テイオーの妹 (freedom3621)
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登場馬・人物(ネタばれあり)

前に話していた登場人物と馬を書いてみました、これから登場予定の馬や人も多少いますし説明文で結構なネタバレが含んでるので嫌な人は見ないことをお勧めします。
実在する人物は漢字を変えていますが読み方は同じです。

あと1995年は掲示板とかPCやカメラなどの技術が発達してないのに時代設定おかしくないって話を受けて急遽ですがこの世界線ではインターネットの普及やカメラなどの技術向上が現実よりも進歩してることにしようと思います、このことは小説情報のほうにも載せておきます。
(2000年以降に変えようかなと思ったけど登場する馬などが変わってきて設定の変更などが大変だなと思ったため。)

見切り発車で始めてこれやりたいあれやりたいなどをやってるとダメですねしっかりと考えます(勉強の息抜き程度で作ってた)

今後ともよろしくお願いします。




登場人物

 

・赤城さん『あかぎ』(架空)

レイナが生まれた牧場で厩務員をしている人

レイナが人工飼育になった後、1歳になるまで愛情を注いで育てて優しいところがあるがレースに出ることなく繫殖牝馬になる予定だったレイナを馬主に直談判して競走馬にしてもらったりと中々行動力がある。

 

レイナが剥いたリンゴしか食べなくした張本人

 

・栗谷さん『くりたに』(架空)

レイナが生まれた牧場で厩務員をしている人

赤城さんのサポートをしているが何かとレイナを気にかけてたりする。

 

・船越さん『ふなこし』(架空)

レイナが1歳から2歳までお世話になったトレーニングセンターで厩務員をしている人

レイナのおかげで家庭を持って生まれてきた子供にレイナの自慢をよくしているとかなんとか。

 

・竹さん『たけ』(実在)

レイナの主戦騎手

よく知る競馬のレジェンド、レイナにある可能性を感じている。

 

・太原さん『たばら』(実在)

トウカイテイオーやマヤノトップガンの騎手を務めてる人

 

・丘部さん『おかべ』(実在)

トウカイテイオーやシンボリルドルフの騎手を務めている人

ジェニュインの騎手で出る予定

 

・衷村さん『うちむら』(実在)

レイナやトウカイテイオーの馬主

 

・末本さん『まつもと』(実在)

栗東トレーニングセンターで調教師をしている人

トウカイテイオーやフラワーパークなどの担当してこの世界線ではレイナを預かった。

 

・喜田口さん『きたぐち』(実在)

栗東トレーニングセンターの末本厩舎で調教助手をしている人

 

・吾妻さん『あずま』(実在)

栗東トレーニングセンターの末本厩舎で厩務員をしている人

トウカイテイオー、フラワーパークなども担当していてこの世界線でレイナの担当になっている。

 

レイナのためにリンゴの皮をむく練習をした人

 

・棉辺さん『わたなべ』(実在)

栗東トレーニングセンターで調教師をしている人

フジキセキや定年で引退するまでスイープトウショウなどの馬を担当している

 

・白居さん『しらい』(実在)

栗東トレーニングセンターで調教師をしている人

ダンスパートナー、スペシャルウィークなどの担当をしている。

 

登場馬

 

・マルカダイヤ

レイナが1歳から2歳までお世話になったトレーニングセンターでお隣さんだった牝馬。

笠松のトレーニングセンターに移動してデビューして少し活躍した後繫殖牝馬となった。

 

・フラワーパーク

栗東トレーニングセンターの衷村厩舎にいる牝馬。

レイナのお隣さんで主人公の栗東トレーニングセンターでの最初の併走相手だったが骨折してしまう。1995年の秋にデビューして高松宮記念などを制した後繫殖牝馬になった。

 

・ダンスパートナー

栗東トレーニングセンターの白居厩舎の牝馬。

レイナが引退するまで併走をよくした子。

仲がとても良かったので、調教師は違う人だがレイナが海外遠征するときに帯同馬として同行している。

 

・フジキセキ

棉辺厩舎にいる牡馬で仲良し。

併走などの練習などをよくしていたが皐月賞の調整中に屈腱炎を発症して種牡馬になった。

レイナとの産馬が初めてクラシックレースを制している。

 

 

 



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リアル馬
第1話


色んな小説を呼んで自分もこんなのを書きたいと思い、書いてみました。

駄文で自分自身競馬に興味が出て知識がまだ浅いので間違えているところがあるかもしれませんがよろしくお願いします。


ある日突然私は死んだ。トラックに跳ねられるとかなく元々体が弱かったので急に心臓が熱くなったのだ。

 

次の瞬間には体がそこにあるのに精神が離れているみたいな状態で倒れている自分が見え周りの人が私に必死に声をかけていた。

 

(あっ、私死んじゃったんだ…)

 

改めて自分を見ると体がだんだん薄くなって行った。この世界なら消えると言うことだろう。

 

(どうか次の世界では健康でずっと走っていられるような体になりたいな…)

 

<その願い聞き入れた>

 

(えっ?)

 

周りには誰もいないはずなのにハッキリとどこかから返事が聞こえ、慌てて周りを見るが相変わらず本体の自分の体が動くことはなく自分の意識も深い闇の中に落ちていった。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

ある牧場でお腹の大きくなった牝馬を厩務員の2人が見守っていた。

 

「今回の子はなかなか産気づかないな…」

 

「そうですね、6月に入っても生まれないとなるのなぁ」

 

「ちょっと不安ですね…」

 

普通は遅くても4月の間に生まれるように調整されるはずが今回の子は時期を大幅に過ぎている事に2人は不安を感じていた。

 

「馬主さんも結構気にかけてる様子だったし早く産まれてきてくれよォ………………あれ?前がきしてないか?」

 

「…やばいやばい!産まれますよ先輩!」

 

「分かってるよ!獣医呼んでくるからお前は準備してろ!」

 

牝馬が出産の兆候がいきなりしだしたので慌てて出しておいた出産に必要な器具を準備する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「脚が出てきた!あと少しだぞ!」

 

準備が済んで獣医さんや他のベテランの厩務員さんが牝馬を囲んで産まれてくる子に付きっきりになっていた。

 

「色はテイオーと似たような感じですね」

 

「あぁ…あとは無事に産まれてくれれば…」

 

獣医の合図で下半身に力を入れた牝馬は一気に子供を産み落とした。

 

「産まれた!産まれたぞ!」

 

周りにいた人達は無事に生まれてきた事に安堵する。

 

牝馬が産まれた子に向き、羊膜を食べながら子供を舐める。

 

「あとは立って初乳を済ませれば一安心なんだが…」

 

厩務員がタオルで生まれてきた子供を拭いてあげた。

 

仔馬が目を開けて周りを確認する。

 

(あれ?馬…?人間じゃないの?)

 

[立てる?]

 

母親である牝馬に言われた仔馬はふらつきながらも立ち上がった。

 

「立った!立ったぞ!」

 

牝馬が寄り添いお乳を与え始めて厩務員達は安堵した。

 

「良かったぁ、初乳も済みましたね」

 

「あぁ、とりあえず一安心だ」

 

仔馬がお乳を飲み終える。

 

「この子、名前何にします?」

 

「性別は?」

 

「確認したら牝でした」

 

「とりあえず皇帝の子供だしプリンセスでいいんじゃないか?」

 

厩務員の一人が仔馬を撫でる。

 

「いいなそれ、とりあえずはプリンセスって呼ぼう」

 

「よろしくね、プリンセス」

かくして馬として生を受けた。




ちなみに設定としては1992年生まれです。

父 シンボリルドルフ
母 トウカイナチュラル

次回もよろしくお願いしますm(_ _)m


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第2話

こんにちはー、色々と書き方を試していて書きやすいと感じた方法で書いてますので前回とは書き方が少し違うかもですがよろしくお願いします。


はい、こんにちはプリンセスです。

生まれて何週間か経過してやっと状況を理解しました。

 

最初は四足歩行なんてしたこと無かったからめっちゃふらつきました、いや厩務員の方ほんますみません……中身人間なんです……。

 

 

ここは北海道にある牧場だそうで、私はそこで生まれた牝馬だそうです。

 

まさか過去のしかも馬とは…いやまぁ走りたいとは言ったけどこうなるとは…トホホ…。

 

「妙に黄昏てるな、プリンセス」

 

「俺たちの話がわかるんじゃないか?」

 

「まさかぁ、賢い馬っていますけどそこまで分からないでしょ」

 

「だよなぁ」

 

いや分かりますよ?元人間ですし。

厩務員さんが話していたのは私を産んでくれたお母さん、トウカイナチュラルって言うんですけど、私のお産時期が遅れたからか私を産んで直ぐにお母さんが体調を崩しちゃった事です。

 

お母さんも繁殖牝馬としてもお仕事もあるので大事をとって私は厩務員さんによる人口哺乳に切り替わりました。

 

牝だし生まれた時期も時期だから最悪競走馬として活躍出来なくても皇帝の血を継いでるし、ここで繁殖牝馬として活躍してくれればという目論見のようです。

 

そんなこと言われたらねぇ、今からトレーニングを始めて目論見を外させるしかないでしょ。

 

他の子達は既に生まれてその分アド取られてるんだし、その差を埋めるためにはやっぱり別のところで勝負するしかない。

 

それはなにか、ズバリ故障しにくい身体作りだと思うんだよね。

どんなに強いって言われてる馬でも怪我して走れなくなったら一発アウトだし。

その為に出来ることと言ってもしっかりと食べて走ってそれでその後ストレッチをするぐらいなのかな。

 

あとは考える力が他の馬よりもあるからそこも武器になるはず。

 

「おーい、プリンセス。飯の時間だぞ〜」

 

厩務員さんが哺乳瓶と干し草を持ってきてくれた。

 

厩務員さんの手を借りて哺乳瓶からミルクを飲んだ後、持ってきた干し草を食べる。

 

「お?干し草もちゃんと食べてるな、偉いぞ」

 

「最初はあまり食わなかったので心配しましたね」

 

最初は人間としての感覚が残ってて少し躊躇してたんだよね…。

食べてみたら馬としての味覚に変わってたぽくて今は普通に食べれてます。

 

あっという間に食べ終わり、少し撫でてくれる。

 

[もっと撫でてくれてもいいのよ?]

 

厩務員さんの服を掴んで催促する。

 

「なんだコイツ、可愛いやつめ」

 

「先輩、そろそろ放牧地連れてかないとですよ」

 

「分かってるよ。ごめんプリンセス。夕方帰って来たら沢山撫でてやるから今は我慢してくれ」

 

(´・ω・`)

 

ま、仕方ないか。

約束破ったら栄光なる後ろ蹴り第1号にしてやるからね!

 

 


 

 

プリンセス用に用意された放牧地の中で彼女が走っている姿を見ながら思いふけていた。

 

テイオーが怪我から復帰して大阪杯を取りこれからまたテイオーの走りが見られると思ったら天皇賞で5着に終わりしかもまた軽い骨折をしていた。

 

テイオーの世話をしていた俺としても悔しかったし、それでやはりルドルフとナチュラルの組み合わせはダメなんじゃないかって話になったのも悔しかった。

 

馬主さんはそれでもテイオーのような馬が生まれてきてくれるのを願って今年もルドルフで交配を行ったが、生まれたプリンセスは牝で、しかも出産時期も遅れた為ほかの馬よりも成長が遅く、あまり期待を持たれていなかった。

 

でもあの子だってポテンシャルはあると俺は思ってる、あの子は母親と離れ離れになってからむしろ沢山走り込むようになり、体力や筋肉は多分他の子にも引けを取らないぐらい持っている。

 

しかもプリンセスは賢い。自分の限界を悟ったら走るのをやめて、体を伸ばしてストレッチらしいことをしているを遠目で見た。

 

今から体作りを初めれば恐らくだがテイオーよりも頑丈でいい体が出来るはず、しかもそれを自分からしてるわけだ。

 

正直人間が中に入ってるんじゃないかって勘違いするレベルだ、まさかそんなことないんだが。

 

「先輩?どうしたんですか?」

 

「いや、なんか悔しいなあって思ってさ。」

 

同じプリンセスを担当してる後輩厩務員がほかの仕事を終わらせたらしくやってきた。

 

「プリンセスの事ですか?まぁ…自分達は今のあの子を知ってるから言えるけど情報だけ見たら仕方ないんじゃないですか?」

 

確かに牝馬はやはり牡馬と比べて劣っているのも事実だし、しかもプリンセスは遅く生まれてきたから一回りほど小柄なのは事実だ。

 

「確かにそれは一理あるが…納得いかん」

 

「それにテイオーだってこの頃あまり期待されてなかったじゃないですか、いいんですよ評価なんて。後からいくらでも変わりますから。」

 

「そうだな…そういえばお前ナチュラルは大丈夫なのか?」

 

「えぇ、餌やりと体調管理は終わりましたから。あちらの担当に後は頼んできました。」

 

「具合はどうだった?」

 

「もう大分元気ですよ。これならプリンセスとも生活できるだろうってお墨付きもらいましたけど、従来通りに親と住まわせますか?」

 

「そうだな…大体の馬の子供は親に釣られて走って体力付けてるが、プリンセスは自分で走ってるし別にいいんじゃないか?」

 

「ですね、もう親がいない生活に慣れてますから、むしろ彼女にとってもストレスになるかもしれないし。」

 

「そうだな、ってもうこんな時間か。そろそろ飯の時間だな。哺乳瓶の準備してくるから干し草頼むわ」

 

「了解です」

 

さて、腹を空かせたのかこちらに向かってくる愛馬のためにもう少し頑張ろうかね。

…………………………………………………………

 

寝て起きて飯食って走ってストレッチしての毎日を繰り返してたある日、知らないおじいちゃんが私が住んでいる馬小屋に入ってきた。

 

しかもいつも私の世話をしてくれている2人がペコペコしている、お偉いさんなのだろうか?

 

「この子がプリンセスかい?見た目は本当にテイオーやルドルフに似ているね。」

 

「えぇ、厩務員の間でも話題になってましたよ。人工哺育に切り替えましたが。走り込みは十分で体力もついてますしとても賢いですよ。プリンセス、こっちおいで」

 

はいはいっと駆け足で近づく。

 

「よしよし、いい子にしてたか?」

 

あったりまえでしょ!ほらもっと撫でて。

 

「衷村さんもいかがですか?」

 

「大丈夫なのかい?」

 

「えぇ、人懐こいので大丈夫だと思いますよ?」

 

「それじゃあ」

 

おじいちゃんも参戦して撫でてくれる、朝あまり撫でてくれないので大満足だ。

 

「昨日も少し離れて見てたけどプリンセスは独りで走っているのかい?」

 

私の事?

 

「えぇ、人工哺育に切りかえてナチュラルと別のところで育てていたんですが、それからすぐ走り出して、ご飯もしっかりと食べてますよ。」

 

その後も当たり障りのない質問が続く。

 

ずっと撫でてくれるのは嬉しいけど誰だろこの人?

 

「先輩、プリンセスが誰なのこの人って顔してますよ。」

 

後輩くんナイス!

 

「あぁ、僕はね。君のオーナーだよ。」

 

オーナー?オーナー………………オーナー!?

要するに馬主さんやんけ!私が競走馬になれるかもこの人の判断次第じゃん!

 

こうしてはおられん!まず敬意を示しさなかれば!

 

「おっ、頭を下げた?理解しているのか?」

 

そりゃそうですとも。

 

「なるほど、君たちがこの子を推す理由がわかった気がするよ。」

 

「ありがとうございます!」

 

「俺だってテイオーと同じ親で生まれたこの子には期待してたんだ。調教もしないで繁殖牝馬とするのは確かに早計だったね。」

 

え、現実味帯びてたの?

 

「話を聞いてくださってありがとうございます。」

 

「いやいや、ずっと世話をしてる厩務員だからこそ分かることだってある。とてもありがたかったよ。」

 

「会長、そろそろ時間が」

 

後ろにいたスーツ姿の人が時間を気にしていた。

 

「もうそんな時間か、じゃあまた来るよ。プリンセス。」

 

「ひぃん!(いつでもどうぞ!)」

 

おじいちゃんは笑顔で馬小屋を去っていった。

 

「よかったぁ、プリンセス。とりあえずは危険回避だな」

 

ホント、ありがとね!

あとご飯ある?

 

こちらの意図を察したのか苦笑いしながら厩務員さんはご飯を与えてくれた。

 




結構書いたと思ってもプレビューとかで確認来てみると全然文字数がなくてかけてる人を尊敬しますね()

人物名は少し感じを変えて登場する予定です。
厩務員さんとかの名前は調べても出てこなかったのでいまは名前をつけていませんがアンケートをしますのでいるかいないかを答えてくれると嬉しいです。

誤字脱字などあったら感想欄などでご指摘してくださると嬉しいです。

次回もよろしくお願いします!


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第3話

アンケートに答えて頂きありがとうございます!
いるという意見が多かったので自分がその時周りにあったものから名前をつけました。

今後と多分ですがよく出そうなキャラは名前を出していくのでよろしくお願いします。

では本編どうぞ!


時期は早いものでもう生まれてから1年になりました、世の中では色々と起きて競馬も大盛り上がりだったそうです。ビワハヤヒデ、ナリタタイシン、ウィニングチケット略してBNWのクラシック路線、牝馬でベガが牝馬二冠を達成して三冠になるかって期待されてる牝馬クラシック路線、

天皇賞春の3連覇を狙ったメジロマックイーンがライスシャワーに2着で敗れたり、ミホノブルボンの引退など衝撃的なことが沢山ありました。

でもとてもびっくりしたのは、宝塚記念を目指していた兄であるトウカイテイオーが3度目の骨折をしたことです。

それで引退も視野に入っていたそうですが、なんやかんやで見送りになり有馬記念に出るそうです。

 

私もしっかりと運動したからか、体付きは自分より早生まれの同年齢馬と同じくらい大きくなりました。

 

それで急ですが自分はお引越しすることになりました。ここよりも本格的なトレーニングが出来る平取町にある育成センターに移動になるそうです。

 

最近妙に余所余所しかった厩務員の赤城さん(先輩)と栗谷さん(後輩)の話を盗み聞きしてたらその話を聞きました。

 

いつかはどこかのトレーニングセンターに行くものだとは思ってましたが、こんなに突然だと思わなくてあまり食欲が湧きません。

 

「…プリンセス、あまり食べませんね」

 

「分かってるのかもな、明日移動だって」

 

赤城さんが頭を撫でてくれる、それも今日で終わりって考えると悲しいな。

 

「そんな顔をするな、元々決まってた話なんだ。それにあそこはトウカイテイオーだって育成経験があるから確実なんだぞ?」

 

でも悲しいものは悲しい。

 

「それにあそこにはここより沢山のお前の同期がいるんだ。強くなっていつかまたここに戻ってきてくれよ」

 

…わかりました。

なら今日は沢山撫でてね!

頭を赤城さんと栗谷さんの間に下げる。

 

「…はいはい、分かりましたよ。お姫様」

 

苦笑いしながら撫でてくれた。

 

「先輩なんだかんだいって楽しんでません?」

 

「うるせぇ、お前も撫でとけ未来のG1馬だぞ」

 

そうだゾ!沢山撫でとけ!

 

「分かりましたよ……頑張れよー」

 

2人が沢山撫でてくれたので満足です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「先輩、馬に話しかけて納得させた人俺初めて見ましたよ」

 

「…何も考えるな」

 

赤城さん!?

 

…………………………………………………………

 

次の日の朝。プリンセスに最後の食事を与える、もう既に起きていて、こっちを見たら直ぐ、できるだけ顔を乗り出してくれた。

 

栗谷はあちらさんと調整で食事は俺だけだった。

 

「おはよう、プリンセス。食事だぞ」

 

今日ぐらいは少し多めにしても大丈夫だろうと思い、いつもの干し草やアルファルファと別にいくつか甘味を持ってきた。

 

赤く丸い果物、そうリンゴである。

恐らくだが、未だに見た事ないのかリンゴに興味津々だった。

 

「まぁ待て。先に飯食ってからだぞ」

 

容器に餌と水桶に新しい水を入れ直す。

 

プリンセスは意外にも食べるのが綺麗で、大体の馬の水桶はものを食べながら水を飲むために汚れているはずだが、プリンセスはしっかりと飲み込んでから水を飲むので綺麗だった。

 

差し出していつも通り食べ始める。自分もリンゴを包丁で皮を剥いていく。

 

思えば1年もなかったが貴重な体験だったと思う。こんな賢い子を世話できたことは厩務員になってから初めてだったし、ここまで人に懐いてくれる馬も初めて見た。

テイオーやナチュラルも担当していたことはあったがここまで懐かなかったし、しかも撫でられるのが好きって言うのもまた可愛らしかった。 

 

プリンセスが食事を終えたのかこちらに顔を向ける。

 

「ほら食ってみるか?」

 

さっき丸々一個皮を削ったリンゴをプリンセスの口元に移動させる。

 

プリンセスはちょっと困惑しながら口にくわえてしゃくりといい音をしながら食べた。

 

どうやらお気に召したらしい。もう2つにも目線が言っていた。

 

「全く、わかりやすいやつめ」

 

苦笑いしながらもう2つのリンゴも皮を剥いて食べさせる。甘いものは初めてだったからかとてもご満悦のようだ。

 

いつも通り、自分の手の前で頭を下げてる。

 

撫でをご所望のようだ。包丁を安全な所に置いて撫でる。

 

今日で最後かと思うと何か込み上げてくるものがある。

 

分かっている、プリンセスが競走馬に向いてると衷村オーナーに直談判したのは自分と栗谷だ。

 

いつかこうなることは分かっていた。

 

自分が泣くと賢いプリンセスは行くのを嫌がるかもしれないので何とか我慢する。

 

「…プリンセス」

 

名前を呼ぶと顔は上げないが耳はこちらに向いていた。

 

「ここではいつでもお姫様でいい、でも…でも、競走馬になった時は女王として勝ってくれよ?」

 

ヒヒィンと返事をしてくれた気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あちらの育成センターの厩務員さんが馬小屋に入ってきた。

 

「お久しぶりです、赤城さん」

 

「こちらこそご無沙汰しています、船越さん」

 

幼少期のトウカイテイオーのことを担当していた船越さんだった。

 

「この子がプリンセスですか?」

 

「えぇ、ルドルフとナチュラルの子供です」

 

「噂程度には聞いていましたけど本当にテイオーに似ていますね」

 

「えぇ、馬の世界ではなかなかの美人ですよこいつ」

 

「まさに箱入り娘って感じですね、馬運車が近くに停めてあるので移動お願いできますか?」

 

鍵を外してプリンセスを馬小屋から出し、近くに駐車していた馬運車にプリンセスを乗せて、手綱を馬運車に固定させる。

 

自分が降りようとすると、プリンセスが裾を噛んだ。行かないでって言っているようだった。

 

泣きそうになるが何とか堪え、振り返り少しだけ頭を撫でる。

 

「頑張れよ、女王様」

 

直ぐに外に出た。

 

 

「…相当大事に育てたんですね、羨ましいです」

 

「そう言っていただけたら嬉しいです…プリンセスをよろしくお願いします」

 

船越さんに頭を下げる。

 

「こちらも気持ちは同じです、衷村オーナーにもよろしく頼むと言われていますので、テイオーのデータと掛け合わせてプリンセス専用の練習メニューを組んでいこうと考えています。プリンセスのことについて、何か注意事項はありますか?」

 

特に変な癖はプリンセスにはついていない、強いて言うことといえば…

 

「沢山頭を撫でてあげてください」

 

船越さんは戸惑っていた。

そういうことを聞いている訳では無いのだろう。

 

「変な癖はありません、出したものはしっかりと食べるし、同年齢の牡馬と走るぐらいあの子は負けず嫌いで調教はとてもしやすい馬です。だから、あいつのことを沢山撫でてやってください、お願いします」

 

「…わかりました。立派に育ててみせます」

 

船越さんと1度握手をすると、船越さんはプリンセスを乗せた馬運車で行ってしまった。

 

「……行っちゃいましたね」

 

栗谷が今になってきた。

 

「お前何やってたんだよ、プリンセス行っちゃったぞ」

 

「引渡し手続きしてたんですよ、あちらが遅れて対応してたんです」

 

「…すまねぇな俺だけ」

 

「いいですよ、先輩本気であの子の栄養バランスとか考えて食事を与えていたじゃないですか。僕は色んなところの研修ついでにプリンセスの世話もしていただけですし」

 

栗谷の涙腺がゆるんでいるのが目に見えてわかった。

 

「…今日は俺の奢りだ、飲むぞ」

 

「…ゴチになります」

 

少し声が震えてる栗谷の肩を何回か叩いてプリンセスが使っていた馬小屋の片付けに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………………………………………………

 

平取町にある育成センターに来ました。赤城さんや栗谷さんと別れて、今日から自分を担当する厩務員は船越さんって方です。

 

「プリンセス、降りるぞ」

 

船越さんに手綱を握られつつ馬運車を降りると、見慣れた場所と一変していた。

 

生まれた牧場よりも本格的なレース場を模したコースや馬のためのプールなど立派な施設が沢山ありました。

 

周りを観察しながら馬小屋の近くまで来ると、まだ他の馬は調教中のようで小屋にはほとんど居なかった。

 

「ここが今日から君の住む部屋だよ」

 

部屋に入り、手綱を外してもらう。

 

「この馬小屋は基本牝馬しかいないから明日にでも他の馬とも顔合わせしてその後練習しようか」

 

おうよ!赤城さんと女王になるって約束したからね。ここで沢山練習しないと!

 

「ヒヒィン!」

 

「赤城さんと約束したからな、俺も頑張るから頼んだぞ」

 

そう言いながら頭を撫でてくれた。

 

タカキも頑張ってるし!私も頑張らないと!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、忘れてたその前に蹄鉄な」

 

……蹄鉄?

 

 




赤城さん、栗谷さん名前を決めて直ぐにお役御免させてしまった……まぁ馬は休養する時とかに牧場で放牧するって言うしね(震え声)

プリンセスは色んなことを知っていますが全部盗み聞きしたやつです。

今回彼女が移動した場所はトウカイテイオーやサイレンススズカなども調教したことある有名な場所です、気になった方はwikiとかで載ってるので調べてみると面白いかもしれないですね。

誤字脱字や感想などありましたら感想欄の所でよろしくお願いします。

それではまた!


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第4話

こんにちはー今回もよろしくお願いします。

いやー、ウマ娘無料10連ガチャ一体も星3来なくて泣きそうです()

しかも周りはこの3日で少なくとも一体は当てていてこれだからほんまガチャって怖いですね()

では本編どうぞ!



蹄鉄とは馬の蹄につける金具のことだそうです、本来馬はあまり走らないで蹄が伸びすぎるのを防ぐために走ったりして削るらしいのですが競走馬はほぼ毎日走るから伸びる量より削る量が多すぎて蹄の部分にある神経などを傷つけて病気になってしまうそうです。

 

それを防ぐために蹄鉄をつけて走るのだとか。

 

私がここに来て最初にやることはその蹄鉄を足につけることです。

 

船越さんが連れてきた場所には既に小さいガラス炉の中に自分につけると思われる蹄鉄が熱してあって装蹄師の方がスタンバイしていた。

 

「プリンセス、少し我慢してくれよ」

 

自分の手綱が両方から固定される。

 

「お願いします」

 

「分かりました」

 

装蹄師さんはまずは蹄を平に少し削り、サイズを確認した後、炉に入れてあった蹄鉄を私の蹄に合わせて叩いていく。

 

迷いがなく腕の高さが伺える。

 

もう少し前で見ちゃダメかな?

前に行こうとすると手綱に固定されていたので動けなかった。

 

「どうした、プリンセス?」

 

前に行こうとすると手綱に固定されていたので動けず、近くにいた船越さんが気にかけてくれた。

 

目線を装蹄師さんの方に向ける。

 

「ダメだぞ、熱い鉄を叩いて加工してるんだ。装蹄師の人もプリンセスのために集中してるんだ。遠くで見守ってあげなさい」

 

確かにそうですね…じゃあ船越さん撫でてー。(船越さんの手の前に頭を下げる)

 

「赤城さんも言ってたが本当に撫でられるのが好きなんだな」

 

船越さんが苦笑いしながら撫でてくれた。

撫でられると何故か安心できるんだよね。

1番上手なのは赤城さんだけどね!

 

撫でてくれてる合間に装蹄師さんが調整のためにかこちらに来ました。

 

足を持ち上げられて装蹄師さんが蹄鉄を私の足につけます。

 

…なんか焼けてる匂いがするけど気の所為だよね?爪痛くないし。

 

そして最終調整をして水に入れて冷ましました。

 

…さっきの蹄鉄普通にめっちゃ熱いやつだったのね()

 

最終的に自分用に調整した蹄鉄を釘で固定した。

 

意外にも痛くないんだよね、人で言うネイルしてるようなものなのかな?

 

当たり障りのないことを考えていたらいつの間にか四肢に蹄鉄を着け終えました。

 

「とりあえずこれで終わりですかね」

 

「ありがとうございます」

 

船越さんが装蹄師の方に軽く礼を下げたのでこちらも頭を下げる。

 

装蹄師さんが少し驚いた。

 

「驚きましたね、馬にお礼されるのは初めてです」

 

「賢い馬って生産牧場の人からは聞いています。自分が礼をしたので真似たのかも知れません」

 

「そうですか、賢いし繋も他の馬より柔らかいしでこれからが楽しみです」

 

船越さんが固定を外して手綱で自分を誘導する。

 

「今日は移動した疲れもあるだろうからな、蹄鉄を慣れさせるためにも少し歩く程度にして明日から本格的に調教するからな。頑張ろうな」

 

おう!

 

…………………………………………………………

 

蹄鉄に慣れるために船越さんの誘導で軽く歩かせて貰った後、馬小屋に行くと、自分が入る隣の部屋に戻った牝馬がブラッシングを受けていた。

 

「お?船越もう終わったのか?」

 

「はい、思ったより早く終わったので軽く歩いてきました」

 

「そうか今度はテイオーの妹か」

 

「はいプリンセスだそうです」

 

ブラッシングを受けていた馬がこちらをちらっと見る。

 

[えっと、こんにちは]

 

話しかけても反応がない、泣きそう。

 

やがてブラッシングが終わり、食事を終え、厩務員さん達が帰っていきました。

 

誰もいなくなり聞こえてくるのは自分と隣にいる同い年?の牝馬の息のみ。

 

[ごめんねさっきは、ブラッシングが気持ちよくてあまり聞こえてなくて]

 

[あ、大丈夫です。えっと自分プリンセスって言います。よろしくです]

 

[私はダイヤっていうのよろしく]

(✕サトノダイヤモンド)

 

ダイヤちゃんって名前らしいです。

 

[あっちでは調教とか受けてたの?]

 

[え?いや朝から走らせてもらっただけだよ?]

 

ダイヤちゃんはこっちを見る。

 

[それでちゃんとその体なの?凄いのね、才能って]

 

[才能?]

 

[厩務員さんの話ちょっと聞いてたけど中央で活躍してた馬の妹なんでしょ?才能の塊じゃない]

 

いやむしろ才能なしって見られて繁殖牝馬行きまで待ったナシだったんですけど…

 

[とりあえずこれから1年はお隣さんだからね、よろしく]

 

[あ、はい]

 

あっちでは赤城さん達の判断でずっと走ってたから馬のコミュニケーションの取り方がわからなくて泣きそうです()

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんやかんやあって1993年の12月になりました。

 

調教は順調に進んでて今は見習いの騎手さんを乗せて軽く歩いています。

 

ここに来て最近気付いたんだけどどうやら私の足、他の馬よりも柔らかくてその分可動域が広いそうです。

 

気付いたのはダイヤちゃんが走っているのを見ているときで私の走り方と少し違うのでよく観察したら人で言う足首?が、私が歩く度に地面に着くんじゃなかってぐらい柔らかかったです。

 

これによって走った時の歩幅が広がって速く走れる分にはいいのですが今まで自分としては怪我をしないために体作りをしていたのに、これだといつ怪我するか分かったもんじゃありません。

 

だから歩く時は仕方ないとして走る時はいつも全力じゃなくてこれからはある程度セーブして走らないと行けません。

 

今はまだ1歳と少し、競馬は2歳の後半からデビューのはずだからまだ時間はあるので十分時間はあるからここはしっかりと考えていきます。

 

あ、ダイヤちゃんですがツンツンしてますがしっかりと受け答えしてくれて普通に仲良くやってます。

 

「プリンセス、そろそろ走るぞ?」

 

おうよ!早速セーブした走り方を身につけないとね!

