幻想郷でまったり生きていきたい (よろよろ)
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ここは?

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うーん...うにゅ〜...んぁ?

 

「あれれ?俺のベッドは?」

 

寝て起きたら外?しかも、見たことない場所だ

夢と言うには中々に鮮明で現実のような感覚

 

「でもそんなに悪くないなここ」

 

日本では見たことないような幅の広い川

一面に広がる彼岸花畑、日の出のようで夕暮れのようでもある

空の明るさ、どれも幻想的で現実的では無い知らない場所

だがその世界はとても

 

「綺麗だな...」

 

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「さぁて、これからどうしようか」

 

景色に魅入るのはここまでにして、この場所の地理は全く分からない

日本にこんな場所なかったはずだ...多分

 

「とりあえず移動してから場所の把握を...ん?」

 

人?いや人っぽい何か?そんな気配がするぞ

何それ怖すぎぃ〜

 

「あの岩の後ろか」

 

多少怖くはあるが好奇心には勝てん!!

ゆっくり近ずいて確認だけだ確認だけ

 

「そー...あれ?」

 

いない?そんなわけが、確かに気配があったはず

”生きている”ものの気配が

 

「おかしいなぁ〜」

 

「何がだい?」

 

「誰か?いると思ったんですよね...え?」

 

後ろにえ?後ろ!?いつの間に?

落ち着け落ち着け、冷静さを忘れるな

 

「すみません邪魔をしてしまったようで」

 

「いやいいさ、休憩時間でお昼寝タイムだっただけだからさ」

 

「そうなんですか」

 

休憩ってことはこの辺りで何か仕事でもしてるのか

 

「アタイは小野塚小町って言うんだあんたは?」

 

「山神 冬華って言います、出来れば名前で読んでいただけるとありがたいです」

 

「そうかい、わかったよアタイも小町でいいよ」

 

「わかりました小町さん」

 

良かった、久しぶりの優しい人だ

 

「ところで、ここって何処なんですか?俺は見たことないんですよねここ日本国内ですか?」

 

日本だったら定期的に寄りたいから場所を知っておきたいし

 

「日本?聞いたことないね」

 

「え、そうなんですか」

 

「そんな場所初めて聞いたよ」

 

日本を知らない?海外って感じでもないそれなら

 

「ここって」

 

「...ここはね、死者の魂を運ぶ場所”三途の川”そしてアタイがその魂を船で運ぶ水先案内人、言っちまえば死神かな」

 

三途の川...魂を運ぶ、だからここの空気はこんなにも淀みが少ないのか

待てよなら今の俺って

 

「死んでるか、死ぬ1歩手前ってことなのか...」

 

「そんな感じだね、でも不思議だねあんたは確かに死んでるって感じだけど自我を保ってるし」

 

「それはどういう...魂だけだからか」

 

「そういうことさ」

 

でもそれなら俺死んでないんじゃ?これから死ぬのか?

俺が役立たずでそれで神様がついに俺を見放したのか?

 

「これから俺って、罪をはかりに行くとかそんな感じですかね」

 

「あんた物分りがいいね、賢い賢い」

 

「あは、あはは」

 

これから審判をうけるのか、俺地獄に落ちんじゃね?

 

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「___...二度と離れないように誓うよ愛の運命〜♪」

 

「おぉ...中々いい声してんねなんの曲かは知らないけど」

 

「よく1人で歌ってるんでね...お?」

 

ものすごい大きなそして威圧感はまた違う圧を放っている建物が見えてきた

 

「そろそろだね」

 

「あそこか」

 

いやぁー、緊張するな〜地獄の線が濃厚だけど

手違いで地獄行きを回避出来ないかな

 

「はぁ」

 

「気楽に行きなっ...なんて言うようなことではないね」

 

「ですね」

 

「まぁ話してる感じ悪い奴って感じでもないし、

今までどんな行いしてきた変わらないけどね」

 

「最後の神頼みでもしておきます」

 

「そうかい」クスクス

 

地獄に行きたくねぇーよー

 

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「四季様ー!!」

 

「あら小町、今は休憩の...小町その方は?」

 

