嘘つきヴィランは裏返す (ニィー太郎)
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一話 まがねちゃんになったのだよ


Am〇zonプラ〇ムでRe:CREATORSを最近見たんですが、その時にまがねちゃんを知ってこれはもう書くしかないと思い至りました。



 

 

俺は現代社会でごく一般的な普通のサラリーマンとして生活していたが、先程自動車に轢かれて死んだ…

 

………はずだったが、気付けば全く知らない場所で身動きが取れなくなっていた。

 

「オギャー(え?何これどういう状況?)」

 

「奥さん、産まれましたよ!」

 

「はぁはぁ、鍳助さん…私達の子が産まれたわ」

 

「あぁ、お疲れ真美…よく産んでくれた」

 

視界がぼやけているので耳を傾けていると、知らない名前を呼びあっていた事しか分からなかったので、俺は引き続き会話を聞き続ける。

 

「おめでとうございます、元気な女の子ですよ」

 

「オギャー(だからどういう事?…ってあれ?何か眠くなってきたな…)」

 

できるだけ周囲の状況を知ろうとするが、ぼやけた視界が暗くなるのと同時に俺の意識はなくなった。

 

 

 

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という事で俺…いや私は1歳になりました。

寝落ちした後に色々と状況確認をしたらね、あぁこれ転生だなと気付いた訳ですよ。

 

私の前世では創作物などをよく見ていたので、転生関連の知識はバッチリである。だから比較的落ち着いてこの一年間情報を集める事が出来た。

 

まず女の子になりました。

重要なのでもう一度言います…女の子になりました。

いやまさか自分がTSするとは思わんよ…。

 

まだ一度も使われる機会の無かった相棒に思う事はあるけれど、二次元にしか興味がなかったので未練はあまり無いです。

 

それと転生先はヒロアカでした。

個性やらヒーロー、ヴィランなどの単語を沢山聞けば簡単に特定する事が出来たよ。

そしてこの世界がヒロアカだと判明した時は思わず歓喜したね。

 

私の前世は普通だった、そして私はその普通がコンプレックスだったから自分だけのモノが欲しかった。

 

そしてヒロアカの世界には自分だけの()()がある。

だから今回の人生では普通と言われないほど、自由に好き勝手に生きよう!

 

 

 

 

これからが私のヒーローアカデミアだ!

 

 

 

 

 

 

あぁそれと今世の名前は真鍳(まがね)というらしい、苗字はまだ分からないけど珍しい名前だね。でもどっかで聞いた事がある気がするんだよなぁ。

 

 

 

 

 

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あれからすくすくと成長して2歳になった。

けれど、まだ個性らしきものは発現していない。

 

「そんなに心配しなくても大丈夫よ、5歳まであと三年もあるのだから」

 

母さまが私の頭を撫でながら安心させようとしてくれているが、心配なものは心配なのだ。

 

「かぁさま、まがねはしんぱいです」

 

「安心して真鍳、私も個性が発現したのは4歳の頃だったもの」

 

「うぅ〜ん」

 

個性の件もそうだが気になる事が別にもう一つある。

…それは精神の変化についてだ。

 

私の前世は男だったので、女の子っぽい言動を早めに馴染ませる為に、喋れない頃から心の中で口調や一人称などを意識して練習していた。

 

……が、それにしても定着するのが早すぎるのである。

思考する時は前世の口調とほぼ同じだが、会話となると先程の子供みたいな言動も違和感なく自然に発する事が出来る。

 

 

だから私はこう結論付けた……精神がこの体に引っ張られているのではないかと。

 

なのでこれから成長していくにつれ、元の人格から大きく変化してしまう可能性があるのだ。

まぁ気にしたところで結局は自分であるという事に、変わりないのであまり意味が無いだろうけど。

 

「まぁまぁ個性の話もいいけど、真鍳はもう少しで幼稚園に通えるのよ」

 

随分と長い間思考していた為ずっと黙ったままだったからか、母さまには個性の事をだいぶ気にしてると勘違いされ、別の話題に変えられてしまった。

 

「幼稚園生になる為に自己紹介を出来るようにしないとね」

 

「それくらいできるよ!まがねだよ!よろしくね!」

 

…やはり演技などしなくても違和感なく返事出来るあたり、相当影響されてるな…子供だから自然に映るだろうが、元大人としては恥ずかしい限りだ。

 

「フルネームで言うのよ…あら?そういえば苗字教えてなかったわね」

 

あ、そういえば苗字を聞いていなかったな…大体自分の名前を言えるようになるのは、三歳くらいと聞いた事があるが…。

それにしても苗字を教えられてない事を忘れるとは…我ながら大丈夫か?