見習騎手さんの指示でコースに移動した。

 

 

…………………………………………………………………

プリンセスを別の厩務員に任せ、彼女の部屋の掃除をした後、報告書を書いていた。

 

調教はとてもスムーズに進んでいて普通の馬よりも早く人を乗せて走るようになった、しかも見習騎手の中では聞き分けが良くて乗り心地もいいと評判らしく、みんな乗りたがって抽選で決めたほどだ。

 

赤城さんの気持ちが分かるような気がした。この子はほんとに撫でられるのが好きだし、しかも子犬みたいな反応をして喜んでくれるので他の馬よりも段々と愛着が湧いてくるのだ。

 

(こんな聞き分けのいい馬他にはいないだろうな)

 

隣の馬のダイヤとも仲良くしていて特に喧嘩などは見られなかった。

 

でも一つだけ問題があった。それは食事の時、赤城さんからの情報で甘味はリンゴしか食べさせてないという事で調教のご褒美でリンゴを持っていった時の事だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「食べないのか?プリンセス?」

 

プリンセスにご褒美としてリンゴを渡そうとするがいつもと違い食べない。他の餌は食べてるから特に調子が悪いという訳でもなさそうだった。

 

しかもリンゴを目線で追っているから興味があるのは確かだった。でもいくら餌用の容器に入れても口の近くに持っていっても食べなかった。

 

隣にいるダイヤはシャキシャキと食べているのでリンゴに何か問題があるわけでもなさそうだった。

 

仕方がないのでそのリンゴを持ち帰って赤城さんに電話して聞いてみた。

 

『プリンセスがリンゴを食べない?いや確かにあの時は……………あっ、もしかして皮着いたまま渡しました?』

 

『えっ?』

 

なんと赤城さん、リンゴを包丁で皮を剥いてから渡したと言うのだ、いやまさかと思いながら同じ職場でよく弁当を持参している事務員の女性にりんごを幾つか剥いてもらった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「食べますね…」

 

「そんな拘り持ってる馬初めて見たぞ…」

 

なんとプリンセスは食べた。しかもめっちゃいい顔で食べてる。

 

「船越、お前リンゴ剥けるのか?」

 

「…馬のためならこれぐらいやってやりますよ」

 

とは言ったものの、正直にいうと生まれてこの方料理なんてしたことは無い。簡単に家で野菜炒めのために軽く切るぐらいでリンゴの皮を剥くなんてやった事がなかった。

 

「私が教えましょうか?」

 

「えっ、渡りに船ですけどいいんですか?」

 

「えぇ、私だってここで働いてますから。馬の為になるならお手伝いしたいです」

なるならお手伝いしたいです。」

 

そこで助けてくれたのがリンゴを剥いてくれた事務員の人で、余り時間に教えてくれた。

 

全然調教に手がかからない分、これで満足してくれるなら安いものだと思い、自分でリンゴを買って家で練習して、何とかスムーズに皮をその場で剥いてプリンセスに渡せるようになった。

 

「ありがとうございます、なんとかプリンセスに渡せるようになりました」

 

「いえいえ、良かったです」

 

「お礼をしたいんですが何がいいですか?」

 

そう言うと彼女が出したのは自分が気になっていた映画のチケットだった。

 

「えっと…良ければナイターで観に行きませんか?特典で当たったのはいいんですけど誘う人がいなくて…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この時の出会いをきっかけにまさか自分が家庭を持つことになるとはこの時は全く予想もしてなかった()




分かりにくくてすみませんがダイヤちゃんというのはマルカダイヤという1992年生まれの牝馬で地方で少し活躍してから繁殖牝馬となっている子です。

あのキタサトコンビの相方ではないです、すみません。

感想欄でウマ娘の方ださないの?って感想を頂いたのですがこのプリンセスの競走名が話の中で登場してからウマ娘の話を出していこうと思います。
理由としてはウマ娘の方はよくある1回競走馬としても人生を送ったあとウマ娘として転生したってふうに書きたいのですが今の状況で出すとなんかネタバレみたいに見えるなと思ったからです。
あと一応アニメの1期と2期は見ているのですがキャラの性格は分かるのですがそのキャラの口調、お互いをなんて呼ぶのかなどをちゃんと知らなかったからです。
だからウマ娘の方の話はもう2.3話ほど待っていただけると幸いです。

多分ウマ娘の方を待っている方がいると思いこの場をお借りして伝えさせていただきます。

作品の概要欄のところにもウマ娘の話は投稿頻度が遅めでメインリアル馬だよって追記させていただきます。

原作はこのままでやらせてください、ウマ娘から色んな馬を知って書きたいと思ったのでちゃんと書くつもりはあります(鋼の意思)

感想、誤字脱字などあったら感想欄によろしくお願いします!

それではまた!


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第5話

あけましておめでとうございます!

去年の12月からの投稿でそこまで月日は立っていませんが、よろしくお願いします、


[うぉぉぉぉぉ、トウカイテイオー()が有馬記念取ったぞぉぉぉぉぉぉ!]

 

[お嬢うるさい]

 

[ごめん…]

 

船越さんたち情報で今日中山競馬場で行われた有馬記念でトウカイテイオーが見事1位を取ったそうです。

 

しかもビワハヤヒデや錚々たるメンバーがいての勝利!ほんま主人公みたいな人っているんやなぁって。

 

あ、いけない人じゃなくて馬か。

 

今は今日の調教も食事も終わりダイヤちゃんとお話し中です。ちなみに今はお嬢って呼ばれてます。

 

[そういえばお嬢、いつも走る前に軽く運動してるじゃない?]

 

ストレッチのことかな?

 

[うん、ストレッチのこと?]

 

[そうそう、それってなんでしてるの?]

 

[そうだなぁ…色々とあるけど1番はケガの予防かな?]

 

[ふうん…今から色々と考えてるのね]

 

[ダイヤちゃんは考えてないの?]

 

[何も考えて無いわけじゃないけどお嬢みたいに速く走るために何か努力してる訳じゃないかな]

 

[そんなもんなんだ]

 

[そんなもんよ、牡は牝にモテたいから走ってるって馬いるし]

 

やっぱりいるのか。

 

[でもお嬢見てここの同年代の牡はほとんど自信なくしてるわよ?お嬢速くて全然勝てないって]

 

そう、前話していたあまり歩幅を広げない走り方を最近は練習中で他の牡と併走することがあるのだが、ほとんど先にあちら側がガス欠を起こして失速しているのだ。そのせいでほんとに牝なのか?って最近疑われたほどです。

 

[えへへ、ありがと]

 

[褒めてないんだけど…まぁ気をつけてね?]

 

[?何を?]

 

[襲われないように]

 

[…襲う?]

 

この時、私はダイヤちゃんが何を言っているかまだ理解出来てなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(次の日)

 

 

さて今日も今日とて調教日です!

 

朝早く起きて簡単にストレッチを済ませたあと船越さんに餌を貰う。

 

なんと船越さん最近恋人が出来たとか。なんとそれが事務員のお姉さんだそうです。

 

しかも、そのきっかけが私のリンゴのこだわりに対してなんだとか。

 

赤城さんが別れ際に剥いてくれたリンゴが忘れられなくて少しワガママしたら、なんと自分に出てくるリンゴだけ皮が剥いてあるものが出るようになりました。しかも最初はぎこちないものが多かったのだが段々と綺麗になっていき、終いには自分の目の前で剥いて渡してくれるようになってます。

 

めっちゃ嬉しいんやけどなんか申し訳ないです…その分ちゃんと言うこと聞いて立派な競走馬になりますので!

 

「プリンセス、今日は見習いの騎手じゃなくて中央ですごい活躍してる騎手が鞍上だぞ?」

 

はて?中央?まだデビューもしてないのになんでだろ。

 

いつも通り船越さんに連れられて準備運動をした後、騎手さん達に引渡す場所でいつもの見習い騎手たちさんが一人の男性を囲っていた。

 

男の人は自分を見ると微笑みながらこちらに近づいてきた。

 

この人かな?

 

「初めまして、プリンセスの厩務員の船越と言います」

 

「竹と言います。今回は突然の頼みを聞いてくれてありがとうございます」

 

竹さん…あ、もしかして有馬記念でオグリキャップの鞍上だった人?

 

実は前世の自分、あまり競馬は詳しくなかったのだが、親が競馬好きで1度だけ連れていってもらったのが1990年の有馬記念だった。

 

後で調べてわかったのだが、ジャパンカップの後で色々と批判を受けていたオグリキャップが1位を取った時に鞍上を担当していたのがこの人だった。

 

ちなみに兄であるトウカイテイオーが天皇賞・春の時に負かされたメジロマックイーンに乗っていたのもこの人です。

 

そんなすごい騎手さんが私に乗りたいそうです。

 

「オーナーからの依頼を頂いていますし、竹さんの話を聞けるならここにとってもプラスです。プリンセスはどの騎手でも嫌がったことありませんが初めての騎乗ですから他のメニューをこなしてから最後に併走って形でいいですか?」

 

「えぇ、お願いします。プリンセス、よろしくね」

 

竹さんが頭を撫でてくれる。

 

[よろしくね!]

 

私が頭を下げると竹さん、少し目を見開いたけど直ぐに笑顔で自分に乗ってくれた。

 

「それじゃあとりあえず、レースを歩きましょうか」

 

船越さんの誘導でコースに入っていった。

 


 

「トウカイテイオー!!奇跡の復活!!!」

 

今でも目を瞑ればあの時の光景が蘇る。

 

エリザベス女王杯で3着に終わり、メジロラモーヌ以来の牝馬3冠を逃してしまったベガが復活を望んで挑んだ有馬記念、結果は9着と初めての大敗を喫してしまった。

 

テキ(調教師)が裕は悪くないと言っていたが、確かにエリザベス女王杯以来ベガの調子はあまりいいものとはいえなかった。とはいえ、あんなに不甲斐ない結果になるまで悪くはなく、自分に悪態をついていた。

 

勝ったのは何度骨折してもターフに帰ってきたトウカイテイオーだった。

 

後ろからトウカイテイオーが飛ぶような走りでビワハヤヒデを追い抜いていく姿に、関係者から聞いたトウカイテイオーは飛んでいるように走るという意味がわかった気がした。

 

今年のレースも終わり、来年出るレースやどの馬に乗るなど情報収集をしていたら、トウカイテイオーの馬主の衷村さんから連絡があった。トウカイテイオーへの乗馬依頼を断ったばかりだったので何を言われるか少々不安だったが、聞いた話によると、ある牝馬に乗ってみてほしいとの事だった。

 

特に断る理由もなかったので軽い気持ちで受け、指定された日と場所に行き、出会ったのがプリンセスだった。

 

体は薄焦げ茶で顔の真ん中にはテイオーやシンボリルドルフと同じように白い模様が入っていた。

 

「それじゃあお願いします」

 

厩務員の船越さんの手を離れてプリンセスをまずは軽く歩かせる。

 

ここの見習いの騎手たちからも少し話は聞いていたが、乗り心地はとても良かった。

 

自分の手綱による方向転換、止まれなどの命令も問題なく聞いてくれて、コースで軽く走らせても問題なかった。

 

だがトウカイテイオーみたいな飛ぶような走りはしてくれなかった。

 

(やはり、いくら同じ血統でも走りまでは無理か)

 

最後に牡馬と併走することになった。

 

「竹さんよろしくお願いします」

 

「こちらこそ、お願いします」

 

プリンセスが外側で牡が内側だった。

 

一緒に走らせるが段々とプリンセスが前に出る。

 

牡もプリンセスに追いつこうとスピードを上げたが、プリンセス自身もスピードを上げ、やがて追いつけなくなった牡が先にガス欠を起こして失速した。

 

「いいぞ、プリンセス」

 

予定の距離を走ったので減速して首を何回か撫でる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「危ない!」

 

振り返ると併走相手の馬が見習い騎手を振り落としていた。

 

こちらに被害が及ばないよう、プリンセスを少し離れさせるが暴走した馬はこちらを見て立ち上がると馬のでかいアレが見えた。

 

どうやら発情しているようだった。

 

厩務員がなんとか手綱を持って動きを止めようとするが振り切られてこちらに走ってきた。

 

(走ったばかりだがいけるか!?)

 

プリンセスを再びコースで走らせる。

 

プリンセスは自分に応えてくれて走り、コーナーを曲がるが、さっきまで走った疲れやあちらに騎手が降りて単純に走りやすくなった為か段々と牡との距離が狭まってくる。

 

(プリンセス!頼む!)

 

鞭でプリンセスを叩いてもっとスピードをあげるように命令する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鞭を入れた途端、プリンセスの走りが変わった。まるで飛んでいるような感覚にさせるほど広い歩幅、さっきとは明らかに違う足の回転速度。

 

(これがこの子の本気か!)

 

思わずニヤけてしまうがすぐに冷静になり、手綱をしっかりと掴む。

 

再びコーナーを曲がり一周回る頃には牡馬は完全にバテていて厩務員や乗っていた見習い騎手に捕獲されていた。

 

「竹さん!大丈夫ですか!?」

 

船越さんが慌ててこちらに近づいてくる。

 

「こちらは大丈夫です、それよりプリンセスが予定の距離より大幅に走らせてしまったので、調教に影響が出るかもしれません」

 

プリンセスもやはり全力の走りでコースの半分を走ったのは堪えたらしく、汗だくで息も少々荒くなっていた。

 

「プリンセスは暫くはプールで調教させることにします。体に怪我がないか簡単に調べたいんですがいいですか?蹴り癖はこの子には無いので触っても構いませんので」

 

船越さんに言われて降りると、やっとプリンセスも緊張の糸が切れたのか船越さんの腹に顔を突っ込む。

 

「よしよし、怖かったな。プリンセス、もう大丈夫だ」

 

頭を撫でながら慰める船越さんに代わり、簡単に触診でプリンセスに異常がないか調べる。

 

今まで色んな馬を触診してきたが、プリンセスの体は今の3歳馬と同じぐらい筋肉が発達していて、しかもとても柔軟性があった。

 

まだ発展途上のこの子が競走馬の年齢までしっかりと調教されていたらどんな馬になるのか…想像しただけで心が踊る。

 

(もっと乗りたい、こいつの背中を独占したい)

 

そんな欲を抑えて、触診して異常がないことを確認する。

 

「大丈夫ですね、怪我とかは見られません。疲労が溜まってるようですが」

 

「ここまで走ったのは久しぶりですからね、仕方ありません」

 

ブラッシングまで手伝おうと思っていたが、状況が状況なのでまた後日伺うことにしてその場を後にした。

 

その日の夜。トレーニングセンターのセンター長から謝罪の電話を貰った。こちらには怪我はなく、聞くところによるとプリンセスにも異常は無いのでとりあえずは何も求めずに気を付けてくださいと伝えた。

 

続いて、衷村さんからも電話が来た。

 

『竹さん?話を聞いて流石に驚きました。怪我などはありませんでしたか?』

 

「いえ、大丈夫です。プリンセスのおかげで彼女と僕自身怪我なく済みました」

 

『そうでしたか…』

 

声からして安堵した様子が分かった。

 

『それでなんですが…プリンセス、いかがでしたか?』

 

「…彼女の背中を独占したいと思ったほど良い馬でした。また調教する時に乗らせていただいてもいいですか?」

 

『…その言葉を聞けて嬉しいです。こちらからもよろしくお願いします』

 

その後、彼女の経緯などを聞いて電話を切った。

 

(あの子となら取れるかもしれないな…)

 

 

 

 

めっちゃ怖かった…襲われるってそういう意味だったの…

 

いきなり牡から「俺の子産んでもらう!」って叫んでこっち来た時はさすがにビビりました…彼の息子元気だったし…

 

竹さんのおかげで平常心を取り戻して逃げれたはいいものの、後ろを見るのも怖くて最後ら辺、本気で走ったからか疲労感がすごいし。

 

船越さんとオーナーの話し合いで、私の併走相手を牝馬と他の大人しい牡馬にして、あとは暫くはプールで訓練が中心になるそうです。

 

正直もう牡とは走りたくないと思ったけど、私が牡馬に対して苦手意識を持たないようにするための対処だとか。

 

別に良くない?牝馬専用のG1レースとかあるってダイヤちゃんから聞いたよ?

 

そんなこんなでプール訓練や併走をしていたのですが、最近になって変わったことは竹さんが定期的に自分のところに来て併走の時騎手を務めるようになったことです。

 

竹さんライン取りとか指示とかめっちゃ的確で分かりやすいし、ここで攻めたいって時に竹さんから鞭でスピードアップの命令来るから、結構私との相性良いようです。

 

走れるのはいいものの、ちょっと問題が起きました。

 

それがゲートの試験です。

競馬を1度でも見ればわかるのですが最初馬はゲートに入って、ゲートが開いた瞬間に走り出します。

 

基本的に開いて直ぐに走り出すのですが、自分の場合どうしても上手く行きません。

 

開いて少しして走り出すのでどうしてもそこでロスが生まれてしまうのです、別に不合格という訳では無いけど、これはいけないと思い色々と試しました。

 

まずは上手くいっている馬にきく。

 

ダイヤちゃんはゲート上手だったので聞いてみたんですが。

 

[勘]

 

の一言で終わっちゃいました…こういう馬の説明聞いてもダメなやつだ…

 

諦めて色々と試していると、馬ならではの解決法を見つけました。

 

それは音です。実は馬は草食動物だから敵である肉食動物にいち早く気づく為に聴覚がとても優れてるんです。

 

聞きたい方向に耳を向ければ外でコソコソと話してる人の声も聞けるんじゃないかな?

 

それをゲートに向けて集中して聞くと、ゲートが開く数秒前に特殊な音がするのがわかりました。

 

それに気付いてからはゲートも克服してあとは身体作りと走り方の研究をひたすら続けていきました。

 

そんなこんなで時間はあっという間にすぎていきました。

 

 

 

 




次でついにこの馬の馬名が分かると思います。
あっ名前はもう決まってます!

私事ですみませんが自分学生でこれから期末テストが控えているので休憩時間などに少しづつ書きますが投稿頻度は明らかに落ちると思いますが気長に待っていただけると幸いです。

感想、誤字脱字などあったら感想欄にお願いします!

それでは!


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第6話

こんにちはー、今日は短めですがちょうどいい場所で区切れたのでこれで投稿しようと思います。

それではどうぞ!


このトレーニング場に来て軽く1年が経ちました。赤城さんたちと離ればなれになったのは悲しかったし、色々とあったけど船越さんやダイヤちゃんや他の馬友達も何頭か出来て充実した生活を送れました。

 

でも遂にここともお別れです、船越さん経由で私が栗東のトレーニングセンターに移動すると聞きました。

栗東での自分の担当調教師はトウカイテイオーを担当していた人だそうです。

 

これからここでオーナーさんへの報告を船越さんがする時にここに来るのだとか、あとついに私の競走馬としても名前も貰えるそうで、オーナーさんがもう決めてあると言ってるらしいので楽しみです!

 

「プリンセス、そろそろだぞ」

 

どうやらメンバーが揃ったのか船越さんが迎えに来てくれました。

 

これまでの成果を報告するからか船越さんも少し緊張してるようです。

 

(緊張を和らげるために少し船越さんの脇に顔を突っ込む。)

 

「ありがとな、プリンセス。俺は大丈夫だ。竹さんにだってお墨付きを貰ったんだ、これ以上無い援護があって緊張なんてしないよ。」

 

船越さんに連れられて外に向かうとオーナーの衷村さん、多分これからお世話になるだろう調教師の人とその関係者?の人がいた。

 

衷村さんがこちらに来たので頭を撫でられるいい位置にまで下げる。

 

「こんにちは、プリンセス。相変わらずだね」

 

苦笑いしながら頭を撫でてくれる。

 

「あの併走の出来事以降不安だったが、その後の調教は大丈夫だったかい?」

 

「はい、併走相手の牡は気性が荒くないのを慎重に選んだので特に問題は起きませんでしたし。あの出来事以降プールでの調教を長めにとるようにしたので、関節にかかる負担も軽減できてると思います。」

 

そう、あの日以降プールでの泳ぎが長くなったんです。今まで使っていなかった筋肉を使ったりあんまり足が痛くならないからいいんだけど、ほかの厩務員から競泳馬にでもするのかと少しバカにされてました。

 

「そうか…この子はあまり本気で走りたがらないと報告書にあったがそれは?」

 

え、バレてたの?

 

「はい、ビデオを撮っていなかったのであまり断言は出来ませんが、併走の事件の時に第3コーナー手前からプリンセスの走り方が変わっていました。その時の走りが本来の走りだと考えています。」

 

「スパートをかけたがらないのは問題だと思うが…」

 

「いえ、この子は賢いです。この子のスパートの時の走り方は全盛期のテイオーみたいな走りでした。恐らくあの走り方は関節の負担が大きすぎるのであまりしたくないのだと思います。

これについては竹さんも同じ意見です。」

 

しっかりとバレてて恥ずかしい…

 

他にも私の体重やどんな餌を与えていたかなど色んな報告がされる。

 

「なるほど、しっかりとプリンセスを見てくれてありがとう。」

 

「ありがとうございます!」

 

「末元さんはなにかプリンセスについての質問はありますか?」

 

どうやら末元さんと言うらしい。

 

「その…触ってもいいですか?」

 

「えぇ、この子に蹴り癖はないですから大丈夫ですよ。」

 

末元さん、わざわざ手袋を外して素手でまじまじと私の筋肉や関節の曲がり具合などを確認していく。

 

私のこの2年間の努力を見なさい!ドヤァ

 

「…とても良い馬体ですね、2ヶ月遅く生まれた馬とは思えないです。」

 

「プリンセスが生まれた牧場で担当していた厩務員とも話していましたが、遅く生まれたおかげでたくさんの栄養を貰ったのと、この子がどの子よりも調教に真面目だったからだと思います。」

 

「…分かりました。責任をもって預からせて頂きます。」

 

認められました!遂に走る権利を頂きました!

 

「じゃあこの子の競走馬名ですが…」

 

「それについてはもう決めてありますよ」

 

オーナーが得意げに封筒を出した。どうやら考えてきた名前がそこにあるらしい。

 

「最初はトウカイプリンセスにしようと思ったんですが、私としてはこの子には女王として君臨してもらいたいので…」

 

封筒から3つ折りの紙を取り出してそれを開きながら中身をこちらに見せる。

 

「レイナ…この子の名前はトウカイレイナにしようと思います」

 

トウカイレイナ…レイナってどういう意味かな?

 

「レイナとはスペイン語で女王って意味があるんです、英語でのクィンはこの子の先代で既にいるのでこの名前にしました。」

 

「いい名前ですね、これからよろしくね。レイナ。」

 

うん!よろしくね!

 

…………………………………………………………

 

天皇賞に向けて調整をしていたがそれも叶わないとの事だったので、テイオーの引退が正式に決まった。

思えば数年前、テイオーと初めて対面した時は心が踊った。

 

シンボリルドルフ初めての子の牡で、しかもとても良い走りをしていて、これが将来の三冠馬かと思った。

 

だが自分が調教判断を見誤ったせいで、ダービーの後骨折してしまった。

 

自分の手で三冠馬を出せなかったことよりも、テイオーにつらい思いをさせてしまったことやいろんな人の期待に応えられなかったのが辛くて何度も1人で泣き酒をしてしまった。

 

そして計3回もの骨折をしたトウカイテイオーだったが、有馬記念を取ってくれた。

 

BNWやナイスネイチャなど強敵が沢山いる中での勝利で、それは正しくテイオーが帰って来てくれたと泣いてしまった。

 

テイオーの引退時期を決め終わったあと、オーナーから新しく別の馬を調教して欲しいと依頼が来た。

 

なんでもトウカイテイオーと同じ父と母で生まれた牝だとか。

 

話には聞いていたが、遅い生まれという話も聞いていたので正直中途半端な馬を任されるのではないかと不安だったが、馬体を見た瞬間その不安は吹き飛んだ。

 

トウカイテイオーと似たような体の色、そして下手したら今のテイオーに勝るとも劣らない馬体。

 

しかも説明を聞いていると、スパートをかけると類のない速さで走れるらしい。

 

思わず触診する許可を取り、手袋をとって触る。

 

一言で言えば素晴らしかった。今すぐにでも本番を迎えられそうだった。

 

テイオーの妹で名前はトウカイレイナということだった。

 

またすごい馬を任されたことに重責とそれ以上にこの子を調教できるということに喜びを感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっと、この子には皮を剥いたリンゴが好物ですのでよろしくお願いします。」

 

 

…皮を剥いたリンゴ???

 

「皮を剥かないと食べないんですか?」

 

「これがですね…食べないんです。私もこれを知ってから皮を剥く練習をしたので…」

「君たちリンゴ剥ける?」

 

連れてきた調教助手や厩務員は全員無言を貫いた。

 

「………な、何とかしますので大丈夫です。」

 

(後日厩務員にりんごの皮剥きの練習をさせたのは別の話)

 

…………………………………………………………

 

なんやかんや報告会はおわり、オーナーさんと調教師は満足そうに帰っていった。

 

ダイヤちゃんも今日報告会があったそうで色々と教えてくれた。

 

[そっか、お嬢。トウカイレイナって名前になったんだ。私はマルカダイヤって名前になるらしいわ]

 

[そっか、じゃあそのままダイヤちゃんのままで良さそうだね。]

 

[逆にお嬢の場合はなんて呼べばいいのよ、トウカイって名前は貰うんだろうなって思ってたけど。]

 

[お嬢のままでいいんじゃない?私それ好きだよ?]

 

[そっ、ならいいわ]

 

それでもダイヤちゃんは少し嬉しそうにしていた。

 

[そういえばお嬢はトレーニングセンターは栗東?]

 

[うん、トレーニングセンターは栗東の方だったよ。]

 

[私は笠松らしいわ。じゃあ9月から離れ離れね]

 

なんやかんやいって色々と助けてくれたダイヤちゃんの声が少し悲しそうだった。

 

[…私は多分そこまで結果は出せないと思う。]

 

[そんなことないよ、まだ2歳だよ?これならなんとでもなるよ]

 

[まぁ、聞いて。お嬢みたいな体じゃないし、そんなに速くもない。

多分そんなに活躍しないで繁殖牝馬になると思う。]

 

[…]

 

[だからお嬢期待してるよ。お嬢は才能と努力の塊なんだから。自慢させてよね、かつて私が併走してた相手は凄い馬だったんだって。]

 

[…うん。任せて。]

 

ダイヤちゃんは満足そうに寝てしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日夜直だった船越さんが様子を見に来てくれました。

 

「プリンセス…いや、レイナって呼んだ方がいいのかな?」

 

船越さんが頭を撫でてくれる。

 

「今までテイオー含めて色んな馬を世話してきたけど、君みたいな愛くるしい馬は初めてだったよ。」

 

うん、ありがとね。船越さん。

 

「って言ってもお前は分からないか…ゴメンな。1年ってわかってたはずなのに実際に来るとやっぱり辛いな…赤城さんや栗谷さんの気持ちが理解出来たよ。」

 

船越さんの声が少し震えていた。

 

「…お前が出るレース録画してテレビで観戦するからな。頑張れよ。」

 

…任されました(船越さんの頬を擦る)

 

「9月からお前はトウカイレイナだ、頑張れよ。レイナ。」

 

 

 

 

 

そして9月1日、私は栗東トレーニングセンターに移動しました。




名前はこれから実況とか書く時に呼びやすいのがいいなーって10分ぐらい女王を外国語で調べてた時にレイナってやつ見つけていいなって思ってこれにしました!

前に話していた通り次はウマ娘の話を出そうと思います。ウマ娘の話も何話かに一回と出そうと思ってます。

次のリアル馬の話では新馬戦をやろうかなと思っていますが新馬戦の映像とか残ってなくてオリジナルでひとつ書こうと思うので時間かかると思います(G1とか残ってるから残ってるんかと思ってた)←無計画な奴

昔の新馬戦のレース映像とかまとめてあるサイトとか知ってる方いればメールなどで教えてくださいお願いします…(他力本願)

それではまた次回!


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第7話

こんにちは〜、評価していただきありがとうございます、厳しめの意見も頂き実際そうだなぁって思って納得している自分もいます(文字数少ないとか)

誤字脱字や日本語の指摘の頂きありがとうございます!
自分では確認来てるつもりがなんでこんなとこ間違えたんやってちょっと困惑してます()

最後にウマ娘の話でのアンケートがあるので答えて下さると多分今後進めやすくなるので回答よろしくお願いします!

それではどうぞ!


「レイナがコーナーの練習を自分からしてる?」

 

「うん、今日は軽く右回りを走らせるのみだったんだが、今までは少しずつ外に流れてたんだ。だが、今日は手前を変えて右回りを走っててね。しかもこれが結構サマになってるんだ、喜田口にビデオ撮らせてあるから見てみるかい?」

 

ビデオを確認するとたしかにレイナが右コーナーの前で手前を変えて右足を前に出していた。

 

「本当だ…」

 

「本当に賢い子だ、あの時の失敗を理解しているかは分からないが右回りだとこっちの方がいいと言うのを分かってる。竹くん教えたかい?」

 

「確かに少し注意しましたけど、直ぐに理解してくれるなんて思ってなかったです」

 

「まぁ本来は何度も調教で走らせて馬に理解してもらわないといけないからね…これから時間かけて教えてくつもりだったから結果オーライだよ。右回りの左回りのどのレースも出せると思うと出るレースの選択肢も幅が広がるしとても嬉しいよ、まるでルドルフみたいだ」

 

「ルドルフ?」

 

「あぁ、丘部さんから聞いた話だとルドルフもコーナーが上手でそこも勝因のひとつだって言ってた。」

 

「牝馬クラシック路線のためにはどっちも上手じゃないといけないからとてもいいですね」

 

末元さんが苦笑いしていた。

 

「まだ出るレースも決めてないよ、まずは新馬戦だ。」

 

「決まったんですか?」

 

「10月2日の中京競馬場の1700mに出そうと思ってる。竹さんがいいならそれでいいけど無理なら丘部さんに「いえ、その日は空いてますので乗せてください」すっごい乗り気だね」

 

少し驚いていた。

 

「1年前からあの子に乗せてもらってこの子のことは自分がよくわかってます。やらせてください」

 

「分かった、オーナーにも言っておくよ。」

 

………………………………………………………

 

 

えっとこんにちはレイナです。

 

栗東トレーニングセンターに移動してからもやることは特に変わりませんでした、朝起きてストレッチしてご飯食べて併走とかしてそれで寝ての繰り返し、でもすごいのはこの施設の広さです。

 

いくつかある大きいトレーニングセンターのひとつなだけあって芝もちゃんと整備されてるし広いし沢山の馬が居るしでとても楽しいです。

 

実は最近コーナーでの走り方も変えてみたんですよ。

 

具体的に言うと右回り、左回りに合わせて最初に前に出す足を変えて走るようになりました。

 

私実は利き足が左だから右回りで併走する時に少しずつ外に寄っちゃってたんですよね。

 

前のトレーニング場の時は外側で走ってたから特に問題なかったんですけどここに来てから内側でも走るようになってから1回非意図的だったんですけど進路妨害に当たるかもしれない行為をしちゃいまして…その時竹さん一瞬だけど顔がすごい怖かったんですよね…

 

直ぐにいつも通り笑顔になって相手の方にすみませんって言った後自分を少し注意して併走再開したんですけどあの時の顔が忘れられなくて少し違和感があるけど右回りの時は右足を先に前に出すことを意識してます。

 

走ることは出来るようにしたんですけど先に出す足を変える時に減速してしまうので今後は減速しないで変えることを目標ですね。

 

コーナーリングが上手くなれば余計なスタミナを使わなくて済むしその分直線勝負やラストスパートに力を込めれるから一石二鳥です。

 

そして私の新馬戦の日程も決まりました!

 

10月2日に愛知にある中京競馬場で行われる新馬戦で左回りレースだそうです。

 

勝ったな(某副司令風)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はいすみませんやりたかっただけです()

 

騎手は竹さんが務めてくれるようです。話によると主戦騎手も務めてくれるよう交渉中だとな。

 

元々人気な騎手だし9月の上旬に竹さんJRAの騎手として海外のG1を初制覇したことで色んな馬から騎乗依頼があるそうですが竹さんは乗り気なようです。

正直ここに来て変えられても嫌だったのでほっとしてます。

 

これから何日かは併走じゃなくて坂路の追い切りをして私の状態を最高にしてから行くそうです!

 

新馬戦で勝つと新馬勝ちと言ってステータスになるそうなのでまずは勝ちたいですねぇ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(数日後)

 

栗東トレーニングセンターを離れて中京の競馬場の馬房に入ってます、朝軽く食事を済ませて末元さんの助手の喜田口さんにつられて装鞍所で鞍を付け、パドックをしに行きます。

 

パドックとは簡単に説明するとお客さんが厩務員さんにつられて回っている馬を見るための下見所でそこで馬の馬体とか色々見て馬券を買う馬を決めるそうです。

 

自分の場合はお世話になってる厩務員の吾妻さんが色々と馬を見てるから無理ってことで調教助手の喜田口さんにつられてパドックを回ります。

 

[やだなー]

[早く走らせろ!]

 

そんなニュアンスの言葉が聞こえてきて少し脱線する馬も何頭か居たがそれとなく何周かしたあと、先頭からコースを外れて騎手が待っている場所に行き騎手を乗せます。

 

今回走るのは自分含めて15頭なので15人の騎手が既にスタンバイして各それぞれの馬に乗り込みます。

 

竹さんもこっちに駆け寄ります。

 

「竹さん、よろしくお願いします。」

 

「はい、任せてください。プリンセ…じゃなかった今はレイナか、レイナよろしくな」

 

少し自分を撫でた後背中に跨り今度は地下道を抜けるとそこには練習で走っているコースよりも圧倒的に広く、そして隅々まで管理の行き届いたレース場に出ました。

 

ストレッチは既に済ませてあるので早速踏み入れてみる。

 

とてもふかふかでさすがにやらないが寝そべりたいぐらいだった。

 

[いい気分だなぁ]

 

ちょっと嬉しくなるあまり、弾むように歩いていたら観客の人たちが騒ぎ始めた。

 

[えっなに?]

 

思わず立ち止まり観客席の方に顔を向けると一部の騎手や観客の人達が自分のことを見ていた。

 

しかも観客の一部はフラッシュを焚きながら写真を撮っていた。

 

[眩しい…]

 

思わず少し後ずさっていると近くにいた係員がフラッシュをたいている人たちを注意して撮影を辞めてくれた。

 

「最近は見なかったんだが…まだいるのか。レイナ大丈夫か?」

 

落ち着かせる為か少し撫でてくれた。

 

「ヒヒィン!」[うん!]

