スーパーロボット大戦X-DRIVE (幸村ユウキ)
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参戦作品PV風

 新世紀0100年人々が宇宙に進出して数百年‥ネオジオン総帥シャア・アズナブルのアクシズ落としは阻止された‥しかし地球は未だに終わらない戦火に包まれていた

 

進軍する機械獣‥闘争を求めるインベーダー‥彼方より飛来するボアザン星人‥宇宙より来たるムゲ帝国‥地球を手中に収めようとするギガノス帝国‥シャア・アズナブルの亡き後も活動するネオジオン‥地球再生を目的に作られたものの暴走してしまったデビルガンダム‥そして遊星歯車装置‥

 

終わらない戦火を断ち切るべく今、新たな戦士達が立ち上がる

 

その名は‥

 

スーパーロボット大戦X-DRIVE

 

参戦作品

 

超電磁マシーンボルテス∨

 

健一「ボルテス∨の力!見せてやるぞ!」

 

健一「超ォォォ電磁ゴマァァァァ!」

 

機動戦士Zガンダム

 

カミーユ「これ以上、ネオ・ジオンの狼藉を許す訳には‥!」

 

カミーユ「退いてくれ!ハイメガランチャーを撃つぞ!行けぇぇぇ!」

 

機動戦士ガンダムUC

 

バナージ「こうするしかないのか‥!」

 

バナージ「ビームマグナムなら!」

 

真(チェンジ)!ゲッターロボ 世界最後の日

 

竜馬「来やがったなインベーダー野郎!」

 

隼人「やれ!竜馬!」

 

竜馬「あぁ!‥おぉぉぉぉぉぉ!ゲッタァァァ!ビィィィム!」

 

超獣機神ダンクーガ

 

忍「俺達、獣戦機隊の力見せてやるぜ!やぁぁぁぁてやるぜ!」

 

忍「来やがれ!ダイガンで片っ端から撃ち落としてやるぜ!」

 

忍「マキシマムレベル‥シュー!」

 

機甲戦記ドラグナー

 

ケーン「ドラグナーだ!当たると痛えぞ!」

 

ケーン「ぶった斬ってやる!」

 

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア

 

アムロ「まだやると言うのなら」

 

アムロ「行け!フィン・ファンネル!」

 

勇者王ガオガイガー

 

剴「勝負だ!原種!」

 

剴「うぉぉぉぉ!ブロウクンマグナム!」

 

ガン☓ソード

 

ヴァン「どいつもこいつもウジャウジャと‥!」

 

ヴァン「俺の間合いだ!」

 

ヴァン「チェェェストォォォ!」

 

機動武闘伝Gガンダム

 

ドモン「お前と遊んでいる暇はない!」

 

ドモン「俺のこの手が光って唸る!お前を倒せと輝き叫ぶぅ!」

 

ドモン「砕け!必殺!シァァァイニングゥ!フィンガァァァ!」

 

超重神グラヴィオン

 

斗牙「僕達グランナイツは明日を照らす光になる!」

 

琉菜「ソルグラヴィオン!」

 

レイナ「スパイラルクラッシャー!」

 

琉菜&レイナ「パァァァンチ!」

 

キャプテン・アース

 

アカリ「ダイチ!ナビゲートはオイラが」

 

ダイチ「ありがとうアカリ!」

 

ダイチ「そこだぁぁぁ!」

 

破邪大星ダンガイオー

 

ロール「ギル!ダンガイオーが相手だ!」

 

ロール「破邪の剣で勝負だ!」

 

ギル「ぬぅ‥!おのれ!」

 

マジンカイザーSKL

 

海道「俺達のカイザーに敵はねぇ!」

 

海道「ぶった斬ってやるぜ!神に会うては神を切り!」

 

真上「悪魔に会うては悪魔をも撃つ!」

 

海道「戦いたいから戦い!」

 

真上「潰したいから潰す!」

 

海道&真上「俺達に大義名分はないのさ!」

 

海道「ずおりゃあぁぁぉ!」

 

真・マジンガー 衝撃Z篇

 

甲児「機械獣!これ以上好きにさせるか!」

 

甲児「唸れ!鉄拳!ロケットパァァァンチ!」

 

マクロスF

 

アルト「ランカ、シェリル‥二人の想いを抱いて‥俺は!飛ぶ!」

 

アルト「喰らえェェェ!」

 

立ち上がれ!地球を守るために!

 

マリーダ「行け!ファンネル!」

 

タップ「よぉく狙って!そこだぁ!」

 

東方不敗「ダァァァクネスフィンガァァァァ!」

 

テッペイ「ダイチにだけ負担は掛けさせない!」

 

エイジ「超・重・けぇぇぇん!」

 

マイヨ「覚悟ォ!」

 

隼人「ドリル‥ハリケーン!」

 

シャピロ「死ねぃ藤原!」

 

ジェフリー「マクロスキャノン!ブチかませ!」

 

ボビー「往生しやがれぇぇぇ!」

 

J「ジェイクォォォォォス!」

 

テニア「行ってトーヤ!」

 

トーヤ「喰らえ!オルゴナイト!バスタァァァ!」

 

マサキ「アカシックバスタァァァ!」

 

甲児「凄いエネルギーだ!光子力ビィィィム!」

 

スーパーロボット大戦X-DRIVE

 



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オリジナルキャラ設定

名前:鷺森恵那(サギモリエナ)

 

愛称:恵那

 

生年月日:新世紀0083年 9月4日 17歳

 

容姿:赤髪のショートボブヘアに前髪にヘアピンを付け、緑色の瞳に幼さの残る顔たち

 

身長:150cm

 

体重:聞いたらぶっ飛ばしますよ?

 

スリーサイズ:80/52/82

 

好きな物:アイスクリーム 嫌いな物:人参、ピーマン、椎茸

 

イメージCV:花守ゆみり

 

蘭月高校に通う高校2年生 両親は物心付いた時からおらず、祖母と二人暮らし 穏やかな性格をしており、理不尽を嫌う

 

元陸上部のマネージャーだが祖母の生活を助けるのを優先した為退部

 

ランカ・リーの熱狂的ファンであり、ランカのライブ中はテンションが爆上がりし、性格が変わる

 

蘭月高校からの帰りにムゲの攻撃を受け、祖母を助ける為に助けを呼びに行った所を那月が乗っていたアルテリアスに同乗し、怪我をしていた那月に代わって操縦した際に偶然、OSを書き換えた事からアルテリアスの正規パイロットになる

 

獣戦基地で身体検査などを受けた際に獣戦機隊のメンバーと仲良くなっており、特に沙羅とは一緒に食事や世間話や悩み相談をするほど仲がいい

 

ずば抜けた空間認識力やセンスなどを発揮しており、シュミレーターの最高難易度をあっさりとクリアしている

 

操縦技術は荒削りだがパイロットの腕としてはカミーユ曰く、訓練を続ければ間違いなく一流になれる…しかし、接近戦は完璧だが銃撃戦においては所属パイロットの中ではドモンやファ、ゲッターチーム、挙げ句の果てには射撃武器を殆ど持たないマジンガーZの甲児よりも劣る 本人曰く飛び道具は自分に合わないとの事

 

研究所などで実験などを受けた子供ではないが身体能力が高く、走る電車から飛び降りても無傷で鉄塔に掴まる、屋上から飛び降りても無傷で走り去る、大人を軽々と飛び越える、アルテリアスの加速で掛かるGにも苦痛の顔を見せない等人間離れをした身体能力を見せている

 

アルテリアスを操縦する際はパイロットスーツを着ず、私服か制服で乗っている

 

イメージ戦闘BGM:ACE ATTCKER

 

 

 

名前:深山那月(ミヤマナツキ)

 

愛称:那月

 

生年月日:新世紀0075年 7月25日 25歳

 

容姿:茶髪のセミロングヘアーに青みがかった黒い瞳、キリッとした顔たち

 

身長:166cm

 

スリーサイズ:78/58/76

 

イメージCV:中原麻衣

 

地球連邦の軍隊に所属するパイロット はっきりと物を言う性格で煙たがられる時もある 獣戦機隊のメンバーとはほぼ同期

 

自身の機体であるテスト機アルテリアスの開発を受け、設備の整っている獣戦基地で開発。完成されたアルテリアスのテストパイロットになる…も実戦での慣らし戦闘の際に怪我をし、保護した恵那にアルテリアスのOSを書き換えられ、機体を奪われる形になる

 

恵那が正規パイロットになってからは一緒に搭乗し、サポートに回るものの獣戦基地に恵那を連れて行く経緯もありあまり仲が良くなく、更には感覚で操縦する恵那には殆どサポートの意味をなしておらず不憫に感じている

 

成績優秀なパイロットであるも天才的な潜在能力を持ち、独自の戦闘スタイルを生み出す恵那のパイロットの腕に差を感じ愕然としている

 

それでもパイロットとしては一流であるも今はアルテリアスを完成させる事を目標にしており戦闘データの収集などに勤しんでいる。しかし那月曰く恵那の戦闘スタイルが独特すぎて参考にならないとの事

 

 



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第1話『始まりを告げる崩壊』

 〜獣戦基地〜

 

龍の形を模した獣戦基地‥そこに鳥の形をした戦闘機が戻って来る

 

葉月「ご苦労だったな藤原」

 

忍「ありがとうよ葉月のおっさん」

 

戦闘機から降りてきたパイロット-藤原忍-に獣戦基地の司令官である葉月が労いの言葉をかける

 

忍「ムゲ帝国の連中以外に機械獣まで出てきやがるなんてな‥予想以上に疲れたぜ」

 

葉月「それを含めてご苦労だと言っているんだ。光子力研究所の彼らとは協力して当たらなけばならないからな」

 

忍「解ってるよ」

 

葉月の言葉に肯定の言葉を示す忍

 

忍「にしてもおっさん。沙羅と那月の二人はどうしたんだよ?」

 

葉月「結城と深山の二人はテスト機の調整に入っている」

 

忍「あの機体‥完成したのかよ?」

 

葉月「その最終調整だ。後は実戦でどれだけやれるかだ」

 

忍「なるほどな」

 

葉月「私も最終調整に入る。藤原‥君はゆっくり休んでいるんだ」

 

忍「ありがとうよ」

 

葉月が出て行くと忍も暫くしてその場から出て行く

 

忍(それにしても‥ゾンダーやボアザン星人、ゼラバイアとの戦いが終わったばっかだってのによ‥次から次へと‥困ったもんだぜ‥)

 

 

〜東京 蘭月高校〜

 

暖かな春を過ぎ、蝉の鳴き声が響き渡る夏の季節‥後、数週間で夏休みに差し掛かる直前のとある高校の放課後の教室

 

その教室で赤い髪をショートボブにした幼さを残す顔の小柄な少女が帰り支度をしていた

 

恵那「さて‥今日の予定は‥」

 

皐月「恵那ー。遊びに行こう!」

 

恵那「ゴメン皐月ちゃん。今日は真っ直ぐ帰りたいんだ」

 

クラスメイトに声を掛けられた少女の名は鷺森恵那‥彼女は友人である橘皐月に手を合わせて謝る

 

恵那「今日はお婆ちゃんに夕飯作ってあげたいから」

 

皐月「あぁ〜‥なら仕方ないね」

 

恵那「本当にゴメンね」

 

皐月「いいよいいよ。恵那がお婆ちゃん想いなの知ってるし。それより恵那。もうすぐで夏休みだけど予定ある?」

 

謝る恵那に皐月は夏休みの予定はあるか訪ねる

 

恵那「まだ未定かなー‥お婆ちゃんの事もあるし」

 

皐月「そっかー。解ったら教えてよ。真夏君達誘って旅行でも行こうよ」

 

恵那「うん。解ったよ。あっ‥アタシそろそろ行くね」

 

皐月「了解。じゃあね」

 

恵那は友人である皐月に声を掛けると鞄を持って教室を出て行き、帰路に着いていく

 

この時はまだこの平穏が崩れ去る事はまだ誰も知らなかった

 

 

 

      第1話 始まりを告げる崩壊    

 

 

 

学校を後にした恵那は買い物を済ませ、自宅への帰路に着いていた

 

恵那「お婆ちゃん待ってるよね‥早く帰らないと‥お婆ちゃん一人にしたままに出来ないし何より最近、物騒だし‥」

 

恵那(まだこの辺りは大丈夫だけどムゲ帝国って名乗る人達や機械獣の事もあるし‥早く帰らないと‥唯一の家族なんだから‥)

 

恵那は両親代わりに一緒に暮らしている祖母の事を思いながら自宅への帰路を急ぐ

 

恵那は両親がおらず、唯一の家族は自身の祖母だけだった、そんな祖母のために恵那は自宅への帰路を急いでいた‥そして、あと少しで自宅に着く‥その時、恵那の耳をつんざくような強烈な爆発音が響き渡る

 

恵那「爆発音!?‥あれは‥ムゲ帝国の戦闘機!?」

 

恵那(この辺りにはムゲ帝国は来てなかったのに!?)

 

恵那「ハッ!?お婆ちゃん!?」

 

ムゲ帝国の戦闘機が起こした爆発に一瞬、立ち止まった恵那だが祖母の事を思い出し急いで家に戻る

 

恵那「お婆ちゃん!」

 

ミヲ「恵那。さっきの音は何だい?」

 

恵那「ムゲ帝国の戦闘機の攻撃だよ!?それより早く避難しないと!」

 

ミヲ「そうだね‥恵那!?」

 

自身の祖母である祖母の手を引っ張り、避難所へと向かおうとするしかし、玄関の扉を開けて外に出ようとした瞬間、ムゲ戦闘機の攻撃により近くの壁が壊れ、自宅の玄関の扉が塞がれてしまう

 

恵那は祖母であるミヲが咄嗟に突き飛ばしたため自宅の外に放り出された

 

恵那「お婆ちゃん!?‥お婆ちゃん!?」

 

ミヲ『私は大丈夫だよ。アンタは無事かい?必ず私も避難所に行くからアンタは先に行きなさい』

 

恵那「ううん。誰か呼んでくる。一緒に避難所に行こう。だからか待ってて」

 

ミヲ『待ちな恵那!』

 

ミヲが呼び止めるものの恵那は制止を聞かず助けを呼びに行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 〜東京 上空〜

 

恵那が助けを呼びに行く数分前、ムゲ戦闘機が破壊行動を続ける中、一機の輸送機が戦場を飛んでいた

 

その輸送機内のロボットの中でパイロットである女性が通信していた

 

葉月『深山君。すまない‥いきなりの実戦が君一人になってしまって‥』

 

那月「いえ、大丈夫です長官。藤原君と沙羅の機体の整備が済んでいないんですから」

 

葉月『本当にすまない‥すぐに二人を向かわせる。それまでは耐えてくれ』

 

那月「了解です。では出撃します」

 

輸送機から紺と白のカラーリングのロボットが出撃し、破壊行動を続けるムゲ戦闘機に攻撃を仕掛ける

 

那月(最終調整が終わった直後にいきなり実戦になるなんて‥だけど‥!)

 

那月「このアルテリアス‥使いこなしてみせる!」

 

紺と白のカラーリングのロボット-アルテリアス-に装備されているライフルの引き金を引き、那月はムゲ戦闘機を落していく

 

那月「(戦況は上々‥この調子なら藤原君達が来る前に何とか終わり)‥アグっ‥アレはムゲの戦闘ロボ!?応援が来たの!?」

 

ムゲ戦闘機が減っていき、あと少しで全てが終わると思われたがムゲ帝国の増援にしてもよりさらにムゲ戦闘機とムゲ戦闘ロボが現れ、那月の乗るアルテリアスは回避しながら反撃するも次第に被弾していく

 

那月「クッ‥(数が多い‥いくら最終調整が済んでいるからと行ってこの数は‥!)」

 

どうにかならないものかと那月が思案していた一瞬、ムゲ戦闘ロボの攻撃を横から受け、アルテリアスは大きく吹き飛ばされ、地面に激突する

 

那月「グッ‥うぅ‥」

 

恵那「ロボット!?何でこんな所に‥」

 

アルテリアスが激突した場所は誰かを呼びに行っていた恵那が数十m先だった

 

那月「何でこんな所に子供が‥!そこの貴女!早く逃げなさい!」

 

恵那「解ってます‥でも‥でもお婆ちゃんが‥!」

 

恵那に気付いた那月がハッチを開け、恵那にそう叫ぶも恵那は祖母の事もありそこから中々動けずにいた

 

そんなやり取りをしている二人に対して地面に激突したアルテリアスにムゲ戦闘が攻撃を仕掛けようとしていた

 

那月「(マズイッ!今からじゃあの子供が逃げ切れない‥!)貴女!そこは危ないからコレに乗りなさい!」

 

恵那「で、でも‥」

 

那月「いいから早く!そこにいると死ぬわよ!?」

 

その那月の言葉に恵那は急いでアルテリアスに向かうと那月は恵那を引き上げる

 

那月「とにかくシートの後ろにいていなさい‥そうすれば安全だから」

 

恵那「は、はい」

 

アルテリアスのコックピットに乗り込んだ恵那は言われるがままシートの後ろに周る

 

那月はアルテリアスの体勢を立て直し、ムゲ戦闘ロボに攻撃を仕掛けるもののライフルの攻撃は全て外れてしまい、戦闘ロボの攻撃を被弾していく

 

恵那「キャア!?」

 

那月「ゴメンナサイ‥でもこの中は安全だから‥ッゥ!」

 

恵那「!‥怪我してるじゃないですか!」

 

那月「こんなの怪我の内に入らな‥ッゥ!」

 

恵那「無理ですよそんな怪我でロボットの操縦何て!」

 

那月「だけど私がやらないと貴女も死ぬ!民間人の貴女が心配する程の事じゃない!」

 

恵那「怪我してるのに操縦する方が無謀ですよ!」

 

那月「ちょっと!?貴女何を!?」

 

シートの後ろにいた恵那は怪我をしている那月を無理矢理押し退けるとシートに座る

 

那月はそんな恵那を慌ててシートから降ろそうとする

 

恵那「‥‥‥こんなOSで動かしていたなんてそれこそ無茶苦茶‥」

 

コックピットシートに座った恵那は那月が止めようとした手を振り払うとOSをも確認すると物凄い勢いで書き換えていく

 

恵那「最終調整が終わってこのOS‥この機体のOSに合ってない‥それなら此処を‥‥最適化完了‥機体名‥アルテリアス‥‥武装はライフルの残弾が0‥後、使えそうな武器は‥レーザーサーベルとミサイルのみ‥後は‥」

 

那月(な、何なのこの子‥)

 

恵那「全最適化完了‥コレで!」

 

恵那がOSを書き換え、最適化が終わると同時にムゲ戦闘メカがレーザーを放つ

 

しかし、最適化の終わったアルテリアスはレーザーを避けると同時にムゲ戦闘メカにレーザーサーベルを突き刺す

 

那月(さっき私が操縦していた時とスピードが違う)

 

恵那「早く助けを呼んでお婆ちゃんを助けなきゃダメなんです‥だから邪魔しないで!」

 

アルテリアスは物凄いスピードでレーザーサーベルを構えてムゲ戦闘メカ、ムゲ戦闘機に向かって行くとムゲ戦闘メカとムゲ戦闘機の攻撃を回避し、レーザーサーベルで落していく

 

恵那「やぁぁぁぁ!」

 

那月「闇雲に突っ込んではダメ!まだムゲ戦闘メカは残って‥ッ!‥後ろ!」

 

アルテリアスの背後からムゲ戦闘メカがレーザーを放とうとしていた直後、ムゲ戦闘メカは横から浴びせられたビームに貫かれ、爆発する

 

沙羅「すまないね那月。遅くなったよ」

 

忍「何とか持ち堪えたみてぇだな」

 

那月「えぇ‥何とかね‥」

 

恵那「‥味方ですか?」

 

沙羅「子供!?ちょっと那月、何で子供がそのテスト機に乗ってるんだい!?」

 

忍「それも操縦してるみてぇだしな」

 

那月「事情は後で説明するわ。とにかく今はムゲの戦闘機と戦闘機メカを片付けないと」

 

沙羅「‥了解だよ」

 

忍「何か事情がありそうだしな‥今は気にしねぇ。やぁぁぁぁてやるぜ!」

 

那月の言葉に言いたい事を込み込んだ忍と沙羅は己の乗るイーグルファイターとランドクーガでムゲ戦闘メカ達を破壊していく

 

イーグルファイターのレーザーと突撃、ランドクーガのビームにより戦闘メカ達は数を減らしていき、アルテリアスはその周りの戦闘機を次々とレーザーサーベルで撃ち落として破壊していく

 

忍「こんなもんだな」

 

数分後、破壊行動をしていたムゲの機体は姿を消し、イーグルファイターとランドクーガ、そしてアルテリアスだけが残っていた

 

恵那「ふぅ‥何とか終わりました‥」

 

那月「‥鷺森恵那‥」

 

恵那「えっ?‥どうしてアタシの名前を‥」

 

那月「貴女が戦闘している間に鞄の中の学生証を確認させてもらったわ‥貴女、何者?」

 

恵那「あ、アタシは普通の‥」

 

那月「普通の一般人がOSを書き換えたり、操縦出来たりするものですか!」

 

アルテリアスのコックピット内部で那月に問い詰められる恵那は反論しようとするも那月に遮られ、銃を突き付けられる

 

沙羅「那月!やり過ぎだよ!」

 

那月「えぇ、自分でもそう思うわ‥でもこの子をこのままにはしておけない」

 

沙羅「だけど那月」

 

葉月『深山君の言う事も最もだ。藤原、結城‥君達はテスト機と深山君。そしてその子を連れて帰還するんだ』

 

忍「だけどよ葉月のおっさん!」

 

葉月『いいから帰還するんだ。理由はどうあれ彼女はテスト機を操縦したんだ‥このままにはしてはおけん。解ったか藤原、結城?』

 

沙羅「‥了解」

 

忍「わぁたよ」

 

葉月の言葉に何とか納得し、忍達は輸送機に自身達の機体の進路を向ける

 

那月「鷺森恵那さん‥そう言うわけだから貴女にも同行してもらうわ」

 

恵那「‥‥‥」

 

那月「他人の心配をしたいのは解るけど‥まずは自分の心配をする事ね」

 

恵那「‥‥解りました」

 

那月に言われるまま恵那は納得し、アルテリアスの進路を輸送機に向け、帰還させる

 

恵那(お婆ちゃん‥アタシ、どうなっちゃうんだろ‥)

 

 

 

 

 




偶然アルテリアスに乗り込んだ恵那は忍、沙羅と共にムゲ帝国の機体を撃退する事に成功する

しかし、普通の高校生である恵那がアルテリアスを動かした事に疑問を持った那月と葉月によって獣戦基地に連行される

獣戦基地に連れて行かれた恵那の運命はどうなるのか‥!

