好き勝手にONE PIECEで過ごします。 (ガイドライン)
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というか主にオリジナル技について。(ハジメ、ロビン、ルフィ)2021.12.31までの分



ここでは、これまでの各キャラのオリジナル技を書きます。
まあ性格の違いもあるのでちょっとは書きますがそれでも主に技かな。なんかどんどん書きすぎて自分でも分からなくなりそうなのでちょっとずつここに書き足していきます。

忘れている技があったらこのページか登場したページで感想を書いて教えて下さい!!お願いします!!

僕も迷ったときはここを読む!!
皆さんにも僕にも優しい場所です(笑)





●一応主人公、ハジメ。

「間違ってはいませんけど、最近活躍してませんよ」

 

前世の記憶はなく、あるのは"ONE PIECE"だけ。

そんななかでハジメはONE PIECEを自分なりに良くしようと模索、暗躍することにした。

 

しかしロビンを助けたところから何かが変わりだし、ロビンのお兄ちゃんとなり、青雉の甥っ子となり、海軍大将"絶黒"と呼ばれて、七武海のまとめ役に抜擢され、白ひげやネプチューンなど大物と交流を持ち、師匠と呼べる人はレイリーとミホークというまだまだ設定盛り沢山な主人公です。

 

「あれ??こんなにやってましたか……??」

 

○技

特に技名もなく基本的に"一時停止"を使い触れた相手を止めたり、触れてくる攻撃を止めたりしている。攻撃された時に止めた攻撃を再利用して解除というカウンターで相手に喰らわしている。

 

ミホークの師弟があるようにそれなりに剣技も強い。

しかし本人はあまり使わない。水を剣の形にしてその場で剣を作るくらいにそこまで剣に執着がない。

 

 

唯一技として使ったのが「世界停止・小(ストップ・ミニ)

 

周り一帯を僅かの時間だが()()()()()()

水も火も空気も、海賊も海兵もなにもかも、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

全てを止めなくても限定的に人物だけなども出来る。

 

本人は話さないがロビンからは「覚醒しているんじゃない」かと思われている。

 

 

 

 

●世界最強の妹。ニコ·ロビン。

「間違ってはないけど、本当の最強はお兄ちゃんよ」

 

オハラでハジメに助けられて心を奪われたロビンはその時点で"お兄ちゃん"無しでは生きられないぐらいになっていた。

ハジメが海軍に入ったので私もと軽い感じで潜入。その時の青雉のメンタルは死んでいた。

 

その時名前を"ニコル"と名乗ることになりハジメの直属の部下となる。青雉以外の大将達や"孫"扱いされているが基本的には表に出さないようにしているようだ。

 

海軍で"八咫烏"や"月兎"を作り完全に海軍を乗っ取るようなことをやったり、"お兄ちゃん"という素晴らしさを教えてこの組織に入れたりなど積極的に海軍をやってる節もある。

 

しかし基本的にお兄ちゃん主義。

(元ストーカー、いや進行形ですかね……)

文句の一つでもいうならあらゆる者でも容赦なく罰する。

それが大将でもセンゴクでも世界政府でも………

 

そして婚約者の地位を手に入れてからは少しはマトモになったとハジメは言っているが周りからしたら変わらない。ついでに分身体から別人格が出てきたためにそっちに"ニコル"を渡したので心置きなくお兄ちゃんに付いていくという幸せライフを満喫している。

 

「あとは結婚式をどこでしようかしら……」

 

 

○技

すでに本編の能力を大幅に超えている。

いくらでも分身体を作り出せ、最近はミニロビンというルフィ達のガイド兼お仕置きする分身体も作り出した。

 

 

◎"万紫万紅(ディミル・フルール)"

 

"ロック"

万単位の人数を一気に動けなくする。それ以下の人数では技名を言う必要もなく呼吸するかのように使える。

 

"樹木壁(ツリー·ウォール)"

巨大な手の壁を作り出し近づけば捕獲されてやられる。そして心も身体も折られてしまう。

 

 

覚醒咲き(エヴェイユ・フルール)

ロビン覚醒によりあらゆる物体が船だろうが街だろうが関係なく"手"と変えられる。

 

"億華神掌(ミリアルデ·フルール)"、"ゴッテスハンド"

名の通り神の手と思わせるほどに巨大な手。それはその手一つで巨人族と同じかそれ以上だと言われている。捕まればその時点で終わる。

 

"鉄槌(アイゼン)ハンマー"

それは巨大な手。握り拳が、まるで神の鉄槌だと言わんばかりのもの。つまりはグーパン。

 

 

●麦わら海賊団船長、モンキー·D·ルフィ(元主人公)

「なぁ、ハジメ。最後なんか書いてあるぞ」

「気にしない気にしない」

「そっか」

 

ガープによる子供虐待を見ていられなかったハジメが代わりにロビンに鍛えてもらうことにした。すると仲間になるはずのロビンから"師匠"に格上げしたために海賊として入ってもらっても師匠と呼んでいる。というか逆らえない。

 

基本的に師匠とハジメの言ったことは絶対。

破ればゴムゴムの実を食べたゴム人間のルフィでも全身骨折なんて簡単にされてしまう。

 

ロビンとの修行のおかげで毒耐性がついたり海楼石の弱いバージョンなら能力も使える。肉を食べれば重症ではない限りは治る。(医者泣かせ)すでに武装色の覇気、見聞色の覇気も使えるがまだまだ及第点とはいかないがこれにより大幅に戦力が上がった。だがロビンとハジメからギア2など禁止されているので基本的攻撃しか使えずにいる。

 

船長なのだがロビンやハジメがいるとその存在感が薄れて船員として見られる可能性があるのが可愛そうである。

 

「えっ。そうなのか??」

「もちろん違うよ。ルフィが船長だ」

「だよな!!!!」

(本当に扱いやすい………)

 

○技

ギア2、ギア3まですでに使える。ただ許可がないと使えない。

海賊として旅立ってもロビンから能力使用禁止と言われしばらく普通のパンチしか使えなかったこともある。

 

しかし一度使えば攻撃力が大幅に上昇。

本編で使っていた技が一段二段と進化しているのもある。

 

武装色の覇気と見聞色の覇気も許可次第である。

(見聞色の覇気は無意識に使ってるが今の所お咎めなし)

 

◎ゴムゴムの"業火隕石(ヘル・メテオ)"

ギア2とギア3を使い、さらに本編の"レッドホーク"の要領で使った技。これに両手で"ツイン·業火隕石(ヘル·メテオ)"

 

◎ゴムゴムの"巨人の圧力(ギガント·プレス)"

ギア3で足を大きくさせて踏み潰す。

 

火炎(レッド)暴風(ストーム)

大きく息を吸い込む胴体を大きく肥大化させ無理矢理その身体を捻りを入れる。そして口を地面に向けて一気に体内の空気を吐き出しながら捻りを解いていく。

 

その一撃一撃が炎を纏わせて複数の腕が広範囲で放つその姿は炎を巻き込む嵐のよう。

 

 

◎"OVER"

ギア2を瞬間的に爆発的に上昇させる。

物凄いスピードとパワーが出る代わりにたった一回の技で空気抵抗により腕の外部と体内に溜まり続ける高熱による火傷が起きる。下手したら炭になる可能性があるのでロビン達から禁止されている。

 

◎レッド・キャノン

ギア・セカンドのまま両腕を後方へ伸ばし交互に前後に何百回も物凄いスピードで空を殴り続ける。それも徐々に外に開いていた腕が自分の元へ戻りながら、スピードがドンドン上がっていき、そして高熱を帯びさせていく。

摩擦熱が今までよりも高熱を帯びてそれを全て一点に集約させ、これまでにない超高熱の"砲弾"を放つ。

 




残りのメンバーも順次書いていきます。お楽しみに!!!


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というか主にオリジナル技について。(ゾロ、くいな)2021.12.31まで。

●海賊狩りの"鬼"ロロノア・ゾロ(くいなに負け越している)

「誰だああぁぁぁ!!!書きやがった奴はッッッ!!!!!」

「ゾロ!!落ち着いてッッ!!!!!」

 

本編と違いくいな生存ルートのため、互いに研鑽し合って強くなっている。しかし手数の多いくいなにゾロが負け越しているが本人はそこまで悔しがっていない。

剣だけに囚われずに一通り格闘や柔術を覚えているがそれでも基本的に剣を使うスタイルであり"剛"の剣を使っている。

 

ミホークとの戦いでは惨敗。

しかしそこでハジメがミホークの弟子と知り修行をつけてくれと懇願した。そこから"呼吸"を知ったりくいなとの合わせ技など一人ではなく二人での剣技も悪くないと感じている。

 

○技

作者もよく分かってないがミホークとの戦いで刀が全て折られてローグタウンで"深紅""3代鬼徹""雪走"の3本を手に入れている。(最初は名の知れない3本だったけどミホークの時には2本になって、くいなに和道一文字を借りていた。どこで一本消えたか謎である)

 

「おい。しっかりしやがれ」

「アハハ……………」

 

一刀流、二刀流、三刀流、そして小太刀と使い分けて剣を扱っているが中に鞘で攻撃していることもあるため、全てが剣だけというわけではない。

 

 

◎"(かつら)()()り"(二刀流)

剣の片手を普通にもう片手を逆手に握り直して胸から足に、その2本の刀が身体の中心にかけて盾ように構えたあと、相手の回転を利用しながらその回転に乗り、前方にある剣を相手の全身に、刀傷をつけたゾロ。切られた二人の体はまるで絡み付く蔦のように、大根の桂剥きのように傷痕が刻まれている。

 

 

◎"()(うん)ニ慈(にじ)"(二刀流·奥義)

左手の刀を逆手に持った状態で、上から下へ、下から上へと同時に、"始まり"と"終わり"のように……

放たれた攻撃は2本の柱が立っているかのように斬撃が残る。異なる2つの柱は"始まり"と"終わり"を意味し、それを喰らったものは生まれてからの時とその終わりまでの時を、走馬灯が一気に頭の中を駆け巡り、そして斬られたことを実感するという。

 

(わし)(づか)()(一刀流·柄)

刀の攻撃ではく柄を使った打撃の三連撃。

 

◎"獅子(しし)(とう)渦羅歯(がらし)"(一刀流·小太刀)

持っている小太刀がまるで獅子の牙のように…

その牙がまさに自分を喰らうべく狙っているかのように…

その刹那に刻まれた相手の胴体に大きな歯形のようなものがつきそして猛スピードで放たれた斬撃は相手を吹き飛ばす。

 

◎"刀狼流(とうろうなが)し・緋那(ひな)(がた)"(三刀流)

猛スピードで突っ込むゾロは、相手の攻撃を"いなし"ながら攻撃を加える刀狼流しを使っている。だけどどういうわけか口で加えている新しい刀"深紅"がやたらと赤々と輝いている。まるで生き血を吸って喜んでいるような………

 

◎"ハ利刃(はりは)慄衝(りづ)け"(一刀流)

刹那の攻撃。中心部から外へと吹き上げる嵐のように四方()()への斬撃だが、なぜか誰もが切られた感覚がない。しかし少しでも動いた者から一瞬にして身体中に斬り口が裂けて血が溢れだす。それに驚き動いてしまいうとさらに斬り口が広がる。

 

◎"獅子(しし)噴迅(ふんじん)"(一刀流·居合)

獅子歌歌とは違い激しい剛の一太刀。

 

◎"弧牙螺刺(こがらし)"(三刀流)

回転をしながら壁を長径1メートルの円状の切り傷を作り出し、そこを何度も何度も削っていき壁をくり抜く。

 

◎"紅々朱(かかあ)電乂(でんか)"(二刀流)

刀2本の刃先を地面に擦りながらまるで電光石火の如く相手との距離を縮める。そのスピードによって地面に当たる刃先が摩擦熱により赤々と熱を持ち、逆手握りにより二刀の振り上げ。

 

◎"帝狩(ていしゅ)冠剝(かんぱく)"(二刀流)

紅々朱電乂から刀の持ち手を戻し両手をくっつけ、2つの刀をまるで一つの刀にするかのように合わせて、相手の脳天へ合わさった二刀が振り下ろされる。

 

◎"火天(かてん)炎卍(えんまん)"(三刀流)

エネルの神の裁きをその身に受けた際に電流を通しやすい刀に熱が帯びた。それは真っ赤に燃え上がり、そしてそれを僅かだが武装色の覇気がフォローに入ったので纏った炎さえもエネルには届く攻撃となった

 

(追加記載)

この上3つ。くいなが名を付けました。

イメージに合うのもあったようだけど、もしかしたらいつか最後の技のようになりたいのかな……(笑)

 

 

●"海賊狩りの姫"くいな

(海軍本部で"月夜姫"かで迷ったという)

「なにそれ!!!??聞いてないんだけどッ!!!!!!」

「ってか、なんだその"姫"推しは……」

 

昔ハジメが階段から転落してその後階段に手すりがつけられたり、そんな転落でも死んでしまうということを改めて知ってから柔術などをゾロと一緒に習っていた。

それがくいなには合ったのだろう。ゾロが"剛"ならくいなは"柔"。

そして相手の動きをよく見ているためか、ゾロの動きをよく見ているのためか修行ではゾロに勝ち越している。

 

ゾロと同じように最強の剣豪になるのが夢であり、女でも、ゾロと隣で立ち続けることを目標としている。

 

しかし近くに居すぎるためかどうもゾロは気づいているのに気づいていないというまぁ鈍感な感じのためにくいなも攻めきれずにいる。

 

「?? なんのことを言ってるんだ??」

「ゾロは気にしなくていいのッッッ!!!!!」

 

○技

一刀流ではあるが腰には小刀を所持している。

そんなに使うことはないが技では使用している。

ゾロの三刀流、くいなの一刀流はそれぞれのやり方があっているために力は均等しているよう。

 

◎"(ホウ)吹突(フヅ)き"(一刀流·斬魔)

まるで複数の手と小刀がくいなの周りの幻覚のように増えていく。しかしそれは幻覚というにはあまりにも立体的でその動きから生まれる音はまるで蜂の羽音のような突き。

 

◎"火蜂(ひばち)針彗(しんすい)"(二刀流)

くいなの背後からは大蜂が狙いを定めているような感じで一気に突きを放つ。

 

◎"渦叉身(かざみ)獲どり"(一刀流)

握った鞘を地面に立て、それを起点に周りながら斬り込む。

とっさの方向転換もこれなら無理なく、回転を利用も出来て攻撃力も上がる。

 

◎"(とん)(てき)"(一刀流)

銃などの遠方の相手に使う。相手は刀に吸い寄せられるように見てしまっている。まるで自分を()み込むかのように…… すると一瞬でくいなは刀の柄を蹴り相手に刀を飛ばす。

刀の柄に細い糸が付いているのでその糸を手繰り寄せてくいなはそこまで飛んでいく。

 

それでも吞擲は刀を少しの間でも手放すことになるので出来るなら使いたくない技でもある。

 

◎"式伐(しり)滅裂(めつれつ)"(一刀流·乱刃)

一度刀を鞘に納めた、駆け出したと同時に刀を抜き相手に斬りかかる。相手が防御を取ろうしていると、いつの間にか刀を振るっていた両手が片手になり、そして空きとなった左手にいつの間にか鞘が握られ、それが相手の脚へ。

そしてくいなは回転しながら体勢を低くして小刀を手に取り相手の腹部に付き立てたりなどして、攻撃に統一性を見せないようにする。

 

和道一文字の刀と鞘、小刀と鞘の合わせ技の為にゾロでも未だに見切れるのは難しい。

 

◎"十ニ(じゅうに)時雨(しぐれ)"(一刀流·刀化)

相手が見えているのはくいなの姿ではなく刀だけ。

その刀は右往左往と動き相手の攻撃全ていなし防ぎきる。

そして通り過ぎた後に振り抜くとそこにはくいなの姿があり自分が斬られていることに気づく。

闘気だけで刀と一体化出来るのはくいなだけ。

 

◎"一刻(いっこく)千愁(せんしゅう)"(一刀流·刀化·居合い)

一瞬、刹那、誰もが認識出来ないその時間、感じ取れない時間。その動きを捉えようとすれば周りの景色は止まったかのように見える。そして気づいたときには斬られている。

 

◎"刺百(しも)(ばしら)ッ(無刀流)

鞘に収められた状態で連続で突く剣技。

"刺突"を一瞬にして百近く付きあげるそれはまるで"霜柱"のように見えることからついた名である。

ゾロが使う"牛針"にも似ているがこちらは懐に入り上へと付きあげる技。相手の体重を利用するために攻撃力が増すという技。

 

◎"円日(えんにち)(一刀流)

ゾロの弧牙螺刺(こがらし)のように一刀に円を描くかのような斬撃。

 

◎"剪体(せんてい)伐殺(ばっさい)"(一刀流)

複数の敵から、刀を向けられた時に一気にその刀を折る事が出来る剣技。今回は電狼から生える刀を全て切り捨て、電狼そのものを一刀両断してみせたくいな。しかしこの技は相手の攻撃を捌くことと敵を斬る工程を同時にするために徹底した倒すイメージ力が必要となる。

 

☆二人合わせ技

◎"伊邪那岐(イザナギ)·伊邪那美(イザナミ)"(居合い)

お互いの抜刀の邪魔にならないようにくいなが左側でゾロが右側に並び立ち、体勢を低く、目の前の標的に全神経を向ける。

 

ゾロとくいなは共に居合い切りを行い全く異なる居合いを"静と動"を放つ

それは激しくも力強い居合いの"動"はゾロ。静かで繊細な居合いの"静"はくいな。

 

異なった居合いだがそれは重なった瞬間に斬られたものは消え去るとんでもない一撃。

 

しかし未だに使いこなせていないために二人とも刀を握った手は麻痺して痙攣を起こしていた。

 

◎"滅獅(めっし)砲紅(ほうこう)"(居合い)

"伊邪那岐(イザナギ)·伊邪那美(イザナミ)"よりも威力を落とした居合い。刹那に抜かれた刀から放たれた2つ斬撃がまるで獅子の牙のように合わさり、その強烈な斬撃の為か、斬撃が合わさったためなのか、その斬撃には"紅い斬撃"と呼べるほどに色が見える。



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プロローグ


マジで間違えて消しちゃったのでまた初めから投稿し直します。バックアップがあるので出来るだけ速く元に戻すので許してね(笑)




「………あっ、あぁ~……」

 

 

よく分からないけどいま僕は、僕がいた世界とは違うところにいる。

何故?と思ったけど僕がいた世界のことが何一つ思い出せない。

覚えていることは漫画「ONE PIECE」のことだけ。

あと自分の名前ぐらいである。

 

 

 

「……時崎 ハジメ……」

 

 

 

まぁ、それ以上は思い出せない。

とにかく周りを見渡してみたら隣に宝箱。

さてさてなにかなーと中身を見てみると、

 

 

 

「手紙と、悪魔の実か……」

 

 

 

悪魔の実は置いておいて手紙から読んでみることに。

 

 

 

 

[これを読んでいるということは無事転生出来たようだ。

私は神、ってまあ信じないかもね♪]

 

 

 

適当ですねー、なんか僕もそんな感じだったような…

 

 

 

[前世の記憶は消させてもらいましたよ。

まぁ、あっても必要ないだろうしね。

その代わりにこの世界『ONE PIECE』の知識を詰め込んでおいたから]

 

 

あぁ~だからね。

なんかアニメを、いや、この『ONE PIECE』の世界が自分の世界で生きてきたような感覚になっていた。

 

 

 

[それとその世界は『ONE PIECE』のパラレルワールドだから好きなようにしてくれていいよ。

というか、もう複数の『ONE PIECE』では面白いほど改変されまくってるしね]

 

 

なるほど。

確かに色んなONE PIECEの小説あるもんなー

みんな自分の理想を叶えるために書いたり、実際に体験してるわけなんだね。

 

で、僕の場合は経験というわけかー

 

 

 

[それとその悪魔の実はオリジナル。

超人系((パラミシア))」トメトメの実

全身一時停止が使える能力だよ]

 

 

 

一時停止が使えるトメトメの実。

なんかすごそーな能力だなー

 

 

[あとは食べてから使ってみてね。

使い方次第では全悪魔の実の頂点、いやこの世界の頂点に立てるかもね]

 

 

 

………マジかー。

でも頂点に立つつもりないもんなー

 

 

 

[君はそんな欲はないのは知ってるし、好きなようにやってくれたらいいよ。

出来るなら麦わら海賊はhappyにしてもらいたいねー]

 

 

 

はーい、分かりましたー!!

 

 

 

[じゃ頑張って!!

P.S.原作から24年前、つまり海賊王が処刑される時代だよ。

あと1ヶ月後に処刑されるからね、見に行ってみたらどうかな?ローグタウンへのログポースを置いておいたからね]

 

 

 

…………………………

 

 

 

 

1ヶ月後。

修行??みたいなことをして船に揺られてローグタウンへ向かっていた。

ある程度能力を使いこなせてきたと思うし、武装色の覇気、見聞色の覇気、覇王色の覇気もそれなりに?使えるようになったと思う。

 

ただ僕の実力がどれだけのものか分からないかなー

強いのか弱いのか分かんない。

 

まぁ、別にすぐにこの世界に介入するわけじゃないし別にいいかーという気持ちでローグタウンに来てみた。

 

 

 

「おぉーここがローグタウンか」

 

 

この世界にきて初めて人を見た、街を見た。

なんか感動するなーと思いながら街を歩いていると街中が海賊王ゴールド・ロジャーの死刑の話ばかりしていた。

 

それもあと一時間らしい、タイミング良かったなー。

 

しかしせっかく来たのに死刑の光景、もとい大海賊時代の瞬間だけってのもな………よし。

 

 

 

 

━━━━━会いに行こう━━━━

 

 

 

 

…………………………

 

 

 

「という訳で会いに来ました」

 

「ガッハハハハハ!!

てめえここがどういうところか分かってきたのか!!?」

 

「はい。

大丈夫ですよ、海軍の人達には「ちょっと止まって」もらっているだけなので」

 

「ほう、能力者か」

 

 

 

目の前には海賊王ゴールド・ロジャー。

両手両足、首に拘束器具がつけられており、そしてあと30分後には処刑されるというのに全然そんな様子を見せない。

 

 

 

「で、ただ会いに来たってわけじゃねえだろう」

 

「それだけでしたけど、理由要りましたか?」

 

「要らねぇよ!!ったく面白いやつだな!!!」

 

 

 

元気一杯だなー!!

 

 

 

「せっかくだ、ちょっとだけ話聞いていけ」

 

「面白い話ですか?」

 

「あぁ面白いぞ!!この世界の冒険の話だからな!!!」

 

 

 

それから色んな話を聞いた。

戦いの話や仲間の話、本編でも出てきた空島や魚人島の話。

さすがにポーネグリフの話やラフテルの話はしてくれなかったけど確かに面白い話ばかりだ!!

 

 

 

「おっと、そろそろ処刑の時間か」

 

「もっと聞きたかったですね」

 

「なんだ?なら助けてくれるか?」

 

「それはちょっと」

 

「助けろよなそこは!!?

ったくてめえも十分面白いやつだな!!!」

 

 

 

また大きな声で笑うゴールド・ロジャー。

そんなことを言っているけど本気で思っていないようだ。

 

 

 

「……死にたいんですか?」

 

「そんなわけはねぇが、まぁ……時代だな…」

 

「……時代……」

 

「あぁ時代だ。

これからの時代、お前はどうする?」

 

 

 

どうする?

それはもう決めていた。

 

 

 

「海賊王になる人の為に戦う」

 

「海賊王だぁ!!?

ここに海賊王がいるってのに、正面きって海賊王だと!!!」

 

 

 

殺気が、それを浴びただけでも死んでしまいそうになるぐらいの殺気が襲いかかる。

でもそんなの関係ない、だって信じてるから。

 

 

 

「はい、きっと貴方よりずっとふさわしい海賊王を僕が導くために」

 

 

 

それが僕がこの世界に来た理由。

もしかしたらこの世界も二次元の小説かもしれない。

それでもいい、僕に僕の意志があるならそれでいい。

その意志が麦わら海賊の皆をhappyにするなら。

 

 

 

「面白いぞ小僧!!

やってみろ、この世界の全てを見てみろ!!!」

「そこに全てを置いてきた!!!!」

「全く、この先が見れないのが残念だよ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうしてこの日、ゴールド・ロジャーは処刑された。

あの有名なセリフを言い放ち処刑された。

 

でも、僕にはそれとは別の言葉を貰った。

 

 

 

「面白いぞ小僧!!

やってみろ、この世界の全てを見てみろ!!!」

「そこに全てを置いてきた!!!!」

「全く、この先が見れないのが残念だ!!!!」

 

 

そしてこれが最後の言葉。

 

 

 

「……おい小僧、名前は?」

 

「ハジメ、時崎 ハジメ」

 

「……ハジメか。

おい、ハジメ。海賊王目指すなら、レイリーに会っていけ」



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レイリー

大海賊時代を迎えてから数日後。

以前と比べ物にならないほど海賊が増加した海軍は目まぐるしく討伐のため海に出ていた。

 

そんな海賊と海軍の戦いの中をくぐり抜け、とある島へたどり着いたハジメ。その島は大木がそこら中に生えておりその大木を生かしてお店や遊園地、周りにふわふわと浮かんでいるシャボン玉を使って荷物を運んだり移動手段だったり。

 

ここはシャボンディ諸島。

シルバーズ・レイリーに会いに来たのだ。

 

 

というより()()()()()

そうハジメはゴールド・ロジャー死刑を見に来ていたレイリーを見つけて()()()()()()()()()()()

 

 

そしてそのレイリーはとある一件のバーへと入っていった。

 

 

 

「ここかぁーぼったくりBAR」

 

 

 

…………………………

 

 

 

「あら、お帰りレイリー」

 

「あぁ、ただいまシャッキー」

 

 

 

カウンター席に少し疲れた様子で座る。

それを見たシャッキーはいつも飲んでいるお酒を出して

 

 

 

「どうだったの…あの人の最後は……」

 

「実に彼らしい最後だった……

……私としては…生きてほしかったが……」

 

 

 

それ以上言葉に出さずに出された酒をチビっと飲んだ。

その酒はいつも旨いが今日は少しだけ違う味がした。

 

 

 

「そうよね…」

 

「……悪いが、今日は貸し切りにしてもらえるか?」

 

「最初からそのつもりよ」

 

 

 

そういってシャッキーはカウンターから店の扉へと歩き、「open」の標識から「close」に変えようと扉を開けると

 

 

 

「こんにちは」

 

「きゃっ!!」

 

 

思わず叫んでしまった。

だってこんな扉の前に人がいるなんて思いもしなかった。

 

 

 

「どうしたシャッキー!?」

 

「ちょっ、ちょっとビックリしただけよ……」

 

「すみません、お話しの邪魔にならないようにと外で待っていたんですけど……」

 

 

 

申し訳なさそうに頭を下げる少年にシャッキーは「別にいいのよ」と謝罪を受け入れる。

レイリーはカウンター席から扉まで来てシャッキーの肩に手を置き大丈夫かと心配をする。

無事も確認したところでレイリーは少年に

 

 

 

「それでなんのようかね?」

 

「ゴールド・ロジャーさんからレイリーさんに会えと言われたのですが、せっかくなのでお話ししたいなーと思いましてここまでレイリーさんの後ろを付いてきました」

 

「なっ、なに!?」

 

 

 

色々と理解出来なかった。

ゴールド・ロジャーのこともそうだがここまで後ろを付いてきたということが。

 

 

「ひとまずロジャーのことはいい。

それより私の後ろに付いてきただと?」

 

「はい」

 

「冗談はやめたまえ。

いくらなんでもそんなわけが……」

 

「えぇーと、ローグタウンから小舟で凧の帯(カームベルト)を横断してからいくつもの島を転々としながらここに帰ってきましたよね。

申し訳ないと思いましたけどレイリーさんの小舟に一緒乗せてもらってましたので……」

 

「な、なにッ!!!?」

 

 

信じられないことをいうハジメに驚きを隠せないレイリー。

確かにここまで来るのにカームベルトを通ってきたが……

 

 

 

「あの小舟に一緒いたというのか……」

 

「確かに二人までなら乗れるけど…気づかないってことあり得るの?」

 

 

 

そう、そこなのだ。

ローグタウンからシャボンディ諸島までいったいどれだけかかるか……

そのあいだ小舟に一緒にいて全く気づかないはずが……

 

 

 

「見聞色ですかね、あれは僕の能力「トメトメの実」には全く効きませんよ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「………………」

 

 

 

言葉に出来なかった。

そう、言われれば思い当たる節がある。

ここまでくる間、小舟の半分を見た記憶がない。

確かに小舟を漕いだり、周りを見るために小舟全体を見ていたはずだが、どうしても自分が乗っていた場所以外の記憶がないのだ。

 

 

 

「し、信じられん……そんなことが……」

 

「あっ、ならいまやってみますね」

 

 

といきなり少年が姿を消した。

あわてて周りを見渡すが見えない、見聞色で探しても見つからない。

 

 

 

「全然見えないわ。レイリーはどうなの?」

 

「……信じられないが私でも少年を見つけられない……」

 

 

その言葉を聞いたのか、次の瞬間にはまた目の前に少年が現れた。

 

 

 

「こうしても未だに信じられないが……どうやら本当のようだね……」

 

「本当ですよ。ちなみに一歩も動いてませんから」

 

「……人生の中でも一番の驚きよ……」

 

 

 

あっけらかんと、無表情で語る少年にもうため息しか出ない。

 

 

 

「……中に入るといい」

 

「いいのレイリー?」

 

「私を敵としているならいつでも殺れたろう。

そうしてないということはそういうことだと思う。

それにロジャーの紹介らしいからな」

 

 

 

…………………………

 

 

 

「………そうか、最後まで笑っていたか……」

 

 

 

二人で話したことを包み隠さず話した。

それを聞いたレイリーとシャッキーは少し涙目になっていたがそれをハジメは見てみないふりをした。

 

 

 

「ありがとうハジメ」

 

「どうしてお礼を?

僕なら助けられたと思わないんですか?

どうして助けなかったと言わないんですか?」

 

「あいつのコトだ。そんな未練がましいことはしたくなかったのだろう」

 

「??」

 

「あいつは隠していたが……恐らく死に繋がる病気を持っていたはずだ……」

 

 

えっ、ええええええええぇぇぇぇぇぇ!!!?

そんなこと本編にはなかったよね!?

やっぱりパラレルワールドだからちょっと話が違うのかな?

 

 

 

「だから処刑を受け入れたわけではない。

……私達を守ったのだ、自分が処刑されることで私達を……」

 

 

それは確かに本編に書かれていた。

だからしがみつかなかったのか、助かるかも知れない状況でもそれを掴まなかった。

 

 

 

「だからハジメが気にすることはない。

あれはロジャーが自分勝手に決めたことだ」

 

「レイリーさんがそれでいいのなら僕は何もいうことはありません」

 

 

そういって出されたお酒を飲む。

ちょっと強い酒のようだけどこの能力の前には酔いさえも効かない。

 

 

 

「だけどビックリしたわ…

まさか悪魔の実、最強種といわれた「トメトメの実」を食べた人がいるなんて……」

 

「ビックリするところなんですか?」

 

「知らなかったのか?

最強種と言われる所以はその実に選ばれなかった者は永遠の地獄に捕らえられるからだときく」

 

 

 

おいッ!!そんなの聞いてないよ!!!!

 

 

 

「恐らくだが能力から察するに永遠に体が止められるというところか……」

 

「動けないまま永遠にね……確かに地獄ね……」

 

 

 

おっそろしい……

神からのプレゼントだから大丈夫かもだけど本当に適合して良かった………

 

 

 

「その能力は周りにはむやみに言わないほうが、使わないほうがいいだろう。間違いなく海軍、海賊から狙われるものだ」

 

「とは言いましても、僕はいつか海に出るんですけど」

 

「それは構わない。

だが、いまは力をつけるべきだろう。

ロジャーもハジメの才能を見抜いて私に託したのだろうな」

 

 

そうなんだ。

まぁ、確かに麦わら海賊に入るならそれなりに力をつけないとなー

 

 

 

「レイリーさん、修行をつけてくれますか?」

 

「あぁ、いいだろう。

覇気に関しては問題なさそうだから基本的な戦闘からハジメ独自の戦闘スタイルを作っていこう」

 

 

 

こうしてレイリーさんとの修行が始まった。

そしてそれが後に「……やり過ぎたかもしれん……」とレイリーさんが後悔するほどの力を身に付けることになるなんて誰も予想できなかった。

 



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オハラ

二年後。

えっ、その二年間は何をしていたのかだって?

とにかく毎日筋トレや実践戦闘の繰り返し。

レイリーさんがいうには実践戦闘はともかく筋トレはヤバいらしい。

普通は傷ついた筋肉が修復して肥大化していくもの。

そしてそれは時間が経てば縮小していくもの。

だけどその縮小が僕にはないようで、能力により一番いい筋肉がついた時点で一時停止して筋トレでどんどん大きくなっていくらしい。

そんなに筋肉大好き!みたいにならないようにしないとなー

 

なので途中から実践戦闘がメインになった。

あっ、覇気に関しては才能なのか能力のお陰かレイリーさんから教わることはほとんどなかったようだ。

 

 

で、ある日のこと。

 

 

 

「あっ、レイリーさん」

 

「なんだいハジメ」

 

「出掛けたいんですけどいいですか?」

 

「………被害は最小限にするんだぞ」

 

 

 

最近僕がどこか出掛けるというと必ず遠い目をする。

あれ、僕何かしたかなー

 

 

 

「……ちなみに、何処に行く気だ……」

 

「オハラです」

 

「君は!!また!!問題を起こす気かあッ!!!!」

 

 

 

そんなつもりはないのだが有無も言わさずに鉄パイプに武装色を纏わせて頭に向かって振り抜いた。

まぁ、一時停止の前では能力者をとらえるはずの武装色さえも意味を持たないらしい。

つまり本当にこの「トメトメの実」は最強種だったようだ。

 

で、意味もなく頭に当たった鉄パイプはただ折れただけになり僕はまったくダメージはなかった。

 

それでもレイリーは殴らずにはいられなかったようだ。

 

 

 

「……はぁ~、行くのを止めろとは言わない。言っても君は聞かないからな」

 

「ですね」

 

「ですね、じゃない!!!」

 

 

温厚だったはずのレイリーは何処に……

まぁ、ハジメと二年も一緒にいれば温厚なレイリーでもキレるのは必然である。

 

 

「……ハジメが無意味なことをするとは思わん。

だが、オハラはいまはダメだ……」

 

「世界の秘密を知るからですか?」

 

「ッ!!!!??

……一体どこまで……」

 

「全然ですよ。

ただオハラが何をしているのか、そしてその敵はどこの誰なのかは知ってます」

 

 

 

世界政府。

名前だけで国民、いや世界を騙している親玉。

僕の認識はそんな感じなので大嫌いである。

 

そして僕の大切な考古学者に消えることのない傷をつけようとしているのだ。見過ごすわけがない。

 

 

 

「……何をするつもりだ」

 

「ある考古学者の少女を救いに。

その結果がオハラを助けることになるかは分かりませんけど」

 

「………こういうと薄情ものかと思われるかもしれないが全てを救おうなど神でもないかぎり無理だ。

そこの線引きはハジメ、君がするしかない。それがその少女の大切な人達だとしてもだ」

 

「分かってますよ。

でも僕は救えるものを救うだけです。

神なんて思ってません、手に届くなら掴むだけですので」

 

 

 

そういって歩きだそうとしたハジメをレイリーが静止させる

 

 

 

「……君は、ハジメは()()()()()()()()()?()

 

「知っているのはこの先、この海で最も自由に生きる人達のことだけです」

 

 

 

 

…………………………

 

 

 

オハラにたどり着いたハジメの目の前ではあり得ない光景があった。

 

 

 

「……ひ、酷すぎる……」

 

 

 

すでにバスターコールが押されて全知の樹は燃えていた。そしてオハラの近くにいたと思われる民間船も燃えて海に沈んでいくところだった。

 

そう後の赤犬がオハラの考古学者を、いや、オハラの人全てを逃さないように一般人に向けて大砲を打ったのだ。

 

この時から行き過ぎた正義を執行している。

それを目の当たりにして平常心になんていられなかったのだが、当初の目的を思い出したハジメはグッと堪えてオハラに上陸した。

 

もちろんここまで小舟と一緒に一時停止をしていたので見つかる問題はなかった。

しかしONE PIECEの海はそれだけで生き残れるわけもなく、大シケや災害など当たり前のようにあり、たどり着くまでに大幅に時間がかかった。

 

出来るならもっと早く来たかった。

二年前から知っていたからすぐにでもオハラに来たかった。

しかし自分が向かったことによる想定外の出来事がオハラの最期を早める可能性があった。

 

なぜならこの二年間の間にレイリーがハチに助けられるという出来事がまだ起きていないのだ。

 

それは僕がレイリーに修行をつけてもらっているから。

 

つまり、自分の行動がどんな風に動くか分からない。

それも二年前に接触するなんて危険すぎた。

だからオハラが終わる直前にと思ったが、まさにいまオハラが終わりを向かえるタイミングで着くなんて……

 

 

 

「間に合って……くれ……」

 

 

 

全速力で全知の樹を目指すハジメ

ここまでくれば少女は、ロビンはサウロに、青雉クザンに助けられているはずだ。

そこに介入すればきっと歴史が、僕の想像よりも大きくずれる可能性がある。

 

なら今僕が救うのは

 

 

 

『燃えてなくなるよりマシだ!!!』

『文献を図書館の外へ!!!』

『一冊でも多くの本を!!!』

『一節でも多くの文章を残せ!!』

『数千年もの先人達の言葉が・・・未来へ届くように!!! 』

 

 

 

遠くからでも聞こえる必死の叫び声。

燃え盛る『全知の樹』の中では、学者達が総動員で樹の中の本を外の湖へと投げ落としていた。

 

もう目の前まで来ている。

なのに全知の樹が音を立てて倒れ始めていた。

 

 

 

「……ま、に、あええええぇ~!!!!」

 

 

 

その樹もとうとう全てが燃えて、倒れた。

全ての本を持ち出すことは叶わなかった。

そして全知の樹の中には考古学者達が、一人の考古学者がやっと会えた娘の事を思っていた。

 

 

 

(ごめんねロビン…私は母としての言葉さえ、あなたに残せなかった……。)

 

 

 

そう聞こえない言葉を残して母、ニコ・オルビアは静かに目を閉じてこの運命を受け入れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後、レイリーの元へハジメは戻ってきた。

しかしその顔は生気を失い、いつ倒れてもおかしくない状態だったという。

 

そしてハジメはいまぼったくりBARで看病を受けていた。

ハジメの額からタオルをとり、新しいタオルを額においたシャッキーはどういう状況だったのかいま聞き終わったところだった。

 

 

 

「つまり…間に合わなかったのね……」

 

「……そうだろうな……

…新聞にもオハラは終わり、生き残りのニコ・ロビンが賞金首になったと載っている」

 

「まだこんなに小さいのに……」

 

「あぁ、それでも世界政府にとっては脅威なのだろう。

そしてそれをハジメは知っていたようだ」

 

「ッ!!?

一体何者なのハジメちゃんって……」

 

 

 

すると話を返事するかのようにハジメの指が僅かに動いた。そして目を開けて意識を取り戻した。

 

 

 

「ここがどこか分かるハジメちゃん?」

 

「はい、分かります」

 

「今日はもう休みなさい。

話は後日にでも聞こう」

 

「いえ、大丈夫です」

 

 

上半身を起こしたハジメ。

少し顔色が良くなってはいるがまだ体調が悪いようだ。

 

 

「………残念だったね。

こういう時人は無力だ、助けたくとも助けられない」

 

「…………」

 

「それでも君が行ったことは無駄じゃない。

彼らもきっとハジメに感謝してるよ」

 

「そうですね。

感謝され過ぎて死ぬかと思いましたから……」

 

「ハジメちゃん、今日はもう寝たほうがいいわ。

気持ちの整理がついてから……」

 

「いえ、ここももう危ないです。

早く移動しないと捕まりますので」

 

 

そういって立ち上がろうとするハジメをレイリーが止める。

 

 

「海軍なら私が追い払おう。

……そうか、君もオハラに関係したと見なされたのか……」

 

「……そんな……」

 

「オハラに関係したといいますか、悪魔に取りつかれたといいますか……」

 

「そうだ、ハジメは知らないかもしれないが「ニコ・ロビン」は生きてるよ。賞金首をかけられたのだかね……」

 

「はい、知ってますよ。

もう悪魔のごとく付きまとってきましたから……」

 

「「………………うん?」」

 

 

 

そこで異変に気づいた二人。

どうもハジメと会話が噛み合わない。

それどころか……

 

 

「ちょっ、ちょっと待つんだ!?」

 

「はい、待ちます」

 

「どうやらハジメと私達の持っている情報に食い違いがあるようだ。

どういうことだ、オハラは滅びたのではないのか?」

 

 

慌てている二人にハジメはいつものペースで、無表情でこう語ったのだ。

 

 

「はい、オハラは滅びました。

でも全知の樹にいた人達は助かりましたよ。

そのあと一時停止で皆さんの存在を消して島から脱出。

流石に船はなかったので海軍の船に人を割り振りましたけど。

で、そのあとにニコ・ロビンの元にお母さんを連れていったら喜んでくれたのは良かったんですけど、なんか妙になつかれまして、何処に行っても「お兄ちゃん、お兄ちゃん」って付いてきて……なんとか皆さんがいる隠れ島に連れていって別れてきたんですけど、もう行動力がすごくて、何処に行っても居場所が手に取るように分かるんじゃないかってぐらいに付いてくるので、何度も何度も振り切ってやっとここまで……

 

でも、あの「悪魔」はまたすぐに来ます。

なのですみませんが僕はしばらく消えます。

それをいいに来たのです、では」

 

 

 

そういって姿を消したハジメ。

残された二人はただただため息しか出なかった……



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━幕間━ ロビンの場合

とある海賊船の一つ。

その一つのキャプテン室にはその海賊船のキャプテンと、ひとりの女の子が話し合っていた。

 

 

「お前のことなら知ってるぞニコ・ロビン」

 

 

そう、そこにいたのはニコ・ロビン。

オハラの唯一の生き残りであり現在は

 

 

 

()()()()()()()()……

雑用でメシぐらい食わせてやらァ」

 

 

目の間のキャプテンと同じお尋ね者。

しかしそのお尋ね者でも金額と危険度が違う。

 

 

「おお……助けてくれ!!!!

海軍本部だ!!!」

船長(キャプテン)!!!」

 

 

血まみれで船内に入ってきたのはキャプテン。

一体何が起きたのかと思いきや海軍本部がこの海賊船に攻めてきたのだ。

 

なぜ()()()()が来たのか?

周りからみたら弱小とはいわないが海軍本部が攻めてくるほどものではない。

 

そんな海賊に海軍本部が攻めてきたというと

 

 

 

「ロビンはどこだ!!

あいつを引き渡せ!!!!」

「畜生!!

あんなやつがいるから……!!」

 

 

そう海軍本部の目的は海賊ではない。

この船に乗っているたった一人の女の子。

 

 

「ロビン!!!!

あの疫病神め~~~~~!!!!!!!」

 

 

 

…………………………

 

 

 

しばらくしたあとその海賊船は海へと沈んだ。

そんな海賊船をただ見ているロビン。

そしてまた生きるために「自分を利用して最低限の生きる術をくれる」ところを探す。

 

まだ子供、そんな子供がたった一人で生きれる訳がない。

だからどんな思惑があっても生きぬくために我慢するしかない。

そしてオハラの意思を、過去の言葉を聞くために。

 

 

 

「デレシ!……デレシシシシ!!」

 

 

だから笑った。

こんな世の中に負けないように。

サウロが言っていた「仲間」に出会うために。

 

 

「……デレシ………デレ……シ……」

 

 

それでも酷な話である。

たった八歳でたった一人で生き抜く。

どんなに隠れ蓑が心地よくてもきっと裏切る。

 

私が追われているのは海軍本部ではない「世界」なのだ。

そんな巨大すぎる敵を目にしたら誰もが我が身を守るために裏切る。

 

 

だから最初から期待しない。

私も裏切るまえに裏切ってやる。

そんな気持ちがいつの間にか息をするように持ち始める………まえに、一つの出会いがあった。

 

 

 

「お一人ですか?」

 

「……だれ??」

 

 

そこにいたのは一人の少年。

印象はとにかく素っ気ない。なにも興味を持ってないと思うほど無表情。

 

 

「貴女を探していました」

 

「………そう……」

 

 

自分を探していた。

つまり私を利用するつもりか、もしくは海軍に引き渡すつもりか……

 

後者なら先手必勝と両手をクロスさせていつでも能力を発動させようと構える。

 

 

 

「私を、海軍に引き渡すんですか?」

 

「しませんよそんなこと。

ちょっと来てほしいところがあるんですけど来てくれませんか?」

 

 

 

即答。

しかしそれでも私をどこかに連れていこうとしているということは、どちらにしても私を利用するということだけは間違いない。

 

なら、今度はこの人を逆に利用して……

 

 

「……はい……」

 

「よかった。ぜひ会わせたい人がいるんで」

 

 

私は絶対に生き残る。

 

 

…………………………

 

 

 

名前も知らない人に連れられて一週間。

最小限の言葉しか交わさず私としては気は楽だけど一体何処に連れていくのだろうか?

 

目的地は分からないけど気のせいか()()()()()()()()()()()()()()()()()ような気がする。

買い物はこの人がしてくれるから必要以上に人と接触しなくてもいいけど、それでもまったく人と会わないわけにはいかない。

フードをかぶったりして顔を隠していても私を見つける人はいる。

 

なのに、この一週間はまったくと言っていいほど……

 

 

「はい、リンゴ」

 

「……………」

 

 

無言でリンゴを受け取りかじる。

始めは出されるものは食べなかった。何を入れられているかと思うと手を出せなかった。

だけどなんとなくこの人はそんなことはしないと思い少しだけ食べ物を食べてからは少しだけこの人は大丈夫かなと思った。

 

それでも信用出来ない。

何処に連れていくのか?誰に会わせるのか?教えてくれない人を完全に信用出来るわけがない。

 

 

「まだ、着かないの?」

 

「あと一つの島を渡ったら着くよ。

ゴメンね、ちょっと人知れないところだから」

 

 

警戒している私にどうしてそうも隠さずに言えるのか?

間違いなく怪しまれるというのに、どうして??

この人がどうして私を、人に会わせたいのか?

「悪魔の子」だと知っているはずなのに一緒にいるのか?

世界政府に追われていることを知らないのか?

 

 

それが気になって私はこの人に付いてきているのかもしれない。

今までの人とは違う何かを知りたいために。

 

 

それからその島まで往き来する船を探した。

しかし見つけても誰もその島へ出港してくれる人はいなかった。

話を聞けばその島は神隠しが有名な島。

島へ上陸してしまえば二度と戻ってこれないと言われているらしい。

だからこの島の子供達は、小さい頃から悪いことをしたらあの島へ送られると言われていたらしい。その言い伝えはずっと前からあり、この島の人達全員が知っていた。

 

 

そんなところに連れていかれるのか……

改めて不安を覚えながらやっとその島の近くまで乗せてくれる人を見つけた私達はその船に乗った。

 

 

その船に乗せてくれた人がいうには少し前にその島で多くの人が神隠しにあったそうだ。

元々人の出入りが少ない島であったけど、その目撃した日大人数の人がその島に向かったと。

そして、二度とその人達は戻ってはこなかった……

 

それ以降忘れられていた神隠しが再び広がったというのを聞き終わった時にはその島の近くに着いていた。

 

 

 

「ありがとうございました」

 

「……悪いことは言わねぇ。

こんな島に入らんほうがええ……」

 

「どうしてもここに行かないといけない理由がありまして」

 

「……気を付けてな……」

 

 

 

……………………………

 

 

と、前置きはここまで。

確かにあの島は神隠しの場所であり、島に入った私達も神隠しにあった。でもそれは周りからしたらそうみえるだけ。

 

そう、この島は()()()の力によってここにいる人達を隠していたのだ。

 

それは()()()が私の大切なものを守ってくれたからこうして………

 

 

もう!!()()()って書くのいやッ!!

お兄ちゃんはお兄ちゃんなんだからお兄ちゃんって書く!!!

 

 

 

 

 

 

~ここから先幼少期ではありますがロビンが完全に壊れます。~

 

 

 

 

~この先あんなロビン見たくないというひとここでやめておいてくださいね~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お兄ちゃん、何処に行くの??」

 

「ろ、ロビン…ちょっと散歩に……」

 

 

 

簡潔にいうと救えた。

なんとか全知の樹が倒れる前に止めることが出来た。

そのあと皆さんに説明して存在を停止させて、海軍が引き払った後に船を作って脱出したのだ。

 

流石に文献や本は海軍が持っていってしまい何も残っていなかったが、それでも皆を誰も住んでいなく立ち入ることのない島へ連れ出した。

 

あと皆が知っている通り。

ロビンを見つけて島へ連れていき、母親であるオルビアに引き合わせた。

 

二人とも顔がぐちゃぐちゃになって水分がなくなるほど泣きあった。今生の別れになるかと二人とも思っていたのだ。感動だって人一倍だろう。

そう、だから僕は異変に気づかなかった。

 

泣き止んだロビンはこっちを向いてこう言った。

 

 

『……お兄ちゃんって……呼んでもいいですか…』

 

 

……寂しかったのかなーと思った。

オルビアさんから少しは事情を聞いていたので兄弟が欲しかったのかなーと。

だからいいよと返事した。そしてそれが間違いだった。

 

例えば取ってきた果物を分けようもすると「お兄ちゃんが食べたものがいい」と言ってきた。……兄弟なら別にいいのかと食べかけを渡した。

破けた靴下を捨てようとしたら「それ私が貰うね」と取り上げられて破けたところを治してロビンが使う。まぁ、エコ精神だと思った。

歩いていたら木の根に足をとられて躓きそうになった。するとロビンが何処から出したのかナイフを取り出して木の根をズタズタに切りつけていた。

 

……なんかヤバいスイッチが入ってるなーと思ったので距離をおこうとしたのだがすでに遅かったのだ。

 

 

「私も一緒に行く」

 

「でもすぐ近くだから」

 

「でも危ないから、私が一緒に」

 

「お母さんと一緒に勉強するんじゃ……」

 

「今日の分はもうやったよ。ねぇお母さん?」

 

「……う、うん……」

 

 

久しぶりに出会ったロビンの姿に喜んでいたのだが、どうしてこんな風になったのかと少し遠い目をしながらニコッと無理やり笑っている。

そんなオルビアさんの近くにいって

 

 

(いや、オルビアさん。止めてくださいよ)

 

(む、むりよ!

あの子、私より貴方に依存してるのよ!!

それに無理に止めようとするとあの腕が私の体に生えてくるのよ!!!)

 

 

実の母親にも能力を使い脅すなんて……

これ、間違いなくヤンデルヨー

ドウシタライイノカナー

 

 

「お兄ちゃんには私が必要なの」



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海軍

あれからハジメは色んな島へ移動しながらロビンから逃げていた。

あれはスゴい、ハジメも最小限の生活のために人に会わないといけないので人前に出てくるのだがそのたったその僅かな情報だけでハジメの居場所を特定して追いかけてくる。

 

その執着心はスゴく、その目はすでにヤンでおり、そのロビンの周囲からはどす黒いオーラが見える……

 

 

とにかく諦めるまで逃げようと頑張っているハジメだがある島の、ヒューマンショップの檻の前で、中には女性が外には男性が話していた。

 

 

しかし話を聞いているかぎり楽しい話ではない。

まぁ、ヒューマンショップの内と外では状況が違う。

 

 

「待ってろ。必ずそこから出してやるからな」

 

「ありがとう、待ってるわ」

 

 

なんかloveな匂いがする。

と言っても関わる気はない。

いや、だってあれテゾーロとステラである。

敵であるテゾーロを助けるつもりはないんだよなー

まぁステラは犠牲者だから助けてもいいんだけど……

うむーどうしようかなー

 

 

「まだ時間あるし、いまは気にしないでおこう」

 

 

ということでここはスルー。

とにかくロビンが来ないところに行かないと……あっ。

 

 

「なんで今まで気づかなかったんだろう……よし、海軍に行こう」

 

 

 

そうである。

別にいま海賊になる必要はないし、海軍に入っても抜ければいいし、なによりロビンが近づかない。

よし、それで行こう!!と決まれば近くのお店で紙とペンを買ってレイリーに手紙を書いた。あとオリビアにも。もちろんロビンには知らせないように。

 

 

「で、確実に海軍に入れる方法は………」

 

 

 

…………………………

 

 

 

「という訳で海軍に入れてください」

 

「……何がという訳よ……」

 

 

探しに探してやっと見つけた方法()

身長が高く、額にはアイマスク、グダッーとしていて、いまは頭を抱えているけど海軍トップスリーになるものの中では話が分かる。

 

三大将、青雉、クザン。

 

ある無人島でサボっていたクザンの元に言って、今までの事情を話す。主にロビンがヤンデルことを伝えた。

というか、あれ?クザンって本編ではまだ大将じゃないよね?やっぱり僕の影響が出てきてるのかな?……でも海軍に対して何もしてなかったよねー。まぁ、いいけど。

 

 

「あのね…俺はアイツをそんな風にするために生かした訳じゃないんだけどな……」

 

「と言われましても……」

 

「ロビンのことを抜いてもお前を海軍に置く理由がねえな」

 

「……あっ、確かに」

 

「簡単に認めるのね……」

 

 

だって確か海軍が自分を置く理由がない。

うむーと考えること二秒、というかまぁ適当に。

 

 

「ならとにかく海賊捕まえて持ってきますね。

えーと、100あればいいですか?」

 

「……冗談としては面白くないね……」

 

「まぁ、信じられませんよねー

そういう時は実行あるのみ、って誰かが言ってましたので一週間後に海軍本部に持っていきますね」

 

「いやいや、勝手に話を進めなさんな。

……じゃ、億超えを連れてきたら考えるよ」

 

「分かりました」

 

「簡単に返事してるけど億超えだよ?

まぁ、期待しないで待ってるよ」

 

 

 

…………………………

 

 

「これは…どういうことだクザン……」

 

「まさか、マジかよ……」

 

 

海軍本部の港に複数の海賊が横たわっていた。

それも中には億超えしている海賊もいて、これから大将などに狙われるだろうルーキーもまた倒れていた。

 

 

「シャボンディ諸島はいいですね。

安定して「狩り」が出来ますので」

 

「これは、貴様がやったのか?」

 

「初めまして、センゴクさん。

ハジメといいます、海軍にいれてください」

 

「クザンから話を聞いていたが、まさかこれほど……」

 

「足りませんでしたか?

それじゃまた狩ってきますね」

 

 

ちょっ、ちょっとまちな!!とクザンの制止に応じたハジメ。冗談、いや、連れてきても一つの海賊ぐらいと思っていた。

ハジメを見た感じでは全く戦闘力があるとは思えない。

なら悪魔の実を食べたものかもしれないが、それでもルーキーのルーキーだと思っていた。

 

これまでいろんな海賊を見てきたクザンがそう感じたのだ。こんな大きく予想が外れるなんて思ってもいなかった。

 

 

 

「……海軍に入る目的は助けたい者がいると聞いたが?」

 

「(あぁ~そういう設定なんだ)はい。

出来るならその守りたい人の為に海軍がより良くなるために頑張りたいと思ってます」

 

「(ここまでくれば大した度胸だよ……)どうですかセンゴクさん。

実力は申し分もない、志もまぁいいかと思うんだがね……」

 

「………いいだろう」

 

 

おおっ、マジか!!?

 

 

「ただし条件がある」

 

「なんでしょうか?」

 

「一週間交代でクザン、ボルサリーノ、サカズキの下に付け。それに耐えられたら正式にいれてやろう」

 

 

 

いや、それなんのイジメ?

三大将の元に一週間も、それも交代って……

やるけどさ、やるけど、海軍に入るのってこんなに厳しいの?

 

 

「分かりました。まずはクザンさんの元から」

 

「あぁ、頼んだぞクザン」

 

「ったく面倒な……」

 

 

面倒なじゃないよ。完全にセンゴクさんに任せる気満々だったんですか?

 

 

 

…………………………

 

 

 

「お兄ちゃんが…海軍に……」

 

 

情報屋に聞いてしまった……お兄ちゃんが海軍に入ったことを……

どうして、どうしてお兄ちゃん……

どうして私から離れていくの……

 

 

「お、おい、お嬢ちゃん…大丈夫かい??」

 

 

私が何をしたの?

私が嫌いになったの?

私はただお兄ちゃんの側にいたいだけなのに……

 

 

「……お兄ちゃん……」

 

「うん??もしかしてこの海兵が君のお兄ちゃんなのかい?

立派だね~この若さで海軍に入るなんて、()()()()()()()()()()()()()()()()()()!!」

 

「…守りたい……もの……」

 

 

もしかしてそれって……私のため??

世界政府から私から守るために入ったの??

 

 

「そう…なのかな……」

 

「そうじゃなきゃこの歳で海軍は入れないねー!」

 

 

 

そうなんだ……うん、そうだよね!!

分かったよお兄ちゃん!!

私もっと強くなってお兄ちゃんの邪魔にならないように、隣に立てるようになるよ!!

 

 

…………………………

 

 

 

ブルッ!!

何かを感じたハジメは何もないハズの海の向こう側に顔を向けた。

そこには確かに何もないのに、どうしてかこの向こう側に()()()()()()()()()()()()()ように感じた。

 

 

 

「どうしたよ?」

 

「……いや、なんか悪い予感が……」

 

「なんかおめぇさんがいうと本当に悪いことが起きそうだな……」



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三大将

「じゃとりあえず……それ片付けておいて」

 

 

 

三大将の付いて初めの一週間目。

そしてその一日目、書類整理。

とにかくクザンさんは面倒くさがりらしくこうして書類も部下に任せるらしい。そして酷いときには海軍本部を抜け出して遊びに出掛けるという。

 

まぁ、ド新人は上司の言うことを聞かないといけないと割りきり山になっている書類を手に取り整理しはじめた。

開始から五分後、ノックしたあと部屋に入ってきたのはクザンさんの部下のようだ。

 

 

「クザンさん、書類をお持ち……って、君は?」

 

「今日から一週間、クザンさんの元でお世話になりますハジメです」

 

「それはご丁寧に。ちょっと待っててね」

 

 

すると書類をテーブルにおいてソファーで寝ているクザンさんの元へ行き大きく息を吸って

 

 

「入った初日に、入ったばかりの部下に何をやらせてるんですかー!!!!!!」

 

 

書類の山が崩れるんじゃないかというぐらいに大声を出した先輩海兵。そんな大声を出してもやっと「…なに~」と寝ぼけながら起きるクザンさんはやっぱり大物である。

 

 

「おい、マジでいい加減にしろよ」

 

「ちょっ、ちょっと…俺君の上司だよ」

 

「だったら上司らしいことしてからいいやがれ」

 

「おぉ怖いね~。いいかハジメ。あぁいう大人にはならないでくれよ」

 

「てめぇマジでブッ飛ばすぞ!!!」

 

 

なんだこの上下関係は……

と思いながらも終わらない書類をこなしていく。

まぁ、分からない書類は捌けて少しずつでも書類を減らさないと。

 

 

「大体、オックス君を海軍に入れたの俺だよ。

少しは恩を感じてくれてもいいんじゃないか?」

 

「だからクザンさんがもっと周りから尊敬されるように注意していることをもう少し自覚してほしいんですけど!?」

 

「……ダルいからパス」

 

「おい、負け戦でもやる時はやるぞテメェ」

 

 

いつもこんなやり取りをしているのかなーと思いながらも黙々と作業を続ける。面倒なことには巻き込まれたくない。面倒なのは1人(ロビン)だけで十分です。

 

 

「マジでいい加減にしてくださいよ……

いまからの海軍を引っ張っていくんでしょう」

 

「そうはいうけどね……あまり力を入れすぎると痛い目にあうよ」

 

「かといって抜きすぎなんだよ」

 

「大丈夫、オックス君がいるからね」

 

 

その言葉に言い返せないオックス先輩。

なるほど、そういって部下を操っているんですねー

オックス先輩も満更でもない様子。

 

しかし僕がいるのを思い出したのかこっちを見たあとオホンと咳払いして

 

 

「とにかくそんな風にサボられると部下に示しがつきませんので最低限の仕事はしてください」

 

「分かったよ」

 

「はぁ~、……悪かったね。中将のオックスだ、よろしく」

 

「ハジメです。短い間ですけどよろしくお願いします」

 

「くっ!!こんな真面目な子が……

………クザンさん、本当に真面目にしてくださいね」

 

「言っとくけどハジメは変わり者だからね。

それも超がつくほどの」

 

「貴方の適当な発言は聞き飽きました、失礼します」

 

 

全くクザンさんの話を聞かずに部屋を出ていったオックス先輩。するとクザンさんは僕の方を睨みながら

 

 

「人によって態度を変えるのは悪いと思うけど」

 

「全く変えずに人を怒らせるクザンさんには言われたくありませんね」

 

 

 

…………………………

 

 

「今日は訓練だ。相手はオックス君」

 

 

本当に何を考えてるんだこの人は?

相手は中将だよ、そして僕はド新人。

相手にもならないって分からないかなー?

 

 

「心配は要らないよハジメ君。

君は僕に一撃を入れたらいい。もちろん僕も攻撃をするけど気絶する程度だ」

 

 

それ心配しかないような……

まあ、僕の能力では一切攻撃は効かないけど…レイリーさんが能力はバレないようにしろっていってたしなー

 

 

「なにか面白いことしてるね~」

 

 

何か聞き覚えのある声がするなーと振り返るとそこには大将黄猿、ボルサリーノ。そして隣には大将赤犬、サカズキ。

 

 

「おい、クザン。

お前は一体何をしている!!」

 

「見ての通り訓練だよ」

 

「ふざけるな!!

そんな新米に儂ら大将がついて何の得がある!!?

なにより周りの海兵に示しがつかんじゃろうが!!!!」

 

 

おぉ、珍しく赤犬がマトモなことを言ってる。

行き過ぎた正義を持つ赤犬とは関わりを持ちたくなかったけど、もしかして割りとマトモな……わけがないか。

 

 

「まぁ、その判断は自分達が担当の時にしといて」

 

「青雉ッ!!!」

 

「それにあんたの目にかなう人物かもしれないよ」

 

 

……おい、いま何を口走りやがった。

恐る恐る赤犬の方を見ると、スゴい怖い顔で人を睨み殺すんじゃないかと思うぐらい睨んでいる。

 

 

「じゃったら、見せてみんか!!その実力を!!!!」

 

 

いや、何勝手に決めてるの!?

 

 

「面白そうだね~」

 

 

楽しまないで下さい。

 

 

「それじゃ任せたよオックス君」

 

 

任せるな。

これ、やっぱりならないとダメなパターンなわけ??

