マッドでヤベーイやつにしか変身できないんだが (ジューク)
しおりを挟む
追憶編~原作開始前
スレNo.1
1:名無しの転生者 ID:MadnA8bEe82
えっと、スレ立てってこれでいいのか?
2:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
お、新入りか
3:スマホ少年の相棒の英霊使いID:LaN3ErO4
>>1合っとるぞ
4:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
また転生者が増えたか
5:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
ま、いつもの話だ
6:転生者の相談役ID:CalLSensEi01
で、どこの世界に来たんだ?
7:名無しの転生者 ID:MadnA8bEe82
魔法なんとかの劣等生?だっけ?
8:スマホ少年の相棒の英霊使いID:LaN3ErO4
フアッ!?
9:転生者の相談役ID:CalLSensEi01
それもしかしなくても『魔法科高校の劣等生』だ!
10:名無しの転生者 ID:MadnA8bEe82
>>9そうそうそれそれ
11:音速のトレーナー ID:O21saMaN
いやいや、難易度エグいよマジで
12:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
俺んとこに比べりゃマシですよ
13:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>12お前がナンバーワンだ
14:名無しの転生者 ID:MadnA8bEe82
そんなヤバいんすか?
15:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
>>14そんなで済むレベルではない
16:転生者の相談役ID:CalLSensEi01
まぁ何にせよだ。特典はなんだい?
17:名無しの転生者 ID:MadnA8bEe82
それが………こっちは俺でも分かるぐらいエグいやつで
18:スマホ少年の相棒の英霊使いID:LaN3ErO4
何?
19:名無しの転生者 ID:MadnA8bEe82
俺特撮好きなんすけど、特典がまぁヤベーイやつなんですよ
20:スマホ少年の相棒の英霊使いID:LaN3ErO4
>>19すまん、察した
21:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
ん?
22:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
どゆこと?
23:名無しの転生者 ID:MadnA8bEe82
デメリットある、暴走系、暴走克服系ライダーにのみ変身できるってやつです
24:スマホ少年の相棒の英霊使いID:LaN3ErO4
やっぱりか
25:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
うーわ
26:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
仮面ライダーは知ってるが、どんなやつに変身できんの?
27:名無しの転生者 ID:MadnA8bEe82
具体的には、エビル&ライブ、プリミティブドラゴン&エレメンタルドラゴン、メタクラ、アークゼロ&アークワン、ヘルライジング、滅亡迅雷、オルトロス、サーバルタイガー、ゲイツ剛烈&疾風、キードラ、ハザードフォーム、ラビラビタンタン、マッドローグ、クローズチャージ、グレートクローズ、クローズマグマ、グリスブリザード、フルドラゴン、魔王ブレイブ、戦艦スナイプ、デンジャラスゾンビ、クロノス、ディープスペクター、デッドヒートドライブ&マッハ、フォーミュラ、極アームズ、黄泉龍玄、プトティラ、ファングジョーカー、激情態ディケイド、エンペラーキバ、ダークキバ、ゼロノス、ハイパーカブト、ガタック、キングフォーム、ギャレン、レンゲル、ファイズ系全ライダー、G-4、ギルス、黒クウガとかですかね。多分まだあるかと
28:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>27何やこの地獄ゥ!?
29:名無しの転生者 ID:MadnA8bEe82
まぁその代わり、デメリットは無視して戦えるんですけど
30:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
確かに救済措置なかったらそれこそ地獄ですしね、ヘルライジングだけに
31:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>30やめい
32:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
で、話は変わるが今どこの時間軸だ?
33:名無しの転生者 ID:MadnA8bEe82
今はゼロライナーで30年前へ向かってます
34:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
>>33何故?
35:名無しの転生者 ID:8D90xDXbU
>>34髪様からたまーにミッションみたいなの与えられるんですよ。今は『30年前へ行って人を助けろ』ってやつで
36:スマホ少年の相棒の英霊使いID:LaN3ErO4
なるほど
37:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>35ちなみに髪様って頭テカってる?
38:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>37ターフ生えた
39:名無しの転生者 ID:MadnA8bEe82
>>37はい!
40:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>39元気だこと
41:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
取り敢えずコテハン替えました
42:スマホ少年の相棒の英霊使いID:LaN3ErO4
お、二科生なの「おーい英司ー!来てくれー!」
すまん、一旦抜けるわ
43:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
ぬっ!?事件のようだ。すまないが俺も抜ける!なぜなら私は地獄からの使者、スパイダーマッ!
トゥッ!
44:音速のトレーナー ID:O21saMaN
俺もかわゆい妹とひとっ走りしてくるわ
45:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
俺もそろそろ休憩が終わる。頑張れよ!
46:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
お…私も用事ができましたので、失礼致します
47:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
アドバイスありがとうございました!
48:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
俺もちょっち抜けるが、頑張れよ
49:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
はい!
「いょっと!!」
バゴンと豪快な音と共にイッチ――『
「なんだ貴様は!?」
「さぁな。自分で考えろ」
頼斗は持っていた中央の円盤…クロスディスクが特徴的なカードケース付きのベルト…ゼロノスベルトを振り回しながら装着し、ケースから一枚の緑色のチケット…ゼロノスカードを取り出す。そしてベルトのバーを右にスライドすると澄んだ音色の待機音が流れ始めた。
ゼロノスカードがベルトに挿し込まれると、緑色のカード型のオーラが散開し、頼斗の体を包むオーラスキンとなった。そして肩から胸へと走る二股のレール…デンレールに黄金の光が灯る。直後、顔を覆う2本のデンレールの上を二頭の牛の頭…ブルズスキャンアイが走り、途中で止まると顔の部分を収納して三股のマスクを形成した。
こうして『仮面ライダーゼロノス:アルタイルフォーム』に変身した頼斗は更に腰にあった二つのアイテム…ゼロガッシャーをボウガンモードにして肩に当てながら言った。
「最初に言っておく。俺はかーなーり、強い!」
頼斗はベルトの赤いスイッチ…フルチャージスイッチを押してカードを引き抜き、ゼロガッシャーのグリップに挿し込んだ。するとグリップからゼロガッシャーの先端へと黄金のエネルギーが蓄積されていく。そのまま頼斗はゼロガッシャーを研究者らしき男たちへと向け――勢いよくトリガーを引いた。そして幾つものA字上のエネルギーの塊、『グランドストライク』が研究者と実験台の上の少女を縛る拘束具を纏めて吹き飛ばした。
「…完了、だな。君。怪我は無いかい?」
「…ありがとう、ございました」
「もう大丈夫だからな。取り敢えず外に逃げる。ここにいるのは危険だ。ついておいで」
「はい」
頼斗が少女を連れて研究所を出ると、そのタイミングで謎の集団と鉢合わせた。頼斗はゼロガッシャーを構え、集団もデバイスを構えるが、少女がそれを仲裁した。
「待ってくださいお父様!この方は恩人です!」
「…娘を解放しろ」
「無論そのつもりですよ、行っておいで」
「……本当にありがとうございました」
「構わないよ。この状況なら疑われて当然だし。それじゃあ俺は帰るとするか」
頼斗がそう言うと、突然向こう側から牛の角のような装飾が特徴的なバイク…マシンゼロホーンが自動走行してくる。頼斗はそれに飛び乗り、仕上げに声を張り上げた。
「来い、『ゼロライナー』!!」
と、小雨が降る空に突如虹色の穴が出現し、レールを敷きながら牛のような装甲列車…時の列車であるゼロライナーが急接近してきた。
「じゃあな。縁があったらまたいずれ、だ」
「待ってください!せめて名前を…」
「…『ゼロノス』。仮面ライダー、ゼロノスだ」
ブォォンと激しい音と共にマシンゼロホーンは空を舞い、急停車したゼロライナーに飛び込む。そしてゼロライナーのライトが強く発光すると、クランクを勢いよく回転させながら空に敷かれたレールを走り、再び虹色の穴へと消えていった。そして穴が光と一緒に消えて尚、少女…四葉真夜は穴があった方を夢見心地で見つめていた。
「…仮面、ライダー………」
50:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
てな訳で、ミッションコンプリートです
51:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
祝え!
52:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
祝え!
53:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
オツカーレ
54:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
にしても30年前、ねぇ…
55:音速のトレーナー ID:O21saMaN
どうしたんだ相談ニキ
56:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
>>55うんにゃ、なんでもない
57:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
ふぃ~、強盗穫って来たぜ、ってあら?イッチ任務終わったんか
58:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
>>57そちらも早い終わりですね
59:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
当たり前だ!なぜなら私は、格闘技世界チャンピオン、スパイダーマッ!
60:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
レパートリーどんだけあんだよ
61:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
そういやイッチ、今そっち西暦何年?
62:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
…たしか2092年だと思うけど………
63:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
つまり原作開始の三年前、か
64:音速のトレーナー ID:O21saMaN
ん?ってことはよ、イッチ主人公と入れ替わりじゃね?
65:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
………そういうことになるな
66:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
だとすると中々珍しいタイプじゃないか?
67:音速のトレーナー ID:O21saMaN
まぁ、基本転生者はその作品の主人公と同年代とかが接点のセオリーだしな
68:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
…イッチ。おそらくそっちの夏ごろにまたミッション来るぞ
69:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
>>68マジですか?
70:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
ああ。そっちの世界で近々ヤバい事件が起きる。それも原作の主人公兄妹の性格に影響するレベル。おそらくそこで主人公との接点ができる可能性が高い。規約上激しいネタバレはできないが、これぐらいならノープロブレムだ
71:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
>>70ありがとうございます
72:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
逆にできることがそれぐらいだから構わんよ
73:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
ま、俺たちは異世界を移動する手段ありませんし
74:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
…いや、案外そうでもないかも
75:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
>>74どゆこと?
76:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
いやさ、イッチが激情態ディケイドに変身できるなら、オーロラカーテン使えるんじゃね?
77:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
あ
78:音速のトレーナー ID:O21saMaN
ほんまや
79:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
いやー、それが実は無理なんですよ。別世界にまでは干渉しきれないみたいで
80:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>76撃沈だな
81:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
マジか…
82:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
俺はできるがな
83:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>82えげつないのが来よった!?
84:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>82おー、悪徳転生者ハンティングランクぶっちぎり一位のオーマニキか
85:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
ここのスレの連中はマシだが、そこは所詮人間。俺ツエーしたかったりハーレム作ろうとするあまり殺人を犯す奴もいるのが事実。現に俺もキャプアメの転生者がショタ時代の新イッチ56してハーレム作ろうとしてたのハンティングして髪様にはいどうぞしたことあるし
86:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>85俺大丈夫だよね?ね?(震え声)
87:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
>>86お前は今のところ問題ない
88:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>87よかったぁ~マジでよかった
89:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
下手したら逢魔時王必殺撃でエボルトの二の舞になるからな
90:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
ラインハルトよりヤベーやつじゃないですか…
91:音速のトレーナー ID:O21saMaN
でもそっちもそっちでチートだしワンチャン…
92:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>91いや、以前別のスレでも話題になっていたが、コイツラインハルトの加護を特典にした悪徳転生者ワンパンしてるぞ
93:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
>>92マジで言ってます?
94:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
アイツはよくいる力の過信型だ。力は使う人次第で活かすことも殺すこともできる。それすらわからず徒に力を振り回す馬鹿など敵ではない
95:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
王者の貫禄ってやつだな
96:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
………取り敢えず今日はもう寝ますわ
97:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
オツカーレ
98:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
オヤスミー
99:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
ここのイッチは面白いことをしでかしそうだな
100:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
ま、それは言えてます
スレ民紹介のコーナー
イッチこと華貫頼斗:十六歳。二科生だが一高ライフをそこそこエンジョイしてる。尚、彼のいる時間軸は追憶編の年の春、原作開始の三年前である。黒目黒髪に白のメッシュが入っている。ちなみに地毛。
シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号:新幹線超進化研究所大宮支部所属の保線作業員。見た目はまんま明。ゴイチとは飲み仲間。本人はアプリチェンジャーとビルドレッシャー、ドリルレッシャーら各種サポート烈車を使ってシンカリオンの運転士であるシンたちと共に戦っている。が、強過ぎて彼が戦場に立つと基本彼らの出番はなくなる。シンたちからは『アニキ』と呼ばれ、尊敬されている。
スマホ少年の相棒の英霊使い:いせスマの世界で冬夜と行動を共にしている。Fateに出る英霊たちを時に召喚、時にシャーマ○キ○グのごとく自身に憑依合体させて戦う。八重とエルゼに好意を寄せられている。ヘタレなのは自他共に認めている。
悪魔高校のバキ刃牙:ハイスクールDxDの世界の駒王学園の二年生。校内では白のYシャツを全開でその圧倒的筋肉を見せつけているが、こうしないと制服が1日も持たずに爆散してしまうためで、校長ら先生たちも許可している。尚、生身で大抵の悪魔や堕天使はワンパンしてしまえるパワーとスピードを持っている。
米花町のスパイダーマッ:米花町の悪を倒す地獄からの使者(笑)。阿笠博士を超えるレベルでメカに詳しく、自身の手でアイアンスパイダーマのスーツを造ってしまうほど。比護や十一代目市川海老蔵とは仲良しで、よく灰原から直筆サイン入りグッズなどをねだられている。
転生者の相談役:ランダム転生でエロマンガ先生の世界に転生した。未来予知の特典があるが、基本使わない。というか戦闘などが一切無いため、自身のラノベや漫画の知識を活かしてもっぱらスレで他の転生者へのアドバイスや相談に回っている。収入はFXで荒稼ぎしている。
ロズワール家の修行僧:オーバーロードのセバスの力を転生特典としてリゼロの世界に転生。パックやロズワールの魔法を真正面から喰らってもアイアン・スキンを使えば無傷でいける。ラインハルトともどっこいどっこいの勝負を見せつける。ベアトリスは彼のクッキーがお気に入りらしい。
音速のトレーナー:ワンパンマンの音速のソニックの力を特典にウマ娘の世界に転生した。ソニックは原作では咬ませ犬キャラだったが本当はかなり強い部類だと思ってる。唯一ヒトでウマ娘を超えるスピードで走れるため、実践的に練習ができる。ちなみに後ろ走りでも簡単にツインターボを追い越せるレベルの速さ。担当ウマ娘はライスシャワー、マヤノトップガン。ロリコンではない。
世界を旅する飛行タイプ使い:ポケモンの心が読める力を特典として保有している。大の飛行タイプ好き。色違いのアーマーガアが相棒。ココガラの時から旅をしている。同期ポケはぺリッパー、エモンガ。特にポケモンに対しては温厚。しかしブチギレると色違いメガレックウザや命の珠持ちイベルタルなどを使ってキチガイ級のオーバーキルをする。事実フラダリやゲーチスがその犠牲者となっている。
転生者ハンター逢魔時王:天界直属の悪徳転生者ハンター。世界線を悪意を以て壊そうとする転生者を必殺撃で日夜地獄送りにしているガチの地獄からの使者。転生者を狩るため、別の世界への移動が可能。善良な転生者を導く役目も担っている。当人はたまには平和な世界で休暇が欲しいとのこと。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.2
147:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
未来予知ってほんとにあるんですね
148:音速のトレーナー ID:O21saMaN
どうしたんだイッチ
149:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
いや~、前のスレで相談ニキが言ってたことが現実になったもんで
150:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
だーから言ったじゃないのォ~
151:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>150待てールパン三世ー!!
152:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
そういやコナン同様コイツの宿敵ルパンだったな
153:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
話戻すけど、イッチミッション来たの?
154:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
はい。現在は旅行も兼ねて沖縄の方へ
155:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
沖縄か………あまり好きではないな
156:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>155そもそも沖縄には線路が無いからな
157:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
あるのはゆいレールぐらいですしね
158:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
前世の修学旅行は専ら天パの教師に浮いてたもずく搾って固めて投げつけてたし
159:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>158芝2500m生えた
160:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>158ひでぇwww
161:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
そういえば沖縄ってもずく有名ですよね。シェア率かなり高かったような
162:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
俺の時は違うけど、当時の音楽の先生は理科の先生にナマコ投げつけてたからな?
163:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
>>162ナマコは反対だ
164:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
何!?ナマコブシ投げだと!?
165:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>164飛行ニキは飛行専門でしょーよ
166:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
貴様らは何を沖縄談議している?
167:音速のトレーナー ID:O21saMaN
そういうオーマニキも旅行好きでしょ?
168:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
他のスレでも旅行通だって話題になってたしな
169:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
まま、今度こそ話戻しましょ。で、ミッションの内容は?
170:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
はい、『裏切り者の討伐×4、及び船艦部隊の壊滅』とかいう、意味不明な内容です
171:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
船艦はまだわかるが、裏切り者ってどういうことだ?
172:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
裏切り者………心当たりはあるか?
173:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
分かりませんが、『レフト・ブラッド』辺りが怪しいかと
174:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
なんだそりゃ
175:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
原作では二十年戦争と呼ばれる戦争の激化が原因で沖縄に駐留していたアメリカ軍がハワイへ引き上げた時に取り残された子供たちのことだね。別名が『取り残された血統』。沖縄ではあまり良くは思われてないみたい。良い人も勿論いるけどね
176:音速のトレーナー ID:O21saMaN
仮にそいつらが裏切り者だとしたら、差し詰め日本人を憎むから手を貸すってとこかな
177:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
ということは、船艦とやらは外国のもの…?
178:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
だとすれば大亜連合か新ソ連ですかね
179:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
???
180:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
>>179現在の中国とロシア辺りだね。尤も、イッチの世界で起きた第三次世界大戦の影響で領土を拡大しているが。来るなら魔法後進国の大亜連合かな?
181:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
単純に旅行を楽しみにしてたんですがねぇ…
182:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
そういやイッチ。変身できるライダーなんだが、またいくつか候補見つけたぞ
183:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
>>182マジですか!?
184:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
ハザードジーニアス、あと電王もある意味暴走ライダーだぞ
185:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
そんなのあったか?
186:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
あるぞ。ハザードジーニアスは文字通りハザードトリガーを併用したジーニアスフォームだ。ブラックロストボトルの浄化に使う。電王も、ライナーフォームが暴走克服フォームと言えるな。あれは変身したら基本イマジンたちに主導権を握られるせいで、こちらが干渉できなくなる。現にリュウタロスは乱れ撃ちで大暴れしてたからな
187:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
さすがライダーの王。詳しいですね
188:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
当たり前だ。では私は失敬する。あの女と差をつけたいしな
189:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
あ~、紫ネキか。紫の憑依転生者の
190:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
悪徳転生者ハンティングランクはあの二人が上位1位2位独占しているからな
191:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
あら、呼んだかしら?
192:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>191 ?????大魔王「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャ~ン」
193:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
面倒なやつが来たな
194:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
ひどいわね~。貴方が最近気にしてるライダーちゃんがどんな子なのか見に来ただけよ
195:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
そうやって何人もの転生者をバブらせて馬鹿にしたのはどこのどいつだ
196:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
あら、誰でしょうね~
197:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
>>195>>196喧嘩はできれば他所でやって頂きたいのですが…
198:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
…すまん。今度こそ失敬する
199:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
素直じゃないわね~
200:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
でも、実際問題になってますし
201:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
かと言って悪徳転生者が更正した理由とかにもなってるから、強くは言えないのがオーマニキを更にイライラさせてるんでしょ
202:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
検討しておこうかしら
203:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
できれば実行に移して欲しいそうですがね
204:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
まぁ、できたらね。それじゃあ私もお仕事に戻りましょっと
205:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
ほいじゃ、俺も行って来ます
206:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>205行ってイーヨ!
「………~~~あ"~~、よーやく着いた」
イッチ…頼斗は空港のロビーでスーツケースを横に置き、指を互い違いに交差させて伸びをする。背中と肘からバキゴキと骨の鳴る音が響く。
「やっぱりじっとしてると体が固いよ。夏休みの宿題も終わらせたからのんびりできるけど、鈍りはしないように気をつけないとね」
右腕を左腕の関節に乗せ、グッグッと腰を捻りながら伸ばすそれは準備運動のよう…というか普通に準備運動だった。
「さー、目一杯楽しも……おぉ?」
スーツケースを持ち、いざ沖縄の地へ…と思った矢先に、何やらおかしなものを頼斗は見た。
「……何だありゃ、貴族か何かか?」
黒い帽子をちょこんと頭に乗せ、網タイツのような物で腕や他の部位を覆った黒メインの服の女性と、娘だろうか、白い鍔広帽に青のリボンが飾られ、先程の女性とは真逆の白を基調としたサマードレスの少女がいた。その視線の先には少女と同年代程、しかしどこか大人のような雰囲気の少年がいた。その少年の近くには明らかに一人用ではない荷物がカートに載せられている。その姿は家族と言うより使用人だ。
「……あの娘、どっかで見たことあるような…?まいっか。それより早よホテルに行かんと」
あまり美人とかには興味が無いのか、頼斗はその一家(らしき集団)をガン無視してスーツケースを引きながらルンルンと空港を後にした。
そしてホテルに着き、荷物を部屋にブチ込んだ頼斗はアメリカ○ビレッジでグルメと掘り出し物探しを楽しんでいた。
「いや~、美味しいなこのホットドッグ。ちょっと高いのが玉に瑕だけど」
その後は店でレコードやらワッペンやらおかしな仮面やらを買ってホテルへと帰ったのだった。が…事件は数日後に起きた。
207:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
【悲報】誰か助けてクレセリア
208:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>207伝ポケと聞いては黙っておれん!
209:音速のトレーナー ID:O21saMaN
だーから飛行ニキは飛行専門でしょーよ
210:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
>>207緊急事態かい?
211:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
大 亜 連 合 攻 め て き た
212:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
おー、ほんとに起きたのか
213:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
朝チェックアウトの前に朝飯食べてたら端末やら何やらから警報が鳴って、テレビ見たら大亜連合侵攻開始したとか出てきたと思ったら銃器構えた奴らが三人ぐらい入ってきてホテルのレストラン大パリメイク状態なんだよ
214:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
のわりには余裕そうなコメントだな
215:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
俺一人、なら問題ないんすけど、他人がいるから下手に変身もできないし………あ
216:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
ん?
217:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
どしたのイッチ
218:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
あーいや、今チェックアウト前だからスーツケースとお土産袋あるんすけど、そん中にベストなアイテムが
219:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
ちょwww
220:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
>>218それ般若面じゃないですか!!
221:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
この際顔隠せたら問題洋ナシ!ということで変身致します!
222:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
おい俺のアプリチェンジャー反応したんだが
223:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>222草タイプ
224:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
ライブ配信に切り替えます!
225:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
おお、これは………!あ、オーロラカーテンでちゃっかり荷物避難させた
226:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
へーぇ、最近のライダーってこんな感じなのか。てかやっぱり変人扱いされてるよ
227:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
228:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>227ダメです!!
229:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
230:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
グレートクローズか!
231:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
デメリットは…たしか変身時にエボルボトルの成分が体に浸透するせいで痛みが走る、だったか?
232:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
にしても、もっと速いフォームあるだろ?ハイパーカブトとかファイズアクセルとかタイプフォーミュラとか
233:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
いや、過剰な速さはレストランのような狭く、且つ遮蔽物が多い空間では愚策だ。スピードが速い分、遮蔽物を避けるのに踏み留まらないといけない。そこを狙われたら格好の的になる。それよりは固い装甲で確実に距離を詰め、無力化する方が効率的だ
234:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
だから近接系、それもクローズマグマやグリスブリザードと違って変身時に周りをあまり巻き込まないグレートクローズなのか。良い判断だ
235:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
今の俺は、負ける気がしねぇえええ!!!
236:音速のトレーナー ID:O21saMaN
おー、ビートクローザーと体使って銃弾全部弾いて突進してるぞ
237:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
…ん?いや待てイッチ!
238:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
!!アイツら!
239:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
銃口を一般人、しかも女の子に向けやがった!
240:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
イッチ!!
241:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
………ふ~、危機一髪でしたね
242:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
ああ。なんとか間に割り込めたな
243:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
お前ら全員、ゆ"る"さ"ん"ッ"ッ!!!
244:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
てつをーーー!!??
245:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
あ、これアイツら終わったな
246:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
247:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
ビートクローザーにロックフルボトル入れてグリップエンドスターターを三回引いたってことは…
248:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
オルゥアアァァァアアアア!!!!
249:音速のトレーナー ID:O21saMaN
おー!敵全員ぶっ飛ばした!!
250:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
なんかえげつない勢いだったけどな
251:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
なんなら普通にガラス突き破って外までトンでますし
252:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
さすがに4んではないだろうが
253:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
タヒんだんじゃないのォ~?
254:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>253 川崎競バ場で草
255:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
…ただ、どーやら裏切り者じゃないみたいです。カウント0のまんまだし、これからどうする…てなわけで安価取ります>>260
256:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
そんなことを安価で決めないでくださいよ
257:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
いーじゃないですか。面白そうだし
258:音速のトレーナー ID:O21saMaN
キャッスルドランで爆殺
259:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
タイムマジーンで爆殺
260:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
軍の基地に向かう
261:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
悪人を滅殺する
262:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
ま、修行僧ニキの安で
263:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
了解した(イケボ)
264:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
気をつけろよ
265:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
イエッサー!
266:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
クロスファイアー・ハリケーン!!
267:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
見せよう、儂のスタンドは、これじゃあーッ!
268:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
キッ、キッ、キサマ見ているなッ!?
269:音速のトレーナー ID:O21saMaN
襲われて死にそうだったってのに、ココロジョジョってる場合か!!
270:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
今度こそ行ってきます
271:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
行ってらっしゃいませ
性格一覧
イッチ:正義の定義は無いが、信じるべき正義はあるというモットー。自分の心を信じ、大切な物を守るためなら56タヒも辞さない。意外とノリがいい。
スマホ少年の相棒の英霊使い:ネットネタを多用する。ワイワイやるが、キメる時はビシッとキメる。
シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号:面倒見が良い兄貴分。シンたちに馴染むため、流行りのネタを探すことがいつの間にか趣味になっている。
米花町のスパイダーマッ:悪人は絶対に見過ごさない。
悪魔高校のバキ刃牙:基本話し合いより筋肉、頭より拳で語る。筋肉を馬鹿にするやつにはキン肉バスターをキメる。
音速のトレーナー:シスコン。ライスやマヤノがレースで勝つと号泣しながら抱き締め、頬擦りしまくる。本人たちも心から笑顔。周りも和んだ目で見てくる。時々殺気の視線もある。
世界を旅する飛行タイプ使い:空のように広い心を持とうと心がけているが、フラダリやゲーチス、その他悪党には適用外。
転生者の相談役:おっとりしているが、仕事の時は真面目。争いとは無縁の世界にいるからか、あまり戦闘スキルは無い。精々護身程度。
ロズワール家の修行僧:紳士。困った人は見過ごせない。怪我をした人には気での治療も普通に行う。が、ペテコンのように女性に軽々と手を出す男は許さない。
転生者ハンター逢魔時王:ガチ王様気質。周りを気にかけるのも王としての務め。自由人過ぎる紫ネキは目の上のたんこぶ的感覚。
“New!”隙間の悪転者狩り:大抵の悪徳転生者はバブらせて更正。効かないやつは全員精神を千切って地獄にポイ。憑依転生というより、平行世界の紫。オリジナルの紫とは普通にお茶を飲むし、たまーに入れ替わりゲームをして藍たちを困らせている。仲良し。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.3
あとくっそ長くなった…
あとこの小説は一旦ストップします。
疲れた…
アンケート貼っとくので、是非そちらに回答していただければ嬉しいです。
272:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
あれからマシンビルダーで数分、現在は基地のシェルター待機室にいます
273:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
そういえばイッチ。艦隊の殲滅なんだが、一つ思いついた作戦がある
274:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
マジですか!?
275:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
で、どんな案なの?
276:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
『キングライナーで潰す』以上!!
277:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
>>276脳筋の発想じゃねーか!
278:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>277ブ ー メ ラ ン っ て 知 っ て る ?
279:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
まーでも、良い案ではありますね
280:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
たしかにキングライナーなら、数十どころか数百の艦隊の一斉砲火にも余裕で耐え、殲滅できるだろう。キャッスルドランはさすがにマズいからな
281:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
いやキングライナーも十分オーバーテクノロジーだよ
282:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
それより、問題は裏切り者とやらだな
283:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
いえ、それについては解決したも同然ですよ
284:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>283 修行僧ニキ、それどゆこと?
285:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
いえ、外国からの侵略なら裏切り者は軍の基地とかにいるに決まってるじゃないですか
286:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
あ
287:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
たしかに、内部の人間ならある程度は建物の構造も理解してるだろうし、武器の調達や持ち込み…それも緊急事態なら容易い、か…
288:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
それを理解してくださったからイッチも私の安採用したんでしょうし
289:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
………えそんな深い考えあったの???
290:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
>>289ゑゑ!!??
291:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
【速報】イッチも脳筋?だった件
292:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
まーまー、彼まだ高校一年生だから。新イッチより年下だから
293:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
>>292そっちは比較対象が頭良過ぎて話になってないんですよ!
294:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
まー取り敢えず探して………いや、やっぱ要りませんわ
295:音速のトレーナー ID:O21saMaN
どうした?
296:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
…いえ。待機室に銃器持った軍人が四人…なんか一人が金城一等兵とか名乗ってますね、入ってきました。ちなみに全員レフブラの連中です
297:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
………ビンゴ、ですね
298:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
ということは、彼らが?
299:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
裏切り者、か………
300:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
しかもなんか教科書で見たことある真鍮色の指輪までご丁寧に着けてるし
301:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
まさかそれって
302:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
アンティナイトですね
303:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
まーた専門用語か
304:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
簡潔に言うと対魔法師特化のオーパーツ、ってとこですかね。魔法の妨害をする
305:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
要は魔法師対策に使われる石ってことです。ま、俺はそこまで問題ないんですけど
306:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
あー、そこまで魔法使って戦わないから?
307:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
いやー、実を言うと俺キャスト・ジャミングを吸収して自分の想子に変換できるんです
308:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
何それ凄いアトデオシエテモラオ
309:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>308どーせ教わっても意味ないのに
310:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
いやマジで凄いよ?普通できないヨ?
311:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
ま、その代わり魔法を使う時だけ異常に緊張しちゃって上手く魔法が使えないからニ科生なんですけどもね
312:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>311ただの上がり症じゃねーか!!
313:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
こればっかりは何やってもどーに………あ来た。キャスト・ジャミングです!
314:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
そんなヌルッと感じるものなのか?
315:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
普通の魔法師はそうはなりませんけどね。普通は耳押さえたりするのに
316:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
すみませんけど一旦LIVEに切り替えます!なんかキャスト・ジャミングのせいで苦しんでる人たちいるので
317:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
気をつけろよ!
318:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
百も承知です!
「違う!それはお前の思い込みだ!俺たちの片親は間違いなく余所者だったんだ。何代も前からここで暮らしている連中にすれば、少しくらい余所者扱いされて当たり前だ!それでも軍は!部隊は!上官も同僚も皆、俺たちを戦友として遇してくれる!仲間として受け容れてくれている!」
「ジョー!それはお前が魔法師だからだ!お前には魔法師としての利用価値があるから軍はお前に良い顔を見せるんだ!」
「ディック、お前がそんな事を言うのかっ? レフト・ブラッドだから余所者扱いされると憤るお前が、俺が魔法師だから、俺はお前たちと別の存在だと言うのか?俺は仲間ではないと言うのか、ディック!」
なんか言い争いしてるが、今なら…!
「…あのさ、言い争いしてるとこ悪いんだけど、だったらUSNAに行けばいいんじゃない?」
「ふざけるな!あの国に行って、帰ってきた仲間が何と言ったかわかるか!?あの国は、『お前たちは祖国の裏切り者』だとぬかしたんだぞ!!そんな国に行けと言うのかガキ!!!」
「………なーんだ、大当たりじゃねーか」
「なんだと!!?」
「大当たりだろ。祖国云々にアンタらの血統とかなんて関係ない。アンタが生まれた国、それが祖国だ。アンタらには、自分を気遣ってくれる仲間が
頼斗はそう言いながら赤、青、黄色、紫のボタンが付いた改札のようなベルト…デンオウベルトを腰に巻き付ける。そして腰からパスを出し、赤いボタンを押した。すると駅のホームに電車が来る時のような待機音が鳴り響く。そして頼斗はパスをベルトにセタッチする直前に堂々と言った。
パスをデンオウベルト中央にあるT字型の円…ターミナルバックルにセタッチすると、バックルから赤い長方形のフリーエネルギーが散乱し、戻って頼斗を守るオーラスキンとなる。その上に上半身を覆う『オーラアーマー』で構成された追加アーマー…ビブレストプレートが装着される。そしてマスクの中央にかかるデンレールを桃型の電仮面が走り停止すると二つに割れ、『ペルシアスキャンアイ』と『ペルシアアンテナ』になった。そして頼斗は自分を親指で指すと、左手を前、右手を横に伸ばすポーズと共にキメ台詞を放った。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
319:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
キターー!!!!
320:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
おお…改めて見ると感動だわ
321:音速のトレーナー ID:O21saMaN
さすがライダー人気投票不動の1位だけあるよ
322:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
やはりいいよな。電王
323:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
ライダーファン多過ぎて入れないこの空気なに?
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
「な、なんだその姿は!?」
「狼狽えるな!キャスト・ジャミングを使え!」
叫びながら兵士たちへキャスト・ジャミングを放つが頼斗にはそよ風どころかただのエネルギー供給でしかない。当然ダメージは0だ。
「なんだそれだけか?なら今度はこっちの番だ!行くぜ行くぜ行くぜェーー!!!」
頼斗は腰に四つあるパーツ…デンガッシャーを素早く組み立ててソードモードにし、兵士たちにダッシュで襲いかかった。
「ぐわっ!!?」
「な、なぜだ!?なぜキャスト・ジャミングが効かない!?これを持つ我々が魔法師に負けるなどあり得ない!!!」
「バーカ、そんなんじゃねぇ。いいかよく聞け?戦いってのはな…ノリの良い方が勝つんだよ!」
再び頼斗がターミナルバックルにパスをセタッチすると、刀身が赤い稲妻と共に宙に浮く。いきなりのできごとに裏切り者たちのみならず頼斗の後ろの女性たちも唖然となる。そして…
「行くぜ、俺の必殺技…パートRe:1!!!!!!『フルスイングスマッシャー』!!!!!!!」
一閃。横一文字に薙ぎ払われたデンガッシャーに四人まとめてサンドイッチにされ、そのまま壁に叩きつけられた。そしてカシンと刀身がデンガッシャーに収まり、戦闘は終結した。
「………マジで修行僧ニキのやつ当たってたよ」
頼斗にだけ見えるミッション画面には、裏切り者の討伐4/4という文字の横に☑️が入っており、残りのミッションは船艦部隊の殲滅だけと示されていた。
「さてと、それじゃあちゃっちゃとデンライナーで祭りでワッショイといきます………か?」
そう言って外へ向かおうとした時、頼斗は急にピタリと止まった。
少年が自分に銀のCADを向けるのを見て。
「…………え?何これ?え?これどういう状況?ねぇちょっと取り敢えずそれ下ろしてくんない?ねぇあのー、僕の話わかる?てか日本語わかる?Could you understand Japanese?いやあの煽ってないですはい煽ってないから取り敢えずそれ下ろしてってば」
トリガーにかかる力が強くなったのでテンパりながらデンガッシャーを構えるが、少年がトリガーを引いても何も起こらなかった。
「………あれ?」
恐る恐る後ろを見ると、先ほどまでキャスト・ジャミングで苦しんでた女性たちが起き上がってきた。治癒魔法でもキャスト・ジャミングが引き起こす症状はどうにもならないはずだが、なぜだろうか。
「…あ、この人たちを治してたのか。ごめんね、勘違いしてたよアハハハハ」
「君にも話は聞きたいんだがね?」
「ハハハハ………は?」
頼斗が手を後頭部に当てて乾いた笑い声を出していると、突然第三者の声がした。目を開けてそちらを見ると、明らかに軍人な人が軍医らしき人と一緒にこちらを見ていた。
「…モシカシテダケド、ゼンブキイテマシタ?」
「途中から、だがね。まずは君が何者なのか名乗って貰おう」
「通りすがりの一般人です」
「………信じて貰えると思うか?」
「デスヨネー」
「はぁ………色々聞きたいことはあるが、状況は大体わかった。我々の部下の乱心を止めてくれたようだね。感謝する」
「いえいえ。自分は…困ってる人を見過ごせないだけなんで」
「………そうか」
軍人が何か納得したような笑みを浮かべた時、シェルターにある拡声器から連絡が鳴り響いた。
『司令部より伝達!敵艦隊別働隊と思われる艦影が粟国島北方より接近中!数は高速巡洋艦二隻、駆逐艦四隻!迎撃は間に合わず!三十分後に敵艦砲射程内と推測!至急海岸付近より退避せよ!』
「………!!」
これだ。と頼斗は確信した。
「…まずいな。どうすべきか」
「…風間大尉。母と妹と桜井さんを安全な場所に保護してください。そしてアーマースーツと歩兵装備一式を貸して下さい。貸す、といっても消耗品はお返し出来ませんが」
「……何故だ?」
「彼らは深雪を手に掛けました。その報いを受けさせなければなりません。穂波さん、母と妹を頼みます」
「………!達也君、貴方まさか」
「………わかった。すぐに用意させる。皆さんは防空視令室へ来てください」
「………」
風間大尉、と呼ばれた軍人が指示を出している間に頼斗はこっそりと外へ向かった。
324:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
いやー!イッチよかったよ!!
325:音速のトレーナー ID:O21saMaN
途中からモモタロス憑依してたレベルだったしね
326:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
最ッ高にハイってやつだああああ!!!!
327:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
改めて恥ずかしい…
328:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
で、この後はどうするんだ?
329:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
さらっとスルーされる私の名推理………
330:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
>>329ドンマイです
331:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
で、この後どうするよ
332:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
もちろーん?
333:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
キングライナーで潰す♪てなわけで行ってきます
334:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>333イヤッハッハァ~!!!
335:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>334唐突なエビル止めなさい
数十分後、先ほど頼斗が助けた女性三人…司波深雪、四葉深夜、桜井穂波は前面が特殊なガラス張りの部屋から下を見下ろしていた。
「…お母様。先程の彼は何者なのでしょうか?」
「……一つだけ、心当たりがあるわ。と言っても私も直で見たのは初めてだし、私が聞いた人ではなかったから、本人とは言えないでしょうけど」
「心当たり、ですか…?」
「…『仮面ライダー』…私の妹で、貴女の叔母である真夜を三十年前助けたのは『ゼロノス』と名乗る牛のような戦士だった。そのゼロノスは同じく牛のような空を走る装甲列車を使っていたそうよ。勿論私も最初は信じなかったけど、お父様…貴女の祖父も見たと証言している。そして何より今日それと近しいであろう存在を見れば誰だって信じるでしょうね」
「………『仮面ライダー』………」
深雪がそう呟いた時、異変は起きた。
「…?この音は………!奥様!あれを!!」
「?どうしたの穂波さ………!?」
「………!」
突然声を出した穂波が指す方を二人が見ると、虹の縁がある白い穴が五つ空中に浮かんでいた。同時に聞こえてきたのはついさっき聞いた駅の発着音のような音。そして次の瞬間、穴から五台の電車がレールを空中に敷きながら突き抜けてきた。
赤いリニアのような電車、赤い六角形の目を持つ青い電車、角が生えた黄色い電車。V字の装飾がある紫の電車。そして極めつけに緑と黄色の二両の車両が繋がった牛のような装甲列車…間違いなくその仮面ライダーが乗っていた列車だった。
「…!あの方向、達也君が向かった方角です!」
「!!お兄様の!?」
「…穂波さん。大至急車を手配して。深雪さん。行くわよ」
「はい!」
「わかりました!」
深雪が穂波と共に部屋を飛び出した数分後、基地から達也たちがいる方角、そして列車が向かった方角へ軍用の車が急行した。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
敵の船艦が試射をした。つまり次に飛んでくる弾は自分たちを殺しにかかる。そう認識した達也、風間、真田の三人はかなりまずい状況だった。達也は敵を沈める魔法の準備中だし、風間は古式の術者であるために干渉能力は低く、真田は魔工師であるため戦闘は専門外。万事休す、と思われた矢先、突如自分たちの左斜め上に金属製の枕木と二本のレールが敷かれた。
「!何だこれは!!」
「……!大尉!あれを!!!」
「…れ、列車だと………!?」
「………!」
魔法の準備中でもわかる。迫り来るそれはまさしく列車だった。何やらリニアのような赤い列車に少し遅れて牛のような装甲列車に何両かのおかしな電車が連結したものが、猛スピードで走ってくる。レールは丁度船艦の方へと延びていた。
「………まさかあの列車であの艦隊を相手にするつもりか!?」
「いくらなんでも…」
無茶だ、と真田が言おうとした時、更なる異変が起きた。
「!?」
「何だこのバカデカい穴は!!?」
先程の列車の数倍ぐらいの直径の大きな虹の穴が現れた。そしてそこから無数の枕木と三本のレールが敷かれ、五階建てのビルほどはある蛇のような一両の電車…のような要塞が先程の列車よりも速い速度で出現した。と、赤いリニアのような列車が今現れた大きな列車の前に、牛のような装甲列車は後ろに陣取った。そして次の瞬間、大きな列車がガチャガチャと変形し、まるで赤い要塞の形へと変形した。ような、が付いていないのは変形と同時に左右に銃火器が大量に出てきたからだ。更にその後ろに牛のような装甲列車が連結され、まさしく動く城となって爆弾の雨の中艦隊の方へ列車は向かっていく。
そして要塞列車は爆弾の雨をモロに喰らった。
「………いくらなんでもあの爆撃の中では…」
と、真田は声を落とした。
爆撃の雨の中、傷一つなく突き進む要塞列車を目の当たりにして声どころか両目さえも落としそうな顔をしていた。
「………無傷、だと…!!?街さえも破壊し得る爆撃を真正面から喰らったのに…あの列車は一体何でできているんだ!?」
そして要塞列車から、お返しと言わんばかりの無数のレーザービームやらレーザーガトリング銃等が飛び交い、瞬く間に船艦を蹴散らしていく。それでも尚耐える船艦は容赦なく轢いて進んだ。まさしくギャグアニメのように船艦はグシャリと潰れて次々に海の藻屑と化していく。真田が持つレーダーからは、凄まじい速さで船艦の反応が消えていいた。
そして数十秒後、全ての敵船艦がレーダーから消え失せていた。文字通りの殲滅である。
「………………結局あの列車…と言っていいのかわからんが、列車だけで片付いたな…だがあれは一体何なんだ?おそらくは味方、だろうが…ん?」
海の上で走りながら元の蛇の形へと変形する要塞列車を風間が興味深げに見ていると、陸地から軍用車が走ってきて、風間たちの前で停止する。
「お兄様!!」
「深雪…?どうしてここに」
「あの列車を追いかけて来たんです………って、何ですかあの大きな蛇の要塞」
「………いいえ穂波さん。よく見なさい」
深夜が言った瞬間、要塞列車から赤いリニアのような列車が切り離された。そして後ろからも牛のような装甲列車が現れ、要塞列車は出現した穴と共に消えた。そして赤いリニアの先頭車両の屋根がプシューと音を立てて開いた。同時に牛のような装甲列車の屋根も同様に開く。
「………あっ!」
深雪は赤いリニアから牛のような装甲列車へと飛び移る影を見逃さなかった。なぜならそれは自分たちを助けてくれた、あの仮面ライダーだったからだ。
「………さようなら~~!!!」
真上を走り抜ける装甲列車へ深雪は手を振る。装甲列車と赤リニアはほぼ同時に穴へと消えた。
その時、まるで仮面ライダーが自分に片手を振ってくれたような気がしたそうだ。
336:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
ミッション・コンプリーテッド!!!
337:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
祝え!
338:音速のトレーナー ID:O21saMaN
祝え!!
339:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
祝え!!!!!時の列車に乗り、人々を救う時のライダー、その名も仮面ライダー電王!!生還、そして完全勝利の瞬間である!!!
340:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>339ガチ勢(物理技)やんけ
341:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
いや~、凄かったですね。キングライナー
342:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
まさかあそこまで蹂躙するとは…
343:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
いや~、俺としては満足だよ。かっこよかったなキングライナー
344:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
>>343コイツまさかただキングライナー見たかっただけなんじゃないだろうな
345:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
まーまー、終わり良ければ何とやら、ですよ
346:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
で、この後イッチはどうするんだ?
347:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
取り敢えず二日後の実家のガレージに帰ります。
348:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
なぜに二日後
349:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
いやいや、そのぐらい待たないと逆に怪しいでしょ。他国からの侵略あったんだから
350:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
…それもそうだ
351:音速のトレーナー ID:O21saMaN
たし蟹
352:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
>>291これ反証されたな
353:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
マジかよ…
354:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
ただ一つ懸念事項があるならば、だ
355:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
ん?
356:音速のトレーナー ID:O21saMaN
どしたのオーマニキ
357:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
イッチ。貴様変身前に顔見られてなかったか?
358:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
359:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
あ(察し)
360:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
…えっと、一応聞きたいんだけど………
361:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
やっちまったあああああ!!!!!!!
362:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>361やっぱりかああああ!!!!
363:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
なァにやってんだミカあああああああ!!!!
364:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
それはだめだカチ(銃声×2)
365:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
キーボウノーハナー
366:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
>>363 >>364>>365現実逃避してる場合じゃねぇ!
367:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>366おい修行僧ニキも敬語外れて素出てるぞー
368:音速のトレーナー ID:O21saMaN
これは最後の最後でやらかしたな
369:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
入る前に仮面オーロラカーテンに入れたのが仇になったか…
370:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
…目撃者が少ないのがせめてもの救い、か………
371:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
………それが案外そうでもなさそうですよ
372:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
ゑ?
373:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
今度はどした相談ニキ
374:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
………おいまさか
375:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
多分そのまさかです
376:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
あ、察した
377:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
イッチの変身見たの主人公の妹です!!!
378:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
ゑゑゑゑゑ!!!???
379:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
顔出したらなんかすっごく話進んでるんだけど、貴方がいながら何が起きたの?
380:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
こんな時に限ってなぜお前が来る
381:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
だが、これはもう転生者の宿命だ
382:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
たしかに、考えたらそこまで問題では……………いや十分問題だったわ
383:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
主人公兄妹が普通の家庭だったら問題ではないが
384転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
ところがどっこい醤油漬けなんだよなぁ…
385:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
…まぁ、成り行きに任せる他あるまい
386:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
ちょうどイッチさんは主人公と入れ替わりですし
387:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
あ、修行僧ニキ元に戻った。
388:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
………取り敢えず俺保線作業あるから抜ける!
389:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
え
390:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
俺も事件が!すまん!!
391:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
ちょ
392:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
俺も宿題が
393:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
私も仕事が
394:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
俺も物資調達が
395:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
俺も冬夜が呼んでるから
396:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
私は一週間の食事の買い物に
397:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
我も悪徳転生者の反応が来た!すまんが抜ける!
398:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
それじゃあ私も
399:音速のトレーナー ID:O21saMaN
俺も放課後のトレーニングが
400:マッドな雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
この人でなし!!!
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
入学編
スレNo.4
てか日間ランキング最高14位ってマジかよ…
あとpromiseかっこ良すぎる………Da-iCE有能
1001:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
スレ立てて三年…長かったような短かったような
1002:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
イッチも高校を卒業して結構良いとこの経済大学に入学も決まったのか
1003:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
時間の流れが違うと言えど、感慨深いな
1004:音速のトレーナー ID:O21saMaN
兄の先輩として相談に乗ったりもしたっけな
1005:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
>>1004その節はお世話になりました
1006:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
沖縄のミッションの後、アメリカで殺されかけた女の子拾ってなんやかんやあって義理の妹になったって言われた時はビビったよな
1007:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
俺たちより面倒事に絡まれてると思うよマジで
1008:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
ホントですよ
1009:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
お前にハードな世界で生き残りたいからと言われてわざわざ転生者狩りの合間を縫ってまで稽古をつけてやったのだ。今さら有象無象には遅れを取るまい
1010:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
よくオーマニキの訓練笑いながら受けられたな
1011:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
いやあれキツ過ぎて頭イッてただけでしょ
1012:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
取り敢えずランニング行ってきまーす
1013:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
行ってらっしゃいませ
療安堂。それがイッチこと華貫頼斗の実家だ。店主であり頼斗の父である華貫
ある日の朝、嶺平は喫茶店のカウンターで豆を挽いていた。そこへ二階の階段を覚束ない足取りで降りてくる一人の少女が来た。
「おお、おはようリーナちゃん」
「むにゅ~………おはよ」
まだ少し寝ぼけているのか、熊さん柄のピンクのパジャマを着て目を擦っている寝癖だらけの金髪に碧眼を持つ少女…華貫
そして、行った翌日に頼斗は帰ってきたのだ。オーロラカーテンで連れてきたリーナと一緒に。これには流石の嶺平も度肝を抜かれた。そして日本のお偉いさんだという彼女の親類と話をつけ、華貫麗奈という新たな名前を持って彼らの家族となり、今では元から家族だったかのように接している。
「………ライト、どこ…?」
「ん?あぁ、頼斗ならランニングに行ってるよ。多分もうすぐ帰ってくるんじゃないかな?」
「ただいまー」
「噂をすればなんとやら、だ」
「あ、リーナ起きてたのか。おはよ」
「おはよ~…」
「取り敢えず寝癖直して顔も洗いなさい。まーた寝癖が大惨事になってるぞ」
「わかった…」
とてとてと、洗面所に向かうリーナを見送り、頼斗と嶺平は顔を見合わせて苦笑いした。
既にリーナは去年まで頼斗が通っていた高校…国立魔法科大学附属第一高校、通称『一高』への入学、それも次席での入学が決まっている。二年と少し通った中学の卒業式も終わり、今は家で頼斗から高校の授業内容などを教わりながらのんびりしている。そのため最近の朝は若干遅めの起床だ。
「さーてと、俺も今日は出かけようかな」
「気をつけてな」
「わかってるって」
朝食を食べ終え、軽くシャワーを浴びた頼斗は玄関に置いていた肩掛け鞄を持ち、つま先をトントンと打ちながら靴を履いて再び玄関のドアを開けて外へ歩き出した。
1014:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
…で、何か弁明は?
1015:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
ぐうの音も出ない…
1016:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
ショッピングに来て火災に遭遇するとか、もうお前が黒幕でよくないか?
1017:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
………南無三
1018:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
色ナムル
1019:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>1018 韓国料理食ってる場合か
1020:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
で、どうします?
1021:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
火が相手なら、これですよね
1022:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
………おお、これはまたいいチョイスだな
1023:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
うむ。状況とも適応した、まさにベストマッチだ
1024:音速のトレーナー ID:O21saMaN
こいつも人気と殺意高いしね~
1025:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
それじゃ行ってきますわ
1026:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
三年前の失態は繰り返すなよ
「ぎゃあっ!?………な、何だ今のは!!?」
「………!?」
子供を抱えた少女に魔法による炎撃を放とうとした犯人の足元に三発の黄金のエネルギー弾が撃ち込まれ、階段の一部が瓦礫となって飛び散った。
「女子供にしか本気になれないとは、哀れだな」
「な、なんだと!?誰だお前は!!」
通路の影から現れたのは、ポッドが銃口の下に付いた銃…バースバスターを肩に乗せ、穴だらけのマスク…ジェイ○ンのマスクを着けた頼斗だった。
「さぁ誰だろうな。臆病なポンコツ魔法師モドキなんかには名乗りたくもないけど」
「………黙れ、黙れ黙れ黙れ黙れ黙れぇぇ!!」
「!!逃げてください!」
少女が叫んだが、もう遅い。犯人は頼斗に銃型のCADを向けてトリガーを引き、炎の光線を繰り出した。炎は狂うことなく正確に頼斗に迫り…
…
「なにっ!?」
「ま、よく考えたら初対面の奴に名乗らないのも失礼か。改めて、だ。俺は偶然通りかかった…」
「………仮面ライダー…?何だそりゃ!!」
「!!」
犯人の疑問の叫びを無視し、頼斗は腰に三つのスロットが付いたベルト…オーズドライバーを腰に着ける。すると右側にグリップ状の凹みがある円盤…オースキャナーが、左側にはメダルが入るサイズのケース…オーメダルネストが現れる。すると吐き出された三枚のメダルが右側のスロットから次々に装填された。そしてスロット…オースレイターが傾くと共に装填された恐竜の模様が刻まれた三枚の紫色のメダルが一瞬輝く。直後に待機音が鳴り始め、右側のオースキャナーがひとりでに宙に浮く。そのオースキャナーがオースレイターに当てられた瞬間、頼斗は言い放った。
オースキャナーがオースレイターに装填された三枚の恐竜系コアメダル…プテラメダル、トリケラメダル、ティラノメダルを連続でスキャンする。すると三枚のメダルの紋様…三つのオーラングサークルが一つになり、頼斗の胸に刻み込まれた。そして頼斗は白と紫を基調とした、両肩の黄色いトゲ…ワインドスティンガーと頭部の翼竜状の装飾…プテラヘッドが特徴的な『仮面ライダーオーズ:プトティラコンボ』へと変身した。
「ふんっ!!」
頼斗が地面に手を突き刺すと、その罅から紫の光が漏れる。そしてがっしりと何かを掴み、根菜を収穫するように引き抜いた。
恐竜の頭部のような装飾が特徴的な斧型武器…メダガブリューだ。更に先程まで使っていたバースバスターから一枚の銀のメダル…セルメダルをメダガブリューに装填し、グリップを掴んで押し上げた。
そのまま下のグリップを折り曲げ、まるでバズーカのようにして犯人に構えると、どんどん紫色のエネルギーが銃口となった部分に蓄積される。
「………ち、ちくしょおおぉぉ!!!」
目にした者に本能的な畏れを与えると言われるメダガブリューを前にしても、犯人は戦意を失わなかった。その畏れより、自分を見下す敵を許さないという怒りが勝った結果だ。
そして犯人はCADから再び熱線を放つ。だが結果は最初から見えていた。
トリガーを引いて放たれた紫のエネルギー砲…必殺技である『ストレインドゥーム』によって熱線は吹き飛ばされ、今度は犯人の足場ごと階段を抉り取った。
「うわああぁあぁ!!!?」
犯人はゴロゴロと階段を転げ落ち、うつ伏せに倒れた。が、打ち身程度で済んだのか、ヨロヨロと起き上がる。
が、それは完全な愚策だった。
「ふっ!!」
両肩のワインドスティンガーで犯人を拘束し、肥大化させた頭部のプテラヘッドの翼を大きくはためかせる。すると大量の冷気がワインドスティンガーを伝うように飛ばされ、犯人を氷の中に閉じ込めた。
「オオオオオ………!!」
そのまま頼斗はプテラヘッドの翼を羽ばたかせて六メートル程空へ浮かんだ。そこからグルグルと前回りで回転し始める。最初はゆっくりだが、徐々に勢いがついて回転も車輪のように速くなっていく。更に太ももを守る鎧…テイルディバイダーを変形させて太く力強い尻尾に変え、それをピンと伸ばした。その姿はさながら回転ノコギリのようである。
「ヴぉりゃあああぁぁあぁ!!!!」
高速で回転しながら頼斗は尻尾を氷の塊に叩きつけた。そして犯人はバキバキと砕ける氷から解放され、そのまま地面に埋め立てられた。死んではいないが、何本か歯も抜けてピクピクと痙攣している。
「………手間かけさせやがって………ッ!!」
犯人が戦闘不能になったのを確認した頼斗は、次の瞬間自分に向けられた敵意に反応してメダガブリューを構えた。そこにいたのは、自分に銀色の銃型CADを構える青年だった。
「(………ん?この展開、どこかで…)」
「待ってくださいお兄様!この方は味方です!」
と、少女が仲裁に入ってきた。お兄様、ということはあの青年と兄妹なのだろうか。
「深雪…?………!」
「え………?」
と、頼斗はクルリと方向転換して、とある物に向かって歩き始めた。そこにあったのは…
「…自販機………?」
何やら自販機らしき物だった。おかしな所と言えば、左右下部に円盤が付いている程度だろう。
「ほい」
そこにセルメダルをチャリンと入れ、中央の大きなボタンを押した時、異変が発生した。
「なっ!?」
「えっ!?」
円盤が合体してタイヤになり、一瞬で自販機がバイクに変形した。頼斗はそのまま自販機バイクに跨がり、エンジンを吹かして急発進した。
「待て!!」
青年の静止を無視し、バイクは建物内の通路をひたすら走る。そしてある通路を左に曲がった時、青年はチャンスを確信した。
「(その先は行き止まりだ。逃走は不可能)」
そして通路を曲がった時、青年は目を疑った。
「………何…!?」
バイクどころか、頼斗の姿すらもその場から消えていた。まるで瞬間移動でもしたように。
「………仮面ライダー…どこへ消えたんだ」
青年…司波達也は物惜しそうに呟いた。
1027:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
危ねぇ……オーロラカーテン無かったら詰んでた
1028:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
そんな苦戦したのか?
1029:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
いや、犯人自体はプトティラコンボで楽勝だったんすけども途中で助けた女の子のお兄さんが出てきてめんどくさいことになったんですよ。その人がまー速い速い
1030:音速のトレーナー ID:O21saMaN
で、オーロラカーテンで逃げたと
1031:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
さすがにそれなら追いつけないでしょうしね
1032:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
何はともあれ、お疲れ様です
1033:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
オツカーレ
1034:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
カツカーレー
1035:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>1034今ワイルドエリアか?
1036:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>1035はい。今エモンガがほっぺ膨らませてカレー頬張ってます。あー癒し
1037:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
俺の癒しはプロテインだ
1038:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
筋肉談議は後でしてくださいよ
1039:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
にしても、そのお兄さんどっかで見たことあるような、無いような………
1040:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
記憶にないのか?
1041:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
う~ん…すみません。思い出せません
1042:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
まぁ、ただすれ違っただけかもしれませんしね
1043:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
………
1044:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
どしたの相談ニキ
1045:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
いえ。今日はもう寝ようかなとボーっとしてて
1046:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
俺も晩飯まで寝ますわ
1047:音速のトレーナー ID:O21saMaN
オヤスミー
1048:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
俺も寝るか…
1049:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
私も仕事あるので抜けます
1050:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
おーつーCO2
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.5
1051:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
平和だ…平和って良いですね………
1052:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
でしょ?
1053:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
ここ数年間、イッチは色々あったからな
1054:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
ここまで激動の数年を送ったやつもそういないぞ
1055:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
そうですねぇ…スバル君は同じ事件を何度も繰り返してますから
1056:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
トラウマを掘り起こしてやるな
1057:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
ここが噂のヤバいライダーのスレか?
1058:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
どうやらその様だな
1059:音速のトレーナー ID:O21saMaN
イッチの話、他の転生者の間でも話題のようだな
1060:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
しかしまた戦闘力高そうな奴らが来たな
1061:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
三刀流にスタンド…自己紹介してくれないか?
1062:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
申し遅れた。ロリ女神ファミリアの三刀流こと、ゾーロ・リューマだ。愛刀は初代鬼鐵、閻魔、秋水だな。レベルは5。武装色に関してはかなり強いと自負している。
1063:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
同じく新参、デトアラのスタンド使いこと条之内城護。愛称はジョジョ。最近マイブームのスタンドはエンペラーとセッ○ス・ピストルズのコンボだ
1064:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
さすがに○にしないとまずいか。文字的に
1065:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
ま、悪意が無いなら取っても良いだろうが
1066:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
そんじゃあセックス・ピストルズ
1067:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>1066コイツやりやがった
1068:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
まま、落ち着きましょ?
1069:音速のトレーナー ID:O21saMaN
しっかし、一段とスレが賑やかになったな
1070:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
すみません。ちょっと野暮用できたので抜けます
1071:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
まーた面倒事か?
1072:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
………
1073:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
無言止めろ!!
「リーナ…?学校は………もう放課後か」
晩御飯の仕込みをしていた頼斗はウォ○の待機音が着信音になっているビルドフォンを取り、応答のボタンを押して耳に当てた。
「どしたのリーナ」
『ライト?急だけど今日迎えに来てくれない?』
「迎えぇ?道忘れたわけじゃないでしょ?」
『面倒な連中に絡まれてるのよ!』
「………も~、わかったよ。ちょっと待ってて。今いるとこって一高だよね?すぐ行く」
と通話を切った頼斗は、父である嶺平に晩御飯のカレーを任せガレージから一台の白いバイク…ライドマッハーのエンジンを吹かして一ヶ月ぶりの一高へと向かった。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
「大体、貴方たちに深雪さんとお兄さんを引き裂く権利があるんですか!」
「一科生には一科生の話があるんだ!
「………なんでこうなったのかしら」
電話を切って三分は経ったが、未だに彼女の高校での友人…レオ、エリカ、美月VS一科生組の口論は続いていた。発端は彼女や今年の首席入学者である深雪が二科生である友人…深雪の場合は兄である達也と帰ろうとしたのを一科生の連中が止めた、というものだ。
と、一世紀近く前の暴走族のようなクラクションが正門から見て右方向から聞こえてきた。
「あ!おーいライトー!」
リーナが手を振っているのはバイク…ライドマッハーに乗っている、ヘルメットを被った人物…頼斗だ。正門前…厳密にはガードレール越しにライドマッハーを止めると、ヘルメットのバイザーを右手親指で押し上げた。
「何してんのリーナ。晩飯作ってたとこなのに」
「え!?晩御飯無いの!?」
「いや父さんに任せてるから。どういう状況……なのかもまぁ、大体分かったけど」
そう言って頼斗がぐるりと周囲をみまわすと、一科生の一人が話しかけてきた。というか叫んできた。
「誰だお前は!いきなり現れて何の真似だ!?」
「何の真似だって…義妹から困ってるってさっき電話が来たんだよ。早く乗って。今日はリーナが大好きなカツカレーだぞ」
「ホント!?やった!!」
ガードレールを飛び越えてリーナがバイクの後部…俗に言うタンデムで乗り込むと、頼斗はライドマッハーのエンジンを吹かして発進しようとした。だが、ここで予想外の事態が起きる。
「俺たちを無視するなああぁ!!!」
先程の一科生がいきなり頼斗に向かって腕輪型のCADを向けて魔法を撃とうとした。本来学校の敷地外であるここで使えば指導待ったなしだが、その必要はなかった。
「リーナ!」
「はっ!」
「ぅわっ!?」
頼斗がライドマッハーに乗ったまま屈むと、リーナが待ってましたと言わんばかりに拳銃型のCADのトリガーを引く。そして想子の塊が一科生の構築していた魔法式を撃ち抜いた。
「これって…」
「『
「………正気か?学校の敷地内ならまだしも、完全に敷地外のここで魔法を使うのは法律で禁止されているはずだぞ」
「黙れ!部外者が口出しするな!!!」
すると、今度は先程から二科生組に噛みついていた一科生が頼斗に拳銃型CADを向けた。
「リーナ降りろ!!」
「ひゃっ!!?」
とっさに頼斗がリーナを抱えて飛び降りると、直後にライドマッハーが大きく上に吹き飛んだ。ライドマッハーはそのまま地面に激突し、ガシャリと嫌な音を立てた。
その様子を見た頼斗はリーナを立たせて、腰からバイクの前面のような武器…ゼンリンシューターを抜いてダラリと脱力した。ヘルメットのせいで見えないが、相当怒っている。
「……部外者だのなんだのの暴言とかなら、まだよかったんだけどね…仮に今のでウチのリーナが怪我してたらどう責任取るつもりだったんだ?」
「え、いや、それは………」
ライドマッハーを飛ばした男子生徒はオロオロとし始めた。まさか本当に吹っ飛ぶとは思ってなかったのだろう。
と、ここで更に面倒な事態に発展した。
「止めなさい!自衛目的や緊急時以外での魔法攻撃は校則違反以前に犯罪ですよ!………って!?なんでバイクがふっとんでるの!!?」
「風紀委員長の渡辺摩利だ。君達1-Aと1-Eの生徒だな?事情を聞くのでついてきなさ…は?」
正門から制止を促した二人の女子生徒は、道路にひっくり返されたライドマッハーを見て唖然としていた。それをやった一科生は完全に顔から血が抜けている。
すると、なぜか頼斗はヘルメットを取って女子生徒の方に歩き出した。
「…さ~え~ぐ~さ~………?」
「……え!?え!!?ちょ、頼斗先輩!?なんでここにいるんですか!?」
「お前前に教えてやった時に『この学校の一科生二科生の差別をどうにかしてやる!』とか言った結果がこのザマってどういうことだゴラアアァァ!!!」
「びゃああぁぁあぁ!!!???」
「真由美ーーー!!!!?」
「テメェもだよ渡辺えぇぇ!!!」
「ぐふうぅぅーーー!!??」
頼斗は突然来た女子生徒…七草真由美にアイアンクローを決めながら自分ごとぶんまわし、もう一人の女子生徒…渡辺摩利にハンマー投げの要領で投げつけた。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
「お前ら二人に十文字も居ながらまだ一科二科の間がこのザマってどういうことだ言ってみろ!」
「「…す、すみません………」」
「すみませんで済んだらウチのリーナも危険な目に遭ってないし俺のバイクも壊れてないんだ!」
『………………』
犯人である一科生たちをそっちのけで真由美と摩利をライドマッハーから出した毛布の上に正座させ、ガミガミと叱る頼斗に一同は怒りを通り越して目を疑っていた。現在の一高の、間違いなくトップである二人が完全に親にビビる子供と化している様子は一生でここだけだろう。
「…もういい。七草。バイク部借りるぞ。今回は許すが、以後こんなことがぜ・っ・た・い・に!無いようにしてくれよ?俺じゃなかったら即死とまではいかなくとも骨折ぐらいはしてた可能性が十分にあったんだからな?」
「はい…」
「まったく」
ライドマッハーを起こして手押ししながら一高のバイク部がある部活棟へ向かう頼斗が見えなくなると、真由美と摩利はグルリとリーナたちを見た。
「……摩利。華貫先輩が帰ってこない内に終わらせるわよ」
「…わかっている」
その後、頼斗が戻ってくるまでになんとか事後処理を済ませた二人であった。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
後日、一高の生徒会室での昼食時にリーナは真由美に問いかけた。尚、彼女は深雪と一緒に生徒会役員となることが決まっている。
「サエグサ会長はライトと知り合いなの?」
「う~ん…実は華貫先輩ね、今の二年生以上の生徒の間では一科生二科生を問わず有名なの。その由来が『朝顔』って言う渾名ね」
「『朝顔』…?」
「彼が初めてアドバイスした生徒のほとんどが魔法が上手くなったーって言ってるの。事実、彼のクラスメイトになった生徒の多くが二科生から一科生に上がったりしてるのよ。それが、彼が一年生の時。二年生ぐらいになって、彼の噂が一科生にも広まってね。森崎君…この前リーナさんたちに絡んできた子みたいに二科生を嫌ってる生徒以外が興味を持って彼に教えてもらってたのよ。私や摩利、部活連会頭の十文字君もその一人」
「実際、彼の教えもあって魔法が上達した実感も凄かったからな。それに教えて貰う度に的確なアドバイスをくれる。ありがたい存在だった」
「でも、彼本人が魔法を使う時は他人が見てると異常に緊張しちゃうせいで魔法式が上手く構築できないから二科生、っていうのが彼が『朝顔』って呼ばれる理由なの」
「朝は美しい花を咲かせるが、日が暮れると途端に閉じてひっそりとなる…敬称と蔑称を兼ねているというわけだ」
「…たしかに、ライトは勉強を教えるのも上手だったわ」
「そういえば、華貫先輩はペーパーテストも中々良かったな」
「たまに生徒会のお手伝いもしてもらってたし」
「半ば生徒会のメンバーだったとも言えるな」
「へ~…ライトの話もっと聞かせてください!」
「いいわよ。お姉さんたちが知ってる範囲なら」
そうしてライトの昔話が展開される中、黒一点である達也はある疑念を抱いていた。
「(………華貫頼斗………あの時の仮面ライダーと声がかなり似ていた気がするが…偶然か?)」
三年前、沖縄の基地で聞いた彼の声を思い出していたが、三年も経っているために確信には至らない達也であった。
1074:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
へくしっ!
1075:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
風邪か?
1076:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
春の時期は体調管理大変だからね~
1077:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
体を鍛えろ
1078:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
今筋肉勧誘せんでもいいだろ
1079:音速のトレーナー ID:O21saMaN
いや~新メンバーのウララ可愛ぇ………癒しだわ
1080:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
『ハル』ウララ………なんか無性に腹立ってきた
1081:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
そういや原作の条太郎も駄洒落あんま好きじゃなかったな。ジョセフのやつとか
1082:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
こんなとこにまで影響が…
1083:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
細菌などぶった斬ればいい
1084:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
細菌など殴り飛ばせばいい
1085:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>1083 >>1084脳筋が二匹に増えたぞ
1086:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
やれやれだぜ…
1087:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
いやマジでやれやれだよ
1088:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
あー、カツカレーんまいんまい
1089:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
腹減ったな…ピザでも食うか
スレ民紹介のコーナー
ロリ女神ファミリアの三刀流:ヘスティア・ファミリア所属の剣士。初代鬼鐵、閻魔、秋水を愛用している。ベルの兄貴分として稽古をつけており、ベルは武装色が扱えるようになっている(ただし三刀流ニキの二割にも満たない程度)。夜な夜な街に赴いては悪徳冒険者や犯罪者を狩っており、その強さと行動から付けられた異名が『
デトアラのスタンド使い:本名は条之内 城護。主人公の士道と同級生にして友人。スタンドを用いて戦闘能力の低い士道をサポートしている。女性や精霊には優しく紳士的に接し、家事が得意。スタープラチナやクレイジー・ダイヤモンドを始めとしたスタンドを操り、時に複数のスタンドを同時展開もする。DEM社の連中には一切容赦せずスタープラチナ、ザ・ワールド、クレイジー・ダイヤモンド、ゴールド・エクスペリエンスの四体同時展開、『スタープラチナ・ザ・ワールド“クレイジー・エクスペリエンス”』を行い、最大で三十秒も時を止めて渾身のオラ無駄ドラッシュを叩き込み、圧倒する。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.6
活動報告にあります通り、現在ジューク本人は喘息が激しくなったために入院しており、多少の会話はできますが、病室の関係で電子機器はあまり使えない状態となっています。
なので、ジュークから話の構成や流れを説明してもらってこのストーリーを作ったところ、本人から「退院まで代役してくんね?」と頼まれ、書かせて貰っております。
尚、本人は大事を取って来年一月初め頃に退院予定となっています。
弟に至らぬ点は多々あると思いますが、どうか応援の方をよろしくお願いいたします。
それと感想に対する返信ですが、本人はそれを一番の楽しみとしておりますので、私は基本しない方針となっています。本人が退院次第返信すると思ってください。
長くなりましたが、どうぞお楽しみください。
1090:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
あーミッション行きたくね~。行かないとだけど
1091:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
すっかりボケてやがる…
1092:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
そんな時にははいプラスパワー!プ~ラス、パ~ワ~
1093:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
>>1092おクスリキメたね♪ヒャッハアアアア!!
1094:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
あ、復活した
1095:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
クスリで強化か………一向に構わんッッ
1096:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>1095大丈夫。誰もお前と生身で戦いたくないし
1097:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
>>1090で、ミッションは何ですか?
1098:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
なんか石川行って怪人潰せって内容です
1099:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
石川か。治部鍋や金沢カレーが有名だな
1100:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
あ~日本料理が恋しいぜ…山家焼きんまんま
1101:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>1100日本食食ってるじゃねーか!
1102:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
ま、次の日曜日に日帰りでパッパと行ってきますよ。オーロラカーテン使えば運賃タダだし
1103:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
便利だな
1104:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
旅行か…久しくしてねぇな
1105:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
てか今イッチは何してんの?
1106:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
大学の講義受けてますが?
1107:音速のトレーナー ID:O21saMaN
そういやイッチ大学生だったな
1108:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
忘れがちになりますけどね
1109:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
大学もなんやかんや楽しいからな
1110:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
ですね。じゃ一旦抜けます
1111:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
Take off
1112:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:
2GirIhA106O106
KYスレは墜落して頭打てばいい
1113:音速のトレーナー ID:O21saMaN
ガチギレで草
四月のある日の午後、嶺平が療安堂のカウンターで珈琲豆を挽いていると、乾いたベルの音と共に扉が開いた。
「ただいまー」
「おや?どうしたんだいリーナちゃん。入り口から入ってくるなんて珍し…あぁ、お友達かい?」
嶺平は最初はリーナが入り口から入ってくる事を珍しがったが、後から入ってきた彼女の学友…達也、深雪、エリカ、レオ、美月を見て納得した。
「ようこそ療安堂へ。店主でリーナちゃんの義理の父親の、華貫嶺平だ。ゆっくりしてってくれ」
「へ~…ここって、喫茶店と骨董品店が一つになってるんですか?」
「ああ。息子が旅行好きでね。良かったら色々と見てってくれ」
嶺平が珈琲豆を挽いている間、リーナ、深雪、達也以外のメンバーは療安堂の骨董品店を興味深げに見て回った。机に丁寧に並べられた様々な物の傍には値段が書かれた三角形の値札が置いてある。
「…あっ!この漫画って七十年前ぐらいに大流行した漫画ですよね!?」
美月が注目したのは二十数冊がセットになり、透明な保護カバーで丁寧に保存された鬼滅の○の単行本だ。
「あぁ、それかい?友人が譲ってくれたんだよ。なんでも、初版本で開くのも勿体無いからって」
「え!?この本初版本なんですか!?はぁ~……欲しいなぁ…」
と、エリカやレオも各々面白そうな物を見つける中、達也は箱にクッションと一緒に入れられたある勾玉型の石に目をやっていた。
「………すみません、この石は?」
「ん?…あぁ、それね。それは息子が川の清掃ボランティアをしてた時に拾ってきた石だよ。最初はかなり泥で汚れてたが、磨いたらご覧の通りだ。ただ、見た目は綺麗なだけの石だよ。五百円なんて逆にぼったくりなぐらいさ」
「…この石、買わせていただいても?」
その発言に、嶺平は軽く目を見開いた。
「…?構わないけど、ほんとにいいのかい?多分価値なんてあまり無いだろうが」
「いえ、もしかしたら場合によっては五百円では到底足りない額になるかもしれません」
「…宝石か何かってことかい?」
「いえ。仮定ですが、この石は『
「レ、レリック!?」
「…って、何だっけ?」
エリカの一言で、驚きに包まれた周りの雰囲気が一気に崩壊した。リーナとレオと美月は見事にずっこけている。
「簡単に言うと、現代科学では再現が極めて困難なオーパーツのことだな。キャスト・ジャミングを発生させるアンティナイトもレリックに分類される。これを見つけた、息子さんというのは?」
「頼斗かい?頼斗なら大学の講義が終わって……多分もうすぐ帰ってくると思うけど」
「ただいまー…ってあら?まだリーナ帰ってきてねーの?」
「…噂をすればなんとやら、だ。おーい頼斗。ちょっと店の方に来てくれ」
「どしたの父さ…ってあら?リーナ帰ってきてたんかい。お友達?リーナの兄ちゃんの頼斗だ。ってかこの前会ったか」
「あ、あの時の」
「お邪魔してます」
と、レオたちは三者三様の反応だったが、最も顕著な反応をしたのは…まさかの深雪だった。
「あ…」
「で、どしたの?」
「お前が前に拾ってきたコレなんだが…彼が言うにはレリックかもしれないそうだ。お前、鉱物鑑定とか実習でやってるんだろ?」
「レリックぅ?………ちょっと待ってて」
そう言って頼斗は棚の引き出しを開けて宝石の鑑定などに使いそうなルーペなどを出してきた。そして台の上に勾玉を置いてルーペで観察し始める。
「う~ん………!たしかこのパターンは…」
突然顔を上げた頼斗は今度は本棚の前に向かい何かを探し始めた。
「………あの、すみません。どこかで」
「ごめん、ちょっと待ってて。……え~とたしかこの辺に………あ、多分これだ」
そう言って取ったのは一冊の本だった。それを勾玉を乗せた台の横に置き、ペラペラとページを捲る。そしてその手はあるページで急に止まった。
「……あった!たしかこれと結構似てるパターンだよな……うん。多分レリック…かもしれない。宝石の中に高ランク魔法師が範囲系魔法を使う時に出す余剰想子と似たパターンがある。多分魔法の精密操作をアシストするタイプだね。ま、専門機関で調べないと確証はできないけど」
「……では、知り合いに預けても良いですか?父がちょうどFLTの重役で、これの分析にも詳しい知り合いが社にいますので」
「ああ、いいよ。どうせこのままじゃ埃被るだけだろうしね」
「ありがとうございます」
「どうしたしまして」
そう言いながら道具を戻す頼斗に、再び深雪が声をかけた。
「………あの」
「ん?あぁごめん。どうしたの?」
「三年前…沖縄でお会いしませんでしたか?」
「沖縄?沖縄で三年前………ああ!!!」
突然頭に電気が走った頼斗は深雪を指さしながら叫んだ。
「沖縄の空港で白い服着てた子!?」
「え?」
「で、君が…なんか荷物いっぱい持ってた子か!いやー覚えてる覚えてる。結構インパクトでかかったし。あの黒い服の人は、お母さんか何か?」
「…多分、そうですが」
「いやー、懐かしいなー、沖縄。あん時大変だったもんなー。いや懐かしいよ。てか、よく俺だってわかったね。会話してなかったと思うけど」
深雪はまだ何か言いたげだったが、結局帰路につくまで言いきれなかった。
1114:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
…てな感じで、三年前のことバッチシ憶えてたみたいです
1115:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
まったく…面倒だな
1116:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
ま、過ぎたことはしょうがないよ
1117:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
で、今は石川か
1118:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
はい。ポイントの近くに来てはいるんですが
1119:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
怪人はいない、と
1120:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
化けてるとかはないのか?
1121:音速のトレーナー ID:O21saMaN
たしかオルフェノクとかロイミュードって人に化けれたよね?
1122:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
だとしたらかなり面倒だぞ
1123:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
………いえ、見つけました。刃牙ニキの予想通り人間に化けてたオルフェノクです!
1124:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
マジかよ
1125:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
すいませんがLIVEに切り替えます!なんか女子高生三人を襲ってる!
1126:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
気をつけろよ!