次回スーパーロボット大戦X-DRIVE 第2話『その名はマジンガー!』



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第2話『その名はマジンガー!』

 −???−

 

薄い明かりの灯る大きな部屋‥そこには何人もの人物が並べられた豪勢な椅子に座り、向かい合っていた

 

???「何?遂に目覚めたと言うのか?」

 

???「間違いない。奴は自覚してはいないようだが」

 

???「仕方あるまい。我らにとっては随分昔の話‥奴にとっては数年と行った所であろうが」

 

???「‥だが目覚めたと言ってもまだ不完全だろう?完全に目覚める前に片付けるべきだと思うが」

 

???「今はまだ時期尚早‥我らがまだ出るべきではない」

 

???「いずれは片付けなければならない案件か‥まぁ今は置いておくとしよう」

 

数人の人物は話が終わるとその場から去っていく

 

その内の若い女性はその場に残っていた

 

???(さて‥此処から奴はどう動くだろうかな)

 

 

 

 −獣戦基地−

 

恵那「はぁ‥‥いつになったらお婆ちゃんの所に帰れるんだろう‥」

 

あの戦いから恵那が獣戦基地に連れて来られて1週間‥何かの検査が終わった後なのか恵那は椅子に座ればため息を吐いて机に伏せる

 

沙羅「何だ‥随分お疲れさまだねアンタ」

 

恵那「あっ‥沙羅さん」

 

恵那が机に伏せていた所に沙羅が部屋に入って来ると伏せていた恵那に声を掛けた

 

沙羅の声に気付いた恵那は顔を上げる

 

沙羅「また検査かい?」

 

恵那「1週間ずっとですよ‥もう勘弁して欲しいです‥」

 

沙羅「まぁ無理も無いんじゃないかい?アタシだってビックリしたよ。経緯はどうあれアンタが那月の乗ってたあのテスト機を操縦したんだからね」

 

恵那「あの時は‥よく覚えてなくて‥」

 

沙羅は恵那がアルテリアスを操縦出来た事を驚きながらも褒めると恵那はウンザリした顔をする

 

沙羅「それで大したもんだとアタシは思うけどね」

 

恵那「あんまり嬉しく無いですよ‥早くお婆ちゃんの所に帰りたいです‥」

 

沙羅「それは検査の結果次第だと思うけどね」

 

恵那「だといいです」

 

ウンザリした顔をする恵那を沙羅は慰めるも恵那の表情は変わらない

 

二人が話していると部屋の扉が開き、葉月が入って来る

 

葉月「お取り込み中だったかな?」

 

恵那「い、いえ‥ただ沙羅さんと喋っていただけですから‥」

 

沙羅「長官。アンタが来たって事は」

 

葉月「あぁ。鷺森君の検査結果が出た」

 

部屋に入って来た葉月は恵那に検査の結果を伝える

 

葉月「結果から言えば‥君はただの学生だと言う事だ」

 

沙羅「本当かい?」

 

葉月「あぁ。深山君は納得していなかったようで念の為に彼女の経歴を調べてみたが何て事もない普通の学生だと解った」

 

恵那「じゃあ!アタシはお婆ちゃんの所に帰れるですね!」

 

那月「そんなわけ無いでしょ。あのテスト機は貴女がOSを書き換えたせいで私が乗れないんだし‥」

 

検査の結果を聞き、恵那は笑顔を浮かべて葉月に尋ねるが後から入ってきた那月が恵那の期待を打ち砕く

 

その那月の言葉に恵那はムッとした表情をする

 

恵那「だったらそのOSを書き換え直したらいいじゃないですか」

 

那月「それが出来ないから言ってるのよ。それにあのテスト機が貴女をパイロット登録してしまっているのよ」

 

恵那「何ですかそれ!」

 

沙羅「落ち着きなよ恵那。‥それでどうにか出来ないのかい?」

 

葉月「何度か試したが結果は同じだ。それに深山君の怪我も完治はしていない」

 

恵那「‥‥‥」

 

葉月の言葉に恵那は不満げな顔をする

 

巻き込まれた恵那にとっては当然の事だった

 

那月「とにかく貴女にはあのテスト機‥アルテリアスに乗ってもらうしかないの」

 

恵那「イヤですよ!?元はと言えばアタシはあの時巻き込まれたんです!ロボットに乗せたのだってアナタじゃないですか!何であのロボットに‥!」

 

那月「あの時の事は謝るわ‥でもOSを書き換えたのは貴女でしょ?」

 

恵那「それは‥そうですけど‥」

 

沙羅「はいはい。二人共そこまでにしときな。喧嘩しても意味ないよ」

 

喧嘩する寸前だった二人を沙羅が収める

 

沙羅の言葉に二人は言い合いを止める

 

沙羅「全く‥‥長官。恵那にお婆ちゃんに電話を掛けさせてあげてもいいんじゃないかい?いくら連絡してあるとは言っても心配してるだろうしね」

 

葉月「そうだな」

 

沙羅「ほら。行きな」

 

恵那「はい。ありがとうございます」

 

沙羅が恵那の背中を押すと恵那は自分の携帯電話を持って部屋を出て行く

 

那月「‥‥‥」

 

沙羅「まだ納得してないのかい那月?」

 

那月「当たり前でしょ‥普通の学生が操縦出来る代物じゃないのよ?」

 

沙羅「それはそうだけどね。これ以上追求しても意味はないよ」

 

那月(本当に何者なのあの子‥)

 

検査結果が出ても納得していない那月はそんな考えを巡らせていた

 

 −熱海 くろがね屋−

 

甲児「最近は機械獣の相手だけでも大変だってにムゲ帝国って言う連中のせいでかなり大変だぜ」

 

観光で賑わうこの熱海のくろがね屋で働く少年の名は兜甲児

 

Dr.ヘルの機械獣と戦うマジンガーZのパイロットだ

 

甲児(機械獣の侵略は日に日に激しさをましてる‥その上に他の異星人だなんて‥勘弁してほしいぜ)

 

男性「すまない‥部屋は空いているかな?」

 

甲児が考えに耽っていた時、恰幅のいい男性が声を掛ける

 

甲児「ん?あぁ‥空いてますよ。観光か何かですか?」

 

男性「そんな所と言ったところかな。最近まで忙しくてのんびり出来ていなかったのでね」

 

甲児「なるほど‥仕事の休暇かそんな感じですかね?」

 

男性「そんな所さ」

 

甲児「なるほど‥すいませんが俺はこれから掃除があるので失礼します」

 

男性「引き止めてすまない」

 

甲児「失礼します」

 

男性(彼が機械獣と戦うマジンガーZのパイロットか‥この目で確かめる事が出来てよかった)

 

去って行った甲児の後ろ姿を見ながら男性はそう考えを巡らせていた

 

何かを思い出すようにそして何かを考えるように

 

男性(数ヶ月前に戦いの幕は降りたと思っていた‥だが‥Dr.ヘルやムゲ帝国‥さらには宇宙ではギガノスが派遣を握ろうとしている‥また彼らの力が必要になるのか‥)

 

思い出すように考えに耽っていた男性だが爆発音で現実に引き戻される

 

男性「アレは‥機械獣か!」

 

男性(やはり人類の戦いはまだ終わらないのか‥!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   第2話『その名はマジンガー!』

 

 

機械獣が進行する熱海にイーグルファイター、ランドクーガー、アルテリアスを乗せた輸送機がやってくる

 

機械獣を視認すると輸送機から忍のイーグルファイター、沙羅のランドクーガー、そして恵那が乗ったアルテリアスが輸送機から出撃する

 

忍「前回と違うタイプの機械獣か」

 

沙羅「アタシは実際に目にするのは初めてだけどね」

 

恵那「‥‥‥」

 

沙羅「大丈夫かい恵那?無理に出撃する必要はないんだよ?」

 

忍「沙羅の言う通りだぜ。俺達に任して輸送機で待機していていいんだぜ?」

 

輸送機から出撃し、機械獣との戦闘に入る前に沙羅はアルテリアスに乗る恵那を気遣う

 

忍も恵那を心配するように声を掛けると待機していてもいいと言うが恵那は否定する

 

恵那「大丈夫です。やります」

 

沙羅「‥恵那。無理はするんじゃないよ」

 

恵那「ありがとうございます沙羅さん」

 

忍「何だ。仲がいいじゃねぇか‥」

 

葉月『いつまでも喋っている暇はないぞ君達』

 

忍「っといけねぇいけねぇ‥」

 

葉月からの通信が入ると忍達は意識を切り替える

 

葉月『鷺森君。納得はいかないだろうが頼む』

 

恵那「大丈夫です」

 

葉月『アルテリアスには深山君も乗っている。深山君‥鷺森君をサポートしてあげてくれ』

 

那月「了解です」

 

恵那「‥‥‥」

 

葉月の言葉に那月は返答するも恵那は黙ってアルテリアスの操縦をする

 

忍「行くぜ機械獣!俺達の力見せてやるぜ!やぁぁぁぁてやるぜ!」

 

忍の言葉を合図に機械獣に攻撃を仕掛ける

 

イーグルファイターはレーザーを放ちながら機械獣に突撃して風穴を開け、ランドクーガーはビームを放ち、機械獣を撃ち抜いていく

 

アルテリアスはライフルを放つも機械獣には当たらず、ただ弾数を消費していく

 

恵那「‥ッ!」

 

那月「ターゲットがサイトに入ってない‥そんな状態で撃っても弾数の無駄遣いよ」

 

恵那「黙ってて下さい‥! そこぉ!」

 

アルテリアスはライフルを機械獣に放ちながら接近していけば、ライフルを牽制に使いながらレーザーサーベルを引き抜いて機械獣に突き刺す

 

沙羅(ライフルを牽制に使っての接近戦‥やるじゃないか)

 

恵那「よし!」

 

那月「気を抜かない。まだ終わってないわ」

 

恵那「解ってます」

 

恵那達は確実に機械獣を減らして行くものの援軍として機械獣が再び現れる

 

忍「チッ‥キリがねぇぜ」

 

沙羅「流石にアタシ達だけじゃキツイね」

 

那月「待って二人共‥何かが飛んでくる‥‥アレは‥」

 

恵那「拳?」

 

拳が飛んでくれば機械獣に命中し、風穴を開ける。そして機械獣に風穴を開けた拳は放たれた場所に戻って行く

 

甲児「やいやい機械獣!これ以上はお前達の好きにはさせないぜ!この兜甲児とマジンガーZが相手だ!」

 

忍「やっとおでましかよ」

 

甲児「よし、行くぞマジンガーZ!」

 

甲児の乗るマジンガーZが援護に現れ、恵那達は協力して機械獣を片付けていく

 

忍「行くぜ機械獣!覚悟しやがれ!」

 

甲児「焼き尽くせ!ブレスト!ファイヤァァァァ!」

 

忍の乗るイーグルファイターがオーラを纏い、機械獣に突撃し、風穴を開けながら突撃していき、マジンガーZがブレストファイヤーで風穴の開いた機械獣を焼き尽くして行く

 

機械獣は着実に数を減らして行くもののそれでもまだ数は残っていた

 

恵那「ふぅ‥ふぅ‥」

 

那月「後は藤原君達に任せて下がりなさい」

 

恵那「まだ‥まだやれます‥!」

 

恵那は息を荒くしながらもアルテリアスを操縦して、レーザーサーベルとライフルを駆使して機械獣を破壊する

 

那月「後ろから攻撃が来る!」

 

恵那「‥!(回避が間に合わない‥!)」

 

アルテリアスの背後から攻撃を仕掛けようとしていた機械獣が突如現れた黒をベースにした巨大なロボットの蹴りによって吹き飛ばされて破壊される

 

恵那「助かった?」

 

忍「アレは‥黒いグラヴィオンじゃねぇか!」

 

恵那「グラヴィオン?」

 

那月「1年前のゼラバイア、ボアザン星人と戦いで活躍したスーパーロボットよ‥何でそれが此処に‥グランナイツは解散したはず‥」

 

沙羅「細かい事はいいじゃないか。コッチに手を貸してくれるみたいだし一気に片付けるよ」

 

黒いグラヴィオンの介入によって残る機械獣はあっという間に破壊されて行く

 

マジンガーZのロケットパンチで貫き、イーグルファイターが突撃し、ランドクーガーのビームで蹴散らし、アルテリアスのサーベルで切り裂き、黒いグラヴィオンが残りを破壊していき、機械獣は全滅する

 

恵那「終わったぁ‥」

 

沙羅「流石に少し疲れたね」

 

忍「ありがとうよマジンガー。おかげで助かったぜ」

 

甲児「それはこっちのセリフだ。アンタ達が手伝ってくれたから早く片付いたんだ」

 

忍「お互い様って事だな。黒いグラヴィオンのパイロット‥アンタもありがとな」

 

忍の言葉にグラヴィオンのパイロットは答えずにその場を去って行く

 

忍「なんだよ‥一言もなしかよ」

 

葉月『皆、帰還してくれ。それと兜甲児君。君も一緒に来てもらえるかな?』

 

甲児「了解です。こちらもお礼を言いたいのもありますし」

 

葉月との通信が終了して暫くし輸送機が到着し、イーグルファイター、ランドクーガー、アルテリアス‥そしてマジンガーZを乗せると輸送機は離脱していき、熱海での機械獣との戦いは幕を閉じた

 




熱海での戦いを終え、恵那達は一時の平穏を得る

しかし、獣戦基地にある護衛任務が舞い込んでくる

それは銀河全体で話題の超時空シンデレラのライブの護衛であった

次回スーパーロボット大戦X-DRIVE 第3話『超銀河ライブ』


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第3話『超銀河ライブ』

 〜蘭月高校〜

 

恵那「ハァ‥もうすぐで夏休みなのに2週間近く休む何て思わなかった‥(こんなに休んだの初めてかも‥)」

 

恵那が偶然アルテリアスに乗ってから2週間‥恵那の姿は久しぶりに蘭月高校にあった

 

ずっと獣戦基地に置いておくわけにはいかないとの葉月の判断であり、恵那は久しぶりに蘭月高校に登校していた

 

恵那(今のままだと夏休みの間はいいかも知れないけど‥二学期はどうするんだろう‥)

 

皐月「恵那。お久〜‥2週間近く休んでたけど大丈夫?」

 

恵那「おはよう。うん‥体調崩しちゃって‥でも大丈夫だよ」

 

皐月「そっかそっかー」

 

恵那(本当の理由言えないし‥)

 

休んでいた本当の理由を言えない恵那は皐月には申し訳なく思いながら言葉を返す

 

ダイチ「あれ?久しぶりだね鷺森さん。もういいの?」

 

恵那「真夏君おはよう。うん。心配してくれてありがとう」

 

皐月「真夏君が声を掛ける何て珍しいじゃん」

 

ダイチ「クラスメイトが休んだら心配もするよ」

 

皐月「それもそっか」

 

恵那の姿を見付けたダイチが声を掛け、恵那を気遣う

 

何事もないように恵那は言葉を返し、そのまま皐月とダイチと会話を続け、話を弾ませていく

 

皐月「来週の期末テスト終わったら後は夏休みだけだし‥何処か出掛けよう」

 

恵那「(期末テストだけでも受けに来ないと‥)そう言えば夏休みの予定聞いてたね‥まだ未定だけど‥アタシはまだ何とも言えないかも‥お婆ちゃんの事もあるし‥」

 

ダイチ「僕も未定かな‥まだどうしたいか決まってないんだ‥」

 

皐月「そっかー‥また決まったら教えてよ。予定合わせよう」

 

恵那「そうだね‥(ごめん皐月ちゃん‥アタシは予定合わせられる気がしないよ‥)」

 

夏休みの予定を皐月は聞くも恵那とダイチはまだ未定だと返答する

 

恵那は夏休みの予定が合わせられないとわかっているため皐月に心の中で謝罪する

 

本当であるならば恵那も同級生と遊びたいのだが今は事情が事情であるためそれも叶わずにいた

 

皐月「そうだそうだ‥二人にコレを渡そうと思ってたんだよね」

 

恵那「何これ‥チケット?」

 

ダイチ「超時空シンデレラ‥ランカ・リーのライブのチケット‥」

 

恵那「ランカちゃんのライブチケット!?す、スゴっ‥」

 

皐月「いやー手に入れるの苦労したよ‥恵那、ランカのファンだったもんね」

 

褒めろ褒めろと言わんばかりに満足げな顔をする皐月

 

ライブのチケットを手に持ったまま恵那は素直に感嘆の言葉を漏らす

 

皐月「今週末にあるライブのチケット何だよね。二人共、今週末なら予定合うんじゃない?」

 

ダイチ「う、うん。合わせられるかも」

 

恵那「アタシは‥」

 

皐月「もしかして都合悪かった?」

 

恵那「ううん。大丈夫だと思う」

 

皐月「じゃあ決まり。週末は10時に横浜駅にね」

 

恵那「うん」

 

恵那(週末…行けるといいな)

 

会話を終えた皐月は自分の席に戻って行く

 

自分の今の状況を思いながら週末の事を考えていた

 

 

 〜獣戦基地〜

 

忍「アイドルのライブの護衛だぁ?」

 

葉月「そうだ。我々に護衛の依頼が来ている」

 

忍「何でまた俺達に」

 

沙羅「バジュラとの戦いで活躍したアイドルだからね…何処かの組織やテロリストに狙われる可能性があるからじゃないかい?」

 

忍「なるほどな」

 

やって来た依頼に忍は不思議に思うが沙羅の言葉に納得する

 

那月「それにしても詳しいわね沙羅」

 

沙羅「雅人がテンション高く言っていたからね」

 

那月「式部君か…なら知ってるはずね…」

 

雅人「そう言う情報は抑えておくもんだよ」

 

沙羅の言葉に那月は納得する。それと同時に扉が開き、獣戦機隊3人目のメンバー…式部雅人が入って来る

 

忍「雅人!お前、今迄何処に…!」

 

雅人「基地内を見てたんだよ。それで長官…その依頼はもう確定なのかい?」

 

葉月「あぁ。君達3人と深山君。それと兜君にも参加してもらう」

 

那月「葉月長官。あの子は参加させないのですか?」

 

葉月「鷺森君にはこちらの都合に付き合わせてばかりだ。鷺森君は今回の依頼のメンバーには入れていない。今回は自由にしてもらおうと思う」

 

沙羅「今回は長官の言うとおりだね。恵那は自由にするべきだよ。恵那は学生なんだ。ずっと突き合わせるわけにはいかないよ」

 

那月「だけど何かあった場合、あの子がいないと」

 

忍「お前は頭が硬いんだよ。その場合は俺達がやればいいだけだろうが」

 

雅人「そうそう」

 

葉月と沙羅の言葉に那月は納得出来ずにいるが忍と雅人が葉月と沙羅の言葉を擁護する

 

忍「でもまぁその時はその時だろ」

 

葉月(さて…今回の依頼…どうなるだろうか…ただでは終わらないかも知れん…)

 

葉月は今回の依頼で何かが起こるかも知れないかと考えていた

 

 

 〜横浜 ライブ会場〜

 

数日後の週末、恵那の姿は横浜のライブ会場にあった

 

皐月、ダイチと共に会場に来ていたが開場まで時間がある為それまでは自由に散策している

 

恵那(まさかライブに来れる何て…葉月さんからずっと付き合わせる訳には行かないから自由にしていいって言われると思わなかった…アタシが勝手に勘違いしてただけで沙羅さんと同じでいい人だよ…今迄ごめんない…)

 

自由に周りを見ながら自身が葉月に対して抱いていた思いを勘違いだと気付き、心の中で謝っていた

 

恵那「それにしても…流石ライブ会場…人が多い。余所見してたらぶつかりそう…」

 

そんな事を呟きながら歩く恵那だが自身で呟いていた通り、誰かとぶつかってしまう

 

???「ごめんない。ぶつかってしまって…」

 

恵那「い、いえ…余所見していたアタシが…わるい…ので………ラ…」

 

???「ラ?」

 

恵那「ラ、ラララララ…ランカちゃん!?」

 

驚きのまま声を上げる恵那の言葉に周りの人達がざわ付き始める

 

男性「本当だランカちゃんだ」

 

青年「何でここに」

 

恵那「あっ…」

 

ランカ「こっちに」

 

周りの人達がざわ付き始め、恵那はバツの悪そうな表情を浮かべれば、ランカが恵那の手を引いて走り去る

 

ランカ「ハァ…ハァ…もう大丈夫かな?」

 

恵那「ご、ごめんないランカちゃん…アタシが声を上げたせいで」

 

ランカ「ううん、大丈夫。気にしないで…でもビックリしたかな?」

 

恵那「ごめんない…」

 

迷惑を掛けたランカに恵那は謝る

 

そんな恵那の姿を見てランカは思わず笑みを浮かべ、フフッと笑う

 

ランカ「本当に気にしないで」

 

恵那「は、はい…それにしてもランカちゃんと出会える何て…」

 

ランカ「ライブの準備前にどんな雰囲気か知りたくて変装して出て来たんだ」

 

恵那「そうだったんですか」

 

恵那とランカは話を続けていく

 

互いに初対面だが以前から知り合いだったかのように楽しそうに会話を続けるも足音が聞こえると二人は会話を止める

 

ブレラ「此処にいたかランカ」

 

ランカ「ブレラさん。もしかして時間ですか?」

 

ブレラ「あぁ。随分捜したぞ。時間が迫っている。早く支度を済ませて会場に向かうぞ」

 

ランカ「わかりました。それじゃあアタシ行くね」

 

恵那「は、はい。ランカちゃん!」

 

ランカ「何?」

 

恵那「ライブ楽しみにしてます!」

 

ランカ「うん!楽しんで行ってね」

 

ライブの支度に向かうランカに恵那は声を掛けると恵那の言葉にランカは笑顔で言葉を返す

 

ランカが去って行った後、恵那は暫くボーッとしていたが暫くして我に返る

 

恵那「そうだ。皐月ちゃんと真夏君と合流しないと」

 

皐月とダイチと合流するために恵那はライブ会場の入口に急いで向かって行く

 

皐月「まさかライブ会場で迷子になっちゃうなんてね」

 

恵那「色々と見て回ってたら迷っちゃった…(ランカちゃんと喋った事は黙ってた方がいいよね…)」

 

ダイチ「ま、まぁ…間に合ったんだからいいんじゃないかな?」

 

皐月「まぁね」

 

ライブが始まる直前まで恵那達3人は席で話をしていれば一瞬の暗転の後、ステージにランカが現れ、会場が興奮に包まれる

 

ランカ「みんな!抱きしめて!銀河の!果てまで!」

 

恵那「ウハァァァ!キタキタキタァァァ!ランカちゃぁぁぁん!」

 

ダイチ「…かなり興奮してるね」

 

皐月「だね…ランカのライブになると恵那は人が変わったみたいになるからなぁ…」

 

ランカのライブが始まると会場のボルテージが高まると共に歓声が上がる

 

恵那は興奮でテンションが上がり、一緒に来ている皐月とダイチは少しばかり引いていた

 

一曲目が終わり、次の曲へ移ろうとした時、ライブ会場の近くで爆発音が聞こえる

 

皐月「な、何?爆音?テロ!?」

 

恵那「こんな時に…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第3話『超銀河ライブ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ライブ会場の近くでは至る所で爆発が起きていた

 

爆発を起こしているのはギガノスのメタルアーマーのゲバイとダインの集団だ

 

ゲバイとダインはその手に持つハンドレールガンで会場の近くを破壊していく

 

ゲバイとダインの集団の中に3機のモビルスーツがおり、そのモビルスーツがメタルアーマーを指揮していた

 

ヤザン「お前達、この辺りはもういい。次はライブ会場を狙いな」

 

メタルアーマーに紛れるモビルスーツ…ハンブラビ。ハンブラビを駆るヤザン・ゲーブルがメタルアーマーに支持を出す

 

黄色いメタルアーマーのゲバイがハンドレールガンをライブ会場の方に向け、発射しようとした時、上空からビームが降り注ぎ、数機のゲバイ、そしてダインが撃墜される

 

雅人「派手にやってくれるね…ギガノスのメタルアーマーはさ!」

 

沙羅「ギガノスの連中はこんな所にまで来ていたんだね」

 

忍「ムゲだろうがギガノスだろうが関係ねぇ!街を破壊するってんならやってやるぜ!」

 

甲児「ライブ会場には近付けさせないぞ!」

 

イーグルファイター、ランドクーガー、ランドライガー、マジンガーZはそれぞれの武装でメタルアーマーを撃ち落としていく

 

ダインがハンドレールガンをイーグルファイターに向けて放つも忍の駆るイーグルファイターはダインのハンドレールガンを簡単に避けながらレーザーを放ち、ダインを撃ち落とす

 

ランドクーガーとランドライガーはゲバイがハンドレールガンを放つ前にビームでフォルグユニットを破壊し、打ち落とす

 

マジンガーZはゲバイ、ダインのハンドレールキャノンとハンドレールガンの乱射の嵐にさらされるも傷は殆ど付かず、ブレストファイヤーで溶解させられていく

 

ヤザン「チッ…やってくれるな…だが目の前の事に気を取られてていいのか?」

 

沙羅「マズイッ!ライブ会場が狙われてるよ!」

 

忍「上空からモビルスーツの援軍だと…!」

 

ヤザンの言葉の言葉の後、上空からモビルスーツの編隊が降下して、ライブ会場を狙う

 

忍はモビルスーツの編隊にイーグルファイターを向けるも突如、モビルスーツの編隊にマイクロミサイルの雨が放たれ、モビルスーツの編隊は破壊される

 

ヤザン「何?」

 

ブレラ「こちらはマクロスギャラクシー アンタレス小隊所属。ブレラ・スターン…獣戦機隊、マジンガーZ、援護をも感謝する。此処からは協力して敵に当たる」

 

