フルドライブ・ウルトライブ (すきぷら)
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第一話 破壊神お買い上げ

はいどうも、すきぷらこと「スキッズプライム」でございます。
初投稿となりますこの作品は、私の先輩とウルトラシリーズの話に花を咲かせていたときに
ふと、思い立ったネタを小説にしたものでございます。
至らぬところや、稚拙なところが多々あるかとは思いますが
ウルトラシリーズのファンの皆様ならニヤリとさせられるような作品に仕上がっていると思います!
ごゆっくりお愉しみください。
では!


これから少しの間、貴方の目は貴方の躯を離れ、

この不思議な時間の中へ入って行くのです……

 

 

 

 

 

いつの世も、戦いは突然訪れるもの...

 

ここに登場する二人の青年も、突然戦いに巻き込まれることとなる。

 

だが、幸か不幸か彼らはまだそのことに気づいていない。

 

今しがた店で何かを買おうとしているこの青年「カオス」も、

自分の身に何が起こるのかはまだ知らない。

 

 

「よっしゃ、 念願のダークスパークを遂にゲットだ!!」

少しずつためたお金で、かねてからの目標「DXダークスパーク」を遂にゲットしたこの男。

あまりの達成感に思わず笑みがこぼれる。

 

 

『そこの青年』

 

「…誰だ?」

 

『ダークスパークを買うのなら、ぜひ私も買って行ってくれ…』

 

「…まさか、スパークドールズが喋るなんて…」

 

カオスを呼び寄せたのは、ダークザギのスパークドールズだった。

何の変哲もないソフビ人形が喋るとは…

 

彼は怪訝に感じたが、拒否する理由もなかったので併せて購入する事にした。

 

 

 

物語は、ここから始まって行くのだ…

 

 

 

一方、とある家電量販店では

 

「…どこも高いなぁ……」

ギンガスパークを見つめながら悩む者が一人。

この者も以前から、少しずつお金をためて「DXギンガスパーク」を買おうとしていた。

だが、どういう訳かいつまでたっても目標を達成できず、今日までギンガスパークをゲットできずに居た。

 

「え、カオスさんもうダークスパーク買ったのか?!」

無料通話アプリの通知を見て一言。

この者、「すきぷら」はようやく決心がついた。

 

 

「2,934円になります。」

 

「お買い上げありがとうございました〜」

 

うぅ、やってしまった。とすきぷらは思った。

今回ばかりは、流石に衝動買いだった…

 

はぁ、

と意気消沈していると、不意に右手の甲に何か熱い物を感じる

 

「これって…!!」

 

 

 

 

「イフが一点、ダークザギが一点、ザ・ワン イドロビアが一点、ザ・ワン レプティリアが一点、ザ・ワン ベルゼブアが一点、ザ・ワン ベルゼブア・コローネが一点 合計1500円になります。」

 

その頃カオスは、ザギのいう通りに怪獣のソフビを買っていた。

 

「いや、レアもの揃いだけどさ… 何で一度にこんなたくさん?」

「戦力はそろえられるときにそろえておかねば… 来るべき戦いには勝てん。 おっと」

 

ザギが言うには、

ーカオスはダークスパークそのものに選ばれた存在であり、いずれ覚醒すると思われる、ダークスパークの対になる物に選ばれた存在「選ばれし者」と戦い、雌雄を決さなければならないー

とのこと。

 

「そうか… ならば、俺がそいつに勝ち、この世界を闇で塗り籠めてやる…!」

カオスの目に、闇が宿った瞬間だった。

 

 

 

 




…はい、賽は投げられました!
ひとまず主人公二人ともが重要アイテムを手にする事が出来ました。
しかし、おそらく純粋な戦力はカオスの方が上…
何せザギ様の言う通りに強力な怪獣を買い込みましたからねぇ
さぁ、どうするすきぷら!

と、これで終わるのも何かもったいない気がするので
二人の設定をご紹介したいと思います

カオス
主人公その一
筋金入りのウルトラシリーズ好き。
昔からいろんなソフビを買い集めており、ほとんどのウルトラ怪獣を把握している。
今回念願のダークスパークをゲットし、それがきっかけかダークザギに気に入られ、少し言いなりになって
マニアックな怪獣を大量に買い込む事に。

すきぷら
主人公その二
カオスと話し始めると核融合反応を起こしたようにお互い話が止まらなくなる存在。
カオスの幼なじみであり後輩。ギンガスパークを衝動買いしてしまう。
ULTRA N PROJECTこそ最高のウルトラシリーズだと思っている。

こんな感じでございます。
詳しい設定や生い立ちは今後明かされて行くかもしれません。

それでは次回も
Let's ウルトライブ!