「やっぱり四季様もおかしいと思いますよね」

 

「はい、魂であるのは間違いありません、

ですが実体を持ち更に生を感じる...初めてです」

 

俺は例外も例外らしい、今の会話を聞いた感じ

死の気配と生の気配をどちらとも感じるらしい

どういう事だ?結局俺は死んだのか死んでないのか

 

「あの、俺はこれからどうなるんですか?」

 

「そうですね、前例のない事態ではありますが

私は運命に対し白黒はっきりつけることが役目

あなたがこの場にいるならばあなたの罪をはかります」

 

そう言って四季さんが取り出したのは

 

「浄玻璃鏡か...」

 

亡者の生前を見て罪の重さをはかる為に必要な鏡

なんと言うか自分の生前を目の前で見られるって

めっちゃ恥ずい...

 

「ご存知でしたか、今からこの鏡であなたの生前を見て

今までの行いが善か悪か見定めさせてもらいます」

 

「あの...」

 

「何か?」

 

「この審判?判決?が終わったあとは自我の無い魂

になるのでしょうか?」

 

それじゃないと地獄だったとき...想像したくない

 

「いえ、自我はその時に戻ります戻らないと

地獄での罰をやる意味がないですから」

 

「ですよね」

 

詰んだなこれ

 

「何か心当たりが?」

 

「迷惑かけて生きてきたようなもんなんで凄く」

 

「...まぁとにかく始めましょう」

 

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side 映姫

 

山神 冬香...この場所自我を持ち生者か亡者か判断が

正しく出来ない例外中の例外

 

「(何より魂から漏れる善意が凄まじい)」

 

浄玻璃鏡を見なくとも判断しても問題ないくら

善と優しさに溢れている...

 

「(そんな彼が地獄に落ちるだろうと思っていると

言うほどの迷惑とは)」

 

そんな些細?な疑問を抱きながらも鏡を覗く

 

「(...ッ!?)」

 

………

 

「あなた...男の子ですって...」

 

「そうか...失敗だな」

 

………

 

「冬華、お前は男に生まれてしまった」

 

「それってわるいこと...なの?」

 

「ああ、お前は生まれてきたこと自体が悪だ迷惑だ」

 

「だからお前は家の為だけに働いてもらう、いいな」

 

「そしたらおとうさんはぼくをみとめてくれるの?」

 

「...あぁ」

 

「わかりましたぼくがんばります」

 

………

 

「あなた!!女の子だそうよ!!」

 

「そうか!?よくやった、これで後継として...」

 

「(なんのはなしをしてるんだろう?)」

 

「冬華お前は今後家の為の勉強はしなくても構わない」

 

「...え、どうして?」

 

「あなたはねお兄ちゃんになって妹を守るの」

 

「そう言う事だ、妹が辛い時、危ない時、守るのが

お前の役目だ」

 

「必要な勉強は自分でやれ、だが妹の事が最優先だ

俺やお母さんが見れない時、お前は自分の事より妹を

先にするわかったな」

 

「それがただしいこと...なんだね?」

 

「「あぁ(えぇ)」」

 

「わかりましたがんばります」

 

………

 

「おにいちゃん」

 

「ん、どうした春華?」

 

「これやっといてよ」

 

「...春華、これはお父さんが「うるさい!!」

 

「いまはおとうさんたちいないでしょ、だったら

おにいちゃんがやってもかわんないじゃん」

 

「...でも「やらなかったらおとうさんに

おにいちゃんがじゃましてまともに出来なかった

ていうからね」...わかった、やっとくよ」

 

「さいしょからそうしなさいよねまったく」

 

「(はぁ、なんで俺が...だけどお父さんに悪い

印象を持たせる訳には、認められないといけないから)」

 

………

 

「お前の妹ムカつくんだよ!!」

 

「家がでかいからって偉そうに!!」

 

「(春華、何やってんだよあいつ)」

 

「その分お前は緩いから、いいサンドバッグになるから

鬱憤ばらしに助かってるわー」

 

「(痛ってぇ...お父さんに言っても妹を守れって

言われるよな...言われるよなぁ〜)」

 

………

 

「冬華くん、今日もよろしくね♪」

 