忍「ありがとよ。協力感謝するぜ」

 

忍達はブレラの協力を得て、メタルアーマーとモビルスーツの集団を撃墜していく

 

雅人「忍!新たな熱源反応だ!」

 

忍「敵か?」

 

雅人「違うよコレは…戦艦だ!」

 

ライブ会場の近くが戦場となる中、新たな熱源反応と共に上空から戦艦が降下し、モビルスーツが発進される

 

ヤザン「アイツはネェル・アーガマ!」

 

カミーユ「ハンブラビ…!メタルアーマーを率いているのは貴様かヤザン!」

 

ネェル・アーガマから発進したモビルスーツ…リゼルは空中で変形するとメタルアーマーに紛れるモビルスーツを見付ける

 

リゼルのパイロット、カミーユ・ビダンはハンブラビの姿を見付けるとビームガンを撃ちながら突撃すれば空中で姿を変え、ビームサーベルを引き抜き、ハンブラビとビームサーベルで打ち合う

 

カミーユ「ヤザン!貴様と言う男は!」

 

ヤザン「久しぶりだなカミーユ!だがそんなモビルスーツで俺に勝てると思うなよ?」

 

リゼルとハンブラビはビームサーベルで打ち合い、離れてはビームライフルとビームガンを撃ち合う

 

ハンブラビはウミヘビを使うもカミーユはビームサーベルでウミヘビを切り裂く

 

その様子を見てヤザンは思わず舌打ちをする

 

ヤザン「チィ…やってくれる」

 

リディ「カミーユ!」

 

カミーユ「リディ少尉こちらは問題ありません。そちらはお願いします」

 

リディ「了解した!獣戦機隊。これよりそちらを援護する」

 

ネェル・アーガマから発進したモビルスーツ隊の援護もあり、着実にメタルアーマー部隊の数は減っていく

 

ヤザンはメタルアーマー部隊に指示を飛ばすも自身はカミーユに抑えられている為に介入が出来ずにいた

 

ヤザン「忌々しい野郎だぜカミーユ…!」

 

カミーユ「ヤザン!貴様はギガノスに組みして何がしたい!」

 

ヤザン「お前はよく解ってるはずだぜカミーユ!」

 

カミーユ「やはり貴様は生かしておくわけには…!」

 

忍「あのモビルスーツのはパイロット…互いに因縁があるみてぇだな…」

 

沙羅「そうみたいだね」

 

互いに空中で再びビームサーベルを抜き放ち、打ち合うリゼルとハンブラビ

 

その2機の様子を見ながら忍はゲバイを撃ち落としながら声を漏らすと沙羅も忍と同じ感想を口にする

 

獣戦機隊、マジンガーZ、ブレラ、モビルスーツ隊の活躍もあり、メタルアーマーも着実に数が減っていく

 

メタルアーマーの数も後わずかとなった時、上空からナパーム弾が落とされ、爆風がライブ会場の付近で戦っていた機体達にも伝わって来る

 

忍「何だ!?爆弾でも落としやがったのか!?」

 

甲児「今の威力は間違い無くそれに近いぞ…!」

 

爆風が伝わった後、空中に戦車のような機体がいくつも現れる

 

ヤザン「メタルアーマー!全機撤退だ!」

 

カミーユ「ヤザン!」

 

ヤザン「カミーユ!今日は退かせてもらう。また会おうじゃねぇか」

 

空中戦車が現れるとヤザンの指示と共に残っていたメタルアーマーが撤退していく

 

撤退していくメタルアーマーには誰も目もくれず、現れた空中戦車を相手していく

 

 

 −ライブ会場−

 

ライブ会場付近で始まった戦闘により観客は避難を開始していたが混雑しており、まだ避難が終わっていなかった

 

更にナパーム弾が落とされた爆風の影響で更に混雑しており、避難を急ぐ、観客の罵声などが飛び交っていた

 

皐月「中々避難出来ない…」

 

ダイチ「詰まっているからね…」

 

皐月「出来るだけ早く避難したい所だけど…なかなか進まない…離れないでね真夏君、恵那……恵那?」

 

ダイチ「鷺森さんいないよ!?」

 

皐月「まさか逸れた!?」

 

避難をしている観客の中に皐月とダイチの姿はあったが一緒に避難していた筈の恵那の姿はなかった

 

皐月とダイチは避難している観客の中から恵那を搜そうとするも混雑しているため見つけられずにいた

 

ランカ(皆、混乱している。外ではブレラさん達が戦ってるけど…こんな状態じゃまともに避難出来ない…こんな時…どうするか…)

 

避難を急ぐ観客の姿を見てランカ筈のどうするべきか考える

 

ランカ(ううん。決まってる!今はアタシに出来る事を精一杯!…歌う事を!)

 

ランカは自身のやるべき事を決めると再びマイクを持ち、ステージ上で歌う

 

避難を急ぐ観客達は足を止め、ランカの歌を聴き入る

 

 

一方、ライブ会場で皐月達と逸れたと思った恵那は会場の外にいた

 

会場の外にいる恵那は走って、会場付近に待機していた輸送機に向かうと中で待機状態になっていたアルテリアスに乗り込む

 

アルテリアスの中で外の様子を伺っていた那月は乗り込んできた恵那に驚く

 

那月「貴女…今日は出撃しないでも」

 

恵那「…ライブ会場にいる友達や会場の人達を守るためです。それに…皆が戦ってるのにアタシだけ呑気にしてるのは嫌です!」

 

アルテリアスの状態を確認しながら恵那は返答する

 

待機状態だった事もあり、すぐに出撃出来る事を確認すると恵那アルテリアスは輸送機を飛び出す

 

沙羅「アルテリアス!?恵那…アンタ良かったのかい?」

 

恵那「皆さん戦ってるのにアタシだけ呑気に出来ませんし…それにランカちゃんも必死に歌ってるんです」

 

アルテリアスが輸送機から出撃し、全員が戦っている場所に合流すればライブ会場からランカの歌が聞こえる

 

リディ「こんな時に歌うなんて…何を考えてるんだ」

 

忍「だが…力をもらえるぜ」

 

甲児「これが歌の力ってやつか!」

 

ブレラ(歌えランカ。今、お前に出来るのは歌う事だ)

 

ランカの歌が戦場となっている会場周辺に響き渡り、全員がランカの歌に後押しされながら空中戦車と戦う中、那月が声を上げる

 

那月「皆!こっちに何か近付いてるわ!反応は4!」

 

カミーユ「アレは…戦闘機?」

 

4機の戦闘機が飛んでくると空中で姿を変え、それぞれが合体していく…そして4機の戦闘機が合体すれば一機のロボットになる

 

ロール「ダンガイオー!合体完了!」

 

雅人「ダンガイオー…ボルテスみたいな合体ロボみたいだね」

 

4機の戦闘機が合体したロボット…ダンガイオーは剣やビームを駆使して、戦場にいる空中戦車を破壊していく

 

打ち漏らされた空中戦車を恵那や忍達が破壊していく

 

やがて全ての空中戦車が破壊されれば戦場となったライブ会場周辺にはランカの歌声が響き渡る

 

メタルアーマー、空中戦車の全てが破壊され、戦いが終わるとブレラの駆るバルキリーは戦場を後にする

 

忍「ギガノスのメタルアーマーと仕掛けて来やがるなんてな」

 

那月「ギガノス帝国が本腰を入れて地球を統一しに来たと言う事ね」

 

沙羅「それにしてもあのネェル・アーガマの助力を得られるとはね」

 

リディ「俺達はネオ・ジオンとギガノスの動きを追っていたんだが…此処にギガノスが来る事を察知して降りてきたんだ」

 

忍「だけど助かったぜ」

 

雅人「だけどさっきのあの戦車…何だったんだ?あれもギガノスの兵器なのかな?」

 

ネェル・アーガマのモビルスーツ隊が地上に降りてきた理由を聞き、納得すれば雅人が空中戦車に疑問を持てばダンガイオーのパイロットが雅人の疑問に答える

 

ロール「奴らは宇宙海賊バンカーの手先だ」

 

甲児「宇宙海賊バンカー?」

 

那月「また新しい組織の名前ね…」

 

葉月『そのバンカーと言う組織とギガノスとネオ・ジオンの動きについて詳しく聞きたい…ネェル・アーガマとモビルスーツ部隊、そしてダンガイオーのパイロット達に獣戦基地への同行を求めたい』

 

ロールからバンカーの存在を聞き、那月が頭を抱えると葉月から通信が入る

 

葉月はネェル・アーガマとモビルスーツ隊、そしてダンガイオーチームに獣戦基地に来てもらえないか頼む

 

リディ「艦長。どうしますか?」

 

オットー「うむ。断る理由もない彼らの基地に同行しよう」

 

甲児「そっちのロボットはどうだ?」

 

ロール「ミアどうするんだ?」

 

ミア「断る理由もないわ。行きましょう」

 

ロール「決まりだな」

 

ミア「私達も同行させてもらいます」

 

葉月『決まりだな…では獣戦機隊の諸君と兜君は輸送機に戻って帰還してくれ』

 

忍「はいよ」

 

葉月『それと鷺森君は…』

 

恵那「友達に黙って出て来たので後で帰ります…すみません…」

 

葉月『いや、構わない。機体はこちらで回収しておこう』

 

葉月から帰還指示が出れば忍達は己の乗る機体を輸送機に向けて帰還するとネェル・アーガマ、ダンガイオーと共に獣戦基地に帰還していく

 

恵那は葉月に謝ると輸送機内でアルテリアスを降り、会場へと再び向かう

 

恵那(皆を守る為にアタシも自分がどうしたいか決めておかないと…)

 

ライブ会場に戻る間、恵那はこれから自分がどうするべきか考えていた

 

 

 




超時空シンデレラのライブは無事終わり、恵那はどうするべきか決意を固める

そんな時、東京にて謎のロボット群の姿を確認する

恵那達は獣戦機隊、ネェル・アーガマ、ダンガイオーチームと共に現場へと向かう

そこで出会うのは謎のロボット群と戦うモビルファイターと剣を扱う白い巨人の姿があった

次回、スーパーロボット大戦X−DRIVE第4話『タキシードは東京に舞う』


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第4話『タキシードは東京に舞う』

 〜獣戦基地〜

 

横浜で行われたランカのライブから3日後、獣戦基地の一室にあるシュミレーターに恵那が乗っていた

 

恵那「…ッ!」

 

カミーユ「恵那!ただ闇雲に突っ込むだけではダメだ!無人機相手でも有人機相手でも突っ込むだけでは勝てないぞ」

 

恵那「それは…!解ってます…!」

 

シュミレーターを恵那は動かしていたが撃墜された為にカミーユから指摘が入る

 

カミーユから指摘された恵那は表情を歪めながら再度、シュミレーターを起動させようとする

 

沙羅「そこまでにしておきな恵那。アンタ何時間ぶっ通しでシュミレーターを起動してるんだい。そろそろ止めにしときなよ」

 

恵那「大丈夫です!」

 

那月「いえ、沙羅の言う通りよ。無理をしても何にもならない。休みなさい」

 

何時間も続けてシュミレーターを起動していた恵那は沙羅から止めるように言われるも再度シュミレーターを起動しようとする

 

恵那はシュミレーターを起動しようとするも那月がシュミレーターの電源を落とし、強制的に終了させる

 

シュミレーターを強制的に終了させられ、恵那は那月を鋭い目で見るも首を横に振られるとシュミレーターから降りるもふらつき沙羅に支えられる

 

沙羅「大丈夫かい恵那?そんなになるまでシュミレーターを使うんじゃないよ」

 

恵那「大丈夫です。ごめんない沙羅さん…次からは気を付けます…」

 

カミーユ「とにかく今はゆっくり休むんだ」

 

恵那「はい」

 

休むようにカミーユから言われ、最初は少しふらついていたがしっかりした足取りで恵那はシュミレータールームから出て行く

 

忍「恵那の奴無理し過ぎじゃねぇか?」

 

甲児「確かに…何かオーバーワークしてる感じだな…」

 

ロール「横浜の一件から何かあったのかな?」

 

何時間も続けてシュミレーターを起動していた恵那の様子を見て忍達は心配していた

 

沙羅「それより那月。シュミレーターのレベルを最難度にする必要はあったのかい?」

 

那月「あぁ…それは」

 

カミーユ「俺が設定したんだ」

 

疑問に思っていた事を沙羅は那月に尋ねるがその疑問にはカミーユが答える

 

忍「なんでぇまたそんな事」

 

カミーユ「恵那の操縦は荒削りだがかなりのレベルだよ…だから普通のレベルだと簡単にクリア出来ると思ったのさ。それで難易度を上げたんだ」

 

雅人「もしかして恵那はニュータイプなのかな?」

 

カミーユ「いや、それはない」

 

リディ「髄分とはっきり言うんだなカミーユ」

 

カミーユ「直感ですよ。でも恵那はニュータイプじゃないのは確実ですよ。だからこそ目を見張るものがあるんですよ」

 

那月(訓練を受けてない普通の人間がアレだけのレベル操縦を出来るわけない…研究所機関のデータなんかも調べてみたけどやっぱり出て来なかった…本当に何者なのあの子…)

 

カミーユの言葉を聞き、雅人は思った事を呟くがすぐに否定される

 

恵那のパイロットとしての腕をカミーユは素直に褒めるが那月は

ずっと抱えている疑問が晴れずにモヤモヤしたものを抱えていた

 

 

 

 〜蘭月高校〜

 

恵那(何度やってもクリア出来ない…突っ込むだけではダメって解ってるけどアタシ狙い撃つのはどうも合わない…だったら…)

 

皐月「オーイ恵那」

 

恵那(パターンを変えてみる?試したパターンは何回かあるけどそれでもクリア出来なかった…ならパターンを組み合わせて…)

 

皐月「恵那ってば!」

 

教室で考え事をしていた恵那は皐月に呼ばれていたが反応をしなかった為、皐月に机を叩かれる事で気付く

 

恵那「ビ、ビックリしたぁ…」

 

皐月「さっきから呼んでたのに恵那が反応なかったから」

 

恵那「ご、ごめん…それで何?」

 

皐月「テスト終わったし遊びに行かない?」

 

慌てて反応した恵那に皐月はそう提案する

 

皐月の言葉を聞き、恵那はどうするべきか考え込んでしまう

 

皐月「…やっぱりお婆ちゃんの事があるから無理?」

 

恵那「えっ?いやいや、そんなんじゃないよ。お婆ちゃんも今日はテストが終わったらゆっくり遊んで来なさいって言ってたし」

 

皐月「その割には考えてなかった?」

 

恵那「あー…それは…服が欲しいなーって」

 

皐月「服?恵那が珍しいね。やっぱり今更オシャレに気を使い始めた?」

 

恵那の言葉に皐月は驚き、目を見開く

 

恵那はあまり私服をそこまで多く持っていないのを知っている皐月は恵那の言葉に驚いていた

 

恵那「いや…そうじゃなくて…少しキツくて…」

 

皐月「太った?」

 

冗談交じりで皐月がそう言った瞬間、皐月の顔に恵那の超高速の右ストレートが刺さる

 

それは現役のボクサーが褒めてもおかしくないほどの綺麗な右ストレートが皐月の顔に放たれていた

 

恵那「ごめんねー。よく聞こえなかったんだー。何て言ったの?」

 

皐月「……すみませんでした…」

 

恵那「…次は本気で殴るからね?」

 

皐月「……ごべんなざい……恵那が服が欲しいって言うの珍しいからからかっただけだから」

 

恵那「だったら笑顔でアタシが皐月ちゃんに太ったって言ってもいいんだね?」

 

皐月「……本当にごべんなさい…」

 

ニコニコと笑いながら言う恵那に皐月は謝る事を最優先した

 

恵那に対して改めて冗談を言ってはならないと皐月はこの時に理解した

 

皐月「それより恵那。早く行こう」

 

恵那「うん」

 

 

〜東京 新宿〜

 

皐月「はぁ買った買った」

 

恵那「結局、殆ど皐月ちゃんの買い物になってた…」

 

皐月「まぁ、恵那も何着か服買えたしいいじゃん」

 

買い物を終えた皐月と恵那は駅に向かっていた

 

両手に荷物を抱え、ホクホク顔の皐月を恵那はジト目で見ていた

 

恵那「中身の確認ばかりで前見てないと危ないよ?」

 

皐月「んー。気を付ける」

 

恵那「全く…本当に皐月ちゃんは…皐月ちゃん。前!」

 

皐月「へっ?わぁ!?」

 

前を見ていない皐月に恵那が注意し、皐月は空返事で答え、恵那は呆れるが前の状況に気付き再び皐月に注意をするが皐月は前を歩いていた人物とぶつかってしまう

 

恵那「もう!だから危ないって言ったのに!」

 

皐月「ご、ごめん…あ、あの…前見てなくて…すみませんでした…」

 

ドモン「いや気にするな。こちらも考え事をしていたからな」

 

ヴァン「まぁ、不注意は誰にでもあるからな」

 

歩いていた人物にぶつかった皐月に恵那が駆け寄り、怒ると皐月はぶつかった人物に謝る

 

ぶつかられた方は何でもないと返すと思い出したように何かを取り出す

 

ドモン「そうだ。お前達に聞きたい事がある…この写真の男を知らないか?」

 

恵那「人捜しですか?」

 

ドモン「そんな所だ」

 

差し出された写真を見て恵那はドモンに言葉を返す

 

皐月「見た事ないな…恵那は?」

 

恵那「アタシもないよ」

 

ドモン「そうか…時間を取らせてすまないな」

 

恵那「い、いえ」

 

ヴァン「じゃあ俺からもいいか?」

 

恵那「どうぞ」

 

ヴァン「右手がカギ爪になってる男を知らねぇか?」

 

皐月「見てないよ。その人見てたらインパクトで覚えてるし」

 

恵那「アタシも」

 

写真を見て知らないと恵那と皐月は首を振って答えるとドモンは納得して謝る

 

黒いタキシードを着たヴァンが恵那と皐月に似たような質問をするが二人とも首を振って知らないと答える

 

ヴァン「そうか…悪いな。邪魔した」

 

恵那「あ、あの…人捜しならアタシ達も手伝いますけど」

 

ドモン「いや、コレは俺達がやらなきゃならない事だ。気にしないでくれ」

 

ヴァン「邪魔したな」

 

恵那の申し出にドモンは結構だと答えるとヴァンと共に歩き去っていく

 

恵那「何だったんだろう…」

 

皐月「さぁ?それより恵那。早く駅に行こう」

 

恵那「うん」

 

ウェンディ「あの!すみません!」

 

駅に向かって再び歩き出そうとした恵那と皐月に少女と女性が声を掛けてくる

 

ウェンディ「あの黒いタキシードを着て猫背で歩いてる男の人見ませんでしたか?」

 

レイン「赤いマントを羽織った男の人も見なかった?」

 

恵那「えーと…その人達ならアッチに歩いて行きましたけど…」

 

少女−ウェンディ−と女性−レイン−の質問に恵那はドモン達が歩いて行った方を指差す

 

ウェンディ「ありがとうございます!行きましょうレインさん」

 

レイン「えぇ。ありがとう貴女達」

 

恵那「い、いえ」

 

ウェンディとレイン羽織った恵那にお礼を告げるとドモン達が歩き去っていった方向に走って行く

 

恵那「…今日はよく人捜しの人に出会うね」

 

皐月「だね…帰ろっか」

 

恵那「そうだね」

 

恵那と皐月は駅に向かって歩いていけば改札を通り、ホームまで降りていき、電車が来るのを待つ

 

二人がホームに降りて暫くし、電車がやって来ると二人は乗り込むと空いていた席に腰を下ろす

 

皐月「いやー歩き疲れたよ」

 

恵那「それだけ買ってたらね」

 

皐月「むしろ恵那は買わなさ過ぎ何だよ」

 

恵那「まぁ、あんまり欲しい物なかったしね」

 

皐月「恵那ってあんまり物欲ないよね」

 

恵那「アハハ…そうかも」

 

皐月「そうだ。恵那、夏休みの旅行何だけど…」

 

二人が電車に乗り、会話を楽しみ。皐月が夏休みの話題を出そうとした時、突如爆発音が聞こえる

 

皐月「爆発音!?」

 

恵那「後ろの街の方からみたい」

 

皐月「新宿の方から!?もしかしてムゲ帝国!?」

 

男性「おい!何だあれ!?」

 

電車の後方にいる男性が声を上げ指を指すと恵那達は男性が指を指した方を見る

 

男性が指を指した方には金棒を持った赤いモノアイの黄色いモビルスーツのような何かと蛇腹状の体にガンダムが如き頭部を持つ何かが新宿の闊歩していた

 

皐月「何…あれ…ネオ・ジオンのモビルスーツ?」

 

恵那「違うと思う…」

 

皐月「私達…さっきまであそこにいたから…もし乗り遅れてたら…」

 

新宿の街の惨状を見ながら皐月は顔を青ざめながら呟く

 

他の乗客も同じようで自分達が助かった事に安堵しながら次の駅に電車が着くのを待っていた

 

そんな中、恵那だけは険しい顔で新宿の街を見ていた

 

恵那(よくない…よくないよ。アタシ達だけ助かるなんて…まだ向こうには逃げ遅れた人達がいるんだから…)

 

恵那「皐月ちゃん。後で荷物取りに行くから預かってて!」

 

皐月「恵那?ちょ!?ちょっと何やってんの恵那!?」

 

皐月に声を掛けた恵那は電車の窓を開けて外の景色を一度確認すると窓枠に手を掛ける

 

窓を開けて一度外の景色を確認している恵那を見た皐月は慌てて声を掛け、恵那を止めようとする

 

恵那「後で荷物は必ず取りに行くから!」

 

皐月「ちょ!?恵那ダメだから!?」

 

皐月が慌てて恵那を止めようとするも恵那は高速で走る電車の窓から外に向かって飛び出して行く

 

女性「嘘でしょ!?女の子が飛び降りた!?」

 

男性「死ぬぞ!?何考えてるんだ!?」

 

青年「いや…あれ見ろ」

 

乗客の1人が指差した方には線路脇の鉄塔に片手でしがみつく恵那の姿があった

 

男性「嘘だろ!?」

 

女性「人間なの!?」

 

皐月「…いや…相変わらずどんな運動能力してるのよ…」

 

乗客達が驚く中、皐月は友人の運動能力の高さに呆れていた

 

恵那(獣戦基地に連絡して拾ってもらわないと…)

 

鉄塔から手を離した恵那は獣戦基地に連絡を取ると線路脇のフェンスを登り終わって飛び降りると新宿の方に向かって走って行く

 

 

 

 

 

 

 

 

第4話『タキシードは東京に舞う』

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴァン「おいドモンアイツらは…」

 

ドモン「間違いない!デスアーミーにガンダムヘッド!」

 

ヴァン「って事はだ」

 

ドモン「デビルガンダムが近くにいる!ヴァン!」

 

ヴァン「解ってる。互いの似た目的の為に一緒に行動してんだからな!手伝ってやるよ!」

 

新宿の街を闊歩するデスアーミーとガンダムヘッドの姿を確認したドモンは共に行動しているヴァンに声を掛ける

 

ドモンの言葉を聞いたヴァンはテンガロンハットに付いているリングに指を入れて百八十度回転させると盤刀をVの字に振るう

 

ドモン「出ろぉぉぉぉぉ!ガンダァァァァァァム!」

 

ヴァンと同じタイミングでドモンはそう叫ぶと指をパチンと鳴らす

 

ドモンが指を鳴らすと地中からブッドキャリアーが現れると中から愛機であるモビルファイター−シャイニングガンダム−が姿を現す

 

ドモンはシャイニングガンダムに乗り込むと戦闘体勢を整える

 

ヴァン「ウェイクアップ…ダン」

 

盤刀をVの字に振るった後、空からやって来た巨大な剣にヴァンが乗り込み、盤刀を突き立てると人型の機動兵器に変わる

 

ヴァン「相変わらず何処からやって来るんだお前のガンダムは…」

 

ドモン「それはお前のヨロイも言えた事では無いと思うが…とにかくだ。今は奴らを蹴散らすぞ!」

 

ヴァン「あぁ!」

 

