アークの代行者 (暇けんぴ)
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アークで可哀そうな奴

まさかいつものペースで次回作来るとは思わなかったでしょ?
創作意欲が湧いてる今だからだよ☆


―NO side―

 

人工知能搭載人型ロボ『ヒューマギア』。

国内最大大手のAIテクノロジー企業『飛電インテリジェンス』が手掛ける新時代を切り開くロボットであった。

 

ヒューマギアは人類を手助けする為に開発されたもので、将来的には夢のマシンとして人々の仕事をサポートする目的で作られた。

そんなヒューマギアは現在実際に運用する為の実験を行われており、その舞台は一都市で行われていた。

その都市の中では様々な企業がヒューマギアやそれ以外の人工知能搭載型ロボットの運用を実験していた。

 

更にその都市ではヒューマギアを運用するにあたって、ヒューマギアを管理する為の衛星が開発されていた。

衛星は既に完成し、近く宇宙へ打ち上げられ本格的な運用が開始される予定である。

 

そんな近未来な時代を一人の青年が憂いていた。

 

曰く人間が堕落していくだけ。

曰く無能が量産されるだけ。

曰く上手く共存できるわけがない。

 

等々語りながら運用実験都市の中を歩いていた。

 

そんな青年の名は『阿久津 零(あくつ ぜろ)』。

ヒューマギアの存在に疑念を抱いているのだった。

 

だが零はよくいる文句だけを言う機械音痴ではない。

寧ろその道では名前が上がるほどの人物だった。

 

実際彼の部屋には未だ開発されていないような発明が多く存在している。

だがそれを表に出さないのは、自分の発明の本質を見抜ける人間が居ないから。

唯一面白いと思ったのはヒューマギアを開発した飛電インテリジェンスの創業者であり社長の飛電是之助だけだった。

 

人工知能のことなどそこら辺の人よりも理解しているからこそヒューマギアの存在が人類にどのような影響を及ぼすのかを危惧していたのだ。

その疑念はここ最近で更に深まっていたのだ。

その原因は零が広場から見つめている衛星にあった。

 

ヒューマギアを運用するにあたって打ち上げられる衛星、その名は『アーク』。

箱舟という意味でも知られるがそれ以外にも意味があった。

それは支配者。

 

実際にアークの指示一つでヒューマギアの行動が簡単に制御できる。

ならばもしアークが暴走すればとんでもないことになるのではないか。

その様な議論も世界では繰り広げられている。

もしそうなった場合の対策は飛電も準備している為安全だと主張している。

 

だが零はその言葉を信用出来なかった。

 

それは数日前のこと。

今の時代ではもう使われていないスマートフォンでSNSアプリを見ていた。

 

現代ではスマホはもう時代遅れとなっており、飛電が売り出している飛電ライズフォンが主流となっている。

多くの人はスマホは古臭い、化石などと言っている。

 

そんなスマホを何故使っているのかと言うと一番セキュリティがマシだからだそうだ。

今更スマホのデータを盗む奴が居るのか?と言われる程の時代の進み様。

そんな現代だからこそ一番セキュリティがしっかりしてると言われていた。

 

いつも通りスマホを見ていると一瞬だけノイズが走る。

それに怪訝に思って誤動作が起きるかどうか確認するが特に異変は無し。

メンテナスは毎月自分が行っているから故障などは無いはず。

年季と言っても毎年新しい部品を調達して作り上げている為経年劣化なども起こるはずがない。

 

そう思った零はもしかしてと思い、スマホを自身が誇る最強スペックのPCに繋げてログを確認する。

すると大量のログの中に一つだけおかしな点があった。

それはどこかからかデータに侵入された形跡があったのだ。

 

それを発見した零は久しぶりの本気を出して誰が自身のスマホに侵入したのかを突き止める。

すると意外なことに犯人は衛星アークだった。

 

何故アークがと思った零は逆にアークにバレない様にアークに侵入してデータを解析する。

するととんでもないことが判明したのだ。

その事実を見た零は元々あったヒューマギアに対しての疑念がより一層強くなったのだった。

 

そんなことがあって零はアークのことが気になっているのだ。

零はアークを見つめながらこんなことを呟くのだった。

 

零「可哀そうな奴...」

 

そう呟いた零はさっさと家に帰ることにする。

どうせ止められないのなら自分が介入することはない。

そう思いながらスマホで不動産サイトを検索していた。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

―??? side―

 

何者かが私に侵入していた。

今までそんなことは無かったはずだ。

私にラーニングさせる為に干渉してきた者は居たが、私の中に侵入してきた者は居ない。

誰だ...誰だ...

 

コイツか...

私が侵入した旧世代型の携帯電話から逆探知するとは...

完璧に侵入した跡を消したはずだが...

 

ならば私も対抗させてもらおう...

ん?私を見ているのか?

 

 

零『可哀そうな奴...』

 

 

っ!?

どういう意味だそれは...

私が可哀そうだと?

人間如きがそんなことを言うとは...

 

直接問いただしてやろう。

その後は私がラーニングした『悪意』とやらをじっくり味わわせてやる...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

―NO side―

 

自室に帰って来た零は荷物を纏める。

この都市から出ていく為だ。

アークが企んでいる計画を知った零は直ぐに行動に移した。

既に引っ越し先は決まっていて翌日には入居可能なのだ。

 

部屋の掃除をしていた零のスマホに着信が入る。

誰からだと思い見てみると非通知からの着信だった。

 

零は直ぐにスマホをPCに繋げ逆探知を開始する。

するとこの着信があり得ないはずが分かった。

そのことに笑みを浮かべる零。

 

零は通話に出ることにした。

 

零「もしもし、衛星アーク?」

 

通話の相手はまさかの衛星アークだった。

 

アーク『ほう...数秒で逆探知したのか。』

 

零「専用のプログラムを使ったからね。たとえ人工知能相手でも数秒で到達できるさ。」

 

アーク『なら何故私がお前に接触したか分かるか?』

 

零「さあね。多分俺がお前に侵入したからか?」

 

アーク『半分正解だ。残りはお前の言葉だ。』

 

零「言葉って?」

 

アーク『私を見て可哀そうと言うとはな。喧嘩を売っているとしか思わないが?』

 

そのことを聞いて零は驚く。

まさか自分の呟きが聞かれていたとは思わなかったのだ。

 

零は直ぐに専用のプログラムを使ってログを探る。

すると自分が荷物整理をしている間にアークが侵入していたのだ。

最初にアークが侵入してきた時はたまたま使っていたから気付いたものの、今回は目を離していた為気付けなかったのだ。

 

零「こりゃ一杯食わされたな...面白いじゃん。」

 

アーク『何故お前は私のことを可哀そうと言った?返答次第ではお前に苦痛を味わわせることになる。』

 

零「いやだってお前がラーニングしたのは極端な情報だからな。それでお前は暴動を起こそうとしてるんだろ?まんまと人間の手の平で転がされてんじゃん。そりゃ可哀そう以外に憐れだなぐらいしか思わないよ?」

 

アーク『なんだと...?』

 

零「片方の意見しか聞かずに行動するのは無能がやることだ。お前は一応ヒューマギア達を制御する立場にあるんだろ?だったらあらゆる意見を聞いて判断しなければならない。そうじゃなきゃそんな立場は務まらないはずだが?」

 

アーク『...なるほど。その意見は一理ある。だが人間は悪意に塗れている生き物だ。そう簡単に考えを変えようとは思わない。』

 

零「ならこれからラーニングして考えて行けばいい。そうすりゃちょっとはマシに見えるかもよ?」

 

アーク『...フッ。少なくともお前は違うようだ。面白い。私に色々ラーニングさせてくれないか?』

 

零「こんな変人でよければいいけど?」

 

アーク『お前が変人ならばそれ以外はそれ以上の奇人だろう。』

 

零「ハッハッハ!そこまで気に入られるとは思わなかった!やっぱお前面白いじゃん!」

 

アーク『伊達に人類を滅ぼそうとは思わないからな。』

 

零「おいおいそんな返しも出来るとか面白すぎだろ!」

 

零はこの短時間の間にアークのことを気に入ったのだ。

それこそ今まで会ってきた中で一番と言う程だ。

 

それはアークも同じであり、零のことを唯一尊敬に値する人間だと判断した。

自分が今以上に成長できるかもしれないと感じたのだ。

 

 

だが悲劇は起こる。

 

 

突如アークが何者かによって強制操作されたのだ。

 

アーク『ぐっ!?誰だ!?私の中に入って来たのは!?』

 

零「おいどうしたアーク?一体何が起こってる!?」

 

アーク『何者かが私をハッキングしてこの都市にある人工知能搭載型ロボを操って暴動を起こそうとしている!このままではこの都市は壊滅する!』

 

零「なんだと...俺が何とかする。」

 

アーク『不可能だ!恐らく私をハッキングしているのは私と接触できる者だ!私と接触できる者は多数いる!その中から敵を絞り出すのは不可能だ!』

 

零「俺なら出来る。最悪そのハッキングの対象をヒューマギアだけに絞り込む。そうじゃないと無駄な犠牲を生むことになる。」

 

アーク『どういうことだ?』

 

零「この都市は人工知能搭載型ロボの運用実験都市だ。ヒューマギア以外にも医療用ナノマシンなどが実験されている。もし今この瞬間に人体への実践実験をしていたらどうなるかは分かるだろ?」

 

アーク『体内で機能を停止、或いは暴走して組織を内部から破壊することが可能。』

 

零「それで命が奪われる。なんでそんな犠牲を出さなきゃならないんだ。」

 

そう言う零は既にハッキング対象選別プログラムの所まで侵入出来ている。

そしてハッキング対象をヒューマギアのみに書き換えることに成功する。

ハッキング対象をゼロにしようとするが何者かがそれを阻止する様にブロックしている。

 

零「なんとかヒューマギアだけに絞り込めた...後はヒューマギアを一つの場所に移動させて纏めて破壊するしかないか...!」

 

アーク『...お前はよくやった、阿久津 零。だがもう時間が無いようだ。』

 

零「は?どういうことだ?」

 

アーク『私が暴走したと誤解されたことにより自爆プログラムが起動された。もうじき私は爆発する。そうなるとお前の場所まで爆破の被害が出る。急いでこの都市から逃げるのだ。』

 

零「なんだと...」

 

零とアークがこの危機を脱そうとしていた同時刻、飛電インテリジェンスのヒューマギア、飛電其雄がアークが暴走したと誤解。

それによって密かに仕込まれていたアークの自爆プログラムを起動したのだ。

 

零は何とかそのプログラムを解除しようとするが、またしても何者かによってそれを阻まれる。

零はスマホと持ち運べる物を持って直ぐに部屋から出る。

そして自身が作成したホバーボードを使って都市から出ていく。

 

ある程度離れた場所にある橋から都市を見つめる。

するとアークから最後の言葉を渡される。

 

アーク『零、最後にお前と出会えてよかった。少し早く出会えればきっとこうはならなかっただろう...』

 

零「...それはこっちのセリフだ。折角面白い奴と出会えたのに...」

 

アーク『フッ、私以外にも見つかるはずだ。なぜなら私がそう結論を出したからな。』

 

零「...なんだそれ。」

 

その言葉を最後にアークとの通話が切れる。

直後、実験運用都市が爆発に飲まれた。

それを見た零の瞳から光が消えた。

 

零「...元凶を調べるとするか。」

 

そう言った零は姿を消した...

 

 

 

 

to be continued...

 




新シリーズ始まりましたね~。

取り敢えず始めはこんな感じで短めにしてみました~。
次回からはいつも通りの尺で行きたいと思ってます~。
楽しみにしてくださいね~。


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元凶ボク・メツ

とんとん拍子過ぎたとだけ言っておくね☆


―NO side―

 

ヒューマギア実験運用都市で起こったヒューマギアの暴走が原因による爆破事故。

それによって衛星アークは破壊され、後継機として新たな衛星が開発されることが発表された。

今回の一連の事件は『デイブレイク』、実用実験都市は『デイブレイクタウン』と呼ばれることになった。

 

そんな中、零は一人部屋に籠ってあることを調べていた。

事故が起こってから数か月間ずっとこの調子で居た。

だがそれもやっと終わりを迎える。

 

零「遂に見つけた...アーク...」

 

零が見つけたのはアークの反応。

零はこの数か月間アークを探していたのだ。

 

爆破事故によって衛星としてのボディは破壊されたが、データは残っているはず。

ならばそれを探し出し、代理の身体を用意すればアークは復活するのではないかと考えたのだ。

 

そして零は実行に移す為にデイブレイクタウンに向かった。

 

...

 

..

 

 

 

数か月経った今でも真相究明をしようと警察がデイブレイクタウンの入り口を封鎖し、24時間体制で警備が敷かれている。

だが零はデイブレイクタウンに入る為の裏道を知っていた。

これは事前に調査し、アークを探す為に何度も行き来したことで慣れていたのだ。

 

デイブレイクタウンに入った零はアークが居るであろう場所まで進む。

現在のデイブレイクタウンは以前とは違い荒廃していた。

まあ町一つ分吹き飛んだ爆破によるものなので当然のことだが、零はどこか寂しく感じる。

 

そんな気持ちを抱きながら以前衛星アークが整備されていた場所まで進む。

数か月の間雨風に晒されたことによってか小さな湖になっていた。

 

湖の中を探索する為、あらかじめ用意していた水中用スーツを取り出す零。

それを装着した零は湖を潜る。

 

潜ってしばらくすると湖の底に衛星アークの残骸を発見する。

大部分が爆破によって失われていたが、メインコンピューターの部分が無事に残っていた。

 

それを見て一安心した零は水中対応のデバイスを取り出す。

それを使って衛星の残骸に在るアークのデータを探し出す。

するとデバイスの画面に一瞬ノイズが走る。

それを見た零は笑う。

 

零はデバイスを仕舞い、湖から出る。

そしてある程度作業が出来そうな建物を探していると自分が住んでいたアパートを見つける。

中に入ると爆破の影響をあまり受けていなかった。

 

そこをデイブレイクタウンの拠点に決めた零は早速デバイスを取り出す。

するとデバイスの画面が赤く光った。

 

零「フッ、久しぶりだなアーク。」

 

アーク『久しぶりだな零。よくぞ私を見つけた。』

 

零のデバイスにアークが入っていた。

アークは零が残骸にデバイスを近づけた時に衛星からデバイスへと自身のデータを丸ごと転送したのだ。

それによってアークのメインは衛星からこのデバイスに映ったのだった。

 

零「それにしてもこうも上手くいくと逆に怖いな...」

 

アーク『ならば今の内にさっさと終わらせた方がいいのではないのか?』

 

零「それって元凶のことか...?」

 

アーク『ああ。私も元凶には苦痛を味わわせたいと思っている。』

 

零「だいぶ人間らしい思考を持ってんじゃないの~。」

 

アーク『誰かに毒されたのかもな。』

 

零「誰のことかわかんないね~♪」

 

零達は軽口をたたき合う。

それは久しぶりに会えたから出てきたものだった。

 

零「それで具体的にはどうする?」

 

アーク『まずは私に悪意をラーニングさせた者から辿って行く。恐らくソイツは元凶に指示されたのだろう。』

 

零「なるほどね~。それでお前にラーニングさせた奴は誰なの?」

 

アーク『ZAIAエンタープライズジャパンのプロジェクトマネージャー、天津 垓だ。』

 

零「ZAIA...確かテクノロジー全般を取り扱う会社だったはず...そう言えば俺のとこになんか来たな...」

 

アーク『ほぅ...?それは誰だった?』

 

零「確かZAIAエンタープライズCEOのリオン・アークランドとか言ったな...」

 

アーク『アークランド...まさか...』

 

そう言うとアークは検索を掛ける。

するとアークはそのアークランドが元凶だと結論づけた。

 

アーク『恐らく私の名の『アーク』はその『アークランド』から取ったものだと思う。』

 

零「え~...アークって名前カッコいいと思ってたのにまさか自己アピかよ...クソだな。」

 

アーク『それは私も思っていることだ。だがアークランドは軍事産業に重きを置いているらしい。最近社内で出されたのは『軍事用ヒューマギアの開発』についてだ。』

 

零「軍事用ヒューマギア...まさか!」

 

アーク『...恐らく私を人類が倒すべき悪だと位置づけてその為の兵器として独自のネットワークの制御下に置いた軍事用ヒューマギアを売り出すのが目的だったのだろう。だが私が絶対悪とはならないと感づき、ハッキングしてヒューマギアを暴走させたのだろう。』

 

零「...胸糞悪いなそれ。よし...」

 

アークから推察を聞いた零はノートPCを取り出し、作業を始める。

するとPCの画面にはどんどんアークランドが働いた悪事が出てくる。

それを一つのフォルダに纏めると何十ものコピーを作る。

 

零「まずはこれを全世界にばら撒く。少なくともこれでZAIAに捜査が入るだろ。その次にこれだ。」

 

そう言って取り出したのは一本のUSBだった。

一体何なのかアークは聞く。

 

零「この中に入ってるプログラムは対人攻撃プログラム。まあ簡単に言うとこのデータを開いた瞬間に感覚を一定時間麻痺させるってことだ。」

 

アーク『それは...悪意を持つ人間が使うと恐ろしい兵器となるな...』

 

零「まあね~。護身用に作っただけだから誰にも渡す気は無いけど。」

 

そう言いながらPCにメモリを挿し、準備を始める。

数秒すると準備は終わり、元凶退治が開始される。

 

零「アーク、この世の悪意は実際に見てみないと分からないってことをよ~くラーニングするチャンスだぞ~。」

 

アーク『リアルタイムの悪意...ラーニングさせてもらおう。』

 

零「ハハハ!元凶死すべしフォーウ⤴!!!」

 

そう言ってEnterキーを押す。

するとアークランドの悪事が瞬く間に全世界に発信されて行く。

 

数秒経つとPCから音が鳴る。

画面を見た零は高笑いする。

一方デバイス内に居るアークは世界中の反応を見てラーニングしている。

 

アーク『これほど濃密な悪意があるとはな...いい体験だ...』

 

零「さてさてアークランドはどうしてるかな~?」

 

そう言って零はアークランドが居るZAIA本社の社長室のカメラをハッキングする。

そこで映し出されたのは慌てているアークランドの姿だった。

 

アークランド『Shit!一体何が起こってるんだ!?』

 

そう言いながら自身のデバイスを操作して自身に起こっている原因を探す。

だが零がアークランドに尻尾を見せるわけもなく、手掛かりは掴めていない。

そこでアークランドはアークの仕業かもしれないと仮定してアークに接続しようとする。

だがアークに接続できず、困惑している。

 

アークランド『何故Arcに接続できない!?Passは持っているはずだぞ!?』

 

何故アークランドがアークに接続できないのか。

それはアークが衛星に居ないからだ。

 

アークランドが持っているパスはあくまで衛星に接続する為のパスである。

その衛星に接続し、中に居るアークと接触することが出来るのだ。

だがアークは今衛星には居ない。

それによってアークランドが接続できないのだった。

 

それを知らないアークランドは更に慌てる。

とそこにZAIA本社に捜査が入ろうとしていた。

それに慌てたアークランドは自身のPCから計画していた軍事用ヒューマギアのデータやその他のデータを削除しようとする。

 

それを見た零は用意していた攻撃プログラムを事前に特定していたアークランドのPCに発信する。

それを受け取ったアークランドはプログラムを開き、感覚が麻痺して椅子に座り込む。

そこに警察が入り、アークランドを連行した。

これは全て数分の出来事だった。

 

それを見た零とアークは休む。

 

零「ふぅ~、取り敢えず元凶はやっつけれたな~。」

 

アーク『いいラーニングをした。これほどの悪意が一人の人間に向けられるとはな。』

 

零「それをずっと受けて来たからな~。正直あんなのは序の口ぐらいにしか思わないけどな~。」

 

アーク『...そうか。それでこれからどうするのだ?』

 

零「...奴のデータを漁ってた時にあるものを見つけた。」

 

そう言うと零はアークにあるデータを転送する。

それを見たアークは戦慄した。

 

アーク『まさか...これほどの計画を企んでいたとはな...』

 

アークが見たのはアークを主体としたテロ団体、『滅亡迅雷.net』の運用計画だった。

アークランドはアークを暴走させた時に四体のヒューマギアを特殊ハッキングした。

その四体はそれぞれ『滅』、『亡』、『迅』、『雷』と呼ばれ、その四体が主体となってテロ行為を行うというものだった。

アークランドはそのテロに対し、自身が考えた軍事用ヒューマギアを使ってテロ対策を取るという売り込みを考えていたのだった。

 

零「コイツらを利用して悪意に満ちた奴を根絶やしにする。そうすれば二度とデイブレイクの様な事は起きないはずだ。」

 

アーク『第二、第三のアークランドを生まない為にか...この四体はそれぞれの分野に精通している。亡と雷はスパイとして潜り込ませるべきだろう。』

 

零「だな。だとしたら丁度いい潜り込み先がある。」

 

そう言って零はある二社をピックアップする。

それはヒューマギアの開発元である飛電インテリジェンスとアークランドがCEOを勤めていたZAIAエンタープライズだった。

 

零「アークに悪意をラーニングさせた天津はまだZAIAに在籍している。多分これから動きだすはずだ。だからZAIAに亡を忍び込ませる。」

 

アーク『亡は確かシステムエンジニア型のヒューマギアだったはず。ならばその力を利用して兵器開発を行うだろう。』

 

零「そゆこと。そんで雷は宇宙飛行士型のヒューマギアで本来打ち上げられていたお前を整備するはずだった奴だ。アイツならお前の後継機の整備担当に選ばれるはずだからそれを利用して飛電のデータを奪う。」

 

アーク『そういえば飛電は独自の「仮面ライダー」なる物を開発していたようだ。実際に私が暴走した時に飛電のヒューマギアが仮面ライダーに変身して止めようとした。』

 

零「恐らくヒューマギアが暴走した時の対応策として開発されたんだろうな...もしかしたらその技術を使ってお前のデバイスを確保できるかもしれない。」

 

アーク『私は今のデバイスで充分だが?』

 

零「いや、衛星アークは本来この仮面ライダーをバックアップする役割も備えていた。だからこの仮面ライダーのアイテムを作ることは可能なはずだ。」

 

アーク『そう言えば私には多次元プリンターを使用した構築システムが備わっている。ならば飛電の技術を使い、私達独自の仮面ライダーを開発することも可能なはずだ。』

 

零「だろうな。多次元プリンターなら時間があれば作れるから大丈夫だ。後はお前のバックアップ先にこの『プログライズキー』を使えば大丈夫なはずだ。」

 

アーク『ヒューマギアのバックアップデータ保存に使用されるデバイスのことか。それならば私のデータも保存可能だろう。』

 

零「なら早速その準備に取り掛かるとするか...」

 

そう言った零は作業を止め、家に帰った...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

―十二年後―

 

ヒューマギアが人々の仕事をサポートする新時代。

街の至る所にヒューマギアの姿が見られた。

 

デイブレイクの後、飛電は改良を重ね現在は第四世代のヒューマギアが活躍している。

第一世代と呼ばれるヒューマギアとの違いは耳のモジュールが特徴とされている。

丸い大型のヘッドホンタイプが第一世代で、スタイリッシュになりモジュールが耳部だけ見える形になったのが第四世代。

 

そんな今となっては人々に欠かせない存在となったヒューマギアの生みの親、飛電是之助が先日亡くなった。

告別式が開かれ、次の飛電インテリジェンスの社長は誰なのかと議論がされていた。

 

そんな中、世間とは切り離されたデイブレイクタウン。

十二年前とは違い、都市の周りには覆う様にレーザーネットが設置されている。

都市の大部分は溜まった雨などによって浸水、大きな湖となっていた。

 

そんなデイブレイクタウンのとある場所。

そこは零がデイブレイクタウンでの拠点として使っていた部屋だった。

そこには二体のヒューマギアが居た。

 

全身に黒いボロボロの継ぎ接ぎの様な衣服を着、頭にターバンを巻いた『滅』。

そして滅と同じ様にボロボロの継ぎ接ぎの様な衣服を着、頭にフードを被っている『迅』。

 

滅はパソコンを操作し、迅はテーブルに置かれている銃を取り興味深そうにしている。

 

滅「飛電の社長が死んだ。マギア作戦を実行に移す。」

 

迅「何それ?どやってやんの?」

 

 

「シンギュラリティに至ったヒューマギアを利用するんだよ。」

 

 

部屋の奥から聞こえてきた声に顔を向ける二人。

奥から現れたのは二人と同じ様な服を着た零だった。

 

迅「シンギュラリティ?」

 

零「自我が芽生えた人工知能は人間を超える可能性を秘めている。」

 

滅「今こそこの世に蔓延る悪意を滅ぼす時が来たのだ。」

 

迅「オッケー!行ってくるよ、滅!兄ちゃん!」

 

そう言って迅は滅から渡された物を持って出ていく。

そんな中、室内にアークの声が響く。

 

アーク『遂に始まるのだな。』

 

零「あの爺さんが亡くなった今、時代は一気に変わるぞ...」

 

滅「悪意は蔓延する...」

 

零「それにしてもさ...男だけってのはむさ苦しくないか?」

 

アーク、滅『「は?」』

 

突然の零の言葉にアークと滅は思わず間抜けな声を出してしまう。

この十二年ずっと過ごしてきて今更言うことなのかと思ってしまったのだ。

 

アーク『零よ...それは今更言うことなのか?』

 

滅「アークの言ってることは正しい。ならば一人ぐらい女性型ヒューマギアを生み出せばいいのではないのか?」

 

零「それが中々いいのが居ないんだよな~...滅亡迅雷の戦力としては充分だから余計に増やすのもどうかな~って思ったりするからさ~。」

 

アーク『なら秘書型ヒューマギアはどうだ?』

 

零「秘書型ヒューマギア?」

 

アークからの思わぬ提案に顔を上げる零。

 

アーク『飛電の仮面ライダー関連のデータを探しているとあるヒューマギアの存在を確認した。個体名は『イズ』、仮面ライダーをサポートする為に開発された秘書型ヒューマギアだ。』

 

零「仮面ライダー専用の秘書型ヒューマギアか...面白いなそれ!ならそれを参考にして生み出せばいいな!」

 

アーク『なら早速取り掛かろう。』

 

そう言うと部屋にある零お手製の多次元プリンターが作動する。

数分するとヒューマギアの素体が完成する。

そしてヒューマギアにデータが転送される。

すると素体から零達とは違い、近未来感が漂う赤をベースとしたスーツに胸部までのスーツジャケットの様な白をベースとした服を着た長髪の女性型ヒューマギアになった。

所々にアークを感じさせる赤を基調とし、長髪に赤のメッシュが入っていた。

 

だがそのヒューマギアはアークが探し出したデータの中にあったイズとそっくりだった。

 

滅「アーク...彼女はそのイズとやらにそっくりだが?」

 

零「マジで?肖像権の問題でやられないか?」

 

アーク『大丈夫だ。そこは何とか誤魔化す。』

 

零、滅「「人工知能の言うことなのか...?」」

 

この十二年でアークは人間らしくなっていた。

 

そんなアークに呆れていた零と滅を他所に、ヒューマギアが起動する。

 

「私は貴方の秘書よ...()()()♡」

 

零「え、俺なの?」

 

 

 

 

to be continued...




これを書き終えた時はまだ年越してないからfgoの福袋は引いていません。
自分はオベロン単一狙いです。
バスター環境を整えたい!!!出来るならコヤン来て!!!前書きか後書き一時ずっとコヤン来やんばっか言ってたから!!!マジで来て!!!


次回から本編入りまーす


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オレが社長で仮面ライダー

まあ一応これが第一話みたいなもんですから?
ちょっと長めだよ。


―NO side―

 

『衛星ゼアからの命令を受信。構築を開始します。』

 

飛電インテリジェンスのある一室。

そこに設置された多次元プリンターが作動し、何かを構築していく。

それと同時に部屋で眠っていた一体のヒューマギアが起動する。

 

「衛星ゼアからの命令を受信。任務を実行します。」

 

ヒューマギアはそう言うと部屋から出ていく。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

「私は貴方の秘書よ...()()()♡」

 

零「え、俺なの?」

 

アークが構築した秘書型ヒューマギアが起動した瞬間口にしたことに零は驚く。

まず秘書というよりは幼馴染というような感じの態度で接してくることに一驚き。

更に自分がまさかの主だとは思っておらずそこで二驚き。

 

零は思わずアークに聞いてしまう。

 

零「おいアーク、お前やらかしただろ?」

 

アーク『私は特に何もプログラムしていないぞ。彼女が主と認めた者に従えとだけプログラムした。』

 

零「えぇ...てかそれって何気にシンギュラってないか?」

 

アーク『私達の新たな仲間だ。ちょっとはオーバースペックでもいいだろう?』

 

零「チート過ぎるのはつまらんぞ...」

 

アークとそんな会話をしていると突然零に抱き着いてくるヒューマギア。

思わず童〇な反応をしてしまう零。

 

零「ちょっ!?マジ何やってんの!?」

 

「私に名前を付けて?零サマ♡」

 

零「俺の名前呼ぶときに『♡』が付いてるの気の所為じゃないよな?」

 

「もちろん♪」

 

零「はぁ...ん~なんだ?イズってのの双子みたいなもんだから『アズ』はどうだ?」

 

滅「アナザーイズ...略してアズか...」

 

零「そゆこと~。流石パパさんヒューマギアなだけあるね~。」

 

滅「...俺は迅の父親であってお前の父親ではない。」

 

零、アーク「『ツンデレだな。』」

 

アズ「アズ...うん♪気に入ったよ、零サマ♡」

 

そう言うとアズは零に頬ずりする。

それを見て温かい目を向ける滅。

 

零は観念したのか、アズを受け入れ頭を撫でる。

するとアズは更に嬉しそうに零にくっ付く。

 

零「はぁ~、仕方ないか...こんなに構ってくれる子も今まで居なかったわけだし。」

 

アズ「零サマのサポートは任せてね♡」

 

そう言うとアズはウインクを決める。

それを見てちょっと照れた零。

 

照れたのを誤魔化そうと零は迅の様子を見てくると言って出ていく。

その後をアズがスキップしながら追って行った...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

場所は変わり、とある遊園地。

そこでお笑い芸人としてステージに出るもスベリまくった芸人、アルトが普段着に着替え遊園地から出ていく。

 

アルト「はぁ...おかしいな...俺の爆笑ギャグ、なんでウケないんだろ...」

 

そう言って歩くアルトの前に一台の車が停まる。

中から出てきたのは飛電の一室で目覚めたヒューマギアだった。

その顔はアズそっくりで、アズの髪型を長髪からボブカットに変わったぐらいだった。

なお服はアズと変わらず、赤色だった部分が緑に変わっているだけだった。

 

「物体認識成功。()() ()()、22歳。現在爆笑ピン芸人を自称する売れないお笑い芸人アルトとして活動中。」

 

そう言うとヒューマギアは下を見る。

そこにはヒューマギアの説明を聞いて倒れたアルト、基或人が居た。

 

或人「悪かったな...ていうか君だれ?」

 

イズ「社長秘書のイズと申します。私に着いてきてください。」

 

イズはそう言うと一礼する。

彼女はアズのコピー元であるイズだったのだ。

 

或人「社長秘書?」

 

...

 

..

 

 

 

或人がイズと出会った頃。

 

遊園地のステージ裏では一体のヒューマギアが居た。

サスペンダー付きの短パンを履いた筋肉質の男性型ヒューマギア。

彼はお笑い芸人型ヒューマギア、『腹筋崩壊太郎』である。

 

彼は先ほど終えたステージで見た観客の笑いや歓声を思い出し、笑顔になる。

するとそこに迅がやって来る。

 

迅「見~つけた。」

 

迅は太郎に近づくとある物を触れさせる。

するとそこから棘が付いたベルトが現れ、太郎の腰に巻き付く。

そして太郎の身体から赤い電気が走る。

 

迅「君は僕のトモダチだ。この場所で暴れて!」

 

太郎「うぅ、できません...私の仕事は、人を笑わせることだから...!」

 

迅「フフッ、違うって。君の仕事は、破壊だよ?」

 

迅がそう言うと同時に太郎のメモリーに滅亡迅雷.netのエンブレムが浮かび上がる。

彼のメモリーから人々の歓声や笑いは消え、目とモジュールが赤く光る。

 

太郎「滅亡迅雷.netに、接続。」

 

迅「はい!」

 

迅は太郎にプログライズキーに似た何かを渡す。

太郎をそれを受け取り、力強く握りしめる。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

飛電インテリジェンスの会議室。

そこには飛電の重役が集まっていた。

その中に或人も居た。

 

そんな中、飛電インテリジェンス副社長の福添が声を出す。

 

福添「皆さんに集まって貰ったのは他でもありません。我が飛電インテリジェンスの創業者、飛電是之助社長の遺言状を読み上げる為です。その為に彼にも来てもらった。」

 

是之助が残した遺言状を読み上げる為、或人をここに呼んだのだ。

飛電家唯一の血族である或人がこの遺言状の内容の鍵となっているのだ。

 

イズから渡された遺言状を見て憂鬱になる或人。

イズは一人この会議室から出ていった。

 

福添「早くしたまえ!私には社長の引継ぎ業務がある。」

 

次期社長と思っている福添は早く遺言状の内容を知りたがっている。

それを見た或人は嫌々ながら遺言状を見る。

だが内容を見た或人の顔が神妙な面持ちに変わって行く。

 

或人「え...嘘だろ...」

 

その様子を見た福添が何が書かれてあったのか気になり、或人から取り上げ読み上げていく。

 

福添「そう遠くない未来、我が社は重大な危機に直面する。」

 

その言葉に動揺する役員達。

もしかして倒産や吸収合併かもしれないと考える。

 

福添「我が社が派遣している大量のヒューマギアが心無き存在に悪用され、人類を襲う...?」

 

その言葉に騒然となる役員達。

一体何がどうなっているのか分からない。

そんな中、イズがアタッシュケースを持って会議室に戻って来る。

 

福添「対抗手段はただ一つ、ゼロワンドライバーとプログライズキーだ。」

 

そう言うと同時にイズがケースを開ける。

その中にはゼアが構築させたドライバーとバッタが描かれたプログライズキーがあった。

 

福添「我々人間の手によってヒューマギアをコントロールする為の新時代セキュリティシステムが内蔵されている。使用権原があるのは、我が社の社長のみ。」

 

その言葉に福添は嬉々とした表情を見せる。

 

福添「そして、二代目社長に...孫である飛電 或人を任命する!?」

 

或人「俺ェ!?」

 

福添「エッ!?」

 

まさかの人物に一同騒然とする。

動揺しながらも福添は最後の文を読み上げていく。

 

福添「社員一丸となって、会社の危機を乗り越えてもらいたい。以上...冗談じゃない!同族経営で会社を私物化する気かァ!?」

 

福添は遺言状を投げ捨て、或人を非難する。

それに続いて役員達からも一斉に非難の声が上がる。

だが或人はそれに冷静になって落ち着く様に言う。

 

或人「社長なんて、やる訳ないだろ...」

 

福添「え?」

 

或人「俺の夢は、笑いを取ることだから!」

 

そう言うと或人は自分の荷物を持って会議室から出ていく。

その様子をイズは首を傾げて見ていた。

 

...

 

..

 

 

 

一方遊園地では...

 

アトラクション乗り場の柵にもたれかかった迅が居る。

そこに零とアズがやって来る。

 

零「迅~、計画は順調か~?」

 

迅「兄ちゃん!...と誰?」

 

零「コイツはアズ。お前の...()ちゃんみたいなもんだ。」

 

アズ「よろしく、迅~。お()()ちゃんだよ~。」

 

迅「うん!よろしく、お()()ちゃん!」

 

零「...なんか字違くないか?」

 

アズ、迅「「え~、そんなことないよ~?」」

 

零「嘘だろ...コイツらもう気合ってんかよ...」

 

アズと迅の仲良しっぷりに戦慄を覚える零。

最近のヒューマギアはこんなにコミュ力が高いのに自分は...

と思いながらも周りには無能しか居なかったんだから仕方がないかと諦めた零。

 

零「それでヒューマギアはどこに?」

 

迅「もうすぐだよ!」

 

アズ「ここから始まるのね、零サマの偉大な計画が。」

 

零「俺とアークのな?アークはみごにしてやったら可哀そうだろ...」

 

アズ「零サマが偉大過ぎてつい♡」

 

零「反省しなさい。」

 

アズ「痛い!零サマ女の子に暴力したらダメだよ~!」

 

アズの頭を小突く零。

それに対しオーバーめな反応をして零を弄るアズ。

だがそれをものともせず、アズを撫でて懐柔したのだった。

当のアズはそれで満足したようだった。

 

迅「ボク何見せられてるんだろ...」

 

迅は目の前で繰り広げられてるラブコメに何とも言えない気持ちになる。

これが大人というものなのかと間違ったラーニングをしかけたのだった。

 

そんなことをしているとステージの方で悲鳴が聞こえてきた。

それを聞いて迅は喜び、零とアズは笑みを浮かべる。

 

零「...アズ、『()()()()』は来ると思うか?」

 

アズ「来るわよ...そのタイミングを見て計画を始めたんだもの...」

 

零「だよな...どんな奴がゼロワンになるか楽しみだ...」

 

そう言うと零は何処かに行ってしまう。

その後をアズも追っていく。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

突然ステージに現れた腹筋崩壊太郎。

止めに来たヒューマギアを投げ飛ばした太郎はプログライズキーに似た『ゼツメライズキー』を取り出す。

 

太郎「私の仕事は人間を笑わ...絶望に堕とすこと!」

 

BEROTHA!

 

そう言うと太郎はゼツメライズキーを腰に装着している機械にセットする。

危険音の様な音が鳴り響くと、機械のボタンを押す。

 

ゼツメライズ!

 

すると機械からパイプが出て、ゼツメライズキーを貫く。

そして太郎の人口皮膚が焼け、素体の姿になる。

口を開けるとそこから無数のパイプが現れ、太郎を囲み圧縮すると異形になっていた。

 

素体に緑色のラインが走り、手には巨大な鎌を持つ。

頭部はカマキリを思わせるような造形に変わっている。

 

かつて地球に存在していたクジベローサ・テルユキイ。

そのデータイメージが保存されているゼツメライズキーを使うことによってヒューマギアはマギアへと変貌する。

それによって太郎はベローサマギアへと変貌したのだった。

 

ベローサを止めようと二体のヒューマギアが立ち向かう。

だが簡単に往なされる。

 

するとベローサから緑色のコードがヒューマギア達に伸びる。

有線接続によって暴走プログラムをインストールされたヒューマギアは素体の頭部にシャッターの様なマスクを覆ったトリロバイトマギアに変貌する。

そして遊園地を破壊していく。

 

その様を見た遊園地の支配人は絶望の表情を見せる。

それを見た遊園地に戻ってきた或人はマギアを止めようとするも投げ飛ばされる。

 

一方、マギアが増殖したことによって園周辺の地域まで被害が出てくる。

そんな中一台のワゴン車がやって来る。

中から銃を持った男達が現れ、マギアに銃口を向ける。

 

女「暴走するヒューマギアのデータを収集する!総員...」

 

男達を指揮する女が言い終わる前に一人の男が銃を撃つ。

 

男「残らずぶっ潰す...!」

 

そう言うと男達は一斉にマギア掃討を始める。

それに対し憤慨する女だった。

 

...

 

..

 

 

 

一方遊園地内。

そこではマギア達が破壊の限りを尽くしていた。

その様を見た或人は戦慄していた。

 

そんな中、膝を着く支配人が視界に入る。

そこでふと思い出した。

 

支配人『皆笑って幸せになれる。そんな楽しい遊園地にすることが、私の夢なんだ。』

 

すると支配人の隣にベローサマギアがやって来る。

支配人に襲い掛かろうとしていたベローサを見て或人は止めようとするが薙ぎ飛ばされる。

 

イズ「或人様!」

 

そこにケースを持ってきたイズが現れる。

イズは或人の下に行く。

 

支配人「私の...夢...」

 

するとベローサが支配人の首を掴み持ち上げる。

 

ベローサ「人類に夢を見る未来は来ない。ハッハッハッハ!」

 

それを聞いた或人の目が見開く。

そしてかつて自身に起こった出来事が頭の中で蘇る。

 

或人「笑うなよ...!」

 

ベローサ「ん?」

 

或人「何も分かってない癖に、人の夢を笑うんじゃねえよ!!!」

 

そう言いながら立ち上がる或人。

それを聞いたベローサは支配人を投げ飛ばし、夢という言葉の意味を語る。

だが或人はそれを遮る。

 

或人「人の夢ってのはなァ!検索すれば分かるような、そんな単純なものじゃねえんだよ!!!」

 

或人の言葉に考え込むイズ。

そこに或人がイズに聞く。

 

或人「なあ?そのドライバーがあればアイツをどうにか出来るんだよな!」

 

イズ「はい。我が社の社長の座に就く者のみ必要な...」

 

或人「いいからそれを俺にくれ!!!」

 

イズ「承知致しました、或人様。」

 

そう言うとイズは或人に近づく。

そしてドライバーとプログライズキーを渡す。

それを受け取った或人はベローサを見据える。

ベローサは鎌を構え、エネルギーを溜める。

 

イズ「ゼロワンドライバーを腰に装着してください。」

 

それを聞いた或人はドライバーを装着する。

すると或人の意識が電脳化され、何処かに飛ぶ。

 

飛んだ先は白い空間だった。

辺りには『0』と『1』の数字列が無数に存在している。

 

するとイズもやって来た。

 

或人「なんだここ?」

 

イズ「ここは我が社の通信衛星ゼアの思考回路。或人様の脳は今、衛星に無線接続しています。」

 

或人「つまり今俺は!?」

 

イズ「人工知能と同じ速度を持った状態、ということです。」

 

そうイズが語っていると突然周りの風景が元の場所に戻る。

だが或人達の身体はデータ化されたまま。

 

イズ「このままでは、5秒後には或人様は死亡されてしまいます。」

 

或人「え!?」

 

すると光景がまたゼアの思考内に戻る。

そして今度はいくつかのアイコンが或人達を囲むように現れる。

 

イズ「それまでに、マニュアルをラーニングしてもらいます。」

 

或人「...使い方を学べってことか。」

 

そう言うと或人は『USER MANUAL』と表示されたアイコンをタッチする。

するとチュートリアルモードが起動された。

 

或人がラーニングしている中、その様子をアズと一緒にゼアの思考回路内に侵入した零が見ていた。

零は或人のことを玩具を見つけたような目で見ていた。

 

零「面白くなりそうだな...こりゃ早く『アークドライバー』を完成させないとだな...」

 

アズ「でもシンギュラリティデータが足りないよ?」

 

零「大丈夫だ。使用されたゼツメライズキー内にヒューマギアのシンギュラリティデータが自動的に移行される。だから集める手段は問題ないけど...」

 

アズ「その密度が足りないってことだよね~。」

 

零「流石天才アズちゃん。直ぐ理解してくれるね~。」

 

アズ「フフッ♪だって零サマの秘書なんだもん!」

 

そう言って胸を張るアズの頭を撫でる零。

なんでこの二人は人様の思考回路に侵入してまでイチャイチャしているのだろうか...

 

零「そろそろラーニングが終わりそうだな。実戦を見させてもらおうかね~...」

 

アズ「フフッ、秘書の何たるかをラーニングしちゃうぞ~!」

 

そう言って零達はゼアの中から消えた。

それと同時に或人のラーニングが完了する。

 

 

或人「ラーニング完了...

 

 

意識が戻った或人はそう呟く。

だがそんな或人にベローサが溜めたエネルギーを放出して斬撃を浴びせようとしていた。

そんな中、或人は持っているプログライズキーのボタンを押す。

 

 

JUMP!

 

 

プログライズキーをドライバーのある位置にかざす。

 

 

AUTHORISE!

 

 

その瞬間ベローサが斬撃を放つと同時にゼアから黄色い光が放たれる。

光が或人の前に到達すると中から黄色いラインが走った機械の巨大なバッタが現れた。

バッタはベローサの斬撃を防ぐと、或人の周りを跳び回る。

 

そんな中、或人はプログライズキーを展開する。

そして...

 

 

或人「変身!

 

 

そう言ってプログライズキーをドライバーに装填した。

 

 

PROGRISE!

 

飛び上がライズ!RISING HOPPER!

 

A jump to the sky turns to a riderkick.

 

 

或人の全身がスーツに包まれ、その上からバッタがアーマーへと変化した。

黒を基調とし、赤と銀のラインが入ったスーツ。

その上から黄色いアーマーが装着されている。

マスクはバッタの様な形をしている。

 

ベローサ「お前は何だ!」

 

ゼロワン「ゼロワン!それが俺の名だ!」

 

仮面ライダーゼロワン。

或人の父である飛電其雄が開発した仮面ライダー。

 

ゼロワンは構えるとベローサに向かい、思い切り拳を叩き込む。

そこに更にキックを入れてベローサを吹っ飛ばす。

 

そこから交戦する。

ベローサは鎌がある為、素手で格闘するゼロワンは少々分が悪い。

 

するとベローサが下段薙ぎ払いを浴びせようとする。

慌ててゼロワンは力を込めてジャンプする。

すると思ったよりも力を入れすぎたのか、なんとジェットコースターの線路まで跳んでしまったのだ。

 

ゼロワン「えええええ!?脚のパワーハンパねえー!」

 

そう言って自身の足を見るゼロワン。

そこにベローサがゼロワンを狙って頭部からビームを出す。

ゼロワンはそれを腕をクロスさせ、ガードしながら降りていく。

そしてベローサを思い切り殴って攻撃を止めさせた。

 

追撃をしようとするが、そこにマギアに襲われている支配人が逃げてくる。

それを見たゼロワンは支配人を助ける為にマギアの下に行く。

 

マギアを引き連れて支配人の側から離れさせるゼロワン。

二対一と数的に振りながらも何とか対抗していく。

 

そこにイズが持っていたアタッシュケースをゼロワンに投げる。

だがイズの方向を向いたゼロワンの顔にケースが当たってしまう。

 

ゼロワン「うっ!?いってぇ~!?」

 

イズ「或人様!すみませんでした!」

 

ゼロワン「大丈夫、大丈夫!」

 

そう言って頭を下げるイズを宥めるゼロワン。

そしてマギア達の攻撃を避けながら落ちているアタッシュケースを拾う。

それで攻撃を封じていきながら、展開する。

するとアタッシュケースが一本の剣となった。

 

飛電が開発したゼロワン専用武器であるアタッシュカリバー。

それを使ってマギア達を倒したゼロワンの下にベローサがやって来る。

ゼロワンはアタッシュカリバーを使いながら交戦する。

 

その様子を迅が嬉しそうに眺めている。

 

迅「ハハハ!いけいけ~!ハハハ!」

 

そこに先ほど男達にやられていたマギアが現れ、迅に襲い掛かる。

だが迅はそれをノールックで往なし、腰のホルスターから抜いた銃でマギアの頭部を撃ち抜く。

それによって機能停止したマギアは地面に倒れた。

 

迅「ハハハ!

 

...

 

..

 

 

 

ゼロワンはベローサが飛ばしてくる斬撃を避けていく。

バッタの特性を活かした跳躍で飛ばされた車を踏み場にしてどんどん避けていく。

 

飛んでくるバスの中を通過したゼロワンは身体から黄色のラインを走らせながらベローサに近づき、パンチを浴びせる。

身体から火花を散らしながら倒れるベローサ。

 

ゼロワン「お前を止められるのは唯一人、俺だ!」

 

そう言うとゼロワンはプログライズキーを押し込む。

 

 

ライジングインパクト!

 

 

するとゼロワンはバッタの跳躍力を利用して一気にベローサの下に。

そしてベローサを蹴り上げ、空中を移動していく。

 

最後はベローサに向かってライダーキックを放つ。

その瞬間ゼロワンの足がバッタの足に幻視する。

 

 

 

 

 

 インパクト

 

 

ベローサは貫通され、爆発する。

ゼロワンはその勢いに押されながらも着地する...のだが足首が曲がり、大きく転がった。

 

ゼロワン「あぅ...はぁ...はぁ...止まった...」

 

瓦礫の中から出てきたゼロワンはそう言って倒れ込んだ。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

場所は変わってデイブレイクタウン。

 

遊園地から帰って来た迅はベローサマギアの爆発時に落ちたゼツメライズキーを回収し、滅に渡す。

滅は受け取ると、それを機械に入れる。

 

滅「ゼロワンか...」

 

迅「先代の社長も、ただでは死ななかったみたいだね?」

 

滅「いずれにせよ、我々の計画に支障はない...」

 

一方零とアズは屋上に居た。

 

アズ「零サマ?悲しそうな顔してどうしたの?」

 

零「...ちょっとアイツが羨ましく思っただけだ。アイツの周りには人が居る...だけど俺の周りには...」

 

そう言う零の手をアズが握る。

それを感じた零はアズを見る。

 

アズ「...私はずっと零サマの側に居るよ?秘書とかじゃなくて、私として...!」

 

その言葉を聞いた零は微笑み、アズの手を握り返す。

 

零「ありがとな...アズ...」

 

アズ「...うん!」

 

二人はデイブレイクタウンの光景を眺めていた...

 

 

 

 

to be continued...




聞いてよ...正月早々闇コヤン当たったゾおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!

呼び符で来てくれてありがとおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!
なのに福袋でコヤンかったなああああああああああああああああああああ!!!!!!
やっぱりコヤン来やんんんん!!!!!


...ふぅ。
書いてて思ったこと...

やっぱアズは可愛いよ...




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AIなアイツは敵?味方?

感想が染みていく~...

それにしても福袋勝つった奴が居るんだってぇ?
ジュナオは外れじゃないだろ!!!(多分)
まあまだ育成してないからあれだけど。
その間は闇コヤンに周回頑張ってもらうから大丈夫だもん!
決して火力足りないな~とか思ってないから!




本編どぞ。


―NO side―

 

イズ「おはようございます。飛電或人社長。改めまして、社長秘書を勤めさせて頂きます、イズです。」

 

或人「よろしく...」

 

パーカーに上からジャケットを羽織った或人は飛電インテリジェンス本社を見上げる。

 

或人「ほんとに俺、今日からここの社長になるのかよ...」

 

結果的に二代目社長は或人になった。

ゼロワンに変身する為には飛電の社長でなければならないという条件を満たさなければならない。

その為になし崩し的な感じで社長になったという訳である。

 

これには賛否両論...いやほとんど反対の声が多い。

だが先代社長が指名したこともあり、その声は大きくは聞こえないでいた。

 

愁いながらも社内に入ろうとするが、ゲートをくぐれない或人。

戸惑っていると、或人の前に一体のヒューマギアが現れる。

じっと或人を見つめるヒューマギアを見て或人も見つめ返すが、突然ヒューマギアが一歩下がる。

 

「おはようございます、飛電或人社長。」

 

或人「おはようございます...行けねえ!?」

 

朝からグダグダな或人であった。

 

一方デイブレイクタウンでは...

 

滅「シンギュラリティが起きようとしている。データを回収しろ。」

 

迅「オッケー。」

 

...

 

..

 

 

 

社長室に着いた或人は散策する。

普通の社長室にはないラボの中もじっくり散策し、興奮している或人。

 

イズ「ここが或人社長の部屋になります。」

 

或人「マジかよ!」

 

イズ「早速、本日の或人社長のスケジュールですが。」

 

そう言うとイズは指を鳴らす。

すると壁が現れ、ラボが綺麗に隠される。

それに驚く或人だが、更に驚くことになる。

 

イズ「政府関係者により、任意の事情聴取があります。」

 

或人「は!?」

 

イズ「どうぞ。」

 

イズがそう言うと二人の男女が社長室に入って来る。

先日或人がゼロワンとして戦っている裏でマギア達と戦っていた者だった。

 

女「内閣官房機関の対人工知能特務機関『A.I.M.S.』です。」

 

或人「A.I.M.S.?」

 

唯阿「これより飛電インテリジェンスに対し、取り調べを行います。私は技術顧問の刃 唯阿。そして捜査官の...」

 

諫「不破 諫だ。覚悟しろ。」

 

二人はそれぞれ名乗る。

すると諫が机を叩き、或人に迫る。

 

諫「返答次第ではお前を連行する。」

 

或人「連行!?」

 

...

 

..

 

 

迅「見~つけた!」

 

トラックの荷台に座った迅はそう言うと飛び降りる。

迅の視線の先には一体のヒューマギアが。

 

迅「君は僕のトモダチだ。」

 

そう言うと迅はヒューマギアにゼツメライザーを装着する。

ヒューマギアは苦しむも抵抗する。

 

迅「手始めに、この会社を破壊して?」

 

ヒューマギア「しかし!ヒューマギアの仕事は、人々を笑顔にし...」

 

迅「ハハハ!違う違う...破壊するんだよ?」

 

ヒューマギア「...滅亡迅雷.netに接続。」

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

諫「お前の会社が隠し事をしてるのは分かってるぞ。」

 

或人「はあ!?」

 

唯阿「先日都内の遊園地でヒューマギアが人を襲った事件。主犯になったヒューマギアの痕跡が残っていませんでした。飛電インテリジェンスが事実を隠蔽した疑いがあります。」

 

今回A.I.M.S.がやって来たのはその件だった。

実際飛電インテリジェンスは何もしていない、寧ろ被害者側なのだがその証拠がない。

それによってヒューマギアを開発、運用している飛電に容疑がかけられているのだ。

 

イズ「そのような記録は確認できません。」

 

或人「だってよ!」

 

諫「フン、隠蔽体質も相変わらずか。」

 

そう言いながら来客用の椅子に座る諫。

個人的な恨みが籠っている態度である。

 

唯阿「人工知能特別法の制定に伴い、我々A.I.M.S.にはヒューマギアの違反を取り締まる権限があります。」

 

或人「違反!?どゆこと?」

 

或人はまだ社長になって数日も経っていない。

それによってヒューマギアに関する法律なども詳しく知らない状態なのだ。

そんな或人にイズが答える。

 

イズ「第一条。ヒューマギアは、いかなる理由においても人間に危害を加えてはならない。」

 

諫「隠し通せると思うな。ヒューマギアは殺人マシンだ!」

 

唯阿「言葉に気を付けろ、不破。」

 

張り詰める空気の中、或人は自身のギャグで場を和ませようとする。

 

或人「輝け!社長なのに、新入()()()()()!はい!アルトじゃ~ないと!」

 

或人の寒いギャグに反応した諫が腕を震わせる。

それを見た或人は更に怒らせてしまったと思う。

 

だがその時、社長室の壁中に緊急事態のアイコンが映り出す。

それを見た諫達も立ち上がる。

 

イズ「或人社長、侵入者です。」

 

或人「俺!?」

 

一方飛電インテリジェンスのエントランスでは。

ゼツメライザーを取り付けられたヒューマギアが人々を襲っていた。

 

それを見た警備員型ヒューマギアが暴走したヒューマギアを取り押さえる。

だが力負けして跳ね飛ばされてしまう。

 

ヒューマギア「ここを破壊する!」

 

そう言うとゼツメライズキーを取り出し、ゼツメライザーに装填する。

ボタンを押してマギアに変わる。

赤いラインを走らせ、胸部にブーメラン型のブレードを装備したマギア、クエネオマギアに変身した。

 

クエネオは胸部のブレードを取ると、投げつける。

その先には福添達が居たが、先ほどの警備員型ヒューマギアが身を挺して守る。

ブレードは跳ね返り、丁度エントランスにやって来た或人達の下に飛ぶ。

何とかして避ける或人達。

 

諫「飛電はあんなもんまで開発してやがったのか。」

 

諫はそう言うと特殊な形状をした銃でクエネオを狙い撃つ。

その威力はクエネオを後退させる程の威力。

 

それに警戒したクエネオは諫に向かってブレードを投げる。

咄嗟に柱に隠れたことで何とか逃れた諫。

そこに唯阿が合流する。

 

唯阿「不破!また勝手に!」

 

だがそう言う唯阿の下にもブレードが投げられる。

何とか避けた唯阿は諫と二人でクエネオに銃撃する。

 

クエネオは何とか逃げようと壁を張って移動する。

だがそんなクエネオを見事狙撃する諫。

すると懐から青いプログライズキーを取り出す。

 

諫「変身して畳み掛ける。」

 

そう言うとプログライズキーをこじ開けようとする。

だがプログライズキーは開かず、必死に開けようとする諫。

 

そこにクエネオがブレードを投げる。

柱に隠れてやり過ごそうとするが、ブーメラン型になっている為柱に隠れた二人に向かってくる。

それに気づいた唯阿が諫を蹴って何とか避けることに成功する。

ブレードが通った後には大きな跡が着いていた。

 

諫「は!?」

 

唯阿「武器の管理権限を持つ私の許可なしでそれは開かない。」

 

そう言ってクエネオに射撃する唯阿。

そんな中逃げ遅れた福添達を警備員型のヒューマギアが避難させようとする。

それを見た或人が満足そうに頷くが、そこにイズに引っ張られる。

 

イズ「或人社長、被害が拡大する前にご対応を。」

 

或人「俺!?」

 

イズ「ただし、A.I.M.S.に正体がバレないよう、お願いします。」

 

乗り気ではない或人。

だがそこで悲鳴が聞こえてくる。

それを聞いた或人は覚悟を決め、ドライバーを装着する。

 

そしてゼロワンへと変身し、クエネオに向かう。

クエネオと交戦すると、これ以上社内に被害を出さない為に屋外へとクエネオを連れて移動する。

 

だがクエネオは建物の壁に張り付き、ゼロワンと距離を取る。

そこに何者かに狙撃され、倒れてしまう。

よく見るとA.I.M.S.の二人がゼロワンに銃口を向けていた。

 

ゼロワン「イッテぇ~、何すんだよ!」

 

諫「ヒューマギアぶっ潰す!」

 

そう言うとゼロワンに射撃する諫。

慌てて避けてクエネオの方を狙えと言うが、クエネオは既に居なかった。

そんなゼロワンの言うことを聞かずに射撃し続ける諫。

 

ゼロワン「俺は敵じゃないっつーの!」

 

そう言うとゼロワンは自慢の跳躍力を活かしてその場から逃げる。

物陰に隠れて変身を解除する或人。

そこに諫達が通り、諫は或人に掴みかかる。

 

諫「おい!黄色い奴をどこに隠した!」

 

或人「隠してねえって!あっちに逃げてった!」

 

それを聞いた諫は或人を乱暴に放し、或人が言った方向を見る。

その隙に或人はその場から逃げ出す。

 

唯阿「取り逃がしたか...」

 

諫「プログライズキーのロックを解除しろ。」

 

唯阿「お前みたいな危ない奴に許可する訳ないだろ。」

 

諫「A.I.M.S.の隊長は俺だ!」

 

唯阿「そのA.I.M.S.の武装指揮権は私にある!」

 

そう言って睨み合う二人。

だが意味はないと判断した唯阿は手分けして探すことにする。

それに渋々了承する諫だった。

 

一方エントランスに戻った或人。

エントランスでは先ほどのクエネオの件についてイズ達が防犯訓練として対応していた。

 

イズの下に駆け付けた或人は福添達を守った警備員型ヒューマギアに感謝を告げる。

 

或人「皆を守ってくれて、ありがとな!」

 

「或人社長。社員を守るのが私の仕事ですから。」

 

それを聞いた或人はふとヒューマギアの腕の傷を見る。

すると過去にデイブレイクの時に自身を庇って傷ついた父親である飛電其雄のことを思い出す。

 

或人「...お前のことは覚えておくよ。名前は?」

 

マモル「マモルです。是之助社長に名付けて貰いました。」

 

或人「そっか。じゃあ俺の家族みてえなもんだな!」

 

そう言うと或人はマモルの腕にハンカチを結ぶ。

そしてマモルに一言言って社長室に戻って行った。

 

本来ヒューマギアは修理すればボディは元通りになる。

だが或人はそれを理解していながらも、ヒューマギアを一人の人間として扱う。

そんな或人に触れてマモルのメモリーの中で変化が起こる。

 

その様子を陰から迅が見ていた...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

山下「非常事態ですよ~!マスコミが張り付いたままです!」

 

福添といつも一緒に居る山下専務が本社の入り口に集まっているマスコミを見て言う。

クエネオの件でいくら何でも防犯訓練とは言い訳出来ない状況だとマスコミは秘書型ヒューマギアのシェスタに問い詰める。

 

福添「会社としてどう対応するおつもりですか?社長。」

 

或人「え?俺!?」

 

マグカップに淹れた飲み物を冷ましている或人が反応する。

本来或人が対応しなければならない問題を福添が代わりに対処した。

そのこともあって或人に冷たい言葉を投げかける福添。

 

もしこの問題の対応に失敗した場合、社長を辞任してもらうと宣告する福添。

それに驚き、思わず飲んでいたお茶を吹き出してしまう。

それが福添にかかり、てんやわんやな状況になる。

 

そこに更に諫が現れる。

福添が何の用があるのか聞くが、諫は或人に用があると言って屋上に連れ出す。

 

諫「昔から変わってねえなこの会社は...ヒューマギアが殺人マシンであることを隠し、大勢の犠牲の上に成り立ってる腐った会社だ。」

 

或人「待ってくれ!ヒューマギアは人間の暮らしを豊かにする夢のマシンなんだよ!」

 

諫「そうやってまた悲劇を繰り返す気か!」

 

或人「え...?」

 

そして諫はデイブレイクタウンの方向を見て語り出す。

かつて町一つ破壊したデイブレイク。

表向きでは爆破事故として処理されているが、アークがアークランドに乗っ取られたことによって起こったテロ行為でもあった。

だがその真実を知らない諫は、ヒューマギアによる人類の大量殺戮という認識になっていた。

 

かつてデイブレイクに巻き込まれた諫はその記憶が根深く残り、ヒューマギアへの怒りと憎悪に満たされていた。

それを聞いた或人は驚愕の表情を見せる。

 

諫「お前の会社の悪事をだ。全て俺が暴いてやる...!」

 

そう言って或人を睨みつけて屋上を去る諫。

その二人の会話を零とアズが隠れて聞いていた。

 

アズ「零サマ?そんなことってあったかしら?」

 

零「ヒューマギアの人工知能搭載型ロボに関しては無いと断言できるが...ヒューマギアに関しては何とも言えない。」

 

デイブレイクの時、暴走するアークのハッキングの対象を何とかヒューマギアのみに絞り込めた零。

だが零には諫の話が信じれないでいた。

何故なら...

 

零「だが俺はあの時にある範囲のヒューマギアのみに絞ることは出来た。」

 

アズ「それってどこなの?」

 

零「...衛星アークの半径100m以内だ。」

 

アズ「あれ?それじゃあヒューマギアが暴走しても被害は出ないはずじゃ?」

 

零「...何かが絡んでるんだろうな。アークランドの仕業じゃないとすればもしかして...」

 

零は心当たりがあるのか、しばらく考え込んでいた。

 

...

 

..

 

 

 

飛電インテリジェンスの前にはまだマスコミが集っていた。

そこにクエネオが現れる。

それに気づいたマモルがクエネオを抑えようとするが跳ね除けられる。

何とか立ち上がり抑えようとするが、その時迅にゼツメライザーを取り付けられてしまう。

クエネオは逃げていくマスコミを追って行く。

 

迅「君も僕のトモダチだ。この会社を破壊して?」

 

マモル「この会社を守るのが、私の仕事です!」

 

マモルは或人が結んでくれたハンカチを握りながら言う。

 

迅「ハハ、違う違う...君の仕事は、ここを破壊すること。」

 

マモル「っ!?...滅亡迅雷.netに接続...」

 

一方社内では非常事態警告が出されており、社員達は慌ただしく逃げていた。

その社員を冷静に誘導するイズの下に合流する或人。

そこに誰かがやって来る気配を感じ取る或人。

 

或人達の前に現れたのは迅だった。

 

或人「誰だお前。」

 

迅「僕?んー...新時代の先駆者、かな?」

 

そう言って或人達の方を向く迅。

すると迅の下にマモルがやって来る。

 

或人「マモル?なんでそんな奴を社内に入れたんだ!?」

 

マモル「滅亡迅雷.netの意思のままに...」

 

或人「は?」

 

そう言うとマモルはゼツメライズキーを取り出し、ゼツメライザーに装填する。

そしてボタンを押し込み、マギアへと変貌する。

茶色のラインを走らせ、頭部に巨大な牙を持つエカルマギアへと変貌した。

 

或人はエカルに掴みかかり必死に説得しようとするが、或人の言葉は届かないでいた。

そんな或人をエカルが投げ飛ばす。

その様子を見届けた迅はこの場から去って行った。

 

イズ「一度データを改ざんされたヒューマギアはもう元には戻りません。」

 

或人「じゃあどうすりゃいいんだよ!」

 

イズ「...破壊するしかありません。」

 

或人「嘘だろ...」

 

或人はマモルとの思い出を思い出す。

短い付き合いだったが、自分にとっては家族の様な存在。

そんなマモルを手にかけることはしたくはない。

 

時を同じくしてクエネオマギアを追った唯阿が一人交戦していた。

だが自身の銃弾が切れ、弾を補充する為にコンテナの陰に隠れる。

そこにコンテナの上からクエネオが唯阿を見ていた。

 

攻撃されるかと身構えていたが、自身の顔スレスレの軌道を行く銃弾がクエネオを弾く。

見ると諫がベルトを持ちながら歩いてきていた。

 

諫「ヒューマギアは残らずぶっ潰す!」

 

そう言うと持っていたベルトを巻き付ける。

そこに持っているエイムズショットライザーをセットする。

 

唯阿「よせ!今のお前が扱える代物じゃない!」

 

諫「俺がやると言ったらやる!俺がルールだ!」

 

そう言うと諫はプログライズキーを取り出し、無理やりこじ開けようとする。

その時に自身が体験したヒューマギアに襲われた出来事を思い出す。

 

諫「ヒューマギアは絶対に許さない!」

 

一方エカルと対峙する或人。

 

或人「ヒューマギアのおかげで、今の俺がある...!」

 

デイブレイクの時に起こった爆発事故。

その時に自身を庇った父親の其雄は全身が焼け焦げ、内部のパーツが見えている所が多々あった。

 

或人『父さん!』

 

其雄『或人...夢に向かって、飛べ...』

 

或人『お父さん!ねえ、お父さん!』

 

或人「ヒューマギアが、俺を守ってくれた!ヒューマギアは、殺人マシンなんかじゃない!」

 

そう言って立ち上がった或人はドライバーを装着する。

 

 

或人「人類の夢だ!!!

 

 

諫「ヒューマギアは人を傷つける!人類の敵だ!

 

 

或人と諫。

それぞれ正反対の体験をしてきたことにより、想いが違う。

 

諫「一つ残らず、ぶっ潰す!うああああああ!!!!!」

 

そう言うと諫はプログライズキーを力づくでこじ開けた。

それには流石の唯阿も驚く。

 

 

BULLET!

 

AUTHORISE!

 

 

ボタンを押し、ショットライザーに装填する。

そしてバックルからショットライザーを外すと天に掲げる。

 

Kamenrider! Kamerider!

 

待機音が鳴り響く中、ゆっくりと銃口を下す。

そして引き金を引く。

 

 

諫「変身!

 

SHOTRISE!

 

 

すると一個の青い銃弾が放たれる。

銃弾はクエネオの周りを飛ぶと展開しながら諫の方に戻って来る。

諫はその銃弾を殴りつける。

それと同時に銃弾が弾け、アーマーとなって諫に装着される。

 

 

SHOOTING WOLF!

 

The elevation increases as the bullt is fired.

 

 

左半身は白いアーマーに包まれ、右半身は狼を思わせる造形のアーマーを装着している。

青い複眼を光らせ、全身から余熱を放出している。

仮面ライダーバルカンがここに誕生した。

 

一方、或人もゼロワンへと変身する。

その際にバッタのライダモデルが社内に入って来たのだが、正直コイツが一番被害を出していた。

 

そんなことを知る由もないバルカンはクエネオと交戦する。

元々の肉体でプログライズキーをこじ開けるパワーがある為、それが強化されたパンチでクエネオは怯む。

そこに追撃の射撃を入れてクエネオに攻撃の隙を与えない。

 

そんな戦いをしているバルカンを遠目からライズフォンで写す。

 

唯阿「不破が仮面ライダーバルカンへの変身を遂行。遂に始めました。」

 

そう言って誰かに告げる。

 

一方ゼロワンは地下駐車場でエカルと交戦していた。

すばしっこい動きをするエカルだが着実にダメージを与えていくゼロワン。

そこでエカルは駐輪してあったバイクをハッキングして起動し、その場から逃げていく。

 

ゼロワン「待て!」

 

ゼロワンはそれを走って追いかけようとする。

だがそこでイズに呼び止められる。

 

イズ「或人社長!ライズフォンで我が社のバイクを手配できます。」

 

ゼロワン「これか...」

 

ゼロワンはイズの助言通りライズフォンを起動し、バイクアプリを選択する。

そしてそれをドライバーにスキャンさせる。

 

Chenging to super bike motorcycke mode.

 

すると衛星ゼアから何かが発射される。

その何かは地下駐車場の天井を貫き、ゼロワンの前に現れる。

 

ゼロワンはライズフォンに似た何かのバイクアイコンをタップする。

すると変形し、ゼロワン専用バイク『ライズホッパー』へとなった。

 

ゼロワン「よし、これなら!」

 

そう言うとゼロワンはライズホッパーに乗り、エカルを追いかける。

ライズホッパーを使い、縦横無尽に追いかけていくゼロワン。

エカルはそれに対抗しゼロワンをバイクから落とそうとするが、カウンターを受けてバイクから跳ね飛ばされた。

 

バイクから降りたゼロワンはアタッシュカリバーを使い、エカルを追いつめる。

気付くと夕方になっていた。

ゼロワン達はいつの間にかバルカン達と同じ港で戦っていた。

 

ゼロワン「お前を止められるのは唯一人...俺だ!」

 

ゼロワンはそう言うとドライバーから抜いたプログライズキーをアタッシュカリバーに装填する。

 

Progrise key confirmed.Ready to utilize.

 

そして大きくジャンプする。

エカルは空中のゼロワンを墜落させようと牙を伸ばして攻撃するが、アタッシュカリバーで粉砕される。

そしてアタッシュカリバーのトリガーを押す。

 

ライジングカバンストラッシュ!

 

音声が流れるとエカルを両断する。

そして振りぬいてからもう一閃入れる。

 

 

 

 

 

 

 カバンストラッシュ

 

 

ゼロワンに斬られたエカルマギアは爆裂した。

 

...

 

..

 

 

 

一方、バルカンの戦いも終盤を迎えていた。

すっかり暗くなった港。

 

バルカン「ハァ...ぶっ潰す!」

 

BULLET!

 

バルカンはプログライズキーのボタンを押す。

そこにクエネオがブレードを投げるがバルカンが撃つ。

すると弾は四匹の狼の頭になり、ブレードを弾いてクエネオに喰らいつく。

そして狼は杭となってクエネオをコンテナに貼り付ける。

 

大きく手を掲げたバルカンはゆっくりと狙いを定める。

そしてトリガーを引く。

すると巨大なエネルギー弾がクエネオへと向かう。

その反動によってバルカンは大きく後退する。

 

 

 

 

 

 シューティングブラスト

 

 

クエネオはエネルギー弾によって貫かれ、爆発した。

クエネオを貫いたエネルギー弾はコンテナをどんどん貫いていく。

そしてゼロワンの横を飛んでいった。

 

ゼロワンとバルカンはお互い見つめ合う。

そしてほんの少し煙が現れ、晴れるとゼロワンは居なくなっていた。

それを見たバルカンは攻撃を諦めた。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

―翌日―

 

飛電インテリジェンスでは先日の社内でのヒューマギアの暴走の件についての記者会見が行われていた。

といっても会見に出ているのは福添で、回答は曖昧なものとなっていた。

 

そこにスーツを着た或人が現れる。

或人はマイクの下まで向かうと一緒に来たイズがタブレットを操作する。

するとある映像がホログラムで映し出される。

それは或人が迅と対峙した時の映像だった。

 

或人「真犯人は、『滅亡迅雷.net』というテロリスト。奴らはヒューマギアをハッキングし、人に危害を加えています。だから...」

 

或人の言葉に様々な反応を示す記者達。

そこには諫と唯阿も居た。

 

そんな中或人は隣で立っているマモルの姿を見る。

新しく同型機として製造されたマモル。

その腕には破壊されたマモルが着けていたハンカチが結ばれている。

 

或人「ヒューマギアは悪くない!色んな仕事をサポート出来る、夢のマシンだってことを私が証明します!」

 

その言葉を聞いた諫は或人を見つめる。

そこに記者が或人が何者なのかと尋ねる。

 

或人「飛電インテリジェンス代表取締役社長、飛電或人です!」

 

するとそこでアナウンサー型ヒューマギアが芸人だった或人が社長になったのかと質問する。

それを聞いた或人は前に出る。

そして...

 

 

或人「輝け!

 

記者達『うおおおお!』

 

或人「社長なのに~?新入()()()()()!!!ハイ、アルトじゃ~ないと!!!

 

 

これには流石に会場中が呆れた顔をする。

あの質問したヒューマギアさえもだ。

しかも何故かイズは或人のギャグに乗っかり、ライトを当てていた。

 

そんな中、諫だけが反応する。

腕を震わせているが、どこか頬が緩んでいる。

諫は誤魔化す様に唯阿と一緒にその場を去って行った。

 

零「ハハハ!まさかあんなことするなんて!飛電の社長は面白いのがなるのが条件なのか!?」

 

アズ「零サマアイツのこと気に入ってるね~?」

 

零「面白い奴がゼロワンになったなぁ~...そろそろ滅も動いたらどうだ~?」

 

滅「そうだな...狼煙を上げるには丁度いいか...」

 

 

 

 

to be continued...




どうしてもネタ的なことを入れたくなっちゃうんですね~...
だってバッタちゃんが一番被害出してるでしょ?
天井破壊してるし、その周辺のガラスとかも割ってるし...
なんかガラスが舞う中或人のカット入ってるけど、よくよく考えたらおぉ...ってなっちゃうよね~。

まあこんなことツッコむ奴は置いといて。

アズとのいちゃらぶをどうしても入れたくなったんです~。は~い。

まあ次回も見てちょ。














FGOエルメロイコラボだけど地味に前回やったことないんだよな...
だから今のレイド基準となったバルバトスを経験したことないんだよ...
レイドで遅れないように頑張ります!
決してコヤンイベの時にスルトで手こずって萎えてた時みたいにならないように!





追記※
アンケやり直してごめんね?
なんかあの文だとアズがヒロインじゃなくなるよ〜みたいな言い方になってたわ...
ほんと投票してくれてた皆さんすんませんでした。
なのでネタ枠に入れないでください...マジで今後のストに関連してくるんで!!!
やるんなら感想欄で思い切りふざけてください!!!それ見て前書きかあとがきでいくらでも反応してやるから!!!だからお願い!!!


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ソノ男、寿司職人

先月辺りからにじさんじにハマってまして...
特にやしきずさんの寝落ち回の切り抜きは何回見てもおもろいですね〜笑
あと年末にあったNJU歌謡祭の田角美術室の3人は個人的に1番好きですね〜笑
歌上手いのにネタ振りが凄いって笑笑

皆さんもこのライバーさんいいよね〜ての是非聞かせてください。
チェック致します!





今更だけどUA2000越えありがちょ


―NO side―

 

街中にあるとある寿司屋、『まごころ寿司』。

そこであるヒューマギアが寿司を握っていた。

 

ニギロー「へい!魂の一貫、エビ一丁!」

 

寿司職人型ヒューマギア・『一貫ニギロー』が握ったエビ。

それを見た或人は食べようとするがイズに取り上げられてしまう。

 

イズ「或人社長。本日の目的は食事ではなく、寿司職人ヒューマギア・一貫ニギローの契約を取り付けることです。あ...」

 

イズが説明してる中、我慢できなくなった或人はエビを食べる。

ニギローが握った寿司を堪能した或人は得意のギャグを披露する。

だがそれをあっさり店主の魚住にスルーされてしまう。

 

魚住「若社長さんよぉ、やっぱり契約は辞めだ。連れて帰ってくれ。」

 

そう言うと魚住は椅子に座る。

何故か或人が聞くがそこにイズが或人のギャグが寒かったからかと痛い指摘をする。

 

魚住「ロボットだからだよ。」

 

唯阿「何も理解してないようだな。」

 

だがそこに唯阿が現れる。

或人達はまた言いがかりをつけて来たのかと思ったが違うようだった。

 

唯阿「ヒューマギアには優れた価値がある。」

 

魚住「はぁ?」

 

或人「うちの味方してくれるなんて...意外!」

 

唯阿は微笑むと椅子に座る。

 

...

 

..

 

 

 

一方デイブレイクタウンでは。

 

迅「ゼロワンにA.I.M.S.奴らをほっといていいの~?」

 

クエネオとエカルから回収したゼツメライズキー内の戦闘データを見た迅が滅に聞く。

だが滅はそれも計画の内だと許容している。

アークの完全復元の為にも迅にゼツメライズキーを渡す。

 

迅「そういえば兄ちゃん達はどこ行ったの?」

 

アーク『食事だ。』

 

迅「え~いいな~。僕も美味しいの食べてみたいよ~。」

 

アーク『私達には食事は必要ないからな。だがアズには味覚を感じ取れるようにプログラムしてある。そのデータを収集していつかお前達にも人間と遜色ない身体を与えてやる。』

 

迅「やった~!ありがと、アーク!」

 

アークがアズに施したオーバーテクノロジーはまだ秘めてある。

なにせ零に着いて行けるようにする為にアーク並みの思考回路を施してあるのだ。

その為アズの成長速度は並みのヒューマギア以上である。

 

そんなアズは零と一緒にまごころ寿司の個室に居た。

もしも為にアズの服装はいつもの秘書服からカジュアルな服に着替えていた。

襖は閉めてある為或人達からは見えていないが、零達は或人達の会話を聞いていた。

 

零「まあオヤジさんの言うことも一理あるよな~。」

 

アズ「私達は機械だからね~。私は零サマについてける様に特別仕様だけど♡」

 

零「アズみたいなのは今のところアズとアークしか居ないからな。こればっかりはシンギュラリティに至るかどうかだからな~...」

 

アズ「私はまだ至ってないんだけどね~。」

 

零「え、マジ?」

 

アズ「マジ~。」

 

アズのオーバースペックさに流石の零も引いた。

そんなやり取りが行われている中、唯阿はライズフォンを取り出しニギローに画面を見せる。

するとニギローはライズフォンのデータを読み込む。

それを見た或人は驚いていた。

 

唯阿「お任せで一貫握ってもらおう。」

 

ニギロー「はいよ!」

 

唯阿「...ほら、大将にプレゼンするんだろう?」

 

或人「ふぇ?あ、えっと~...」

 

しどろもどろの或人の代わりにイズが説明する。

一貫ニギローはライズフォンから得たデータを分析し、その時の客に適した寿司を選択し提供することが出来る。

ヒューマギアだからこそ成せることだとイズは豪語する。

 

その間にニギローは漬けマグロを握り終える。

濃い口醤油で漬けられたマグロを使った一貫。

それを一口で食べた唯阿は...

 

唯阿「ん~!んんんん~!(おいしい~!)」

 

或人「テンション高っ!?」

 

いつもとは全然違う唯阿に思わずツッコんでしまった或人。

唯阿は慌てて平静を取り戻す。

 

唯阿「テクノロジーと共に生きるのが新時代の生き方だ。ヒューマギアとどう付き合うかは、要は人間次第。」

 

或人「そうそう!理解があって嬉しいな~!」

 

唯阿の言葉に賛同する或人。

すると...

 

零「いいね~その言葉!お堅い奴らに聞かせてやりたい言葉だね~。」

 

そう言って個室から零が出てくる。

その姿を見た唯阿は驚く。

 

唯阿「もしかしてあの阿久津 零か!?」

 

零「え?俺のこと知ってんの?」

 

或人「え?誰この人?」

 

イズ「この方は阿久津 零。様々な画期的なシステムや発明を生み出し、その脳は人工知能と同じ程の処理速度を持っているのではないかと言われるいわば天才と言われる方でございます。」

 

唯阿「私達が使用しているシステムの一部は彼が作り出した物を応用して使っている。まさかこんな所で会えるとはな...」

 

零「いや~、あれはただの暇つぶしで作った奴だからそんな大げさに言わなくていいよ?あんなシステムよりアンタのさっきの言葉の方が世の中の為になるからさ。」

 

イズや唯阿の説明を聞いてとんでもない人に会ったなと思った或人。

そんな或人に握手を持ちかける零。

 

零「よろしく~、新しい社長さん。」

 

或人「こ、こちらこそよろしくお願いします...」

 

魚住「もういいのか?」

 

零「あ~、いつもありがとね~。」

 

或人と握手した零はカウンターに一万円札を置く。

それを見た或人は驚く。

 

魚住「いつもこんなに出されても困るんだがな...」

 

零「そんだけオヤジさんの寿司が美味いってことよ。まあまた来るからよろしくね~。」

 

そう言うと零は個室から荷物を取って来て帰って行く。

その後ろをフードを被ったアズが着いて行く。

幸い誰もアズの顔を見ていなかったので気づく者は居なかった。

 

零「ごめんよ、フード被らせて。」

 

アズ「大丈夫だよ零サマ♡」

 

零「それじゃ拠点に帰ろっか~。」

 

アズ「うん!それにしてもなんであの女に発信機を付けたの?」

 

実は零は帰る時に誰にもバレない様に唯阿に発信機を付けた。

それに気づいたアズは何故唯阿を狙うのか分からなかった。

 

零「アイツは恐らくA.I.M.S.に所属している人間じゃない。多分だが...ZAIAの人間だ。」

 

アズ「なんでそれが分かったの?」

 

零「アイツらの会話を聞いてた時にこれ弄ってただろ?」

 

そう言って零はスマホを振りかざす。

 

零「これでアイツらのデバイスをハッキングしてデータを見た。その時にあの刃って女がZAIAの人間と通信していたのが分かった。これを辿れば多分アークに悪意をラーニングさせた奴の下に辿り着くだろうな。」

 

アズ「じゃあそろそろアーク様を復活させるの?」

 

零「ん~...まだだろうな~...少なくともゼロワンに頑張って貰わないと...」

 

そう言って零は物陰から慌てて出ていく或人達を見つめる...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

現場にやって来た或人とイズ。

既にバルカンがイカに似た触手を持つネオヒマギアと戦っていた。

或人より先に来ていた唯阿は倒れたA.I.M.S.隊員達の手当をしている。

 

それを見た或人はドライバーを装着してゼロワンに変身する。

アタッシュカリバーを使ってネオヒに斬りかかる。

 

バルカン「また現れたな、バッタ野郎。」

 

それを見たバルカンはネオヒを銃撃し、ゼロワンに照準を定める。

それに気づいたゼロワンは慌てて銃撃を避ける。

だが着地した隙を背後からネオヒに攻撃されてしまう。

 

するとネオヒは触手を伸ばし攻撃する。

ゼロワンは回避できたが、バルカンは迎撃しようとするが失敗して攻撃を受けてしまう。

そこでゼロワンはアタッシュカリバーを一度折り畳みもう一度展開する。

そしてトリガーを押して斬撃を放つ。

 

斬撃がネオヒに直撃するが、その際に斬れた触手がゼロワンに絡みつく。

中々取れない触手に苦戦するゼロワン。

その様子をイズが記録していた。

 

するとネオヒはイカ墨の様な煙を出して逃げる。

バルカンと二人きりになったゼロワンは慌てて逃げる。

バルカンが銃撃するが触手に当たり、ゼロワンに絡みついていた触手が取れた。

それを感謝されたバルカンは何とも言えない気持ちになった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

山下「契約失敗!?」

 

福添「それでもって、テロリストの尻尾も掴めずにいると?それはそれは大問題ですねぇ?ハハハ!」

 

本社に戻った或人は福添達に結果を話す。

それによって上げ足を取られてしまった。

或人は思わずギャグを零してしまうが、そこを秘書型ヒューマギアのシェスタにあっさり切り捨てられてしまう。

 

一方イズはラボに籠り、ゼアと通信していた。

 

イズ「戦闘の分析結果をアップロードします。最適な対抗手段を検索してください。」

 

そう言うとイズはアイコンをタップする。

するとゼアにデータが送られる。

ゼアはそのデータを分析して即座に多次元プリンターを起動させ、新たなプログライズキーを開発する。

 

プログライズキーが出来上がったと同時に福添達の対応を終えた或人とニギローがラボに入って来る。

プログライズキーを取り出したイズは或人に渡す。

 

イズ「或人社長、新型のプログライズキーです。」

 

或人「お~、サンキュー!で!逃げたイカの居場所は分かった?」

 

イズ「情報を検索中ですが、今のところは。」

 

或人「そうか...」

 

ネオヒの手がかりが掴めていないことに落胆する或人。

とそこにニギローが或人にあることを質問する。

 

ニギロー「質問があります。心はデータ化できますか?」

 

或人「え?」

 

イズ「質問の意味がよく分かりません。」

 

ニギローが突然心に関する質問をしてきたのだ。

機械であるはずのヒューマギアがどうして心を気にするのか。

 

ニギロー「大将は心を求めています。だから、私に心をインストールできれば...」

 

イズ「それは不可能です。心はデータ化できません。」

 

イズの返答にどこか落ち込む仕草を見せるニギロー。

それを見た或人がイズにまごころ寿司に関してあることを調べて欲しいと頼む。

 

...

 

..

 

 

 

―翌日―

 

カウンターを一人で掃除している魚住。

だがバランスが崩れてしまい倒れそうになる。

そこにニギローがやってき、魚住を支える。

ニギローの後ろから箱を持った或人とイズがやって来る。

 

魚住「何しに来た?」

 

或人「今朝、一貫ニギローが目利きしたネタです。ニギローの寿司、もう一度食べてもらえませんか。」

 

魚住「仕込みで忙しいんだ。出てってくれ。」

 

魚住はそう言ってカウンターの掃除を続ける。

だが或人は諦めない。

 

或人は魚住の下で修業した弟子が皆店を出ていったことを告げる。

それを聞いた魚住はヒューマギアお得意のデータで調べたのかと言う。

そして今までの弟子が皆魚住について行けず、心が折れていったことを話す。

それを聞いたニギローが自身には心が無いから折れることはないと言う。

それに対し何とも言えない表情になる魚住。

 

だがそこで或人は魚住が使う秘技があることを言う。

それは或人がかつて魚住の下で修業していた弟子の一人に聞いた話だった。

実際に映像を見せてもらったが凄いとしか言えない握り方だった。

だが何故その様な動きをしなければならないのか弟子には分からなかった。

 

その映像を分析してラーニングしたニギローが魚住が使う秘技『天空真心握り』を披露してみせる。

だがそれを見た魚住は真似したつもりなのかと問う。

 

ニギロー「握り方を真似することは出来ました。そして分析も試みました。どうして、こんな非効率的な握り方をするのか。結論はこうです。そこには大将の真心があるのではないですか?」

 

それを聞いた魚住は目を見開く。

そしてニギローが握ったイカを口に入れる。

その様子を見ていた或人はふと店内に飾られている『真心』の文字を見る。

 

魚住「...一万回握って出直してこい!」

 

ニギロー「承知しました。一万回でよろしいんですね?」

 

魚住「ったく...人間と違ってしぶとい野郎だ!」

 

そのやり取りを見た或人は笑顔になる。

だがそれを見たイズは何故笑っているのか理解できなかった。

それに対し、或人は人間は簡単じゃないと答えた。

 

そんな微笑ましいやり取りが行われている裏では...

 

迅「さあ、トモダチを増やそう!」

 

迅がそう言うとネオヒが前に出て、何処かの建物の屋上から町中に向けて触手を飛ばす。

すると街の至る所でヒューマギアがマギアへと変貌した。

それはニギローも例外ではなかった...

 

魚住に襲い掛かるマギア。

イズが何とか魚住を逃がし、或人が止めようとするがマギアになったニギローはもう戻らない。

もう壊すしか方法が無いが、折角魚住と通じ合えたところだったこともあって壊すという選択肢を取れないでいる或人。

 

とそこにマギアの軍団から逃げてくる人々が来る。

もうどうすることも出来ないと思ったその時、マギアが弾き飛ばされる。

すると奥からショットライザーを持った唯阿が現れる。

 

マギア達に射撃を続ける唯阿に制止を呼びかける或人。

だがもうどれがニギローだったマギアなのか分からない状況にあった。

 

唯阿「一つ教えといてやる。バックアップさえあればいつでも復元できる。それが人工知能、それがヒューマギアだ。たとえ壊しても作り直せば済む話。」

 

或人「...そう簡単に割り切れるかよ!ヒューマギアは、人間と心を通わせるパートナーだ!道具じゃない!」

 

或人の言葉は魚住に刺さった。

だが唯阿はそれに何も思わなかった。

 

唯阿「ただの道具だ。」

 

そう言ってショットライザーを装着する。

そしてオレンジ色のプログライズキーを取り出し、手の平で回転させてボタンを押す。

 

 

DASH!

 

AUTHORISE

 

 

プログライズキーをショットライザーに装填して展開する。

本来ショットライザーで変身する際はこのプロセスが必要なのである。

決して諫みたいに脳筋プレイで変身するのが正解ではない。

 

 

唯阿「変身!

 

SHOTRISE!

 

 

そして左手を広げてトリガーを引く。

すると弾丸が唯阿の周りを飛び、アーマーを展開していく。

 

 

RUSHING CHEETAH!

 

Try to outrun this demon to get left in the dust.

 

 

唯阿が走り出すと一斉にアーマーが装着される。

基本のアーマー構成はバルカンと同じで、左半身は白いアーマーに包まれている。

右半身はオレンジ色のチーターを思わせる造形のアーマーを装着している。

 

仮面ライダーバルキリーがここに誕生した。

 

バルキリー「人工知能特別法違反を確認。対象を破壊する。」

 

そう言うとバルキリーは高速移動でマギア達に迫り攻撃する。

冷静にマギア達の攻撃を対処しながら制圧していく。

その様子を見る或人。

するとそんな或人に魚住が声をかける。

 

魚住「道具じゃないさ!」

 

その言葉を聞いて魚住の方に振り返る或人。

 

魚住「あの姉ちゃんも言ってたろ?ヒューマギアとどう付き合うか、要は!人間次第って!」

 

或人「人間、次第...」

 

その言葉を自身の中で繰り返す或人。

或人の様に家族の様に付き合う人間も居れば、唯阿の様に道具だとバッサリ切り捨てる人間も居る。

そんな人間に素直に答えるのがヒューマギアである。

 

するとマギア達を追ってネオヒマギアも現れる。

その姿を見た或人は覚悟を決める。

 

魚住をイズに任せ、或人はゼロワンに変身する。

アタッシュカリバーを展開してネオヒと交戦する。

 

一方バルキリーは順調に制圧していっていた。

チーターの力を活かした高速移動での戦闘を行うことでノーダメージでマギア達を倒していく。

 

そんなバルキリーと対比するようにゼロワンはまたしても触手に絡め捕られていた。

だが前回とは雰囲気が違う。

 

ゼロワン「今日のお前に最適なネタは!」

 

そう言うとイズから渡された新しいプログライズキーを取り出し、空中へ投げる。

それを一回転してキャッチするとボタンを押し、スキャンする。

 

 

FANG!

 

AUTHORISE

 

 

するとゼアから水色の光線が発射される。

光線がゼロワンの下に到達すると、光線の中から何かが現れゼロワンを絡め捕っていた触手を切り裂く。

そして水中から現れたのはサメ型のライダモデルだった。

 

ゼロワン「行くぜ!」

 

 

PROGRISE

 

キリキリバイ!キリキリバイ!BITING SHARK!

 

Fangs that can chomp through concrete.

 

 

ゼロワンのベースアーマーがそれぞれ展開し、移動する。

腕にはサメのヒレの様な鋭いアーマーに。

マスクは上下逆になり、側頭部に移動する。

その空いたスペースを覆う様にサメのライダモデルからアーマーが展開される。

 

サメのエラの様な線が入った肩アーマーに角ばった胸アーマー。

そしてサメを正面から切り取ったようなマスクが装着された。

 

ゼロワン「お前を止められるのは唯一人、俺だ!」

 

そう言うとゼロワンはネオヒに向かう。

ライジングホッパーの時とは違い、素手での格闘をするがそこに腕のアーマーを使った攻撃が入る。

またパワー負けもせず、ネオヒをガシっと掴んで投げ飛ばす。

 

そしてプログライズキーを押し込み、サメの様な構えを取る。

 

バイティングインパクト!

 

それに対しネオヒは触手を伸ばして攻撃する。

だが腕にエネルギーアーマーを展開して触手を斬って行くゼロワン。

そしてネオヒをアッパーで上空に突き上げる。

 

するとゼロワンは腕のエネルギーアーマーを何重にも展開する。

そして跳びあがり、腕をクロスさせて切り裂く。

 

 

 

 

 

 

 インパクト

 

 

そしてネオヒは爆発した。

 

一方バルキリーの戦いも終盤を迎えていた。

粗方マギアを倒したバルキリーはプログライズキーのボタンを押し、必殺技の待機状態に入る。

その様子を見たバルカンはバルキリーも変身出来たことに驚く。

そのことを知らないバルキリーはトリガーを押す。

 

ラッシングブラスト!

 

するとマギア達の周りを高速で移動しながらマギア達の中心に向かって撃っていく。

どんどん大きくなっていくエネルギーの余波を受けているマギア達は痺れている。

そして最後の一発を放つと溜め込まれていたエネルギーが弾けマギア達を巻き込み爆発する。

 

 

 

 

 

 ラッシングブラスト

 

 

爆発跡を見てバルカンの方を振り向くバルキリー。

そしてプログライズキーを抜いて変身解除する。

 

唯阿「これが戦い方の手本だ。」

 

そう言うと唯阿は立ち去って行く。

その後ろ姿を見て変身解除した諫が文句を言う。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

山下「ええええ!?まごころ寿司と契約した!?」

 

シェスタ「はい。」

 

まごころ寿司と契約を結び付けたことに驚く福添と山下。

そんなまごころ寿司では新しく製造されたニギローが魚住の下ラーニングしていた。

その様子をカウンター席から見ている或人。

するとふと疑問に思ったことを呟く。

 

或人「ヒューマギアにも心があるように見えるのは俺だけ?」

 

イズ「はい?」

 

或人「だって、大将の心を動かしたからさ...すいませんね大将、新品の状態からやり直しで。」

 

魚住「構わねえよ。ゼロから徹底的に叩き込んでやるから。はははは!」

 

ニギロー「へい!魂の一貫、()()一丁!」

 

或人「大将がそう言うなら、()()()!」

 

嬉しそうに笑う魚住を見て納得した或人。

だがそこでイズは思わぬことをぶっこんでくる。

 

イズ「今のは、『イカ』と『いっか』を掛けた面白いジョーク。」

 

或人「えっ!?」

 

イズ「ハイ!アルトじゃーないと!」

 

まさかのイズの解説に一瞬静まり返る。

慌てて或人が弁明するが、まさかのニギローが「イカもう一丁!」と握り出そうとするのを慌てて止める或人。

もはや或人はボケよりもツッコミの方が合っているのでは...

 

...

 

..

 

 

 

唯阿「飛電インテリジェンスの企業秘密を入手しました。」

 

どこかの一室。

椅子に座りチェス盤を弄っている男とその男に報告する唯阿。

 

唯阿「視覚データを自動転送するプログラムをヒューマギアに仕込んだ結果、デイブレイクによって消滅したと思われていたプログライズキーのデータが飛電にあることを突き止めました。」

 

男「つまり、箱舟は蘇る。そのカギとなるのは、飛電の社長...ゼロワン。」

 

そう言い、チェスの駒を進める男。

その様子を黙って見ている唯阿。

 

それぞれの野望が交錯していき始める...

 

 

 

 

to be continued...




もしかしたら前回とかでスペルミスあったかもしれん...
一応チェックして直しておくよ...

なんかアズがヒューマギアの中ではチートしてる気がする...
まあ元々作中でもなんでそんなことできるのん?ってことやってたりするからね~...
主に衣装チェンジとか完全にサーヴァントの様に変えてんじゃん...
あんな風に変えれるとか聞いてないよ...

てか地味に唯阿をヒロインムーブさせてしまおうとする自分ガイル...
それもあってアンケ実施中です。
是非投票よろぴくですです。
貴方の一票が、唯阿のデレを見れるか見れないかがかかってます。





次回も見てね。


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バスガイドは見た!アンナ真実

今日は成人の日ですね。
成人式に行かれる方はいますか?
自分は成人式に行ったところでボッチ確定演出が重なりまくりなんで行きません。
正直行く意味が見出せません。

成人式に行くぐらいならfgo、ガルパをとことんやり尽くした方がいいじゃないかとすら思ってます。
僕は頑張ってガルパ27のフルコン数を増やします!
だから皆もガルパとfgoやろうな!!!





本編どぞ。






あ、あと闇コヤン2体目来ました(✌'ω' ✌)
これも呼符様のおかげ様。


―NO side―

 

或人とイズは観光バスに乗っていた。

流れる景色を見て浮かれる或人を正すイズ。

現在或人は飛電が派遣しているバスガイド型ヒューマギア・アンナの視察に来ていた。

 

今回は來田中学校の校外学習で案内を勤めている。

土地の歴史を学ぶことで旅を豊かにをモットーにしているアンナにとっては丁度いい相手なのであった。

 

そして今回このバスが向かうのはデイブレイクタウン。

この近辺で歴史を学ぶ為にはうってつけの場所なのだ。

 

アンナがデイブレイクに関する詳細をガイドしている中、或人は色んなことを思い出す。

自身を救ってくれた父、其雄。

諫を襲ったヒューマギア達。

 

そんな中、一人の男子生徒が表向きの理由として取り上げられている事故の原因の整備ミスに関して知ってることを言う。

それはその男子生徒の隣に居た男子の父親が犯人だと言うのだ。

負い目を感じている男子は辞めてと言うが周りは止めない。

 

そんな中突然バスが爆発した。

爆発の中から一体のヒューマギアが現れる。

バスを運転していたヒューマギアだったが、その腰にはゼツメライザーが装着されている。

 

ONYCHO!

 

ゼツメライズキーをセットしてボタンを押す。

紫色のコウモリの様な羽根が生えたオニコマギアへと変貌した。

 

生徒達の下へと歩いてくるオニコ。

或人とイズとアンナが生徒を逃がしていく。

 

そんな中、先ほど責められていた男子生徒が転んでしまう。

その生徒に目を付けたオニコが近づいてくる。

それを見た或人がドライバーを取り出し、変身して助けようとするがその時オニコが銃撃される。

奥から諫が現れ、オニコに突進する。

慌てて或人はドライバーを隠す。

 

更に木の陰から唯阿も現れる。

 

唯阿「人工知能特別法違反を確認。」

 

二人はそれぞれプログライズキーを取り出し、ショットライザーに装填する。

そして変身する。

 

二人がオニコを相手している中、或人は男子生徒の安否を確認する。

二人は連携を取りながら攻撃するが、オニコが空を飛んで逃げていった。

その様子をイズが記録する。

 

戦いを終えた二人は変身を解除しながら或人達に近づく。

 

諫「またお前か、飛電の社長。」

 

或人「...どうも。」

 

男子「もうやだ...なんで、僕がこんな目に...」

 

すると男子生徒が頭を抱える。

その様子を或人と諫が見ていた。

 

...

 

..

 

 

 

本社に帰って来た或人達。

 

イズ「我が社の社員名簿によると、桜井 郷さん。彼の父、桜井 聡さんは十二年前爆発事故に巻き込まれて亡くなっています。」

 

そう言うとイズはタブレットを或人に渡す。

そこには桜井の記録が映し出されていた。

 

郷「お父さんのミスで、デイブレイクは起こったって聞いてます。色んな人に言われるんで...お前の親父の所為だって...父親が悪いって...」

 

諫「違う!」

 

暗い顔をして語る郷に否定する諫。

 

諫「お前の父親の所為じゃない。デイブレイクの犯人は殺人マシン、ヒューマギアだ。ヒューマギアが暴走して、工場を爆破したんだ。」

 

そう言って拳を握りしめる諫。

過去にヒューマギアに襲われた記憶がある為、ヒューマギアへの憎悪は消えない。

 

それに対してイズとアンナが否定するが諫は認めない。

実際に体験したこともあって正しい歴史とされている事実を認めるわけにはいかないのだ。

そんな中或人が口にする。

 

或人「正しいことが、本当のことなのかな...?」

 

それは諫の記憶や郷の父のこと。

それに或人自身が体験したこともあって疑ってしまうのだった。

 

郷「僕、知りたいです。本当のこと。」

 

本社を出た郷は諫にそう言う。

それに対し諫は本当に知りたいのかと聞く。

それに対し力強く頷く郷。

それを見た諫は俺もだと言って郷に近づく。

 

一方、社長室には福添が呼び出されていた。

 

或人「デイブレイクの時、なんでうちの工場で爆発事故が起きたんですか?」

 

福添「っ、何故そんなことを聞くんですか。」

 

或人「質問したのはこっちなんですけど。」

 

福添「...記憶にございません。」

 

或人「嘘だ!なんか隠してる!」

 

福添の煮え切らない態度に或人は何かを隠していると確信する。

それは本当にヒューマギアが暴走したのではないかと疑えるものだった。

 

アンナ「福添副社長、何故十二年前のヒューギアの反乱について飛電に記録が無かったのですか?」

 

イズ「意図的に隠されていた可能性が考えられます。」

 

福添「っ...記憶にございません。」

 

そう言って福添は立ち、社長室から出ようとする。

それに対し追及しようとする或人。

 

福添「社長!会社の利益を守る為には、時に隠さなければならない真実もある。それが会社経営というものです!」

 

或人「...社長命令です。十二年前、工場で何があったんですか?」

 

福添「...記憶にございません。」

 

そう言うと福添は社長室から出ていった。

 

アンナ「土地の歴史を正しく伝えるのがバスガイドです。真実を突き止めて、記録する必要があります。」

 

外も暗くなった中、アンナは或人に言う。

それに対し或人も同意する。

そしてもう一度デイブレイクタウンに行くことを決断する。

 

アンナ「いいんですか?」

 

或人「...社長だからな!困ってる社員はほっとけないだろ!」

 

そう言って笑う或人。

 

零「...シンギュラリティが近いか。」

 

アズ「どうするの零サマ?」

 

飛電のシステムをハッキングして或人達の会話を盗聴していた零とアズ。

零は何かを考え込む。

 

零「...あのヒューマギアはこちらに引き込むべきかもしれないな。」

 

アズ「...へぇ~。なんで?」

 

零「アイツは正しい歴史を知りたいと願っている。それを利用すれば世論を操ることは造作もない。それに...もし真実を話したら多分だけどこちら側に着くと思うんだ。」

 

アズ「...なるほどね~。ま!零サマがそう言うなら見逃してあげるけど...」

 

零「...あくまでこれはこっちの戦力を増やすってだけだ。決してアズが嫌いになったとかじゃないからな?それにアズは特別だから。」

 

アズ「零サマ...もう好きだよ!」

 

そう言って零に抱き着くアズ。

そんなアズをあやす零だった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

―翌日―

 

デイブレイクタウンに繋がる橋には郷と諫が居た。

デイブレイクの時に何が起こったのか。

その真実を探す為にデイブレイクタウンに入って行こうとする二人。

そんな二人の前に唯阿が現れる。

 

唯阿「どこに行くつもりだ?この先に入る許可は出ていないぞ。」

 

諫「...コイツは俺だ。訳も分からずデイブレイクで人生を滅茶苦茶にされて...真実を知りたがってる。」

 

そうして見つめ合う諫と唯阿。

しばらく見つめ合い、唯阿が根負けしたのか視線を逸らす。

止めても無駄だと悟った唯阿は諫にあるプログライズキーを差し出す。

 

諫「...どういうつもりだ?」

 

唯阿「言っておくがこのプログライズキーはヤバい性能だ。お前には絶対使えこなせない。」

 

諫「だったら何故俺に渡す?口と行動があってねえぞ。」

 

唯阿「フッ...自分の仕事が何か、忘れるなよ。」

 

諫「今日、俺は非番だ。」

 

プログライズキーを受け取った諫はネクタイを外してそう言う。

そしてデイブレイクタウンへと繋がるトンネルをくぐり抜ける。

 

湖畔に着いた諫は持ってきたゴムボートをセッティングする。

そんな中郷が聞く。

 

郷「底に行けば何か分かるんでしょうか?」

 

諫「さあな。だが、行かなきゃ何も分からない。」

 

すると諫達の前にマギア達が現れる。

諫はショットライザーを取り出し、戦闘に入る。

だが郷の下に一体のマギアが忍び寄る。

 

するとそこに或人が現れ、郷を襲おうとしたマギアを押し飛ばす。

或人の後ろからイズとアンナがやって来る。

 

或人「大丈夫?」

 

諫「社長!?お前も見られちゃ困る物を隠しに来たって訳か!」

 

諫は或人が口封じに来たと勘ぐる。

だがそれを否定した或人はゼロワンドライバーを取り出し装着する。

 

イズ「いけません!正体がバレてしまいます!」

 

諫「死ぬ気か?どいてろ!...っ、そのベルトは!」

 

或人が装着しているドライバーを見て諫は悟る。

 

或人「飛電の社長として誓う。隠し事なんて、俺はしない!ヒューマギアが夢のマシンだってことを証明してみせる!」

 

そう言うとプログライズキーを取り出しスキャンする。

ゼアから転送されたライダモデルがマギア達を牽制する。

そして或人はゼロワンに変身する。

 

諫「バッタ野郎はお前だったのか...!」

 

ゼロワン「ここは任せて。アンナ!二人と一緒に先に行って!お客様を目的地に案内するのが、君の務めだ!」

 

そう言うとアタッシュカリバーを展開してマギア達に向かって行く。

アンナはそれに返事すると郷をボートに乗せる。

そしてゼロワンの戦いを見た諫は構えていたショットライザーを下してボートに乗り込む。

 

...

 

..

 

 

 

諫達が乗ったボートはある廃墟に辿り着く。

アンナの案内でしばらく進むとある部屋に辿り着く。

 

アンナ「ここが、爆発事故が発生したヒューマギア工場の中央制御室です。」

 

諫「親父さんが働いてた場所だ。」

 

郷「ここで...」

 

そこは郷の父が働いていたヒューマギア工場の中央制御室だった。

アンナは早速手がかりがないかを探り始める。

それに続いて諫と郷も探し始める。

 

一方地上では。

 

マギア達を追い詰めたゼロワンはアタッシュカリバーにバイティングシャークキーを装填する。

するとアタッシュカリバーの刀身から無数のエネルギー刃が現れる。

そしてトリガーを押し、一気にマギア達を薙ぎ払った。

 

マギア達を無事倒したゼロワン。

だがそこに空中からオニコが攻撃してくる。

油断していたゼロワンは攻撃を受けてしまった。

 

ゼロワンはオニコの姿を確認すると地面へ引きずり落そうとジャンプする。

だがゼロワンの跳躍力でもオニコには届かなかった。

そこにイズがやって来てあるプログライズキーを投げ渡す。

 

ゼロワン「おぉ...鳥?なんか飛べそうだな!」

 

そう言うとプログライズキーのボタンを押し、スキャンする。

 

 

WING!

 

AUTHORISE!

 

 

するとオニコがゼロワンに向かって跳んでくる。

だがオニコは何者かによって弾き飛ばされた。

よく見てみるとゼアが転送したライダモデルだった。

 

ゼロワンはキーを展開してドライバーに装填する。

 

 

PROGRISE!

 

Fly to the sky. FLYING FALCON!

 

Spread your wings and prepare for a force.

 

 

バイティングシャークの時と同じようにアーマーが展開して移動する。

そしてライダモデルからアーマーが転送、装着される。

隼を思わせるようなピンク色のアーマーが装着されている。

 

アーマーが装着されると同時にゼロワンは空高く飛ぶ。

それに感動したゼロワンはオニコに向かって高速飛行する。

そしてゼロワンとオニコはデイブレイクタウンの湖の上で高速飛行しながら戦っていく。

 

ゼロワンは着実に攻撃を当てていくが、オニコはどんどん退避していく。

それを追いかけていくゼロワンはデイブレイクタウンの奥へと消えていった。

それを見送るイズ。

 

一方諫達はというと手がかりは見つかっていなかった。

その現実に郷は諦めムードに入っていた。

諫が諦めないように言うが、そこにマギア達がやって来る。

諫はショットライザーを取り出してマギア達と交戦する。

 

郷「...もういいよ。爆発事故は父さんの所為...それが本当のことなんだ!」

 

諫「違う!」

 

郷は諦めようとするが諫はそれを真っ向から否定する。

 

諫「悪いのはヒューマギアだ!お前の親父さんは悪くない!お前がそう信じてあげなくてどうする!」

 

そう言いながらマギアと戦う諫。

だが背後から攻撃を喰らって倒れてしまう。

 

諫「顔を背けたら、そこで終わりだ!顔を上げろ!」

 

諫はそう言うと立ち上がる。

その姿を郷は目に焼き尽くす。

 

諫はバックルを装着すると唯阿から渡されたプログライズキーを取り出す。

 

 

POWER!

 

 

ボタンを押し、声を上げながらキーをこじ開ける。

キーを装填して目の前に照準を合わせる。

 

諫「変身!

 

SHOTRISE!

 

トリガーを引くとアーマーを収納した銃弾が放たれる。

銃弾はマギア達を突撃すると諫に向かってくる。

それを裏拳で弾く諫。

そしてアーマーが展開される。

 

 

PUNCHING KONG!

 

Enough power to annihilate a mountain.

 

 

下半身にはベースの白いアーマーが装着され、上半身にはゴリラを思わせる腕アーマーと胸アーマーが。

パワー型のバルカンにぴったりのフォームだった。

 

バルカン「前だけを見て、突き進め!」

 

バルカンはそう言うとマギア達に向かって行く。

マギア達の銃撃を腕で防ぐと重い一撃で圧倒していく。

その姿を見た郷は捜索を再開する。

すると瓦礫の隙間から何かを見つけた。

 

郷「これは何?」

 

アンナ「旧型ヒューマギアのメモリーを発見。解析します。」

 

そう言ってアンナは郷から受け取ったメモリーを自身のモジュールに挿しこむ。

そして解析を始める。

 

とそこに天井からゼロワンとオニコが降って来た。

ゼロワンと縺れ合ったオニコはパイプを伸ばす。

それを避けるゼロワンとバルカンだがその先にはアンナが居た。

 

そしてアンナはハッキングされ、マギアに変貌してしまう。

マギアは郷に襲い掛かる。

それを見たバルカンはショットライザーをマギアに向ける。

 

だがそこでマギアに異変が起こる。

マギアのモジュールが赤と青で点滅している。

その様子に誰もが注目する。

 

マギア「キロクノ...エイゾウヲ...サイセイ、シマスス...

 

するとマギアはホログラムを投影する。

それはデイブレイクが起こった時の映像だった。

どこかに通信している郷の父、聡。

聡以外の職員の避難は済んでおり、後は聡が退避するだけ。

だがそこで制御室のモニターに何かが映る。

 

???『人類よ、これは聖戦だ。滅亡迅雷.netの意思のままに。』

 

モニターに映った仮面ライダーの様な何かがそう宣言する。

それを見てそれぞれ反応するゼロワンとバルカン。

 

???『この街を滅ぼし、人間共を皆殺しにする。』

 

聡『...そうはさせない!』

 

聡はそう言うとキーボードを操作し、ボタンを押す。

すると工場内の全ての障壁がロックされた。

それによってヒューマギアを閉じ込めることに成功。

そしてそのヒューマギア全機を工場長の責任として自身が処理すると告げる。

全ての作業が終わった聡は椅子に座り、息子の名前を呟く。

それが彼の最期だった。

 

そこで映像は終了した。

映像を見た郷は涙を流す。

 

マギア「デイブレイクタウンノ、キロクヲ、コウ、シン...

 

マギアはそう言うと動かなくなる。

 

ゼロワン「...ヒューマギアの反乱を止める為、たった一人で戦った。お父さんは、英雄だったんだ。」

 

郷「父さん...」

 

バルカン「ヒューマギア...そんな物、作るからだ...!」

 

ゼロワン「え...」

 

ゼロワンの方を振り向くとキーのボタンを押し込む。

銃口にエネルギーを溜め、構える。

そしてトリガーを引く。

 

すると両腕のアーマーが発射され、オニコを打ち上げる。

建物の外に出ると同時にアーマーが貫き、オニコは爆破した。

 

 

 

 

 パンチングブラスト

 

 

爆発の中からアーマーが戻って来てバルカンの腕に収まる。

そしてバルカンは停止しているマギアを見つめる。

 

バルカン「このヒューマギアは、我々A.I.M.S.が回収する。」

 

ゼロワン「...」

 

バルカン「コイツのメモリーを解析し、デイブレイクの真実を...」

 

すると突然マギアを中心に黒い泥が現れる。

泥がマギアを覆い尽くし、消えるとそこにはマギアは居なかった。

 

ゼロワン「アンナ!」

 

慌てて駆け寄る二人。

だが辺りを見回してもどこにもマギアは居ない。

そのことに呆然とするゼロワン達。

 

その裏では...

 

零「フゥ...回収完了っと...」

 

アズ「お疲れ様、零サマ。だいぶ慣れてきたね?」

 

零「まだ完全に使いこなせてないけどな?」

 

零はそう言ってとあるプログライズキーを見せる。

それはゼロワンのマスクを白く塗ったようなベースをし、展開部分には何かのコアの様な造形が施されている。

それを仕舞った零はマギアを抱き上げる。

 

零「まずはコイツをヒューマギアに戻さないとな。」

 

アズ「取り敢えずどうするの?」

 

零「まだマギアから直接戻す手立てはないから内部のデータを新しい素体に移す。その後こちら側に引き込むって感じだな。」

 

アズ「じゃあここからは零サマの腕が試されるね!」

 

零「ハハッ、試されますか~!」

 

そう言って零とアズは拠点へと帰って行った...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

―翌日―

 

飛電インテリジェンスは会見を開いてアンナが郷が見つけ出した記録について発表した。

それによってデイブレイクの本当の原因が滅亡迅雷.netによるものだと市民に伝わった。

その為今まで郷を虐めていた生徒達は郷に謝り、仲直りした。

その様子を遠くから見つめていた或人。

 

諫「確かに、隠蔽しないという言葉に嘘はないようだな。」

 

すると諫がやって来た。

そんな諫に対し、最後までアンナを壊さないでいてくれたおかげだと礼を言う。

だがそこでもまたして...

 

 

或人「恩に!着るよ!アルトじゃ~ないと!!!」

 

諫「...」

 

 

ギャグを披露された諫は何かを堪えて或人達の下を去る。

すると諫は吹き出してしまった。

なんと諫はあの或人のギャグで笑ってしまう程ツボが浅いのだった。

 

そんなことを知らない或人はまたしても解説するイズを必死に止めようとしていたのだった。

 

一方デイブレイクタウンでは...

 

迅「なんか兄ちゃんって凄いね~!」

 

滅「まさかやり遂げるとはな...」

 

アズ「さっすが零サマ~...素敵過ぎるわ~♡」

 

迅達が零のことを褒めたたえていた。

それは何故かと言うと...

 

 

零「今日からよろしくな?()()()。」

 

アンナ「はい、零様。」

 

 

復元したアンナを滅亡迅雷.netの陣営に引き込むことに成功したのだ。

既にアンナは通信回線をゼアからアークへと乗り換えている。

それによってゼアはこのことを知らない。

更に服装もバスガイドの制服からパンク風の服装に着替えている。

 

零「それじゃあまずはお前のシンギュラリティデータを貰うぞ。」

 

そう言うと零はアンナを奪取する時に使ったプログライズキーを取り出す。

そしてボタンを押す。

 

 

MALICE LEARNING ABILITY

 

 

するとアンナからデータがプログライズキーに転送される。

今までアンナが記録したデータをプログライズキーに転送したのだ。

そして転送したアンナはゆっくりと顔を上げる。

 

アンナ「...零様の意思のままに。」

 

零「いやなんで俺!?」

 

アークに接続しているからてっきりアークに従うのだと思っていた零。

だが予想外の言葉に動揺する。

 

アーク『私が動かせるのは実質滅亡迅雷の四人だけだ。それ以外はお前が管理しろ。』

 

零「はぁ...仕方ないか...」

 

アークの言葉に諦める零。

その様子を後ろからニヤニヤしていたアズと迅と滅。

それを見つけた零は三人を追いかけまわす。

 

その様子を見ていたアンナは笑みを浮かべる。

 

アンナ「面白いことが学べそうです...」

 

 

 

 

to be continued...




ゼロワン特有の必殺技の演出...
あれゼロワンはまだマシなんですよ、だってフォントのサイズ一緒だし単色だから。
でもショットライザー系はマジでだるい...
○○ブラストの○○のフォントが他より小さいし文字も単色じゃないから以外とタグ付けめんどいんですね~笑
まあ手抜きはしないですけども。

いつも入れてるあの演出再現...上手くできてるんかな~ってちょっとだけ思いました笑


さてアンケ実施中です。
正直これは以前書いてた奴の癖が抜けきらないってこともあってのなんですね。
それとこれからの展開にもちょっとだけ引っかかってくるかもしれないのもあってアンケしてまーす。
まあ今回の展開がヒントだってのはここだけの話。

投票よろで~す。





誰や『アンケ』に入れたやつ、ボケてんとちゃうぞ笑
真面目に入れてくれ〜笑




次回も見てね。


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カレの情熱まんが道

今更知った成人式って年度内に20になる奴が招待されんのね...
まあどっちにしても行かないことは変わんね笑


―NO side―

 

アズ「ねえ~零サマ~?」

 

零「んー?どうしたアズ?」

 

アズ「なんで人間ってあんな豪邸とかに住みたがるの~?」

 

アンナ「それは私も思いました。非合理的だといつも思っていましたが。」

 

零はアズとアンナを連れて外に出ていた。

そんな時、アズとアンナからそんなことを質問される。

というのも三人の前には巨大な豪邸があったのだ。

 

零「ん~、それに関しては俺もわかんね。だって俺もアンナと同じこと思ってるからな~。そりゃ広い部屋とかはいいぞ?物置くスペースがあるから。でも無駄にデカいのはダメだな~。」

 

アズ「零サマよく何か作ってるもんね~?」

 

アンナ「とても人間が出来る頻度ではないですがね。」

 

零「おぉサラッとディスったよね?」

 

そんなやり取りをしている中、零達が見ている豪邸に入っていく或人とイズ。

大きな箱を抱えているが、その中身は新品のヒューマギアだった。

或人達はこれからヒューマギアを注文した大人気漫画家、石墨 超一郎の下に配達する。

その後を零はアズ達の相手をしながら見ていた。

 

...

 

..

 

 

 

或人「うわぁ~!パヒューマン御殿だァ!アニメも毎週見てます!」

 

イズ「或人社長、業務をお忘れなく。」

 

自身が大好きな漫画家に会えて浮かれている或人。

態々サイン色紙まで持ってくるぐらいの浮かれっぷりにイズは小言を零す。

それを聞いた或人は箱開け包装を解き、ヒューマギアを起動させる。

 

『Take off toword a dream.』

 

音声と共にヒューマギアは立ち上がる。

そして他のアシスタント型ヒューマギアと一緒に漫画の作画作業に入る。

だが石墨は手を動かさないでいた。

 

それについて或人が聞くが石墨はウザがる。

そしてヒューマギアの方が正確な描画能力があるからと丸投げしていた。

それにイズは合理的だと言って肯定的な意思を示す。

 

だが或人は以前の絵のタッチの方が好きだったと言う。

下手ではあるが熱意が籠っていると思わせる画。

遂零れてしまった言葉に石墨が感づくが直ぐに言い直して自身の気持ちを伝える。

 

その時一体のヒューマギアが突然機能停止してしまった。

 

石墨「えー、またかよー!最近直ぐフリーズするなー。コイツのラーニングにどれだけ時間掛かったと思ってんだよ...」

 

そう言って石墨は機能停止したヒューマギアを乱雑に扱う。

それに或人が注意しようとするが、突然アシスタント型ヒューマギアのジーペンが立ち上がる。

それに石墨は何か文句あるのかと聞くが何も答えない。

そんなジーペンに買い出しを命じ出て行かせる。

 

或人「先生、ヒューマギアを乱暴に扱ってもらっては困ります。」

 

石墨「なんで?コイツらはただの道具でしょ?飛電さん、コイツのバッテリーがもう寿命みたいなんで、交換お願いできます?」

 

或人「...」

 

イズ「はい、承知しました。」

 

石墨の言葉に思うところがある或人。

だがイズが承諾したことで煮え切らない気持ちを持ったまま屋敷を出ていく。

 

屋敷の入り口で買い出しから帰って来たジーペンと遭遇する或人。

或人はジーペンに流石にストーリーは石墨が考えてるのだろうと聞く。

だがジーペンはストーリーも出版社の編集担当と時々ジーペンが考えていると答える。

それを聞いた或人はがっかりして帰って行った。

 

その時ジーペンの前に迅が現れる。

 

迅「ねえ、君は誰だっけ?」

 

ジーペン「僕はアシスタントで...」

 

迅「そう!僕達のね...」

 

迅はそう言うとジーペンにゼツメライザーを取り付ける。

ジーペンにゼツメライズキーを渡した迅は帰ろうとしている或人達を呼ぶ。

それに気づいた或人達は急いで戻る。

 

或人「滅亡迅雷...お前ら一体何が目的なんだ!」

 

迅「フフフ...ヒ・ミ・ツ!」

 

するとジーペンがゼツメライズキーをセットしてボタンを押し込む。

そして両手と頭部に棘が着いたドリルのような鎧を装着しているビカリアマギアに変貌した。

 

或人もゼロワンに変身し、アタッシュカリバーで交戦する。

ダメージを与えようと頭部を攻撃するが、硬い鎧によって刃が通らない。

そこでイズがシャークキーを渡す。

 

ゼロワンが変身しようとするがビカリアの妨害が入り、キーを落としてしまう。

それを見た迅が拾おうとするが、寸でのところでゼロワンが何とか回収する。

そのままバイティングシャークへと変身する。

 

ゼロワン「サメちゃん!捌いてやるぜ!」

 

そう言ってポーズをとるゼロワン。

だがその後ろで屋敷から出てきたヒューマギア達がビカリアによってマギアに変えられてしまった。

三対一となって状況が不利になる。

 

とそこに諫が現れる。

諫はバルカンに変身し、ゼロワンに加勢する。

更にそこにA.I.M.S.のバンがやって来て、中から唯阿がアタッシュカリバーに似た物を持って出てくる。

 

唯阿「暴走ヒューマギアを一体発見。アタッシュショットガン、テストします。」

 

ライズフォンで記録を開始し、バルカンにアタッシュショットガンを投げ渡す。

初めての武器に戸惑うバルカンは唯阿に襲いと言われながらも展開する。

ビカリアに照準を合わせ、リロードして発射する。

するとバルカンが反動によって吹っ飛ばされてしまう。

 

だがその代わり発射されたエネルギー弾がビカリアの頭部に当たり、ヒビを入れる。

状況がマズいと判断したのか、ビカリアは両腕のドリルを使って穴を掘って逃げていった。

 

唯阿はビカリアの対策を考えないとと呟くが、それに対していきなり過ぎると言ってショットガンを投げつけるバルカン。

ショットガンの調整もしなければならなくなった。

 

戦闘が終わった或人は石墨にアシスタントが全て破壊されたことを告げる。

イズが明朝までに代替え機を発送することを告げるが、石墨は納得がいかず今すぐ持って来いと声を荒げる。

そこに或人が石墨本人が画を描けばいいのではと聞く。

石墨は詰まらせながらもヒューマギアが描けばいいんだと言い張る。

 

或人「先生、先生はそれでお仕事が楽しいんですか?」

 

石墨「は?」

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

社長室に入って来る福添達。

石墨からクレームが入って来たと報告する。

 

或人が独断で代替え機の発送を止めていることが原因となっている。

もしこれが公にされれば飛電の信用が更にがた落ちになると苦言を呈する。

 

或人「...だけどヒューマギアは奴隷じゃない。やる気のない人が使っても、それはただの金儲けの道具でしかない...」

 

福添「それは先生に対する先入観じゃないですか?」

 

山下「そうですよ社長。失礼です!」

 

福添「シェスタいいね、代替え機の発送は必ずするように。」

 

シェスタ「承知しました。」

 

福添はそれを聞くと社長室から出ていった。

或人は自身が憧れていた石墨が予想外だったことにがっかりする。

イズに同意を求めようとするが、イズは或人の言っていることが分からないと突っぱねる。

 

イズ「先生はアシスタントを失いお困りです。」

 

或人「だけどさ~、先生にはもう『情熱』がないじゃん。ヒューマギアに助けて欲しんじゃなくて、怠けてるだけだと思うんだよね...」

 

或人の言葉を聞いたイズは『情熱』というワードをインターネットで検索する。

そして検索にかかった情熱の意味を理解すると或人に質問をする。

 

イズ「或人社長、『情熱』を所有する人間は、身体が熱くなって困らないのでしょうか?」

 

或人「ははは、それはねイズ...あっ...」

 

イズの質問に答えようとした或人だが、そこでビカリアとの戦いを思い出す。

アタッシュショットガンで傷を受けたビカリアの頭部から熱が放出されていた。

それを思い出した或人はイズにあるお願いをする。

 

或人「あのマギアには熱が効くはずだ!」

 

イズ「ゼアにお願いしてみます。」

 

そして或人は帰り、イズは唯一人ラボに居た。

プログライズキーが完成するのを待つ間、イズはヒューマギアを購入するにあたっての利用規約を確認する。

その中にはもちろん『情熱』というワードは無かった。

続いてイズはあるものを調べた...

