それでも歩兵は引き金を引く (白銀の髪)
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忘れてたので


丸澤谷泉(まるざわやずみ)

所属校:県立大洗学院

学年:普通科2年F組か

所属:対戦車歩兵隊(アインザッツグルッペン)

担当:歩兵隊隊長 戦車隊補佐 狙撃手 整備補佐 生徒会補佐 

身長:157cm

出身:神奈川県横須賀市

現住所:学園艦格安アパート

家族:現在は無し

誕生日:11月27日(射手座)

年齢:16歳

血液型:O型

好きな食べ物:無し

嫌いな食べ物:コックローチの半生焼き

好きな教科:外来語 数学

嫌いな教科:特になし

趣味:映画鑑賞 読書 

日課:銃の手入れ

好きな花:ヤシの木

好きな戦車:K2

座右の銘:プロイセン軍人は反逆しない

二つ名:アラブの死神 戦場の鬼火 ウィルオー・ウィスプ

 

本作の主人公。小柄な体、赤く濁ったような黒髪、青い目が特徴。

大洗には半年前に転入しており、それより前の経歴はほとんどの人間に明かしていない。大洗で知っているのは角谷杏生徒会長のみ。アラブの春など、多数の実戦を経験しており、政府側の傭兵として雇われていた。実戦においては敵戦車を数多く撃破しており、そのほとんどが狙撃によるもの。民主主義勢力に味方する国連軍の戦車も数多く撃破している。その青い目が光っているように見えることから、戦場の鬼火、ウィルオー・ウィスプ、アラブの死神とも呼ばれる。当初は4人の仲間がいたが、全員、戦車によって戦死している。戦場から離れて半年以上経ってはいるが、その腕は劣ることはなく、変わっていない。好きな戦車がK2の理由は1番撃破しやすく、練度も低いから。1番嫌いな戦車はレオパルド2K7とM1A2(エイブラムス)。理由は撃破しにくく、練度も高いから。各国から懸賞金がかけられており、生きていれば900万ドル、日本円にして約10億3600万円。死んでいたら500万ドル、日本円にして約5億7500万円と膨大なものである。しかし、素顔などは一切わかっておらず、特徴以外にわかっていることはない。

10歳のときにアフリカに渡航し、そこで起きたクーデターに巻き込まれて、傭兵として生きる道を選ぶ。両親は物心つく頃にはいなくなっており、親と呼べる人間はいない。何度も死にかけており、銃創など、身体中が傷だらけであるため、風呂に入るときはいつも1人である。現在は大洗学院学園艦の格安アパートに住んでいる。なんと家賃は月9880円。風呂なし、キッチンなし、トイレなしのかなりやばい物件で、部屋の広さは3畳弱と刑務所の独房よりも狭い。金自体は多少あるのでもう少し広い部屋も借りれるが、住めれば都思考であるため、これで構わないと考えている。また、これまでに数度、手が震えているなどの症状が出ており、鏡を見せた場合、最悪その場で発狂する。

 

戦車道について

軟式戦車道については原作と変わらないため、割愛する。

硬式戦車道についてだが、軟式戦車道に歩兵及びその他の火砲など軟式戦車道では使われないものを追加し、更に実戦へと近づけたもの。あまりにも実戦に近すぎるため毎年死傷者が続出しており、世界で最も危険な競技としても知られる。実弾ではなく競技専用弾を使用するため、銃弾が直撃しても死ぬことは少ない。試合はかなり大規模でありまた、更に実戦へと近づけるため公式試合は1週間ぶっ続けでやる。そのため公式試合は少ない。また、死亡判定や大破、中破などの判定に関しては、戦車道連盟が管理する判定用スーパーコンピュータに委ねられており、戦車が歩兵に対して砲を発砲する場合は砲のトリガーにロックがかかり、仮想空間内に置いてスーパーコンピュータがその結果を決定する。歩兵などの扱う小銃火器については何らルールは定められていない。火砲に関しては過大な威力の火砲に関しては一切の使用が認められておらず、また、その他の火砲に関しても使用許可願の提出が義務付けられいぇいる。



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歩兵になる

初投稿なんで、変な文章でも多めに見てくださると嬉しいです。


 ピンポンパンポーン。

 

『2年3組、丸澤谷泉くん、至急、生徒会室まできてください』

 

 ピンポンパンポーン。

 

「谷泉先輩、大丈夫ですか?」

 

「あ、ああ、なんでもないよ、丸山さん」

 

「紗希って呼んでください、谷泉先輩」

 