 

「レイナが冷静でよかったよ、行くぞ」

 

行けという合図とともに軽く走る、手綱を少しずつ緩めるにつれてスピードを少しずつ上げて軽く1周した。

 

しばらく待っているとファンファーレがなる。

 

遂に新馬戦が始まろうとしていた。

 

 

……………………………………………………………

 

 

「中京競馬場6R1700m新馬戦、1番人気はアピット、9月11日の2歳新馬戦では1番人気ながらもドラゴンファストに敗れ2着に終わりましたが今回は1着でゴールして欲しいところ。」

「続いて2番人気はタイトルロウル、この馬もアピット同様ドラゴンファストにやられ3着、今回は鞍上をトウカイテイオーに騎乗経験のある太原騎手に変えての挑戦です」

「そして3番人気はトウカイレイナ。トウカイテイオーと同じシンボリルドルフとトウカイナチュラルによって生まれた牝馬です。鞍上は竹騎手がつとめます。」「先程の本馬場入場の際、カメラのフラッシュが目に入り少し驚いていましたが落ち着いていますね。今回は大丈夫でしたが馬はとても繊細な生き物なので早く別の対応をして頂きたい所。そして今私が最も注目したい馬です。」

 

ファンファーレがなり奇数が先にゲート入りして次に偶数の馬がゲートに入る。

 

「そしていま8枠14番ナンカイアローが入りまして…今スタートしました。」

 

ゲートが開きそして各馬が勢いよく飛び出した。

 

「まず先頭争いはアピット、タイトルロウル、ジェットグローリそしてその少し後ろにトウカイレイナ良い位置につけています、そしてその後ろをラガーパレード、ゴルデンタイムリー、おっとアネット先頭に立ちました。」

 

「アピットとタイトルロウルは大方予想通りと言った所でしょうか?ジェットグローリ掛かっているのか騎手が必死に手綱を引っ張っています」

 

「第1コーナー、第2コーナーを抜けて向こう正面に入ります、先頭は未だアピット2馬身のリード、そしてその後方の先頭集団をタイトルロウル、ジェットグローリ、トウカイレイナがほぼ横並びの状態で走り、その後ろからラガパレードやゴルデンタイムリーなどが揉み合うように走っています」

「向こう正面1000mを通過タイムは60~61秒と平均ペース、そして第3コーナーへと入ります」

 

「先頭は未だアピット、リードは未だ2馬身とあまり差を広げられていません。タイトルロウルがやや後方に下がり、トウカイレイナとジェットグローリが追いかける形になっています、さぁ第4コーナーに差しかかる」

 

「おっとトウカイレイナ前に出る!ジェットグローリも追いかけているが少し厳しいか!?

トウカイレイナ加速してアピットにさし迫る!」

 

「第4コーナーを抜けた!残るは直線のみ!ここから大混戦が予想されます!」

 

「ラスト直線!アピット遂にトウカイレイナに並ばれ、そして今抜かされた!ジェットグローリが上がって来て2頭がトウカイレイナを追う形、果たして間に合うか!?残り200mを切った!」

 

スタンドから馬券を握った人達が身を乗り上げて声援を送る。

 

「トウカイレイナ、鞍上竹鞭を使わないが少しずつ馬身が開いていきます!」

 

どんどん伸びる焦げ茶の馬が遂にゴール板を踏み抜いた。

 

「そしていまゴール板を超えました!!トウカイレイナ!2着と3馬身差の余裕の勝利!鞍上竹、小さくガッツポーズ!鞭を使うことなく勝利しました!」

 

…………………………………………………………

 

『…残り200mを切った!』

 

手綱を完全に緩めるとレイナは待ってましたとばかりに加速を始めアピットを抜き始めた。

 

アピットの騎手が必死に鞭で加速を促すが努力も虚しくレイナとの差は少しずつ広がっていく。

 

(いいぞレイナその調子だ!)

 

そしてゴール板を超えて歓声が上がる。

 

『そしていまゴール!鞍上竹、小さくガッツポーズ!竹、鞭を使うことなく勝利しました!』

 

少しガッツポーズした後減速させ、コースを軽く歩く。

 

「いいぞ、レイナよくやった!」

 

レイナの頭に何度も撫でる。

レイナも勝ったことを分かっているのかとても上機嫌だった。

 

(全く汗もかいてないし息も乱れてないな…1700mは短かったか?)

 

「竹くんおめでとう」

 

太原騎手がタイトルロウルに乗ったまま話しかけてきた。

 

「ありがとうございます、レイナが頑張ってくれました」

 

「レイナか…テイオーの妹だったか…頑張ってくれよ。」

 

「はい」

 

軽く握手したら太原騎手はすぐに戻って行った。

 

レイナもほかの馬同様戻ろうとしたので引き止める。

 

「僕達はあっちだよ、レイナ。」

 

レイナをウィナーズサークルに連れていく。

 

そこで喜田口調教助手と末元調教師と衷村オーナーと一緒に写真を撮ったあと記者の質問タイムになった。

 

「竹騎手に質問です!ラスト直線、鞭を入れてませんでしたがあれは作戦ですか?」

 

「はい、パドックでほかの馬を見た時に勝てるなと感じていましたし直前の追い切りの際も絶好調だったので行けると思ってやりました」

 

「トウカイレイナ号が本馬場へ入場する際にはテイオーステップをしていたように見えましたがそれについては?」

 

「レイナもテイオー同様とても柔軟性がある馬なのでもしかしたら出来るのかなって思っていましたが調教の時とかはしたことがなかったので出来ないとばかり思ってたので自分も驚きました。とても上機嫌だったんだと思います」

 

「脚質についてはいかがですか?」

 

「レイナはとても従順であり、スタートもとても上手である為、今回は先行策を取りましたが、スピードもスタミナも根性もあるので全ての脚質に期待の持てる馬だと思っています。」

 

そして調教師やオーナーに質問対象が移り、少しつまらなさそうにして撫で撫でをせがんでくるレイナを苦笑いしながらずっと撫でた。




新馬戦を書いてみましたが実況だけだと思ったより短くなってマジかぁってなってますw
今後の重賞とか前哨戦ではその時のレイナと騎手の思ってることとか書いて増やしてみようと思います。
他の人が作ったる表?とかも重賞の時には挑戦してみたいと思います。
レース映像がなくて完全自作ですが分かりにくかったらすみません_(:3」∠)_

https://smart.keibalab.jp/db/race/199410020706/

今回レイナが参加した新馬戦はこれを元にしています。
アピット君すまんな。

タグですがアンチヘイトを追加しました、理由としてはこれからレースで本来1位になるはずだった馬がレイナが1位になることによってその馬を好きだった人が不快になるかなと思ったからです。

言っていたアンケートですが今ウマ娘の話書く時になるべくリアル馬の話のネタバレをしないように書いていくつもりだったんですが読者さん的にはどっちの方がいいか気になったのでアンケートしたいと思います。


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第8話

こんにちはーアンケートに答えていただきありがとうございます。
今忙しくペースが上げられないけどに参考にしてウマ娘の方も書いていこうと思います。

今回少し掲示板書いてみましたけど多機能フォーラム使ってみたけどいつの間にかいろんな機能が追加されててすごいですね、これどうやってしてるんだろとか不思議になってたので納得しましたw



よろしくお願いします。


競馬スレ

411:競馬好きおじさん ID:NGnw40RI0

今日の中京の6Rの新馬戦見た日おる?

 

412:競馬好きおじさん ID:Up9XijbRr

今年はフジキセキ強いな

 

413:競馬好きおじさん ID:75RoEhGjL

>>411

見たで~、めっちゃびっくりしたわ

 

414:競馬好きおじさん ID:ZuLGGem1Y

何がびっくりしたん?

 

415:競馬好きおじさん ID:tKB8CxHXj

>>414

6Rの勝ち馬のトウカイレイナが返し馬でテイオーステップしとった

 

416:競馬好きおじさん ID:BlE3mnZJJ

え????まじ????

 

417:競馬好きおじさん ID:UsDSMZqok

まじまじ、返し馬見てたぞ俺。動画ものってる

https://yotube.com/watchdajiojofgajpo

 

418:競馬好きおじさん ID:xkD6x9n9K

ほんとだマジやん

鞍上の竹騎手めっちゃびっくりしてて草

 

419:競馬好きおじさん ID:cglKQPCCq

記者の質問で答えてたけど調教中とかテイオーステップしたことなかったらしい

トウカイテイオーに似て柔軟性があるからもしかしたらできるかもとは思ってけど実際にするとは思わなかったって。

 

420:競馬好きおじさん ID:V3q19QTaT

だろうな、俺も目の前で見たけど信じられんかったもん。

 

421:競馬好きおじさん ID:hy95hrXMA

俺も写真撮ったで

 

422:競馬好きおじさん ID:9av3DtSKX

>>421

フラッシュ焚いてないだろうな???

 

423:競馬好きおじさん ID:RN3/EKzzn

>>422

安心せい、俺はやってないから。

そんな非常識じゃねぇ

 

424:競馬好きおじさん ID:sjRHmbEU5

>>422 >>423

なんかあったん?

 

425:競馬好きおじさん ID:DQcWqvqqu

トウカイレイナがテイオーステップした時に一部の観客がフラッシュ焚きながら写真撮って一瞬トウカイレイナが混乱しかけた。

 

426:競馬好きおじさん ID:vJ2Y/p5d1

トウカイレイナって長いな、レイナって呼ぶわ。

 

427:競馬好きおじさん ID:qwYHPe/9b

>>426

いいなそれ

 

428:競馬好きおじさん ID:LIzXDBf+4

で、結局大丈夫だったん?

 

429:競馬好きおじさん ID:TIthRvmdp

竹騎手がすぐに落ち着かせて事なきを得た。幸い係員が注意したらすぐにやめたし

 

430:競馬好きおじさん ID:1lbr0XOFE

まだ最後の良心が残ってたか。

 

431:競馬好きおじさん ID:PIzZwh+fx

良かったわ

 

432:競馬好きおじさん ID:07vOBhb5y

で、注目の結果は1番人気のアピットと3馬身開いての余裕の勝利。

 

433:競馬好きおじさん ID:3gnxns4V6

 

434:競馬好きおじさん ID:7ljGlPeBf

しかも竹騎手鞭一度も使わんかったしもしかしたら本気じゃない説もある

 

435:競馬好きおじさん ID:QX4FBhsS7

へぇ、そんな強かったのか。何番人気だったん?

 

436:競馬好きおじさん ID:MnnGQEl10

レイナ自身は3番人気。

 

437:競馬好きおじさん ID:Yx36Tfu0W

思ったより低かったんね。

 

438:競馬好きおじさん ID:mlqsJ5xzc

竹騎手が乗ってるからってのを加味しても牝馬だしそれに6月生まれだったしすでに一回出走していい走りしてたアピットとタイトルロウルの方に人気は取られた感じかな?

俺もパドック見たときにレイナ特に気にせずにアピットの馬券買ったし。

 

439:競馬好きおじさん ID:D3x30OK9r

返し馬見るまで粘ってたワイ、テイオーステップ見た後急いでレイナに単勝有り金あるだけ買ってニッコリ

 

440:競馬好きおじさん ID:jYcUu7Htw

>>439

今日はいい飯が食えそうですね

 

441:競馬好きおじさん ID:NAx4Clbg5

>>440

ウキウキで帰ったら妻にばれていろいろと買わされました;;

 

442:競馬好きおじさん ID:PIIUmkE+u

>>441

 

443:競馬好きおじさ ID:7bgYZEPU5

いいんや、、、テイオー大好きな民から見たらまた見れて今後の楽しみ出来たわ

 

444:競馬好きおじさん ID:E0Lm87ors

テイオーもう今月引退だしな

 

445:競馬好きおじさん ID:X/iUC2zQF

マジ惜しいなぁ、牡ならクラシック路線で今度こそシンボリルドルフと親子三冠見れると思ったのに

 

446:競馬好きおじさん ID:hc1jBPvMQ

牝でも挑戦権はあるんだしないって決めつけるのは早いんじゃないの?

 

447:競馬好きおじさん ID:adod9mndy

>>446

いやないやろ、今年はフジキセキがとるって言われてるし、他のサンデーサイレンス産馬が出てきてる。行くのは牝馬クラシック路線じゃないか?

 

448:競馬好きおじさん ID:0QShUTWWd

いやーでもレイナはぜひテイオーと俺たちの夢引き継いでほしいな

 

449:競馬好きおじさん ID:QRjAsb9Zs

まぁそれを決めるのはオーナーと調教師や、俺たちやないから。

 

450:競馬好きおじさん ID:Exz/ZDMqt

せやな

 

451:競馬好きおじさん ID:G6RRu7TLU

それよりレース終わった後の話していい?

 

452:競馬好きおじさん ID:2EJkzKmFp

>>451

いいけどなんかあったっけ

 

453:競馬好きおじさん ID:r6e2VFNy/

見てくれよこれ、めっちゃ可愛くね?竹騎手に頭撫でられてるレイナ

 

454:競馬好きおじさん ID:6TrUe2Rq0

うわほんとやん、かわいいな

このちょっと退屈そうにしてる感じもいいわ

 

455:競馬好きおじさん ID:wqWMAc17o

走り疲れたし疲れてるんやろな、確かに馬にとってはさっさと休みたいやろし

 

456:競馬好きおじさん ID:ezaUVFbfr

いやでも撫でられてうれしそうにしてるなこれ

 

457:競馬好きおじさん ID:CWC+tmAxr

そのあとのオーナーのインタビューで行ってたけどレイナ頭撫でられるの好きらしいぞ。

前に一回頭そんなに撫でなかったらめっちゃ不機嫌だったとか

 

458:競馬好きおじさん ID:fOjr7b4nr

うわーいいなぁ、強くてかわいいとか最高かよ

 

459:競馬好きおじさん ID:iBFFZPvfV

ちょっとレイナ専用のスレ建てるからそこで話そうぜ

撫でられるのが好きな妹殿

 

460:競馬好きおじさん ID:1Kz+ADNOk

>>459

スレ名草

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[蜜が沢山あって堪らん!]

 

吾妻さんがリンゴを幾つか剥いてくれたんですがオーナーが新馬戦で勝ったご褒美としていつもよりちょい高めのリンゴくれました!

 

「ほんとに幸せそうに食うなぁレイナ、ほいこれで最後だ」

 

口元に出されたリンゴをシャキシャキと食べてあっという間に4個ほど平らげました。

 

そこにはまだたくさんのリンゴが入ったカゴが!

 

「ダメだぞレイナ、これはあとは俺たち用だよ。それに食いすぎも良くないぞ。」

 

(´・ω・`)

 

この体になってもやっぱり甘いものを沢山たべるのは体に良くないらしく悲しいです…

 

そういえば中京競馬場から戻って何日か軽い調教をしていたんですが大変なことが起きました。

 

こっちで私の併走相手だったフラワーパークちゃんが骨折してしまったんです。

 

お互い頑張ろうって話をして私が勝ってとてもやる気になっていた矢先のことで休養のために別の牧場に移動してしまいました。

 

それにあたって私の併走相手を誰にするか迷ってるそうでこれからその候補のうちの1頭と併走するんだとか。

 

しかも今まで末元さんの厩舎のだったんですが他の厩舎の馬と練習するそうです。

 

「レイナ、明日からまた本格的に調教だぞ。頑張ろうな」

 

[おう!]

 

 

(次の日)

 

朝になり準備運動や食事など朝のルーティンを終えて新しい併走相手の馬と顔合わせのために末元さんに先導されて厩舎外にでたらあちらの調教師さんと竹さん、そして私の知らない騎手3人が話し合っていました。

 

「棉辺さん、お疲れさまです。今回は併走依頼を受けてくれてありがとうございます。」

 

「いえいえ、こちらこそありがとうございます。こちらも併走相手を探していたところなのでちょうどよかったです。ちょうど何日か前に新馬戦初戦で勝利したそうですね、おめでとうございます」

 

「ありがとうございます。そちらもオープン戦をレコード勝利したとか、まだまだですよ」

 

私別に自惚れはするつもりないけどあってもない馬にそっちの方が強いって言われてるの我慢ならないんですけど。

 

こうなったらばちこり併走で勝ってやろうじゃないの!

 

「そちらも馬もやる気満々ですね、じゃあ連れてきますね。コース前でお願いします。」

 

棉辺さんとあちらの騎手さんが別に厩舎に向かった後と今度は竹さんが来ました。

 

「レイナの調子は大丈夫でしたか?」

 

「しっかりと食べてるし特に問題ないな、むしろオーナーにもらったリンゴもらえないか最近キラキラしてるよ」

 

しょうがないじゃんあれおいしかったんだもん二人とも苦笑いしないでよ

 

「ならよかったです、レイナ今日は今まで走ってきた牡や牝とは違って今期すごい注目されてる馬なんだ。頑張ろうな」

 

当ったり前よ!

 

コースで待機しているとあちらの調教師さんが一頭の馬を連れてきました。

 

体は綺麗な黒一色で顔の部分には私と似たような白い模様がある馬、それでいて私よりもすごい馬体がいい馬でした。

 

「フジキセキはいつでも準備大丈夫ですよ」

 

よし、ぎゃふんといわせてくれるわ!

 

 

 

 


 

「フジキセキ、今日は新しい併走の相手になるかもしれない馬とあうぞ。」

 

鞍を付けながら厩務員に新しい併走相手の情報を話していた。

名前はトウカイレイナ、どうやら新馬戦を勝ち上がってきた牝ということだった。

 

(牝馬のポニーちゃんが相手になるのか?)

 

今までも何回か同年齢馬と併走したがいい勝負をしたのはタヤスツヨシぐらいで牝馬は初めてだった。

 

準備が終わりついていくとその子はいた、自分より体は少し小さいものの同年齢の馬の中では完成されている方でこげ茶のかわいいポニーちゃんだ。

 

よしここは紳士として挨拶を、、、

 

『フジキセキくんだっけ?』

 

『え?あ、あぁ』

 

『私はトウカイレイナっていうのよろしく!私今とっても走りたいからさっそく走ろ!』

 

何とさっそく併走の相手を申し込まれてしまった、じゃあここは牡としていいところを見せるとしよう。

 

お?意外と速いなでもこれぐらいなら全然行けますよ?

 

体力もあってなかなか強いな、でも申し訳ないけどそれじゃ僕は倒せないよ。

 

 

 

(数十分後)

 

さ、さすがに疲れた、、

 

「レ、レイナ流石に走り過ぎだ!もうやめよう!」

 

調教師さんが流石にストップをかけて併走が終わった。

 

『まだフジキセキ君に勝ってない!もう一回走る!』

 

『ポニーちゃん流石にそろそろ、、、』

 

どうやら自分に負けたのがよほど悔しかったのか何度も挑戦してきてさすがの自分も疲労感がたまっていた。

 

ポニーちゃんはまだまだ元気が有り余っていた。

 

「相性は悪くはないどころか良すぎますねこれ」

 

「流石にこのままだと両方が潰れかねないのでお互いのためにやめといた方がいいかもしれないですね。」

 

それを聞くとポニーちゃんが冷静になりやっと諦めてくれた。

 

その場の調教師同士の話合いで週に何回かだけ併走をすることになった、私にとってもこんなに強い子と走れるのは練習になるのでとても良かった。

 

『フジキセキくん今日はありがとう、またお願いね』

 

『呼び捨てでいいよ、君と走るのは楽しいね。』

 

『私もレイナでいいよ。私もとっても有意義な時間だった。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この時正面を向いて話していたから騎手や調教師の人から相思相愛なのか!?と誤解されたのは別の話。

 

(まぁ僕は全然いいんだけどね)

 

 

 




作品を出したときからタグにキャラ崩壊があるのはアニメで出てくるキャラとはリアル馬では話し方とは変える方がいいかなって思ってたからだったりします(申し訳程度のポニーちゃん要素)

アニメのフジキセキはドリームシリーズ?出てるから多分すでにメイクデビュー済みだけどうちの世界のフジキセキではまだ体つくりしてるってことでよろしくお願いします。

思ったよりいろんな人が出てきたからちょっと一話の前に一回でも登場した人物をまとめておこうかなと思います(自分が忘れない対策)

ではまた次回よろしくお願いします!



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第9話

お久しぶりです!

出るレールの予定は決めてるけど日常回を書くのに四苦八苦してます。

他の人たちすごいとひしひしと感じてます()

ちょっと時間かけてネタ考えます。


「レイナ流石にダメだぞ」

 

[ごめんなさい竹さん…]

 

フジキセキ君との併走でしこたま竹さんとテキと吾妻さんに怒られてしょんぼりしてます。

 

初めて併走で勝てない相手と当たって少し暴走してしまいました…

井の中の蛙やったんやなって…

 

「でもレイナとフジキセキ割と相性は良さそうでしたね、喧嘩とかもしなかったですし。」

 

「もしかしたら併走でレイナ負けたこと無かったから悔しかったんじゃないですかね」

 

竹さん…分かってくれてる!

 

「まぁでも流石にやりすぎましたけどね」

 

はいほんますみません…

 

「でもレイナ勝てないからって自暴自棄になるんじゃなくてちゃんと走って勝とうとしてくれたから良かったです。」

 

吾妻さん!

 

「まぁでもレイナの脚のことを思うとね」

 

いやほんまごめんて…反省してますから許して…

 

「まぁまぁレイナもずっと頭下げてて反省してるようだしその辺にしようか」

 

末元さん…

 

「今度からしっかりと冷静に行こうな?」

 

分かってますって!

 

「でもどうします?週1だからほかの相手が必要ですけど」

 

「それは問題ない、元々何頭か候補はいたから他の馬にも合わせてみよう」

 

おっ?また別の子と併走できるの?

 

「でも何日かプールでの調教をしてからかな、今日の併走はなかなか足に負担がかかってるだろうから」

 

これに関しては致し方ない…体力をつけるって意味でもプールは悪いことじゃないからね。

 

まぁでもフジキセキ君にトップスピードで負けてた感じしたから走り込みはしたいけどここは我慢です。

 

「さて、じゃあブラッシングして終わろうか。」

 

やった〜、吾妻さんピカピカに磨いてね!

 

「僕も手伝いますよ」

 

竹さんもありがとう!

 

 

(数日後)

 

さて今日は別の子と併走です、吾妻さんの話ではなんと同年齢の牝馬と走るそうです。

 

フラワーパークちゃんと一緒に追い切り以来実は牝馬とは走ってないからとても楽しみですねぇ。

 

「行くぞ、レイナ」

 

[おっす!]

 

 

 


 

 

 

 

「すごい仲良さそうですね…」

 

「問題はなさそうだな」

 

レイナと白居さんの所のダンスパートナーと引き合わせてみたら普通に仲は良さそうだった。

 

「フジキセキの時もそうでしたが良かったですね、シンボリルドルフの時は威圧感がすごくて併走相手探すのが大変って話もありましたし」

 

「フジキセキの時はあれは別だよ」

 

吾妻くんが苦笑いしているがまぁ何日か前に怒ったらレイナ自身も自分がしてはいけないことをしてしまったことを自覚していたらしくずっと頭を下げていたし問題はなさそうだった。

 

叱るとやる気を失ったり言うことを聞かなくなることもあるがレイナはそんなことなくしっかりと聞き分けも良かった。

 

「末元さん今日はお願いします」

 

話しているとダンスパートナーの調教師の白居さんが来た。

 

「こちらこそお願いします。とりあえずは喧嘩もなさそうだしこのまま併走させる形でいいですかね?」

 

「そうですね」

 

レイナとダンスパートナーが併走を始めた。

 

今回は特に問題なく走り出してくれて少しほっとする。

 

「…トウカイレイナいい馬体してますね、遅く生まれたなんて情報聞いてなかったら普通に問題なく生まれたのかと思っちゃいますよ」

 

「自分も最初は同じ感じでしたよ。新馬戦も危なげなく勝ってくれましたし楽しみにしてる馬です。ダンスパートナーはいつ新馬戦に出るつもりで?」

 

「あの子はもう少し調教してから新馬戦に行こうと思ってます。どうにも出遅れ癖が治らなくて、トウカイレイナは大丈夫だったんですか?」

 

「レイナはむしろゲート上手ですね、ゲート試験も1発合格でしたし」

 

「羨ましい限りです。そういえばレース映像見たんですがもっと長い距離も行けるじゃないかって思うんですが末元さんはどう思います?」

 

確かに竹騎手からも似たようなことを言われたが彼女の足を考えるとあまり無理も良くない気がしていた。

 

「まだ新馬戦しか終わってないから断言は出来ませんがマイル以上が主戦になるとは感じてますね」

 

「そういえば今日右回りでレイナ利き足変えてますけどもう調教終えたんですか?たしか9月に入厩したんですよね?」

 

「実はあの子自分から始めたんですよ。」

 

そういうと白居さんは少し驚いていた。

 

「・・・自分から?」

 

「信じられないですよね、自分から始めたんです」

 

「ちなみに何が原因で?」

 

「フラワーパークと右回りで併走していた時に少し進路妨害に当たる行為をしてしまったときがあってそれで竹騎手が軽く怒ったんですよね」

 

「それだけで?」

 

「そうですね、新馬戦が終わってから少しずつ教えていこうと思っていたので驚きましたよ」

 

お互い少し苦笑いした。

 

「・・・天皇賞のことを気にしてるんですかね竹騎手」

 

白居さんが言っているのは1991年の天皇賞秋のことで一着でゴール板を踏んだメジロマックイーンがスタート直後に斜行をしたせいで18着に降着になってしまいこれはGⅠで史上初めてだったのでとても話題になった。

 

「GIでの1位の降着処分は競馬史上初めてのことでしたしね。気にしない方が無理だと思います。それに今の所レイナが勝った走り方はメジロマックイーンに似ているところがあるからなおさら。」

 

「メジロマックイーンもトウカイテイオーも引退して寂しくなりますね。」

 

「そうですね・・・でもまだ色々と有望株はいますからこれからですよ。」

 

そんなことを言ってるとレイナとダンスパートナーが併走を終えて戻ってきていていた。

 

レイナはとってもスッキリとした顔をしていた。

 

「お疲れ様レイナ、楽しかったかい?」

 

「ヒヒィン!」

 

「ダンスパートナーも少し疲れてるがいい調教になったな…今後も併走お願いできますか?」

 

「こちらこそレイナも満足気にしているのでこれからもよろしくお願いします。」

 

とレイナが頭を下げて手をつんつんしていた、どうやら撫でて欲しいようだった。

 

(シンボリルドルフの血を継いでるとは思えないほど甘えたちゃんだなレイナは)

 

苦笑いしながら撫でてやった。

 


 

 

 

ダンスパートナーちゃん普通に優しかったです。

 

こちらの陣営の人たちが少しびくびくしてたけど大丈夫だからね!

 

そういえばダンスパートナーちゃんゲートがそんなに得意じゃないらしくあちらの調教師さん経由で自分がゲート得意という話を聞いてアドバイス求められたけど音の話したらマジかこいつって顔されました・・・なんでや別に人それぞrじゃなかった・・・馬それぞれでしょ!

 

ま、まぁそれ以外は平和に終わったので良かったです。

 

末元さんたちの話し合いで普段の調教の併走のときなどにダンスパートナーちゃんと走ることになったしこれからが楽しみですねぇ、やっぱり中央は速い馬が多くて走るのが楽しいです。

 

そういえば今日は久しぶりに衷村さんが見に来るそうです。

 

末元さんのところの厩舎は自分を含め衷村さんが所有する馬が多いし結構来るのかな?

 

「久しぶりレイナ、新馬戦以来だね。元気にしてたかい?」

 

吾妻さんたちのおかげで元気にやってますよ。

 

「フジキセキとの話を聞いたよ」

 

・・・許して(´・ω・`)(頭を下げて反省の意を示す)

 

「そこまで言わないで上げてください。自分含め何人もすでに注意してますので」

 

末元さん!

 

「分かってるよ、でも結構賢い子だと思ってたから少し驚いただけだ。原因はわかってるのかい?」

 

「おそらくですけど今までレイナは併走の時に大体ほかの馬より速かったのでフジキセキっていう勝てない馬と出会って悔しかったんだと思います。」

 

「なるほど・・・これから気を付けるんだよ?」

 

分かってますよ!フジキセキ君とももっと走りたいしね!

 

「それでレイナの出走の話だが」

 

お?待ってました!

 

「年内はとりあえず2戦ほどマイルで出して見てそれで距離が足りないと感じたら来年の一月中に1回2000mに出してみようと思います」

 

「トウカイテイオーの時はかなり余裕を持たせていたが今回は従来の馬ぐらいのレース間隔で行くんだね」

 

「レイナはテイオーではありません。それにおそらくですが11月はレースに出走しない予定なのでむしろ結構余裕はあると思います」

 

11月はレースに出ない?てことは次のレース近いのかな?

 

「とりあえずはいちょうステークスを目標にしたいと思います。オークスのために東京の競馬場で一度走らせてみたいので」

 

オークスという言葉に一瞬衷村さんが反応して何か言いかけましたが言うのをやめました。

 

「分かった、出走登録は任せるよ。騎手は竹騎手にする予定?」

 

「はい、特に断られない限りは竹騎手に努めてもらおうと思います。」

 

「分かった。その前にトウカイテイオーの引退式か」

 

お兄さんの引退式?

 

「確か10月23日だったね」

 

「はい」

 

「そうか…テイオーには夢を見せてもらったからね。豊かな老後を過ごして欲しいものだよ」

 

「その前に種牡馬ですね」

 

トウカイテイオーかぁ、話には聞いてるけど自分がいる厩舎周り同世代の牡か牝馬しかいないから実は会ったことないんですよね。

 

それに自分が来たときには引退がすでに決まってたから最低限の調教しかしてないそうですし。

 

「それじゃあ別の馬にも合ってくるよ。レイナまた今度ね。あ、この前のりんごいくつか吾妻君にあげたから食べてくれ」

 

おっわかってますねぇ!ありがとう衷村さん!

 

少し撫でてくれた後衷村さんと末元さんはほかの馬のところに行ってしましました。

 

「期待に応えるためにも頑張ろうな、レイナ」

 

「ヒヒィン!」

 


 

 

いちょうステークス

枠番馬番馬名性齢
ヤマニンパラダイス牝3
アサクサゴーフル牡3
タイガーチャンプ牡3
トウカイレイナ牝3
ヒシワールド牡3
レイクチェイサー牡3
マイネルガーベ牡3
マイネルエナジー牡3
サンエイゲージャス牡3

 

フジキセキ君に追い切りをしてもらってからレースのために東京競馬場の馬房に移動したんだけど、隣にいる牝馬が怖いです・・・

 

めっちゃ睨んでくるんやが。

 

[・・・あの、自分あなたになにかしましたっけ?初めて会ったと思うんですけど]

 

こちらが何を話しかけても喋ってくれません、泣きそう。

 

[この泥棒馬!]

 

・・・ふぁ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




初めて表作ったんですが人気書くの忘れてたんで次のレースでは修正します。

次レース出すんですがまたYouTubeとかで探したけどなかってのでまたオリジナルで出していこうと思います。

フジキセキとのパートなんですがちょっといつになるかわからんけど少し変更するかもしれないですよろしくお願いします。

ウマ娘パートですが4か5話に一つで出していこうと思います。

それではまた次回。


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第10話

お久しぶりです~
テスト終わってやりたかったバイオ8やったりPCのグラボ買い替えてたり
ウマ娘の新シナリオで頑張ってS作ってたり部屋の片づけなどしてたら
こんな時期になってました()

大学が始まったら多分ゲームやる時間減ってこっちやる時間の方が増えると思うので
よろしくお願いします。




[ど、泥棒馬?もしかしてフジキセキ君やダンスパートナーちゃんの最初の併走相手だったり?]

 

[違うわよ!]

 

[じゃあなんでですか]

 

[貴方のせいで私の鞍上が変わったの!]

 

鞍上…もしかしてこの馬も竹さんだったのかな?

 

[竹さんだったんだ、でも誰を鞍上にするかは調教師とオーナーが決めるから仕方ないのでは・・・]

 

[厩務員の人が言ってたわよ!いちょうステークスで竹さんが騎手を務めてくれなかったのは同じレースに出るもう1頭の牝馬の方が期待を持ってるからじゃないかって!]

 

そちらの厩務員さん何言ってるんだ…思ってても口に出さないでしょ普通。

 

[それが仮に事実だったとしても私には何も出来ないよ言葉の疎通できないもん]

 

[そ、それはそうだけど]

 

[ならあなたが勝って竹さんに認めてもらうしかないんじゃない?]

 

[・・・分かったわ、じゃあ明日あなたの前で大差で勝つからね!覚悟しなさい!]

 

「どうしたレイナ?」

 

吾妻さんが見回りに来てくれました、もう少し前に来てほしかったよ・・・

 

[・・・]

 

お隣さんもう知らぬ存ぜぬ貫いちゃってるし、大丈夫だよ吾妻さん。

 

「よし大丈夫そうだなレイナ、明日頑張ろうな?」

 

[おう!]

 

 


 

次の日、ついにパドックを迎えました。

 

ヤマニンパラダイスと自分以外全員牡でみんなすごい自信ありげな顔をしてます。

 

このレースに出るってことはみんな新馬戦か未勝利戦を勝ち抜いた馬たちってことだからね、しっかりとしていかないと。

 

「レイナ、今日も頼んだぞ。」

 

[ぐぎぎぎぎ]

 

竹さんがいつも通り頭をなでてくれるけど隣の馬がすごい目で見てくるので何とも言えません()

 

「竹さん昨日からレイナちょっと調子が変なので気を付けてください」

 

「わかりました。ありがとうございます。」

 

いや調子は大丈夫なんです、お隣さんが怖いんです()

 

「それじゃあ行こうか」

 


 

『東京競馬場6R芝1600mいちょうステークス、

1番人気はトウカイレイナ、10月に行われた新馬戦では3番人気でしたが余裕の一着での勝利を収めました。騎手は新馬戦と変わらず竹騎手です。

続いて2番人気はヤマニンパラダイス、新馬戦では1200mをレコード勝利をおさめ注目を収めている馬です。騎手は竹騎手に代わり芝田騎手が努めます。

・・・』

 

初めての東京競馬場です、前の競馬場よりもこっちの方が芝的には好きかな?

ここで将来大きいレースに出るかもしれないからその為の予行として出るそうです。

竹さんの話を聞く限り距離は前回よりも短いそうで少し残念です。

 

軽い運動を終え、ゲートの前に移動して改めて周りを見ると新馬線の時とは比較できないほどの人たちが来てくれてました。

 

さっき返し馬をしていた時に異常にいろんな人から見られてた気がしてたけど気のせいかな?竹さんもなぜか少し期待してたし。

 

「レイナ、今日もみんなに見てもらおう」

 

おう!

 

偶数の枠番が呼ばれ竹さんの指示に沿って中に入る。

 

『そしていま8枠8番マイネルエナジーが入りまして…今スタートしました。』

 

ゲートが開きそして各馬が勢いよく飛び出した。

 

『まず先頭争いはトウカイレイナ、ヤマニンパラダイス、タイガーチャンプそしてその一馬身あとからアサクサゴーフル、レイクチェイサーが追いかけています』

 

今回も内枠だったからいい位置を取りヤマニンパラダイスや他のウマと先頭争いになった。

でもすぐに竹さんから綱を引っ張られたので少しスピードを下げて前に2頭置いた状態で内枠に入った。

ヤマニンパラダイスがこっちを一瞬見てドヤ顔してたけど我慢、我慢・・・

 

「いいぞレイナ、ここでいい。」

 

信じてますからね!