 

「ふるねーむ?」

 

「そうよ、貴方の名前は築城院 真鍳って言うのよ。ちなみに真鍳っていうのは私と鍳助さんとの名前を〜」

 

え?

 

 

 

あっ…

 

 

 

思い出したァ!

 

 

あの真鍳ちゃんだと!?

 

鏡で紫紺色の髪、琥珀色の瞳、ギザ歯の整った顔を毎日見ていたが、原作とは違い髪型が異なっていたのと不気味な笑みを浮かべてなかったので全然気付かなかった。

 

 

ここでこのキャラを知らない人の為に、築城院 真鍳の人物像について簡単に説明をしておくと…

 

Re:CREATORSというアニメに登場するキャラであり、原作では主人公陣営や敵陣営に属さないで場を掻き回し続けた傍迷惑なサイコパス系女子高生である。

 

黙って真顔でいれば、スレンダーで美脚な美少女だと言われるだろう容姿をしているが…本人の言動とあの不気味な笑みで色々と台無しにしている。

 

 

勝手気ままで、かつ残忍、自由を縛られる事が嫌いな快楽主義の猟奇殺人鬼であり、彼女の行動原理は『自分が楽しめるか?』に集約されている。

 

他のキャラからは『嘘が人の皮を被って笑ってる』、『人じゃない』など散々な評価を受けている。

さらにその評価すらも、本人が最高の褒め言葉として受け取ってしまうなどメンタルもイカれてる。

 

 

そして私はこんな頭のおかしいキャラに憑依転生してしまったのである。

 

 

 

…これ将来確定でヴィランになるやつでは?

 

「真鍳?どうしたの?もしかして名前気に入らなかった?」

 

衝撃の事実を知り現実逃避していたら、母さまに心配されてしまった。

 

「ううん、…なんでもない」

 

「そう、ならいいけど、あらもうこんな時間!じゃあお母さんご飯作ってくるね」

 

そう言って母さまは料理するためにキッチンへと向かっていった。

 

一人になったので、情報を整理しながらこれからの事を考える。

 

 

 

 

うん、でもまぁ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴィランも楽しそうだなぁ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

え?何だ今の思考……

 

 

スゥーーー

 

 

これは………

 

 

 

 

「ごめなさい…かぁさま、まがね…ゔぃらんになるかもしれないです~」

 

私は一人だけになったリビングで歪な笑みを浮かべながら小さく呟いた。

 

 

 

 

 

 

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時間というものは存外早いものですね、ヒロアカの世界に誕生してから早数年もう4歳になりました。

 

そんなまがねちゃんこと築城院 真鍳は最近、幼稚園に通いながら充実した生活を送っていま…せん!

 

とても不味い…。

自分が真鍳というキャラだと発覚してから二年経ったけど…()()()()がしたくなってきた。

やりたい事を我慢をし続けているので、ストレスが少しずつ着々と溜まってきている。

 

トガちゃんもこんな気持ちだったのか…そりゃ爆発するよ、むしろ中学卒業まで我慢出来たの凄いなぁ〜。

 

 

 

まぁそれは一旦置いといて、個性の件だが…

みんなはこんな話を聞いた事があるかな?

 

個性は人格に影響するという説を。

 

トガちゃんは個性の影響で血に異常な関心を覚え、弔くんは強烈な破壊衝動など結構明確な事例が何個かある。

 

それで最近ね…元々持っていた()()()()をしたいという欲求の他にしたい事が増えたのだよ。

 

そう、異常に嘘をつきたくなったのだ。

 

そして真鍳といえば、原作で持っていた特殊能力…

言葉無限欺(コトノハムゲンノアザムキ)』が有名である。

 

能力は相手に問いかけをして、相手に否定させることで物事の本来の事実を逆転させる事が出来る…。

 

簡単に説明すると、自分の嘘を相手に否定させることで、その嘘を現実のものとして永続的に定着させるというもの。

 

ここで重要なのは()に関連する能力だという事…

 

 

つまり多分個性が発現しました!

 

 

なので早速試して見ましょう…母さまで!

 

実験をするために母さまを探しに家を走る。

 

うん?何故わざわざ母さまなのかだって?

それはね、母さまの個性が『言霊』だからだよ!

 

個性『言霊』は言葉の力を読み取ったりする事が出来る個性だ、なので()はすぐにバレる。

だからまがねちゃんにとって、都合が良いんだよ。

 

「あっ居た!母さまー」

 

洗濯物を干していた母さまが、私の声に振り返る。

 

「どうしたの真鍳?」

 

「ねぇねぇ、母さまの()()()()()()()()()()

 

嘘の嘘…

 

「ん?()()()()()()()()()()()()()

 

それはくるりと裏返る

 

決まった…決めゼリフも心の中で言ったから完璧だ…

これで母さまの肩に猫が……

 

居ないだと!?