 

 

「それじゃ構えて」

 

 

オックス先輩もやる気満々かよ。

さてどうしようかなー

 

 

 

…………………………

 

 

━オックス視点━

 

 

審判をクザンさんに任せることにして私は目の前の新人ハジメと戦うことに。

大将赤犬が言うとおりに新人に自分のような中将が相手するなんてあり得ないだろう。

 

しかしクザンさんが目が付けたのは理解出来る。

ハジメ君は何か特別なものを持っている気がする。

だから、その何かを知るために

 

 

 

「では行くよ」

 

 

まずはまっすぐ攻撃をしてみようとハジメの腹の真ん中に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これは速くて見えませんでしたよ」

「ッ!!!?」

 

 

そんなことを言っているがハジメは腹の周りを武装色ー硬化ーを使い攻撃を凌いでいた。

確かに視線は追い付いていなかったが的確に武装色を使っている。まぐれ、かもしれないと今度は上段蹴りをしようとフェイクをかけて体を回転させながら顔に裏拳をしてみた。

 

しかし、それも武装色を使い防いでいる。

これは……とんでもない逸材かもしれない。

 

 

 

━━視点アウト━━

 

 

 

あぁー良かった。覇気覚えておいて。

あの速い攻撃に反応出来るわけがない。ないので能力で停止したあと即座に武装色をかけて、いかにも武装色で防いでいるように見せている。

 

これはレイリーが教えてくれて特訓した方法。

やっぱり攻撃後に武装色をかけてもタイムラグがあるのでバレるかもしれないと言われたので、もう当たり前のように息をするかのように武装色の発現速度を、反射神経を上げまくった。

 

それするぐらいなら普通に武装色で良くねえ?

いえ僕の武装色は恐らく誰よりも弱いので能力で見せかけないと使えません。

 

ともかく物凄く速いスピードで攻撃していて全く見えないんですけど…いまどこを攻撃してますかー

なんとか反射神経で乗り切っているようでオックスさんにも三大将にもバレてないようだけど……

 

 

 

「おいおい……マジかよ……」

「あれは、スゴいね~」

「……ふん……」

 

 

なんか勝手に納得しているようだし、大丈夫かな…って、あれなんかゴツい人の腕がグツグツしてるんですけど~

 

 

「大噴火ッ!!!!」

 

 

ええぇー!!!!??

なに攻撃してるのあの人!!!??

オックスさんがとっさに僕の手を掴もうとしてくれたんだけど

 

 

「天岩戸」

 

 

ちょっ!!

オックスさんと僕の間にレーザービームって!!!

そんなことをしている間に

 

 

「あっ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっとあんたら!!何してんだよ!!!!!」

 

「うるさいッ!!あれぐらいで死ぬようなら海軍にはいらん!!!!!」

 

「最悪死ぬか良ければ一部無くなってるかもね~

それでも生き残ってればこちらとしては文句はないよ」

 

 

 

ただ実力を知りたいだけで大将の技をぶつけるものか……

オックスもただただ呆然とさっきまでハジメがいた場所、炎上しているその現場を見つめていた。

 

すると揺らめく炎の中から何かが見えた。

それは黒く、黒々強いものがこっちに向かっている。

そうそれはハジメが全身を武装色ー硬化ーを纏い歩いている姿だった。

 

 

「ハジメ君ッ!!!!」

 

 

思わずハジメの元に駆け寄るオックス。

ハジメの全身を確認するがどこも怪我をしていなかった。

そう()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「無事で良かった~」

 

「これって、大将からも攻撃されるんですね」

 

「なわけないでしょう。ったくまさか無傷とは…」

 

 

頭をかきながらため息をついているクザン。

しかしホッとしている様子だったのでどうやら無計画なことなんだなーと改めて思った。

するとさっき攻撃してきた原因の二人が近づいてきた。

 

 

「いや~まさか無傷とはね~驚いたよ~」

 

「はぁ」

 

「でもこれでサカズキにも認められて良かったね~」

 

 

そんな能天気に言われても困るんだけどなー

そしてその隣にいるサカズキは

 

 

「ちぃっとはやるようだが、これからが本番じゃ」

 

「は、はぁ」

 

「なんじゃそのやる気のない返事はッ!!!」

 

 

 

えぇーーー

まずは死ぬかも知れなかった攻撃に対して謝らないの??

……………よし、決めた。

 

 

 

「僕ですね、「気に食わないことはハッキリと、やったらやり返す」を目標に海軍を頑張ります」

 

「ほぅ」

 

「なので早速実行しますね」

 

 

ということで存在感を消してサカズキさんのお腹に手を当てた。それでもまだ気づいていない。

さて、さっきサカズキさんから受けた「大噴火」の衝撃を一時停止のまま残しています。そしてそれをいま僕の手のひらにあります。そして僕が触れているということで海水と同じ効果能力の無効化されてます。

 

さて、このあとどうなるでしょうか?

 

 

 

「ちょっと頭を冷やしてきてくださいね」

 

 

その瞬間に止めていた衝撃を解除してサカズキのお腹にぶつける。もちろんいまサカズキの能力は無効化しているので普通の人。

 

 

「ガハッ!!!!!!」

 

 

そのサカズキの体は吹き飛び、壁を壊し、建物を破壊し、そのまま海へと直撃した。

あまりのことに誰もが言葉を無くしている。

 

 

 

「いくら大将でも間違っていることは間違っているんですからね」



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階級

後日。

 

「それではここにハジメに中将の座を」

 

 

簡単にいうとサカズキさんを吹き飛ばした後、怒り狂ったその人から存在感を消すことにより逃げ切って隠れていた場所が元帥、センゴクさんの部屋だった。

まぁ、初めは驚いていたけどキチンと説明をしたら以外に話が分かる人であり、なんとお咎めなしになり何故か中将の座をもらい受けることになった。

 

 

………いや、展開早くない?

 

 

だっていくら自分の正義のためだからだって大将を吹き飛ばしたんだよ。普通はクビだよねー。

なのに、大丈夫なのか?僕みたいなのが中将ってまだ早すぎるような……

 

ほら、向こうのほうから睨みで人を殺しそうなほど睨んでいるサカズキさんがいるんですけど。

これ大丈夫なの?殺されない?

まぁこの能力があるから大丈夫だけど。

 

そのとなりのボルサリーノさんは耳掻き

そのとなりのクザンさんはたったまま寝てる。

 

 

………おい、大丈夫なの海軍?

 

 

それの様子をもう一人見ていた。センゴクさんだ。

もう額がピクピクしてるよ、完全にキレてるよ。

それでも僕は壇上で授賞を受けたいるけどここからじゃなにもできないし。

なにより周りの部下が諦めている。

あっ、オックスさんがクザンさんを起こしにかかっているけど全くダメだね。

 

そんな感じでのんびり様子を見ていたら突然ドンッ!?と地面が揺れた。何事かと音の方向を見るとセンゴクさんが地団駄を踏んでいた。

 

あぁ、なんかヤバイなー。これヤバイな。

すると一歩一歩ドカドカとセンゴクさんが此方に歩いてきて壇上が上がってきた。

 

うわぁー!嫌な予感がするなー。

 

 

「たった今ハジメに与えた階級は取り消す!」

 

 

ま、マジか!!?

いや、階級取り消しは別にいいけどそれ今言わないとダメなわけ??

 

しかしこの後が衝撃的だった。

 

 

「そして今ハジメに()()の階級を与える!!!」

 

『は、ハアアアアアアアアアァァァ!!!??』

 

 

 

……………………………

 

 

流石に元帥の発言はやり過ぎるということで大将の側近の「参謀」となりました。いや、革命軍じゃないんだから他の呼び方なかったの?

 

まぁ、ともかく大将という桁外れすぎる展開を回避出来たけど側近って……参謀って何しろっての?

 

ということで、めちゃくちゃな発言をした

 

 

「ちょっと説明をしてもらわないと困るんですけど」

 

「……いや、本当に、すまなかった……」

 

 

反省しているから許すけどさ、いや、これ許していいのかな?

とにかく話を聞こう、それからでもいいじゃないか?

 

 

「ハジメも知っての通りあの大将達は……手におえん」

 

「頭を物凄い勢いで抱えるほどですか…」

 

「分かっているだろうッ!!!

赤犬はむちゃくちゃで、黄猿は能天気すぎで、青雉は隙をみてサボろうとするし……マトモなやつが…おらんのだ……」

 

「……えーと、御愁傷様です??」

 

 

大変だなーいや、本当に。

トップである三人が誰一人マトモじゃないなんてねー

僕としてはセンゴクさんもギリ入っていると思いますよ。

 

 

「そこでだ、大将の管理をしてほしい」

 

「いや、なにがそこでだ。ですか」

 

「赤犬を吹き飛ばすほどの実力があるのだ!

あとはどうにでもなる」

 

「ならないですよ」

 

「頼むッ!!!

引き受けてくれるならハジメが望むことを、私に出来ることを最大限の事は叶えてやる」

 

「えっ、えぇ~……」

 

 

そこまで必死になるほどなんだ……

まぁ、ここで引き受けてもいいんだけどなんか絶対に割には合わない気がするんだよなー

 

 

「ならさらにもう一つ。

一切僕に関して、僕の周りに関して詮索しないこと

いま僕に関して集めている資料も全部破棄してくださるならやります」

 

「ッ!!?………分かった、破棄しよう」

 

 

集めてたんかいー!!

マジですか、いや、集めても何も出ないと……あっ、レイリーとロビンと繋がりがあるぐらいは出るかな?

でもオハラの人達に関しては徹底したからバレないだろう。

レイリーにはちょっと迷惑かかるかも。ロビンは……なんだろう、今のロビンならバスターコールでも普通に生き残りそうだと思うのは……

 

とにかく二人とも問題ないだろう、あとその前の過去に関しては自分が知らないんだから探せるわけがない。

 

 

「それで管理って何するんですか?

まさか書類整理とか言いませんよね」

 

「それもあるが……主にマトモな海軍にしてくれるようにどうにかしてほしい」

 

「蟻が象を倒すぐらい不可能で大変なこと、分かってますよね?」

 

 

 

…………………………

 

 

そのあと「とにかくまずはクザンから頼むッ!!!」と言うだけ言って追い出された。

 

これ、絶対に無理ゲーだよね?

 

はぁ~とため息をつきながらもらった「参謀」の腕章をつけてクザンさんの元へ向かう。

まぁ、クザンさんは少し知っているから残り二人よりまだ楽だと………

 

 

「また逃げたぞぉ~!!!!」

「どうするんだよ!!今日中に貰わないといけない書類があるんだぞ!!!」

「こっちだって遠征について話し合いが!!!」

「とにかく探せぇー!!!!」

 

 

と、早速前途多難な展開が待ち受けていた。

 

 

「お疲れ様ですハジメ参謀!!!」

 

「いや、ハジメでいいですよオックスさん…」

 

「それでは下の者に示しが……」

 

「でもクザンさんにはしてませんよね?」

 

「あれはいいんです」

 

 

……自業自得だけど可哀想に……

 

 

「とにかく対等な感じで。

僕はまだまだ若輩者ですので色々教えて下さい」

 

「……ハジメ君……」

 

「早速クザンさんのことから」

 

「おーいみんな!!!救世主ハジメ参謀が来てくれたぞー!!!!!!」

 

「「「うおおおおおぉぉぉぉぉ!!!!」」」

 

 

……本当に、何をしたらここまで……

なんかちょっと悲しくなった来たが皆さんからのクザンさんのグズっぷりを聞いていたらそんな気分も吹き飛んだ。

 

 

「よし、辞めさせましょう」

 

「いやいや、そこまでは……」

 

「海軍には入らないですよね、そんなグズ」

 

「気持ちは分かりますが……あれでも大将なので…」

 

「……大将の階級のままだったら、辞めさせられたかな……」

 

「あんな人ですけど私たちの大将ですので、ここは穏便に……」

 

「………仕方ありませんね……」

 

 

皆さん優しすぎます。

こういう人には焼けるほどの熱いお灸をです。

しかし皆さんがそういうなら止めてあげます。

 

 

「まずは書類整理をしましょう。そのあとは遠征についての会議ですよね」

 

「そのあとに最近不審な動きをしている海賊の元へ向かってもらう予定なのですが……」

 

「あぁ、それはどうしましょうか?」

 

「私も一緒にいくから心配ないよハジメ君」

 

「オックスさんが来てくれるなら大丈夫ですかね。

分かりました、それもやります」

 

 

円滑に回る仕事に海兵の皆さんはもう喜んでいた。

普段どれだけ部下に迷惑をかけてるんだあの人は…



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甥っ子

「ハジメ参謀!!

3時の方角から海賊船が!!」

 

「分かりました。

僕が潜入してきますので、30分後海賊船から反応がなかったら総攻撃をお願いします」

 

「気を付けるんだぞハジメ君」

 

「行ってきますオックスさん」

 

 

参謀の階級をもらって3日。

やっと探していた海賊船が見つかり作戦通り僕が一人で潜入することにした。

 

今回はこの海賊船に一般人が人質としているという話が上がり、一刻も早く救出することになっている。

しかしその救出を大将にやらそうとしている当たり恐らく上級階級の人達だろう。もしくは天竜人。

 

この二種類は個人的には嫌いだけど、まあ嫌いだけど、人として助けないという選択肢はない。

 

小舟に乗り存在感を消すとあっという間に小舟ごと姿を消すことができる。この現象はここにいる海兵の皆さんには「そういう体質」といったら納得してくれた。

 

……言っておいてなんだけど、それでいいの?

 

明らかな嘘なのにねー、気にしないのかなー?

まぁ、詮索しないようにセンゴクさんには言っておいたからそれが影響していると思えば問題ないか。ないのかな?

 

まぁ、いま気にしてもしょうがないし、とにかく海賊船に乗り込もう。

 

 

…………………………

 

 

「オックス中将、()()()()()()()()()()()()?」

 

 

その含んだ言葉にオックスは表情を変えずに答える。

 

 

「それはどういうことだ?」

 

「質問を質問で返さないで下さい。

ハジメ参謀は階級こそ上ですが海兵としてはまだド新人なのですよ。

なぜ1億の賞金首の海賊船に潜入など!!!??」

 

「それは私や元帥の意思を否定することになるぞ」

 

「そうは言ってません。私は疑問に思ったことを聞きたいだけです」

 

 

その言葉に海兵達は頷く。

普通の考えならそうなるだろう。新人が海賊船に、それも1億など……

 

 

「簡単だ。彼はあの大海賊団の副船長シルバーズ・レイリーから直々に修行を受けていたのだ」

 

「シルバーズ・レイリー!!!??

ならハジメ参謀は海賊ッ!!?」

 

「いや、その意思はないようだ。

それに関しては青雉が核心的なものがあると言っている」

 

 

その核心的なものはロビンのことだが、それは青雉の所で話は止まっている。もちろんそれではセンゴクには納得はいかないと思い、ある狂言をついたのだ。

 

 

「時崎 ハジメは、青雉の()()()()()()

「お、甥っ子ッ!!?」

 

 

もちろんそんな訳がない。

しかしシルバーズ・レイリーと繋がり、その状態で海兵になるとするならその事柄を打ち消すぐらいのインパクトが必要。

 

それがこの甥っ子作戦。

もちろんセンゴクに怪しまれて本当か調べられたのだが、そこは「昔に生き別れた兄弟の形見らしいんだが、ハジメ本人も記憶喪失で何も覚えてないらしい」と更なる嘘をついて、さらに、さらに、偽物の手紙を作り「この子はクザンの甥っ子になる」という風に書かれてあるものを見せた。

 

もう背中に冷や汗をかきまくりながらセンゴクの様子を見ていたクザンだが、「そうか…大変だったのだな……」と奇跡の納得をもらい、センゴクお墨付きのクザンの甥っ子となったハジメだが、何故か本人にはそのことは聞いていない。

 

記憶喪失になるほどショックを受けているから止めてくれるかという、もう嘘もなれた感じで話すクザン。

真実はハジメに知られたら間違いなく面倒くさいことになると思ったからである。

 

で、このシルバーズ・レイリーとクザンの名前を出したことにより

 

 

「それなら一人でも問題ありませんね」

 

「あぁ、これは肩慣らしといったところだ。

だがそれはハジメ参謀には言うな。調子に乗ることはないだろうが今は海兵としての経験を積む必要があると上の判断だ」

 

「「「ハッ!!!!」」」

 

 

…………………………

 

 

ということがあったことも知らずに帰って来たハジメ。

うん、海賊船は?潜入してもうクズの集まりだと分かったので火薬倉庫に火をつけて爆発させて帰ってきました。

 

 

「お帰りなさいハジメ参謀」

 

「爆発させてきたんですけどアレで良かったんですかね?」

 

「あの爆発なら問題ないかと

しかし…いきなり皆殺しとは……」

 

「えっ?」

「えっ?」

 

 

なにかスレ違いがあるようだ。

 

 

「爆発…させてきたのですよね?」

 

「しましたけど、殺してませんよ?」

 

「しかしあの爆発なら……」

 

「あぁ、乗っていた人は全員一つの小舟に積み込みました」

 

 

あそこですよ、と指差す方にはもう沈みかけている小舟が1隻。その小舟にはもう山積みになった人、人、人。

 

 

「もう海賊船は必要ありませんと思ったので壊したんですけど、不味かったですか?」

 

「……あ、アハハハハハッ!!!」

いえいえ、問題ありません!!流石ハジメ参謀です!!」

 

 

後処理はおまかせと言われたのでお言葉に甘えて用意された部屋に戻った。

そして部屋に入ったら部屋全体に一時停止を張り巡らせて()()()()()()()()()()()()

 

そして一言。

 

 

「何やってんだよ僕はああああああああああああぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 

なんかロビンを助けてからどうも自分が望んでいた道ではないところを歩いている気がする。というもう迷いに迷っている。

 

 

「麦わら海賊団をhappyにしたかったんだよね!?

なのに、なんで敵対している海軍にいるんだよ僕は!!?

そうでした!!ロビンが病んだ(心の病気になった)からだー!!!」

 

 

もう独り言を言いまくるしかもうこのストレスから逃れなかった。いやもう随分と前から溜まっていたけど性格上溜めてしまうためこうして爆発させてしまった。

 

 

「ってか、なんでロビン病んでるの!!?

オルビアを助けたらもっと笑ってくれると思ったのに、もっと幸せな人生を送れると思ったのに、なんでストーカーになってるんだよおおおおぉぉぉぉ!!!!」

 

 

すでに時崎 ハジメの性格さえも忘れて、もう自棄になっている。それだけこの出来事は大きいのだ。

 

 

「ど、どうする……

このまま逃げ切れても将来麦わら海賊団には入るよね?

僕も麦わら海賊団に入りたいし、でも入ったら……コワッ!!なにされるか分かったもんじゃないんだけどマジでッ!!!!!!」

 

 

誰かが返事してくれる訳でもないけど言わないとやってられないようだ。

 

 

「………落ち着け。落ち着け僕。

……とにかく海軍に入ってしまったのはしょうがない。いやなんで参謀とか本編にもない役職をもらったのか分からないけど!!!とにかくそれは置いといて……

海軍はいつでも抜けられる。赤犬も吹き飛ばせたなら最終手段として実力行使で抜ければいい。

 

問題はいつまで海軍にいるかだなー」

 

 

そう、どうせなら海軍にしか出来ないことをやろうと思った。で、麦わら海賊団に入るためにはコネは必要ないけど出来るなら初回のほうから入りたいのでキチンと抜けるタイミングを図らないといけない。

 

つまりはあと20年。

20年は海軍にいても問題はない。

ないけどまぁ、もう少し早く抜けてもいいかなー

 

そういえばナミのお母さん、確かベルメールさんが亡くなったのが今から10年後。

ならその前に抜けようかなー。海軍のままベルメールさんを助けるとナミが海軍に入りそうだし。

 

よし、海軍にはあと10年。頑張るぞ!!!

 

 

 

と、決意しているがすでに青雉によって3大将の一人の甥っ子という肩書きを勝手につけられ逃げるにも逃げられない状態に追い込まれていることを知るのはまだまだ先の話である。



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それぞれの愛

「はい、これ」

 

「こ、これは……」

 

「足りない??なら……」

 

「い、いいえ!!?足ります!!!

……しかし海兵さんが、()()()……」

 

 

いまいるのは海軍に入る前にいた島。

そしてそこにいた奴隷の女性を買うために来ています。

 

 

 

「いけませんか。海兵が奴隷を買ってはいけないという法律があるのですか?あるのなら教えて下さい。どの文献に乗ってるんですかね??すみません、知識不足で。もっと頭が良ければ良かったんですけど、こんなのが海兵になってすみません。これでは市民の皆さんに顔向けできませんね。あぁ、僕はどうしたらいいのか……」

 

「だ、大丈夫です()()()()!!!

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「それは良かったです」

 

 

と話が分かってくれる店主で良かった。

もちろん奴隷を買うにはお金が必要だけど、何度か海賊船を沈める際にコッソリと懐に入れていた財宝をお金に買えて今回奴隷を買うことにした。

 

 

「ではお客様、こちらが商品となる奴隷です」

 

「あ、あなたは……」

 

「はい、確かに」

 

 

向こうもビックリしているようだ。

それはそうだろうなー海兵が奴隷を買うんだからなー

 

 

「それじゃ行こうか」

 

「……………」

 

 

返事がない。屍ではないけど返事がない。

まぁ、想い人が助けてくれると思っていたんだからなー

 

 

「大丈夫、君にとって悪いことはここまでだから」

 

「それはどういう……」

 

 

ひとまずあの天竜人が来ないだろう道を歩くことに。

いつ天竜人が来てこの子を買うにくるか分からなかったもんなー

もしかしたら今日来ていてバッタリ会ったら……うん、海の彼方まで吹き飛ばしそうだからね、うん、流石に海軍がやったらアウトだからね、うん。

 

裏路地を歩いていると足音が後方から近づいてくる。

おっ、もしかしたら来たかな?

 

 

「ステラッ!!!」

「テゾーロ!!!」

 

 

来たねーやっぱり愛の力だねー

結構分かりづらい裏路地に入ってきたんだけど良く分かったよねー

 

 

「お前がステラをッ!!!」

 

「はい、買いました」

 

「くっ、う、うおおおおおぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

 

えっ、な、なに!!なんで突っ込んできてるの!!?

 

 

「ちょっと話を……」

 

「ステラを渡せッ!!!」

 

 

ストレートで殴ってくるテゾーロだけど、これオックスさんより遅いから避けるのは問題ない。

だけどちょっと話を聞いてほしいだけどなー

 

 

「話を聞い……」

 

「ステラは、俺が買うはずだったんだ!!!」

 

「だから……」

 

「な、なのに……てめぇがッ!!!」

 

 

だめだ…頭に血が上って興奮し過ぎて話を聞いてない。

いや分かるけどね、大切な人がいなくなると分かったら必死になるのは分かるけどね。

 

でもね、少しぐらい話を聞こうよ。

 

 

「話を……」

 

「避けてないで戦えッ!!!」

 

「戦う理由が……」

 

「海軍のくせに……なんでステラなんだッ!!!??」

 

「あのね……」

 

「力ずくでもステラを、返してもらうぞッ!!!」

 

 

「まずは人の話を聞けぇ」

 

 

強引にテゾーロの頭を地面に叩きつけた。

 

 

…………………………

 

 

「つ、つまり、天竜人にステラが買われる前にあんたが買ったということか……」

 

「そうですけど何か文句でもありますか?えぇ??」

 

「す、すまなかった……」

 

「はい?」

 

「俺が悪かった許してくれッ!!!」

 

 

土下座をした。それはもう立派な。

まぁ、それぐらいすればいいかな。

 

 

「はい、許します」

 

「……いいのか?」

 

「元々ステラさんをテゾーロさんに渡そうと思っていたので」

 

「ど、どうして……」

 

「どうして私を……」

 

 

どうしてと言われても……

 

 

「いや、あんなlove空間見せられたらね」

 

「「ら、ラブッ!!??///」」

 

「毎日毎日、あんな所で見せられてもね……

正直いうと鬱陶しいので」

 

「「鬱陶しい!!!??」」

 

 

流石カップル。息ピッタリ。

 

 

「とにかく早くこの島から出るように。

天竜人に目を付けられると流石に僕でも……」

 

「そ、そうだよな…海軍だしな……」

 

「天竜人を地平線の彼方へ吹き飛ばしかねないので」

 

「…………そ、そうか……」

 

 

なんか、ヤバイのを見ているような表情でこっちを見てるけど何か変なこと言ったかな?

 

二人を港まで連れていき用意した小舟に乗せた。

まあ、ここまで天竜人には会わなかったから良かったけどこの先は二人で気をつけてね。

 

 

「本当にありがとうございます」

 

「いえいえ、二人仲良くしてくださいね」

 

「本当に、お世話になった」

 

「なら、その手は離さないように」

 

 

握った手を握り直し見つめ直している二人。

あぁーそのlove空間は二人の時にしてくださいね。

 

 

「さて、そろそろ出たほうがいいかもですね」

 

「??

どうして??」

 

「この服で奴隷を買ったのでそろそろ海軍が」

 

 

するの町の方からざわざわと騒ぎが酷くなっていく。

もう気づいたかー

 

 

「なんでその服で買ったんだよ!!!!」

 

「えっ、着替えるのが面倒くさかったからですけど」

 

「「ふざけるなッ!!!」」

 

 

えぇー助けたのに罵倒されるなんて。

 

 

「ほら、早く行った方がいいですよー」

 

「お前のせいだからなー!!!」

 

「はいはい」

 

「どうしようテゾーロ!この人全然反省してないよ!!」

 

「恩返しは10年後で、倍返しでいいですよー」

 

「それはお前がいうことじゃねえー!!!!」

 

 

文句を言いながらも小舟は港から出港した。

もう捕まるんじゃないぞー

 

 

「ありがとうハジメ!!!

確かにこの恩は返すッ!!!」

 

「ありがとうございました!!!」

 

 

大きく手を振る二人を見えなくなるまで見送った。

そしてそのあと僕の後ろには

 

 

「ハジメ参謀。この街で海兵が奴隷を買ったという話が」

 

「じゃ、探しますか」

 

「はっ!!」

 

 

それ僕なんだけどねーと思いながら見つからない犯人を探すことになった。

 

 

…………………………

 

 

「……不思議な人だったね」

 

「あぁ」

 

「本当に10倍ぐらいの恩返ししないとね」

 

「あぁ」

 

 

…………………………

 

 

「……ハジメ参謀……」

 

 

とある島。

そこの情報屋からハジメの情報を買ったロビンはその偉業に

 

 

「………流石、私のお兄ちゃん!!」

 

 

感動していた。

海軍が撮ったハジメの写真を切り抜き、ロビンが作成した「私のお兄ちゃん」というファイルに閉じた。

最近では海軍から出されるゴミの中からハジメが使ったものをあさり……始めようと考えている。

 

もうそこまでいったら……ヤバイ。

ヤバイけど止める人がいない……

 

 

「でも…そろそろ、お兄ちゃん成分が……」

 

 

いや、成分ってなに!!?

なんか体がブルブルと震えている…えっ、禁断症状なの!!?

 

 

「こう、なったら……いくしか…ない……」

 

 

………間違いなくヤバイことが起きる。



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ニコル

「あぁ~、とりあえずお前、明日休みな」

 

「休みですか?」

 

 

今日突然クザンさんから呼び出しがあった。

いつも逃げて書類整理を押し付けるあの人がマトモに大将の仕事をしている。雨降らないかな~と空を確認したけど快晴のようだったので、たまにこういうこともあるのだと感覚的に理解した。

 

で、大将の仕事をしているクザンさんの所に来たらこんなことを言われた。

 

 

「海軍に入ってまだ休み取ってないだろう」

「取れませんからね、あんたのせいで

 

「うっ、……いや、だから、休みを……」

「つまり、オックスさん辺りからキツく言われましたか」

 

「………取ってくれ」

「相当言われたんですね」

 

 

まぁ、自業自得だから可哀想なんて思わないけど確かに休みが欲しかったのは確かだ。

 

 

「それはもちろん休みはもらいますけど、何日ぐらいですか?」

「…………………一週間…………………」

 

 

なに、しぶしぶ言ってるんだこの人は?

 

 

「どんだけ嫌がってるんですか」

「だってトイレと風呂以外は誰かに監視されるんだぞ!!!!」

 

「だって、じゃないですよ。自業自得」

「だからってやりすぎだろう!!!」

 

 

ハァーとため息をついたあと

 

 

「はいはい、寝言は寝ていえ。ってかやる気ないなら寝かしますよ━━━━━永眠という名の寝かしつけを」

 

「こぇーよッ!!!

ってか、俺はお前の上司だぞ…って、おい、こら!!人の話を聞いていけ!!!!!」

 

 

 

上司と思われたいならまずその一週間を乗りきったら考えてやるよ。

 

 

…………………………

 

 

しかし一週間休みかー

もう少ししたら今度はボルサリーノさんの所だしちょっと早いけど、どんな様子か見に行ってみようかなー

 

そんな事を考えながら何気なく海兵達が多くいる食堂近くを通りかかった。そういえば最近新作のカレーが出来たって言ってたなー

 

ちょっとお腹も減ったので食べに行こうかとよってみるとある席に人が集まっていた。何かあったのかなーと近くによると「なんだ、あの子?」「見たことないなー」「でも可愛いよなー」とかなんか誰かを見るために集まっているようだけど……

 

まっ、気にせずにカレーだね。

食堂のおばちゃんに新作のカレーを頼んで、集まっている席から少し離れた場所でカレーを食べることにした。

 

 

「おっ、美味しい」

 

 

最近は書類整理でよくオックスさんがおにぎりやサンドイッチとかを持ってきてくれていたので、こうしてちゃんとした食事は取ってなかったな。

 

しかしあの人が集まっている所は減るどころかどんどん人が集まってくる。なんか可愛いってー言っていたみたいだけど女の子なのかなー

 

でも女海兵とかそんなに珍しいわけでもないし、むしろ海兵にいたら可愛いって概念はなくなるはずだもんなー。むしろ屈強というか下手したらそこら辺の男より強い。

 

 

「ごちそうさまでした」

 

 

食べ終わり食堂のおばちゃんに「ごちそうさまでした。」と言ったあと食堂から出ようとしたとき、なんとなくあの集まりが気になったので最後にもう一度と思い振りかえってみると

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「でも、君みたいな小さな子がどうして海軍に??」

「お兄ちゃんを探しにきました」

 

 

はい、即離脱ダッシュー!!!!!

すぐさま食堂から離脱して、能力で存在を消して、とりあえず海岸まで走り抜けた。そして海岸にあった物置小屋に入り小屋全体に一時停止をかけて隔離して一言。

 

 

「何しに来たんだ、あのストーカー(ニコ・ロビン)はッ!!?」

 

 

ここ何処だか知ってるのアイツはッ!!?

それもバレないように海兵服着てるし、髪はポニーテールで眼鏡かけているからパッと見じゃニコ・ロビンとはバレない。

だからといってバレないといっても、普通賞金首にかけられた、それもオハラの生き残りが海軍本部に潜入してくるかああああああああああああぁぁぁぁぁ!!!!!??

 

はぁ、はぁ、と息を整えて冷静になろうと深呼吸をした。

 

 

「………よし、落ち着け。

とにかくロビンの目的を……はい、僕だよな。

くそ!!マジで僕に会いに来るためだけに敵本陣に潜入してくるか普通ッ!!?」

 

 

ダメだ、一切落ち着けない。

頭が痛くなり、もう考えたくないのが正直なところ。

……しかし、あのままにしておくのも無理だし。

かといって正面きって会いに行くと……立場的にもロビン的にも不味い。

 

…………仕方ない。非常に、本当に、不本意だけど………

 

 

………………………

 

 

 

「ハジメ参謀の妹ですか!!?」

 

「すみません、突然押し掛けてしまいまして……」

 

「それは構いませんが……」

 

 

あの後ロビンの元へ存在を消した状態で近づいて僕の私物をロビンに見せるようにそれだけを解除して、ちょっと離れたところからまるで釣りをするように餌を揺らした。

そしたらその瞬間に分かったようでそれ(ハンカチ)に飛び付こうとしてので、その餌を取られないように青雉の部下が集まる大部屋に向かって走りだした。

もちろんロビンは食い入れ、視界から離れても常に察知しているかのように追いかけてくる。

 

そして大部屋についてそれを手放したらそれを頬ずりする姿に……本当にドン引きしていたところにオックスさんが来たので説明していたところ。

 

ちなみにオックスさんに説明するために姿を現したらコンマ1秒もかからずに腕に飛び付いて「お兄ちゃん!!」と呼んできたロビンに対しては未だに無視してます。まずは状況を説明しないといけないので、ご迷惑を本当にーーーかけてしまうので。

 

 

「しかし言ってくださったら私が妹君を迎えにいきましたのに」

 

「僕にも内緒でいたようで……」

 

「そうでしたか。

よほどハジメ参謀がお好き…「大好きですッ!!!」……そ、そうですか……」

 

 

やめなさい。オックスさんが引いてるから。

しかしこうなると不味いな……後先考えずにここに連れてきたけど、さっきまでいた小屋にいけば良かったんじゃねぇ?

 

もういまさらだけど、はぁーとため息をつくと

 

 

「お兄ちゃん、ため息をつくと不幸が逃げていくよ?」

 

 

誰のせいですか?誰の?

 

 

「そうです、いまはクザン大将がいますので妹さんと一緒に挨拶に行かれたらどうですか?」

 

 

………………はい?

いや、何いってるのコイツ??

 

あのね、オックスさん。

オックスさんは知らないだろうけどこの子、このロビン(ストーカー)は海軍に世界政府に狙われてるの。

ロビンの中でバスターコールを引き起こし、その元凶であるクザンの所なんて行くわけが……

 

 

「挨拶に行こうお兄ちゃん」

(おい、マジかよ?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こちら妹のニコ……ニコルです」

「ニコルです。どうぞよろしく」

 

「ニコ・ロビンだろうが!!!ふざけるなッ!!!」

 

 

早めにこの部屋に一時停止をかけて良かった。

 

 

「ニコルですよ、クザンさん」

「おい、押し通そうとするな」

 

「いつもお兄ちゃんがお世話になってます」

「おまえも押し通そうとするな。

そして俺はあんたの敵だ、分かってるのか?」

 

「迷惑かけないように休みを使って妹と旅行に行ってきますので、用件はでんでん虫に」

「いま現在進行形で迷惑かけているって気づかないの?」

 

「私はお兄ちゃんと一緒ならどこまでも付いていきます」

「なにそれ、ハジメのためなら海軍でも世界政府でも関係ないっていう、宣戦布告的なやつなの?」

 

 

もう頭が痛いらしく頭痛薬を飲んだり袋に入った氷水を額に当てたりなどしている。ってか、能力で冷やしたら良くねぇ?

 

 

「………言っておくけどねぇ、目の前に標的(ニコ・ロビン)がいて…見逃すほど………甘くないよ……」

 

 

立ち上がるクザンさん。

その体からは冷気が流れ落ち本気でロビンを捕まえようとしているようだ。でも

 

 

「ここにいるのは僕の妹のニコルです」

「そんな戯れ言、聞いちゃいねぇ」

 

 

伸びる手。

怯えるロビンは動けずにいる。

まぁ、あんな勢力を見せられてトラウマにならないわけがない。

 

でも、本当によく海軍本部にきたなー

 

と、考えながら僕はクザンさんの手を掴みロビンへの攻撃を止めた。

 

 

「妹に手を出さないでください」

「おいおい……それは反逆と見ていいんだな?」

 

「妹を守るのに反逆もありません」

「そうかい、ならおめぇ………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「凍りつきな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真っ白に凍りつき生きているかも分からない。

その凍りついた氷像はもう口も開かない。

 

 

「お、お兄ちゃん……」

 

 

心配をするロビン。

守るためだとはいえこんな結末になるなんて………

 

 

「いやー氷漬けは勘弁ですよ」

「な、何をしたのお兄ちゃん……」

 

 

ロビンの言葉に返事したのはハジメだった。

そして凍りついたのは、氷像になったのはクザン。

どうしてハジメが凍りつくはずなのに、その能力を持ったクザンが凍りつくのか?

 

 

「クザンさんの周りの分子を停止させて氷点下にしたんだ。なので言わばこれはクザンさんの能力の真似事みたいなやつかな」

 

「さ、流石お兄ちゃんです!!」

 

 

そんなチートありかよ!?って誰かツッコミを入れたいだろうがここにはツッコミ役はいない。

というか一時停止で止めればよくねぇ?と思った人、考えたら負けですよ。

 

 

「……ったく、まさか俺が凍らさせられるなんてな……」

 

 

すると氷が砕けちりその氷像の中からクザンが現れた。

それはそうだろう。いくら凍りつかせてもその能力を持ったクザンに効くはずがない。

 

 

「どういうことだ、ハジメ参謀」

「これは僕の()()()()()を見せて起きたかったので

僕はいつでもロビンを氷付けできますよ。

もし、クザンさんが思う脅威になったときは……」

 

「それをハジメが出来るって証拠はあるのかい?」

「ありませんね。ただ僕の言葉を信じてもらうしかありません」

 

 

にらみ合い二人。

それこそこの部屋が氷点下まで落ちて凍りつくほど雰囲気が悪い。

そんな中、クザンがはぁーとため息をついて

 

 

「……あぁーもうー!!俺の負けだ」

「あれ、勝ち負けあったんですね」

 

「茶化すな。ったく、元々捕らえるつもりはなかったし脅しぐらいだったのによ……

……まさか、ハジメの力をさらに思い知ることになるなんてな……あぁ、面倒くせえ………」

 

 

頭をガシガシとかきながらロビンに近づき手を伸ばす。

今度はその手を僕は止めることはせず見守ってみると

 

 

「ハジメについていけば、間違わねぇだろう……

……ただ、ここには来るな……」

「嫌です」

 

「嫌じゃねえ!!!

お前は自分がどんな立場か分かってるのか!!!?」

「立場よりお兄ちゃんです!!!!」

 

 

 

 

「ハジメッ!!!ニコ・ロビンに何を吹き込んだらこんな風になるんだああああああああああああぁぁぁぁぁ」

 

 

 

 

 

いや、それ、僕が一番知りたいです。本当に。



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━幕間━ 三大将の思惑

「クザン大将、こちらが追加の書類です」

「ちょっ、待ってて。まだ終わってないんだけど……」

 

「なら早く終わらせてください。ちなみにハジメ参謀ならとっくに書類は終わらせてましたよ」

「なんなのハジメって!!?」

 

「貴方の甥っ子ですよね。そして貴方より優秀です。」

「そんなに強調しなくて良くないッ!!?」

 

 

俺はクザン、大将だ。ここ大事な。

誰かに話しかけている訳ではないが、こんな風に自分が溜めているものを言わないとやってられない。

 

前はな、まだのんびり出来たわけよ。

定期的に抜け出してのんびりして仕事をする。これが俺にとってベストだったのに……

 

 

「いえ、言わせてもらいます。

知ってますか?サカズキ大将を吹き飛ばさなければサカズキ大将もボルサリーノ大将もハジメ参謀を引き抜いたいと強く言っていたそうなんですよ」

 

「おいおい、マジかよ……」

 

 

「ですが、あんないきなり大将に喧嘩を売る輩は手元に置きたくないとお二人から取り下げがありましたので結果的にクザン大将の元に置かれる話になっているのです」

 

「おいちょっと、それ俺は知らねぇぞ」

 

 

「それはそうでしょう。

クザン大将を抜いた上層部の話し合い「ハジメ参謀取り扱い会議」があったのですから」

 

「なんだよそれは!!?」

 

 

知らないウチにハジメについての会議だと!!?

 

 

「側に置きたくなくてもその力はスゴいものがありますから。()()()()()()()()()()()()()()、そしてクザン大将よりも断然書類整理がうまい」

 

「………大将って書類整理がうまければなれるものなの?」

 

 

「なので直接関わらずにうまくハジメ参謀に仕事の依頼をするか、うまくクザン大将を真面目人間に変えるようにするか」

 

「おい、それもうハジメ会議ではなく俺なんじゃ……」

 

 

「ですので一番合理的なのはハジメ参謀をクザン大将の元に置いて、クザン大将が真面目に書類整理をしてハジメ参謀がより良く海軍のためになってくれることです」

 

「……全く俺のことは含まれないのね……」

 

 

 

もう一度言っておくけど俺、大将だからな。

なのにハジメが来てから全くその威厳がなくなった気がする……あの二人(赤犬、黄猿)にもハブられるし。

 

一応ハジメは俺の甥っ子にしてるけど、(イコール)俺も関わらないってのはおかしいからな。

 

それでもそれだけされてもハジメはそれ以上の価値はある。

なにせあのニコ・ロビンを手なずけた。いや、信教のようにハジメに依存している。

それは良くも悪くもハジメ一人でロビンを抑えることが出来る。現にいまはハジメと一緒に旅行に出掛けている。

 

さらに話を聞けば進んで歴史を紐解くことはしていないらしい。それは正直信用してないがあの姿を見せられたらそれどころではないだろうな。ハジメを追いかけるためだけに海軍に乗り込むぐらいだ。

 

もちろんそれだけじゃない。

非能力者で赤犬を吹き飛ばす力。

もちろん能力と疑い手錠の掛け方といって海楼石の手錠をかけた。しかしハジメは平然としていた。

 

非能力者でも強いやつはいる。覇気使いがそうだ。

ハジメは覇気を使うのが上手く、やはりシルバーズ・レイリーの影響がデカいのだろう。

 

だから尚更ハジメを海軍から追い出すわけにはいかない。

あんなのが海賊にでもなったら……考えただけでも疲れるよ。

 

 

「何を考えているか知りませんがさっさと書類を終わらせろ」

「お前、マジでふざけんなよ!!!!」

 

 

しかしこの大将を大将とみてないこの雰囲気を作ったハジメについてはマジで怒りを覚える。(完全に八つ当たり)

 

 

 

 

………………………………

 

 

 

「えっ、いまハジメいないの。そいつは困ったね~」

 

「なにか緊急のご用心が??」

 

 

「いやね、この前の昆布茶が旨かったからもう一度お茶に誘ってもらおうかと思ってたんだけどね~」

 

「……意外です。毛嫌いしていたと思っていたのですが……」

 

「別に元々毛嫌いなんてしてないよ~

ただ警戒はしてるけどね~」

 

 

 

「はぁ……」とあまり納得していない海兵。

まぁ、そう簡単にハジメを受け入れるなんて難しいよね~

むしろそれぐらいがいい。完全に信用するなんて無理な話だ。クザンのように「見知らぬ者(ハジメ)を甥っ子としてまで」海軍にいれるなんてね~全く何を考えてるのやら。

 

 

「そんなことをいうことは君はハジメが嫌いなパターンなのかな?」

 

「………嫌いと言いますか、気に入りません」

 

 

「ほう、それは?」

 

「ハッキリ言えば突然現れた奴に大将と同じぐらいの階級を与えられたことです」

 

 

「本当にハッキリいうね~」

 

「取り繕っても意味はありませんので。

それにそれは私だけではなく大半の海兵がそう思ってます」

 

 

それは知っていた。

いくら赤犬を吹き飛ばそうとも、元帥が参謀という階級を与えようと嫌なものは嫌だろう。

 

 

「ならストライキでも起こすかい?」

 

「ご冗談を。私は、私達は気に入りらないだけです。

これまでの成果を見れば分かります。参謀と呼ばれるだけの確かなものを持っている、それは分かっているつもりですので」

 

 

そう、それだけの実力はある。

赤犬を吹き飛ばすのはまぐれではない。まぐれで飛ばされるなら大将なんて勤まらない。

そしてあの青雉の書類整理を一手に引き受けても本人よりも早く終わらせる。

 

もちろんそれだけで大将と同じ階級を渡されるわけがない。

 

 

「そうだね~

一人で億越えの海賊を捕まえてきたそうだし、一般人からの評価もいい」

 

「その分大将赤犬からは相当な怒りをかっているそうです」

 

 

「だろうね~赤犬とは真反対の行動してるからね~」

 

 

そんな話をしていると電伝虫が鳴り響き受話器を取ると、丁度噂をしていたハジメからの電話だった。

 

 

『もしもし、ボルサリーノさん?』

 

「おぉ、ハジメか。

いけないね~こんな直通回線を使うなんて」

 

 

『すみません。お土産のお茶菓子は何がいいかと思って電話しましたが、こちらで勝手に決め』

「何があるんだい。センゴクさんがお煎餅ばかり渡すからもっと水気のあるものをね~」

 

 

「…………大丈夫なのだろうか海軍は…………」

 

 

 

…………………………

 

 

 

「何を考えとんのじゃお前はッ!!!!」

 

 

部屋の外まで聞こえる怒涛。

大将赤犬は完全にぶちギレていた。

 

 

『ですからお土産は何がいいかと』

「直通回線で何を口走っとるのかといっておるんじゃ!!!!!」

 

『だってお土産の選択間違えたら能力で殺しにかかってるんじゃないですか?なので直接お話したほうがいいかと』

「そんなふざけたことでかけてくるなといっておるんじゃ!!!!!!」

 

『ふざけてません、真面目です』

「おんどれは……消し炭にするぞおおおおぉぉ!!!!」

 

 

すでに自身の机が燃え上がっているのだが怒りのせいで目に見えていない。

 

 

『短気は損ですよ。

ちょっとお土産の好みを言ってくれるだけでいいんですよ。なんでそんなに怒るんですか?クザンさんもボルサリーノさんも親切に教えてくれましたよ』

「あのバカどもはああああああああああああぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

 

ついに天井も燃えはじめて部屋の外から海兵達が雪崩れ込み消火作業に当たっている。

 

 

『あっ、なんか騒がしくなってきましたね。

また能力で部屋を燃やしてるんですか?駄目ですよ、いくら大将だからといってやりたい放題は。そのうちにセンゴクさんから降格されるかもですよ』

「お、の、れ、は………」

 

『仕方ありませんね。

サカズキさんが好きそうな物を複数買ってきます。

余ったものは海兵の皆さんで分けあって……』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「買うならみたらし団子にせんかああああああああああああぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

(((ええっ!!?そこは答えるのッ!!!??)))

 

 

電伝虫の受話器を壊して叩きつけるサカズキはそのまま勢いよく椅子に座る。

その様子はタダをこねた子供が必死に親に抵抗するが最後は欲望にまけて自分の要望をいい、しかしその行動がさらに腹が立ち結局自分自信で苛立ちを募らせることになった。みたいな展開だった。

 

 

 

…………………………

 

 

 

『ということであとはセンゴクさんだけです』

「……頼むからこれ以上、胃を痛めることをしてくれるな………変わった煎餅で頼む……」

 

 

ありふれた日常であった。



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八咫烏

「悪魔の実の情報かい?」

 

「はい、個人的なものですので後回しにしても構わないですけどよければこちらに回してくれませんか?」

 

 

一週間の旅行から帰って来たハジメの目の前には死体があった。いや、死にかけているグザンの姿があった。

書類整理ごときで死にかけているグザンにお土産を渡して、あとボルサリーノとサカズキにもお土産を渡した。その際にサカズキから攻撃されたがささっと逃げた。

あとセンゴクさんにお土産を渡していつものグザンの部屋に戻ってみるとすでにグザンの姿はなく、置き手紙にあとは任せたと書かれていたのですぐにグザンを捕まえる部隊「雉狩り」を出動させたところでオックスが部屋に入ってきたので早速相談をしているところだ。

 

 

「それは一向に構わないけど……どうしてなのかな?」

 

「どうしても手にしたい悪魔の実がありまして、別に僕が食べるわけではないですけど」

 

 

「食べるわけでもないのに悪魔の実が欲しいと?」

 

「そうですね。僕にとっての()()()()()()()()()()()()に投資したいと思いまして」

 

 

多くを語るわけにはいかない。

その悪魔の実はハジメにとって()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()に集めるのだから。

本当はもっと早くに集めるべきだったのだが、まずは海軍に信頼してもらわないいけないため時間がかかった。

 

いまの段階でもオックスにこんな無茶なことを言って信用されるか微妙ではあるが

 

 

「そうですか、分かりました。

すぐに情報を集めてきますね」

 

「いいんですか?こんな個人的なものを」

 

 

「未来のためなんて…あのくそ上司に比べたら全うなご命令。喜んでお受けします」

 

「いや、命令とかじゃなくて……」

 

 

「安心してください。私達「八咫烏(ヤタガラス)」はハジメ参謀の手足となって働きますので!」

 

 

では失礼します!となんか一週間いなかっただけでなんか変な組織が作られている……オックスも性格が変わっている……

 

何があればあんな風に変わるのかと思い次に入ってきた海兵に聞こうと待っていると

 

 

「お兄ちゃん、この資料なんだけど」

「な・ん・で!!いるのかなッ!!!!!」

 

 

一週間の旅行も終わりここにいるはずのないロビンを親であるオルビアさんの所に連れていった。

その際も「お願いしますから()()してください」と念をおしたのに……

 

 

「?? お兄ちゃんがいるところに妹ありだよ」

 

「………もう、性格が変わりすぎて……未来が怖い……」

 

 

こんな異常なストーカーになってしまい……なにが悪かったのか…過去に帰れるなら帰りたい。

 

 

「さっき「八咫烏」の人達が出ていったみたいだけど、早速仕事してくれてるんだね」

 

「………ちょっとロビンさん、その含みのある言い方はなに?えっ、もしかしてオックスさんの性格変えたのって………」

 

 

「?? 性格変えたか知らないけどお兄ちゃんがお土産を渡している間にオックスさんたちにお兄ちゃんの素晴らしさを話しただけだけど?

そしたら「一生一生涯ハジメ参謀についていくぞー!!!」

「俺達八咫烏は独立部隊だぁー!!!」って部屋を出ていったから残された資料を持ってきたんだけど」

 

「………それだ………」

 

 

いや、もう頭が痛い……

急激な変化についていけない……

つまり、お土産を渡しにいった僅かな時間、約30分の間にロビンがオックスさん達を洗脳して勝手に八咫烏なんて部隊を作ったと…………

 

 

「何してくれてるんだよ、ロビン……」

 

「?? だってお兄ちゃんの素晴らしさが分からないと仕事しづらいと思って……」

 

 

さっきから?? の度に首を傾げる姿は可愛いけど、そんな言葉も絶対に言いたくないほど頭が痛い……

 

 

「大丈夫だよお兄ちゃん。もしもの時は私がヤるから」

 

「そうだねーロビンはさっさと帰りなさい」

 

 

…………………………

 

 

そのあとストーカーには自分の衣服が効くと思い海兵服を渡して帰ってもらった。

………えぇ、わかってますよ。そんなことしたらストーカーが図にのるってことは。でもこのまま海軍本部に入らせるわけにもいかなったのだ。仕方ない…仕方ないのだ。

 

と自分に言い聞かせながら海軍本部にある図書館から借りてきた「悪魔の実図鑑」を開いた。

 

ハジメが欲しい悪魔の実は3つ。

その実は恐らくまだアイツらは手にしていないはず。

それを先に手に入れる必要があった。

そしてその悪魔の実を食べてもらう人もまた探している。

 

しかし何処にいるかは分からない。

ONE PIECEの知識で時系列を組み見直したがやはりどこで()()()()のかは書かれていない。

それでも()()()()が関係しているのは分かっているのでありとあらゆる人攫い屋の情報をこちらに回してもらっている。もちろんこれは参謀としての権限です。

 

この行動で大きくONE PIECE本編を変えるとどうなるか分からないけど……きっとロビンよりマシだと信じている。

 

そしてこの悪魔の実図鑑で調べておきたかったことがあった。それは僕が食べた「トメトメの実」について。

自分が使ってみて分かった情報と図鑑に乗っていている情報がどこまであっているか、そして知らないことはないのか調べておきたかった。

 

しかしそれは無意味に終わった。

そうこの図鑑には「トメトメの実」は書かれていなかった。

まぁ、オリジナルではあるけどこの世界にきた時点でそこら辺も変わったと思ったけど違ったようだ。

 

 

…………………………

 

 

八咫烏のお陰で悪魔の実は見つかった。

しかしその実は海賊が保管しておりそれもその保管先がかなり厄介であった。

 

 

「………いま、なんて言いました?」

 

「はい、探していた実は『白ひげ海賊団』が持っているようです」

 

 

なんでそうーなるの!!?

そんなの原作にはありませんでしたけど!!

やっぱり色々と本編と違って弄くっているからちょっとした内容も変わってきているようだ。

 

だけどよりによって白ひげ海賊団はないわー

 

 

「潜入しましょうか?」

 

「ちょっと落ち着いてオックスさん。

洗脳されたからってもういろいろ性格変わりすぎです。

お願いだから温厚で優しかったオックスさんに戻って」

 

 

「何をいってるんですか参謀。

私はいつも通りです。いつも通りに参謀のためにこの命をかけて働かせてもらいます」

 

「うん、変わってるね」

 

 

話が通じない。

かといってまたロビンを呼んで洗脳を解いてもらう……ことはできないか。一層酷くなりそう……

 

 

「………分かりました。

偶然を装って会いにいきましょう」

 

「分かりましたすぐに手配を」

 

「ちょっとまったッ!!!!」

 

 

すると二人の行動を止める者が1人。

 

 

「どうされましたかグザンさん?」

 

「さっきから何を話してるの?悪魔の実ってなに?

それ以上に今から白ひげ海賊団に会いに行く?」

 

「はい、そうですけど」

 

 

「そうですけど、じゃねえ!!なに考えてるんだ!!!!

大体オックス、てめえはハジメを止める側だろうが!!

なんで思いっきり支援に回ってやがる!!!!!」

 

「参謀は神です」

 

「なに信仰してるんだよ、おい。

マジで待て、おい、ハジメ。流石にそいつは見逃さねぇぞ」

 

 

真剣な目で、いや、殺す勢いで睨むグザン。

しかしそんなことは気にせずいつも通りに

 

 

「書類整理しながら言われても説得力ないですね」

 

「うるせぇぇぇええぇぇぇ!!!!!」

 

 

 

それは確かに説得力なし。

 

 

「分かりました。ちゃんとセンゴクさんに一言言ってきますので。そうですねー任務内容は白ひげ海賊団の現在の危険度を把握するってところで」

 

「マジで待て!!

いまのセンゴクさんはストレスで判断力が弱いから待って!!!!!」

 

 

「いや、そのストレスの原因が何を言ってるんですか?」

 

「もうブーメランがスゴいッ!!!!」



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白ひげ海賊団

「ほぅ、おめぇがあの参謀絶黒(ぜっこく)のハジメか」

 

 

作戦も糞もなかった。

センゴクさんにお話しをしたらまるで脱け殻のように「……勝手にしろ……」としか言わなかった。本当に海軍大丈夫かなーと心配しながら白ひげ海賊団に向かうことに。

 

しかしどうやったら海軍が海賊の元へ偶然を装っていけるのか?もう向かっただけで敵対するのに偶然を装っただけで最低でも話し合うことが出来る条件を生み出さないといけない。

 

あのときはオックスさんの変わりぶりに混乱してて頭がよく回らなかったけど、これ結構無謀じゃねえ?と気づいたときにはもう地平線の向こうに船が見えていた。ということは向こうも気づいている。

 

流石に四皇だからか海軍を見ても逃げるようなことはしてないけど、間違いなく警戒をしているだろうなーと思い仕方なく僕1人で白ひげ海賊団のところに向かうことにした。

 

もちろん能力で存在を停止させても良かったけど流石にそれは失礼だと思いしなかったが、こうして体に海楼石のチェーンでぐるぐる巻きにされて周りには隊長クラスの人達が囲まれ目の前には白ひげ海賊団船長が鎮座していることを考えたらもう少し考えたほうが良かったと思う。

 

 

「で、何しにきた。まさか俺達と一戦交えるつもりじゃねぇだろうな」

 

 

するとさらに強い殺気で威嚇してくる。

まだ何も言ってない、やってないのに……

 

 

「敵対心はありません。そもそも僕1人でどうにか出来る相手ではないということはハッキリと自覚してますので」

 

「ならなんでここに来たんだよい」

 

 

あっ、マルコさんだ。

実物通りにパイナップルみたいな頭だなーなんて口に出したら死ぬな。死なないけど。

 

 

「こちらに僕の欲しい悪魔の実があると情報が入ったのでお譲り頂けないかと」

 

「海軍が海賊に物を渡せと?

そいつは無理な相談だって分かっているよな」

 

「まぁ、普通は無理ですよね」

 

「あぁ、無理だよい」

 

 

やっぱりそうだよなー無理だよなー

 

 

「分かりました。帰りますのでこれほどいてくれませんか」

 

「…………はい?」

 

「ですから帰りますのでほどいてください」

 

「いやいや、悪魔の実を手に入れたくてここに来たんじゃなかったのか。それを渡さないと言っただけで帰るのか?」

 

「帰りますよ。別に強奪するわけでもないですし、話し合って貰えるならそちらのほうがいいですので」

 

 

すると誰もが呆れ顔でこちらを見ている。

いや、白ひげ海賊団に喧嘩なんて売れるわけがない。

これ以上の面倒事はいらないので。

 

 

「グッララララララララッ!!!!!

おもしれぇひよっこだなー。よし、いっちょ飲んでけぇ!!」

 

「お、オヤジッ!!!!??」

 

「いいんですか?

なら向こうで待機している海兵も呼んでもいいですか?」

 

「ッ!!!??

やはりやる気じゃ」

「黙ってろアホンダラッ!!!!

俺がいいって言ってるんだ、いいな?」

 

 

おお、覇気も出してないのに一瞬で黙らせた。

流石海賊王に最も近い男だなー

 

ということで一先ず解放された僕は海軍船に戻り事情を話した。そして

 

 

「おおっ!!!いい飲みっぷりじゃねぇか!!!!」

「お酒は強い方ですので」

 

「へぇ、海軍でも異色だと思っていたがまさかここまでとは思ってなかったよ」

「もちろんです。ハジメ参謀は神ですから」

 

「神ときたかぁ!!!おい、小僧!!俺と海賊しねえか?」

「やるにしても僕が望んでいる海賊はここではないので遠慮させてもらいますね」

 

「グラッグラッグラッ!!!!!

この白ひげの勧誘を断るなんざよほどいい海賊なんだろうな!!」

「それはもちろん。でも僕海軍なんでそういう勧誘はやめたほうが良くないですか?周りの目もありますし」

 

「周りがどうした!!息子にしたい人間がいたから誘った。海賊だろうが海軍だろうか知ったことかぁ!!!!」

 

 

…………………………

 

 

結局朝まで飲みあかし白ひげ海賊団は白ひげと見張り以外全員が寝てしまった。海軍といえばハジメ以外が全員寝てしまっている。

 

 

「………ったくだらしねぇな」

 

「あれだけ騒いで飲んだら寝ますよ」

 

「……で、結局の所どうなんだ?」

 

「?? 何がですか??」

 

 

本気で何も分かっていないハジメに特に態度を変えるわけでもなく酒をあおりこう呟く。

 

 

「悪魔の実。欲しかったんじゃねぇのか?」

 

「欲しかったですよ。でも最悪なところに出回るわけでもないのでいいかなーと思いまして」

 

「最悪……世界貴族か?」

 

「よく分かりましたね」

 

「何年生きてると思ってやがる。

そうか…小僧もアイツらに喧嘩を売るクチか」

 

「売っていいなら売りますけどね。いまの立場、いや立場がなくても関わりたくないというのが本音ですね。ですのでそうならないために色々動いてるんです」

 

 

そういってハジメも酒を飲む。

 

 

「おい、小僧。

小僧が欲しがっている悪魔の実、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?」

 

それと同じもの。

つまりは物々交換、いや情報でもいいのだろう。

それだけの価値がなければ取引しないということ。

しかし白ひげにとってはそんな取引をしなくてもいいのだ。

つまりそれをするだけの価値をハジメに見いだした、もしくは見定めているのか。

 

 

「じゃ、白ひげさんがピンチの時に一度だけ助けますよ。

あっ、でもそれでも足りないですよね。なら白ひげ海賊団がピンチな時に助けます。どうですか?」

 

 

その嘘もつけないような瞳で白ひげをマジマジと見ながら話すハジメに、白ひげも思わず引き込まれそうになったが次の瞬間

 

 

「グッララララララララ!!!!

ピンチな時に助けるだぁ!!?舐めてるのか小僧ッ!!!!!!」

 

 

圧倒的な覇気。そして殺気。

並みの者なら簡単に気絶してしまうほどの威圧がハジメを襲う。しかしそんな中でも

 

 

「舐めてませんよ。ただですね()()()()()()()()()()()()()いつかは言えませんが白ひげ海賊団の元に最悪の物が手に入ります。なので手放して欲しいですが、もしそれが分からず仕舞いの時の忠告です。それが手に入ったら絶対に目を離さないこと。そして奪われた場合はそれを追わないことです」

 

「……何を言ってやがる。意味がわからねぇぞ」

 

「聞き流してもいいですよ。これは白ひげ海賊団のことですので。ただし王と繋がりの深い者がソイツを追いかけるような事があればすぐに連絡ください。出来れば引き留めてくれたら幸いなんですが」

 

 

 

確かに言っていることが抽象的ではないにしろ、直接言うわけにもいかないのではぐらかしながら話したので訳が分からないだろう。

だからヒントとして受け止めて貰いたい。

これを()()()()何処かで聞いてしまったら警戒するだろう。これぐらいの訳が分からないぐらいにしておかないと危ない気がする。この情報で下手したらより多くの人が亡くなる可能性もある。

だから白ひげだけに、それも漏洩しても気づかれないように分かりづらい言葉で伝えた。

 

 

「まったく意味が分からねぇ……だが、そいつはこの白ひげ海賊団に大きく関わりがあるんだな?」

 

「ありますね。とくに白ひげさんとさっきお伝えした人が」

 

 

そして深く瞑想に入った白ひげを待っていると、突然クワッと目を開いて

 

 

「おい、マルコ。悪魔の実を小僧に渡せ」

 

「いいんですか、オヤジ?」

 

 

どうやら狸寝入りしていたようだ。

まぁ、うちのオックスさんもさっきから聞き耳たてているようですからいいんですけど

 

 

「その情報はどう考えても絵空事としか思えねぇ。

だがそこまで言って尚も小僧は俺達を助けてくれるとほざきやがる。

………どうだマルコ。一丁賭けてみねえか?」

 

「まぁ外れても悪魔の実を無くすだけ。

当たればこの海賊団の危機から脱出ですか……

……まぁ、なら安いもんかもしれないよい」

 

「なら決まりだ。

小僧さっきの言葉に嘘偽りないだろうな」

 

「ありませんよ」

 

 

あるわけがない。

これであの未来から助けれるなら僕は喜んで白ひげ海賊団に手をかす。それが海軍を裏切る形になっても。

 

 

「ところでどうして僕がその「絶黒」って呼ばれてるんでしょうか」

 

「知らねぇのかよい。

海軍でおめぇが大将達と模擬練習してるとき全身武装色硬化して戦ったらしいじゃねえか。それと悪どいやり口で周りをまとめる所から「絶対に逆らうな。真っ黒黒の助が襲ってくるぞ」という名前からとったそうだぜ」

 

 

「そいつの名前知ってますか。ちょっと殺してきますので」



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蛇三人娘①

結局「絶黒」というふざけたネームを付けたやつは分からなかった。でも見つけたら速攻で海に沈めてやる。

 

ということでそれから三年の月日が流れた。

えっ、早すぎる。その間何していたか?

 

取り上げるとしたらロビンがちょくちょく海軍に忍び込んでどんどん地位を上げてきたりして今では大佐まで上り詰めている。あの子一体何をしているのか?自分が手配書に乗っていて世界政府から狙われていることを忘れているのではないのか?まぁ、そんなことを言ってもロビンは全く耳をかさずに「お兄ちゃんの為だから」と一点張り。それを見ているというか指示している八咫烏はさらにロビン基「白花」大佐ニコルの支持者「月兎」なんていうのを作り出していた。

 

…………もう、頭いたいのでここは取り上げスルーしましょう。

 

次に3大将の僕に対する態度が変わってきてグザンさんは完全に僕のツッコミ係、ボルサリーノさんは能天気な性格からボケてくるようになり、サカズキさんに至ってはボケスルーかと思わせての強めのツッコミという高度な技術を手にしました。

センゴクさんからは「…トップが…漫才……」と呟いて嘆いていたようですが、事実上海軍としての機能は数段に上がっているので文句のいいようがないそうです。

 

 

そして今日やっと待ち望んでいた進展があった。

 

 

「お兄ちゃん見つけたよ、ボア・ハンコックの所在が」

 

「本当かぁ!!?