 

『おっとトウカイレイナ少しスピードを下げ前回と同じく内枠を取りました、よって先頭はタイガーチャンプとヤマニンパラダイスですが両馬全く譲らず少しずつ後ろと距離が離れていきます

トウカイレイナの後ろではレイクチェイサー、アサクサゴーフルなど他の馬が3から4馬身ほどに集まり大混戦になっています』

 

後ろから色々と邪魔だとか聞こえるけど無視!

 

『さぁ一つ目の上り坂に入りました!

ヤマニンパラダイスは速度は変わりませんが、タイガーチャンプは少し苦しそうだ。丘部騎手少し綱を引っ張り先頭を譲る!

トウカイレイナ、特に速度は変わることなく余裕の表情!レイクチェイサー、アサクサゴーフル、マイネルガーベなどもまだ余裕そうだ!』

 

タイガーチャンプは少し遅れ私と同じぐらいまでに下がったがヤマニンパラダイスはスピードを維持していた。

坂を上りきって今度は下り坂に入った。

中々起伏が激しくてなかなか体力を使うなぁ、竹さんこれ見越して逃げはやめたのかな?

 

『坂を抜けて下り坂に入り第3コーナー、先頭はヤマニンパラダイス2馬身のリード、それをトウカイレイナと少し下がったタイガーチャンプ、さらに後ろからヒシワールドやアサクサゴーフルなどが揉み合うように走っています。ヤマニンパラダイスの鞍上柴田騎手少し手綱を引っ張りますがヤマニンパラダイスはそのままを維持しています。折り合いがついてなさそうです』

 

中々にハイペースだけどあの馬大丈夫なのかな?まだ距離あるけど・・・

昨日話してた時に自分の前って言ってたしもしかしてそれでずっと自分の前にいるのかな?

 

『第3コーナーを抜けて第4コーナーに入ります、先頭は変わらずヤマニンパラダイスですが少しペースが下がり後ろと1.5馬身ほど縮まりました。下り坂でしたがだんだんと坂道になり、最後に急な坂道になっていて疲労がたまっていきますがどうなるか見ものです』

 

坂道になってから流石に前の馬はスピードが下がってややペースが落ちました。

それを待ってたのかやっと竹さんから指示がでて少し外に出ながらスピードを上げる。

 

「並ぶぞレイナ!」

 

おうよ!

 

『第4コーナーここでトウカイレイナがヤマニンパラダイスと並ぶ!今1000mを通過、タイムは58秒!速い!速い!

注目の牝馬2頭がレースを引っ張ります!

アサクサゴーフルとタイガーチャンプが2馬身ほどうしろから2頭を追い残りは後ろで混戦状態だ!』

 

一瞬ヤマニンパラダイスと目があったがあちらは結構辛そうだった。

坂が思ったより急になってきたので歩幅を少し狭めて足の回転を上げて抜きに行く

 

『ついに東京競馬場の最大の難所の坂に来ました!トウカイレイナがややリードか!?

ヤマニンパラダイスも粘るがどうか!』

 

「レイナ!ここが踏ん張りどころだぞ!」

 

分かってるよ!体力はまだまだあるから!

 

『トウカイレイナ坂をものともせず遂に先頭を奪いました!

坂を抜けて残るは直線のみ!ヤマニンパラダイス、トウカイレイナを追うが差し返せるか!?』

 

遂に竹さんの綱が完全に緩んだので今度は足首を使わないで出来る限り歩幅を広げてスピードを上げる。

誰にも前には進ませないよ!

 

 

『残り200mを切った!ヤマニンパラダイス粘りたいがガス欠か!?少しずつトウカイレイナと差が開いていく!』

 

スタンドから馬券を握った人達が身を乗り上げてこちらに声援やいろいろと聞こえてくる気がするが今はいい!

後ろが怖い!  

 

『レイナだ!レイナだ!レイナだ!

いまゴール板を超えました!!トウカイレイナ!2着と再び2馬身ほど差をつけてオープン戦を危なげなく勝利!そして竹騎手!また鞭を振るいませんでした!

そして今タイムが確定しました!1:34.1!レコードです!トウカイレイナレコード勝利!!トウカイテイオーが引退した今年!新たにトウカイと名を継ぐ者として君臨しました!

ヤマニンパラダイスも2着でしたが1:34.7と好走しました!今後に注目の2頭です!』

 

いやー、走った走った。

距離としては前回よりも短かったけど坂が結構きつかったなぁ、末本さん坂増やしてほしいなぁ。多少平地で走る距離短くしてもいいからさ。

 

「いいぞ、レイナ初めてのコースだったのにこのタイムだ!」

 

竹さんが後ろから頭をなでてくれてます。

いいぞもっとなでろ!

 

[・・・ずるい]

 

[え?]

 

[私も竹さんに乗ってほしい!!]

 

「お、おいどうしたレイナ!」

 

どうしたも何もないよ!

 

『おっと?トラブルでしょうか、ヤマニンパラダイスがトウカイレイナのケツを追っています。芝田騎手を綱を引っ張り制止させようとしています』

 

だ、誰か助けてぇぇぇぇぇぇ! 

 


 

ヤマニンパラダイスが調教師や厩務員に捕まってやっとレイナをウィナーズサークルに連れて行って記者の会見が始まった。

 

「末本調教師、今日のトウカイレイナの走りはいかがでしたか?」

 

「とっても良かったですね、坂道も多少スピードは落ちていましたが初めてにしては上出来なレベルです。」

 

「今回初めての東京競馬場でしたがやはりオークスなどを見据えてですか?」

 

「そうですね、それに長距離の移動でのレイナの状態が見ておきたかったので今回はいいレースになりました。」

 

「竹騎手にも質問いいですか?」

 

「大丈夫ですよ。」

 

「今回のレースについて不安なところはありましたか?」

 

「いえ、前日の追い切りも全然良かったし特に不安な点はありませんでしたけど、前日から調子が悪いかもって話を吾妻さんから聞いていたんですが蓋を開けてみたらいつも通りに動いてくれたし走りもレコードとれるぐらい調子もよかったので安心しました」

 

「今回はヤマニンパラダイスも出ていましたが乗馬依頼は来たんですか?」

 

「えぇ、来ましたよ」

 

「トウカイレイナを選んだ理由を聞いてもいいですか?」

 

「トウカイレイナの乗馬依頼の方が早く来てたしレイナは一年前から乗らせてもらっていて彼女のことは自分が一番理解しているつもりなので乗馬依頼が来たら優先して乗ろうと決めていました。

ヤマニンパラダイスもとってもいい馬だと思いますがそこは少し申し訳なく思います。」

 


撫でられるのが好きな妹殿

500:競馬好きおじさん ID:IUddGJSEM

いやーいちょうステークスレイナ強かったな

 

501:競馬好きおじさん ID:6QiCs+t1Q

な、生テイオーステップ見れなかったのが残念だったが満足やわ

 

502:競馬好きおじさん ID:EqpIvKPhi

レース結果しか見てなかったんだけどどんな感じだったん?

 

503:競馬好きおじさん ID:Q96GktKZg

>>502

新馬線とそんな変わらなかったぞ。

内枠スタートからの先行で第4コーナー辺りから先頭だったヤマニンパラダイス抜いてそのまま一着でゴール

多分youtubeで動画乗ってるよ

 

504:競馬好きおじさん ID:XMkLB9AYL

>>503

サンクス、見てみるわ。

 

505:競馬好きおじさん ID:Ser8ssBGq

まぁそのまま竹騎手乗ってたしパドックでも状態よさそうだったから普通に勝てるやろなとは思ったけどまさかレコード出すとわ思わなかったわ。

 

506:競馬好きおじさん ID:RYsZhZToX

それな、坂も結構苦になってないみたいだったし、オークス楽しみやわ。

 

507:競馬好きおじさん ID:No4nmKCyO

オークスなの?ダービーじゃないの?

 

508:競馬好きおじさん ID:WfrIZ95+n

>>507

その議論は一生終わらんから止めような。俺もダービー出て欲しい気持ちはあるけど。

 

509:競馬好きおじさん ID:Ojy6oeafc

すまねぇ、でもレイナならダービー勝てるんじゃないかって思う自分がいるんや()

 

510:競馬好きおじさん ID:j9JW0rsRL

いやまぁ気持ちはわかるよ。シンボリルドルフの血を引き継いでてテイオーと全く同じ血統だし。それでデビューからここまで強いんだから期待するなっていう方が無理って話よ。

 

511:競馬好きおじさん ID:I3uP0OtNc

結構体力余裕そうだったしレイナもしかしたらステイヤーとしての才能もあるかもね、実際まだ中距離以上走ってないから何とも言えないけど。

 

512:競馬好きおじさん ID:oImSElvWr

それならなおさらテイオーが出れなかった菊花賞とかあとはテイオーとルドルフがとったジャパンカップとかも取ってほしいなぁ。兄弟と父親でとるとか初だよ?

 

513:競馬好きおじさん ID:ct3Gtk6CB

そもそも牝馬でジャパンカップ事態取れたらそれはそれで快挙だよ。日本の牝馬はまだジャパンカップ取ってないはずだし。

 

514:競馬好きおじさん ID:uwEPuexIs

いやー、まじでこれからが楽しみな馬だなぁ。竹騎手も鞭使ってなかったしこれまだ上があるってことだよな?

 

515:競馬好きおじさん ID:AlCX8AFEb

それ思った。それでレコード出せるんだもんなぁ。マジで強い。

 

516:競馬好きおじさん ID:ITKwv3xhn

でもなんか強すぎてちょっとこれからが不安やなぁ。

 

517:競馬好きおじさん ID:Jbl1q/zNf

>>516

なにが?

 

518:競馬好きおじさん ID:BqGEQMENZ

いやあれよ、今はまだいいけどさ。シンボリルドルフの時先行からの逃げ切りでずっと詰まらんかったっていう人もおったし。

ルドルフ自体あんまり好きって人おらんやん。

 

519:競馬好きおじさん ID:ABegwDL9D

時期が悪かったよあれは、シービーが15年ぶりだっけ?で3冠とってしかも勝ち方も後ろからのまくりで見てて爽快だったのに対してルドルフはダービーは差しみたいな感じやったけど基本的には先行でするって前とってそのまま勝っちゃったし。

 

520:競馬好きおじさん ID:dh4TQ3pCk

それにルドルフの場合は騎手の問題もあったから多少はね?

 

521:競馬好きおじさん ID:Bvto2Tfj8

>>520

騎手?

 

522:競馬好きおじさん ID:G20aUTbgM

>>521

丘部騎手とビゼンニシキの話ね。でもまぁいまだまだそんないざこざないし大丈夫じゃない?

今回ヤマニンパラダイスも竹騎手初戦乗ってたけど先に乗馬依頼来たのはレイナの方だったっぽいし。

 

523:競馬好きおじさん ID:u7TumRrNn

じゃあもしもヤマニンパラダイスの方が先に乗馬依頼きてたら誰がレイナの鞍上担当してたんかな?

 

524:競馬好きおじさん ID:luhAlz5Zk

ウィナーズサークルでの記者の質問の答え的にはヤマニンパラダイスが先だとしてもレイナ乗ってた節があるけど。

今回は丘部騎手もタイガーチャンプに乗ってたからもしかしたら太原騎手とかになってたのかもしれないね。

あの人はテイオーとか末本調教師の馬乗ってるし。

 

525:競馬好きおじさん ID:CZo2nil/s

そのまま竹騎手が主戦騎手務めるっぽいしなさそうだけどね。

 

526:競馬好きおじさん ID:zPXjDRIWr

そいえば今回はレイナはテイオーステップはしてたん?

 

527:競馬好きおじさん ID:tumU6eTek

>>526

いやしてなかった、なんかずっとびくびくしてたんよね。

 

528:競馬好きおじさん ID:jW30qR0EZ

びくびくって?

 

529:競馬好きおじさん ID:wX26buA7T

その言葉のとおりよ、パドックとかは特に問題なかったけど返し馬になってからほかのどの馬を見てたかわからんけどずっとなんかに警戒してたんよね。

 

530:競馬好きおじさん ID:wkgjFoKmM

>>529>>526

たぶんヤマニンパラダイスに警戒してたんじゃね?レースの後なぜかケツ追われてたし

 

531:競馬好きおじさん ID:UsGN3Z/th

同性から追われたのか(困惑)

 

532:競馬好きおじさん ID:sq/h4uVcl

しかも追われても逃げきったからねw

まだ体力有り余ってんのかって笑ってたわ。

 

533:競馬好きおじさん ID:/o2wl7prU

何が原因で追われたかわかる人おる?

 

534:競馬好きおじさん ID:mG5yWkhFc

映像みた限りだともしかしたら竹騎手がレイナの頭を撫でだしてから追われてたからヤマニンパラダイスも撫でて欲しかった説を提唱してた人おったなw

 

535:競馬好きおじさん ID:pYQoW1tOm

いやー流石にないやろw負けて悔しかったとか、単純にその2頭の仲が悪かったとかじゃないん?

 

536:競馬好きおじさん ID:YI2+gpp/o

その日に初めてあったのにもう既に仲悪かったん?

 

537:競馬好きおじさん ID:AtTR6zOEd

いやー仲悪かったらパドックの時に既に襲われてそうだし違うんじゃない?

 

538:競馬好きおじさん ID:Jdc88i/0G

誰か馬語わかるやつおらんのか!

 

539:競馬好きおじさん ID:KSJbTGsnp

それより質問あるんだけど

 

540:競馬好きおじさん ID:aOfKotT0N

ん?

 

541:競馬好きおじさん ID:gRN9+Pj9S

なんだなんだ?

 

542:競馬好きおじさん ID:krGCwC2QG

レイナの脚質と距離適性みんなどう思う?今まで先行だけだけど

 

543:競馬好きおじさん ID:0XMwgPEAn

レイナ正直逃げとか差しも行けるんじゃないかなと思ってる自分がいる、距離もあれ春天はわからないけど普通に有馬ぐらいならいけそう

 

544:競馬好きおじさん ID:wPDCs75Wf

分かる、今までの戦い方見てるとほんまルドルフみたいな勝ち方だし、短距離は多分レイナの持ち味行かせなさそうだからなさそうだね

もしかしたら来年になったら中距離のOP戦とかでて判断するかもしれない。

 

545:競馬好きおじさん ID:TDx2S2RHP

坂も普通にいけるようだから多分阪神競馬場も充分いけそうだしあとは右回りでも勝てるかやなぁ。

 

546:競馬好きおじさん ID:SF+20kL72

この2回とも左回りだからね、それが気になる。

 

547:競馬好きおじさん ID:oRo1pbwsV

ルドルフ右回りも左回りコーナリング上手かったしテイオーも問題なくいけてたし普通に行けそう。

 

548:競馬好きおじさん ID:2107zAxi5

総評だけど距離はマイル以上で左回りなら先行取れれば大体勝てるってことでOK?

 

549:競馬好きおじさん ID:2622XQrvf

恐らくね

 

 

 

 




書いてて思ったんですけど自分は普通にダービーとオークスって言ってるんですけど
東京優駿と優駿牝馬ってちゃんと書いた方がいいのかな?

ファンの人たちの見てたら普通にダービーって言ってる人もいるので今回は普通にダービーって書きました。

https://www.keibalab.jp/db/race/199410300506/syutsuba.html

今回はこれを見てあとは自分の想像です。
レイナの適正としてはマイルはBかCで先行Aでステでごり押したって感じですね。

次のレースはちゃんとレース映像が残ってるレースにする予定です。




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第11話

最近の自分の推しはメジロアルダンです(唐突)

大学も始まりますねぇ、
しかも今年から対面で片道2時間使って大学行く生活に戻ります()

コロナで修学旅行とか飲食店関係色々と打撃受けて基本いいことなかったけど唯一良かったことがズームでも会議とかオンライン授業とかやってくれたことぐらいですかねぇ。

オンライン授業はこのままして欲しかったけど正直教員側大変でやりたくないんだろうな()

それではどうぞ~


いやー勝った勝った!

 

あの後ヤマニンパラダイスから追いかけられて色々あったけどまぁそこ以外は問題なくいけたし問題なく栗東トレーニングセンターに戻ることができました。

 

やっといつもの場所でストレッチして寝てたくさん飼い葉たべて疲労も回復してきたからね速く走りたいです。

 

「吾妻君、レイナの調子はどうだい?」

 

「テキお疲れ様です。元気ですよ、飼い葉も問題なく食べてるしご褒美のリンゴも完食しました。」

 

リンゴもっと食べさせてくれてもええんよ?

 

「リンゴに反応したな?今日はないよ、また今度食べさせてあげるから」

 

うぐぐ

 

「よし、じゃあ今日から坂路で調教再開しようか。次のレースも最後に結構大きな坂があるし今度は右回りだからコーナリングの練習だ」

 

次は右回りのレース?次もオープン戦で試すのかな?

 

「もう出るレース決まったんですか?」

 

「あぁ、衷村さんと話し合ってね。オーナーもオープン戦すごい喜んでたぞ。今度また会いに来てくれるらしいし頑張ろうな」

 

了解しました~。

 

「じゃあ吾妻君レイナをコースまで頼んだよ」

 

「分かりました」

 

早くいこ吾妻さん!速く走りたい!

 

「おうおう、大丈夫だレイナ。ちゃんと連れてってやるから」

 

そういえば今日は厩舎所属の騎手さんが乗ってくれるそうです。

 

「レイナ、今日は頼んだぞ」

 

おう!

 


 

坂を上り始めたレイナは思ったより早く坂に適応してくれていた。

 

「レイナの坂の調教は順調にいけそうだな」

 

「ですね、確証はないですけど見る限りだと歩幅を狭めてピッチ走法に切り替えてますね。ピッチ走法も行けるなら短距離も一応走れるんじゃないですか?」

 

「いや、レイナの本当の強い点はこの回転力を維持したまま長いストライドで走れることだ。あんまり多くのレースに出してレイナの将来を潰したくない」

 

「それについては賛成ですが大丈夫ですか?坂路で練習させるってことはそれだけ足の負担が大きくなるってことですけど」

 

確かにそれもそうだ、トウカイテイオーの時は恐らくだが坂路の調教を多めにしたせいで骨折をしてしまった。

 

「だがだからと言って坂を全くしないのはそれはそれで問題だ。レイナに少しストレスがたまるかもしれないが併走を減らしてプール調教とかをもっと増やそう」

 

「分かりました、右回りの練習も同時進行でいいですか?」

 

「レイナは右回りは一応問題ない程度にはできてるからな、明日やって問題がなさそうだったらあとはレース前に何本かやることにしよう。」

 

「分かりました、でも楽しいですね。練習をすればするほどちゃんと結果を出してくれて」

 

いいたいこともわかる気がした、レイナは嫌がりもせずしっかりとこちらの意図を理解して練習をしてくれている。

 

坂も正直今の走りをレースでしてくれればそれで勝てる気がするが坂はスピードも速くなるからもう少し練習しておきたい。

 

「だがやりすぎも良くない、しっかりとレイナの状態も見て決めよう」

 

「はい」

 

レイナが予定の本数を走って戻ってきた、少し物足りなさそうにしていた。

 

「ダメだぞレイナこれからはプールだ、明後日にはダンスパートナーかフジキセキと併走させる予定だから我慢してくれ。」

 

「ヒヒィ・・・」

 

ダンスパートナーとフジキセキという言葉に反応したが少し寂しそうにしていた。

 

「レイナ?大丈夫か?具合が悪いのか?」

 

「あれ?鞭はほとんど振ってないしそこまで疲労はたまってないはずですけど・・・」

 

見習いの騎手がレイナから降りて軽く足の確認をするが特に問題はなかった。

 

「タイム的には問題なさそうですし今日はもう終わりにします?」

 

「そうだなぁ・・・」

 

そう聞きだしたらレイナは自分からプールの場所に移動してくれた。

 

「今日はとりあえずいつも通り進めてくれ、明日以降も状況が変わらなかったら考えよう。」

 

「分かりました」

 

レイナはいつも通りしっかりとプール調教をしてくれたがそこか寂しそうだった。

 


 

つ、疲れた…

 

坂は思ったより本数がなかったからあんまり疲れたなかったけどその後のプールはさすがに疲れた…

 

でもしばらくは併走を減らすそうで坂とプールを中心にしていくそうです。

 

まーた他の厩舎の人たちに競泳馬にでもなるのかってバカにされそうだなぁ、、、

 

嫌じゃないけどここにきて同じ厩舎の馬やフジキセキ君やダンスパートナーちゃんなどあそこの時とは違って

沢山の馬に出会ってしかも他の馬は併走の機会が割とある中でこれですから少し寂しいです。

 

「レイナ?」

 

お?末本さん!

 

「あれ?末本さんどうしたんです?」

 

「あぁ、レイナの様子を確認しに来たんだ、あとは俺がしとくからほかの子を世話を頼む」

 

「分かりました。」

 

吾妻さん行っちゃいました、末本さんはいつもこの時間は馬の調教計画組んでるはずだけど、どうしたんだろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうだ?レイナ、気持ちいいだろ?」

 

あー生き返るぅ・・・馬になってから自分で自分の体手入れできなくなったからほんまありがたい!

 

「今日もちゃんと嫌がらずに調教してくれてありがとな」

 

「ヒヒィン!」

 

「・・・今日はちょっと寂しそうな顔してたな、やっぱりダンスパートナーとかともっと走りたいか?」

 

うぐ、流石にばれてたか・・・

 

「ごめんな、俺たち人間は言葉がわからないから馬の表情からしか読みとることができないんだ。本当にそれが原因かもわからないし」

 

末本さんが悪いわけじゃないです、どちらかといえば自分のわがままだから。

 

「今の調教が楽しくないかもしれないけどレイナの体を気にしてるんだ。レイナだってもっと走りたいだろ?」

 

うん、走るのは楽しいしみんなのおかげで走れてるからもっといいレースで一着とって恩返ししたいです。

 

「でもレイナの足はもしかしたらとても脆いかもしれないんだ。レイナはテイオーステップができたからな。」

 

テイオーステップ・・・?もしかして新馬戦の時の返し馬でしてたステップのことかな?

 

「テイオーステップが出来たお前の兄のトウカイテイオーはすごかったんだぞ?無敗で2冠取ったし、

ビワハヤヒデとかウイニングチケットとか強豪がいる中で有馬記念を取ったしな。テイオーがテイオーステップをした時は確か全部一着でゴールしてたし」

 

あ、だからあのオープン戦の時にあんなにみんな返し馬の時注目してたんだ。

 

「でもな、レイナ。実は少し怖いんだ・・・」

 

・・・怖い?

 

「テイオーステップができるってことはそれだけ足が脆いってことだ、お前の兄のトウカイテイオーもそれで坂の調教を多めにしたんだ、ちゃんと鍛えたかったからな。

 

でもそれが原因だったかはわからないけどダービーの後に骨折しちまった」

 

話は知ってますよ、赤城さんから聞いてましたからね。

 

「正直原因が坂の調教かはわからない、なるべくプール調教もして足に負担をかけないようにしていたつもりだった」

 

・・・

 

「テイオーにはとてもつらい思いをさせちまった。だから正直レイナに出会ったときは嬉しさ反面ちょっと怖かったんだ。

レイナはテイオーと同じ血筋だからな、話を聞いてるとテイオーと同じように体が柔らかいみたいだったしな。

で、本当にレイナはテイオーステップを新馬戦の時をしてくれた」

 

やっぱりか

 

「だからごめんな、レイナ。君をケガさせたくないんだ多少辛くても我慢してくれ」

 

ごめんね、末本さん。(頭を下げる)

 

「ほんと赤城くんや栗谷くんにレイナはちゃんと話を聞いてくれるって言っていたがどうも冗談じゃないじゃないらしいな」

 

分かってますよ、なんならほかの子たちも分かってますよ!

 

「明後日は久しぶりにダンスパートナーとの併走だ、それでまた少ししたらフジキセキとの併走も取り付けてある。

しばらくは坂とプールが中心になるけど頑張ってこうな?」

 

「ヒヒィン!」

 

分かりました!

 

水桶の水も入れ替えてくれてありがとね!

 

「あ、そうそう。明日は軽い調教だけで午後からは別のことをするからな」

 

別のこと?

 

「記者の人が君とある馬を取材させてほしいって話でね、明日の午後は優駿の記者が来るんだ。」

 

へぇ、記者さん!まだオープン戦一回しか勝ってないけど来るもんなのかな?正直トウカイっていうネームバリューが少しある気がするけど・・・

 

それにある馬って誰だろ?ダンスパートナーちゃんやフジキセキ君って言わないあたり別の馬かな?

 

「まぁ明日になってのお楽しみだな、それじゃあお休み。レイナ」

 

おやすみなさい、撫でてくれてありがとね!

 


 

次の日は朝から厩務員の人や喜田口さんが朝から何やらそわそわしてました。

 

やることはいつもと変わらないけどなんというかすごい何かを楽しみにしてるっていうか。

 

「レイナ、今日は午前だけだけどよろしくな?」

 

お?竹さんも来てくれたんだ!

 

「竹さんも午後の取材に呼ばれてるんでしたか?」

 

「えぇ、一応正式にレイナの主戦騎手になったのでレイナの騎手として呼ばれてます。」

 

竹さんも午後からの取材呼ばれてるの?知ってる人もいて安心だけど本当に誰が来るんだろ?

 

「確か後は太原さん、丘部さん、あとはダービーまで主戦騎手を務めていた保田さんも来るんでしたっけ?」

 

・・・?結構年上の馬なのかな?

 

「えぇ、正直ワクワクしてますよ。兄妹で取材を受けるのはなかなかないですからね」

 

え、兄妹ってもしかして・・・

 

「トウカイテイオーの最後の記事にレイナと呼ばれたのはとてもうれしいです。メジロマックイーンとの天皇賞とか有馬記念とかいろいろと思い入れのある馬なので」

 

やっぱそうじゃん!引退式終わったって言ってたからもう種馬が集まる場所に行ったと思ってた!

 

「トウカイテイオーと軽く走るかもしれないから午前は軽く何周するだけにしてください」

 

「分かりました。行こうか、レイナ。」

 

おう!




次回は記者さんが来ます!

正直引退式終わったらさっさと社台スタリオンステーションに移動するものかと思うのですがちょっと問題が起きて少し遅れてるってことでよろしくお願いします。

次もう一話書いたらウマ娘回しようと思ってますb


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第12話

とりあえず書きたいことは書けましたので投稿しようと思います。

よろしくお願いします。


午前中の調教が終わりました、右回りの練習は今までしてたから竹さんや喜田口さんにこれなら大丈夫と太鼓判もらいました!

 

本当はもう何本か走る予定だったんだけど兄の単独取材が早めに終わったので予定を早めるそうです。

 

遂に兄であるトウカイテイオーにあえるから少しワクワクしてます!

 

「レイナもテイオーステップするぐらい今日はご機嫌ですね」

 

「ですね、今テイオーステップしなくてもいいんだぞレイナ?重賞とかの時に見せてくれ」

 

あ、今のがテイオーステップなんだ。

 

「おぉ、ほんとにテイオー以外にテイオーステップできる子がいるなんて・・・」

 

・・・?あれ?誰だろこの人?しかももう泣きそうになってるし。

 

「あ、お久しぶりです。保田さん」

 

保田さん・・・あっダービーまで兄の主戦騎手務めてた人!

 

「お久しぶりです、竹さん。話には聞いていましたけど本当にテイオー以外にテイオーステップができる子に会えるなんて・・・」

 

あぁ、泣かないでくださいよ。(保田さんの頭を軽くつつく)

 

「ありがとう、確かトウカイレイナだったね?」

 

「はい、ちっちゃい時はプリンセスって呼ばれてました。」

 

「プリンセスですか、かわいらしいですね。」

 

「撫でられるのが好きなので撫でてやってください」

 

「テイオーと違って結構甘えん坊かな?」

 

甘えん坊じゃないですー、でも頭は撫でてね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、すみません。呼ぼうとそっちに行ったのに時間かけちゃって」

 

「いえいえ、レイナも気持ちよさそうにしてたのでありがとうございます。確か今調教師になるための試験勉強中でしたよね?

保田さんの育てた馬に乗らせてください。」

 

「これは今をときめく競馬界の主役にいわれたら頑張らないとね。レイナも頑張るんだよ?」

 

うん!ありがとね保田さん!

 

「テイオーと仲良くできるといいな。」

 

併走用のレース場に行くとそこにはオーナーの衷村さんや前に新馬戦やオープン戦で別の馬に乗ってた騎手さんと記者さん

そして長い前髪がトレードマークで前足は少し黒くて馬体は薄茶で私よりも何回りも大きい馬がいました。

 

近くに行けば行くほどただ立ってこっちを見ているだけなのにすごい威圧感でまさに群れのボスの風格がします。

これがお兄さん・・・

 

あれ挨拶したいんだけどこれもしかして威嚇されてる?

 

[こんにちは、君が僕の妹のトウカイレイナ?]

 

[あ、はい。トウカイレイナって言います。

お兄さんですよね?]

 

[うん、僕がトウカイテイオーだよ。

ごめんね?威嚇されてると思ったでしょ?

レース前とかは便利なんだけどこういう時はね、相手が勘違いしちゃうんだ。だから併走相手も少なくてね]

 

あ、意外と優しい。

 

[いや、それは一つの才能だと思いますよ。私全然そういうの出来ないし・・・]

 

[吾妻さんから話は聞いてるよ?僕とは違って友達も多そうじゃないか]

 

そうでもないんです・・・フジキセキ君とかダンスパートナーちゃんぐらいしか仲いい子いません・・・

 

[でも君はこれからが長いんだ、これからもっと機会があるよ。]

 

[そうですかね?最近は足のこともあってあまり併走できてませんけど。]

 

[そうか、たしか君もテイオーステップができるんだったね。]

 

何言われるんだろ…

 

[僕はレースの時体のことを考えずにいつもできるだけ足を振り上げてたからね、そのせいで怪我を重ねて三冠が取れなかった。

この体の柔軟性はとても大きな武器だが同時に危険因子でもある。本当に勝てないって思った時にだけ使うことだ。

でテイオーステップのことだが…]

 

ご、ごくり

 

[君に任せるよ、好きな時に使うといい。]

 

[・・・]

 

[どうした?もしかしてもっとなにか言われると思った?]

 

[正直言うと・・・やるなとか言われるのかなって、聞いてる限りテイオーさんだけの技だって思ったから・・・]

 

[お兄さんでいいよ、父も母も一緒なんだろ?そんな他人行儀じゃなくていいよ]

 

[あ、えっと兄さん?]

 

そう言うと凄く嬉しそうにしてました。

 

[で、テイオーステップの事だが別に私だけが出来てたからそういう名前がついただけだからね。他の人が出来るからってやるななんて言わないよ。

むしろ、仲間が嬉しく思うよ。直ぐに私が移動するのが悔しいぐらいだ。]

 

やばい、すごいいいお兄さんで泣きそうです。

 

[あ、えっとじゃあ1つやって欲しいことあるんですけど・・・]

 

[ん?なんだい?]

 

[えっと・・・その・・・併走して下さい!]

 

同じ実力じゃない同士がやるのはあまり良くないって聞くけどやっぱり1回は走ってみたいからね!

 

兄さん少し目を見開いたけどすぐに笑顔になりました。

 

[いいよ・・・やろうか]

 

やりました!あ、竹さん降りちゃってる。

 

「どうしたレイナ?」

 

ほらほら!竹さん早く乗って!

こんな機会二度とないんだから!

 

「お、どうした?テイオー走りたいのか?」

 

「テイオーもどうやら乗り気なようですね、どうですか?末本さん」

 

「そうですね・・・」

 

午前そんなに走らなかったから大丈夫だよ、末本さん!

 

「午前そんなに走らなかったそうですし、大丈夫そうだね。

テイオーには誰が乗ります?」

 

3人の騎手さんがすごいやる気になってますよ!

 

あ、竹さんはダメね。私の鞍上だから!

 


 

最初はトウカイテイオーだけの取材を考えていた。

 

自分たちに夢を見せてくれたトウカイテイオーがついに引退するそう考えただけで正直涙腺が緩むがそれは我慢した。

 

テイオーの取材が決まった時、トウカイレイナが新馬戦でテイオーステップをしたと話題になった。

トウカイレイナ、シンボリルドルフとトウカイナチュラルというトウカイテイオーと同じ親から生まれた牝馬。

 

最初はまさかと思ったら仕事仲間が偶然撮ってた動画の中で本当にしていた。

トウカイレイナについては調べても特にこれといった情報がなかったので、思い切って衷村オーナーにトウカイテイオーと一緒に取材を申し込んだらまさかのOKが出た。

 

そして取材の日の何日か前トウカイレイナがオープン戦に出ていたのでカメラ片手に撮りに行くと。

レース後にいろいろとハプニングがあったが結果は3馬身差の余裕の勝利、レースをその場で見たとき正直心が震えた。

 

テイオーの時のダービーや皐月賞みたいに内枠からではあるが鞭を使わずに軽く走るだけで一着を取っていた。

 

そしてトウカイテイオーとトウカイレイナに取材を行える日、丘部騎手や太原騎手にトウカイレイナについての話を聞くことができた。

 

「自分は新馬戦で当たりましたが正直あのステップを見たときは間違えてテイオーが来たんじゃないかって思いましたよ。

少し模様は違いますけどパッと見はテイオーそっくりだったし。」

 

「事前の情報ではどう思ってましたか?」

 

「いやー、正直期待しているかと言われたら微妙でしたね。

全く同じ親とは言ってもそれでまたテイオーのような馬が生まれるなんてことはありませんし。

まぁ結果はボロ負けでしたけど、こっちが頑張って鞭振ってスパートかけてるのに竹君は手綱を緩めるだけでどんどん前に行きますからね。」

 

「近くから見たトウカイレイナはどうでしたか?」

 

「そうですね・・・レース前は威圧感?っていうのは一切感じませんでしたね。むしろ竹君や喜田口さんに甘えてる様子でしたし、甘えん坊な印象を持ってましたけど。

レース中はまるでスイッチが入るかのように空気が変わって兄のテイオーみたいな走りをするんですからね。

流石はシンボリルドルフの子供だなって感じがしましたよ。」

 

負けた話のはずだがとてもうれしそうに話していた。

 

「丘部騎手はどう思いましたか?確かオープン戦の時トウカイレイナと勝負してますよね?」

 

「そうですね・・・とても嬉しさ反面少し心配ですかね」

 

「心配・・・ですか?」

 

「はい、テイオーステップ出来るということは足がとても柔軟なんだろうと思います。だからトウカイテイオーみたいなことにならないか心配ですね。でもそれ以上に嬉しいです。オープン戦で見せてくれた走りはシンボリルドルフがよくしていた戦法にそっくりでしたからね。」

 

太原騎手からもトウカイレイナのもう少しスパンを長くした方がいいのではないかという話をしていてどうやら足を心配しているようだった。

 

そう話していると午前の調教を終えたトウカイレイナが初めてのトウカイテイオーとの会合を果たした。

 

どうやらオーナーの話を聞く限りトウカイレイナは1度牡馬に追いかけられたことがあり、それ以降は同い年の牡などとしか練習してないためトウカイレイナが嫌がったら即取りやめと話があったが、

 

「嫌がるどころかむしろ仲良さそうに見えますね」

 

「そうですねレイナもテイオーもとても賢い馬ですからね」

 

鼻を軽くつつきあって挨拶し、軽く見つめ合い二頭ともとても仲良さそうにした後、二頭揃い併走を始めた。

 

それはまるで何かを教えこんでいるようだった。

 


 

併走全く勝てませんでした()

 

もう土台が違いましたね、私ももっと筋肉つけないと。

 

幸いな事に足の動きとかコーナーの曲がり方とか色々と得られるものはあったんでね、

何の成果も得られませんでしたぁ!(某巨人)

なんてことにはなってませんよ!