「抜け駆けしないで、こんな子より、私の方が可愛いですよ、谷泉先輩」

 

「2人とも可愛いよ、じゃあ、少し生徒会室にいってくるよ」

 

「はい、いつまでも待ってますよ」

 

「待ってる」

 

「あ、ああ」

 

 ────ー少年移動中────ー

 

「なんだ? 生徒会長」

 

 こいつに呼ばれる時は、大体いつもあいつらがいるはずなんだが、今日はいない。こう言う時は決まっていつもやばいことばかりだ。だが、あいつがそう言う時に俺しか頼れる人間がまだいないことも知っているから断りずらい。

 

「もー、他人行儀になって揶揄うのはやめてよー、谷泉、あ、干し芋いる?」

 

「話をずらすのはやめてくれ、なんのために呼んだんだ?」

 

 少なくとも、こいつは至って普通の、いつも通りに見える。自分がこの学校の膵臓だと理解しているのだろうか。まぁ、理解していたらこんなことにはならなかったはずだ。

 

「わかってるんでしょ? や・ず・み・くん」

 

「戦車道のことか? 何度でもいうぞ、俺は参加しない」

 

 俺はもう、あんな血と硝煙の匂いがし続ける場所には行きたくない。何があっても、だ。二度と引き金を引く側にはなりたくないし、引かれる側にも当然なりたくない。もう2度と、あんな殺気と空気が同化した戦場(場所)には行きたくない。

 

「そんなつれないこと言わないでよ、アラブの死神(やずみ)くん、それに、今なら私もついてきちゃう」

 

「なんでそれを……」

 

 そのことについてはこいつにさえ言ったことはなかった筈だ。それを知っていると言うことは、戦績(あれ)についても知っていることだろう。

 

「ちょーっとね、でも、その戦績で一般人はちょっと無理があるんじゃないかな?」

 

「どこまで知ってる」

 

 どこまでだ? どこまで知ってる? 俺はまた、逃げなきゃいけないのか? 

 

「もー、怒らないでよ、でも、君のことならなんでも知ってるよ、愛する人のことを知りたいと思うのは普通じゃない?」

 

「参加すればいいのか?」

 

 参加するだけでいいのなら、いくらでも参加しよう。そう言って、実際はやらないなんてのをこいつが許してくれないことはよく知ってる。逃げ場はない。きっと、いつものあいつらがガッチリとドアをガードしていることだろう。

 

「もー、そうゆうわけじゃないんだよねー、あくまでも、自分の意思で参加してくれないと、それに、装備も多少は融通するよ?」

 

「わかったよ、わかったから、参加する」

 

 逃げ場は、ない。前へ進むも、右に進むも、左に進むも、後ろし下がるも、全て地獄の入り口しかない。なら、ドアに入って、また出てくる以外の選択肢以外、存在しない。

 

「そーこなくっちゃね」

 

「で、何がしてほしいんだ?」

 

 ここまでお膳立てされておいて、して欲しいことがわからないほど俺は鈍感じゃない。それに、勘はいい方だ。嫌な方にだが。

 

「まぁまぁ、座りなよ、でだ、硬式戦車道って知ってるかい?」

 

「っ! ああ、知ってるよ」

 

 だが、あらためて言われると、驚く。たとえ、それが予測できる解答であったとしても、驚くときは驚くのだ。

 

「谷泉くんにはね、それに出てもらおうと思うんだ」

 

「俺以外の兵士(生贄)は?」

 

兵士(生贄)は普通なら、多ければ多いほどいい。だが、俺に関しては別だ。きっと、仲間ができたら俺はまた間違った選択をしてしまうだろうから。

 

「残念ながらってやつだね、ごめんね、君の部隊がどうして壊滅したか知ってるのに、ごめんね」

 

「わかった、だから、泣かないでくれ、で、装備は?」

 

「死ぬかもしれないからね、日本戦車道連盟から貸与、もしくは資金援助があるよ」

 

「わかった、で、ここにある装備は?」

 

「うーんとね……」

 

「何があるかだけでいいから」

 

「生徒会の護身用のワルサーp38が3丁と、弾なしのMARS automatic、ボーチャードc93、だけだね……」

 

「そうか……資金援助を頼んだ方がいい、その金で多少、装備を整えよう」

 

「ごめんね、頼りきりになっちゃって」

 

「何か、あったのか?」

 

「ううん、なんでもないよ」

 

「それならいいんだが……」

 

「そろそろかーしまに小山も戻ってくるからさ、またね、やずみくん」

 

「あ、ああ、また」

 

