこれは連射性が高い事により

まずは足を壊して行動を不能にさせると・・・エルムがドリルの付いた腕で

攻撃して破壊させると其の儘・・・射出して内部で爆発させるとエルムが

こう言った。

 「今だよ!」

 「おお!」

 「よくやったな一年!」

 宗壱とダリル・ケイシーは互いにそう言って破壊されたところから

内部に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして宗壱は『白宙』で内部から貫通させて艦橋に向かって見ると・・・

酷い物であった。

 あちこちでブザーが鳴っており中央にあるメインサーバーが

今にもショートしそうなのだ。

 「こいつはやばいな。」

 「ああ、後はこいつを壊すだけだ。」

 ダリル・ケイシーはそう言ってメインサーバーを見て・・・こう言った。

 「悪いな、これも仕事なんだ。」

 そう言って炎弾をぶちかますと爆発したと同時に宗壱達は艦橋から下に

脱出しようとして・・ナニカが宗壱達の目の前に現れた。

 現れたのは・・・例のあれであった。

 「こいつは・・・あの時の!?」

 宗壱はそれを見て驚いていた、何せ目の前にいるのは・・・無人機だからだ。

 上半身は襲撃してきた機体とそっくりであるが下半身はまるで・・・蟲のように8脚だからだ。

 そして両腕のレーザーと、下半身にある砲台が・・・火を噴いたのだ。

 「「!!」」

 2人はそれに気づいて慌てて避けると無人機ISは宗壱を

執拗に攻撃してくるのを見てダリル・ケイシーはこう言った。

 「クソが!アタシはお呼びじゃないってかよ!?」

 そう言いながら双剣を呼び出して攻撃しようとするも背部にも・・・

砲台があったのだ。

 「しま」

 ダリル・ケイシーはそう言いかけて・・・諸に攻撃を浴びた。

 「先輩!?」

 宗壱はダリル・ケイシーを見ると幾つかボロボロになっていたのでこう呟いた。

 「クソ・・・ここまで・・・とはな。」

 「先輩!」

 宗壱はそれを見てそう言うと突如として無人機ISが宗壱の目の前に現れて

足を掴んでぶん回して壁にぶち当たらせた。

 「がは」

 「一年!」

 ダリル・ケイシーはヤバいと感じていた。

 こんなバケモノを如何やって倒すんだよとそう思っていると無人機ISが

ダリル・ケイシー目掛けて銃口を向けた。

 「ああくそ・・・アタシからかよ。」

 ダリル・ケイシーはそう呟きながらこう思っていた。

 「(悪いなフォルテ、帰れそうにねえわ。)」

 そう思いながら目を瞑ろうとすると・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「辞めろー------!!」

 宗壱は大声でそう言いながら二丁の銃剣を斬撃形態にして両腕を斬り落とすが

無人機ISはそれを見て賺さず脚で落とそうとすると・・・ソードビットが

それを切裂いた。

 「!?」

 無人機ISはいきなりの事で驚く中で宗壱はこう言った。

 「もうこれ以上・・・仲間を傷つかせるかー------!!」

 そう言った瞬間に機体から情報が流れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『単一能力(ワンオフアビリチィー)・舞雷(ぶらい)』

 その情報が出ると同時に『灰戦騎・紅凰』の装甲にソードビットが

両手両足全身に装備されるとソードビットの刀身が青から黄金に変わって

攻撃を始めた。

 その攻撃は正に神速の一言に事尽きるものでありその攻撃と同時に当たる

斬撃によって無人機ISはいとも簡単にバラバラにされて・・・

ISコアだけとなった。

 そして宗壱はダリル・ケイシーを・・・お姫様だっこするとこう言った。

 「脱出します!」

 「へあ!?」

 ダリル・ケイシーはいきなりの事で驚くが宗壱と共に『ウイニング・ゼロ』から脱出した。

 そしてそれと同時に・・・『ウイニング・ゼロ』は海に消えた。




 無人機IS二号機
 見た目は「ガンダムseed デスティニー」に登場する「ゲルズゲー」
 目的は機動力と同時に火力の向上における踏ん張りである。
 



 武装
 腕部内臓レーザー砲*2
 前面部キャノン砲*2
 後部対空砲*1


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戦いが終わって

 ぼかしてるから・・・大丈夫!(自棄)


『さがみ』艦橋

 「『ウイニング・ゼロ』反応消失!」

 『よっしゃー!』

 その言葉を聞いて艦橋にいる全員が喜んでいた。

 何せ後数分で首都に攻撃される所だったのだから喜びも一塩であるが

梅津は全員に向けて命令した。

 「全員喜ぶのはまだ早いぞ!操縦者達が戻って来る迄が戦争だ、各員気を緩めずに警戒を第二警戒態勢に移行!受け入れ準備を忘れるな!!」

 『は!』

 それを聞いて船員たちは準備作業を始めると同じく艦橋にいた

ラトロワ先生はほっとした様子でこう呟いた。

 「良かった・・・全員生きてて。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして数分後、全員が帰投するとラトロワ先生はこう言った。

 「諸君ご苦労であった!色々とあったが・・・よく生きて帰ってくれた。」

 そう言うと全員が少し笑みを浮かべているとラトロワ先生は宗壱に向けて

こう言った。

 「鬼塔、お前は検査だ。怪我の事も考えて旅館に簡易的だが施設がある、

それで検査して問題が無ければ部屋に戻れ。食事はこっちで用意する。」

 「わ・・・分かりましたけど俺そんなに疲れては」

 「馬鹿者、一度撃墜されたのだ。念には念を押してするべきだ。」

 ラトロワ先生は呆れた口調で宗壱に向けてそう言うとこう続けた。

 「其れとだが今回の迎撃に当たっての報酬として・・・貴様らには明日夕方まで遊ぶ事を許そう!疲れ果てる迄遊ぶが良い!!」

 「「「「「いよっしゃー----!!!!!」」」」

 それを聞いて宗壱達が喜んでいる中でクーリエはと聞くとこう答えた。

 「奴も無論だ、貴様らがいなくてはあの子は満足に外に出なさそうだからな。」

 そう言うとラトロワ先生は全員に向けてこう締めくくった。

 「それでは・・・状況終了とする!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ねえねえエルムさん、教えてよ~~?何があったの??」

 「教えないよ~~♪」

 「ええええケチ~~!翼さんも奏さんも教えてくれないし

何でアメリカの代表候補生然も3年も来ていたのって

皆気になっているんだよ~~?」

 「御免ね、制約があって知っちゃうとIS学園で監視されちゃうよ?」

 「え・・・それは嫌だなあ。」

 エルムの言葉を聞いて女生徒の一人がそう答えた。

 現在は宴会場で食事を楽しんでいるが中にはあの時何があったのかを

聞かれるので参加者は全員言わない様にしている。

 そんな中で一人がこう言った。

 「そういえば凰さんはどうしたのかな?織斑君もだけど?」

 「さあね。」

 エルムはそう言って頬張っていた。

 鈴はあの後火傷の治療も兼ねて病院に向かっており織斑一夏は・・・

何故だか今日は部屋で食べると言ってから籠っていた。

 まあ仕方あるまい、活躍の機会が悉く奪われたのだから。

 そんな事も露知らずに食事は過ぎて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして海

 「ふ~~、夜風を感じながらの散歩は気持ちいなあ。」

 宗壱はそう言いながら散歩をしていた。

 簡易検査では異常がなく取敢えずは様子見をさせることとなった後に

食事を済ませて夜の散歩を楽しんでいた。

 海風が心地よく穏やかになる中で宗壱はある事を思い出していた。

 「そういえばあの夢・・・何だったダ一体?」

 最後のは『灰戦騎』であったことは理解できたが其れより前の・・・

あの女の子が何もであったことが気がかりであったのだ。

 何せ会った事もないのであり記憶を掘り返すも覚え無、一体誰だったのかと

思いながら散歩をしていると・・・海の波の音とは違う音が聞こえた。

 「何だ?」

 宗壱は音が鳴った方向に向けて歩いていると・・・人影が見えた。

 誰かが泳いでいるのかと思って見てみると・・・その人物が上がって来た。

 月夜に輝く金色の髪、弾みながら揺れる胸と大きく柔らかそうな尻と

その間で細いながらも鍛えていることが分かる腰、一度出た後に腰を

下ろしている・・・ダリル・ケイシーがそこにいた。

 「!?」

 「誰だ!!」

 ダリル・ケイシーはそう言って岩陰に向けてISを部分展開して剣を抜くと・・・宗壱が罰悪そうな表情で現れた。

 「ええと・・・こんばんわ。」

 「よう・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・エロガキ。」

 「誰がですか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「悪いな、何せ水着なんてねえから今のうちに泳いどこうと思って

さっきまで泳いでたんだ。」

 「だからって・・・変な人が出たらどうするんですか?」

 「大丈夫だ、護身術は習ってるし大抵の専用機持ちはそう言うの持ってるぜ?」

 「へえ・・・そうなんだ。」

 宗壱は感心したかのようにそう言っていると・・・目の前に

下着だけの姿となっているダリル・ケイシーがそこにいた。

 「ナナナナナナナ何で着てないんですか!?」

 「着てるだろ?ちゃんと」

 「下着は服に含まれません!!」

 宗壱がそう言うとヘエと言ってダリル・ケイシーは宗壱に詰め寄って

こう言った。

 「アタシの裸全部見てそれ言えるたあ良い度胸だな一年?」

 「あ」

 宗壱はそれを思い出して赤面すると・・・ダリル・ケイシーは

宗壱を関節技で動けなくさせてこう言った。

 「アタシの裸見たんだから代金として手前の大事なもん拝ませてもらうぜ?」

 「大事な物って・・・ちょっとこれって強姦」

 「アタシは女だからセーフだ。」

 「男女差別!?」

 「今女尊男卑だ。」

 「知ってたよ畜生!!」

 宗壱はそう言いながらもパンツだけは守ろうとして腕を出すが

それをダリル・ケイシーは・・・胸の谷間で押さえつけたのだ。

 「!!???」

 「ほらどうした?速くしねえと最後の一枚が見えちまうぜ~~?」

 ダリル・ケイシーはそう言いながらパンツに手を伸ばして・・・こう言いながら脱がした。

 「おらアタシの裸見た駄賃だ見せろ!!」

 そう言ってひっぺ剥がして見えたのは・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・・お・・・大きい。」

 天に向かって聳え立つ特売とかにある大型のスプレー缶の如き塔((笑)である。

 ダリル・ケイシーはそれをじっと見て・・・こう言った。

 「これが・・・でけえ。」

 「いや待って感想良いから速く着させて」

 「確か漫画でこうやって」

 「イヤ何させようとしているんですかちょっと待ってっていうか誰か助けて

強姦魔がいるー-!!」

 「誰がじゃってあれ?アタシ・・・やべえ、衝撃過ぎて一瞬だけど・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・ヤリテエって思っちまった。」

 「危なかったって言うか速くどいてください!!」

 この様な一幕があったそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 因みにであるがエルムも無論宗壱のは見て知っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして海上の何処か。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「クソがクソがクソがー------!!」