 

最後までね優しいお兄さんでね本当に自分がもう少し早く生まれてばもっと併走一緒にしてくれたのかなって思うとちょっと悔しいです。

 

まぁ私の場合もしかしたらここにすら来れなかった可能性があるから会えただけで奇跡だったのかな。

 

取材が終わったらその後にはもう種馬になる馬を管理する場所に移動するらしく、すぐに馬運車に乗せられてました。

 

やっぱりまだ引退ということが受け入れ難いのか馬運車に行く足取りが重そうです。

 

[レイナ、言い忘れてたことがあった。]

 

[?]

 

[これは私の願望だからあんまり言わない方がいいかと思ったんだが、もし・・・もしもだ君があるレースに出る事があったらテイオーステップして欲しい。少しでもいい、自分に期待してくれた人に夢の続きを見せて欲しいんだ。]

 

[うん、分かった。そのあるレースって何?]

 

[それは・・・]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(数日後)

 

「そういえばレイナとテイオーの取材記事、いい売れ行きらしいですよ」

 

お?

 

吾妻さんほんと?

 

「題材もまたいいんですよこれ、[帝王から女王へ!受け継がれる皇帝の魂!]見てみます?テキ」

 

「いや、私は朝読んだからいいよ。それよりレイナ気にしてるようだから見せてあげて」

 

わーい!ありがとう!

 

「レイナ分かるか?これが君だよ。」

 

うぉぉぉ、私と兄さんが挨拶してる時のと併走の写真使われてる!

 

めっちゃいいやん!

 

「レイナのこともたくさん書いてもらってありがたいが、多少持ち上げ過ぎじゃないか?」

 

「これは次のレースいよいよ負けられませんね。」

 

「もちろん、出すからには全部勝たせるよ。そのためにすることは全部するつもりだ。次のレースも近いからね。やるぞ、レイナ」

 

もちろんだよ、末本さん!

 

「竹くんはたしか次のレースは一着とったことなかったんだっけ?」

 

「そうですね、だからいつも以上に緊張してます。」

 

大丈夫だよ竹さん!いつも以上に私頑張るから!

 

「慢心しないことはいいことだ。レイナも君のことを信頼してるようだしこれからもよろしく頼むよ?」

 

「はい、任せてください。次は面白いレースになると思うので。」

 

・・・面白い?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

800:競馬好きおじさん ID:KkCRtJyp5

最新刊の優駿の記事見た人おる?

 

801:競馬好きおじさん ID:9ZKvfaz9N

見たでトウカイテイオーとトウカイレイナの記事やろ?

 

802:競馬好きおじさん ID:20HJkW6y9

当たり前だよなぁ、テイオーの現役最後の記事だしな。

それにレイナの初取材じゃん、めっちゃ楽しみやったわ。

 

803:競馬好きおじさん ID:zdrR8bvJF

買いに行こうと思ったら売り切れてた;;

最近は割と残る事多いし油断しとった()

 

804:競馬好きおじさん ID:KLWAM7R/2

>>803

どんまい。 

まぁ802の人の言ってたけど今回はトウカイテイオーの現役最後の記事だしね(既に引退式終えてるじゃんという突っ込みはなしで)

 

805:競馬好きおじさん ID:AEi6ZQFab

俺も買いたかったけど買えんかったわ。一応増刷する予定ってあったから取り置きお願いしたんだけど、どんな内容だったん?

 

806:競馬好きおじさん ID:eJNMZ0R8q

ざっくりというとメインはこれまでのトウカイテイオーの軌跡だよ。

何年に生まれて今までどんな人に世話になったりどんなレースに出てきたか。

 

807:競馬好きおじさん ID:YF2ZG5ivS

うわめっちゃええな読みたいわ。

 

808:競馬好きおじさん ID:RfMJ9Ppnp

これ生まれた牧場とか1歳から2歳まで世話になったトレーニング場にも取材してるわ。

めっちゃ時間かけられてるこの記事。

 

809:競馬好きおじさん ID:2j0Lwaniv

記事によるとあれらしいね、トウカイレイナとトウカイテイオー生まれてから栗東トレーニングセンターに移動するまでほとんど同じ厩務員が担当したらしい。

なんでもオーナーからの依頼だったかとか。

 

810:競馬好きおじさん ID:n98raa3sp

オーナーからの依頼だったん?

 

811:競馬好きおじさん ID:fIVkXcGPG

>>810 レイナは当時から結構走ってたみたいで足潰さないために信頼のおける人にお願いしたかったんだって。

当時からテイオーに似てたって厩務員の中で話題になってたんだけど担当の厩務員にめっちゃ甘えてたらしい。

 

812:競馬好きおじさん ID:43QaykAt7

トウカイテイオーの記事なんよね?その割にはレイナのこと書かれてるけど()

 

813:競馬好きおじさん ID:1AqHvSlzF

記者がテイオーとレイナの小さい時を比較してどうだったかとかを厩務員に聞いてるのも記事にしてる。

割とレイナのボリュームあるよ。

 

814:競馬好きおじさん ID:aVt0BWBNp

最初は母同様レースには出さないで繫殖牝馬になる予定もあったんだって。

なんなら最初は有力だったとか。

 

815:競馬好きおじさん ID:nXaIPYpZj

ふぁ!?もしかしたら日の目浴びなかった可能性もあったんか。

 

816:競馬好きおじさん ID:siOZVqBM9

まぁ、トウカイナチュラルがレイナを身篭った当時ってトウカイテイオーが確か一回目の骨折して菊花賞諦めていろいろと言われてた時だったし

しゃあないんじゃない?

 

817:競馬好きおじさん ID:/Rcv5x5wt

>>816 だね。しかも遅生まれだったしあまり期待持たれなかったのも仕方ない。

馬ってめっちゃ金かかるからね。記事みるとレイナ産んで直ぐにトウカイナチュラルの体調が悪くなって人工飼育に切り替えたらしいし。

 

818:競馬好きおじさん ID:VYj3dDovu

人工飼育に切り替えたことが何でマイナス要因なの?

 

819:競馬好きおじさん ID:SadaWRpiI

>>818

生まれて少しした後子供は親とずっといるんだけどいるだけじゃなくて親と走ったりするんよ。

筋肉強化と体力付けるためにね、これ割と大切なんだけど人工飼育に切り替わってそういうのが出来なくなるから

余計に競走馬として食っていけなくなるって考えたんじゃないかな?

 

820:競馬好きおじさん ID:dFO65Lsq8

なるほど・・・で、レイナは?

 

821:競馬好きおじさん ID:k5BwEBDW3

親と離れ離れになってからすぐに隙あらば走るようになったらしい()

 

822:競馬好きおじさん ID:KThQ8Fwn4

 

823:競馬好きおじさん ID:4gK+lX07y

自分からってすげぇな。でも走りすぎもよくないけどそこらの見極め誰がやるん?

 

824:競馬好きおじさん ID:7CZsZ7Wky

>>823 厩務員がずっと見張っててある程度走ったと思ったらもう馬房に戻して休ませたりしてたんだって。

レイナが人懐っこくて甘えん坊なのはこの体験がもとになったのかもって書いてあった。

 

825:競馬好きおじさん ID:7us60NpRk

もう人間の厩務員がお母さん代わりだったのかそりゃ、人懐っこくもなるわ。

 

826:競馬好きおじさん ID:yx9SZXRNn

それで遅く生まれたはずなのにもっと早く生まれた他の馬と同じぐらい体がすぐに大きくなってこれは行けるかもって思ってオーナーに直談判したらしい。

 

827:競馬好きおじさん ID:3dmJW5/O8

オーナーもすげぇな、それで行けると思ったのか。

 

828:競馬好きおじさん ID:4PnxMzPP2

まぁさっきも言われてたけど色々と言われてた時だったからね、めっちゃ望み薄い可能性にかけたかったんじゃない?

結果は牝だったけどそれでもまたテイオーステップができる馬が生まれてそれに今無敗なんだから。

 

829:競馬好きおじさん ID:gcPXOwE8m

そいえば次のレイナでるレースについて言及されてた?

 

830:競馬好きおじさん ID:HB+GViVti

言及されてたぞ。

 

831:競馬好きおじさん ID:qda2JP7Sc

レース名は言われなかったけど、今回は右回りのレース出るらしい。

 

832:競馬好きおじさん ID:+rTqPQYfX

ほう、右回りとな。

 

833:競馬好きおじさん ID:+Da3YB4x8

しかも重賞らしいよ。

 

834:競馬好きおじさん ID:wLHqfPi98

え、それもう特定できない?

 

835:競馬好きおじさん ID:kDCpAlvhb

まぁ十中八九、阪神3歳牝馬ステークスでしょうね。

 

836:競馬好きおじさん ID:J9qh2gjvn

朝日杯は?

 

837:競馬好きおじさん ID:UUklZE590

朝日杯は牝馬ダメだよ。

 

838:競馬好きおじさん ID:7m2Awb88o

そうでした(´・ω・`)

竹騎手阪神3歳牝馬ステークス取ったことなかったよね?

 

839:競馬好きおじさん ID:4QRrJlDeo

せやね、しかも距離は1600m。場所は違うけどいちょうステークスでレコード勝利した距離だ。

 

840:競馬好きおじさん ID:OqsgReyo+

うぉぉぉ、楽しみ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次はウマ娘回にしようと思います!

キャラ崩壊を防ぐために色々と確認しながら書くからちょっと遅れるかもですけど気長に待っていただけるとうれしいです。



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第13話

さぁついに重賞です!

表とレース実況見ながら本文書いてると時間があっという間に無くなっていきますね()

他の人本当すごい。




[・・・またあなた?]

 

初めての重賞で少し緊張しながら初めての阪神競馬場に移動したら前回何故か喧嘩を売られた馬がいました。

 

呆れた顔で見られても困るんですけど・・・

 

[・・・前回はごめんなさいね。色々と八つ当たりしちゃって]

 

おっ?さてはあの後こってり絞られたわね?

 

[いえいえ、大丈夫ですよ]

 

「大丈夫か?レイナ?」

 

吾妻さんびくびくしないでいいから!ちゃんと仲直りしたから!

 

「大丈夫そうで良かったよ、パドックも近いし先に装鞍所に移動しようか」

 

はーい

 

今日のレースはなんと重賞!しかもG1だそうですね。

 

いきなり過ぎる気もするけどそれだけ行けるって信用してくれたから期待に応えたいですね。

 

[今日は負けないから]

 

[私だって負けるつもりはないよ]

 


 

阪神競馬場の馬主席に入った時には既に以前のレースの馬主や今回のレイナの相手となる馬のオーナーやその後のレースのオーナーなどですでに人が多く居た。

 

(ここでの重賞はトウカイテイオーの産経大阪杯以来か)

 

「衷村さんお久しぶりです」

 

「あぁ、お久しぶりです。」

 

「トウカイレイナのレースですか?」

 

「えぇ、11Rですね。」

 

「自分の馬も初めて重賞狙うんです。お手柔らかにお願いしますよ。」

 

「レイナも初めての重賞ですし、騎手もまだとったことの無いレースです。こちらもそんな悠長なこと言ってられませんよ」

 

他愛のない話をしているとつい先日会ったばかりのヤマニンパラダイスのオーナーが此方に近づいてきた。

 

「衷村オーナー。この間はほんとにすみません・・・」

 

「気にしないでください、普段は大人しい馬もあることをきっかけに暴れることもありますし。レイナも実際周りに迷惑かけたことあるので」

 

「そう言って貰えると幸いです・・・」

 

そう言ってるとパドックが始まった、今回のトウカイレイナは1枠1番。レイナのこれまでの脚質を考えると不利ではないと考えていた。

 

「ヤマニンパラダイスは8枠10番か・・・ちょっと不利かな。トウカイレイナは奇数番ですけど我慢強い馬なんですか?」

 

「レイナは我慢強いですよ、普段は甘えん坊ですけどこういう時は中身が変わったように集中してるって聞いてます。」

 

「そうなんですか・・・トウカイテイオーといい羨ましい限りです。そういえば見ましたよトウカイテイオーとの記事、最初はそのまま繁殖牝馬にする予定だったとか?」

 

「えぇ、最初は色々とありましたかね。担当の厩務員から電話で1度見に来てくれって頼まれた時は何事かと思いましたよ」

 

実際本当の話だ、生まれるのが遅れしかも人工哺育に切り替わった時点で新馬戦や牝馬クラシックレースの時期を考えるととても間に合うとは思えなかった。

 

「見に行ったら1頭で走り込んでるプリンセス・・・レイナの幼名なんですけどあの子が走ってるのを見たんです」

 

今でも当時の日のことは覚えている、当時レイナの母親代わりになっていた赤城くんから直接の電話をもらった日のことそして初めて直接会ったときのこと。

初めて会った彼女からは何故かわからないが既に自分が走るために生まれてきたとわかっているように思えた。

トウカイテイオーも幼駒のころはあまり評価を受けていなくてトレーニングセンターに移動してから急に評価を受けたのを思い出してそれで一度チャンスをあげてみようという気持ちになった。

 

「自分がもう1回皇帝の子が欲しいって思ってあの子が生まれたのにこっち側の理由だけで走るチャンスすら与えないのはダメかなと」

 

その時レイナを見ると新馬戦以来見せていなかったテイオーステップを周りに披露していて思わず笑みがこぼれた。

 

「あの子は間違いなく帝王の意思を継いでますよ」

 


 

お兄さんから公認されましたからね、あの日以来やってみましたよ。

 

でもこれをやったお兄さんは絶対勝ってたって話だからそういう意味では自分を追い込んでるのか・・・絶対勝たないと行けない時にこれからはやることにしようかな・・・

 

それにしても周りの目線がすごい。日曜って言うのもあるけど重賞は人が多いですね・・・新馬戦とかオープン戦は割と遠くからでも空席割と見えてたんですけど結構満席に近いですね・・・

 

「初の重賞だ、気を引き締めていこう。レイナ。」

 

おー!

 

枠番馬番馬名性齢人気
トウカイレイナ牝3
エイシンサンサン牝36
エイシンバーリン牝33
スターライトマリー牝3
ランドヴユウ牝311
マキシムシャレード牝37
シスタータイクーン牝34
ヤングエブロス牝310
チェリーホーラー牝3
10ヤマニンパラダイス牝3
11オトメノイノリ牝3

 

「天候も恵まれて晴れており馬場状態も良、いい状態で迎えようとしています。1994年1600m 右回り阪神3歳牝馬ステークス。」

「1番人気はここまで無敗のトウカイレイナ、パドックや返し馬でも調子は良さそうです。返し馬の時にテイオーステップもしていましたし気合十分と言った所でしょうか。鞍上の竹騎手もまだ取っていないG1ですので頑張って欲しいところです。2番人気は前回いちょうステークスで2着に敗れたもののトウカイレイナと同じくレコードを更新をしたヤマニンパラダイス。もしトウカイレイナに勝つと言ったらこの馬でしょう。

3番人気はエイシンバーリン、新馬戦をレコード勝利、2戦目となる京成杯3歳ステークスでは惜しくも2着と逃げで強い馬です。

4番人気はシスタータイクーン、デイリー杯3歳ステークスで惜しくも3着に敗れましたが今回はしっかりと仕上げてきた様子です。

続いて5番・・・」

 

今回は1枠の1番だから初っ端からゲートに入ります。

ゲートの狭いところで待つのにストレスを感じる馬がいるそうですけど自分はまぁ元人間ですからね。

特に問題はないです。

 

「レイナ、集中だぞ」

 

わかってるよ竹さん!

 

「さぁ最後大外8枠10番ヤマニンパラダイスが入りまして、スタートしました!全ての馬が綺麗にスタートしました」

 

さすがに重賞クラスになるとみんなゲート上手だね・・・

でも脚は負けるつもりはないよ!

 

「さぁ先頭争いはエイシンバーリンとトウカイレイナとマキシムシャレード!!

ややエイシンバーリン有利と言った所でしょうか。3頭の後ろからエイシンサンサン、そして大外からヤマニンパラダイスが来ている!」

 

いつもはここらで先頭譲って先行にしてたけど竹さん綱を引っ張るどころか少し緩めました。

えっ、このままだと先頭取るけど大丈夫?これだと逃げになるよ?

 

「レイナ!」

竹さんがいけるってなら大丈夫だよね!

 

「トウカイレイナ加速!トウカイレイナ加速した!

エイシンバーリンとマキシムシャレード追い付けず2番手争い!おっとエイシンバーリンが上がった1番手はトウカイレイナ、2番手はエイシンバーリンになった!

3番手はマキシムシャレード、4番手にエイシンサンサン、5番手6番手にヤマニンパラダイス、オトメノイノリが並んでいます。そして7番手にスターライトマリー来た。

後ろから4頭目にチェリーラーその後にシスタータイクーン、後ろから2頭目にランドヴユウそして最後方にヤングエブロスが最後方という形になっています」

 

前に誰もいないっていうのも中々悪くないなぁ、でもやるなら先に言ってね竹さん!

心の準備ってもんがあるの!

 

あっでも前に竹さん一応面白いレースになるかもって言ってましたね・・・いやでも逃げするなんて想定してなかったよ()

 

 

そういえば今回ヤマニンパラダイスが先頭争いにはいなかったけど大外だったから先行か差しに切り替えたのかな。

外から無理やり前取ろうとしたら大変だからね。

 

「もう一度先頭から見てみましょう。1番手先頭はトウカイレイナ、2馬身差後に2番手のエイシンバーリンそして1馬身後に3番手のマキシムシャレード4番手にエイシンサンサンとヤマニンパラダイスが来てここで1000mを通過、6番手集団にはオトメノイノリとスターライトマリーが続いています。あとはチェリーホーラー、シスタータイクーンが後ろから三頭目、その後ろからランドヴユウそして最後方はヤングエブロスでここで先頭トウカイレイナ第3コーナーと第4コーナーの中間に入ります。あまりスピードは下がらずに素晴らしいコーナリングで駆けていきます。エイシンバーリン、マキシムシャレードも第3コーナーに入るがマキシムシャレードは少し外に膨らんでいる。やや苦しいか。」

 

後ろから追いかけてくる音怖すぎる、もう少しスピード上げたいな。

 

少しぐらい上げてもバレないかな?

 

「ダメだレイナ、今のままだ。」

 

すぐバレました()

ごめんなさい。

 

「おっと竹騎手少し綱も引っ張っています。トウカイレイナ掛かってしまったか?」

 

このままね、わかりました。

このペースなら確かに最後までしっかりと走りきれそう、本気で走れって言われても大丈夫そうだし。

 

「直ぐに落ち着きを取り戻しましたトウカイレイナ、騎手との固い信頼がうかがえます。その間も2番手との距離は変わらず3馬身ほどあるがどうか。トウカイレイナがレコード更新した時とほぼ同じペースですが最後の坂がここは険しいぞ。同じレコードを更新したヤマニンパラダイスは現在ペースを落として足を溜めているか。

エイシンバーリンが2番手そして3番手にマキシムシャレード、4番手5番手にエイシンサンサンとヤマニンパラダイスが横並び状態、6番手集団にはオトメノイノリとスターライトマリーが続いて残り4頭が4馬身ほどの中に密集しています。速いペースですがスパートをかけれる足が残っているか心配です。」

 

いや右回りのコーナリング練習しといてよかった!

ここまで楽に走れるなんて思わなかったよ、竹さんに感謝しないと!

 

「先頭集団第4コーナーの中間に入ります。

先頭は変わらずトウカイレイナ、3番手にいたマキシムシャレードですがピッチを上げてエイシンバーリンと並びかけている。

4番手のヤマニンパラダイスも外側に回りスピードを上げた。エイシンサンサン、オトメノイノリなど5番手以降の集団もペースが速くなっている!」

 

後ろから聞こえてくる音が明らかに少しづつ近付いてきてる。

でも多分今スピードをあげると坂を昇ったあとのスパートが掛けられなくなる、ここはまだ我慢して行くしかない!

 

「残り600mを切った!先頭はトウカイレイナ!だがエイシンバーリン、マキシムシャレード、ヤマニンパラダイスとの差は段々と縮んでいる!

まだスパートをかけないトウカイレイナ!やはり少しペースが速かったか!

 

 

 

トウカイレイナ第四コーナーをぬけ・・・来た!来た!

ここでヤマニンパラダイス勝負にでた!

柴田騎手の鞭でヤマニンパラダイス一気にスピードを上げた!」

 

[今回は逃がさないわよ!]

 

おぉ!ヤマニンパラダイスも来てる!

本気で走ってもいいかな?でも竹さんから鞭貰ってないから走らない方がいいよね?

 

「持ち前の末脚でマキシムシャレードとエイシンバーリンを抜きトウカイレイナと1馬身差まで近付いた!

竹騎手まだ仕掛けない大丈夫か!そしてヤマニンパラダイスがトウカイレイナと並んだ!だがラストは厳しい坂があるぞ!3番手争いはスターライトマリーもエイシンバーリン!シスタータイクーンとランドヴユウも来ている!」

 

ちょっと下り坂になって上り坂になってきた!

 

「行くぞレイナ!」

 

綱がやっと緩んだ!

待ちわびたよ!でも鞭は入らないのか。いいよ信頼に応えて見せますよ!

 

[勝負だよ、ヤマニンパラダイス!]

 

無理はしない程度に歩幅を広げてもっと足の回転を速くしてスピードに乗る。

そうするとヤマニンパラダイスとの距離はまた少しずつ開いてきた。

 

[待ちなさい!]

 

「トウカイレイナ、ヤマニンパラダイスに並びかけられていたが再び先頭に躍り出た!坂に入ったがトウカイレイナのスピードはどんどん上がっている!

トウカイレイナ坂を抜けた!ラストは平坦な直前!ヤマニンパラダイス、スターライトマリーとエイシンバーリンも少し遅れて来ている!

ペースが速かったが乗り切れるか!ヤマニンパラダイスも粘るがどうか!?」

 

体もまだ軽い!まだ速く走れる気がする!

 

「レイナ逃げる逃げる!

2馬身ほど空き今ゴールイン!!

 

トウカイレイナ初の重賞制覇!

2歳牝馬の頂点に登りつめた!

 

竹騎手ガッツポーズ!竹騎手初の阪神3歳牝馬ステークスを取りました!」

 

「そして2着はヤマニンパラダイス!素晴らしい末脚を見せてくれましたが届かなかった!

ですが一度はつかんだトウカイレイナの背中!これは今後も期待できる馬です!

そして3着は・・・」

 

少しスピードが下げてゴール板から離れて反対のコーナーに来たところでやっと止まれました。

 

「レイナよくやった!」

 

竹さんが頭撫でてくれました、非常に気分がいいです。

 

ヤマニンパラダイスは前のことがあってか少し遠めで悔しそうにしてました。

 

「レイナみんなが待ってくれてるよ、行こう。」

 

うん!

 

阪神11R確定
1レコード
10
43/4
31/2
72・1/2

 


 

ヤマニンパラダイスに並ばれかけた時は少しヒヤッとしたが綱を緩めてスピードをあげるように指示するとレイナはいつも通りスピードを上げてくれた。

 

「いいぞレイナ!」

 

「ヒヒィン!」

 

初めての逃げで慣れずに本当は全力で走りたいだろうにも関わらずこちらの指示に従ってくれる精神力には相変わらず舌を巻く。

 

(もう少しだ!)

 

最初に速いペースで走らせてヤマニンパラダイス以外の馬のペースは崩したから後はレイナがいつも通りに走ってくれれば問題なかった。

 

こちらの言うことをしっかりと聞いてくれる、騎手の手腕がそのまま発揮される馬だ。

 

ゴール板を越えレイナと初めてのG1や自分としても初めてのこのレースを取れて嬉しさのあまりガッツポーズをした後減速して止まる。

 

「レイナよくやった!」

 

いつも通りご褒美に頭を撫でながら空いてるもう片方の手で首を軽く触ってみたら思ったより疲労が溜まったのかいつもより息が上がっていた。

 

(逃げは一応できるって感じに留めておいた方が良さそうだな。)

 

「レイナみんなが待ってくれてるよ、行こう」

 

「ヒヒィン」

 

ゴール前に戻るとすでに複数の記者といつもより嬉しそうにしているテキや吾妻さん達が出迎えてくれた。

 

「おめでとうございます、竹さん」

 

「ありがとうございます、テキ。どうでしたか?レイナの逃げは?」

 

「少しヒヤッとしたけどすごい良かったよ」

 

握手するとレイナが私は?みたいな仕草でテキを鼻でつついた。

 

「よくやったぞ、レイナ。お前は最高だよ」

 

「これでG1馬だ!」

 

みんな一人一人から頭を撫でられているレイナはどこか誇らしげにしていて可愛らしかった。

 

そして衷村オーナーも降りてきてレイナに優勝レイを付けるために厩務員に引き渡したらすぐに取材の時間になった。

 

「末本調教師、トウカイレイナの今回のレースを振り返ってどうでしたか?」

 

「逃げには驚きましたがそれをやってのけるレイナにも驚きましたね。

まるでシンボリルドルフの毎日王冠を見てる気分でしたよ」

 

「ヤマニンパラダイスとの対決は2回目でしたが何か不安な点はありませんでしたか?」

 

「坂とコーナーもしっかりと対策していたし騎手も変わらず竹騎手だったので特に心配はありませんでした。しいていうならヤマニンパラダイスの仕上がりぐらいでしたけどこちらもしっかりと準備してきたので大丈夫だと思ってました。海外馬なので桜花賞などで会えないのが残念です」

 

「シンボリルドルフ産馬では初の阪神3歳牝馬ステークス獲得ですがそこについても一言お願いします」

 

「嬉しい半面まだまだレイナはやれると思うのでこれからが楽しみです」

 

テキの取材が終わりこちらに質問が飛んできた。

 

「今日のレースの采配について教えて下さい」

 

「過去2戦同じような戦法で特に疲れもまだ見えてなかったから今日は逃げでやってみようと決めてました。ちょうど内枠も取れたのでちょうど良かったです」

 

「では外枠になったのどういうつもりで?」

 

「その時はいつも通りでしたね、彼女ならスタートが上手だから外枠からでもいい位置につけたと思います」

 

実際はやってみないと分からないがレイナなら差しでも行ける気がしていたが言うのはやめておいた。

必ず差しで戦わないといけないときは来るからわざわざ情報を渡す必要もない。

 

「今日こそは鞭を振るうのかと期待していたファンも多かったですが今日も振るいませんでしたね、もしかしてトウカイレイナは鞭を嫌がってるんですか?」

 

「いや、そんなことは無いですよ。調教する時とかは感覚を忘れさせないために鞭をふるってますから。今までの走りを信じただけです」

 

本来最後のスパートは振るべきだったんだろうけどあの子ならこちらが催促せずにも勝ってくれると思っていたので敢えてしなかった。

 

「途中少し掛かってしまっているように見えましたがそれは?」

 

「初めての逃げでしたからね、前に誰もいなくてみんなから追われるのに慣れていなかったんだと思います。直ぐに落ち着いてこっちの指示に従ってくれたのでレイナの強みが生きたなと思っています」

 

丁度取材に一区切りつきそうなときにレイナが優勝レイを取り付けて戻ってきた。

 

スーパークリークやメジロマックイーン、オグリキャップなど色んな名馬に乗らせてもらって同じような体験をしてきたがやはり何度体験してもいいものだ。

 

レイナの頭絡に両方から紅白の縄を付けて撮影する。

 

撮影の時嫌がる馬もいるのだがレイナはそんな素振りを見せることもなくずっと誇らしげにカメラの方を向いていた。

 

 

 

 

 

 

 




今回のレースはこれらを参考にして後はアドリブで書きました。

https://www.youtube.com/watch?v=tlQKSIZa3-0

https://jra.jp/datafile/seiseki/g1/hjf/result/hjf1994.html

今回も被害馬はヤマニンパラダイスです、ヤマニンパラダイスは確か重賞はこれのみだったはずなのでこちらの世界ではあれなことになっちゃってますね・・・こんな強い馬がこの世界にいたんだよってことを知っていただければ嬉しいです。

次はリアル馬と掲示板を半々ぐらいにしたものにする予定ですがテストが近いのでいつ出せるかなんとも言えないですけど失踪はしないので大丈夫です!

次回もよろしくお願いします。


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第14話

お久しぶりですーテスト終わりましたが再試のための勉強やらやりたかったモンハンとかしてその合間に作りました!

ウマ娘新シナリオ来ますねー今回はライブ中心だからファンボーナスが中心になりそうだとまたキタサンブラックとかのサポカがまた復権しそうですね。(レスボ5なだけで他は満点だし)

正直またインフレするのかと思うと恐ろしく感じます()
またチムレの育成しなおさないとボーダー上がりそうですね(´;ω;`)

シンボリルドルフの新しいグルサポといいマルゼンスキーのスピサポも逃げとしては必須級のサポカですし一枚引けばいいなら全然いいけど5枚引かないとどうせ使えないし一ヶ月に課金できる金額が出せて1万か2万ぐらいだから泣いていつもスルーしてます。
(実際食費とか考えると一万でもかなり詰めてる)

ちょっと愚痴っぽくなってますねwすみません。

今回は後半は掲示板形式になってます。

それではどうぞ^^



1994年 12月11日 11R 第46回朝日杯3歳ステークス(G1)

 

今日はフジキセキと初めて挑むG1レースだ。

 

初年度のサンデーサイレンス産馬として期待されているのでぜひ勝って来年につなげたい。

 

「各田さん今日はいつもと雰囲気が違いますね」

 

竹騎手が近くに来た、全く気付かなかった。

 

「竹さん、お久しぶりです。すみません、全く気付かなくて」

 

「集中してることはいいことだよ、むしろ集中してるのを邪魔して申し訳ない」

 

「いえいえ、気にしないでください。あっ先週のレースおめでとうございます。レイナ逃げもできたんですね」

 

「ありがとう、レイナも初めての重賞だったからホッとしましたよ。レイナの逃げはもともと可能性として感じてました。思い切ってやったら出来ちゃったって感じでしたね。あの子は有望ですよ」

 

レースを映像で見ていたがまだスパートをかけずに余裕で勝っているようで来年や再来年はタヤスツヨシなども脅威だがそれ以上にトウカイレイナを脅威に感じていた。

 

「今日のフジキセキの状態は良さそうですね」

 

「ええ、確か竹さんが乗るのはスキーキャプテンでしたか?」

 

「えぇ、そうですね」

 

そして各馬たちが何周かした後こっちに来て止まれの合図で止まり騎手が乗り出した。

 

「じゃあお互い頑張りましょう、各田さん」

 

竹さんはスキーキャプテンの厩務員に色々と確認しながら乗ってレース場に向かっていった。

 

(俺も乗るか)

 

フジキセキに乗るために近づいたらいつもと少し違っていた。

 

「フジキセキ、あまり落ち着きがないですけどどうしました?」

 

「それが分からないんだ、さっきまで落ち着いてたんだが騎手たちを見だしたら落ち着きがなくなってしまって・・・」

 

フジキセキはどうやら竹騎手を見ているようだった。

 

だが竹騎手はもうスキーキャプテンに乗っていた。

 

(もしかしてレイナを探しているのか?)

 

やがて何かを悟ったようにいつものように静かになった。

 

「大丈夫みたいですね、どうしたのかな?」

 

「もしかしたら竹騎手がいたからレイナがここにいるって勘違いしたのかもしれないですね」

 

「あぁ・・・トウカイレイナですか。あの子フジキセキと仲良いですもんね」

 

「女の子にかっこいい姿見せたいって言うのは馬でも人間でも変わりませんね」

 

厩務員はいやまさかと苦笑いしていたが満更でもない気がした。

 

「フジキセキ、レイナは先週勝ったぞ。俺たちだって負けてられないよな?」

 

その時フジキセキがヒヒィンと返してくれた気がした。

 


 

[おめでとう、レイナちゃん]

 

[ありがとう!パートナーちゃん!]

 

初めてのG1勝利から何日後、今日は久しぶりにダンスパートナーちゃんと併走です!

 

[どうだったの?初めてのG1は?]

 

[うーん、レース自体はそんなに変わらなかったけどやっぱり人は沢山いたよ?]

 

[そっか・・・私も早くレース早く新馬戦出たいなぁ]

 

[大丈夫だよ、パートナーちゃん速いもん。あとはゲートだけなんでしょ?]

 

[そのゲートが問題なの]

 

白石さんたちの話だと1月に行われる新馬戦に出るそうです。

 

[そういえばレイナちゃんは普通に牝馬の三冠狙うの?]

 

[え?]