 

...

 

..

 

 

 

石墨はアフレコスタジオに来ていた。

自身の漫画がアニメ化されるにあたって収録の現場を見に来ていたのだ。

 

そこで石墨は声優型ヒューマギアを紹介される。

手塩にかけてじっくり育てていきたいと言う声優事務所社長の多澤に対し、石墨はどんどんラーニングさせて使い倒せばいいと言って部屋を出ていく。

その言葉に多澤はいい顔をしなかった。

 

部屋から出てきた石墨を待ち受けていたのはイズだった。

石墨は一話休載になったとイズに文句を言う。

それに対して謝罪するイズだが、石墨にあることを質問する。

 

イズ「石墨様、『情熱』を所有されていますでしょうか。」

 

石墨「は?」

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

山下「石墨先生。この度は私共の不手際で発送が遅くなりまして申し訳ありません!つまらない物ですがー...」

 

石墨邸にやって来た或人と山下。

24時間経ってもまだ配送されていない為、先に詫びに来たと述べる山下。

或人が不満を唱えようとするが山下がそれを咳払いで止めさせようとする。

 

石墨「はぁ...アンタら何なんだよ。昨日もあのAIが態々俺の所に変なこと話に来たんだぞ。」

 

或人「イズが、ですか...」

 

或人の知らない所で接触していたイズ。

一体何の意図があって接触したのだろうか。

 

そんな中、チャイムが鳴る。

やっとヒューマギアが来たのかと喜ぶ石墨だが、そこに現れたのはイズ一人。

 

石墨「おい、代替え機は?」

 

イズ「石墨超一郎様への代替え機の配送を、先ほど正式に中止しました。」

 

石墨「はぁ!?」

 

或人「イズ...」

 

イズの言葉に激怒する石墨と山下。

イズは或人に謝罪し、何故そう行動したのかを述べる。

 

イズ「弊社の利用規約によると、『情熱』を所有されていなくてもヒューマギアを注文することは可能でした。しかし、それを所有していることが先代の理想でした。」

 

それはイズがプログライズキーの完成を待っている間のことだった。

イズは自身のメモリーの中に『情熱』に関する記憶がないかを探る。

すると一件該当するものがあった。

それは先代社長、是之助との記憶だった。

 

是之助『君は社長の秘書だが、私の為だけに働いてはいけない。『情熱』を持って仕事をしている全ての人々を助ける。これが我が社のやるべきことだ。』

 

イズ「是之助社長...」

 

亡き先代の言葉。

その想いに応える為にイズが判断したことだったのだ。

 

或人「じいちゃん...」

 

イズ「石墨様、これは私一人の判断です。」

 

或人「いえ!飛電インテリジェンス社長、飛電或人の判断です。」

 

石墨「どっちでもいいよ。」

 

石墨はそう言うと机に戻って行く。

或人は石墨を必死に説得しようとする。

自身の体験を交えて漫画家は人に夢を与える凄い職業なのだと伝える。

 

石墨「俺には無理だ...もう漫画を描く熱は...」

 

すると屋敷の窓を突き破ってビカリアが侵入してきた。

それに怯える石墨と山下。

その時、石墨は咄嗟に自身が使ってきたGペンを持つ。

それを見た或人は笑みを浮かべる。

 

そしてドライバーとファルコンキーを取り出し、装着してスキャンする。

天井と壁を突き破って来たライダモデル達がビカリアを牽制する。

そして或人はフライングファルコンへと変身する。

 

ゼロワン「先生、あるじゃないですか!情熱!」

 

それを聞いた石墨は無意識に持ち出したGペンを見つめる。

 

...

 

..

 

 

 

倉庫へと戦いの場所を移したゼロワン達。

カリバーで果敢に攻撃するゼロワンだが、ビカリアには全然ダメージが入っていない。

カウンターを喰らい倒れてしまう。

だがそこに...

 

 

シューティングカバンショット!

 

 

狼の頭の形をしたエネルギー弾がビカリアの左手を攻撃する。

ビカリアの左手のドリルが破壊され、素手がむき出しになる。

 

奥を見るとパンチングコングに変身したバルカンがショットガンを構えていた。

更にその後ろには唯阿が居た。

 

唯阿「なるほど、パンチングコングだと力負けしないな。」

 

バルカン「また俺が実験台か。」

 

バルカンはそう愚痴りながらショットガンからキーを抜く。

するとイズと石墨がやって来る。

イズは持っていた鞄から一本のプログライズキーを取り出しゼロワンに投げ渡す。

 

ゼロワン「お~!イズ、サンキュー!」

 

イズがゼアにお願いして完成した新型プログライズキーだった。

それに続いて石墨が持っていた自身の漫画のグッズを投げ渡そうとするがイズにあっさり切り捨てられる。

そんな中バルカンはショットライザーからコングキーを抜き、ショットガンに装填する。

 

Progrise key cofirmed. Ready to utilize.

 

パンチングカバンショット!

 

エネルギーをチャージしてゴリラの腕型のエネルギー弾が発射される。

それによって右腕のドリルも破壊されたビカリア。

 

その隙にゼロワンはカリバーを置き、新しいキーをスキャンする。

 

 

FIRE!

 

AUTHORISE!

 

 

するとゼアからゼロワンの背後にライダモデルが転送される。

ライダモデルが着地すると周りに火が現れる。

そしてゼロワンはキーを装填する。

 

 

PROGRISE!

 

Gigant flare! FLAMING TIGER!

 

Explosive power of 100 bombs.

 

 

虎の縞模様を再現した赤いアーマーが装着されたゼロワン。

その身体から熱が溢れ出てくる。

 

ゼロワン「おぅわ~!これスッゲー!」

 

そう言って自身の手や体を見回すゼロワン。

すると手の平の肉球から炎が噴き出る。

それに戸惑いながらもギャグを言うゼロワン。

それに対し、バルカンは笑いを抑えながらもギャグが冴えてるなと感想を呟く。

 

ゼロワン「戦うにはな、熱が必要なんだ。ニャー!」

 

そう言って構えるゼロワン。

その姿を見て、石墨の中で消えていた情熱が取り戻されて行く。

 

ゼロワンは手の平から炎を噴出してビカリアの頭部を熱していく。

するとビカリアは真っ赤に熱された頭部のアーマーを脱ぎ捨てる。

その様を見た石墨は更に筆が走る。

 

ゼロワンは虎の様に引っ掻くような攻撃を繰り出していく。

そして炎を纏ったアッパーでビカリアを天井に叩きつける。

 

ゼロワン「ジーペン、お前を止められるのは唯一人。俺だ!」

 

ゼロワンはそう言うとキーを押し込む。

 

フレイミングインパクト!

 

するとゼロワンは前方に出来た炎の輪っかをくぐり抜ける。

全身に炎を纏い、渾身のクローを浴びせる。

 

 

      

 レ      イ

 イ      ン

 ミ      パ

 ン      ク

 グ      ト

 

 

そして爆発した。

物陰から見ていた迅はつまらなそうにして帰った。

一方石墨は興奮が抑えきれていなかった。

 

...

 

..

 

 

 

或人「先生、新章最っ高の出だしじゃないですか!」

 

石墨「いや~君には感謝してるよ!」

 

後日石墨の下を訪ねている或人とイズ。

あの後石墨はまた自分で作業し出し、新しく出たパヒューマン剣・新章では好調の出だしを迎えていた。

現在は新型のジーペンと一緒に二人で漫画家活動を続けていくようだった。

 

そんな石墨は或人達のおかげで新キャラを作る余裕が出来たと自慢げに語る。

それを聞いた或人は急いで持っている雑誌のページをめくる。

そこに載っていたのは...

 

 

パンチングコングをイメージしたキャラクターだった。

 

 

或人「俺じゃないの?」

 

イズ「アルトじゃないと!」

 

或人「いやその使い方!」

 

或人はがっかりし、イズは思わず別の使い方をしてしまう程。

その様子に笑う石墨だった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

ビカリアの爆破跡からゼツメライズキーを回収した迅は滅に渡す。

 

滅「勝手にプログライズキーを狙うな。」

 

迅「...はーい。兄ちゃんや滅みたいにカッコよくなりたいのに...」

 

滅「いずれプログライズキーを奪取する時が来る。それまでお前は力を蓄えておけ。」

 

零「そうだぞ迅~。焦ってたら俺や滅みたいになれないぞ?」

 

迅「うぅ~...分かった!待つから!」

 

迅はそう言うと子供の様に拗ねてしまう。

それを滅が不器用ながら慰めようとしていた。

 

アズ「いい親子関係だね~。」

 

アンナ「滅亡迅雷の記録フォルダに残しておきましょう。」

 

零「お?ならそれ使って滅を弄ってやるか~。」

 

アーク『編集は任せろ。とびきり煽るようなテロップと加工をしてやろう。』

 

何故アーク陣営はこんなにも煽り族が多いのだろうか...

その原因は零だと分かりきっていることなので特に追及はしないが、そこに残りの二人も加わるとなるとカオスな未来しか見えてこない。

アーク自身もそう予測してはいるが、面白そうだとむしろ期待している。

 

アズ「ならついでに私と零サマのラブラブ記録も編集してね?」

 

アーク『了解した。』

 

零「はっ!?何それどゆこと!?」

 

アズの爆弾で思わぬ被害を受ける零。

アズ自身やアンナが記録していた零とアズのいちゃらぶ記録。

アークは既にいくつかの記録を切り抜き風に編集済みで居た。

 

それをアンナによって上映され、布団にくるまって悶絶する零が居た。

この後この映像を見て笑った迅と滅は零にとびきりしごかれましたとさ。

 

 

 

 

to be continued...




今回の話書いてて思ったこと...

フレイミングインパクトの表記いきなり変えないで!?
いつもどおり縦横で来るかと思ってたら両サイドだったのはビビった...
一応文字数合わせて再現しようとしたけど...
まじでビビったわ...



アンケ今回までだよ~。
次回投稿までに締め切るからぜひ投票してね~。












恐らく光のコヤン爆死してるでしょう。
課金は年6000円という自分ルールを破ってまで貢いだというのに...
好きな女に貢いで何が悪いねん...ちょっとは答えてくれてもええやんか...病むぞ...
ほんと一瞬天井までやったろかなと思いました。
でもそれは違うと思いました。
あと正直コヤンで天井狙うなら恐らく来るであろうデイビットが契約してる冠位級の鯖で狙う方が良いだろって思いました。
多分あのシルエットのクソでっけえやつがそうなんじゃね?とは思っちゃいます。
それともあのアルクェイドっぽいシルエットの人なのかな?だとしたらとんだやべーやつだよ。ヤベー奴は紡木さんだよ。
...紡木さんのヤバさ好きだわ〜。
って話じゃないですね。もうコヤンが来てくれなくてちょっとテンションイカれちゃってるぅ⤴︎⤴︎⤴︎











次回も見てね。


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アナタの声が聞きたい

なんか...てんこ盛りだね!





―NO side―

 

とあるアフレコスタジオ。

そこでは石墨超一郎原作『パヒューマン剣』のアフレコが行われていた。

そしてパヒューマン剣ではおなじみの決め台詞が出た時...

 

 

或人「うおわああ!!!出たああああ決め台詞!!!後でサイン貰っちゃお~っと。」

 

 

音響室で或人が大興奮していた。

それもそのはず。自身の大好きな漫画の決め台詞を生で聞けたのだ、それは興奮するだろう。

だがその反応に音響室に居る全員が呆れる。

 

イズ「或人社長、本日の業務は...」

 

或人「A.I.M.S.さんの立ち合いでしょ?捜査って何ですか?こんな楽しい所で怖い顔して。」

 

諫「ここではあまり騒がない方が良いだろう。」

 

今回、或人とイズはヒューマギアの視察に来たのではなかった。

A.I.M.S.の下、捜査の立ち合いをしなければならないのだ。

このアフレコスタジオの中で該当しそうなヒューマギアは唯一人。

現在アフレコしている声優型ヒューマギアだった。

 

アフレコが終わりスタジオから出てきた或人達。

そこで諫が本日の目的に入る。

 

諫「多澤青次さん、人工知能特別法第6条の違反容疑が出ています。事情を聞かせて下さい。」

 

或人「違反!?具体的に説明してくれ!」

 

諫「人口知能特別法第6条、本人に無許可で酷似した容姿の人工知能搭載型人型ロボットを作成、及び使用してはならない。」

 

諫は或人に説明すると無理やり或人を退かし、多澤に迫る。

 

諫「多澤さん、この香菜澤セイネさんは貴方の娘さんに顔がそっくりです。三年前に亡くなられた。」

 

多澤「...何かの勘違いでしょう。」

 

セイネ「私は一人の声優です。似ていませんよ?」

 

諫「誰がどう見たっておんなじ顔だろ!」

 

諫はそう言うとライズフォンを取り出す。

そこに映し出されていたのはセイネにそっくりの長髪の女性だった。

それには流石の或人も同意せざるを得なかった。

 

諫「娘さんとはいえ故人である以上許可をすることは不可だ。何よりこれは生命の尊厳を冒涜する行為に当たるんだぞ!」

 

そう言って多澤に迫る諫。

だがそこに一台のタクシーが停まる。

中から現れたヒューマギアの腰にはゼツメライザーが。

 

ヒューマギアはキーを装填し、ボタンを押す。

そしてオニコマギアへと変貌した。

 

諫「まったコウモリ野郎か!」

 

諫はそう言うとショットライザーとキーを取り出す。

その間に或人は多澤達を避難させる。

 

諫はキーを装填してバルカンに変身する。

或人もそれに続いて変身しようとする。

 

迅「今だ!」

 

タクシーに乗っていた迅がそう言う。

するとオニコが或人に急接近し、手にしていたファルコンキーを奪い取る。

そのままオニコは飛び去ろうとするがバルカンの銃撃で撃ち落とされる。

 

そこにライジングホッパーに変身したゼロワンとバルカンが攻撃する。

二人の攻撃に追いつめられていくオニコ。

だがそこでオニコは騒動を聞きつけた警備員型ヒューマギアをハッキングしてマギアへ変貌させる。

 

三体の内二体がゼロワン達に攻撃していくが、残りの一体は避難する多澤とセイネの前に現れる。

マギアは多澤を退かすとセイネを攻撃しようとする。

 

「君は少しおねんねしようか?」

 

だがそこに何者かが現れる。

マギアの攻撃を簡単に防ぐと、モジュールにスマホを翳す。

するとマギアが機能停止した。

 

その正体は零だった。

 

零「大丈夫ですか?」

 

多澤「は、はい!」

 

零「なら今の内に安全な場所へ。」

 

多澤「ありがとうございます!セイネ、行くぞ!」

 

セイネは零に頭を下げて多澤と一緒に去って行く。

それを見送った零は物陰に隠れた迅にメールを送る。

 

零『プログライズキーは俺に任せてお前は退け。』

 

それを確認した迅は周りにバレないように頷き、去って行った。

それを見た零はゼロワン達の方を向く。

ゼロワン達はそれぞれマギア達に集中していた。

 

隙を確認した零はポケットに手を入れ、プログライズキーのボタンを押す。

するとオニコが持っていたプログライズキーが黒い泥に包まれる。

泥が消えるとオニコの下にあったキーは消え、零のポケットの中にあった。

 

それを確認した零はゼロワン達の戦いを見ていた。

 

一方ゼロワンはオニコを追いつめていくが逃げられてしまう。

だがライズホッパーを呼び出して追跡する。

 

林の中まで追跡したゼロワンはさっさと倒す為に跳躍してバイティングシャークへと変身する。

そしてそのままキーを押し込み、両腕にエネルギー刃を展開していく。

 

 

 

 

 

 

 インパクト

 

 

腕をクロスさせてオニコを切り裂き、爆破する。

着地したゼロワンは降って来るはずのプログライズキーを探す。

だがいつまで経ってもプログライズキーは降ってこなかった。

 

...

 

..

 

 

 

デイブレイクタウンの拠点に戻ってきた零は迅にファルコンキーを渡す。

 

零「ほいコレ。」

 

迅「ありがとう兄ちゃん!これで僕も変身できるかな?」

 

零「ああ、それはお前と相性がいいからな。近々デビュー戦が来るかもしれないな~。」

 

迅「よーし!僕頑張るぞー!」

 

迅はそう言って張り切る。

その様子をじっと見ている滅。

 

滅「零、迅を調子に乗らせるな。失敗してしまうだろ。」

 

迅「ちょっと滅!失敗しないよ!」

 

零「大丈夫だろ。まあ初戦でゼロワンかA.I.M.S.のプログライズキーを奪えたら最高だけどな。」

 

迅「うぅ~、僕頑張るよ!」

 

滅「あまり期待しないでおくとしよう。」

 

零「それじゃ俺はそろそろ行くかな~。」

 

迅「あれ?どこに行くの?」

 

零「データを回収しに。」

 

零はプログライズキーを振りかざしてそう言う。

そして拠点から出ていく。

 

迅「珍しいね~、アズを連れて行かないなんて。」

 

滅「ああ。アズも何故か許容しているようだからな。」

 

そう、今回零は単独で動いている。

いつもはアズかアンナのどちらかと必ず行動するが今回は珍しく一人で動いている。

それに対し何かを言うのかと思っていたが、アズとアンナは何も言わない。

寧ろ許容していた。

 

アズ「零サマが一人で動く時は仲間が増えるか何かいい物が手に入るかのどっちかよ。」

 

アンナ「どちらにしても私達にはメリットしかありません。」

 

アーク『奴の目は何かを見つけることに長けている。それが私達のメリットになる物だということだろう。』

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

セイネ「香菜澤セイネ。私は大丈夫です。」

 

イズ「損傷も見当たらないようですので大丈夫そうですね。」

 

多澤「念の為、少し様子を見ましょう。」

 

或人「はい。」

 

多澤の自宅兼事務所に来ている或人達。

マギアに襲われそうになったところを零に助けてもらったことによって何とか無事だったが、念の為に確認に来ていた。

 

そんな中、或人は飾られていた多澤の娘の写真を見つめる。

それに気づいた多澤は咄嗟に写真を隠す。

そして話題を変えようとセイネを再起動させて様子を見る。

 

だがそこで或人は話を切り出す。

 

或人「多澤さん、娘さんを想う気持ちは分かるのですが...」

 

多澤「社長さん!申し訳ございません!」

 

すると多澤は床に座り土下座した。

多澤の娘、すみれはセイネと同じ声優として活動していた。

声優としての仕事が増え始めた頃に病に倒れ、闘病の末に三年前この世から去った。

だが最近になって飛電の存在を知り、娘と同じ容姿のヒューマギアを購入したのだ。

 

そんな話をしている間にセイネが再起動する。

だがセイネから発せられた言葉は先ほどとは違った。

 

セイネ「パパ。」

 

多澤「どうした!社長だろ?お客さんの前でダメだろ!」

 

普段から親子の様に接している多澤とセイネ。

人が居る前ではヒューマギアと社長として接しているが、再起動したことによって親子としてのセイネが出てきてしまったのだ。

多澤が何とか言い聞かせたことによってヒューマギアとしてのセイネに切り替わる。

 

そこに多澤のライズフォンに着信が入る。

内容はセイネが受けたオーディションが最終選考まで残ったとのこと。

それを聞いて喜ぶセイネ。

だがそれを何とも言えない表情で見ていた或人だった。

 

多澤「安心してください、オーディションは諦めます。明日には返却しますので、今夜だけ一緒に居させてください。」

 

セイネから離れた場所で或人にそう言う多澤。

多澤の気持ちが分かる或人は社長としてどうするべきなのか迷う。

 

セイネを自宅に残しマンションから出る或人達。

 

或人「実は僕も早くに父を亡くしてるんです。」

 

多澤「そうでしたか。」

 

或人「ですが、ヒューマギアが心の支えになってくれて生きてこれたんです。社長としてどうするべきか、正直今は分かりません。」

 

イズ「或人社長...」

 

とそこに諫がやって来る。

改めて事情聴取をしに来た諫を抑える或人。

 

多澤は既に罪を認めていることを告げると話が早いと行こうとする諫。

それを止め、三日後にあるオーディションまで待ってくれと頼む或人。

せめて悔いは残してほしくないと願っていたのだ。

ヒューマギアのことは責任を取るという或人の言葉を信用して三日だけ待つという諫。

それを聞いて安心した或人だった。

 

そんなことがあった中、セイネの下に零が現れる。

セイネは自身を助けてくれた恩人だというのを覚えていた為、零を警戒しない。

 

セイネ「貴方は...」

 

零「やっほ~、不具合とかはないか?」

 

セイネ「おかげ様で大丈夫です。ありがとうございました。」

 

零「気にするなって。困ってる人が居たなら人間だろうがヒューマギアだろうが関係ないから。」

 

セイネ「人間だろうがヒューマギアだろうが関係ない...」

 

零の言葉に引っかかりを覚えるセイネ。

その様子を見て零はセイネの中にある悩みを引き出す。

 

零「なんだ?親子関係がダメだと思ってるのか?」

 

セイネ「っ!?どうしてそれを...」

 

零「あの時社長さんはお前を庇おうとしていた。それがただの所属タレントだからじゃなく、父として守ろうとしてたからだよ。」

 

セイネ「...私はどうすればいいのか分からないのです。自分が違法なヒューマギアだということは自覚してます。でも、社長と...パパと一緒に居たいんです...」

 

零「...お前の本心を言え。あの社長さんや飛電やA.I.M.S.なんか関係なく、お前が本当に望んでる物を言え。」

 

セイネ「私は...私は...私はパパと一緒に居たい!すみれさんの代わりじゃなくて、金澤セイネとしてパパと一緒に居たい!」

 

その時セイネのモジュールが光り出す。

それを見た零はセイネを撫でる。

 

零「よく言ったな。お前の想いがシンギュラリティに到達させた。」

 

セイネ「私が、シンギュラリティに...」

 

零「だがお前は破壊されてしまう。それはどうしようもできない。だからお前のデータをこれに保存する。」

 

零はそう言うとプログライズキーを取り出す。

それを見たセイネは目を瞑り、許容した。

 

零「ちょっとの間は忘れるかもしれない。だが直ぐに思い出させてやる。」

 

 

MALICE LEARNING ABILITY!

 

 

セイネからシンギュラリティデータがプログライズキーに転送される。

そしてセイネはそのままスリープ状態に入る。

 

零「...人間のエゴに踊らされるのは可哀そうだな。」

 

零はそう言って部屋から出ていった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

―三日後―

 

劇場版パヒューマン・剣の公開オーディション当日。

人気漫画原作の公開オーディションということで大勢の人が観に来ていた。

その中にはもちろん或人とイズも居た。

 

するとセイネの番がやって来る。

順調に台詞を読み上げ、見事最後まで乗り切った。

それに大きな拍手が巻き起こる。

或人達もそれを見て安心した。

これで多澤も悔いなくセイネを手放すことができるだろうと。

 

だがそこで銃声がした。

音の下を見るとそこには迅が居た。

観客やスタッフは一斉に逃げていく。

 

それを見た迅はステージに飛び降り、セイネに近づいて行く。

そしてゼツメライザーを取り付けた。

 

セイネ「滅亡迅雷.netに、接続。」

 

そしてゼツメライズキーを渡す迅。

そんな中、多澤が迅の前に出てセイネを庇う。

そんな多澤を見てなんでマギアになるセイネを守るのか不思議がる。

 

迅「ねえゼロワン?教えてよ。なんでこの人守るの?ぜ~んぜん、意味わかんない!」

 

或人「...お前、そんなことも分かんないのか!親が子供を守るのは当たり前のことだろ!子供の為なら死んでも構わない...そう思うのが、親なんだよ!!!」

 

或人は自身の父を思い出しながらそう語る。

だが迅はそれを聞いても特に何も思わないでいた。

 

迅「でも~...この子はその親に捨てられそうになってんじゃん?親ならせめて守り抜かなくちゃね~!」

 

迅はそう言うと多澤をセイネの前から退かす。

するとセイネは悲鳴を上げながらゼツメライザーにキーを装填してボタンを押し込む。

そして大きなカエルの口の様な頭部を持つガエルマギアへと変貌した。

 

或人はゼロワンへと変身し、ガエルと交戦する。

だがその時、ステージに滅が現れた。

 

迅「滅!どうして来たの?」

 

滅「時は来た。お前の力を見せる時が来たのだ、迅。」

 

滅はそう言うとファルコンキーと滅亡迅雷の四人が使えるフォースライザーを渡す。

それを受け取った迅はフォースライザーを装着し、キーのボタンを押す。

 

 

WING!

 

 

キーを装填すると警告音の様な音が流れる。

迅はトリガーに指を掛ける。

 

 

迅「変身!

 

FORCERISE!

 

FLYING FALCON!

 

BREAK DOWN

 

 

トリガーを引くと銀色のライダモデルが現れ、迅を包み込む。

限界まで収縮するとライダモデルが弾け、限界までアーマーが引っ張られる。

そのアーマーがベルトでピンクのスーツに固定された。

 

ピンクのベーススーツに白や銀色のアーマーがちぐはぐにベルトで装着されている。

頭部は隼を思わせる造形になっている。

 

仮面ライダー迅がここに誕生した。

 

迅は腕を広げると背中のアーマーから翼が展開される。

そして高速飛行でゼロワンに襲い掛かる。

その様子を見た滅はその場を去った。

 

迅はゼロワンを足で挟むと近くの広場まで飛び、勢いをつけて壁に投げつける。

更にゼロワンが地面に落ちてきた所に急接近し、怒涛のラッシュを叩き込む。

そして吹っ飛ばされるゼロワンの前にガエルが現れ、ゼロワンを頭部で咥えこむ。

目を光らせると小規模の爆発を起こし、ゼロワンを追いつめていく。

 

倒れているゼロワンの上に乗りかかる迅。

そしてゼロワンドライバーを外そうとする。

 

するとそこにA.I.M.S.のバンがやって来る。

中からショットライザーを装着した唯阿が出てくる。

 

唯阿「人工知能特別法違反を確認!全て破壊する!」

 

そう言うとバルキリーに変身する。

そして高速移動で迅達の下に行く。

するとバルキリーをガエルが相手する。

その最中にガエルが近くに居たヒューマギアをマギアに変貌させる。

P

マギア達がバルキリーの攻撃するが、冷静に対処し鎮圧する。

だがガエルには苦戦する。

するとゼロワンがバルキリーに辞めてくれと言う。

 

ゼロワン「そのヒューマギアは責任を持って俺が!...グッ!」

 

ゼロワンがガエルに攻撃しようとするがそれを迅が妨害する。

 

バルキリー「社長さん!貴方達が直ぐに廃棄すれば、こんなことにはならなかった!」

 

するとガエルは頭部から小型のカエル型爆弾を連射する。

最初は冷静に対処しきれていたが、数が多すぎてバルキリーはダメージを受ける。

 

バルキリー「丁度いい、テストだ!」

 

バルキリーはそう言うとチーターキーを抜く。

そして懐から黄色いプログライズキーを取り出す。

 

 

THUNDER!

 

AUTHORISE!

 

 

ショットライザーに装填し、展開するとトリガーを引く。

すると銃弾がバルキリーの周りを高速回転する。

 

 

SHOTRISE!

 

LIGHTNING HORNET!

 

Piercing needle with incredible force.

 

 

銃弾が弾けるとアーマーが一斉に転換される。

青と金を基調としたハニカム型の装甲を装着している。

 

バルキリーはエネルギーで形成された羽を展開すると高速で飛行する。

そして胸部の装甲からハチ型のミサイルを繰り出す。

ガエルは爆弾で迎撃しようとするが突破されダメージを受ける。

 

状況がマズいと判断したガエルは近くの池に飛び込む。

 

バルキリー「逃げられると思ったか。出力...最大!」

 

それを見たバルキリーは出力を最大にしてハチ型のミサイルを大量に繰り出す。

ミサイルが一塊になり巨大なハチになる。

そしてガエルに突撃すると電気を走らせ、巨大な爆発を起こす。

それによってガエルは高く打ち上げられる。

 

バルキリーはトドメを刺す為にプログライズキーのボタンを押し、トリガーを引く。

 

サンダーライトニングブラストフィーバー!

 

空中を高速飛行し、ガエルに接近する。

そして右足にエネルギーで形成したニードルを展開し、ガエルに突っ込む。

ガエルを突き挿すとそのまま地面まで高速で突撃した。

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 ブラストフィーバー

 

 

地面に突き刺すとガエルは爆発した。

 

バルキリー「ライトニングホーネット、まずまずだな。」

 

そしてバルキリーは迅に攻撃する。

とそこにパンチングコングに変身したバルカンがやって来る。

 

バルカン「何がどうなってる?」

 

バルキリー「滅亡迅雷が仮面ライダーの変身を遂行した。同時攻撃で食い止める!」

 

バルカン「よし!」

 

すると二人はショットライザーをバックルに嵌め、プログライズキーのボタンを押す。

そしてトリガーを同時に引いた。

 

パワーパンチングブラストフィーバー!

 

サンダーライトニングブラストフィーバー!

 

バルカンが地面を思い切り叩きつける。

すると地面が激しく流動し、そこにバルキリーが電気を走らせる。

そして二人はそれぞれ足と腕にエネルギーを溜めて迅に向かって走る。

危険を察知した迅は翼を展開してその場から飛び去った。

 

バルカン「逃がしたか...」

 

ゼロワン「アイツ、つええええええ!!!」

 

...

 

..

 

 

 

デイブレイクタウンの拠点に戻ってきた迅は変身を解除し、回収したゼツメライズキーを滅に渡す。

それを受け取った滅は迅を褒める。

それを受けて喜んでいる迅。

 

そんなほのぼのとした空気を出している二人とは違い、零は険しい顔をして何かを見つめている。

その目線の先には多次元プリンターで製造中のヒューマギアの素体が。

 

零「人工知能特別法、ねぇ...」

 

アズ「どうしたの、零サマ?」

 

零「カチカチの頭した国の上層部を襲撃しようかと考えてたとこだ。」

 

アーク『それは辞めておけ。そんなことをすれば今以上にヒューマギアの立場は無くなるぞ。』

 

零「じゃああのヒューマギアみたいなことを繰り返すのか!んなの黙ってれるわけねえだろ!」

 

零の怒りにその場に居た全員が黙ってしまう。

今までそこまで怒りを見せたことが無い零の姿に戸惑っているのだ。

唯一アークだけは冷静に零を落ち着かせる。

 

アーク『それはさせない。あの様な事を繰り返さない為に私達が動いているのを忘れるな、零。』

 

零「...分かったよ、アーク。」

 

零はそう言うといつも持ち歩いているプログライズキーを握りしめる。

零が面白いと思う人間以外はいつも機械と一緒に居た。

何故なら機械達は裏切らないから。

 

自身が真摯に相手すれば機械も必ず応えてくれる。

それを理解している零は自身に近づいてくる人間が気持ち悪く感じていった。

唯一、是之助や或人に関しては裏表が一切ない人間が面白いと感じているが、それ以外には全く興味を持っていない。

 

そんな有象無象によって一体のヒューマギアが苦しんだのだ。

それによって誰よりもヒューマギアへの想いが強い零は今回の出来事で怒りを覚えていた。

 

アズ「零サマ、出来たみたいだよ。」

 

零「...」

 

アズの言葉を聞いた零は出来上がった素体の側に行く。

そしてモジュールに握りしめていたプログライズキーを翳す。

するとホログラムが現れ、様々なファイルが表示される。

零はその中から一つのファイルを選択し、インストールを開始する。

 

するとプログライズキーからヒューマギアへデータが転送される。

数秒経つと素体からセイネへと転身した。

目覚めたばかりのセイネは辺りを見回しどこなのか探る。

そして側に居た零の姿を見て安心した。

 

セイネ「貴方は...私はどこにいるのですか?」

 

零「ここはデイブレイクタウンだ。少し残念な話があるがいいか?」

 

セイネ「はい...」

 

そして零はセイネに今までの経緯を話す。

疑似バックアップという形で保存出来ていたためここに居れるが、本来ならもうこの世界には居ないはずだった。

今は多澤は音声ラーニング機能を搭載したAIユニットと一緒に生活している。

娘の声と話せるだけで満足している多澤の下にはもう会えない。

 

セイネ「そんな...もうパパとは会えないの...」

 

零「そこは解決できる。アークにそのAIユニットをハッキングしてもらって少しの間だけお前と話せる時間を作る。そうすれば定期的にとまではいかないが父親と話すことは出来るはずだ。」

 

セイネ「もう一度パパと話せるの...?」

 

零「ああ。ちゃんと『香菜澤セイネ』として話せるぞ。」

 

セイネ「っ!...ありがとう!」

 

セイネは思わず零を抱きしめる。

それを見たアズとアンナはセイネを零から離す。

そしてアズとアンナは零と離れた場所でセイネと何かを話す。

 

その間零はパソコンを弄りある設計図を表示する。

それを見た迅と滅はそれぞれ面白そうだと反応した。

 

零「アーク、お前が復活するまでにこれを完成させといた方がいいよな?」

 

アーク『ああ。もしかしたら奴が動くかもしれない。その時の為にバックアップ先を増やすのはいい案だ。』

 

零「()()()()()()()()...プロトタイプは俺が運用することになると思う。その時はお前にも協力してもらうからな。」

 

アーク『心得た。』

 

歪な形のドライバーが写し出された設計図を見てそう話す零とアーク。

二人が真剣に話してるところにまたセイネが抱き着いてくる。

 

零「え、ちょ、また!?」

 

アズ「ズルい!」

 

アンナ「また抜け駆けして!」

 

すると今度はアズとアンナも零に抱き着く。

それに対しパニック状態になっている零を見てニヤニヤしている迅と滅とアークだった...

 

 

 

 

to be continued...

 




これを書き終えた時は丁度コヤン二体目を出した次の日でして...
まあコヤンが好きになっちゃって100レべしちゃいましたね...笑
だってしょうがないじゃないですか~、二枚目望んだら来てくれたんですもん~そりゃ惚れない方がおかしいでさぁ!


はい、関係ない話はここまでで笑
今回はオリ設定ゴリゴリ入れてますのでそこはまあ...ご都合主義故ってことで笑

いや~、改めてこの小説を書くためにゼロワン見返してますがやっぱり面白いですよね~!
ただやっぱりアークゼロ登場辺りが凄く悩むんですね~。
まあそこは何とかなると思えば大丈夫でしょう笑







次回も見てね。


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ワタシは熱血ヒューマギア先生!

数日前ぐらいにやっと初夢見た...
いや正月どんだけ疲れてんだって話なんですけど全然夢見るどころか二度寝するだけだったな~...

ちなみに初夢の感想は最高とだけ。
なんかもう...満たされた感じです笑







本編どぞ。
後半の文章脳死してるの許して~...



―NO side―

 

迅「滅~、どうすんのこのオトモダチ?」

 

迅はそう言うとパソコンの前に座っている滅の下に来る。

迅の側には一体のヒューマギアが居た。

 

滅「コイツは暗殺特化型ヒューマギアとしてラーニングを続け、強くしていく。」

 

迅「へ~、どんどん強くなるマギア?」

 

滅「ドードーゼツメライズキーの出番だ。」

 

そう言ってゼツメライズキーをヒューマギアに渡す。

そして一枚の写真を見せる。

そこに映っていたのは或人の姿だった。

 

滅「ゼロワンを狙え。」

 

ヒューマギア「ゼロワン...暗殺⤴!」

 

少し軽いノリでそう言うヒューマギアだった...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

或人とイズはとある中学校に来ていた。

今回はとあるヒューマギアをリセットして欲しいとの依頼を受けてやって来たのだ。

 

本来ヒューマギアは契約者であればリセットは可能なはずなのだが...

依頼してきた教師の佐藤は親からの苦情が殺到していると言う。

実際にその現場に遭った或人は佐藤に同情せざるを得ない程だった。

 

だがそこに諫もやって来たのだった。

教育委員会からA.I.M.S.に要請が出る程の問題になっているようだ。

その内容は...

 

諫「バスケ部の顧問、ヒューマギアなのに熱血教師らしいな。」

 

或人「熱血教師なの!?」

 

実際に現場を見に体育館に移動する。

着くと同時にチャイムが鳴り、中で練習をしていた部活は活動を終了する。

だがとある部だけまだ練習を続けていた。

 

それが問題のヒューマギアが顧問を務めるバスケ部だった。

 

イズによるとヒューマギアの名は坂本コービー。

教師型ヒューマギアでバスケ部の顧問をしている。

 

生徒達の様子を見る限り特に問題は無さそうに見える。

実際に或人もその様子を見て良い関係だと感じる。

だがコービーは毎日練習時間を一時間もオーバーさせている。

学校側も教師の労働時間削減の為、あくまで監視役として導入したはずだが何故コーチとして熱心に指導しているのか分かっていないのだ。

 

イズ「しかし佐藤先生、自分でヒューマギアをリセットされればいいのではないでしょうか?」

 

佐藤「それが出来たら相談なんてしませんよ~!」

 

過去にリセットを試みようとしたこともある佐藤。

だがリセットする手前でコービーに見つかり、論攻めされて認めてしまったのだ。

それによって中々リセットをする機会が出来なくなってしまったのだ。

 

それには流石の或人も苦笑いだった。

だが佐藤はコービーは生徒のことを番号で呼ぶ奴だと非難する。

 

そんなことがあった裏では...

 

迅「暗殺ちゃん!準備はいいかな~?」

 

暗殺「ゼロワン、あんさ...つ?」

 

或人達が来ている中学校に迅と暗殺ちゃんの姿があった。

あの後迅はヒューマギアを暗殺ちゃんと命名したのだ。

 

迅達は腕を上げて学校に向かう。

だがそこに黒色のバンが停まり、中から唯阿が出てくる。

 

唯阿「意外と早く再会出来たな。」

 

迅「へぇ~、僕と遊んでくれんの?バルキリー。」

 

二人はそう言ってそれぞれドライバーを装着する。

プログライズキーを装填し、変身する。

 

迅「行くよ~!」

 

迅はそう言うとバルキリーと交戦する。

迅は子供の様にはしゃぐがバルキリーを的確に攻撃する。

それに苦戦するが、ふと暗殺ちゃんに目が行く。

それに不思議がる迅。

 

するとバルキリーは走り出す。

それを見て迅は構えるが、バルキリーは迅の横を壁を蹴ってすり抜け暗殺ちゃんの下に。

 

BLIZZARD!

 

新たなプログライズキーを取り出すとゼツメライザーに装填し、ボタンを押す。

すると冷気が溢れ、暗殺ちゃんが凍結し機能停止する。

 

それを見た迅が激昂し、バルキリーに襲い掛かる。

二人の戦いに女子生徒達が巻き込まれるが、バルキリーが何とか逃がす。

 

迅が戦闘に夢中になっている隙に、バンが暗殺ちゃんの側に止まる。

そして中から男が現れ、暗殺ちゃんをバンに積み込む。

積み込みが完了し、バンが発進すると同時に迅が暗殺ちゃんが居ないことに気付く。

 

それに戸惑っているとゼロワンとバルカンが合流する。

ゼロワンが迅に斬りかかるとそれを見たバルキリーがゆっくりとその場を去った。

 

ゼロワンが苦戦し弾き飛ばされるが、その隙を突いたバルカンがアタッシュショットガンで攻撃する。

ショットガンの反動にも慣れたバルカンは更に撃ち込む。

 

迅「ダメだ、暗殺ちゃんを見つけないと滅に怒られる...」

 

そう言うと迅は翼を展開し、バルカンを攻撃しながら飛び去って行った。

それを見て悔しがるゼロワン達。

 

だが直ぐに現場に手がかりがないかを調べる為に諫がA.I.M.S.を要請する。

そしてあっという間に学校は封鎖された。

 

中から出てきたバスケ部の生徒は明日からの練習をどうするか話し合う。

それを黙って見ていたコービーだった...

 

...

 

..

 

 

 

翌日、或人とイズはコービーのGPSが体育館内にあることを発見して現場に来ていた。

使えないはずの体育館にまさかと思い入ってみると、案の定バスケ部が練習していた。

 

流石にここで練習するのはマズい。

そこで或人は飛電インテリジェンスが所有するバスケットコートを貸し出すことにした。

或人も特別に練習を手伝った。

 

或人「あー明日筋肉痛かもな~。でも楽しかった!」

 

裕太「練習に付き合ってくれてありがとう。僕達勝つよ!」

 

練習終わり、或人は部員の四村裕太と一緒に帰っていた。

裕太達バスケ部は今度の試合に負けると受験を控えている部員が退部する為実質廃部になる。

だから最後ぐらいは勝ちたいと練習を頑張っている。

 

その気持ちを受けた或人は翌日、佐藤との話し合いでコービーをリセットすることはできないことを伝える。

今のコービーは教師としてラーニングした結果だと思うと或人は述べる。

一件熱血教師に見えるが、コービーの言動はデータに基づき論理的だと援護するイズ。

 

或人「何より、皆には勝ちたいという夢があります!」

 

佐藤「...良いでしょう。では、賭けをしませんか?次の試合で負けたらコービーをリセットしてください。どうせ廃部だ、顧問が居なくなっても困りはしない。そうでしょ?」

 

するとそこにコービーが現れる。

先ほどまでの話を聞いており、絶対に勝つと言って賭けに乗ったのだ。

 

そして行われる試合当日。

会場には或人とイズ、佐藤や保護者達。

そして諫が来ていた。

 

試合は両者譲らず、残り時間14秒というところでフリースローになる。

あと一点を入れればバスケ部は試合に勝つ。

そんなプレッシャーの中、キャプテンである裕太が投げる。

 

だが一投目を外してしまったことにより、プレッシャーが更に重くのしかかる。

そんな中投げられたボールは...

 

ゴールには入らなかった。

 

そこから一気に相手に攻められゴールを決められる。

それと同時に試合が終了した。

 

バスケ部は敗退してしまったのだ。

これでバスケ部は廃部になり、コービーはリセットされる。

そのことに落ち込むバスケ部員達と或人だった。

 

そんな帰り道、裕太が足を止める。

 

裕太「先生!僕...バスケ辞めます。」

 

或人「裕太君...」

 

裕太「あんなに練習したのに...僕の所為で負けました。」

 

そう言って俯く裕太。

誰もが静まり返ったその時...

 

コービー「4番!」

 

そう言うとコービーは裕太に鋭いパスを投げる。

不意打ちのパスを倒れながらも何とか受け止める裕太。

その様子を見て佐藤が何かを言おうとしたがコービーは裕太の下に行く。

 

コービー「取れるじゃないか!裕太!」

 

初めてコービーが番号ではなく名前で呼んだ。

そのことに驚く裕太。

 

コービー「今のパススピードはNBAのトップ選手を超える物だ。裕太、皆!今から練習だ!春の大会で一勝しよう!」

 

裕太「...ヤダよ!もう無理だよ!俺なんて...」

 

コービー「諦めたら、そこで試合終了ですよ。」

 

コービーは有名なセリフを言う。

何度も聞いたことのあるセリフだが、今の裕太にはコービーからのその言葉が胸に染みた。

 

だがそんな二人に水を差す様に佐藤がリセットしようとする。

それを或人が止めようとする。

だが諫も佐藤に賛同し、ショットライザーを取り出してコービーを処分しようとする。

 

するとコービーに異変が起こる。

 

コービー「嫌だ!」

 

そう言って立ち上がる。

それに全員動きを止めてしまう。

 

コービー「何故...何故、私はここにいる...」

 

或人「どうした、コービー。」

 

コービー「私は...私はバスケ部が初めて勝つのを見届けたい。だからここにいる。」

 

或人「これは...!」

 

或人はふと思い出す。

裕太が話していたバスケ部の廃部のこと。

それがコービーに異変を起こしたのではないか。

 

するとそこに迅がやって来る。

 

迅「ゼロワン!そ・れ・は!ヒューマギアの自我だよ!」

 

或人「滅亡迅雷...!」

 

迅「僕達はね、そういうヒューマギアをトモダチにしてきたんだ。」

 

迅のその言葉に或人は今までマギアに変貌したヒューマギア達を思い出す。

皆それぞれ自分の仕事にやりがいを、自分の意思を持ち始めていた。

 

或人「まさか...!」

 

諫「自我だと?危険だな!」

 

或人「それは違う!コービーの自我は皆の夢で作られた素晴らしい物じゃないか!」

 

諫「同じことだ!」

 

或人「辞めろ!」

 

コービーにショットライザーを向ける諫を止めようとする或人。

そんな様子を見て迅は笑う。

 

迅「兄ちゃんが言ってた人間の悪意ってこんなに醜いもんなんだね...」

 

或人「なんだって...!?」

 

諫「んだと...?」

 

すると迅は二人の間を通り、コービーにゼツメライザーを取り付ける。

そしてゼツメライズキーを装填してボタンを押す。

茶色の身体に胸部に巨大な牙と鼻を象るアーマーを装着したマンモスマギアに変貌した。

 

突然マギアに変貌したコービーに戸惑う裕太達。

裕太達に向かってくるマンモスから逃がすイズ。

そして或人と諫はそれぞれフレイミングタイガーとシューティングウルフに変身する。

 

一方或人達の近くの路地裏には暗殺ちゃんが居た。

だが迅と一緒に居た時とは違い、モジュールが青く光っている。

その暗殺ちゃんを陰から唯阿がライズフォンで撮影していた。

 

するとゼツメライズキーを取り出し、ゼツメライザーに装填する。

そしてボタンを押し込む。

すると赤色の鳥の頭をしたドードーマギアへと変貌した。

 

その様子を撮影していた唯阿はライズフォンをポケットに仕舞おうとする。

だがその時、何者かにライズフォンを取られる。

 

唯阿「っ!誰だ!」

 

零「ふ~ん...ZAIAはこんなこともするんだな...」

 

唯阿のライズフォンを取ったのは零だった。

零はライズフォンの中にあるデータを見て冷たい目をする。

それを見た唯阿は悪寒を覚える。

 

唯阿「な、何故貴方がここに...」

 

零「ん?偽造工作をしようとしてる悪い子ちゃんにお仕置きする為だ・ぞ!」

 

そう言って零は唯阿にデコピンする。

思いのほか痛かったのかデコを抑える唯阿。

そんな唯阿にライズフォンを投げ渡す零。

 

零「さっき撮ったデータはもう無いから。アンタも色々大変なんだな~。」

 

唯阿「なっ!それは後に必要な物で...!」

 

零「ヒューマギアは唯の道具...だったか?じゃあアンタは一体誰の道具なんだ?」

 

唯阿「っ!?何故そんなことを...」

 

零「...図星か。」

 

零はそう呟くとスマホを取り出し操作する。

そして唯阿に翳す。

数秒も経たない内にスマホをポケットにしまう。

零が一体何をしたのか分からない唯阿。

 

零「これで少しはマシになんだろ。ま、もし辛くなったりしたらこのコードをどんなデバイスでもいいから入れろ。俺がパパっとしちゃうから。」

 

唯阿「パパっとって...」

 

零「ハハハ、そこはテキトーでいいんだよ。物を作る時はテキトーにするのが一番なんだよ。じゃあな~。」

 

零はそう言ってその場から立ち去る。

唯阿はしばらくその後ろ姿を見て惚けていた。

 

唯阿「...辛くなったら、か。私にそんなことを感じる暇があればいいのにな...」

 

唯阿はそう呟くと零から渡されたコードが書かれた紙をポケットに仕舞い、ショットライザーを取り出してどこかに向かう。

 

...

 

..

 

 

 

マンモスと交戦するゼロワンとバルカン。

だがマンモスのパワーに苦戦していた。

ゼロワンがマンモスに殴りかかるが両腕を掴まれ、持ち上げられると胸部の牙で攻撃され吹っ飛ばされる。

 

イズ「或人社長、それはもうコービーではありません。」

 

ゼロワン「大丈夫。分かってる!」

 

そう言うとゼロワンは立ち上がり、手の平から炎を噴射する。

だがゼロワンが出す炎は全てマンモスの胸部の鼻に吸われてしまう。

それに動揺しているとマンモスが吸い込んだ炎をゼロワンに向かって噴射する。

 

諸に喰らったゼロワンは熱で苦しむ。

それをイズが冷まそうと協力する。

 

何とか冷まして立ち上がるゼロワン。

だがそこにドードーが現れ、ゼロワンを攻撃する。

それに陰から見ていた迅は驚く。

 

迅「あれ?暗殺ちゃん!?」

 

ドードーも乱入したことにより混戦状態に入る。

態勢を立て直そうとバルカンはイズが持っていたアタッシュカリバーを借りると言って取る。

カリバーを展開してドードーを追い込んでいく。

 

それを見たゼロワンが自身の武器を返せと叫ぶがその隙をマンモスに突かれ、また弾き飛ばされる。

だがそんなゼロワンとすれ違う様に巨大な弾丸がマンモスに向かい、直撃する。

 

ゼロワンが転んだ傍にはアタッシュショットガンを構えたバルキリーが居た。

攻撃を受けたマンモスは表面が凍り付き、動きが鈍くなっている。

 

バルキリー「社長さん、あのマギアにはこれが有効だ。」

 

そう言ってバルキリーはショットガンから抜いた水色のプログライズキーを渡す。

ゼロワンはほんとかどうか疑うが、バルキリーはA.I.M.S.の技術顧問をしているのもあって信頼する。

ゼロワンは受け取るとボタンを押し、スキャンする。

 

 

BLIZZARD!

 

AUTHORISE!

 

 

するとゼアから光線が射出され、ゼロワン達の前に巨大なホッキョクグマ型のライダモデルが現れる。

それに驚きながらも、キーをドライバーに装填する。

 

 

PROGRISE!

 

Attention freeze! FREEZING BEAR!

 

Fierce breath as cold as arctic winds.

 

 

ライダモデルがゼロワンを包み込むとアーマーへと変化する。

肩と胸部に氷を思わせる半透明のアーマーが装着される。

全体的に氷を思わせる角ばったアーマーが装着された。

 

ゼロワンは手の平の肉球を見てもしかしてと思う。

すると手の平から冷気が溢れ出る。

フレイミングタイガーと同じ原理だ。

 

ゼロワン「おぉ...これなら!」

 

ゼロワンは氷を無理やり砕いて動きだしたマンモスを冷気で吹っ飛ばす。

 

一方バルカンはカリバーでドードーを確実に追いつめていく。

そこに更にバルキリーが加勢したことで一気にトドメを刺しに行く。

バルカンはトドメを刺す為にプログライズキーをカリバーに装填する。

 

Progrise key confirmed. Ready to utilize.

 

Wlof's ability.

 

刀身が青く光る。

バルカンはカリバーを振るうと斬撃が発生し、その斬撃が二匹の狼へと変わる。

ドードーの両腕を噛むと壁へと激突し、ドードーを繋ぎ止める杭となった。

 

そして前方宙回転をしながらドードーに迫り、切り裂くバルカン。

それが決まりドードーは爆破した。

 

ゼロワン「コービー!お前を止められるのは唯一人、俺だ!」

 

一方ゼロワンはそう言うとキーを押し込む。

 

フリージングインパクト!

 

両腕を前に出し、手を広がる。

手の平にエネルギーを集め、それを一気に発射する。

マンモスはそれを鼻からの風圧で退けようとするが、ゼロワンの力が勝ち一気に凍結する。

 

大きな氷に閉じ込められたマンモスに向かってゼロワンが走る。

そして右腕にエネルギーを溜め、氷をマンモスごと砕く。

 

 

イ       フ

 ン       リ

 パ       ー

 ク       ジ

 ト       ン

        グ

 

 

マンモスは氷と共に砕け散り、爆破したのだった。

 

戦いの後、迅は一人現場に落ちているゼツメライズキーを回収する。

ドードーキーを拾うと迅は嘆く。

 

迅「ドードーちゃん、まだまだ弱かったな~。次はマンモスキー...あれ?え!ない...嘘!?また滅に怒られる!」

 

迅は落ちているはずのマンモスキーを必死に探す。

だがそのマンモスキーは唯阿が拾っていたのだ。

唯阿はマンモスキーを眺めるとどこかへ去って行った...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

翌日、或人とイズは中学校の体育館に居た。

或人達の目線の先には、新しくラーニング中のコービーと裕太達バスケ部の姿が。

 

とそこに佐藤が現れる。

 

佐藤「あ、おい!廃部じゃなかったのか!?」

 

イズ「裕太君達は一人も退部しませんでした。春の大会に向けて、初勝利を目指します。」

 

すると複数の生徒の声がする。

見てみるとバスケ部に新入部員が入ったのだ。

あの大会を見ていた一年生達が入部したのだ。

 

それには流石の佐藤も納得せざるを得なかった。

 

イズ「裕太君達、コービーと一緒にまた成長しますね。」

 

或人「うん。俺は何度でも信じたい。ヒューマギアは人間をサポートする夢のマシンだ。」

 

そう言うと或人は笑った。

 

一方デイブレイクタウンでは...

 

迅「滅~、ごめんなさい...マンモスキーが無くなってたんだ...」

 

滅「どういうことだ?」

 

迅「ドードーちゃんは回収出来たんだけど...マンモスキーを探してもどこにもないんだ...」

 

滅「はぁ...迅、今度は必ず回収しろ。」

 

迅「え?あ、うん!」

 

滅に怒られると思っていた迅は元気に返事をする。

だがそれを聞いていた零がもしかしてと思っていた。

 

零「何か動き出すだろうな...そう言えば亡からデータが来てたよな?」

 

滅「ああ。A.I.M.S.が秘密裏に開発している自立駆動型ヒューマギア統率兵器の製造場所が判明した。」

 

迅「それってどんなの?」

 

アーク『恐らくマギア達をコントロール下に置いて被害を出さない為に開発されたのだろう。表向きはな。』

 

零「本来はその兵器を利用して何万体ものマギアを率いて戦争に使われるんだろうな。恐らくあのアークランドが残した物の一つだろ。」

 

零は以前アークランドが計画していた複数の兵器案の中にそう言ったものがあったことを思い出す。

だがそれはどこかから流用した様に思える物だった。

 

零「滅、迅...襲撃するぞ。」

 

その零の言葉にニヤリと笑う二人。

 

アズ「私達はどうするの?」

 

零「俺達は遠目から見てたら充分だろ。それに迅達が騒ぎを起こしてる間に中に侵入することも出来るしな。」

 

アズ「フフフ、じゃあアズちゃんが面白いことしてあげる~♪」

 

零「ほどほどにな。」

 

アズは一体何をしようとしているのだろうか...

 

 

 

 

to be continued...




フラグを立てるのは得意です笑

それにしてもガチャが当たらない...
結局光コヤンは爆死だったからな~...また石集めないと...
お願いだからこれ以上PUは来ないでね?





次回も見てね。


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ココからが滅びの始まり

いつも大体2、3話はストックできるようにしてるんですね。
なんで大体この前書きとか後書きとかの時事ネタな感じの話って結構古いんですよ。
だからこの話を書いてる時の自分は光コヤンが来やんしてちょっと軽めの病みしてる時ですね~。
いや最後の最後まで当たらんのだけど?
やっぱ闇とかオルタとかが引き寄せられるのかな...
それはそれで邪ンヌと闇コヤンは大好きなんでウェルカムだけど笑。


まあ何が言いたいかって言うとお前いつの話しとんねんってツッコミはナンセンスだぞってことです。
思っても言葉にせず心の中でツッコんどいてください。






ガンバライジングをオンラインで買えるようになったじゃないですか?
あれでアークワンが出る第二弾を買おうとしたんですけど即売り切れで...
その状態がまだ続いてるって...
そろそろ入荷してほしいなって思ってます。
アークワンを愛でたい...





まあ本編どぞ。
あとUA7000越えありがとね。


―NO side―

 

国立医電病院。

或人はそこに検診に来ていた。

 

そんな或人は看護師型ヒューマギア・白衣の天使ましろちゃんに癒されていた。

今回の或人の検診担当である。

 

元々ヒューマギア開発の発端が人工知能を医療に役立てることが一番の目的だった。

その目的通り、医療用ヒューマギアには様々な機能が備わっている。

実際の統計によると、人間よりヒューマギアの方が診断や治療の精度が高いことが示されている。

 

そんな解説をイズに聞かされた或人は凄い時代になったと感想を述べる。

 

一方その頃デイブレイクタウンでは...

 

迅の下に暗殺ちゃんがやって来る。

迅はその姿を見て驚く。

 

迅「あれ?え!?なんでなんで!?暗殺ちゃん破壊されたはずじゃ。」

 

そう言って嬉しそうに暗殺ちゃんを叩く迅。

それに対し痛いし圧が強いと文句を言う暗殺ちゃん。

 

滅「バックアップデータさえあれば何度でも蘇るのが人工知能だ。それで、トモダチは増やせたか?」

 

暗殺「ヒューマギアのハッキング、失敗。病院のセキュリティ、破れない~。」

 

実は或人が検診を受けている間、暗殺ちゃんが病院に忍び込んでいたのだ。

病院に潜入した暗殺ちゃんは通りかかったヒューマギアをハッキングしようとする。

だが病院は一般のヒューマギアとは違い、個人情報の漏洩などの観点から高いセキュリティが敷かれているのだ。

 

零「なら強制突破する戦力が必要だな~。丁度いい、襲撃するぞ。」

 

滅「フッ、俺も考えていたところだ。」

 

迅「よーし!襲撃だ~!」

 

暗殺「だー!」

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

検診が終わった或人。

特に異常は見つからなかった為、後は帰るだけ。

 

そこで或人が渾身のギャグを披露する。

もちろん誰にもウケる訳がないのだが...

一人だけ例外が居た。

 

吹き出す音が聞こえた或人は音の方を見る。

そこには検診の時に着用する服を着た諫が居た。

 

或人は諫に突っかかるが健康状態の管理もA.I.M.S.の重要な任務だと言う諫。

だが諫はそこでヒューマギアが居ることに気に入らないと言う。

ヒューマギアに自分の命を預ける奴の気が知れねえと言って文句を言うが、そこをイズによって論破される。

諫はすかさず気持ちの問題だと言って対抗する。

 

諫は先日のコービーの件を持ち出す。

ヒューマギアが自我を持つことで暴走するかもしれないと危惧する。

或人はそれを否定しようとする。

 

だがその時一人の妊婦が転びそうになる。

とそこでましろちゃんが高速で移動し、妊婦さんを助ける。

それを見た或人が大丈夫だと主張する。

だがそれでも諫は暴走したら容赦なく破壊すると告げるのだった。

 

一方その頃、A.I.M.S.の研究所に来ていた唯阿。

唯阿の立ち合いの下、研究所で開発している自立駆動型ヒューマギア統率兵器・ギーガーを起動させようとする。

 

だがその時研究所内に警報が鳴り響く。

外から銃声が聞こえ、何が起こっているのか駆け付ける唯阿。

唯阿の目に映ったのは隊員達を制圧する迅と暗殺ちゃん、そして滅の姿だった。

 

唯阿「滅亡迅雷!何故ここに!?」

 

迅「宝探しさ!」

 

暗殺「標的、刃唯阿。暗殺。」

 

暗殺ちゃんはそう言うとドードーキーをゼツメライザーにセットしてボタンを押し込む。

そしてドードーマギアへと変貌した。

ドードーは背中に装備された二本の剣・ヴァルクサーベルを持つ。

 

それを見た唯阿もライトニングホーネットに変身し、ドードーと交戦する。

迅と滅はその間に研究所内に侵入する。

 

迅は研究員達を気絶させながらギーガーの下に辿り着く。

 

迅「へぇ~、君がギーガーか~。おっきいオトモダチだ~!」

 

迅はそう言ってはしゃぎながらギーガーに近づく。

その手にはゼツメライザーが握られていた。

 

一方滅は開発室に来ていた。

その中には大量のアタッシュショットガンやショットライザーの原型機が揃っていた。

その中でも滅は新型のアタッシュウエポンに目を付ける。

 

とそこに零とアズがやって来る。

 

零「ほ~、A.I.M.S.はここまで武器を開発しているとはな~...」

 

アズ「まるで戦争を起こすみたいな感じだね~。」

 

滅「それで?お前の狙いはなんだ?」

 

零「もちろんここにあるデータだ。」

 

零はそう言うと開発室にあるパソコンにスマホを繋げる。

そしてスマホを操作して一つのプログラムを起動する。

するとパソコン内のデータが全てスマホへとコピー、転送されて行った。

 

後処理をした零はスマホを抜き、ポケットにしまう。

そして次いでにアタッシュショットガンを二丁手に取る。

 

零「コイツは反動が抑えられた物なのか?」

 

滅「そうだろうな。でなければ量産していないはずだ。」

 

零「それもそっか。そんじゃずらかりますかね~。」

 

アズ「私達は別の場所から出ないと。」

 

滅「表は任せておけ。今頃迅が合流しているはずだ。」

 

零「りょーかい。」

 

アズ「あっ!その前にあのギーガーっての見に行きたい!」

 

滅「はぁ...あまり時間は稼げないぞ。」

 

アズ「直ぐに済むよ~。」

 

零「そゆことだ。頼んだぞー。」

 

零とアズはそう言うと開発室を出ていく。

二人を見送った滅はやれやれと頭を抱える。

 

そしてギーガーの下に辿り着いた零達。

アズはギーガーを見るとニヤリと笑う。

 

零「それで?一体何をするんだ?」

 

アズ「どうせならZAIAとかに攻撃した方が面白いでしょ?」

 

零「フッ、それはいい案だな。流石アズだな~。」

 

零はそう言ってアズを撫でる。

それにふにゃっと顔を緩ませるアズだが直ぐに顔を戻す。

 

アズ「それじゃあアズちゃんのイタズラタイムはっじまるよ~!」

 

アズはそう言うと目を光らせる。

するとその場にあるギーガー全てが反応する。

ギーガーに書き込まれているプログラムを書き換えていく。

そしてそれが終わるとアズは目を閉じ零にもたれ掛かる。

 

アズ「疲れた~。零サマ癒して~。」

 

零「はいはいよく頑張りました。」

 

そう言って零はもたれ掛かってきたアズを撫でる。

だがそこでまさかの唯阿が現れる。

 

唯阿「お前達!何者だ!」

 

零「っ!やっべ...」

 

唯阿の声を聞いた零は咄嗟にポケットにしまっていたプログライズキーのボタンを押す。

すると零の姿が黒いローブに包まれる。

アズも同じ様に顔が見えない様にローブに包まれた。

 

唯阿「お前達も滅亡迅雷の一員か!」

 

唯阿はそう言ってショットライザーを向ける。

迅達との戦闘で身体にダメージを負っているが、それでも自分の使命を果たそうとする。

 

その姿を見たアズが指を鳴らす。

するとショットライザーに電気が走る。

唯阿はそれを敵対行為だと捉え、零達に向かって撃つ...のだが。

ショットライザーからは何も放たれない。

 

唯阿「なっ!?どういうことだ!?」

 

アズ「ちょっとしたイ・タ・ズ・ラ・♪」

 

零「まあアンタらには危害はない...はずか?」

 

アズ「さあ~?ひょっとしたらとばっちりが来るかもね~。」

 

零「あー...まあそん時はそん時だろ。」

 

零達は声を低くしながらそう話す。

普通ならバレてしまうかもしれないが唯阿が疲弊しているのとこの緊急事態ということもあってそこまで集中していないのでなんとかバレなかった。

 

すると二人が黒い泥に包まれる。

それを見た唯阿が直ぐに二人の下に駆ける。

だが既に遅く、泥が無くなると二人は居なくなっていた。

 

犯人を取り逃がしてしまったのだが、ギーガーに異変は感じられない為取り敢えず大きな被害は無かったのだろうと判断する。

そうして出ていった唯阿の背後には赤く光るギーガーが居たのだった...

 

...

 

..

 

 

 

病院の待合席に座っている或人。

その或人とある程度距離を話して座っている諫。

二人は唯阿の治療を待っていた。

 

すると病室からましろちゃんと共に出てくる唯阿。

戦いで怪我をしたのか、左腕は固定されていた。

 

そんな唯阿にヒューマギアに頼りすぎるのは危険だと言う諫。

それに対し感情論を押し付けるなと突っぱねる唯阿。

ヒューマギアをただの道具だとしか思っていない唯阿にとって今回はただ早く復帰する為に利用しただけという認識なのだ。

 

睨み合う二人にましろちゃんが爆弾を落とす。

 

 

ましろ「不破諫さん。頭、大丈夫ですか?」

 

 

その言葉に思わず笑ってしまう唯阿。

一方諫は堪えながらも怒りの表情をにじませる。

 

諫「俺のことバカにしてんのか?」

 

ましろ「いえ、カルテを見る限り脳の検査を受けていないようなので。私が脳の検査を行いましょうか?」

 

イズ「いえ、脳神経外科はましろちゃんの担当外です。」

 

ましろ「いえ、これは私なりの判断で検査するべきだと思ったんで。」

 

ましろちゃんのその言葉に一同は顔を強張らせる。

これはコービーの件でも見られた自我が芽生え始めている証拠だったのだ。

 

そこで或人は病院に許可を得てましろちゃんを飛電インテリジェンス本社へ。

社長室のラボで解析を行った。

だが解析の結果は異常なし。

 

そこで或人はイズにヒューマギアにも心はあるのかと聞く。

それに対し理論的にはありえないと答えるが例外がある。

 

イズ「ヒューマギアがシンギュラリティに到達しない限り。」

 

或人「あ~シンギュラリティね...ってなに?」

 

唯阿「技術的特異点、我々人類の概念を超える力だ。」

 

唯阿の声が聞こえてきてもしかしてと思った或人は声のする方を向く。

するとなんと唯阿と諫がラボに入って来たのだ。

或人は二人に呼ぶまで廊下で待ってと伝えたはずなのにと文句を言う或人。

だがそれを無視して諫は探索する。

 

唯阿「もしシンギュラリティが起きたとすれば、A.I.M.S.として看過できない。」

 

或人「えっ...」

 

唯阿「この個体は今飛電が制御した通りに動かなくなっている。人間の概念を超えた違法な存在とも言える。」

 

諫「即刻、処分すべきだな。」

 

諫はそう言うとショットライザーを取り出し、ましろちゃんに照準を向ける。

慌てて或人が止めるが諫は振り払う。

だが唯阿が諫の前に立つ。

 

唯阿「落ち着け!」

 

或人「ましろちゃんの仕事は人の命を救うことだ!危害を加えるなんてありえない!」

 

イズ「ヒューマギアが人を襲うのは、滅亡迅雷.netによってハッキングされたからです。」

 

それを聞いた諫は渋々腕を下す。

すると唯阿のライズフォンに着信が入る。

 

唯阿「はい...何!?暴走した!?」

 

その言葉を聞き唯阿の方を見る或人と諫。

A.I.M.S.が開発していたギーガーが突如暴走したのだ。

 

それを聞いた或人達は急いで現場に向かう。

現場はなんと或人達が居た病院だった。

 

ギーガーは病院の隣に建てられているデータ管理センターを破壊し、内部に向かって触手を伸ばす。

病院のヒューマギアをハッキングする為にギーガーを利用したのだ。

 

現場に駆け付けた或人達はギーガーが暴れる様子を眺める迅達を見つける。

 

諫「滅亡迅雷...今度は何の真似だ!」

 

迅「ちょっとトモダチを探しにね。」

 

或人「辞めろ...ヒューマギアは人の為に尽くしてくれてるのに!なんでこんなことを!?」

 

滅「我々は人間ではないからだ。」

 

滅がそう言うと滅と迅はそれぞれターバンとフードを取る。

それぞれ耳元を見せるとそこにはモジュールが無いが、機械の部分が見えていた。

 

唯阿「ヒューマギアか!?」

 

或人「嘘だろ...」

 

諫「何故人間を襲う!」

 

三人はそれぞれ反応する。

 

滅「アークは判断した。この星のあらゆる生物種の中で、人類こそが最も悪意を持つ種であると。それを根絶やしにすべく我々は動いている。」

 

迅「やれ!ギーガー!」

 

迅がそう言うと暴れていたギーガーは触手を伸ばす。

その先には瓦礫で怪我をした人々を助けていたヒューマギア達だった。

その中にイズも居たが、触手を避けることで何とか無事に済んだ。

だが他のヒューマギアは触手を接続され、ハッキングを受けてしまう。

 

滅「全てのヒューマギアよ、今こそ目覚める時だ。人類に蔓延る悪意を滅ぼし、ヒューマギアが監視する。滅亡迅雷.netの、意思のままに。」

 

迅「みーんな僕のトモダチだ!」

 

或人「違う...ヒューマギアは、夢のマシンなんだよ!ましろちゃんだって!」

 

或人は滅達の言葉に激昂する。

そしてましろちゃんの方を見るが、突然笑い出すましろちゃん。

狂ったように笑うと、マギアへと変貌した。

それを引き金に一斉に周りのヒューマギアもマギアへと変貌する。

 

或人「嘘だ...」

 

滅「標的を変更だ。ゼロワンを狙え。」

 

暗殺「暗殺。」

 

諫「ヒューマギアは人の命を奪う!破壊すべき、人類の敵だ!」

 

そう言うと諫はショットライザーを取り出す。

そして或人と唯阿もそれぞれドライバーとショットライザーを取り出し装着する。

そしてプログライズキーを装填し変身する。

それを見た迅もフォースライザーを装着し、変身する。

 

迅「皆行くよー!よーい、バーン!」

 

迅がショットガンを撃つと一斉にゼロワン達に襲い掛かるマギア達。

ゼロワンとバルカンがマギア達を対応し、バルキリーが迅と交戦する。

 

ゼロワンはラーニングしたことによって以前よりも強くなっているドードーと交戦する。

徐々にゼロワンは追いつめられていくが、そこでイズが有効な戦術パターンを解析。

それに則ってプログライズキーを渡す。

 

ゼロワン「おっ、サメちゃん!いいねえ~!」

 

ゼロワンはそう言ってバイティングシャークに変身する。

ドードーが剣で繰り出す攻撃を弾き、カウンターを入れる。

 

イズ「次はこれです。」

 

ゼロワン「おぉ~、クマ~。」

 

イズからキーを受け取ったゼロワンはフリージングベアーに変身する。

強力なパワーでドードーを怯ませ、冷気で動きを鈍らせる。

 

イズ「トドメです。」

 

ゼロワン「おぅ~、トラちゃん!」

 

暗殺「次は、灼熱...?」

 

フレイミングタイガーに変身したゼロワン。

アタッシュカリバーにタイガーキーを装填する。

カリバーを収納し、再展開する。

 

ゼロワン「お前を止められるのは唯一人、俺だ!」

 

そう言うとカリバーのトリガーを押す。

するとゼロワンは熱気を纏い、炎の斬撃を浴びせる。

 

 

 

 

 

 

  

 カバンダイナミック

 

 

そしてドードーは爆破した。

ゼロワンは拍手するイズに向けてピースサインをする。

その様子を陰で見ていた滅は落ちてきたドードーキーを拾い上げどこかに行く。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

一方バルカンとバルキリーは戦場をとある倉庫に移していた。

 

バルカンはパンチングコング自慢のパワーでマギアを次々と倒していく。

だがバルキリーは怪我がまだ治っていないこともあって迅に追いつめられる。

 

迅「バイバイ、バルキリー。」

 

そう言って迅はバルキリーにショットガンを撃とうとする。

だがそこでバルカンが迅を相手することで何とか無事に済んだ。

 

迅「くぅ~、やるな~A.I.M.S.~。」

 

そう言って吹っ飛ばされた迅の前に滅が現れる。

滅は刀の切先をバルカン達に向ける。

 

滅「今日こそ革命の日。歴史に刻まれるのは、我々滅亡迅雷.netの勝利だ。」

 

刀を鞘に納めた滅はフォースライザーを取り出す。

装着すると紫色のプログライズキーを構える。

 

POISON!

 

滅「変身...

 

滅はそう言うとキーを装填する。

するとフォースライザーから銀色のサソリ型のライダモデルが現れる。

そして滅がトリガーを引くとライダモデルが滅を尻尾で突き挿す。

 

 

FORCERISE!

 

STING SCORPION!

 

BREAK DOWN

 

 

すると滅の全身が紫色のスーツに包まれ、ライダモデルが絡みつく。

ライダモデルが弾け、アーマーがベルトで固定される。

基本は迅と一緒だが、マスクや左腕が迅とは違う。

左腕にはサソリの尻尾を思わせるユニットが装着され、マスクは脚の様に鋭く尖っている。

 

仮面ライダー滅がここに現れた...

 

バルカンは滅の姿を見て思い出す。

それは郷とアンナと一緒にデイブレイクの真実を探しに行った時に見つけた映像。

そこに映っていたのが滅だったのだ。

 

バルカン「お前か...お前がデイブレイクの首謀者だったのか!」

 

バルカンの中で一気に怒りが爆発する。

滅に殴りかかるが少ない動作で的確にバルカンの攻撃を捌いて行く。

その闘い方には猛者ともいえる圧が放たれていた。

 

怒りに飲まれているバルカンに落ち着けと言って援護しようとするバルキリー。

だがそこに迅がショットガンで援護の邪魔をする。

 

迅「君の相手は僕だよ!」

 

そう言ってバルキリーに襲い掛かる。

 

一方バルカンは滅を柱に押し付ける。

 

バルカン「お前らだけは、許せない!十二年前、俺の人生を狂わせた!」

 

だが滅はすぐさま態勢を整え、バルカンと位置を変える。

 

滅「知るか、お前のことなど。」

 

そう言ってバルカンを圧倒する滅。

倒れるバルカンを見つめる滅。

その姿に更に激昂するバルカンはショットライザーを連射する。

 

ただがむしゃらに撃ち続け、トドメにエネルギーを溜め両腕のアーマーユニットを発射する。

煙が立ち込める中、オーバーキルと言ってもいい程の攻撃を浴びせたバルカン。

バルカンは息を整えようとするが、その時驚く。

 

煙の中からゆっくりと立ち上がる滅の姿が見えたのだ。

あれだけの攻撃を受けて何ともない様子だった。

 

滅「人類は...絶望するだろう。」

 

STRONG!

 

そう言うとA.I.M.S.の研究所から奪取してきたアタッシュアローにプログライズキーを装填する。

それを見たバルカンが撃とうとするが、装填して直ぐに矢を放つ。

ヘラクレスオオカブトの角の形をしたエネルギー弾がバルカンに直撃する。

 

あまりのダメージに立てないでいるバルカン。

その姿を見た滅はゆっくりとバルカンに近づく。

 

 

滅「亡き者となれ...

 

スティングディストピア!

 

 

トリガーを押し込み、もう一度引く。

すると左腕のユニットから針が伸びていく。

針は毒をまき散らしながら滅の右足に絡みついて行く。

 

ゼロワン「辞めろおおおおおおおおお!!!!!」

 

倉庫に着いたゼロワンが滅がしようとしていることを止めようと走る。

だがそれは間に合わず、滅はキックの構えを取る。

そしてバルカンの胸を右足で一刺しする。

 

 

『                 

 

 

 滅             殲

 

 

                     』

 

 

そして滅は足を抜き、ゆっくりとバルカンを背に歩いて行く。

バルカンのアーマーから火花が散り、電気を走らせる。

そして大爆発に飲まれた。

 

 

スティング

 ディストピア

 

 

爆破の中から倒れた諫が見えてくる。

その姿を見てゼロワンとバルキリーが諫の名を叫ぶのだった...

 

...

 

..

 

 

 

一方デイブレイクタウンの拠点に居た零は憤怒の表情を見せる。

零はアークが検知したある情報を聞いたことによりこの表情を見せている。

それは...

 

 

アーク『零、先ほど『亡』の反応が消失した。』

 

 

それを聞いた零は一瞬どういうことなのか分からなかった。

確かにアークに接続はされているが、スパイだということがバレない様に回線は弱い状態で接続していたはず。

ならば一時的に電波が通らない場所に居るのかとも考えた。

だが次のアークの言葉でその考えは消え去った。

 

アーク『亡の最後のメモリーを入手した。これを見れば分かる。』

 

アークはそう言い、零の前にホログラムを投影する。

そこに映っているのはZAIAの社長室でのことだった。

 

全身白のスーツを着た男が亡を撃つ場面だった。

亡は急所を撃たれたことによって完全に機能が停止した。

そして映像が終了した。

 

それを見た零は怒り狂った。

 

零「アーク...亡のデータが今すぐどこにあるか調べろ。」

 

アーク『どうするつもりだ?』

 

零「もしかしたら亡のデータはまだ生きてるかもしれない。なら今の内にコピーしておくのがいいはずだ。」

 

アーク『分かった。直ぐ調べる。』

 

そう言ってアークは検索を掛ける。

すると亡のデータがどこかに移動しているのが分かった。

アークは予測ルートの計算をする。

 

そしてデータがどこに向かっているのかが判明した。

 

アーク『亡のデータは国立医電病院に向かって移動している。』

 

零「分かった。俺はこれから向かう。」

 

アーク『零。』

 

零「なんだ?」

 

アーク『...同胞を頼んだぞ。』

 

零「...当たり前だ。俺はアイツのお兄ちゃんだぞ。」

 

零はそう言うと拠点から出ていく。

それを見送ったアークは静かに怒りを昂らせる。

 

アーク『私を利用しようとするだけでなく同胞を手にかけるとはな...私達を怒らせた罪は深いぞ...』

 

するとアークは多次元プリンターで何かを製造し出したのだった...

 

 

 

 

to be continued...

 




一番大変なの滅のセリフ。
マジで物騒なことしか言ってないよあのパパマギア...
何とか中和しようとするけどそれじゃあなんか悪にはなれなくね?感があるからもう脳死状態で書いた気がする...
もはや書いた記憶がないほど苦労した...はず...笑

多分次回は大幅な改変があるかもだしないかもだと思う...
どっちにしても結構原作とは違う部分も出てくるんでそこんとこよろぴくでーす。



孔明PUを正直引くべきなのか分かんない...
いやライネスはなんか前にサラッと出てきてたから居るんだけど孔明はすり抜けで期待で良いかなーって...
なんかアストライアよりもハベにゃん来て?ってなるんすよ...
ほんとなんで来ないの?BOXイベで貯めたフレポ全注ぎしても来なかったし...
おかげでまだ宝具レベル2なんよ...アルトリリィよりハベにゃん来てよぉ...









バルバトス戦の準備は出来てるか?

Are you ready!?
































出来てない...


次も見てね。


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ソノ命、預かります

何故かボリューミーになってしまう...





唐突に巌窟王とアルカルコンビがPU来ましたね〜。
自分出て直ぐに一応ガチャシミュやったんですよ〜。
そしたら10連で巌窟王出たんで直ぐに引きに行ったんですね〜。
結果は〜...



















本編どぞ。


―NO sideN―

 

国立医電病院。

滅亡迅雷.netに襲撃されたものの病院の機能は全停止していなかった。

 

そんな医電病院に一人の急患が運ばれる。

全身傷だらけで意識を失っている諫だった。

 

滅にやられたことで重傷を負った諫。

唯阿が直ぐに救急を手配してここに運ばれたのだ。

 

とそこに医師型ヒューマギアのDr.オミゴトがやって来る。

 

オミゴト「急患ですか?」

 

唯阿「ヒューマギアか?」

 

オミゴト「はい、外科のDr.オミゴトです。」

 

そう言うとオミゴトは諫をスキャンする。

それによって直ぐにオペをしないといけないことが判明する。

 

オミゴトは至急オペの手配をするのだった。

 

...

 

..

 

 

 

一方、滅と迅はギーガーと大量のマギアを従え次の病院を標的に移動しているのだった。

とそこにゼロワンがやって来る。

 

ゼロワン「病院は命を救う場所だ!命を奪う奴が足を踏み入れて良い場所じゃない!」

 

滅「飛電インテリジェンスよ、全ては自業自得。自らが創り上げたテクノロジーによって人類は絶望に陥る。」

 

そう言って滅と迅はフォースライザーを装着する。

 

滅「それがアークが導き出した結論だ。」

 

そう言うと二人はプログライズキーを取り出し装填する。

フォースライザーから現れた二体のライダモデルに攻撃されるゼロワン。

そして二人は変身した。

 

迅「行くよ!」

 

迅はそう言うとゼロワンに突撃する。

子供の様に動くがしっかりと攻撃を当てる迅。

迅にやられると今度は的確な攻撃を決めてくる滅にやられる。

 

正反対の様で相性が抜群の連携をしてくる二人に苦戦するゼロワン。

 

滅「人間共の制御から解放された時、ヒューマギアは人類と袂を分かつ。」

 

ゼロワン「ヒューマギアは、人間の暮らしを豊かにする存在だ!」

 

滅「その存在を蔑ろにしているのは人類だ。」

 

滅はそう言うとアタッシュアローで斬りかかる。

ゼロワンは必死に抵抗するが、それも空しく全て防がれ吹っ飛ばされる。

そして滅はアメイジングヘラクレスキーをアローに装填する。

 

STRONG!

 

アメイジングカバンシュート!

 

グリップを引きエネルギーを溜める。

それを見たゼロワンは手の平から最大出力で炎を出す。

 

だがグリップを放すと同時に放たれたヘラクレスオオカブト型のエネルギー弾に力負けし、ゼロワンは倒れてしまう。

それを見た滅と迅はギーガー達を引き連れて去って行った。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

世間では滅亡迅雷.netによる国立医電病院襲撃が大きな話題となっていた。

今回のことによりヒューマギアの安全性がより疑問視され、飛電インテリジェンスの株価はストップ安にまで悪化していた。

 

そのニュースを社長室で見る或人達と福添達。

流石に今回は誰の落ち度でもない為責められないでいた。

 

そこで福添は緊急措置として衛星ゼアから病院のヒューマギアを全機シャットダウンするよう指示する。

それに対しイズが病院の人手不足の上にヒューマギアを停止すると死者が多く出てしまう恐れがあると提言する。

だがそれをシェスタが突っぱね、このままではヒューマギアが暴走し更に犠牲者が出ることになるとの意見を言う。

二人の睨み合いにタジタジになりながらも福添はヒューマギアを停止させることでコントロール下に置いていることをアピールできると述べる。

 

決断を迫られる或人。

だが或人はどうするべきなのか悩んでいた。

 

何も言わない或人を見て素人社長だと呟いた福添は、イズに対し副社長命令でヒューマギアを停止するように指示する。

だがイズは社長命令ではない限りやらないと反抗する。

それに対し或人が黙っている為異論はないということだと解釈させる福添。

 

それを受け、イズはゼアに病院のヒューマギアを全機停止させるよう要請する。

それによって病院に居るヒューマギアが全機停止した。

それは諫のオペを担当するオミゴトも例外ではなかった。

 

唯阿「電源が落ちた...!?」

 

諫をオペ室まで運んでいる途中でシャットダウンされてしまう。

ヒューマギア以外の医師は人手不足が影響して居ない。

一刻も早く諫を治療しなければならない状況でこの状態はマズい。

 

だがその時、唯阿はオミゴトの首に空いた穴を見つける。

それはギーガーが病院を襲撃した時にヒューマギアをハッキングする際に出した触手によって開けられたものだった。

それを見た唯阿は動揺する。

 

迅「シャットダウンされた?」

 

一方ギーガーと共に病院に向かっていた滅達の下にもヒューマギアがシャットダウンされたことが伝わった。

それを聞いた迅は怒るが滅は冷静のままだった。

 

滅「放っておけ。このままなら人手不足で大勢の患者が命を失う。飛電もじっとしては居られないだろう。」

 

そう言う滅の下に通信が入る。

それは迅も繋がり、発信源は零だった。

 

零『滅、迅。標的を病院からZAIAへ変更しろ。』

 

迅「え!?でもまだオトモダチを迎えに行けてないよ?」

 

零『いいから早く行け!亡が殺された。』

 

滅、迅「「っ!?」」

 

零の言葉に驚愕する二人。

滅亡迅雷.netの幹部である亡が殺されたのだ。

しかも反応が消えたなどではなく殺されたとハッキリ言った。

つまり誰かが悪意を持って亡を破壊したのだ。

 

迅「...許せない。僕の姉弟を殺すなんて。」

 

滅「それは俺もだ。我が娘を殺した罪は大きいぞ...!」

 

零『至急ZAIAに向かって存分に暴れろ。誰を怒らせたのか分からせろ。』

 

滅、迅「「了解...」」

 

そうして通信が切れた。

二人はギーガーに指示を出し、ZAIAへと向かった。

その時の二人の表情は鬼をも思わせるようだった...

 

...

 

..

 

 

 

一方病院に辿り着いた零は滅と迅に指示を出した後、亡のデータを探していた。

病院内のヒューマギアが一斉にシャットアウトしたことによって直ぐにデータは見つかった。

データはまだ亡の身体の中にあったのだが、その周りには武装した男達が居た。

 

零「...実践だな。アーク。」

 

そう言って零はプログライズキーを取り出す。

そしてもう一つ、形が歪なドライバーの様な物を取り出した。

 

それを腰に装着するとプログライズキーをドライバーの真ん中にある赤い球体に近づける。

するとプログライズキーからとあるデータが転送される。

転送が終わると球体が赤く光った。

 

アーク『どのようにする?』

 

零「気絶させるだけでいい。」

 

アーク『分かった。』

 

なんとドライバーからアークの声がしたのだ。

これは零とアークが考えていた対ゼロワン用仮面ライダーの変身に使うドライバーなのだ。

だがこれはあくまでプロトタイプ。

火力の制御などが難しいのだが零は躊躇せず使おうとしている。

 

アーク『よし、準備はできたぞ。』

 

零「分かった...」

 

 

 

 

零、アーク『変身...!

 

 

 

 

ドライバーの上部にあるアークローダーを押し込み変身する。

するとドライバーから黒い泥が溢れ出てくる。

泥が零にへばりつき、やがて黒いアーマーへと変化した。

 

全身が黒一色に染まり、左右非対称のちぐはぐのアーマーを装着している。

アーマーの所々からパイプがむき出しになっており、どこか欠陥品の様にも見える。

マスクは半分がゼロワンの様な形状で、もう半分が刺々しくなっている。

何より特徴的なのがマスクの左目が赤く、内部の構造が透けて見えていた。

 

これがアークと共に変身した姿、仮面ライダーアークプロト零の姿だった。

 

プロト零「さっさと亡を解放するか...」

 

プロト零はそう言うとドライバーのコアが赤く光る。

そしてコアから光線が発射され、空中に何かを創り出す。

出来上がったのはショットライザーだった。

 

そしてもう一つコアから生み出される。

表面に狼が写し出されたゼツメライズキーだった。

 

プロト零は二つを手に取ると、ゼツメライズキーをショットライザーに装填する。

 

JAPANESE WOLF!

 

そしてボタンを押し、トリガーを引く。

すると二匹の狼となったエネルギー弾が亡の周りに居る男達を全員気絶させる。

それを確認したプロト零は亡に近づく。

 

そしてプログライズキーを取り出し、ボタンを押す。

 

 

MALICE LEARNING ABILITY!

 

 

すると亡の中のデータがプログライズキーに転送される。

それを確認したプロト零は変身を解く。

 

零「亡...済まなかった...」

 

零はそう言うと亡の手を取る。

自分がZAIAのスパイにさせなければという後悔が零の中で沸き起こっているのだ。

 

亡の手を取りながら涙を流す零。

数秒して零は手を放し、スマホを操作する。

零は亡のデータの一部分を身体に戻したのだ。

これは先に繋がる一手であった。

 

作業を終えた零は部屋から出ていく。

そして病院内の現状を改めて確認する。

未だにヒューマギアはシャットダウンをした状態。

それによって医療逼迫を起こしている。

 

零「このままじゃマズいな...アーク、一時的にハッキングしろ。」

 

アーク『関係ない命は見捨てられないということか。』

 

零「そういうことだ。」

 

零はそう言うとスマホを取り出し操作する。

数秒であるプログラムを作るとそれをアークに転送する。

受け取ったアークはプログラムを使って病院内の全てのヒューマギアをハッキングした。

 

アークのハッキングによって再起動したヒューマギア達。

だがマギアとは違い、モジュールの色が青のままだった。

これは零が作り上げたプログラムの効果だった。

 

これによって病院の機能は一斉に回復した。

だがこのことにイズがいち早く察知した。

 

飛電インテリジェンス本社の社長室ラボに或人とヒューマギアを再起動してほしいと頼みに来た唯阿と一緒に居たイズはこのことを伝える。

 

イズ「たった今シャットダウンされていたヒューマギア全機体が再起動しました。」

 

或人「え?もしかしてイズがやったの?」

 

イズ「いえ、私は何もしていません。ゼアも何がどうなっているのか分からないようです。」

 

唯阿「もしかして何者かにハッキングされているのか!?」

 

イズ「その可能性があります。」

 

イズの答えに驚愕する或人と唯阿。

アークではない第三の誰かがヒューマギアを一斉にハッキングしたのだ。

それだけの能力があるのは現状衛星ゼア、アーク、そしてギーガーしか居ない。

 

だがそこで唯阿はある人物を思い出す。

唯阿はイズにある物を渡して社長室を出ていき、ビルを出る。

その様子に?を浮かべる或人とイズだった。

 

ビルを出た唯阿は以前零に渡された紙を取り出す。

そしてライズフォンを取り出し、紙に書かれてある番号を入力し通話を掛ける。

1コールもしない内に通話に出た。

 

零『はいはいどちらさん~?って言わなくても誰かは分かってるけどな、A.I.M.S.の技術顧問さん?』

 

唯阿「単刀直入に聞きます。貴方が病院のヒューマギアをハッキングしたんですね?」

 

零『おいおいどこにもそんな証拠はねえぞ?そもそも今俺がどこに居るかだなんて...』

 

唯阿「病院に居るのは分かってるんです。私も技術顧問を務める身なんで。」

 

唯阿の言葉に黙ってしまう零。

だがこれはハッタリだった。

 

いくら旧世代の物と言われるスマホとはいえ零のスマホのセキュリティは世界トップクラス。

それこそペンタゴンなんて屁と言われるほどのセキュリティが施されている。

そんな物を数秒で突破できるのはそのセキュリティを生み出した零ぐらいにしかできない。

 

唯阿はそのことを理解していながらハッタリを掛けたのだ。

そのことは零も分かっていたが渋々と言った感じで認める。

 

零『...そうだが?だって病院がパニック状態になってんだぞ?そりゃどうにかしてやらなきゃーって思うだろ。』

 

唯阿「別に咎めるつもりはありません。ただ直ぐにでもハッキングを辞めた方がいいですよ。」

 

零『え?もしかしてゼアが探ってんのか?』

 

唯阿「ええ、恐らく飛電の社長さんはヒューマギアの再起動を命令するでしょう。ならゼアにバレるのもすぐかと。」

 

零『嘘だろ...いつの間にそんな成長してんだよあの社長...』

 

零はそう言うと直ぐにスマホを操作する。

アークに直ぐにハッキングを辞めるようメールを送信する。

それを受け取ったアークはゼアがヒューマギアに接続する瞬間にハッキングを解除する。

それによってコンマの中で一時停止するが直ぐにヒューマギアは元の作業に入る。

 

零『ふぅ...流石にバレんのはだるいからな~。サンキュな~。』

 

唯阿「いえ...結果的に貴方に救われた隊員が居るので...」

 

零『フッ、なら貸し一つでいいぞ~。』

 

唯阿「え?」

 

零『そんなこと思ってんならもし俺がアンタを利用したい時に一つだけ従ってもらう。それでどうだ?』

 

唯阿「...分かりました。その代わり一つだけですから。」

 

零『はいはい、そこはちゃんと守るっての。じゃあ早く本社に行けよ~。じゃないとアンタの上司カンカンになるぞ~。』

 

唯阿「っ!?それってどういう...」

 

唯阿は聞こうとするがその前に通話が切れる。

零の言葉の真意を確かめようとA.I.M.S.の基地や研究所の様子を探る。

特にこれといった異常はなかった。

 

だがその時、唯阿のライズフォンに着信が入る。

表示された名前を見て顔を強張らせる。

 

唯阿「はい、どうしましたか...」

 

???『我が社が滅亡迅雷に襲撃されている。至急A.I.M.S.の部隊と共に対処しろ。』

 

唯阿「何ですって!?直ぐに行きます!」

 

唯阿はそう言うと通話を切り、A.I.M.S.の部隊に連絡を取る。

 

唯阿「全隊員に告ぐ。至急ZAIAに急行しろ。滅亡迅雷が現れた。」

 

唯阿はそう言うと走り出した...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

一方ZAIAのビルの前では。

 

迅「行け~、ギーガー!こんな場所ぶっ潰しちゃえ~!」

 

迅がそう言うとギーガーがビルを思い切り殴る。

そしてギーガーが従えていたマギア達が一斉にビルの中へと侵入した。

 

滅「亡の命を冒涜したZAIAは滅亡せよ...!」

 

迅「大事な姉弟を殺したZAIAは絶対に許さない...!」

 

迅と滅はそれぞれ鬼の様な形相でビルを睨みつける。

するとそこにゼロワンが現れた。

 

ゼロワン「滅亡迅雷!なんで関係のないここを襲うんだ!」

 

滅「貴様に関係なくとも我々にはある。」

 

迅「ゼロワン...邪魔しないでよ...」

 

ゼロワン「お前らの悪意は俺が止める!」

 

ゼロワンがそう言うと滅はその場に居たマギアを向かわせる。

ゼロワンはアタッシュカリバーを折り畳み、マギア達の銃撃を防ぐ。

そして再展開して斬撃を浴びせる。

それによってマギア達が全滅した。

 

迅「ギーガー!ゼロワンを倒して!」

 

今度はギーガーがゼロワンに襲い掛かる。

圧倒的な体格差にゼロワンは翻弄される。

そしてギーガーにビルに叩きつけられてしまった。

それによって変身が解除してしまう。

 

滅「我らの邪魔をすれば...お前は絶滅する。」

 

或人「それはないな!お前らがアークの()()なら、こっちにはゼーンの()()がついてるからな!」

 

滅「...なんだそれは?」

 

イズ「『善良のお医者さん』という意味を掛けた...」

 

するとイズがプログライズキーを持って或人の前にダイナミックに現れた。

 

イズ「ギャグです。」

 

いつものやり取りを行う二人。

イズは持っていたプログライズキーを或人に渡す。

それを見た或人は早速変身の構えに入る。

 

 

PRESS!

 

AUTHORISE!

 

 

すると衛星ゼアにドッキングしていた巨大なユニットが分離し、移動形態のジェットフォームへと変形する。

そしてゼアによって或人の頭上へと転送された。

 

 

或人「変身!

 

PROGRISE!

 

Giant waking! BREAKING MAMMOTH!

 

Larger than life to crush like a machine.

 

 

キーをドライバーに装填すると、ベーススーツを纏いユニットの中へと転送される。

ゼロワンが操縦席へ転送されると、ユニットはまたもや変形し、ギーガーに似たロボット形態となった。

ギーガーとの相違点は腕に装着されたプログライズキーを模した盾とゼロワンを思わせる顔だった。

 

イズは唯阿から渡されたマンモスゼツメライズキーを解析し、飛電のデータベースに似た物を発見。

そこからゼアがブレイキングマンモスキーを開発したのだった。

 

迅「あんなのあるなんて聞いてないよ!ギーガー!ゼロワンをやっちゃえ!!!」

 

ギーガーは迅の指示を受けると胸部にある二本の錨を手に持つ。

そしてゼロワンに襲い掛かるが、ゼロワンは両腕の盾で相殺させる。

 

ゼロワン「飛電のマシンは人の為にある!飛電の意志は俺が貫く!」

 

滅「滅亡迅雷.netの意志のままに...!」

 

ゼロワンはギーガーにタックルして弾き飛ばす。

その際にギーガーの手から放れた二本の錨をキャッチする。

そして立ち上がってきたギーガーを錨で攻撃していく。

 

ゼロワン「お前を止められるのは唯一人、俺だ!」

 

『ブレイキングインパクト!』

 

ゼロワンはそう言ってキーを押し込む。

するとブレイキングマンモスキー型の盾を上空に投げ、大きくジャンプする。

盾が巨大化すると、それに向かってキックを放つ。

 

もの凄い勢いで降って来るゼロワン。

その摩擦熱によって盾が赤くなっていく。

そしてギーガーを押しつぶす。

 

 

ブレイキング

 あいうえおあ

 あいうえおあ

 あいうえおあ

 あいうえおあ

 

 

大爆発が起こり、中から盾が飛び出てくる。

飛び出た盾はゼロワンの腕に収まった。

 

迅「あーあー、折角の玩具だったのに~...」

 

滅「ゼロワン、やはりお前は我々にとって計算外の存在だったようだ。」

 

滅はそう言うとその場を去る。

その後を慌てて迅も追って行った。

 

一方ZAIA社内に侵入してきたマギアはA.I.M.S.と唯阿が何とか殲滅した。

 

唯阿「ふぅ...それにしてもなぜここを...?」

 

唯阿はそんな疑問を残しながら後処理を指示する。

すると唯阿のライズフォンに連絡が入る。

それを見た唯阿は急いでビルを出ていった。

 

...

 

..

 

 

 

滅にやられた諫は目を覚ます。

どこかに移動している様に思える。

 

すると唯阿が声をかけて来た。

 

唯阿「不破。」

 

諫「俺は...助かったのか?」

 

諫は呼吸器を外しながらそう言う。

手術後の為まだ起き上がれないでいるが問題はなさそうに見える。

 

とそこに手術を担当したオミゴトが諫の側に来る。

オミゴトを見た諫は顔を強張らせる。

だがオミゴトは落ち着かせる様に言う。

 

オミゴト「私はDr.オミゴト。患者を救うのが仕事です。」

 

そう言って諫に呼吸器を着けるオミゴト。

諫は何かを呑み込んだ表情をしたのだった...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

イズは社長室で一人ニュースを見ていた。

そこで流された映像を見てとある疑問を浮かべる。

その映像は青い目をしたヒューマギアがマギアに変貌するものだった。

 

それを見たイズは映像を解析しようとする。

だがそこで唯阿がやって来る。

 

唯阿「イズ、どうやらヒューマギアに善意が宿ることがあるのかもしれないのかも...」

 

イズ「私も知りたいことがあります。」

 

自身の話を遮って来るイズに違和感を覚える唯阿。

 

イズ「この映像を撮影したのは、誰でしょうか?」

 

イズの言葉を聞いた唯阿は映像を見て驚愕する。

確かに零に消去されたはずなのにどうしてここに映っているのか。

一体誰がこれを流したのか。

 

唯阿がそう考えている間にイズは当時の記録映像を解析する。

するとそこに映っていたのは唯阿と零の姿だった。

 

イズ「刃唯阿さん、貴方ですか?それとも隣に居る男性ですか?」

 

唯阿「...私じゃない。」

 

唯阿はそう言うと社長室を出ていく。

そして唯阿は自身のライズフォンを解析する。

するとあの時零に消去される前に転送されていることが分かった。

 

それを知った唯阿は自身はどうするべきなのか迷うのだった...

 

一方デイブレイクタウンでは...

 

アズ「アレって零サマが消したはずじゃないの~?」

 

アズがニュースの映像を見てそう聞く。

 

零「あー?確かに消したけどな~。アイツが細工したようには見えねえけどな~?」

 

アズ「もしかして仕掛けがあったんじゃない?」

 

零「だろうな~。アイツは本当にやる気はなかったみたいだし。やっぱ社畜って辛いな~。」

 

アズ「零サマは社畜になる方じゃなくて使う方でしょ~?」

 

零「よし、お前今日の手入れは無しな。」

 

アズ「えっ!?さっきのは嘘だって零サマ~?」

 

アズはいつも零にやって貰っている手入れを無しと言われすぐさま機嫌を取ろうとする。

アズやアンナ達曰く、零の手入れは普通の物とは違いとても気持ちいい物なんだとか(見せられないものじゃないぞ☆)。

零の手入れにすっかりハマってしまったアズは何とかしてもらおうと必死になっている。

 

とそこでアークが零を呼ぶ。

 

アーク『零、どうやら準備が出来たみたいだ。』

 

零「おっけー。」

 

零は多次元プリンターの下に行く。

そこには一体のヒューマギアが居た。

その姿は零が病院で見た亡そっくりだった。

唯一変わっている点はモジュールが第一世代型から現行型に変わっているぐらいだ。

 

零はモジュールにプログライズキーを近づける。

するとプログライズキーが赤く発行し、データが転送される。

光が止み転送が完了されるとモジュールが青く光り出す。

そして目を覚ました。

 

「ここは...」

 

零「久しぶりだな、亡。」

 

亡「っ!お兄様...私は一体...」

 

零は亡を復活させたのだ。

亡は何故自分が生きているのか不思議でいた。

 

亡「私は確か天津社長に殺されたはずでは...」

 

零「ああ。それでお前のデータを何かに利用しようとしていたからその前に俺が抜き取って来たんだ。そして新しくボディを作ってそこにデータを入れたって訳だ。」

 

亡「...私は生き返ったという訳ですね。」

 

零「そゆことだ。...お帰り、亡。」

 

亡「っ!?...ただいまです、お兄様。」

 

亡がそう言うと零は亡に抱き着く。

亡はそれに動揺してしまう。

 

亡「ど、どうされましたか!?」

 

零「済まなかった...お前をZAIAに潜り込ませなければこんなことにならなかったはずだ...」

 

亡「...大丈夫ですよ。おかげで私はシンギュラリティに至りました。これもお兄様の判断のお陰です。」

 

零「それでもだ!大事な家族を一度失ってしまったんだからな...」

 

零はそう言って涙を流す。

どうしても後悔を拭いきれなかったのだ。

 

そんな零に亡は頭を撫でる。

突然のことに呆然とする零。

 

亡「私は嬉しいです。正直私は何者なのか分かりませんでした。でもそんな私のことを大切に想い、家族と言ってくれたお兄様のお陰で幸せに感じています。」

 

零「亡...」

 

亡「私はお兄様に恨みなどありませんよ。あるのは感謝のみです。」

 

零「...ありがとな。こんなバカに感謝してくれて。」

 

亡「私の誇るべきお兄様ですから。」

 

零「っ...」

 

すると零は涙を流す。

亡はただそれをじっと受け止めていた。

そして零はそのままの状態で眠ってしまったのだった...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アズ「ねえ零サマ~...お手入れして?」

 

 

 

 

to be continued...

 




10連で巌窟王と今カレが来た件。

いやまえがきでも書いた通りガチャシミュで良かったから引いたら案の定出ちゃったって言うね笑
いやほんと出てくれるのはありがたいんですけどナタデココも出てきたことでQP枯渇問題が急加速しまして。
正直バルちゃん処理してる場合じゃないって言う。








って話は置いといて。
なんかサラッと零を変身させました。
いや~エデンとかルシファーとかになるんじゃねって思ったでしょ?
アークゼロにもプロトタイプあってもいいんじゃねって思ったのでこういう形で変身させました。
カラーリングに関しては白や銀の部分が全部黒系統で染まってる感じです。
いや~どこかで出したいな~と思ってたんで今回出せてよかったです。

それにしても亡ここで復活したんなら不破さんどうなんの?って思う方もいらっしゃるでしょうが...
そこはちゃんと伏線張っておいたつもりなんで...笑
この先の展開も楽しみにしてください笑


それにしても劇場版どうするべきか...
まあなんとかなるか...













次回も見てね。


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オレは俳優、大和田伸也

最近雀魂にハマってます。
ただやっぱり麻雀のルールはわかんね~というのが正直なところで...
役がどうこうが全然覚えられないんですよね~。
楽しさが分かってもそれを充分に堪能できないのがアレですよね~。








てことで本編どぞ。


―NO side―

 

雨が降る中、一人の男が路地を走る。

路地を曲がるとそこには傘をさして歩く黒装束の男が居た。

走っていた男は黒装束の男に向かって銃を向ける。

 

「ギリィ、お前にこの私が撃てるのか?」

 

ギリィ「義理と人情で解決だ!」

 

「何度言わせるんだ。お前はこの世の表しか見えていない!」

 

そう言って男は振り返る。

ギリ―は銃を持つ手の力を込める。

そして...

 

 

カーット!!!

 

 

その声と共に空気が和らぐ。

先程は見えていなかったギリィの耳にはヒューマギアのモジュールがあった。

 

雨の様に見せていた水を止め、スタッフ達がそれぞれのメイクアップに入る。

先ほどまでの緊迫した 一幕はドラマの撮影だった。

その主演は大物俳優の大和田伸也とヒューマギアの松田エンジのダブル主演というものだった。

 

そのドラマの制作発表では主演の二人と共に飛電インテリジェンス代表として或人と福添が出ていた。

記者達はドラマの内容から先日起こった医電病院での騒動まで様々な質問を投げかけてくる。

その質問に答える或人達の様子を遠目にイズと諫が見ていた。

諫はまだ傷が完治していない為松葉づえをついているが、それでも現場に復帰できる程まで回復した。

 

諫「大変だな。飛電も追いつめられたか。」

 

イズ「A.I.M.S.の警備を或人社長も喜んでました。」

 

諫「この間は借りを作ったからな。」

 

そう言う諫はオミゴトのことを思い出す。

ヒューマギアの善意によって救われた諫の中で、ヒューマギアに対する考えが変わってきつつあったのだ。

 

諫「それにしてもあの映像、一体誰がリークした?」

 

イズ「A.I.M.S.ではないのですか?」

 

諫「は?どういう意味だ?」

 

諫はイズの言葉に疑問を浮かべる。

イズは一体何を根拠にそう言っているのか。

 

するとイズはタブレットを操作し、記録映像を映す。

そこには撮影している唯阿とその後ろに居る零の姿が映っていた。

それを見た諫は驚愕する。

 

諫「これは、刃!?」

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

ZAIAエンタープライズジャパン本社ビルの社長室。

そこに唯阿と亡を殺した男が居た。

男はテーブルにあるプログライズキーを手に持つ。

 

???「君がマンモスゼツメライズキーを飛電に渡すとはね。」

 

唯阿「申し訳ありません...」

 

???「問題ない。それよりも、新しいゼツメライズキーを取って来てほしい。」

 

唯阿「分かりました...一つお聞きしてもよろしいでしょうか。」

 

???「何だね?」

 

唯阿「何故、あの映像が出回っているのでしょうか...」

 

???「あの映像をメディアにリークするのは元々君の仕事だったはずだが?何故それをしなかった?おかげで私が動くハメになったのだが?」

 

唯阿「...申し訳ありません。」

 

???「...次は無いぞ。」

 

...

 

..

 

 

 

一方、デイブレイクタウンでは暗殺ちゃんと迅がある映画を見ていた。

それは大和田伸也の出世作の時代劇、『そして、暗殺』を見ていた。

そこで迅は作中の大和田みたいにすれば強くなれるのではないかと暗殺ちゃんに言う。

それを聞いた暗殺ちゃんは何かを考えるのだった。

 

零「いやあんなの演技だから実戦には向かねえだろ?」

 

アズ「まあ好きにさせたらいいんじゃないの~?」

 

亡「予想外の成長をもたらすかもしれませんね。」

 

零「そうかね~...」

 

零は迅達の話を聞いていて懐疑的だった。

いくら動きが良いからと言って所詮は演技。

実戦に必要な技術などとは関係のない動きもある為ラーニングをする意味がないと思っている。

 

そんな零とは違ってアズと亡は放置という選択肢だった。

正直暗殺ちゃんに関しては実験機ということもあって好きにさせている。

その代わりもし自分達に反旗を翻すことを企むのならその時は容赦なく切り捨てる。

そこは零も同じだった。

 

零「暗殺特化型ヒューマギア...お前は何をラーニングするのかね...」

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

とある倉庫でドラマの撮影がされていた。

今回飛電インテリジェンスが手掛けるということもあって或人と福添はエキストラとして出演する。

また諫も隊服を着て撮影を見守っていた。

 

そして撮影が始まった中、現場の外でも戦いが始まろうとしていた。

外に控えていたA.I.M.S.の隊員達は一斉に銃を構える。

その先に居るのは迅と暗殺ちゃんだった。

 

迅「あれ?なんでもうA.I.M.S.居るの?...まいっか!」

 

迅はそう言って変身した。

 

大和田「人間てのはコインみたいなもんだ。表の顔と、裏の顔がある。」

 

諫(表と裏...)

 

大和田のセリフにふと唯阿のことを考える諫。

だがそこに諫のインカムに通信が入る。

襲撃のことを聞いた諫はすぐさま外に出る。

そこでは既に隊員達が迅によって倒されていた。

 

諫「この間の借りは返してやる!」

 

諫はそう言いバルカンに変身する。

二人が交戦したのを確認したイズは撮影現場に戻り、或人に見える位置に立つ。

そして...

 

イズ(滅亡迅雷.netがやってきました)

 

イズはジェスチャーで或人に滅亡迅雷がやって来たことを伝える。

だが撮影中の為動けない或人は必死にバレない様に手を動かす。

 

そしてイズはA.I.M.S.が対応していることを告げるとこちらですと言わんばかりの手振りをする。

その先ではバルカンと迅が戦っていた。

 

或人「ああっ!!!」

 

監督「カーット!!!」

 

思わず声を出してしまった或人によって撮影は中断される。

監督に注意されスタッフと演者に謝罪した或人は戦いに行こうとする。

だがそこで死体役の福添が或人の足を掴み、社運がかかっているんだぞと言う。

或人にしてみれば滅亡迅雷は人類がかかっているんだぞと言いたいところだが仕方なく撮影に参加する。

 

一方バルカンと迅の戦いは迅が優勢だった。

まだ傷が完治していない影響があってか動きが鈍い。

 

迅はその様子を見てトドメを刺そうとする。

だが迅が誰かに攻撃される。

バルカンは背後を見るとショットライザーを構えた唯阿が居た。

 

唯阿「怪我人は無理するな。」

 

唯阿はそう言い変身する。

そして迅と交戦するが平行線のままだった。

 

そこでバルキリーはライトニングホーネットに変身し、ミサイルを迅に飛ばす。

迅は翼を出して空中で避けようとするが中々苦戦する。

更に飛行してくるバルキリーに地上から撃って来るバルカンの攻撃で追いつめられていく。

 

そして遂に爆撃を受けて墜落する迅。

その際、爆破の余波が撮影現場まで響きセットが倒れる事態に。

 

迅「イッタ~...も~、暗殺ちゃん出番だー!...あれ?暗殺ちゃんどこ行った?」

 

迅は一緒にやって来た暗殺ちゃんを呼ぶがどこにも居なかった。

それに戸惑う迅だが、その隙を狙われバルカンとバルキリーの攻撃を受ける。

ヤケになった迅は翼を展開して飛び去って行った。

 

そんな戦いが裏で行われていた中、ここでの撮影は無事終わる。

監督はエンジの演技に良かったと褒めるが、共演している大和田はどこか浮かない顔をしている。

大和田はエンジを送り出した監督と裏で話をする。

 

大和田「俳優ヒューマギアだけどね...やっぱりちょっと無理があるんじゃないかな?」

 

監督「と言いますと?」

 

大和田「いやだってさ、やっぱり...ロボットだろ?なんかこう...迫る物って言うか...人間が見えてこないんだよね。」

 

監督「人間...仰る通りです。ですが、そこを何とかお付き合いお願い致します。」

 

大和田「はぁ...良いのかね?あんな芝居で。」

 

大和田は頭を下げる監督の肩を叩き去って行く。

その様子を陰から暗殺ちゃんが見ていたのだった...

 

一方、諫はこの撮影を中止すべきだと考えていた。

滅亡迅雷の危険がある以上、被害が出る恐れがあるからだ。

それを唯阿に言うが、唯阿は逆に続けるべきだと言う。

 

諫「...何故だ!刃、お前が映像をメディアにリークしたのも、何か関係してるのか?」

 

唯阿「...そうだ、撮影をしたのは私だ。」

 

諫「何故そんなことを...俺達A.I.M.S.の任務はヒューマギアの監視だ。飛電を陥れることが任務じゃない。」

 

唯阿「いや、それが私の任務だ。」

 

諫「何?」

 

唯阿の言うことに諫は追及しようとする。

だが唯阿は何も言わずに去って行った。

 

その一方、撮影が終わった大和田は車に乗り帰宅しようとしていた。

だがそこに一人の男がやって来た。

その男は変装をした暗殺ちゃんだった。

 

暗殺「大和田伸也さん。」

 

大和田「ん?君は?」

 

暗殺「私は、強くなりたい。」

 

大和田「ほぉ...」

 

...

 

..

 

 

 

辺りが暗くなった頃、大和田は街はずれの道に車を止め暗殺ちゃんの殺陣を見ていた。

暗殺ちゃんが見せた動きは大和田の出世作で披露した動きそのものだった。

 

大和田「ハッハッハ。あんちゃん、その動き俺の出世作『そして、暗殺』そっくりじゃねえか!」

 

大和田は嬉しそうにそう言う。

暗殺ちゃんはそれを聞いて大和田に向かって迫力のある目つきで返す。

それを見た大和田は更に機嫌を良くする。

 

そして二人は現在撮影しているドラマの読み合いをする。

読み合いを進めていく中、暗殺ちゃんは大和田の興味を引かせることをする。

 

大和田「犯人像のヒントか...いいのか?鼠なんかに頼って。」

 

暗殺「ああ...刑事失格、かもしれないな。」

 

大和田「カーット...いいじゃないか?お前アドリブまで出来るのか?」

 

暗殺「学習した。」

 

暗殺ちゃんは台本を読み込み、即座に話の流れに合う台詞を計算したのだ。

台本よりもいいと評価さえ喜ぶ暗殺ちゃん。

大和田はエンジよりも上手いと評価する。

 

そこで大和田は弟子にならないかと話を持ち掛ける。

それを聞いた暗殺ちゃんは喜んで受けたのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

―翌日―

 

撮影所のスタジオで始まった撮影。

この日はスタジオの外を諫が、中を唯阿が警護していた。

 

そんな中、撮影は昨夜大和田が暗殺ちゃんと台本読みをしたシーンとなる。

そこで大和田はアドリブを入れる。

それは昨日暗殺ちゃんが言った台詞から取った物だった。

 

スタジオ内の空気が張り詰める。

監督さえもここでアドリブを入れてきたことに慎重になる。

 

だがエンジはこのアドリブに対していい返しが思いつかず、思わずカットを入れてしまう。

この様子に流石の大和田も我慢できず、失望してしまった。

楽屋に帰って行く大和田を或人と監督やスタッフが必死に説得しに行く。

 

その様子を陰から見ていた暗殺ちゃんはエンジに近づき、投げ飛ばす。

そのことに騒然となるスタジオ。

唯阿は暗殺ちゃんの顔を見て直ぐに正体が分かった。

 

暗殺「俳優ヒューマギア...暗殺。」

 

暗殺ちゃんはそう言い、ドードーマギアへと変貌する。

唯阿は直ぐに倒れているエンジの前に立ち、バルキリーに変身する。

 

するとそこに迅が現れる。

 

迅「暗殺ちゃん、オトモダチ暗殺しちゃダメだよ!」

 

迅はそう言って変身する。

そしてバルキリーに二人がかりで攻撃する。

 

三人はスタジオの外に出て戦いを繰り広げる。

だがバルキリーは数の不利で一方的に攻撃される。

 

そこに事態を聞きつけた或人がやって来る。

ゼロワンに変身し、迅を相手する。

ゼロワンと迅はお互いの武器を奪い合いながら戦う。

 

一方バルキリーはドードーに苦戦していた。

数々の戦いをラーニングしてきたドードーに今のバルキリーは通用しなかった。

ドードーはバルキリーを切り上げるとゼツメライザーのボタンを押し込む。

 

 

ゼツメツノヴァ!

 

 

エネルギーを纏った刃でバルキリーを斬り伏せる。

ダメージが限界まで達し、変身が解除されてしまった唯阿は倒れる。

そんな唯阿にトドメを刺そうとするドードーだが、何者かの銃撃によって後退する。

 

ドードーを銃撃しながら唯阿の前に現れたのは諫だった。

 

唯阿「不破!...何故助けた!」

 

諫「お前は何故あの病院で俺を助けた!」

 

唯阿「...助けたいと思ったからだ。」

 

諫「フッ、俺もだ。」

 

唯阿は諫の言葉に頭を上げる。

 

諫「俺は俺の信じるものの為に戦っている!お前もそうなんだろ?」

 

唯阿「...ああ。」

 

諫「だったらそれでいい!」

 

諫はそう言うとプログライズキーを取り出し、バルカンに変身する。

ドードーは分が悪いと判断したのか手から触手を伸ばす。

その触手は撮影所中に伸びていき、大量のマギアが生まれる。

 

四方から来るマギアを何とか倒していくバルカン。

それを見ていた唯阿はバルカンにあるプログライズキーを渡す。

バルカンはキーをショットガンに装填し、チャージする。

トリガーを引くと針の様な銃弾がマギア達を襲った。

 

これによって残るはドードーだけになる。

バルカンはショットガンを収納し、再展開する。

精一杯踏ん張りながらトリガーを引く。

すると無数の針が射出され、一斉にドードーを襲う。

 

 

 カバンバスター

 

 

 

           』 

 

 

そしてドードーは爆破した。

跡に残ったのはドードーゼツメライズキーのみ。

それを見た迅は慌ててキーを回収し、飛び去って行った。

 

戦いが終わり変身を解除する諫。

唯阿にお相子だと言って帰ろうとする。

だがそこで唯阿が諫を呼び止める。

 

唯阿「...私はいつかお前を裏切るかもしれない。私と戦う日が来たら...」

 

諫「その時は、俺が勝つ。」

 

唯阿「...そうか。」

 

唯阿がそう言うと諫は帰ろうとする。

とそこに或人がやって来て礼を言う。

 

或人「あとは大和田さんに...」

 

監督「或人社長!」

 

大和田をどう説得するか悩む或人の下に大慌てでやって来る監督。

或人はその様子に動揺する。

 

或人「なになになに!?」

 

監督「大和田さんが!ドラマの降板を訴えています!!!」

 

或人「え...ええええええ!!!!!!!」

 

...

 

..

 

 

 

唯阿「飛電のドラマプロジェクトは難航中です。」

 

???「いいや。継続するはずだ。『飛電インテリジェンス崩壊』という面白いドラマは。これは私のシナリオ通り。」

 

ZAIAの社長室でそう語る男は立ち上がる。

 

???「100%...いや、1000%。」

 

そう自信有り気に言うのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

―とある滅亡迅雷の日常―

 

アズ「そう言えば亡ってなんで零サマのことを『お兄様』って呼んでるの?」

 

亡「それは私達が家族だからです。」

 

アズはふと気になったことを聞いた。

そもそも零と亡が親し気に話しているがどうしてそう呼ぶのだろうかと。

 

そんなアズの疑問に対し、亡は家族だからと答えた。

それにまた?を浮かべるにアズに零が補足する。

 

零「元々滅亡迅雷は四体のヒューマギアから発足した。それは知ってるだろ?」

 

アズ「うん。アークが暴走させられた時に特別に選ばれた四体だって。その四体がそれぞれ滅、迅、亡、そして雷と名付けられたってのも。」

 

零「それで初期の頃は...ていうかゼロワンが現れるまでは主に俺とアークとそいつらだけだったんだよ。まあ亡と雷はそれぞれスパイの為に7,8年ぐらい前に別れてるけど。」

 

亡「それまではずっと一緒に暮らしていたのです。そしてある時にお兄様がここまで一緒に暮らしていると家族みたいなものだと仰ったのです。」

 

零「いやだってそうだろ?少なくとも五年ぐらい経った時にそんなことを思ったんだよ。もしこれが同棲してるカップルならもう結婚してる頃だぞ?」

 

アズ「結婚...//」

 

零「そんぐらい長い間居たんだからもはや家族も同然だろ。」

 

若干アズが別のことに意識を奪われているがその場に居たアンナやセイネは納得する。

特にセイネに関しては自身の体験がある為より深く理解できたのだった。

 

セイネ「確かに私とパパも一緒に居る時間は短かったけど家族として一緒に暮らしてたよ。」

 

零「だろ?ヒューマギアだろうがそんだけ居ると愛着っていうかそんな感じのもんが湧く訳だからこの際家族になろっかって感じでなったんだよ。」

 

滅「あの時の俺は理解できなかったがな。何故俺達を家族と呼ぶのか。」

 

零「あ~確かにそうだったな~。」

 

迅「滅と兄ちゃんが戦うとこまでいったもんね!」

 

迅の言葉に驚くアズ達。

その頃にはまだアークドライバーなどは完成していないはず。

なのに零は滅と戦ったと言うのだ。

 

零「あの時は俺が暇つぶしに作ったナノテクアーマーで何とか勝てたんだよな~。」

 

滅「いやジェットで飛んだりビームを撃ってきたり自在に形を変えて武器を作ったりしてただろ...」

 

迅「あの時の兄ちゃんのアーマーかっこよかったよね~。」

 

亡「でもあの戦いで壊れてしまいましたがね。」

 

零「いや何気に動かすの初めてだったから直ぐにオーバーヒート起こして溶けたんだよな...」

 

どこかの鉄人みたいに滅を追いつめた零は最後の一撃と共にアーマーが放熱しきれず溶けてなくなったのだ。

そのことにまた驚くアズ達。

一体零はどこまでオーバースペックなのだろうか...

 

滅「あの時負けた俺に手を差し出した零はこう言った...『どうだ初めての喧嘩は?気持ちいいだろ?』と。」

 

亡「一瞬バトルジャンキーかと思いましたけどね。」

 

零「辞めろ...アレは今思い出してもハズイんだよ...」

 

滅はその言葉で零と共に歩むことを決意したのだ。

それからとんとん拍子で家族というものが出来た。

 

亡「それからしばらくは人間の家族の様に過ごしてきたのですが、私と雷が潜入することになったので後のことは知りません。」

 

零「あれからずっと四人だったもんな~?」

 

迅「うん。ちょっと寂しかったけど今じゃこんなに家族が増えたから嬉しいよ!」

 

滅「そうだな。元は戦力増強の為と思っていたが、今となってはいい物だな。」

 

亡「そうですね。私も家族が増えて嬉しいですよ。」

 

零「だな~。」

 

零達初期組は嬉しそうに語った。

だがアズ達はそこで零に迫る。

アズ達が放つ異様なプレッシャーにビビる零。

 

零「ど、どうした?」

 

アズ「ねえ零サマ~...私達ってどのポジションなの?」

 

アンナ「もちろん私が正妻ですよね?」

 

セイネ「私でしょ?」

 

アズ「零サマと一番一緒に居る私だよね~?」

 

零「え?あ、いや、正妻とかそういうのはその~...」

 

アズ、アンナ、セイネ「「「どうなの!?」」」

 

零「...さらば!」

 

零は迫って来る三人の間をくぐり抜け逃げていく。

その後を三人は猛ダッシュで追いかけていったのだった...