そしてお前はもう帰れ」

 

 

「いや!!お兄ちゃんに寄り付く虫なら排除しないといけないから!!!」

 

「あのなニコル…ハンコックはそういうのじゃなくて……」

 

 

「お兄ちゃんにその気がなくてもお兄ちゃんは魅力的だからすぐにイチコロにするの。だから私が見張ってないといけないの!!!」

 

 

最近女性に話しかけるだけでロビンがその女性に威嚇してくるようになった。まだ威嚇だけならいいのだが親しげにしていたと思われた女海兵がいつの間にか関節技を決められて全治二週間の怪我を負った。

……はい、ロビンの仕業です。

それも誰にも見えないスピードと死角をついた技を作り出したようでこれ本編よりも強くなってます。特に何もアドバイスもしてないのに勝手に強くなっていく。もしかしたらルフィに会う前に能力が「覚醒」するじゃないかという勢いです。

 

 

「分かった分かった。

でもそんな敵意むき出しにされるとハンコックが警戒するから大人しくしてなさい。それが出来たら添い寝してあげるから」

 

「ほ、本当ですかッ!!!?

お、お、お兄ちゃんとそ、添い寝ッ……エヘヘ……」

 

 

 

………これ、このまま成長してもちゃんとあの「ニコ・ロビン」になるよね?冷静で頼れるお姉さんになるよね?

 

 

…………………………

 

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

 

「あ、姉様……」

 

「に、逃げ切れないよ……」

 

 

何気ない普通の生活を、いつも通りに三人で街を歩いていただけだった。なのに突然男共が襲いかかってきた。

どうやら人拐いという連中らしく何とかその場を逃げ出したがまだ私達を追ってくる。

 

 

「……二人とも妾が囮になる。その間に逃げよ」

 

「ッ!!?ダメよ姉様!!!!」

 

「そうよ!!捕まるなら三人一緒に!!!」

 

 

「そんなことを言っている場合かッ!!

このままだと三人とも本当に捕まってしまう!!そうなっては意味がないではないか!!」

 

「私達の意味は姉様の隣にいることよ!!!」

 

「だから私達は姉様を置いてはいけない!!!」

 

 

その言葉にハンコックは言葉を無くした。

真剣な眼差しと心の奥からの言葉にどう言えば、いやこれ以上言葉をいうことが出来なかった。

 

 

「……ならば、せめて一矢を報いてやるぞ」

 

「「はいッ!!!!」」

 

 

近くにあった棒切れを手にして近づく足音に注意しながら、近づく影からその者が見えた瞬間に三人が同時に襲いかかった。

 

 

「グハッ!!」

 

「この、ガキどもがッ!!!!」

 

 

一人を不意打ちでノックダウンさせられたがもう一人がナイフを取り出して近づいてくる。

 

 

「無傷で捕らえるつもりだったが……()()()()()()()()()()()問題ないだろう」

 

「…クッ……」

 

「姉様……」

 

 

人数では優勢でもそのナイフと男という象徴がハンコック達に恐怖を与えて体が思考がマトモに働かない。

それでも棒切れを手に一歩踏み出したハンコックは相当の勇気をふりだしたと言っていいだろう。

 

 

「おっ、やるか?言っておくけどなそこで伸びてるやつよりも俺は強いぞ」

 

「ち、近づくではない……」

 

 

「ビビってるのか!!?謝れば許してもやってもいいが……ワリィがいまは虫の居所が悪くてな…そのどちらかは切り刻むだけで許してやるよ」

 

「「ヒッ!!!」」

 

「二人に構うでないッ!!!!」

 

 

「ウルセェガキだな。とりあえずテメェは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地獄でもみてな」

 

 

ゆっくりと時間が過ぎていく感覚になっていた。

体がいうことをきかずに襲いかかってくる男に対して何も出来ない。後ろの二人は何かを叫んでいるようだが何を言っているか分からなかった。

 

そして男が持っているナイフがゆっくりとこの体に……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はい、そこまでですよ」

 

「なっ!!!?」

 

 

何が起きたか分からなかった。

突然現れた海兵が自分に突き刺さるはずだったナイフを右手のひらで止めたのだった。

 

普通なら突き刺さるはずのナイフはまるで鉄板に当たり突き刺さらないように止まっている。

 

 

「なんだテ、ガグハッ!!!!」

 

「私のお兄ちゃんに何してくれているんですか?死にますか?」

 

 

今度は男の体が、関節が勝手に曲がってはいけない方向に曲がった。そのあまりの痛さに男は泡を吹いて気絶した。

 

 

「やりすぎだよニコル」

 

「だってお兄ちゃんが……」

 

 

「壁にめり込ませるぐらいで良かったんだから」

 

 

いや、それも十分やり過ぎだと思ったがそんなことよりも助かったという安心感でその場に座り込んでしまった。

 

 

「あ、姉様ッ!!!」

 

「だ、大丈夫じゃ…二人とも怪我はないな」

 

 

しがみつき泣き出す二人を宥めていると男二人を拘束した海兵がこちらに近づいてきて

 

 

「無事みたいですね、すみませんもう少し早ければ怖い思いをしなくて良かったんですか……」

 

「く、来るなッ!!!」

 

 

その言葉に動けなくなったハジメ。ハンコックはすぐさま二人に元へいき固まり警戒をしている。

 

 

「……悪いとは思っとる…しかし体が、心がいうことを聞かないのじゃ……」

 

「いや、あのあとじゃ仕方ないよ。

だからニコル、敵意を剥き出さないの」

 

 

ハジメに対してのハンコックの態度が気にくわなかったのだろう。両手をクロスさせて能力を発動させようとしていた。いや、正確には発動しておりハンコック達の周囲にはいつの間にか関節技を決めるために腕が生えていた。

 

 

「「い、いつの間に!?」」

 

「な、なんじゃ、お主は……」

 

 

「お兄ちゃんが許すから許すけど、お兄ちゃんに対して少しでも不快なことをするなら……」

 

「だから止めなさい」

 

 

やっぱりこの二人を引き合わせたのは失敗だったかな?



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蛇三人娘②

とにかくあの場所に長くいるのは不味いと思い、いま泊まっている宿に(もちろんロビンとは部屋は別にしているが、どこで覚えたのかピッキングして部屋に忍び込みベットに侵入してくる)連れていった。

 

警戒している三人、ボア・ハンコック妹のボア・サンダーソニアとボア・マリーゴールドだったが、さすがにあそこに留まることも隠れた方がいいことも助けが必要だってことも分かっているので大人しく付いては来ている。それでも棒切れから鉄パイプに変わったのは警戒レベルを上げたと思っていいだろう。

 

その原因を作ったロビンは何も気にしていないようで当たり前のように僕に腕組みしてきてニコニコしながら歩いていた。

 

 

「……妾達をどうするつもりだ?」

 

「なにもしませんよ。少なくとも人拐いのグループを壊滅させるまではここにいてもらいますけど」

 

 

「そんなこと言って私達を陥れるつもりでしょう!!!」

「姉様、こんなところから出ていきましょう!!!」

 

 

すっかりソニアとマリーには嫌われたようだ。

現に僕の後ろで鋭い目で三人を睨んでいるロビンがいたらそうはあるよな。

 

 

「……ニコル。いい加減にしないと…勘当するから

 

「ッ!!!?」

 

 

よっぽどショックだったのかロビンは立ったまま、目を開けたまま気絶してしまった。……本当に未来のロビンが不安だよ……

 

 

「さて、これからの話をしましょう」

 

「よ、よいのか…そ、その娘は……」

 

 

「気にしないでください。話が進まないので」

 

「お、おう、そうか……」

 

 

傲慢で超が付くほどわがままで高飛車なハンコックがなんかよそよそしいというか人を気にかけるほど人らしさがある。まぁ、あのハンコックになるまで時間はあるから子供のころはこんな感じかもなー

 

 

「結論からいうとこの先また人拐いに合う可能性がある」

 

「「「ッ!!!??」」」

 

 

その言葉に体が強ばり恐怖を感じている。

だけどここはハッキリさせないといけない。

 

 

「……ど、どうしてそんなことをいうの!!!」

「ついさっき酷い目にあったのになんて仕打ち!!!」

 

「分かっているよ。だけど早めに手を打たないといけないから」

 

 

「なんて言い種!!」

「姉様、やっぱりこんなところから出ていきましょう!!!」

 

 

話だけでも聞いてほしいがどうもソニアとマリーは聞く耳を持たないようだ。でもさっきから静かにしているハンコックにはまだ望みはあるようだ。

 

 

「聞いてほしい。いつまでも僕が君達を守るのは難しいんだ。そしてそれは君のプライドが許さない」

 

「………構わぬ、続けろ」

 

 

「だから身を守るための力を付けてほしい。

そして短期間で並の人拐いぐらいなら追い払う手段も持っている」

 

「………続けろ」

 

 

「そして力を付けるまでの安全な場所も確保している。

あとは君達がどう返事するかだけで決まる」

 

「…………」

 

 

正直、ここで断られたらあの悪魔の実はハンコックではなく別の者に渡すしかない。そうメロメロの実だ。あれはハンコックだから廻ってきた悪魔の実だと思う。それを別の人物になると未来の海賊王のサポートしてくれるだろう女性に渡すしかないけど……

 

 

「……いいだろう、乗ってやる」

 

「「姉様ッ!!!?」」

 

 

「しかしどうして妾達にそこまでする?

妾達が納得する理由を述べたならその案に乗ってやってもいいぞ」

 

 

ハンコック達を助ける理由。

それは未来の海賊王の為、なんてそんな事をいっても納得しないだろうなー

ここは一般的なハンコックに対する見方で説得するしかないかな。

 

 

「そんな高飛車なハンコックを変えたいから、かな?」

 

「………ハッ?」

 

 

「いや、ハンコックってとにかく人を見下すでしょう?

私が女王様よ、って。それはハンコックだから出来ることで許されることで、現にソニアやマリーも付いてきているわけだし。

でもそんなハンコックが別の人に少しだけでも歩み寄っている姿を見てみたい。将来的にはハンコックのような女王様の隣に立つ海賊王みたいな人に寄り添って助けてもらいたい。というのが理由だけど納得出来た?」

 

 

結局未来の海賊王……ってもう面倒くさいからルフィっていうけど、ルフィの隣でもっと普通の性格に近づいてもらって助けてほしい。そしたらルフィがあそこまで邪険にしないも思う。ハンコックには感謝してたけど素っ気ないところがあったもんなー

 

 

「……ハハ……」

 

「「……姉、様……??」」

 

 

「ワハハハハハハッ!!!

そんな自己中心的な理由で妾達を助けたのか!!?

妾の性格を変えるじゃと、ふざけるなッ!!!!」

 

「いや、ちょっとだけでも変わったらもっと可愛くて綺麗で美しいハンコックになると思うけど」

 

 

「……なんじゃと??」

 

 

……あら?逆鱗に触れたかな?

ワラワラとしているハンコックにソニアもマリーも一歩二歩と後ずさる。これは激怒させてしまったと覚悟していると、ボフッとなにか音がした。

 

 

「………からかうで、ない………///

 

 

なんか顔が真っ赤になっている。

…………やべ、またやらかしたか?

急いで軌道修正しないと不味いことになりそう!!!

 

 

「ほ、ほら!!人拐いってとにかく綺麗な人を拐う傾向にあるから!!とにかく力をつければ美しくても簡単には追い払うことが出来るでしょう!!!それに性格が少しだけでも良くなったら可愛さが増してより一層他の人が言うことを聞いてくれるはずだから……」

 

「もう止めてくれ!!!

………これ以上は……恥ずかしい……///

 

 

…………うわぁーーーー

これ、誰もが見ても間違いなくやらかしたね。

この展開はルフィがいいのに、というかルフィの為にやっているんだけど可笑しくない?

なんで女性関係はこっちに回ってくるのさ!!!??そりゃ役得だけどそんな場合じゃないよ!!!!

 

 

「あ、あのね…ハンコックさん……」

 

「そ、そんな、いままで通り、ハンコックと呼んでください……///」

 

「「ちょっと!!姉様!!!!」」

 

 

これどこかで見たシーンだよー

まさかルフィルートに持っていくつもりがこちらに矛先変えるなんて………どうしよう……

 

 

「は、ハンコック……

あのね、君には将来海賊王となる人物の隣に立つ存在なんだよ、分かるよね?」

 

「はい。一生付いていきます」

 

 

「でね、その海賊王は僕じゃないからね。

将来その海賊のサポートとしては活躍したいけど」

 

「構いませぬ。妾は海賊王の隣に立ち、その傍らに立ち者の………は、伴侶に………/////

 

 

…………もう、いいや……

ルフィの手伝いをしてくれるならいいと言うことにしておこう。じゃないとさっきから後ろで静かに殺気を放っているストーカーをどうにかしないといけないし。

 

 

「よーしニコル。とりあえず落ち着こうな」

 

「お兄ちゃんは私の。お兄ちゃんは私の。お兄ちゃんは私の。お兄ちゃんは私の。お兄ちゃんは私の。お兄ちゃんは私の。お兄ちゃんは私の。お兄ちゃんは私の。お兄ちゃんは私の。お兄ちゃんは私の。お兄ちゃんは私の。お兄ちゃんは私の。お兄ちゃんは私の。お兄ちゃんは私の。お兄ちゃんは私の………」

 

「よく分かったから本当に落ち着こうな。

ほら、ハンコック達が引いてるからね」

 

 

ビンビンに殺気を出しているロビンを押さえないと、無意識に覇気を出しているからソニアやマリーが軽く失神しかけている。ハンコックは息が上がっているが意識はあるようだ。

 

 

「………あぁーもうー」

 

 

仕方ない。最終手段だ。

殺気を放っているロビンの前に立ち、そして

 

 

「ほら、しっかりしろ」

 

「お、お兄…ちゃん……」

 

 

抱き締めた。これしか方法がない。

時より言葉の説得ではダメなときがある。

そんなときにはこうして包容するのが一番。

 

 

「ったく、お前のお兄ちゃんは僕だけだ。

それは変わらないから心配するな」

 

「…う、うん……」

 

 

こうしていると普通の女なんだけどなー

まぁ、なんとかまとまったようだから良かったかな。

 

 

「でも、お兄ちゃんは必要以上に女の子に話しかけたらダメだから」

 

 

いや、まとまらなかった。やっぱりコイツはアウトだ。



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蛇三人娘③

あの後の話をしないといけない。

その日に人拐いのグループは壊滅させた。というか八咫烏が事務的な感じ報告してきたのでちょっとビックリした。こんな風に上司のために進んでやる人達はきっと出世するだろうなー逆になんでクザン、いや、グザンが大将してるのか謎である。

 

で、安全確保は出来たのだが今度は三人を海軍に見つからないように育てないといけない。

ハンコック達には立場的にも七武海に入ってもらいたい。できるだけハンコック=逆らえないという印象が欲しいのだ。そうすればルフィの援護をしてもハンコックだから許されるという図が完成する。これは原作と同じであってほしいところだ。

 

実際は女ヶ島へ送り届けたいところだけど、ニョン婆にまだ会えていないし………って、考えていたら会える可能性を思い出した。

 

そう、いまここにいるレイリーだ。

 

 

 

「ったく君は……目を離すととんでもなく事をしてくれる……」

 

「ふふふ、でもハジメちゃんじゃないかしら」

 

 

「笑ってる場合か。隠居した身というのにハジメのおかげで海軍に目を付けられたのだぞ」

 

「そんな、おかげなんて……光栄です」

 

「真顔でボケるでない、ったく……」

 

 

そんなやり取りの中ロビンはでんでん虫でオルビアに電話をしていて、ハンコック達は居心地が悪いのかキョロキョロしている。

 

 

「心配しなくてもいいのよ。そこの人とんでもなく強いから」

 

「それは……ハジメよりもか?」

 

 

「どうだろうか、()()()()使われたらもう私に勝ち目はなさそうだが」

 

「信じなくてもいいですよ。レイリーは海賊王の副船長してたんです。そんな人に勝てるわけがありませんから」

 

 

「副船長って…もしかしてシルバーズ・レイリーッ!!!??」

 

「……ハジメはとんでもない大物と知り合いなのね……」

 

 

「ただの飲んだくれ博打好きなおっさんですよ」

 

「君は尊敬しているのか貶したいのか……本当に掴み所が分からない……」

 

 

頭を抱えるレイリーを見た三人は次にハジメの顔を見て驚く。何かと首を傾げるとすぐに視線を外した。えっ、なに?なにかした?

 

 

「気にしなくていいのよハジメちゃんは。ハジメちゃんはそのままでいなさい」

 

「よく分かりませんが、分かりました」

 

 

「シャッキー……少しは性格を変えた方がいいと思わないのか?」

 

「あら?そしたらハジメちゃんがハジメちゃんではなくなるわよ。そんなところ想像してみて」

 

「………あり得んな……」

「でしょう」

 

 

なんか失礼な事を言われている気がしたが、まぁそれは今度話すことにして

 

 

「今日はお願いがあってきたんです」

 

「だろうね。しかしハジメの地位ならある程度のことは叶えられるのではないか?」

 

 

「知ってていってますよね。それが出来ないから来たんです」

 

「そうだったね、すまない。

それでその願いとはなんだ?」

 

 

「2つありまして、一つは彼女達に戦い方を、悪魔の実の使い方を教えて欲しいんです」

 

「ほぅ、悪魔の実を。でその能力は??」

 

 

そう言われたのでハジメがバックから3つの悪魔の実を取り出した。それをみてレイリー、シャッキーは驚いた表情を浮かべる。

 

 

「これって……まさか!!?」

 

「メロメロの実か。まさか実物をお目にかかる日がくるとは……」

 

 

「知ってるんですか?」

 

「悪魔の実でも容姿を、それこそ絶世の美女に変える悪魔の実。その効果は見た相手をメロメロにする」

 

「女海賊、いやこの悪魔の実の存在を知っている者なら誰もが欲しがる実だ」

 

 

やっぱりとんでもない実だったんだな。

しかし本編では世界貴族が余興でハンコックに食べさせたって言ってたけど、それ自分達が食べるという選択肢はなかったんだなー。やっぱり得体の知れないやつは食べないってか。うん、やっぱり嫌いだアイツらは。

 

 

「こっちは……ヘビヘビの実か?」

 

「本当によく知ってますね」

 

 

「どういう部類かまでは知らないが、それを彼女達に食べさせるということか?」

 

「悪魔の実。食べなくてもレイリーの修行なら並の強者ぐらいなら大丈夫だと思います。でもハンコック達はいつか今回みたいに狙われる可能性があるんです」

 

 

その言葉に震えるハンコック達。

すぐにシャッキーが慰めに向かってくれたので助かった。隣で考古学本を読んでいるロビンは全く気にも止めたないからなー

………えっ、ロビンが考古学を学んでる!!!??

いままでストーカーしか見たことなかったからビックリしているが本編はそれが当たり前なのだけど……なんかめちゃくちゃ違和感を感じる。

 

そんなところでビックリしているからロビンが薄情なところが、ハジメしか興味がないというところがハッキリ分かるところをスルーしているハジメに対してレイリーが先程の答えを出す。

 

 

「なるほど。強さといっても力だけとは限らん。

それをその悪魔の実で補うということか」

 

「はい。ついでに悪魔の実を自由に使いこなせば僕が望んでいる世界に近づくと思うんです」

 

 

「ったく、ロジャーもとんでもない者を私に預けたものだ……分かった、彼女達は私が鍛えよう」

 

「よろしくお願いします」

 

 

よし、これで現実より強くなるはず。

あとは力をつけるまで隠れる場所

 

 

「で、二つ目がハンコック達の隠れる場所、といいますか拠点ですかね。そこに連れていって欲しいのでニョン婆を呼んでください」

 

「ッ!!!??

……本当に一体どこまで知っているのだ……」

 

 

「そんなに多くないと思いますよ。

でもハンコック達にはうってつけ。最低でも一人立ちするまで匿ってもらいたいのですが」

 

「………分かった。どう判断するかは彼女次第だ。連絡は入れるが受け入れられるか分からないぞ」

 

「はい、お願いします」

 

 

…………………………

 

 

そのあとはよく分からない。

いや、僕の立場である参謀の仕事はそんなに自由な時間はなかった。いや、正確にはあのグザンが仕事をしないのでその分僕のところに回ってくる。

いい加減に能力使ってボコりたいが、まだ我慢しないといけない。

 

ということであの後すぐにレイリー達とお別れをして海軍本部に戻ってきた。

 

 

「で、二日もいなかったと思ったら()()()()人拐いを壊滅させに行ったということか。参謀であるお前が()()()?」

 

「どうも含みのある言い方ですけど。そういうのは目の前の書類を片付けてからいうのがカッコがつくんですよグザンさん」

 

 

「テメェ……マジで氷漬けにするぞ…

あと俺の名前はクザンだあああぁ!!!」

 

「間違われたくないならさっさとやれ」

 

「……くそ、俺の立場って……」

 

 

そんなのあって無いようなものだろう。とさすがに言葉にするのは止めた。疑われても仕方ないのは本当であり、上司が部下を気にかけることは当たり前なこと。

 

 

「少なくても市民を助けたと思います。

あのままだと……上のバカ共のオモチャにされるところでしたので」

 

「……ハッキリ名前を言わなかったことは褒めてやるが、あまり余計なことをして目をつけられるなよ」

 

 

「そんなへまはしません。したとしたら迷惑がかからないように海軍抜けますよ」

 

「するなバカ」

 

 

と黙々と書類整理を行っていく。

するとある一つの書類に目を奪われる。

 

 

「これって……」

 

 

それはある家族の物語が始まった所。

そして数年後、ある種族がそれを奪った。

それはあの未来の海賊王のクルーの物語。

 

ロビンに続いて絶対に助けないといけない話だ。



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東の海①

「ハジメはおるかぁー!!!」

 

「ドアを壊さないでください。あとうるさい」

 

 

あの報告書をみつけて三日後。

一人の女海兵が退団をしたいと報告が回ってきていた。

普通のその海域の海軍支部が受理するかどうか決めるのだが、その海域は戦闘が激しいらしく海兵も沢山駆り出されている。そのため書類を整理出来ずに回ってきたのがここ。

 

完全にハジメは書類整理の名人と海軍全体に響き渡り変わった書類や対応出来ないものが回されてくる。別に書類が増えるのは問題ない。ただクザン……いや上司のグザンが増えてきた書類をみて「俺を整理ぜめして殺す気かあああぁ!!」と訳の分からないことをいってよく逃げるので、それを毎回対応するのが面倒くさい。

 

……話を戻すがその書類には続きがかかれてあり()()()()()()()()()()()と書かれていた。

 

もちろん退団は許可した。

でもいま僕が出来ることはここまでだろう。

あの魚人をいまどうにかしても、きっと悪い方向しかいかない。今回はいろんな根回しをしないといけないなーと考えながら三日過ぎた今日、久しぶりにうるさい人が来た。

 

 

 

「むっ、相変わらず細かいの」

 

「あっ?そんなこというなら海軍での煎餅食することを禁止させますよ」

 

 

「今すぐ直すッ!!!!」

 

 

このジジイはあの未来の海賊王の祖父、簡単にいえばルフィのじいちゃんガープだ。

出会いはセンゴクさんとお茶していたときに今日と同じ感じで扉を壊して入ってきた。第一印象から最悪なのでこのジジイに関しては最初からトゲ要素が強い。それでもこのジジイは気にしていないようなので遠慮はしてない。

 

 

「で、なんか用ですか?」

 

「孫に会わせる!!!」

 

 

「…………感情で物事を伝えようとしても伝わりませんよ。もう一度相手に分かるように」

 

「孫ができた。ハジメに会わせたい。だから来い」

 

「分かりましたけどその喋り方止めた方がいいですよ」

 

 

よく超簡潔に話すのでその度注意していたらこんな風に必要単語を増やして伝えるという技術を手にした。したのはいいがもうそれ自分がバカだとさらに強めるからもう少し会話にしたほうがいいと言っているがどうやら定着し始めているようでなかなか治らない。

 

 

「では行くぞ!!!」

 

「そっちの分かりましたじゃないです」

 

 

「何故じゃ!!孫じゃぞ!!!可愛いじゃ!!!!」

 

「でしょうね」

 

 

「だから来いッ!!」

 

「テメェ、会話するつもりねえな」

 

 

相変わらず人の話を聞かない。

こうなったらセンゴクさんが言っても聞かないウザいやつ。

 

 

「マジでうぜぇ」

 

「お前さんはよくもまぁ、……そんなにハッキリと本人目の前で言えるの」

 

 

「テメェとクズだけだ」

 

「……風当たりが強すぎる……」

 

 

分かっているなら人の話を聞け。

話を聞かないやつは本当に嫌いだ。

あのサカズキさんでも最終的には必要だと感じたものだけは分かってくれる。そんなサカズキさん以下の人間をどう接しろと?人間として接しているだけでも有難いと思ってほしい。

 

 

「………はあ、僕を駆り出したいならあのクザ、いえグザンを連れてきてください」

 

「もう部下に探させとる」

 

「そうですか。そちらとこちらの人があのクズを探すとなると早く確保できますね」

 

「……あやつも仕事しないが…本当に上司に対してなんて言い種じゃ……まぁワシが悪いじゃが」

 

 

うん、本当に。

 

 

「テメェがいうな」

 

「……頼むから、それ心に閉まってくれんか………」

 

「で、いつ向かうんですか?」

 

「無視を……って、来てくれるのか?」

 

 

こうなったらテコでも動かないやつが何をいまさら。

 

 

「行かないとしつこいでしょう」

 

「よし!!あした船を出す!!!」

 

 

「じゃあとセンゴクさんとボルサリーノさんとサカズキさんにも連絡入れてくださいね」

 

「………マジ??」

 

 

「それだけのことをしているって自覚してください。

僕がいうのはおかしいですけど「参謀」を動かすのはそれだけ大変だと言うことを理解してきてください」

 

 

どうしようかな……とこれからの事を考えて鬱になっているガープは寂しい背中をこちらに向けながら部屋から出ていった。

生まれたばかりのルフィに会ってもどうもできないかもしれないが()()()()いける。

 

 

…………………………

 

 

「村長ッ!!ルフィはどこじゃー!!」

 

「うるさいぞガープ!!!いま寝たところなんだぞ!!」

 

「村長もうるさいですよ」

 

 

東の海、フーシャ村。

ガープに半ば拉致られる形でここに連れてこられた。

その理由としてまだクザンさんを見つけられなかった状態で連れてこさせられたのだ。それもセンゴクさん達に連絡もいれずに。もちろんフーシャ村に向かっている船の中で連絡は取った。その時のセンゴクさんは「……ハジメが割かしマトモでよかった……」と苦労が滲み出ていることを感じ取りながらクザンさんに書類をよろしくと頼んでおいた。帰ったらガープさん説教だろうな~

 

で、小さなベッドの上にスヤスヤと寝ているルフィ。

この子が将来海賊王へと歩み出すのか。

 

 

「ルフィ、じいちゃんだぞー絶対にお前を立派な海兵にするからな」

 

 

すみません、それ僕が頑張っても変えられそうにない未来なので諦めてください。もちろんそんなことは口にしないがせっかくここまできたのだから何か残しておきたい。

ということでこちらに来るときに休憩で寄った街で購入した物を色々見せてみる。

 

「はいルフィ、これいる?」

 

「えぇーと……ハジメさん。それなに?」

 

「寂しくないようにとぬいぐるみを」

 

「それは分かるけど……不気味じゃないかしら……」

 

 

そのぬいぐるみは身体中にまるで手術したあとが残っていると思わせるぐらいの荒い縫い目のぬいぐるみ。

 

 

「そこの店員さんはオススメしてきたんですが」

 

「……ちなみになんていうお店?」

 

「ザ・ファンキー」

 

「うん、そういうお店で買ったらダメよ」

 

 

なんか優しく遠い目で言われた。

ルフィに近づけても喜ばなかったので次。

 

 

「骨付き肉」

 

「ハジメさん、ルフィはまだ赤ちゃんだから」

 

「大丈夫です。ぬいぐるみですので」

 

「だとしてもダメよ」

 

 

少し目尻が強ばった気がしたので止めた。

ルフィはめちゃくちゃ喜んでいたがマキノさんには逆らわないほうがいいので次。

 

 

「海賊旗」

 

「何を考えとるのじゃハジメ!!!そこは海軍の旗じゃろうが!!!!」

 

「海賊旗の方がいろいろとアレンジ出来るかと思いまして。ならいっそう海軍の旗もバリエーション増やします」

 

「ルフィの為ならやるわい!!」

 

「そういう問題じゃないわよ。二人とも。

ねぇ、もっと()()()()()()()()()()()()()の物じゃないと」

 

 

もう吹雪かと思うぐらい部屋の温度が下がった気がする。あのガープさえもブルッと震えた。仕方ありませんねとっておきです。

 

 

「無難にロケットペンダント」

 

「それよハジメさん。ちゃんと持ってるじゃない」

 

「いや、無難すぎるかと思いまして」

 

「赤ちゃんに無難じゃないものを与えるほうがおかしいのよ。そうよね村長さん、ガープさん」

 

「「そ、そうじゃな………」」

 

 

何を渡したのか知らないけどマキノさんに怒られたようだ。ザマァ。

 

 

「それじゃこのロケットにハジメさんの写真を入れるからカメラ店にいきましょうか」

 

「えっ。

いや、そこはガープさんや親御さんを」

 

 

「ガープさんはダメ。そんな怖い顔を入れてたら泣くわ」

 

「……いま、ワシが泣きたいわい……」

 

 

「じゃ親御さんは」

 

「こんな可愛いルフィを置いていく顔なんて却下よ」

 

 

………本編ではあまりマキノについて話はなかったけどもしかしてこれが素なの??僕が来たから影響されたんだよね、そうだよね、そうじゃないとなんか優しいマキノさんとイメージが壊れる……

 

 

「だ、だからって僕じゃなくても……ほらマキノさんとか村長さんとか……」

 

「私達はこの村でルフィと一緒だからいいの。

でもハジメさんはそんなに来れないでしょう?

そんな人からプレゼントってこうしてロケットとかで相手の顔が分かると嬉しいものなのよ」

 

 

それは分かるけど、僕もそのために買ったんだけど、それは僕の写真をいれるわけじゃなくてもっと大切な人に………あっ、そういえばシャンクスとか……はまだ会わないか……

 

 

「こ、今後ルフィが見つける大切な人のためにとかでも……」

 

「あら、ハジメさんもルフィにとって大切な人よ。ねぇルフィ?」

 

 

すると今日一番のキャッキャッと笑うルフィ。

おい、そこは空気を読んでよ、赤ちゃんでもルフィなら……って成長してもルフィはルフィで空気読んだことなかったな~…………

 

 

「さぁいくわよ。最高の一枚を!!」

 

「ちょっとマキノさん!!?ひ、引っ張らないで!!ってか力つよッ!!!??」

 

 

なんか原作マキノからパワーアップしている気がするマキノさんにどうすることも出来ずに流されてしまった僕だった。

 

後日ルフィの首もとにロケットペンダントがあり、その中には最高の一枚を取られたハジメの写真があった。



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東の海②

「えっ、東の海(イーストブルー)の海軍支部の調査ですか?」

 

『最近悪い噂がたっておってな。真偽はともかくハジメが突然くれば何かしら動きがあるかもしれん』

 

 

フーシャ村を出て定期連絡を、センゴクに連絡したのだがここでまさかの指令が出た。

 

 

 

「それは構いませんけど…行く前に話して頂いたら良かったのでは?」

 

『……あのバカ(ガープ)、自分勝手な報告のみで逃げよったからな。それで大将のほうには連絡入れとらんかったからもうてんてこ舞いでな……』

 

 

「いや、なんでそんなことに……」

 

『クザンはいつも通り書類整理、ボルサリーノのは茶友達がいないからと仕事放棄して、サカズキにいたってはストレスの捌け口がないからと若い海兵に八つ当たり………い、胃が………』

 

「あぁ、………お疲れさまです」

 

 

よく今まで海軍成り立ってきたね。

なんか自画自賛というわけではないけど、僕がいないだけでそんなに体勢が崩れるものかなー。特にサカズキさんは八つ当たりって……いや、その前にそのストレスを僕に向けるのもおかしいと思うんだけどなー

 

 

『……だが東の海でのことも気がかりではある。

こっちは…なんとか……なんとかするので、頼むから出来るだけ早く帰ってきてくれ……』

 

 

海軍本部の仕事も忙しいだろうがこういう調査も仕事の一つ。

センゴクさん的にはかなり早く帰ってきてほしいだろうが、私情を挟むわけにはいかないと我慢しているようだ。………本当に大変ですね、元帥って………

 

 

『近いのはシェルズタウンの海軍支部だ。頼んだぞ』

 

 

あれ??そこってなんか聞いたことがあるような……

 

 

…………………………

 

 

「イヤじゃ」

 

 

絶対にいうと思った。

センゴクさんからの指令だといっても行かないというガープ。マジで仕事しろ。

 

 

「休みを取っておるのに仕事なぞするか!!」

 

「ですけど、僕達がいかないと誰が行くんですか?」

 

「そんなもんハジメ一人でいいではないか」

 

「おい、ジジイ。

こういうのは使いたくなかったけど、こっちのほうが階級は上じゃボケッ!!仕事しろッ!!!」

 

 

鼻をほじりながらいうものだから自分でも珍しく怒った。ここまで暴言吐くのはグザンくらいだ。

 

 

「様子を見るだけならワシはいらんだろうが。

それにだ、ハジメが参謀として月日が浅い。この東の海まで絶黒のハジメとして名が届いてない場合がある。

なら、ワシよりもハジメが行った方がありのままの海軍支部が見れるじゃろ」

 

「…………ま、マトモな意見だ…………」

 

 

いくら仕事しない人でもやっぱり年の功。ちゃんと考えているんだなー

 

 

「というわけじゃから後は自力で帰ってこい。ワシは先に帰る」

 

「よし、テメェはここで沈める」

 

 

 

…………………………

 

 

結局ガープの野郎は逃げた。

真正面から逃亡を阻止しようとしたがさすが伝説の海兵。逃げようとする意識で逃げられると僅かな隙の間に逃げる。正確には「あっ、あそこにニコルがおる」と言われて振り向いてしまった時に逃げられた。

 

だって!!ロビン(ストーカー)ならいそうだもん!!!

 

で、フーシャ村の近くに船を置いていたから良かった。

あのジジイは僅かな隙で逃げた、というか僕を海に落としやがった。で水面に出てくる間に手漕ぎで逃走したわけ。

 

なのでいま漂ってます。

本当にトメトメの実じゃなかったら死んでたよ。悪魔の実を無効化する海の特性を停止させているから。

でもどうしようかなー。泳げるけど島までたどり着くのに体力が……

 

 

「………流されるか………」

 

 

なんかどーーーーでも良くなったな~

センゴクさんには悪いけどこの波に身を任せて何処かへと流されよう。支部については責任とってくれるでしょうガープさんが。そして八咫烏とロビンにコテンパンに殺られろッ!!!

 

 

 

…………………………

 

 

「………生……替えて……よ……」

 

「……がと……いな……」

 

 

なんか声が聞こえるなーと言うことは何処かの島に着いたのかな?ゆっくりと目を明けるとそこには男性と少女がいた。

 

 

「おや、気がついたかな?」

 

 

その人はとても優しい目をしていた。

額にあったタオルを手に取り器に入った水に付けて絞る。そしてまた自分の額に戻してくれた。とても気持ちいい。

 

 

「ありがとうございます」

 

「ふふふ、不思議な子だね

普通は、ここは何処ですか?とか貴方は誰ですか?とか聞くものだけど、まさか感謝の言葉を聞くとは」

 

 

「助けて貰ったのは間違いないので」

 

「そうか、自分がどういう状況だったのかもハッキリしているようだね。助けたことに関しては娘に言ってくれ。浜辺で打ちあがってある君を見つけたのは娘なんだ」

 

 

そう言ったので少女の方を見るとビクッとして男性の後ろへ隠れた。

 

 

「すまないね娘が」

 

「いいえ。えーと……」

 

 

「"くいな"というんだ」

 

「ありがとう、くいな」

 

「………うん………」

 

 

小さな声だったけど確かに聞こえた。

………うん、あれ、いま"くいな"って言った?

く、くいなって……まさか……

 

 

「自己紹介が遅れたね。私はコウシロウという」

 

「……ハジメです」

 

 

まさか流れ着いた先がゾロの出身の島かよッ!!!!??

 

 

 

…………………………

 

 

 

「申し立て、ありますか?ありませんよねッ!!」

 

「……あ、ありません……」

 

「センゴクさんに止められたからここまでしときますが……こちらとしては()()()()()()を見せてから殺す気だったということを理解しといてくださいよ」

 

「……はい……」

 

「なにしとるんじゃ。さっさと行けやコラ。ハジメ参謀がもし見つからなかったら……分かってるんだろうなテメェッ!!!!!!!!

 

「今すぐにッ!!!!!!」

 

 

必死になって元帥の部屋から出ていったガープ。

それはもう性格が変わるほどに必死に。

それはそうだろう。いま元帥の部屋には一人で国を簡単に消し去るほどの殺気を放っている大将と

 

 

「お、落ち着いてくださいニコル大佐ッ!!」

 

「気持ちは分かります!!私達もハジメ参謀は心配ですッ!!!!!!」

 

「ですがいまニコル大佐が行ってしまうとその抑えきれない殺気が覇気が市民に多大なる影響をッ!!!」

 

「お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん………」

 

「全力で押さえろッ!!!いまのニコル大佐は大将並みの力を持っていると考えろッ!!!」

 

 

もう海軍本部全体を覆い被るほどの殺気と覇気を出しているロビン。八咫烏達が必死になって抑えているためになんとかなっているが少しでも油断すると下手したら死者がでてしまう。

 

 

「………バカだと分かっておったが……まさかここまで考えなしとは……」

 

 

さっきから明らかに飲み過ぎている頭痛薬を手にしているセンゴク。それだけいまの状況はヤバい。

ハジメの行方不明。それが発覚した瞬間に海軍が今まで感じたことのないほど傾いた。

 

3大将は溢れだす殺気と覇気を抑えるのが必死で仕事が手につかず、ニコル大佐に至っては駄々もれのままで探しにいこうとしている。八咫烏はそれを押さえているために他の仕事が出来ずにいる。いや八咫烏に関わらずハジメに関しているものは誰もが仕事が出来ずにいるのだ。

 

そのため重要な案件から小さな案件も全てセンゴクの元へ届いている。つまりいま元帥の部屋には大量の書類と殺気立っている者達で溢れかえっている。

 

 

 

「………早く……早く……帰ってき……てく…れ……」

 

 

頭痛薬の次は栄養剤、そして3大将の元へいき殺気と一緒に溢れだす能力を浴びることに。正確には氷で額を冷やして、マグマで冷えすぎた体を温め、光で目を覚ます。

能力を有能活用してハジメが帰ってくるまで頑張るセンゴクだが………さて、いつ帰ってくるのか……



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東の海③

くいなとコウシロウに助けられて3日。

流されている間は体に必要な最低限の活動だけを残して停止させていたので元の状態に戻るのに時間がかかった。それでもコウシロウさんからしたら十分早いらしい。

コウシロウさんによると海軍の服装をしていたので海軍へ電話したところ近くの支部の人が迎えにくるという話。確か明日には迎えがくるという。これは思ったより早く本部に帰れるかもしれないなー

 

と、なるとくいなは約8年後に転落死してしまう。

どうにかしたいところだけど八年後なんて先が長過ぎだし、その年の一年間付きっきりで事故から守り抜くわけにもいかない。それにこれは自然死といってもいい。一回の死の回避で助かるものかのか?

 

なんか色々考えたけどいい案が浮かばない。

 

そんな事を考えながらコウシロウさんの家を歩いているとフッと浮遊感が襲う。

 

 

「うんッ!!?」

「危ないッ!!!!!」

 

 

一体何事かと思いきやどうやらここは()()らしく、そして僕がいたところは()()らしく、そして今現在僕は()()しているようで………

 

 

くいなじゃなくて!!オレッ!!!!!!???

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……とに、こいつか……」

「……いありません……」

 

 

何か…声がする……とっさに頭の表面を一時停止して衝撃を止めたけど、いきなり過ぎるのとパニックから頭しか一時停止出来なかった。

 

ダメだな……こんな心が乱れるだけで一時停止が使えなくなるならこの先危ない目にあう。もう一度鍛え直さないとダメだな………

 

そんな事を考えていると視界がハッキリしてきた。

声は両方とも男性ではあるが、なんか片一方が聞き覚えのあるような……それも会ったわけじゃなく、こう()()()()()()()()()()()()()()()()()……

 

 

「目が覚めたようだな」

「……えっ?」

 

 

顔を見て驚いた。

だってそこには()()()()()()()()()()()()()()()()()()モーガンがいたからだ。あれ?確かに若いからビックリもしたけどなんでここにいるの?

 

 

「……こ、ここは……」

「あぁ、海軍第7支部だ」

 

 

ま、じ、か!!

ということはまだ真面目だった頃のモーガンッ!!!

うわぁーどうしよう……これどうしよう!!?

するともう一人の海兵が

 

 

「覚えているか?

お世話になっていたコウシロウ邸の階段から踏み外したことを」

 

「は、はい……」

 

 

「小さな村だ。医者の腕もここの方がいいだろうとコウシロウ殿から許可を受けた

もちろん君には申し訳なかったと思う。別れの挨拶も出来ずに連れ出してしまい……」

 

「い、いえ……」

 

「コウシロウ殿から伝言だ。「体調が戻ったとはいえ不調な君を一人に、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()」と。

くいなちゃんからは「また来てね」だそうだ」

 

 

また来てね、か……

ゾロのことを考えるならくいなは生きて欲しい。

だけど転落死は()()()()()()()()()()()()()()()くいなの不注意か階段が劣化したためか分からないけど、もしそれが()()()()()()()()ならどうしようも出来ないかもしれない。

 

その証拠に僕があの階段から落ちた。

それはあの家で起きることは………ってあれ?

 

 

「……身代わりに……なった?」

 

「どうされましたか?」

 

 

いや、そんな夢みたいなこと……

……でもさっき聞いたコウシロウの言葉に「あんな身近な危険があることも気づかずに」って。それって階段の事だよね。つまりはあの階段に対して何かしらの対策をしてくれる?

 

 

「……なら、下手にどうこうしないほうが……」

 

「何を言ってるんだコイツは……」

 

「わかりません。やはり頭に強い衝撃が……」

 

 

くいなの死因は"転落死"であり"家の階段から落ちた"のだ。

その2つが揃わないとくいなが死ぬことはないはず。

あのコウシロウさんが危険だと分かったことに対して何もしないとは思えない。

それにここでくいなに転落に気を付けと言ったとする。

家の階段の事故は防げても他の転落死に繋がるのでは?

なら"家の階段から転落しても助かる何かを"。もしくは"転落してもしなない体作り"をするとか……

 

 

「……そうだ、これしかないはず……」

 

「大丈夫かコイツ……」

 

「はやく引き取りする支部が分かればいいんですけど……」

 

 

でもこれ以上介入するのは止めよう。

くいなに対してはこれ以上踏み込まないほうがいい。

自然死という世界の流れに僕みたいな異質なものが関わると想像できないことが起きるかもしれない。それこそ転落死ではなく別の"死"が訪れることだってある。

 

いまはコウシロウさんが気づいた危険に対しての対策に期待するしかない。

 

 

「おい、大丈夫か……」

 

「はい、大丈夫です」

 

「逆にハッキリ言われると怖いな……」

 

 

…………………………

 

 

「さ、先ほどは失礼しましたッ!!!!」

 

「いや、いいですよ」

 

「そんなわけにはいきません!!」

 

 

その後僕の詳細を調べようとした海兵が「絶黒のハジメ」という資料を見つけたようで、飛んできた海兵がモーガン達に見せると直ぐ様土下座。正直やりにくいだけどな……

 

 

「その資料になんて書いてるか知らないけど参謀って言っても肩書きだけだから」

 

「そんな謙遜されないでください

聞けばあの大将赤犬を吹き飛ばすほどの実力者

そんな方だとつい知らず……」

 

 

さっきからこんな感じである。

やめて欲しいといえば謙遜といい、大したことないといえばそんな筈がないと僕がやった例を上げる。いっててきりがないと分かっててもやめて欲しいので粘るが……さっきからモーガンが喋らない。

 

 

「あの……モーガンさん?」

 

「呼び捨てで構いません」

 

 

「あぁ…モーガン。さっきから頭も上げないけど……本当にあげていいよ」

 

「いえ、最高権力に対してそんな真似は」

 

 

………もしかしても何も、この意識が問題なのね。

原作より三年前、クロネコ海賊団と戦いモーガン以外は戦死、生き残ったモーガンは別人のようになった。たしかジャンゴの催眠が影響しているはず。

 

少なくとも催眠だけであんな傲慢になったわけじゃないんだな。権力者に対しての考え。これがあの悲劇を呼ぶわけか。

 

 

「じゃ言っとくけど。クザンさんはグズだから」

「……はッ?」

 

「もう仕事をしない、しない。

書類整理も下手でその改善することもせずにすぐに逃げ出すグズ。グザンだよクザン。

それにボルサリーノさんはとにかくマイペースというか天然性のわがまま。

よくお茶に誘われるけどお茶菓子がその日気分で変わるから間違ったら買って来て。いや、自分でいけよ。その能力ならすぐに買いにいけるだろう。で買ってきてもまた気分が変わって別のものって……もう自分でお店出したらいいんじゃないかと思うんだよ!!

極めつけがサカズキさん!!

ちょっとしたことで怒るから手がつけられない。

少し時間に遅れたら「大噴火ッ!!!!」書類の一文字間違えたら「大噴火ッ!!!!」自分が道を間違えたくせに「大噴火ッ!!!!」って、子供じゃないんだから癇癪起こすのを抑えろよ!!!!そしてたまに素直に言うときにいつもの倍以上の攻撃するなんて……ツンデレかッ!!!!」

 

 

一気に今までの溜まっていた鬱憤を吐き出した。

あぁ~スッキリした。

 

………あれ、モーガンが呆然としてる。

こっちの海兵の人も……どうしたんだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい、ガープ。いまなんと言った?」

「い、いや……ハジメを海に……落とした……」

 

「バカかああああああああぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

 

「村長落ち着いて。

ガープさんは後でいくらでも()()()()()()()()()()()()()()()。いまはハジメさんを見つけないと」

 

「……そ、そうじゃなマキノ……」

 

 

「ということで探しましょうガープさん。

もちろん私たちの指示に従って貰いますよ。NOなんて言いませんよね。そんな事をいったらルフィに()()()()()()()()()()()()()()

 

「………はい………」



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東の海④

「こ、こうか……」

 

「そう。うん、結構スジがいいね」

 

 

翌日突然モーガンが訪ねてきた。

「あんたの弟子になりてぇ!!」って。

いや、どうしたの!!?なんでそんなに態度変えてるの!!?

 

こちらとしてもモーガンの性格やこれから起きる悲劇を、モーガンがクロにやられて催眠術で性格が急変するアレ。防ぐためにも戦闘力や精神力を鍛えたいところではあったけど。

でも覇気は無理で、6式も無理。

えぇー何を教えようと思い、そういえば義手で斧を付けてたなーと思い「斧を使ってみようか?」と言ったら本当にスジがいい。

あれかな、体格いいから斧みたいな大きい武器と相性がいいのかな。

 

 

「俺、斧なんて初めて使った…」

 

「そのわりにはセンスあるよ」

 

「なんか初めて扱った気がしねぇな……」

 

 

 

それはそうだろうな。原作では義手で使ってたからね。

まぁそんなことは知るよしもないだろうけど。

 

 

「なぁ、()()()()()()()?」

 

「何が?」

 

「いや…今さらだが……タメ語って……」

 

「僕は年下ですし」

 

「か、階級が……」

 

「肩書きみたいなものです」

 

 

本当にいまさらように怯えながら言われてもなー

正直見た目がすでにおっさん見たいな人から敬語を言われたくない。まあ海軍本部はもう仕方ないとしてもこういう支部ぐらいはね。

 

 

「別に二人の時はと決めたんですし気にしないでください」

 

「はい…いや、あぁ…」

 

 

なんか無理やり納得したようだ。

まぁ、そんなにここに長居するつもりはないから基礎とあのクロに勝てるだけの修行メニューを教えておけばいいかな?

ここは砂浜、足元が悪く踏ん張りが効かないから訓練にもなるだろうとここを選んだだけど、このあと後悔することになるとは思っていなかった。

 

 

「でもよ…こんなに振り回すんじゃ敵を前にしたら、素早いやつなら当たらないんじゃないか?」

 

「最もな意見ですね。

もちろん最低限のスピードまではあげてもらいますけど、そのスピードを捨ててでもこの斧には利点があるんです」

 

 

そういって「ちょっと貸してください」とモーガンから斧を借りる。まぁ、レイリーと海軍から一通りの武器の使い方を教えてもらっていたのでそこら辺のやつよりも使いこなしていると思う。

だけどそれじゃ見本にならないし、これぐらい強くなれると見せたほうがいいだろうと思いハジメは斧を振り上げた。

 

 

(地面に着く瞬間にガープさんの拳骨の衝撃を開放っと)

 

 

以前に理不尽に拳骨を喰らったことがある。もちろん一時停止によりノーダメージだがその衝撃は停止したままで保存しているのだ。

今まで受けてきた「衝撃」や「能力」

停止してきたものはハジメが所有することになりいつでもどこでも開放、つまり一時停止を解除できる。

 

さすがに能力のような、たとえばサカズキのような能力では停止してもマグマが宙に浮いている状態なので、それをそのまま所有するわけにはいかないので目に見えないもの、つまり「衝撃」だけ保存している状態。

 

数えるだけでも相当ある。

だってレイリーからクザン、ボルサリーノにサカズキなど色んな人から衝撃を貰っているのだ。

その一つがガープの衝撃である。

あの人はあぁ見えても伝説の海兵だからなー。

こうして相手に見せるときには最適である。

 

なので斧を振り落とし地面に着いた瞬間に衝撃を開放。

 

 

「うおおおっ!!!!!!」

 

 

一瞬にして開放した衝撃は砂浜をえぐり、それだけでは足りずに海面さえも吹き飛ばす。ついでにモーガンも吹き飛ばす。

たった一振りで大きなクレーターが誕生した。

 

 

「す、すげぇ………」

 

 

クレーターに海水が入ってきたのでそそくさとクレーターから出てきたハジメは放心しているモーガンの元にいき

 

 

「じゃ、まずは池を切って道を作るところからかな」

 

「ちょっ、えええっ!!!?

いや、いきなりこれをさせるわけじゃなくとも、そんなこと出来るかあっ!!!!」

 

 

 

いや、あの有名な鷹の目ならできるよ。余裕だよ。

でも確かにいきなり過ぎたかなーと思っていると水平線の向こうから何か来るのが見えた。という見聞色の覇気で分かっていたけど………あの野郎………

 

 

「じゃ、その見本も見せよう」

 

 

そう言ってハジメは水平線の向こうから近づくものに、遠いが小船のようなものに、乗っているのがなんかむさ苦しいジジィがいるようだが気にせずに。

 

 

「海水を切るというより「断つ」イメージ。

常にうねり不規則な海流を寸断するにはたった一瞬。

そして最も必要なのは「呼吸」だよ」

 

 

なんか最もらしいことを言っているが僕には出来ない。

はい、出来ませんよ!いけませんか!!!?

頭にある知識を言っているだけだからイコールで僕が出来るなんてことはない!!

それでもいまから海を切ろうとしているのは、ただ単に一時停止のお陰なんですよ。

 

えぇーとまずは、斧を振り落とした瞬間に以前に突然吹っ掛けてきた鷹の目の攻撃を開放する。いやあのときはビックリした!!「強者ならば、受けてみよ」なんて訳の分からないまま攻撃されたんだよ!もちろん一時停止で受け止めたけど、すると「なんとも面白き、そして真の強者」とかもうマトモな言葉を言ってもらわないと僕には通じませんけどと抗議しようとしたらささっと帰った。あっ、海軍本部に来たんですよ鷹の目が。そして攻撃して帰った。

 

………なんじゃそりゃああああああああぁぁぁぁぁ!!!

 

久々に部屋を全体を一時停止で囲んで隔離した状態で叫んだな………

 

で、まぁこの鷹の目の攻撃だけでも十分に海は切れるけどそこにその攻撃を受けた海の断面に一時停止を加えると。

 

 

「……す、すげぇ………」

 

 

海に道が出来ました。

まぁ、直線上にはあのジジィしかいなかったしどこまで道が出来たかな?

 

 

「さて、僕はこれで帰りますね」

 

「も、もう帰るのか!!?

まだ何も教わって!!」

 

「あとはモーガンさんの修行次第ですよ。

それにあの道で横たわっている者を回収して本部に帰らないとセンゴクさんの胃が死ぬと思うので」

 

「……あぁ……頑張れ……」

 

 

あれ?なにか同情された?

まぁこれ以上追及はしたこないようだしさっさとあのジジィを担いで帰りますか。

 

 

…………………………

 

 

「おにいぢゃんッ!!!!!!!」

 

「はいはい、ごめんね。だからちょっと放そうね。体が軋みを上げそうだから……」

 

 

本部に帰ってくるともうラグビー選手を真っ青なタックルを決めてきたロビン。そのまま大泣きをして一切離れようとしない。一時停止でその締め付けを押さえているけど気分的にはもう内臓が飛び出るほど絞められている。…………本当に君は(ロビンは)どこに向かっているのか……

 

 

「悪かったねハジメ。こいつの後始末は儂らに任せておきな」

 

「……ったく、今日ぐらいは俺が書類整理しとくよ」

 

「明日はいの一番にワシのところに来いッ!!!!」

 

 

といいながら三人とも心配してくれたようだ。

そして伝説の海兵、ガープはボッコボッコにやられてそのまま三人に連れていかれた。……これからまだお仕置きが待っているようだ。

 

 

「……ハ、ハジメ……」

 

「あぁー生きてますか?センゴクさんの胃は」

 

「ギリギリではあったが…なんとか……」

 

「そうですか。

報告しますと東の海の支部、まだ一ヶ所しか回れてませんので来週にでも……」

 

「もういいッ!!!!

それは下の者にやらせるからしばらくは本部からでるなッ!!!!!!!」

 

 

ガチで引き留めてるよ……

まぁ、センゴクさんがそういうならお世話になった人達にはお手紙と粗品を送ることにしましょう。

 

えぇーと、コウシロウさんとくいな、モーガンさんとその支部の人達、あとマキノさん達にも心配かけたし、偶然にも()()()()にも会えてお世話になったしな……さて、どんな物がいいかな??



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ー幕間ー 2年間の出来事

特にという訳ではないがまとめてもいいと思う出来事をここにまとめた。

というか、もう頭で纏めるともう頭痛が…なのでこうしてノートに残すことにした。

 

始めはジジィに海に落とされて、モーガンの所でお世話になりジジィを回収して本部に帰る時に起きたこと。そしてその延長線について。

 

 

 

 

 

①親子三人

海を裂いた道の先に島があり、そこから海軍の船を借りて本部に帰ろうとした時である。

 

 

「食料が足りない?」

 

「すみません!!先ほど遠征にでた船に積込んだ次第で……」

 

「じゃ、どこかで買わないといけないわけだね」

 

「申し訳ありません!!航海士には伝えておりますので!」

 

 

ということで船に乗り本部に戻る前に別の島に向かうことになった。で、その島が問題の島だった。

 

 

 

「参謀、コノミ諸島につきました」

 

「……あぁ、ここでしたか……」

 

 

まだ来るつもりもなかったけど来てしまったコノミ諸島。そうここにはココヤシ村がそこにはベルメール、ノジコ、そしてナミがいる。

 

いまはまだ平和に過ごしているだろうが早めに手を打たないとな……だけどどこから介入すべきか。魚人島から手をつけるべきか、アーロンがここに来るまでに潰すか……どうしようかな……

 

 

「では我々は食料を買いに行ってきます」

 

「手伝いますよ」

 

「そ、そんなッ!!!参謀にそんな真似はさせられません!!!代わりにガープ中将を連れていきますので」

 

 

それでも階級は上なんだけど、ガープさんがやらかしたことはすでにここにいる海兵に伝わっておりもう馬車馬のように働かされている。とういうかもう見習いの位だ。それでも文句をいいながらもやっているのでそこについては評価するな。

 

 

「行きますよジジィ」

 

「なんじゃその態度はッ!!?いいよ」

 

 

いや、あんたもなんでそんなに態度が急変するのかな?

まぁ、反省しているようだからいいけどきっと本部に帰ったらこれ以上だろうなー

 

とにかく何もすることが無くなった僕は船にも戻ろうとしたところふっとある女の子が目に入った。

 

海軍の船をジィーと見ている。

そして手には子供が読む童話ではなく難しい航海技術についての本を持っている。

オレンジの髪で航海技術の本……もしかして……

すると向こうもこちらに気づいたようで近づいてくる。

 

 

「これお兄さんの船なの?」

 

「まぁ、そうだね」

 

「やっぱり一般の船と海軍の船は違うだけど、航海技術としてはどうなのかな?」

 

「そこら辺はちょっと……」

 

 

やっぱりナミだ。うん、間違いなく。

すでにこの年で航海技術をか。すごいな。

そんなことを考えていると別の女の子が近寄ってきて

 

 

「ナミ!!ベルメールさんが探してたよ!」

 

「ごめんノジコ!!この船が目に入ったからつい…」

 

「またなの……あっ、初めましてノジコといいます」

 

「ハジメです」

 

「私はナミ!!」

 

「もう!!自己紹介もしてなかったの!!!」

 

 

だってー!!と姉妹で言い合いをしている姿はなんか見てて温かくなる。なるけどノジコまで出てきたぞ。そして最後の人の名前も聞こえたような……

……まだ、この三人には会うつもりはないんだよ。

対策もなにもしてないのに会って余計なことをしたら、予想もつかない出来事になったら………

 

 

「ナミ、ノジコ。何してるの二人とも」

 

「「ベルメールさんッ!!!!」」

 

 

はい、アウトー!!もう引き返せんね!

するとベルメールはナミとノジコを自分の後ろに隠した。まるで僕から守るように。

 

 

「………海軍が私の娘に何のよう?」

 

「いや、僕は……」

 

「言ったはずよ。私はこの子達を育てるって。

そのために海軍を止めたのに、この子達に手を出すようなら……」

 

「だから、ちが」

 

 

う、といようとしたが聞く耳もたず。

背中に隠していたのか拳銃を取り出して僕には銃口を向ける。

 

 

「この子達のためなら私は何でもするわよ」

 

「……………」

 

えぇーと、完全に悪者扱い??

どうしよう…このままだと不味いよね。

 

 

「ベルメール!!!違うの!!!」

「この人はナミに優しくしてくれたの!!!」

 

「………えっ?」

 

 

そのあともうベルメールにこれでもかと謝れて、どうしてもお詫びがしたいと言われたので家まで付いていきご飯をご馳走になった。

 

 

「えっ!!!参謀って……大将と同じ位のあのッ!!!??」

 

「名ばかりですけどね」

 

「スゴい…お兄さん……」

 

「見た目じゃないのね……」

 

「こらノジコ!!もう~すみません」

 

 

お茶をしながら僕がここにきた理由を話していると僕の階級が気になったようなので素直に話したけど、やっぱりどうみても名前負けというか合わないんだよなー

 

 

「いいですよ。ですけどベルメールさんも元海兵とは」

 

「こう見えてか弱いですけどやる時はやるんですよ」

 

「「見た目通りだよね」」

 

「あんたたちッ!!!!!」

 

 

こんな感じでじゃれあう姿は本当の親子、家族なんだなーと思う。微笑ましいなーとお茶を飲んでいるとトンでもない爆弾を放たれた。

 

 

「ねぇ、ハジメさんは独身なの?」

 

「そうだね」

 

「へぇーなら……ベルメールさんはどう??」

 

「の、ノジコッ!!!!」

 

「えっ、お兄さんがお父さんになってくれるの!!!??」

 

「ちょっと待ってナミッ!!!!」

 

 

………あぁーこれ、自分から踏み込まないようにしとかないと……もうフラグいらないよ……

 

 

 

 

 

 

 

…………………………

 

という、後半は思い出したくないことがあった。

あのあと真っ赤になるベルメールさんをよそにノジコとナミがベルメールさんをアピールしてくる。

別れたあとも頻繁に手紙が届いて「いつ来てくれるの?」「デートは私達に任せて!!」とか来るのだが、ロビンに気づかれないようにしないといけないのでもう大変である。

 

では次。

これは約一年後ぐらいの話である。

たまたま、本当にたまたまマルコさんにあった。

ちょっと暇を貰ってロビンと買い物に行っていたところで出会ったお話

 

 

 

②白ひげ海賊団

 

 

「まさかこんな所で会うなんて奇遇だよい」

 

「ですね。白ひげさんはお元気ですか??」

 

「オヤジが元気以外あると思うか?」

 

「ないですね」

 

 

と雑談していると隣にいたロビンの存在に気づいたマルコさんが

 

 

「その隣の娘は?」

 

「妹のニコルです」

 

「どうも」

 

「そうかい、ハジメに妹が………うん?」

 

 

あっ、これ気づいたか?もしかしたら気づいちゃったかな??

 

 

「……なぁ、ハジメ……なんかその娘…見覚えがあるんだが………」

 

「そうですか?