 束はそう言いながら人参型ロケットの表面を殴っていた。

 宗壱の機体を奪えれなかったどころか自分の計画が全てパーだったのだ。

 そう、『ウイニング・ゼロ』が暴走した原因は・・・束だ。

 全ては自分の計画と言うよりも翼(箒)を自分の思い通りにさせたかったという理由であったのだが全てがおじゃんとなってしまったのだ。

 最初はIS発表と白騎士事件で久三が戦術機で、そしてその息子でもある宗壱が、親子二代にわたって自分の計画の邪魔をしたことに腹を立てているのだ。

 そして束は・・・憎たらしさ満々の表情でこう呟いた。

 「鬼塔 久三、鬼塔 宗壱・・・絶対にアイツらを地獄に堕としてやる・・!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして旅館の織斑一夏の部屋では・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「うん・・・織斑君♡」

 汗だくで布団の中に入っている・・・全裸の山田先生を見ながら織斑一夏は

今回の事を思い出していた。

 自分が思い描いた事とは違う出来事に戸惑いを隠せず、それどころか良い所を

全部宗壱が手に入れていることに・・・憤りを感じて月を見ながら

こう思っていた。

 「全部アイツが・・・アイツが悪いんだ、アイツがいるせいで

おれの活躍がねえ何て・・・認めねえぞ絶対に・・・アイツを・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・アイツだけは俺の手でコロシテヤル・・・・!!」

 そう言う恨みつらみの言葉を口にしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 全て自分の思い通りになる訳ないと誰もが知っていることを感じないまま。




 次回は4巻目。


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世界情勢

 現在の情勢をかいつまんで説明します。


8月の暑い日、宗壱は技研にて機体の整備されているのを見ていた。

 『灰戦騎・紅凰』、新たに進化したその姿は正に鳳凰と言っても

良い形状であった。

 そして全身に装備されているソードビットがまるで剣山の様に

装備されているのを見ていると久三が現れてこう言った。

 「どうしたんだ宗壱、こんな所で?」

 「ああ父さん、ちょっとこいつを見たくてな。」

 そう言っていると宗壱は久三に向けてこう聞いた。

 「ねえ父さん、一つ聞いて良いか?」

 「何だ?」

 「ISに意志があるって・・・本当?」

 「ああそれの事か、コアネットワークには無数の世界がありセカンドシフト以降の操縦者たちはその際に夢を見ると言う事があると聞いているがお前が見たのが

其れだとすると強ち嘘じゃなかったって事だが・・・もうあんな無茶はして

欲しくないって言う親心は知って貰いたいね。」

 「・・・本当に御免父さん、けどあの時は」

 「其れでもお前は私の息子だ、何があっても無事に帰るって事を

成し遂げてこそだ、そこの所はちゃんと考えてくれ。」

 「・・・分かった。」

 「まあしかしお前がセカンドシフトしたと聞いた時は何事と思ったし

お前の事聞いて斑鳩社長経由で抗議したからな、今後は軍部も新型開発と同時に

有事に備えて例の法案が採択されたからな。」

 そう言って思い出したのは・・・尖閣諸島における中国及び韓国、

台湾に備えて基地建造と軍費増強案である。

 野党や一部の政治家団体が抗議する中であったが首相の一言でそれは収まった。

 「我々は今重大な局面に立っています!大国による力づくの世界変貌に対して

我々は対抗するため二戦力を整えなければなりません!

力は確かに使わない事に越した事ではありませんがですが我々が今やるべきことは

何ですか?力で捻じ伏せようとするまるで山賊や海賊の様な輩に国際法とか言って

何もしないんですか?聞く耳もたない連中に対して理性或る対応とか言って

彼らは納得しますか?裁判に対しても自ら行っていることが重罪であると

認識しておきながらもそれでもやる外道共に我々が道理を弁えますか?

そんな義理は我々にはありません!力に対して我々は力をモッテ

立ち向かわなければなりません!例えそれで悪魔と罵られ

後世から外道と侮辱されようとも私はこの国の国民として、

今を生きる子供たち、そしてこれから生まれてくる子供たちに

恥じない国を創るためには!この国を外敵から守るためには!!

私はその手に銃を持つ正義を執行することをここに宣言いたします!!」

 それを聞いて与党内部でも意見が分かれたが現在の世界情勢に対して

この国がやるべき対応に対する意見こそがこの国の未来を創るのだと

思っているのだ。

 「これに対して中国からはもう反論すると来たが日本の外交官のあの言葉に

中国の外交官のあの顔は傑作だったな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その時の言葉がこれ。

 「じゃあ裁判しましょうよ?白黒はっきりしましょうよ??え?裁判しない??ああ負けるのが怖いからか、そうですよね?貴方方の脳みそって

大体が脳筋ですから暴力でしか外交できないですもんね。」

 これを聞いて中国の外交官は無礼だぞと言うと日本の外交官は

もう一度こう言った。

 「だから裁判しましょう?国際裁判所で判決しない限り我々は尖閣諸島に基地を造りますから。」

 それを聞いて中国の外交官たちはグヌヌぬぬと歯軋り鳴らしており

この光景は中国以外は生中継として報道され世界中で議論を呼んだ(まあ、大体が中国における強引なやり方に怒っていた各国の市民たちにおける賛成意見と

海外にいる中国人たちにおける『何故彼らは裁判したがらないのか?』と言う

疑問がネットで上げられると投稿者が政府の治安維持組織に逮捕されたり

削除されたりする中で国民の一部がこう考えていたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『モシカシテ政府は負けるのが分かっているから裁判したくないのか?』

 その考えが中国中で密かに議論されており当局でも若手が中心となっている為

今の政府はそれの封じ込めに躍起になってしまったがこれも日本政府の思惑であり中国内部でこの意見により内部に目がいっている間に基地の建設を

執り行っているのだ。

 そんな中に於いてアメリカでもとある議題が取り出されていた。

 内容はこれ。

 『アメリカ海軍開発の次世代無人戦艦暴走!艦隊の再編!‼』

 『人類にAIの技術は速すぎたのか?無人技術の今後は如何に!‼』

 前にあった『ウイニング・ゼロ』の暴走から始まったこの議論により艦隊運用にAIを使って大丈夫かとか映画の様に反乱が起きないとも限らないとか言っている面々が多くあった。

 そして現在立て直しているロシアでは北方領土の返還式の日取り決定や

再開発に伴う資金等をどこまでロシアからしゃぶり取れるかと言った

内容が記載されているだけではなくドイツのIS保有数が義期限したこととかも

あったがまあ関係ないなと久三はそう思いながら機体を見ていると

宗壱に向けてこう聞いた。

 「そういえばお前夏休みどうするんだ?予定とか??」

 そう聞くと宗壱は・・・少し表情を暗くしてこう答えた。

 「アハハ・・・何せ女学校同然の所に行っていたから

『ハーレム野郎滅べ!』とか言われて予定なしなんだよ。」

 「そうか・・・それ・・・残念だな。」

 「(´Д⊂グスン。」

 宗壱のその光景に久三は何も言えなかった。

 言えても・・・同情にしかならないからだ。




 次回は・・・誰にしようかな~~?


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各国の少女達(海外編)

 少女達の今現在です。


鈴音の場合

 『成程な、貴官は怪我で二回目の戦闘には参加していなかったと。』

 「は・・・・ハイ。」

 『今回の件で貴官が手柄を上げていれば中国政府からしたら

現在のマイナスイメージの払拭と共に日本政府に対して大きな借りが作れると

思っていた者達もいて貴官の代表候補生の資格はく奪を検討すべきだと言う案が浮上していた。』

 「!!」

 『だが私が何とかチャンスを作っておいたから一つ言っておく・・・

これ以上は庇いきれんぞ凰候補生。』

 「は・・・ハイ、『楊候補生管理官』。」

 『貴官は当初の予定通りに織斑一夏をこちら側に引き寄せれるように

任務を続行せよ、期間は次の長期休暇・・・クリスマス手前までに完了するか

それに匹敵するような手柄を上げろ。さもなくば・・・分かっているな?』

 「了解・・・。」

 鈴はそう言って電話が切れると・・・とほほといわんばかりにベッドに腰かけた。

 これ以上失態を見せてはいけないと感じている彼女であったが

どうすればいいのかと考えていた。

 「やっぱハニートラップしか・・・ウウウウウ。」

 そう言いながら鈴は自身の・・・小柄な体型を見て唸っていた。

 どっかの誰かが言っていた『貧乳は希少だ!ステータスだ!‼』と言っていたが

正直な話一夏の周りで最近よく見る山田先生を見て自信が喪失しているのだ。

 可愛らしい見た目とは裏腹に自身にはない大きな・・・あの胸が。

 「クソが・・・所詮胸なんて脂肪なんだよ~~!」

 唇尖らせながら鈴はどうするべきなのかよ考えていた。

 あの時に高官をISで脅したのがまずかったかなあと・・・普通に考えて

当たり前な事をやべエと思うあたりこいつ阿保だろうと思ってしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 セシリアの場合。

 「何ですって!それは本当ですの!!」

 セシリアは慌てた様子で女性権利主張団体の電話を聞いていた。

 内容は『ウイニング・ゼロ』についてでありそれを倒したのは

鬼塔 宗壱であることが知れたため二ふざけるなと思っていた。

 「そこに私がいれば遠距離で華麗に倒せてたのにいいいいい!!」

 ムきぃいいいと言わんばかりに地団駄踏んでいると近くにいる男の整備士に

文句を言い放った。

 「ちょっと貴方何ちんたらしているのですの!貴方が遅いせいで

私の活躍がなくなったではないですの!?」

 「も・・・申し訳マりませんオルコット様、ですが

『ブルー・ティアーズ』は酷い壊れようでして予備パーツも不足しておりますし

何よりも自動製造機では造れない繊細な作業をでありまして」

 「言い訳は聞きたくありませんわ!何ですのこの兵装は前の方が

良かったですわ!!」

 そう言ってセシリアはカスタムされた『ブルー・ティアーズ』を見て憤慨した。

 胸部には増設された装甲が、両腕にはハンドガン、周りには

有線型ビットと共にあるシールドがありどちらかと言えば防御重視に

仕上げたかのような感じであった。

 「し・・・しかし現在『ブルー・ティアーズ』を造りなおすとなると

予算の都合上不可能ですし予備パーツがない以上前々からあった戦車や

配備予定でした戦術機のパーツからやりくり」

 「戦術機ですって!あんな不細工で男も使えると言う愚かな間抜けに

私の『ブルー・ティアーズ』を繋ぎ合わせたと言うのですか!」

 「で・・・エスがこれしか方法が」

 「もう良いですわ!貴方はもう必要ありませんわ!!」

 セシリアがそう言った瞬間に男の左右に・・・女性達が現れて両腕を掴むと

セシリアは女性達に向けてこう言った。

 「その男は殺してテムズ川に捨てておやりなさい!男など墓よりも

そこの方がお似合いですわ!!こいつの息子共々です!!」

 「お、お待ちくださいセシリア様!私はどうなっても構わないので

どうか息子は!!息子だけはー------!!」

 そう言いながら引きづラれて行く男を見てセシリアは鼻で笑ってこう言った。

 「さてと、新しく整備士を雇わないといけませんわね。

男など吐いて捨てる程いますし。」

 そう言いながら『ブルー・ティアーズ』から離れていくセシリアであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 エルムの場合