 

[いやほら、レイナちゃんのお父さんってすごいお父さんなんでしょ?厩務員の人達からちょくちょく聞くよ?]

 

[うーん、私が決められないからなぁ普通に牝馬のレース出ると思うよ?その時はパートナーちゃんとライバルだね!]

 

[それより前に先ずは実績積まないといけないけどね]

 

「ほらレイナ〜、仲がいいのは喜ばしいことだが走ってくれよ。今日は時間が無いんだ。」

 

ごめんね、見習いの騎手さん!

 

[じゃあ、パートナーちゃん走ろうか]

 

[えぇ]

 

見習い騎手さんの指示に沿って少しずつ走り出して段々とスピードを上げていく。

 

初めて会った頃は割と直ぐに差が開いていたパートナーちゃんも段々とこちらのスピードに慣れてきていてしっかりと付いてきている。

 

パートナーちゃんとの差が縮んで来ているのが肌で分かるけど私だってしっかりと調教してますからね!

 

騎手さんから鞭が入った。

 

[任せて!]

 

コーナーの途中からスパートをかける。

 

より一層足を踏み込み、できる限り歩幅を広げてるとまるで歯車が噛み合うかのようにスピードが増していきパートナーちゃんとの距離が段々と開き始めた。

 

(よし、いい感じ!)

 

ゴール板を超えて減速するよう指示されたので少しずつスピードを下げてクールダウンする。

 

「タイムも上々、いいぞレイナ。」

 

見習いの騎手さんが頭を撫でてくれてるとパートナーちゃんも戻ってきました。

 

[レイナちゃん速いよ・・・やっと同じ土俵に立てたと思ったのに]

 

[えへへ、これでも私G1馬なので!]

 

[ぐぬぬ・・・]

 

「パートナーもタイムあがってきたな。」

 

「でもレイナもこんなに早く走れるのにキープして勝つなんてなんて言えばいいんだか」

 

[え?レイナちゃんスパートはかけなかったの?]

 

見習いの騎手の話を聞いていてパートナーちゃんは驚いていた。

 

[うん、竹さんから鞭入らなかったから掛けてないよ?]

 

そう返すとパートナーちゃんから変な目で見られました。

 

[私なんか変なこと言った?]

 

[普通そういうの勝ちたい一心で本気で走っちゃうもんだと思うんだけどレイナちゃん何でそんなに普通のことだと言えるのか分からないよ]

 

[うーん、竹さんを信頼してるって答えじゃダメかな?]

 

[私もそれぐらい信頼がおける人に乗ってもらいたいなぁ]

 

竹さんは渡さないからね!

 

ヒヒィン!

 


 

今日は1週間ぶりにトウカイレイナに会いに来た。

 

正直こんなに早く中央のG1を取れるとは思ってもいなかったから嬉しい限りだ。

 

「オーナー、ご無沙汰してます」

 

「末本さんお疲れ様、レイナはどう?」

 

「今は調教も終わってちょうど身体も綺麗にしたのでこれから食事ですよ。」

 

「怪我とかは大丈夫?」

 

「今のところは大丈夫です。レース後の歩行にも異常はないし」

 

ほっと肩をなでおろす。

 

「レイナもついにG1馬か。」

 

「まだまだこれからですよ」

 

「そういえば次はどのレースに出たいとか決まったかい?」

 

末本さんは少し悩んでいる様子だった。

 

「次はチューリップ賞に出そうと思います。」

 

「チューリップ賞か・・・普通に牝馬三冠を狙いに行くってことでいいかい?」

 

末本さんには悪いがチューリップ賞に出してそのまま桜花賞とかを取った方があの子のためにもいいと思っていた。

 

なので心の中でほっとしていた。

 

「まだ確定ではないですか桜花賞と優駿牝馬にだしてそれで結果によっては菊花賞に挑戦しようと思います」

 

「菊花賞か・・・テイオーの夢の続きかい?」

 

「はい、そのために今はフジキセキとダンスパートナーに主に併走を頼んでますがうちの厩舎の牡馬と他の厩舎にいるクラシック路線を取りそうな同世代の牡馬と併走をさせようと思います。」

 

「大丈夫なのか?急にメニューを増やして」

 

「大丈夫とは言い切れないです、でも自分は今度こそみんなの期待に応えたい。」

 

末本さんはどうやら本気のようだ。

 

末本さんの気持ちは痛いほど分かった、テイオーが皐月賞と東京優駿を取った後骨折をさせてしまって菊花賞を断念せざる追えない状況になった時人一倍責任を感じていた。

 

その後テイオーが何度も骨折し凱旋門賞を断念した時もとてもつらそうにしていた。

 

凱旋門賞、日本では1969年のスピードシンボリから挑戦をしているがいまだに入着すら果たしたことがなくレイナとテイオーの父馬のシンボリルドルフは挑戦すらできなかった。

 

テイオーも1992年に海外遠征する予定があったが天皇賞春で怪我をしてしまって実現しなかった。

 

その後テイオーがジャパンカップをとって末本さんは夢がかなったと話していたがみんなの中で期待していたシンボリルドルフとの親子クラシック三冠という夢はなくなってしまった。

 

「皐月賞と東京優駿はいいのか?」

 

「東京優駿はわかりませんが皐月賞に間に合わせるとなると相当のメニューを組まないといけなくなるのであまりに危険だと思います。それにレイナは普通の馬以上にこちらの感情を読み取れるので過度に期待を持たせるとレイナもプレッシャーに感じてしまうかもしれません。だからテイオーが走れなかった菊花賞だけでも挑戦したいです。」

 

「・・・もう相当期待しているみたいだが?」

 

末本さんは苦笑いしていた。

 

「バレちゃいましたか、大丈夫ですレイナの前では素っ気なくしておきます。でもオーナーも同じですよね?」

 

「・・・そうだね」

 

お互い苦笑した。

 

「分かった、私は了承したよ。そういえば今日は何の調教をしたのかい?」

 

「今日はダンスパートナーとの併走ですね。レイナも好タイムを出しているので順調ですよ。褒めてやってください。」

 

体を洗ってもらって今はブラッシングを受けているらしい。

 

「レイナ、元気してるか?」

 

こちらに気づいて顔を近づけてくれた。

 

「この間はありがとうな?私が持ってる馬で君が初めて阪神3歳牝馬ステークスを取ってくれたよ」

 

「ヒヒィン」

 

頭を撫でるととても嬉しそうに鳴いた。

 

「それで今日はご褒美でこんなものを持ってきたんだ。」

 

紙袋からあるものを取りだした。

 

「オーナーなんですそれ?」

 

「手動のリンゴ剥き機だよ、レイナには今日はおやつもうあげた?」

 

「いえこれからですね。りんご剥く準備今してますよ」

 

「今日は大丈夫だと思うから準備しなくていいよ」

 

「?分かりました。」

 

レイナに買ったご褒美に青森から取り寄せた高めのリンゴを差し出す。

 

取り出したのはシンボリルドルフも好物だった品種のリンゴだ。

 

「レイナ、見てなよ?」

 

興味津々のレイナの前で機械を使ってリンゴの皮を剥いてあげた。

 

レイナが我慢出来なくなったのか早く食わせろと前脚を軽く地面にかいた。

 

「ちゃんとあげるからほら」

 

苦笑いしながらリンゴを渡すとレイナはこぼすことなく上手にむしゃむしゃと平らげてしまった。

 

やはり親子なのか、前にあげたリンゴよりも食いつきがよかった。

 

「ちゃんと味わえよ?高いんだぞそれ。」

 

その後も少しレイナの頭を撫でながらリンゴをせがまれたので幾つか上げた。

 

「来年も頑張ろうな、レイナ。」

 


 

いやー、すごい美味しかった!

 

オーナーさんが持ってきてくれたリンゴ大きいしちゃんと美味しいしで言うことなしのリンゴでした!

 

今回くれたの青森のリンゴらしいから今度は別の地域のりんご欲しいなぁ。

 

そのためには色んなレース勝たないとね。

 

そういえば今回オーナーがりんごのむき機をくれたので厩務員さんがリンゴをむく必要が無くなり嬉しがってる人もいれば残念がる人もいました。

 

ちなみに吾妻さんは残念がる派閥で喜多口さんはこれで自分も渡せるって喜んでました。

 

「レイナも結構人気になりましたね。まだ3戦しかしてないのに阪神3歳牝馬ステークス去年より人来てたらしいですよ?」

 

そうなの?G1ってあんな感じなんだと思ってた。

 

「元々新馬戦が終わってからそこそこ注目を浴びてたがテイオーとの記事で一気にテイオーのファンがレイナを興味も持ったんだろうな。熱狂的なファンなら仕方ないよ」

 

吾妻さん手止まってる!

 

「おうおうすまんレイナ、ちゃんと撫でてやるから」

 

えへへ、ありがと。

 

「それにレイナは多分今年のJRA賞の3歳牝馬になるだろうし」

 

JRA賞?そういうのがあるんだ。

 

「まだ気早くないですか?決まるの来年ですよ?」

 

「何言ってんだ、だいたいJRA賞は阪神3歳牝馬ステークスとった馬が受賞してるしほぼ確定だよ。」

 

「となると牡馬のほうはフジキセキですかね?フジキセキ朝日杯3歳ステークス取ったそうですし」

 

そうそう、フジキセキ君も朝日杯3歳ステークスっていうG1を取ったそうです。

 

竹さんがクビ差で負けてとても悔しがってたと聞きました。

 

「だろうな、来年のクラシックレースは牡と牝で大盛り上がりだな」

 

そうでしょうそうでしょう!

 

見ててよね!

 


 

 

競馬

 

1040:競馬好きおじさん ID:ErVqHOCxB

今年も終わったな

 

1041:競馬好きおじさん ID:TbTJStzFQ

そうだね、多分今年の最優秀賞はナリタブライアンかな?

 

1042:競馬好きおじさん ID:aEt/wFVD+

だね、生で三冠馬見れて嬉しいわ。

 

1043:競馬好きおじさん ID:GOs0nwlPD

そんな君!来年も見られるかもしれないぞ!

 

1044:競馬好きおじさん ID:rWJE+nTX4

>>1043

ΩΩΩ<な、なんだってー!?

 

1045:競馬好きおじさん ID:I9fPOemWm

なんならあれよねもしかしたら

来年は牡と牝両方で三冠馬生まれるかもしれん。

 

1046:競馬好きおじさん ID:nQRZtPidT

フジキセキとトウカイレイナか

 

1047:競馬好きおじさん ID:tgmoIPAFS

だね、今んとこはこの2頭が結構有力かな。

 

1048:競馬好きおじさん ID:UvlWExf+h

まだ2頭ともG1を1回勝っただけなのに期待しすぎでは。

 

1049:競馬好きおじさん ID:EBt0dexse

まぁそうかもしれへんけどトウカイレイナはめっちゃ期待してるよ。

フジキセキはなぁ、サンデーサイレンス産馬だから今後に期待って感じだけどちょっと複雑やな。

 

1050:競馬好きおじさん ID:Tlq6+0LTS

>>1049

何が複雑なん?

 

1051:競馬好きおじさん ID:LMUels7im

>>1051

いやもしかしたらこれからほとんどサンデーサイレンスとかの海外馬が占めてくのかなって

 

1052:競馬好きおじさん ID:pc1nP0y2q

言うてあれウイニングチケットもベガもトニービン産馬だし今更じゃない?

 

1053:競馬好きおじさん ID:iS/A5LqK9

それにシンボリルドルフもパーソロン産馬だしそんなこと言ったらトウカイレイナだって海外馬の血流れてるぞ?

ほんと今更や。

 

1054:競馬好きおじさん ID:dZm39QCoM

>>1052

>>1053

そうなんかサンクス

 

1055:競馬好きおじさん ID:wu97qyRFt

まぁ気持ちはわからんでもないよ、タヤスツヨシといい今年はサンデーサイレンス産馬結構多いよね。

その中でもトウカイレイナはサンデーサイレンス産馬じゃないから期待してるのも無理はない。

トウカイテイオーと同じ血統だし。

 

1056:競馬好きおじさん ID:l08f4CQi+

血統どころか親全く同じ件

 

1057:競馬好きおじさん ID:jKlUSi86H

あ、そうなのか。

 

1058:競馬好きおじさん ID:So1O19V6v

ビワハヤヒデとナリタブライアンみたいな感じの片親とかじゃないんだ

 

1059:競馬好きおじさん ID:ES45axnlb

そそ、父シンボリルドルフ母トウカイナチュラルだぞ。

 

1060:競馬好きおじさん ID:sc4yaH8j6

おお、全く同じ親で両方とも優秀とかすげぇ。どんな確率だよ。

 

1061:競馬好きおじさん ID:LCCT23oTX

しらんけど天文学的確率じゃね()

 

1062:競馬好きおじさん ID:vSdfsdliW

テイオーとレイナの間でシンボリルドルフ産馬の兄弟はいないん?

 

1063:競馬好きおじさん ID:TJTHEOZFR

確かスルーザドラゴンとの産馬がおるけど新馬戦か未勝利戦勝ってからは勝ち星なかったはず。

 

1064:競馬好きおじさん ID:rP4eUAIlu

なるほど

 

1065:競馬好きおじさん ID:ATz+DkduV

兄弟なぁ、ビワハヤヒデとナリタブライアンで有馬記念でついに兄弟対決見れるのかと思ってワクワクしたんやけどなぁ。

 

1066:競馬好きおじさん ID:39GZJGV4Q

まぁ屈腱炎は仕方ない、それにビワハヤヒデも競走馬としての歳もあったし種馬としての仕事もあるからね。

 

1067:競馬好きおじさん ID:mrsN8RGnY

BNWの中のウイニングチケットも今年で屈腱炎で引退したしあとはナリタタイシンだけか。

 

1068:競馬好きおじさん ID:eEZTxfSoc

そのタイシンもなんなら屈腱炎で今治療中やしな。

 

1069:競馬好きおじさん ID:NXEh80GNg

寂しくなるなぁ。

 

1070:競馬好きおじさん ID:neIV8CaAk

時代の流れってやつよ、仕方ない。

 

1071:競馬好きおじさん ID:XOBSCUZ+o

せやね

 

1072:競馬好きおじさん ID:j1h+qceEH

兄弟対決と言えばトウカイテイオーとトウカイレイナの兄妹対決も見たかったかも。

 

1073:競馬好きおじさん ID:Qde7RRcFt

それこそ無理があるよテイオーの年齢的に()

 

1074:競馬好きおじさん ID:a1ZTLMn83

シッテタ

 

1075:競馬好きおじさん ID:PMK1aV7ds

あの記事で我慢やな、なんならあれすら奇跡だし。

 

1076:競馬好きおじさん ID:6C9cGy4Lg

だねあの号友達から見せてもらったけどうらやましいわ。

 

1077:競馬好きおじさん ID:psOrz0Di3

>>1076

持ってないやつおる???

 

1078:競馬好きおじさん ID:S+8TEGlgC

>>1077

〇す

 

1079:競馬好きおじさん ID:GVlE4NPhB

殺意マシマシで草

まぁ気持ちはわかるけどね。店長となじみで取り置きしてもらってて手に入れたけど店長曰くただでさえ品薄だったのに阪神3歳牝馬ステークスでレイナが一着とってからもういつまた入荷できるかわからんらしい。増版は一応予定されてるけど。

 

1080:競馬好きおじさん ID:KvbFB36Og

絶対手に入れてやるからな!

 

1081:競馬好きおじさん ID:kB3+6scnV

そいえば今年のクラシックレースはフジキセキとトウカイレイナ以外にどの馬が出てきそうなん?

 

1082:競馬好きおじさん ID:Z0wWCXNz2

どうだろ、牡ならタヤスツヨシとかかな?

 

1083:競馬好きおじさん ID:mCAFGmWVz

牝はヤマニンパラダイスは海外馬やから出れんしなんとも言えん。

 

1084:競馬好きおじさん ID:JfSnrBzsC

まぁ言うて1月にも新馬戦と未勝利戦はあるしじっくり見ましょうや。

 

1085:競馬好きおじさん ID:rw5hZVyOb

そうだね。

 

1086:競馬好きおじさん ID:LSJJ8Y7b/

よくよく思ったらレイナが牝馬で良かったかもしれんな。

 

1087:競馬好きおじさん ID:D+vxjI5VK

と言うと?

 

1088:競馬好きおじさん ID:dv4qNVnKk

いやトウカイレイナ牡やったらフジキセキと潰し合いになってたかもなって。

 

1089:競馬好きおじさん ID:fLL+xsUhy

言うてレイナは一応クラシック狙える立場にあるからまだなんとも言えんぞ。

 

1090:競馬好きおじさん ID:VQ0/a7Yjc

あるのか?

 

1091:競馬好きおじさん ID:47db5oB0B

フジキセキは確か次どのレース目指すかが確かコメントされてたけどトウカイレイナまだ特に言われてなかったよね。

 

1092:競馬好きおじさん ID:8/j69OwRk

そうだね、記者さんが質問してたけどまだ決めてないって話してたし。

 

1093:競馬好きおじさん ID:NLXcgQSBq

フジキセキどのレース出るって?

 

1094:競馬好きおじさん ID:svMrBArGE

>>1093

弥生賞出るってさ

 

1095:競馬好きおじさん ID:wd9eBIOx3

まぁフジキセキはそのままクラシックレース確定やな。レイナは定石ならチューリップ賞だが。

 

1096:競馬好きおじさん ID:tNrfZF4Gu

頼むよぉ、今度こそ皇帝の子供で三冠馬見させてくれよぉ・・・

 

1097:競馬好きおじさん ID:xjCEU/Vhz

いうて三冠馬なら牝馬三冠狙えばいいんじゃないの。

 

1098:競馬好きおじさん ID:/NKxBbH9R

>>1097

多分1096の人親子クラシック三冠なんじゃない?見たいの

 

1099:競馬好きおじさん ID:iA/s+uuZc

>>1099

理解。

まぁ末本調教師も多分今めっちゃ悩んでるんじゃね。

1番責任感じてそうだし。

 

1100:競馬好きおじさん ID:afsnRzsAS

専門家が色々といってたが後からはなんとでも言えるからなぁ。

何が正解かなんてわからんから手探りで行くしかないし。

 

1101:競馬好きおじさん ID:jaXI9iBi5

でも今回の場合レイナの場合はちょっと言い方悪いかもだけどテイオーっていう前例があるからワンチャン何とかなるんじゃない?

 

1102:競馬好きおじさん ID:KYA0O9t5z

まぁどんな決定になっても楽しみにしてるわ、クラシックレースに挑むなら結果どうであれそういう前例が出来ることは悪いことじゃないしね。

 

1103:競馬好きおじさん ID:VQMzSzEeA

牝馬がクラシックレースとった前例ってあるの?

 

1104:競馬好きおじさん ID:CqB+i43pI

あるけど1番新しくて1948年の皐月賞かなぁ・・・

出たレースならちらほらとあるけど。

 

1105:競馬好きおじさん ID:boLGcd5DT

もう50年近くも出てないのか・・・

 

1106:競馬好きおじさん ID:gaEq4Ez7g

ちな1937年のダービーでヒサトモっていう牝馬がダービー取ってるんだけどレイナとテイオーはその血縁に当たります。

 

1107:競馬好きおじさん ID:sr3EMRRiI

まじかよ、母馬の方もいい血縁なのね。

 

1108:競馬好きおじさん ID:L/IF9O5Cj

衷村オーナー、ダービー狙ってくれとか言いだしそう。

 

1109:競馬好きおじさん ID:BEMDCblLe

めっちゃ楽しみ。

 

 

 

 

 

 

 

 




次から遂に1995年に突入します。

多分何人かが何話か前に末本さんの話によると中距離OPだすって書いてない?って思う方もいると思いますがちょっと色々とあり変更したので気にしないでいただくとうれしいです。

次はJRA賞の受賞式とかやってみたいなぁって思ってネットの情報から書いてみましたが没になったで考え中です(ネタ考え中)

ではまたー




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第15話

こんにちは~

休み中に東京競馬場言ってきてオグリキャップ展に行ってきました。

そこで出てた名前が結構ウマ娘で見覚えあるやつで興奮気味に見てましたw

スターターの体験もしてゲートの狭さと音の大きさにただただびっくりして改めて馬って賢いんだなって思いました。

今度はG1レース見てみたいですね(直近だと秋天かな?)

オグリキャップ展10月2日?で終わりらしいのでぜひ行ってみてください!

それでは本編どうぞ~








時間は早いものでついに1995年になりました。

 

去年はクラシックレースはナリタブライアンが三冠を取ってそのままの勢いで有馬記念もとったそうです。

 

有馬記念、一昨年はお兄さんがとって一躍有名になったレースです。

 

有馬記念取る前から人気でしたけどね!

 

でもいいなぁ、自分も有馬記念走りたいなぁ。でも自分まだ長距離走れるか分からないし。

 

そういえば牝馬でもヒシアマゾンが有馬記念で2着になって牝馬も中々に評価されてるようでそれで確かJRAの最優秀4歳牝馬に選ばれたとか。

 

レースも1着か2着しか取ったことないらしくまさに女王って感じですね。

 

JRAと言えばなんとわたくし、JRA賞の最優秀3歳牝馬に選ばれちゃいました!

 

まぁ吾妻さんも言ってたけど自分阪神3歳ステークス取りましたからね。

 

やっぱり嬉しいですね、赤城さんや栗谷さんに恩返しできたかな?

 

いやもっと勝って賞金稼がないとね!

 

今日はフジキセキ君と記者の取材込での併走をするそうです。

 

1月号で今年の期待馬としてフジキセキ君と別々に紹介してもらったのですがその後によく併走してる牡馬にフジキセキ君の名前を上げたらぜひ今度の2月号で使いたいから取らせてとか何とか。

 

あぁ言うのってそんな頻繁にやるものなのかと不思議に思ったけどまぁ私はフジキセキ君といつも通り走るだけだからそんなに気にしないでいいのかな。

 

「レイナ行くぞ、今日はご飯の後にご褒美のリンゴ用意してあるから頑張ろうな」

 

おぉ!リンゴ!流石吾妻さん分かってるね!

 


 

 

今日はポニーちゃんと併走する姿をとるらしい。

 

ポニーちゃんとは去年初めて一緒に併走した時、最初は牝馬にしては速いほうという程度の評価だった。

 

体力は自分よりあるようだったけどスピードでは負けてはいなかったがポニーちゃんが終わり際に騒ぎを起こしかけて別の馬に変わるのだろうと思った。

 

だが僕の予想を反してまた次の週彼女は僕の前に現れた。

 

最初のあれで猛省したのか今回はずっと穏やかでこれが本来のポニーちゃんなんだろうと思った。

 

[フジキセキ君だよね?この前はごめんね?]

 

[いや、僕も大人げなかったよ。体力すごいあるんだね、ポニーちゃんは]

 

[ポニーちゃん?まぁいいか私ここに来るけどよくそこでプールで泳いでたからかな?]

 

プールはあまり好きじゃなくてあまりやらないが行った方がいいのかな?

 

その日も結局自分にはかなわなかったがとてもいい練習になった。

 

併走では同じ厩舎の先輩や別厩舎の同年代の牡馬としたことがあったが牝馬はポニーちゃんが初めてでとても明るく色々と話せるのでポニーちゃんとの併走は自分も段々と楽しみになっていった。

 

そして10月30日、ポニーちゃんはいちょうステークスを僕も出したことが無いタイムで優勝した。

 

僕ももみじステークスでレコード勝利したがそれを上回るタイムだ。

 

初めて会った時よりもポニーちゃんに差をつけられなくなってきたのは自覚していたがちょっと悔しかった。

 

そしてポニーちゃんはその次のレースで見事に重賞を取った。

 

正直僕も厩務員や他の人から未来の三冠馬の才能だとかチヤホヤされてたがポニーちゃんはそれ以上だと肌で感じる。

 

彼女は速さへの貪欲が凄まじくそれでいて最後まで走り抜く根性がある。

 

本人は当たり前みたいに思ってるみたいだがそれは一種の才能だと思う。

 

負けられないと思い僕もその次の週で行われた重賞を勝ち取った。

 

「フジキセキ、今日最後に詰められたけどそれでも通常運転でしたね。最後にちょっと本気出すって言うか。正直冷や汗かきましたよ。」

 

各田さんが言っているのは最後にスキーキャプテンに並びかけられた時のことだ、最後に一気にまくられたが普通に勝てた。

 

冷や汗をかいたのは心外だけど申し訳ないけどあの時はあれ以上本気をだすつもりはなかった。

 

僕の本気の走りはポニーちゃんと同じレースに出た時に間近で見てもらいたいから。

 

ポニーちゃんに勝って僕のカッコいいところ見て欲しいから。

 

子供みたいに思われるかもしれないがそれでも成し遂げたかった。

 

「レイナの事聞きました?菊花賞目指すそうですよ?」

 

「って事はフジキセキと対決するのは菊花賞ですか」

 

「順調ならダービー狙うかもとも言ってましたし今年のクラシックは荒れそうですね」

 

どうやらポニーちゃんは菊花賞を主軸に目指すらしい。

 

菊花賞は確か長距離のレースだ。

 

僕は自慢では無いが恐らくあまり長距離は得意では無い。

 

その点ポニーちゃんは僕より体力があるから正直五分だ。

 

ダービーは中距離なので僕が油断しない限り勝てると思う。

 

そしてポニーちゃんと併走する為にいつものコースに行くとポニーちゃんたちは既にスタンバっていてあとは自分達だけだった。

 

[おはよう、フジキセキ君!今日はよろしくね!]

 

[うん、こっちこそよろしくね]

 

腕章を付けた記者が鼻をつけて挨拶している所をカメラを向けていた。

 

ポニーちゃんはあまり気にしてない様子だしあまり気にしないけどちょっと近くない?

 

僕の気持ちを察してか朝日杯3歳馬ステークスでスキーキャプテンに乗っていた竹騎手が記者さん達にもう少し距離をとるように頼んでくれた。

 

[?]

 

[ポニーちゃんは気にしなくていいよ、始めようか]

 

 

 

 

 

 

 

今日は2人とも見習いの騎手ではなく本番と同じ騎手だった。

 

[今日は竹さんだ!]

 

「レイナ、今日も頼んだぞ」

 

[任されました♪]

 

自分はどっちでもいいのだがポニーちゃんはやはり竹騎手の方が嬉しいらしく、いつもより声が弾んでいた。

 

そして併走を始めると前はポニーちゃんを見ながらでも余裕だったのだが最近はちゃんと走らないと抜かされるぐらいまでにポニーちゃんは速くなった。

 

僕だってちゃんと調教して速くなってるはずなのにポニーちゃんの成長速度は恐ろしい。

 

スパートをかけると流石に差が開け始めポニーちゃんと差が出来て来たがそれでも半馬身ぐらいしか差がつかなかった。

 

[今回も負けたァァァ、フジキセキ君速いなぁ]

 

お互い息が上がり整えるがポニーちゃんの方がやはり息が整うのが早かった。

 

(これは本格的に体力増やすトレーニングしないとな)

 

[・・・菊花賞]

 

[え?]

 

[菊花賞でポニーちゃんを絶対倒すからね、もちろんダービーも譲らない]

 

そういうとポニーちゃんは少し驚いたような表情を見せるが直ぐに真面目な顔になった。

 

[私もフジキセキ君に勝ちたいな、私にだって譲れない理由はあるから]

 

目からは相当な覚悟が受け入れられた。

 

[・・・]

 

[でも勝ちたいって気持ちもあるけど今はもっとフジキセキ君と走りたいな]

 

その後少し笑いながらいつもと雰囲気に戻った。

 

あぁ・・・やっぱりポニーちゃんはポニーちゃんだね。

 

[まだ走れるよ、走るかい?]

 

[お、いいね!私もまだまだ行けるよ!]

 

「お、どうしたフジキセキ。まだ走り足りないのか?」

 

[まだまだ行けるよ](ヒヒィン)

 

「まぁフジキセキと走る時はいつもこうか、もう少しだけだぞ。テキ大丈夫ですか?」

 

「あぁ大丈夫だ。」

 

[やった!フジキセキ君走ろ!]

 

[もちろん!]

 

結局その日もダメだし食らうまでポニーちゃんと走りました。

 


 

今日はフジキセキとの併走する日だ、レイナが菊花賞を目指すというのが正式に決まったのでテキなどはまたレイナの調教予定などを組み直していた。

 

どうやらフジキセキ以外の牡馬とも併走する予定らしい。

 

レイナは別に怖がりでもないがあの事件以降不用意にフジキセキとダンスパートナーという併走相手がいる以上必要ないとの判断だったがやはりいろんな馬と経験させるつもりなのだろう。

 

厩務員がフジキセキを連れてきて2頭はいつも通り鼻をつけて挨拶していた。

 

「トウカイレイナもフジキセキもとても仲がいいですね」

 

「ここ何ヶ月ずっと一緒に併走してますからね、レイナの竹の追い切りもフジキセキがやってくれましたし人間で言う親友じゃないですか?」

 

そう言っていたら記者が少し近づきカメラを構えて取り始めた。

 

(大丈夫か?少し近くないか?)

 

レイナはあまり気にしていない様子だがフジキセキが記者に向いて目を細めて耳を伏せていた。

 

どうやらフジキセキは怒っているようだった。

 

このままだと併走ができない可能性があるので記者に近付いた。

 

「フジキセキ、ちょっと怒ってるみたいなので少し離れた方がいいですよ」

 

「す、すみません」

 

もう少し記者が離れるとフジキセキは元に戻った。

 

(レイナにとってはいい友達なのかもしれないがフジキセキにとっては違うのかもしれないな)

 

そして記者の写真撮影も終わったので併走を始めた。

 

初めて会った時はフジキセキに手も足も出ない感じだったが今は違う。

 

しっかりとフジキセキにペースを挙げられても食らいついて前みたいに差をつけられることは無くなった。

 

むしろレイナの方が若干有利に思えるぐらいだ。

 

(このまま上手く行けばダービーも・・・いや良くないなこれは自分の願望だ、レイナを急かすのも良くない。)

 

スパートをかけると流石にフジキセキが優勢になったがこれぐらいなら問題ない、ここは騎手の腕の見せどころだ。

 

走り終わり息が整うと珍しくフジキセキがまだ走りたいとアピールしてきた。

 

「お、どうしたフジキセキ。まだ走り足りないのか?」

 

[ひひぃん!]

 

角田さんがチラッとこちらに目線を移した。

 

レイナは行けるか聞きたいのだろう。

 

まぁレイナも期待する目で見てくるのだが。

 

いつもこれだダンスパートナーとの併走は言われた通りの距離走ったらそれで満足するのだがフジキセキとの時は必ずもっと走りたいとせがまれる。

 

「まぁフジキセキと走る時はいつもこうか、もう少しだけだぞ。テキ大丈夫ですか?」

 

「あぁ大丈夫だ。」

 

そのままテキからストップがかかるまで併走を行った。

 


 

「レイナー、レイナとフジキセキの次号出たぞー」

 

お?遂に出たんだ。吾妻さん見せて見せてー

 

次号を軽く噛んでアピールする。

 

「分かってるよ、ちゃんと見せてあげるから。」

 

ありがとー、メインはナリタブライアンで去年取った有馬記念やスプリンターズステークスを取ったサクラバクシンオーが紹介されていて次世代のクラシックの候補馬の紹介として乗ってるそうです。

 

お、竹さんも別のページで紹介されてるじゃん!

 

竹さん最多勝利騎手と最高勝率騎手とったのか、おぉここでも私軽く紹介されてる!

 

『かの有名なトウカイテイオーの妹トウカイレイナで最後一瞬ヤマニンパラダイスに追いつかれたが見事に振り切りレコード勝利、彼女がデビューしてからレースでは鞭を使っていないが今後の活躍が非常に楽しみである』だって!

 

「レイナのこともちょっと書かれてますね。」

 

「少しでも紹介されていてうれしい限りだ、一回も誰も目に留まることなく引退してく馬の方が多いのに」

 

喜田口さんの言う通りだよ、本当にうれしいね。

 

「来年の2月号はメインで写してくれるように頑張ろうな」

 

もちろんだよ!

 

「そういえば明日は確かフジキセキ以外の馬と併走するんでしたっけ?」

 

「明日に一歳年上の牡馬と併走する予定だな、同世代も一応考えてるけど相手を選定中らしい」

 

他の牡馬か・・・なんか不安だな。

 

「大丈夫だよレイナ、ちゃんとテキも君と仲良くできそうな子たちを選んでる、心配することはないよ。」

 

ありがとう吾妻さん。

 

「吾妻、結構レイナの表情結構分かるんだな。」

 

「基本的に表情豊かですからね、レイナほど分かりやすい子はいませんよ」

 

そういわれるとなんか複雑だな・・・

 

「基本的に誰に対しても甘えっ子で優しい子です、同じ馬に対しても優しいんでしょう。でもそのせいであっちの育成センターで別の子に襲われてしまったんだと思います」

 

「そうだな、大丈夫だぞ、レイナ。吾妻も言ってたがテキとちゃんと馬が合いそうな子を選んでる。いざというときは俺たちが守るよ、心配するな!」

 

喜田口さん・・・ありがとう!

あと雑誌の続きみたいなー

 

「それよりほらここだろ?見たいの」

 

おぉ待ってました!

 

「ここだな、ほらレイナとフジキセキが写ってるぞ」

 

おぉ、本当だ!

 

・・・・・なんだろ併走してる姿はちゃんと取れてるんだけど

 

「なんか止まってるときのツーショットの写真レイナちゃんと写ってないですね・・・」

 

なんかちょっと遠いし写り悪い・・・楽しみにしてたのに

 

「ツーショットの写真取ろうとした時フジキセキがちょっと怒って記者の人が離れた所で撮ってましたからね」

 

そういえばそうだったね・・・

 

「フジキセキ本来は別にこういうの嫌がったりしないんですけどね、自分たちが触ろうとしても嫌がったりしないし。」

 

「フジキセキの厩務員の人も見てましたけどフジキセキはレイナをあまりとって欲しくなかったんじゃないかって話してましたね」

 

んーどういう事?