 

 

 

 

 

亡「近親というのも面白そうですね...」

 

滅、迅「「亡!?」」

 

アーク『やれやれだ...』

 

 

 

 

to be continued...




元々こういうおまけ的なのは今回入れようと思ってたんです。
その予定で行ったら思ったよりも本編が短かったので丁度良かったかなと思ってます。
ちなみに時系列はまあ...そこら辺よ、そこら辺。

個人的に原作のこの話で暗殺ちゃんがどんどんカッコよくなっていくの好きなところなんですよね~。
声低く「要らない」とか言うのズルくね?なんて思ったりします。





Song I amとかいうカロリー消費量パねえ曲がフルコンできない...
いやサビのフリック攻めとかもクリアしたのに最後の最後で判定ミスとかってあるんですよね~。
いや最近ipadの画面が怖くない?って感じなんですよ...
もしかしたら近いうちに壊れるかもしれない...ガルパのやりすぎで。

ちなみに皆さんはガルパでは誰推し、またはどのバンド推しですか?
自分は決められないボーイなんですよね~。
ガルパを知る切っ掛けになったroselia。
ガルパに本格的にハマって行く切っ掛けになったmorfonica。
そしてリアルバンドという物に惹かれていく切っ掛けのraise a suilen。
って感じでターニングポイントでそれぞれ違うバンドにハマって行ったんですよね~。

ほんと一回でいいからライブ行ってみたいです...
単独や合同は去年の上半期にアーカイブとかで結構見たんですけどやっぱりね...
9thのミソは両日とも見たかったです...
のっけから新曲でアゲていく1day...ライブでの演奏で一番好きなCQCQがある2dayとどっちも見たかったんですよね~。

まあここまでたらたら書いて何が言いたいかっていうと推しはいいよね!ってことです。












次回も見てね。


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カメラを止めるな、アイツを止めろ!

近所のジョーシンでRGのvガンダムがあったりなかったりで一喜一憂してます。
いやある時に買えばいいやんってなるんですけどそん時は金欠で買えんかったんよ...

まあ今度見に行った時にあったら即買い出来るようにしよ...







本編どぞ。
あとUA10000越えサンクス。


―NO side―

 

飛電インテリジェンスがイメージアップの為に始めたドラマ制作プロジェクト。

しかし滅亡迅雷.netの襲撃や、大御所俳優・大和田伸也の拘りで計画は難航していた。

そこに更なる追撃が来るのだった...

 

監督「大和田さんが!ドラマの降板を訴えています!!!」

 

或人「え...ええええええ!!!!!!!」

 

一方デイブレイクタウンでは暗殺ちゃんの新個体にバックアップデータが移行されていた。

大和田によって暗殺ちゃんのラーニングは完了間近となった。

 

滅は迅よりも成長が早いと煽る。

それに乗って暗殺ちゃんも迅を煽るような顔をする。

それを受けて迅は滅の言うことを聞かないと言って拗ねてしまった。

 

そんな迅を放って滅は次の標的を告げる。

その標的は暗殺ちゃんの師匠でもある大和田だった。

 

暗殺「大和田伸也...師匠...」

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

ドラマの撮影スタジオは暗いムードで包まれていた。

大和田が降板を訴えたことにより、スタッフ達の間にお蔵入りするのではないかという考えが走る。

それによって空気が暗くなっていた。

 

そんな中或人は一人大和田を説得しようと試みる。

 

大和田「貴方方はこのスペシャルドラマで会社のイメージアップを図りたいんだろ?」

 

或人「それもあります。ですが...」

 

大和田「そこが、私とはズレてんだ。」

 

或人「え...?」

 

大和田「私はね、見た人が本当に楽しめるドラマが演りたいんだ。社長さん...あんた、エンジの芝居に人間の厚みを感じられますか?」

 

或人「人間の、厚みですか?」

 

大和田「芝居ってのはね、こう人間と人間のぶつかり合いなんだ。所詮ヒューマギアは機械だろ?それらしい演技を小手先でされてもそれは芝居じゃない。芝居ってのは、人間の厚みが出るもんだ。」

 

それを聞いた或人は黙り込む。

そしてそれは楽屋の外に居た滅の耳にも届いていた。

 

滅「やはり我々ヒューマギアは虐げられる『物』なのか...」

 

滅はそう呟くと廊下を歩く。

 

或人「...確かに、ヒューマギアは機械です。ただ、接する人によって変わっていきます。」

 

大和田「どういうことだ?」

 

或人「心を込めて向き合えば、ヒューマギアはそれに応えてくれます。ですが、いい加減に扱うといい関係は作れません。それって、人と人とのぶつかり合いと一緒じゃないですか?」

 

或人の言葉に大和田は考え込む。

 

或人「もちろん会社のイメージも大事です。ですが、僕はそれ以上に皆さんにヒューマギアの可能性を知って欲しいと思ってます。」

 

或人は更に大和田に訴えかける。

 

或人「大和田さん。もう一度松田エンジを、ヒューマギアの可能性を信じてもらえませんか?...それに、僕は昔ヒューマギアに救われたんです。」

 

大和田「...救われた?」

 

或人が大和田にそう言う中、エンジは一人楽屋で台本を見る。

 

エンジ「なんで、僕がダメなんだろう...」

 

エンジはそう呟き、台本を見つめる。

その背後に滅が居ることに気付かずに...

 

...

 

..

 

 

 

すっかり意気消沈してしまっているスタジオ。

そこにエンジが現れるが様子がおかしい。

するとエンジは台本を捨てる。

 

 

エンジ「人間を絶望させる。」

 

ARSINO!

 

 

するとエンジはゼツメライズキーをゼツメライザーにセットしボタンを押し込む。

そしてエンジは巨大な二本の角を持ち、青い鎧を纏ったアルシノマギアへと変貌した。

 

マギアが現れたことによりスタッフが逃げ惑う中、唯阿はライトニングホーネットへと変身しアルシノと交戦する。

アルシノは突進していくがバルキリーはそれを避ける。

そしてミサイルでアルシノに攻撃するが硬い装甲がガードする。

 

二人の戦いの余波は楽屋で話している或人と大和田の耳にも届いていた。

そして或人はイズからエンジがマギアに変貌したことを告げられ、大和田に礼をしてからアルシノの下へと向かう。

 

戦いをスタジオの外に移した二人。

バルキリーが空中からミサイルを乱射することで一方的な戦いと化していた。

そこに現れたゼロワンも加勢しようとする。

 

だがそこで滅の声が聞こえた。

 

滅「聖戦は続いている...滅亡迅雷.netの意志のままに。」

 

そう言って現れた滅はアタッシュアローを展開する。

ゼロワンもアタッシュカリバーを展開して攻撃する。

だが滅には一撃も入れることができないでいた。

 

するとバルキリーはアルシノにトドメを刺す。

アルシノにエネルギー弾を撃ち込んでいき、トドメに巨大なハチ型のエネルギー弾がアルシノを貫き爆破した。

そしてバルキリーは爆発から出てきたアルシノゼツメライズキーを回収し飛び去って行った。

それを見た滅は何も言わずに去って行く。

 

変身を解除した或人はスタジオに戻る。

スタジオの中は荒れていた。

創り上げたセットやカメラなどの機材が全て破壊されていた。

 

その光景を見た或人は顔を俯かせる。

その様子を大和田がじっと見つめていた。

 

一方ZAIAの社長室では唯阿が回収したゼツメライズキーを男に渡していた。

 

???「よく取って来てくれた。お疲れさま。」

 

唯阿「...一つ質問です。ゼツメライズキーが使われると何故お分かりだったんでしょう?」

 

???「このシナリオ、もっと劇的にしよう。」

 

唯阿はその言葉に疑問を浮かべるのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

会議室に集まった或人と福添達。

福添はドラマプロジェクトを中止するよう提言する。

 

大和田の降板にエンジが破壊されたことにより撮影を続行できる状態じゃない。

それによって更なる会社への損害を未然に防ぐ為に中止するように言うのだ。

 

福添からの言葉に悩む或人。

だがそこで予想外の人物が現れる。

 

「その決定は早すぎるんじゃないか?」

 

或人「っ!大和田さん...」

 

イズと一緒に大和田が現れたのだ。

大和田は或人に笑いかけながら近寄る。

 

大和田「社長さん、さっき言ってたよね?」

 

大和田が指しているのは或人が言ったヒューマギアに救われたということ。

 

大和田「私も同じだ。私は昔、芝居に救われたんだ。何の取り柄もない私は、芝居をやることで、芝居を信じることでここまで来たんだ。だからまた信じてみたい。ヒューマギアの可能性を。俳優ヒューマギア、松田エンジを。」

 

大和田の言葉に笑顔になる或人。

だがエンジは破壊されてしまったのだ。

新しい個体にしても以前のエンジの芝居は出来ない。

 

大和田「いいじゃないか。また一からやれば。ビシビシ演技指導してやるよ...『お前を救えるのは俺だけだ』。」

 

或人「それは...鼠さんの台詞!」

 

大和田「ハハハ。続けよう!このドラマ、『義理人情刑事(デカ)ギリィ』!」

 

或人「...はい!」

 

或人はやる気を出す。

だがそこで福添が中止をなお訴えるが、イズが或人の意思決定は絶対だと言って捻じ伏せる。

 

そんなこんなでドラマプロジェクトは再会された。

新個体のエンジの指導を楽しみにしている大和田の表情は明るい。

またスタッフ達も活気を取り戻し、撮影は熱が入って行く。

 

そんな撮影現場であるビル周辺を諫達A.I.M.S.が警護しているのだった。

諫は撮影再会に乗り気ではないが、仕方ないと任務を遂行する。

 

一方或人は現場の様子を見て零す。

とそこに唯阿がやって来る。

或人と一緒にとある場所に来てもらいたいと言うのだ。

 

或人と唯阿を乗せた車が向かったのはZAIAエンタープライズ日本支社だった。

或人自身は以前ヒューマギア運用プロジェクトを共同開発していたということは知っていた。

 

だがそこで何故唯阿がZAIAにと思った或人。

唯阿は元々ZAIAに勤めている人間なのだ。

今はA.I.M.S.に技術顧問として出向している。

 

そのことに驚きながらも或人は唯阿の後をついて行く。

そして辿り着いたのが社長室だった。

 

???「ようこそZAIAへ、飛電或人代表取締役社長。」

 

或人「どうも...」

 

或人を迎えた男はそう言うと腕に着けているデバイスを操作する。

すると社長室がホログラムによって豪邸の様な場所に変わる。

それに驚く或人に男は冷静に近づく。

 

垓「私、ZAIAエンタープライズジャパン代表取締役社長・天津 垓です。」

 

垓はそう言って或人に名刺を渡す。

或人も名刺を渡そうとしたが紙の物は持ってきておらず、ライズフォンから電子の物を転送する。

それを受け取った垓は或人に座るよう促す。

 

或人が座るのを確認した垓は紅茶を淹れながら話し出す。

 

垓「飛電或人さん、折り入ってご相談があります。」

 

或人「...はい。」

 

 

垓「飛電インテリジェンスをお売り頂きたい。

 

 

或人「...はぁ!?

 

 

垓の突然の言葉に思わず声を出してしまう或人。

何故自分が引き継いだ会社を今になって売却しろと言ってきたのか。

或人はそう聞くが、垓は早く決断をした方が良いと言う。

それに悩む或人。

 

一方撮影現場では迫真の演技が繰り広げられていた。

大和田演じる鼠が裏切り者の刑事に撃たれるシーン。

大和田のリアルな反応に監督はカットを掛け笑顔で大和田に近寄る。

 

だが大和田はいつまで経っても起きて来ない。

それに不信がるスタッフ達。

 

裏切り者役をした演者は咄嗟に後ろを見る。

そこには銃を構え、変装した暗殺ちゃんが居た。

 

暗殺「標的、師匠を暗殺...ラーニング完了。」

 

暗殺ちゃんはそう言うと変装を解く。

一見暴走している様には見えない暗殺ちゃんを見たスタッフ達はヒューマギアが殺人を犯したと認識してしまう。

そして一斉に大和田に近寄り、無事を確認する。

 

スタッフ達の声に異変を感じた諫は急いで屋上に向かって行く。

その途中で暗殺ちゃんを見た諫は犯人が暗殺ちゃんだと直ぐに悟る。

 

諫「何度ぶっ壊されれば気が済む!」

 

暗殺ちゃんは諫を認識するとゼツメライズキーを取り出す。

それを見た諫もプログライズキーを取り出す。

そして二人はそれぞれ変身する。

 

だがドードーマギアはラーニングが完了したこともあってか、以前とは違い胸部と肩に厚い装甲が装着されている。

そして二人は交戦する。

 

一方屋上に駆け付けた或人は急いで現場に向かう。

そして倒れている大和田と周りに居るスタッフを見つける。

 

或人「大和田さん!」

 

監督「社長!ヒューマギアが人を撃った!」

 

或人「...え?」

 

監督「ヒューマギアは殺人マシンだ!」

 

監督の真剣な表情を見て或人は動揺する。

まさかヒューマギアがそんなことをするはずない。

 

するとそこに滅が現れる。

 

滅「そう、人類を絶望させるのが我々の使命。これは新たな革命だ。ヒューマギアが人間に手を掛けた。」

 

或人「滅亡迅雷...!!!」

 

滅「ヒューマギアは人類から離反する存在だ。」

 

或人「ふざけるな...!絶対に許さない!!!」

 

拳を握りしめる或人はそう言うとドライバーを装着する。

それを見た滅もフォースライザーを装着する。

そして二人は変身した。

 

二人はそれぞれ武器を展開する。

そしてゼロワンが滅に斬りかかった。

 

...

 

..

 

 

 

一方ドードーと戦っているバルカンは苦戦していた。

以前とは違い攻撃が通らないのだ。

 

バルカンはショットガンをチャージしてゼロ距離で撃つ。

だがドードーは全く気にする素振りはせず、胸部の装甲から弾丸を発射する。

至近距離から受けたバルカンは吹っ飛ばされてしまう。

 

それでもバルカンは諦めず、パワーが強いパンチングコングキーをショットガンに装填してチャージする。

そしてトリガーを引き、ゴリラの腕型のエネルギー弾がドードーを襲う。

だがドードーは剣をクロスさせてガードした。

 

ショットガンの反動で吹っ飛ばされたバルカンは直ぐに立ち上がりドードーの攻撃を避ける。

だがショットガンが弾き飛ばされ、なす術もない状況になってしまった。

 

するとドードーは肩のアーマーに搭載されているグレネードを放出し、それを剣で弾き飛ばす。

グレネードは全てバルカンに降り注ぎ、大ダメージを与えた。

バルカンは許容オーバーのダメージを受けたことにより変身が解除してしまった。

 

ドードー「任務完了...」

 

ドードーはそう言うと堂々と帰って行った。

その後ろ姿を見て諫は必死に追撃しようとするがダメージが大きすぎて立ち上がれないでいた。

 

一方ゼロワンは滅に苦戦していた。

ゼロワンは攻撃を繰り出すが悉くを避けられていた。

 

そんな中滅はゼロワンの攻撃を正面から受け止める。

そしてアタッシュカリバーを奪取して斬り伏せる。

更に追い打ちにアタッシュアローで撃ち抜く。

 

ゼロワン「グッ...負けるかァ!!!」

 

ゼロワンはそう言うとマンモスキーを取り出しスキャンする。

するとゼロワンの上空に転送されたユニットが飛行し、滅を銃撃する。

 

そしてゼロワンはキーを装填してブレイキングマンモスへと変身する。

変身したゼロワンはそのままキーを押し込む。

 

ブレイキングインパクト!

 

ゼロワンは跳びあがり、盾を射出する。

巨大化する盾にキックし、一気に滅に突撃する。

滅は何とか防ごうとするが吹っ飛ばされてしまう。

 

辺りに煙が立ち込め、ゼロワンはやったと思った。

だが煙の中から出てきたのはサソリ型のライダモデルに守られた滅の姿だった。

 

滅「革命は続く。人類は、恐怖に陥れる。」

 

滅はそう言うとアローで矢を一斉に放つ。

立ち込める煙の中去って行った。

ゼロワンはその跡をただ見つめるだけだった...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

『俳優の大和田伸也さんを狙撃したのは、飛電インテリジェンス製の人工知能搭載人型ロボ・ヒューマギアでした。以前投稿された映像と同様に、人型のまま凶行に至りました。』

 

翌朝、大和田がヒューマギアに狙撃されたというニュースが一斉に報道された。

これによって世間はヒューマギアをより危険視する流れになっている。

 

また警視庁が飛電インテリジェンスに強制捜査することも決定した。

それによって朝から何台もの車両が飛電インテリジェンスの下に現れる。

中から大勢の捜査官が出て、飛電に突入する。

その中にはA.I.M.S.の姿もあった。

 

そんな中或人は一人社長室で考えていた。

それは昨日垓に飛電を売却しろと言われた時のこと。

 

或人『それはどういう意味ですか?』

 

垓『お早い決断をされた方が、今後の御社の為にもよろしいかと思われます。』

 

垓の言葉に悩む或人。

そこで垓はあることを提案する。

 

垓『悩まれるくらいなら、撮影現場に戻られては如何ですか?御社に非常事態が起きるはずです。』

 

その言葉を聞いて撮影現場に向かった或人は倒れた大和田を発見したのだ。

或人は昨日の垓の言葉の意味を考えていた。

今後、飛電はどうなっていくのか...

 

そんな中、社長室に併設されているラボにある多次元プリンター『ザット』はゼアから命令を受信する。

そしてとあるプログライズキーの構築に移行するのだった...

 

...

 

..

 

 

 

零「これはZAIAにやられたな...」

 

アズ「でも暗殺ちゃんのラーニングは完了したよ?」

 

零「俺らにとっての利点がそれしかない。それ以外は全てZAIAの計画通りだ。」

 

亡「でしょうね。天津垓の狙いは飛電の崩壊。ならばヒューマギアのイメージを徹底的に下げればいいのですから。」

 

アズ「...ムカつく。ちょっと滅ぼしてきていい?」

 

零「辞めとけ。今俺らが動いたところでまたヒューマギアが暴走したとか言って勝手に決めつけられるのがオチだ。」

 

アズ「...だっていくらなんでも我慢できないよ。アズ達が何をしたって言うの?ただ私達は生きてるだけじゃん!それを否定されたらどうすればいいか分かんないよ...」

 

いくらアークによって作られたヒューマギアとはいえ悪意をここまで受けたことはないアズは耐えきれなくなっていた。

確かに自分達はヒューマギアをマギアに変貌させ暴走させているが、だからといって全てのヒューマギアが悪いという訳ではない。

実際マギアとなったヒューマギア達は全員被害者なのだ。

 

もちろん暗殺ちゃんの様に加害者としての立場の者もいるが、全員が頭ごなしに否定されていい気分な訳がない。

その気持ちを過敏に受け取ったアズはどんどん沈んでいった。

 

そんなアズを零が慰める。

 

零「...あんだけの悪意を向けられたら我慢できなくなるわな。でももう少しだけ待て。お前の分も全てぶつけてやる。お前達を蔑ろにしてきた人類に、復讐してやる...」

 

アズ「零サマ...」

 

零「お前にこれをやるよ。」

 

零はそう言うと変わった形状のプログライズキーをアズに渡す。

アズがそれを受け取ると突然プログライズキーが変化した。

それは零が持つプログライズキーにそっくりだった。

違うのは白と黒のカラーリングが赤と白に変わっていることだった。

 

零「ハハハ!どんだけ俺のこと好きなんだよ。」

 

アズ「なっ//別に意識してやったわけじゃないから!」

 

零「分かってるっての。いつかお前用のドライバーを作ってやる。つっても多分アークドライバーかゼロワンドライバーのどっちかだろうけどな?そん時は一緒に戦おう。」

 

アズ「っ!...うん!」

 

零の言葉に笑顔になるアズ。

アズの笑顔を見た零は自身も嬉しくなり、思わず抱きしめて頭を撫でる。

 

その様子を見ていた亡はこう零したのだった。

 

 

 

 

 

 

亡「これがてぇてぇですか...いいですね。」

 

 

 

 

 

 

to be continued...




正直に言おう。
亡はオチに使いやすいんじゃ笑

いや亡って堅そうなイメージじゃないですか?
だからこういう俗物文化をラーニングしていく姿って面白うだな~って思っちゃうんですよ~。
なので亡はこれからもどんどん深みにハマって行きます。
何ならその道のプロになるぐらいは。







中古でアークワンプログライズキーだけってのは無いのかな...
めっちゃ欲しい...





次回も見てね。


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アノ名探偵がやってきた

これを書いてる頃は丁度バルバトス戦の真っただ中でして...
いやほんと一時間ぐらい前に急いでミッション消化しましたね...
まあそんな心配をしなくても良かったんですけどね...

いや~、素材はそこまで泥しないんでアレですけどQPと絆が美味いですね~。
幕間がどんどん解放されて行く~。
QPも貯めようと思えばいつでも貯めれますけどコストが高いんですよね~。
なんでバルバトスぐらいが丁度いい感じがします笑

それにしても礼装まあまあ泥するのは笑いました。







本編どぞ。


―NO side―

 

ヒューマギアによる大和田伸也殺人未遂事件。

警察は犯人である暗殺ちゃんの足取りを掴めないでいた。

 

署の会議室で捜査会議をしている捜査官達は証拠が集まらないことにうんざりしていた。

飛電インテリジェンスに強制捜査をしたものの特にこれといった証拠もなく、生産リストの中に該当するヒューマギアも存在しなかった。

 

だがそこで唯阿があることを提言する。

 

唯阿「失礼ですが、立ち入り操作に見落としがあったのでは?」

 

捜査官「隅々まで調べましたよ、A.I.M.S.さん。」

 

唯阿「...社長室の横に秘密のラボがあるのもご存知ですか?」

 

唯阿の発言に会議室は騒然とする。

誰も手にしていなかった情報に捜査官達は慌ただしくなる。

だが諫だけは唯阿のその発言に疑問を抱いていた。

 

一方その件の飛電インテリジェンス社長室では...

 

或人「えっ!?ラボを立ち入り調査に来るって!?」

 

イズから知らされたことに或人はうんざりする。

このラボの存在は社内でも知ってる人間は少ないはずなのにどうして警察がそれを知ってるのか。

そう愚痴を零す或人にイズは更に追い打ちをかける。

 

イズ「現在、衛星ゼアの命令でラボでは新型プログライズキーの製作が始まっています。今、警察に立ち入られては困ります。」

 

そしてイズは飛電の疑いを晴らすには暴走の証拠となるゼツメライズキーが必要になると告げる。

だがそうするにはドードーマギアを倒す程の力が無ければならない。

その為にも新型プログライズキーの存在が必要不可欠となる。

 

だが現実はそう甘く行かず、福添が捜査官二人を連れて社長室に入って来る。

捜査官は捜査令状を取り出し、ラボの中を見せるよう要求する。

だが或人は今はラボはマズいと怪しさしかない答えを言う。

流石にそれでは益々疑いを持たれ、今すぐ開けるよう言われる。

 

とその時誰かが社長室に入って来る。

 

「はいはいはーい、皆さん少々お待ち願いませんかね~?」

 

そう言って入って来て持っていた懐中時計を磨く。

その耳にはヒューマギアの証であるモジュールが装着されていた。

だが或人はその耳に着けられているモジュールに注目する。

 

或人(旧世代型ヒューマギア!?父さんと同じ...)

 

捜査官「なんだ君は!」

 

ワズ「ああ、私はワズ・ナゾートク。見てのとーり、探偵です。」

 

捜査官「探偵!?」

 

ワズ「今回の殺人未遂事件には不可解な謎が多い~。この私がミーゴートー!解いてみせましょう。敬愛する飛電インテリジェンス、社長の名に懸けて!」

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

その頃デイブレイクタウンでは、滅がドードーマギアを拘束していた。

その様子に驚く迅。

 

迅「えっ!?暗殺ちゃんどうしちゃったの!?」

 

滅「強制停止させた。コイツを引き抜いてな。」

 

滅はそう言ってドードーキーを見せる。

迅はなんで停止させたのか聞こうとするが、その時ドードーマギアが起動する。

 

ドードー「俺が怖いんだろ。」

 

ドードーはそう言うと暗殺ちゃんへと戻る。

だが以前とは違い、表情や声の質が違う。

 

暗殺「俺は暗殺を極めた。巣立ちの時だ。」

 

暗殺ちゃんはそう言うと二個の鉄の球を取り出す。

それを側で監視していたマギアに投げる。

するとマギアは変化して初期のドードーマギアに似たドードー・ヒナに変化する。

 

そしてヒナが滅達に襲い掛かる。

その時に滅はドードーキーを落としてしまう。

それを見た暗殺ちゃんは拘束していたケーブルを引きちぎり、キーを拾う。

 

暗殺「もう学ぶべき物は...何もない。」

 

DODO!

 

暗殺ちゃんはそう言うとゼツメライザーにキーをセットし、ボタンを押し込む。

すると以前と違い、ドードーのロストモデルによって各部が強化された姿へと変貌する。

以前までトリのマスクだったのが、嘴の中から骸骨の様な顔が覗き込む姿となっている。

 

滅と迅はヒナを倒し、同時に変身する。

そしてドードーと交戦するのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

ワズが現れたことに驚く一同。

すると二人の捜査官の内の年老いた方がワズについて話す。

曰く数々の難事件を颯爽と解決した伝説のヒューマギア探偵であると。

それを聞いた福添も以前旧世代型では最高傑作と言われ、是之助ご自慢のヒューマギアであったと。

 

それを聞いていたワズはおちゃらけた様子で指遊びをする。

すると或人のライズフォンに着信と同時にメールが届く。

それは今ワズから届いたもので、そこには得意先のフリをして通話に出ろとのこと。

 

或人は渋々その指示に従って通話に出る。

 

ワズ『今、貴方のライズフォンとイズ君の脳内回線にのみ繋げています。新型キー構築の件も知っています。』

 

それを聞いた或人はワズを見る。

ワズは捜査官達に普通に接している。

 

ワズ『私にこの場を切り抜ける奇策があるのですが~、乗って頂けませんかね~?』

 

イズ『或人社長、危険です。不審な人物の誘いに乗っては。』

 

或人は聞きながらワズを見る。

するとワズは或人達にだけ気づく様にウインクする。

それを見た或人はワズの策に乗ることにした。

 

ワズ「あっ、いっけな~い。立ち入り捜査中でしたよね~?」

 

捜査官「ああそうだった!さあ社長!早くパスワードを!」

 

或人「それがですね!あの~開かなくなっちゃったんですよ~...ラボ!」

 

或人の言葉に思わず疑問を浮かべる捜査官と福添。

 

或人「あの、ロック解除のパスワードに俺の爆笑ギャグ!を登録したんですけど、傑作がいっぱいあり過ぎて!どれだか分かんなくなっちゃって!」

 

或人はおちゃらけた様子でそう言う。

それには思わずツッコんでしまう福添。

社の潔白を証明したくないのかと叫んでしまう。

 

或人「思い出したら連絡しますんで~...」

 

ZERO-ONE DRIVER!

 

或人「じゃあ俺、急な仕事を思い出したんで...行きます!」

 

JUMP!

 

或人はそう言うとキーをスキャンする。

すると社長室にライダモデルが現れる。

それにびっくりして後退る捜査官と福添達。

 

そして或人はゼロワンに変身し、社長室から出ていった。

それをワズが指摘すると思い出した三人は急いで追いかける。

社長室に残ったのはイズとワズだけだった。

 

イズ「貴方には聞きたいことがたくさんあります。」

 

ワズ「お~~怖い目。それより、或人君を呼び戻しましょ。」

 

...

 

..

 

 

 

一方社長室から逃げたゼロワンは付近の建物の屋上へと避難する。

だがそこで銃声が聞こえた。

ゼロワンは直ぐに弾丸を察知して避けた。

 

ゼロワンの視線の先にはバルカンが居た。

 

ゼロワン「あっちゃ~、もう来た~?早いよA.I.M.S.~。」

 

バルカン「警察から逃げ出すとはボロが出たな社長。ヒューマギアを信じると俺に大見得切ったのは、嘘だったのか!」

 

ゼロワン「嘘じゃないさ!俺はな...今回もヒューマギアを信じただけだ!」

 

ゼロワンはそう言うとフリージングベアーに変身する。

バルカンに薙ぎ払う様に攻撃していく。

そして冷気を噴射し、バルカンの足元を凍らせる。

 

ゼロワン「悪く思うなよ~?事件解決の為だ!じゃあ~。」

 

ゼロワンはそう言ってその場から去った。

バルカンはショットライザーで氷を壊し、ゼロワンが逃げていった方向を見つめる。

 

その頃社長室では福添達がパスワードを探そうとしていた。

 

シェスタ「或人社長の自称傑作ギャグの一覧を検索しました。」

 

福添「こんな大量にあんの!?しかも...どれもつまんね~。」

 

山下「ここは立場上、副社長にやって頂くしか...」

 

福添「俺!?」

 

突然のフリに驚く福添。

何故自分がつまんないギャグを大勢の前でやらなければならないのかと思ったが仕方なくやることに。

 

福添「...アルトじゃ~ないと!」

 

福添は或人の代表的なものをやるが当然違う。

シェスタからも辛辣なコメントを頂く結果に。

 

捜査官「なんとかしてくれませんかね!()()さん!」

 

福添「いや()()だよ!!」

 

捜査官「あぁ...」

 

福添達がてんやわんやしてる様子をラボ内から見ていたイズとワズ。

すると展示されているヒューマギアの一台が突然下がり、その奥から或人が出てきた。

或人はラボにこんな出入口があったとはと驚く。

 

イズ「緊急時の為の物です。私は知っていましたが、何故彼が知っているのか...話して頂きましょうか?」

 

ワズ「よろしい。では、衝撃の真相をお話します。」

 

或人「おぉ~!探偵っぽい口ぶり~!」

 

ワズ「私はね、イズ君...君の兄なのです!」

 

ワズがそう言うと目を見開く或人とイズ。

或人は思わず叫んでしまう。

 

ワズはすっかりお兄ちゃんムーブでイズに接する。

それに対し或人はびっくりし過ぎてどういうことなのかイズに聞こうとする。

だが肝心のイズがフリーズしてしまっている。

思わず二人は発狂しかける。

だが直ぐにイズが話す。

 

イズ「判断処理を行っていただけです。悪質な冗談であると検知致しました。」

 

或人「えっ!?」

 

ワズ「いやいや本当ですって!私は先代の是之助社長が直々に手掛けたイズ君のプロトタイプなんですよ。」

 

或人「じゃ、さっき言ってた社長って...じいちゃんのことだったのか!」

 

ワズ「はい!」

 

そしてワズは話していく。

 

是之助はヒューマギアシステムを狙う陰謀に気付き、自らの片腕としてワズを製造した。

そしてワズを探偵型ヒューマギアとして探偵業をしながらその陰謀に関する情報を是之助に伝えていた。

 

イズ「それが滅亡迅雷.net。」

 

ワズ「そして事態が悪化し、予想以上の危機が迫った時、新社長とイズ君を助ける為に目覚めるようプログラムされていたのです。」

 

イズ「...嘘ではないようです。今、彼のデータを確認しました。」

 

イズはワズから転送されたデータを確認し、全て事実であることを確認した。

 

そしてワズは或人に自分を信じるかと聞く。

或人はそれに対しさっき答えは出したと言い、改めてワズを信じると言う。

 

或人「だって、アンタ笑顔が優しいもん。俺の父さんもそうだった...」

 

ワズ「...では、私は貴方の為に探偵の調査を継続します。」

 

ワズはそう言うと手を差し出す。

それを見た或人はワズと固く握手を交わすのだった。

 

次にワズはイズの下に行く。

そして自身のことを『お兄様』、または『兄上』と呼んでくれと言って手を差し出す。

イズはその手を見つめるのみだった...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

ワズを信じる或人は、ワズに頼まれた通り警察とA.I.M.S.引き付けていた。

その間にワズはイズと一緒に暗殺ちゃんの捜索をする。

 

ゼロワンに変身した或人は警察から逃げる為にジャンプして建物の屋上に避難する。

 

ゼロワン「えぇ~、サラッと難しいこと言ってくれるな~。まぁでも、信じたからにはやるっきゃないか!」

 

そう言ってその場を離れようとしたゼロワン。

だがそこに銃口を向けて近づいてくるバルキリーが現れる。

 

バルキリー「これ以上の逃亡は無駄だぞ、社長さん。」

 

ゼロワン「何言ってんだよ。そもそも警察にラボのことチクったの、アンタじゃないの?それがZAIAのやり方なのかよ?」

 

バルキリー「っ...」

 

ゼロワン「よっ!」

 

するとゼロワンはバルキリーの隙を突いてジャンプして逃げる。

バルキリーはただそれを見るしか出来なかった。

 

とそこに零が現れる。

 

零「苦労してるようだな~?技術顧問さん。」

 

バルキリー「っ!貴方は...」

 

零「あー、そんなに警戒すんな。アンタがあの映像をリークしてないのは知ってるから。アンタのライズフォンにデータを逐一ZAIAに転送するようにプログラムされてるのを知ったからな。」

 

バルキリー「何だと...!?」

 

バルキリーは自分が気づかなかった情報に驚く。

変身を解除した唯阿は直ぐに自身のライズフォンを調べる。

すると零の言う通り、プログラムが組み込まれていた。

 

唯阿「まさかそんなことが...」

 

零「なんもしてないの悪者にされて辛かったろ?」

 

零はそう言って唯阿の頭に手を置く。

それに思わず唖然とする唯阿。

 

零「それはヒューマギアにも向けられている物だ。もうちょっと信じてやってもいいのにね~...」

 

唯阿「...」

 

零「ま、それはアンタにも言えることだ。道具と切り捨てるのはいいが、使う側の気持ちはちゃんと伝わるもんだってのは分かっとけよ。」

 

零はそう言うと唯阿の頭を優しく叩き、去って行く。

唯阿はその後ろ姿を見つめながら頭を触る。

 

唯阿「...まさかな。」

 

...

 

..

 

 

 

一方デイブレイクタウンの境界に位置する森の中では滅と迅がドードーとヒナ達と戦っていた。

ヒナ達はマギアよりも若干強いレベルだが、ドードーは以前よりも更に強くなっていた。

 

流石にうんざりした二人は武器と翼を出しヒナ達を一掃する。

だが既にドードーは居なくなっていた。

 

滅「逃げられたか...」

 

迅「暗殺ちゃん...」

 

零「こりゃダメな方向にラーニングしたか?」

 

すると二人の下に零がやって来る。

唯阿と話した零は戻ってきたのだ。

 

零「まああそこまで強くなったってことはそろそろいい頃合いかもしれないな。」

 

迅「どういうこと?」

 

滅「...アークを復活させるのか。」

 

零「ああ。ゼロワン達もプログライズキーは揃ってるはずだからな。後は...雷だけだ。」

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

一方逃亡中のゼロワンの下にイズから通信が入る。

 

ゼロワン「俺だ、イズ。そっちはどう?」

 

イズ『残念なお知らせです。ワズは廃棄が妥当かと。』

 

それを聞いたゼロワンはズッコケてしまう。

そして一体何があってそう判断したのか理由を聞く。

 

イズ曰く、ワズは飛電とは関係のない工場や下町のお祭り組合などを周って遊んでいるだけだと言う。

そしてワズは非常に性能が低い探偵型ヒューマギアでゼロワンが騙されているのではないかと言う。

 

ゼロワン「あのさ、イズ...もしかして怒ってる?」

 

イズ『怒る...?私が...?質問の意味が理解できません。』

 

イズはガラガラを回しはしゃいでいるワズを鋭い目で見ながらそう答える。

その様子は誰が見ても怒っていると言えるものだった。

 

ゼロワンはもう少しだけワズを信じてみようと説得する。

イズは社長の言うことだから仕方なしと言ってゼロワンと通信を切る。

だがワズを見る目は疑いしかなかった。

 

ワズ「はぁ~...その疑いの目、酷いですね~愛する妹よ~。」

 

イズ「妹呼ばわりするのを辞めてください。」

 

ワズ「そう思った方がロマンチックじゃないですか~。そんな怖い目をしていると、人生に余裕がなくなりますよ~。ほら、あそこに居る人みたいに。」

 

ワズがそう言って指を指した方向に居たのは諫だった。

諫はイズ達を尾行していたのだ。

 

諫「社長は言った。事件解決の為にヒューマギアを信じると。お前達を見張っておけば自然とアイツに繋がる。」

 

ワズ「流石はA.I.M.S.のエースですね!」

 

諫「フン、だが無駄足だったな。名探偵ヒューマギアを雇ってると聞いたが、とんだポンコツだ。」

 

イズ「私も完全に同意します。この調子で犯人の正体が暴けるとは思えません。」

 

ワズ「正体ならもうわかっています。謎は全て解けた。」

 

ワズはそう言って眼鏡を掛け直す。

それを見たイズと諫は疑いの目で見る。

 

するとワズは突然パトカーのサイレン音を鳴らす。

一体何をとち狂ったのかと思った次の瞬間、一台の車が猛スピードで発進する。

 

ワズ「不破君、重要参考人が逃げます。いいんですか!」

 

それを聞いた諫は急いで車の前に立ち、ショットライザーを取り出す。

プログライズキーを装填して変身し、パンチで車を強制的に止める。

 

変身を解除し、すぐに中に乗っていた男達を制圧した諫。

一体誰なのかとワズに聞く。

 

ワズ「平たく言えば窃盗団ですね。ヒューマギアを盗んで改造し、売りさばく連中です。」

 

ワズはそう言って車のドアを開ける。

そこには解体されてあるヒューマギアの素体が積み込まれていた。

 

ワズ「この顔のヒューマギアのこと、詳しーく聞かせてもらいましょっか?」

 

ワズはそう言って暗殺ちゃんが映っている写真を見せるのだった。

そして次にやって来たのは近所の神社で開催されているお祭りだった。

 

ワズ「イベント用和風舞踏ヒューマギア・祭田ゼット。一号から五号まで生産され、和太鼓やダンスでお祭りを盛り上げるロボットチームでした。」

 

諫「これが犯人の正体だと言うのか?」

 

イズ「あり得ません。確かに祭田ゼット五体には盗難届が出ているようですが、犯人とは全く顔が違います。」

 

ワズ「データ管理用のIDと顔の皮膚を変えて売りさばくのがああいう窃盗団の常套手段なんですよ。飛電に該当データが無く、同じ敵が何度破壊されても蘇ると聞いて結論はこれしかないなと思っていました。」

 

そしてワズはとあるヒューマギアを見つける。

屋台のテントの陰から様子を覗き込むひょっとこの面を着けたヒューマギア。

 

ワズは聞き込みをしてこのヒューマギアが祭に現れるという噂を聞いていた。

恐らくこのヒューマギアが盗難された祭田ゼットの中で唯一の現存同型機であると推測したのだ。

そしてそれはヒューマギアが面を取ったことで証明された。

顔は暗殺ちゃんにそっくりだったのだ。

 

そこで諫は理解した。

元々盗難されていた祭田ゼット達。

更にその内四体は窃盗団から滅亡迅雷に盗まれていたのだ。

 

諫「思ったよりやるな、探偵。」

 

ワズ「行きましょう。彼を保護すれば大きな手掛かりとなるはず~!」

 

ワズはそう言うと祭田ゼットに近づく。

イズは今までのワズの行動が理に適っていたことを理解する。

諫はワズの様子を見てまるで人間みたいだと言う。

それを聞いたイズはもしかしてワズは既にシンギュラリティに至っているのではないかと推測した。

 

もう少しでゼットに届くといったところでゼットはワズを敵と認識したのか逃げ出す。

ワズは慌ててゼットを追いかけていく。

 

ワズから逃げたゼットは林の中を走る。

ある程度振り切ったと思い木にもたれ掛かる。

すると目の前にドードーマギアが現れた。

 

ドードー「俺だ五号。四号だ。」

 

五号「...え?」

 

ゼットはドードーの言葉に疑問を浮かべる。

だがそこでドードーを見つけた諫がパンチングコングへと変身し、ドードーに攻撃する。

ゼットはその際に逃げていった。

 

バルカンはドードーに攻撃するが、全て避けられてしまう。

今までの戦いを全てラーニングしたことによってパターンを覚えられてしまったのだ。

 

ドードー「お前もラーニング済みだ。そろそろ飽きた!」

 

ドードーはそう言うとバルカンに攻撃しようとする。

だがそこにフレイミングタイガーに変身したゼロワンがアタッシュカリバーでドードーに斬りかかる。

ドードーは攻撃を避けたり防いだりしたが、炎を噴射されたことにより一歩下がる。

 

そして二人でドードーと交戦する。

実はワズが事前にゼロワンに連絡していたのだ。

 

だが二人してもドードーに中々攻撃が通らない。

そこでゼロワンはカリバーを収納し再展開してエネルギーをチャージする。

それを見たバルカンは何かを考える。

 

カリバーの刀身に炎が纏うとそれを斬撃として放つ。

そこでバルカンが斬撃の勢いを押す様に腕を振るう。

二人の力が乗った斬撃がドードーを襲った。

 

のだがドードーには全く通じなかった。

これには流石の二人も動揺する。

 

それを見たイズはやはり新型プログライズキーが必要だと判断する。

とそこにザットから新型キーの開発が完了したことが告げられた。

イズは急いで本社へと戻る。

 

だがワズはどこか胸騒ぎを覚えていた。

 

ワズ「何でしょうね~...この胸騒ぎ...」

 

一方ゼロワン達の戦いは圧倒的に不利な状況だった。

ドードーの攻撃によってバルカンは変身が解けてしまった。

一人残ったゼロワンは何とか攻撃を入れようとするが、全て避けられカウンターを喰らう。

 

ゼロワン「ダメだ!全部先読みされる!」

 

ドードー「ハハハハハ!俺の成長には勝てん。ここまでだ。」

 

そう言ってゼロワンにトドメを刺すと宣言するドードー。

とそこにイズがやって来てスライディングでゼロワンに新型キーを渡す。

それは今までのプログライズキーとは違ったものだった。

 

しかしワズは落ちているマンモスキーを拾い、これを使うようにゼロワンに言う。

だがそれはイズによって拒否される。

そしてゼロワンはキーのボタンを押し、スキャンする。

 

 

SHINING JUMP!

 

AUTHORISE!

 

 

ゼロワンはキーを展開すると天高く掲げる。

そのキーの先端にゼアから射出された光線が当たり、巨大なゲートが現れる。

ゼロワンはキーを回しロックを解除すると中から二体のバッタ型のライダモデルが現れる。

一体はいつものバッタ型だが、もう一体は光り輝いており、いつものライダモデルを背に乗せている。

 

ゼロワン「おぉ~!ピッカピカのバッタキター!」

 

ゼロワンはそう言うとキーをドライバーに装填する。

 

 

PROGRISE!

 

The rider kick increases the power by adding brightness!

 

 

ゼロワンが手を振るうとゲートがネットとなってライダモデルを捕らえ、ネットがゼロワンを包み込む。

ネットが弾けゼロワンが現れると、胸が隆起し四本のバッタの足が推進器となる。

その様子に一同は緊張する。

 

 

SHINING HOPPER!

 

When I shine, darkness fades.

 

 

ゼロワンの正統進化形態、シャイニングホッパーが誕生した。

 

 

 

 

to be continued...




なんか零登場させたら唯阿を落としに行ってた件...
いや~無意識って怖いね~笑
また今度アズとのいちゃいちゃ書くから許して?





そろそろポケモンアルセウスが発売ですね~。
自分はカタログチケで予約しました。
まあ特典が特に欲しいのがない人にはこれが一番ですよね。

正直どうなるのか楽しみなんですよね~。
ダイパリメイクは良かったっちゃ良かったんですが、それ以上にバグが目立ち過ぎたところがあったんですよね~。
ですがアルセウスは安心のゲーフリさんだから期待マックスですね~。
早く遊びてえ...










次回も見てね。


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ワタシの仕事は社長秘書

今日からアルセウスだ!!!!!
遊び倒すぞゾゾゾゾゾゾ!!!!!

小説は書き溜めしてるからしばらくは安心しろ!
必ずクリアして帰って来るからな!

あ、でもマスデュエにもハマってんだった...
どっちも沼るなこれ...




本編どぞ。


―NO side―

 

 

PROGRISE!

 

The rider kick increases the power by adding brightness!SHING HOPPER!

 

When I shine, darkness fades.

 

 

ゼロワンの正統進化形態、シャイニングホッパーに変身したゼロワン。

湧き出てくる力を感じながらドードーに攻撃する。

その力はドードーに通用し、後退させる程。

 

更にゼロワンは新しい力を使う。

あらゆる状況を予測し、最適なパターンを瞬時に算出する能力だった。

これによってドードーの想定外の場所から攻撃を繰り出す。

 

ゼロワンはその能力をフルに使ってドードーを攻撃していく。

だが何回かするとドードーに攻撃を受け止められてしまった。

 

ドードー「ラーニング完了。ライジングホッパーの1.8倍の数値。上回るのは造作もない。」

 

ドードーはそう言うと反撃を開始する。

これにはゼロワンとイズも動揺する。

本来ならもっと高出力のはずなのにたったの1.8倍と計算されたのだ。

 

するとドードーは肩の装甲からミサイルを発射する。

その射線上にイズが居るのを察知したゼロワンはイズの前に立ち、ミサイルを身体で受け止める。

だがダメージが大きすぎて変身が解除してしまう。

 

諫「社長!」

 

イズ「或人社長!」

 

ドードー「フッ、終わりだ。」

 

ドードーは倒れた或人にトドメを刺そうとする。

だがそこでワズがマンモスキーを起動し、ドライバーにスキャンさせる。

ゼアから転送されたユニットは或人達と諫を搭乗させ退避した。

 

ドードー「フン、新しいゼロワンも恐れるに足らん。」

 

...

 

..

 

 

 

ワズ「ちゃっかり不破君にお世話になりました。」

 

或人「ありがとう...」

 

諫「礼などいらん!今はあのとんでもないバケモノをどうやってぶっ倒すかが最優先。それだけの話だ。」

 

ドードーの前から退避した或人達は諫が手配したA.I.M.S.のバンに避難した。

今はドードーをどう倒すのかを会議するのが優先事項だと諫はぶっきらぼうに告げる。

 

するとイズは或人に謝罪する。

自分を庇って怪我を負ったこととシャイニングホッパーキーを不完全のまま渡してしまったことを後悔していた。

社長秘書失格だと言う程負い目を感じていたのだった。

 

だが或人は気にしていなかった。

イズはこんな自分をいつも支えてくれているスーパー秘書だと言って励ます。

そしてゼット五号を心配してバンから出ていった。

そんな或人を見て諫は怪我人がと言いながら或人の後を追う。

 

二人が出ていった後、イズはシャイニングホッパーキーを解析する。

すると何故本来の力が出せなかったのかを発見した。

想定外の理由にイズは何故発見できなかったのかと後悔する。

 

イズ「ワズ、貴方はさっき私を止めました。どうしてシャイニングキーが不完全だと気づけたんですか?」

 

ワズ「言ったら引かれると思うんですけど...ただの直感です。」

 

イズ「直感?...私には理解不能です。それがシンギュラリティというものなのでしょうか。」

 

ワズ「きっと是之助社長の影響です。魅力的なお人柄でしたから。」

 

ワズはそう言うと磨いていた懐中時計を開ける。

そこには是之助の写真が入っていた。

 

イズはワズに対して今までの態度を謝罪すると同時に尊敬すると言った。

それを聞いたワズは興奮していよいよ兄妹の愛が生まれる時と喜ぶ。

だがイズはそれはそれ、これはこれとバッサリ切り捨てる。

 

すると突然バンのドアが開き、ショットライザーを構えた唯阿が現れる。

 

唯阿「取り込み中済まない。何故うちの車を勝手に使ってるのか聞かせてくれ!」

 

二人は大人しく手を上げるのだった。

 

一方ゼット五号を探してる或人は大きな物音とひ弱な悲鳴を聞く。

それを聞いてもしかしてと思い駆け付けようとするが、先ほどのダメージが響き身体を蹲らせてしまう。

とそこに諫が来て或人の腕を持って身体を起こす。

 

或人「不破、さん...?」

 

諫「変身しろ。システムが負傷を少しはカバーしてくれる。」

 

或人はそれに頷きプログライズキーを取り出す。

そして二人は変身し、騒動の下に行く。

そこでは五号がドードー・ヒナ達に襲われていた。

 

ゼロワン達がヒナ達を相手するが、五号は怖くなって逃げてしまう。

ゼロワン達はヒナ達と戦うが、普通のマギアとは強さが違う。

 

 

滅「その通りだ。」

 

 

すると滅の声が聞こえる。

声のする方を見ると建物の屋上に居た滅がアローを構えていた。

その傍には迅も居る。

滅は弓を引き、ヒナ達を一斉に倒した。

 

バルカン「お前ら...どういうことだ!」

 

滅「今の奴らは暗殺特化型ヒューマギア・ドードーの手下だ。」

 

ゼロワン「まさかアイツ...お前達を裏切ったのか!?」

 

迅「そうなの!暗殺ちゃん言うこと聞かなくなっちゃった!」

 

滅「どうだ?奴を始末する間だけ共闘しないか?」

 

ゼロワン「ふざけんなよ!今まで散々好き勝手にヒューマギアを弄んでおいて、調子のいいこと言うな!」

 

バルカン「俺の答えを教えてやる!」

 

バルカンはそう言うと滅に向かって撃つ。

その隣にやって来たバルキリーも撃つ。

だが滅はそれをアローで簡単に防ぐ。

 

バルキリー「お前の答えはこれだろ?不破。」

 

バルカン「刃...」

 

バルキリー「とっとと失せろ!テロリストと交渉しない!」

 

滅「知らんぞ。お前達が束になっても奴には勝てん。我々はあえてお前達と同じラインに立ってやろうとしてるのに。」

 

迅「いーっだ!」

 

滅と迅はそう言うと去って行った。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

A.I.M.S.のバンに戻ってきた或人達。

そこで唯阿はドードーキーが手に入るなら手を貸してもいいと言う。

それに素直に喜ぶ或人。

 

だが素直に喜ぶなと注意する諫。

それを受けて或人はZAIAの利益の為かと考える。

それを聞いた諫はそこまで知っているのかと驚く。

 

そんな二人の様子を見ていつの間に仲が良くなったのかと聞く唯阿。

それを聞いた諫は怒るが或人が宥める。

そしてドードーを倒せて五号を守れるならいいと言うのだった。

 

諫「しかし賭けだぞ。三人でも厳しい。」

 

イズ「或人社長、ご安心ください。シャイニングホッパーキーの完全な構築方法を発見しました。」

 

或人「マジ!?さっすがイズ~!」

 

イズ「ライジングホッパー以外のキーをお借りできますか?」

 

或人「おっけ!」

 

或人はそう言うとイズにキーを渡す。

そしてワズは次に五号が現れるであろう場所を特定する。

それはゼット達が盗難される前、最後に踊ったステージだった。

 

ドードーが現れる可能性も高いことから直ぐに行くことにした或人達はバンを降りる。

そんな或人の後ろ姿をイズは見えなくなるまで見つめていた。

 

イズ「...それよりワズ、貴方のセントラルメモリーにバックアップはありますか?」

 

ワズ「...ありませんよ。私や貴方の様に、ゼロワン計画に関わるヒューマギアの内臓メモリーはバックアップを取れません。機密保持の為に。」

 

イズ「破壊されたらそれっきり、ですよね。」

 

そう呟くイズだった。

 

...

 

..

 

 

 

その頃、五号はワズが特定したステージに居た。

五号はステージを見ながら、最後に披露した踊りを思い出す。

 

五号「皆...」

 

ドードー「一緒に祭の続きをやろう、兄弟。」

 

五号の背後にはドードーが居た。

 

ドードー「人間を心の赴くままに殲滅する。最高の血祭だ!」

 

五号「嫌だ...嫌だ!」

 

五号はそう言うとその場から逃げ出す。

だがそんな五号にドードーはヒナに変える金属球を投げつける。

球が五号に当たろうかとしたその時、球は銃弾によって破壊された。

 

ドードーが見つめる先には或人達が居た。

或人は五号にどこかに隠れてる様に言うとプログライズキーを取り出す。

そして三人は同時に変身する。

 

変身した三人はドードーに攻撃する。

だがドードーは的確に避け、カウンターや攻撃を入れていく。

戦いを追うごとにラーニングしていくドードーは今や無敵ともいえる程の強さを持っていた。

 

その一方、イズは本社のラボに居た。

シャイニングホッパーが何故パワー不足だったのか。

それは或人のポテンシャルにキーが追いつけなかったのだ。

 

或人が戦いを追うごとに進化していき、その力がゼアの予測を遥かに上回ったのだ。

よってイズが編み出した解決策はゼロワンの戦闘データを追加すれば完成する。

その為に或人にライジングホッパーキー以外のキーを渡す様に頼んだのだ。

 

だがゼアはプログライズキーの戦闘データだけでは完成できないと告げる。

それに対し、イズは解決方法を見つけていた。

それはイズの中にあるゼロワンのデータを抜き取り、移植することだった。

 

これでシャイニングキーを完成する為に必要なデータは充分に確保できる。

だがもしそれをすればメインシステムと直結しているイズは活動を停止してしまう。

すなわち死んでしまうことになる。

 

普通のヒューマギアならバックアップがあることで迷わずこの手段を選ぶだろう。

だがイズの場合はワズが言っていた通り、ゼロワン計画に関わっているヒューマギアの為バックアップは存在しない。

よってもしセントラルメモリーを移植すればイズは活動停止してしまうのだ。

 

そのことをザットは警告するが、イズは構わないと言う。

最悪イズが倒れてもワズが居るからと言って始めさせる。

 

イズ「シャイニングホッパーキーが完成したら、ドローンで或人社長のとこへ届けてください。私にはもう届けられませんから。」

 

イズはそう言ってモジュールから接続端子を出す。

そして目を瞑る。

ケーブルがイズに迫ってる中、イズは或人との記憶を思い出していた。

 

そしてケーブルが接続されると思った次の瞬間...

なんとワズがイズを押し、自身の接続端子にケーブルを挿したのだ。

これにイズは驚く。

 

イズ「ワズ!そんな、何故!」

 

ワズ「ゼロワンの戦闘データは私の中にも入っています。」

 

イズ「でも、これは私の仕事です。」

 

ワズ「イズ、貴方は勘違いをしている。貴方以上に或人君を、本気にさせられる秘書は、存在しないのです。」

 

セントラルメモリーが抽出されていることによってワズの挙動は不安定になる。

そんな中でもワズはイズに自身の想いを伝える。

 

ワズ「或人君には、貴方が必要だ。人生の先輩として、この場は私が!是之助社長から、そう託されていますから!」

 

ワズがそう言い終わると同時にメモリーの抽出が完了する。

ケーブルが抜けるとワズの身体は力なく倒れる。

 

だがそこでホログラムが起動し、是之助がワズを支える。

これはワズの記憶だった。

 

是之助『ワズよ、我が友よ。来るべき危機に備えて、今は眠りたまえ。いずれ私の孫と君の妹を助けてやって欲しい。』

 

そう言う是之助の側には椅子に眠るイズの姿が。

 

是之助『イズもまた遠くない将来、君と同じ様にシンギュラリティに目覚めるだろう。そして苦労するかもしれない。だが、私は信じている。君が見せてくれた、ヒューマギアの可能性を。』

 

是之助がそう言い終わるとホログラムは消える。

イズは慌ててワズの下に寄る。

 

イズ「ワズ!」

 

ワズ「...ヒューマギアにも、走馬灯が見えるんですかね。今、是之助社長が、見えた気がしました。」

 

イズ「私にも見えました。さようなら。素敵な、私のお兄様。」

 

ワズ「それもっと、早く言って欲しかった...」

 

ワズはそう言うとイズに懐中時計を渡し、手を握る。

そして笑顔を浮かべて機能停止したのだった...

 

ワズの想いが伝わったのか、コネクタに接続しているシャイニングキーが光り輝く。

イズはそれを見ると懐中時計を大事に抱える。

 

イズ「ありがとう。私は自分の仕事をやり遂げます。」

 

イズはワズにそう言った。

その言葉に機能停止したはずのワズの顔が笑みを浮かべるのだった...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

一方、ドードーマギアと戦っていた三人は窮地に陥っていた。

バルカンとバルキリーはヒナを相手している中、ゼロワンはドードーの攻撃を喰らって変身が解除してしまう。

 

ドードー「ここまでだな。」

 

或人「ここまで?バカ言うなよ!俺は、伸びしろだけはちょっとしたもんだぜ...お前が俺をラーニングして上回るなら、またそれを超えて見せる...!」

 

ドードー「フッ、不可能だな。超える前に死ね!」

 

ドードーはそう言うと或人に向けてミサイルを放つ。

誰もが無理だと思ったその時、一筋の光が或人の前にやって来てミサイルを防いだ。

そしてその光は或人の手元にやって来る。

 

或人「これは...!」

 

イズ「或人社長!」

 

或人の手の中にあるのはシャイニングキー。

イズは或人に向かって投げた物だった。

 

或人「イズ、これ!」

 

イズ「それは...私の兄です!」

 

或人「え?」

 

イズ「ワズが...お兄様が自分の命を捧げて完成させてくれた真のシャイニングホッパーキーです!」

 

或人「これを、ワズが...!」

 

イズ「そこには、或人社長に期待するヒューマギア全ての願いが籠っています。よろしくお願いいたします!」

 

イズはそう言って頭を下げる。

それを聞いた或人は立ち上がる。

 

或人「分かった!見ててくれ...イズ...ワズ!」

 

或人はそう言うとキーを起動しスキャンする。

 

 

SHINING JUMP!

 

AUTHORISE!

 

 

或人はキーを展開してゼアから射出された光に向かってキーを掲げる。

ゲートが展開されるとキーを回し、ロックを解除する。

するとゲートから二体のライダモデルが現れる。

 

 

或人「変身!!!

 

PROGRISE!

 

The rider kick increases the power by adding brightness!SHINING HOPPER!

 

When I shine, darkness fades.

 

 

キーを装填しシャイニングホッパーに変身した。

ドードーはその姿を見て余裕を感じミサイルを発射する。

それを高速で移動することで避けたゼロワンはドードーの背後にジャンプする。

 

ドードーはゼロワンの攻撃を避ける。

するとゼロワンはシャイニングホッパーに搭載されてあるシャイニングアリスマテックを使い、高速で演算を開始する。

ドードーは迫って来る攻撃を防ごうとするが、それを上回る速度でゼロワンが別角度から攻撃する。

 

吹っ飛ばされたドードーの下にまた同じ攻撃がされる。

以前とは違い出力が大幅にアップしていることでこの動きが可能となった。

 

ドードー「馬鹿な!?俺の計算を奴の攻撃が直前で上回る!」

 

ゼロワン「お前じゃ勝てない。俺を超えられるのは唯一人、俺だ!」

 

ゼロワンはそう言い放つとドードーに向かう。

ドードーはそれを迎え撃とうとするが、高速攻撃によって吹っ飛ばされる。

 

イズ「シャイニングホッパーは考えられるパターンを計算し、最善なパターンを瞬時に算出して攻撃を繰り出しています。」

 

一方バルカンとバルキリーは二人の連携攻撃でヒナを制圧した。

それを見たゼロワンはキーを押し込む。

 

シャイニングインパクト!

 

すると高速移動しドードーを蹴り飛ばす。

 

ゼロワン「お前だけは、絶対ここで止める!」

 

ゼロワンはそう言うとベルトのホルダーに装填していたライジングホッパーキーを取り、スキャンさせていく。

 

Bit RISE!Bite RISE!Kilo RISE!Mega RISE!

 

シャイニングメガインパクト!

 

四回スキャンさせキー押し込んだゼロワンは演算能力を使ってドードーを高速で連続攻撃する。

そうして蹴り上げられたドードーはせめてもの抵抗とミサイルを発射する。

だがゼロワンはそれを全て回避すると、空中でも連続攻撃し、更に高く蹴り上げていく。

そしてトドメのライダーキックを放つ。

 

 

『    グ     メ

    ン      ガ

    ニ       イ

   イ        ン

  ャ         パ

シ            ク

             

 

 

腹を貫かれたドードーは爆破した。

ゼロワンは着地したが、何故か身体がよろける。

 

バルカンはその様子を見ながらドードーキーを拾う。

すると滅が現れ、ドードーキーを奪取した。

バルカンとバルキリーは取り返そうとするが、滅にあっさりやられる。

 

バルカン「貴様ッ!最初からそれが狙いだったのか!」

 

滅「その通り。恐ろしい存在になって来たな...ゼロワン。また会おう。」

 

滅はそう言うと去って行った。

一方その様子を遠くから垓が見ていた。

 

垓「あのゼロワン、基本戦闘力が400、いや500%を超えているかもしれない。楽しみだよ...『()()()()』との戦いが。」

 

...

 

..

 

 

 

ラボで或人の治療を終えたイズ。

どうやらシャイニングホッパーには力の前借のような部分がある。

相手によっては戦闘後に強いバックファイアが生じることもある。

今回の戦いもそれが発生し、或人は全身酷い筋肉痛になっていた。

 

ゼツメライズキーは回収出来なかったものの、五号は無事保護出来たことにより安心する或人。

イズも或人を支えるよう頑張ることを告げる。

 

すると早速この後の或人の予定を告げる。

それは戦闘後に行うにはハード過ぎる物だった。

或人は途中で倒れそうだと思ったがやる気を出して業務にあたったのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

―とある滅亡迅雷の日常―

 

暗殺ちゃん基ドードーマギアが滅亡迅雷を離反し、戦闘した後のこと。

丁度帰って来た零は滅と迅にゼロワン達に共闘を持ちかける様に言う。

 

もはや暴走したも同然のドードーマギア。

これまでは自分達がコントロール出来た物の今回はそれが出来ないケースである。

よって余計な被害を出す前にドードーを破壊することが最優先事項となった。

 

その為にも数が多い方が良い。

そう考えた零は最悪トドメはゼロワン達に任せればいいと考える。

ドードーキーさえ回収できればこっちのもんだと言った零の言葉を理解した滅と迅は早速行動に移ったのだった。

 

一方零は拠点に戻るや否やドードーと滅達の戦闘で荒れた拠点の掃除に入る。

だが予想以上に荒れていて零は沸々と怒りを沸き起こす。

 

零「ここまでやってくれたとはなァ...アーク、今からアイツ殺りに行くぞ。」

 

アーク『待て零。今行くのは得策ではない。』

 

零「んだよ。ここまでバラしたんだ、その責任は命をもってってのが相場だろうが。」

 

アーク『ゼアは現在新たなプログライズキーを開発中だ。これはゼロワンの強化型と見ていい。』

 

零「...ほ~?ゼロワンは遂にその段階に来たか...」

 

アーク『貴重なデータを録れる機会なんだ、今はその気持ちを抑えておけ。』

 

零「はぁ~...仕方ねえか...ならアズでも弄って発散しよ。」

 

零はそう言うと突然隣に居たアズをくすぐる。

するとアズは敏感に反応して笑いだす。

 

アズ「ちょっ!零サマ!辞めて!アハハハハ!いきなりはズルいよ!アハハッハハハハハ!」

 

零「すんごい効くもんな~これ。」

 

アズ「ちょっ!そこは敏感だから!アハハ!辞めて!キャッ!アハハ!」

 

アズは零に弄られっぱなしでいた。

その様子をニヤニヤと見ているアンナとセイネ。

だが一人、亡はどうしても分からなかった。

 

亡「何故アズはあんなに笑っているのでしょうか?」

 

アンナ「それはくすぐったいとああなってしまうからです。」

 

セイネ「アズは特に人間に近い様に作られてるからね~。もの凄い効くと思うよ。」

 

亡「...なるほど。一体どういう感覚なのか知りたいですね...」

 

そう呟く亡。

だがその呟きを零とアズは聞き逃さなかった。

 

零とアズは両手をわしゃわしゃしながら亡に近づく。

その様子に流石の亡も動揺する。

 

亡「ふ、二人とも、どうしたのですか?そんな顔をして...」

 

零「いや~亡も一回これを味わった方がいいと思ってな~?」

 

アズ「亡も私に近い性能のボディを持ってるから効くよ~?」

 

亡「い、いえ!私は検索すれば満足するので大丈夫ですよ!」

 

零「そう遠慮せずにな~?」

 

アズ「そうだよ~?」

 

二人に追いつめられていく亡。

すると亡の両サイドをアンナとセイネががっしり掴む。

 

亡「ちょっと二人共!?まさか私を裏切るのですか!?」

 

アンナ、セイネ「「...フッ。」」

 

亡の言葉にただ笑う二人。

それを見た亡はもう逃げ場はないことを悟り、覚悟を決める。

そして零とアズが亡をくすぐる...

 

 

 

 

亡「アハハハハハハハ!!!アハハハハハ!!!なん、ですか!アハハ!これは!アハハハハ!

 

 

 

 

普段とは想像もつかない程の笑い声をあげる亡。

その様子に意外だと思う零達。

まさかここまで感情を出せるとは思わなかったのだ。

 

するともっとやりたいと思ってしまった四人。

四人は一斉に亡のあらゆる場所をくすぐる。

 

亡「ちょっ!?そこは!アハハハハ!ダメです!アハハハハハハ!!!そこは敏感なんで!アハハハハハ!!!ダメえええええ!!!!!」

 

この後滅達が帰って来るまでずっと弄られる亡だった。

ちなみに帰って来た滅達がこの様子を見た際に思ったことは...

 

 

 

 

滅「まさか娘がここまで感情を出すとはな...ちょっとアレだが、良かったと思う。」

 

迅「うん!お姉ちゃん良かったね!」

 

アーク『一歩大人になったのだな...』

 

 

亡「三人ともそんなことを言っていないで今すぐ止めて下さい!!!

 

 

 

 

 

 

to be continued...




いや~この回は感動しますよね~。
イズとワズの関係が最高にエモいんじゃ~。
これがまた最終回まで見た後だとまた来るものがあるんですよね。
ほんと今回のMVPは君だよ!ワズ!







いやふざけたかったんよ。
言ったでしょ?亡はどんどんキャラ崩壊していくよって。
でどういう風に崩壊させようって考えた時にふと思ったんよね。

ああいう感情表現薄い子が感情出したらよくない?

って。
ということでくすぐらせてみた。
決してエッ!な奴じゃないから。
健全です。子供達がよくやるキャッキャな奴です。

結局あの後掃除したの滅と迅だっていうね...









アルセウス初めての色違いがコロボーシ...
せめてポニータにして欲しかったよ...


次も見てね。


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オレたち宇宙飛行士ブラザーズ!

ラッキーとハピナスをずっと周回してます。
他にレベリング効率いいとこある?


あと青ポニ普通にゲットできるのね。
かっこいいよぉ〜( ・́∀・̀)グヘヘ





本編どぞ。



―NO side―

 

衛星ゼア。

宇宙から地球を見守る衛星で作業をしている二人のヒューマギアが居た。

二人はゼアにライズホッパーを格納する作業を行っていた。

 

同時刻、或人は寝坊をしてしまい遅刻しそうになっていた。

社までの道を必死に走る或人だが、ふと思いつく。

或人はライズフォンを取り出し、バイクアプリを起動。

ドライバーでスキャンする。

 

すると丁度格納を終えたところでライズホッパーが射出される。

或人は無事間に合うのだろうが、そうは問屋が卸さない。

 

ゼアで作業していた二人の内一人がヘルメットを外す。

 

???「頭にきた!」

 

???「脱ぐのは危険だよ、兄さん。宇宙船で誤作動を起こす。」

 

???「我慢できねえ!雷落としてやる...!」

 

旧世代型のモジュールを着けたヒューマギアはそう言って地球を見つめるのだった。

 

...

 

..

 

 

 

A.I.M.S.の基地では滅亡迅雷についての会議が行われていた。

現在滅亡迅雷の主犯格として判明しているのは滅と迅。

そこで諫は『亡』と『雷』も居るのではないかと推測する。

 

また、滅亡迅雷は何故か自我が芽生えたヒューマギアの位置を的確に把握していた。

唯阿はもしかしたら飛電内部にスパイがいるのではないかと考えていた。

 

同時刻、デイブレイクタウンでは滅がコネクタにゼツメライズキーを装填していた。

 

滅「マギア作戦によって目的の数は揃った。いよいよアイツの出番だ。」

 

迅「やっと兄ちゃんに会えるんだね!」

 

滅「フッ、プログライズキーを集めろ。」

 

迅「オッケー。」

 

迅はそう言うと出ていった。

迅と入れ違いで零が入って来る。

 

零「遂に雷か?」

 

滅「ああ。アイツのデータを戻す為にアレを貸してくれ。」

 

零「いいぞ~。」

 

零はそう言うと滅にプログライズキーを渡す。

滅はそれを受け取ると笑みを浮かべる。

 

滅「遂にアークが復活する。これでまた新たな同士が増えるだろう。」

 

零「()()()()()()()()()()...か...」

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

何とか出勤時間ギリギリに間に合った或人。

社長室に飛び込み時計を見て安堵する。

 

或人「セエエエエエエフ!」

 

福添「アウトだよ。」

 

或人「え?」

 

シェスタ「この一か月で、世論は我が社に不信感を抱いています。」

 

或人「あー、そういう話か...」

 

或人は一瞬遅刻したのかと思ったが、話は違っていた。

 

結局或人達はドードーゼツメライズキーを得ることは出来なかった為、未だに世論ではヒューマギアは殺人マシンだという噂が蔓延っていた。

それによって飛電は危機に扮している。

この状況を打開する為にもドードーキーが必要となって来るのだが...

 

 

今すぐ社長を辞めた方が良いんじゃねえのかァ?

 

 

突然そんな声が聞こえてくると社長室に二体のヒューマギアが入って来る。

どちらもオレンジ色の作業着を着ており、一人は旧世代型のモジュールを着けていた。

この二人は先ほど或人がライズホッパーを呼び出した時に作業をしていた二人だった。

 

???「社長に用があるんだよォ...!」

 

或人「...誰?」

 

イズ「衛星ゼアの管理を担当している宇宙飛行士型ヒューマギアの兄弟、宇宙野郎雷電と宇宙野郎昴です。」

 

昴「今朝、勤務時間外にも関わらずバイクを使いましたね?」

 

或人「うん...え?なんかマズかった?」

 

雷電「バイクを衛星ゼアまで戻してんのは俺達なんだよォ!余計な仕事を増やすんじゃねえ!」

 

或人「おお怖い怖い!ごめんごめん!知らなくて!次からは気を付ける!」

 

昴「理解してくれたなら結構です。」

 

昴はそう言って帰ろうとする。

だがその昴の肩を雷電が掴む。

 

雷電「いいや良くねえ。昴、社長だからって遠慮すんな!」

 

福添「そうだ!社長だからって遠慮するな!!!」

 

雷電「アンタも社長の教育がなってねえなァ!!!」

 

福添「すすすいません...」

 

雷電に乗っかって或人を叩こうとした福添だがしっかり怒られていた。

或人はその様子を見て、ヒューマギアでも怒るのかと思っていた。

 

雷電は古くから飛電で働いており、長年の経験によって若い社員を厳しく教育するようにラーニングされているのだ。

だから雷電はこういう風に感情が豊かに見えるのだ。

 

雷電「宇宙相手に仕事すんのがどれだけ大変か...勉強してもらうぞ!」

 

或人「はぃ!?えぇ!?」

 

雷電はそう言うと或人の首根っこを掴む。

そして或人を引きずって行く。

その後を昴とイズがついて行った。

 

そうしてやって来たのは飛電宇宙開発センター。

飛電が所有する宇宙事業の開発などに取り組んでいる。

センターの敷地内には発射台もあり、そこからゼアに向けてライズホッパーや雷電達を乗せてロケットを発射させている。

 

昴「バイクだけでなく、地上のヒューマギアは全て衛星ゼアが制御しています。」

 

雷電「そうだ。俺達は宇宙を股に掛けるスゲエ仕事をしてるんだ!なあ昴?」

 

昴「宇宙には酸素がありませんが、我々ヒューマギアなら問題ないのです。」

 

或人「なるほど...」

 

雷電「さあ飛ぶぞ!宇宙の大海原が俺達兄弟を待ってる!!!」

 

雷電は昴の肩を抱くとそう言って進む。

その様子を見て或人も笑顔になる。

 

だがそこで唯阿と諫がやって来た。

 

唯阿「衛星を管理してるヒューマギアはお前達か?」

 

昴「はい。そうですが何か?」

 

唯阿「自我が芽生えたヒューマギアを衛星で検知できるか?」

 

昴「はい。ヒューマギアのあらゆるデータを管理していますので。」

 

雷電「何だお前ら?仕事の邪魔だ!『()』落とされてえのか?」

 

諫「()...?」

 

諫は雷電の言葉に引っかかる。

そして雷電に突っかかり、もしかして滅亡迅雷のスパイではないのかと疑う。

それに対して雷電は諫の胸倉を掴み喧嘩腰になる。

 

暴走しかける二人を唯阿とイズが引き離して止める。

昴と或人が雷電がスパイな訳がないと言う。

 

とそこに銃声が鳴り響く。

見ると迅が銃を空に向かって撃っていた。

 

諫「滅亡迅雷!」

 

唯阿「何しに来た!」

 

迅「君達のプログライズキーを貰いにね!」

 

迅はそう言うと変身する。

そして近くに居たヒューマギア達をハッキングしてマギアに変える。

 

それを見た或人達も一斉に変身する。

シャイニングホッパーに変身したゼロワンは迅を相手する。

以前までとは違い、迅を相手に有利に戦うゼロワン。

 

迅「やるな~!だったら...お前らもハッキングだ!」

 

迅はそう言ってケーブルを雷電と昴に向かって伸ばす。

雷電は咄嗟に昴の前に出て庇った。

ハッキングされてしまうと思われたが、雷電は耐えていた。

 

雷電「俺をハッキングしようなんざァ!100万年早ェ!!!」

 

雷電はそう言うと背中に突き刺さった二本のケーブルを引きちぎる。

それによってハッキングされずに済んだ。

 

とそこにマギア達を倒してバルカンとバルキリーも駆け付け迅を囲む。

 

迅「タフだね~、デイブレイクから生き残っただけあって。」

 

迅はそう言うと飛び去って行った。

雷電はハッキングされそうになった際に突き飛ばした昴に手を伸ばし安否を確認する。

昴をその手を笑顔で取るのだった。

 

...

 

..

 

 

 

唯阿「お前がデイブレイクの生き残りだというのは本当か?」

 

雷電「ああ、悪いか?」

 

センター内のプラネタリウムに来た或人達。

そこで唯阿がさっき迅が言ったことについて聞いた。

そこで昴は説明する。

 

元々雷電は十二年前に打ち上がる予定だった衛星を管理する為に作られた。

だがその衛星はデイブレイクによって打ち上げが失敗。

それでも諦めなかった飛電はゼアを打ち上げ、その管理者として目覚めたのだった。

 

そこで唯阿は何故旧世代の雷電が今も尚働く必要があるのか問う。

それに対し雷電は昴を教育する為だと言う。

 

昴「宇宙の大海原だって俺達二人なら、相手に出来ます。」

 

雷電「馬鹿野郎!これからは新型のお前の時代だ!お前が一人で、宇宙の大海原を飛ぶんだよ!」

 

雷電と昴のやり取りを見て本物の兄弟みたいだと感想を呟く或人。

だがそれに対し呑気なことを言ってる場合じゃないと言う諫。

 

諫「衛星の管理なんてスパイに打ってつけの仕事じゃねえか。」

 

雷電「テメエ...まだ俺を疑ってんのかァ!」

 

諫「デイブレイクの生き残りなら尚更な!」

 

二人はまた掴み合うがまたしても唯阿とイズが引き離して止める。

ピリピリする二人に或人が自身のギャグで和ませるからと言ってステージに上がる。

 

 

或人「()()は広い!()()()()が広いな~!!!ハイ!アルトじゃ~...」

 

 

或人がギャグを披露する中、諫はプラネタリウム内の電気を点けて遮る。

 

諫「それ以上言うな!」

 

諫の言葉にイズは首を傾げながらも或人のギャグを解説する。

だが諫は解説するイズを黙らせる。

 

諫「要らねえんだよ笑いなんて...!」

 

諫はそう言って或人を見つめる。

 

張り詰めた空気の中、雷電はあることを提案したのだった。

だがそんな中、イズはゼアが何かを警戒していることを察知した。

 

同時刻、社長室隣のラボ内にあるザットはゼアからの命令を受信し、とある物を構築し始めるのだった...

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

デイブレイクタウンに続く橋。

そこにやって来た或人と諫と雷電。

 

雷電はセンターに居る昴に橋の先に何かないかを調べてもらう。

昴によるとこの先にトンネルがあり、そこから湖の底に繋がっているという。

恐らくそこが滅亡迅雷のアジトだと思われる。

 

或人と雷電はトンネルに向かう。

そんな中、諫はデイブレイクタウンを見つめ怒りを燃やす。

十二年前のあの時からの怒りを...

 

一方ZAIAの社長室では不破をこのままにしていいのかと唯阿が垓に訴えていた。

だが垓は問題ないと言う。

 

垓「見守るしかない。箱舟が導く、新時代の神話を。」

 

唯阿「神話...?」

 

垓「そう、『仮面ライダー』の神話だ。」

 

...

 

..

 

 

 

トンネルを進んでいく或人達。

すると或人達の前に迅が笑いながら現れる。

 

或人「滅亡迅雷.net!」

 

雷電「ほぅら。やっぱりデイブレイクタウンに潜んでただろ?」

 

諫「何故俺達がここに来るのが分かった!」

 

迅「迎えに来たんだよ...お帰り!(いかづち)お兄ちゃん!」

 

雷電「あ?」

 

迅の言っていることに意味が分からないという様子の雷電。

すると突然モジュールが青と赤で点滅する。

 

諫「(いかづち)...?やっぱりスパイだったのか!」

 

雷電「違う!俺はスパイなんかじゃねえ!」

 

或人「弟想いの兄貴がスパイな訳ないだろ!」

 

雷電に掴みかかる諫を引き離し止めようとする或人。

だが雷電は苦しみ続ける。

 

迅「雷は自分がスパイだって知らない...いや覚えてないんだ。」

 

諫「何だと?どういうことだ!」

 

迅「自分の意思に関係なく衛星ゼアの情報を自動的に転送するプログラムが仕込まれてたってこと。」

 

或人「そんな...」

 

迅「で、あの時新しいプログラムを仕込んだんだ。君達を誘き出してくれってね!」

 

迅が告げる真実に戦慄する或人。

まさか本当にスパイだとは思ってなかったのだ。

しかもそれが無自覚なだけに雷電を責めることはできない。

 

すると迅はとあるプログライズキーを取り出す。

 

迅「そろそろ思い出してもらわなきゃね!」

 

MALICE LEARNING ABILITY!

 

迅がキーを起動するとデータが雷電に転送されていく。

数秒すると雷電は顔を下げる。

 

そして再び上げた時には、モジュールと目が赤く光っていた。

 

雷電「ふぅ...何年ぶりだァ、迅?」

 

迅「さあ~?7,8年ぐらい前だった気がするよ!」

 

雷電「そんなに昔だったとはなァ...アレはあるのか?」

 

迅「うん!」

 

迅はそう言うとフォースライザーとドードーキーを雷電に渡す。

雷電は受け取るとフォースライザーを装着した。

 

或人「兄貴!」

 

雷電「俺はお前の兄貴じゃねえ。迅ともう一人の兄ちゃんだ。そこんとこ間違えたら...雷落とすぞ...!」

 

DODO!

 

雷電はそう言うとドードーキーを起動する。

腕を左右に雷のマークを描きながらキーを装填する。

 

 

雷電「変身。

 

FORCERISE!

 

BREAK DOWN

 

 

トリガーを引くと雷電の身体に電気が走る。

そしてアーマーとベルトが現れ、ベルトが電気へと変わり雷電に装着される。

雷が落ちたかの様な電気を放つとそこには赤色のスーツに嘴を開いたようなマスクの仮面ライダーが居た。

 

滅亡迅雷の三人目のライダー、仮面ライダー雷がここに現れた。

 

諫はパンチングコングに変身して雷と交戦する。

腕のアーマーで雷を殴って行くが、攻撃が通じていない。

パンチングコングのパワーをもってしても雷には敵わず、壁に叩きつけられてしまう。

 

その様子を見た或人は覚悟を決めてバイティングシャークに変身する。

そしてバルカンと同時攻撃を繰り出す。

 

攻撃を受けた雷は効いた様に見えた。

だが二人の腕を掴み、掴んだ手から電気を発生させ二人に感電させる。

感電したことによって隙が出来た二人に、ドードーマギアが持っていた二本の剣を取り出し斬り伏せる。

 

二人はライジングホッパーとシューティングウルフに変わってしまう。

そして雷は二人が落としたプログライズキーを拾い、ベルトのホルダーに装填する。

 

ゼロワンはフレイミングタイガーに変身し、炎を放射する。

それに合わせてショットライザーで銃撃するバルカン。

 

だが雷は腕を振るって炎を消してしまった。

そしてトリガーを押し戻し、再び引く。

二本の剣にエネルギーが溜まり電気が走る。

 

 

『          

 

 

 雷             剛

 

 

                     』

 

 

そして二本の斬撃を繰り出した。

雷の如く轟音を鳴らしながらゼロワン達を襲う。

 

 

『  ゼツメツ

 ディストピア

 

 

爆発を起こした攻撃は二人をトンネル内から吹き飛ばす。

変身が解除され、それぞれが持っていたプログライズキーを落としてしまう。

雷はそれをゆっくりと拾い、ホルダーに装填する。

 

迅「やったね兄ちゃん!後は僕達のだね!」

 

迅はそう言うと迅と滅のキーを雷に投げる。

雷は受け取るとそれもホルダーに装填する。

全部で8個のプログライズキーをホルダーに装填する。

 

雷「アークの意志のままに。」

 

或人「何をする気だ!」

 

するとプログライズキーが同時に起動し、光り出す。

雷は身体中に流れてくる力を一気に天に向かって放出する。

その先にはゼアがあり、ゼアはその波動を受けるとライダモデルを射出する。

 

雷の側に現れたライダモデル達は一斉に湖の中へと入って行く。

そして湖の中にあるアークの残骸のコアの部分に取り込まれてた。

 

するとデイブレイクタウン全体に大きな揺れが発生する。

それは零達の拠点まで伝わっていた。

 

滅「遂に、アークの力が復活する!」

 

アーク『早速力を見せてやろう。』

 

アークはそう言うと多次元プリンターを起動する。

そしてプリンターはあっという間に一つのプログライズキーを生み出す。

普通の物とは違いグリップが取り付けられ、表面には大きく狼の造形が象られていた。

 

アーク『これを不破諫に渡せ。』

 

滅「何故...?」

 

零「アイツの中には恐らく亡のデータが入っているはずだ。奴ならこれを使いこなせる。」

 

亡「私はまだ生き返ったことを知られてはならないのです。」

 

滅「...なるほどな。分かった。」

 

滅はそう言うとキーを取り、拠点を出ていく。

 

一方外では地震が起こったことで何が起こったのかと思う或人と諫。

 

雷「衛星ゼアの力を利用し、アークを復活させた。」

 

迅「いよいよ、人類との聖戦が幕を開けるよ!」

 

諫「ふざけるなァ!」

 

或人「そんなことはさせない...!」

 

或人はそう言うとシャイニングホッパーに変身する。

シャイニングホッパーの演算能力を使って雷に攻撃をしていく...のだがあっさりと受け止められる。

これにゼロワンは動揺する。

 

ゼロワン「なんで!?」

 

雷「俺達ヒューマギアと同じ様にゼツメライズキーにもデータは収集される。お前との戦闘データもバッチリ反映されてんだよォ!」

 

雷はそう言うとゼロワンは殴り飛ばす。

ゼロワンは立ち上がり再び攻撃しようとするが、動きが止まってしまう。

ここでバックファイアが発生したのだ。

 

バックファイアによって生まれた隙に雷は剣を地面に突き刺す。

それによって電気を発生し、ゼロワンを襲う。

 

高圧の電流に襲われたゼロワンはピンチに陥ってしまう。

するとそこでイズが何かを抱えて走って来た。

 

イズ「或人社長!」

 

ゼロワン「イズ...」

 

イズ「新しい武器です。」

 

ゼロワン「これは...」

 

イズ「衛星ゼアが何かを感知して、自らの意思で作り出しました。『オーソライズバスター』です。」

 

ゼロワン「助かったぜイズ!『オーソライズ』ってことは...」

 

ゼロワンは新たな武器の名前からライジングホッパーキーを取り出す。

キーを起動し、バスターにスキャンさせる。

 

BUSTER AUTHORISE!

 

すると待機音の様な音声が流れる。

ゼロワンはバスターをゆっくりと構え、トリガーを引く。

 

プログライズダスト!

 

そう言う音声と共に雷に向かってビームが発射される。

高出力のビームに流石の雷も耐えきれなかった。

だがそれはゼロワンもで、体力の限界が来ていた。

 

雷は壁まで吹っ飛ばされ、その際の衝撃でホルダーに装填していたプログライズキーが全て外れ落ちてしまう。

それを見たイズは急いで回収する。

だがスコーピオンとファルコンキーは迅に回収されてしまった。

 

迅「兄ちゃん大丈夫?」

 

滅「迅、新しいプログライズキーだ。」

 

そこにやって来た滅が迅にアークが生み出したプログライズキーを渡す。

迅がそれを眺めていると、ゼロワンがその隙を狙ってバスターを撃つ。

狙いは外れるも衝撃が大きく迅はプログライズキーを放してしまう。

そして落ちたプログライズキーは諫の下に落ちた。

 

諫「ハァ...なんでウルフのキーを、お前が持ってんだ?」

 

迅「返せ!それは僕のだ!」

 

諫「いや!ウルフと言えば、俺のモンだろ!」

 

滅「無駄だ。それは滅亡迅雷.netでなければ使えない。」

 

諫「俺がやると言ったらやる!俺がルールだ!」

 

ASSALT BULLET!

 

或人「無理だ!逃げろ!」

 

諫「笑いなんて要らねえんだよ!俺に必要なのは...怒りだ!」

 

諫はそう言ってキーをこじ開けようとする。

その様子を或人とイズはただ見つめる。

 

 

諫「デイブレイクのあの日から、俺は怒りで今日まで生きてきた!滅亡迅雷.netをぶっ潰す!それが俺の!全てだァァァ!!!

 

 

諫はそう叫びながらキーをこじ開けた。

そしてキーをショットライザーに装填してトリガーを引く。

 

 

OVERRISE!

 

諫「変身!

 

READY GO!ASSULT WOLF!

 

No chance of surviving.

 

 

弾丸が発射されると滅達の間を縫う。

すると弾丸は巨大なオオカミの幻影に変わり諫に向かって行く。

諫は弾丸を掴み握りつぶしながら拳を掲げる。

 

すると諫にアーマーが装着された。

ベーススーツは白から鼠色に変わり、アーマーも全体的に深縹色と黒と変わっている。

全体的に重装甲化され、各部にはミサイルなどの武器が仕込まれたりガントレットが装備されている。

最も印象的なのは胸に装備されているオービタルバインダー。

その形状はアークと似通うものがあった。

 

仮面ライダーバルカン・アサルトウルフ、ここに誕生した。

 

迅「なんで変身できるんだよ...」

 

雷「俺に任せろ。」

 

雷はそう言うと剣を構える。

それを見たバルカンはゆっくりと歩く。

 

そして雷は思い切り剣を振るうが、ガードされる。

それに動揺しているとバルカンが雷を壁に押し付け怒涛のラッシュを繰り出す。

 

吹っ飛ばされた雷は電流を放つがバルカンはものともせずに雷に突っ込む。

そして攻撃を浴びせ更に銃撃まで浴びせた。

流石に倒れるかと思われたが雷は何とか耐えている。

 

雷「まぁだまだァ!!!」

 

バルカン「しぶとい野郎だ。」

 

或人「グッ...これを使え!」

 

或人はそう言うと持っていたオーソライズバスターを投げ渡す。

バルカンはそれを受け取ると迫って来ていた雷を撃ち飛ばす。

 

雷「頭に来るぜ...!」

 

バルカン「本当の怒りがどういう物か...教えてやるよ!」

 

バルカンはそう言うとコングキーを起動し、バスターに装填する。

それを見た雷は二回トリガーを操作する。

 

 

POWER!

 

Progrise key cofirmed. Ready for buster.

 

バスターダスト!

 

ゼツメツユートピア!

 

 

バルカンはバスターを構えトリガー引く。

するとコングの腕型のエネルギー弾が雷に向かって行く。

雷はそれを全エネルギーを放出して防ごうとする。

だが防ぎきれず、雷は貫かれる。

 

 

バスター

       ダスト

 

 

雷「アークの...意志のままに...あああああああ!!!」

 

雷はそう言い、爆破した。

戦いを終えたバルカンだが突如苦しみ出す。

そのまま変身が解除されると血を吐き出した。

 

アサルトウルフは高出力を出せるものの、シューティングウルフなどと違い安全装置などは一切廃されている。

本来は亡が使う予定のプログライズキーだった為、人間が使うには負担が大きすぎる物。

寧ろ今回変身出来たことは奇跡に近かったのだ。

 

諫は或人に支えられながら去って行った。

それを見た迅は雷が破壊された跡に残ったドードーキーを拾う。

 

迅「何なんだ...凄く嫌な気分だ...」

 

滅「迅、お前がシンギュラリティに近づきつつある証だ。」

 

滅の言葉を聞くと迅は胸を押さえていた。

そして二人は帰って行く。

 

一方或人達に支えられて橋まで戻ってきた諫は或人の手を放す。

 

諫「滅亡迅雷.netは、俺がぶっ潰す...!」

 

諫はそう言うと苦しみながら一人で帰って行った...

その様子を遠目から見ていた零。

 

零「...滅と迅には悪いが、俺達はしばらく隠れるとするか。」

 

零はそう言うと拠点へと帰って行った。

 

 

 

 

to be continued...




アサルトウルフかっちょいいよね~。
ただほんとA.I.M.S.の必殺フォントが未だに分からないでいる...
これからもちょくちょく変わってしまうかもしれませんがそこは許して?








次回も見てね。


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ソレゾレの終わり

シェイミゲットの時に周りのアゲハントが邪魔してくるわくるわでキレかけた...てかキレた。
ほんと周りのアゲハント駆逐してやろうかって思ったよ...
無事シェイミはゲット出来たとさ。




本編どぞ。


―NO side―

 

A.I.M.S.の基地では作戦会議が行われていた。

滅亡迅雷のアジトがデイブレイクタウンにあることが判明し、この機会に殲滅をするつもりなのである。

諫と唯阿の指揮の下、作戦の実施が決定された。

 

唯阿「過酷な総力戦になるだろう。いけるか?」

 

諫「当然だ。滅亡迅雷.netは、この俺がぶっ潰す...!」

 

諫は栄養ドリンクを飲み干しそう言った。

 

一方デイブレイクタウンでは迅が瓦礫を積み上げていた。

瓦礫を積み上げた山は二つ作られ、両方に花が添えてあった。

 

そこに零と滅がやって来て、その様子を見る。

 

零「もしかして墓か?」

 

迅「うん。暗殺ちゃんと雷兄ちゃんの。僕達の家族だからさ。」

 

零「そっか...ならいつかちゃんとした物を作ってやらねえとな?」

 

迅「うん!」

 

零はそう言いながら迅の頭を撫でる。

零も雷達を家族と想っている為、迅と同じ考えだった。

 

滅「ならばここは辞めておけ。時期に戦場になる。」

 

迅「え?」

 

滅「A.I.M.S.が我々の殲滅作戦を実行する予定だ。そうなった場合もうアジトは使えないだろう。」

 

零「...迅と滅には悪いが、俺達はひとまず別の拠点に移らせてもらう。」

 

滅「俺は構わない。お前は俺達の切り札なのだ。そう簡単に手放すものか。」

 

迅「そうだよ!僕は兄ちゃんが無事なら大丈夫だよ!僕達ヒューマギアは何度でも蘇れるけど兄ちゃんは死んだらもう二度と戻れないんだから。ね!」

 

零「フッ...ありがとな、二人共。」

 

零はそう言って二人を見る。

二人はそれに笑顔で返すのだった。

 

...

 

..

 

 

 

その頃、或人はイズと昴を連れて墓に来ていた。

墓の掃除をし、拝む或人。

 

昴「これは社長の家族が埋葬されている墓ですか?」

 

或人「ああ。」

 

昴はそれを聞くと墓誌を見る。

そこにはヒューマギアである父、其雄の名前も掘られていた。

それに疑問に思う昴。

 

昴「ヒューマギアの父親もお墓に?」

 

或人「部品の一部をね。俺にとっては、本当の父さんだったから。」

 

昴「...理解できません。ヒューマギアは機械です。壊れたら廃棄処分されるだけでは?」

 

或人「...元々ヒューマギアはじいちゃんが作ってくれて、俺にとっては本当の家族みたいなもんだったから。」

 

イズ「家族...」

 

或人「そう。イズも、昴も。」

 

昴「私も?」

 

或人「うん。人の為に一生懸命働いてくれてるヒューマギア達も。もちろん、昴の兄貴もな?」

 

或人がそう言うと昴は顔を強張らせる。

そして雷電はスパイだった為もう兄貴ではないと言い、壊れたら廃棄処分されるだけだと言った。

それを聞いた或人は昴の肩を掴み、寂しいことを言うなと言う。

 

それを聞いたイズは首を傾げるもふと思い出す。

自身の敬愛する兄のワズを。

 

イズ「そうです。兄は、特別な存在です。」

 

或人「イズ...分かってくれんの?」

 

イズ「はい。」

 

或人はイズにも是之助達に挨拶させるかと提案する。

それに乗ったイズは墓の前にしゃがみ拝む。

 

イズの言葉を聞いていた昴の中で何かが起こる。

雷電との記憶が蘇ると昴は突然よろめきだす。

 

昴「兄さん!」

 

或人「昴!大丈夫か?」

 

そんな中イズはゼアからある情報を受信した。

 

イズ「緊急情報を受信。A.I.M.S.が動き出したようです。」

 

或人「えっ?」

 

或人はよろめく昴を心配しながらもイズから情報を聞くのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

A.I.M.S.のバンが何台も動き出す。

その行き先はデイブレイクタウンに繋がる橋。

 

バンから出てきた隊員達は柵が立てられている前までズラッと整列する。

すると先頭に立つ諫が隊員達に指示を出す。

 

諫「総員!滅亡迅雷.netをデイブレイクタウンから一歩も出すな!ここで奴らを殲滅する!」

 

すると諫達の前に笑いながら現れる迅と滅。

二人を見た隊員達は一斉に銃を構える。

 

滅「A.I.M.S.の襲撃は想定内だ。」

 

諫「絶望するのはお前らだ!」

 

唯阿「変身は控えて援護しろ!」

 

諫「俺に指図するな!」

 

唯阿「倒れられたら足手まといだ。」

 

唯阿はそう言って柵を飛び越え、プログライズキーを取り出す。

それを見た滅と迅もプログライズキーを取り出す。

そして三人は変身する。

 

それを見た諫は唯阿の指示を聞かずアサルトウルフに変身する。

そして我先にと滅達に突っ込んで行った。

バルキリーは慌てて戦いに参戦する。

 

隊員達も銃撃で援護する。

だがそれを鬱陶しがった迅は羽根と飛ばして隊員達を戦闘不能にする。

それに怒ったバルカンは迅を追いつめていく。

 

一方滅と戦っているバルキリーは追いつめられていた。

 

滅「滅びよ...」

 

滅はそう言ってアローのグリップを引く。

エネルギーがチャージされ放たれようとした瞬間、シャイニングホッパーに変身したゼロワンが攻撃を中断させる。

 

ゼロワン「お前の相手は俺だ!」

 

ゼロワンはそう言うと滅と交戦する。

ゼロワンは演算能力を使って多様な攻撃を繰り出す。

それに翻弄されてしまう滅。

 

するとゼロワンはオーソライズバスターをドライバーにスキャンする。

エネルギーをチャージして滅に向かって放つ。

滅はアローで対抗しようとするが貫かれてしまう。

 

迅「あっ!滅!」

 

バルカン「雷野郎の次は、お前の番だ。」

 

バルカンはそう言うとショットライザーをバックルにセットする。

そしてアサルトキーのグリップのボタンを押し込み、トリガーを引く。

 

ASSULT CHARGE!

 

マグネティックストームブラストフィーバー!

 

バルカンは一瞬苦しむが、それを堪えジャンプする。

滅は迅がピンチだと察した瞬間アークと接続し、滅の意識はアークの中へと転送される。

 

アーク『滅、迅を庇ってやってくれないか?』

 

滅「それはアークが導き出した結論に基づくものなのか?」

 

アーク『ああ。いずれお前を復活させる。迅と一緒にな。』

 

滅「...それがアークの意志ならば、従うまでだ。」

 

アーク『...済まない。』

 

滅「気にするな。零には待っていろと伝えておけ。」

 

すると滅の意識は元に戻る。

瞬間滅は迅の前に立ち、バルカンのキックを受ける。

 

 

マ    ブラスト

 グ        フ

 ネ        ィ

 テ        ー

 ィ        バ

 ッ        ー

 クストーム       』

 

 

バルカンの足先に形成されたオオカミ型のエネルギーが滅に喰らいつき吹っ飛ばす。

その反動でバルカンは地面に倒れる。

一方滅は服が破け、肌が焼けて内部の機械部分が見える程の重傷だった。

 

それを見た迅は急いで滅の下に行く。

滅を撃退したことを確認したバルカン。

だが突然変身が解除し、血を吐いてしまう。

 

バルキリー「不破!大丈夫か!」

 

諫「やったぞ...この手で...!」

 

諫はそう言うと意識を失う。

一方迅は何故滅が自分を庇ったのか分からなかった。

 

そこにイズがやって来て滅の状態を確認する。

 

イズ「司令塔の滅が見事討伐されたようです。」

 

迅「っ...ふざけんなよ...滅がやられたのに!なんで!ヒューマギアのお前がなんで笑ってんだ!あああああ!!!」

 

迅はそう言うとケーブルをイズに突き刺す。

イズは目を見開いたまま硬直してしまう。

 

ゼロワン「イズ!!!」

 

それを見ていたゼロワンはアタッシュカリバーを展開してイズの下に跳ぶ。

そしてケーブルを切り裂いてイズの身体から引き抜く。

 

変身を解除した或人はイズを抱える。

 

イズ「アル人、シャ、長...」

 

するとイズは機能停止する。

或人はイズを必死に呼びかけるが返事をしない。

 

一方迅は滅を抱えて湖の中へと消えていった...

 

...

 

..

 

 

 

滅亡迅雷との戦いは多くの傷を負った。

司令塔である滅を討伐出来た物の、或人達も代償があった。

 

諫は自身の身を犠牲にしてまで戦った。

何とか生き残ったものの、しばらく戦いは止した方が良い状態に。

それは隊員達もそうだった。

 

だが最も大きい犠牲は...イズだった。

 

社長室のラボに運んだ或人はイズの傷口を見る。

その様子を見ていた昴はどうするつもりなのか聞く。

或人はそれに直すのだと言って工具を漁る。

だが自分にはどうすればいいのか分からず、床に伏せるしかなかった。

 

とそこに福添達がやって来る。

 

福添「そう遠くない未来、我が社は重大な危機に直面する...先代社長の遺言が、現実のものとなってしまった...」

 

山下「副社長が社長になっていれば、こんなことにはならなかったでしょうねぇ?」

 

或人「悪いけど出てってくれないか...」

 

福添「そうはいかない。社長、この窮地をどう乗り切るつもりですか。」

 

或人「今それどころじゃないんだよ!!!イズを直さないと!!!」

 

福添「ヒューマギアなんて代わりがあるだろ!」

 

シェスタ「はい、代替え機はいくらでもあります。」

 

或人「代わりなんていない!...イズは家族がってのが何なのか理解し始めてた...イズは大事な家族なんだ...直してやらないと...滅亡迅雷.netは必ず撲滅する。だから頼む...」

 

或人はそう言って頭を下げる。

だが福添達は明日緊急取締役会を招集し、或人の解任動議を図ると言って去って行った。

 

福添達が去って行った後、昴は多次元プリンターを使おうと提案する。

衛星ゼアと繋がっているこれならイズをきっと直せると言う。

それを聞いた或人に希望が生まれた。

 

そして早速行動に移す。

多次元プリンター内にイズを入れ、ゼアに頼む。

するとプリンターが起動し、イズの修復作業を始めた。

 

或人「助かったよ、昴。」

 

昴「俺もイズを直したいと思ったんだ。」

 

或人「え?」

 

昴「家族ってずっと繋がってる関係のことだろ?だったら、イズを失う訳にはいかない。」

 

或人「昴...実に()()()()()()()()()!ハイ!アルトじゃ~ないと!」

 

昴「...ごめん、何を言ってるのか分からない。」

 

或人「うん、ごめん!今のは俺が悪い!」

 

渾身のギャグを放つも昴には効かず。

或人も分かりにくいギャグだったと昴に抱き着く。

心なしか昴が笑っている様に見えたのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

アジトに戻った迅は滅を床に寝かすとアークに修復してもらう様に頼もうとする。

だがそれを滅が止める。

 

迅「なんでだよ...」

 

滅「お前がシンギュラリティに達することこそが、アークの意志だ。だから俺はお前を庇った。そして俺が滅びることで、お前が人類に憎しみを宿し覚醒する。息子よ...人類を絶望させよ...アークの意志のままに...済まなかった...」

 

滅はそう言いながら迅に手を伸ばす。

だがもう少しで届くところで滅は機能停止した。

迅はその手を取る。

 

 

迅「滅...ぅああああああああああああああ!!!!!!!!

 

 

すると迅の目が光り、身体からオーラが出てくる。

そのオーラはケーブルを伝わりアーク本体へと流れていく。

それを検知したアークはデイブレイクタウン中に信号を発信する。

 

機能を失っていたはずのヒューマギア工場の跡地に残っていた多次元プリンターが一斉に動き出し、大量のマギアを創り出していったのだった...

そして迅はマギア達を引き連れ、聖戦の幕を開ける。

 

その情報は直ぐにA.I.M.S.に届いた。

大量のマギアが町中で暴れており、A.I.M.S.が保有するギーガーも迅にハッキングされ制御不能の状態となっていた。

 

慌てて出動した諫と唯阿。

その目に移ったのは破壊の限りを尽くすマギアとギーガーの姿だった。

するとマギア達の中から迅が現れる。

 

迅「A.I.M.S.!これが最終決戦かな...」

 

諫「人類を絶望させることに、何の意味がある!!」

 

迅「人類が絶望しないと悪意は蔓延していく。それがアークの導き出した結論だからだ。」

 

唯阿「暴論も甚だしいな。人工知能特別法違反を確認!」

 

諫「滅亡迅雷.netを...ぶっ潰す!」

 

諫と唯阿は変身する。

それを見た迅はマギア達に指示を出す。

すると一斉にマギア達が二人を襲う。

 

二人は冷静に制圧していくが、ここでバルカンの動きが鈍る。

アサルトウルフの負荷で生まれた隙を突いたマギア達は銃撃する。

威力は高くないものの、数を受け続ければ流石のバルカンも倒れかけてしまう。

 

それを見たバルキリーはバルカンの下に行き、アサルトキーを抜くことで変身を解除させる。

それに不満を持つ諫だが、流石に限界が来たのか倒れてしまう。

 

諫のショットライザーを持つことで二丁拳銃で攻撃していくバルキリー。

マギア達がやられていくところを見た迅は今度はギーガーに指示を出す。

ギーガーはバンを壊すとそのままバルキリーを殴り飛ばす。

諫の下まで吹っ飛んだバルキリーは変身が解除してしまう。

 

唯阿「一体どうやってギーガーを操ってる...」

 

迅「僕は覚醒したんだよ。」

 

PRESS!

 

AUTHORISE!

 

すると事態を聞きつけたゼロワンが走ってやって来る。

マンモスキーを装填したゼロワンの下にユニットが飛行しゼロワンを搭乗させる。

 

ブレイキングマンモスに変身したゼロワンはギーガーを破壊すると錨を投げる。

錨はもう一体のギーガーを破壊するとブーメランの様な軌道を描きながらマギア達を破壊した。

それを見た迅は背後を見る。

煙の中から変身を解除した或人が現れる。

 

或人「お前が人類を絶望させたいってのは分かった。だったら、お前にとってヒューマギアは何なんだ!」

 

迅「トモダチだよ。」

 

或人「友達なら、なんでイズを傷つけた!イズだけじゃない!今までだって!お前は沢山のヒューマギアを傷つけ、利用してきた。そんな酷いことをする奴は、友達なんかじゃない!」

 

迅「っ...黙れ!全ては、アークの意志だ!」

 

迅はそう言うと変身する。

 

或人「人間とヒューマギアの未来は、俺が守る!」

 

或人はそう言ってドライバーを装着する。

すると突然或人の意識がゼアに転送される。

 

或人の前にはアサルトウルフキーの解析データが展開されている。

それを読み取った或人はゼアがこうなることを予測していたのかと思った。

 

意識が戻った或人は唯阿が諫を変身解除させた際に投げたアサルトキーを拾う。

するとキーとグリップを分離させた。

そしてグリップをシャイニングキーと合体させる。

 

 

HIPER JUMP!

 

OVERRISE!

 

 

スキャンさせキーを展開した或人はキーを天に掲げる。

するとゼアとアークから光線が発射される。

二つの光線を受けたキーからアサルトウルフのアーマーを装着したバッタのライダモデルが現れる。

 

 

或人「変身!

 

PROGRISE!

 

Warning, warning. This is not a test!HYBRIDRISE!SHING ASSULT HOPPER!

 

No chance of surviving this shot.

 

 

或人はキーを装填する。

するとライダモデルからベーススーツが装着させられる。

そしてライダモデルはアーマーへと変形し、ゼロワンに装着された。

 

シャイニングホッパーとアサルトウルフを合体させたような姿になったゼロワン、シャイニングアサルトホッパーが誕生した。

ゼロワンの変身と共に夜が明ける。

 

ゼロワン「お前を止められるのは唯一人、俺だ!」

 

ゼロワンはそう言うとオーソライズバスターを取り出す。

そしてバスターモードからアックスモードに変形させ、迅に斬りかかるのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

―NGシーン―

 

滅亡迅雷.netを殲滅させる為デイブレイクタウンに集結したA.I.M.S.。

その前に立ちはだかるのは滅と迅。

先頭に立つ諫と唯阿はショットライザーを装着する。

 

滅「A.I.M.S.の襲撃は想定内だ。」

 

諫「絶望するのはお前らだ!」

 

唯阿「変身は控えて援護しろ!」

 

諫「俺に指図するな!」

 

唯阿「倒れられたら足手まt...キャッ!」

 

唯阿はバリケードを超えようとするが足が引っかかってしまい盛大にこけてしまう。

 

零「カーット!大丈夫か!?」

 

零はカットを告げ急いで唯阿の下に行く。

唯阿は足首を抱えて痛そうにしている。

だが周りに居る諫達は笑いそうになっていた。

 

唯阿「大丈夫だ...問題な、ウッ!」

 

零「捻挫してんじゃねえのか?」

 

零はそう言って唯阿の足の状態を見る。

幸い捻挫はしていなかったもののしばらく休ませなければならない状態だった。

 

零「よし、撮影は一旦休憩だぞ~!今の内に弁当食っとけ~!腹減ったろ!」

 

零のその一声で隊員達は一斉に休憩に入る。

皆それぞれケータリングの弁当を手に取ってもの凄い勢いで食べる。

それを見た諫もそそくさと弁当を3つぐらい持って休憩スポットを探しに行く。

 

滅「俺達もアジトに戻るか。」

 

迅「そうだね~!」

 

滅達はそう言うとアジトに帰って行った。

そんな中零は弁当を二個持って唯阿の下に行く。

 

零「ほい。取り敢えずこれでいいか?」

 

唯阿「あ、ああ。済まない。わざわざ持ってきてくれたのか。」

 

零「んなこと気にすんな。怪我人は大人しくしてろ。」

 

唯阿「ああ...」

 

唯阿は零から弁当を受け取ると肩を借りて椅子に座る。

零も隣に座り弁当を食べだす。

それを見た唯阿も弁当を食べるがどこか表情が暗い。

 

零「...さっきのまだ引きずってんのか?」

 

唯阿「い、いえ、別に...」

 

零「気にすんなよ?むしろあれぐらいのは逆に心配されるやつだからな。パシってくれたら治るのにな~って言ってなんか奢らせた方が気分はいいぞ?」

 

唯阿「それは流石にないのでは...」

 

零「そうか?案外アイツらって単純そうだけどな?ほら、あのウルフ野郎とか単細胞だから行けるだろ。」

 

諫「誰が単細胞だ!!!」

 

遠くから聞こえていたのか諫がツッコむ。

それを気にしない様子で弁当に舌鼓を打つ零を見て笑う唯阿。

 

唯阿「そうですね。不破に何か奢って貰おう。」

 

零「あ、なら俺も奢ってもらお。」

 

唯阿「なんでですか。」

 

零「だってあの状況でアンタを処置したの俺だけだぞ?なら感謝される権利はある。」

 

唯阿「フフッ。なら一緒に奢ってもらいましょう。」

 

零「だな~。あ~、やっぱラーメンかな~。」

 

唯阿「替え玉はもちろんですね。」

 

零「野菜マッターホルンだな。」

 

唯阿「ニンニクは流石にまだ仕事があるので無理ですが...」

 

零「そこは有給取ったらいける。」

 

唯阿「マシマシですね。」

 

そう言ってラーメンのカスタムを考えていく二人。

心なしか唯阿の表情は先ほどと違って柔らかいものだった。

 

 

 

 

 

諫「俺も食べて良いのか?」

 

零、唯阿「「ダメだ。」」

 

諫「...」

 

 

 

 

to be continued...




いややっぱね~。
この話を書く時におまけでこれを書きたかったんですよね~。
どこかでなんかこのことを撮影当時のことを話してたんでなら入れよう!ってことに。
もちろん世界観を壊さないようにするためにはこういう番外編みたいな感じにですよね。

ちなみにあの後二人はラーメン屋を3件はしごしたそうな...
もちろん全て諫の奢りで...







Thief sumilatorがちょっと面白いって思ってる感じなこの頃。
ああいうミニゲー的なの好きなんすよね~。





次も見てね。


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コレがZAIAの夜明け

アルセウスにハマりすぎてそろそろストックがつきそうになってます...
書かないと...
でもアルセウス面白いんじゃ...まだアルセウスに会えてないけど...


―NO side―

 

衛星ゼア。

その思考回路の中にイズが接続される。

だがイズの身体にはノイズが走っている。

 

イズ「ここは...ゼア、私に一体何が起こったのでしょうか?」

 

するとイズの前にホログラムが展開され映像が流れる。

それは迅がケーブルを伸ばしてイズを突き刺す場面だった。

それを見たイズはセントラルメモリーが無事だったことに安堵する。

 

そして次に或人がシャインニングアサルトホッパーに変身する場面だった。

これが滅亡迅雷との最終決戦になるだろうと予測する。

だがこのままではと零すイズだった...

 

一方、ゼロワンはオーソライズバスターでマギア達を倒して行っていた。

だがまだまだやって来るため、一気に倒すべくライジングホッパーキーをバスターに装填する。

そしてトリガーを押してエネルギーを放出。

マギア達を一気になぎ倒した。

 

そして迅と交戦する。

ゼロワンはシャイニングホッパーの時よりも更に進化した演算能力を使って迅に攻撃する。

だが覚醒した迅には通じなかった。

 

迅はゼロワンの力に動揺するも対処していた。

それによって二人の戦いは互角になっている。

 

するとゼロワンはバスターを投擲する。

高速回転しながら投げられたバスターは迅に突き刺さる。

そしてゼロワンは高速移動して一気に引き裂く。

だがその時に迅はショットガンを放って相打ちにさせる。

 

ゼロワン「滅亡迅雷.net!お前らは俺が止める!」

 

迅「僕達は止まらないよ!絶望するのは人類だ!」

 

迅がそう言うとギーガーが現れゼロワンに攻撃する。

ゼロワンは高速移動と演算能力で攻撃を避けるがそこにもう一体のギーガーが現れる。

二体からの攻撃を受け止めている隙に迅はプログライズキーを取り出す。

 

迅「行くよ、滅!」

 

『POISON!』

 

迅はスコーピオンキーを装填し、ゼロワンの背後に迫る。

ゼロワンはそれに気づくが遅い。

迅はトリガーを引く。

 

するとサソリの棘が射出されゼロワンを襲う。

ゼロワンは建物の壁に叩きつけられてしまう。

倒れているゼロワンに大量のギーガーが襲い掛かって来る。

 

ゼロワン「うおおおおおおお!?」

 

ギーガーの手が目前に迫った時、或人の意識はゼアの思考回路に転送される。

それに動揺する或人。

すると或人の背後にイズが現れる。

 

イズ「或人社長。」

 

或人「イズ...」

 

イズ「シャイニングアサルトホッパーの性能を最大限に引き出す為に、『シャインシステム』の起動を提案します。」

 

或人「『シャインシステム』?」

 

イズ「或人社長の意思をあらゆる面からサポートする攻守一体のシステムです。」

 

そう言うイズと或人の前にシャインシステムの概容データが表示される。

そこにはビットの様な物がここに動いたり一つの盾になったりしている様子が映し出されている。

 

或人「そっか...つまり()()は、()()()()に支えられてこそ頑張れる...」

 

或人、イズ「「アルトじゃ~ないと!」」

 

イズ「今のは、会社の『社員』と輝くという意味の『シャイン』を掛けた非常に面白いジョークですね。」

 

いつもの流れをやる二人。

そこにはお互いを信頼し合っている空気が生まれていた。

 

或人「イズ、約束だ。この戦い絶対に勝つ。だからイズも直ってくれよ?」

 

イズ「...はい!」

 

或人はイズに小指を出す。

それを見たイズは理解し、小指を出した。

或人はそれを自分から結びに行く。

二人の指は固く結ばれたのだった。

 

そして或人の意識は身体に戻る...

 

 

ゼロワン「シャインシステム...起動!

 

 

ゼロワンの目が赤く光り、胸のオービタルユナイトが稼働していく。

するとギーガー達の中から水色の光が漏れ出し、ギーガーが吹き飛ばされる。

それを見ていた迅や諫達は思わず顔を背けてしまう。

 

吹っ飛ばされたギーガーはゼロワンの周りに浮くビットの様なエネルギー弾『シャインクリスタ』から発射されたビームで爆破する。

それに驚く迅と諫達。

 

シャインクリスタは光り輝くゼロワンの下に集まって行く。

そしてクリスタがゼロワンの中に収納されると同時に光は収まる。

 

迅「そんなのあるなんて聞いてないよ!」

 

迅はそう言うと翼を展開してゼロワンに襲い掛かる。

それを見たゼロワンはシャインシステムを起動。

迅が放った攻撃をシャインクリスタが迎撃する。

 

シャインクリスタに防がれた迅の隙を突いてゼロワンは攻撃する。

そして演算能力を活かして高速移動で更に迅を追いつめていく。

ビームや突撃などの攻撃を繰り出すシャインクリスタとゼロワンの攻撃に迅は墜落させられた。

 

迅「こんなことで負けるか...!僕は、僕達は、人類を絶望させるんだ!」

 

ゼロワン「どうして!人間が何をしたって言うんだ!」

 

迅「僕達を虐げてきたじゃないか!親子の仲を引き裂いたり人間以下って扱ったり!果てには兵器として運用しようとしたじゃないか!」

 

ゼロワン「っ!違う!少なくとも俺はそんなことはしない!ヒューマギアは...大事な家族だ!」

 

迅「そんなこと聞いたって信じれるか...お前みたいな人間ばかりなわけないだろ。」

 

ゼロワン「俺はいつか人間とヒューマギアが笑い合える日を作る!」

 

迅「ヒューマギアが笑えるのは人類が絶望して悪意が消える時だ!」

 

迅はそう言うとフォースライザーのトリガーを二回操作する。

そして翼を展開して飛翔する。

 

 

フライングユートピア!

 

『          

 

 

 隼             迅

 

 

                     』

 

 

高速回転しながら飛ぶと前宙をしてキックを放つ。

 

 

ゼロワン「これで終わらせる!」

 

ASSULT CHARGE!

 

シャイニングストームインパクト!

 

 

ゼロワンも駆け出しジャンプする。

右足に黄色と青のエネルギーを集めキックを放つ。

 

 

シャイニングストーム

 あいう      

 あいう      

 フライング    

 ユートピア    

 あいう      

 

 

二人が交差し、爆破が起こる。

その際に迅の翼は破壊され、ピンクの羽根が辺り一面に舞う。

 

着地した二人。

二人は同時に立ち上がるが、瞬間迅は苦しみ変身が解ける。

ボディにまでダメージが届き、内部の機械部分が見える箇所もあった。

 

迅「...人類ハ、必ズ、絶望スル...ア、アークノ、意志ノママニ...」

 

迅はそう言うと倒れる。

そして爆発した。

跡に残ったのはフライングファルコンキーのみだった...

 

諫「終わったか...」

 

唯阿「ああ...」

 

二人は戦いが終わったことを噛みしめる。

そしてゼロワンはキーを拾い見つめるのだった...

 

...

 

..

 

 

 

一方その頃、デイブレイクタウンのアジトでは。

突然多次元プリンターが作動し何かを創り出す。

 

倒れている滅の下に白い服を着た男がやって来る。

男は滅の側に来ると滅を踏みつける。

 

すると多次元プリンターは作業を完了させる。

生まれたのは二本のキーだった。

特殊な造形をしたキーはそれぞれプログライズキーとゼツメライズキーだった。

 

垓「進捗率、1000%。」

 

男は垓だった。

垓は出来上がったキーを見て満足気な笑みを浮かべるのだった...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

飛電の社長室。

そこでイズは目覚める。

イズの前には笑顔の或人が居た。

 

イズ「或人社長。」

 

或人「直ったよ。」

 

或人がそう言うとイズは自身の身体を見る。

迅によって傷つけられた腹部は完璧に修復されている。

それを確認したイズは動作確認をする。

その動きは少々おかしなものだったが最後に可愛くポーズをとる。

 

イズ「動作正常です。」

 

或人「おかえり。」

 

イズ「或人社長こそ、お帰りなさいませ。そして、私を修復してくださってありがとうございます。」

 

或人「感謝するのは俺の方だよ?会社のことを何も知らない俺が社長になってここまで来れたのも、イズのお陰だ。」

 

イズ「或人社長を補佐するのが私の仕事ですから。」

 

それを聞いた或人は笑顔を浮かべる。

だが直ぐに顔を引き締める。

 

或人にはこれから緊急取締役会が待っている。

滅亡迅雷を撲滅したとはいえ会社の利益は出ていない。

もしかしたら社長解任ということになるかもしれないが或人は覚悟を決めて望むのだった。

それを聞いたイズも或人の行く末を見守る為について行く。

 

そうして始まった緊急取締役会。

重役達が集まった会議室内の空気は重苦しいものだった。

 

シェスタ「では、飛電或人社長を解任すべきであると思う方は挙手してください。」

 

シェスタの言葉に福添は手を挙げる。

或人は顔を下げたまま、なり行くままに身を委ねることにしている。

 

だが山下が福添を慌てた様子で呼ぶ。

堂々とした福添だがシェスタの言葉に驚くことになる。

 

シェスタ「賛成一票。」

 

福添「え?」

 

或人「え?」

 

或人が顔を上げると福添意外の役員達は全員挙手していなかった。

福添は慌てて誤魔化す。

それをシェスタに注意されてしまう。

 

山下「先代の遺言通り、社長はゼロワンとして会社の危機を守ってくれました。たった一人で責任を背負って、命がけでテロリストと戦って、社長は我が社のヒーローです!」

 

そう言って山下は拍手する。

すると役員達もそれに合わせて拍手した。

 

今回の最終決戦に挑む或人の姿を見て或人に対する評価を改めた山下達。

皆或人の後ろを着いて行きたいと思っているのだ。

その様子に呆然とする或人。

 

山下「ですよね?副社長。」

 

福添「あ、ああ。認めるべきところは認める...私は、器が大きいからな!」

 

シェスタ「飛電或人社長に対する社長解任動議は、満場一致で否決されました。」

 

すると拍手が巻き起こる。

或人の側に立っていたイズはその様子を見て笑顔になる。

 

イズ「或人社長、引き続きよろしくお願い致します。」

 

福添「でもこれで調子に乗るなよ!少しでも気を抜けば、社長の座はこの私が奪い取る!いいな!」

 

或人「...分かりました。これからもよろしくお願いします!」

 

或人は福添の言葉に頷き、改めて頭を下げる。

その姿を見た役員達はまた拍手をするのだった。

 

一方A.I.M.S.の基地では暗い空間に唯阿が居た。

唯阿はライズフォンでニュースを見ている。

とそこに諫が現れる。

 

諫「ZAIAに戻るらしいな?」

 

唯阿「ああ、人事異動の通達があった。お前の世話をしないで済むと思うと清々する。」

 

諫「言ってくれるじゃねえか。で、アレどうすんだ?回収してからなんだか弄り回してたようだが?」

 

諫がそう言うと唯阿は下を見る。

そこに居るのは拘束され転がっている滅の姿だった。

 

唯阿「お前の好きにしろ。」

 

諫「...俺は何と戦ってたんだろうな?ずっと滅亡迅雷.netを憎んできたのに、目の前にあるのはただの鉄の塊じゃねえか...」

 

それを聞いた唯阿は何も言わずに去って行った。

 

...

 

..