 はぁ、受けてしまった……、もうあんなことはしたくないのに……

 

「谷泉先輩じゃないか」

 

「どうした? 麻子、急に抱きついて」

 

「どうして今日は起こしてくれなかったんだ?」

 

「ごめん、今日は色々と用事があったんだ」

 

「おかげで一緒にいる時間が52分48秒も短かったんだぞ、寂しかったんだぞ」

 

「ごめん、当分は一緒にいるからさ」

 

「ありがとう、生徒会室から出てきたが何かあったのか?」

 

「戦車道に誘われたんだ」

 

あの女狐が……硬式戦車道か……参加するのか?」

 

「ああ、もう後戻りはできない、やるしかない」

 

「そうか……じゃあ、私も参加する」

 

「それは……麻子に傷がついたら婆さんにどう謝ったらいいのか……」

 

「その時は谷泉先輩が貰ってくれ別に、いつでもウェルカムだぞ

 

「そうだな……何か言ったか?」

 

「いや、なんでも」

 

「そうか……」

 


 

「麻子、起きろ、遅刻するぞ」

 

「んぁ……ちょっと待ってくれ」

 

「朝ごはんはそこにある、それと、早く着替えろ」

 

「んぁ、あ?」せきめん

 

「見たか?」

 

「いや、見てない」

 

「そうか」

 

「痛っ、なぜ叩いた」

 

「なんとなく」

 

「はぁ〜、そろそろいかないと本気で遅れそうだから先行くぞ」

 

「ちょっと待っ……」

 


 

「やっぱり、装備はこれだけか……、装備は新しく調達するとして、弾薬をどうするか……」

 

 スー。何も開いていないのに、風の音がする。

 

「…………ここか」

 

 ガンッ。壁は蹴破られた。

 

「これは……」

 

 そこには大洗に戦車道があった頃の装備が置いてあった。

 

「防弾チョッキ類は全て廃棄だな、装備はまだいける、弾薬も多少ってとこか……」

 

 そこにあったラハティL39対戦車ライフルを手に取る。

 

「やっぱり、こいつは使える、他も保存状態はいい、なんとかなるはずだ」

 

 そして、それらを持って外に出た。




読んでくれるだけでもありがたいです。


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演習とは…

アニメ見直してきたので、投稿します


 外に出ると、自衛隊の教官が戦車道の訓練をつけていた。

 

「あら、あなたも戦車道受講者?」

 

「はい、そうですよ」

 

「そう、あなた、どこかで会ったこと、ない?」

 

「ないです」

 

「そう……名前を教えて?」

 

「丸澤谷泉です」

 

「そう、あなた、兵種は?」

 

対戦車猟兵(パンツァーゲウイェーガー)です」

 

「そう……それはまた……あ、あなたも参加する? 今、みんなで演習をしてるのよ」

 

「それはいいですけど……もうそろそろ終わるんじゃないですか?」

 

「そうね……じゃあ、私が相手してあげるわ」

 

「最新式の戦車にこんな旧式で戦えるとお思いですか?」

 

「ええ! 気合いでなんとかなるわよ! 安心して、教導隊の10式は戦車道使用になってるわ!」

 

「そ、そうですか……」

 

「5分で話しつけてくるから、ちょっと待ってて」

 

「はい……」

 

「装備を見繕うか……弾薬も必要だし……」

 

 ──────5分後──────

 

「話がついたわ!一本勝負、制限時間10分よ!」

 

「了解しました、あ、硬式戦車道用のベストをお借りしても?」

 

「ええ、構わないわ!」

 

「そういえば、あなたのお名前は?」

 

「蝶野亜美よ」

 

「そうですか、では、持ち場につきますね」

 

「え、ええ、わかったわ」

 

「みんな、聞いて!今から硬式戦車道の模擬戦をするわ!これを見て、どう歩兵に対処するか考えなさい!」

 

 

 

 

 side 蝶野

 

対戦車猟兵(パンツァーゲウイェーガー)、ね。久しぶりに聞いたわ、今じゃほとんどの学校が歩兵しかいないもの。でも、谷泉くんとは絶対どこかで会ってる気がする…。どちらにせよ、危険すぎる、ここで諦めてもらわないと…

 

 side out 蝶野

 

 

 

 

10式、ね。アラブの方で何度か見たな。あいつもそのうちの1人か?俺たちは自衛隊には撃ってないはずだが…。まぁ、M1A2(エイブラムス)やらレオパルドよりか簡単なはずだ…。

 

ーーー試合、開始!