「ちょっと待ちな、オルフェノク」
「あぁ?なんだ人間か。邪魔だよ。死にたくないなら失せな」
「おあいにくさま。死ぬ気もお前を見逃すつもりもないんでね!」
腰に何かを挿し込むスロットが付いたベルト…ファイズドライバーを着けた頼斗は旧式の携帯…ファイズフォンに『5』を三回入力し、ENTERを押して折り畳む。
そしてファイズフォンを高く掲げて言い放った。
スロット…トランスフォルダーにファイズフォンをセットして90度倒すと、赤い管…フォトンブラッドが全身に走り、赤い光が辺りを包む。そして光が消えると、頼斗は黒を基調としたスーツに銀の追加アーマー、半円形の二つの黄色い複眼が特徴的なライダー…『仮面ライダーファイズ』に変身した。
「フ、ファイズだと!?なぜここにいる!!?」
「なぜだろうな。お前が知る必要は無い!!」
仮面のようなメモリー…ミッションメモリーが付いたグリップ…ファイズエッジからフォトンブラッド製のミディアム刃を出した頼斗はそのままオルフェノクに飛びかかり、斬りつけた。
「早く逃げろ!!」
オルフェノクを蹴り飛ばしながら襲われていた紅い制服の高校生三人に指示を出すと、高校生たちは弾かれたように頼斗の後ろに下がろうとした。
「…良いこと思いついたぜ。そらよっ!!」
「きゃぁっ!!?」
「愛梨!!」
「しまった!」
オルフェノク…スパイダーオルフェノクは腕を伸ばして高校生の一人を掴んで引き寄せた。そして高校生に八方手裏剣のような武器の先端を突きつけて叫んだ。
「動くなよ?この女の命が惜しいならなぁ!?」
「マズイな…」
「オラァッ!!!」
「ぐぁっ!!?」
スパイダーオルフェノクのもう一方の手から繰り出された攻撃をくらい、火花を散らしながら頼斗は転げ倒れた。
「…ファイズも人質がいればこの程度か。ビビって損したぜ。こんな女が足手まといになっただけで手も足も出なくなるんだからな」
「………足手まとい、ねぇ…それはどうかな?」
頼斗がそう言った時だった。
「ぐああああ!!!?」
突然、スパイダーオルフェノクの背中に何発もの弾丸が叩き込まれた。それによってスパイダーオルフェノクの拘束が緩む。その隙に高校生は腕を振りほどいて頼斗の後ろに走り寄った。
「…ナイスタイミングだ、『オートバジン』」
スパイダーオルフェノクの後ろには、ホイールの盾のようなガトリング銃…バスターホイールを向けたロボット…バトルモードに変形した可変型バイクであるオートバジンがあった。
「くそ…不意打ちなんて卑怯だぞ!!」
「人質取ったお前が言えるか?それ」
「ぐぅ…かくなる上は撤退を」
そして頼斗は腕にデジタルリストウォッチ型のデバイス…ファイズアクセルを巻き付けて装着、付けられていたミッションメモリーをベルトのファイズフォンに挿し込んだ。
再び音声が流れて、胸を守るアーマーが展開されて内部の端子が露になる。そして電波が放たれるように黄色い複眼が発光し、赤く変色した。
これこそが『仮面ライダーファイズ:アクセルフォーム』である。
「これで…終わらせる!」
ファイズアクセルのボタンを押すと同時に、世界は減速する。否、そう錯覚させられる程に頼斗が速くなった。
アクセルフォーム下では、ファイズアクセルのボタンを押すことで、十秒間通常の千倍の速度で動ける『アクセルモード』を使える。
だがその十秒の制限を超えて使用すると本人は自爆して死亡、その周囲半径3キロは、劣化したフォトンブラッドによって汚染される。言うなら人型広範囲汚染爆弾フォームだ。
しかし、頼斗ならばその危険はない。これこそ頼斗が転生時に得た特典の真価なのだ。
そしてスパイダーオルフェノクの悲鳴すら聞こえぬ速さで次々にキックやパンチを繰り出し、頼斗は〆に入った。
「終わりだオルフェノク!」
脚部の筒…ファイズポインターにファイズエッジに挿し込んでいたミッションメモリーを挿してファイズフォンのENTERキーを押す。するとドリルのようなマーカー…ポインティングマーカーがオルフェノクに翳される。そして頼斗は勢いよく跳び、マーカーに蹴りを入れる。その蹴りに反応してポインティングマーカーがドリルのように叩き込まれる必殺技…『アクセルクリムゾンスマッシュ』がオルフェノクを突き抜けた。
キックが決まり、頼斗が着地するとアクセルモードは解除され、時の速さが元に戻る。
「ば、バカな………オルフェノクである俺が……があぁああぁあぁぁ!!!!!??」
オルフェノクは爆発し、赤色の∅と共に灰となって跡形も無く消えた。そしてファイズアクセルの音声と同時にアーマーが戻り、頼斗は最初のフォームに戻った。
「………さて、これからどうするか」
チラリと後ろを見ると、案の定三人の高校生が茫然とこちらを見つめている。すると、その内の金髪の女子高生…先ほど『愛梨』と呼ばれていた少女が口を開いた。
「………貴方は…?」
「………ファイズ。仮面ライダー、ファイズ」
「…仮面、ライダー………?」
「それ以上でも以下でもない。オートバジン!」
頼斗の呼びかけに反応し、オートバジンは瞬時にビークルモードに変形し、自動走行してきた。頼斗はヒラリとそれに飛び乗り、ハンドルに取りつけたファイズエッジのグリップを捻ってエンジンを吹かし、そのまま夜の闇に消えていった。
「………ありがとう。そして、必ずまた、お会いしてみせます…仮面ライダー」
少女…師補十八家の一つである一色家の一人娘である一色愛梨は頬を赤くしてそう呟いた。
1127:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
いや~、事前にオートバジン回り込ませておいて正解でしたよ
1128:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
祝え!!人々の夢を守りし希望の仮面ライダー、その名も仮面ライダーファイズ!完全勝利を果たした瞬間である!
1129:音速のトレーナー ID:O21saMaN
しかしアクセルフォーム無制限とかえげつないな
1130:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
普通ならあからさまに重すぎるデメリットを一切無視して戦えるとかイカれてるぞ
1131:音速のトレーナー ID:O21saMaN
俺とどっちが速いんだ?
1132:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
>>1131仮に音速ニキの最高速度がマッハ1、つまり秒速340mと仮定すると、大体それの50倍だね。340mを約0,02秒で走れるぞ。 実際は0,01972秒だけど
1133:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
>>1132歯?
1134:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
殺せんせーの2,5倍、だと…?
1135:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
仮面ライダーの力とはそれほどなのだ。しかし、その速さ故に耐えられる時間は短く、超過すれば命の危機に晒されるのだからな
1136:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
だが、それを補って余りある効果だぞ
1137:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
おまけにデメリットを無視できるときたもんだ
1138:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
そう考えると、デメリット無視という単純な効果がいかに強いか分かるな
1139:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
ヘルライジングも一挙手一投足の度に筋肉や骨が壊れては再生されるとかいうイカれたデメリットのせいで自害用フォームとか言われてますけど、普通に映画のラスボス相手にダメージ結構与えてますしね
1140:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
たしかに…あれはマジでトラウマものだよ
1141:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
実際試したことありますけど、スペックだいぶ高いですよあれ
1142:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
いや試したんですか?
1143:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
中々チャレンジャーだな
1144:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
誰でも最初はチャレンジャーだ
1145:音速のトレーナー ID:O21saMaN
さすがジムチャレンジャー。重みが違うな
1146:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
そういや、ハイパーカブトとか極アームズってデメリットあるのか?
1147:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
ああ。ハイパーカブトのハイパークロックアップなどはタイムスリップも可能だが、使い続けるとタイムパラドックスが発生して自身が消滅する可能性があるし、極アームズは使い続けるとオーバーロードインベスに変化し、ヘルヘイムの果実しか食べられなくなる。どちらも強いが、相当な危険を持っているのだ
1148:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
さらっとえげつないワードがポンポコ出てんのはどうなってんだ?
1149:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
ま、デメリットで言えば俺も最初は閻魔の扱いにゃ一苦労したよ。持ってるだけで覇気吸い上げてくるんだ。ま、今は従順だが
1150:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
俺もセックス・ピストルズの扱いに注意してるし
1151:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
そういやアイツら全員それぞれに自我あったり飯食ったりするんだっけか?
1152:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
筋肉は正直且つ従順だがな
1153:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
>>1152 お帰りくださいませ
1154:ID:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
やれやれだぜ…
1155:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>1154お前もだよ
1156:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
何と言うか…カオスだな
1157:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
取り敢えずもう寝ますわ
1158:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
俺も寝るか
1159:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
オヤスミー
1160:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
俺も…
いかがでしたか?
私としては出来る限り寄せたつもりですが、もしご指摘などあればお願いします。
次々回ぐらいで入学編終わりだと思います。
では。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.7
マズい、評価が少しずつ下がってる…!
怒られる………!!(迫真)
1161:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
高校の話聞くのって楽しいですね
1162:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
どうした唐突に
1163:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
最近義妹から高校の話よく聞くんですよ。仲良くやれてるみたいで安心しつつ、楽しいこととか聞くのが最近の楽しみになってまして
1164:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
ほう
1165:音速のトレーナー ID:O21saMaN
妹がいるってのはそういうことだよ
1166:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
ま、十香も似たような感じだしな。その気持ちはよくわかる
1167:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
弟分はいるが、妹分がいないからイマイチだな
1168:音速のトレーナー ID:O21saMaN
妹は良いぞぉ!
1169:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
姉妹のやりとりにほっこりすることはありますが
1170:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
妹、ねぇ…変態ッセイんとこのアーシアってのみたいなもんか?
1171:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
平和だなぁ
1172:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
妹…欲しいなぁ
1173:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>1172あげません!!!(迫真)
1174:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>1173YO☆YO☆YO☆(/。\)
1175:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
で、ミッション来たの?
1176:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
なぜそうなった?
1177:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
なぜわかったの?
1178:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>1177ゑゑ!?
1179:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
マジ?
1180:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
>>1175貴様、視ているなッ!?
1181:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
伊達に未来予知の特典を持ってないのだよ
1182:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
御名答、それも『グランドミッション』です
1183:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
なにっ!?
1184:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
グランドミッション…通称『原作クラッシャー』
1185:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
物語に大きく関与する一大ミッションだ。事前に何が起こるのか、その上で何をすべきかが事前に指示される……普段のミッションとは一線を画すものがほとんどだそうだ
1186:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
新人転生者の関門とも言えるね。時期的に考えて『ブランシュ』かな?
1187:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
そのようです。まさか母校にいて、生徒を蝕んでいたとは………ちょっと頭に来ますね
1188:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
…これ我々心配不要では?
1189:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
…敵根っからの悪人だけど、今回ばかりは同情
1190:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
頭に来た奴ってのァ、時々ドン引きするようなことを平然とするからな。事実俺もダチの士道がDEMのやつに撃たれた時はすぐクレイジー・ダイヤモンドで傷を治して、雑兵潰して首魁の奴を『スタープラチナ・ザ・ワールド“クレイジー・エクスペリエンス”』で時止めてひたすら制限時間まで殴る→クレイジー・ダイヤモンドで傷治す→また時止めてひたすら制限時間まで殴る→また傷治すの無限ループしたせいで十香や四糸乃たちを怯えさせちまったから、そこは反省しなきゃあな
1191:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>1190鬼畜かな?
1192:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
イッチ。わかってると思うが
1193:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
ええ。なるべく生かします。十数人ぐらいは保証できませんが
1194:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
ならいいが
「………ねぇ、ライトって明日大学休める?」
「どうしたんだいきなり」
晩御飯である唐揚げを大皿から取りながら放たれたリーナの言葉に頼斗は疑問符を浮かべた。
「どうなの?」
「…無理だな。なんでだ?」
嘘である。事実明日はグランドミッションの為講義をフリーにしてあるのだから。
「………実はね、明日講堂で一科二科の反対派とサエグサ会長との討論会があるんだけど、もしかしたらそこで暴動が起きるかもしれないから、応援が欲しいの」
「………………そんなことが、あるってのか」
「うん…」
「………
「!!」
無理、と最初に言われて少し悄気ていたリーナだが、続く頼斗の言葉でハッと顔を上げた。
「後輩の夢が進むかもしれないって大事な話だ。それに、可愛い義妹の頼みもある。実力行使は問題ねぇよ。こっちで、だがな」
ガチャリとガンモードのドリルのような武器…ドリルクラッシャーを出しながら頼斗はリーナにウインクしてみせた。
「…ありがとう!!」
「…頼斗、食事中に武器を出すのは止めなさい」
「あ、ごめん」
台所から出てきた嶺平に咎められ、頼斗はドリルクラッシャーをオーロラカーテンに突っ込む。
そして翌日、運命の日の夜が明けた。
1195:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
てなわけで、現在一高の近くのビルの屋上から講堂を見張っております
1196:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>1195お巡りさんコイツです
1197:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>1196トウッ!
1198:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
>>1197誰だお前は!?
1199:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
犬笛に咽び泣く男、スパイダーマッ!
1200:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
余裕か!!?
1201:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
でもただの人間相手ならぶっちゃけ余裕でしょ?
1202:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
>>1201うん
1203:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
だろうな…
1204:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
あれ?てか他のスレ民は?
1205:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
悪魔高校のバキ刃牙とデトアラのスタンド使い→授業中
世界を旅する飛行タイプ使い→なんかのポケモンバトルの大会中
音速のトレーナー→放課後のトレーニング中
ロズワール家の修行僧→執事としてのお仕事中
転生者ハンター逢魔時王及び隙間の悪転者狩り→悪徳転生者が巣くう場所見つけた言うてバイキングしに行った
1206:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
最後とんでもないことしてんじゃん
1207:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
あの二人はそれが日常茶飯事だ。理解しろ
1208:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
ん?
1209:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
どうした?
1210:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
なんか軍用トラック的なトラックが大量に来た。多分アレの中に武装した兵士がぎっしりですね。一応ここからLIVEに切り替えます
1211:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
中々多くないか?………っておい!?
1212:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
は!?
1213:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
いきなり
1214:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
校舎の角に命中したが…人的被害は無さそうだな
1215:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
行ってきます!!アイツら講堂に向かってる!
「死ね!」
「ほのか!!」
「逃げて!」
ナイフを持って迫るテロリストに、ほのか……光井ほのかは恐怖のあまり動けなかった。友人で幼なじみの少女…北山雫と最近仲が良くなった赤髪の少女…エイミィの声も届かない。そしてほのかとテロリストの距離が4メートル程になった時、突如六発の弾丸が二人を隔てる線になるように撃ち込まれた。
「うぉっ!!?」
「きゃっ!?………え…?」
恐る恐るほのかが顔を上げると、ラッパ銃のような武器をテロリストに向け、白狐の面を着けた男が二人の視線の先にいた。腰には回転式のハンドルが付いた装置が着けられている。
「……あれって…!」
「まったく…面倒ったらありゃしないな」
男…頼斗はメーター…フォースライドメーター付きの赤い装置…ハザードトリガーのスイッチ…BLDハザードスイッチを押して、腰のベルト…ビルドドライバーの穴…BLDライドポートに挿し込み、赤と青のボトル…ラビットフルボトルとタンクフルボトルを装填してハンドル…ボルテックレバーを回転させると、やけにうるさい音と共に真っ黒な金型…ハザードライドビルダーが頼斗の前後に展開された。
ドライバーの問いに頼斗は脱力しつつ小さく、それでいてはっきりと答えた。
【UNCONTROL SWITCH!!BLACK HAZARD!!ヤベーイ!】
ドガン、と轟音を立てて頼斗はハザードライドビルダーに押し潰された。そしてレンジが鳴る音と共にハザードライドビルダーが間から黒い煤のような煙を吐きながらゆっくりと展開されてベルトに格納される。
そして現れたのは、戦車を模した青い右の複眼と兎を模した赤い左の複眼以外が鈍く輝く果てしない黒に染まった戦士だった。
暴走ライダーの中でも有名な、『仮面ライダービルド:ラビットタンクハザードフォーム』に変身した頼斗はゆっくりとテロリストたちを睨み付ける。
「……う、撃て!撃てぇぇ!!」
テロリストの狂気の叫びと同時に数えるのも嫌になる数の弾が頼斗に襲いかかるが、その全てが虚しく弾かれる。寧ろ跳弾で苦しむ連中が出たぐらいだ。
「…これ以上待つのも無駄だな。終わらせよう」
BLDハザードスイッチを再度押してボルテックレバーを激しく回した頼斗は四つん這いになって獣のように力を込める。そしてまるで兎のように目にも止まらぬ速さで弾丸を躱しながら縦横無尽に跳び、手に持ったドリルクラッシャーでテロリストたちを斬り裂いた。
そして血に濡れたドリルクラッシャーをダラリと持ちながら残る複数名のテロリストの方をゆっくりと振り向く。その姿はさながら獲物を捕捉した猛獣そのものだ。
「ヒッ…!?」
「た、助けてくれ!俺たちただ一様……司一ってやつに命令されただけで」
テロリストたちは命乞いを始めたが、当の頼斗は聞く耳も持たなかった。
「い、嫌だあああぁぁあぁあああ!!!」
最後の叫びも虚しく、頼斗の必殺キックを喰らったテロリストは他のテロリストを巻き込んで遠くに吹き飛んでいった。後に残ったのは頼斗と被害者のほのか、雫、エイミィの四人だけである。
「……………ここは彼らに任せよう。俺は、俺のするべきことを…」
「…あ!あの!」
「ん?」
頼斗が振り向いた先には赤毛の少女…エイミィがこちらを何やら確信めいた顔で見ていた。
「三年前の沖縄の人ですよね?あの時はドラゴンみたいな格好だったけど…」
「………!」
その時頼斗はハッと思い出した。彼女は三年前沖縄の大亜連合侵略時にグレートクローズに変身して守った少女だったのだ。たしかに、言われてみれば面影が残っている。
「あの時は、ありがとうございました!!」
「………そうか」
おかしな形状のスマホ…ビルドフォンに黄色のボトル…ライオンフルボトルを装填して地面に放ると、ビルドフォンは瞬時にバイク…マシンビルダーに変形した。
「…じゃあな。俺にはまだ任務がある」
それだけ言い残し、頼斗はマシンビルダーを走らせて一高を後にした。
1216:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
取り敢えず一高での任務は完了しました
1217:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
まずは第一段階、か
1218:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
でも『一高での』任務ってことはまだあるよね?だいたい察してはいるけれど
1219:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
はい。これから奴らのアジトで一仕事です
1220:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
どうするんだ?そのままハザードで行くのか?
1221:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
…いえ。次に使うやつはもう決めてます
1222:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
なに?
1223:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
何を使うんだ?
1224:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
…すみませんが、それは事後報告でいいですか?一応映像は掲示板機能で録っておくので
1225:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
つまりそれぐらいのレベルのライダーの力で戦るってことか
1226:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
ええ
1227:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
パッと思いついたのはダークキバとかかな
1228:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
マッドローグとかもありそう
1229:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
そこは正義っぽく剛烈疾風だろ
1230:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
大穴でG-4とか
1231:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
>>1230それはないだろ。
1232:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
どれでもない、ですね。では行ってきます。そろそろアジトのそばなので
1233:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
気をつけろよ
1234:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
行ってこい
1235:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
はい!
本人の構想では次回で入学編完結(予定)です。
そしてメリークリスマス。
ささやかながら、こんな物をご用意しました。
どうぞ。
■ ■ ■ ■
︻ ︻ ︻ ︻
︻ ︻ ︻ ︻
次 回 予 告
︺ ︺ ︺ ︺
︺ ︺ ︺ ︺
「奴らを潰さなければこの事件は終わりません」
「一高生徒として、また部活連会頭として見過ごせんからな」
スレNo.8 怒る原始のドラゴン
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.8
予定より早く喘息落ち着いたので退院しました!
いやー、兄貴にも迷惑か………んん?
なんで評価が一回下がってんのかな~?
アイツ…ゆ"る"さ"ん"!!!
そうそう、この小説を読む時のBGMは現在絶賛放送中の仮面ライダーリバイスの『liveDevil』を推奨します!
歌詞がスーパーベストマッチなので!
例:禁断の力さえも味方につけて
君(リーナ)のために強くなる
理不尽(原作シナリオ)に絡め取られ
手懐けてみろ制御不能の力
真に戦うべきものは誰?
というわけで復帰後最速(家に着いたのは昨日の午後四時ぐらい)で書き上げました!どうぞ!!
「レオ、今だ!」
「
一高のテロリストたちを制圧した一行。そしてテロリストの首魁の反魔法師団体『ブランシュ』を壊滅すべく、レオは達也の合図で硬化魔法を発動し、車全体を硬化してゲートを破壊した。
「車の装甲を硬化したのか」
「その所為でヘロヘロだけどね」
「うるせぇ、平気だって………!!」
「?どうし………なっ!!?」
疲れ果てたレオが外の様子を見て絶句したのを疑問に思った面々は外を見る。
それは、まさに惨劇だった。
兵士…おそらく、ブランシュの構成員であろう男たちは一人残らず倒れ伏し、その近くには幾つもの銃器が転がっている。地面は抉れたり謎の割れ目などが入っており、所々で蒼白い炎が燻っている。
何より、ブランシュのアジトだろう廃工場は半壊していた。まるで何か大きな手で抉り取られたように荒々しく破壊されている。その光景は災害が通った後のようだ。
「………なんだよ、これ…」
「…………達也くん。ブランシュのアジトって、ここで合ってるのよね?」
「…ああ」
「……一体、何が起きたってんだ…!?」
「………」
車から降りたエリカは地面に刻まれた割れ目を観察する。そして確信めいた顔で達也たちの方を向いて結論づけた。
「…間違いないわ。この割れ目、刀傷よ」
『!?』
「…ってことは、これは剣でできた痕なのか?」
「ええ。でも、地面にこれ程の割れ目を創れる刀なんてそうそう無いわ。名刀…でも不可能ね」
「………とにかく、中に入ろう。奴らの偽装工作という線も捨てきれない」
外をエリカとレオに任せて、達也、深雪、十文字、桐原の四名は廃工場に足を踏み入れた。そして探していた人物は意外とすぐ見つかった。
廃工場の中核辺りの部屋、壁や天井、床に血が飛び散っており、死体や銃器が幾つも散乱しているその部屋に、右腕が斬り飛ばされた眼鏡付きの優男が壁にもたれかかるように倒れている。達也はその男…ブランシュ日本支部のリーダーである司一に腹パンを入れて無理矢理起こした。
「ゲホゲホッ!!た、頼む!!殺さないで!!!私をアイツの元に連れて行かないでくれぇえ!」
「テメェ…!」
「待て。この男はもう、相応の罰を受けている。それよりも聞きたい。ここで何が起きた」
十文字が桐原を制して司一に質問すると、一は狂った様に首を左右に振りながら早口で答えた。
「し、知らない!外で何か騒音がしたと思ったら壁が吹き飛ばされて…外から…………!!頼む!もうこの際魔法師でもいい!!牢獄でもいい!!アイツから助けてくれ!!アイツは………」
ぜえぜえと荒く息をする一に、一同は疑念と一抹の恐怖を抱いた。事情は分からないが、下手をすれば自分たちも巻き添えになった可能性があったからだ。
「…私よりも、外の連中の方が知ってるはずだ。頼む!もう何でもいい!助けてく」
叫びを言い終わらない内に一を魔法で気絶させた十文字は三人に次の指示を出した。
「取り敢えず、外に生存者がいないか確認して、いれば話を聞こう。ともかく、情報が足りん」
そうして外に出て、達也たちは生存者を確認する。大半は死亡していたが、四人は息があった。その連中も、目を覚ますと狂ったように叫び、命乞いをしたが、やがてポツリポツリと当時の状況を話し始めた。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
――俺たちは、一様の指示通り魔法師や警察を返り討ちにするために構えていたんだ。そしたら…
「………もし」
「あぁ?何だお前」
――突然、狐の面を着けた男が来たんだ。
「ここが、『ブランシュ』のアジトなのか?」
「!!それがどうした!」
――俺たちは、警察の手先かと思って構えた。
「………いや、その反応だけで十分だ」
――ソイツは、腰に剣が刺さった装置を着けた。
「………唐突で悪いが………」
――そしたら、小さな白い本を出して…
――更に小さな赤い本を挿し込んで、それを腰の装置に挿したんだ。そしたら、空から半透明の同じ白い本が落ちて来て、その後ろから骨のドラゴンが両手を広げながら現れた。そしたら、肩を鳴らしながら剣を逆手で持って…
――何かを呟いて引き抜いたら、その骨のドラゴンに抱かれて…ちょっと瞬きしたら、骨の怪物になってたんだ。
「あぁああぁぁぁああぁあああぁ!!!!!」
『ぎゃあああぁああぁ!!!!??』
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
「――……後は、見ての通りだ………アイツは、人間なんかじゃない。魔法師ですらない。アイツは………化物なんだ……!!」
「………その男性…『変身』と言ったのでは?」
「深雪?」
深雪が呟いたその言葉に、テロリストは過剰な反応を示した。
「そ、そうだ!!!確かにそう言った!!!!!まさか、アレはお前らの兵器なのか!!?」
「………いえ。おそらくその男性は、私が………私たちがずっと探している人物です」
「…まさか」
「はい。おそらくその男性は………」
1236:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
これは………
1237:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
???「エッグい!」
1238:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
………
1239:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>1238いけず!鬼!!悪魔!!!
1240:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
もう止めて!
1241:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
>>1240HA☆NA☆SE!
1242:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
イッチのライフは0よ!もう勝負は着いたのよ!
1243:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
…何なんだこの茶番劇
1244:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
さぁな
1245:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
まぁ、そういうミッションだからな。ルール上は何一つとして問題は無い
1246:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
ただ、一般人からすればちょっと殺り過ぎよね、ってだけよ
1247:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
…これ俺ヤバいことしました?
1248:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
問題は無いから安心しろ
1249:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
ただし、イッチは怒らせたらマズイってわかっただけの話だ。あれだけ派手に悪事をやった連中なら文句は言えまい
1250:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
にしても、プリミティブドラゴン、かぁ…
1251:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
どんなライダーなんだ?
1252:音速のトレーナー ID:O21saMaN
一言で表すなら、『怪物』だな。禁書が変化して生まれたワンダーライドブックというアイテムで、使えば強制的に暴走する
1253:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
下手をすれば最初に使ったハザードフォームよりもヤベーイ暴走フォームだね。ハザードと違って最初から理性を失うから尚タチが悪い
1254:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
後に制御は可能になったが、普通ならあまり推奨はできないフォームだ。イッチなら問題はないが
1255:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
…にしては、まるで暴走してるかのような暴れようだったけどな
1256:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
ああ。まさか必殺技で相手を骨の手で掴んで壁と一緒に抉り取って投げ飛ばすとは…
1257:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
ボスの部屋では竜巻みたいに荒れてたからな
1258:音速のトレーナー ID:O21saMaN
…敵の死に方がスバル君を彷彿とさせますね
1259:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
…まぁ何にせよ、ミッションは完了しました
1260:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
しかし、おかしな話だな。魔法師を嫌う集団が魔法師を使うとは
1261:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
駒扱いってことじゃないのか?
1262:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
そういうカルト集団は基本駒だとしてもソイツらを使うことすら極端に嫌がるものだが
1263:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
……よし、完成
1264:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
ん?
1265:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
どうした?
1266:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
いえ、なんでも。では一旦失礼します
1267:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
おう
四月二十四日、達也、深雪、リーナ、エリカ、レオ、美月にほのかと雫を加えた八人は現在、療安堂でお茶会をしていた。
「随分と賑やかだけど、何かあるのかい?」
不思議に思った嶺平が訪ねると、達也が苦笑いを浮かべながら答えようとした。
「お疲れ様会のような」
「今日はね~達也君のお誕生日会だよ!」
『えぇ!?』
達也の言葉を遮って出たエリカの突然の発言に、レオも美月もほのかも雫も驚きの声を上げた。如何やら友人たちには言ってなかったようだ。
「エリカちゃんなんで教えてくれなかったの!」
「だって正確の日付は知らないし、四月だったら誤差の範囲だろうって昨日深雪に……」
「ええ。良く知ってるわねとビックリしたけど」
「………ねぇ達也君、もしかして……」
「あぁ、今日が誕生日だ」
「深雪謀ったわね!?」
「あら、私は何も言ってませんよ?」
澄まし顔でとぼける深雪にエリカはぐぬと顔をしかめるが、とある人物がその空気を破壊した。
「やっぱり?いや~、作っておいてよかった」
『?』
厨房から出てきたエプロン姿の頼斗は、何やらリボンで装飾されたプレゼント箱のような物を両手で持っていた。
「というわけで…」
頼斗がリボンを解いて箱を開けると、中にはチョコクリームで『16』と描かれたホールショートケーキがあった。
「俺からの、誕生日プレゼントってことで」
『お~!!』
まるで予知していたかのように出されたケーキに目を輝かせ、面々はケーキを頬張った。
「……~~んまいっ!!」
「クリームもさっぱりしていくらでもいける!」
「でしょ?自信作だからね♪」
「………」
ケーキを頬張る面々を見て胸を張る頼斗を、達也だけは怪訝な目で見ていた。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
「………師匠。華貫頼斗についてですが」
「…ああ、彼ね。彼だけど、君の予想通りとだけしか言えないね。今は」
「……いえ、それだけで十分です」
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
「………あれ?お気に召さなかった?」
「!いえ、美味しいです」
「?そっか。ならよかった」
ニコニコと笑顔を見せる頼斗に、悪意は欠片もない。そう理解している達也だが、警戒は解いていなかった。
「(……仮面ライダー…いずれは世界を大きく震撼させかねない。だが……味方であってほしいな)」
チラリと自身の妹のケーキを頬張る顔を見て、達也もケーキを再度口にした。
Unknown:???
どこだ………!これか
Unknown:???
…三年前に処分済み…?………まぁいい…
Unknown:???
俺が…この世界の主人公だ…
Unknown:???
この世界は、俺の望み通りでないとダメなんだ…
Unknown:???
リーナはいないが…代えの女はいくらでもいる
Unknown:???
深雪にエリカ、美月にほのか…雫も捨てがたい…
Unknown:???
行けるのは…まぁ筋書き通りなら来年か
Unknown:???
待ってろよ………金も名声も、女も…この世界の何もかもは俺の所有物だ…!!
See you Next thread…
回
予
告
次回の、マッドでヤベーイやつは!?
夏の一大イベント、開幕!
「今年も九校戦の季節か~」
勿論頼斗も応援に!
「やった~!!」
そんな大会に迫る脅威とは…!?
「おいおいおい!何だよあれ!?」
スレNo.9開幕、
というわけで、いかがでしたか?
これが多分今年ラストの投稿です。
また来年、楽しみにしててください!
それでは、良いお年を!!!
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
九校戦編
スレNo.9
新年明けましておめでとうございますって文法上おかしいらしいですね。
そんなこんなで九校戦編、開幕です。
ではでは、どうぞ!!
1:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
スレを更新しました。皆さんこれからもよろしくお願いします。
2:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
この前の一件で1000逝ったからな
3:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
そう考えると感慨深いねぇ
4:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
新参者ですが、噂の暴走ライダー転生者のスレってここ?
5:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>4なんか来たぞ
6:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
取り敢えず自己紹介だな
7:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
どうも、プリキュア世界の怪人王です。公式で怪人に分類されてるやつや、怪人が変身するライダー(ファイズやゴルドドライブ、パラドクスやエボル、キルバスやアナザーライダー、雷やアークゼロ、ストリウスなど)に変身できます
8:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
>>7なるほど、わからん
9:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
しっかしまたキャラ濃いの来たな
10:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
>>7普通やられるサイドじゃねぇか?
11:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
>>10勿論最初は殺されかけましたよアッハハハ
12:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
笑い事じゃねぇだろ
13:音速のトレーナー ID:O21saMaN
でも見た目が見た目なんだよなぁ
14:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
似た者同士、仲良くできればと
15:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
こちらこそです
16:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
………
17:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
どしたんだオーマニキ
18:音速のトレーナー ID:O21saMaN
………もしかしてアナザーライダーだから?
19:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
あ~
20:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
ん?あぁすまん。少しウトウトしていた。何せ久々の休暇だからな。今は房総半島のビーチだ。青い海に綺麗な砂浜。文句無しの満点だ。
21:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
房総半島…千葉県か
22:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
そういやオーマニキ以前休暇欲しいっつってたな
23:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
よかったじゃねぇか
24:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
まったくだ。生きてて良かった…
25:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
そこまで言うレベルですか…
26:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
>>20楽しんでるとこ残念だけど、ちょっといい?
27:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
なんだ貴様。こんな時に
28:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
ちょっと気になる話が出てきたわ
29:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
?
30:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
どしたんですか紫ネキ
31:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
このスレのイッチ君の世界に、気になる転生者が飛ばされたらしいの
32:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
なに?
33:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
詳しいことはまだ調査中だけど、一応頭の片隅には入れておいてねって話
34:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
>>33わかりましたー
「ねぇねぇ頼斗!」
「どしたんだリーナ」
晩御飯の片付けをしていた頼斗に、リーナがものすごいニコニコ顔で話しかけてきた。こういう時は大抵良いことがあった時だ。
「アタシ、九校戦の代表になったの!」
「お~、おめでとう!!そっか。もう九校戦の季節なのか~」
九校戦とは、全国に九つある魔法科高校の代表選手たちが十日間、一年生のみが出る新人戦と二、三年生が出る本戦にて六つの競技で優劣を競う、魔法科高校にとっての一大イベントだ。テレビで放送などもされるため、活躍すれば必然的に知名度も上がる。まさに魔法科高校生には外せないものとなっている。
無論、代表選手になるにはかなり優秀な成績を修める必要があるため、その難易度は高い。
「それでね!頼斗にも応援に来て欲しいの!」
「中々難しいこと言うな~…あ、でもいけるか。父さん。行っていい?」
「あぁ。問題ないよ」
「だってさ」
「やった~!!」
こうして、頼斗は九校戦の応援に行くこととなったのである。
35:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
というわけで現在、バスの後方、なるべく自然な位置でバイク走らせてます
36:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
??????????
37:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>35いきなり意味不明で草
38:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
モラルって知ってるか?
39:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
最近のイッチ、シスコン拗らせてないか?
40:音速のトレーナー ID:O21saMaN
呼んだ?
41:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
>>40呼んでおりません
42:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
…ま、本人同士の問題だからいいんじゃないか?
43:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
上に同じく
44:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
…私も
45:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
いや~実は『バスを護衛しろ』ってミッションが来てまして。でなきゃ俺もこんなストーカー紛いなことしませんよ
46:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>45安心と信頼のミッションだったんかい
47:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
なるほど
48:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
ってヤバい!!
49:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
なんだ!?
50:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
どうした!?
51:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
車が分離帯飛び越えてバスに突っ込んできた!!しかも炎上してるし!!
52:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
はいぃ?
53:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
すみませんけどここからLIVEに切り替えます!
「おいおいおい!何だよアレ!!?」
バイク…レッドランバスに乗りつつ悪態を吐きながら、頼斗はベルト…ギャレンバックルに鍬形虫が描かれたダイヤのAのトランプ…チェンジスタッグを入れて腰に当てると、カードのようなベルトが射出され、装着された。そして何かを溜め込むような待機音が流れる。
ギャレンバックルのハンドル…ターンアップハンドルを引くと、チェンジスタッグが装填されたカードスロットが回転し、金色のダイヤに下地が緑の模様が現れる。そしてバックルから鍬形虫が描かれた青い板…オリハルコンエレメントが展開された。頼斗がレッドランバスに乗りながらそのオリハルコンエレメントを通過すると、オリハルコンエレメントは膜のように一瞬伸び、直後に貫通した。
そして頼斗は、紅色のスーツに銀のアーマー…オリハルコンブレスト、緑の複眼…オーガンスコープが特徴的な鍬形虫のようなライダー…『仮面ライダーギャレン』に変身した。
「(間に合うか!?…でも!)やるしかねぇ!!」
レッドランバスから手を離し、右腰のホルスター…ラウザーホルスターから菱形銃口を持つ銃…ギャレンラウザーを引き抜き、扇…ラウズカードを格納しているオープントレイを展開し、三枚のカードを引き抜く。ダイヤの2と4と6…『バレットアルマジロ』と『ラピッドペッカー』、『フライファイア』をラウズすると、それぞれのカードからオリハルコンエレメントが出現してギャレンラウザーに吸い込まれ、浸透する。
「止まれええぇぇ!!!」
そしてギャレンラウザーをバーストモードに切り替え、炎上し、滑走してくる車に頼斗は躊躇なく必殺技である『バーニングショット』を何発も叩き込んだ。着弾する度に強い爆発が車を減速させ、最後の一発が着弾した時には、車は炎上こそしているものの完全に停止していた。
「……は~、どうなることかと思ったぜ…!?」
安心しきって後ろを見ると、一高の制服を着た男子生徒が猛ダッシュで走ってきた。
「うおぉぉおおぉいっっ!!??」
そして続けざまに繰り出された跳び蹴りを仰け反って避けた頼斗はレッドランバスから降り、ホルスターにしまったギャレンラウザーを再度構えた。
「………オイオイ、何の真似だ?」
「…お前は誰だ」
「質問を質問で返すなよ………通りすがりの仮面ライダーだ。それがどうした」
「正体を現せ」
「………断る、と言ったらどうする?」
「今ここでお前を倒す」
「…あっそ。なら…」
「俺はここらでお暇させてもらう」
「!待て!!」
再び取り出したカード…『カメレオンシーフ』をラウズし、頼斗はその場から消え去った。後に残ったのは困惑する代表選手たち、燃える車、そして男子生徒…達也だった。
「………仮面ライダー…また違う姿か………」
達也にとって、仮面ライダーとはどんな存在なのか。それは彼しか知らないことである。
54:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
なんで俺あんな嫌われてんの…?
55:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
とびげりって外れたら自傷するはずだが
56:音速のトレーナー ID:O21saMaN
今はポケモンから離れろ
57:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
なんやなんや、随分おもろいイッチやのぉ
58:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
>>57また誰か来たな
59:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
このあからさまな関西弁…電脳空間…あ、もしや
60:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
ちょい待ち。自己紹介ぐらいさせてくれや。お初やな。見ての通り、キバオウの憑依転生者や。『時喰王』っちゅー、まぁ言うたら仮面ライダーガオウに変身できる茅バカのやつも知らんユニーク持ちや。無論ガオウライナーも呼べるで
61:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
なんだと!!?
62:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
あーあー、6号ニキが反応しちまったよ
63:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
電車が関わると人が変わるからな
64:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
難儀なやっちゃな…にしても、暴走ライダーとは珍しいパターンやな。普通はダークライダーとか敵対ライダーやと思うが
65:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
…言われてみれば
66:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
あ、それクジ引いて出たんです
67:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
【速報】イッチのヤベーイ特典、まさかのクジ
68:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
なんじゃそりゃ!!?
69:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
>>68シンケンゴールドかな?
70:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
あ、すみません。ちょっと話をするので、一旦抜けます
71:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
頑張ってなー
72:音速のトレーナー ID:O21saMaN
もう古参勢の態度になってやがる…
「……久しぶりだね」
「ご無沙汰してます、九島閣下」
来賓用のソファーに座り、頭を下げる頼斗に、老人…十師族『九島家』の当主である『九島烈』に頭を下げた。
「頭を下げる必要も、閣下などと付ける必要もない。私と君の仲に溝があるようだからね」
「……わかったよ、烈さん。悪いな、ホテルの部屋まで用意してもらって」
「構わないさ。彼女も、なるべく近くに君がいた方が良いだろうからね」
「ああ。…そういや、少しいいか?」
「何だね?」
「…今回の九校戦、何か臭うんだ」
「…?」
急に真剣になった頼斗に、烈は片眉を上げた。
「今日、一高のバスが自爆特攻を受けた」
「なにっ!?」
「俺が止めたから、リーナは勿論選手やスタッフに傷一つ付いてねぇよ。ただ…乗ってた魔法師は完全に死亡してる。車をパンクさせ、回転を加え、上方向に吹き飛ばす…その三つの行程に最小限で最大効果の魔法が使われてた。おそらく、かなり大きな組織が今回の大会に一枚噛んでるぞ」
「………貴重な情報に感謝する」
「いいよ。
「…憶えていたとはね」
「当たり前だ」
―――――――
―――――
―――
「…リーナは今まで『スターズ総隊長候補』なんてデカい地位を無理矢理与えられたせいで仲間に命を狙われる事態になった。そんなコイツに、『十師族の末席』なんてモンをまた与えようってんなら…リーナの傷を抉る真似をしようってんなら、アンタだろうが神だろうが容赦しねぇぞ」
「……そうか。なら、約束してくれ。その娘を、護ってくれる、と」
「元よりそのつもりだ」
「………わかった」
―――
―――――
―――――――
「………さてと、そんじゃあ俺は部屋に戻るよ。光宣によろしく頼む」
「あぁ。と言っても、彼は本家だがね」
「…流石に治したとはいえ、リハビリは要るか」
「治してくれただけでも十分さ」
「恩返しは人の常だからな。それじゃ」
「うむ」
オーロラカーテンを展開し、頼斗はその中に消えた。そして残った烈は、先ほどの話について考え始めた。
「(…魔法師は貴重な人的資源。それを軽々しく扱える組織………ブランシュの残党、或いは…)」
候補を挙げながら、烈はまだほんのり温かい紅茶を啜った。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
「ふぅ………ん?」
ホテルの部屋で寛いでいると、ビルドフォンが鳴った。着信に応じると、聞こえたのはリーナの声だった。
「どしたー?」
『…ねぇ、ライト。この前、石川?で女の子助けなかった?変身して』
「………ナンデワカッタノ?」
「実はさっき…」
時は一時間前に遡る…。
―――――――
―――――
―――
リーナ、深雪、ほのか、雫が談笑していると、紅色の制服を着た第三高校の生徒が三人やっていた。
「さ……さぞかし名家の御出身とお見受けするわ。私は第三高校一年、一色愛梨。そして同じく十七夜栞、四十院沓子よ」
「第一高校一年、司波深雪です」
「華貫麗奈よ」
「司波…華貫……?……あら、
「あの御方…?」
「ええ。
瞬間、その場にいた全員は深雪から激しい冷気を感じた。
「……そうですか。なら、私は貴女たちにだけは負けられませんね」
「…望むところですわ」
朱と蒼。二つのオーラをぶつけながら睨み合う二人を見て、仮面ライダーの正体が頼斗だと知っているリーナは額に汗を浮かべながらジュースを吸っていた。
―――
―――――
―――――――
『………ってことがあって』
「………嘘だろ」
『…女誑し』
「え?ちょ、リーナ?今なんて……切ってるし」
ツーツーと音を出すビルドフォンを見て、何だったんだろうかと考え、やがてもういいかと結論づけた頼斗はそのままベッドに倒れて眠りに就いた。
73:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
ふぃ~、今日も一日疲れたぜ…
74:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
お、6号ニキか。イッチはいないぞ
75:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
珍しいな
76:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
寝てるんじゃねーか?
77:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
たしかに…ありえそうですね
78:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
まぁ、今日はいろいろあったしな
79:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
まったくや。過去スレ見たらだいぶエグかったで
80:音速のトレーナー ID:O21saMaN
妹も危なかったそうだし、そりゃ疲れるさ
81:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
まぁ、転生者と言えど一般人に変わりないからな
82:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
…どうやらまだイッチはいないようだな
83:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
お、オーマニキ。どうしたんだ?
84:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
いや、以前あの女が言ったことで進展があってな
85:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
あの女って、紫ネキか?
86:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
あー、イッチの世界の転生者の件?
87:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
ああ
88:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
で、それがどうかしたのか?
89:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
そうだ。オーマニキが誰かに頼るような素振りするなんてよっぽどだぞ
90:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
何も頼るわけではない。そもそも転生者ハンターといえど他の世界への干渉は最終手段なのだ。その世界で対処できることは極力その世界で解決すべきというルールがある。我やあの女はその最終手段の戦力に過ぎん
91:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
へ~、そんなルールがあったんすか
92:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
たしかに、結構意外やな
93:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
もっとバンバン刈るもんかと
94:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
それは様々な世界が有り、更にそこから幾つもの平行世界と蟻の巣のように分離しているからだ。例えばイッチのいる『魔法科高校の劣等生の世界』にも無数の世界線がある。イッチがいるのはその中のたった一つの世界だということだ。つまり必然的に転生者は膨大な数になる。そうなればそれぞれの世界で対処しきれないやつなど幾らでも湧く
95:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
ほ~、ためになるの~
96:音速のトレーナー ID:O21saMaN
一つ作品が生まれたら、また幾つも平行世界ができるってことか
97:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
そういうことだ
98:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
で、肝心の進展って?
99:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
ああ、そうだな
100:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
奴の特典は…
スレ民紹介のコーナー
プリキュア世界の怪人王:現在は七色ヶ丘市に住む転生者。ン・ダグバ・ゼバやオルフェノク、イマジン、ドーパントなどを始めとした怪人や、ファイズや電王(ライナーフォームを除く)やポセイドン、バロン(初期フォーム含む)、チェイサー、パラドクス、エボル、ブラッド、滅亡迅雷、ファルシオン、ストリウスなどの怪人が変身するライダーにも変身できる。尚、その場合身体が自動的に最適化されるのでイッチ同様デメリットは無い。一見イッチの劣化版だが、平成と令和の怪人ならば何にでもなれるため、必ずしも劣ってるわけではない。尚、今まで助けたプリキュアたちの大半から好意を寄せられているため、アークの力でラーニングしてFXで稼いだ財力にものを言わせて各地を転々と引っ越ししている。プリキュアたちと時に共闘し、時には厳しく大人のルールやマナーを教えている。そのため序盤は嫌われがち。
電脳空間の時喰王:キバオウの憑依転生者。バグかは不明だが、ゲームマスター兼ラスボスである茅バカ(時喰王ニキ命名)すら想定外の力(転生特典)である仮面ライダーガオウに変身できるユニークスキル『時喰王』を持つ。その力を活かせば『状態異常』や『ダメージ』を受けた『過去』を喰らって無かったことにできる、イカれた力である。前世では剣道の達人で、キリトの師匠として剣のあれこれを教えている。基本一人を好むが、認めた相手とは仲良くする。キリトと二人でPoHを倒した。その後で何故かシノンに懐かれている。ナンデヤ!!?
というわけで、いかがでしたか?
それでは今年も一年、よろしくお願い致します!
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.10
九校戦、まだまだ行きます!
どうぞ!!
101:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
九校戦会場なう
102:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
Twitterはここじゃねーぞー
103:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
てか今更だが、九校戦って何だ?
104:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
説明しよう!九校戦とは!以下六つの種目を十日間、二三年生が出る本戦と、一年生が出る新人戦に分けて各競技で得られるポイントの合計を競うイベントだ!
『スピード・シューティング』!
選手のいる台の両サイドから飛んでくるクレー100発をどれだけ魔法で壊せるかを競う。スタミナ管理や選手と作戦スタッフ、エンジニアとの複雑な連携が大切になる、言わば魔法版クレー射撃。ただし、弾は魔法であるため、序盤に飛ばし過ぎるのはただのバカ。ほぼ確実に終盤辺りで倒れる。
『クラウド・ボール』!
仕切られた空間内のコートで、最大9個のボールをラケット又は魔法を使って相手側のコートに打ち込み、何回相手のコートにボールが落ちたかを競う。テニスと違うのは、ボールがコートにバウンドした時点で得点になることと、ボールが二回以上バウンドしても競技は続行されること。選手のスタミナと動体視力、判断力が鍵となるね。ボールの軌道を察知して打ち返すのか、一つのボールを諦めて複数のボールを相手コートに入れるのか、試合中の選手同士の駆け引きも見所だ。
『バトル・ボード』!
サーフィンとカーレースを組み合わせたような競技で、一番早くゴールした選手が勝ち。この競技では、魔法による妨害などが許可されているのが凄いね。選手に直接放つのはアウトだけど、『水面に対して魔法を使う』のはアリ。水を沸騰させる、みたいなレベルはダメだけど、魔法で波を起こすにしても、それが自分の加速に使うのか、はたまた相手の妨害に使うのか、選手の工夫も大事な要素になる競技だ。ちなみに推進力にも魔法を使うから、妨害してるだけでも、ただ進むだけでも勝てない競技だね。
『アイスピラーズ・ブレイク』!
互いの陣地に設置された12本の氷柱を魔法オンリーで倒し合い、先に相手の氷柱を全て倒した方の勝利となる。氷柱は倒すだけじゃなく、粉々に粉砕するように、とにかく倒すか壊すかすればいい。つまり選手の魔法力がいかに高いかが鍵だ。この競技は性質上、他の競技と比べて決着は早く着くからね。だから開幕と同時にいかに強力な魔法で氷柱を倒すかが勝負の決め手となりやすい。長期戦に持ち込み、相手のスタミナを削ってチャンスを待つのも手の一つだけど。
『モノリス・コード』!
男子限定の競技で、三人の選手が草原や市街地、森林といった様々なステージに配置された互いの『モノリス』と呼ばれる黒い板を専用の無系統魔法で割って、そこにある512桁のコードを打ち込んで送信するか、相手選手三人のヘルメットを奪い取るか気絶させたら勝ち。ちなみに徒手格闘は原則禁止だよ。
『ミラージ・バット』!
『九校戦の花形』とも言える女子限定の競技で、空中に投影される球体を魔法を使って跳躍し、叩くことでポイントになり、三ラウンド以内で一番ポイントを獲得した選手が勝ち。ラウンドが終わるまで跳び続けるから、ミラージ・バットの体力の消費量はフルマラソンに匹敵するとも言われているよ。ちなみにこの競技は、選手たちが妖精のようなコスチュームを纏うことから、通称『フェアリー・ダンス』とも呼ばれているそうだよ。生で観てみたいなぁ。
105:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>104説明乙
106:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
にしても、ミラージ・バットは女子がやる競技じゃねぇよな
107:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
フルマラソンか…一向に構わんッッ!
108:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
ゴリマッチョな妖精とか見たくもねぇよwww
109:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>108どこの世紀末ならそうなるんだ?
110:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
>>104最後自分の願望じゃないですか
111:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
>>104???「その欲望、解放しろ」
112:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>111カザリかな?
113:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>112ウヴァもあり得るぞ
114:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>113ガメルもいるし
115:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
>>114大穴でアンク
116:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
メズール「ハァッ☆」
117:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
グリードが大量発生してるんですが…
118:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
居たかイッチ
119:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
あ、オーマニキ
120:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
すまんが、一旦三人にしてくれ。相談ニキは残ってくれ
121:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
どしたんですか?
122:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
以前、紫ネキが言ってた話は憶えてる?
123:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
俺が今いる世界にいるもう一人の転生者ですか?
124:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
うむ。最初に言っておく。すまんが今回の一件は極力お前の力だけで解決してほしい
125:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
どうしてです?
126:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
まずは奴の特典から説明だな。奴の特典は簡単。仮面ライダージオウに変身できる能力だ
127:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
ジオウ!?
128:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
ところでイッチ君。君はライドウォッチについてどこまで知ってる?
129:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
えっと…仮面ライダーの力を籠めたデバイスで、起動することでそのライダーの様々な力を使い、ジクウドライバーを使えば変身などが可能、ですよね?
130:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
まぁ、だいたいはそんなとこ
131:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
我といえど、力はライドウォッチが持つ。普段は私の体内にあるがな。問題はそのライドウォッチだ
132:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
イッチ君。ライドウォッチの大原則は知ってる?
133:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
………!そうか
134:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
『ライドウォッチは同じ時間軸上に二つ以上同種類は存在しない』!!
135:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
その通り。我がジオウ系転生者がいる世界に入ろうとすると、ライドウォッチが反発して入れないのだ。つまり、我はジオウの力を持つ転生者の世界だけは干渉できない。基本そういった転生者はあの女の仕事だ
136:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
そんな…
137:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
ただ、悲観するには早いよ
138:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
今の奴なら、お前で十分に対応できる
139:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
でも、グランドジオウとか出されたら…
140:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
できないんだよ、それが
141:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
ゑ?
142:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
お前は今アギト、ファイズ、ブレイド、カブト、電王のライドウォッチを保有している。グランドジオウに変身するには二十種全てのライドウォッチが必要である以上、お前ならば十分に対応できる。奴が持ってるのはジオウ、ビルド、エグゼイド、ゴースト、ドライブ、ガイム、ウィザード、フォーゼ、オーズ、ダブル、ディケイド、キバ、響鬼、龍騎、クウガ、そしてジオウⅡだ。
143:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
更に君はジオウⅡに対応できるゲイツリバイブにノーリスクで変身できる。つまり、君が自主的にライドウォッチを手放すようなことにならない限り、敗けはないよ
144:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
なるほど
145:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
奴はどうやら、お前の義妹の友人やクラスメイトたちを自身の所有物にし、自分だけの
146:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
ありがとうございます
147:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
せっかくの義妹さんの晴れ舞台、楽しんでね
148:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
はい!
「たしかリーナが出るのは……アイスピラーズ・ブレイクとミラージ・バットか」
三日目までに関しては本戦、特に真由美などの後輩が出るため、頼斗としては後輩の成長具合を観る程度の感覚だ。が…
「…ま、そうなるよな」
試合の結果は見え透いていた。真由美も摩利も、他校の生徒を寄せ付けないぶっちぎりだ。しかし、摩利に関しては準決勝に例外がいる。
「問題は第七高校…『海の七高』と呼ばれるからには相応に強ェぞ。ま、余程のアクシデントがなけりゃあ大丈夫か」
ググッと伸びをして部屋に戻った頼斗は、そんなフラグじみたことを呟いてベッドに倒れ込んだ。そして翌日、頼斗は朝イチで目を見開いた。と言っても、彼が起きたのはちょうどバトル・ボード準決勝が始まる二十分前だが。
「…は?」
彼の目に映っているのは、新着のミッション。そこには『バトル・ボード準決勝で起きる事故を負傷者0で抑えろ』という内容があった。
「…何フラグ立ててんだ昨日の俺えぇ!!!!」
朝からシャウトで眠気を覚まし、アイテムを持った頼斗はドタバタと着替えて会場に走っていった。オーロラカーテンを使うという最強の選択肢を忘れる程に。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
「危ない!!?」
そう言ったのは誰だろうか。観客たちのほとんどが青ざめた顔で観ているのは、現在進行形で起きているバトル・ボード準決勝のスタート後すぐの事故だ。摩利と同じく優勝候補である七高の選手がまさかのオーバースピード。摩利はすぐにそれを助けようとボードを反転させて受け止めようとしたが、突然水面が陥没し、それに足を取られたせいで受け止めるための魔法が効果を失った。
『―油断は禁物だからな。自分に自信を持つのは良いことだけど、持ち過ぎは失敗を招くぞ』
「(…結局、あの人の言う通りだったか………)」
七高の選手が自分にぶつかる直前で摩利がその言葉を思い出した時だった。
「!?」
突然、自分の身体が動かなくなった。それも自分だけではなく、七高の選手までもがぶつかる直前の空中でピタリとまるでビデオのように停止している。
「いったい何が………!」
摩利が視線で上を見ると、何かがそこにいた。
会場の屋根の上から覗き込むように居たのは、白いスーツの上に赤い追加アーマーを上半身に纏い、肩にタイヤを襷のように左肩から右横腹に掛け、右肩に後輪のようなメーター…DH-コウリンを持ち、ヘルメット…M-バーンメットを装着した一人の戦士だった。手にはバイクの前面のような銃をこちらに向けている。
「(アレは…!)ゴボっ!!?」
それを視認した直後、身体が水没した。摩利は慌てて浮上し、同じく水没した七高の選手を岸に引き揚げた。
「ぶはっ!!ハァ、ハァ…何だったん……!?」
息を整えていた摩利が次に見たのは、自分の部下である風紀委員と、先ほど見た戦士が格闘戦を繰り広げているところだった。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
「待て待て待て待てって!!?一旦落ち着け!」
繰り出される手刀やパンチを捌きながら頼斗は生徒…達也に命令する。『仮面ライダーマッハ:タイプデッドヒート』に変身して『シグナルトマーレ』を使って摩利と七高選手の事故を防いだ。ここまでは良い。ミッションも完了している。
だが、会場までの道中、バスの一件で自分に跳び蹴りしてきた
「…だったら!!」
「悪いが、俺はお前と戦う理由も義理もない!」
「ぐっ!?」
「ちょっと経ったら動けるようになる。そんじゃ失礼!」
シグナルトマーレを装填したゼンリンシューターの攻撃で動けなくなった達也をそのままに、観客たちがざわめく中を頼斗は全速力で他人の目と監視カメラが届かない場所に移動し、転がるようにオーロラカーテンに潜り込んだ。
「………っぶねぇぇ!!見られはしたけど、顔はバレてないからセーフだな…あ、そうだ」
頼斗は思い出したように、リーナの端末に『さりげなく達也って子になんで仮面ライダーに攻撃的なのか聞いといて』とメッセージを送った。彼女が有言即実行なのが幸いしたのか、メッセージはすぐに返ってきた。
「早いな。どれどれ…」
メッセージによると、『彼の強過ぎる力から妹を少しでも遠ざけたい』だそうだ。
「…………えぇ…?」
どんなレベルのシスコンだよと一瞬考えたが、それだと自分も大概だと気づいた頼斗は、どうにかして彼に仮面ライダーは敵ではないと察して貰えないか昼食のバイキングが開くまで唸りながら考えていたそうだ。
149:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
というのが、俺が嫌われてた理由だそうです
150:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
シスコンってヤベェな…
151:音速のトレーナー ID:O21saMaN
妹が居れば覚悟が決まる。それがお兄様だ
152:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
決めちゃあいけねぇ覚悟なんだよなぁ…
153:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
マジで捕まるでよ?
154:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
>>153オタクロスかな?
155:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
>>154オタクロス懐かしいな。ダンボール戦機?昔プラモデル集めてたよ。あれオーディーンとイカロス系のバランス取るのが台座ないとめっちゃ難しいんだよね
156:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
それよりも問題は、今後をどうするかだろ
157:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
たしかに。彼がイッチさんに攻撃する理由がそれとなると、今後のミッションにおける行動が著しく制限されるかと思われます
158:音速のトレーナー ID:O21saMaN
何よりもマズいのが、仮面ライダーが一般人にバレたことだな。飛行船とかでの空中中継がされてなかったのと、素顔はバレてないのがまだ幸いか
159:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
取り敢えずこの問題はまた今度考えるとして、今日は疲れたのでもう寝ますわ
160:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
オヤスミー
さてさて、いかがでしたか?
本作品ではなるべく
平成1期ライダー→平成2期又は令和ライダー→平成1期ライダー→平成2期又は令和ライダー…
とやりたいと言いたかったのですが、入学編ラストで既にその法則を破壊していたことに気づきました。これを世間では『無能』と言うんですね。
次回、新人戦突入です。
卒業してるとサクサク進むゥ~。比較的シナリオ創りやすいです。
※あくまで個人の感想です。
ではでは、また次回。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.11
新人戦もフルスロットルで行きます!
ではでは、どうぞ!
珍しく、今話はスレではなく現実世界からのスタートです。そしてライダー系小説にあるまじき、変身一切無しのストーリーです。
アタシキイテナイ!!
九校戦の新人戦も着々と進んでいる。渡辺も大事よりバトル・ボードを無理して取って優勝した上に、新人戦スピード・シューティングでは一位二位三位全てを一高が独占とかいういろんな意味でヤベーイ記録を出しやがった。七草や渡辺、十文字がいる今が一高の黄金期とか言われているが、多分彼らがいる今こそ一高の黄金期なのではなかろうか。
それよりも、そのスピード・シューティングの決勝で以前リーナと一緒にいた北山って娘の使ってたCAD、あれ汎用型か?特化型の速さに汎用型の幅広さ…あれもう発明だろ。一高にあんなの造れるやついるか?中条は…無理だな。あれは使わせず家で崇め奉るタイプだし。
そして俺としての大本命の、アイスピラーズ・ブレイクも恐ろしい結果になった。
リーナとあの深雪って娘は当然として、残る二人も準決勝…つまり、既に一位から四位を一高が独占するのは確定ということだ。リーナと闘う予定の明智って娘も十七夜とかいう三高の娘になんとか勝ったし。だがさすがに消耗していたのか、準決勝は辞退だそうだ。まぁしょうがない。つまりこれでウチの義妹の準優勝は確定か。今は残った深雪ちゃんと北山ちゃんが準決勝をしているが、個人的には深雪ちゃんが勝ちそうだな。
おっと、早いとこリーナに渡さんと。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
「………ふぅ…」
…いよいよこの時が来た。ミユキは入学以来のライバル、今まで色々な勝負をしてきたが結果はほぼ五分五分。だけど、今日決着をつけてみせる。
「…だーれだ?」
「ぅひゃんっ!!?」
突然後ろから目を塞がれ、少女…リーナは可愛らしい悲鳴を上げた。慌てて振り向くと、そこにいたのは最愛の義兄…頼斗だった。
「何するのよ~」
「ごめんごめん。決勝前になんとか会いたくて。はいこれお弁当」
「うわ~…ありがとう!」
バスケットの中にあったのはカツサンドと色とりどりのフルーツが挟まれたフルーツサンドだ。リーナはパクパクとそれを頬張り、ペロリと食べ終えた。
「ご馳走さま!」
「お粗末様でした。じゃあリーナ。俺はもう観客席行くけど…」
「ら、ららライト!?な、何なに!?」
ライトは正面からリーナを抱きしめ、その後正面を向いてこう言った。
「………うん!!」
「応援してるぞ」
そう言って頼斗はリーナの頭を一度クシャリと撫でると控室を後にし、一人残ったリーナは手をキュッと握ってその目に改めて強い闘志を宿した。
161:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
そろそろ決勝が始まりそうです
162:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
もう準優勝は確定だよね?
163:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
はい。ですが、義妹はずっと彼女と白黒はっきり着けたかったようですから。俺はそれを応援するだけですよ。全力で
164:音速のトレーナー ID:O21saMaN
しっかりお兄様してるじゃねぇか
165:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
まるで親の発言やなトレーナーニキは
166:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
ま、お兄様としての先輩的立ち位置だからな
167:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
しかし、なんだかこちらまで感慨深いですねぇ…
168:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:
2GirIhA106O106
そういや、そいつらの本気ってどんなレベルなんだ?
169:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
ん~…片っ方はたしか『戦略級魔法』って言われてるえげつない威力の魔法が使えて、もう片っ方はそれとタメ張ってるとか言ってたな
170:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
ファッ!?
171:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
ナァニソレェ
172:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
具体的には?
173:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
義妹の方はたしか『ヘビィ・メタル・バースト』だっけ?重金属をプラズマ化してそれから電子を抜いてエネルギーを放出させる魔法で、そのライバルの方はそれとタメを張れる強さって感じ?
174:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
ほ~…はいぃ?
175:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
ま っ た く わ か ら ん
176:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
あ、もう始まるので俺はこれで
177:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
いってら~
観客席は一分の隙間なく満席だった。深雪もリーナも、今大会でトップクラスの実力を持つのも勿論だが、二人共同じくらいに美人なのが観客が多すぎる理由だろう。実際に観客席にいる男性の何人かはこれでもかと鼻の下を伸ばしている。横で女性たちがゲスを見るような目で見ているとも知らずに。南無三。
そして巫女服に身を包んだ深雪とRPGに出る神官のような服を着たリーナが矢倉からせり上がり終わると、試合の開始を告げるランプが点灯し始める。一番上のランプから順に光り……
リーナから放たれたのは気体分子をプラズマに分解し、更に陽イオンと電子を強制的に分離する事で高エネルギーの電磁場を作り出す領域魔法『ムスペルスヘイム』。
深雪から放たれたのは、対象とするエリアを二分し、一方の空間内にある全ての物質の振動及び運動エネルギーを減速させ、その余剰エネルギーをもう一方のエリアへ逃がして加熱する事でエネルギー収支の辻褄を合わせる、熱エントロピーの逆転魔法『
一見するなら、これは深雪の出し勝ちである。ムスペルスヘイムによって生じるエネルギーを逃がされることになり、リーナは自身の首を締める結果となるのだから。事実リーナは焦っていた。このままでは、また負ける。
「(………ライト…)」
「勝ってこい」。その強い心が籠められた言葉を無下にしてしまったとリーナは無意識に思ってしまった。
観客席はおろか、リーナが乗っている矢倉にまで響いたその声で、リーナはハッと目を見開く。
その叫びがリーナに届いた時、奇跡が起きた。
突然、深雪の陣地を包む氷柱に迅雷が走る。そして次の瞬間、陣地が高熱を帯び始めたのだ。
「なっ!?」
慌てて深雪は『
いきなり深雪の魔法が効果を失った。リーナのムスペルスヘイムが出す高熱を処理しきれず、魔法式が定義エラーを起こして破綻し、強制的に魔法が解けたのだ。
渾身の叫びと共に、リーナのムスペルスヘイムの出力が更に上がる。
そして、両方の陣地が白い湯気に包まれた。
観客がざわめきに包まれる中、湯気が晴れる。
観客の目に映ったのは…
2095年の九校戦、新人戦アイスピラーズ・ブレイクは、リーナの優勝で幕を閉じた。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
「待ってください」
「…ん?」
リーナの勝利を見届け、カラカラになった喉を押さえてあーあーと発声練習のようなことをしつつ通路を歩く頼斗は、名前を呼ばれて振り向く。
そこにいたのは、深雪の兄である達也だった。
「…なんだい?」
「………今のは、魔法ですか?」
達也の質問は、端から見れば暴論だった。だが頼斗は達也の方に向き直り、言い放った。
「…そうですか。なら、俺と深雪も、来年までにその魔法を身につけられるよう、頑張ります」
「いや、奇跡ってのは身につけるもんじゃない。掴み取るモンだ」
「………」
「んじゃな」
颯爽と歩き去った頼斗の背中を、達也はただただ見送っていた。
178:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
はい、ではイッチの妹のアイスピラーズ・ブレイク優勝を祝って~?
179:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
コンボオオオオオイ!!!
180:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:
2GirIhA106O106
>>179ふざけんなこのクソ筋肉やろおおお!!
181:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>180クルォォゥズエエェボル!!!パネーイ!マジパネーイ!!
182:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
>>179>>181ナンデヤ!!!???
183:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>179トランスフォーマーじゃねえか!!
184:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
やれやれだぜ…
185:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
まともに祝い事もできんのか貴様ら…
186:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
あら、こういうのも良いじゃない。面白くて
187:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>180お前もだよ
188:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
………ま、ありがとうございます
189:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
イッチさんも呆れてるじゃないですか…
190:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
にしても、後から考えると恥ずかしい…
191:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
叫んでたもんねー
192:音速のトレーナー ID:O21saMaN
お兄様の叫びがあると力が湧く、それが妹だ
193:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
妹によるけどね
194:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
お兄様大嫌いっ娘は逆に下がるよ
195:音速のトレーナー ID:O21saMaN
どんな妹も心の中ではお兄様大好きっ娘なんだ!
196:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
偏見やろんなもん
197:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
じゃ、俺はこの辺で
198:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:
2GirIhA106O106
乙
199:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
オツカーレ
200:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
さて、我もそろそろ行くか
さてさて、いかがでしたか? Be The One聞いてたらこの展開を思いつきましたが、ラストのスレでぶち壊しですね。
次回、再び頼斗が怒り出す…かも?
お楽しみに!
ではでは、また次回。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.12『黒き王の憤怒』
九校戦は一応この話の次で完結予定です。
そこまで脳細胞をトップギアにして頑張ります!
なのに、今回はまさかの掲示板無し!?
貴様…フザケルナァ!!!(自暴自棄)
というわけで久々のシリアス回、どうぞ!
あの試合の後、リーナはすぐさま医務室へと運ばれた。幸い、魔法演算領域のオーバーヒートや目立った後遺症などは無く、今後についても心配はないようだ。
一応医務室へお見舞いに行ったら、全開の笑顔で抱きついてきた。可愛い。そのままよくやったなと褒めていると、深雪ちゃんと達也くんが遅れてやって来た。一応空気を読んで下がると、深雪ちゃんとリーナは互いの健闘を讃えて握手していた。青春っていいなぁ。ただ、ミラージ・バットは大事を取ってほのかちゃんに代わることとなった。リーナは残念そうだったが、アイスピラーズ・ブレイク優勝だけでも大きな結果だ。
その後はモノリス・コードで事故が起きたりしたが、なぜかミッションとしては知らされなかった。その選手は以前ライドマッハーを吹き飛ばした生徒だったのだが、神様ももしかしてアイツ嫌いなのかな?やっぱり気が合うな。ちなみになぜか達也くん、レオくん、それともう一人幹比古くんという男子生徒の三人が代理で出た。君たち二科生だよね?と思ったら優勝候補の三高、それも十師族の『一条家』の御曹子がいるチームに勝っちゃった。マ?
その後のミラージ・バットも余裕のワンツーフィニッシュ。今年の一高総合優勝も見えてきたところで、優勝すれば一高の優勝が決まる九校戦九日目の本戦ミラージ・バット。
第一試合である現在は小早川という三年生と彼女を担当している平河小春と言う生徒…どらちも頼斗の後輩で、かつて自身が教えを説いた二人が頑張っていた。尚、渡辺はこれ以上はダメだと七草たちに止められ、深雪ちゃんが代理をすることになっている。無傷といえども、さすがに心配は大きかったようだ。
そうこうしてると、第一ピリオドが終了した。現在はトップだが、思ったより三高の選手が齧りついている。まぁ、このペースを維持できれば問題ないだろう。
そんなアホらしい考えを持っていたのが災厄を招いたのだろうか。
突然小早川のCADから濁った色の電光が走ったと思ったら、魔法が切れて落下し始める。
その直後、俺は通路を走り、人気の無い場所へ向かっていた。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
――なんで、こんなことに…
「私の所為だ……私がちゃんとCADをチェックしなかったから……」
――違う、お姉ちゃんのせいじゃない…
「平河先輩、落ち着いてください」
「でもっ!」
「恐らく誰かにCADを細工されたのでしょう。それも平河先輩がしっかりと調整した後に」
――なゼ?
――ナゼ貴方ニソンナコトガワカルノ?
――そうか
――貴方は気づいていたんだ
――小早川先輩のCADの異変に
――ふざけるな
――ふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるな
――神様
――もし居るのなら、時間を戻してください
――小早川先輩が墜ちる前に、戻して…
――お姉ちゃんが悲しむ前に戻して…!
「…え?」
何かが起きた。理解できたのはそれぐらいだ。
小早川先輩が墜ち始めた直後、瞬間移動の様に現れた、カブトムシのアーマーを着けたそれがお姫様抱っこのように小早川先輩を受け止め、足場にゆっくりと下ろしたと思ったら、とてつもないスピードで夜空へ飛び立ってしまった。
恐らく、以前のバトル・ボードで渡辺委員長と七高の選手を助けた人物と同じ存在だと思う。
にしても、何故だろうか。まるで何かに絶望したような感覚があったのだが、如何せん思い出せない。まるでなかったことにされたようだ。
「………何だったんだろ」
私…平河千秋は彼が消えた夜空を見て呟いた。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
「………あそこか」
横浜周辺で最も高さのある建築物である『横浜ベイヒルズタワー』の屋上北側。眼下には美しい夜景が広がっている。
小早川を助けた『ハイパークロックアップ』を使えるライダー…『仮面ライダーカブト:ハイパーフォーム』を解除した頼斗は、遠くに見える中華街の一角にある、横浜グランドホテルの最上階のレストランを視認していた。
「……目の前で三人も後輩を傷つけられたんだ。あんなもんを見せてくれた礼はしなきゃな」
『珍しいな。貴様がそこまで怒っているとは』
「そりゃあ怒るさ。人間だもの。………行くぞ、キバット」
『うむ』
赤黒い蝙蝠…キバットバットⅡ世と共に頼斗はオーロラカーテンへと入った。
ミッションで出された、今回の九校戦で自分の後輩たちを傷つけた『
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
一方その頃、『
「まさかジェネレーターが収穫ゼロで捕らえられるとは想定外だ」
「しかも日帝軍の特殊部隊がしゃしゃり出てくるとはな」
「まったく、おかげで我々は夜逃げの真似事だ」
「そんな事より、我々の計画を悉く邪魔した餓鬼の始末の方が先だろ」
「どんな名前だ?」
「『司波達也』だ」
片付けの手を休める事無く、無頭竜のメンバーは達也のデータに目を通す。その顔は疑念と怒りを称えていた。
「何だこのデータは?もっと詳しくは調べられないのか」
「どれだけデータバンクをハッキングしても、『司波達也』のデータはこれしか出ないんだ」
「ふざけるな。日本は比較的パーソナルデータがしっかりしてるはずだろ。これだけな訳が無い」
「だが、出ないものは出ない……まるで何かを隠してるようにこのデータしか表示されないんだ」
「ただの餓鬼じゃないと言う事か?そういえば、あの仮面の男は何者かわからないのか?」
忌々しい謎の仮面の戦士。奴がいなければもしかしたら計画…裏賭博で三高を優勝させ、一高にベットした裏の連中からたんまりと金を頂く計画は上手くいったかもしれないのに、悉く邪魔された。二つの種類がいたことから、恐らく二人いると思われる。
「そちらに関しては更に不明だ。本名があるわけでもなく、まして素顔などわかるはずもない」
「………おのれ、このままで終わると思うなよ」
幹部の一人がそう憎々しげに言った時だった。
『!?』
幹部たちがそちらを慌てて向くと、狐の面を被った二十歳前後の男とパタパタホバリングしている赤黒い蝙蝠がいた。
赤黒い色の蝙蝠…キバットバットⅡ世が青年…頼斗の手に噛みつくと、赤黒い稲妻のような模様が頼斗の頬に表れる。そしてジャラジャラと鎖が腰に巻き付き、ベルトとなった。
そしてベルトに収まったキバットバットⅡ世からエメラルドグリーンの波が放たれると、銀の膜が頼斗を包み、弾ける。
その姿は、まさしく赤黒い吸血鬼だった。
ファンガイアの王たるキングを守るために生み出された闇の鎧たる『ダークキバの鎧』を纏ったライダー…『仮面ライダーダークキバ』に変身した頼斗は、仮面の奥で幹部たちと護衛…意思無き改造人間の『ジェネレーター』を睨みつけた。
その後、何が起きたのかは彼しか知らない…
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
「………む?」
九島烈は、貴賓室で紅茶を一人で嗜んでいた。そこへ銀の幕…オーロラカーテンが現れる。水面のように不思議な模様を作り、崩すそこから出てきたのは赤黒い吸血鬼…『仮面ライダーダークキバ』に変身したままの頼斗だった。烈は一切身じろぎせずに紅茶を皿に置いた。
「…君か」
「手土産だ」
ドサリと床に置いたのは大量の資料…先ほど『
「【『
「…やはりか」
「知ってたのか?」
まさかの返答に、頼斗は変身を解除して質問した。烈は頼斗に座るよう促して続ける。
「先ほどわかったのだが、奴らが一高のCADに仕込んでいたのは『電子金蚕』と言う、大陸系のSB魔法だ。プログラムではなく、電子回路を直接狂わせる魔法でな。大会のCADチェック員が仕掛けていたのだが、なるほど奴らだったのか」
「…どうやら奴らは裏賭博で大儲けするために一高を妨害してたそうだ。この資料に載ってたぜ」
頼斗がドサリと机に置いた資料を、烈は読み始める。その顔はほとんど変わらないが、怒りがこみ上げていたのが頼斗にはわかった。
「奴らのボスに関しても情報を引っ張り出しておいた。活用してくれ」
「感謝する」
「それじゃ、俺はこれで」
再びオーロラカーテンを出して、その中へ消えた頼斗を見送った烈は独り言のように呟いた。
「仮面ライダー…か」
さてさて、いかがでしたか?
次回、頼斗が何をしたのか明らかになります。
ではでは、また次回で。
そういえば、たまにはこんな掲示板無しも良いかどうか感想もできればお願いします。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.13
今回で九校戦編は完結です。
次回から横浜騒乱…の前に夏休みですね。
ではでは、どうぞ!
深雪が飛行魔法によって本戦ミラージ・バットで優勝したことにより、最終日のモノリス・コードの結果を待たずして一高の優勝は確定した。
そしてその功労者の一人である達也は、現在は横浜ベイヒルズタワーの屋上で、同じ国防軍独立魔装大隊所属である藤林響子と『
「………ん?」
「?どうしたの、達也君」
「………無頭竜のアジトに襲撃の痕があります」
「……え?」
達也の視界には、天井に大きな何かが内部から突き破ったような穴がぽっかりと空いている様子が映っていた。そして達也は自身の異能とも言える『
しかし、どこにも生体反応はなかった。
「…少尉。アジトに向かいましょう」
「ち、ちょっと達也君?さっきから何を…」
「もう敵の幹部は死亡しています。何者かの襲撃によって、です」
「…どうやってあの場所を特定したの?私たちですら『
「とにかく、今は生きてる人間は誰もいません。中で情報を探すしかないかと」
そう言ってグランドホテルへ向かうために達也は屋上から地上へ向かい、藤林もそれに続いた。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
「………これは…」
「…何、これ……!?」
レストランの中は、惨劇の一言に尽きた。
所々に血痕や、人のものと思われる肉片。そしてドミノ倒しのように連なった中年男性の死体。更にはボディガードのような黒服の大男…改造人間である『ジェネレーター』の死体が二つ。
何より目立つのは、中年男性たちの死体の先の壁にある、蝙蝠を模した家紋のような窪みだ。血の痕を一切被っておらず、まさしくそれは断罪の証となっていた。
「………少尉。この紋様に心当たりは?」
「…無いわ。こんな紋様、見たこともない」
「…傷痕も新しいし、血もまだ乾いていません。恐らく、我々がベイヒルズタワーの屋上に来る前、おおよそ十分程で殺されたものと思われます。何かを運び出した跡もありますし、これ以上の情報は無いかと」
「…口封じ、かしら」
「…或いは、個人的な怨みを持つ第三者か………それも『ジェネレーター』の骨を粉砕骨折するレベルとなると相当な強者です」
「…そんな人物と鉢合わせになってたらと思うとゾッとするわね」
現場の写真を証拠として撮しながら震える藤林を他所に、達也はある程度この惨劇を起こした人物を予想していた。
「(………仮面ライダー…恐らくは華貫頼斗。彼で間違いないだろうが……何故反撃をしてこない?彼にこの惨劇を作るメリットは…)」
…だが、神から与えられたミッションであり、頼斗本人も後輩を傷つけられて怒っていたから、という考えが浮かぶはずもなかった。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
時は、おおよそ達也たちが横浜ベイヒルズタワーの屋上に来る十三分前まで遡る…。
「じ、十四号!十五号!殺せ!」
「了解シマシタ」
「排除シマス」
無頭竜の幹部たちは、怯えながらも自分たちの切り札である『ジェネレーター』二体に敵の抹殺を指示した。怯えてはいるが、さすがは国際犯罪シンジケート、と言うべきか。
しかし、人智を超えた『仮面ライダー』の前でその才能は無意味に等しかった。
頼斗は十四号を天井を突き破る程の勢いで蹴り飛ばし、十五号と呼ばれたもう一体のジェネレーターを闇のエネルギーを纏った拳で殴った。命中と同時に闇のエネルギーが十五号の内部を侵食、内部の骨を悉く粉砕させた。見た目はまるで腹パンのようだが、十五号は全身の骨を砕かれたことで血反吐を吐き、行動不能になる。
そして重力に従って天井に開いた大きな穴へと墜ちてきた十四号を十五号に向けて再度蹴り飛ばした。
怒りのままに放たれた、たった三撃で無頭竜の切り札は完全に沈黙した。
「ヒッ!?な、なぜだ!?貴様が怒っているのは九校戦だろう!?我々は、我々は誰も殺さなかったではないか!!」
幹部の一人がヒステリックに叫ぶ。しかし、王の前には耳障りでしかない。
「…え?」
そのたった一言で、無頭竜の幹部たちは呆気に取られてしまった。
「…そ、そんな………」
そして、頼斗は一つの金色の笛…ダークキバの『ウェイクアップフエッスル』を取り出した。
そう言った瞬間、頼斗の足元にエメラルドグリーンの靄を放つダークキバの紋様が現れ、無頭竜の幹部たちを拘束し、一列に並ばせる。
フエッスルをベルトに収まっているキバットバットⅡ世に咥えさせ、二回下顎を叩く。
フエッスルから笛とは思えない程に絶望的で、壮大なパイプオルガンの音色が響くと、辺りが紅い霧で包まれる。
頼斗は力を込め、同じく血の色に染まった月と重なるようにジャンプし、キックの構えを取る。そして…
…ダークキバの使う最凶の必殺キックである、『キングスバーストエンド』が、無慈悲にも助けを乞う幹部たちを貫き、壁にキバの紋様を刻んだのである。
レストランにあるガラ開きになった隠しスペースから持ってきた、整理中だった大量の資料を手に提げて頼斗はオーロラカーテンをくぐった。
201:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
さてと、だ
202:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
イッチ。やり過ぎって知ってるか?
203:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
面目ないです…
204:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
てか思ったけどさ、やっぱイッチ暴走してない?
205:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
暴走と言うより二重人格か?士道の妹みたいな
206:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>205妹と聞いて
207:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
>>206お前取り敢えず黙れ
208:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
まーでも、壊滅ってそういうことだしさ
209:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
どちらかと言えばミッションの出し方が問題だ。さっき聞いてきたが、どうやらこうなることを前提にした上でやっているそうだ
210:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
>>209ゑ?
211:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
向こうのスタンスでは『屑は死すべし』だと
212:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
うーむ
213:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
それは…イッチのいる世界上………
214:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
どうしようもない連中ばっかやから何とも言えへんなぁ………事実今まで潰したブランシュも無頭竜?とかも、どっちもゴミクズ集団やし
215:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
後悔は無い…私がしたことに、最早後悔は無い…
216:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
>>215花京院出してもどーにもならねぇよ
217:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
まぁ、取り敢えず?ミッション乙ってことで
218:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
そうですね。では、俺はこれで
219:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
ゆっくり休め
220:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
言われなくても休みますよ…
「………ふぅ」
スレからログアウトした頼斗はドサリと自室…九校戦の会場にあるホテルではなく、東京にある自宅のベッドに寝転んだ。たしかに、リーナが入学してから今日まで色々と血生臭いことばかりしていたかもしれない。
「………いかんいかん」
神から与えられたミッションと言えど、彼にも人を殺すことに抵抗はある。だが、その時は何時も自分に言葉を投げかけてどうにかしている。自分が憧れた仮面ライダーの言葉を。
「こんな顔、
パジャマは着た状態だったため、頼斗はそのまま眠りに就いた。
221:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
皆さん、聞きたいことがあるんですが
222:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
言わんでもいいよ。やっぱそっちにも来てたか
223:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
まぁ、こんな大がかりはミッションなら事前に予定合わせとかんと後が面倒だろうしな
224:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
ワイんとこにも来たわ。ったく、こっちは七十三層攻略したばっかやぞ?
225:音速のトレーナー ID:O21saMaN
こっちも同じくレース控えてるよ。模擬だけど
226:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
私としては休暇貰えば良いだけですが
227:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
こっちもそろそろ夏休みだからな。問題はねぇ
228:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
>>227に同じく
229:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
学生は比較的楽だな。俺は冬夜にアポ取らんと
230:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
こっちは元々旅の身だ。一日二日程度でも問題0
231:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
こっちもだ。高卒FX稼ぎの特権、毎日が休みだ
232:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
俺はベルや神さんにアポ取っとかんとな
233:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
我は行けんからな。多少心配はあるのだが
234:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
>>233それに関しては心配ないわ
235:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
ならいいが
236:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
ぶっちゃけもう紫ネキだけでよくね?
237:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
>>236あら、私をコキ使おうとはいい度胸ね
238:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>237出来心です申し訳ありませんでした
239:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>238テノヒラクルー速いなwww
240:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
それでは皆さん、現場での作戦会議をしましょう
241:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>240異議無し
242:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
同じく
243:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
相談ニキは指揮官担当か?
244:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
>>243はい。当日全員に特製の通信デバイス渡すので活用してください
245:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
>>244使い方どうすんだ?
246:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
ボタン押して話したい相手の名前を浮かべたら脳波読み取って繋がりますので、そうですよね?
247:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
ああ。バッチリ仕上げておく
248:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
流石だな米花ニキ
249:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
あったぼうよ!
250:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
さて、では開始しましょう。作戦会議
See you Next thread…
さてさて、いかがでしたか?
夏休みを挟んだ後、横浜騒乱編です。
そして、評価赤バー復帰&お気に入り四桁突入。
ここまで来れたことと、この小説を読んでくださっている方々に、改めて感謝します。
今後とも、この『マッドでヤベーイやつにしか変身できないんだが』をお楽しみください。
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
夏休み編
スレNo.14『時を越えた再会』
今回は一話で夏休み編をやり、その後横浜騒乱編へと突入します。
ではでは、どうぞ!!
※歴史及び性格改変があります。ご注意ください
夏休み。
リーナは現在、級友となった雫から誘われて、彼女の家が所有する別荘へ泊まりに行っている。
そんな中、頼斗はとある村に来ていた。
自分を呼んできた人物が手配した黒塗りのリムジンから降り、頼斗はゴキリとストレッチする。
「華貫様。此方です」
「………えっと、葉山さん、だったか?」
「何でしょうか?」
頼斗は、自分をここまで送迎してくれた執事…葉山に質問する。
「なんで俺はここまで呼び出されたんだ?」
「それについては後々わかります。ついてきてください」
「………」
訝しく思いながらも、頼斗は葉山の後に続いて屋敷に入った。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
そして現在、頼斗は書斎でとある人物と向き合っていた。
「…で、なんで俺みたいな一般人がこんな所まで呼び出されたのか、教えてはくれませんかね?四葉家現当主の四葉真夜さん?」
頼斗に名前を呼ばれた女性…真夜は妖艶な笑みを浮かべて口を開いた。
「そうね…お話しましょうか。
「!!」
真夜からその言葉が放たれた瞬間、頼斗は臨戦態勢に入った。真夜の一挙手一投足に反応せんと殺気立っている。
「………何故アンタがそれを知っている」
真夜の言葉から確信を感じ取り、下手に隠しても無駄と悟った頼斗は真夜に問いかけた。
「三十三年前…貴方に助けられた身ですもの」
「?………まさかアンタ、あの時の!」
頼斗は頭に電撃が走ったように思い出した。初めてスレを立てた頃、与えられたミッションで三十三年前に飛び、助けた少女。彼女が今目の前にいる四葉真夜だったのだ。
「そう。あの時からずっとお礼を言いたかった。そうでしょう、深夜?」
「ええ」
頼斗が後ろから気配を感じて振り向くと、そこにはお付きとおぼしき女性を後ろに連れた、真夜とどこか似た雰囲気の女性が立っていた。その女性を見て、頼斗は今度はすぐに誰なのかを思い出す。
「………沖縄の時の」
「改めて、かしら。真夜の姉の深夜よ。こちらは桜井穂波さん。いつも深雪と達也がお世話になっているようね」
「…なるほど、やっぱり四葉の縁者だったのか」
「あら、気づいていたの?」
「確証は無かったよ。九校戦の決勝戦で、あれ?って思った程度だ。で、俺をどうするんだ?」
「どうもしないわ。むしろ私たちがしたいのは、恩返しよ」
「恩返し?」
まだ少し怪しんでいるのか、頼斗は片眉を上げておうむ返しをする。
「今後、私たちの力が必要になった時は四葉の総力を挙げて全面的に支援させて貰うわ」
「………一つ聞きたいことがある」
「…何かしら?」
頼斗は、先ほどからのやり取りで一番気になっていたことを口にした。
「達也君は何なんだ?四葉の縁者となれば、相応の力を持っている。にも関わらず彼はかつての俺と同じ二科生だ。彼はBS魔法師か何かか?」
「………深夜」
「構わないわ」
「…”ある意味“正解。理論上は可能だけど魔法演算領域の問題で、世界で扱える人間はいないというだけの話よ」
「………?」
「魔法の名前は『分解』と『再生』。聞いたことはあるかしら?」
「………『分解』は聞いたことがある。たしか…物質及び物体の
「二十四時間以内に限り、情報を遡行して任意の地点での情報に上書きする魔法よ」
「………つまり一種の時間遡行。どんな破損や怪我でも『なかったことにできる』ってことか。まさかそれが常時待機状態ってことか?そりゃあ他の魔法を使う余裕は無いわけだ」
「博識ね」
「魔法だけがこの世界の全てじゃないしな。情報は時に魔法よりも強いことを知ってるだけだ。あと一応確認なんだが、それと達也君が感情をあまり出さないことに何か関係があるのか?」
「「………」」
「………野暮だったようだな。失礼した」
二人が急に押し黙ったのを見て、頼斗はその質問はタブーだと察した。しかし、真夜は一瞬躊躇った後、声を出した。
「…あまり知られたくはないわ。けれど他ならぬ貴方なら問題ないでしょう。ええその通り。彼の感情の少なさは私たち四葉の罪の象徴ですもの」
「…?どういうことだ」
「あの子は世界を滅ぼし得る力を持つ。あらゆる物質を塵にし、あらゆる攻撃を受けても無傷になる力。そんな子が暴走すれば、世界が終わる…そう悟った先代と分家の当主たちの強引な決定で、四葉家が当時研究していた『人造魔法師実験』の被検体に達也さんは選ばれ、施術された。深雪さんに対する兄妹愛を除いた全ての感情を失ったの。失われたから、直すことも取り戻すこともできない…」
「………」
「私たちは反対だった。どんな力を持っても、彼は私の息子ですもの。しかし、分家の目がある中で彼を深雪さんと同じように扱えば面倒なことになる。沖縄で達也が執事のような扱いだったのはそういうことよ」
「………なるほどな。そこまで重い事情だとは想像してなかった。けど、安心した」
「「?」」
全てを聞いた頼斗はすっきりとした笑顔で真夜と深夜に向き直った。
「だって、アンタらは達也君をちゃんと思いやってる。それだけで彼は恵まれてるよ。もし達也君が暴走しそうなら、俺たちがいる。彼がいることは、確かに事態によっては罪かもしれない。けれど、彼の存在はそれ以上に周りを笑顔にできる。それを理解してる俺たちが支えればいいさ」
「…ありがとう」
「それに、義妹の友達だしな。根っからの悪人じゃないって知ってるさ」
「……これからも、達也と深雪をお願いします」
「言われなくてもそのつもりだよ」
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
話の後、葉山の頼みで深夜と穂波の体を正常に治療してから東京に帰るためリムジンに揺られて遠くなる頼斗を見送りながら、真夜と深夜は互いに顔を見合わせずに会話を始めた。
「仮面ライダー…」
「あら、まだ彼に惚れてるの?彼まだ二十代でもないのよ?年の差考えなさい」
「う、うるさいわよ!?貴女だって沖縄から帰った後『彼が旦那さんだったら』とか夢見心地でいたくせに!」
「なっ!?どうして……待ちなさい穂波さん」
「ギクッ!?」
そ~っとその場から退散しようとした穂波を鋭く呼んだ深夜はジト目で穂波を睨んだ。ギギギと振り向いた穂波はニコニコとしているが、額からはダラダラと汗が流れている。しかし、深夜からの追及の視線にとうとう白旗を上げた。
「…御当主様に詰め寄られ、隠せませんでした」
「真夜、貴女…」
「あら、久々に姉妹喧嘩する?」
その後、バチバチと火花を散らす現四葉家でもトップクラスの姉妹の睨み合いに震える四葉の従者たちであった。
さて、いかがでしたか?
本編ははっきり言います。主のおふざけです。
真夜深夜姉妹に『こんな姉妹のやりとりとかして欲しいなぁ』というグリードが寄ってきそうな欲望を解放した結果です。
面白いと思った方は感想でお願いします。
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
横浜騒乱編
スレNo.15
さぁやってきました、横浜騒乱!
どんなヤベーイやつが出るのか?
ではでは!早速どうぞ!
※尚、ストーリーの関係上横腹騒乱はかなり短くなりそうです。
1:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
スレ更新定期
2:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>1乙
3:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
スレも三つ目か
4:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
ここが例の暴走ライダーのスレですか?
5:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>4な ん か 来 た 定 期
6:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>4取り敢えず自己紹介よろ
7:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
初めまして、東京皇国のゴーストライダーです。炎炎ノ消防隊の世界に転生致しました。…まぁ、転生して一時間後に殺されかけましたけど
8:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
>>7同士がいたとは
9:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
>>7ハリウッド映画の方か?
10:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
>>9はい。
11:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
あっちもあっちでカッコいいよね~
12:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
知らねぇ…
13:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
俺は知ってるぞ。ヘルバイク意外と有能だよな
14:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
しかもなんか『ヘルアクセラレーター』っていうオリジナルっぽいアタッチメント付いてて、点火したら空飛べました
15:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
水陸と来て、遂に空に手を出しやがったのか…
16:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
奇遇ですね。俺も今空飛ぶバイクに乗ってます
17:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
>>16ゑ?
18:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
ファッ!?
19:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
現在、ミッションで八王子にある特殊鑑別所へと向かってます
20:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>19なるほど、とうとう捕まったか
21:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
薄々予感はしてましたけど…早かったな…
22:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
イッチ、会いには行ってやるで…
23:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
>>20>>21>>22血祭りにあげてやる…!!
24:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>23止ぁめろブロリー!落ち着けゑゑ!!
25:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>19で、どんなミッションだ?
26:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
えっとですね、呂剛虎?……何て読むのかわかんないけど、を倒せって内容です
27:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
>>26『ルウガンフウ』って読むんだよそれ
28:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>27読み仮名乙
29:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
取り敢えず抜けますね~
30:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
いってらっしゃい
「俺別に捕まってねーっつーの……ん?」
蒲公英のような装飾が特徴的な空飛ぶバイク…ダンデライナーに乗って八王子の特殊鑑別所へと向かっていた頼斗は、空から吹っ飛んでくる大男をヘルメット越しに視認した。
「(………アイツか)」
そのまま屋上から鑑別所に侵入したのを見た頼斗はナイフ…カッティングブレードを持つ装置…戦極ドライバーを腰に当てる。すると、横のプレートに血の様に赤い戦士の絵が銅鑼の音と共に映し出された。
「さて、ニキたちが面談に来る前に終わらせよ」
冗談を口にし、頼斗はダンデライナーのギアを下げて屋上に降りる準備を始めた。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
「…………この場は逃げるべきなのですが、少し遅かったようですね」
非常警報が鳴ったすぐ後に自分たちの前に現れた大男…呂剛虎を視認した達也、真由美、摩利は、それぞれ戦闘態勢に入った。達也は前に出ようとしたが、摩利がそれを制止して前に出た。
「私が前に出る。達也君は真由美のガードを頼む」
達也は内心無茶だと考えていた。確かに摩利は高校三年生ではあるが既に一流といえる魔法戦闘技術を身につけている。そこらの相手には遅れを取らない。だが、呂剛虎は魔法近接戦闘において「超一流」だ。さすがにリスクが大きい。
「摩利、気をつけて」
「只者ではないのは分かってるさ」
そうして摩利が得物を出そうとした時だった。
「なんか騒がしいと思ったら…随分賑やかだな」
『!?』
階段から聞こえた声に呂剛虎は振り向き、達也たちは呂剛虎の後ろを注視した。
そこから降りてきたのは、白狐の面を着けた一人の男だった。身長からして、十代後半から二十代前半程だろう。
そして何よりも達也が注目したのが、腰に装着された、短刀が付いた装置だ。その装置を見て、達也はそれが何者なのかをすぐに悟る。
「(………!)」
「………さて、呂剛虎。わざわざ密入国のご足労すまないが、この国で悪事を働くなら…」
赤黒い葡萄の意匠の錠前…ヨモツヘグリロックシードを開錠すると、紅い稲妻を含んだ暗雲がすぐ上に現れ、その暗雲を掻き分けながら赤黒い巨大な葡萄型の鎧が現れた。
男…頼斗がヨモツヘグリロックシードを装置…戦極ドライバーにセットして閉じ、カッティングブレードを下ろすと、ヨモツヘグリロックシードの葡萄の部分が割れてキウイと葡萄型の銃が象られた紋様が露になる。
直後、ヨモツヘグリの鎧が頼斗の頭を覆い、赤黒い稲妻と黒い煙を放ちながら展開され、アーマーとスーツを構成する。
その稲妻と煙が晴れると、頼斗は赤黒いアーマーと緑の複眼を持つアーマードライダー…『アーマードライダー龍玄・黄泉』に変身した。
「さぁ、龍対虎の対決と行こう…かッ!!」
その言葉と共に頼斗は手に握られた葡萄をあしらった銃…ブドウ龍砲を連射した。しかし、呂剛虎はそれにすぐさま反応して接近戦に持ち込むために突進した。
「愚直だな。もう虎って言うより猪だ。ブヒブヒ鳴いてみなよ」
「ッ!!」
挑発と受け取った呂剛虎はジャンプして殴りかかるが、頼斗はそれを逆手に取って呂剛虎の真下をすり抜け、更にブドウ龍砲を連射する。呂剛虎は堪えるが、空中であるためにバランスを崩して転倒する。だが、そこは近接戦闘でもトップクラスの魔法師。転倒してすぐに呂剛虎は体勢を戻した。
しかし、頼斗にはその一瞬があれば十分だ。
「
頼斗はカッティングブレードをもう一度下ろし、わざわざ中国語の言葉と同時にブドウ龍砲から何発ものエネルギー弾を呂剛虎に放った。先程の物とは威力も数も段違いな弾幕を前に、呂剛虎は敢えなく崩れ落ちることとなった。死んではいないが、体は黒焦げ、完全に気絶している。
「…さて、こっからどうしよ」
チラリと振り返ったら、未だ戦闘態勢の三人。あーあー、もダメだこりゃ。
「…ちなみに、見逃してくれるという選択肢は」
「ない」
「デスヨネー。それじゃあ………失礼します!」
『!?』
「三十六計逃げるに如かずってな!!」
こっそりと後ろ手に持っていたダンデライナーのロックシードを開錠してエントランスに投げると、変形してダンデライナーになった。そのまま通路から飛び降りると、頼斗はダンデライナーのギアを全開にして鑑別所のガラス扉を突き破って空へ飛び出した。
「……は~、もうなんでこうなんの?いつも」
ダンデライナーに乗りながら沈む頼斗は、未だついさっき届いた『グランドミッション』の通知に気づいてはいなかった。
31:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
取り敢えず、紫ネキは私と全体の指揮、及びピンチになった際の最終手段をお願いします
32:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
わかったわ。お茶一式持っていっても?
33:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
>>32お茶する気満々じゃないですか…
34:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
貴方たちなら問題ないでしょ?
35:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
……まぁ、そですね…えっと、三刀流ニキ、6号ニキ、怪人ニキ、時喰王ニキ、英霊ニキ、バキニキ、飛行ニキは地上における殲滅をお願いします
36:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
あいよ
37:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
任せてちょーらい
38:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
おう
39:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
あいさー
40:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
承知した
41:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
了解や。けどスタンドニキとかどないするんや?
42:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
スタンドニキ、修行僧ニキは地下でシェルターに向かう一般人…おそらく生徒たちが大半なので、彼らの護衛をお願いします
43:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
任せな
44:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
承知致しました
45:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
んでもって、音速ニキと米花ニキは全体のサポートをお願いします。米花ニキは拘束、音速ニキは攪乱を任せますので
46:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
任せろ
47:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
音速ニキは当日イッチにデバイス渡してください
48:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>47オッケー
49:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
いよいよだな。頼むぞ
50:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
さ、明日は大仕事になりそうですので、気合い入れてくださいね
スレ民紹介のコーナー
東京皇国のゴーストライダー:ゴーストライダーの力を特典に炎炎ノ消防隊の世界に転生。
地獄の炎は主のみが性質等を自在に変化可能で、第二世代である茉希を以てしても干渉できない。
ヘルバイクには特殊な飛行・加速用ブースターの『ヘルアクセラレーター』が搭載されており、地獄の炎を点火することで飛行が可能。
前世は趣味で各国の武術を尽くマスターする程の武術バカ。ただし戦闘自体はあまりしたくない。
チェーンを駆使した中距離戦や地獄の炎を用いた格闘戦を得意としており、かの新門紅丸が一度拳を交えた時に「コイツは強そうだ」と言わせるほど。本人は「真っ平御免だよ~(泣)」とのこと。現在は非公式ながら第八特殊消防隊員として行動している。給料などはおしゃれや食事ができない=使い道が無いため『己を勝手に殺さないこと』を給料と言い張って返上している。事務仕事等もテキパキこなすため、桜備は助かっている。
尚、見た目はゴーストライダー3の方。
ちなみになぜか人間にはなれない。
さて、次回からいよいよ個人的にしたかったことランキング一位の出番です。
次回をお楽しみにしててください!
では、また次回で。
※ゴーストライダーニキは出ません。
「ハアッ☆」
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.16『
前話や感想でおおかた予想はついてますでしょうが、敢えて言います。
ここに転生者騒乱パーティー開催を宣言する!
ではでは!どうぞおお!!
「………っかしいな~」
十月三十日、頼斗は毎年九校戦同様に開催される魔法科高校の論文コンペティション、通称『論文コンペ』を見に日本魔法協会支部がある横浜に来ていた。九校戦ほどではないが、毎年かなり注目される催しだ。頼斗は今回、グランドミッション『敵の侵攻を鎮圧せよ』をクリアするためにここへ来ていた。
しかし、頼斗の母校である一高のコンペ開始まであと一時間という時に、頼斗の意識は自身の脳内…普段使っている転生者スレに向いていた。
「…なんで誰も出ないんだ?」
繋がらないわけではない。しかし、何を打っても返事が誰からも、一文字も返ってこない。
「………皆用事あんのかな」
が、特に疑うこともなく頼斗は伸びをして、会場の方へと歩みを進めた。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
同時刻、横浜のとある高層ビルの屋上。そこでは日傘を立てて出来た影の下で紅茶を嗜む妖艶な雰囲気を醸し出す金髪の女性と、そのすぐ横で右手を横浜の立体地図を映すパソコンのキーボードに走らせ、左手で左耳に装着されたインカムのような装置を押さえる、メガネをかけた二十代後半程の男性がいた。
「………ふぅ」
「さて、最終確認です。皆さん、いいですか?」
『こちら地上班代表、
『地下シェルター班代表、条之内城護。こっちも問題ねぇぜ』
『はいはーい、サポートコンビ代表
「オッケーです。もうすぐ敵の攻撃があるので、それを合図にそれぞれ行動を開始してください」
「………そろそろかしら?」
「そうですね。さて、彼はどんな反応するのか、ちょっと楽しみです」
本来居るはずのない存在たちも、いよいよ動き出そうとしていた…。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
今年の第一高校のテーマは、加重魔法の三大難問という、現在の魔法技術では実現困難と言われている三つのテーマ…尤も、その内の一つの、所謂『飛行魔法』は解決されているが…の一つである『重力制御型熱核融合炉』についてだ。三大難問の一つと言われているだけあって、このテーマには魔法大学関係者や民間研究機関の研究者も注目していた。
無論頼斗もリーナからこのテーマを聞いた時は驚いたが、今日はそれ以上に驚かされた。継続的核融合を捨て、『ループ・キャスト』を用いた断続的核融合を目指すというのは、それほどに斬新な発想だった。会場の後方でそんな後輩の舞台を見届けた頼斗は、ステージの裏手へと向かっていた。
「…さて、後輩の激励に行くとします…!!?」
ステージの裏手、生徒の控室へ向かおうとした瞬間、轟音と共に会場がガクンと揺れた。それとほぼ同時に通常のライフルとは明らかに違う銃声も大量に聞こえてくる。
「この音…フルオートじゃねぇ…対魔法師用のハイパワーライフルか!?だとしたらマズい!!」
頼斗はステージ裏手扉をこっそりと開け、放送室の窓からこっそりと様子を見る。そこには計六人の兵士たちが魔法科高校の生徒たちに銃を向けている光景が広がっていた。
「…さてどうするか…なるべく素早く変身できるやつ………アレで決まりだな」
そう言って頼斗は目薬のようなパーツが付いた装置…メガウルオウダーを左腕に装着し、いつもの白狐の面を被ってステージに続く階段をゆっくりと登っていった。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
三高の生徒…吉祥寺真紅郎は焦っていた。
今やライバルである一高の司波達也…彼らに今度こそ一泡吹かせようとした矢先に謎の襲撃。自分たちの研究は対人に転用できると知っていたのだが、使おうとした途端ハイパワーライフルをすぐ横の壁に撃ち込まれた。次は外さないだろう。
何より…数年前のトラウマを呼び起こされている。自身の両親を失った、あの忌々しい事件を。
「……!?」
しかし、階段を登ってくる音には気づけた。そちらを見ると、何かの装置を左腕に着け、右手に緑色の眼のようなアイテムを持つ、白狐の面を被った男がステージに上がっていた。どうやら襲撃してきた兵士たちはその存在に気づいていない。
「あなたは…」
男…頼斗は装置…メガウルオウダーに緑の眼…ネクロムゴースト眼魂をセットし、装置を展開。横部のボタンを押すと、セットされた眼魂から幽霊…ネクロムのパーカーゴーストが出現した。兵士はここでようやく頼斗に気づき、パーカーゴーストにハイパワーライフルを撃つが、簡単に弾かれる。
頼斗がメガウルオウダーの目薬の部分を押すと滴がメガウルオウダーに落ち、エメラルドグリーンの波紋が辺りに広がる。直後、光が頼斗を包み、パーカーゴーストが被さる。その瞬間光が消え、頼斗は一本の刃のような角を持つライダー…『仮面ライダーネクロム』に変身した。
「………さて、いくか」
「…う、撃て!!」
その言葉と同時に何発もの銃弾が頼斗を襲うが液体金属である『クァンタムリキッド』で全身を覆うネクロムには効かない。腹部や胸部に襲いかかった弾丸は簡単にすり抜けて壁に着弾した。
「効かないってのに………なッ!」
メガウルオウダーを戻し、軽くジャンプすると頼斗はまさしくゴーストのようにフワリと浮かび上がった。そのまま、頼斗は手に持っていた武器…ガンガンキャッチャーに白の眼魂…サンゾウゴースト眼魂を装填し、銃モードにして兵士たちに向けた。
「はっ!!」
放たれたエネルギー弾は会場の奥にいた兵士たちを武器ごと吹き飛ばし、戦闘不能にさせる。そして頼斗はそのまま空中で仕上げに入った。
「はああぁぁーーっ!!!」
「うわああぁぁ!!!???」
再びボタンを押し、滴を眼魂に与えて放たれた頼斗の必殺キックである『ネクロムデストロイ』をくらい、兵士たちは壁にめり込んで気絶した。さすがに今回は義妹であるリーナがいることもあり、威力は自重した。が、リーナからの「なんでここにいるの?」という驚愕と疑念の視線に、頼斗は堪えられなくなってその場を急いで後にした。
それから外に出ると、街の所々が炎に包まれ、戦場と化した横浜が広がっていた。
「改めて見ると酷いな………うおっ!?」
頼斗が変身を解除して呟いたその時、何かが物凄い速度で頼斗の前を走り抜けた。それを不思議に思った頼斗は、いつの間にか自分の手に握られていたインカムのような装置に気がついた。
「………何だコレ?………もしもし?」
取り敢えず左耳に付けて話しかけると、なぜか返事はすぐに来た。
『やぁ、こうして声で話すのは多分初めてかな?
「!!?…何モンだ」
頼斗が真っ先に疑ったのは、以前オーマニキが話していたもう一人の転生者の可能性。しかし、それは本人から否定されることとなった。
「
その瞬間、頼斗は言葉を失った。
「………相談ニキ、ですか…!?」
「スレの返事無くて混乱したでしょ?ごめんね。実は九校戦が終わった時ぐらいに、僕たちに同時にミッションが届いてね。君をサポートしてくれってなったんだ。あの後から参加したゴーストライダーニキとオーマニキ以外、全員ここに来てるよ。…えっと今飛行ニキが狂喜の叫びでポケモンたちにはかいこうせんさせてるけど見えてる?」
「…………ボーマンダ、チルタリス、カイリュー、はかいこうせん!レックウザ、りゅうのはどう!ヤッハアア!デストロイェーイ!!!」
「………はい、一応…」
頼斗の目には、ビルの間を飛ぶ四体のポケモンとその内の黒いレックウザに乗る白い服の男性がパリピのような奇声でポケモンたちに指示を出している様子が見えていた。
『…一応自重するよう言っとくね。だから、君も変身して暴れて良いよ。あ、ちなみに君にこのインカム渡したのは音速ニキね』
「………じゃ、俺も行ってきます!」
『敵が多い場所とかはこっちで教えるから』
「はい!」
気合いを入れ、頼斗は横浜の街へ駆け出した。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.17『
引き続き、転生者フィーバーをお送り致します。
ではでは!どうぞ!
大亜連合の襲撃により、完全に戦場と化した横浜の大通りの一角では、達也のクラスメイトや深雪を中心とした警戒チームが敵と戦おうとしていた。
「…って!戦闘用ロボット!?」
ビルの死角からキュラキュラと無限駆動を鳴らして現れた直立式戦闘用ロボットには、右手にチェーンソー、左手に火薬式の杭打ち機、右肩に榴弾砲、左肩に重機関銃が取り付けられているそれは、かなり物騒且つ不恰好である。それが四台。それも十人近い兵士をわらわらと連れてきた。
「数多ッ!?」
「………ちょっとめんどくさい、かも…!」
想定外の数に一向が嫌な汗を流した時だった。
『!!??』
何かの叫びと共に、突然空中からバカデカい光の大剣が振り下ろされ、地面を閃光で埋め尽くした。その後に残っていたのは、先ほどまで戦闘用ロボットだった何かと黒焦げの兵士たちのみ。
「………ふう…」
『………』
驚くことに、その事象を起こした張本人は自分たちと大して歳が変わらなさそうな黒いロングコートを着た一人の少年だった。特徴的なのは、ピコンとアンテナの様に誇張してるアホ毛である。右手には杖のように突き立てられた剣が握られていた。
「やっぱ広域制圧はアルトリアに限るな」
「………………誰?」
「ん?あぁ俺?」
少年が質問の主…エリカたちに振り向くと、少年から半透明の金髪の女性のような靄が一瞬現れ、幻のように掻き消えた。それと同時にアホ毛がペタリと元に戻る。
「俺の名前は『
少年がカッコよく決めようとした直前、上空から粘着質の糸が少年…霊我の手を絡め取って街の彼方へと持っていってしまった。
「………何だったんだ?」
「…さぁ?」
ポカーンとするレオに、エリカも気が抜けたように答えるしかなかった。
横浜の地下シェルターへと続く、薄暗い通路。魔法科高校の生徒たちの大半が現在教官たちとそこへ避難する道中だった。
しかし、一同は同じように地下シェルターを目指す二人の不審者と出くわした。
一人はやけに筋骨隆々で目つきが若干鋭く、大人が学生服を着ているような感覚さえ憶えるような青年。
もう一人はピッチリ綺麗に整ったスーツ…所謂執事服に身を包んだ、白くなった髭と頭髪を持つ壮年男性。しかしどこか若々しさも感じ取られる。
勿論敵と思った魔法科高校の生徒…コンペの警備隊に志願した生徒たちへ魔法を使おうと構えたが、二人は両手を上げながらそれを遮った。
「お待ちください。我々は敵ではありません」
「取り敢えず話を聞いてくれねぇか?」
「………名乗れ」
生徒…一高の元生徒会副会長の服部が命令すると、二人はすんなりと答えた。
「条ノ内城護。こんなナリだが一応高校生だ」
「ロズワール家の
「……?」
服部は聞いたこともない名前により一層疑問を憶えたが、その疑問は壮年の男性…セバスによって中断を余儀無くされた。
「それよりも……後方の通路から武装した連中が近づいて来てます。全員ハイパワーライフルで武装してるようなので、下がることを勧めますが」
「ま、詰まる所俺たちに任せろってこった」
「なに!?」
「つーわけだ、チェンジで」
青年…城護がポンと服部の肩に手を置いて一同の右側、先ほどセバスが言った通路の曲がり角と生徒たちの間に入るように陣取った。
そして、それを合図にしたかのようにゲリラ兵とおぼしき集団が、銃…ハイパワーライフルを一斉に連射してきた。
迫り来る凶弾を、セバスは己の身を鋼のごとく硬化させて、城護は翳した右手から黄色のスライム…タロットカードの14番、『節制』のスタンドである『
弾幕が途切れるも、そこにあったのは生徒たちを守るように立つ無傷の二人だった。
「この程度で我々を殺せると思っていたとは…」
「やれやれだぜ………」
無傷の二人に驚いている兵士たちに、二人はトドメを刺しに入った。
セバスから射殺すような威圧感と共に放たれた拳撃と、城護から現れた光るメロンのような人型スタンド…タロットカードの5番、『法皇』のスタンドである『
「…さて、邪魔者は排除致しましたので行きましょう。この先には兵士はいないようです」
「念のため天井に注意しとけよ」
そう言って先へと進む二人に、聞きたいことが山のようにある服部を先頭にして一同はシェルターへと進んでいった。
「数が、多い……っ!」
雫が目にしたのは、自分たちと一緒に街の人々を避難させるために呼んだダブルローターの輸送ヘリが上空に姿を見せ、着陸しようと高度を落としている最中に空気中から湧いて出たとしか言いようの無い唐突な登場を見せたのは、明らかに季節外れの黒い蝗の大群だった。
ポーチから取り出したCADで、ループ・キャストの『フォノン・メーザー』を撃って蝗を焼き消すが、まるできりがなかった。ほのかはこういった状況に有効な魔法が使えないが、このままではヘリが危ない。
そう思われた矢先だった。
突然地上から凄まじい風圧が飛ばされ、蝗の群れをヘリから無理矢理離れさせた。直後に空から炎に包まれた翼竜と鰐のような列車が空にレールを敷いて蝗の群れに突撃し、あっという間に全ての蝗を消し去った。
「次はどっちだ時喰王ニキ!?」
『こっちや!先行くで!!』
「せっかちだな…ッ!」
炎が消えた翼竜の上に乗る白い服の男が声を張り上げると、列車から関西弁が聞こえてきた。そのまま列車は雄叫びを上げて別の方向に行くと、翼竜もそれを追いかける。そして地上にいたゴリゴリマッチョも、クラウチングスタートの構えを取った直後、アスファルトを吹き飛ばして追いかけていった。
「…………雫…私、幻覚見てたのかも…」
「………奇遇。私も」
二人はその様子に目を疑うしかなかった。
その後真由美の魔法で敵兵たちを掃討し終え、地上にいる摩利、桐原、壬生、五十里、千代田たちにほのかが光学迷彩の魔法で姿を隠したヘリが回収に入った。
『お待たせ摩利。ロープを下ろすからそれを使って上がってきて』
「ああ、頼む」
真由美のせいで呆気なく終わってしまったために微妙に釈然としないものを感じながらも、摩利は残りのメンバーに声を掛ける。彼女たちが周囲の警戒を欠いてしまった事を責めるのは難しいだろう。さっきまで激戦の渦中だったが、今は光学迷彩を解除したヘリが頭上から守ってくれている。安堵感を覚えても致し方無い。が、ゲリラの十八番は、このような状況での不意打ちである。
「危ない!」
摩利がいち早く気づき、桐原と五十里がそれぞれ壬生と千代田を庇うも、銃弾は彼らに迫り…
…横から飛んできた
『!!?』
ゲリラたちや摩利たちまでもその結果に驚いていると、不意にどこかからウエスタン風の音色が聞こえてきた。
思わずゲリラたちと摩利たちが音色が鳴る方を向くと、オレンジのヘルメットを被り、同じくオレンジのズボンを履いて、黒のライダースを着ている作業員のような男がハーモニカを吹きながらゆっくりと歩いてきていた。そしてピタリと止まると、ハーモニカの演奏を止めて小さく、しかしはっきりと言った。
キメ台詞だったのだろうか、妙にキリッとした顔で言ったが、後ろにいた三本の刀を腰に提げた男がハリセンのように黒刀…秋水の峰でヘルメットをガンと軽く叩いた。
「…冗談だ。それよりさっさと終わらせるぞ」
「おう」
作業員…6号ニキこと
明人が左手でアプリチェンジャーをずらすと、駅のホームと線路のようなパーツが露になる。明人はそのレールの上に右手で持ったビルドレッシャーを乗せ、台詞と共に勢いよくスライドさせた。
ビルドレッシャーをスライドさせると、明人の前に踏切の遮断機のようなエフェクトが現れ、遮断機が上がると同時にビルドレッシャーが線路を展開しながら中央の円を通り抜け、宙を走る。白線の外側にいたゲリラ兵は、無惨にもビルドレッシャーに弾き飛ばされて戦闘不能となった。
そのまま遮断機は明人の体に装着され、明人はオレンジのスーツに遮断機のような模様のベルトを纏う。そしてビルドレッシャーが明人の顔の周りをグルグルと回り、レールがマスクとなってメットに埋め込まれて、明人は『トッキュウ6号』に変身した。
「よし、いくぞ」
あまりのできごとに、ポカンとなる摩利たちを置いて、明人は誘導棒…ユウドウブレイカーを構えてゲリラたちに向かって走り出した。
「……って、刀三本……?曲芸か?」
閻魔を口に咥え、初代鬼鐵を左手に、秋水を右手に持ったリューマに、桐原は呆れたような声を出した。と、リューマは桐原の方を向いて器用に言い放った。
「それはどうかな…ッ!!」
そう言うと同時にリューマは大きくジャンプ、両手の刀を閻魔と交差するように振り上げ…
叩きつけるように刀を振り下ろした。その威力で凄まじい土煙が上がり、兵士たちが紙細工のように軽々と宙を舞った。その威力は曲芸のものではなく、事実の剣術であると、桐原は同時に理解させられた。
しかしそんな感傷に敵が浸らせてくれるはずもなく、通りの奥から戦闘用ロボットが更に5台おかわりされてきた。
「面倒だな。一気にいくぞ!」
「任せろ」
明人がユウドウブレイカーのレバーを押すと、何かを装填するスロットが出てきた。明人はそこに金色のドリルを持つ青い列車…ドリルレッシャーをセットし、スロットを閉じ、クルリと回してキャッチした。
「はあああぁ…!!」
「『三刀流・百八』……!」
音声が鳴ると、ユウドウブレイカーの先端にドリルのように回転する螺旋状のエネルギーが形成されていく。更にリューマも刀で円を描くような体勢を取り、刀をゆっくりと振りかぶる。
線路を形成しながら放たれたドリル状のエネルギーの先端にリューマが放った三つの飛ぶ斬撃が加わり、スクリューのように回転を加速させて5台の戦闘用ロボットを纏めて貫いた。戦闘用ロボットは虚しくバチバチと火花を散らし、次の瞬間同時に大爆発した。
「…よし、この辺りは終わりだな。次いくぞ」
「ああ」
猛ダッシュで街の方角へ向かう二人を見送った摩利たちは、真由美が自分たちを三回呼ぶまでただただ茫然としていた。尚、なぜか桐原は目を輝かせていた、と追記しておく。
さてさて、いかがでしたか?
個人的には6号ニキと三刀流ニキのくだりが一番やりたかったのでブチ込みました。
さて次回、一応主人公なのに今回は出番が一切無かった頼斗君とあの転生者がタッグで戦います!
お楽しみに!
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.18『騒乱の終着駅』
「パンツァー!」
レオが音声入力コマンドを唱えた直後、白虎のような鎧を着た大男…呂剛虎の双手突きがレオの胸に突き刺さり、レオの身体が水平に飛んでバリケードの車両に激突した。
現在、レオ、エリカ、摩利の三人は魔法協会横浜支部を襲撃してきた呂剛虎と戦闘を繰り広げていた。しかし、前回と違って万全の状態である呂剛虎は強かった。そして呂剛虎はレオにトドメを刺そうと襲いかかり…
「グオオオッ!!??」
後方から飛んできたエネルギー弾に弾かれた。呂剛虎が憎々しげに振り返ると、そこにいたのは前髪を8:2分けにし、シアン色の銃…ネオディエンドライバーを持ち、腰に橙色の鐔がある剣…無銘剣虚無を納刀した覇剣ブレードライバーを装着した男…怪人王ニキこと
「…さ、いこうぜ」
「おう!」
そう言って耀真はオレンジと黒で塗られた本、頼斗は淡い水色の本と同じサイズの真紅の本を両手に持ち、不敵な笑みで呂剛虎と向かい合った。
二人はそれぞれワンダーライドブックをドライバーに装填し、柄を握る。そして二人は顔を見合わせて頷くと、同時に剣を引き抜いて叫んだ。
耀真の背中から燃える鳥の翼が生え、耀真を包み込む。更に頼斗の後ろに紅い本…エレメンタルドラゴンワンダーライドブックを装填した白い本…プリミティブドラゴンワンダーライドブックが出現し、展開されると同時に赤と白の二体のドラゴンが現れ、頼斗の周りをグルグルと飛ぶ。そして二体のドラゴンは握手をするように手を絡めて頼斗の胸にぶつかった。
炎の翼が消えると耀真はオレンジの猛禽類があしらわれた黒と橙色をベースにした鎧を纏うライダー…『仮面ライダーファルシオン』に、頼斗は左に炎の、右に骨のドラゴンが埋め込まれたライダー…『仮面ライダーセイバー:エレメンタルドラゴン』に変身した。
「物語の…」
「結末は…」
その言葉と共に、二人は各々の得物を構えて呂剛虎に突進した。
「ハアアアッ!!」
「おりゃあぁい!」
頼斗が呂剛虎と衝突し、剣と拳がぶつかる。その上を耀真が飛び越え、背後に回り込む。その意図を察した呂剛虎は体を半回転させて二人の剣撃を受け止める。しかし二人はチャンスとばかりにピタリと息が合ったコンビネーションで連携攻撃を仕掛けた。呂剛虎の周りをグルグルと激しく位置を変えながら繰り出される剣撃は、一種の舞、剣舞のようになっている。レオは傷口を押さえ、その様子を茫然と見るしかなかった。
「………スゲェ…」
「……アンタ、ブランシュの件って覚えてる?」
「え?………まさか!!?」
「ええ。あのドラゴンの剣士が例の怪物、でしょうね。でも見た感じ嫌な感じはしないわ。てかあたしはそれ以前にあの剣の方が気になるんだけど…一度で良いから使ってみたいわね」
「………あ、そ…」
レオが呆れながら頼斗たちの戦いに目を戻すと、ちょうど二人が最後の仕上げに入ろうとしていた。
「グアアアアアアア!!!???」
耀真は炎の翼をはためかせ、頼斗は虹色の光を剣に宿して二方向から同時に呂剛虎を斬り裂き、その瞬間にフッと軽く笑いながらすれ違った。そして呂剛虎の鎧にバチバチとスパークが走ると、次の瞬間、閃光と共に大爆発した。
「………ん?」
「どした?」
「…………船艦?そのまま沈めたらダメなのか?ヒドラジン燃料電池?何それ………なるほどな。オッケーオッケー。すぐ行く」
耀真は左耳を押さえながら何か会話を始める。不思議に思った頼斗が問いかけると、耀真はばつが悪そうに手を合わせて言った。
「悪い、俺ちょっとやることできたわ。悪いけど後は頼む」
「いいよいいよ全然。どうせ俺も挨拶だけしたらもう帰るし」
「あそう?んじゃまた後で」
「ありがとなー!」
「おーう!」
バサリと翼をはためかせ、耀真は横浜の街へと戻っていった。そのまま頼斗も向かおうとしたのだが、残念ながらそれは叶わなかった。
「………一つ聞きたいんだけど」
「へ?」
声の主…エリカに止められ、ちょっとマズいなと思いながら頼斗は振り返った。
「アンタ、ブランシュのアジト潰した奴でしょ」
「………そうだ、と言ったら?」
金尾ボイスを無理矢理作りながら、頼斗は最悪の場合を想定して若干構えを取った。が…
「その剣ちょっと触らせてくれない?」
この一言で盛大にずっこけたのであった。
数分後、大亜連合の偽装揚陸艦の中は絶賛大パリメイクの真っ最中だった。
「おい何だこの揺れは!?」
「も、モニターに映します…れ、列車です!!!橙色の巨大な作業用列車とおぼしき列車に本艦は運搬されています!!」
「列車だと!?事前調査の中に列車が走る線路は無かったはずだ!!構わん、砲撃しろ!!」
『…だ、ダメです!!すべての砲塔及びミサイル発射口が粘着質の…蜘蛛糸のような物で塞がれてしまっており、撃てば暴発しかねません!!』
『こ、こちら甲板!口に刀を咥えた剣士がやって来…ぎゃああぁぁ!!?』
「おいどうした!?甲板!応答しろ!!!」
「摩醯首羅といい、作業用列車といい………一体何がどうなっているんだ!!??」
艦内が狂気の沙汰になっている頃、外では……
「横浜中央公園だな?了解した!頼むぞ!」
『わかってるよ!』
『バランス補助はワイらに任せて、落とさんよう頼むで!!』
洗濯バサミやら、緑の十字の下に『安全第一』と書かれている板が打ち付けられた列車操縦室…ビルドレッシャーの中で明人が二人…『仮面ライダーガオウ』に変身した時喰王ニキことキバオウと、『仮面ライダーネガ電王』に変身した耀真に指示を出した。と言うのも、現在の彼はビルドレッシャーで偽装揚陸艦をサルベージして牽引し、列車が揚陸艦ごと転倒しないように船底をキバオウのガオウライナーと耀真のネガデンライナーで持ち上げながら横浜中央公園へと列車で運搬しているのだ。揚陸艦の装備は、リューマと米花ニキこと
と、そうこうしている間にビルドレッシャーは目的地である横浜中央公園に辿り着いた。そして後は用無しとばかりに明人はビルドレッシャーから揚陸艦を吊るすワイヤーを切り離した。当然揚陸艦は先ほどとは比べ物にならない震動に見舞われる。
「ぬわああぁっ!!?」
「お、今度は何事だ!外で何が起きている!?」
慌てて兵士がモニターに外の様子を映すと、驚きの光景が広がっていた。
揚陸艦を運搬していたビルドレッシャーが、下部の烈車をギャリギャリと鳴らしながら折れ曲がる。そしてほぼ90度になるまで折れ曲がると、前方に回転して脚になった。更にガコンという音と共に明人がいる操縦室が動き、上部の烈車の中央に移動する。その直後、クレーンの部分が回転して、顔が露になった。
ビルドレッシャーは巨大ロボ…ビルドダイオーに変形した。加えて右手の部分からウィィンと出したのは、大きさに見合った巨大なショベルだ。
「お前らいくぞ!!準備はいいか!?」
明人がインカムに向かって叫ぶと、威勢のいい声が全員から放たれた。そして、転生者たちは最後の大仕事に取りかかった。
強力なエネルギーを纏って繰り出されたビルドダイオーのショベルによるアッパーを受け、揚陸艦は空高く吹き飛ぶ。そして邪魔は無くなったとばかりに他の転生者たちも総攻撃を放った。
耀真とキバオウはそれぞれが乗る列車の武装の全てを、ツバサはレックウザ、ボーマンダ、カイリュー、チルタリスに命じて四体のはかいこうせんを一本に纏めた全てを滅ぼすビームを、霊我はモリアーティを己の体に取り込み、光の弓を引き絞って極太の矢を、刃牙は刃牙は右腕を異常にパンプアップさせて最初のものの数十倍の威力の風圧を、揚陸艦に向けてオーバーキルとばかりに叩き込んだ。
当然ただの揚陸艦が世界を越えて集った選りすぐりの転生者たちの本気の総攻撃に耐えられるはずもなく、揚陸艦はすべての攻撃を受けて文字通り木っ端微塵となって消し飛んだ。後に残ったものは申し訳程度の細かな瓦礫。たったそれだけが揚陸艦の中にいた彼らの遺物となったのである。
「………チッ、参ったな」
『どしたんや6号ニキ?』
明人が突然どこかを見て打った舌打ちを疑問に思ったキバオウが問いかけると、明人はいきなり烈車合体を解除してビルドレッシャーを走り出させた。
「逃げろ!国防軍だ!捕まると後が面倒なことになってくるぞ!紫ネキ『
『はいはい』
『あ、ちょい待って!?イッチがさっきお礼言いたいって言ってたんだけど』
「スレでやれ!今はここから逃げる方が先だ!」
空間に突如現れた眼の様な穴にレールを敷き、明人は自分の世界へと帰還した。
「怪人ニキ、気持ちはわかるけど今は逃げるが勝ちや!ほなまた後でな!」
「………ごめんイッチ!」
「後で謝ろう!レックウザ、頼む!」
「そいじゃあ俺も帰りますか!」
「よっと」
「俺もゥッ!」
「追い込み逃げ足、いずれもマッハアァ!!!」
キバオウが隙間を潜ったのに続き、地上にいた転生者たちは、全員が空を飛ぶ黒い兵士…国防軍の独立魔装大隊の追っ手の前から姿を消した。
「…よし、修行僧ニキ。俺たちも帰るぞ」
「お疲れ様でした」
「またスレで会おう」
そう言い残して、地下シェルターの前にいた二人の転生者たちも各々の世界へと帰還を果たした。
こうして、本来の歴史からは大きく外れた形で『横浜事変』は幕を下ろした。
ちなみに、この後の第一高校では数ヶ月程の間一世紀前の列車について調べる五十里や両手と口に竹刀を携えて「へったいにはのへんひゅふをはふたーひへはふ!(訳:絶対にあの剣術をマスターしてやる!)」と言いながら素振りをしている桐原の姿と、それに半ば呆れる壬生の姿が見られたそうな。
さてさて、いかがでしたか?
怪人王ニキなんですが、ネオディエンドや白ウォズのように、アナザーライダー=怪人になったことがあるライダーにも変身できます。ネオディエンドライバーが使えるのもそれが理由です。
個人的にエターナルフェニックスの後にエレメンタルドラゴンってそれぞれの文章が繋がってる感じで気に入ったので入れました。
いや~!楽しかった!!やっぱいいですね、趣味を詰め込めれるって。
転生者たちのラストのオーバーキルを気に入った人は是非コメントと高評価を!
特に評価最近になってオレンジバーになっちゃったからマジでお願いいたします!!(切実)
そして次回より来訪者編、開幕です。
では、また次回でお会いしましょう。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
来訪者編
スレNo.19
オレンジバー…だと………!?
ナンデヤ!!とおもったら赤バーに戻りました。
高評価お願いいたします(死活)
今回から来訪者編、始まります。
勿論、最初からクライマックスです。
ではでは、どうぞ!
「深雪!!」
手を出すが、届かない。
何をしても、効かない。
全てを破滅へと誘う力を以てしても、無意味。
彼は、仮面の魔王と戦った。否、それは蹂躙。
魔王は自身の最愛の妹…深雪をその手に握る。
そして、どんどんと遠ざかっていく。
自らの届かない絶望の果てへと拐う。
そして、深雪は闇の彼方へと消え――
「………っ!!はぁ………はぁ………」
達也は飛び起きた。時計が指している時間は、どの国でも祝われるべき元旦である、一月一日の午前六時。まだ外は暗いが、東の空は若干明るくなりかけていた。
達也は最近、似たような夢…深雪が仮面の魔王に連れ拐われていく夢を見ている。しかも七月の中盤からずっとだ。少ない時でも一ヶ月に一度。多い時には一週間に三回はこんな悪夢に魘されていた。
「………全く、新年からなんて夢だ」
今年も厄年になりそうだ、という思いを抱き、達也はベッドから降りた。
1:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
新年ということでスレを更新しました
2:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
あけおめ
3:音速のトレーナー ID:O21saMaN
アケオーメ
4:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
アケオメー
5:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
明けましておめでとうございまする。本年も厄災なく、平穏に過ごせれば恭悦この上ござりませぬ
6:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
>>5堅苦しいわ!!( ゚ロ)ノΣ
7:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
不覚にも笑ってしまったw
8:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
>>7初笑いがこれとかヤバいな
9:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
浮かれている場合ではないぞ貴様ら
10:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
オーマニキか
11:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>9いきなりどしたのさ
12:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
あっ
13:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
そう、そちらで新年が明けたということは、だ
14:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
イッチの世界にいるもう一人の転生者が来るのか
15:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
でも、問題は特に無いんですよね?
16:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
ああ。グランドジオウが使えない限りは、な
17:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
でもってそのグランドジオウのウォッチを手に入れるにはイッチが持ってる五つのライドウォッチを奪うしかない、と
18:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
まぁ、ゲイツリバイブなら余裕か
19:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
仮に取られても逆にこっちがウォッチを奪えば良いだけですしね。個人的にはディケイドとエグゼイドは回収しておきたいです
20:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
>>19なんでだ?
21:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
…あ~、マイティブラザーズXXですか
22:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
そういやあれって二人に分裂できましたね
23:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
強さとしてはノープロなんですけど、片方と戦ってる間にもう片方が人質を取るみたいなのされるとかなり面倒なので
24:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
さすがにそれは…いや、ワンチャンあるか
25:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
厄介ですねぇ…
26:音速のトレーナー ID:O21saMaN
ん?そういやさ、その転生者ってタイムマジーン使えないよな?
27:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
あ
28:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
たしかに…ジオウなら使えてもおかしくないが
29:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
いや、リストを見たがそれは無い。まぁ仮にあったとしても過去のイッチが殺されようと、電王やゼロノスに変身できる、つまり特異点である以上問題ないが
30:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
なるほど
31:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
ほっ
32:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
ただでも、向こうは未成年ってことは下手に手出しすると国際問題になりかねないよね
33:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
いえ、向こうもこちらに潜入任務として来る以上それは同じですし、よく考えてください。『日本に来ていたスターズ総隊長が日本の大学生にボコボコにされたので報復します』とか誰が信じますか?
34:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
なるほど
35:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
向こうの立場を逆手に、ということか
36:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
意外と頭脳派やな
37:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
ま、やられたら徹底的にのスタンスでいいですよ
38:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
わかりました。では
39:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
がんば~
「ねぇライト、聞いてよ~」
「どしたんだリーナ。あとテーブルに突っ伏しちゃダメよ」
放課後、療安堂のカウンターテーブルにぐったりと体を預けながら愚痴るリーナを頼斗は注意した。一高は基本的に五時限までである代わりに新学期初日からフルタイムで授業があるため、疲れるのは仕方ないかもしれないが、どうやら愚痴の内容はそちらではなさそうだ。
「…今日ね、USNAから留学生が来たの」
「?…あ~、前に言ってた雫ちゃんと入れ替えで来るって子?」
「うん。『オウジ・へイーゼ・トキワ』って男子なんだけど…何と言うか、女子に見境が無いの」
「…具体的に言うと?」
「魔法力はシズク以上アタシやミユキよりちょっと下ってレベルなんだけど、アタシたち…タツヤたちはほっといてエリカやミヅキたちに『USNAに来い』みたいなこと言ってたのよ。その後でミユキを宥めるのが大変で…」
「………な~るほどねぇ…」
「…で、ここから本題なんだけどね。多分………アイツ、スターズの総隊長よ」
頼斗はその言葉に眉をピクリと動かした。
「多分、アタシの正体にも気づいてる」
「…まぁ、大人の権力闘争に巻き込まれたことと最悪リーナ本人がここに居たいっていえばどうにかなるとは思うけど。リーナには日本の血が流れてるわけだし、ある程度正当性はあるんじゃないかな」
「………そうよね!」
「うん。さ、晩御飯にしよっか。今日は冬らしくすき焼きだぞ~?」
「やった!!」
不安がっていたリーナだったが、その晩は頬を膨らませながらお肉を頬張っていたそうだ。
「………つまんね」
ドサリと床に倒れた女性…スターズ惑星級魔法師「マーキュリー」の第一順位を持つシルヴィア・ファーストを見下した男はゆっくりと立つ。息も絶え絶えとなっているシルヴィアは衣服を一切纏っておらず、その体には暴行の痕をいくつも残している。骨折などはない辺りが更に惨い状態だ。男…『オウジ・へイーゼ・トキワ』…この世界に立つもう一人の転生者はまるで嫌いな野菜を見た子供のような顔をしていた。
「何だあの女。この俺がスカウトしたってのにブチギレやがって…まぁ最悪首輪でも着けて帰ればいいだろ。俺は何でもできるんだからな」
彼の絶対的な自信の裏にはスターズがあった。というのも、彼は転生して僅か三ヶ月で半ばスターズを私物化しているのだ。その理由は彼のバックにいる多くのスターズ高官を半殺しにして脅すという、あからさまな強硬手段だ。仮面ライダージオウのパワーに、スターズは事実上敗北したのである。
隊員である以上、シルヴィアは彼の所有物。もう一人いる女性…ミカエラ・ホンゴウも同じ待遇である。しかし、彼はもう彼女たちにはほとんど興味が無い。早い話、飽きたのである。
だからこそ、彼は愉悦に浸りたかった。
生前はとある超大企業のボンボンであった彼の自己肯定欲は簡単には満たされないのだ。
「この世界の最強である司波達也は奴隷、他の女は所有物…クハッ。当分飽きねぇだろうな…リーナもいるとわかったんだ。アイツでも楽しめる…善は急げだ。おい。バカ共に連絡しろ。「ターゲットに仕掛ける。得物を磨いとけ」と言っとけ」
「ぅ、うぅ………」
「さっさとしろ!!返事もできねぇのか!?」
「………は、ぃ……」
フラフラと産まれたての小鹿のようによろめき立ったシルヴィアに大きな舌打ちをしたオウジは、夜の東京を眺めた。
「最終的に日本をUSNAの領土とすれば、玩具に困ることはねぇだろ…あの女神もバカだぜ。ちょっと脅したらビビって力をくれるとはな…ク!クハハハハハ!!!」
悪夢という名の卵は、現実へと繋がる殻に罅を入れていた。孵る時は、近い………。
決して大きくはないが、おおよそ庶民感覚とはかけ離れた瀟洒た洋館のエントランスで、達也はマナースクールから出てきた深雪を迎えた。
「さぁ、帰ろうか」
「はい!」
二人の顔には、笑顔が浮かんでいた。
しかし、その十五分後に笑顔は一変する。何せ目の前には武装した集団がいるからだ。
「………何者だ」
深雪を背に退避させ、達也は思考を巡らせた。恐らくはスターズ。堂々としているのは監視カメラをハッキングしたからだろう。
「…名乗るバカはいないと思わねぇのか?」
「「!?」」
集団の後ろにある車から出てきたのは、一人の高校生だった。
「………オウジ・へイーゼ・トキワ…スターズの総隊長、『タムイル・シリウス』、か…」
「へぇ、知ってるのか。流石は
「なっ!!?」
深雪は声を出して驚いた。達也も声こそ出していないが、その眼には驚愕が浮かんでいる。
「単刀直入に言う。司波達也。いや、四葉達也。俺たちスターズの軍門に下れ」
「………下れと言われて下ると思うか?」
「…だろうな。だが言っておく。俺に『分解』は効かねぇぞ?」
「……それは………まさか!!」
今度こそ、達也は驚愕の声を出した。オウジが腰に着けた、二つのスロット…D´9スロットとD´3スロットを持つ白い装置…ジクウドライバーを見て。
「クハハハッ…!」
握った白いウォッチ…ジオウライドウォッチのダイアル…ウェイクベゼルを90度回して顔を作り、スイッチ…ライドオンスターターを押したオウジはそのままウォッチをジクウドライバーのD´9スロットに装填してドライバーのスイッチ…ライドオンリューザーを押し込んだ。すると、オウジの背後に時計が現れる。そしてオウジは時計を象るような独特の構えと共に…
装置…ジクウサーキュラーを一回転させると、世界と時計も回転し、時計が逢魔ヶ刻…十時十分を指す。そして時計のベルトのようなバリアが展開され、オウジの周囲を回り、アーマーを形成した。
そして時計からマゼンタ色の『ライダー』の文字が飛び出してオウジの複眼となり、オウジは『仮面ライダージオウ』に変身した。
「…仮面………」
「ライダー………!?」
「…さぁ、蹂躙を始めようか?」
――「人が空想できる全ての出来事は起こりうる現実である」―物理学者 ウィリー・ガロン
さてさて、いかがでしたか?
次回、ライダー対決勃発です。
ではでは、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.20『絶望、そして反撃』
すみません。話組み立ててたら思ったより白熱しちゃいまして。
ライダー大戦は次回にお預けです。
ではでは、どうぞ!!
「………流石に今日はもう客来なさそうだな」
「そうだねぇ…」
土曜日の夜、それも冬となれば、喫茶店に来る客は少なくなる。午後の八時ということもあったので、頼斗は看板を『CLOSED』にひっくり返すために外に出た。
そして、ドアの突起に掛けられていた看板を持った時だった。
突然、通りの向こうからフラフラと一人の人物が店の方へと歩いてきた。疑問に思った頼斗は、振り返って声をかける。
「あ~、すみません。もう今日は店閉めるん…」
そしてその人物を見た時、頼斗は絶句した。時間にして数秒沈黙した後、頼斗はようやく正気に戻って驚愕の声を出した。
「達也くん!?どうしたんだ!?」
服装には異常は無い。しいて言うならば、顔。いつもは冷静沈着な彼の顔は絶望の色に染まっており、そこに生気は見られない。
「ライト?どうし…ってタツヤ!?なんで………あれ?ミユキは?」
頼斗の声に反応したのか、リーナも外に出てきて達也の顔に驚いたが、それ以上に、普段彼とほぼ四六時中一緒にいるはずの深雪がいないことに気づいた。が、達也は何も喋らない。
「…取り敢えず中に入って。話聞くよ」
「…どう?落ち着いた?」
「…はい」
取り敢えず店に入り、嶺平のコーヒーを飲んだことで多少の落ち着きを取り戻した達也は、頼斗に向き直った。
「…で、何があったんだ?」
「………実は…」
そして達也は、これまでの経緯を話し始めた。
「さぁ、蹂躙を始めようか」
通常よりも大きなウォッチ…ディケイドライドウォッチをD´3スロットに装填し、オウジは再びジクウサーキュラーを回した。
ジクウサーキュラーを回すと、アーマーの欠片を持つ灰色の影が環状に展開され、オウジと重なる。そして、複眼にネオングリーンの文字で『ディケイド』の文字が、右肩には白い文字で同じく『ディケイド』の文字を、左肩から胸部にかけて『バーコード』を刻んだ『仮面ライダージオウ:ディケイドアーマー』にフォームチェンジした。
「も一つ追加だ」
ネオングリーンの本体にネオンピンクのウェイクベゼルを持つライドウォッチ…エグゼイドライドウォッチをディケイドライドウォッチのスロットに装填すると、オウジは二人…肩の『ディケイド』の部分が『エグゼイド』に、胸のバーコードが『ダブルアクションXXL』の文字に変わり、ネオンブルーを基調とした『仮面ライダージオウ:ディケイドアーマーエグゼイドフォームL』と、Lとはネオンブルーとオレンジの位置が入れ替わり、肩のバーコードが『ダブルアクションXXR』になった『仮面ライダージオウ:ディケイドアーマーエグゼイドフォームR』に分裂した。
「分裂した…!?」
「まさか………逃げろ深雪!」
「おせぇんだよ!!」
達也が深雪を逃がそうとしたが、それよりも早くオウジが襲いかかった。Lは刀身に『ヘイセイバー』と刻まれた長剣…ライドヘイセイバーを、Rは『ケン』と刻まれたミドルソード…ジカンギレードを持って。
「くっ!」
「おらおらどうしたぁ!?」
「ふっ!…!?」
「効かねぇよ…お前の蹴りなんかな!」
「ぐはっ!?」
達也の蹴りを、そのスペックに任せて受け止めたオウジ(L)はカウンターとばかりに達也の鳩尾に拳を入れた。深雪は思わず立ち止まって振り返り、自身の兄を案じる声を出してしまった。
「お兄さ……あっ!!?」
「へっへ…捕まえたぞ?司波深雪ィ…!」
「深雪!ぐはっ!?」
「まずは自分の心配しろよオイ…無視とは舐められたモンだぜ」
「この………うぐっ!!」
街灯に照らされにくい位置に回り込んだオウジ(R)が、深雪を腕を襷にするようにホールドして捕え、持っていた携帯端末型CADを叩き落とした。それに気を取られた達也はLのライドヘイセイバーに背中を斬られたが、『再生』ですぐに治療する。しかし、Lに体勢を崩され、地面に押さえつけられた。
「さて、愛しの愛しの妹は捕えた。お前はこれで役立たずだ。何せこんな所で『
「……ッ!深雪をがっ…!?」
「これ以上『再生』は使うな。お前の選択肢は二つだ。俺たちの奴隷になるか、愛しの妹と二度と会えなくなるか、だ……期限は夜明け。ブランシュのアジト跡地で待つ。時間切れは、妹との別れだ。良い答えを待ってるよ……アハハハハハ!!アーハハハハハ!!!」
「待て!!深雪を返せ!深雪を……返せ…!!」
達也の叫びも虚しく、オウジと深雪はオウジが出したオーロラカーテンの中へと消えていった。
事情を聞き終えた頼斗は、軽く息を吐いた直後本題に入った。
「………なるほど。事情はわかった。けど、なんで俺たちの所にそれを言いに来たんだ?」
「…奴に対抗できるのが、貴方だけだからです」
リーナは絶句するが、頼斗はほぼ表情を変えず質問を続けた。
「…誤魔化しは効かないみたいだね。認めよう。確かに俺は仮面ライダーだ。一応聞きたいんだけど、いつ俺が仮面ライダーだってわかったの?」
「……九校戦で、委員長を貴方が助けた時です。あの時貴方が使っていた武器は、以前リーナを迎えに来た時に持っていた物と同じでした」
「……あー、あれか。なるほど。だけど、それと同時に君が今までしてきたこと、わかってる?」
「………今までのことならいくらでも詫びます。だからどうか、深雪を助けてください…!」
「………なら、俺と契約しろ」
「ライト!」
頼斗の見下したような態度にリーナは怒ろうとしたが、頼斗は立ち上がり、ポンと達也の肩に手を置いて言った。
「「………え?」」
その一言に、達也とリーナは二人揃って間抜けな声を出した。
「…その顔は『オッケー』で良いんだよね?」
「………はい…」
「よっし!契約成立!父さん、留守番頼める?」
「わかった。気をつけて」
「百も承知!リーナと達也君も、ボサッとしてないで行くよ」
「………うん!」
「………ありがとうございます…!」
「お礼は全てが片付いた後だ。これ使って」
「場所はブランシュのアジト跡地だよね!?」
「はい!」
「リーナはこっち」
「わかってる!」
「行くよ!全部取り返しに!!」
ガレージにて、ビルドフォンを変形顕現させたマシンビルダーを達也に貸し、頼斗はライドストライカーの後ろにリーナを乗せ、ガレージのシャッターを全開にする。そして、派手にエンジンを吹かしながら二台のバイクがブランシュのアジト跡地へと走り出した。
「………っ……うぅ………?」
暗い部屋の中で、椅子に拘束された深雪は目を覚ました。
「お目覚めか?ここはブランシュのアジト跡地。今のお前は人質だ」
「………なぜこんなことを」
「お前のお兄様が言ってたろ?俺はスターズ総隊長。エネルギー・質量変換魔法『質量爆散』を持つアイツをスターズのものにするために来た。奴を意のままに操れば、世界なんざ簡単に制圧できる。そ、こ、で、だ。この俺が、わざわざ来てやったんだぜ?さっきは生意気な態度だったが、もし俺の女になるなら、愛しのお兄様は見逃してやるぞ?クハッ!クハハハハハ!!」
「………下劣な…!」
「何とでも言え。抵抗もできない足手纏いが何言ってもそよ風だけどな。アハハハハ!!!」
悔しがる深雪を煽るように、オウジは顔を近づけて笑い声を上げる。彼の顔には、愉悦、優越感…自身が上であるという絶対的な自信があった。
が、そんなものは容易く壊れるものである。
突如、轟音を轟かせて二台のバイクが部屋のシャッターを吹き飛ばし、オウジと深雪が居る方の反対側からダイナミックに侵入してきた。
「なっ!?いったい何だ!?誰だお前ら!!?」
「『名乗るバカはいないと思わねぇのか?』だったか?オウジ・ヘイーゼ・トキワ」
「………何だと?…見たところ警察や国防軍じゃねぇみてぇだが………殺されに来たのか?」
「殺されに来るバカはいないさ。いるとすれば、今俺の目の前にいるけど」
「………お前は…そうか。
「…人の話もまともに聞けないバカ、と付け加えるべきだったか」
「………あ"?」
オウジはヘルメット着けていないリーナを見て笑い声を上げるが、そのリーナの前にいる、ヘルメットを被った男の台詞に一転、ドスの効いた声を出した。
「………あぁいや失敬。バカにもわかるように名乗らないとな」
そう言って、男…頼斗はバイクから降り、ヘルメットを取って投げ捨てた。
「改めましてごきげんよう。俺は『華貫頼斗』。華貫麗奈の兄ちゃんだ」
「何だお前?あとな、その女は麗奈じゃねぇ。アンジェリーナ・クドウ・シールズ!俺の所有物なんだよ!!勝手に妹扱いしてんじゃねぇぞ!!」
「アンジェリーナ・クドウ・シールズ?知らないな。スターズの中で、その人は『死亡』扱い。ここにいるのがそのアンジェリーナ・クドウ・シールズだって証拠は無い。麗奈が俺の義妹であり、家族であり、日本人だっていうのは国籍が証明してくれる」
「黙れ!!
「端役上等。お前はこの世界を漫画か何かだと勘違いしてるみたいだが、ここは
「黙れ!黙れ黙れ黙れ黙れぇぇええぇ!!!」
「どうだ!これが主人公の証だ!端役風情が俺の前で生意気にしやがって…土下座しろよ!!土下座して赦しを乞え!!」
「する気も無いし、赦しを乞う気も、ない…」
「?………それは!?なんでお前がそれを!!」
頼斗は不敵に笑って、マゼンタ色のカメラのようなアイテム…ネオディケイドライバーを出し、腰に装着した。そしてハンドル…サイドハンドルを引いてバックルを回転させ、腰にあるケース…ライドブッカーから一枚のカード…カメンライド:ディケイドを出し、オウジの前に翳した。
「何なんだ…何なんだお前はァ!!??」
頼斗はネオディケイドライバーにカメンライドディケイドを装填し、サイドハンドルを叩いてバックルを戻す。すると十九人のライダーの影が頼斗と重なり、バックルからライドプレートが射出される。そして影が完全に頼斗と重なってスーツを形成し、ライドプレートは頼斗の顔に埋まって覆面となり、仕上げに額の光…シグナルポインターが紫に輝いた。こうして頼斗は『仮面ライダーディケイド:激情態』に変身した。
「仮面ライダー………ディケイド…!!?」
「さぁ、始めようぜ。ライダー大戦」
今まさに、二人のライダーがぶつかり合おうとしていた。
さてさて、いかがでしたか?
次回、激突です。
全力で書きます。
そして9以上の高評価、8でも良いのでお願い致します!またオレンジバーになっちった…(泣)
外伝の方もお願いします!
ではでは、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.21
はい。お待たせしました、フルボッコ回です!
盛り上がってますかぁぁーー!!??
ハァイ、今、読者様たちからたくさんのイヤッハッハァ~!!のコメントを頂きました!ねぇ!こんなの、なんぼあっても困りませんからねぇ~!
そして、前話でもたくさんの高評価を頂きました!ねぇ!こっちはあった方が良いですからねぇ~!
というわけで、お楽しみください、どうぞ!
40:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
いきなりLIVEが始まったと思ったら…
41:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
ナァニコレェ
42:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
アイツが例の糞転生者か?
43:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
ああ間違いない。屑が…我の前で堂々とジオウの力を悪用するなどと………!!!
44:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
気持ちはわかるけど、一旦落ち着きなさい
45:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
オーマニキの怒りもわかる。俺も許せねぇよ
46:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
仮面ライダーの力を使うワイらやからこそや……イッチ!敗けたら許さんぞ!!!
47:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
敗けんじゃねぇぞ!!
48:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
そんな奴ぶっ飛ばせ!!
49:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
まずは四肢を引き千切り、その後でタマを踏み潰し、傷口を蹴りながら苦しめ、口にその四肢を突っ込ませ、屈辱という屈辱を味わわせて地獄に堕としてしまえ!!!
50:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
うわー…
51:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>49一人だけ拷問ガチ勢がいるんですが…
52:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
さすがにそこまではしない方が…
53:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
………止めとけ
54:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
>>52>>53に同じく
55:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
………すまん。少し熱くなった
56:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
少しのレベルなんですか…(汗)
57:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
まぁでも、多少は共感できます。けれど、これはイッチの戦いです
58:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
ワイらは結果を見届けたらええ
59:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
…そうだな
60:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
…あ!
「ぐぇっ!!」
「………フゥ…」
スレからの激励が送られた頃、頼斗はジオウに変身したオウジを殴り飛ばしていた。
「ゲホッ…端役が、調子に乗ってんじゃねぇ!」
再びオウジはディケイドライドウォッチをD´3スロットに入れ、ジクウサーキュラーを回した。
「これで…詰みだ!!」
更に、先ほど達也に使ったエグゼイドライドウォッチを使って再び二人に分裂したオウジは、狂気の顔で頼斗を睨みつけた。
「いくらディケイドだろうが、このコンボには勝てねぇだろ!!?」
「それは…どうかな?」
「なっ!?」
頼斗は冷静にその様子を見て、一枚のカード…アタックライド:イリュージョンをネオディケイドライバーに装填し、発動させて、自身も六人に分裂した。
「数の暴力には数の暴力で対抗するまでだ」
更にもう一枚…アタックライド:コピーを使うと、頼斗の真横に魔法陣が現れ、そこから更に二人に分身し、頼斗は合計十二人に分裂した。
「ふざけんな!!十二対二とか卑怯だぞ!!!」
「じゃあお前は一体何人がかりで達也くんたちを襲撃したのか言ってごらんよ」
「~~~!!黙れぇぇえぇ!!!!」
オウジ(L)はディケイドライドウォッチをライドヘイセイバーに装填して針を激しく回し、オウジ(R)はジカンギレードにジオウライドウォッチを装填して、それぞれエネルギーを溜め始めた。
「だったらこっちも!」
そう言って、十二人の頼斗は黄金の紋様が描かれたカード…ファイナルアタックライド:ディケイドを装填してバックルを閉じ、六人に分かれてジャンプした。すると、カード状のエネルギー体がドミノのように出現し、一直線になる。そして…
「「死ねえええぇえぇぇ!!!」」
「そう簡単に死んでたまるかってんだ!!」
二人のジオウが放った剣撃と、十二人のディケイドから放たれた必殺キック…『ディメンションキック』が真っ向からぶつかり、大爆発した。その結果は…
「「ぐぎゃああぁああぁあぁぁ!!!???」」
十二人分の必殺キックの威力に勝てず、オウジはLR纏めて吹き飛ばされ、床に転がり倒れた。その衝撃で変身は強制解除され、二つのウォッチは床に転がった。
「………ぅぐ、くそぉ…なんで、主人公である俺が、端役ごときに………」
「ん?お前が端役未満の存在だったんじゃね?」
「………」
「ありゃ、気絶しちまってるわ。そんじゃ今の内にウォッチ回収しとこ。…リーナと達也くんは…無事みたいだな」
変身を解除し、落ちていたディケイドライドウォッチとエグゼイドライドウォッチを手早く回収し、頼斗は深雪の拘束を解いている達也たちの下へ歩み寄った。
「達也くん。深雪ちゃんに怪我は?」
「無いです。本当に…ありがとうございました」
「いいよいいよ。俺は達也くんの味方だってわかってくれたなら……深雪ちゃん?どしたの?」
先ほどから自分の方を見てボーっとしている深雪を疑問に思った頼斗が問いかける。そして深雪はフラリと立ち上がり…頼斗に抱きついた。
「!」
「ちょっ、ミユキ!?何してるの!!?」
「………あの~、深雪ちゃん?これはいったい…って、なんで泣いてんの!?俺何かした!?」
頼斗の胸に顔を埋めて啜り泣く深雪に、頼斗はしどろもどろになっていた。と、深雪は不意に頼斗を見上げた。顔は涙目になっている。
「ずっど、会いだがったでず…沖縄の時も、いつも貴方に助げられてばじだがら…!今日だっで、凄ぐ恐かったでず…!!」
「……そっか。でも、もう大丈夫だよ。達也くんもいる。怖がる必要は無い。だから、ね?泣き止んで。綺麗な顔が台無しだよ」
「ぐすっ………はい…!」
「…達也くん。これからどうするの?必要なら送ってくけど」
「はい。一応帰ろうと思います。ただ、一つだけ懸念事項が…」
「………ああ、アイツのこと?」
未だに起きる気配の無いオウジを見下しながら頼斗が確認すると、達也は頷いた。
「…問題ないんじゃない?一応質問だけど、コレがスターズ総隊長に見える?」
「…見えません」
「つまり、『スターズ総隊長がボコされたから報復に』ってのは通用しない。ついでに言っておくと、ここに入ってきてから、コイツが…え~と、あ、『返しに来てくれてありがとうな』の辺りまで録音してあるから、もし『USNAからの留学生が現地人にボコされたから報復に』ってオチも使えないし。こっちが殺すみたいなことしなけりゃあっちも下手に手出しはできないよ」
「…そうですか」
「殺したいって気持ちはわかるけどね。取り敢えずはここらでお開きにしよっか。深雪ちゃんもそれでいい?」
「…はい」
「うっし!じゃ帰ろっか。…あ、そうそう。達也くん。叔母さんから、俺のこと聞いてる?」
「「!?」」
その言葉に、二人は固まった。その意味を理解したからだ。そして二人の硬直の意味がわかった頼斗は微笑を浮かべながら続ける。
「二人の事情も聞いてるよ。報告するんなら、俺も一緒の方が都合が良いだろうし」
「………わかりました。お願いします」
「…ライト。アタシはどうするの?」
「あ~…まいっか。一応リーナも十師族だし」
「そうですね」
「つーわけで、今から達也くん家にGOかな?」
その後、二台のバイクがブランシュのアジト跡地から去っていった。余談だが、外にはスターズの工作員たちがいたのだが、突入直前に全員纏めて達也とリーナが無力化していたそうな。
そして現在、達也と深雪はヴィジホンの前で真夜の応答を待っていた。一応頼斗とリーナは画面の死角で待機している。と、ヴィジホンに光が点り、真夜の顔が露になった。
『こんばんは。達也さんに深雪さん。いったいどうしたのかしら?』
「夜分遅くにすみません、叔母上。本日、少々緊急事態があったもので」
『
そして、達也は一連の事件のあらましを、頼斗の存在を伏せて説明した。真夜の顔は若干不機嫌になっている。
『もう一人の仮面ライダーがUSNAに…ねぇ。達也さんが勝てたということかしら?』
「いえ。今回の深雪の奪還に際し、協力者がいましたので。奴の相手は彼にして頂きました」
『協力者…?』
真夜が疑問の声を出した時だった。
「夜分遅くに悪いな、真夜さん」
『!!??ら、頼斗さm…頼斗さん!?なんでそこにいるの!!!??』
「なんでって…その仮面ライダー…仮面ライダージオウを倒したのが俺だからだけど」
『……そうだったの…あら?その服のシミは?』
「へ?あぁこれ?さっき深雪ちゃんが泣きじゃくりながら抱きついた時の…」
『なんてうらy…ゴホン。すみませんね。大切な服を汚してしまって。クリーニング代はこちらで用意しますので』
「いやいや。いいよそんなの。そこまでケチ臭く見えてる?俺」
『そ!そんなことありません!!寧ろかっこy…取り敢えず達也さん、どういうことかもう一度説明して頂けるかしら?』
「………は、はぁ…」
「「(強引に話題を切り替えた…)」」
いつもなら絶対にあり得ない真夜のポンコツっぷりに茫然としていた達也。そして真夜の強引な話題変更に同時にツッコんだリーナと深雪であった。
さて、いかがでしたか?