 「おりゃあ!」

 エルムはそう言いながら周りにあるドローンを破壊していった。

 そして全て壊すと・・・離れている軍人がこう言った。

 「良し!今日はここ迄!!機体は研究員に引き渡してくれ!!!」

 「ハ~~~イ。」

 エルムはそう言って戻って行った。

 ドイツのISの保有数がラウラのVTシステムによって激減してからと言う物

ドイツではアメリカが開発しているAI開発のための研究所を作っていたのだが

『ウイニング・ゼロ』事件で使われることなく然もEU加盟国で考えられている計画『イグニッションプラン』がフランス、イギリスに続いてドイツも除外されておりこのままではヤバいと考えた政府はある行動に打って出た。

 それが・・・これだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 数日前

 「え?私が日本ですか?」

 「ああそうだ、我々は『イグニッションプラン』から除籍されていて

今後の国防についての話し合いで決まったのだが日本から戦術機を

今までよりも多く配備させることとなってそれに伴ってIS部隊の廃止が

決定されてね。其れで悪いがこれから君は日本の『斑鳩グループ』にある

『鬼塔技術研究所』所属となったからそれを伝えにウォわあ!?」

 「今の話!本当ですか!?」

 エルムはそう言ってそれを言っていた軍部の上司に迫るかのように聞くと上司はそうだと言ってこう続けた。

 「まあ君も顔馴染みの人間がいる方が気か楽になると思って言って見たが

大丈夫そうだから取敢えずそれで良いな。」

 「はい!それは勿論!!」

 「それではエルム・ハインリヒ!貴官は今から2週間の間に

最終チェックを行ってそれが済み次第日本に向かう事を許可する・・・

最後に一つ言うが体を養生しろよ。」

 「ハイ!了解致しました!!」

 エルムはそう言って離れたが内心は・・・嬉しかったのだ。

 宗壱に会えると思って頑張ろうと思ったからだ。

 その証拠に頑張りすぎて2週間かけて終わる奴を6日で終わらせると言う・・・

愛は強と思わんばかりであると思ったのであった。




 次回は日本編。


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国内にて

 そして国の中で


そして数日後、東京国際空港。

 「なあ父さん、本当なのかあの話?」

 「まあな、元々考えられていた事だがドイツの事も相まって急に決まったんだ。

戦術機の増産については前々からあったけど

まさかあんなに大規模になるとはねえ。」

 おかげで工場は休日出勤だよ(;´д`)トホホと久三がそう呟いていると・・・エルムが鞄を持って現れるのが見えると宗壱が手を振っていると・・・

それに気づいたエルムが走って宗壱を・・・抱きしめた。

 「シュウ!」

 「うおわエルム!?」

 「(青春だなあ。)」

 そう思いながら久三は2人を見ているとエルムは離れてこう言った。

 「(*´σー`)エヘヘシュウ仁また逢えた~~!」

 「イヤ俺も驚きだったぜ何せこれから一緒って・・・何で?」

 「う~~んとね・・・分からない。」

 「アア・・まあ良いけど取敢えずは宜しくな。」

 「うん!これからもね!!」

 そう言って互いに握手を交わした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ところ変わってライブハウス

 ここでは翼と奏が夏のライブに向けて猛特訓をしていた。

 ISも使ったこのライブに社運を変えているマネージャーからすれば正に

背水の陣とも言えるがそれでもとそう思ってこうやって準備に明け暮れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 何処かの山中

 倉持技研

 織斑一夏のIS『白式』の製造に携わっている会社であるが今この会社は・・・

大変危機的状況となっていた。

 織斑一夏が目立った活躍をしていないがために宗壱が所属している

鬼塔技術研究所が躍進しておりこのままではヤバいと思って新たな操縦者を

見つけようとするもそんな簡単に発見される訳ではないのだ。

 何故なら専用機持ちとは代表候補生からさらに良い人材を見つけるとなると

時間が掛かるがためにどうしようかと迷っている中で・・・とある女性が

こう言った。

 「ねえ皆さ、ちょっと話があるんだけど?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして数日後のIS学園

 その中にある教室の一角に千冬と・・・ラウラがそこにいた。

 一体何事だと思っていると千冬はラウラに向けてこう聞いた。

 「ラウラ、お前ISに乗る気はあるか?」

 「!!一体どう言う意味でしょうか教官?」

 ラウラが一瞬目を大きく見開くが何故と言って千冬はこう答えた。

 「・・・ついこの間クラリッサから電話があったのだ。」

 「クラリッサ!今あいつは何をしているのですか!!?」

 ラウラはそれを聞いて驚いていた。

 『クラリッサ・ハルフォーフン』、ドイツ軍に於いてラウラよりも先に

ヴォ―ダン・ヴェージュを移植してラウラの前の隊長として存在していた

女性である。

 まあちょっとであるが・・・その趣味を真に受けてアホナ事する以外は

優秀な兵士である。

 そして千冬は重い口を開けてこう言った。

 「ドイツ軍がISをすべて手放すことを発表した。」

 「え?」

 ラウラはそれを聞いて意識が飛びかけた中で千冬は更にこう続けた。

 「原因はVTシステムが暴走した件で各国からの抗議で仕方なくだそうだ、それにどうやらデザインチャイルド育成に伴う倫理的問題も問いただされている為

対象となった少女達は全員ドイツの施設に全員が政府の責任で面倒見ることとなりその資金の為にIS部隊を解散させるそうだ。」

 「で・・・でしたら教官・・・私は・・・これから」

 どうやってと思っていると千冬はこう答えた。

 「お前については今後三年間はIS学園で面倒見ることとなっているがここからが問題だ。」

 「・・・・・」

 「一つは此の儘ドイツに戻って一般人として生活するかだ、これには政府からの補助も受けられるから生活等については問題なかろうがお前・・・家事とかした事ないだろう?」

 「・・・はい。」

 「そこでもう一つだ・・・この学園の学園長の轡木学園長の養女となって

日本国籍を取得するだ。」

 「・・・・ヘ?」

 「向こうは乗り気らしいぞ?ここで日本国籍を貰って改めて代表候補生として

試験に受けて名乗るかそれとも他の仕事で働くなども出来るがどうする?」

 「何故・・・私を」

 「簡単だ、子供を助けるのに理由などないと言っていたからだ。

貴様に足らないのは誰かに甘えると言った事だラウラ、軍ではエルムが

甘えているような感じであったがあれはお前に見本を教えていたにすぎないんだ。これからお前がどうするのか?どうしたいのかをお前は一人で

考えなければいかん。・・・他に聞きたい事はあるか?」

 「あ・・・いえ・・・その」

 「まあよく考えておけラウラ・ボーデヴィッヒ、未だあと3年はあるから

ゆっくりと今後を考えれば良いんだ。」

 それじゃあなと言って千冬は部屋から出ていく中でラウラは

今後どうするべきなのかと・・・自問自答するしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして生徒会室。

 「そう、もうそろそろ限界よねえ?」

 「ええお嬢様、このままでは生徒の怒りが爆発しそうです。」

 「下手したらアタシらに迄火種が襲い掛かるっすよ~~?」

 「そうねえ・・・じゃあ来月の学園祭までに準備しておかないとね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんで織斑一夏であるが家にて・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ああああ♡一夏君一夏君一夏君♡♡もっと!もっと私を〇して♡

イカせてー------♡♡♡♡」

 「おら麻耶!俺のを加えてイキヤガレー------!!」




 まだまだ続くよ~~。


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プールで遊ぶぞ!