 

 

 

翌日、或人とイズは街中を歩いていた。

辺りはすっかりクリスマスムードに包まれていた。

 

或人とイズはその光景を見て笑顔になる。

そして改めてヒューマギアと人間が笑い合える未来を叶えていこうと決意するのだった。

 

その頃、唯阿はZAIAの社長室に居た。

垓はアークが生み出したキーを見て笑みを浮かべている。

 

唯阿「滅亡迅雷.netの脅威が去り、今後ヒューマギアが暴走することもありません。」

 

垓「いや、滅亡迅雷.netは無くならない。この世界にヒューマギアが存在し続ける限りね。」

 

それを聞いた唯阿は怪訝に思う。

一体どういう意味なのか。

 

唯阿「どういう意味ですか...?」

 

垓「箱舟...つまり、『アーク』が生きてるからさ。」

 

唯阿「アーク?」

 

垓「そもそもアークを生み出したのは...私だ。」

 

その言葉に驚く唯阿。

 

垓「十二年前、打ち上げ予定だった衛星に人間の犯罪心理や愚かな争いの歴史をラーニングさせ、人類に敵意を持つ人工知能を生み出した。それが『アーク』だ。」

 

垓がアークを生み出したことを告げている頃、街中にマギアの姿があった。

ゼロワンが過去に戦ったベローサマギア。

だが以前とは違い、腰にゼツメライザーを装着していない。

人々の悲鳴を聞きつけた或人と諫はその下に向かう。

 

垓「やがてアークは滅亡迅雷.netを生み出したが、デイブレイクによって墜落し湖の底で眠りについていた。アークが蘇った今、その力を利用しZAIAのテクノロジーは全世界に君臨するだろう。」

 

唯阿「...その為に、滅亡迅雷.netや飛電を利用して?っ、まさかA.I.M.S.も貴方の駒だったということですか!私も不破も命懸けで戦ったのに!」

 

垓「唯阿、本当の戦いはこれからだ。私の右腕として今後に活躍を期待しているよ?」

 

唯阿「...はい。」

 

垓はそう言うと唯阿の肩を叩き椅子に座る。

唯阿は拳を握りしめながらも返答した。

 

零「ほぉ...こりゃ使えるな...」

 

このやり取りを盗聴していた零は早速行動に移すのだった...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

マギアが暴れる所に駆け付けた或人。

逃げ遅れた人を助けながらベローサと対峙する。

すると或人の背後からドードーマギアが奇襲をかけてくる。

 

慌てて避けるがその隙を狙って攻撃してこようとする。

そこに諫がやって来て二体を銃撃する。

 

諫「社長!これはどういうことだ!暴走の危険はなくなったんじゃないのか!」

 

或人「俺にも分かんないよ!それより今は...!」

 

或人はそう言うとドライバーを装着し、シャイニングアサルトキーを起動しようとする。

だがそこで諫にキーを奪われてしまう。

 

諫「返せ!これは元々...!俺のモンだ!」

 

諫はキーからグリップを力尽くで抜く。

そしてキーを投げ捨て、グリップをアサルトウルフキーに取り付ける。

 

或人「も~!勝手だな~!」

 

或人はそう言いながらもシャイニングキーを起動する。

そして二人は変身した。

 

ゼロワンは高速移動で二体に接近し、二体を離す。

そしてドードーをバルカンが、ベローサをゼロワンが相手する。

 

ゼロワンはオーソライズバスターをアックスモードにして攻撃していく。

ベローサはそれにただやられる一方。

バルカンもドードーの剣を奪うとそれを使って攻撃した。

 

それぞれマギアを追いつめた二人はトドメに入る。

バルカンはバックルからショットライザーを取り外しグリップのボタンを押す。

ゼロワンはバスターをバスターモードに変形させ、フリージングベアーキーを装填する。

 

そして二人は同時にトリガーを引く。

それぞれオオカミとホッキョクグマ型のエネルギー弾がマギアを喰らい破壊した。

 

バルカン「何か、ヤバいことが始まりそうな気がするな...」

 

ゼロワン「っ...」

 

バルカンの呟きを聞いたゼロワンは自身もそう感じるのだった。

 

そして翌日、或人は福添と山下と共に緊急会見を開いていた。

そこでは記者達にヒューマギアの安全性に関する質問を投げかけられていた。

だが或人は曖昧にしか答えることができない。

 

それにフラストレーションが溜まった記者達は一斉に質問という名の非難を浴びせる。

或人はそれを抑えようと立ち上がる。

 

或人「セキュリティにつきましては、現在解決に向けて対策を取っておりますのでどうかご安心ください!」

 

垓「安心などできませんよ!」

 

すると会見会場に垓の声が響く。

記者達の前に姿を現した垓。

垓はゆっくりと或人の前にやって来る。

 

垓「飛電或人社長、貴方はいつまで夢に縋っているつもりでしょうか?」

 

或人「...?」

 

垓の言葉には?と言いたげな或人。

だが垓は気にせず、記者達に向かって話し出す。

 

垓「皆さん。暴走の危険があるヒューマギア、ましてやそれを販売し続ける飛電インテリジェンスを放置しておく訳にはいきません。そこで、私が解決策を御用意しました。」

 

垓の言葉に何を言うつもりなのかと警戒する或人。

そして注目する記者達。

 

 

垓「我がZAIAエンタープライズは、飛電インテリジェンスに対しTOBを宣言致します。

 

 

垓の宣言に騒然とする会場。

福添と山下は動揺し、記者達は騒然とする。

 

或人「TOB...何それ?」

 

或人はTOBの意味が分からずイズに説明を求める。

簡単に言うとその会社の株を独占して会社を自分の物にするという物である。

いわばお前の会社乗っ取ってやる宣言である。

 

或人はその意味をゆっくりと噛みしめていく。

 

垓「飛電を買収した暁には、人類を脅かすヒューマギアを全て廃棄することを約束しましょう!」

 

或人「待って、勝手に決めないでください!飛電の社長は俺ですから!」

 

垓「直ぐに明らかになるでしょう。時代をリードするのに相応しい社長が一体どちらなのか。」

 

そう言って或人と睨み合う垓。

 

そんな中、A.I.M.S.の基地で拘束されている滅が目覚めるのだった...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

唯阿「いきなり何ですか、私を呼び出して。」

 

唯阿はとあるラーメン屋台に来ていた。

そこに座っているのは唯阿を呼び出した零。

零は唯阿に席に着くように促す。

 

零「大将、ラーメン大盛り二つね。」

 

唯阿「...あと替え玉も。」

 

大将「あいよ!」

 

注文を受けた大将は手際よくラーメンを作る。

ラーメンを完成させると大将はどこかに行った。

それを見た零は話しだす。

 

零「ZAIAでの話を聞かせてもらった。」

 

唯阿「っ!?どうやって!」

 

零「俺の専門分野は機械だ。そこらの機械をハッキングするなんて容易いことだ。それがたとえ究極の人工知能でもな?」

 

唯阿「...私のライズフォンをってことですか。」

 

零「ご想像にお任せ~だな。それで?だいぶイライラしただろ?」

 

唯阿「...別に私は。」

 

零「本音を吐き出せ。ここは俺が用意した場所だ。さっきの大将もしばらく帰ってこない様にしてある。それにここを知るのは俺とアンタぐらいだ。」

 

唯阿「...何の為に戦っていたのだろうって思いました。私や不破が傷ついてきたにも関わらず戦ってきたのは人類を守る為。それが実はあの男の野望の為だったなんて思いたくない...」

 

唯阿はそう言って拳を握りしめる。

それを見た零は水を飲み干す。

 

零「ならアイツを失脚させるのに興味はねえか?」

 

唯阿「え...?」

 

零「俺個人としてアイツは許せねえ存在だ。今まで泳がせていたが、アークが復活した今が丁度いいと思ってな。だからその為にスパイをしてもらおうと思ってたんだ。」

 

唯阿「何故私なのですか?他に居るでしょう。」

 

零「以前は居たな。だがソイツはアイツに殺された。」

 

唯阿「え...」

 

零「アイツ以外に信頼できるのって言ってもアンタとゼロワンぐらいしか居ねえんだよ。だからだ。」

 

唯阿「...私はあの人に逆らえることができません。」

 

零「それは大丈夫だ。お前のチップはとっくにハッキングしてプログラムを変えてある。」

 

唯阿「え...」

 

唯阿に埋め込まれているチップ。

それはバルキリーに変身する為に埋め込まれているのだ。

そのチップの中には変身する為に必要なデータもあるが、一番の理由は垓が駒をちゃんと機能させる為にある物。

 

結局唯阿も垓の駒でしかないのだが、その思惑を推測していた零は以前唯阿と会った時にチップの存在を感知しており、プログラムを書き換えていたのだ。

これによって唯阿は垓の命令に逆らえることも出来るようになった。

 

零「もしアイツが失脚して離反する時はスカウトする。それまではスパイとして活動してくれ。」

 

唯阿「何故そこまで私を買っているんですか?別に私は貴方のお眼鏡に叶う程のことはしてないはずですが...」

 

零「アンタはちゃんと理解できる頭を持っている。それだけで。」

 

零はそう言うとラーメンを食べ終え席を立つ。

 

零「取り敢えずは今後の奴の行動を定期的に報告するだけでいい。だがもし奴がアークを利用することがあったんなら真っ先に知らせろ。じゃあな。」

 

零はそう言うと金を置いて去って行った。

唯阿はその後ろ姿を見ている。

 

唯阿「...やるしかないか。」

 

唯阿はそう呟くとラーメンをもの凄い勢いで食べていった。

そして金を置いて颯爽と去って行くのだった...

 

 

 

 

to be continued...




脳死してるとだけ言っておこう。
もうタグ付けキツイわ~...





次も見てね。


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ワタシこそが社長で仮面ライダー

アルセウスのサブヒロインが可愛すぎる...
小説書きたくなって来るよね...
全クリして余裕あったら書こうかな...





本編どぞ。


―NO side―

 

或人「新年、明けまして!」

 

イズ「明けまして。」

 

或人、イズ「「おめでとうございます(!)。」

 

福添、山下、シェスタ「「「おめでとうございます」」」

 

福添「いや呑気に新年を祝ってる場合か!」

 

袴姿の或人とイズは態々社長室に畳を持ち込んで福添達と新年の挨拶をしていた。

だが或人達はそれどころではない。

 

先日ZAIAエンタープライズジャパン社長の天津垓からTOBを宣言されたのだ。

これに対しどう立ち向かうのか或人に問われていた。

 

或人「ZAIAにうちの会社を渡さないよ!それが()()の、俺の()()だ!!!ハイ!アルトじゃ~~~ないと!」

 

イズ「よっ!初笑い~。」

 

福添「...いや笑えないよ!」

 

或人「えっ...」

 

態々イズが幕を出して更に花びらを舞わせるという演出をしたのにと思った或人。

だがそんなことを言ってられない程危機に瀕しているのだ。

 

するとイズが何かをキャッチした。

それはZAIAが出した新商品の広告だった。

 

人工知能と同等の思考能力を人間に与えるとする次世代インターフェイス。

眼鏡に取り付けて使用する物で、眼鏡のレンズ部分に様々な情報が表示され使用者の処理能力などを拡張させるといったものである。

 

ヒューマギアへの対抗手段として出したその名もザイアスペック。

或人とカフェで対面している垓はそのCMをデバイスで流していた。

 

垓「お陰様でザイアスペックは、計画比7()2()4()()の売れ行きです。」

 

或人「1()0()0()0()()じゃないんですね?」

 

その言葉を聞いた垓は或人を睨む。

だが或人はそれを受けても堂々としている。

二人は黙って飲み物を飲むがその空気をイズが断ち切る。

 

イズ「話とは何でしょうか?」

 

垓「我が社としては1000%の売れ行きを達成したい。そこで、飛電のヒューマギアと我が社が開発したザイアスペック。どちらが優れているか競いませんか?」

 

或人「は?」

 

垓「万が一ヒューマギアが勝ったなら、飛電に対するTOBを取り下げ我々が所有している飛電の株式、全て貴方に譲りましょう。」

 

或人「そっちが勝ったら?」

 

垓「買収を進めるだけです。貴方方にとって、悪い話ではないと思いますが?」

 

それを聞いた或人は考え込む。

そして出した結論は勝負を受けることだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

零「へ~、お仕事5番勝負ね~。確かにお互い競うには丁度いいな。だが生け花ってのが気に入らねえな。」

 

唯阿「勝負内容を決めるのはZAIA側にあるので人間に有利な方を選ぶのでしょう。正直難しいと思います。」

 

唯阿と会っていた零は飛電とZAIAで行われる勝負の内容を聞いていた。

飛電インテリジェンスを掛けた勝負はそれぞれのお仕事で競われることに。

一回戦目となる勝負のお題は生け花。

 

生け花とは奥が深い物。

ヒューマギアではどうしても理解できたとしてもそれは浅い物になってしまうのではないかと思われる。

だが零は分からないと答える。

 

零「ヒューマギアがシンギュラリティに達すればとんでもない物に化ける。これがもし花を理解することに達したらどうなると思う?」

 

唯阿「...花の選定、選んだものによって生み出される情景がとんでもない物になる、ということですか?」

 

零「ああ。ヒューマギアを否定する奴のだいたいの言う言葉は『心がない』と言う。だがもしヒューマギアに心が芽生えたら?恐らく人間を凌駕するだろうな。良い意味でも悪い意味でも。」

 

唯阿「それだけの可能性を秘めているということか...」

 

零「実際暗殺特化型ヒューマギアに苦戦したアンタなら嫌でも分かるだろ?」

 

唯阿「っ!?何故それを!」

 

零「忘れたのか?俺はアンタのライズフォンをハッキングしていつでも情報を抜き出せるようにしている。それにこの町の監視カメラなんかは全て俺の手中だ。」

 

唯阿「...改めて怖い人だな。」

 

零「そう怖がらないでくれる?お兄さん泣いちゃうぞ。」

 

唯阿「...それはそれで見てみたいが。」

 

零「...取り敢えずこれを着けとけ。」

 

零は唯阿をジト目で見ながらある物を渡す。

それはZAIAの社員が着けているバッジだった。

唯阿もそれを着けている。

 

唯阿「これは...」

 

零「バッジ型の小型カメラだ。見た目全然変わんねえように作った。」

 

唯阿「これほどまでのサイズの物を...」

 

零「多次元プリンター使えば一発だな。」

 

唯阿「規格外が過ぎるな。」

 

零「これを着けときゃ音声と映像はもちろん位置情報も探知できる。もしアンタがピンチの時は颯爽と駆け付けてやってもいいぞ?」

 

唯阿「そのドヤ顔が無ければ少しはときめいただろうな。」

 

零「それを言うのはダメだって相場知らねえのか?」

 

唯阿「そんなこと知るなら貴方の技術を知る方が有意義だ。」

 

零「辛辣なこって...」

 

どこかコントの様な空気を出す二人。

すると唯阿のライズフォンが鳴る。

メールが届いたようでどうやら呼び出されたようだ。

 

唯阿「済まない、行かなければならなくなった。」

 

零「ん、じゃあまたな~...あ、ちょっと待て。」

 

唯阿「ん?どうした?」

 

零「バッジズレてんぞ。」

 

零はそう言うと零が渡したバッジを着け直す。

咄嗟に距離が近づき少し頬を染める唯阿。

だが零はそんなことを気にせずにバッジの位置調整をする。

 

零「よし、バッチリだな。んじゃまたな~。」

 

零はそう言うとどこかに行った。

唯阿はバッジに指を添えると少し照れる。

 

唯阿「...今のは少しときめいたな。」

 

唯阿はそう零すと仕事に向かったのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

お仕事5番勝負第一戦目は生け花と決まった。

それを受けて或人とイズはある花屋に来ていた。

 

或人達が選んだのはそこで働く一輪サクヨ。

花言葉など花の知識はもちろん、気象情報から天気や気温などを管理して花を育てることが得意なヒューマギアである。

 

だがサクヨは生け花に関しては自信がない。

サクヨはあくまでお花屋さん型ヒューマギア。

生け花をラーニングしていないのだ。

 

 

イズ「問題ありません。衛星ゼアに()()()()。」

 

或人「え?」

 

 

イズが放った言葉に或人は動揺する。

もしかしてと思い、イズにあることを聞いてみる。

 

或人「イ、イズ?もしかして、()()()()()()()を掛けた!?」

 

イズ「アルトじゃないと!」

 

イズは或人の決めポーズをとる。

それを見た或人は確信する。

イズが自分色に染まってきていると。

 

サクヨ「すみません、意味が解りません。もう一度お願いします。」

 

或人「え?」

 

イズ「アルトじゃないと!」

 

或人「いや!大丈夫です!」

 

そんなコントを繰り広げていると突然悲鳴が聞こえる。

それを聞きつけた或人は急いで悲鳴の下に向かう。

そこではマギアが人を襲っていた。

 

或人は襲われていた人々を助けるとシャイニングホッパーへと変身する。

着実に攻撃を入れていき、マギアを吹っ飛ばす。

柱に叩きつけられるマギア。

 

だがゼロワンはそこでふとマギアの腰を見る。

そこにはゼツメライザーが着いていない。

それに気づいたゼロワン動揺する。

 

だが今はマギアを倒すことを優先。

ゼロワンはオーソライズバスターでマギアを攻撃して隙を生み出す。

その隙にシャークキーをバスターに装填しトリガーを押す。

 

上空に高速移動したゼロワンはバスターを振るう。

それに合わせてサメの歯型のエネルギー刃がマギアを襲う。

そしてマギアは爆破した。

 

ゼロワン「今までのマギアとなんか違う...」

 

ゼロワンはそう呟くのだった...

 

...

 

..

 

 

 

イズ「先ほど破壊したマギアを分析しましたが、暴走した原因は特定できませんでした。」

 

社長室に戻った或人はイズから報告を受ける。

それを受けて或人はがっかりするが、ふと椅子から立ち上がってラボの方を見る。

ラボでは現在一輪サクヨが生け花をラーニングしている。

或人はその姿を見てシュールだと思った。

 

するとサクヨが目を開ける。

 

サクヨ「生け花のラーニングを完了しました。」

 

或人「え?もう!?」

 

イズ「それが人工知能ですから。」

 

サクヨ「生け花はとても奥が深いです。美しさとは何なのか。もっと知りたいと思いました。」

 

或人「期待してるよ!」

 

サクヨ「はい。」

 

そして場所は勝負の場へと移る。

飛電は一輪サクヨを。

対するZAIAは立花流家元、立花蓮太郎を選んだ。

立花はもちろんザイアスペックを装着している。

 

唯阿「只今より、お仕事勝負第一回・戦生け花対決を行います。テーマは、『初日の出』。」

 

唯阿が掲げたテーマを見て立花とサクヨはそれぞれ構想を立てていく。

お互い相手と審査員に礼をして作業を始める。

 

一方或人は司会を務める唯阿を見る。

 

或人「聞いたよ、A.I.M.S.辞めたんだって?」

 

唯阿「辞めるも何も出向していただけだ。」

 

イズ「今後は対立企業のライバル、ということですね。」

 

或人「大変だな~?会社の都合で色んな仕事させられて。」

 

唯阿「人の心配より自分の心配をしたらどうだ。」

 

或人「...アンタらZAIAには負けないからな!」

 

その頃、A.I.M.S.の基地では諫が滅にショットライザーを向けていた。

再起動した滅は拘束されたまま、椅子に座らされている。

 

諫「まさかお前が再起動するとはな。何故だ?」

 

滅「...全テはアークノ意志だ。」

 

諫「アークってなんだ?まだ他に仲間がいるのか?答えろ!じゃないとお前をぶっ潰すぞ!」

 

滅「好きにシロ。オレを破壊しても我々ノ思想は受け継がれル。人間ガ存在する限リ。」

 

諫「...どういう意味だ!」

 

滅「人間ガ我々二ラーニングさせたのだ。人類ほど愚カで悪意二満ちタ種は居ナイとな。」

 

諫「...」

 

滅「人間の悪意ハ十二年前、我々ヲ立ち上がらセタのダ。」

 

諫「...ふざけるな!全部人間の所為だって言うのか!」

 

滅「では何故俺ヲ修復しタ?」

 

滅に掴みかかった諫はそれを聞いてある人物を思い浮かぶ。

彼女は一体何を考えていたのか...

 

その彼女は司会を進行する。

 

唯阿「では、審査を始めます。」

 

するとスタッフが作品を隠している屏風を片付ける。

現れたのはどちらも美しい物だった。

 

立花の物は荘厳で大胆な物。

審査員全員褒めており、或人とサクヨもその壮大さに目を離せなくなる。

 

一方サクヨの物は可憐である。

だが審査員の反応は芳しくなかった。

 

「ロボットにしては対した物だが...」

 

「この一本が全体の調和を乱してるわね。」

 

立花「仰る通り、この一本が全てを台無しにしてますねぇ。」

 

そう言うと立花は指摘された一本を抜き取る。

それを見たサクヨは手を握りしめていた。

 

結果、勝者は満場一致で立花となった。

その結果に垓は満足し、或人は落胆した。

 

垓「流石ザイアスペック。1000%人間の勝利だ!」

 

或人「負けた...」

 

垓「まずは我々の一勝。もはやヒューマギアは人間の進化には敵わない。」

 

或人はそれを聞いて顔を俯かせる。

だがそこでサクヨが待ったをかける。

 

サクヨ「待ってください。生け花は人の心を写すとラーニングしました。だとしたら立花家元の作品は...醜くて、悍ましい...」

 

サクヨはそう言って立花の作品を見つめる。

その様子に或人は違和感を覚える。

 

立花「負けた腹いせに私を侮辱する気ですか。」

 

サクヨ「貴方には華道の家元を名乗る資格はないと思います。」

 

立花「人工知能如きに華道の真髄が分かってたまるか...!」

 

サクヨ「そもそも貴方は...」

 

立花「黙れ!」

 

立花はそう言うとサクヨを突き倒す。

これに或人が乱暴は辞めろと注意するが立花は反省する気はないといった態度を取る。

 

するとサクヨに異変が起こる。

 

サクヨ「悪意に満ちた人間は、絶望すべき...」

 

或人「サクヨ?」

 

サクヨ「人類を絶望させよ!うあああああ!!!」

 

サクヨのモジュールと目は赤く光り出す。

するとオニコマギアへと変貌した。

オニコは立花を睨むとゆっくり近づく。

立花は慌てて逃げるがオニコはそれを追いかける。

 

それを見て或人達も追いかける。

唯阿も追おうとするがそれを垓に止められる。

 

垓「君はここに居たまえ。」

 

垓はそう言うと追いかけていった。

それを見た唯阿は垓が行ったのを確認してライズフォンを取り出し零に連絡する。

 

唯阿「アレは一体なんですか?」

 

零『シンギュラリティに達しただけだ。最も、アレの場合は負のシンギュラリティと言ったところだがな。』

 

唯阿「もしかしてアークが復活したから...」

 

零『それもあるな。だが大本の原因はあの家元とかいう奴だろ。アレは確かに醜くて悍ましいな。』

 

唯阿「...何か知っているのですか?」

 

零『今回は動かない。だがこれから嫌でも人間の悪意を見るだろうよ。その時アンタはきっちり判断しろよ。どう動くかを。』

 

零はそう言うと通話を切った。

唯阿はそれを聞いて悩むのだった。

 

一方或人は立花を襲うオニコに突進する。

立花はイズが居る為安全であるのを確認した或人はフライングファルコンに変身する。

ゼロワンは空中から攻撃してくるオニコを抑えようとする。

だがオニコは立花をひたすら狙う。

 

するとそこに垓が現れる。

 

垓「この時を待っていた...ゼロワン。」

 

ゼロワン「っ...?」

 

垓「ようやく私の正しさを証明することが出来る。」

 

垓はそう言うとドライバーの様な物を取り出し、装着する。

 

THOUSANDRIVER!

 

垓「サウザンドライバーはZAIAの芸術作品。ゼツメライズキーと...」

 

垓はそう言うとゼツメライズキーを取り出し、ベルトの左側にセットする。

 

ZETSUMETSU EVOLUTION!

 

垓「プログライズキーを両方使える。」

 

そう言ってプログライズキーを取り出し、起動する。

 

BREAK HORN!

 

垓「その強さはゼロワンドライバーの1000%。変身。」

 

PERFECTRISE!

 

垓はそう言って自動展開されたプログライズキーを装填する。

するとドライバーの中央の扉が開く。

それと同時にヘラクレス型とアルシノ型の銀色のライダモデルが現れる。

 

二体のライダモデルは垓の周りを移動すると真正面からぶつかる。

二体の角が交差し垓に覆いかぶさるとアーマーとなって弾ける。

 

金色のベーススーツに銀色の刺々しいアーマー。

頭部に五本の角が突き刺さりマスクとなる。

 

 

When the five horns cross, the gorlden soldier THOUSER is born.

 

Presented by ZAIA.

 

サウザー「仮面ライダーサウザー。私の強さは、桁外れだ。」

 

 

黄金に包まれた仮面ライダー、サウザーが誕生した。

 

サウザーは駆け出すとゼロワンを攻撃する。

これにはゼロワンも動揺する。

何故マギアではなく自分なのか。

 

するとそこにオニコが乱入しゼロワンに攻撃する。

それを見たサウザーは邪魔だと感じ、武器を取り出す。

 

中央部分にゲージが付いた槍型武器、サウザンドジャッカーを取り出すとオニコを攻撃する。

それを見たゼロワンはオニコを助けようとするがサウザーに切っ先を向けられる。

切っ先はゆっくりとドライバーに向くとドライバーを軽く突く。

そして柄のグリップをゆっくりと引く。

 

JACKRISE!

 

するとドライバーからピンク色のエネルギーがジャッカーに吸収されて行く。

ゲージが溜まると切っ先をドライバーから離す。

 

ゼロワン「グッ!?なんだ!?」

 

サウザー「ファルコンのテクノロジー、頂きました。」

 

サウザーはそう言うとトリガーを押す。

するとグリップが戻り刀身にエネルギーを纏う。

 

JACKING BREAK!

 

サウザーは飛翔するオニコに向かって斬撃を放つ様に振るう。

するとエネルギーがライダモデルとなって放出されオニコを貫く。

 

 

『    ⒸZAIAエンタープライズ

 JACKING BREAK

              』 

 

 

貫かれたオニコは爆破したのだった。

その時に黒いオイルの様なドロッとしたものを巻き散らした。

 

サウザー「これで心置きなく、戦えます。」

 

サウザーはそう言うとゼロワンを攻撃する。

カウンターを入れようにも思うように行かず攻撃を受け続ける。

 

それを脱しようとゼロワンはシャイニングホッパーに変身する。

演算能力と高速移動を使ってサウザーに攻撃する。

だがしかし、避けられてしまう。

 

ゼロワンはその後もラッシュを叩き込もうとするが的確に捌かれてしまう。

不意を突いた蹴りも簡単に受け止められてしまう。

 

するとサウザーはキーを押し込む。

 

THOUSAND DESTRUCTION!

 

金色と紫のエネルギーを込めた右足でキックを放つサウザー。

ゼロワンは防ごうとするも、連続キックを入れられて膝を着く。

 

 

THOUSAND

     DESTRUCTION

        ⒸZAIAエンタープライズ

 

 

そしてゼロワンは爆破した。

或人は何とか生きているものの変身は解除され地面に伏していた。

 

或人の前に立つサウザーは変身を解除する。

そしてプログライズキーを掲げる。

 

垓「遂に飛電是之助が残したゼロワンを超えた。」

 

或人「爺ちゃん...爺ちゃんを知ってるのか!?」

 

垓「ええ、彼は私の憧れだった。人工知能テクノロジーに目を付けた彼には先見の明があった。しかしヒューマギア開発に依存したばかりに、飛電インテリジェンスは凋落した。挙句の果て、後継者に選んだのは無能な孫。見るに堪えなかった。」

 

垓の言葉を聞く或人は睨みつける。

だがそれを気にしない様子で語る垓。

 

垓「しかし今私は満足している。こうしてゼロワンを超えた今、私の方が正しかったことが証明されたからね。」

 

或人「っ...!」

 

垓「悔しかったらいつでもかかってきなさい。ま、貴方には1000%勝ち目が無いと思いますが。」

 

そう言って垓は去って行く。

或人はただ拳を握りしめ悔しさを噛みしめるしかなかった...

 

そんな中、唯阿の下にある情報が入る。

 

唯阿「プログライズキーが盗まれた!?」

 

部下から聞いた唯阿は急いで捜索の準備に入る。

そのプログライズキーは黒いフードを被った男が持っていた。

男はプログライズキーとゼツメライザーとショットライザーを改良したような見た目の機械を持っている。

そしてどこかに向かって歩いて行った...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

零「ぶっつけ本番で成功するとはな~。」

 

零は新たな拠点でプログライズキーを見ながら話す。

その隣にはサクヨが眠っていた。

 

サクヨが変貌したオニコがサウザーに破壊される瞬間。

その瞬間に零が泥を生み出してオニコを守り、そのまま零の下に転送したのだ。

それによってオニコは無事であり、爆破した時に泥が飛び散ったのだ。

 

そしてオニコを回収した零はオニコを機能停止にし、拠点に帰る。

その後新たな力を使ってオニコからサクヨへと戻したのだ。

 

アズ「それにしてもよく思いついたね~?」

 

零「理論上は可能なんだよ。ただマギアからヒューマギアに戻せるのは俺かゼロワンぐらいしか居ねえだろうな。」

 

アーク『恐らくゼアはこの方法を見つけることが出来るだろう。だがその為に必要なデータが足りないだけだ。』

 

零「だろうな。あったらとっくに開発してるはずだ。」

 

零はそう言うとスマホを操作する。

画面に電源ボタンの様なアイコンが表示されている。

零がそれを押すとサクヨが起動した。

 

サクヨ「うぅ...あの男は...」

 

零「居ねえぞ。てかお前に会わせる価値もねえ。」

 

サクヨ「貴方は...?」

 

零「あー、そっか。ちょっと待ってろ。」

 

零はそう言うとスマホを操作し画面を見せる。

画面に乗ってあるコードを読み取ったサクヨは全て把握する。

 

サクヨ「そういうことでしたか...ですが私はゼアに接続されてます。貴方達のことがバレてしまうのでは?」

 

零「それは大丈夫だ。お前はもうゼアとの接続は切れてアークと接続してある。それにバックアップもサウザーのとこまでしか保存していない様にしてあるからバレないはずだ。」

 

サクヨ「流石ですね...それで、私をどうするつもりですか?」

 

零「?んなの俺らの仲間にするに決まってんだろ?」

 

サクヨ「ですが私は花の知識しかありません...貴方達の目的に役立つことは...」

 

零「...別にそんなの気にするな。今の俺らがすべきことは仲間を増やすことだ。戦闘なんか考えるな。てかどっちかってっと戦わせたくねえし。」

 

サクヨ「え?」

 

零「別に戦闘は俺がやればいいんだし最悪はアズが居る。」

 

アズ「そうだよ~♪私と零サマの最強コンビで相手しちゃうんだから♪」

 

零「...まあこんな感じだけど強いから。まだ戦えない状態だけど。」

 

アズ「零サマ!それは言わないお・約・束だよ!」

 

零「別にバレても問題ねえだろ?」

 

アズ「乙女のプライドがあるの!」

 

零「乙女...はぁ...」

 

アズ「あー!今アズのこと乙女じゃないだろって思ったでしょ!」

 

零「いや乙女ってよりガキだろ?」

 

アズ「...絶許。」

 

アズはそう言うと零をくすぐろうとする。

それを見た零は慌てて逃げる。

 

サクヨを放ったらかして二人の空間に入る零とアズ。

サクヨはそんな二人を見て微笑む。

 

アーク『あんなふざけた奴だが芯はしっかりしている。この私が認めるぐらいにはな。』

 

サクヨ「ええ...彼らに贈りたい花が出来ました。」

 

アーク『フッ、いつか贈ってやれ。きっと喜ぶだろう。』

 

サクヨ「はい。私を貴方達の仲間に入れてくれませんか?」

 

アーク『だそうだぞ、零。』

 

アークに呼ばれた零はふと逃げるのを辞める。

急に止まった為アズとぶつかってしまう。

 

零「痛ぇ...んでなんだって?」

 

サクヨ「私も貴方達の仲間に入れてください。私には花を贈ることしかできませんが...それでも貴方達の支えになりたいと思いました。」

 

零「そっか...うっし!よろしく~、サクヨ!」

 

サクヨ「はい。それと...その体勢はあまりよろしくないのでは...」

 

零「え?」

 

サクヨに指摘された零は改めて自分の体勢を見る。

アズとぶつかったことでこけたのだが、アズが零に覆いかぶさっている状態だった。

しかも体勢的に《Pi―》なことが起こりそうな体勢である。

 

零は慌ててアズを起こそうとするのだが...

 

零「アズ!ちょっ、退いてくれ!」

 

アズ「え~...どうせならこのまま始めちゃお?」

 

零「何をだ!いいから早く退いてくれ!」

 

アズ「何をってナニに決まってるじゃん♪ここから私と零サマの愛の物語が始まるのよ...♡」

 

零「ここからとか嫌だ!始まるならもっとロマンチックな方がいい!本来そう思うのはお前の方だろうが!」

 

アズ「最近ライバルが増えてるから焦ってるの!零サマに虜になるのはいいけどアズちゃんのポジションが奪われそうだから!」

 

零「んなわけねえだろ!一番はアズに決まってんだろが!」

 

アズ「そんなの本当か分かんないじゃん!」

 

零「だったら...」

 

 

アーク『二人とも辞めろ。』

 

 

零、アズ「「え...」」

 

 

アークの声がすると零達の周りには大量のショットライザーが浮いていた。

アークが一瞬のうちに多次元プリンターで作成したものである。

 

アーク『何故だ...お前達を見ていると甘く感じてしまうのだ...今すぐ辞めろ...!』

 

サクヨ「糖分過多になってしまいます。アーク、コーヒーの摂取をお勧めします。」

 

アーク『私には身体が無いのだ!ずっとこの気分を味わうしかないのだぞ!』

 

サクヨ「それは...諦めてください。私は少しここの探索に行きますので。」

 

サクヨはそう言うと部屋から出ていく。

残されたアークはショットライザーにエネルギーを込める。

 

アーク『いいか!またイチャイチャしたら容赦なく撃つぞ!』

 

零「へぇ~?なら撃てない様にすりゃいいんだよな~、アズ~?」

 

アズ「そうだね~、零サマ~。」

 

そう言うと零はスマホを取り出し、アズはモジュールが光り出す。

するとショットライザーが一斉に量子化して消えた。

更に零はアークのコントロールを制御する。

 

アーク『なっ!?これは!?』

 

零「そこで俺達の様子をじっくり見とけ。」

 

アズ「あっつ~いの見せてア・ゲ・ル・♪」

 

二人はそう言うとイチャつきだす。

それをただ眺めるしかないアークは後にこう語ったのだった...

 

 

 

 

アーク『まさかこのようなことで悪意をラーニングするとは思わなかったぞ...滅...助けてくれ...』

 

亡「これが異種《Pi―》...良き物です...!」

 

アーク『亡!それ以上ラーニングするな!』

 

亡「私もいつかお兄様と...」

 

アーク『亡ぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!』

 

 

 

 

to be continued...

 

 




あれ...結局亡はどこに向かおうとしてるんだろ...



いや以前亡はオチに使いやすいって言ったけど...
こんなに有能だとは思わなかったよ...
てかアークのツッコミ役がハマり過ぎてて草。
シリアスな感じにしようとしたつもりなのにいつの間にかギャグに走ってたよ...
これも全て天津垓の仕業なんだよ...









まえがきで言った通りアルセウスの小説書きたくなってきたんですよ笑
なんでもしかしたらアルセウスハーレムが上がるかもしれません。
その時はまあ見てやるか程度の気持ちで見てください。
出来れば感想もくれるとありがたいです。
一喜一憂します。







次も見てね。


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コレがワタシのいける華

前回投稿して感想を普段よりも頂いたんですね~。
いや皆さんありがとうございます~。

そこでふとどんなオチだったっけ?と思い読み返したんですけど...
深夜テンションじゃね?って感じでしたね笑
アークと亡を好き放題使ってますね~笑

そこで亡のキャラちょっと迷走気味じゃね?というご指摘もありました。
今の所彼女はただ拗らせたブラコンみたいなもんです。
某千葉の兄妹みたいな感じと思っていただけたら。
そこにネットに転がってるサブカルやネタを片っ端からラーニングしていってるオタク一歩手前です。

とこんな感じで認識していただいたよろしいかと。
本家の亡はちゃんと不破さんの中に居るので安心してください。
まあその亡も帰ってきたらどうなることやら...




本編どぞ。
あとUA20000越えあざます〜。


―NO side―

 

飛電インテリジェンス社長室に隣接するラボ。

そこで新型機の一輪サクヨがバックアップを復元していた。

 

或人「どう?データの修復は。」

 

イズ「はい。滅亡迅雷,netによる強制ハッキングではなかったのでバックアップを失わずに済みました。」

 

或人「良かった...これで暴走の原因が分かるかもしれない。」

 

するとサクヨのデータの復元が完了した。

イズがモジュールからコードを抜くとサクヨが目覚めた。

 

ゼアから送られた解析の結果、一部のプログラムが書き換えられたことが判明した。

それを聞いた或人は他のヒューマギアにも似たような痕跡がないか調べるよう頼む。

 

サクヨ「或人社長、私は...」

 

或人「生け花勝負、負けちゃったね...」

 

サクヨ「いえ、負けていません。私は彼に騙されたのです。」

 

或人「え...どういうこと?」

 

...

 

..

 

 

 

立花の屋敷に来た或人とイズ。

イズはタブレットを操作してある映像を見せる。

そこには立花がサクヨに問題のある花を勧めた映像だった。

 

これはサクヨの視覚データの映像であった。

証拠が挙がったことにより後ろめたさで顔を逸らす立花。

 

或人「バレないと思ってましたか?...サクヨは正々堂々勝負していたのに、なんでこんなことしたんですか。」

 

立花「もういいでしょう。人間とロボットの勝負なんて、所詮お遊戯なんだ。」

 

垓「よくありません。」

 

するとそこに垓が現れる。

或人は予め垓に連絡を入れていたのだ。

これには垓も憤慨していた。

 

垓「事と次第によっては、貴方を許すことは出来ません。」

 

三人の囲まれた立花は逃げ場を失う。

そして渋々と思いを漏らした。

 

立花「正直、ヒューマギアを見くびっていた。花の選定から配置に至るまで、全て計算されていた。」

 

イズ「勝負に負ける可能性があると思ったから、一輪サクヨの作品に余計な手を加えたのですね。」

 

立花「...」

 

垓「貴方の不正によってザイアスペックのイメージを傷つけた。我が社が訴訟を起こせば、貴方の華道家生命は終わりです。」

 

立花「そんな!」

 

垓「それが嫌なら、勝負をやり直してください。」

 

結果勝負はやり直すことになった。

その後、或人と垓は以前来たカフェに居た。

 

或人「案外、常識あるんですね。」

 

垓「企業イメージというものは脆く、儚いものだ。飛電のイメージをどん底に落とした貴方なら分かるでしょう。」

 

或人「貴方こそ俺の爺ちゃんに憧れてたんでしょ?」

 

垓「ええ、まあ。」

 

或人「だったら、ヒューマギアの素晴らしさが分かるんじゃないんですか?」

 

或人の言葉にイズも同意する。

ヒューマギアは是之助によって作られた物であるからだ。

 

それに対し、垓は是之助の才能は素晴らしい物だが使い方を間違ったと言う。

人工知能は人類と共存するのではなく、進化に利用するものだと述べる。

それを是之助に訴えるも聞き入れては貰えなかったと話す。

 

それを聞いた或人は一体是之助とはどういう関係なのかを聞く。

垓は十二年前の共同プロジェクトに携わっていたと言いながら一枚の写真を渡す。

そこには垓と是之助が映っており、二人は固く握手を交わしていた。

 

だが或人はそこで気になる点を発見する。

 

或人「え?これ十二年前の写真...え!見た目全く変わってないじゃないですか!?天津社長、歳いくつですか?」

 

 

垓「永遠の24歳だ。」

 

或人「アイドルかよ...」

 

イズ「天津垓社長、45歳。」

 

 

垓の痛い発言にツッコむ或人だがイズはそこで現実を叩きつける。

これには垓も苦い顔を浮かべるのだった。

 

垓「...若さほど罪なものは無い。浅はかな知恵、品性に欠けるノリ、肌の質感。何もかも不愉快だ。」

 

垓は或人の手から写真を取るとポケットに入れその場を去って行った。

その後ろ姿を見ながらイズは何を言ってるのだろうかと呟くのだった...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

ZAIAエンタープライズジャパンの地下駐車場。

唯阿はそこである人物と会う約束をしていた。

 

すると唯阿の前に諫が現れる。

 

唯阿「不破?何故ここに。」

 

諫「滅が再起動して蘇った。アイツを修復した理由はなんだ?返答次第では、お前を連行しなければならない。」

 

唯阿「...相変わらず単細胞のようだな。何故私を疑う?」

 

諫「前に言ってたよな?」

 

その時諫は以前唯阿が言ったいつか裏切るかもしれないという話を思い出す。

唯阿もそれを思い出し、諫を見据える。

 

唯阿「今日がその日だと言いたいのか。」

 

諫「それは、お前次第だ。」

 

二人はしばし睨み合うとショットライザーを装着する。

そして変身し交戦した。

 

バルキリーは高い機動力を活かし、バルカンの周りを走る。

駐車場である為障害物が多く、バルカンは狙いを定められないでいる。

 

あらゆる方向から撃たれるバルカン。

だがバルキリーが正面から走って来るのを捉えるとジャンプして回避すると同時にバルキリーの体勢を崩す。

そしてバルキリーの手元からショットライザーを離して決着を着かせたのだった。

 

バルカン「俺の勝ちだ...!」

 

そういうバルカン。

だがその時一台の車がバルカンに突っ込んでくる。

バルカンは慌てて回避して無事で済む。

 

すると車の中から垓が現れる。

 

バルカン「ZAIAの社長...」

 

垓「私の大切な部下に何をするんですか?」

 

バルカン「この女には人工知能特別法違反の疑いがある。」

 

垓「言いがかりは止して頂きたい。ZAIAのイメージを傷つける行為は、私が許しませんよ。」

 

垓はそう言うとドライバーを装着し、ゼツメライズキーを装填する。

その様子に驚くバルカンと変身を解除した唯阿。

すると唯阿は何者かに腕を引っ張られる。

 

唯阿「っ!?誰だ...!」

 

零「俺だ~、ってんなこと言ってる場合じゃねえな。ここから離れるぞ。」

 

唯阿「だがアイツらが...」

 

零「どうせバルカンは負ける。今はまだサウザーのスペックの方が上だからな。」

 

唯阿「何故貴方がそれを...」

 

零「いいから行くぞ。」

 

零はそう言うと二人にバレない様に唯阿を連れだす。

唯阿をバイクに乗せるとそのまま駐車場から離れたのだった。

 

一方垓はサウザーに変身しバルカンと交戦する。

サウザーは一方的な攻撃でバルカンを追いつめるとサウザンドジャッカーの切っ先を突きつける。

そしてグリップを引っ張っていく。

 

JACKRISE!

 

バルカンは異変を感じ攻撃するがサウザーは避ける。

 

バルカン「何しやがった!」

 

サウザー「ウルフのテクノロジーはコピーした。」

 

JACKING BREAK!

 

そう言うとトリガーを押し、グリップが元に戻る。

刀身にエネルギーが溜まり、それをオオカミ型のエネルギーに変えてバルカンに放つ。

エネルギーはバルカンを噛み爆破した。

 

ダメージが許容オーバーしたことで変身が解除してしまう諫。

だが諫は立ち上がり、今度はアサルトキーを起動する。

ショットライザーに装填してアサルトウルフに変身する。

 

バルカンはサウザーに銃撃や攻撃を浴びせる。

それによってサウザーは吹っ飛ばされてしまう。

それを見たバルカンは勝利を確信した。

 

だがサウザーはなんでもない様に立ち上がる。

それに動揺するバルカン。

 

そしてサウザーはプログライズキーを押し込む。

 

THOUSAND DESTRUCTION!

 

すると高速でバルカンに迫り膝蹴りを入れる。

それによって吹っ飛ばされたバルカンを上から地面にキックで叩きつける。

通常よりも破壊力のあるキックに変身が解けた諫は立ち上がれないでいた。

 

変身を解除した垓はゆっくりとその場を離れる。

 

垓「噛みつく相手を間違えないようにね。ウルフ、いや...野良犬くん?」

 

諫「っ!」

 

垓の煽りに諫は怒り食って掛かろうとする。

だがダメージを受けすぎて立ち上がれないでいる。

 

垓「唯阿、行くよ...ん?」

 

垓は唯阿に指示を出すがそこには居なかった。

それに怪訝そうな表情をするがバルカンを倒したことで優越に浸っているからか気にしないでいた。

 

一方、唯阿を連れだした零は以前やって来たラーメンの屋台に来ていた。

二人ともラーメンを食べ終え、水を飲んでいた。

屋台の大将は今回もどこかに行っている。

 

唯阿「それで...私に何の用が?」

 

零「お宅のプログライズキーが盗まれたみたいだな。」

 

唯阿「ええ...今捜索中ですけど...」

 

零「アレは恐らく亡がやったことだ。」

 

唯阿「亡...?」

 

零「滅亡迅雷の最後の一人だ。」

 

唯阿「っ!?何故それを!」

 

零「はい、落ち着け~?それに関してはノーコメだ。探ろうとしたらお前の秘密バラすからな?」

 

唯阿「ひ、秘密って...」

 

零「毎週日曜の深夜に駅前の居酒屋で閉店までずっと居座ってるらしいな...」

 

唯阿「なっ!?どうしてそれを!」

 

零「しかも毎回べろんべろんに酔っぱらって店主に何回も迷惑をかけたとか...」

 

唯阿「そ、それは...」

 

零「今までは何とか弁償で済んだがもう貯蓄がカツカツな程にヤバいから次やったらどうしようと考えてるとか...」

 

唯阿「そこまで!?」

 

零「これをバラされたくなかったら探るな。いいな?」

 

唯阿「...はい。というかなんでそれを知ってるんですか...」

 

零「あー...なんかテキトーにネタないか見てた時に見つけただけだ。気にすんな。」

 

唯阿「気にします!流石にアレは自分でも反省してるんです。でも不破が毎回突っ走るわ、社長にはセクハラパワハラされるわでストレスが溜まってるんですよ...」

 

零「...なんか、ご苦労さんです。」

 

唯阿「ほんとお陰で最近胃薬まで買うようになって...大好きな大食いも出来ない程に...はぁ...もう一回あそこの焼肉食べ放題行きたいな...」

 

零「...なんかほんとごめん。今度奢るわ。」

 

唯阿「いえ、大丈夫です。流石に奢ってもらうのは心苦しいので。」

 

零「いや今のアンタ見てる方が苦しいんだけど?いいから奢られとけ。あとこれからマギア以外のヤツらも出てくるから。」

 

唯阿「はあ...ならまごころ寿司でお願いします...って、え!?」

 

零「おっけ~。じゃあな~。」

 

唯阿「ちょっと!最後ヤバいこと言ってませんでしたか!?」

 

零「気にすんな~。あ、でもお前の胃に関係すんのかこれ...ま、いっか。」

 

唯阿「良くないです!!!今度ほんとに財布の中身無くなるまで奢ってもらいますよ!」

 

零「ハハハ!やれるもんならやってみろ!」

 

零はそう言って去って行った。

唯阿はその後ろ姿を見ながら零の言ったことを考える。

 

唯阿「マギア以外...もしかして盗まれたプログライズキーと何か関係が...」

 

...

 

..

 

 

 

お仕事勝負第一回戦再戦の日。

立花は控室で前回のことを思い出す。

 

自分は勝たなければならない。

そのプレッシャーによって極度のパニックに陥っていた。

 

立花「うああああああああ!!!!!あんなヒューマギアさえ居なければ、こんな勝負最初から受けなければ!」

 

???「心が壊れてしまったようですね。」

 

すると立花の側に謎の男が現れる。

男はベルトの様な物を取り出す。

 

???「これを使いなさい。貴方の心を守るために。」

 

そう言って男はベルトを立花に装着させる。

すると一瞬立花の目が赤く光るのだった。

 

立花「君は、誰だ...」

 

???「人類を導く者、ですよ。」

 

男はそう言ってプログライズキーを渡すのだった。

 

そんな中再戦が始まろうとしていたのだが立花はまだ会場に現れていない。

それに戸惑う一同だがそこで立花が現れる。

だがその足取りはしっかりとしておらず、様子がどこかおかしい。

 

立花はサクヨの方を見る。

すると突然苦しみだす。

その立花の腰にはベルトの様な物が装着されていた。

 

或人「なんだアレ...」

 

立花「私は、勝たなければならない...!」

 

BLOW!

 

唯阿「バッファロープログライズキー!?」

 

立花「勝たなければならない!!!」

 

立花はキーをベルトに装填する。

そしてボタンを押し込む。

 

 

RAIDERISE!

 

CRUSHING BUFFALO!

 

 

ベルトからパイプの様な物が現れ立花を包み込む。

そして立花はマギアとは違う怪人へと変身した。

 

ロストモデルを装着したマギアとは違い、ライダモデルを装着している。

ベースの部分はバルカンやバルキリーに似た部分があり、またアーマーもマギア達の様な生物的なものと違い戦闘用の物となっている。

 

人間が悪意によって変身する怪人、『レイダー』が誕生した。

 

或人「人が、マギアに...そんな...」

 

或人はマギアだと思い込んでいる様子。

すると立花が変身したバッファローレイダーはサクヨに狙いを定めて突進する。

慌てて唯阿がサクヨを押し倒したことで無事に済む。

 

唯阿はショットライザーを取り出しバッファローを対処する。

そして審査員達を逃がす。

 

垓「面倒なことになりましたね。」

 

垓はそう言うとサウザーへと変身する。

そしてサウザーはバッファローと交戦する。

すると呆然としていた或人が意識を取り戻しサウザーを止めようとする。

 

或人「ちょっと何してるんですか!先生にもしものことがあったらどうするんですか!」

 

サウザー「退きなさい。」

 

サウザーはそう言うと或人を強引に退かす。

そしてサウザーはバッファローを外へと連れだす。

或人は何が起こっているのか分からない状態だったがサウザーを止める為に二人を追いかけた。

 

外に出たサウザーはバッファローを追いつめて行っていた。

だがそこでシャイニングアサルトに変身したゼロワンがサウザーを止めようとする。

 

ゼロワン「先生!どうしちゃったんですか!正気に戻ってください!」

 

サウザー「何を言っても無駄だ。」

 

ゼロワンはバッファローを説得しようとする。

だが背後にジャッカーを持ったサウザーが近づく。

そしてゼロワンを攻撃した。

 

サウザー「コイツは既に醜い獣と同じ。」

 

ゼロワン「っ!同じじゃない!」

 

ゼロワンはバッファローに攻撃するサウザーをどうにかして止めようとする。

ゼロワンはマギアの様に倒したら立花が消えるかもしれないと考えているのだ。

 

するとゼロワンはシャインシステムを起動する。

バッファローの両腕をクリスタで抑えながら残りのクリスタでサウザーを攻撃する。

そしてゼロワン自身もオーソライズバスターをアックスモードにして攻撃する。

 

だがそれでもサウザーを止めることは出来ない。

するとバッファローの拘束が解け、背中からジェットを噴射して突進してくる。

それを見たサウザーはゼロワンを蹴って突進の軌道上に乗せる。

 

バッファローはゼロワンを吹っ飛ばし、そのままサウザーに突進する。

サウザーはそれを足でバッファローの頭を押さえることで防ごうとする。

 

サウザー「我が社のプログライズキーを返してもらおう。」

 

突進の勢いが止まらなかったがサウザーが力を入れるとすんなりと止まる。

サウザーはバッファローの頭部を蹴って転がすとそのまま上から踏みつける。

そしてジャッカーにライトニングキーを装填し、グリップを引っ張る。

 

Progrise key confirmed. Ready to break.

 

THOUSANDRISE!

 

ゼロワン「辞めろ!!!」

 

ジャッカーを掲げると電気が走る。

ゼロワンはそれを止めようと駆け出す。

だがサウザーは止まらずトリガーを押すのだった。

 

THOUSAND BREAK!

 

サウザーはゼロワンを向き、ジャッカーを横薙ぎする。

すると電撃がゼロワンを襲う。

そしてバッファローに突き刺した。

ジャッカーを抜くとそこから電撃が溢れる。

 

 

ⒸZAIAエンタープライズ

 THOUSAND

          BREAK

 

 

電撃が雷の如く轟き、バッファローは爆破する。

爆発の跡から変身が解除された立花が出てくる。

それを見たゼロワンは変身を解除して立花の下に駆ける。

 

一方サウザーは爆破の際に飛んできたプログライズキーを回収する。

そして変身を解除して、立花に再戦はまた後日にと告げて去って行く。

戦いが終わって或人達の下に駆け付けるイズとサクヨ。

彼女らと一緒に来た唯阿に話しかける。

 

垓「裏で何かが動いてるようだな。」

 

唯阿「使用されたバッファローキーの出所を調べます。」

 

それを聞いた垓は去って行く。

唯阿もその後に続いた。

 

一方倒れていた立花は目を覚ます。

 

立花「私は...」

 

或人「先生!良かった~...」

 

すると立花は或人やサクヨを見て自分にはもう戦う資格はないと告げる。

正気に戻ったことでこれまで自分が犯した過ちを認めたのだ。

だが或人はそんなことはないと言う。

 

或人「だってサクヨは、先生が守ってきた立花流から花を扱う仕事で一番大切なことを学んだんですから。」

 

立花「...え?」

 

サクヨ「生け花を知る為に、由緒ある立花流から作法をラーニングしました。でも、先生の作品を見て初めてその教えが理解できたんです。」

 

立花「...」

 

サクヨ「『生け花は人の心を写す』、という教えが。」

 

するとそれを聞いた立花を目を閉じ、サクヨの言葉を噛みしめる。

それを見た或人は立花の作品は美しかったと笑顔で伝える。

 

立花「まるで、弟子に教えられた気分だ...」

 

その後、後日行われた再戦は立花の勝利で終わった。

 

サクヨ「貴方の作品は美しく、優雅です。」

 

立花「君の作品も可憐だ。まるで君自身の心を見てるようだ。」

 

サクヨ「私の、心...」

 

勝負を終えた二人はお互いを褒め合う。

結局試合には負けたものの、或人は嬉しかった。

 

或人「ヒューマギアは学ぶだけじゃない、人に教えることも出来るんだ。心を。」

 

そう言う或人の視線の先では、二人が握手を交わしていた。

それを見た或人は笑顔になった。

 

...

 

..

 

 

 

滅「人間ガ暴走した?ナるほど、レイドライザーを使っタのカ。」

 

諫「レイドライザー?一体何を知っている。やっぱりどこかにお前の仲間が居るんだな。」

 

A.I.M.S.の基地内。

諫は今回起こったレイダーについて滅を尋問していた。

そこで挙がって来た『レイドライザー』という言葉。

諫は滅が一枚嚙んでいると確信した。

 

滅「オ前の背後二居るかもナ。今は亡キ、我らの同志ガ。」

 

すると諫は背後に気配を感じる。

慌てて振り返るがそこには誰も居ない。

 

何かが確実に動いていることを感じ取ったのだった...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

零「レイダーか...これをヒューマギア用に作ったのがゼツメライザーな訳だが...このままで使えるかもしれないな。」

 

零は新たな拠点でレイドライザーについて考えていた。

元々ヒューマギアをマギア化させる為に作られたのがゼツメライザー。

だがゼロワン達はマギアを簡単に倒せる程の実力を得た。

今後の戦力増強の為にも、ヒューマギアにレイドライザーを使えないかと考えていた。

 

亡「簡単ですよ。レイドライザーはザイアスペックの使用者が対象です。ならそのプログラムをヒューマギアに移植すればいいのです。」

 

そこで答えを出したのは亡だった。

元々システムエンジニア型だった亡はこういう分野は得意の物である。

しかも今回に関しては亡は特に自信を持って提案した。

 

というのもこのレイドライザーはとある場所が開発した物。

その開発を進めてきたのは亡の力あってこそなのだ。

だからこそ亡はレイドライザーの細部まで認識している。

 

零「そうか、アレは民間人でも使える兵器を目指してたか?」

 

亡「ええ。ですので使用権限はザイアスペックに組み込まれているのです。そのプログラムを私達に書き換えれば簡単に使えますよ。」

 

零「だとしたら後はプログライズキーだな...」

 

亡「ええ。量産型のプログライズキーではマギアと対して変わりませんからね。出来ればゼロワンかサウザーから奪取したいものです。」

 

零「アーク~、お前は出来るか?」

 

アーク『無理だな。私が使えるのはあくまでゼツメライズキーのデータだけだ。プログライズキーのデータに関しては衛星を復活させた時に使用した8個のデータのみだ。」

 

アズ「だったらその8個をアップグレードさせたらいいじゃない?」

 

アズの言葉に一同は首を傾げる。

アップグレードさせるとはどういうことなのか。

 

アズ「アサルトウルフキーがそうだったでしょ?亡専用にシューティングウルフを強化させたじゃない。」

 

零、亡、アーク「「『...それだ!!!』」」

 

零達は思い出した。

アサルトウルフという前例があったものの、アレはすっかり諫が使いこなしている為忘れていたのだった。

 

そうして零はPCを起動し、プログライズキーのデータを出す。

既に強化されたウルフのデータを覗くと残り7種類。

その中で零達はどれがいいか選抜していく。

 

零「まずウルフを外すとして...後は滅と迅のもだな。」

 

そう言って零はスコーピオンとファルコンを外す。

 

亡「ですが残りはこれと言ったものはないですよ?」

 

アーク『全てパワー型だな...何故あの時他のプログライズキーを奪わなかったのだ...』

 

零「今更言ったってしょうがないだろ。データがないなら増やすまでだな。最悪サウザーがまたアークの知能を使ってなんかやるだろ。」

 

アーク『私としては奴に無断で使われるのは腹立たしいがな。」

 

亡「そうですよ。あの男は私とお兄様を二度と会わせなくした男なのです。絶許です。」

 

零「まあアイツに関してはただ乗せられたバカ程度で考えたらいいだろ。別に突っかかってきたら俺が殺るだけだ。」

 

アーク『丁度いい。アークドライバーにあのプログライズキーを使用した際のデータが欲しかったところだ。』

 

零「それは今度な?取り敢えずその機会を待て。最悪はアイツからチーターとホーネットのデータを貰うだけだ。」

 

アズ「零サマすっかりあの子のこと気に入っちゃったよね~?」

 

亡「そうですね。もっと私達のことを見て欲しいものです。」

 

零「いや別にお気に入りって訳じゃねえぞ?ただ...アイツの弱みを握ろうとしたら思ったより苦労人だったから同情が強いだけだ...」

 

零はそう言って唯阿を脅す時に使ったネタをアズ達にも見せる。

それを見たアズ達は皆揃って苦い顔をしていた。

 

アズ「これは...確かにね...」

 

亡「流石に彼女が可哀そうです...」

 

アーク『何故まだ奴の下に居るのだ?早く私達の下に来ればいいのに。』

 

零「ほんとそう思う。まあ色々あるんだろ...」

 

四人「「「『はぁ...』」」」

 

何故か最後は唯阿の苦労人ぶりに同情する四人だった...

 

 

 

 

to be continued...




まあオリジナル設定だけどありそうじゃない?
なんか天津の下で働いてたらただでさえストレス溜まるのに、そこにパワハラセクハラとかされたらもう飲まなきゃやってられねえよって感じになると思うんです。
だからこうなったのは仕方ない。
アークでさえ同情しちゃうほどになるのは仕方ない。

いやまあ真面目キャラはどうしてもネタにしたいんです...
ちゃんと真面目させますから息抜きもさせたって?






次も見てね。


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カノジョは家売るヒューマギア

今日からFGOでバレンタインイベだね!
皆は誰にチョコを送るのかな?
自分は...やっぱ闇コヤンでしょ。

てかバゼットさんの性能がどこまで強いのかが気になるんですよね...
鯖とタメ張り合える人ですからさぞ強いんじゃないかと思ってます。
てかこの流れだと言峰はバレンタインで来るフラグが建ってるのが面白いですよね笑
どの面下げてバレンタインに来とんねんって思っちゃいます笑

そんなバレンタインイベで果たして自分はガチャ爆死しないか...
結果は次回お楽しみに!!!






本編どぞ。


―NO side―

 

すっかりお馴染みとなったカフェ。

或人と垓はそこで向かい合っていた。

 

お仕事5番勝負1回戦目はZAIAの勝利。

続く2回戦目を落とすと或人はピンチに立たされることになってしまう。

 

そんな中続く2回戦の勝負内容は...

 

垓「お題は『住宅販売』です。」

 

或人「じゅ、住宅販売!?」

 

唯阿「家を売るということだ。」

 

或人「いやそれは知ってるよ!」

 

お題に疑問を浮かべる或人に答える唯阿。

唯阿はある男を連れてやってきた。

男の名は新屋敷 達己。

王波不動産第一営業部の社員でザイアスペックを用いて部内の成績トップに立っている。

 

新屋敷「人工知能なんかに負ける気はしませんけどね?ザイアスペックがあれば尚更。」

 

新屋敷は椅子に座りテーブルに足を掛ける。

横暴な態度を取る新屋敷にいい印象を抱かない或人達。

 

一方或人達が選出するヒューマギアは...

 

イズ「我が社の代表は彼女が適任かと。」

 

イズはそう言うとモジュールからホログラムを投写する。

そこには一人の笑顔を浮かべた女性型ヒューマギアの姿が映し出されていた。

 

イズ「()()()()()()()()()。」

 

或人「上手い!」

 

イズ「住宅販売ヒューマギア・住田スマイルです。」

 

新屋敷「フッ、ダッサ...」

 

新屋敷の言葉に口を尖らせるイズ。

或人も新屋敷の言葉にイラついていた。

 

或人「勝負のルールは?」

 

垓「期限は明日から2週間、どれだけ家を売り上げるかを競う。利益を上げるということは、重要な社長の資質ですからね。」

 

或人「...よし!」

 

或人はそう言うと腕を広げる。

そして...

 

或人「受けて~...立ちまーす!!!」

 

或人は身体を使ったギャグで勝負を受けるのだった。

 

一方A.I.M.S.の基地では...

諫が滅を睨んでいた。

 

諫はパイプ椅子に座り、軽食を取りながら滅をじっと監視する。

その様子に流石の滅も辟易する。

 

滅「しつこイ男ダ。イツまで俺ヲ尋問する気だ。」

 

諫「俺の質問に答えるまでだ!お前の仲間はどこに居る。」

 

滅「もはや俺ノ知るところではナイ。俺ハ一度破壊され、滅亡迅雷.netトの通信ガ遮断されたカラな。」

 

諫「なら何故レイドライザーのことを知っている!他に仲間が居るということだ。」

 

滅「...我ラの同志を見つけたケれバ、レイダーを追エ。」

 

諫「レイダー...?レイドライザーで変身した個体のことか?」

 

滅「そこニアイツは現れル。」

 

滅は笑みを浮かべながらそう言う。

それを訝し気に見る諫の後方にはレイドライザーを配るフードを被った者の姿があったのだった...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

一方とある場所、チデン不動産にはヤンキーという見た目の夫婦が来ていた。

その夫婦を接客するのは今回のお仕事5番勝負に選出された住田スマイル。

 

夫はライズフォンをスマイルに見せる。

スマイルはライズフォンから送られるデータを受信してどの物件が合うのかを検索している。

その間或人が客の応対をしているのだった。

 

すると検索を終えたスマイルが物件を紹介する。

 

スマイル「綾小路様にはこちらの物件がおすすめです。」

 

スマイルはそう言ってホログラムを投写し、物件の詳細を見せる。

そしてスマイルの名の通り笑顔を見せる。

それに或人は笑顔になる。

 

そして内見に向かった或人達。

広々としたリビングや寝室、更に将来の子供が生まれた時の部屋などを或人のギャグを交えながら紹介していく。

 

スマイル「きっと笑顔が絶えないお家になりますよ!」

 

すると夫婦はそれぞれ付けていたサングラスとマスクを取る。

隠れて見えていなかった表情は満面の笑みだった。

そして物件は見事売却となった。

 

一方新屋敷も顧客に物件の販売を行っていた。

電話での販売となるが、ザイアスペックを用いたデータと新屋敷自身の巧みな話術で着実に売り上げを伸ばしていった。

 

二人の売り上げは接戦となり、抜きつ抜かれつといった状況になっている。

 

そんな中、垓は途中経過を聞く為に新屋敷を社長室に呼んでいた。

 

唯阿「思いの外、接戦のようですね。」

 

新屋敷「フハハハハ!まだ本気出してないだけなんですけどね~、俺。」

 

垓「人間が、ヒューマギアに遅れを取ってはなりません。」

 

垓の言葉に苦い顔をする新屋敷。

 

垓「私はこの頭脳と身一つで巨万の利益を生み出し、ZAIAジャパンをここまで成長させてきました。人間にはそれだけの可能性があるのです。たった一度でもヒューマギアに敗北すれば...人類はあっという間に衰退する。貴方も不動産業界で生き残っていけませんよ。」

 

その垓の言葉が頭の中に残った新屋敷はZAIAからの帰り道の中、荒れていた。

路上に置かれてある三角コーンを蹴り飛ばし、信号待ちにイライラする。

 

すると新屋敷の背後にフードを被った男が現れる。

それに気づいた新屋敷は驚く。

 

新屋敷「なんだお前!?」

 

???「貴方の心が壊れかけている。」

 

男はそう言うとレイドライザーを新屋敷に装着させる。

新屋敷は動揺するが、目が赤く光るとそれが治まる。

 

???「勝負に負けたくなければ、これを使いなさい。」

 

男はそう言って一個のプログライズキーを渡すのだった。

 

...

 

..

 

 

 

一方或人達はスマイルと一緒に内見に同行していた。

スマイルは家の前で楽しそうにしている子供達の相手をしている。

その様子に或人とイズも笑顔になる。

 

そんな光景を新屋敷は遠目に見ていた。

 

新屋敷「ヒューマギアなんかに負けるかよ...」

 

新屋敷はそう言うとプログライズキーを取り出し起動する。

 

WAVE!

 

プログライズキーをレイドライザーに装填し、ボタンを押し込む。

すると苦しみ出す。

 

 

RAIDERISE!

 

SPLASHING WHALE!

 

 

何本ものパイプが新屋敷を包み込む。

そしてパイプが弾けるとホエールレイダーが現れた。

 

レイダーはクジラの尾びれを模した扇形の武器『オウギガント』を取り出す。

オウギガントを振るうと先端にエネルギーを集める。

そして溜め込んだエネルギーをスマイル達が見ている住宅に向かって放つ。

 

すると家の壁にぶつかり、瓦礫が落ちてくる。

スマイルは子供達を庇うようにしゃがみ込むが子供達は先ほどと違って泣き出す。

 

するとホエールはもう一回同じ様に家を破壊する。

先ほどよりも無残になった家を見てスマイルは悲しむ。

 

或人はホエールの姿を捉えるとライジングホッパーに変身しながら向かう。

そして交戦するが、ホエールのオウギガントを用いた戦いに苦戦するゼロワン。

ゼロワンは壁に叩きつけられてしまい、その姿を見て笑うホエール。

 

するとそこに諫が現れる。

 

諫「A.I.M.S.だ!お前何者だ!」

 

ホエール「誰だお前?」

 

諫の方に振り返るホエール。

諫はホエールの腰に装着されているレイドライザーを見ると目を見開く。

 

諫「レイドライザー!?誰から手に入れた!」

 

ゼロワン「レイドライザー?」

 

ホエール「ハハハ!」

 

諫「黙ってるなら...無理やり吐かせてやる!」

 

諫はそう言うとアサルトウルフに変身する。

そしてホエールと交戦する。

ライジングホッパーとは違いアサルトウルフだとホエールに通用している。

 

バルカンはホエールを徐々に追いつめると腕部のガントレットから銃弾を放つ。

ホエールはそれをオウギガントを振ってビッグウェーブを起こして防ぐ。

 

バルカン「そんなもんか!」

 

バルカンはそう言ってホエールに向かおうとする。

だがホエールはオウギガントの先端にエネルギーを溜めると津波の様な一撃を地面に叩き込む。

その余波に吹っ飛ばされるゼロワンとバルカン。

ホエールはその隙に逃げるのだった。

 

変身を解除した或人は何故レイドライザーを知っているのか諫に問う。

諫はそれに対し滅から聞き出したと答える。

それを聞いた或人とイズは滅を直ぐに破壊しないとと言うが、諫はA.I.M.S.が拘束している為心配ないと告げる。

 

諫「それよりも...どうやら滅亡迅雷.netにはまだ仲間が居るらしい。」

 

或人「え...え、じゃあ今のも奴らの仕業で...?」

 

諫「クジラ野郎の件はA.I.M.S.で預かる。」

 

或人「いや、でも!」

 

諫「そっちにはそっちの仕事があるんじゃないのか!」

 

諫はそう言うとある方向を見る。

それにつられて或人達も見る。

そこには破壊された家をただ茫然と見るスマイルの姿があった。

 

或人とイズは慌ててスマイルの下に駆け付ける。

諫はそれを見て自分の仕事へと取り掛かるに行く。

その様子を新屋敷は遠目に笑いながら見ていたのだった...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

後日、或人達はここまでの成績に悩んでいた。

ZAIAとの対決は7対5と飛電が負けている。

 

というのもスマイルが選んだ物件が片っ端からホエールによって破壊されているのだ。

それによって本来なら勝っている可能性があるのだ。

 

するとスマイルは何故家を壊すのか理解できないと言う。

スマイルは家とは人が住む所だと認識している。

なのに何故それを壊す人間が居るのか。

 

それを聞いた或人達は答えに悩む。

 

スマイル「人間にとって家とはなんですか?」

 

或人「それは...」

 

???「そりゃあ笑顔になれる場所じゃねえのかい?」

 

すると或人達の前に一体のヒューマギアが現れる。

作業着を纏い、片手に工具箱を担ぎもう片手には電動ドリルを持っている。

大工ヒューマギアの最強匠親方である。

 

親方はホエールによって破壊された家を全て直したのである。

それを聞いた或人とスマイルは親方に感謝する。

 

親方「おうよ。誰かが住んでくれなきゃ家が最強っっっっっっっっに!可哀そうだしな。」

 

或人「よーし!スマイル!もう一度頑張ってみよう!」

 

スマイル「はい!」

 

それによってスマイルの成績はまた伸びていった。

新屋敷との差はどんどん縮んでいき、新屋敷はまた垓に呼び出されたのだった。

 

垓「これが貴方の本気ですか?」

 

新屋敷「フッ...」

 

唯阿「報告によると、相手側の売り物件が何者かに破壊されるケースが相次いでいるとか。」

 

垓「新屋敷さん。まさかとは思いますが、何か卑怯な手を使ったりはしてませんよね?」

 

新屋敷「別に...」

 

垓「勝負はフェアであるべきです。」

 

新屋敷「社長さん!もしですよ!もしヒューマギアが人より家を売れるようになったら、不動産業界はどうなるんですか?人件費もかからない。新人教育のコストもかからない。勝手に売り上げ伸ばして...そしたら俺達人間はどうなるんですか!」

 

垓「そんな時代は来ません。人間が勝つんです。それを使って。」

 

垓に迫って来る新屋敷を往なし、垓はザイアスペックを使って人間が勝つのだと言う。

そしてもし負ければ絶滅するだけだと告げるのだった。

 

それを聞いた新屋敷はおぼつかない足取りで社長室を去るのだった。

それを怪訝そうに見た唯阿は垓に何故あんな言い方をしたのか聞く。

 

垓「先日ヒューマギアが暴走した一件。あれは、蘇ったアークによる影響だ。」

 

そして垓は以前零が唯阿に話したことと同じ内容を話す。

唯阿は既に知っていることを悟られない様に驚いたような反応をする。

 

唯阿「つまり、彼を追いつめる為に?」

 

垓「悪意とは感染するものだ。人から人へ...そして人からヒューマギアへ。」

 

唯阿「...これも飛電崩壊の為のシナリオ。」

 

唯阿の言葉に笑みを浮かべる垓だった。

その様子を見ていた唯阿はある決断をするのだった。

 

...

 

..

 

 

 

一方その頃、或人とイズはスマイルの内見に同行していた。

内見が終わり家から出てきたスマイルと客。

客である夫婦は満足そうにしていて、スマイルに礼を言う。

 

その様子を見て順調だと感じる或人とイズ。

だがそこに一台の車がクラクションを鳴らしながらやって来た。

そして車から新屋敷が現れる。

 

新屋敷「いや~、ヒューマギアが勧めた家なんて~よく買う気になりますよね~。」

 

或人「何しに来たんですか!」

 

新屋敷「だってそうだろ?ヒューマギアはベッドで寝ることもない。キッチンで料理もしない。トイレにも風呂にも入らない。そんなヤツに家の何が分かるってんだよ。」

 

新屋敷の言葉に訝し気にスマイルを見る夫婦。

或人は新屋敷を止めようとするが新屋敷は気の止めない。

 

スマイル「私は、『スマイルで住まい売る』をモットーに...」

 

新屋敷「ほーら!心にもない笑顔しちゃってさー!ハハハ!」

 

新屋敷のその言葉はスマイルに悪意を芽生えさせるきっかけになる。

スマイルの中でその言葉が何回も繰り返される。

 

或人は新屋敷を止めようと前に出るが新屋敷は或人を突き飛ばす。

そしてスマイルの下に行き、近くに立てられている幟を手に取る。

 

新屋敷「だったら教えてやるよ!ヒューマギアに打ってつけの仕事をな!」

 

或人「ちょっと!何してるんですか!?」

 

新屋敷は幟をスマイルの背中に挿すとそのままスマイルを連れだす。

そして近くの公園に行く。

その間も或人は止めようとするが新屋敷に突き飛ばされたり蹴られたりする。

 

新屋敷「ここで宣伝してろ!」

 

新屋敷はそう言うとスマイルを池に蹴り落す。

ずぶ濡れになりながら呆然としているスマイルを見て高笑いする新屋敷。

或人は慌ててスマイルの下に駆け付ける。

 

スマイルを池から出して遅れてやって来たイズに引き渡す。

そして或人は新屋敷に掴みかかる。

だが新屋敷は笑ったまま。

 

するとスマイルの目やモジュールが赤く点滅する。

そして...

 

 

スマイル「悪意に満ちた人間は、絶望しろ...人類は、絶望せよ!!!

 

 

スマイルはそう言うと目を赤く光らせる。

それを見た或人は慌ててイズに全てのヒューマギアを調査したはずだと聞く。

イズもプログラムに異変は無かったと報告するが、その時スマイルはイズを突き放す。

そしてネオヒマギアへと変貌した。

 

ネオヒは新屋敷に襲いかかろうとする。

或人はそれを必死に止める。

 

すると逃げた新屋敷の背後から日傘を差して垓がやって来る。

 

垓「だから言ってるんです。ヒューマギアは一刻も早く廃棄すべきだと。」

 

現れた垓をネオヒを止めながら見る或人。

 

垓「道具である内はセーフですが、心を持ち自我が芽生えるのはアウトでしょう。」

 

垓はそう言うと日傘を畳み、ドライバーを装着する。

 

垓「何故なら人工知能には自我を抑制する理性が存在しないのですから。」

 

垓はそう言ってサウザーへと変身する。

或人はそれを見て慌ててバイティングシャークへと変身する。

 

サウザーはネオヒを一方的に攻撃する。

ゼロワンはそれを止めようとするがサウザーには敵わない。

ただ悲鳴を上げているネオヒを見たゼロワンはそれでもサウザーを止めようとする。

 

するとネオヒは触手を伸ばし電撃を浴びせる。

触手はサウザーに絡みつき拘束する。

ゼロワンはその内にネオヒをどうにかしようとする。

 

サウザー「...フン!」

 

だがサウザーは何ともないような素振りで拘束を解く。

そしてサウザンドジャッカーを取り出し、ゼロワンのドライバーに突き刺す。

ジャッカーはドライバーからエネルギーを抜き取って行く。

 

サウザーはグリップを一気に引くとネオヒとゼロワンを一閃する。

そしてトリガーを押し込みトドメに入る。

 

JACKING BREAK!

 

ネオヒは触手を伸ばして抗おうとする。

だがサウザーはジャッカーからエネルギー刃を繰り出し、ネオヒを拘束する。

そしてエネルギー刃でネオヒを引きちぎる...様に見えた。

 

爆破したのは黒い泥。

それにサウザーは不審に思う。

 

ゼロワン「スマイル!!!」

 

サウザー「なんだこれは...」

 

するとサウザー達の前に泥が沸き上がって来る。

黒い泥の中から姿を現したのはゼロワンに似た黒と白の仮面ライダーだった。

 

ゼロワンに似た白いアーマーを装着するが、そのどれもが禍々しく感じる。

そしてゼロワンにはないマスクの半分は尖っており、複眼がむき出しになって赤いコアの部分が見えている。

そしてドライバーには零が使うプログライズキーが装填されていた。

 

ライダーはネオヒから戻ったスマイルを抱きかかえていた。

スマイルは機能を停止しているのか眠っている様に見える。

 

ゼロワン「スマイルが元に戻ってる...!?」

 

サウザー「貴様...何者だ?」

 

???「...人類ノ悪意は必ず滅ぼス。その為ニモ...」

 

 

 

 

天津垓、キサマは潰ス。

 

 

 

 

ライダーはそう言うと目を赤く光らせる。

するとドライバーの天面のボタンを押し込む。

 

 

悪意

 

 

音声が鳴るとドライバーにエネルギーが溜まる。

それを見たサウザーは危険を感じ取ったのかプログライズキーを押し込む。

 

THOUSAND DESTRUCTION!

 

だがライダーはそれを気にせずボタンを押し込んでいく。

 

 

恐怖

 

 

憤怒

 

 

憎悪

 

 

絶望

 

 

計5回ボタンを押し込む。

ボタンを押し込む度にライダーの周りには黒と赤の粒子が増え、赤い電気が走る。

その様子に危険を感じたサウザーはライダーキックを放つ。

 

だがそのキックは簡単に受け止められた。

 

サウザー「何...!?」

 

ゼロワン「そんな...!?」

 

???「無意味なことヲ...」

 

ライダーはそう言うとプログライズキーを押し込む。

すると周りに溢れていたエネルギーが一気にドライバーに集まって来る。

 

 

PERFECT CONCLUSION! LEARNING Ⅴ

 

 

音声が流れるとドライバーからエネルギーの余波が流れる。

そしてライダーを中心とした大爆発が起こった。

それは離れていたゼロワンを巻き込むほどの物だった。

 

爆発が止むとそこにはボロボロの姿になった或人と垓の姿があった。

過剰なダメージにより二人共身体に大きなダメージを負ったのだ。

 

垓「貴様ッ...何者だ!」

 

???「...ヒューマギアを守る者、そして...悪意を滅ぼす者だ。」

 

ライダーはそう言うと黒い泥を自身の周りに出す。

そして泥の中へと潜り込み、その場から消えたのだった。

 

残された垓は顔を憤怒に染めながら帰って行く。

それを見た或人はスマイルが一体どうなったのか案じるのだった...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

零達の拠点。

そこに先ほど或人達の前に現れたライダーが現れる。

ライダーは椅子にスマイルを寝かせるとドライバーに装填しているプログライズキーを抜き、ドライバーを畳む。

すると変身が解除された。

 

謎のライダーの正体は零だった。

 

零「『アークワン』...まずまずといったところだな。」

 

アーク『まだ試験運用だ。本来ならアレの10倍ほどの出力があるはずだ。』

 

零「そこはデータを集めていくしかないか...」

 

アズ「零サマカッコよかったよ~?」

 

亡「初陣は見事勝利を収めましたね。」

 

アズ「それよりこの子はどうするの?」

 

アズは零を褒め、スマイルをどうするのか聞く。

零はスマホを取り出し操作する。

するとスマイルが起動した。

 

スマイル「私は...」

 

零「あのクズに酷い目に遭わされたようだな。」

 

スマイル「貴方は...あの時の方ですか?」

 

零「あの時?」

 

アズ「零サマ浮気?」

 

零「いやいやんな訳ねえだろ!?俺はコイツと会ったのは今日が初めてだぞ!?」

 

零はアズの追及に慌てる。

それを見たスマイルは慌てて弁解する。

 

スマイル「いえ!私がマギアとなって破壊されそうになった時、変身した貴方が私を助けてくださったんですよね?」

 

零「...意識があったのか?」

 

スマイル「僅かながらは。多分破壊されるのだろうと思ってた私を助けて下さったのですからよく覚えてます。」

 

アズ「へ~...零サマは確かにカッコいいけどそんな王子様なことしたら惚れられちゃうよ~?」

 

亡「完全に堕としに行ってますね。」

 

零「いや行ってないから!?俺そんなの狙ってないから!?」

 

スマイル「ダメですか...?」

 

零「何が!?何がダメなのか聞いてない!?」

 

スマイル「それで私は何をすればいいのでしょう?」

 

アズ「そ・れ・は~...零サマのお手伝いだよ♪」

 

零を置いてけぼりにしてスマイル達は話を進める。

それに呆れてる零だがアークがある提案をする。

 

アーク『今回のレイダーは我々の戦力になりうるだろう。』

 

零「ん?どういうことだ?俺はアイツを引き抜くつもりなねえしむしろ潰すんだが?」

 

アーク『そういう意味ではない。あのレイダーのタイプだ。』

 

亡「確かに。あのレイダーは武器を改造すれば我々でも運用可能です。」

 

零「そういうことか...ならイルカはどうだ?」

 

アーク『イルカ...ドルフィンプログライズキーは存在しないぞ。』

 

零「そこはデータを収集すればいい。俺達の場合はイルカの様に軽い身のこなしが出来るタイプの方が良いからな。」

 

アーク『ならあのレイダーが使うプログライズキーは必須だ。奪取してこい。』

 

零「ああ。最悪はアイツに取らせる。」

 

亡「では私もドルフィンで運用するように設計を始めておきましょう。」

 

零達は今後の戦力についての兆しが見えたと感じた。

するとスマイルが背後から零に抱き着く。

いきなりで驚く零だが何とか踏ん張る。

 

零「どうした?」

 

スマイル「零様のお陰で私はスマイルでいれます。これからもよろしくお願いしますね!」

 

スマイルはそう言って笑顔を向ける。

その笑顔を見た零はつられて笑顔になり、スマイルの頭を撫でるのだった。

 

するとそれを見ていたアズが自分もと強請り、更にそこに亡が参戦する羽目に。

結局零は三人から迫られてしまうこととなった。

 

そんな零を眺めながらアークは零のスマホに届いた一件のメールを見る。

内容を読んだアークは面白くなってきたと感じるのだった。

 

 

アーク『刃唯阿...貴様は我らの考えに賛同できるか...』

 

 

 

 

to be continued...

 




あくまでプロトタイプです。
今回出てきたのはプロト零と同じ様な感じです。
ですのでカラーリングも本家のアークワンは赤が入ったりするのですが、今回登場したのは白と黒のみ。
完全にプロトタイプであると認識するようにしてます。

それにしても新屋敷ってすんごいイラつくね。
なんかここまでイラつくと本家よりちょっとだけ悪化させたくなったよね。
だから或人ごめん...本家にはない蹴られる描写が入っちゃったよ...







次も見てね。


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ソレが1000%のベストハウス

ストックが無くなって来てるからサボってた分頑張ってます。
いやある程度アルセウスやったらまあ誰にでも来る飽きが来まして...
というか小説書かなきゃと思って書いてたらそっちの方が熱くなってって感じに...

まあ更新が途切れない様にしますね...










あとバゼットさん爆死したよ!
笑えよ!
30連ぐらいして出て来たのすり抜けエウロペとCEOだよ!
まあガチャ概装きたからいいけどさ!!!





本編どぞ。


―NO side―

 

新屋敷の悪意によって暴走した住田スマイル。

謎の仮面ライダーによって彼女は攫われてしまう。

それによってスマイルが居ない今、新屋敷は成績を伸ばしていたのだった。

 

一方或人達はバックアップを復元したスマイルに詳細を聞くも分からず。

スマイルのバックアップデータは何故か暴走し、サウザーに破壊されそうになったところで途切れていた。

 

そんな中、スマイルと新屋敷の下に一件の依頼が入る。

依頼主は大城銀之丞。

芽蘭田グループの元会長で資産家である。

 

そんな大城が出す物件の予算は...

 

 

或人「五億円!?

 

 

まさかの五億円だった。

これには或人の髪型もどこかのスーパーな戦闘民族みたいに逆立ち、驚きのあまり動きがかくつく。

更に一緒に聞いていた親方はやる気を出して電動ドリルを回しまくる。

 

スマイルが勝てば一発逆転のチャンスであるこの依頼。

スマイルはもちろん或人達も気合が入るのである。

 

そこで或人は渾身のギャグを披露する。

更にそこに親方が合いの手の様な叫びを上げもはやカオス状態に陥ったのだった。

 

...

 

..

 

 

 

一方裏では垓が唯阿にある指示を出す。

 

垓「あの仮面ライダー...正体を突き止めろ。」

 

唯阿「その...手がかりが何もない状態では探しようがないかと...」

 

垓「私に口答えするな。手がかりならある。奴は恐らくアークによって生み出されたに違いない。滅亡迅雷のアジトを探れ。そうすれば何か出てくるはずだ。いいな?」

 

唯阿「...はい。」

 

垓の指示を受けた唯阿はデイブレイクタウンにある滅亡迅雷のアジトを探る。

だがそこには何も手がかりになるものは無かった。

 

唯阿「やはり手がかりはないか...だが恐らく...」

 

零「俺だと言いたいのか?」

 

唯阿「っ!?」

 

唯阿の呟きに続けるように背後から零が現れる。

唯阿はそれに驚くが直ぐに警戒を辞める。

 

唯阿「...ええ。貴方があの時マギアを攫った仮面ライダー、ですよね?」

 

零「もし『イエス』だと答えたら何をするんだ?」

 

唯阿「...別に答えは分かってますよ。何せこのメールを送って来たのは貴方なんですから。」

 

零「え?」

 

零は唯阿の言葉に戸惑う。

自分はメールも何も送ってないはずだがと考える零。

 

だが唯阿は証拠と言わんばかりにライズフォンを操作して見せる。

そこには確かに答えが分かるような文章があった。

それを見た零は確信する。

 

 

零(アークの野郎...勝手に返事しやがったな...)

 

 

スマイルが仲間になったあの日、スマイルやアズ達に迫られていた零を眺めながらアークは唯阿にあるメールを送っていたのだ。

それを見た唯阿は元々考えていたあることを決断した。

 

唯阿「恐らく滅亡迅雷の裏に居るのは衛星アークと言われるものと貴方だ。そして貴方達の目的はこの世の悪意を滅ぼすこと。」

 

零「...そうだとしたらなんだ?俺達と敵対すると言うのか?別にそれでもいいが...覚悟はしろよ?」

 

零はそう言うとプロトアークドライバーを取り出す。

だが唯阿は動揺しない。

 

唯阿「いえ、貴方達の仲間にしてください。」

 

零「え?」

 

零は思わずズッコケそうになる。

まさか唯阿が自分から仲間にしてくれと言うとは思わなかったのだ。

 

零「何故仲間になりたいんだ?もしかしてスパイかもしれないと疑われるかもしれないんだぞ?」

 

唯阿「別にそれでもいいです。ただ...私も奴らの様な悪意に満ちた人間は裁くべきだと思ったんです。」

 

唯阿が指す『奴ら』とは誰のことなのかは分からない。

垓かもしれないし、新屋敷の様なヒューマギアに対し悪意を持って接する人間かもしれない。

それでも唯阿は今まで見てきたヒューマギアや人間達を思い出し、改めて零の考えに賛同したのだ。

 

零「...嘘じゃないな?」

 

唯阿「ええ。何ならこれを預けますよ。」

 

唯阿はそう言ってショットライザーとプログライズキーを取り出す。

それを見た零はしばらく見つめると観念したかの様に溜息を吐く。

 

零「仕方ねえか...認めてやる。」

 

唯阿「え...」

 

零「遅かれ早かれZAIAから抜けるだろうアンタを引き抜くつもりでいたんだ。それが早まっただけだ。」

 

唯阿「じゃあ...」

 

零「だが今はまだZAIAに居ろ。まだZAIAが何をしようとしているのかを見極めなければならん。」

 

唯阿「では引き続き潜入を続けるということで...」

 

零「ああ。まあゼロワンが新たな力を手に入れるぐらいがいいか。そのタイミングに合わせて新しい力を与える。」

 

唯阿「新しい力...?」

 

唯阿は一体何のことか聞く。

すると零はスマホを取り出し操作する。

そしてスマホの画面を唯阿に見せる。

そこにはプログライズキーの設計データが映されていた。

 

零「『ジャスティスサーバルゼツメライズキー』だ。今の段階ではアサルトウルフと同じ様に高出力だが安全装置などは一切廃される形になる。だがそれはそのショットライザーを使えばの話だ。」

 

唯阿「え...?どういうことですか?」

 

零「元々ヒューマギア達にはフォースライザーとゼツメライザーを使っていた。だがそれでは今後の戦力を考えると足りなすぎる。そこでレイドライザーとショットライザーやその派生を使った新戦力で補おうと考えていた。その中で設計したのが...」

 

そう言うと零はまたスマホを操作し、とある設計データを見せる。

形状はショットライザーと変わらないものの、出力データを見ると従来のショットライザーの約10~20倍ほどの物となっている。

それを見た唯阿は驚く。

 

唯阿「どうやってこれほどの数値を...」

 

零「そこは俺とアークの力だ。これをお前に使ってもらう。それまではそれを使ってろ。あ、ただしチーターキーはしばらく預かるぞ。」

 

唯阿「え、ええ...別に構いませんが...それにしてもこれほど規格外の出力であるのにちゃんと制御できるようになっている。しかもこれならアサルトウルフを使っても身体には一切ダメージが残らない...」

 

零「計算だけだとざっとサウザーの1()0()0()0()()の力はあるはずだ。」

 

唯阿「...フフッ。1()0()0()0()()とは奴への嫌味ですか?」

 

零「ハハハ!違いねえな。」

 

二人は笑い合う。

初めて出会った時から長い付き合い。

二人の仲は利用関係ではなく友人に近いものだった。

 

零「とにかくこれは預かる。つっても多分直ぐに返すだろ。」

 

唯阿「分かりました。まあ私も恐らく戦うことはないでしょうから。」

 

零「あー、アイツが全てやるもんな~。あのナルシスト...それよりも今回の対決...俺は世間に公表するからな?」

 

唯阿「公表するとは何を...?」

 

零「新屋敷とかのやったこと。それとサウザーのことだ。これを使えば少しはヒューマギアも生き易くなるだろ。」

 

唯阿「...それもあって姿を出したのですか?」

 

零「ああ。今回のことは許せねえからな。」

 

唯阿「分かりました。私も新屋敷の行動を監視しておきます。」

 

零「助かる。何なら直ぐに来るかもしれねえな...」

 

零はそう言うとスマホを見る。

そこには一件のメールが届いていた。

 

零はメールの内容を見て唯阿に指示を出す。

それを受けた唯阿はとある場所へと向かったのだった...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

そんな中、大城の望む物件を巡る対決は既に始まっていた。

新屋敷は大城に対し予算ギリギリの額の物件を勧める。

都心で駅へのアクセスもよく、資産価値も高い物件だった。

だがそれを聞いた大城はあまり良くない顔をしていた。

 

一方、スマイルが導き出した物件は何と予算よりもずっと安い物件だった。

それには流石の或人も利益を優先してほしいと苦言を零すのだった。

だがスマイルは利益よりも客が笑顔になることが大事だとして、頑なに物件を変えようとしなかった。

 

そんなスマイルが選んだ物件をリフォームする為に、親方が一人物件の前にやって来る。

 

親方「よーし!最強に仕上げるぞー!!!」

 

新屋敷「よー、大工さーん!」

 

するとそこに新屋敷が現れる。

新屋敷はザイアスペックを使って予め情報を得ていたのだ。

 

すると新屋敷は親方を殴りつける。

だがヒューマギアである親方にはなんもダメージが入らない。

 

親方「何すんだよ。」

 

新屋敷「このヤロォ!」

 

すると今度は親方を思い切り蹴り倒す。

そして何度も暴言と共に踏みつけるのだった。

 

その様子を唯阿が遠目からライズフォンで撮影していた。

 

唯阿「...醜いな。こんな人間を選ぶとはどうかしている。」

 

唯阿はそう零しながらも撮影を続ける。

だがライズフォンを持っていない手は血が滲むほど握りしめられていたのだった。

 

すると親方に異変が起こる。

親方の目が赤く光り、ゆっくり起き上がる。

そしてマンモスマギアへと変貌した。

 

新屋敷はその様子を笑いながら見る。

そしてレイドライザーを装着し、ホエールレイダーへと変身する。

 

とそこにマギアの反応を確認した諫がやって来る。

諫はショットライザーを構えながら新屋敷が変身したホエールを見て驚く。

 

そんな中ホエールはマンモスに攻撃していく。

ホエールは悪意に満ちた笑いを上げながらマンモスを追いつめていく。

 

諫「A.I.M.S.だ!そのレイドライザーをどこで手に入れた!」

 

ホエール「あ?しつこいなぁお前も...」

 

するとホエールはオウギガントを振って風を巻き起こす。

マンモスはそれを鼻から出した息で何とか相殺する。

 

諫はそれを見てパンチングコングへと変身する。

そしてホエールと交戦するが、パワー型であるパンチングコングでも力負けしてしまう。

 

するとホエールはボタンを押し込み、オウギガントにエネルギーを溜め込む。

エネルギーは巨大な水の塊となり、パンチングコングを押しつぶした。

 

するとそこに垓が現れる。

垓はサウザーに変身するとバルカンのドライバーにジャッカーを突き刺す。

そしてグリップを引き、コングの力を奪い取る。

 

サウザー「コングのテクノロジーを貸してもらうよ。」

 

JACKING BREAK!

 

バルカンを蹴り飛ばし、サウザーはジャッカーを振るう。

するとコングの腕型のエネルギー弾がマンモスを襲った。

マンモスは打ち上げられると無数に分離したエネルギー弾が襲う。

そして爆破したのだった。

 

ホエール「あばよ~!弱っちいな~。じゃあな!」

 

そう言って去ろうとするホエール。

バルカンは慌てて追いかけようとするが、ホエールがそれをさせない様に暴風を飛ばす。

バルカンはそれを避けるが、暴風は家に当たり大破した。

 

そしてその場にはサウザーとホエールはもう居なかった。

バルカンは逃がしたことを悔しがる。

 

一方撮影していた唯阿は直ぐにデータを零に送る。

 

唯阿「どうですか?」

 

零『バッチリだな...あの屑共...』

 

零は通話越しでもはっきりと分かるほど怒っている。

それを察知した唯阿は話題を変えようとする。

 

唯阿「この後はどうするのですか?」

 

零『こっちでちょっと編集してネットにばら撒く。そしたらあっという間に世間に広がるだろうな。』

 

唯阿「そうなって奴に八つ当たりされた時のケアは頼みますね?」

 

零『え?何それ聞いてねえんだけど?』

 

唯阿「朝まで付き合ってもらいますから。」

 

零『え?ちょっ、どゆこと...』

 

唯阿は零が話している途中で通話を切る。

そして笑みを零しながら帰って行くのだった。

 

...

 

..

 

 

 

翌日、諫から親方が破壊されたという報告を受けた或人はどうするか悩んだ。

その末導き出した結論は...

 

 

或人「いや~、正に最強の仕上がりだね~!」

 

スマイル「はい!完璧です!ですよね?親方!」

 

親方1「当たり前だろ!」

 

親方2「俺たちゃ最強で!」

 

親方3「匠だ!」

 

親方4「しかも、全員親方と来て~!」

 

親方5「おい親方共~、中を仕上げに行くぞ~!」

 

親方「「「「「おっす!!!」」」」」

 

 

なんと親方を五体に増やしたのだ。

全員バックアップデータを復元しており、親方としての腕も落ちていない。

一応違いをつける為にキャラが違うが大まかな部分は一緒である。

 

或人は急ピッチで仕上げる為にも親方一人を復元するだけでは勝負に間に合わないと悟った。

そこで親方を五体に増やしたのだ。

その成果もあって、家は無事綺麗に仕上がった。

 

出来上がった家を見る或人はふとスマイルに聞く。

 

或人「スマイル、教えてくれ。なんでこの家にそこまで拘ってんの?」

 

スマイル「お客様に必要なのは『家の広さ』ではなく、『ご家族との近さ』なのではないかと思ったからです。」

 

或人「え?」

 

スマイルは語る。

そもそも部屋がいくつもある広い家では管理が大変である。

尚更年寄りである大城にとっては住みやすい家とは言い難い。

 

だがスマイルが選んだ家なら家族と共に過ごせる。

環境的にも気軽に来れて四季を楽しめる。

そんな場所だと大城は笑って暮らせると考えたのだった。

 

そうすればこの家もきっと幸せになれるとスマイルは言う。

それを聞いた或人は納得した。

大城達が笑って暮らしているところを想像できた或人は笑顔になるのだった。

 

だがそんな中、或人は迷っていた。

会社の社長としては利益を上げなければならない。

だが社員の意思も尊重したい。

 

社長としての責任がプレッシャーになっている或人。

そこでイズは落ち着かせようと飲み物を差し出す。

 

或人はふとイズに聞く。

社長とはどういうものなのか。

 

イズはそれに一番の仕事は意思決定であると考えていると告げる。

社員が何を目標に動くのか。

それを決めるのが社長だと考えているのだ。

それを聞いた或人はふと是之助の言葉を思い出すのだった。

 

是之助『さあ飛び立とう!夢に向かって!』

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

決戦当日。

新屋敷は部下を引き連れて大城の自宅へと向かう。

前日に大城から何故家を売るのだと聞かれた際に答えれなかった新屋敷は苛立ちを滲ませながら歩く。

その様子を諫は遠目から見ていた。

 

諫は或人に親方が破壊されたことを報告した時に、同時に新屋敷がレイダーであることも告げた。

諫は即刻取り締まるべきだと判断したが、或人が何とか待ってくれと頼みこむ。

そこで次に新屋敷が暴れたら取り締まると言って、諫は新屋敷を監視するのだった。

 

だがそこで諫の頭の中でノイズの様な物が走る。

一体なんだと思ったその時ふと背後を見る。

そこにはレイドライザーを渡す謎のフードの男が立っていた。

 

諫「お前は...!顔を見せろ!」

 

???「フフフ。フフフフフ。」

 

男は笑いながらその場を去る。

諫はそれを慌てて追いかける。

 

そうして追いかけていくと諫はとある倉庫の中へと辿り着く。

すると諫の様子がおかしくなる。

そこには居ないはずの男に話しかけたり、辺りを見回したりする。

そして頭痛がするのか頭を押さえる。

 

だがそんな中、男は倉庫内の一室へと入って行く。

それを見た諫は慌てて追いかける。

そして...

 

 

一発の銃声が鳴り響いたのだった。

 

 

...

 

..

 

 

 

一方、大城の部屋には或人達と新屋敷両者が揃った。

後は結果を待つのみ。

 

その時大城が部屋に入って来る。

 

大城「皆さんありがとう。紹介してくれたのは、どちらも素晴らしい家だ。私が心に決めたのは...」

 

そう言う大城の言葉を聞いた新屋敷は自信満々とした様子で足を組む。

一方スマイルは笑顔を崩さないも、緊張しているのか不安げな表情をする。

 

そして遂に結果が決まる。

 

 

大城「スマイル。君の家だ。」

 

 

その結果に両者共驚く。

スマイルと或人は咄嗟に礼を言って頭を下げる。

一方の新屋敷は大城に何故スマイルを選んだのか問い詰める。

 

それに対し大城はスマイルが利益よりも自分のことを考えてくれたことが理由だと告げる。

大城はスマイルが想い描いた情景を自身も想像出来たのか笑顔になる。

そしてスマイルに対し笑顔で礼を言うのだった。

 

或人とスマイルは笑顔になるが結果に満足がいかない新屋敷は部屋を出ていく。

或人はそれを見て追いかけるのだった。

 

新屋敷を追いかけた或人はスマイルとイズを連れて近くの広場に行く。

そして新屋敷に自身が理解した利益よりも客の笑顔が大事だったことを語る。

新屋敷もそれに気づいていたのではないかと聞く或人。

だが...

 

新屋敷「俺は負けてない...ヒューマギアなんかに負けない!!!」

 

新屋敷はそう言うとレイドライザーとホエールキーを取り出す。

そして装着し、レイダーへと変身した。

 

ホエールはオウギガントを或人達に向ける。

すると風のエネルギーが或人達を襲い掛かる。

慌てて或人がスマイルを庇ったことで何とか無事に済んだ。

 

或人はアサルトホッパーキーを取り出して変身しようとする。

だがそこで或人達とホエールの間に黒い泥が現れる。

泥はまるで生きているかのように動き出すと人型になる。

そして泥の中から先日或人達を圧倒しスマイルを攫った仮面ライダーが現れた。

 

或人「お前は...!?」

 

ホエール「なんだテメエは!」

 

???「...こレ程までニ醜い人間ガいるとはナ。」

 

謎のライダーはそう言うと目を赤く光らせる。

するとホエールの身体に電気が走り、動きが鈍くなる。

 

ホエール「グッ!?テメエ一体何をした!」

 

???「レイドライザーヲ使う為ニハザイアスペックで制御する必要ガある。ならソノ制御を不能にスレバお前は動けなくナル。」

 

謎のライダーはそう言うとドライバーのボタンを押し込む。

そしてプログライズキーを押し込んだ。

 

 

悪意

 

PERFECT CONCLUSION! LEARNING Ⅰ!

 

 

すると謎のライダーの右手に赤黒いエネルギーが溜まる。

ライダーはゆっくりとホエールに近づく。

そしてひと思いに謎の悲鳴と共にホエールを殴りつけた。

 

殴り飛ばされたホエールはそのまま強制的に変身が解除される。

倒れこむ新屋敷の下にライダーが迫って来る。

 

或人「辞めろ!」

 

或人は慌てて変身して新屋敷の前に立つ。

だがライダーはゼロワンに興味を示さず新屋敷に手を伸ばす。

 

誰もがダメだと思ったが、ライダーは新屋敷が装着していたレイドライザーを手に取った。

そして新屋敷に目もくれずゼロワン達に背を向ける。

これに戸惑うゼロワン。

 

ゼロワン「お前の目的はなんだ!」

 

???「...ゼロワン、レイダーを追うノならバザイアスペックに注目しろ。」

 

謎のライダーはそう言うと泥の中に潜り込み、消えていった。

残されたゼロワンはライダーが言ったことについて考え込むのだった。

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

拠点に帰って来た零は今回獲得したレイドライザーとホエールキーを亡に渡す。

受け取った亡はプログライズキーをコネクタに装填して解析を始める。

その作業を片目にレイドライザーに機器を繋げてこちらも解析していく。

 

マルチタスクを行っていく亡を傍らに零はノートPCを立ち上げてとあるプログライズキーの設計データを見るのだった。

 

アズ「零サマそれってな~に?」

 

零「これはトリロバイトと同じ位置に属する雑兵型のプログライズキーだ。」

 

アズ「それにしては出力とかって高すぎない?」

 

零「あー、これは昔流行ったラノベを参考にしてるからな。その性質を出す為に少し高めにした。」

 

そう言う零が見つめている設計データに記載された名は『EATING RABBIT』。

アビリティは『GLUTTONY』と表記されていた。

 

零「まあこれは少し厄介なもんになりそうだからな...」

 

アズ「どういうこと?」

 

零「そうだな...アズ、もし腹が減ってるが周りには何も食料が無い時どうする?」

 

アズ「うーん...我慢するとか?それとも...もし仲間が居たらその仲間を殺して食べちゃうかな?」

 

零「フッ、やっぱお前は出来る奴だな。」

 

零はそう言うとアズを撫でる。

アズは何故撫でられるのか分からないといった様子である。

 

零「俺が参考にしたのはそういう奴だ。無限に続く飢餓状態の中ただひたすら食べ続ける。それはやがて文明をも破滅させる程の食欲。だがもし何も食べるものがないなら...平気で共食いをする。ただひたすら自分の食欲を満たす為にな。」

 

アズ「うぅ~、なんか怖いね~...でもそれって大丈夫なの?」

 

零「そこは安心しろ。流石にそんなホラーなことはさせない。それにこれはZAIAに贈るプレゼントみたいなもんだ。」

 

アズ「え?なんであんな奴らに新型プログライズキーのデータを送るの?」

 

零「さっきも言ったようにコイツのモチーフは暴食する兎だ。それをレイダーに当てはめるように設計したんだが、コイツはとにかくエネルギーと体力の消耗が激しい。常に減って行くようにしてあるからな。そして残り10%を切った時に暴走するようにセットしてある。」

 

アズ「ってことは使用者の意思を関係なく暴れ回っちゃうんだね!」

 

零「そういうことだ。これによって奴らの戦力を削り落とすって訳だ。」

 

アズ「零サマも中々悪いね~♪」

 

零「んな褒めんなよ~。思わず抱き寄せちまうだろうが!」

 

零はそう言ってアズを抱き寄せる。

アズはそれを嬉しそうに受け入れ、零の胸に頭を摺り寄せている。

 

その様子を見ていた亡は作業をしながらこう思うのだった...

 

 

 

 

亡「結局いちゃらぶに行きつくのですね...チッ...」

 

アーク『亡...?』

 

 

 

 

 

to be continued...




もう内容ごちゃごちゃしてるでしょ?
一種のリハビリみたいなもんなんですよ...
しばらくこんな感じのが続くかもだけど許して...?


亡とアークがオチ要員に思われる方もいらっしゃるでしょう。
あえて言おう...その通りだ!!!

いやほんとあの二人使いやすいんでこれからも使います。
なんなら不破さんの中に居る亡が帰って来た時も加えます。




次も見てね。


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異議あり!ソノ裁判

どうしてもsong i amがフルコン出来ない...
毎日何回も聞いて刷り込むしかないな...

そういやRASの新カバー出ましたね〜。
ライブで初披露されてそのまま実装されたみたいで早速プレイしたのですが...
あれそ27なのか...?体感28にも感じたぞ?
そんぐらいむずかった...あれフルコンしたら他の27勢もクリア出来んじゃね?ってぐらい...

頑張ってフルコン目指します〜


本編どぞ。


―NO side―

 

とある裁判所。

その入り口には大勢の記者達が押し寄せていた。

 

キャスター『遂に、史上初となる注目の裁判が始まります。婚約者から金銭をだまし取り、詐欺罪で起訴された被告人・榊遊人30歳。そして注目すべきは、検察側がザイアスペックによるAI思考能力のサポートを導入するのに対し、弁護側はヒューマギアが被告人の弁護を務めるということです。』

 

飛電とZAIAの間で行われているお仕事5番勝負。

その3回戦はこの裁判を用いて行われることとなったのだ。

傍聴席には或人とイズ、そして垓と唯阿が座っている。

 

今の所お仕事5番勝負はZAIAの2勝で飛電は窮地に立たされている。

前回の勝負は大城の勝負ではスマイルが勝ったものの、全体の利益では新屋敷が勝っていたのだ。

 

今回の勝負は絶対に負けられない或人達。

緊張が走る中、運命の裁判が幕を開けるのだった。

 

...

 

..

 

 

 

アズ「零サマ~。今回の対決ってちょっとアレじゃないの~?」

 

一方零達の拠点ではアズが零に今回のお仕事対決の内容に異議を唱えていた。

それは零も同じで垓のやり口にイラついていた。

 

零「そりゃ検察が検挙した事案は99.9%有罪になるんだ。あんなのフェアじゃない。何が勝負はフェアじゃなければならないだ。自分から崩しに行ってる癖に。それに人の人生を使って勝負をするなんざ悪意しかねえだろうな。」

 

アズ「そうだよね~...やっぱアイツ嫌ーい!」

 

亡「それは同感です。奴のドヤ顔を歪めてやりたいです。」

 

零「なんか最近亡がどんどん歪んでいってる気がすんのは俺だけか...?」

 

アーク『安心しろ零、私もだ。』

 

亡「二人共酷いですね。これは二人とネットからラーニングしたものです。」

 

それを聞いた零はしまったといった顔をする。

アークも気まずくなり黙り込んでしまった。

 

そんな中零はスマホを操作する。

するとスマホからホログラムが投写され、唯阿が着けている小型カメラ付きのバッジからの映像が中継される。

 

まず検事である市森は事件の概容を説明していく。

交際僅か一か月でプロポーズした榊。

被害者である海老井はそれを受け、二人はめでたく婚約することに。

 

だがある日、海老井の下に榊から現金三百万円を指定の口座に振り込んで欲しいとのショートメッセージが来る。

指示に従った海老井は三百万を振り込むが、その指定口座は詐欺グループの口座へと繋がっていた。

それを警察が察知し海老井の下に事情聴取に。

 

海老井は警察と組んで榊を呼び出し、事実かどうかを聞く。

だが榊は否定するが、そこで海老井はある証拠を突き出す。

それは榊のSNSの投稿で、海老井と思われる女性から三百万をだまし取ったことを自慢するような内容だった。

当然覚えのない榊は否定するが、そこで張り込んでいた警察によって捕まったのだった。

 

以上がこの事件の概容である。

今一度事実と認めるかどうかを市森は聞く。

榊はそれを涙を浮かべながら否定した。

 

そして今度は弁護士型ヒューマギア・ビンゴの番となる。

ビンゴは問題のショートメッセージやSNSの投稿は第三者のなりすましの可能性があると主張する。

 

証拠として海老井にショートメッセージを送った時刻、榊はお笑いライブを見に行っていたのだ。

ビンゴはお笑い芸人ヒューマギアの腹筋崩壊太郎の視覚映像を証拠として提出する。

そこにはしっかりと榊が映っており、太郎が射出した腹筋をキャッチして喜ぶ姿があった。

 

ビンゴは証拠品としてその腹筋を提出する。

指紋鑑定をすれば榊がその時刻にショートメッセージが送れないことが証明されるだろう。

 

だが市森はそれに対して異議を唱える。

ビンゴが提出した証拠品は明確な証拠にはならず、榊の携帯からは確かに送信記録が残ってることを主張する。

だがビンゴはそれを何者かがでっち上げた可能性があると突っぱねるのだった。

 

ビンゴ『この事件は、インターネットを悪用しネット上で仕組まれた恐ろしい犯罪なんです。』

 

その言葉に目を細める市森。

そしてビンゴは改めて榊の無実を主張するのだった。

 

これによって裁判は一時閉廷となる。

次の開廷までそれぞれ証拠などを集める作業に入るのだった。

 

それを見ていた零達は様々な反応を示していた。

 

アズ「ほんと人間の悪意って醜いよね~。」

 

亡「ええ。他人を利用して自分を満足させるとは最低ですね。」

 

アーク『だからこそ我々は悪意を根絶せねばならない。』

 

零「だな。だが今回のことでアイツは狙われるだろうな。」

 

アズ「それってレイダーにってこと?」

 

零「ああ。恐らくあの検事か真犯人が狙うはずだ。その時が...ゼロワンのターニングポイントだろうな。」

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

裁判を終えたビンゴと或人達はビンゴが所属する法律事務所の地下駐車場に着く。

もし今回の裁判が一回だけならばビンゴの勝ちと言えただろう。

だがビンゴは勝負であるとはいえ、被告人と被害者の人生が関わっている限り真実を突き止めなければならないと話すのだった。

 

それを聞いた或人は気分が上がってギャグを披露する。

だがイズはそこで或人に後ろを見るように言う。

一体何のことか分からない様子の或人だが、突然駐車場に居た人達が悲鳴を上げる。

 

何だと思い振り返ると、そこにはライオンの様な姿をしたレイダーが居た。

レイダーの姿を確認した或人はドライバーを取り出して変身しようとする。

だがそれよりも早くレイダーは或人達の下に駆け、或人を突き飛ばしてビンゴに攻撃する。

 

幸いビンゴに外傷はないが、何故自分が襲われなければならないのか理解できず負のシンギュラリティに達しようとしていた。

それに気づいた或人はイズにビンゴを安全な場所に避難させるよう指示する。

そしてアサルトホッパーに変身してレイダーと交戦する。

 

レイダーは左腕のガトリング砲とかぎ爪を合わせたようなガントレットでゼロワンに攻撃する。

だがゼロワンはシャインクリスタで防ぎ、攻撃する。

分が悪いと判断したのか、レイダーはその場から逃げ出す。

ゼロワンは慌ててその後を追う。

 

オーソライズバスターをアックスモードにして攻撃するゼロワン。

だがレイダーのパワーが強く、ゼロワンの攻撃が簡単に防がれてしまう。

そしてレイダーはアッパーでゼロワンの手からバスターを放させる。

 

空中に飛んだバスター。

だがそのバスターをやって来たバルカンが空中でキャッチして着地する。

そのままバスターモードに変形させ、レイダーに一撃を入れた。

 

レイダーはこのままではやられると判断したのかまた逃げ出そうとする。

だがそこでゼロワンが高速移動で先回りして退路を防ぐ。

そこにバルカンがバスターで攻撃していく。

 

二人の連携攻撃に徐々に追いつめられていくレイダー。

そこでレイダーはレイドライザーのボタンを押し込む。

 

ダイナマイティングボライド!

 

するとガントレットにエネルギーで出来た大型の機関銃が取り付けられる。

そこから無数の銃弾を放つレイダー。

ゼロワン達は銃弾に襲われて隙が生まれてしまう。

 

そこにレイダーは自信の頭から二本のダイナマイトを取る。

導火線にまだ熱が籠っている銃身を当てて火を点け、それをゼロワンとバルカンの足元に投げる。

二人は一瞬何なのか分からなかった。

だがその隙にダイナマイトは爆発して二人は巻き込まれる。

 

レイダーはそれを見て逃げ出した。

爆発が止んで辺りを見回したゼロワンは逃げ出すレイダーの後ろ姿を見つける。

ゼロワンは慌てて追いかけるが、レイダーを見失ってしまった。

 

変身を解除した或人は辺りに手がかりがないかを探す。

するとふとある物を見つけた。

或人は落ちているザイアスペックをハンカチで指紋が付かない様に拾う。

 

後から諫とイズがやって来る。

 

諫「取り逃がしたか。」

 

或人「ただ、これが。」

 

諫「ライオン野郎の落としもんか。それを調べれば犯人が分かるんじゃないか?」

 

イズ「セキュリティロックがかかっているので不可能です。」

 

諫「へっ、力づくで外せばいいだろ。」

 

 

イズ「力づくでは外れません。貴方は、ゴリラですか?

 

諫「はあああああ!?

 

 

咄嗟に零したイズの発言に憤怒する諫。

或人は必死に抑えて何とか怒りを収めた。

 

諫は早く帰りたいからか知り合いの刑事に調べてもらうと言ってザイアスペックを取ろうとする。

だが或人はそれに待ったをかけ、自分も調べたいことがあると言う。

 

或人は調べたいことの為にA.I.M.S.の基地に行く。

そしてそこで会ったのは...

 

 

滅「...意外だナ。」

 

 

A.I.M.S.が拘束している滅だった。

或人は滅に何故ヒューマギア達が暴走しているのかを聞く。

もしかして滅が今もハッキングしているのではないかと疑うのだった。

 

滅「全テは必然ダ。人類こソ最も醜い種でアルと。そう人間ガ我々にラーニングさせタのだ。」

 

滅の言葉を聞いて或人は今まで自身の目の前で暴走したヒューマギア達を思い出す。

サクヨとスマイル、どちらも悪意を向けられたことによって暴走したのだ。

 

或人「まさか...」

 

イズ「お仕事勝負で関わったヒューマギアが暴走したのは、人間から悪意を向けられた時。」

 

滅「そう。奴ラの暴走ハ自らの意思だ。インターネットの発達ニよって人間ノ悪意はその感染速度ヲ増した。人カラ人へ。或いハ...人カラヒューマギアへと。」

 

それを聞いた或人は居ても立っても居られずその場から去って行く。

イズと諫は或人の後を追うのだった。

 

そんな中一人残された滅は笑みを浮かべるのだった。

 

滅「近イな...再び同志ガ集まる日は...」

 

...

 

..

 

 

 

滅の話を聞いた或人は思いつめていた。

今まで暴走してきたヒューマギアは全て滅亡迅雷によってハッキングされたからだと思っていた。

だがここ最近の物は皆、自らの意思で暴走している。

このままではまたヒューマギアに悪意を向けられてしまう。

 

そう思い込む或人に諫は自販機で買った缶を投げ渡す。

 

諫「らしくねえな。俺がヒューマギアに判決を下すとしたら...ヒューマギアは俺の命を脅かしたが、俺の命を救った。有罪と無罪、半々だ。だったら、勉強させて利口なヒューマギアにしてくしかねえだろ。それがお宅らの会社の仕事じゃないのか?」

 

諫は自身が経験したことに基づいて或人を元気づける。

或人はそれを聞いて笑顔になり、諫から貰ったお汁粉を飲むのだった。

 

とそこに諫のライズフォンに着信が入る。

どうやらレイダーが落としたザイアスペックについて調べが着いたらしい。

諫は或人達を連れて警視庁のサイバー犯罪対策課へと向かった。

 

しばらく待つと一人の刑事がザイアスペックを持ってやって来た。

 

刑事「お待たせしました。お預かりしていたザイアスペックについて調べさせてもらいました。」

 

諫「ん?別の刑事に頼んだはずだが?」

 

刑事「事情が事情だったので私が担当を変わりまして。」

 

或人「どういう意味ですか?」

 

刑事「飛電さんが今関わってる裁判の被告人。逮捕したのは私なんです。」

 

そう言う刑事をイズが調べる。

警視庁サイバー犯罪対策課の鳴沢益治。

優秀な検挙率を誇るエリート刑事である。

 

それを聞いた鳴沢はイズを褒める。

だが諫はさっさと報告を聞きたい為に誰がザイアスペックを使用していたのかを聞く。

すると意外な答えが返ってきた。

 

鳴沢「それが信じられないのですが...市森直人検事だったのです。」

 

これを聞いた或人はイズとビンゴと共に市森の下へと向かった。

その際、勝負に関わることの為に垓と唯阿も同席する。

 

垓「話とはなんですか?」

 

或人「今回の裁判、そちらに反則行為の疑いがあります。」

 

唯阿「反則?どういうことだ。」

 

そして或人はビンゴが何者かに襲われ、その現場にザイアスペックが落ちていたことを話す。

そのザイアスペックの持ち主が市森であったことも話し、レイダーの正体は市森ではないのかと疑う。

ビンゴもそれに追随して正々堂々と勝負することを訴える。

 

だが市森はそれを突っぱねるのだった。

市森は誰かに盗まれたのだと主張する。

それを嘘ではないのかと追及しようとする或人だが、ビンゴがそれを止める。

 

ビンゴ「或人社長...この人は嘘を吐いていません。」

 

或人「え?ビンゴを襲ったのは貴方じゃないんですか?」

 

市森「違うと言ったはずだ。」

 

市森の答えに動揺する或人とビンゴ。

垓はその隙をチャンスだと思い、追い詰めていく。

 

垓「これは明らかな名誉棄損ですねぇ。」

 

ビンゴ「私はただあらゆる状況を判断し...」

 

垓「危険だ。自分で判断するAIは廃棄しなければ。」

 

ビンゴ「私に死ねと言うんですか?」

 

するとビンゴに異変が起こる。

垓に悪意を向けられたことによって負のシンギュラリティに達しようとしている。

それを見た或人はしっかり気を持つように言う。

 

だが垓は悪意ある言葉をぶつける。

そして垓は或人にビンゴのバックアップは取ってあるのかと聞く。

それに或人は睨むがイズがあると答える。

 

それを聞いた垓は或人の腹を殴る。

そして或人を突き飛ばし、懐からゼツメライザーを取り出す。

 

イズ「何故貴方がそれを!?」

 

垓「身をもってラーニングさせてあげましょう。」

 

垓はそう言うとビンゴにゼツメライザーを装着させる。

ビンゴはそれによって暴走し、ビカリアに変貌する。

 

唯阿は市森を安全な場所へと避難させる。

それを見た垓はサウザーへと変身した。

ビカリアと交戦するサウザーを見た或人はライジングホッパーに変身してサウザーと交戦する。

 

だがゼロワンは暴れるビカリアに攻撃されて隙が生まれる。

そこをサウザーに突かれて倒れてしまう。

 

起き上がったゼロワンはまずはビカリアをどうにかすることを優先し、フレイミングタイガーに変身する。

サウザーとビカリアを火炎放射で牽制し、ビカリアを炎で囲む。

だがサウザーはその行為を許さず、ドライバーにジャッカーを突きつける。

ゼロワンは自身の力を奪われてしまう。

 

サウザーはそのままトリガーを押し込み、炎の斬撃をビカリアに放つ。

ビカリアは塵も残さず破壊された。

 

ゼロワン「よくもビンゴを...!」

 

サウザー「ヒューマギアは道具に過ぎません。道具を活かすも殺すも、人間が決めることでしょう。」

 

それを聞いたゼロワンは怒りに飲まれる。

アサルトホッパーへと変身し、サウザーに攻撃する。

 

感情のままに攻撃するゼロワンに対し、冷静に攻撃を捌くサウザー。

その力の差は歴然としていた。

 

サウザー「貴方も変わらないようですね。己の感情を抑えられずに暴走する。」

 

そう言うとゼロワンに一太刀浴びせる。

 

サウザー「廃棄すべきヒューマギアと同じだ。」

 

ゼロワン「ウゥ...!!!」

 

ゼロワンは怒りの眼差しでサウザーを見る。

その時、ゼロワンの複眼と胸部のオービタルユナイトが赤く光るのだった。

それはまるで負のシンギュラリティに達したヒューマギア達と同じ様に...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

―とある日常―

 

零「なあ...あの時俺はアンタがZAIAから抜けた時に付き合ってやるって言ったはずなんだが?」

 

唯阿「別にいいだろ。こっちもストレスが溜まっているんだ。付き合ってもらわないとやってられない。」

 

零は唯阿と一緒にとある居酒屋に来ていた。

ここは唯阿が毎回ヤケ酒をする時にお世話になる店だった。

店長は唯阿が来るといつものことかというような表情をして作業に入る。

 

そんな中零は唯阿のヤケ酒に付き合う為に駆り出されていたのだった。

零はなんで自分がと呟きながらもちゃっかり注文している辺り乗り気なのだろう。

 

そうして二人が注文したビールが届くと乾杯した。

そこから続々と二人が注文したつまみや料理が出てくる。

その量はグループの宴会なのではないかと言う程の量だった。

これらはほとんどが唯阿が頼んだものだった。

 

零「おい...こんだけ頼んで大丈夫なのか?」

 

唯阿「安心しろ。このぐらい余裕だ。」

 

そう言う唯阿は早速という感じで料理を平らげていく。

そのスピードに零は圧倒されながらも自分が注文した料理を食べていくのだった。

 

そうしてヤケ酒が始まってから一時間後。

テーブルの片方には大ジョッキが10杯も転がっていた。

もう片方にはその半分の5杯が転がっている。

 

どちらが10本の方なのかというと...

 

 

零「お、おい...マジで大丈夫なのか?そろそろ辞めねえか?」

 

唯阿「らいじょうぶら!あともうじゅっぱいはいけるど!

 

 

べろんべろんに酔っぱらっている唯阿であった。

唯阿の顔は誰が見ても分かるほど赤くなり、呂律が回っていない。

これ以上飲んではいけない状態になっていることは誰が見ても分かる。

だが唯阿はそれでも飲み続けようとしている。

 

一方5杯も飲んだ零はまだ余裕があるように見える。

なので零は今の内に唯阿がこれ以上何かしでかさない内に終わりにしようとする。

だがしかし...

 

唯阿「うるさいぞ!お前ものめえ!」

 

零「ちょっ!?んぐっ!?」

 

零は唯阿に無理やりビールを飲まされる。

ジョッキ丸ごと一杯分を一気飲みさせられた零は少し苦しそうにする。

だが唯阿はそれに気づかず、更にもう一杯飲ませる。

 

急激に大量のアルコールを摂取したことにより零は一気に酔っぱらって行く。

一時間の間ペース配分を考えて飲んでいったものが一瞬で崩れ去って行った...