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第二話 MORE THAN MEETS THE EYE

はいどうも、ご無沙汰しております
すきぷらでございます。

今回のフルドライブから、遂に本格的に戦いが始まって行きます。
稚拙な描写が多々見られるかもしれませんが、温かい目で見守っていただければ幸いです。


 「はぁ… 前から欲しかったとはいえ、お金がぁ…」

 

そう言って意気消沈するのはすきぷら。

その手にはギンガスパーク。

 

あの後買ってすぐ開封し、造形を眺めて愉しんでいたのだが

浮かんでくるのは衝動買いに対する後悔ばかり…

 

彼には、一度スイッチが入るとどれだけ熟考しても衝動的にものを買う悪い癖がある。

 

今回もその悪い癖が働いたのだが、

今回ばかりは善い方に転がるのか、それとも…?

 

 

 一方、ダークスパークを開封したカオス。

 

『ほう…既にここまで怪獣をそろえていたとはな…』

カオスの部屋に所狭しと飾られている怪獣ソフビを見て、ダークザギが感心する。

 

「昔から好きだったからな… 奥の方にはもっとたくさん置いてある。」

ダークスパークを眺めながらザギに答えるカオスであった。

 

 

この時、両者の手の甲に特殊な紋章が現れていたのには

まだだれも気づいては居なかった。

 

 

『…西海(にしみ)

 

落胆しきっていたすきぷらの脳裏に、落ち着いた感じの声が響く。

誰だ…

すきぷらがそう言う前に返答がかえってきた。

 

『私は、ある使命の為にこの地球に舞い降りた。

だが、それをなすには君の躯を借りなければならない。

無理強いはしないが…』

 

「当然、OKだ。」

すきぷらは、後悔の渦から救い出される思いだった。

彼は声の主の物言いに聞き覚えがあった。

こいつは間違いなく…

 

 

と、その時

 

 

すきぷらの脳裏にイメージが走る。

黒い巨人がこの町を破壊し尽くすイメージと、ダークスパークを使って怪獣にライブするイメージ。

 

「これは…」

 

『闇の使者が動いた… 説明は後だ!』

 

声の主がそう叫んだ後、ギンガスパークのスパークブレードが開き、

先端部分からまばゆい光とともに一つの人形が。

 

「…待ってたぜ、ネクサス!」

すきぷらは待ちかねたような表情でその人形を左手で掴み、脇腹に構える。

そしてギンガスパークをその人形の足にあてがうように構え…

 

鞘から剣を引き抜くような動作でギンガスパークを前に突き出し、

そのまま大きく空に掲げる

「わぁあああああああっ!!!」

 

刹那、人形とギンガスパークが光り輝く。

そしてその光は銀河状に広がっていき…

 

『ウルトラァイブ!! ウルトラマンネクサス!!』

 

先ほどまで人形だった銀色の巨人が、この街に現出した。

しかも原寸大で。

 

「セアッ!」

大きく地面を蹴り、大空へ飛び立つすきぷら。いや、ウルトラマンネクサス・アンファンス。

 

 

 

 銀色の流星が青空を掻き斬って飛んでいる頃、

カオスは町外れの雑木林の中に居た。

 

『来たか…選ばれし者。

そのダークスパークで迎え撃つのだ、カオス…』

 

「あぁ、わかっている。」

彼の手にも人形が。

さながら武士のような出で立ちの人形の足部分を、ダークスパークの先端にあてがう。

 

『ダークライブ! ザムシャー!』

 

たちまち、カオスの躯と人形、ダークスパークは赤黒い闇に包まれていきどんどん巨大化して行く。

 

「ハァッ!」

中の者が手刀で闇を切り裂いた時、そこにはやはり

人形と同じ姿をした巨大な武者が佇んでいた。

 

その殺気と威厳をはらんだ堂々たる立ち姿、

まさに「THE 武者」。

 

 

『フッ!』

 その眼前に降り立つはウルトラマンネクサス。

 

『…この感じ…… まさか…!』

 

『選ばれし者はお前だったか、すきぷらぁ!』

 

変身後も、使用者の意識はそのまま残っている。

本来なら兄弟にも似た濃い関係の親友同士、

戦いたくないのだが

 

お互いの正体を知ってしまった以上、お互いの使命を知ってしまった以上

余計に身を引く事は出来ない。

 

これが、光と影に定められた運命。

 