 プールです。


 そしてエルムが宗壱達の会社に入社することになったが取敢えず研究部は・・・

地獄であった。

 『デビルズバックボーン』、これが問題だったのだ。

 あらゆる戦況に操縦者によって武装を変えると言うこのシステムはISの

拡張領域の更なる可能性を見出せると言う事も相まってデータ取りで

忙しくしていた。

 更に言えば機体の新装備やその設定処理、日本製の機体と相互間性が

成り立つようにパーツの組み換えなど上げればキリがないと言われるほどである。

 そしてこう言う時に限って本社からまた・・・無理難題を押し付けてくるのだ。

 「はあ!『灰戦騎』にも『デビルズバックボーン』を装備させる!!」

 『そうだ、何せこのご時世だ。何時中国から攻撃があってはたまらぬからな。

今基地建設を行っているが奴らめ漁業船団を使って反対運動して

工事の邪魔をさせようとしているので自衛隊の海上艦隊で砲台向けたら

直ぐにいなくなると言う事を繰り返しておるからこれに伴い

海上・航空戦力の増強と言う名目で無人機の製造を行っておる、お主が作った

戦術機の海戦版も建造して欲しいと言ってきて追って堪ったものではない。』

 「其れはこっちも同じですよ、ドイツから来た

ISの調整も込みでやっているんですから正直な所残業手当を倍くらいは」

 『5倍出してやるから徹夜してでもプロトモデル仕上げろ。』

 「よっしゃやってたるぜー-!!」

 『・・・現金だな。』

 斑鳩がそう言って電話を切った後にそういえばと久三はある事を

思い出していた。

 「そういやあこの間くじ引いたらプールのチケットがあったからあれ上げるか、

丁度宗壱暇しているし。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして次の日

 「と言う訳で来てしまったぜプール。」

 宗壱がそう言うと夏服(胸元南半球丸出しの上半身とミニスカート)を着ているエルムがこう聞いた。

 「それにしても良かったのシュウ?久三さん達今忙しいんでしょ?」

 「そうなんだけど父さん曰く『どうせ暇なんだから数日掛けてエルムちゃんに

日本の観光をしてやれ』って言われてさ、取敢えずは・・・

この暑さを凌げることから始めないと。」

 「うんそうだよね・・・ドイツと比べてとけちゃいそ。」

 エルムはそう言いながら胸元をパタパタと仰いでいると宗壱は大声で

こう言った。

 「ちょお前何やってんだよこんな往来で!?」

 「エエエエ、だって暑いんだもん。」

 エルムがそう言うと宗壱はああもうと言ってエルムの手を掴んでこう言った。

 「ほら、速く行くぞ!」

 そう言って引っ張っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ィヤッホー!」

 エルムはそう言いながらプールで遊んでいた。

 水着は前に宗壱が決めたフリルの付いた奴であるが男性陣たちは殆どがエルムの見た目を眺めていた。

 揺れ動く胸部、細い腰つきに腹筋、長い足と大きいお尻に全員が

それを見ていた。

 そして女性陣達は血の涙を流している中でエルムは宗壱に向けてこう言った。

 「シュウ見て見てウオータースライダーがあるよ!」

 そう言ってエルムは宗壱の手を引いて向かって行くと女性の監視員がいたが

エルムの胸を見て一瞬驚いた後に気を取り直すかのような感じでこう言った。

 「お客様、この度は当プールにご利用いたしまして誠にありがとうございます。こちらでは前か後ろ女性の方がしがみ付くような感じとなりますので・・・

カップルはゆっくり楽しめ畜生がー------!!」

 「「あ、本音が出た。」」

 宗壱とエルムは互いにそう言うと・・・宗壱はある事に気づいてしまった。

 「(あれ?これってつまり俺がエルムを抱き着くかそれともエルムが

俺を抱きしめるかの違いってだけで俺滅茶苦茶ピンチじゃね!?)」

 宗壱はそう思っていた。

 何せエルムの胸部は凄まじいのだ、正直な所間違いなくあれが立ちそうと

思っているがエルムは宗壱に向けてこう聞いた。

 「ねえ、シュウ。前か後ろどっちが良い?」

 そう聞くとどないしよと思っていると・・・宗壱はこう答えた。

 「良し、じゃあ俺は別の時に」

 「前か後ろ?」

 「・・・・俺が後ろで良いか?」

 「エエエエ、シュウが前の方がいいじゃん。前の人もそうだし。」

 「嫌あれはカップルだからって理由だしそれに俺達付き合ってないって。」

 「部屋同じだから良いじゃん!」

 「そんな笑顔で言うか普通それ!?」

 宗壱はそれを聞いて驚くがエルムは良いから良いからと言って

シュウの背中を押して・・・抱き着いた。

 「!!!!!」

 宗壱はエルムのその胸が思いっきり当たっているだけではなく形状が

変形している事感じている中で監視員がこう言った。

 「それではレッツゴー!」

 そう言って押し出して・・・落ちて行った。

 「いやっほー!」

 「ウォォォォォォォォ!!」

 宗壱は驚きながら下に降りて行って其の儘プールに落ちて云った。

 そして起き上がるがシュウはこう思っていた。

 「(ああ・・・立ってやがる)」

 そう思いながらプールの中で前屈みになっている宗壱であった。




 次回に続く。


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2学期

 5巻目が始まるよ。


 二学期、それは新たなる始まりにして夏休みが終わったことを告げる・・・

ある意味学生たちにとっての『ギャラルホルン』と思うものである。

 そんな中で三組対四組の試合が行われていた。

 翼対宗壱である。

 セカンドシフトして強くなった宗壱の機体である『紅凰』に対して翼は4本の剣で戦っていたが機動力、性能が段違いになっているがために対応が遅れるのだが

それだけではないのだ。

 「ちぃい!このソードビットが何とも邪魔くさい!!」

 宗壱の機体に装備されているソードビットが翼の行く手を塞いだり

死角からの攻撃や射線の乱しなどでうまく攻撃が届きにくいのだ。

 そんな中で宗壱は銃剣『日宙』と『黒月』を展開して一斉掃射した後に

銃口を向けてこう言った。

 「チェックメイト。」

 「・・・負けた。」

 翼の言葉と共に模擬戦闘が終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「然しまあ翼お前もタフだなあ。」

 「何言っているんだ奏、私達は数時間ものステージ活動をするんだから

あれ位体力を維持できるようにしなくてはいかんだろ?」

 「まあそうなんだけどよ、それでも限度ってあるだろう?ましてや相手は

宗壱だぜ??勝てるイメージ浮かばねえのによくやるなって思ってな。」

 「まあ確かに宗壱は強いが何時までもおんぶにだっこと

言う訳にはいかんからな。」

 そうだよなあと奏はそう思いながらさば味噌煮を食していると

隣でステーキを食べているクーリエがこう言った。

 「シュウ凄いね、皆よりも強い。」

 そう言うとエルムがこう答えた。

 「当然だよ!何時もシュウと特訓してたんだからね!!」

 そう言いながらエルムが立ち上がるがその際にその大きな胸が揺れるがために

周りにいる少女達は溜息をついていた。

 そんな中で宗壱はこう聞いた。

 「そういえばだけどレイン先輩カラ聞いたけど

もうすぐ学園祭が始まるらしいぜ?」

 「ほう、ここでもか。となると出し物を考えなければいかんな。」

 翼がそう言うとエルムもこう言った。

 「出し物かァ・・・どんなのが出るのか楽しみだなあ~~♪」

 何やら面白そうだなあと思っているようであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして翌日

 この日はSHRと一時間目の半分を使っての全校集会を執り行う事となった。

 内容は無論昨日話していた学園祭についてだ。

 周りは全て女子であるがために溜息付いていると眼鏡をかけている少女・・・

恐らくは生徒会所属であろう少女の言葉に先ほどまでガヤガヤと騒いでいた声が

一瞬で静かになった。

 そして壇上に目を向けると出てきたのは・・・一人の少女であった。

 水色の癖ッ毛が外側にはねていて悪戯っぽい表情と猫の様な目つきをした

ネクタイの色から見て二年生の生徒が上がると全員に向けてこう言った。

 「やあやあ皆おはよう、今年はまあ色々あって自己紹介出来なかったから

今ここで紹介するわね。私の名前は『更識 楯無』、君達の生徒の長にして

元ロシア国家代表生で今は日本代表候補生見習いって所かしらね?宜しくねえ。」

 そう言うと一年生たちがざわざわと話し声が聞こえた。

 「え?ロシアってあの人日本人じゃないの?」

 「ロシアって確かISコア全部奪われて多額の賠償金をウクライナと

日本に請求されてて国土を幾つか譲らなきゃいけなくなって縮小したんだよね?」

 「そうそう、それだけじゃなくて国土もその影響で

3つに分けることになったってニュースで話してたよ?」

 そう言っていた。

 ロシアは敗戦後多額の賠償金を出さなければいけなかったが金が圧倒的に

足りないどころか戦犯の引き渡しとかで国内が荒れ始めていたがために

苦肉の策として国を分けさせることとなってしまったのだ。

 北方領土とカムチャッカ半島は日本が、ウクライナがロシア教支配域を

統治することで合意しているが問題は・・・その他の少数民族におけるエリアだ。

 何せ近隣諸国がこれ幸いにと支配領域拡大のために民族に紛争した際の

自国の型落ち武器を提供したりして紛争の火種を作ろうと虎視眈々と

狙っているのだ。

 そして北方領土返還が丁度今月の終わりであった事から何かしらの事が

起きるんじゃないかと言う噂が立っている。

 そんな事を露知らずに楯無は全員に向けてこう言った。

 「はいはい一年生勢はちょっと黙っててね?何分世界情勢が逼迫している中で

それでもこの行事は外したくないからねえ、まあ学園祭の事なんだけど

今年は男子が加わってまあ色々あった訳だからさ。とあるイベントを行おうと

思っているのよねえ。」

 「?」

 そう言いながら楯無が宗壱と一夏を見ると宗壱は何だろうと思っていると楯無はこう続けた。

 「では今年限りの特別イベント!題して・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・『各部対抗織斑一夏及び鬼塔宗壱争奪戦』を執り行う事が

決定しましたー------!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ハアアアアアアアアア!?」

 宗壱は突如としてその言葉と同時に画面に映し出された自身の写真が

出てきた事に驚くが・・・更に続きがあった。

 「学園祭では毎年各部活動毎に催し物を出してそれに対して投票を行って

上位5チームには特別助成金として部費が提供されるんだけど

今回はそれがつまらない事と2人が部活に入っていない事を考慮して

こうなったのよ。だけど其れだけじゃないわ、何処かの部活で

一位と二位になったら・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・2人をその部活に片方ずつ強制入部させます!!」




 何故に強制?


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内容決め

 祭りに於いて出し物は重要です。


「学園祭では毎年各部活動毎に催し物を出してそれに対して投票を行って

上位5チームには特別助成金として部費が提供されるんだけど

今回はそれがつまらない事と2人が部活に入っていない事を考慮して

こうなったのよ。だけど其れだけじゃないわ、何処かの部活で

一位と二位になったら・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・2人をその部活に片方ずつ強制入部させます!!」

 「ハアアアアアアアアア!?」

 宗壱はそれを聞いて更に驚いている中で周りは・・・大声で包まれた。

 『『『『『『ゥおオオォォォォおおおお!!!!!』』』』』

 歓声に沸きだつ生徒達がいる中で宗壱は反論しようとして

手を上げる手前で・・・こう続けた。

 「そして更に更に、優勝したら部活動費を去年の4倍に増やすからそのつもりで励みなさーーーい!!」

 『『『『『イヨッシャー――――――――!!』』』』』

 最早この熱狂に水差す事など出来ないと思い始めた宗壱であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして放課後、出し物をする為に放課後生徒達で話し合っていたが

ラトロワ先生は・・・頭を突っ伏していた。

 その理由が・・・電子ボードに出ているこれである。

 『鬼塔 宗壱のホストクラブ』

 『鬼塔 宗壱とツイスター』

 『鬼塔 宗壱とポッキーゲーム』

 『鬼塔 宗壱と王様ゲーム』

 ・・・などなどと言った欲望丸出しの奴にラトロワ先生は頭を悩ませて

こう言った。

 「却下だ、鬼塔を過労死させる気か貴様らは?限度と言う物がるだろう、

もうちょっとまともな物を出せ。」

 そう言ってデータを消去させるとこう言った。

 「もう少しまともなものは無いのか?例えば食べ物屋とか

縁日の出し物程度で良いから意見を出してくれ。」

 それを聞いてざわざわと意見する中で・・・クーリエが手を上げたのだ。

 「?どうしたんだクーリエ、何かあるのか??」

 「えええ、ええと・・・あの・・・ね。」

 そう言いながらクーリエはぷーちゃんを掴みながらこう言った。

 「ええとね・・・休憩・・・とかどうかなって?」

 「休憩って・・・ああ軽食屋さんか、それなら大丈夫だですよね

ラトロワ先生!」

 クーリエの言葉を聞いてエルムがそう答えるとラトロワ先生はこう返した。

 「成程な、休憩所として使うならば費用はそんなに掛からんし掛ったとしても

材料費程度だからリカバリーもちゃんとしていると言った処だな。

他の皆はどうだ?」

 そう聞くと一人こう言った。

 「けど折角男子がいるんだからそれにもアピール出来る奴じゃないと

赤字にはならなそうだけど出来れば黒字にして今後のクラス予算として

回したいよねえ。」

 そう言ってきたのでならばどうするかって話になると・・・

エルムがこう言った。

 「だったらさ、皆で仮装しようよ!そうするば皆楽しめれるでしょう!?」

 「「「おオオォォォォおおおお!!!」」」

 それを聞いて成程と思っていた、それならば十分にお釣りが来るなと

そう思っていると今度は何を着るかになるのだが

それに対して宗壱はこう提案した。

 「良し!じゃあ皆で着物とか着て和風にするか?大正風喫茶店って

感じにしてさ。」

 「「「それだ!!!」」」

 それを聞いて全員が宗壱に向けて指さして更に内容を詰めていくと

ラトロワ先生が全員に向けてこう言った。

 「良し、十分に詰めたところでもうすぐ夜になる。このまま閉幕して

明日もう一度話し合って決めるぞ、厨房班や接客班、

並んだ際のグループ分け班に分けて対応するようにな。」

 以上と言って話しを終わらせて宗壱達が出ていくと・・・楯無が目の前に

立っていた。

 「やあこんにちは、久ぶりね鬼塔 宗壱君?」

 「これは・・・どうも。」

 「あら何だか機嫌が悪そうだけど何かあったのかしら?」

 楯無はあっけからんにそう言うと宗壱はこう答えた。

 「貴方がアホナ企画を作ったせいでしょ。」

 「あああれね、初対面だからインパクトがあるほうが良いでしょ?」

 「限度がありますよ、それに人の許可も取らないで勝手にやらないで

欲しいですよ?ここは日本ですよ、幾らIS学園がどこの国の法にも

縛られないからって少しモラルもきちんとして下さい。勝手に人の事賞品扱いして俺達は物じゃないんですよ!」

 「・・・御免なさいね、ちょっと理由があって」

 「そもそもラトロワ先生達には許可貰っているんですか?