それより久しぶりに白ひげさんに会いたいですけど」

 

「近くに船を止めてるから来るか?」

 

 

やんわりと誤魔化したハジメは久しぶりに白ひげに会いに向かった。

 

で、白ひげにロビンを紹介したら

 

 

「おい、いつからニコ・ロビンに兄妹が出来たんだぁ??」

 

 

あっ、気づかれた。

 

 

「やっぱりかよい!!!」

 

「気づいてたんですか?」

 

「あんな風に誤魔化したら間違いかなーと思うだろうが!!!!」

 

 

疑ってはいたんだねやっぱり。

 

 

「いや、それはどうでもいいよい。

………おい、ニコ・ロビン。なんでおめぇ海兵の服を着てる?」

 

「海兵だから」

 

「自分がどういう立場なのか分かってるのかよいッ!!!!!!????」

 

 

久しぶりに聞いたなそのセリフ。

 

 

「何が目的で海軍に入ってやがる?」

 

「お兄ちゃんがいるから」

「お前ら兄妹は頭がおかしいのかよいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!」

 

 

失礼な。ロビンよりましだと自負してます。

 

 

「………おい、まて。まさかと思うがそんな髪を変えた程度で海軍に………バレてないとかいわねぇよな?」

 

「バレてませんね。まったく」

 

「俺が言うのもおかしいが……大丈夫なのか海軍………」

 

 

 

いや、ダメですよ。



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ドフラミンゴとロシナンテ

「……島で500人の兵士が海賊の人質になる事件が発生。ロブ・ルッチが事件を収める……か」

 

 

 

書類整理中に見つけたこの事件。

ロブ・ルッチ。麦わら海賊団に襲いかかる名前だ。

正直これは悩んだ。僕の能力ならその海賊を簡単に捕らえるのとは出来る。だけど……あの事件は悲惨ではあったが間違いなくロビンとルフィ達の絆を確かにし、さらに一段階上の強さを手にした出来事である。

 

まぁ、僕の隣で……いや膝の上で寝ているロビンはもうあの苦しみを味わうことはない。それでもロブ・ルッチはきっとルフィの前に現れて戦うことになるはず。それはこれからの戦いの糧になる。ならそのまましたほうがいいも思った。

 

さて、今日はこの出来事だけではない。

センゴクさんから召集があったのだ。それも内密にという珍しい出来事が。

 

ゆっくりとロビンをソファーに下ろして僕はセンゴクさんの元へ向かった。

 

 

「来たかハジメ」

 

「お疲れ様です」

 

 

軽い挨拶をするとそこには見たことのない海兵がいた。

いや、僕は知っている。実際に見たことはないけどその人物を知っている。

 

 

「紹介しよう。ロシナンテだ」

 

「どうも、ロシナンテだ」

 

「初めまして」

 

 

握手もそこそこにさっそくセンゴクさんから説明を受けた。

要約すると兄ドフラミンゴの暴走を止めるため海軍のスパイとしてドンキホーテ海賊団に潜入するということ。

 

 

「お兄さんの暴走を止めるため…ですか……」

 

「聞こえはいいですが、私は身内を売ったのです。

それでも……止めたかったのです」

 

「いいじゃないですか?

僕が呼ばれたのはお手伝いすればいいですか?」

 

「あぁ。

正直ハジメが出れば簡単に終わるかもしれない。

しかし問題はそれだけじゃない。最善としてロシナンテの手伝いで十分だ」

 

 

その問題とはきっと黒幕であるカイドウのことだろう。

カイドウ。流石に僕一人じゃ無理かな?いけそうな気がするけど……まぁ、センゴクさんがそういうなら止めておこう。

 

 

「分かりました。じゃ手始めにドフラミンゴに軽いお仕置きをしてくればいいんですね」

 

「分かってないッ!!!??」

 

「お、おい…止めてくれよ……これから信頼されないといけないのによ……」

 

「ですからいいじゃないんですか。

僕がその愚兄をボコります。すると愚兄は僕を狙ってきますよね。でロシナンテさんが僕の情報を漏らして一緒に倒そうといえば信頼を得ますよね」

 

 

その言葉にちょっと真剣に考える二人。

 

 

「……確かにそれなら……」

 

「しかし、情報って何を……」

 

「それは………」

 

 

 

…………………………

 

 

 

「……く、クソが………」

 

「ドフィ!!!」

 

「若ッ!!!!」

 

 

現在、ドフラミンゴを血祭りにあげてます。

いやースッキリするわー。畜生を退治するのはスッキリする。

 

 

「お兄ちゃんの邪魔しないで」

 

「く、くそ……ドフィッ!!!!」

 

 

他の幹部はロビンの能力で完全に拘束されている。

ロビンのハナハナの能力は原作よりパワーアップしており、その手一本に武装色をつけることが出来る。だから幹部一人に付き「千本」使っているからいわば千人の武装色で取り押さえられている状態。抜けれる訳がない。

 

 

「な、何なんだテメェは……」

 

「えっ。自己紹介しましたよね。忘れやすい体質何ですか?」

 

「ぶっ…殺す……」

 

「はい、出来ないことは言わないように」

 

 

そういってハジメはもう一度ドフラミンゴの腹にガープの拳骨の衝撃をお見舞いした。衝撃に耐えられなかったドフラミンゴはそのまま吹き飛び建物の壁に突き刺さった。

 

 

「いやああああぁぁぁ!!!」

 

「ドフィッ!!!!」

 

 

なんか僕が悪者みたい……

まぁ、別にどうも思わないけどね。

僕の最終目標はルフィ達に最高の未来を。

そのために別に周りからどう思われてもね……関係ないな!

 

さてと、ドフラミンゴに近づくともう虫の息。

トドメを差したほうがいいのではないかと思ったけどセンゴクさんから「本当に余計なことはするな!!!」と釘を刺されたからな……

 

 

「さて、とりあえずこれからさき大人しくしてくれるなら見逃すけど?」

 

「……海軍参謀にしては、ずいぶん優しいこった……」

 

「でしょう。どうする?」

 

「…死んだほうがマシだ……」

 

 

ニヤッと笑うその態度にカッチーンときた僕はニッコリ笑い返してドフラミンゴに向けて両手を出して

 

 

「じゃ……しばらく死んどいて」

 

 

と、グザンさんの冷気プラス一時停止で空気中の分子を止めて絶対零度の世界をドフラミンゴの周りに一瞬にして作り出した。

ドフラミンゴはその瞬間凍結によりニヤッと笑ったまま氷像と化した。

 

 

「ドフィ…ドフィ……ドフィッ!!!!」

「いやあぁ若様ッ!!!!」

 

 

もがきドフラミンゴに近付こうとしているがロビンの拘束から抜けれるわけがない。

まぁ、ずっとそのままにするわけにもいかなかったので彼らの足を氷により拘束してロビンの能力を解いた。

それと幹部というかドフラミンゴの仲間全員の記憶をどうにかしないとな。この能力とロビンの能力を覚えたままは困る。

 

 

「さて、今日の出来事は無かったことになるけど…言うことある?」

 

「……見つけ出して……殺す……」

 

 

威勢がいいね。と思いながら幹部の一人の頭を触る。

そして次の瞬間にはビクッと震えて気絶した。

殺されたと思い他の仲間が騒ぐ。殺してないよ。ただ今日の出来事を一時停止によって止めただけ。用は記憶を思い出さないように封印したのだ。

 

それを全員したあと、遅れてきたロシナンテから一言。

 

 

「………何をした?」

 

「言われた通りに……制圧しました?」

 

「違うだろうがッ!!!!!

共通の敵を作るための作戦は!!!!」

 

「あぁ、いやよく考えたらドフラミンゴに流す情報って………ないな~と思って」

 

「なら……なら、最初から作戦を立てるな!!!!」

 

 

なんか色々怒られたけど、要はドフラミンゴの部下になればいいんだから()()()()()()()()ドフラミンゴを解凍すればいいんじゃねえ?とアイデアをだしたらなんとか納得してくれた。

だってあの氷、クザンさんの作った氷より頑丈だから簡単に解凍できるわけがない。

 

その解凍の方法……は知らないから頑張れと言ったらまた怒られたからさっさと退散しました。

 

 

…………………………

 

 

『苦労したんですよ……どこかの能力者によって凍らされたドフラミンゴを解凍するのに……』

 

「………クザン……」

 

「違いますよ。ずっと書類整理してましたからね」

 

「では、ハジメが言っていた()()()()()()……」

 

「そうですね。警戒をするべきかと」

 

 

えぇーと、うん。

凍らせたことに関しての辻褄合わせに謎の能力者を作り出した。それによりまず氷と言ったらでクザンさんが呼ばれてこの秘密の作戦が一人バレたがまぁ気にしてない。というか僕が関わった時点でアウトだよね。

 

しかしちょっとやり過ぎたよなーと思いながらロシナンテの話を聞く。

 

 

『とにかくドフラミンゴはぶちギレてますよ。

すぐにでもハジメ参謀に攻めいるって……なんとか宥めましたけど……』

 

「でも潜入には成功しましたよね」

 

『でもやりすぎなんですよ……とにかくしばらくはこちらに近づかないように』

 

 

とでんでん虫が切れてハァーと二人がため息をつく。

 

 

「謎の能力者……まさかクザン以外に氷結系の能力者がいるとは……」

 

「……ですね……」

 

 

そういいながらセンゴクさんにバレないように僕を睨むクザンさん。そういえば知ってたねクザンさんは。

まあ、いいかと思いながら今回の教訓として……ロビンはもうへたに逆らわないようにしないといけないことが分かった。



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ターニングポイント

さて、今までの中で最大の危機かな?

クザンさんが……まじで僕を脅しにかかってきた。

 

 

「今まで聞かないでおいた。だが今回のことでもうダメだ。

……ハジメ参謀、お前は()()()()??」

 

 

だよね。そうなるよねー。

話を聞かれないようにとクザンさんの部屋にはクザンさんと僕だけ。ロビンにも退出してもらい誰も入れないように命令が下った。

今までの中でマジな顔。

いつも誤魔化していたけど……流石に無理かな。

 

 

「そうですね。能力者、ですかね」

 

「なんで曖昧なんだ?」

 

「ちょっと特殊でして……」

 

 

まぁ、ロビンのことも黙ってもらってるし割りと色々見逃してくれているみたいだしレイリーさんには悪いけどこの人には話していいかなーと思った僕は

 

 

「見てもらったほうが早いかもですね」

 

 

僕はカップに入っている紅茶をひっくり返し、もう片方の手で紅茶を受け止めた。すると一時停止により紅茶は停止、それも()()()()()した状態である。

 

 

……くそ、マジか………

……なんつうもんも…見せやがって……」

 

 

すると後悔するように項垂れるクザン。

あれ??なんかやらかしましたか?

 

 

「どうしたんですか?」

 

「……ハジメ。その能力、どれだけの()()があるのか知ってるのか?」

 

「価値、ですか?まあ、強いですし他の悪魔の実よりは……」

 

「世界政府が()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!!!!」

 

 

………マジかぁ。

これ、そんなにスゴいの……

 

 

「知っているだろうが…その能力には海楼石や海の効果が全く効かない。そして全ての能力者の能力を封じることの出来る()()()()()()()()()()悪魔の実だ」

 

 

それ知ってたけど、改めて聞くと本当にスゴいんだな。

弱点もなく、能力者の弱点になる悪魔の実。

 

 

「分かるだろう。そいつを手にすれば世界を牛耳ることは簡単だ。だから世界政府はそれを手にしようと躍起になってる。もちろん世界貴族もだ。そして海賊も海軍も……」

 

 

……あぁーやっと本当に理解したかも。

レイリーが言っていたのってこれのことか。

確かに無敵だなこれは。誰もが欲しがるわけだよ。

 

 

「そしてその能力者になったやつは年をとらない。

肉体だけはその年で止まり、ちゃんと寿命をむかえる。

つまりだ、無敵の能力者を次手に入れるにはハジメの寿命が切れるまで待たないといけない」

 

「つまり??」

 

「バレたら……国を滅ぼしてでもお前を捕まえようとするだろうな」

 

 

ま、マジかよ……

確かに成長期止まったかなーと思っていたけど能力のせいか……

それもバレたら僕を捕まえに、国を滅ぼしてでも来るって……

 

 

「……どうしようかな?」

 

「なんで他人事みたいに……

いいかハジメよく聞け。お前の成長については誤魔化せる。少なくとも()()を迎える歳までは大丈夫だ」

 

 

老いならまだ先の話。

それなら確かにルフィ達の未来までは大丈夫だ。

 

 

「能力者でも海の効果を受けないから一般人として紛れる。ここまでは大丈夫だ。問題は……」

 

「僕が今回みたいに能力を使うこと」

 

「そうだ。一切使うな、その能力を。

使えばもう俺は手助けは出来ない。全力でお前を捕まえにいく」

 

 

その目はマジだ。本気で捕まえる気だ。

だから能力を使うなと言っている。

海賊でもないのに、その手で捕まえさせてくれるなと。

 

 

「…分かりました。使いません」

 

「頼むぞ。お前を捕まえるなんて……想像しただけで寿命が縮む……」

 

 

ハァーとため息をつき紅茶をイッキ飲みするクザン。

でもいいのだろうか?

 

 

「でもいいんですか?いま捕まえなくても?」

 

「……書類整理、誰がやるんだ?」

 

「テメェだよグザン」

 

「……本気で肩入れしたことを後悔してるよ…ったく……」

 

 

 

…………………………

 

 

さて、能力は使うなとは言われたけど()()()()()()()()()()()()()()()()()

まあクザンさんの記憶を止めることはしないけど、最悪記憶を止めれば問題ない。だから最小限にするということにした。

 

で次の日。さっそく能力を使いたくなる出来事が。

 

 

「……えーと、あれマキノさんからだ……」

 

久しぶりに手紙が届いた。

まえはよくルフィの事を書いてくれていたけど、最近よくマキノさんの身辺状況もよく書いてあってその頃から何故か送られてくる回数が減った。

そういえばちょっと忙しくて返事が返せてなかった時ぐらいかなー。すぐに返したけどなんか素っ気ない返事が返ってきたっけ。それから久しぶりに手紙が来たんだ。

 

 

どんな内容かなーと見てみると。

 

 

『ハジメ様。いかがお過ごしでしょうか。こちらは天候に恵まれ日々充実に過ごしています。そちらは天候が変わりやすいと聞きます。どうか体には気をつけてください。

さて、この度お手紙を出したのには理由がありまして。

けしてなかなか返信が返ってこなくって拗ねていたタイミングで返信がくるから、なんか素っ気なくしか返信出来ずに、そのあと後悔の念に苛まれて手紙を送れなかったということはなく、今回はある二人の子供についてです』

 

 

 

お、おう……

なんか前置きがずいぶんと長いなー

それもまるでそうだったんですよ、気づいていましたか?感を出している気がするのは気のせいか?

 

 

『その子達はなんと言いますか大人を信じていなくて、自分達だけで生きているという強い意思をもって二人で森の中で生活しています。

そこには獰猛な生き物もいて、私は毎日ハラハラしてます。もちろん保護者というわけではないですがそんな人も近くにはいるのですがやはり心配はつきません。

そして最近になりガープさんが……ルフィをその森に連れていったのです』

 

 

…………はい??

あれ、ちょっとまって早すぎない?

確かあと1、2年してからじゃなかったけ!!??

 

 

 

『ルフィのためじゃ!!とかいってますけどあれではルフィが危ないです。ですからお願いです。どうにかルフィを助けてあげてください』

 

 

………なる~。

よし、まずは……ジジィ殺す。

 

 

 

…………………………

 

 

 

「……ず、ずみばぜん……」

 

「マジふざけるなよな。あぁ!!

なに2才児に過酷な環境に連れていく必要性がある!!?」

 

「……づよぐなるだめに……」

 

「もう何もするなこのクソ脳筋ッ!!!!!」

 

 

フーシャ村。マキノから最新の事情を聞いたハジメは改めてガープをボコり、ルフィがいるだろう森に向かって歩いていた。

 

どうやら流石に2才児をほっとけなかったのか二人の子供、エースとサボはルフィの面倒を見てくれているようだが……

 

 

「うわああああぁぁぁん!!!!」

 

「だああッッッ!!うるせえ!!!!黙らせろよサボ!!」

 

「まだ2才児だぞ!!!暴力振るうクソ野郎にはなりたくねぇ!!!」

 

「だけどその前に……くそッ!!こっちがやられるぞ!!!!」

 

 

 

ルフィが恐怖で大泣きしているために獰猛な生き物がエース達に襲いかかっているのだ。

二人ともまだ子供で、大人が複数いても倒せるかどうかの生き物が巨大ワニだ。



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特例中の特例

「いや本当にありがとう!!助かったよ!!!」

 

「それはいいけどあんなところで何してたの?」

 

「うるせぇ、テメェには関係ないだろが」

 

「おいエースッ!!…すみません、いいやつなんですけど……」

 

「あぁうん。気にしなくていいよ」

 

 

常識人のように話すのがサボ。ツンツンと当たるのがエース。僕の腕の中で寝ているのがルフィ。そして僕の隣で「寂しかったんですよ」「何してましたか?」とかずっと聞いてくるマキノ。床でゴミのように倒れているのがガープ。そしてそんな状況を見てマキノのお店の玄関先で固まっているのが村長と

 

 

「な、なんだい…このカオスは……」

 

 

山賊であるダダン。のちにエースやルフィ達を育ててくれる人。山賊なのになんでそんなに優しいのかなー。ガープさんの知り合いという理由もあるんだろうけど…

 

 

「ちょっ、ちょっとガープさん!!一体何を私達にさせるつもりなんですか!!?」

 

 

その声に頭をあげようとしたが僕がその頭を踏みつけた。

 

 

「喋るなクソが」

 

「……ワ、ワシ……年の功……」

 

「アァッ!!?

だったらなんでこんな幼児虐待をするのかな?

……そんなことをするやつの言葉、聞く耳を持たないんだよッ!!」

 

 

軽く足を上げたあと思いっきり踏みつけた。

それに村長とダダンは口を開けて固まっていた。

 

 

「えぇーと、村長さん。そちらの方は?」

 

「あっ、あぁ……山賊のダダン……」

 

「……山賊…ですか?」

 

 

さらに怒ったように見えた村長は一歩下がった。

しかしダダンは落ち着いて

 

 

「…あぁ山賊だ。

言い訳のようかもしれないけど、一般人を襲うようなゲスじゃないよ。そういう弱い人を襲う山賊を襲う山賊さ。文句でもあるかい?」

 

「いえ。()()()()()()()()()

 

 

そういって口調が柔らかくなりホッとする。

しかしダダンは気づいていた。ただ普通に山賊と言っていたら一体どうなっていたのかと……

 

 

「で、このゴミクズに呼ばれたんですね。

どんな用かは…聞けませんね。ナニしてんだこいつは」

 

(自分でやっておいて……)

 

 

そんなこと、いまのハジメには言わないほうがいいと全員が認識した。

すると思わぬところから話が上がった。

 

 

「おれ知ってるよ。確か知り合いに俺らを預けるって言ってたけど……まさか山賊だったなんてな……」

 

「そんなことを考えてたのかいガープさんは…ったく、山賊に一体何を頼むつもりなんだい……」

 

 

バカだからね。確かに強くはなったけど、やり方がおかしい。そしてルフィの扱いがもっとおかしい。

 

 

「どうせこのグズは過酷な環境化の中で強くなるために、そしてダダンさんという山賊が必要最低限の面倒を見てくれるという計算を……してないだろうけど直感的に感じた、というところでしょうかね」

 

 

その言葉にここにいる皆が「なるほど」と納得してくれた。というかそれで納得なれるというこのグズは…グザンよりグズだな。

 

 

「ダダンさんには悪いけどルフィ達を預けるなんて出来ません」

 

「こっちだって願い下げだよ」

 

「でもここに僕の知り合いを呼びますので引き続きよろしくお願いします」

 

「勝手によろしくするなッ!!!!!」

 

 

 

「安心してください。その子僕の妹になるんですけど海兵ですけど基本的に僕以外のいうことは全く聞きませんけどある程度の()()()をしっかりいっておけば従順にやってくれる子なので。それとこちらに寄越すのは()()()になりますのであまり強い衝撃は控えてくださいね。再びここに連れてくるのに時間がかかりますので。あっ、()()()ですので()()にリアルタイムで情報が入りますので……この子達に何かあったら……その人生自体を()()()()()()()()()()()()

 

 

「待って。本当に待って。

もう色々情報が多くて……とにかく1つだけ……お前ら何者だよッ

 

 

稀にみるツッコミの天才が現れたな。

 

 

 

…………………………

 

 

 

グズを回収して海軍本部に戻った。

でロビンに事情を話したら分かってくれたのだがその後が大変だった。

いやーこの()()()本当にロビンそっくりで思考もそのまま。つまり僕から離れて過ごすなんて『死』を宣告されたのと同義といってきたのだ。

 

あっ、そうでした。説明してませんでしたね。

このストーカー、一秒でも離れたくないと少し本部を離れている間に『覚醒』してました。僕でもまだなのに……ストーカー恐るべし。

 

で、その『覚醒』の能力は本編でもあった二年間の修行後に見せたあの分身。しかしあれは一時的だがこの覚醒では完全に『分身体』として使える。つまり情報の共有と分身体の自己意思、何処までも離れても能力が有効というあり得ない力。流石に海や海楼石はダメだけどそれでも恐ろしい能力である。

 

いまはまだ一体しか呼べないようだが本人は五体呼び出したいらしい。……正直一体でも頭痛いのに……どっちにしろ海軍に身を置いている以上必要以上に使わせないけど……どうやら最近分身体を呼ばずとも()()()()()()()()()()()()()()()()分かるようになったみたいだ。さっきの説明も話の序盤でもう納得している雰囲気だった。

 

……もういや。怖いこの(ストーカー)

恐らくロビンの耳や目を遠隔操作、つまり僕が気づかないうちに体の何処かに付けている。ということだろうと持っている。じゃないと説明がつかないし、覚醒してるからそれぐらい出来そう……

 

……誰かがいった。愛は強し、と。

違うよ。行き過ぎた愛は恐ろし、だ。

 

 

とにかく、とにかくロビンの分身体に無事にルフィ達を育ててくれたら()()()をあげると行ったら飛んで向かった。文字通り背中に羽を付けて。本体も飛び出そうとしたので()()()()()()()()()()()()。その場で昇天してくれたので助かったけどここ海軍本部だよー。能力使うなよ!!幸いトップスピードだったから誰にも見られずに助かったけど……もう……いや……

 

 

…………………………

 

 

「あのよ、ここ避難場所じゃないんだよい」

 

「……すみません。マトモな人がいるの、ここしか、なくて……」

 

「……あぁ、まぁ、同情はするが……」

 

 

なんか現実逃避したくなったハジメは一目散に白ひげ海賊団に来た。そして体操座りでいじけている。その隣にはもちろんロビン(本体)がいる。

 

 

「分かりますか??海軍って、頭のおかしい人ばかりなんですよ?」

 

(その代表格……とは言わないほうが良さそうだな……)

 

「いまの極めつけはここにいますが……どんな悪口でも「私はどんなお兄ちゃんでも受け入れる」って……」

 

「そうだよ!!お兄ちゃんはお兄ちゃんだからッ!!!」

 

「………オヤジ……」

 

「……仕方ねぇ。こいつは海軍でも特別だからな。

だから特例だ。海軍には俺からいっておいてやる。

しばらくここにいろ」

 

「……ありがとう…ございます……」

 

 

 

しばらく海軍に身をおくつもりだったが精神的に無理がきた。こっそりと付けてきた八咫烏の人達もおじゃまするすると白ひげさんに許可をもらいしばらくやっかいになることにした。

 

八咫烏の人達にはセンゴクさんとの連絡手段、もとい書類整理の行き来をお願いしている。そうしないとセンゴクさんが死ぬ。主に胃が死ぬ。クザン?アイツは書類に埋もれて死ね。

 

ということで海賊、海軍両者による特例中の特例。

参謀ハジメの白ひげ海賊団への一時的入隊が決まったのだった。



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白ひげ海賊団の皆様

白ひげ海賊団に身をおいて一年。

簡単に説明すると海軍が酷いことになっている。

 

八咫烏の報告によるとクザンさんは書類整理による極度のストレスを抱えて、逆に書類整理を淡々とこなす一方普段がもうダメ人間になっているようだ。

本編と同じようにだらけることが好きなクザンさんだが、部屋はゴミ屋敷で髭や髪は伸び放題。本部から出るときはしっかり身支度するが終わればダメ人間に戻り本部から出ない限り書類整理しかできない人になってしまった。

 

………あぁ…「書類整理」というものを押し付けすぎたせいかな~

 

 

ボルサリーノさんは……太った。

うん、何言ってるんだと思うだろうけど太ったのだ。

日課になっていた僕との茶会がなくなり、それを埋めるように間食を続けていき、尚且ピカピカの能力で極力動かないというクザンさんに似たダメ人間が発揮され……太ったのだ。

 

これで戦闘力が落ちるわけではないけど……海兵からの信頼が落ちたのはいうまでもない。

 

 

サカズキさんは……可愛くなった。

いや、うん、分かるよ。気持ち悪いよね。うん。

あんなゴツいおじさんが可愛いとか気持ち悪いよね。

でも……可愛くなったのだ。

あの人僕を見るなり攻撃してくるし、電話ごしでもキレてくるし、お土産渡しても照れ隠しか暴れるし、とにかく僕に対する扱いがおかしかった。

だけどそれは裏返せば……依存してたということらしい。

 

いや、僕がそうだと思ったわけじゃないよ。報告によるとだからね。

 

だって……部屋に僕の()()()()()があったって……

それも一体じゃなくて……何体も……

 

もう、一種のホラーかと思ったよ。

隣にいるロビン(ストーカー)が増えたかと思ったよ。

 

だけど実際は、そのぬいぐるみに……えーと、うん…あんまりいいたく…ないけど、その……()()()()()()()()()()らしい……

それも今まで見たことのない()()()()()話しかけているそうだ……

 

それを目撃した八咫烏の一人はトラウマになり、今もまだ夢にでて魘されているそうだ。

 

 

というのことで、海軍がさらにヤバくなりセンゴクさんは毎日命懸けで(ストレスという病から)海軍を引っ張っているそうだ。すみませんがまだ帰れないと通達してもらっているが…大分痩せ細ったそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……大丈夫かな……」

 

「また海軍の心配かよい?

一応海賊の船に乗ってるんだから、敵の心配なんぞするなよい」

 

「といいましても、軽く海軍の状況知ってますよね」

 

「……まぁ、敵ながら…哀れだとは思うが……」

 

 

マルコさんも同情してしまうほどに海軍は可哀想。

でも表向きはボルサリーノさんぐらいが影響をみせているけどちゃんと海軍としてはやっているようだから少しは安心している。

 

 

「いいじゃねえか。

オヤジが認めたんだ。それでよ」

 

「サッチさん」

 

「そうだぞマルコ。それにハジメは海軍だろうがなんだろうが俺は気に入っていたぜ」

 

「ビスコさん」

 

「ハジメは好きなだけいろ。

海軍が取り戻ろうとしたら追い払ってやる」

 

「ジョズさん」

 

「お前ら…ハジメに甘過ぎなんだよい……」

 

 

いや、本当にいい人達だ。ここはオアシスかな?

はぁ~このままここにいようかなーと僕の耳元で悪魔なのか天使なのか声が聞こえてくる。

 

 

「そう言ってくれるだけでありがたいです。

本当に皆さんには感謝しかありません」

 

「んなもん、オヤジに言わせたら「家族」だから当たり前だっていうだろうよい」

 

「…家族、って僕正式入隊したわけじゃ……」

 

「それでもオヤジが認めて同じ飯を食って同じ船で冒険している。それだけで家族なんだよい」

 

 

……ちょっと嬉しい……

家族って、ロビン以外にそう思ったことはなかった。ストーカーでも妹として見てたから。

ここでは皆が家族、そういってくれるなんて……

 

 

「じゃ僕は一番末っ子なんですね」

 

「あぁ、ハジメとロ、いやニコルはそういうことになるな」

 

 

おおっ。僕に兄や姉が出来たッ!!

なんか超新鮮な感じだぁ!!

 

 

「そういうわけだ。おい、俺も兄だと思っていいんだぜ」

「うるせぇ、黙れ、死ね。絶対にお前だけは言わん」

 

 

突然入ってきたその声に条件反射のように否定と悪態をついてやった。「連れねぇな」と言ってくる奴の方を見ると本編でいやってほどムカつく一人がそこにいた。

 

 

「んなこというなよ。俺も白ひげ海賊団の一員だぜ」

「知るか。白ひげさんがそう言っても僕はお前だけは認めん」

 

「毛嫌いにもほどがあるんじゃねえか?

えぇ、おい。俺がお前に、何をした?」

「存在そのもの」

 

 

のちにここにいるサッチさんを殺害してヤミヤミの実を奪い、そして大戦争を引き起こしたうえに白ひげさんとエースの命を奪うことになるこの男。

 

 

「ならどうしようもないなー!!」

「あぁ。だから安心して死ねティーチ」

 

 

黒ひげと名乗ることになるマーシャル・D・ティーチ。

そうこいつはすでにこの船に乗っていた。

そして虎視眈々とヤミヤミの実を狙っている。

前に白ひげさんとマルコさんには比喩的な感じで伝えたけど、事が起きるまでまだまだ時間がある。

といっても、僕という()()がこの世界に来て大分本編と違い変わっている。もしかしたら悪魔の実を手にいれる日が早まるかもしれない。

 

しかしその時僕はここにいないだろう。

麦わら海賊団に入るか分からないけど、少なくとも近くで見届けるつもりだからだ。そしてロビンを()()()()()()()()()()()()()()()()()()

なのでいま分身体がルフィ達の元にいるのは大いに助かる。じゃないとこのストーカーはいつまでも僕から離れないだろうから。

 

と、話を戻すととにかくこいつはまだ事件を起こしていないけど、もうなんか生理的に嫌い、大嫌いだ。

なのでこうやって毛嫌いしすぎて変に感づかれる可能性があったとしても、こいつとだけは仲良くなんか出来るわけがない。

 

 

「おいおい、まだティーチを毛嫌いしてるのかハジメ」

 

「すみません白ひげさん。せっかく家族と呼べる間柄として認めてもらったんですが……こいつだけは嫌です」

 

「ゼハハハハッ!!逆にその罵倒が気持ちいいってもんだ!!!」

 

「うわっ、キモッ!!!」

 

「やめとけハジメ。いくら家族として認めたとはいえそいつも俺からしたら家族だ。家族が傷つけあうのは見たくねえ」

 

 

分かっていますけど……そんな人情の塊だと分かっていますけど……

 

 

「……僕がいうのもなんですけど、サカズキさんと仲良くしたいと思いますか?あり得ませんけど海賊になりたいと、白ひげ海賊団に入りたいと言ってきたら。ただ単純に白ひげさんに憧れて入りたいと、「家族になりたい」と言ってきたら……」

 

 

「殺すな」

「でしょ」

 

 

用はそういうことです。無理なものは無理。

 

 

 

…………………………

 

 

「……これって……まさか……」

 

 

数日がたったある日、いつも通りに僕の隣で寝ているロビン共々起こしてくれたマルコさんからいつも通りに新聞をもらう僕はある2つの一面を見てあることが始まったと理解した。

 

 

「聖地マリージョアでボヤ騒ぎがあり、世界貴族が一時的に避難……って、これ……フィッシャー・タイガーが逃げ出した……やつか……」

 

 

あんなところでボヤ騒ぎなんてまずないだろうし、第一に()()()()()()()()()()()とか()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()なんて怪しすぎる……

 

 

 

「フレバンスにて国民が一斉に珀鉛病を発症。周辺諸国によって隣国への通路は封鎖された……ということは、ローの生まれ故郷のやつか……」

 

 

トラファルガー・ロー。

のちに麦わら海軍団と同盟を組み、ドフラミンドを倒すことになる。

 

これってほとんど同時期だったんだな。

どうしようこれ?介入を絶対にしないといけないわけじゃないけど……

 

フィッシャー・タイガーについては最低限、あのアーロンをどうにかしてくれたらいいから、今すぐいかなくてもいい。というか翌年にまたマリージョアに言ってもらって奴隷を解放してもらわないと。あそこにはコアラがいるし。

 

だけもローのところに行ってもなー。

ローには悪いけどロシナンテに会ってもらわないといけないし、きっとロシナンテと一緒に旅をしたことであのローという人格が出来たんだろうからまだ介入出来ないし……

 

 

そうなるとフィッシャー・タイガーかな?

でもいま会ってもきっと人間嫌っているだろうし…やっぱり会わないほうがいいかなー

というかいまごろフィッシャー・タイガーは、ってタイガーでいいや。タイガーは魚人島に帰ったんだよな。

 

流石に魚人島にはいけないだろう。

白ひげさんに「魚人島に連れていってください」なんて言えないし、第一連れていく理由がないもんな。

 

仕方ない。今回は諦めるしかないな。

こればかりは仕方ないよ。うん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「魚人島だぁ?」

「なに言ってやがる小僧が……出航だッ!!!!!」

「かるッ!!?試しに言っただけですよ!!!」

 

「いい機会だ。丁度ネプチューンから「娘が生まれたから会いに来てくれ」と手紙を貰ってたからな。返事を書いて送れば向こうにつく前には手紙は届くだろうから問題ねぇだろう」

 

「まさかの文通友達ですかッ!!」

「ちなみにセンゴクもだ」

 

「………まさかというか、意外というか……

本当に僕がいうのはおかしいけど、海賊と海軍のトップがなにやってるんだと言いたいけど……というか言ってるけど………まぁ、いけるなら、うん……いいか……」

 

 

なんか白ひげさんの新しい一面と、センゴクさんのあまり見たくなかった一面を見てしまったところで魚人島にいくことになった。

 

……でも、あれ「コーディング」とかするのにシャボンディ諸島に向かわないといけないのかな?

というかここは新世界だし、どこで「コーディング」するんだろうか?新世界にもあるのだろうか?



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フィッシャー・タイガー

「おぉ、初めましてじゃもん!ワシはネプチューンじゃもん」

 

「ど、どうも……」

 

「久々に来たと思ったらまさか海軍を連れてくるなんて…一体どういう風の吹き回しなんじゃもん?」

 

「ハジメは海軍なんぞに埋もれる器じゃねえってことだ。こいつは俺の家族になったからな」

 

「海軍大将と同じ位の参謀に白ひげ海賊団の仲間入りか……とんでもない男じゃもん……」

 

 

 

なんか訳の分からないまま魚人島についた。

いや、マジで。どこでコーディングしたか分からずについたのだ。

白ひげさんがいままでの話を聞きたいと呼ばれたから船長室に通されて(ロビンや始めから見つかっていた八咫烏も招き入れられた)宴会のようなノリで過ごしていたら着いていた。

 

……結構重要なシーンだったと思うけど、まぁ仕方ないな。

 

と考えていたらいつの間にか目の前にネプチューン王がいた。

……ちょっと考えすぎというか、もう少し周りを見ないといけないなーと真剣に考えながら

 

 

「僕は別に普通ですよ」

 

「「それはない」」

 

 

とあっさりと否定された。

そして周りにいるロビンや八咫烏、白ひげ海賊団の幹部さんも同じように頷く。なんか解せないな。

 

 

「しかしいままで来なかった魚人島になぜ来たんだもん?ハジメを紹介するためだけじゃないんだもん?」

 

「娘が生まれたそうじゃねえか。祝いついでにハジメを紹介しにきたんだよ」

 

「それはありがとうじゃもん!

おい、今すぐ宴会の用意じゃもん!!!」

 

 

すると兵士が一斉に部屋から駆け出し、それと代わり入ってきたのがオトヒメ王妃とベビーカーに乗せられたしらほしだった。

 

 

「おおっ!!そいつがしらほしかぁ!!」

 

「お久しぶりね白ひげさん。ふふふ、可愛いでしょう」

 

「こいつは間違いなくいい女に育つな」

 

 

おお、赤ちゃんなのにマジでデカいなシラホシ。

一体どういう成長期だったらあんなに育つのか……

するとオトヒメがこちらに気づいたようで

 

 

「あら、そちら方は初めてね。それも海軍みたいだけど白ひげさん達と一緒なんて大丈夫なの??」

 

「こいつらは特別だ。それにこのガキは大将と同等の位、参謀を持っていながら俺の家族だからな」

 

「……すごいお方なのね……」

 

 

そうなのか?

名ばかりのような気がするんだけど、いや本当に。

確かに白ひげさんの家族ってだけでスゴいかもしれないけど、これ一時的処置だよね。

 

 

「どうぞゆっくりしていってくださいね」

 

「ありがとうございます」

 

「それじゃ宴会じゃもん!!!!」

 

 

宴会か。そこにフィッシャー・タイガー現れるかな?

 

 

 

…………………………

 

 

 

結果は現れなかった。

それはそうだろう、全く面識のない僕が偶然にフィッシャー・タイガーに会えるなんて…今までが都合よく行き過ぎたのだろう。だから魚人島さえいければ都合よく会えると勘違いしていたようだ。

 

頭を冷やすために城下におりて散歩をしていると、周りの魚人や人魚たちからなんかスゴく見られている。

まぁ、ここは白ひげ海賊団の縄張りで、いくら客人だとしても海軍がくる場所じゃない。

 

一応ネプチューンが話をしてくれているようだが、そう簡単に割りきれるものじゃないだろう。

 

 

すると集団で近づいてくる魚人。

それもなんかガラが悪そうな者ばかり……ってあれ?

 

 

 

「てめぇか、白ひげ海賊団に付いてきた政府の犬は」

 

「何が目的じゃ海軍参謀」

 

 

……うわぁー!!

まさかここで会うなんて…いや、もしかしたらと思ってたけどさ、それでもフィッシャー・タイガーの後だと思っていたからなー

 

義理と人情が熱いが見た目てきにグレているジンベイと、この時から一際人間嫌いのと思われるアーロン。

 

 

「いきなりですね。なにか僕しましたか?」

 

「ネプチューン王から「なにもするな」と話はあったが裏があるのじゃろう」

 

「ありませんよ。目的としては()()()()()()()()()()()()()()()()ということなんですが」

 

「大アニキに何のようだ人間がッ!!!!!」

 

 

マトモな話を聞かないまま突っ込んでくるアーロン。

やっぱりこの時から人間嫌いのワガママというか後先考えないタイプなんだと分かった。

 

人間に比べて魚人の身体能力は別格。

しかしそれは一般人と比べたらの話である。

極めつけに僕は能力者。それも弱点のないチート持ち。

そんな僕に向かってきても

 

 

「はい、ちゃんと話を聞きましょうね。いい大人何だから」

 

「くそがッ!!!はなせッ!!!!!」

 

 

意図も簡単に捕まってしまう。

僕を吹き飛ばそうとしたその手を、衝撃を止めて両手を後ろに回して拘束。

逃げようと暴れているけどその攻撃も無効化してますよ。

 

 

「アーロンを、離さんかッ!!」

 

 

次はジンベイさん。

なんかこれ僕が悪者になってない?

とにかくここは僕が強者だと分かってもらったほうがいいなーと思い、正拳づきしてきたジンベイの拳を一時停止して受け止めたあと、ジンベイの体重を瞬間的に0にして拳を支点に持ち上げてそのまま僕の後ろへ投げた。もちろん手を離した瞬間的には一時停止を解除しています。

 

壁に激突したジンベイを見たアーロンはさらに暴れだし、仕方ないなーと手を離した瞬間に自慢の歯で僕の肩に噛みついてきた。しかし残念、これは一時停止せずとも武装色硬化で僕の皮膚にその歯は通らない。もちろん()()()()()()()()()()()してますので本当に無意味なんだよね。

 

 

「ガッ!!!」

 

「話を聞いてくれません、かね」

 

 

とにかく離れてもらおうとアーロンの体重も瞬間的に0にした後に一気に引き剥がして、ジンベイの元へ投げた。

 

 

「ちょっとは頭を冷やしてくれませんか?

第一、何か悪いことをするために来たとしたら僕は白ひげさんに殺されますよ」

 

 

その言葉に少しは冷静になったのか無闇に突っ込んでこなくなった。さてどうしたものかなーと悩んでいると

 

 

「うちの者が、悪かったな」

 

「タイのアニキッ!!!」

「大アニキッ!!!」

 

 

おおっ。ここで登場ですか。フィッシャー・タイガーさん。

 

 

「初めまして。海軍参謀ハジメです」

 

「フィッシャー・タイガーだ。海軍が俺に何のようだ?」

 

 

めちゃくちゃ警戒している。

それはそうだろう。まだタイガーさんが海賊じゃないとはいえ、人間で海軍なんて目の敵みたいなもんだしね。

 

 

「ちょっとお話しをしたいのですけど、ちょっと場所を変えていいですか?」

 

「ここでは話せないのか?」

 

「そうですね」

 

 

まだタイガーさんに起きたことをこの二人には話さないほうがいいだろう。だからヒントになるようなことも言えないし、出来るだけいまの状態で来てくれたら嬉しいんだけどな。するとやっぱり人間嫌いのアーロンが

 

 

「ふざけるなよ下等生物がッ!!!」

 

「ふざけていませんよ。そうやってすぐに感情的になる人にはお話し出来ないのですよ」

 

「ぶっ殺してやるッ!!!」

 

 

やっぱりダメだこいつ。

なんとかジンベイが「やめんかアーロンッ!!タイのアニキが決めることじゃ!!!」と止めてくれている。ジンベイぐらいにはいいかなーと思うけど、そこはタイガーさんから話したほうがいいんだろうなー

 

 

「……5分だけだ。

5分過ぎたら二人とも迎えにきてくれ」

 

「分かった」

「手を出したらぶっ殺すッ!!!」

 

「そんな事しませんよ」

 

 

…………………………

 

 

ちょっと離れた広場。

見聞色で周りに人がいないのを確認してタイガーさんとお話しをすることに。

 

 

「時間もありませんので本題をいいますね。

全ての人間があんなクソみたいなやつだと誤解してほしくないです」

 

「ッ!!!??

……知っているのか……」

 

「一応いっときますけど捕まえるなんてことはしませんよ。僕もあのクソは嫌いなので」

 

「海軍がいう言葉じゃないな」

 

 

そうですよねー

 

 

「あのクソはともかく、いきなり()()を信用しろなんて無理だと思います」

 

「………………」

 

「それでも……一定の()()を信じられたらいいなーと……僕は思ってます」

 

「……どうしてそれを俺にいう??」

 

 

まぁ、そう思うよね。

 

 

「きっといつか、どうしようもなく人間の力を借りる時がくると思います」

 

「そんなことは…ありえないッ!!!」

 

「かもしれません。

でも全ての人間が全てじゃありませんよ」

 

「それを信じろと、いうのかッ!!!」

 

「すぐになんて無理ですよ。

だから………」

 

 

僕はタイガーさんに手を差しのべた。

 

 

「僕から始めませんか??」

 

「……………」

 

 

長い沈黙が続く。

まぁ、いきなりこの手をとるなんて無理だろうな。

それにもう近づいてきているし

 

 

「大アニキッ!!!!」

 

「あと一分あったんですけどね。まあここまででいいですよ」

 

 

手を下げて帰ろうとしたらタイガーさんが

 

 

「待てッ!!」

「なんですか?」

 

「…………本当にそんな奴が、いるのか……」

 

「実際に見てもらわないとですかね。

こういうのは地道にコツコツとですから」

 

 

まぁタイガーさんに会ってみたかっただけだし、アーロンにはもしかしたら人間に対して悪いイメージが強くなったかな?まぁ何かやらかす時はぶっ潰すだけだね。



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解放と入隊

翌日。

 

 

「手を貸してもらうぞ海軍」

 

 

昨日はネプチューンからお城の一室を借りて寝ていたんだけど、次の日起きて歯を磨いていたらノック音が聞こえたので扉を開けてみるとそこにはフィッシャー・タイガーがいた。

 

 

「……えぇーと、何を?」

「奴隷解放の手伝いをしろ」

 

 

………うん?

奴隷解放って確か来年に起きるやつだよね。

 

 

「まぁ、僕もあんなクソから他の皆さんを助けたい思いはあるけど」

 

「なら、行くぞ」

 

「えっ、ちょっ、ちょっと待って!!!!」

 

 

何だという目でこちらを見てくるタイガーさん。

いや、まさかとは思うけど、そんなはずは……

 

 

「いまから向かう、なんて言わないですよね?」

「今からだ」

 

「決断早くないッ!!!!!」

 

 

確かに昨日はなんかタイガーの意思を掻き立てるようなことは言ったけど、なんで翌日になって行動するかな!!?

 

 

「俺もこの傷を癒してからだと思った。

だが、貴様が、参謀という肩書きがあるという強者が付いてくるなら話は別だ」

 

「いや、もうちょっと作戦と考えて……」

 

「俺が囮になる。その間に貴様が奴隷達を助ける」

 

「大雑把ッ!!?」

 

 

あれ、タイガーさんってこんなに感情的に行動する人だったかな。コレじゃあまりにも無謀すぎる。

 

 

「僕はいいとしてタイガーさんが危ないですよ。

………仕方ないな、ロビン、オックスさん」

 

「「はい」」

 

 

すると忍者と思うぐらい突然現れた。

ロビンはベッド下から、オックスさんは天井から現れてなにもなかったように平然と僕の後ろに立った。

それを見たタイガーさんはちょっと引いている。そういう反応になるよねー

 

 

「誰にも見つからないようにタイガーさんの援護して

残りの八咫烏達は解放の手伝いをしてもらうから」

 

「お兄ちゃん、私も一緒がいい」

 

「終わったらナデナデ10秒」

 

「私がいるのだから心配しなくていいわよタイの親分さん」

 

 

最近になってロビンが僕や八咫烏以外の人に対して()()()()()を使うようになってきた。それでもやっぱり()()()()()()()()が混ざっているのでさっきみたいな上から目線の言葉が出てくるようだ。

 

……僕としては元祖ロビンがいいんだけど…無理なんだろうな……

 

 

「………いいのか?」

 

「タイガーさんの信頼を勝ち取るいい機会ですし、なにより()()()()あのクソをヤれるなら……ふふふ、楽しみです」

 

「………何故だ??あんな奴等でも同情してしまう俺がいる………」

 

 

失敬な。悪いのはあっち。

僕は合法的にするだけです。

 

 

(いや、合法的じゃないし。見つかったら死刑だし)

 

 

ハジメに対して重度依存してない人達が一斉に思ったがそれは決して口には出さない。すると通り掛かった白ひげさんとマルコさん

 

 

「何を始めるつもりだハジメ」

 

「いいところに白ひげさん。いまからお出かけしてきます」

 

「……帰りが遅かったらメシ抜きだ」

 

「夕方前に帰ってきます」

 

 

よし、白ひげさんにも許可もらったし行くか!!

 

 

「ちょっと待つよい!!!」

 

「なんですかマルコさん」

 

「明らかに散歩じゃねえだろう。なにするつもりだ?」

 

「散歩ですよ。

たまたまゴミが落ちているかもしれませんのでそれを片付けて、そのゴミの奥にある物を掬い上げてくる。

そんなボランティアなことを……僕はします」

 

「やらかす気満々だろうがッ!!!!!」

 

 

おおっ、鋭い。

ボランティアといえば「頑張ってきて」と言われるかと思ったのに、やっぱりこの世界じゃ「ボランティア」という言葉は通じなかったか。

 

 

「なにもしませんよ。

マルコさん、ゴミが落ちていたらそれを拾う。そして片付ける。そこまでは分かりますよね」

 

「分かるがいまはそんな話を」

 

「でもそんなゴミの集まりの中でもきっと大切なものはあるんです。輝けるものはあるんです。それはゴミからみたらゴミに見えるのかもしれませんが、きっとそれはそのゴミの心がゴミだからなんです。だからちゃんと区別させて本当のゴミを片付けないといけないんです。大丈夫です。こうみえてもゴミの区別には自信があります。周りに害するゴミは跡形もなく消して、リサイクルできるゴミはまた輝けるように処理をします。あっ、そうだ。そのゴミが落ちているところにゴミ処理場を作ります。一番は焼却ですかね、プレスもいいですけど片付けるとなると焼却ですね。あっ、なにかいらないゴミありますか?僕的には船に()()()()があるのですぐにでも処理したいところですけど皆さんが止めますからねー。まぁ、いつでもいいですよ。言われたらすぐに処理しますから。切り裂いて、潰して、燃やして、灰も残らないようにしっかりとしますので。あと」

 

「悪かったッ!!!!!俺が悪かったから!!!!!」

 

 

 

…………………………

 

 

 

『……やったな、ハジメ』

「なにもしてませんよ?」

 

『お前以外こんな馬鹿げたこと誰がするッ!!!!』

 

 

二日後。

無事奴隷解放に成功した。

詳細?面倒くさいのでカットします。

 

簡単にいうと本当に作戦どおりだったので。

タイガーさんが囮になってくれた間に僕が存在を消して(一時停止させて)奴隷だった皆さんを解放していった。

 

タイガーさんについたロビンやオックスさんは完璧な仕事をしてくれて、ロビンが遠隔からタイガーさんを守り、それでも取り残した敵をオックスさんが仕留める。

もちろんオックスさんには変装してもらってます。海軍だしね、顔バレは不味いし。

 

僕は奴隷を解放しながらある人物を探していた。そうコアラだ。

しばらくしてからタイガーさんと再会、コアラを親の元へ帰してあげた後に海軍に襲われて、出血多量で死んでしまう。

 

だったらと思いコアラは白ひげ海賊団に置いて貰うことにした。タイガーさんには悪いけどそっちのほうが生きる可能性が高くなるだろうし。

そして解放後、少しは人間を、僕を信用してくれたのか「……ありがとう……」と聞こえないぐらいの声量でお礼をいって帰っていった。

 

そして翌日、未だに奴隷ぐせが外れないコアラにご飯を食べさせた後に電話がかかってきて現在に至る。

 

 

「そうはいいますけど証拠ないですよね?」

 

「あぁ、ない。だから無いというのが証拠だ。

お前はそれぐらい簡単にやってのける。その完璧なまでもやり口がお前だと証明しとる」

 

 

うわぁーお。

まるで刑事ドラマみたいな推理。

厄介事は基本的に姿を消してやってるから誰もが完璧な仕事だと誉めてくれた。もちろん能力を使っているところなんて見せてないよ。というか誰にも気づかれないうちに終わらせるからね。

 

と、まさかそれが裏目に出るなんてなー

 

 

「まぁ、それは置いといて」

「勝手に置くなッ!!!!」

 

 

「最近優秀な人材が入隊したと聞いたんですけど」

 

「………ったく。あぁ、入ったがよく知ってるな」

 

「名前は?」

 

「ハジメが他の海兵に興味を…珍しいこともあるものだな。えぇーと、確か……ヴェルゴだ」

 

 

きた、来やがったヴェルゴ。

ドンキホーテ・ドフラミンゴの指示により海軍に潜入してきたスパイ。

 

さてこいつをどうしようかなー

 

 

「そんなに気になるならハジメの隊に入れるが」

「潰していいなら入れてください」

 

「気になってる割りに嫌いなのか……

というか、知り合い…だったりするのか?」

 

「いいえ。知りませんけど。名前がムカつく」

「お前ならあり得る理由かもしれんが絶対に本人の前で言うな」

 

 

それは向こうの態度次第です。



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手紙

「おい、ハジメ。手紙だ」

 

「僕にですか?」

 

 

この白ひげ海賊団に入ってからある程度のルールがあるにしろ海軍よりも自由な環境を楽しんでいた。

というより、いつもどおりなのだが文句を言ってくる人が少ないので助かっている。白ひげさんは寛大な人なので「…やり過ぎるなよ…」と優しくしてくれる。まぁ、文句と言ってもマルコさんの「もう少し考えてから行動しろよい!!」という僕に対して心配してくれるところが優しい。

 

ようは海軍より海賊がいい。

まぁ、原作よりも断然に海軍も融通がきくようになったけどまだまだだなーと感じながらボーと海を眺めていたら白ひげさんからお手紙を渡された。

 

そして白ひげさんの手にも何通かお手紙がある。

 

 

「一体何人と文通してるんですか?」

 

「そんなに多くはねぇな。

センゴクにネプチューン、あとドラゴンとコブラ……」

 

「どんだけ世界の重要人物と文通してるんですか…

……ってか、偉い人たちは文通が好きなの?」

 

 

白ひげさんが文通してるのも驚いたけど、まさかドラゴンさんまで文通仲間だったとは……

なんか思いもよらなかったところからドラゴンさんの名前が聞けるなんて。

 

 

「いまさらですけど海軍とか革命軍とか、そんなに普通に文通していいんですか?情報漏洩とか心配になりません?」

 

「手紙一つで世界が変わるならとっくに変わってると思うがな」

 

 

……確かにそうだ。

変わらないと分かっていても文通をしている。

みんな、世界を変えたくて色々情報交換しているのかなー

 

 

「ちなみにドラゴンのやつ、息子の姿を一回しか見てなくて寂しいらしい」

 

「本当に普通の文通なんですねッ!!!!」

 

 

当たり前だ。とキッパリ言われたけどそれだけ大物とでんでん虫での会話ではなくて文通を選んでるんだからもっと重要なことを話しているって思うじゃん。

まさか日常的な話ばっかりしてるわけ?

 

 

「……コブラさんとは」

 

「娘が可愛くて仕事にならないらしいな。

まぁ、どこもかしこも赤ちゃんが出来てそればっかりでな………いまはセンゴクとの愚痴の言い合いのほうがおもしれぇ」

 

「……あぁ、そうでしたね……」

 

 

ちょっとは世界の動かしている姿が見れたと思ったのに、なんでもない普通の文通だったとは……

 

 

「でハジメに届いた文通は誰からだ?」

 

「僕は文通してませんよ。ただの手紙です」

 

 

この人文通仲間を増やす気だな。

そんな白ひげさんを軽くスルーして手紙の送り主を確認してみると

 

 

「テゾーロ……あっ、テゾーロさんだ!!」

 

「誰だそいつは?」

 

「昔好きだった女性のために必死に頑張っていたテゾーロさんのお手伝いをしたことがありまして。いやー懐かしいなー」

 

 

しかしよくここに手紙を届けられたな。

もしかして海軍からこっちに回ってきたとか?

とにかく手紙の内容を確認してみることに。

 

 

 

――――――――――――

久しぶりだな。ハジメ。

あの時は本当にお世話になった。

あれからステラと二人であちこちの島へ移動しながら、いまシャボンディ諸島でこの手紙を書いている。

 

ここで偶然にもハジメを知っている人に会って、まさかその人があの伝説の海賊団の副船長なんて……まぁ、ハジメが規格外なんて分かっていてもあれには驚いた。

 

その島で俺とステラは店を出すことにした。

まだ何をするかは決めてないがレイリーさんやシャッキーさんが手伝ってくれると言ってくれたよ。

 

あぁ、そうだ。

俺がこの島についてからしばらくしてレイリーのに三人の女性がきてな。

その三人とレイリーの会話を聞いていたんだがなんか海賊団を作るって言ってて、少しでも「兄様」のお手伝いがしたいって。

 

なんとなくだけどよそれって、ハジメじゃねえのか?

俺は直接話せなかったけど、というかステラがめちゃくちゃ睨んでくるんでな………

 

 

 

 

 

 

 

とにかく俺達二人はここで新しい人生を歩んでいくよ。

シャボンディ諸島に来たときは是非とも寄ってくれよな!!!

 

 

ーP.S.

俺もレイリーに鍛えてもらっている。

もしも店がダメだったら雇ってくれよな。実力は保証するからよ。

 

―――――テゾーロより。

―――――――――――――

 

 

 

へぇー上手くやってるんだなー

……なんか嫌なワードを見た気がするけど気のせいだよな……

 

それとステラが睨んでくるの後の空白部分、なんか血が拭き取られている後があるんだけど……生きてるよねテゾーロさん。

 

 

「レイリーか……手紙だしてみるか…」

 

「お好きにどうぞ」

 

 

これ白ひげさんを知らずに尊敬している人達はどんな風に思うのかなー。突然白ひげさんが文通してるってなったら………それこそ世界の流れが変わりそうだな。だって相手世界にとって重要な人ばっかだし。

 

 

…………………………

 

 

翌日。

 

 

「ハジメ、今日も手紙きてるぞ」

 

「ありがとうございます。そして相変わらず白ひげさんも届いてるんですね……」

 

「今日はマゼランからだ」

 

「あの毒野郎はなに考えてんだッ!!!!」

 

 

捕まえた者を管理するものとして絶対的に敵意を向けないといけないのに!!

 

 

「あんな閉鎖空間だ。文通してないと精神がおかしくなるらしくてな。よく囚人達との監獄あるあるを教えてくれるんだが」

 

「もう少し手遅れだったあッ!!!!」

 

 

なんで囚人と監獄あるあるを話してるの!!!

罰を執行するんじゃないの!!なにフレンドリーになってるの!!!??

 

 

「………マルコさん、変わります?」

「俺はツッコミ係じゃないよいッ!!!!」

 

 

ナイスツッコミ。

と、遊びはここまでにして今日の手紙は誰かな……

 

 

「おっ、オルビアさんからか」

 

「オルビア?……おい、そのオルビアってのは…」

 

「白ひげさん。知らないほうがいいですよー」

 

「……どうやら幻聴が聞こえたようだな。

酒が足りねぇ、どんどん持ってこい!!!!!」

 

 

いや、まだ昼まえですよ。

というかいつの間に酒盛りしてたんですか?

 

 

「なぁ、ハジメ。おめえさんどんだけ世界に影響力があるか分かってるかよい」

 

「?? 海軍参謀程度じゃないんですか?」

 

「………さっきのを素でやってるのかよい……

どうやら俺もハジメの見方や扱いを考え直さないといけないようだな……」

 

 

えっ、なにかした!?

何かを忘れるかの如くマルコさんも酒盛りに参加してるけど、そんなに僕は世界に影響力なんてないけどなー

どちらかというと僕というか周りの人だし、僕に影響してるのはロビンと八咫烏ぐらいじゃないの?

 

酒盛りをしている隣でまずはオルビアさんから

 

 

――――――――――――――――

元気にしてるようね。

こっちにロビンが(分身のほうね)来て私達も随分明るくなったわ。

 

ハジメと会ってからもう私の娘じゃないかと思うぐらい性格が変わったから、ちょっと娘なのに怖かったところもあったけど、どうやら成長するにつれて心も大人になっているようね。

 

私との会話以外じゃクールな感じで話してるのよ。

もう初めは違和感があって戸惑ったけど私との会話はまだまだ子供ね。きっとハジメの前では妹なんでしょうね。

 

こうして手紙に書かなくてもロビンに話したらハジメの側にいる本体に伝わるのだろうけど、こんな話は娘に言付け出来ないからね。

 

 

また遊びに来てね。ハジメから色々ロビンのことも聞きたいわ。

 

 

P.S.

どういうわけかロビンがこの島の人達を鍛え始めたのだけど理由を知っているかしら?

――――――――――――――――

 

 

 

 

知りません。というか知りたくない。

まあ、何をしているか知らないけどきっと「お兄ちゃんの為だよ!」という理由以外はないんだろうなー

 

……深く考えないようにしよう……

 

 

 



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ヴェルゴ

「初めまして、ヴェルゴといいます」

「初めまして、ハジメです。よし、帰れ」

 

 

 

白ひげ海賊団の船の上で最近入ってきたヴェルゴが挨拶に来た。なので挨拶をしたのでさっさと帰って貰うことにした。

 

 

「はっ、そんなに邪険に扱わなくてもいいだろ。

元帥から嫌われていると言われたがまさかここまでとは…

そっちがそういうことならこちらも態度を改めてもいいな。

あぁ、しばらくこちらの隊に加わるようにといわ」

「知るか、帰れ」

 

「こちらの隊に入るのでもちろんその隊のやり方には従う。

それが海賊との馴れ合いとしてもな」

 

「僕の話は聞かないですか。耳に入りませんか。

………マジで帰れ。命令だ。従わなかったら殺すぞコラ」

 

 

嫌みか。センゴクさん、これは嫌みですか?

こちらの態度一つでさっさと態度を急変しやがって。

本編でも人望厚いヴェルゴさんだったんだろうが。

もう少し愛想よくしやがれ。気持ち悪いけどな。

 

しかしまさか白ひげ海賊団の陣地の中でよくそんな暴言吐けたな。白ひげさんはニヤニヤしていて僕の様子見みたいだけど、もし白ひげさんが許しても僕は許さない。

 

 

「言っておくけど、俺は貴方の隊に入るけど部下になったわけでもない。そしてその権限は貴方には元々ない」

 

「何を言っているんだ?」

 

「ハジメ参謀。知ってるか?

あなたのその「参謀」という肩書き。全く意味を持たないと」

 

「意味を持たない?」

 

 

参謀の肩書きに意味がない。どういうこと?

 

 

「貴方は参謀という肩書きを得た。しかしそれは階級を得たわけではない。

おつる中将も参謀という肩書きはあるが、きちんと中将という階級がある。

しかし貴方はいきなりその参謀という肩書きを手にしただけで階級を持っていない。あったとしてもせいぜい中将どまり」

 

 

まぁ、実際中将をもらう予定だったけど。

確かあれいきなりなくなったんだよなー。なにが原因だったのかな?よく覚えてない……

 

 

「俺は少なくても大将ではなくては動かない」

 

「あっ、そう」

 

 

なんか……ヴェルゴも性格というか口調というか、何かがズレているなー。あまりヴェルゴのこと覚えてないけど部下にも優しくて信頼のある上司じゃなかったけ?

いまのヴェルゴは大将じゃなくて中将である僕に、それでも上司である僕に敵意剥き出しだもんなー

 

……あれ?そんなに敵意剥き出ししていいのかな?

海軍に上手く溶け込んでドフラミンゴに情報を流す的な役割じゃなかったけ?

 

 

「というわけだ。隊には入るがここを抜けるまで適当にさせてもらう」

 

「お前ッ!!!」

 

「オックスさん、落ち着いて

ニコルはその手にあるナイフを離そうね」

 

 

ついに八咫烏とロビンがキレて襲いかかろうとしている。

もうー止めてよね。この人達、間違いなくヴェルゴじゃ相手にならないよ。

 

 

「ふん。なにも持たない者に付くなんてな。気が知れる」

 

「こいつッ!!!!」

 

「それにこの海賊もそうだ。

白ひげ海賊団と名ばかりではないのか?こんな奴を家族として受け入れるなんてな」

 

「てめえッ!!!!」

 

「待って!!!!本当に待って!!!!」

 

 

訂正ッ!!!!性格変わりすぎッ!!!!!

僕が影響して変わったり、関わらずとも少し変わるのはなんとなく仕方ないと思ったけど、これはダメだ!!変わりすぎッ!!!!!

 

ちょっとドフラミンゴ。なんでこんなやつを海軍に潜入させたかな?本編のヴェルゴならともかくこいつはダメだよ。潜入どころじゃなくてもう「海賊」として来ているようなもんだよ!

 

 

「あのさヴェルゴ。なんでそんなに敵意剥き出しなの?」

 

「海軍の中でも現在海軍と呼べないものに対してどうして敵意を向けずにいられる」

 

 

あぁーなるー。

つまり、ヴェルゴは海軍なのに海賊にいる僕が気に入らない。そして海賊は大ッ嫌いという()()なのね。

………だとしても、喧嘩を売る相手が白ひげ海賊団ということを分かっているのかな?分かってないよね?そこに関してはダメだなコイツ。

 

 

「な、なるほどね。

でもセンゴクさんからちゃんと許可をもらって」

 

「だからといって海賊を目の前にしてペコペコするなんぞ、俺はそんな海兵になるために海軍に入ったわけではない」

 

 

うわぁー。それだけ聞けばなんとも立派な海兵なんだなーと思うけどさ。

僕知っているよ。ドフラミンゴの一員って知っているよ。

 

やっぱりドフラミンゴとかクロコダイルとか、七武海という名で好き勝手にして人々を不幸にしようとするやつはもう僕の手で潰すべきかな?

出来るだけルフィ達と戦って貰いたいんだよね。

じゃないと成長しないだろうし、なによりその経験はきっと後の戦いの糧になるし。

 

だからといってドフラミンゴやクロコダイルによって死んでしまう人達は助けたいけど……神じゃないから全員は無理だしなー。そう全部が全部思い通りいかないなんて分かっているから最小限に留めているつもりなんだけど………

 

なんかそう考えたらこいつ、要らなくない。

ドフラミンゴに情報を流す程度だったよね。

あと後に海軍を表向きで裏切ってスモーカーとかたしぎとかに迷惑かける的な。

 

 

…………よし、決めた。

 

 

「なるほど。ちょっとそこで待ってね。

オックスさん、でんでん虫貸して」

 

「いまさらセンゴク元帥に何をいっても無意味だが」

 

 

おおっ。そこまで読んでいるんだね。

本当に海賊やめて海軍に入れば随分待遇を良くしてもらえただろうなー

 

もう、無理だけど。

 

 

「もしもし。ハジメです」

 

『なんどいえば分かる…直通でかけてくるな……』

 

「そんなことは置いておいて」

 

『勝手に置くな!!』

 

「ヴェルゴ、無事にこちらに届きました。

あとはこちらに任せてもらってもいいんですよね?」

 

『あぁ、色々経験させたほうがいいと思ったからな』

 

「なるほど。()()()()()()()()()()()()ですね」

 

 

はい。ちゃんと発言を頂きました!