最後に真夜のポンコツっぷりにほっこり。良い〆ができました。
裏設定なんですが、この小説にパラサイトは出ません。え?何故かって?達也に対抗し得る戦力(認めたくないけど)こと、オウジ・へイーゼ・クソザーコモノ君がいるからです。
次回からも、「ざまぁw」展開が続きますので、お楽しみに!
ではでは、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.22
不味い…最近まで8,39ぐらいあった評価が一気に,15に…!このままだとオレンジバーになってしまう…!欲しい…っ!!高評価が…っ!!!
てなわけで、今回は以前から質問にあった
「なぜクソザーコモノ君が特典ゲットしたのか」などの回答+話の続きとなっています。
ではでは、どうぞ!
『それはできない』
「なんでだよ!!?この俺に明確な攻撃の意思!日本を潰す絶好の口実だろうが!!」
彼…オウジの日本における拠点となっているマンションの一室で、彼はヴィジホンの向こう側にいる女性…ヴァージニア・バランスに対して怒鳴った。あの後で起きてみれば、外を見張っていたスターズの兵士たちは全滅、深雪は失踪、挙げ句の果てには自身が持つディケイドライドウォッチとエグゼイドライドウォッチまでもが奪われていた。終いにはこれ幸いとばかりにシルヴィアとミカエラは忽然と行方を眩ませている始末だ。彼の怒りの沸点の低さを考えれば当然の態度だろう。
しかし、ヴァージニアはスターズの中でも数少ない、彼の脅しに屈しない女性だった。彼の『日本を潰すべきだ』という無謀な案にも一切動じず否定を続けている。
『貴方は
「ふざけんな!!文句を言う連中なんざ全員纏めて消せば良いだろ!!?」
『だが、事実貴方は負けた。その時点でその案は意味をなさない』
「そ、それはジオウⅡを使ってなかったからだ!あんな奴、ジオウⅡなら一瞬でカタが着く!!」
『…とにかく、今こちらで対応を検討している。今は此方からの指示を待て。以上だ』
「はぁ!?ふざけんな!まだ話は…!」
言い終わらない内に、ヴァージニアはヴィジホンを切ってしまっていた。
「…クソが!!クソがクソがクソが!!あの端役さえいなければ、全部完璧だったってのに!!」
地団駄を踏みながら、彼はどこへも捨てれない怒りを噛み締めていた。
「………で、命からがら脱走してきた、と…」
オウジのストレスが限界突破していたのとほぼ同時刻、療安堂には二人の女性がいた。無論、オウジの下から逃げてきたシルヴィアとミカエラである。彼女たちを連れてきたのはリーナだ。
事情を聞くと、オウジの下から逃れられたのは良かったものの、頼れるものも無く街をフラフラとしていたところをリーナが発見したそうだ。どうやら彼女たちはリーナがスターズに居た頃からの知り合いだったようで、見過ごすわけにもいかなかったとのこと。
「………ミアは日本国籍を持ってるけど、問題はシルヴィアなの。彼女はアイツに連れられて日本に来ただけだから…」
「………ま、その辺りは伝手を使えばいいけど。問題はアイツがどう出るかだよね…流石に一高で粗相は起こさないだろうけど。まぁ、取り敢えず聞いてみよっか」
ということで真夜に連絡を取ったところ、二つ返事で協力して貰えることになった。しかもその日の翌日にはシルヴィアは『
61:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
…というのが事の顛末です
62:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
取り敢えずは一件落着、なんか?
63:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
どうだかね。正味、アイツを潰さない限り終わりは無さそうだし
64:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
でも、転生の時点で地獄送りとか無理だったの?
65:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
>>64それについてはこちらで調べがついた。まったく、彼女も不運としか言い様がない
66:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
?
67:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
どういうこった?
68:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
なんでも、奴を担当した女神は新人でえらく気弱でな。奴に脅され、逆らえなかったようだ。本来それまでの担当転生者が十人未満の神又は女神はそれまでの担当転生者が百人以上の神又は女神の同伴が必須なのだが、その時はどの神も手が離せなかったらしく、彼女一人でやることになってしまったそうだ。まぁ、あちら側の落ち度だったから処罰は免れたようだが
69:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
なるほどねぇ…
70:音速のトレーナー ID:O21saMaN
それはたしかに不憫だよ
71:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
やれやれだぜ…
72:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
まぁ、処罰無しになったのはイッチ君の存在もあったしね。彼の力で対処可能だったから、そこまで強くは責められなかったそうよ
73:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
【速報】イッチ、女神を救う
74:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
マジかよ…
75:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
しれっと凄いことになってますね…
76:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
マ?
77:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
にしても、そのクズ転生者を潰すって形のミッションで処理れないんですか?
78:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
>>77そちらに関しては、上は敢えてタイミングが来るまで出さないそうだ。奴の性格上、簡単に殺すより寧ろ圧倒的な力で生かしたまま捩じ伏せる方が効果的らしい
79:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
なるほどねぇ…
80:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
ゲームでも、完全に戦力差あり過ぎる奴と何回もマッチングしてボコられることほど萎えることはありませんしね
81:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>80それは全人類共通
82:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
取り敢えず、一旦抜けますね
83:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
いってら
オウジによる深雪拉致事件から数日が経った。
リーナや、あの事件以降いつもより短いスパンで療安堂を訪れるようになった深雪や達也の話では、頼斗に叩きのめされたことがよほど効いているのか、イライラしっぱなしで魔法実技ではミスが目立つようになってきたらしい。
深雪が一時的に拉致されたことは、現在の一高では達也とリーナしか知らない。にも関わらず、彼のミスはだんだんと問題視され、USNAとの協議の結果、彼は本来の留学期間である三月から期間を繰り上げられ、二月中旬にUSNAへ帰国することとなったそうだ。
「………自業自得だね」
「まったくよ」
二人は療安堂でそんな会話をしていたが、頼斗だけは気を引き締めていた。彼の性格を考えれば、USNAに帰国する直前で必ず仕掛けてくるとわかっていたからだ。
そして、オウジがUSNAに帰る3日前に、その時はやってきた。
84:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
奴の件で進展がありました
85:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
なに?
86:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
>>84Do you cote?
87:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
朝起きたら、ポストに八王子にある公園に来いみたいな果坨死状がありました。たぶんアイツです
88:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
アイツって………そういやアイツ名前何だっけ?
89:scp-114514 ID:109bE2Ges10
・主役ライダーに自殺を勧められた男
・カニアマゾンにレストランを出禁にされた男
・浅倉に無視された男
・性欲がトップギア
・逆天道
・千翼に生まれたことが罪と言われた男
・北岡先生に弁護を拒まれた男
・ミラーモンスターとファンガイアとギフテリアンが捕食を拒否した男
・草加雅人がラッキークローバーに売り飛ばした男
・橘さんが騙した男
・アポロガイストに迷惑と言われた男
・鴻上会長に誕生日を命日にされた男
・グリードに「その欲望、解放してはいけない」と言われた男
・ドクターライダーに意図的な医療ミスで殺された男
・ポリスライダーに見殺しにされた男
・万丈に馬鹿と言われた男
・エボルトにつまらないと言われた男
・しあわせの湯出禁の男
90:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
!?
91:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
>>88何やこれ!?
92:音速のトレーナー ID:O21saMaN
!!!!!?????
93:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
内容は某神(笑)っぽいですけど…
94:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
…で、イッチは行くの?メリット無さげだけども
95:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>94強引な路線修正だな…
96:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
>>94俺ならば一向に構わんッッ
97:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
>>96呼んでねぇぜ
98:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
行きます。てかなんなら今指定場所にいます
99:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
何この子行動力パナイ
100:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
サクッと潰しますわ
「………で?わざわざ果たし状なんか送りつけてきて、何のつもりだ?」
「決まってるだろ?テメェを殺すためだよ!!」
おーおー、好き勝手言いなさる。まぁ、勿の論こっちも容赦はしないけど的な顔をしたら案の定怒ってきたね。ティファー○もびっくりの沸騰時間だ。
「舐めやがって…ぶっ殺してやる!!!」
「やっぱジオウⅡで来るか。だったら俺も」
「なにっ!?なんでお前までそれを!お前が変身できるのはディケイドのはずだ!!」
この反応も予想通りだ。誰もディケイドにしか変身できないとは言ってないのにね。
「お前が最低最悪のチンピラ魔王なら、俺は大体お前をぶっ飛ばす救世主ってところかな?」
「………まぁいい。どのみちゲイツごときでこのジオウⅡは倒せねぇんだよ!!」
…ん?今、アイツ何て言った?
はっきりわかった。コイツにジオウは合わん。合うとしてもライドプレイヤーが関の山だ。いやそれだとにっこにっこに~ことニコさんに失礼だな。
と、セットしやがったな。ならこちらも奥の手行きますか。正味実戦使用は初めてだけど。
D´9スロットとD´3スロットにそれぞれのウォッチを装填してロックを外すと、オウジの背後に二つの時計が現れ、回転を始める。そしてジクウサーキュラーを回すと、世界が二つに別れ、時計も激しく回転し、逢魔が刻を指した。直後、銀のベルトがオウジを包み、それぞれの時計からマゼンタの『ライダー』の文字が放たれ、合体してオウジのマスクに複眼として収まった。これが『仮面ライダージオウⅡ』である。
「ジオウⅡの力の前では、お前なんかゴミなんだよ!!今度こそ潰してやる!!」
「…なら、容赦は要らないよな?」
そう言って、頼斗はガチャリと砂時計型のアイテム…ゲイツリバイブライドウォッチを出した。
「…は?」
「今度こそ潰してやる…それはこっちの台詞だ」
ゲイツリバイブライドウォッチを起動してジクウドライバーのD´3スロットに装填した頼斗は、ジクウドライバーを抱え込むように構えて、強く言い放った。
頼斗がジクウサーキュラーを回すと、背後に砂時計のようなエフェクトが出現する。直後、エフェクトから黄金のベルトが射出され、頼斗の周りをグルグル回転しながらアーマーを装着させていく。そして、エフェクトから黄金の『らいだー』の文字が放たれ、頼斗の複眼としてマスクに収まった。
胸部に誇張された橙色の装甲…生体強化装置であるレッドクリスタライナーと、左手に持つ『のこ』と刻まれた回転鋸…ジカンジャックロー:のこモードが特徴的なライダー…『仮面ライダーゲイツ:リバイブ剛烈』に変身した頼斗に、オウジは唖然としていた。
「さぁ、最終ラウンドだ。ジオウ…お前を潰す」
…決戦の火蓋が、切られた。
さてさて、いかがでしたか?
次回辺りで来訪者編、完結です。
頼む…オラに高評価を分けてくれ~!!(迫真)
というわけで、今回はいつもこの『マッドでヤベーイやつにしか変身できないんだが』に感想をくださっているscp-114514さんに特別ゲストとして出ていただきました。
※この作品に神(笑)は出ません。
ではでは、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.23『
このファンにて3月2日になけなしの無償クォーツでフェス限定アイリス王女当てたテンションで書き上げました。
というわけで、来訪者編、完結へと突き進みます!
ではでは、どうぞ!!
「ゲ…ゲイツリバイブ………!?」
絶望したかのような…事実、絶望した表情で、オウジは変身した頼斗を前に立ち尽くしていた。
「お前、さっき言ったよな?ゲイツごときでこのジオウⅡに勝てるわけないって…だったらよ…」
「…ぅ、うわあぁぁああぁあ!!!!」
狂気の雄叫びを上げつつ、オウジは両手の剣…ジオウの顔…ギレードキャリバーが付いた『サイキョーギレード』と、ジカンギレードを振るう。型も流派も無い、滅茶苦茶な剣撃。ただただ力任せに振るわれたそれは、力しか込められておらず、避けるのは容易だ。
しかし、敢えて頼斗はそれらをすべて真正面から受けた。
火花は散るが、ダメージは無い。
金属音は鳴るが、全て弾かれる。
そこにあったのは、圧倒的な力の差だけだ。
「嘘だ…嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ、嘘だぁぁあぁ!!」
そう叫び、オウジはサイキョーギレードをジカンギレードと合体させ、『サイキョージカンギレード』として思い切り突きを繰り出した。
「ふん!」
「ぐぎゃあぁあぁっ!!??」
頼斗がドライバーに装填されたリバイブライドウォッチの本体…リバイブサーキュラーを半回転させると、内部の砂状の蒼い結晶…リペアードクリスタルが内部…ディバイドウィンドゥの剛烈側へと流れ落ちる。そしてディバイドウィンドゥに疾風の顔部が露になると、胸部のアーマー…リバイブアーマー剛烈が中央から割れて左右に展開され、推進装置…リバイブストリーマーとなる。胸部には、内側から新たなアーマー…リバイブアーマー疾風が現れ、頼斗は『仮面ライダーゲイツ:リバイブ疾風』へとフォームチェンジした。
更に、持っていたジカンジャックローの鋸…ジャックローエッジ・のこが格納されて、蒼い爪…ジャックローエッジ・つめが展開され、文字…インパクトサインも『のこ』から『つめ』になる。
そして頼斗は飛びかかるオウジの背後に回り込み、ジカンジャックローで背中を追撃した。
その間、僅か0,05秒である。
「ぅぐっ…!?」
「たしか…こうだったな」
「…く、くそおおぉぉ!!!」
オウジは叫びながら再度サイキョージカンギレードを振るうが、頼斗は蒼い残光を残しながら右へ左へと避ける。そして…
「ふん!!」
再びリバイブ剛烈にフォームチェンジし、サイキョージカンギレードを真っ向から受け止めた。
「っ!?…て!?テメェっ!放せよ!!」
オウジはとっさに離れようとしたが、頼斗はサイキョージカンギレードをガッチリ掴んで放さなかった。
「この際だから教えてやる。お前はジオウにはなれねぇ。ジオウは、すべてのライダーの培った歴史を背負う存在だ。お前みたいな下衆が…」
「ぐあぁぁ!!?」
そして頼斗はオウジを空高く蹴り飛ばすと、ジクウドライバーにセットされたゲイツライドウォッチとリバイブライドウォッチのスターターを押し、ジクウサーキュラーを回した。
「オルゥアアアアアア!!!!」
「ぅぎゃああぁああぁああぁ!!!???」
すべての力を込めた回し蹴りをくらい、オウジは呆気なく変身を解除され、吹き飛ばされた。ジオウⅡのライドウォッチとジクウドライバーも転がり落ちてしまっている。
「勝負は着いたな…」
「…くそぉ……まだだ………!こうなったら……USNAにチクって…次こそ…!」
「…次なんてない………!」
「………!?待てお前!何する気だ!!」
コツコツとオウジに歩み寄った頼斗は落ちていたオウジのジクウドライバーを左手に取った。
「お前がコレを持ってるからいけねぇんだ………お前には、敗者に相応しい
「………!まさか…!!?テメェ!止めろ!!」
オウジは頼斗が何をするつもりなのか気づき、必死に止めようとしたが、もう遅過ぎた。
「止めろおおおおお!!!!!」
オウジの叫びも虚しく、頼斗が振るったジカンジャックローはオウジのジクウドライバーをバギャンと激しい音を立てて真っ二つに破壊した。
「……………あ、あぁ、あ…そんな…俺の…俺のジクウドライバーが…」
「……お前の敗因はたった一つだ。お前は俺を、完膚なきまでに怒らせた」
絶望するオウジを残し、頼斗は割れたジクウドライバーを持ってオーロラカーテンへと消えた。
オウジとの決戦から一週間後、世界を震撼させるニュースがUSNAから生まれた。
USNAのスターズ総隊長である『タムイル・シリウス』が突然引退し、次のスターズ総隊長に『ベンジャミン・シリウス』が就任したと発表された。
世界中では「何者かに暗殺された」や「どこかの国で駆け落ちした」、「USNAに楯突いた」など、様々な憶測が飛び交ったが、その真実を頼斗たちは薄々察していた。大方、仮面ライダージオウの変身能力を失ったために今まで好き放題していたツケが回ったのだろうと。
そうして、ここは寮安堂。
土曜日にしても、外は未だ寒い。にも関わらず、外には行列ができている。以前からも行列はできていたが、今日のそれは特に長い。
恐らく、シルヴィアとミアが従業員として働き始めたのが大きいだろう。以前から寮安堂のお手伝いをしているリーナに加え、二人とも容姿は整っているために人気が出たようだ。
「次の方、どうぞ~!」
骨董品を見る人や、アフタヌーンティーを楽しむ人もいる。そしてカウンターの席が二つ空いたので、頼斗は次の客を招き入れた。入ってきたのは二人の女性だ。
「コーヒーとショートケーキを二つずつ」
「はーい」
「それと…頼斗さんを一つ」
「はー………は?」
思わず頼斗が向かって右側に座った女性の方を二度見すると、女性はサングラスを外す。その素顔に頼斗は驚いた。
「深夜さん!?と…穂波さん?何してんだ?」
「そこは引っ掛かって欲しかったわ」
「えぇ…?ところで、真夜さんは?」
「あぁ、真夜なら…」
「…ホンットにもう!なんでこんな時に書類が溜まるのかしら!!深夜は抜け駆けで頼斗様の所に行っちゃうし!あぁもおぉぉ!!!」
「お手伝い致します」
真夜は書類と格闘している真っ最中だった。
「…御愁傷様です。と、ケーキとコーヒーです」
「ありがとう。穂波さんも寛いでいいわよ」
「はい。ではいただきます」
寮安堂は、今日も平和だった。
「………………」
とある一軒家…にしては異常に大きな屋敷のような建築物、その書斎らしき部屋では、薄いサングラスをかけた一人の男性が映像を見ていた。
そこには、公園の監視カメラに映る戦士たち…ジオウに変身したオウジとゲイツに変身した頼斗の戦いの様子が映し出されていた。
「………………『仮面ライダー』、か…」
男…十師族『
さてさて、いかがでしたか?
これにて来訪者編、終幕です。
次回から、ダブルセブン編…
と思っていたのか?
「キャマラスワームにライオンインベスにバーニアバグスター…何がどうなってんだ!?」
「ウォッチが…一つになった………!」
「達也君!?」
「貴方は…?」
「………おいおい、嘘だろ…!?」
「なんだと…!?」
「ぶっ飛ばすぞ!!」
「元からそのつもりや!!」
「「「タイム合体!!!」」」
「さぁ、今度こそ決着を着けようぜ!」
(やろうかどうか)検討中!
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
オリジナル長編『
スレNo.EX1
やって来ました、完全オリジナル超大作(予定)!
シナリオを脳ミソ搾り上げて書いてます。
ではでは、どうぞ。
…――くんは、怪物にやられた。
…―――ちゃんは、怪物に連れ去られた。
…――先輩も、連れ去られた。
…もう、誰がどうしてるかもわからない。
…大切な友達の―も…。
…大好きな――さんも、何処にいるのかすら…
「………誰か…誰でもいいから、助けてよ…!」
とある世界の廃屋のような場所で、縮こまり、机に向かって何かを書きなぐりながら涙を流す少女…光井ほのかの先には、廃れ、黒煙が昇る東京が広がっていた…。
「………はぁ…」
『CLOSED』の看板が掛けられた寮安堂で、頼斗はアフタヌーンティーに興じていた。
「………平和だ…」
去年の四月には反魔法師団体『ブランシュ』、八月に香港系犯罪シンジケート『
それに加えて大学生としての授業を考えると、ここまでだらけられる一日というのもかなり久しぶりだと感じられる。
「しっかし、何しようか…」
そう、問題はそこだ。
リーナは現在、南盾島に観光しに行っており、頼斗は暇をもて余していた。
「………どっか適当に出かけるか」
修理を行っている嶺平に一言かけ、頼斗は小振りのショルダーバッグを肩に掛けて外へ出た。
「………ホンットに何しよ。この後」
二段アイスを食べ、スプーンを口で上下に振りながら頼斗は上を見上げて呟いた。
「正直言って思いつかないんだよな…こんな事でスレ使って安価取るのも何か違うし…」
平和も平和で色々と問題だ。そう思った瞬間、ショッピングモールの家電量販店が爆発した。
「うぉっ!!?何だ!?」
頼斗が思わず手摺に身を乗り出して爆発した店舗を見ると、店舗の防火シャッターを突き破って三体の異形の怪物が現れた。
鉤爪にも鋏にも見える左腕を持つ蒼い甲殻類。脱皮したてなのか、その体は若干柔らかそうだ。
紅い炎のような鬣を持つ二足歩行のライオン。
右肩に回転式機関銃、左腕に二丁のミサイル、右腕にジェットエンジンを装着した飛行機人間。
それらにすぐピンと来た頼斗は焦った。
「………キャマラスワームにライオンインベスにバーニアバグスター…何がどうなってんだ!?」
ミッションであるならまだしも、何の前触れも無く怪人、それも系統がバラバラの怪人が同時に三体も出現するのは彼から見ても異常だった。
「周りに人は…いねぇな。だったら!!」
頼斗がベルト…ライダーベルトを腰に装着すると、虚空から赤いカブトムシ…カブトゼクターが飛来してきた。頼斗はそれを片手でキャッチし、言い放った。
頼斗がカブトゼクターをライダーベルトにセットすると、正六角形の光と共に頼斗にアーマー…マスクドアーマーが装着され、頼斗は『仮面ライダーカブト:マスクドフォーム』に変身した。
そしてすぐにカブトゼクターの角…ゼクターホーンを半倒しにすると、アーマーが展開準備を始める。
頼斗がゼクターホーンを完全に倒すと、マスクドアーマーは初速2000m/sの速さでパージされ、顎のローテートを軸にしてカブトムシの角…カブトホーンが引き上げられ、頼斗は『仮面ライダーカブト:ライダーフォーム』にフォームチェンジした。
「……見た感じ、あのキャマラスワームは成虫に成りたてだな。だったら楽だ」
未だ頼斗に気づいていない怪人たちを、頼斗は睨み付けた。
「………よし、終わった。…ん?」
一方その頃、華貫嶺平は寮安堂の修理部屋でゴーグルを外して満足げに頷いた。しかし、突然ドサリと店の方から音がしたのに反応した。
「キャアアアア!!?」
「!?な、なんだ!?どうしたんだ!?」
シルヴィアの悲鳴に驚いた嶺平が店の方に向かうと、そこにいたのは…
「……はぁ……はぁ…」
血塗れで荒く息をしながら床に倒れ伏している一人の金髪の女性…八雲紫だった。
「これで…最後ッ!!」
カブト系ライダーの能力『クロックアップ』を展開したまま放たれた頼斗の必殺キックをくらい、ライオンインベスは爆散した。
「………いきなりなんで怪人が…ん?」
変身解除した頼斗は、自身のビルドフォンが鳴っているのに気づき、応答した。相手は嶺平だ。
「どしたの父さん?」
『頼斗か!?すぐに寮安堂に戻ってくれ!大変なんだ!!』
「!?…わかった。すぐ行く」
そして頼斗はオーロラカーテンを出し、くぐり抜けた。
「………ぅ、うぅ…?」
「あ、気がついた」
包帯を頭に巻いた紫は、頼斗の部屋のベッドで目を覚ました。
「………こ、こは…?」
「ここは『寮安堂』。大丈夫かい?」
「寮安堂………!!そうだわ!あなた、今ここに『頼斗』はいる!?」
「あ、あぁ…頼斗!目を覚ましたぞ!!」
「ホント!?よかった~…」
「まったくだ。あそうそう、これ頼まれてた奴」
「お。サンキュ」
「取り敢えず、俺は抜けるぞ」
何やら事情を察したのか、嶺平は部屋を後にした。そして、頼斗と紫は向かい合う。
「…で、どうして紫ネキがここに?しかもこんなボロボロになるなんて、相当ですよ?」
「………ニュースを見なさい。今頃、世界は大変なことになってるわ」
「?」
訝しみながらも頼斗がビルドフォンを見ると、ちょうど速報が流れていた。
『――速報です。イギリスのロンドンで、突然大量の未確認生物が発生しました。現在イギリス軍が殲滅に取りかかっていますが、作戦は難航しているとのことです』
一般人が撮影したのだろうか、荒い画質の映像には、ぽっかりと口を開けたボロボロの包帯男…屑ヤミーを大量に率いる蒼い結晶のような物が身体中にあるゴツい怪物…ストロングスマッシュが暴れている様子が映っていた。
「………紫ネキ、これって…」
「…並行世界よ」
「並行世界?」
紫の一見見当違いのような返答に頼斗は疑問符を浮かべた。
「こことは違う『魔法科高校の劣等生の世界』でとんでもない事態が起きてるの。私はそれを鎮圧するために向かったのだけど…予想外の力と遭遇してね。結果はこのザマよ。でも…早く止めないと、『魔法科高校の劣等生の世界』とは全く関係ない世界にまで影響が出かねないわ」
「………でも、どうしたら…ん?」
頼斗が状況の難しさに俯くと、自分のポケットが発光しているのに気がついた。そのポケットをまさぐって取り出したのは、マゼンタ色の横長の時計…ディケイドライドウォッチだった。
「なんだ?………うぉっ!!?」
ディケイドライドウォッチを見ていると、突然頼斗の胸から一つの発光体が飛び出た。フヨフヨと空中を漂うそれは、同じくマゼンタ色の時計…激情態ディケイドのライドウォッチだ。
「オイオイ、一体何がどうなって…!?」
と、頼斗の掌からディケイドライドウォッチが離れ、激情態ディケイドライドウォッチへと近づく。そして二つのウォッチはグルグルと渦を描くように回転し、一際強い光と共に一つのライドウォッチとなった。形状は激情態ディケイドライドウォッチだが、額のシグナルポインターは激情態の紫ではなく通常の黄色になっている。そしてウォッチは再び頼斗の手に収まった。
「ウォッチが…一つになった………!」
頼斗が驚いていると、次の瞬間、想定外のできごとが起きた。
「へ!?ちょなんで…うわああぁぁ!!?」
「!待って!!」
ひとりでにライドオンスターターが押され、オーロラカーテンが現れる。反応する間も無く頼斗はオーロラカーテンの向こうへと吸い込まれた。
「………マズい…このままでは頼斗が危ない!」
紫は体に鞭を打って立ち上がった。
「………ここは…?」
頼斗がゆっくりと目を開けると、そこはどこかの都市だった。
否、文字通り
ビルは大小関係無くほとんどが瓦礫と化しており、嘗ての繁栄の面影はほとんどなかった。辛うじて形を保っている建物も今にも崩壊しそうな程にボロボロだった。当然、人の気配も無い。
そんな中、ある程度通りを探索していた頼斗は驚くべきものを見つけた。
「……まさかここって、東京!?」
頼斗が目にしたのは、錆びた看板。店舗名こそ掠れて読めないが、右下の辺りを見ると、確かに『八王子支店』と書かれていた。
「つまり、ここが紫ネキが言ってた並行世界?」
何がどうなったらここまで東京が荒れ果てるのか、と頼斗が呆然としていた時。突然轟音と共に黒煙が立ち上った。
「うぉっ!?爆発!?……あっちか!」
頼斗がそちらへと走って向かうと、通りの角から多くの人々が逃げ出してきた。
「逃げろ!!奴らが現れた!!!」
「早く!早く!!」
「誰か!娘を知りませんか!!?」
口々に叫びながらも通りから逃げる人々。そして人々に遅れて現れたのは…
「………おいおい、嘘だろ…!?」
本来の仮面ライダーの歴史を歪められて誕生した怪人…三体のアナザーライダーだった。
さて、どんな長さになるのやら…(遠い目)
最後までお付き合いいただければ幸いです。
そして最初の方フェアリーテイ○のやつじゃね?と思った皆さん。主もこれ書いてる途中で気づきました。
でも悲惨な感じ出すにはこれしかなかった…。
そんなガバ調子ですが、ガんバります。
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.EX2
オリジナル長編の一話を投稿した途端、お気に入りが一時間で一気に七つも減ってしまいました。
やっぱやらない方がよかったか…?
しかしもう誰にも止められねぇ!(自暴自棄)
ということで二話目です。
さぁ、いよいよ黒幕が明らかに…!?
ではでは、どうぞ!
歪んだ鷹の頭部と虎の両前足、バッタのような脚部を持つ怪人…アナザーオーズと、『KEEP OUT』のテープが巻かれた盾を持ち、左目が壊れた車のヘッドライトのような赤い怪人…アナザードライブと、肋骨と胸骨が浮き出たような上半身を持つ怪人…アナザーファイズの三体は、街で破壊の限りを尽くしていた。
「……敵はアナザーオーズ、アナザードライブ、それとアナザーファイズ…どちらにせよ、複数のアナザーライダーに対応するにはゲイツリバイブしかない、か…」
その様子を、建物の角に身を寄せながら頼斗は分析していた。いつでも戦えるよう、既に腰にはジクウドライバーを装着している。
「………って悠長に分析してる場合じゃねぇ!」
逃げる大人たちに巻き込まれて転けた少女にアナザーライダーたちが狙いを定めたのを見た頼斗は反射的に路地から飛び出した。
「(間に合うか!?…いや!)間に合わせる!」
「変身!!!」
「うおおおお!!ハァッ!!!」
『仮面ライダーゲイツ:リバイブ疾風』に変身した頼斗はリバイブストリーマーを全開にして少女とアナザーライダーの間に回り込み、ジカンジャックローで少女に襲いかかったアナザーオーズを吹き飛ばした。そのまま頼斗は少女を抱えて人々の方へバックジャンプした。
「もう大丈夫だよ。この娘の母親は誰ですか!」
「佳奈!あぁよかった!!」
「お母さん!」
少女が無事に母親と合流できたのを見届けた頼斗は、改めてアナザーライダーたちに向かい合った。
「これで…終わらせる!!」
「うぉおおおお!!!」
リバイブ疾風の怒涛の必殺連撃で、三体のアナザーライダーは断末魔と共に爆散した。
「………怪物を倒した…!?」
「ってことは…」
「……仮面ライダー………!!」
「…ん?」
何やら人々の様子がおかしいことに気づいた頼斗が振り向くと、予想外のことが起きた。
「出ていけ!仮面ライダー!!」
「危うく騙されるところだった!!!」
「ここから出ていけ疫病神め!!」
「え!?ちょなにナニ何!??うわったぁ!?」
突然、人々が石やら何やらを投げつけてきた。頼斗は意味がわからなかったが、反射的に人々とは反対の方向へと逃げ出したのだった。
『仮面ライダーは、人類の敵!!』
『怪物を従える悪魔、その名は仮面ライダー』
「なるほどね。こんな記事が中心になってりゃ、そら石も投げられるし、こんなことにもなるか」
並行世界であるためか、問題なく起動したビルドフォンで情報収集している頼斗がチラリと倒壊した建物の隙間から外を見ると、先ほどの人々がバットやら何やらを持って辺りを見回していた。狙いは十中八九頼斗だろう。
「問題はこの記事の出所と、記事が出る理由だ。この荒廃の理由が怪人と…仮面ライダーってことになる。でも…紫ネキが負けるような仮面ライダーって…アレしかいないよな」
頼斗の頭の中には、一人の仮面ライダーが浮かんだ。
たしかに、オーマジオウならば紫が負けるのも頷ける。しかし、頼斗はすぐその答えをかなぐり捨てた。
「いくらなんでもあり得ない。オーマニキがやるとは思えないし…何よりオーマジオウの力の特典なんて、そうそう通るはずがない。が…だったら一体誰がこんなことを………」
「ナ~」
「ファッ!?」
突然聞こえた声に頼斗がビクリと反応してそちらを見ると、可愛らしい子猫が二匹こちらへヨチヨチと歩み寄ってきた。
「…うぁ~、可愛ぇ…よしよし、こっちだぞ~」
ここだけの話、頼斗は猫好きである。頼斗は思わずビルドフォンでカシャカシャと猫の撮影会を始めていた。
「よ~しよし、もちょっと寄って~。は~いそうそう。そんな感じでもう一………ま、い…」
身を乗り出し、完全に頼斗は子猫に夢中になっていた。が、子猫が向かった方へとビルドフォンを向けた時…
バットを持つ民衆たちとバッチリ目が合った。
「………俺ってバカ?」
どこかでピンポンピンポーンと幻聴が鳴った。
「……ゼ~…ぜ~、ハ~…何してんだ俺…普通に変身解除しろっての………!」
そう言って変身を解除して再び頼斗が外を見ると、そこには見慣れた人物がいた。
「達也くん!」
思わず身を乗り出してその青年…達也の名を頼斗が言うと、達也はクルリと頼斗の方へ振り向いた。
「貴方は…?」
達也がそう言った瞬間、頼斗は自分のミスを悟った。
「(しまった!ついいつものノリで…ここは並行世界だからまだ俺とは面識無いんだ!)…あ~、ごめん。ウチの親類に君みたいな顔の『
「………そうですか…と、納得するとでも?」
「(デスヨネー)」
どうやらここでも誤魔化しの効かなさは健在のようである。
「はぁ…じゃあ、正直に話すよ。俺は…」
「………並行世界の人間…?」
「そ。こっちでも、この世界みたいに怪人があちこちで現れててね。知り合いの話では、こっちの世界からの影響らしくって…それを止めに来た」
「………本当にそんなことが?」
「でも、現にこの世界は怪人のせいで滅茶苦茶になってる」
「………」
「馬鹿げた話だってことはわかってる。けど……こっちだって必死なんだ。一刻も早くこの世界の異変を止めないと、俺の世界も危ない」
「…事情はわかりました。ですが、一つだけ」
「…何だ?」
達也は真剣な顔で頼斗を見た。
「なぜ、そんなにも危険なことをやろうとしたんですか?もしかしたら、貴方の世界の異変はこの世界とは関係ないかもしれないのに、なぜそこまで命を簡単に懸けられるんですか?」
「………」
頼斗はクルリと達也と反対方向へ数歩歩く。そして振り向き、答えた。
「簡単じゃない。俺だって勿論怖いさ」
「…だったら「けどさ」…?」
「…」
「ま、そんなとこかな。それに…どっちみちこの世界の人たちが…それも、会ったことがあるかもしれない人が傷ついてるのを放ったらかしにはできないよ」
「……わかりました。ですが、どうやって奴らを止めるつもりですか?」
「(ギクッ!?)」
頼斗の理由を聞いた達也は、頼斗が最も聞かれたくないことを質問してきた。
「奴らには普通の武器や攻撃は効きません。奴らを倒す方法が、何かあるのですか?」
「そ、それは…………!?」
「?……!!」
達也の問いにしどろもどろになっていた頼斗は、突如
「………アイツは!!」
その人物が誰かわかった瞬間、頼斗は大きな声でその名を口にした。
並行世界で、再び二人のライダーは出会った。
最悪の敵同士として。
さて、いかがでしたか?
安定と信頼のクソザーコモノ君でしたね。
さて次回、いよいよ本戦(?)です!
ではでは、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.EX3
さぁ、いよいよ並行世界でのライダーバトル、開幕です。
ではでは、どうぞ!!
目の前の人物…オウジ・ヘイーゼ・トキワの存在が信じられないにも関わらず、頼斗の声は冷静だった。
「…なんでお前がここに」
「………あぁ、そうか。お前は既に
「…なるほど…最上魁星と同じ原理ってことか」
「そういうことだ。頭の回転が速くて助かる……それで?俺をどうする?」
「…見た感じ、お前が元凶なんだろ?だったら…その質問意味無いんじゃないか?」
取り出した黄色と蒼の装甲…メタルパンドラムで包まれた缶…ジーニアスフルボトルのスイッチ…ビルドアップスターターGNを押してキャップ…シールディングキャップを回し、ハザードトリガーを装填したビルドドライバーにセット。そのままボルテックレバーを回転させると、巨大なステージ型のスナップライドビルダー…プラントライドビルダーGNが展開され、幾本もの白いフルボトルがベルトコンベアを流れる。
そして、頼斗の胸に黄金のビルドのマーク…フルビルドリアクターが装着されると、白いスーツ…BLDファイナライドスーツの上に胸部装甲…アイディアルチェストアーマーが追加装着される。更に、フルボトル全てに色が灯り、頼斗の体に次々と装填され、頼斗は『仮面ライダービルド:ジーニアスフォーム』に変身した。
「ビルドジーニアス…それもハザードトリガーを併用した姿か…」
「悠長に言うとは…余裕だ……なッ!!!」
地面に降り、頼斗の様子を冷たく観察するオウジに、頼斗は地面をめり込ませて突進した。そのままの勢いで頼斗はオウジに拳を振りかぶる。
「オオオオオオ!!!!」
「余裕だ。なぜなら…」
「…え?ぅわっ!?ぐっ!!」
オウジから7メートル程離れた場所で、突然頼斗は失速した。そのまま頼斗は地面をゴロゴロと転がり倒れる。そして頼斗は自分の手を見て、目を見開いた。
「………変身が、解除された…!!?……………いや、これはまさか!!」
驚いた頼斗がオウジを見ると、オウジは何かを頼斗に向かって翳していた。
「…お前に、改めて名乗っておいてやろう。俺は『オウジ・ヘイーゼ・トキワ』………」
オウジは手に持っていた黒いライドウォッチ…アナザーオーマジオウウォッチのライドオンスターターを押し、己に押し付けた。そしてウォッチから禍々しいオーラがオウジを包み、瞬時に弾ける。
そこに立っていたのは、白を基調としたスーツに金色の装飾が施され、荒い毛髪を持つ頭部、腰には歪んだような黄金のベルトが装着されている怪人…アナザーオーマジオウだった。
「アナザーグランドジオウとかは想像してたが、これは完全に予想外だ………!」
「予想していたら防げたとでも?」
「ああ勿論。アナザーオーマジオウは平成ライダーの力を無効化する。だったら…」
そう叫んだ頼斗は腰に装置…飛電ゼロワンドライバーを装着し、銀のデバイス…メタルクラスタホッパープログライズキーを出した。
「変身!!」
「お前に未来は瀆させない!ハァッ!!」
「ぬぅっ!!」
ガギンと鈍い音を立て、銀色の仮面ライダー…『仮面ライダーゼロワン:メタルクラスタホッパー』に変身した頼斗が振るった2本の剣…アタッシュカリバーとプログライズホッパーブレードと、オウジの腕が交差した。そのまま二人は激しい戦いを繰り広げる。
「なぜだ!?なぜお前はそうやって罪の無い人々の未来を…大切な明日を踏みにじれる!!?」
「私は生まれながらの王!すべては私の元に跪くべき存在なのだ!!」
「王は皆を笑顔にする存在だ!お前なんかただの破壊者だろ!!仮面ライダーの力はそんなことに使うものじゃない!皆を守るための力だ!!」
「黙れ…平民風情が!!!」
「ぅわっ!!?」
オウジから放たれた黒いオーラに、頼斗は弾き飛ばされた。更にオウジは再び頼斗に手を翳す。
「『皆を守る』だと?…これでもか?」
「ッ!!………?何のつもりだ!!」
オウジの掌からオーラが放たれたが、何も起きない。それを好機と見た頼斗はオウジに向かって走り…
「………ッ!」
間一髪で2本のブレードを交差させて受けきった頼斗が見た先にいたのは、自分に右手を翳す、ウェーブがかけられた黒髪の少女…七草真由美だった。顔にはおかしな形状のマスクを装着している。
「………………」
「七草!?お前何の…ぅおっ!!?」
頼斗が言い終わる前に、真由美は再びドライアイスの弾丸…『ドライ・ミーティア』を放った。
その無機質な目を見た頼斗はすぐに真由美の身に何が起きたのかを理解した。
「…洗脳か!!」
「御名答だ」
アナザーオーマジオウ。その能力の中には、『異なる時間軸を個々で操作・選出し、改変した人物を洗脳する』というものがある。これを使い、嘗てアナザーオーマジオウは仮面ライダージオウの仲間をも洗脳してのけた。
つまり、今の真由美は完全なるオウジの操り人形なのだ。
「悪趣味な…!!」
「やれ」
「…はイ。オウジさマ」
「てんめェっ!!!」
頼斗は内心焦りながらもドライ・ミーティアを避ける。しかし、ここで更にオウジ側がしかけてきた。
「ぐっ!!!」
「………」
「これは…『高周波ブレード』!渡辺か!!」
「…!」
「ッ!七草に渡辺とは…痛いとこ突いてくるな…」
真由美の攻撃を掻い潜り、オウジに斬り込もうとしたところで上からの攻撃を頼斗は再び受け止め、後方へ下がる。そして真由美の隣に立ったのは、同じマスクを着けたボーイッシュな女性…渡辺摩利だった。
二人はまるでオウジの肉壁となるように、頼斗とオウジの間に立ち、得物を頼斗へと向けた。
「………ちょっとばかし、ピンチかも…!」
これで、頼斗は更に追い込まれた。元々アナザーオーマジオウ相手に手を抜く余裕などなく、寧ろやられないよう細心の注意を払う必要がある。それに加えて真由美と摩利が敵の傀儡となっている今のままでは勝機がほとんどなくなる。
と、頼斗が考えていた時。
「「~~~!!!??」」
「えっ?」
「ぬっ!?」
突然、真由美と摩利の四肢に小さな穴が空いた。それのダメージなのだろうか、真由美と摩利は倒れてそのまま気絶した。思わず頼斗が振り返ると、そこには二人にCADを向けた達也がいた。
「達也君!?なんで…」
「貴方のことは未だ完全には信用してませんが、今どちらの味方をすべきなのかはわかります」
「…ありがとう!はっ!!」
「ぐぬぅっ!!相変わらず冷徹な…!」
「お前が…言うなっ!!!」
「ぐはっ!?」
オウジは頼斗の一撃を受け、数メートル吹き飛ばされた。
「お前を否定し、俺たちは明るい未来を選ぶ!」
ア
ル
テ
ィ
メ
ッ
トストラッシュ
「ぐうううう!!?おの………れぇっ!!!」
「ッ…弾くか。でも!」
オウジは交差させた腕を振るい、合体させたプログライズホッパーブレードとアタッシュカリバーから放たれた必殺技を上へ逸らした。しかし、頼斗は怯まずに再びオウジに突撃した…その時。
「なっ!?これは――!」
動きが止まった頼斗を包むように、氷はパキパキと頼斗の体を覆っていく。そして頼斗の首元まで氷が迫った時、氷は塵となって消えた。
「ごめん達也く…?」
頼斗が振り向いて礼を言うも、達也はオウジを方を見ていた。その顔は、何か信じられないような驚愕と…青ざめる程の絶望で染められていた。
「………まさか!!!」
先ほどの氷結攻撃。
普段表情をほとんど変えない達也の絶望。
それらから導き出される結論を悟り、振り向いた頼斗の先にいたのは…
真由美らと同じマスクを装着した黒髪の少女…達也の妹である司波深雪がそこにいた。
「………まさか、深雪ちゃんまで洗脳を…!?」
「そういうことだ」
「!?しまっ」
「ふん!!」
「ぐぁあああぁ!!??ぐぅっ!!」
深雪が洗脳された事実に驚愕していた頼斗は、瞬時に真横に接近してきたオウジの一撃を鳩尾に受け、そのまま10メートル以上吹き飛ばされた。既に体からはバチバチと火花が散っている。あと一撃受けたら、死の危険もある。
「……深雪、ちゃんまで…洗脳でき、る、なら…なぜ…達也君を、洗脳しない…!?」
火花を散らしながらもゆっくりと立ち上がった頼斗は、途切れながらもオウジに問いかけた。
「…簡単だ」
「…ッ達也君!」
「………深雪…!深雪!!目を覚ませ!」
頼斗は達也の名を叫んだが、達也は深雪に攻撃せずに説得しようとしている。しかし、当の深雪は無機質な目を達也へ向けるだけだった。
「ハハハ!どうやら奴はもう戦えないようだな」
「……くそ…!」
「哀れな奴だ。さっさと妹を手にかければ楽になれるものを…さて、まずは不穏因子の排除だ」
そう言ってオウジは右手にエネルギーを溜め、球状にする。そしてその右手を頼斗に向け…
さてさて、いかがでしたか?
アナザーオーマジオウウォッチは本来ありません。
オリジナルアイテムだと思ってください。
そして主は明日朝一番でオーズの映画を見に行きます。
キャスト陣が十年も経ったのにほとんど顔に衰えを見せてない…これが本当のオーズの力か!
もうどうなるのか待ちきれません!
ではでは、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.EX4
ヤバい…オリジナル長編を出す度にお気に入りがどんどん減っている…!
なんなら評価も減っている…!
お気に入り数を、我が手に…!
というわけで、どうぞ!
爆煙は濃く、広範囲を包んでいる。
そこへ強い風が吹き、爆煙を払っていく。
そこにあったのは、防御の体勢を取っている頼斗と、何が起こったのか理解できていないオウジ、洗脳された深雪と、深雪に向かい合っていた達也の姿だった。
「なんだ、今の………!?」
いつまで経っても攻撃が来なかったので、恐る恐る目を開けた頼斗は、何かが雄叫びを上げながら接近してくるのを視認する。それが何なのかわかった頼斗は、思わず声を出した。
「…ガオウライナー!!」
黄金の鰐を模した列車…神の列車とも呼ばれるガオウライナーが線路を形成しながらこちらに突っ込んできた。その意味を悟った頼斗は達也に向かって走り出し、彼を右肩に担ぎ上げた。
「!?何を」
「いいから黙って!ここは一旦離脱するよ!!」
そう言った頼斗は一瞬深雪の方を見た後、目の前に来たガオウライナーにタイミングを見計らって飛び乗る。一瞬で頼斗たちを回収したガオウライナーは虹色の穴を作り、その向こう側へと消えていった。オウジはその数十秒のできごとに理解が追いつかなかったが、すぐに意識を取り戻した。
「…!おのれ!!アナザー電王!」
オウジが手を振るうと、ドス黒い門が現れる。血のように紅い文字で『2007』と書かれた門が開いて、両目からそれぞれ一本ずつ、赤く禍々しい角が生えた怪人…アナザー電王が出てきた。アナザー電王はそのままオウジの前で跪く。
「追え!奴らを決して逃がすな!!」
ガシャリと頷いたアナザー電王は異空間への穴を作り、その向こう側へと走っていった。
「………フン、ガオウライナーごときで俺から逃げられると思うな…………」
そう言ってオウジもゲートを作り、それをくぐろうとした時。
「ぬあぁっ!?……おのれ、どこのどい…!!」
オウジはそのとてつもない圧力に堪えきれず、地面をゴロゴロと転がった。そして怒りを募らせながら立ち上がったオウジの先にいたのは…
「…………オーマ、ジオウ………!!??」
怒りのオーラをその身体に宿す、黄金の仮面ライダー…オーマジオウだった。
「天界輪廻刑法第5条に則り、貴様を排除する」
「この世界の王は俺一人だ!排除するとはこちらのセリフだ!!ここから消え去れ偽物!!!!」
「消え去るのは貴様だ!これ以上仮面ライダーを貴様ごときに汚させん!!!」
互いの叫びと共に、二人の王の拳が激突した。
「………達也君、怪我は…?」
「…ありません」
ガオウライナーの内部、デンライナーのようなカフェがある車両の床に寝転び、変身を解除した頼斗は達也に問いかけた。と、プシューと空気が抜けるような音と共にガオウライナーのドアが開いた。そこから出てきたのは、所々が角張った、特徴的な茶髪の男…キバオウだった。
「ギリギリ間に合うたみたいやな。大丈夫…ではないわな。しかし、アナザーオーマジオウ相手によう持ちこたえたわ。命あっただけでも奇跡やで」
「ありがとうございます時喰お…キバオウさん。にしても、なんでこっちに?」
「紫ネキから連絡来てな。だいぶ急ぎな上に言っとること滅茶苦茶やから何かと思ったが…思ったより深刻やな。あと、来とるのはワイだけやないで」
「よっす。大丈夫だったか?」
「耀真!」
キバオウの後ろからひょっこりはんとばかりに顔を出したのは、頼斗と同じ十九歳で仮面ライダーの暗宮耀真だ。
「…そういや、アイツは追って来ないのか?」
「あぁ、それな…。今、オーマニキが足止めしてくれとるわ。ある程度は大丈夫やろうけど、なるべく早よ加勢に行かんと危ないで」
「そうだな。アナザーオーマジオウは全ての平成ライダーの力を無効化する。オーマジオウですら例外とは言い切れない。俺がアナザーオーマジオウになれたら楽なんだろうけど…この世界にアナザーオーマジオウウォッチがあって、それをアイツが使ってる以上俺はアナザーオーマジオウになれない……早くしないと、状況は更に悪化する。てかこの中で戦えるの実質俺と頼斗だけだし」
「ちょい待ち。ワイを忘れとらんか?」
「いや、だってキバオウさんはガオウにしかなれないじゃんか。俺は滅亡迅雷とかストリウスとかになれるけど」
「ナンデヤ!!!?」
キバオウと耀真が言い合いを始めていると、達也は重々しく口を開いた。
「………深雪…」
「達也君。残酷かもしれないけど、君もアイツと戦うなら覚悟を決めないといけない。君がこのままじゃ、深雪ちゃんも苦しいだけだよ」
「…お前に…」
『!!』
「深雪は俺のたった一人の妹だ!それを攻撃しろと言うのか!!?
達也から放たれたのは、彼とは思えないほどの怒りを持った叫びだった。頼斗はそれを、無表情な顔でただただ聞いていた。
「…………確かに、至極尤もな意見だ。けどね。君の言葉の中には一つだけ間違いがある」
「…は?」
頼斗はまるで、何か遠い昔の思い出を語るような顔で話し始めた。
「…俺ね…昔、妹がいたんだ。病弱だったけど、笑顔が素敵な優しい妹が。けど…妹は殺された」
「………!!」
「犯人は、妹に一方的で、独善的な恋心を持っていた。けど、妹はそれを拒んだ。勿論警察にも言ったさ。けど…警察は取り合おうとしなかった。ソイツはある大企業のボンボンでね。こっちの弁護士を買収して、無理矢理示談を成立。てか事件そのものを無かったことにされた。その時ぐらいかな。この世に『正義』なんてない。本当の正義は自分で持つものだって考え出したの」
「………」
「…………だから俺、案外早く割り切ったんだ。妹は自分より他人を優先するような奴だったし、もし生きてたら「私のことなんか気にしないで、元気出せ」って言ったろうから……だから、俺は後悔しないよう生き続けたんだ。アイツの想いを無駄にしたくないから」
「それにな、達也君。君はあの時気づいてたかどうかわかんないけど…深雪ちゃん、泣いてた」
「!!」
「例え洗脳されたとしても、あの娘にとって君は大切な家族なんだ。そんな家族を自分の手で傷つけて、悲しいはずはない。でも、このまま君は彼女の手を汚させ続けるのか?君がやってるのは、深雪ちゃんの心を更に抉ることだ。だからこそ、君は深雪ちゃんを倒してでも止めるべきだ。多分それは、君にしかできないことだから」
「………俺にしか、できないこと…」
達也が頼斗の言葉を繰り返した直後、けたたましい警報のような音が車両内に鳴り響いた。
「何だなんだ!?」
「ちょい待ち!……これは…!!何かがこっちにえげつない速度で向かって来よる!多分アイツの追手や!!」
「………ってことは、アナザー電王か!」
「オイ、アレ見ろ!こっちに来てる!!」
耀真が窓の外を覗くと、後方から猛スピードで走行してくる、先頭車両がアナザー電王の顔を模したような電車…アナザーデンライナーが見えていた。アナザーデンライナーはそのままガオウライナーに追いつくと、自爆上等とばかりに体当たりしてきた。その衝撃でガオウライナーの内部はガクガクと大きく震動している。
「うおおお!?」
「このままやとアカン!迎撃するで!」
「「了解!!」」
そう言って、頼斗、耀真、キバオウはそれぞれベルト…デンオウベルト、少し黒っぽいデンオウベルト、ガオウベルトを装着し、それぞれボタンを押す。そして三人同時にパスを構え、叫んだ。
三人はそれぞれのライダー…『仮面ライダー電王:ソードフォーム』、『仮面ライダーネガ電王』、『仮面ライダーガオウ』に変身し、頼斗と耀真はそれぞれの時の列車…デンライナーとネガデンライナーへと飛び移った。
「ぶっ飛ばすぞ!!」
「元からそのつもりや!!」
そうして三台の列車はアナザーデンライナーを囲うような形で並走し始める。そしてガオウライナーは車両の屋根を開けて中からミサイルを光らせ、デンライナーとネガデンライナーは装備をフル展開して照準をアナザーデンライナーに合わせた。
「最大火力の一斉砲火で決めるぞ!!」
「「おう!」」
三人が同時にパスをベルトにセタッチすると、全ての武装に強いエネルギーが迸る。そして放たれたミサイルや砲弾、ビットなどの攻撃が瞬く間にアナザーデンライナーを鉄屑へと変えた。そしてアナザー電王は吐き出されるのと同時に爆発、消滅した。
「………やったか…って皆!後ろだ!!」
「へ?…うおおおお!!??何やアレェ!?」
「あれって…」
頼斗がモニター越しに見たのは、銀色のボディの内部から赤い光を見せる、デンライナー並みのサイズの巨大なロボだった。
「…ダイマジーン!!」
「アレまで送り込むとか頭おかしいんか!?」
「てかこのままだとジリ貧だぞ!!?しかもアレ意外と足速いし…カオナシかよ」
「ジブリとか今は心底どうでもええわ!それよりアレをどうすんねん!」
「見た感じ二体いるけど…」
「う~ん………あ!そうだ!」
「どしたんや」
「いや、ちょっと試したいことがあってさ…」
そう言った耀真は、二人に自身のアイデアを一通り説明した。
「……って感じでいけないかな?」
「冗談やろ!?いくらなんでも無茶苦茶や!」
「いや…案外いける気がする」
「は!?」
「やってみようぜ!てかアレに並の攻撃効かないだろうし、ここでやらないと全滅必至!だったらいっちょう懸けてみようぜ!」
「…あ~も~!わかったわかった!!その代わり真ん中はワイでいくで!」
「あいよ!!それじゃあやるぞ!!」
その言葉と同時に、デンライナー、ガオウライナー、ネガデンライナーはそれぞれ横一列に走行を始める。そして接触ギリギリの距離までガオウライナーに他の二台が挟み込むように近づくと、火花を散らして連結した。更にその左右から二台の列車…ゼロライナーとその後ろに連結したデンライナーレッコウ、デンライナーイスルギとその後ろに連結したデンライナーイカヅチが接近してきた。そして二台はまるで腕となるようにゼロライナーは右側のデンライナーに、デンライナーイカヅチの前部車両は左側のネガデンライナーに、それぞれジョイントパーツを展開して連結した。
そして仕上げとばかりにデンライナーとネガデンライナーから火花が散り、連結した列車はムクリと起き上がった。更にデンライナーとネガデンライナーの先頭が正面を向き、ガオウライナーが上部のギザギザを噛み合わせるように折り畳む。
最後に、縦二つに割れた仮面ライダーガオウのゲイタースキャンアイの様なヘッドギアを付け、バイザーを下げた無表情な巨人の顔がガオウライナーからせり上がった。
「ってほんまに合体できたんかい!!!」
「うぉ~、かっけ~!!」
「てか合体の仕方まんまトッキュウオーだな…」
「………ん?」
「どしたんだ?アニキ」
「……いや、何か…とんでもないものを見逃した気がしてな…」
「…?」
新幹線超進化研究所大宮支部にて、虹橋明人は蒼い空を見上げていた。
さて、いかがでしたか?
最後のロボは個人的にやってみたかったので捩じ込みました。
あとオーズの映画控え目に言ってヤバかったです。
ホーリーライブもかっこいい…これが本当の東映の力か!
ではでは、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.EX5
さて!皆さんお待ちかね、アイツが登場です!
前半のロボもクライマックスでいきます!
ではでは、どうぞ!
二体のダイマジーンと、耀真のアイデアで完成したライナーロボは互いに睨み合っていた。が、その均衡を最初に破ったのはダイマジーンだ。言葉にならない雄叫びを上げ、こちらへと突っ込んでくる。
「てかこれ武器どないすんねん!!」
「武器?あるじゃん。両腕に」
「へ?」
耀真がハンドルを左に曲がるように勢いよく傾けると、ライナーロボの右腕…ゼロライナーのドリルが激しく回転する。その回転はダイマジーンのパンチを受け流し、逆にダイマジーンの胸元へと深く刺さり、ガリガリと火花を散らしてパーツを削り取った。
「
「……関西人のプライドが許したないけど、もうワイはツッコミ放棄するわ…なんやこれ」
「…って次来るぞ!!」
ゼロドリルを喰らい、倒れたダイマジーンの間を縫うように、もう一体のダイマジーンが拳を振りかざした。とっさに頼斗はハンドルを右に切るように傾ける。
「おぉ!弾き飛ばした!!」
左腕のデンライナーイスルギが変形し、正六角形の蒼いバリアを展開してダイマジーンの攻撃を受け止めた。そのままバリアはエネルギーを溜め終えたように光り、強い衝撃波と共にダイマジーンを吹き飛ばした。不意を突いた反撃によって、ダイマジーンは大きな音と共に地面に倒れる。
「あ、そうだ。ちょっとやってみよう!」
耀真はハンドルを右に切り、ライナーロボの左腕を先ほど吹き飛ばしたダイマジーンに向ける。するとデンライナーイスルギは後部…レドームを、デンライナーイカヅチは龍のような首を持ち上げ、それぞれエネルギーを溜める。そして…
レドームとイカヅチの光線発射装置からレーザーが放たれ、ダイマジーンの胸部に命中する。かなりの高威力だったのか、ダイマジーンはその一撃で轟音と共に爆発し、スクラップとなった。
「へっ、汚ぇ花火だ!!」
「…これもう完全に話の内容変わっとるな……」
「トドメいくぞ!」
「あーもー!こうなったら自棄糞や!オラァ!」
ダイマジーンを線路に巻き込み、全身にフリーエネルギーを纏ったライナーロボの突撃でダイマジーンの胴体は粉砕された。その影響か、ダイマジーンは赤い光を激しく放ち、次の瞬間城一つを消滅させるほどの大爆発と共に消えた。
「毎度御乗車、アリガトウゴザイマシター」
「アリガトウゴザイマシター、とちゃうわバカタレ!!!!もうすべてにおいて意味不明やわ!!!」
と、キバオウがツッコんだ瞬間、ライナーロボは元の列車に戻り、腕を形成していたゼロライナーとデンライナーイカヅチ、レッコウ、イスルギはそれぞれ時の砂漠の向こうへ消えていった。そしてそれぞれの列車から降りた三人+達也は、ガオウライナーのドアの前で再び話し始めた。
「取り敢えず、オーマニキの加勢に行かないと。今の戦況も知りたいし」
「あ、それなんだけどさ…まずはキバオウさん。キバオウさんはここで待機しててくれますか?」
「まぁ、しゃーないわな。ワイも足手まといになんのは真っ平御免や」
「それと、達也君」
「…何ですか?」
ガオウライナーに乗り込むキバオウを見た後、頼斗は達也を真剣な顔で見て、口を開けた。
無表情のまま言い放った。
「………どういうことですか?」
「深雪ちゃんを倒す覚悟が無い以上、君を戦場へ連れてはいけない。たったそれだけだ」
「しかし…!」
不意に達也は話すのを止めた。頼斗の顔は、短い間といえど達也が見たことがない程に真剣だったからだ。
「君は優しい人だ。けど、その優しさは時に自分の首を絞めてしまう。だから、君はここに残れ」
「…俺は」
「キバオウさん、後はお願いします」
そう言って、頼斗は達也を突き飛ばした。
ガオウライナーのドアに入るように。
「!?何を!!?」
達也が頼斗に迫ろうとした直後、ドアは閉まる。そしてガオウライナーは再び雄叫びを上げてどんどんスピードを上げ、やがて他の列車のように走り去っていった。頼斗が最後に見たのは、何かを叫びながらドアを叩く達也の姿だった。
「………よかったのか?」
「ああ。もう、悲しい思いをさせたくないから」
「…とか言ってるけどさ。本当は…」
「………まぁな。ダサいか?」
「いや、全然。………行くぞ。怪人と相乗りする勇気は………今更言うまでもないか」
「だな」
互いに顔を見合せ、旧知の友人ように笑い合った二人は、同時にゲートを潜り抜け…気を引き締めた。
「くっ…」
「ハァ、はぁ…言ったはずだ…この世界の王は…俺だと………」
オーマジオウとアナザーオーマジオウ…オウジの戦いは、時間の経過と共にオウジへと形勢が傾いていた。その理由として最も大きいのは、やはり平成ライダーの力の無効化だ。オーマジオウ本人はどうやら効かないようだが、召喚したライダーの力は悉く無効化。結果、オウジが召喚した怪人…アナザークウガからアナザー龍騎、アナザーブレイドからアナザーカブト、アナザーキバからアナザーダブル、アナザーフォーゼからアナザー鎧武、アナザーゴーストからアナザージオウⅡ、そしてアナザーシノビら未来のアナザーライダーまで、総数20体のアナザーライダーを一人で相手にする必要があった。それ自体は大して苦ではないが、その合間合間にオウジから攻撃を受け、ダメージは確実に蓄積されていた。
「去らばだ。偽ものぉっ!!??」
そしてオーマジオウにトドメを刺そうとしたオウジの背中を、何者かが攻撃した。
「貴様らは…!!」
「…お前たち、なぜここに…!?」
そこにいたのは、ゼロワンドライバーを着け、アタッシュアローを持った頼斗と左手を翳した耀真だった。
「……のこのことやられに来たか」
「違うさ。オウジ・へイーゼ・トキワ……いや、『富山ホールディングス』の『
「!?貴様…なぜ俺の生前の名を!!?」
頼斗が自分の嘗ての名前を知っていることに驚いたオウジだったが、やがてその眼を細め、冷たい笑みを浮かべた。
「……そうか、貴様、あのゴミの兄か。あまりに貧乏臭い顔だったから忘れていたよ」
「
「ハッ。ゴミに人権など勿体無いだろうよ………それとも、あのゴミの仇でも討つか?」
「俺はもう、過去には縛られない。だからこそ、これは過去との決別……生前から俺を縛り続ける枷へのケジメだ!!」
「………それは…!?正気か!?」
オウジは眼を疑った。頼斗が握るキー…ヘルライズプログライズキーを見て。
頼斗がヘルライズプログライズキーをゼロワンドライバーに認証させ、装填すると、上空から血のように赤黒いバッタのライダモデルが落下し、落下の体に入り込む。直後にスーツが装着され、ドロドロと黒い粘着質の液体と共にアーマーが浮き出てきた。
「バカな…ヘルライジングホッパーだと…!!?だが…いつまでその姿を保てるかな?」
「そんなの…戦ってみりゃわかるだろ!!!」
そう叫び、頼斗はオウジに飛びかかった。
「さあ、仲良く大爆発といこうぜ!!」
「!?くそ…離れろおおお!!!」
オウジの叫びも虚しく、赤黒いエネルギーを溜めた頼斗とオウジは大きな爆発に包まれた。
さて、いかがでしたか?
次々回…決着の刻(多分)
平成最初のライダーであるクウガのセリフと共に令和最初のライダーであるゼロワンへの変身。
そして頼斗は過去を捨て、未来へ進む。天国だろうが地獄だろうが、そんなことは関係ない。
そんな思いを込めたシナリオに仕上げました。
そういえば、皆さんオーズの映画は観ましたか?
賛否両論ありましたが個人的には大満足でした。
次回も頑張って書き上げますので、このオリジナル長編。最後までお楽しみ頂ければ幸いです。
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.EX6
今回のストーリーでは、現在上映中の『仮面ライダー-ビヨンド・ジェネレーションズ-』及び『仮面ライダーオーズ10th-復活のコアメダル-』のネタバレが含まれます。事前情報で出てはいますが一応ここに書いておきます。
ではでは、どうぞ。
「オオオオオオ!!!ラァッ!!!」
「げはぁっ!?」
ヘルライジングホッパーに変身した頼斗の怒涛の連撃に、オウジはよろめいた。先程のメタルクラスタホッパーとは違う、型も無い連撃。しかし、先程までのものとは違うそれだからこそオウジは反応しにくくなっていた。だが、それ以上の原因はオウジの動揺だった。
「ぐぅっ…なぜ…なぜヘルライジングホッパーを使える…それは並外れた痛みを伴うはず…!」
「驚いた。お前が敵を心配してくれるとは結構意外な話だ、なッ!」
「ぐはっ!?」
「精々やられないレベルで…!」
「ぐぁああぁ!!??」
頼斗の右腕に溜まった紅いエネルギー付のパンチを受け、オウジは更に吹き飛ばされた。
「俺もいるぜ」
「!?」
耀真がキー…エデンゼツメライズキーを展開すると、耀真の周囲から噴水のように血色のナノマシンの柱が立ち上ぼり、蒼白い光で構成された女性のロストモデルが現れる。そして女性がナノマシンの柱の間を縫うように飛び、耀真に何かを謎の言語で囁くと、耀真は柱の内の一本をキーで斬り裂いた。
耀真がキーをベルト…エデンドライバーに装填すると、耀真の体に動脈のような紅い模様が浮かぶ。そして耀真を抱くように後ろからロストモデルが耀真と一体化し、紅い光に包まれる。そして耀真は赤と群青の仮面ライダー…『仮面ライダーエデン』に変身し、オウジに襲いかかった。
「ヘルライジングホッパーにエデン…………!?何がどうなっている…!!?」
「俺も同じだ。お前を倒し、人々が心から望む、「お前がいない世界」という『楽園』を創る!」
「…黙れ!貴様らに楽園など不要だ!!貴様ら平民は、私に跪きさえすればそれでいい!!」
「だから!そんなこと死んでもしねぇっつってんだろがああぁ!!!」
「ぐっ!?」
「これで…終わりにする!!」
「ぐぬぅ…!ふんっ!!」
頼斗と耀真はそれぞれ朱と蒼のエネルギーを拳に纏い、オウジに叩き込もうとした。が、オウジは目の前に靄を生み出す。そしてそれは不意に膨らみ…
「「ッ!?」」
突然の登場に、二人の拳が失速する。オウジはニヤリと笑い、その隙を逃さなかった。
「ふん!!」
「ぅあぁああ!!?」
「頼斗!ぅおっ!?」
力を溜めたオウジは深雪を巻き込んでエネルギー波を放った。耀真は体をナノマシン化して事なきを得たが、頼斗は吹き飛ばされる。深雪も倒れるが、オウジはすぐに時間を巻き戻し、肉壁として扱える状態に戻した。
「フン。所詮は平民。こんな替えの効く女一人のために手が出せなくなるとはな」
「頼斗、大丈夫か」
「…勿の論。ただ…やっぱあの娘を突破しないと無理なのは達也君に堂々と言った手前難しいわ」
「せめて、あの娘さえどうにかなれば……!」
耀真が顔をしかめて言った時、突如オウジと頼斗たちを遮るように虹の穴が出現する。そして出てきたのは…
目の前にいる司波深雪の兄…司波達也だった。
「ダメだ逃げろ!深雪ちゃんに手が出せない以上君は戦えない!!」
「ハハハ!そうだ。貴様はこの女を殺せない!!貴様は所詮錘に過ぎん!!」
「………」
「…!」
叫んだ頼斗を、達也は先程までとは違う眼で見つめる。その眼を見た頼斗は何かに取り憑かれたように押し黙ってしまった。
そして達也は懐から銀色に輝くCADを抜き、深雪に向け、ゆっくりと歩み寄った。
「なっ!?貴様何の真似だ!まさか………本当に自身の妹を手にかけるというのか!!?…ええい深雪よ!奴を殺せ!!………?」
オウジは深雪に指示を出したが、反応が無い。疑問に思ったオウジが深雪の方を見ると、深雪はCADに指を当てようとした直前で止まっていた。その指先は細かく震えている。まるで、何かに対して必死に抵抗しているかのようだ。
「…………!!」
「何をしている!?さっさとやれ!!!」
「………ッ……!!!」
そして深雪の指がCADに触れる直前…
そのまま達也は深雪に叫ぶ。
深雪の悲痛な叫びと共に装着されたマスクに亀裂が走り、次の瞬間砕け散って地面に落ちた。 そのまま深雪は力が抜けたように地面に倒れ…寸前で達也にキャッチされた。
「深雪!深雪!?しっかりしろ!!」
達也が軽く揺さぶると、深雪は眩しそうにゆっくりと閉じていた眼を開け、何かを探すように一瞬辺りを見回す。そして達也を目に留めると、重い口を開けた。
「……よかった…本当に…本当によかった…!」
達也はそのまま涙を流し、深雪をしっかりと抱き締めていた。
「バカな!!!俺の洗脳が解けただと!!?……あり得ない!まさか………貴様も転生者か!!」
「!?」
オウジが振り返った先には、変身解除した頼斗がいた。隣には同じく変身解除した耀真もいる。
そう言った彼の腰に赤い光の粒子が集まっていき、仮面ライダー1号のようなベルト…サイクロトロンドライバーが出現した。
「おっ、それか。だったら俺も」
そう言って、耀真は腰にオーズドライバーを装着し、三枚の赤いコアメダルを取り出した。
「え?オーズってそれ大丈夫なのか?」
「ん?あぁ。コイツは平成のライダーであり……令和の時代に誕生した新たなるオーズだからな」
「なーるほど。んじゃ、いくぜ!!」
「おう!!」
強い返事と共に頼斗はサイクロトロンドライバーの両面を叩いて仮面ライダー1号に似たポーズを取り、耀真は赤いコアメダル…タカ・エタニティ、クジャク・エタニティ、コンドル・エタニティコアメダルをオーズドライバーに装填し、オースキャナーを構える。
そして二人は、同時にあの言葉を叫んだ。
二人はそれぞれのライダー……耀真は、映司とアンクの絆によって輝かしい姿へと変貌を遂げたタジャドルコンボ…『仮面ライダーオーズ:タジャドルコンボエタニティ』に、頼斗は白を基調としたスーツにクリアブルーのアーマー、赤い複眼とマフラーを持つライダー…2071年の未来からやって来た未来の契約者たるライダーである『仮面ライダーセンチュリー』に変身した。
さて、いかがでしたか?
次回、オリジナル長編堂々完結です。
50年という節目に誕生した二人のライダー。
対するは、最低最悪の偽者の魔王。
戦いの、そして世界の行方は、如何に。
そして…ネタバレだ!と思った方はすみません。
当初はオーマニキから力を一時的に借り受け、オーマジオウライドウォッチとグランドジオウライドウォッチを使った個人的に考えるガチ最強フォームでいこっかなと考えていましたが、なんか違うなと思いつつオーズの映画を見て感動したため、作り変えました。
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.EX7
お待たせしました。オリジナル長編、完結です。
ビヨジェネのエンディング聴きながら書いてたらなぜかこっちが泣いてしまいました。
そんな感動のラスト(個人の感想です)を、是非お楽しみください。
ではでは、どうぞ。
「何なんだ…何なんだその姿は!?そんなライダーは存在しないはずだ!!」
「!?」
オウジがヒステリックに叫んでいると、威厳溢れる声が響いた。オウジはそちらを見て、更に眼を見開いた。
「オーマジオウ…!?貴様、俺の前に負けたはずじゃなかったのか!!?」
「くだらん。あんなもの隙を見定めるための演技に決まっている。アナザーオーマジオウといえど所詮天界から与えられた力。貴様のようなバカの力と我の力を同列扱いするなど傲慢甚だしい」
「ぐううぅ…!!!」
「…とはいえ、これはお前の戦いだ。我は精々、最後の〆に加勢するだけにしよう。存分に戦え」
「ありがとうございますオーマニキ。いくぞ!」
「ああ!」
二人は互いに頷き、オウジに飛びかかった。
「はっ!フッ!!たぁっ!!!」
「らっ!セイヤっ!!」
「ぐはっ!!?くそぉ……!!」
二人のパンチと蹴りに後ずさったオウジは、未だ感傷に浸っている達也たちを目にした。
「こうなれば…!!死ねぇえぇ!!!」
「!!」
オウジの拳が達也たちに迫るが…
「はぁっ!!」
赤く量子化した頼斗が割り込み、竜巻を模した歯車状のエネルギーを展開して盾のように拳を防いだ。
「達也君!今の内に深雪ちゃんと避難を!」
「すみません!」
「後の事は俺たちに…任せと、けっ!!」
一際大きく力を込めると、エネルギーはグルグルと激しく回転し、オウジの拳を弾き飛ばした。
「ぐぉおっ!!?」
「やるぞ耀真!!」
「上等!!」
そう言った二人…耀真は左手の円盤…タジャニティスピナーの蓋を開け、ドライバーにセットされていた三枚と身体から出した四枚、計七枚のコアメダルを装填してオースキャナーを構え、頼斗は再びサイクロトロンドライバーの両面を叩いて地面を踏み締め、限界まで地面を蹴ってサイクロトロンドライバーの右サイドを叩いた。
先ほどの竜巻を模した歯車状のエネルギーを纏った頼斗の右ストレートと色とりどりの光を宿した炎をタジャニティスピナーに纏わせた耀真の左ストレートは、正確にオウジの鳩尾に直撃した。二人の拳は大きな爆発と共にオウジを吹き飛ばす。
「ごはぁっ…!?くそ…!ぬああああぁ!!!」
二人の攻撃を受けて倒れたオウジは、空高く飛び上がり、毒々しいエネルギー弾を乱射して火山弾のように降らせる。
「!お前たち!!この一撃で終わらせるぞ!!」
「はい!」
「わかった!!」
そしてオーマジオウは身体を浮遊させ、耀真は輝かしい翼を羽ばたかせ、頼斗はフワリと風に乗ってオウジに接近していった。オウジはエネルギー弾を連射するも、三人は軽々と避けてそれぞれの最後の攻撃体勢に入った。
「覚えておけ、オウジ・へイーゼ・トキワ!!」
「ぐおおおおお!!!??」
オーマジオウ、耀真、頼斗の三人の必殺キックは、オウジの身体を捉え、激しく火花を散らせる。
「…俺、は…また…貴様に、敗けるのか…!?」
「ああ、敗ける。お前が生前の力に縋る限り……過去を捨て、未来を見つめない限りずっと………お前が俺に勝つことはない!!」
「………!!」
「前に進め!!!俺は未来へ………前に進んで、最高の未来を創り出す!!」
「…あり得ない…お、れハ、サイきョう、の…」
最後の断末魔と共にオウジは大きく爆発する。そして空中にアナザーオーマジオウウォッチが排出された次の瞬間、ウォッチは澄んだ音を立て、真っ二つに割れて塵となった。
そして頼斗が着地すると、塵となったアナザーオーマジオウウォッチが更に細かく、淡い光となって頼斗の後ろに集束し、人…ツインテールの少女を形作っていく。そして少女はゆっくりと口を動かし、微笑みながら頼斗の背中に話しかけた。
『…ありがとう。お兄ちゃん』
「…さようなら、瑠奈。俺の未練………」
変身を解除して歩き去る頼斗の後ろで、少女は微笑みながら光の粒となり、戦いの終わりを告げるような微風と共に空へと消えていった。
歩き去っていく頼斗の背中は少し寂しげだが、とても堂々としていた。
世界の存亡を懸けた戦いから丸1日が経った。
達也と深雪の二人は、
「…にしても、こうして街を見ていると、全てが夢だったようです」
「ああ。まさか…」
「…オーマニキ」
「…ん?どうした?」
「一つだけ、お願いがあるんですが」
「何だ?今回の件では天界のミスで迷惑をかけたからな。余程無茶苦茶なものでなければ構わん。言ってみろ」
「………」
「………………『この一件で死んだ人々と壊れた世界を元通りにしてくれ』と言って、その通りにしてしまうとは…改めて仮面ライダーの規格外な力には脱帽するしかないな」
「何にせよ、深雪はまたお兄様や皆と平穏な日常が送れることを心から嬉しく思っています」
「………あぁ…」
そうだな、と達也が相槌を打とうした時、どこからか汽笛のような音が響くと同時に達也と深雪が乗っているコミューターの隣に線路が展開され、一台の黒い牛のような装甲列車…ゼロライナーがコミューターに並走してきた。その後方には、達也たちに手を振る人影…頼斗がいた。
「お~い!!二人とも~!!」
「!」
「華貫…さん!?」
「最後に、一つだけ言いたいことがあってさ!!達也君!!」
「…?」
「………はい!!」
「それじゃっとと!?っと!さようなら~!!」
片手を大きく振る頼斗を乗せ、ゼロライナーは空高く走る。そして虹色の穴を開け、その向こう側へと消えていった。と、そのすぐ後にコミューターは一高の最寄駅へと到着した。
「あ、来た来た。お~い!達也君!深雪~!」
「道の前で叫ぶなよ…」
「何よ。嬉しくないっての?」
「いや、そうじゃねぇけどよ…」
「そうだよ、エリカ。気持ちはわかるけど」
「でも…私も達也さんに大声で挨拶したいです」
「わかるけど落ち着いて、ほのか」
校門の前には、彼ら兄妹の級友たちがいた。
「………」
「…行きましょう、お兄様♪」
「…ああ。そうだな」
再び、彼らの日常は進み始めたのだった。
とある青年が叶えられなかった、或いは、これから叶えるだろう姿が、そこには確かにあった。
さて、いかがでしたか?
賛否両論ありましたが、オリジナル長編がようやく完結いたしました。
次回からダブルセブン編、突入です。
まだまだ頑張っていきますので、応援お願いします。
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
ダブルセブン編
スレNo.24
さて、オリジナル長編も終わったのでいよいよ本編、ダブルセブン編です。
感想にもあったんですが、二年生からはなるべく原作の登場人物と絡ませていきたいです…。
というわけで、どうぞ!
拝啓皆様、いかがお過ごしでしょうか。
私、華貫頼斗は今…
『動くな!ここは既に警察に包囲されている!!無駄な抵抗を止め、武器を置き両手を上げろ!』
「………なんでこうなったんだろか…」
すべての原因は、だいたい十分前に遡る…。
1:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
スレ更新致しマスターキー
2:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
オツカーレ
3:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
そういや噂で聞いたがそっち大変だったそうだな
4:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
ああ、それは俺も聞いた。まさか紫ネキがボロボロになったとはな…
5:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
ボロボロってことは、それなんて同人s…
6:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
あら、何 か 言 っ た か し ら ?
7:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>6すいません出来心です許しt
8:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
ん?
9:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
取り敢えず転生者ハンター権限で一時ログイン不能にしといたわ
10:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
…何してんだよ
11:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
チャンチャン☆
12:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
>>11ナニヲシテイルカキョーイン
13:音速のトレーナー ID:O21saMaN
まぁでも実際、下手したら俺たちの世界も危なかったそうだし…
14:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
間接的にイッチは全世界を救った、ってことか
15:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
………
16:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
ん?
17:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
>>15 どしたんや
18:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
…まァ、俺から言いたいことは一つだ。イッチ
19:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
ほよ?
20:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
時の列車が合体したってどういうことだ!!??
21:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
あ
22:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
あーあー、恐れていたことが…
23:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
おい紫ネキ!なんで俺を呼ばなかったんだ!!?
24:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
アナザーオーマジオウに対抗できるのは、同じ仮面ライダー…このスレならイッチと怪人王、あと時喰王だったってだけよ。下手に戦力を投下しても、アナザーオーマジオウに対抗できるのは仮面ライダーだけである以上、被害が拡大するだけなのよ
25:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
ちきしょおおおおお!!!!!
26:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
荒れてるなぁ…
27:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
ん?
28:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
>>27ミッションですか?
29:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
はい。みたいですね。取り敢えず行ってきます
30:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
いってらっしゃ~い
31:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
あぁ、ちょっと待てイッチ
32:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
>>31はい?
33:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
以前の件での詫びと礼を兼ねて、天界から特典のアップデートがあるそうだ
34:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
アップデートぉ?
35:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
うむ。従来のイッチは『暴走系、暴走克服系、及びデメリット系にしか変身できない』だったが、そこに『乗っ取り系、闇墜ち系ライダー』を新たに追加するそうだ
36:音速のトレーナー ID:O21saMaN
まーたエグいのが追加されたな…
37:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
例を挙げるなら、仮面ライダーエボルのフェーズ2と3や、仮面ライダーパラドクスなど、他人の身体を乗っ取って変身するライダーだ。今まではそれはあくまで別のライダーとして扱われていたからできなかったが、今回のアップデートでそれへの変身が可能となった。闇墜ちは…仮面ライダーゼロツーが代表格だな
38:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
ゼゼゼ、ゼロツーゥゥ!!??
39:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
>>37強いのか?
40:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
強いなんて生易しいモンじゃない!未来予知レベルの演算が可能で、敵のおよそ2兆通りの攻撃や回避パターンを予測、それぞれに最適な行動を約0,01秒で割り出して、その行動が取れるスピードとパワーを持つ、正しく新時代の最強フォームなんだよ!!?
41:音速のトレーナー ID:O21saMaN
でも、物語終盤でえげつない闇墜ちしたことでも有名だよね…ホント子供には重すぎる内容だよ
42:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
…なんかもう、ヤバいですね…
43:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
そういや、ミッション行かなくていいのか?
44:マッドな元雑草ライダー ID:MadnA8bEe82
あ、行ってきます!
45:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
いってラッシャイ!
46:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
唐突なイシツブテ止めい
「…この辺りか」
頼斗がいるのは、都内の港。その一角にある廃倉庫だ。辺りに光はほとんどなく、月明かりのおかげで辺りは見渡せている状態だ。
「さぁ、行くとするか」
腰に着けたドライバー…ツーサイドライバーを撫でた頼斗は、廃倉庫の扉を強く蹴り倒した。
倉庫に居たのは、計四人の男女。内訳は成人男性二人、少女が二人だ。その二人の少女…七草香澄と七草泉美はワイヤーで両手足を縛られ、布巾を口に巻かれて拘束されていた。無論、持っていたCADも奪われている。
「…連絡は取れたか?」
「あぁ。もうすぐ金を持ってくるとよ」
「案外十師族もチョロいな。それで?金を貰った後はどうする?」
「バカか?売り捌くさ。魔法師なんてこの世界には要らない、そうだろ?」
「違いない。こんな社会の癌なんざなるべく今の内に消さないとな。お前たちもそう思うだろ?」
男たち…彼女らを誘拐した犯人の一人がニヤニヤしながら香澄たちを見た。泉美は怯えているが、香澄は泉美を守らんとばかりに犯人たちを睨み付けている。その顔に犯人は若干苛ついた。
「…何見てるんだよ?機械が無いと何もできないくせに偉そうにふんぞり返りやがってよォ!!!おい、やっぱりコイツら殺そうぜ」
「…半分賛成だな。ここまで反抗的だと面倒だ。半殺し程度に痛めつけとくか」
そう言って犯人たちが取り出したのは、何かのスタンプのようなアイテムだった。
「…テメェら、以前未確認生物が大量に出てきた事件を知ってるか?これはその副産物さ。………試させて貰うぜ?」
そう言った男がスタンプを振りかざした時。
「な、何だ!?」
「まさか、警察に連絡を…!?」
「「………!」」
犯人たちと香澄と泉美、倉庫にいた四人全員が扉を見ると、月明かりに照らされながら一人の男が倉庫に踏み入って来た。土煙がスモークのように上がる中、男…頼斗は口を開いた。
「………女の子相手に容赦ねーな。いい歳した大人が恥ずかしいと思わねぇの?」
「んだとテメェ!!」
「おい、良い機会だ。アレ使え」
「そうだな。どうせ魔法師なんてゴミを救おうとするやつは、死んで当然だ!!」
『!?』
男がスタンプ…ブラキオプロトバイスタンプを身体に押印すると、男から契約書のような紙が放出され、胸部からブラキオサウルスの頭部を模したチェーンソー、右腕からキャノン砲、左腕からドリルを生やし、力強そうな両足を持つ怪人……ブラキオ・デッドマン:TIPE-UNIONが出現した。
「ハハハハハ!こりゃすげぇ!これが魔法師を…悪魔を倒す正義の力か!!」
「………ハァ、バカみたいだな」
「…あ?」
頼斗はやれやれと肩をわざとらしく竦めて言い放った。
「黙れ!!魔法師はこの世を瀆す癌だ!!お前はこんなゴミクズを庇うってのか!!?」
「…そうか。なら、お前たちの正義と俺の正義…神から見たらどっちが正しいのか…」
頼斗はスタンプ…バットバイスタンプのスイッチ…アクティベートスイッチを押してベルト…ツーサイドライバーのマーク…オーインジェクターを押し当てて構える。すると頼斗の影から黒い蝙蝠が大量に現れ、空を飛ぶ。そして頼斗は腕を十字に交差させて構え、いつものセリフを叫んだ。
バットバイスタンプをツーサイドライバーのスロット…バイスタンプスロットに装填して、ドライバーの軸…リバーサルセレクターをエビルブレードモードからライブガンモードに切り替え、そのままライブガンをベルトから抜く。すると蝙蝠が頼斗の真上にぶら下がるように集束、合体し、一体の白い大きな蝙蝠となった。そのまま頼斗が引金…ツーサイドトリガーを引くと、蝙蝠が頼斗を包み込むように地面に落下する。その中に満たされた液体は頼斗に密着し、スーツとアーマーを形成していく。アーマーに包まれた頼斗がライブガンを振るうと、液体が蝙蝠ごと弾け、頼斗はまるで聖騎士を思わせるライダー…『仮面ライダーライブ』に変身した。
「な、何なんだ…何なんだお前は!!?」
さて、いかがでしたか?
さすがに戦闘までやるとめっちゃ長くなりそうなので、一旦区切ります。
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.25『Kの弾丸/撃ち抜くものは』
突然ですが、この小説は今日で終わります。
高評価も減るし、もう疲れた………
最後のストーリーをお楽しみください。
では、どうぞ。
「仮面ライダーァ!?ふざけた格好しやがって…殺っちまえ!!」
男の叫びに、ブラキオ・デッドマンは言葉にならない雄叫びで応え、頼斗に突進した。頼斗もそれを迎え撃つようにライブガンを構えて走り出し、ブラキオ・デッドマンのキャノン砲とライブガンから放たれたエネルギー弾がぶつかり合う。そのままブラキオ・デッドマンはチェーンソーを回転させ、頼斗に斬りかかる。しかし、頼斗はその攻撃を軽々と避けて天井近くまでジャンプした。
「ふっ!!」
「「ぅわああぁあぁ!!??」」
上から錐揉み回転と共に降ってきた乱射撃に、二人の犯人は慌てて足場の下に逃れる。縛られた泉美、香澄が思わず目を瞑った時、彼女たちの真後ろから大きな金属音が響いた。するとパサリとワイヤーが彼女たちの手から滑り落ち、二人の両手が解放された。
「よし。後はッ!!」
「うわわわわ!!?」
「きゃぁっ!?」
すぐさま急降下した頼斗は、泉美、香澄を両手に抱えて廃倉庫の二階、犯人たちの手が届かないところまで持っていった。
「大丈夫か?」
「…はい!」
「ありがとうございます!」
「お礼はアイツを倒した後だ。悪いけど、自衛はしてくれ!!」
そう言って飛び降りた頼斗は、再びブラキオ・デッドマンと戦闘を始める。
「よっとおっ!?」
頼斗がキャノン砲を掴むと、ブラキオ・デッドマンはキャノン砲を振り回して頼斗を地面に叩きつけようとした。しかし、頼斗は抵抗せずに振り回される。そして…
「ハアアアッ!!」
その勢いを逆に利用してブラキオ・デッドマンの腹部に黄金のエネルギー弾を連射した。たまらずブラキオ・デッドマンはよろめき、頼斗に接近する隙を与えてしまう。
「ふっ!とぉっ!!はぁっ!!」
続けざまに黄金のエネルギーを纏ったキックを立て続けに二発喰らった所で反撃を試みるも、胸元にライブガンを押し当てられ、エネルギー弾をゼロ距離から放たれて、更に吹き飛ばされた。
「………凄い…!」
「…ふぁぁ………!」
泉美、香澄の二人は頼斗とブラキオ・デッドマンの戦いを、終始惚けた様子で見届けていた。そして、その戦いも最終局面へと踏み入る。
頼斗はライブガンをツーサイドライバーにセットし、再びバットバイスタンプのアクティベートスイッチを押し、高くジャンプする。そこへ最後の抵抗とばかりにブラキオ・デッドマンが赤、黄、緑の三色のエネルギーを放つが、それは頼斗に躱されて頼斗の真後ろで爆発する。
頼斗の左足に白金の蝙蝠のようなエネルギーが纏わりつくと、頼斗はそのままブラキオ・デッドマンに鋭い必殺キックを叩き込み、突き抜けた。着地した頼斗がブラキオ・デッドマンの方へ振り返ると、ブラキオ・デッドマンは断末魔のような鳴き声と共に大爆発し、大量の契約書のような紙となって、炎に燃やされて灰となった。
「………嘘だろ…!?」
「そんな…アレが負けるなんて…!!おい!!!さっさと逃げるぞ!あんな化物と…」
「だーれが化物だって…?」
「「ギャアアアア!!!??」」
「オルゥアアアア!!!!!!」
犯人たちはブラキオ・デッドマンがやられたことで完全に戦意を喪失し、逃げようとしたが、結局それは頼斗によって気絶させられたことで叶わなかった。
「ふぅ…」
「………あの~…」
「ん?」
犯人たちを縛り終えた直後に上から聞こえた声に頼斗が反応すると、見上げた先には未だ安全な所にいる泉美と香澄がいた。声を出したのは泉美だ。なぜか顔を赤らめ、恥ずかしそうにしている。
「…降ろして頂けませんか…?」
「あ」
その言葉で頼斗はハッとした。今の彼女たちはCADを犯人たちに奪われている上に頼斗自身の手でかなり高いところに避難させられたため、自力では降りられない場所にいるのだから。慌てて頼斗は行動を開始する。
「ごめんごめん。今降ろすから、っと」
バサリと背中から生やした白い蝙蝠の翼をはためかせ、頼斗は泉美と香澄を俵持ちして一階の床に降ろした。その後で頼斗はすぐに犯人が持っていたブラキオプロトバイスタンプを回収する。そしてバイスタンプをオーロラカーテンにポイした頼斗は再び二人に向き直った。
「…で、君たちは?」
「私は七草泉美と申します。こちらは双子の妹の七草香澄ちゃんです」
「今日はありがとうございました!」
「………」
「…どうかしましたか?」
「………………いや、なんでもない」
完全にどっかで聞いたことがある名字が泉美の口から放たれたので、頼斗はそういやアイツ双子の妹がいるって前に話してたなめんどくせぇ、と天井を仰ぎ見ながら考えていた。と、サイレンの音が遠鳴りに聞こえてきた。
「…さて、悪いが俺はそろそろ行くよ。これ以上ここにいると…」
面倒な事になる、そう頼斗が言おうとした時、突然サイレンの音が大きくなると同時に倉庫内が夜間用のライトで照らし出された。その直後に複数人の警察官が倉庫内へ銃を構えて叫んだ。
『動くな!ここは既に警察に包囲されている!!無駄な抵抗を止め、武器を置き両手を上げろ!』
「………なんでこうなったんだろか…」
そして話は、冒頭へ戻ることとなる…。
「いやあの、犯人コイツらです。ホラ」
頼斗は慌てて縛り上げていた犯人二人を出したが、むしろそれは逆効果だったようだ。
「誤魔化すな!」
そして拳銃を握る警察官の手の力が強まった時、 泉美と香澄も動き出した。
「待ってよ!この人は犯人じゃないってば!」
「そうです!寧ろこの方は恩人、私たちを助けてくださった方です!!」
「……!?」
人質となっていた二人の言葉で、警察官たちの間に動揺が走る。が、それを破ったのは警察官…恐らく彼らのリーダー格であろう男だった。
「…なら、人質を解放しろ」
「言われなくても最初っからそのつもりだって。さ、行っておいで」
「ありがとうございました。えっと…お名前は」
「通りすがりの仮面ライダーだ」
「仮面…?」
「ほら、早く行きな。親も心配してるだろうし」
「…」
最後まで二人はその名前を不思議がったが、やがて警察官の方へと向かう。そして二人が完全に警察官たちの方に着いた直後…
そのまま立て続けに十発以上の弾丸が頼斗に撃ち込まれ、辺りは硝煙に包まれた。
「なっ!?」
「ちょっと、どういうこと!!!?あの人は何もしてないって………!」
叫んだ香澄は頼斗の方を見て、目を見開いた。
「………逃げられた?」
『はい。まるで煙のように…』
「…わかった。引き続き捜査を続けろ」
『はっ』
十師族・七草家本邸の書斎で、部下からの通信を切った男…七草家当主、七草弘一はふうと息を吐いた。
「……仮面ライダー…わからないのは情報網だ…どこからあの二人が誘拐された情報を得た…?考えられるとすれば、やはり四葉か…だが、奴らより早く仮面ライダーを手中に収めさえすれば…」
独り言を呟きながら、弘一は再度仮面ライダーを捕らえる策を練り始めた。
「…ってな感じでな。いくらなんでも十師族の、それも七草の家系の連中があんなあっさり捕まるって不自然だと思うんだ。なんか知らないか?」
数日後、頼斗は真夜に以前の出来事を相談していた。あれからよく考えてみると、彼としては警備がお粗末過ぎたからだ。
『……その話ですけど、よく聞いてください。七草家は娘を餌に貴方を呼び寄せたらしいわ』
「…は?」
真夜から飛び出した言葉に、頼斗は一瞬耳を疑った。
「…じゃあ何か?七草家は俺を捕まえるために娘を
『どうやらそのようね。以前、貴方と元スターズ総隊長との戦いの映像が流出してしまったみたい』
「映像?………アレか!!てかアイツ偽装すらしてなかったってのか!!?めんどくせぇ最後っ屁残しやがって………」
『問題はその映像よ。実は七草家と一色家が現在、共同で貴方を秘密裏に捜索しているわ』
「一色って…師補十八家の?」
『ええ。けど、一色は七草の陰謀とは無関係よ。あっちは単純に話がしたいだけだけど……七草は貴方を自分たちの戦力にしたいみたいね』
「…四葉と戦争でもおっ始めようってか?」
『考え得る最悪のパターンですけどね…』
二人はう~んと唸っていたが、再び頼斗が話を始めた。
「…そういや、そっちに送ったヤツの解析って今どうなってる?」
『ええ。バイスタンプ…だったかしら?津久葉家に解析してもらったけど…どうやらアレの中には生物の遺伝子…ゲノムが保存されていたようね。ただ…調べた限りでは、裏のマーケットに極少数だけど流通はしているみたい。他のアイテムも合わせると、ざっと数えて五十個ってところかしら』
「五十個か…でも、早いとこ潰したいな。人を怪人にしたり、怪人を生み出すアイテムの中には、金と専用の設備があれば簡単に量産できるような物もある。早く対処しないとマズそうだが…十師族まで俺を包囲しようとしてるとなると面倒だし」
『四葉の名前で保護するのはどうかしら?』
「…少なくとも”今は“控えた方が良いかもな。今下手にアクションを起こしたら、最悪七草と外国との二重戦線を敷かざるを得なくなる」
『…わかったわ。何かあったらまたいつでも連絡してくださいな』
「ありがとな、真夜さん」
『ッ!!ええ!では』
プツリとヴィジホンが切れると、頼斗は天井を仰ぎ見ながら再び考え出した。
「(どーしたもんかね…)」
頼斗は深く考えていたが、数時間後にはその体勢でグーグーと鼾を出していた。
さて、いかがでしたか?
ご察しの通り、前書きの話ですが…
エイプリルフールですよ(爆笑)
まだまだ続きますのでご安心を!
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.26
※今回はギャグ及びキャラ崩壊成分と原作のよんこま編の成分を過剰に含んでおります。ご注意ください。
それでは、どうぞ。
春。それは出会いと別れの季節。
旧き者が新たな道へと旅立ち、新たな者が門を潜る、そんな晴れやかな季節だ。
そんな中、我らが頼斗はと言うと…
「………なーんで俺が駆り出されてんのよ…」
「しっかりしてください、華貫
「教官の実習生だけどな。てかまず、二つしか違わないリア充イチャラブ鈍感系男子の五十里君に言われたかねーんだよ」
「何ですかそのネーミング!?」
「言葉通りの文字通りだよ。てか大体な、俺まだ大学生だぜ?それも教官とは程遠い縁の経済学部。ホンット百山校長も頑固なんだから。ま、卒業式の日にあんなこと許可して貰った手前断れねぇけどよ…」
現在、一高の入学式の準備を行っていた。というのも、彼は今日からこの一高で教官の実習生として生活を送ることとなったのだ。ちなみに期間は未定である。頼斗曰く、どうやら日本魔法学教育界の偉人と言っても過言ではない、一高の校長である百山東が一枚噛んでいるようだ。そんな頼斗のセリフに現生徒会会計であり、頼斗の後輩の五十里は苦笑いする。尚、傍には当たり前のように現風紀委員長の千代田がいた。
「……まぁ、あれだけ派手にやりましたからね…というか、華貫先輩こそよく生きてましたね…」
「ねー。摩利さんや七草先輩、十文字先輩に加えて前の一高のOBたちから逃げきれるのは世界中探しても先輩ぐらいですよ?」
「先輩か教官かどっちかにしろ。お前らの黒歴史も卒業式に暴露してやろうか?」
「や、やめてくださいよ!!?」
「へ~、千代田は見たくないのか?愛しの五十里君の恥ずかしい秘密」
「見たいです!」
「花音!?」
まさかのフィアンセの裏切りを目にした五十里は顔が少し青ざめている。それをケラケラと笑った頼斗は、一通り荷物の移動が終わったのを確認して講堂の外へ出ていった。
47:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
という事情でコテハン変えますた
48:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>47いきなりブッ飛んだ事言ってて草越えて空
49:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
てか一体卒業式に何をしたんだよ…
50:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
いいや、単純に今までの仕返しをと思って
51:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
鬼畜かよ
52:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
>>51凍結戻ったのか
53:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>52三度落陽を迎えても~!!
54:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>55なんという不正!これがローマのやり方ですか!?
55:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>54これも余の能力!不正ではない!こんな惨状からでも、不死鳥の如く舞い戻る!それがYO!自分の才能が恐いぃ…!
56:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
>>55なんという自己肯定の化身!!
57:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
そう…なら何度でも凍結させてあげるわよ?
58:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
あ(察し)
59:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4ごめんなさいやっぱり嘘です許s
60:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
…結局こうなんのか
61:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
ま、それはさておきだろ。問題はイッチに教官勤まるのかってことだ
62:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
たしかに…大丈夫そうですか?
63:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
ええ。取り敢えずやることは頭にブチ込んだので
64:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
何この子怖い
65:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
てなわけで一旦抜けますね
66:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
行ってら
「よっ。達也君」
「…頼斗さん。どうしたんですか?」
「新入生の誘導でしょ?手伝うよ」
そう言って頼斗は達也と歩き始める。桜の花弁が風に吹かれて舞う様はとても春らしい。そんな陽気に包まれた二人が前庭に出ると、思いがけない人物に出会した。
「あら、達也君?と……華貫先輩」
「七草先輩?おはようございます」
「よう七草。で、何だその顔は」
「…なんで先輩がここにいるんですか」
「控えい!この教官実習生の紋所が、目に入らぬか!?」
完全に時代遅れな決め台詞と共に出したカードを見て、出会った人物…真由美は目を見開いた。
「な!?なんで先輩が教官に………!!?」
「この前の卒業式の時のアレの見返りだろ」
「なっ…」
時は3月、一高の卒業式に遡る…。
その日、卒業式が終わった三年生たちは校庭で野外パーティーをしていた。
『!?』
突然
その頼斗の言葉に、大半の生徒は互いに顔を見合わせて頭に疑問符を浮かべている。が、頼斗はお構いなしに続けて話した。
PI☆という擬音が相応しい音を立て、頼斗は躊躇なく悪魔のスイッチを入れた。それに反応し、いつの間にかせり上がってきたスクリーンに映像が映る。
最初のシーンは、部室棟の映像だ。ビデオカメラを持っているのは頼斗だろうか。無言で部室棟の廊下を歩いている。
そしてカメラがこっそり山岳部の部室の中を覗くと、そこには…
真由美は顔を茹で蛸のように真っ赤にして奇声を上げ、スクリーンを隠そうとアタフタしていた。が、身長のせいでまったくと言っていいほど隠せていない。
その様子を見た卒業生たちの様子は様々だ。
真由美の恥ずかしい秘密を見てプッと笑う者。
えぇ!嘘だろ!?と目を見開く者。これは主に山岳部だった生徒たちだ。
その映像を見てゲラゲラと笑い転げている者。ちなみに摩利だけだ。
白けた顔で何してんですかという顔をする者。これは鈴音である。
三者三様だったが、とうとう摩利が声を出す。
「ハハハハハ、ヒー!ヒー!真由美、お前一体何をして…ダハハハハ!!ダメだ堪えられん!」
「そこ!笑ってんじゃないわよ摩利!!!」
「はァ!?」
その言葉で、摩利の様子は一気に変わった。が、頼斗は気にせずリモコンを弄る。
そして映ったのは…
今度は摩利が奇声を上げてステージに上がり、スクリーンの妨害を始めた。それを見て女子っぽいとこあるじゃないですかと笑っているのは嘗て風紀委員だった生徒たちである。
その言葉で三年生たちがバッと振り返った先にいたのは…
そう言った頼斗はボタンを押し、スクリーンの映像を変える。 それは、一高のカフェテリアの一幕だった。
「ぬん!!」
頼斗が叫んだ瞬間、克人の手から幾重もの障壁が頼斗に向かって飛ばされた。頼斗は間一髪で身体を仰け反らせて避け、再び屋上から卒業生たちを見下ろす。
「!」
頼斗の叫びに鈴音はピクリと反応したが、すぐに平静を取り戻した。
「…嘘ですね。私にそんなものはありません」
再び頼斗はボタンを押し、映像を切り替える。そこに映し出されたのは…
「………………………」
頼斗の叫びと共に、鈴音は顔を真っ白にして膝から崩れ落ちた。
その叫びと共に、頼斗は屋上に置いておいた電子ペーパー…極薄の情報端末のような物…をバサッと空中に放り投げ、屋上から行方を眩ませた。
その後、生徒たちの羞恥と頼斗への怒りの雄叫びが上がったのは、言うまでもない話である…。
「いや~、アレはもう人生で最も喜びとスリルを感じた瞬間と言っても過言じゃねぇかもな!」
「ぐぬぬぬぬ…!」
「で?俺はともかくな~んでお前がいるんよ」
「え?それは妹たちの付き添いで…」
真由美が言いかけた時、正門から誰かが叫びながら走ってきた。
うぅわめんどくさっ、と頼斗は心底思った。
さて、いかがでしたか?
いや~作ってたら思ったよりふざけちゃいましたアハハハハ~♨️
というわけで、次回もお楽しみに!
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.27『姉妹と喧嘩と大作戦』
評価が急激に減ったためにモチベーションがダダ下がりしてしまい、投稿が遅れました。
てなわけで、お楽しみください。
「え!?か、香澄ちゃん!?って、きゃっ!」
頼斗はこちらに走ってくる香澄をうぅわめんどくさっ、と思いながらも、視界の端で今にもこけそうな真由美を視認していた。いつもの真由美ならヒールをひっかけて転ぶということはないだろうが、彼女も動揺していたということだろう。
「よっ。まったく…何してんだよ」
「す、すみません…」
それを頼斗は、真由美の右手を掴んで止めた。そしてグイッと彼女の手を引っ張り、体勢を元に戻した。
「離れろって…言ってるだろ!!」
が、頼斗のそんな優しさなど知ったこっちゃないと言わんばかりに香澄は頼斗に飛び蹴りを繰り出す。頼斗はおいおい嘘だろ?と思いながら急接近してくる膝を見ていたが、達也が突如二人の間に立つ。
「へ!?ちょぅわわっ!?わーっ!!?」
そして香澄の膝を掴み、バレエのリフトよろしく持ち上げた。どうやら推進力は魔法だったらしく、発動者である香澄が設定していないベクトルへ力がかかったことで魔法は定義エラーで強制解除され、香澄は重力に従って落下する。このままでは骨折とまでは行かなくとも、これから入学式を迎えるにはあまりに凄惨な様になってしまう。
そう理解した頼斗は子供を高い高いするように香澄の両脇に手を挿し込んで持ち上げた。身長差のせいで香澄の足はプラプラと地面から浮いている。
「………!ぃやーっ!ちょっと!降ろしてー!」
「はいはい」
状況を理解し、顔を赤くしてジタバタと暴れながら香澄が叫んだので、頼斗はストンと香澄を地面に降ろした。香澄は地面に降ろされるとすぐにやって来たもう一人の少女…泉美の方へ後ずさり、CADに手を添えた。
「香澄ちゃん!?一体何が」
「泉美。コイツら、ナンパ男たちのくせに強い」
「(えぇ…?)」
今にも魔法を使おうとしている香澄に、頼斗は内心呆れていた。その後ろから迫る拳も含めてだ。そして香澄は泉美の方へ話しながらCADに手を添える。
「泉美、『アレ』やるy」
「ぅぎゃっ!!?」
そして、香澄が言い終わる前に真由美の
「香澄ちゃん!!!貴女何をしているの!!??よりによって達也君と華貫先輩の前で!!!自衛目的以外で魔法を発動させるのは、校則違反以前に犯罪だって教えてるでしょ! それを入学初日から…『校内を自由に見学したいから』と言われたから先に来たけど、もしかして別の場所でも魔法を使ったんじゃないでしょうね!?」
「あててて……え?先輩…?」
痛みを堪えながら、香澄がそ~っと頼斗を見上げたので、頼斗は右手を上げて答えた。
「ああ。お前らの姉ちゃんの一個上で、今年からこの一高の教官実習生になる、華貫頼斗だ。一応非公式だが、教官と同等の権限は与えられてる」
「………!」
「………じゃあ、ナンパ男じゃなくって………」
「単純に昔の顔馴染みだったから話してただけ」
「………」
「…香澄ちゃん?………し、死んでる………!」
完全にやらかしたと悟った香澄は、いつかの鈴音のように魂が抜けたように地面にへたり込んでしまった。そして真由美は、ハッとしたように達也たちに向き直る。
「えっと…ごめんなさい!!無茶なお願いだとは思うんだけど、ここは私に免じて、見逃して!」
真由美は素早く頭を下げたが、当の頼斗は惚けたように口を開いた。
「何言ってんだ?俺はさっきまで『綺麗に咲いてた桜見てたから』今ここで何が起きたか知らないんだが…達也君。ここで何か起きたか?」
「………いえ、何も」
「そう。なら俺はちょっと急用思い出したからもう行くわ。誘導頼める?」
「わかりました」
「よし。あぁそうそう七草。
「………はい!」
「よし。君たちも、早く行かんと席なくなるぞ。そいじゃ」
頼斗の言葉の意味を理解した真由美は頷き、それを確認した頼斗は満足げに頷き返して校舎の方へと歩いていった。
その後、改めて香澄と泉美(巻き添え)が真由美からこっぴどく叱られたことは言うまでもない話である。
その後、こっそり校内の至る所にある魔法感知のセンサーの記録をいじくって香澄の魔法の使用をなかったことにした頼斗は椅子に身を預ける。
「まったく…にしても、今年の首席は七宝か……いや絶対面倒事になるじゃん」
頼斗は顔を苦くした。というのも、七草は元々
つまり、端から見れば七草家は二つの研究所の成果だけを盗んで成り上がった、と言われてもおかしくないのだ。事実、同じ『七』の魔法師の家系である七宝と七草はあまり仲がよろしくないと言われている。
そんな両家の人間が対峙したらどうなるか……もう言わなくてもわかるだろう。
「………頼むから面倒だけは起こすなよ…?」
相も変わらず、この男はフラグ建築にかけては世界十指に入るだろう。
「しつこいなぁ…邪魔しないでくれる?七宝君」
「お前の出る幕じゃあないって言ってるんだよ。喧嘩売ってるのか?七草!」
「(………もう実習生辞めたい)」
目の前で繰り広げられる喧騒を見ながら、頼斗は仏頂面でそう思っていた。
ことの発端は、バイク部とロボット研究部…通称ロボ研による、部員の取り合いだ。
が、取り敢えず教官としての本分を全うするため、頼斗は二人の仲裁に入った。
「ハイハイストップストップミニストップ。取り敢えず二人とも落ち着きなさい。あのね…問題を止める役割の人たちが問題起こしてたらダメでしょ?七宝君は、もう少し協力を覚えなさい。今は部活勧誘期間。風紀委員だろうが部活連だろうが生徒会だろうが、互いに協力しないといけないんだから。目的が同じなのにいがみ合ってたら元も子もないってわかるでしょ?」
「………はい」
「七草も。ここは既に部活連が仲裁してるんだから、他の所で起きてるトラブルを解決するってメリハリを着けないとダメよ。ここで喧嘩してる間に別の所でトラブル起きてたらどうするの?」
「………すみませんでした」
「…よろしい。じゃ、二人とも頑張ってね?十三束君。後は任せていいかな?」
「わかりました」
二人ともひとまずは頭を下げたので、頼斗は頷いて部活連の十三束にその場を任せた。
が、ここから更に問題事が起こる辺り、彼も相当呪われているらしい。
頼斗がトラブルを知ったのは、帰宅後ビルドフォンにかかってきた達也からの電話からだった。
「民権党の神田議員が一高に…?面倒だな」
『ええ。俺も文弥も亜夜子から聞いた話ですが…来週の水曜日に取り巻きの議員たちを率いて一高に押しかけるそうです』
頼斗と達也が苦い顔をするのも無理はない。というのも、民権党の神田議員とは、最近になってマスコミに露出してきた野党の若手議員だ。ここまでは良いのだが、彼が魔法師たちから嫌われるのは、極端に魔法師に対して批判的な思考だからである。最近では『軍に魔法師が入るのはいかがなものか』と、表面上は魔法師の擁護を論じているが、その実態は…
「魔法師が国防に関われないように徹底的に排除しようとか…今や魔法先進国で魔法師を国防の戦力にしてない国なんて無いのにね…それで魔法師が国防に関われなくなって、国が侵攻を受けて陥落なんてなったらそれこそ目も当てられないよ。だいたい、新ソ連の佐渡島侵攻や大亜連合の沖縄侵攻を撃退したのも大部分が魔法師のお陰だってのにね………それで?わざわざかけてきたってことは、まーた何かやる気?」
『ええ。明日先生に『重力制御、クーロン制御、
「………大出力レーザー砲…ではなくその魔法を使うってことは…『恒星炉』?そうだね…ガンマ線フィルターはほのかちゃんで、重力制御は深雪ちゃん。クーロン制御は五十里が妥当な人選か…中性子バリアと第四態相転移はどうするの?」
『中性子バリアは水波に任せるつもりです』
「水波?……あ~、穂波さんの娘さんか。障壁魔法が得意なんだっけ。じゃあ第四態相転移は…七草シスターズ辺りで良くない?二人なら大丈夫だろうし。ただ…これには一つだけ懸念がある」
『懸念…?人選としては良いと思いますが』
「違う違う。そっちじゃなくって」
ブンブンと手を振りながら、頼斗は更に顔を苦くして口を開いた。
「七宝君だよ。今年の首席の。彼がこの事………特に七草シスターズがメインメンバーになってこの実験をするって分かったら絶対面倒事起こすもん」
『………そういうことですか』
「だからなるべく、実験の後は七草姉妹と七宝君がトラブル起こさないように注意しないとね」
『わかりました。こちらでも検討してみます』
「お願いね。それじゃ」
そう言って、この日の二人の会話は終わった。
時は遡り、四月六日の朝、福島県の砂浜は雲一つ無い晴天だった。
21世紀初頭に起きた震災の二次災害で発生した原子力発電所のメルトダウン、それによる放射性汚染物質の被害は魔法師らの活躍によって、ほぼ完全に解消されていた。
「………………」
そんな福島県の砂浜に、一人の男が流れ着いていた。
着ている服はボロボロで、まるで遭難してきたかのようだ。
さて、いかがでしたか?
やっぱダブルセブンはキャラとの絡みは作りやすいけどライダーに変身からの戦闘がもうオリジナル展開入れないと最後辺りだけになっちゃうんですよね。
あと高評価欲しいですお願い致しますorz
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.28
というわけで今回は議員………アイツ名前何だっけ?(リバイスデメリット)
という感じでやって行きます。
高評価増えろ~…昔みたく9ぐらいまでかけ算で駆け上がっていって欲しいです。
では、どうぞ。
4月20日。
この日の一高での4時限目の最中に、一高には全ての一高関係者にとって、招かれざる人間がやって来た。
民権党の神田議員。
魔法師を擁護する政策を口にしてはいるが、その実は重度の反魔法師派である。魔法師は国防に関わるべきではないと断固として叫んでいる彼だが、その実はただ単に反魔法師派の人々の票を得たいだけである。そんな彼は、いつものように取り巻きの記者たちを連れて一高の前へやって来ていた。そしてインターホン越しに、教頭の八百坂と会話を始める。内容を簡潔に表すと、『一高の授業を見学させろ』というものだ。無論、アポイントメントは一切取ってない。ここまでの横暴と、議員のバッジ一つでどうにでもなると考えている辺り社会のマナーとは何処へ行ったのだろうか。
そんな中…
「………なんでこのタイミングぅ…?」
頼斗は正門の花壇の花のチェックをしていた。
右隣には未だ八百坂と話している神田がいるという状態で、である。
67:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
てな感じでもうすっごくめんどいです
68:音速のトレーナー ID:O21saMaN
まったく腐ってんねぇ!道理でねぇ!
69:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
いつの時代も、政治家はまともなのがいないな
70:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
そりゃまぁ、一部はいるだろうけどさ、まとも系
71:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
それを上回る数いるってのがなんとも
72:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
てかイッチバレてないのか?
73:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
>>72単純に全員インターホン見ててこっちに気づいてないだけっぽいです
74:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
盲目的というか何というか…
75:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
ま、所詮はアクセス数稼ぎたい虫の集団やろマスゴミなんざ。嘘でも金稼げたらなんでもええんや。でなきゃ芸能人ストーキングしてネタ掴もうとか思わへんやろ
76:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
>>75出た、関西人のマスゴミへの辛辣砲(偏見)
77:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
で、イッチはどうすんだ?
78:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
そりゃあ…話しかけられたら正論かますだけです
79:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
ま、そりゃそうだよね
80:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
社会のルールをわからせてやれ!'`,、('∀`) '`,、
81:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
>>80って言ってるけど…貴方社会とそんなに関わりないわよね?家でパソコンに向かい合って株とかやってるだけであって
82:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
( 。゚Д゚。)
83:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
orz
84:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
(;´゚д゚`)
85:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
あ(察し)
86:音速のトレーナー ID:O21saMaN
紫ネキ…ここのスレ、大半がそれで稼いでるんだから禁句だぜそのセリフ…
87:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
何をしとるんだ貴様ら
88:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
あ、オーマニキ
89:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
ふっかーつって…ナニコレ?(ポプテピピック)
90:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
あ、また解凍されたのか
91:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
>>89また凍らせましょうか?
92:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>91勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください勘弁してください
93:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
>>92な ん だ こ れ
94:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
>>92トラウマになっとるな…
95:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
まぁ二度も凍結させられたらな…
96:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
あ、なんか話しかけてきたので抜けます
97:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
いってら
98:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
社会のルールをわからせてやれ!
99:音速のトレーナー ID:O21saMaN
え?ウチのマヤノがどうかした?
「貴方、ここの職員ですね?」
「…そっすけど、それが何か?」
明らかに上から目線で見下してきた神田に、頼斗は半開きの目でしらけた顔をした。
「貴方からも見学を許可するように言ってください」
「…ちなみにですけど、アポ取ってます?」
「ほぅ、君も彼のように、子供のお使いよろしく帰れとでも言うのかな?」
ドヤ顔で見下してくる神田に、頼斗は内心ぶん殴りたくなったのを抑えて平静を貫く。
「いや、訪問する時は事前にアポ取ってからっていうのが政治家とか云々以前に社会人として問題でしょう。まさかとは思いますが…民権党の神田議員ともあろうお方が、このような基本を知っていらっしゃらないとは…言いませんよね?」
「っ…」
邪悪さの欠片もない鋼を通り越したガンダニウム合金並みのアイアンスマイルに、神田は一瞬たじろいだ。後ろに記者たちがいる手前、ここまで的確に言われては反論が見つからない。
が、ここで反論しないのは彼の政治家としての身勝手なプライドに反していた。
「うるさいですね!いいから彼に許可を求めなさい!」
「求めなさいと言われても…俺はただの教官実習生ですから、八百坂教頭にどうこう言える立場じゃありませんよ。そうですよね?
『うむ。まったくもって正論だ』
「なっ!?」
と、インターホン越しに聞こえてきた第三者の声に神田は驚愕の声を出した。無理もない。本来なら重要な会議中であるところを狙ってこのタイミングで来たのだ。百山が会話に入ってきてはすべてが振り出しどころかおじゃんになりかねない。
『さて…華貫君。仕事の方はどうかね?』
「あ、はい。スプリンクラーと花の点検終わったんで今から戻るとこです」
『わかった。後は私が話しておく。君はもう行って大丈夫だ』
「わかりました。では、失礼します」
インターホンに一礼した頼斗は、そのままスラコラサッサとばかりに職員室へと戻っていった。
そしてこの後、神田の思惑は完全に潰されたのは言うまでもなかったのである。
そして翌日。
ここ最近で頼斗が絶対 避けたいことランキングぶっちぎり一位の出来事が起きようとしていた。
「………」
「(う~わ…絶対ストレスマックスじゃん…)」
鬼瓦もかくやという程に顔を怒りと悔しさ、イライラでコーティングされた七宝を発見した頼斗は、その内心療内科にでも行こうかな、と考えていた。と、昇降口から風紀委員の腕章を着けた香澄がやってきたので、頼斗はあ…これ詰んだとばかりに無表情になった。しかし、七宝はそんなことはお構い無しに香澄に向かって口を開けた。
「上手くやったもんだな、七草」
「………何の事?」
「昨日の公開実験の事さ。ローゼンの支社長にまで注目されるなんて凄いじゃないか」
「公開実験?七宝、アンタさっきから何か勘違いしてない?」
「惚けるなよ。魔法師を目の敵にしている国会議員がやってくる事を知って、昨日の事を仕組んだんだろ?司波先輩を利用して、上手く名前を売ったもんだ」
「利用ですって?変な言いがかりをつけないで」
香澄の反論は、七宝の言ったことの内『魔法師を目の敵にしている国会議員がやってくる事を知っていた』という点に関しては事前に父親である七草弘一から知らされていたため、若干歯切れが悪かった。しかしそれは、七宝からすれば自分の推測が的中していた証拠であり、彼を更に調子づけるものとなってしまった。
「ハッ、迂闊だったよ。あの人、この学校だけじゃなく魔法科九校の間でもちょっとした有名人だったんだな。さすがは七草、抜け目がない。姉に続いて色仕掛けで誑し込んだのか?お前たち姉妹、見てくれだけは一流だからな」
「ッ、ふざけ…」
ふざけるな、と香澄が激昂しかけた時だった。
「「!!?」」
驚いて二人が振り向いた先にいたのは、義妹であるリーナですら見たことがないであろう程の怒りを顔に称えた頼斗だった。
「…お、俺は、くだらないやり方で名を売った七草の化けの皮を剥がそうと」
「ッ!?」
七宝は頼斗の気迫に対してしどろもどろになりつつも、なんとか弁明しようとした。が、頼斗には寧ろ逆効果だったようだ。
「う…そ、それは…」
七宝家は、その使用魔法の都合上、CADを用いない。その関係か、七宝家は魔法工学を見下しがちであるというのは魔法師の間ではよく知られている話である。だが、そこでも七宝は見栄を張ろうとしていた。
「…え?」
ハァッ!と怒りと共に強く息を吐いた頼斗はクルリと踵を返して職員用の昇降口へと向かっていった。後に残ったのは、入学式の日に見た頼斗とはまるで真逆、裏の顔を露にしたかのような豹変ぶりに呑み込まれた香澄と、怯えていたが、すぐに七草と頼斗への怒りと、それに怯えていた自分への怒りを顔に出した七宝、そして、昇降口の影から一連の成り行きを見聞きしていた達也と深雪、リーナと雫だけだった。
「聞こえていたぞ、華貫教官」
「…百山校長」
廊下を歩く頼斗の後ろで、壁の前で仁王立ちしていた百山が話しかけた。頼斗は若干ばつが悪そうに苦笑いしながら振り返った。
「教官として、生徒…それも師補十八家の者に対してあるまじき態度で臨んだのはわかってます。今回の件の処罰なら、如何様にも」
そう言って九十度直角に頭を下げた頼斗に、百山校長は何か懐かしいようなものを見たような表情を称えた顔を左右に振って言い放った。
「私は『謝罪しろ』などとは言っておらん。寧ろよく仲裁したと言いたい。『この学校を変える』という心は健在と知って安心したよ」
「………後輩との、約束ですから」
「うむ。とは言え、教官としての過ちを犯してしまったことには罰を与えねばな。一週間の停職とする。ゆっくり頭を冷やしなさい」
「…はい」
再度頭を下げ、頼斗は職員室へと向かった。
二日後。頼斗は自室のベッドに寝転んでいた。上に翳したその手には、ゲイツライドウォッチが握られ、部屋の照明を反射して輝いている。
「…こんな時、仮面ライダーは何て言うんだろ…ん?」
机に置いたビルドフォンから着信音が流れたのを耳にした頼斗は、ムクリと起き上がってビルドフォンを手に取り、確認する。
そこには、簡潔な文章のメールが届いていた。
さて、いかがでしたか?
個人的に七宝くんはあまり性格として好印象はなかったのですが、やりすぎましたかね?
そして次回、何かが急展開になる…かも?
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.29『福島の物語』
「ここが福島県か…前世で見たニュースの光景がここでも起きたとは到底思えねぇな………」
頼斗は現在、福島県の県庁所在地、福島市に来ている。生前では東日本大震災のニュースでその悲惨な光景を見て以来だったが、あまりにも普通の光景にまで復興している街並みに少しだけ圧倒されていた。
「って、んなことしてる場合じゃねぇ…。怪人がいるのは…あっちか」
ビルドフォンで位置を確認した頼斗は、福島市を東へと進んでいった。
「………ここか」
樹の影から顔を出した頼斗の視線の先には、いかにもアジトですよと言わんばかりの廃工場…近くにある錆びれた線路や煙突、ベルトコンベアなどの設備からして、嘗ては製錬所だったであろう施設があった。
「ただでも、数が分からないのがなんともめ…」
めんどくさい、そう頼斗が呟いた時。
「うぉっ!?何だなんだ!!?」
そこから立て続けに轟音と煙が立ち上ぼり始めた廃工場に頼斗はこっそりと近づき、中を覗き込む。
そこで彼が見たのは…
時は数十日遡る。
福島県の東側、とある砂浜を一人の少女が散歩していた。
少女の名は
彼女は休日のその日、何気なく散歩をしていただけだった。が…
「………ん?」
砂浜に何やら怪しい影があったので近づいてみると、そこには…
人が倒れていた。
「………ん、うぅ……?」
福島県のとある民家で、一人の少年が目を覚ました。そして頭を押さえながらムクリと起きる。
「………ここは…?」
「あ、よーやく起きた」
少年は、傍で冷水の入った容器から布を出して絞っている麗美を目に止め、口を開けた。
「…お前は…?」
「アタシは花崎麗美。大丈夫?ビックリしたよ。砂浜でぶっ倒れてたんだから。名前は?」
「………名前…?」
「…記憶喪失ってやつ?参ったね…」
麗美が呟いた時、下から声がした。
「麗美~!ご飯だよ~!」
「は~い!さっ、アンタも来て。お腹減ってるでしょ?」
「…あ、あぁ…」
麗美に手を引っ張られ、少年は一階へ降りていった。
そして数時間後…。
「………なぜ俺はこんなことに…」
少年は頭にねじり鉢巻を巻いて焼鳥を作っていた。というのも…
「目が覚めたのかい。元気みたいでよかったよ。麗美が最初に気絶した貴方を連れてきた時は驚いたけどねぇ」
「はぁ…」
昼食を食べながら少年と話をしていたのは、麗美の祖母である花崎
「ま、タダ飯させる気はないけどね!という事でお昼ごはん終わったら行くよ!お仕事お仕事!」
「は?へ!?うわぁあぁ!!?」
昼食を食べ終え、後片付けを終えた麗美は先に行った由美を、困惑する少年を無理矢理連れて外に出ていった。
「由美婆!焼鳥2本!」
「こっち3本だ!!」
「はいはい、待っててねぇ」
ゆっくりと、しかし絶妙な焼き加減の焼鳥に手早くたれを塗る由美の腕は、まさしく玄人のそれだった。麗美の腕も彼女からの直伝なのか、筋が良い。少年もアタフタしながらであるため二人に比べると遅いが、確実に仕事をこなしていた。
「キミ、初めての割に筋が良いよね。記憶無くなる前も焼鳥作ってたのかな?」
「………わからない」
「そっか~。けど戻ると良いね、記憶」
「………」
「…?」
どこか複雑そうな顔をする少年に、麗美は小首を傾げながらも焼鳥を作っていった。
「…あの」
「ん?どうしたんだい?」
何かの編み物をしている由美に、少年はボソリと問いかけた。
「…なんで、見ず知らずの俺によくしてくれるんですか…?」
「………なんでか、ねぇ…昔の話だから長くなるけど、いいかい?」
「………」
少年はコクリと頷き、由美の向かいの椅子に座った。それを見た由美はゆっくりと話し始めた。
「…昔…保育園ぐらいだったかねぇ…。アタシは気が弱くって、よく苛められてたのさ。でも…」
「よわいやつをいじめても、たのしくないぞ!」
「わ、おうさまだ!」
「ねぇ、もう行こうよ。アイツにさからうとおこられるよ!」
腕を組んで少女の前に仁王立ちする子供を目にして、苛めっ子たちはアタフタと逃げていった。
「………なんで…?」
「おれはおうさまになるからな!!よわいやつはみすごさないんだ!」
「………昔、そう言ってくれた子がいたんだよ。でも、母親が亡くなったらしくてね。その関係で遠くに引っ越して、それっきりさ。でも…嬉しかったんだよ。誰かを笑顔にさえできれば何にでもなれるんだ、って、どこまでも偉そうで、明るいその子の言葉が、ね」
「………」
その話を、どこか遠い目で聞いていた少年は口を開こうとして、突然異変に見舞われた。
「…~~~ッッ!?あ"あ"ぁあ"あぁ"!!??」
「!?大丈夫かい!?」
「……うぅ…ああ。問題ない…済まないが、明日は遅れそうだ。先に行っててくれ」
「…わかったよ。無理はしないようにね」
突如頭を押さえて踞ったと思った直後に立ち上がった少年を見て何かを察したのか、由美は何も言わずにフラフラと二階へ向かう少年を見続けていた。
翌日、朝。少年は布団から起き上がって頭を押さえていた。
「………」
「王時…お父さん、嫌い?」
「うん…あんなおうさま、なりたくない…」
「そっか…それじゃあ、テレビ観よっか」
「うん!」
とある豪邸のリビングで、一人の女性が先程まで半べそだった息子であろう子供を膝に乗せてテレビに向き合っている。テレビではちょうど、『仮面ライダーオーズ』が放送されているところだった。子供はそれを、キラキラとした目で観ていた。その様子を微笑みながら観ていた母親は、子供に優しく話しかける。
「…王時は、仮面ライダー好き?」
「うん!おっきくなったら、おうさまのライダーになるんだ!!」
「王様のライダーか~…でもね王時。貴方には、いろ~んな可能性があるのよ」
「かのうせい…?」
「そう。王時は、王様にも、仮面ライダーにも、何にだってなれる可能性があるの。だからね、王様や仮面ライダー…何かになったら、誰かを守って、笑顔になれる子になってね。あんな風に」
母親が顔を上げた先には、笑顔で仲間と語り合うオーズ役の俳優が映っていた。
「………だれかをまもって、えがおに…」
「そっ。ママと約束、できる?」
「………うん!」
無邪気な息子の笑顔見た女性は、まさしく慈母の笑みを浮かべて頭を撫でていた。
「…ねぇ、聞いた?」
「交通事故…あんな小さなお子さんを遺して…」
「当然だ。あの女は王時に悪影響しか及ぼさん。王時!お前は平民と馴れ合うな!いいな!?」
「(おれのせい…?おれのせいで、かあさんはしんだの…?おれがかかわったら…みんな…)」
「………クソが」
少年…オウジ・へイーゼ・トキワはゆっくりと起き上がり、外へ出た。
そして彼が目にしたのは…
「なっ…!?おい!ここで何があった!!?」
「…………グスッ………!変な…変な怪物たちが現れて、お婆ちゃんが…お婆ちゃんが…!!」
「………!!!」
倒れ、一寸も動かない由美の前で泣き崩れる麗美をそしてその周りで同じく泣き崩れたり、己の無力を悔しむ人々を尻目に、オウジは目を見開いていた。
「(またか…また俺に関わった人間が………!!また俺は、あの時のように…!!!)」
拳を握るオウジの頭に、二人の女性の言葉が同時に木霊した。
『いいのよ』
『貴方は…』
「………おい。その怪物どもはどっちへ行った」
「…向こうの山奥だ」
「たしかあの山には、今は使われてない製錬所があったはず…そこを根城にしてるのかもしれん」
「そうか………ん?」
人々から話を聞いたオウジは、由美の傍…正確には、由美の後ろに落ちていた灰色のセーターと、奇跡的に無事である焼鳥が落ちていたのを目に留め、やがてそれを拾い上げ、ポツリと呟いた。
「これは…」
「…それ…お婆ちゃんが、貴方にって…いつも頑張ってたからって………」
「………そうか。ならば、貰っていくぞ」
セーターを掴み、手早くそれを着たオウジは焼鳥を手に持って、悲しむ人々を背に、ゆっくりと、しかし力強く山の方角へと歩いていった。
「………貴様らか。あのババアを殺したのは」
セーターを着て、焼鳥を持つオウジの目の前には、大量の黒い怪人…眼魔コマンドや、イライラ棒のような金属棒を背に持つ怪人…プラネット眼魔、額に小さな蒼い人魂のような飾りを持つ怪人…眼魔スペリオルがいた。眼魔スペリオルが手を振るうと、大量の眼魔コマンドは一斉にオウジに襲いかかる。が、腐っても元スターズ総隊長であるオウジは焼鳥を食べながら、襲いかかる眼魔コマンドを蹴る殴るで蹴散らしていった。その頭には、かつての親や敵の言葉が浮かんでいた。
『王時は、王様にも、仮面ライダーにも、何にだってなれる可能性があるの。だからね、王様や仮面ライダー…何かになったら、誰かを守って、笑顔になれる子になってね』
『ここは
『嬉しかったんだよ。誰かを笑顔にさえできれば何にでもなれるんだ、って、どこまでも偉そうで、明るいその子の言葉が、ね』
「………あぁ、そうだな…!」
オウジが体から出したウォッチ…ゴーストライドウォッチのライドオンスターターを押すと、ウォッチは消え、代わりにオウジの腰に灰色の装置…ゴーストドライバーが、右手には目玉…オレゴースト眼魂が現れた。
「オリジナルより多少劣るが、致し方あるまい。行くぞ!!」
ゴーストドライバーにオレゴースト眼魂を装填すると、ドライバーから幽霊…パーカーゴーストが現れ、オウジを見る。その目を見て何かを感じ取ったように頷くと、パーカーゴーストはユラユラとオウジの周りで踊り始める。そして印を結ぶような構えと共に、オウジは眼魔たちを睨んで叫んだ。
オウジがグリップ…デトネイトリガーを引いて戻すと眼魂のマークが現れ、淡い光が辺りに灯り、オウジの体に集束する。光はそのまま、アーマー…アーマーインビジブルとなり、パーカーゴーストがオウジに被さって、オウジは平成17番目のライダーにして、偉人の力を操るライダー…『仮面ライダーゴースト:オレ魂』に変身した。
雄叫びと共に、剣…ガンガンセイバーを振りかざし、オウジは単身で眼魔たちに突貫していった。
さて、いかがでしたか?
はい、以前出てきたのもクソザーコモノでしたね!
ですが、なんとここで改心!?
ヨウツベのゴースト完結記念でアラン様風…というかモロアラン様なストーリーにしてまいました(笑)
アランも出てきた最初らへんは嫌なやつでしたけど、あのシーンで一気にファン増えたし、ワンチャンオウジのファンもワンチャン…
※(それは流石に)ないです。
あと高評価のライダーゲージが…オレンジになってしまう…!
このままじゃ、ゲームオーバーに…!!
高評価という名の(作者にとっての)回復のエナジーアイテムをください!
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.30
「ハアアアアッ!!!!」
オレ魂のオウジが放った必殺キックは、眼魔コマンドもろともプラネット眼魔を吹き飛ばした。そのままスタリと着地したオウジは最後に残った怪人…眼魔スペリオルを視界に捉えた。が、その内側の顔色はあまり優れていない。
「(チッ。やはりジオウでなければパワー不足…まぁ、敵が平民だからと現を抜かしたツケか。)無い物ねだりをしても埒は明かんか…改めて人生とは面倒なモノだ!」
苛立ちをぶつけるように、オウジはガンガンセイバーを振り下ろす。ガギンという硬質な音と共に火花が散るが、眼魔スペリオルにあまりダメージは入っていない様子だった。寧ろカウンターでオウジの方がよりダメージを喰らってしまう。
「ぐはっ!?………くっ…」
ゴロゴロと床を転げ、立とうとするオウジに眼魔スペリオルが不安を煽るようにゆっくりと歩み寄り、その脚を振り上げる。
「…ハッ。所詮は、こんなモノか…」
フッと笑ってオウジは目を瞑る。そして眼魔スペリオルはそれを踏み潰さんと脚を振り下ろし…
「………!?」
ハッとしたオウジが眼魔スペリオルの反対側…廃工場の入口を見ると…
「………………………」
銃口から煙を吐いている手の形状のライフル…ガンガンキャッチャーを構えた頼斗がいた。
100:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
…皆さん、これは幻覚でしょうか…
101:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
>>100…いや、俺にも見えてるわ。てか頬っぺたつねってるけどこれガチだわ
102:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
どういう風の吹き回しや…?
103:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
………
104:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
一体何がどうなってんでしょ…
105:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
演技…ではなさそうね
106:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
以前の奴は中々にふざけた性格だったはずだが…
107:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
何か心境の変化でもあったのでしょうか
108:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
それでもここまでの豹変は妙だな
109:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
頭殴ったら元に戻るんじゃねぇか?
110:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
>>109ちょっと黙ってろ。誰かにぶった斬られた反動じゃねぇのか?
111:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>110 お前も黙ってろ
112:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
にしても、本当に何が起きたんだ…?
113:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
…やれやれ、どうしたものか
114:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
>>113どしたんや
115:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
………まさか、魂が?
116:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
?
117:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
>>115何のこっちゃや
118:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
わからん者が大半のようだな。説明しておくか。魂とは、謂わばマイナンバーのようなものだ。ただし、それはその者に降りかかる幸不幸、果ては天国か地獄か、或いはここにいる者のほとんどのように転生するかを決める為の材料の一つとして扱われる。簡単な話、魂はその持ち主の言動一つ一つで清濁が発生する。善行を重ねれば透き通り、悪行を重ねれば濁る。そして、死んだ時点での魂の清濁が、魂の行き先を決める大きな判断材料となる、というのが大体の説明だ。魂は世界毎に分別され、その世界を統括する神に譲渡される。ちなみに、世界の中にいる神…言うなれば物語の中で現れる神にはこの権限は与えられない。当然、ここのイッチのいる『魔法科高校の劣等生の世界』を統括する神の元には、イッチの魂と奴の魂、そしてもう一人の魂が預けられている。我々転生者ハンターは、その権限の一つを行使してその魂の状態をチェックできるのだ。今回もその権限を用い、奴の魂を見ているのだ、が…
119:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
…その魂が透き通り始めてる、ってか?おいおい随分と簡単じゃねぇか
120:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
>>119本当に少しずつだが、な。しかし、透き通り始めているのは確かだ。この数ヶ月でなにがあったのかは今確認している途中だ。まぁ…このままのペースでは魂が中立…善とも悪とも取れるまでになるには1000年単位の時間がかかるが
121:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>120中立でそれェ…?(遠い目)
122:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
でも、彼の今の行動が善行とカウントされているのは事実よ。スタンド君流の言い方なら、「魂は嘘を吐かない」、ってとこかしら
123:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
ほぅ…
124:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
…ま何にせよ、俺がやるのは一つですわ。あんま気乗りしないけど…
125:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
まぁそりゃ…一度は俺たちで潰した相手だかんな
126:祭屋縁太郎 ID:10nNBrA6Bo86
ほぅ、ソイツぁ初耳だぜ?
127:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
ん?
128:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>126誰コイツ
129:祭屋縁太郎 ID:10nNBrA6Bo86
お前ら、このスレを見たな!これでお前らとも縁ができたなァ!!
130:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
逃げろ!ドンクリック詐欺だ!!
131:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
出たよ妖怪縁結び
132:音速のトレーナー ID:O21saMaN
やっべやっべ、えんがちょ
133:祭屋縁太郎 ID:10nNBrA6Bo86
カッカッカ、そう遠慮すんな!祭は楽しまにゃ損だぜ!!?
134:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
えぇ…?(困惑)
135:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
なんかよくわかんないけどとりま行ってきますね(意訳:後はシクヨロ)
「貴様…何故ここに?」
「それはこっちのセリフだ。なんでUSNAの元総隊長がここにいる?」
「漂着しただけだ。というよりこんなくだらん会話をしに来たのなら後にしろ。今の俺は奴の相手で手一杯だ」
「………一応聞くがジクウドライバー無しじゃ無理なんじゃねぇのか?」
「黙れ!これは俺の問題だ。俺自身の手でけりを着けねば腹の虫が収まらん!!」
「………………チッ」
一度大きな舌打ちをした頼斗は、無言でオウジの隣に立つ。
「ほい」
そして何かをオーロラカーテンから取り出し、オウジの前に放り捨てた。その正体は…
「ジクウドライバー…だと…!?」
「万が一を想定して、父さんに直して貰った。こんな形で役に立つのはひっじょ~に不本意だが」
「……何のつもりだ?」
変身を解除しながらジクウドライバーから視線を頼斗に移しつつ、オウジは疑り深げな目を向けた。それに頼斗は、決して小さくない怒りを称えた顔で真っ向から向かい合い、口を開いた。
「…俺はもう、生前の因縁とのケジメは着けた。今更お前との生前の因縁は気にしないが…お前はこの世界でリーナを道具扱いし、深雪ちゃんを連れ去り、達也君を傷つけた。その事実は揺るがない………次はないと思え」
「………貴様に言われる筋合いは…ない!」
ガシッとジクウドライバーを掴んで立ち上がったオウジと頼斗は同時にジクウドライバーを腰に装着、それぞれのアイテムを突き出した。
「ヘマしたら潰す」
「その言葉そっくりそのまま返してくれるわ!」
そう言った二人は、同時に眼魔スペリオルに向かって駆け出し、蹴りやパンチを繰り出す。明らかにパワーアップしたオウジ、そこに加えて頼斗のサポートもあり、戦況は完全に逆転した。
「これで…」
「終わりだ!!」
二人の同時キックを真正面から喰らい、眼魔スペリオルはとうとう耐えきれずに爆発した。その直後、頼斗はジカンジャックローを構え、オウジに対して臨戦態勢を取る。
が、オウジは変身を解除し、ウォッチとドライバーを頼斗の方へ放り捨てた。
「………何をしてる?」
「やる」
オウジの素っ気ない言葉に、再び頼斗は問う。
「……何か企んでるんじゃねぇだろうな」
「…今日、わかったことがある。俺には戦いよりも己の才を発揮できることがある。聞いて驚け」
「…………はぁ?」
「だから…コイツらも要らん。くれてやる」
そう言って、オウジは身体から12個の時計…ビルド、ゴースト、ドライブ、鎧武、ウィザード、フォーゼ、オーズ、ダブル、キバ、響鬼、龍騎、クウガのライドウォッチを頼斗の方へ放った。ライドウォッチはそのまま乾いた音を立てて頼斗の前に転げ落ちる。
「…それから、司波兄妹と貴様の義妹に伝えろ。『迷惑をかけた』と」
そう言い残し、オウジはスタスタと歩き去っていった。後に残ったのは幾つものライドウォッチと、唖然とする頼斗だけである。
「………なぜに焼鳥?」
そんな頼斗の呟きに答える者は、一人もいなかった。
眼魔たちとの戦いから数日後、花崎由美の葬儀が終わったある日、家の縁側でしゃがみ、顔を膝に埋めている麗美に近づく人影があった。言わずもがなオウジである。
「………」
「…あの時俺がいれば、何かが変わっていたかもしれん………などと言うのは無駄か。だか、今のお前に言えることは二つある」
ドカリとオウジは麗美の隣に腰を下ろし、所々雲が浮かぶ青空を見上げて呟いた。
「人は死ぬ。俺も、お前もそれに変わりはない。そして、過去はやり直せん。何かをやってしまったなら、心を入れ替え、己がやるべきと思ったことをやるしかあるまい。……こっちは俺が言えた義理ではないがな」
「…貴方は見たことあるの?親が死ぬところを」
「ある」
「……!!」
麗美の言葉に、オウジは即答した。膝に埋もれていて分からないが、表情が固くなったのはなんとなく感じ取れた。
「あの日、母親が最低の父親の策略に巻き込まれて死んでから…俺は二度、大きな過ちを犯した。だが、一度たりとも時間が待ってくれたことはなかった。ならば、進むしかあるまい。それが…人間というちっぽけな存在ができる、唯一の抗いだ。だからこそ、俺は俺がすべきと感じたことをする」
「………プッ。何それ…言っとくけど、ビシバシ叩き込むからね?」
「上等だ」
そう言って笑い合う二人の会話を茂み越しに手を組みながら聞いていた人影…頼斗はやがて無言で茂みから背中を離し、出現させたオーロラカーテンの向こう側へと消えていった。
福島県に出来た、少し気難しい男と天真爛漫な女の夫婦が営む絶品の焼鳥屋に、日本全国の美食家が挙って足を運ぶようになるのは、まだ遠い先の話である…。
さて、いかがでしたか?
ヤベェ…評価また減った上にまったく原作キャラと絡ませれてねぇよ…
次回から本編に戻る(多分)と思う(←重要)ので、どうか平にご容赦を。そしてマジで高評価を下さいますお願い致します。
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.31
いや~、リローデッド・メモリが今日からですね。
やっぱ嬉しいです。魔法科ファンとしては。
心が踊るなァ!
てなわけでダブルセブン編最終話、どうぞ!
136:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
…というのがことの顛末でして
137:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
いやなんで焼鳥やねん!!
138:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
俺はたれの鳥ももと砂肝だ
139:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
>>138んなことどうでもええねん!!
140:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
俺はつくねで
141:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
>>140いやだからどうでもええねん!!
142:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
俺は軟骨の唐揚げ
143:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
>>142もはや焼いとらんやないかい!!
144:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
怒涛のツッコミ…俺でなきゃ見逃しちゃうね
145:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
ふざけている場合か貴様ら
146:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
そういや、イッチはライドウォッチどうするの?
147:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
>>146それなんですけど…ぶっちゃけ要らないです
148:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>147なんで?グランドジオウになったらいよいよ無敵の領域に入るけど
149:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
いやそもそも俺ジオウになれないんです。だって俺がなれるライダーって…
150:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
あ(察し)
151:音速のトレーナー ID:O21saMaN
そっか…デメリットあるやつか暴走系、暴走克服系、乗っ取り、闇堕ちライダーだけだから…
152:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
ジオウにそもそもなれねーのな…
153:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
そりゃ俺だって変身したいですよ!!!ライダー召喚したりしてみたいですよ!でも無理だもん!どうやっても使えねーんだもん!!
154:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
………ドンマイ
155:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
取り敢えずウォッチとドライバーは私が回収しに行くわ
156:大魔道師ハンターマホロア ID:mAGi91tA2Ra
今僕が近いから僕が行くヨォ
157:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
>>156誰コイツ
158:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>156お!転生者ハンティングランキング3位のマホロアニキじゃねーか!
159:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>156オーマニキと紫ネキには及ばず万年3位のマホロアニキじゃねーか!
160:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>156結構チートだけど他二名には全く及ばないマホロアニキじゃねーか!
161:大魔道師ハンターマホロア ID:mAGi91tA2Ra
>>159>>160君たち僕に恨みでもあるの?
162:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
だってもう恒例ネタだもん
163:大魔道師ハンターマホロア ID:mAGi91tA2Ra
とりまそっち行くからアギト、ファイズ、ブレイド、カブト、電王…あと激情態ディケイド以外のウォッチとドライバー用意しといてネェ
164:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
わかりましたけど…ディケイドはなんか融合しちゃったんですよね
165:大魔道師ハンターマホロア ID:mAGi91tA2Ra
そうなノォ?じゃ、そっちの管理は任せるヨォ
166:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
すみませんね
「いやぁ、わざわざゴメンネェ。
「お手数かけます」
「今後とも頑張ってネェ。それじゃ」
空に浮かぶ帆船…世界を越える船『ローア』はオールをゆっくりと羽ばたかせ、そのまま猛スピードで夜空へ飛んだかと思った直後、星形のゲートの向こう側へと消えていった。
「ふぅ…あ~、使いたかったけどなぁ…ん?」
ローアが異空間に消えた直後、ポケットのビルドフォンから着信音が鳴る。頼斗が応答すると、聞こえてきたのはよく知っている声だった。
『頼斗さん。協力して欲しいことがあります』
「……達也君。こんなこと言いたかないけどさ。一体何に手を出すんだい?」
『小和村真紀、という女性を知っていますか?』
「んん?どっかで聞いたことあるような…………あぁ、女優の?」
『はい。どうやら七宝と関係があるようです』
「関係……あ、
達也の言葉から、大体の流れを察した頼斗の疑問に、達也は相変わらず平坦な声で話すが、若干声色に厄介な感じが出ていた。
『彼女の父親のテレビ局が、貴方が潰した無頭竜と繋がりを持っていたのですが…どうやら父親が思い通りに動かなかったことで、残党たちが娘を使って見せしめにするつもりのようです』
「………で、念のため協力してくれってことね」
『頼めますか?』
「勿の論。てか本来俺がすべきことだしね」
『ありがとうございます。場所は通話の後で送りますので、現地で落ち合いましょう』
「はいよ」
ピッと通話を切った頼斗は、直後に送られてきた位置情報の場所へオーロラカーテンを展開し、その向こう側へと消えていった。
「………あそこか」
都内のとあるビルの屋上、そこに頼斗はいた。目線の先にあるのは達也から送られてきた位置情報の場所…小和村真紀がいるホテルである。どうやらちょうど達也となにやら交渉中のようだ。
「(ま、達也君のことだから高校生にはお手つきすんなってとこかね)…と、アレか………って…また大胆だな。あんなのを使う資金あったのかよ…いや、ジャックしたってのもあるか」
視線を右にずらすと、うっすらと大きな影が見える。おそらくテレビ局が保有する光学迷彩付きの飛行船だろう。
「………お、出てきたね」
黒い蝙蝠のようなライダー…以前変身したライブと対を成す存在である仮面ライダーエビルに変身した頼斗は、小和村真紀の部屋から屋上へ飛び上がって着地した達也を目に留め、自身も背中から黒い蝙蝠の翼を生やして達也の元へと向かっていった。
自分を探して戸惑っている小和村を見下ろしていた達也は、こちらへと向かってくる黒い影に気がついた。そして影が自分の前に着地すると、口を開ける。
「夜分遅くにすみません」
「別にいいよ。で…あれが例の?」
「はい。取り敢えずはサポートをお願いしたいのですが」
「万全を期していくスタイル、嫌いじゃないよ」
「恐縮です」
「さて、夜のパーティーと洒落込もうか」
そう言って、二人は飛行船へと飛ぶと、飛行船の窓ガラスからダイナミック突撃を決める。ガラスが割れ、床に散乱する音をBGMに乗り込んできた二人に、中の武装集団…無頭竜の残党たちは銃を放つ。が、達也に迫った弾丸は『分解』されて塵芥となり、頼斗に迫った弾丸は避けるまでもないとばかりにその硬い装甲に弾かれる。
「達也君。こういう時は一気に潰すに限るよね」
「そうですね」
その会話で大体の展開を察した達也は、武器…エビルブレードを構えた頼斗の後ろに下がる。
怒号と共に振り抜かれたエビルブレードから放たれたエネルギーの斬撃は、残党たちを纏めて操縦席の方に吹き飛ばした。
「ふぅ、終わり………んぁ?」
エビルブレードをツーサイドライバーに戻そうとした直後、飛行船内に何かのブザーが鳴り響く。同時に赤色灯が激しく点滅する。よく見ると、残党たちの内一人が黄色と黒の縞模様で囲われた装置の赤いスイッチを押したまま気絶している。
この手の機械のスイッチが押されたことが意味するのは、今も昔もたった一つである。
そう叫んで達也と頼斗が同時に飛行船からスカイダイビングした直後、激しい音と炎を上げて飛行船が爆発した。
「キャッチは任せて、『分解』を!」
「ッ!!」
その言葉を信じ、達也は今も地上へと落下する飛行船の残骸にCADを向ける。そして放たれた魔法は、飛行船を一瞬で弾丸と同じく塵芥に変えた。その直後、背中から黒い蝙蝠の翼を生やした頼斗は達也の両腕を掴み、急減速させて近くのビルの屋上にゆっくりと着地した。
「…達也君。やっぱ俺要らなかったんじゃ……」
「いえ、最後のフォローが無ければ背中を打っていましたから」
「………(『再生』あるじゃんと言いたいけど…なんか釈然としない)」
達也に言われるも、どこか納得いかない頼斗であった。
スレ民紹介のコ~ナ~
大魔道師ハンターマホロア ID:mAGi91tA2Ra
『すべての世界において『魔法』、『魔術』又はその他魔法に準ずるものに分類される能力及び関連スキルを
余談だが、転生者ハンターは基本1日に48人、一時間辺り二人狩れれば一人前とされているが、トップ3位は1日に約千人、日によっては万近く狩っており、四位以下との差は歴然である。そのため、転生者ハンティングランキングでこの三人を超えることが全転生者ハンターの目標とされているらしい。
次回からスティープルチェース編だよん☆
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スティープルチェース編
スレNo.32『Rの警告/アクシデントは突然に』
リロメモなんか評価低めですけど個人的には楽しいです。ステージ一つ完全クリアでガチャ石60個(ステージ五十個クリアでようやくガチャ十連)とキャラストーリーがフルボイスじゃないのが玉に瑕ですが…
でもガチャで☆4リーナと深雪出たのは嬉しいです。
15655215504811
↑主のコードなので、良ければフレンド登録を。
てなわけでスティープルチェース編開幕です!
夏。
それは全国の魔法科高校生にとっては非常に重要な意味を持つ季節である。
全国に九つある魔法科高校の代表となった選手たちが、鎬を削る…九校戦の幕開けである。
「………で、何があったんだ…?」
半ば呆れた顔の頼斗の視線の先には…
「えぐっ…グスッ………ぅぇあぁぁん!!!」
「会長!これ以上やったら大変なことに!」
大泣きしながら生徒会長の机に額をガンガンと打ちつけているあずさと、それを止めようとしている新たに生徒会のメンバーとなった七草泉美がいた。そして頼斗の質問に答えたのは五十里だ。
「…教官は、会長が以前から九校戦に力を入れてたのは知ってますよね?」
「ん?あぁ。選手の選定やらわざわざ他校に行って情報収集やら、色々してたのは知ってるが…」
そう、この数週間、あずさは休日返上で九校戦に向け準備を進めていたのだ。順調に進んでいたと頼斗は記憶しているが、それがなぜこんな憐れな状況に繋がるのかがわからなかった。
「…間違って収集したデータ全部削除しちまったみたいなパターンか?」
「うおっ!?」
突然あずさは泣きじゃくりながら飛び起き、頼斗に早口で捲し立てた。
「変更になったんですよ!!種目が!三つ!!」
「種目変更ぉ?それも三つって…」
思わず頼斗は間抜けな声を出した。というのも、今までの九校戦ではスピード・シューティング、クラウド・ボール、バトル・ボード、アイス・ピラーズ・ブレイク、ミラージ・バット、モノリス・コードの六つで、これが一つでも変更された試しを頼斗は聞いたことがなかったからだ。
「ふぅ…え?」
「失礼します…これは?」
「お、リーナ。達也君と深雪ちゃんも。いや~、俺も今聞いたんだが、なんか九校戦の競技が三つ変更になったらしくてね」
「九校戦の競技が、ですか…!?」
「で、さっきまで中条が発狂してた」
「なるほど………会長。どの競技がが変わったんですか?」
「スピード・シューティングとクラウド・ボールとバトル・ボートですよ!!ああぁアぁぁ!!」
「あ、よければこの資料に書いてあるので…」
「サンキュ。どれどれ…?」
五十里が頼斗に渡した資料を、リーナと深雪も左右から見始める。その内容を纏めるとこうだ。
・先ほど挙げた三つの競技の代わりに、ロアー・アンド・ガンナー、シールド・ダウン、スティープルチェース・クロスカントリーが追加される。
・掛け持ちでエントリー出来るのはスティープルチェース・クロスカントリーのみ
・ロアー・アンド・ガンナー、シールド・ダウン、アイス・ピラーズ・ブレイクはソロとペアに分ける。
競技の概要を説明をすると、ロアー・アンド・ガンナーは文字通りロアーとガンナー、つまり
シールド・ダウンは木製の盾を使った相撲、というのが簡単な表現だろう。一段高くなったエリアで木製の盾、魔法、己の身体を用いて相手の盾を破壊する、相手の盾を奪う、相手をエリア外に出す、のいずれかの条件を満たせば勝利だ。無論相手の身体を直接攻撃するのは反則負けである。今回は特別ルールとして盾を奪わなくても相手が5秒以上盾を手放した時点で勝利となる。
スティープルチェース・クロスカントリーは文字通り、
これらをざっと見終えた頼斗の感想は一つだ。
「ふ~ん……バッカじゃねぇの!?」
そう、本当にこれだけである。
「いやいやいや、百歩、いや千歩譲ってロアー・アンド・ガンナーとシールド・ダウンはいいわ。けどスティープルチェース・クロスカントリー、お前はダメだろ!!?どう考えても高校生がやる競技じゃねぇよ!!」
「そうよ!これじゃ軍事訓練と変わらないわ!」
頼斗に続いてリーナも憤慨している。元スターズ所属だった身として、いくらなんでもおかしいという彼女意見は妙に説得力に満ちていた。
「おそらくは去年のブランシュや九校戦の妨害、大亜連合の襲撃を受けて国防軍が運営委員に圧力をかけたんでしょう。ここまで露骨なのはどうかと思いますが…」
「まず間違いなく人権云々の連中が飛びつくか…てかそれより人選だよ。ロアー・アンド・ガンナーのペアは
「どうしましたか?」
突然何かを思いついたような声を出した頼斗に、深雪が問いかけた。
「…いや、これある意味チャンスな気がしてさ」
『?』
頼斗の言葉に、その場にいたほぼ全員が頭に疑問符を浮かべる。全員の困惑した顔を一通り見渡した頼斗は話を続けた。
「もし仮に…今回の変更で二科生が活躍したらどうなんのかな?」
『!!!』
その言葉に、達也を除く全員の頭に電流が走った。つまり頼斗は、今回の変更を逆手に二科生のイメージ向上、以前から真由美たちが努めていた『一科二科の差別撤廃』をより進めようということである。
「幸い、今の一高にはシールド・ダウンが得意そうな二科生がいるでしょ?主に達也君の周りに」
「…エリカとレオのことですか?」
「ビンゴ。後は達也君と同じクラスの十三塚って生徒だね。彼も接近戦なら得意だったはずだし」
「華貫先輩………ナイスアイディアです!!!!これなら再選定と練習もよりスムーズに…!」
「………」
頼斗の助言で先ほどまでの凹みっぷりが嘘だったように活力に満ちたあずさを横に、頼斗はどこか複雑な顔で生徒会室の窓から外を見ている。その様子に気づいたのは達也とリーナ、深雪の三人だけだった。
その日の夜、頼斗はある人物と会話していた。
「どういうことだ?烈さん。今回の九校戦の種目変更は、よ」
『…やはり、私のところにかけてきたか』
そう、十師族の九島烈だ。
「前置きはいい。どういうことか説明してくれ」
『…私の息子、真言のことは知っているな?』
「………ああ、光宣の治療した時に会った」
『真言が「いずれ私の役目を引き継ぐのだから、今からでも慣れておきたい」と言ってきてな。そこまで熱意があるのなら、と承諾してしまったのだが…』
「それとこれとがどう繋がってるんだ?」
『今回の種目変更を、真言が九島家の代表として承諾してしまったのだ。私が気づいた時にはもう何もかもが手遅れだった…』
「……あんのクソ野郎、なんでアイツから光宣が産まれたのかが理解できねぇぜ…」
『…そして、問題はここからだ』
「は?」
この後烈がかました爆弾発言に、頼斗は声を失った。
さて、いかがでしたか?