シャイニングガンダムとダン・オブ・サーズデイはデスアーミーとガンダムヘッドの集団に突撃して行く

 

シャイニングガンダムはビームソードを抜き放つとデスアーミーを真っ二つに切り裂き、別のデスアーミーを拳で殴り飛ばす

 

ダン・オブ・サーズデイは近付いて来るデスアーミーを武装である盤刀で切り裂いて蹴散らして行く

 

そんな2機に対してデスアーミーとガンダムヘッドは距離を取るとビームで攻撃を仕掛けるが2機はビームの弾幕を諸共せずに避けながら近付くとビームソードと盤刀で数を減らしていく

 

ヴァン「にしても数が多いな」

 

ドモン「奴らはデビルガンダムの下僕だからな…数だけは多い」

 

数を増やしていくデスアーミー、新たに増援として現れるデスバーディを蹴散らしながらドモン達は呟く

 

シャイニングガンダムとダン・オブ・サーズデイの近くに更にガンダムヘッドが現れると2機は武装を構えるがガンダムヘッドはビームの雨に晒されて爆発する

 

ヴァン「援軍か?」

 

ドモン「どうやらそのようだな」

 

リディ「そこの所属不明機。無事か?」

 

ヴァン「おいドモン。聞かれてるぞ?」

 

リディ「そちらにも聞いているんだがな…」

 

戦闘中域に入ったネェル・アーガマから出撃したリディの駆るデルタプラス、カミーユの駆るリゼル、忍の駆るイーグルファイターのビームの嵐に寄りガンダムヘッドは爆発し、リディがドモンとヴァンに所属を確認するもヴァンの検討違いな言葉にリディは呆れる

 

先行して出撃した忍、カミーユ、リディに遅れて沙羅のランドクーガ、雅人のランドライガー、ファのメタス、甲児のマジンガーZ、合体したダンガイオーチームのダンガイオー、そしてネェル・アーガマに合流した恵那のアルテリアスが戦闘中域に出撃する

 

沙羅「何だいさっきのガンダム頭の触手は?カミーユ、知ってるかい?」

 

カミーユ「いや…初めて見る…あんな奴は見たことない。それにしてもあのモビルスーツもだ」

 

ドモン「奴らはデビルガンダムの配下のデスアーミー、そしてガンダムヘッドだ」

 

甲児「デビルガンダム?」

 

デスアーミー達を見た沙羅の言葉にドモンが答える

 

聞き慣れない言葉に甲児が疑問を持つ

 

カミーユ「デビルガンダム…確かネオジャパンで開発されたアルティメットガンダムが大気圏突入の際に暴走した事が原因で変貌した姿と聞いている」

 

リディ「と言う事は君はネオジャパンの出身なのか」

 

ドモン「あぁ」

 

デビルガンダムについて知っている事をカミーユが話すとリディの問いにドモンが答える

 

雅人「って事はそこの人もネオジャパンの出身なのかい?」

 

ヴァン「…いやちげーよ」

 

雅人「そうなんだ」

 

オットー「全員、いつまでも喋っている暇はないぞ!各機、新宿にいる敵機を排除せよ!」

 

オットーからの言葉に全機が再びデビルガンダムの配下の軍勢に攻撃を再開する

 

忍「やぁてやるぜ!」

 

甲児「ロケットパァァンチ!」

 

向かって来るデスアーミーにイーグルファイターはレーザーを放ちながら突撃し、数機を纏めて破壊し、マジンガーZはロケットパンチやルストハリケーンを駆使してデスアーミーを破壊する

 

沙羅「くらいな!」

 

カミーユ「退けぇぇぇ!」

 

ランドクーガーとランドライガーは後方から砲撃をして味方を援護し、リゼルとデルタプラスは戦闘機形態から人型へと姿を変え、ビームサーベルで切り裂き、バルカンを撃ってデスアーミーを破壊する

 

ロール「ブーストナックル!」

 

ランバ「勝手に飛ばすな!」

 

ダンガイオーはショルダーカッターで纏めてデスアーミーとガンダムヘッドを斬り刻み、ブーストナックルで打ち上げて空中で爆発させる

 

ヴァン「そらよ!」

 

ドモン「邪魔だ!」

 

シャイニングガンダムとダン・オブ・サーズデイは先程と同じようにビームソードと盤刀で向かって来るデスアーミーとガンダムヘッドを切り裂いていく

 

アルテリアスは向かって来るガンダムヘッドの下に潜り込み、レーザーサーベルで胴体を引裂きながら飛行する

 

恵那「やぁぁぁぁぁ!」

 

デスアーミーはアルテリアスに向かってビームライフルを連射するもアルテリアスは高速機動で反転して避けるとレーザーサーベルをデスアーミーに投擲して突き刺し、ミサイルを撃って周りのデスアーミーとガンダムヘッドを牽制するとレーザーサーベルを突き刺したデスアーミーを群がるデスアーミーの軍団に投げ付け、ライフルで撃ち抜いて纏めて破壊する

 

那月「…ッ!」

 

那月(何て変則な高速機動…!数日間のシュミレーターでこの無茶苦茶な高速機動を習得したって言うの?)

 

恵那「…もっと…もっと出来るはず…!次は別のパターンで!」

 

アルテリアスは先程と違う変則な高速機動でデスアーミーを翻弄し、レーザーサーベルで何度も切り裂いていく

 

那月(違う…!この子…その場で新しい独自のマニューバを組み上げてる…!)

 

ドモン「やるな…」

 

カミーユ(恵那の潜在能力の高さには驚かされる…ここまでやるなんて…)

 

恵那(やっぱりシュミレーターと実際に乗って戦うと全然違う…こっちの方が意識が研ぎ澄まされる…そんな気がする…)

 

那月とカミーユは恵那の潜在能力の高さに驚き、ドモンは恵那の戦い方を見て感心していた

 

オットー「各機!何かが来る!警戒しろ!」

 

ネェル・アーガマのブリッジに鳴り響いた警戒音に何かが来ると察したオットーはそう叫ぶ

 

オットーが叫んですぐ地面が盛り上がり、大きなガンダムが姿を現す

 

忍「デケェ…!」

 

リディ「もしやアレが…」

 

ヴァン「ドモン。やっぱりお出ましだぜ」

 

ドモン「デビルガンダム!」

 

デビルガンダムが姿を現せばシャイニングガンダムはデビルガンダムに向かっていく

 

雅人「あのガンダムにデスアーミー達が!」

 

ヴァン「させねぇよ!」

 

そんなシャイニングガンダムに対してデスアーミーは阻もうとするもダン・オブ・サーズデイやイーグルファイター、アルテリアス達によって破壊されていき、デビルガンダムへの道が開ける

 

デビルガンダムへの道が開けるとシャイニングガンダムは向かっていくも上空からナパーム弾が落とされ、巻き込まれたシャイニングガンダムは吹き飛ばされる

 

ドモン「ぐあぁぁ!」

 

ヴァン「ドモン!」

 

ナパーム弾によってシャイニングガンダムが吹き飛ばされるとダン・オブ・サーズデイが受け止める

 

吹き飛ばされダン・オブ・サーズデイに受け止められたシャイニングガンダムは体勢を立て直し、デビルガンダムに向かって行こうとするがデビルガンダムは地面に潜って姿を消してしまう

 

ドモン「キョウジィィィ!」

 

甲児「デビルガンダムが逃げた…」

 

忍「顔見せだって言いたいつもりかよ…!」

 

ヴァン「それよりドモンの邪魔をした奴らだ!」

 

ナパーム弾を落とした空中戦車が数機現れると一緒に青い大きな機体が現れる

 

沙羅「何だい奴は…」

 

ギル「見付けたぞダンガイオー!ミア・アリス!」

 

ロール「やはり貴様かギルバーグ!」

 

青い大きな機体−ブラッディ・Ⅰ−現れるとダンガイオーはブラッディ・Ⅰとの戦いに入る

 

ダンガイオーがギルギアとの戦いに入ると周りの空中戦車を他の機体が撃ち落としていく

 

ギル「殺してやるぞミア・アリス!」

 

ロール「そうは行くかギルバーグ!貴様の思い通りにはさせん!」

ブラッディ・Ⅰはビームをダンガイオーに向けて撃つもダンガイオーはそれを避け、破邪の剣で反撃する

 

ブラッディ・Ⅰは一度後退するも再びダンガイオーに向かっていく

 

ドモン「貴様!よくも俺の邪魔をしてくれたな!」

 

ギル「何だ貴様は?俺は貴様などには興味はない!」

 

ドモン「俺の邪魔をした貴様を俺は許さない!」

 

ブラッディ・Ⅰが立ち塞がるシャイニングガンダムを吹き飛ばそうと接近する中、シャイニングガンダムの機体の各パーツが開いていく

 

ギル「何だ?」

 

ドモン「俺のこの手が光って唸る!お前を倒せと輝き叫ぶ!砕け!必殺!シャァァァイニング!フィンガァァァァァ!」

 

ドモンが叫ぶとシャイニングガンダムの右手が緑色に光り輝き、ブラッディ・Ⅰの機体の一部を掴む

 

シャイニングガンダムの必殺技であるシャイニングフィンガーに掴んだ部分からブラッディ・Ⅰが爆発を起こす

 

ギル「ぬぉ!?まさか…!」

 

シャイニングフィンガーによって起きたパーツの爆発によって吹き飛ばされたブラッディ・Ⅰは体勢を整えるも

 

ロール「サイキックウェィィィブ!」

 

ダンガイオーのサイキックエネルギーによって動きを止められてしまう

 

ヴァン「悪いな…ドモンの邪魔をしたお前は…斬る!」

 

ロール「サイキック!ざぁぁぁん!」

 

ヴァン「チェストォォォ!」

 

ギル「グォォォォ!?」

 

サイキックエネルギーによって動きを止められたブラッディ・Ⅰはダンガイオーのサイキック斬とダン・オブ・サーズデイの盤刀によって両断される

 

甲児「やったか!?」

 

ロール「いや…寸前で脱出して逃げられた」

 

ミア「えぇ。それにギルバーグがこんな所で終わるとは思えないもの」

 

ブラッディ・Ⅰが両断され爆発を起こすがギルは爆発を起こす直前に脱出して逃げていた

 

沙羅「何だったんだいさっきの奴は…」

 

ロール「奴に関しては後で説明する…しかし奴が来たと言う事は」

 

ミア「バンカーは本腰を入れて来たと言う事ね」

 

新宿での全ての戦いが終われば葉月から通信が入る

 

葉月『諸君、ご苦労だった。オットー艦長。各機とネオジャパンの彼と白い機体の彼と一緒に帰還してもらえないだろうか?デビルガンダムについて詳しく話を聞きたい』

 

オットー「了解です。そこの二人…我々と一緒に来てはもらえないだろうか?我々はデビルガンダムについて詳しく話を聞きたい…構わないだろうか?」

 

ドモン「…いいだろう。助けてもらった恩もある」

 

ヴァン「嫌だね」

 

オットー「何?」

 

ヴァン「俺には俺の目的がある。だからあんたらについていくのは断る」

 

葉月『君の目的が何か知らないが我々に力になれる事があるなら協力しよう』

 

ヴァン「いや結構だ。じゃあなドモン。お前との旅中々楽しかったぜ…縁があったらまた会おうぜ」

 

ドモン「あぁ…今まですまなかったな」

 

そう言葉を交わすとヴァンはダン・オブ・サーズデイを動かし、新宿から去っていく

 

リディ「彼は仲間じゃなかったのか?」

 

ドモン「ヴァンにはヴァンの目的がある…それに必ずまた会える。きっとその時は力になってくれる筈だ」

 

オットー「では各機はネェル・アーガマに帰還せよ!これより我々は獣戦基地に帰還する」

 

ドモン「少し待ってくれ。待ち人がいる。一緒に連れて行ってもいいか?」

 

オットー「あぁ構わない」

 

各機はネェル・アーガマに戻って行く中、ドモンは新宿にいるレインを見付けるとネェル・アーガマに向かってシャイニングガンダムを動かしていく

 

シャイニングガンダムを収容したことを確認したネェル・アーガマは獣戦基地への帰路につく

 

 




新宿での戦いを終えた一行は獣戦基地で一時的な平穏を過ごす

しかし、十年振りに現れた破壊の獣であるインベーダー達の出現により恵那はネェル・アーガマと仲間達と共に新たな戦いに赴く事になる

そこで待ち受ける新たな出合いとは…

次回、スーパーロボット大戦X−DRIVE第5話『チェンジゲッター!』


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第5話『チェンジゲッター!』

大変遅くなり申し訳ありません…

第5話…お楽しみいただけると幸いです


 〜獣戦基地〜

 

新宿での戦闘が終わり2日…恵那はシュミレーターを起動していた

 

最高難易度のシュミレーターで恵那は次々と敵を撃墜していく

 

カミーユ「…凄いな…2日前とは別人のように成長している」

 

忍「この間の戦いでも凄かったからな」

 

カミーユと忍が感心しているとシュミレーターの機動が終わり、恵那がシュミレーターから降りてくる

 

恵那「ふぅ…」

 

忍「凄えな恵那…最高難易度もクリアじゃねぇか」

 

恵那「はい。感覚が研ぎ澄まされる感じがして」

 

忍「直感みたいなものって事か?」

 

恵那「はい」

 

カミーユ(本当に恵那の潜在能力には驚かされるな)

 

2日前には苦戦していた最高難易度のシュミレーターをクリアした恵那にカミーユは恵那の潜在能力に感心していた

 

那月「………」

 

リディ「彼女のシュミレーターのスコアが気になるか?」

 

那月「たった数日でこのスコア…私でも出たことない…」

 

リディ「確実にパイロットの腕では君より上かも知れないな」

 

恵那のシュミレーターのスコアを見て那月は愕然とし、リディはポツリと呟く

 

葉月「やはり此処にいたか」

 

忍「どうしたんだよ葉月のオッサン」

 

葉月「我々の次の任務が決まったのでね。君達を呼びに来たわけだ。君達以外の皆は既に司令室に来ている。君達も来てくれ」

 

シュミレーター室に来た葉月に忍が訪ねると葉月が忍の質問に答えるとシュミレーター室を出て行く

 

那月「次の任務…ね」

 

恵那「一体どんな任務何でしょうか…」

 

忍「さぁな…行ってみねぇ事には解らねぇ。もしかしたらムゲ帝国の連中が関係しているかも知れねぇしな」

 

リディ「ネオ・ジオンとギガノスの動きも気になる所だ」

 

カミーユ「とにかく行こう。それからだ」

 

恵那達は次の任務の事を暫く話した後、司令室に向かって歩いて行く

 

恵那達が司令室に着くと葉月の言った通り、シュミレーター室にいたメンバー以外の全員が揃っていた

 

葉月「よし。全員揃ったようだな」

 

忍「それで葉月のオッサン。俺達の次の任務って何なんだよ」

 

葉月「それについては彼女達から説明してもらおうと思う」

 

沙羅「彼女?」

 

???「失礼します」

 

葉月の言葉の後、司令室の扉が開き、二人の女性が入って来る

 

由木「地球連邦独立部隊WSO所属 由木翼中尉です」

 

フェイ「地球連邦軍EFA所属 フェイ・シンルーよ」

 

敬礼しながらそう言えば恵那とドモン以外が敬礼を返す

 

忍「それで中尉さんよ。俺達の次の任務ってのは何なんだ?」

 

沙羅「ちょっと忍!」

 

由木「構いません。彼のような知り合いは知っているので」

 

忍の言葉に沙羅は注意するも由木は苦笑しながら構わないと返す

 

そんな様子を見てフェイが説明をする

 

フェイ「私から説明するわ。先日、早乙女研究所付近でおかしなエネルギー反応が観測されたの」

 

忍「おいおい、早乙女研究所といや」

 

雅人「かなり前にゲッター線を研究所していた研究所じゃないか!」

 

恵那「ゲッター線?」

 

フェイから語られた言葉に忍達は驚き、恵那は聞き慣れない言葉に首を傾げる

 

甲児「俺のマジンガーの光子力と並ぶ人類では解明できていない未知のエネルギーだよ。そのゲッター線の研究をしていたのが早乙女博士だ」

 

雅人「だけど早乙女博士が反乱してから早乙女研究所は長年封鎖されていたはずじゃ」

 

由木「えぇ。ですが最近になって早乙女研究所付近でおかしなエネルギー反応が観測されたのは確かです」

 

ロール「つまり僕達の任務は…」

 

葉月「封鎖された早乙女研究所に向かい調査すると言う事だ」

 

その疑問に答えるように葉月が説明する

 

カミーユ(インベーダー…また奴らが現れたと言う事か?だがインベーダーはあの時の戦いで竜馬が倒した筈だ)

 

ドモン「おかしなエネルギー反応と言う事はデビルガンダムもそこにいるかも知れん」

 

雅人「決まったわけじゃないけどね」

 

由木「現地で何が起こっているかは解りません。ですがすぐにでも調査に向かいたいと思っています」

 

オットー「聞いての通りだ。我々は由木中尉、フェイ氏と共に早乙女研究所付近へ向かう。各員は各機で待機せよ」

 

オットーの言葉を聞き、全員が司令室を出て行き、格納庫へと向かう

 

格納庫へと向かっている間、恵那は1人何かを考えていた

 

恵那(何でだろう…ゲッター線…初めて聞いた筈なのに…何処かで聞いたことあるようなと言うか昔から知ってるような…一体何なんだろう…)

 

那月「ボサッとしてないで早く走る!」

 

恵那「解ってますよ!」

 

那月の言葉に考えていた事を頭を振って考えないようにし、格納庫へと急いでいく

 

 

 

 〜早乙女研究所付近〜

 

早乙女研究所近くの平地…そこには地上を行く大型戦艦−タワー−が待機している

 

タワーのブリッジでは顔に傷のある男…ゲッターチームの神隼人が一人の白衣を着ている男性と喋っていた

 

隼人「早乙女研究所に不審なエネルギー反応…まさか真ドラゴンが復活したのか?」

 

敷島「わからん…だが早乙女研究所でエネルギー反応があると言うのは気になるのぉ」

 

隼人「いずれにせよ俺達はゲッター線の調査の為に早乙女研究所に向かわなければならない…だがもし奴が…真ドラゴンが復活したというのなら今度こそ倒さなければならない」

 

敷島「そうじゃの」

 

隼人「進路を早乙女研究所に向けろ。これより早乙女研究所に向けて出発する」

 

待機しているタワーのブリッジで隼人が指示を出すと同時にタワーのブリッジ内にけたたましい音が鳴り響く

 

敷島「何事じゃ!?」

 

隼人「早乙女研究所の近くでこのサイレン…まさか…奴ら…インベーダーか!マズイ…!早乙女研究所の中には弁慶達がいる!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第5話『チェンジゲッター!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

浅間山近くの早乙女研究所…その研究所の付近には翼竜の姿をした生命体と恐竜の姿をした2足歩行の生命体が沢山現れていた

 

生命体の名前はインベーダー…ゲッター線の影響を受けた微生物が急激な進化した姿だ

 

早乙女研究所をインベーダーが襲撃する中、獣戦基地より出撃したネェル・アーガマがやって来る

 

沙羅「何だい奴らは…!」

 

恵那「生き物?…だけど…気持ち悪い…」

 

カミーユ「やはりインベーダーか…!また姿を現すなんて…!」

 

忍「知っているのかカミーユ?」

 

カミーユ「あぁ!ゲッター線の影響を受けて急激な進化を遂げた微生物達だ!」

 

雅人「アレが微生物!?」

 

ロール「全然そんな風には見えないな…」

 

インベーダーの姿を目撃した恵那達はカミーユの言葉に驚くもそれぞれの機体の中で出撃の準備をする

 

ネェル・アーガマの格納庫でそれぞれの機体で出撃準備を整えていると通信が入る

 

隼人『そこの連邦の軍艦聞こえるか。こちらはタワー艦長の神隼人だ』

 

オットー「こちらはネェル・アーガマ艦長オットー・ミスタだ。こちらは今、出撃準備中の為用件があるなら手短にお願いしたい」

 

隼人『わかった。現在、早乙女研究所内にこちらの知り合いが取り残されている。そちらに救出の協力を申し出たい』

 

オットー「了解した。各員聞こえたな!早乙女研究所に群がるインベーダーを撃破し、早乙女研究所内に取り残された人達を救出する!」

 

タワーとの通信を終えたオットーからの言葉を聞いた後、格納庫から全機が出撃する

 

イーグルファイター、デルタプラス、リゼルが先行し、ウィングル、グラントルーパー、シャイニングガンダム、マジンガーZが続き最後尾にランドクーガー、ランドライガー、ダンガイオー、アルテリアス、メタスが続く

 

出撃した各機の存在に気付いた、翼竜の姿のインベーダーが攻撃を仕掛けて来るも先行しているイーグルファイターのミサイルを喰らい、少し後退した所をリゼルとデルタプラスのビームライフルによって穴だらけにされる

 

忍「チッ…どうにも生物相手ってのはやりにくいぜ…!」

 

カミーユ「気を抜くな。奴らはただ俺達を滅ぼすまで攻撃を仕掛けてくるぞ!」

 

忍「食欲旺盛って事かよ!」

 

迫るインベーダーを躱しながらイーグルファイターは機関砲とミサイルでインベーダーを撃ち落としていく

 

甲児「生物相手だろうとマジンガーが負けるかよ!ブレストファイヤァァァ!」

 

恐竜の姿をしつインベーダーをマジンガーZがブレストファイヤーで焼いていき、ブレストファイヤーから逃れたインベーダーをシャイニングガンダムが拳で殴り飛ばす

 

殴り飛ばされたインベーダーはシャイニングガンダムに襲い掛かろうとするもダンガイオーが飛ばしたブーストナックルによって風穴を開けられ、爆散する

 

ランバ「体液が飛び散ったぁ!?」

 

ロール「ロボットではなく生物だからな…仕方ないかも知れん」

 

バイ「気のいいもんじゃねぇけどな」

 

ドモン「次が来るぞ!」

 

爆散したインベーダーにランバが悲鳴を上げ、ロール達が宥めていると次、またその次とインベーダーが襲い掛かる

 

襲い掛かるインベーダーをアルテリアスがレーザーサーベルで切り裂き、切り裂いたインベーダーをランドクーガーとランドライガーが撃ち抜く

 

ウィングルがサーベルでインベーダーを裂き、グラントルーパーがビームで貫く

 

恵那「………!」

 

口を開けて、アルテリアスに襲い掛かるインベーダーに恵那はアルテリアスをインベーダーの下に潜り込ませ、インベーダーの顔を蹴り上げるとレーザーサーベルを突き刺し、ゼロ距離からライフルを連射してインベーダーを爆散させる

 

那月「もっと…優しく動かしなさい!」

 

恵那「喋ってると舌を噛みますよ!」

 

由木「凄い…荒々しいのにスムーズな戦いをする…」

 

恵那の操縦に一緒に乗っている那月は文句を言うも恵那は気にすることも無くアルテリアスを動かしていく

 

由木はその戦い方を見て感心していた

 

インベーダー達は次々と倒されていき、数を減らしていき、早乙女研究所への道が開けていく

 

甲児「よし。早乙女研究所への道が開けた!」

 

カミーユ「俺が救出にいく。ドモン…すまないが着いて来てくれ」

 

ドモン「わかった」

 

早乙女研究所への道が開けるとカミーユはドモンを連れて早乙女研究所への中へと入っていく

 

オットー「戦いは終わっていない!各機は周りのインベーダーを片付けろ!」

 

二人が早乙女研究所に入っていくとオットーから周囲のインベーダーを片付けるように指示が入る

 

それと同時にインベーダーの援軍が早乙女研究所の近くに現れる

 

恵那「させない!」

 

早乙女研究所の近くに現れたインベーダーに対して恵那はアルテリアスのバーニアを全開にしてインベーダーに突っ込む

 

沙羅「ダメだ恵那!全力で回避しな!」

 

恵那「…!…アグゥゥゥ!」

 

沙羅の叫びに恵那は慌ててアルテリアスのバーニアを逆噴射させて緊急回避をするも脚部をビームが貫き、直撃する

 

ビームが脚部を直撃した事により、アルテリアスのコックピット内ではけたたましいアラートが鳴り響く

 

その間に早乙女研究所の近くにいたインベーダーが研究所内に侵入してしまう

 

フェイ「インベーダーが早乙女研究所に!」

 

リディ「カミーユ…!」

 

恵那「痛ッ…」

 

那月「グッ…損傷率35%…一体何が…」

 

恵那「超超距離射撃…!狙撃手の位置は…!」

 

那月が機体の損傷率を確認する中、恵那はコックピット内のレーダーとモニターを限界まで拡大して狙撃手を索敵する

 

恵那「見付けた…!沙羅さん、雅人さん!北西の森を攻撃して下さい!」

 

沙羅「解ったよ!」 

 

雅人「了解!」

 

狙撃手を見付けた恵那は沙羅と雅人に位置を伝えると狙撃するように指示をすればランドクーガーとランドライガーは指示された位置を狙撃する

 

北西の森を狙撃すれば森の中から神々しい雰囲気を放つ、白と金を強調した大きな狙撃ライフルを持ったモビルスーツに似た形状のロボットが姿を現す

 

忍「なんだ…あのロボット…!」

 

ロール「独特な雰囲気を持っているな」

 

那月「綺麗…」

 

恵那「………」

 

甲児(何だ…マジンガーが何かを伝えようとしている…)

 

姿を現したロボットを視認し、それぞれ感想をもたらす中、恵那はロボットを警戒し、甲児はマジンガーが何かを伝えようとしているのを感じていた

 

???「バレずに狙撃するのは些か自信があったのですがな…流石ですな」

 

オットー「オープン回線だと!?」

 

恵那(何だろう…アタシを見てる?)