 

始まったな、あっちとの距離は800m、すぐに詰めてくるはず、その前に決める。

 

引き金が引かれる。20mmの弾丸が、銃口を飛び出した。弾丸は10式に吸い込まれるように飛んでいく。弾丸はペリスコープを貫通し、車内で跳弾する。

 

ーーーえ、ええ⁈そ、操縦手、砲手、車長、死亡判定!よって、丸澤谷泉くんの勝利!

 

たったの1分もたっていないうちの事だった。

 

 

 

 

 side 生徒会チーム

 

「やっぱり、谷泉くんを誘ってよかったねー、これで硬式戦車道は勝てるよ」

やっぱり、やずみくんはかっこいいねぇ、これでこそ、私の夫(予定)だからね

 

「さすがです、会長」

 

「でも…本当に彼だけでいいのでしょうか、もっと仲間を募った方が…」

 

「うーん、谷泉くんなら、いない方がいいっていうと思う」

 

「そうですか…」

 

「心配かけちゃってごめんね、小山」

 

 side out 生徒会チーム

 

 

 

 

 side あんこうチーム

 

「彼、すごいですね!陸自の10式をたった一撃で倒しましたよ!どうしました?西住殿」

 

「ううん、なんでもない、ごめんね、秋山さん」

あの人の目、殺気が無い、なのに、引き金が引かれてる、なんで?お姉ちゃんもお母さんも引き金を引く時はさっきが出るのに、なんで?怖い…狙われたくない…ねぇ、どうすればいい?〇〇

 

「やっぱり、谷泉はすごいな」

 

「麻子、知ってるの?」

 

「ああ、毎日起こしてもらってる」

 

「どうりで最近あんまり遅刻してないと思った!あれ、でも今日は?」

 

「先に行かれた」

 

「ちょっと待ってください、毎日起こしてもらってるとは?」

 

「文字通りの意味、毎日起こしてもらってる」

 

「じゃあ、朝ごはんは…」

 

「作ってもらってる」

 

「そうですか…ずるいです…」

へぇ、彼、谷泉くんっていうんですね、ぜひ、お近づきになりたいところです

 

「あれ?それって…通い妻ってやつ⁈」

 

「いや、通い夫だな」

 

「ええ⁈どちらにせよ、やだもー!」

 

 side out あんこうチーム

 

 side ウサギさんチーム

 

さすが谷泉先輩、やっぱりかっこいいなぁ、ずっと一緒にいたいなぁ、でも、それには、あの女狐をつぶさなきゃ

 

「「「「あの2人が怖い…」」」」

 

 side out ウサギさんチーム

 

 

 

 

 side アヒルさんチーム

 

「あれだけ正確なトスとアタックを決めるのよ!」

彼、なんていうんだろう…。ぜひバレー部には言いてくれないかな…

 

「「「「おー!」」」」

 

 side out アヒルさんチーム

 

 

 

 

 side カバさんチーム

 

「那須与一のようだな」

 

「平教経ぜよ」

 

「シモ・ヘイヘのようだな」

どこかであの射撃の仕方を文献で読んだ気がするな…帰ったら探してみるか

 

「「「「それだ!」」」」

 

 side out カバさんチーム

 

 

 

 

 side 蝶野

 

あ…あああ…嫌だ…死にたくない…来ないで…こっち来ないで…嫌…死にたくない…

 

 side out 蝶野

 

 

 

 

「注目!、教官は諸事情により先に帰られた、よって、訓練はここまでとする!以上、解散!」

 

「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「ありがとうございました!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」




戦闘描写って、これでいいんですかね?


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VS聖グロ 前編

遅くなりました(土下座)


 いきなり練習試合か……。どうやら軟式で殲滅戦をした後に、硬式の殲滅戦をするらしい。軟式は大洗の地元でやるが、公式は聖グロの地元でやるらしい。聖グロにとても有利だな。戦車が使えるかはわからないしな。

 


 

「あら、あなたが歩兵隊隊長かしら?」

 

「ああ、そうだ」

 

「聖グロはサンダースみたいな下品な戦い方はしないわ。お互い、騎士道精神で正々堂々といきましょう?」

 

「そうできればいいんだがな……」

 

 もちろん、中世の騎士みたいに名乗りを上げて突撃するなんていう馬鹿みたいなことはしない。

 

「ええ、そうですね、お互いに全力を尽くしましょう」

 

「ああ、そうだな、死力を尽くそう」

 

 硬式はもはや実践演習とやっていることはなんら変わらない。ならば、全力よりも死力の方があっていると思うんだが……。

 

「ええ、ところで」

 