すると勘の鋭いセンゴクさんは

 

 

『…ま、待て。まさか……やる気か?』

 

「やりますよ。証言押さえましたので」

 

『まっ、待てッ!!!

この頃そんなことはしなかっただろうが!!!』

 

「そうですね。散々怒られましたから。僕じゃないのに」

 

『手綱をしっかり握ってないほうが悪いッ!!!

そうじゃなく!!それはやめろッ!!!』

 

「久しぶりにわがままいいますね。

これ受け入れなかったら海軍やめますよ」

 

『お好きにどうぞ』

 

 

滅多に使わない奥の手。海軍やめますよ。

その効果は絶大で、あのサカズキさんにも効果抜群の呪文の言葉。

 

 

「あっ、それと僕の階級ってなんですか?」

 

『大将』

 

「了解です。というかそんな簡単でいいんですか?」

 

『元々大将にする予定だったろうが。

周りから反対にされたために参謀の肩書きを与えたが、もう十分に時間も実力も大将として向かえるに十分だろう。いまこの瞬間から大将ハジメだ』

 

「うわっ。いらない」

 

『いや。もらってもらわないもこちらが困る!!!

誰があの三大将を制御すると思っとる!!!

()()()()()()()としてアイツらの管理をよろしく頼むぞ』

 

「勝手に追加しないでくださいッ!!!

もしもし、もしもしッ!!!」

 

 

勝手に言って勝手に電話を切ったセンゴクさん。

あの人こんなに強引だったけ。

まぁ、大将参謀になってもやることは変わらないだろうなーと諦めて、そして改めてヴェルゴと向き合う。

 

 

「では改めてまして、大将参謀ハジメです」

 

「あ、あり得ない……」

 

「大将のいうことは絶対ッ!!的なこといってましたよね?はい、さっそく白ひげさん達に謝る」

 

「く、くっ……」

 

 

本当に嫌そうな表現で頭を下げながら「わ、悪かった……」と本当に最低限の謝罪をするヴェルゴ。

こいつ、マジで白ひげ海賊団に消されるよ。

 

 

「いいですか白ひげさん?」

 

「息子が大将というデカイもんになった祝いだ。それで許してやるよ」

 

 

おおっ。なんとも寛大なお心をお持ちで!

ヴェルゴ、見習いなさい。

 

 

「白ひげさん達はこれでいいとして、こっちは治まりつかないだろうな」

 

「な、なにを…する気だ……」

 

「僕じゃないよ。さっきセンゴクさんとのやり取りで分かったろうけど、()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「何を、言って……ッ!!!??」

 

 

すると一瞬で地面に体を叩きつけられたヴェルゴ。

それも一人勝手に動いたように見えたが、それをしたのはもちろんロビン。

目にも見えないスピードでヴェルゴの体から手を出して、瞬間的に地面に這いつくばるようにしたのだ。

 

そのヴェルゴの元にオックスさんがきて

 

 

「さて、レッスンといこうか」

 

「れ、レッスンだと……」

 

「大丈夫だ。初めは戸惑うが最後には自分からその偉大さに気づく」

 

「な、何を言っている…何をする気だッ!!!」

 

 

そんなヴェルゴを無視してオックスさんはヴェルゴの体を引きずりながら船室へ連れていこうとする。

 

 

「ま、待て!!待ってくれ!!俺が悪かった!!謝るから!!!」

 

「大丈夫ですよ。謝らなくても。

きっと貴方も救われますから」

 

「何をする気だ!!!やめろ…やめろ……やめてくれー!!!!!」

 

 

断末魔を叫びながら連れていかれたヴェルゴ。

そして一番最後にロビンがこちらを向いて

 

 

「待っててねお兄ちゃん。半日で()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「……やり過ぎるなよ……」

 

「はーい!」

 

 

そういってロビンも船室へと消えた。

残されたもの達はその元凶であるだろうハジメを見て

 

 

「宗教って、ハマりすぎると怖いってよく聞きますよね」

 

「怖すぎるわッ!!!!」

 

 

そしてロビンの宣言通り半日後、見る影もなくなったヴェルゴが第一声に放ったのが

 

 

「ハジメ様万歳ッ!!!」

 

 

その時の白ひげ海賊団の白い目は今でも忘れられない。

というか、僕がやったわけじゃないんですけど!!!



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ー幕間ー 八咫烏と月兎

「ここがこれから一緒に働く仲間だ」

 

 

白ひげ海賊団の船、その一番奥にある在庫室。

その僅かなスペースに我ら大将参謀ハジメの部下にあたる八咫烏がいた。

 

そんな八咫烏に案内してくれたのはこの中でもトップであるオックス。元々大将クザンの元で働いていたがハジメ様の素晴らしさに気づいてたと聞いた。

それ以外にも元々ハジメ様に近づきたかった者、俺のように()であるのにハジメ様の素晴らしさに気づいた者もいるようだ。

 

 

「さて、改めて自己紹介をしよう。

私は八咫烏のリーダーであるオックス」

 

「海軍に入隊したばかりの…ヴェルゴといいます」

 

「入隊したばかりといったが、どうやらここに入る前から随分と体を鍛えているようだ。それも()()()()も豊富とみた」

 

「!!!??」

 

 

さ、流石だ……

オックスと話して、近くにいて僅かだというのにもうそこまで……

 

 

「しかしここではそんな経験は必要ない」

 

「ど、どういうことですか…」

 

「八咫烏()()()()()()()()()()()()

戦闘はもちろん、潜入、捜査、殺しはもちろん、裁縫、ナンパ、料理に、大工など……」

 

「ちょっ、ちょっと待ってください!!!!」

 

 

一体何を言っているんだこの人は?

海軍には絶対に必要ないものがあるのだが

 

 

「それは……任務に関係するのですか?」

 

()()??

あぁ、なるほど。どうやらまだ分かっていないようだな」

 

 

分かってない?何を俺は分かってないというのか?

 

 

「確かに俺達はあの人の部下である。

だけどな、私はあの人の()()()なのだ」

 

「………はい??」

 

「すまない。もっと分かりやすくいうとだな、私達はあの人の側で働きたい。それが最も重要なこと、分かるな?」

 

「はい」

 

「しかしだ。基本的に大将ハジメという方は最も優れている。私達がいなくともなんでもこなしてしまう。

しかしそれでは存在意義を無くしてしまう、それでも側にはいたい」

 

「……はい」

 

「ならば大将ハジメが()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。それが私達の存在意義だ」

 

 

………いや、それって……

 

 

「…それ、存在してますか?」

 

「あぁ、もちろんだ。

あの人の理想を現実にするために私達は動いている。日常的なことから真っ暗な裏まで、出来ることはすべて」

 

「……裏……」

 

「そうだ()()

だから知っているよ、君が()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

その瞬間ヴェルゴは大きく後方へ逃げた。

何かをされたわけではない、わけではないが本能が「逃げろ」と体を勝手に動かした。額には冷や汗が流れ一気に緊張感が増す。

 

 

「大将ハジメは知らない。君の正体は」

 

 

そうだとしても、この人達は正体を知っている。

そして……()()()()()()()()()()()()

 

何をしたらこんなにも強い海兵が一人の男の元に集まるのか……

 

 

「昔は昔、今は今。

ヴェルゴ君は潜入したのにも関わらず本気で大将ハジメの元にいたいと」

 

「願いましたッ!!!!!」

 

 

それは間違いない。

敵だというのにどうしてか心の奥底からハジメ様の元にいたいと願っている。例えそれがドフラミンゴを裏切ることになってもだ。

 

 

「なら過去は関係ない。そしてようこそ八咫烏へ」

 

 

どうやら試されていたようだ。

オックスから手を差し出され俺はその手を取った。

 

 

 

…………………………

 

 

「では正式に話をしよう。

さっき言ったように八咫烏はあらゆるものを吸収する。

そしてその吸収したものをフルに生かして大将ハジメの理想の未来へお連れすることが八咫烏の存在理由。

私達はあの人に()()()()を提供するのだ」

 

「無償の愛……」

 

「これは妹であるニコル様のお言葉。

ニコル様にも「月兎」という部下がいるが、あちらには関わらなくていい」

 

「それはどういう…」

 

「あれは……()()()()

八咫烏は吸収する特性とするなら、月兎は()()()()()

経験したはずだヴェルゴ君、ついさっき君は月兎の原点であるお方から直接に」

 

「!!!??」

 

 

ニコル。

そうあの()()が俺を変えた。

いまはそんな事は思うことさえあり得ないが、以前の俺はあの地獄を経験した。

 

洗脳なんて生易しい。魂というものがあるなら()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()……自分が言っていることさえ正しく言えているか分からないほどに()()は恐ろしかった。

 

しかし今となっては違う。

あのお陰で知らないことを知れてこうして喜びを感じれる。

 

だが、染め上げるという言葉には……

 

 

「まだ日が浅い。

その単語になれるまでは時間がかかる。

そして月兎に接触したならば……精神崩壊もありえる」

 

「そ、そんなにヤバイのですか!!??」

 

「現にこの船で月兎に接触していないのは()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「!!!??」

 

 

その言葉に衝撃を受けた。

俺とハジメだけ……つまり()()()()()()()()()()()()()()()

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!()!()!()?()?()

 

 

「……ぐっふっ!!!」

 

 

思わず吐き気がこみ上げとっさに近くにあった樽に頭を突っ込んだ。

話を聞いただけなのに……どうしてこんなに……

 

 

「分かったか?この異常さが。

そうだ、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

……つ、つまり、それは…この世界で最強と呼ばれる海賊を……ハジメはその手中に納めたということ……

 

 

「とはいえ、それは最終手段として使うもの。

それにあるスイッチが必要となる。そう簡単にどうこうできるものではない。それにだ大将ハジメは敏感なお方だ。これがバレたらニコル様が怒られるからな」

 

 

怒られるって……そんなレベルですむ話なのか?

 

 

「あと海軍本部では行ってない。

海軍が一番バレるからな、ニコル様が怒られると下手したらこちらに飛び火が降り注ぐ場合もある。月兎はキチンと場をわきまえているから助かる」

 

 

いや、染め上げている時点でダメなのでは?

 

 

「とにかくだ。月兎はしばらくヴェルゴ君に接触しないようにと言っているから安心していい」

 

「何一つ安心できない……」

 

「おおっ、あれだけのことを聞いてまだ()()()()()()()()とは……流石は大将ハジメが選んだ人だ」

 

「おい、待て。いまとんでもないことを言ったよな?」

 

「ツッコミ要員が足りないからな。

この船ではマルコさんがしてくれるがもう一人欲しかったところだ。よろしく頼む」

 

「それは仕事の内に入るのか!!?

というかツッコミ要員ってなに!!!??」

 

 

どういうわけか自然と言葉が、ツッコミが出来てしまう。な、なんだこれは……

 

 

「あっ。もしかしてマカナのやつがヴェルゴ君に接触したんだな。ったく、あれほど後にしろと言ったのに……」

 

「誰ッ!!??それ誰ッ!!!??

マカナって、接触って……えっ!!??もう俺染められたの!!!??ツッコミ要員として!!!!」

 

「いやー………安定するまでにマカナに会うと精神崩壊する可能性が90%で、残りの可能性がこうして何かしらに特化するんだが……まさかのツッコミ要員とは………

……………………………棚ぼただな」

 

 

「なっわけ、あるかああああああぁぁぁッ!!!!!」

 

 

こうして俺ヴェルゴはツッコミ要員となった。

ハジメ様の会話を盛り上げたり、スムーズに話を進めるために必要な存在という。それを聞いたら俄然とやる気になった。



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サイカイ

「ニコルさーん!どうですか!!」

 

「ふふふ、ステキよ」

 

 

最近ロビンとコアラが随分と仲良くなった。

やはり初めは奴隷ぐせが残りいつまでたっても作り笑いを崩せなかったコアラ。

 

それでも白ひげ海賊団の人や特にロビンが頑張ってくれて、やっと素敵な笑顔で笑えるようになった。

 

その頃からロビンもグンッと大人っぽくなったなー

コアラの前では素敵なお姉さん。口調も本編と同じになってきた。

 

 

「あっ、おーいハジメお兄さんー!!」

 

「どうしたんだコアラ」

 

「これ見て!!ニコルさんに教えてもらったの!!!」

 

 

そう言って見せてきたのはワンピース。

それもかなりの出来であり、商品にすれば売れること間違いなし。それをロビンがコアラにねー

 

 

「うん、スゴいぞコアラ」

 

「えへへへ」

 

 

頭を撫でてやるとすごく嬉しいらしい。

だからこうして何か上手くいった時には頭を撫でてあげている。

 

するとロビンが一歩と前に近づき頭をこちらに向ける。

 

 

「はい、ニコルも良くできました」

 

「ありがとうハジメ」

 

 

相変わらず甘えてはくるけどあまり人前では「お兄ちゃん」とは呼ばなくなった。もちろん人前というかコアラのように「お姉さん」を演じる時や心を許していない人の前ではある。

なのでそれ以外、気を許せる人や俺の前だと未だに「お兄ちゃん」で口調も当時のまま。

 

ロビンとコアラはいまはこうして仲良くしているけどもうすぐお別れなのだ。

 

本編通りにコアラを故郷へと帰す為に今向かっている所。

やっと会えた年の近い人に会えたのに……

別れるなんて寂しい…………ってことにはならない。

 

 

「コアラのこと、よろしくね」

「ええ、もちろんよ()

 

 

そう故郷についてお別れになるはずなのにいまのロビンには「分身」がある。もちろんロビン自身はコアラとお別れになり情報共有だけしかコアラを見れない。

だけどコアラにとっては分身でもロビンである。

それはずいぶんコアラの心を救ってくれるのだ。

 

 

「また来てねロビンさん!!

こっちのロビンさんと待ってるから」

 

「ええ、必ず来るわ」

 

「ハジメお兄さんも絶対だよ!!」

 

「分かったよ」

 

 

こうしてコアラを無事に故郷へ帰せた。

そう無事に帰せたのだが、

 

 

「待っていたよーハジメ」

 

「ボルサリーノさん……」

 

 

まさか原作通りになるなんて…

いやコアラの故郷にいたのはただの海兵。ボルサリーノさんは違う。

ボルサリーノさんはタイガーの敵だといって飛び出したアーロンを止めに来たときだけ。

 

つまりはこれは路辺から離れている出来事だ。

まぁ僕がやっていることは全部本編から離れているけど

 

 

「おい、黄猿。俺の()()になんのようだ?」

 

「家族?笑わせちゃいけないよー

ハジメは海軍の大将、それも3大将をまとめる大将参謀なんだ。たかが海賊といるなんてあっちゃいけない」

 

 

その言葉にマルコさんやサッチさんがキレかけている。

白ひげさんは冷静にしているが心の中は怒りで煮えたぎっているだろうな。

しかしボルサリーノさんがこうして来たということは

 

 

「特例中の特例、解除されましたか」

 

「そうだとも。どっかのバカが世界貴族に手を出したからねー本当は打ち首にでもなりそうな所を元帥やワシらがどうにかして海軍に戻すという条件まで引き下げたんだよ」

 

「それはそれは、ご苦労様でした」

 

「本当だよ。お陰でこうして元の体型に戻れたけどね」

 

 

そういえば会っていない間にストレスで太ったって言ってたなー

 

 

「おい、黄猿。なに勝手に話を進めてやがる

こっちはハジメを抜けさせることに承認してねぇぞ」

 

「海賊に承認なんているわけないだろう

しかし白ひげ海賊団という建前だ、今回は見逃してやるからさっさと消えな」

 

 

その瞬間、マルコさんの体の周りに青い炎が纏った。悪魔の実不死鳥の力だ。

その場から一気にボルサリーノさんに近づくマルコさん。ボルサリーノさんも指に光を集めて反撃しようとしている。

 

おいおい、ちょっと。

 

 

「あんたらも勝手に話を進めるな」

「「ッッ!!!!!???」」

 

 

二人の間に入ってその頭を掴んでそのまま地面に叩きつけてやった。全く、僕のことなのに話を進めないで欲しい。ちょっとそこで反省してなさい。

 

 

「白ひげさん。お世話になりました」

 

「……帰るか」

 

「帰りますけど遊びに来ますよ。来週でもいいですか?」

 

「グラララッ!!!構わねぇな」

 

 

それから一人ずつにお別れの挨拶をして回った。

といっても来週には会いにくるのだから、なんか住んでいる所が少し離れたという感覚なのだ。

あっ、ティーチはガン無視です。嫌いなので。

 

 

「マルコさん。すみません、勝手に決めて」

 

「……まぁ、ハジメはいつも勝手だからな。慣れていたよい」

 

(……ティーチには気をつけて)

 

(……やっぱり、何かあるのかよい……)

 

 

詳しいことは言わなかった。

それでもあれだけ毛嫌いしていればなにか理由がある。

それぐらい白ひげさんやマルコさん、皆さんも分かってくれたはず。もちろん本人(ティーチ)も。

 

 

「ボルサリーノさん。ほら帰りますよ」

 

「……ったく、勝手だねー」

 

「そうですか?クザンさんには負けますよ」

 

「……否定できないことをいわないでほしいねー」

 

 

こうして、こうして少しだけの海賊期間は終わった。

海賊らしいことは一切してないけど、やっぱり海軍より海賊のほうが僕に合っているなーと分かっただけでも良かったかな。

 

あとタイガーさんやコアラも救えたと思うし。

 

 

 

…………………………

 

 

 

「………生きてますかー」

 

「……………」

 

 

すでに屍と化しているのはクザンさん。

というか書類に潰されてまるで事故現場を目撃しているようだ。

 

 

「まぁ、重要書類は一応終わらせてますね。

オックスさん、一度部屋を片付けてもらえます?

この人を連れてサカズキさんとセンゴクさんに挨拶してきますので」

 

「分かりました」

 

「ニコルもよろしく。終わったらクザンさんで遊ぼうな」

 

「うん!!」

 

「うん!!じゃねえだろうがッ!!!!」

 

 

 

あっ、起きた。

 

 

 

「流石です。相変わらずキレのいいツッコミは変わらないですね」

 

「……帰ってきてそうそう何をやらすんだよ……」

 

「ほら行きますよ」

 

「で、人の話も相変わらず聞かないと……」

 

 

いくら書類整理が上達しても部屋のあちこちで暇つぶしに使っただろうと思われる物が落ちている。

きっとこの重要書類も僕が帰ってくる前に終わらせないと!!!と必死になって片付けた後に書類の雪崩にあったというところだろう。

 

で、サカズキさんの部屋にいったけど誰もいなかったので先にセンゴクさんと思い向かってみるとそこにはサカズキさんもいてついでにボルサリーノさんもいた。

 

 

「なにかありました?」

 

「帰って来た挨拶もなしに……まあいい」

 

 

すると何故かクザン達より前に立たされて目の前にセンゴクと対面する形になっている。

……あれ、なにかあったの?

 

 

「……ハジメ」

 

「はい」

 

 

ちょっ、ちょっといつもより真剣な表情で見てくるんだけど。えっ、本当になにかあったの?

 

 

「悪いが………七武海も一緒にまとめてくれんか!!!」

 

「………はい?」

 

 

一体何を言い出すんだこの人は?

後ろ振り向くと三人ともウンウンと頷いているだけ。

あっ、コイツら面倒なことを押し付ける気だ。

 

 

「そういうのはセンゴクさんじゃ…」

 

「ワシ、もう、死ぬッ!!!!」

 

「………いや、まぁ、大変なのは、分かりますけど……」

 

 

僕がいない間に何回か点滴をしたままで仕事をしていたと聞いた。それを聞いたら一方的に断れないよ……

 

 

「一応聞きますが、後ろの三人は……」

 

「消していいならやるわい」

「海軍にいなかったというバツだと思ったらいいよ」

「書類が終わらない…終わらない…終わらない……」

 

 

最後の人に関しては若干可哀想だと感じた。

とうとうそこまで追い詰められたかと、まぁ、それでも書類整理はやらせるけどね

 

 

「……分かりましたよ。やりますよ」

 

「そ、そうか…これで不安の種が一つ消えた……」

 

「それでこれから顔合わせですか?」

 

「そういうことになるな。

新人も入ってきとる、うまくやってくれ」

 

 

 

うまくやってくれねー

それこそ大変なんじゃないか……

 

 

そう、この引き受けたことが間違いだった。

のちに起こる騒動の引き金を引いたのがハジメだと知るのはまだ遠い未来の話。



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会合

「うわぁー。やっぱりこうなるか」

 

 

さっそく七武海に会うことになった。

で、そういえば七武海メンバーはどうなっているのか?

だってまだ「暴君」も「女帝」も加入していないはず。

 

その二人の欠員を誰が埋めるのだろうと思っていたけど、よく考えたらその欠員を()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

そう、このメンバーを見たら分かったのだ。

 

 

兄様(あにさま)あああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「うおっ!!!えっ、ええっ!!ハンコックッ!!!!」

 

「そうですッ!!!妹のッ、貴方の妹のッ、ハンコックです!!!!」

 

 

一気になんかずーーんと近づいてきた超美人さんはまさかの………ハンコックかよ。

…………いやいや。いらない。もう妹いらないから!!

妹は一人で十分なんだけど。本当に間に合ってるから。

となりにいるストーカーで十分なんだけど。

 

いや、でも、まさか……

目の前にいるハンコックがね、七武海となってるなんて。

 

………なに、七武海になってるの??早すぎッ!!!

レイリーさんにニョン婆に会わせるようにお願いしていたからもしかしたらと、思っていたけどこんなにも早く七武海に入るなんて……

 

 

「というか、なに、その兄様(あにさま)って??」

 

「妾は…ずっと貴方の側におる、その娘……いえ、姉様(ねえさま)には勝てんと本能が言った為に……ならば同じ土俵にと思いまして……」

 

「…いやいやいやいや、なんの勝負なの、それ?」

 

というかロビンのことも姉様って…

 

 

「兄様は気にしなくて良いのです」

 

 

そういってロビンの前に立ち

 

 

「そういうことじゃ。

敵対する意思は妾にはない。どうか兄様と呼ばせてはくれんか?」

 

 

……なんだろうなー。ハンコックがこうやってお願いする姿想像できなかったなー。特に同じ女性に対して。

ルフィならまだ簡単に想像できるけど、同じ女性に対してハンコックは自分が美しい=絶対だと思っていたはずなのに……

 

 

「ハジメがいいなら私からはないわ」

 

「……いいけど……」

 

「ほっ、そうか……」

 

「だけど……」

 

 

ハンコックの耳元で

 

 

「お兄ちゃんは私の。それだけは覚えておいて」

「……もちろんじゃ……」

 

 

何かを納得したように握手をかわす。

……なんか勝手に妹が二人になったんだけど……

 

 

「ニコル…納得のいく説明して……」

「ハジメに会う前に私が()()してきた。どうかしら?」

 

 

「……あぁ……OK」

 

 

ようはハンコックもロビンの餌食になったと。

しかし他の人に比べて症状は軽く「妹」という立ち位置でとどまったわけかー

 

 

…………まぁ、妹が増えた。程度で考えておこう。

 

 

「まさかその女帝の兄だったとはな」

 

「……お久しぶりです。というか早くないですか?」

 

「ハジメに恩を返したくてな。

だが俺は海賊ぐらいしかなにも出来ん。そして七武海なら海軍の手助けにと思ってな」

 

「にしても、海賊立ち上げてそんなに時間たってませんよね?七武海になるために一体何を……」

 

 

「ネプチューン、白ひげ、元帥」

「OK。コネ使いまくりですね」

 

 

そこにいたのはフィッシャー・タイガーさんだった。

まさかジンベイさんに代わってタイガーさんが七武海に入るなんてなー

 

タイガーさんに関しては心の闇を、あとコアラを故郷に連れていくという出来事を回避させたのが要因なんだろうな。

 

しかしあのタイガーさんがネプチューンさんに七武海の加入のお願いを白ひげさんに、それからセンゴクさんにリレーの形で回すなんて。

まぁ、センゴクさんとしても世界貴族を敵に回したタイガーさんを手元に置いておきたいという思いもあったんだろうな。

 

 

「でもいいんですか?

海軍は、世界政府はいつタイガーさんに牙を向けるか分かりませんよ」

 

「構わねぇ。それに俺がいうことを聞くのはハジメだけだからと承認ももらってるしな」

 

 

…いや、あの、それ、僕が面倒をみるってことだよね。

だからやたらと七武海を見てくれって言ってきたのかー

 

 

「入ってしまったなら仕方ありません。よろしくお願いします」

 

「あぁ、よろしくな」

 

 

前だったら絶対にしなかった握手をタイガーさんからしてくれた。本当に人間を信じてくれるようになって良かったー

 

 

「いつまで茶番をしてやがる」

 

「「なんだとッ!!!??」」

 

 

いや、一部の人間のようだ……

というかハンコックもキレないの。

 

そんな引き金を引いたのがクロコダイル。

そして興味なさそうに聖書を読んでいるのがクマ。

クマに関しては関わりがないからどうしてこのタイミングで七武海にいるのか分からないけど、もしかしていまサボをロビンが鍛えているからかな?

 

 

「フフフフ。まさか大将参謀が七武海から二人も手駒にするなんてな」

 

「…………」

 

「なかなか面白いやつだなキシシシシ」

 

 

ドフラミンゴにミホークにモリア。

まさか七武海全員が揃っているなんてなー

 

 

「それでは改めまして。

この度皆様を一致団結させる任を受けた大将参謀ハジメです」

 

 

礼儀正しく頭を下げて誠意を見せようとしたけど、あれ?

 

 

「フフフフ」

 

「ドフラミンゴ…さん……」

 

「さん付なんてやめろ」

 

 

これってもしかして……「糸」の能力なのか?

おおっ、ここまで体が動かなくなるんだ。

 

 

「おい、なにを勝手に決めてやがる。俺はテメェを認めてねぇ」

 

「え、ええええぇぇぇぇー」

 

 

自己中のくそ野郎だとは知っていたけど、まさか()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()……

 

 

「だとしてもこんなことしなくていいですよね?」

 

「分かってないようだな。

だからテメェのその体に、叩き込んでやるんだよ!」

 

 

動けない状態でドフラミンゴがもう片手で太い糸を出して、それもその糸は窓から飛び出してなんか勢いをつけようとしてませんか?そのムチのような糸は僕に向かって

 

 

超過鞭糸(オーバーヒート)ッ!!!!」

 

 

おおっ、それが建物とかをいとも簡単に切断したやつ。

確かにまともに受けたら上半身と下半身がバイバイするなー

 

まぁ、当たっても意味はないんだけど。

というか当たる必要もないか。

 

と、縛り付けた糸自体に能力としての効果を一時停止により無効化。そうすればそれはただの糸。簡単に引きちぎれる

 

 

「こんなことすると、七武海剥奪されるかもですよ」

 

「ッ!!!??」

 

 

あっさりと攻撃を止められ動揺するドフラミンゴ。

というかここで止めておかないとヤバイよ。

後ろでロビンが殺気だって襲いかかろうとしてるし、同じようにハンコックもヤバいし……

 

オックスさんやタイガーさんもキレかかっているけどギリギリ押し止めているみたいだし……

 

そこまで思われてて嬉しい気持ちにもなるけど、お願いだから手を出さないでね。

 

 

「いうことを聞かない人達だとは聞いてましたけど…まさか攻撃してくるなんてびっくりですよ」

 

「そのわりには表情が変わらねえ、なッ!!!」

 

 

今度は糸が小さな一塊になり弾丸のように飛んで来た。

不意打ちを狙ったようだけど当たっても一時停止で止められるんだよね。

 

というか攻撃をした時点でドフラミンゴ、アウト!!

 

ハンコックが身を乗り出してドフラミンゴに蹴りを入れる。すると接触した部分が石化していく。おおっ、やっぱりメロメロの実食べてたんだよ。しかし糸を挟み込んでいたので直接石化出来なかったようだけど、その隙にいつの間にかロビンがドフラミンゴとハンコックの間に入り込んで、ドフラミンゴの腹に一撃を食らわせた。

 

 

「ゴハッ!!!!」

 

 

もちろん武装色硬化でガードしていたようだけど、まさかのロビンの武装色の方が上手だったようだ。

 

…………えっ、まさかもう一人でドフラミンゴに勝てるほど強くなってるの?

 

 

「よくも…よくも、兄様に手を出したな…ッ!!

ここから…生きて帰えれると思うなよッ!!!!」

 

「ええ、全くその通りだわ。消しましょう」

 

「待て待て待て待て!!!」

 

 

勝手に消さないで!

そりゃ僕だって本編を知っているからどれだけドフラミンゴがくそ野郎だろうって知っているけど、ここで消した方がいいんじゃないかってバリバリ思うけどさ!|

 

あくまでもルフィ達メインだからね!!

僕はそのために色々してるんだよ!

なんか最近関係ないこともしてる感じだけどさ!!

ルフィ達の成長のための土台になってもらわないといけないのよ。考えていることゲスいと思われるかもだけど。

 

 

「消したらダメだよ。これ以上センゴクさんに迷惑かけたくないの」

 

「…し、しかし…」

 

「ここで止めてくれたら頭撫でるから」

 

「「止める」」

 

 

欲望に忠実だなー。

しかし……あのハンコックがまじでロビンみたいになってるよ……。これ絶対に大変なことになるよね…すでになってるか………

 

はぁーと頭が痛くなりそうな所に

 

 

「あとは俺に任せておいてください」

 

「……えっ。いや、ちょっと、大丈夫…なの?」

 

「問題ないです」

 

 

気絶しているドフラミンゴを担ぎ上げ部屋から出ていった。………本当に大丈夫なのかな?

 

 

「あの海兵に任せて大丈夫なのかハジメ」

 

「まぁ、()()()()()()()()()()()()なんとかなるかなーと。一応オックスさん、付いていってください」

 

「了解」

 

 

タイガーさんの心配も分かる。

たかが海兵が七武海を相手に出来るはずがない。

でも()()()()()()()()()()

あとは上手くやってくれればいいけど……

 

 

「じゃ、とりあえず……席につきませんか?」

 

 

さて、今からが本番だ。

この七武海をどうまとめるかだなー



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2/3の為

「……ッ、こ、ここは……」

 

「目が覚めたようだなドフィ」

 

 

そこは海軍の在庫室。

隠れて話をするにはもってこいの場所。

そしていまそこにはドフラミンゴと海軍ヴェルゴがいる。

 

 

「おおぉ、ヴェルゴ。

うまく潜入しているようだな」

 

「お陰さまでな。

何が起きたか覚えているか?」

 

「あぁ。あのくそガキが……ッ!!!」

 

 

血管が浮き出るほどキレているドフラミンゴ。

それを見ても冷静にしているヴェルゴは

 

 

「止めておけ、ドフィ」

 

「………それはどういうことだヴェルゴ?

お前、いつから俺に指図出来るほど偉くなったんだ?」

 

 

ちょっとしたことで簡単に怒りの矛先を変え、部下であるヴェルゴにも牙を剥くドフラミンゴ。

 

 

「ドフィの怒りも分かる。

だがあいつは色々と使える。いまは野放しにしたほうがいい」

 

「使えるだぁ?

最近入った新参者が何が出来るというんだ?えぇ??」

 

 

「三大将を手なずけ、あの白ひげさえも動かせることが出来る」

 

 

「………ほう」

 

 

その情報にドフラミンゴの表情に笑みがこぼれた。

使えるものは使う。そうやってドフラミンゴはヴェルゴを海軍へ潜入させて情報を引き出そうとしている。

 

そしていまドフラミンゴの元に新たなる情報が舞い込んできた。

 

 

「だとしてそれが俺とどう関わる?」

 

「連絡したように今俺は大将ハジメの元にいる。

そしてハジメは「自分にとって利益になることを積極的にやる」。それが例え部下の言葉でも、敵対する相手でもな。それをうまく利用すれば……」

 

「………なるほど。それは面白そうだな」

 

 

 

…………………………

 

 

しばらくしてドフラミンゴが帰って来た。

的確に気絶させたようでダメージもそんなにないらしい。しかし絶対に仕返しすると思っていたんだけど「気にするな」と一言で今回の件を終わらせた。

 

いや、ちょっと怖いんですけど!!!

なに、知らない間にヴェルゴさん、何を吹き込んだのッ!!!??

 

あとでオックスさんに何を話していたか聞くとして。

さて、今から決めることは。というか承諾を貰わないといけないんだよなー。はぁー……

 

 

 

「センゴクさんから任命されましたけど、一応七武海をまとめ役として認めてくれる人、手をあげて」

 

 

するとハンコック、タイガーさんは手をあげた。

後の五人は手を上げない。だよねー!!

 

しかしワンテンポ遅れてドフラミンゴが手をあげた。

 

 

 

「おいおい。なんの冗談だドフラミンゴさんよ。

絶対にオメェだけは上げないと思っていたんだけどな」

 

「気が変わったんだよモリア」

 

 

でもその不気味な笑い、絶対になにか企んでるよね?

絶対に俺を巻き込むつもり満々だよねッ!!!

 

 

「キシシシシ!!そうか、そうか。

だがよ、七武海の2/3が手をあげないといくらお前が上げても認めることは出来ねぇーな」

 

「アァ!!?」

 

「それに関しては俺も同じだ」

 

 

するとさっきまで大人しくしていたクロコダイルが声を上げた。いや、大人しくしておいて。もうここの濃いメンバーがいる空間にいるだけでお腹一杯なの。

 

 

「今まで好き勝手やって来ただろうが。

それを今さらまとめ役をつけてもいらねぇと言っているだけだが」

 

「その通りだ。七武海としてやってることをやってる。それ以上俺達を縛り付ける必要はねぇはずだ」

 

 

まあ、アンタらは影で色々やらないといけないだろうからね。僕がいると邪魔しかないもんねー

でもそれでいうならドフラミンゴも一緒なんだけど………ヴェルゴさん、マジで何を吹き込んだんだ?

 

 

「というわけだ。俺は帰らせてもらうぞ」

 

「キシシシシ、なら俺もだ」

 

 

席を立つ二人。ドフラミンゴの額にまた血管が浮き出ている。

あぁーもうー余計なことしないでよー!!

いまここで喧嘩されたら誰が止めると思っているんだよ本当に!!!

 

仕方ない。と諦めてハジメはあまりやりたくなかったと心の中で嘆きながら

 

 

「分かりました。

では帰ってください。もう知りません」

 

「言われなくてもな」

 

「じゃあな」

 

 

こうして二人が席を立ったが残り五人は席を立たない。

それに眉を上げ気になったのかクロコダイルが

 

 

「なんだテメェら。まさかこいつに賛同する気か?」

 

「賛同も否定もしない。

ただ私はこの出来事の行く末に興味があるだけだ」

 

「何をいってやがる鷹の目ッ」

 

「ふっ、ここにいてこいつが強者ということ、それが分からぬなら話にならない」

 

「テメェッ!!!!」

 

 

喧嘩売らないでッ!!!

というか僕が強者って認めてはいるんだね。でもミホークさんのいう強者か分からないけど。

 

 

「騒ぐな。

おい、私たちをまとめる、そう言ったな」

 

「そうですね。いいました」

 

「ならばその実力をみせよ。話はそれからだ」

 

 

……つまり戦ってみせろってやつ。

それはいいけど、えっ、まさかここにいる七武海全員とかじゃないよね。

 

 

「……なら俺も参加しよう」

 

「おいおい。暴君クマもやる気か!?

こいつは面白くなりそうだなキシシシシ!!」

 

 

えぇー面倒くさい二人かよ。

あとは誰も言わなかったけどそれでも七武海二人を相手にするなんて……はぁ、疲れるなー

 

 

「じゃセンゴクさんに会場を探してもらいますので。

改めて連絡いれるので、連絡先教えてくださいね」

 

 

 

…………………………

 

 

「というわけでプライベートの連絡先を全員から貰いました」

 

「その分余計な厄介事を増やすなッ!!!」

 

 

そんなことを言われても仕方ない。

それは僕のせいじゃないのだから。

胃を痛めたのかまたセンゴクさんは胃腸薬を飲んでる。

 

大変だなー

 

 

「それにだ……ドフラミンゴと一戦やったそうだな」

 

「僕じゃないですけどね」

 

「そんな言い訳はいい!!

……しかしよく大人しくなったな……」

 

「それはそうですよ。

ドフラミンゴの部下であるヴェルゴが説得しましたので」

 

 

一息つこうとお茶飲んでいたところに爆弾発言。

思いっきり含んでいたお茶を吹き出したセンゴクさん。

おおっ、実際に見るのは初めてかな?

 

 

「なっ、なっ!!!」

 

「あぁ大丈夫ですよ。すでにニコルが()()()してますので」

 

「………あぁ………」

 

 

一応センゴクさんには話している。ニコルのスキル()()()については。

でもいつもより一層遠い目をしてるなー

すると隣にいたヴェルゴが口を開いた

 

 

「ドフラミンゴにはハジメ様を利用したらどうかと、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「だな。こいつの取り扱い説明書があっても無理」

 

「そうですよね!!!

ハジメ様は型にはまらない偉大なお方です!!!」

 

「そういうことを言っているんじゃない!!!

というかお前はツッコミ役に見えたんだが違うのかッ!!!!」

 

 

 

「ハジメ様にツッコミ入れても無駄だと分かってますのでいたしませんッ!!!!!」

 

「やれッ!!!!これ以上私に負担をかけるなッ!!!!!」

 

「二人とも失礼なこと言ってるの、気づいてますか?」

 

 

 

なんかカオスな空間になりそうだったのでこれ以上は止めようと思い話題を反らして

 

 

「とにかく会場を探してくれませんか?

七武海を二人相手しても頑丈であり、人様に迷惑をかけない場所」

 

「なところ簡単に見つかるか……」

 

「そうですか……

……なら僕にアイデアがあるんですが……」

 

 

そういって僕はアイデアを話す。

するとより頭をかかえて顔色が悪くなったセンゴクさん。

あれ?おかしいこといったつもりはないんだけどなー

 

 

 

「ダメですか?

最近どうも()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「………だがな……」

 

「ちゃんと()()()()()()()()()()

なので大々的にお願いしますね。三大将には僕から声をかけますので」

 

「………はぁー。まぁ終われば()()()()()()()()()()()()……

分かった、手配しよう」

 

 

 

こうして前代未聞の出来事がここに決まった。

それがこの広い世界に「大将参謀ハジメ」という新しい海軍の犬が出来たことを知らしめることになる。

 

……これ、海軍から抜けるとき面倒くさくなったなー

まぁ、なに言われても抜けるときは抜けるけどね。



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海賊と海軍

「これは……一体、なんでしょうか?」

 

 

 

七武海との会合から一週間。

元帥センゴクと話し合い、三大将との()()()()から物事は一気に進みこの度ミホークとクマとの試合(ハジメの見定め)が世界的に決まった。

 

世界的。そう、これは世界的に、大々的に行うことになった。つまりこの戦いは映像でんでん虫により世界中に放送されるのだ。

 

そしてこの戦いのために解説として白羽の矢がたったのはハジメをマトモに意見できて贔屓しない人がまず一名。

 

 

「あぁーこいつはハジメの為の()()()()()()だ」

 

「と、特別ステージ、ですか?」

 

「考えてみろ。普通の島で戦いをやってみろ。化け物三人の戦いだぞ、簡単に消滅する」

 

「な、なるほど……」

 

 

次に七武海をよく知る人物であり今回の首謀者が一名。

 

 

「大したもんだな。そこまでアイツに肩入れする必要があるのか?」

 

「肩入れね…。本気でそんなことを考えてるならさっさとその考えは改めるべきだな」

 

「あぁ!?それは、どういう意味だ?」

 

「どっちにしろここまでやったんだ、あとには引けねぇよな」

 

 

そしてハジメ=妹という絶対的、世界の真理、この世の理と呼べるほど(もちろんこの人の考えです)人物が一名 。

 

 

「もしハジメに勝てるなんて妄想があるなら、もうそれは救えないわ」

 

「……どういうことだテメェ……ぶち殺されてぇのか!!??」

 

「殺す?実力差も分からない人だったのね。

そうじゃないとこんな茶番劇最初からしないわね」

 

「コ・ロ・スッ!!!!!」

 

「おお、おお。止めとけ、止めとけ。

やるにしてこの戦いの後だ。いいな?」

 

 

舌打ちをする義手をはめた男、サー・クロコダイル。

何事も無かったようにお兄ちゃんを見つめるニコル(ロビン)

頭が痛くなって、今からでもセンゴクと交代したいと思うクザン。

 

この三人が解説者となった。というかロビンが「お兄ちゃんの素晴らしさを世界にッ!!!!!」と暴走するので、ハジメとロビンの上司であるクザンがブレーキ役となり、クロコダイルは言ってしまえば建前である。

 

さすがにハジメという色にもうほとんど染まっている(多分?)海軍のみだと贔屓があるんじゃないかという意見が出る前に対策したのがこれである。

 

そして司会進行役として抜擢されたのが

 

 

「……あ、あの…本当に私で…良かったんですか?」

 

「もちろんだよ。ちゃんとクジで決まったんだからね。

それに君は将来海兵を目指すんでしょう?いい勉強になると思うよ」

 

「あ、あくまでも…()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()…まだハッキリとは……」

 

「その歳でそんなハッキリとした夢を持つのはスゴいよ。

将来が楽しみだなー。どう、終わったあとに食事なんて………」

「なにやってんだこのグザンが。

こんな年端もいかない女の子をナンパか?テメェマジでぶちコロスぞ、あぁ!!!??」

 

「本当に容赦なくなったよなお前はッ!!!!!」

 

 

グザンのツッコミなんて無視をしてたしぎの前に立ち本気でグザンから守る。

 

 

「お、おい……えっ、マジで俺がすると思ってるの?」

 

「むしろしないということを信じろと?

美女であればナンパして、最近ではストライクの幅が広がったことも知ってますよ。いくらストレス発散のためだとしてもそれは……」

 

「ちょっ、お前ッ!!!!!」

 

「…………」

「…………」

「…………」

 

 

「ちょっと引かないでよ!

というか何でクロコダイルも引いてんだよッ!!!!!」

 

 

ロビンとたしぎ、そしてクロコダイルも一歩二歩と後退した。

 

 

「まぁ、僕は戦いに行かないとですので終わるまではニコルがたしぎちゃんを守ってくださいね。

クロコダイルさん、もしもの時はお願いします」

 

「もちろんよ」

 

「てめぇのいうことなんざ、と言いたいがいいだろう」

 

「ありがとう、ございます」

 

 

「なんで一致団結してるのよッ!!!!!」

 

 

…………………………

 

 

今回会場となるのは海の上。

もちろん水面の上とはいけないのでハジメが考えたのは()()()である。

 

そして会場というのだから範囲も決まっている。

長径四キロの氷山の囲みによる制限。

そして飛び石というのが今回は世界に呼び掛けた一つである。

 

 

「いいか野郎共ッ!!!!!

七武海を倒せば俺達が七武海だあ!!

大将参謀を倒せば、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!!気合い入れろおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

「「「「「うおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉッ!!!!!!!!」」」」」

 

 

囲まれた氷山の中には大量の海賊船。

そう、今回呼び掛けたのは海賊なのだ。

海賊には甘い汁をということで2つの約束をエサにした。

 

ピンからキリに海賊がいる。

つまりはもしかしたら七武海の交代はありえるかもしれない。これだけいるのだ。不意打ちをすればなんて誰もが考えている。

 

 

 

「バカだね。ハジメに勝とうなんて」

 

「所詮は海賊。すぐにでも消したいわい」

 

 

海賊の浮かれた姿を氷山の一角から見下ろすボルサリーノとサカズキ。

 

 

「そいつは止めときなよ。ハジメとの約束があるんだからね。サカズキの暴走一つでワッシの約束も破談になりかねないだから」

 

「だからここにおるんだろうが。

こっちにだって約束がある。互いに抜け駆けはなしだ」

 

 

あんなにウジョウジョといる海賊を目の前に大人しくしているのはハジメとの約束。

もちろんこのまま海賊を見過ごすわけではないが、少なくてもいますぐ襲うことはしない。

 

 

「しかしまさかこうしてアンタと並ぶ日がくるとは思わなかったよ」

 

「グラララ。そいつは俺のセリフだ

牙を向けると思っていたんだかな。随分と歯を抜かれたみたいだな」

 

「ほざくなよ白ひげッ!!!

海賊の頂点と呼ばれる男がノコノコと海軍最高戦力のど真ん中に現れる。気がおかしくなったんじゃねえのか」

 

 

睨み合う二人。まさかここに白ひげがいるなんて誰が想像できるか?

もちろん白ひげにもハジメの存在があるからここにいるのだ。

 

 

「止めときなよサカズキ。

今回あの大量の海賊が集まったのも白ひげのおかげであるんだからねー」

 

「……チィッ」

 

 

そう、普通に考えていくら呼び掛けしたとはいえ()()()()()()()()()()()()()。普通は集まらない。いくら甘い話があったとしても。

 

それでもこうして来たのはここにいる白ひげのおかげ。

海軍にとっても白ひげはただ捕まえればいいという存在ではない。ある程度の理由がないかぎりは。

つまりは白ひげがいるからなんとかなるという楽観的な要素があるのだ。

 

もちろんそれひとつじゃ足りない。

なのでハジメの最後の一手は

 

 

「だから俺も呼ばれたのか。まったく面識もないのに何かと思ったぜ」

 

「グラララ。俺一人でも良かったんだがな。()()()()()がいれば()()()()()()()()()()()()()()()()()()があるというところを見せないといけなかったからな」

 

「………たったそれだけの理由で海軍と海賊がこうして何もせずにいるのか……全く大した男だなッ!!!!!」

 

 

三人の他にもう一人。赤髪。そうシャンクスである。

白ひげと赤髪。この海賊にとっての最高戦力が海軍最高戦力を抑える。

つまりこの海軍の甘い話は満更悪くない話()()()()()()()()()()()()()のだ。

 

何かあっても()()()()()()()()()

もしかしたら()()()()()()()()()()()()()

うまくいけば()()()()()()()()()()()

 

それがこうして現実的に()()()()()()()()()()というところをみせることによって甘い話が現実的にと思わせたのだ。

 

そのために4日前から白ひげと赤髪には海軍本部で映像を世界に見せながら過ごしてもらった。異常すぎることに世界はもちろん目を疑った。なにかの冗談かと思った。ヘタしたら世界の終わりかと思った。

 

しかし1日たってもなにも起きないことに世界はまた驚き、海軍からのこの戦いは本当にあり得るかもしれないと思わせた。そしてまた1日過ぎてもなにも起きないことに海賊は疑いもしやがらこうして指定された海に向けて向かい、2日後たどり着くとこうして本当に戦いをやること、甘い話が現実的にあるという魅力に引き込まれてこうして今を向かえている。

 

 

しかし何度もいうが()()()()()()()()()

あそこにある海賊以外は全員知っている。

というかいくら白ひげと赤髪がいるからといっても、イコール捕まらないなんてあり得ないでしょう。

 

というかここで海賊生命が絶たれることを知らない。

これはハジメが七武海との戦いという表があるとするなら裏は海賊一斉摘発となる。

 

 

「あっ、シャンクスさん。今回はありがとうございます」

 

「おおっハジメか。

まさかこんな馬鹿げたことをするために呼ばれるとは思わなかったよ」

 

「そのわりには結構素直に来ましたよね?」

 

「面白そうだったからな」

 

「なるほど」

 

 

なんともシャンクスらしい意見だ。

 

 

「でも良かったんですか?

海賊の皆さんを売るような真似をしてるんですよ?

ヘタしたらこれが終わったあと他の海賊から非難されますよ」

 

「元々海賊は敵対するもんだからな。

仲のいいところだけ分かってくれれば他はいつものと変わらねぇよ」

 

 

確かに海賊が他の海賊と仲良くなんて滅多にない。

それこそ同盟とか相手を利用するなど裏があることしかない。ルフィのような海賊は稀なのだ。

 

 

「俺としてはこれからもハジメと仲良くしたいものだ」

 

「それはもちろん。シャンクスさんのような海賊は歓迎です」

 

「海軍が海賊を歓迎だぁ!!?

だっはははははあっ!!!やっぱお前面白いなッ!!!」

 

 

背中をバンバン叩かれる。痛くないけどグイグイくるなー。

 

 

「それで、ただここで見てればいい。なんてないよな」

 

「もちろんです。四人には()()()()()()()()()()()()()

 

「ったく、ハジメのことだ。トンでもねぇことをさせるんだろうな」

 

「意見があったねー」

 

「……屈辱じゃわい」

 

「グラララッ!!!本当に飽きねえな!!」

 

 

長径四キロ内にウジャウジャいる海賊船。

誰もが浮かれる中、そこにはハジメも予想出来なかった者達が……………いる。

 

 

 



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海賊と海軍と七武海と①

「ぐふふ。いいもんを考えやがったな海軍は」

「だな。これであいつらを仕留めれば俺らの名が上がるぜ!!」

「それにこんだけいるんだ。弱った所を頂けばいい!!」

「やってやるぜえええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

 

 

そんな声が響き渡る。

氷山に囲まれた闘技場。

闘技場といっても()()は七武海と大将参謀を仕留めようと色んな所から集まってきた海賊船なのだから。

 

その海賊船は囲まれた氷山の内側一杯にいる。

そしてここにいる海賊共は自分たちの船が戦いの足場になることを知らない。というか気づいてもいない。

 

そしてそんな事考え思い付いたのはハジメなのだが

 

 

「そろそろ始めたいものなのだが、まだか」

 

「…………」

 

「……そうですね……」

 

 

闘技場の真ん中に簡易的に会場を作ったのだが、そのにはミホークとクマ、そしてハジメだけしかいない。

そしてここから戦いが始まるのだがどういうわけかなかなか始まらない。

 

開始の合図はハジメからなのだが、なんかイライラしているみたいだ。

 

 

「……始まる前に提案なんですが聞いてもらえますか?」

 

「……話せ」

 

「内容によるが、聞こう」

 

 

今から戦うというのにひそひそと話し始める三人。

するとそれを見ていた海賊達が騒ぎ始めた。

何をしている!!さっさとしろ!!などと騒ぎ立てているが、遠くから見ているクザンやロビンはもう何をする気なのか察したようだ。

 

 

「おい、あいつ……容赦ねぇな……」

 

「それこそハジメよ」

 

 

二人だけは何をするつもりか分かったようだが今まで面識がなかったクロコダイルやたしぎは何が起こるのかさっぱり分からなかった。

 

 

「おい、あいつはなにするつもりだ?」

 

「あなたは気にしなくていいわよ」

 

「あぁ??どういう意味だ?」

 

「それについても気にしなくていいわ」

 

「……てめぇッ!!」

 

「こんなことで揉めないでくれない?」

 

 

クザンが制止をかけたが明らかにクロコダイルはロビンを目の敵にした。元々クロコダイルは人を信用していない。そしてロビンのような何かを企むものについては尚更信用しない。

しかし本編ではそれでもパートナーとしてやっていくのだが、これからどうなるのか……そのときハジメはその場にいなかった為にいろいろと戸惑うことになる。

 

 

「たしぎちゃん。試合開始してくれない?」

 

「い、いいのでしょうか?」

 

「大丈夫よ」

 

 

何の自信があるのか分からないがたしぎはこの時絶対にロビンには逆らわないようにしようと思った。理由なんてない。言ってしまえば女の勘というもの。

 

 

《い、いろいろと混乱しているようですが、試合を開始したいと思います。それでは…始め!!!》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「ぎゃああああああぁぁぁぁ!!!!」」」」

 

 

 

開始と同時に氷山に囲まれた会場は爆発した。

誰もが呆然と何が起きたのか理解出来ない中、やはり司会として抜擢されたたしぎは人一倍早く正気に戻り

 

 

《ふ、ぶっ飛びましたッッ!!!

開始と同時に会場が爆発を起こしましたッ!!!!》

 

《流石ハジメね。海賊を一網打尽にしたわ》

 

《どうやら大将参謀ハジメの作戦のようです。

しかし………だったら海賊を集めた理由は一体なんだったんだッッ!!!

 

《……あぁ、ハジメだからな。気にしたら負けだ》

 

《これは海軍の中では当たり前というわけですね

ここで七武海であるクロコダイルさんから一言ッ!!!》

 

《………………》

 

《流石の七武海でも予想を越えたということでしょう!!!》

 

 

なんか超ノリノリで司会をしているたしぎ。

……もう、性格どうこうではなく人が違うんじゃないかと思う……それでもやらせたハジメはちょっと後悔していた。

 

しかしあそこまで面白く、そして的確なツッコミ……

……スモーカーさんには悪いけどちょっとたしぎが欲しくなった。なんか新鮮なツッコミだなーと感じた。

 

 

さて、ハジメが行ったのは爆発ではない。

中央にいる三人、ハジメ・ミホーク・クマがそれぞれ1/3の面積にいる海賊にむけて一斉攻撃をしたのだ。

 

ハジメは理不尽に受けていたガープの拳骨の衝撃波を全部解放。ミホークはただの斬撃なのだが広範囲に広げたものだった。クマはハジメと同じようなもので空気を超圧縮してそれを解放したもの。

あとは海賊船にある火薬に火がついて爆発を起こしたというだけのもの。

 

しかしそれは一瞬の出来事であり一般人から見たらとんでもない攻撃をしたと見えるのだ。

 

 

 

「片付きましたね」

 

「目障り」

 

「……邪魔」

 

 

しかしとんでもなく理不尽。

海軍が集めたというのに一瞬にして終わらせたのだ。

海には海賊船の残骸が浮いており吹き飛ばされた海賊はその残骸にしがみついている。

 

 

「な、何をしやがるッ!!!」

 

「五月蝿いですね。海賊ならそれぐらい覚悟しておいてくださいよ。海軍のど真ん中にいるんですよ?なにが起きても可笑しくないのに何を呑気にしてるんですか?バカなんですか?あぁ、バカだからこうなったんですよね。これは失礼しました」

 

「て、テメェ!!!」

 

 

それを聞いた海賊達は残骸を足場にしてハジメ達のいるステージに飛び上がってきた。海賊船は壊されたがまだやれる!!と考えているようだ。

 

しかし海賊船を簡単に壊された時点で実力差を深く感じるべきだった。

 

 

「しねえええええええ!!!」

 

「死にたくないのでバイバイです」

 

 

ハジメは飛びかかってくる海賊の攻撃を軽くかわして懐に入った胸に掌を添える。そして死なない程度の衝撃波を解放した。

 

 

「ぐふっっっ!!!」

 

 

その体はクの字に折れてそのまま氷山へ。

次々に飛びかかってくる海賊達を一人づつ衝撃波を放ち氷山へと吹き飛ばす。

 

 

「なかなか器用なことをする」

 

「そうですか?ミホークさんは一撃必殺ッ!という感じでカッコいいですね」

 

「なにを分からないことを…」

 

 

誉めているつもりだったのだがお高いミホークには伝わらないようだ。ミホークは次々に海賊達を切り捨てていきすべてステージ外へと落としていっている。

 

 

「しかし改めてみるとクマさんの攻撃って僕に似てるんですね」

 

「…だから、なんだ?」

 

「いや、それだけですけど……」

 

 

どちらかというとクマの方が絡みにくい。

まだ機械になったわけでもないのにどうしてこう機械的な反応なのか?クマはさっきの空気の圧縮ものを海賊達にぶつけている。周りからみたらハジメとクマは同じ攻撃方法に見えるが実際は大きく違う。

 

ハジメはその衝撃波を()()()()()

周りから見たらただの打撃なのだがそれは目には見えない。

クマは違う。圧縮した空気がその目で見えるのだ。

 

そしてこの時ハジメは思わず口にだしてしまった。

知られてはいけないことを。

しかしそれを聞いたのはクマであり、そしてそれを流してくれたので良かったが……

 

 

(……攻撃が、似ている、だと…)

 

 

ハッキリとクマの意識には届いていた。

そしてそれはこの場ではそれだけですんだのだが、後にまた面倒が広がっていくのは確かだった。

 

 

《これはスゴいですッ!!!

飛びかかってくる海賊達をまるで千切っては投げ千切っては投げの流れ作業のように攻撃しています》

 

《ハジメなら当然ね》

 

《しかしニコルさん。さっきから大将参謀ハジメのコメントしかしてませんが、他の二人へのコメントを》

《ないわ》

 

《…………。えぇーでは大将青雉さんから》

 

《まぁ、ね。ハジメについてはその地位があるというだけでどれだけの実力者かは分かったと思う。鷹の目については最強の剣士。それに尽きるな。暴君クマに関しては俺としても情報はあまりないが見る限り他の二人にも引けをとらない実力者だと考えるな》

 

《なるほど。分かりやすい解説ありがとうございます。

それではクロコダイルさんからも一言》

 

《………くだらん》

 

《はい。一体何しにここにきたのでしょうかと思いますが一言もらいましたのでありがとうございます!》

 

 

軽くディスるたしぎに血管が浮き出ているクロコダイル。しかしここで手を出すのは大人げないしなによりいまはそんな事で()()()()()わけにはいかないのだ。グッと抑え込んで戦いの成り行きを見守ることにした。



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海賊と海軍と七武海と②

「……始めるか…」

 

 

バッタバッタと海賊を切り捨てるミホーク。

しかしこんな事をするためにこの場にいるのではないことをキチンと理解している。

 

目線の先には掌底打ちで何人もの海賊を氷山の壁にめり込ませる()()()()がいる。

確かにいま見ているだけなら強いといえるかもしれない。しかしミホークにはある疑念がある。

 

 

(さて、()()()()で大将の座につけるものか……)

 

 

見えているものが全てではない。

だからミホークはハジメを見定めるためにこんな普段しないことをやることにしたのだ。

 

 

(まずは)

 

 

最低でも自分とやり合う程度はなくては話にならない。

つまり完全な死角から全てを切り裂く斬撃を飛ばしても対処してもらわないと。

 

 

「ふっ」

 

 

そこら辺の雑魚に使わなかった技。

いや、技とも言えないただの剣技。

それでもマトモに食らえば簡単に胴体が別れることになる。

 

一直線に飛ぶ斬撃にいまだ気づかないハジメ。

そして当たる瞬間にそれに気付き振り向いたが

 

 

(遅いッ)

 

 

その斬撃はハジメの胴体に当たり……消えた。

 

 

(なにッ!?)

 

 

確かに斬撃は当たった。いや触れただけで切り裂く斬撃が()()()()()()()()()()()()()()()()

服も肌も一切切れていない。しかし武装色ー硬化は間に合っていなかった。

 

 

(何が…起きた?)

 

 

斬撃をかき消すほどのものがぶつかった?いや、そんな素振りも隙もなかった。

なら悪魔の実の能力によってか?いや、あれはそれさえも切り裂くはずだ。

 

 

「まさかミホークさんから仕掛けてくるなんて思いませんでした」

 

「……ガラあきだ。文句はあるまい」

 

「そうですね。そういう戦いですから」

 

 

かといってハジメから攻撃をしてこない。

舐めている?いや、何かしら考えがあるのだろう。

これだけの殺気とさっきの斬撃。

これを受けてもなお攻撃を仕掛けてこないなど、余程の臆病者か策士か………

 

 

「しかし」

 

 

例えそれがあの者の作戦だとしてもそれさえも切り捨てる。

今度は手に持つ世界最強の剣「黒刀」で沈める!!

 

一気に加速をしてハジメに近づくミホーク。

それには流石に気づいたハジメだがその場から逃げても切られる範囲に入ったことを悟り、いやミホークならばこの氷山一帯は範囲内。

こうしてターゲットにされた時点でどこにいようともミホークは切ることが出来る。

 

 

「これで、沈めッ!!!!!」

 

 

振り上げハジメの胴体を切り落とそうとするミホーク。

しかし今度は受け止めるではなく()()()()()

まるでその場から()()使()()()()()()()()()()()()()

 

 

(なにッ!!!)

 

 

しかしその程度で終わる訳がない。

ミホークは直ぐ様縦から横への振り方を変えてハジメに迫る。

 

しかし今度は助走もなしに上へと逃げたのだ。

 

 

「逃げられると、思うなッ!!!」

 

 

空中のほうが逃げようがない。

しかしそんな決めつけはせずにミホークは空中でも逃げれると仮定して攻撃を始める。

 

すると思った通りにハジメは空中でもミホークの斬撃から逃げている。しかし前もって仮定していたミホークにとっては計算の打。つまり

 

 

「終わりだ」

 

 

完全にハジメの背後を取り、防御も回避も出来ない状態で黒刀を振り下ろす。そしてハジメはその黒刀により真下の海に落ちた。

 

手応えはあった。

胴体を切り落とす気ではあったがその感覚まではなかった。だがあれを喰らっては間違いなく致命傷。

 

 

《こ、これはッ!!!鷹の目の攻撃により大将ハジメが海に沈んだあああぁ!!!》

 

《ね、ねぇ、ちょっとたしぎちゃん…

もうちょっと感情を抑えたほうが……》

 

《なにを言っているのですか!!?

実況とは見ていられる方々の代弁者となり、さらに映像では伝えられないことを声にして伝えること。感情的になるのは必然です!!!》

 

《わ、分かるけど……その年でそんなハッキリと……》

 

《なんですか!!?私が子供だから女だからと差別するというのですか!!!?》

 

《い、いや、ちが》

《最低ね、()()()

 

《おら、そこのクソガキ。なにしれっと暴言を吐いてやがる!!!!!!》

 

《………チッ………》

 

《おい!!!クロコダイルもこのタイミングで舌打ちをするなッ!!!!!》

 

《うるせぇ!!!俺まで巻き込むな!!!》

 

 

なんかカオス状態。

しかしハジメの一番近くにいる二人が全く動揺していない。それを感じ取ったミホークは

 

 

(………まさか)

 

 

そのまさかをこのタイミングで気づいて良かった。

突然に海面が競り上がり、その青い海の下から巨大な影が迫っていたのだ。

 

それに気づいた時にはそれはミホークの目の前に現れた。

 

 

「海王類だと!!」

 

 

現れたのは海王類。

それもこのタイミングで現れるなんて。

 

すかさずミホークはその海王類をぶっ斬り、胴体が2つに割れた間をすり抜けていると、またしても海王類が向かって飛んできた。それも一体二体ではなく大量に。

 

たまらずミホークは体を軸に一回転を、斬撃と共に回ったその攻撃は一回の攻撃により押し寄せてくる海王類をぶっ斬りった。

 

こんなことが自然ではありえない。

そんなことは分かっていたが、これには予想出来なかった。

 

 

「やられたらやり返す。それが僕のやり方です」

「ッ!!!?」

 

 

突然現れたハジメに目を開くミホーク。

ハジメは大量にいた海王類の一匹の()()()から現れたのだ。

 

それには予想出来なかったミホークはハジメの手にある()()()()()()()()に二度驚き、その剣と黒刀のぶつかり合った瞬間にハジメから放たれた衝撃波により吹き飛ばされた。

 

ミホークの体は海賊船の残骸に何度もぶち当たり、黒刀を残骸に突き刺しやっと停止した。

 

 

「どうですかミホークさん。僕の実力は」

 

 

すでに目の前にいるハジメ。

いまハジメがそこにいることは目を瞑っても分かる。

しかしあの時、ハジメの存在を完璧に見失っていた。

恐らく海王類の気配に紛れていたためだと思われるが、それだけのために海王類の腹に隠れるなんて

 

 

「なかなか面白いな、()()()()

 

「おっ、認めてくれました?」

 

「しかしあの暴君は簡単にはいかない。

失望させてくれるなよ」

 

 

そういってミホークは黒刀を収めて氷山の外へと出た。

 

 

《おぉーと、鷹の目が外へ出たあぁ!!