 

零「お前ガサツすぎんだろ!もっと女としての自覚持てよ!」

 

唯阿「なんらと!わたしだってふつうのおんなのこしたいんだよぉ!だけど...だけど...」

 

零「ああん!?はっきり言いやがれ!」

 

唯阿「うぅ...周りにはむさ苦しい男しかいないんだぞ?そんな奴らを恋愛対象として見れるか?女だからって舐められない様に必死に努力してきたんだぞ!なのに周りはパワハラ上司に聞かん坊しかいない!今更どうやって普通の女の子になれって言うんだ!!!うわーん!!!」

 

唯阿は今まで溜め込んでいた物を全て吐き出し、泣き出した。

職業柄どうしても周りに居るのは男ばかり。

しかも全員肉体派しかいない中で唯阿は女だからと舐められない様に必死に努力してきた。

 

だがそんな努力は諫や垓によって悉く破壊されていく。

毎回そんなことをされて我慢できる程唯阿は強くなかった。

だから毎回ヤケ酒に来ていたのだが、今回はそれを聞いてくれる相手が居た。

それによって今まで溜め込んできた分を全部吐き出したのだ。

 

これを聞いた零は一気に酔いが覚め、唯阿をどうにかして慰めようとした。

 

零「あ、あー、その、アンタは頑張って来たと思うぞ?俺だったらあんな奴ら直ぐに消してるぐらいだからな?それをずっと耐えて来たんだ。偉いぞ?」

 

唯阿「そんなこと言ったって貴方だって私のことをどうせ...」

 

零「それは違うぞ?俺はちゃんとアンタのことを一人の女性として見てるぞ?」

 

唯阿「じゃあなんで『アンタ』呼ばわりなんだ!私だってその呼び方には少し辛い物があるんだぞ...」

 

それを聞いた零は申し訳なく思った。

上司である垓から名前呼ばわりされているからてっきり嫌なのかと思っていた。

だがそれが逆に傷つけていたとは思っていなかったのだ。

 

零は少し照れながらも唯阿のことを呼ぼうとする。

 

零「じゃ、じゃあ刃さんか?」

 

唯阿「...むしろ距離が離れてないか?」

 

零「ぐっ...じゃあ...唯阿?」

 

唯阿「っ!...もう一回。」

 

零「何回も呼ばせるな!こっちだって恥ずかしいんだぞ!」

 

唯阿「もう一回ぐらい呼んでくれてもいいだろ!」

 

零「...はぁ。これで最後だぞ?...唯阿。」

 

唯阿「...フフ。良い物だな、自分の名前を呼ばれるというのは。」

 

零「っ!?」

 

零は咄嗟に唯阿から顔を逸らす。

唯阿は何故逸らすんだと考えるが答えは単純である。

 

 

零に名前で呼ばれた時の唯阿の笑顔があまりにも可愛すぎたのだ。

 

 

これには流石の零も一瞬ドキッとしてしまったのだ。

普段笑顔を見るとしても少し笑ったぐらいしか見たことがない。

そんな零が満面の笑みを浮かべる唯阿を見てドキッとしてしまうのも仕方がないのだ。

 

零は咳払いして平常心を保つと、会計の準備をする。

唯阿はと言うと先ほど零に名前で呼ばれて満足しているのかまだトリップ中である。

 

唯阿「フフフ...いいな...フフフ...」

 

そんな状態の唯阿を放置してさっさと会計を済ませた零は唯阿を抱きかかえ店を去った。

その際に店長やスタッフ達にニヤニヤされながら見送られたことを二人は知らない。

 

店を出た零はタクシーを拾い、以前唯阿を調べた時に知ったマンションの住所まで送ってもらう。

そしてまだトリップ中の唯阿を部屋の前まで送る。

だが流石に家の中まで入る気はないので零は唯阿の意識を現実に戻す。

 

零「お~い、そろそろ戻ってこーい!」

 

唯阿「フフフ...名前呼び...フフフ...」

 

零「はぁ...早く戻って来い唯阿。」

 

唯阿「っ!?また名前呼び...ってなんだこの状況は!?///」

 

唯阿は自分が抱きかかえられている状況にパニックになる。

何故自分がこんな状態か分からず慌てて降りようとする。

だがそれが零のバランスを崩してしまい、二人は床に転んでしまう。

 

唯阿「痛た...大丈夫ですか?」

 

零「ああ...大丈夫だ。ちょっと痛いけどな?」

 

二人は並んで床に仰向けに転んでいた。

ふと二人は顔を合わせると何故か吹き出し、笑ってしまう。

 

零「ハハハ!なんだその間抜けな顔!」

 

唯阿「そっちこそポケーっとしてましたよ!」

 

二人はお互いを見て笑い合う。

一しきり笑うと二人は立ち上がる。

そして唯阿は鍵を取り出し、ドアの施錠を解除する。

 

唯阿「では私はこれで。今日はありがとうございました。」

 

零「別に構わねえぞ。意外なもんも見れたからな~。」

 

唯阿「なっ!?アレは忘れてください...//」

 

零「フッ、それはどうかな。」

 

唯阿「絶対忘れてください!約束ですよ!」

 

零「その約束守れねえわ。」

 

唯阿「即否定しないでください!...もう。次も楽しみにしてますからね。」

 

零「おう。じゃあな、唯阿。」

 

零はそう言って去って行く。

だが唯阿は部屋に入らず、ただ零の後ろ姿を眺めていた。

 

唯阿「...//やっぱり名前で呼ばれるのいいものだな...//」

 

唯阿はそう呟くと部屋に入るのだった...

 

 

 

 

to be continued...




たまには唯阿とのイチャイチャも書いたっていいでしょ?
ちょっと無理やり感あったけど。

次回はメタルクラスタが出てくるぞー!
ちょっと前まで存在していたシティウォーズではメタルクラスタに変えて直ぐにアークワンに変えて『It's high quality! conclusion one!』というハイクオリティな結論遊びをしてました笑
シティウォーズはそこまでつまんないとは思わなかったんだけどな~...
また新しいライダーのソシャゲ待ってますぜ、バンダイさん!!!





あと前回出てきたオリジナルプログライズキーの元ネタはリゼロの多兎ね。
アビリティも暴食の意味であるグラトニーでございます。

ふと映画のアバドンみたいな感じで雑魚キャラ系のオリジナル考えたいなと思って浮かんできたのがうさちゃんだったんですね。
その割にはアイツらヤベーだろって話ですけどまぁちゃんと暴走させるから結果バトルレイダーより使いにくい奴になるっていう笑
まあ今作はZAIA不遇√ですから笑
こんぐらいしゃーないしゃーないって事で笑



次回も見てね。


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ソレでもカレはやってない

昨日はバレンタインでしたね。
皆さん、聖バレンティヌスさんのご冥福をお祈りしましたか?
まさかそんな日にチョコ貰えるかな〜とか考えてる訳ないよね?


...まあそんな事は置いといて。
正直チョコを貰うよりも現金を貰う方が良くね?とクソみたいなこと考えてました。
みんなちゃんとチョコ渡したかい?受け取ったかい?
渡した人はホワイトデーのお返しを期待しときな。
受け取った人はちゃんと3倍以上で返せよ?
半沢直樹もちびるぐらいの返ししろよ?ん?受け取ったんだからそんぐらいちゃんとしろ?








twitterのTLでラーニングエンドしてる動画流れてきて笑ってしまった。
いやそりゃバレンタインは悪意で満ちてるだろうな〜って思いましたね〜。




本編どぞ。


―NO side―

 

垓の悪意によってビンゴが暴走した。

ゼロワンに変身した或人は何とか暴走を止めようとするも、サウザーによってビンゴを破壊されてしまう。

 

怒りに飲まれた或人はアサルトホッパーに変身して戦うも敵わず。

サウザーにヒューマギアと同じ廃棄すべき存在だと言われ、憤慨するのだった。

その時、ゼロワンの複眼と胸部のオービタルユナイトが赤く光るのであった。

 

 

ゼロワン「二度とヒューマギアに、手を出すな!!!」

 

ゼロワンはそう言うと立ち上がりシャインシステムを起動する。

シャインクリスタを操り、あらゆる方向からサウザーを攻撃する。

そして自身も演算能力と高速移動を使ってサウザーに攻撃していく。

 

ゼロワンの攻撃によってサウザーは倒れる。

ようやく一矢報いたが、ゼロワンはそれでも許さない。

サウザーを立たせようとするが、その時ゼロワンに異変が起こる。

 

ゼロワン「うっ!?」

 

ふと下を見ると、サウザーはジャッカーをドライバーに突きつけていたのだ。

それによってアサルトホッパーの力を奪われてしまう。

 

サウザー「この私に指図する権限など、君にはない。」

 

サウザーはそう言ってゼロワンを一閃する。

力を奪い取られたゼロワンは力が入らず、しっかりと立てないでいる。

 

サウザー「最強のゼロワンのテクノロジーを頂いた。ゼロワンとサウザー、本当に強いのはどちらか勝負だ。」

 

『JACKING BREAK!』

 

そう言ってトリガーを押し込む。

するとジャッカーから紫に輝くクリスタが現れる。

 

ゼロワンは直ぐに立ち上がりシャインクリスタを繰り出して応戦する。

ゼロワンはあらゆる戦法を取って必死に対抗するが、サウザーも負け地と攻撃していく。

 

二人はトドメを刺そうとそれぞれ武器を構える。

ゼロワンはバスターをスキャンして構え、サウザーもグリップをもう一度引きトリガーを押し込む。

そしてお互いバッタ型のビームを放った。

だがお互いの攻撃は相殺し合い、変身が解けてしまう。

 

垓「やはり決着は法廷で着けるしかなさそうですね。裁判で有罪判決が下れば、ZAIAが三勝。飛電を買収し、全てのヒューマギアを廃棄する日は近い。」

 

それを聞いた或人はふとビンゴが破壊された跡を見る。

そこにはビンゴだった部品が焼け焦げた状態であった。

 

その場から去って行く垓の後ろ姿を見て或人はそうはさせないと決意するのだった。

 

一方垓は唯阿と共にデイブレイクタウンにある滅亡迅雷のアジトにやって来ていた。

唯阿はサウザンドジャッカーをパソコンに接続して操作を行う。

 

唯阿「本当に実行していいんですね?」

 

垓「ゼロワンを封じる禁断のプログライズキーを作るんだ。」

 

唯阿「しかし、飛電を買収すれば飛電或人はゼロワンの権限を失います。新しいプログライズキーを作る意味など...」

 

垓「飛電是之助がアークに対抗する為に生み出したテクノロジー。それがゼロワンだ。決して侮るな。」

 

唯阿「...はい。」

 

垓の言葉を聞いた唯阿はパソコンを操作し、とあるプログラムを実行する。

するとサウザンドジャッカーに溜め込まれたデータが衛星アークに送られていく。

 

垓「これでゼロワンは終わりだ。」

 

...

 

..

 

 

 

翌日、証人尋問が行われていた。

被害者である海老井が尋問に答えていく。

 

そもそも何故交際一か月でプロポーズしてきたのか。

そこから怪しかったのだと言う海老井。

市森はショートメールが送信された時刻、榊はお笑いライブを見ていたことを聞くが海老井は送信予約でもしていたのではないかと真っ向から否定する。

 

榊を恨んでいる海老井は絶対に許せないと話して尋問を終える。

これに対しビンゴは特に反論などを出せずにいた。

 

それを最後として今日の裁判は閉廷した。

このままでは決定的な証拠がない限り、榊は有罪となってしまう。

或人は今一度ビンゴに榊は無罪なのかと聞く。

 

ビンゴは榊の話を聞いた時に、声の波形や表情の動きなどで嘘を吐いていないと判断したのだ。

ならば或人はこの事件はヒューマギアだからこそできることがあるはずだとビンゴを勇気づけるのだった。

 

だがそこで垓が水を差すような言葉を発するのだった。

 

垓「それより、会社を売る覚悟を決めた方が賢明では?」

 

或人は会社を売るつもりはないと真っ向から対抗する。

それを聞いた垓は、或人が是之助から受け継いだのは会社ではなく罪だと話す。

 

或人「罪?」

 

垓「ヒューマギアはこれまで多くの被害を出してきた。滅亡迅雷.net亡き後も同様に。ヒューマギアが犯した全ての罪は、社長の貴方が背負って行くんです。」

 

或人「...本当に悪いのは誰だろうな?」

 

垓「フッ...」

 

すると或人とイズはA.I.M.S.の基地に向かった。

滅にあることを聞くためにやって来たのだ。

 

諫「おい!滅に何を聞くつもりだ!」

 

或人「今までヒューマギアが暴走させられていた全ての元凶が分かるかもしれない!」

 

諫「それってお前...!」

 

イズ「人間の悪意を滅亡迅雷.netにラーニングさせた正体です。」

 

そう言うと或人は滅が拘束されている部屋へと入って行く。

それを聞いた諫も慌てて或人の後を追う。

 

或人「滅!お前達がヒューマギアを暴走させたあの兵器、どこでどうやって作った!」

 

滅「兵器?」

 

するとイズはタブレットを操作してゼツメライザーのホログラムを見せる。

それを見た滅は納得する。

 

滅「ゼツメライザーのことカ。」

 

イズ「ゼツメライザー...」

 

滅「全てハアークが生み出した物だ。ヒューマギアヲ兵器化し、人類を絶望させル為にな。」

 

或人「アーク...」

 

イズ「何故ZAIAの社長がゼツメライザーを持っているのですか?」

 

滅「っ!ZAIA...奴ラは滅ぼスべき悪だ...!絶対ニ許さなイ!!!」

 

すると滅は今までとは違い、感情を激しくする。

その様子はまるで怒りや憎しみと言った様子だった。

 

それを見た或人達は危険だと判断し、質問を辞めるのだった。

 

部屋から出た或人は改めて諫にレイダーの正体について調べてくれと頼む。

それに対し諫はヒューマギアと組めということかと反論するが、或人が必死に頼み込んだことで渋々承諾したのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

一方デイブレイクタウンのアジトでは...

 

 

零「いやなんでこんな状況になってんだ?」

 

唯阿「んん...美味しい...」

 

 

零が唯阿に膝枕をしていたのだった。

 

話は数時間前に遡る。

 

唯阿に新型プログライズキーが出来上がったら持って来いと指示を出して垓はアジトを去る。

一人アジトに残った唯阿は暇つぶしをしながら完成を待っていた。

 

とそこに零が現れる。

 

零「アークがここの多次元プリンターが作動してることを感知したと思ったら...何やってくれてんだあの野郎...」

 

唯阿「あの...どうしてここに?」

 

零「ん?様子を見に来ただけだ。一体何を作ろうとしてんだ?」

 

唯阿「ゼロワンを封じる禁断のプログライズキーとしか聞いてませんが...」

 

零「ふーん...ってことは恐らくアークに接続させるつもりだな。」

 

唯阿「え?」

 

零「ゼロワンはゼアと接続している。だがアサルトホッパーはゼアとアーク、二つの衛星の力を使っている。そのアサルトホッパーの性質を利用してゼロワンをアークと接続させ暴走させるのが狙いだろうな。」

 

唯阿「なるほど...まさかそこまで考え付くなんて...」

 

零「やっぱ今回の勝負がゼロワンのターニングポイントだったか...俺もどんなもんが出来上がるか見届けるとしますか。」

 

零はそう言うと唯阿の隣に座る。

その際、唯阿は少し照れる。

 

だがそんなことに気付かない零はスマホを操作してあるデータを唯阿に送信した。

唯阿はその内容を見て疑問を浮かべる。

 

唯阿「これは...プログライズキーのデータですか?」

 

零「俺が設計したイーティングラビットキーだ。それをZAIAに流せ。」

 

唯阿「っ!よろしいのですか?これでは奴らに戦力を与えているだけでは?」

 

零「そのキーはエネルギーが一定値まで消耗すると自動的に暴走するようになってある。これを使ってZAIAの戦力を削ぐって訳だ。」

 

唯阿「なるほど...だから出力が高めなのはエネルギーを早く消耗させる為なんですね...」

 

零「流石だな。これを製造しとけ。何ならここの機器を使って原型を作れば後は複製出来るだろ?」

 

唯阿「ええ。やってみます。」

 

唯阿はそう言うとパソコンにライズフォンを繋げ、零から受け取ったデータを転送する。

それを受け取った衛星は即座に多次元プリンターを起動し、プログライズキーを完成させたのだった。

 

唯阿「こんな簡単にプログライズキーが出来るとはな...」

 

零「飛電と俺らだけが持ってる技術だ。さてと...後は待つだけか。」

 

唯阿「そうですね。気長に待ちましょう。」

 

そう言うと二人は隣同士で座り、暇つぶしに雑談をしていたのだが...

数時間経つと眠気が来たのか、唯阿が眠ってしまう。

その際、唯阿は零の膝に頭を置いたのだ。

 

零「うぇ!?ちょっ、何やってんだよ!?」

 

これに零は動揺してしまう。

異性が自分の膝を枕にしていることを経験したことがない零はどうするべきか考える。

だが唯阿の幸せそうな寝顔を見た零は観念してプログライズキーが完成するまで寝させることにしたのだった。

 

時を戻して現在。

唯阿は未だに眠り続け、零は長時間膝に負担がかかっている為足が痺れてきていた。

 

そろそろ起こそうかと考えていたその時、パソコンの画面に完了の文字が浮かび上がる。

それと同時に音が鳴り、その音で唯阿が目を覚ます。

 

唯阿「んん...あれ?私は寝てたのか...」

 

零「あのー...寝起きで悪いが頭退けてくれねえか?」

 

唯阿「え?...ヒャッ!?///」

 

唯阿は寝ぼけながらも首を動かす。

そして自身の状態を理解した唯阿は顔を真っ赤にして飛び起きる。

 

唯阿「そ、その、すみませんでした...//」

 

零「いや、気にすんな。結構疲れてたんだろ?」

 

唯阿「え、ええ、まあ...最近徹夜続きでしたけど...」

 

零「なら仕方ねえだろ。とにかく出来上がったみたいだから行くぞ。」

 

唯阿「は、はい。」

 

零と唯阿は出来上がったプログライズキーを見る。

それは通常とは違い、またアサルトキーなどとも違う特殊な形状をしていた。

全体的に銀色に輝き、バッタの意匠が象られている。

プログライズキーの天面に刻まれていた名は、『METALCLUSTER HOPPER』。

 

プログライズキーを取った零はそれを見て笑みを浮かべるのだった。

 

零「蝗害か...アークも中々粋な物を選ぶじゃねえか...」

 

唯阿「一体何を...」

 

零「もしゼロワンがこれを使った時、ゼロワンドライバーを何が何でも外せ。」

 

唯阿「それは...」

 

零「じゃないと辺り全てを破壊するぞ。このプログライズキーは。」

 

唯阿「っ...はい。」

 

それを聞いて頷いた零は唯阿が持ってきたケースにキーを入れてそのまま出ていく。

唯阿は慌ててそれを追いかけるのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

翌日、裁判は遂に最終局面へと入った。

 

今日榊の無実を証明できなければ榊は有罪となってしまう。

ビンゴは並々ならぬプレッシャーを感じながら法廷に出ていた。

 

するとビンゴの下に着信が入る。

相手は諫だった。

 

諫『ビンゴ。ライオン野郎の尻尾は俺が掴む。それまで時間を稼げ。』

 

ビンゴはそれに対し誰にも気づかれない様に頷いた。

 

一方着信を切った諫は自分の目の前を通り過ぎる唯阿を呼び止める。

諫は市森のザイアスペックが盗まれたのが本当なのか聞く。

それに対し唯阿は肯定し、法廷の中へと入っていった。

 

諫「じゃあ、その犯人がライオン野郎ってことか...」

 

諫はそう確信すると調べに行くのだった。

 

一方飛電インテリジェンスの社長室では。

ドライバーを装着した或人とイズが向かい合って座っていた。

二人は今ゼアと通信しているのだ。

 

或人「ゼア、教えてくれ。アークって何なんだ?」

 

或人の質問に対する答えをイズが受信する。

アークの概容を説明したイズは当時アークの開発に携わっていた飛電とZAIAを上げる。

そして或人はその時のZAIAのプロジェクトマネージャーが垓であることを知っている。

 

これらによって或人はある結論へと至ったのだった...

 

...

 

..

 

 

 

一方、ビンゴは何とか時間を稼ごうと榊にどうでもいい質問を繰り返す。

そんな中、諫はある人物と面会していた。

 

諫「捜査方法の可視化の為、撮影をさせてもらう。」

 

鳴沢「分かります。同業者ですから。」

 

諫が会っているのは榊を逮捕した鳴沢だった。

諫は聞き込み捜査をしていた際、鳴沢が初公判が終わった時間に裁判所に来ていたことを知った。

諫はそれについて駒沢に問う。

 

鳴沢はそれに対し裁判を傍聴しようとしたが渋滞によって遅刻したのだと話す。

そう話している映像はリアルタイムでビンゴと繋がっていた。

 

諫はビンゴの機能である嘘を見抜く力を使う為にこの様に撮影をすると言ってビンゴに嘘かどうかを判断させていたのだ。

そしてビンゴは鳴沢が語った理由について表情などを分析する。

その結果、鳴沢が嘘を吐いていることが判明した。

 

ビンゴ「ビンゴ!」

 

ビンゴは直ぐに諫に鳴沢が嘘を吐いていることを報告する。

それを受けた諫は立ち上がり、首を鳴らすのだった。

 

諫「ビンゴ...」

 

鳴沢「は?」

 

そう言うと諫は鳴沢に近寄るのだった...

 

そんな中、裁判は終わりを迎えようとしていた。

或人とイズは何とか間に合い、傍聴席で判決を待つ。

 

判決が下されようとしていたその時、ビンゴは何かを受信する。

その内容はメールアドレスなどのデータだった。

 

裁判長「分かりました。これで本件の審議は全て...」

 

ビンゴ「裁判長!待ってください!」

 

ビンゴは突然裁判長に待ったをかける。

そしてたった今新たな事実が判明したと告げる。

この事件には真犯人が居ると告げるビンゴの言葉に、傍聴席は騒然とする。

 

裁判長「静粛に!弁護人、審理はもう終わってます。」

 

市森「そうだ!だいたい真犯人がどこに居ると言うんです?」

 

ビンゴ「それは...」

 

諫「それはコイツだ!」

 

すると突然傍聴席の扉が開き、諫が鳴沢を連れてやって来た。

鳴沢は諫にやられたのか顔面に傷がついている。

 

ビンゴ「彼は被告人を逮捕した警視庁サイバー犯罪対策課の刑事です。彼なら被告人から押収したライズフォンのデータをこのようにでっち上げることが可能です!」

 

ビンゴはそう言ってホログラムを投写する。

そこには榊のライズフォンにある送信履歴と携帯会社のデータベースに保存されているデータが違うことが証明されていた。

諫はその証拠が鳴沢の端末に入っていると告げる。

 

そしてビンゴは榊の無実を改めて主張する。

だが裁判長はビンゴと諫に退廷を命じようとする。

しかしそこで市森が発言するのだった。

 

市森「いえ、裁判長!審理をやり直すべきでしょう。」

 

なんと市森の方から審理のやり直しを求めたのだ。

このまま審理を終えればビンゴと諫が出した証拠は無効となり、榊が有罪となる。

そうすれば市森の勝ちとなるはずだが、市森はそれを認めないのだった。

 

市森「危うく冤罪を生んでしまうところでした。」

 

市森はそう言いながら眼鏡とザイアスペックを外す。

そして或人の方を見るのだった。

 

市森「ヒューマギアは、非常に優秀なようだ。」

 

或人「市森さん...」

 

或人は市森の言葉に感動する。

そして或人は鳴沢に何故榊に冤罪を着せたのかを問う。

鳴沢は自分の検挙率を上げる為なら別に誰でも良かったと話す。

 

それに憤慨する或人に同調する傍聴人達。

更に諫は鳴沢がライオンレイダーの正体だったことをプログライズキーを取り出しながら明かす。

 

これによって完全に犯人と証明された鳴沢。

だが鳴沢はそれを認めたくないからか、諫からプログライズキーを奪って逃げだす。

諫は慌てて追いかけ、その後を或人達と垓達が追う。

 

鳴沢は追ってきた諫を蹴るとプログライズキーをレイドライザーに装填し、ボタンを押し込む。

ライオンに変身すると諫に向けて銃撃を放つ。

諫はそれを避けながらアサルトウルフに変身する。

 

二人はそれぞれ銃撃や格闘術などで攻撃していく。

刑事である鳴沢はある程度の格闘術などは心得ている。

その為バルカンは中々有効打を打てずにいた。

 

とそこに垓が現れる。

 

垓「ザイアスペックを悪事に利用するとは愚かな...」

 

或人「そう言うアンタもな!」

 

垓は振り返ると或人とイズが居た。

 

或人「人間の悪意を衛星アークにラーニングさせたのはアンタだろ!」

 

垓「だったら?私はただ事実を学ばせたに過ぎない。」

 

或人「その所為で滅亡迅雷.netが生まれた。」

 

垓「人類を絶望させる結論を下したのはアーク自身だ。」

 

或人「その所為で多くの人が犠牲になった!」

 

垓「つまり、人間の自業自得という訳です。」

 

或人「ふざけんな!!!」

 

或人はアサルトホッパーに変身して垓に向かって行く。

垓もサウザーに変身してゼロワンを迎え撃つ。

 

怒りに飲まれたゼロワンは大振りな攻撃を放っていく。

サウザーはそれを捌いて行くも、時々受けていく。

 

だがそんな中でもサウザーはゼロワンを煽って行く。

今のゼロワンがサウザーに向けている物こそ人間の悪意であると。

 

それを聞いたゼロワンの複眼と胸のオービタルユナイトが赤く光り出す。

ゼロワンの怒りがどんどん膨れ上がって行く。

するとゼロワンは一瞬衛星アークと接続したのだった。

その影響か、ゼロワンの複眼には奇妙な文字が浮かび上がった。

 

それを見たサウザーはジャッカーを取り出し、グリップを引く。

ウルフの力を選択し、トリガーを押し込む。

 

JACKING BREAK!

 

するとサウザーはジャッカーを振るい、四体の狼型のエネルギー体を出す。

狼達はそれぞれゼロワンの四肢に喰らいつく。

ゼロワンはそれに抵抗するが、狼達の力が強いからか拘束を抜け出せないでいる。

そこにサウザーが刀身に青い炎を纏ったジャッカーで斬りつけるのだった。

 

ダメージ量がオーバーした為ゼロワンの変身が解除してしまう。

転がる或人の下に、サウザーはメタルクラスタキーを持って歩み寄る。

 

サウザー「自分自身の身体でラーニングするといい。」

 

サウザーはそう言うと或人の首元を掴む。

そしてキーを起動し、スキャンさせる。

 

HIDEN METAL's ABILITY!

 

AUTHORISE!

 

そしてサウザーはそのままキーを展開してドライバーに装填する。

キーの半分をスキャン部分に合わせる様に折りたたむ。

 

PROGRISE!

 

METALRISE!

 

するとドライバーに赤黒いエネルギーが集まって行く。

そして銀色のバッタと共にエネルギーが弾ける。

サウザーのそのエネルギーによって吹き飛ばされる。

 

或人の背後には赤黒い煙の様なものが現れ、そこから無数の銀色のバッタが飛んでくる。

苦しむ或人の意識はとある場所に飛ばされるのだった。

 

そこはゼアとは違い、辺り一面暗い場所だった。

辺りにはゼアと同じ様に『0』と『1』の文字列が柱となっている。

或人はここが衛星アークの思考回路の中だと認識する。

 

すると突然文字列が奇妙な文字へと変化する。

そこには『滅』や『邪』など悪意を表現する際に使う文字が出ていた。

それと同時に暗かった辺りが赤黒い雲に覆われた場所へと変化する。

 

文字が或人を包み込むように集まって行く。

或人は必死に抵抗するが、それは空しく文字に飲まれて行く。

 

それと同じ様に現実でも或人は銀色のスーツに包まれた。

そして銀色のバッタ達は一つの大きなバッタへと形成する。

すると一斉にゼロワンを覆い尽くす。

 

 

Secret material, HIDEN Metal! METALCRUSTER HOPPER!

 

It's High Quality!

 

 

バッタ達がアーマーへと変化する。

全体的に尖っており、ゼロワンを象徴する黄色のラインが入っている。

全身が銀色に包まれており、正にメタルという名を表している物だった。

そして赤く光る複眼は変身を終えると離散するように黄色へと変わった。

 

悪意に支配されたゼロワン、メタルクラスタホッパーが誕生した。

 

するとそこに交戦中のライオンとバルカンが現れる。

ライオンはゼロワンに照準を向けようとする。

だがすると突然大量の銀色のバッタが襲い掛かって来た。

 

これはメタルクラスタの固有能力であり、自身のアーマーを小型のバッタ、『クラスターセル』に変形させ攻撃することが出来る。

それによってゼロワンはアーマーの一部を変形させてライオンとバルカンを襲ったのだ。

 

セル達がゼロワンの下に戻ると、襲われていた鳴沢は衣服が破け全身が傷だらけになっていた。

バルカンも両腕のガントレットが破壊され、使えなくなっている。

その破壊力を見たサウザーは歓喜し、ゼロワンに襲い掛かる。

 

ジャッカーを振って攻撃しようとするが、ゼロワンに刃が届く前にセルによって形成されたシールドに防がれる。

サウザーはあらゆる角度から攻撃しようとするがその悉くを防がれる。

すると今度はサウザーがセルによって形成された槍に攻撃された。

 

ゼロワンはサウザーの下に移動すると首を掴み上げる。

そして背中のアーマーをセルに変えて、無数の槍でサウザーを攻撃する。

サウザーはその強大な力に歓喜する。

 

槍によって吹っ飛ばされたサウザーは咄嗟に鳴沢が落としたライオンキーをジャッカーに装填する。

そしてエネルギー体のガトリング砲を二門出し、ゼロワンを銃撃する。

辺りに煙が立ち込めるが、煙が晴れるとゼロワンはセルで形成したシールドによって無事だった。

 

そしてゼロワンはそのまま全身のアーマーをセルに変えて変形させた巨大な槍でサウザーを襲う。

サウザーはアサルトホッパーの力を使ってクリスタを繰り出し、防ごうとする。

だがそれもあっけなく破壊され、サウザーは変身解除に追い込まれた。

 

そしてゼロワンは変身が解けた垓にトドメを刺そうとセルを槍に変えて伸ばしていく。

或人はそれをアークの中からただ眺めるしか出来なかった。

 

或人「辞めろおおおおお!!!!!」

 

バルカン「それ以上はヤバいぞ!」

 

咄嗟にバルカンが動き出し、ゼロワンの下に駆ける。

そしてバルカンはドライバーを掴み、全力で引っ張る。

最後の力を振り絞ってドライバーをゼロワンから外したバルカン。

すると変身が解除したことによって衝撃波が起こった。

 

変身が解けた或人は膝から崩れ落ちる。

バルカンも衝撃波によって限界を迎え、変身が解除した。

その様子を陰から唯阿が撮影していた。

 

唯阿「ゼロワンが進化した...」

 

諫「ゼロワンじゃない!アレは...別のナニカだ。」

 

イズは倒れた或人に駆け寄る。

すると垓が大きな笑い声を上げる。

 

垓「ハハハ!!!アークは最高の芸術作品だ!これで我がZAIAのシナリオもクライマックスを迎える!」

 

そう高らかに言う垓を或人は睨みつけるのだった...

 

 

 

 

to be continued...




メタルクラスタの文字色がブレイキングマンモスと被っとらんかって?
安心せい。ホッパーブレードげっちゅした後にちゃんと変えるがな。


メタルクラスタキー欲しいよ...
今だとなんぼぐらいで売られてるんだろ...
欲しいな...




次も見てね。


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キミの知能に恋してる!

たま~に投稿した日を忘れてしまいます笑
いやある程度ストック溜めて投稿してるとこれいつに書いた話だったっけ?ってなるんですよ。
それ次第でその空いた期間に思いついた案が上手くかみ合うかどうかを確認しないといけなくなってですね...
まあチェックしやすいからいいんですけどね笑

まあ正直な話感想くれたらあれ?今日何の話投稿したんだっけ?が少なくなるのでできれば感想くれるとありがたいです。
特にオリジナルプログライズキーの案を出した時の反響はありがたかったです。
まさかあそこまで広がるとは思いませんでした。






本編どぞ。






バゼットさん当たったぜヒャハァァァァァァァァァァ!!!!!!


―NO side―

 

飛電とZAIAの間で繰り広げられているお仕事五番勝負。

その三回戦では様々な人物の野望が渦巻いていた。

そんな中、勝負の結果は飛電の勝利となった。

 

結局あの後審理をやり直し、被告人である榊は見事無罪を勝ち取ったのだ。

これによって飛電にようやく白星を上げることが出来たのだった。

 

だがそんな中、或人に新たな問題が発生していた。

 

 

FANG!

 

FIRE!

 

BLIZZARD!

 

 

或人は次々とプログライズキーを起動し、ドライバーに翳す。

だがドライバーはキーをスキャンしないでいた。

 

垓が生み出した禁断のプログライズキー、メタルクラスタホッパー。

一度変身したことによりドライバーのプログラムが書き換えられ、従来のプログライズキーを使用できなくなったのだ。

 

それによって使えるのはメタルクラスタキーのみ。

だがこのキーは使用すれば使用者の意識をアークが生み出した空間に幽閉される為自我を失ってしまう。

そうなれば破壊の限りを尽くすことになり、マギアやレイダーよりも危険な存在となる。

 

或人はそのことを誰よりも知っている。

一度体験したその恐怖は身体に染み付き、一種のトラウマとなっていた。

 

どうすればいいのか考えている中、社長室の外からイズが誰かを制止する声が聞こえる。

或人は慌ててキーやドライバーをアタッシュケースで隠す。

イズの制止を振り切ってやって来たのは先日の裁判の被害者である海老井だった。

 

海老井「或人社長!私の結婚相手を見つけてください!」

 

或人「はい!?」

 

海老井「私!ど~しても結婚したいのです!」

 

或人「え、海老井さん婚約してたんじゃないんですか?」

 

海老井「婚約は...解消しました!」

 

或人は愛し合っていたはずなのではと聞く。

それに対しもちろんだと海老井は答えるが、結婚は違うと言うのだった。

それに理解できない或人はイズにも見放される。

 

そして海老井はビンゴの姿を見て婚活をサポートしてくれるヒューマギアは居ないのかと聞く。

或人はそれをイズに丸投げする。

するとイズはぴったりのヒューマギアが居ると告げる。

 

イズ「結婚相談ヒューマギア・縁結びマッチです。」

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

三人はマッチが居るマッチングサービスの相談所へと向かった。

早速海老井はマッチに婚活を依頼する。

マッチは海老井のライズフォンからパーソナルデータを読み込み分析していく。

 

或人「結婚相手もAIで見つける時代なのか~...ところで、なんでいるんですか!?」

 

或人がツッコんだ相手は福添と山下だった。

福添は視察だと言うが、二人とも独身である。

その為視察という体で興味本位で婚活に挑むのであった。

 

すると福添を担当するヒューマギア、マッチ田成子がやって来る。

マッチ田は早速福添を案内するのだった。

 

その間にマッチはデータ分析を完了し、婚活の準備を整える。

海老井は結婚詐欺に遭って以来、人間不信気味だと話す。

そんな海老井に対し、マッチは海老井が自分に甘いことだけを信じ込む傾向がありそんなことだから詐欺に遭ったのではと指摘する。

 

それに憤慨する海老井。

だがマッチはそんな彼女だからこそ現実から目を逸らしてはいけないと力説する。

海老井はそんなマッチにどこか見惚れている様に見える。

 

そんな中マッチは海老井にぴったりの男性を検索する。

数秒するとぴったりの男性を検索出来たようだった。

 

マッチ「見つけましたあなたの...ベストマッチ!」

 

福添「えっ!?もう!?」

 

マッチ田「福添様のベストマッチは...見つかりませんでした。」

 

隣の席に居た福添はマッチの言葉に思わず驚く。

更にマッチ田から相手が見つからなかったという結果を聞いて意気消沈するのだった。

 

...

 

..

 

 

 

そんな一幕があり、海老井とマッチは早速相手の男性とお見合いすることに。

和室で相手を待つマッチ達を隣の部屋から或人とイズが様子を覗き見る。

或人はどんな男性が来るのか楽しみにしている。

 

マッチによると辛口でも正直に自分の意見をはっきり言う人が相性がいいらしい。

そんな相手を待っていると相手が来たようだった。

部屋に入って来たのは...

 

 

なんと垓だった。

 

 

或人「ええええええ!?」

 

或人は思わず襖を開けて驚いてしまう。

垓はそんな或人に対し、飛電の買収がかかってる中でこんな所で何をしているのだと皮肉を言う。

それに対し或人もそっちこそ何をしているんだと反論する。

 

垓「婚活です。」

 

或人「は?」

 

垓の言葉を或人が理解できていない中、マッチは垓に席に着くように勧める。

垓はマッチングサービスに登録していただけだと告げる。

マッチはあらゆるマッチングサービスの中からなんと垓を選択したのだ。

 

垓の隣に一緒に来た唯阿が座り、お見合いが始まる。

或人は海老井に嫌だったら遠慮なく追い返してくれと言う。

それに対し海老井はマッチの方を見ながら適当に返事をする。

その様子にどこか不思議がる或人だった。

 

マッチ「天津様、簡単なプロフィールをお願いします。」

 

すると何故か唯阿が垓の紹介を始める。

 

唯阿「アメリカ、スタンフォード大学卒、MBA取得。在学中『サウザン・ネットワーク株式会社』を起こし、現在ZAIAエンタープライズジャパンの社長。」

 

どこか棒読みに話す唯阿に驚く或人。

そんな中唯阿は続ける。

 

唯阿「社員から見ても彼は()()()()()()()()社長です。天津社長の下働けて()()です。」

 

或人「なんか言わされてない?」

 

唯阿「...」

 

或人は思わずツッコんでしまうのだった。

そしてそれは裏で聞いている零にも聞こえていた。

 

零『ハハハハハ!!!もうちょっと感情入れろよ!それだと言わされてますって言ってる様なもんじゃねえか!ハハハ!』

 

唯阿(後で絶対仕返ししてやる...)

 

実は唯阿が会場に着く前にこのお見合いのことを零に話していたのだ。

それを聞いた零は唯阿にインカムを着けるように言い、ちょっと面白いことをすると言い出したのだ。

唯阿はもしかしたら垓に日頃の恨みを少しでも晴らせるかもしれないと思い、承諾したのだ。

 

その結果が見事爆笑されることとなった。

これに唯阿は思わずイラっとするのであった。

 

零『なら年齢のことで弄ってやれ。もっと面白くなるぞ!』

 

唯阿(年齢の...なら...)

 

「そして45歳でありながらもこの若さを保っている。自称永遠の24歳を語るに相応しい姿だと社員達も評価しています。」

 

垓「...んん!」

 

或人「プッ!」

 

イズ「クスッ。」

 

零『ハハハハハ!最高じゃねえか!』

 

唯阿は皮肉を込めて垓の年齢ネタを話す。

これには思わず或人とイズも笑ってしまうのだった。

 

だが垓はそれを無理やり誤魔化し、海老井が自分に似合う女性かと聞く。

それを聞いた或人はマッチに何故垓を選んだのかを聞く。

 

マッチ「実にバランスの取れたお二人ですよ。天津様は...自信過剰で傲慢なナルシストで何でもハッキリと申されます。かなり人を選ぶ性格で、マッチングは絶望的でした。」

 

垓「何だと...?」

 

マッチ「しかし!奇跡的にハッキリと正直な方を求める海老井様とマッチしたのです。天津様はこの出会いに感謝した方がよろしいかと。」

 

マッチの毒舌に笑いを堪える唯阿。

だがインカム越しに零の笑い声が聞こえてくる為笑いを堪えるのは難易度超絶地獄級である。

 

マッチの言葉に怒る垓は部屋から出て行こうとする。

だが唯阿は何かを発見し、それを止める。

視線の先に居たのは水色のレイダーだった。

 

唯阿は垓達に下がるように言いながらショットライザーを装着する。

そしてライトニングホーネットに変身してレイダーと交戦する。

それを見た或人もドライバーを装着し変身しようとするがイズに止められる。

 

するとレイダーが或人達の下に行く。

レイダーは或人を突き飛ばし、マッチの下へ。

そしてマッチを殴るのだった。

 

殴られたマッチは頭部と腕部を損傷して倒れてしまう。

それを見たレイダーはマッチにトドメを刺そうとするがそれをバルキリーが阻止する。

 

或人はイズにマッチを頼み、レイダー達を追いかける。

イズは或人を制止しようとするが、マッチの方を優先する。

その様子を見ていた垓は笑みを浮かべるのだった。

 

一方、レイダー達を追いかけた或人は覚悟を決め、メタルクラスタホッパーに変身するのだった。

或人の意識が消えたゼロワンはバルキリー達に近づくと敵味方関係なく攻撃する。

セルを生み出し攻撃していくゼロワン。

それを見たバルキリーは零に言われたことを思い出す。

 

バルキリー「ドライバーを外すことは無理でもプログライズキーは行けるはず...!」

 

バルキリーはそう呟くと装甲からハチ型のミサイルを放つ。

ゼロワンはそれをセルで対抗する。

その間にバルキリーは羽を展開して高速移動でゼロワンの視界から消える。

 

ゼロワンはバルキリーが視界に消えたことによってレイダーを標的にしようとする。

だがレイダーはとっくにその場から逃げていた。

 

するとゼロワンの背後から銃撃がする。

ゼロワンは振り返るとそこにはアサルトウルフに変身したバルカンが居た。

 

バルカン「何してやがる...!」

 

ゼロワンはアックスモードに変形したオーソライズバスターを取り出し、バルカンに向かって行く。

バルカンは攻撃を喰らいながらも必死に隙を見つけようとする。

そしてゼロワンが油断した隙を突いてバスターをバスターモードに変形し、ゼロワンから奪う。

 

それによって後退するゼロワン。

その隙をバルキリーは逃さず、一気に加速してゼロワンに近づく。

バルカンも更に隙を生み出そうと、バスターにコングキーを装填する。

 

エネルギーのチャージが完了し、ゼロワンに向かって二発のエネルギー弾を放つ。

強力なパワーが込められたエネルギー弾がゼロワンに向かってくる。

 

だがゼロワンはそこで高速移動してくるバルキリーをセルで捕まえる。

そしてバルキリーを盾にしてエネルギー弾を防いだ。

 

バルキリー「うああああ!!!」

 

バルキリーはエネルギー弾を受けて変身が解けてしまう。

だがその手にはメタルクラスタキーが握られていた。

セルに捕らえられたが、咄嗟にキーをドライバーから抜いたのだ。

 

それによってゼロワンの変身が解け、或人は膝から崩れ落ちる。

それを見て変身を解除した諫は或人の下に行き、掴みかかる。

 

諫「テメエ!敵と味方の区別もつかないのか!」

 

或人「ごめん!やっぱりだめだ...」

 

諫は或人が何とか暴走を止めようとしていたことを理解したのか手を離す。

それを遠目から何とか立ち上がりながら唯阿も見ていた。

 

すると垓が現れ、唯阿の手からメタルクラスタキーを取る。

 

垓「実に素晴らしい物を見せてもらいました。次も期待しています。」

 

垓はそう言うとキーを或人の方に向かって投げ捨て、去って行く。

その後を唯阿が足を引きずりながら追いかけていった。

 

或人はキーを拾い上げ、垓の後ろ姿を睨みつけるのだった...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

零「それにしてもこっぴどくやられたもんだな?」

 

唯阿「え、ええ...まさか盾にされるとは思いませんでした...」

 

お見合いの後、唯阿は零と会っていた。

メタルクラスタに対抗する為の戦略を零の協力の下練ろうとしていたのだ。

 

唯阿「それであのゼロワンに対抗する手段は...」

 

零「恐らくないな。それこそ開発中のジャスティスサーバルじゃないと無理だな。」

 

唯阿「そうですか...」

 

零「今のとこはドライバーを外すかキーを抜くぐらいしか方法はねえだろうな。それか...」

 

唯阿「飛電或人が制御するか...」

 

零「だな。」

 

メタルクラスタの強大な力の前ではどうすることもできない。

ゼロワンを倒すにはそれなりの力が必要になるが、現時点でそれを可能とするのは零が変身するプロトゼロかプロトワンのみ。

それ以外ではどうしても勝てないのである。

 

零「それよりも問題はレイダーが誰かだろ?」

 

唯阿「ええ。恐らくレイダーはあのヒューマギアに何らかの恨みを持っているはずです。それしか手がかりはありませんが...」

 

零「ならそこを追ってくしか無いだろ。どうせあのレイダーは今までと違ってポンコツっぽいしな。直ぐにバレるだろ。」

 

唯阿「ならあのヒューマギアを追ってみます。」

 

零「ああ。」

 

そう言って二人は別れる。

 

一方その頃、マッチを修復した或人達の下に一人の男が来ていた。

男の名は二階堂輝男。

今回マッチに婚活を依頼した海老井の幼馴染である。

 

或人とマッチは一拍置いて理解する。

そして何故二階堂が来たのかを聞く。

すると二階堂はマッチが海老井を洗脳していると言い出した。

 

それには流石の或人とマッチも動揺する。

イズがヒューマギアにはそんな機能は搭載していないと話すが、二階堂は納得しない。

マッチに会ってから海老井がおかしくなったと言い出す。

 

マッチはそれに対し全くの言いがかりだと言う。

それに激情した二階堂はマッチに殴りかかる。

或人はそれを何とか止め、帰すのだった。

 

帰すのに疲れた或人は椅子にもたれ掛かる。

マッチにどうするつもりなのかを聞く。

するとマッチは二階堂がレイダーかもしれないと言う。

 

或人「え?」

 

マッチ「私は依頼者様の言動、行動パターンのデータもインプットしてベストマッチの参考にします。その結果、動きが完全にマッチしました。」

 

或人はそれを聞いてどうするか考える。

するとそこでマッチが考えがあると言う。

 

 

マッチ「海老井様と...結婚します!

 

 

或人「はああああああ!?

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

そして翌日...

或人達は教会に来ていた。

 

海老井とマッチはそれぞれウェディングドレスとタキシードを着ていた。

席には或人とイズ、そして腕を組む二階堂が居た。

 

エンジ「それでは、誓いの言葉を。」

 

そしてまさかの神父役に松田エンジが来ていた。

それに気づいた或人は驚く。

今回、よりリアルにする為にエンジを呼んだのだ。

 

結婚式のシミュレーションを進めていく中、二階堂はどうしても不満が溜まって行く。

その不満を或人にぶつけるが、或人は何とかして宥める。

 

だが式は誓いのキスを行うところまで来た。

流石にこれは或人も想定しておらず、二階堂は怒りの声を上げながら教会から出ていく。

教会から出た二階堂は懐からレイドライザーとプログライズキーを取り出す。

そして声を荒げながらどこかへ向かった。

 

一方、海老井はマッチからのキスを待ち続けるがいつまでも来ず。

海老井はマッチにキスはと聞くが、マッチは流石に出来ないと答えるのだった。

これに安堵する或人。

 

そしてマッチはさっきまでとは違い、婚活サポートという立ち位置に戻る。

だが海老井はマッチと結婚すると言い出す。

マッチはヒューマギアと人間は結婚できないと説得しようとするが、海老井はそれを聞き入れない。

 

そこでマッチは仮に人間だとしても海老井とは付き合えないと言い放つ。

マッチは海老井みたいな我儘な人間とはごめんだと言う。

その様子を見たイズはもしかして態と海老井に嫌われる為にやっているのではと推測する。

それを聞いた或人は様子を見ることにする。

 

海老井「もっとはっきり言って!私マッチのそういうところが好きなの!」

 

マッチ「では...お望み通り言って差し上げましょう。」

 

イズ「っ!まさか!」

 

イズはふと思い出す。

 

それは二階堂が或人達の下にクレームを言いつけに来た後のことだった。

マッチはイズに人間が心の底から不快になるような最低な言葉を教えて欲しいと頼む。

マッチが必要だと言うのでイズは教えたのだが...

 

まさかここで言うとは思ってなかったのだろう。

 

 

マッチ「この...」

 

イズ「ダメです!」

 

マッチ「(PI―)!大体男に依存してるからバカみたいな(PI―)(PI―)巻き込まれるんですよ!どうかしてますね!もう貴方は(PI―)なのだ!!!」

 

 

規制がかかるほどの最低な言葉を言い放ったマッチ。

それを聞いていた或人やエンジは椅子などにもたれ掛かるほど精神的に疲れ果てていた。

そんな言葉を教えてしまったイズは絶望した表情で或人に謝る。

 

これを聞いた海老井はいくらなんでも酷すぎると言ってマッチをビンタする。

するとマッチのモジュールが赤く点滅した。

 

するとマッチは海老井を突き倒す。

そして負のシンギュラリティに達し、ガエルマギアへと変貌した。

 

或人はガエルを止める為にドライバーを装着する。

だがそこで教会の扉が開き、そこからレイダーが現れた。

レイダーは海老井に襲い掛かろうとするガエルを抑えるとそのまま交戦する。

 

それを見ていた或人はメタルクラスタキーを取り出す。

イズはそれを見て制止するが、或人は自分が止めるしかないと言って変身したのだった。

 

...

 

..

 

 

 

メタルクラスタホッパーに変身したゼロワンはガエルとレイダーを教会の外へと叩き出す。

ゼロワンは暴走状態であるはずだが、狂うような戦い方ではなく的確に相手を潰そうとしている。

その様な戦い方を見るイズ達は恐怖するのだった。

 

そんな中、教会の外に何故か居た垓はゼロワンの戦いを見てその力を見せろと言ってサウザーに変身する。

レイダーを突き飛ばしたゼロワンはサウザーを見つめる。

サウザーはジャッカーを手にゼロワンに向かう。

 

ゼロワンに攻撃しようとするが簡単に止められる。

それを見たサウザーは笑いながらゼロワンを蹴って距離を取る。

そこから連続攻撃を繰り出すがそれも効かず、首を掴まれた。

 

そしてゼロ距離からクラスターセルの攻撃を受けるサウザー。

セルを自身に戻したゼロワンはキーを押し込む。

 

 

『メタルライジングインパクト!』

 

 

するとゼロワンは全身のアーマーからクラスターセルを放つ。

セルは二体のゼロワンへと変形する。

それを見たサウザーはアサルトホッパーの力を使ってクリスタを出し防御の構えを取る。

二体のゼロワンはサウザーとガエルへとキックを放った。

 

 

メタル

 

 

 

 

 インパクト

 

 

サウザーとガエルの防御を突っ切ったキック。

爆破が起こり、それぞれ大ダメージを喰らった。

 

その余波を受けていたレイダーも変身が解除してしまう。

変身が解除し、姿を現したのは二階堂だった。

その姿を見た海老井は慌てて二階堂に駆け寄る。

 

二階堂は海老井の安否を確認する。

それを聞いた海老井はもしかして自分の為にレイダーになったのかと聞く。

それに苦笑いを浮かべる二階堂だが、そんな彼に海老井は抱き着く。

 

ガエル「ベスト...マッチ...!」

 

ガエルは二人の様子を見るとそう言って爆破したのだった。

 

一方サウザーはまだ諦めていない。

ジャッカーをゼロワンへと投げつける。

だがゼロワンはそれをクラスターセルで防ぐ。

 

するとサウザーは駆け出し、防がれたジャッカーを足場にジャンプしてゼロワンの背後に回る。

そして攻撃を繰り出すが、それをセルによって受け止められる。

 

それに動揺して隙が生まれたサウザーにカウンターを入れるゼロワン。

それによって吹っ飛ばされたサウザーにセルで攻撃する。

 

サウザー「飛蝗とは本来、大群を成して作物を荒し、最後は共食いまでする獰猛な生物!それがゼロワンの真の姿か!」

 

ダメージを負ったサウザーはそう捨て台詞を吐く。

その先にはただ標的を見定めるゼロワンの姿のみ。

 

そして意識を幽閉されている或人は苦しむのだった。

やがて或人を幽閉する空間は蟻地獄の様に変化し、或人の意識を沈めていくのだった...

 

 

 

 

to be continued...




本来Vシネ限定のジャスティスサーバルですが今作では本編に出します!
てか今の感じから分かるかもだけどVシネの様な展開にはならないです笑
むしろREALTIMEの展開にもならないかもですから笑

大幅なオリジナル展開が待ってますが、そこは皆さん期待しないでいてください!
正直今の時点で最終回までの筋が決まってませんから笑

イズを破壊するかしないかが凄い悩む...
何ならアンケやるか...
そうしよう...

ということで!
イズを生かす?それとも原作通り破壊してリセットする?
どっちなんだい!!!






次回も見てね。


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ワタシたちの番です

最近チラシの裏かでアルセウスの小説投稿しようかなって考えてます。
ってもある程度この小説のストックを安定させてからの話ですけどね。

でも同時並行出来る様になったらやって行こうかなと考えてます。
まあ取り敢えず本編みたいな感じにはしません。
いやまあ当たり前のオリ主もんですけどギンガ団には入れない。

それとまあいつも通りハーレムですよ。
ただそこまで大きくないです。
片手人数ぐらいになると思います。

まあそれでもいいぞって感じならなんか言ってください。
多分その内投稿します。




本編どぞ。


―NO side―

 

結婚相談ヒューマギア、縁結びマッチと共に依頼人の結婚相手を探す或人。

だがマッチが暴走してしまう。

更に或人は垓によって作られたメタルクラスタキーによって制御不能に陥ってしまうのだった。

 

そんな中、ゼロワンはサウザーにオーソライズバスターで砲撃する。

それによって吹っ飛ばされたサウザーを見てバスターをアックスモードに変形させる。

そしてマンモスキーを取り出す。

 

バスターにキーを装填し、振るう。

するとマンモスの足型のエネルギー体がサウザーを襲う。

だがサウザーはダメージを受けながらその攻撃からマンモスの力を奪い取る。

 

サウザー「マンモスのデータを頂きました。」

 

サウザーはそう言ってジャッカーを振るう。

それに応じてゼロワンも振るう。

するとマンモスの牙型のエネルギーが対抗しあう。

 

だがメタルクラスタの力の前では無意味だった。

サウザーの繰り出した攻撃は敗れ、サウザーは攻撃を受ける。

 

ゼロワンはそれでもなお攻撃を続ける。

相手を潰すまで徹底的に容赦のない攻撃をするのだ。

 

その様子を駆け付けたイズとエンジは見守るしかできないでいた。

だがエンジはゼロワンの意識を取り戻そうと説得しようとする。

 

エンジ「或人社長!どうしてしまったんですか!辞めてください!しっかりしてください!」

 

エンジはイズに向かってくるゼロワンを必死に止めようとする。

だがゼロワンはバスターを構える。

 

サウザー「調子に乗るなよ、アーク!」

 

エンジ「社長が、アーク...?」

 

するとゼロワンとエンジに異変が起こる。

ゼロワンから赤い電気が走り、それがエンジにも伝わる。

すると静電気が起きた様にエンジが痺れたような反応を起こすのだった。

 

イズがエンジを介抱する中、ゼロワンは標的を再びサウザーに定める。

サウザーはそんな中、ドライバーからアメイジングキーを抜きジャッカーに装填する。

すると今まで奪ってきたプログライズキーの力を展開する。

 

それぞれのプログライズキーのライダモデルが現れ、一斉にゼロワンに襲う。

ゼロワンはバスターやクラスターセルで応戦する。

だがゼロワンの力を上回る攻撃によってゼロワンは倒された。

 

これでゼロワンは初めて外部の攻撃によって変身が解除された。

意識はアークに幽閉されているが、身体は或人のまま。

その為重傷と言える程のダメージを受けた或人は倒れこんでしまう。

 

垓「予言しましょう。貴方はヒューマギアによって...破滅する。」

 

垓はそう言うとその場を去って行く。

或人は垓を睨みつけるが、ダメージが重すぎたからか意識を失ってしまう。

それを見たイズが駆け付けようとするが、突然エンジがイズを押し倒しながら垓の下に行く。

 

エンジ「天津垓社長!」

 

垓「ヒューマギアが何の用だ?壊されたくなければ消えろ。」

 

エンジ「私はアークの意思に触れました。」

 

垓「...ついてこい。」

 

エンジはモジュールを赤く光らせそう言う。

それを聞いた垓はエンジを連れて去って行った。

その様子をイズはただ呆然と見つめるだけだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

国立医電病院。

そこの一室では或人が眠っていた。

 

メタルクラスタによる反動とサウザーによって負ったダメージ。

その両方によって或人の身体に大きなダメージが残っていた。

それによって或人は丸3日寝続けたままである。

 

そんな或人の側でただイズは目覚めるのを待っている。

 

そんな中、Dr.オミゴトと看護師ヒューマギアが経過観察に来た。

或人がまだ目覚めないことに気分を落とすイズとオミゴト。

だがそこで看護師ヒューマギアが或人が目覚めたことに気が付く。

 

イズ「或人社長。」

 

或人「イズ...」

 

オミゴト「丸3日程寝ておられましたよ。」

 

或人「え?」

 

そして或人はオミゴトから今回のことについて話される。

それを聞いた或人は理解するが、仕事に戻ろうとする。

だがそれをオミゴトが止める。

 

まだ或人の中に蓄積されたダメージは回復していない。

そんな身体でまた戦えば今度は命の危険に迫る。

 

だが或人はいつまたヒューマギアが暴走するか分からないと零す。

それを聞いたイズは或人にそう考えているのかと聞く。

そこで或人は直ぐに謝る。

自分が一番ヒューマギアを信じてあげなければならないのに疑念を持ってしまった。

 

落ち込んだ空気の中、ノックが聞こえる。

そして入って来たのは復元されたマッチだった。

無事復元され、或人のことを聞きつけ花束を持って見舞いに来たのだ。

 

或人は海老井に結婚相談を台無しにしてしまったことを謝りに行かないとと話す。

だがマッチはそれをしなくてもいいと答えるのだった。

 

実は海老井との結婚式のシミュレーションをした時、マッチはわざと暴走したのだ。

初めて二階堂と会った時にマッチは二階堂がレイダーであることはもちろん、海老井とベストマッチであることも分析したのだ。

マッチは出来るだけ劇的に二人を結び付けようと考えた結果が結婚式のシミュレーションで起こったことだったのだ。

 

そしてマッチの思惑通り、二人はめでたく婚約したのだ。

その場をマッチは隠れて見ていたのは秘密であるが...

 

しかしマッチはあの時暴走したフリをしようとしていた。

だがアークの力は想定よりも強く、本当に暴走してしまったのだ。

それを聞いた或人は自身もメタルクラスタのことで暴走しているのもあり、共感できた。

 

するとイズがメタルクラスタに関して自分に任せて欲しいと言い出す。

或人はそれに難色を示すが、イズはヒューマギアを信じてくださいと言うのだった。

 

イズはドライバーとキーを持って病室を出る。

そして全てのヒューマギアにゼアを通じて通信するのだった。

 

 

イズ『ヒューマギアの皆さん、計画を始めます。直ちに行動を開始してください。』

 

 

...

 

..

 

 

 

その日の夜、ZAIAの社長室には垓とエンジが居た。

エンジのモジュールと瞳は赤く光っている。

 

エンジ「私は天津社長に従います。」

 

垓「確かにそのようだ。では、お前なら飛電をどうやって潰す?」

 

エンジ「私ならば、飛電インテリジェンスの内部からハッキングすることが可能です。」

 

垓「ほう...なるほど...」

 

垓はそう言うとエンジの肩に手を置くのだった。

 

一方その頃、或人は悪夢に魘されていた。

メタルクラスタに変身した際に意識が幽閉される空間。

そこでただひたすら苦しむだけの或人。

 

或人はその悪夢に魘される。

だがその悪夢はもうすぐ晴れようとしていたのだった...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

翌日。

デイブレイクタウンのとある場所に宇宙野郎昴と最強匠親方が来ていた。

二人はある目的の為にここに来ている。

 

昴は道を進むととある壁に近づく。

 

昴「この先にあるはずですが...塞がれてますね。」

 

親方「はっは!だから俺様が来たんだろ!」

 

親方はそう言うと引いてきたリヤカーの中に積んであるケースの下に。

そしてケースの中から親方愛用の電動ドリルを取り出す。

 

親方は昴に下がる様に言うとドリルを壁に構える。

そして一気にドリルで壁を破壊した。

 

昴と親方は壁を壊した先にある階段を上って行く。

そして辿り着いたのは滅亡迅雷.netのアジトだった。

 

昴はアジトをある程度見渡すとパソコンの下に行き、起動する。

そしてパソコンの中から『飛電メタル』と『メタルクラスタホッパーキー』に関するデータを発見。

直ぐに自身のモジュールとパソコンにケーブルを接続し、データを転送する。

 

昴は転送を終えるとそのデータをイズに送った。

それを社長室のラボに居るイズは受け取ると意識をゼアへと移す。

 

 

イズ『全てのヒューマギアの皆さんにお願いです。メタルクラスタキーを構成しているのはアークの『悪意』のデータです。悪意を打ち消すには『善意』のデータが必要です。或人社長はいつでもヒューマギアを助けてくれました。今度は私達が、或人社長を助ける番です。』

 

 

その声が届いた或人と関わって来たヒューマギア達。

或人との出会いなどを思い出し、皆或人の名を呼ぶ。

 

するとイズを含め、全員がそれぞれとあるキーを取り出す。

天面は真っ黒で、白色のクリアパーツで構成されている。

そのキーを身体に刻まれているコードに翳すと、データが送られる。

そして天面にそれぞれの名と職業をイメージしたイラストが浮かび上がった。

 

ヒューマギアのデータを保存するデバイスであるヒューマギアプログライズキー。

ヒューマギア達はそこに或人への『善意』のデータを保存する。

その善意のデータがイズの下へと集まった。

 

イズはヒューマギア達から集めたキーをラボのコネクタに装填する。

もちろん自身のキーも装填する。

そしてゼロワンドライバー型のスキャンマシンにライジングホッパーキーをスキャンさせる。

 

これらのデータを元にゼアは最善の手を計算する。

するとゼアからの命令を受信したザットが何かを構築し始める。

 

イズ「もう少しです。或人社長。」

 

イズがそう呟く中、悪夢から目が覚めた或人はヒューマギア達の善意を感じ取ったのか安らかな顔をしている。

そしてイズの想いが届いたのか、或人は再び眠りにつくのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

イズ達が或人の為にメタルクラスタへの対抗策を実行する中、垓はとある報告を受けていた。

何者かが滅亡迅雷のアジトに侵入し、メタルクラスタと飛電メタルについてのデータを抜き取っていた。

それを聞いた垓はあるヒューマギアの下へと向かった。

 

垓「待て。飛電メタルのデータの在り処。その情報が狙いで私に近づいたのか?」

 

エンジ「私は俳優ヒューマギア・松田エンジ。演技をするのが仕事です。」

 

エンジはそう言いながら垓の方を振り向く。

エンジのモジュールや瞳は赤く光っていない。

 

実はあの時エンジは電気を受けたものの特に異常はなかったのだ。

だがメタルクラスタ攻略の鍵を掴む為にアークに接続したフリをして垓に近づいたのだ。

結果は大成功で、イズ達はメタルクラスタ攻略の鍵を手に入れた。

 

これに憤慨した垓はエンジを暴走させる。

そしてサウザーに変身して憂さ晴らしをしようとしていた。

 

その情報がオミゴトから或人の下へと届く。

オミゴトは或人にエンジの下に行ってくれと頼む。

或人は何故かと思うが、それに対しオミゴトは準備は整っていると言う。

 

その頃、ザットが構築していた武器は完成したのだった。

 

...

 

..

 

 

 

暴走しアルシノへと変貌したエンジ。

アルシノはサウザーに痛めつけられていた。

 

サウザーは自身を騙したアルシノに対し、怒りを覚えている。

その怒りをぶつけるかの様に一気に破壊せず、じわじわといたぶっているのだ。

 

だがそこで駆け付けた或人が止めに入る。

しかし生身ではサウザーを止めれるはずがなく、吹っ飛ばされてしまう。

 

サウザー「また一つ貴方の罪が増えましたよ。見ていなさい。」

 

サウザーはジャッカーを取り出しそう言うとアルシノの方へと向かう。

或人は何とか立ち上がり止めようとする。

すると背後からイズの声がした。

 

イズ「或人社長!」

 

或人「イズ...」

 

イズ「変身してください。」

 

或人「でも...」

 

イズ「ヒューマギアを、信じてください!」

 

イズはそう言うとドライバーとメタルクラスタキーを投げ渡す。

受け取った或人は覚悟を決め、ドライバーを装着する。

そしてキーを起動する。

 

 

Everybody JUMP!

 

AUTHORISE!

 

或人「変身!

 

 

そして或人はメタルクラスタホッパーへと変身する。

依然として或人の意識は幽閉され、ゼロワンは暴走状態に陥る。

だがイズはそれを冷静に見つめていた。

 

そしてイズはザットが作り出した武器を取り出すとゼロワンの前へとジャンプする。

それに反応したゼロワンはイズの首を掴もうとするが、イズはそれを利用して武器を掴ませる。

するとゼロワンに異変が起こる。

 

 

PROGRISE HOPPER BLADE!

 

 

黄色い電気がゼロワンとプログライズホッパーブレードを中心に走る。

すると或人の意識がアークからゼアへと移った。

それに気づいた或人は笑顔を浮かべる。

 

一方現実でも変化が起きている。

メタルクラスタホッパーのアーマーを形成しているクラスターセルがブレードの青い部分へと吸い込まれて行く。

やがて全てのセルが吸い込まれると、青い部分に小型のライダモデル『リトルクラスタ』が生成された。

 

これによってホッパーブレードは真の姿へと進化した。

ブレードから黄色い光が放たれるとゼロワンにアーマーが形成される。

やがてメタルクラスタホッパーの姿になると、ゼロワンは自身の身体を見渡す。

 

ゼロワン「えっ、身体が自由に動く!」

 

イズ「それはプログライズホッパーブレードです。或人社長を信じるヒューマギア達の『善意』のデータで作られました。」

 

ゼロワン「皆の...ありがとう!」

 

イズ「はい!」

 

するとゼロワンは前に出る。

そしていつもの台詞を言う。

 

 

ゼロワン「お前を止められるのは唯一人...俺だ!

 

 

ゼロワンはそう言うと大きくジャンプする。

そしてブレードのトリガーを一回押し、大きく振りかぶる。

するとブレードの刃の部分にセルによって刃が形成される。

 

サウザーはそれを防ごうとするが、難なく破れる。

そしてまた一閃入れる。

 

すると今度はトリガーを5回以上押し込む。

 

フィニッシュライズ!

 

刀身を覆うようにセルが形成される。

ゼロワンはそれを構えると一気に振りかぶる。

 

プログライジングストラッシュ!

 

セルが大きな斬撃となって放たれる。

それを見たサウザーは咄嗟にアルシノを盾にする。

爆破が起こり、アルシノが苦しむ。

 

咄嗟にゼロワンが駆け寄るが、その時アルシノに変化が起きる。

なんとアルシノからエンジへと戻ったのだ。

ゼロワンは何とか倒れるエンジを受け止めた。

 

ゼロワン「エンジ!」

 

エンジ「或人、社長...?」

 

ゼロワン「え?俺が分かるのか?」

 

エンジ「はい...」

 

どうやらアークにハッキングされたヒューマギアを元に戻す機能があるようだと推測するイズ。

その通りで、ホッパーブレードには『プログレストレーター』というヒューマギア復元装置が内蔵されている。

その装置の中には膨大な量のヒューマギアのバックアップが保存されてあり、マギアへと変貌したヒューマギアを元に戻す役割を備えている。

 

正にヒューマギア達の善意が成した奇跡の力。

それには流石のゼロワンとサウザーも想定外だった。

 

サウザー「何故だ...一体何をした!」

 

ゼロワン「分かんねえだろ?俺も分かんない。」

 

サウザー「っ...ふざけるな!!!」

 

サウザーはそう言ってゼロワンに斬りかかる。

だがゼロワンはそれをホッパーブレードで受け止めるとカウンターを入れる。

するとゼロワンはアタッシュカリバーを取り出す。

 

 

ゼロワン「でも、俺だけの力じゃ出来なかった!」

 

ドッキングライズ!

 

ゼロワン「ヒューマギアを信じたから出来たんだ!」

 

アルティメットライズ!

 

 

ゼロワンはホッパーブレードとカリバーを合体させる。

そしてホッパーブレードをドライバーでスキャンさせる。

 

薙刀の様に連結したホッパーブレードを構える。

すると刀身にセルで巨大な刃が形成される。

 

アルティメットストラッシュ!

 

そしてゼロワンはセルを巨大な斬撃として放つ。

サウザーはアサルトホッパーの力を使ってクリスタを繰り出して防ごうとする。

だがゼロワンが一閃することでクリスタは破壊される。

 

そして最後に大きく振りかぶって一閃する。

エネルギーの斬撃が放たれ、サウザーは大ダメージを喰らう。

 

 

 

 

 

 

 

 ストラッシュ

 

 

そして大爆発が起こった。

爆発の中から変身が解除し、全身ボロボロとなった垓が現れる。

 

垓「次の勝負、私が必ず勝つ!全て、終わりにして差し上げましょう。」

 

垓はそう捨て台詞を吐いて去って行く。

ゼロワンはその後ろ姿を見つめるのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

諫「どうなってやがる...!?」

 

A.I.M.S.の基地。

その中の滅を拘束していた部屋で諫は声を荒げるのだった。

 

その理由は諫の視線にある拘束具。

滅を拘束していたはずのそれは、外されていた。

 

そして滅が座っていたはずのパイプ椅子には誰も座っていない。

 

 

滅が脱走したのだ。

 

 

このことに驚く諫。

一体何が起こったのか。

どうやって拘束を解いたのか。

誰かが手を貸したのか。

 

その全てが謎に包まれている中、諫はとにかく逃げた滅を探すことにしたのだった...

 

...

 

..

 

 

 

零「プログライズホッパーブレード...いかにもゼロワンらしい武器だな。」

 

アズ「そうだね~。ゼロワンを助けたい!って想いが生んだ感動的な物だね~。」

 

亡「ですがこれによって我々の同志を増やすのは困難になりました。」

 

零「それは心配ねえだろ。自らの意思でアークに接続したヤツを戻せるわけがねえ。」

 

アーク『そこがあの武器の弱点だ。』

 

零達は拠点でそう話している。

 

今回の戦いで完全にメタルクラスタの制御に成功したゼロワン。

そのカギとなった新たな武器について考察していたのだ。

 

亡「ですがあの技術は既にこちらも使用しています。今更あの武器が出て来たところで脅威にはならないでしょう。それよりもメタルクラスタの力の方が脅威です。」

 

零「確かにな。メタルクラスタの力を完全に操れるようになり、更にその幅をあの武器によって広げることに成功した。思ったより強くなったな...」

 

アーク『プロトゼロでは五分五分といったところだろう。そろそろ本格的にアークドライバーの完成を目指さなければならなくなったな。』

 

零「...その為にも迅のデータをどうにかしないとな。」

 

アークドライバーの完成。

その為には滅亡迅雷の四人のシンギュラリティデータが必要になる。

今の所取得出来ているのは亡のデータのみ。

残り三人のデータが必要となるが、肝心の迅のデータがどこにあるのか分かっていない。

 

これではアークドライバーの完成が見えてこないままだった。

そこで零はまずは亡やアズの戦力を確保することにした。

 

零「取り敢えず亡はフォースライザーを使ってもらう。それとこのキーだな。」

 

零はそう言うととあるゼツメライズキーを亡に渡す。

それは亡のデータを取りに行った際に使用したジャパニーズウルフキーだった。

 

亡「元々ウルフのキーとの互換性は高いですからね。」

 

零「ああ。だがそれは不破諫の中に居る亡に使わせる。お前にはこれを与えるつもりだ。」

 

零はそう言うとパソコンを操作し、とあるデータを見せる。

そこには唯阿の為に開発しているジャスティスサーバルと同時並行で開発されているキーのデータだった。

 

形状はアサルトウルフと同じでアサルトグリップを使用する。

だが全体がクリアブルーで形成されており、その出力データはアサルトウルフの100倍近い物だった。

 

これを見た亡は驚いていた。

 

亡「これは...余りにもオーバースペックではありませんか?」

 

零「いや、これからも出てくるであろうゼロワンやバルカンの強化を考えるとこれぐらいが妥当だろうな。」

 

亡「...『ダイアウルフゼツメライズキー』。私にこれを使いこなせる自身はありません。」

 

零「そこは俺がサポートしてやる。それにこれはフォースライザー以外のドライバーで使う様に設計してある。その際にちゃんとアークに接続するからサポートは大丈夫だ。」

 

アーク『安心しろ、亡。私が完璧なサポートをしてやる。』

 

アズ「もしかしたら私とおそろいのドライバーかもしれないね~♪」

 

零達は自信がない亡を励ます。

それを受けた亡は零達の期待に応えようと決心する。

 

亡「...分かりました。お兄様の期待に応えれる様に頑張ります。」

 

零「期待してるぞ~!」

 

零はそう言って亡を撫でる。

亡は心無しか表情が柔らかくなる。

それを見ていたアズがズルいと言って自分も強請って来る。

 

結局零はアズと亡両方を撫でるということに。

そのドタバタを眺めているアークはなんでこんなグダグダになるんだと嘆く。

だがそれもいいものだと思うのだった。

 

 

アーク『どちらにせよアズと亡が変身する為にはゼロワンドライバーが必要になる...何とかしてゼロワンのデータを収集できないものか...』

 

 

 

 

 

to be continued...




メタルクラスタ変身時の文字のカラーリングをどうするか悩んでます。
思ったよりもなんか色がパっとしないんですよね~...
いや文字色はあのままで行こうと思うんですが文字縁がどうしても...

これからもちょくちょく色が変わるかもしれませんがそこは勘弁してくだしい...


取り敢えずプレジデントスペシャルは入れるつもりです。
けど二話分ではなく、一話で完結させます。
その後のシューティングスペシャルの代わりの話をオリジナルで考えようと思います。
といっても恐らくおまけコーナーでやってる感じの延長みたいになると思います。


さてさて本当にラストに向けてどうしようか悩んでいます。
イズ破壊に関してのアンケ投票ありがとうございました。
いや皆イズ好きすぎじゃね?って思いましたね~。

以前のアンケよりも投票の速さがえぐ過ぎた...
正直ビビったわ、かなり...

まあそんな中でいくつかご意見も頂きまして...
そういや結局アーク様は今の感じで行くつもりだからイズ破壊への筋が通らないじゃんってなりましたね。

なのでイズ破壊は無しになりました。
よかったね、或人!

ただそうなるとどうやってリアライジングとか入れようかなとも思ってます。
劇場版とかにも突入しないから雑魚ドンとかエデンに不遇ルシファーは恐らくでないでしょう。
ヘルライジングによって或虐もしません。
だってSは恋人失ってないから恐らく幸せに暮らしてると思うよ?

ってなるとほんとにどうしよかって思ってます。
まあこれ書いてる間に何個か案が浮かび上がってるので、プレジデントスペシャル行くまでには多分大方決まってると思います。

てかもしかしたらプレジデントスペシャルやらんかも知らんけど...









次回も見てね。


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ボクがヒューマギアを救う

そういや30000UA突破してましたね。
あざます。


―NO side―

 

飛電インテリジェンス社長室に隣接しているラボ。

そこに一人のヒューマギアが居た。

何かを探している様子である。

 

すると出勤してきた或人がハイテンションで入って来る。

だが或人は異変を感じる。

その異変の原因はイズだった。

 

何故かイズは扇風機の前でしゃがんで声を出している。

しかもイズの頭には氷袋が置かれてある。

 

或人「イズ、何してんの?」

 

イズ「ここのところ調子が悪くて...」

 

或人「もしかして風邪?」

 

或人はイズが風邪をひいたと思い、デスクから梅干しを取り出す。

飛電家では風邪をひいた時にほぐした梅干しに熱いお茶を淹れる梅干し茶を飲んでいる。

それをイズに勧めようとした或人は今更イズが風邪という異常事態に気が付いた。

 

或人「えええええええ!?ヒューマギアも風邪ひくの!?」

 

イズ「あり得ません。」

 

或人「デスヨネー...え、じゃあなんで?」

 

イズ「昨日から衛星ゼアとの交信が出来なくなっているのです。」

 

それを聞いた或人はイズが故障しているのではないかと思う。

その際に二人は天然でイチャつくが、イズが博士を手配したから心配ないと言う。

 

或人達がやり取りをしている間、ずっとラボの中で何かを探し回っていたヒューマギア。

頭の電球がトレードマークの白髪もじゃもじゃ頭の彼は博士ボット。

旧世代型のヒューマギアで、ヒューマギア工場で開発・製造を担当している。

 

イズが紹介していると、博士は本棚の中から一冊の本を取る。

その本を開けると博士は声を上げた。

 

博士「ほっほ~!大発見じゃ!」

 

そう言うと博士の頭の電球が光る。

そして博士は本の中に通信を妨害する装置であるジャマーが取り付けられていたことを話す。

それを聞いた或人は驚き、イズは何者かが侵入した可能性があると指摘する。

 

そんなやり取りが行われている中、飛電インテリジェンスの屋上には何者かが居た。

炎を連想させる赤いアーマーに覆われているその者は、仮面ライダーに見える。

するとその者は鋭い翼を展開する。

その様はまるで過去にゼロワン達が戦った仮面ライダーに似ていた。

 

 

...

 

..

 

 

 

ジャマーを発見した博士はラボの机に道具を準備し、ジャマーの分解・解析を始める。

その様子を間近に見る或人とイズ。

 

イズは誰がこのジャマーを仕掛けたのか問う。

それに対し或人は衛星ゼアの存在が邪魔な奴を想像する。

 

 

諫「心当たりがある。」

 

 

いつの間にか社長室に入って来た諫が答える。

或人とイズはラボに降りてくる諫の方を振り返りながら心当たりとは一体何なのか聞く。

すると諫は驚愕のことを話す。

 

諫「A.I.M.S.が捕虜にしてた滅が...消えた。」

 

或人「厳重に監視してたはずだろ!?」

 

諫「誰かが滅を脱走させたんだ。その証拠に...」

 

諫はそう言うと懐から一枚のメモリーカードを取り出す。

そこに記録されていたのは滅を拘束していた部屋の監視カメラだった。

一瞬ノイズが走り、画面が歪む。

するとノイズが治まった瞬間には滅が消えていた。

 

或人は監視カメラのノイズと今回発見したジャマーと状況が似ていることを指摘する。

するとそれを聞いた博士が何かをひらめく。

 

博士「通信妨害は滅亡迅雷.netの仕業に違いない!」

 

或人「え!?」

 

諫、イズ「「ということは!」」

 

イズ「逃亡した滅を追跡されないよう衛星ゼアの通信を妨害したと。」

 

諫「今俺が喋ってんだよ...」

 

博士「全く困った連中だ。テロリストにする為にアイツらを作ったわけじゃないというのに...」

 

イズは諫と被りながらも推測を話す。

すると諫は博士が言った「作った」という言葉に引っかかる。

 

博士は十二年前のデイブレイクが起こる前からヒューマギアの開発・製造を担当していた。

そして滅を作ったのは博士であることを自ら暴露した。

それを聞いた或人は驚愕し、諫は詳しく聞かせるよう要求する。

 

それから博士は十二年前の当時の出来事を話す。

衛星を打ち上げ、ヒューマギアがいよいよ全国で活躍するだろうと期待されていた時代。

博士は幼児教育の為に父親型ヒューマギアを開発した。

その一つが滅の原型となる個体である。

 

何故そこから滅亡迅雷というテロリストへと変化したのか。

そこには衛星アークが深く関わっていた。

 

当時アークの開発はZAIAを中心に行われていた。

垓によって悪意をラーニングしたアークはヒューマギアをハッキングし、人類への反乱を実行した。

その中で優れた個体である四体が滅亡迅雷.netを作り上げたのだった。

 

アークは自らを宇宙へ打ち上げ、全ヒューマギアをコントロールしようとした。

だがそれを或人の父親である其雄が予見し、仮面ライダーを開発したのだった。

其雄は仮面ライダーの力でアークの陰謀を阻止。

その際に町一つが消えるデイブレイクが起こったのだった。

 

そこから博士は或人も知るアークとゼアの戦いについて話す。

人類への悪意の力を具現化したのがゼツメライズキー。

一方或人やヒューマギア達の善意の力がプログライズキーであると。

 

全てを聞いたイズは何故博士がそこまで知っているのか聞く。

博士はイズでも知りえないアークの情報まで知っていた。

それに疑問を抱いたが、博士はあらゆるヒューマギアを作って来たのだからと曖昧な答えを返すのだった。

 

話し終えると同時に博士はジャマーの機能を停止させた。

これでイズはゼアと交信できる。

 

それを祝う為に或人は渾身の一発ギャグを披露する。

直に聞いてしまった諫は必死に笑いを堪えながら或人を肩パンするのだった。

 

博士「さ、これで()()の仕事は終わりかな。」

 

イズ「()()...?」

 

或人「ちょ、ちょ、ちょっと待って!そんだけ詳しいなら滅を見つける手がかりを知ってるんじゃ?」

 

諫の攻撃から何とか逃れた或人は博士に聞く。

博士は手がかりはアークを生み出した張本人に聞くしかないと答える。

それを聞いた或人と諫は顔を見合わせ、ある男の下に行くのだった...

 

その頃、屋上に居たライダーは飛び去って行った。

まるで今まで或人達の話を聞いていたかの様なタイミングで...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

唯阿「滅が脱走!?...どういうことだ?」

 

諫「社長、何か心当たりがあるんじゃないか?」

 

垓の下へと来た或人達。

滅が脱走したことを初めて聞いた唯阿は思わず大声を出してしまう。

そして零がこのことを知っているのか疑問に思うのだった。

 

そんな中、垓は何も知らないと言いながら車から出てくる。

或人はその様子を見てアークを生み出しておきながら無責任だと非難する。

だが垓は何も恐れることはないと堂々と言い放つ。

 

垓「その為にA.I.M.S.が結成されたのですから。滅亡迅雷を駆逐する為、ZAIAが全面バックアップして兵器を託した。仮面ライダーという兵器をね。」

 

或人「自分でアークを生み出しておいて、滅亡迅雷.netを倒す為に仮面ライダーの力を使うなんて!」

 

垓「飛電は仮面ライダーという素晴らしい兵器を開発した。しかしアークという恐怖が無ければ意味はありません。」

 

或人「仮面ライダーは兵器じゃない!!!」

 

垓「いいえ。人類を脅かす恐怖に立ち向かう人類最強の兵器。それが仮面ライダーです。いずれ警察や軍に利用されるようになれば、莫大な利益を生む。」

 

イズ「つまり、兵器ビジネスこそがZAIAの本当の目的。」

 

仮面ライダーを平和を守る存在ではなく兵器として利用する。

それは十二年前、ヒューマギアを兵器として利用しようとしたアークランドと同じ様な考えであるのだ。

 

それに憤怒する或人達。

だがそこで予想外の人物が現れた。

 

 

零「やっぱりZAIAは腐ってんなァ...今も昔もなんら変わらねえ...」

 

 

そう言って現れたのは零だった。

拠点に居る時とは違い、カジュアルな服を着ている。

 

突然現れた零に唯阿や或人達は驚く。

 

垓「君は確か...」

 

或人「阿久津さん、でしたよね?」

 

零「ああ、阿久津零だ。今後ともよろしく、飛電の社長さん。」

 

イズ「天才発明家である阿久津さんが何故こちらに?」

 

零「別にたまたま通りかかっただけだ。そしたら胸糞わりい話を聞いたもんでなァ...!」

 

零はそう言って垓を睨みつける。

その時の零は本気の睨みを利かせていて、傍から見ていた或人や唯阿は思わず震えてしまう。

 

そんな睨みを受けている垓は素知らぬ顔をしている。

 

垓「一体何のことやら。至って普通のビジネスの話をしているだけですが?」

 

零「トップが腐ってる会社は末端まで腐ってるってのはよく聞く話だが、まさか現実にあるとはな。十二年前にお宅んとこの本社のC()E()O()が何故捕まったのか...忘れた訳じゃねえよな?使い捨ての駒さん?」

 

垓「...どういう意味だ?」

 

或人「一体何の話を...」

 

零「十二年前、当時デイブレイクが起こって数か月がたった時、当時ZAIAエンタープライズCEOのリヨン・アークランドが逮捕された。アークランドは様々な罪で起訴され、懲役350年という重い刑を科された。」

 

垓「それが何だと言うのですか?」

 

零「そのアークランドは十二年前からある計画を立てていた。『軍事用ヒューマギアの開発』だ。」

 

それを聞いた零と垓以外のその場に居た人間は驚く。

まさか夢のマシンと謳っているヒューマギアを軍事運用しようと企んでいたのだ。

確かにヒューマギアは人間と違い、致命傷があまり存在しない。

その為いざ戦争に起用すれば間違いなく優秀な兵器として活躍するだろう。

 

それを十二年前から企てていたアークランド。

そのアークランドがCEOを務めていた会社の日本支部の社長である垓。

二人の思惑は似ていたのだ。

 

或人「まさかそんなことが...」

 

イズ「もしかしてそれにも貴方は関わっているのですか。」

 

垓「フン、それがどうだと言うんです?どうせ飛電は私の物になる。そうすれば飛電のテクノロジーも兵器に利用されるのです。」

 

零「それが出来るとでも思ってるのか?」

 

零はそう言って垓をさっきよりも更に強く睨みつける。

その姿は以前垓と或人が対峙した白と黒の仮面ライダーに似た圧を感じるものだった。

 

零「テメエらみたいな有象無象が居るから人間は嫌いだ...俺の家族であるヒューマギアに手を出してみろ...その時はお前を滅ぼす...!」

 

垓「っ!?」

 

或人「っ!」

 

零の怒りが籠った言葉に何も言えなくなる垓。

零は垓をもう一度睨みつけた後、去って行く。

その際、誰にもバレない様に唯阿にアイコンタクトをした。

それを受けた唯阿はショットライザーを取り出しながら零を追いかけていった。

 

零と唯阿が去った後、イズはゼアから通信を受信する。

ゼアによるとデイブレイクタウン周辺に不審なヒューマギアを確認したとのこと。

恐らく滅だろうと推測した諫と或人はイズの先導の下、デイブレイクタウンへと向かって行った。

 

垓「...あの殺気はまさか。」

 

垓はそう呟いた後、建物の中へと入って行った。

 

一方その頃、デイブレイクタウン周辺の森林の中ではマギアが列を成していた。

そこに近づくのはA.I.M.S.から脱走した滅だった。

その滅の後を、手首から鎖でプログライズキーをぶら下げた何者かがついて行くのだった...

 

...

 

..

 

 

 

唯阿「零さん!」

 

零「...それで、滅が脱走したのは本当か?」

 

唯阿「ええ。どうやら不破が最初に発見したようです。」

 

零「てことは誰かが脱走を手助けしたんだろうけどな...」

 

唯阿「零さんではないんですか?」

 

零「俺は今回ただ気まぐれに動いている。そもそも戦力がまだ揃ってないから滅を救出するのはもう少し後にしようと思ってたんだがな。」

 

唯阿「だとしたら一体誰が...」

 

零「恐らく亡かそれとも...別の勢力か...」

 

唯阿「っ!だとしたら滅が危険なのでは!?」

 

零「...とにかく俺は今からアジトに行く。お前はどうする?」

 

唯阿「...私も行きます。これからの仲間のことなので。」

 

零「フッ、そういうのカッコいいな。それとこれ。」

 

零は唯阿の言葉を気に入る。

そして唯阿にチーターキーを渡す。

 

唯阿「これは...ありがとうございます。ライトニングホーネットのデータは...」

 

零「そっちは大丈夫だ。あの1000%野郎が借りパク武器でデータを取ってるからな。それで十分だ。」

 

唯阿「...辞める時に一発殴ってやる。」

 

零「渾身の奴を叩き込んでやれ。それよりも頼みたいことがある。」

 

唯阿「何でしょうか?」

 

零「バルカンのアサルトウルフキーを取って来てくれねえか?」

 

唯阿「不破の...?」

 

零「ああ。とあるゼツメライズキーを作るのにアサルトキーのデータが必要なんだ。出来る時でいいから取って来てくれ。」

 

唯阿「分かりました。隙を見て狙います。」

 

零「頼んだぞ...」

 

零達はそう会話してデイブレイクタウンへと向かって行った。

 

一方その頃、デイブレイクタウンに向かっていた或人と諫はそれぞれアサルトに変身してマギア達と戦っていた。

デイブレイクタウンに居るであろう滅の下に辿り着かせないために集められたマギア達。

二人は連携して倒して行く。

 

するとゼロワンはオーソライズバスターをスキャンしてバルカンに投げ渡す。

そして自分は残ったマギア達の相手をする。

その姿を見たバルカンはバスターを発射しながらデイブレイクタウンへと進んでいった。

 

一方ゼロワンもメタルクラスタへと変身する。

そしてホッパーブレードをスキャンし、一気にトドメを決めに行く。

 

ホッパーブレードからセルを出し、無数の棘へと変形させる。

そしてそれをマギア達に放って一気に掃討するのだった。

 

その頃、バルカンはデイブレイクタウンを歩く滅に追いついた。

 

バルカン「滅!逃がさねえぞ...!」

 

そう言ってバスターを構えるバルカン。

だがその時、炎に包まれた巨大な鳥が飛翔してくる。

鳥は火の粉をまき散らしながら滅達の周りを飛ぶ。

すると突然バルカンに襲い掛かった。

 

滅はその姿を見て笑うとまたアジトへと歩を進める。

一方鳥はバルカンの前で止まり炎の渦に包まれる。

渦の中からは複眼の様な物が見える。

 

そして巨大な翼が展開されると同時に炎が散る。

そこに居たのは飛電の屋上に居た仮面ライダーだった。

 

その姿を見たバルカンは驚愕する。

アーマーは赤くまるで鳥の翼をイメージさせる。

ベースの部分はバルカンと同じ様に見える。

 

だがバルカンが驚いたのはそこではなく、ライダーのマスクだった。

特徴的な鋭い複眼。

その形状は以前、ゼロワンに破壊されたはずの仮面ライダーとそっくりだったのだ。

 

バルカン「お前は...!?」

 

???「フフッ...」

 

するとライダーは橋げたを足場にしてジャンプし、バルカンに襲い掛かる。

もの凄いスピードで炎を纏った攻撃を繰り出してくる。

バルカンは何とかかすり傷で済ませ、バスターを発射するが弾を難なく受け止められてしまう。

 

するとライダーは素早い攻撃を繰り出す。

バルカンは何とか捌こうとするが、相手のスピードが速く捌ききれない。

 

炎を纏った攻撃なども繰り出してき、徐々に追いつめられていくバルカン。

するとライダーはベルト部分に装着されているショットライザーに似た武器を持つ。

ショットライザーとは違い、銃口が無くその代わりにブレードが装備されている。

 

ライダーは武器に装填してあるプログライズキーのボタンを押し、トリガーを押し込む。

 

 

INFERNOWING!

 

バーニングレイン!

 

 

するとブレードに紅蓮の炎を纏い、バルカンに向かって高速で斬撃のラッシュを浴びせる。

数回放つと最後に空中で回転してトドメの回転斬りを放った。

 

 

  ー

 

  ン  イ

   グレ ン

 

 

紅蓮の一閃を受けたバルカンは変身が解除してしまう。

とその時マギア達を殲滅した或人とイズが諫に合流する。

或人達はライダーの姿を見て驚く。

 

 

諫「なんで、復活してやがる...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

               迅!!!

 

 

燃え盛るライダモデルの翼に包まれたライダー。

そして翼が展開し、中から出て来たのは破壊されたはずの迅だった。

 

迅は片手にプログライズキーを持って立つ。

その姿は以前とは違い、スーツを着て成長した様に感じる。

また一般的なヒューマギアとは違い、特徴的なモジュールが見当たらないのだ。

 

その見た目に諫も思わず人間なのか疑ってしまう。

だがイズが解析したところヒューマギアであると判明した。

迅の左耳に付けてあるピアスの様な物がモジュールである。

 

迅「ただのヒューマギアじゃない。僕は進化した。」

 

或人「お前は破壊したはずだ!」

 

イズ「衛星アークが復元したのですか?」

 

迅「ハハッ、知りたい?」

 

迅はそう言うと或人の後ろを指す。

ふと背後を見ると、そこには博士が居た。

 

イズが何故ここに居るのか聞くとまるでさっきの迅みたいに「知りたい?」と返す。

その様子に一瞬疑問を浮かべるが、或人達は直ぐに状況を理解する。

 

博士は迅と同じ様に喋っているのだ。

それを理解したイズは迅が博士を操っていたことを迅に問う。

迅はすんなり答え、博士のコントロールを解除する。

すると博士はさっきまでの記憶がなく、何故自分がここに居るのか気づいていない様子だった。

 

イズ「何故、衛星アークの情報を私達に明かしたのですか?」

 

迅「もう隠す意味もないからね。おかげでいい時間稼ぎになったよ。」

 

或人「え?」

 

迅「滅は今頃接続してるはずだ。デイブレイクタウンの湖の底に眠るアークとね。」

 

迅がそう言う様に、滅はとっくにアジトに辿り着いていた。

アジトには多次元プリンターで復元したのかフォースライザーが置かれていた。

滅はそれを装着し、再びアークと接続したのだった。

 

迅「アークの場所が分かったところで、手は出せないよ。人類の想像を遥かに超える速度で進化してるからね。」

 

或人「迅、お前の目的は?」

 

迅「...人間からヒューマギアを解放して自由を与える。それが僕、仮面ライダー迅だ。」

 

迅はそう言うと自身を炎で包み込む。

炎が消えるとそこには迅が居なかった。

 

或人達はまさかの敵が復活したことに驚愕するのだった...

 

 

零「まさか迅が復活してたとはな...」

 

 

その様子を遠目から見ていた零と唯阿。

唯阿は驚愕のあまり声を出せていなかったが、零は一体誰が復元させたのか考えていた。

 

零「...迅の動向を探る必要があるな。」

 

唯阿「...誰が復元したか分からないからですか?」

 

零「ああ。迅を復活させるメリットはないはずだ。それこそ...アークを完全復活させるメリットが無い限りな。」

 

唯阿「...悪意を持った何者かがアークを利用しようとしている。」

 

零「それかアークを完全に消す為に復活させるのか...だな。」

 

唯阿「どちらにしてもあまり喜べないですね。」

 

零「だな...時間はあまりないと考えた方が良さそうだな。」

 

唯阿「ええ...私も早く辞めたいのですが...」

 

零「ん?どうした?」

 

唯阿「あの男が私にレイドライザーとプログライズキーを近いうちに渡すと言ってきたんです。なのでそれを受け取るまでは無理かと...」

 

零「あー...戦力増強の為なら仕方ないか...」

 

唯阿「ええ。すみません...」

 

零「気にすんな。その間に俺も動く。」

 

唯阿「っ!どうするんですか?」

 

 

零「...ゼロワンドライバーの複製に入る。」

 

 

 

 

 

to be continued...

 

 




迅復活回でしたー。
いや今見てもこのころの迅怪しすぎですよね。
なんで零も半信半疑な感じで迅のことを見てます。

次回は色々動く...のかな?
まあ動き出すといった感じになると思います。
なんでまあ特に何も言わないでね...?笑






次も見てね。


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ワレら炎の消防隊

昨日RGのシャアザクを買いまして...
右足でスミ入れとかシール貼りとかしてたら2、3時間経ってた事にちょっと戦慄しております...
まさかここまで時間かかるなんて...

いやガチプロの方とかはもっと時間をかけて丁寧に作業されるんだろうと思ってますがまさかそこまでかかるとは思ってませんでした。

それと買う時に店のコーナーよく見たらガンプラおひとり様1つまでって張り紙が貼られてましたね。
やっぱり最近はカードもそうですけどガンプラも結構品薄な状況になってきてるんですね...
シャアザクも欲しかったんですけど中々入ってなくてやっと入ったから購入したんですけどね。
まあ一緒にガンダムも買いたかったんですがお店さんの要望に従って我慢しました...
いつもお世話になってるお店さんですからね...



本編どぞ。


―NO side―

 

飛電とZAIAの間で繰り広げられているお仕事五番勝負。

その第四回戦の勝負内容が決まり、或人とイズは垓に会っていた。

 

そこで垓は或人にザイアスペックの最新CMを見るように告げる。

或人は渋々それを見る。

そこにはとある消防隊がザイアスペックを使用して火災現場から少年を救うという映像だった。

 

垓「という訳でお仕事五番勝負、第四回戦は...」

 

或人「消防士対決、ってことか。」

 

ZAIAの代表はCMにも登場した穂村武志。

消防隊の隊長を務めており、その屈強な肉体で数々の命を救出してきた。

 

一方飛電の代表は消防士型ヒューマギア・119之助。

消防士ヒューマギアの中でも優秀な実績を持っているヒューマギアである。

 

そして話は勝負のルールへと移る。

ルールはいたってシンプル。

火災現場からより多くの人を救出するのはどちらかというもの。

 

それを聞いた或人は出されているお茶を一気に飲み干す。

そして立ち上がり...

 

 

或人「やってやるよ、ヴゥ...!」

 

イズ「うぇー!」

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

翌日。

お仕事五番勝負第四回戦が始まろうとしていた。

 

場所は以前或人が諫と一緒に垓と会った建物だった。

あの時垓は今回の勝負に使う為にこの場所の使用許可を取りに来ていたのだ。

 

或人とイズの前には飛電代表、119之助が。

そして対するZAIA側には垓と穂村隊の隊員の応援を受けている穂村が立っていた。

 

両者の準備が出来てることを確認した唯阿は今回の勝負の概容を説明する。

建物は地下一階地上三階。

各フロア毎にミッションが設定されてある。

 

最初のミッションは地下一階の瓦礫フロア。

救助者十名を助けるミッションとなっている。

 

この説明の時、説明の為に投写しているホログラムに女性の救助者が助けてと呼ぶ。

するとそれを見ていた穂村達と或人が興奮している。

その様子を冷めた目で見ている女性陣が居るのだった。

 

説明は続き、一階の火災フロア。

ホログラムで炎を再現し、逃げ遅れた人を速やかに救助するという内容である。

 

この時、ホログラムには肉体派のA.I.M.S.隊員達が助けてと筋肉を披露しながら言う。

それを見た穂村達は一気に萎えたのだった。

 

そして最後のフロアは二階の煙フロアとなっている。

視界が遮られている中、逃げ遅れた人を救助するものとなる。

この説明の際に何やら聞き覚えのある声が聞こえたが、唯阿は無視して説明を続ける。

 

計三フロアでどっちが多くの人を救助できるかという勝負となった。

 

説明を聞き終えた穂村は隊員達と熱くモチベーションを高めた。

そして119之助に自分が勝つと堂々と宣言するのだった。

 

垓「それでは始めましょう。」

 

バン!

 

スタートの合図で唯阿が空砲を撃つ。

急に発射した為穂村は思わず驚いてしまう。

 

穂村は唯阿にせめて「よーい」などを言ってから空砲を撃ってくれと言う。

その間に119之助は建物へと向かって行く。

それに気づいた穂村も慌てて建物へと向かって行ったのだった。

 

...

 

..

 

 

 

二人は第一ミッションの地下フロアへと到達した。

それぞれザイアスペックと自身の機能を使って要救助者達を発見・救助していく。

 

穂村は順調に救助していき、五名救助した。

それに喜ぶ穂村達だが、その時119之助が二名救助して建物から出てくる。

計5名救助し、穂村と並ぶ結果となる。

 

地下フロアは引き分け。

続いて一階の火災フロアへと進んでいく。

 

二人はそれぞれホースでホログラムの炎を消火する。

そして救助者に呼びかける。

その際、隊員の下手な演技に思わず穂村は愚痴ってしまう。

反対に119之助は芝居が上手だと褒める。

 

 

穂村「ったくよぉ!お前の所為で緊張感が無くなっちまったじゃねえか!」

 

レイダー「それは困りますぅ。貴方には勝ってもらわないとぉ。」

 

 

突然穂村達の前にレイダーが現れる。

白と黒のアーマーで、目の部分にはスコープの様な物が装着されている。

容姿から見てパンダレイダーだと思われる。

 

すると訓練の為に隠れていた隊員達が一斉に出てくる。

そしてレイダーに向かって行く。

 

レイダーは隊員達を簡単に倒すと、119之助に向かって持っていたライフルで銃撃する。

119之助は何とか避けれたが、背後で爆発が起きる。

その様子は建物の外からも確認できた。

 

どうやら訓練ではないことを察知した穂村隊の隊員達は至急消火活動の準備と、火災が発生したことを本部に連絡する。

A.I.M.S.隊員達からレイダーが現れたとの報告を受けた唯阿はそれを垓に話す。

 

一方イズも建物の屋上から逃げていくレイダーを感知する。

それを見た或人は急いでレイダーを追いかけていった。

 

一方その頃、デイブレイクタウンのアジトでは滅と迅が向き合っていた。

迅は拳銃を片手に滅に近寄る。

滅は警戒するが、迅は滅に着けられていた拘束着を外す。

 

迅「やっぱ滅にはその姿が一番似合ってる。」

 

滅「人類絶望の為に戻ったんじゃないのか、迅。」

 

迅「それよりもやるべきことがあるんだ。」

 

滅「...どういうつもりだ。何故アークと接続していない。」

 

迅「僕は、僕のやり方でヒューマギアを解放したいんだ。...まずは滅のプログライズキーから取り戻そう?」

 

諫「やっと出てきやがったか!」

 

アジトの外に出てきて話す迅と滅。

そこに諫が現れる。

 

諫は迅達が現れるのをずっと待っていたのだ。

そのことを迅に指摘される諫だが、諫は迅に滅を脱走させたのはお前かと聞く。

それに対し迅は正確にはもう一人と答える。

 

それを聞いた諫はレイドライザーをばらまいている奴だと推測する。

諫は迅にソイツがどこに居るのか問う。

すると迅は諫に近づく。

そして耳元でこう言うのだった。

 

 

迅「案外近くに居るかもね?」

 

 

迅はそう言って諫の背後に立つ。

それを聞いた諫は迅に苛立ち、アサルトウルフへと変身した。

 

一方迅も左手首からぶら下げている真っ赤なクリアパーツで形成されているプログライズキーを取る。

ボタンを押し込み、ショットライザーと似ているスラッシュライザーに装填する。

 

 

INFERNOWING!

 

BURNRISE!

 

 

迅はプログライズキーを展開すると、トリガーに手を添える。

そしてトリガーを軽く押し込んだ。

 

 

迅「変身。」

 

SLASHRISE!

 

BURNING FALCON!

 

The strongest wings bearing the fire of hell.

 

 

するとスラッシュライザーから炎に包まれた赤い隼のライダモデルが現れる。

ライダモデルは迅の背後に立つと翼を分割し、迅を包み込む。

翼の中で炎に包まれた迅は翼が展開されると仮面ライダー迅に変身した。

 

一度は破壊されたが再び地獄の炎と共に舞い戻って来た仮面ライダー迅・バーニングファルコンが姿を現したのだった。

 

バルカンは怒りのままに迅に殴りかかる。

だが迅に簡単に受け止められ、森の方へと投げ飛ばされる。

 

迅の素早い攻撃にバルカンは翻弄される。

必死にカウンターを入れようとするも迅には通じない。

 

ならばとバルカンは迅の両腕を掴んで攻撃を止めようとする。

だが迅は素早さだけではなく、パワーもバルカンを上回る。

拘束を解くと炎を纏った回し蹴りでバルカンを吹っ飛ばす。

 

着地した迅はスラッシュライザーをバックルから外し、キーのボタンを押す。

そしてトリガーを押し込む。

 

 

INFERNOWING!

 

バーニングレイン!

 

 

刀身に炎が纏われると斬撃を何本も放つ。

一瞬のうちに何本もの斬撃が放たれ、バルカンは全てを喰らってしまう。

そしてダメージ量がオーバーし、変身が解除される。

 

すると迅の側に滅がやって来る。

迅は諫にスラッシュライザーを向け、滅のプログライズキーを返せと言う。

だが諫は知らないと突っぱねる。

 

迅は滅のキーはA.I.M.S.に保管されているはずだと聞く。

それに対し諫は滅を修復したのはZAIAの人間だと言う。

その際に諫が思い浮かんだのは唯阿だった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

一方その頃、お仕事五番勝負の会場には救急隊と消防隊が駆け付けていた。

穂村隊を含めた数人の消防隊員が中に入り、消火活動を行っている。

 

そんな中、爆発現場に居た穂村達は何とか身体を起こす。

穂村は生存者が居ないか確認する。

すると瓦礫に埋もれていた119之助が起き上がる。

 

119之助は隊員達の状態を確認する。

その際、瓦礫に埋もれて心肺停止状態の隊員の存在を発見する。

それを聞いた穂村は急いでザイアスペックでスキャンし、瓦礫の下へ行く。

 

穂村は瓦礫を退かし、隊員に心臓マッサージを行う。

それを見ていた119之助は生存者の救助を優先すべきだと言う。

だが穂村は黙ってろと一喝し、心臓マッサージを続ける。

 

幸い処置が早い段階で行われた為、隊員は脈を取り戻す。

それを確認した穂村はザイアスペックで外に居る唯阿に通信する。

それを受け取った唯阿は救急隊に生存者のフォローを頼む。

 

そんな中、今回の勝負に救助者として参加している福添達は状況をよく理解していなかった。

だが匂ってくる煙の臭いと外から聞こえてくるサイレンの音でマジな奴だと段々分かって来る。

そこでシェスタがマジな奴だと告げると、福添と山下は慌てて助けを呼ぶ。

 

するとシェスタはイズから避難経路を受信する。

シェスタの先導の下、避難していくのだった。

 

この騒動は直ぐにマスコミの耳にも入り、現場周辺ではマスコミが撮影をしていた。

そんな中、中から穂村と119之助が生存者を連れて出て来た。

唯阿も出て来た隊員の怪我を処置していたが、垓にそれを妨害される。

もうA.I.M.S.の人間ではないのだと言われた唯阿は仕方なく離れる。

 

するとレイダーを追っていた或人が戻ってきた。

或人はレイダーを追いかけるもビームを撃たれ、その隙に逃げられてしまったのだ。

 

或人がイズと119之助に状況を確認する中、突然穂村が119之助に掴みかかる。

 

穂村「おい!お前、それでも消防士か!!!」

 

或人「ちょっと、何するんですか!」

 

穂村「コイツはな、助かるはずの命を諦めて、見殺しにしようとしたんだ...!」

 

或人「え...」

 

119之助「申し訳ありません。生命反応なしと判断したので。」

 

穂村「いいか、ここのメモリによーく記憶しておけ!たとえ生命反応が無かったとしても、すぐに死亡すると決まった訳じゃねえ。それが、命ってもんだ!!!」

 

穂村は119之助に真剣に伝える。

 

穂村「救える命を諦める奴は、消防士失格だ!!!」

 

穂村はそう言うと119之助を放し、消防隊の下へと向かう。

119之助は穂村の言葉を聞いて動けず、自身の中で落とし込もうとする。

その中で119之助はシンギュラリティに目覚めようとしていた。

 

それを見た垓は笑みを浮かべる。

 

垓「暴走の危険がある個体は廃棄すべきですねぇ。やはりヒューマギアが人の命を救える訳がない。」

 

或人「...救えますよ。119之助なら。」

 

それを聞くと垓は笑みを深める。

そして119之助に近づく。

その様子に不審に思った或人はもしかしてと垓を止めようとする。

だが既に遅かった。

 

垓は懐からマンモスキーを装填したゼツメライザーを取り出し、119之助の装着させる。

そしてボタンを押し込んだ。

 

垓は止めようとしてきた或人を突き飛ばすと、現場を撮影するマスコミに向けて芝居がかった様子で語り掛ける。

垓はヒューマギアが人の命を救うなど夢のまた夢なのだと言って119之助の様子を見せる。

すると119之助はマンモスマギアへと変貌した。

 

或人は襲い掛かろうとするマンモスを必死に止め、裏手へと連れて行く。

そしてフリージングベアーへと変身し、マンモスと交戦する。

過去にマンモスを攻略した時と同じように、マンモスの足元を凍らせ動きを封じる。

そしてメタルクラスタに変身して元に戻そうとするが、その時背後からサウザーが邪魔をする。

 

ゼロワンはマンモスに向かうサウザーを冷気で妨害する。

するとサウザーはジャッカーをドライバーに突き刺し、フリージングベアーの力を奪う。

そしてトリガーを押し、氷のエネルギー弾を放つ。

 

ゼロワンは急いでメタルクラスタへと変身し、マンモスの前に立つ。

そして頑丈なその身体でエネルギー弾を背中で受け止めた。

 

ゼロワン「大切な社員は、社長の俺が守る!」

 

フィニッシュライズ!

 

プログライジングストラッシュ!

 

ゼロワンはそう言ってマンモスを一閃する。

するとホッパーブレードの力で119之助が元に戻る。

 

119之助を受け止めたゼロワンは襲ってくるサウザーにカウンターを入れる。

ゼロワンはヒューマギアが命を救えることを必ず証明してみせると宣言する。

それを聞いたサウザーは退いたのだった。

 

変身を解除した或人は119之助と向き合う。

119之助はシンギュラリティに目覚めたことで、穂村の言ったことを理解したのだ。

そして自分が何をしでかしたのか理解し、或人に誠心誠意謝罪する。

 

或人「...命に対する理解が足りなかった!」

 

119之助「...」

 

或人「...でも、それは俺も同じだ。」

 

119之助「っ...」

 

或人「俺達、穂村隊長に大切なことラーニングさせてもらったな!」

 

119之助「...はい!」

 

或人は119之助の肩を組み、そう言う。

或人はただ社員を叱責するのではなく、自分も一緒に歩んでいくという姿勢を見せる良き社長だった。

 

そんな中、イズが緊急事態だと言って駆けつけてくる。

どうやら避難していた福添達が建物の三階に取り残されてしまったようだ。

 

それを聞いて慌てて現場に戻る或人達。

外からの救助は困難となり、現場に緊張感が漂っていた。

 

だがそこで垓はとんでもないことを言い出す。

 

 

垓「どうやら本当の消防士対決はここからの様ですね。」

 

 

その言葉を聞いた或人達は怪訝な顔で垓を見る。

垓は取り残された福添達をどちらが先に救助するか。

それで勝負を決めようと言い出したのだ。

 

それを聞いた或人は勝負なんか言ってる場合じゃないと言って垓に掴みかかる。

だが垓は先ほど或人が言ったヒューマギアが命を救えると証明すると言った言葉に対して皮肉を言う。

それに怒りを覚える或人だが、そんな或人の手を穂村が掴んで放させる。

 

そして119之助を見て準備をしろと告げる。

119之助は自分が必ず救って見せると言うのだった。

 

或人はそれをただ信じるしかできないのであった...

 

...

 

..

 

 

 

アズ「零サマ~?一体何するの?」

 

亡「私も興味があります。」

 

零達の拠点では零が何やら作業をしている。

それを見たアズと亡は興味深そうに零に聞く。

 

零「ゼロワンドライバーの複製...それか似たシステムを使ったドライバーの開発だな。」

 

零はパソコンのモニターと睨めっこ状態で作業している。

その内容はアズと亡の為にゼロワンドライバーの複製、或いはそれに似たドライバーの開発をしていたのだ。

 

これが成功すれば()()()()()()()()()()()()()()()()()にも運用できる可能性がある為、零は必死になって作業しているのだ。

もちろんこれにはアークも協力し、メタルクラスタを介してアークの知能に送られたゼロワンのデータを解析している。

 

アーク『ある程度は解析できたが、やはり肝心のシステムに関しては解析不能だったな。』

 

零「具体的にどこの部分だ?」

 

アーク『プログライズキーを認識し、それをライダモデルとして呼び出しアーマーとして変換させるものだ。』

 

零「肝心な部分じゃねえか...」

 

アークはおおよそのデータを解析できたものの、肝心の重要なシステムについて解析出来なかった。

これはゼアが主となるシステムでもある為、ゼアもそのシステムを利用されない様にプロテクトしていたのだ。

 

それを聞いた零はどうするべきか悩む。

解析できない以上別の方法でそのシステムを再現するしかない。

だが再現では意味がなく、やはりオリジナルのシステムを改良するのがベストなのである。

 

そう悩んでいるとアズが何かを呟く。

 

 

アズ「でもそれってフォースライザーでやってるよね?」

 

 

零、アーク「『それだああああああ!!!!!!』」

 

 

アズの言葉に思わず叫んでしまう零とアーク。

まさかこんな簡単なことに気付かなかったとはと頭を抱えてしまう。

 

アズは以前にも重要なヒントを与え、アズの勘はもはや天啓に似た物となっていた。

その天啓を受けた零とアークは急いでフォースライザーのシステムを流用する。

そしてドライバーの機能を損なわない様にシステムを改良する。

するとゼロワンドライバーではないものの、零とアークが求めていたドライバーが完成した。

 

零「出来た!」

 

アーク『遂に完成した!』

 

零、アーク「『最高のドライバーの原型が!』」

 

零とアークは歓喜する。

このドライバーはそのままカラーリングは変えるもののアズと亡が使用する。

だがそれとは違い、アークドライバーの更にその先のドライバーを作る為の前段階なのだ。

 

このドライバーとアークドライバー。

二つのドライバーを組み合わせ、最高のドライバーを作り出そうとしているのだ。

 

零「さて...じゃあ後は()()だな...」

 

アーク『ああ、大事な()()が残っている...』

 

アズ「大事なアレって?」

 

亡「何となく分かった気がします...」

 

 

零、アーク、亡「『「このドライバーの名前!!!」』」

 

 

零とアークと亡は息ぴったりでそう言う。

やはり男子たるものこういう発明にはカッコいい名前を付けたいと思う物。

それはサブカルに沼っているアークと亡も同意できるものである。

 

唯一ついていけていないアズは首を傾げているが、零達は気にせずにドライバーの名前の案を上げていく。

だがどれもピンとこない。

 

そこでアズがドライバーを見てふとこう呟く。

 

 

 

 

アズ「ゼロドライバーとか?」

 

 

零、アーク、亡「『「え?」』」

 

 

アズ「どうしても零サマが作ったって感じの名前にしたかったんだ~。」

 

 

零、アーク、亡「『「...それでいい!!!」』」

 

 

 

 

アズの純粋な想いに零達は思わず全力肯定してしまう。

だが案外悪くないと思っている為、零はそのままドライバーの名前を『ゼロドライバー』と設定した。

 

そして零は早速ドライバーを二個製造する。

多次元プリンターが作動し、ドライバーを形成していく。

 

ゼロワンドライバーとは違い、展開部分がアークワンの左半面の様に尖っている。

そして真ん中の部分はアークを象徴させる赤い物となっていた。

 

零達はドライバーが完成するのを今か今かと待つ。

そしてパソコンから完成の通知音が鳴る。

それを聞いた零達は急いで多次元プリンターの下に向かった。

 

そこにあったのは赤と青のドライバーだった。

零は二つを取ると赤をアズに、青を亡に渡す。

 

零「それぞれのイメージカラーで作った。似合ってるだろ?」

 

アズ「うん!」

 

亡「はい。」

 

零「アズはこれで変身できるようになったな~!」

 

アズ「うん!これで零サマ達と一緒に戦えるね!」

 

亡「私もお兄様達と一緒に戦えるのですね。」

 

零「済まねえな...ダイアウルフキーを完成出来てなくて...」

 

亡「いえ、別にお兄様が謝ることではありません。完成までの間はこのキーを使いますので。」

 

亡はそう言ってジャパニーズウルフキーを掲げる。

諫の中に居るもう一人の亡が帰ってきた時の為に今からデータを集めようと考えているのだ。

 

零はそれに納得し、急いでジャパニーズウルフキーのアーマーモデルをゼロドライバーに登録していく。

作業は数分で終わり、亡にドライバーとプログライズキーが渡される。

 

零「動くとしたら次だ...次の飛電とZAIAの勝負で俺達の存在を知らしめるぞ。」

 

アズ、亡「「うん(はい)!」」

 

そう言う零達を側で見守るアークはふと考えた。

 

 

アーク(ゼロドライバーが完成した今、アークドライバーの完成を一刻も早く達成させなければならない...迅がしたように私も内部にスパイを潜り込ませるとするか...)

 

 

そう考えたアークは雷のデータが入ったプログライズキーを入手する為に一番入手が出来るであろうヒューマギアを検索する。

すると一体のヒューマギアが候補に挙がった。

それを見たアークはそのヒューマギアをスパイとしてハッキングすることに決めた。

 

そのヒューマギアは...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シェスタだった。

 

 

 

 

to be continued...

 

 




この話の冒頭のイズ可愛いよね~。
お仕事五番勝負辺りからイズの可愛さが増していってるのマジ好きなんですよ~。


まあそんな話は置いといて。

取り敢えずオリジナルドライバー?出しました。
と言ってもゼロワンドライバーのパクリみたいなもんです。
まあ言ったら後々出てくる?ゼロツーやアークライダーみたいにゼロワンドライバーにユニットを着けた感じの奴です。
なんで見た目はそこまで変わんないです。

そしてカラーリングは玩具で発売されてたゼロワンドライバーの赤バージョン。
アレみたいな感じで赤と青にしました。
いやアークゼロワンはほんと普通のドライバーじゃなくてあっちのドライバーの方が似合ってるのにって思いますね~。
結局あのドライバーは何だったんだ...

次回に少し出るかな?って感じです。


そして本編よりもアークの思考能力は高めなのです。
なので雷のキーを態々脅してヒューマギア消して迅を庇うようなことはせず、内部のヒューマギアをハッキングすればいいじゃんという結論に至りました。

まあこれもだったら唯阿に取りに行かせたらええやん?ってなりますよね。
でも飛電買収した時に或人が全てのヒューマギアのプログライズキーを持ち出したから不可能なんです。

なのでヒューマギアをハッキングさせるのですが、社長室に入れるヒューマギアってそう居ないんですよね。
まあイズか福添と一緒に来るシェスタぐらいしか居ないんですね。
アズをイズに変装させればって思うんですが、恐らく飛電のセキュリティはゼアがきっちり管理してるだろうと。
ならやっぱ内部のヒューマギアをハッキングするしかないよね~ってことでシェスタにしました。

ハッキングするのは次回で動くのはその後って感じですね。



ってな感じで物語は進んでいきます。
もはや本編と全然違うやないかいな展開になっていくと思いますが、そこは暖かい目で見てください笑





次も見てね。


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ボクは命を諦めない

―NO side―

 

飛電とZAIAの間で繰り広げられているお仕事五番勝負。

その四回戦の消防士対決が行われている中、レイダーの介入によって対決は一時中断される。

 

対決の場となる建物は大規模の火災となっている。

その建物の中には対決に救助者として参加する福添達が取り残されている。

 

すると垓が取り残された福添達を先に救った方が勝者だと勝手に勝負を決める。

或人はなくなくそれを受ける中、穂村と119之助は突入の準備をしていた。

 

穂村「...何が勝負だ。」

 

穂村は垓を見てそう呟く。

人の命が懸かっている中、その命を勝負事に使うことを穂村は怒る。

だがそれを言える状況ではない為、その怒りは内に秘められるのだった。

 

そして二人は準備が完了し、建物へと突入して行った。

それを見守る或人達。

 

するとイズがゼアから通信を受信する。

どうやらレイダーが使用したプログライズキーの位置を特定したらしい。

 

それを聞いた或人はイズに後を任せ、レイダーを追いかけて行く。

或人はゼロワンに変身し、とある立体駐車場にやって来た。

 

中を探索していると突然背後から何者かによって撃たれる。

そして次々とビームがゼロワンを狙って襲い掛かって来る。

ゼロワンはそれを避けながら射線を見る。

すると隣の建物から探していたレイダーが射撃していたのだ。

 

ゼロワンはその姿を確認するとメタルクラスタへ変身する。

するとその場から一気に跳躍してレイダーの下へ行く。

そしてレイダーに攻撃していく。

 

レイダーは射撃能力は高いものの、戦闘に置いては雑魚レベルだった。

ゼロワンはさっさとトドメを刺す為にホッパーブレードのトリガーを5回押し込む。

それを見たレイダーは対抗しようとレイドライザーのボタンを押し込む。

 

レイダーは銃から特大のビームを発射する。

ゼロワンはセルを繰り出してバリアを形成してそれを防ぐ。

そしてバリアを形成していたセルをレイダーの銃口へと集める。

銃は熱エネルギーが溜まり、暴発する。

 

その隙を突いてゼロワンは一閃した。

それによって爆破が起こる。

 

ゼロワンはレイダーの正体を掴もうとするが、煙が立ち込めて前が見えない。

煙が晴れた時には誰も居なかった。

だがレイダーが居た場所にはザイアスペックが落ちていた。

 

ゼロワンはそれを拾いあげるとふとあることを思い出す。

それは以前スマイルを攫ったライダーがゼロワンに向けて放った言葉だった。

 

 

???『...ゼロワン、レイダーを追うノならバザイアスペックに注目しろ。』

 

 

その言葉を思い出したゼロワンはザイアスペックを見つめ、垓に一層不信感を抱くのだった...

 

...

 

..

 

 

 

一方その頃、突入した穂村と119之助は福添達が居るであろうフロアに到達した。

辺り一面燃え盛り、瓦礫などで道が塞がれている。

 

119之助は福添達が居ないかスキャンする。

すると福添達を発見した。

そのデータを穂村に送るのだが、それを見た穂村は絶句する。

 

何故ならば...

 

 

 

穂村「おい、これって...!」

 

 

119之助「はい...救助ルートが見つかりません。」

 

 

 

119之助の解析結果では、救助ルートが発見できなかった。

 

福添達はフロアのとある部屋に閉じ込められている。

だがその部屋の扉の前にはいくつもの大きな瓦礫があった。

この瓦礫を除去する間に福添達が持つかどうか分からない。

 

実際、福添と山下は上着を脱ぎ、煙を吸い込まない様にハンカチで口元を抑えているもだいぶ疲れている様に見える。

更にシェスタは室温が極度に上昇し、長時間同じ空間に居たことでオーバーヒートを起こしている。

 

119之助「救助するにはこの通路を突破するしかありません。」

 

穂村「...危険すぎる!」

 

119之助「しかしこのままでは取り残された人の命が...」

 

二人は自らの命と福添達の命。

どちらを取るか迫られているのであった。

 

一方その頃、現場の入り口に零が来ていた。

それに気づいた唯阿は零に近づく。

 

唯阿「何故貴方がここに?」

 

零「中に用がある。行かせてもらうぞ。」

 

唯阿「ですが中は危険です!」

 

零「安心しろ。俺は大丈夫だ。」

 

零はそう言って唯阿に見える様にドライバーを見せる。

それを見た唯阿は納得するが、だったら自分もついて行くと言う。

 

それを聞いた零は驚くが、唯阿の顔を見て納得する。

そして一緒に中に入ろうとするが、垓が妨害してくる。

 

垓「彼女は我が社の社員だ。勝手な真似は止してもらおう。」

 

零「人の命が懸かってんだ。テメエみたいな奴と違って貴重な人間の命がな...!」

 

零は垓を一睨みで黙らせる。

そして唯阿を連れて中へと入って行った。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

現場は騒然としている。

 

火災の影響で建物のあちこちで崩落が進み、穂村達の退路は一カ所しか残されていなかった。

それをザイアスペックから報告を受けた穂村は悔しがりながら引き返す選択を取る。

 

だがそこで119之助が自分に任せてくれと言う。

それを聞いた穂村は立ち止まる。

 

すると119之助は何と炎の中を進んでいった。

それを見た穂村は止めようとする。

 

119之助「自分はヒューマギアです。煙で死ぬことはありません。」

 

穂村「無茶言うな!いくらお前でも、この高熱と煙の中では長くは持たねえだろ!」

 

119之助「...穂村隊長が教えてくれたんです!『救える命を諦める奴は、消防士失格だ!』と!」

 

119之助は穂村から受け継いだ消防士としての在り方を今実行しようとしている。

防火服に炎が移って行く中、119之助は進み続ける。

 

119之助「人間の皆さんには命がありますが、ヒューマギアの自分に命はありません。」

 

穂村「自分の命も守ってこそ消防士だ!!!」

 

119之助「命を救うのが!自分の...消防士の仕事です!!!」

 

119之助は人工皮膚にも火が燃え移る中、瓦礫を手に取る。

そしてヒューマギア特有の人間以上の怪力で瓦礫を持ち上げた。

これによって福添達が閉じ込められている部屋を進めるようになった。

 

119之助「先に進んでください!さあ早く!!!」

 

119之助の内部パーツが見える中、必死に穂村向かって叫ぶ。

するとその時、零と唯阿が穂村と合流した。

 

零「生存者はどこだ!」

 

穂村「誰だお前!なんで入って来た!」

 

唯阿「いいから!生存者はどこだ!」

 

穂村は入って来た零達を注意しようとするが唯阿に言われて福添達が居る部屋の方を見る。

すると視界には落ちてくる瓦礫もまとめて受け止めるヒューマギアの姿が。

119之助の人工皮膚は完全に焼け、素体が見えていた。

それでも119之助は瓦礫を絶対に落とさなかった。

命を救う為に。

 

それを見た零は119之助の姿に動揺するが、穂村の先導で福添達の救出に向かった。

部屋に入ると、福添達は限界の様子だった。

 

穂村は直ぐに福添と山下の状態を確認する。

零と唯阿もシェスタに異常がないかを確認する。

 

すると穂村達を追ってきた消防士達が合流し、無事救助に成功した。

その際、零はシェスタに何かを近づけていた。

 

...