「...わかったよ」

 

「今日さこれ使おうぜ」

 

「サバイバルナイフじゃん!!どうしたのそれ」

 

「親父がキャンプとか好きでよ、ちょっと持ち出して

来たんだよ」

 

「(こいつ、正気か?)」

 

「早くやろうぜ!!こいつ殴ってもあんま

痛そうにしねぇーから、消化不良だったし」

 

「おい、流石に「サンドバッグくんはさぁ」

 

「黙って受けてればればいいんだよ」

 

 

 

 

ザクッ

 

 

 

 

………

 

「はぁ...今日も俺ひとりか」

 

「ん?机の上に...は?」

 

「一人暮らしの為の、荷造りをしとけだって?」

 

「.......」

 

「俺ついに、見放されんのかな?」

 

「あは、あはは...」

 

………

 

「お父さん?なんでお兄ちゃんは一人暮らし

になるの?(仕事の押し付け出来なくなんだろうが)」

 

「あいつに割く金がもったいないからな、

認めてもられるためって言えばあいつは一人暮らし

でも何でもやるさ」

 

「ふーん(私の為のお金が増えるならいいか)」

 

「...しかしどうにかあいつを切り離す事は

出来ないのか」

 

「...(あいつ、憎たらしくも私よりも 、もっと言うなら

お父さんよりも能力が高いからいっその事...)」

 

「ねぇお父さん」

 

「何だ、春華?」

 

「私にいい考えがあってね...」

 

………

 

「...まさかあの父さんが俺の為に旅行を

提案してくれるなんて」

 

「(少しは、認められたってことなのかな?)」

 

「嬉しいなぁ」

 

「(いきなりの一人暮らしの件で、完全に

見放されちゃったのかと思ったけど)」

 

「考えすぎだったか」

 

「(相変わらずの1人ではあるけどね)」

 

…アブナイ!! ヨケテ!!

 

「なんの...え?」

 

「(トラックがものすごい速さでこっちに、

流石にサンドバッグな俺でもあの勢いのトラック

死ぬ、避けられるきもしないし...)」

 

「冗談キツいって」

 

「(やっと認められて来た所なのに、やっと

父さんに認められてきた...父さんが

言った生まれてくるのが悪ってこういう事なのか)」

「俺...頑張ったんだけどn

 

 

 

 

ドンッ

 

 

 

 

………

 

「(これは、なんと言う...)」

 

これが、自信が地獄行きだという人間の

人生なのですか...

 

「(善悪の押し付け...おうよそ人が許容できる

範囲をゆうに超えているストレスと暴力の数々)」

 

人間ではない私でも長時間働いたら過労に

やられてしまう、でも彼は10代にも満たない

歳から、普通の人間以上もの時間を仕事そして

家の主に父親の過剰な強制を受け育ってきた

 

「(それに彼は...それが当たり前だと思っている)」

 

きっと彼は純粋なんでしょう...人間誰しも欲に生きる

それが本来のあり方と言ってもいい、でも彼は

その欲を押さえ込んでいる周りの環境と思い込みで

 

「(それで...壊れてしまっている)」

 

他人であるとはいえ他人事では流しきれない

事実に久しく怒りが込み上げてきた

 

side out 映姫

 

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side 小町

 

「...し、四季様?」

 

四季様が見ていて圧倒されるような怒気を

纏っているのがわかる

 

「ちょっとあんた、生前に何してたのさ」ヒソヒソ

 

「わ、分からないですよ、まさかここまで怒るなんて」ヒソヒソ

 

「あんたのことでしょ?分からないって」ヒソヒソ

 

「確かに悪い事をしていたかもしれないですが、

ものを盗むとか暴力を奮ったとかないですし

悪口だって言ったことないですよ俺」ヒソヒソ

 

悪口もないのかい!?それならなんで四季様は

 

「...冬華さん」

 

「...なんでしょうか?」

 

「あなたは親に主に父親に対してどう思われていますか」

 

「かなり厳しいですけど、自分の事をしっかり

見てくれていると思います」

 

んー、話が見えてこないねぇ冬華の父親に対する印象

が重要そうにも思えないけど

 

「...それが、自身の自由を縛ってもですか?」

 

どういう事だい?自由を縛る?