これは棄権だと見なしてよろしいでしょうか》

 

《いいんじゃない。武器も収めてるしね》

 

《つまり大将ハジメの勝利です!!!

要因はなんでしょうかニコルさん》

 

《ハジメだからよ》

 

《はい、そうでした。それしかありませんよね!!

ではクロコダイルさんお願いします!》

 

《……………チッ。

……海王類の腹なら気配を消せると思ったんだろうな

だが、普通はそんなこと考えねぇ。喰われた時点で胃液に溶かされるのがオチだ。それを計算して鷹の目に海王類を切らせたのかは知らねぇが……》

 

《とても分かりやすいご説明ありがとうございます!》

 

 

楽しくやってるなーと思っていると

 

 

「おい、大将ハジメ」

 

 

近くに一人、ハジメに近づいてきたものがいた。

それもかなり見たことあるね。

というか若いのは知ってたけど、何でいるの?

確かにたしぎはいるけどまだ関わりないんだから。

 

 

「あら?ここは海賊と僕と七武海しかいないはずだよ()()()()??」

 

「そうだな。だがどうしても俺はてめぇに会いたかった。大将に会う機会なんざ俺みたいな下の海兵にはねぇからな」

 

 

僕に会うためにか。

なんか素敵な出会い。だったら良かったんだけど。

なんかこっちを見ている目が強いし、何よりまだ持ってない大きな十手に変わって棍棒を持ってそれを僕に向けている。

 

 

「大将ハジメには悪いが……手合わせしてもらうッ!!!」

 

「なんでッ!!!??」

 

 

よく分からないけどまだ会う予定のなかった海兵、スモーカーが向かってきたのだ。一体僕がなにをしたのさ!!?



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海賊と海軍と七武海と③

しかし手合わせってなんだろう。

何かを仕返しにきたというわけではなさそうだ。

それなら「手合わせ」なんて言わずに「てめぇは許さねぇ!!」とかいって襲ってきそうだし。

 

まぁ海軍として建前上「手合わせ」という形をとったという可能性もあるな。

それだとしたらなんであんなに睨まれないといけないのか。

 

そして一番気になるのは

 

 

「君ね、いま何歳なの?」

 

 

目の前のスモーカーがタバコを吸っていたことだ。

いや、スモーカーといえばタバコだって知ってるよ。

でもね、それはあくまでも成人だったからである。

確かスモーカーの今の年齢はまだ二十歳ではないはず。

なので改めてスモーカー本人に聞いてみると

 

 

「……また、か………」

 

 

あ、あれ?また、か。ってなに?

怒りのゲージのように一気にタバコが燃焼して根本まで燃えきった。

それと同時にスモーカーは一気に近づいてきて棍棒を振り下ろす。

 

 

「てめぇはまた俺から奪うのかッ!!!?」

 

「何をッ!!!?」

 

 

なんか知らんけど激おこなスモーカーは棍棒を振り回してくる。もちろんその間にうざったい海賊が乱入してくるのだが、スモーカーは全く目にも止めない様子で簡単にあしらう。

 

 

「一体俺からどれだけ奪えば気がすむ大将ハジメ!!!!」

 

「意味が分からないんだけど!!!?」

 

 

本当に何なの!!?

とにかく怒り狂って攻撃してくるスモーカー。

そんな攻撃が通るほど世の中甘くない。

それさえ分かっていないスモーカーに対して僕が負けることはない。

というか、能力持ってるし。過信と言われるかもだけど誰にも負ける気はしないんだよねー。まぁ自分から仕掛けないけど。

 

とにかく一撃二撃ぐらい喰らわせて大人しくなってもらうかなーと行動にしようとした瞬間に、大きな手が迫ってくるのが見えたハジメは()()()()()()()()その攻撃から回避した。

 

 

「あっぶな!!」

 

「……その身のこなし……」

 

 

その正体はクマ。

ただでさえスモーカーでいっぱいなのに(気持ちが)クマまで加わると面倒くさい。

 

 

「邪魔をするな七武海ッ!!!!!」

 

「それは…俺のセリフだ!!」

 

 

すると突然にスモーカーの前に立った。

その動きはハジメと同じように()()使()()()()()()()()()()()()()()()という動き。

おっ、それって……

 

 

「貴様の下らないことに時間を裂く暇はない。

()()()()()()()()()()()()

 

「てめえがどっかに行きやがれ!!

俺は、そいつのせいで探していた悪魔の」

 

 

スモーカーの言葉は途中で遮られた。

クマの掌がスモーカーの体に触れた瞬間に()()()()()()()()()()

やっぱりどっかにスモーカーを吹き飛ばしたよう。

本編にある麦わら海賊団を助けるために吹き飛ばしたアレ。今回はスモーカーが邪魔で飛ばしたようだけど……

 

 

「おいおい。勝手に海兵を飛ばさないでほしいな」

 

「……あいつが悪い……」

 

「だとしてもだ。ってか、どこにやったの?」

 

「問題ない。時期にわかる」

 

 

そんな曖昧に答えるクマは脈絡もなく攻撃してくる。

いや、元々そういう戦いだったのだけどクマの動きはどうも僕に似ている。

 

というか元祖がクマで僕が真似てる?ってところなのかなー。もちろんクマがこの方法を使ってたなんて知らなかったし、パクりだと言われても困るけどまぁ仕方ないのかなー

 

 

「で、何が聞きたいわけ?」

 

「それは……()()()()

 

「なんだ…ね……」

 

 

その瞬間、たった一秒も満たない。

0,2秒という気がつかないほどの僅かに時間。

しかしそれは強者なら気づくだろう。

その僅かな時間に変化があれば気づいたはず。

 

しかし少なくともこの氷山にいる人達は気づかない。

 

だってその僅かな時間は、ハジメによって止められたのだ。

 

 

世界停止・小(ストップ・ミニ)

 

 

氷山の周り一帯を僅かの時間だが()()()()()()()

水も火も空気も、海賊も海兵も七武海も、範囲に入っているもの全て()()()()()()()()()()()()()()()()()が止められた。

 

発動した本人とクマを残して。

 

 

「ッ!!!??」

 

 

しかし気づいた時にはすでに元に戻っている。

そしてハジメはクマが動揺している隙に懐に入り

 

 

「それでは、また」

 

「まッ!!!」

 

 

待てと言っても待つはずがない。

だってハジメだから。

なのでさっきクマがスモーカーにやったように、クマの周りの空気を停止させた後にその止められた空気に今までの中で一番の衝撃波をぶつけてやった。

 

クマのように行き先は知りません。

なのでどっかに吹き飛ばされたクマは、周りからしたらクマと同じように突然と姿を消したハジメの行動を目撃したことになり

 

 

「で、あと誰かやりますか?」

 

「………に、」

 

「「「「逃げろおおおおおぉぉぉぉぉぉぉッッ!!!!!」」」」

 

 

と、逃げまとう海賊達。

これだけで逃げるようなら海賊やっても意味なくない?

だってここには3大将いるんだよ。

いくら赤髪や白ひげがいるにしてもね……って、おい。

 

 

「グラララッ!!!!!いける口だなおい!!!」

 

「あぁっ!!?こんな酒で酔うなんぞ思ったかッ!!!!!」

 

「おいおい。それはちょっと失礼じゃねえか?

これでも一級品だぜ」

 

「確かにイイ酒だね~

こいつはこちらも…」

 

「おい黄猿ッ!!!それはワシの酒じゃ!!!!」

 

「名前書いてなかったからね~」

 

「ふざけるなッ!!!それで何本目だッ!!!!」

 

 

と酒盛りしてやがる…

何かやらかすだろうなーとは思っていたけど、まさかこれを肴に飲んでやがったよ……

 

もうムカついたので一気にその現場に移動して

 

 

「さっさと働けクソ大将共」

 

「おぉ、おお……こいつは…」

 

「ちぃっ!……不味いの………」

 

 

すぐさま二人は逃げまとう海賊達の元へ。

そして残された二人は

 

 

「逃した海賊をやれ」

 

「いや、そいつは……」

 

「やれ」

 

「逆らうんじゃねぇよ赤髪。命まだ繋げてだろう?」

 

「み、みたいだな……マジで化けもんだこいつは…」

 

 

失礼な。いま普通に怒っているだけなのに。

ともかくこの戦いは終わりが見えた。

ということで、最後に向かうところは

 

 

「はい、お疲れさま」

 

「流石ねハジメ」

 

「やりす」

「てめぇいけやグザン」

 

「………はい………」

 

 

ロビン達のいる席に移動して、早速そこにまだいたもう一人の大将を向かわせた。

 

 

『お、お疲れさまでした』

 

「はい、お疲れさま。まだ流れてるのこれ??」

 

『は、はい…終了の合図もまだなので……』

 

「よかった。はい、こっちにカメラ向けて」

 

 

せっかくだから言いたいことを言っておこう。

どうせすでにこの世界は()()()

 

ダメというのはハジメが介入して変化しすぎたという意味ですよ。勘違いなさらずに。

 

このカメラ、世界中なのだ。

なのでここにいる四皇の()()も、これから成長する海賊達も、それを止める海兵達も見ているから。

 

 

『はいはい。見てますか?大将参謀ハジメです』

 

 

誰もが見ている。

ハジメにとって今回の目的はこれだ。

七武海の相手でもなく、赤髪を呼ぶためでもなく

 

 

『ハッキリ言っておきますね。

海賊だろうが人を助けたらダメというやつ。僕はそいつを捕まえます。海兵だろうが一般市民を困らせるやつ。僕はそいつを捕まえます。

善だ悪だなんてそんな物差し持ってませんので。

それが曖昧でも僕が心が感じることを信じて動きます。

えぇーと、要はですね。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。終わりです』

 

その終わり宣言通りに撮影は終わった。

そしてその瞬間から始まったのだ。

すべてが大きく変わることが。

 

もう後戻り出来ない。本編は徐々に関係なくなる。

この先は何が起こるか分からない未知の世界だ。

でもそれでいい。やるなら徹底的だ。

 

 

「さて、初めますか」



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ルフィとの出会い

はい、本編から13年前になりました。

えっ、その間?知らない、じゃダメですよねー

もうだって内容が濃い濃い。

まぁ、簡潔に説明しますね。

 

あのあと…センゴクさんに怒られた。めちゃ怒られた。

流石にあの海兵も悪いことをしてますよ。的な発言はふざけるなだろうだ。正論だなー。

 

それでも建前上みたい。あとでプライベートで話したらもちろん絶対はない。そんなやつはいる。だからその発言は貴重だと。しかし立場的にはということも言われた。優しいなーセンゴクは。

 

あのあと赤髪とは関わってない。

どうせあと何年で会うしね。白ひげと強制的に文通仲間にされていたみたいだからいいかなーと。

 

あっ七武海。

結局保護者になりました。なんか名前もらったけどもうお腹一杯だから保護者でいいよ。

ドフラミンゴとクロコダイルは納得してなかったみたいだけどそれ以外は賛成だもん。仕方ないよ。

そういえばクマ、結局飛ばされた先(僕がやったあれ)はレッドラインの壁にめり込んだという。

 

うん、謝ったよ。ちゃんとね。

そのあとちゃんと()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。そしたら保護者に賛成してくれた。ミホークはもちろんオッケーなのでということです。

 

 

それから一年か二年かな。

コラソンから連絡が来た。「助けてくれ」と。

これはセンゴクさんではなく僕にプライベートでかかってきたやつ。よっぽどで、それだけのことなら答えは一つ。

 

ローの話だと。

 

いまは色んな医者に見せてるが誰も見てくれないと。

どうしたらいいのかと電話してきたようだ。

まだオペオペの実のことを言わないということは、それでもどうにかして医者の力で救いたかったのだろうな。

 

さて、それでもローにはオペオペの実を食べてもらいたい。そしてコラソンにも生きてもらいたい。

 

なので作戦を伝えるためにある小島に来てもらった。

 

 

 

あっ、これからちょっとだけ話が長くなるよ。

 

 

…………………………

 

 

「はい、オペオペの実」

 

「………はっ?」

 

「だからオペオペの実だよ。この子に食べさせて自分で治したらいいよ」

 

「待て待て待てッ!!!!

俺は医者を探してたんだぞッ!!!!」

 

「だから、いまからローが医者」

 

「そうだった……お前に話が通じなかったんだ……」

 

 

なんかめっちゃ失礼なことを。

しかしローはそんなコラソンの気持ちを汲んだのかどうか知らないがその実を手に取った。

 

 

「お、おい、ロー!!!分かってるのか!!!二度と泳げない体に!!!!」

 

「ありがとうコラソン。

でももういいんだ。これで自分の手で治せる。そしたら……コラソンがこれ以上大変な思いをしなくて…すむから……」

 

「ッ!!!??……バ、バカ野郎……」

 

 

なんかスゴくいい話になってきたなー。

とそんな事を考えているとイイタイミングでヴェルゴが現れて

 

 

「ハジメ様。ドフラミンゴに動きが」

 

「あいつ面倒くさいなー」

 

「潰しますか?」

 

「いや、あんたいまこっちを潜入中という仮定でしょうが。やめなさい」

 

 

その会話に全く付いていけてないローと、感情が色々溢れて戸惑っているコラソン。

 

 

「ちょっ、ちょっとまて……

…ヴェルゴがなんでここに…っていうか潜入中とか……」

 

「あっ。気にしなくていいですよ」

 

「なるわッ!!!」

 

「うっさいですね。さっさと悪魔の実を食べたローの手助けをしててください」

 

「お、おい!!ロー!!!!」

 

 

今度はそっち慌てるコラソン。

ローはローでさっさと病気を治したいだろうから。

 

 

「この先に医療機器が整った小屋があるのでそちらで」

 

「す、すまない……」

 

 

とにかくローを優先させていまはヴェルゴからの話を聞くことに。

順調に事は進んで、本編通りにドフラミンゴはコラソンとローを探して、同時にオペオペの実を探しているようだ。

 

しかし残念。コラソンもローもオペオペの実も、そしてヴェルゴさえこっちにある。まぁそれでもまだ潰さないけどね。流石にレベッカの母スカーレットは殺させないけどね。

 

ということで泳がせますよ。ルフィに無様に負ける姿を見るのが楽しみだ。

 

 

 

なのでそのあと本編通りにローは自分で病を治して、コラソンにはドフラミンゴに銃で撃たれてもらった。もちろん死んでませんよ。服の下に一時停止をかけたので服が破ければ血糊が出るようにして。

流石に頭等は難しいからそこだけは賭けだったけど、良かった撃たれなくて。流石に兄弟の頭を撃ち抜くことはしなかったようだ。あとはコラソンの演技だったけど見事でした!

 

そのあとコラソン回収。

コラソンにはドフラミンゴを討ち取る算段が出来るまで大人しくしてもらうためにローの完全な後ろ楯になってもらった。全く表に出ずに後ろからサポートする形に。

 

 

 

まぁ、そんなところかな。

あと色々あったけど後々お伝えすることに。

 

だってこの年からシャンクスとルフィが出会うから

これがルフィが海賊に憧れるきっかけになる。

だから余計な人は入れたくなかった。

しかし、強くもなってもらいたかった。

だが、修行つける者に憧れをいだいてはいけない。

尚且つシャンクスを見て海賊になりたいと思わせないといない。

 

意外にここのコントロールが難しかった。

だって強くなるためには師匠がいるけど男なら教えてくれる人に、それも初めての大人に教えてもらったら憧れを持ってしまうことになるかねない。

 

なので…秘策はこれだッ!!!!!!

 

 

…………………………

 

 

「く、来るなッ!!!!」

 

「もう、止めてくれッ!!!!」

 

「ぎゃあああああああぁぁぁぁ!!!!」

 

 

久々にルフィの元に来た。

そしたらルフィ・エース・サボはあるものから逃げまとっていた。それは

 

 

「……失礼ね」

 

 

能面を被ったロビン(分身)が木刀を持って、三人の頭に複数あるたんこぶに更なる追加をしようと追いかけていた。しかしそれで逃げているわけではない。

その能面、()()()()()()()()()()()()()()なのだ。能面からだと見えにくいということで能面の上から目を生やして現れたら「ば、化け物ッ!!!!!!」と呼ばれている。

でも能面の目が自由に動いていたら怖いよ…

いくら能力でも能面自体がちょっと不気味なのに更に怖さが増している。

 

それを分かってロビンは付けているが、それでも乙女だ。気分が悪くなる。ということで予定していた以上のスパルタ修行が始まった。

 

そう、ハジメはロビンのハジメ以外に対する短気を忘れていたのだ。

 

まぁ、今回はそれがイイ方向へ進んでくれたので良かったが。だってすでにルフィ達は無意識に高速移動"剃"を使っているし武装色硬化で何度も攻撃を防いでいる。

そこまで成長しているとは思っていなかったので驚いているが、それでもロビンにはまだまだなのだ。あの子はすでに大将並の実力はあるんじゃねえ?

 

 

「はい、20回目よ。今日はここまで」

 

「くそッ!!!!!」

 

「逃げきれなかった……」

 

「は、腹へった……」

 

 

悔しがっているエース。落ち込むサボ。一人だけお腹をすかしたルフィ。良かった性格が完全に歪んではなかったようだ。

 

 

「おーいニコル」

 

「あら、ハジメ」

 

 

分身でも「ニコル」と呼んでいる。というか海軍のニコルはすでに中将になってます。

でもバレないように髪型を変えているのだ。

こちらのニコルはポニーテールである。

しなくても能面被ってますから分からないだろうけど、食事とかはずらさないと食べれないし、完全に外さなければほとんどバレない……はず。

 

 

「どうだ。三人の成長は??」

 

「まぁまぁかしら」

 

 

すると恐る恐ると近寄ってくる三人。

そしてその三人でも末っ子のルフィが

 

 

「も、もしかして……ハジメか?」

 

「おっ、知ってるのかルフィ」

 

「おおぉッ!!!!!()()()()()()()()ハジメなんだなッ!!!!」

 

 

するとガッシリと抱きついてきたルフィ。

そのルフィの首もとにはロケットペンダントに付いていたハジメの写真。

あの日からマキノや村長が教えてくれて、ロビンがどういう人が話したようだ。

 

さてここだ。頼むから………

 

 

「やっと会えたなルフィ」

 

「おぉ、俺はハジメに会うために……」

 

 

えっ、ここでいうの!!!!

そこは赤髪でいいんだよ。僕じゃなくて……

 

 

「俺は…海賊になる!!!」

 

「いやルフィ、普通は海兵だろう?」

 

「だってよサボ。海賊は、自由なんだぜ!!!」

 

「ったく、ルフィらしいな」

 

「しっしっしっ。エースも入るだろ??」

 

「船長ならやるぜ」

 

「なら俺は副船長か」

 

「ち、違うッ!!!俺が船長だッ!!!!」

 

 

 

………ほっ。ロビンか余計なことは吹き込んでなくて良かった。

なんか本編よりもぐっーと仲良くなってるな。良かった良かった。

あとでロビン(分身)にはトロける頭撫で撫でしないとな。ロビン(分身)は完全に消えるけど(笑)

 

 

「なら、ルフィ。本物の海賊。見てみるか?」

 

「み、みたいッ!!!!!!」

 

 

こうしてちょっと早かったけどルフィに赤髪を会わせることが出来た。さてしばらくはここで様子を見ておこうかな。あれからほとんど休んでないんだ。有給は一杯あるだろうしここで使おっと。

 

 

「なのでお休みしますー」

 

『てめぇはこの野郎ッ!!!!!!書る』

 

 

はい、あとはグザンに任せて見ていきましょうかね。

ルフィの海賊王への道のりを。



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シャンクス

フーシャ村。

その海岸には巨大な船が。

海賊旗は左目に3本の傷が描かれたドクロマーク。

船の名前は“レッド・フォース号”で船首は竜を象っている。

 

そしてその船の、海賊団の船長は

 

 

「いやーすまないな」

 

「村に危害を加えないなら構わん」

 

「それは助かる。代わりに周りの海賊は任せろ」

 

 

シャンクスと村長は契約を交わして、シャンクスは村の滞在の代わりに近くの海賊を追い払う。

村長もシャンクスの赤髪海賊団の噂を知っている。

四皇の中でも大人しく市民に信頼のある海賊。

少なくとも赤髪海賊団が町を襲ったという話は聞かない。

 

それがなければ村長も抵抗するだろう。

まぁ村長が抵抗しようが四皇に勝てるなぞありえないが。

 

 

「あと酒場を教えてくれ」

 

「飲むのは構わんが物は壊してくれるなよ」

 

「そいつは心がけるよ。

もしもの時は弁償するさ」

 

 

普通は海賊から「弁償」など言わない。

やはり変わった海賊だなーと思っていると

 

 

「壊す前提は感心しませんね。

心がけるではなく、努力、いや実行してもらいましょうか」

 

「おっ、お前は」

 

「ハジメ!!!戻ってくる時は連絡を入れんか!!!!」

 

 

ちょっと注意したつもりがまさか自分が注意される羽目になるとは思わずちょっとびっくりしたが「ごめんなさい」と素直に謝った。

 

 

「ったく、村はともかくマキノぐらいには手紙をもう少し出さんか。心配しとるぞ」

 

「そうですね。よくルフィ達の事を話してくれるので助かってます」

 

「………わざと言っておるのか?」

 

「はい?」

 

 

もうよい……と何かを諦めた村長。

よく分からないがまぁいいやと思い

 

 

「久しぶりですねシャンクスさん」

 

「まさかここで会うなんてな。

ところでハジメ、白ひげに文通を」

「無理です。諦めてください。戦争する気ですか?」

 

「文通一つで戦争って…あのオヤジずいぶん変わったな……」

 

 

変わったなと言われてもそれだけは関係ないですよ。

かなり遠回りして繋がっているかもですが、白ひげが文通に執着しているのは僕のせいじゃない。

 

 

「それで、どうしてここにきたんだハジメ?」

 

「ちょっと海賊に憧れている少年達に会ってもらいたくて」

 

「……おいおい。海兵が一般市民を海賊に会わせるって……」

 

「大丈夫です。プライベートなので」

 

「ハジメがいいなら、いいんだが…」

 

 

…………………………

 

 

「ぎゃははははははは!!!!

お前が海賊?なれるわけねぇだろうが!!!!」

 

「なんだと!!!なってやる!!!!!」

 

「ムリムリ。ガキは家でミルク飲んでな!!!」

 

「俺はもう大人だぁ!!!!」

 

「ほれ、ジュースやるよ」

 

「ありがとう」

 

「ほれみろガキじゃねえか!!!!」

 

「卑怯じゃねえかッ!!!!!!」

 

 

みたいなことを毎日毎日、約一週間もやっている。

ここはマキノの仕事場の酒場。

早ければ昼間から夜までよくもまぁ浴びるほどに酒を飲む。

そんなザルな人達に対応が大変だろうとハジメはマキノの手伝いをしている。もちろんエースとサボ、ロビンも巻き込んで。ルフィにやらせたら食器が何十枚も割れるので赤髪に献上したら毎日こんな感じで遊ばれている。

 

 

「ふふふ。楽しそうね」

 

「くそ!ルフィだけ楽しやがって!!」

 

「なら混ざります?シャンクスさんには「とても弄りがいのあるエースです」って紹介しますよ」

 

「すみません。ここでお願いします」

 

「勝てないって分かってるのによくやるよエースは……」

 

「お酒追加よ。あと料理も」

 

 

マキノは料理。ハジメはその補助。

エースとサボは皿洗いで、ロビンはウェイター。

でもいま現在もロビンは能面をつけてますので、注文するときや品物が届くときは誰もがビクッと驚く。

 

あれは子供と大人という次元ではない。

もうただ単に怖い。それはもう怖い。

 

 

「ねぇ、ニコルさん。それ外さない」

 

「外さないわ。この子達のいる前では絶対に」

 

「本当になんの嫌がらせなんだよ!!!!!」

 

「五月蝿いわよ。どうしてもみたいなら早く私に一撃くわえてみせなさい」

 

「いやいや、速すぎて追い付けないし…」

 

「大人げないんだよ!!!」

 

 

ぶーぶーと文句をいうがロビンは聞いていない。

各地に散らばっている分身体は自分の正体を極力知らせないようにしている。

ロビンの能力「ハナハナの実」は()()()()()()が持っているのだ。

そしてそのロビンは海賊の中将でニコルと名前を変えている。戦闘の時は使っているが周りに見えないスピードと死角を駆使して海軍にバレないようにやってきた。

 

顔?ツインテールでバレてません。

 

とにかくそこまでしているのに分身体でニコルが「能力者」だとバレたくない。いまニコルは普通の人としてやっているのだから。

 

海楼石や海は??

常にハジメの側にいるので、その体の周りに一時停止の膜みたいなものが張られていて、その2つで力が抜けるようなことにはならない。ということになっているようだ。

 

ようだ。というのはハジメがしたわけではなくいつの間にかなっていたみたいなこと。突然にロビンに「私も海の力が効かなくなった」と言われたのだ。マジでビックリした。

 

 

副産物?というのか、特にハジメとずっと一緒にいるとそうなるらしい。オックスもその一人。能力者ではないけど一度だけ能力者からの攻撃が()()()()()()()ことがあるそうだ。

 

つまりはハジメと長時間一緒にいるだけで一時停止の簡易版が付与される。もちろんその事実はロビンとオックスだけ。一番信頼の出来る二人だからこそ付与された能力である。

 

と、かなり便利だと思われるがそれはロビンやオックス、ハジメでさえ「あっ、そんなもんあったんだ」程度。別になくてもそんなに困らないというちょっと抜けた考えだからこそ重要な秘密なのに秘密って感じではないほうがバレないのかもしれない。

 

 

「大人げない?大人だから当たり前よ」

 

「ま、マキノッ!!!!」

 

「い、いや…私どうしてもニコルさんに逆らうというか口答えというか……なんか言えないのよ」

 

「く、くそ……鬼ッ!!悪魔ッ!!!!」

 

 

するとロビンが怒るかと思ったが意外にハジメが怒ったようで結構マジな拳骨をエースの頭に喰らわせた。

 

 

「グガッッ!!!!ツウゥゥゥゥ…………

な、なにしや」

「女性に悪魔っていったか小僧」

 

 

その表情、きっと今まで生きていた中でも最もキレていたとハジメも自覚していた。そして()()()()()()が少しだが漏れ出ていることも分かっていた。

 

殺気と僅かに漏れ出た覇気がエースやサボ、マキノやロビン、店全体に広がっている。気絶するほどはない、ハジメが抑えているから。でも恐怖が全身に包まれている感覚がある。

 

 

「悪魔?おい、それがどれだけ傷つけるのか分かってるのか?」

 

…ァ……ァァ……

 

「いいか、よく覚えとけ。たった一言で人の人生を大きく狂わせることがあるってことをな」

 

 

さらに吹き出そうとする殺気と覇気。

しかしそれは近づいていたシャンクスが止めた。

 

 

「もう止めとけハジメ。

十分に理解したはずだ」

 

「…分かりました」

 

(覇王色の覇気……持ってると思っていたが……)

 

 

落ち着いたハジメ。

張り詰めた緊張がなくなり一番影響を受けたエースはそのまま気絶。サボとマキノは冷や汗をかいていたが無事であった。

 

 

「お、お兄ちゃん……」

 

「ゴメン。我慢出来なくて」

 

「ううん。ありがとう」

 

 

少し嬉しそうなロビンだが能面を被っていたので分からない。でも声はそんな声に聞こえた。

 

 

「そんな顔して怒るとき怒るんだな」

 

「それ差別ですよ」

 

「悪い悪い。

しかしここは面白い。まさか()()()()()()()()()()()()()()()まったくお前と会ってからは驚かされてばっかりだ」

 

 

その後、エースは意識を取り戻し真っ直ぐにロビンの元へ行き「ごめんなさいッ!!!!」と土下座をしたようだ。

その後訓練メニューが増えたのはいうまでもない。



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重要会議①

「さて、そろそろ厳しくなってきたかな……」

 

 

そんな独り言を言いながら書類を整理しているハジメ。

ルフィとシャンクスを出会わせて一週間滞在後、あとはロビン(分身)に任せて海軍本部に戻ってきた。

いくら自由に動き回るハジメでも「大将参謀」というものを背負っている。ずっといないわけにもいかない。

 

以前に行方不明になったときも海軍本部はヒドイ状態になっていた。ここでハジメが長期いなくなるとヤバい。

白ひげの時もちょくちょく連絡とったりしていたから良かったけど

 

 

「大体海軍に入ったのロビンから逃げるためだったんだよなー」

 

 

そのロビンはいま僕の背中に乗っかってダラーとしている。二人だけのときはもう甘えん坊になっている。まぁそれ以外では結構本編のロビンになってきたからいいけど。

さっきボソッといった言葉は全く聞こえてないのだろう。軽く夢の中にいるようで「お兄ちゃん……」と寝言をいいながらイイ顔をしている。

 

 

「自由に動くためには…賞金稼ぎか海賊かぁ…」

 

 

それ以外にもやり方はあるのだろうが正直そこまで世渡りできるスキルはない。正攻法がダメならこの2つかな。うん?ならなんで海軍に入っていても大丈夫なのか?それはノリでやっても問題ないから、なぜか。

 

 

「しかし海賊はダメだよなー」

 

 

あくまでも麦わら海賊がいいのだ。入れないにしても。

なら賞金稼ぎになるけど……

 

 

「大将をやめて賞金稼ぎか……怒られるよね」

 

 

いや、怒られるだけですむわけがない。

だけどハジメの頭では説教ですむと考えている。

そこに()()()()()()()()()()()があるとは全く思っていない。

しかしどっちにしろいつか海軍を止めるのだ。

何か手を考えないとなーと思っていると

 

 

「失礼します」

 

 

そこに現れたのはオックス。

ロビンはオックスがいてもいまの体勢を変えない。それほどオックスを信頼しきっている証拠である。

オックスもまたロビンに次ぐ「ハジメ依存性」があったら間違いなく重度の患者。

ロビンのように表に出さないがハジメのことになると周りが見えなくなり、ハジメのためなら世界を敵に回すことぐらい簡単にやりかねない人物。もちろんそんなことはハジメは知らない。普通に頼りになるお兄さんと感じているだけ。

 

 

「前から探っていたジェルマ66に動きが」

 

「もしかして東の海(イースト・ブルー)に向かってる?」

 

「流石ハジメ。その通りです」

 

 

つまりそろそろサンジがあの家族から離れる。

そして料理人の道を歩むことになる。

そこは改変しないようにした。じゃないと「赤足のゼフ」と会わなくなってしまったら「黒足」となる可能性もなくなるしね。

 

しかしそれでもジェルマ66に探りをいれていたのは

 

 

「流石にあの家族。見逃せないよね」

 

 

レイジュはともかくあのクソ三兄弟と父親にはちょっと痛い目に合わせてやる必要がある。

 

 

「それならちょっとぐらいいいかな」

 

 

それはサンジが抜ける前でもいいかもしれないな。少なくともあそこから抜ける覚悟は決めただろうし。痛い目にあうアイツらを見れば少しはスッキリするかも。

 

しかしそれは大将ではダメだ。

 

 

「………ねぇ、オックスさん。ニコル」

 

 

そういうときには一人では悩まない。

だから信頼出来る二人に話そうと声をかけると

 

 

「お兄ちゃんがやりたいなら私は付いていくわ」

 

「ニコルさんと同じです。どこまでも」

 

 

何にも話してないのに。この人達は。

ならちょっと試したいことがあったのだ。

これが出来ればさらに自由に動けて世界を更に変えることが出来る。

 

 

「それじゃ…準備しないとだね」

 

 

…………………………

 

 

「で、なんで俺は呼ばれたんだ」

 

「あぁ、僕の影武者になってもらいたくて」

 

「……………はぁ?」

 

 

本部に呼び出したのは東の海の海軍にいる海兵。

その海兵はハジメに大きく影響を受けた人物、モーガンだった。

 

 

「お、おい、まて。

影武者って……意味分かって言ってるのか?」

 

「大丈夫ですよ。実力はこれから僕が直々に鍛えあげて大将クラスまで引き上げますので」

 

「そんなことをいってんじゃねえ!!!!

なんで影武者なんて必要なんだよッ!!!!」

 

 

まぁ気になるよな。なので素直にいうことに

 

 

「いつか海軍を止めるので。でも止めるだけじゃダメだと思ったので僕の代わりを」

 

「だからって影武者なんて……

…止めないという選択はねえのか……」

 

「ないですね」

 

 

ハッキリと言われた言葉に頭が下がるモーガン。

大きくため息をついたあと

 

 

「……やってもいいが条件がある」

 

「おっ、もっと渋るかと思ったんですが」

 

「うるせぇ。どうせ決定事項みたいなもんだろうが。

だったら決まる前に条件つけたほうがいいだろう」

 

 

そこら辺は抜け目ないなーと感じながら

 

 

「で、条件ってなんですか?」

 

「息子。息子のヘルメッポも連れてきたい」

 

「そして海軍に入れて欲しいですか。

僕はいいですけど、本人には??」

 

「あのバカ息子には少しお灸が必要だ。

俺だと甘えがあるからな、それが条件だ」

 

「いいですよ。二人とも面倒みますね」

 

「いや、息子は普通で……ってもうムリか……」

 

 

ちょっと後悔しているモーガンだが気持ちを切り替えて

 

 

「で、やるのは構わないがちゃんと理由を話してくれるんだろうな?」

 

「それはもちろん。

でもちょっと待ってくださいね。まだ来ていない人がいるので」

 

 

するとタイミングよく扉が開くとロビンとオックス、そして絶世の美女が現れた

 

 

「兄様ッ!!!!お久しぶりです!!!」

 

「ゴメンねハンコック。忙しいときに」

 

「いいえ構いませぬ。

兄様のためなら妾はどんなことでも優先して兄様の元へ」

 

「やり過ぎないようにね」

 

 

はいッ!!!と元気よくいうが本当に大丈夫なのか?と考えていると脇腹をこずいてきたモーガンは

 

 

「なんでここにボア・ハンコックがいるんだッ!!!??」

 

「あれ?僕が七武海の管理人になったの知りませんか?」

 

「知るかッ!!!!そんな上層部しか流れない情報が下にくると思ってるのか!!?こっちはハジメが七武海に喧嘩を売ったとしか知らねぇんだよ!!!!」

 

 

あぁ、あの戦い七武海に認めてもらうためにしてたけど映像を見ていた人にはそんな風に思われてたんだなー

 

 

「まぁ気にしない気にしない」

 

「………くそッ!!!

まぁ、いい。もうないんだろうな……」

 

「あと一人来ますけど??」

 

「……頼むからマトモなやつで…」

 

 

しかしそれは虚しくとも崩れた。

そこに現れたのは年老いた人で、しかし全くスキもなく絶対に勝てない強者と肌で感じる人物

 

 

「まさか…海軍本部に入る日がくるとは」

 

「いつか職場を見せたかったのでイイ機会でした」

 

「職場というが君のは特殊だと思うんだかね。

そして私はそれに追われる立場なんだが」

 

「引退しているのでセーフです。

それに()()()がいるので問題なかったですよね」

 

「……ったく、君の行動は本当に…」

 

 

頭を抱える人物、シルバーズ・レイリー。

海賊王の副船長であり、この海軍の敵対するはずの人物がいま海軍本部のど真ん中にいる。

 

 

「ハ・ジ・メッ!!!説明しろおおおおおぉぉぉぉぉぉぉッッ!!!!!!」

 

「五月蝿いですね。説明するっていいましたよね?」

 

「規格外過ぎんだよお前はッッ!!!!!!」

 

 

もう頭がパンクする寸前のモーガン。

しかしこれからが本番なのだ。

 

 

「言っときますけどこれからが本番ですよ。

ちゃんと理由を話しますので」

 

「……いま物凄く後悔してるよ……」

 

 

…………………………

 

 

「それでこのメンバーだけに話すのか?」

 

「実際はもっと話したい人がいますが、あまり広めたくないですし、まぁ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。」

 

 

部屋に集まったのはロビン、オックス、モーガン、ハンコック、レイリー。

このメンバーが集まった理由とは

 

 

「今回集まってもらったのは……僕という存在を消すためです」

 

 

その言葉に誰もが言葉を出せなかった。

一体何を言いたいのかまだハッキリしていないから。

だからハッキリと分かるまで誰も口を出さないようだ。

 

 

「正確には「海軍にいる大将参謀ハジメ」という存在を消します。いや違いますね。大将参謀ハジメはいるんですけどそれは僕じゃありません」

 

「それが……俺か」

 

 

さっき言われた影武者。

そうハジメがモーガンにやってもらいたかったのはハジメが抜けたあとの「大将参謀ハジメ」になってもらうため。

 

 

「だがよ。どう見ても俺じゃお前にはなれねぇぞ」

 

「そこは大丈夫です。

ただその大丈夫にするためには……()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

その言葉に誰もが緊張感を感じ取った。

ハジメの秘密。秘密があるのはなんとなく分かっている人もいただろうが何かは知らない。

 

 

「なるほど。私には報告を兼ねて呼んだのか」

 

「ですね。こんな機会がないと海軍本部に呼べませんので」

 

「それだけ重要な話だと、私も怒るに怒れないな。

ったく、こういうことは策士というか……」

 

 

レイリーは知っている。この中でも数少ない秘密を知っている者。そして今回その秘密を知る人物が増えるのだ。

 

 

「おい…待ってくれ……一体何を知らされるんだ俺は……」

 

「大丈夫ですよ。大したことありません」

 

「んなわけあるかッ!!!!」

 

「でも僕が「トメトメの実」を食べた能力者ぐらいですけど」

 

 

……………………………

…………………………

………………………

……………………

…………………

………………

……………

…………

………

……

 

 

「トンでもないもんをぶっこむなああああああああああぁぁぁぁぁぁッッ!!!!!!」

 

 

本当に五月蝿い。

部屋に一時停止かけておいてよかった。



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重要会議②

「トメトメの実ッ!!?

それって悪魔の実の最強じゃねえか!!!」

 

「やっぱり有名なんですねー」

 

「なんでのんびりしてんだッ!!!!!!

そいつは世界政府も狙ってるやつだぞ!!!!!」

 

 

やっぱり有名らしいこの実。

でもこの力は僕のものだし、世界政府にどうこうされるつもりもない。

 

 

「それはともかく」

「ともかくッ!!!??」

 

「あまりしつこくツッコミ入れるとその口動かなくしますよ」

 

 

流石に話を中断させていることに気づいたモーガンはグッと堪えた。それだけのことを言われたらツッコミのモーガンは言いたくなるだろうけど我慢しないとね。

 

 

「この力があれば僕の存在を止めることができます。

そうすれば「大将参謀ハジメ」はいなかったことになります。でもそれだともうこの海軍が機能しないというレベルになってしまってます」

 

「……さ、流石に…」

 

「なってますよ。グザンは書類整理できずにボルサリーノさんはストレスで体調崩しますし、サカズキさんはもう堅物の面影をなくして周りの海兵にバカにされますしセンゴクさんは胃に穴が空いて死にかけます」

 

「……………………」

 

 

あまりにもヤバすぎる状況に言葉を失くすモーガン。

 

 

「なので僕の()()()()()()()()()残してモーガンさんに影武者になって「大将参謀ハジメ」をやってもらうんです。そうすればモーガンさんの姿を見ても僕だと勘違いしますので」

 

「いや、いやいやいや!!!

それでも俺がハジメになる理屈にはならんだろうが!!

どうやってそういう風に思わせるんだ!?」

 

「モーガンさんにも()()()()()()()()()()()()()()()()を止めるんです。そしたらモーガンさんに抜けた「いたという事実」が、僕の存在がはまって完成するってわけです」

 

 

それには納得できなかったが理屈は分かった。

あのハジメだ、そういったということはそれをするだけの自信というか確実性があるのだろうと。

 

まぁ本人は「うん、出来るはず」ぐらいしか思っていないが。

 

 

「そこまでして海軍をぬけて何をする気だ?」

 

「あっ、完全抜けませんよ。

いない間はモーガンが僕を。僕が抜けているときは賞金稼ぎとなって世界を回ろうかと思っているんです。

あとすぐに抜けませんから。僕になるために2~3年はかかると思いますし」

 

 

するとさっきまで黙っていたハンコックが

 

 

「それなら妾の船に…」

 

「ハンコックは好きなように海を渡ってほしいんだ」

 

「妾は兄様のお役に…」

 

「ありがとうハンコック。

でもハンコックには自由にやってほしいんだ。

そんなハンコックを僕は見ていたいんだ。たまに顔を出すからさ……ダメかな?」

 

「兄様のためならッ!!!!!!」

 

 

よし、話がまとまっ

 

 

「いやちょっと待て!

ハジメの代わりをしているときは「モーガン」は消えるのか?」

 

「消えますね」

 

「消えますね、じゃねえよ!!!!ふざけんなッ!!!!」

 

「一時的ですよ。問題ないですよね」

 

 

これ以上は絶対に話を聞かないと諦めたモーガンは「くそがッ!!!!」といいながらソファーに座った。

 

 

「それで大将をやめてまでなにする気だ?」

 

「将来の海賊王の手助けですが何か?」

 

「頭イカれているのかッッ!!!??」

 

 

また罵倒されたハジメだが呑気にあくびしている。

 

 

「いかれてませんよ。元々海軍なら色々出来て将来融通が効くんじゃないかと思ったので……」

 

「頼むから…マトモに話を……」

 

「ハジメに常識というものを当てはめようとしていてはダメだ」

 

「そうね、お兄ちゃんだもん」

 

「さすが兄様じゃ」

 

 

なんかここにいるとモーガンの精神がおかしくなりそうだと感じているが、抜け出せないもの分かっている。ここまでドップリと嵌まってしまった時点でもう手遅れ。

 

 

「しかし……私はハジメに付いていくとは言いましたが、それが海賊王の手助けとなると……」

 

「オックスさん…」

 

 

それはそうだろう。純粋に海軍としていたオックス。

「正義」のためにハジメの元にいたのだ。それが「悪」の定義である海賊の手助けなんて……

 

 

「八咫烏にも話を広めますがいいでしょうか。

そのほうがより良い手助けが出来ます」

 

「私も月兎に話しておくわ」

 

「おまかせします。その時はこのビブルカードを…」

 

「お願いだから…もうお腹…一杯……」

 

 

急展開に急展開。本当にモーガンの頭はパンク寸前。

 

 

「ビブルカードは僕の生きている証。つまりは存在を証明してくれます。それに一時停止をかけてますので持っている限りはモーガンに代わっても僕を認識出来ます。

あとは必要だと思う人に最低限の話とそれを渡して下さい」

 

 

そういってみんなにビブルカードを渡す。

みんなに渡し最後にモーガンに渡すと渋い顔で

 

 

「……納得はしてねえからな。

大将はやってやる。だがハジメが海賊になるなら……俺はてめぇを捕まえるぞ」

 

「ええ。それが海軍ですので」

 

「あぁーもうー!!!!

もう勝手にしやがれッ!!!!ダメだっていってもやるんだろう!!!」

 

「やりますね」

 

 

そのやり取りにレイリーは思わず笑っていた。

 

 

(海軍と海賊。いや、そんな枠では収まらないほどの男が応援したい男か………楽しみだ……)

 

 

…………………………

 

 

「で、まさかそれだけのことで呼んだわけじゃないのだろう」

 

「いや、そんな…」

 

「はい」

 

「はい、じゃねぇ!!!」

 

 

レイリーの言葉に簡単に反応するハジメ。それにモーガンはもう止めてくれと頭を落とす。

 

 

「ちょっと色々…やってほしくて」

 

「その顔、怪しすぎるッ!!!!」

 

「いやですね。なにも…企んでません」

 

「企んでいるよなッ!!間違いなく企んでいるよなッ!!!!!!」

 

 

別に普通にしているつもりだが、そこまでハジメの表情を見極めるなど……ハジメに染まってきたな…

 

 

「それは……」

 

 

慎重に言葉を選ぶように緊張感を出しながらハジメは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「白ひげさんの文通相手になってあげてくれませんかレイリーさん」

 

「それ呼び出す内容かああああああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

 

 

ハジメは真面目である。白ひげがしつこく言ってくるのだ。直接話は出来ないしでんでん虫は盗み聞きされるかもしれない。でも気軽に話したい。

 

なので文通である。

最近は配達に白兎が絡んでいるようでどこの機関よりも恐ろしいと誰も手をつけないようだ。

なので安心して文通しているようだが、月兎はその文通を渡す前に()()()()()()()()ということは誰も知らない。というか知らないほうがいい。()()()()()()()()()

 

で、レイリーはOKを出したそうです。



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ジェルマ66

「で、なんで俺はここにいる?」

 

「強さを身に付けるならお手本になるものの側にいよ。って誰かが言ってました」

 

 

東の海(イースト・ブルー)

その海のある島、そのから少し離れた所に海軍船が停泊している。まだモーガンに影武者してもらうことは無理なためこうして連れてきている。少しでもハジメの思考や行動を理解してもらうためだ。

 

 

「…はぁ。よく考えたら俺はハジメの真似をしないといけないんだよな……頭が痛くなる……」

 

「失礼な。僕ほどマトモな人間はいませんよ」

 

「……おい、これはツッコミいれていいんだよなッ!!!!!!」

 

「さて、あんなに戦いをしたいジェルマには僕たちが相手してあげましょう」

 

「…くそっが!!なんで引き受けたんだオレ……」

 

 

後悔してももう遅い。

ハジメに関わった時点で大抵の人は本編と大きく外されるのだ。もちろんそのことに気づくものはいない。

 

 

「でもいいのか?この戦争、海軍が関わっていい案件なのか?」

 

「??何を言ってるんですか?

民を助けないのを関わったになんて入りませんよね。ジェルマがどんな理由であの国を狙ったかは知りませんけど、あの国で戦争している時点で国民に被害はあります。僕はその人達を助けにいくんです。ジェルマは二の次でいいです」

 

「……………………マトモだ」

 

「本当に僕をどんな人間だと思っているんですか?」

 

 

海軍に入ってなくても助けれるなら助ける。

僕は別に鬼じゃないのだ。どうも周りの僕を見る目がおかしい。

 

と、疑問に思っているようだが普段の行動からおかしいのはハジメだとここにツッコミをいれるのはモーガンだけだがモーガンもまた強くツッコミを入れられないのでここで話は終わる。

 

 

「さっき言った通り優先は国民の安全確保です。

ジェルマ及び軍隊は後回し、速やかに退避させるように」

 

「「「はっ!!!」」」

 

 

この姿を見てモーガンは思った。

あれ、やっぱりマトモなのかなーと。

 

 

「言っておくが新入り。あれ、後は大将参謀ハジメとニコル中将が無双するから離れろってことだ」

 

「………ヴェルゴ中佐、どういう……」

 

「知らなくていい。俺はハジメ様のツッコミ兼サポーターなのだから」

 

「ハジメ様ッ!!!??ってかツッコミ兼サポーターってなにッ!!!!」

 

「おおっ。なかなかのツッコミ。

だがツッコミだけでは話は進まない。それはこれから覚えていくだろう」

 

「いらない!!そんなのいらない!!!

ヴェルゴ中佐ぐらいがマトモだと思ったのになにココッ!!!!!!」

 

 

徐々にハジメ色に染まるかと思うと恐怖もわくモーガンだが、すでにヘルメッポを()()()()()()()()()()時点で手遅れなのだ。

 

 

…………………………

 

 

「ぐっ……」

 

 

国王に仕える軍隊が倒れていく。

そんな中で国王は後悔していた。

どうしてあそこで終わらなかったのか、どうして欲望に負けたのか?

 

そのために国民に裏切られこうしてジェルマ66という夢物語だった軍隊が攻めてきたのだ。

 

………もう、この国は終わりかもしれない。

 

 

「邪魔をするぞ国王」

 

「き、貴様が……ジェルマ!!!」

 

「いかにも我が名はヴィンスモーク・ジャッジッ!!!!

貴様の首、もらい受けにきたッ!!!!!!」

 

 

もうそこに絶望がいた。王室まで入ってきた。

どうしようともなくても最後まで国王であることに違いないと国王は剣を取り対面する。

 

 

「ふん。ただ堕落した国王とは違うか…しかしどのみちこの国は終わりだ」

 

「だとしても…最後一矢報いる!!!!」

 

 

鞘を投げ捨てジャッジに飛びかかる国王。

しかし簡単にその刃は受け止められ、すぐさま反撃を食らってしまった。

 

 

「ぐふッ!!!」

 

「その程度で国王か……落ちるして落ちた国だったわけだ」

 

 

そういって負傷し片膝ついた国王にトドメの一撃を放つジャッジ。国王はそれを受け止めたのか目を閉じ抵抗をやめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はい。反省したんですからここまでですよ」

 

「「ッッ!!!??」」

 

 

突然現れた者にジャッジの攻撃は止められた。

すぐさま体勢を整えようと後退したジャッジの目に映ったのは

 

 

「大将参謀…ハジメだとッ!!!!!!」

 

「よくご存じで。

ジェルマ66、もうここまでにしてくれませんか?

国王も反省しているようですし」

 

「ふざけるなッ!!!

ジェルマ66は戦争屋。それを自ら止めろというのかッ!!!!!!」

 

「どうせお金が欲しかった。軍事力が欲しかったというところでしょう?お金ならこの国から持っていけばいい。でも命をとる必要はないはずですよ」

 

「戦争はその国が滅びるか、配下に下るまで続けるもの。ましてや国王が責任を取らずに終わる戦争なぞない!!!」

 

 

いや、ありますけど。と言いたかったがジャッジが飛びかかってきたために会話を一時中断となった。

別に攻撃を受けてもいいが余裕で攻撃を避けるほうが精神的にくるだろうと逃げまくる。

 

 

「それでも国民はどうなるんですか?

どうやら大元はこの国の人達からのSOSですよね。

それが別の国に知れ渡り貴方達に依頼があった。

ならその国民の日常を戻すためにやるのが筋ではないかなーと思いますが」

 

「どこまでも青二才なことを。

戦争にそんなものはいらん!!勝つか負けるか!!!

勝てば全てを取り、負ければ全てを失う。それだけだッ!!!!!!」

 

 

まったく話にならない。

結局この国から貰うものは貰うって言っているのだ。

だったら命までは取らなくてもよくない?って言ってるのにどうして話を聞かないのか……

 

 

「仕方ないですね……こんな手使いたくないのですけど……」

 

 

入ってきて!!と声をあげると王室の扉が開きそこにニコルと捕らえられた()()()()がいた。

 

 

「お前たちッ!!!」

 

 

イチジ・ニジ・ヨジ・レイジュは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。逃げ出そうとしているが武装色ー硬化ーにより鎖を引きちぎるように出来ない。そしてそれぞれが各自の力を出そうとすると

 

 

「ガッ!!」

「グッ!!」

「ゴッ!!」

「ッッ!!」

 

 

それぞれにあった対象法により止められる。

といってもやり方は同じ。殴り付ける、なんて野暮なことはせずに()()()()()()()()()()()()()()()

これはロビンの能力だからこそ、そして覚醒により生える手を大小様々に変えれることが出来る技のため。

そのためにナノの大きさでありながらも力は数十倍もあるのだ。軽く心臓を握ればどうなるか分かるはず。

 

しかしナノから心臓を握れとなれば相当の数がいる。

それを四人、トンでもない数を出している。

 

ちなみにレイジュだけは女同士なのか、レイジュが女だからなのかは分からないが胴体の縛り付けだけのようだ。

 

 

「貴様ッ……海軍のくせに脅す気かッ!!!」

 

「いや海軍だから脅さないってだれが決めたんですか?

第一に戦争屋であるジェルマ66にそんなことを言われてもって感じですけどね」

 

 

さらにジャッジを煽るハジメ。

 

 

「まあ人質的なものを取りましたし交渉に移りましょうか。交渉ですよ、交渉。要求じゃないんですからいいですよね?」

 

「ふざ」

「ほら、()()()()()()()?」

 

 

攻撃を避けながらハジメはジャッジの肩に手を置き呟いた。すると力が抜けその場に座り込んでしまったジャッジ。

 

 

「な、何をしたッッ!!!??」

 

「そこはどうでもいいんで。はい、お話をしましょうね」

 

 

ハジメもその場に座り込む。

そんな様子を国王はどうしていいか分からず見ていたが、この隙にと逃げようとするが

 

 

「どこへ行くんだ?」

「てめぇの国だろうが!」

 

「ひっ!!!」

 

 

目付きの悪いヴェルゴとモーガンにより制止された。

ロビンは四人をジャッジの元へ送り届けたがまだ解放はしていない。

 

 

「それじゃ……4つ話を聞いてくれたら四人とも解放しますね」

 

「ふざけるなッ!!!それは脅しではないか!!!」

 

「………じゃ、脅しで」

 

「ふざけているのかッッ!!!!!!」

 

 

ふざけてはいないが……なんか悪いことしたなーとちょっと反省。

なので初めは簡単なことを言ったみた。

 

 

「じゃまず国王は殺さないで一つでいいですよ」

 

「………そこまでの価値はないぞ」

 

「価値はいりませんよ。国王ですから」

 

 

その問いかけにジャッジは頷く。

ということでまずはイチジを解放。

 

 

「てめぇら…よくも……」

 

「言っておきますけど()()()()()()()いってませんよ。だから暴れないで下さいね」

 

「……くそがッ!!!」

 

 

措かれた状況をすぐに判断してくれて助かった。

さて次の交渉、じゃなくて脅しは

 

 

「じゃどうせ僕たちのことを詮索するだろうと思うんで、それを外部に漏らさない……ことかな」

 

「詮索をするなではなくか?」

 

「どうせするでしょう。

別にそれはいいですけど、その情報を漏らしてほしくないかなーと思うので。

あっ、もちろん漏らしたら制裁は受けてもらいますよ。ニコルに()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()は理解してくれると思いますので」

 

 

その言葉に四人とも冷や汗を流す。

正確にはレイジュには何もしていない。

本編では何度もサンジことを気にかけて、ルフィまで助けてくれた人なのだ。そこはロビンにあとでいえば問題ないないだろう。

しかしレイジュにはといったが実際は出来ない。

いや、どんなに遠くても一度触れていれば能力で生やすことは出来る。ただナノのようなものは繊細なためこうして接近していなければ出来ないのだ。それでも十分に脅しとしては効果がある。

 

さて、そのロビンの恐ろしさにジャッジも気づいたのが大人しく頷く。なのでニジ解放。

 

 

「あとは一気に行きますか。

今日あったことを口外しないこと。あと一つはいつかの時に「絶対実行券」としてとっておきますね」

 

「き、貴様ぁッ!!!!」

 

「大丈夫ですよ。無茶なことはいいませんから」

 

 

そういって全員を解放したのだが、全員が明らかな敵意を向ける。まぁそうなるよねー

 

 

「お詫びってわけじゃないですけど、手伝いますよ」

 

「なにをだ??」

 

北の海(ノース・ブルー)に戻りたいんですよね?」

 

 

その言葉に目が見開いた。おお、いい反応。

 

 

「征服を、手伝うというのか?海軍が??」

 

「いやいや、征服なんて手伝いませんよ」

 

「では何を」

 

「ですから北の海をまとめる「北の国王(ノース・キング)」になればいいんですよ。征服ではなく国民に認められる、悪ではなく正義で勝ち取るんですよ」



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白ひげとハジメ

ジェルマ66にあんな大口を叩いたが僕はなにもしない。

いや、だって正直ジャッジを手懐けるのは骨がおれる。ロビンの「お話し」があれば大丈夫だろうがそこまでして言うことを聞かせるつもりもない。

 

なのでやることはない。

まぁ手助けとして助言やたまにロビン(分身)を派遣させるぐらいはしてもいいけど。それでも極力関わりたくない。あそこにいったのは原作でサンジの扱いが酷かったからむしゃくしゃしてやっただけ。後悔はしてない!!

 

 

さて、来年から本当に忙しくなる。

この一年でモーガンを出来るだけ「ハジメ」に近づけないといけない。

それにまだやることがある気がするのだが、どうしてもそれが思い出せないでいる。

 

思い出せないのなら大したことではないかもしれない。

それよりこの一年でやりたいことをやってほうがいいかもしれないなー。じゃないとあとは本編の改竄で忙しくなるし。

それに会っておきたい人にも会いに行こうかな。

 

 

「それじゃいこうか」

「まてまてまてッ!!!!

理由も無しに引っ張るなッ!!!!こっちはお前の書類をやってるんだぞ!!!!」

 

「大丈夫です。グザンがいます」

「怖いもんなしかッ!!!!同じ大将だろうが!!!」

 

「怖い?クズなクザンが怖いってどういうことですか?」

 

「………もう、いい。とにかく引っ張るな……」

 

 

何かを諦めたモーガン。うん、素直でよろしい。

 

 

「で、どこに行くんだ?」

 

「とにかく会いたい人に会いにいくって感じですかねー

来年からからは色々忙しいですし。モーガンさんにも付いてもらうのは来年に向けて僕をより良く知ってもらうためです」

 

「来年か……マジでやるんだな……」

 

「すぐに影武者はしませんよ。それでももしかしたら1日ぐらいはお願いするかもですので」

 

 

まったく予想が出来ていない。

来年はやることが多過ぎてどれから手をつければ自分の思い描くストーリーになるのか分からない。

だからこそこの色んな準備が必要となる。

 

といっても僕の体が自由に動かせればある程度はうまくいくだろうと考えているので、そのためのモーガンを鍛えるしかないわけである。

 

 

「で、最初はどこからだ?」

 

 

…………………………

 

 

「お久しぶりです」

「来たかハジメ」

 

「最初がヤバすぎるんだよッ!!!!」

 

 

安定のツッコミに誰もがなんか戻ってきたなーと感じる今日この頃。白ひげ海賊団の人達は相変わらずハジメに対しての順応が早い。初めて見るモーガンのツッコミさえ受け入れる懐の深さたるや。流石です。

 

 

「聞いたぞ。海軍止めて賞金稼ぎをやる気だってな。

そんなのになるぐらいなら家に正式に入りやがれ」

 

「ですからもし入るなら決めている所があるので」

 

「ったく、オヤジが勧誘なんざしねえってのに。

相変わらず掴み所がねぇよい」

 

「それでも家族として受け入れてくれるだけで感謝してますよ」

 

 

その言葉に白ひげ海賊団はちょっと照れくさそうにする。普段から家族、家族と言っているのにどうしてハジメがいうとちょっと嬉しそうにするのだろうか?

 

 

「で、今日はどんな用件だ??」

 

「いや、しばらくこうして会いに来るもの難しくなりそうなので。

もしかしたら数十年は無理かも」

 

「………そうか。まぁ文通があるからな」

 

「そこはでんでん虫じゃないところが白ひげさんらしいところですね」

 

 

白ひげ=文通ともうこの世界では当たり前。

ハジメが知っている限り大物は大抵白ひげと文通している。ある意味白ひげに情報を聞こうとすれば世界中の重要な情報が手にはいるといっていい。

 

そうだ。と何かを思い出したハジメはマルコさんと白ひげさん二人だけ呼んで

 

 

「そうです。久しぶりに予言していいですか?」

 

「いやいや、前のやつもまだ起きてねぇのにか?」

 

「あれは最悪、この船から死人さえでなければいいので。とにかく悪魔の実が手に入ったら気を付けてくださいね」

 

「その前にこの船に誰か乗るんじゃねえのか?」

 

「そうなんですよ。いま鍛えあげてますので」

 

「…………お前がか??」

 

「いいえ。ニコルが」

 

「………………」

「………………」

「………………」

 

「…………廃人にならないようにな」

「…………無事に送り届けろよ」

「ニコルにちょっと失礼じゃないですか?」

 

 

真の姿を知らないとはいえ、なんとなくロビンがヤバいやつだと直感が教えてくれているようだ。

そのロビンがこの白ひげ海賊団に入るというのに、入る前にヤバい奴にならないように祈る二人だった。

 

 

「そういえばニコルはいねえのかよい」

 

「あの娘、ハジメから離れると発狂しそうなのにな」

 

「いますよ。ここに」

 

 

ハジメが指を指す方向は胸のポケット。

何がと思っていると、ひょっこりと顔が出てきたのだ。

その胸のポケットから見覚えのある顔が。

 

 

「本体はちょっと集中しないといけない状態だから」

 

「「………………………」」

 

「聞いているのかしら?」

 

「…………もう、なんでもありだな…………」

 

 

そう思ってしまうのは仕方ない。

だって親指サイズのロビンが胸のポケットから顔を出したのだ。非常識にもほどがある。

 

これはロビンがナノサイズの能力を使えると分かってから、もしかしたら小さいロビンもいけるんじゃないかと頑張って発現させたのだ。

 

出来たのはいい。小さいから使い勝手もいい。

良すぎてロビンはいまハジメが出会いに向かうだろう人物の元へ先回りしているだ。

小さいから能力もそんなに使わないが、沢山の分身を操るとなると精神統一しないと難しい。

 

なので今回はこの小ロビンがハジメに付き添っている。

 

 

「おいおい。そんな小さくて大丈夫なのかよい?」

 

「小さくても実力は変わらないわ。試してみる?」

 

「………いや、遠慮しておくよい……」

 

 

そう、と不適に笑いポケットに潜り込んだ。

会話が終わったからと思ったがどうやらずっと三人でひそひそと話しているのが気に入らなかったのか、横やりをしてくるバカが近づいてきたからのようだ。

 

 

「おいおい、三人で話さずに俺達とも」

「てめぇはお呼びじゃねえんだよ。帰れ」

 

「相変わらず俺にはキツいな。仲良くしようぜ」

「なら死んだほうがましだ。ってかてめぇを殺すぞ」

 

 

相変わらずティーチを見るだけで暴言が出てくる。

家族であるティーチに「殺す」なんて言ったら普通は白ひげが黙ってないが、あのハジメが理由もなく毛嫌いするとは思えないと考えている白ひげはとにかくそんなティーチを警戒だけすればいいとハジメの発言には口を出していない。

ちなみに周りからはハジメとティーチが喧嘩しているが、実は仲良しなんじゃないかと噂が流れているようだ。もちろんハジメの耳に入れないようにはしてます。

 

 

「その辺にしとけハジメ。

とにかく今日は飲んでいくんだろう?」

 

「はい。せっかくですし」

 

「野郎共ッ!!!!宴の準備をしやがれッ!!!!」

 

「「「もうできてますッ!!!!!!」」」

 

 

…………………………

 

 

「………で、正直なところどうなんだ?」

 

「………気づきますよね……」

 

 

散々騒ぎまくり、1日とは言わず三日間ぶっ続けで宴が続いた。流石に白ひげ海賊団とはいっても三日間は堪えるようで白ひげを残して息子たちはダウン。付いてきたモーガンもダウン。今回のロビンは影に隠れると徹しているのでカウントせずにとなると残るはハジメだけ。

 

 

「不安…ですかね……もうやると決めてますが、やっているんですが……どうも…大丈夫なのかと…」

 

「なにがだ?」

 

 

 

「………すみません。話せません。

それは僕がこの世に()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()それがどんな影響を及ぼして何を犠牲にするか分からないというのに……それでも歩みを止めずに来ました」

 

「それはまだやり直せるとなんとなく思っていたかもしれません。でも……もう少しで本格的に入ってしまいます。一度入ったら多分何が起きても止まれないです」

 

「それがどんな幸福でも絶望でも。きっと何もかもこの世界には起きた出来事の原因は……きっと僕になると思います」

 

「背負う覚悟はあります。ただ不安なのは…それがその人たちが本当に望んでいることなのか……と……」

 

 

その言葉に白ひげは何も答えなかった。

何かを背負っているとは思っていたがまさか世界に強い影響を、それに伴う原因全てを背負うなんて……

 

正直どんなものか理解なんて出来ない。

だからこそ、いまはこうして隣で飲むしか出来なかった。

 

でもたった一言だけ。

 

 

「お前ならやれる。俺の息子だからな」

 

「ッッ!!!??