これ絶対問題になりますよ?」

 「うん・・・あの後ラトロワ先生からお り受けた後で織斑先生から

これでもかと言う位に出席簿の角っこに頭打ち付けられて

たん瘤できたわ。」(´;ω;`)(ノд-。)クスン

 楯無はそう言いながら泣き顔で頭を撫でているが自業自得だろうなこれはと

宗壱はそう思って無視しようとすると楯無は宗壱に向けてこう言った。

 「ねえ待ってよ!あの時の事は本当に済まないって本当に思っているからさ、

話聞いてくれるとありがたいのよねえ?」

 そう言ってウルウル顔でそう言うと宗壱は暫くして・・・こう聞いた。

 「何ですか・・・その理由って?」

 すると楯無はこう答えた。

 「うん実はね、君って確か今アメリカの代表候補生にIS教えて

貰っているんだよね?」

 「エエマア・・・それで?」

 宗壱はぶっきらぼうにそう聞くと楯無は・・・にこやかにこう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「私が貴方を集中的に教えて目指せ代表候補生しない?」

 「あ、すいません。俺先約があるんで。」

 「まさかの即答!?」




 次回はその理由。


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楯無と特訓

 文字通りです。


「ちょちょちょちょっと待ってよ鬼塔君!何で!?」

 「それ言うなら自分の胸に手を当てて確かめて下さい。」

 「あら嫌だわ鬼塔君のH♡」

 「ラトロワ先生呼びますよ?」

 「スイマセン調子乗ってました!」

 まるでコントみたいに楯無が謝ると楯無はそうじゃなくてと言ってこう続けた。

 「良い!貴方の機体はセカンドシフトしていてワンオフアビリチィーが

手に入ったけれどそれを完全に使いこなす様になるためには特訓!!

これしかないのよ!?けどそれをやれるのは周りにいるの?」

 それを聞いて宗壱は黙りこくってしまった、何せワンオフアビリチィーである

『舞雷』はビット『双刃』を2つずつ分割させた後に新たに合体し直する事で

機動力が攻撃力と共に爆上がりするのだがそれ故に自身だけではなく

『紅凰』での戦闘経験が必要不可欠となるのだがそうするためには他の専用機持ちと戦わなければならないのだがそうするために必要な人材が足りないと言う現実が

襲い掛かっているがために堂々巡りなのが実情である。

 それを間違いなく知っている楯無はふふ~んと鼻息吹かしてこう言った。

 「それじゃあ決まりね、じゃあ私織斑君を生徒会室に招かなきゃいけないから

第三アリーナに集合だからそれじゃあねえ。」

 そう言って去っていく楯無を見て宗壱ははああっと溜息付生きながら

こう呟いた。

 「・・・エルムに報告しなきゃなあ。」

 宗壱はそう言いながら・・・重い足取りで向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして一時間後。

 「御免御免待った~~?」

 「ええ滅茶苦茶ね。」

 「もう、鬼塔君たらそう言うのは駄目よ!女の子に待っていたとしても

『あ、自分も今来た所です。』っていうのがベターよ。」

 「何でそんなこと言うんですか、学園内で一時間も何処にほっつき歩いていると思うんですか本当に。」

 宗壱はそれを聞いて何言っているんだとそう思っていると楯無は

気を取り直してと言ってこう続けた。

 「さてと、君の機体のワンオフアビリチィー『舞雷』は高機動と攻撃を

同時に行う事が出来ることを売りにした多対一特化のタイプだけど課題は

それを使用してでの攻撃の際に敵と味方の区別してでの攻撃だから

貴方の場合はハイパーセンサーを最大活用して戦わなければいけないけど

高速戦闘での使用の場合はそれだけじゃないわよ?」

 「?」

 宗壱はそれを聞いて何だろうと思っていると楯無はこう答えた。

 「ISのセンサーの中には高速機動用補助バイザーを使用するんだけど

それはモードをハイスピードに変更しておくことと各種スラスター運動設定を

連動監視設定にしておくのよ、因みにこれ

本当は『キャノンボール・ファスト』での運用に使う時に習う事だけど

良かったわね鬼塔君、今のうちに習えて置いておけば楽よ♪」

 楯無はにこやかに笑うと宗壱はそれを聞いてこう返した。

 「何か変な感じがするな、今までよりも鮮明に見える。」

 「当たり前でしょう?高速機動時にはあらゆる情報をいち早く手に入れるためにやっているんだから今のうちに慣れておかないと酔っちゃうから。」

 そう言うと宗壱は先ず飛翔すると楯無はこう言った。

 「それじゃあ先ずはその状態で何週か回って見て今日はそれでおしまい、

明日から私と特訓だから手を抜かないわよ。」

 そう言って楯無は手を叩いてこう言った。

 「それじゃあ今すぐ飛びなさい!時間は有限よ!!」

 それを聞いて宗壱はいち早く飛んで行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「うん、それなりって所ね。明日からは私もIS使うからじゃあねえ。」

 そう言うと楯無は立ち去って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「とまあそう言う事があったんだ。」

 「ふ~~ん、大変だねえ。」

 「じゃあ何でそんなにむくれてるんだよエルム?」

 「知らない!」

 そう言うとエルムはジュースを飲んでいるとダリルが宗壱に向けてこう言った。

 「然し楯無かあ、アイツは強いぞお。ああ見えて今年初めまでは

ロシアの国家代表生でその高い実力から当時の大統領のお抱え機関の隊長も

歴任していたからなあ。まあ今じゃ日本の代表候補生だけど来年までには

間違いなく日本の国家代表生に昇格するんじゃないかって話だぜ?」

 ダリルはそう言ってステーキを頬張っているとどうするべきか考えているが

考えても仕方ないと割り切って宗壱はもつ煮込み定食を食していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして織斑一夏であるが奴はと言うと・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ああクソが!何であんなに強いんだよあの女は!!俺の身体能力でも

勝てねえってアイツはバグかよ畜生が!!」

 保健室でほざいていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 生徒会室

 「それじゃあ報告だけど先ずは織斑一夏君、彼はそうねえ・・・

自意識過剰なところが結構目立つわね。口調と実力が合っていないから

弱く見えるって所ね。鬼塔君については中々の学習能力と高い実力を

保持しているわね関心感心。」

 「そりゃあそうでしょう?何せダリル先輩がきたえてるんっすから。」

 そう言うのは黒髪で小柄な少女『フォルテ・サファイア』である。

 「明日から全面的に教えるから虚ちゃんお願いね♪」

 「分かっておりますお嬢様。」

 そう言うのは眼鏡で知的な印象を持つ女性『布仏 虚』である。

 それから暫く内容を協議している中である紙がそこにあった。

 内容はこうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『元ドイツ代表候補生《ラウラ・ボーデヴィッヒ》の日本国籍取得と

代表候補生見習いに備えての試験について。』




 次回は学園祭。


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祀るだーー!!

 学園祭です。


そして学園祭当日。

 宗壱達3組は1組同様盛り上がっていた。

 一組の執事・メイド喫茶と同様に出来上がっている和風大正喫茶店と言う

洋と和が一体何があったらこうなったんだと思う位にてんやわんやとなっているが

それは4組でも同じだ。

 4組では投票を条件に翼と奏の特別ライブが聞けると聞いて

今ステージの建造中である。

 因みにライブは学園祭での最終内容となっておりその為か4組全員が

設営に勤しんでいた。

 そして最後に二組であるが・・・そんな中で同じく中華喫茶であったが

矢張りと言うべきか何なのやらであるが男性IS操縦者の接客と相まって

閑古鳥が鳴いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一組では織斑一夏に対する指名が多くあり本人は大慌てであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして三組では・・・忙しいの一言であった。

 「ハイ確認いたしますね、柚子ケーキセットが一つ。コーヒーはブラックで

宜しかったですね?」

 「ええ、お願いします。」

 「それでは2番に注文入りまーす。」

 生徒の一人がそう云う中で宗壱も忙しく働いていた。

 「お待たせいたしましたお客様、ブドウケーキとカフェオレですね。

他は確かフルーツサンドでしたよね?」

 「あ、はい。そうです!」

 「後少しお待ち下さいね、直ぐに出来ますので。」

 「ああああいいいいえオカマいにゃく!」

 宗壱が着ている着物を見てドキマギしている女性がそこにいた。

 そして無論招待客の中には男性もいる為男性たちは女子の・・・

特にエルムの着物を見て鼻を伸ばしていた。

 胸の谷間が露出している其れは歩くたびに柔らかく揺れているがために男たちは良いもの見たなと心の中で合掌しながらそれを見ていた。

 そして仕事中にダリル先輩が来てくれたのだ。

 「よう鬼塔、今暇か?」

 「いや開口一番何言ってるんですか先輩!今忙しいですよ!!」

 「そうか、じゃあ何か頼むかってええとメニューは・・・

へえ結構充実しているなおい。そんじゃあ俺はチョコケーキと

コーヒーブラックで。」

 「もう注文しているって畏まりました直ぐに持ってきます!!」

 宗壱はそう言って注文してきたメニューを伝えて暫くして・・・来たのだ。

 「お客様お待たせいたしました!」

 「おお、待ってねえぜってそういや鬼塔気を付けておけよ?今企業の社員が

ISの武器をお前らに売るため二血眼になっているようだぜ?」

 「ええ何でですか?」

 「広告塔だなそりゃあ、何せ男性IS操縦者は希少だからな。自社の宣伝に

丁度いいんだろうよ。」

 そう言いながらダリル先輩はコーヒーを飲んでいると・・・生徒の一人が

宗壱に向けてこう言った。

 「鬼塔君、丁度今在庫が無くなっちゃって店閉めようかなって

話になっているんだけど予定ある?」

 「いやそうだな・・・これからエルムとクーリエ連れて回るくらいかな?」

 そう言うと生徒の一人が了承すると全員に向けてこう言った。

 「それでは後片付けに入るよ!食器班は洗い物の再開して使った食器と

調理器具は後で調理部に返しに行って接客班は着物を後で茶道部に返しに行くからその時に皆で行く様に!!分かりましたか?」

 『『『了解しました。』』』

 そう言って片づけを終えると宗壱はエルムとクーリエ、

そしてダリル先輩が加わって互いに周りに行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まず初めに向かったのは写真部、そこでは記念撮影が執り行われており