次回から、早速九校戦開幕…と言いたいのですが、まずはそこまでの下積みをもう少し…あと今回のストーリーで「いくらなんでも展開滅茶苦茶じゃない烈さんなら止められるだろ?」って言われるであろう今話の補足説明をしたいと思います。
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.33『Rの警告/下拵えは入念に』
中々にスレどこに入れるか大変ダァ(遠い目)
次回は絶対入りマス。
更に何気にアイツがもう準レギュラー的存在に…
というわけで、お楽しみください。どうぞ。
「…おい待ってくれ。今なんつった?」
頼斗は烈が言ったことに理解が追いつかなかったが、すぐに烈に問いかけた。
『真言は現在、大陸の術士と組んでいるらしい。その新兵器の基幹技術も奴から流れたのだろう』
「…そこまでわかってるんなら、何故止めない?いくらアンタでも……いや、アンタだからこそ、彼らを実験台にするだなんて馬鹿げた話を承諾するはずがない」
『……頼斗君。私は確かに十師族の直系だ。が、私は所詮そこまでであって神ではない。いくら私でも、十師族を
「………今『二家』って言ったか…!?」
烈の言葉の中にあった一フレーズに、頼斗から冷静の文字は一瞬消え去った。
『……この件を承諾したのは真言だけではない。国防軍防諜第三課…そのパトロンは――七草だ』
「………七草………!!」
烈の放った言葉を繰り返した頼斗は、顔を怒りに染め、ギリッと歯軋りをしていた。
『正確には当主の弘一だけだ。奴の家族はこの件を一切知らない。奴は基本的にメリットデメリットで物事を判断する。この兵器の実験がデメリットを上回るとでも思ったのだろう。だが…アレを世に放てば、最悪の場合取り返しがつかなくなる…!!』
「…烈さん。その兵器の名前は?」
『P兵器…『パラサイドール』と言っていた』
「パラサイドール………パラサイト………!!!思い出した。ロンドン会議の奴か。たしか人間に取り憑いて変質させるって言う非物質体で、取り憑く相手に適合性があって、宿主を求めるのは自己保存本能に等しいパラサイトの行動原理とか言ってたな…昔興味本位で調べたことはあったよ。軍事利用しようだなんてバカがいたのは初耳だが」
『博識だな。そのパラサイトで合っている』
「だが、まだその全容は全く解明されていない筈だが…支配なんてできるのか?」
『先ほど君が言った『自己保存本能』を利用しているそうだ。依代であるガノノイドからパラサイトに想子を提供する代わりに、指示に従う。従わなければ想子供給を停止し、依代が封印用の殻となるようにされた支配術式…眉唾物ではあるが、既に何台か完成しているそうだ』
「………軍事訓練みたいな内容にすれば、兵器の実験も誤魔化せる、ってか。ふざけた話だ………烈さん。アンタはこの件をどうにかするつもりなんだよな」
『無論だ。特に、今年の九校戦には光宣も出る。せめてあの子にだけは、手出しはさせん』
「………だったら、俺に策がある。けど…これは俺だけじゃできない策だ………当然だが、九校戦に関与できる協力者が要る…もうわかるよな?」
『何をすればいい?』
「………この会話は大丈夫か?」
『問題ない』
「………俺の策は――」
そうして頼斗が自身の考えた策を説明すると、烈は難しい顔をしながら聞いていた。
「――……ってのが概要だ」
『私の役目はそれだけでいいのか?』
「ああ。後はこっちで下拵えするだけだ」
『…君の案に乗ろう。どのみち、それしか手立ては無いだろうからな』
「よし。なら、俺は早速準備に取りかかる。頼んだぜ、烈さん」
『武運を祈る』
そう言って、烈は通話を切る。そして立ち上がった頼斗の顔には、強い決意があった。
「絶対に、皆を守り抜くんだ。っと、まずは…」
早速頼斗は、旧式携帯…ファイズフォンXを取り出して番号を入力し、コールをかける。コールは三回ほどで出た。
『おーう頼斗。どした?』
「悪い耀真。ちょっと頼みたいことがあってな」
通話相手はプリキュア世界の怪人王こと耀真だ。番号は以前のアナザーオーマジオウとの戦いの後で交換したものである。そんな頼斗からの唐突な連絡に、耀真は何かキナ臭いものを感じ取ったように質問した。
『…何かあったのか?』
「まぁな。それで内容なんだけどさ。バグスターの改造って、できるか?」
『バグスターの改造?…そりゃあまぁ、やろうと思えばいくらでも』
「バグスターの感染能力を0に抑える代わりに、修復性能を最大限まで上げる改造って可能か?」
『……訓練用の肉ダルマでも欲しいってのか?』
「当たらずとも遠からず、だ。要は時間稼ぎ要員が欲しい。できれば一週間以内で」
『………おいおいおい、俺を誰だと思ってんだ?バグスターじゃなくても、俺は怪人の全てを知り尽くしてる。二日で仕上げてやっから待ってな』
「…恩にきる!」
『んじゃあ今度、こっちで何かあったら手伝ってくれや。礼はそれでいいよ。それじゃ、二日後オーマニキにでも頼んでそっち行くわ』
「ありがとう」
『じゃ』
「これで一番の必須材料は問題なし。後は…」
そうして、頼斗の作戦は秘密裏に、そして大きく進んでいった…。
数日後、ある休日の朝…
リーナはいつものように目を擦りながら階段を降りた。一階では嶺平がこれまたいつものように珈琲豆を挽いている。
「………ライトは…?」
「ん?頼斗ならさっき達也君と朝練に行ったよ。たしか…九重寺まで」
「………?」
まだ寝起きで頭が回ってないのか、リーナは頭に?を浮かべたまま首を傾げていた。
「いや~、達也君速いね」
「それはこちらの台詞ですが…」
「ふふっ」
現在、頼斗は司波兄妹と共に道路を爆走していた。勿論、三人とも魔法を併用している。一科生である深雪は兎も角、達也はこういった基礎単一系の魔法程度なら扱える。
そして頼斗はと言うと、実は彼は一科生の中でも中の上、頑張れば上の下に入る程度の魔法力を有している。それでも頼斗が二科生だったのは魔法実技の際の多大なプレッシャーが原因だ。早い話、頼斗は魔法を使う時だけ極度のあがり症を発症してしまうのである。今のように一人二人に見られる程度なら問題ない。しかしこれを何十人もの人間に見られるとダメなのだ。
加えて、頼斗本人が一科生二科生に関係なく色々とアドバイスをしたことで、『そこまで言うぐらいだし、できるよね?』といった余計なプレッシャーを掛けられ、あがり症が更にエスカレート。結果として『雑草』程地味ではないが、『花冠』程華麗でもない、『朝顔』と呼ばれるようになったのである。
つまり、今の状況下で頼斗が魔法を使うのは、実は意外と簡単だったりする。
そんなこんなで三人が九重寺に着くと、さっそく門下生とおぼしきテカテカ頭の連中が達也に突貫していく。それを冷静に捌いている辺り、いつものことなのだろう。
と、そんな達也の無双状態を眺めている二人に近づく影があった。頼斗は逸早くその気配に気づき、振り向いた。
「お邪魔してます。貴方が九重八雲さんですか。華貫頼斗と言います」
「僕のことを知ってたのかい。まぁ、僕も達也君から色々と君のことを聞いてるがね」
片目に傷を持つ胡散臭い僧…九重八雲に頼斗は軽く会釈をする。と、手首と足首で何かをゴソゴソとやっている頼斗に対し、八雲は不意に腰を低く落として拳を構えた。
「先生…?」
「いや~、ここまで来たんだから見るだけなのも退屈かと思ってね。よければ、一手どうだい?」
「そいつはありがたい。そんじゃ…いきますよ」
「いつでもどうぞ?」
「………シッ!」
その言葉の直後、頼斗は八雲に向かって一直線に駆け出し、腰を捻って全力の右ストレート…
「おっ!?」
「だりゃっ!!」
…と見せかけて左手で右ストレートをパンッと音を立てて止めて、右回し蹴りを放つ。初手からフェイントを織り混ぜた蹴りを放つのは少し想定外だったのだろうが、それでも八雲は冷静にバックステップで避けると、今度は自分で頼斗に手刀を繰り出す。
「よっ!!」
「むっ」
「ょいしょぉ!!!」
頼斗は手で体を支えながら踵でそれを受けて、更に手首を捻ってブレイクダンスの要領で足を回転させ、八雲を退かせた。
「中々奇天烈な動きをするねぇ」
「最後に技の優劣を決めるのはアレンジってのを教えられましたので」
「言う…ねぇっ!!」
「っ!…らぁっ!!」
言いながら放たれた八雲の手刀による突きを、頼斗は左脚を器用に使って挟み込むように受け、すかさずジャンプして右蹴り。八雲は左に頭を傾けて避けると、頼斗はその勢いを活かして体を捻り、左方向に側転。左脚に絡めた八雲の手を振り回そうとするが、八雲をそれを察してすぐに手刀を引き抜く。
そして体勢を整えている頼斗の後ろ首に再度手刀を叩き込もうとする八雲だったが、頼斗はノールックの左腕で手刀を受ける。そのまま互いに腕を反発させると、ザザァッと音を上げて互いに距離を取った。
「…今の手刀の受け、中々凄いねぇ。まさか左腕で受けると思いきや軽く触れながらこっちのスピードに合わせて腕をバネのように使って衝撃を殺すとは…ここまでされるとは思わなかったよ」
「とか言って、まだまだギア全開じゃないんでしょ?まったく言葉と内容が釣り合ってませんよ」
「ハッハッハ、バレてたか。なら…本気を出してあげてもいいけど…どうする?」
そう言って八雲は目を鋭くさせる。と、頼斗は少し俯くと、やがてニッコリ笑いながら口を開いた。
「そうですか。なら…こっちもそうしますわ」
そう言って、頼斗は両手首に巻いたバングルの内、左手に着けていたものをおもむろに外すと、地面に捨てる。
「「………え?」」
対峙していた八雲と見学していた深雪が揃って間抜けた声を出す。そんなものはお構い無しとばかりに頼斗は右手首、左足首、右足首とそれぞれ着けていたバングルを地面に放り捨てた。バングルは全て土煙を上げて地面に落ちている。そんな頼斗に、若干震えた声で八雲は問いかけた。
「………えっと………それは?」
「え?錘に決まってるじゃないですか」
「おも………!?」
八雲は久々に言葉を失った。つまり…頼斗はそんな錘を四肢に着けたまま先程の組手をしていたのだから。
「あ、因みに手首のやつが1個20キロで足首のやつが1個15キロです。合計70キロですね」
「ななじゅっ………!!?」
更に頼斗から錘の重量を聞き、八雲の顔から少しだけ血の気が引いた。
「…君はそんな技を誰から教わったんだい…?」
「そうだな…最高最善の魔王、ですかね」
「…………は、ははは…」
構える頼斗に、八雲はもう笑うしかなかった。
さて、いかがでしたか?
頼斗君、実はライダーに変身しなくてもどっかの亀な仙人並みのトレーニングを受けていたためつよつよだった。
稽古つけた本人は…スレNo.4にて発表済みです。
個人的にスレ民で一番好きなのは怪人王ニキ。
てかこういう肉弾戦描写割と難しい…関節が変な方向逝かないよう注意しないといけないわけで…
変な方向逝ってないよね?(震え声)
作戦と胡散臭僧の下拵えは、入念に。
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.34
350000UA達成…だと…!?
ありがてぇ…涙が出るぅ…!!!
ダイモンとキマイラ…苦しんでたから変身できるな!(映画を公開日に見て歓喜)
そして仮面ライダーギーツ…かっこよっ!!?
何あれ!?しかも脚本が高橋(ゼロワンとかエグゼイドとかの脚本書いた人)とかもうストーリー神構成は確定したな、風呂食ってくる()
というわけで、お楽しみあれ。
今年の九校戦は八月三日が前夜祭パーティー、五日に開会、十五日に閉会、後夜祭というスケジュールになっている。競技日程だけは去年より一日多い十一日だ。
今年は去年のような事故…実際は無頭竜の妨害だったが、流石に二年立て続けということはなかった。
しかし、今年は別のベクトルでおかしい点があった。
体調が優れないそうだが、仕方ないだろう。烈本人もかなり歳であり、だからこそ息子の真言に当主を譲っているのだから。
だが、当の烈本人は頼斗と会話をしていた。
「パラサイドールの輸送が始まったそうだ」
「…今は叩くのは善くないよな」
「うむ。可能であるならスティープルチェース・クロスカントリーの競技中に並行しつつ倒すのがベストだろう」
「ああ。そういや光宣はどの競技に出るんだ?」
「アイスピラーズ・ブレイクのソロだ。あれなら体を激しく使うこともあるまい」
「まぁ、それが最善策だろうな。モノリスの方もディフェンスに徹したらいけそうだが…アイツの得意魔法はどっちかというとオフェンス寄りだからな」
「そうだな。それでも、あの子があそこまで動けるようになったのは君のお陰だよ。改めて、礼を言わせてくれ」
「いいってんなの。それより…当日は頼むぜ?」
「任せておけ。と言っても、事前に用意してくれた原稿を読んで説明するだけだがな」
「それが肝心なんだよ。上手くやってくれよな」
「無論だ」
そう言って互いに握手をして、その場はお開きとなった。
八月五日、二〇九六年の九校戦がいよいよ開幕しようとしていた。今年は競技種目が変わっただけでなく、各種目の運営要領も変わっている。その変更の結果、モノリス・コードに出場する選手は大会九日目と十日目にモノリス・コードを戦い、その上で十一日目、大会最終日にスティープルチェース・クロスカントリーに出場する事になるのだ。いつの時代も男には世知辛いものである。大会一日目はアイス・ピラーズ・ブレイクの男女予選とロアー・アンド・ガンナー、いずれもペアの試合が行われる。
そんな初日の結果は英美たちのペアが一位、男子ロアー・アンド・ガンナー・ペアが三位。花音・雫ペアは決勝リーグに勝ち上がり、男子のアイス・ピラーズ・ブレイク・ペアも無事予選を突破した。
出だしは上々だったのか、選手陣は祝勝会をしている。しかし、そんな時でも一高幹部陣は反省会を行っている。ちなみに今年の頼斗は教官実習生として反省会のお茶係をかって出ている。
「七高があそこまで仕上げてくるなんて予想外でしたね」
「当校が男子三位、女子一位に対して、七高は男子一位、女子二位か」
「さすがは『海の七高』だね。術式の精度はそんなに負けてなかったと思うけど、選手の練度がそれ以上に仕上がってる」
「……明日のソロは七高が一位を独占してくれた方が、後々の星勘定は有利になるかもしれんな」
「達也君。流石に消極的じゃない?確かに七高が得意なのは水上の競技だが、他でも勝たれないってのは楽観視が過ぎるな」
「確かにそうですが…三高との差が縮まらない点では考慮すべきかと」
「………というかさ、個人的にロアガンのソロは脳筋戦術が良いと思う」
「脳筋…?」
中条が疑問符を浮かべていたので、頼斗はその場にいるメンバーに説明を開始する。
「ロアガンの得点は『二周目のゴールタイム』と『当てた的の数』で出されるんだろ?」
「はい」
「七高だったら的は数撃って当たったらラッキー程度で、とにかくどれだけ早くゴールできるかで攻めてきそうなんだよな~。というかロアガンのソロは本来二人でやる作業を一人でこなさないといけないから、どっちか一つを捨ててもう一方に特化するってわりとアリかも」
「なるほど…たしかにあり得そうですね。会長。ロアガンのソロはその作戦でいきますか?」
「…はい!ありがとうございます華貫先…教官!これなら明日のソロも優勝間違いなしです!」
「それは言い過ぎだがな。ただ、脳筋戦術なら…桐原辺りが良いんじゃないか?」
「…先輩、それだと桐原君が脳筋だって言ってるようなものですよ」
五十里の隣にいた千代田が半目で頼斗を睨む。
「いや、事実だろ?」
半笑いの頼斗が放った言葉で、反省会の場にちょっとした笑い声が響いたのであった。
この時の頼斗の助言のお陰か、二日目のロアー・アンド・ガンナーソロは、桐原による脳筋戦術で見事一位を勝ち取った。しかし、女子は4位、得点0となったため、ソロとペアの男女両方で2位を取った三高が勝ち点累計120点で一高の一つ下の3位、点差僅か60点の接戦という、少し波乱の展開となっていた。
そして三日目を飛ばし、四日目。
この日は観客、選手関係なくほぼすべての者たちが待ち望んでいた戦いが始まろうとしていた。
無論それは、リーナと深雪の対決である。
二人とも去年の新人戦同様圧倒的な実力で他校の選手たちを蹴散らし、再び決勝という最高の舞台に立ったのだ。
1:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
というわけで義妹とライバルちゃんの再戦です
2:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
>>1??????????
3:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>1久々にスレ更新したと思ったら開幕からぶっ飛んでて草
4:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
何があったというのだ…
5:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>4WA☆KA☆RA☆N
6:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
>>5タラちゃん神になるじゃないですかwww
7:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
僕のターンDEATH☆
8:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>7う~ん…
9:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>8DEATH☆
10:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
話が脱線を通り越して行方不明になってますよ
11:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
イッチ~、送った例のヤツだけどテストできた?
12:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
>>11問題なく機能してたよ~。性能もリクエスト通り。これならいけそうだわ
13:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
>>12何の話だ?
14:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
ちょっと頼み事してまして
15:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
さて、酒よし、摘みよし、寝床よし、観戦準備完了だぜ
16:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
>>15何をしれっと晩酌の準備しとんねん!!
17:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
かくいう俺もアフタヌーンティーにこれを観戦しようとしてんだけどな
18:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
俺は空の旅の最中暇だから
19:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
>>17>>18いや実家か!!?
20:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
とりまLIVE中継しますね~
「お、リーナ」
「ライト!」
アイス・ピラーズ・ブレイクの選手入場口の近くで、頼斗はリーナと会った。リーナはライトにとててと駆け寄り、ポフリと抱きついた。頼斗はそんな
「…深雪ちゃんも、去年から大幅にパワーアップしてる。だから、今年はこう言っておく」
「………元からそのつもりよ」
「ん。応援してるからな。行ってこい」
「うん!」
最後にリーナの頭に手を置き、頼斗は観客席へ向かっていった。それを見届けたリーナも、目に熱い決意を抱き、光が照らす選手入場口へと歩みを進めていった。
櫓がせり上がり、二人の選手が現れる。
片や、
片や、
「………来たのね、リーナ」
「深雪。悪いけどこの勝負はワタシが勝ち越す」
「いいえ。今年こそは勝たせて貰うわ。お兄様の妹として、私は退けない…いえ、退かない」
二人の眼孔に強烈な戦意が宿ると同時に、試合開始のランプが紅く点灯し始める。
そしてランプは一斉に緑に変わり…
さて、いかがでしたか?
てかスティープルチェースで頼斗が変身するのって結構後半になりそうなんよな…
アンケート結果はそこで発表です。
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.35
このファンにて盾の勇者コラボけってえええ!!
リロメモでもとある魔術コラボけってえええ!!
思わず私の中のブロリーが雄叫び上げながら
スローイングブラスター!
からの
イエイッ☆
してしまいましたよ。
尚ならず者たちがあ"あ"ーーーっ!!
してしまったのはご愛嬌。
というわけで、どうぞ。
去年の二人とのぶつかり合いと違うのは、まず最初に出した魔法だ。
リーナは去年と同じ『ムスペルスヘイム』。
対する深雪はリーナの『ムスペルスヘイム』と対を成す魔法『ニブルヘイム』。
気体分子の振動を減速し、水蒸気や二酸化炭素を凍結させるだけでなく、窒素までも液化させる領域魔法と、気体分子をプラズマに分解し、陽イオンと電子を強制的に分離する事で高エネルギーの電磁場を作り出す領域魔法。
真逆とも言える二つの魔法の衝突は真っ昼間の会場にオーロラをも生み出していた。
深雪もリーナも、互いの額に汗を流して拮抗している程の戦い。それは正しく
「(やっぱり、去年より更に強くなってる!)」
「(…リーナ、去年より磨きが掛かってる…)」
「(それなら…)」
「(ここから…)」
二人は、容姿や得意は真逆だ。
だが、今この瞬間に考えていることは同じだ。
――ここからが…
二人が同時に叫んだ直後、互いの魔法の威力が更に上昇していく。互いにCADを持つ手をもう片方の手で支え、各々の全力をこの一瞬だけに向けていた。
魔法の優劣を決めるのは、主に三つの要素だ。
発動速度、規模、そして…干渉能力。
前二つに関しては、二人にほぼ差はない。
ならば、勝負の決め手は干渉能力の大小。
そして、それに軍配が上がるのは…。
アイスピラーズ・ブレイク本戦、女子ソロ。
――勝者、司波深雪。
「………リーナ」
「…アハハ、ごめんね。…負けちゃった」
試合終了直後、選手入場口に走ってきた頼斗を前に、リーナは後頭部に手を当てて乾いた笑顔を浮かべてそう言った。それを見た頼斗は神妙な顔でリーナに近づき、問いかける。
「リーナ。全力は…出したか?」
「………うん」
「後悔残らないぐらい、戦えたか?」
「………………うん」
「…だったらな…
「………う"っ…ぐずっ…」
頼斗の一言で、リーナは堤防が決壊したように声を出し、大粒の涙を幾つも床に落とす。そのまま頼斗を真正面から抱き締め、更に泣き続けた。
「お前はよくやった、それは観客席からでも十分伝わってきてた。だったらもうこれ以上強がらなくていいんだ。泣きたかったら泣いていい。乗り越えろ」
「うう"…うあ"ああ"ぁあ"あん!!」
その後も、リーナは心配した中条が来るまでただひたすらに泣き続けていた。
21:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
ヒューッ!
22:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
お熱いこって
23:音速のトレーナー ID:O21saMaN
時には妹を慰める、それがお兄様だ
24:大魔道師ハンターマホロア ID:mAGi91tA2Ra
熱々だネェ。お弁当あっためるのには最適だヨォ
25:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
あああああああ!!!聞こえねぇ聞こえねぇー!
26:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
別に音声出てるわけじゃねぇから聞こえてないの当たり前だというね
27:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
よっ!BO☆KE☆TU☆
28:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
そこまでだ!もう止めましょうよ!
29:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
>>28命がも"ったいだいっ!!!!
30:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>29媚ビーやめろwww
31:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
にしても、これで一勝一敗…決着は来年だな
32:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
バトル漫画の王道展開やな
33:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
見物ですねぇ…というかあの娘の魔法がエミリア様を思い出させますね
34:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
氷の女の子、かぁ…チルノちゃんも大きくなったらああなるのかしらね
35:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
イッチよ。問題は解決しないでいいのか?
36:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
そうか…この大会で兵器の実験があるのか
37:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
>>35今来てるミッションが最終日に発生するそうなので今は問題ないです。というかこっちもこっちで屋台出して稼がんといかんので。屋台というかホットドッグとかハンバーガーとかのキッチンカーですね。ほい
【テーブルに乗ったハンバーガーセットの画像】
38:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
うわ~、美味そう。昼飯ハンバーガーにする?
39:祭屋縁太郎 ID:10nNBrA6Bo86
>>38おっ!いいな!!
40:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
昼飯の話は余所でしてくれ
41:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
俺はアレだな。淡路島の淡路牛バーガーが一番印象に残ってるな。前世で日帰り淡路島グルメツアーを家族でしたことがある
42:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
>>41天国じゃんか~うわ~、今度行こっと
43:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
じゃ俺アローラにパンケーキ食べに行こっかな
44:音速のトレーナー ID:O21saMaN
ちなみに今メンバーが俺が作ったパンケーキもちゃもちゃ食べてる。あああああ!!天使!!
45:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
>>44 取り敢えずコイツはほっとくで
46:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
そうですね
47:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
あ、お客さん来たので失礼します
48:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
がんば~
49:音速のトレーナー ID:O21saMaN
そんでもうマヤノとウララの天真爛漫コンビがハムスターみたいにもちもちほっぺた膨らませてパンケーキ頬張ってるのがもうお持ち帰りしちゃいそうなぐらい可愛いのよ!!
50:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>49通報しといた
「ライト~!」
「お、リーナ…と、深雪ちゃん?」
頼斗がキッチンカーで下拵えをしていると、リーナが手を振りながら歩いてきた。後ろには深雪と達也、そして水波もいる。
「何食べる?」
「ハンバーガーと…ナゲット!バーベキュー!」
「はいはい。二人は?」
「自分はハンバーガーだけで」
「私もそうします」
「私も達也兄様と深雪姉様と同じものを」
「了解。座って待っててね…!」
そうして四人が近くのテーブルに座っていると、彼らの方に近づいてくる人影が来たのにその場の全員が気づく。そして人影の顔を見た頼斗は思わず声を出した。
「光宣君!!」
「頼斗さん!ご無沙汰してます」
「いーよいーよ!座って座って。何にする?」
「じゃあ…ハンバーガーと…あとお茶を」
「ちょい待っててな。達也君たちと話でもしといてくれ」
現れた人影…九島烈の孫である九島光宣は近くの椅子に座り、達也たちに挨拶をした。
「初めまして、九島光宣です。リーナさんは前に会いましたよね」
「久しぶりね、ミノル」
「…リーナ。閣下の孫の知り合いということは…やはり君は九島閣下の弟の」
「あ…」
「………えっと…僕何か不味いことを?」
思わず口を押さえたリーナに対し、光宣は少しオロオロしてしまっていた。それを仲裁したのはハンバーガーを乗せたトレイを両手に持ってきた頼斗だった。
「はいはいそこまで。リーナはもうちょい気をつけてな。今ここにいるのが達也君たちだからよかったけど」
「ゴメン…」
「頼斗さん」
「…リーナにもちょっと色々事情があってね……あまり根掘り葉掘り聞かないでくれると助かる。少なくとも達也君が想像してる斜め上ぐらいの理由だから」
「…いえ、こちらもデリカシーなくすみません」
「わかってくれればいいよ。はいハンバーガー」
頼斗がそう言ったことで、五人はひとまず昼食を摂ることにした。そうして五人が三分の一ほどハンバーガーを食べると、会場の方から更に人影が近づいてきた。一高のものとは違うその紅色の制服は、三高のものだった。
「あら、司波さんに華貫さん…と、閣下のお孫さんですね。初めまして、一色愛梨です」
「…こんにちは」
「九島光宣です。よろしくお願いします」
「あら、ハンバーガー…?すみません。私たちも同じものを頂けるかしら?」
「ハンバーガー三つ?ちょっと待っててね」
達也たちが食べていたハンバーガーを見て、愛梨は後ろにいる二人…十七夜栞と四十九院沓子の分のハンバーガーを頼斗に注文する。それを聞いた頼斗がいそいそと準備をしていると、三人の内の一人…四十九院沓子が頼斗の近くに寄り、その顔をじっと見つめる。ハンバーガーを用意し終えた頼斗はしばらく自分を見つめる沓子の顔を見返していたが、とうとう頼斗は話しかけた。
「………何か?」
「…いや、お主の声が
『!!?』
沓子が放った一言に周囲の空気が一瞬で大きく二種類に変わった。一つは達也たち頼斗の正体を知っている者たちの「マズい」という動揺と焦燥の空気。もう一方は愛梨たち三高女子たちの「まさか」という動揺と驚愕の空気だ。
「なんですって!!?」
「確証はない。なんとなくじゃが…どうも初めて聞いた声ではない気がするのじゃ」
「………」
頼斗は腕組みをし、頭ごと身体をぐ~っと傾けると…やがて身体を真っ直ぐに伸ばして口を開けた。
「いや~、少なくとも
「………そうじゃったか。失礼したの。さっきのは独り言だとでも思ってくれ。ほれ愛梨、栞。これ以上迷惑かけるわけにもいかんじゃろ。行くぞ」
「…わかったわ。それでは、私たちはこれで」
沓子は頼斗にお代のマネーカードを渡し、自分たちのハンバーガーを持って再び会場の方へと向かい…彼らの目が届かないところまで来ると顔を合わせて話し始めた。
「………それで沓子。さっきのは本当?」
「さっきも言ったが、確証はない。が…少し状況証拠を考えて、の」
「状況証拠…?」
沓子の言葉に栞は頭に疑問符を浮かべる。愛梨も同じようなので、沓子は二人に説明を始めた。
「まず儂らが知る限り、仮面ライダーが最初に現れたのは去年に金沢で…そして九校戦会場で二度、更に論文コンペ会場、加えて八王子市内の公園にて二人のライダーが戦う映像を愛梨は七草から提供して貰った…ここまではよいな?」
「ええ」
「じゃが、先ほど一高の光井選手から聞いた話では…どうやら去年の四月末、一高での侵入者騒動の際、仮面ライダーが現れたそうなのじゃ」
「…本当なの?」
「光井選手の話が正しければ、じゃがな。そしてこれらの殆どに共通するのは、魔法科高校…より具体的には一高に関連する場所で仮面ライダーは出没しておる。つまり…」
「………仮面ライダーは一高の関係者?」
「というのが儂の推理じゃ。無論、憶測の域を出ないがの…む、意外と美味いの、これ」
「………」
モグモグとハンバーガーを食べる沓子を尻目に、愛梨はここまで歩いてきた道を振り返る。
「(………気のせい…でしょうね)」
自身の直感をそう結論づけた愛梨は、三高の会議室へと向かう二人の友人の後を追っていった。
さて、いかがでしたか?
次回から頼斗が変身…すると思います。多分。
そして沓子の直感、大当たり…あぶね(棒読み)
アンケートは次回で結果発表~~!(某ダウ○タウ○の片割れ風)
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.36
さぁ、今回はアンケート結果の発表です!
…と言いたかったのですが、すみません。作者の勘違いでアンケート結果発表は競技の後になりそうです。
ほんっとうにすみません_| ̄|●
というわけで、今回は色々な伏線の回収+、漸くの頼斗の変身を行いたいと思います。
そのため、新人戦などは結構飛ばし飛ばしというかもはや結果報告+ちょっとα程度なので、そこはご勘弁を。
更に今回想定しているストーリー上、本来ならば男女別に時間をズラして開催されるスティープルチェース・クロスカントリーはスタート地点とゴール地点を男女共通にし、コースを男女別に分けた上で同時スタートとなっております。
というわけで、どうぞ。
あ、事前にスレNo.30をよ~~~~く見直しておくことを推奨します。かなり分かりにくいところにしれっと伏線張ってるので。
今年の九校戦は序盤こそ少しスロースタートだったものの、深雪とリーナによるワンツーフィニッシュのお陰で他の選手たちのやる気に火が付いたのか、そこからメキメキと快進撃を続けた。
四日目の一高の成績はアイス・ピラーズ・ブレイク男子ソロ三位、女子ソロ一位。シールド・ダウン男子、女子共にソロで一位。
五日目、新人戦一日目のロアー・アンド・ガンナーは男女共に一位。
新人戦二日目のシールド・ダウンは男子が三位に終わったが、女子が見事に優勝。
更に三日目にはアイス・ピラーズ・ブレイクで同じく男子が三位、女子が優勝。ちなみに男子は運悪く準決勝で光宣と当たってしまい、開始から二秒足らずで瞬殺されて他のメンバーから同情の目を向けられていた。
ここまで来ると金メダルラッシュどころの騒ぎではなくなっているようにすら感じられる。
事実、一高のメンバーたちはここまでの優勝ラッシュでこのままいける、と思われたが…四日目と五日目に意外な事態が起きた。
四日目の女子ミラージ・バットと五日目、新人戦最終日の男子モノリス・コードで去年まで最下位争いをしていた四高が一位を奪い取ったのだ。その選手は女子が『黒羽亜夜子』、男子が『黒羽文弥』、どうやら姉弟のようらしい。ちなみに頼斗が達也たちに確認したところ、やはり四葉の縁者だった。これには頼斗もそりゃそうかと納得するしかなかった。
だが、新人戦は一高が総合優勝。
更に九校戦九日目、本戦ミラージ・バットでも一高がワンツーフィニッシュを決め、十日目のモノリス・コードも準優勝したことで、今年の九校戦もなんとか乗り切れそうだと一高の選手たちは安堵していた。
しかし、そんな彼らとは対照的に、ここからが自分にとっての勝負どころだと気を引き締める者もいるのは世の常である。
そうして運命の日、九校戦最終日が来た。
51:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
というわけで、ミッション行ってきます
52:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
頑張れよ!
53:音速のトレーナー ID:O21saMaN
てか大分面倒じゃね?
54:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
新兵器…それもヤバいやつだって聞きましたけど
55:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
というか問題は競技後だ。選手たちが異変に気づかないとは限らないだろ?
56:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
はい。つまりは『選手たちを足止めしつつ強烈なインパクトを残して、且つ兵器の破壊』をしないといけないわけです
57:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>56無理ゲーじゃね?
58:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
それこそ最低でももう一人は人員が必要だぞ?
59:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
あのクソジオウはもう特典回収されたし…………いやホンマにどないするんや?
60:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
確かに…そこが疑問ですね
61:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
それに関してはもう解決してますよ
62:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
ん?
63:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
>>62Do you cote?
64:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
いや~、本人も最近腕が鈍ってるかもって言ってたもので、店を一旦閉めてまで来てくれました
65:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
!!!!!?????
66:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
は?
67:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
え?え!?
68:音速のトレーナー ID:O21saMaN
えっちょマジでどういうこと?
69:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
あ、そろそろ準備しないとダメなので
70:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>69あおい待て!!
71:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
爆弾置くだけ置いていくな!!
72:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
オーマニキ!何か知ってるか!?
73:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
………………
74:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
>>73知っとる!コイツ絶対なんか知っとる!!
75:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
吐けこのヤロー!!
スティープルチェース・クロスカントリー。
今年の九校戦最終種目にして、最難関。
そんな戦いの火蓋が切られる、その直前にそれは起きた。
選手たちが集まるスタート地点に突然、ホログラムの映像が映し出され、それを見た選手たちは一気にざわめいた。
映像に映っていたのが、九島烈だったからだ。
『生徒諸君。まずは今回の唐突な九校戦種目変更について、九島家を代表して謝罪させて貰う』
そう言って深々と頭を下げた烈に、選手たちは更に困惑して周りと話し始めた。数秒間、じっくりと頭を下げていた烈は頭を上げ、話を続ける。
『今回の種目変更、特にこのスティープルチェース・クロスカントリーに関しては軍事演習と思われても仕方ない。しかし、君たちにとって本来九校戦は鎬を削る場であると共に唯一無二の思い出を創る場でもある。そこで今回、九校戦の開催委員会と交渉し、ちょっとしたゲームの要素を盛り込んだ。今からその内容を説明したいと思う』
ざわめく選手たちの前に説明の映像が投影され、その映像に沿って烈は説明を続けた。
『コースの1キロ地点から3キロ地点にかけて、『お邪魔虫』が出現するようになっている。奴らは君たちにそれなりの妨害行為をしてくるが、酷くても精々軽い擦り傷程度なので、そこは心配しなくてもいい。奴らに関してはどれだけ強力な攻撃をしてもルール違反にはならない。ただし、このお邪魔虫はどれだけ倒してもタイムにボーナスが付くようなことはない。即ち、ただ単純に君たちを妨害するだけのお邪魔虫というわけだ』
『…加えて、そのお邪魔虫の中に一体だけ、所謂『特別キャラ』が出現する。特別キャラはお邪魔虫の纏め役のような存在だが、これはお邪魔虫と違って攻撃にはモノリス・コードと同レベルの攻撃制限をかける。今回のスティープルチェース・クロスカントリーのコースは男子と女子で別れているが、この特別キャラはそのエリアの縛りに関係なくエリアのどこかに出現するようになっている。そして…その特別キャラを倒した選手の高校には、ゴール順位のポイントとは別にボーナス得点として『300ポイント』が与えられる』
「「「「「!!!」」」」」
烈のその言葉で、周りのざわめきは一気に大きくなった。現在一高と三高のポイント差は120。十分に逆転が狙える位置にあるのだから。
『ただし、この300ポイントは現在一位である一高が男女共に一位を取ると意味が無くなってしまうので、くれぐれも特別キャラに固執はしないように。それでは、今年の九校戦最終種目、楽しんでくれたまえ』
ホログラムが消えると、選手たちはすぐさま同じ高校同士で固まった。特別キャラを倒せば逆転できると意気込む者もいれば、敢えて特別キャラを無視してると思わせつつ、弱ったところを倒せば良いのではと考える者、そのまま五分程話したところで、開始を示すランプが点灯し始める。選手たちは慌ててスタートの用意をし…
九校戦、最終種目が始まった。
同時刻、女子エリア1キロ地点。
そこにはいつもの白狐の面を被った男…頼斗がいた。
と、遠くから音が聞こえる。どうやら種目が始まったようだ。ある程度待てば、この辺りに選手たちが来るだろう。
しかし、頼斗はスタート地点とはまったく違う方向を見上げてポツリと呟いた。
「…頼むぜ………
「…達也君」
「はい。恐らくあれが『パラサイドール』です」
顔の上部のみを覆うマスクを着けた男…頼斗の実の父親である華貫嶺平の質問に、新型のムーバル・スーツに身を包んだ達也は肯定を返す。どうやら、目の前にいる女性型のロボットが例のパラサイドールのようだ。
「………ふぅ…さて。息子や
大きく深呼吸した嶺平が腰に装置…デストリームドライバーを装着し、スタンプ…ヘラクレスバイスタンプのアクティベートノックを押して起動、デストリームドライバーの上部…バイスタンプパッドに押印すると、嶺平の正面に警告表示が出現する。そして嶺平はバイスタンプを両手で掴み、強く宣言した。
嶺平がバイスタンプをデストリームドライバーの液晶…オーインジェクターに押印すると、背中から三対の羽が生え、嶺平の身体に吸収された。すると、ドライバーを中心に青い昆虫の蛹のようなアーマー…ゲノマッスルで構成された蛹がガチャガチャと嶺平を包む。更にその蛹を突き破るように出現した、先端が鋭く尖った三対の昆虫の脚…ヘラクローが蛹を瞬時に砕いていった。そして蛹を完全に砕くと、ヘラクローは変身した嶺平の肩にセットされ、嶺平は『仮面ライダーデストリーム:ヘラクレスゲノム』に変身した。
「…しかし、貴方も仮面ライダーだったとは…」
「意外だったかい?というか、私も戦えなかったらあんな簡単に頼斗が店を任せないと思うけど…っと、どうやらお話をする暇もくれないようだ、ッ!」
嶺平が達也と話している間に襲いかかってきたパラサイドールに嶺平がカウンターのパンチを入れたことで、二人とパラサイドールたちとの戦闘が開始された。
スタートしてから五分程経った頃、千代田はトラップ…泥沼の中に仕掛けられていた紐に足を取られ、顔面から泥沼にダイブするという女性としては屈辱とも言える罠にかかり、自身の全身に付いた泥を地面ごと魔法で吹き飛ばしながら叫んだ。
「…ミユキ。行くわよ」
「ええ…!?」
その様子に半ば呆れていたリーナと深雪が千代田を抜いて先へ進もうとした時、
『ーーー!!』
『ーー!』
「何、コレ…!?」
突然、人のような身体にオレンジ色の頭を持つ何かが左右の茂みから大量に出現した。手にはなぜか刺股やらフライパンやら鉄パイプやらが握られている。何かはそのまま深雪たちの進行方向を塞ぐように各々の得物を構える。その様子はさながら、人力バリケードのようだ。
「何よコイツら…邪魔ッ!!!」
泥沼トラップから復帰した千代田は、問答無用とばかりに魔法で何かを吹き飛ばす。最前列にいた何かは千代田の魔法で吹き飛ばされ、地面に叩きつけられ…爆散した。
「!?」
「ちょっ、千代田先輩!!やり過ぎですって!」
「あ…」
自分が何をしてしまったかを理解し、千代田は顔を青ざめる。
しかし、異変に気づいたのはリーナだった。
「…!ちょっと待って!様子がおかしい!!」
リーナが指さした先を見ると、爆散した何かから微生物のような何かが周囲に飛び散り、やがて爆散した何かに向かって集合していく。そして微光が辺りに散らされ…爆散した筈の何かは復活していた。
後ろにいた女子選手…里見スバルや光井ほのかたちの悲鳴を無視し、何かはまるで頭を探すように手探りでフラフラ歩く。
『ーーー!』
『ーー?ーーーーー!!』
『ー、ー!』
『ーー!』
と、何かの一体が足元に再生していた頭を持って頭無しの何かの手に持たせる。頭無しの何かは自身の頭を首まで持っていき、ヘルメットのように装着させ、軽く左右に捻って固定する。完全に復活した何かは頭を拾って貰った者と拾った者同士で仲良くハイタッチしている始末だった。
「………一体、何なのアレ………!!」
『『『『!!』』』』
いきなり現れた何かにリーナが戸惑っていると、何かたちの更に奥の茂みから人影が現れたのに気づいた。同時に何かたちは先ほどまでのふざけた挙動とは打って変わって、まるで統率された軍隊のように人影の方を向き、片膝を折って跪いた。
そして、その場にいた面々の一部…リーナと深雪、ほのかと英美に加え、ほのかたちを追ってきた雫が言葉を失った。
「嘘、でしょ…!?」
「まさか…」
「…皆どうしたの?アイツがどうかした?」
「………」
動揺するリーナたちを前に、人影はマゼンタのレバー…アクチュエーションレバーが特徴的な黄緑色の装置…ゲーマドライバーを腰に装着し、ダイヤル…アクチュエーションダイヤルが付いた紅色のゲームカセット…ガシャットギアデュアルβを取り出し、ダイヤルを回す。
「な、何これ!?鎧!?」
人影がダイヤルを回すと、ゲーム画面が展開され、黒く禍々しい顔のような鎧…ファンタジーゲーマが出現し、赤黒いオーラを出しながら浮遊し始める。鎧はまるで突然起きた出来事に戸惑う千代田たちから人影を守るように周囲を飛び回る。そして人影はガシャットギアデュアルβを高く掲げて言い放った。
人影がガシャットギアデュアルβをゲーマドライバーに装填し、アクチュエーションレバーを勢いよく開ける。すると、人影の周囲にアイコンが複数展開され、人影はその中の一つを叩く。アイコンが人影を包み、一瞬水色を基調とした騎士の姿に変わったと思った次の瞬間、浮遊していたファンタジーゲーマが人影に覆い被さり、黒いマント…ウォーフェアマントを展開しながら人影を守る鎧…ダークロードキュイラスとなった。こうして人影は『仮面ライダーブレイブ:ファンタジーゲーマーレベル50』に変身した。手には炎のような刀身を持つ剣…ガシャコンソードが握られている。
両手をオペをする外科医のように掲げ、人影は無機質な声でそう言った。
さて、いかがでしたか?
イッチの父親、まさかの転生者だった!?
ちなみに、ちゃんとスレNo.30でオーマニキがさらっと存在をほのめかしています。ていうか頼斗が転生者であることを知らないと人間あんな図太くならないと思いますけどね(※あくまで個人的意見です。)
そして頼斗はタドルファンタジー!ちなみにエグゼイドシリーズで主が好きなライダー1位がパラドクス、2位がファンタジーで、3位がギリギリチャンバラです。
嶺平の特典や経緯などに関しては次回でちゃんと説明するのでご安心を。
そして高評価が…あと少しでオレンジになってしまう!(震え声)
ヤバい…!
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.37
どうも皆さん、ジュークです。
(  ̄▽ ̄)←ふー帰宅。さて、小説の続きを…
↓
評価:7,99(オレンジ)
↓
( ・ω・)ん?
↓
評価:7,99(オレンジ)
↓
( ・ω・)ん??
↓
評価:7,99(オレンジ)
↓
(;´゚д゚`)
↓
((( ;゚Д゚)))
↓
_| ̄|●<………せめて…あと0,01…!
大体こんな感じの流れがあったことでモチベーションが一気に低下したけど気合いでどうにかして(どうかしてしまったとも言う)次第です。
※詰め込んだ結果、嶺平の設定がだいぶ重くなっております。ご注意ください
76:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
転生してから1番か2番ぐらい困惑してる
77:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>76に同じく
78:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
イッチの父親まで仮面ライダーだったとは…
79:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
俺も一応前にバグスター渡しに行った時に聞かされたけどビックリしたわ。祭我の特典知った時ぐらいには
80:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
そこまでの…レベルか、うん
81:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
てかなんで言わなかったんだよオーマニキ
82:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
彼奴自身が望んでいないんだ、当然だろう
83:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
>>82どういうこった?
84:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
まず最初に言っておく。奴は二度目の転生だ
85:音速のトレーナー ID:O21saMaN
は!?!?
86:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>84おいこの魔王また爆弾投下しやがったぞ
87:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
あの、理解が全然追いつかないんですが
88:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
奴の最初の転生先だが…これを言えば皆もわかるだろう。『ありふれた職業で世界最強』と。奴は元々妻子のいる男性教師だったが、通学していた子供たちを警察から逃走するバイクから守る為にその身を犠牲にし、その世界に主人公のいるクラスの副担任として転生した。そして…創造神とは名ばかりの邪神、エヒトに敗北した。いや…より具体的には、精神が錯乱した天之川という男の手によって、な
89:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
………は?
90:音速のトレーナー ID:O21saMaN
何、それ…
91:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
奴も辛かったろう。奴の手遅れなまでに自己中心的な性格を戦いの時ですら矯正しようと努力していた。主人公である南雲ハジメを助けるために奈落に墜ちても、行った先で主人公の心が壊れかけていても、生徒の一人が魔族に唆されていても、決して奴はめげなかった。しかし、最後まで奴の望みは叶わなかった。手遅れなまでの自尊心を持った奴の…天之川の心を治すことだけは叶わず、夢半ばで力尽きてしまったのだ。再び天界の神の下へ来た時、奴の心は満身創痍だった。そして暗い声でこう言ったそうだ。
「どこか別の世界で、ひっそりと生きたい」と。そしてまだ原作どころかイッチが解決した大漢の事件から15年も前の『魔法科高校の劣等生の世界』に飛ばされ、一度目の転生特典であり、今の世界に引き継がれた『父親系ライダー』の力すら一度も使わず、細々と生きてきた
92:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
…嘘、でしょ…!?
93:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
そんな…そんな理不尽が存在すんのか!?いくらなんでもあんまりやろ!!
94:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
おいおい…そんな話は聞いてねぇぞ…!
95:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
…そ、その世界って、今、どうなって…?
96:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
>>95今は彼奴が殺された1分後にその世界を統括する神が異変に気づき、時を止めている。もし本人が望むなら、そこからやり直させたい、とな。その鍵を握るのがイッチだ
97:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
は?
98:音速のトレーナー ID:O21saMaN
おいオーマニキ、説明しろ。どういうことだ?
99:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
元々奴がいた世界に再び奴を戻すのか否かに関して、天界ではほぼ満場一致で可決された。奴の魂は模範的なまでに透き通っていた善人のそれだ。それがあのような悲劇的な死を遂げるのはあんまりだというのが主な意見だ。無論最初は異例中の異例だけに反対する者もいたが、ある条件を認めることで賛成に転じた
100:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
『彼奴本人が、最初に転生した世界に対して解決の意を示すこと』…そして、イッチが彼奴のいる世界に転生した。彼奴のメンタルケアの一環、というのがイッチがあの世界に飛ばされた主な理由だったが…今ではあの通り、無事に己の心を乗り越えたようだ
101:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
…ということは、つまり…
102:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
イッチの父親が、自分が最初に転生したありふれの世界で決着をつける、と?
103:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
無論、奴の意思が最優先だがな
104:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
…俺だったら嫌だな。紛いなりにも自分の生徒に殺されたなんてトラウマ、思い出したくもない
105:音速のトレーナー ID:O21saMaN
俺もだ。生徒にそんなことされるだなんて…
106:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
…それでも、結局は向き合わねば何も変わらない
107:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
そして、そうするかどうかを決めるのは…本人だ
108:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
うむ、その通りだ
109:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
にしてもさ…イッチはこのこと、知ってるの?
110:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
以前…私が話した。具体的には奴が自宅で謹慎していた時だがな。それ以降、奴が父親と最初に転生した世界の話はしていないそうだ
111:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
おそらく、イッチ君なりに心配してるのよね。…でも、彼は乗り越えようとしている
112:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
…なんていうか、凄いですね
113:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
ああ。同じ人間なのか?アイツら
114:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
>>113お前は誰とも違ぇよ筋肉バカ
115:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>114お前も誰とも違ぇよ刀剣バカ
116:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>115お前も同じく違ぇよ鉄道バカ
117:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>116お前だって違ぇよ名乗りバカ
118:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>117お前も違ぇよ妹系ウマ娘バカ
119:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
>>118お前も違ぇよ飛行タイプバカ
120:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>119お前だって違ぇよエボルバカ
121:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
やれやれだぜ…
122:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
さっきのどシリアスな雰囲気返してくださいよ…
123:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
まったくコイツらは…
124:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
まぁでも、思い詰めるよりは良いんじゃない?
125:大魔道師ハンターマホロア ID:mAGi91tA2Ra
>>124に同じくだヨォ。っと、今は観戦しなきゃ
「はあぁっ!!」
『~~~!!?』
嶺平はバイスタンプ…クロコダイルバイスタンプのアクティベートノックを押し、デストリームドライバーのユニット…ストリームノックを両手で押し込み、バイスタンプをバイスタンプパッド、オーインジェクターと続けて押印する。すると、嶺平の左手に鰐の頭部のようなユニット…クロコウィザーローリングが展開され、パラサイドールを掴む。そのままクロコウィザーローリングを高速回転させ、パラサイドールは近くの木に叩きつけられた。そのままジタバタとパラサイドールは踠くが、よほど力が強いのか、中々剥がせない。そのまま嶺平は近くにいた達也に話しかける。
「そういえば達也君。パラサイトって…
「はい」
「……霊子は本来、魔法師が魔法を使った時に、『本人』と『事象改変された物体』の周囲にほんの微量、魔法師本人もなんとなく『感じられる程度』、集まる、と…」
「…それが何か?」
「いやさ、本来この世界ではその程度しか集まることのない霊子情報体を維持するには、何かタネがあるんじゃないかと思ってね。そうだな…何か
「!!!」
嶺平の言葉を聞いた達也は、ハッとしてパラサイドールの中に自身の異能である『
「(これか!!)」
そして達也は『
その直後、パラサイトの中の
この世界に留まる為の『核』を失った
「………知っていたんですか?」
「いいや。強いて言えば、『
実際は人生というか、
さて、いかがでしたか?
嶺平の特典である『父親系ライダー』ですが
『公式設定において父親に設定されている人物、もしくは本編または劇場版などで子か孫の存在が確認されている人物が変身する仮面ライダーに変身できる』というものです。
でもこれだと電王やらゼロノスやらイクサやらダークキバやらドライブやらクロノスやら滅やらベイルやらデストリームやら…色々と頼斗と被ってしまうんですよね…そこがまた家族っぽくて個人的にいいんですけど。
嶺平…すまん…セリフと転生特典的に元太(純平)を思い出してしまったんや…許せ…()
ちなみにちゃんと解決はさせてあげる予定です。
次回は頼斗サイドでスタートします。
嶺平の前世はダークサイドだけどな!
(※Light(頼斗)サイドとDark(暗黒)サイド)
はいっ!或斗じゃ~ないとっ!!
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.38『戦いのDUAL FACE』
祝!評価赤ゲージ復活&☆9評価黄ゲージ到達&感想500件突破!
いや多いわ!色々と多いわ!ありがたいけど!!
というわけで!どうぞ!!
「なんで…!?」
「まさか…あれが閣下が言ってた特別キャラ?」
三者三様の反応を見せるリーナたち一高の選手たちに、特別キャラ…『仮面ライダーブレイブ:ファンタジーゲーマーレベル50』に変身した頼斗は無言でウォーフェアマントをはためかせて応える。はためいたウォーフェアマントから赤黒い煙が周囲に広がると、煙が集束して数体のバグスターが現れた。
「………やれ」
『『『ーーー!!』』』
そのまま頼斗が右手に握ったガシャコンソードをリーナたちへ軍配の如く突きつけると、バグスターたちは隊列を組んでリーナたちに襲いかかった。
「なっ!?この…うひゃっ!!?」
千代田がCADを操作する前に、バグスターたちは各々の得物を投げ捨て…千代田を六体で抱え上げた。
「うゎーっ!?ちょーっ!?このー!放せー!」
「は?おいちょま…」
そのままバグスターたちは千代田を上に放り投げてキャッチ…つまり胴上げを繰り返しながら行進していく。思わず頼斗は制止を呼びかけようとしたが、時既に遅く………千代田はバグスターによってバシャンと音を立てながら泥沼に再度放り込まれた。
「あ…」
「………」
リーナと深雪の二人が頼斗の方を見ると…
「………誰がそこまでやれっつったよ…」
…頭を左手で押さえながら俯いていた。どうやらそこまでするとは思っていなかったらしい。
「………いい加減に~~…」
そして千代田は怒髪天を突く勢いの魔法と怒りで泥沼ごとバグスターたちを吹き飛ばした。顔はどこぞのぶちギレヒーロー候補高校生の如くつり上がっており、誰がどう見てもカンカンに怒っている。
「もうこの際失格になろうとどうでもいいわ!!アンタだけは絶ッッッ対にぶちのめすッ!!!」
「………」
頼斗は無言でガシャコンソードを冷凍モードに切り替え、竜の頭を象った黄のゲームカセット…ドラゴナイトハンターZのガシャットを取り出した。
「「「「きゃあぁぁぁ!!??」」」」
頼斗がガシャコンソードを掲げると、黒いドラゴンのようなエネルギー体が出現し、雄叫びを上げる。そのまま頼斗がガシャコンソードを振るうと、それに連動してエネルギー体がリーナたちの正面の地面に衝突し、大きな土煙を巻き上げる。思わずリーナたちは顔を手で守ったが、土煙が晴れた時には既に頼斗の姿はどこにもなかった。
「………後でお説教しないと…」
その間、リーナの目には怒りが宿っていた。
「!!?」
男子用のコースへ移動している時、頼斗は不意に背後に恐ろしい何かを感じてブルリと身を震わせた。思わず後ろをチラリと見るが、誰か…主に千代田などが追ってくる様子はなかった。
「…考え過ぎだよ、な…?」
競技後、部屋に戻ろうとしたらその前で待ち構えていたリーナと深雪に詰め寄られるまで、あと四時間。
「はぁ…ハァ…ジョージ。他の選手たちは…?」
「…今はいないみたいだけど…悠長にしてたらいつでも抜かれかねない。少し息を整えたら、また進もう」
一方、男子コースでは将暉と吉祥寺の二人がコース内を進んでいた。幹比古ら一高の選手も必死に追いかけてはいるが、やはりこの二人はそれほどに強いということだろう。
そうして後ろを見て、他の選手が追いついていないことに二人が安堵した時だった。
「!何だ!!?」
「え!?」
突然、振り向いていた二人のすぐ後ろの茂みから、迷彩柄の軍隊の戦闘服に身を包んだ奇っ怪なオレンジ色の頭の集団が現れた。そして一切の躊躇いなく、得物であるアサルトライフルを将暉たちに向けて引金に指を掛ける。
「ッ!ジョージ!!」
「わっ!?将暉!!?」
とっさに将暉が吉祥寺を押し飛ばしたのと同時に、アサルトライフルが火を吹き…
「あだだだだだだだだだだ!!!??」
…大量の茶色い何かが将暉に命中した。
「将暉!?将暉!!しっかり…………あれ?」
「痛て………ん?」
吉祥寺は将暉を抱き上げて軽く揺さぶる。将暉はすぐに目を開け、身体をあちこちまさぐる。そして、身体に弾丸が貫通した痕などが無いとわかった将暉の目は、地面に散らばった大量の何かに留まった。
「これは………?」
将暉が拾い上げた物は…
「「…………………………………………え?」」
二人が揃って間抜けな声を出したのとほぼ同時に、再びオレンジ頭の何かは構えたアサルトライフルから大量のコルク弾を二人に向けて放った。
「「あだだだだだだだだ!!?」」
「痛っちょ、何なんだアイツら!?」
「多分あれが閣下が言ってたお邪魔虫痛っ!?」
ダメージはそこまで無いものの、高速で飛んでくるコルク弾のせいでまともに前を向けない二人だったが、突然コルクの弾幕が止んだために漸く改めてお邪魔虫…迷彩柄の戦闘服を着たバグスターたちに目を向ける。と、その奥の茂みから今度は人影が出てきた。その人影を見るや否や、バグスターたちは一斉に直立して敬礼する。人影は、まるで魔王と騎士を足して2で割ったような姿をしており、腰には黄緑にマゼンタ色のレバーという不釣り合いなカラーリングの装置を着けていた。
「………アイツは一体…」
「…!将暉!アイツが特別キャラだ!!」
「何!?じゃあコイツを倒せば優勝は……!?」
俺たちのものだ。そう将暉が言おうとした直後、人影…頼斗は装置…ゲーマドライバーのレバーを閉じてガシャットギアデュアルβを引き抜き、アクチュエーションダイヤルを90度ずつ二回、180度回した。
頼斗がアクチュエーションダイヤルを回すと、ゲーム画面が現れ、そこから戦艦…シミュレーションゲーマが出現する。そして頼斗はガシャットギアデュアルβを将暉たちにまるで拳銃のように向けて言い放った。
ガシャットギアデュアルβを再度ゲーマドライバーに装填してアクチュエーションレバーを開けると、シミュレーションゲーマが三つに分解されて各々が胴体と両腕に装着された。胴体に装着されたパーツは強固な装甲…バトルシップアーマーとなり、両腕に装着されたシミュレーションゲーマの前面部は、主砲…オーバーブラストキャノンとなった。こうして頼斗は『仮面ライダースナイプ:シミュレーションゲーマーレベル50』に変身した。
その言葉の直後に、頼斗は肩の大砲…スクランブルガンユニットや両腕のオーバーブラストキャノンからエネルギー弾を二人の足元目掛けて連射した。
「「うわああああ!!?」」
「くっ…そっちがその気なら!!」
将暉は悪態を吐きながらもCADを操作し、頼斗の周囲に魔法式を展開する。そしてそこから空気の塊…『偏位開放』を頼斗に向けて立て続けに放った。地面に攻撃されて焦っていたのか、その威力は去年達也に使ったレベルの火力になってしまっている。
「ま、将暉!特別キャラへの攻撃はモノリスと同レベルまでって…!」
「!?しまっ………!いやジョージ!違う!!」
将暉は一瞬、また去年と同じ失態を犯してしまったと思ったが、瞬時にそれは思い過ごしだったと悟る。
「そんな………!?幾らCADのレギュレーションが抑えられてるとはいえ…将暉の魔法を真正面から無傷で耐えるなんて………何なんだあの装甲の堅さ!!?」
「………ジョージ。この特別キャラの正体、何となくだが察しがついた」
「将暉…?」
立ち上がりながらそう言った将暉に、吉祥寺は疑念を抱く。そして将暉は頼斗の方を見ながら口を開いた。
「仮面ライダーって…一色たちが話していた?」
「ああ。なんでも、七草と手を組んで捜索していたそうだが…まさか閣下と繋がりがあったとは…道理で見つからないわけだ。…一つ質問したい。アンタは何者だ?」
将暉の目をじっと見ていた頼斗は、仮面の下ではっきりと言った。
「「………!!」」
仮面越しの威圧感に二人は一瞬息を飲む。そしてその隙を頼斗は見逃さなかった。
頼斗はアクチュエーションレバーを閉じて直ぐ様開け、両腕のオーバーブラストキャノンを合体させる。すると、両肩のスクランブルガンユニットとオーバーブラストキャノンの砲口が二人に向けられ、蒼いエネルギーが蓄積される。そのまま頼斗が少し後ろに押される程の反動と共に全身の砲塔からエネルギー弾が立て続けに何発も放たれ、二人を纏めて吹き飛ばした。
「くそ…なんて威力だ…直撃したらただじゃ済まなかったろうな…」
「…!将暉!後ろ!!」
「!?」
吉祥寺の言葉に反応して将暉が振り向くと…
「「「………………は?」」」
『ーーー!!』
今度は将暉や吉祥寺に加えて頼斗までもが目を疑った。そしてバグスター三体で構成された騎馬に跨がったバグスターが「突撃ー!!」と言ったかのように拳を上げると、バグスターの騎馬(略称『騎馬グスターズ』)が将暉と吉祥寺に突撃してきた。当然成人男性四人分近い質量の突撃に一介の高校生である将暉が耐えられる筈もなく…
「ぐああぁぁーー!!?」
「将暉ーーーーー!!?」
将暉は騎馬グスターズに撥ね飛ばされて木に仕掛けられた網に引っ掛かる。そして頼斗は渾身のツッコミと共に騎馬グスターズに集中砲火を浴びせた。
結局、どの高校も頼斗を倒せないまま、九校戦最終種目は終了となった、と追記しておく。
さて、いかがでしたか?
お待たせしました、次回でアンケート結果発表です!
お楽しみに!
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.39
えー、既に知ってる方もいるかもしれませんが、改めて。
この度、ぬすっとK氏の
【注意】あつまれ!転生者の溜まり場【魔境】とのコラボとして、我らがイッチこと頼斗君らが登場する運びとなりました。
実はお誘いは5月頃には来てたんですよ。
以前もシヨンSXIYON氏からコラボの依頼をいただきましたし、こうしてコラボのお誘いが来ると、改めて多くの方にこの作品を読んで貰ってるんだと感じます。
これからも、フルスロットルでいきますので…
ひとっ走り付き合えよ!
ということで、どうぞ!!
↓ぬすっとK氏のコラボストーリーはこちらから
https://syosetu.org/novel/262558/47.html
あ、今回のストーリーは事前に魔法科高校の劣等生のSSを読んでおかないと分からない要素があるので、そこだけご注意ください。
「あ"~…疲れた………」
スティープルチェース・クロスカントリーが終わり、嶺平からパラサイドールは全て倒したとの知らせを聞いた頼斗は安心感に包まれて部屋に戻ろうとした。が…
「…正直
現在の一高の、間違いなくトップ2の双璧を成すリーナと深雪から
「…ハッ!そうだ、アレの件聞いとかんと…」
126:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
おいコラ耀真テメー何だアレ
127:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
ほよ?
128:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
いきなりどしたイッチ
129:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
どしたじゃねーわ。俺あんなハジケみたいな挙動不審なバグスター注文してねーぞ
130:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
え?いや変な改造とか一切してねーけど?
131:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
>>130選手ってか俺の後輩を胴上げしながら行進して泥沼にブチ込んだり、騎馬組んで選手を撥ね飛ばすのが変な改造ではないと申すかテメー
132:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>131ちょwww
133:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
>>131何だその面白システムwww
134:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
>>131食事中に何話してくれてるんですか…w
135:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
は?そんなのインプットしてねーんだが
136:祭屋縁太郎 ID:10nNBrA6Bo86
おう!楽しんでくれたみてぇだな!!
137:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
>>136テメェの仕業かぁ!!?
138:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
は!?おいちょっと待ってろ………うぅわコイツやりやがった!!イッチに渡すちょうど5分前に変更履歴あるし!!
139:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
そりゃ気づかんわな
140:祭屋縁太郎 ID:10nNBrA6Bo86
胴上げ射的に御輿…祭はこうでなくっちゃなぁ!
141:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
>>140お前ホントふざけんな(゚Д゚)ゴルァ!!
142:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
何してんですか…
143:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
なんか最近おとなしいと思た矢先にこれかいな…
144:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
やれやれだぜ…
145:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>136ナニヲシテイル!?
146:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
>>140オマエ、シバク、イマカラ、シバク
147:祭屋縁太郎 ID:10nNBrA6Bo86
おっと、やり過ぎたか…ハッハッハ!今から逃走祭だぜぇ!!
148:大魔道師ハンターマホロア ID:mAGi91tA2Ra
何してんだろネェ…
149:音速のトレーナー ID:O21saMaN
で、イッチはどうしたのよ
150:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
そのせいで義妹とライバルちゃんにしこたま怒られました…
151:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
あー…
152:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
それは…
153:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
流石に怒るわなそら…
154:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
どっちかというと俺が競技に乱入した件についてなんですけどね
155:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>154あそっち?
156:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcH
で?どうなった?
157:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
>>156回らない方のお寿司+義妹にたっぷり甘えさせることで示談成立しました。金足りるか…?
158:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
あーりゃま…よし、株やる?アークゼロとかゼロワン系統に変身できるなら簡単にガッポガッポだよ?
159:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
それについて一言物申す
160:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>159妖怪縁結びどうなった?
161:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
今ギザギザの石床にブロック太股に乗せて正座させてる。ここまでバカされたんだから流石にバチは当たらんでしょ
162:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>161コッテコテの拷問で草
163:祭屋縁太郎 ID:10nNBrA6Bo86
ハッハッハ!助けてくれ!!
164:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>163絶対満面の笑みなので却下
165:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
>>134それつまりドM…
166:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>165芝生えた
167:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
まそんなことは置いといてよ。相談ニキ。それちょっと違うんだわ
168:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
へ?
169:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
いや、あれはあくまで『人工知能並みの思考回路』を得るってだけで、株価の予測とかとはまた別の部類なんだわ。俺も今事情で怪人に変身できないからわかるんだけど、あれ『人工知能並みの思考回路』じゃなくってガチで『人工知能』使わないと予測できない。相談ニキはそもそも未来見て投資してるし、米花町ニキはスパイダーセンスでダメなとこは直感でわかるわけだから違うけども
170:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>169あーなるほどな。イッチのやつはあくまで人工知能の思考回路の部分だけ取ってるわけだから予測ができるわけじゃない、と
171:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
>>169もっとkwsk
172:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
イッチ→『人工知能並みの思考回路』なので反応速度とかは速いけど演算とかができるわけではない
人工知能→演算とかで株価の予想ができる
173:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
つまり、考える速さは人工知能と同等だが、未来を予測するようなことができるわけではない、と?
174:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
>>173そゆこと
175:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
ちなみにお宅らウン万円懐にあるのさ
176:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
>>175ん~…大体数千億は行った。全部ゲーム世界という名のタンスに預金してあるけどね
177:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
ま俺も大体そのくらいだな。地下のラボにある厚さ50ミリのヴィブラニウム合金製金庫に入れてある
178:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>177ガッチガチで草
179:音速のトレーナー ID:O21saMaN
俺はライスたちのお陰で軽く数十億はあるけど…正直なんかあんな天使たちを使い潰してるような感じでちょっと罪悪感あるんよな…
180:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
自分はお金とかありませんよ。というか使い道が…人間にもなれないから飯代も不要だけど…たまにはおしゃれもしてみたいんだけどなぁ…地獄の炎で汚れとかが全部燃えるから洗濯も要らないけど…風呂も入りたい…けど入ったら入ったでお湯が蒸発してあっという間に浴槽になっちゃう…
181:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
>>180なんかごめん
182:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>180大変なんだな…
183:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>180下手したらイッチよりイッチしてる
184:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
>>183まずイッチするてなんやねん
185:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
未然形:イッチしない
連用形:イッチして
終止形:イッチす
連体形:イッチする
已然形:イッチすれば
命令形:イッチしよ
サ行上二段活用動詞だな
186:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
>>185 古文じゃねーか
187:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
>>185見方によっては気分害する人いるんだから止めなさい。凍結させるわよ?
188:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>187誠に申し訳ありませんでしたあァ!Σorz
189:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
お前ら、あれが典型的な掌ドリル土下座だ
190:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
もうここまで来ると寧ろ同情するわ
191:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
あ、そろそろミッション行ってきますね
192:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>191お前ら、これが典型的な
193:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
どんな内容だ?
194:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
まーた怪人ですよ。それも軍の敷地内。セキュリティどーなってんだか…ドーナツみたいに穴開いてるなって思いましたよ
195:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
気づいたか?セキュリティ『どーなっ』てんだかやって。中々やるな
196:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
>>195高等テクニック過ぎねぇか…?
197:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>196高等学校に通ってるヤツが何言ってんだよ
198:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
なんかダジャレ大会始まってねぇか…?
199:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
夏風邪引きそうなので行ってきまーす
200:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
いってら
「さてと、そろそろ行きますか」
今回使うアイテム、そしていつもの白狐の面を用意し終えた頼斗は、出現させたオーロラカーテンの向こうへ消えた。
行き先は、嶺平が達也と共にパラサイドールを倒した演習林の奥深いエリアだ。
そしてそこでは、ローゼンマギクラフト…CADの世界的大企業の日本支社長、エルンスト=ローゼンから送られた刺客であるリンダ=ヴァールブルクとエマ=ヴァールブルク、そして彼女らのターゲットであるレオと助太刀に来たエリカの戦いがレオとエリカの勝利で幕を降ろす…正にその時だった。
「ふぅ………中々手強かったわね……!?」
「どした………ッ!!」
突然エリカが戦闘態勢を取り、その理由に気づいたレオも切り札である『ジークフリート』を使った反動の空腹感を我慢しながら拳を握った。
そう、リンダとエマ。敗けた筈の二人がフラフラとよろけながらも立ち上がったからだ。そしてその内の片方、エマの両手にはそれぞれ何かのアイテムが握られている。と、エマが握るそれを見たリンダが驚愕の声を上げた。
「待ちなさいエマ!それを使うのはエルンスト様から止められている筈!」
「問題ありません。今ここで………ターゲットを両方とも回収すればね!!!」
そう叫んだエマは、腰に装着した装置…レイドライザーに右手のデバイス…ファイティングジャッカルプログライズキーを装填し、スイッチ…レイドローダーを力強く叩いて叫んだ。
エマがレイドローダーを叩いた直後、レイドライザーからライダモデルを含んだ管がエマを着ているスーツごと包み、弾ける。そして再び現れたエマは、まるでジャッカルを彷彿とさせる異形となっていた。右手には、身長以上の大きさの鎌…テリトリーサイズが握られており、エマは先ほどまでの戦闘の疲労や傷をものともしないかのようにテリトリーサイズを軽々と振り回し、二人に向ける。
「素晴らしいですね…エルンスト様が裏ルートで入手したというコレは………今なら…貴方たちはそこらの羽虫と同等です…よッ!!」
「!?速…ぐぅっ!!?」
「!?こんのぐはっ!!?」
目にも止まらぬ速さで駆け出したエマ…ファイティングジャッカルレイダーのテリトリーサイズによる一撃にギリギリ対応したエリカだったが、勢いを相殺しきれずに木の幹に叩きつけられた。同時にレオは全身に硬化魔法をかけるも、空腹も相まってエマに蹴り飛ばされた。そのままエマはエリカの方へと歩みを進め、テリトリーサイズの刃を首筋に当てる。
「くっ…」
「これでまず、貴女は脱落ですね。取り敢えずその四肢を斬り落としますので…精々良い母体となってください」
そう言って、エマはエリカの両脚へとテリトリーサイズを振り下ろし…
「がッ………!?」
「「!?」」
咄嗟にエリカとレオが、弾丸が飛んできた方を見ると…
「…ファイティングジャッカルレイダーか………ドーパントに比べりゃマシだが、量産されたらと思うとゾッとするのに変わりねぇな」
「なんですか貴方は?折角良い所だったのに…」
「ハッ。女の子の両脚ぶった斬るのが良い所か。野蛮だねぇ。
「………あ"?」
頼斗のその言葉で、エマは標的を完全に頼斗に向けた。今の彼女の頭にあるのは、頼斗を殺すことだけだ。
「どうやら死にたいようですね。いいでしょう。貴方だけは細切れにしてあげます」
「されるかよ。俺はただ、守り続けるだけだ」
そう言った頼斗は、手に持っていたデバイス…ランペイジガトリングプログライズキーの部品…セレクターマガジンを親指で押して回し、キーを抉じ開けようとする。オーマニキによって鍛え上げられた腕力と握力に、プログライズキーの認証装置であるエグザムシリンダーがギチギチと悲鳴を上げ始めた。
その渾身の叫びと共に、キーが展開された。直ぐ様頼斗はそれを腰の銃…エイムズショットライザーに装填し、ベルトと銃を切り離して振りかぶり、ゆっくりと銃口をエマたちに向ける。
そして引金を引く直前、頼斗は強い意志と共に叫んだ。
「なっ!?ぐっ、このッ!!!?」
頼斗が引金を引くと、銃口…ショットライズマズルから十体の動物を象ったライダモデルが放たれ、エマに攻撃し始める。エマはテリトリーサイズを振るって応戦するも、数の暴力により中々攻撃できなかった。そして頼斗がゆっくり歩き始めると、ライダモデルの内、狼のライダモデルが頼斗に気づき、飛びかかると同時に8発の弾丸となった。弾丸は頼斗の身体のあちこちにぶつかって弾け、頼斗を守るアーマーとなって装着される。その直後、残った9体のライダモデルもアーマーとなって次々に頼斗の左半身を覆っていった。そして仕上げに色とりどりのプレート…アビリティボーダーヘアーが頼斗の頭部に埋め込まれることで、完全に頼斗は姿を変えた。
こうして、狼をモチーフとした蒼いライダー…『仮面ライダーランペイジバルカン』に変身した頼斗は、ゆっくりと、しかし強い眼を仮面越しにエマたちへと向けた。
さて、いかがでしたか?
さぁ、投票の結果堂々の1位に輝いたランペイジバルカン君登☆場!!亡のチップによる度々の暴走を克服しての爆誕です!!!
…はい、すまん。遅くなったな…。
だってしょうがないじゃん!!ランペイジバルカンの変身シーンとか作るのクッソ面倒くさかったんだもん!!
まず原作ランペイジバルカンのカラーリング見るじゃん?
で、プログライズキーの色見るじゃん?
特殊フォーム使って各プログライズキーの色に一番合う塩梅の色を探すじゃん?
で、変身音打つじゃん?
フォントは自分の過去作からちょっと拝借して、打つじゃん?
んで一応背景色はランペイジバルカンの右半身モチーフのカラーリングにするじゃん?
クッソ面倒くさかったんだもん!!(二度目)
というわけで掲示板とか諸々を含めた結果のほぼ7000文字、持ってけ!!(アンク風)
そしてリバイス、最終話…
あくまで家族って、悪魔で家族とかけてるのか…
天才か!!?
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.40
バイスお前…最光かよ!!?
そして、ギーツこと浮世英寿へとバトンは渡る…
リバイス…仮面ライダー50周年に相応しい最光の作品でした!!
そして読者様からの感想で、今更ながら我らが主人公、頼斗君が狐面を着けていた=なんか知らん内に未来予知してたことが発覚………一応言っときますけど、速報出るまで知りませんでしたからね???
というわけでスティープルチェース編最終話、どうぞ!!
「ぶっ潰す…?フッ、クククッ……アハハハハ!何を言い出すのかと思えば…あぁくだらない……貴方ごときが私に勝てる確率は…0です」
「そうか。なら俺がそれを1に変えてやるよ」
「………!!」
それ以上言葉は交わさず、エマは再びレイドローダーを強く押し、頼斗はショットライザーに装填されたプログライズキーのセレクターマガジンを一度回し、左手で止める。
「…………ッ!!」
「ふっ!!」
「はああああああ!!!」
エマが駆け出すと同時に頼斗はショットライザーのトリガーを引き、三つのアビリティを放った。アビリティのエフェクトが頼斗の左腕に宿ると同時に、エマのテリトリーサイズによる一撃が正確に頼斗の左肩から右腰を狙っての袈裟斬りの要領で振り下ろされた…
「!?」
「ふんっ!!!」
「ッ~~~~!!?」
「ガッ!?あぁっ!!」
そのまま頼斗は右腕のラリアットでエマのテリトリーサイズをへし折ると同時に遠心力を活かして振り回し、右腕をなぎ払ってエマを吹き飛ばした。そしてエマは起き上がろうとするが、顔を上げた時にはズシンズシンと音を立て、地面に小さなクレーターを作りながら接近した頼斗が、その左足を踵落としのように持ち上げていた。
「オォラァッ!!!」
巨大なマンモスの脚のようなエネルギーと共に振り下ろされた頼斗の足は、その反動でエマを空中に吹き飛ばす程の威力だった。
「はぁっ!!」
「ぅぐっ!!?」
両足でエマを挟み込みながら自身も錐揉み回転するそれは、まさに鮫の狩りを彷彿とさせた。そのまま放り投げられたエマは、近くにいたリンダの側へと転がり倒れる。そしてズシンと着地した頼斗はショットライザーを左手に持ち替え、セレクターマガジンを回転させる。
「はあああああ……!!」
セレクターマガジンを計4回回して頼斗がショットライザーを構えると、10種全てのアビリティが、狼…バレットのアビリティを先端にショットライズマズルの先端に展開され、ショットライザーに吸収されると同時にショットライズマズルが光輝く。そして頼斗が引金を引く直前、背中の翼…アビリティウィングが頼斗を支えるアンカーのように地面に突き刺さった。
「ぐうぅっ…『パンツァー』!!」
放たれた弾丸は、獲物を射程範囲に捉えた狼のようにエマたちに迫る。エマは最後の力を振り絞って硬化魔法を使うも、そんなものは雀の涙だった。
頼斗が放った必殺の一撃によってエマとリンダは揃って吹き飛ばされた。再び倒れ伏した二人は今度こそ気絶し、起き上がる気配は完全にない。
「ん?……うぉっと」
そして空から落ちてきた何かを頼斗はキャッチする。その手元を確認すると、半壊したレイドライザーとプログライズキーが収まっていた。
「回収完了、っと………」
そう言いながらチラリと振り返ると、案の定懐疑心てんこ盛りの目でこちらを見る二人がいた。
「………ねぇ、一つ聞きたいんだけど」
「…このくだり、以前もあったような」
「………………へ?」
頼斗は一瞬、エリカが言ったことが理解できなかった。そして、それを察したようにエリカが続ける。
「前々からなんか妙だな~とは思ってたのよね。何と言うか…荒事に慣れてる感じ?あと声が同じというか、前みたいに声作ってないもん」
「………………………はぁ~~~~…」
やらかした。頼斗は心の中でそう結論づけて、大きなため息を吐いた。
「(これどうなんだ?前みたいに声作らなかった俺が悪いのか、単純にこの娘の洞察力が半端じゃないのか…多分両方だな。いやまぁ?いずれバレるとは思ってたって言うか、時期が来たら真夜さんか烈さん経由で公表する予定だったけどさ…)…取り敢えず、後日キチンと話すから。あと…俺の正体はくれぐれも内密にお願い。今度ケーキご馳走するから、ね?」
「………5個」
「え?」
「ケーキ5個」
「…わかったよ。あ、レオ君も内密にね?」
「え?あ…ウッス」
「それじゃっ!」
そう言い残し、速攻でオーロラカーテンの向こう側へと消えた頼斗を見送った二人だった。
201:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
というわけで、正体バレました…
202:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>201ゴイチと飲んだ酒の酔いが一発で醒めたわ
203:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
>>201何してるんですか…
204:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
しょうがねぇじゃん!声作ってたのバレたんだもん!あとついでに義妹の友達だから比較的よく会ってるんだもん!!
205:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
まぁ…まったく関係ない第三者にバレるよかマシだったんじゃね?
206:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
そろそろ演技も限界ってこともわかったしな
207:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
そうですね。流石にこれ以上大衆…とまではいかなくとも人目のあるところで戦ったら更に正体がバレる
208:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
その辺りはどうすんだ?
209:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
元々時期を見計らって正体を明かすつもりではあったんですけどね…そろそろ潮時かもな
210:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
あぁそうそう。ライダー組にビッグニュースだよ
211:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
ほよ?
212:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
>>210どしたんや
213:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
新しいライダー…つまり令和4番目のライダーが放送開始しました
214:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
は!!!???
215:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
え?え!?ちょマジで!?超見たい!どんな!?どんな作品!!?
216:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
え~っと要約すると…
主人公及びタイトルは『仮面ライダーギーツ』。
ストーリーとしては、勝者が理想の世界を創れるゲーム、『デザイアグランプリ』に数多のライダーたちが参戦し、『ジャマト』っていう怪人から人々を助けるライダー大戦…言うなら龍騎とエグゼイドを足して2で割った感じかな?ちなみに監督はエグゼイドとゼロワン担当した人ね
217:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
>>216 絶対クリスマスに誰かタヒぬやんけ
218:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
>>217え?もうタヒんだけど?
219:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
は?
220:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
ひ?
221:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
なんやて?
222:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>221ガオウニキ関西人なんだから空気読めよ!
223:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
>>222黙れ!!
224:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
まさかの1話目から一人ライダー脱落+主人公が優勝して世界創って、そこから本編とかいう中々カオスな展開ですわ
225:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>224何だその急展開
226:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
>>224ハナッからクライマックスだぜ!!
227:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
うわ~、デメリット付きライダーいるかな?
228:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
俺は今回ハズレだな。どう考えても怪人変身しねーじゃん
229:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
まぁ、そんなこんながあったわけなのよ
230:大魔道師ハンターマホロア ID:mAGi91tA2Ra
マァ、個人的には面白そうだったよネェ
231:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
せめて姿だけでも見たかったな…
232:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
んで実はね、主人公の仮面ライダーギーツ…姿が白狐面モチーフなのよ
233:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
>>232は?
234:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
ひ?
235:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
ふへほ?
236:音速のトレーナー ID:O21saMaN
今度は繋がったなっていうか白狐の面って…
237:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
イッチが普段着けてるやつ?
238:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
つまりイッチは予言者だった…?
239:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
イッチ…貴様、(未来を)視ているなッ!?
240:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
マァジでぇ?
241:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
すげぇな
242:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
いやマジよマジ。しかもギーツってドライバー回転させたら股間から頭生え
243:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
何をしてるのかしら?
244:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>243ヴェッ!?マリモ!?
245:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>244唐突なオンドゥル語やめい
246:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
しかし、偶然とは恐ろしいですね
247:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
まったくだな
248:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
1話目で脱落するライダーってゴースト以来か…
249:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>248アレはタヒぬ前提だろ
250:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
取り敢えずオヤスミー
「………また、ですか…」
横浜の中華街、そのとある一室で、黒髪を長く切り揃えた男…周公瑾は部下からの報告文…具体的には、今回のパラサイドールの一件の報告文を見て少し眉を潜めていた。
「…『仮面ライダー』………これは、早急に対処すべきですかね…フフッ」
彼の多少の苛立ちは、久々に骨のある相手になりそうだという期待によって完全に消えていた。
さて、いかがでしたか?
次回から古都内乱編…の前に、二年生版夏休みということで、読者様からの感想にもあった、
『頼斗とリーナの出会い』
そして、
『嶺平のケジメ』
のストーリーを書いてから古都内乱編になると思います。
お楽しみに!
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
夏休み(2096年)編
スレNo.41『リスタート2092』
気分転換やらで時間かかったけど仕上げました。
バッファ…闇堕ちライダーか!?(歓喜)
というわけで、どうぞ!
「んんっ…ふぁ~…むにゅ………」
朝。夏休みだからいつもよりちょっぴり遅めに起きる。…30分ってちょっぴりよね?
そして階段を降りてリビング…の前に洗面所。髪が長いせいでいつも寝癖に手間取っちゃう。切ろうかなってたまに思うけど、ライトの反応を考えると逆効果な気がする。
「おはよリーナ…ふっ」
「どしたの…?」
「寝癖…お前頭の右と左枕に押しつけて寝たろ?パイナップルみたいに…ふふっ」
「ええっ!!?ウソでしょ!?」
「本当ですよリーナ。鏡を見たらわかります」
ライトとシルヴィに言われて、眠気が一瞬で醒めた。慌てて洗面所の鏡を見たら、両側の髪が綺麗に押し潰されてホントにパイナップルの房みたいになって…
「うわあああああぁぁん!!!」
結局、寝癖は20分ほどブラシとドライヤーをかけてようやく戻った。
「………………」
寝癖が戻ったアタシは今、リビングのソファーでむくれてる。よりによってあんな髪型を見られたら、誰だってこうなるわよね?
「ごめんても~…誰だって寝癖酷い時あるから…いい加減機嫌直せって」
「ム~…」
「はぁ…じゃ、俺はアイス取ってこよっかな」
「………」
そう言ってキッチンに向かうライト。その背中を見たら、4年前のあの日が鮮明に浮かぶ…。
4年前、アタシは重大な立ち位置にあった。
スターズ総隊長最有力候補。
それはつまり、USNA全土の魔法師のトップとして戦場に立つ可能性が高いことを意味する。そんな立場にその時はまだ13歳だったアタシが入るのに多少の疑問はあったけど、それ以上に周りに認めてもらっていたことへの喜びの方が大きかった。両親は良くも悪くもアタシに無関心で、10歳でスターズにスカウトされて家を出た時もほとんど無表情だったから。だからこの時のアタシは家族なんてほとんど縁がなくて、軍の同僚が家族のようなものだった。
たとえ同年代の普通の子の幸せとはかけ離れているとしても、アタシにとってそれなりの幸せがあった、そんなある日の夜、久しぶりにストリートで買い物をして基地に帰ってる時…アタシの運命は変わった。
「ふ~、お菓子買った、化粧品も買…ッ!!?」
すぐに反応して躱せたのは、ほとんど訓練で培った直感のお陰だった。立て続けに放たれた魔法攻撃は次々にアタシを狙ってくる。
「ここじゃ分が悪い………!!」
買ったものがギリギリ身代わりになったところで、アタシはその場からすぐに離脱した。
「………なんだありゃ…?」
「………ここなら…!!」
近くの自然公園まで逃げてアタシが振り返った先にいたのは、軍が夜間に使う戦闘服に身を包んだ5、6人の軍人…間違いなくアタシと同じスターズの人間、それもかなりの手練れだった。
「アンジェリーナ・クドウ・シールズ。軍命令に従い、貴様を粛清する」
「!?どういうこと!!?アタシは軍に背くことなんて何もしてないわ!!」
「いいえ。貴女の
「ッ!」
そのまま襲いかかってきた敵を避けるのにアタシは精一杯だった。後から聞いた話だけど、この時のスターズ上層部には少数派ながらアタシの総隊長就任に反対する奴らがいたみたい。その建前はアタシは若すぎるというもの、でもその本音は自分たちがスターズ内部で強い権力を持つ為に、敵派閥のアタシが総隊長に就任するのが都合が悪かった、そんなくだらない理由でこの時のアタシは狙われていた。
ただ、この時のアタシの強さは彼らを倒すのに十分なものではなかった。
「ふぅ…随分と手こずらせてくれましたね…!」
「くっ………!」
アタシは地面に倒れていた。周りの敵の三人は倒せたし、他の奴らも傷を負っていたけど、まだまだ戦える様子だった。
「さようなら。貴女の命が、精々祖国の糧となることを祈っていますよ」
「………!!」
なぜ、なぜ、なんで。
アタシは、こんなことになるために、今まで…
そう思っていたアタシに魔法が放たれ…
…ることはなかった。
どこからか聞こえた音と共に、いきなり小規模の爆発が起きた。更に言うなら、アタシはなぜか茂みの中にいた。
「!?な………?」
急な出来事にアタシは叫ぼうとしたけど、いつの間にか手に握られていた紙に気がつき、それを開く。そこには、簡潔な文章でこう書かれてた。
『
「………!」
その意味を理解したアタシは口を手で押さえ、茂みの隙間からこっそり爆発が起きた方を見た。
「………何者ですか?貴方は…」
「………………」
そこにいたのは、さっきまでアタシを狙ってたスターズの男たち、そして彼らが見ていたのは、爆発が起きた場所のすぐそばにいた、黒とネオングリーンがメインカラーの魔王みたいな戦士だった。その足元ではなぜか、金色のウィッグが燃えている。
「…まぁいい。目的は達成した。撤退だ!!」
燃えているウィッグがアタシの髪…つまりアタシにトドメを刺したのが彼で、アタシは死んだと判断したのか、彼らは傷だらけのまま夜の街に消えていった。
その場にポツンと残された戦士が腰の装置からカセットのような何かを抜くと、淡い光に包まれて一人の男性…おそらくは自分より三つほど年上の青年に変わった。
そして、未だよく状況がわかっていないアタシにゆっくりと近づき、アタシの頭に手を置いて、優しく言ってくれた。
その言葉は、アタシの心に温もりをくれた。
あの日からアタシには、本当の家族ができた。
それからは本当に色々とあった。
ライトの父さんは最初こそ戸惑ってたけど、アタシを受け入れてくれたし、国籍を得るために、アタシの祖父の兄?のクドウ閣下と話をしたりもした。
その時にも、ライトはアタシを気遣ってくれた。十師族の立場が、またあの時みたいなことになるんじゃないかって。
その言葉が、本当に嬉しかった。それがあったから、今のアタシがいるんだもの。
「…あれ?アイス!?」
「ん?欲しいなら冷蔵庫にあるから取ってきな」
「………あ」
「?」
「あ。あ!」
「…食わせろと?」
「ん」
「お子様かオメーは」
「あむ」
「まったく…」
だって、こんな最高の義兄ができたんだもん。甘え倒さないと損よね。
さて、いかがでしたか?
出番一瞬だけど割とファインプレーしたクロノス君。
ちなみに調べたら大我がバグルドライバーⅡで苦しみつつも変身してたのでポーズ使えるぜ!
勝ったな、風呂食ってくる。
というわけでくっそ時間かかったけど、次回からお待たせしました、嶺平のケジメ編です!
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.42『なぜ男は死して尚立ち上がるのか』
最近外伝とかの方にアンチコメントが湧いたりしてちょっとゲンナリしたせいでモチベーションがダダ下がりでしたが、ようやく投稿です。
さぁお待たせ致しました、嶺平のケジメ編!
頑張っていきましょ~!
というわけで、どうぞ!
…話は、2096年九校戦の3日前まで遡る…
「ありがとな~」
「頑張れよ!!じゃ、オーマニキも失礼します」
「うむ」
頼斗とオーマジオウ…本人曰く「何時何が起きてもいいように臨戦態勢は整えるべきだ」との理由で休暇以外はほぼ常時変身しているオーマニキに見送られ、届け物をした耀真はオーマニキが出したゲートをくぐっていった。
因みにこの届け物にとんでもない奴がとんでもない細工をしていたことは、この時はオーマニキすら知るよしもなかったそうな。
「では、我もそろそろ失礼しよう」
「あー、その前にちょっと聞きたいことが」
「む?何だ?」
そのままゲートの向こう側に行こうとしたオーマニキを止め、頼斗はある物を取り出した。
「これについてちょっと知りたいんですけど…」
「…ただのディケイドライドウォッチ…ではないのだろうな。少し見せてみろ」
頼斗が出した物…以前、自分の激情態ディケイドライドウォッチとオウジの持っていたディケイドライドウォッチが融合してできたディケイドライドウォッチを手に取ったオーマニキは、それをじっくりと観察し…軽く驚いたように顔を竦めて頼斗に返すと同時に口を開いた。とは言っても、マスク越しなのでその様子は見えないが。
「これは…ディケイドの完成形とでも言うのか…そうだな、名付けて『仮面ライダーディケイド:究極態』と言ったところか」
「究極態ぃ?」
首を傾げる頼斗にオーマニキは説明を始める。
「つまり、通常のディケイドと激情態ディケイドの両方の性質を併せ持った、まさに究極のディケイドとも言うべき力だ。全ての一号ライダーの全てのフォームに変身できるだけでなく、そのライダーのアタックライドもノーモーションで使用可能…更にこれが一番の強みだが、系統の違うライダーの能力すらも使える」
「…具体的に言うと?」
「そうだな…ハイパームテキがハイパークロックアップを使いながらバリズンソードとザンバットソードでワープドライブを使ったりあらゆる物を一刀両断すると言えばわかるか?」
「ムチャクチャじゃないっすか」
少なくともショッカーとか歴代ラスボス全員を片手間で潰せるだろと頼斗が死んだ目をしていると、オーマニキが続けて話し始めたので頼斗は真面目な顔になった。
「更には、我と同様世界のゲートをオーロラカーテンとして出現させて通れる。おそらく、これがお前の例の事件に招いたのだろう…この究極態はどうやら暴走克服フォーム扱いのようだ。まぁ、お前ならば使い方は間違えんだろう。ただし、今までより厳重に扱うようにしておけ」
「………うぃっす」
「では、今度こそ失礼する」
そう言って、今度こそオーマニキはゲートの向こう側に消えた。
「………父さん。本当に…いいんだな?」
「ああ。もう俺は立ち止まるわけにはいかない…頼斗。俺が行くまでハジメ君のサポートを頼む。エヒトは強い上に狡猾だ。恐らく、ハジメ君でもかなりの苦戦を強いられる筈…場合によっては」
「そっから先は大丈夫だよ。………気をつけて」
「…わかった。こっちが終わったらすぐに行く」
そう言って互いに頷き、二人の戦士はオーロラカーテンの先へと消えた。
全ての過去に、終止符を打つために。
「…なにもかも…おしまいだ。どうして、こんなことになったんだろう。香織がいて、雫がいて、龍太郎がいて、恵里や鈴もいて、皆一緒に、困難を乗り越えて…そうなるはずだったのに………こんなの、俺が望んだことじゃない。全部、失ったって言うなら……何一つ取り戻せないと言うなら……いっそのこと全部、俺の手で…全てを……!!」
――壊す。
「…壊す…壊す、壊す壊す壊す壊す壊すゥ!!」
「…ッ!雫!おい雫!しっかりしろ!お前がそんな絶望してどうすんだ!!華貫先生に託されたんじゃねぇのか!?おい!雫!!!」
「………………」
マズい、と龍太郎は思った。
元から全ては想定外の連続だったのだ。光輝が暴走し、自分たちに襲いかかり、雫を手にかけようとし…自分たちの副担任である一人の男がそれを庇い………言葉を遺し、目の前で死んだ、と思ったら次の瞬間、死体が消えた。
そして放心状態の雫に今度こそ刃が向けられ…
――その刃が雫に刺さることはなかった。
「がぁっ!!?」
「「!?」」
突如、右から飛んできた赤いエネルギー弾に光輝が弾かれた。そのまま体勢を崩して地面に転がり倒れた光輝と、突然のことに驚いた雫と龍太郎が見たのは、信じられない光景だった。
「な……んで…」
真っ赤なスポーツカー…トライドロンに背に、赤い銃…ドア銃を構えた男…死んだ筈の華貫嶺平がそこにいたのだから。
「せ、ん…生………?」
「マジで…華貫先生なのか……!?」
「雫ちゃんに龍太郎君………すまなかった。少しこっちにも事情があってな。…さて、天之河。俺はクラスメイトを殺そうとすることが正しいと教えた憶えはないぞ?」
「うるさい…うるさいうるさいうるさい!!!!俺は正義だ!俺は正しいんだ!!!!!」
「…そうか。だったら教えてやる。今のお前は正義なんかじゃない。正義ってのはな、何をしてもいいっていう大義名分にはならないんだ。だからこそ、俺はお前を止める。正義なんて関係ない。俺は皆を守りに来たんだ!!」
『
嶺平は腰に装着したベルト…ドライブドライバーから男…クリム・スタインベルトの声が響いた。それに嶺平は少し微笑みを浮かべて答える。
「あぁ、長く待たせたが…いくぞ、クリム!」
『OK!Start your engine!!!』
その言葉と同時に、嶺平はドライブドライバーのアドバンスドイグニッションを回してエンジンを入れ、更にポケットから出した赤いミニカー…シフトトライドロンのタイヤパーツを押し込んで起動させた。
そして、シフトトライドロンを左手首のシフトブレスに装填し、一度深く息を吸い…力強く言い放った。
シフトトライドロンを操作すると、トライドロンが分解され、円柱形のエリアとなって嶺平の周囲に展開される。更に色とりどりのシフトカーが嶺平の左手首…より正確にはシフトトライドロンに弧を描きながら吸い込まれた。そしてアーマーが装着され、最後に大きなタイヤ…タイプトライドロンタイヤが肩に装着された。こうして嶺平は『仮面ライダードライブ:タイプトライドロン』に変身した。
「何なんだ…何なんだよ…………………死んだり生き返ったり…お前は何なんだ!?」
「………そうだな…俺は……………」
「…これが現実だ。この男も、所詮はそこいらの雑魚と大差なく…私の前に倒れ伏す。なに、お前より一足早く死んだだけの話だが」
「………テメェ………!!!」
目の前で恩師の死体を塵にされたことに対し、白髪の男…南雲ハジメは恋人であるユエの身体を乗っ取られた時に匹敵するほどに怒っていた。
思えば、その出会いは他愛もないものだった。
「おっ、この漫画俺が好きなやつ!好きなのか?これ」
「…えっと…親の作品で…」
「へ~!いいじゃないか!将来が楽しみだな!」
きっかけは放課後、両親が描いた漫画を読んでた時に、先生が話しかけてくれたことだった。
そこからは、進路とか、趣味とか…色んな相談に乗ってもらったりもした。正直、学校で一番頼りになる人だったかもしれない。
「ハジメー!ハジメーー!!!どこ…ハジメ!?ハジ…メ?お前、その髪…」
「…先、生…なのか…?」
そしてあの異世界転移を巻き込まれて、迷宮の底に落とされた時も、一番に駆けつけてくれたのは先生だった。こっちは変身した先生を見て、先生は魔物を食ったことで変色した俺の髪を見て、それぞれビックリしてたが。
その後も、今まで長く旅をしたりもした。
その中で何が起きても、先生はいつも笑っていた。そしてそれは、俺たちにも、大切な思い出をくれた。
それを…
「お前だけは…絶対に潰す!!!」
「やってみろ。……まぁ、人間風情が神たる我に勝てる道理は無いが、な」
そうしてハジメの放った弾丸を、エヒトは軽々と避け、ハジメの首に一撃を入れようとし…
…割り込んできた弾丸に弾かれた。
「む?」
「っ!?」
反射的にハジメは振り向き、エヒトは距離を取った。そして二人は同時に、突然現れた乱入者の方を向く。
「…何者だ、貴様?」
「………あー、これどっちが敵?えっと…………あ、キミがハジメ君で合ってる?」
「…誰だ?」
「ん~、取り敢えずはキミの味方…かな?」
「………フン、人間が二匹に増えたところで何一つ変わりはしない」
「おいアンタ!誰だか知らないが、ソイツは…」
「大丈夫。大体の事情は父さんから聞いてるし…今の俺は…」
乱入者…頼斗はそう言って、腰のゲーマドライバーに二つのカセット…マキシマムマイティXとハイパームテキのガシャットをセットし、力強く叫んだ。
ゲーマドライバーにセットされたハイパームテキガシャットのスイッチ…ハイパームテキスイッチを頼斗が押すと、ガシャットから黄金の光が溢れ、そのまま頼斗の四肢と身体、顔に張り付いていく。そして頼斗が腕を振るうと同時に光が散り、頼斗は黄金のライダー…『仮面ライダーエグゼイド:ムテキゲーマー』に変身した。
「アンタ…まさか先生と同じ……!」
「………貴様、何者だ?」
「……俺は…いや、
「はああああああ!!」
「うりゃあぁぁぁ!!」
今、二つの戦いの火蓋が切って落とされた。
ディケイド究極態はオリフォームです。
理屈としては
頼斗の特典(激情態ディケイドが持つ、全てのアタックライドカードをノーモーションで使える力)と、オウジの特典の一部(通常のディケイドが持つ、全ての一号ライダーに変身できる力)がマザルアップ!!した結果です。
ちなみに出はしただけで基本使いません。
なぜかって?
使ったら「もうあいつ一人でいいんじゃないかな」状態になって、もう、後戻りはできない。状態になるからです。
まぁハイパームテキ(マイティノベルXで永夢が洗脳された状態で変身したため暴走扱い)も余裕のヨッちゃんでアウトなんですけどね()
というわけで…あと多分2話ぐらい続いたら古都内乱編突入だと思います。
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.43『大切だから、守る為の力』
リアルがごたついてしまっていたせいでクリスマスギリギリになってしまいました。この話もその合間にコツコツ書いたので短いかもしれません。
ちょっとしたクリスマスプレゼント感覚で読んでくだされば幸いです。
それでは、どうぞ。
「はっ!!」
「ぐうぅ…!」
素人が一見すれば互角に見える状態。しかし、異世界でそれなりの場数を踏んだ雫と龍太郎は、直感でわかっていた。
嶺平が、明らかに手を抜いていることに。
それは果たして、未だ元教え子への感情があるからなのか、それとも天之河のプライドをへし折るためなのか、はたまたその両方か。それを知るのは嶺平だけである。
「なんでだよ…なんでどいつもこいつも俺の正義を理解しようとしないんだよ!!」
「さっきも言った筈だ。誰かを傷つけることを許す正義があるなら、そんなものは糞食らえだ。お前は今まで、真の意味で他人の目線から物事を見ようとしてなかった。そんな独善的で、身勝手なものを、彼らに押し付けた結果がこれだ。もう止めろ。これ以上はやるだけ無駄だ」
「黙れ!!!俺の正義を理解できないやつなんて要らないんだ!!」
「…ふんっ!」
「がっ!!?」
その言葉が放たれた直後、鍔迫り合いの中で嶺平は天之河を蹴り飛ばして距離を取った。突然の蹴りに対応できるはずもなく、天之河は地面を転がり倒れる。
「そうか…なら、悪いがここからはギアを上げさせてもらう!」
嶺平がシフトブレスに装填されたシフトトライドロンのタイヤを押して操作すると、三つのシフトカー…マックスフレア、ファンキースパイク、ミッドナイトシャドウがシフトトライドロンに吸い込まれる。
「なっ!?」
嶺平がシフトトライドロンを倒すと、マックスフレア、ファンキースパイク、ミッドナイトシャドウのタイヤが次々と嶺平の左腕にセットされ、激しく回転、融合し、一つのタイヤ…フレアスパイクロッサーとなり、嶺平は、『仮面ライダードライブ:タイプトライドロン・アタック1.2.3』にフォームチェンジし、更に天之河を取り囲むような形で四人に分身した。
「「「「はぁっ!!!!」」」」
「ぐああああ!!?」
そのまま分身した嶺平たちが腕を振るうと、幾重もの棘、炎の弾幕が一斉に天之河を襲い、爆発させた。
「うがっ!?……ぐぅ…!」
「…これで、終わりだ」
吹き飛ばされて倒れた天之河。それに対して、嶺平は躊躇なく、やってきた青いトレーラー…トレーラー砲に赤いシフトカー…シフトスピードを装填、続け様にシフトトライドロンをトレーラー砲の砲身…シフトコンテナバレルに格納して、パネル…シャッターゲートパネルを閉じると、トレーラー砲の側面の窓…サイドゲージウィンドウに『FULL』の文字が浮かぶ。そして、トレーラー砲のグリップ…フレームリアグリップをスライドさせて大砲モードにすると、砲口…ハッチゲートマズルにエネルギーが急速に溜まっていく。
「ひっ!?な、なんで…なんで俺がこんな目に…正しいのは俺なのに………嫌、嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!!!」
「「先生!?」」
「…すまなかったな、天之河」
泣き叫ぶ天之河へ、無慈悲にも放たれたエネルギー砲は、目にも止まらぬ速さで天之河に迫り、そのまま爆発した。そして、煙が晴れた先にあったのは…
「「………え?」」
『Nice Drive!!…だが嶺平。本当にいいのかい?』
「ああ」
呆気に取られた雫と龍太郎を尻目に、変身を解除した嶺平にクリムが問いかけた。
「『この世界の』、華貫嶺平は、死んだ人間だ。例え己を殺した相手だろうと、死んだ人間がそこにどうこうするのは、少し道理に合わないだろ?幸いと言っていいのか、雫や龍太郎たちがいる。彼らの問題は、極力彼らに任せる。彼らはもう、子供じゃないからな」
『………君も成長したようだね、嶺平』
「そうか?思い返したら、むしろ甘くなってしまってる気がするがな。親も教師も、楽じゃない」
『…そうか。では急ごう。彼ら二人では、時間稼ぎも限界がある』
「わかった。が、その前に少しだけいいか?」
『私は構わないとも』
「すまん。………雫、龍太郎」
「…先生?」
「どうしたんですか?」
嶺平は振り返ると、天之河の側に寄って怪我がないか確認していた雫と龍太郎に近づき、口を開けた。
「…この世界の俺は、もう死んだ人間だ。これから言うことは、聞かなくてもいい。従わなくたって結構だ。…天之河を、よろしく頼む」
「………任せてよ、先生。例え死んでも、先生は私たちにとっては最高の副担任なんだから」
「そうだぜ先生!水臭ぇよ!というか、元はと言えば、本来は一応友達の俺たちがするべきことを先生に押しつけちまったようなもんだしな」
「………そうか。ありがとう」
短くとも、深い言葉。それを呟いた嶺平は、左右にゴーカートのようなユニットを付けて飛んできたトライドロン…ブースタートライドロンに飛び乗り、頼斗たちが戦っている天界へと飛び去る。雫と龍太郎は、その姿を見えなくなるまで見上げていた。
回
予
告
次回の、マッドでヤベーイやつは!?
二人で戦う、頼斗とハジメ!
「今の俺は、最っ高に無敵だ!」
エヒトの本領とは!?
「人間ごときが…神を侮るなぁあぁ!!!」
そして、二人のライダーが共に…!
「「変身!!」」
スレNo.44天界のLast Fight
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.44『天界のLast Fight』
待ってろよキャンパスライフゥゥーー!合格してやったぜえぇぇ!!!
てか投稿してない間にドンブラ終わってキングオージャー始まってブーストマークⅡ出たってマ?
てなわけで無事浪人回避できたんですしお寿司、どうぞ!
一方その頃、頼斗&ハジメ対エヒトの戦いは、苛烈を極めていた。
「おりゃっ!!」
「くっ…ふん!!」
頼斗が繰り出したガシャコンキースラッシャーによる攻撃を避けたエヒト…ユエの身体を乗っ取ったエヒトルジュエは、すかさず頼斗に攻撃を仕掛ける。しかし、その攻撃を敢えて受けた頼斗を見て、エヒトルジュエは更に苛立ちを募らせた。
「ぬぅ…なぜさっきから我の攻撃が効かん!?」
「悪いが今の俺は、最っ高に無敵だ!!!」
「ぐはぁっ!!?」
頼斗が放ったパンチは、エヒトルジュエの鳩尾を正確に捉え、そのまま吹き飛ばした。エヒトルジュエは勢いを殺しきれず、床をゴロゴロと転がる。
「……ゲームの無敵モードが常時発動してるってことかよ………滅茶苦茶な…」
「ん?ま、そんなとこかな」
「…貴様ら………ふざけるな!!!!」
頼斗のあっけらかんとした返事にハジメが半分呆れていると、エヒトルジュエが激昂した。
「元々そうだ!イレギュラーの存在から始まり、我を悉く邪魔し、あの男の死体を晒して尚戦う…鬱陶しいことこの上ない!!!何が錬成師だ!何が無敵だ!!」
「っ!!」
「ぅおっ!とっと、危ない危ない。大丈夫?」
「悪い」
激昂したエヒトルジュエは、無差別に光の雨を降らせる。無論ただの光ではなく、レーザーのようなあからさまな殺意と殺傷力を持ったそれだ。が、頼斗はハイパームテキの性質を利用し、ハジメを守る盾となって光の雨を防ぎ続ける。その光景に、エヒトルジュエは更に苛立ち始めた。
「またしても…!!」
「…なぁ、そういや、アンタは何者なんだ?」
「え?あぁ、俺は」
「何を悠長に話している!!!」
「おらぁい!!!!」
エヒトルジュエから立て続けに放たれた光の束を、頼斗はハイパームテキの髪…ハイパーライドヘアーを振りかざしてなぎ払う。その直後、一人が待ちわび、二人があり得ないと考えていた出来事が起きた。
「ぬぅっ!!?」
「「!!!」」
完全に死角となっていた方向から飛来してきた蒼いエネルギー砲を、怒りと屈辱で視野が狭まっていたエヒトルジュエは間一髪で避ける。そのエネルギー砲が飛んできた方を見た頼斗は変身を解除し、漸くかと言わんばかりの顔でエネルギー砲を飛ばした張本人の名を呼んだ。
「「…………………………は?」」
ハジメとエヒトルジュエは、揃って間抜けな声を出した。
そして、頼斗に名を呼ばれた張本人である男…華貫嶺平はというと、構えていたトレーラー砲をブースタートライドロンに戻して軽々と頼斗の横に着地した。
「どうやら二人とも無事みたいだな。こっちはさっき片付いたところだ」
先ほど死体だった筈の男とは思えないほど軽く会話している嶺平に、ハジメは未だにありえないという顔をしつつも、嶺平に問いかけた。
「………なぁ、先生。さっき、「父さん」って…呼ばれてなかったか?」
「ん?あ、言ってないのか?俺の息子の頼斗だ。強かっただろ?」
「よろしくねー」
「………………………」
ハジメは最早開いた口が塞がらなかった。
先ほど死体を見た筈の恩師がいつの間にか蘇っており、挙げ句の果てにはその隣でニコニコしながら手を振っている息子がいるというのだから、無理もないだろう。
「バカな………ありえん!!!なぜ…なぜ貴様が生きている!!?貴様は、我がこの手で始末した筈…!!」
「…お前の誤算は二つだエヒト。一つ目は、
「いくよ父さん!キバット!!タツロット!!」
『おう!キバっていくぜ、頼斗!』
『ピュピュ~ン!テンション、フォルテッシモ!!』
「俺たちもいくぞ!Ⅱ世!!」
『よかろう。絶滅タイムだ!!』
頼斗と嶺平の二人がそれぞれ、蝙蝠…キバットバットⅢ世とⅡ世をそれぞれ手に噛みつかせると、二人の顔にステンドグラスのような紋様が浮かび上がり、鎖…カテナがジャラジャラと音を立てて腰に巻き付き、ベルトとなった。そしてキバットたちをベルトに装着すると同時にドラゴン…タツロットが頼斗の左腕に貼り付く。
そして頼斗は黄金の吸血鬼…力を封じる全てのカテナを破った、仮面ライダーキバの最終形態の『仮面ライダーキバ:エンペラーフォーム』に、嶺平は以前頼斗が変身した『仮面ライダーダークキバ』に変身した。
「ハジメ君、一気に決めるよ」
「え?」
「
「………ま、先生には隠せないか」
「貴様ら…さっきから何をごちゃごちゃと!!!いくら姿を変えようが、皆殺しの運命に変わりはない!!!」
構えながら横目でハジメに何かを確信めいた口調で問いかける嶺平に、ハジメはニヤリと笑って答える。その様子に更に激昂したエヒトルジュエが空に手を振り上げ、三人を穿つ光を放とうとしたが、それより速くハジメはエヒトルジュエに左手を向ける。
そしてハジメが指を鳴らした瞬間…
「がっ…!!?」
突然のことにエヒトルジュエは、己が乗っ取った身体を見る。刃は全て、自分が乗っ取った身体の胸部から突き出ていた。
「な、ぜ……!?」
「…そうか。さっきから何か空気中に飛んでるなって思ったら、これ金属の粒子?」
「なるほど。
「あれ?それってもしかして変身してなかったら俺も吸ってた?」
「大丈夫だよ。そのくらいコントロールできる。こんな風にな…ッ!!」
そう言ってハジメは自分の腹に手を当て、更に何かを錬成する。そしてそれを勢いよく引き抜き、エヒトルジュエ目掛けて一気に投擲した。先ほどからの唐突な展開にエヒトルジュエがそれを避けられるはずもなく、投げられた物体…ハジメが自分の体内に隠していた金属で作ったナイフがズブリと突き刺さると同時に、深紅の魔力と痛みがエヒトルジュエの身体を駆け巡った。
「がああぁぁああぁぁ!!!??あがっ!があ!ご、ごれ"は…まざが…!?いや"、ありえん!吸血姫は完全に消滅しだはず……!」
「ユエは消えてねぇよ。魂が消えたという、ユエ自身の渾身の演技に対して、お前はそう思ってただけの話だ。どうやら…ユエの方が一枚上手だったようだな」
「…!?だが…ならば何故…!?」
「〝神殺し〟の弾丸はお前の魂魄を揺さぶり、ユエの魂を覚醒させ、【汝、
そのハジメの問いの答えを見出だしたのは、エヒトルジュエではなく、頼斗の隣にいる嶺平だった。
「………!そうか!血盟契約!!」
「何それ?」
「唯一と定めた相手からの吸血…つまり、ハジメ君からの血の摂取による効果を大幅に増大させる、ユエちゃんの技能の一つだ。まさか…さっきのナイフに」
「そう。溝を入れて、毛細管現象で俺の血をたっぷり含ませた特製品だ。圧倒的物量で押し切れるなら、それで良かったが、かかっているのは最愛の命だ。二手、三手を用意したり、味方に内容を知らせないのは当たり前だろう?」
「う~わ~…ハジメ君あれだね。戦略ゲーとかで絶対相手にしたくないタイプだ」
「舐めるなっ、吸血姫っ!この肉体は我のものだ!後顧の憂いは残さん!貴様の魂、今度こそ捻り潰してくれる!!その次は貴様だ、イレギュラー共!ははっ、この程度の概念など我が力の前では――」
「無力、って言いたいなら、それは止めといた方がいいんじゃない?」
「は?…………!!?」
ハジメたちが話していた間にもユエの魂との拮抗は続いていたのか、エヒトルジュエが勝ち誇ったような声を出しているのを頼斗が遮る。そちらへ目を向けたエヒトルジュエは、頼斗の隣にいるハジメを…より具体的には、ハジメの右手に金属の粒子が集束して生み出されている、一発の弾丸を目にし、瞳を大きく見開いた。
なぜなら、その弾丸には新たな概念魔法の気配が満ちていたからだ。
「ユエを
「はい、ハジメ君」
「…これは…?」
「使って。…全部取り返すために」
「………ああ!!」
弾丸を握ったハジメに頼斗が差し出したのは、三枚の水掻き…トルネードフィンと、十字型の銃口…アクアマズルが特徴的な緑色の銃…バッシャーマグナムだ。ハジメをそれを握りしめると、弾丸を銃口に合い、かつ先端を尖らせた形にしてアクアマズルから装填する。その見た目は、さながら悪を穿つ騎士槍の穂先だ。
加えてハジメはトルネードフィンを回転させ、バッシャーマグナムに深紅の雷を纏わせ、スパークを走らせてエヒトルジュエに狙いを定める。
その叫びと共に超高圧の水流とスパークによる超電磁加速に後押しされて放たれた弾丸が、エヒトルジュエを紅い閃光と共に貫いた。
さて、いかがでしたか?
エンペラーキバとダークキバ…後はわかるよね?
え?ジャコーダーが無いって?
そう思った君は私の思惑に嵌まっているのだよ…
ということで次回、ケッチャコ…じゃなくて決着です。
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.45『因・縁・決・着』
時間…レポート…うっ頭が…
ということやコナンの映画見たりがあったりで遅れました。こうなったのは私の責任だ。だが私は謝らない。
というわけで、どうぞ!
声どころか言葉にすらならない叫びが上がる。果たしてそれはエヒトルジュエが上げた悲鳴か、それともユエが上げた裂帛の気合かは、頼斗、嶺平、ハジメの三人にはわからなかった。
直後、先程まで白金などよりずっと鮮やかで温かい黄金の光がハジメを包み込むように照らし、どうしようもないほど切なくさせる。それはハジメにとって、紛れもなく最愛の光だ。そんな光の奔流の中、ユエの体から影のようなものが吹き飛ぶように離れていく。
直後、目覚めるようにスっと開かれた瞳。鮮烈な紅玉のようなその瞳は真っ直ぐに最愛の人……ハジメを捉える。
血濡れであるが、ユエの本来の美しさから出るその雰囲気はまるで…
「…なんだか、天界から降りてきたみたいだな」
「父さん。ここ一応天界の類いじゃない?」
「…ハハッ。たしかに」
二人がそう言っている間に、ユエは両手を広げてゆらりとハジメの胸に飛び込んだ。そのまま二人はしっかりと抱擁し合う。
「迎えに来たぞ、俺の吸血姫」
「…ん、信じてた。私の魔王様」
その様子を仮面越しに見ていた二人はそっと二人から目を剃らし…睦み合う二人を再び引き裂こうというかのように凄絶な殺気と共に襲いかかってきた莫大な光の奔流を、キバの紋章のようなバリアを出して防いだ。ユエもとっさにバリアを展開したが、頼斗たちのバリアのおかげで二人どころか、ユエが張った障壁にすら届かなかった。
「…必要なかった」
「…ったく。空気ぐらい…いや、読めないか」
頼斗たちが張ったバリアの向こう側、光の砲撃の起点。そこには、光そのもので出来た人型が浮遊していた。その浮遊する光の人型の頭部と思しき場所、その口元が憤怒をあらわしているように歪み、怨嗟と苛立ちの叫びが聞こえてくる。
『殺す!殺す!!殺すっ!!!殺してやるぞッ、イレギュラー共ッッ!!!ここは【神域】!!!魂魄だけの身となれど、疲弊した貴様等を圧倒するくらいわけのないことだ!!吸血姫の眼前でイレギュラー共を消し飛ばし、今一度、その肉体を奪ってやろう!さぁ、無駄な抵抗は止め、懺悔するがいい。肉体がなかろうと、キサマらの消耗も大きいだろう!もはや、何をしようとも意味はない!!!』
光…エヒトルジュエの叫びが木霊し、場に静寂が訪れる。そして………
「………プッ」
「…くくっ」
頼斗、嶺平、ハジメの三人は、ついに堪えられずに笑い始めた。ユエも口を手で押さえながら笑い始める。
『な、何がおかしい!!?』
「あ~、笑った笑った。おかしすぎだろ」
「ハハハ…まったくだ。意味はない?その言葉、そのまま返してやるぞ、エヒト」
そう言いながら、ハジメとユエを背に二人はエヒトルジュエに向かって構えを取った。
「「ふっ!!」」
『ぐあアぁぁアああァぁぁ!!!??』
そう叫んだ二人は手を交差させ、力を溜める。すると足元に金色のオーラで包まれた暗い緑色のキバの紋章が浮かび上がり、二人がエヒトルジュエに向けた手に呼応してエヒトルジュエの背中に移動した。そして紅いスパークと共にエヒトルジュエを拘束する。
そして二人が手を引くと、まるで念力で身体の自由を奪われているような無防備な体勢でエヒトルジュエが頼斗たちに引き寄せられる。
『ごぁっ!?』
『ぐふっ!!?』
『ぬああぁぁぁ!!??』
そのまま二人はエヒトルジュエに同時にパンチを繰り出し、エヒトルジュエを紋章の方へ吹き飛ばし、再び拘束。更にもう一度引き寄せて今度はキック。再び紋章へ吹き飛ばして拘束し、また引き寄せ、今度は攻撃せずにハジメとユエの向かい側へと投げ飛ばした。
『ぐぁぁっ!?』
『ごぉっ!!?』
エヒトルジュエの体勢が整う前に頼斗と嶺平はすかさず同時にチョップ、パンチと息つく間もない息が合った連撃を繰り出す。
『ぐぅ…舐めるなァ!!!』
「「ッ!!」」
エヒトルジュエは苦し紛れに光弾を放つが、頼斗と嶺平は互いに反対の方向へ転倒して避ける。
「きッ!ふっ!はぁっ!!」
『ぐがぁっ!!?ぐうぅぅうぅ!!』
すぐに嶺平は、二つのパーツが合わさった剣…ファンガイアスレイヤーを蛇腹剣モードにして鞭のように振るい、鋭い先端でエヒトルジュエを貫く。そのまま嶺平は空中に出現させた紋章を通り抜け、エヒトルジュエを空中に拘束した。
「さっきの借りだ!受け取れ!!」
嶺平が頼斗の名を呼ぶと、頼斗はタツロットを操作し、辺りを紅い霧のような魔皇力で一瞬包むと、神域よりも高い所で輝く月と重なるように跳び上がる。ハジメはその右足に、空中に残っていたありったけの金属粒子を集束させ、更に自身の奥歯に仕込んでいた最後のアーティファクト…【
『ぐおぉぉおおぉぉぉ……!!!』
ハジメのアーティファクトを足に纏った頼斗の必殺キック…『エンペラームーンブレイク』をまともにくらったエヒトルジュエの身体にスパークが迸る。そして頼斗が着地すると同時に嶺平はありったけの魔皇力をファンガイアスレイヤーを伝ってエヒトルジュエに流した。ユエの身体から分離させられた際の消耗も相まって、エヒトルジュエはとうとう崩壊し始める。
――死に、たく……ない、死にた、く…な……い
――どうし……じゅうぶ、ん…だ、と……わか、らない…しに、た…く、ないっ
――えい、えん……を…すべて……
――か、み……われ、は…かみ…なる、ぞ……なの、に…なぜ……
――まチ…がっテ、な……ど、ワれ、koそ……
――しタ、がe…すべて……コwaれ……こわ、ス…
――くるシ…め、さke…べ…なgeき……わメ、け…
――いya、ダ……siに、たk…ナ………
それがエヒトルジュエの呆気ない最期だった。
「………終わった、か…」
完全にエヒトルジュエが消滅したのを確認し、嶺平と頼斗は変身を解除した。その顔には安堵と疲労の色が見える。
「……で、父さん。漸く戦いが終わったって時にすっごく言いにくいんだけどさ」
「どうした?」
頼斗は何か気まずそうにポリポリと頭を掻き…
「「「………」」」
この場の全員が気づきたくない事を指摘した。それと同時に今まで少しずつだった崩壊が一気に進み始めた。
「やっば威力高すぎた!!?」
「いや、この場所の主であるエヒトが消えたせいで崩壊し始めているんだ!すぐに脱出するぞ!」
「…どうやって?」
ユエがそう言った直後、地面がボコリと音を立てた。
「「「「!?」」」」
四人はとっさに戦闘態勢を取り…
「「「「…………………」」」」
地面から出てきた闖入者を目にした。
「………誰?」
『なんだよぉ~、せっかくピンチっぽいから助けに来てあげたのにぃ~、ノーリアクションと誰呼ばわりかよぉ~。ミレディちゃん泣いちゃうぞ!シクシク、チラチラッてしちゃうぞぉ?んん??せっかく崩壊してるこの神域から脱出する手段を与えようと思ったのに~?』
ニコちゃんマークの仮面…ミレディはかなりウザいノリでそう言ったが、頼斗から出た答えは…
『………………………………………………え?』
不要、を意味する言葉だった。
『いやいやいやいやいやいやいやいやいやいや、この【劣化版界越の矢】が無いとここから…』
「ここ通ったら帰れるし」
虚を突かれたミレディが慌てながら言うのを遮り、頼斗はオーロラカーテンを出した。
『…………………………うそん。てか誰よキミ』
「初めまして。嶺平の息子の頼斗です」
『………………………………………………え?』
「じゃ、お先に失礼します」
ニコちゃんマークの仮面越しでもわかるほどに思考停止しているミレディを置いて四人はオーロラカーテンをくぐろうとして…そこにミレディがありえないくらいに焦りながら割り込んだ。
『ちょいちょいちょいちょーい!?ねえちょっといつの間に息子なんてつくったの!?ねえ!?』
「まぁ、その…なんだ。色々あってな」
『………は~…ま、そういやキミってそんな感じだったっけ。じゃあ、早くここから脱出しちゃって。こんなデタラメな空間を放置したら地上も巻き込んで連鎖崩壊しちゃいそうだからね。私の、超奥義☆な魔法で【神域】の崩壊を誘導して圧縮ポンしちゃえば、崩壊寸前だし、私のこの体と魂魄を媒体に魔力を増大させたら十分できる』
「…それってつまり」
「自己犠牲…自分はここで死ぬ、と?」
『そんなとこかな』
「おい、いくらなんでも………!」
まるで諦めたかのような口調が癇に障ったのか、ハジメが言い募ろうとしたその時、ミレディに重なるようにして十四、五歳くらいの金髪美少女が現れた。どうやら彼女自身の魂魄を投影しているようで、それがミレディ本来の姿なのだろう。そんな少女姿のミレディは、おちゃらけた口調とは裏腹に満足げな、それでいて優しい表情でハジメとユエを見つめた。
『自己満足さぁ。仲間との、私の大切な人達との約束――〝悪い神を倒して世界を救おう!〟な~んて御伽噺みたいな、馬鹿げてるけど本気で交わし合った約束を果たしたいだけだよん。あのとき、なにも出来ずに負けて、みんなバラバラになって、それでもって大迷宮なんて作って……ずっと、この時を待ってた。今、この時、この場所で、人々の為に全力を振るうことが、ここまで私が生き長らえた理由なんだもん』
ミレディの言葉に何かを感じ取ったハジメは、頼斗と嶺平の方を向いて口を開けた。
「………先生、頼斗さん。先に行っててくれ」
「?それって…「頼斗」…父さん?」
「行くぞ」
「………わかった。なるべく早く来てね」
「ああ」
そして頼斗と嶺平は、オーロラカーテンの向こう側へと消えていった。
「先生!!」
「嶺平先生!無事だったのか!」
「よかった…って、ハジメは?」
オーロラカーテンから出た二人の前にいたのは、嶺平の元生徒である雫、鈴、龍太郎…そして、罰が悪そうに目を伏せる光輝の四人だった。
「あぁ、ハジメ君とユエちゃんなら、ちょっとやり残したことがあるって。すぐ来ると思うよ。…で、そこの子が、光輝君、だっけ?」
「………先生、俺は…俺は………ッ!」
「それ以上何も言うな、光輝」
涙目で何かを言おうとした光輝を、嶺平は手で制した。そしてゆっくりと口を開く。
「お前が皆のことを考えて動いていたのはよくわかってる。俺はそこを責めるつもりは毛頭ない。だが、同時に彼らにもちゃんとした考えはある。これからは、他人の意見をしっかり取り込めるようになれば、もう俺はお前にとやかく言うつもりはないさ。あと、友達は大切に、な」
「………はい………!」
「………っと、来たよ。父さん」
「「「「………うん?」」」」
オーロラカーテンの方を見てそう言った頼斗に、嶺平以外の四人は一瞬耳を疑った。
「…あ、やべ。言わない方がよかった?」
「…いや、遅かれ早かれこうなったさ。言ってなかったな。俺の息子の頼斗だ。強いぞ」
「ま、そういう反応になるよね」
「せせせ先生!?息子なんていたの!!?」
「なんだ、いたら悪いのか?」
「いやいやいやいや、そうじゃなくって」
「てかハジメ君来たよ?」
その頼斗の言葉を聞いた全員がバッと振り向くと、呆れた顔をしているボロボロのハジメと、ハジメにピッタリ寄り添うユエがオーロラカーテンから出てきていた。
「さて、ハジメ君。敵将を討った我らが総大将がこの場で言うべきことといえば?」
「………ったく、仕方がないな」
そしてハジメは大きく息を吸って腕を上げ…
勝鬨を上げた。
一週間後。
国の復興をある程度見届けた頼斗と嶺平が元の世界へ帰る日がきた。
「先生…本当に行っちまうのか」
「前も言ったろ。俺はこの世界で一度死んだ。ここに居座るのは筋違いさ。ユエちゃん。それに皆も。これからも、ハジメを頼むよ」
「わかってる」
「先生は俺の親かよ…」
「ハッハッハ。すまんすまん…じゃあな」
そう言って、嶺平はオーロラカーテンの向こうへと消える。そして、頼斗はハジメの方を向いて言った。
「そうそう、ハジメ君。『魔王』って肩書きは、君が思ってる以上に重いものだから、それだけわかっといてね」
「どういうことだ?」
「だって、俺の師匠も魔王だから」
「………は?」
「ただの魔王じゃない。時間はおろか、因果律すら自在に操る、最高最善の時の魔王さ。俺だって本気で戦って、一度も勝つどころか、引き分けにすらなったことがないくらい強い」
「…なるほど。そんなイカれたやつと同じ肩書きと考えると、たしかに重いな」
「そ。だから、魔王を名乗るなら…」
「…言われなくてもそのつもりだ」
「それだけ。じゃあ…元気でね!」
そして頼斗がオーロラカーテンを潜ると、オーロラカーテンは輪郭がぼやけていき、最後には消えてなくなった。
「………ああ。アンタらも、元気でな」
ハジメは、彼らには聞こえないであろうその言葉を呟き、踵を返した。
愛する者の所へ、帰るために。
さて、いかがでしたか?
はい、見事な紋章ハメでしたね。
ジャコーダーの代用はファンガイアスレイヤー!
多分キバファンでも存在忘れてるんじゃないかなってくらい個人的には地味な扱いだった希ガス。
というわけで、次回から古都内乱編!
ハイライトなアイツらが大活躍する…かも?
お楽しみに!
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
古都内乱編
スレNo.46
スプラトゥーン3にて開幕テイオウイカでソロワイプアウト成功したので投稿します。
今回から古都内乱編!
なるべくギーツ系統をメインにしたいです。
あとアンケート結果ですが、ぶっちぎりで全部入るとのことだったので、三つとも、及びそれらのアイテムを併用したフォームに変身できることになりました!
では、どうぞ!
九月のある日曜日。
頼斗は、気分転換やミッションのための外出以外は基本的に家で休日を過ごしている。と、家のインターホンが鳴って、声が聞こえてきた。
『宅配でーす』
「はーい」
自室で課題を進めていた頼斗は階段を降り、出されたタブレット端末に指紋を認証させて荷物を受け取った。それが自分宛、差出人不明のジェラルミンケースであることを確認した頼斗は手早くケースを自室に持って上がり、鍵を閉めてケースを床に置いた。
「………新しいアイテム…か?」
差出人不明、という時点でかなり怪しいと思うだろうが、このシステムは以前から新しいベルトや武器、アイテムが送られる際のパターンなので、頼斗は微塵も疑ってはいない。
しかし問題は、ジェラルミンケースの側面に描かれている、黄金の茨で囲われた『DGP』のマークだった。今までのライダーに関するものを思い出すが、どれにも該当しない。やがて頼斗は、一つの結論に至った。
「……仮面ライダーギーツのアイテムか。たしかあれって『
その言葉と同時に頼斗はガチャリとケースを開ける。そこにあったのは、白い狐、緑の狸、紫の牛、橙の熊のデザインの箱と、もう片面に黒い緩衝材に埋められた黒いハンドルが付いた赤いアイテム、黄金のスロットのようなアイテム、何かのレバーのようなアイテム、そして一台の端末だった。
「何じゃこりゃ…ふんっ!!…開かねぇし………あ、スライド式かこの箱」
取り敢えず頼斗は白い狐の箱の蓋に指をかけ、開けようと力を込めたが、中々に開かない。そのまま何度か無理矢理開けようとしていたが、やがて蓋を横にスライドさせるタイプの箱だとわかったので、カチャリと蓋を取る。
そこに入っていたのは、蓋にもあった白い狐のマークが描かれた小さなパーツと、赤いボタンが付いたでんでん太鼓のようなアイテムだけだった。
「………あれ?」
そのまま緑の狸、紫の牛、橙の熊の箱を開けるが、いずれもそれぞれのマークが描かれたパーツと、クナイの持ち手と十字型の手裏剣を模したアイテム、ゾンビの手のようなパーツとゼンマイ型のキーが付いたアイテム、メルヘンチックなモンスターを象ったアイテムだけで、肝心のドライバー本体はどこにもなかった。
「…何かのミスか?」
そのまま首を捻りながらも、頼斗は端末…スパイダーフォンを手に取り、電源を入れる。すると、画面が点くと同時に音声が流れた。
「え?あだっ!?」
画面に頼斗が目を奪われていると、突然上から何かが頼斗の頭に落ちてきた。頼斗が頭を擦りながら見ると、落ちてきたのはピンク色の!マークが描かれた箱だった。頼斗がそれを開けると、中にあったのは真ん中に何かをセットする窪みがある装置…デザイアドライバーだった。
「…そういうシステムだったのね。…で、これをこの窪みにセットする…!!」
デザイアドライバーに白い狐のマークが描かれた小さなパーツ…ギーツのIDコアをセットしようと持った瞬間、頼斗の頭に電流が流れるように情報が入り込んできた。
それぞれのアイテムの詳細、アイテムの使用可能な組み合わせ、その時のスペック…おおよそ全ての情報を理解した頼斗は、IDコアをデザイアドライバーにセットし、腰に装着させた。
「…これは早速試さないとな…!!」
そして頼斗はアイテムを一通り持つと、部屋から出て靴をはき、オーロラカーテンの向こう側へと消えた。
「さて、試してみるか!」
閉鎖された石切場…普段頼斗が使っている特訓場で、頼斗は腰に装着した装置…ギーツのIDコアを装填したデザイアドライバーに紅いメタリックなバックル…ブーストバックルを右側のスロット…ホップアップアセンブルに装填した。すると、頼斗の斜め右後ろにBOOSTのホログラムのようなマークが浮かび上がる。
そのまま頼斗は右腕を大きく回しながら右手で狐のような形を取り、目を瞑ってまるで何かに祈るように額へ近づける。そして目を見開くと同時に正面へ手を伸ばし、ピンとスナップさせて言い放った。
頼斗がブーストバックルのハンドル…ブーストスロットルを二回捻ると、紅いメタリックなパーツ…ブーストバックルの起動装置であるブレイキングカウルが展開され、炎を吹き出し、BOOSTの文字を燃やした直後、文字がアーマーに変形し、直後に人の腕の骨のようなレールが形成され、アーマーをガッシリと掴んだ。更に、頼斗の腰の周りにリングが出現、展開され、黒いアンダースーツを纏ったその姿にレールがスライドされてアーマーが装着され、狐のようなマスクも上部から展開、同時に装着された。
頼斗はこうして『仮面ライダーギーツ:ブーストフォーム』に変身した。
「さぁ、テスト開始だ!」
そう叫んだ頼斗は、腕の排気筒…ブーストパンチャーから火を吹き出して加速し、的のドラム缶目掛けて駆け出した。
「いや~ごめんね。遅くなっちゃった」
「いえ、こちらもそれほど待っていないので」
その晩、夕食を終えた頼斗はその足である所…達也と深雪の家へと向かっていた。
「………で、真夜さんから連絡は来たけど、具体的な内容の説明が欲しいな」
「それを自分たちもこれから聞くところです」
「?」
なぜ頼斗がここに来たのか、その理由は、協力者である四葉真夜本人から『詳しい内容は現地で説明するので、達也の家へ向かってほしい』というメッセージを受け取ったからだ。
大方何か十師族絡みだと予想はついていたが、取り敢えず行ってみようとなり、今に至る。
水波の案内で頼斗が席に座った数分後、再び来客が現れた。二人の来客…黒羽文弥と亜夜子は達也と深雪に挨拶をした。
「達也さん、深雪お姉さま、お邪魔いたします…それで、こちらの方は…?」
「初めまして。華貫頼斗だ。君たちの当主様の協力者でね。今回は達也君のアシストを頼まれた身だ。腕っ節なら保証するよ」
「まぁ。それは心強いですわ。私は黒羽亜夜子と申します。こちらは弟の」
「文弥です。よろしくお願いします」
「…やっぱ四葉の英才教育ってやつかな。礼儀作法が完成されきってるや」
「文弥。来て早々にすまないが、叔母上からの連絡の内容を説明してくれ」
「はい……………ご当主様より、直々にお預かりしてきました」
改めて文弥から渡された封筒を開け、達也は内容を読み始める。その中身に最後までじっくり目を通した達也は文弥に問いかけた。
「………文弥はここに書かれている内容について、知っているのか?」
彼は僅かに躊躇を見せたが、姉に助けを求めずに頷くことで答える。
「そうか。ここには周公瑾の捕縛について協力を依頼する、と書かれているが?」
「僕もそう聞いています」
「達也さん、ご当主様は今回のお仕事、お断りになられても構わないと仰っております」
「叔母様がそのような事を!?」
「ちょっと、深雪ちゃん」
「あ…」
いきなり驚愕の声を上げた深雪を頼斗が軽く注意すると、深雪は顔を赤くしながら座り直した。それを見た頼斗は、全員に質問する。
「まず、その周公瑾?ってのを俺は知らないが、三國志の方のじゃあないんだろ?そいつは何者なんだ?」
「…周公瑾は、去年のブランシュによる一高襲撃や大亜連合、今年の九校戦のパラサイドール…一連の騒動を手引きした張本人です。最初は黒羽家の当主で、僕たちの父が奴の始末を任されていたんですが…」
「………あの騒動を起こした張本人、ねぇ………何らかの形で逃げられて、達也君に白羽の矢が立った、か…でも、断ってもいいってことは、達也君でもその周公瑾の捕縛が難しいか、或いは達也君無しでも達成可能か…ってことになるよね。その辺りはどうなの?」
「すみません。そこまでは…」
「文弥、叔母上に『承りました』とお伝えしてくれ」
頼斗の質問に文弥が答えあぐねていると、達也がそれを逸らすように文弥に話しかけた。
「確かにお伝えします…すみません達也兄さん。周公瑾捕縛は黒羽に与えられた任務なのに、僕たちが不甲斐ないばかりに…」
「気にするな。それで、周公瑾の潜伏先は分かってるのか?」
「京都に潜伏してる模様ですが『伝統派』が逃亡を支援していると見られ、詳しい場所まではまだ……」
「そうか。参考になった」
その後、文弥と亜夜子が帰ったところで、今度は達也、深雪、水波、そして頼斗の四人で会話が始まった。
「さて、京都かぁ…達也君、当てはあるの?」
「藤林少尉に、藤林家令嬢個人として協力を依頼するつもりですが…」
「そっか。なら、その必要はないよ」
「…どういうことですか?」
その深雪からの問いかけに、頼斗は勝ち誇ったようにニヤリと笑いながら端末…飛電ライズフォンを取り出した。
「いるじゃんか。京都に詳しく、方々に影響力あるぐらいのパワーを持つ人が」
そう言って頼斗はライズフォンを操作し、コールをかける。コールはすぐに、人の声に変わった。
『頼斗君。どうしたのかね?』
「悪いな烈さん。ちょっと頼みたい事があって」
「「烈さん!?」」
『む?』
スピーカーにしたライズフォンから聞こえてきた声と、頼斗が口にしたその声の主…九島烈の呼び方に、深雪と水波はそろって驚いた。慌てて頼斗が説明を始める。
「あぁいや、今達也君たちも一緒にいてな。端的に言うと………周公瑾の捕縛に協力してほしい」
『…なるほど。そういうことか。わかった。取り敢えず、一度内容を確認したい。十月六日土曜日の18時、生駒の九島本邸に来てくれ。時間は大丈夫かな?』
「俺はいいが…達也君は?」
「………その日なら問題ありません」
「だそうだ。あ、そっちに行くときは光宣君も呼んでくれないか?」
『わかった。では、また後日会おう』
「ああ。それじゃ」
『うむ』
烈との通話が切れたことを確認した達也は、頼斗に問いかける。
「頼斗さん。九島閣下と知り合いだったんですか?」
「リーナと光宣君関連でちょっとね」
「…そうですか。では、詳しくは九島本邸で」
「うん。じゃ、俺はこれで」
そう言った頼斗は玄関で靴を履き、オーロラカーテンで帰宅した。
1:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
スレ更新ついでにオーマニキに聞きたいんですが
2:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
どうした
3:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
ヌルッと入ったね
4:音速のトレーナー ID:O21saMaN
ヌルフフフフwwwデュフフフフwww
5:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>4はい気持ち悪い☆
6:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
>>5ド直球で草
7:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
>>5スピード二十分の一ですよね?
8:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>7フッ。( ´,_ゝ`)<甘いな
9:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
>>8ムカつく
10:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
なんか高校生陣営気性荒くなってません?
11:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
思春期か?
12:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
定期テストでは?
13:大魔道師ハンターマホロア ID:mAGi91tA2Ra
取り敢えず話戻そうカァ
14:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
マキシマムマイティXなんですけど、あれってバグスターウイルスや人間の遺伝子に干渉できますよね?
15:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
>>14それがどうした
16:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
いや、それを応用して癌とかの遺伝子異常を治療するのってできないかな~って
17:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
>>16あ~、それ一応できるよ。絶対に上手くいく保障はないけど
18:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
何の話かわからん。筋トレしてきていいか?
19:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>18勝手にやってもろて、どうぞ
20:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
いきなりなぜそんなことを聞く
21:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
…ふと思っただけです
22:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
何か隠してるの確定だな
23:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
自白したら罪は軽くなるわよ?赤ちゃん服と涎掛け見繕っといた方がいいかしら?あとガラガラとおしゃぶりも
24:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
>>23微塵も軽くなくて草
25:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>23イッチをバブらせてどうする
26:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
バブらせるためのグッズを買って経済を回す……これがホントのバブる経済ってなwww
27:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>26んな経済全部ゴミ箱に捨てちゃえ~♪
28:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
>>26心なしか地獄の炎が弱まったんですが…
29:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
紫ネキも疲れとるんやろ。最近モンハンの連中と色々あったしな
30:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>29あ~…女性としての品の無さにゲンナリしとるとかそんな感じかな?
31:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
それ以前にあのメンツキャラ濃いから、その密度にやられたのも原因なんじゃね?
32:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
>>31五月病の気圧変化とかじゃねーんだから…
33:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
放っておけばその内治るだろう
34:音速のトレーナー ID:O21saMaN
なんか不憫っすね
35:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
…取り敢えずありがとうございましたオーマニキ
36:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
うむ
37:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
何か知らねぇけどガンバ
38:音速のトレーナー ID:O21saMaN
あれ?俺が長きに渡るトレーニングの結果マッハ5の領域に到達したこと誰も触れてくれないの?
39:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
>>38ドンマイ
「――………とまぁ、だいたいこんなとこだな。どっか変なところは無いか?」
「…いや、問題ない。すまないな。本来なら、我々が対処すべきものなのだが」
「こっちだってやられっぱなしは気にくわないだけだよ。気にする必要はねぇ」
会談当日、頼斗と烈、達也を中心とした、周公瑾捕縛の協力体制における内容を確認するための会談は比較的早く終わった。
と、ここで顔立ちが整った少年…この会談になぜ呼ばれたかごわかっていない光宣が手を上げた。
「…あの~…僕はどうしてこの場に呼ばれたんでしょうか…?」
「む?そういえば…頼斗君。なぜ光宣のこの場に呼ぶよう言ったのかな?」
「ああ、それはだな…」
そう言った頼斗は後ろ腰から大きなカセット…マキシマムマイティXのガシャットを出した。
※あくまで頼斗が光宣にしたのは「身体の諸異常の治療」であって、異常の原因そのものに対処してたわけではありません。
つまり「雑草抜きはしたけど、葉っぱの部分だけで根っこはガッツリ残ってる」みたいなものです。
ついでに、四葉関係者で頼斗=仮面ライダーと知っているのは真夜深夜姉妹、達也深雪兄妹、穂波水波親子、葉山の七人のみです。分家ーズはその存在こそ知っていれど、正体が頼斗であるとは一切知りません。
あと一応保険ですが、シンカリオンニキの発言は「大学生をバブらせるとかいう意味不明な経済」というこの話のネタに向けて言ったのであって、決して「育児グッズや、それの売買によって起こる経済を差別する」という目的で言ったわけではありません。ご了承ください。
てかブーストバックルのフォント良さげなのが見つからねぇ…
ついでにギーツ新フォームデメリットあれ…マジで
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.47『光宣の覚悟』
ブーストマークⅢ、及びギーツⅨがレギュレーション入り確定したことに歓喜を隠せません。
ありがとう高橋監督。
というわけで、どうぞ!
「最終段階…?光宣の治療は済んだのではないのかね?」
頼斗に疑問を投げかけたのは、意外にも烈だった。それに頼斗はガシャットを弄りながら答える。
「俺が治したのは、光宣君の『身体に起きた諸異常』だけであって、彼の異常の原因にまでは手出しできてない。前に烈さん。あんたが言ってたが、光宣君の異常の原因は、彼の遺伝子の不安定さから生じる高圧の想子と、それに見合わない想子体の強度だったよな?」
「あぁ…」
「それはつまり、根本の原因である遺伝子異常さえどうにかできれば彼の異常は治る可能性が高いことを意味している。そこでコレってわけだ」
そう言った頼斗は、キラリとガシャットを照明に反射させながら続ける。
「コイツは『マキシマムマイティX』のガシャット。本来は、前の九校戦で俺が使ったバグスター…人や電子機器に感染するコンピュータウイルスのような怪人を倒すためのアイテムだ」
「ちょっと待ってください。それじゃあ、私たちもその…バグスター?に感染していたかもしれないってことですか!?」
頼斗の爆弾発言に、アレに感染していたかもしれないと予想した深雪が焦る。それに達也も身構えるが、頼斗はそれに真面目な顔で返した。
「そうならないために、コイツを使ったんだよ。コイツには『リプログラミング』が搭載されてて、バグスターや人間の遺伝子に干渉して、バグスターの感染能力を失わせ、人間の中に感染してるバグスターを分離したり、人間の中のバグスターウイルスに対する抗体を消去して正常な遺伝子に組み換えたり…まぁ、人間やバグスターウイルスの遺伝子に干渉するのが、このガシャットのリプログラミングってわけ。そんで、今から光宣君にするのは、これの応用だ」
これは半分嘘である。バグスターウイルスの改造に関しては事前に耀真に頼んだものであって、頼斗がマキシマムマイティXのガシャットで行ったわけではない。無論、耀真の存在は知られないためにこうした嘘を吐く必要があるのだが。
それをなるべく悟られないためにも、頼斗は話を戻した。
「コイツは『バグスターウイルスを介して人間の遺伝子に干渉できる』…つまり、無害化したバグスターウイルスを一旦光宣君に感染させて、同時に光宣君の遺伝子サンプルを入手。光宣君の身体に支障が出ない遺伝子の形状をシミュレートした後、リプログラミングでバグスターウイルスの消去と同時に遺伝子異常を治療する、っていうのが、俺の考えてる治療の最終段階ってわけ。当然、安全には最大限注意を払う。けど、この治療には三つの問題点がある」
そう言って、頼斗は右手の人差し指、中指、薬指を順に立てた。
「一つ目が『バグスターウイルスの感染』。これについては安全は保障するし、実際問題はないけど、一時的とはいえ怪人を光宣君の身体に取り込ませることになる。その倫理的な問題が一つ目。で、こっから本題」
「二つ目が『遺伝子と魔法力の問題』。リプログラミングで光宣君の遺伝子に干渉するってことは、光宣君を生物学的に『改造』することと大差ない。加えて、遺伝子に干渉したら魔法力が落ちる…最悪、消失する可能性も、限りなく低いとはいえある」
「んで三つ目が『成功確率の問題』。悪いけど、俺は人体実験はしたことないし、したくもない。だから正直、この治療は俺も初めてだ。理論上いけるとは言っても、あくまで理論上だ。成功確率は…悪いが、どうしても100%とは言えない」
そう締め括った頼斗は腕を組む。
「インフォームド・コンセントってやつだ。これらの注意点を理解してもらった上で、俺は光宣君の意思に沿ってこの治療をするかどうかを「やります」そうそうやります………うん?」
途中で入った言葉に、頼斗はすっとんきょうな声を出して反応する。そして、頼斗だけでなく、達也、深雪、リーナ、水波、烈…五人の顔が、声の主…光宣の方を向いた。
「光宣…」
その眼には、確固たる決意の光が宿っていた。そしてその眼は揺るがず頼斗の方を向いている。
それほどの覚悟を見て、頼斗に折れる以外の選択肢はなかった。
「………わかった。けど、俺もなるべくリスクは減らしたい。一旦感染だけさせて、遺伝子のシミュレートにできるだけ時間を割きたい。そうだな…順当にいけば、二、三週間もあればいけるはず。それまでは念のため、リハビリに専念してくれ。あと、ストレスを感じることがないように」
「なぜかね?」
「ああ。バグスターは感染してる人間のストレスが高まると活性化するんだ。もしかしたら、ストレスの度合いによっては予想外の事態にもなりかねない………あ、そうだ。気分転換も兼ねて、明日京都を案内してくれない?」
「皆さんのお仕事は、伝統派の術者を探すことですよね?でしたらお役に立てると思います。伝統派の拠点が最も集中しているのは京都ですが、奈良にも主要拠点とみられる所が少なくありません。明日、ご案内しますよ」
「あの…主要な拠点が複数とは、どういう…」
「伝統派というのは一つの魔法結社だ。しかし、単一の組織ではなく、十は超える魔法師集団の連合体なのだよ。故に、それぞれの集団ごとに本拠地と呼べる拠点がある。一口に十師族といっても師補十八家を含めれば二十八の家に分かれるのとと同じというわけだ」
「ま、こういう組織は一筋縄じゃいかないよね…
あ、やべ」
「どうしたの?ライト」
何かマズいことを思い出したような頼斗に、リーナが声をかける。頼斗は気まずそうにリーナの方を向いて言った。
「ホテル予約すんの忘れてた…」
「………ってことはもしかして、野宿!?」
「いや、ただ忘れてただけ。普通に予約無くても泊まれるとこあるだろうし」
それを聞いたリーナは、無言でぷくぅと頬をフグのように膨らませると、ポカポカと頼斗の背中を叩き始めた。ただ、勢い自体はそこまで強くはないので、ただ頼斗にからかわれたのが不満なだけだろう。
それを見た烈は、何やら微笑ましい光景を見たように目を細め、頼斗に提案した。
「それなら、二人とも今夜はここに泊まっていくかね?部屋ならいくらでもある」
「あ、いいんですか?」
「構わんよ。元気にやれてるか、話も聞きたいと思っていたところだ」
「自分たちはホテルを予約しているので、今夜はこれで失礼します。明日、また来ますので」
「そっか。じゃ、一旦ここでお別れだね」
「そうですか。気をつけて。また明日」
こうして、その夜の会談は幕を閉じた。
翌日、九島邸の客室で目を覚ました頼斗は、テキパキと使ったシーツやらの寝具を畳み、着替えて部屋を出た。すると、同じタイミングで隣の部屋からリーナが出てきていた。
「あ、リーナ。おはよ」
「………」
「…ん?」
声をかけたが、リーナは返事をしなかった。よく見ると、目に若干隈がある。
「寝不足か?リーナ」
「ふぇ!?ら、頼斗!?」
「おはよ」
「お、おはよ!!」
「え!?お、おい!」
なぜか食堂の方へ走っていくリーナの背中を、頼斗は呆然と見ていたが、やがて呟いた。
「熱でもあんのかな…」
彼の問いに答える者は、そこにはいなかった。
さて、いかがでしたか?
光宣君、原作では病弱なあまり魔法=己の全てなので魔法を失うことに過剰な恐怖を抱いていましたが、今作では頼斗のおかげでむしろ元気に生きるために覚悟ガンギマリになりました。ありがとう、良い薬(原作改変)です。
次回から本格戦闘…かも?
あとギーツⅨがバチクソかっこええ…やはりカッコよさを理解してる製作陣はデザ神ですわ。
そしてそれを使える喜び…(ブーストマークⅢは暴走、ギーツⅨはその克服と捉えられるため)
そして、このストーリーの投稿時間の時間と分の数字を全て足すと…?
次回もお楽しみに!
では、また次回で
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.48『探索出歩き、狸で化かし』
タイクーン…やっぱり闇堕ちからの最強フォーム…
そして光聖がギーツに頭を下げてまでエントリーし、ファンタジーフォームに変身!
そして次回は祢音ことナーゴがそれを受け継ぐ!
やはりギーツはデザ神作なのか…
レギュレーション的にファンタジー使えないのが残念です。
というわけで課題に追われながら書いた大体5000文字、使え!<(ᐛ )︵ =͟͟͞͞ 。º。
アンクゥ!
翌日、達也たちと合流した頼斗たちは、葛城方面で伝統派の一味を捜した後、奈良公園を訪れていた。端からみれば、達也と深雪、光宣と水波、頼斗とリーナのトリプルデートにしか見えない…とはならなかった。
「………頼斗さん」
「ん?どしたの光宣君」
「…いえ、その………」
そう。現在、頼斗は普段仮面ライダーとして着けている白狐の面を被ったまま同行しているのだ。
「いや~、素顔は隠したままだけど、ぶっちゃけもうコソコソ動く理由がなくなったというか…」
「どういうこと?」
「いやほら。この前の九校戦で烈さんと俺の繋がりがバレちゃったからさ。その事で烈さん、七草と一色からの追及が激しくなってるそうなんだ…まぁ、パラサイドールから皆を逸らすには、あれ以外思いつかなかったってのもあるけど。今は光宣君のSPみたいな立ち位置だと思ってくれればいいから」
「その仮面を着けたままでですか…?」
「だから素顔はバレちゃダメなんだってば………皆止まって」
頼斗は遊歩道の手前でそう言い、左手で全員を遮った。直後に達也も身構え、周囲を軽く見渡して口を開く。
「精神干渉魔法………結界か」
「敵ですか?」
達也の呟きに、深雪も達也の腕と組んでいた自身の手を離して、代わりにCADを構えた。
「どうやら、高位の結界術者がいるようですね。魔法の出力を最小限に絞り、ギリギリまでこちらに気づかせないようにしていたようです」
「古式魔法にはこの種のテクニックが豊富に存在するようだな」
「どんな状況にも適切に対応できるよう、多彩な術式を使い分ける能力を重視する僕たち現代魔法師と違って、古式魔法師は何かしら特定の魔法を極めた術者を重視して評価する傾向がありますから」
「なるほど…特定の魔法と併用するための副次的な技が発達したわけね」
「もっとも、頼斗さんや達也さんがこんなに早く術に気づいたのは、向こうにとっても誤算だったでしょうね」
「だってあからさま過ぎるんだもん。せめて全員じゃなくて、三、四人ぐらい一般人が残ってたらめんどくさくなってたけど、それをしない辺り敵の間抜けさが窺えるよ。アンタらもそう思わないか~?」
光宣と頼斗のわざとらしい挑発に反応するように、周囲の木々が不自然にざわめく。そして…
「ッ!」
頼斗がベルト…デザイアドライバーにセットした二つのバックル…ニンジャレイズバックルとブーストレイズバックルを操作すると同時に、突然現れた男たちが彼らに金属製の何かを放ち…
頼斗はそれを
「なッ!!?」
「頼斗さん!?」
「嘘…!?」
普段の頼斗ならあり得ない状況にリーナたちが動揺した直後…
「「「「………………え?」」」」
深雪、水波、リーナ、光宣の四人が目を疑った直後、機械質な音と共に敵のど真ん中で緑色の風が吹き荒れ、男たちは大きく吹き飛ばされた。
現れたのは、緑色の刃…コゲツブレードを持つ短剣…『ニンジャデュアラー:ツインブレード』を両手に握り、緑色の軽装鎧…ニンジュツチェスターを上半身に纏い、足にバイクの排気筒…ブーストキッカーを持つ狸のようなライダー…『仮面ライダータイクーン:ニンジャブーストフォーム』に変身した頼斗だった。
「コイツらは俺一人で十分!皆は精神干渉系魔法を使う奴らを頼む!」
そう言った頼斗は、ニンジャデュアラーを振るって飛び道具…フレシェット弾を弾きながら敵を薙ぎ倒すように掃討していく。ニンジャデュアラーで弾けない攻撃はブーストキッカーから炎を噴出させて加速することで避け、そのままニンジャデュアラーを地面に突き刺し、遠心力を用いて更に加速させた左足によるキックで敵の魔法師の顎を正確に撃ち抜くなど、アクロバティックな動きを見せつけていた。
更に、達也と光宣も頼斗に任された伝統派の一味を迎撃し始める。達也は得意の『術式解散』を使って敵の魔法を片っ端から無効化しているし、放出系魔法「スパーク」で敵を圧倒している光宣にはそもそも敵の魔法攻撃が
「幻影、ですか?信じられない…」
「あれは『
「…認めたくはないけど、たしかにあのレベルはいくらアタシでも無理ね」
こうして、頼斗、達也、光宣の三人に半数以上の味方を倒されてから、漸く敵も圧倒的な力量の違いを覚ったのだろう。一人の魔法師が隠れていた物陰から姿を現した。
呪符を構えているから投降ではないし、姿を現したのだから逃亡でもない。一か八かと言うより、最早破れかぶれの攻撃をする者の動きだった。
それに気づいた光宣の魔法が、呪符を構えた術者を倒す。しかし、同時に深雪のほぼ真横の茂みから小さな影が走り出した。それは魔法師ではなく、人間よりずっと小さい、それでいて遥かに俊敏な四足の獣だった。
「管狐!?」
「深雪さま!」
光宣と水波の声は深雪に注意を促すものだったのだろうが、完全に手遅れだ。その小さな獣…管狐は明らかな害意を持って、深雪へとびかかった。
「させてたまるかぁぁぁ!!!」
ニンジャデュアラーをシングルブレードに切り替え、ニンジャバックルのクナイ…クナイスターターを押し込み、ブーストバックルのハンドル…ブーストスロットルを素早く二回捻ってからニンジャデュアラーを管狐の方へ投げ飛ばした頼斗は、まるでサーフボードのようにそれに乗る。そのまま深雪に管狐が噛み付く直前、ニンジャデュアラーが管狐を空高く弾き飛ばしたのと同時に頼斗もニンジャデュアラーを足場に空高く跳び上がった。
再びブーストスロットルを一度捻ってエネルギーを溜め、空からブーストキッカーで加速し、タイクーンのライダークレストのようなエネルギーを纏った頼斗のキックは管狐を巻き込んで地面に激突し、残っていた伝統派の魔法師たちを一人残らず吹き飛ばした。
その後も少しの間警戒していたが、新手による敵襲は無かった。どうやらこの場は完全に制圧したようだ。
「深雪ちゃん。怪我は無い?」
「はい。ありがとうございました」
「気にしないで。ってか、なんで『仮装行列』のことを知ってたの?」
「えっと…以前リーナが見せてくれたんです」
「…烈さんにあんま人前では使わないようにって言われなかった?」
変身を解除した頼斗がジト目を向けると、リーナは下手な口笛を吹きながら明後日の方を見た。忘れていたらしい。
「頼斗さんはともかく、達也さんも凄いですね。あの短時間で敵の掃討を完了するなんて」
「いや、光宣の方こそ凄いじゃないか。俺の攻撃はある意味不意打ちだが、光宣は隠れている相手を正面から制圧したんだ」
「それを言うなら僕の方なんて騙し討ちですよ。『仮装行列』の事はご存知なんでしょう?」
「ああ。どうやらリーナはあまり見せてはいけないことを忘れていたらしいが…ところで、ここから伝統派の拠点まではどのくらいの時間が掛かる?今の戦闘で大した時間を費やしてはいないが、ここで待ち伏せを仕掛けた以上、俺たちがヤツらのアジトへ向かっていることを知っていたことになる。今から行っても手掛かりが残っているとは思えない」
「そうだよね。それに、コイツらをここに放ったらかしておくわけにもいかないし」
「お兄様、そろそろ移動した方が良くはないでしょうか?電車の時間にはまだ余裕がありますが、あまりここに長居しますと人目が…」
「そうだな。今日はここまでにしておくか」
「あっ、じゃあここは僕が見ています。あと…余計なお世話かもしれませんが、帰りの電車は何時頃ですか?」
「確か…十九時半だから、まだ三時間はあるね」
「でしたら、温泉でも如何ですか?」
「温泉……?」
「…」
頼斗と光宣の会話を聞いていた深雪が眉を顰め、その隣では水波とリーナがこっそり襟元を広げて自分の体臭を確認している。それを見た光宣は慌てて口を開いた。
「い、いえ…お三方が汚れているとか汗臭いとかではなく…」
「光宣君、ステイ」
「落ち着け。戦闘の疲れを癒したいという意味だろう?それ以上の発言は寧ろ墓穴だ」
「す、すいません…」
「深雪、水波。悪い話ではないと思うが…二人はどうする?」
「…お兄様がそう仰るのであれば」
「私も構いません」
「リーナはどうする?」
「…私も。誰かのせいで心が凄く疲れたから」
「え?あ~…ごめんね?」
おそらく先ほどわざと攻撃を受けて、リーナを驚かせてしまったことだろうと察した頼斗は謝るが、リーナはプイッとそっぽを向いた。
「…心配したんだから」
「何か言った?」
「な、なんでもない!」
「…?」
なぜか食って掛かるように言った後、早足で駅の方へ向かうリーナに、頼斗は首を傾げるしかなかった。
東京都心に近い位置にある高級住宅街。その中に溶け込むように建つ洋風邸宅の主、七草弘一は自分の書斎に長女である真由美のボディーガードで、現在の腹心でもある名倉三郎を呼び出していた。
「司波達也という少年と、華貫頼斗という青年を覚えているか?」
「真由美お嬢様の、高校時代の親しい後輩と先輩ですな。華貫頼斗殿は以前、真由美お嬢様に教えを説いておりましたか。両名共に今は香澄お嬢様と泉美お嬢様とも交流があると存じております」
「その二人が黒羽の双子と接触した。その黒羽家の姉弟と華貫頼斗が二週間前、司波達也の家を訪れ、更には昨日と一昨日には九島家を訪問した。どうやら先生と面談したようだ」
「あの九島烈様と直にお話を…それはただ事ではありませんな」
「名倉、とぼけるのは止せ。四葉が黒羽の子供たちを通じて先生にコンタクトを取った。わざわざ四葉が九島に協力を要請する理由など、先日の一件に関わるもの以外あるまい。如何にあの男といえど、九島のバックアップを得た四葉から逃れられることはできないだろう。あの男が四葉に討たれるのは構わないが、万が一四葉に捕らえられるようなことがあれば、当家にとって高確率で不都合が生じる。七草と周公瑾の関係は絶対に、特に四葉に知られてはならない……周公瑾の居場所は掴んでいるな?」
「申し訳ありません。彼の者の居場所は私にも分かりかねます。ただ連絡手段は確保しておりますので、呼び出すことも恐らく可能です」
居場所がわからない、という部分に一瞬眉を潜めた弘一だったが、続く言葉で冷静さを取り戻し、名倉に躊躇無く命じた。
「連絡が取れるなら構わん。周公瑾を呼び出せ。そして確実に始末しろ」
「畏まりました」
「サポートが欲しければ好きなだけ連れていけ。屋敷の警備を気にする必要はない」
「いえ、私一人で十分です」
淡々と返された名倉の、自信にも自負にも解釈できる言葉に、弘一は軽く眉を顰めつつもも問いかけた。
「周公瑾は黒羽の包囲網を破るほどの手練れ。そう私に報告したのはお前だったと思うが?」
「だからこそです。失礼ながら、当家の者たちの練度では犬死にするのが落ちだと思われます。むしろ足手纏いになり、ひいては当家の損失になり得るかと」
辛辣なセリフだったが、弘一の顔に怒りは浮かばなかった。
「分かった。お前の思い通りにして構わん」
「畏れ入ります」
「ああ、いつも通り真由美のガードは引き継いでおけよ」
「心得ております」
弘一の投げ遣りな口調の命令に恭しく頭を下げ、頭を下げたまま答え、弘一と目を合わすことなく名倉は踵を返した。
書斎から退室する時に、開いた窓の隙間から外へ跳び出ていく
さて、いかがでしたか?