四季様は一体何を?そんなの普通に拒否するはず...

 

「それが普通なんじゃないんですか?」

 

...え?

 

「し、縛られるのが普通って」

 

「それが、俺の役目ですから」

 

...そういう事かい四季様

 

「胸糞悪いねぇ」

 

「?」

 

四季様は冬華の生前を見て怒ってるんだろう

四季様がここまで怒りを表に出すってことは

 

「(見てないアタイでもわかるくらい)」

 

”地獄”のようなもんなんだろうね

 

side out 小町

 

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「...それでは冬華さん貴方の『ちょっといいかしら』

 

んえ?何処から声が?

...てかなんだ”隙間”見たいなのが空間に出来てる

 

「珍しいですね紫、貴方がここに来るなんて」

 

その隙間からは綺麗な女の人が出てきた

いやいや理解が追いつかんよ...

 

「彼に用があってね...冬華くん」

 

ゾクッ

 

「なんで俺の名前知ってんすか?」

 

「それはね貴方を見ていたからよ」

 

俺を見ていた?まさかあの隙間からか

 

「その隙間のようなものから見てたんすか?」

 

「あなた冷静なのねもっと焦るわよ普通」

 

「だいぶ混乱してますけどね」

 

ほんとよく冷静になれたわ俺

 

「まぁいいわ...ここには提案をしに来たの」

 

「提案?」

 

死んだ俺になんの提案だ?

 

「それって」

 

「紫あなたは...」

 

「そう、冬華くんあなた”幻想郷”に来ないかしら」

 



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こんにちは幻想郷

「幻想郷?そこはどんな場所なんですか?」

 

「そうね、幻想郷には、人間、妖怪、妖精、神...

平たく言えばあなた達で言う”空想の存在”が集う場所」

 

ほぉ〜、中々興味深いなそれに俺達で言う空想って事は

 

「異世界とは違うんですよね?」

 

「よくわかったわね、幻想郷はあなたのいた世界と

陸続きになっている世界、認識がされないのは結界に

よって外の世界との干渉を断っているからよ」

 

でもそれって

 

「俺がその幻想郷に行くのってイレギュラーなのでは?」

 

「...本当に鋭いわねあなた、安心してその辺の問題は」

 

?どういう事なんだ?

 

「紫、言葉足らずで冬華さんが困惑してますよ」

 

「あらごめんなさいね、なんで大丈夫かって

言うとね...私が幻想郷を作った賢者の1人だからよ」

 

...ま?世界を作った1人?

 

「...世界を作ったって凄いなぁ」

 

まさかそんな重要な立ち位置の人だったとは

 

「それでどうかしら?幻想郷に来る」

 

「一つだけいいですか?」

 

「何かしら?」

 

「幻想郷に行く場合の俺の存在って

元いた世界だと無かったことになるですか?」

 

「「「!?」」」

 

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side 紫

 

今私は久しく驚愕の感情が出てきている、

その原因は目の前の少年、彼の異常とも言える

思考回路、普通では考えられない状況に対しての

冷静な判断力そして何よりこの短いやり取りの中で

幻想郷入りすることによって発生する外の世界での

記録の消滅まで理解した

 

「えぇ、幻想郷に入ると言う事は空想の存在に

なるようなものだから外の世界で起こったあなたの

記録はなくなってしまうわ」

 

「...そうなんですか」

 

「どうかしたのかしら?少し思い詰めた表情してるわよ」

 

何に悩んでいるのかしら?

 

「家族に、とくに父さんに忘れられるのは

少しずつ認められてきたかもしれないから...」

 

「そう...」

 

どうしたらいいのかしら、真実を言うべきか

四季映姫も複雑な表情をしてるし...