 

「え?あれ…何で?」

 

「あ!こら!嘘ついたわね!お母さん言ったよね、嘘はついちゃ駄目だって!」

 

何でか発動しなかったけどもう一度!

 

「うん?まがねは()()()()()()()()()

 

「また()()()()()()()()お母さん嘘が分かるって……あれ?嘘ついてない?」

 

あら?今度は成功したぞ?

 

「うーん?猫はまがねの見間違いだったかも、ごめんね」

 

「え、えぇ私も怒ってごめんね…確かに個性は反応してた筈なんだけどなぁ

 

 

 

 

 

私は母さまと別れてから、しばらく個性の事について考えていた。

 

「これで『言葉無限欺』が個性として発現した事は確認出来たけど…何で一回目は失敗したのかな?」

 

うーん、分からないなら実験あるのみ!

 

 

 

 

 

数日後──────────

 

 

 

 

謎が解けたよ、実に簡単な事だったとも。

 

答えはただの個性の練度不足でした…というより個性の出力不足と言った方が正しいかもしれない。

 

よく個性は身体機能の一つと言われてるからね。

個性を発現したばっかりの幼児が、無から生命を生み出すなど大それた事が出来る筈がない。

 

原作で真鍳は能力を使って、ティンダロスの猟犬など架空の生物すらも現界させていたが、その時の真鍳は17歳であり今の私はまだ4歳だ。

なので13年分の経験値がない、だから出来ないことだらけでも仕方がないことだ。

 

が、しかしである。

そんな甘えた考えでは、将来()()()()をしようとした時にヒーローやヴィランなどに捕まったり、殺されるかもしれない。

 

それじゃあ駄目だ、私が楽しめないじゃないか…。

 

 

なら力をつけよう…誰にも阻まれないように…

 

もちろん楽しむことも忘れない、楽しむ為に楽しくない事をやってちゃ本末転倒だし…よし宣言しよう、目標がある方が頑張れるしね。

 

 

 

 

 

「まがねちゃんは〜将来の為に楽しみながら努力する事をここに宣言します!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 






補足)主人公の口調が初めと終わりで大分変わっていますが、それは主人公が段々まがねちゃんに近づいてるという事を表現したかったわけです。
下手くそな表現ですいません。


※裏設定
この主人公は自分の事を普通だと思っていますが、割とサイコパスです。

2歳の時にヴィラン思考になったのを主人公はまがねちゃんボディのせいにしていますが、幾らまがねちゃんでも2歳の頃は純粋ですよ。つまり2歳辺りまでの言動は主人公の元々持っていた才能が開花しただけです。



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二話 まがねちゃんが逸脱するのだよ


使ってるパソコンが悪いのか何回かデータが吹っ飛んで萎えかけましたが、何とか書き直すことが出来ました。

遅くなってすいませんでした。

原作のまがねちゃんの設定や容姿をもっと詳しく知りたいという方は、pixivで調べたら一発で出ますので、検索していただいたら幸いです。


何故かこの場所に空欄を置けないから、透明文字を空欄代わりに使っちゃおう!

やぁやぁ、みんな大好きまがねちゃんだよ!

 

私、ヴィラン宣言をしてから結構年数が経ってね、

いつの間にか私はもう小学五年生だよ…。

時間が経つのは本当に早いとつくづく思うね。

 

「な、何なんだよお前!」

 

でもねぇ、困った事に今ヒロアカがどれくらいの時期なのか分からないんだよね…。

 

原作介入してみたいからさ、時期を知るのは結構重要な事なことなんだよね。

 

まぁ、オールマイトの一日の事件解決件数が頭おかしいほど多いから、まだAFOとは戦ってないってのは分かるけど。

 

「いい加減倒れろよ!」

 

それとね、個性の事だけど…親には、息を吐くように嘘をつく個性『嘘つき』が発現したという事にした。

わざわざ個性まで使って親に説明したから、母さんにも嘘だと気付かれていないと思うよ。

 

将来ヴィランになった時に、『言葉無限欺』のタネが個性届からバレたらつまんないからさ、仕方ないよね!

 

「クソッ!喰らえっ!」

 

もちろん個性の練習は一日も欠かさなかったよ?

おかげで大分個性の出力が上がって、出来ることが増えたから嬉しいよ。

 

「何で俺の『ペイン』が効いてねぇんだよ!個性使った俺の攻撃はタンスの角に小指をぶつけて粉砕骨折した時くらい痛てぇんだぞ!」

 

でもねぇ…七年間も個性の練習をしてたらさぁ………問題を見つけちゃったんだよね…。

 

「何で…こんなガキに!?」

 

それでその問題ってのが……

 

 

…って、ん?個性のことも気になるけど、それよりもさっきから聞こえる声の方が気になるって?