 

白と金を強調したロボットのパイロットは愉快そうに笑いながら

通信する

 

その中でも恵那はロボットのパイロットが自身を見ていると感じていた

 

リディ「あなたは何者だ」

 

???「うむ…失礼した。この国では名乗るのが礼儀でしたな」

 

ロジェル「吾輩はロジェル・サーティエスと言う者…この機体はラーズエン…以後お見知りおきを」

 

ロジェルと名乗った男性は機体の名前を明かすと狙撃ライフルを再び構える

 

ロジェル「皆々様にも為すべき事があるやも知れぬが少しばかり吾輩の…ムッ!?」

 

狙撃ライフルを構え、発射体勢に入っているロジェルのラーズエンに恵那はアルテリアスのブースターを吹かせ、レーザーサーベルで斬り掛かるも回避される

 

ラーズエンはアルテリアスのレーザーサーベルを回避すると素早く狙撃ライフルを放つも急降下したアルテリアスに回避される

 

ロジェル(ムッ…今のを回避なさるか)

 

那月「突っ込むなら突っ込むって言いな…グゥ…!」

 

恵那「黙ってて下さい!あの機体はアタシが抑えます!皆さんはインベーダーを!」

 

沙羅「無茶言うんじゃないよ!アンタ一人でどうこう出来る相手じゃないよ!」

 

ブースターをさらに吹かせ、急上昇してレーザーサーベルを振るうアルテリアスにラーズエンは狙撃ライフルで鍔迫り合いにも持ち込む

 

忍「恵那!そいつの相手は任せたぜ!」

 

恵那「はい!」

 

沙羅「ちょっと忍!」

 

忍「俺だってお前と同じ気持ちだ沙羅。けどよ…カミーユとドモンが早乙女研究所に突入してる今、これ以上戦力は避けねぇ!」

 

由木「藤原君の言う通りよ。あの機体の相手は彼女に任せて私達はインベーダーを殲滅します」

 

恵那を心配する沙羅に忍と由木は諭すと沙羅は渋々納得し、ランドクーガーを操り、インベーダーに攻撃する

 

 

 

早乙女研究所の外で戦闘が起こっている中、早乙女研究所の中では…

 

 

ゲッターチームの1人−車弁慶−と彼の娘−渓−…そして調査隊の1人−凱−は早乙女研究所の中で侵入していたインベーダーに襲われていた

 

弁慶「チッ…インベーダーがここまで侵入してやがったとはな…ケイ、ガイ!全力で脱出するぞ!」

 

ケイ「解ってるよ!」

 

ガイ「はい!」

 

インベーダーが襲い掛かってくる中、弁慶達は早乙女研究所から脱出するために走っていた

 

インベーダーは行く手を阻むも渓が銃で撃ち抜き、インベーダーを倒していく

 

しかし倒さきれなかったインベーダーが渓に襲い掛かかるが弁慶が庇い、弁慶は負傷してしまう

 

弁慶は負傷をしながらもインベーダーを投げ飛ばす

 

弁慶「グッ…」

 

ケイ「親父!大丈夫か!?」

 

弁慶「問題ない…それより早く脱出するぞ」

 

先を急ぐ弁慶達の前に再びインベーダーが襲い掛かるも渓が撃ち抜く前にインベーダーが破裂する

 

カミーユ「弁慶!無事か!」

 

弁慶「カミーユ!?お前、カミーユか!」

 

弁慶達の前に早乙女研究所に突入したカミーユとドモンが駆け付ける

 

カミーユ「弁慶、負傷しているのか!?」

 

弁慶「あぁ。ケイを庇った時にな…だが、どうって事はねぇよ」

 

弁慶達と合流したカミーユが弁慶の怪我の状態を心配するが弁慶は問題ないと答える

 

ケイ「来てくれてありがとう…助かったよ」

 

カミーユ「君は…まさか…!」

 

弁慶「…カミーユ。何か気付いたかも知れないが黙っててくれ」

 

カミーユ「そうか…そこはあまり深く詮索しないようにするよ」

 

弁慶「そうしてくれると助かる」

 

納得した様子のカミーユに弁慶が返答すると周囲を警戒していたドモンが声を掛ける

 

ドモン「カミーユ。知人との再開を喜ぶのはいいがまずは此処から出るのを優先すべきだろう」

 

カミーユ「あぁ、急ごう。弁慶…走れるか」

 

弁慶「あぁ。問題ねぇよ…っとと…」

 

ガイ「師匠、俺が肩を貸します」

 

負傷している弁慶をカミーユが気遣うも弁慶は問題ないと答えるが少しよろめく

 

そんな弁慶を見かねて凱が肩を貸すと早乙女研究所の外への道を急ぐ

 

外へと急ぐカミーユ達の前にインベーダーが現れるもドモンが格闘術で吹き飛ばす

 

インベーダーが吹き飛ばされるも増援で現れていたインベーダーが侵入した所で更に襲い掛かる

 

ドモン「チィ…数が多い…!」

 

ガイ「後少しで外だってのに!」

 

カミーユ「道を開くぞ!そうじゃなきゃ救出に来た意味がない!」

 

襲い掛かるインベーダーをドモンとカミーユが迎撃し、外への道を開く

 

しかし、インベーダーは次々と現れ、襲い掛かってくる

 

襲い掛かってくるインベーダーを何とか迎撃し、数を減らすもまたすぐに現れる

 

カミーユ「どれだけ現れるんだ…!」

 

弁慶「このままではジリ貧だぞ」

 

ドモン「来るぞ!」

 

すぐに現れたインベーダーは襲い掛かってくるもすぐに消滅する

 

ケイ「何?何が起きたの?」

 

渓は何が起きたのか理解出来ておらず状況を確認する

 

インベーダーが消滅した場所から早乙女研究所の中に1人の人物が入って来る

 

???「………」

 

カミーユ「彼は…」

 

弁慶「號か」

 

ゴウ「…行くぞ」

 

 

 

恵那「フゥ…フゥ…フゥー…」

 

アルテリアスのコックピット内で恵那は呼吸を整えていた

 

ラーズエンと相対しているがアルテリアスの機体の装甲には傷が目立ち、損傷が激しいのが見て取れ、対するラーズエンの装甲には傷が殆ど無く損傷が殆ど見られない

 

呼吸を整え直すと恵那はグリップを握り直すと深く押し込み、アルテリアスのブースターを吹かせるとレーザーサーベルを構え、再びラーズエンに向かって突撃して行く

 

ラーズエンは狙撃ライフルで向かって来るアルテリアスを迎撃する

 

アルテリアスは放たれるラーズエンの装甲ライフルのビームを回転して避けると更にブースターを吹かせ、向かって行く

 

那月(損傷が酷いのにまだスピードが上がるの!?普通はそんな事出来るはずが…!)

 

向かって来るアルテリアスに対してラーズエンは狙撃ライフルを背中に回すと腰からサーベルを引き抜き、アルテリアスと鍔迫り合いに持ち込む

 

鍔迫り合いの中、損傷しているアルテリアスは押されて行くが恵那はアルテリアスの頭部を動かし、ラーズエンに頭突きをするとラーズエンは体勢を崩す

 

恵那はその隙を逃すまいとアルテリアスのグリップを押し込み、牽制にミサイルを放った後、レーザーサーベルで斬り掛かるもラーズエンはマシンガンでミサイルを撃ち落とすとアルテリアスのレーザーサーベルを躱すと蹴り飛ばす

 

恵那「クッ…速い…!」

 

ロジェル「フム…やりますな」

 

ロジェル(動きは悪くない…今のは一瞬、遅れていれば被弾していたでしょうな…)

 

蹴り飛ばされたアルテリアスのコックピット内で恵那は激しく揺られ毒づくと機体の体勢を立て直す

 

ロジェルは冷静に言葉を述べながら恵那を評価しながらも冷や汗をかいていた

 

恵那はアルテリアスの体勢を立て直すと再びレーザーサーベルを構えるとラーズエンは迎撃体勢に入り、狙撃ライフルを再び構えるとアルテリアスに向ければ発射しようとする

 

狙撃ライフルを発射しようとしたラーズエンだがビームライフルの光が走ればラーズエンは上昇してビームライフルを回避する

 

ロジェル(モビルスーツ…量産型とは言えパイロットはエース級の様ですな…さて…エース級を相手にあの機体…骨が折れますな…)

 

カミーユ「恵那!援護するぞ」

 

恵那「カミーユさん!早乙女研究所の方は…」

 

カミーユ「無事だ」

 

恵那「それならインベーダーの方を…」

 

カミーユ「いや、それなら問題ない。頼もしい援軍が来てくれた」

 

リゼルのビームライフルを回避したラーズエンのコックピット内でロジェルは思考を巡らせ、次はどうするべきか考えていた

 

恵那はカミーユにインベーダーの相手を頼むが心配ないと答えると3機の戦闘機が早乙女研究所から飛び立つ

 

那月「アレは…」

 

ガイ「いいのかよ…俺がゲッターに乗って…」

 

ゴウ「負傷している人間を乗せるわけにはいかない…お前が適任だ」

 

ケイ「だってさ」

 

ガイ「しかしよぉ…」

 

ゴウ「そこまでだ。行くぞ…チェェェンジゲッター1!」

 

早乙女研究所から飛び立った3機の戦闘機が空中で合体すると一機の巨大な赤いロボットになる

 

そのロボットの名は真ゲッターロボ…ゲッター線と呼ばれる未知のエネルギーを元に動く巨大ロボット

 

那月「ゲッターロボ…十数年振りに復活したの…」

 

カミーユ「インベーダーは彼らに任せて大丈夫だ。恵那が心配する必要はない…俺が援護するから目の前乗せる相手に集中するんだ」

 

恵那「………」

 

カミーユ「恵那?」

 

恵那「え?…は、はい!解ってます!」

 

ゲッターロボの姿を見て恵那は何かを考えていたようだったがカミーユの呼び掛けに気付くと我に返り、グリップを握り直す

 

恵那(ゲッターロボ…何でだろう…初めて見たはずなのに昔から知ってるような…)

 

カミーユ「ボサッとするな!攻撃が来るぞ!」

 

何かを考えていた恵那はカミーユの言葉に反応するとラーズエンの放ったビームを回避する

 

ビームを回避したアルテリアスの体勢を恵那は素早く立て直すとライフルを構え、放ちながら突っ込んで行く

 

放たれたビームをラーズエンは回避しようと動くも頭上からモビルアーマー形態から変形したカミーユのリゼルのビームライフルの連射を受け、回避が遅れ、アルテリアスの接近を許す

 

接近したアルテリアスは素早くレーザーサーベルを抜き放ちラーズエンに斬り掛かるもそうはさせまいと狙撃ライフルのグリップ部分でアルテリアスの右腕部を跳ね上げるとレーザーサーベルを離れさせる

 

コックピット内で恵那は思わず舌打ちをするもカミーユのリゼルが投げ渡したビームサーベルを左手で素早く受け取ると刃を発生させて斬り掛かる

 

ロジェルは一瞬反応が遅れ、慌ててラーズエンを回避させるも狙撃ライフルをアルテリアスによって切断されてしまう

 

恵那「クッ…ギリギリで避けられた…」

 

カミーユ「それほど優秀なパイロット何だ」

 

ロジェル「いやはやなんとも…吾輩ここまでやられるとは思ってもみませんでしたな…ハッハッハッ!」

 

狙撃ライフルを切断され、驚いた表情のロジェル

 

愉快そうにロジェルは笑うとラーズエンを上昇させ、アルテリアスとリゼルの射程距離から外れる

 

恵那「逃げる気ですか!」

 

ロジェル「いやいや…勘違いめされるな。分が悪くなったから退くのではなく、時間が来てしまったまでの事。何せ此度は挨拶に伺ったまでの事。いずれまた相まみえましょう」

 

ロジェルはラーズエンをそのまま上昇させ続け、バーニアを吹かせるとそのまま戦闘空域から離脱する

 

恵那は戦闘空域から離脱したラーズエンを追おうとしたがまだ戦闘が続いているため堪える

 

カミーユ「何者なんだ彼は?」

 

恵那「解りません…」

 

那月「機体データが該当しない機体に乗っていたわね」

 

恵那(あの機体のパイロットに物凄く見られてる気がしたけど…気のせいだよね…)

 

カミーユ「これ以上の詮索は後だ。まだインベーダーが残っている…皆の元に行こう」

 

カミーユのその言葉を聞き、恵那はアルテリアスをインベーダーと戦っている味方の方に向けるとカミーユのリゼルと共に援護に向かう

 

インベーダーと戦っている忍達は真ゲッターロボの戦闘の加入によりインベーダーが数を減らしていた

 

ゴウ「ゲッタービィィィィィム!」

 

真ゲッターロボの腹部から放たれるゲッタービーム逃げる気よりインベーダーは爆散していき、残っているインベーダーは真ゲッターによりトマホークにより真っ二つにされていく

 

インベーダーは真ゲッターに狙いを定めようとするもののイーグルファイターの突撃やダンガイオーのダンガイビームやブーストナックル、マジンガーZのブレストファイヤーやロケットパンチで駆逐されていき、その数を減らしていく

 

ドモン「お前達と遊んでいる暇はない!」

 

シャイニングガンダムは群がるインベーダーを殴り飛ばして吹き飛ばし、ビームソードで斬り裂いて蹴散らす

 

残り僅かのインベーダーはランドクーガーとランドライガーの砲撃で動きが止まった所をデルタプラス、ウィングル、グラントルーパーのそれぞれのサーベルで斬り裂かれ、爆散する

 

カミーユ「どうやら終わったみたいだな…」

 

インベーダーとの戦いに急いで戻っていた恵那とカミーユだったが再び合流した頃にはインベーダーは壊滅していた

 

沙羅「恵那。機体はボロボロみたいだけど無事かい?」

 

恵那「はい。カミーユさんが来てくれたので…」

 

沙羅「無茶だけは止めておくれよ…その機体に乗ってるのはアンタだけじゃないんたからね」

 

恵那「…気を付けます」

 

那月「……程々にして欲しいわね…」

 

沙羅の心配する言葉に恵那は謝り、那月は苦言を漏らす

 

隼人『渓、凱、弁慶。無事のようだな』

 

弁慶「怪我はしちまったがな」

 

隼人『戻ったらしっかり休んでくれ…それよりもゲッターに乗ってるのは…』

 

ゴウ「………」

 

隼人『そうか…お前か號…』

 

弁慶達の無事を通信越しに確認した隼人はゲッターに乗っているゴウを確認すると一人納得する

 

カミーユ「隼人」

 

隼人『カミーユか…弁慶達を早乙女研究所内から助けてくれた事礼を言う』

 

カミーユ「何を今更…俺達の仲じゃないか」

 

隼人『確かにな』

 

カミーユの言葉に隼人は薄く笑いながら言葉を返すとカミーユは言葉を続ける

 

カミーユ「隼人。俺達はインベーダー以外にもムゲや機械獣…ネオ・ジオンやギガノスとも戦っている。協力してくれないか?」

 

隼人『…早乙女研究所の地下に真ドラゴンが眠っている以上は今、早乙女研究所から離れる事は出来ない』

 

カミーユ「………」

 

隼人『だが弁慶達を助けてもらった以上、礼はする。真ゲッターをお前達に同行させよう…3人共構わないか?』

 

ケイ「構わないよ」

 

ガイ「俺もです」

 

ゴウ「…わかった」

 

隼人の言葉に3人は同意するとタワーへと移動し、弁慶を降ろしネェル・アーガマと共に離脱していく

 

恵那(今日のあの人…一体何だったんだろう…それにあの機体…知らないのに知ってるような…何なんだろうこの感じ…)

 

那月「………」

 

早乙女研究所から離脱するネェル・アーガマの格納庫に帰投したアルテリアスのコックピット内で恵那は戦闘したラーズエンとそのパイロットであるロジェルの事を考えていた

 

しかし、恵那自身にも覚えがないため考えても答えは出る事はなかった

 

 

 

 

 

 

 




早乙女研究所の戦いを終え、宇宙のネオ・ジオンの動きを牽制するためネェル・アーガマは宇宙に上がる準備をする

同時に地上のギガノス軍が動き出したとの一報が入る

宇宙と地上…部隊を2つに分け、同時に作戦を展開する事になる

そして作戦に参加するため、恵那は選択を迫られる

次回、閑話『ルート分岐 宇宙/地上』


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閑話 『ルート分岐 宇宙/地上』

 −獣戦基地−

 

早乙女研究所での戦いを終えた翌日、司令室ではオットーと葉月が話をしていた

 

葉月「ではネェル・アーガマは一度宇宙に上がると?」

 

オットー「はい。宇宙ではネオ・ジオンがサイド4のインダストリアル7で何やら動いているとの話が上がっています。よってネェル・アーガマは宇宙に上がりネオ・ジオンを牽制したいと思っています」

 

葉月「なるほど…状況は理解出来ました」

 

オットー「では」

 

葉月「ですがこの基地の全ての戦力を宇宙に上げるわけにはいきません」

 

宇宙に上がると言うオットーの言葉に葉月は納得するも葉月は全ての戦力を宇宙には上げられないと告げる

 

葉月「ギガノスの地上部隊とムゲ帝国が動きが活発化して来ています」

 

オットー「つまりギガノスとムゲ帝国を迎撃する為にも戦力を残さなければならない…と言う事ですな」

 

オットーの言葉に葉月は頷く

 

葉月が頷いたのを確認したオットーは腕を組んで考え始める

 

そんなオットーの姿を見た葉月はオットーに提案をする

 

葉月「オットー艦長。私に一つ考えがあるのですがいかがですかな?」

 

オットー「フム…聞きましょう」

 

葉月は自らの提案をオットーに話すとオットーは納得が言った表情をする

 

葉月の考えた提案に乗ったオットーは葉月と共に獣戦基地にいるメンバー全員に司令室に集まるように招集をかける

 

程なくして獣戦基地にいるパイロット達が司令室に集まる

 

沙羅「どうしたんだい博士?新しい任務かい?」

 

葉月「うむ。それについてはコレから説明する」

 

司令室に全員が集まると沙羅が葉月に集まった理由を訊ねる

 

葉月が説明しようとするが代わりにオットーが集めた理由を説明する

 

オットー「諸君に集まってもらったのは他でもない…ネェル・アーガマは一度宇宙に上がりネオ・ジオンを牽制することになった」

 

リディ「エラく急ですね艦長」

 

オットー「インダストリアル7でネオ・ジオンが何やら動いているとの情報が入ったのでな。奴らが何を考えているかは知れないが我々が動かなければならない」

 

カミーユ(インダストリアル7…工業用コロニーの筈だが一体何があると言うんだ)

 

オットーの説明を聞いた後、カミーユはネオ・ジオンが工業用コロニーであるインダストリアル7に向かっているのかを考えていた

 

雅人「って事はつまり俺達全員でネェル・アーガマと宇宙に上がるって事かい?」

 

葉月「いや、全員ではない」

 

甲児「どう言う事です?」

 

全員で宇宙に上がると思っていた雅人に葉月はそれを否定する

 

疑問に思った甲児が葉月に説明を求める

 

葉月「ムゲ帝国にギガノスの地上部隊の動きが活発化して来ているとの情報が入っている。これを迎撃する為にも全員を宇宙に上げられないと判断したからだ」

 

ドモン「それだけじゃない。動きを見せないデビルガンダムの事もある」

 

甲児「それを言っちゃDr.ヘルの機械獣軍団だって同じだ」

 

忍「つまり地上も放置しちゃおけねぇって事か…」

 

那月「ではどうするつもりですか博士?」

 

葉月の説明に全員が納得するも那月はどうするつもりかを訊ねる

 

葉月「オットー艦長と話し合った結果…現在、獣戦基地にいる戦力を2つに分けようと思っている」

 

由木「つまり、宇宙と地上での少数部隊による同時攻略…と言う事ですね」

 

オットー「その通りだ」

 

その由木の答えにオットーと葉月は頷くと2つに分ける部隊を説明し始める

 

オットー「ネェル・アーガマと共に宇宙に上がり、ネオ・ジオンを迎撃する部隊にモビルスーツ隊、ドモン、フェイ氏、由木中尉…」

 

葉月「地上での活動部隊を獣戦機隊、マジンガー、ダンガイオー、ゲッターチームとする」

 

忍「なんでぇ、俺達は居残りかよ」

 

沙羅「アタシ達がこの基地離れてどうするんだい」

 

ミア「あの待ってもらえませんか?」

 

オットーと葉月が部隊分けを説明した後、忍が文句を言うも沙羅が嗜めるとミアが声を上げる

 

葉月とオットーは少し驚いた表情になるがミアの言葉を求める

 

葉月「どうしたかな?」

 

ミア「私達は宇宙にいかせてもらえませんか?ダンガイオーの調整を私達の博士に頼みたいので」

 

ロール「最近、連戦が続いていたからね」

 

オットー「そちらの言い分はわかった…しかし…」

 

ドモン「ならば俺は地上での活動を希望する。デビルガンダムが地上にいる以上放ってはおけん」

 

宇宙に上がる事をミアが希望するとオットーは納得の意志を示すものの悩み始める

 

そんなオットーを見かねてドモンが地上部隊に残る事を希望する

 

それでもオットーは悩んでいたが葉月は納得してその希望を了承する

 

葉月「分かった君達の意見を尊重しよう。構いませんねオットー艦長?」

 

オットー「う、うむ。構いませんぞ」

 

葉月「ではネェル・アーガマと共に宇宙に上がりネオ・ジオンを迎撃する部隊を…モビルスーツ隊、ダンガイオーチーム、フェイ氏、由木中尉」

 

カミーユ「地上部隊が獣戦機隊、ドモン、マジンガー、ゲッターチームになるのか」

 

甲児「宇宙が小回りの利く部隊、地上がスーパーロボット中心って事か」

 

恵那「あ、あの!アタシの名前が無いんですが…どうすれば…」

 

ダンガイオーチームとドモンの意見を尊重した葉月が新たな部隊分けを発表すれば自身の名前が入っていないのに気が付いた恵那が声を上げる

 

葉月「鷺森君。君にはどちらの部隊に参加するかを君自身に選んでもらう」

 

恵那「アタシ自身でですか!?」

 

葉月「あぁ、君が参加したい方を君自身が選ぶんだ」

 

恵那「アタシ自身が…」

 

どちらの部隊に回るか選択をする事になった恵那は言葉を詰まらせ、必死に考える

 

恵那(宇宙に上がるか地上に残るか…か…どっちにするべきなんだろう…)

 

那月「そんなに悩んで答えが出ないなら地上に残りなさい。あなたは宇宙での戦闘は出来てないわけだし」

 

沙羅「那月。その言い方はどうかと思うよ」

 