何人かのグループで撮っている中で宗壱が入ると周りは大騒ぎになっており

そんな中で宗壱を中心としてクーリエが宗壱の膝に座って右にエルム、

左にダリル先輩が宗壱の腕に・・・胸の谷間で挟めて写真を撮影した。

 

 

 

 

 

 

 次に向かったのは料理部で軽食がてら何か食べようとカナ感覚出来たら

結構本格的でいろんな国の食事がずらりと並んでいた為全員で

何品か食べている中で・・・とある少女が声を掛けてきた。

 「あのう、スミマセンガもしかして鬼塔 宗壱さんでしょうか?」

 「ええそうですけど?」

 宗壱がそう言って振り向いた先にいたのは金髪紫眼の美少女であった。

 スーツを着ているがその格好から同じ年頃だなと思っていると少女は

名刺を取り出してこう言った。

 「初めまして、私は『IS装備開発企業『みつるぎ』の社員の

『シャロッテ・ドノミコルソン』と申します。本日は鬼塔様に如何か見て頂きたい武装をご紹介したいと思いまして。」

 「ああスイマセン、うちは既に『斑鳩グループ』の傘下でして既に武器は

十二分に揃っていますので良いです。」

 「そそそそんなこと言わずにこれなんてどうでしょうか!胸部に装備される

リアクティブアーマー何ですが今でしたらハンドガンに+して

脚部ブレードとかが」

 「イヤ本当に大丈夫ですのでっていうかまず初めに会社に許可を求めて下さい、そういうのはまず会社に許可を求めるのが普通かと思いますので。」

 ではと言うとエルム達が宗壱を追って行く中で『シャルロッテ』は

顔を俯かせて・・・こう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ちぇ、結構身持ちが固いんだねえ。」

 そう言うと電話を取りだしてこう言った。

 「スイマセン先輩振られちゃいました~~、え?先輩も?でしたら

押しても駄目なら・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・叩き潰しちゃいましょう♪」

 そう言って『シャルロッテ』はカバンに入ってあるそれを見た。

 それはオレンジ色の腕輪の形をした・・・ISの待機形態であった。




 次回も。


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劇は大ごと

 是って本当に大丈夫なのか?


「あ、いたいた鬼塔君♪」

 「あれ?更識生徒会長何ですか一体?」

 宗壱は楯無に向けてそう聞いた。

 今彼らは茶道部でお茶を嗜んで他の所に行くところでこう言った。

 「ねえちょっとお願いいかしら~~?」

 「・・・何です?」

 宗壱は何やら野球で牽制するかのような動きをしていると楯無は妨害するように

こう言った。

 「実はね、君に手伝って貰いたい事があるのよ?織斑君も一緒なんだけど

良いでしょ?これ決定事項だから。」

 「ふざけるのも大概にして下さいってラトロワ先生に許可は!?」

 宗壱はもう怒ったぞと言わんばかりに大声でそう言うが楯無はあっけらかんと

こう答えた。

 「ああ、ラトロワ先生ならもう断り貰ってるからって言うか粘れば人間って

願い叶うのよねえ。覚えておきなさい鬼塔君。」

 「もう許可下りてるって言うか俺の意思ないのかよ!?」

 宗壱はまじかよと項垂れると楯無はこう続けた。

 「出し物は演劇で観客参加型、衣装は第四アリーナにあるから

ああダリル先輩とエルムちゃんは私とちょっと聞けくれないかしら~~??」

 そう言って2人の背中を押しながら向かって行くと宗壱は楯無に向けて

ぶっきらぼうにこう聞いた。

 「それで・・・何するんですか一体?」

 そう聞いて楯無は扇子を開いてこう答えた。

 そこには『追撃』の二文字が書かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「『シンデレラ』よ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「2人共準備良いかしら~~?」

 「はい、大丈夫です!」

 「は~~~~。」

 宗壱は楯無の言葉を聞いてため息交じりにそう言うと織斑一夏はこう言った。

 「おい何元気ねえ顔してんだよ?やりたくなけりゃあ俺が

全部やってやるからな!」

 「ああ、ハイハイご勝手に。」

 「ち!何だよ張り合いがないな本当に!!」

 そう言ってずんずんと向かって行く織斑一夏を見て宗壱はため息ついていると

楯無がこう言った。

 「あら疲れているわねえ、ため息ついていると幸せ逃げちゃうわよ~~?」

 「仕方ないじゃないですか?貴方ですと何があるか分かったものじゃない

ですから。」

 「あら?君のワンオフアビリティーを稽古したの誰だったかなあ?」

 「うぐ。」

 宗壱はそれを聞いて嫌な顔をしていると楯無はこう続けた。

 「まあ頑張りなさいよ、青春は楽しんでなんぼよ?」

 「そうですね、楽しませてもらいますって言うか良いんですかこれ?

俺達稽古なんてしてないんですよ?」

 宗壱は楯無に向けてそう言った。

 何せ稽古どころか台詞すら覚えておらず覚えていることと言ったら偶にエルムがクーリエに対して読む程度で内容なんて殆ど覚えていないぞとそう思っていると

楯無は笑ってこう答えた。

 「大丈夫大丈夫、基本的にこちらからアナウンスを掛けるからそれに従って

お話を進めて良いから。あ、それと台詞はアドリブでも平気だから。」

 「・・・大丈夫なんですかそれ?」

 宗壱はそれを聞いて責任重大+何ていう放任主義なのかとそう思っていた。

 然も王子が2人いる時点で最早お話なんて成立するのかとそう思っていると

楯無は宗壱の背中を押しながらこう言った。

 「さあさあさあ開幕よ!」

 そう言って宗壱が壇上に上がると・・・セット全体にかけられていた幕が

上がってアリーナのライトが照らされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『昔々ある所にシンデレラと言う少女がいました。』

 「ここまでは普通通りだな。」

 宗壱はそう言いながら身構えていると楯無はアナウンスで・・・こう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『否!それは最早名前ではない!!幾多の舞踏会を潜り抜け、

群がる敵兵をなぎ倒し、灰燼を纏う事さえ厭わぬ史上最強の兵士達!

彼女らを呼ぶにふさわしい称号・・・それが《灰被り姫(シンデレラ)》‼!‼』

 「はい!?」

 『今宵もまた、血に飢えたシンデレラ達の夜が始まる!王子の冠に隠された

隣国の軍事機密を狙って舞踏会と言う名の死地に少女達が舞い踊る!‼』

 「何じゃそれ!?」

 宗壱はなんつうもんだとそう思っていると織斑一夏の上に・・・影が現れた。

 「貰ったーー!!」

 「鈴?」

 織斑一夏はそれを見て驚いたのだ、白地に銀のあしらいが美しい

シンデレラ・ドレスを身に纏った鈴が青龍刀で斬りかかって来たので

織斑一夏はそれを避けるとこう言った。

 「避けるな!」

 「普通避けるわ!!」

 織斑一夏はそう言いながら避けていると・・・宗壱は背後に人の気配を感じて

振り抜くとそこにいたのは・・・同じ衣装を身に纏ったダリル先輩が

リボルバーライフルを両手に一丁ずつ持って現れるとこう言った。

 「悪いなシュウ・・・その冠頂くぜ。」

 そう言って連射しまくって・・・・宗壱はそれを某新時代映画の避け方の様に

避けているとダリル先輩はリボルバーライフルを捨てて・・・

スカートからナイフをそれを使ってスカートを・・・片方を腰まで切裂いて

動きやすいようにすると一本を宗壱に渡した。

 「生憎だがアタシは何もねえ奴に攻撃するなんざ趣味じゃねえからな、

さあいっちょ暴れ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「そうはいかないよ!」

 「エルム!?」

 宗壱は何処なんだと思っていると・・・同じくドレスを着て

ガントレットを付けたエルムが現れたのだ。

 そしてエルムはこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「シュウとの相部屋権利は誰にも渡さないよ!」




 さらに続く。


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劇は終わりて戦場の始まり

 襲来です。


「エルム何でここにってッて言うか相部屋権利って何!?俺初耳何だけど!!」

 宗壱はエルムの言葉を聞いて何が何やらと思っているとドレスを身に纏った

エルムがガントレットで応戦しながらこう言った。

 「それがね聞いてよシュウ!あの生徒会長が『織斑一夏君と鬼塔 宗壱君の部屋の相部屋賭けて勝負しない?ああダリル先輩も大丈夫ですよ、生徒会長権限で

何とかしますから。』って言っててさ、困っちゃうよねえ本当に!!」

 「ああ・・・頭が痛くなりそうだ。」

 宗壱はそう呟きながら頭を抱えているとそう言えばと宗壱はエルムに向けて

こう聞いた。

 「って言うか勝敗はどうするんだ?まさかと思うけど

俺を倒したらッてないよな?」

 宗壱がそう聞くとエルムはこう答えた。

 「それがね、どうも今シュウが被ってる冠を手に入れたらッて言ってたよ!」

 「そうか、じゃあこいつをエルムに」

 渡すかと言って冠を外した瞬間に・・・

 

 

 

 

 

 「おぎゃあアアアアアアアア!?」

 電流が全身に流れたのだ。

 「何だよこいつは?!俺はリメイクされた宇宙人の女の子に求婚されている

変態高校生か!?」

 プスプスと煙が立ち込めている中で・・・放送が流れた。

 『王子様にとって国とは全て、その重要機密が隠された王冠を失うと

自責の念によって電流が流れるのです!ああ何と言う事でしょう!王子様の

国を想う心は宗までも重いのか?然し、私達は見守る事しか出来ません。

何と言う事でしょう!!』

 「そう思っているならアンタが代われ!!」

 宗壱はそう言いながら冠を被り直すとエルムとダリル先輩は互いに

見合って・・・こう言った。

 「と言う訳ですので先輩私的には此の儘で良いので譲って下さいって言うか貴方来年卒業するんだから良いでしょう?」

 「ハハハ・・・悪いが一年坊、そうは問屋が降ろさねえんだよなあ。」

 そう言って互いに・・・乱れ合った。

 「俺・・・どないすれば良いの?」

 宗壱はその光景に対して関西弁を口走りながら見ていると・・・

地鳴りが響き渡った。

 「は!地震か!?」

 宗壱はそう言って近くにある壁に身を置くと・・・放送が流れた。

 『さあ!只今からフリーエントリー組の参加です!!皆さん、

王子様の王冠目掛けて頑張って下さい!?』

 「ふざけんじゃねえぞあのチェシャ猫がーー!!」

 宗壱は流石に怒り心頭になってそう言いながらもセットを駆けのぼりながら

どうするかと考えている中で背後にいる女子たちの・・・赤く光る眼を見てげっと思っていた。

 「何だよあれ全員オヤブンになっているのかよ!?」

 野生に満ち溢れているのかよと某携帯獣を思い出して捕まったらまず死ぬと

そう思ったのかこうなったらと飛び降りてISで飛翔するかと考えたその時に・・・声が聞こえた。

 「こっちだよ!」

 「へあ!?」

 その声と同時に宗壱が・・・セットの上から裏に転げ落ちた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あれ?何処行ったんだろ?」