 

…はぁ、確かにそろそろ構ってあげないと可哀想だし、丁度いいか。

 

 

 

________________________

 

 

 

 

 

「いやいやごめんねぇ、ちょ~っと考え事をしてたからさ。でも別に君の事を忘れてた訳じゃないからね。そこんとこ勘違いしないでくれると嬉しいな」

 

先程までどれだけ声を荒らげても、特に反応を示さなかった少女が語りかけてくる。

 

「はぁ…はぁ…、…うるせぇな」

 

少女の側には疲れ果て地面に膝をつける男が一人。

 

ニヤニヤと嗤ってこちらを見下してくる少女を見上げながら、どうしてこうなったのか…と、男は少し前の出来事を思い出す。

 

 

 

 

 

 

 

男は連続誘拐犯のヴィランである。

この日もそこら辺の子供を拐って、親に身代金を用意させて金を稼ぐつもりだった。

 

良い感じの子供を探していると、紫髪の整った顔立ちをした少女を見つけたのでその子供を拐う事にした。

 

いつもどうり路地裏へと連れて行き、個性を使って黙らせようとしたら、突然少女が話し掛けてきたのだ。

 

「ねぇおじさん、お金ちょうだい?」

 

「あ?何言ってんだ?」

 

何を言いだすかと思えば…こんな状況なのにこの少女は金の要求をしてきたのだ、男は少女を早めに黙らせようと個性を使って脅す事にした。

 

「おい嬢ちゃん、俺の個性は痛みを増幅させるんだが…嬢ちゃんだって痛いのは怖いだろう?それが嫌だったらちゃんと黙って俺についてこい」

 

大体の子供はこう脅せば大人しくなると男は今までの子供達の反応を思い出しながら言った。

 

「でもおじさん、私…()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

しかし返ってきた反応は予想とは異なり、少女が心底つまらなさそうな表情を浮かべて、更には男を煽ってくる始末。

 

「はぁ?(突然何を言い出すのかこのガキは…誘拐されてるのに挑発するなんて…まさかこのガキ、俺のことを舐めてやがるのか?)」

 

このメスガキにわからせてやろうと男は個性を使う。

 

「ははっ!そうやって俺の事を舐めてたガキも今までに居たけどな…()()()()()()()()()()()()()()()()、だってそいつらは後で俺に屈服してるからな…」

 

男は目の前の少女に近付きながら拳を握る。

 

「何でか分かるか?それはな、俺の攻撃が()()()()()()()()()()()()

 

その瞬間、先程までつまらなさそうな表情をしていた少女が、とても不気味で歪な笑みを浮かべた。

 

嘘の嘘、それはくるりと裏返る

 

不思議と耳につく言葉を呟きながら少女は嗤っていた。

 

 

 

 

 

 

 

それからしばらく男は少女を殴り続けたが、何かに阻まれるように男の攻撃は一切届かなかった。

 

「何がしたいんだよ、お前は…」

 

何故か逃げようとしない少女に男は目的を問う。

 

「だ・か・ら、お金ちょうだいって言ったじゃんか〜ついさっき言ったことをもう忘れられちゃうなんて…まがねちゃん寂しいな」

 

ふざけた話し方をしながら少女は男に近付き、随分と手馴れた様子で男のポケットから財布を奪った。

 

「あぁ…そだそだ、言うの忘れてた」

 

何かを思い出した少女は男と目を合わせる。

 

「復讐とか辞めてね、私そういうの面倒だからさ」

 

「は?」

 

「えぇ?もしかして復讐しようとしてたの?」

 

何故目の前の少女は復讐されない事前提で話しているのか、男には理解出来ない。

 

「大の大人ともあろうものが、こんないたいけな少女に復讐しようとしてたなんて…おぉ~怖い怖い」

 

少女は自らの腕で体を抱き、全く感情のこもっていない声で怖がるフリをする。

 

「でもさぁ、もしも私が逆の立場だったら、復讐なんて恥ずかしくて出来ないかな。だって小学生に負けて復讐するとか無様でしかないからね」

 

「っ!…てめぇ」

 

「だからさ、復讐なんて考えないで()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

少女はまるで聞き分けのない子供をなだめるかのように、男に和解を持ち掛ける。

 

「は、ははは…馬鹿かお前、こんなに煽られてよ、てめぇの事を()()()()()()()()()()()()絶対いつかてめぇの事殺して………………あ?」

 

「あーあ…引っ掛かっちゃった…、復讐も面白そうで良いんだけど…まだそんな余裕ある程強くないからさ、でもまぁ全部予想通りってのはつまんないけど」

 