カミーユ「沙羅の言う通りだ。那月が決める事じゃない…それに恵那には宇宙での戦闘の経験を詰むいい機会かも知れないからな」

 

恵那「宇宙での戦闘経験…ですか?」

 

カミーユ「あぁ。今は戦場は地上だけだがいずれは宇宙での戦闘もしなければならないからな。宇宙での戦闘に慣れておく機会でもある」

 

恵那「………」

 

カミーユ「まぁ、選ぶのは恵那自身だ。今すぐじゃなくても大丈夫さ」

 

考える恵那に那月が最大の皮肉を込めて言葉を言うと沙羅が那月を嗜め、カミーユが恵那にアドバイスを送る

 

カミーユからのアドバイスも含め恵那は自身がどちらの部隊に回るかをじっくりと考える

 

恵那(カミーユさんの言葉も理解出来る…地上だけな訳がないいずれは宇宙で戦うのはわかってる事…でもムゲやギガノスは放ってはおけないし…)

 

カミーユ「………」

 

忍「………」

 

恵那「……葉月さん。アタシ、決めました。アタシは…」

 

じっくりと恵那は考え自分の答えを出すとどちらの部隊に回るかを告げる

 

 

 

 『宇宙選択』

 

恵那「…宇宙での部隊をお願いします」

 

葉月「了解した。では鷺森君及びサポートを務める深山君はネェル・アーガマと共にネオ・ジオンの迎撃部隊に編成する」

 

宇宙への部隊を希望した恵那の言葉を聞いた葉月は恵那と那月をネェル・アーガマの宇宙部隊へと編入する

 

カミーユ「よかったのか恵那?」

 

恵那「はい。自分で選んだ答えですから」

 

カミーユ「なら俺から言う事はないよ」

 

恵那の選択にカミーユは声を掛けるが恵那の言葉を聞いて安心する

 

恵那(でも…自分から宇宙に上がるって言った以上…これ以上はお婆ちゃんに黙ってるわけには行かないよね…)

 

葉月「…鷺森君。君は一度家に帰りなさい。個人的に準備するものもあるだろう」

 

恵那「え?」

 

恵那の様子に気付いた葉月が声を掛けると声を掛けられた恵那は驚く

 

葉月「ネェル・アーガマが宇宙に上がるまではまだ時間がある。機体の搬入等はこちらがやっておこう。藤原、結城。鷺森君を家に送ってあげるんだ」

 

忍「あ、あぁ」

 

沙羅「分かったよ。行くよ。忍、恵那」

 

機体の搬入等の準備を手配を済ませておくとの葉月が告げ、忍と沙羅に恵那を家まで送って行けと声を掛ける

 

その言葉を聞いた沙羅は忍と恵那を連れて司令室から出て行く

 

葉月「オットー艦長。宇宙に上がる準備がある中、申し訳ない」

 

オットー「構いませんぞ。彼女も年頃でしょうし家族も心配でしょうからな」

 

葉月「ですな。では機体の搬入準備を始めましょう」

 

オットー「了解です。ではブリーフィングはここまでだ。各員、我々は明朝よりネェル・アーガマは宇宙に向けて出発する。それまでに準備を済ませておくように」

 

ブリーフィングが終わり、司令室から出て行くとネェル・アーガマ部隊は機体の搬入等の準備を始める

 

 

 

 『地上選択』

 

恵那「…このまま獣戦基地に残ります」

 

葉月「了解した。では鷺森君及び彼女のサポートを努める深山君は獣戦基地に残り、ギガノス、ムゲ帝国迎撃部隊に編成する」

 

地上に残る部隊を希望した恵那の言葉を聞いた葉月は恵那と那月を獣戦基地に残る地上部隊に編入する

 

沙羅「よかったのかい恵那?」

 

恵那「はい。自分で選んだ答えですから」

 

沙羅「ならあたしから何も言う事はないよ」

 

恵那の選択に沙羅は声を掛けるが恵那の言葉を聞いて安心する

 

恵那(でも…自分からギガノスやムゲドクター戦うって言った以上日本にずっと留まるわけじゃないから…お婆ちゃんに黙ってるわけにはいかないよね…)

 

葉月「…鷺森君。君は一度家に帰りなさい。個人的に準備するものもあるだろう」

 

恵那「え?」

 

恵那の様子に気付いた葉月が声を掛けると声を掛けられた恵那は驚く

 

葉月「ネェル・アーガマが宇宙に上がるまではまだ時間がある。機体をネェル・アーガマから降ろす準備はこちらが進めておこう。藤原、結城。鷺森君を家に送ってあげるんだ」

 

忍「あ、あぁ」

 

沙羅「分かったよ。行くよ。忍、恵那」

 

機体の搬入等の準備を手配を済ませておくとの葉月が告げ、忍と沙羅に恵那を家まで送って行けと声を掛ける

 

その言葉を聞いた沙羅は忍と恵那を連れて司令室から出て行く

 

葉月「オットー艦長。宇宙に上がる準備がある中、申し訳ない」

 

オットー「構いませんぞ。彼女も年頃でしょうし家族も心配でしょうからな」

 

葉月「ですな。では機体の搬入準備を始めましょう」

 

オットー「了解です。ではブリーフィングはここまでだ。各員、我々は明朝よりネェル・アーガマは宇宙に向けて出発する。それまでに準備を済ませておくように」

 

ブリーフィングが終わり、司令室から出て行くとネェル・アーガマ部隊は機体の搬入等の準備を始める

 

 

 

 −東京 恵那の家−

 

獣戦基地を出発した恵那達は忍の運転で車で恵那の家まで来ていた

 

恵那「…ムゲの攻撃で壊れたのにしっかり直ってる…」

 

沙羅「連邦もその辺りは流石だね…」

 

忍「恵那。此処で待ってた方がいいか?準備に時間が掛かるなら後で連絡くれりゃ…」

 

恵那「いえ…待っててもらって大丈夫です」

 

自宅の前で待っていた方がいいかと言う忍の言葉に恵那はそう返答すると恵那は車を降り、自宅へと入っていく

 

自宅へと入っていった恵那は居間で寛いでいたミヲを見付ける

 

ミヲ「恵那かい?お帰り」

 

恵那「うん。ただいまお婆ちゃん…」

 

ミヲ「………」

 

恵那「………」

 

少し会話をすれば二人の間に沈黙が流れるが恵那は暫くのか沈黙の後、声を掛ける

 

恵那「あの…お婆ちゃん。アタシ…」

 

ミヲ「なんだい?」

 

恵那「…夏休みの間…ううん…2学期からも暫く、学校からの推薦で留学に行くことになって家に帰れないかも…あの日もだけど…急に決まって言えなくて…ごめんなさい…」

 

ミヲ「大丈夫だよ。恵那、それはアンタが決めたのかい?」

 

恵那「うん」

 

頭を下げて謝った恵那にミヲは気にするなと言葉を掛けると恵那はミヲの言葉に頷く

 

恵那が頷いたのを確認したミヲは恵那に優しく声を掛ける

 

ミヲ「だったら謝る必要ないだろう?アンタが決めたんだ。やりたい事をやりな。大体、いつも私の事を気に掛けて自分のやりたい事を我慢してるんだから気にしなさんな」

 

恵那「うん」

 

ミヲ「その代わり…気を付けて行ってくるんだよ?」

 

恵那「うん。行って来ます」

 

自分の祖母と言葉を交した恵那は必要な荷物を纏めると忍と沙羅の待つ車に乗り込み、獣戦基地に向かう

 

恵那(お婆ちゃん…嘘ついてごめんなさい…でも必ず帰って来るから…)

 

獣戦基地に向かう中、恵那は持って来た荷物を抱えながら自分の祖母に嘘をついた事を謝っていた

 

ミヲ「………」

 

ミヲ「…頑張るんだよ恵那」

 

恵那達が去っていた後、外に出て来たミヲは去っていた方を見ながら心配するように声を掛けていた

 

 

 

 

 




獣戦基地から宇宙に旅立つネェル・アーガマ

何かの引き渡しの為にネオ・ジオンが動きを見せている情報を元にネェル・アーガマはインダストリアル7に向けて急行する

インダストリアル7に到着したネェル・アーガマ隊はネオ・ジオンとコロニー外での戦闘になるがコロニー内でも戦闘が起こってしまう

ネオ・ジオンとの戦闘の中、そこで恵那が出会うのは一本角の白きモビルスーツ…そして異世界からの来訪者だった

次回、スーパーロボット大戦X-DRIVE 第6話A『ユニコーンの日』


地上ルートは重用があれば書かせてもらいます


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第6話A『ユニコーンの日』

感想ありがとうございます

作者の励みになります


 −ネェル・アーガマ 食堂−

 

獣戦基地から宇宙に上がったネェル・アーガマはインダストリアル7を目指して航行している

 

ネェル・アーガマの食堂では恵那がカミーユ達と一緒に食事をしている

 

ファ「どう恵那?少しは無重力に慣れた?」

 

恵那「はい…でもやっぱり変な感じです…」

 

カミーユ「恵那は地球の重力に慣れてるから仕方ないさ。少しずつ慣れていけばいい」

 

未だに無重力に慣れない恵那にカミーユがフォローを入れるようにそう言う

 

恵那「それより…ネェル・アーガマが目指しているインダストリアル7ってどんな場所なんですか?」

 

カミーユ「工業用のコロニーの筈だがネオ・ジオンは何故そんな場所に…」

 

インダストリアル7について恵那が訊ねるとカミーユは答えるが工業まだコロニーであるインダストリアル7をネオ・ジオンが向かっているのか解らずに考えていた

 

食事を続けながら恵那達はネオ・ジオンについて話し合っていた

 

カミーユ(ネオ・ジオンの目的は一体…何故インダストリアル7を目指す必要がある…行ってみないことには解らないか…)

 

ファ「恵那。さっきからピーマンをお皿の端に避けてないで食べなさい」

 

恵那「…美味しくないですもん…と言うかピーマン、人参、椎茸は食べ物じゃありませんよ!毒物です毒物!」

 

カミーユ「子供か!?…一体、ピーマン、ニンジン、シイタケに何の恨みがあるんだ…」

 

カミーユが考えを巡らせていると皿の端にピーマンを寄せていた恵那に気付いたファが注意するが恵那は一瞬、嫌な顔をすると真剣に拒絶の言葉を言う

 

そんな恵那の言葉を聞き、カミーユは思わずツッコミ、そして呆れていた

 

恵那「ピーマン、人参、椎茸を食べるくらいならネェル・アーガマの格納庫を十周する方がマシですよ!」

 

カミーユ「…どれだけ嫌いなんだ…」

 

恵那が立ち上がりながら言った言葉を聞いたカミーユが呆れていると食堂に由木が入って来ると恵那の方に向かって歩いて行く

 

食堂に入って来た由木に背中を向けている恵那は由木の存在に気付かず、背後に立った由木に肩に手を置かれ、由木の存在に気付く

 

恵那「あっ…由木さん。おはようございます?」

 

由木「えぇ、おはよう鷺森さん。じゃあ早速、格納庫のランニング十周…やってもらいましょうか?」

 

由木のその言葉を聞いた恵那は急いで逃げようとするもガッチリ後ろ首を掴まれ、引き摺られていく

 

恵那は目でカミーユとファに助けを求めたが二人は恵那のその助けを無視した

 

 

 −ネェル・アーガマ 格納庫−

 

獣戦基地から搬入後、早乙女研究所の戦いで損傷していたアルテリアスの修理が急ピッチで行われていた

 

その隣ではウィングルやグラントルーパー、モビルスーツの整備が進められている

 

リディ「後少しでアルテリアスの整備も完了するようだ」

 

那月「ありがとうリディ君。結構酷くやられていたから…こっちも細かい調整を終わらせなくちゃいけないし」

 

リディ「君もそう言う所は真面目だな…所であのコンテナは何なんだ?」

 

コックピット内で細部の調整を進めている那月にリディはアルテリアスの近くにあるコンテナを指差しながらリディは那月に訊ねる

 

那月「この機体のパーツらしいわ。何でも博士から預かったアルテリアス用の新装備であの子の戦闘スタイルに合わせて博士が開発した武器らしいわ」

 

リディ「アルテリアスの新装備か」

 

コックピット内で細部の調整をしながら那月がコンテナの中身に付いて説明する

 

コンテナの中身の説明を聞いたリディは納得する

 

リディ「それで…件の恵那はあそこで一体何をやっているんだ」

 

那月「何の話?」

 

リディ「………」

 

アルテリアスのコックピットから顔を出した那月がリディに訊ねるとリディは無言であっちを見ろと親指で合図を出し、那月はその方向を見る

 

恵那「何でこうなるんですか!?」

 

由木「格納庫を十周走る方がマシって言ったのは鷺森さんでしょ?」

 

恵那「た、確かに言いましたけど…重り背負って何て言ってませんよ!」

 

由木「普通に走るだけじゃ特訓にならないでしょ?」

 

恵那「だからって…」

 

由木「つべこべ言わずにさっさと走れ!後、5周追加するわよ!」

 

恵那「…陸上部の練習に付き合ってる方がましに思える…」

 

重りを背負って格納庫を走る恵那は由木に文句を言うも恵那の訴えを受け流す

 

走りながら更に恵那は抗議の声を上げるも由木の言葉を聞くと黙って走り続ける

 

那月「知らないわよ…と言うかパーカー着たままよく走れるわね…」

 

重りを背負って走っている恵那を見るも那月は知らないと答えると細部の調整に戻る

 

リディ(さて…今向かっているインダストリアル7には何があると言うんだろうか。それに最近、インダストリアル7の宙域では次元歪曲現象がよく起こっていると聞く…何も問題が起こらなければいいが…)

 

 

 

 −L3宙域−

 

ネェル・アーガマから一時離れ、ダンガイオーの調整の為にこの宙域に宇宙船を待機させているターサン博士の元にダンガイオーチームの四人は戻って来ていた

 

ターサン「数週間しか経っていないと言うのに随分と派手にやったの」

 

パイ「日が空いてたってつっても連戦続きだったんだ。仕方ねぇだろ」

 

ターサン「…まぁ、いいじゃろ…今からダンガイオーの調整に入る。待っておれ」

 

ミア「博士。私達はまたすぐに出なければなりません。急いでもらえると助かります」

 

ターサン「…一時間で仕上げよう。それまでは休んでおくといい」

 

ミアの言葉に答えたターサンはダンガイオーの調整に向かって歩いて行く

 

ランバ「一時間掛かるのね」

 

ミア「それでも急いでくれるのだし贅沢は言っていられないわ」

 

ロール「調整が終わるまでは休んでいよう。終わったら急いで向かおう」

 

ダンガイオーの調整に終わるまでの時間にロール達は体を休める事にし、四人はその場を離れていく

 

その間、ターサン博士はダンガイオーの調整を続けていく

 

 

 −インダストリアル7−

 

オードリー「バナージ。ここまでで結構です」

 

バナージ「………」

 

工業コロニーインダストリアル7…そこにある工業専門学校に通う少年−バナージ−は助けた少女−オードリー−とともにオードリーを追ってきたネオ・ジオンの人間を振り切り、インダストリアル7内にあるビスト財団の屋敷まで来ていた

 

一緒に来ていたバナージに声を掛けたオードリーは屋敷の中に入って行くとバナージも追い掛けるように入っていく

 

オードリー「ここまでで結構と言ったはずよ」

 

バナージ「俺が勝手に着いてきているだけさ」

 

オードリー「好きになさい」

 

ビスト財団の屋敷の廊下を歩いて行くバナージとオードリーの二人。暫く歩いて行くと広い応接間の様な部屋に出る

 

 

バナージ(なんだろうあの絵…見覚えがあるような…)

 

部屋にある絵を見てバナージが考えていると部屋に一人の男性が入って来るとオードリーの元へと近付いて行く

 

男性「このような場所までお越しいただけるとは」

 

オードリー「挨拶は結構です。この屋敷の当主に話があります」

 

男性「そうでしたか。では当主の元へご案内させていただきます」

 

オードリー「バナージ。貴方はここまでで結構です。去りなさい」

 

男性と共にビスト財団の当主の元へオードリーはバナージにそう告げると部屋を出て行こうとする

 

バナージ「オードリー…!」

 

男性「彼女の言う通りだ。これ以上は君が関わるべき事では無い。立ち去りなさい」

 

オードリー「バナージ。ここまでありがとう。だけどこれ以上は貴方が関わるべき事ではないわ」

 

何かを言おうとしていたバナージにオードリーはそう告げると男性と共に部屋を後にする

 

一人残されたバナージはビスト財団の屋敷のもと来た道を戻り、屋敷を出て行く

 

バナージ(オードリー…君は一体、何を抱えて…)

 

屋敷を出て振り返りながらバナージはそう考え、ビスト財団の屋敷を後にする

 

バナージが屋敷を後にし、帰路に着いていると激しい揺れが起こる

 

バナージ「な、何だ!?爆発でも起こったのか!?」

 

突然、起こった激しい揺れにバナージは辺りを見回すも爆発が起こっている様子はなく煙も上がっていない

 

バナージ「何だったんだ今のは…地震か?」

 

バナージ(だけどコロニーで地震が起こるわけがない……オードリー…君は無事なのか?)

 

 

 −ネェル・アーガマ 格納庫−

 

格納庫内にけたたましい警報が鳴り響くとオットーからネェル・アーガマ全体に通信が入る

 

オットー『各員、第一種戦闘配置。各パイロットはそれぞれの機体で出撃の指示が入るまで待機せよ!繰り返す…各員、第一種戦闘配置。各パイロットはそれぞれの機体で出撃の指示が入るまで待機せよ!』

 

オットーから出撃待機の指示が入ると格納庫を走り終えた恵那は素早くアルテリアスに乗り込む

 

那月「一体何なの…新しい武装の調整がまだ終わってないのに…!」

 

恵那「………」

 

オットーから入った通信に那月が毒突く中、恵那は機体のコンソールを立ち上げ、無言で何かを打ち込んで行く

 

那月「貴女、何をまた勝手に…」

 

恵那「…揺れたんです一瞬」

 

那月「は?揺れた?」

 

恵那「一瞬、宇宙が揺れたそんな気がするんです」

 

那月の疑問に恵那はそう答えながらもコンソールからは目を離さず打ち込んで行く

 

恵那「…これでよし。後は実戦でこの武装が何処まで通用するか…」

 

那月(あの短時間で武装の最適化を済ませた…本当にこの娘…)

 

取り付けられた新しい武装の最適化を済ませた恵那がそう言うと格納庫にパイロットスーツに着替えたカミーユ、ファ、リディ、由木、フェイがやって来るとそれぞれの機体に乗り込む

 

カミーユ『恵那。さっき宇宙が揺れたと言ってたな』

 

恵那「はい」

 

リディ『…次元歪曲現象か』

 

恵那「次元歪曲現象?」

 

フェイ『次元境界線が不安定になり起こる現象よ。その現象によってデフォールドのような事が起こるのよ』

 

カミーユ『インベーダーやボアザン星人、ゼラバイアにバジュラもそれによってこの世界にやって来たともに言われている』

 

聞き返した恵那にフェイが答えるとカミーユが説明を補足する

 

二人の説明に恵那は納得すると那月が口を開く

 

那月「じゃあ、今の第一種戦闘配置は…」

 

オットー『そうだ。我々が目指しているインダストリアル7付近の宙域で次元歪曲現象が確認された…よって我々はインダストリアル7に急行する。インダストリアル7ではネオ・ジオンとの戦闘が予想されるが先程の次元歪曲現象で何が起こるかわからん。パイロット諸君は気を引き締めよ』

 

那月の言葉にオットーが通信で答えると通信を切り、ネェル・アーガマはインダストリアル7に向かって急行して行く

 

恵那(インダストリアル7…一体何が起こってるんだろう…アタシも気を緩めるわけにはいかない)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 第6話『ユニコーンの日』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次元歪曲現象が起こったインダストリアル7の宙域…空間が歪むと1機の巨大ロボットが現れる

 

現れた巨大ロボットの名はグランティード・ドラコデウス

 

フューリーの玉座機であるグランティードに神竜バシレウスが合体した姿のロボットだ

 

トーヤ「うっ…此処は…」

 

トーヤ(XN−Lを倒した後、俺達はクロスゲートを破壊して…いや、その時に光に包まれて…)

 

トーヤ「…!…テニア、シャナ=ミア!無事か!」

 

G・ドラコデウスのコックピット内でトーヤは同じ機体に乗っている二人の少女に声を掛ける

 

テニア「うっ…うぅ…トーヤ?」

 

シャナ=ミア「聞こえていますトウ=ヤ」

 

声を掛けられた二人の少女−テニアとシャナ=ミア−はトーヤの言葉に気付き返答する

 

トーヤ「二人共無事だな」

 

テニア「うん。それよりあたし達…」

 

トーヤ「あぁ、XN−Lを倒した後、クロスゲートをインフィニティキャリバーで破壊した…はずだ」

 

テニア「そっか…あの時光に包まれて…」

 

トーヤ達は自分達の体験した最後の記憶を思い出すように会話する

 

シャナ=ミア「それよりも此処は…私達は地球近郊にいたはず…」

 

トーヤ「あぁ。だけど此処は地球じゃない…それにあんなコロニーは俺達は知らない…転移したのか…」

 

テニア「待ってトーヤ、シャナ=ミア。何かが来るよ」

 

G・ドラコデウスのレーダーの反応に気付いたテニアが二人に声を掛けるとネオ・ジオンの戦艦が現れ、モビルスーツを出撃させて来る

 

トーヤ「パーソナルトルーパー?いや…何だあの機体は…」

 

ネオ・ジオン士官「インダストリアル7で取引があるからと待機していたが次元歪曲現象が起こるとは…」

 

ネオ・ジオン兵「何だあの機体は…連邦軍の新型か?」

 

ネオ・ジオン士官「だとすれば放置するわけにはいかんな」

 

ネオ・ジオンの戦艦の艦長の言葉の後は、モビルスーツ隊はG・ドラコデウスに対して一斉に攻撃を始める

 

テニア「撃ってきた…!」

 

トーヤ「待ってくれ!俺達は…!」

 

通信でトーヤは呼び掛けるもののネオ・ジオンのモビルスーツはG・ドラコデウスに対して攻撃を続ける

 

トーヤ「…テニア、シャナ=ミア。戦うしかない!」

 

シャナ=ミア「待ってくださいトウ=ヤ。それを決めるのは…」

 

トーヤ「そう言ってる間にも攻撃されている。オルゴンクラウドもいつまで保つかわからない。それに二人を死なせるわけにはいかない!」

 

トーヤはそう叫び、オルゴンクラウドで攻撃を防ぎながらG・ドラコデウスをネオ・ジオンのモビルスーツ…ギラドーガの方に向ける

 

テニア「トーヤ。グランティードの出力が上がらない。出せても50%までしか出力が上がらない」

 

トーヤ「転移の影響か…だけどやるしかない!」

 

万全の状態ではないがトーヤはG・ドラコデウスをギラドーガに向けて突っ込んで行き、フィンガー・ドラコ・クラッシャーでギラドーガを貫いて、爆発させる

 

シャナ=ミア「トーヤ解っているとは思いますが」

 

トーヤ「解っている。コックピットは狙わない。喰らえ!ドラコ!ブラスタァァァ!」

 

G・ドラコデウスに対して距離を置く、ネオ・ジオンのモビルスーツに対し、G・ドラコデウスはオルゴン・ドラコ・ブラスターでモビルスーツを破壊していく

 

モビルスーツが破壊されて行くとネオ・ジオンの後続の戦艦からさらにモビルスーツが投入され、G・ドラコデウスに攻撃を仕掛けていく

 

ギラドーガのヒートホークやマシンガンをオルゴンクラウドで防ぐも出力が大幅に落ちているためかオルゴンクラウドが数発が貫かれ装甲に傷を付けていく

 

トーヤ「クソっ!…やっぱり出力が上がらない影響でオルゴンクラウドも持たないか…!」

 

シャナ=ミア「トウ=ヤ。此処は一度退くべきです」

 

テニア「退くって何処に?此処にはハガネやヒリュウがいないんだよ!?」

 

トーヤ「テニアの言う通りだ。何とかして切り抜けるしかない!」

 

トーヤ(だがこのままじゃ確実にやられる…打開する方法を見付けないと…!)