 「探すのよ!織斑君もいるはずよ!」

 そう言って探している中で・・・なんやかんやあって巻き込まれたクーリエがセットの間にある空間を見つけて・・・入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「はあ・・・助かった~~ありがとうございますええと・・・

『シャルロッテ』さんでしたよね?」

 「はい、覚えてくれてありがとうございます鬼塔さん。」

 シャルロッテはそう言ってニコニコと人のよさそうな笑みを浮かべているが・・宗壱は何か怪しいと直感で感じて一歩下がるような感じで対応していると

こう聞いた。

 「其れで聞きますけど・・・何で俺をここに?」

 現在宗壱がいるのは第4アリーナの着替え室でありさっきまでいた処に

何故入れたのかとそう思っていると・・・シャルロッテはカバンから何かを

抜き取って・・・宗壱に向けてこう言った。

 「はい、これを機会に・・・『灰戦騎』を頂きたいと」

 そう言った瞬間に宗壱は『紅凰』を展開するとシャルロッテは

ニヤリと笑ってこう言った。

 「へええ僕の事気づいていたのかい?」

 「ああ、俺だって一応は会社の人間だから分かるんだよなあ・・・

その値踏みするかのようなねっとりとした目つきがな!」

 「そうなんだ!それなら僕だって考えがあるよ!!行くよ『リバイブ』!!!」

 そう言って現れたのは・・・オレンジ色の『ラファール・リバイブ』であった。

 「ラファール・リバイブ!第二世代機で・・・アンタ只の社員じゃないな!」

 「そうだよ!僕は企業の人間に成りすました美少女だよ!!」

 「自分で美少女って言うか普通!?」

 そう言いながら宗壱は双刃を展開して更に二分割にしてシャルロッテに対して

襲い掛かるもシャルロッテはそれをマシンガンで弾き返しながら凌いでいると

宗壱は嘘だろと言いながら黒月で範囲攻撃をした。

 レーザー系統なので棚が貫通するとシャルロッテの機体はダメージを負った。

 「ヨクモヤッタナ!?」

 シャルロッテはそう言ってシールド内部にあるサブアームで銃器をコールして

双刃を弾き乍ら宗壱に近づいて左腕のシールドをパージすると現れたのは・・・

第二世代兵装最強と名高い兵装・・・『パイルバンカー』であった。

 「ハア嘘だろおい!?」

 「貰ったーー!!」

 シャルロッテはそう言って構えた瞬間に・・・何者かによって撃たれた。

 「何!?」

 シャルロッテはそう言って周りを見渡すとその視線の先にいたのは・・・

ロングバレルライフルを構えたクーリエとスヴェントヴィトがそこにいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「大丈夫シュウ!」

 「クーリエ!?」




 次回はまあ色々と。


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織斑一夏対オータム

 原作とは違った展開にしております。


「どうしてここに!」

 「シュウがを探してたらここに繋がる道見つけたから。」

 「ああ、成程な。」

 宗壱はクーリエの小柄な体型を見て確かにとそう思っていた。

 彼女ならばあの細い垂れ幕の隙間を見つけることが出来るなとそう思っているとシャルロッテはクーリエを見てこう言った。

 「ちぇ、あと少しだったのに邪魔が入るなんて全く不躾じゃないの君?」

 そう言いながらシャルロッテはマシンガンを構えようとすると宗壱は双刃を彼女の周りに集中させるとこう言った。

 「ここ迄だ、二対一で勝てるほどまさか強いとは」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「いや、四対一だ。」

 そう言って現れたのは・・・エルムとダリルであった。

 「エルム!ダリル先輩!!どうしてここに!」

 「クーリエちゃんが教えてくれたからね!」

 「で、アタシらも来てみたらこの有様だからIS展開してきたんだよ!」

 そう言って2人共ISの武器をシャルロッテに向けるとシャルロッテは・・・

笑ってこう聞いた。

 「ねえさ、僕ばかり集中しているようだけどさ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・織斑一夏君はどうなっても良いのかな?」

 「其れって一体どういう」

 そう言いかけた瞬間に爆音が響き合っていた。

 「まさかここに!?」

 宗壱がそう言うとシャルロッテは嗤いながらこう言った。

 「アハハハハハハハハハハ!今更遅いよ本当に!!今頃

『剥離剤(リムーバー)』ISコア抜き取られて殺されてんじゃないのかな!?」

 ぎゃははハッハと笑っている中で宗壱はそれを聞いてこう言った。

 「『剝離剤(リムーバー)』って対ISコア用の一回こっきりの奴じゃねえか!」

 「そうその通りだけどさ、今戦っているのはそれなりに強い人だから

今頃倒されてピーピー泣き叫びながら殺されてんじゃ」

 無いのと言う前に突然として隣の着替え用のボックスが突如として壊れて

そこから飛び出てきたのは・・・黒と黄色のカラーリングが施された八つ脚で

蜘蛛の様な見た目をしたISが出てきたのだ。

 「あがあ!?」

 IS操縦者は床に叩きつけられて肺に残っていた酸素が

無理やり吐かされるような感触を感じた儘立ち上がると

その視線の先にいたのは・・・水色のISであった。

 両手に両刃でのこぎりの様な刃が特徴的な武器を持つ・・・更識楯無が

狡猾な笑みを浮かべながら立っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今から数分前。

 「どうしたんだよおら織斑一夏!」

 「畜生が!卑怯だぞ遠距離兵装持っているなんて!?」

 「何言ってんだよお前は!?こいつは戦争だぜ?殺すか殺されるかの戦いの中で正々堂々なんて普通しねえだろうが!」

 そう言いながら蜘蛛型のISを身に纏った女性は右腕にガトリングライフルを持ち左手には大型の盾を持ちながら織斑一夏相手に戦っていた。

 間違いなく白式に対抗するために装備したのであろうその武装を見て織斑一夏は畜生と思っていた。

 「(こいつがセカンドシフトしていたら華麗に倒している筈なのに

刀1本しかないから対抗できねえしその前に俺銃火器触ったことすらねえから

白式は絶対に考えていないからああもうナンデこう原作から離れていくんだよ

本当に!?それに『オータム』の『アラクネ』の武装も可笑しくねえか!?

ガトリングライフルに楯なんて原作にはネエゾクソが!)」

 そう毒づきながらも離れさせていく『オータム』と呼ばれる女性がこう言った。

 「ここだぜ!」

 そう言って背部にあるサブアームから射出されたのは・・・蜘蛛の糸であった。

 蜘蛛の糸は束ねれば大型トラックを引っ張ること位造作もない程の力を

持っている為それをIS用にアレンジさせればあら不思議、ISを拘束する事が

出来るのだ。

 「手前何する気・・・まさか。」

 織斑一夏はまさかと思って無理やりにでも剥ぎ取ろうとするも

『オータム』と呼んだ女性は小さな4本脚の装置を取り出して白式に付けると

織斑一夏はこう呟いた。

 「・・・やめろ。」

 「さてと、お別れだぜ。手前のISとお別れの挨拶でもするんだな。」

 そう言うも織斑一夏はやめろと呟くばかりで震えていると『オータム』は

こう言った。

 「じゃあな、織斑一夏。」

 「やめろーー!!」

 そう言うが装置が起動した瞬間に・・・電流に似たエネルギーが

全身に流された。

 「ぎゃあアアアアアアアア!!」

 全身から流れる激痛に織斑一夏は悲鳴を上げているが『オータム』はそれを

笑いながら見ていて暫くするとこう言った。

 「そろそろって所だな。」

 そう言って装置を解除するが織斑一夏は何やら・・・

やばいやばいやばいやばいと呟いているのを見て『オータム』はこう言った。

 「へえ、まさかお前こいつが何なのか知っているのか?じゃあ知っているよな

こいつの特性をな!」

 そう言って織斑一夏をサブアームで締め上げるとこう続けた。

 「今の手前はISがねえ只のガキだ!序に殺しておくとするか。」

 「ヒィイイイイイイイイイ!」

 織斑一夏は『オータム』の声から分かるその殺意に気づいて恐怖して

逃げようとするも足が絡まって走り損なって転ぶとそれを見て笑いながら

こう言った。

 「アハハハハハハハハハハ!滑稽だなお前!?第二回モンドグロッゾで部下共に拉致した時はもう少しいい顔していたけど今じゃあ頼りねえ面だなおい!!」

 ぎゃははハハハハハと笑いながら『オータム』は背部からキャノン砲が現れるとこう言った。

 「じゃあな織斑一夏、来世はもっといい人間になれよ?出来るならな!」

 アハハハハハハハハハハ!と笑いながらエネルギーを充填しているのを見て

織斑一夏はガチガチと歯を鳴らしている間に下半身に生暖かい液体が

出ているのだが其れすらも分からない程恐怖していた。

 そしてエネルギーが充填完了したのであろう、狙いを定めていると・・・

何処からか声が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あら~、これは良い獲物が入ってくれたわね~~♪」

 そう言って現れたのは・・・更識 楯無であった。




 次回は楯無が大暴れします。


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悪魔の斬り姫

 楯無性格が変貌しています。


「誰だ手前は?」

 オータムはそう言いながら楯無を睨みつけているとこう続けた。

 「って言うか手前何処から入ってきやがった!ここら辺は

全部システムを掌握していてロックされている筈!」

 そう言うと楯無はこう答えた。

 「あああれね、私の幼馴染がこう言う電子系に対応できるから

開けて貰ったのよねえ。それで何しに来たのかしら・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・『亡国機業(ファントムタスク)』?」

 「!!お前何でそれを知って・・・仕方ねえ手前もここで終わらせてやるぜ!」

 そう言ってオータムは背部にある装甲脚を楯無に向けて刺し殺そうとすると・・・その寸前で攻撃が止まった。

 「な・・・何が起きて」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「さてと・・・料理の時間ヨ蜘蛛女。」