蛙の機械といやぁ、あれしかねぇよな、フィリップ!
そしてリーナの態度の理由とは?
様々な伏線が張られる状況で、何がどうなる!?
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.49
令和5番目の仮面ライダーガッチャードが公開されて思わずゴリラ(野生動物の方であり、決して某A.I.M.S.のゴリラではありません)みたいな声を上げてしまいました。
足のマークが昭和5番目のライダーである仮面ライダーXのXデザインが入っていて、平成5番目のライダーである仮面ライダー剣のようにカードがメインアイテムというこれ東映狙っただろというデザインに興奮が覚めません。
そして…どうか暴走フォームあってくれ…錬金術には代償が付き物なんだからさぁ…
京都から帰った数日後、頼斗、リーナ、達也、深雪、水波の五人が乗る学校帰りのキャビネットの中で、情報端末に映っている配信記事を読んでいた達也がピクリと表情を変えた。
「お兄様、どうかなさいましたか?」
「ああ、このニュースなんだが」
達也が情報端末を四人に向ける。彼が読んでいた記事は、京都で他殺体が発見されたという内容ものだった。
「発見されたのは今朝、被害者の名前は名倉三郎って…この人!?」
記事を声に出して読んでいたリーナは、被害者の名前を読んだところで何かを思い出したように叫んだ。
「お知り合いですか?」
「同姓同名でなければ、七草先輩のボディーガードをしていた魔法師だ」
「ホントにあの人なの?」
「分からない。写真が無いからな」
「もしご本人だとして…偶然なのでしょうか?」
「………………」
達也、深雪、水波、リーナが話している中、頼斗は目を瞑りながら腕を組み、先日のある出会いを回想していた。
その出会い…と言うには些か恣意的なそれは、長距離キャビネットの駅前で起きた。
名倉は、弘一の指示を受けて京都へ向かおうと駅の方へ歩き…不意にその足を止めて口を開いた。
「………そこに、いるのでしょう?華貫頼斗殿」
「………バレたか」
名倉の横に続く路地裏から現れたのは、頼斗だった。
「俺を名指しで呼んだってことは、やっぱりフロッグポッドにも気づいてたって感じ?」
「その機械がフロッグポッドという名前なのは初耳ですが、ね」
カシャリと音を立てて頼斗の右の掌に乗ったのは、後部にメモリ…フロッグのギジメモリを挿した蛙のような機械…フロッグポッドだった。頼斗がそのままギジメモリを抜くと、フロッグポッドはガジェットモードに変形する。それとギジメモリを腰のポーチにしまった頼斗は話を再開した。
「話は聞かせてもらった。周公謹を呼び出すって言うなら――」
「必要ありません」
頼斗が何かを言う前に、名倉は揺るがない意志を感じさせる声音でそれを遮った。
「………一応、理由を聞かせてくれ」
「…この件は十師族・七草家当主、弘一様直々の御命令………というのはただの建前です。本音を言えば、ちょうどよかったのですよ」
「…?」
訝しげに片眉を上げる頼斗に、名倉はまるで独白するように言葉を続ける。
「私は元
「ですが、真由美お嬢様のボディーガードとしてお仕えする内に、いつしか疑問が生まれました」
「
「だからこそ、これは私なりのケジメなのです。今まで真由美お嬢様を、自分を騙し続けてきた、私なりの、ね」
「ですので、助太刀は要りません」
「最後まで自分を騙し続けてきたのですし、せめて最期ぐらいは自分に正直でありたいのですよ」
そう言った名倉は再び歩き始める。しかし、再び足を止め、今度は振り向かずに言った。
「貴方の正体の秘密は、地獄の果てまでも抱える所存ですので、ご安心を」
遺言のように言い残して駅へと消える名倉を、頼斗は追う気にはなれなかった。
「―…ト、ライト!」
「んぁ?」
「んぁ?じゃなくて!大丈夫?」
「…あぁ。ちょっとな………達也君」
「何ですか?」
不意に何かを思いついたように顔を上げた頼斗は、達也に質問を投げかけた。
「もしも、目の前の人がほぼ確実に死ぬような戦いをしに行くとして、その人が死ぬ覚悟を持ってたとしたら、達也君はその人を止める?」
「………人による、としか言えませんが、自分で命を懸ける覚悟を決めているのなら、止めるのは無粋ではないかと思いますね」
「………そっか」
「…まさか、名倉さんに会ったんですか?」
「……まぁ、こんな質問したら気づかれるよな」
『!?』
達也からの質問に肯定を返した頼斗に、達也以外の三人は目を見開いて驚愕した。
「名倉さんは、周公謹に殺されたんですか?」
「だろうな。間違いない。でも…名倉さんは、周公謹と自分が戦えば間違いなく自分が死ぬとわかった上で、一人で行こうとしてた。今まで七草…真由美のやつに黙って殺しの任務やらをし続けてた自分と、白黒はっきり着けたい…そう言った。一緒に行けば、名倉さんは死ななかったかもしれないだろう。俺がしたのは、見捨てたのと大差無い。けど…あの時、俺はあの人を止めれると思えなかった………俺はあの時、どうすりゃよかったのか、今でもわからない」
「…感情云々の話は、俺にはわかりかねます。ですが、どちらを選んでも、頼斗さんが納得する答えにはならなかったと思います」
「そっか…でも、これで益々
「そうですね」
「絶対倒そう。周公謹を」
「はい」
彼らの心を表すように、コミューターはまっすぐ駅へ進んでいった。
その数日後の十月十五日、月曜日。この日、誰も予想していなかった人物が一高を訪れた。
一高のOBであり、元生徒会長でもある七草真由美だった。
彼女は現在、来賓用の応接室に案内されており、その相手をしているのは頼斗と達也の二人のみ。これは彼女の指名によるものだ。
「ごめんなさいね、頼斗先輩。達也くん。一高に来るのが一番無難だと思ったものだから……」
「いえ、気にしないでください」
「その…調子はどう?」
「今年の論文コンペは当日の会場警備がメインですから、それほど忙しくはありませんよ」
「そ、そうなの?達也くんが発表メンバーに入ってないなんて、ちょっと意外……」
「達也君が得意なのは技術分野。京都のコンペは純粋な理論分野が重視されやすいからな。論文採用にも発案してない達也君が発表に参加するのは流石に厳しいだろ」
「それもそうですね…」
「ですから、相談の内容次第ではお力になれるかもしれませんよ」
「まぁ、だいたい内容はわかるが」
「…そうよね。時間を無駄にしても仕方ないか。頼斗先輩と達也くんは、名倉さんの事を覚えてくれているかしら」
「ええ。このたびはご愁傷様でした」
「お気遣い、恐れ入ります…先輩も達也くんも、名倉さんの事、知ってたんだ」
「地方版の新聞を見ました」
「同じく」
真由美の質問に答えた頼斗は、少しだけ前屈みになると、真由美に問いかけた。
「名倉さんを殺した相手を探したいのか?」
「!…先輩に隠し事は無理ね。父は何か知ってるみたいだけど『私には関係ない事』だとしか…」
「京都へ行く前の、名倉さんの動向は分かるか?例えば…七草のボディーガード以外の時、どっかに頻繁に出かけていたとか」
頼斗の質問に、真由美は顎に指をあてて必死に思い出そうとしている。そして、ハッとしたように顔を上げた。
「そういえば……名倉さん、横浜に頻繁に足を運んでたみたい。あの人、ボディーガード以外の仕事で私の側を離れる時は、その仕事が終わった後にお土産をくれるのが習慣だったんだけど、最近は中華街のお土産が多かったわね」
「中華街………横浜の件か?」
頼斗は名倉が何をしに横浜に行っていたかわかっていたが、敢えて真由美に質問した。
「多分、そうだと思います。もしかして名倉さん、横浜事変の犯人を追いかけていたのかも…」
「先輩はその犯人の事を知っているのですか?」
「…いいえ。残念ながら知らないわ。でも、あの狸親父の事だし、裏で繋がっていたとしても不思議じゃないわ」
「………なるほど。じゃあ、達也君は予定通り幹比古君たちと会場周辺の警備を。七草には俺が付くって感じでいいか?達也君と一緒がいいなら代わるが」
「い、いえ、先輩との方が色々と都合が良いだろうし…その…お願いします………」
「任せとけ」
40:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
…ということがありまして。皆さんの意見を聞きたいんですよ
41:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
なるほど…こりゃ確かに難しいな
42:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
僕は干渉しない派ですね。極論を言ってしまえば命は紛れもなくその人本人のものですから、強制とかではなく自身の意思で決めたならそこに他人が割り込むのは少し違うと思います
43:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
自分は止める派です。例え本人が償うと言ってもそれが死っていうのはおかしいですし。罪の自覚があるのなら、生きて償うのが正解だと思いますね
44:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
中々に意見が割れてるな…まぁ、自殺幇助とかがあるように、かなり難しい話ではある
45:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
そういや、今回の敵ってどのくらい強いんだ?
46:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
>>45敵の名前は『周公謹』。しゅうこうきん、と読みますね。我々で言う中国出身の術師で、対象の方向感覚や平衡感覚を五感、脳レベルから狂わせる『鬼門遁甲』を使う、非常に厄介な相手です。
47:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
つまるところ、鬼門遁甲にかかると敵の方を向いていると思っていても、実際は無防備に背中を見せていたり、階段を降りていると思っていても、実際は一階と二階の間をぐるぐる往復してるだけだったり、というような状況にハメてしまうわけです
48:大魔道師ハンターマホロア ID:mAGi91tA2Ra
まァ、ぶっちゃけ言うと方向感覚関係無い全方位又は範囲攻撃すれば解決だよネェ
49:音速のトレーナー ID:O21saMaN
だが、かなり厳しい戦いにはなるだろうね
50:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
特に視覚だな。人間の外部からの情報受信のほとんどは視覚に依存している。それを封じられるとなると、仙人紛いの修行でもしてない限り難しいだろ
51:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
視覚が効かなくなった途端に雑魚と化すような柔な鍛練は積ませとらん
52:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>51…と言いますと?
53:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
くぁwせdrftgyふじこlp
54:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
>>53イッチィィィィ!!??
55:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
おいいきなりイッチがバグりはじめよったで!?
56:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
>>51何させたんだ?
57:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
目隠しさせた上でタイタンソードやホークガトリンガー、ドッガハンマー、ガシャコンマグナム、その他諸々の武器を全方位から完全不規則で叩き込んだ。十数発は時を飛ばして不意打ちになるように調整してな
58:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
>>57正気か?
59:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
oh………
60:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
この人、0か1000かの選択肢しか無いのよ…
61:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>60スレだけで呆れてるとわかるってぐらいヤバい内容だった。ウチのポケモンたちならストライキ起こしてるぞ
62:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
いやまぁ、そらこんな特訓しとったら強なるわ…
さて、いかがでしたか?
つまりイッチは身勝手の極意が使える…!?(違う)
最初は勿論1、2個程の武器でしたが、避ければ避ける程数が加速度的に増え、最終的にとんでもないことに…という鍛練の結果がスレです。
そりゃもう笑うしかないよね()
というわけで、次回からも頑張るゾイ!
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.50
バックアップ機能とかいう神機能をこの話を投稿する5分前ぐらいに知って狂喜しました。マジで助かった(迫真)
そしてギーツ最終話…マジで泣いちゃいました…
と思ったら大智お前…w
そしてガッチャード…頑張れよ…ギーツ好評過ぎてプレッシャー半端ないだろうけど頼むぞ…!
というわけで使ってるライダーが原作ライダーから遅れに遅れてどうなる記念すべきスレNo.50!
というわけで、どうぞ!
「………………」
十月二十一日、日曜日。
真由美は京都行きのコミューターの中で数日前の出来事を思い出していた。
真由美が一高に来る数日前、真由美は魔法大学のカフェテリアで摩利と話していた。ちなみに魔法大学には防衛大の特殊戦技研究科の学生を聴講生として招き、防衛大側で選ばれた学生が週に一回魔法大学へ聴講しに訪れるという制度がある。その日、摩利はその制度の対象者として偶然魔法大学を訪れていた。
そして話は先日殺された名倉の話になり、真由美は神妙な顔つきで摩利に話していた。
「今のところ何もない。何とかしなきゃ、というのは私の直感でしかないわ。でも、それを無視出来ない…気になって仕方が無いのよ」
「あたしはまだ余り時間が取れないからな………十文字か、華貫先輩に相談してみたらどうだ?」
真由美が思ってもいなかった名前が出てきて、彼女は目を見開いた状態で何度か瞬きをした。
「十文字くんは分かるけど…なんで頼斗先輩?」
「今年の論文コンペは京都じゃないか。達也君は流石に忙しいだろうし、華貫先輩の方が自由が効くだろう」
「コンペは精々一泊二日でしょう?それに頼斗先輩だって、忙しくて他の事をしてる暇なんて無いんじゃない?」
「去年あんなことがあったんだ。現地の事前調査くらい行くんじゃないか?」
「それはそうかもしれないけど。でも頼斗先輩の事だからプレゼンの準備や生徒会の仕事を手伝っているだろうし…そんな忙しい中、わざわざ自分で足を運ぶかしら…って、なに?」
真由美は、摩利が自分を呆れた目で見ているのに気づき、摩利に何事かと問いかけた。
「そんなことはあたしたちがあれこれ考えても仕方ないだろう。本人に聞けばいいじゃないか。大体何でさっきから先輩の都合ばかり気にしているんだ?協力を取り付けるならまず十文字の方だろう?十文字も大学生なんだから、一高にいる華貫先輩より融通が利くだろうし、どっちが頼りになるかというと、やはり十文字の方だとあたしは思うんだが」
「そ、それは……同じ十師族同士、七草家の問題で十文字家に迷惑を掛けたくないというか…」
「………真由美、まさかと思うが」
「な、何なの?」
妙に真剣な顔を向けられ、真由美は思わず背筋を伸ばし、ごくりと喉を鳴らした。
「お前、華貫先輩に惚れているんじゃないか?」
「………私が!!?頼斗先輩に!?」
「馬鹿、声が大きい!」
実際は遮音フィールドという魔法をこっそり使っているため、その外側にいる人には二人の会話は聞こえないのだが、それを一瞬忘れさせる程の真由美の慌てっぷりに摩利も動揺していた。
「そんなことありえない!そうよありえないわ!私が先輩に本気でこ、こ……」
「今の自分の顔を見て、そんなことはありえないと言いきれるか?それに、お前は無意識だろうがな、私や十文字たちだけがいる時はあの人のことを名前で呼んでいるんだぞ。十文字にすら名字呼びなのに、だ」
「………あぅ」
摩利の指摘に、真由美が徐々に消沈していくが、真由美は何とか自分を納得させる言い訳を見つけ、決然と顔を上げ胸を張った。
「…そうね、頼斗先輩は頼りになる人。つまり兄みたいなものよ。そう、兄。兄よ!!」
「いや、それ違うからな?お前と華貫先輩に血の繋がりは無いからな?」
「うん、兄にお願いできるのは妹の権利よね!!よし、真相究明は頼斗先輩に手伝ってもらいましょう!まずは京都行きのスケジュールの確認ね。多分用意周到な先輩のことだし大丈夫だけど、一応…」
「いや、華貫先輩にはリーナという妹が………ダメだな。もう聞いてない」
変な風に完結し、早口で何かを喋り続ける真由美を前に、摩利は疲れ切った顔に手を当て、テーブルに突っ伏してしまった。
「(…そりゃあ、まあ?先輩には生徒会の業務とか、魔法の上達とか、色々お世話になったけど?でも、それだけであの人に惚れ…ほ…)っっ!」
色々と言い訳(このキャビネットには真由美一人しかいないにも関わらず)を考えているが、それで頼斗のことを意識していると気づいて身悶えるという、第三者が見たら挙動不審でしかない状態の真由美だったが、頼斗と待ち合わせている駅にまもなく到着アナウンスが聞こえたことでようやく冷静になりつつあった。
「…って感じで現地集合にするってことで……!おーい七草。こっちだー」
駅から出て右手の方で、何やら端末で連絡を取っていた頼斗は駅から出てくる真由美を見つけた。
「あ、先輩……取り込み中でしたか?」
「いや、現地合流しようって話」
「?」
何やらよくわからないが、どうやら二人きりというわけではなさそうだ、ということだけはわかった真由美は、残念さ半分、二人きりになってボロを出さないで済むという喜び半分で頼斗の後に続いた。
「…な~んだ。達也君のことだったのね。まぁ…老師のお孫さんや一条さんまでいるのは想定外だったけど」
名倉の遺品類を保管している警察署の前には、達也、深雪、光宣、水波の四人に加え、一条将暉もいた。達也、深雪、水波以外の面子までは予想していなかったようで、真由美は軽く目を見開いている。
「……これ、下手したら師族会議案件になったりしないわよね…?」
「さすがにそうなったら理不尽だろ。身内の死の真相を知りたいって努力してる人に、家同士のルールとか持ち出したらそれこそ論外だ。達也君曰く、二人とも経緯を知って個人的に協力したいそうだ」
しかし、もしも将暉に自分が仮面ライダーだとバレた場合、競技のギミック扱いとはいえ色々とやらかした(半分は巻き込み事故だが)自分がどうなるかわかったもんじゃないので、内心遠慮してほしかったなぁと思う頼斗だった。
63:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
成人済みの人たちに聞きたいんですが、フレンチとバーのマナーってぶっちゃけどうしたら良いですか?
64:音速のトレーナー ID:O21saMaN
どうした藪から棒に
65:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
>>63俺にそれ聞くか?
66:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>65に同じく
67:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
取り敢えず蟒蛇コンビは退出してもろて、まぁ普通にスーツが無難だな。カロスでもわざわざ性に合わない服着ないと入れない店あったし。まぁそのフラストレーション発散がてら、挑んできたレストランのトレーナー全員叩き潰したけど
68:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
上に同じく
69:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
>>63今度は何が起きたんですか?
70:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
いや、明日から割とスプラッターというか、荒事に乗り出すつもりなんで後輩にホテルに居とけと言ったら、その代わりに一緒にレストランでディナーしてくれという話になったもんで。一応念のためにスーツ持ってきてはいたけども
71:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
>>70あら、彼女さん?いいわね青春で。こっちのお酒の肴にもなりそう
72:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
>>71いい加減仕事をせんか貴様は
73:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
>>72今日のノルマは15倍増しで終わってるわよ
74:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
>>73会社だったら超エリートか超ブラックですよ
75:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
…まぁ、取り敢えずスーツで行きますわ
76:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
酒は飲んでも呑まれるなよ
77:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>76オメーが言うなっての
「頼斗さん、それ伊達眼鏡?」
スーツに着替えて部屋から出て来た頼斗はなぜか伊達眼鏡をかけていた。
「ああ。こうしたらしっくりきたもんでな。てかなんでさん付けなんだ?先輩で良いだろ?」
「今は名前呼びしたい気分なんです~」
子供らしく言葉を伸ばした真由美は、そのまま頼斗の左腕に抱きつきながら歩き始めた。
「………お前なんの―」
「どうかしましたか?頼斗さん?」
「(コイツ………)」
ニヤニヤと眉を動かしながら、わざとらしく上目遣いで自分を見てきた真由美に、コイツ恋人ロールプレイでおちょくる気だなと悟った頼斗は、ならばと敢えて真由美に合わせるようにレストランへと向かった。
夕食のコース料理を食べ終えた後、妙に生き生きした真由美は頼斗とバーに入り、隣り合ってカウンター席に座った。
「マスター、アレキサンダーをお願いします。頼斗さんは何にする?」
「サマー・デライトを一つで」
「え?なんでノンアルコールなの?」
ライムジュース、シロップ、炭酸水で作られるサマー・デライトを頼んだ頼斗をどうしてといった困り顔で覗いた真由美に対し、頼斗はわざとらしく人差し指で伊達眼鏡を上げながら低めの声を作って口を開いた。
「勘弁してくださいお嬢」
「…へ?」
「酒飲んで、万が一馬鹿にお嬢を傷つけられでもすりゃあ、親父に〆られるのは自分なんで」
「ちょっと、親父って…………あっ、まさかその伊達眼鏡って」
「アレキサンダーとサマー・デライトです」
「どうも。さっ、お嬢も」
「………もう!」
頼斗にしてやられたとわかった真由美は、頬を膨らませながらバーテンダーが出した酒を飲み始めた。
「ボディーガードですか?若いのに相当強いとお見受けします」
「………」
「………あぁ、なるほど」
頼斗は無言で端末を見せた。
『後輩が恋人ロールプレイでおちょくってきたので、極道の娘とそのボディーガードのロールプレイでやり返してるんです』と打ってあるメールの文を表示させながら。
「仲が良いのですね」
「自分は振り回されてるだけですよ。というか、マスターも中々ですが…何かしてたんですか?」
「昔のことですよ。事故で魔法力を失いまして」
「…失礼しました」
「構いませんよ。自分から話し始めたので」
「マスター。おかわり」
頼斗とバーテンダーが話していると、ムッとしている真由美が割入ってきた。どうやら頼斗にしてやられたのをまだ引き摺ってるらしい。
そのまま飲み進める真由美を見た後、頼斗とマスターは揃って苦笑いをした。
「…マスター。デザイアを一杯だけ」
「かしこまりました」
グラスに氷を入れてレモンツイストピールを飾り、カシスリキュールとウォッカを入れるマスターを横目に、頼斗はそんなに飲んで大丈夫かよと半目で真由美を見ていた。
『………ジュラピラ…』
悪意がすぐそこまで迫っているとも知らずに。
さて、いかがでしたか?
低めの声は津田健○郎さんを脳内再生してました。
最後の不穏な単語…何ナンダー(今日放送されたギーツ最終話の大智を見ながら)
ガッチャード…暴走フォームあるかなー…
と最終話のジャマトのように体育座りしながら考えている残暑この頃です。
最後に、一人のライダーファンとして一言。
仮面ライダーギーツを制作してくださった高橋監督、及び全ての俳優、スタッフ、関係者の方々。
一年間、個人的に好きなライダーであるエグゼイドや電王、ビルドに勝るほどの素敵な仮面ライダーを創ってくださり、本当にありがとうございました!
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.51『知った正体、新たな形態』
500000UA達成、そしてガッチャード第1話放送に合わせて投稿という記念すべきスレNo.51(スレがあるとは言ってない)です。
というわけで、どうぞ!
「ふぁ~…」
「ほんっとコイツは………後先考えるって言葉を知らねぇのかよ…」
顔を酔いが回ってると言わんばかりに紅くし、フラフラと千鳥足になっている真由美を、時折体勢を崩しかけるのを支えながら頼斗は呆れていた。
というか、アレキサンダーはかなりアルコール度数が高く、あまつさえそれを何杯もガブガブと飲んでいたらこうなるのは至極当然のことである。
「こんなのが十師族の長女とか、いよいよ日本もヤバいかもな…おーい、大丈夫かー」
「らいじょぶらいじょぶ~♪ほ~ら~」
「おい、酔っ払ったまま勝手に…!」
完全に頭がパーになっている真由美は、頼斗の肩を振り払いながら、フラフラとホテルの正面玄関へ走り出した。そもそもエレベーターとは方向から違うため、頼斗が真由美を追いかけようと正面玄関の方を向いた、その時。
「へ?」
「きゃっ!!?」
咄嗟に、自身の山勘の『避けろ』という警告に従った頼斗は真由美の肩を抱き寄せ、真由美に覆い被さるように押し倒した。
「うわあああぁぁ!!!?」
「キャアアアァァァ!!!」
その直後、頼斗の背中のわずか数センチ上を幾本もの棘が付いた茨が正面玄関の窓ガラスを突き破りながら通り過ぎ、ロビーの床に突き刺さった。
「…危なかった…!真由美、怪我は無いか?」
「は、はい………いったい………!?」
茨によって割られたガラスがまだ数人の客とホテルの従業員がいるエントランスに散らばる音と、彼らの悲鳴と逃げ惑う騒がしい足音。更に、ガラスが割られたことで鳴り響くけたたましい防犯サイレンのおかげで、真由美の酔いはすっかり醒めた。
そして真由美が目にしたのは、鼻から下の上顎が異常に下へ伸びた骸骨に似た怪人…ポーンジャマトを幾体も従えてこちらへ向かってくる、ポーンジャマトの左目だけが妖しい緑色に肥大化し、伸びた上顎の部分が頭部から切り離され、だぼだぼの棘付き首輪の下から黒と黄金色に変色して生え、謎の蔓が生えた頭部とアーマーを着用した胸部、左足を持つ怪人…ジャマトライダーだった。
だが、二人の視線はジャマトライダーの腰に向けられていた。
「仮面ライダー…!…いえ、違う…怪人…!?」
「嘘だろ…なんでアイツらがアレを…!」
真由美はジャマトライダーを一瞬仮面ライダーと認識しかけたが、あまりにも人間離れし過ぎた見た目から怪人だと認識し、頼斗はなぜ怪人であるジャマトが自分と同じドライバーを使うのかに歯噛みした。
『
『『『
「!?ちっ!おらっ!!ふっ!」
「はぁっ!!」
ジャマトライダーが手を振るうと、ジャマトたちは一斉に頼斗たちに襲いかかった。頼斗は格闘術で、真由美は『ドライ・ブリザード』などの魔法で応戦するが、あまり効いていない上に数が多い。やがて二人は行き止まりまで追い込まれた。
「くそ…!」
頼斗は葛藤していた。変身自体はできる。変身すればこの状況は一瞬で片付く。それは間違いない事実だ。
だが、それができない心的理由があった。
「(もし七草が俺が変身したのをアイツに報告したら…!!)」
そう、真由美の…より正確には彼女の父である弘一の存在だった。
もし頼斗が仮面ライダーだと知れば、弘一はどんな手段を用いてでも頼斗を手駒にするだろう。自身の娘さえも餌にしたのだ。自分だけでなく、リーナや嶺平、シルヴィアやミアなど、頼斗の周りの人間までも巻き込むのは容易に想像できる。
その可能性が、頼斗が変身を躊躇う枷になってしまっていた。
しかし、変身しなければジリ貧で死ぬ。
二つの矛盾する選択肢に挟まれた頼斗がふと右を見ると、そこには顔に擦り傷を負っても尚戦意を目に宿した真由美がいた。
「(こんな状況、普通ならビビって逃げ出すのが当たり前だってのに、コイツは……何バカなこと考えてたんだ俺は)」
頼斗は先ほどまでの自分を思い出し、鼻で笑い飛ばした。
もう少し考えたらわかる話だった。怪人に対抗し得る力を持ってもいない
一度瞑想するように閉じ、再び開かれた頼斗の目に、最早迷いの色は無かった。
「………真由美」
「何ですか、頼斗さん」
二人は目の前の
「今のこの状況、一発でひっくり返せる手段があると言ったらどうする」
「あるんですか?」
「ある。だが、この手段を使うなら、お前に一つ約束してもらう」
「約束…?」
「今からお前が見るもの、ここで起きることを、絶対口外するな。特に、お前の親父には死んでも言うな」
「………それってどういう」
思わず頼斗の方を見て真由美が問いかけるが、尚もジャマトから目を剃らさないその横顔には普段の頼斗からは感じ取れない鬼気迫る圧力があった。
それを見た真由美に、断る選択肢はなかった。
「…本当に、助かるんですね」
「約束する」
「………お願いします」
「ッ!!」
その言葉を予知していたと錯覚させるほどのタイミングで、頼斗は腰に装置…デザイアドライバーを押し当て、装着する。更にスーツの内ポケットから、中央に穴が空き、赤いハンドル…ブーストスロットルマークⅡが付いた装置…ブーストマークⅡバックルを取り出した。
「先輩…それってまさか…!?」
頼斗がバックルをドライバーにセットすると、頼斗の背中に五つのブーストのホログラムが五角形を描くように浮かび上がる。そのまま狐を象った手を大きく回して額に近づけ、ジャマトたちに向けてスナップして静かに言い放った。
頼斗がブーストスロットルマークⅡを捻ると、折り畳まれていたバックルの四つの排気筒…ブレイキングエグゾーストが全て同時に展開され、紅い炎を吹き出す。
そのままホログラムが回転して炎に燃やされ、アーマーを形成していく。そしてアーマーが完成した直後、骨の腕のレールが5本延びてアーマーを掴み、頼斗に押し付けて装着させた。
そうして頼斗は紅い四肢…バーミリオンパンチャーとバーミリオンキッカーを持ち、黄金のパーツが付いた胸部のみを覆うアーマー…バーミリオンブイツインを纏った炎の狐のようなライダー…『仮面ライダーギーツ:ブーストフォームマークⅡ』に変身した。
「頼斗さん…貴方は………」
戦いを告げる音と同時に、頼斗はゆっくりと歩き出す。そして…いきなり踏み込んで急加速し、ジャマトライダーのドライバーに速く、重い一撃を入れた。
『――――――!!!??』
声にすらならない悲鳴を上げながらジャマトライダーは反対側の壁へ叩きつけられる。そして致命的な大きさの亀裂が入ったドライバーとバックルからバチバチと蒼いスパークが走った直後、轟音と共にジャマトライダーは爆発した。床には基盤が剥き出しになったドライバーとバックルが転がり、白い煙を上げている。
『ジャ…!?』
『『『『『ジャーー!!』』』』』
一瞬だけ怖気づいたポーンジャマトたちだったが、すぐに頼斗に襲いかかる。
しかし、頼斗は目にも止まらぬ速さで加速と停止を繰り返し、その度にポーンジャマトたちは宙を舞う。やがて、変身してから2分も経たずにジャマトの軍団は完全に壊滅した。
「………頼斗さん、貴方が仮面ライダーだったんですか…?」
「…そういうことだ」
未だに信じられない様子で歩み寄ってくる真由美に、頼斗は変身を解除しながら答えた。
「…でも、なんで今まで黙っていたんですか!?こんな危険なことを、貴方一人で――」
「俺以外に、できないことだからだ」
「…それは………だったら、せめて私たちに言ってくれれば、協力は」
「それはできない。少なくとも、お前には…お前の『家』には」
食い気味に頼斗を心配する言葉を放つ真由美だったが、最後の言葉を頼斗は自身の言葉で遮る。
「どうして!?七草家なら、私が父を説得して絶対に頼斗さんの助けになるのに!」
「少なくとも、自分の娘たちと怪人を餌に俺を誘き寄せるやつに頼るわけにはいかない」
「…娘たち………!まさか、香澄ちゃんと泉美ちゃんが誘拐された…あれを父が仕組んだって言うんですか!?」
「そうだ」
「…そんな………嘘……嘘ですよね…!?いくらあの人でも、実の娘を…」
頼斗から放たれた事実に、真由美は茫然となる。そして、信じたくないと言わんばかりに必死になって、頼斗の言葉が嘘だと繰り返した。
「まずお前が知らない事実から言おうか。俺が組んでるのは九島家だけじゃない。四葉家とも怪人を倒す目的で協力関係にある」
「四葉家と…!?」
「お前の妹二人が拐わせたあの事件を、いくらなんでも不自然だと思った俺は四葉家当主の真夜さんに調べて貰った。その結果、幾つもの人間を介して足がつかないようにした上で、犯人に怪人を生み出すアイテムを横流ししてたことがわかった。そしてその目的が、俺を捕らえて自身の手駒にしよう、ってふざけたものだったわけだ」
「………」
「…だからこそ、お前の父親にだけは俺の正体はバレるわけにはいかない。バレたら最後、俺の周りの人間にも危害を加えるのは容易に想像できる。信じたくないのはわかる。けど、お前は事実を知る必要がある」
「これは…」
頼斗が真由美に投げ渡したのは、以前使ったフロッグポットだった。ギジメモリを挿し、ガジェットモードになっている。
「俺が使ってるサポートアイテムの一つだ。それに、名倉さんの死の真相が記録されている」
「名倉さんの…!?」
「俺から受け取ったことさえ伏せてくれれば、それをどう使おうがお前の自由だ。ただ…最後にこれだけ言っておく。名倉さんの死は、元々あの人自身が選んだ道だった。今まで自分が受けてきた黒い仕事のことを、お前に隠し続けてきたケジメだ、ってな」
「………先輩。ありがとう、ございました…」
「…」
静かにフロッグポットに記録されていた会話を聞いている真由美の口から放たれた言葉を背に、頼斗は無言で去っていった。
後ろから微かに聞こえてくる、嗚咽と涙が床に落ちる音は聞こえないフリをしながら。
さて、いかがでしたか?
もうガッチャード始まったのにこっちは漸くブーストマークⅡですよ。投稿頻度終わってるなぁ…(諦念)
というわけで、ギーツロスも乗り越えて頑張ります!
ては、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.52
はい、前回の投稿から1ヶ月以上遅れた投稿ですね。
マジで時間が圧倒的に足りねぇ…こういうのを週一投稿できる人とかどうやって時間作ってるんだよ…
え?変身エフェクトを作るのに時間かけ過ぎ?
いやだって…ライダーファンとしては凝りたい部分なのよ…
ということで遅れに遅れた話ですが、楽しんでください。
ではでは、どうぞ!
78:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
…ということがありまして
79:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
おそらく、イッチ君が戦った怪人は『ジャマト』です。仮面ライダーギーツに出てくる怪人で、デザイアグランプリ、通称デザグラにおける敵キャラのような存在で、主人公たちと同じドライバーを使って『ジャマトライダー』に変身したり、主人公たちと同じくバックルで自身を強化したりと、かなり多彩なことができる怪人です。最も厄介なのは、植物と同じように品種改良や進化をしてより強大になることですかね。
80:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
おかげで俺も変身できる怪人やライダーが増えたからホクホクだぜ
81:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>80前はハズレとか言ってたのに
82:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
今話すべきなのはそこじゃないですよ
83:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
まず結論から言おう。今回の件はあれが最善だったと我も考えている。そもそもイッチにはリバイス以降のライダーや怪人の知識を知る術がほぼ無い。イッチの持つライズフォンなどの端末には、万一を想定してライダーや怪人の情報が調べられないようにしてあるからな。端末からイッチに濡れ衣を着せられることが無いようにするためだ。そんな状況で、且つ敵の強さが不明だった時に、あの判断をしたのは何度も言うが最善だった。
84:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
まぁ、見たこともない奴に生身で戦え言うのもまぁまぁ無理難題やわな
85:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
そういや、荒事って例の件か?
86:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
>>85ああ。割りとヤバくなりそうだしな。戦力は一人でも多く欲しい。いや十分戦力になってくれてるんだけども
87:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
なんかわからんけど取り敢えず頑張ライジング
88:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
>>87懐かしいなぁ…小さい頃よくやってた
89:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
とりま行ってきます
90:大魔道師ハンターマホロア ID:mAGi91tA2Ra
頑張ってネェ
「…さて、光宣君。準備はいい?」
「はい。いつでも大丈夫です」
昨夜の騒動から一夜明け、頼斗は規制線が張られる前に真由美とチェックアウトを済ませて一旦別れた。真由美は昨日頼斗から聞かされたことにまだ悩んでいたのか、あまり表情が優れなかったので背中を叩いて一発入魂させたから大丈夫だろうと思いながら頼斗はコミューターに乗り込む。
頼斗の行き先は九島邸。その一室には、頼斗と光宣の他に達也と深雪、水波と烈がいた。
そう、今日が光宣の治療を実行する日なのだ。
そして頼斗は剣と斧と銃を合体させたような武器…ガシャコンキースラッシャーをガンモードにして持っているマキシマムマイティXガシャットを構えた。
「いくよ!」
「うぐぅっ!!!?がぁぁぁあぁ!!!」
「光宣!!」
「光宣様!?」
頼斗のガシャコンキースラッシャーから放たれた攻撃を受けた光宣の身体をスパークが駆け巡り、思わず光宣は蹲りながら苦しみ始める。
「!!」
苦しみ始めた光宣を心配する烈と水波を他所に、達也は光宣の容態を『精霊の眼』で視て驚愕した。
光宣の遺伝子に貼り付いていたバグスターが取り除かれると同時に、桃色の粒子が光宣の遺伝子を包みながら整形しているのだ。その影響か、光宣の髪が黒く変色してきている。
やがてスパークが止むと、完全に髪が黒くなった光宣がゆっくりと立ち上がり、手の感触を確かめるように握り放しをしている。そして頼斗たちの方を向き、顔を明るくさせた。
「達也君」
「…成功です」
「光宣!」
「お祖父様!!」
元気よく飛び込んできた光宣を抱き締める烈の頬には、笑顔と一筋の涙が流れていた。
そんな感動の一幕が、現在から五日ほど前。
「(正直、こうなるならあと一週間くらい施術を先送りにしておいた方がよかったかな…いや、今回の作戦に光宣君の力は不可欠だ。それに、今更そんなの考えても後の祭りだしね)」
頼斗は現在、宇治川のとあるポイントで待機していた。というのも、この数日間で周公謹を捕らえる作戦が組み上がったからだ。
周公謹の潜伏先は、国防陸軍宇治第二補給基地。よりによって、日本のれっきとした軍隊の基地に堂々と潜伏していたのだ。これにはさすがの頼斗も国防軍への呆れで頭を抱えるほどだった。
「(取り敢えず、この件を機に国防軍は腐った部分を取り除かないとマズいよね)………来たか」
そんな考えを抱いていると、宇治川の上流から人の気配が近づいてくる。同時に聞こえてくる音からして、おそらくは成人男性。それも何かから逃げている者のそれだ。
それを感じ取った頼斗は、小刀が付いた黒いバックルを握り締めながら立ち上がった。
「(さて…オーマニキたちには悪いけど、今この瞬間ばかりは久々に………)」
――俺自身の
「ぬぅ………」
「ここまでだ周公謹。もうお前に逃げ場は無い」
逃げていた男…周公謹は、達也と一条将暉に囲まれたことで完全に逃げ場を失っていた。宇治川にとびこもうものなら、一条家の十八番である『爆裂』の餌食になるのは容易に想像できる。かといって得意の『鬼門遁甲』で逃げようとしても、何故か達也に捕捉されてしまうのだ。
「何故私の遁甲術が通用しないのです?」
周公謹の苦し紛れの質問に、達也は平然と答えた。
「鬼門遁甲…なるほど見事なものだ。至近距離では効力を失うと聞いていたが、お前の術は確かに通じていた。俺にはお前が横をすり抜けようとするのは分からなかったが、例えお前の姿は見えなくても、お前の中にある名倉三郎の血の動きは分かる」
「名倉三郎の血……あの時の」
「血で作った針を打ち込まれでもしたか? 名倉三郎の血が残っている限り、お前は俺から逃げられない」
「…私の命もここまでですか……」
周公謹はフッと疲れたような笑みを浮かべ…
次の瞬間、周公謹は異形の姿に変わった。
「これは…!?」
「何!?」
『追い詰められた時の対策もせず逃げる阿呆はいないでしょう……しかし、異形というのは気に食いませんが、それ以上の全能感…なるほどこれが『怪人化』ですか………ふっ!』
己を腕をまじまじと見る周公謹が変身した三葉虫のような怪人…マーレラジャマトは、
「沈んだ!?」
「………!!いや、違う!地面を砂状にして潜航している!地面に警戒しろ!」
「わかってる!しかし…まさか周公謹が怪人だったとは………」
「来るぞ!」
『はぁっ!』
「くっ!厄介な!!」
マーレラジャマトは、まるで水上の獲物を狙う鮫のように地面から目眩ましを兼ねた砂と共に達也と将暉に襲いかかる。周公謹の位置を捕捉できる達也はまだしも、それができない将暉は地面から出てくるのと同時に避けなければならず、その集中力と精神は確実に磨り減っていた。そして…
『これで…終わりです!!!』
「ッ一条!」
「!?しまっ――」
将暉の死角から飛び出したマーレラジャマトは、その針金のように鋭く、ねじ曲がった爪を将暉に突き立てようと腕を振りかぶり…
『ぐはぁっ!!?』
横からの飛び蹴りによって吹き飛ばされた。
『くっ…!?一体どこの…!!』
忌々しげに起き上がったマーレラジャマトの視界に映ったのは、狐の面を被り、目の前に仁王立ちをしている男…頼斗だった。
「周公謹だな。会いたかったぞ……そして唐突で大変失礼だが…」
『…貴様………!まさか!?』
ドスの効いた声でそう言った頼斗は、持っていたバックル…ブジンソードバックルを二つに割って、同時に腰のデザイアドライバーに装填する。そして静かで不気味な待機音が辺りを包む中、頼斗はパキリと指を鳴らし…静かに呟いた。
頼斗がバックル…ブジンソードバックルの小刀…バッケントリガーを引くと、刀のようなプレートに紅い目を光らせたIDコアが露になり、巻物にBUJINSWORDと書かれたようなエフェクトが現れる。直後、エフェクトが中央から両断されると、頼斗の周りに漂う黒い靄が巨人の掌のようになり、エフェクトをゴキャグチャと握って擂り潰してアーマーを形成する。そのまま掌は両側から頼斗を押し潰すように衝突し、爆ぜる。
そこにいたのは、頭部をバイザー…ジーナグラスで覆い、胸部装甲…ソードマスターチェストを中心に黒一色の重装甲で身を包んだ一人の戦士…『仮面ライダータイクーン:ブジンソード』に変身した頼斗だった。
その音声と共に、靄が頼斗の左手に集約し、一本の刀…武刃を形成する。頼斗が武刃を掴んで鯉口から刃…リヅキを覗かせると、それはまるで鏡のように頼斗の顔を映し出す。それを見つめた頼斗は大きくフウッと息を吐くと、武刃の刀身を納めて居合抜刀のような構えを取る。そして…
さて、いかがでしたか?
結構時間かかったのは許してくれ…大学のレポートが想像の7倍ぐらいキツかったんだ…あとついでに言うとポッキーの日の棒まみれの時間にしたかったという個人的な欲求があったんだ…これも全部乾巧ってやつの仕業なんだ…(違う)
ということで、投げ出したりは絶対無い…ようにしたいです。
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.53
CHEMY×STORYのフルバージョンが公開されたので聴いてみましたが神曲でしたね。正直ギーツの後で大丈夫かと思っていたけど乗っ取りライダードレッド君が登場したのでウホウホ言いながら毎週見てます。
いや誰がGORILLASENSEIやねん!
ガッチャーンコ!!バーニングゴリラ!!
というわけで古都内乱編最終話、どうぞ!
『………また貴方ですか…「仮面ライダー」…!つくづく私と縁があるようですが…』
「そうらしいな。だが、その縁とも今日でお別れだ。お前は俺が、ここで仕留める」
『…できるのなら、の話ですがねェ!』
歪んだ声で雄叫びを上げながら、マーレラジャマトは頼斗に肉薄し、爪を振りかざす。それに対して頼斗は微動だにせず、静かに武刃の柄に右手をかけ…
『ぐがぁっ!?』
「………」
爪が当たる直前、頼斗は腰を落として避けると同時に踏み込み、一瞬無防備になったマーレラジャマトの脇腹を武刃で斬り裂いた。硬質で防御力が自慢のマーレラジャマトの甲殻も、武刃で敵を斬ることに特化しているブジンソードに変身した今の頼斗には何の意味もなく、その防御は火花を散らしながらあっさりと破られる。
「………」
頼斗がすかさずバッケントリガーを閉じ、武刃をゆっくりと円を描くように振るう。すると、ゆっくり動かしているにも関わらず、武刃はエネルギーで構成された残像を幾つも見せる。
『ぬぅ…!おのレええェェ!!!』
武刃の斬撃から立ち直ったマーレラジャマトは反転して頼斗に襲いかかるが、それを気にも留めない頼斗は頂点まで武刃を振るうと、満月の幻覚を背に左手で武刃を構え、右手をバッケントリガーに添えて…一気にバッケントリガーを開いた。
「………ッ!」
『ぐぅぅぅ……!!!』
頼斗が袈裟斬りの要領で振り下ろした武刃を、マーレラジャマトは爪で受け止める。そのまま鍔迫り合いのように互いの得物は拮抗したが…
『ぐああぁぁぁッ!!?』
頼斗は武刃を握る手に今までの恨みをすべて募らせたかのように力を籠め、そのまま力任せにマーレラジャマトの爪を斬り飛ばし、装甲を断ち切った。更に返す刀で顎を撃ち抜かれながら転倒した満身創痍のマーレラジャマトは片膝と右腕を地面について立ち上がろうとするが、もはや勝負は決していた。
そう言った頼斗は、右手で握る武刃を肩に当て、左手で再びバッケントリガーを閉じ、再び開いたと思ったらまた閉じる。すると、頼斗の周囲に墨で塗ったような黒いエネルギーが集約していく。その姿は、さながら一枚の浮世絵のようになっている。
『ぐふっ!?』
そして再びバッケントリガーを開くと、頼斗は担いでいた武刃を躊躇いなくマーレラジャマトに向けて槍投げのように投擲した。武刃が散々傷つけられたマーレラジャマトの胸に刺さると、頼斗は天高くジャンプし、右足を勢いよく突き出す。
頼斗が放った必殺キックは、正確に武刃の柄尻を捉え、武刃とキックはマーレラジャマトを貫通する。 体に風穴が空いたマーレラジャマトは、バチバチと黒いスパークを身体に走らせたと思った次の瞬間、断末魔と共に爆炎に包まれた。
「………!させるか!!」
「「!?」」
キックの体勢から立ち上がった頼斗は何かに気づき、咄嗟に手に握った何かを爆炎に
『………!な!?何だこれは!!?出せ!出せえええッ!!!』
ブランク眼魂に黒い瞳が灯ると、何やら聞き覚えのある声がすると共にカチャカチャと眼魂が振動する。どうやら逃げ出そうとしているようだが、頼斗は眼魂をしっかりと握り締めて放そうとしない。
「………あれは?」
「わからない。が…おそらくあの中には周公謹が閉じ込められているとみて間違いないだろう」
「なにっ!?」
「大方、自分をパラサイトに似た性質の何か…より正確には自我を確立させたパラサイトのようにしてこの場から離脱したかったようだが…相手が悪かったな」
『くっ……!何をする気だ…!?この!このぉッ!!』
眼魂に囚われて尚逃れようと踠く周公謹に、頼斗は平坦な声で話し始めた。
「まぁ、自分の魂を囚われる経験なんて初めてだろうな。暴れてもいいが、この眼魂は内側からは絶対に壊せない。解放されたいなら誰かに眼魂を砕いて貰う他ない…が、その場合、お前は消滅する。パラサイトの状態も保てずにな」
『なっ!?』
「幸いなことに、俺の協力者にはこの国で最も精神干渉系の魔法に精通してる人間がいる。お前の魂というが、それは言うなれば精神の塊だ。彼らにとって、精神を操って情報を吐かせるのは容易いことだからな、その辺りは覚悟しておいた方がいい」
『精神干渉系に精通………!まさか貴様…四葉の関係者か!!?』
「さぁな。協力者とは言ったが、そこはお前の想像に任せるよ。ただし……散々この国を引っ掻き回しておいて、楽に死ねると思わないことだな」
『い、嫌だ!嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ止めろ止めろ止めろヤメロオオオ!!!!』
騒ぐ周公謹を無視し、頼斗は変身を解除せずに後ろを…達也と将暉の方を向いた。
「君たち、よくやってくれた。俺がコイツをこうして捕らえられたのは、君たちがコイツを追い詰めてくれたおかげだ」
「…仮面ライダー…四葉の関係者だったのか!?いや、十師族同士の同盟は緊急時の協力体制を除いて禁止されているはず…」
「それには少し誤解があるな。厳密には、四葉と九島、二つの家と俺が繋がってるだけだ。あの二家が同盟関係にあるわけじゃあない」
「十師族の内二家と繋がり…!?どうやって…いや、何のために…」
「決まってるだろう」
そう言った頼斗は、眼魂を二人に見せながら話を続ける。
「怪人を始めとした、この国に害を及ぼす者を倒すためだ。以前の世界中での怪人発生以降、怪人は世間に周知されてきている。よほど弱くない限り、怪人に銃やナイフ…大抵の武器兵器は通用しない。倒すなら、俺のように仮面ライダーに変身できる奴が対処するのが最も効果的だが、生憎俺には怪人を即座に発見する手段に乏しいからな」
「俺には力があるが、情報が無い。彼女らには情報はあるが、力が無い…俺たちは互いの不足を補い合える関係にあるわけだ………以上だ。生憎今は時間が無い。失礼する」
「ッ待て!!」
将暉の制止を無視し、頼斗はバサリとマント…デルードマントをはためかせて消えた。
「…奴は…本当に何者なんだ…いや、まず仮面ライダーは本当に奴一人だけなのか…?」
呆然とする将暉の頭の中には、幾つもの疑問が渦を巻いていた。
91:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
あ~、取り敢えずミッション達成しましたけどオーマニキマジですんませんっしたorz
92:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
初っ端から綺麗に土下座かましてくねぇ
93:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
>>91熱くなることに対して文句は言わんし、憎しみを力に変えるなとも言わん。だが、愚直に戦うような冷静さを欠く戦い方だけはするな。相手の隙を穿つことを狙う敵が相手ならば、一度冷静さを失うことは死に直結すると思え
94:マッドな教官(仮)ライダーID:MadnA8bEe82
わかりました
95:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
まぁでも、漸く解決できたんだろ?
96:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
少なくとも元凶潰したんやったらこれ以上心配せんでもええしな
97:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
これで取り敢えずは一安心でいいんだろ?酒でも飲んで祝杯しようや
98:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>97に同じく
99:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
>>97 >>98ウワバミ集団は帰ってもろて…
100:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
あ、そういや言い忘れてたけどイッチと怪人王ニキにまたまた朗報でーす
101:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
あ
102:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
この流れはロシア!?
103:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>102タラちゃんそれはおもちゃじゃなi
104:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
>>104DEATH☆
105:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
だからタラ神降臨させないでくださいよwんで本題なんですが、えー令和5番目のライダー公開されました!ょいしょっ!!ドンドンパフパフ
106:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>105チューバーみたいなノリで草
107:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
タイトル及び名前は「仮面ライダーガッチャード」。主人公で高校生、「ガッチャ!」が口癖の
108:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
あー、変身できるやつに増えたやつに見覚え無い名前あったのそういうことか
109:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
てかやっぱ俺らの時間軸って違うんだな
110:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
こっちはこの前ギーツ追加されたばっかなんだよなぁ…
111:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo
時の流れはフシギダネ♪
112:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>111どっちが勝ったか ねぇ覚えてる?
113:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>112今~では~ほら~♪
114:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>113わ~ら~い~~な~が~ら~は~な~し~がで~きるよ~♪
115:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
>>111 >>112 >>113 >>114 懐かしいネタ入れてきますね
116:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
知らねぇ…
117:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR
小学生の時ポケモン毎週見てたけど知らねぇ
118:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
世代だねぇ
119:大魔道師ハンターマホロア ID:mAGi91tA2Ra
今の20代後半ぐらいなら知ってるのかナァ?
120:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
また見返そうかな、ポケモン…
「頼斗!お前宛に何か来たぞ~」
「んぇ?ほーい」
論文コンペが光宣率いる第二高校の優勝で終わった翌日、パソコンに向き合っていた頼斗は下から聞こえた嶺平の声に反応した頼斗は、ギシリと椅子から立ち上がり、一回へ降りていく。
「なんかパーティーに応募でもしてたのか?」
「パーティー?」
嶺平が差し出した封筒を受け取り、そんなもの応募したっけかと頭を掻きながら自室に戻り、封を切って中の手紙を取り出す。そこには…
と書かれていた。
さて、いかがでしたか?
ということで、今年のクリスマスプレゼント(誰得)はコレで決まりだ!
※尚、本編自体は11月末に完成してたけどこのアスキーアート作るのに3週間以上かかったためクリスマス投稿になりました。クオリティ低いのは許して?
ユ"ル"セ"ン"ッ"ッ"!!!
【挿絵表示】
←比較画像(YOUTUBEより)
_____________
︿ < 次回、ヤベーイやつ! |
/ ̄ ̄ ) )  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ ╭ ⌒ ╮
| ( 0|
―╰――╭―◤ _/ ̄◤
( ̄ ̄_/ / 次 予
)︶ ︶ 〉 回 告
人 | |
| ( / |
| \ / \
/ ( / /
\) /
「貴方も慶春会に呼ばれたんですか?」
「ここを通すわけにはいかない」
「なーにしてんの?こんな所で」
「最初ッからトップギアだ!」
「変身!!」
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
四葉継承編
スレNo.54
もう眠いのでチャッチャケトラップで進めます。
では、どうぞ。
1:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82
今こっち12月31日なので、一足先にあけおめ宣言しときます
2:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
1、2!START!
3:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01
>>2それグッバイ宣言…
4:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
もうそっちは年の瀬か…
5:音速のトレーナー ID:O21saMaN
今ウチのトレーナー室で担当四人が年越し蕎麦啜りながらおこたでほっこりしてる。天国か?
6:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
今年も自分はまったり一人で過ごしてますわ
7:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH
>>5一人増えてねぇか…?
8:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>7そうだよ。新たにカレンちゃん、間違えた。カレンチャンが担当入りしました。あっコラ!!そんな小悪魔っぽい視線と笑顔向けるな!滾る!ヌッ!
9:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
>>8ダメだこりゃ
10:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
なんで>>8が垢BANされなくて俺が二回もされたのか、コレガワカラナイ
11:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do
>>10愛情と劣情の違いと反省という言葉の意味を相棒くんのスマホで調べてもらってから出直しなさい
12:大魔道師ハンターマホロア ID:mAGi91tA2Ra
>>10ぶっちゃけると完全に自業自得だよネェ
13:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
>>11>>12滾る!とか言ってるんですが
14:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>13お前比喩表現だろんなもん。だいたい俺教職だからな?劣情は漏らすどころか生み出した時点で詰みじゃあほう。まぁ年に数件ほど担当に喰われてる事例はいるけども
15:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR
>>14マジか…てかお前はどうなのさ
16:音速のトレーナー ID:O21saMaN
>>15逃げれば良くね?
17:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
>>16そうか、お前今もはやレールガン並の速さ出せるんやったか
18:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
たしかレールガンの初速が秒速2,3㎞ぐらいだから…ようやく音速ニキにとっての銃弾ぐらいか
19:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1
レールガンでその程度のレベルの認識というのも大概おかしいですけど
20:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
ちなみにここのスレ民のレールガン対策って
21:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo
>>20我にはそもそもそんな豆鉄砲なぞ効かん
22:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8
>>20吹っ飛ばされても時喰えばええやろ
23:大魔道師ハンターマホロア ID:mAGi91tA2Ra
>>20ボクは魔力乗ってない攻撃は常時発動型の防御魔法で弾けるんだよネェ
24:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106
>>20斬る
25:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo
>>20殴り飛ばす
26:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI
>>20スパイダーセンスで事前察知
27:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315
>>20当たる前に熱で溶けちゃいます
28:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4
あーうん、聞いた俺がバカだったわ
「よくよく考えたらここのスレ民の人たちってわりと人間辞めてるやつ多いよな………ん?」
ハンドルを握りながら呟いた頼斗は前方に見えた異変に気づき、ギアを下げて車を減速させた。
「…しかしそれはできない。私の方からも言わせていただこう。このまま来た道を戻ってくれ。そうすれば余計な争いをせずに済む」
一方その頃、慶春会に出席するために四葉本邸へ続く道を進んでいた達也、深雪、水波、そして達也たちと共に向かっていた四葉の分家の一つ、津久葉家の娘である津久葉夕歌の4人は、同じく四葉の分家の一つである新発田家の跡取り、新発田勝成とそのガーディアンである堤琴鳴、奏太の姉弟に足止めされていた。
「……つまり、ここを通る為には争いが不可避と言う事ですね」
「その通りだ………む?」
勝成が唇を引き締め、その左右で琴鳴と奏太も緊張の色を浮かべる。と、勝成が前方、達也たちの後ろから近づいてくる何かに気づいた。達也たちも後ろから聞こえてくるエンジン音に反応して後ろを見る。
後ろから近づいてくるのは、真っ赤なボディに白のストライプが走り、なぜかリアタイヤの上部にもう1組のタイヤを付けた、少し妙な形状のスポーツカー…トライドロンだった。
それを見た勝成は、即座に思考を巡らし…四葉とは違う、完全な外部の人間であると判断した。
「…奏太。やれ」
「了解!!」
「あれは…まさか!」
達也がトライドロンに乗っているのが誰か気づくと同時に、奏太のCADから魔法が放たれた。放たれたのは、音波を熱線として放つ「フォノンメーザー」。その熱線は狂いなくトライドロンに迫る。
しかし、トライドロンはアクション映画顔負けのドリフト走行でフォノンメーザーを回避すると、ギャリギャリと音と白煙を立てながら横向きに停車した。
そしてガチャリとトライドロンの扉が開く。中から出てきたのは、青いジーパンを履き、白い長袖のTシャツの上から黒いフード付きジャンパーを羽織り、サングラスをかけている青年だった。青年はそのままトライドロンに凭れながら親指でサングラスを押し上げる。
「…ったく、随分と手荒な歓迎だな。サプライズか何かか?にしちゃあちょっと
「頼斗さん!?」
「貴方も慶春会に呼ばれたんですか?」
「頼斗ですって!!?」
「よっす…げっ、なんで津久葉もいるんだよ…」
青年…頼斗は手を上げて三人に返すが、達也たちの横にいる夕歌を目にした途端顔をしかめる。その夕歌本人も頼斗の名前を聞いて驚いていた。
「どういう理由でお前と達也君たちが一緒なんだよ…嘘だろ?お前四葉の分家出身だったのか…」
「はぁ!?先輩に対して随分な言い様ね!後輩としての態度がなってないんじゃないの!?」
「うっせえ!高校生の論文コンペで対人破壊兵器に代替する魔法を出そうとする頭おかしいイカレポンチに払う敬意なんざ持ち合わせてねぇわ!」
「なんですって!!?いいわ!この際先輩後輩の立場をしっかり
「ここ表なんですけどwww」
「言ったわねええぇぇぇ!!!??」
『………………』
達也たちも勝成たちも、今この場においては敵である筈の両サイドは、ギャイギャイと騒ぐ頼斗と夕歌に対してこの瞬間だけ同じ考えに至っていた。すなわちそれは…
…呆れの感情である。
「……はぁ~…ったく、余計な体力使わせるんじゃないよ」
「…ッ!!」
鬼瓦もかくやと言わんばかりの形相で睨み付けてくる夕歌を無視し、頼斗は改めて勝成たちに向かい合う。
「で、取り込み中悪いけど通してもらえる?」
「…君のような不審な部外者を通すとでも?」
「ざーんねん。四葉にとっての部外者でも、俺には
「…それは?」
頼斗がジャンパーの内ポケットから取り出した封筒に、勝成は怪訝な目を向けたが、続く頼斗の言葉に目を見開いた。
「なんとびっくり、四葉家当主の四葉真夜と、その姉深夜姉妹直々の、四葉家慶春会の招待状!二人の直筆サインと、証明用のチップ付き」
『!?』
「嘘!?」
「ご当主直々だと!!?」
その言葉によって、勝成たちだけでなく達也たちにも動揺が走る。が、そんな中で勝成は奏太と琴鳴に目配せをし、表面上は冷静に口を開いた。
「………拝見しよう」
「…どうぞご確認を。一応言っとくけど――」
手を差し出した勝成に、頼斗はゆっくり歩み寄って封筒を手渡す。そして封筒が完全に頼斗の手を離れた直後…
『!?』
「うぉっと!!」
直後、咄嗟に頼斗が飛び退くと、先ほどまで頼斗がいた地点を「フォノンメーザー」が走る。そのまま燃える封筒を勝成はおもむろに地面に放り捨て、地面に落ちた封筒の燃え残りを踏みつけ、煙草の火を消すように踏みにじった。
それをやや満足げに見届けた勝成は、パンパンとジーパンをはたきながら体勢を整える頼斗に向かって口を開いた。
「…こんな
「…チップが壊されたら、真夜さんの端末に位置情報が送信されるって言おうとしたんだがな……まぁ、取り敢えずアンタらの姿勢は理解したわ。ベルトさんはどう思う?」
『疑うのは仕方ないだろうが、あまりにも失礼極まりないね。よほど傲慢な教育を受けたと見て取れるよ』
「…え?」
いきなり聞こえた第三者の声に、夕歌はキョロキョロと周囲を見渡すが、人影は特に無い。そして頼斗の方をよく見ると、声の主は頼斗の腰のベルト…ベルトさんことクリム・スタインベルトだった。それを見た夕歌はゴシゴシと目を擦って再びクリムを視認し…
「うっせーなーもー。で、ベルトさん。そろそろ
『そうだね』
頼斗の問いかけにクリムが答えた直後…
大量のエネルギー弾が勝成たちを襲った。
「ッ!」
「なっ!?」
「敵か!?どこだ!!」
間一髪のタイミングで勝成が張った障壁魔法により、勝成たちに一切ダメージは入っていないが、周囲の雪にまで着弾したことで雪が舞い上がり、モクモクと煙幕のようになっている。
そして、雪煙が晴れた直後に勝成が見たのは、六車線の道路を形成し、クラクションを鳴らしながら此方へライトを照らす、鞄サイズの一台の蒼いトレーラーだった。
「何だアレは!?」
「青い……トレーラー…?」
そのまま蒼いトレーラー…トレーラー砲は、エネルギー弾を発車し続けて勝成たちを妨害しながら地面に着地し、頼斗にコンテナ…シフトコンテナバレルを向ける形で停まると、コンテナのハッチ…ハッチゲートマズルが展開される。そして、ハッチが完全に展開された直後、それを待っていたかのように蒼い何かが先ほどと同じく道路を、しかしトレーラー砲の時とは雲泥の差の速さで展開しながら爆走してきた。
「なっ!?」
「きゃぁっ!!」
「このッ、蝿みたいにちょこまかと!!!」
蒼い何かは道路を形成しながら勝成たちに体当たりするが、いきなり方向を変え、頼斗に向かって道路から飛び出した。
頼斗は蒼い何か…シフトフォーミュラをしっかりと片手でキャッチした。
「いくぜ、ベルトさん」
『OK! Start your engine!!』
クリムがそう合図を出した直後、頼斗はドライブドライバーのアドバンスドイグニッションを回してシフトフォーミュラを半回転させ、手首のシフトブレスに装填させて叫んだ。
頼斗がシフトフォーミュラを倒すと、頼斗の周囲に円柱状のエネルギー場とパーツが展開され、プラモデルが組み上がるようにガチャガチャとパーツが装着される。まるでフォーミュラーカーのような意匠…前面のパワーゲイルウィングや背面のウィング・ヴァリアブル、背中に剥き出しになっているエクスファンブーストが特徴的なアーマーを纏った頼斗の両腕に、ギャリリリと音を立てながらトライドロンから放出された二つの小さなタイヤ…タイプフォーミュラタイヤが装着された。こうして頼斗は『仮面ライダードライブ:タイプフォーミュラ』に変身した。
そう言いながら、頼斗は股を割りながら前傾姿勢になり、右肘を右脚に乗せるような体勢になった。
さて、いかがでしたか?
はい、もう大晦日どころか三が日すらとっくに過ぎてんだよアホンダラァ!!(自棄っぱち)
だって期末レポートクッッッッソダルいんだよ!もう嫌なんだよォォォん!ニャンチュウゥゥゥ!(錯乱坊)
というわけで多分また1ヶ月ぐらい空くと思うのでガチで気長にお待ちください…
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む
しおりを挟む
スレNo.55『四葉の晩餐 ~
と~な~り同士貴方とあたし錯乱坊~♪(自棄)
ということでどうも皆さん、ジュークです。
ということで、無事卒業検定も受かったし免許も取得したのでこっから爆上でやりたい(←ここ重要)です!
ではでは、どうぞ!
タイプフォーミュラに変身した頼斗に対する周囲の反応は様々だったが、内部で最も差が激しかったのは勝成、琴鳴、奏太の三人だった。
「アレはまさか…!?…いや、ありえん。そんなことがあるハズが…」
「…ハッ、何だそりゃ?
頼斗から目を離さず、何かをブツブツと呟く勝成の横で、嘲笑を浮かべつつも戦闘態勢に入った奏太はCADを頼斗に向けようとし――直後、腹部に走った強い衝撃と共に視界が変わった。
「(…………は?)」
急速に前へ進んでいく世界を見た次の瞬間、奏太の身体はトンネルの縁に積もった雪の中まで吹き飛ばされていた。
頼斗がしたのは至って単純だ。
動体視力が良い筈の戦闘魔法師ですら認識できないほどの超高速で近づき、腹部にパンチを放っただけ。
ぶっちゃけると、頼斗はまったく怒ってない。ただただ奏太があまりにも隙だらけだったから最初の標的にしただけだ。
真横で何が起こったか未だに理解できていない琴鳴と、辛うじてパンチを認識できていたのか、驚愕の目を向けている勝成の背後に陣取り、トントンと軽くステップをしながら、頼斗は勝成たちに挑発的な口調で話しかけた。
「…で?その酷いデザインのコスプレ野郎にブッ飛ばされるガーディアンってそれ価値あるの?」
「ッ!何を――!!?」
CADを操作しながら振り向いた琴鳴が言い終わらない内に、頼斗は容赦ない速さで扇状の軌道を描いて琴鳴の側面に回り込み、その鳩尾に爪先で鋭い中段蹴りを叩き込む。
先ほどの奏太と同様に吹き飛ばされ、今度は道路の横に生い茂る樹の1本に叩きつけられると思われたが、一瞬琴鳴の身体がぼんやりと光った直後、琴鳴の身体は不自然に減速して樹に叩きつけられる直前の空中で停止し、ゆっくりと地面に横たわった。そして、蹴りを入れた体勢からゆっくりと立ち上がった頼斗の左側頭部に、魔法の展開準備を終えた勝成の右手が向けられる。
一切頼斗から目を逸らさない勝成を横に、頼斗は平坦な声で己の見た不自然な出来事の答えを口にした。
「移動魔法でふっ飛ばされる勢いを相殺したか…あの一瞬でよく細かい魔法式の構築ができたね」
「…淑女に対する扱いがなっていないな。教育が良くないのはそっちじゃないか?」
「女だからって容赦したら通してくれるの?」
「………………」
軽い声色で余裕の感情を隠そうともしない頼斗の質問に、勝成は無言を貫いた。
「………あ、後ろに気をつけた方がいいよ」
「そんな明け透けな手段に引っ掛かるとでも――ぐっ!?」
言い終わらない内に、勝成は突然頭を内側から激しく揺さぶられたような感覚に陥る。思わず膝をつき、片手で頭を押さえながら後ろを見ると…
「……自分はこの戦闘に参加しない、とは一言も言ってませんので」
「……ッ貴様…!!」
特化型CADを此方へ向ける達也がそこにいた。反射的に勝成は憎悪が宿った目で達也を睨むが、それがいけなかった。
「7秒呆けるとか油断しすぎじゃない?」
「!?しまっ――」
勝成が気づいた時には時既に遅く、頼斗は爪先で勝成の顎を横なぎに蹴り払った。達也の魔法も重なり、いくら四葉分家の次期党首に相応しい戦闘能力を持つ勝成でも、ここまで徹底的にやられてしまっては、朦朧とする意識を保つのが限界だった。
そして、頼斗はそれを見逃すほど甘くはない。
ドライバーのアドバンスドイグニッションを回してシフトフォーミュラを操作すると、先程よりも更に加速して勝成の鳩尾に必殺キックを放つ。ただでさえ意識が風前の灯火だった勝成には、障壁魔法や移動魔法を展開する余裕などあるはずもなく、勝成の姿は奏太の隣の雪の中に消えた。
『Nice Drive!! …相変わらず運転が荒々しいのが玉に瑕だがね』
「うっせーやい。んじゃ達也君。俺は先に本邸に行ってるね」
「俺たちも後で追いつきます」
「わかった」
そう言った頼斗は、トライドロンに乗り込んでアクセルを吹かし、四葉本邸へ再び走り始めた。
「――ですのでお引き取り願います。そもそも、我々の慶春会には外部の人間など招かないのですが、一体どこから入り込んできたのやら」
「(やっぱ失敗したか…?)」
現在、頼斗は今度は四葉本邸の玄関で足止めを喰らっていた。青木と名乗るやけに胡散臭そうな顔の執事が、見下すような目で睨みながら高圧的に捲し立てているのを他所に、頼斗は先ほど軽率に勝成に招待状を渡したのは良くなかったなぁと考えていた。
「………おい、今すぐ増援を――」
「その必要はありません」
誰かを呼んで頼斗を力ずくで追い返そうと声を張り上げた青木を、後ろから誰かの声が遮った。
「?一体何を言って…!?は、葉山様!?」
驚愕している青木を完全に無視し、葉山は頼斗の前に立ち、頭を下げた。
「当家の者がご無礼を……真夜様がお待ちです。どうぞこちらへ」
「すいません葉山さん。招待状…」
「存じております。その件に関しては後ほど」
どっかで見てたのか?と少しだけ首を傾げながら、頼斗は葉山に続いて廊下を歩いていった。
そしてその日の晩。真夜は達也、深雪、文弥、亜夜子、夕歌、勝成たちの計七人だけでの夕食を終え、6人を呼んだ本題に入ろうとしていた。
「さて、そろそろ本題に入らせてもらうわね。勝成さん、夕歌さん、深雪さん、文弥さん。貴方たちは最後まで残った四葉家次期当主候補の四人。そしていよいよ明日の慶春会で次期当主を指名します。でも、流石に皆さんの前でいきなり結論を言われても混乱するでしょうし、ここで貴方たちには予めお伝えしようと思ったの」
そう言って次期当主の名を口にしようとした真夜だったが、文弥、夕歌の二人が辞退し、深雪を推薦すると宣言した。そして真夜が残った勝成の意見を聞こうとした時、達也は真夜の様子から違和感を感じ取った。
「…?」
「あらあら、なんだか多数決みたいな感じになってきてしまったけど、勝成さんはどう思うかしら?」
「私も深雪さんか達也君が当主の座に就くのが良いと考えます」
「それは、勝成さんも辞退するということと受け取ってよろしいのかしら?」
「はい。ただし、ご当主から一つ口添えをいただきたい事がございます」
「………取引、ということかしら」
勝成の返答を待つ真夜の顔は微笑を浮かべているが、まるで何かに怒っているような目をしていた。
「そうです。当主の座を辞する代わりに、私と堤琴鳴との婚姻を認めていただきたいのです」
「堤琴鳴さん…貴方のガーディアンよね」
「はい」
「あの人は確か…調整体『楽師シリーズ』の第二世代よね。『楽師シリーズ』は今一つ遺伝子が安定していないから、分家当主の正妻には向かないのではないかしら」
「父にもそう言われました」
「愛人では駄目なの?今でも内縁関係にあるのでしょうに」
「ご存じでしたか」
「ええ。ガーディアンは優れた魔法資質を持つ一族の要人に付ける護衛、ということになっているけど、その趣旨からして本来は女性に付けるものですから。それなのに勝成さんがガーディアンを置いているのは、堤琴鳴さんを手元に置くための口実なのでしょう?」
「……そうです」
言い訳をしようとした勝成だったが、真夜の言っていることが主な理由なのに間違いないので、誤魔化すのは得策ではないと考え直した。それと同時に内心では許可を得られると確信していた。
「そうね……愛するもの同士を引き裂く真似はしたくないし、調整体だからといって、早死にするとは限らないものね。良いでしょう。本家の当主となれば結婚の相手も自分の意思だけで、というわけにはいかないけど、分家の当主ならそこまで深く考えることは無いわ。勝成さんが当主候補の座を降りるというなら、私から理さんに口添えしましょう…――」
しかし、次の瞬間。
その確信は、呆気なく崩壊した。
「…勝成さん。貴方には説明して貰わないといけないことがあるのは、わかっているでしょう?」
「…は…?」
「惚けても無駄よ。深夜と「私が」書いた、「四葉家の大恩人宛の」招待状を「燃やした挙げ句、踏みにじった」というのはどういう了見か、教えていただけるかしら?」
所々を強調しながら真夜が質問したこのタイミングで、全員が真夜の目から光が消えていることと、彼女が纏っている怒りのオーラに気づいた。そして、当の勝成は顔から血の気を抜きながらも必死に言葉を紡ごうとする。
「え…!?い!いや、アレは偽物のハズ……」
「いいえ本物よ。そうでしょう?
「様付けは止めて欲しいんだけどなぁ」
『!?』
真夜がその名を呼んだ直後、スタンバってましたと言わんばかりのタイミングで真夜の後ろの扉から頼斗が現れた。いきなり現れた頼斗に、文弥、亜夜子、夕歌、深雪は驚愕の表情を、勝成は白目を向いて絶望の表情に変わった。
「あ、あなたは…!?」
「ちょっ、頼斗!?あんた一体…」
「…いえ、ここではこう呼んだ方がいいかしら?
「いやだから様付けは…あーもーいーや」
更に真夜から放たれた爆弾発言に驚いてそれ以上言葉が出なくなった四人から、真夜は改めて視線を今なお半ば放心状態で絶望している勝成に向けた。
「勝成さん。今回の貴方の……いえ、新発田家の処遇は頼斗さんに一任します。我ら四葉の大恩人である彼に対する侮辱の数々は、本来新発田家の即刻取り潰しの対応をされても当然のものです。ということで頼斗さん。今ここで貴方が納得する処遇を言い渡してくださいな」
「え、真夜さんここで俺にキラーパスすんの?」
裏切られたような顔を真夜に向ける頼斗へ、ハッと意識を取り戻した勝成は自己加速魔法を使ってると錯覚するような勢いで椅子から立ち上がり、頼斗の足元へこれまた完璧なフォームのスライディング土下座をかました。
「ぅおぃっ!!?」
「仮面ライダー様、いえ、頼斗様!此度のご無礼誠に申し訳ありませんでした!!!どうか、どうか平にご容赦を!!!!どうかお慈悲を!!!」
「………………ぇえっ……とォ……?」
土下座の体勢から微動だにしない勝成から、コリコリと右手で耳の下を掻いている頼斗は、チラリと救いを求めるように(本来救いを求めているのは勝成だが)周りを見渡すが、誰も口を挟む気配がない。
一瞬「やっぱ真夜さんに任せるわ」という思考が頭をよぎったが、その場合ほぼ確実に勝成を始めとした新発田家の面々や琴鳴たち新発田家のガーディアンらは首チョンパ√確定だということで即座に却下した。
「………次期当主…まぁ、深雪ちゃんでほぼ確定だけど。次期当主やその補佐の命令には有無をいわず全力で従うこと。それと………まぁ………もうちょい慎重に対応すること。取り敢えずこの二つを守るっていうなら、お咎め無しでいいよ」
「ありがとうございます!!!この新発田勝成、次期当主殿に全力で尽くす所存です!!!!」
「………ぉ、ぉう…」
あまりの勝成の勢いに頼斗は若干ドン引きし、真夜と達也を除く他の面々は、ただただ目の前の急展開を脳が理解できず、沈黙していた。
さて、いかがでしたか?
すまんな勝成君。多分胃がマッハでダメージ受けてるだろうけど、強く生きてくれ…
あとなんかリア充っぽかったのムカついたからネタキャラっぽくしちった♨️(鬼畜の所業)
ということで次回、とある伏線の回収をしたいと思います。
では、また次回で。
目次 感想へのリンク しおりを挟む