 

「牡としていい牝を見知らない他人にみせびらかしたくなかったんじゃないかって」

 

いい牝って・・・私とフジキセキ君まだ2歳だけど・・・

 

「まだ2頭は競走馬だぞ?」

 

「でも馬って牝の方が準備出来たら牡は何時でもOKらしいじゃないですか。」

 

「それはそうだが・・・」

 

子供・・・ね。

 

「よし、これでブラッシング終わりだ。雑誌も読み終えたしこれで寝ような。」

 

えー、もう少し喜多口さんブラッシングしてよー

 

「噛んでもダメだぞ、ほら体を休めることも仕事のうちだ」

 

「これからは色んな馬と併走したりする機会が増えるからな、疲労も増えてくるから今のうちに休んだ方がいいぞ」

 

ちぇー、分かりました。

 

「偉いぞ、レイナ。お休み」

 

「お休み」

 

おやすみなさい、吾妻さん、喜多口さん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・子供かぁ、人間の時は思いもよらなかったな。

 

確かに馬になってから最初は繫殖牝馬になるって話だった。

 

でもどうせサラブレッドに生まれてきたんだからレースに出たい!って思ってたくさん走って食べて体を丈夫にして馬主さんに認めてもらってレースに出してもらえることになって。

 

その時は子供なんてって思ってたけど今はなぁ、色んな人に支えてもらって無事に競走馬になれてやっとG1も取れたから競走馬としては一定の実績は取れえたのかな。

 

となるとやっぱり次にみんなが希望するのはやっぱり次世代を残す事・・・か

 

こっちのお母さんから相手は相性で多少は変わるけど馬主が決めるって言ってたし

 

でもやっぱりまだ走りたいな、竹さんとクラシック走りたいしその後も有馬記念とか他のレースも出たい。

 

それに・・・お兄さんが出て欲しいって言ってたレースに出るまで私はまだ引退できない。

 

でももし引退してそういう機会になったら・・・最初はやっぱりあの馬がいいな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【次の日】

 

今日はついに年上の牡馬と併走するそうです。

 

ちょっと怖いけどそれ以上に楽しみでもあります

 

「レイナ、今日の相手はな攻め馬に関してこの栗東で3本の指に入るって言われてるほど言われてる馬なんだ。実力も折り紙付きだ。」

 

ふむふむ、じゃあ攻め馬する時はこの馬さんになるのかな。

 

「これからいつもより多めに調教するけど頑張ろうな」

 

もちろんだよ。

 

いつもの場所に行くと先に末本さんともう1人知らない人がいました。

 

「レイナ、おはよう。今日も元気か?」

 

おはよう!末本さん!

 

元気だよ!

 

「朝の食事もしっかりと食べてましたし、レイナの体調は大丈夫ですよ。テキ」

 

「ありがとう、吾妻。」

 

「竹さん、この子がトウカイレイナです。」

 

・・・え?竹さん?

 

竹さんまだ来てないよ?

 

「レイナ、竹さんで反応してますね」

 

「それぐらい裕のことが好きなんですね。あいつはいい馬に巡り会ってますな。」

 

裕・・・竹さんの下の名前かな?

 

「この時期の3歳馬の牝とは思えない馬体ですね。触っても?」

 

「どうぞ、レイナは人を怖がらないので」

 

そうすると竹さん?は私の横に来て私の後ろ足の筋肉とかを触り始めました。

 

末本さんに初めて会った時も似たようなところ触られてたけど判断する筋肉は変わらないのかな?

 

ふふ、私が頑張った成果を存分に見なさい!

 

「筋肉も分厚くて柔軟性がある、とてもいいですね。」

 

そうでしょう!そうでしょう!

末本さんそこの筋肉と骨の周りの筋肉回り重点的に鍛えてますからね!

 

「レイナを引き取った時から筋肉は柔軟性があっていい筋肉してましたし、トウカイテイオー同様いい物を親から引き継いでますよ。」

 

「ありがとう、レイナ」

 

いえいえ、どういたしまして!

 

「すいません、遅れました!」

 

あ、竹さんだ!

 

「おはよう、レイナ。今日はよろしくな。」

 

えへへ

 

「裕遅いぞ、何やってたんだ」

 

「ごめん父さん。ほかの人にチューリップ賞出ないかって誘われてて断ってたんだ。」

 

お父さん

 

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

 

お父さん!?

 

竹さんお父さん調教師なんだ!

 

すごいなぁ親子競馬に関係する仕事してるんだ!

 

「チューリップ賞はレイナと出ますってしっかりと言ってきました」

 

竹さん・・・一緒に走ろうね!

 

「あー来た来た」

 

おぉついに対面か、気を引き締めないと。

 

「うちのオースミタイクーンもなかなか強いですよ」

 




まさかの投稿する場所間違えて場所の入れ替えするの忘れてて最初から設定する方はわかるんですが途中からの替え方はわからなかったので出しなおすことにしました()

そうしたら前書きと後書き消えて誤字脱字方向も消えてた(´;ω;`)

自分への愚痴はここまでにしときますw

次からは何話か連続でウマ娘回を出す予定です。

リアル馬の方はこれから多分1話か2話挟んだら連続でレースになるんですがYouTubeで聞きながら書くのはちょっと時間かかりすぎだなって思ってちょっとやり方模索中です()

誤字脱字、感想などお待ちしてます!

それではまた~


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ウマ娘
第1話


お久しぶりです、ウマ娘回です!

ちょっと設定確認しようとしたらAmazonプライムの期限切れててテスト終わったら入り直す予定ですのでちょっとおかしいとこあるかもです。

それではよろしくお願いします


テイオーが皐月賞を取ってから数日後のこと。

 

(さて、予定通りテイオーも皐月賞とれたし。これからはトレーナーの腕の見せどころだな。)

 

沖野トレーナーはチームの部屋に資料を忘れたので戻っていると部屋から話声が聞こえてきた

 

『……ナもトレセン来るんだしボクのいるチーム来なよー、普通に優秀な人だよ?』

 

(?テイオーか?)

 

『もー、またそんなこと言ってる!えっ、オープンキャンパスにも来ない!?前行くって言ってたじゃん…えっとお母さんのライ……よろしい。じゃあまた今度ね』

 

(珍しいなテイオーがこんな口調で話してるなんて)

 

そう言うとテイオーは電話を切ったらしく、鼻歌を歌い始めたので何事も無かったかのように入る。

 

「あれトレーナー先にグラウンドに行くんじゃなかったの?」

 

「えっ?あっ、あぁ。ちょっと忘れ物してな」

 

テイオーがジト目でこちらを見つめてくる。

 

「もしかしてさっきのボクの電話聞いてた?」

 

「うっ」

 

「今度ハチミー奢ってね。」

 

「わ、わかったよ。」

 

幸いスペやテイオーのおかげで懐はこれまでにないほど潤っているので問題は無い。

 

「でさっきの話って誰だったんだ?」

 

「妹だよ」

 

「あれ?テイオーお前妹いたのか」

 

テイオーが嬉しそうに耳を動かしている。

「うん、ボクよりね3つ年下でいるんだ。この前の皐月賞も来てたよ?」

 

「え?そうだったのか?あの時会わなかったが」

 

あの時とは皐月賞の時のことでレースの前にテイオーの両親に掴まり激励を貰っていた。

 

「あー、パパとママがトレーナーに挨拶してた時確か赤城さんと席取りしてたって言ってたから会ってないと思うよ。あっ赤城さんってうちの会社で働いてる人ね。」

 

「そうだったのか…それでオープンキャンパス来るんだったか?」

 

「そうそう、オープンキャンパスで久しぶりに会うんだ〜。ママにリンゴ送って貰っとこうかな。」

 

「電話の話だと行かないって言ってたんじゃないのか?」

 

「大丈夫だよ、ボクの妹はねなんだかんだ言って来てくれるから。」

 

ニッシッシとテイオーは笑っていた。

 

「なんでそんなに妹に拘ってるんだ?」

 

「んー、トレーナーには話してもいいかな〜。ボクね、カイチョーみたいな三冠ウマ娘になりたいってのは変わりないんだけどね。それ以外にもね、夢があるんだ。」

 

「ほぅ、初めて聞いたな。マックイーンたちにも話してないのか?」

 

「うん、これは夢って言うよりかはボクの願望だからみんなに話すような事じゃないかなって。」

 

「おいおい俺はトレーナーだぞ、お前の悩みとか目標があるなら聞かせてくれ、そこをなんとかするのも俺の仕事だからな」

 

ちょっと笑ったテイオーは椅子に座る。

 

「じゃあ話そうかな…もう1つのボクの夢はね。妹と一緒のチームになってウィニングライブを踊ることなんだ」

 

その時、沖野トレーナーはいつものシンボリルドルフに憧れを持つ1人のウマ娘としてのトウカイテイオーではなく、1人の姉としてのトウカイテイオーの姿を見た。

 

 

 

…………………………………………………………

 

ま、まさかリアル馬の次は馬を擬人化したゲームに転生とは…orz

 

私、このゲーム知らないからなんとも言えないんですよねぇ、知ってることは元々牡の馬が右耳に飾りをつけていて牝の馬は左につけていることと、私の知ってる時系列?とは少し異なっていることとか。

 

テイオー姉さんがスピカ?というチームに入ったって話を聞いたのが、スペシャルウィークが弥生賞を取ったって話題になった頃でした。

 

この世界だとトレセンに入って、そこでトレーナー、あっちだと調教師かな?にスカウトされてから新馬戦をやってデビューらしいのですが、姉さんがまだデビューしてない時にスペシャルウィーク、キングヘイロー、セイウンスカイとか、私が引退して直ぐに来た黄金世代のメンツがテレビで走ってました。

 

BNWも2冠達成したミホノブルボンもまだ将来有望だって雑誌では見たけどまだクラシックシリーズに出てないそうです。

 

まぁ私もまだ小5だからその時点でおかしいんだけどね()

 

でもこの世界に来て嬉しいこともいくつかありました、それは私のことを育ててくれた赤城さんや船越さん、それに栗東トレーニングセンターでお世話になったほとんどの人が何かしらの理由で自分の周りにいたことです。

 

赤城さんと栗谷さんは私が引退して繁殖牝馬になるために帰ってからずっとお世話になったけど、ほかの人たちは1年か長くても数年だったからまた再会できてとても嬉しいです。

 

ダイヤちゃんにもまた再会出来ました。リアル馬の時の記憶は無くなってるけどまた仲良くなって今では同じ小学校に通ってます。

 

そして私は今進路に非常に悩んでます……姉さんや母さんからトレセンに行け圧がやばいんです。

 

いつの間にか姉さんのいるトレセンで行われるオープンキャンパスで小5と小6だけが参加出来るちっちゃいレースにエントリーされてたし…

 

別に走りが嫌ってわけじゃないです、むしろ大好きですよ?

 

なんかお父さんがレース好きでわざわざ子供の為にって一般利用可能なレース場の近くに家建ててたおかげで暇な時いつも走ってたし前の教訓を元にプールで泳いだりもしてました。

 

だから体は出来上がってきてます、でも何故か胸囲は運動しても出てきてて小5でリアル馬になる前の私の体よりも発育がいいという…やばい涙出てきた…

 

で話を戻すとトレセンに行ってまたレース出て色んなG1出るのは正直いいんですけど…なんとこの世界、入着したらその後にウィニングライブをしないといけないそうです。

 

要するに踊らないといけません。初めて聞いた時は目が点になりました。

 

この世界ではそれが当たり前でウィニングライブを踊れるウマ娘はとても光栄なことらしいんですけど、やっぱりどうしても違和感が拭えないです、今まで踊るために走ってきた訳では無いので。

 

まぁとりあえず実際のトレセンを見ないことには分かりません。

 

姉さんにも来いよって念を押されましたのでね…

 

1週間後にこの世界では初めてのレースだから実は楽しみでもあるんですよね。

 

ダイヤちゃんにこれから併走手伝ってもらってレースの準備します!

 

何故かすごい嫌そうな顔してるけど拒否権ないからね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オープンスクール当日

 

いつも来てるトレーニング用の服をバックに入れ、そして私服に着替えます。

 

あまりファッションにこだわりがなくてオープンキャンパス行く時もトレーニング用の服でいいかなぁとか母さんに相談したらその次の日一日自分の私服を買うはめになり、へとへとになりました()

 

まぁ楽しかったのでokです!

 

あ、ちなみに服はちょっと大人っぽいのにしました。

 

「じゃあお父さん、お母さん行ってきます。」

 

玄関までお母さんとお父さんが見送りに来てくれました。

 

「大丈夫かいレイナ?赤城か船越が送ってもいいって言ってたが」

 

「あなた、何かとレイナを甘やかすのはやめてください。それに赤城さんと船越さんにもそれぞれの時間がありますから」

 

「とは言ってもだなナチュラル…」

 

また甘やかせたいお父さんと喝を入れるお母さんの軽い口喧嘩が始まりました。

 

とは言っても2人は基本仲良しなので特に気にしてません。

 

「そういえばレイナ、今日模擬レースあるの忘れてないわよね?」

 

「うん、ちゃんとトレーニング用の服も持ったよ。」

 

「ならいいわ、テイオーも楽しみにしてたから頑張ってね?勝ったらテイオーに送っておいたリンゴ食べていいから」

 

「え、ほんと!?」

 

「えぇ、もう届いてるはずだから。」

 

「じゃあ行ってきます!」

 

 

 

 

 

 

 

……………………………………………………………

 

笑顔でレイナを見送り久しぶりにナチュラルと二人になった。

 

「…行っちゃったね。」

 

「えぇ…あの子トレセンに行く気になってくれるかしら…」

 

「それはあの子を信じるしかないよ、それにどんな進路に行っても応援するのが親だろ?」

 

「…でも私はあの子がレースで1着になってるところが見たい」

 

「それは僕だって同じ気持ちだよ、でもこればっかりはあの子自身が決めることだ。僕たちが口を出していいことじゃない」

 

納得しきれないナチュラルの手を握る。

 

「大丈夫だ、テイオーが皐月賞を取った時の顔見ただろ?あんな顔をするウマ娘がレースに憧れを持ってないはずがないよ」

 

「…えぇそうね。ありがとう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえばあなたレイナにレースの優勝賞品教えといてくれた?」

 

「…あっ」

 

「正座」

 

「えっでもナチュラルだっ「正座」…はい」

 

解せぬ…




設定としては2期の1話のオープンスクール?から始まります、オープンキャンパスだった要な気がするので後で書き換えるかもです。

基本アニメを主軸にして行こうと思てます。
どっかで調べたサイトでテイオーは中学2年って設定があったのでこのテイオーは中学2年ってことでよろしくお願いします。

主人公の外見はまだ決めかねてるので次辺りに後書きに載せておきます。

次回もよろしくお願いしますm(_ _)m



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第2話

お久しぶりです、ウマ娘回です!

チャンミ終わりましたねぇ、チャンミやってると思うけどこれ途中から始めた人と最初から因子厳選しまくってる人の差がやべぇなぁってひしひしと感じてます()

サポカも全然ないし早くキタちゃんかファインモーションのサポカきてくれぇ、、、

そういえば今更ですがお気に入りの数が増えてびっくりしましたw

マイペースで進めていきますのでよろしくお願いします。

あ、後書きの方にざっくりと容姿まとめました。

それではどうぞ~


なんやかんやあってトレセン学園の前まで来ました。

 

私の知ってる場所とは違い普通の中高一貫校にトレーニング施設がある感じでした。

 

姉さんは今日、トレセンを案内する係をチームとして受けたらしく丁度会えるかなとか思ってたけどどうやら今チームメイトと一緒にある2人組を案内してるそうです。

 

(1人でブラブラしてようかなぁ)

 

「あっ!あなたもしかしてトウカイレイナちゃん?」

 

「えっ?」

 

姉さん以外に知り合いがいるはずもなくなのに名前を呼ばれたので後ろを振り向くとオレンジ色のとても元気そうなウマ娘がいた。

 

「やっぱりー!テイオーちゃんにから聞いてたけどほんとにテイオーちゃんに似てるね!髪の毛トップポニーテールにしたら後ろから見たらテイオーちゃんが大きくなったって勘違いしちゃうもん!」

 

「えっと…あなたは?」

 

「あ、ごめんね!私だけはしゃいじゃったね。

私はマヤ!マヤノトップガンっていうの!宜しくね!レイナちゃん!」

 

マヤノトップガンちゃんらしい

…………………

………………

……………

…………

………

……

 

マヤノトップガン!?前世のリアル馬で何回も戦ってすっごい手強かったあの!?

いきなり過ぎてちょっと理解追いつかないんですけど!

 

「?どうしたの?」

 

「えっ、あっごめんなさい。すっごくびっくりしちゃって。

姉さんから聞いてると思うけどトウカイレイナって言います。」

 

何とか平常を保った。

 

「うん、宜しくねレイナちゃん!

あ、私もマヤでいいよ!」

 

「よろしくマヤちゃん」

あの子がこんなに可愛らしい元気いっぱいな女の子になるとは…

 

「マヤちゃん私の事探してたみたいだけどどうして?」

 

「そうそう!テイオーちゃんがね

今日色々とねお仕事があって忙しいから代わりにマヤに案内頼まれたんだ〜、報酬はウマッターで一緒にはちみー飲んでるとこ流していいって言う条件でね!」

 

つい何日か前にめっちゃいいねされてたやつやん…お父さんとお母さんもめっちゃ喜んでたし。

 

「レイナちゃんはやってないの?ウマッター?」

 

「私はやってないよ、本名入れてSNSするのあんまり慣れてなくて」

 

「ふーん、そういうウマ娘もいるんだね。でもなら尚更今のうちにやっといた方がいいかもね」

 

「え?」

 

「だってこれからトレセン来るんでしょ?じゃあ有名になるんだから今から慣れとかなきゃ!」

 

当たり前かのように笑顔で言われました、あかんめっちゃ可愛い。

 

「…そうだね。考えてみるよ。ありがとうマヤちゃん」

 

「どういたしまして!」

 

「それじゃあ私について来てね!大体の施設教えるから!」

 

「お願いします、マヤちゃん」

 

「アイコピー!」

 

笑顔で答えるとマヤちゃんもとても嬉しそうにしながらトレセン学園の案内をしてくれた。

 

教室、プール、外のレース場や中にあるトレーニング施設、保健室とかね。

 

保健室…練習のし過ぎで多少怪我したり寝不足になったらここで少し治療すれば直ぐ治るそうな…いくら掛けたのか怖すぎる…

 

「マヤちゃんはトレーナー見つけたの?」

 

「ううん、マヤはまだ見つけてないよ?」

 

「あれ?そうなの?」

 

「うん、トレーナーちゃんにスカウトされるためにはね選抜レースかそのチームがやるレースのテストを受けなきゃ行けないんだ。」

 

「うん、確かリギル?とかは選抜レースと違ってやるんだっけ?」

 

「そうそう!それでスズカ先輩とか会長とかはそれでいい結果を残して入ったんだよ!」

 

「スズカ先輩?サイレンススズカさんのこと?」

 

「そうそう、異次元の逃亡者!サイレンススズカ!マヤもねあんな逃げしてみたいな!」

 

逃げかぁ、逃げはやったことあるけど竹さんたしかあまりやらなかったんだよね。

 

「スピカにいるって姉さんから聞いたんだけど」

 

「あー!マヤも詳しいことは知らないけど最初はリギルに入っててそれからスピカに入ったんだって!」

 

「へぇ、そうだったんだ。天皇賞・秋で骨折してから復帰して凄かったね」

 

「そうそう!それに今はアメリカで沢山勝ってるんだって!」

 

リアル馬の世界では天皇賞・秋で骨折してから安楽死の措置を取られていたはずだがここでは復活してしかもまだ活躍しているらしい。

 

「で、なんでマヤちゃんはトレーナー見つけないの?」

 

マヤちゃんは考え込んでしまった。

 

「うーん…マヤもよく分からないんだよね。レースで勝ちたいって欲はあるけど。なんかね、何かが足りない気がするんだ」

 

本人にはないけど馬としての魂が何かを欲してるのかな?

 

「何か?」

 

「うん、マヤにもよく分からない。」

 

「そっか…マヤちゃんがデビューする時になったら言ってね、応援に行くから。」

 

「アイコピー!じゃあ後は食堂かな?」

 

おぉ、食べ放題と噂の食堂!!

 

「リンゴのおやつとかあるかな?」

 

「リンゴ?人参ハンバーグはあるけどリンゴのおやつはなかったと思う…」

 

(´・ω・`)

 

 

 

 

 

 


 

「・・・・レースで勝ちたいって欲はあるけど。なんかね、何かが足りないん気がするんだ」

 

レイナちゃんになんでまだトレーナーちゃんを見つけないのか聞かれた時に答えたことは間違ってない、選抜レースに何度か出たことはあり実際スカウトされたことはあるけどまだデビューする気はなかった。

何かが足りなかったから、マヤの中の何かが叫んでた気がしたから。

 

でも今日ねそれがはっきりしたのマヤねライバルが欲しかったんだと思う、それが君だよ……

レイナちゃん。

 

会った瞬間にマヤ分かっちゃった。

 

君は絶対ここに来る、テイオーちゃんは心配してたけどマヤには分かるよ、だから心配いらないよね?

 

レイナちゃん?

 


 

食堂もまぁ結構な場所でした、何頼んでも無料でしかもウマ娘用の量だから結構多くそれでいて美味しいそうで太り気味になるウマ娘もいるとかいないとか…

「レイナちゃんお昼まだ?」

 

「まだだよ」

 

「じゃあちょうどいいし食べてかない?」

 

「あっ、私これからレース出る予定だから…」

 

「レースって午後に行われるやつ?」

 

「うん」

 

「あのレース出るんだレイナちゃんとっても運良かったんだね!あれ結構倍率高かったって聞いたよ?」

 

初耳だったんですけど…お母さんにエントリーしといたから出てねって言われただけだったし…と、とりあえず誤魔化しとこう…

 

「うん、だから結構楽しみなんだ。初めてのレースだからね」

 

「初めてなんだ、ゲートとかは大丈夫なの?」

 

「うん、家の近くにね予約制でゲート練習出来る場所があるんだ、そこでたまに同級生と練習してたから」

 

「じゃあマヤが応援してあげる!」

 

マヤちゃん…なんという屈託の無い笑顔なんや…そう言われたらね頑張るしかないよ!

 

「ありがとうマヤちゃん、私も全力で勝つから!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すっごい仲良さそうだね2人とも」

 

後ろから聞き覚えのある懐かしい声がしたので振り返ると少しジト目の姉さんがいた。

 

「あ、テイオーちゃん!もう終わったの?」

 

「うん、マヤありがとう。後はボクがやるから大丈夫だよ」

 

「そっか、分かった。じゃあレイナちゃんレース頑張ってね!」

 

あぁ大天使が行ってしまった…ジト目姉さん怖いよ…

 

「えっと…トウカイテイオーさん?」

 

「久しぶりレイナ、来てくれて嬉しいよ」

 

あかんめっちゃ笑顔やでもこの笑顔知ってるぞ!お母さんがお父さんによくやるやつ!尻尾で分かるぞ!

 

「えっと…何か気分を害したなら理由を教えてくれますでしょうか…」

 

「んー?なんかすっごい楽しそうにしてるなぁって………ボクの妹なのに

 

「え?」

 

「ううん、何でもない!…レイナまた身長伸びた?」

 

ちなみに今156cmです。

 

「うん、少し伸びたよ?」

 

「・・・このやろぉぉ」

 

姉さんにツンツンされてます、周りからすごい暖かい目で見られててちょっと恥ずかしいです・・・

 

「ね、姉さんちょっと流石に人前だから・・・」

 

「ん?あぁごめん。どうだった?トレセンは?」

 

「いい場所だね、みんな楽しそうだし」

 

「でしょ~、ぼくのチームのメンバーかトレーナーにはあった?」

 

「ううん、あってないよ?」

 

「あれ?そうなの?じゃあレースの後で紹介してあげるね!どうせレースの後に会うことになるし」

 

「?どういうこと?」

 

何を言っているのだろうか

 

「あれ?レイナ知らないの?今日のレースの一着になったウマ娘2泊3日で体験でチームに入るらしいよ?

ママがパパ経由でレイナに知らせたとか昨日言ってたけど・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

初耳なんだけどお父さん!!!!!!!

 

「ごめん今聞きました・・・」

 

「え、レイナ何も聞いてないのにレースで勝つつもりだったの?」

 

「い、いや久しぶ・・・じゃなかった初めてのレースだし出ること自体楽しみにはしてたけどそこまで考えてなかった・・・」

 

「荷物やけに少ないなぁとか思ってたけどそういうことだったのか・・・どうしよパパに連絡してみたら?」

 

「そうする」

 

ラインを開いたら既にお父さんから連絡が来てました、なんとお父さんとお母さんこっちに来るそうです。

 

「お父さんとお母さん荷物届けてくれるついでにレース見て帰るって」

 

「じゃあレイナはエントリーして先に準備運動してたら?あと少しでレースに出るウマ娘たちのためにレース場解放されるよ?」

 

「オッケー、じゃあ姉さんあとでね」

 

「あ、レイナ」

 

行こうと思ったらまた姉さんに止められた。

 

「どうしたの?」

 

「脚質は何にするの?」

 

それは教えられませんねぇ!

 

「秘密!」

 

少しいじらしく答えた。

 


 

レイナが食堂の出口からレース場の受付口に走っていった、少し会わない間にまた身長が伸びて少しうらやましかった。

 

「お、テイオーこんなとこにいたのか。」

 

トレーナーがレイナと入れ替わりで入ってきた。

 

「トレーナーなんだもう少し早く来てたらレイナと話せたのに」

 

「あ、あの走ってたウマ娘やっぱりテイオーの妹だったのか道理でいい走りしてると思ったよ」

 

「話したの?」

 

「いや?話してないぞ?急いでるようだったから止めるのも悪いなって思ってな」

 

「へぇ、、トレーナーもしっかりとしてるときあるんだね」

 

「なんだよお前・・・俺のことなんだと思ってるんだ」

 

少しジト目でトレーナーにみられる。

 

「初対面のウマ娘の足を平気で触る変態トレーナー」

 

「・・・後でハチミーを奢ってあげよう今はその話やめようか」

 

「でもレイナにもするんでしょ?「正直めっちゃしたかった」やっぱ変態じゃん」

 

むしろトレーナーは堂々としていた。

 

「しょうがないだろ、将来有望なウマ娘を見てるとつい触りたくなるんだ」

 

「・・・僕の夢話したんだから頼むよ?トレーナー」

 

「おう!まかしとけ!」

 

(不安だなぁ)

 

「そういえばなんで妹さんは急いでたんだ?」

 

「あぁこの後のレース出るんだよ」

 

「あぁあれか、確かタイムと自治体レースの結果とかで決まるやつな。」

 

「あれ?抽選じゃないの?」

 

「表向きはな、まぁ実際はタイムと自治体主催のレース結果とかみていい成績なウマ娘にしたんだと、あっこれオフレコな」

 

こんな場所でそんな情報を言うのもあれだったか気になることがあった。

 

「レイナ自身はレース出てないはずだけど・・・」

 

「じゃあタイムがよかったんじゃないか?それにまぁ決めたのは生徒会メンバーだからまぁいろいろと情報集められたのかもしれんな」

 

「あとでカイチョーに聞いてみる」

 

「それよりも妹さん初めてのレースだろ?今回初めてなだけあって人も集まるし大丈夫なのか?」

 

「レイナは大丈夫だよ、だってボクの妹だもん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




トウカイレイナ

小5時

身長156cm
B78W55H73

靴サイズ
左右ともに22cm

中1時

身長160cm
B85W56H83


容姿
茶髪でテイオーとは逆方向に白い癖っ毛が伸びていて髪はいつも降ろすかアンダーポ二ーテールでまとめている。
左耳にテイオーの色違いの耳飾りをしていて、他はトウカイテイオーと酷似。

ちょっと困っていること
姉のトウカイテイオーにぱっとみの容姿が似ていることからファンに間違えられること(一回髪をバッサリと切ることも考えたが親に全力で止められた)

最近の趣味
リンゴを使ったお菓子作り

好きなこと
走ること

勝負服
テイオーの提案で勝負服はテイオーの勝負服の青い部分をピンクにしてマントは青で留め具を逆にしている。


次もよろしくお願いします!


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第3話

お久しぶりですー、テストとか実習とかチャンミとか色々と合って出せなくてすみませんでした。




更衣室でいつものトレーニング用の服に着替えて受付のところに来ました。

 

既に同年齢ウマ娘がいて軽く走り込みをしているようです。

 

みんな凄いやる気に満ち溢れてるなぁ、中央トレセンで走れること自体光栄な事だしこんなもんなのかな?

 

恐らくだけどここでもし負けてもいい走りをすればスカウトされる可能性もありそうだし。

 

あ、やばい。私も身体暖めないと。

 

受付の所に行くとグレーに近い鹿毛をボブカットにして左耳に黄金のリボンと黄金のチェーンをしたウマ娘が一人一人対応してました。

 

「やぁ、君もレース出走者かな?」

 

「あ、はい!」

 

「ここの自分の名前にチェックマークを入れてくれるかい?」

 

自分の名前にチェックを入れて出すと何か気づいたようで少し驚いていた。

 

「ほう、君があのたわけの妹か」

 

「た、たわけ?」

 

「あぁ、すまない。よく生徒会室に来て会長の仕事の邪魔をするのでな」

 

あぁ、間違いない。姉さんだ・・・

 

「・・・姉がご迷惑をかけてすみません」

 

「いや、君が悪いわけじゃない。気にしないでくれ。あぁ私はエアグルーヴだ」

 

女帝さんだ。

 

「トウカイレイナです、確か生徒会の副会長でしたね」

 

「ほう、よく覚えているな」

 

さっきマヤちゃんから教えてもらいました!

 

「あぁ済まない。あんまり話すと他のウマ娘に不平等だからな、頑張ってくれ」

 

「ありがとうございます」

 

ゼッケンを貰ってレース場に出て大きく深呼吸する。

 

あぁ、あの時いつも走ってたトレーニング場の匂いだぁ、懐かしい・・・

 

貰ったタオルとスポーツドリンクを近くのベンチにおき邪魔にならないように髪を縛る。

 

(よし、これでよし)

 

屈伸、軽い伸脚などして筋肉をほぐしたあと軽く走る。

 

(左回りの1400、短距離とマイルのちょうど中間ぐらいか。今の私たちにはこれぐらいが十分なのかな)

 

「よし!あとは軽く走りますか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、あのすみません!」

 

「ん?」

 

後ろを振り向くと私と同じゼッケンを着たウマ娘がいた。

 

「あの、トウカイテイオーさんですか!?」

 

「あー、すみません。トウカイではあるんですけど、テイオーじゃないですね。」

 

「え?」

 

「トウカイレイナです」

 

ヘアゴムを外していつもの髪型に戻す。

 

「ごめんなさい、似てて紛らわしいですよね」

 

「えっと同じトウカイってことは親族?」

 

「トウカイテイオーは姉です。」

 

それを聞いた周りのウマ娘達が耳をすぐさまこちらに傾け始めました。

 

見えてるからね君たち!

 

「あ、あのトウカイテイオーさんにサイン頼めたりは・・・」

 

あぁまたか。

 

姉さんが皐月賞を取ったあたりから小学校でも似たようなこと頼まれて親しい友達ぐらいだったら良かったんですけど全く違う学年の知らない人とか先生から頼まれ始めて大変だったんですよ()

 

「すみません、そう言うの受け出すと止まらないので全部断ってるんです。さっき姉さんいたので後で捕まえてもらえると幸いです。」

 

「そうですか・・・そうですよね、すみません。」

 

両耳を曲げてしっぽも明らかしょんぼりしちゃいました。

 

「サインぐらい頼んであげればいいじゃん可哀想に」

 

ボソボソと聞こえてきます、ほんとにこれが嫌です()

 

もうこんな所にいられるか!私は自分の家にかえらせてもらう!

 

と思ったけどなんか既にお母さんとお父さん既に来てるんですけど・・・

飴舐めた男の人と話してるし逃げ道はないんですか・・・

 

ないですかソウデスカ。

 

お父さんカメラ回す気でいるし初めての運動会じゃないんだからやめてくれないかなぁ・・・まぁ後で走り方見直しに丁度いいか。

 

[開会式を始めるのでレースに参加するウマ娘は並んでください]

 

遂にこの世界で初めての公式?レースだ!

 


 

遂にレイナの初めてのレースだ!

ワクワクしながらレース場の観戦席に行くと既にパパとママがいた。

 

「パパとママ速いね?ラインで話してたのさっきなのに」

 

「あらテイオー、久しぶりね。

パパがねレイナに伝え忘れたって言ってた時から準備してたのよ。それにテイオーの初めてのレースもビデオ残してあるからレイナの分も撮っとかないと」

 

「レイナならそこまで気にしないと思うけど・・・」

 

「パパが気にするのよ、撮りたかったなぁって何回も言ってたから。」

 

パパを見ると既にビデオが待機してあった。

 

「ちょっとあなた、まだ気が早いんじゃない?」

 

「何言ってるんだよナチュラル!やっとレイナがレース出る気になったんだぞ!これまでの分しっかり撮っとかないと!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、見つけましたわよ、テイオー!!」

 

「あ、マックイーン。」

 

やばい抜けてきたの忘れてた。

 

「あなたって人は何をしてましたの!?」

 

「ごめんごめん、ちゃんと抜けるって話したじゃん」

 

「限度ってものがあります!」

 

「ごめんごめん、今度パフェ奢るからさ。これだけ見たいんだ」

 

パフェで大人しくなるマックイーン、やっぱりちょろい(確信)

 

「・・・まぁいいですわ。それよりも後ろにいる方は?」

 

「あぁ、パパとママだよ。」

 

後ろを振り向くとそこにはいい笑顔のママがいました。

 

「テイオー?」

 

「は、はい!」

 

「あなた自分のやるべきことをしないで仕事抜けてきたの?」

 

ママの覇気に流石のマックイーンとトレーナーもビビってる・・・

 

「え、えっとそのあの・・・」

 

「・・・まぁいいわ。今日は許します。でもちゃんと自分の仕事はちゃんと片付けるのよ?」

 

おぉ・・・レイナのおかげで助かったよ!!レイナありがと!後ではちみー買ってあげるね!!