『…』

『…』

 

太陽は沈み、ちらちらと星が瞬く頃。

月ものぼり、あたりは暗く、暗く。

 

静寂が二人を包みきった時、不意に金属音が響き渡る。

ザムシャーの愛刀、星斬丸が抜刀され、ネクサスに向けて振るわれた瞬間だった。

 

ギンガスパーク、ダークスパークの両アイテムは

使用時、人形の本来の姿が持てるポテンシャルと使用者のポテンシャルが合わさった状態で力を発揮できる。

 

元より剣の扱いに手慣れているカオスは、宇宙剣豪の異名を持つザムシャーのポテンシャルを二乗に近い程の倍率で遺憾なく発揮していた。

 

 一方、運動はそこそこ出来るものの体力はカオスに到底及ばないすきぷらと、本来の姿は神とはいえ基本の基本の姿であるウルトラマンネクサス。この二人が発揮できる力はたかが知れていた。

 

『…ハッ!』

 星斬丸をひらりとかわし、間合いを取ると

 すきぷらは再び人形をリードした。 その人形は一見するとネクサス・アンファンスと変わらない。

 が、その躯には青と銀、そしてネイビーのラインが走り、肩には戦国武将を想起させるディテールが。

 

『ウルトラァイブ!! ネクサス・ジュネッスブルー!』

 

その音声とともに、ネクサスは一度左手のアームドネクサスをエナジーコアにかざし

左下に振り下ろす。 すると、周りの空間が青く発光しながら波のようにゆがみ

 泡のような音とともにネクサスの躯が人形と同じ姿に変質して行く。

 

『シェアッ!!』

 

『剣には剣… ジュネッスブルーか。 悪くない』

余裕がある面持ちで星斬丸を握り直し、再び構えるザムシャー。

 

『僕は…この力で必ず貴方を止めてみせます。』

右腕のアローアームドネクサスから、シュトロームソードを展開し、構えるネクサス。

その目には、一点の迷いもない。

 

『…愉しませてもらうぞ、すきぷらぁ!』

大きく、かつムダなく星斬丸を振るい、ジュネッスブルーに斬り掛かるザムシャー。

その強力な剣戟をなんとか受け止め…

 

『セェア!』

『何っ…! …ほう、変身前よりはやるようだ…』

 

なんとかはじき返したジュネッスブルー。

 

『今度は僕の番だ… ハァアアアっ!』

右腕の短剣(シュトロームソード)を振り回し、果敢に突撃するジュネッスブルー。

星斬丸の直撃を受けるリスクをもろともせず、猪突猛進に進むというあたり、

剣の戦いにおいて、彼はまだ未熟な青い果実である。

 

『ふん! …剣の腕はまだまだのようだ…… 悪いが、この勝負勝たせてもらおうか』

距離を置き、すかさず上段の構えをとるザムシャー。 この構えはもしや…

 

『奥義・惑星断…!』

星斬丸を即座に後ろにまわし、地面ごと下から上に斬り上げると衝撃波がジュネッスブルーめがけて飛んでくる。

この技は彗星レベルならいとも簡単に真っ二つに出来る程の技… さぁ、どうする

 

『フッ! オォォォ… シェアッ!』

右後方に飛び退きつつ、虚空でアローレイシュトロームの構えをとり、惑星断が炸裂する前に放つ。

しかし、やはりよけきれず、惑星断はジュネッスブルーの左肩に命中…

 

一方、苦し紛れのアローレイシュトロームも、相手の左腕に命中したようだ。

炸裂した二つの必殺技は、両者を粉々に吹き飛ばす…

 

『!!!』

『!!!』

 

途端に、二人の意識も飛び

周りの景色がホワイトアウトした。

 

ひょんな事から、命を削るような

戦いに発展してしまった両者。

 

果たして、このままどちらかが生き残り、どちらかが倒れるまで永遠に戦い続ける事になるのか…

 

彼らの運命は、神のみぞ知る…




フルドライブ・ウルトライブ第二話。
如何だったでしょうか。

前書きの通り、今回から本格的なやり合いに発展しました。
戦闘描写はあまり経験がなく、手探りと習性の連続でしたが
なんとかここまで描く事が出来ました。

剣士VS剣士の白熱バトルを、皆様方の脳内にお届けできれば幸いでございます。

実は、随所に小ネタをぼんぼん放り込んでみたのですが、気づきましたでしょうか?
気づいた方はそっと心のうちに秘めてニヤニヤするなり、していただければと。
まだ気づいていない方は、どこにあるか改めて目を光らせながら… 二週目だ!(オイ

冗談もそこそこに、それではまた
次回、お会いいたしましょう。

次回も、Let's ウルトライブ!