 

「冬華くん、あなたはどうしたいの?」

 

情けないけど彼に委ねるしかないわね

 

「俺は最後にもう一度見て判断したいです

死んでしまった俺をどう思っているのか」

 

「それで自分で納得して決めたいんです」

 

「わかったわ、私の隙間から見れるからそれで確認しましょう」

 

...私自身まったく気が進まないけどね

 

side out 紫

 

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「どうかしましたか?」

 

紫?さんはどこか乗り気ではないような雰囲気

何より四季さんの何かを言いたげな表情に疑問を持った

 

「いいえ私は何も言うことは無いわ」

 

「私は...いえなんでもありません」

 

気にはなるけど、探るような感じでもないな

 

「じゃあ、今から繋げるわね」

 

「はい」

 

そう言ってから隙間には俺の家族の会話の様子が

映し出された

 

『あなた冬華は亡くなったそうよ』

 

『そうか、上手くいったようだな』

 

『案外スムーズに事が運んだねお父さん』

 

『本来なら成功の見込みの低い偽装事故、

まさか俺に認められたかもしれないと

思わせて隙を作ることを思いつくとはな』

 

『お兄ちゃんはよく、お父さんに認められるためって

口癖みたいに言ってたしね、お父さん慕われてて

よかったねぇ〜』

 

『馬鹿を言うな、あんな”化け物”に慕われる

なんて嬉しいわけないだろう』

 

『まぁまぁ、それがあって本来なら無傷の

生還もやりそうなくらい規格外なお兄ちゃんも

簡単に消せたんだし良かったじゃん』

 

『でも良かったのかしら?あの子は春華が

言うように規格外だし、どの仕事をなげても

全部完璧にこなしてた...もっと使ってからでも

良かったんじゃないの?』

 

『確かに、使えるだけ使い潰すのもいいだろう

だがあいつのような化け物が本家の連中に

知れ渡りでもしたら、継ぐことの出来ない

有能な男を産んだ無能の家と言われ権限の

剥奪の危険があったからな、高校に上がる前の

この時期が丁度いいと思ったまでのことだ』

 

『そういう事ね』

 

『まぁ、最後にあいつには死ぬ前に本家の権力

を覆すレベルの大仕事をさせてあるし、その進展具合は

現段階で世界を相手にやって行ける程と考え

られている程度にはプロジェクトの構成が

規格外らしい、まったくとんだ化け物だな』

 

『『ちゃっかりしてるわね(してるね)』』

 

『これからは、あいつも消えより動きやすくなる

最初こそ邪魔だったが最後にいいもの残してくれて

本当に最高の駒だったな』

 

そう言って笑っている3人を最後に隙間は閉じた

 

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side 小町

 

「........」

 

アタイは今言葉が出てこない...出せないと言う方が

合ってるかもしれない、アタイが思っていたよりも

冬華の家の闇は...いや冬華に対する家族の態度は

最悪だった

 

「(これが同じ人間に、同じ家族にするような

仕打ちなのかい!!)」

 

アタイは心ん中で叫んださ、叫ばずにはいられなかった

冬華は話していてわかるほど善人で純粋だそんな

善意の塊のような奴を化け物と揶揄し、能力が

優れていて反論もせずこなすからって使い潰す

ような働かせ方をしている、まだ10代の学生に...

四季様だって仕事には厳しいしミスに対しての

説教は過剰すぎる時もある、でもそこにはアタイの

為を思っての行動であるのがわかる

だからアタイもそこに関しての文句はないし

むしろ感謝さえしている

 

「(でもこんなのは)」

 

信頼も何もあったもんじゃない

 

「冬k...ッ!?」

 

今まで見ていなかった冬華の顔は

まるで何もかも見ていないようだった

 

side out 小町

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side 映姫

 

「.........」

 

これが今まで自身の家の為に尽くしてきた

青年に対してとる家族の態度ですか...

 

「.........」メキメキ

 

持っていた笏が壊れてしまうほどの力握り

青年、山神 冬華に対する仕打ちについて

ぶつけようのない怒りと不快感が湧いてきている

 

「(こんなことがあって...)」

 

いいはずがない、彼は審判の必要ないくらいに善人

天国行きが確立している、家の仕事の半分の負担、

誰もやらない事を率先して行い、重いものを持てない

お年寄りから怪我をして飛べなくなってしまった小鳥まで

誰よりも親切に、どんに小さな命でも尊重して

自身が出来る範囲を理解して助けている、そんな...