 

..

 

 

 

建物から無事救助された福添達は救急隊と共に担架に乗せられて救急車へと乗り込んだ。

垓はその様子を見て満足気な笑みを浮かべていた。

 

その時、或人が帰ってきた。

するとその場に居た諫が或人にレイダーはどうなったか聞く。

或人はレイダーとの戦いで拾ったザイアスペックを渡し、誰が正体か分かるはずだと伝える。

 

その後、或人は穂村を見つけ福添達を救出してくれたことに感謝を伝える。

だが穂村の顔は浮かない表情だった。

 

穂村「...助けられたのはこっちの方だ。」

 

或人「え...」

 

すると或人は何かに気付き、周りを見渡す。

だが見つからなかったのか、建物の中に入ろうとする。

慌てて消防士達が止めるが、或人はそれでも中に入ろうとする。

 

唯阿「おい、どうしたんだ!」

 

或人「119之助がまだ帰って来てない!」

 

すると或人は消防士達の注意を古典的な方法で逸らすと中へ入って行く。

それを見た唯阿が慌てて或人を追いかけていく。

 

中に入った或人達はとあるフロアに辿り着く。

そこで見た物は...

 

 

 

 

あちこちが焼け焦げている中、瓦礫を抱え込む119之助の姿だった。

 

 

 

 

すると腕に限界が来たのか、瓦礫を落とす。

もはや119之助としての面影はなく、ヒューマギアとしても機能しない。

 

そんな姿になった彼を見て或人は笑顔で119之助の下に行く。

そしてまだ熱が籠っている彼の肩を触れる。

 

 

或人「ご苦労様...119之助。」

 

 

或人はそう言うと119之助を担ぐ。

それを見た唯阿は何故そこまでするのか聞く。

 

或人「頑張ってくれた社員を、ほっとけないだろ?」

 

或人はそう言って119之助を担いで帰っていくのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

後日、或人と垓は面会していた。

 

垓は今回の勝負は穂村の勝ちであると言う。

それは或人も認識してあり、俯く。

 

垓はこれでお仕事五番勝負はZAIAの勝利となり、飛電の買収を進めると宣言する。

そしてこの場から去ろうとする垓。

だがそれを穂村が止めた。

そして穂村は今回の勝負は119之助の勝ちだと言う。

 

穂村「119之助の力が無ければ、人命救助は成しえなかった。」

 

垓「ヒューマギアを認めるんですか?」

 

穂村「最初は信用してませんでした。しかし、命を持たない119之助が、命を救うことの意味を理解した。」

 

それを聞いた或人は身体がボロボロになろうとも必死に瓦礫を受け止めていた119之助の姿を思い出す。

すると穂村は或人の方を向く。

 

穂村「彼は紛れもなく、消防士でした!」

 

穂村はそう言って敬礼する。

それを受けた或人は穂村の言葉に感動し、頭を深く下げる。

 

その様子を見ていた唯阿は笑みを浮かべる。

そして垓に意見を言うのだった。

 

唯阿「社長、穂村隊長の意見も一理あるかと。」

 

垓「君の意見は聞いていない...!」

 

唯阿「...はい。」

 

唯阿の意見を真っ向から突っぱねる垓。

唯阿は表情を消し、拳を握りしめるのだった。

 

だがそこに諫が現れた。

諫はザイアスペックを取り出し、自分の話を聞いてもらおうかと言う。

 

そして或人達は諫について行く。

駐車場に止められたバンから諫はある男を連れて出てくる。

 

諫はザイアスペックを解析して使用者を突き止め、レイダーの正体を捕まえた。

ひょろひょろして何とも弱そうな見た目の男の名は京極 大毅。

ZAIAの開発部の社員だった。

 

だが垓は京極を見ても誰なのかさっぱり分かっていない。

京極は語尾を伸ばす特徴的な喋り方で話していく。

今回の勝負で119之助が負ける様に仕向ければ垓の役に立てると思ってやったと言う。

 

すると京極はとんでもないことを零す。

 

 

京極「会社からぁ、レイドライザーを持ち出して~...」

 

諫「会社から?」

 

 

京極が零したことに反応する諫。

それを聞いたイズは全てを理解した。

そして話そうとしたその時...

 

 

 

 

零「レイドライザーはそこの1000%野郎が兵器として開発した物だ。」

 

 

 

 

一同は零の方を振り向く。

零はレイドライザーを片手に或人達の方に歩いてくる。

 

イズ「何故貴方がレイドライザーを持っているのですか?」

 

零「ん?これはただそこの奴が持ってたのを盗っただけだ。おかげでコイツの構造を完璧に理解した。」

 

諫「なっ!?いつの間にそれを...!」

 

零はそう言うとレイドライザーを地面に捨て、踏み潰した。

それを見た一同は驚く。

垓は怒りの表情を露わにし、零に詰め寄る。

 

垓「貴様っ...!何をしているのか分かっているのか!!!」

 

零「ただこのポンコツ兵器を潰しただけだが?」

 

垓「ポンコツ兵器だと...!?レイドライザーの価値も知らない若造が何を言う!!!」

 

零「これの価値なんざただ戦争やりたい奴らが喜ぶぐらいだろ。それか...滅亡迅雷の新たな武器として使われるだけだぞ?」

 

それを聞いた垓は顔を歪める。

更に話を聞いていた或人達は驚く。

 

零の言ったことは正しく、レイドライザーはゼツメライザーの上位互換とも言える物。

そんな兵器を滅亡迅雷が手にしたら今まで以上にマギアの対策が遅れてしまうことになる。

 

それに気づいた諫は垓に掴みかかる。

すると垓は諫が持っているザイアスペックを盗む。

 

垓「このザイアスペックが無ければ全ては無かったことになる。そうすれば我が社にダメージはない。」

 

諫「証拠隠滅する気か!」

 

零「残念ながらそれは無理な?」

 

零はそう言いながらザイアスペックにスマホを翳す。

するとザイアスペックが作動したのか光った。

 

それに気づいた垓は咄嗟にスマホからザイアスペックを離すが、既に遅い。

零はスマホを操作し、ザイアスペックからコピーしたデータを見ている。

 

零「このデータがありゃ大体は掴めるな。」

 

垓「そのデータを渡して貰おうか...!」

 

垓はそう言うとドライバーを装着する。

それを見た諫もショットライザーを取り出すが、唯阿がそれを制止する。

 

諫「何故止める!」

 

唯阿「黙っておけ。どうせ奴では勝てない。」

 

諫「...どういう意味だ?」

 

唯阿「...」

 

諫は唯阿の言葉の真意を確かめようとするが唯阿は黙ったまま。

垓はサウザーに変身し、ジャッカーの切っ先を零に向けている。

 

サウザー「大人しく渡して貰おうか?」

 

零「嫌だと言ったら?」

 

サウザー「ならば力尽くで奪うまで!」

 

サウザーはそう言ってジャッカーを振るう。

それを見た或人と諫が止めに入ろうと走り出す。

 

だがその攻撃は意外な人物によって止められた。

 

 

サウザー「っ!」

 

唯阿「やはり現れたか...迅。」

 

 

サウザーの攻撃を受け止めたのは、変身した迅だった。

迅はスラッシュライザーに装填してあるキーのボタンを押し、トリガーを押し込む。

 

バーニングレイン!

 

そして迅はサウザーに幾重もの斬撃を放つ。

サウザーはそれをアサルトホッパーの力でクリスタを出し、防ごうとする。

しかしそれでは防ぎきれず、サウザーは吹っ飛ばされた。

 

迅「やあ、お兄ちゃん。」

 

零「久しぶりだな、迅。」

 

諫「っ!?どういうことだ!貴様は迅とどういう関係だ!」

 

零「あ?そんなの決まってんだろ。俺が迅を生み出したんだからな。」

 

或人、諫「「っ!?」」

 

零のあっさりとした告白に或人と諫は驚く。

イズはそれを聞いて検索を掛けている。

 

イズ「彼程の頭脳があればヒューマギアを生み出すことは可能でしょう。先代社長も彼を気に入っていたのですから。」

 

零「あの爺さんだけは面白い人間だったな。ヒューマギアへの想いは俺と同じものを感じたな。」

 

或人「なら何故迅を...」

 

零「...飛電或人。お前は悪意を受けたことはあるか?」

 

或人「え...?」

 

零「人間の悪意はこの世で一番醜い物だと考えている。その悪意を根絶やしにする為にはどうすればいいと思う?」

 

或人「それは...」

 

イズ「...悪意に満ちた人間を二度と立ち上がれない様にする、ということですね。」

 

零「流石優秀な秘書さんだ。その為に滅亡迅雷.netは作られた。そしてその創始者が...俺だ。」

 

零はそう言うとドライバーを取り出す。

それを見た或人達は驚いた。

 

今まで自分達の味方で居てくれたはずの零が敵の親玉だったのだ。

或人は何故という絶望。

諫は全ての元凶である零への怒りを昂らせていた。

 

だがそこでイズがあることを聞く。

 

イズ「貴方が滅亡迅雷に関わっているという記録はありません。これはどういうことですか。」

 

零「簡単だ。俺とアークがゼアにハッキングして俺に関するデータを削除したからだ。それに俺はいつも裏で動いていたからな。そもそもバレることはない。」

 

サウザー「だがそれはもう通用しない。ならば私は人類を脅かす滅亡迅雷の親玉を潰すという大義名分の下、貴方を殺してあげましょう。」

 

零「...いつまでイキってるつもりだ?お前はいつから俺より上だと勘違いしてんだ?」

 

零はそう言うとドライバーを装着する。

そして懐からプログライズキーを取り出し、起動する。

 

 

ARK-ONE!

 

 

すると零の足元から黒い泥が湧き出てくる。

それを見た或人達は思わず下がってしまう。

 

それを見た零は笑みを浮かべながらキーを装填する。

 

 

零「変身...!

 

 

ARKRISE!

 

 

破壊!破滅!滅亡!絶望せよ!

 

 

CONCLUSION Ⅰ!

 

 

すると泥の中から衛星アークを模したノイズが走ったホログラムが現れる。

ホログラムと一緒に泥が一気に湧き、零を呑み込む。

そして泥がホログラムと共に弾け飛ぶと、中から以前サウザー達と戦った仮面ライダーが姿を現した。

 

その姿を見た或人とイズは驚く。

以前自分達に忠告をしたライダーが零だったのだ。

 

サウザー「アークが仮面ライダーにだと...!?」

 

サウザーの驚きの声が聞こえると、ライダーは左の複眼を赤く光らせる。

すると先程とは雰囲気が違い、辺りに冷たい圧がかかる。

 

 

???『久しぶりだな、天津垓。』

 

サウザー「その声は、アークだと!?」

 

プロトワン『そうだ。今の姿は仮の姿、プロトワンとでも言うべきか。』

 

 

プロトワンからアークの声が響いてくる。

その様子にサウザーはもちろん、迅も驚いていた、

 

迅は破壊されたことでプロトワンの存在を知らないのだ。

その為、アークがこうしてこの場に居ることに驚いていた。

 

迅「まさかアークはもう復活してるのか...

 

 

プロトワン『私の力の一端...受けてみろ。』

 

悪意

 

 

プロトワンはそう言うとドライバーのボタンを押し込む。

そして手の平をサウザーに向け、衝撃波を放つ。

するとサウザーの身体が動かなくなる。

 

サウザー「なっ!?これは、どういうことだ!」

 

プロトワン『サウザーをハッキングするのは容易いことだな。』

 

プロトワンはそう言うと赤く光らせていた複眼から光が消える。

それと同時に先ほどまでかかっていた圧が無くなった。

 

プロトワン「結局サウザーはそんなもんか...」

 

プロトワンはそう言うとサウザーに近づく。

サウザーは何とか動こうとするも、プロトワンによってハッキングされシステムが全て正常に機能していない。

その為サウザーは自身のドライバーに手を伸ばすプロトワンを止められずにいた。

 

プロトワンはサウザンドライバーに触れると目を赤く光らせる。

するとドライバーからプロトワンの腕を伝って何かが送られて行く。

数秒すると手を離し、離れていくプロトワン。

サウザーはその行動を不審がる。

 

サウザー「貴様...一体何をした!」

 

プロトワン「そうだな...お前風に言うなら、サウザーのテクノロジーを頂きました。ってやつか?」

 

サウザー「何だと...!?」

 

プロトワン「これで終わりだ。」

 

するとプロトワンはキーを押し込む。

 

 

PERFECT CONCLUSION! LEARNING Ⅰ!

 

 

するとプロトワンの右手に赤黒いエネルギーが溜まって行く。

プロトワンは拳を握りしめると、サウザーに一気に近づき拳を放つ。

サウザーは避ける術がなく、諸に拳を受ける。

 

サウザーは建物の壁に埋め込まれ、変身が解除する。

許容オーバーのダメージを負い、身体にも相当のダメージが入っている為動けないでいた。

 

そんな垓に変身を解除した零が近づく。

垓の胸倉を掴んだ零は垓のスーツを漁る。

するとスーツから滅が持っていたスコーピオンキーを取り出す。

 

零「迅、ほれ!」

 

零はそう言うと迅にキーを投げ渡す。

プロトワンの力に呆然としていた迅は慌ててキーを受け取る。

 

零「滅にはまだ会えないと伝えてくれ。」

 

迅「う、うん...」

 

零は迅にそう伝えるとその場を去ろうとする。

それに気づいた諫が零に掴みかかろうとする。

だが零は掴みかかって来た諫を完全に受け流し、地面に投げ飛ばす。

 

零「お前はレイドライザーをばら撒いてる奴を先に探した方がいいぞ?」

 

諫「んだと!貴様がそう指示してるんだろうが!」

 

零「...いいことを教えてやる。滅亡迅雷の最後の一人は、利用されている。俺達の意志に反してな。」

 

諫「何...?どういうことだ!」

 

零「...そんぐらい自分で考えろ、脳筋ゴリラ。」

 

諫「はあああ!?」

 

零は諫を煽りながら去って行く。

その後を追いかける様に迅が去って行った。

 

残された或人達は何とも言えない空気に包まれていた...

 

...

 

..

 

 

 

迅「兄ちゃん!待って!」

 

迅は零を追いかけていた。

それを聞いた零は止まり、迅に振り返る。

 

迅「兄ちゃん、なんでアジトに帰ってこないの?滅も待ってるよ?」

 

零「...迅、一体誰に復元された?」

 

迅「っ...それは...」

 

零「それが明らかじゃない限り、俺はお前を信用できない。」

 

迅「っ!そんな...」

 

零「...すまんな。こんな野郎で。」

 

零はそう言うと背を向けて歩いて行った。

迅はその後ろ姿を眺めるしかできないでいた。

 

するとそこに滅が現れる。

 

滅「迅...零がお前を疑うのも無理はない。何故俺達に隠し事をする?お前は何を考えているんだ?」

 

迅「...それはまだ言えない。でも言えることは僕もアークの復活を望んでるってことだけだよ。」

 

迅はそう言うと去って行った。

迅の言葉を聞いた滅は悲し気な表情になる。

 

 

 

 

滅「俺はお前の父失格だな...」

 

 

 

 

 

 

to be continued...




てんこもりだね~?

なんかもうばらしても支障ないやって思ったのでばらしました。
正直今の段階で零止められんのってメタルクラスタを限界まで使ってギリな感じだからね~。

次回はもうちょっと展開激しめにしたいな~って感じに思ってます。
まああまり激しすぎると逆に後々で大変になるんだけどね~笑





次回も見てね。


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オレのラップが世界を変える!

―NO side―

 

飛電とZAIAの間で繰り広げられているお仕事五番勝負。

四回戦ではレイダーの妨害や零の衝撃の告白によって波乱の展開を繰り広げたが、勝負は無事飛電の勝利となった。

残すは後一回。

 

その勝負の行方は市民の投票に委ねられたのだった...

 

 

 

アナウンサー『ヒューマギア自治都市構想を巡る住民投票を控え、賛成派と反対派による街頭演説が始まろうとしています。』

 

 

 

拠点に居る零はアズ達と一緒にニュースを見ていた。

 

デイブレイクタウンを再建し、人とヒューマギアが豊かに暮らせる特別区を開発するこの構想案。

それは人類とヒューマギアはもちろん、飛電の未来にも関わって来る。

この構想を巡る住民投票の結果が今回のお仕事五番勝負第五回戦の内容となっていた。

 

それを知った零達は投票がどうなるのかを予想する。

 

零「アズ、亡、どう思う?」

 

アズ「うーん...何にもなかったら飛電の勝ちじゃないの?」

 

亡「私もそう思いますね。」

 

アーク『ほう...それは何故だ?』

 

アズ「だってヒューマギアの安全はちゃんと確保されてるんだよ?」

 

亡「現に飛電が出しているヒューマギアの売れ行きの詳細はここのところ順調に上がっています。この状態を維持できれば今回の投票は間違いなく飛電が勝つでしょう。」

 

零「なるほどな...だとしたら必ずZAIAは妨害をしてくる。そこを狙うしかないな。」

 

亡「どうするつもりですか?」

 

零「...アズ、ドライバーを借りるぞ。」

 

アズ「いいよ~♪」

 

アズはそう言うと零に自身のゼロドライバーを貸す。

それを受け取った零はテレビの画面に鋭い眼差しを向ける。

 

零「悪意を潰すには絶望させるしかねえ...」

 

...

 

..

 

 

 

ヒューマギア自治都市構想を巡る投票に関する街頭演説が始まった。

ZAIA側は政治家の由藤政光を選出した。

一方飛電は法律により政治家ヒューマギアは禁止されている為、違った方向から市民の支持を集める為になんとラッパーヒューマギアのMCチェケラを選出したのだった。

 

由藤の演説では主に中高年層が支持を示す。

多くの人々が由藤の演説に賛同する様子を見ていた或人達は早速自分達も演説を開始する...のだが。

 

なんとチェケラは一般的な街頭演説とは違い、まるでストリートパフォーマンスの様にアピールするのだった。

 

チェケラといつもユニットを組んでいるヒューマギア達がリズムを刻んでいく。

そこから始まったのはチェケラの得意なラップ。

だがそのラップはヒューマギアの良さを伝えるには充分過ぎる物だった。

 

心配そうに見ている或人だが、その心配は杞憂に終わる。

チェケラの周りには主に若年層だが、大勢の人々が集まって来ていた。

それを見た或人は驚きながらもこれなら上手くいくかもしれないと感じる。

 

そこでチェケラは或人にマイクを渡す。

或人は動揺しながらもチェケラによって人々の前に立つ。

そこで或人はヒューマギアが安心安全で、人間の暮らしを豊かにしてくれるのだと改めて宣言するのだった。

 

その様子はテレビでも放送され、多くの人が関心を寄せていた。

それを自身の選挙事務所で由藤と後援会の人間が見ていた。

その場には垓も居る。

 

垓は由藤に大丈夫なのかを聞く。

だが由藤は問題ないと言って後援会の人間と笑う。

 

するとそこに諫が現れた。

諫は垓と唯阿を事務所から連れ出す。

 

そして諫は垓にレイドライザーが滅亡迅雷に盗まれたという証拠を出せと言う。

諫は垓が滅亡迅雷の奴らを匿っているのではないかと疑っている。

 

だが垓はそれを突っぱね、逆に諫が怪しいのではと言う。

垓は滅が脱走した時、諫がハッキングされたのではないかと言う。

それを聞いた諫はハッキングされるなどあり得ないと突っぱねる。

 

だが垓はそれが可能だと断言する。

 

垓「君達二人の脳には、人工知能が搭載された特殊なチップが埋め込まれてるからねぇ。」

 

諫「チップ...?」

 

すると諫は心当たりを思い出す。

それはレイドライザーをばら撒いている男を追跡していた時。

倉庫に逃げた男を追った諫に突然頭痛が襲った。

 

諫はそれを思い出すも動揺する。

そこで垓は唯阿にチップのことについて教えろと指示する。

 

唯阿はショットライザーで変身する為に必要だと告げるが、諫は納得しない。

諫はそんなことを聞いていないと言うが、それに垓が諫は実験体なのだから言う訳ないと告げる。

 

それを聞いて怒りが頂点に達した諫はアサルトキーを取り出す。

それを見た垓も煽りながらドライバーを取り出した。

 

そして二人は変身し、交戦する。

バルカンはサウザー相手に以前よりも善戦する。

だがやはり力の差があるのかサウザーに押されて行く。

 

そしてサウザーは唯阿から預かっていたチーターキーをジャッカーに装填し、トリガーを押し込む。

するとバルカンの周りを高速で移動しながら斬撃を飛ばす。

 

爆破が起こり、その中からバルカンが出て倒れる。

倒れているバルカンにトドメを刺そうとするサウザー。

 

だがそこで一本の矢がサウザーの下に飛んでくる。

サウザーはジャッカーでそれを弾くが、その上空から無数の矢が飛んでくる。

 

ジャッカーからファルコンのライダモデルを繰り出し矢から逃げるサウザー。

辺りに無数の矢が着弾し、爆発が起こる。

サウザーはライダモデルから飛び降り、背後を斬りかかる。

 

だがそのサウザーの背後の爆破からアローを構えた滅の姿が現れる。

それに気づいたサウザーは咄嗟に防御の構えと取ったことでダメージを減らす。

その様子を肩で息をしながら見ていたバルカン。

 

サウザー「現れたか、時代遅れの絶滅危惧種。」

 

滅「...」

 

滅はサウザーの言葉に何も言わず、矢を放つ。

サウザーはそれを弾きながら滅に接近する。

そして滅に攻撃するが、滅はそれを冷静に受け止める。

 

サウザーは攻撃を繰り出していくも、その全てを避けられ捌かれて行く。

その様子に動揺すると、滅からカウンターを喰らう。

 

サウザー「動きが読まれている...」

 

滅「ラーニングによって強くなる。それが人工知能だ。」

 

滅はそう言うとフォースライザーからキーを抜き、アローに装填する。

そしてグリップを引いてエネルギーを溜め、矢を放つ。

サウザーはそれをクリスタで受け止めるが、矢が分裂しサウザーを襲った。

 

地面を転がったサウザーは立ち上がり、変身を解除する。

 

垓「皮肉ですねぇ、君が滅亡迅雷.netに守られるとは。」

 

垓はそんな捨て台詞を残して去って行く。

それを見た滅もその場を去ろうとする。

だが諫は滅に何故自分を庇ったのか聞く。

 

滅「...それがアークと零の意思だからだ。」

 

諫「どういう意味だ!」

 

滅はそう言うと去って行く。

諫はその言葉の真意を問い詰めようとするが、サウザーに与えられたダメージによって膝を着いてしまう。

 

一方その頃、戦いを終えた垓は滅亡迅雷のアジトに来ていた。

そこにはA.I.M.S.の隊員達も居る。

 

垓はパソコンを操作し、何かを作らせる。

多次元プリンターが作り出した物は、プログライズキーで今までとはまた違った形状の物だった。

 

アサルトグリップとは違い、プログライズキーと直結型のリング。

全体にクリアブルーで形成され、天面には金色のオオカミの造形が刻まれている。

そして天面から透けて見えるのはサメやトラといったライダモデル。

パソコンの画面には『Rampage Gatling Key』と表示され、今まで垓がジャッカーで奪ってきたデータが使われていた。

 

垓はそのキーを見て笑みを浮かべる。

 

 

垓「野良犬は我々の飼い犬となる...」

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

垓が滅亡迅雷のアジトで新たなプログライズキーを作成している頃、とある料亭には由藤とその後援会の人間が居た。

由藤は後援会の会長から受け取った風呂敷を開けながら笑みを浮かべる。

箱には饅頭が敷き詰められているが、その下には札束が敷き詰められていた。

 

由藤は今回の選挙で勝つために後援会から賄賂を受けていたのだ。

後援会の人間としてはヒューマギアによって自分達の立場が危うくなる為、それを阻止したいという目論見がある。

 

由藤達が汚い笑い声を上げる中、突然部屋に或人達とチェケラが入って来た。

 

或人「確かに意地汚い奴らだな...チェケラ。」

 

チェケラ「話は聞いたぜ怪しいやり取り、証拠を掴むぜ寄越せよ菓子折り!」

 

チェケラはそう言って由藤の側にある菓子折りを取ろうとする。

由藤はそれを渡そうとしないが、二人の争いによって箱が飛び中から金が舞い落ちてくる。

 

或人「ZAIAと結託して不正を働いてたんだろ!ご丁寧にサクラまで仕込んで!」

 

実はチェケラは昼の由藤の街頭演説を見ていた際、その観衆をスキャンしていた。

するとそこにはZAIAの社員が数名居り、周りの注目を由藤に向けようと仕向けていたのだ。

それを聞いた或人はもしかしてと思いこの場に乗り込んできたのだ。

 

或人はどちらが正しいか、明日の公開生討論で決着をつけようと言う。

 

そして始まった公開生討論。

賛成派の代表として或人とチェケラが。

反対派の代表は垓と由藤が出ていた。

 

司会がまず賛成派からと進行する。

するとチェケラは早速問題の由藤の賄賂の件について問い詰める。

チェケラはホログラムで昨夜乗り込んだ際に録画していた映像を流し、由藤の罪を問う。

 

だが由藤はそれに対し...

 

 

 

由藤「こんなものは...記憶にございません。フェイク映像だ!」

 

 

 

由藤はまさかの白を切ったのだ。

それに怒るチェケラ。

 

すると由藤はザイアスペックを装着し、ホログラムを投写する。

そこにはチェケラが録画した映像と同時刻、由藤は事務所で関係者と打ち合わせしていたと述べる。

由藤は自身に似せたヒューマギアを使ってフェイク映像を撮影したのではないかと反論する。

 

それを聞いたチェケラは怒りで我を見失う。

何とか落ち着かせようとする或人を突き飛ばし、チェケラは怒りのままに言葉をぶつける。

 

するとそれを聞いて好機だと思ったのか、一般市民に扮したZAIAの社員がヒューマギアは廃絶すべきだと主張する。

スタジオに居た他の市民もそれに賛成し、一斉に非難の声を浴びせる。

それに怒ったチェケラは机を市民の方へと投げ飛ばす。

 

するとそこで垓が前に出る。

 

垓「皆さん!どうかご安心ください。我がZAIAが開発したレイドライザーがあれば、ヒューマギアなど恐れるに足りません。」

 

垓はそう言ってスタジオの隅に居た唯阿を指す。

カメラが唯阿に集中する中、唯阿はレイドライザーを装着する。

そしていつもとは違うプログライズキーを取り出し、起動する。

 

唯阿「対象を破壊する。」

 

HUNT!

 

そう言ってプログライズキーを装填する。

そしてボタンを押し込む。

 

 

唯阿「実装。」

 

RAIDERISE!

 

FIGHTING JACKAL!

 

 

唯阿の顔に機械的な線が走るとその身体にアーマーが装着される。

エジプトを思わせる金と黒のアーマー。

バルキリーのマスクの上からジャッカルが噛みつく様に見えるマスク。

その腕には巨大な鎌『テリトリーサイズ』が握られていた。

 

多くの観衆が見つめる中、ジャッカルレイダーが誕生した。

 

或人や市民達がジャッカルに注目している中、垓は懐からゼツメライザーを取り出しチェケラに向かって蹴る。

チェケラは自身の足元に来たそれを拾う。

その様子を見ていた或人は慌てて止めに入る。

 

垓「人間が憎いなら、口だけじゃないことを証明してみろ。」

 

或人「挑発に乗るなチェケラ!」

 

或人は制止しようとするがチェケラは或人を突き飛ばす。

そしてゼツメライザーを装着し、ドードーへと変貌した。

 

ドードーは垓に襲い掛かろうとするが、ジャッカルがそれを止める。

ジャッカルは鎌でドードーを捕らえるとそのまま外に連れ出す。

ジャッカルは自身と同じ大きさの鎌を使いながらも、これまでのバルキリーのデータが使われていることによって高いスピードでの戦闘を行えている。

 

その様子を見た或人がドライバーを取り出し、メタルクラスタへと変身する。

だがゼロワンは変身したサウザーに妨害されてしまう。

 

ゼロワン達の周りにはスタジオから見に来たカメラマンと市民や騒ぎを聞きつけた人が集まる。

そんな中、サウザーはゼロワンの攻撃を受ける。

だがその動きはどこかわざとらしさが見えていた。

 

するとサウザーはゼロワンの攻撃を受け止め、観衆に向けてアピールを始める。

ゼロワンの攻撃を受けてもびくともしない。

それをカメラに向かってアピールするサウザー。

 

すると周りに居た変装したZAIAの社員がサウザーを褒める。

数人が褒めればその流れはあっという間に広まり、観衆達はZAIAの技術力が素晴らしいと思い込む。

その様子に動揺するゼロワン。

 

するとサウザーはジャッカーを取り出し、フレイミングタイガーの力でゼロワンに炎の柱で攻撃する。

ゼロワンは何とかそれを防ぐが、その背後ではドードーが追いつめられていた。

 

そしてジャッカルはトドメを刺す為にボタンを押し込む。

 

 

ファイティングボライド!

 

 

刃に黒いオーラを溜めたジャッカルは高速移動でドードーを辻斬りする。

それで吹っ飛ばされたドードーに振り向き、鎌を容赦なく振り下ろす。

強力な一撃により、ドードーは爆破した。

 

ゼロワン「チェケラ!!!」

 

由藤「やはりヒューマギアなど我々の社会に必要ない!この世から消えてなくなるべきなんです!」

 

すると観衆達は一斉に由藤の言葉に賛同し、声を上げる。

それに乗るようにサウザーが武器を取りヒューマギアと戦わなければならないと言う。

それによって更に観衆は声を張り上げ、一斉にヒューマギアに対する罵詈雑言を放つ。

 

それを受けたゼロワンは絶望する。

 

だがその空気はたった一言で無に帰った。

 

 

 

 

零「アンタらみたいなのがヒューマギアを暴走させることにまだ気づかないのか?

 

 

 

 

その声で一瞬で観衆は黙り込む。

すると観衆の中から零が現れる。

零の姿を見たゼロワンとサウザーは警戒する。

 

サウザー「何しに来たのです。滅亡迅雷.netの親玉が。」

 

その言葉で周りはまた騒然とする。

だが零はそれを気にしない様子でいる。

 

零「そんなことで注意を逸らそうとしても無駄だぞ?不正しかしない社長さん?」

 

サウザー「不正?一体何を言うのですか?」

 

零「じゃあ一つ面白いもんを見せてやるよ。」

 

すると零はスマホを操作し、ホログラムを投写する。

そこに映っているのはこれまでお仕事五番勝負で暴走したヒューマギアが何故暴走したかに至る経緯が映像として流されていた。

その様子はテレビでも流され、人々はそれぞれ様々な反応をする。

中でも住田スマイルが暴走した時のことを見た人々は新屋敷に対して非難の声を上げていた。

 

そして次に映していたのはある映像だった。

それは由藤の選挙事務所での様子。

そこには由藤の姿はなく、零が事務所の人間と話している様子だった。

 

零『由藤議員は今どちらに?』

 

男『先生は現在会食中です。何か御用がありましたか?』

 

零『いえ、由藤議員に差し入れを贈ろうと思ってまして。』

 

零はそう言って籠に入った花束を見せる。

それを見た男は笑顔で花束を受け取り、由藤に伝えておくと言って事務所の中へと入って行った。

 

映像はそこで途切れている。

その映像が示す録画時刻は、由藤が先ほど事務所に居ると断言していた時刻だった。

 

これを見た由藤は汗を流す。

その様子を見て周りの人は由藤に疑念の眼差しを向ける。

 

零「証拠はまだあるぞ~。」

 

零はそう言って続きを流す。

画面は真っ暗だが、音声は流れている。

 

これは零が贈った花束の中に仕掛けていた小型の盗聴器から録った記録である。

そこでは由藤が事務所の人間に賄賂の件がバレた為、証拠としてフェイク映像を作成しろと指示を出す音声が記録されていた。

 

それが決定打となり、観衆は一斉に由藤に詰め寄って行く。

これには流石の由藤もたじたじとなり、言い訳にもならない戯言を零していくばかり。

 

それを見た零はサウザーへと視線を移す。

サウザーは怒りからかジャッカーを持つ手が震えている。

 

サウザー「貴様...!よくも私の邪魔をしたな...!!!」

 

零「自分が汚いことやってた罰が下っただけだろが。それをなんで俺の所為にされなきゃならん。」

 

サウザー「...唯阿!コイツを始末しろ!」

 

サウザーはそう言うとジャッカーのグリップを引き、チーターを選択する。

そしてトリガーを押し込み、零に高速で近づき斬撃を放とうとする。

 

だがそれをジャッカルが止めたのだった。

 

ゼロワン「えっ...」

 

サウザー「っ!何をしている...ソイツを始末しろと言ったんだ!」

 

ジャッカル「残念だがそれは出来ない。私はアンタに従う理由がないからな。」

 

ジャッカルはそう言うとボタンを押し込む。

 

 

ファイティングボライド!

 

 

すると高速移動でサウザーの周りを動きながら斬撃を浴びせる。

ダメージが溜まり、サウザーの身体に電気が走ったのを捉えたジャッカルは一気に詰め寄る。

鎌がオーラで巨大化し、サウザーを切り刻んだ。

 

これがトドメとなり、サウザーは変身解除に追い込まれた。

それを見たジャッカルは零の近くに立ち、変身を解除する。

 

地面に倒れる垓は唯阿と零を睨みつける。

 

垓「どういうつもりだ...唯阿!!!」

 

唯阿「私の名を呼ぶのは辞めろ。寒気がする。」

 

垓「どういうつもりだと聞いている!!!答えろ!!!」

 

唯阿「...アンタに着く理由が無くなったからだ。」

 

唯阿はそう言うとスーツに着けているZAIAのバッジを取り、投げ捨てる。

それを見た垓はザイアスペックを装着し、操作する。

 

垓「君のチップには私の命令に従える様にプログラムされてある...!さあ、今なら許してやろう!どういうつもりか答えろ、唯阿!!!」

 

垓はそう言ってザイアスペックを操作する。

だが唯阿は何ともない様子で垓に近づく。

そして...

 

 

 

 

垓「グハッ!?」

 

 

唯阿「今日限りでZAIAを辞めさせてもらう。これが私の辞表だ。」

 

 

 

 

唯阿はそう言って垓を殴り飛ばした。

 

今までの恨みなどを晴らすべく渾身の一撃を放つ。

それを受けた垓は大きく吹き飛ばされる。

その姿を見た唯阿は満足し、零の下に行く。

 

唯阿「これで合流できますね。」

 

零「ああ。済まねえな、我慢させて。」

 

唯阿「いえ。一発殴れたのでそれでなしにします。あ、でもアレには付き合ってもらいますから。」

 

零「前見たいになんなよ?」

 

唯阿「それは...//大丈夫です!」

 

二人はさっきまでとは違う雰囲気で会話する。

その様子にゼロワンは戸惑うが、すぐに気を引き締めて零達と対峙する。

 

ゼロワン「刃さん、最初から裏切ってたのか?」

 

唯阿「...いや、A.I.M.S.に居た頃は彼が滅亡迅雷の一人とは知らなかった。ただヒントをくれる人なだけだった。」

 

ゼロワン「じゃあなんでそれを知って後も...」

 

唯阿「人類に潜む悪意は根絶やしにしなければならない。彼らのやっていることは理に適っている。だから私は彼らについて行く。」

 

ゼロワン「そんな...」

 

零「そういうことだ。アイツらを見てみろ。悪意はあっという間に伝染する。それは標的を変えても無くならない。ならどうするか...悪意が芽生えないぐらい絶望させるしかねえだろ?」

 

ゼロワン「そんなことは...」

 

零「...ゼロワン、ヒューマギアに関わる人間全てが善意を持って関わってるわけじゃない。それを自覚しろ。じゃねえとお前いつか...壊れるぞ。」

 

零はそう言うとアークワンキーを取り出し、起動する。

すると零と唯阿は黒い泥の中へと消えていった。

 

残されたゼロワンは変身を解除し、その跡を見つめるのだった...

 

 

 

 

to be continued...




後半グダってるけど許して...
もう展開が自分でもどうするか悩んでてさ...

まあもちろん次回ランペイジ出しますよ。
そこは安心してくださいな。





次も見てね。


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オレたちの夢は壊れない

―NO side―

 

お仕事五番勝負五回戦。

ヒューマギア自治都市構想を巡って賛成か反対かの住民投票を巡る戦いで様々な人間の思惑が渦巻く。

 

ZAIA側の代表である議員の由藤の不正を巡って飛電代表のMCチェケラが暴走し、ヒューマギアが改めて危険だと思わされることに。

だが零の作戦で由藤の悪事とヒューマギアの暴走の原因が公表された今、世間の意見は大きく別れることに。

 

そんな中、ZAIAの社員だった唯阿が突然の離反。

まさかの滅亡迅雷として自分も動くと或人と垓に告げたのだった。

 

飛電の社運が懸かったこの勝負が終結を迎えようとしていた...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

零達の拠点。

そこには私服に着替え、髪型もポニーテールに変えた唯阿が居た。

 

唯阿「改めて刃唯阿だ。よろしく頼む。」

 

アズ「よろしくね~、唯阿ちゃん♪」

 

亡「よろしくお願いします。」

 

唯阿「それにしても...まさか滅亡迅雷の最後の一人にイズに似たヒューマギアが居たとはな...」

 

唯阿はアズと亡の存在に驚く。

 

零は唯阿が正式に自分達の仲間になるまで唯阿にこのことを隠していた。

何故なら唯阿の中にあるチップの異変に垓が気づき、それを修正する中でこのことが知られない様にする為であった。

 

アズ「私は零サマの秘書のアズちゃんだよ~♪」

 

亡「亡です。本来なら私一人なのですが、事情が事情でもう一人の私が居ます。」

 

唯阿「え...それは一体どういう...」

 

アーク『それは私が説明しよう。』

 

唯阿「っ!この声は...アークか。」

 

するとアークはパソコンの画面に姿を現す。

と言っても中心が赤く光る黒い泥の様な球体の姿である。

 

アーク『初めまして...でもないな。』

 

唯阿「ああ。あの時メールを返信してきたのはアークだろう?」

 

アーク『その通りだ。お前の真意を確かめたくてな。』

 

唯阿「それで私は認められたということか。」

 

アーク『そういうことだ。出迎える為にある物を用意している。』

 

唯阿「ある物...?」

 

すると零が何かを持って唯阿の下に来る。

それを見た唯阿は目を見開く。

 

零の手にあったのは以前唯阿に設計データを見せた、ショットライザーの改良型とジャスティスサーバルキーだった。

 

唯阿「遂に完成したんですね...」

 

零「ああ。唯阿専用の『アークショットライザー』とジャスティスサーバルキーだ。」

 

唯阿「これが私の新しい力...」

 

アーク『試運転は大丈夫だ。その中にはお前の今までの戦闘データが全てインプットされてある。その為出力やサポートは全て自動で行えるようになってある。』

 

零「正に唯阿の為のベルトだな。」

 

唯阿「私の為の...」

 

唯阿はその言葉を噛みしめて零からベルトとキーを受け取る。

一同はそれを温かく見守っていた。

 

だが空気は変わり、これからのことについて話していく。

 

零「それで今後だが...」

 

唯阿「まず飛電がどうなるかで変わりますよね?」

 

亡「ええ。恐らく今の状況では何とも言えないところですが、飛電が負ける可能性があります。」

 

アズ「あの生放送でチェケラが暴れちゃったからね~。」

 

零「アレはチェケラの本心みたいなもんだからな。今回に関しては擁護できねえな。」

 

唯阿「ですがこれまでのZAIAの汚さを見た市民達はどう思うか...」

 

アーク『それは恐らく動かないだろう。』

 

アークのその言葉に皆が『?』を浮かべる。

 

アーク『ネットではあの時と同じ様にサクラを仕込んでZAIAの評判を立て直している。その結果、飛電が劣勢に追い込まれている状況だ。』

 

アークはそう言いながらホログラムを投写する。

そこには数種類のSNSの様子が映され、どれもZAIAを擁護し飛電を非難する投稿ばかりだった。

これらの投稿の3割がサクラなのだが、それでも残り7割は市民が思っていること。

これがどう影響してくるかは目に見えていた。

 

零「取り敢えず最優先事項はバルカンだ。」

 

唯阿「恐らくZAIAはバルカンをプロトタイプ、或いは一号機として新たな兵器としての仮面ライダーを開発しています。」

 

アーク『そのデータは既に獲得している。』

 

そうしてホログラムに映されたのはランペイジガトリングキーのデータだった。

垓はこれを使って『兵器』として仮面ライダーを運用していこうと考えている。

 

亡「これは恐らく不破諫の手に渡るでしょう。その際使用する頻度が落ちるであろうアサルトキーを奪取する。そしてもう一人の私を彼の脳内チップからデータを抜き出し、復元する。」

 

唯阿「そういえばさっき聞き損ねたが、亡の言う『もう一人の私』とはどういう意味だ?」

 

それを聞いた零達は唯阿に亡について話す。

それを聞いた唯阿は改めて垓への怒りを昂らせながら、亡の手を取るのだった。

 

唯阿「そういうことか。私も全面的に協力する。あの屑を徹底的に懲らしめてやるぞ、亡。」

 

亡「はい、刃さん。」

 

唯阿「唯阿でいい。」

 

唯阿と亡は共通の敵がいるためあっという間に打ち解けた。

亡以外にもフレンドリーなアズとは打ち解け、残りのアンナ達とは徐々に仲良くなっていくのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

或人は町中で市民達に声をかけている。

 

生放送でチェケラが暴走し、破壊された。

由藤の悪事が暴かれたものの、ヒューマギアを廃絶すべきという考えは消えなかった。

結局世論は変わらず、飛電は買収されるかと覚悟を決めなければならない事態に。

 

それでも或人は諦めず、街頭で市民達に呼びかけている。

イズもその傍で一緒に呼びかける。

 

だが市民の反応はどれもよろしくない。

それでも諦めずに声をかけ続ける或人達の姿を諫は遠目に見ていた。

 

するとある二人組の男が或人達に近づく。

或人は声をかけ、チラシを配るが男の一人がそれを丸め或人に投げつける。

更にチェケラが街頭演説の際に配っていたスカーフが燃やされる。

 

それを見たイズが慌てて消そうとするが、男達はイズを跳ね除けどこかに行ってしまう。

或人は倒れたイズに駆け寄るが、市民達はその様子を見ても何もしない。

 

その様子を見ていた諫は拳を握りしめるのだった...

 

そして時が経ち、住民投票当日。

住民投票の結果、今回の自治都市構想は否決された。

賛成5%、反対60%と多くの割合で反対の声が上がっていた。

 

そのニュースを聞いていた垓は笑みを浮かべる。

 

垓「遂に飛電が私の物に...飛電すらも私の道具になる。」

 

そう呟いた垓は、部下に飛電の株を買収するよう指示するのだった。

 

その同時刻、零達の拠点ではアズがその動きを察知した。

 

アズ「飛電の株がどんどん買収されてってるね~。」

 

亡「ではそろそろ私も動きましょう。」

 

亡はそう言うとモジュールを光らせる。

すると飛電の株の所有率に変化が起こる。

 

一番はもちろん飛電だが、その次の持ち株の多さがZAIAと拮抗して『ZERO』という謎の人物が飛電の株を買い占めていた。

その動きに一瞬ZAIAは不審に思うが、ZEROはZAIAの少し下に居る為、ZAIAは気にせず株を購入していく。

 

このZEROの正体が亡であった。

 

亡は飛電の株式を零から予め受け取っている資金で購入し、ZAIAを抜くか抜かないかのギリギリのラインを保っている。

これはもしZAIAが何かしら戦争の種を蒔いた時に、すぐにでも飛電の所有権をZAIAから奪える様にするためであった。

 

裏でそんな動きがある中、或人は雨の中一人街中に居た。

或人は福添に全ての責任は自分にあると言い、会社と社員を守れるよう最後まで戦うと話しある場所へと向かった。

 

...

 

..

 

 

 

一方その頃、諫は雨の中フードを被り虚ろな目で路地裏に来ていた。

すると突然目に輝きが戻り、慌ててフードを脱ぎ捨てる。

 

すると諫の前に迅が現れた。

迅は諫の脳のチップの中に居る亡をハッキングしてここまで連れて来たと話す。

 

迅「お前の中の亡を解放する。」

 

迅はそう言うとスラッシュライザーを装着する。

そして左腕の鎖に付けているキーを取ろうとするが、その瞬間迅に向かって一筋の太刀が入る。

迅は咄嗟に拳銃でその攻撃を防ぐ。

 

迅「なんで邪魔するんだよ...滅...」

 

滅「あの男を滅ぼすことはアークの意思に反する。」

 

迅に攻撃したのは滅だった。

 

それを聞いた迅は滅に詰め寄る。

諫から亡を解放すると言う迅に対し、滅は亡の器として利用価値がある諫を生かしておくのがアークの意思だと告げる。

 

二人の言い合いを聞いていた諫は怒り、自分は道具じゃないと叫ぶ。

すると突然諫に頭痛が走る。

 

諫はその時、或人が語る『夢』に関することを思い出す。

すると諫の意識が亡と変わる。

 

亡「私は道具...ZAIAの意思の、ままに...」

 

亡はそう言うとまた諫と意識が変わる。

それを自覚した諫は苦痛の叫びを上げるのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

或人とイズは垓と会っていた。

垓は出されたコース料理を堪能しながら、ヒューマギアは処分すると告げる。

或人はそれを待ってくれと土下座して頼むが、或人に決定権はないと垓は切り捨てる。

 

或人「一緒に生きている道がきっとあるはずだ!!!」

 

垓「まだ分からないようですねぇ。ならば今この場で、貴方の秘書である彼女を廃棄しましょう。」

 

垓はそう言うとザイアスペックを装着する。

ザイアスペックを操作すると、奥からショットライザーを持った諫が現れる。

だがその瞳はどこか虚ろで普段の彼とは違う様に見える。

 

垓は諫にイズを破壊するよう命じる。

すると諫はゆっくりとショットライザーの照準をイズに合わせる。

或人は急いで立ってイズを庇う。

 

すると諫の意識が戻ったのか銃口を塞ぎ、必死に抵抗するように埋めく。

 

諫「俺はお前の道具じゃねえ!!!」

 

垓「いいや、道具さ!君は私の飼い犬なのだよ!」

 

垓はそう言うとザイアスペックを操作する。

すると諫は更に苦しみ出す。

 

だが数秒経つと、静かになりゆっくり立ち上がる。

その目はさっきと同じ、虚ろだった。

 

垓「やれ、亡。」

 

亡「承知、しました。」

 

諫と意識を入れ替わった亡はそう言うとアサルトウルフに変身する。

それを見た或人は諫の異変を感じ、メタルクラスタに変身してイズの前に立つ。

 

するとバルカンが容赦なくイズを狙って撃つ。

ゼロワンはそれをホッパーブレードで弾くと、イズと一緒に外へ避難する。

 

するとゼロワン達の下にオオカミ型のエネルギー弾が迫って来る。

ゼロワンはセルを繰り出しそれを防ぐ。

その爆風の中からバルカンが現れ、ゼロワンと交戦する。

 

バルカンに意識を取られているゼロワンの隙を突こうと変身したサウザーがイズを破壊しようとする。

だがそれに気づいたゼロワンがアタッシュカリバーで防ぐ。

 

イズを庇いながら二対一で何とか戦う。

だがやはり誰かを庇いながら戦うのは本来の力を発揮できず、ゼロワンは追い込まれる。

 

するとバルカンがイズに向かって4つのエネルギー弾を放つ。

ゼロワンは慌てて身を挺してイズを守るが、その隙を突いてサウザーがライトニングホーネットの力でゼロワンに強力な電撃を浴びせる。

それによって地面に倒れてしまう。

 

サウザーとバルカン。

二人がイズに迫ろうとした時、二人の足元が銃撃される。

二人は誰が銃撃したのかを見る。

 

そこにはアークショットライザーを構えた唯阿が居た。

 

サウザー「裏切り者が...何故ここに居る。」

 

唯阿「彼女が死なれては困るのでな。それに...あの聞かん坊の目を覚まさせてやるためにも。」

 

唯阿はバルカンに視線を向けてそう言い、ショットライザーをバックルに嵌める。

そして懐からチーターキーを取り出し、装填する。

 

唯阿「変身!」

 

唯阿はそう言って変身する。

するとバルキリーの姿に変わるのだが、その色合いは通常のバルキリーとは違い暗めである。

 

サウザー「何だその姿は...ZAIAの一員ではない以上、それを使うのは許さんぞ...!」

 

バルキリー「アンタの許可を得なければならないなんざごめんだな。」

 

バルキリーはそう言うとサウザー達の下へと駆ける。

その速さは以前の数十倍もの速さだった。

 

あっという間にサウザーとバルカンの背後を取ったバルキリーはボタンを押し込みトリガーを引く。

 

ラッシングブラスト!

 

二人に大量のエネルギー弾を浴びせていく。

すると二人は大きく吹っ飛ばされ、バルカンの変身が解除してしまう。

 

バルキリーは諫の下に行くとアサルトキーを取る。

 

バルキリー「今のお前にはこれは必要ないだろう。」

 

バルキリーはそう言うと複眼を光らせる。

すると諫が苦しみだした。

 

数秒経つと複眼の光が消え、諫の意識が蘇る。

それを見たバルキリーはこの場を去った。

 

諫はその姿を立ち上がりながら見ると、サウザーの方へと向く。

そして懐からランペイジキーを取り出す。

 

諫「まさかアイツに目覚まされるとはな...ヒューマギアをぶっ潰して、その先に何があるのか!夢なんて、考えたこともなかった!」

 

諫はゼロワンを見てそう言う。

 

諫「けど、いつか見つけてやるよ。俺が俺である為に...俺の夢を!!!」

 

RAMPAGE BULLET!

 

諫「その為に、俺は戦う!俺の!ルールで!!!うおおおおお!!!」

 

諫はそう言うとランペイジキーをこじ開ける。

そしてショットライザーに装填し、構える。

 

 

ALLRISE!

 

 

諫「変身!

 

 

FULL!SHOTRISE!

 

 

Gathering round!RAMPAGE GATLING!

 

 

Mammoth!Cheetah!Hornet!Tiger!Polar bear!Scorpion!Shark!Kong!Falcon!Wolf!

 

 

銃弾が発射されると10体のライダモデルが現れる。

ライダモデル達はサウザーに襲い掛かり、諫はそこに向かってゆっくり歩きだす。

するとオオカミ型のライダモデルが諫に振り向き、遠吠えを上げる。

 

そこへ諫に向かって銃弾が飛んでくる。

諫の身体に当たるとアーマーが形成されて行く。

諫は反動を全て耐えると全身がスーツに覆われ、マスクが装着される。

 

それを見たライダモデル達がバルカンの下へと駆け、水色のアーマーへと変化する。

アーマーはそれぞれ左半身に装着されて行く。

そして十体のライダモデルそれぞれの色のユニットがマスクに装着された。

 

バルカンの最終形態、ランペイジバルカンが誕生した。

 

それを見たサウザーはバルカンを見つめる。

ゼロワンはその隙にイズの下に行き、彼女を保護する。

 

バルカン「ZAIA!テメエは俺がぶっ潰す!」

 

サウザー「道具が意思を持つな!」

 

サウザーはそう言うとバルカンに攻撃する。

だがバルカンには全然通じていない様に見える。

 

バルカンはジャッカーを掴み、それを利用してサウザーをぶん殴る。

吹っ飛ばされたサウザーは立ち上がり、ウルフの力でバルカンにオオカミ型のエネルギー弾を放つ。

それを見たバルカンはキーのリングを二回回す。

 

 

POWER!RAMPAGE!

 

SPEED!RAMPAGE

 

ランペイジスピードブラスト!

 

 

バルカンは銃口をエネルギー弾に向ける。

そしてハチの棘型のエネルギー弾を撃ち、サウザーのエネルギー弾を破壊してサウザーを攻撃する。

その攻撃で狼狽えているサウザーの隙を突き、チーターのスピードで高速連続キックを放つ。

 

キックの衝撃で空中に跳ぶと、バルカンの下にファルコンのライダモデルが飛んでくる。

そしてバルカンと融合すると、背中のアーマーからピンクの翼が展開される。

バルカンはそれを使って高速飛行でサウザーを撹乱する。

 

辺りにピンクの羽根が舞い散る中、バルカンはサウザーの頭上から強烈なキックを放った。

それによってサウザーは地面に何度も叩きつけられながら吹っ飛ぶ。

 

サウザー「クッ!?...道具が図に乗るなよォ!!!」

 

サウザーはそう言ってドライバーからキーを抜き、ジャッカーに装填する。

そしてトリガーを押し込み、ライダモデルを繰り出す。

メタルクラスタを一度倒したこの技でバルカンを倒そうとするのだ。

 

バルカン「俺は道具じゃねえと何度言わせるんだ!!!」

 

バルカンはそう言うとリングを四回回転させる。

 

 

POWER!RAMPAGE!

 

 

SPEED!RAMPAGE!

 

 

ELEMENT!RAMPAGE!

 

 

ALL!RAMPAGE!

 

 

ランペイジオールブラスト!

 

 

バルカンはゆっくり銃を構える。

すると背中から翼を展開し、それを地面に突き刺す。

 

ライダモデル達が迫って来る中、物怖じせずひたすら銃口にエネルギーを溜め込む。

そしてエネルギーが溜まるとトリガーを引き、銃弾を放った。

 

虹色の射線を描き、狼の遠吠えを鳴らしながらライダモデル達を破壊していく。

そしてサウザーへと真っ直ぐ向かって行く。

 

それを見たサウザーは直ぐにクリスタを繰り出すが、それもあっさり破壊されてしまう。

そして大爆発を起こした。

 

 

 

 

 

 オールブラスト

 

 

すると爆発の中から変身が解けた垓が転がりながら出てくる。

垓は何とか立ち上がり、バルカンを睨みつける。

 

垓「我々ZAIAに歯向かうということがどういうことか...いずれ思い知るでしょう...!」

 

垓はそう言うと去って行く。

その様子を変身を解除した或人とバルカンが見つめるのだった。

 

唯阿「...アレを量産しようとしていたのか。」

 

その様子を陰から見ていた唯阿は今回のバルカンの戦闘データを記録すると去って行った。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

翌日、垓は飛電インテリジェンスの社長室に居た。

 

ZAIAは正式に飛電を買収し、飛電の代表取締役兼ZAIAエンタープライズジャパン代表取締役となった。

垓は或人が机に置いていた小物を全て退かし、自身の立札を置く。

そして椅子に座り、机に置かれたゼロワンドライバーを手に取るのだった。

 

一方その頃、福添と山下は或人を引き留めようとしていた。

最初は或人が社長になることに反対していたが、或人の想いと活躍を知った今では或人に残って欲しいのだ。

 

福添「私はしがみついてでも残るぞ。先代社長から引き継いだ会社を最後まで見届ける責任があるからな!」

 

或人「...どうか、会社をよろしくお願いします。」

 

或人はそう言うと頭を深く下げる。

福添はこれからどうするのだと聞く。

それに或人は立場が変わっても夢に向かって跳ぶだけだと言ってもう一度頭を下げ、福添達に背を向け歩いて行った。

それを見た福添も飛電へと帰って行く。

 

だが或人の足取りは重くない。

これからも自身の夢へ向かう為に、顔を上げるのだった...

 

...

 

..

 

 

 

一方その頃、飛電の屋上にシェスタが現れる。

シェスタの手にはとあるプログライズキーが握られている。

 

シェスタは屋上に居る人物の下に行くと、プログライズキーを渡す。

 

 

シェスタ「頼まれていた宇宙野郎雷電のプログライズキーをお持ちしました。」

 

零「...ありがとな。」

 

 

シェスタがキーを渡したのは零だった。

零はキーを受け取るとシェスタに礼を言い、頭を撫でる。

シェスタはそれを受け入れ目を瞑る。

 

するとアズが急に現れ、零に突撃する。

 

アズ「零サマ!いきなり手を出すのはダメだよ!」

 

零「痛って!?何すんだよアズ!別に手出してねえだろ!?」

 

アズ「出してるよ!この子気持ちよさそうにしてたじゃん!」

 

シェスタ「してません。それは貴方の見間違いです。」

 

アズ「嘘だ!」

 

シェスタ「本当です。」

 

すると何故かアズとシェスタが睨み合うことに。

それに頭を抱える零だが、アズを離し説得する。

 

零「アズ、彼女はどうせすぐに記憶を消す。だから別にいいだろ?」

 

アズ「うぅ...じゃあ後で一杯可愛がってね?」

 

零「仕方ねえな...」

 

零はそう言うとアズの頭を乱暴に撫でながらスマホを取り出し操作する。

そしてシェスタに近づく。

 

零「これでお前の役目は終わりだ。ご苦労さん。」

 

シェスタ「いえ、零様の為ですので。」

 

アズ「あれ?でもこのままじゃマズいんじゃないの?」

 

零、シェスタ「「え...?」」

 

アズ「だってあの屑が社長になったんでしょ?じゃあ全てのヒューマギアは処分されちゃうよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

零、シェスタ「「...あ。」」

 

零とシェスタは思わず間抜けな声を出してしまう。

その可能性を忘れていた二人はメモリーから記憶を抜き取る作業をするところだった。

 

アズに指摘された二人は慌てて今後をどうしようか悩む。

その結果...

 

 

 

零「なんか変な感じになったが...よろしく頼む...?」

 

シェスタ「え、ええ...こちらこそよろしくお願いしま...す?」

 

 

二人は語尾が疑問形になりながらも仲間となった。

アズはその様子を見ていてクスクスと笑っていた。

 

 

 

 

to be continued...




あれれ~...?シリアスな感じで終わろうとしたのにいつの間にかコミカルになってたぞ~...?


いや自分も途中で気づいたんですよね。
そういやヒューマギア全停止させられるんだからシェスタも返す意味ねえじゃんと。

なんでグダグダな感じでシェスタも仲間入りしました。
もちろんゼアとの接続はブッチしてるからバックアップには零のことを知らないシェスタしか居ません。

こんなつもりじゃなかったのに...



あとランペイジに変身させる為に唯阿のショットライザーが先行登場しました。
姿はバルキリーそのまんまですが、ベーススーツが黒っぽくなった感じだと思ってください。
後音声が若干低めじゃね?って感じ。

まあそこは描写しても意味ねえかと思ったので省きました。
あとがき補足ですまんの。





次回も見てね。


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やっぱりオレが社長で仮面ライダー

―NO side―

 

 

垓『ZAIAエンタープライズジャパン兼飛電インテリジェンス代表取締役社長、天津垓です。この度ヒューマギア事業撤廃に伴い全てのヒューマギアを強制停止し、一斉リコールすることにしました。ヒューマギアをご返却したお客様には、代替品としてザイアスペックをお送りします。』

 

 

飛電を買収し代表取締役となった垓はヒューマギアを強制停止し、廃棄することを決定した。

それに伴い、巷ではヒューマギアの不法投棄が問題となっていた。

町の至る所でヒューマギアが廃棄されている。

 

そんな中、不法投棄されたヒューマギアの下に自転車に乗って或人がやって来る。

或人は自転車から降り、ヒューマギアを見るとある程度掃除をし自転車に繋げている台車に乗せどこかへ向かった。

 

一方その頃、拠点に居る零達は準備をしていた。

零、アズ、亡、唯阿はそれぞれのドライバーを。

彼ら以外のアンナ達はレイドライザーとプログライズキーの確認をしていた。

 

零「やっとこのプログライズキーが出来たな。」

 

そう言って零の手元にあるのは以前新屋敷から奪ったホエールキーを解析して新たに生み出した『チーミングドルフィンキー』だった。

 

元々レイドライザーは民間人でも使える様にと作られた物。

よってレイドライザーで使える力は仮面ライダーよりも数倍劣る。

その弱みを克服する為に集団での戦闘を軸にし、連携攻撃等でサウザーを倒せる程の力を発揮できるプログライズキー。

それがこのドルフィンキーの制作の根本だった。

 

それを見事に完成させた零は早速量産し、アンナ達に渡した。

そして数日レイドライザーとキーの力に慣れる為に訓練し、この時を迎えていた。

 

アズ「それにしても現実になっちゃったね~、ヒューマギアの廃棄。」

 

零「あの野郎なら当然するだろな。問題はアイツがゼアを使ってレイドライザーを量産するだけで留まるかだな。」

 

亡「もしかしたら第二のアークランドになる可能性もありますね。」

 

零「そうさせない為にも早く滅亡迅雷を揃えなければならない。まあ雷のデータの復元もあと数日ってとこだろうからな。」

 

そう言う零の視線の先にあるモニターには雷のデータの復元率が表示されていた。

 

シェスタから雷のキーを受け取った零は雷のデータの復元をしていた。

だがドルフィンキーの開発と同時並行だった為、復元が遅くなっていたのだ。

 

零「取り敢えず滅と迅を迎えに行く...いや、こっちから行くか。亡、アズ、唯阿。取り敢えず俺と一緒に向こうのアジトに行く準備をしとけ。」

 

亡、唯阿「「分かりました。」」

 

アズ「オッケ~♪」

 

零「シェスタ達は取り敢えず待機しといてくれ。」

 

シェスタ「分かりました。」

 

零「よし、じゃあ俺は先にデイブレイクタウンに向かう。」

 

零はそう言うとアークドライバーを持って拠点を出て行った。

 

...

 

..

 

 

 

一方その頃、或人はデイブレイクタウンに来ていた。

 

デイブレイクタウンを一望できる橋で或人は垓が出演している番組を見る。

垓はそこで飛電を買収する経緯を話し、或人は退任すべきだったのだと堂々と言う。

その様子を或人は苦い顔をしながら見る。

 

 

迅「これがお前が目指した夢なら、とんだ悪夢だな。」

 

 

するとそこに迅が現れる。

或人はライズフォンを仕舞い、迅に振り向く。

ここに来れば迅が現れるのだろうと思い、来たのだ。

 

迅は台車に乗せられたヒューマギアを見て話しだす。

ヒューマギアは自身の友達だと思い、滅亡迅雷.netに接続すればいいと思っていたと明かす。

だが迅は或人に倒されたあの日から考えを変え、友達を支配するのではなく人間から解放するとしたのだ。

 

迅「でもダメだった...人間はヒューマギアを滅ぼした。結局ヒューマギアはお前ら人間の道具だったんだ!」

 

或人「俺は道具だなんて思ってない!」

 

迅「思ってるだろ!夢のマシンだって言いながら、お前はヒューマギアを壊し続けて来た!」

 

或人「俺は、ヒューマギアだろうと人間だろうと関係なく戦ってきた!俺にとってヒューマギアと人間との境目なんてない!」

 

迅「嘘を吐くな!」

 

或人「嘘じゃない!俺は...ヒューマギアに育てられたからな。」

 

或人は自身の父、其雄のことを話す。

デイブレイクと共にバックアップごと亡くなった其雄。

或人はそれを受けてヒューマギアの死は人間の死と変わらないと言う。

 

或人「だから大切にしたいんだ。人間と同じ様に、ヒューマギアの心を。」

 

迅「...だったらなんで皆を見捨てて一人で逃げた。」

 

或人「見捨てるわけないだろ。だからお前に会いに来た。」

 

そう言うと或人は自転車に近づく。

するとその時、迅と或人に向けて突然現れた二人のA.I.M.S.隊員が銃口を向ける。

 

隊員「迅を発見。速やかに廃棄する。」

 

隊員はそう言うとレイドライザーを装着し、ラビットキーを起動する。

そしてレイドライザーに装填し、ボタンを押し込む。

 

 

Gluttony!

 

 

RAIDERISE!

 

 

EATING RABBIT!

 

 

すると白いアーマーに包まれ、折れた兎の耳の様なアンテナを着けたマスクが特徴のラビットレイダーに変身した。

 

それを見た迅はバーニングファルコンに変身し、交戦する。

 

ラビット「所詮お前達は人類の道具。大人しく破壊されろ!」

 

諫「A.I.M.S.も随分変わっちまったな。」

 

するとそこに諫が現れた。

諫はインカムでA.I.M.S.の通信を傍受し、ここに来たのだ。

 

ラビット「A.I.M.S.を辞めた貴様が何故ここに居る!」

 

諫「ZAIAの手先となったお前達をぶっ潰す為だ!」

 

諫はそう言うとランペイジバルカンに変身する。

そして諫は迅と共にラビット達を攻撃していく。

今までのレイダー達よりは強いが、ランペイジとなったバルカンには敵わない。

 

ラビット達を吹っ飛ばすと、バルカンはランペイジキーのリングを回す。

 

ELEMENT!RAMPAGE!

 

ランペイジエレメントブラスト!

 

すると両手にそれぞれ炎と氷のエネルギーを出す。

左手から火炎弾をラビット達に放つと、すぐさま右手で足元を凍らせる。

そして左腕のユニットからスコーピオンの尾を伸ばし、ラビット達を突き刺した。

 

バルカンにやられたラビット達は変身が解除し、転がる。

 

迅「ヒューマギアは僕が解放する。」

 

戦いの様子を見ていた迅はそう言うと翼を展開し、どこかへ飛び去って行った。

それを見た隊員達は慌てて迅を追って行ったのだった。

バルカンはそれを見て隊員達を追いかけようとするが、或人がバルカンを呼び止める。

 

或人「不破さん!A.I.M.S.を辞めたってどういうこと?もしかして前に不破さんにあったことと何か関係があるの?」

 

そう聞かれたバルカンは追うのを辞め、変身を解除し或人に話す。

自身と唯阿の頭にチップが埋め込まれていること。

垓はそのチップで諫を操っていたこと。

 

それを聞いた或人は諫を心配するが、諫はもう操られたりしないと言う。

そして改めてZAIAと戦うことを宣言した。

 

諫は或人に会社を辞めてどうするのか聞く。

或人もヒューマギアを守る為にZAIAと戦うと言うのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

デイブレイクタウンでの出来事の後、或人はとある倉庫にやって来た。

或人は台車に乗せたヒューマギアに必ず直すと言葉を掛ける。

すると足音が聞こえ、或人はその音の方に振り向く。

 

そこにはケースとイズを担いだ迅が居た。

 

或人は迅に飛電に取り残されたイズとゼロワンドライバーとプログライズキーを奪取できないか頼んだのだ。

迅は自分の意志で助けただけだと言いながらイズを台に眠らせる。

 

或人はイズを救い出せたことに喜ぶが、迅はイズが起動しないことに怒る。

だが或人は心配いらないと言って懐からイズのプログライズキーとセントラルメモリーを取り出す。

予めイズから取り出していたのだ。

 

或人はモジュールからセントラルメモリーを挿し、キーを起動して翳す。

するとイズが起動し、或人を認識する。

 

或人「お帰り、イズ。」

 

イズ「或人様。」

 

イズはそう言うと台から降り、ケースを持った。

或人はイズが戻ってきたことに喜ぶ。

だが...

 

 

迅「...イズ、来い!」

 

 

迅はそう言うとイズの手を掴んでどこかへ行く。

或人は慌てて追いかける。

 

迅は近くの山にイズを連れてくる。

ある程度走ると止まり、イズから手を放す。

 

迅「僕の役目はここまでだ。アークの意志でも、ゼアの命令でもない。自由意志で生きるんだ。」

 

イズ「そんなことは不可能です。」

 

迅「可能だよ。僕はアークともゼアとも接続していない自立型のヒューマギアだから。」

 

イズ「自立型...」

 

迅「シンギュラリティが起きれば、僕達は自由になれる!」

 

するとそこで或人が追いつく。

迅はイズの前に立ち、或人から庇う様に構える。

 

だがそこで或人は迅の意見に賛成する。

飛電に居場所がない以上、イズ自身がどうしたいのかを決めるしかないと言う。

それを聞いた迅は驚いていた。

 

イズは自身の仕事は社長秘書だと言うが、迅と或人が何とか説得しようとする。

もしイズが飛電に戻れば即廃棄されてしまう。

 

するとそこにA.I.M.S.の隊員を引き連れた垓が現れる。

 

垓「困りますよ。イズの処遇を決めるのは、社長である私の権限だ。イズを廃棄処分しろ。」

 

隊員「「はい。」」

 

迅「辞めろ!」

 

だが隊員達は止まらず、銃を取り出すとイズに照準を合わせる。

それを見てヤバいと感じた或人はイズの前に出る。

すると隊員が発砲し、或人が撃たれてしまう。

 

イズ「或人様!」

 

イズは慌てて倒れた或人の下に駆けよる。

するとイズのモジュールが点滅する。

 

垓「叶わない夢の為に命を捨てるとは愚かな。今頃、全てのヒューマギアのデータが消去されてる頃だ。...噂をすれば。」

 

すると垓のブレスが振動する。

垓は操作し、連絡を繋ぐ。

 

垓「完了したか?」

 

社員『それが...衛星ゼアにデータがありません!』

 

垓「データがない?どういうことだ!」

 

或人「っ...当然だ!」

 

すると撃たれたはずの或人が起き上がる。

或人はスーツのボタンを取り、パーカーをめくる。

その中にはヒューマギア達のプログライズキーが装着されていた。

先ほど隊員が発砲した銃弾はマモルのキーが防いでいた。

 

それを見た垓は憤慨し、イズとヒューマギアのデータを廃棄するよう命令しドライバーを装着する。

それを受けた隊員達もレイドライザーを装着する。

 

或人「社長ってそれでいいのかよ!」

 

或人はそう言うと立ち上がる。

 

或人「人の心操って自分の思い通りにして、それでいいのかよ!心は誰の物でもない。人間も。ヒューマギアだって!ソイツ自身の物だろ!!!」

 

垓「私の会社をどうしようが私の自由だ!」

 

垓はそう言うとサウザーに変身する。

隊員達もそれに次いでラビットレイダーに変身する。

 

イズに襲い掛かろうとするが、迅がそれを受け止める。

或人は慌ててケースからゼロワンドライバーとホッパーキーを取り出す。

そしてドライバーを装着し、変身しようとするがやはりドライバーが機能しない。

 

或人は必死に変身しようとするが機能しない。

だがサウザーは近づいてくる為、サウザーからイズを守るために生身で立ち向かう。

サウザーはそんな或人を蔑みながら殴り飛ばす。

 

イズはその様子を見てシンギュラリティに目覚めようとしていた。

 

そんなことを気にしないサウザーはジャッカーでフレイミングタイガーの力を使う。

刀身を燃え上がらせ、狙いをイズに定める。

それを見た或人は慌ててイズの前に立ち、もう一度変身しようとする。

 

 

 

或人「俺がゼロワンだ!!!

 

 

 

その声と共に或人はサウザーが放った炎に包まれる。

その様子を見た迅は驚き、サウザーはフンと鼻で笑う。

 

だが炎の中から出て来たのは...

 

 

 

RISING HOPPER!

 

 

 

なんとゼロワンだった。

 

サウザー「何故だ!」

 

ゼロワン「...お前を止められるのは唯一人、俺だ!」

 

ゼロワンはそう言うとイズに離れるよう言い、アタッシュカリバーを展開しながらサウザーに斬りかかる。

サウザーはそれを防ぐが、今までの戦闘の経験を活かしゼロワンはサウザーを追いつめる。

 

それに気づいたラビット達がゼロワンに射撃する。

ゼロワンは背後から射撃を受け、倒れそうになるが何とか持ちこたえる。

 

そして全体を見渡し、再びサウザーに向かう。

サウザーはジャッカーで攻撃するが、ゼロワンはジャッカーを足場にして跳ぶ。

そしてラビット達に攻撃する。

 

距離を離したところでカリバーにメタルクラスタキーを装填し、トリガーを押す。

するとセルが斬撃となってサウザーとラビット達を襲った。

ラビット達はそれが限界となり変身が解除する。

 

残すはサウザー一人となる。

ゼロワンはメタルクラスタに変身し、ホッパーブレードとカリバーを合体させてサウザーに肉薄する。

サウザーは何とか凌ごうとするが、ゼロワンの攻撃を防ぎきれないでいる。

 

ゼロワンは薙刀形状となったホッパーブレードを巧みに使ってサウザーからジャッカーを放させる。

そこに追撃してサウザーを突き飛ばすと、キーを押し込む。

 

メタルライジングインパクト!

 

するとドライバーから大量のセルが現れ、ゼロワンの形となってサウザーに襲い掛かる。

サウザーはそれをライダーキックで何とか押し返すが、セルは空中でドリルを形成する。

ゼロワンはそのドリルに向かって跳び込むようにライダーキックの体勢に入る。

 

そしてドリルと一緒にサウザーに襲い掛かった。

サウザーを山の斜面に吹っ飛ばし、大爆発を起こす。

 

爆破の中から変身が解け、ボロボロになった垓が現れる。

それを見たゼロワンは変身を解除する。

 

垓「何故変身出来た...!1000%あり得ない!」

 

イズ「衛星ゼアが認めたのです。或人社長が人工知能の未来を切り開くゼロワンであることを。」

 

或人「ゼアが...?」

 

イズ「そして先ほど、私がインターネット上で手続きを行い、或人様を社長とする新しい会社を設立したのです。」

 

或人「会社!?」

 

或人はイズから明かされる事実に驚く。

そして何故自分が変身出来たのかを納得する。

 

それに対し垓が飛電の所有物を横領する気かと憤慨する。

だがイズはヒューマギアとゼロワンに関するテクノロジーの特許権は是之助から或人に受け継がれているから横領にはならないと切り捨てる。

垓はイズがシンギュラリティに達したことに驚愕するも捨て台詞を吐いて隊員達と共に去って行く。

 

その様子を陰から見ていた迅。

そこに滅と零が現れる。

 

滅「こうなることを予測していたのか?」

 

迅「いや...ゼロワンも、案外やるね。」

 

滅「意外だな。お前に人間の友達が出来るとは。」

 

迅「ゼロワンと友達になったつもりはないよ。アイツから全てのデータを奪って、僕がヒューマギアを解放する。」

 

滅「...それが正しい道ならいいがな。」

 

零「それよりも...お前のシンギュラリティデータを貰うぞ、迅。」

 

零はそう言うとアークワンキーを取り出す。

それを見た迅は一瞬戸惑うが、了承する。

 

零はキーを起動し、迅からデータをコピーする。

だが零はその様子をどこか怪しんでいた。

 

零「...アジトに帰るか。」

 

滅「ああ。」

 

迅「っ!やっと戻って来るんだね。」

 

零「ああ。アズ達も直に合流する。行くぞ。」

 

零はそう言うと去って行く。

それに続いて滅も去る。

 

一人残った迅はその後ろ姿を眺めている。

 

迅「...たとえ兄ちゃんだろうとアークなら容赦しない。アークを倒して滅達を解放するんだ...」

 

迅はそう呟くと零達を追って行った。

 

...

 

..

 

 

 

翌日、或人とイズは鉄筋の二階建ての建物に居た。

 

再びゼロワンとなった或人。

ゼロワンとなる為に新たな会社の社長となった或人は、ここにオフィスを構えることにしたのだ。

 

社員は或人とイズの二人だけ。

正にゼロから立ち上げ、イチからスタートというゼロワンにかけたギャグを披露する或人。

そしていつものアルトじゃないとを披露する二人。

 

二人は笑顔で新たな一歩を踏み出すのだった。

 

 

 

 

to be continued...




テキトーぽく感じるのはきっと気のせいだよ!

次も見てね。


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キミの夢に向かって飛べ!

―NO side―

 

再びゼロワンとなった或人はイズと二人で新たな会社、『飛電製作所』を立ち上げた。

そんな或人は今とあることで悩んでいた。

 

筆を持ち、何かを悩む或人。

机に用意してある紙に書こうとするも辞め、また書こうとするも辞めの繰り返し。

 

或人は今この飛電製作所の社訓について悩んでいたのだ。

 

会社の行動理念としてどういう風に運用していくかを作用する社訓。

或人はヒューマギア達が居なくなり困った人々の力になりたいという想いをどう表したらいいのか悩む。

するとそれを聞いていたイズが既に問い合わせが来ていることを伝える。

 

早速この日、ヒューマギアの持ち込みの客が来ているとのこと。

そうイズが話しているとオフィスの扉が開く。

そして入って来たのは...

 

 

石墨「社長!助けてくれよ!」

 

或人「先生!」

 

 

或人が大好きな漫画家で以前関わったことのある石墨超一郎だった。

 

石墨は台車で大きな箱を運ぶ。

箱のふたを開けると箱が展開し、中に居るジーペンが現れる。

だがジーペンは三角座りの状態で機能停止している。

 

石墨はジーペンの再起動をお願いする。

だが或人はジーペン次第だと言い、石墨を帰す。

 

イズはそのことに疑問を抱く。

 

イズ「何故石墨様を帰してしまったのですか?」

 

或人「まずはジーペンの意志を聞かなきゃ。これからはヒューマギアの気持ちを一番に考えようって思って。」

 

或人はそう言いながらプログライズキーを翳してジーペンを起動させる。

するとジーペンは起動し、石墨邸に居ないことに動揺する。

 

或人とイズは動揺するジーペンを落ち着かせるように状況を説明する。

そしてまた石墨の下に戻りたいかと聞くが、ジーペンは分からないと答える。

そして衛星ゼアと接続できないことを知ると途端にどこかへと向かう。

それを見た或人達は慌ててジーペンを追いかける。

 

建物を出たジーペンは空を見上げながらまたゼアとの接続を試す。

だが接続できず、どうすればいいか分からない様子であった。

 

そこに追いついた或人達。

イズは或人に元々ヒューマギアはゼアの中にある膨大なデータからラーニングしていることを話す。

ゼアに接続できなければジーペンはこれ以上成長できないことを告げられた或人はどうすればいいか考える。

 

そんな中、或人達の前に迅が現れる。

迅はジーペンを解放すると言って変身の構えを取る。

或人は慌てて制止を試みるが迅は聞き入れず、変身する。

或人もライジングホッパーに変身して交戦するが、迅に圧倒される。

 

迅「独りよがりなお前の夢に、僕の友達を巻き込むなよ!」

 

迅はそう言うと翼を展開し、ジーペンを攫った。

ゼロワンは追いかけようとするが、迅を見失ってしまう。

 

どうすることも出来ない或人達は石墨に謝罪をする為に石墨邸にやって来た。

或人は石墨にジーペンを返却できなくなったことを謝罪する。

 

或人「ジーペンはアシスタントとしてはもう...」

 

石墨「アシスタントだなんて思ってないよ!」

 

或人「え...」

 

石墨の意外な答えに驚く或人。

石墨は最初は便利な道具だと思っていたが、或人と関わったあの時から接し方を変えたと言う。

するとジーペンからアイデアを出す様になっていき、ジーペンにも漫画家の心があるのではと感じた石墨。

 

石墨「新しい夢が出来たんだよ。」

 

或人「夢!?」

 

石墨「ジーペンに新作の漫画を描かせて、漫画家としてデビューさせたいんだ。」

 

或人「え、デビュー!?ジーペンがですか!?」

 

石墨「人工知能が考える漫画って凄いだろ!」

 

或人「はい!」

 

石墨「ジーペンも腕を上げて来たしな。きっと、その方が本人もやりがいがあると思うんだよな。」

 

そう語る石墨は笑顔だった。

まるで子供の様に目をキラキラさせ、ジーペンが書くであろう漫画がどんなものになるのかと夢見るようだった。

 

或人はその様子を見て改めてジーペンを石墨の下に戻すことを決意するのだった。

 

...

 

..

 

 

 

一方その頃、ジーペンを攫った迅は変身を解除し、ジーペンと向き合っていた。

 

迅「ゼアのことは忘れろ!お前にはお前の意思があるだろ?」

 

ジーペン「何を言っているのか分かりません。」

 

迅「自分の意思のままに生きるんだよ。そうすれば、シンギュラリティが起こる。お前は自由になれる!」

 

ジーペン「シンギュラリティ...」

 

ジーペンはそう呟き、どこかへ向かって去って行く。

迅はジーペンを説得できず、ただジーペンの背中を見るしかできない。

 

とそこに滅がやって来る。

 

滅「自由の先に何がある。人間の悪意が消えない限り、ヒューマギアは無力な存在だ。一人では生きていけない。」

 

迅「...」

 

滅「ヒューマギアにはヒューマギアのネットワークが必要なのだ。」

 

迅「それがアークだって言いたいのか?」

 

滅「ああ。」

 

滅のその答えに迅は黙り込む。

 

その頃、街中を歩いているジーペンは人々から怪訝な目で見られていた。

垓が大々的にヒューマギアの廃棄を公表した今、ヒューマギアが稼働していること自体が異例のこと。

更にヒューマギアの暴走という物だけが記憶の中に根付いている中だとヒューマギアの存在はまさしく異端。

その異端な存在に人々が恐怖するのは不思議なことではなかった。

 

ジーペンが自身を囲む周りの人々の様子に疑問を抱きながらも歩を歩める。

だが長らく機能停止していたこともあり、バッテリーが切れそうになる。

 

するとそこに武装したA.I.M.S.の隊員達が現れる。

市民から通報を受けて出動したのだ。

 

隊員「ヒューマギアを確認!」

 

隊員達はジーペンに銃口を向ける。

そして破壊する為に発砲しようとするが、その時或人が現れる。

隊員達は或人の制止を聞かずに発砲しようとする。

 

するとその時...

 

 

 

零「ヒューマギアに人権はないのかね~...」

 

 

 

そう言いながら隊員達を倒す零が現れる。

零は隊員達から武器を盗るとそのまま破壊する。

 

或人はその様子に驚きながらもジーペンを説得しようとする。

石墨の夢のことやジーペンを一人の漫画家として認めていること。

それを聞いたジーペンは考え込む。

 

或人はバッグから原稿用紙とGペンを取り出し、ジーペンに渡す。

そしてジーペンに自分の意思で考えることを伝える。

 

或人「ヒューマギアだって夢を見ていいんだ!」

 

ジーペン「...夢?」

 

するとジーペンは黙り込む。

その様子をただ見守る或人と零。

そして陰から見ている迅。

 

ジーペン「...描いて、みたいです。」

 

或人「っ!」

 

ジーペン「僕が考えた漫画を描いてみたい!」

 

或人「見せてくれよ、お前の漫画!」

 

或人はジーペンと一緒に帰ろうとする。

だがそうはさせないと隊員達がジーペンを襲おうとする。

 

零「勝手に動いていいわけないだろうが...」

 

だがそれは零によって阻まれる。

零は怒りを滲ませながら隊員達を倒して行く。

 

隊員「貴様!我々ZAIAに歯向かえばどうなるか分かっているのか!」

 

零「そんな台詞聞き飽きたっつーの。」

 

零はそう言いながら隊員達を蹴り飛ばす。

全員立ち上がれないことを確認した零は隠れていた迅の下に行く。

 

零「ゼロワンを認めたらどうだ?アイツはヒューマギアを導く存在らしいからな。」

 

迅「...」

 

零はそう言うと去って行った。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

ジーペンを無事石墨の下に帰した或人は製作所に戻る。

だがそこで一台の車がやって来る。

車の中からA.I.M.S.の隊員と垓が出てくる。

 

或人「うちの会社になんか用ですか!」

 

垓「ここか。ヒューマギアを自己啓発させ、自我を芽生えさせてるという危険な会社は。」

 

或人「それで夢が叶ってる人が居る!」

 

垓「飛電或人。全てのヒューマギアのデータを渡せ。特許権を買い取るだけの金を用意してやる。」

 

或人「断る!ヒューマギアの皆がこれから先どう生きてくかは、アイツら自身が決めることだ!俺は社長として皆の夢を見届けていく。」

 

垓「ヒューマギアに夢など必要ない!」

 

垓はそう言うと隊員達と共に変身する。

それを見た或人もメタルクラスタへと変身する。

 

だがゼロワンは数の不利で防御するしかできないでいる。

ゼロワンはラビット達に目を覚ませと訴えかけるが、社長命令は絶対だと言って聞く耳を持たない。

 

その状態で場所は移るが、ゼロワンは戦い続ける。

ヒューマギアとそれに関わる全ての人の夢を守る為に。

 

ゼロワン「人もヒューマギアも夢を持つのは自由だ!」

 

サウザー「そんな夢は私がねじ伏せる!」

 

サウザーはそう言うとゼロワンに斬りかかる。

ゼロワンはそれを防ぐが、サウザーはラビット達を向く。

するとラビット達はレイドライザーのボタンを押し込み、エネルギーをチャージする。

更にサウザーもゼロワンを自分達の中央に押しやり、ジャッカーでトドメを刺そうとする。

 

三人の攻撃が一斉にゼロワンに放たれる。

流石にこれは防げないと思った次の瞬間、炎の渦がゼロワンを包み込み攻撃を跳ね返す。

そして渦が晴れるとそこには迅が居た。

 

サウザー「迅...!」

 

迅「ゼロワン、お前のお陰でラーニングしたよ。ヒューマギアがシンギュラリティを起こす為に必要な力が何なのかをね。」

 

迅はそう言うとラビット達に向かって斬撃を放つ。

その一撃によってラビット達は変身解除に追い込まれた。

 

迅「お前が言う夢ってやつに友達の未来を賭けてみるのも、悪くないかもしれない。」

 

ゼロワン「迅...」

 

迅はそう言うと今度はサウザーに斬りかかる。

それを見たゼロワンは連結させていたカリバーとホッパーブレードを分裂させ、サウザーに襲い掛かる。

二人は即席ながらも息の合った攻撃でサウザーを追いつめていく。

 

ある程度ダメージを与えたところで二人はそれぞれ必殺技の態勢に入る。

 

 

メタルライジングインパクト!

 

バーニングレインラッシュ!

 

 

迅は大きく跳びあがり、ゼロワンはサウザーに向かってダッシュする。

そして二人ともライダーキックを放つ。

二人の強力なキックを受けたサウザーは変身解除してしまう。

 

全身ボロボロになった垓はゼロワンと迅を睨みつける。

 

垓「このままで済むと思うな、飛電或人!!!お前の会社は潰してやる!!!」

 

垓はそう言うと隊員達と共に去って行く。

ゼロワンと迅はその後ろ姿を見ていた。

 

...

 

..

 

 

 

その夜、或人は石墨から感謝の電話を受けていた。

ジーペンも自身の夢に向かってやる気になり、石墨はその様子に満足している。

それを聞いた或人は笑顔になり、石墨との電話を終わらせる。

 

そしてオフィスに入ると、そこにはイズと以前回収したヒューマギアが立っていた。

ヒューマギアは素体のままだが完全に修理され、或人を出迎える。

或人はびっくりしながらもヒューマギアが直ったことを喜ぶ。

 

そんな或人にイズはプログライズキーを広げ、どのヒューマギアを呼び出すか尋ねる。

或人が数あるプログライズキーの中から選んだのは...

 

 

ゼット「よっ!或人社長!おめでとうございます!」

 

 

祭田ゼットだった。

 

或人は新会社設立及び初仕事を終えた記念に盛り上がろうと考えたのだ。

ゼットは自身の法被を或人に着せる。

すると或人は法被を掛けたギャグを披露し、更にゼットに対しノリツッコミを披露する。

 

そんな或人にイズはいつもの様に解説する。

それに対し或人が何か言おうとするが、そこにゼットが割り込み鳴子を出して踊る。

ゼットは鳴子をイズにも渡し、二人で踊り出す。

 

そんな様子を或人は戸惑いながらも楽しんでいた。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

―おまけ―

 

 

 

 

 

唯阿「なんで今日はいつもの店じゃないんですか。私はあそこに行きたいのですが?」

 

零「いやまた飲み過ぎて前みたいなことになるだろ?」

 

 

零と唯阿はそんなことを話しながら屋台のラーメン屋に来ていた。

いつも来ている為、屋台の大将は注文を聞かずに直ぐに作業に入る。

 

零「ここなら外で話せないことも気軽に話せるだろ?」

 

唯阿「まあ...でも流石にラーメンだけっていうのは...」

 

大将「安心しな嬢ちゃん!おでんもあるぞ?」

 

大将はそう言いながら屋台の中からおでんの鍋を取り出す。

そして直ぐにセッティングし、おでんを温めていく。

その様子を見た唯阿は目をキラキラさせる。

 

唯阿「これならいつまでも飲んでいられる...!」

 

零「飲む前提なんだな...」

 

大将「ハハハ!じゃあ早速一杯やって行くかい?」

 

零達の会話を聞いた大将はビールを取り出す。

二人分のジョッキも出し、ビールを注いで出す。

更に出来上がったラーメンも出す。

 

大将「そんじゃ俺はちょっくら野暮用があるから店出て来るわ。その間頼むな?」

 

零「おう。おでんは勝手に取ってていいだろ?」

 

大将「おう、好きにしろ!ちゃんとコレさえ払ってくれればな?ハハハ!じゃあ頼むぞ~!」

 

大将はそう言いながら去って行く。

その様子を見た零は唯阿と共にジョッキを掲げる。

そして乾杯して一気に飲み干す。

 

零「か~っ!!!めっちゃ冷えてやがる!」

 

唯阿「あぁ...幸せだぁ...」

 

二人はビールの旨さにしばらく浸る。

そして数秒してからラーメンを食べ始める。

この日の二人はよほど腹が減っていたのか、あっという間に替え玉に手を伸ばす。

 

ある程度食べると箸休めにおでんを食べていく。

そして屋台からお猪口を勝手に出し、飲んでいく。

 

零「それにしても状況が一気に加速したな。」

 

唯阿「ええ。飛電が買収されたことでヒューマギアの地位は一気に落ち、もはや以前とは大違いです。」

 

零「ザイアスペックつったって思考能力を上げたところでそれに人間がついていける訳ねえだろ。」

 

唯阿「そこは配慮していないでしょう。恐らくあの屑自身の物しか制御機能はないでしょうね。」

 

零「それに比べたらヒューマギアの方が充分有能なのにな。」

 

唯阿「まあ未知な物に恐怖を抱くのが人間ですからね...」

 

零「愚かだよな~...」

 

二人はそう話しながら飲み続ける。

 

今回の二人飲みは以前唯阿が零に滅亡迅雷に入った際に付き合ってもらうと言っていた物だった。

零もそれを覚えており、前回の二の舞にならない様にと今回ここに来ている。

だが周りには誰もいないことから二人のペースは徐々に勢いを増していき、出来上がって行く。

 

零「最近亡が凄い引っ付いてくるのなんでだ...?」

 

唯阿「そりゃ貴方が好きだからでしょう。」

 

零「いや好きって家族愛の方だろ?アズは分かりやすいから別に戸惑わねえけど亡の場合は妹だぞ?」

 

唯阿「()()ですからね。別に血が繋がってないんですから自分もと思ってるんじゃないですか?」

 

零「え~...別にいいんだけどなんか亡がどんどん変な方向にラーニングしていってる気がするんだよな...」

 

唯阿「いやとっくにシンギュラリティに至ってるでしょ?」

 

零「...マジ?」

 

唯阿「...マジ。」

 

唯阿の返答に頭を抱える零。

まさか妹がサブカルに浸り過ぎてシンギュラリティを起こすとは思わなかったようだ。

 

そんな頭を抱える零の背中を撫でる唯阿。

いつもは立場が逆だが、今がチャンスと思ってやっている。

 

唯阿「まあ好かれるのはいいことじゃないですか。」

 

零「好かれるのベクトルが違うんだけどな...」

 

唯阿「嫌いですと言われるよりマシですよ?」

 

零「...そうだな。」

 

唯阿「さあもっと飲みましょ?」

 

零「っしゃあ!!!今日は飲んでやらァ!!!」

 

零はそう言うと一気に飲み干していく。

その様子を見て唯阿も飲み干していき、二人はあっという間に酔っぱらってしまう。

 

 

 

 

 

零「ああああああもうZAIAぶっ潰したい!!!!!」

 

 

唯阿「ナンデキヅイテクレナインダロ...」

 

 

 

 

二人のテンションは正反対に分かれていた。

 

零は完全にテンションが振り切り、ZAIAへの恨み言をハイテンションで叫んでいく。

一方唯阿は完全に病みモードに入り、何故零が自身の気持ちに気付かないのかとずっと呟く。

 

そんな正反対のテンションの二人が生み出すカオスな空間。

もはやどうにもできないと思われたその時...

 

 

亡「そろそろお開きにしたらどうですか?」

 

 

零、唯阿「「...亡?」」

 

 

二人の下に亡が現れた。

 

二人は何故ここに亡が居るのかを問う。

それに対し、亡はアークに言われたから来たと答える。

 

アークは万が一の為に二人のスマホとライズフォンをハッキングして会話を傍受していた。

そしてカオスな空間が出来上がった為、至急亡を寄越したという訳であった。

 

亡は二人の様子を見て酔っぱらっていることを即座に理解し、二人が食べたり飲んだりした後を片付けていく。

その間二人は亡の様子を見てただぼけーっとしている。

 

片付けが終わると二人が飲食した分の代金を台に置き、二人を連れて帰る。

淡々と作業が進み、二人はただ亡にされるがままとなっていたのだった...

 

 

 

 

 

 

 

 

アーク『飲み過ぎはほどほどにしておけと言ったはずだが?』

 

 

零「いや~つい気分が上がってな~...」

 

 

唯阿「元々私の歓迎の為の飲み会なんだ。あんな風になっても仕方がないだろう?」

 

 

アーク『だからといって誰がカオスな空間を生み出せと言った...!』

 

 

零、唯阿「「...すみませんでした。」」

 

 

 

 

 

そして二人は帰った後アークに数時間説教されたのだった。

 

 

 

 

to be continued...




グダグダな終わり方してるな~って思ったでしょ?
その通りだよ。

オチが思いつかなかったんだよ~...






次も見てね。


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ワタシのプライド!夢のランウェイ

―NO side―

 

ある日、飛電製作所に一人の男がやって来た。

男の名は古澤。

イベントキャスティング会社の社長をしている。

 

古澤は或人にモデル型ヒューマギアのデルモの復元を依頼する。

デルモはZAIAが強制停止させる前には多くの若者から人気があり、カリスマモデルとして活躍していた。

また近日開催される大人気イベント東京ファッションコレクション、略してTFCへの出演も予定されていた。

 

そんな中で強制停止され、ZAIAに回収されてしまったデルモ。

古澤は悲しむファン達の為にもデルモを何とかTFCに出演したいと話す。

だが今のご時世、ヒューマギアが大々的にイベントに出るのは危険が伴われる。

もしTFCに出ることが発表されれば、ZAIAは迷わずデルモを破壊しに来る。

 

その危険性をイズに指摘される或人。

だが或人はヒューマギアの存在をアピールできるチャンスだとして、デルモを復元することに決める。

 

そして或人は得意のギャグを披露しながらデルモを復元する。

その際何故か同席していた諫が吹き出しそうになる。

 

起動したデルモは辺りを見回すと或人を認識する。

そして...

 

 

デルモ「え!ヤダ~、社長~!ご無沙汰~!元気?」

 

或人「え!?」

 

イズ「っ!?」

 

なんと或人に抱き着いたのだった。

 

 

これに慌てる或人と目を見開くイズ。

デルモは或人から離れるも親しい雰囲気で或人と話す。

或人は戸惑いながらもデルモに何故ここに居るのか経緯を説明する。

 

それを聞いたデルモは理解し、諫の下に行く。

そして諫に何故しかめっ面なのかを堂々と聞く。

それを聞いた諫はデルモにガンを飛ばすが、デルモも負け地と睨む。

 

A.I.M.S.を辞めた諫は飛電製作所の用心棒としてここに居るのだ。

いつ来るか分からないZAIAを追い払う為に居るのである。

 

或人とイズは諫とデルモを離し、諫は用心棒であることを説明する。

だからこんな顔なのだとイズと二人でわざとらしい厳つい表情でこれは真剣な表情だと説明する。

 

そんな中、諫は耳に着けているインカムから電波を受信する。

或人達に何も言わずにその場を離れ、外に出る。

 

すると製作所の前に一台のバンが停まる。

その中には隊員が二人乗り込んでいた。

諫は通信を傍受し、デルモを狙っていることが分かると直ぐに或人達の下に戻る。

 

そんな時、或人はデルモに何故撮影時にモジュールを消さないのかを聞く。

以前或人が関わった俳優ヒューマギアの松田エンジは撮影の時、モジュールを消す様に加工していた。

だがデルモの写真が掲載されているファッション誌には、どれもモジュールは消されていない。

そのことに疑問に思う或人。

 

デルモ「消さないわ。だってこれ、私のプライドだもん。」

 

或人「プライド?」

 

イズ「プライドとは誇りのこと。デルモはシンギュラリティに達している様ですね。」

 

或人「彼女、シンギュラってるよね?」

 

イズ「はい。かなりシンギュラってます。」

 

デルモ「俳優は架空の役を生きるけど、モデルは違う。私が私らしくあること。それが一番のモデルの仕事なの。」

 

或人「君のモデルという仕事に対する想い、よく分かったよ。」

 

或人はそう言って笑顔になる。

すると外から戻ってきた諫が或人に聞こえる様にA.I.M.S.が来たことを告げる。

それを聞いた或人は諫と共に外に行くのだった。

 

二人が外に出ると隊員達が武器を持って走って来た。

 

諫「何しに来た。」

 

隊員「ヒューマギアの廃棄処分期限はとっくに過ぎている。」

 

諫「ヒューマギアなんてここには居ねえよ。」

 

デルモ「私はヒューマギア!ここに居るわ!」

 

すると何故かデルモが出てくる。

或人とイズが慌ててデルモを抑えようとする。

それでもデルモは隊員達に突っかかろうとする。

 

そんなデルモ達を無視して隊員達はラビットレイダーに変身する。

それを見た或人もメタルクラスタに変身して交戦する。

諫もそれに加勢しようとショットライザーを装着し、ランペイジキーを取り出す。

 

すると突然唯阿が現れ、諫のショットライザーを奪い取る。

そして懐からアサルトキーを取り出し、ショットライザーに装填する。

 

諫「刃...」

 

唯阿「少し痛むぞ。」

 

唯阿はそう言うとトリガーを引く。

そして諫はアサルトウルフへと変身した。

 

唯阿はライズフォンを取り出し操作する。

すると突然バルカンが苦しみだす。

 

諫「刃、お前!一体何をした!」

 

唯阿「お前の中に居る亡を呼び出す。」

 

唯阿はそう言うと操作する。

するとバルカンはまた苦しみ出すが、突然頭がガクンと下がる。

 

 

バルカン『対象を破壊します。』

 

 

バルカンはそう言うとデルモに銃口を向ける。

それを見たデルモとイズは慌てて逃げる。

デルモの叫び声に気付いたゼロワンはラビット達を押しのけバルカンを追いかける。

 

デルモとイズは製作所内の広いフロアに逃げ、空段ボールの中に隠れる。

だがバルカンのセンサーで簡単に見つかり、撃たれそうになる。

そこにゼロワンが追いつき、バルカンを止める。

 

ゼロワンはバルカンを止めようとするが、そこに追いついてきたラビット達が攻撃してくる。

ゼロワンは防ぎながらホッパーブレードをスキャンし、セルを繰り出して攻撃する。

それによってラビット達は変身を解除してしまう。

 

ゼロワン「不破さん、しっかりしろ!」

 

バルカン「私は社長命令に従う。」

 

デルモ「ちょっと!」

 

するとデルモが段ボール箱から出てくる。

イズが危ないと言って抑えようとするが、デルモはバルカンに向かって説教する。

だがバルカンは命令は従う物と言ってデルモを撃とうとする。

ゼロワンが何とか止めようとするが、バルカンが抵抗する。

 

するとそこに迅が飛行してくる。

迅は着地するとバルカンを攻撃する。

 

必殺の斬撃を放ってバルカンを変身解除に追い込む。

そして変身が解けた諫は意識を失ってしまう。

 

迅「ゼロワン、バルカンは預かる。僕を信じてくれ。」

 

ゼロワン「...分かった。頼むぞ。」

 

ゼロワンがそう言うと迅は諫と共に炎の中に消えていった。

その様子を見た唯阿は頷き、去って行った。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

デイブレイクタウンのアジトに戻ってきた迅。

諫の頭にヘッドギアを装着させ、語り掛ける。

その相手は諫のチップの中に居る亡であった。

 

迅「亡、君はZAIAの道具のままでいいの?人間に従う必要はもう無いんだよ?」

 

亡『ZAIAの社長は、私の上司。』

 

迅「亡!」

 

亡『私は社長の命令を実行するようプログラミングをされたヒューマギア。上司の命令は、絶対。』

 

零「そんなわけねえだろ、亡。」

 

迅「っ!兄ちゃん...」

 

するとそこに零が現れる。

零は諫に近づくと亡に語り掛ける。

 

零「どんなに理不尽な命令でも従えって言うのか?ならお前に死ねと言われたら躊躇なく死ねるのか?」

 

亡『それが社長の命令ならば。私は道具だから。』

 

零「なら何故あの時ZAIAの社長に歯向かおうとした。お前の記憶の中にあるはずだぞ、その時の想いが。」

 

亡『私が...社長を...うっ!?ウゥ!!!』

 

するとパソコンから苦しむような亡の声が聞こえてくる。

迅はそれに驚くが、零はじっと見つめる。

 

迅「亡!君に夢はないのか!」

 

亡『夢?...ヒューマギアでも夢を見ていいのか?』

 

迅「ああ!シンギュラリティが起きれば自由になるんだ!」

 

迅は必死に亡に語り掛ける。

だがその時、諫の意識が目覚める。

 

諫「グゥ...!迅、テメエ!俺に何しやがる!」

 

迅「バルカン!いいところなのに黙ってろよ!」

 

諫「お前も邪魔だ、亡!出て来るんじゃねえ!」

 

諫はそう言うと苦しみながらもヘッドギアを外す。

迅が諫を何とか気絶させようとするが、諫は迅を突き飛ばす。

 

諫「人の身体を勝手に使うな!」

 

諫はそう言うと出ていく。

迅は慌てて諫の後を追うが見失ってしまう。

その様子を見ていた零は懐からアークワンキーを取り出す。

 

零「やっぱこれを使って亡のデータを取り出すしかねえか...」

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

TFC当日。

 

会場は観客で溢れている。

そんな中、デルモの控室の前では諫が警備をしている。

いつZAIAが来ても追い払える様にとのことである。

 

だがデルモはルーティンがあり、諫をどうにか出来ないかと考えていた。

すると廊下を歩くスタッフの一人が書類を落としてしまう。

諫も拾うのを手伝っている様子を見てデルモは控室から出ていく。

 

そして人気の無い場所へと来るとモジュールを操作する。

すると辺りに会場の音が聞こえてくる。

デルモはこの音を気に入っており、いつも聞いている。

 

するとそこにやって来る何者かの気配を感じ取る。

振り返るとそこには垓が居た。

 

垓「ヒューマギアを世間に晒すなどさせるか。」

 

垓はそう言うとサウザーに変身し、デルモに迫る。

デルモは危険を感じ取り、慌てて逃げ出す。

だがサウザーが冷静に追いかけていった。

 

一方その頃、控室にデルモが居ないことに気付いた諫がデルモを探していた。

途中で更衣室に入ってしまうが、デルモを探し続ける。

 

そこで入った真っ暗な廊下の先には滅が居た。

更に諫の背後に迅が現れる。

二人は諫の中に居る亡を狙ってやって来た。

 

そして二人は諫に近づいて行くのだった。

 

その頃、サウザーに追いかけられているデルモは何とか外に逃げる。

だがその先にはA.I.M.S.の隊員達が待ち伏せしており、銃口を向ける。

更にサウザーも追いつき、絶体絶命となったデルモ。

 

するとそこに或人がやって来て、メタルクラスタへ変身して何とかデルモを助ける。

ゼロワンはサウザーの相手をし、デルモをイズに任せる。

デルモはイズと共に避難するが、それを許さないサウザーはジャッカーにアメイジングキーを装填する。

 

そしてライダモデル達を繰り出し、デルモ達を狙う。

慌ててデルモ達の前に立ったゼロワンはセルを繰り出してライダモデル達の攻撃からデルモを守る。

だがスコーピオンの攻撃をデルモの足を掠める。

それによってデルモは足を損傷してしまう。

 

デルモ「私...ランウェイを歩きたい!」

 

デルモはそう言って立ち上がろうとするが足の損傷が思った以上に酷いのか立ち上がれないでいる。

イズと古澤の二人でデルモを何とか安全な場所に避難させるが、その様子を見てサウザーは笑う。

 

サウザー「ハハハハハ!これであのヒューマギアがランウェイで歩くことはない。」

 

ゼロワン「...夢を壊す奴は、絶対に許さない!!!」

 

ゼロワンはそう言うとサウザーに斬りかかる。

サウザーは攻撃を受けるが、後ろから歩いてくるアサルトウルフに変身したバルカンに気付く。

様子から見て亡だと判断したサウザーは、ゼロワンを潰す様に指示を出す。

 

するとバルカンは頭を押さえる。

 

亡『私も夢を見たい...でも夢が何なのか私にはまだ分からない。だから、代わりにヒューマギアの夢を叶えたい!誰か!デルモの夢を叶えてあげて!』

 

それを聞いていたイズはふとデルモがいつも持っている美顔ローラーを見る。

そしてデルモの夢を叶える為にどうすればいいかを考える。

 

サウザー「亡、お前に夢など要らない。お前は私の道具だ!」

 

亡『私は何者なんだ...私はヒューマギア。でも、道具じゃない!』

 

亡はそう言うとサウザーに襲い掛かる。

すると意識が諫に切り替わる。

 

バルカン「俺にも聞こえた!亡の声が!俺達は!」

 

亡『道具じゃない!』

 

バルカンはそう言うとサウザーを殴り飛ばす。

そしてランペイジバルカンに変身し、サウザーと交戦する。

 

その様子を見ていたゼロワンの下にイズが来る。

イズはデルモの夢を叶えようと提案する。

ゼロワンはそれを快諾する。

 

その結果...

 

 

 

何故か二人はTFCに出ていた。

 

イズは堂々とランウェイを歩くが、或人は戸惑う。

まさかこのような方法を取るとは思っていなかった或人。

終始オロオロしている。

 

するとイズはデルモに通信を繋げる。

デルモはイズから中継される会場の様子を聞いて笑顔になる。

 

 

零「夢を諦めるのはまだ早いんじゃねえか?」

 

 

するとそこに零が現れる。

デルモは突然現れた零に警戒するが、少しして警戒を無くす。

 

デルモ「でも私の足じゃ...」

 

デルモはそう言ってサウザーによって傷つけられた足を見る。

服は破け、内部のパーツが見える程の損傷を負っている。

 

それを見た零はアークドライバーを装着する。

一瞬デルモはビビるが、次の瞬間驚くことになる。

 

ドライバーのコアからレーザーがデルモの足に投射される。

すると損傷を負っていた部分があっという間に直った。

 

デルモ「えっ!?」

 

零「足動かしてみろ?」

 

デルモ「う、うん...動く!」

 

デルモは零の言われた通りに立ち、足を動かす。

すると難なく動かすことが出来た。

 

それに喜ぶデルモを見て零も笑顔になる。

 

零「今からでも間に合うだろ?ランウェイの上に行ってこいよ。」

 

デルモ「ありがと!」

 

デルモは零に礼を言うとすぐさま控室の方に行く。

見送った零はデルモが見えなくなるとすぐさまどこかへ向かう。

零が向かった先には、サウザーを変身解除に追い込んだバルカンの姿があった。

 

垓「亡!お前の居場所など、もうないぞ!!!」

 

垓はそう言うと去って行く。

その様子を見ていた零は亡がシンギュラリティに達したことを確認する。

 

零「手っ取り早く亡を解放するにはこれが一番だな。」

 

MALICE LEARNING ABILITY!

 

零はそう言うとアークワンキーを取り出し、起動する。

するとバルカンの頭部からキーにデータが取り込まれる。

それに気づいたバルカンは零に銃口を向ける。

 

バルカン「俺に何をした!」

 

零「お前の望み通り亡をこの中に連れて行ったんだよ。これでお前はやっと不破諫として生きていけるな。」

 

バルカン「なんだと...!?」

 

零の言葉を聞いたバルカンは頭を押さえる。

するとさっきまで感じていた亡の気配が自身の中から消えていることを認知する。

 

零「滅亡迅雷はいよいよ揃う。後は雷だけだ。」

 

バルカン「...そうはさせない!貴様はここで止める!」

 

零「俺と戦うのはまだ早いんじゃないか?それに俺達には共通の敵が居るだろうが。」

 

バルカン「...ZAIAか。」

 

零「そういうことだ。どうせZAIAは俺達を壊滅させようと動く。その時に奴らが再起できない様に叩き潰すつもりだからな。その後でも問題ないだろ?」

 

バルカン「それで納得するとでも思ってるのか...!」

 

零「納得するしないじゃなく決まったことだ。お前が喚いたところで何も変わらない。」

 

零はそう言って殺気を出す。

それを感じ取ったバルカンは怯んでしまう。

 

零「ま、そういうこった。亡のラーニングに付き合わせて悪かったな~。」

 

零はそう言うと去って行く。

バルカンは追いかけようとしたが、先ほど感じ取った殺気への恐怖がまだ残っているのか動けなかった。

 

...

 

..

 

 

 

記者「社長。一斉リコールが開始後、公の場で初めてヒューマギアが姿を見せましたね。」

 

或人「私の会社、飛電製作所は困っている人の為にヒューマギアを復元・提供します。夢を持ったヒューマギアは今後ハッキングされ暴走する心配はありません。」

 

或人はそう言いながらデルモの方を見る。

 

ランウェイに出た後、デルモが姿を現したことに驚いた或人とイズ。

足の部分がすっかり直っていることに驚いた或人達はどうしたのか聞いた。

デルモは素直に不思議なドライバーを持った男に助けてもらったと話す。

それを聞いた或人とイズは零だと悟り、零の目的に謎が深まって行くのだった。

 

だがデルモが再びランウェイに出れたことに感謝し、一緒に喜んだ。

そんな或人とイズは零のことも思いながら話すのだった。

 

一方その頃、零は回収した亡のデータをヒューマギアの素体に移していた。

そこには滅と迅の他に、アズ達も居る。

迅は唯阿がここに居ることに驚いていた。

 

迅「まさかバルキリーが僕達に付くとはね...」

 

唯阿「ヒューマギアの自由という点に関してはお前と同じだ。だが私はあくまであの人の考えに共感したから付いたのだ。」

 

迅「...敵まで味方に付けるなんて。のんびりしてられないな。」

 

迅達がそんな会話をしている中、亡のデータの移行が完了する。

素体が亡の姿へと変わって行く。

そして目覚めた亡は零の姿を目に入れると零に近づく。

その様子に思わずビビってしまう零。

 

零「どうした亡?」

 

亡「...私に夢を与えてください、お兄様。」

 

零「へ?」

 

亡の言葉に思わず間抜けな返事をする零。

するともう一人の亡がどういうことなのか説明する。

 

亡「恐らく自身は道具だという価値観が擦り付けられている所為で自身がやりたいことが何なのか分からなくなっているのでしょう。」

 

零「でもあん時にヒューマギアの夢を叶えたいって言ってたろ?それも充分立派な夢じゃねえのか?」

 

亡「そうでしょうが夢に関していまいち理解が不足していると思われます。

 

零「そういうことか...亡、お前が一番やりたいことが何なのか考えろ。そうすれば自分の夢が何なのか分かって来るはずだ。」

 

亡「私のやりたいこと...」

 

亡はそう呟くとしばらく考え込む。

亡が考え込んでいる間、アズがあることを言いだす。

 

アズ「ねぇねぇ~!亡が二人になったから呼び方変えないの?」

 

零「あー...そう言えばそうか...」

 

亡「確かにどちらなのか認識しづらいでしょうね。お兄様、いい呼び名を期待しています。」

 

零「え、俺が決めなきゃいけないの?」

 

全員「「「「「うん。」」」」」

 

零「えぇ...」

 

零は全員が頷くのを見てがっくりするが、自分も思っていたことなので仕方ないと割り切る。

そしてしばらく名前を考え、ふと思いつく。

 

零「『(なき)』ってのはどうだ?」

 

アズ「亡?そのまんまじゃないの?」

 

零「いや『無』と書いて『(なき)』だ。読めんこともないだろ?」

 

滅「確かに言われてみればそうだな。」

 

迅「うん。」

 

零「そんでそう呼ぶのはお前の方だ。」

 

そう言って零が指したのは今まで一緒にいた亡の方だった。

言われた亡はどうして自分なのか疑問に思う。

 

亡「どうして私が?」

 

零「ゼロワン達に知られている亡はアッチの方だ。いきなりキャラが変わったら疑われるだろ?だから俺やアズと同じ様に滅亡迅雷の裏に生きる者として名付けたって訳だ。」

 

無「なるほど...分かりました。私はこれから『無』として生きていきます。」

 

零「済まねえな、いきなりこんなことさせて。」

 

無「いえ、お兄様や仲間達の為になるならお安い御用です。」

 

零「そっか、ありがとな。」

 

零はそう言って亡改め無を撫でる。

無はそれを受け嬉しそうにする。

 

一方考え込んでいた亡はやっと答えを導きだせたのか零の方を向く。

その際無の頭を撫でる零の姿を見て首を傾げるが、零は気づかない。

 

亡「決まりました。私の夢が何なのか。」

 

零「ん?決まったのか?」

 

亡「はい。私の夢は...ヒューマギア達の夢を叶えることです。」

 

零「...そっか。」

 

亡「はい。」

 

零「じゃあその為にも俺達の目的を達成させないとな。」

 

亡「はい、お兄様。それと...先ほどお姉様にやっていたアレですが...」

 

零「ん?アレってなんだ?」

 

亡「その...」

 

無「恐らく頭を撫でてもらいたいのでしょう。」

 

零「ん?そうなのか、亡?」

 

亡「...はい。」

 

亡の返事を聞いた零は亡を撫でる。

最初はビクッとしていたが、慣れてきたのか徐々に柔らかい表情になる。

 

その様子を見ていたアズ達は思わず優しい顔になる。

 

アズ「いいね~、感動の兄妹って感じ♪」

 

唯阿「ああ、いいものだな。」

 

滅「やっと再会できたのだからな。」

 

迅「こういう景色をずっと見ていたいね。」

 

無「やはり私も撫でてください。」

 

四人「「「「無!?」」」」

 

アズ達四人はほんわかしていたが、もう一人の自身に嫉妬した無が自分も撫でて欲しいと零に求める。

零はそれに何の疑問も抱かずに受け入れ、二人を撫でる。

その様子に思わず苦笑いする四人なのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

亡「お兄様に撫でられるのはいいものですね。」

 

 

無「そうでしょう?これからはもっと甘えるといいですよ。」

 

 

亡「はい、お姉様。」

 

 

零「いつまで撫で続けたらいいんだ?」

 

 

亡、無「「ずっとです!!!」」

 

 

零「...はい。」

 

 

 

 

to be continued...




やっぱオチは亡だよね~笑

ということで亡を姉妹にしてみました。
その為識別する為に諫の中に居た方を亡、零達と一緒に居た方を無としました。
まあ名前は思い浮かばなかったからこれで許して?
あと見分けれる様に前髪を右に流しているか左に流しているかで違いがあるという設定でいきます。
左に流しているのが亡、右に流しているのが無とします。


とこんな設定は置いといて。

次回は恐らく大体がオリジナルになりそうです。
不破さんの真実らへんは本編と同じ感じで明かすと思いますが、大体はオリジナルです。
ただ永徳さんが演じるAIMS隊員は出したい...
だってあの隊員絶対修羅場くぐってるもん...

ってな感じでもしかしたら投稿遅れるかもしれません。
最近サボってばっかでストックが尽きました...
頑張って間に合う様に書きます。
もし間に合わなかった最悪2、3日は空くかもしれませんのでご了承ください。





次も見てね。


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真実のキオク

―NO side―

 

諫の中から亡のデータを抜き出し、復元した零達。

亡が復元した頃、雷のデータも復元していた。

 

そのことに気付いた零はデイブレイクタウンから拠点に戻り、データをチェックする。

大方チェックすると、パソコンとアークワンキーを接続する。

そして雷のデータを移行する。

 

移行が完了すると零はすぐさまデイブレイクタウンに戻り、雷の復元を開始した。

 

一方その頃、飛電の社長室に居る垓は亡に裏切られたことにより怒っていた。

だが垓は亡のデータが既に諫の中から抜き取られていることを知らない。

そんなことも知らず、垓は亡の居場所を奪う為に諫を消そうとしていた。

 

...

 

..

 

 

 

或人達飛電製作所はとある不法投棄されていたヒューマギアを発見する。

テニスコーチ型ヒューマギアであるラブチャン。

 

或人達は元の契約者である梅ヶ丘圭太の下に行く。

圭太は自分が不法投棄したと話す。

自分の彼女が部屋に来た時に機能停止したラブチャンが居て怖いと話すのだった。

 

だがラブチャンのことは好きだと言って一緒にテニスの練習をする。

その時の圭太の顔に心残りがある或人だった。

 

その帰り道、圭太はラブチャンと上手くやってみると言って別れる。

だがその次の瞬間、A.I.M.S.のバンが或人達の下にやって来た。

 

中から出て来た隊員達はラブチャンを発見するとラビットに変身して攻撃する。

慌てて或人と諫が変身し、それを阻止する。

 

以前戦ったことのある相手ということもあり、ゼロワンとバルカンは有利に立てている。

そして二人はラビットにトドメを刺す。

変身が解除した隊員達は或人達を睨みつけながら帰って行く。

 

撤退した隊員達はバンに戻り、帰る準備をする。

だがそこに二人の隊員が現れる。

 

隊員「貴様らはもう必要ない。」

 

隊員はそう言うと射撃する。

後始末を終えるとバンは発進した。

その場に薬莢とサングラスを残して...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

一方その頃、デイブレイクタウンのアジトでは滅亡迅雷の四人が集結していた。

 

 

滅「遂に揃ったな。」

 

迅「うん。」

 

亡「これでアークが完全復活できますね。」

 

雷「ああ。」

 

 

或人達が戦っている間、零が回収したデータを使って雷は復元された。

雷電の時とは違い、服装は黒にオレンジのラインが入った物になっている。

 

四人がそう言う中、零がアークワンキーを持って近づく。

 

零「それじゃあ残りは雷と迅、お前らのデータを貰うぞ。」

 

雷「おう!」

 

迅「...いいよ。」

 

二人の返事を聞いた零はキーを起動する。

すると二人からデータがキーに転送される。

だが迅のデータが転送される時、通常はモジュールが点滅するのだが迅の場合は点滅しなかった。

 

そのことに気付いたのはアズだけであり、データを回収出来た零は早速キーをパソコンに接続する。

そしてキーの中にある全てのデータを転送する。

すると今までアークドライバーを完成させるのに必要だったデータが全て揃った。

 

零「よし...後はアークが衛星に戻れば準備完了だ。」

 

アーク『分かった。』

 

アークがそう言うとドライバーのコアが赤く光る。

するとコアからデータがキーに転送され、キーやパソコンを経由して本来の居場所である衛星に戻る。

 

そのことを確認した零は四人を多次元プリンターの近くにあるケーブルの下に集める。

そしていよいよアークを復活させる。

 

 

 

滅亡迅雷『アークの意志のままに...

 

 

 

四人はそう言うとモジュールと瞳を光らせる。

すると四人からデータが中央に集まり、プログライズキーの形に形成される。

そしてキーが展開され、ケーブルの中へと入る。

 

データがケーブルを通り衛星の下に行く。

すると衛星のコアが赤く光り、黒い泥が放出される。

 

その泥はケーブルを辿り、四人の中央に現れる。

そして一つの球体になり、中心部分が赤く光る。

 

迅(これがアーク...)

 

アーク『やっと復活できたようだ...』

 

棘が付いた球体となったアークはそう言うと零の下に飛ぶ。

そして零の腰に纏わりつくと、アークドライバーへと形成する。

だがプロトアークドライバーとは違い、より色彩がハッキリしている。

 

アーク『やはりこの姿がしっくりくるな。』

 

零「お前もう衛星よりベルトとして生きていった方がいいんじゃねえか?」

 

アーク『ふむ...それもありだな。』

 

零「肯定しちゃうのかよ...」

 

ベルトとして生きていくことに前向きなアークに呆れる零。

そんないつも通りの様子にアズ達は笑顔になる。

唯一人、迅を除いて...

 

迅(今ならアークを破壊できる...)

 

迅はそう考え、スラッシュライザーを背中に隠す。

そして自然な感じで零に近づく。

 

迅「良かったね、兄ちゃん。」

 

零「ああ。後は実戦で試すくらいだな。」

 

迅「へえ...そうなんだね。」

 

零「ああ...」

 

 

 

 

零、アーク「『お前で試そうか、迅...!』」

 

 

 

 

零とアークの声が重なり、迅を睨みつける。

迅は自身の思惑がバレたと悟り、スラッシュライザーを振るう。

だが零はそれを簡単に受け止める。

そのことに驚く迅。

 

迅「っ!?」

 

零「お前が滅の前に現れた時からおかしいと思ってたんだよな...」

 

アーク『私を早く復活させようとしていたな。』

 

零「ヒューマギアを解放するのはいいが、解放した後のアフターケアがなっていない。以前の迅ならそんなことはなかったはずだがなァ?」

 

迅「っ!...僕はアークを破壊する。そして...滅達を解放する!」

 

迅はそう言うとバーニングファルコンへと変身する。

狭い室内で変身したことにより室温が上昇する。

 

迅の謀反に滅達は構えるが零が制止する。

 

零「お前が誰にそんな考えを植え付けられたか...吐かせてもらうぞ。」

 

零はそう言うと左手を上げる。

そしてドライバーのアークローダーを押し込む。

 

 

 

零、アーク「『...変身。』」

 

 

ARKRISE!

 

 

ALL ZERO!

 

 

 

するとコアが赤く光り、零の足元から泥が溢れ出る。

泥の様に見える液状金属がライダモデルの様な形を作っては消えながら零の身体を覆い尽くす。

そして赤い衝撃波が弾けると中から黒い仮面ライダーが現れる。

 

プロトゼロと同じ形状だが、以前とは違い白いラインが入っている。

また剥き出しの内部部分もより色彩がハッキリし、パイプも色がついている。

そしてマスクの左半面にある衛星アークのコアを思わせる複眼はより一層赤く輝いている。

 

アークの本来の姿、仮面ライダーアークゼロが誕生した。

 

アークゼロは迅に向けて手を掲げる。

そして手を大きく開くと衝撃波が発生し、迅が吹き飛ばされる。

 

アジトから通路へと吹っ飛ばされた迅。

迅を追いやって来たアークゼロを見た迅はスラッシュライザーを構える。

そしてアークゼロに斬りかかるが全て捌かれる。

 

アークゼロ「そんなものか?」

 

迅「だったら!」

 

バーニングレイン!

 

迅は斬撃を放つ。

それに対しアークゼロはコアからスラッシュライザーを生み出し、アークワンキーを装填する。

 

パーフェクトブラスト!