 

両腕にオルゴナイトを纒わせたロケットパンチ−ドラコ・ナックル−で反撃しながらトーヤが打開する方法を考えているとメガ粒子砲が放たれ、G・ドラコデウスとギラドーガの間に奔り、ギラドーガが後退する

 

トーヤ「今のは…」

 

テニア「トーヤ。戦艦が来た」

 

オットー「機動部隊は急いで出撃せよ!ネオ・ジオンを追い払うぞ!」

 

ネェル・アーガマが戦闘宙域に入って来るとネェル・アーガマのカタパルトからモビルスーツ隊、ウィングル、グラントルーパー、アルテリアスが出撃する

 

恵那「巨大ロボット?」

 

カミーユ「50m以上はあるぞ」

 

オットー「そこの所属不明機聞こえるか!こちらは地球連邦軍ロンドベル ネェル・アーガマだ。聞こえているなら応答されたし」

 

オットーが通信で呼び掛けるとトーヤは通信に応答する

 

トーヤ「(ロンドベル?聞いたことない組織だ…)聞こえている。こちらは地球連邦軍 鋼龍戦隊所属グランティード。こちらはまだ状況が飲み込めていない」

 

オットー「(鋼龍戦隊?聞いたことがないが…)これよりそちらを援護する」

 

オットーが通信を終えると同時にカミーユの駆るリゼルとリディのデルタプラスがMA系体に変形しながらギラドーガにビームライフルを放ちながら接近するとMS系体に姿を変えるとビームサーベルで切り裂き、ギラドーガを両断する

 

ウィングルは超振動フルーレを引き抜き、ブーメランを飛ばしてギラドーガの武装を破壊し、武装を失ったギラドーガをフルーレで滅多刺しにし、グラヴィティ・アローを連射して武装を失ったギラドーガを破壊する

 

アルテリアスはバーニアを吹かせ、変則飛行をしながら接近するとレーザーサーベルで頭部を吹き飛ばすと新しく右腕に装備されたビームライフルを連射して破壊する

 

恵那「まだ!」

 

背後からビームトマホークを振りかざすギラドーガに右腕に装備されたビームライフルと併合されている実体剣の刀身を起こすとそのまま切り飛ばす

 

恵那「ブレイクブレイド…感度良好。後はもっと使いこなすだけ…!」

 

那月「勝手に名前をつけない!ソードライフル!」

 

恵那「細かいんですよそんな事!」

 

言い合いながら恵那はアルテリアスを動かし、実体剣でギラドーガを切り裂いていく

 

ネェル・アーガマ隊の援護を受けたG・ドラコデウスはオルゴナイトをエネルギー状にした光線−オルゴン・ドラコ・スレイブ−を放ち、ネオ・ジオンのモビルスーツ隊を押し返していく

 

カミーユ「あの機体…すごいパワーだな」

 

リディ「そうだな」

 

G・ドラコデウスのパワーを見たカミーユは関心するとリディが同意する

 

ネオ・ジオンとの攻防が続く中、4機の戦闘機がやって来ると合体し、ダンガイオーへと合体する

 

ロール「ダンガイオー見参!すまない皆、遅くなった…」

 

リディ「いや、間に合っただけでも十分だ」

 

遅れた事にロールは謝るがリディが問題ないと答えるとダンガイオーも戦闘に加わる

 

ダンガイオーも戦闘に加わった事でネオ・ジオンのモビルスーツと戦艦は数を減らしていく

 

カミーユ(このまま何もなく終わればいいが…)

 

何も問題なく終わればいいとカミーユは一人考えるとインダストリアル7で爆発が起こる

 

恵那「爆発!?コロニーの中で!?」

 

フェイ「コロニーの中で戦闘でも起こっていると言うの!?」

 

由木「コロニー内での戦闘なんて何を考えているの!?」

 

インダストリアル7で爆発が起これば数機のモビルスーツがコロニーの中から飛び出してくる

 

マリーダ「姫様も連れ帰る事も出来ずに逃げ出すはめになるとは…」

 

緑色の4枚の羽のようなスラスターを持つ、モビルスーツの中でマリーダは一人呟く

 

カミーユ「あの機体…サイコミュシステムを搭載した機体か…!」

 

コロニーから出て来たモビルスーツを見てカミーユは呟く

 

カミーユ「サイコミュシステム搭載機はさっきまでのモビルスーツ達とは違う、気を付けろ!」

 

 

 

 −インダストリアル7 ビスト邸−

 

バナージ「オードリー!無事なのか!?」

 

コロニー内での爆発の影響でビスト邸は燃えていた

 

燃えているビスト邸をバナージはオードリーを捜しに戻って来ていた

 

バナージ(頼む…オードリー…無事でいてくれ!)

 

バナージ「此処は…!?」

 

カーディアス「探し人ならば…既に此処から出て入る…」

 

バナージ「貴方は…!」

 

オードリーの無事を願いながら探していたバナージが格納庫のような場所に辿り着くとモビルスーツを目にしたバナージが驚いているとカーディアス・ビストが声を掛ける

 

バナージ「何故、こんな物が此処にあるんです!」

 

カーディアス「………」

 

バナージ「答えてください。何故、こんな物が此処にあるんです!」

 

カーディアス「いずれ解る事だ」

 

バナージ「答えになっていません!」

 

カーディアスのは言葉に納得出来ず、カーディアスにそう詰め寄るも爆発が起きる

 

カーディアス「此処は危険だ…早く脱出しなさい」

 

バナージ「出ろと言われても何処に行けと言うんですか!?」

 

爆発が酷くなるビスト邸でカーディアスがバナージに早く逃げるように告げればバナージは思わず言い返す

 

言葉を返したバナージは突然、カーディアスに押されるとモビルスーツの方へと流されて行く

 

バナージ「ちょっと!?」

 

カーディアス「コレを君に託す…きっと正しい者を導き…答えを出してくれるだろう」

 

カーディアスはモビルスーツのコックピットに乗ったバナージにそう言葉を掛けるとコックピットハッチを閉じる

 

コックピットハッチを閉じたモビルスーツは動き出し、コロニーの外へと向かって行く

 

 

カミーユ「…!」

 

リディ「どうしたカミーユ?」

 

カミーユ(何だこの感覚は…ジュドー?いや…違う…何だ?)

 

緑色のモビルスーツ−クシャトリア−のファンネルをビームサーベルで切り落としながらリゼルのコックピットでカミーユは何かを感じ取る

 

何かを感じ取ったカミーユが意識を向けるとインダストリアル7からバナージを乗せた白いモビルスーツが姿を現す

 

恵那「一本角の…白いモビルスーツ?」

 

オットー(アレがネオ・ジオンがインダストリアル7を目指していた理由か?)

 

白いモビルスーツを見て恵那は言葉を漏らすと白いモビルスーツ−ユニコーン−は向きをネオ・ジオンのモビルスーツの方に向ける

 

バナージ「勝手なんですよ…こんな物を俺に託して…どうしろって言うんですか!」

 

ユニコーンのコックピットでバナージはそう叫ぶと操縦桿を握るとビームサーベルを引き抜き、ネオ・ジオンのモビルスーツに向かって行く

 

バナージ「やるしかないなら…!」

 

由木「速い…!」

 

フェイ「ただのモビルスーツじゃないわね」

 

マリーダ「新型が1機増えた所で!」

 

ユニコーンはビームサーベルを構え、突っ込んで行くもののクシャトリアがビームサーベルで鍔迫り合いに持ち込むとユニコーンを蹴り飛ばす

 

バナージ「ぐぅぅぅぅ!?」

 

マリーダ「パイロットの腕がその程度ではな!行け!ファンネル!」

 

吹き飛ばされたユニコーンに向かってクシャトリアがファンネルを飛ばすとユニコーンはファンネルの集中砲火を受ける

 

ファンネルの集中砲火を受けるユニコーンのコックピット内でバナージの乗っているシートが動き、NT−Dが作動する

 

ユニコーンが藻掻くように動くと装甲が開いて行き、赤い蛍光色の光を放つパーツが姿を現し、頭部にある一本角が割れればユニコーンが真の姿を現す

 

ロール「アレは…!」

 

那月「ガンダムタイプ!?」

 

カミーユ「あの光…サイコフレームの光か…!」

 

恵那「アクシズショックの時の…」

 

真の姿を現したユニコーンガンダムの姿を見て、恵那達は驚いているとユニコーンガンダムは物凄い速さでクシャトリアに接近するとビームサーベルを振るう

 

クシャトリアは装甲を掠めながらもユニコーンガンダムのビームサーベルで回避するとファンネルで迎撃する

 

しかしユニコーンガンダムは飛ばされるファンネルをビームサーベルで切り払うと主武装の一つであるビームマグナムを構えるとクシャトリアに放ち、直撃させる

 

マリーダ「グッ…あぁぁぁ!?ガンダムめ!」

 

クシャトリアはビームマグナムが直撃したものの爆発を免れると残っているネオ・ジオンのモビルスーツと共にインダストリアル7から撤退していく

 

リディ「ネオ・ジオンは撤退したか…」

 

ファ「だけどあのガンダムは一体…」

 

恵那「……!カミーユさん!」

 

カミーユ「…ッ!」

 

撤退したネオ・ジオンを見てリディ達は気を緩めるがユニコーンガンダムが接近して来るのに気付いた恵那が声を上げるとカミーユはリゼルのビームサーベルを抜き放つと鍔迫り合いになる

 

頭部のバルカンを放ち、ユニコーンガンダムとの距離を取るもユニコーンガンダムはリゼルに急接近し、距離を縮めて行く

 

カミーユ「クッ…こいつ!」

 

カミーユはリゼルを操り、距離を取りながらユニコーンガンダムにビームライフルを放つも全てシールドで防がれ、ユニコーンガンダムはリゼルに向かってビームマグナムを放つ

 

ユニコーンガンダムが放ったビームマグナムをカミーユのリゼルは緊急回避するも躱し切れずにビームライフルを持っていた右腕に直撃し、吹き飛ばされる

 

カミーユ「ぐぅぅぅ!先程までと動きが違う…!」

 

ファ「カミーユ逃げて!」

 

リディ「何故、カミーユがあのガンダムに狙われて…」

 

フェイ「…まさかNT−D!?」

 

ロール「NT−D?」

 

ユニコーンガンダムの動きの違いにカミーユが困惑する中、フェイはユニコーンガンダムに使われているシステムに気付く

 

フェイ「NT−D…通称ニュータイプデストロイヤー…対ニュータイプに力を発揮するシステムよ」

 

恵那「ファンネルはサイコミュ兵器…それにカミーユさんはニュータイプ…だから狙われてるんですか!」

 

ファ「このままじゃカミーユが危ないわ!」

 

ユニコーンガンダムに積まれているシステムをフェイが説明する中、カミーユのリゼルはユニコーンガンダムに狙われ続けている

 

何とかユニコーンガンダムの攻撃を回避しているが右腕を失った影響もあり、スピードが落ちている

 

スピードが落ちている隙きをユニコーンガンダムは見逃さず、ビームマグナムを放つ

 

トーヤ「テニア!オルゴンクラウド最大出力!」

 

テニア「OK!トーヤ!」

 

G・ドラコデウスがリゼルとユニコーンガンダムの間に割り込むとオルゴンクラウドでビームマグナムを防ぐ

 

しかし、出力が落ちている為に完全に防ぎ切れずに貫かれるもわずかに装甲を持っていかれる程度ですむ

 

恵那「それ以上はやらせない!」

 

一瞬、ユニコーンガンダムの動きが止まった瞬間を恵那は見逃さず、アルテリアスでユニコーンガンダムに体当たりすると羽交い締めにする

 

羽交い締めにされたユニコーンガンダムは抜け出そうと藻掻くがそれは叶わず、各装甲が閉じて行くと一本角の状態になり動きを止める

 

バナージ「………」

 

恵那「止まった…」

 

リディ「NT−D…厄介なシステムがあった物だ…」

 

動きを止めたユニコーンガンダムを見て恵那は安堵し、リディはNT−Dを発動していたユニコーンガンダムの凄まじさを思い出していた

 

レイアム「艦長。インダストリアル7周辺に展開していたネオ・ジオンは撤退したようです」

 

オットー「うむ。では本艦はこれよりこの宙域から離脱する」

 

レイアム「あのガンダムと巨大ロボはどうしますか?」

 

オットー「ユニコーンガンダムとそのパイロットはネオ・ジオンに狙われる前に回収する……少尉。あの巨大ロボのパイロットに繋いでくれ」

 

ミヒロ「はい」

 

副長であるレイアムにオットーは返答するとそのままミヒロにG・ドラコデウスに通信を繋ぐように指示をする

 

オットー「そちらのパイロット。聞こえているか?」

 

トーヤ「あぁ…聞こえている」

 

オットー「我々は君達と情報を交換したい。何故、この宙域にいたのか…君達が何者なのか。無論、こちらも出来る限りの情報を提供するつもりだ。どうだろうか?」

 

オットーは通信でトーヤ達にそう呼び掛け、トーヤ達の反応を待つ

 

トーヤ「………」

 

テニア「どうするトーヤ?」

 

シャナ=ミア「提案を飲むべきだと思います」

 

テニア「シャナ=ミア…」

 

シャナ=ミア「私達に今必要なのは情報だと思います」

 

トーヤ「あぁ。シャナ=ミアの言う通りだ。此処が何処なのか…あの戦いの後どうなったのか…知らなきゃいけない事だらけだ」

 

シャナ=ミアの言葉を肯定するようにトーヤが答えるとオットーに言葉を返す

 

トーヤ「解った。そちらの指示に従う。俺達は情報が欲しい」

 

オットー「了解した。誘導に従って各機と本艦へ合流してもらいたい」

 

トーヤ「あぁ、解った」

 

オットー「機動部隊はユニコーンガンダムとそのパイロットを回収し帰還せよ!これより本艦はグランティードと共にインダストリアル7より離脱する!」

 

トーヤ(俺達は何処へ来てしまったんだ…)

 

オットーが宙域に展開している機動部隊にそう告げると各機体はネェル・アーガマへと帰還し、G・ドラコデウスは誘導に従ってネェル・アーガマへと合流し、インダストリアル7から離れていく

 

恵那(ユニコーンガンダム…何故か解らないけど重要な何かを解き明かしそうな気がする…)

 

ネェル・アーガマの格納庫へ回収されたユニコーンガンダムを見て恵那はそんな考えを巡らせていた

 

 





インダストリアル7でのネオ・ジオンとの戦いを終えたネェル・アーガマ隊は補給をするためにフロンティア船団へと立ち寄る事になる

気分転換でフロンティアへと降りた恵那はランカと再会する

ランカとの再会に心躍らせる恵那。しかし、束の間の再会はユニコーンガンダムを追ってきたネオ・ジオンの一団との戦いになる

ネオ・ジオンとの戦いはフロンティア船団のS.M.S.とその協力者と共に戦う事になる

フロンティア船団での戦いはネオ・ジオンだけではなく現れた過去の大戦で決着を着けたはずの者達が現れ混戦へとなっていく…

次回、スーパーロボット大戦X−Drive 第7話A『トライアングラー』


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第7話A『トライアングラー』

感想ありがとうございます

皆様…大変長らくお待たせしました…第7話Aです

予想していた以上に忙しかったのとこの話が難産で投稿予定より遅れてしまいました…かさねがさねお詫びします


 −ネェル・アーガマ 食堂−

 

ネェル・アーガマの食堂でトーヤ、テニア、シャナ=ミアが食事を摂りながら話を進めていた

 

トーヤ「新世紀…俺達の世界とは元号が違う…それにインスペクターの襲来やアインスト、フューリーやミーレスとの戦いもない…それに鋼龍戦隊も存在しない…」

 

テニア「それにマクロスの落下、一年戦争、アクシズショック、ゼラバイア事変…歴史が根本的に違うね」

 

トーヤ「あぁ」

 

シャナ=ミア「私達は別の世界に来たと言う事になりますね」

 

オットー達との情報交換を経て自分達の知っている歴史と違う事を理解したトーヤ達は自分達が別の世界に来た事を知り、食堂で情報を纏めていた

 

トーヤ「俺達自身が別の世界の転移を経験する事になるなんて思わなかったな…」

 

テニア「そうだね。此処の人達が話のわかってくれる人達で助かったよ」

 

トーヤ「あぁ」

 

ネェル・アーガマにいるクルー達はトーヤ達の話を理解し、保護と言う形で共に補給の為の目的地へ航行していた

 

トーヤ(俺達がこの世界に来た意味…それは一体…)

 

 

 −ネェル・アーガマ 医務室−

 

バナージ「…ッ…此処は…」

 

恵那「あっ、目が覚めた?先生呼んでくるね」

 

ネェル・アーガマの医務室で目を覚ましたバナージに恵那は気付くとドクターを呼びに行くために離れる

 

暫くして恵那がドクターを呼んで戻って来ると少しのやり取りの後、問題がないと診断するとドクターは去っていく

 

恵那「問題なくてよかったね」

 

バナージ「あぁ…えーと…君は…」

 

恵那「あたしは鷺森恵那。えーと…」

 

バナージ「バナージ。バナージ・リンクス」

 

恵那「バナージ君だね。よろしくね」

 

名前を聞かれた恵那はバナージに答えるとバナージに聞き返し、名前を聞いた後、笑顔で答える

 

バナージ「恵那。君はどうして此処に?」

 

恵那「ガンダムに乗ってる人がどんな人かなーって思って」

 

バナージ「ガンダム?」

 

恵那「バナージ君が乗ってたモビルスーツだよ?」

 

バナージ「そうか…アレがガンダム…」

 

恵那「カミーユさんやドモンさんみたいな感じの人なのかなーって思ってたけど…あたしと歳が近い人で何か安心しちゃった」

 

恵那は笑顔でバナージにそう答えると座っていた椅子から立ち上がると出口の方に向かって行く

 

恵那「あたしそろそろ行くね。補給地点にも着きそうだし。バナージ君のお友達にも声を掛けておくね」

 

バナージ「待ってくれ。あの…オードリーは…無事なのか?金髪の綺麗な目をした女の子なんだけど」

 

恵那「うん。インダストリアル7にいた人は無事だよ。バナージ君のお友達もオードリーさんも」

 

バナージ「そっか…よかった…」

 

恵那のその言葉を聞いたバナージは医務室のベッドに倒れ込む

 

その姿を見た恵那は医務室を出て行くとブリーフィングルームに向かって行く

 

恵那「……補給地点はフロンティア船団かぁ…やったやった!」

 

医務室を出て行った恵那は聞いていた補給地点を思い出すとスキップ気味にブリーフィングへと向かって行く

 

 

 −ブリッジ−

 

オットー「副長。補給地点には後、どの程度で到着する?」

 

レイアム「後10分程度でフロンティア船団へと到着するかと思われます艦長」

 

オットー「うむ」

 

補給地点への到着時間をレイアムへと訪ねたオットーはレイアムのんびり言葉を聞くと艦長席ヘ深く座る

 

艦長席ヘ深く座ったオットーは一息つく

 

オットー「此処までネオ・ジオンの追撃はないようだな」

 

レイアム「そうですね。ですが仕掛けてくるものと思われます」

 

オットー「わかっている。補給が終わるまでは気が抜けん」

 

ネオ・ジオンの追撃がない事に安心しながらも気を抜く事なく補給地点へのネェル・アーガマはフロンティア船団を向かって進んで行く

 

オットー「しかし…ユニコーンガンダム…ネオ・ジオンに狙われる程の秘密が隠されていたとはな…」

 

オットー(ユニコーンガンダムに隠されているラブレスの箱…コレを巡ってネオ・ジオンとの戦いとの戦いが激化していくかも知れんな…)

 

 −フロンティア船団 街中−

 

恵那「おぉ…!ふぉぉぉぉ!此処がフロンティア船団の中!」

 

那月「静かにしなさい!周りが迷惑するでしょ!」

 

ネェル・アーガマからフロンティア船団の中にやって来た恵那は周りを見渡して感激の声を上げると那月から注意が入る

 

その那月の言葉を聞かずに恵那は周りをキョロキョロと見渡す

 

恵那「おぉぉぉぉ!」

 

トーヤ「コレが移民船の中…移民船と言うよりも都市じゃないか…いや、コロニーと言ったほうがいいのか」

 

テニア「凄い…」

 

恵那達と一緒に船団の中に同行したトーヤ達は周りの景色に驚き、感嘆の声を上げる

 

カミーユ「トーヤ達の世界にはフロンティアのような移民船はないのか?」

 

トーヤ「コロニーはありますが…此処まで発展した物は知らない。技術力や文明では遥かに俺達の世界よりも高いかも知れない」

 

ファ「世界の進み方でそこまで差が出るのね」

 

カミーユ「そうだな」

 

トーヤからの言葉を聞き、カミーユ達は納得いったように頷く

 

カミーユ「俺からすればトーヤ達の機体の技術に興味はかなりあるが…そこはあまり触れない方がいいかも知れないな」

 

トーヤ「そうしてもらえると助かります」

 

那月「……であの娘は何処に行ったのかしら?」

 

恵那がいない事に気付いた那月の言葉にその場にカミーユ達は周りを見渡して恵那を捜す

 

テニア「あっ、あそこ」

 

恵那「♪♪♪〜♪」

 

テニアが恵那を見付け、その方向を指差せば、いつの間に買っていたのか恵那はソフトクリームを片手に美味しそうに食べていた

 

那月「何してるのよ一体!」

 

カミーユ「別にいいじゃないか。折角息抜きで降りて来ているんだ。観光や買い出しついでに好きにしてもいいと俺は思う。此処で肩肘張っていても仕方ないからこその息抜きだろう」

 

那月「……ですね」

 

カミーユの言葉を聞き、那月は納得いったのか肩の力を抜くと表情を和らげる

 

ネェル・アーガマがフロンティア船団で補給を終えるまでの時間までそれぞれで時間を潰す事にして行動する事にした

 

 

 

〜フロンティア 高台〜

 

恵那「此処からの景色…いい」

 

お目付け役として一緒に行動しようとしていた那月を振り切った恵那は高台からの景色に声をもらし、表情を和らげる

 

恵那(息抜きの為に下船の許可をもらっていたけど…正解だったかも)

 

恵那「此処で声を出せば響くかも(久しぶりに歌ってみようかな)………アーイモ アーイモ」

 

景色を見ながら恵那は大きく深呼吸をするとランカの歌を少しだけ歌い始める

 

恵那「なんちゃって…あたしはやっぱり歌は苦手かも」

 

ランカ「そんな事ないよ。上手だよ?」

 

恵那「ランカちゃん!?何で此処に!?」

 

ランカ「ツアーが終わって帰って来てたの。それで久しぶりに此処に来てみたら歌声が聞こえて、誰かが私の歌を歌ってくれてるのに気付いて」

 

恵那「聞こえてたんだ…」

 

笑顔で言うランカのに言葉に恵那は恥ずかしいのか顔を赤くして隠す

 

ランカ「恥ずかしがる事ないよ。本当に上手だったしいい声だったよ」

 

恵那「あ、ありがとう…」

 

恥ずかしがりながらもランカの言葉に恵那は素直に感謝の言葉を返す

 

その恵那の隣にランカが歩み寄って来ると恵那に話し掛ける

 

ランカ「横浜のライブにも来ていてくれたよね。ありがとう。でもどうしてフロンティアに?」

 

恵那「え…えーと…ランカちゃんに会えるかなーって夏休みを利用して宇宙旅行に…」

 

ランカ「フフ…何それ」

 

恵那の言葉にランカは驚いた表情をするとクスクスと笑いながら恵那に言葉を返す

 

ランカの反応を見て恵那は自分の言った言葉に恥しさを覚え、顔を真っ赤にする

 

恵那「うぅ…」

 

ランカ「フフフ…笑ってごめんね。そうだ。せっかくだから私がフロンティアを案内してあげる」

 

恵那「そんな恐れ多い事…」

 

ランカ「いいからいいから。さっ、行こう」

 

恵那の手を取るとランカは案内するために恵那を連れて歩いていく

 

始めは恵那は驚いていたがランカの言葉に甘える事にして一緒に行動をする事にした

 

恵那「ありがとうランカちゃん。あ、あのぉ…後でお願いがあるの」

 