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第三話 黒い大地と青い海

ひっさびさの更新でございます〜
さて、今回はどんな戦いが繰り広げられるのか!

って、勘の良い人ならタイトルで気づいてしまうかもしれませんね(汗

ではでは、お楽しみくださいませ


ー日本橋・某店ー

 

「…そろそろ僕の財布が限界なんだけど」

『すまない、これほど高いとは正直思わなかった…』

 

大量の人形を持ち、ぼやくすきぷらとそれをなだめるネクサス。

前回の戦いにおいて、戦力差ははっきりした。

 

いや、辛くも互角には持ち込んだが…

次はそうは行かないかもしれない。

 

そう考えた二人は直ちに戦力増強にかかったのだ。

 

そんなわけで行きつけの店にて人形を買い込んだのだが、やはり学生の所持金はたかが知れている。

すぐにすっからかんとなってしまった。

 

「でもまぁ、これだけあれば少しはマシに戦えるよね?」

『あぁ、前回の戦いから見ても、この人形たちは君の性にあっているだろう』

 

 

ー裏山ー

「さて、今日はこいつを使ってみるか…」

 

カオスが懐から取り出したのは、赤と銀と黒のカラーリングをした、筋骨隆々のウルトラマンの人形だった。

 

『ダークライブ! ガイアダーク!!』

 

「ガイアァーーーーーーーっ!!!」

 

『ダァアァアアーッ!!』

着地とともに地面を巻き上げ、大地を揺らす赤黒い巨人。

其の目は赤く、闇夜に映えていた。

 

 

ー日本橋ー

『…っ! 来た!!』

ネクサスが闇の波動を感じ取り、声を荒げる

 

「ナイスタイミング…かな?」

『ウルトラァイブ! ウルトラマンアグル!!』

 

「アグルぅーーーーーーっ!!!」

 

青い光に包まれ、人形と瓜二つの姿になりながらカオスの元へ飛ぶすきぷら。

こちらは赤黒い巨人に比べて鋭角的なフォルムで、スマートな体型をしていた。

 

『アァッ!』

『ディアッ!!』

 

対峙した両者が睨みを効かせ、それぞれの構えを取る。

 

「ほぅ、俺がガイアならお前はアグルか…」

「いやぁ、偶然ってのは怖いですねぇ」

 

冗談交じりの挑発を終え、地面を蹴りあげて二体の巨人が組み合った。

両者の身体がぶつかるたびに大地が揺るぎ、前回とはまるでレベルが違う戦いだと手に取るようにわかる。

 

さすがウルトラマン、

一撃一撃が非常に重たいのだ。

 

「ゴホッ… よりによってガイアに殴られるなんて…」

「これが力だ。 目の前に立つライバルは倒すしか無い。」

 

「だったら、僕はそれを全力で止めればいいわけだ」

『オァッ!』

アグルセイバーを展開し、構えるアグル。

 

「その程度!」

『アァァアッ!!』

パンパンに鍛えられた拳を、相手の腹に叩き込もうと走るガイアダーク。

 

「いまだ!」

 

一瞬の隙をつき、アグルセイバーがガイアダークの腹に叩き込まれる。

すかさず、もう一撃…

 

「二度も同じ手は食わない!」

さっと避け、今度はこっちの番だと言わんばかりにフォトンエッジの構えを取る。

 

赤い光の鞭が頭から伸び、びろんびろんとしなり始める。

ウルトラマンといえど、これを直接喰らえば無事では済まされない。

 

アグルもすかさずフォトンクラッシャーの構えを取り、こちらは青い鞭をしならせる。

 

 

『ダァッ!』

『オァッ!』

 

二筋の細長い光線が両者の間で直撃し、周囲をホワイトアウトさせていく

 

「?!」

「!!」

 

ウルトラマンの中にいるとはいえ、ふたりとも人間。 気がつけば両者とも土埃の中にまみれて倒れていた…

 

『また互角… もっと力が必要だ』

カオスのポケットの中で、ダークザギが一人つぶやいた。

 

 




また爆発オチ…すんません

互角の戦いを書こうとするとどうも爆発オチしか浮かばなくて(オイ

さて、今回は作中初のウルトラマン同士の戦いでした!
ここから戦いはもっともっと激化していくことになります…

二人は無事に戦いを終えることができるのでしょうか(汗


ではでは、次回もLet's ウルトライブ!


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