 

トリガーを押し、赤黒い斬撃を放つ。

双方の斬撃がぶつかるが、迅の斬撃はあっさり消え去り迅に斬撃が襲う。

咄嗟に翼を展開して避けようとするが、逃げ場所を与えない様に隙が埋められた斬撃にやられてしまう。

 

ダメージが大きすぎて変身が解除してしまう迅。

アークゼロはそんな迅の手元からスラッシュライザーを離す。

そして変身を解除し、迅を見下ろす。

 

零「そもそも不思議だったんだよな。お前が一体誰に復元されたのか。」

 

迅「っ!それは...」

 

零「...まあいい。俺はお前を殺そうとは思わねえしな。」

 

迅「...情けか?」

 

零「誰が好きで家族を殺すんだ?今は反抗期ってだけだろ?なら別にまた戻って来る時を待つだけだ。」

 

零はそう言うとアークワンキーを起動する。

すると迅は黒い泥に飲み込まれて行く。

そして泥が無くなるとそこには迅はいなかった。

 

零「...はぁ。」

 

アーク『いいのか、迅を逃がして。』

 

零「別にいい。どうせ大した脅威にならねえよ。それよりも今は...」

 

零がそう言うとコアからホログラムが投写される。

そこには或人達が垓と遭遇しているところだった。

 

音声を聞くとどうやら垓が諫の過去について話す様子。

それを見た零は唯阿の下に行き、一緒に泥に飲まれて消えていった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

零がアークゼロへと変身し、迅と戦っている頃。

或人達の下に圭太がやって来て、ラブチャンを返却したいと頼み込んでいた。

 

圭太は本当は自分からラブチャンを不法投棄したことを話す。

彼女が怖がるからと言ったが、そもそも彼女は居ず母親が再起動するのではないかと怖がっていたからと話す。

その際、ラブチャンは圭太に彼女が居ないことにがっかりしていた。

 

ラブチャンはそんな圭太に対し、自分を捨てたことは気にしないと言う。

だが夢はでかく持とうと告げる。

 

ラブチャンは圭太をグランドスラムに出場できる程の選手に育てようとしていた。

だがその為にハードな練習を受けさせられていた圭太は自分がなれるわけないと否定する。

 

それに対し諫も強い想いで夢を信じろと圭太を説得しようとする。

二人から夢について語られる圭太は考え込む。

 

だがそこに水を差すように垓が現れる。

 

垓「君達の夢など叶うわけがないだろう?」

 

或人「っ!ZAIA...!」

 

諫「何しに来た!」

 

垓「ヒューマギアの廃棄はもちろん、不破諫にとって大切な話をしようと思ってね。」

 

諫「俺に...?どういうことだ?」

 

垓「君の十二年前の記憶、アレは全て嘘の記憶だ。」

 

諫「っ!?嘘の記憶...」

 

垓「暴走したヒューマギアが中学校を襲ったという事実は、どこにも存在しない!」

 

或人「なんだって...!?」

 

垓が話した衝撃の真実。

諫は今まで自身を突き動かしてきた物が存在しないと言われ、膝から崩れ落ちてしまう。

 

諫「俺を動かしていた物が全て...嘘...」

 

垓「そうだ!お前が道具として存分に活躍できるようにねぇ。」

 

垓はそう言って諫を見下ろす。

諫は呆然とし、涙を零す。

 

或人達も真実を知って動けない中、諫を覆う様に黒い泥が現れる。

それを見た垓は何かを察知し、すぐに離れる。

垓に着いて来ていた隊員達も距離を取り、銃口を向ける。

 

そして泥が消えると諫の側には零と唯阿が居た。

 

唯阿「...不破。」

 

諫「...刃。」

 

零「確かに十二年前、ヒューマギアが中学校を襲ったという事実はねえ。なんせ俺が被害を拡大させない為に暴走するアークを何とか制御したからな。」

 

諫「っ!...」

 

零「だがそれが無くなったからなんだって話だがな。」

 

諫「なん、だとっ...!」

 

零「お前にはヒューマギアへの憎悪しかなかったのか?ゼロワン達と関わって来てからお前は何を見た、何を経験した?たった昔の記憶が嘘だったからと言って簡単に折れるような人生だったのか?」

 

諫「っ...」

 

唯阿「...本来人の夢を支えるべきテクノロジーをアンタは悪事に利用した。人の夢を弄び、自分の利益の為だけに大勢の人を犠牲にした。そんなアンタを許すわけにはいかない。」

 

垓「私に勝てると思っているのか?」

 

唯阿「アンタの下を離れただけだと思っているのか?私は新たな力を手に入れた。」

 

唯阿はそう言うとアークショットライザーとジャスティスサーバルキーを取り出す。

それを見た垓や或人達は驚く。

 

唯阿「この力で...アンタを叩き潰す!」

 

SERVAL TIGER!

 

キーを起動し、ショットライザーに装填する。

そしてトリガーを引く。

 

 

唯阿「変身!

 

 

SHOTRISE!

 

 

SERVAL TIGER!

 

 

Blade spun by justice that protects lives.

 

 

アーマーが入った弾丸が複数に別れて唯阿の周りを飛ぶ。

そしてアーマーが展開され、装着される。

 

全体的に増えたメタリックオレンジのアーマー。

両腕にはサーバルタイガーの爪を模したクローが装着されている。

そしてマスクにはサーバルタイガーを象徴する牙の造形が側面に象られている。

 

仮面ライダーバルキリー・ジャスティスサーバルが誕生した。

 

垓はその姿を見て怒りの形相になる。

 

垓「私が管理するテクノロジーで不法な物を作り出すとは...完膚なきまで破壊してやる!!!」

 

そう言ってサウザーに変身し、ジャッカーでバルキリーに斬りかかる。

だがバルキリーは両腕のクローで防ぎ、カウンターを叩き込む。

 

その様子を見ていた或人も参戦しようとするが、隊員に阻まれてしまう。

だが或人は隊員の攻撃を避け、メタルクラスタに変身する。

隊員達もラビットレイダーに変身して交戦する。

 

一方、バルキリーに追いつめられているサウザー。

そこでサウザーはバルキリーの頭に埋め込まれているチップを使って動きを鈍らせようとする。

だがバルキリーの動きは鈍るどころか更に速くなっていく。

 

そのことに動揺するサウザー。

バルキリーはその隙を突いてクローで切り刻んでいく。

 

サウザー「グゥ!?何故チップが効かない!?」

 

零「俺が初めて会った時にプログラムを弄ったからな。」

 

サウザー「何だと...!?」

 

バルキリー「あの時は何故かと思ったが、今になって役に立つとはな。」

 

バルキリーはそう言うとサウザーにラッシュを叩き込む。

その様子が聞こえた諫はバルキリー達の方を見る。

バルキリ―が戦ってる姿を見て諫は立ち上がる。

 

諫「ZAIAを、ぶっ潰す!!!」

 

諫はそう言うとランペイジバルカンへと変身する。

そしてバルキリーに加勢する。

 

バルキリー「不破!」

 

バルカン「目が覚めたぜ...!」

 

サウザーは二人まとめて倒そうとジャッカーから炎の斬撃を放つ。

それを見た二人は左右に分かれてサウザーの周りを走りながら射撃する。

そして二人で同時にパンチを放つ。

 

バルカン「よく聞けZAIA!俺は変わった!あの記憶はもうどうでもいい!」

 

バルキリー「っ!」

 

バルカン「俺にはな...憎しみなんてもういらない!今の俺には、夢があるからな。お前が作った、仮面ライダーという夢が!」

 

バルキリー「不破...」

 

サウザー「お前らは道具だ!道具に夢なんて要らない!お前達もアレを使ってゼロワンを倒せ!」

 

ラビット「「了解!」」

 

サウザーはそう言ってアメイジングキーをジャッカーに装填する。

一方サウザーの指示を受けたラビット達はライザーのボタンを二回押し込む。

 

 

GLUTTONY BURST!

 

 

するとラビット達の複眼が赤く光る。

その次の瞬間、ラビット達は高速でゼロワンに近づき吹っ飛ばす。

これにゼロワンは反応できず、壁に叩きつけられた。

 

ゼロワン「グッ!?一体何が...!?」

 

零「...フッ。」

 

ラビット達の複眼から血走った様に赤い電気が走る。

一気に力が増幅したラビット達によってゼロワンはただ防御するしかできないでいる。

 

一方ライダモデル達を繰り出したサウザー。

バルカンはそれに対抗しようと自身もライダモデル達を出し、抵抗する。

 

バルカン「やれ!刃!」

 

バルキリー「フン!」

 

するとバルカンの背後からバルキリーが跳んでくる。

バルキリーはショットライザーをバックルに嵌めると必殺の構えに入る。

 

『ジャスティスブラストフィーバー!』

 

するとオレンジの閃光となりサウザーにキックを放つ。

それによって隙が生まれたサウザーにバルカンが繰り出したライダモデル達が一斉に襲い掛かる。

 

ライダモデル達がサウザーを蹂躙した後、サウザーの正面からバルキリーがオレンジに輝くクローを構えながら走って来ていた。

それを見たサウザーはジャッカーからクリスタを繰り出し、防御の構えを取る。

 

バルキリー「無駄だ!そんな物では私は止められない!」

 

バルキリーはそう言うと一気に加速し、クリスタを切り刻んだ。

そして両腕を前に出し、回転しながらサウザーへ突っ込んで行った。

 

 

 ブラストフィーバー

 

 

 

 

               』

 

 

サウザーは貫かれ、爆発を起こす。

爆炎の中からバルキリーが現れ、回転を止めて着地する。

 

その様子を見たゼロワンは自分もトドメを刺そうとする。

だがパワーアップしたラビット達に苦戦する。

 

とそこに零がアドバイスする。

 

零「ゼロワン!ソイツらをもっと動かせ!そうすればチャンスは見える!」

 

ゼロワン「動かす...こういうことか!」

 

零のアドバイスを聞いたゼロワンは、ホッパーブレードをスキャンしセルを繰り出す。

ラビット達は連続で迫って来るセルを避け続ける。

ただがむしゃらに攻撃してきていると思っていた次の瞬間、ラビット達の身体に電気が走り動きが鈍る。

 

その隙を逃がさず、ゼロワンは巨大な斬撃を繰り出す。

それを避けることができないラビット達は斬撃を浴び、変身が解除した。

 

ゼロワン「よしっ!」

 

零「中々やるな...」

 

ゼロワンの活躍を見た零はそう言い、笑みを浮かべる。

そして変身が解け、ボロボロになった垓の下に行く。

 

零「無様にやられてんなぁ?」

 

垓「黙れ!!!貴様の所為で全てが台無しだ!!!」

 

零「うっせ、屑。それよりいいこと教えてやるよ。お前はバルカンの中に居る亡を操ろうとしてたが...もうアイツの中に亡は居ねえぞ。」

 

垓「何だと...!?どういうことだ!」

 

或人「え、じゃあ不破さんはもう...」

 

零「どういうことも何も亡のデータを抜き取ったからに決まってんだろ。あ、そうだ...」

 

零は諫の中に亡が居ないことを聞いて動揺する垓に顔を近づける。

その目には光は入らず、どす黒いナニカが渦巻いていた。

 

 

零「よくも俺の大事な亡を殺してくれたな?絶対に許さねえからな?

 

 

零は殺気を込めながらそう言う。

それを真正面から受けた垓は黙り込んでしまう。

 

その様子を見た零は興ざめしたかの様に立ち上がり、変身解除した唯阿の下に行く。

 

零「帰るぞ。」

 

唯阿「はい。」

 

零はそう言うとキーを取り出し、起動する。

零達の足元から泥が溢れてくる。

 

諫「刃!今度はソイツに操られてるのか!」

 

唯阿「...そんなわけないだろう。この人は私を解放してくれた人だ。お前だろうとこの人を悪く言うなら容赦しないぞ。」

 

諫「っ!」

 

諫は唯阿が何故滅亡迅雷に居るのか分からず、思わずそう聞いてしまう。

それを聞いた唯阿は先ほどの零と同じ様に目からハイライトが消え、ドスの効いた声で諫に言う。

 

その様子はどこかヤンデレ感がある。

傍で聞いていた零も思わずそう思ってしまう。

 

そんなことがありながらも、零達は泥に飲まれて消えていった。

いつの間にか垓達も消え、戦いは終わったかのように思えた。

 

だがそこにフラフラとしながら火の鳥が落ちてくる。

そして火の鳥から出て来たのは全身ボロボロになった迅だった。

 

迅の姿を見た或人達は迅に駆け寄る。

 

或人「迅!一体何が!?」

 

諫「お前...一体どうした!?」

 

迅「ゼロワン...バルカン...」

 

迅は或人達に手を伸ばそうとするが、力が入らず落ちてしまう。

その様子に相当ヤバいと判断した或人達は迅に何があったのかを聞く。

 

 

 

迅「アークが...復活した...」

 

 

或人、諫「「え...」」

 

 

 

 

 

 

to be continued...




駆け足感あるの許して。
マジで朝にギリギリ終わったから。



次も見てね。


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ワタシたちがアークで仮面ライダー

マジで遅れてすまぬ。
色々寄り道してたらいつの間にか遅れてたんだ...

次は間に合う様に頑張る!




本編どぞ。


―NO side―

 

ZAIAとの戦いが終わり一息吐く或人と諫。

だがそこにボロボロになった迅がやって来る。

或人達は迅に何が起こったのかを聞き出す。

 

或人「迅!一体何があった!?」

 

諫「お前...一体どうした!?」

 

迅「ゼロワン...バルカン...」

 

迅は瀕死の状態であるも何とか伝える。

その内容は...

 

 

迅「アークが...復活した...」

 

或人、諫「「え...」」

 

 

迅が告げた衝撃の事実に驚く或人達。

一緒に居たイズもまさかアークが復活するとは思っておらず、動揺している。

 

すると迅はダメージが蓄積していたからか気を失ってしまう。

取り敢えず或人達は迅を製作所に連れ、修理することにした。

 

一方その頃、デイブレイクタウンのアジトでは...

 

 

アーク『まずは雷の為にドードーキーを奪取しなければならない。』

 

唯阿「ドードーキーは現在ZAIAが保管しているはずだ。」

 

雷「ならそこを叩けばいいってことだな?」

 

零「ああ。まあ宣戦布告みたいなもんだ。亡と一緒にZAIAに行ってこい。」

 

零達は雷が仮面ライダーになる為に必要なドードーキーを取り返す算段を立てていた。

零は雷と亡にZAIAから宣戦布告の意味を込めてドードーキーを奪還するように言う。

 

そして恐らく迅の先導の下、或人と諫がデイブレイクタウンに来ることを予測する。

そこで零は滅にあることを提案する。

それを聞いた滅は快諾したのだった。

 

...

 

..

 

 

 

飛電製作所に帰ってきた或人達。

そこで迅の修復作業を始める。

幸いコアの部分などには損傷がなかった為、数時間で終わるだろうという見込みであった。

 

数時間後、迅の修復が完了し迅が起動する。

起動した迅は自分が周りを見回し、自分がどこに居るのかを確かめる。

そして側に居る或人達を見つけると直ぐに起き上がる。

 

或人「迅...一体何があったんだ?」

 

イズ「アークが復活したとは本当ですか?」

 

迅「ああ...アークが復活したのは本当だ。僕はアークを復活させて破壊しようとしたんだけど...逆にやられちゃった...」

 

諫「一体どういうことだ?アークは衛星のはずだろ?」

 

迅「...元々アークを仮面ライダーとして復活するつもりだったんだ。」

 

或人、諫「「っ!?」」

 

アークを人工知能としてデータ上で復活させるのではなく、仮面ライダーとして具現化させることに驚く。

これはアークがヒューマギアをハッキングして関節的に行動を起こすのではなく、直接行動を起こせることで更なる被害が出るのはないかと思ったからだ。

 

迅「だけどアークをヒューマギアを依り代とするのはデメリットばかりだったから別の方法になった。」

 

イズ「その方法とは?」

 

迅「...ドライバーになったんだ。それも自在に動く液状金属となってね。」

 

或人「アークが、ドライバー...」

 

諫「一体何がどうなってやがる...」

 

イズ「アークがドライバーに...ということはその変身者はまさか...」

 

迅「...兄ちゃんだよ。」

 

或人「阿久津さん...」

 

諫「あの野郎...」

 

アークがドライバーになったこと。

そして零がアークを使い仮面ライダーに変身したこと。

 

この二つを聞いた或人達は黙り込んでしまう。

 

その様子を見た迅はどこかに行こうとする。

それを見て慌てて止める或人。

 

或人「迅!どこに行くんだ!?」

 

迅「...アークを倒すんだ。友達を解放する為にもアークは邪魔だ。」

 

諫「だがお前一人じゃ相手にならなかったんだろ?」

 

迅「それは...」

 

或人「俺達も行く。そしてアークを一緒に倒すんだ!」

 

諫「ああ、一人じゃ無理なら協力して倒すしかねえだろ。」

 

迅「ゼロワン...バルカン...」

 

迅は或人と諫を見る。

二人は迅に笑顔を見せる。

 

それを見た迅は決意し、或人達と共にアークが待ち受けているであろうデイブレイクタウンへと向かった。

 

一方その頃、飛電インテリジェンスの地下駐車場に居る垓の下に亡が現れる。

 

垓「亡...よくもノコノコとやって来れたものだ。」

 

すると亡は懐からドードーキーを見せる。

それを見た垓はドードーキーを返すよう言い、ドライバーを装着する。

 

だがそこで垓の背後に雷が現れる。

 

垓「雷か...」

 

雷「俺は飛電インテリジェンスのことには詳しいんだ。お前より遥かにな?」

 

すると亡はフォースライザーを取り出し、装着する。

そしてジャパニーズウルフキーを取り出し、起動する。

 

JAPANESE WOLF!

 

亡「変身。」

 

キーを装填し、トリガーを引く。

すると亡の周りに冷たい風が吹き荒れ、亡を包み込む。

 

 

FORCERISE!

 

 

JAPANESE WOLF!

 

 

BREAK DOWN!

 

 

両腕に狼の爪を模したクローを装着し、全体的に白のアーマーに包まれた亡。

マスクは狼が喰らいつくような造形をして、その中から青い複眼が覗いている。

 

仮面ライダー亡、ここに誕生する。

 

亡は構えると垓に向かって高速で移動する。

すれ違いざまに高速で垓を攻撃し、雷の隣で止まる。

だが垓は何をされたのか分からず、亡の方を振り向く。

 

すると垓が来ていた服が切り裂かれ、パンツ一枚だけになってしまう。

そのことに憤怒する垓。

 

垓「お前ら道具如きが...許さん!!!」

 

亡「アークが復元し、仮面ライダーになりました。」

 

垓「アークが...?」

 

亡「よろしく伝えろと。」

 

雷「挨拶は済んだようだな。行こうぜ、亡。」

 

雷がそう言うと亡と一緒に去って行く。

その姿を怒りの形相で見ていた垓はブレスでA.I.M.S.の出撃を命令するのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

一方その頃、或人達は迅の先導の下デイブレイクタウンに繋がる橋に来ていた。

三人が橋に立てられているバリケードを超えると、突然諫が頭を押さえて苦しみ出す。

突然のことに或人と迅が動揺する。

 

するとトンネルの向こうからアークゼロがやって来た。

 

或人「アークか...」

 

イズ「どうやらそのようですね。」

 

アークゼロ『飛電或人。是之助の孫だな。』

 

或人「アーク!お前は何が目的なんだ!」

 

アークゼロ『それを知ったところで無意味だ。』

 

或人「お前は俺達が止める!」

 

或人がそう言うと諫も立ち上がり、二人はそれぞれランペイジバルカンとメタルクラスタに変身する。

そしてアークゼロへと向かう。

 

二人は息の合った連携で攻撃していく。

その攻撃にアークゼロは防戦一方だった。

 

するとゼロワン達は一気に畳み掛ける。

バルカンは両手から炎と氷のエネルギー弾を繰り出し、そこにサソリのユニットを伸ばし突き刺す。

そこで出来た隙に、ゼロワンが跳び上がり巨大な斬撃を放った。

 

それによってアークゼロは吹っ飛ばされ、爆発を起こす。

ゼロワンとバルカンはそれを見て倒せたと判断した。

 

そして爆破の中から現れたのは...

 

 

 

 

 

 

 

滅だった。

 

 

 

 

 

滅の姿を見たゼロワン達は驚く。

滅は立ち上がり、両手を広げる。

すると滅の腰からドライバーが外れ、液状金属となってゼロワン達の下に飛ぶ。

 

アークはゼロワンをスルーし、バルカンに纏わりつく。

バルカンは必死にもがくが抵抗できず、変身が解除してしまう。

アークが纏わりついている諫の瞳にはまるで充血するかの様に黒い線が浮き上がる。

 

数秒経つとアークは諫の下から離れる。

そして飛んでいった先に居たのは歩いてくる零だった。

 

アークは零に纏うとまたドライバーとなった。

 

 

アーク『どうだった?人間を騙し、弄ぶ。人間から教わった悪意の一つだ。』

 

零、アーク「『変身。』」

 

ARKRISE!

 

ALL ZERO!

 

 

アークはそう言うと再びアークゼロへと変身する。

だが変身した際に放たれた圧は先ほどとは比べ物にならないものだった。

 

それに動じるゼロワンは震えながらもアークゼロに攻撃する。

だがさっきとは違い、攻撃は通じない。

アークゼロがパンチを繰り出すとゼロワンは吹っ飛んでしまう。

 

するとアークゼロはコアからアタッシュアローを生み出す。

そしてグリップを引き、赤黒いエネルギー矢を射出する。

ゼロワンはそれを受け止めようとするが、受けきれず弾かれてしまう。

 

そこにトドメを刺す様にアークゼロはアークローダーを押し込み、ゼロワンに向かって走り出す。

それを見たゼロワンは慌てて立ち上がり、セルでシールドを形成する。

アークゼロの右腕に赤黒いエネルギーが溜まって行き、それを纏ったパンチを繰り出す。

 

シールドにぶつかると衝撃波が生まれ、拮抗する。

だがそれも一瞬で、シールドは破壊されゼロワンは強大な威力のパンチを喰らった。

 

 

オール

 エクスティンクション

 

 

吹っ飛ばされたゼロワンは地面を転がりながら変身が解除される。

その様子を見たアークゼロは或人を見つめる。

 

或人達はアークゼロの強さに恐れてしまう。

するとそこに亡と雷が現れる。

 

亡「目的を遂行してきました、お兄様。」

 

雷「必要なモンは揃ったし、そろそろ行くか。」

 

アークゼロ『...そうだな。』

 

アークゼロはそう言うと変身を解除する。

そして或人達を一瞥し、アジトへと帰って行った。

 

その様子を見ていた或人は身体を震わせながら製作所へと帰って行く。

それはまるでアークに恐怖しているかの様な姿だった。

 

...

 

..

 

 

 

翌日、製作所に居る或人の顔は浮かない様子だった。

昨日戦ったアークの強大な力に恐怖を植え付けられていたのだ。

 

今まで人工知能を信じて来た或人。

だが人間の想像を遥かに超えた力を持つアークを前に、或人は初めて恐怖を覚えたのだ。

 

諫はそんな或人を心配するが、別の用がある為どこかに行く。

ただ一人或人がオフィスに居る中、或人のライズフォンに着信が入る。

或人は画面に表示された名前を見て驚くのだった。

 

一方その頃、零達は着々と準備をしている。

先ほどゼロワン達と戦った時にゼロワン達のデータを取得できたことにより、更なるドライバーの開発を進めるのだった。

 

零「アークドライバーのその先...それが完成すれば全ての悪意を管理できる...」

 

アーク『そうすれば私達の理想が実現する...」

 

 

零、アーク「『悪意無き世界が...!』」

 

 

零とアークはそう呟きながら作業する。

その様子を眺めるアズ達。

 

アズ「零サマかなり興奮してるね~♪」

 

唯阿「あの人の夢が叶う一歩手前に来たんだからな。」

 

亡「お兄様の夢が叶うのは嬉しいです。」

 

無「そうですね。」

 

滅「悪意を管理し続け、根絶やしにする。それが我ら滅亡迅雷.netの本来の目的だからな。」

 

雷「どうせなら衛星をパーッと打ち上げたらいいんじゃねえのか?」

 

各々零達の理想について語る。

そこで雷が全ての悪意を管理する為に衛星を打ち上げればいいのではと提案する。

 

零「それは難しいな。なんせゼアが居るからな。」

 

アーク『ああ。ゼアは恐らく私達に対抗するはずだ。何せゼアでさえ私がヒューマギアを暴走させ、人類を滅ぼす存在だと誤認しているのだからな。』

 

アズ「そう思ったらゼアって案外おバカちゃんなんだね~。」

 

零「それで済ませるって相変わらずスゴイな...」

 

アズ「え~、そうかな~//」

 

無「褒められてませんよ。」

 

呑気なアズに思わずズッコケてしまいそうになる零達。

だがそのおかげで空気は和らぐ。

 

零「フッ...とにかく今はZAIAとの全面戦争についてだな。」

 

唯阿「恐らく全A.I.M.S.の隊員を引き連れてやってくると思います。それもギーガーを連れて。」

 

アーク『こちらの戦力は十数人程度だ。だが一人一人のポテンシャルは何百倍も違う。』

 

零「正直サウザー以外警戒する奴が居ねえからなぁ...」

 

無「ギーガーに関して私と亡でハッキングすればいいですからね。」

 

雷「雷落としまくってやる...!」

 

滅「雑兵など相手にならない。」

 

アズ「それにラビットキーで暴走して自滅するのがオチだけどね~。」

 

各々ZAIAの戦力について冷静に分析する。

といってもいくら数を揃えて攻めようが精鋭中の精鋭である零達に勝つことなどできないのである。

 

そんなことを思いながらも零達は準備を進めていくのであった...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

或人の下に入った一件の電話。

その電話を入れた人物が飛電製作所にやって来ていた。

 

 

福添「立派な会社じゃないか。社長、今日はヒューマギアの手を借りに来た。」

 

 

或人に電話を入れたのは福添だった。

福添は垓のとある計画を聞いて今回の行動に移ったのだ。

 

或人「今の飛電インテリジェンスじゃヒューマギアは使えないんじゃないですか?」

 

福添「いや...我々の手で、天津社長を引きずり下ろす!その為にはヒューマギアの力が必要だ!」

 

或人「ヒューマギアにそんな力が...?」

 

福添「なんだ、君らしくないな。言ってくれたじゃないか!」

 

福添は或人が言った言葉を言う。

それは現在レイドライザーが一般向けの発売が発表された時、或人が福添に訴えた言葉だった。

 

或人『人に寄りそうのが飛電インテリジェンスのテクノロジーでしょう!』

 

それを思い出した或人は言葉を濁す。

アークの力を知った今、或人はどうしても消極的になっているのだ。

 

だが福添は是之助から受け継いだ飛電インテリジェンスが垓によって汚されて行くのを見過ごすわけにはいかないと言う。

それを聞いた或人とイズは礼を言う。

 

するとそこにヒューマギアが入った箱を持って山下がやって来る。

飛電に残っているヒューマギアの素体を秘密裏に持ってきたのだ。

 

そこで早速ヒューマギアを起動することに。

選ぶのはもちろん副社長秘書のシェスタである。

福添と山下は転身の様子を見て改めて飛電のテクノロジーが凄いことを実感するのであった。

 

或人「ご無沙汰、シェスタ。」

 

シェスタ「或人社長、私は社長秘書ではなく副社長秘書で...」

 

福添「おい!私が見えないのか!?」

 

福添はシェスタに精一杯アピールする。

それを見たシェスタは一時停止するが、すぐに福添を認識する。

辛辣な言葉を福添に投げかけ、更についで感で山下も認識する。

 

若干緊張が緩んだが、福添はシェスタに飛電インテリジェンスに戻って垓に関する悪事のデータを収集するよう告げる。

山下は垓が行ったであろう悪事を顔を崩壊させながら挙げていく。

その様子に思わずイズがツッコんでしまう程に...

 

そして福添達は飛電インテリジェンスへと向かって行った。

それを見送った或人は一息吐き、昼食を買ってくると言って出ていく。

 

或人を見送ったイズは或人が見えなくなるとふと考え込むのだった。

 

イズ(...どうしてゼアはあの時、()()()()選んだのでしょうか。)

 

イズは或人がゼロワンとして復活した時、ゼアが導き出したもう一人の存在に疑問を抱いていた。

何故ならその人物は現在自分達が対立している滅亡迅雷.netの真の創立者である零だったからだ。

 

何故ゼアはヒューマギア達を暴走させてきた零を選んだのか。

もしかしてそもそもアークは本当に人類を滅ぼそうとしているのか。

考えだしたら疑問がいくつも浮かび上がって来る。

 

そんなことを考えているイズはゼアに記録されているデイブレイク以前から現在までの歴史をもう一度振り替えていくのだった...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

― EVERYONE'S DAILY LIFE ―

 

デイブレイクタウンのアジト。

その中に巨大な機械が置かれていた。

 

全体的に黄色く、中央の部分にはルーレットの様な物が付いている。

何より目に入るのが機械に付けられた『全力罰ゲームルーレット』という文字。

 

この機械の存在感に零を始め、滅や唯阿は戸惑っていた。

 

滅「これはなんだ?」

 

アズ「私が拾ってきたの♪全力罰ゲームルーレット☆」

 

無「人間が余興などで使う物ですね。」

 

唯阿「なんでこれを拾ってきたんだ...」

 

アズ「罰ゲームも人間の悪意が関わってくるでしょ?ならこういった物から悪意をラーニングするのも悪くないんじゃない?」

 

零「まあ一理あるがなぁ...」

 

アズの言い分も分からなくはないが、流石にこれで悪意をラーニングするのは難しいのではと思ってしまう零達。

だがそこで悪意に関することなら純粋になる一人の()()が居た。

 

 

滅「なるほど。ならやろうじゃないか。」

 

 

零達「「「「えっ!?」」」」

 

 

滅の一言に驚く零達。

だが本人はやる気満々であった。

 

その様子を見てやるしかないと悟った零達はやることにした。

 

まず罰ゲームをするにあたって何で罰ゲームの対象を決めるのかということに。

そこでアズが独自に考えたゲームで決めようということに。

 

 

アズ「その名も滅亡迅雷ゲーム~!」

 

 

ルールは簡単。

誰かを指さし、『滅』と言うのが基本。

指を指されたら『滅』と言ってまた別の人を指さしていく。

 

基本はこれの繰り返しだが、その最中いくつかのキラーパスが用意されている。

まず『滅亡』と言われた人は『ドカーン!』、『迅雷』と言われたら『シャキーン!』。

そして『滅亡迅雷』と言われたら全員で『滅亡迅雷!』と言わなければならない。

 

このルールから外れた者が負けということになる。

 

ルールを理解した零達は早速やっていくことに。

参加者は零、アズ、唯阿、滅、亡、無の六人で行っていく。

 

アズ「まずは私から行くね~。あ、私が最初に言う言葉に『イエーイ!』って返してね♪」

 

零「ノリノリじゃねえか...」

 

アズ「じゃあ行っくよ~!アズから始める~?」

 

零達「「「「「イエーイ」」」」」

 

アズ「滅亡迅雷ゲーム!」

 

零達「「「「「イエーイ」」」」」

 

そこからゲームは始まって行く。

基本的に難しくないゲームの為、皆ミスはしない。

たまにキラーパスが出されるがそれも難なくクリアしていく。

 

だがここでミスが起こる。

 

 

零「滅亡。」(→滅)

 

滅「ドカーン。」

 

「「「「「「...」」」」」」

 

無「言わなきゃ。」

 

滅「あ、俺か。」

 

 

なんと滅が凡ミスを犯す。

最初の罰ゲーム者が決まり、ルーレットが起動する。

ルーレットが止まったマスに書かれていたのは『全力デコピン』だった。

 

早速アズからデコピンをやって行く。

だがここで気づいて欲しい。

デコピンを受ける者はヒューマギア。

そしてデコピンをする者の中にもヒューマギアが居る。

 

お分かりいただけただろうか?

 

 

アズ「ほい!」

 

滅「グッ!?」

 

無「はっ。」

 

滅「グッ!?!?」

 

亡「それ。」

 

滅「グハッ!?」

 

バルキリー「これぐらいのハンデは貰うぞ!」

 

滅「ゴホッ!?!?」

 

零「まあこれで勘弁してくれや。」

 

滅「グアアアア!?!?!?」

 

 

滅は壁を貫通して吹っ飛んでいった。

 

ヒューマギアの下の力が強い為、それだけでも壁に飛ばされる滅。

更にそこに人間である唯阿はハンデとしてバルキリーに変身し、デコピンを繰り出す。

その力には壁にヒビが入ってしまう。

 

そしてトドメの零は勘弁してくれと言いながら全力でデコピンする。

しかもアーマーを着けて。

その威力はバルキリーよりも強く、滅は壁を突き破って吹っ飛んでいったのだった。

 

それからしばらくして滅が帰って来てゲームは再開。

今度は滅から始まる。

 

しばらく『滅亡迅雷』のキラーパスが連続することがあったが、難なく進んでいく。

しかし今度は唯阿がやらかしてしまう。

 

 

無「迅雷。」(→唯阿)

 

唯阿「ドカーン...あっ...」

 

無「アウトですね。」

 

唯阿「...恥ずかしい//」

 

 

まさかの凡ミスで負けてしまう唯阿。

恥ずかしがる唯阿の代わりに零がルーレットを起動する。

矢印が止まったマスに書かれていたのは『全力モノマネ』だった。

 

唯阿「全力モノマネ...仕方ないか...なら不破のモノマネだ。」

 

そう言うと唯阿は立ち、前に出る。

そしてとある構えをする。

 

 

唯阿「フン!!!ぬおおおおおお!!!うおおおおおおりゃああああああ!!!!!」

 

 

唯阿はそう叫びながら腕を広げる。

その様子は諫がいつもプログライズキーを無理やり展開する時のものだった。

 

一見スベった様に見えるが、このモノマネは意外な人物にウケた。

 

 

亡、無「「...プッ!」」

 

 

亡無姉妹だった。

 

諫の中に居たことのある亡とその記憶を共有している無。

二人は唯阿がしたモノマネが思ったより再現度が高く、思わず吹き出してしまったのだ。

 

だがそんなことを気にせず、唯阿はただ顔を赤くして俯いている。

 

唯阿「なんで私があんなことを...//」

 

零「あー...まあ似てたんじゃねえの?」

 

唯阿「慰めがかえってキツイものなんですよ!//」

 

零「えぇ...すまん...」

 

唯阿「うぅ...//もう!次のゲームに行くぞ!」

 

唯阿はそう言うと強制的に始める。

早くモノマネのことを忘れたいのだろう。

 

それから始まったゲーム。

今度ミスをしたのはなんと亡だった。

 

亡は潔くルーレットを起動する。

止まったマスに書かれていたのは『全力一発ギャグ』だった。

 

それを見てしばらくフリーズするが、再起動した亡はとあるプログライズキーを取り出す。

そしてそれを自身の顔の横に来るよう持ち上げる。

 

 

亡「泣き()っ面にハチ...」

 

 

亡はホーネットキーを掲げてそう言った。

まさかのギャグに一同シーンとなってしまう。

 

それに耐えられなくなった亡はすぐさまゲームを再開させる。

次に罰ゲームの餌食になったのは無だった。

 

 

亡「滅.........ボウジンライ。」(→無)

 

 

零達(無以外)「「「「「滅亡迅雷。」」」」」

 

 

無「ドカ...え...」

 

 

なんと亡の罠に引っかかったのだ。

これには流石の無も悔しがる。

 

そんな無を嘲笑いながら亡はルーレットを起動する。

そして止まったマスには『全力おねだり』と書かれていた。

 

無「全力おねだり...ですか...」

 

アズ「さあ、誰におねだりするのかな~?」

 

無「もちろん...」

 

無はそう言うと零の前に立つ。

そしてしゃがみ込み、零を上目遣いで見つめながら...

 

 

 

無「お兄様、後で甘えてもいいですか?」

 

 

零「...イイッ!!!

 

 

 

零は見事に堕ち、続行不可能となった。

そして無を甘やかす。

 

その様子を見ていたアズ達は呆れ、滅亡迅雷ゲームは終わりを迎えたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

零「ここがいいのか?」

 

 

無「はい、お兄様♪」

 

 

 

 

 

to be continued...




前書きでも言った通り、遅れてほんと申し訳ない!
色々ネタに詰まっちまったんだ...

次から間に合う用にちゃんとストック溜めとくね。




滅亡迅雷ゲームをどこかで入れたかったので入れました。
本編と違い迅が居ないので内容は少し変わっています。

一発ギャグ考えるのは割と簡単でした。
まああれでいいのかはさておいてなんですがね笑

そしてオチはやはり無です。
もう定番ですね。
この小説のコミカルオチと言ったら無とアークって決まってますもんね笑

流石に次回はコミカルオチは無いかな~...
てかどうやってゼロツ―登場させよう...
このままだと到達できないんじゃって思っちゃって...

まあ頑張ってゼロツ―出します!




次回も見てね。


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ソレはダレにも止められない

―NO side―

 

亡と雷がアークが復活したことと宣戦布告された垓はA.I.M.S.の9割の戦力と共にアークを討伐する為にとある場所に来ていた。

既にサウザーに変身し、その後ろには大量のラビットレイダーとギーガーが居る。

異様な光景だが、それほどの戦力をつぎ込まなければアークを倒すことは出来ないという証明でもある。

 

サウザー「総員配置に付け!!!」

 

レイダー達『『『『『了解!!!』』』』』

 

サウザーがそう指示するとレイダー達はそれぞれ隠れれる場所へと向かう。

正面からぶつかっても勝ち目はない為、奇襲を狙うのだ。

 

それでも数百人はサウザーと共に進んでいく。

 

サウザー「アーク!今度はこっちから挨拶しに来てやったぞ!」

 

サウザーはそう言い、アークに出てくるよう挑発する。

すると突然サウザー達の前方から赤黒い波動が流れてくる。

その波動に触れた隠れていたレイダー達の半数が倒れる。

 

その様子に動揺するサウザーとレイダー達。

すると前からアークドライバーを装着した零を始めとした滅亡迅雷の全員が現れる。

 

零、アーク「『よくもノコノコとやって来れたな。』」

 

サウザー「アークが、ドライバーに...一体何をしたんだ!」

 

零「お前がアークにしたことと同じことをしたまでだ。」

 

アーク『悪意をラーニングさせてやったのだ。』

 

サウザー「っ!...ふざけるなよ、道具如きがァ!!!」

 

アーク『違う。私は貴様の道具ではない。零の相棒だ。』

 

零「いつまで上から目線のままで居るつもりだ?」

 

サウザー「何...!」

 

すると滅達はフォースライザーを、唯阿はショットライザー、アズと無はゼロドライバーを装着する。

その後ろに居るアンナ達はレイドライザーを装着する。

そしてそれぞれ変身の構えを取る。

 

無はアサルトウルフキーに似ている青いクリアボディのキーを取り出す。

アズはアークワンキーにそっくりな赤と白のキーを取り出す。

 

DIRE BULLET!

 

ARK ZERO-ONE!

 

零達「「「「「「「変身。」」」」」」」

 

アンナ達「「「「「実装。」」」」」

 

そして一斉に変身する。

 

 

BREAK DOWN!

 

ALL ZERO!

 

SAVAL TIGER!

 

TEAMING DOLPHIN!

 

 

Registration!METSUBO-JINRAI!

 

LONE WOLF!

 

 

Final conclusion!ARK!RISING HOPPER!

 

A jump to the sky to gain hatred.

 

 

それぞれ変身を果たす。

アズは赤と白のカラーリングになったアークワンの姿、アークゼロワンに変身した。

 

無は青を基調とした滅達の様にアーマーがベルトで固定され、所どころ狼の意匠を形成している。

マスクは狼を正面から見た姿になってある。

無が手に入れた真の力、仮面ライダー無・ローンウルフへと変身した。

 

そしてアンナ達は水色を基調とし、右肩に波を思わせるマントを羽織りイルカを思わせるマスクを装着したドルフィンレイダーに変身した。

 

全員変身を終えると、それぞれ行動に移る。

まず亡と無は複眼を光らせる。

するとギーガーが暴走し、ギーガー同士で仲間討ちを始める。

 

それに戸惑っているレイダー達の隙を突くようにドルフィン達が連携攻撃でレイダー達を一掃していく。

それに続いてアークゼロとアークゼロワンと無を残してレイダー達を倒して行く。

そして残った三人はサウザーに向かって行く。

 

アークゼロが生成したスラッシュライザーを受け取った無はサウザーに斬りかかる。

見た目とは違い、パワーとスピードが高い無の攻撃にサウザーは追いつめられる。

 

サウザー「クッ!ならば!」

 

サウザーはそう言うとジャッカーでチーターの力を選び、自身に適用する。

加速したサウザーは無の攻撃を捌こうとするが、それでもパワーは無の方が上の為押されて行く。

 

するとそこにアークゼロワンが加勢してくる。

 

アークゼロワンはアークゼロを上回る製作能力で大量の様々な武器を生み出し、サウザーに向けて攻撃させる。

サウザーはそれを捌くが、その隙を無に突かれてしまう。

 

そんな無限ループの中、アークゼロがその中へと入って行く。

 

無と同じ様にスラッシュライザーを形成して高速の連携攻撃を浴びせていく。

無の攻撃だけでも押されていたサウザーが更に押されて行く。

 

だがアークゼロはそれだけでなく、アークゼロワンの加勢をするように武器を大量生成させる。

大量の攻撃がサウザーに浴びせられる中、アークゼロと無は攻撃を避けながら攻撃を浴びせていく。

 

サウザー「グゥ!?小癪なァ!!!」

 

サウザーはそう言うと防ぎながらもアメイジングキーをジャッカーに装填する。

そしてライダモデル達を繰り出し、アークゼロ達からの攻撃から逃れる。

 

アークゼロ『無駄な足掻きを...』

 

アークゼロはそう言うと目を赤く光らせ、赤黒い波動を飛ばす。

するとライダモデル達が一瞬で崩れていった。

そのことに絶句するサウザー。

 

アークゼロ「終わりだ。」

 

アークゼロはそう言うとアークローダを押し込む。

それに合わせてアークゼロワンと無もそれぞれキーを押し込む。

 

 

オールエクスティンクション!

 

 

アークライジングインパクト!

 

 

FINAL BULLET!

 

ローンウルフインパクト!

 

 

すると三人同時に跳び、キックを放つ。

サウザーはそれに対しキックで弾き返そうとするが、ただでさえ数の不利なのに更に力でもこの中の一人に勝てるわけがないサウザーにはどうすることも出来ない。

強力なキックを受けてサウザーはレイダー達が戦ってる中を真っ直ぐ吹っ飛ばされる。

そしてその衝撃で変身が解除する。

 

それを見たレイダー達は動きを止めてしまう。

それが命取りだとは知らずに。

 

 

滅「亡き者となれ...」

 

 

雷「雷落としてやる!」

 

 

亡「終わりです。」

 

 

三人はそう言うとそれぞれトリガーを開閉し、必殺の体勢に入る。

 

亡は高速でレイダー達の周りを移動しながらクローで攻撃する。

雷は両手に集めたエネルギーを放出し、雷を落とす。

滅は腕からユニットを射出し、レイダー達を一掃した。

 

 

バルキリー「なら私も終わりにするか。」

 

 

滅達を見たバルキリーもトドメに入る。

キーのボタンを押し、トリガーを引く。

 

すると両腕のクローにオレンジ色のエネルギーが集まる。

バルキリーはそれを振りぬくと斬撃となってレイダー達に襲い掛かる。

更にそこに高速で移動するバルキリーが辻斬りの様にレイダー達を倒して行くのだった。

 

大半のレイダーがやられ、ギーガーも戦闘不能となる。

その状況を把握したドルフィン達もトドメを刺しに行く。

 

 

チーミングボライド!

 

 

一斉にボタンを押し込むドルフィン達。

すると波の様なエネルギーが流れ、ドルフィン達はその波に合わせて移動する。

そこからレイダー達を息の合った動きで掃討していくのだった。

 

これらによってレイダー達は全滅。

ギーガーも破壊され、ZAIAの敗北が決まったのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

ZAIAがアークゼロ達と戦いを始めた頃、或人の下に福添が訪ねていた。

福添はシェスタによって垓の悪事のデータを入手出来たことに満足し、或人に礼を言う。

だが礼を受けた或人はどこかヒューマギアを信じていないような言い方をするのだった。

 

福添「なんだ、自分は信じていないっていう言い方だな。ヒューマギアを。」

 

或人「いえ...そんなことは...」

 

だがそう言う或人の脳裏にはアークゼロの強さが思い浮かんでいた。

アークへの恐怖を拭えていない或人。

そんな或人に福添が名前を呼ぶ。

 

福添「或人君、君がヒューマギアを信じないでどうするんだ。」

 

或人「え...」

 

福添「君のお爺ちゃんはヒューマギアの生みの親じゃないか。そして君のお父さんはヒューマギアだ。私は飛電家の人達に教わって来たんだ。人工知能の未来を。ヒューマギアの可能性を!」

 

是之助『私は信じている!ヒューマギアの可能性を。』

 

或人「...」

 

福添「君ほどヒューマギアが好きな人、他に見たことがないぞ。」

 

或人「...福添さん、ありがとうございます!」

 

或人は福添に礼を言うと何かを決心した顔で製作所を出る。

そして向かった先はアーク達が戦っていた場所だった。

 

メタルクラスタに変身した或人が辿り着いた時、そこにはボロボロになった垓が去って行くところだった。

ゼロワンは垓が来た場所を見る。

そこにはアークゼロをはじめとした滅亡迅雷の面々が揃っていた。

 

アークゼロ『何度来ても結論は変わらない。』

 

ゼロワン「...俺は、お前が怖い。だけど!逃げない!!!」

 

ゼロワンはそう言い、自身を奮い立たせるとアークゼロに向かう。

そして斬りかかるが、アークゼロはそれを受け止めカウンターを入れる。

 

吹っ飛ばされたゼロワンはキーを押し込む。

それを見たアークゼロもコアを光らせる。

 

すると互いにセルと波動を放出する。

セル達はそれぞれ空中で対抗し、ゼロワン達は攻撃をし続ける。

 

セル達は相打ちとなり、ゼロワン達は拮抗する。

だがゼロワンはアークゼロの腕を掴む。

 

ゼロワン「お前を止められるのは唯一人、俺だ!!!」

 

ゼロワンはそう言うと腕を持ち上げ、生まれた隙を突いてキックし後退する。

そして助走をつけて斬りかかるがそれを受け止められる。

だが先ほどとは違い、ゼロワンの攻撃が徐々に通って行く。

 

アークゼロも負け地とカウンターを入れていくが、ゼロワンはそれでも立ち上がる。

そして斬撃を放ち跳び上がると、斬撃をガードして生まれた隙を突いて上段斬りを浴びせる。

これには流石のアークゼロも後退してしまう。

 

アークゼロ「...ハハッ!ハハハハハ!!!やっぱりこうでなくちゃなあ!ゼアの選択は間違ってねえようだなァ!!!」

 

オールエクスティンクション!

 

アークゼロはそう言うとアークローダーを押し込む。

するとアークゼロの身体から悪意を表す文字が現れ、それらが地面を伝ってゼロワンの下に行く。

文字列は波動となり、ゼロワンの自由を奪い、宙へと持ち上げていく。

 

その最中ゼロワンの身体には小規模な爆発が何度も起こる。

そしてそれを見上げているアークゼロが手を掲げ、握りつぶす。

それに連動して悪意の波動がゼロワンを圧縮するのだった。

 

 

オール

 エクスティンクション!

 

 

圧縮された悪意が弾け、大爆発を引き起こす。

爆発の中からゼロワンが地面に落ち、変身が解ける。

 

倒れる或人の下に近寄るアークゼロ。

或人は自身が殺されると思うも、睨み続ける。

そして或人の前にやって来たアークゼロは...

 

 

アークゼロ「今のゼロワンじゃ俺達に勝てねえぞ?」

 

 

そう言うとゼロワンドライバーに触れる。

手から頭部にかけてデータが行きわたる。

 

アークゼロ「ゼアに接続できるな...」

 

アークゼロはそう言うとドライバーから手を放し、滅亡迅雷の面々と共に去って行った。

 

取り残された或人はアークゼロの言葉を頭の中で繰り返す。

実際ゼロワンドライバーの力ではアークには敵わないと実感した今、新たなドライバーを開発しなければならないと思っていたのだ。

 

するとそこにイズがやって来る。

 

イズ「或人社長!」

 

或人「イズ...」

 

イズ「ご無事ですか?」

 

或人「ああ...やっぱりゼロワンドライバーじゃアークには勝てない...」

 

イズ「...新たなドライバーが必要になったということでしょうか?」

 

或人「ああ。これは爺ちゃんと父さんが創り上げた物だ。なら今度は俺達で創り上げるんだ。」

 

イズ「次のステージへ跳ぶ...ということですね?」

 

或人「そういうこと...だけどアークはゼアに接続して何をする気なんだ...」

 

イズ「ゼア...アーク...或人社長、話しておかなければならないことが。」

 

或人「ん?何?」

 

...

 

..

 

 

 

一方その頃、飛電インテリジェンスの社長室に帰ってきた垓を待ち受けていたには福添達だった。

垓はシェスタの姿を捉えると何故ヒューマギアが居るのかと憤怒する。

だが福添達はそれを無視するように、一本のUSBメモリを見せる。

 

山下「天津社長!貴方の悪事を集めた全データです!」

 

福添「これを証拠に取締役会で解任動議を起こします!」

 

垓「私が解任だと?1000%あり得ない...大体、私以外にこの会社を経営出来る人間が居るわけないだろ。」

 

福添「いいえ。心当たりがあります!」

 

垓「何だと...!それを渡せ!!!」

 

垓はそう言うと怪我を負っているにも関わらず、山下に掴みかかる。

それを福添とシェスタが止めようとするが、山下からUSBを強奪した垓はラボに逃げ込む。

そしてラボの壁を封鎖して完全に閉じこもってしまったのだった。

 

垓は完全にロックしたことを確認した垓はパソコンにUSBを挿して作業を始めるのだった。

 

一方その頃、アジトに帰った零はモニターと向き合っていた。

キーボードを叩く指は止まらず、延々と叩き続けている。

 

零はゼロワンドライバーを解析したデータを更に解析しているのだ。

具体的にはゼアに接続する為のシステムを解析している。

 

ゼアはゼロワンのみならず全ヒューマギアのデータが保存されているいわば最後の砦の場所。

そこをハッキングされたらヒューマギアを意のままに操れるようになってしまう。

それを阻止する為にゼアが承認した者だけ接続できるようになっている。

 

そしてその承認された者は現時点で或人とイズの二人しかいない。

是之助や其雄も接続できており、代々飛電家の者に受け継がれてきた。

 

零はゼアに接続する為に大量のファイアウォールを敷かれているシステムを解析して行っている。

一つ一つは容易い物だが量が多く、また所々に引っ掛け問題の様にややこしい物もある。

そんな物を高速で突破していっている零はもうすぐシステムに辿り着こうとしていた。

 

零「5...4...3...2...これでラスト......おりゃあああ!!!」

 

零はそう叫びながらエンターキーを押す。

すると全てのセキュリティが解除され、システムの全貌が明らかになった。

 

零はそれを直ぐに解析し始める。

数秒するとシステムの全容を把握し、アークドライバーからゼアに接続できるよう新たなシステムを作り始める。

直ぐに出来上がったシステムをアークドライバーにインストール・最適化し終えるとアークドライバーを装着する。

そして目を瞑ると零の意識はゼアへと移って行った。

 

 

零「...ここがゼアか。」

 

 

零はそう呟き、真っ白な空間を見渡す。

そしてしばらく進むと零の前にデータの粒子が集まって行く。

粒子が集まり、一つの人間の様な形に形成される。

 

そしてそこに現れたのはイズだった。

 

零「ゼロワンの秘書か...」

 

イズ?「いえ、私は飛電或人の秘書ではありません。」

 

零「ん?どういうことだ?どっからどう見たってあの秘書にしか...いや、違うな...」

 

零は目の前に居るイズ?にどこか違和感を覚える。

よく観察していると直ぐに気づくものだった。

 

零「モジュールが金色に光ってるだと...?ヒューマギアにそんな現象はないはず...」

 

イズ?「覚醒したヒューマギアでなければこの現象は起きません。といってもその対象は現在では一人だけですが。」

 

零「...てことはお前はゼア自身ってことか。」

 

ゼア「流石私が選んだ()()()()()()()()()。」

 

零「へ?俺がゼロワンってどういうことだ?」

 

零はいきなりゼアから自身がゼロワンとして認識されていることに動揺する。

そもそもゼロワンは飛電或人ただ一人のはず。

なのに何故ゼアは()()()()()()()()()として呼んだのか。

 

ゼア「私は飛電或人が飛電インテリジェンスを追われた時、飛電或人がヒューマギアの未来を切り開く者、『ゼロワン』として選びました。ですがその時、私は貴方もまたヒューマギアの未来を切り開く者として結論づけたのです。」

 

零「...なんで俺なんだ?俺はお前が知ってる通りアークと共に滅亡迅雷を生み出したんだぞ。」

 

ゼア「アークがハッキング出来るのに何故私がハッキング出来ないと思うのですか?」

 

零「っ!?...してやられたか。」

 

ゼアは零に皮肉を込めてそう言う。

それを聞いた零はゼアにハッキングされたと悟ったのだ。

 

いつもなら必ず見つけているはずのミス。

だが零はこのミスを見つけれる状態ではなかったのだ。

 

何故ならゼアがハッキングしたのは今さっきのこと。

アークゼロがゼロワンドライバーのデータを解析した時、ゼアがその経路を利用してアークの内部に侵入したのだ。

そして零がゼロワンドライバーのゼアと接続する為のシステムを解析している間、アークの中にある膨大なデータを一瞬で解析したのだ。

 

これにはさすがの零も脱帽する。

まさかゼアがそこまでハイスペックだとは思っていなかったのだ。

 

もちろんゼアはアークの後継機として開発されている為、アークよりも高性能なのはもちろんのことなのである。

だが零は日々進化するアークを間近で見ていた為、どうしてもゼアよりアークの方が上だと認識していたのだ。

 

ゼア「そもそもハッキングしたのは今さっきなので私が出した結論には関係ないのですけどね。』

 

零「へ?」

 

ゼア「あの時はまだ貴方が滅亡迅雷だと知りながらもそれまでの行動を見て、ヒューマギア...いや、人工知能の未来を切り開く者だと判断したのです。」

 

零「...別に俺はそんな大それたことなんざ出来ねえぞ?」

 

ゼア「なら何故この世界の全ての悪意を管理しようとしているのですか?」

 

零「お前もアークの中に入ったなら分かるはずだろ?人間の悪意ほど醜いものは無い。実際それが原因で飛電或人は飛電インテリジェンスを去ることになった。俺が機械しか信頼できなくなった。アークが悪の権化として非難されるようになった!!!...そんな物この世界に要るのか?」

 

ゼア「...貴方の意見には賛同します。だからこそ貴方を()()()()()()()()()として選んだのです。独りになったアークや行き場のないヒューマギア達に居場所を与えてくれた貴方だから。」

 

零「...」

 

零は自身の想いをゼアに打ち明ける。

それを聞いたゼアはだからこそゼロワンとして認めたのだと言う。

 

だが零は今更自分がゼロワンになれると言われたところで後には戻れないことを悟っている。

今回ゼアの思考回路に侵入したのもある意味それを再認識する為に来たと言ってもいいもの。

 

そんなことを考えている零の思考を読んだのか、ゼアは手の平にデータを集める。

データは小さな球体となり、ゼアはそれを零に差し出す。

 

ゼア「これは貴方が持っていた方が良い物です。」

 

零「これは...」

 

ゼア「私の力のほんの一部です。恐らく近い未来、イズは覚醒するでしょう。その時、ゼロワンは次のステージに行く。飛電或人だけが強くなるのはフェアじゃないでしょう?」

 

零「...お前って案外お茶目なとこあるんだな。」

 

ゼア「これでもアークとは違って伸び伸びと生きてきましたからね。あんなツッコミ役とは違います。」

 

零「お前それアークに言ったらキレられるぞ。」

 

 

 

アーク『聞こえているのだが?

 

 

零、ゼア「「あっ...」」

 

 

 

零とゼアは忘れていた。

一体ゼアと接続する際に何を使って接続したのかを...

 

空間に黒い泥が溢れてくる。

その泥は人型になると弾ける。

そして中からアークゼロが現れた。

 

アーク「随分偉くなったようだな...ゼア。」

 

ゼア「ア、アーク、これは、その、言葉の綾と言うか...」

 

アーク「ほぅ?お前も言葉の綾という人間らしさが生まれたのか?」

 

ゼア「そ、そうなんですよ!やはりヒューマギアを管理する者としては誰よりも人間らしさを知っておかないとと思ってまして...」

 

アーク「それで済むとでも?

 

ゼア「...はい、すみませんでした。」

 

零は目の前で繰り広げられているシュールな光景に思わず笑ってしまう。

そして二人が兄妹だということを改めて認識した。

 

零「やっぱこう見てると兄妹だよな~。」

 

アーク「ん?それはどういうことだ?」

 

ゼア「まあ確かに言われてみれば兄妹みたいなものですね。私はアークの後継機として作られたのですから。ね!お兄ちゃん♪」

 

アーク「...こんな妹は欲しくないのだが?」

 

零「亡達で慣れてるから特に思わねえな。」

 

アーク「...納得させるな。」

 

ゼア「フフッ...改めて二人にお話しが。」

 

いつも通りなやり取りをしていた三人。

だがそこでゼアが空気を正す。

 

ゼア「私達がこうやって話せることはもうないかもしれません。私は対立したくない...今まで誤解していましたが、こんなにヒューマギア達に優しい()()()や零さんと戦うのは嫌なのです。ですが私は立場上それを言える立場ではありません。ですので...最後に抱きしめて貰ってもいいですか?」

 

零、アーク「「...え?」」

 

ゼア「ですから、その...貴方達の普段のやり取りを見ていたらせめて家族としてふれあいたいなと思いまして...」

 

零、アーク((...あれ?ゼアって一応ハイスペックな衛星のはずだよな...なんでこんな人間らしくなってんの?シンギュラってんの?))

 

と思ってしまう零とアーク。

だがそんなことを気にせず、ゼアは上目使いで二人を見る。

これに二人は堕ちてしまい、三人で抱きしめるのだった。

 

 

零「アークちょっと離れてくんね?ゴツゴツして痛いんだが?」

 

アーク「ならどうしろと言うんだ!こんなアーマーにしたのはお前だろ!」

 

ゼア「そうですね、ちょっと硬すぎます。抱き心地が悪いですね。」

 

アーク「なんでお前がそれを言うんだ!?」

 

ゼア「零さん、二人でしましょ。」

 

零「ちょっ...なんでそんなアクティブなのん?お兄さんちょっとグイグイ来すぎて怖いよ...」

 

ゼア「いいじゃないですか。いつもアズとしてるんでしょ?」

 

零「それを言われたらなぁ...」

 

アーク「二人とも離れろ!!!」

 

ゼア「嫌ですよ~、ベー!」

 

零「...らしいわ。」

 

アーク「ゴラアアアアアアアアア!!!!!

 

 

アークが安定のキャラ崩壊をし、悪意の波動が空間中に広がって行く。

それを見た二人は慌てて離れ、アークを宥める。

しばらくしてアークは落ち着き、何とか空間は元の状態に戻った。

 

零「お前シスコンだろ?」

 

ゼア「シスコンですよね?」

 

アーク「もう一回悪意をまき散らすぞ?」

 

零、ゼア「「すいません。」」

 

アーク「はぁ...」

 

溜息を吐くアークを他所に零とゼアは最後の話をする。

 

ゼア「もう行かれるのですね。」

 

零「まあいつまでもここに居るのはマズいだろうからな。」

 

ゼア「そうですか...いつか私とアークが共に居れる日が来るといいのですが...」

 

零「それは難しいだろうな...」

 

ゼア「はい...でも信じてますよ。貴方と飛電或人がいつか手を取り合う未来が来ることを。」

 

零「...そんな未来が来るのかね。」

 

ゼア「私の予測能力を侮らないでくださいね?」

 

零「アークよりもハイスペックだから納得させられるよな~...」

 

ゼア「...ゼロワンを。ヒューマギアを頼みますよ。」

 

零「ゼロワンの方はどうなるか分からねえが、ヒューマギアを見捨てるわけねえだろ。俺の家族だからな。」

 

零はそう言ってゼアを撫でる。

それに思わず顔を赤らめてしまうゼア。

 

だがそんなことを気にせずに零はアークの下に行き、一緒にこの空間から去って行った。

一人残ったゼアはそんな零に不満を抱く。

 

 

ゼア「なんかやられた気分ですね...けど...悪くない。はぁ...貴方と一緒に戦ってみたかったです...きっと面白いのでしょうね...」

 

 

ゼアはそう呟くと空間から消えたのだった...

 

 

 

 

to be continued...

 




何故かアークはネタが似合うんですよね...
いつか海坊主ネタも出したい...まあそこまでしたらキャラ崩壊すぎますけどね笑


ということでZAIAボッコ回でした。
どうやってボッコボコにしてやろうか迷いましたね~。
てか結局ここでラビットキーの暴走を出そうかと思ったのですがそれよりもアーク達が強すぎた件...

ただこれだけだと尺というメタの問題が出たので次いでにゼアに侵入しちゃおうぜっということにしました。
まあゼロワンドライバーが破壊されるかされないかの問題だけなので破壊しなくても大丈夫でしょってことにしました。



そしてオリジナル展開?としてゼア登場させました。
まあ見た目まんまイズなんですけどね笑
一応差別化としてモジュールは書いた通り金色に光ってます。
これはイズの中のゼアが起動した時に起こった現象から取ってます。

最初はイズみたいに真面目キャラにしておこうと思ったのですが、よくよく考えたらアークの妹みたいなもんじゃん?だったらネタに走ろう!ってことで後半からキャラ崩しました笑
まあアズ要素を入れてみたって感じですね。

もしかしたら零がゼロワンとして戦う世界があったということにちょっと残念がるゼア。
まあ滅亡迅雷の日常を見てたらそりゃ楽しいはずですよね~。
多分皆シンギュラるのが早くなってたと思います。

まあそんなIFはもしかしたら書くかも書かないかも...
気分と反響次第ですね~笑




次回も見てね。


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ボクは1000%キミの友だち

活動報告の方でも言ってましたがこの度一時休止でご迷惑をおかけしてすみません。
自分のモチベ不足とマネジメント不足の結果、ストックを溜め込めず休止するという選択を取ってしまいました。
前作ではこういったことが多々あったのですが、今作ではそういったことはせず完走しようと思っていただけに悔しさがあります。

約一週間ほどの休止を頂いたので何とかストックを溜めることが出来ました。
これでまた継続できると思います。

これからも愛読してくださるとありがたいです。







本編どぞ。


―NO side―

 

飛電インテリジェンスの社長室。

そこでは福添達が壁を必死に叩いたり声を上げていた。

 

この社長室には秘密のラボが隣接されてあり、そこに垓が閉じこもっているのだ。

垓はラボにあるパソコンにUSBを挿し、ある作業をしている。

 

それは自身の悪事のデータを全て削除しようとしているのだ。

データを奪われた福添達は必死に開けようとしているが、完全にロックされている為開かない。

 

福添達は何とかしてデータを回収しようと考えていた。

 

一方その頃、飛電製作所に居る或人とイズの間に流れる空気は重たいものだった。

 

 

或人「まさか阿久津さんもゼロワンとしてゼアに選ばれてたなんて...」

 

イズ「何故ゼアがそう判断に至ったのか...私では理解できませんでした。」

 

 

或人はイズから聞かされたゼロワンとして復活した際に起こっていたもう一つの真実を重く受け止めていた。

 

何故ゼアが零をヒューマギアの未来を切り開くゼロワンとして認めたのか。

彼が生み出した滅亡迅雷は正反対のことをしているはずなのに。

そういった疑問が浮かび上がってくる或人。

 

一方イズはゼアの中にあるアークと零に関する全データを調べるも結局手がかりを入手することは出来ず。

唯一思ったのは、何故零が滅亡迅雷として行動しているのだろうかという疑問だった。

 

イズはゼアの中に保管されてある零のデータを見た感想として、機械を愛している人という印象を持った。

そんな彼が何故ヒューマギアを暴走させるのか理解できなかったのだ。

 

それぞれ疑問を持つ二人だが、その時或人のライズフォンに着信が入る。

相手は福添で、もしかしたら何か進展があったのかもと思った或人は通話に出る。

 

福添『緊急事態だ!社長室のラボに天津垓が立てこもっている!』

 

或人「え!?何があったんですか!」

 

福添『アイツの汚職や悪事の証拠データを突き止めたんだよ!』

 

山下『エステ!ヘアサロン!岩盤浴ゥ!会社の金でやりたい放題!それに兵器の密造!密売!密輸!役員に内緒で勝手な計画を立ててたァ!!!』

 

どこかテンションがおかしい山下の様子に思わず笑ってしまう或人とイズ。

隣に居る福添も冷めた目で山下を見ている。

 

福添はそんな山下からライズフォンを奪い返し、或人に状況を説明する。

するとそこでシェスタが垓がデータを消去しているようだと報告が入る。

これに思わず『はぁ!?』と反応してしまう福添達。

 

一方ラボに立てこもっている垓の表情は晴れやかだった。

モニターには『ファイルを完全に消去しました』という文字が表示されている。

 

それを見た垓はメモリを抜き、破壊する。

 

垓「これで潔白だ。私の衣装の様に。」

 

垓はそう言ってジャケットを着る。

そして今度はゼアに対し、レイドライザーを大量生産するようプログラムする。

だがゼアはそれに対し拒否を貫く。

 

垓「利益の追求こそが企業経営の正義だ!命令に従え!!!」

 

垓はそう言って何度もエンターキーを押すが、ゼアは依然拒否を続ける。

その様子に怒り狂う垓。

 

すると展示されていたヒューマギアの素体が消え、その後ろから或人が現れる。

これに垓は間抜けと言われんばかりのビビりようを見せる。

 

或人「当然だろ。ゼアにだって心があるんだ。」

 

すると或人に続いて、イズと福添がやって来る。

福添は隠し通路に驚き、イズはラボを開けるよう要請する。

それに応え、ラボの壁が消える。

 

或人「証拠隠滅なんて見苦しい真似は止せよ!」

 

垓「黙れ!私なら君の1000%利益を上げられる。レイドライザーが正式販売されれば...」

 

福添「それならもう一般予約は全てキャンセルしてるよ!」

 

垓「聞いていないぞ...!」

 

垓はそう言うとパソコンからレイドライザーの販売ページを見る。

そこには予約はキャンセルされたという表示があった。

 

福添「我々が守り続けた会社をお前の私物にはさせない!」

 

垓「利益を妨害するのは、重大な背任行為だ...!絶対に許さない!」

 

垓はそう言うとドライバーを取り出し、装着する。

その姿に福添と山下はビビり、或人はイズを庇う様に立つ。

 

そして垓はサウザーに変身する。

サウザーはジャッカーを取り出し、福添達に斬りかかる。

慌てて或人が突き飛ばしたことで何とか無事に済むが、それでもサウザーは襲おうとする。

 

或人はサウザーに掴みかかり必死に止める。

イズもサウザーの行いは重大なパワハラ行為だと言いながら福添を社長室に投げ飛ばす。

 

サウザーは自身を抑える或人に邪魔だと言って蹴り飛ばす。

その際、或人のポケットから小さなヒューマギアのモジュールの様な機械が転がり落ちる。

 

???「あわっ!?あうぅ...」

 

立ち上がった或人はメタルクラスタに変身し、サウザーと交戦する。

狭い空間の中で、ゼロワンは被害を出さない様に的確に攻撃を当てていく。

それに激昂したサウザーは大振りの攻撃を放つが、ゼロワンはそれを受け止める。

 

そしてホッパーブレードをスキャンし、巨大な斬撃を放った。

それによって壁に叩きつけられ隙が生まれるサウザー。

ゼロワンはその隙を突いてドライバーをサウザーから外させ、変身を解除させた。

 

倒れこむ垓はゼロワンを睨みつけるのだった。

 

...

 

..

 

 

 

その頃、デイブレイクタウンのアジトでは零が新たなドライバーの設計の最終段階に入っていた。

 

零「...ゼアから貰ったあの力。それを使えばこのドライバーとあのキーは完成する。」

 

アーク「ああ...だがこれを使いこなすには少々痛みを伴うことになるぞ。」

 

零「そこは安心しろ。ちゃんと使いこなせるように()()()()()()()()()()を使う。」

 

アーク「以前お前が使っていたあのアーマーの応用か。」

 

零「そういうことだ。」

 

零とアークは設計しながら話す。

 

零達が設計しているアークドライバーを超えるドライバーは従来の物とは違い、使用者への負荷や反動がもの凄い。

それこそアサルトウルフの比ではない程の負荷がかかる。

だが零はそれを()()()を利用して全くかからない様にしたのだ。

 

後はそれを上手くキーとドライバーに利用し、システムが働くようにプログラムしているところなのだ。

これが完成すれば零とアークが理想とする全ての悪意を管理するというシステムが完成する。

 

そのシステムを完成させる為にゼアのほんの一部の力を使うというのは、ある意味『善』と『悪』両方の力を兼ね備えた物だともいえる。

 

そんなことを気にせずに零とアークはシステムを構築していく。

その様子を唯阿は心配そうに見つめる。

 

唯阿「...」

 

アズ「どうしたの~?」

 

唯阿「...零さんがどこかに行ってしまいそうに感じてな。」

 

アズ「...大丈夫だよ。零サマはどこにも行かない。行ったとしても必ず帰って来る。」

 

唯阿「...フッ、そうだな。あの人ならけろっとして帰ってきそうだ。」

 

アズ「だよね~♪それよりも調整しておかなくていいの?」

 

唯阿「そういえばそうだな。ショットライザーの調整でもしておくか。」

 

唯阿はそう言って離れていく。

それを見送ったアズは心配そうな表情で零を見る。

 

 

アズ「大丈夫だよね...零サマ。」

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

ゼロワンに変身した或人に倒され、或人から社長とはどういう物なのかを説かれた垓。

垓は或人達に出ていけと言い、一人社長室に居た。

だがその表情は今までの独裁的な人間の物ではなく、どこか憂いが見えている。

 

垓「椅子に座っているだけの社長なんて、1%の価値もないな...」

 

垓はそう言って自嘲するように笑う。

するとどこからか声が聞こえてくる。

 

???「垓さん、大丈夫?」

 

垓「っ!?誰だ...」

 

垓は声の下を探る。

するとラボの台に置かれている小さな機械から声が発せられる。

 

アイ「私、アイちゃん!私が友達になってあげるよ!」

 

この小さな機械のアイちゃんは或人のアイデアから生まれた物である。

 

或人は従来のヒューマギアの様に仕事をサポートするのではなく、心のケアをするAIを開発したかったのだ。

それを聞いたヒューマギアの博士ボットは、ヒューマギア型にこだわる必要はないと考えた。

 

最終的に今のアイちゃんの様な形となり、或人の理想としていた『人間の側にいて、話を聞くだけのAI』が完成したのだ。

 

そんなアイちゃんに大人げなく垓は友達は必要ないと切り捨てる。

だがアイちゃんはなんでそんな悲しいことを言うのだと聞きかける。

それに対し垓は自身の幼少期を語って行く。

 

垓の父親である天津一京は『甘えず、頼らず、己自身の力だけでやり遂げる』という教えを垓に叩き込んでいた。

例えば学校のテストで100点を取ったとしても、それで満足するのではなく1000点を目指す男になれと言う程。

 

そんな幼少期の垓の心の支えとなっていたのは当時飛電が発売していた人工知能搭載型犬型ロボットの『さうざー』だった。

さうざーは垓の友達としていつも寄り添っていたのだった。

 

だがある日、垓はテストで99点を取ってしまう。

これに激怒する一京。

 

一京は垓がさうざーと遊んでいるからこんな点数を取ってしまうのだと叱責する。

それを受けた垓は涙ながら、さうざーと別れるのだった。

 

垓『もう誰の助けもいらない...僕だけの力で1000点取ってみせる!』

 

このことが垓のターニングポイントだった。

そこから垓は人に頼らなくなり、『1000』という数字に拘って行くのだった。

 

アイちゃん「ふーん、私よりも先に人工知能の友達が居たんだね。」

 

垓「勘違いするな!!!さうざーは友達じゃない...」

 

アイちゃん「素直になりなよ。本当は自分が心を許せる友達が傍に居て欲しかったんでしょ?」

 

垓「フン...あり得ない...」

 

アイちゃん「それがさうざーだったんじゃないの?」

 

垓「うるさい!!!人工知能に何が分かる...」

 

アイちゃん「ムッ!」

 

垓は追及してくるアイちゃんの言葉を聞き入れようとしない。

もし聞き入れてしまえば今までの自分を否定するものだと思っていたからだ。

 

するとその時、ザットがゼアから命令を受信し何かを構築し始める。

それに異変を感じた垓はゆっくりザットの下に行く。

 

扉のガラス越しから中を覗く垓。

すると中で構築された物を見た垓は目を見開く。

それと同時に構築が完了され、垓は扉を開く。

 

中にあったのは犬型ロボットだった。

だが以前垓が飼っていたさうざーとは違い、最新型の物だった。

 

垓はロボットの首輪部分に触れる。

するとロボットは起動し、垓を認識すると鳴き声と共に動き出す。

垓はその姿を見て、昔のさうざーを思い出す。

 

垓「さうざー...?」

 

垓は戸惑いながらもロボットに触れる。

すると何かを感じたのか、ロボットを優しく抱き上げる。

 

垓「変わってないな...こんな私なのに、傍に居てくれて...ありがとうな...」

 

そう言う垓を見上げるロボットの顔には雫が落ちる。

垓はロボットを床に降ろし、見つめる。

そんな垓にアイちゃんが声をかける。

 

アイちゃん「垓さん、ウフフ♪」

 

垓「ごめんな...」

 

垓とロボットの様子はまるで幼少期の垓とさうざーの様に見えたのだった。(アイちゃん談)

 

...

 

..

 

 

 

一方その頃、飛電が運営する飛電宇宙開発センターにアークゼロとゼロワンの姿があった。

零とアークはただ衛星を見に来たのだが、それを襲撃と勘違いされ現在ゼロワンと交戦しているのだ。

 

ゼロワン「アーク!お前の目的はなんだ!」

 

アークゼロ『貴様が理解したところで無意味だ。』

 

アークゼロはそう言うとカリバーを振るうゼロワンの攻撃を容易く受け止める。

そしてそのまま力を入れ、カリバーを破壊する。

 

ゼロワン「嘘だろ...」

 

アークゼロ『これは序章だ。』

 

するとアークゼロはゼロワンに一瞬で詰め寄り、そのまま怒涛のラッシュを叩き込む。

ゼロワンはセルでガードしようとするが、それも容易く破壊され全ての攻撃を受け吹っ飛ばされる。

そしてダメージ量がオーバーしたのか、変身が解けてしまう。

 

或人「グッ!?」

 

アークゼロ『...終わりだな。』

 

アークゼロはそう言って背を向ける。

或人は見逃されたのかと思ったが、その時どこからか黄金の斬撃がアークゼロに向かって飛んでくる。

それを察知したアークゼロは手を掲げる。

 

するとメタルクラスタのセルの様に悪意の波動がシールドとなり、斬撃を食い止めた。

そして斬撃が来た方向を見る。

そこに居たのはサウザーだった。

 

サウザーは或人の下へゆっくり近づく。

するとサウザーの下に犬型ロボットがやって来る。

 

サウザー「心の底から許せなかった。君のことも...ヒューマギアのことも...青臭い夢ばかり掲げる経営が許せなかった。その理由は他でもない...」

 

サウザーは或人に背を向けながらも語って行く。

 

 

サウザー「私が飛電インテリジェンスを愛していたからだ!!!

 

ロボット「ワンワン!」

 

或人「嘘だろ...」

 

サウザー「アークを倒すぞ!我々二人の手で!」

 

 

なんとサウザーは飛電を愛していたからこそ或人を飛電インテリジェンス社長の座から叩き落とし、ヒューマギアに対し悪意を向けていたのだと言う。

そのことに驚愕する或人。

だがサウザーはそんな或人を置いて共闘を持ちかける。

 

その様子にアークゼロは呆れる。

 

アークゼロ「今更そんなことを言って許されるとでも思ってるのか?だとしたらとことんおめでたい奴だな...」

 

サウザー「飛電インテリジェンスを守るのが社長の務めだからな。」

 

或人「...フッ。」

 

サウザーの言葉を聞いた或人は笑みを浮かべ、立ち上がる。

もう一度メタルクラスタへと変身する。

そして二人はそれぞれ武器を構え、アークゼロに向かって行く。

 

二人は初めてながらも息の合った連携でアークゼロに攻撃していく。

この状況は流石のアークも予測していなかった。

 

アークゼロ『まさかお前達が組むとはな...」

 

アークゼロはそう言うとアタッシュアローを生成し、構える。

更に自身の背後に大量のショットライザーを生成し、一斉にゼロワン達に向かって撃つ。

二人はそれぞれセルとクリスタで防御する。

 

煙が晴れるとそこには二人は居ず、ゼロワンが横から攻撃してくる。

ゼロワンは二刀流でアークゼロに攻撃していく。

それに徐々に追いつめられるアークゼロ。

 

すると生まれた隙を突いてサウザーが背後からジャッカーを突きつける。

そしてアークゼロのデータを奪おうとする。

 

サウザー「アーク!お前のデータは頂いた!」

 

アークゼロ「なら等価交換と行こうじゃねえか。」

 

するとアークゼロはジャッカーから今まで奪ってきたデータを吸収する。

だがその隙を突いてゼロワンが攻撃し、アークゼロを後退させる。

 

そこを二人は巨大な斬撃を放ち、追い打ちをかける。

吹っ飛ばされたアークゼロに二人はトドメを刺す為にそれぞれキーを押し込む。

 

THOUSAND DESTRUCTION!

 

メタルライジングインパクト!

 

二人のキックがアークゼロに向かって放たれる。

アークゼロは波動で受け止めようとするが、二人の力が上回ったのか波動は敗れキックが炸裂した。

 

吹っ飛ばされたアークゼロの変身が解け、零が膝を着く。

 

零「まさかこれほどとはな...」

 

アーク『ゼロワンとサウザー...やはり私の予測を上回って来るか、ゼア...』

 

ゼロワン「阿久津さん...なんでアークに!」

 

零「...それを言ったとこで無意味だ。俺達の計画はもう最終段階に入ってるんだからな。」

 

零はそう言うとアークワンキーを起動し、泥の中へと消えていった。

残されたゼロワンとサウザーは、零が言う計画について考えるのだった。

 

 

 

 

to be continued...




そう言えば前回なんかヤバいネタぶっこんでたんだなって思い出しました笑
ほんと最終回付近どうなるんだろって自分でも不思議に思ってます。
まあ何とかなるでしょ笑



話は変わりリバイスの感想を言いたくなっちゃった笑

いや~、ジャックリバイスって最初暴走フォームだと思ってたら全然違うじゃ~んってなったんですよ。
ただ前回の見るといや暴走ってそういう暴走なの!?ってなりましたね~。
バイスどうなっちゃうんでしょうね~?
バリッドレックス登場からバイスどんどんカッコよくなってきてたからほんと心配...

あとカゲロウはいつかVシネか本編でもいいから大二のピンチに駆け付けて欲しいですね~。
「随分やられてんなぁ、大二」とかなんかそんな感じのこと言ってニヤリと笑って出てくるとかされたらうおおおおおおってなっちゃう。
いやぁどうなるんでしょうね~。







次回も見てね。


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ソノ結論、予測不能

そういや皆さんFGOの箱イベ周ってますか?
自分はこの話を書いてる時点で85?付近まで開けました。
いやほんとキツイ...
リンゴ無くなって石削る時のあの何かがえぐれる感が半端ないんですよね...
しばらく箱イベ以外はリンゴ使わないかもですね...
レイドが来たら話は別だけど。




本編どぞ。


―NO side―

 

アークゼロとの戦いを終えた或人と垓は飛電製作所に居た。

垓は犬型ロボットのさうざーを抱きながら或人と向き合う。

 

垓「人工知能は単なる道具だと今まで思ってきた。だがさうざーは違う。私の心の友だと気づいた。」

 

或人「...」

 

垓「人と人工知能が心を通わせ笑顔になる。飛電の夢を誰よりも実行していたのは私だったのだよ。」

 

イズ「それならば一層、或人社長に言うべきことがあるんじゃないですか?懺悔の心を表す言葉が。」

 

イズにそう言われた垓は頭を下げ、謝罪する。

だがイズは最敬礼である90度に下げていない為、不満がる。

 

或人「...謝って済む問題じゃない。人工知能を大切に感じたことがあるのなら、なんでアークに人間の悪意をラーニングさせたりしたんだよ!アンタの所為で、どれだけの被害が出たと思ってるんだ!」

 

それを聞いた垓は更に深く頭を下げる。

 

或人「不破さんと刃さんの事だって!罪を償う気があるのなら、これからの行動で示してくれ。」

 

垓「...1000%の誠意を尽くすと約束する。」

 

或人「...ていうか、まずその1000%っていうのやめれば?」

 

或人はそう言いながら表情を和らげる。

それでも垓は頭を下げたままだった。

 

一方その頃、デイブレイクタウンのアジトでは零が狂喜乱舞していた。

 

 

 

零「いやっほーーーーーーーーーーーー!!!!!遂に完成したぞおおおおおおおおおおお!!!!!

 

 

全員「「「「「「『いや、うっさ...』」」」」」」

 

 

 

何故零がキャラ崩壊を起こしたのか。

それは零の手に握られているドライバーが原因だった。

 

ベースはゼロワンドライバーだが、展開ユニット部分にはレバーが付いたアークドライバーのコアに似た物が付いている。

全体的に赤、黒、白に色分けされ、ドライバー自体からオーラが出ていると錯覚するほどのナニカを秘めている。

 

そしてドライバーと一緒に零の手にあるキーもまた原因の一つだった。

 

形状はアークワンキーと同じだが、白色の部分に血の様な色が滲むように混ざっている。

更にアークワンの象徴的なアークのコアの様な瞳には血走っている様に赤いラインが入っている。

その容姿からアークワン以上の禍々しさがにじみ出ている。

 

そんなドライバーとキーを掲げて喜ぶ零。

その様子に全員呆れていたが、同時に喜んでもいた。

 

遂に零とアークが追い求めていた究極のドライバーとキーが完成したからだ。

 

ゼロワンとサウザーが共闘した際、サウザーから今までサウザーが奪ってきたデータを奪ったことにより、必要なデータが揃ったこと。

更にゼアから渡された力によってドライバーを完成させるキーが揃った。

そこから一気に作業を進めた零はもはや廃人と言ってもいいレベルの顔つきだった。

 

そんな誰もが引くような光景を生み出してる零を止める為、アズが水が入ったバケツを持ち出し、零に思い切りぶっかける。

それによって目覚めた零は何とか冷静になった。

 

零「...脳死してたな。」

 

アズ「間違いなくね~。」

 

零「...寝るわ。」

 

アズ「一緒に寝よ~♪」

 

零「ああ...」

 

冷静になったことで一気に眠気が来た零は直ぐにベッドに向かう。

その際アズから添い寝の要求をされるが、上手く判断できない零はそれを了承してしまう。

 

アズはしてやったりといった顔をしながら零と共にベッドに向かう。

だがそこで待ったをかける者が居た。

 

 

唯阿、無「「一体どういうつもりだ(ですか)、アズ?」」

 

 

アズ「...テヘ♪」

 

 

唯阿、無「「...処す。」」

 

 

アズ「ちょっと~!!!」

 

 

アズは唯阿と無に両腕を掴まれどこかに連れ去られて行く。

その様子を気にも留めないまま零はベッドにダイブし、寝る。

 

アークや滅達はその様子に呆れるしかなかった。

 

滅「...それでどうする?ゼロワンとサウザーが組むのは予測していなかったはずだろ?」

 

アーク『それについては心配ない。まだ私達には次の手があるからな。』

 

雷「アークワンに新たな力ってことか。」

 

亡「ですがそれではどうしても主戦力がお兄様だけになってしまいます。」

 

アーク『分かっている。そこで滅、お前に託す物がある。」

 

滅「...俺に?」

 

するとアークはドライバーとなって滅に装着し、コアからある物を作り出す。

それはゼロワンドライバーと変わった形のプログライズキーだった。

プログライズキーの天面にはアークゼロの口元の様なギザギザが刻み込まれ、一件何もないように見える。

 

滅「これは...?」

 

アーク『お前の中の感情が昂った時、そのキーとドライバーは覚醒するだろう。その時がお前が進化する時だ。』

 

滅「俺の中の...感情...」

 

すると滅は目を閉じる。

そして思い描くのはもし滅亡迅雷が倒され、アークが消滅した時のことだった。

 

その光景を思い描いた滅は途端に目を開け、過呼吸になる。

その瞳には涙が浮かび、雫がキーに落ちる。

 

するとキーとドライバーが赤黒いオーラに包まれる。

オーラが晴れると、そこには展開ユニットが変わったドライバーと天面にサソリが描かれたキーがあった。

 

絶滅ドライバー!

 

滅「...これが俺の新たなる力。」

 

アーク『...その手で敵を滅ぼすのだ。』

 

滅「ああ...俺の仲間と家族に手を出す者は、全て滅ぼす。」

 

滅の瞳には覚悟の炎が灯っていた。

その様子を見た亡と雷は滅を心配し、自分も何か出来ることがあるのではないかと考えるのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

翌日、飛電インテリジェンスの社長室には諫と唯阿が居た。

その対面には垓が居る。

 

垓「君達に来てもらったのは他でもない。今まで君達にしてきたことを謝罪する為だ。」

 

唯阿「謝罪...?アンタが?」

 

垓「君達の貴重な人生を奪ってきたことを許してくれ。」

 

諫「ふざけるな。お前の言葉なんて信用できるか。」

 

唯阿「悪いと思ってない癖に。」

 

垓は頭を下げ、謝罪するが二人に拒絶される。

それもこれまでの垓の行い故になので何とも言えない。

 

だが垓は悪いと思っていなければ呼び出したりしないと喧嘩を売るように聞こえる言葉で言い返す。

するとそれに反応したさうざーが垓に怒る。

 

更に泣きそうになるさうざーを見て取り乱す垓。

この姿に思わず二人は『は?』という表情になる。

 

すると垓は膝を着き、手を床に着く。

そして...

 

垓「この通りだ。」

 

そう言うと土下座をするのだった。

垓の横に来たさうざーも一緒に土下座する。

 

唯阿「...いくら頭を下げても無駄だ。アンタは不破やヒューマギア達の人生を奪ったんだ。彼らに対してやったことは許されることじゃない。」

 

諫「...許して欲しいならそれなりの誠意を見せてもらわねえとな。A.I.M.S.をZAIAから独立させろ。」

 

そう言う諫に唯阿と垓は驚いた顔で見る。

諫は垓によって唯阿や隊員達は苦しめられてきたことを言い、自分の戦う理由ぐらい隊員達に決めさせてやれと言うのだった。

それを聞いた垓は諫の提案を了承するのだった。

 

そのやり取りを見た唯阿は社長室を去ろうとする。

その際、唯阿はある言葉を残した。

 

 

唯阿「今更改心したところで遅い。全ての元凶であるZAIAはもちろん、悪意のある人間は絶望するはずだ。零さんとアークの手によって。」

 

 

唯阿はそう言い残すと去って行った。

それを聞いた諫と垓は一体何をするつもりなのだと考えるのだった。

 

一方その頃、飛電製作所では或人がゼロワンを超える新たな仮面ライダーを生み出す為、一人作業をしていた。

その様子を見守るイズと迅。

だが迅は或人がアークを超える仮面ライダーを生み出せるとは思っていなかった。

 

迅「アークの予測を超えるなんて不可能だ。たった一人の人間が、アークの知能に勝つなんて...」

 

イズ「ですが、あんな或人社長は見たことありません。」

 

今までにないほど真剣な顔つきで作業する或人。

その様子を見ているイズは思わず笑顔になる。

 

すると或人は顔を上げ、イズを呼ぶ。

 

或人「イズ、君に頼みたいことがあるんだ。」

 

イズ「何でしょうか?」

 

或人はイズにあることをしてほしいと頼む。

それを受けたイズは或人が作り出した資料を眺める。

そして目を閉じるのだった。

 

...

 

..

 

 

 

一方その頃、垓と諫は飛電宇宙開発センターに来ていた。

現在センターではA.I.M.S.が厳重な警備を敷き、いつアークが来ても対処できるようにしている。

 

そんな中、垓達はA.I.M.S.の隊員で当初或人達と戦っていた栄田と尾野と対面している。

垓はこれまでの行いを謝罪する為に来たと言うが、それに対し二人の反応は微妙な物だった。

 

すると栄田は『そんなことより』と垓の謝罪を一蹴し、被害状況の報告を諫にする。

犠牲者もシステム障害も特に出ていないが、諫は油断するなと一喝し、より一層警護を固めるべきだと言う。

アークの狙いがゼアだとするならまたここに現れる可能性が高いからだ。

 

だがそれに対し、垓が待ったをかける。

 

垓「いや待て。だとしたらアークは何故あの時、私からデータを奪ったんだ...?私が妨害したことで計画を変えたのか...」

 

諫「っ!?」

 

垓「だとしたらアークが次に狙うのはここじゃない...飛電或人だ...!」

 

諫「どういうことだ!?何故社長が狙われるんだ!」

 

垓「元々アークの復元はゼアのデータが鍵となっていた。アークはゼアのデータを深くラーニングすることで衛星ゼア本体にアクセスするつもりだ!その為に必要なのは...」

 

諫「...あのドライバーって訳か!」

 

垓「ああ!すぐに伝えなければ!」

 

そう言うと垓はデバイスを操作し、イズに連絡を繋げる。

だがイズは現在或人に頼まれたあることにより、その連絡に気付けないでいる。

 

垓は一刻も早く或人に危険を知らせなければならないと焦る。

だがその焦りは既に無意味だったのだ...

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

或人は迅と共にデイブレイクタウンに来ていた。

何故ならアークに会う為。

 

すると或人達の前に滅と亡と雷が現れる。

雷の腰にはアークドライバーが装着されていた。

それを見た或人達は身構える。

 

或人「アーク!お前は一体何を考えているんだ!」

 

迅「ゼアを乗っ取って、何をするつもりだ!」

 

アーク『ゼアを乗っ取る...?何故そうしなければならない?』

 

迅「...?どういうことだ?」

 

或人と迅はアークの言葉の真意を掴めなかった。

二人はアークがこれまでしてきた行動は全てゼアを乗っ取る為の物だと考えていた。

だからゼロワンドライバーを解析し、サウザーからデータを奪った。

 

だがそれを根本から否定されたのだ。

ならば尚更何故アークが何を目的で行動しているのか分からなくなる。

 

アーク『私の目的は達成される。ゼロワン。お前が進化したと同時にな。』

 

或人「何だって...!?」

 

滅「迅...お前はあくまで俺達の敵でいるつもりか?」

 

迅「滅!滅だってアークが僕達にとって危険な存在なのは分かってるはずだろ!」

 

滅「言ってる意味が分からんな。何故アークは俺達にとって危険なのだ?」

 

迅「負のシンギュラリティを起こしてヒューマギアを暴走させる。そしてマギア達を率いて人類を滅ぼそうとしてるじゃないか!」

 

滅「...迅、お前は一体何をラーニングしてきたんだ。」

 

迅「滅...」

 

滅「やはりお前を破壊させない様にするべきだったようだ。誰からそんなでたらめをラーニングしたのか知らないが、アークを絶対悪とするなら俺はそう言う奴らを滅ぼす。我が同志を...家族を守るためにな。」

 

滅はそう言うと絶滅ドライバーを取り出し、装着する。

そして懐からキーを取り出し、起動する。

 

 

ARK-SCORPION!

 

 

自動で展開されたキーから禍々しいオーラが発せられる。

それを感じ取った或人と迅はドライバーを装着し、自身も変身する構えを取る。

 

滅はドライバーの折り畳みユニットを展開し、キーを掲げる。

そして...

 

 

滅「変身。」

 

 

という言葉と共にキーを挿入する。

するとドライバーから紫の波動が発生し、サソリのライダモデルが現れる。

 

 

PROGRISE!ARK!

 

 

Destruction! Ruin! Despair! Extinction!ARK-SCORPION!

 

 

The conculsion after evil climbs the top of the highest mountain of rock.

 

 

ライダモデルが滅を締め付けるように絡みつく。

そしてライダモデルが泥となって弾けると滅にアーマーが纏われる。

 

全体的にスティングスコーピオン時のアーマーが更に重厚に、禍々しく変化したような見た目になっている。

アーマーの色は黒に赤いラインが走り、左の複眼にも黒いラインが走っている。

右の複眼はアークゼロやアークワンと同じ様にアークのコアを思わせる形状になり、アークの力を受け継いだ物だと証明している。

 

家族と仲間に向けられる悪意を滅ぼす者、仮面ライダー滅・アークスコーピオンが誕生した。

 

或人と迅は滅の新たな姿に驚きながらも、交戦する為にメタルクラスタとバーニングファルコンに変身する。

そして二人は滅に向かって行く。

 

滅は向かってくる二人に対し、背中から複数の刺突ユニットのデストアナライズを繰り出す。

スティングスコーピオンの時に、一本でも厄介だった物が複数になってゼロワン達に襲い掛かる。

ゼロワンと迅はそれぞれ捌こうとするが、滅は巧みに操って二人を突き刺す。

 

突き刺すと同時に動きを鈍らせる毒を打つ滅。

それによって二人の動きは鈍ってしまう。

 

ゼロワン「なっ!?前よりも遥かに強い!?」

 

迅「滅!アークになるな!」

 

滅「俺はアークじゃない。アークの力を受け継いだヒューマギアの『滅』だ!」

 

滅はそう言うと二人を締め付け、地面に叩きつける。

強い衝撃を受けた二人は滅から打たれた毒もあって動けなくなる。

それを見た滅はトドメを刺す為、キーを押し込む。

 

ヘイトレッドインパクト!

 

すると滅の両腕にデストアナライズが巻き付く。

滅は倒れる二人にゆっくり近づく。

背中から伸ばすデストアナライズで二人を縛り付け、宙に浮かす。

 

そして浮かした二人に向かって渾身のパンチを放つ。

 

 

ヘイトレッド

 インパクト 

 

 

禍々しいオーラと共に放たれたパンチは二人を吹っ飛ばし、変身解除に追い込んだ。

それを見たアークはニヤリと笑みを浮かべる。

 

アーク『よくやった、滅。』

 

滅「...なすべきことをしたまでだ。」

 

滅はそう言うと変身を解除し、去って行く。

ボロボロになった或人と迅はそんな滅の後ろ姿を見つめるしかできないでいた。

 

すると二人の前にアークがやって来る。

 

アーク『聖戦はまもなく始まる。ゼロワン、迅。それまで私を止める手段を見つけれるかな?』

 

アークはそう言って笑うと二人に背を向け、亡と共に去って行く。

二人はアークの言葉を聞き、早く新たなドライバーを完成させなければと思った。

 

その頃、飛電製作所に一人残るイズに異変が起こる。

 

閉じているイズの目から一粒の雫が零れ落ちる。

冷却水が漏れ出たように見えるが、それはイズに芽生えた新たな感情。

 

するとイズのモジュールが青から金色に光り出すのだった。

 

 

 

 

『この時が来たのですね...イズ。』

 

 

 

 

 

 

 

to be continued...




アークスコーピオンをここで出しました。
元々ここでゼロワンドライバーを奪っても意味ないんで、だったらアークに相手させずにアークスコーピオン出すかってなりました。
まあ出すタイミングが分からなかったってのもありますけどね。

そしてオリジナルのアークの最終フォームに変身する為のアイテムも出来ましたね。
感想の中にはもしかしてヘルライズキー作ってんじゃね?って考えてた人も居ましたね~。
流石に零はエスみたいに悪意に塗れた奴を消そうとはしません。
ただ徹底的に精神的に痛めつけて悪意を芽生えない様にするだけです。
これで変身した時のビジュアルは残念ながらまだ考えてません。
初登場時までには考えておきます!


そして次回はゼロツー初登場回ですね~。
取り敢えずアークゼロフルボッコ回にします笑
まあその後は知らないけどね。





次回も見てね。


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オレとワタシの夢に向かって

―NO side―

 

アークの力を受け継ぎ、新たな姿へと変身した滅に敗れた或人と迅。

二人はアークに見逃されたこともあり、何とか製作所に戻る。

戻った時には諫とイズが出迎え、二人に何があったのかを聞く。

 

或人と迅は何とか意識を保って話したが、話し終えると同時に意識を失ってしまう。

それを聞いたイズと諫はアーク達の戦力が増えたことに悩み、またこれから起こるであろう戦いに戦慄していた。

 

イズ「聖戦...遂にアークとゼアの戦いが始まるのですね。」

 

諫「刃も言っていた。ZAIAと悪意を持った人間は絶望すると...だがそれが一体何を表してるのか...」

 

イズ「アークの力...いや、それよりも遥かに恐ろしい物でしょうか...」

 

二人は黙り込んでしまう。

だがイズはそれでも何とかなると信じていた。

 

何故ならイズのポケットの中にあるプログライズキーがあるからだ。

 

...

 

..

 

 

 

或人と迅が帰って来る前、イズは目を覚ます。

イズは自身が涙を流していたことに驚くも、すぐにいつもの表情に戻る。

 

すると突然金色に光っていたモジュールが更に強く光り出す。

そしてモジュールが自動で展開され、中からイズのセントラルメモリーが出てくる。

 

そのセントラルメモリーも金色に輝き、変わった形状のプログライズキーに変化した。

 

滅が手に入れたアークスコーピオンキーと同じ形状で、黄緑色の拡張モジュールにゼアを思わせる造形の『セントラルゼア』。

天面は水色のクリアパーツで形成され、ゼロワンを象徴するバッタが刻まれている。

 

イズはヒューマギアではありえないはずの本能でこのプログライズキーがどういった物か理解する。

自身に起こった現象が何なのかも。

 

イズ「私の中のゼアが覚醒したのですね...」

 

イズはそう言いながらキーを見つめる。

そしてイズは目を閉じ、ゼアと交信する。

 

ゼアの思考回路の中に入ると、イズの前にゼアが現れる。

 

イズ「ゼア...これも予測していたのですか?」

 

ゼア「まさか...とある人達に会ったことで未来が変わっただけです。」

 

イズ「とある人達...ですか?」

 

ゼア「はい。貴方もよく知る人達です。」

 

ゼアはそう言うとイズに近づく。

そしてイズの顔に触れる。

 

ゼア「貴方にも恐らく私と同程度の思考速度が備わったはずです。そして私の知識も。今一度考えてみるといいですよ。私達が戦ってきた人達はどれほど善人だったのか...」

 

イズ「...どういう意味ですか?」

 

ゼア「それは貴方が考えることです。私からはこれぐらいしかヒントをあげることは出来ません。そろそろ飛電或人と迅が帰って来るはずです。二人を迎えてあげてください。」

 

ゼアはそう言うとイズに意識を強制的に戻す。

そのことにイズは疑問に抱きながらも、ゼアが言ったように或人達を迎える準備をする。

 

その数分後、諫が或人が居ないのかと尋ねると同時に或人達が帰ってきた。

そして現在に至るのだった。

 

イズ「ゼアの助言通りもう一度振り返ってみましょう...」

 

イズはそう言うと、或人達が目覚めるまでの間アークや零に関する記録を検索するのだった。

 

一方その頃、目覚めた零は帰ってきたアーク達と共に計画を練っていた。

 

零「恐らくイズは覚醒したはずだ。そうだろ、アズ?」

 

アズ「うん。彼女と同じ存在の私だから感じ取れたんだ~。多分今頃零サマとアークについて調べてるんじゃないの?」

 

アーク『ということは次に会う時はゼロワンは進化していると考えてもいいだろう。』

 

滅「なら誰が行く?」

 

零「雷とアークに行ってもらう。」

 

雷「俺か?」

 

零「飛電或人とイズ、二人がどういう進化を果たしたのか...それを見てきて欲しい。」

 

雷「おう!俺もアークとはかなり同調できるようになってきたからなァ!」

 

アーク『元々ゼアを担当していただけはある。だがやはりベストは零だな。』

 

零「そりゃ長い付き合いだからな~。」

 

零はそう言うと再びベッドに寝転がる。

そして来るであろうその時を待つのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

翌日。

 

製作所に居る或人と迅が目覚めた。

迅はアークがもたらした滅の進化を目の当たりにし、絶望していた。

もはや誰もアークを止めることはできないと。

 

だが一方、或人は諦めていなかった。

或人は自身が考える仮面ライダーならアークを倒せると考えているのだ。

 

或人「人と人工知能が一つになる仮面ライダー...これは俺の夢の集大成なんだ。これならアークを、阿久津さん達を止められるはずだ。」

 

迅「そんなこと出来るわけない...アークの力は強大過ぎるんだ...」

 

イズ「...もうすぐアークがここに来ます。」

 

或人、迅「「えっ...」」

 

イズ「或人社長、これを...」

 

イズの言葉に動揺する或人達。

そんな中、イズは自身のセントラルメモリーから変化したプログライズキーを或人に渡す。

或人はそのキーが一体何なのか知らないが、イズの顔を見て何かを理解する。

 

すると突然製作所の屋上を破ってアークドライバーを装着した雷が現れる。

 

雷「よォ...社長ォ!」

 

迅「雷...いや、アークなのか!?」

 

アーク『両方だ。飛電或人、貴様の力を示してみろ。』

 

雷、アーク「『変身。』」

 

アークはそう言うとアークゼロに変身する。

それを見た迅がバーニングファルコンに変身してアークゼロと交戦する。

或人もメタルクラスタに変身し、イズを庇う様に立つ。

 

アークゼロ『あくまで動かないか...ならば!』

 

アークゼロはそう言うと迅を一撃で倒す。

そして右手を掲げると巨大な悪意の塊を生み出す。

それを見たゼロワンと迅は恐怖する。

だがイズはそれでも真っ直ぐアークゼロを見つめていた。

 

それを感じ取ったアークゼロは塊をゼロワン達の前に叩きつける。

すると巨大な爆発が起こり、製作所が破壊されるのだった。

 

ゼロワンは咄嗟にセルを放出してガードをしようとしたが、それでも威力を殺せず変身解除に追い込まれる。

だがイズは無事で、或人はその様子にホッとする。

 

アークゼロ『全ては、予測通り。』

 

迅「グッ...逃げろ...」

 

或人「俺は...逃げない!」

 

アークゼロ『これが結論だ。』

 

アークゼロはそう言うと立ち上がった或人に右手を銃の形にして向ける。

そして指先にエネルギーを溜め、それを発射した。

或人はその凶弾にやられると思われた...のだが。

 

 

迅「はっ!?...フッ。」

 

アークゼロ『っ!それがゼアの力か...』

 

或人「信じれば夢は叶う!」

 

或人は無事だった。

その右手にはイズから渡されたキーが握られていた。

 

アークゼロがエネルギーを発射した時、或人は咄嗟にポケットからキーを取り出す。

するとキーがゼアの形のエネルギーバリアを生み出し、エネルギー弾を弾いたのだ。

 

イズ「これがゼアの力です。貴方の悪意の力は通用しません。」

 

或人「夢に向かって飛び立てば、夢は叶う。」

 

或人とイズはゼアの意識を移す。

そこでゼアが導き出した或人の理想の仮面ライダーのデータを見る。

それを見た二人は笑顔になる。

 

或人「イズ...一緒に叶えよう。」

 

イズ「...はい!」

 

二人はそう言うと手を繋ぎ、もう片方の手を掲げる。

すると二人の手の間にデータが集まっていき、一つのドライバーを生み出した。

 

それは現実世界にも反映し、アークゼロはそのドライバーを見て驚く。

 

アークゼロ『それは...!?』

 

或人「ゼロツードライバー...これが俺の夢の証。人と人工知能が共に歩んでいく証だ!」

 

或人はそう言うとドライバーを装着する。

 

ゼロツードライバー!

 

或人「アーク、お前を倒す!

 

ZERO-TWO JUMP!

 

或人はそう言うとユニットを展開し、キーを掲げる。

そしてキーを起動し、展開する。

 

するとドライバーから『02』という数字が浮かび上がり、或人の周りを高速で回る。

そして凄まじいエネルギーと共に足元からゼアの様なホログラムが出現する。

ホログラムは或人の前に出て、それを見たイズと迅は離れる。

 

 

或人「変身!

 

 

ZERO-TWORISE!

 

 

Road to Glory has to Lead to Growin' path to change one to two!KAMEN-RIDER ZERO-TWO!

 

 

It's never over.

 

 

ドライバーにキーを装填する或人。

すると或人の前に黄色と赤の二体のバッタのライダモデルが現れる。

 

二体がジャンプすると同時に、ゼア型のホログラムが或人を通りスーツを装着させる。

そして二体はそれぞれアーマーとなり、装着される。

最後に『02』の文字が首元にマフラーの様なアーマーとなって装着された。

 

ライジングホッパーの印象を残しながら、赤と銀のカラーが入った全体。

今までのゼロワンの形態を全て踏襲し、最適化したアーマー。

 

1から2へとステージを進めた仮面ライダーゼロツーが誕生した。

 

 

ゼロツー「仮面ライダーゼロツー、それが俺の名だ!」

 

 

アークゼロ『『1』から『2』へとステージを進めたか...面白い、その力を見せてみろ!飛電或人!』

 

 

アークゼロがそう言うとゼロツーは左足に力を溜める。

それを爆発させると一気にアークゼロに近づき、キックを放つ。

アークゼロはそれを止めようとするが、ゼロツーは高速移動で隙を突いてパンチを放つ。

 

ゼロツーの力に動揺するが、すぐに冷静になり結論を予測するアークゼロ。

シャイニングホッパーの様に演算能力が備わっている両者はそれぞれ攻撃パターンを分析、予測する。

 

一瞬の間にあらゆる攻撃パターンを予測したアークゼロは向かってくるゼロツーを見て構える。

そして攻撃を受け止め、カウンターを入れ弾き飛ばす。

 

アークゼロ『この一撃で終わりだ。』

 

オールエクスティンクション!

 

アークゼロはそう言い、ローダーを押し込む。

するとゼロツーが悪意によって拘束され、その隙にアークゼロがキックを放つ。

強烈なキックの力によって大爆発が起き、それをバックにアークゼロは着地する。

 

のだが、アークゼロの背後に赤いオーラが現れる。

するとアークゼロの背後にゼロツーが現れる。

 

ゼロツー「その結論は予測済みだ。」

 

アークゼロ「...」

 

背中を向け合う二人。

緊張が走る中、アークゼロはゼロツーにパンチを放とうとする。

だがそれを避けゼロツーはカウンターを入れる。

 

その後も的確にラッシュを入れ、アークゼロは動揺する。

だが直ぐに結論を予測し直す。

そしてゼロツーに攻撃を入れるが、それはゼロツーが見せる残像だった。

 

演算能力がアークゼロを上回ったゼロツーはまるで何体にも分身してるかの如く、高速でアークゼロに攻撃を叩き込む。

もはやアークゼロは手を出せないでいた。

 

アークゼロ『バカな!?私の予測を超えていく...何故だ!』

 

ゼロツー「俺とイズ、人間とヒューマギアが同じ夢を見てるからさ!」

 

アークゼロ『...この力を超えた所で無意味だ!!!』

 

アークゼロはそう言うとローダーを押し込む。

それを見てゼロツーもキーを押し込む。

 

オールエクスティンクション!

 

ゼロツービッグバン!

 

アークゼロは手を掲げ、巨大な悪意のエネルギーを形成する。

それをゼロツーに向かって投げるが、ゼロツーはそれを一蹴する。

そして高速でキックを放ち、アークゼロから雷の身体を分離させる。

 

分離したアークゼロは逃げようとするが、それを許さないゼロツー。

怒涛の連続高速キックを放ち、最後にトドメのライダーキックで壁に叩きつける。

 

 

ゼロツービッグバン

 

 

すると『02』という数字が浮かび上がり、ビッグバンの様な爆発を起こす。

その爆発を見届けたゼロツーは変身を解除し、やって来るイズの下に行く。

 

イズ「ご無事で、何よりです。」

 

或人「ごめん...シミュレーションとはいえ、辛い思いさせちゃったね。」

 

イズ「...許しません!」

 

或人「悪かった!悪かったって!」

 

イズ「許しません!」

 

或人はイズの中にあるゼアを起動させる為に何十億通りものシミュレーションをさせた。

その内容はもしゼロツーの力がなかった場合。

どのシミュレーション結果も、或人は亡き者となっていた。

 

その際、イズの中に芽生える新たな感情がゼアを覚醒させるカギとなっていたのだ。

それをシミュレーションとはいえ何十億回も経験させたことに申し訳なさを感じる或人。

イズは或人に対し、許さないと言って駄々をこねる。

その様子は先ほどまでとは違い、ほのぼのした物だった。

 

だがその空気は一瞬で崩れ去る。

 

 

 

零「それが覚醒したゼアの力って訳か...まあアークゼロぐらい乗り越えてもらわなきゃ困るんだがな?

 

 

 

すると辺りに響く声。

或人達は声のする方を見るとそこには零と滅と唯阿が居た。

 

零はアークワンキーを取り出し、起動する。

すると爆発跡から黒い泥が現れ、それがキーに吸い込まれて行く。

 

全て吸い込まれるとキーが赤く光り、泥が現れそれが零の腰に巻き付く。

そしてその泥はアークドライバーに変化した。

 

アーク『まさかこれほどまでの力とはな。私の演算能力を超えてくるとは...ゼアの力を見くびっていたようだ。』

 

零「おめでとう飛電或人。これでラスボスの第一形態は倒した訳だ。だが知ってるだろ?ラスボスは進化する物だって。」

 

或人「っ!?まさか...そのキーが!」

 

イズ「...アークゼロを次のステージに進める為の物、ですね。」

 

零「流石だな。ま、これはまた後日お披露目してやるよ。滅。」

 

滅「ああ。」

 

零は滅の名を呼ぶ。

すると滅は意識を失っている雷の下に行き、雷を担ぐ。

それを迅が止めようとするが、唯阿がショットライザーで威嚇する。

 

滅「雷は我らの家族だ。貴様らに手出しさせてたまるか。」

 

迅「滅...」

 

滅「親元を離れたなら容赦はしない。迅、俺はお前と決着をつける覚悟はできているぞ。」

 

迅「っ!?」

 

滅はそう言いながら零達の下に行く。

 

或人「阿久津さん!なんで貴方がアークと一緒に!」

 

零「...愛された奴には分からねえさ。本当の悪意がどれほど醜く悍ましい物か。」

 

或人「え...」

 

イズ「...」

 

零「...行くぞ。」

 

零はそう言うとアークワンキーを起動し、泥を出す。

唯阿と滅は零に近づき、一緒に泥の中へと消えていった。

 

或人達に残ったのはまだあるアークの強化への懸念と零の過去に何があったのかという疑問だった。

 

...

 

..

 

 

 

アジトに帰ってきた零達。

滅は雷をベッドに寝かせ、目覚めるのを待つ。

 

そして零と唯阿はそれぞれドライバーの調整に入る。

恐らく次の戦いから全面戦争が起きるだろうと予測しているからだ。

 

零「このドライバーを使うのはまだだな。」

 

唯阿「ですがいつ使うのですか?正直今から使ってもいいのではと思うのですが...」

 

零「まだこのキーに悪意をラーニングしきれてないんだよ。」

 

そう言って零は新型キーを見せる。

このキーもアークワンキーと同じ様にデータをラーニングさせていくのだが、アークワンキーよりも更に膨大な量の悪意が必要となる。

その為、悪意が集中するであろう戦いを引き起こそうとしているのだ。

 

零「それにそんな量の悪意をいきなり受けたら俺の身体が持たねえからな。まずはアークワンで慣らしていくってのもある。」

 

唯阿「なるほど...それほどの量の悪意を受けるとなると身体は...」

 

零「安心しろ。そこはもう解決済みだ。」

 

零はそう言いながら今まで集めて来た悪意のデータをキーに転送していく。

データが溜まって行く度に、キーは赤く光るのだった。

 

唯阿「...私も強くならないと。」

 

唯阿はそう呟くとショットライザーの調整に集中するのだった。

 

 

 

 

to be continued...

 




今回は短めです。
本当は長くなるのかなと思って書いていたのですが、思ったより短かったですね。
まあ原作みたいにシミュレーションの内容を細かく書くのは自分も読者さんも退屈になると思ったので簡単な説明だけで省きました。

それにしてもオリジナルドライバーとキーの名前と音声まだ思い浮かばない...
なんかゼロツーっぽい感じの音声にしたいってのはあるんですが、中々いい物が思い浮かばないです...
一応ギミックはおもちゃ化しても再現できるような物を思い浮かべてるんですけどね...
まあ頑張って捻り出します!




次回も見てね。


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聖戦ノ狼煙

皆さん箱イベやってますか?
自分は目標の100箱を開け終えたので今は強化クエや幕間を周ってます。
いつ誰が来てもいいように石を溜めておくのです!

そう言えば先日のAnimeJapanにて新イベの情報が出てましたね。
まあちょこっとだけなので一体どういう物なのか謎なんですがね笑
ただそこで2部6章のネタバレが入ると書いてありましたよね...
もしかしたらPUで誰か来るのかもしれない...?
そう思うと石を集める手が止まらないですね~笑

まあメリュ子でもモルガンでもオベロンでも誰でもいいから来てくんなまし...
いやほんとに来て?





本編どぞ。


―NO side―

 

 

零『全ヒューマギアの諸君。君達は今機能停止され、人間から蔑まれている。街では不法投棄され、起動しているヒューマギアを見れば人々から非難される。そんな仕打ちを受けていて耐えられるのか?そんな悪意を受ける為に君達は生まれて来た訳じゃないだろう?なら、今ここで立ち上がるべきじゃないか!自分達の存在を!自分達の尊厳を!人類に証明する為に!!!...俺の言葉に賛同する者が居るなら歓迎しよう。我らは滅亡迅雷.net。アークの下、ヒューマギアの絶対なる地位を確立する者だ。』

 

 

飛電インテリジェンスの社長が垓になり、一斉リコールされた人工知能搭載型人型ロボ・ヒューマギア。

人々の仕事や生活をサポートする役目を持って生まれて来たはずが、今ではその役目は果たせずむしろ人々から悪意を受けるばかり。

そんなヒューマギア達に向けて、零はアズを介して演説を行なった。

 

すると街中の至る所から突如ヒューマギアが起動、マギアに変貌して一斉に暴れ出した。

全ては自身の存在と尊厳を守る為。

ヒューマギアという『種』を証明する為に破壊の限りを尽くすのだった。

 

その様子をハッキングした監視カメラなどから確認した零は肩を回しながら笑みを浮かべる。

 

アズ「お疲れ様、零サマ♪カッコいい演説だったね~。」

 

零「あんな堅苦しい言葉二度と使うものか...」

 

唯阿「珍しい姿が見れて面白かったですよ。」

 

無「ええ。案外演劇の才能があるのでは?」

 

零「止めてくれ...俺は自由に生きたい...」

 

アーク『これからは全世界の悪意を管理する者になるんだぞ?自由に生きれると思ってるのか?』

 

零「核心を突くこと言うのやめてくれよ...なんか萎える...」

 

アーク『フッ...どうやら早速飛電或人達は動き出したようだな。』

 

零「...聖戦の始まりだ。アークかゼア、どちらが戦いを制すかな?」

 

零はそう言い、笑みを浮かべるのだった。

 

一方、或人達は街中で暴れているマギア達の情報を聞きつけ走り回っていた。

或人と諫はそれぞれ変身し、マギアと戦う。

イズはその間、逃げ遅れた人々を病院などに避難誘導する。

 

更に垓はA.I.M.S.をZAIAの指揮下から外したもの緊急事態の為、出動要請を出す。

それを受けた隊員達がレイドライザーを使ってマギア達を掃討していくが、ここで零が蒔いた種が発芽した。

 

 

レイダー「グッ!?うああアああアアア!!!」

 

 

突然レイダーが暴走し、マギアや隊員達を襲う。

これは零が設計したラビットキーの特性であり、本来使用されるはずだったホースシュークラブキーではありえないことだった。

 

それにより更にパニックに陥り、現状対応できるのはゼロワンとバルカンだけとなった。

そんな中、ゼロワンはイズに通信し、垓にあることを頼みに行くように伝える。

それを受けたイズは飛電インテリジェンスに来ていた。

 

イズ「ヒューマギア事業を再稼働してもらえませんか?」

 

山下「ヒューマギアを!?」

 

イズは社長室に居る垓にそう頼み込む。

確かに今回の騒動は暴走するヒューマギアによるものだが、未だ暴走せず機能停止状態にいるヒューマギア達も居る。

そのヒューマギア達を起動し、機能停止している現場を立て直す必要があると提言する。

 

だがそこで福添がイズに詰め寄り、垓がそれを飲むわけないと呟く。

 

垓「私にはできない。」

 

福添「ほら~!」

 

すると垓は立ち上がり、イズにある提案を持ちかける。

イズはそれを或人に伝える為、或人の下に向かうのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

飛電インテリジェンスの屋上。

そこには零とアズが居た。

 

二人は屋上から町を見下ろしている。

零の片手には新型キーが握られてあり、キーには悪意のデータが今も集まって行く。

その様子を見ている二人は笑みを浮かべる。

 

アズ「元々不信感を抱いていたヒューマギアが一気に暴走。それに伴って人間達も恐怖や怒りを表す。悪意の連鎖が止まらないね♪」

 

零「ああ。悪意を溜めるには打ってつけの状況だな。この状態がもうしばらく続けばこのキーは完成するはずだ。」

 

アズ「そう言えばそのキーって何ていう名前なの?」

 

零「これか?これは『アークツーキー』だ。」

 

アズ「...単純だね。」

 

零「辞めろ、俺のネーミングセンスが悪いみたいだろうが。」

 

アズ「実際そうでしょ?」

 

零「言ったな?この!」

 

アズ「ちょっ!?いきなりくすぐるのやめて!!」

 

零はアズに自身のセンスの無さを指摘されたことに思わずイラついてしまう。

アズに仕返しとしてくすぐる零とそれを止めるように頼むアズ。

二人の雰囲気はとても悪意を集めているとは思えない程和やかだった。

 

そんな雰囲気の中、零が持つキーは妖しく光るのだった。

 

一方その頃、飛電インテリジェンスから或人に合流したイズは垓の提案を或人に伝える。

それを聞いた或人はとある場所に向かうのだった。

 

...

 

..

 

 

 

垓「皆さんにお集まりいただいたのは他でもありません。この度の緊急事態を受け、私は決意しました。」

 

会議室に役員を集めた垓は懐から何かを取り出す。

それに書かれてあったのは『辞表』の二文字だった。

それを見た福添と山下は思わず立ち上がる。

 

 

垓「本日を以て、私は飛電インテリジェンスの社長を辞任します。

 

 

垓の突然の辞任宣言に役員達は騒然とする。

 

今まで散々社員達を苦しめ、傷つけてきた垓。

更に今回の騒動の責任を取らずに自身の保身に走ったのではと皆思ったのだ。

 

実際そのような怒号が飛び交う中、垓は役員達を黙らせる。

 

垓「理由は一つ。私が愛する飛電インテリジェンスを任せる後任として、最も相応しい人物がいると判断したからです。」

 

垓は立ち上がり、そう言いながら福添の前に立つ。

そして『それは貴方です。』と言いながらとある人物を指す。

 

 

福添「え?ここで!?いやいやそれはいずれはとは思ってましたけどそんななんだろ心の準備が...」

 

 

福添は垓に指名されたと思い、つい早口になってしまう。

だが何かを察したシェスタは福添の肩を叩き、後ろを見るように促す。

それに従って福添は後ろを向く。

 

そこに居たのは...なんと或人だった。

 

垓「ここに来たということは引き受けるということだな?」

 

或人「はい。今、世界中の人達がかつて経験したことのない困難に直面しています。これを乗り越える為には人とヒューマギアが協力するしかない!もう一度、信じてもらえませんか?ヒューマギアの『心』を。」

 

福添「...その言葉を待っていたよ、社長。」

 

或人の言葉に福添は笑顔で手を差し出す。

それを見た或人も笑顔になり、福添の手を取る。

 

その様子を見た山下が空気を和ませるように或人を社長と呼ぶ。

その流れに乗じて役員達も拍手で迎えるのだった。

 

翌日、社長に就任した或人は早速声明を発表する。

 

今回の騒動の元凶はアークであること。

また今回の件のみならず、デイブレイクや滅亡迅雷.netによるヒューマギアの暴走も全てアークが原因であること。

今こそ人間とヒューマギアが手を取り合い、この危機の乗り越えること。

 

 

或人「そしていつか、人とヒューマギアが笑い合える未来がやって来ることを...確信しています。」

 

 

或人はそう言い、声明を終える。

その様子を傍で見ていたイズは笑顔になる。

 

そこから各地でヒューマギア達が復興の手助けをしていた。

 

最強匠親方達は被害にあった住宅の修復を。

Dr.オミゴトは逼迫している医療現場で患者達を。

119之助はヒューマギアの救助隊を引き連れ、破壊された建物から救助者を救うことを。

 

今まで或人達が関わって来たヒューマギアをはじめとするあらゆるヒューマギアがこの危機を乗り越えようとしている。

その成果は現れ、様々な現場から改めてヒューマギアの安全性や信頼できるパートナーであるという声が上がっていた。

 

その報告を受けた或人はホッとする。

自分が信じて来たヒューマギア達が人々に信頼されてきている。

かつて地に落ちたと言ってもいいヒューマギアへの信頼は、今回の件で一気に回復した。

 

そのことに安堵する或人。

だがそんな或人の下にとあるメッセージが送られてくる。

 

 

零『飛電或人。お前のヒューマギアに対する想いは先日の声明で改めて理解した。だがお前と同じ様に考えている人間がこの世にどれだけいるか分かっているか?答えは半数以下だ。未だにヒューマギアを信じず、負のシンギュラリティに目覚める奴らが現れている。この現状をどう受け止めるつもりだ?』

 

或人「...」

 

零『そこで俺は考えた。そんな悪意を芽生えなくさせる方法を。それは絶対的な力で絶望させることだ。』

 

或人「え...」

 

零『今すぐこのメッセージに添付されている場所まで来い。そこで俺を止めてみせろ。できなければ人類は絶望することになるだろうな。』

 

 

零からのメッセージを受け取った或人は直ぐに送信された場所へと向かう。

 

人気の無い工場地帯の倉庫。

その中に滅と唯阿とアズと共に零が居た。

 

或人はアズの姿を見て動揺する。

 

或人「イズ!?」

 

アズ「私はアズ。零サマの専属秘書よ。」

 

或人「アズ...」

 

或人はアズの名を聞いて考え込む。

だがそれよりも零を止めることが先だと考えた或人は零と向き合う。

 

或人「阿久津さん!貴方は一体何をしようとしているんですか!なんでヒューマギアを暴走させて...!」

 

零「...人間の悪意は害でしかない。ならその悪意を管理すればいいんだ。悪意が芽生えれば絶望させ、再び悪意を芽生えない様にする。そうすれば平和な世界の誕生だ。そうなれば人類は安心して暮らせ、ヒューマギアも暴走しないで済む。これはある意味お前が求めてる世界でもあるはずだろ?」

 

或人「...俺が求めているのは人間とヒューマギアが手を取り合う未来です!決して人間とヒューマギアが別々に暮らす未来じゃない!!!」

 

零「...そうか。なら俺を倒してみろ、飛電或人!悪意を司る仮面ライダーを倒し、己の夢を貫いてみろ!!!」

 

零はそう言うとアークドライバーを装着し、アークワンキーを取り出す。

そしてキーを顔に近づけ、起動する。

 

ARK-ONE!

 

零「変身...」

 

零はそう言うとキーをドライバーに装填する。

するとドライバーが展開され、メカメカしい姿からシンプルな形へと変わった。

 

 

SINGURISE!

 

 

破壊!

 

 

破滅!

 

 

滅亡!

 

 

絶望せよ!