ランカ「どうしたの?」

 

恵那「色紙忘れたので…後でこのパーカーに…サ、サインくだしゃい!」

 

ランカ「それぐらい大丈夫だよ」

 

 

 −フロンティア ドッグ−

 

ネェル・アーガマが補給作業をしているドッグではオットーがフロンティアの民間軍事部隊であるS.M.S.の関係者と言葉を交わしていた

 

オットー「受け入れて下さり感謝しますワイルダー艦長」

 

ジェフリー「最終的に受け入れたのは政府の方ですがな。ネェル・アーガマには我々とバジュラの戦いを支援してもらった礼もありますからな」

 

オットーとジェフリーは互いに言葉を交わしながらネェル・アーガマの補給作業の指示を出していた

 

各機体やネェル・アーガマの修理に足りないパーツや燃料の補給を進めていく

 

アルト「ネェル・アーガマに搭載されている機体には可変式のモビルスーツが積んであるんだな」

 

ミシェル「それにグラヴィオンやボルテスと同様のスーパーロボットがいると来たもんだ。いつの間にこんな機体とパイロットを補充したんたか」

 

ルカ「それに技術も出どころのスーパーロボットもいますからね」

 

S.M.S.のパイロットでスカル小隊のメンバー達はネェル・アーガマの補給作業を手伝いながらそんな事を呟いていた

 

オズマ「お前達、口を動かすのもいいがそれが終わったら次は自分達の機体の整備があるのを忘れるなよ。いつでも出れるようにしておくのがパイロットの努めだぞ」

 

ミシェル「分かってますよ隊長。アルト、ルカ…そろそろ俺達の機体の整備に行こうぜ」

 

アルト「あぁ」

 

ミシェルの言葉を聞くとS.M.S.のメンバーは自分の機体の整備に移っていく

 

オットー「ワイルダー艦長。貴方がたに協力している彼らの姿か見えませんが…」

 

ジェフリー「彼らは今、スカル小隊の代わりに哨戒任務にあたってくれています。もうすぐで戻って来るとは思うが…オットー艦長。そちらに頼みが…」

 

 

ジェフリーがオットーに何かを言い掛けた時、フロンティアに爆発音が響く

 

すかさずオットーはフロンティアのドッグにある無線を使い、ネェル・アーガマに通信を入れる

 

オットー「副長!何が起こっている!?」

 

レイアム『どうやらネオ・ジオンがフロンティアに攻撃を仕掛けているようです』

 

オットー「ネオ・ジオンめ!まさかユニコーンガンダムを追跡してフロンティアまで来たと言うのか!?」

 

ユニコーンガンダムを追ってフロンティアまでやって来たネオ・ジオンの執念にオットーは驚きを隠せず、レイアムの言葉に反応すると表情を引き締めるとレイアムにすぐに指示を出す

 

オットー「ネェル・アーガマは後、どれくらいで発進できる!?」

 

レイアム『補給を途中で切り上げても数分を要します』

 

オットー「出撃可能な機動部隊は!?」

 

レイアム『リディ少尉のデルタプラス、グラントルーパー、ウィングル、ダンガイオーのみです。ユニコーンガンダムは出撃可能ですがパイロット次第です。他の機動部隊はまだパイロットが戻って来ていません』

 

オットー「先に少尉達を出撃させろ。パイロット達には帰還要請を出せ!ネェル・アーガマは発進準備が整い次第、発進する」

 

オットーは通信でレイアムに告げた後に通信を終了するとジェフリーに一礼するとネェル・アーガマに向かって行く

 

ジェフリー「バジュラにボアザン、ゼラバイアとの戦いが終わったばかりだと言うのに次はネオ・ジオンか…」

 

ジェフリーは被っている帽子を深く被り直すと何処かへと向かって行く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第7話A『トライアングラー』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オットーからの出撃指示を受けた、リディ達は先行してネェル・アーガマから発進する

 

フロンティア付近の中域に展開したネオ・ジオンの艦隊からモビルスーツ部隊が出撃する

 

リディ「ネオ・ジオンの連中!ユニコーンガンダムを追ってフロンティアまで来るなんて」

 

フェイ「暇なのかも知れないわね」

 

ロール「それ程までにあのガンダムを手に入れたい理由があるのか?」

 

由木「お喋りはそこまでよ。ネェル・アーガマは今、補給を切り上げて各パイロットの帰還を待ち。発進準備をしている所です。おそらく後、5分は我々だけでネオ・ジオンに対処しなければなりません」

 

リディ「とにかくネェル・アーガマが発進するまでにネオ・ジオンとの戦いを終わらせればいいわけだ」

 

ヒートホークを構え、向かって来るギラ・ドーガをデルタプラスはビームライフルでギラ・ドーガの頭部を撃ち抜く

 

ダンガイオーはダンガイビームでモビルスーツ隊を分断するとウィングルの電動フルーレとグラントルーパーのビームの雨を受けて、その数を減らして行く

 

しかし、ネオ・ジオンの艦隊からモビルスーツ隊が出撃し、ネオ・ジオンの戦艦−ムサカ級巡洋艦−からもメガ粒子砲が放たれる

 

メガ粒子砲をダンガイオーがダンガイビームをぶつけて相殺する

 

リディ「チッ…解っているが数に違いがあり過ぎる…!」

 

フェイ「他のパイロットはまだ戻らないの!?」

 

複数のギラ・ドーガがビームライフルを連続で放ってくるとダンガイオー以外の3機は回避に専念する

 

そんなギラ・ドーガの部隊に対して後方のフロンティアの方からミサイルが放たれると4機のバルキリーが現れる

 

オズマ「こちらスカル小隊。スカルリーダーのオズマ・リーだ。コレよりそちらを援護する」

 

由木「ありがとうございますオズマ少佐」

 

オズマ「スカルリーダーから各機へ。相手は有人機だ。パイロットは殺すなよ」

 

アルト「了解」

 

スカル小隊の援護を受け、リディ達はネオ・ジオンのモビルスーツ隊をさらに落として行く

 

ロール「退けぇ!ブーストナァックル!」

 

ダンガイオーのブーストナックルでギラ・ドーガを数機纏めて吹き飛ばし、爆発に巻き込まれさらに数機のギラ・ドーガが破壊される

 

爆発した後の爆風の中から別のギラ・ドーガがビームマシンガンを構えるがデルタプラスがビームライフルで撃ち抜いてビームマシンガンを破壊する

 

追い打ちをかけるように離れた位置からミシェルの駆るバルキリーが超距離射撃でギラ・ドーガの頭部を撃ち抜く

 

ミシェル「まずは1機」

 

リディ「中々やるなあのバルキリーのパイロット」

 

アルト「このまま行けば押し切れるか!?」

 

ルカ「待って下さい…コレはデフォールド反応!?」

 

ルカのその言葉の後、戦闘宙域にバジュラ達が現れる

 

リディ「バジュラが現れるとは」

 

ロール「生物のようだが…アレは敵なのか」

 

アルト「いや、バジュラ達は俺達の味方だ。心配しなくても」

 

現れたバジュラにロールが声を漏らすとアルトがロールの疑問に答える

 

バジュラは迷うような動きを見せた後、S.M.S.や先行しているネェル・アーガマ隊のメンバーとネオ・ジオンの部隊を攻撃し始める

 

フェイ「撃ってきた…!」

 

由木「バジュラは味方じゃなかったの…!」

 

アルト「そんな筈は…!バジュラ達、一体どうしたんだ…!」

 

バジュラ達の行動にアルト達が困惑していると補給を切り上げたネェル・アーガマが戦闘宙域に突入してくると残りの機動部隊が出撃する

 

カミーユ「すまない遅くなった」

 

那月「ネオ・ジオンだけではなくバジュラもいるなんて」

 

恵那「でもバジュラが皆を攻撃してる…どうして…」

 

カミーユ「迷っている暇はない。リディ少尉達とスカル小隊を助けるぞ!」

 

ルカ「待って下さい。まだ何が来ます!」

 

ネオ・ジオンとバジュラを迎撃しようと動き出そうとするもルカのバルキリーが何かを感知し、声を上げると何かが現れる

 

フェイ「なっ!?ゼラバイア!?生き残りがいたの!?」

 

新たに現れた複数の敵−ゼラバイア−を見てフェイが驚きの声を上げる

 

由木「この状況でゼラバイアも現れるなんて」

 

アルト「だけどゼラバイアはあの時の戦いでケリをつけたハズだ!」

 

カミーユ「だが奴らが現れたということは…!」

 

そこまで言葉を言った時、ゼラバイア達はネェル・アーガマの機動部隊に対して攻撃を始める

 

バナージ「あんな奴らとも戦うことになるなんて…!」

 

フェイ「ゼラバイアは私が相手をするわ。皆はネオ・ジオンとバジュラを…!」

 

由木「一人では無理よ!」

 

フェイはそう言えばグラントルーパーをゼラバイアの方に向けるとグラヴィティラングを構えて由木の静止を聞かずに向かって行く

 

由木は急いでウィングルをゼラバイアの方に向けるとグラントルーパーを追い掛けるがグラントルーパーを追い掛けるウィングルの横を何かが通り過ぎるとゼラバイアの1機に命中して大きく後退させる

 

フェイ「今のは…」

 

恵那「巨大なコマ?」

 

ゼラバイアを後退させたものの正体がコマだと解ると戦闘宙域に1機のロボットが現れる

 

健一「周囲の哨戒に出ている間にネオ・ジオンだけじゃなくバジュラ、ゼラバイアとの戦闘になっているとは…」

 

アルト「ボルテスか!」

 

健一「ゼラバイアはこちらが引き受ける!ネオ・ジオンとバジュラは済まないが任せる。行くぞ皆!」

 

哨戒任務を終えて合流したボルテスはゼラバイアの方に向かって行く

 

ゼラバイアは向かって来るボルテスに攻撃するもボルテスは攻撃を気にすること無く向かって行くと胸部のパーツを取り外す

 

健一「天空ゥゥゥゥ剣!天空剣!一文字斬りィィィ!」

 

天空剣でゼラバイアを横一閃に振るうとゼラバイアは両断され爆発する

 

複数のゼラバイアは1機を両断したボルテスに狙いを定めて攻撃をするもその隙を逃さずグラントルーパーとウィングルがグラヴィティラングと電導フルーレで攻撃し、ゼラバイアを後退させるとG・ドラコデウスがドラコブラスターで追撃を加えると後退したゼラバイアは爆発する

 

健一「あの機体…凄いな…」

 

トーヤ「やっぱり出力はこれ以上上がらないか…!」

 

テニア「それでも十分通用してるよ!」

 

トーヤ「あぁ。助けてもらった以上、俺達も戦うぞ。俺達の世界に帰るためにも!」

 

ボルテス、G・ドラコデウス、ウィングル、グラントルーパーがゼラバイアと戦いを繰り広げる中、恵那はアルテリアスのスラスターを吹かせ、ギラ・ドーガに接近すると実体剣−ブレイクブレイド−でギラ・ドーガを斜めに袈裟斬りにして頭部と右腕を斬り飛ばして戦闘能力を奪い取る

 

恵那「フロンティアをやらせるわけには…!」

 

那月(モニターと武装だけを破壊して戦闘能力を奪い取った!?いつの間にそんな技術を!?)

 

オズマ「やるな。あの紺と白のロボットのパイロット…お前達、負けてはいられんぞ!」

 

オズマのその言葉にスカル小隊のメンバーは答えるようにバジュラとの戦闘を繰り広げる

 

アルトのメサイアバルキリーはバジュラの攻撃をスピード振り切って背後を取るとマイクロミサイルを放ち、周囲のデブリ諸共バジュラを撃墜する

 

ミシェルのバルキリーはマイクロミサイルから逃れたバジュラを長距離スナイパーライフルで撃ち抜き、ルカはサポートのゴーストと共にガンポッドを放つ事でバジュラを撃墜する

 

カミーユ「…ッ!」

 

ファ「カミーユ。どうかしたの?」

 

カミーユ「来る…!」

 

恵那「来るって何が…」

 

カミーユの言葉に恵那は問い掛けるとネオ・ジオンの艦隊の後方から1機のモビルスーツが急接近する

 

オットー「赤い…モビルスーツだと!」

 

那月「赤い彗星…!まさか…シャア・アズナブル!」

 

恵那「でも確かアクシズショックの時に行方不明になってるんじゃ…」

 

バナージ「何でそんな人が…」

 

カミーユ「………」

 

接近する赤いモビルスーツに恵那達が驚く中、カミーユだけは冷静に赤いモビルスーツ−シナンジュ−を見据え、何かを感じ取ったのか否定の言葉を告げる

 

カミーユ「違う」

 

那月「え?」

 

カミーユ「あのモビルスーツのパイロットはクワトロ大尉じゃない。全く別の人間だ」

 

バナージ「どうしてそんな事が解るんです?」

 

カミーユ「感じるんだ。あのパイロットはクワトロ大尉じゃないと」

 

ファ「カミーユ…」

 

シナンジュのパイロットから感じ取った感覚で否定の言葉を告げたカミーユはリゼルをシナンジュの方へ向けるとビームライフルを放ち後退させようとする

 

しかしシナンジュは放たれたビームライフルを旋回して回避すると更にスピードを上げて接近する

 

ロール「速い…!」

 

リディ「赤い彗星は伊達ではないと言う事か」

 

フロンタル「見せてもらおうか。連邦軍のモビルスーツと新型の性能とやらを」

 

恵那「ッ!」

 

シナンジュのコックピットの中でフロンタルは薄く笑みを浮かべるとビームアックスを展開するとアルテリアスに斬りかかる

 

恵那はアルテリアスを素早く反転させて回避するとレーザーソードを引き抜くとシナンジュに斬り掛かり、鍔迫り合いに持ち込む

 

しかしシナンジュはバルカンを放ち、アルテリアスを怯ませるとアルテリアスのレーザーソードを弾き飛ばし、無防備にさせるとアルテリアスを思いっ切り蹴り飛ばす

 

恵那「ッ…ウゥゥ!」

 

フロンタル「新型のパイロット…いい腕をしている。しかしまだ若いな」

 

コックピットの中でフロンタルはそう呟くとアルテリアスから次はユニコーンへと標的を変える

 

カミーユ「させるかぁ!」

 

ユニコーンを狙わせまいとカミーユの駆るリゼルはビームライフルを連続で放ってシナンジュを狙い撃つもシナンジュは軽々と避けると近くにあったギラ・ドーガの残骸をビームライフルを放とうとしたリゼルの前に投げる

 

カミーユ「何!?」

 

残骸に驚いたカミーユはリゼルのビームライフルを止めようとするがビームが放たれてしまい。ギラ・ドーガの残骸に直撃すると爆発を起こし、リゼル、デルタプラスが体勢を立て直したアルテリアスを纏めて吹き飛ばす

 

フロンタル「さぁ、その力を見せてもらおうかユニコーン」

 

バナージ「来る…!」

 

接近するシナンジュにユニコーンはビームサーベルを抜き放つとシナンジュに斬り掛かる

 

シナンジュはビームサーベルを回避するとユニコーンの頭上からビームライフルを放ってユニコーンを牽制するがバナージはユニコーンを動かす事でビームライフルを躱し、ビームマグナムで反撃する

 

シナンジュは放たれたビームマグナムを右に旋回して回避するとビームアックスを握り、接近戦に持ち込む

 

ユニコーンはビームサーベルで迎え撃つと鍔迫り合いに持ち込む

 

バナージ「強い…!」

 

フロンタル「中々やる。だがその程度の力では無いだろう?」

 

バナージ「…!」

 

シナンジュがユニコーンから離れるとユニコーンに搭載されているNT−Dがニュータイプを感じ取り、リミッターが外れ、ユニコーンが真の姿を現し、デストロイモードを発動する

 

NT−Dが発動したユニコーンガンダムはビームマグナムでシナンジュを狙い撃つ

 

シナンジュは素早く回避する事でビームマグナムを回避するとビームアックスでユニコーンガンダムを何度も斬り付ける

 

ユニコーンガンダムは斬りつけて来るシナンジュにビームサーベルに振るうがシナンジュはビームアックスで受け止めるとグレネードランチャーを撃ち込むとユニコーンガンダムは僅かに体勢を崩すとユニコーンガンダムを蹴り飛ばし、さらにロケットバズーカを受けると吹き飛ばされると隕石にぶつかり、ユニコーンガンダムはフレームが閉じていく

 

バナージ「………」

 

隕石にぶつかった衝撃もあり、バナージはコックピットの中で気を失っているとシナンジュはユニコーンに近付いていくとユニコーンを担ぐ

 

フロンタル「ネェル・アーガマ隊の諸君、今回の君達との戦いは有意義なものだった。だが、今日は挨拶に来たようなものでね。此度は失礼する」

 

フロンタルはオープン通信でそう告げるとユニコーンを担いでシナンジュのバーニアを吹かせて戦闘宙域を離脱していく

 

恵那「バナージ君!」

 

カミーユ「待て恵那!深追いはするな!」

 

恵那は離脱したシナンジュを追い掛けようとアルテリアスをバーニアを吹かせようとするがカミーユから静止が掛かる

 

恵那「どうしてですかカミーユさん!?」

 

カミーユ「まだ敵が残っている…戦いも終わっていない。奪われたユニコーンとバナージの事も心配だが今は目の前の敵に集中するんだ」

 

恵那「でも…!」

 

オットー「…鷺森君。君は民間の協力者ではあるがこれ以上は軍規違反に抵触する事になる。我々はそうなる事を避けたい…指示に従うんだ」

 

恵那「……解りました…」

 

オットーからの言葉に恵那は渋々と言った感じで返答するとシナンジュを追い掛けようとするのを止め、ゼラバイアやバジュラとの戦闘に戻って行く

 

恵那からの返答を聞いたオットーは艦長席に深く座り直し、深く息をつく

 

オットー「…彼女の気持ちもわからなくもないが…」

 

そう呟くオットーはブリッジでネオ・ジオンが撤退し、残るゼラバイアとバジュラとの戦闘が続く機動部隊を見つめると通信が入る

 

ミヒロ「艦長。デルタ1より通信です」

 

オットー「マクロスからか!すぐに繋げ!」

 

通信が入り、オットーは繋ぐように指示をすると通信を繋ぐ

 

キャシー『こちらデルタ1。オットー艦長。戦闘宙域の味方部隊を後退させて下さい』

 

オットー「それはどう言う意味ですかな?」

 

ジェフリー『周辺の敵をマクロスキャノンにて一掃する。射線上にいる味方の被害が出ても困る』

 

オットー「なるほど…そう言う事ならば…少尉!戦闘を続ける機動部隊に通信を繋げ!」

 

ジェフリーとの通信の後、オットーは機動部隊全員に通信を繋ぐように指示をし、準備が整うと機動部隊に通信を入れる

 

オットー『作戦行動中の機動部隊に告げる!ただちに戦闘を停止し、本艦へ帰還せよ!繰り返す、作戦行動中の機動部隊に告げる!ただちに戦闘を停止し、本艦へ帰還せよ!』

 

リディ「艦長。その理由は?」

 

オットー『本艦後方よりマクロスからの援護射撃が来る。機動部隊収容を確認後本艦はマクロスの射線から離脱する』

 

リディ「了解!皆、聞こえたな?ネェル・アーガマへ帰還するぞ!」

 

オットーとリディのやり取りの後、戦闘宙域の機動部隊はネェル・アーガマへと帰還する

 

オズマ「聞こえたなお前達。俺達も帰還するぞ」

 

アルト「了解!」

 

オズマ達スカル小隊も通信を聞き、バジュラを牽制しながら後方のマクロスクォーターへと帰還していく

 

レイアム「艦長。機動部隊の収容完了しました」

 

オットー「よし。では本艦を後方へ後退させろ!」

 

機動部隊の収容を確認するとオットーは素早くネェル・アーガマを後方へ後退させるように指示を出す

 

ネェル・アーガマが後退すると同時に先程まで機動部隊が戦っていた宙域に一隻の戦艦−マクロス・クォーター−が侵入すると形を変え始める

 

トーヤ「あの巨大戦艦…人型に変形出来るのか…!」

 

シャナ=ミア「私達の世界にはない技術ですね」

 

トーヤ「あぁ」

 

変形するマクロスを見ながらトーヤ達が声を漏らすとバジュラとゼラバイアはマクロス・クォーターへと攻撃を仕掛ける

 

マクロス・クォーターはそんなバジュラとゼラバイアの攻撃を物ともせずに変形を終えると砲身を構え、エネルギーを溜めていく

 

キャシー「マクロスキャノン発射準備完了…艦長。いつでもいけます」

 

ジェフリー「ふむ。このマクロス・クォーターが何故、400m級でありながらマクロスの名を冠するのか…今再び奴らに教えてやれボビー!」

 

ボビー「OKボス」

 

ジェフリー「マクロスキャノン!ぶちかませぇぇぇ!」

 

ボビー「往生しやがれぇぇぇぇ!」

 

ジェフリーのその言葉と同時にマクロス・クォーターの砲身に溜まっていたエネルギーが解放され、エネルギーの奔流となりバジュラ、ゼラバイアを呑み込んで壊滅させてしまう

 

トーヤ「何て威力だ…!」

 

テニア「す…凄い…」

 

マクロスキャノンの威力を目の当たりにしたトーヤは驚くように言葉を漏らす

 

レイアム「艦長。周辺のネオ・ジオン及びバジュラ、ゼラバイアの消滅を確認しました」

 

オットー「そうか…副長。補給はどれぐらい終わっている」

 

レイアム「70%といったところです」

 

オットー「また暫くして補給せねばならんな…」

 

オットーはレイアムとそう会話すると無線を取るとネェル・アーガマにいる全員に通信をする

 

オットー『諸君らの活躍もありフロンティアでの本作戦は無事終了した』

 

恵那「………」

 

オットー『だがまだ本艦にはやらねばならないことがある。ネオ・ジオンを追跡し、ユニコーンガンダム及びそのパイロットの奪還をする!パイロットの諸君は暫くの休養ののち各機で待機してももらう事とする…以上だ』

 

オットーはネェル・アーガマの全員に告げるとマクロス・クォーターに通信を繋げるように指示を出し、マクロス・クォーターへと通信をする

 

オットー「ワイルダー艦長。助かりました」

 

ジェフリー『いや、我々は当然の事をしたまでの事…それでそちらはどうするのです?』

 

オットー「本艦はネオ・ジオンを追跡し、奪われた機体とパイロットを奪還するつもりでいます」

 

ジェフリー『フム…では我々も協力するとしましょう』

 

キャシー『艦長!?』

 

ジェフリーのその言葉にオットーとマクロス・クォーターの乗組員は驚きを隠せずにいた

 

オットー「いいのですかワイルダー艦長?しかし…」

 

ジェフリー『ネオ・ジオンはもう貴方がただけの敵ではない。それにまだ戦いが終わっていない以上、我々だけが戦わないわけにはいかない』

 

オットー「…感謝しますワイルダー艦長」

 

ジェフリーが通信を終えるとオットーは感謝の言葉をのべ、すぐに気持ちを切り替える

 

オットー「本艦はコレよりマクロス・クォーターとの協力作戦を取る事とする!ではコレよりネオ・ジオンを追跡し、ユニコーンガンダムとそのパイロットを奪還する!」

 

オットーはそう告げると指示を出し、ネオ・ジオンが撤退して行った方向へ進路を向けるように言えばマクロス・クォーターと共にネオ・ジオンの後を追跡し、フロンティア船団から離脱していく

 

フロンティアでの戦いが終わり、ネェル・アーガマはユニコーンガンダムを奪還する為の航海へと向かって行く

 




フロンティアでの戦いを終えたもののネオ・ジオンによってユニコーンガンダムを奪われてしまう

恵那達はユニコーンガンダムとバナージを奪還する為にネオ・ジオンを追跡し、ユニコーンガンダムが運び込まれた場所を特定する

ネェル・アーガマとマクロス・クォーターによるネオ・ジオンからの奪還作戦…それは困難を招くかと思われたがネオ・ジオンに潜伏していた以外な協力者によって解決する事となる

そしてネオ・ジオンとの戦いで恵那は新たな力を手に入れる


次回、スーパーロボット大戦X-DRIVE第8話A『目覚める力』



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