………ありがとう、ございます……」

 

 

それだけで何が変わるとは思わない。

だけど少しだけでもハジメの心が救われたらと思いながらその酒を一気に飲み干した。



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この世界と革命軍

「おい、もういくのか?」

 

「はい、まだまだ回るところもありますので」

 

 

一週間近く白ひげ海賊団のところでお世話になった。

相変わらずティーチだけは完全拒否をしていたがそれ以外のメンバーとはまた一段と親しくなった。

そういえばいつの間にかマルコさんとモーガンさんが意気投合していたのにはビックリした。

 

一応海賊と海軍なので仲良くなるのはおかしい(自分が一番おかしいとは自覚してます)のだが、とくに「やっぱりそっちの大将もか…」「どうして上に立つ人間は2つも3つも癖が強いのか……」などと愚痴っていた。

たまにそこにヴェルゴさんも加わって酒が入ると手が付けられない。

 

……内容は言いません。彼らの名誉もあるので。

まぁ、白ひげさんがキレかけて船が転覆するんじゃないかと思った出来事があったぐらいです。

 

 

「まぁ、俺が文通しているやつらにはいく予定なんだろう。話が通りやすくしてやったぞ」

 

「それは助かります。でも先に行きたいところがあったのでそっちが終わり次第ですかね」

 

「ほう。何処だ??」

 

「それは………」

 

 

…………………………

 

 

とある島。

そこは名もなき島。

辺りは岩と砂で覆われ人が生きていくにはとても厳しい場所である。

 

と、いってもそこが島である限り船でいけば食料も水も手にはいる。環境さえ慣れれば住めなくはない島ではある。

しかし好き好んでそんな島に住み着くなんて輩はいない。

 

そう、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()とかないかぎり……

 

 

「ヴァナタ、ドラゴンは何処にいるのかしら?」

 

「それならあちらに行かれたようですが…」

 

「そう、またあそこね」

 

 

全身を覆い隠す布。しかしそれでも隠しきれないその大きな顔と体。……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のだが。

 

 

「やっぱりここにいたのね」

 

「イワンコフか」

 

 

イワンコフ。革命軍幹部。

カマバッカ王国の女王(永久欠番)であり「ニューカマー拳法」の使い手で、肉弾戦にも長ける。

そして悪魔の実“ホルホルの実”の能力者。

 

 

「風に吹かれている時ヴァナタ、どこにいても…同じ方角を向いているわよね…」

 

「……そうか?

妙な所に気づく奴だな――特に意識したことはない」

 

 

イワンコフと話している相手。

その人物が革命軍総司令官であり

 

 

「――じゃあ動物の帰巣本能ってヤツかしら。

そっちに故郷があるのでは。東の海に想う家族があるの?………どう??」

 

「素性の詮索はよせ……イワ……!!」

 

 

ルフィの父である、モンキー・D・ドラゴン。

 

 

「そうね。やめておきましょう」

 

「それで何かあったのではないのか?」

 

「そうだったわ」

 

 

そういいながらイワンコフが懐から出したのは一通の手紙。その差出人の名にはエドワード・ニューゲート。

 

 

「またきてたわよ。

……ったく、どうなっているのかしらね。ここは革命軍しか知りえない場所。それを()()()()()()()()()()()()()()()なんて……」

 

「調査はどうなっている?」

 

「まったくもって分からないわ。

白ひげ海賊団にそれほど潜入に長けた人物はいない。

かといって革命軍からなんてありえないわ」

 

 

ある日を境に革命軍の棲みかに手紙送られてきた。

もちろん怪しんだ。この場所に手紙が送られるなんてあり得ないのだから。

 

差出人はエドワード・ニューゲート。

四皇である白ひげが革命軍に送る手紙など怪しさ満点でありすぐさま破棄された。

 

しかしそれからというものの定期的に手紙が送られる。

その度に中身を見ずに破棄している。

もちろんその行為自体白ひげに喧嘩を売っていると思われていても仕方ない。しかしそれでも送られる手紙。

 

 

そう白ひげ海賊団が乗り込んできてもいいはずなのに、決まって手紙しか寄越さないのだ。

 

正直手紙を破棄すればどうなるかなど子供でも分かるようなこと。白ひげ海賊団と革命軍の全面戦争への引き金を引くことなんて分かりきっていること。

もちろん白ひげ海賊団もそれは分かって送っているはずなのだ。

 

なにも関わらず何もしてこない。

いくら何かの駆け引きがあってもだ、これだけ手紙を無視続けているのになにもないなんて怪しすぎる。

 

元からここに送ってくる手紙について調査をしていたが本格的に調べることになった。手にしたことといえば白ひげはとんでもない大物達と手紙のやり取りをしているということだけ。

 

その手紙を配送している者達がまったく掴めていないのだ。

 

 

白ひげ海賊団から送られた手紙。

ここまで来たら一体どのような内容なのか気になってくる。

 

 

「イワ、開けてみるか?」

 

「そうチャブルね。

ここまできて開けないってのもないわね」

 

 

しかし万が一を考えて開けるのはイワンコフ。

ここでドラゴンに何かあったならばとんでもないことになる。

 

そぅーと封を開けるイワンコフ。

その中身をはただの羊皮紙であり、罠の類いはなかった。

 

念のために手紙の内容もイワンコフが読むことに。

 

 

[拝啓。グランドラインに至っては様々な四季や天候もありお互いに辛い日々をお過ごしかと思いますが、夜に見える星空は何処にいても変わらず綺麗であり、ドラゴンに至っても変わらずお過ごしていることを思いながらこうして手紙を出させてもらいました。

 

今回こうして手紙を出したのには理由がありますがまず分かっていただきたいのは、この手紙に戦争などの敵意が無いことです。

 

ってか、もう口調戻すけどいいよな?

堅苦しいのは無しだ。用件だけいうぞ小僧。

俺と………文通しろ]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「訳が分からナッシブルウウウウゥゥッッ!!!!!!」

 

 

耳を塞ぎたくなるような大声を放ちながら手紙を破ったイワンコフ。ドラゴンは平然を装っているが内心何が起きているのかと驚いている。

 

 

「な、何なのよこれはッ!!!??文通ってなにッ!!?

そんな下らないことの為に毎回毎回手紙を送っていたというの!!!??狂ってるわッ!!!」

 

 

まぁ、普通の反応ならそうだろう。

でも白ひげはハジメに会う前からこうである。

なので()()()に関係はしていない。

それでもおかしいのはおかしい。

 

 

「敵ではないとはいえ一歩間違えれば敵対する危険性を犯してまで文通って何なのよッ!!!」

 

「落ち着けイワ」

 

「これが落ち着けるもんかッ!!!

ドラゴン、あんたも分かっているのでしょう!!この異常性をッ!!!!!!」

 

 

ただの手紙ならまだましだ。

しかし相手は白ひげであり、内容はただ文通をしないかというお誘い。

 

あれだけ警戒してこんなのだったのだ。叫びたくもなる。

 

 

「そう異常性だ。だからむしろ落ち着けと言っている」

 

「何を言ってるのよドラゴン。ヴァナタまで……」

 

「異常性。俺達が知っている白ひげが()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。ならその原因があると考えないか?」

 

「ま、まさか……そんなこと…あり得るの?」

 

 

思い付く異常性。

世界的に放送されどういうわけか()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()あの出来事。

 

海賊、海軍が集まり、それもそれぞれのトップがそこに集まっているという()()()()受け入れていたのだ。

 

そこに疑問を持っていたのは……革命軍だけ。

海賊も海軍も一般人さえも異常だと気づかず、革命軍だけがそれに気づいていた。

 

しかしいくら調べても何も出てこない。

出てこないが、いつの間にか…()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

「大将参謀ハジメ。恐らくソイツが全ての元凶だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くっしゅん!!……風邪かな?」

「お、お兄ちゃんが死んじゃうッ!!!??」

「今すぐ名医を呼んでこいッ!!!」

「ってか、くしゃみだけどんだけ騒いでるんだよッ!!!」

 

 

今まで風邪を引いたことはなかった。

もちろんくしゃみもしたことのない。

だって僕の体の周りに一時停止で()()()()()()()()()()()()()しているのでホコリやウイルスさえも入ってこない。

 

なのにくしゃみなんて……噂されてる?

 

 

「大人しくしてたはずなんだけどなー」

「いやッ!!いやああぁッ!!!お兄ちゃんッッ!!!!!!」

「まだ付かねぇのか島にはッ!!!!」

「どんなに急いでも半日は…」

「大将参謀ハジメを失うわけにはいかねぇ!!!!」

「なんでもいいッ!!!どんな手を使っても医者を」

 

「お・ま・え・ら………

一旦おちつきやがれえええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッッッ!!!!!!」

 

 

向かうはドラム王国。

いまだにワポル一族が支配する王国。

そこに会いたい人物を求めて冬島へと船を進めている。

 

 

「大体なんであんな救いようのない島にいく必要があるんだ?確かに医者としてのレベルはトップクラスにしてもだ」

 

「だから行くんですよ。()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「……まぁ、考えがあるなら止めねぇが」

 

 

確認したいこと。

この一年でどうしても確認をしておきたいことが何個かあった。

その1つがドラム王国に。

そして1つが……革命軍にある。

 

 

(白ひげさんがドラコンさんに送っている手紙。

今までの流れなら文通をしてもおかしくないのに未だに決裂している……それが普通の反応だけど()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()())

 

 

ハジメがこの世界にきて初めての出来事。

ハジメが間接的にも関わっているのになんの影響もなく話が進んでいること。

 

世界規模で間接的に関わったハジメは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()と分かって世界へあの放送を流したのだ。

 

なのにどういうわけか革命軍だけは変わっていない。

確かにあまり本編にも出てきてないかもしれないが、それでも白ひげの文通に対して拒否を起こすなんて()()()()()()()()()()()()()

もちろん白ひげはそんなことを気にせずに手紙を送り続けている。それこそが本編ではないアクション。

 

 

(白ひげさんからドラゴンさんに手紙を出したと言われた時はなにやってるんだ!!と思ったけど、まさか何度も出し続けている手紙に反応がないなんて……()()()()()()()()()()()()()()()())

 

 

………一応言っときますが革命軍の反応が普通で、ハジメ達のような反応がおかしいのだ。

 

 

(とにかく今は…様子見だよね。

手紙だけなんだし大袈裟なことにはならないよね)

 

 

さて、その見積もりは合うのか……

 

 

「何を考え込んでいるか知らねぇけどな、さっさとあいつらをどうにかしろッ!!!!」

 

 

出来るわけもなく冬島に着くまでこんな状況が続いた続かなかったと聞く………



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トメトメの実の運命

「ここまでする必要があるのか?」

 

「ありますよ。ここの国王は超クズなので僕達海軍だと分かっていても「ここは俺様の国なんだぁ!!」と難癖つけてあり得ないことを要求、追及、暴言などなどやりかねない王国なんです」

 

 

ドラム王国についたのだが船は見つからないようにと()()()()()()()()()()()()()()。そしてハジメ達も白い布を被り見つからないように潜入した。

 

 

「とはいっても国民の人達はとてもいい人達。

村についたら必要に応じて布は脱いでもいいですけど気をつけてくださいね。()()()()()()()()()()()()()()

 

「……やる気はあるのか……」

 

 

騒ぎを起こしたくない。

しかしいつかやる。そうとも聞こえる言葉に頭を抱えるモーガン。

 

 

「ここには二人ほど会いたい人物がいるんです。

出来れば()()と行きたいところですけど、ひとまずある医者を探さないと……」

 

「なんだ??そいつはかなりの腕があるのか?」

 

「……そうですね……やぶ医者と自称お若い医者と呼ばれてますかね…」

 

「はぁっ!!?」

 

 

…………………………

 

 

「ヒヒヒヒヒッ、ハッピーかい?」

 

「ハッピーです、Dr.くれは先生にお会いできたので」

 

 

船から一番近い村に向かうとそこでまるで悪魔のように多額の料金を請求するDr.くれはがいた。

流石に海軍の立場としては見逃せないと思い自腹を切ったのだがトンでもない金額を取られてしまった。

まあ、大将参謀についてから結構貰っていたけどあまり使い道がなかったから問題はないけど

 

 

「で、小僧が何のようだい?

マトモな医者ならイッシー20に見てもらったほうがいいってこと、この島に入ったら誰でも分かるようなことを無視してまで」

 

「僕は……トメトメの実を食べたんです」

 

「ッッッ!!!??

………いいだろう、料金はタダだ。

ただし小僧だけ来な。」

 

 

一体なんだ?とハジメ以外の者達が動揺するなか、ロビンはこっそりとDr.くれはの体の何ヵ所に耳を取り付けた。

それでもロビンも「お兄ちゃん!!お兄ちゃん!!」と慌てているのだが演技なのか素なのか本人しか分からない。

 

とにかく強制的に近くの家に上がり込み(家主は面倒ごとは御免だと自ら出ていった)その家の一番のいい椅子に座り込み勝手に取った酒を飲みながら

 

 

「で、何が聞きたいんだい?」

 

「トメトメの実を食べたものは()()()()()姿()()()()()()()()()()

でも寿命は変わらずに老いていけば自然死する。

そんなこと…()()()()()()()()?」

 

 

立ち上がったDr.くれはは触れることもせずにまずはハジメの周りをジィーと観察しながら正面に立ち、右手でハジメの頬に触れようとした。

 

しかし能力によりそれは止められて皮膚に触れるというよりも、今まで触ったこともない得たいのしれない何かに……

 

 

「…生命活動に必要な最低限の栄養素とエネルギーを吸収している。その皮膚を見るだけでもキチンと皮膚呼吸はしている。

しかしそれは動物として最低限生きていくために必要な内臓や筋肉、心臓や脳などだけみたいだね。

あんた能力者になってから髪や爪、伸びたことないだろう?」

 

 

その言葉に頷くハジメ。

Dr.くれははやはりと呟き結論を言った。

 

 

「結論はちゃんと寿命で死ぬよ。

しかしそれは内臓や心臓や脳の活動低下による死だ。

それも最低限の栄養を取っていてそれ以外の害になるものは排除している。

自然死は間違いなく来る、しかし()()()()寿()()()()()()()()()()()つまりはあんたは人よりも長生きをするって訳さ」

 

 

なんとなく分かっていた。

だから衝撃を受けることはなかったが改めて突きつけられた真実に動揺がなかったことはなかった。

 

 

「……どれくらい…生きるんですか?」

 

「なにもしなくても120才は越えるよ。

知ってたかい?生き物に必要な細胞活動は常にその能力が低下に向かっているんだよ。だけどあんたの体は違う。同じ低下でも最低限の低下しかないんだ。そしてその低下に影響する原因でもある余計な栄養素は排除されているんだ。」

 

 

そんなことをいいながらソファーに座りまた酒を飲むDr.くれは

 

 

「皮膚や骨などの生命活動に必要ではないものは全部停止している。それどころか外傷も内傷もない。普通はそれらのダメージが蓄積されて死に至ることが大半なんだ。しかしあんたにはそれがない」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……()()1()5()0()()。これがあんたの未来だよ」

 

 

最低でも150才。そんなに生きるなんて……

どうしようもない感情にどうしたらいいのか分からなくなっているハジメ。

 

しかしここでDr.くれはから

 

 

「しかしそんなあんたにも早く死ぬ可能性はあるよ」

 

 

それを聞いたハジメはDr.くれはに飛び付く勢いでその目を見た。

 

 

「……こっちは医者だよ。人を生かすのが医者の仕事さ。これからいうことはそれに反する。

…………あんたは私に医者をやめろっていうのかい?」

 

「…………」

 

 

そうそれは医者の意思に反する。

そんなこと……言えるはずがない。

人としてもあるけど、この先の未来、チョッパーの師匠となる人だ。そんなこと言えない。

 

 

「すみません。大丈夫です」

 

「いいのかい?無理やりすれば私が吐くかもしれないよ」

 

「可能性があると分かればそれだけで。

それに普通は長生きすることは嬉しいことですもんね」

 

 

無理やり笑っているのが分かるハジメ。

もちろん普通に生きても周りの人が自分より早く死ぬことなんて普通にある。それが間違いなく自分が長生きするというだけのこと。

 

そうそれだけのことなのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、盗み聞きしていたロビンは何でそこで泣いてるの?」

 

「………だって………」

 

 

外に出ると隠れることもなくロビンが泣いていた。

まぁ、聞いているだろうと思っていたけどなんでロビンが泣いてるのかな?

 

 

「長生きするんだよ。いいことじゃない?」

 

「でも、お兄ちゃん……独りになる…から……」

 

 

必死に涙を堪えるロビンだけどその涙は止まらない。

こんなにも感情が豊かになった。本編よりもずいぶんと変わってしまったけど、ハジメとしてはこんなロビンでもいいんじゃないかと思い始めていた。

 

ハジメは頭をポンポンと優しく撫でたあと

 

 

「ありがとうロビン。

でも大丈夫、Dr.くれははヒントをくれたから」

 

「ヒント??」

 

「それ以上はいうんじゃないよ。医者の前で自殺の話をするなら私が殺すからね!」

 

 

メスを両手に持ち威嚇するDr.くれは。

やっぱりこの人、怖いわー

 

 

「Dr.くれは。Dr.ヒルルクに会いたいんですけど」

 

「……なるほどね。そっちが本命ってかい。

今度は医者を否定する気かい?」

 

「そうですよね。仕方ないですね、また来ます」

 

「諦めないのかい?」

 

()()()()()()()()…それこそ医者としてどうかと思いますよ?どんなことしても生きる、正攻法ではなくてもいつかのためにだったらいいのでは?」

 

「…………」

 

 

黙りこんだかと思いきやそのメスをハジメに投げつける。もちろんそれはハジメの皮膚には届かないが

 

 

「だとしても医者であるアイツが決めることだよ!!

用がすんだなら……」

 

 

どうやらこれ以上は

 

 

「さっさと帰んなあああああぁぁぁッッ!!!!」

 

 

どうやら本編でよく見たメスの乱れうち。

これマジで怖いわッ!!!!

 

 

…………………………

 

 

「おい、ハジメッ!!!一体何の話をしたのか教えろッ!!!」

 

「だから世間話を…」

 

「な、わけあるかッ!!!その為にこんなところに来るはずないだろうがッ!!!!」

 

「「「えっ、やりかねませんけど」」」

 

「お前ら理解ありすぎたあッ!!!!」

 

 

少し離れたところで待機していたモーガン達だったがDr.くれはから追いかけられているハジメと一緒にドラム王国から追い出される形となった。

 

それはいいとしてあんな真剣にDr.くれはと話し合う形となったのだ。ただの世間話で終わるはずがない。とモーガンが言ってくるが他の人達にとってはいつも通りらしい。

 

 

「……おれ、本当に()()()にならないとダメなのか?……自信ねぇよ………」

 

「大丈夫。素質はあります」

 

「嬉しくねぇよッ!!!!」

 

 

くそがっといい諦めた様子のモーガン。

そんなモーガンにハジメはあるものを渡した。

 

 

「エターナルポースか?…シモツキ村?」

 

「さて、助けにいきますよ」

 

「おい、なにする気だ?」

 

「医者じゃなくても助けちゃダメなんて言ってませんからね。それに運命を変えれるのは僕の運命みたいなものですし」

 

「頼むから会話をしてくれ……」



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高みを目指す二人の剣士

「おおっ、ハジメ君久しぶりだね」

 

「コウシロウさん、あの時はキチンとお礼も言わずにすみません」

 

「いいんだよ。君の活躍はここまで届いているから安心していたよ」

 

 

 

久しぶりに来たシモツキ村。

久しぶり来たというのにあまり景色は変わっておらず、変わったといえば()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。どうやら改築したようだ。もちろん手すりもついている。

 

 

「これかい?

あの日君が階段から落ちたときは私もくいなも青ざめたよ。普段使っている階段にあんな危険があるなんて知らなかった……だからこの村ではどこの家もこんな風に改築したんだ」

 

「それは素晴らしいことですね」

 

 

それは良かった。

まぁそれでもまだあの運命が変わったか分からない。

それを確かめるためにもここに来たのだが肝心のくいながいない。

 

 

「くいなの姿見えませんが…」

 

「あぁ、あの子なら……」

 

 

…………………………

 

 

「もう終わりなの?」

 

「くそッ!!まだだッ!!!!」

 

 

コウシロウさんの家の裏庭、そこには青空の剣道場がある。もちろん家の中にもあるのだが実践的にという計らいでコウシロウさんが用意したそうだ。

 

で、その裏庭で成長したくいなと、()()()()()()() ()()()()()()()()が試合をしていた。

それも()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

…………あれ?剣術はどこに行った?

 

 

「あれから学びました。いくら剣術が強くともその身を守ることが出来なければ意味がないと。それから私は剣術と柔術を取り入れることにしたのです」

 

「じ、柔術?」

 

「はい。柔術は無手あるいは短い武器をもって、投げる、抑える、挫(ひし)ぐ、絞める、打つ、突く、蹴る、捕縛するなどして相手を制するもの。そこにはいかにして我が身を守るかという考えも学べます」

 

 

あ、あれ?じ、柔術って……あれ?

これは流石に予想外。確かにくいなの死を回避するためにだとは思うがまさか柔術って……

 

でもこの柔術なら確かに剣術では学べないことを学べる。それは攻撃だけではなく防御も。

 

ゾロが剣を取り()()()()()()()()()()()()()()()。それを見るだけであり得ない状況だ。あの剣を、剣士の誇りが高いゾロが簡単に剣を投げた。

 

くいなは最小限の行動で回避したあと鞘を手に取り、ゾロの腹部に突き当てた。

 

 

「ゴフッ!!」

 

 

仰け反るゾロにくいなが背後を取り絞め技をかけようとする。しかしゾロもそれを察知したゾロはくいなの手を取り投げ技をかけた。

それはくいなが頭から落ちる形になっている。

 

これは不味い!!と助けようと踏み出そうとするがコウシロウがそれを止めた。

 

くいなはとっさに両手で頭をガード()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。その行動はゾロも予想出来ず未だに手を離していなかったのが災いして

 

 

「脇が…甘いのよ!」

 

 

その手を掴み返してそのままぐるぐると振り回して手を離した。遠心力で吹き飛ばされたゾロは稽古に使うかかしにぶつかった。

背中に激しい激痛が走るがそんなことお構いなしにくいなが迫る。すぐにかかしが持っている竹刀を取り

 

 

「…一刀流…三十六……」

 

 

おいおいおい!

まだ少年だよねッ!もうそんな技使えるのッ!!!

 

 

煩悩鳳(ポンドホウ)ッ!!!!」

 

 

飛ぶ斬撃がくいなに向かって放たれた。

くいな慌てる様子もなく腰の木製の小刀で斬撃をいなし受け流したあとに

 

 

「一刀流…斬魔……」

 

 

まるで複数の手と小刀がくいなの周りの幻覚のように増えていく。しかしそれは幻覚というにはあまりにも立体的でその動きから生まれる音はまるで蜂の羽音のよう

 

 

蜂吹突き(ホウフヅキ)ッ!!!」

 

 

一斉に襲いかかる攻撃をなんとか竹刀でいなしていくが最後の一撃がゾロの鳩尾に入った。

 

 

「ゴッフッ!!!!」

 

 

そしてそのままさっきぶつかったかかしに再び激突した。

どうやら稽古が終わったのか小刀をしまい、ゾロの元へ近づくくいな

 

 

「まあまあだったわよゾロ」

 

「くそ……」

 

 

悔しそうにするゾロは竹刀を杖代わりに使って立ち上がる。

 

 

「なんだよアレッ!!!俺知らねぇぞッ!!!」

 

「それはそうよ。私のオリジナルだから」

 

「なっ!!?一緒に考えるんじゃないのかよッ!!!」

 

「それだと手の内がバレるでしょう。

ゾロ、素直なのはいいけど少しは勝つための策も考えないとね」

 

 

「きたねぇーぞ!!」と叫ぶが全く相手にしないくいな。

するとやっとコウシロウとハジメに気づいたようだ。

 

 

「お父さん…は、ハジメさんッ!!!」

 

「おっ!」

 

 

抱きついてきたくいなに驚くハジメ。

コウシロウは温かい目で見て、ゾロは面白くない表情をしている。

 

 

「な、なんだか、活発になったね……」

 

「私も大きくなったのよ。あの頃とは違うわ」

 

 

そう微笑むくいなにちょっと苦笑いする。

なんだかより女の子っぽくなったくいな。

 

 

「元気そうで良かった」

 

「はい!

ハジメさん、今日は泊まっていきますよね!!」

 

「そうだね。でもそろそろ離れないと」

 

 

 

 

「私のお兄ちゃんから、離れて」

 

 

 

ハジメ以外気づかない内にくいなの背後を取り語りかけてくるロビン。これにはくいなもゾロもコウシロウさんも驚いている。

 

 

「だ、誰ッ!!!??」

 

「お兄ちゃんの妹のニコルよ。

いいからお兄ちゃんから離れなさい。じゃないと……()()()()

 

 

何をッ!!!??と心でツッコむハジメだが決して声には出さない。

くいなも何をされるのか分からないがロビンの圧に負けてハジメから離れた。

 

 

「泊まっていくなら宴会の席を用意しないとね」

 

「食材は僕の船から提供しますね」

 

 

…………………………

 

 

「あっ、師匠ッ!!!それ俺のッ!!!」

 

「名前が書いてないんだ。誰のものでもないよ」

 

「いや、俺の皿にあるんだから俺のだろう!!!」

 

 

意外にお茶目なコウシロウさんを見ながらロビンとくいなが持ってくる料理を食べていた。まぁ、くいなの懐き方は妹のよう。………あっ、ロビンの妹ではなく「真」の妹のよう。

 

 

「お兄ちゃん、なんか失礼なこと考えなかった?」

 

「イイエ、ソンナコトアリマセン」

 

 

恐ろしいッ!!!!

もちろんロビンも可愛いよ。それでも別の可愛さがあるのだよ。それにくいなも兄のように慕ってくるし。

ロビンのストーカーのようなものではない。ないのだ。

 

 

「おい、ハジメ」

 

「なんですかモーガンさん」

 

「お前ってマトモに人に慕われることあるんだな」

 

「殴られたい。そういってるんですね。いいですよ」

 

 

直ぐ様に逃げるモーガンを先回りしてガープさん直伝の拳骨をお見舞いしてやった。

 

 

「いってぇな!!!加減しろよッ!!!冗談だろうが!!!!」

 

「くいなに悪い影響を与えないでもらいたい」

 

「常にその元凶であるお前に言われたくねぇよッ!!!!」

 

 

勝手に仕掛けてきて不機嫌になり去っていくモーガンに「何なんだ?」と思っていると、人混みから少し離れたところにいるコウシロウさんが手招きしているのを見つけた。

 

なんだろうと思いロビンとくいなに席を外すと言い聞かせて(主に喧嘩をするなと)コウシロウさんの元へ。

 

 

「君達海軍は、というより君達は本当に変わってますね」

 

「そうですか?」

 

「あのくいながあんなに活発になり、キチンと自分の夢を追いかけてます。未だに女性剣士は男性より弱い。これが定着している中でもくいなは必死に頑張っている」

 

 

確かにいまのくいなからは迷いというものはなかった。

それだけでも嬉しいことなのに、自分を守るすべをキチンと学び夢に向かって頑張っている。

 

 

「夢というと世界一の大剣豪ですか?」

 

「はい。ゾロ君と同じ夢ですから二人で競いあい協力していき、どちらかが世界一の大剣豪になるまでライバル(ゾロ・くいな)以外は負けないと」

 

 

それならきっとなれるな。

本編でも強かったゾロがくいなと一緒なら尚強くなる。

ルフィもニコルの指導で強くなっているみたいだし、他のメンバーも本編が始まる前にどうにか出来ないか考えてみようかなー

 

そんなことをなんとなく考えていると

 

 

「あの子らがもう少し成長したら貴方に二人を預かって貰いたいのですがどうでしょうか?」

 

「………はい?」

 

 

なんかトンでもないことを言い出したコウシロウさん。

いや、僕剣術はからっきしなんだけど!!!??

 

 

「いや、剣術とか分かりませんよ」

 

「それは分かってます。ただ貴方の元なら二人を守ってくれるだろうしいい経験も出来ると思いまして」

 

 

それは大将クラスの仕事があるから、東の海では得られない経験値は稼げるかもだけど……

 

 

「………あっ。いいところがありますよ」

 

 

…………………………

 

 

一週間後。

のんびりとこの村で過ごしてさて次に向かおうとしたのだが、ここで問題が発生した。というか文句を言っているやつがいる。

 

 

「おいッ!!!なんで俺様がこんな田舎にッゴフッ!!!」

 

「お前は黙ってろッ!!!」

 

 

一週間滞在したのには理由があった。

今までモーガンの息子、ヘルメッポをルフィの所において一緒に修業させていたけど、こいつの態度にロビンがキレてしまいヘルメッポが死ぬ前に海軍本部へ、そこで僕がなんとなく鍛えてあげていたが、未だにこの上から目線、「俺は偉いんだぞ」感が取れないのでどうしてやろうかと思っていた。

 

で、もう鷹の目にお願いして教育してもらうかなーと思ったが流石に()()()()()と思いここに来てもらった。

 

 

「ヘルメッポ。ここでゾロとくいなと一緒に修業ね。

あっ、一回威張る毎にコウシロウさんから愛の一刀をお願いしてるから」

 

「ふざけるなッ!!なんで俺がこんな平民とゴフッ!!!」

 

「確かにこれは叩きがいがありますね」

 

 

ニコニコしながら竹刀でヘルメッポの頭に一刀。

ゾロもくいなも真面目でいい子だからこんな変化球があったほうが刺激になると考えた。

 

 

「三人とも強くなってくださいね」

 

「当たり前だ!」

「私、強くなる!」

「ふざけるな!俺はゴフッ!!」

 

「ヘルメッポ君は自分のことを「僕」と言いましょうか。自信があるのはいいですが意味のない自信は入りません。なので謙虚というものを身につけましょうね」

 

「ふざけるなッ!!!俺の親父は大将の傍付きゴフッ!!」

 

「それ、ここでは意味ありませんよ」

 

「よくモーガンさんや、僕の前で言えますねそれ……」

 

 

その性格が治る時まで時間がかかりそうだ。

さて、そろそろあの子らの所に行きますか。

物凄い量の手紙が来てたもんなー

………ロビン、怒らなきゃいいけど………



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女心、1人でも3人でも分からない。

「ロビン。ロビンに特別任務を与えます」

「なにかしら」

 

 

船内の船長室。船長といっても全くやる気のないハジメなので船長の代わりはオックスかモーガンがしている。緊急事態じゃないと基本ハジメはなにもしない。

というかモーガンがさせてくれない。余計なことが増えると失礼なことを言っていた。

 

それはともかく船長室を能力で密室にして話しているのだが、その内容とは

 

 

「革命軍に潜…」

「イヤ、絶対にイヤ」

 

 

即断られた。

まぁ、分かっていた。この子ならそう言うことなんて分かっていた。

 

 

「ロビン。革命軍はロビンを探している。

そして僕についても探っているみたいなんだ。

僕が直接会うのは立場としても不味い、でもニコルではなくロビンなら」

 

「イヤ、絶対にイヤ」

 

 

この子…全然話を聞いていない!

 

 

「あのね、僕の為に行ってほしいだけど……」

「いくらお兄ちゃんの頼みでもイヤ」

 

「でも調べてくれないと…のちに痛い目にあうかも」

「私がお兄ちゃんを守るから大丈夫」

 

 

めっちゃカッコいいこというね!!!

でもそれ任務を断るところで使わないで!

 

 

「これ大将参謀である僕が中将のニコルに、いや、ニコ・ロビンに命令しているの」

 

「別に海軍じゃなくてもお兄ちゃんの傍にいれる術を身に付けたからやめても大丈夫」

 

 

全然大丈夫じゃないよそれ!!!

前のストーカーみたいなことを言ってるよこの子ッ!!!

大人しく、大人らしくなったと思っていたら…変わってないのね……

 

 

「じゃロビンのお兄ちゃんである僕が一生のお願いだとしても」

 

「だとしてもイヤ。代わりにお兄ちゃんと一生一緒にいる」

 

 

上手くないよッ!!

もう全く引いてくれない。

いつもならこの手口?で言うことを聞いてくれるのに、今日に限って、この案件に関しては全くダメである。

 

 

「……なんでダメなの?」

 

 

先に観念したハジメがロビンに理由を聞く。

すると真っ直ぐ扉を指差す。いやその扉の向こう、ガラス窓の向こうに映る景色が物語っていた。

 

コノミ諸島。

今回の目的地で、もう目の前まで来ていた。

しかしそのコノミ諸島は……変わってしまっていた。

大きな看板、それはある人を応援している。

コノミ諸島全体でその人を応援して、海軍からも絶大な後押しをされており、本編ではありえないほど大きな建物やリゾートが出来上がっていた。

 

もちろんコノミ諸島の名産はミカン。

巨大なミカン畑が広がり、その一角にも看板が設置されている。

 

さて、その看板に映っている人物とは?

 

 

「お兄ちゃんが上陸したら、私、コノミ諸島を消滅させないといけないの」

 

「上陸だけで消滅させるな!!!!

ってか、なんでバスターコールのボタンを持っているのかなああああああああああぁぁぁぁッッ!!!!!!

 

 

あの日のトラウマが無くなったのは嬉しい。本当に良かったと思うよ。

でもね、上陸しただけでバスターコールを押そうとしないのッ!!!!

 

 

「これは保険。あくまでも私一人で消滅させるから心配しないで」

 

「むしろそっちが怖いよッ!!!

もう完全に「悪魔の子」になるから止めてッッ!!!」

 

「お兄ちゃんの為なら悪魔の子でも構わない」

 

「カッコいいセリフみたいに言ってもダメエエエエエエエエエェェェェェッ!!!!」

 

 

直ぐ様バスターコールを取り上げる。

取り上げてもロビンが単身で乗り込めばコノミ諸島は消える。だからこの特別任務に行ってほしいのに!

 

 

「絶対にイヤ。

あのコノミ諸島、絶対にお兄ちゃんを誘惑、いや、今までの中で一番お兄ちゃんをダメにする危険な人がいるはずだから」

 

「おい。それだと元からダメだといっ」

 

「言ってないわ。

でもお兄ちゃんは女関係は危ないの。

ハンコック、マキノ、くいな、などなど……

お兄ちゃんは私のなの!!!だからこれ以上は要らないのッ!!!!」

 

「いや、お兄ちゃんはお兄ちゃんのものだよ……」

 

 

まぁ、確かに女関係に関してなんかハーレムみたいにどんどん好意を持たれているのは分かっている。

でもそれに答える気はないんだけどなー

少なくとも今はない。今は麦わら海賊団のために

 

 

「いまは良くても数年後が危ないからダメ」

「なんで心読んでるのッ!!!??」

 

「妹だから。最近やっと身につけた特技」

「怖い、もうこの妹怖いよ……」

 

 

こんな調子で本当に麦わら海賊団に入るのか?

……最悪、僕が入る……のはダメだよな…

いくら本編に従っていないとはいえ、麦わら海賊団の冒険はあのメンバーだからいいんだ。そこに僕が入ったらダメだよな。

 

………でも、なんか…もう遅いと感じるのは何故?

 

何人かは強くなっているだけだよね?

ロビン以外はマトモで強くなっているだけだよね?

 

なんか不安になってきたところでロビンが

 

 

「いくなら私も行く」

「いや、それは……」

 

「これ以上お兄ちゃんハーレムの人員はいらない」

「作る気ないからね」

 

「天然で出来るお兄ちゃんもカッコいいけど、今回は絶対にダメ」

 

 

なにがカッコいいのか分からないけど。

分からないけど、ここまで拒むなんてな……

でもコノミ諸島にはナミがいるし……

 

 

「ナミ、ノジコ……これは大丈夫…

……やっぱりこのベルメールという女ねぇ……」

 

「心を読むなッ!!!

というか、目がめっちゃ怖いよッ!!!!」

 

 

悪魔というか鬼ッ!!!

完全に殺る気な目をしてるよこの子ッ!!!!

ってかさ、

 

「いや、ベルメールさんはないよ…」

「なに、何を言ってるのお兄ちゃん?

一番警戒するべきは大人の女、それも気が強く子供のためならなんでもする女。だからこそ男との縁が少なく、お兄ちゃんみたいな完璧な人が現れるとコロッとやられる……」

 

「何を分析、というかなんでそんな事が分かるのかなッ!!!??」

 

 

会ったことないよねッ!!!!

なんでそんなことが分かるわけッ!!!女の勘かッ!!

それだけでそこまで分かるものなのかッ!!!

 

 

「そして外堀は完璧に固めてある。

あのコノミ諸島に一歩でも入ればもう終わり。

…お、お兄ちゃんが……誰ともしれ…ない…女に……奪われ…る……」

 

 

……そんな泣かなくても……

そんなこと起きないと言っているのに…

だけどロビンの言っていることも分かる。

どうもナミとノジコはベルメールさんと僕をくっつけようとしている。

 

だからこそのあの看板。

あれだけアピールすれば街の人もその周りの島の人も「ハジメはいい人」となり、あとはベルメールがOKを出せばトントン拍子で話が進む寸法なのだろう。

 

そんな事僕にも分かる。

それでもナミは麦わら海賊団の大切な一員。

欠けるなんてことはありえない。

だから僕も引くことなんて出来ないのだ。

 

なら、どうすればいい?

ロビンが納得してベルメールさん、いや、ナミに会える手段はないのか……

 

 

「お兄ちゃん…そんなの簡単……」

「ナチュラルに読まないの……」

 

 

…………………………

 

 

「初めまして。私は大将参謀ハジメの部下のニコル。

そして()()()()()()()()()()()()()

 

「「「「「「「ええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇッッッ!!!??」」」」」」」

 

 

そうなるよね。僕も混乱中です。

お迎えムードだった、いや、早速デートさせようとしていたナミ、ノジコ、街の皆、そしてバッチリとおめかしをしたベルメールはなんか灰のようになっている。

 

………ごめんね、なんか謝るのおかしいかもだけど、うん、ごめんね。

 

 

「お、お兄さん……」

「な、なんか、ゴメンね……」

 

「どうして…ハジメさん…」

「どうして、だろうね……」

 

 

本当にゴメンッ!!!

怒られても仕方ないよね!

思わせぶり……はしてないけど、いつまで経ってもハッキリしなかったのは悪いよね……

 

二人ともワナワナと体が震えている。

うん、殴られるくらいは覚悟は出来てる。

もっと他のやり方があったはずだ。こんな子供の心を傷つけることはなかったはずだ。

 

 

「……お兄さん……」

「……ハジメさん……」

 

 

近づいてくる二人。

それを止めようとベルメールは一歩踏み出すが、頭に風車をつけたゲンさんに止められた。

一番楽しみしていた二人を裏切ったんだ。

 

意識的に能力を止めて「殴られる」体勢をとった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「愛人でもOKなんですかッッ!!!??」」

 

「……………はい?」

 

 

………えっ、なに?何を言っているの?

周りを見ても誰もが言葉を無くしていた。

そしてそんな訳の分からないことをいう二人は目をキラキラさせて

 

 

「別にお父さんって感じがしないの。

お兄さんはどちらかというと…うん、ベルメールさんの愛人がお似合いだと思うわけなの」

 

「ちょっ、ちょっとナミッ!!!??」

 

「というかもうベルメールさんに結婚は無理よね。

でもこんな男勝りのベルメールを貰ってくれる奇特な人……ハジメさんしかいないと思うわ」

 

「ノジコまで何を言っているのッ!!!??」

 

「いま、僕、ディスられたよね?」

 

 

なんか勝手に盛り上がっている二人を止めようとするベルメール。こっちとしてもベルメールには頑張ってほしい。

 

 

「愛人ならOKよ」

「おい、コラ。何言ってるんだニコル、コラッ!!!」

 

「オックスさん。すぐに全世界に私とお兄さんの婚約発表を」

「止めなさいッ!!!おい、オックスさんも動くなッ!!!!」

 

 

もうー!!カオスッ!!だよッ!!!!

 

 

…………………………

 

 

とにかくロビンとの婚約は止められた。

コノミ諸島の皆様には広がったがそれも他言しないようにしてもらえた。

 

……しかしその代わりに、ベルメールを()()()()ということになってしまった。

 

いや、愛人とかいらないから。

しかしそんなことを言えば今度こそナミやノジコを傷つける。

 

それを考えると……言い出せずにいた。

……情けないな僕は……

 

 

「なんか、悪かったね」

「いいえ。こちらこそ」

 

 

久しぶりに会えた、そして愛人候補にもなれた。

ということでデートしましょうとナミとノジコの最初の目的を言われて、街の人達にも囃し立てられ、ロビンも特別と見送られた。

 

なので見渡しのいい丘へ案内されながら二人で歩いている。

 

 

「この年で独り身だからね。二人の親なんだけど、それでも私には幸せになってほしいって……十分幸せなんだけどね……」

 

「ベルメールさんのことを思ってくれているんですね。いい子達ですね」

 

「当たり前よ。自慢の娘なんだから」

 

 

そんな事を話ながらいると()()()()()()()

本編ではベルメールのお墓があるあの丘に。

 

 

「……無理しなくていいよ」

「何をですか?」

 

「分かってるでしょ。愛人なんて……そんなこと……」

「…………」

 

 

まぁ、普通はダメだろうな。

だけど僕はベルメールがイヤというわけではない。

ただ愛人なんてことが、なんか、嫌なだけだ。

でもそれを僕から言うのは…違う気がする……

 

 

「…上手く、言えませんが……無理…してませんので……」

 

「………このッ!生意気言ってッ!!」

 

 

頭を軽く叩かれた。まあ能力で痛くないけど、でもこれって痛いというか……なんか暖かくなりそうなものだったのかな…と思った。

だって、ベルメールの表情がとても輝いていたから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…やっぱり潰していいかしら?」

「ダメだって言ってるだろうがッ!!!!」

「押さえてくださいニコル中将ッ!!!!」

 

 

必死でニコルを止めるモーガンとオックス。

二人のデートが終わった時には使い古した雑巾のように なっていたという。



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その影響力に、

「おい、ハジメ」

「なんですかモーガンさん」

 

「マジでニコルと結婚するのか?

まあ、兄妹じゃないのは薄々分かっていたけどよ」

 

「する気はないですね。

だってストーカーですよ?ストーカーとは結婚しませんので」

 

「またハッキリと……

…まぁ、お前のことだからどうでもいいが……」

 

 

未だにロビンの中ではハジメと()()()()()()となっている。 勝手に勘違いさせておけばいいと。

 

普通ならクソみたいな奴だと感じる。

 

でもハジメにも言い分はある。

あのころ何故かどこにいても追いかけてくるストーカー。逃げるために海軍に入ったのにその海軍さえも入ってきたのだ。ロビンの為にと変装させて兄妹として海軍にいれたのだが……なぜいまこんなことになっているのか………

 

……一体どこで、なにを、どう、間違えたのか………

 

 

「……で、なんでロビンを革命軍に潜入させたんだ?」

 

「あれ?僕ニコルをロビンって話しましたか?」

 

「覚えてねぇーのか……その力を教えたときにハッキリとな」

 

「失言でしたか。これは気を付けないと」

 

「それよりてめえのことの方が凄すぎて今まで忘れていたのが本当だけどな……」

 

「…そんな凄いこと言いましたか?」

 

「うるせぇ、黙っていろ」

 

 

最近、モーガンさんの発言にトゲが多くなってきた。

まぁ、僕の影武者になるのだからそれぐらい上司に向かってハッキリと言わないといけないのでいいですけど。

 

 

「でもよ、本当に良かったのか?

革命軍のやつら、ロビンを革命軍に入れるつもりなんだろ。それにハジメのことも探っているようだしな」

 

「だからですよ。ロビンにはある程度の情報を出してもらうようにしてます。それを条件に革命軍には入らない。あくまでも情報の交換として接してもらうために」

 

「なるほどな。

ロビンとして革命軍に接触すれば、ロビンは革命軍と繋がりが出来る考える。誰もロビン=ニコルだとはさらに気づかないわけか」

 

 

そういえば気にもなってなかったけど、なんでロビンがツインテールしてるだけでバレないのか?モーガンも名前を聞くまでバレなかったんだもんなー。やっぱりクールビューティーなロビンがツインテールなんてあり得ないからなのか??これは世界的な強制力が働いているのか?

 

 

…………どうでいいか。あれはもう手遅れだし。

 

 

 

「まぁ、ロビンが帰ってくるまでここに待機ですね」

 

「仕方ねぇな。でもよ……」

 

 

「看板撤去手伝えやコラアアアアアアアアァァァァァ!!!」

 

「イヤです」

 

 

コノミ諸島にあるハジメを称える看板。

それをいま急ピッチで撤去しているのだ。

もうベルメールさんは愛人候補となったのでと前向きに捉えたハジメはゲンさんに撤去の許可を直ぐ様取りこうやってモーガン達にやらせている。

 

 

「イヤです。じゃねえよ!!

てめえの看板だろうが!!これが仕事というならパワハラだぞてめえ!!!」

 

「なんでパワハラという言葉を知っているかは言いとして、僕が直接するのはなんか「照れくさいから」みたいに観られるのが嫌なので」

 

「乙女かあっ!!!!」

 

「五月蝿いですね。周りを見てください」

 

 

こう文句をいうのはモーガンだけ。

あとの部下たちは黙々と作業をこなしている。

いや、黙々というのは間違いだ。

 

 

「ふざけるなッ!!その大将のキメ顔貰っただろうが!!」

「イヤです!この何気ない表情も欲しいんです!!」

「オックスさん!!また向こうで奪い合いの喧嘩が!!」

「止めさせろッ!!それとヴェルゴにこれ以上力ずくを行使するなら俺が相手になるといえ!」

 

「ああっ!!オックスさん!!!それレアものじゃないですか!!!」

「これはダメだぞ。八咫烏のリーダーとしての特権だ」

「オックスさんが横暴してますよー」

「「「ふざけるなッ」」」「「「帰れぇぇッ!!」」」

「お前らッ!!!!って何処に帰るんだッ!!?」

 

 

と、なんか楽しそうにしている。

 

 

「楽しそうですよ」

「目がイカれてるのか……」

 

 

モーガンは俺がしっかりしないと!!と心の奥から思った。

そして同時にここから抜け出したいとも思った。

 

 

「お疲れ様です!!」

「おにぎりと、デザートのミカンゼリー持ってきました!」

 

「「「うおおおおおっ!!!!!」」」

 

 

そこに現れたのはナミとノジコ。二人は両手におにぎりとミカンゼリーの入ったバスケットを持ってやって来てくれたのだ。

そして二人の後ろからもう一人。

おめかしをしてきたベルメールの手にもバスケットがあり

 

 

「……はい。これ、食べていいから……」

「ありがとうございます」

 

「な、ナミとノジコと一緒に作ったついでだからッ!!

そんな感謝されても困るんだよッ!!」

 

 

なんか怒られたが、まぁ、嬉しそうな表情しているようなので気にしないことにした。

バスケットを受け取りさっさと帰ろうとするベルメールをナミとノジコが止めて、なにやらこそこそは話し始めた。

 

 

「ちょっとベルメールさん!!

なんで帰ろうとしてるの。デート誘わないと!!!」

 

「無理よナミ!!

だって忙しそうだし……」

 

「もう!!いつものベルメールさんなら強気で押してるじゃない!それを出せればハジメさんだって」

 

「イヤよ!!ハジメさんが男勝りの私なんか…」

 

「まだそんな事言ってるの!!

ベルメールさんはもう愛人候補なんだよ!早く()()にしてもらわないとこっちが不安だよ」

 

 

こそこそしている割にはそれとなく聞こえてくる会話。

まぁ、気にせずにおにぎりを食べることに。

 

 

「とにかくベルメールはスタイルはいいんだから、その体を使って…」

 

「何を言ってるのノジコッ!!?そんなこと出来るわけッ!!!!」

 

「じゃちゃんとデートに誘わないと!!!

いつここを離れるのか分からないんだよ!!!」

 

「それは…そうだけど……」

 

 

デートかぁ……

ロビンがいない今、そういうことをしたほうがいいのかなー

 

 

「ベルメールさん」

「は、はい!!」

 

「ちょっと行きたい所があるんで一緒にどうですか?」

「え、えぇ!!」

 

 

それを聞いたベルメールは真っ赤になり、ナミとノジコはベルメールの代わりに「行きます!!絶対に行きますッ!!」と言ってくれた。

 

 

「なら良かったです。

実際は旅行の方がいいんでしょうけどその船の料理は美味しくてですね」

 

「ふ、船ですか!!」

 

「ハジメさんナイスチョイス!!!」

 

「流石お兄さんです!!」

 

「客船オービット号っていうですけど、行きませんか?」

 

 

…………………………

 

 

「こ、これは驚いたチャブルね……」

「この数年間、姿を隠していたはずだが……」

 

 

革命軍総本部。

そこに突如現れたニコ・ロビン。

これにはイワンコフもドラゴンも驚きを隠せなかった。

 

 

「お兄ちゃんから言われなかったら来なかったわ」

 

「お、お兄ちゃん……なに、あんた、兄妹いたの?」

 

「えぇ、貴方達が知りたがっている大将参謀ハジメの妹よ」

 

 

「「「な、な、なにいいいいいいいいいいぃぃぃぃッッッ!!!??」」」

 

 

その言葉に革命軍全土から驚愕の声が上がった。

いくら調べても海軍入隊以降が分からないハジメに対して、こんな所で繋がりのあるものが、それも世界政府から追われているニコ・ロビンの兄なんて驚かないわけがない。

 

 

「何を言ってるのヴァナータはッ!!!

そんな信じら」

「オハラ」

 

「な、なにを…」

()()()()()()()()()()()()。お兄ちゃんが助けたの」

 

 

……今度ばかりは言葉が出なかった。

バスターコールにより滅びたオハラ。

そしてその唯一の生き残り、ニコ・ロビン。

しかしそのロビンからいま、オハラの人達は生きていると……

 

 

「そ、それこそ…信じら」

「クローバー博士、お母さん、()()()

 

 

いままで気づかなかった。

突然と現れたのは考古学の世界的権威であるクローバー博士。そしてニコ・ロビンの母であるオルビア。

 

そして元海兵ハグワール・D・サウロ。

 

オハラを滅びた原因となり、世界政府に消された三人が目の前に現れた。

 

 

「「「「「え、え、………ええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇッッッ!!!??」」」」」

 

 

隣の島まで聞こえるんじゃないかと思われるほどの大声。何もかもが予想外すぎる。

 

 

「な、何なのよこれはッ!!!??」

「……まさか…生きていたとは……」

 

「なに冷静になってるのドラゴンッ!!!??

これは大事件ナッチャブルよ!!!」

 

 

そう世界政府が消したはずのオハラの重要人物が生きている。そして何より

 

 

「これ程の人達をあの大将ハジメが助けたッ!!!??

これが知られたら海軍はおろか、世界政府も落ちるわよッッ!!!!!」

 

 

そう、それほどのことをやらかしている。

そしてそれを本人は気にしていない。

クザンもこの事は知らない。知っているのはロビンがニコルとして海軍にいることだけ。

 

……それも大分ヤバいですけどね……

 

 

「クローバー博士」

「革命軍総司令官、ドラゴン……」

 

「空白の100年とは?」

「ッ!!!??…そうか、君もそれを……」

 

 

誰もが固唾を飲む。

オハラが滅びた原因である「空白100年」

それをいまドラゴンがクローバー博士に聞いたのだ。

どう答えるのか、誰もが、静かになる。

 

 

「……知識とは、すなわち「過去」である」

「………………」

 

「しかし、今の我々は「過去」と同じぐらい「未来」を大切にしたいのだ」

「……つまり……」

 

「まだ、早い。「未来」のために「過去」がある。

「過去」を気にするあまり「未来」を失くしては意味がない。

私達は学んだ。一人の男に。

その命消えるその時まで気づかなかった私達を救ってくれたのだ……この命はもう、「過去」ではなく「未来」に繋げるためにあるッ!!!」

 

 

 

その言葉にドラゴンは暫し黙りこんだ。

聞いていた「オハラ」の印象から離れていると。

目的は違えど世界政府に喧嘩を売った「オハラ」

その意思は世界政府、いや、世界そのものに影響を与えるものだった。

 

例えその命がつきようとも……

 

しかしいま違う。

その「知識」は「過去」は、「未来」のためにあると。

その未来に自分たちも含まれていると。

遅すぎたかもしれない。しかし今からでも出来ると。

ここにいるクローバー博士、オルビア、サウロはそんな目をしていた。

 

そしてクローバー博士にドラゴンは

 

 

「……私達も、「未来」のために戦っている。

どうか、我々に、協力をしてくれないか?」

 

 

その右手を差し出した。

 

 

「ちょっ、ちょっとドラゴンッ!!!」

 

 

何もかもが突然すぎる事態にいうことしか出来ないイワンコフ。そしてその差し出した右手に対してクローバー博士は

 

 

「あぁ、そのつもりだ。

知るべき「知識」を授けよ。その代わり、我々の代わりに世界に「真実」を」

 

「あぁ、任せろ」

 

 

ドラゴンとクローバー博士が手を繋いだ。

ここに海軍、いや、世界政府を脅かす最大の敵が誕生した。そしてそれは誰も知られることなく確実に世界政府を苦しめることになる。

 

 

「ということで、私は革命軍には入らない。

あとお兄ちゃんを詮索しないこと。じゃないと私が世界政府より先に潰すわ」

 

 

歴史的瞬間かもしれないこの状況に、そんなもの関係と言わんばかりに自分の要求を言ってくるロビンに対してイワンコフはげっそりなりながら……

 

 

「…も、もう……わ、分かったチャブルよ…

……好き、勝手にしなさい……」

 

 

倒れこむことはなかったが頭は地面につきそうな勢いで下がってしまった。

その日イワンコフは体重が激減したという、あの能力を使わずに超スリムにへと。

 

 

 

 

 

 

 

すべては、ハジメの思い通り。

巨大すぎる爆弾のおかげでスムーズにロビンの入隊拒否とハジメの詮索拒否が出来た。

 

何もかも思い通りになっていた。はずだった。

しかし、これがいけなかった。

 

ハジメは知っていたはずだった。だが忘れていた。

革命軍には自分の影響力が通じていないことに。

 

だからこそ、接触させるべきではなかった。

例えそれがロビンだとしても。

ハジメに関わった()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれがニコ・ロビン……

……ふ~ん、色々やってくれてるみたいだけど……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………あの()()だけは私が救うわ。

だから……邪魔なのよ。()()()()()()



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ヤスミ・コガ

「いやあああああぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

「五月蝿いですね。黙らせますよ」

 

「何なのッ!!!私はあんたと違って」

 

「お兄ちゃんを侮辱する気なのかしら?」

 

「痛たたたッッ!!!ギブギブギブギブギブギブッッ!!!

なんでこんなに容赦ないのッ!!!??」

 

 

現在、なんか怪しい人だとロビンが連れてきた女の子を取り調べしている。

取り調べ、というか脅しというか、実力行使に出ている。

 

なんか出会った時から気にくわなかった。

だって出会った瞬間に、

 

 

 

「あんたじゃ無理よ。あの二人は私が救うだから」

 

 

と、いきなり言うもんだからどこのどいつか知らないけどとにかくムカついたのでココヤシ村の空き家をお借りして拷問タイムに入った。

 

 

 

「貴女のせいでお兄ちゃんが愛人とデートすることになったのよ。死んで詫びなさい」

 

「関係ないわよねソレッ!!!??」

 

「殺しちゃダメだよ。拷問って生きたまま苦痛を与えるのが…」

 

「拷問ッ!!!??いま拷問って言ったッ!!!??

私がなにをしたというのよーッ!!!!」

 

 

関節を決められてもジタバタと動くこの女。

短髪で動きやすいTシャツとズボン、胸の膨らみなんて僅かにあるぐらいの女と思えない女。

 

 

「ちょっと。いま失礼なこと考えたでしょう」

 

「スゴいですね。やっぱり胸がないと男に間違われるものなんですね」

 

「直接言ったッ!!!!

そこはオブラートに包みなさいよ!!あと胸あるわッ!!!!」

 

 

こんな状況でも歯向かってくる度胸。

それとも単に置かれている状況が分からないバカなのか。

 

 

「で、なんでこんなもの連れてきたの?

元にあった所に返してきなさい」

 

「私はネコかッ!!!!」

 

「私をジィーと遠くから隠れて見ていたから気持ち悪くて……でも処分するにもなんか変なこと言っていたから連れて帰ってきたの」

 

「き、気持ち悪いって……

……私は別にそんなつもりは……」

 

「うわぁー。上級ストーカーからそんな風に言われるなんて……マジでヤバいね、真・ストーカー……」

 

「ヤメテッ!!!そんな汚物をみるような目で見ないでッ!!!!」

 

 

流石に汚物は触れたくないのか能力を解除してハジメの背後に隠れるロビン。

その行動にさらに傷ついた女はとうとう泣き出した。

 

 

「なによ…なんなのよ……

私が…何したと……いうのよ……」

 

「「存在」」

 

「悪魔かッ!!!!」

 

 

嘘泣きのようだ。

なので遠慮なくさらに関節技を強くしてもらう。

 

 

「痛いッ!!!痛いってばッ!!折れるうううぅッ!!!」

 

「なら吐け。革命軍と一緒にいたわりにロビンを見る目が違った時点で革命軍も海賊も海軍でもない。

…………お前は"世界政府"か?」

 

「ぢがうッ!!!ぢがうがらッ!!!お願いだがらやめでぇーッ!!!」

 

 

泣きじゃくりながらも許しを乞う女。

世界政府ならこんな風に偽るぐらい楽なんだろう。

しかし…情けないにも程がある。

もう、女として見れるような表情じゃない。

顔はぐちゃぐちゃでメイクが剥がれ落ち化け物みたいになっている。

 

……それを見て、またロビンが無意識に能力を解いた。

こんな風に怯えるロビンはなんか久しぶりに見た。

まあ怯える種類が違うけど……

 

 

「……なら、誰ですか?」

 

「……転生者……」

 

「ッ!!!??

…………ロビン、ちょっとの間二人にして」

 

「お兄ちゃん?」

 

「あとでちゃんと説明するから、ね?」

 

 

うん、と首を縦に降って部屋から出たロビン。

念のために部屋に一時停止をかけて完全遮音にした。

 

 

「で、なんですか?僕の邪魔をするなら同じ者だろうと……」

 

「違うッ!!!違うッ!!!!

邪魔なんてしないッ!!!!というか能力的に勝てないから無理よッ!!!!」

 

「能力的に、ということは能力者なんですね?」

 

「あっ。

………はい。ベツベツの実を食べた"物質・行動を分ける"能力を手にしてます」

 

 

能力者。それも本編とは別のオリジナルの実。

僕と同じ、転生者。

 

 

「まあ、能力者というのはおいたいて。

君は転生者なんだよね。記憶ある?」

 

「き、記憶あるって…前世の?あるけど…ないの?」

 

「ないね。この"ワンピース"という世界観・歴史・未来を知ってるだけ。未来といってもいま出てる話までだけど」

 

「ちょっと待って。なにそれ?

前世の記憶がなくて、"ワンピース"を知ってる?

それも"いま出てる話まで"ってどこまでッ!!!!」

 

 

なんかいきなり食いついてきた女。

…うわぁー面倒くさいなー。

 

 

「えぇーと……」

「待ってッ!!!!ネタバレはダメだからちょっと待ってッ!!!!」

 

 

本気で面倒くさい。

 

 

「………ドフラミンゴよりも先?」

 

「それがドレスローザの話なら、大きくくくったストーリーの2つ先まで知ってる。というか更新中」

 

「更新中ッ!!!??

なにそれッ!!!!もしかして毎週の話が分かるの!!!??

あのジャンプを読んでるように分かるのッ!!!!」

 

「まぁ。別にここで新しい事実が出てももう変更出来ないし気にしてなかったけど、そうだね」

 

「なんでそんなにテンションが低いのよッ!!!!

転生してもう読めない"ワンピース"を読んでるのよ!!!!さああああああっいこうじゃないのよッッ!!!!」

 

 

………ウザい。マジでウザい。

そんなに目をキラキラさせているみたいだけど。

 

 

「言わないよ。君の知っている先は」

 

「な、何でッ!!!??教えてよッ!!!??」

 

「メリットがない。というかウザい。グザンよりウザい」

 

「ウザくないもんッ!!!!ってかグザンって……クザンのことをいっ」

「知らない。僕は知らない」

 

「………まぁ、いいわ。その人については別に」

 

 

おおっ。ここでも見放されるクザン。

やっぱり日頃の行いが悪いからだね。

 

 

「お願いッ!!!!教えて!!!

出来るならマンガにしてッ!!!!」

 

「出来るわけがないだろうが」

 

「お願いだがらおじえでッッ!!!!」

 

「泣くなッ!!!引っ付くなッ!!!!」

 

 

ウザい。本当にウザい。

転生者ってこんなにウザいの?

もしかして前世の記憶を持った人ってこんな感じなのか?

 

 

「とにかく。とにかくメリットがない。

貴女に教えて何が出来るの?余計なことをされたら困るんだよ」

 

「これだけ世界観をめちゃくちゃにしてどの口が……」

 

「ああっ?」

 

「何でもありませんッ!!!!

それに私はただ救いたい人がいるからその人だけでもって考えなの。それ以外は好きにしても構わないから」

 

 

そういえばなんか救いたい人が二人いるって。

 

 

「誰なのそれ二人って??」

 

「そんなの決まってるじゃない。

この"ワンピース"において失くなって欲しくなかった二人といえば……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「白ひげ海賊団、二番隊隊長ポートガス・D・エース。

そして船長のエドワード・ニューゲートよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう。じゃ頑張って」

 

「ょっと、ちょっと待ちなさいよッ!!!!」

 

 

あんな貯めなくても冒頭で分かったし、確かに死んでほしくないから応援したのに。

 

 

「なんでそんなに反応が薄いの??

こんなめちゃくちゃな世界を作ってるあんたが邪魔をされるかもしれないって思わないの?」

 

「でも能力的に僕が上だし。それに二人とも助けたいのは同じだし。……拒む理由がない」

 

「いい子かッ!!!!