「なんだ?」

 

「あなた、昔会ったことがないかしら?」

 

「ないね、覚えてない」

 

「そう、では、終わったらまた話しましょう」

 

「あ、ああ」

 

 さて、まともに戦う必要はない。相手が作戦にうまくハマれば今日中に終わらせられるはずだ。ちゃんと従ってくれるといいが……。

 


 

 ──ー対聖グロ硬式戦作戦会議──ー

 

「歩兵隊隊長兼硬式戦隊長の丸沢だ、よろしく」

 

「あらためて、Ⅳ号戦車車長の西住みほです、よろしくお願いします」

 

「三突車長のカエサルだ、よろしく」

 

「八九式車長の磯辺です! よろしくお願いします!」

 

「M3リー車長、澤梓です、よろしくお願いします、谷泉先輩」

 

「38tの車長の角谷杏だよ、よろしくね、谷泉くん」

 

「これで全員の自己紹介が終わったわけだ、さて、作戦だが、ゲリラ戦を展開する」

 

「あ、あの……」

 

「なんだ、西住車長」

 

「ゲリラ戦は確かに有効ですが……それでは時間がかかりすぎて……」

 

「確かにそうだ、そこで、三突を除く各車には全ての砲弾を榴弾にしてもらいたい」

 

「「「え?」」」

 

「それでは撃破でき……」

 

「はいはい、かーしまはちょっと黙ってて」

 

「会長〜」

 

「もちろん、理由はある、まず、今回の作戦には三突と38t以外を戦力として数えていない」

 

「それは、どういうことですか?」

 

「今回の作戦にで、砲を撃つのは三突だけだ」

 

「それでは戦車は……」

 

「エンジンを打ち抜けばやれる、それに、動かなくなればいい、それ以外の車両は歩兵の掃討を頼みたい」

 

「38tは?」

 

「囮だ、砲弾を全て下ろすから機動力は相手よりも高くなるはずだ、それを生かして囮にする」

 

「りょーかい」

 

「で、榴弾の使い道だが、道に埋めて地雷とする、これは接触信管をいじれば可能だ」

 

「それでは……」

 

「ああ、そうだ、対戦車用の地雷だ、これで履帯を切ってからなら二発は撃てるはずだ」

 

「……わかりました」

 

「あ、谷泉先輩はどうするんですか?」

 

司令本部(HQ)を制圧する」

 

「戦力が足りないのでは?」

 

「いや、先に戦車隊に奇襲をかけ、これを殲滅する、その後は吹き飛ばすだけだ」

 

「わかりました」

 

「反論はあるか? 、無いようなら解散、他の履修者にも伝えるように」

 

「「「「「はい!」」」」」

 


 

 さてと、作戦が功を成すといいんだが……。

 

 ──ー試合開始! 

 

 これからやることは単純だ。ひたすら穴を掘って設定した砲弾を仕掛けていく。西住は何か言いたげだったが、これが歩兵(弱者)の戦い方だ。大方、暗黙の了解かなんかで行われないだけだ。なら、それはやっても問題ないということだろう? そんなものに縛られて勝ちを相手に譲るほど俺はできた人間じゃない。さてと、大方司令本部(HQ)の居場所は見当がついている。そこをしらみ潰しにしていけば問題ない。

 

 

 

 

 side 西住みほ

 

 私は今、穴を掘っている。そこまで深くない、深さ50cmくらいの穴。だけど、この中には砲弾を入れるらしい。その時に、彼が言ってた。下に釘とその周りにふんわりと土を入れてから砲弾を入れてくれ、と。これがどういう意味かは、よくわかった。これは、履帯を壊すのでも、転輪を外すためのものでもない。転輪の駆動部分ごと吹き飛ばすためのものだ。しかも、人間が踏んでも作動しないように信管が調整されている。これは、戦車殺しの地雷だ。

 

 side out 西住みほ

 

 

 

 

 side カバさんチーム

 

「こんな作戦、聞いたことがないぜよ」

 

「私もだ、こんな作戦は見たことがない」

 

「だが、機動力を削ぐのは有効だな」

 

「しかし、いつまで待っていればいいんだ? キルゾーンにはまだ来ないのか?」

 

「まだだ、だが、もう少しの辛抱だ」

 

「それもそうだ」

 

 side out カバさんチーム

 

 

 

 

 

さてと、やっと見つけた。護衛の戦車隊は…、ダージリンでは無いな。まぁ、やることは変わらない。それに、チャーチルはとてもやりやすい。やることは変わらない。ただ、引き金を引くだけだ。

 

 



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