「…何だ?…おいそこの嬢ちゃん、ここが何処だか分かるか?」

 

「ん?…あぁさっきは踊ってくれてありがとね、それじゃバイバイ!」

 

「それはどういうこt……」

 

気付いた時には少女の回し蹴りが男の頭まで迫っていた。

 

「あぁ…そだそだ、ヒーローに連絡連絡っと」

 

男が最後に見たのは、人を玩具としか見ていない化け物の視線だった。

 

 

 

 

 

________________________

 

 

 

 

 

 

先程のヴィランをヒーローに通報してから1時間後。

 

厄介事になる前にその場から立ち去り、沈んでいく夕日を見ながら私は家まで歩いていた。

 

 

 

ふぅ~やっぱり本物のヴィランとの戦闘は良いストレス発散になるね。

 

一ヵ月前くらい前からかな?そろそろ実戦経験した方が良いかな~って思ってさ、ヴィランをかつあげすることにしたのだよ。

 

流石にまだ殺しはしてないよ、だって殺しちゃったらヒーローとヴィランの両方に狙われちゃうからね。

それにいくら原作という情報面でのアドバンテージがあっても、まだ対抗出来る程の戦闘力や伝手を持ってないからね。

 

 

 

あぁ、それで個性の話に戻るんだけど………

 

その問題っていうのは『言葉無限欺』が原作に比べて弱体化したってことなんだよね。

 

原因はおおよそ予想はついていて、多分『言葉無限欺』が()()という枠組みの中に入ったことによって、能力がヒロアカ仕様になったからだと思ってるんだ。

 

だから今の『言葉無限欺』の詳細をまとめると……

 

 

 

1,自分の嘘を相手に否定させることで、その嘘を現実のものとして永続的に定着させる個性

 

2,個性の応用で、記載された文面の真偽を問い、それを相手に否定させるという変則的なものでも裏返す(嘘の現実化)事は可能

 

3,個性で裏返す瞬間の射程は半径30m、裏返した後は対象がどれだけ離れても効果は維持される

 

4,どんな嘘でも裏返せるという訳では無く、独自の成功判定がある

 

5,成功判定は『世界の強制力 個性の出力+自分の裏返せるという自信』という式で成り立つ

 

6,5でいう世界の強制力とは全世界の人間が当たり前だと思っている事を指す(例:オールマイトはヴィランに負けない等)

 

7,世界の強制力は当たり前だと思っている人数が多い程、強制力が大きくなる

 

8,複数の対象に個性を使用する場合、問いかけを否定した対象だけに個性が発動する

 

 

随分と量が多くなったけど、大体こんな感じだね。

 

1の事についてだけど不安要素だった『抹消』は、まだ雄英教師になっていない本人に会って色々と検証してきたよ。

確かに『抹消』を使われてる最中は個性が発動しなかったけれど、すでに裏返して現実化させていたら『抹消』でも効果を消すことが出来なかった。

 

あとついでに「私に『抹消』はきかない」って嘘ついて否定してもらったのでこれで安心だね…。

 

…流石にあの合理主義者も子供には優しかったし、油断もしてくれていたから助かったよ。

 

他にも5についてだと、例えば私が『オールマイトの全力パンチなんか効かない』って嘘をついても、世界の強制力が大き過ぎるし、私自身も裏返せると思っていないからオールマイトの全力パンチは防げない。

 

これを踏まえて見ると、この個性社会においての私の単純な戦闘力は結構低いのだよ。

 

更に原作であった驚異的な身体能力も、このまがねちゃんボディには備わっていないので、今私が持っている手札は個性と純粋な戦闘技術だけなのだ。

 

そこら辺の小学生に比べれば、何倍も強いんだけどさ…ヴィランになるにはまだ力が足りないんだよねぇ。

 

それに戦闘力は一人でも上げられるけど、伝手に関しては今の所どうしようもない。

 

でもまぁそういう苦労を含めてヴィランになるということなんだ、これからも楽しみながら頑張っていく事にしよう。

 

このまま順調にいけば、いつかは絶対にヴィランになれるしね!