まぁ、邪魔をしないならいいんだけど…あっ、だから私も邪魔をしてないということをお忘れなく」

 

 

いや、邪魔をするなら消すから」

 

 

「漏れてる!心の声が漏れてるッ!!!」

 

「おっと。邪魔をするなら消すからね」

 

「直ッ!!!??」

 

 

…………………………

 

 

「じ、じゃ帰るわ……」

 

「送っていこうか。ずいぶんとニコルが気に入ったみたいだし」

 

「送るわよ。天へ」

 

「怖いわよッ!!!普通の人いないわけッ!?」

 

「普通かぁ………………………………モーガンさん」

 

「おい。なんでいま考えた。そんなに考える必要があるのか、ああっ?」

 

 

話しも終わり解放。

無理やり連れてきたわけだから革命軍のところまで送ろうかと言ったのだが、なんかモーガンさんが文句があるようだ。

 

 

「モーガンさんは知らないだろうけど、ここまで変わったのモーガンとニコルとヴェルゴさんぐらいだよ。

あの3大将は準予備軍」

 

「何を言ってるか分からないが、喧嘩を売ってるなテメェ!!!!」

 

「理解が及ばないなら、黙っていろ!」

 

「上等だッ!!!ぶったおゴブッ!!!!」

 

 

久々にキレたモーガンさんはニコルの手によって討たれた。

 

 

「お兄ちゃんに、謝れ」

 

「い、いや…俺は………」

 

「殺ぐわよ」

 

「すみませんでしたああああああっ!!!!」

 

 

と、なんか久しぶりに見たこの光景。

それを見て呆然としている女に

 

 

「あっ、名前聞いてませんでしたね。名前は?」

 

「ここでッ!!!??

こんな訳の分からない所を見せられている状態でッ!!!??」

 

「日常なので」

 

「……狂ってる……やっぱり狂ってるわ……」

 

 

なんかぶつぶつ呟いているがなんとかたち直したようで

 

 

「ヤスミ。ヤスミ・コガっていうの」

 

「ヤスミですね。改めまして大将参謀ハジメです」

 

「……やめて。これ以上知っていてもいらない情報を、混乱する情報を言わないで……」

 

 

本当に面倒くさい人だ。



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突然の出来事

「ヤバい」

 

「おいおい、いきなりなんだ?」

 

 

同じ転生者と出会って3ヶ月。

ロビンにヤスミを送り、「少しは抑えてよね」と何に対して言われたか分からないが伝言を受け取った。

ベルメールさんとデートをして少しは親しくなったかな?サンジには会えなかったけどまぁどうにかなるか?

 

あとは、なんか気の向くまま、いつも通りに行動したけど1ヶ月で終わった。

 

なんか思ったよりも出来ることがなかった。

というのは後の麦わら海賊団のメンバーは直接関わらなくてもなんとか回避出来るんじゃないかと思ったのだ。

 

と、言ってもチョッパーだけどうにか出来ても、あとのフランキーやブルックは改善するわけにはいかない。悪いけどあのスタイルが今後の海賊団に大きな影響を受けるのだ。ここで僕が関わるわけにはいかない。

 

あっ、ウソップ??

後回しにしても問題かと思うのは酷いかな?

 

 

とにかく、麦わら海賊団はこれで大丈夫なはず。

その周りの人達も直接関わらなくてもなんとか回避できることが多いのだ。

 

なのでハジメは思ったのだ。

自分の性格上間違いなく直接関わらなくてもいいことを関わってしまうと。

 

そうなると本当に予想できないことが起きて対応できないじゃないかと考えた。

 

 

………まぁ、すでに遅いと、ハジメの企みを知っているものがいたらそうツッコむだろう。

 

 

で、いつも通り書類整理をしていたハジメが

 

 

「くそッ!!なんで…こんなに多いんだッ!!!」

 

「板についてきましたねー」

 

「…こいつ、俺よりも出来るッ!!」

 

 

出来るッ!!じゃねえよ!

なに感心しているんだとムカついたのでクザンに書類追加。

ガタガタと文句をいう前にさっさとやれといってやった。

 

 

「…で、なにがヤバいんだ?」

 

「気にしなくていいですよ」

 

「なるに決まってるだろうが。

お前ならやらかす、間違いなくやらかす」

 

「酷い言われようです」

 

「妥当だと思うがな」

 

 

なんですか?ここには助ける人はいないんですか?

それはともかく「ヤバい」というのは、そろそろしっぺ返しが来そうな予感がしたのだ。

 

この世界にきて色々やからしたからなー

何か悪影響的なことが起きてもおかしくはない。

むしろよくここまでマイナス的なことが起きなかった。

 

だからなんかあると感じた。

あと半年もせずにルフィがゴムゴムの実を食べて、シャンクスがルフィに麦わら帽子を預ける。

 

その瞬間から始まるのだ。「ワンピース」の世界が。

それと同時に自分が変えたかった運命がどう影響するのか、プラスかマイナス、なににしろ本編とはまったくかけ離れた物語が始まる。

 

なので、というわけではないが、

始まる前に積み重ねてきた膿が、悪意が、世界の運命をねじ曲げた影響が跳ね返ってくると感じた。

 

 

ただどんな風になるのか分からない。

それこそ予想できない出来事を味わう可能性もある。

 

 

「……僕にも対処出来ないことが起きそうな、予感がしただけですよ」

 

「対処ね……大体全て対処出来ると思ってる時点でおこがましいだがな」

 

「思ってねえよ。バカテメェは」

 

「お前なッ!!いくら同じ階級だからといって、年齢は俺が上なんだぞ、敬えッ!!!!」

 

「なら、それに値することをしたから出直してこいや」

 

(……おれ、こいつ(ハジメ)の影武者なんだよな…嫌だな……)

 

 

1人遠い目しながら黙々と書類を片付けるモーガン。

なんやかんやいってちょっとずつハジメの思考になってきたとはいえ、この理不尽的なことはどうも共感というかものに出来ない。………ようは体が、心が、拒否をしているのだ。

 

まぁ、そんなことを思っても"起きるときは起きる"もの

そしてハジメが恐れていたことは、ハジメが意識したことにより起きたと言っていいほどタイミングよく訪れたのだ。

 

 

「し、失礼しますッ!!!!」

 

「なんだ、そんなに慌てて」

 

「オックスさん?確かジェルマ66の様子を見に行っていたんじゃ」

 

「おい、なんだそれ?そんなこと聞いてねぇぞ!!」

 

「テメェに話すことはねぇよ」

 

「そんなことをしてる場合ではありませんッ!!!!」

 

 

なんかめちゃくちゃ焦っている。

オックスさんとロビン、そしてヴェルゴさん達でジェルマ66の今の様子を見てもらうことにしていたのだ。

 

前回のようにロビンが離れても大丈夫になったので(もちろん条件付き)こうして大将の仕事をすることにしていたのだが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ニコル中将率いる船が、行方不明なんですッ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな事になるなら、ストーカーとして、妹として、大切な人として、傍に、隣にいてくれたらそれだけで良かったと………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この帽子をお前に預ける」

 

 

迎えた「ワンピース」の物語が始まる瞬間。

しかしハジメはそこに立ち合っていたが、心はそこにない雰囲気であった。

 

ニコルが行方不明になって半年。手がかりなし。

八咫烏や月兎にも懸命になって捜索してもらったが見つからなかった。

 

噂ではその時予想できないハリケーンが突如発生したらしい。それも今までのなかで経験のない規模が……

 

その船にはヴェルゴも乗っていた。

その船にはクザンの元部下達もいた。

その船にはロビンが乗っていたのだ。

 

なのに誰も帰ってこない。

ハジメが恐れていた出来事が起きてしまったのだ。

"神隠し"それが世界を変えたハジメの罰となった。

 

 

「俺の大切な帽子だ」

「…………………!!」

 

 

大切。

当たり前にいた。

自分がいなくなっても探してくれた。

それでもそれが当たり前のように感じていた。

 

だって求められていると分かっていたから。

また会えると分かっていたから。

 

 

だけどその大切がいなくなることは考えられなかった。

だからこうして失ったとき何も出来ずにいるのだ。

 

 

「いつかきっと返しに来い。立派な海賊になってな」

 

 

いつか、なんて期待できなかった。

あのロビンがもう半年も帰ってこないのだ。

絶望が、喪失感が、悲しみが、一気にハジメの心を蝕んだ。

 

あの日から何も出来ずにいた。

流石のサカズキもこんなハジメにはいつものように強く言えずにいた。ボルサリーノは冗談が言えずにいた。クザンはただ傍にいることしか出来なかった。センゴクはハジメに休みを与えるしか出来なかった。

 

 

ハジメに関わった人達がハジメを心配してくれた。

しかしその言葉はハジメには届かない。

それでもなんとかこの瞬間だけは思いだし、重たい足を動かして見にきた。

 

 

そして、始まったのだ。

"ハジメが作り出したワンピースの世界が"

"大切なロビンがいない世界が"

 

 

こんなはずではなかった。

望んだ世界、なのにそこにいてほしい人がいない。

たったそれだけでその世界が意味を失くした。

こうして見ているものも普通なら感動すること。

なのにいまはただ見ているだけにすぎなかった。

 

 

「おい、ハジメ」

 

 

すると船に乗り込んだシャンクスが話しかけてきた。

一体なんだと思いシャンクスを見ると、なにか強い意思を感じた。それがどことなく誘っているように感じたハジメは弱々しい足取りでシャンクスの元へ。

 

 

「ニコルのことは聞いている。だがまだ諦めるな」

 

「……気休めはやめてください」

 

「おいおい。一番信じてやらないといけない奴がそんな事でどうする?」

 

 

そんな事を言われても、半年も見つからない状況で何を信じろというのか??

 

 

「こいつはお前の友達である俺からのアドバイスだ」

 

「頼れ。お前は1人で抱えすぎている」

 

「あと、もう少し人を信じろ。どうも自分にどうも出来ないものを拒む癖があるぞ」

 

「こんな世界だ。何が起きてもおかしくはない。」

 

「だが、世界はそこまで残酷でもないはずだ」

 

「だから頼れ。人だろうがなんだろうが()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

………と、その言葉がちゃんと心に響いたのはシャンクスの船が見えなくなりその港に誰もいなくなった後だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャボンディ諸島。

 

 

「本気かハジメ?」

 

「はい。しばらくの間お願いします」

 

「と、いっても私に出来ることは少ないだろうね」

 

「それでもいいです。あとこれを白ひげさんに」

 

 

レイリーに渡したのは沢山の手紙。

そしてその一つ一つに相手先の名前があり、ある日付が書かれていた。

 

 

「自分で渡さないのかい?」

 

「家族ですから…あまり心配をかけたくないといいますか……」

 

「……そうか。ハジメがそういうなら……」

 

 

手紙が渡したハジメはシャボンディ諸島を出た。

もうハジメの周りには誰もいない。

 

ロビンもオックスもモーガンもヴェルゴも八咫烏も月兎も。

サカズキもボルサリーノもクザンもセンゴクも。

白ひげもレイリーもハンコックも。

 

色んな人に出会い、変化を起こしてきた。

そしてそのツケがこうしてハジメを追い詰めた。

 

そしてその日、

 

 

 

 

 

"ハジメ"の時は止まってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10年後……

 

「……な、なんだろう……これ…」

 

「棺桶だろ」

 

「それは分かりますが……流れ着いたのでしょうか?」

 

「そうじゃねえのか、知らねぇけど」

 

 

とある島。とある海岸。

そこにはついさっきある海賊からもらった小舟に乗り島を出ようとした二人の少年がいた。

 

次の島へ向かおうと思ったが海賊が不審なことを言っていたのだ。

 

 

「海岸にうち上がった"アレ"には関わるな。呪われる」

 

 

そんな言葉を聞いたコビーは震え上がり、ルフィは面白そうだとコビーを引きずって海岸へと向かったのだ。

そこはルフィが入っていた海岸の場所から少し離れた小さな海岸。

 

そこに真っ黒な棺桶があったのだ。

()()()()()()()()()()()()がそこにあった。

 

 

「なにが入ってるんだろうな~!」

 

「あ、開けるんですかッ!!!??

中には死体しかありませんよッ!!!!」

 

「んなもん分からねえだろう。もしかしたらすっげぇお宝が入ってたりするかもしれねぇだろう!!!」

 

「棺桶ですよッ!!そんなもの入ってるわけ……」

 

 

しかしルフィはコビーの話も聞かずにその足を空へ上げた。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「ゴムゴムの……斧ッ!!!!」

 

 

悪魔の実を食べた、全身ゴム人間、モンキー・D・ルフィ。

そんな悪魔の能力が放った一撃。だが

 

 

「こ、壊れないッ!!?」

 

「なんだこの棺桶ッ!!めっちゃ硬ぇ!!」

 

 

壊れない、いや傷も入らない棺桶。

一体その中身は何が入っているのか……

 

 

時は、十年前。

ある大将参謀が己の望む未来のために世界中を()()()()()()()()()()()()()()()()

 

そして現在、その変えた未来がハッキリと分かる時代を迎えた。

 

 

ここから再び始まる。

"ワンピース"という世界を思うがままに変え、己の理想を、願いを、全てを手にしようとする。

 

ある意味海賊王よりも難しい夢に向けて時代は走り出す。



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本編の始まり
3人兄妹


「ついた!!海軍基地の町ッ!!」

「はい!!ついに!!」

 

 

そこはルフィとコビーで出会って近くにある海軍基地。

そこでコビーは海軍に保護、いや海軍に入るためにここにきた。

ルフィは仲間を増やすために、そして

 

 

「お前すげぇーなコビー」

「えっ?」

 

「ちゃんと目的地に着いたよ」

「当たり前ですよ!海に出るもの最低限の能力です」

 

「ルフィさんだって毎度漂流してちゃ海賊になんてなれませんよ。

せめて航海士を仲間にするとか」

 

「ああそうする!!飯食おう」

 

 

 

コビーに着いてこないと再び遭難する恐れがあったため。

と、そんなの建前でなんとなくコビーと一緒にいたいと思ったのが一番だったりする。

 

そして小舟の後ろには

 

 

「その前にですねルフィさん」

「なんだよ。腹へったんだ飯食おう!」

 

「それは分かりますが……アレ、そのままですか?」

「だって壊れねぇからな」

 

 

コビーが指差したのは小舟の後ろにロープで繋いである棺桶。そうあの棺桶を後ろに繋いで運んできたのだ。

 

 

「いやいや!!絶対に怪しいですよ!!!

海に濡れても棺桶に水滴すら付かないなんてあり得ません!!」

 

「そうなのか?」

 

「そうなんです!間違いなくあの棺桶呪われてますよ!!」

 

「じゃやっぱりとんでもないお宝があるかもなッ!!」

 

 

目をキラキラさせるルフィ。

それを見たコビーはガックリとした。

 

あのあと、ルフィが繰り出す()()()()()を使っても破壊出来なかった棺桶。

なら持っていこうと嫌がっているコビーを無視してここまで運んできたのだ。

 

 

「この先のルフィさんが心配です……」

「なんとかなるって!!!」

 

 

と楽天的に笑うルフィに苦笑いをするコビー。

すると突然、爆発音が鳴り響いた。

 

 

「な、なんですか!!!??」

 

 

驚くコビーと、冷静に爆発音がする方向を見るルフィ。

するとこの町の海軍基地からだというのが分かった。

加えて粉塵が立ち上ぼり爆発の衝撃の頻度が分かった。

 

 

「一体なんでしょうか…」

 

「さぁな。でも()()()()()()()()()()()()

 

「奴ら?それにいるなってどういう……」

 

 

するとさっきまで普通の賑わいだった町から、建物から多くの人が出て来てなにやら騒ぎ始めた。

さすがにあの爆発音だ。誰もがビックリして出てきたかと思ったのだが

 

 

「始まったぞぉー!!!」

「おっしゃー!!!俺はバンダナ男にかけるぜ!!!!」

「なら俺は短髪嬢ちゃんに!!!」

 

 

なにやら賭けごとが始まったようだ。それもさっきの爆発音が関係しているよう。

気になったコビーは恐る恐ると1人の男性に話しかけた。

 

 

「あ、あのー何が始まったんですか?」

「おっ、見かけねぇ顔だな。ここには初めてかい?」

 

「は、はい。いまさっきついたばかりで」

「そうかい。これはこの町の名物でね。痴話喧嘩でどっちが勝つか賭けてるんだ」

 

「ち、痴話喧嘩?」

 

 

なんのことだが分からないが町の人達はゾロゾロと増え出していき、みんなで海軍基地に向けて歩きだした。

コビーはルフィの元へ戻るといつの間にか骨付き肉を買っていたようでムシャムシャと食べていた。

 

 

「どうしましょうかルフィさん。

どうやら町の人達は海軍基地で起こっている痴話喧嘩を見に行っているみたいですよ。それも賭け事として」

 

「痴話喧嘩?なんだそれ?

普通の喧嘩じゃねえのか?」

 

「えーと痴話喧嘩とはですね……」

「まぁいっか。見に行こう!」

 

「い、いくんですか!!?」

「そこにいる奴らは強ぇからな!!出来るなら仲間にしてぇな!」

 

 

ちょっとルフィさん!!と制止を促すコビーを無視して海軍基地に向かうルフィだった。

 

 

…………………………

 

 

「いいぞーやれッ!!!」

「そこだ、負けるなッ!!!」

 

 

海軍基地の敷地内。

そこに入らずにそこから内部が見えるところに町の人達は集まっていた。

その人達の先には海兵が日々のトレーニングで使うグランドがありどうやらそこでさっき言っていた痴話喧嘩があっているようだ。

 

 

「凄い熱気ですねー」

「そうだなー」

 

 

呆気にとられるコビーとなんかワクワクしているルフィ。

人混みを掻き分けながら二人は様子が見れる位置まで向かってみると

 

 

「鬼、切りッ!!!」

「虎、狩りッ!!!」

 

 

双方が技を繰り出し互いの衝撃や力が均一し根比べの状態になっていた。

 

 

「あら、パワーだけの割に私の技を受けるしか出来ないのかしら?」

 

「あぁッ!!?テメェこそちょこまかとしやがって…剣士なら真っ正面から来やがれッ!!!!」

 

 

二人は一気に距離を取ったあと、

 

 

「残念でした。私は"柔剣士"よ。ゾロの"剛剣士"と一緒にしないで」

 

「勝手に名前をつけんなッ!!!!」

 

 

少女の名前に不満だったのだろう我慢しきれなくなったゾロという少年が仕掛ける。

 

 

「だいたい、くいなッ!!

俺とお前の剣術は変わらねぇだろえがッ!!」

 

「そうかしら。ゾロは力タイプ。

私は女であることを受け入れてその分男で難しいしなやかさを重視した"柔"を使ってる。ほら違うでしょう?」

 

 

ゾロの繰り出す3刀流をその身のこなしだけで避けていき、危ないと感じた攻撃だけ左手の短刀でいなし、カウンターを仕掛ける際に右手の長刀で切りかかる。

 

 

「勝手に路線変更したのはてめえだろうがッ!!」

 

「何がいけないのよ。別に剣士であることを諦めたわけじゃない。方向性を変えたただけよ」

 

「それが……気に食わねぇんだよッ!!!!」

「だから……しつこいのよッ!!!!」

 

 

つばぜり合いをしながらお互いにらみ合う。

そんなことをしていると二人ともニヤッと笑い再びお互い距離を取る。

 

 

「やっぱり……これで決めるしかないようね」

「みたいだな。後悔…するなよなッ!!」

 

 

するとゾロとくいなはそれぞれ次の一撃で決めるための構えを行う。

 

 

「"三刀流"…」

「"二刀流"…」

 

 

ゾロの背後からまるで牛が怒り迫り来るような……

くいなの背後からは大蜂が狙いを定めているような……

 

 

「"牛鬼(ぎゅうき)"……」

「"火蜂(ひばち)"……」

 

 

瞬間、刹那、二人の姿が消え、二人のいた中心に激しい衝撃が走る。

 

 

「"勇爪(ゆうづめ)"ッ!!!!」

「"針彗(しんすい)"ッ!!!!」

 

 

 

誰もが目に映った時は互いがすれ違ったあとだった。

そして………

 

 

「……あ~あぁ、私の負けかぁ」

 

 

ゾロの一撃がくいなの肩を掠め切っていた。

そして振り返ったゾロには刀傷はない。

 

 

「……いや、俺の負けだ」

 

 

ゾロの体には傷はない。

しかし体よりも大切な剣が、時間を忘れていたかのように割れ落ちた。

 

 

「くそッ!!

……くいな、なにしやがった……」

 

「うん?まず長刀の一撃でしょう。そのあとに控えていた短刀で突きによる10連撃」

 

「なっ!!!??

………見破れなかった時点で俺の負けかッ!!」

 

「そんなことないよ。私は小細工しか出来なかった。

でもゾロは正面からでしょう。ゾロの勝ちよ」

 

 

しかしそれでは納得いかなかったのか「いや、俺の」「いや、私の」と言い合いが始まった。せっかく決着がついたというのに……

 

すると見学していた町の人達は

 

 

「また始まったよ痴話喧嘩ー」

「こっちは賭けねぇぞ!」

「まったく犬も喰わねぇよ、そんな甘いやつはな」

 

 

とヤジを入れながら笑って帰っていった。

そんなヤジを入れられたことさえ気づかずにまだ言い合いをしている二人を見ていたコビーは

 

 

「な、なんだったんですかね…」

 

 

正直戸惑っていた。

物凄いものをみたのだがいまの様子をみると力が抜ける感じがして、どうすればいいか分からなくなる。

 

すると黙っていたルフィが一歩二歩と歩きだし二人の元へ。

 

 

「ちょっと、ルフィさん!!?」

 

 

コビーの言葉も聞こえず二人の近くによると流石に気づいたようで

 

 

「あっ?なんだテメェは?」

「見たことない人だね。旅のひと?」

 

 

一方は好戦的。一方は非好戦的。

しかしそんなことルフィには関係なく己が思った事だけをいい放つ。

 

 

「いいなお前らッ!!!よし、お前ら二人とも俺と海賊をしようッ!!!!」

 

「「はっ?」」

 

 

そんな気がしていたコビーはただ頭を抱えるしかなかった……

 

 

…………………………

 

 

「なるほどね。海賊王かぁ……」

「なんで普通に話を聞いてるんだよ……」

 

 

いきなりのことで分からないとくいなが言ってきたのでコビーを呼んでキチンと経緯を話す。

 

 

「いいじゃない。この島じゃゾロと稽古ぐらいしかやらせてくれないんだから」

 

「それはそうだが……」

 

「お二人は海兵さんですか?その割りに服装が……」

 

「違う違う。私達雇われてるの。

海賊狩りでね、結構有名なんだよ。知らないかなー"海賊狩り兄妹、ゾロ・くいな"って」

 

「っんなことを自分で言うなッ!!!!」

 

 

恥ずかしかったのだろう、そっぽを向くゾロ。

そんな姿をみてクスクスと笑うくいな。

 

 

「兄妹なんですか?」

 

「違うわ。兄妹のように一緒にいるけどね。

それにもう1人"弟"みたいな子もいるのよ」

 

「弟?」

 

 

すると海軍基地の扉が勢いよく開き、中から1人の海兵がこちらに向かって歩いてきた。

 

 

「お前らああああああぁぁぁ!!いい加減にしやがれええええええええぇぇぇ!!!!」

 

「あれがここの海軍基地の司令官で大佐で弟の"ヘルメット"よ」

 

「"ヘルメッポ"だアアアッ!!!」



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ヘルメッポとハジメ

「ヘルメット?確かにヘルメットみたいな頭だなー」

 

「ヘルメッポだッ!!!

なんだこいつはッ!!いきなり俺様のチャームポイントをッ!!」

 

「まだ言っていたのかそんな下らねぇこと…」

 

「うるさいぞロロノアッ!!」

 

「大丈夫よヘルメッポ。海兵の女性達が「気味が悪い」って言っていても自信を持てばいいわ」

 

「くいなのせいで丸坊主にしたくなったよチキショーッ!!!」

 

 

なんかコントみたいな状況にルフィは大笑いをしてコビーは若干引いていた。

するとヘルメッポがゾロの持っている刀を見て

 

 

「ロロノアッ!!お前ッ!!また刀を折ったのかッ!!!」

 

「うるせぇなー。まだ俺に合う刀に合わないだけだ」

 

「どんな言い訳だッ!!見てみろ、くいなはちゃんと刀だな!!」

 

「いやー、今回は私が折った……んだよねー」

 

「……もう、何なんだよお前ら…仲良しかよ…」

 

 

サングラスで目がハッキリと見えないが泣いているようだ。そんなヘルメッポをお姉さんであるくいながよしよしと慰める。本当に兄妹のように見えてくる。

 

 

「楽しそうだなーなぁ、お前も入らねぇか?」

 

「なにいってるんですかルフィさん!!?」

 

「ルフィ?……そういえばお前ら誰だ?見たことねぇな……」

 

 

するとルフィはこの目の前にいるのが誰なのか分かっていないのか……あの言葉を言い出した。

 

 

「俺はルフィ。()()()()()()()()!!!」

 

 

自信満々に答えるルフィにコビーはびくびくとこれからのことに怯え、ゾロは呆れたような表情をし、くいなは苦笑いをしている。

 

ルフィのいるところは海軍基地。

ルフィの敵対するものは海軍。

ルフィの目の前にいるのは海軍大佐。

そして、ゾロとくいなと一緒に修業をした仲。

 

 

 

「………そうか……なら……」

 

 

ヘルメッポを腰からククリ刀を取り出して

 

 

「テメェを捕まえるだけだああああ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そういって切りかかっていったヘルメッポ。

流石のコビーもこれは見てられないと目を閉じる。

そして次の瞬間には……ドンッと何が叩きつけられた音がした。

 

ルフィさんがやられてしまったと思った。

だけど……なにかおかしい。

ククリ刀を出したのに……叩きつけられた音……

 

そぅーと目を開けてみると

 

 

「やっぱり、分かってなかったのね……」

「修業が足りねえんだこいつは……」

 

「なんだこいつ?よえぇーなー」

 

 

目に映ったのはルフィに殴られてのびているヘルメッポ。そしてそんなヘルメッポに呆れている二人だった。

 

 

…………………………

 

 

「痛いッ!!痛いって!!」

 

「我慢しなさい。修業をしないから悪いのよ」

 

 

海軍基地の中でも治療を受けているヘルメッポ。

しかしケガといっても()()()()()()()

それでも消毒液は染みるようで、くいなに文句ばかりいう。

 

 

「うるせぇーな!!お前らみたいな修業出来るかッ!!

こっちは一般人なんだぞッ!!」

 

「昔は「俺の親父は偉いんだぞッ!!」って威張っていた奴が一般人ねぇ……」

 

「いいじゃないゾロ。自覚することはいいことよ。

もっとも修業しないといけない自覚も欲しいところだけどね」

 

 

「うるせぇーよ」と小さな声で言ったヘルメッポに絆創膏をパンッと張ったくいな。イテェと叫ぶヘルメッポを無視してくいなはルフィ達に話しかける。

 

 

「さっきの話だけど断るわ。こんな弟だけど目が離せなくって」

 

「俺達がいなかったらすぐにあの海賊にここをやられるだけだしな」

 

「べ、別にお前らがいなくてもなッ!!」

 

「「いなくても……」」

 

「……ぐっ!!」

 

 

どうしてもそれから先が言えなかったようだ。

すると話を変えようとするヘルメッポ。

 

 

「言っておくけどな、いくら1人でも海賊なら俺はお前らを捕まえるぞ」

 

「ぼ、僕は違いますッ!!」

 

「そうなのか?だがその麦わらと一緒に…」

 

「そ、それは……」

 

 

ドッカーンッ!!!!

 

 

「「「!!!??ッ」」」

 

「な、なんだ!なんだッ!!!」

 

「なんですか!これッ!!!」

 

 

するとゾロとくいな、それにルフィが直ぐ様外へ駆け出した。それをヘルメッポとコビーは必死に追いかける。

 

海軍基地のグランドに出てみるとそこにはガラの悪い連中がおり、その中央に二丁拳銃をもった男が叫んでいた。

 

 

「出てこいいいぃッ!!!ヘルメッポ大佐あぁ!!」

 

「なんだあいつら?」

 

「あいつらよ。必要以上にヘルメッポを追いかけるやつら」

 

「証拠にもなくまた来やがったか……」

 

 

ゾロとくいなは刀を抜き構える。

それをみたルフィはニヤリと笑い両手の関節を鳴らす。

そして追いかけてきたコビーとヘルメッポ。その姿をみた男が

 

 

「出てきたなヘルメッポ大佐ッ!!」

 

「なんだよお前らはッ!!毎回毎回追いかけてきやがって!!!こっちにはなゾロとくいながいるんだぞッ!!」

 

「いるんだぞじゃねえだろうが、戦えよヘルメッポ」

 

「ふざけんなッ!!俺の位は親父のお陰だけだからなッ!!」

 

「昔に比べたら正直になったけど……まだ難アリだよね…」

 

「やっぱり先生の元に一回返すかアイツ……」

 

 

そんなこといいながら戦闘体勢を崩さない二人。

そして相手もそれぐらいでは引かない。

 

 

「そうだ……テメェの親父には世話になったんだ……

だからテメェを餌にしておびき寄せるんだよ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大将参謀ハジメをなッ!!!!」

 

「………なんだって?」

 

 

するとルフィが一歩二歩と歩きだす。

ゾロとくいなの制止を聞かずにどんどん近づくルフィに男が逆上し

 

 

「なんだテメェは!!!引っ込んでいやがれッ!!」

 

 

そういって二丁拳銃で同時に撃つ。

避ける気配のないルフィ。しかしルフィはゴム人間。

弾丸は効くはずもない。しかしルフィはあえて()()()。その弾丸を()()()()()()()()()

 

 

「なっ!!?」

 

「ほぅ…」

 

「やっぱりね…」

 

 

驚く男に対して、ゾロは感心し、くいなは納得していた。

止めた弾丸を離して地面に落とすとルフィは

 

 

「ハジメに息子だって?……なに言ってやがる…」

 

「は、はぁ!?し、知らねぇのか!!

そいつは大将参謀ハジメのむす」「ゴバッブバッッ!!!!」

 

 

しかし、最後まで言えなかった。

一瞬でその場から消えたルフィがその男を殴り吹き飛ばしたのだ。

 

 

「なにも知らねぇやつがハジメを語るなッ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前らハジメを知ってるのかッ!!」

 

「知ってるも何も、ハジメお兄さんのお陰でこうして剣士でいられるんだから」

 

「そっか。やっぱりハジメはすげぇーな」

 

 

そのあと吹き飛ばされた男を他の奴らが拾い逃げていった。あのあとヘルメッポに聞いたらどうやら昔ハジメにやられた海賊、それもその現場から逃げ出したやつらのようだ。

 

そして逃げていた男達がヘルメッポの事を知り、さらによく"ハジメ"と会っていることを知った。それもまるで親子のように接していたのでヘルメッポを捕まえて仕返しをするつもりだったようだ。

 

……しかし……

 

 

「あれがハジメなわけがないだろうが!」

 

「そうよね。マトモ過ぎるわ」

 

「イカれている。それがハジメだ」

 

 

「よ、よく分かりませんが…ディスってますよね?」

 

 

なんか気があったようでハジメについて語りだした三人。しかし話すことはどれだけハジメが規格外で常識外れで人外なのかを話していてコビーからしたらただの悪口を言っているだけしか聞こえない。

 

そしてそれはヘルメッポも同じようで

 

 

「お前らなッ!!()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!!!!」

 

 

と、言ってくるが

 

 

「お前…まだそんなこと言ってるのか?」

 

「どう考えてもハジメじゃないよ?」

 

「あんなマトモなわけがねぇ」

 

「お前らッ!!フォローしてるのしてないのかハッキリしろッ!!!!」

 

 

そういうが事実なので仕方ない。

というかなんかヘルメッポが変なことを言っている感じだが、普通に考えればルフィ達がおかしい。

 

 

「で、でもヘルメッポのお父さんですよね?

そんなお父さんを間違えるわけが……」

 

「?? なにいってるんだ?」

 

「誰もヘルメッポのお父さんじゃないなんて言ってないわよ」

 

「ちょっ、ちょっとまてお前ら…どういうことだ?」

 

 

どうやらヘルメッポも本気で分かっていないようだ。

なのでハッキリと真実をいうことに。

 

 

「ヘルメッポのお父さんは間違いないわ。ただ」

 

「イコールでハジメではないだよ」

 

「という、どう見てもハジメじゃねぇよ。バッカだなー」

 

 

「「え、え、ええええええええぇぇぇッ!!!??」」

 

 

何故かヘルメッポだけではなくコビーも驚いていた。

 

 

「ま、まてッ!!じゃ誰だよアレは!!!」

 

「だからヘルメッポのお父さんは間違いないの。

ただ"ハジメ"じゃないの。本当に気づかなかったの?」

 

「……なんかいきなり、大将参謀になったなーと、驚いたけど……」

 

「せめてそこで気づきやがれ……」

 

「で、でもッ!!なんで親父はそんな別人になってるんだッ!!!」

 

 

 

「だから海に出たんだ」

 

 

 

その言葉に誰もがルフィを見た。

首からかけているロケットを握りしめているその姿を。

 

 

「あれはハジメじゃねえ。でもハジメが意味もなくそんなことする必要もねぇ。そしてあの日……師匠が消えたのも関係があるはずなんだ」

 

「どういうこと?」

 

「ハジメが変わるまえ、俺の師匠が突然消えたんだ。

シャンクスが言うには海軍でなにかあったらしい」

 

「ちょっ、ちょっとまてッ!!

お前の師匠って海軍なのか!!!」

 

「あとから聞いたけどな。確か名前は"ニコル"」

 

 

どうやらルフィとハジメが知り合いだとハッキリ分かったようだ。ハジメの隣には必ずニコルがいる。

ハジメを知っているものなら誰しも知っていることだ。

そしてそのニコルが突然消えた。つまり

 

 

「ニコルお姉さんが消えたからハジメお兄さんも消えたの?」

 

「分からねぇ。分からねぇから海賊王になるのと一緒にハジメと師匠を探してるんだ。そして……海賊になってもらう!!!!」

 

「お前ッ!!!バッカかッ!!!!

それが本当なら、例え見つかっても相手は大将参謀と中将だぞ!!!海賊になるはずがねえだろうがッ!!!!」

 

 

そう普通はそう考える。

だがルフィは、いや、ゾロもくいなも同じ考えだ。

 

 

「なるわね。だって、ハジメお兄さんだもん」

 

「だな。ニコルもハジメが一緒なら、なるな」

 

「だろう!!ニッシシシ!!楽しみだなー!!!」

 

 

あり得ないと頭を抱えるヘルメッポ。

そして完全に話についていけないコビーはただ呆然とするしかなかった。



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オレンジ町

「あ、あり得ねぇ……」

 

「まだ言ってるのヘルメッポは」

 

「なんで俺の軍艦で次の島までコイツらを送らないと行けないんだッ!!!」

 

「いいじゃない。海賊っていってもまだ1人の駆け出し。それにハジメお兄さんの知り合いなんだからそれぐらい融通しても」

 

 

ルフィ達は次の島オルガン諸島へ。

その諸島への航海をヘルメッポ大佐が所有している軍艦により送ってもらっている。

 

 

「……くそ、色々思い出してきたが……確かに"ハジメ"はめちゃくちゃなやつだったよ!!

というか麦わらッ!!俺達は一緒に修業した仲だったじゃねえかよ!!」

 

「……うーん……忘れたっ!」

 

「忘れんなよッ!!あの師匠に挑んで一撃を食らわせたヘルメッポだッ!!」

 

「……あったかな~」

 

「…………………超まぐれで、運良く、師匠に一撃を食らわせたら、思ったより強くかったらしくて……」

 

「ああっ!!師匠に関節技で折れる寸前で反省するまでずっと拘束されて泣き出していた泣き虫ヘルメッポかッ!!!!」

 

「そうだよッ!!!!なんでそれで思い出すんだよッ!!チキショーッ!!!」

 

 

一時期とはいえ同じ師匠の元で修業をしていたルフィとヘルメッポ。それを聞いていたゾロとくいなは

 

 

「お前…ルフィと同じ師匠に教わっていたのにその実力かよ…」

 

「これはダメだね。やっぱりお父さんに稽古し直してもらおうか」

 

「ふざけんなッ!!あの人が一番コエんだよッ!!

ニコニコしながらしごいてくるあの異常者ッ!!ハジメと同じぐらいになっ!」

 

「失礼な。まだお父さんはハジメお兄さんの域には達してないわよ」

 

「達しなくていいんだよッ!!!」

 

 

さっきからずっとこんな調子で全く話に入れないコビーはずっと水平線を眺めることしか出来なかった……

 

 

…………………………

 

 

「ほらついたぞ麦わら。さっさと行きやがれ」

 

「よっ、と。ありがとうなー!」

 

 

オルガン諸島についたルフィは軍艦から飛び降りてヘルメッポに感謝を告げた。

 

 

「いいか!!今度見つけたら俺はお前を捕まえるからな!」

 

「ニッシシシ!!ならもっと強くなれよなヘルメッポ」

 

「うるせぇー!さっさといけッ!!」

 

 

照れ隠しかさっさと船内に戻っていくヘルメッポ。

 

 

「ごめんねルフィ。いい子なんだけど…」

 

「いいよ。よく知ってるし」

 

「しかし世界は狭いもんだな。ハジメだけじゃなくヘルメッポと知り合いなんてな……」

 

「狭いというか、ハジメがすげぇんだ。

よくニコルから話を聞いていたんだ」

 

 

 

『お兄ちゃんはいつかこの世界を塗り替えるわ。いえ、もう塗り替え始めてるわ』

 

『いや、塗り替えって…ハジメは大将参謀なんだろ。海賊でも革命軍でもないのにか?』

 

『お兄ちゃんをそんな枠で押さえられるわけがないわ。そうねあえていうなら……』

 

 

「……なんだったけ?」

 

「ちょっとルフィー」

 

「肝心な所を……」

 

「わりぃわりぃ!!」

 

 

すると今度はコビーの方をみて

 

「ここまでありがとうな!!」

 

「こちらこそありがとうございますルフィさんッ!!」

 

「おう!!頑張れよコビー!!」

 

「は、はい!!ありが」

「ヘルメッポ大佐ッ!!!大変ですッ!!」

 

 

タイミングよく見回りに言ったいた海兵が慌てた様子で帰って来た。

 

 

「この町に、海賊が、"道化のバギー"がオレンジ町を侵略しておりますッ!!」

 

「なっ!!!??なんでこんなところでッ!!

クソッが!!一班は引き続き偵察、二班は住民の安全確保、三班と海賊狩り兄妹は俺と一緒にバギーの所に向かうッ!!」

 

 

「「「「はっ!!!」」」」

 

 

「おおっ!!なんかヘルメッポみたいじゃねえな~」

 

「こういう時は頼りになるのよー」

 

「あとは実力だな」

 

「うるさいぞお前らッ!!」

 

 

そんなことを言いつつ軍艦から降りてくる三人。

コビーはどうしようかとオロオロしていると

 

 

「おい、新人ッ!!ボサッとしないでいくぞ!!!」

 

「い、いいんですか!!!」

 

「海軍なら市民を助けるだろうが!!急げぇ!!」

 

 

「はいッ!!」と元気よく返事したコビーは軍艦から降りてきた。そんな様子をみて一安心したルフィは

 

 

「手伝おうか?」

 

「バカいえ!海軍が海賊の手を借りるか」

 

「そっか。じゃ頑張れよ」

 

 

そうやってルフィを残しヘルメッポ達はバギーを討伐に向かったのだった。

しかし、ルフィがこれで大人しく引き下がるわけもなくこっそりと後をつけることにしたのだった。

 

 

…………………………

 

 

「なんだこの犬?」

「ワン!!」

 

 

適当にぶらつくルフィはある店の前にいた犬を見つけた。

その犬は傷ついており、しかしルフィが近づいても一歩もそこから動かず、まるでその店を守っているかのように見えた。

 

そして、それはルフィにも伝わったのか

 

 

「……この店、守ってるのか?」

「ワン!!」

 

「そっか。大切なんだな」

「ワン!!」

 

 

意思の疎通が出来ているように見える。

しかし回りからしたらたまたま吠えたしか見えないのだろう。

 

ルフィはその犬が気に入ったのか隣に座って、軍艦から貰っていた肉を食らいつく。そしてその肉の一部をその犬に渡す。

 

 

「食っておけよ。ここで暴れているやつらからこの店守るならな」

 

「ワン!!」

 

 

そう吠えてガツガツと食べる犬にルフィも一緒になって肉を食べだす。するとそんな様子を遠くから見ていたのか棒切れを持っていた老人がそれを捨ててルフィに近づく。

 

 

「こいつは驚いた……シュシュがこんなにも懐くなんて……」

 

「シュシュ?この犬か」

 

「あぁ。この店はシュシュのご主人の店だ。

昔失くなってな、それからシュシュがこの店を守っている」

 

「偉いんだなシュシュは」

 

 

気が向いたのか、あのルフィがまた肉を千切ってシュシュに分け与えた。

 

 

「あまり肉をやるなよ。食べすぎは良くないんだ」

 

「?? 肉だぞ。元気が出るじゃねえかよ」

 

「それを人間に当てはめたらいかん。食べすぎは毒になるんじゃよ」

 

「へぇーー」

 

 

あまり関心がないのかあとは黙々と肉を食べ進めるルフィ。それをみた村長はなんとなく悪いやつではないと悟り

 

 

「いまこの町はある海賊に支配されとる」

 

「みたいだな」

 

「戦おうとしたが……この年じゃ。

それに相手は強すぎて儂らじゃ……」

 

「心配いらねえよ。いま海軍が戦っているしな」

 

 

その言葉に村長はルフィの両肩を掴んで

 

 

「それは本当かぁッ!!」

 

「一緒に来たからな。ヘルメッポは心配だけど、ゾロとくいながいるし大丈夫じゃねえかな」

 

「そ、そうか……」

 

 

それを聞いて力が抜けた村長。

どうやらよっぽど悔しい思い、心配をしていたのだろう。ホッとして腰から砕けたかんじになっている。

 

 

「見に行ってみるか?俺は戦えねぇけど守ってやるよ」

 

「…すまぬ」

 

「気にするな!俺はルフィ!!」

 

「オレンジ町の村長、ブードルじゃ」

 

 

…………………………

 

 

「所で気になっていたんじゃが…」

「なんだ?」

 

「……その棺桶は…一体……」

「盗まれないように持って歩いてる!」

 

 

そうルフィの腰にロープ、その先に棺桶が取り付けてある。ルフィが軍艦から降りたときにも棺桶をキチンと下ろしておいたのだ。

 

 

「……いや、棺桶は盗まれんと思うが……」

 

「そうなのか?でももしもがあるからな!!!

前にも俺が大事にしていた肉を師匠に取られて時があって、「大切なものはちゃんと目の届く所に!!」って教えられたんだ」

 

「まぁ、間違ってはないが……」

 

 

それにしても棺桶?と思ったブードルだが口にするのを止めた。人の大切にしているものは色々あるものだと思うことにしたのだ。

 

 

「ったく、ゾロやヘルメッポも「棺桶なんて乗せんなッ!!」って怒るしよ!」

 

「そ、そうか…」

 

 

なんか同じ船に乗っていた人達に同情していた。

まず棺桶を持ち物として所持している人なんていない。

そしてそれを大切にしている人なんてみたことがない。

その中身がお宝か、死体か、その認識の違いでここまで大きく差が空くものである。

 

 

「しかし軍艦に乗っていたとは、見習いさんか?」

 

「一緒に乗っていたコビーはそうだな」

 

「ならお主は…」

 

「俺は…」

 

 

ルフィの答えるタイミングで目の前から何かが飛び出してきた。

それはライオンと一緒に気絶しているアフロの男と、一輪車の下敷きになっているいかにもナルシストのような気絶している男。

 

そして吹き飛んできた先から現れたのが

 

 

「おいルフィ。戦闘は俺達がやると言ったはずだが」

 

「しねえよ。このオッサンが様子を見たいって言ったから来た」

 

「来たってルフィ……お年寄りをこんな危ない所に連れてきたらダメだよ」

 

 

そこに現れたのはゾロとくいな。

どうやら二人が倒れている二人を倒したようだ。

 

 

「コイツらは海賊の幹部ッ!!」

 

「らしいな。ったく歯応えがねえ」

 

「アハハハ。確かにちょっと弱かったかな」

 

「幹部が弱い……なんてやつらじゃ……」

 

 

歯が立たない幹部達を見たかぎり無傷で倒している。

海軍がきて嬉しかった反面、本当に倒せるのかとブードルは心配していた。

しかしその心配は必要なかったかもしれない。

 

 

「あれ、ヘルメッポは?」

 

「赤っ鼻と戦ってるよ」

 

「赤っ鼻?」



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ヘルメッポの意地

「くそがッ……」

 

「ぎゃははははははッ!!!

手も足も出ないとはまさにこの事だなッ!!!」

 

 

身体中に傷があり片膝をついているヘルメッポ。

目の前には海賊"道化のバギー"がいる。

そしてその後ろにいる人質がヘルメッポをここまで追い込むことになった。

 

時間は遡り、30分前。

ヘルメッポとゾロ、くいながバギー海賊団が拠点としている建物へたどり着いた。

 

 

「ここだな。よし、ゾロ、くいな頼む」

 

「働けヘルメッポ」

 

「なに私達だけやらせようとしてるのよ」

 

 

「いや、分かるだろうッ!!

俺はか弱いのッ!!お前らみたいな化け物と一緒にするなッ!!!」

 

「ったく。自分の実力の評価が高すぎたり低すぎたり……」

 

「大佐なんだからしっかりしてよヘルメッポ。

私達はあくまでも雇われなんだから、指揮官が戦闘に立たないと」

 

 

 

しかし頑固として行かないッ!!と言い張るヘルメッポ。

ルフィとの対決で心がポキッと折れてしまい、ヘルメッポの実力なら捕まえられるのだが「勝てない」と心に刻まれてしまっている。

 

 

「……仕方ねぇ。俺達だけでもいくか」

 

「もうヘルメッポ!ちゃんとしないと私達離れるからねッ!!」

 

 

その言葉にズキッと心に突き刺さった。

いまのヘルメッポ率いる海軍はゾロとくいなのお陰であるのが大きい。その二人が離れてしまうと間違いなくヘルメッポは大佐の地位を失うことになる。

 

 

「ま、まっ」

「なんだお前ら、ここに何か用か?」

 

 

すると建物の屋上から2つ影が落ちてきた。

一つの影は一輪車に乗っており、もう一つのは獣の背中に乗っている。

 

 

「おお、海軍か。こんな所までくるなんてな」

 

「後ろにいるのはそうだが、あいにく俺は違うぜ」

 

「コイツら見たことがある。"海賊狩り兄妹"のゾロとくいなだ」

 

「どうも。狩りにきました」

 

 

そういってくいなとゾロは刀を抜く。

すると向こうも戦闘体勢に入った。

 

 

「ヘルメッポ。コイツらをここから引き剥がすから」

 

「頭の方はよろしくな」

 

「ちょっ、ちょっと待てッ!!」

 

 

しかしそんなことを聞かずにゾロとくいなは攻撃を仕掛けながら建物から離れていく。残されたのはヘルメッポと部下だけ。

 

 

「た、大佐……」

 

「い、いくぞぉ!!こっちはこれだけいるんだ!」

 

「おおおっ!!!」

 

 

そういいながらヘルメッポ達は建物の中へ。

待ち構えている海賊を確実に倒していきながらバギーの行方を探す。

しかしバギーは見つからず最後に残された屋上へと足を踏み入れると

 

 

「ぎゃはははははは!!!来たな海軍ッ!!」

 

「ッ!!??海賊がぁ……ッ!!」

 

 

そこで見たのはこのオレンジ町に住む住人だろう。

女性二人が檻の中に捕まっている。

そしての周りに銃を持った海賊。つまり人質を取っていた。

 

 

「あぁ、そうさ、海賊だ!だからこうやって人質を取ったんだよ!!」

 

「その人達を解放しろッ!!」

 

「バカかぁ!!人質を解放するバカが何処にいるッ!!

傷つけたくないなら部下を下げさせろッ!!」

 

 

そうバギーがいうと海賊が人質に銃口を向ける。

それに怯える姿をみてとっさにヘルメッポを部下達を後退させた。なにより人質の安全が最優先である。

 

 

「よし、いいぞ。

どうして海軍がここに来たのかはもうどうでもいい。

こちらはいままで散々海軍にやられてきたんだ。

悪いが……サンドバッグになってもらうぜ!いけぇお前らッ!!!」

 

 

ヘルメッポに襲いかかろうとする海賊。

相手はヘルメッポでも勝てる相手、しかしカウンターを食らわせようとしたとき人質側にいる海賊が銃の引き金を引こうとした。

 

抵抗するなら撃つ。

分かりやすく卑怯な手口に気づいたヘルメッポは反撃をするのを止めた。

 

 

そして話は元に戻る。

海賊に袋叩きにあったヘルメッポだが、耐久力は人より優れておりボロボロになっても意識はハッキリしている。

 

 

「なかなかやるじゃねぇか海軍」

 

「コイツらが…弱いだけだ……」

 

「そうか……ならもっとハデにやられろッ!!」

 

 

その号令と共に海賊がヘルメッポに襲いかかる。

しかしそんな時、海賊とヘルメッポの間に誰かが入ってきてヘルメッポの攻撃を代わりに受けた。

 

 

「ああっ!!?なんだテメェはッ!!!」

 

「……も、もういいじゃないですかッ!!!」

 

「……こ、コビー……」

 

 

そこに現れたのはコビーだった。

ヘルメッポの印象ではルフィの腰巾着みたいに見えていたあのコビーが、ヘルメッポの為に盾になったのだ。

 

コビーの頭からは血が流れている。

それでもコビーは海賊から一歩も引かない。

 

 

「海軍……じゃなそうだな…

……だが、邪魔をした礼だ。ハデにヤれッ!!」

 

「待てッ!バギーッ!!」

 

「俺様はこうやって楽しみを邪魔されるのが一番嫌いなんだよッ!!!」

 

 

訓練もしていないコビーはヘルメッポ以上に速くボロボロになっていく。ヘルメッポはすぐに助けに入ろうとするが自分もボロボロで思うように体が動かない。

 

やっとの思いでコビーの上に覆い被さり、攻撃を引き受けたときにはコビーはすでに気絶していた。

 

それからどれだけ時間が経ったのか。

バギーの指示でやっと攻撃が収まった。

コビーの海軍服はもうボロボロで地肌も見え、青いアザや傷口が絶え間なく刻み込まれている。

 

しかしヘルメッポはまだ、意識はあった。

 

 

「…こ、これで終わりか…なら、人質を、解放しろ……」

 

「「ッ!!??」」

 

「まだ意識があるのか…しぶといな……」

 

 

あそこまでやられて未だに人質の安全を優先する。

その姿に人質になっている二人は息を飲んだ。

 

 

「も、もう!いいからッ!!!

私達が悪いのッ!!!こうなったのは自業自得だからッ!!!」

 

「海賊からお宝を盗もうとしたのが悪いのッ!!!

だから私達は悪い人だからッ!!だからッッ!!!」

 

「……それでも!!それでも…助けないと……」

 

 

その言葉に何も言えなくなった二人。

一方でバギーは腹を抱えながら笑いだし

 

 

「ぎゃははははははッッ!!!!!

こんなやつらも助けるなんてなんていい海軍なんだ!

決まったッ!!こんなやつには……」

 

 

バギーが手をあげると海賊達があるものを持ってきた。

それは大砲、そしてそれに使われるバギーのマークがついた爆弾。

 

 

「特性バギー玉を食らわせてやるよ!」

 

「や、やめてッ!!」

 

「その人が死んじゃうッ!!」

 

「だろうなッ!!だが、万が一生き残ったら…人質もお前らも解放してやるよ」

 

「………本当だな?」

 

「ぎゃははははははッ!!こういうのは嘘をつかないタチなんだよ!!!」

 

 

100%嘘である。

ただ単に特性バギー玉を使ってみたかっただけ。

それも善人面をしたヘルメッポを吹き飛ばしたくなったのだ。

 

バギー玉の導火線に火をつけて大砲へ挿入し砲撃方向をヘルメッポに向けた。

その方向にはヘルメッポだけではなく、後方にいる海軍達にも範囲にはいる。しかし

 

 

「お前ら…離れていろッ!」

 

「離れません!!大佐がこんな姿になっても一歩も引かなかった勇姿、我々もお供いたしますッ!!」

 

 

一斉に敬礼をする海軍。

それをみたヘルメッポは「…バカ、やろう……」と小さく呟く。

 

 

「ぎゃははははははッ!!なら予定変更だ!!!

テメェら1人でも倒れたらすぐに人質を殺す。

逃げだすなら今見逃してやるぜ!」

 

 

しかし誰もその場から動かない。

全員の意思は一緒であり固く動かない。

 

 

「だったら……ハデ吹き飛べッッ!!!」

 

 

バギーの合図でバギー玉は発射され、そして

 

 

ドッカンッッッ!!!

 

 

と町中に響き渡る爆音が鳴り響き、ヘルメッポのいた所は土煙で覆われ後方にあった建物は吹き飛んでいた。

 

あまりにもショッキングな出来事に人質二人は青ざめ、バギー達はそれをみて大いに笑いだした。

 

 

「ぎゃははははははははははははッッッ!!!

マジで吹き飛んだぞアイツらッ!!バカじゃねえのかッ!!!」

 

 

そのあまりにも非道なやり方に人質の1人がバギーを睨み付ける。その視線に気づいたバギーは顔色を変えて近づき

 

 

「なんだその目は?せっかく助かったのに…ハデに死にたいか?」

 

「や、やめてッ!!!」

 

 

もう1人の人質が止めようとするが、その女はニヤッと笑って

 

 

「…良いことを教えてあげる。

私のお母さんは、あの大将参謀ハジメの愛人なの。

つまり私達に手をだしたら貴方達は間違いなく潰されるわ」

 

「大将参謀、ハジメだぁ…」

 

 

バギーも聞いたことぐらいはある。

むちゃくちゃで、しかし3大将よりも強く、海軍の真の指導者と噂される人物を。しかし

 

 

「ぎゃははははははッ!!

なにホラを吹いてやがる?あの絶黒のハジメには悪魔のニコルがいるんだぜ。アイツに睨まれた女共は消されていく。それが愛人だと?ハデに笑わせるなッ!!!」

 

「それにだ、だったら何故あの海軍がやられる前に言わなかった?」

 

「そ、それは……」

 

「自分の保身のためだろうがッ!!

だとしても……もうちょっとマトモな嘘をつくんだったなッッ!!!」

 

 

向けられる銃口。もう1人の人質が泣き叫び、その銃口が向けられた人質はバギーを睨み付ける。

 

絶対に引けない。と。

あの人だったら絶対にここでは引かない。

 

 

「ハデにし、ブッガッグラバッ!!」

 

 

奇声を上げながら何かにぶつけられたバギーはぶっ飛んだ。

一体何かと飛んできた方角をみると、そこはさっきまで土煙がたちこんでいたところであり、そしてその土煙が晴れそこに1人の少年が立っていた。

 

その少年を起点に爆発が四散され、後ろにいたヘルメッポやコビー、海軍達は無事。そしてかけ上がってきたゾロ、くいな、村長が目にしたのは

 

 

「本当に頑丈だなー」

 

 

ナッハハハハッ!!!と笑うルフィ。

爆発の瞬間ルフィは棺桶を盾にして爆発を凌いだ。

そのあと撃たれそうになった人質を助けるためにバギーに向かって棺桶を投げた。

 

 

「……おい、ルフィ。

そいつは大事なものじゃなかったのか?」

 

「頑丈だからいいかなーと思って!!」

 

「……絶対にバチが当たりますよ……」

 

 

呆れ返っていると吹き飛ばされたバギーが立ち上がり

 

 

「くそがッ!!!!誰だテメェはッ!!!!」

 

「俺か?俺はモンキー・D・ルフィ。

海賊王になる男だッ!!!!」



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開花

「海賊王だぁ……笑わせるなッ!!」

 

 

するとバギーは銃をルフィに向けて躊躇いもなく引き金を引いた。

その弾丸はルフィの腹部に命中し、ルフィの体は前のめりに……

 

 

「ルフィさんッ!!」

「あのバカッ!!油断しやがって…」

 

 

くいなとゾロはルフィが撃たれたことに後悔し、村長は思わず目を瞑った。

しかし次の瞬間、倒れこんでいた体を一歩踏み出した足が支えて

 

 

「き、かあああああんッ!!!!」

 

 

と叫びながら両手を広げて体を大きく背伸びをした。

その瞬間、ルフィに当たったハズの弾丸が跳ね返りバギーの横を通過したのだ。

 

 

「ル、ルフィさん…」

「なにをしたんだアイツ……」

 

 

起きた現象に戸惑う二人。

しかしバギーだけは違った。冷静に起きたことを考えて

 

 

「テメェ、悪魔の実の能力者か?」

 

「あぁ。俺はゴムゴムの実を食べたゴム人間だッ!!

ゴムゴムの……」

 

 

そういってルフィは右手を思いっきり後ろへと降った。

するとその腕は伸びていき、

 

 

「悪魔の実だとッ!!」

 

 

驚くゾロの所まで伸びた腕は停止して元に戻ろうとして戻っていく。

その反動を利用しようもしているのだろう。

ルフィはバギーに目掛けて走っており、そして伸ばした腕が戻ってきた瞬間にその腕を手をバギーに向けて突き出す

 

 

拳銃(ピストル)ッ!!!!」

 

 

当たれば間違いなく大ダメージを受ける攻撃。

しかしその攻撃は当たらなかったのだ。

目の前には確かにバギーの顔がある。

だが、バギーの顔があるだけで、その下が無いのだ。

 

 

「そんな単調な攻撃、食らうと思うかッ!!

バラバラ、フェスティバルッ!!!!」

 

 

バギーの体がバラバラに分解されて宙を動き回っている。さっきのルフィの攻撃はこれにより回避されたのだ。

 

伸びた腕はすぐに戻り、バギーの体はルフィを取り囲むように宙を漂う。

 

 

「残念だったな、麦わら。

俺様もバラバラの実を食べた"全身バラバラ人間"なんだよッ!!」

 

 

するとバラバラになった体が砲弾のようにルフィに襲いかかる。ルフィにとっては大したダメージではないがたまにナイフを持った手が襲ってくるため油断できない。

 

 

「ぎゃははははははッ!!

俺様に勝てると意気がっていたようだな」

 

「く、クソッ!!」

 

「悪いがこっちはもうド頭にきてんだああぁ!!!

さっさと終わらせてもらうぞッ!!!!」

 

 

バギーの能力の使い方が上手い。

ナイフを持った手を他の体の一部で隠して、四方八方から攻めたてて混乱しているところでナイフを持った手を近づける。

 

ルフィもこんなことは未経験だったのだろう。

無作為に飛んでくる体を殴ろうとしても上手く当たらず、更に冷静さをなくしているため自分のおかれた状況を把握しきれずにいる。

 

しかしとっさの判断、勘のようなものが働いたのだろう。ルフィはバッ!!と背中を地面に向けて仰向け状態にした。そして次の瞬間

 

 

「ゴムゴムの…散弾銃(ガトリング)ッ!!!!」

 

 

ゴムの性質を利用し、一気に複数の手で殴りかかるように動かす。それにより散らばっていた体にルフィの拳が届いて吹き飛ばすことに成功した。

 

そしてその攻撃は、ダメージはバギーを襲う。

いくら体をバラバラにしても体は体。打撃は通るのだ。

 

 

「グブッ!!!」

 

 

バギーの体は元に戻り片膝をついてしまった。

今だ!とルフィは一気に距離を縮めようとしたが

 

 

「動くなッ!!!」

 

 

バギーの体は、すべて戻ってはいなかった。

ある一部だけが戻らずに人質の元へ。

その一部は、その手は、人質が閉じ込めてあった檻を持ち上げて建物の外へ乗り出したのだ。

 

 

「それ以上動くとこの手を離すぞ」

 

「て、テメェ……」

 

「ぎゃははははははッ!!

おいおい、マジで動かない気か?

こいつらはお前には関係ないだろうが!見捨てれば俺様に攻撃できるぜ!!」

 

 

バギーもやぶれかぶれで行ったことだった。

そうルフィにとって、海賊にとって、一般人がどうなろうとも関係ない。そう思っていたバギーだがもしかしてと思いこの作戦に出た。

 

さっきバギーに向けて投げた棺桶。あれはもしかして人質を助けるためにやったのではないか?

 

そうバカらしいと思ったがまさか本当になるとは思っていなかったバギー。思わず笑いが出てしまう。

 

 

「海賊である俺達がこんな奴等を助けてどうする?

搾取されるやつらを助けてどうするんだ麦わらッ!!!ぎゃははははははッ!!!!」

 

 

こんな風に脅しても一歩も動かないルフィ。

しかし、ルフィにはちゃんとした理由がある。

 

 

「そいつらはヘルメッポが助けようとした。だからだ」

 

「はぁ?海軍が助けようとしたから助けるだッ??

テメェ……海賊を舐めているのかッ!!!!」

 

 

するとバギーのもう一つの手が、ナイフを持った手が、ルフィの腹部を刺した。

 

 

「グッ!!」

 

「ルフィさんッ!!」

「ルフィッ!!」

 

「…あ、の……バカ……」

「…ルフィ…さん……」

「……………」

 

「……どうして…そこまで…」

「……もう、やめて……」

 

 

抜かれたナイフ、その傷口から血が流れ出す。

流石のルフィでもその場に片膝をつき、傷口を手で塞ぐしか出来なかった。

 

 

「……本当にコイツらを助ける為に死ぬのか?」

 

「……死なねえよ…テメェを、赤ッ鼻をぶっ飛ばすッ!!!!」

 

 

その言葉にバギーはキレた。

バギーには禁句があったのだ。それはその赤い鼻。

それを言ったものは誰であろうと制裁を加えた。

そしていま、目の前にいる重症の麦わらに

 

 

「誰が…誰が赤ッ鼻だあああああぁぁぁッ!!!!」

 

 

人質の檻を持っていた手を離し、近くにあったナイフを掴んで2つ同時にルフィに襲いかかる。

 

とっさにくいなは檻を、ゾロはルフィを助けるために走り出す。

 

しかし両方とも間に合わない。

檻は地面に向けて落ちていき中の人質が叫ぶ。

ナイフはルフィの心臓を目掛けて飛んでいき、ヘルメッポやコビーがルフィの名前を叫ぶ。

 

 

 

 

そして檻が、ナイフが、その目的地についてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……あ、あれ……」

「……これ…なに……」

 

 

地面に叩きつけられたハズの檻は、クモの巣のようなものに包まれて直撃を間逃れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……なんだ、それはッ!!?」

 

 

バギーの声に誰もが注目をした。

ルフィに刺さる筈だったナイフはその皮膚ギリギリで止まっている。

そしてそれを止めたのは……地面から生えた"手"

 

それと同時にギギギギィと何かが開く音がした。

それと同時にルフィの顔色が真っ青になった。

死ぬかもしれなかったことに対して?

いや、違う。むしろこれから()()()()()()()()ために顔色が変わったのだ。

 

 

「ルフィ。何回この棺桶に攻撃したのかしら?」

 

「い、いや、それは……」

 

「なにより、なんで負けそうになっているの?

これは……修業のやり直し、ねッ!!」

 

「ギャアアアアアアアアッ!!!!」

 

 

するとルフィの全身から手が生えてきてルフィに関節を決め始めた。ゴム人間であるルフィにだ。

 

しかしルフィの体は見事に関節が決められており、苦痛により叫んでいるその口をまた生えてきた手で塞いだ。

 

 

あまりの光景に誰もが動