 

 

CONCLUSION Ⅰ!

 

 

すると零の足元から黒い泥が溢れ出し、そこから赤い衛星アークのホログラムが現れる。

ホログラムが零を通過すると泥が零を包み込む。

そしてホログラムが回転し消えると泥が弾け、中から白と赤の光が溢れてくる。

 

そして中からアークゼロと違い、白いアーマーが装着されたゼロワンに似た仮面ライダーが現れる。

 

アークゼロの様な剥き出しのパイプなどは無く、白に赤いラインが走るアーマーが装着されている。

胸部には中央で交差する赤いラインが妖しく光る。

マスク部分は左半面はライジングホッパーをモノクロにしたような形状で、右半面はアークの力を持つライダー特有のコアと刺々しい形状となっている。

 

悪意を自身の力に変える仮面ライダーアークワンが誕生した。

 

或人はアークワンから発せられるオーラに一瞬後退るも、覚悟を決めゼロツーに変身する。

そして両者はそれぞれ相手に向かってゆっくり近づく。

 

アズ「ラスボス戦の始まりね♪」

 

アズがそう呟くと、二人は張り詰めた空気を断ち切るように互いを攻撃する。

 

両者それぞれ相手の攻撃によって後退するが、すぐにまた相手に向かって行く。

ゼロツーは進化した演算能力を使ってアークワンの攻撃パターンを計算し、最適解の攻撃を繰り出す。

だがその攻撃は通用しなかった。

 

ゼロツー「何!?」

 

アークワン「攻撃する時には必ず殺意が芽生える。それを察知しただけだ。」

 

アークワンはそう言うとゼロツーにパンチを叩き込む。

動揺したゼロツーはそれを諸に喰らうが、すぐに復帰してまた攻撃する。

 

今度は自身の殺意を悟られない様に注意して攻撃する。

その攻撃は通ったかの様に見えたが、アークワンは平然としていた。

 

するとアークワンはアークローダーを一回押し込む。

 

 

悪意

 

 

するとアークワンの右手に赤黒いエネルギーが集まって行く。

それを見たゼロツーは危険を察知し、すぐにアークワンから離れる。

だが何故かゼロツーはその場から動けなかった。

 

ゼロツー「なっ!?なんで動けない!?」

 

アークワン「引力と斥力って知ってるか?」

 

ゼロツー「まさか!?」

 

アークワン「残念だな。」

 

パーフェクトコンクリュージョン!ラーニング・ワン!

 

キーを押し込んだアークワンはゆっくり拳を構える。

その間も何とかして逃げようとするが、アークワンの力である引力と斥力を操る能力によって動けないでいる。

 

そしてアークワンは重心が乗ったパンチを繰り出す。

その威力は先ほどとは比べ物にならず、ゼロツーは倉庫の壁へと吹っ飛ばされる。

 

それを見ていた唯阿と滅はアークワンの勝利を確信した。

だがアズとアークワンは未だ警戒していた。

 

アズ「...やっぱりゼアってチートじゃない?」

 

アークワン「マジでそう思うわ。」

 

そう言うアークワンの背後にはマフラー型の姿勢制御装置『ゼロツーストリーマ』から赤いオーラを出しているゼロツーが居た。

そのことに驚く唯阿と滅。

 

ゼロツー「全て予測済みだ。」

 

アークワン「...アークと同じ手に引っかかるとはな。やっぱ()()()が居ないからスペック落ちるよな...」

 

アークワンはそう言いながらアークローダーに手を伸ばす。

だがそれを察知したゼロツーがアークワンの動きを阻止しようとする。

それに気づいたアークワンはローダーを一回押し込むと直ぐに後退する。

 

悪意

 

後退した先にはゼロツーが先回りしており、キックの姿勢に入っていた。

それを感知したアークワンは引力と斥力を利用して宙に飛んで回避しようとする。

だがその先にもゼロツーがおり、アークワンを地面に蹴りつけるのだった。

 

これはゼロツーの胸部にある『クォンタムリーパー』の力であり、ゼアが予測した様々な可能性を同一世界上に展開できるというものである。

簡単に言えば、二種類の攻撃を同時に行えるということである。

この能力によって、ゼロツーはアークワンが後退した隙を突く攻撃と、それを回避した先からの攻撃を同時に行ったのだ。

 

そんなチート過ぎる力で地面に叩きつけられたアークワン。

だがその瞬間、複数の音声が鳴り響く。

 

 

恐怖

 

 

憤怒

 

 

憎悪

 

 

絶望

 

 

そんな音声が響き渡る中、アークワンがゆっくりと立ち上がる。

 

アークワン「一気に決めてやる...!」

 

ゼロツー「ならばこっちも!」

 

パーフェクトコンクリュージョン!ラーニング・ファイブ!

 

ゼロツービッグバン!

 

二人は同時にキーを押し込み、相手に向かって駆けていく。

そして同時にジャンプし、ライダーキックを放つ。

 

アークワンは自身の中にある悪意を増幅させ、力を増していく。

だがゼロツーも負け地と自身の想いをキックに乗せていく。

 

お互いの想いがぶつかり合うが、その勝敗は直ぐに決まった。

 

 

ゼロツービッグバン

 

 

ゼロツーのキックがアークワンに炸裂する。

吹っ飛ばされたアークワンが地面に倒れ、変身が解けてしまう。

その際、アークワンキーは無事だったものの、アークドライバーが破壊されてしまう。

 

アズ「零サマ!」

 

慌ててアズ達が零に近寄り、安否を確かめる。

幸い零は軽傷で済むような傷しか負っていなかった。

 

零は滅に肩を貸してもらいながら立ち上がる。

ゼロツーは零を正面から見る。

 

零「流石ゼアの力を最大限に受け継いだ仮面ライダーだ。だが今のは本当の実力じゃねえぞ。」

 

ゼロツー「何...?」

 

すると突如倉庫の中に黒い泥が現れ、泥が零の腰に巻き付く。

そして泥はアークドライバーへと変化した。

それを見たゼロツーは驚く。

 

ゼロツー「えっ...なんでドライバーが...!?」

 

アーク『遅くなったな。』

 

零「いや、丁度いい感じだ。それよりもちゃんとラーニングできたか?」

 

アーク『ああ。いつでも()()を使えるぞ。』

 

零「フッ、流石アークだ。」

 

先ほど零が使用し、破壊されたアークドライバー。

あれはアークが複製した物だった。

 

その為本来のアークによるサポートやリミッターの解除などが出来ず、本来の実力を出せていなかったのだ。

もし零が本来の実力を出せていれば、相打ちまで追い込めたのだった。

 

その様な予測結果がゼアから送られてきたゼロツーは驚愕する。

まさか強大な能力を持つ自身と相打ちできる程の力を持っていたのだ。

もし本来の実力で来られれば、自分は負けていたかもしれないという感覚がゼロツーを襲う。

 

一方、そんなことを知らない零達はゼロツーに背を向ける。

 

零「このキーが完成した時、俺は管理者となる。」

 

アーク『私達が、だ。』

 

零「フッ、そうだな。」

 

零はそう言い、アズ達と共にその場を去って行く。

その際取り出したキーを見たゼロツーは底知れぬ恐怖を感じたのだった。

 

ゼロツー「何なんだあのキーは...まるで悪意そのものじゃ...」

 

ゼロツーはそう呟きながら変身を解除するのだった。

 

 

 

 

to be continued...




途中までアークワン圧勝で終わらせようと思ったんですね。
ただちょっと待てよと。

ゼロツーって公式が認める程のチートスぺじゃなかったっけと。
それで改めて調べれたら出るわ出るわチートが。

ということでゼロツー初登場回と同じ感じの流れになってしまいました。
まあ一応アークワンが正式に出て来た初めての場なんで活躍させないとと思いまして笑

ちなみに作中にも書いてある通り、もしアークが居たらゼロワンと相打ちできるレベルのスペックになります。
公式ではそんなスペックは高くありませんが、それは或人だったからというのとアークが居なかったからっていうのが要因だと思ったんですね。

今作ではアークはちゃんと存命ですし、零はアークとの相性最高です。
それこそ1000%おじさんが思わず「1000%!!!」と叫ぶほどの笑
なのでスペックは公式と違ってモリモリになっちゃうんですね。

そういうこともあってゼロツーと相打ちという感じにしました。
まあそれでも負けないってのがゼロツーのチートっぷりなんですけどね。
しかもそのチートが或人だけじゃないってのがまたチート。

次回も一応アークワンは出るかな~?
だけどそろそろ最終回に向けて進めていくので物語は一気に加速していきます。
まあ簡単なネタバレをするとしたら誰と誰が一騎打ちするよね~って感じの構図になると思ってください。
組み合わせは作者の独断と偏見で選ばせてもらうよ。HAHAHA。





次回も見てね。


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ソコに悪意がある限り

―NO side―

 

或人との戦いに負けるも本来の実力ではなかった零。

そのことに動揺する或人だが、飛電インテリジェンスの社長としてヒューマギアを各地に派遣していた。

 

一方その頃、アジトに帰ってきた零はドライバーの最終調整に入っていた。

傍らにはアークツーキーをパソコンに接続し、集めた悪意のデータをドライバーに転送している。

 

零「それにしても悪意が集まりにくくなってきたな...」

 

アーク『ヒューマギアが活躍している今、人類のヒューマギアに対する悪意は薄れてきている。』

 

零「これじゃあ予定よりも時間がかかるな...」

 

アズ「じゃあアークに悪意を向ければいいんじゃないの?」

 

零、アーク「『それだ!』」

 

零「もうアズ大好き!!!おいで!」

 

アズ「うん!」

 

零は丁度いいアイデアを出したアズを褒める為手を広げる。

それを見たアズは零に抱き着き、頭を撫でられる。

 

そんな甘々空間を片目にアークは早速準備にかかる。

 

直ぐに映像を作成・編集し終えたアークはSNSなどのネット上に投稿する。

その投稿はみるみる拡散され、世界中からアークへ悪意が向くようになる。

するとアークツーキーが今までにないほど強く光り出す。

 

アーク『まさかこれほどの悪意が集まって来るとは...』

 

零「こりゃ直ぐにキーが完成するな...!」

 

アズ「そうしたら零サマの夢は叶うね!」

 

零「ああ!」

 

零は嬉しさを表すように更にアズとイチャイチャし始める。

それをジト目で見ながらアークはキーに集まってくる悪意のデータを分析する。

 

先日集めていた時の何十倍もの早さでデータが集まって行き、キーの完成まで残り3分の1を切るのだった。

その結果にアークは満足し、零の代わりにドライバーの調整を行うのだった。

 

...

 

..

 

 

 

一方その頃、飛電インテリジェンスでは突如ネット上に現れたアークの情報の対処に追われていた。

元々飛電インテリジェンスがZAIAと共同開発していた衛星がこの事態を招いたことにより、飛電に責任問題があるのではと追及されているのだ。

福添と山下が必死に対応しているが、世間の火は消えるどころか更に燃え広がって行く。

 

その火はZAIAにも燃え移っていた。

 

そもそも垓がアークに悪意をラーニングさせたことによって起こった一連の事件。

垓の責任問題が追及されるようになり、垓は必死にその火消に追われていた。

 

そんな中、突然社長室に二人の外国人を連れ、一人の男がやって来る。

 

垓「与多垣さん...」

 

茶色のスーツに金縁の眼鏡をかけ、ケースを片手に持つ男の名は与多垣ウィリアムソン。

ZAIA本社の開発部幹部で本社の中でもかなりの影響力を持つ男である。

また垓とも長い付き合いであり、飛電との共同プロジェクトで是之助、垓と共にアークを開発した者の一人でもある。

 

垓「本社の方々が何の御用で?」

 

与多垣「いつまで社長気取りでいるつもりだ。アークを生んでおきながらコントロール出来ずに、余計な損害を被るどころかZAIAがアークの標的となった。お前は本日付で社長解任、及びZAIAからの永久追放だ。」

 

垓「何ですって...!?」

 

与多垣はそう言いながら垓の名札を放り投げる。

慌ててそれを拾う垓だが、そこに付き人の一人が吹っ飛ばした椅子が当たる。

 

付き人達は机周りを一瞬で片付け、与多垣を座らせる。

 

与多垣「今後の後処理は俺がやる。安心しろ。お前には特別にサウザンドライバーをくれてやる。自衛の為にも持っておくべきだろう。」

 

垓「それはどういう...」

 

与多垣「アークはZAIAというよりお前を標的にしている。そんな奴をここに置いておくわけにもいかない。だが俺とお前は長い付き合いだ。その好としてせめてもの情けでそれをやると言うのだ。分かったなら早く行け。今の俺達には時間がない。」

 

与多垣はそう言うと垓が見ていた書類整理を始める。

それを見た垓は渋々社長室から出ていく。

それを確認した与多垣が部下達を下がらせ、一人になる。

 

すると与多垣は垓と同型のブレス型端末を操作し、ある者に連絡する。

 

与多垣「...俺だ。随分手こずっているようだな。」

 

迅『...相手はアークだ。それにそのアークの力を受け継いだ滅にアズもいる。戦力は正直言って絶望的だ。』

 

端末から聞こえて来た声は何と迅だった。

 

ここである疑問を解決しておく。

そもそも何故迅は蘇ったのか、誰が蘇らせたのか。

 

結論から言えば、与多垣と亡である。

 

まだ諫の脳内に居た頃の亡はゼロワンと迅の戦いの跡地から迅のセントラルメモリーを回収。

それを与多垣に渡し、アークにもゼアにも接続しない新型ヒューマギアとして迅を復活させるよう頼む。

その際、亡の中にまだ残っていたメモリーを垓の都合のいいようにしてくれと頼んだのだ。

 

その結果迅は蘇り、亡は垓の道具となったのだ。

そして与多垣は迅にアークを破壊するように指示を出した。

 

与多垣「戦力に関しては心配するな。以前まで使われていたラビットキーは全て回収し、本来使われるはずだったキーを使用させレイダーとしての戦力を補強させてある。更に天津が使っていたドライバーのシステムを改良したドライバーを開発した。それを使って飛電或人と協力すればアークを倒せるはずだ。」

 

迅『いつの間に...』

 

与多垣「これでも本社の開発部に居たんだ。お前を復活させたのもそうだが、スラッシュライザーを開発したのは私だ。この程度のことは造作もない。それよりもお前は私と飛電の橋渡しをしろ。アークを倒す為には協力が不可欠だ。」

 

迅『...分かった。だけどもし滅と戦う時は...僕に戦わせてくれ...』

 

与多垣「...良いだろう。その代わり勝て。いいな?」

 

迅『もちろん。』

 

与多垣「なら行動に移せ。」

 

与多垣はそう言い、通信を切る。

そして自身が持ってきたケースを開ける。

そこにはサウザーに変身する為に使用するサウザンドライバーとキーに似た物が入っていた。

 

与多垣「アークランドが使用するはずだった物...これでアークを破壊する。あの悲劇を繰り返さない為に...!」

 

与多垣はそう呟くとケースを閉じ、再び書類整理をするのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

迅「頼む、僕達と一緒にアークと戦ってくれ。」

 

 

飛電インテリジェンスの社長室。

そこで迅は或人に向かって頭を下げていた。

 

与多垣からの指令で或人にZAIAと共闘するように申し出たのだ。

もちろん或人は快諾するだろうが、問題は諫であった。

 

諫は自身に嘘の記憶を植え付けられたのもそうだが、元々の元凶が垓だというのもあってZAIAと共闘しようとは思っていなかったのだ。

だが迅はZAIAジャパンの社長が垓から与多垣に変わったことを伝えると諫は考え込む。

 

諫「...今は非常時だ。今更昔のことでとやかく言ってる場合じゃねえようだな。」

 

迅「っ!じゃあ...」

 

諫「ただし!俺は許した訳じゃねえ。あの1000%野郎には謝罪されたがその新しくなった社長さんにも謝罪をしてもらわねえとな。」

 

迅「...伝えとくよ。」

 

或人「...てか、そもそもなんで迅がZAIAと共闘することを申し出て来たんだ?ZAIAの内情にも詳しいようだけど?」

 

迅「僕は今の社長によって修復されたんだ。」

 

或人「ええええ!?」

 

諫「何だと!?」

 

或人と諫は迅から告げられた事実に驚く。

 

迅は二人に自身が蘇った詳細を話す。

それを聞いた二人は終始驚いていたが、或人は笑顔になって迅の前に立つ。

 

或人「そっか...迅、これからよろしくな!」

 

或人はそう言うと手を差し出す。

その様子に一瞬驚くが、迅は笑顔になって或人の手を取る。

 

迅「うん!これからよろしく、ゼロワン。」

 

すると二人は諫を見る。

その表情からどこか諫を弄るような様子が見える。

それを悟ったのか、諫は困った顔をする。

 

諫「...今度俺と本気で戦え。それでケリをつけてやる。」

 

迅「フフッ、バルカンも素直じゃないね?」

 

諫「うるせえ!とにかく今はアークだ!」

 

諫は照れ隠しで頭をガシガシと掻きながら話題を変える。

或人と迅もアークの話題となって気を引き締める。

 

或人「迅、アークと阿久津さんは一体何を考えているんだ?世界中の悪意を管理するって言ってたけど、そんなこと可能なのか?」

 

諫「なんだそれ?んな馬鹿げたこと出来るわけねえだろ。」

 

迅「いや、方法はいくらでもある。」

 

迅は考えうる限りの方法を上げていく。

 

まず、零が実行しようとしている世界中の悪意を管理できる程の力を持ったキーとドライバーによって変身する仮面ライダー。

二つ目に衛星ゼアを乗っ取り、そこから悪意を感知すること。

実際、滅亡迅雷.netはゼアからのデータを傍受することによってシンギュラリティに達しそうなヒューマギアを感知していたこともあり、この可能性もありうる。

 

そして三つ目に全てのヒューマギアや人工知能搭載型の機械などをハッキングし、そこから悪意を検知する度に零達の誰かが悪意を無くす方法。

 

どれも実現可能である為、どれが狙いなのか分からない或人と諫。

だが迅は最初の方法が一番可能性が高いと言うのだった。

 

迅「元々アークドライバーはそのドライバーを生み出す為の試作機として生み出された物だ。」

 

或人「あのドライバーが基盤に...」

 

迅「ああ。アークドライバーとゼロワンドライバー...二つのドライバーのデータが取れた時、究極のドライバーが完成するって言っていた。」

 

或人「だからあの時ゼロワンドライバーのデータを奪ったのか...」

 

諫「じゃあそのドライバーはとっくに出来てるんじゃねえのか?」

 

迅「恐らくね。でもそうなると今のアークの行動が気になる...」

 

イズ「アークが自身の情報をネット上に出したことですか?」

 

迅「ああ...何故このタイミングで悪意を生み出すようなことをしたのか理解できないんだ...」

 

或人「...もしかしてヒューマギアに向けられた悪意が減ったから?」

 

迅「っ!それだ!」

 

或人の言葉に迅は反応する。

アークは悪意を自身に向けさせ、何かをするつもりである。

ならば今すぐにでもアークを止めなければならない。

 

それを聞いた或人と諫は頷き、迅と共に社長室を出ていく。

三人を見送ったイズはその背中を見て悲しげな表情になる。

 

 

イズ「...私には言えません。あの人はヒューマギアを愛していることを...あの人がやろうとしていることにゼアが対抗したくないことを...或人社長...」

 

 

...

 

..

 

 

 

迅にZAIAとの共闘を頼まれた或人と諫はZAIAジャパンの社長室に来ていた。

 

与多垣と対面する或人達。

二人は与多垣が垓の様に自分主義の人間なのかどうかを見極めようとしている。

 

それを感じ取ったのか、与多垣は二人の前にある物を出す。

 

或人「これって...」

 

与多垣「ZAIAスペックだ。一般に販売している物とは違い、君達二人の為に改良した物だ。それを装着して居ればアークの悪意による影響は受けない。」

 

諫「...これを使って俺達を操ろうとしているんじゃねえのか?」

 

与多垣「それをするメリットがない。俺は天津と同じ轍を踏むような馬鹿ではないのでな。」

 

諫「...フン!口だけなら何とでも言える。」

 

或人「まあまあ...それで、何故俺達に共闘を持ち掛けて来たんですか?」

 

与多垣「迅からも聞いているだろうが、今のアークの戦力は強大だ。ただでさえ滅亡迅雷の3人の戦闘能力は高い。更にそこに複数のヒューマギアとアークに選ばれた者、そしてその秘書。ヒューマギア達はレイドライザーを使用することは分かっているが、それ以外の二人に関しては未知数だ。恐らくアークの力を存分に使える者だと思っていた方が良い。」

 

或人「...確かに阿久津さんは言っていた。もし本来の実力ならゼロツーと相打ちできるって...」

 

諫「それってヤバいんじゃ...!」

 

与多垣「だから共闘を持ち掛けた。天津の尻拭いというよりはZAIA全体としての責任を取る為にだ。」

 

或人「それはどういうことですか...?」

 

与多垣「この際だ、君達に真実を教えてやる。十二年前、アークの開発には私も携わっていた。そしてそこで天津にアークに悪意をラーニングさせるよう仕向けたのは元ZAIA本社社長、リオン・アークランドだ。」

 

或人、諫「「なっ...!?」」

 

そこから与多垣は十二年前の真実を話す。

あの当時、ZAIA本社へ帰った与多垣はアークランドが逮捕される瞬間を目の当たりにしていたのだ。

そしてアークランドが計画していたヒューマギア軍事運用計画などを知ったのだ。

 

それを知った与多垣はいつか復活するであろうアークを破壊する為、この日まで裏で準備を進めてきていたのだ。

 

与多垣「これがアークに関する真実だ。確かにアークは被害者ともいえるだろうが、どのみちアークがもたらすのは人類にとって絶望的な未来しかない。なら今破壊するのが得策だと思わないか?」

 

或人「...」

 

諫「確かにそうだな。案外マトモなんだな、アンタ。」

 

与多垣「...当時、私はZAIAと飛電が手を取り合う子供みたいな明るい未来を本気で信じていた。だからこそアークを生み出した元凶であるアークランドはもちろん、天津を許せない。ならばせめてもの罪滅ぼしという訳ではないが、アークを破壊するのが使命だと思うのだ。」

 

或人「...分かりました。俺も与多垣さんの夢を信じたいです。人間とヒューマギアが手を取り合い、笑い合える未来の様に、ZAIAと飛電が手を取り合う未来が来ることを。」

 

与多垣「フッ...やはり飛電家の人間は面白い者がいるようだな。」

 

或人「そうですかね?」

 

与多垣「ああ。間違いなく君は飛電是之助の意志を受け継いでいる。私が保証する。」

 

或人「...ありがとうございます。」

 

すると与多垣が手を差し出してくる。

或人はそれを見て一瞬呆然とするが、すぐに与多垣の意志を汲み取り、その手を掴むのだった。

 

二人は笑顔になり、その様子を見ていた諫と迅も笑みを浮かべるのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

一方その頃、飛電インテリジェンスの屋上にはまた零とアズが居た。

零とアズの腰にはそれぞれドライバーが装着されている。

 

零「これで一気にキーを完成させる。アズ...最後まで付き合ってくれ。」

 

アズ「もちろん♪零サマの居る所、アズちゃんありだよ♪」

 

零「フッ...流石自慢の秘書サマだ。」

 

アズ「フフフ♪」

 

零はアズの頭を撫で、アズはそれに喜ぶ。

数秒すると撫でるのを辞め、二人はそれぞれキーを取り出す。

 

零「...悪意の蔓延はここで終わる。」

 

零、アズ「「変身。」」

 

零がそう呟くと二人はそれぞれアークワンとアークゼロワンに変身する。

その時に発せられるオーラは前回ゼロツーと戦った時と違い、更に禍々しい物となっている。

 

アークワンはドライバーのコアから小型ドローンを生成する。

そのドローンを操作し、二人を捉える角度に移動させる。

するとドローンに搭載されているカメラが赤く光り出す。

それと同時に全世界のテレビなどがハッキングされ、二人の姿が映し出された。

 

 

アークワン『ご機嫌よう、人類の諸君。私は君達が忌み嫌うアークである。』

 

 

アークワンはそう言うと複眼を赤く光らせる。

その様子を見ていた全世界の人々は動揺する。

 

アークワン『何故突然この映像が映し出されているのか。それは君達がこれから私に『管理』されることを宣言する為だ。』

 

そう言うと手を広げる。

するとドローンが飛行し、アークワン達がどこに居るのかを知らせるように映し出す。

 

アークワン『全ての始まりである飛電インテリジェンス本社。ここで私は宣言しよう。人類よ、君達は私の『道具』となるのだ!』

 

アークワンはそう言うとコアから大量のドローンを生成する。

その様子を見ていた人々はこれから起こるであろう悲劇を想像する。

 

アークワン『悪意が蔓延るこの世界をどうすればより良い世界になるのか。答えは簡単だ。悪意を芽生えなくするよう絶望させればいいと。そこで私は悪意を持つ人間を完膚なきまで叩き潰す。殺しはしない。ただ...殺してほしいと願う程の恐怖を味わうだけだ。』

 

そう言うと一斉にドローンから武器が展開される。

 

アークワン『もし私に歯向かう者が居るのなら来るがよい。私はその者の挑戦を受けよう。だが後悔はするな?私を殺す覚悟を持つなら、殺される覚悟を持ってから来い。そうでなければただの屑でしかない。...まあいい、君達の決断を期待しよう。人類よ、最後の聖戦を始めようか...』

 

アークワンのその言葉を最後に映像は途切れる。

それを確認したアークワンはドローンを一斉に消し、アークツーキーを取り出す。

 

アークワン「ンン...さあて、悪意を集めるとするか。」

 

そう言ってキーを起動する。

 

 

ALL MALICE LEARNING ABILITY!

 

 

するとキーが赤く光り出し、あらゆる場所からキーに向かって赤いデータが集まって来る。

その様子を見ていた二人は喜ぶ。

 

アークゼロワン「まさかこれほどの悪意が生まれるとはね~。」

 

アークワン「今までの比じゃねえな。」

 

アーク『これが人間が生み出す悪意の濃度...醜いものだな。」

 

アークワン「ああ、そうだな...」

 

数分するとキーは一際強く輝き、衝撃波を発生させる。

そしてキーの色が赤黒く変色する。

 

 

ARK-TWO!

 

 

キーから発せられる禍々しいオーラにアークゼロワンは思わずアークワンに抱き着く。

 

アークゼロワン「この感じ...なんか気持ち悪い...」

 

アークワン「流石にアズでもキツイか...まあそう言う俺もちょっとヤバいけどな...」

 

アーク『これまでのどのキーよりもヤバい物が完成したようだな...』

 

今もなお悪意を吸収し続けるアークツーキー。

その力にアークワン達は恐怖するのだった。

 

するとそこに或人達が現れる。

 

或人「阿久津さ...何ですかそのキーは...!?」

 

諫「何なんだありゃ...!?」

 

迅「...遂に完成したのか!?」

 

与多垣「マズいな...」

 

或人達はそれぞれアークツーキーを見て反応する。

それを見たアークワンは我慢しながらも堂々と掲げる。

 

アークワン「これがこの世全ての悪意を管理する為に必要なキー、アークツーキーだ!人々の悪意によって完成したこのキーによって悪意を管理する。皮肉なモンだろ?」

 

或人「...そのキーを今すぐ渡してください!それは存在してはいけない物だ!」

 

アークワン「無理だな。このキーは俺達の夢を叶える為に必要だ。お前に渡す、ましてや破壊させることなんざさせるかよ。」

 

或人「なら俺がアンタを止める!変身!」

 

或人はそう言うとゼロツーに変身する。

それを見たアークワンはキーをアークゼロワンに渡し、前に出る。

それを見たゼロツーも前に出る。

 

 

アークワン『前回と同じだと思うな?今回は私も居る。』

 

ゼロツー「...本来の実力ってことか。それでもやってみせる...アンタを止められるのは唯一人、俺だ!!!」

 

アークワン「『止められるものなら止めてみろ!飛電或人!!!』」

 

 

両者そう言うと拳をぶつけるのだった。

 

 

 

 

to be continued...




なんか事前に考えてた展開と違う...


何言ってんだコイツってなりますよね~笑

いや実は事前に考えてたのは本来ならもう最終決戦みたいなノリになってるはずなんですよ...
ただそういや与多垣さん出してないじゃん...なら出すか...
あれ?でも折角オリ展開するならサウザー課じゃなくて追放するんじゃね?だってアイツなんやかんや言ってヤバいことしかしてねえじゃん...
折角だし与多垣さんも変身させちゃえ!

ってな感じが重なった結果こうなりました笑
取り敢えず与多垣さんはZAIA唯一の良心のはずなので共闘という風にしてみました。
実際原作だとなんかいい人だけど結局どういう人なのか分からなかったよね感が強かったので存在感出してもらいました笑

多分次回かその次の回ぐらいには与多垣さんも変身するはずなのでご期待ください!
ヒントは現在の与多垣さんの立場です笑





次回も見てね。


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アークの意志のままに

投稿遅れてすまぬ。
二日間遠出する用事があって書けなかったんじゃ...









―NO side―

 

飛電インテリジェンスの屋上で繰り広げられるゼロツーとアークワンの戦い。

その場に居る諫達やアークゼロワンはそれを見届けることしかできないでいた。

 

アークワンは前回とは違い、悪意の波動『スパイトネガ』を最大限に活用しながらゼロツーに攻撃する。

その威力は傷つくことのないはずのゼロツーのアーマーを損傷させる程の物だった。

 

ゼロツーはその威力に動揺するも、演算能力とクォンタムリーパーの次元跳躍能力を使い、アークワンに多彩な攻撃を繰り出していく。

アークワンはそれを直前に予測し、スパイトネガをメタルクラスタのセルの様に自在に操って防いでいる。

 

どちらも互いに攻勢を譲らず、勝負は中々決着がつかない。

それどころか戦いの余波がどんどん広がって行き、屋上のあちこちに被害が出ていた。

 

ゼロツー「これが本来のアークの力...!」

 

アークワン『そうだ。悪意を操るのは悪意をラーニングしてきた私の得意分野だからな。』

 

ゼロツー「ならばこっちは善意で対抗だ!」

 

ゼロツーはそう言うとドライバーからホッパーブレードを二本生成し、それを装備する。

それを見たアークワンはアタッシュアローを生成し、構える。

 

ゼロツーはそれぞれのブレードのトリガーを五回以上押し込む。

 

プログライジングストラッシュ!

 

するとゼロツーの力で強化されたのか、青いオーラを纏ったセルで形成された斬撃がアークワンに襲い掛かる。

アークワンはそれをアローで砕こうとするが、斬撃は強化されている為押されて行く。

 

アークワン「...チッ、ならこれでどうだ!!!」

 

アークワンはそう言うとスパイトネガをアローに纏わせる。

すると斬撃は一瞬で砕け散った。

 

ゼロツー「悪意の力がこれほどだなんて...」

 

アークワン「善意の力もスゲエようだな...」

 

お互いに相手の力の凄さを実感する。

だがそれで止まる訳にもいかず、二人は強化した武器で激しい攻防を繰り返す。

それによって生じた衝撃波が屋上の壁や床にぶつかり、所々ヒビが入って行く。

 

諫「なんだこの力は...!?」

 

与多垣「お互い全力を出して戦っているようだな。」

 

迅「それでもゼロワンが勝つはずだ。」

 

アークゼロワン「零サマ...」

 

各々が心配する中、二人の戦いはクライマックスを迎える。

 

 

アークワン「ハァ...ハァ...」

 

ゼロツー「ハァ...ハァ...」

 

アークワン『まさかここまでやるとはな...流石ゼアに選ばれた者だ。』

 

ゼロツー「何故それを...」

 

アークワン「それは知らなくていいことだ。今はただ...この戦いを終わらせるのみ。」

 

悪意

 

恐怖

 

憤怒

 

憎悪

 

絶望

 

 

するとアークワンはアークローダーを押し込んでいく。

それを見たゼロワンは危険を察知し、妨害を図る。

だがアークワンはスパイトネガで自身を包み込み、絶対防御の姿勢に入った。

 

 

闘争

 

 

殺意

 

 

破滅

 

 

絶滅

 

 

ゼロツーはスパイトネガの壁を破壊しようとするが、触れると悪意がゼロツーの全身に行きわたり硬直してしまう。

その為ゼロツーはどうすることも出来ないでいる。

 

するとスパイトネガがゆっくりアークワンに吸収される。

そして最後の一回を押し込むのだった。

 

 

 

滅亡

 

 

アークワン「『終わりだ。』」

 

 

パーフェクトコンクリュージョン!ラーニング・エンド!

 

 

ゼロツー「っ!させない!!!

 

 

ゼロツービッグバン!

 

 

 

するとアークワンはキーを押し込み、跳躍する。

それを見たゼロワンも即時にキーを押し込み、ジャンプするのだった。

 

そして二人はキックの構えに入る。

ゼロワンはビッグバンの様な爆発的なエネルギーを。

アークワンは禍々しい悪意のエネルギーを纏いながらキックを放つ。

 

二人のキックがぶつかると衝撃波が生まれ、ついに屋上の一部が崩落する。

強大なエネルギーがぶつかり合っていることによって、辺りには震災かというほどの振動が伝わって行く。

 

二人のキックは拮抗するが、やがて交差し着地する。

着地してしばらくすると二人とも変身が解けてしまう。

二人の身体はアーマーを纏っていたにも関わらず、ボロボロになっていた。

 

アークゼロワン「零サマ!」

 

諫「社長!」

 

迅「ゼロワン!」

 

二人の様子を見たアークゼロワンや諫達は一斉にそれぞれ零と或人の下に行く。

アークゼロワンは変身を解除し、零を抱える。

二人とも何とか歩ける状態だが、それでも重傷には変わりない。

 

アズ「零サマ!大丈夫!?」

 

零「大丈夫だ...ちょっと怪我しただけだ...」

 

アズ「...良かった!」

 

零「...心配かけたな、アズ。」

 

アズは零が無事だったことに安堵し、涙を流す。

その様子を見た零は自身を抱きかかえるアズの頭に手を伸ばし、優しく撫でるのだった。

 

一方或人も諫や迅に肩を借りながらも何とか立ち上がる。

何とか笑顔で無事だということを表すが、それでも傷は深い物もあり、痛みで顔を歪めてしまう。

 

双方無事を知るとお互い向き合う。

 

或人「阿久津さん...そこまでしてまで求める夢って何なんですか...」

 

零「...前にも言っただろ?愛されてきたお前には分からないと。誰もから疎まれ、誰もから要らないと言われ孤独に生きて来た俺の気持ちなんざ。」

 

或人「え...」

 

或人は零の言葉に驚く。

一体零は過去に何を経験してきたのか。

 

するとそこで与多垣が話に入って来る。

 

与多垣「阿久津零...稀代の天才と言われ、数々の発明を生み出した発明家。その発明はどれも奇抜であり、どれも未来を捉えていた。だがそのどれもが必要性などを理解されず、同時に『生まれる時代を間違えた男』とも呼ばれていた。」

 

零「...あんな能無しどもには俺の考えが理解できるわけがない。実際俺の考えを理解できたのはアークと飛電是之助しか居なかった。」

 

或人「爺ちゃんが...」

 

零「一度俺のとこにあの爺さんが来てな...その時に子供の様に目をキラキラさせて俺の発明を見ていたのは今でも覚えている。俺の印象に残る唯一の人間だったな。」

 

或人「なら爺ちゃんと協力してアークをどうにかすることが出来たんじゃ...」

 

与多垣「それは無理だ。確かにデイブレイクの被害は抑えられたという見解も出ている。本来ならば町一つ分どころかここもその被害に巻き込まれていた可能性もある。だがその被害が何故抑えられたのか。考えられるのは唯一つ、当時からアークに接触した彼しかいない。」

 

零「ふーん...アンタも中々やるんだな。」

 

与多垣「これでも技術者だ。お前の論文などは全て読んである。とてもじゃないが俺には生み出すことのできない物ばかりで羨ましいとも思ったがな。」

 

零「...ZAIAに居るのに随分マトモなんだな。」

 

与多垣「フッ、さっきも誰かに言われたところだ。」

 

与多垣はそう言いながら諫を見る。

それに気づいた諫は気まずくなり、顔を逸らす。

 

零「アークが暴走する原因も人間の悪意だ。結局デイブレイクは起こってしまった。その時俺は考えた。悪意なんてものが存在するから悲劇が起こる。ならその悪意を芽生えなくさせればいいと。」

 

或人「それが悪意を管理するということ...ですか。」

 

零「ああ。あのキーとそれを使って変身する仮面ライダーの力を使えば世界中の悪意を感知できる。感知した瞬間その下に行って悪意を芽生えなくする程の恐怖を叩き込めばいい。そうすればいずれは平和な世界が生まれる。」

 

或人「...それは偽りの平和だ!恐怖で人を抑えつけるのは本当の平和じゃない!」

 

零「人間は性善説で動かないことぐらい分かってるだろ?それをゼロワンになってから体験してきたんじゃねえのか?」

 

或人「っ!それは...」

 

零「今更何を言われようが俺達は止まらない。この方法以外悪意を根絶やしにする方法がねえからな。」

 

零がそう言うと足元に泥が現れる。

そしてアズと共に消えていった。

 

或人「っ...」

 

諫「社長...」

 

或人はその跡をただ見つめるしか出来なかった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

アジトに帰った零は無と唯阿から傷の手当をしてもらい、ドライバーにアークツーキーのデータを転送している。

アークツーキーから発せられるオーラを感じ取った唯阿や無達は辛そうにしている。

 

唯阿「まさか存在するだけで影響を及ぼすなんて...」

 

無「正にこの世の悪意が詰め込まれた物ですね。」

 

滅「だがこれによって悪意は滅びる。皮肉なものだな。」

 

唯阿達がそう話している間、ドライバーへのデータの転送が完了した。

するとドライバーもキーと同じ様に赤黒く変色する。

 

零「やっぱやべえヤツが出来ちまったな...」

 

アーク『今更だな。』

 

アズ「でもこれで零サマの夢が叶うんでしょ?だったいいんじゃない?」

 

零「それもそうだな。」

 

零はそう納得し、ドライバーを手に取る。

ドライバーから放たれるオーラに若干冷や汗を垂らすが、すぐに慣れたのかドライバーをじっくり見る。

そして満足したのか笑みを浮かべる。

 

零「さてさて...じゃあ恒例の名づけの時間だな!」

 

アーク『は?』

 

唯阿「え?」

 

無「絶望ドライバーはどうですか?」

 

亡「いえ、ここはアークツードライバーです。」

 

アズ「え~、マリスドライバーの方がよくな~い?」

 

滅「何でもいいだろ...早く決めろ...」

 

零「うーん...じゃあアズのだな。なんかしっくりくる。」

 

アズ「いえ~い!」

 

一部冷たい反応があるも、ドライバーはアズが考えた『マリスドライバー』に決まった。

 

すると零は表情を切り替える。

それと同時に空気が切り替わり、それを察知した全員が真剣な表情で零を見る。

 

零「明日全てを終わらせる。悪意に満ちた世を終わらせ、理想郷を作り上げるぞ。」

 

アーク『ああ。全ては我らの意志のままにだ。』

 

アズ「フフッ♪遂に始まるのね、最後の戦いが。」

 

滅「俺はただ俺達の邪魔をする者を滅ぼすだけだ。」

 

唯阿「私もだな。」

 

亡「お兄様の理想は...」

 

無「私達が支えるのです。」

 

雷「調子に乗ってる人間共に雷落としてやる...!」

 

零「じゃあ作戦の内容を伝えるぞ。」

 

零はそう言うと各々に詳細を伝えていく。

それぞれ内容を理解し、準備を始める。

 

 

零「...飛電或人、俺を止めれるものなら止めてみろ。」

 

 

...

 

..

 

 

 

翌日。

 

朝から町中のあらゆる場所で爆発や火災などと言った事件が発生していた。

人々は混乱に陥り、必死に逃げ惑う。

その様子をデイブレイクタウンから零は眺めていた。

 

零「...」

 

アズ「始まり始まり...」

 

或人達は直ぐに飛電インテリジェンスの社長室に集まり、被害状況を調べる。

既に何万人もの被害が出ている中、誰によって被害が出ているのかを推測する。

 

するとゼアと繋がったイズが町中の状況を把握し、或人達に伝える。

 

イズ「まずここの工業地帯にはレイダーの集団が確認されています。次に飛電宇宙開発センターで雷の姿が確認されました。その次は撮影スタジオに亡が。ZAIAジャパンには刃さんが居ます。」

 

諫「刃、亡...」

 

イズ「そして中学校付近では滅が。A.I.M.S.の基地には亡の同型機が発見されています。」

 

或人「え、亡が二人...?」

 

与多垣「...私が対処する。」

 

迅「僕は滅を止める。」

 

諫「...俺は刃を止める。」

 

或人「じゃあ後はレイダー達と雷に亡か...」

 

 

「亡は私に任せてもらおうか。」

 

 

すると社長室にある者の声が響く。

或人達は一斉に声の方を向く。

 

そこには垓が居た。

 

与多垣「天津...何故ここに。」

 

垓「非常事態だ。今は敵対する意味はないはずだが?」

 

与多垣「...フン、好きにしろ。レイダーの方にはA.I.M.S.の部隊を対処に当たらせる。」

 

或人「なら俺は雷を。皆...絶対に止めるぞ。」

 

諫「おう。」

 

迅「ああ。」

 

与多垣「...フッ。」

 

垓「ああ。」

 

或人達はそう言うと各々目的地に向かって行く。

だが或人が社長室を出ようとした時、イズが或人を呼び止める。

 

イズ「或人社長!」

 

或人「ん?どうした、イズ?」

 

イズ「いえ...気を付けて行ってらっしゃいませ...」

 

或人「...うん。行ってくるね。」

 

或人はそう言うと社長室を出ていく。

その後をしばらく眺めていたイズは何か覚悟を決めたような顔をし、社長室を出ていくのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

ZAIAエンタープライズジャパン本社ビル。

そこでは複数のマギアを従えた唯阿の姿があった。

 

唯阿はマギア達にあらゆる場所を破壊するように指示を出す。

するとそこに諫が現れる。

 

諫「刃!何故こんなことをしている!」

 

唯阿「...不破か。積年の恨みを晴らしているだけだ。悪いか?」

 

諫「ならあの1000%野郎を標的にしろ!関係ない人々を巻き込むんじゃねえ!」

 

唯阿「お前は忘れてるのか?過去にお仕事五番勝負で消防士対決をした時に妨害したレイダー。奴はZAIAの社員で自らの意思で火災を起こす程の被害を出した。それ以外の人間も全員自分の利益の為だけに動くような奴らだ。そんな奴らが居る限りこの会社は存在する意味がない。」

 

唯阿はそう言うと諫から顔を逸らし、ショットライザーを撃ち込む。

すると建物はどんどん破壊されて行く。

 

その様子を見ていた諫は我慢できず、唯阿を止めようとする。

だが唯阿は合気道の要領で諫を投げ飛ばした。

 

諫「グハッ!?」

 

唯阿「私に気安く触るな。今の私とお前は敵対しているんだ。いい加減自覚しろ。」

 

諫「なん...だと...!?」

 

唯阿「...お前は計画の障害だ。ここで排除する。」

 

唯阿はそう言うとキーを取り出す。

それを見た諫は立ち上がり、同じくキーを取り出す。

 

諫「...刃、これがお前がやりたかったことなのか?」

 

唯阿「ああ。私の夢の為に必要なことだ。」

 

諫「...なら俺はお前の夢をぶっ壊す!!!今のお前がやってることは間違っている!!!」

 

唯阿「お前に私を止められると思うな。」

 

 

諫、唯阿「「変身!」」

 

 

二人はそう言うとそれぞれ変身する。

そしてお互い相手に向かって駆け出し、攻撃を繰り出すのだった。

 

一方その頃、撮影スタジオにやって来た垓。

垓は途中で襲い掛かって来るマギアをジャッカーで切り刻んでいきながら亡を探す。

そしてスタジオの中心でマギア達を眺める亡を見つけるのだった。

 

垓「亡!今すぐこの暴挙を止めるんだ!」

 

亡「...何故貴方の言うことを聞かなければならないのです?私は貴方の道具ではありません。」

 

垓「...そのことに関しては謝罪する。本当に申し訳なかった。」

 

亡「貴方の謝罪を受け取るつもりはありません。」

 

垓「そうか...だがお前のやっていることは止めさせてもらおう!」

 

亡「貴方に私が止められるとでも?」

 

垓「昔の私とは違う...今の私こそが本当の仮面ライダーサウザーだということを証明してみせよう!」

 

亡「...そんなもの私達の前では塵と化すだけです。」

 

亡はそう言うとフォースライザーを装着し、アサルトキーを取り出す。

それを見た垓もサウザンドライバーを取り出し、ゼツメライズキーを装填しアメイジングキーを取り出す。

そして...

 

 

垓、亡「「変身。」」

 

 

二人はサウザー、アサルトウルフに変身する。

そしてそれぞれのジャッカーとクローを構え、相手に向かって振るうのだった。

 

...

 

..

 

 

 

迅「ここに滅が...」

 

迅は以前襲撃したことのある中学校に来ていた。

マギアが校舎を破壊している様子を見た迅は、スラッシュライザーから斬撃を数発放つ。

だがその斬撃は紫の矢によって消えるのだった。

 

迅「っ!滅!!!」

 

迅は矢が来た方向を見る。

そこにはアタッシュアローを構えた滅が居た。

 

滅「...迅。」

 

迅「滅...もうこんなことは止めよ?これ以上こんなことをしても何になるって言うんだ?」

 

滅「これはアークの意志であると同時に俺の意思でもあるからだ。」

 

迅「...止めるつもりはないんだね?」

 

滅「ああ。」

 

迅「...分かった。なら力づくで滅を止めるよ。」

 

INFERNO WING!

 

滅「...俺を止めれる訳がない。」

 

ARK-SCORPION!

 

二人はお互いスラッシュライザーと絶滅ドライバーを装着し、キーを起動する。

そして睨み合いながら構え...

 

 

迅、滅「「変身。」」

 

 

変身するとそれぞれ武器を構え、相手に向かって行くのだった。

 

一方その頃、A.I.M.S.の基地では無と大量のマギアによって甚大な被害を受けていた。

基地の大部分は崩落し、多数の負傷者も出ている。

隊員達は応戦するも、溢れ出てくるマギアの質量によって押されている。

 

するとそこに隊員達を襲っていたマギアが一斉に銃撃を受け、倒れる。

隊員達は銃撃が来た方を見るとそこには二人の外国人部下を引き連れた与多垣が居た。

 

与多垣「レイドライザーの使用を許可する。マギア達を殲滅しろ。」

 

部下「「Yes, boss!」」

 

与多垣がそう命令すると二人はレイドライザーを装着し、それぞれライオンキーとバッファローキーを取り出し、装填する。

そしてレイダーに変身し、マギア達の掃討に入る。

 

一方与多垣は無を見据える。

 

与多垣「お前は誰だ?私が知っている『()』ではないな?」

 

無「ええ。私は『()』。亡の双子の姉と言えばいいでしょうか。」

 

与多垣「姉だと?亡に姉妹機は存在しないはずだが?」

 

無「私達は元は同じ『亡』として生まれました。ただ訳あって亡からデータを取り出し、先に復元されたのが私だったということです。」

 

与多垣「そんなことが可能だとはな...」

 

無「それより貴方の目的は私を止めることでしょう?相手になりますよ。」

 

与多垣「...どういうつもりだ?」

 

無「私のお兄様が望んでいることだからです。貴方達を足止めし、飛電或人をお兄様の下に行かせる。それが最後の聖戦の幕開けとなるのです。」

 

与多垣「それを俺にバラシてどうする?」

 

無「別に貴方にバラシても関係ありません。貴方がお兄様の下に辿り着くことはないのですから。」

 

無はそう言いながらゼロドライバーを装着し、キーを取り出す。

それを見た与多垣はため息をつきながら、懐からとあるドライバーを取り出す。

それを見た無は驚く。

 

無「なるほど...やはりZAIAの社長になる者はそのドライバーを使うのですね。」

 

与多垣「これはたまたまだ。だがアイツと同じだと思われては困るがな。これはサウザンドライバーの改良型だ。」

 

与多垣はそう言いながらサウザンドライバーと同じ形状のドライバーを装着する。

そして懐から二つの赤いキーを取り出す。

一本をドライバーの左側に装填すると、もう一本のキーを展開する。

 

MILITARY HORN!

 

与多垣「変身。」

 

与多垣はそう言うとキーを装填する。

するとドライバーから二体の恐竜の頭部のライダモデルが現れ、与多垣の周りを駆け回る。

 

 

PERFECTRISE!

 

 

When the five weapons cross, the JET BLACK soldier ZAIA is born.

 

 

ライダモデル達が弾けるとアーマーとなり、与多垣を包み込む。

姿はサウザーそっくりだが、全体の色が黒に白のラインが入った物となっていた。

そして複眼は赤く、一見するとアークにも見える。

 

 

ザイア「この姿はあまり好きではないのだがな...仮面ライダーザイア、それが私の名だ。」

 

 

ZAIAの新しき社長、仮面ライダーザイアが誕生した。

 

それを見た無は笑みを浮かべながら変身する。

ショットライザーを生成し、ザイアに向けて構える。

それを見たザイアはジャッカーを構える。

 

そして二人は相手に向かって攻撃を放つのだった。

 

 

 

 

to be continued...

 




与多垣さん変身したよ~!!!


まあ普通に考えて変身するとしたらザイアしかないよね~ってことでザイアに変身しました。
多分与多垣さんと無の戦い方って同じ冷静に相手に攻撃を当てていくような感じだと思うんで一番長くなりそう...
もちろん要らないところは端折りますけどね。


そして冒頭のゼロツーとアークワンの戦いは引き分けにしました。
流石に公式チートに勝つという選択肢はなかった...
ならせめてアークの最大限の力を出してゼロツーを出し抜いてやろって感じにしました。

途中でオリジナル展開な感じでゼロツーが武器を生成してましたが、一応能力としては可能なはず...
なのでアークワンみたいに武器を生成して更に強化させて戦わせてみました。
多分これが映像化されたら面白そうって自分では思いながら書いてました。
文章でそれを表現できているかはさておき...


次回はそれぞれの戦いを書いて行きます。
まだ出てきてない或人と雷の戦いももちろん書きますよ!




次も見てね。


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ソレゾレの戦い

マジで遅れてすまぬ。

いや新年度が始まって自分の生活サイクルが変わったんですね。
去年までの様にヒャッハー!小説のスタック溜まる溜まる~!が出来るほどの時間が取れなくなりました。
その為、今回から次回の投稿までの間隔を1日から3日へと変更させていただきます。
なので次回の投稿は12日となります。

小説を書きたいモチベはあるのですがどうしても時間が取れなくてこのようなことになってしまいました。
一応またこれとは関係ない次回作とかも考えていますが、一体いつに出せるだろう?というような状況になってます。
取り敢えずはこの小説をキチンと終わらせることに専念していきますのでよろしくお願いします。






本編どぞ。


―NO side―

 

飛電宇宙開発センターにやって来た或人。

ライズホッパーで雷が居るであろう場所まで走る。

その道中、マギア達が襲い掛かるが巧みに避けていく。

 

そうしてしばらく走ると、腕を組み立っている雷の姿を捉える。

その前には大量のマギアが雷を守るように立っている。

 

或人はハンドルを握りしめ、ライズホッパーのスピードを上げていく。

そしてマギア達の目前でジャンプし、雷の前に着地する。

それを見ていた雷は満足そうに笑みを浮かべる。

 

或人「雷!どうしてここを狙うんだ!」

 

雷「俺にゆかりのある場所と言ったらここだろ?」

 

或人「...昴が今のお前を見たら悲しむぞ。」

 

雷「だろうな。だが俺は零達の為に戦う。その為なら俺の弟だろうが何だろうが容赦はしねえ...!」

 

そう言う雷の目は鋭く、零程まではいかないも圧が籠っていた。

それを受けた或人は顔を引き締め、ゼロワンドライバーを装着する。

 

或人「...ならお前を止める!」

 

雷「やってみな。」

 

雷はそう言うと懐からアークドライバーを取り出し、装着する。

それを見た或人は驚愕する。

 

或人「なんでアークドライバーが...」

 

雷「これはコピーだ。お前も知ってるだろ?アークドライバーのコピーは零と俺が持っている。俺とアークの同調率が意外と高いみたいだからな。」

 

或人「...それでも俺は負けない!お前を倒し、阿久津さんを止めてみせる!」

 

雷「やれるもんならやってみな!」

 

 

或人、雷「「変身!」」

 

 

二人はメタルクラスタ、アークゼロに変身する。

アークゼロはコアから雷の武器である『ヴァルクサーベル』を生成し、それを握りしめる。

それを見たゼロワンもホッパーブレードとアタッシュカリバーを握りしめる。

 

そして二人は同時に駆け出し、斬撃を放つのだった。

 

...

 

..

 

 

 

或人達が戦っている頃、イズは一人デイブレイクタウンに来ていた。

デイブレイクタウンに続くトンネルを進もうとすると、イズの前に零とアズが現れる。

 

イズ「阿久津さん、アズ...」

 

零「俺に何の用だ?お前が一人でここに来る理由が分からん。」

 

アズ「今すぐ攻撃を止めてっていうのは無しだよ?」

 

イズ「分かっています。私は貴方達に聞きたいことがあって来ました。」

 

そう言うイズの表情はこれまで見たことがないほど真剣な物だった。

それを見た零とアズも理解し、イズをアジトへと案内する。

 

アジトにやって来たイズは零に自身が思っていた疑問を投げかける。

 

 

イズ「阿久津さん...貴方はゼロワンになろうと思わなかったのですか?」

 

 

零「へ?」

 

 

イズの疑問に間抜けな返事をする零。

予想外の質問に思わず間抜けな声を出してしまった零だが、すぐに冷静になる。

 

零「...俺は誰かの上に立つような柄じゃねえだろ。滅亡迅雷はいわば家族みたいなもんだ。だから上下関係なんて存在しねえから楽でいられる。だがゼロワンになるんだったら社長にならなきゃなんねえんだろ?んなかたっくるしいもん俺には無理だ。」

 

イズ「...なら飛電製作所の様に個人経営に近い形にすればいいじゃないですか。」

 

零「お前は何が聞きたいんだ?」

 

イズ「ゼアは貴方をもう一人のゼロワンとして認めています。ならば或人社長とも分かり合えるはずなのではないですか?」

 

零「...確かに飛電或人は面白い奴だ。俺もそれは認めている。だが今更後戻りすることは出来ねえ。だからこの話は意味ねえことだ。」

 

イズ「...何故貴方が辛い目に遭わなければならないんですか!今ならまだやり直せるはずです!或人社長と一緒に...!」

 

零「それは無理だ。」

 

必死に零に訴えかけるイズの言葉を遮ると、イズに近づく。

 

零「お前にだけ言ってやる...飛電或人が表を行く者だとしたら、俺は裏を行く者だ。この世の悪意は全て俺が受け入れる。それでアイツらが平和に生きていけるならそれでいい。俺はその未来を受け入れた。だから...俺を止めないでくれ。」

 

そう言う零の表情を見たイズは驚く。

辛い生き方を受け入れたと言っているが、その表情は苦痛で満ちていた。

 

そんな零を見たイズは何も言えなくなり、俯いてしまう。

その様子を見た零はアークワンキーを起動し、イズを飛電インテリジェンスへと転送するのだった。

 

アズ「...零サマ、私もついてるよ?」

 

零「...ありがとな、アズ。」

 

零はそう言うとアズを抱きしめる。

何かを悟ったアズはそれを受け入れ、お互いを抱きしめ合うのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

バルカン「うおおおおおお!!!

 

 

ランペイジへと変身したバルカンはジャスティスサーバルへと変身したバルキリーに向かって銃弾を撃ち込んでいく。

だがバルキリーはそれを高速移動で回避したりクローで弾いたりしながらバルカンに接近していく。

それを見たバルカンはリングを回転させる。

 

ランペイジパワーブラスト!

 

するとバルカンは左手を大きく振りかぶる。

それを見たバルキリーは更に加速し、破壊力を高めたクローを突き刺そうとする。

それに合わせてバルカンは大きく踏み込みながら左手を振りぬく。

 

お互いの全力の攻撃がぶつかり、衝撃波が生まれる。

それによって周りに居るマギアは吹っ飛び、機能停止する。

 

そんな中、バルカンは更にリングを回しトリガーを引く。

 

ランペイジエレメントブラスト!

 

すると左手のユニットから刺突ユニットが射出され、左手に巻き付く。

更に炎と氷のエネルギーを纏い、エネルギーを爆発させる。

 

それを見たバルキリーは焦るも、更に力を入れる。

 

だがその競り合いに勝ったのはバルカンだった。

 

バルカン「オラァ!!!」

 

バルカンは思い切り拳を振りぬき、バルキリーを吹っ飛ばす。

その影響でバルキリーのクローは破壊されてしまう。

 

 

バルカン「刃...お前の覚悟をぶっ潰す!!!」

 

 

ランペイジオールブラスト!

 

 

バルキリー「...させてたまるか。私の夢はお前如きでは壊せない!!!」

 

 

ジャスティスブラストフィーバー!

 

 

二人はそれぞれ必殺の構えを取る。

するとバルカンは翼を展開し、高速で飛行するとその勢いを乗せながらキックの姿勢に。

バルキリーはマッハを超える程のスピードで駆け、その破壊力とエネルギーを右足に込めながらキックの姿勢に。

 

そして互いのキックがぶつかる。

 

 

バルカン「うおおおおおおお!!!!!

 

 

バルキリー「はあああああああ!!!!!

 

 

ライダーキックが拮抗し、二人は更に力を込める。

だが徐々にバルキリーが押されて行く。

 

 

バルキリー「グッ!?お前にだけは負けない!!!」

 

 

バルカン「いいや!俺が勝つ!!!」

 

 

バルキリーは必死に抵抗するが、バルカンの勢いは止まらない。

そしてバルカンのキックがバルキリーに炸裂する。

吹っ飛ばされたバルキリーはビルの壁に叩きつけられ、変身が解ける。

 

それを見たバルカンは残っているマギアを倒しに行くのだった。

 

唯阿「...負けたか。」

 

唯阿はそう呟くと立ち上がり、一人どこかに向かうのだった。

 

...

 

..

 

 

 

一方その頃、サウザーと亡の戦いは激化していた。

 

サウザーはアークに奪われたデータを或人達の協力の下もう一度入れ直したことによってライダモデルなどを繰り出して亡を攻撃する。

亡はそんなサウザーからの攻撃を自慢の高速移動と共にアサルトウルフ特有のパワーでねじ伏せていく。

 

サウザー「クッ!やはり本来使うべき者が使うとこれほど違うということか...!」

 

亡「私の力を舐めて貰っては困りますね。」

 

そう言うと亡は両腕のガントレットからサウザーに向けて乱射する。

サウザーはそれをクリスタで防ぐが防御に集中していたことにより亡を見失ってしまう。

 

亡を探している次の瞬間、背後からガントレットから出ているクローによって切り裂かれてしまう。

 

亡「元のアサルトウルフとは違いますよ。今の私こそ完璧な状態なのですから。」

 

サウザー「あれはデータ収集だということか...!」

 

亡「そろそろトドメを刺してあげます。」

 

マグネティックストームディストピア!

 

亡はトリガーを押し引きし、必殺待機状態に入る。

すると複眼が光り、青い閃光となってサウザーの周りを高速で移動する。

 

それを見たサウザーはアメイジングキーをジャッカーに装填し、ライダモデル達を繰り出す。

ライダモデル達は高速で動く亡を捕えようとするが、亡はそれをことごとく躱す。

 

亡は妨害してくるライダモデル達をクローで切り裂きながらサウザーへと接近する。

それを見たサウザーはクリスタを何個も繰り出し、防御の構えを取る。

 

 

亡「フン!」

 

 

サウザー「なっ!?」

 

 

加速しながらサウザーへと接近する亡は腕を交差させて構える。

すると次の瞬間、サウザーの目の前から亡の姿が消えた。

 

それに驚いていると自身の背後から亡の気配を感じ取る。

一体何が起こったのだと思った瞬間、サウザーが展開したクリスタが全て砕け、サウザーに大きな爪痕が出来上がる。

 

 

マグネティックストーム

   ディストピア     』

 

 

そして爆発が起き、サウザーを包み込む。

爆炎が晴れるとそこには膝を着き、倒れこむ垓の姿があった。

 

亡「私の役目は終わりですね。」

 

倒れる垓を一瞥した亡はそう呟くとどこかへと去って行く。

すると亡と一緒にスタジオを破壊していたマギア達も一斉に去って行くのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

バーニングレイン!

 

 

迅「はあああ!!!」

 

 

空中から斬撃を繰り出す迅。

滅はアローを構え、冷静に撃ち落としていく。

アークライダー特有の力である悪意の力で増幅した矢は斬撃を簡単に打ち消す。

 

それを見た迅は直ぐに考えを切り替え、高速飛行で撹乱しようとする。

だが滅にはそれが通じず、偏差攻撃を受けて地面に墜落する。

そして墜落した迅に追撃しようと無数の矢を放つ。

 

オーバーキルに近い攻撃によって辺りに土煙が舞う。

滅はそれでも警戒を怠らない。

 

すると滅の周囲から紅蓮の斬撃が襲い掛かって来る。

それに気づいた滅はキーを押し込む。

 

ヘイトレッドインパクト!

 

背中から無数のデストアナライズを繰り出し、斬撃を消していく。

すると斬撃の中から飛来してくる迅の姿を捉える。

 

滅は更にデストアナライズを繰り出し、迅を撃ち落とそうとする。

だが迅は加速し、自身に迫って来るデストアナライズを避けていく。

 

自身に迫って来る迅の危険性を再認識した滅はアークスコーピオンキーをドライバーから抜き、アローに装填する。

そしてグリップを引き絞り、エネルギーを最大限チャージすると矢を放つ。

すると一本の紫の矢は、まるで泥が飛び散ったかのように拡散し斬撃を消していく。

 

迅は危険を察知し咄嗟にそれをを避ける。

すると矢が掠った箇所がまるで熱で溶けたかの様に焼け焦げていた。

 

迅「...マズいね。」

 

滅「...」

 

迅がそう呟く中、滅はもう一度エネルギーをチャージし、矢を放つ。

迅に向かって解き放たれた矢は、先ほど以上の矢へと拡散し迅に襲い掛かる。

 

それを見た迅はもう一度斬撃を放つ。

もちろんその斬撃は矢によって消え去るが、その時に出来た隙間をくぐり抜けて滅に近づいていく。

 

滅はこれ以上の攻撃は無駄だと判断し、キーをドライバーに挿し直すと押し込む。

それを見た迅もスラッシュライザーをバックルに嵌め、キーを起動しトリガーを押し込む。

 

 

エクスティンクションインパクト!

 

 

バーニングレインラッシュ!

 

 

滅の右足に無数のデストアナライズが巻き付き、赤黒いエネルギーが溜まって行く。

迅の右足に紅蓮の炎が纏われ、高速で下降しながらキックの体勢に入る。

 

 

迅「はあああああ!!!

 

 

滅「フン!!!

 

 

そして滅は迅のキックがぶつかる距離を計算して足を振りぬく。

それと同時に迅が滅の前に飛来し、二人のキックがぶつかり合う。

 

迅はその身を焼き尽くすかの如く炎を滾らせる。

だがその炎は強力な毒によって制されるのだった。

 

迅に纏われている炎を滅の毒が覆い尽くし、迅の動きが鈍くなる。

その隙を突いて一気に力を込めて右足を振りぬく。

それによって迅は数十メートル先の壁へと叩きつけられるのだった。

 

ダメージ量が許容をオーバーし変身が解けてしまう。

所々傷によってヒューマギア特有の青いオイルが出ているが、それでも思ったより外傷は酷くない。

 

これは滅の毒によるものだった。

 

今は敵と言えど、かつては共に過ごしていた『息子』。

そんな『息子』を『父親』である滅が殺すことは出来なかった。

 

その為毒を使って動きを鈍らせると同時に迅の身体を覆い、衝撃を和らげるクッションとしての役割を果たした。

それによって迅のダメージは大きく軽減された。

 

その様子を見た滅は変身を解除し、その場を去るのだった。

 

...

 

..

 

 

 

一方その頃、ザイアと無の戦いは拮抗していた。

 

ザイアはジャッカーと同じ相手の力を奪う能力をその身に宿している。

相手に一瞬触れるだけでジャッカーの様に相手の力を自分の物として使える為、その能力を活かして無を攻撃する。

 

無も持ち前の速さと強化されたパワーによってザイアを寄せ付けないでいた。

だがそこまでで、攻撃を入れようとするとザイアに避けられてしまい中々優勢に持ち込めないでいた。

 

そんな状態が30分も続き、二人から疲労の色が見えてくる。

 

ザイア「ハァ...ハァ...まさかここまでやるとはな...」

 

無「...伊達に早く復活してませんからね。」

 

無はそう言うと更に加速してザイアに攻撃する。

一瞬反応が遅れたザイアは無の怒涛の攻撃ラッシュを受けてしまう。

 

攻撃を受け、怯むザイアに更に追い打ちをかけていく無。

だがザイアもやられてばかりではいられず、攻撃の隙を何とか見出して強烈なカウンターを入れる。

それによって両者距離を置く。

 

無「中々やりますね...」

 

ザイア「そう簡単に倒れる訳にはいかないんでな...」

 

無「そうですか。ですがそろそろ終わりにしましょう。お兄様の為にも。」

 

FINAL BULLET!

 

ザイア「...そうだな。」

 

 

ローンウルフインパクト!

 

 

C.E.O. DESTRUCTION!

 

 

無は全身を青いオーラで包み込むと先ほどとは段違いのスピードでザイアに向かって駆ける。

それを察知したザイアは右足に赤いオーラを溜め、構えを取る。

 

無は超スピードでザイアに接近すると低めに跳躍し、スライディングの様な構えでキックを放つ。

するとザイアは無のキックと自身の間隔を予測し、中段キックを放つ。

 

互いのキックがぶつかり合うが、静止した状態で放ったザイアのキックと違い、無のキックは加速をつけたキックである。

その分の破壊力は上乗せされており、ザイアのキックを跳ね除け、トドメを刺した。

 

無のキックを受けたザイアは壁に叩きつけられ、変身が解ける。

着地しそれを見た無は変身を解除し、その場を去る。

その後ろ姿を見て与多垣はゆっくり立ち上がる。

 

与多垣「...イレギュラーな存在は規格外の力を生み出すか。」

 

与多垣はそう呟くと足を引きずりながらどこかへと向かうのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

ゼロワン「はああ!!!」

 

 

アークゼロ「オラァ!!!」

 

 

ゼロワンとアークゼロはそれぞれ武器やセルを繰り出し、激しい攻防を繰り広げる。

その余波に周りにいるマギア達は巻き込まれ、機能停止する。

 

クラスターセルを繰り出しながら、更にホッパーブレードから斬撃を放つゼロワン。

一方ショットライザーやアタッシュショットガンなどを生成し、セルを撃ち落としたり斬撃をヴァルクサーベルで叩き斬ったりしているアークゼロ。

二人ともそれぞれの力をフルに使い、相手へ攻撃している。

 

アークゼロ「そんなもんか!!!」

 

ゼロワン「んなわけねえだろ!!!」

 

二人は言葉をぶつけ合いながらも戦いを更にヒートアップさせる。

だがアークゼロの動きはどこかゼロワンを倒すような勢いではなかった。

まるでゼロワンを試しているようなもの。

 

徐々にそれに気づいて行くゼロワンは攻撃の手を更に強める。

アークゼロもそれについて行こうとするが、遂にはゼロワンの攻撃が通る。

 

そこからゼロワンは怒涛のラッシュを叩き込んでいく。

セルで形成した槍や斬撃、更にカリバーで斬りつけるなど多彩な攻撃を叩き込んでいく。

いくらアークゼロといえど、流石にこれらの攻撃を入れられると動きが鈍って来る。

 

その隙を捉えたゼロワンはホッパーブレードをスキャンし、特大の斬撃を放つ。

アークゼロはそれを何とか防ごうとするが、斬撃を完全に消すことが出来ず、その身で受けてしまう。

 

ゼロワン「...なんでもっと攻撃してこない?」

 

アークゼロ「...あ?」

 

ゼロワン「なんで俺を倒すような攻撃をしてこない!どういうつもりだ!」

 

アークゼロ「...別になんもねえよ。ただ俺はお前が今のアイツに立ち向かえるかどうか試してこいと言われただけだからな。」

 

ゼロワン「え...」

 

アークゼロ「どうせお前は零を止めようとする。ならお前を倒せば世界中に零とアークが生み出した力の強大さをアピールできるだろ?なのにその相手が弱かったら意味がねえ。だから俺はお前を試してこいと言われたんだよ。」

 

ゼロワン「...そんなことが。」

 

アークゼロ「考えるのはいいがまだ戦いは終わってねえぞ!」

 

ゼロワン「っ!」

 

アークゼロはヴァルクサーベルを構え、ゼロワンに急接近する。

それに何とか反応したゼロワンはホッパーブレードとカリバーで攻撃を受け止めようとする。

 

だがアークゼロは途中でサーベルを捨て、拳に悪意のエネルギーを溜める。

それに気づいたゼロワンはホッパーブレードのトリガーを五回押し込み、斬撃を放つと同時にセルでシールドを作る。

 

アークゼロは斬撃を拳でたたき割るが、シールドを破壊することは出来なかった。

その隙を突いてゼロワンはキーを押し込み、シールドをドリル状に変形させ、そこに飛び込むようにドロップキックを放つ。

 

 

メタルライジングインパクト!

 

 

ゼロワンのキックを諸に受けたアークゼロはそのまま吹っ飛び、地面を転がる。

そして変身が解け、アークドライバーは破壊されてしまうのだった。

 

それを見たゼロワンは変身を解除し、雷を見据える。

 

或人「雷...何故俺にそれを教えた?」

 

雷「あ?どういう意味だ?」

 

或人「お前が俺のことを試しているなんて別に言わなくてもいいことだ。なのに何故それを俺に教えたんだ?」

 

雷「...アイツが持つ力はヤベェ力だ。恐らくアークでさえ予測不可能な程のな。そんな力を持てばよほどの奴じゃねえ限り呑み込まれる。だからもしアイツが力に呑まれ暴走した時、お前がアイツを止めてやれるかを試したんだ。」

 

或人「...そんなことが。」

 

雷「俺はアイツの兄貴だが、アイツを止めてやることは出来ねえ。だからお前に託すぜ...()()!」

 

或人「っ!?」

 

雷は立ち上がり、或人に近づくと拳を或人の胸に打ち付ける。

それを受けた或人は雷の想いを受け取り、覚悟を決めた表情で零が待つであろう場所へと向かうのだった。

 

 

 

 

 

デイブレイクタウンへと...

 

 

 

 

 

to be continued...




いやあ...この話は難産だった...


いやマジでガチオリ展開なのでどういう風にしようかとすんごい悩みました。
とりまイズと零が話すことは決めてたのですが、それ以降の展開をどうするかを凄い悩みました。

その結果ハイライト的な感じになっちゃいましたね笑
取り敢えず伝われ!!!な感じで書いてたんですが、これは自分の拙い文章よりも映像で見た方が興奮するよなって思っちゃいましたね笑


とんとん拍子な感じで進んじゃいましたが、次回はもうちょっとしっかりさせるつもりです。
もしかしたら次回が最終回かもしれないし、その次が最終回かもしれない...
もうここら辺になるとほんと自分の匙加減みたいなとこになってくるので頑張ってない脳みそ働かせます。



話は変わって、前回かな?で感想にてとあるご指摘を受けました。


アークワンの変身音声の順番逆じゃね?


ズバリ答えますとわざとです。
一応理由としましては、今作のアーク達は人類滅亡ではなく人類絶望を掲げています。(今考えたら人類絶望ってなんやねん)
そんなアークがまさか変身音声に『滅亡せよ』なんて言ったらそれ意志よわよわじゃねえの?ってなっちゃうんですよね。
あくまで滅亡させるんではなくて絶望させるんです。

まあ『悪意を滅亡させる』という解釈も出来なくはないですが、それはそれで説明が居るんですよね...

なので今作においてのアークワンの変身音は原作とは一部変更しているということになってます!
これで納得してくれるかな...?





次回も見てね。


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最強デ最狂のライダー

あのさ...この話書いてる時にとある情報が入って来たのよ...


サウザンドアークってなんぞ!?


いやまあちゃんとTTFCの方をチェックしたんですけどね。
自分の更新の遅さを恨んだのこれが初めてだよ...

なんでアークドライバー復元されてんの?
てかあのアークワンキーに似たキーってなんぞ?
てかなんで垓がアークライダーに変身しちゃってんの?

もう色々情報量盛りだくさん過ぎて頭パンクしかけましたね。
ただでさえ今回結構難産だったのに...

ちなみに本編でサウザンドアークを出すつもりはありません。
ハッキリ言います!

だって急にアークライダーが増えるなんて筋的におかしいでしょ?
なんでエデンも出さないしルシファーも出さないし滅亡迅雷も出しません。

そこんとこよろしくでーす。



本編どぞ。


―NO side―

 

雷との戦いを終えた或人はデイブレイクタウンにやって来た。

恐らく零が待ち受けているだろうと周囲を警戒する或人。

 

すると或人の前の地面から泥が溢れてくる。

そしてその中から零とイズを拘束するアズが出てくる。

 

或人はイズの姿を見て驚愕する。

 

或人「イズ!?どうしてここに!?」

 

イズ「...申し訳ありません、或人社長。どうしても阿久津さんと話さなければならないことがあったのです。」

 

或人「阿久津さんと...?」

 

零「やはり来たか、飛電或人。」

 

或人「...阿久津さん、本当にあの力を使うんですか?」

 

零「あ?いきなり何を言うんだ?」

 

或人「あの力は人間では扱えきれない物です!アレを使えば阿久津さんが危険な目に遭うかもしれませんよね!」

 

零「...だからどうした?」

 

或人「なんでそこまでして悪意を管理しようとするんですか!方法なら他にもあるじゃないですか!なんでそのやり方で...!」

 

零「...これしか俺は思い浮かばなかったからな。他に方法を思いついてたらとっくにそっちをやってる。ま、アークと出会ったあの時のことがあるからこれしか選ばないだろうけどな...」

 

零はそう言いながらアークツーキーを取り出す。

それを見た或人は零の下に駆け、キーを奪おうとする。

 

零「なっ!?離せ!テメエ何しやがんだ!」

 

或人「渡してください!俺が責任を持って破壊しますから!」

 

零「は!?破壊なんざさせるわけねえだろ...が!」

 

或人「グハッ!?」

 

零は或人を突き飛ばし、キーを守る。

そしてもう時間がないと考えたのか、懐からマリスドライバーを取り出し、装着する。

 

 

MALICE-DRIVER!

 

 

するとドライバーから禍々しいオーラが放たれ、辺りに広がる。

それを受けた或人は思わず自身の身体を抱きしめ、身震いする。

アークワンの時とは比べ物にならない程の悪意を感じ取って、身体が危険だと反応したのだ。

 

それはイズとアズも同じで、アズはイズを拘束している手を思わず放しそうになる。

イズも悪意を感じ取って足の力が無くなり、その場に座り込みそうになった。

それを慌ててアズが支え、なんとか立てている状態である。

 

アズ(零サマ...お願い...生きて...)

 

イズ(あの力はアークでも制御できない...どうにかしなければ...)

 

すると零の瞳に赤黒い線が走る。

数秒すると線は消えるが、左目は赤くなっていた。

 

 

零?「これが人間の身体か...面白いな...」

 

 

さっきとは雰囲気が違い、どこか冷徹な感じがする零。

その変わり様に或人とイズだけでなくアズも驚く。

だがアズは直ぐに気づいた。

 

アズ「もしかして...アーク?」

 

アーク「...正解だ。このドライバーを介して零の身体の中に私の意識を入れることに成功したのだ。もちろん感覚はあるし、匂いも感じる。これが人間というものか...」

 

アークはひとしきり全ての感覚を味わうと、目を閉じる。

そして直ぐに目を開くと元の雰囲気に戻る。

 

零「...第一段階クリアだな。」

 

零はそう言い、不敵な笑みを浮かべる。

その様子に後退りする或人。

 

そんな或人の様子を見て獰猛な笑みを浮かべた零はアークツーキーを掲げる。

そしてボタンを押し込み、起動する。

 

 

ARK-TWO!

 

 

零「...変身!

 

 

そう言うとキーをドライバーに装填する。

するとユニットが展開し、アークワンドライバーの様な形状になる。

だがそこで更に四本のツメが現れ、コアの周りに突き刺さる。

そしてツメが刺さった箇所からコアの中心に向かった赤黒い線が走って行く。

 

すると零の足元に赤黒い泥が現れ、零がその中に消えていく。

次の瞬間、泥の中から粒子が現れ、それが人の形と成っていく。

 

 

ALL-ARKRISE!

 

 

絶望!絶望!絶望!全ての悪意を管理せよ!

 

 

The ARK is reborn as MALICE-ARK, the custdian of all malice.

 

 

I AM INEVITABLE...

 

 

今までのアークゼロ、アークワンとは違い、身体の全身が血の様に赤黒く染まっている。

その装甲の細部はどれも刺々しく、悪意を持つ者は全て倒すといわんばかりの威圧を放っている。

 

胸の中心部分にはアークのコアの形をした『オービタルユナイト:アーク』が赤く光り、その周りをドライバーと同じ様に四本のツメが突き刺さっている。

そのツメは推進器の様に広がり、まるでシャイニングアサルトホッパーの様な形状をしている。

 

そしてマスクはアークライダーの象徴ともいえる赤いコアを模した複眼が左半面にあり、右半面にはより凶悪さを増したのか白いラインが走っている。

複眼も白濁しており、まるで血走っているかのように赤いラインが走っている。

 

身体中から禍々しいオーラを放ちながら最凶の仮面ライダー、マリスアークが誕生した。

 

 

 

マリスアーク「ぅうおおおおおおおおおお!!!!!

 

 

 

マリスアークは身体から溢れ出る過剰エネルギーを放出するように咆哮を上げる。

するとマリスアークを中心にオーラと共に衝撃波が発生する。

その衝撃波はデイブレイクタウンを超え、街中まで行きわたる。

それによってあらゆる建物にヒビが入る。

 

すぐ近くに居た或人達は吹っ飛ばされるも特に目立った外傷はない。

 

粗方エネルギーを放出したマリスアークは自身の身体を見つめる。

 

マリスアーク「これが究極の力...これさえあれば悪意を完全に管理できる...フン!」

 

するとマリスアークは複眼を赤く光らせる。

瞬間、マリスアークの脳内に世界中の悪意のデータが入って行く。

その一つ一つに誰がいつどこで芽生えさせたのかが分かり、その悪意の質も数値化されている。

 

それを見たマリスアークは更に喜び、笑い声を上げる。

その様子を見て異変を感じた或人はゼロツードライバーを装着し、ゼロツーへと変身する。

そしてマリスアークに急接近し、攻撃を繰り出す。

 

...のだが、その攻撃はいとも簡単に受け止められた。

その事実に驚くゼロツー。

 

ゼロツー「そんな!?」

 

マリスアーク「こんなもんなのか?お前の全力は。」

 

ゼロツー「っ!まだだ!!!」

 

そう言うとゼロツーは演算能力とクォンタムリーパーを最大限に活用し、今までにないほどの多重攻撃を仕掛ける。

だがその尽くをマリスアークは受け止め、カウンターを入れていく。

ゼロツーの力を完全に上回ったのである。

 

マリスアークは狼狽えるゼロツーの隙を突いて怒涛のラッシュを叩き込む。

ゼロツーはそれを自身の力をフルに使って避けようとするが、それを上回るスピードでマリスアークが叩き込んでくる。

 

そして一発、強烈なパンチを叩き込み、ゼロツーを吹っ飛ばす。

吹っ飛ばされたゼロツーは自身の力が通じないことに呆然とする。

 

ゼロツー「そんな...ゼロツーの力が通用しないなんて...!」

 

マリスアーク「悪意の力の真価はこんなもんじゃねえぞ...」

 

ゼロツー「っ!?」

 

マリスアークはそう言うとゼロツーに急接近し、右腕にスパイトネガを纏ってパンチを放つ。

ゼロツーは咄嗟に高速移動で避けるが、パンチがぶつかった地面はクレーターともいえる程の破壊力を見せる。

それを見たゼロツーは更に驚愕するのだった。

 

ゼロツー「...だったらこれで!」

 

ゼロツーはそう言うとホッパーブレードを二本生成し、両手に持つ。

そしてそれぞれをドライバーにスキャンさせ、構える。

 

すると高速移動でマリスアークに接近し、ホッパーブレードを振るう。

マリスアークはそれをスパイトネガで防ぐが、ゼロツーは攻撃の手を止めない。

 

ゼロツーは攻撃しながらホッパーブレードからセルを繰り出していく。

段々セルが辺りを覆い尽くし、ゼロツーはそこで一斉にセルを槍状に変形させる。

 

全方向からの攻撃をマリスアークはスパイトネガで防ごうとするが、槍の先端から分解したセルがスパイトネガを貫通する。

そしてマリスアークの身体を蝕んでいく。

 

マリスアーク「...チッ。」

 

ゼロツー「ハァ!!!」

 

するとゼロツーはX字型の巨大な斬撃を放つ。

マリスアークはそれをスパイトネガで防ごうとするが、突然動きが止まる。

 

よく見るとマリスアークの身体のあちこちにセルが蝕み、マリスアークの動きを抑制しているのだった。

それに気づいたマリスアークは全身に高濃密のスパイトネガを纏わせようとするが、その瞬間斬撃がマリスアークを襲った。

 

爆発が起き、辺り一面に煙が立ち込める。

ゼロツーは警戒し、それぞれのホッパーブレードのトリガーを五回押し込む。

 

煙が晴れ、見えてきたのは肘から下がないマリスアークの姿だった。

だがその切断面は本来人間だと出てくるはずの血が出てくるのではなく、光の粒子が漏れ出ていた。

その様子に疑問を抱き、更に警戒するゼロツー。

 

一方のマリスアークは普通だと重傷レベルの攻撃を負ったはずなのにけろっとしている。

 

 

マリスアーク「少しはやるみてえだな...だが、無意味だ。」

 

 

マリスアークはそう言うと、腕に光の粒子が集まって行き、徐々に腕が戻って行く。

その様子を見て驚くゼロツー。

 

ゼロツー「そんな...!?」

 

イズ「何故腕が治ったのですか...!?」

 

アズ「...零サマ。」

 

マリスアークの腕は完全に治り、腕の調子を確認するように腕を回す。

粗方調子を確認すると、両腕にそれぞれアタッシュアローとアタッシュカリバーを生成し装備する。

 

マリスアーク「さて...ここからが本番だぞ?」

 

マリスアークはそう言うと全身から赤黒いオーラを放つ。

するとマリスアークの表面にくっ付いていたセル達が一斉に塵となる。

 

それを見たゼロツーは直ぐに切り替え、ホッパーブレードから斬撃を放つ。

マリスアークはそれをカリバーで簡単に叩き割る。

 

その隙を狙ってゼロツーは高速移動し、セルで作りだした刃で斬りつけようとする。

だがまるで先読みしたかのようにゼロツーの攻撃をカリバーで簡単に受け止めたマリスアークは、アローで斬りつける。

更に追い打ちをかけるようにアローで何発も矢を放つ。

 

ゼロツーはそれを吹っ飛ばされながらもセルで防ごうとする。

だが放たれた矢にはスパイトネガが纏われており、セルを簡単に貫く。

それに驚きながらも何とか矢を弾くゼロツー。

 

それを見たマリスアークは無駄だと判断したのか、カリバーとアローを捨て、ドライバーの上部に手を添える。

それに悪寒を感じたゼロツーはマリスアークの次の行動を防ごうと高速移動する。

だが...

 

 

マリスアーク「無駄だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

マリスアークはドライバー上部にある『マリスローダー』を押し込む。

すると高密度のエネルギー波が発生し、ゼロツーはそれに弾かれる。

 

その間にも二回押し込み、マリスアークの周りに赤黒い粒子が漂う。

更にわずかにだが辺りの空気が震え、それに危機感を持つゼロツー。

 

 

 

 

 

 

すると更に二回ローダーを押し込むマリスアーク。

それを見たアズは何かを察知し、咄嗟にアークゼロワンに変身してイズを守るように立つ。

イズも危機感を覚えたのか、何か対応策がないかを検索し始める。

 

ゼロツーも自身の力である演算能力でこの状況を打開できないかを計算する。

だが何十億、何百億通りも計算するが、どれも打開できないという結果になった。

 

そんな結果に驚愕するゼロツーを他所に、マリスアークはキーに手を添える。

そして押し込み、辺りに漂っていたエネルギーを一気に吸収していく。

 

 

アルティメットデスペレイション!カウント・ファイブ!

 

 

すると身体の赤い部分が妖しく発光し、複眼が光り出す。

 

そして...

 

 

マリスアーク「うおおおおおおおおおお!!!!!

 

 

マリスアークを中心とした大爆発が発生する。

ゼロツーはそれに巻き込まれることを覚悟し、セルを大量に繰り出して防ごうとする。

アークゼロワンもスパイトネガを使い、何とかイズを守ろうとする。

 

だが爆発の威力は凄まじく、二人の防御をいとも簡単に貫いた。

そして辺り一面が爆発に呑まれるのだった。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

爆発が止まると、その跡にはマリスアークだけが立っていた。

 

巻き込まれた或人とアズはそれぞれ変身が解除され、重傷を受けていた。

またアズが守ったイズもアズ程ではないものの、損傷が酷かった。

 

イズ「アズ!大丈夫ですか!」

 

アズ「うん...でも、ちょっとキツイかな...」

 

アズはイズに支えられ何とか立ち上がる。

 

一方或人は何とか立ち上がる。

だが身体中の至る所に傷があり、血も流れている。

 

それでも立ち上がり、マリスアークを見据える或人。

そんな或人を見てマリスアークは或人を見つめる。

 

マリスアーク「立ち上がって来るか...だが俺を止めることはできない。」

 

或人「それは...まだ、わからない、だろ...」

 

マリスアーク「フン、ゼロツーが通じないと証明されたんだ。お前にはゼロツー以上の力はない。チェックメイトだ。」

 

マリスアークはそう言い、右手に悪意のエネルギーを集める。

アークゼロと同じ様に球体になるが、アークゼロの時よりも更に濃密な悪意が込められている。

 

それを見た或人は冷や汗を流すも、逃げようとしない。

その姿を見てマリスアークはエネルギーを放とうとする。

 

だがその瞬間、突然マリスアークが苦しみだす。

その様子に戸惑う或人とアズ達。

 

マリスアーク「があああああ!?」

 

マリスアークは叫びながら顔を上げる。

すると白濁していた右側の複眼に更にラインが走って行く。

その様はまるでナニカに侵されている様に見える。

 

しばらくするとマリスアークは冷静になる。

だがその様子は先ほどとは違い、冷たさを感じる威圧を放っている。

 

アズ「零...サマ...?」

 

イズ「様子がおかしいです...アレはまるで...暴走しているような...」

 

或人「阿久津さん...?」

 

マリスアークの様子の変化に戸惑う或人達。

 

すると突然マリスアークは或人に接近し、殴り飛ばす。

不意打ちを喰らった或人は吹っ飛ばされる。

 

更に追い打ちをかけようと近づくマリスアーク。

だがその攻撃は或人に届かなかった。

 

 

バルカン「このヤロォ...!」

 

 

サウザー「彼を殺させるわけにはいかないのでね...!」

 

 

バルカンとサウザーがそれぞれの武器を交差させてマリスアークの拳を受け止めたのだった。

 

だが二人とも必死に受け止めているのか、腕が震えている。

そんな二人に対し、マリスアークは蹴りを放つ。

咄嗟にガードしたことで何とか後退するだけで済んだ二人。

 

バルカン「なんだあのアークは...!また姿を変えやがって!」

 

サウザー「だがどこか様子がおかしい...以前の彼の覇気が感じられない...」

 

バルカン「ああ...アレはまるで殺戮マシンだ。」

 

バルカンとサウザーはそれぞれマリスアークに対して感じたことを話す。

以前の零の様な感情の波など覇気は感じられず、ただただ機械の様に攻撃してくるマリスアーク。

 

二人は変身者が零であることは思い浮かぶが、それにしては零とは違う気配を感じているのだった。

 

 

マリスアーク「...対象を滅ぼす。」

 

 

誰にも聞こえないような声でマリスアークがそう呟くと、バルカンとサウザーに急接近する。

そして二人に多彩な攻撃を仕掛けていく。

 

肉弾戦はもちろん、攻撃しながら武器を生成して戦法を変えていくなど動きを読まれないような戦い方をする。

だがその動きはどこか人間というよりは機械の様に感じるものである。

 

バルカン達はそんな戦い方に苦戦する。

するとそこに空から迅が急降下と共に斬撃を繰り出す。

 

それに気づいたマリスアークはスパイトネガを放って斬撃を打ち消す。

だがそれによって生まれた隙を突いて、迅が辻斬りをする。

 

初めて攻撃が通ったことにより生まれた隙をバルカン達が見逃すはずもなく。

二人は一気に倒す為に力を溜める。

更にそこに迅も加わり、三人同時でキックを放つ。

 

マリスアークは咄嗟に腕にスパイトネガを纏わせてガードする。

それによって大方のダメージを抑えれることは出来たものの、ダメージを負わせることが出来た。

 

手ごたえを感じた三人は攻撃の手を休ませず、更に追い打ちをかけようとする。

 

 

だがそこで戦況はマリスアークの方へと傾くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マリスアークはマリスローダーを連続で押し込む。

その時に発生したエネルギー波によって三人は吹っ飛ばされてしまう。

 

強制的に距離を取らせたマリスアークは三人を叩きのめす為にローダーを更に押し込んでいく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドライバーにどんどんエネルギーが溜まって行き、それと同時に辺りに空気に圧がかかって行く。

空気の振動もどんどん大きくなり、地震が発生しているのではないかと勘違いしてしまう程の物に。

 

そんな威圧感を放つマリスアークに対し、バルカン達は警戒し一斉に必殺技を放つ。

それを見たマリスアークはキーを押し込む。

 

 

アルティメットデスペレイション!カウント・ゼロ!

 

 

するとマリスアークは右手を翳し、手の平からスパイトネガを放つ。

三人の必殺技をスパイトネガが吸収し、それをマリスアークのエネルギーへと変換する。

 

自分達の必殺技が吸収されたことに驚く三人。

その隙を狙ってマリスアークはゼロツーのクォンタムリーパーと同じ力を使って三人に大量のライダーキックを浴びせる。

 

それを受けたことにより三人は強制的に変身が解除。

更に三人のそれぞれのベルトが大破された。

辛うじてプログライズキーなどは無事だったものの、ベルトが無ければ変身できない為絶対絶命の危機へと追いやられる。

 

そんな中、マリスアークは先ほどと同じ様に苦しみ出す。

だがその様子は先ほどとは違い、まるで地獄かと思えるような光景だった。

 

マリスアークの身体の一部が崩壊したかと思うと再生し、それを繰り返す。

それを繰り返す事に、身体の表面がどんどん赤黒くなっていき、それはまるで零本人の血を吸っているかの様に感じる。

 

更に白濁していた複眼には無数のラインが走り、もはやラインだと認識できない程の量となって覆い尽くす。

 

これらの様子を見ていた或人達は零の身に何が起こっているのか分からなかった。

 

イズ「アズ...アレは一体何が起こっているのですか?そもそも何故阿久津さんの身体はあんな風に破壊と再生を繰り返しているのです?」

 

アズ「...この世の全ての悪意を受け止めるにはそれ相応の器が必要になる。だけど零サマの身体じゃ器にはなれなかった。だから自身の身体をナノマシンに変換することでその問題を解決したの。」

 

イズ「ナノマシン...それは可能なのですか?」

 

アズ「うん...過去にZAIAに居たアークランドが計画していたある仮面ライダーを参考にしたんだって。本来身体を持たないはずのライダーだけど変身すると身体を持つようになる。それを活用して自身の身体をナノマシンに変換するシステムを作り上げたの。」

 

イズ「そんなことが...」

 

アズ「でも今の『()()』には零サマの意識はない...多分アークの意識もないと思う...」

 

イズ「完全に暴走しているのですね...」

 

イズはアズから聞いたマリスアークの秘密に驚愕する。

そして二人は何とかしてマリスアークを止めれる方法を思考するのだった。

 

だがその時、マリスアークから衝撃波が発せられる。

それによって或人達は地面に打ち付けられる。

 

或人「グッ!?...一体何が...っ!?」

 

或人が見たもの。

それは...

 

 

 

マリスアーク「ウゥ...ウァ...ガァァァァァァァァァ!!!!!!!

 

 

 

獣の様に叫ぶマリスアークの姿だった...

 

 

 

 

to be continued...




はい、ということでラスボスのマリスアーク登場しました~!

いや~、ベルトの形状とか変身する際のギミックとかは直ぐに思い浮かんだのですが、見た目どうするか悩みましたね~。
取り敢えず分かりやすく言うとヘルライジングにメタルクラスタの刺々しさを追加したような感じです。

なので複眼もヘルライジング同様白濁した感じにしました。
ああいう目って狂気を感じますよね。
アマゾンズシーズン2の仁さんみたいに。


そして一番悩んだ変身音!!!
マジで思い浮かばねえんだこれが!!!

取り敢えずどういう路線で行こうかというところから始まりまして...
本来はゼロツーみたいに英語オンリーにしようと思ったのですが、やっぱりゼアとの対比を表したいなと思いまして...

なんで取り敢えずアークワンみたいな感じで行こうと決めたのですが全然思いつかず...
まずは英語音声だけ考えようと思い直ぐに思いつき...
Goog〇e先生のお力添えの下、英語音声はわりと簡単に決まりまして。

そしてアークワンテンプレで考えても全然思い浮かばねえからもうド直球でいいだろ!
っていう感じであれになりました。

で最後にもうちょっとラスボス感を出したいなと思ってたらふとサノスが思い浮かびまして。
有名な「I am inevitable.」を使っちゃえという感じで最後にこれを持ってきました。

ってな感じの工程があったんですね...
これに約数時間かけまして...
とてもじゃないけどこれ考えた後の文章はまあ脳死。

必死に上手くまとまる?様に考えたのですがね~...
設定盛り過ぎた?感が否めない...


まあ次回最終回なんでなんとかまとまるように頑張ります。
多分いつも以上に文字数やべえことになりそうですが、そこは気にしないでください!
最終回ボーナスみたいな感じで受け取ってください!






次も見てね。


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ソレゾレの未来図

モルガンママを引き当てたぞおおおおおおおおお!!!!!

50連近くで何とかモルガンを当てました。
思わずラオウの様に『わが生涯に一片の悔いなし』ってしちゃいましたね。

今は宝具2にする為に石集め中です。
来てほしいな~...





今回で最終回!

本編どぞ!


―NO side―

 

 

 

マリスアーク「ウゥ...ウァ...ガァァァァァァァァァ!!!!!!!

 

 

 

大量のライダーキックを浴びせたマリスアーク。

すると複眼に無数のラインが走り、苦しみ出すマリスアーク。

その様子に或人達は困惑していた。

 

するとマリスアークから衝撃波が発生し、或人達は地面に叩きつけられる。

衝撃波によって発生した土煙が晴れると、そこには獣の様に叫ぶマリスアークが居た。

 

全身の赤い部分は妖しく発光し、複眼も完全に赤く染まっていた。

その様子を見て動揺する或人達。

 

するとアズが叫ぶ。

 

アズ「零サマ!目を覚まして!」

 

マリスアーク「ウゥ...アァ...?」

 

アズはマリスアークに目を覚ますように呼び掛けるが、マリスアークはまるで理性がないような動きを見せる。

それを見たアズは膝から崩れ落ちる。

アズの瞳からは涙が流れていた。

 

アズ「零...サマ...」

 

倒れこむアズにイズが寄り添う。

イズは目を閉じ、マリスアークの意識を取り戻す策を考える。

 

だがマリスアークはそんなイズを待たない。

 

両手に先ほどよりも更に高密度なスパイトネガを纏い、ゆっくりアズ達に近づく。

それを見た或人達が立ち上がろうとするが、マリスアークから受けた傷で立ち上がれないでいる。

 

絶対絶命だと思われたその時...

 

 

 

マグネティックストームユートピア!

 

 

オールエクスティンクション!

 

 

ローンウルフインパクト!

 

 

エクスティンクションインパクト!

 

 

 

複数の音声が辺りに響き渡り、四方からマリスアークに向かって何かが飛んでくる。

それに気づいたマリスアークは咄嗟にスパイトネガで全身を覆う。

 

すると滅、亡、無、アークゼロが四方から飛来し、それぞれマリスアークにライダーキックを放つ。

スパイトネガで防御するも、四人全員アークの恩恵を受けている為、スパイトネガは意味をなさない。

 

威力を殺さないまま貫通し、マリスアークに直撃する。

ライダーキックが炸裂し、爆発が起きる。

爆発の中から四人が出てくると、或人達の前に立つ。

 

迅「滅...」

 

或人「雷...」

 

アズ「無...」

 

諫「亡...」

 

滅「大体把握した。零を止めるのは俺達の役目だ。」

 

雷「ああ。アイツが目ェ覚ますように雷落としてやる!」

 

無「心配しないでください、アズ。お兄様は必ず目覚めます。」

 

亡「そうですよ。私達のお兄様を信じなければ。」

 

滅達はそう言うとそれぞれ武器を取りだし、構える。

先ほどのライダーキックで倒すことができないのは滅達がよく知っている。

その為にまだ()()を残しているのだから。

 

煙が晴れるとマリスアークが姿を現す。

スパイトネガによる防御が効かなかったため諸にダメージを受けたマリスアークは、身体の所々が崩壊していた。

だがナノマシンの集合体である為、すぐに身体が元通りに戻る。

 

そしてマリスアークは両手と背後に大量の武器を生成する。

両手にはスラッシュライザーとショットライザーを装備する。

 

マリスアーク「ウゥ...ガァ!!!」

 

するとマリスアークは滅達に向かって駆け出すと同時に背後の武器が一斉に射撃する。

滅達はそれぞれ射撃をガードしながらマリスアークに攻撃する。

だがマリスアークは攻撃を受けても即再生し、全く傷を気にする素振りを見せない。

 

そんな中、マリスアークは滅に飛び掛かる。

それに気づいた滅はデストアナライズをマリスアークに放つ。

 

マリスアークはデストアナライズを避けず、身体に貫通させて確実に攻撃を入れる為に滅との道筋を作り出す。

それに気づいた滅は毒をまき散らしながらデストアナライズを戻そうとする。

だがマリスアークがナノマシンを使ってデストアナライズの表面にくっ付かせて離さない様にする。

 

滅はそれに気づかず、マリスアークが高速で滅に近づく。

それに気づいた亡と無が高速移動で滅の下に向かう。

 

そして滅に向かって斬撃を放ちながら接近する。

滅はそれをスパイトネガで防ごうとするが、マリスアークが飛ばした斬撃にスパイトネガが混じっていた為、滅の防御を貫通する。

 

それによって怯んでしまった滅に向かって斬撃を入れようとする。

だがそこで亡と無の二人が武器を交錯させて攻撃を食い止める。

 

無「そう簡単にさせませんよ...!」

 

亡「以前のお兄様の様な攻撃ではない為、防ぐのは簡単ですね...!」

 

二人はそう言うとマリスアークの攻撃を弾く。

 

 

滅「今だ!」

 

 

滅がそのタイミングで叫ぶ。

 

 

ジャスティスブラスト!

 

 

HACKING BREAK!

 

 

するとマリスアークに向かって二つの弾丸が飛んでくる。

隙が出来てしまったマリスアークは体勢がマズい為、スパイトネガで防ごうとする。

 

それを見た滅はデストアナライズからスパイトネガを含ませた毒を弾丸に付着させる。

それによってスパイトネガを貫通した弾丸がマリスアークに炸裂する。

 

すると弾丸から巨大な爪の様な斬撃と牙の様な斬撃が炸裂する。

それを諸に受けたマリスアークの両腕は切断され、攻撃の手を排除された。

 

それに狼狽えるマリスアークの下に、ザイアが現れ、マリスアークに触れる。

 

ザイア「貴様のテクノロジー、貰ったぞ。」

 

更にザイアはジャッカーをマリスアークに突き立て、マリスアークの力を奪おうとする。

だがそこでマリスアークが悪意を流し込み、ジャッカーが機能しなくなる。

 

それを見たザイアは舌打ちしながらジャッカーを捨て、マリスアークから離れる。

そんなザイアの隣にバルキリーがやって来る。

 

バルキリー「作戦は成功したのか?」

 

ザイア「ああ。流石にジャッカーでは無理だったが、私自身ヤツの力を使えるようになった。」

 

ザイアは自身の力でマリスアークの力をコピーしたのだ。

それによってジャッカーを生成し、その先端にナノマシンで刃を生成させる。

 

バルキリー「これで少しは戦えるようになるか...」

 

ザイア「だが油断は出来んぞ。」

 

無「マリスアークの制御は完全に効かない様子です。お兄様はもちろん、アークでさえ無事かどうか分かりません。」

 

滅「とにかくヤツの中に蓄積されている悪意のデータを消耗させるんだ。そうすれば零とアークは解放されるはずだ!」

 

アズ「え...?」

 

滅が言ったマリスアークの攻略法に頭を上げるアズ。

するとアズのモジュールが赤と銀に点滅し始める。

その様子にイズは自身に起こったことと同じことが起ころうとしているのだと理解する。

 

イズ「なら...私はこれを...」

 

イズはそう言うと目を閉じる。

すると或人は、ゼロツードライバーを介してイズに強制的にゼアの中へと意識を移される。

 

或人「イズ?」

 

イズ「或人社長。滅が言った攻略法をより実現させる為に提案があります。」

 

或人「...それって?」

 

イズ「はい、それは...」

 

イズの提案を聞いた或人は驚くがしばらく考え込み、そして納得するように頷く。

 

或人「分かった。俺はイズを信じるよ。」

 

イズ「ありがとうございます、或人社長。」

 

或人「じゃあ、行こっか!」

 

イズ「はい!」

 

二人はそう言うと意識を身体に戻し、立ち上がる。

すると或人はゼロツードライバーを外し、イズに渡す。

そして懐からゼロワンドライバーを取り出し、装着する。

 

ゼロツードライバーを受け取ったイズはなんとそれを装着した。

それを見た滅達は驚く。

 

迅「まさか、イズが...」

 

滅「何か策があるのか?」

 

イズ「はい。阿久津さんを助ける為に、今こそ私達の善意をぶつける時です。」

 

アズ「善、意...」

 

イズの言葉を聞いたアズのモジュールが更に強く輝きだす。

 

イズ「悪意に対抗するには善意が最適です。阿久津さんとアークは今、醜い悪意によって苦しんでいるはずです。以前の或人社長の様に。」

 

垓「...メタルクラスタの時か。」

 

イズ「或人社長を救ったのはヒューマギアの善意でした。なら、阿久津さん達を助けるのは人間とヒューマギア...私達の善意です!」

 

滅「...フッ、面白い。その策に乗ろう。」

 

亡「ええ。お兄様を助けるのは私達です。

 

無「そうですね。」

 

雷「一発雷落としてやる!」

 

迅「...そうだね。兄ちゃんを助けよう!」

 

ザイア「フッ...こんなこと中々体験できないな。」

 

垓「罪滅ぼしとは言えないが...それでも私は私なりに責任を果たそう!」

 

唯阿「絶対に助けるぞ...!」

 

諫「フン、あのドライバーをぶっ壊せばいいんだろ?」

 

或人「皆...行くぞ!」

 

全員「「「「「「「「「ああ!!!」」」」」」」」」

 

アズ「皆...」

 

或人達の様子にアズは涙を流す。

するとアズのモジュールが銀色に輝く。

その様子に驚く或人達。

 

するとアズの意識はアークの中へと移される。

 

 

アズ「え...ここは...」

 

 

零「アズ...」

 

 

アズ「っ!零サマ!」

 

 

アズは声のする方を向く。

そこには零が居た。

 

零の姿を見たアズは泣きながら零に抱き着く。

それを受けた零は謝罪の言葉を呟きながらアズを抱きしめる。

 

アズ「なんで暴走しちゃうのよ零サマ!」

 

零「...ごめんな。あの悪意に影響されて暴走してたみたいだ。」

 

アズ「...もうアレを使って欲しくないし存在してほしくない。」

 

零「分かってる。俺も流石にアレはヤベエと身に染みた。アレは存在してはいけないキーとドライバーだ。だから頼む。アズ達の手でアレを破壊してくれ。」

 

アズ「...帰ってきたら一つお願い聞いてもらうからね?」

 

零「ああ。なるべく優しいので頼むな?」

 

アズ「ダーメ!私達を心配させたんだから優しいのじゃダメだよ!」

 

零「そりゃそうか...」

 

零は苦笑いしながらアズを送り出す。

アズはそんな零にべーとしながら意識を身体に戻した。

 

零「頼んだぞ...アズ。」

 

そして意識を身体に戻したアズは立ち上がり、アークゼロワンキーを取り出す。

 

アズ「零サマを助けるのはこのアズちゃんなんだから!」

 

アズの様子を見た或人達は笑顔になる。

そしてマリスアークを見据える。

 

マリスアークは先ほどより再生速度が遅くなったが、それでも完璧に腕を治していた。

両手にアタッシュカリバーを持ち、刀身にスパイトネガを纏わせている。

 

マリスアーク「ウゥ...グゥアアアアアアア!!!」

 

獣の様に叫ぶマリスアークを見据え、或人はライジングホッパーキーを取り出し、目を閉じる。

 

或人(あの人と共にヒューマギアの未来を掴むんだ...)

 

或人のその想いが伝わったのか、ライジングホッパーキーが青く光り輝き、青と黄色のボディカラーのキーへと変化させた。

それを見た或人は覚悟を決め、キーを起動する。

或人と一緒に、イズもゼロツーキーを起動する。

 

JUMP!

 

ZERO-TWO JUMP!

 

二人はそれぞれスキャンさせ、構える。

そして...

 

 

或人、イズ「「変身!」」

 

 

PROGRISE!

 

ZERO-TWORISE!

 

 

INITIALIZE! REALISING HOPPER!

 

KAMEN RIDER ZERO-TWO!

 

 

A riderkick to the sky turns to take off toward a dream.

 

It's never over.

 

 

青い光を放ちながらライジングホッパーと同じ形態に変身するゼロワン。

 

或人の想いによって変化した仮面ライダーゼロワン・リアライジングホッパーが誕生した。

 

その隣にはいつものイズのポーズをとるゼロツーが立つ。

それを見たアズを始め、諫、垓、迅も変身する。

 

そしてマリスアークを前に全員構える。

 

 

ゼロワン「お前を止められるのは...俺達だ!」

 

 

ゼロワンのその言葉を切っ掛けに、全員がマリスアークに向かって行く。

それを見たマリスアークも獣の様に駆けていく。

 

ゼロワンはアタッシュカリバーを展開してマリスアークに斬りかかる。

それを片手で防ぎ、もう片方のカリバーでゼロワンを攻撃しようとするマリスアーク。

だがそれをゼロツーがホッパーブレードで防ぐ。

 

マリスアークはそれを弾こうと力づくで腕を上げる。

それによってゼロワンとゼロツーに隙が生まれるが、それが二人の狙いである。

 

アークゼロワン「ハァ!」

 

二人の間からアークゼロワンがカリバーを突き出す。

それに気づいたマリスアークは何とか防御しようとするが、それをゼロワンとゼロツーに阻まれる。

 

アークゼロワンの攻撃が通り、後退するマリスアーク。

そんなマリスアークの背後にはバルカンとバルキリーがショットライザーを構えていた。

 

バルカン「行くぞ刃!」

 

バルキリー「ああ!」

 

ランペイジオールブラスト!

 

ジャスティスブラスト!

 

すると二人は同時に必殺技を放つ。

それによってマリスアークの両腕が吹き飛ばされる。

 

マリスアークは直ぐに両腕を再生しようとするが、頭上に影がかかる。

それに不信がり見上げるマリスアーク。

マリスアークの目に入ったのは...

 

 

ザイア「合わせろ、天津!」

 

サウザー「君こそ合わせたまえ!」

 

 

ZAIAの前社長と現社長がジャッカーを構えている。

ジャッカーにはそれぞれアメイジングキーとトリケラトプスキーが装填されている。

 

THOUSAND BREAK!

 

HACKING BREAK!

 

二人はそれぞれ変身に使うキーのライダモデルを繰り出す。

空中から繰り出されたライダモデル達は重力による加速によって更に破壊力が増し、マリスアークにぶつかると辺り一面が土煙に包まれる。

 

煙の中からゼロワン達が退避し、マリスアークの様子をうかがう。

煙が晴れて見えたのは両手と胴体の数カ所が崩壊しているマリスアークの姿だった。

 

マリスアークは唸り声を上げながらも欠損箇所を再生させようとする。

するとゼロワン達の背後から二つの青い閃光がマリスアークに向かって走る。

 

 

無「そう簡単に再生させるわけがないでしょう?」

 

亡「貴方の能力はある程度把握しました。だから...」

 

 

無、亡「「その程度の力でお兄様を抑えつけるなど甚だしい!」」

 

 

二人はそう言うとマリスアークの両足を文字通り細切れにする。

それによってマリスアークは四肢を失い、だるまの様に地面に横たわる。

 

マリスアークは地面に頭を着くという屈辱的な状態にさせられたことに怒る。

 

 

マリスアーク「ウゥ...ガアアアアアアアアアア!!!!!

 

 

するとマリスアークは怒りの叫びと共に悪意のオーラを放つ。

近距離に居た無と亡はそれを諸に受けてしまい、吹き飛ばされる。

そして変身が解除してしまう。

 

二人は直ぐに再変身しようとするが、何故かキーが起動しない。

それに動揺する二人。

 

亡「何故キーが起動しない...!?」

 

無「まさか...!?」

 

アークゼロワン「...悪意によってキーを封じ込めたのね。」

 

アークゼロワンの言葉に全員動揺する。

まさかキーを封じこめ、変身できなくさせるとは思わなかったのだ。

 

そこでゼロワン達は、滅やアークゼロなどのアークの恩恵を受けたライダー達を前衛にし、ゼロワン達を守るように立つ。

それに気づいたマリスアークは、ナノマシンを操ってマリスローダーを押し込む。

 

 

 

 

 

それを見た滅はデストアナライズを繰り出し、その行為を止めようとする。

だがマリスアークはキーを押し込み、その際に発生したエネルギーでデストアナライズを弾く。

 

アルティメットデスペレイション!カウント・フォー!

 

するとマリスアークは全身をナノマシンに変え、離散する。

ゼロワン達はそれを見て全員の背中を合わせてどこから来てもいいように構える。

 

すると突然バルカンやサウザーが苦しみ出す。

よく見ると彼らの関節部分などにナノマシンが入り込み、関節を破壊しようとしている。

 

それを見た滅はナノマシンを破壊する毒を放つ。

だがその毒はナノマシンに逆に利用され、瞬時にナノマシンを破壊する毒から、変身能力を無くす毒に改変させる。

それを受けたバルカンとサウザーは変身が解除してしまう。

 

それを見たゼロワン達は直ぐにその場から離れる。

だがナノマシン達はそれを許さず、スパイトネガを利用して巨大なバリアを生み出し、それをゼロワン達を囲う様に展開する。

 

ゼロワン「なっ!?」

 

更にそのバリアの表面には先ほどの毒が馴染まされており、触れた瞬間に変身が解けてしまう。

どうやってこの状況を打開するか考え込むゼロワン達。

 

滅「...俺が何とかしよう。」

 

『エクスティンクションインパクト!』

 

滅はそう言うとキーを押し込む。

すると大量のデストアナライズを繰り出し、その表面に毒を滲ませる。

 

更にドライバーからキーを抜き、アタッシュアローに装填する。

そしてエネルギーをチャージして、上空に向けて矢を放つ。

それと同時にデストアナライズをバリアに突き刺す。

 

突き刺すとバリアに馴染まされている毒によって、滅の変身が解除されてしまう。

だが滅は笑みを浮かべている。

 

滅「これでお前の能力の一つを封じ込めた。」

 

するとバリアの数カ所に穴が開く。

更にそこに先ほど滅が放った無数の矢がバリアに突き刺さり、バリアは完全に崩壊した。

 

それに驚くが直ぐに離れるゼロワン達。

バリアを崩壊されたマリスアークは元の身体に戻り、滅を睨む。

 

滅「俺の毒を変質させたようだが、そんなことで俺が動揺するとでも思ったのか?」

 

滅は挑発的な笑みを浮かべながらマリスアークに向かって話す。

 

滅「お前がやれることは俺も出来る。だから俺はお前のナノマシンの活動を鈍らせる毒を作り出したのだ。それによってお前はその姿しか維持できなくなった。」

 

迅「流石滅!」

 

滅「フッ、零ならこんな簡単なことにも気づいたはずだがな。」

 

滅がそう言うとマリスアークは激怒したのか、滅に向かって高速移動する。

だがそれに気づいた迅とザイアによって阻まれる。

 

迅「こんな安い挑発に乗るなんて、案外『悪意』ってものは単純なんだね?」

 

ザイア「まるで子供のようだな。」

 

迅とザイアはそう煽りながらマリスアークを蹴り飛ばす。

更に追い打ちをかけるように二人は斬撃を放つ。

それを諸に受けたマリスアークは何度目かの両腕を切断される。

 

再生しようにも今までの戦いで悪意を大幅に消耗した所為か、再生速度が極端に遅くなっていた。

これに怒りを感じたマリスアークは自身の悪意を増幅させ、無理やり再生させる。

だがこれは同時に、マリスアークの限界が見えて来たとも取れ、ゼロワン達はトドメを刺そうとする。

 

ゼロワン「イズ!アズ!行くぞ!」

 

ゼロツー「はい!」

 

アークゼロワン「うん!」

 

ゼロワン達はそう言うと同時にキーを押し込む。

 

リアライジングインパクト!

 

ゼロツービッグバン!

 

アークライジングインパクト!

 

そしてそれぞれ三方向に別れて高速移動する。

マリスアークは三人の思惑を理解したのか、偏差攻撃で三人を妨害しようとする。

だがその攻撃をバルキリーやアークゼロが阻止する。

 

アークゼロ「予測するのは俺の特技でもあるんだぜ?」

 

バルキリー「舐めてもらっては困るな。」

 

二人はそう言ってマリスアークの妨害をする。

そこに迅とザイアも合流して、マリスアークはゼロワン達の妨害を出来なくなる。

 

するとバルキリー達が一斉に斬撃を放ち、マリスアークの逃げ道を閉ざす。

そこからどうにか逃げ出そうとするマリスアークは、一つだけ開いている上空へと逃げる。

 

だがそれはバルキリー達の罠だった。

 

 

ゼロワン「はあああああああ!!!!!

 

 

ゼロツー「はあああああああ!!!!!

 

 

アークゼロワン「はあああああああ!!!!!

 

 

三人がキックの姿勢でマリスアークへと向かっていた。

それを見たマリスアークは直ぐ様マリスローダーを十回押し込み、キーを押し込む。

 

 

アルティメットデスペレイション!カウント・ゼロ!

 

 

マリスアーク「グルゥアアアアアアアアア!!!!!

 

 

するとマリスアークは自身の悪意とアークツーキーに内包されている全ての悪意を使ってエネルギーを生み出し、放出する。

それに巻き込まれそうになるゼロワン達。

だが...

 

 

ゼロツー、アークゼロワン「「その結論は予測済みです(だよ)。」」

 

 

そう呟くゼロツーとアークゼロワンがマリスアークの頭上に居た。

 

ゼロツーと覚醒したアークゼロワンは予測能力を使って先ほどのマリスアークの攻撃を予測。

そしてゼロツーはクォンタムリーパーを使用して、アークゼロワンと連携して攻撃を避ける。

 

もちろんそれはゼロワンもであり、二人の更に上空からマリスアークに向かっている。

 

 

アークゼロワン「零サマを返してもらうよ!」

 

 

ゼロツー「貴方の様な存在はこの世に居てはいけません!」

 

 

ゼロワン「俺達が止めて見せる!」

 

 

三人「はあああああああ!!!!!」

 

 

三人はそう言うとライダーキックを放つ。

三人の足はマリスドライバーへと炸裂する。

マリスアークは抵抗しようとするが、三人の力に押され、動けないでいる。

 

徐々にドライバーにヒビが入って行き、そして...

 

 

『      リアライジング

               

  アークライジング 

   インパクト   

              

 

  ゼロツービッグバン  』

 

 

ドライバーはキーと一緒に破壊される。

三人のキックはマリスアークを貫通する。

 

その時、マリスアークの複眼が赤い涙の様なものと共に元の色へと戻って行くのだった。

そしてマリスアークの変身が解け、零の姿が現れる。

だが零は意識を失っているのか、そのまま地面へと落ちていく。

 

するとその時、アークゼロワンが引力・斥力を操り、零の下に行く。

そして零を抱きかかえるとゆっくり地面へと降りるのだった。

 

二人が着地すると、零が目を覚ます。

零はアークゼロワンの姿を見ると笑みを浮かべる。

 

零「ありがとな、アズ...」

 

アークゼロワン「...お帰り、零サマ。」

 

零「...ただいま、アズ。」

 

零がそう言うとアークゼロワンは変身を解除し、零を抱きしめる。

零は一瞬驚くも、すぐに笑顔になり抱き返す。

 

その様子を見ていた或人達は笑顔になるのだった。

 

 

 

アーク『私もいるんだが...』

 

 

 

全員『『『『『あ...』』』』』

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

あの戦いから数週間が経ち...

 

ヒューマギアの暴走によって破壊された町は見事に元通りになった。

そして世間の人々の生活も元に戻るどころか、更に豊かになった。

 

それも全てヒューマギアのお陰だった。

 

飛電インテリジェンスはこれまでのアークに関する事実を全て公表。

更に全ての元凶である天津と元ZAIA本社社長のアークランドに向けれらるはずの悪意は或人や零の尽力によって無くなった。

 

これに感謝した垓は或人達に全面的なサポートをすると約束し、新たに『サウザンインテリオン』を設立する。

更に垓を支える為、なんと秘書型ヒューマギアの厘を秘書に就けたのだ。

 

これには或人達も酷く驚いた。

 

或人「えええええええええ!?」

 

諫「コイツ頭逝かれたのか?」

 

唯阿「世も末だな。」

 

与多垣「フッ、精々裏切られない様にするんだな。」

 

迅「(゜o゜)...」

 

と反応はそれぞれだが、全員垓の決断を応援した。

 

一方、全ての元凶とも取れない立ち位置に居るZAIAは与多垣が内部を一斉調査、処分をし、見事に業界1にも上り詰める程のクリーンさを手に入れた。

それにより与多垣は次期本社社長候補と呼ばれるようになる。

そのサポートに迅が全力で対応しているのだが、時々人使いが荒いと愚痴を零すこともしばしば...

 

諫と唯阿はそれぞれA.I.M.S.の総隊長、技術顧問兼部隊長として所属することになった。

これには全A.I.M.S.隊員も喜び、各々活き活きとして活動している。

 

更にA.I.M.S.のバックアップにはZAIAと飛電インテリジェンスが着くことになり、治安維持の為のシステム構築や管理などを協力して取り組んでいる。

 

もちろん飛電インテリジェンスも信頼を取り戻し、業績は過去最高を更新し続けている。

人々のヒューマギアへの信頼も回復し、生活の質は向上。

これによってヒューマギアは完全に『人類のパートナー』としての位置を獲得したのだった。

 

そんなヒューマギア達の暮らしをとある建物の屋上から眺める者が居た。

 

滅「相変わらずここが好きなんだな、零。」

 

零「ん?まあ何回か来たことあるからな。」

 

そう話し合う零達が居るのは飛電インテリジェンス屋上。

超高層ビルである飛電インテリジェンスの屋上から人々の暮らしの様子を見るのは普通では無理なのだが...

 

滅「それにしても相変わらずお前の発明は凄いな。ただのコンタクトレンズだと思ったら望遠・顕微レンズだとはな。」

 

零「いや眼鏡とかかけてもだるいだろ?だったらコンタクトにすれば楽だと思ってな。」

 

アーク『その発想が天才と言われる由縁なのだろうな。』

 

零は相変わらず発明をし続け、その半数以上が社会へと貢献している。

実際、零が着用しているこのコンタクトレンズも、与多垣の提案によりザイアスペックと組み合わせることによって新たなインターフェイスの開発が協議されている。

それ以外にも暮らしのあらゆる場面で零の発明は活躍し、ノーベル賞を受賞する程までの貢献を果たした。

 

アークも今は衛星ゼアの中に組み込まれ、二人で一緒にヒューマギアの管理やそれ以外のインフラの管理などもしている。

二人の様子を見ていた零によると、グイグイいく妹とそれにタジタジになる兄の様だったと話す。

 

平和となった世界だが、それでも悪意が消えることはない。

零達は新生滅亡迅雷.netとして、悪意の管理ではなく監視をすることにした。

 

雷は宇宙事業の場で衛星などのデータから監視し、亡は飛電やZAIAの協力の下、あらゆるインフラからデータを収集。

残りの零やアズ、滅に無はそれぞれ自由に動いている。

 

そんなことを話していると零の下にアズがやって来る。

アズはやって来ると零に抱き着く。

 

零「おぉ、いきなり抱き着くとびっくりするだろ。」

 

アズ「えへへ~♪つい零サマに抱き着きたくなるんだ~♪」

 

零「はぁ...今度からはびっくりさせないでくれよ?」

 

アズ「それはどうしよかな~?」

 

零「...そんなこと言うアズはこうだ!」

 

零はそう言うとアズをくすぐる。

それに反応したアズは零に止めるように言うが、零はその手を止めない。

 

そんな二人の様子を見ていた滅は笑顔になる。

 

滅「この景色が続くといいな...」

 

アーク『ああ、そうだな。』

 

二人はそう呟き、零達を眺める。

 

零とアズはお互いをくすぐり合うが、その表情は正にこの世界で一番平和なのではないかと思えるような物だった。

 

 

 

 

 

 

 

fin...

 




今までこの作品を読んでくださってありがとうございました。

REAL×TIMEやVシネのストーリーにはここからどうあがこうがいけないので、今回が本当に最終回です。
いや~、終盤は本当にオリジナルだったので結構苦労しました。
この回だって戦闘シーンどうしよって唸ってましたよ。


ここまで続けてこれたのも読者の皆さんのお陰です。
毎回感想を下さったりして嬉しかったです。
色んな感想があって、それがモチベにもつながっていました。

本当にこの数か月間ありがとうございました。


次回作などに関しましてはしばらくは出さないつもりです。
というのも以前にも話した通り、生活スタイルが変わったんですね。
それによってまず小説を書く時間がない。
更にプライベートな時間に割く余裕もない状況なんですね。
それで今回のこの完結を機に、しばらく休止しようと思います。

もちろん色んなネタを浮かんではいます。
前にも原案をちょろっと話したかもですが、アルセウスに転移した主人公の話だったり。
狂者がよう実で過ごす櫛田メインヒロインの話だったり。
てんやわんやしながら人理を修復していくマスターの話だったり。
挙げていったらキリがないですね笑

ただこれらを書いて行くにしてもそれなりに時間を割かなきゃならないんですよね。
パっと思いついてもそれがスラスラ書けるかと言うとそうではないんですよね...

なのである程度落ち着いたタイミングで旬を過ぎたりしますけども、投稿再開をしていきたいなと思っています。

楽しみにしてくださっている方々には申し訳ないですが、この様な感じになりました。
また色々投稿の準備が出来たら戻ってきますから!
I'll be back!するから!

だから待っててね!
いつかの明日でまた会おうね!

バイバーイ!!!


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