 

「アハ、楽しみだなぁ」

 

私は将来ヴィランになった時のことを想像し目を瞑る。

 

待っててねヒーロー、ヴィラン…

 

 

 

 

 

いつか私g「おや?これは予想外だった」

 

 

 

 

 

瞬間、私の背筋が凍った。

 

「………ぁ」

 

先程まで考えていた事など消し飛ぶ程の死の予感。

 

「『悪意感知』に面白い反応があったから来てみれば…まさか小学生だったとは」

 

そこに居たのは、白髪で癖毛の男。

 

押しつぶされそうになる恐怖の中で、こんな圧を放てる人物を思い出す。

 

「…オール、フォー、ワン…」

 

「……驚いたな、まさか君みたいな子供が僕を知っているとは思わなかったよ」

 

「………ッ!」

 

しまったと思っても、もう遅い…今ので完璧に目をつけられた。

 

恐怖で余計な情報を出してしまった…小学生が知るはずのない情報を。

 

「君の名前は?」

 

逆らったらいけないと震える声で名前を伝える。

 

「…ま、まがね…」

 

「それじゃあ、まがねはどうして僕のことを知っていたんだい?」

 

「…………………」

 

「君の親が僕のオトモダチなのかな?それともそういう個性なのかな?」

 

…どうする…転生したなんて言えるわけないし…、

かといってこの状況で言わないなんて行動をとるなんて、余程馬鹿か狂っている奴しか…………

 

 

 

 

……ん?()()()()()()

 

 

 

 

「は、ははは」

 

簡単なことを忘れていたので思わず笑ってしまう。

 

そうだよ、私はあのまがねちゃんだぞ…狂ってなきゃどうするのさ?

 

「おや?」

 

私の反応が変わったのを察したのか、AFOが嗤う。

 

ヴィラン志望がいきなり悪の頂点に会えたのに、恐怖に屈するなんてそんなのまがねちゃんじゃない。

 

せっかく真鍳に転生したのに、中身がこれではいつまで経っても普通のままだ。

 

だったらこれを機に変わろう…今日で普通から逸脱してみせる!

 

だから、身だけじゃなく心もまがねちゃんになろう。

 

 

そのためにも…

 

 

 

 

 

私は全てを楽しんでみせる!

 

 

 

先程までの恐怖はもう無い、だから声も震えずに自由に喋れる。

 

「理由だっけ?ごめんねぇ、そういうのまがねちゃん分かんないからさぁ~」

 

私が楽しむことを始めた瞬間から、AFOの笑みがさらに深くなる。

 

「フフフ…素晴らしい、さっきまで恐怖に屈しかけていたというのに、今君はこの状況を楽しんですらいるのかい?」

 

しかもテンションが上がっているのかな?AFOの声が若干大きくなってきている。

 

「君の悪意や知識といいその精神性、本当に面白い」

 

「アハ、そんなに褒められるとまがねちゃん照れちゃうなぁ」

 

完璧にいつもの私に戻ったので、まがねちゃんでAFOに対抗する。

 

「で・も、そうやって褒めて油断したとこで…個性を無理矢理奪っちゃうんでしょ?この強姦魔め!」

 

「ハハハ、あながち間違ってはいないけど…その不名誉な名称は辞めて欲しいかな」

 

しかし会話で時間を稼ぐも、AFOはこちらに近付いて来る。

 

「なかなか君との会話も楽しいけれど、僕も多忙でね…そろそろ奪わせてもらうよ」

 

よし…ここからが正念場だ、集中して(楽しんで)いこう。

逃亡は身体能力が違い過ぎて限りなく不可能に近いから、私の得意な嘘で戦わせてもらうよ。

 

「おぉ~怖い怖い…でもさぁ疑問が一つあってね?」

 

「何かな?」

 

「まがねちゃん的には()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

さぁ、掛かってくれるかな?

言っとくけど今の私は、何でも裏返す自信があるぞ!

 

「それは興味深いね…今、試してみる事にするよ」

 

AFOが私との距離を詰める。

 

「おっと、それ以上近付いたらセクハラだ!って叫んじゃうけど…いいのかな?社会的に死んじゃうよ?」

 

「人払いは済ませているから問題ないよ、それにしても…先程から焦っているように見えるけど、大丈夫かい?」

 

やっぱりそう簡単には裏返させてはくれないか…。

 

それに焦ってることもバレてるなぁ…、個性奪われちゃったらヴィラン生命断たれちゃうしね。

 

「えぇ…そんな堂々と計画的犯行だって宣言されてもなぁ~」

 

こうしている間にもAFOは5m、4mと近付いて来る。

 

「ていうか、まがねちゃん知ってるんだぞ!個性奪うには体を触らなきゃいけないって」

 

「それがどうかしたのかな?」

 

「女の子の体を無断で触るなんてマナー違反って教わらなかったのかな?」

 

「ハハハ、マナー違反と言われてもねぇ…僕はヴィランだぜ?」

 

これは不味いかな?否定させる隙が全然見つからないね…

 

……時間稼ぎのために一旦距離を「逃がさないよ

 

 

あっ不味い……

 

そう思った頃には、すでに遅い……。

 

私の視界には、もうAFOの掌しか映っていなかった。

 

 

 

 

 

________________________

 

 

 

 

 

 