 

「ごめんなさいね、確かメジロマックイーンさんかしら?」

 

「あ、はい。メジロマックイーンですわ。貴方は・・・」

 

「私はテイオーの母のトウカイナチュラルと言います。菊花賞おめでとうございます。」

 

「あ、ありがとうございますわ。」

 

マックイーンはボクより1年早くデビューして確かクラシックレースは菊花賞しか出なかったんだよね。

それでいて1着だからね、さすがはメジロ家。

 

「これからもテイオーとよろしくお願いしますね、この子よく甘いの食べてたから心配で・・・」

 

「大丈夫ですわ、テイオーは私のライバルですもの。はちみー毎日飲んでるのはあまり納得いってませんけど。」

 

あ、まずい。

 

「はちみー?」

 

「あらご存知ありませんの?テイオーよくトレセン前で販売してるオープンカーではちみーっていう飲み物を買ってるんですわ」

 

それを聞いてママは少し溜息をつきました。

「テイオー、レースで勝ってお金に不自由無いのは分かるけど体には気を付けるのよ?この歳から糖尿病なんて笑えませんからね」

 

あっ、許してくれるんだ意外。

 

「ママ今日凄い寛容だけどなんで?」

 

「そりゃテイオー、やっとレイナがレースに出るんだ。朝から凄い「あなた?」大丈夫ちゃんと撮ってるから!」

 

後ろからおくれてやっとトレーナーもこっちに来た。

 

「あら沖野さんお久しぶりです。確か皐月賞以来でしたね。」

 

「お久しぶりです、ナチュラルさん。ビデオ持ってきてるなんていいご両親ですね。」

 

「可愛い娘のためですからね、それにレイナの初めてのレースでもあるので。やっぱり最初のレースは応援してあげたいなって。ね?貴方?」

 

「あ、あぁ。そうだな。」

 

「あらトレーナーさん、いいですの?あそこにトレーナー専用の席ありますけど」

 

マックイーンが指をさした先は既にカノープスやりギルのトレーナーがレースに出るウマ娘を資料を見ながら定めていた。

 

「ぎりぎりまでここで見る。走り方とかしっかりとみえるしな。」

 

「トレーナーさんは今の走りを見て誰が勝つと思いますの?」

 

「そうだなぁ・・・」

 

トレーナーが準備運動してるウマ娘をよく見始めたようだ。レイナも軽く走ってるけど。

 

「あの一番の子とかかなぁ、あの子はここ何回かのレースで勝ってる。自分の走りをできたらしっかり勝てそうだな」

 

「えー、トレーナーはレイナのことはあまり見てないの?」

 

「落ち着けテイオー、ちゃんと見てるぞ。だが今までレース経験もなくてあの走りだけで判断しろなんて俺なんか素人にはまだ無理だよ。

基本に沿った走りはしてるが」

 

「足を触ってやっと色々と分かりますのに素人ではないんじゃないですの?」

 

「ちょ、ここではやめてくれマックイーン、誰が聞いてるかわからないんだから。」

 

「ならやめようと努力してくださいまし!」

 

「アハハ・・・」

 

そう言っているとトレーナーの携帯が鳴りました。

 

「あ、やべおハナさんに呼ばれたわ行ってくる。」

 

トレーナー、何か思い出したようで急いで行っちゃった。

 

「もうあの変態トレーナー・・・それであの子がテイオーの妹ですの?」

 

「そうだよ~」

 

マックイーンがレイナとボクを交互に見てくる。

 

「な、なにマックイーン」

 

「話には聞いてましたけどここまで似てるなんて・・・」

 

そう言われると嬉しいねぇ。

 

「レイナ普段はいつも下ろしてるんだけどね、いつも走ってる時は髪をまとめてるからボクに間違われることがあるんだって」

 

「まぁそうですの。」

 

「ボクが皐月賞取ってから余計酷くなって髪切ろうとか考えてたんだよ、あんなに髪の毛綺麗なのに勿体ないよ。」

 

「妹さんも色々と苦労してますわね・・・」

 

そう言ってるとレイナがまた間違われてた、いつものように髪留めを外して誤解を解いていた。

 

「まぁ・・・下ろしても結構綺麗ですわね。」

 

「でしょ〜」

 

そう話していたら他の出走予定のウマ娘から少し悪口が聞こえた、しかもウマ娘には聞こえるぐらいの小さい声で。

 

「・・・なんなんですのあの人たちは!仮にもトレセンに「大丈夫だよ、マックイーン」テ、テイオーあなた悔しくありませんの?」

 

「大丈夫だよ、レイナが走りで証明してくれるから。」

 

 


 

 

軽く開会式をするそうで一度練習を取りやめて生徒会長や理事長?が座っている席に来ました。

 

近くにはトレーナーと思わしき人が何人か座っています。

 

多分直前まで飴舐めてた人が姉さんの所属してるチームのトレーナーかな?

 

「生徒会長のシンボリルドルフだ。今日この場にいるトレセンに入学したい未来のG1ウマ娘の諸君に会うことが出来て嬉しく思う。

今回のレース場はここトレセンに通うウマ娘達が普段使っているレース場だ、この私を含め、ミホシンザン、ミスターシービー、マルゼンスキーなど錚々たるウマ娘たちがここで同じチームや同級生のウマ娘と切磋琢磨しお互いを鍛えあった場所だ。君たちに有意義な時間をもたらすと誓おう。それにここは中央でウマ娘を従えている優秀なトレーナーたちが君たちを見ている。この意味は言わずもがな分かるね?君達の本気の走りに期待している、以上だ。」

 

お父さんすごいなぁ

いやこの世界だとお父さんじゃないかシンボリルドルフ会長か。

 

「あぁ、言い忘れていた。本来ならこのレースには賞金はない予定だったんだが秋川理事長からの計らいで多少だが出るようになった。」

 

本当ですか!?

 

賞金でリンゴ買おうかな!

 

「では私はこれで失礼しよう。レース内容は生徒会副会長のエアグルーヴが説明するから心して聞くように」

 

シンボリルドルフ会長が台から降りてみんなが拍手すると次はさっき受付をしていたエアグルーヴさんが台に立ちました。

 

「副会長のエアグルーヴだ、事前にレースの詳細は見ていると思うが説明しておく。

レースは芝、1400m、左回りだ。

おそらく君たちの中には長い方が得意というウマ娘もいるだろうから距離による優越を無くすために自治体主催のレースより長く設定させてもらった。

配られているゼッケンに枠番が書かれた紙を入れているからそれに従ってゲート入りするように。」

 


「さぁやって参りました!

第1回トレセン主催の12歳以下オープンレース!芝、1400m、左回りです!

今回レースは生徒会が主催でシンボリルドルフ会長が一人でも多くのウマ娘にレースのチャンスを上げたいという願いの元計画されました!

これからのG1ウマ娘が個々のメンバーから生まれることを期待して選手紹介をしていきましょう!」

 

「・・・

7枠7番!テルパンダー!

自治体のレースで3回ほど1着経験あるウマ娘です!

続いて8枠8番ホットダンス!

1着の経験はありませんが2着や最近の練習では好タイムを出しているウマ娘です!

そして9枠9番!トウカイレイナ!

なんと自治会などのレース経験はないそうで今回が初めての公式のレースだそうです!完全なダークホースです!」

 

名前が呼ばれたので簡単に周囲に軽く会釈してゲートの中に入る。

 

外枠かぁ・・・さっき姉さんの妹って言ったから後ろに行ったら絶対ブロックさせられそう・・・よし決めた!

 

目をつぶってゲートの音に耳を澄ませる。

 

「各ウマ娘ゲートに入り、スタートしました!」

 

ちょっと無理してでも前に出て自分のペースを作る!

 

「9番トウカイレイナ!ほぼ完璧とも言えるスタートを切りそのまま外枠から先頭を奪い取りました!

その後をおうのはブリッジコンプとツーリングバイク!

他は後方からおう形!トウカイレイナ少し掛かっているかもしれません。一息ついて欲しいところ!

そしてツーリングバイクの一馬身後ろから4番手5番手アクアオーシャン、スカンダが並んでいます!」

 

一応余裕なので大丈夫です!

見る限り坂も緩やかなやつしかないからね。

 

それにマイルは逃げしかやってないからむしろ好都合!

 

「スカンダの後ろはソワソワ、ソワソワは追い込みが得意なウマ娘です。今回もいい位置につけています。」

 

先頭はやっぱり自分のペースで走れるけど空気抵抗がすごいな・・・

 

「さぁ先頭は変わらずトウカイレイナ!はやくも2番手ブリッジコンプと2馬身ほどリードか!

ブリッジコンプの後ろからはツーリングバイクとステンツがマークしてます!

おっと先頭トウカイレイナ第1コーナーに入りました!」

 

左回りのコーナーは姉さんにだって負けるつもりは無いよ!

 

少し体を傾けてなるべく外側に出ないようにしてるけど馬の時とはだいぶ感覚違うなこれ。

 

「トウカイレイナ見事なコーナリングです!2番手ブリッジコンプ左回りはやや苦手か少し外に膨らんでいる!

おっとステンツがブリッジコンプの内側の隙間に入りブリッジコンプと並んだ!」

 

「第1コーナーから第2コーナーへトウカイレイナ快調にとばす!

2番手はステンツがやや下がりブリッジコンプ単独になった!

3番手ステンツ、ツーリングバイクとが横並びにならびなり残りの4人は2馬身以内に収まり前を狙う!」

 

第2コーナー抜けて直ぐ坂道だからだけど歩幅を狭めて走る練習もしてあるから問題ない!

 

「トウカイレイナ第2コーナーを抜けて坂に入りましたがスピードは一向に落ちません!もはや独走状態だ!そして坂を抜けた!残り300m!」

最後は少しずつ歩幅を広げてスピードに乗る!

 

先頭の景色は誰にも譲らない!

 

「ほかのウマ娘もスパートをかけますが先頭との差は縮まる所か少しずつ開いていく!

これがトウカイ家のウマ娘か!?余裕の走りだ!」

 

 

 

「トウカイテイオーと似た素晴らしい末脚でゴール板を超えました!

1着はトウカイレイナ!ジュニア級のウマ娘と遜色ないタイムでゴール!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(いつもレース終わったら1番に竹さんが頭撫でてくれたのにな)

 

少し寂しく感じながら走りきり少しずつスピードを下げて観客用のスペースの方で止まる。

 

「レイナァーー!!!」

 

少しびっくりしながら呼ばれた方向を向くと笑顔で姉さんが手を振ってくれていた。

 

「初勝利おめでとー!!」

 

その周りには良くやったと満足顔の母さんにビデオを回しながら少し泣きそうになってる父さん、そして姉さんと同じチームらしきウマ娘が拍手してくれていた。

 

少し泣きそうになるが堪えて笑顔でピースした。

 

 

 

 

負けて泣いてしまった子がやっと泣き止んで最後に表彰式が始まりました。

 

「賞状

日本ウマ娘トレーニングセンター学園主催1400mレース

第1位

トウカイレイナ殿

大会におけるあなたの輝かしい栄誉をここに讃えます

日本ウマ娘トレーニングセンター学園 生徒会長 シンボリルドルフ」

 

表彰状を受け取るとみんなが拍手で讃えてくれました。

 

「ありがとうございます。シンボリルドルフ会長」

 

「テイオーから話は聞いているよ、君がここに来るのを楽しみにしてる」

 

姉さん何言ったんですかねぇ・・・まぁいいか。

さて優勝賞品豪華になるって話してたし何かなぁ。

 

一度握手をして元居た場所に戻るとまたシンボリルドルフ会長がマイクを取りました。

 

「さて賞金はまた後日に渡させてもらうことにしよう、この場で手渡しするには少し高い金額だからね」

 

理事長さんどれだけ出したんですか()

 

「さて今回勝てなかったウマ娘諸君には今からここにいるトレーナーにご教授を願う時間を設けようと思う。ここにいるトレーナーたちはチームリギル、スピカ、カノープス、シリウスなど中央でチームを組んでいる優秀なトレーナーだ。教えてもらうのはなかなかないだろう。」

 

みんなすごくうれしそうにしてます、中央のトレーナー資格取れる人たちに教えてもらえる機会なんてそうそうないし凄くいい機会なんだろうな。

 

「さてそして優勝者は既に書いてある通り三日間学校の体験入学をしてもらおうと思う、チームも気になっているところがあれば融通を聞かせよう」

 

やっぱり姉さんが言ったとおりだったんだ。これはもう決まってるよね!

 

「さてトウカイレイナ君はどこか気になっているところはあるかな?」

 

「えっと・・・じゃあスピカでよろしくお願いします!」

 

姉さんが満面の笑みをしているのが遠めでも分かった。




次はリアル馬は阪神3歳牝馬ステークスになります、大体話はできてるんで何日以内には出せるようにします!



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第4話

えーこの度コロナになった主です()

いやー外食一緒に行った友達からコロナになったから受けといてくれって言われてまさわっか思ったらこれですよ。

まぁ熱と関節痛がしてたからちょっと心配だなーって思ってたら案の定でしたね。

まぁ自分はワクチン3回受けてたからか初日に熱と関節痛がしてあとは喉がイガイガするのと鼻水ぐらいですみましたがこれでなくなってる方がたくさんいるって考えると怖いですね・・・皆さん体調にはお気を付けください。

えー今回の話でちょっとレイナの産馬についてちょっと語ってます。

後書きにその馬の設定?をざっくり考えたんですけどまぁネタバレになってるから読まない方がいいかも(主人公がいつまで活躍したのかもざっくりわかっちゃうから)

よろしくお願いします。

ではどうぞ!


「・・・1着はトウカイレイナ!ジュニア級のウマ娘と遜色ないタイムでゴール!」

 

(テイオーが推していた子だからそれなりにいい走りはするんだろうなとは思っていたが)

「・・・こりゃとんでもねぇ逸材だな」

 

ストップウォッチで測っていたタイムは信じられない数値を出していた。

 

小5や小6のウマ娘でも大学生の人間の陸上部員より速く走れるがレースとなるとこうもいかない。

 

ペース配分やスパートをどこでかけるかに関してはそれなりの場所で練習していてもそれだけでは埋まらない経験の壁がある。

 

それは本来、こういうレースや自治体のレースに出て少しずつ経験と勘を鍛えていくものだ。

 

(でもあの子はレースの出走経験がない・・・でもあの走りは明らか経験者の走り方だ・・・天才って言葉だけでは説明できない所もあるな。しかもあの子・・・おそらくスパートをかけてない)

 

ウマ娘達のほとんどは無駄な体力の消費を減らすためにスパートをかける前までは歩幅や膝の上げ位置や手の振り方は違うがほとんど同じ型で走る。

 

だがラストスパートでは自分の体で出せる最大速度を出せる走り方はウマ娘個人によって全く異なる。

 

特にテイオーの体の関節の柔らかさを活かした走り方は彼女唯一無二だ、おそらくあれを真似しようとするとテイオーと同じぐらい関節が柔らかくないと無理だろう。

 

そしてあの子はスパートはかけたがそれは基本に沿った型で走れる最大速度だ。

 

つまり彼女にはまだ上がある可能性が高い。

 

「おハナさん、1着取ったあの子。どう思う?」

 

「そうね・・・正直スカウト組が今まで見つけられなかったのが不思議なくらいよ。今すぐ欲しいわね・・・」

 

おハナさんこういうの早いからまずいな・・・

 

「あの子確かトウカイテイオーの実の妹なんでしょ?沖野くん確か面識あったわよね?紹介してよ、確か前の飲み会のツケまだ払ってなかったわよね?チャラにしてあげるから」

 

ここでその話を出すのはずるいっすよ・・・

 

「流石にこればかりはダメ、俺にも譲れないもんがある。それに俺も本人とは面識ないよ」

 

「そうよねぇ、彼女がリギルを選ぶのを祈るしかないか」

 

正直言うと彼女がリギルかスピカどっち選ぶかは分からなかった。

 

普通のウマ娘ならリギルとかを選ぶだろう、かのシンボリルドルフやマルゼンスキー、エアグルーヴなどよく学校の顔として活動しているウマ娘はほとんどリギルだからだ。

 

だが彼女はテイオーの妹なので自分にもチャンスがあると思いたい。

 

泣いてしまった子やトウカイレイナのゲートでビデオ判定を訴える子もいたが生徒会や親御さんが上手くなだめて表彰式が始まった。

 

トウカイテイオー含め彼女の父親や母親は表彰されている彼女を見てとても嬉しそうにしていた。

 

(テイオーの話だと初めての表彰だしな、当たり前か)

 

「さてトウカイレイナ君はどこか気になっているところはあるかな?」

 

生徒会長のシンボリルドルフが彼女に問いた。

 

(頼むぞ・・・)

 

「えっと・・・じゃあスピカでよろしくお願いします!」

 

思わずガッツボーズしたがおハナさんからの視線を感じたので思わずそっぽを向いた。

 

「分かった、じゃあスピカのトレーナーには生徒会から話を通しておこう。短い間だが、ようこそトレセン学園へ」

 

トウカイレイナとシンボリルドルフが握手をするとみんなが拍手で祝った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・おハナさんさっきから肩掴まないでくれる?」

 

「沖野くん、私の言いたいことわかるわよね?」

 

顔が引き攣る。

 

「さて、交渉の時間といこうかしら?」

 


 

スピカのトレーナーさんがOKを出したあと何故かメガネを掛けた綺麗なトレーナーさんに捕まってしまったので姉さんが部室に案内してくれることになりました。

 

「レイナ、ちゃんとテイオーやチームの人の話ちゃんと聞くのよ?」

 

「分かってるよ、母さん。荷物ありがと。」

 

お母さんから荷物も受け取ります。

 

「お父さんもありがとね」

 

「うぅ・・・レイナが勝ってくれぁ・・・」

 

お父さん私が1着とった時は涙ぐんでたんですけど表彰されている私を見て泣いてしまいました。

 

ちょっと恥ずかしいです。

 

「あなた、気持ちは分かるけどずっと泣くのはやめてください。恥ずかしいわ」

 

「ナチュラルだって耳としっぽ隠しきれてないぞ」

 

「・・・」

 

お母さんさっきから耳がぴくぴくしてたけど嬉しかったのか。

 

「レイナ、今回はまたとないいい機会だ。しっかりと自分の目で見て行きたいか決めなさい。」

 

「うん、お父さん」

 

お父さんは私のトレセンに対する気持ちに少し理解を示してくれています。

 

「レイナどこみたい?」

 

「姉さんちょっと押さないでちゃんと行くから!あれ?もう1人ここにいた人は?」

 

「マックイーンは先に行って部屋片付けに戻ったよ?」

 

あの人がメジロマックイーンさんか・・・なんか申し訳ないしなるべくゆっくり行こう。

 


 

やったー!レイナが勝ってくれた!

 

それにスピカ選んでくれた!

 

ちゃんとトレセンの素晴らしさを教えてあげなきゃね!

 

「あれ、そういえば私たちの部室大丈夫でしたわよね?」

 

「え、何が?」

 

「部室片付いてませんわよ? 」

 

あ、そういえば色々と出しっぱなしだった。

 

「私が片付けて来ますわ、あなたはレイナさんを出来るだけゆっくり連れてきてくださいまし」

 

「ありがとう、マックイーン」

 

「パフェの約束忘れないように!」

 

マックイーンが急いで部室の方に行きました。

 

「レイナどこみたい?」

 

「うーん、だいたいマヤちゃんが案内してくれたからなぁ・・・あ、そうだルドルフ会長が先に泊まる予定の寮に荷物を置いておいてくれって言われたから。あれ?もう1人ここにいた人は?」

 

マックイーンのことかな?

 

「マックイーンは先に部室に戻ったよ?」

 

それでレイナは色々と察してくれました。

 

「姉さんは大丈夫なの?」

 

「僕はレイナを案内する役目があるからね!先に荷物置きたいならそれ済ませてから行こう。どこの部屋?」

 

「えっと栗東寮か美浦寮の空き部屋使わせてくれるって言われたから。姉さんは栗東寮だよね?」

 

「そうだよ〜」

 

「だから栗東寮頼んだよ」

 

「じゃあ早く行こ!善は急げって言うしね!」

 

色々と説明しながら栗東寮に行くと寮長のフジキセキさんが待っていてくれた。

 

「フジキセキさん、お待たせー」

 

「おやテイオーも来てくれたのか、感謝するよ」

 

「ほら、レイナもあいさ・・・レイナ?」

 

レイナが何も喋らなくなり振り返ると

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイナはフジキセキを見ながら無言で泣いていた。

 

「・・・あれ?ご、ごめん。涙が・・・」

 

「レイナもしかしてさっき足痛めたの!?」

 

「だ、大丈夫。痛くないから!」

 

「・・・今まで僕にあえて嬉しくて失神したり鼻血を出す人にはあったけどこんな感じで泣かれるポニーちゃんは初めてだな・・・えっと過去に面識あったかい?」

 

「・・・そうだよね覚えてないよね」

 

レイナが小声で何が言った気がするけど聞こえなかった。

 

「え?レイナなんか言った?」

 

「いやなんでもない、初めまして姉さんの妹のトウカイレイナです。よろしくお願いします。フジキセキく・・・じゃなかった先輩。」

 

レイナは少し悲しそうな声で自己紹介した。

 


 

あぁ、トレセンに来たらいつか会えるんだろうなとは思ったけどこんな急に会えるなんて思ってなかったから涙が我慢できなかったよ・・・

 

「レイナもしかしてさっき足痛めたの!?」

 

姉さんが慌てて足を触ろうとするので慌てて涙を拭く。

 

「だ、大丈夫。痛くないから!」

 

「・・・今まで僕にあえて嬉しくて失神したり鼻血を出す人にはあったけどこんな感じで泣かれるポニーちゃんは初めてだな・・・えっと過去に面識あったかい?」

 

あぁ・・・やっぱり覚えてないんだ。

 

私たち現役時代一緒に練習したんだよ?

私たちの間に子供生まれたんだよ?

クラシック三冠は取れなかったけど皐月賞とダービー取ったんだよ?

フジキセキ君の産駒で初めてクラシック取ったって話題になったんだよ?

 

「・・・そうだよね覚えてないよね」

 

「え、レイナなんて言った?」

 

危ない、咄嗟に言っちゃったけど聞かれてないよね?

 

「いやなんでもない、初めまして姉さんの妹のトウカイレイナです。よろしくお願いします。フジキセキく・・・じゃなかった先輩。」

 

「ようこそ、トウカイレイナ君。僕もレイナって呼ばれて貰っていいかな?」

 

「私もそっちの方が嬉しいです」

 

軽く握手をして自己紹介をし合うとフジキセキ君は部屋に案内してくれました。

 

「ここが君の使う部屋だ、一応体験ってことだから一般に生徒が使う机とかベッドとかを用意してある。」

 

「2人分ありますけどどっち使えばいいですか?」

 

「自由に使ってかわまないよ、今回は君一人だからね」

 

「フジキセキさん!片方余ってるならボクここに来てもいいかな?」

 

「レイナ君が構わないなら私は異論ないが、しっかりと授業の課題はするように」

 

「ちゃんとやってありますから大丈夫です!レイナ、どう?」

 

「私は構わないけど、姉さんのルームメイトは大丈夫なの?確かマヤちゃんだよね?」

 

「大丈夫!マヤもわかってくれるよ!」

 

「じゃあ夜に久しぶりに色々と話そう。」

 

「それよりも君たちそろそろ部室に行かなくていいのかい?」

 

確かに結構いい時間になっていた。

 

「あっ、こんな時間かじゃあレイナ、スピカの部室に行こうか!」

 

「うん!じゃあフジキセキ先輩、また後で」

 

「うん、また後で」

 

姉さんに連れられて部屋を出た。

 


 

ポニーちゃんがテイオーと出て少ししてから少し考え事をしていた。

 

(なんだろ、僕自身彼女と面識ないはずなのになんだろう・・・知ってる気がする。)

 

実際ポニーちゃんをまじかで見た時何故かものすごく抱き締めたくなった。

 

本当にやるとお互い初対面なのに気持ち悪いかと思い流石に我慢したが相手も同じなのかは分からないが泣いていた。

 

おハナさんにまだ私は身体が出来てないからデビューはダメと言われずっとここ何年かは体作りに徹してきた。

 

ほかの同級生や既にデビューしてる後輩がいて正直焦った。

 

(ポニーちゃんと戦いたい)

 

幸いポニーちゃんがトレセンに来てデビューするまで少なくとも2年はある。

 

「・・・ゆっくりと体作りに徹しようかな」

 

今になっておハナさんの言うことをちゃんと聞いててよかったと心から感じた。

 


 

スピカの部室の前に来ました。

 

「じゃあレイナどうぞ」

 

「う、うん」

 

ビクビクしながらドアノブを開けて中に入ると、中で5人のウマ娘が熱い話し合いをしてました。

 

「やっぱここはゴルシ様特製の焼きそばを・・・」

 

「ゴールドシップそれ前にルドルフ会長に怒られてたでしょ!やる前にちゃんと許可取れって!」

 

「やっぱり人参だっペ!お母ちゃんが人参送ってくれたからこれで人参BBQしましょう!」

 

「スペ先輩それもちょっと許可が必要です・・・それにテイオーの情報だとりんごの方が好きらしいです・・・」

 

「なしてー!」

 

「ここは私メジロ家の料理人を呼んで来るというのはどうでしょう」

 

「マックイーン先輩それはスピカとしての出し物じゃなくなってます・・・」

 

「普通にもう出迎えるでいいんじゃねぇの?」

 

「それだと面白くないからみんなで考えようって話してるのウオッカ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あのー」

 

少し苦笑いしながら話しかけるとみんながヤバって感じの顔をしてこちらを見ました。

 

「おー!お前がテイオーの妹かー、とりあえず座れよー」

 

「あ、ありがとうございます」

 

「敬語なんてしなくてもいいんだぜ~、だって未来のスピカ部員だからな!」

 

まだ決まったわけじゃないんだけど・・・

 

姉さんはいつも間にか向こう側にいたので芦毛のロングのウマ娘に従って指定された椅子に座った。

 

「とりあえず自己紹介と行こうぜ、ゴールドシップ様だ!よろしくな!」

 

「あ、トウカイレイナです。よろしくお願いします」

 

 

軽い自己紹介をした。まずは姉さん、

そしてやや赤みがかった栗毛でツインテールと八重歯が特徴のダイワスカーレットさん、濃い色の鹿毛で一部にメッシュが入る前髪のウオッカさん、黒鹿毛で前髪にメッシュが入る右耳に紫色のリボンをつけてるスペシャルウィークさん、そして紫がかった芦毛のロングヘアーで右耳に緑色のリボンをつけているメジロマックイーンさん。

 

メジロマックイーンさんと姉さん以外は私の後に活躍したって赤城さんから聞いた競走馬だ・・・姉さんといい、メジロマックイーンといい、なかなか良いメンツ揃えてる。

 

「走り見てましたよ、レイナさん。素晴らしい走りでしたわ」

 

「あ、ありがとうございます。メジロマックイーンさん」

 

「マックイーンでいいですわ」

 

「はい、マックイーンさん。」

 

すごいお嬢様みたいな雰囲気出てるなぁ、いや実際そうなんだけど。

 

「私の事はスカーレットでいいわよ!敬語も要らないわ!」

 

「俺もウオッカでいいぜ!スカーレット同様敬語はなしな!」

 

笑顔でグイッと来て一瞬びっくりした。

 

「それより見たわよ!さっきのレース!後ろに2バ身以上つけてたじゃない!」

 

「あ、ありがとう。楽しくてつい張り切っちゃって」

 

少し照れ隠ししながら笑うとマックイーンさんが自分とスカーレットさんの間に入りました。

 

「ちょっとスカーレットさん!私が話そうとしてたんですから間に入らないでくださいまし。」

 

「ご、ごめんなさい。マックイーン先輩」

 

「お前いつも言われてるぞ、スカーレット」

 

「そういうウオッカだって割り込んでたじゃない!」

 

グギギと頭をぶつけあって睨み合いしてました。

 

(仲良さそうだなぁ)

 

その瞬間後ろからドアが開いた音が聞こえた。

 

「すまん遅れた!」

 

後ろを振り返ると今度は話に聞いていたスピカのトレーナーさんが飴を舐めながら入ってきた。

 

「お、来てる来てる!初めましてだな!」

 

「!?」

 

いきなり正面に来て肩を掴まれたのでびっくりして耳をピンと立てた。

 

「なぁ!君!」

 

「は、はい?」

 

「足触らせて貰ってもいいか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・はい?」

 

あまりの予想外のセリフに思わず声が裏返った。

 

そして思わずスマホを取りだした。

 

「あー、待て待て!そんないやらしいことじゃないから!」

 

「トレーナーさん・・・貴方って人は!」

 

「いでででで!」

 

マックイーンさんがトレーナーの背後から両足を内側から引っ掛け、両手をチキンウイングで絞り上げました。

 

ポカンとしてると姉さんにスマホを取られました。

 

「あっ」

 

「大丈夫だよ、レイナ。レイナが思ってるような人じゃないから。第一印象は最悪だけどね」

 

「そうですよ!私なんか北海道から来た初日に一般人がいる前で断りもなく足触られましたからね!」

 

それはもう通報案件では・・・

 

「そういう意味では成長してるよ!」

 

別の方向に成長してない?姉さん

 

「ですよねテイオーさん!あ、私のこともスペとか略していいですよ」

 

「あ、私もレイナでいいですよ、よろしくお願いします。スペ先輩、ジャパンカップ見てました。凄かったです。」

 

「え、見てくれてたんですか?はずかしーなー」

 

スペ先輩が恥ずかしがってるとようやくマックイーンさんから開放されたトレーナーさんがこちらに来ました。

 

「いててて、酷い目にあったよ・・・」

 

「ほら、トレーナーさん!ちゃんと足を触りたい理由を言ってくださいまし!」

 

「えっと・・・あれ君が走ってるのを間近で見た。とてもいい走りだった。タイムも申し分無し、行こうと思えばすぐにでもメイクデビューできるぐらいには仕上がってる」

 

「ありがとうございます」

 

単純に今までの努力が褒められたみたいで嬉しいです。

 

「でもだからこそ不安なんだ」

 

「?」

 

「今まで君みたいに小学生の時から素晴らしい走りをしてるウマ娘を見てきたけど大体の子はトレセンに入って少しした後か、入る直前あたりに故障したりしてほとんど活躍することなく終わったりすることが結構あるんだ」

 

「んー・・・なしてですか?トレーナーさん」

 

スぺ先輩が聞きました、まぁ大体予想はつくけど。

 

「それはだなスぺ、ウマ娘は人間と違って確かに足は頑丈だしスピードも出る、でもそれでもキャパオーバーがあるんだ」

 

「ほうほう」

 

「それで大体小学校の時にいいタイムを出している子は自分の足の負荷を考えずに走り続けて故障するんだ」

 

「なるほど!じゃあトレーナーさんはレイナの足が限界を迎えていないか確認したいんですね!」

 

「そういうこと、実際フジキセキもおハナさんがそれを対策しててまだメイクデビューしてないしな。」

 

ここの世界で怖いのがそれなんですよね、練習をするのはいいけどやっぱりやりすぎは良くないし、それに走ることも大切だけどそれよりも大切なのはまず本気で走っても大丈夫な体作りをすることです。

 

リアルの馬の時代は末本さんや喜多口さんたちが私の状況を見てトレーニング内容を組んで怪我をしないように最善を尽くしてくれてたんですけどこの世界はそういうのが無いから自分でしっかりと自制しないといけないんですよ。

 

シンボリルドルフさんなどのお金持ちのウマ娘の一家はそういうのを見越して専属のトレーナーがいて小さい頃はその人から指導を受けてたって聞きますしうちも姉さんと自分は会社の人にそういう経験をした人がいたからお父さんが特別手当を出して軽く指導を受けました。

 

でも普通の家に生まれたウマ娘は親がそういう仕事についてるか意識が高い人じゃない限り普通に育てます。

 

そういう人を雇うのってお金かかりますからね()

 

「そういうことならレイナは大丈夫だと思うよ?僕もレイナも一応赤城さんから指導貰ってたし」

 

「そうなのか?テイオー」

 

「それにレイナ一回本気で走った時足痛めたからそれ以来基本の形である程度走って基本は体作りしてるよ。そうだよね?レイナ?」

 

「そうだね」

 

そうなんですよね、一回運動会の色別対抗リレーでうちの色のが負けそうだったから結構な距離走ったら足痛めてお母さんにしばらく走らせてもらえなかったんですよ、その後赤城さんの指導がつくことになって今に至ります。

 

そういう意味ではここでも前世とほとんど同じことしてるなぁ

 

「そ、そうなのか。じゃあ別に大丈夫か」

 

ちょっとうずうずしてる・・・そんなに触りたいのか

 

「あ、でもレイナ自分の脚質わかってないよね?」

 

「え?まぁそうだけど・・・」

 

実際はわかってるけど知らないことにしないとおかしいから話を合わせとく。

 

「じゃあ触ってもらおうよ!トレーナーそういうのも筋肉の付き方とかで大体わかるんだよ?それにスピカに入ったメンバーはほとんど足触られてるからね!」

 

なんだそれは、そんな伝統みたいなのおかしいよ!

 

でも足触っただけで脚質分かるのはちょっとおもしろそうだな

 

「まぁ、じゃあ触ります?一回走った後だからちょっと匂いはかがないでくださいね?」

 

その瞬間トレーナーさんはパぁっと表情が明るくなりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっぱり通報した方がいいのでは?




トウカイキセキ(牡)

父 フジキセキ
母 トウカイレイナ

生誕 1999年5月
生涯成績 13戦11勝
主な勝ち鞍
2002年弥生賞、2002年皐月賞、2002年東京優駿(タニノギムレットと同着)
2003年産経大阪杯、2003年安田記念、2003年宝塚記念、2003年天皇賞秋、2003年ジャパンカップ


各キャラアニメでの話し方を一応真似ているつもりですが間違っていたらすみません。

次もウマ娘回を進めるつもりです、この始めた体験合宿編?が終わるまでもしかしたらやるかもしれないです。(比較的短時間で書けるため)

なんか自分で読んでて場面切り変わりすぎてて読みにくい気がするなぁ、次回から修正します。

誤字脱字、感想などお待ちしてます!

それではまた~


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