 楯無がそう言った瞬間にアラクネの装甲脚が全て・・・先端の所だけが

切り裂かれたのだ。

 「何!?」

 オータムが驚いた瞬間に楯無が・・・水となって溶けてしまったのだ。

 「水・・・何処だごらあ!?」

 オータムは慌てた様子で探していると背後から・・・殺気を感じて

振り向いた瞬間にナニカによって装甲脚が根元から切り裂かれていた。

 「ああクソ!何なんだよこれはよ!?」

 オータムはそう言いながら辺りを見回すとそこにあったのは・・・

3つのクリスタルのようなナニカが浮遊していたのだ。

 するとそれらがオータムから少し離れたところに向かって行くと

そこにいたのは・・・水色のISであった。

 アーマーの面積が狭く小さいがそれらをカバーするかのように

透明な液状のフィールドがドレスのように纏わりついているが

手に持っている武器が・・・異様であった。

 両刃剣の様な形状であるが刃の部分がまるで鋸の様に尖っており

それらも液体のようであろうナニカが回転していた。

 するとオータムは両手にあったガトリングライフルで攻撃しようとすると・・・その鋸が回転してきてその水が放たれた瞬間にガトリングライフルは

それらに命中して・・・爆散した。

 「クソが!」

 オータムはしまったと思ってナイフを展開して攻撃しようとすると

今度はクリスタルから水が放たれて装甲が切裂かれていった。

 「何なんだよこいつはーー!!」

 まるで一つ一つじわじわと相手を追い込んで最後に喰い殺す女郎蜘蛛の様に

執拗に相手を追い詰めるかのようなこのやり方にオータムは畜生!と言いながら

下がろうとした瞬間に・・・足元が突如として爆発したのだ。

 「何!何が起きて」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あら?未だ分からないのかしら貴方?」

 楯無がそう言うとこう続けた。

 「私の機体『霧纏の淑女(ミステリアス・レディ)』は水を操る事が

出来るのよ?そして今あなたの周りにある霧が・・・自然発生したのだと

思い込んでいるのかしら?」

 「しま」

 「遅いわよ。」

 そう言って楯無が指パッチンした瞬間にアラクネの手足の装甲を破壊したのだ。

 然も動けなくなる程度のダメージにさせており其の儘楯無は

オータムに対して・・・三日月の様に笑みを浮かべてこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「さあ・・・お料理よ。」

 そう言って始まったのが・・・地獄であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「うあ・・・アアアアアアア。」

 織斑一夏はその光景に恐怖していた。

 原作だったらあり得ないようなその攻撃パターンに

顔が真っ白になっているからだ。

 「や・・・やめ」

 「切刻まれなさい!」

 アハハハハハハハハハハ!と笑いながら楯無は両手にある鋸でじわじわと

装甲を斬り落としてバラバラにしていった。

 そして等々装甲が頼りなくなると楯無はオータムに向けてこう聞いた。

 「ねえ聞きたいけど良いかしら?」

 「うぐ・・・あ。」

 「・・・起きろ。」

 楯無はそう言って殴ると覚醒したオータムは楯無を見て恐怖するが楯無は

こう続けた。

 「何が目的?仲間は何人?システムはどうやってハックしたの?」

 そう聞くがオータムは楯無に対して目線を逸らすが楯無はこう言った。

 「ねえ・・・斬り姫って知ってる?ロシアとウクライナ戦争の時に

ロシア側の上層部の殆どがバラバラにされたって話?」

 「ま・・・マサカお前」

 「そう・・・私がその斬り姫よ・・・だから・・・喋らないから

徹底的に痛ぶってあげるから良い声で泣きなさい。」

 そう言って鋸で斬り飛ばした瞬間に隣に向かって飛んで行ってしまったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして現在

 「あらあオータムさん、これは完全に駄目だねえ。」

 「あ・・・ヒィイイイイイイイイイ」

 オータムが両手を頭で覆っているのを見てこれは駄目だなと思っている

シャルロッテは周りを見ていた。

 どう考えても多勢に無勢、勝てる可能性が殆どないとそう思っていると・・・

通信が来た。

 『おい《S》、今何処だ?』

 「ああ・・・ちょ~~っと厳しそうだから迎え宜しくねえ。」

 そう言った瞬間に壁に・・・穴が開いたのだ。

 そこから現れたのは・・・打鉄であった。

 するとそれを纏っていた少女が周りのを見てこう聞いた。

 「おい《S》何だこの騒ぎは?」

 「ああ、ちょーっとオータムさんが使い物にならなくなっちゃったから

僕が持って行かなきゃ後( `・∀・´)ノヨロシク♪」

 そう言って離れようとした瞬間に宗壱がシャルロッテを見て

止めようとした瞬間に双刃を放つが打鉄を纏っている少女は

それらを全てマシンガンで弾き飛ばすが何機かが打鉄に命中して傷が出来たが

打鉄を纏っているは気にも留めないかのように去って行こうとすると・・・

アリーナにある演劇用の壁の外にいる少女を見つけると少女・・・

セシリアがこう言った。

 「おーほほほほほほ、この私が来たからには貴方方は私の掌の上・・・

さあ踊って貰いますわブルー・ティアーズが奏でるワルツで貴方方を華麗に倒して御覧に入れますわ!」

 そう言いながらセシリアは背面部にある有線型ブルー・ティアーズを展開した。




 次回はセシリアが戦います。


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その後

 5巻目の終了です。


 「おーほほほほほほ、この私が来たからには貴方方は私の掌の上・・・

さあ踊って貰いますわブルー・ティアーズが奏でるワルツで貴方方を華麗に倒して御覧に入れますわ!」

 そう言ってセシリアが有線ビットを4基展開して取り囲もうとした瞬間に・・・

悲劇が起きた。

 何と打鉄を纏っている少女が保有するマシンガンで有線ビットにある

細いワイヤーを全て撃ち落として・・・ビットがコントロールを失って

堕ちたのだ。

 「へあ?」

 セシリアは素っ頓狂な声を出していると一瞬の間にセシリアに肉薄すると

刀を出してブルー・ティアーズの装甲を斬り落とした。

 「キャアアアアアアアア!」

 いきなりの事でセシリアは其の儘やられるとシャルロッテが鈴相手に

戦闘をしていた。

 互いに第二世代機であるがシャルロッテの方が優勢であり其の儘

撃墜されてしまった。

 「終わったよ。」

 「よし、出るぞ。」

 打鉄を纏っている少女がそう言って其の儘去って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして学園祭が終了して暫く経った頃。

 「という訳で一位は生徒会主催の観客参加型劇『シンデレラ』です!」

 「「「「「ええええええええええええ!!!!!」」」」」

 全校生徒が驚いてブーイングするが楯無はきゃきゃきゃと笑ってこう言った。

 「皆さん忘れてませんか?劇の参加条件は『生徒会に投票する』事、

然もちゃんと自分の意思で参加しているんだからまさか無効なんて

ないでしょねえ?」

 ヒヒヒヒと笑っているのを見て畜生とか詐欺師とか言われているが

当人はまんざらでもない様子であったが楯無はこう続けた。

 「大丈夫大丈夫、鬼塔君と織斑一夏君には各部活の

マネージャー見習いとして出向させるから皆頑張ってねえ。」

 そう言うと先ほどまでのブーイングが少しだが消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして生徒会室。

 「よく来てくれたわね鬼塔 宗壱君と織斑一夏君。」

 「あ、はい。」

 「・・・どうも。」

 2人がそう答えると楯無はこう続けた。

 「さてと、2人には生徒会所属として鬼塔君には副生徒会長を、織斑一夏君には書記として働いてもらうわね。」

 そう言うと楯無は他の面々の紹介をした。

 「先ずは会計だけど整備科の三年で『布仏 虚』ちゃん、私の幼馴染で

何か分からなかったら聞いてね。」

 「宜しくお願いします。」

 そう言う眼鏡をかけたクールビューティーな女性が頭を下げると

次はと言ってこう続けた。

 「庶務で私と同じ二年の『フォルテ・サファイア』、ギリシャの代表候補生で

私と同じ専用機持ちって鬼塔君は既に知っているわよね?」

 「ええ・・・まあ。」

 「宜しくっす~~。」

 宗壱がそう言うとフォルテが挨拶して楯無は2人に向けてこう言った。

 「それで何だけど休みの日は貴方達にISの教導をするんだけどまあ鬼塔君は

ダリル先輩が目をかけているから良いとして問題は君ヨ織斑一夏君?」

 「・・・・」

 織斑一夏はそれを聞いて黙っているが楯無はこう続けた。

 「貴方は弱いわ、ここに居る全員よりも。」

 「!!!」

 織斑一夏はそれを聞いて目を大きく見開くが楯無はこう続けた。

 「相手に対して有効な手段など使おうとはせずに馬鹿正直な攻撃オンリーで

それじゃあ今後も上手くいくかどうか分からないわ、そこで私が教導するし貴方と相部屋になるけど一つ言うわね・・・私は甘くないから覚悟しておきなさい。」

 「ヒィイイイイ!」

 織斑一夏は楯無のぎろりと言わんばかりの視線に恐怖すると楯無は暫くして

にこやかになってこう言った。

 「まあ堅苦しい事は抜きにして今日は歓迎会!さあ楽しみましょう!!」

 そう言ってパーティーが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 学園長室。

 「失礼します。」

 楯無がそう言って入るとそこにいたのは・・・初老の男性である。

 表向きは彼の妻が学園長をしているのだが本当は彼なのだ。

 すると楯無は彼・・・『轡木 十蔵』に向けてこう言った。

 「先ずは鬼塔 宗壱君と織斑一夏君ですが無事生徒会に所属となりました、

織斑一夏君はまあ最低弦使えるようにしますが鬼塔 宗壱君は中々ですよ。

あと数年経てばモンドグロッゾ出場は間違いなさそうですね。」

 「ほお、君がそう言うのであれば今後の活躍に期待が持てそうですねえ。」

 そう言いながら『轡木』はお茶を啜っていると楯無はこう続けた。

 「それとですが矢張りファントムタスクが動き出しました、まあ敵のISは

あそこ迄破壊すれば当面は出ることないでしょうし戦力を一つ落としましたが

後2機残っていますので気を付けるべきでしょう。」

 「そうですか・・・スミマセンねえ貴方にこの様な」

 「いえいえ、これが私の仕事ですから。」

 そう言いながら笑っている楯無を見て『轡木』は・・・何だか辛そうに

感じていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして何処かの高層マンションの最上階

 「よくもやってくれたわね・・・更識の斬り姫!」

 そう言いながら薄い金髪の美しい女性が怒り心頭でワインが入っていたグラスを叩き割ると女性はこう続けた。

 「次の作戦は私も出るわ・・・あの女に私の大切な『オータム』をあそこ迄

傷つけた報いは受けて貰うわ。」

 そう言っていると『オータム』の部屋からシャルロッテ・・・いや、『S』が

出てくると女性は『オータム』の容体を聞くと『S』はこう答えた。

 「完全に駄目だねあれは、トラウマものだよ。もうISパイロットとしては

使い物になれないけどどうするのさ『オータム』さんのアラクネ?」

 『S』がそう聞くと女性はこう答えた。

 「・・・仕方ないわ、代わりの操縦士を宛がるわ。心当たりがあるから。」

 そう言っていると打鉄を纏っていた少女が部屋に入るとある雑誌を見て・・・・こう思っていた。

 「(ようやく始まるんだ私の復讐が・・・あんな弱い奴よりも

私が優秀だって事を証明させてやるから待っていろ・・・・

織斑千冬(ねえさん)。」

 そう思いながら少女は・・・邪悪な笑みを浮かべていた。




 暫く休載します。


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