「ふむ、()()は返しておくよ」

 

白髪の男…AFOはそう呟き目の前の少女に個性を返却する。

 

すると、少女は目をパチクリさせて、こちらに問うてくる。

 

「およ?返してくれるのは素直にありがたいのだけど…どうしてかな?」

 

「確かに君の『言葉無限欺』はとても面白いものだった、ハマれば強いという個性の典型と言えるだろう」

 

「なら何で返してくれたのかな?自分で言うのもアレだけど結構強個性だと思うよ?」

 

少女は個性が帰ってきた事に歓喜しているようだが、同時に自分の個性が要らないと判断されている事に納得していない様子だった。

 

「確かに強個性だが…いかんせん条件が多すぎるのと直接的な火力が低い」

 

「うん…それは私も思ってたけどさぁ…」

 

「それに僕はね、単純な個性を組み合わせて戦うのが大好きなのさ。だから僕にも…()()()にも必要ないね」

 

僕の回答に少女は脳筋だぁと呆れているが、納得はしてもらえたらしい。

 

「それにあの個性は君のように弁が立つ者が使うからこそ強個性となる、さっきの悪あがきみたいにね」

 

バレちゃったと少女は子供のいたずらが失敗したような反応をする。

 

そうして僕は会話を楽しんでいたが、これからの予定もある為、会話を切り上げようとする。

 

「おや、随分と話し込んでしまったね」

 

気付けば辺りは暗く、夜だと言える時間になっていた。

 

「今日は迷惑かけたね、いつか君がヴィランになるのを楽しみにしているよ」

 

僕はそう語りかけ、その場を去ろうとする…

 

「え、ちょっと待ってよ魔王サマぁ!」

 

…が、しかし少女に呼び止められる。

 

「迷惑掛けたって自覚があるなら…私に投資しないかにゃ?」

 

本当に君は面白いと改めて僕は心の中で思う。

 

普通、今さっき個性を奪われかけた相手に、友のように馴れ馴れしく出来るだろうか?一瞬、彼女が虚勢を張っているのかと思い付くも、今の様子を見るにそれは間違いだと分かる。

 

 

彼女…いや、まがねは狂っている。

 

今を楽しみ、己の死すら自らの愉楽とする。

弔と方向性こそ違うが、歪みの大きさは同じくらいだ。

 

そんな興味深い彼女の提案だ…退屈ではないだろう。

 

「将来有望な君に投資するのは、やぶさかではないが…何を求めるのかな?」

 

「まず質問していいかな?」

 

彼女は賢い…そんな君が何を問うのか…所持している個性か、それとも個性の受け渡しのデメリットに気付いたのだろうか。

 

「まがねちゃんさぁ、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

しかし、そんな僕の予想を彼女は軽々と超えてくる。

 

「ハハハ、本当に君は僕を飽きさせない!」

 

予想以上の質問がきたので、思わずテンションが上がってしまう。

 

「質問の回答は…もちろん()()()()()だよ」

 

そう言って、僕は彼女の頭に手を置く。

 

「…ありがとう」

 

珍しく普通の女の子みたいな話し方をした少女は、一度目とは違い安心して僕の手を受け入れる。

 

「『筋肉密度増大』、『瞬発力』、『情報誘導』、今言った個性を君に与えた」

 

「おぉ…確かに私のナカに魔王サマのナニかが入ってきたね!」

 

「…………………。」

 

「ありゃ?不評だったかな?」

 

「……個性については君が後で慣らしておくと良い、それじゃあ改めて君がヴィランになるのを楽しみにしているよ」

 

「うむ、まがねちゃんに期待してくれたまえ!」

 

三つの個性を与えた僕は返事を聞き、別れを告げて踵を返す。

 

そして、10m程歩いた時に再び彼女に声を掛けられる。

 

「それじゃあ、またね!プルスケイオス!」

 

その声に振り返るが、彼女はもう駆け足で家に帰り始めていたので顔は反対を向いていた。

 

「フフ、…プルスケイオス、か…良い言葉だね」

 

そう独り言ち、(巨悪)彼女(まがね)は、暗い…昏い夜の中で別れていった。

 

 

 

 

 

それにしても……

 

 

 

 

 

あんな下ネタ言うのに、本当にまだ小学生なのか?AFO(ボブ)は訝しんだ。

 

 

 

 

 

________________________

 

 

 

 

 

 

人知れず平和の象徴と巨悪が共倒れしてから三度目の春。

 

まだ日の明るい午前11時。

 

静まり返ったリビングに少女は居た。

 

「ふぅ~、やっぱりシャワーで汚れを落とすのは気持ちが良いね~」

 

やけに機嫌の良い少女は、勢いよくソファーに座りテレビをつける。

 

「『今日午前10時に、東京都○○市の鼓桜ヶ峰中学校で職員・在校生含む367名が殺害され~~』」

 

「おぉ~随分と物騒だね…っていうかここから近いしさぁ…」

 

少女はその報道を人ごとのように見て、両親に注意を促す。

 

「母さんと父さんも一応用心しといた方が良いよ~」

 

 

「             」

 

 

「……ん?…あっ忘れてた☆まがねちゃんったら、うっかりだね!」

 

 

突然ピーンポーンとインターホンが鳴る。

 

「ハイハイ、今行きますよっと!」

 

少女は床に広がる赤い液体を避けながら、玄関へと向かい扉を開ける。

 

「ハーイ、どちら様ですかー?」

 

「どうも、ヒーローの……ッ!」

 

少女が顔をヒーローに向けると、不自然に声が途切れる。

 

「…どうかなさいましたか?」

 

「…君は、築城院 真鍳ちゃん…かな?」

 

「?そうですが…何か?」

 

「……君は………とりあえず家に入れてもらっていいかい?それとお母さんかお父さんは居るかな?話したい事があるんだ」

 

ヒーローとそのサイドキックが少女に許可を取り、玄関からリビングへと向かう。

 

 

 

今回、わざわざヒーローがこの家に出向いたのは、とある事件の調査の為である。

 

その事件はとても不可解な事が一つあり、どうしてもこの家で両親に確認しなくてはいけない事があったのだ……

 

 

 

…が、しかしその目標はリビングを確認した事で不可能なものとなった。

 

「ッ!これは!」

 

彼らが見たのは全身が赤く染まり、もう二度と動くことのない少女の両親の死体だった。

 

「お前ら!すぐにあの女の子を…ッガ!」

 

ヒーローが慌てて周囲に警戒を促そうとするが、傍に居た少女(化け物)にはその一瞬の硬直が命取りだった。

 

「な!モルマッサ!」

 

「てめぇ!」

 

「にゃハハハ!」

 

「ッグ!」

 

 

サイドキックはヒーローの仇を取るために、少女を拘束しようとするがこちらの行動が読まれているかのように回避され、手に持ったナイフに刺されて動く存在は次々と数を減らしていき遂にはその場に少女一人。

 

 

「フ~ンフフ~ン」

 

少女は鼻歌を歌いながら携帯を取りだし、何処かへと連絡をかける。

 

「あっもしもし義爛~」

 

「《あぁ…あんたか、ようやくヴィランになったのか》」

 

「いや一年間も待たせちゃったのは謝るけどさぁ」

 

「《にしても随分と派手にやったな》」

 

「だってその方が面白いじゃん」

 

少女は電話の相手と親しそうに会話をする。

 

「あっ、そだそだ…前から頼んでた服と仕事お願いね~」

 

「《はいはい》」

 

少女は電話を切り、家の外へ出る。

 

「アハ、いい天気だねぇ…まるで私の門出が祝われてるみたいだね」

 

少女は歪な笑みを浮かべながら、路地裏へと消えていく。

 

 

 

 

 

今日、ここに新しいヴィランが誕生した。

 

 

 

 

 

 





このまがねちゃんがまともな自己紹介しなさそうなので、後書きに簡単な現在のプロフィールをとりあえず書いときます。

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築城院 真鍳

性別:女

年齢:13歳

個性:言葉無限欺,筋肉密度増大,瞬発力,情報誘導

最終学歴:鼓桜ヶ峰中学校

誕生日:4月1日

出身地:東京都(イレイザーヘッドの活動地域)

好きなもの:嘘・自由・楽しいこと・人のアホ面

嫌いなもの:ネタばらし・拘束・退屈なこと

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本作の主人公。まがねちゃん憑依転生した元男。

今回のAFOとの遭遇にて、精神性まで限りなくまがねちゃんに近付いた。

小さい頃からヴィランになる為に努力していたが、ふと『抹消』の事を思い出しイレイザーヘッドの捜索を始める。

幸いにも、イレイザーの活動地域が出身地だった為すぐに見つける事が出来たので、検証や否定の言葉を引き出す為に何十回もイレイザーに突撃していた。

ちなみに真鍳が事件を起こした頃には、もうイレイザーが雄英教師になっていたので真鍳を捕まえることが出来なかった。

メディア嫌いの自分に懐いていた子供がヴィランになったので、相澤先生はさぞ曇っていることでしょう。

義爛とは、ヴィランをカツアゲしていたらあちら側から接触してきた為、連絡を交換しヴィランになる時の援助を約束させた。

──────────────

いつかキャラ紹介の話を書きますが、補足も含めて主人公のプロフィールは先に書かせて頂きました。



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