そんな底抜けの優しさを持っている彼にあの人間たちは

 

「(こんなのが家族とは...彼と同じ人間なんて

信じることは出来ない)」

 

私は爆発しそうな怒りを抑え込み

 

「(冬華さんは...)」

 

今は彼を心配しなくてはと思い隣を見る

 

「!」

 

そんな彼は何も見ていない、もしくは

何も見えていない、そんな顔をしていた

目は光を拒絶するような暗さを放っていた

 

side out 映姫

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あー、なんと言うか...俺だって馬鹿じゃない

だから本当は分かりきってたよ、でも見ないふりして

分かりたくなくて自分が頑張れば認めてくれるって

ありもしない希望にすがって現実から逃げてた

いや認めては貰えてたか...俺自身じゃないけど

 

「いい駒として認められてたって滑稽ですよね」

 

「「「.......」」」

 

「馬鹿ですよね、本当は使われてるだけなんて

考えば分かるのに、使われてるだけなんて信じたく

ないから頑張れば認めてくれるなんて理想に逃げた」

 

「逃げた結果が今、簡単に騙されて消されちゃった

俺は化け物だから人間じゃないから当たり前だったんだ」

 

「それでも恨むとかそういう気になれないなんて、

どうかしてますよね....本当にどうかしてますよ」

 

今俺は支離滅裂な事を言ってるだと思う

じゃないと自分を保てないから

 

「涙も出やしない、化け物だから泣けないんですよね

父さんはわかってたんだ、俺に言ったから

『お前は生まれたこと自体が悪』だって

人間じゃないから悪つまりそういうことなんですよね」

 

「...すみません無駄な事を長々と話してしまって」

 

そう無駄なんだこんなこと話しても変わらない

結局悪いのは自分だ、子は親を選べないと言うけど

逆もそうなんだ、だから生まれてきてしまった

自分が悪いんだ

 

「結局は「もう大丈夫ですよ」.....え?」

 

四季さんか落ち着くような声でそう言いながら

俺を優しく抱きしめていた

 

「貴方は悪くないです、どんなに辛い環境でも

自身の利益を考えずに他の誰かを助けられる、

それは誰もが出来ることではありません

証拠にあなたほどの善人の魂を私は見た事がないです」

 

「善人?俺が」

 

「はい、貴方は紛れもない善人です、周りが

貴方を悪く扱うのは周りの人間が悪であってそんな

悪人が根っからの善人の貴方を見て気に食わなかった、

それだけの事なんです、誰にでも優しくする貴方は

それをも許容出来る優しく広い器をもった人間です」

 

「俺は別に優しい訳じゃ...それに俺は化け物」

 

「でも今泣いてますよ?」

 

「え?」

 

そう言われ目元に触ると、濡れていた

 

「なんで...?」

 

「それは、貴方は人間だからですよ

辛いから、悔しいから、悲しいから泣ける泣ける

嬉しくて、幸せで、安心出来て泣ける

正しい感情を持った立派な人間ですよ」

 

.......あぁ.......

 

「泣きたい時は泣いていいんです、我慢しなくて

いいんですよ、それを咎める人はいません」

 

俺は初めて感じる暖かさに静かに涙を流した

自分が人間である事を抱きながら

 

________________________________

 

「すみませんお見苦しいものを」

 

「大丈夫ですよ、私は気にしません」

 

「アタイも四季様と同じさ、 泣ける時に泣いとく

恥ずかしがる事はないさ」

 

「えぇ、あなたは溜め込みすぎて心配だったから

大丈夫よ、それに泣き顔可愛かったからね

泣きたくなったら今度は私が抱きしめてあげるわ」

 

「....この流れで弄らないでくださいよ」

 

こっちは恥ずかしいんだから

 

「本当ですよ紫巫山戯ないでください」

 

「でも可愛かったでしょ?」

 

「......五月蝿いです」

 

「ちょっと四季さん!!ちゃんと否定してくださいよ」

 

「....冬華さん私の事は映姫とお呼びください」

 

「え?あ、はい分かりました」

 

何でいきなりって聞くのは野暮かな?

 

「フフッ、それじゃあどうするかしら冬華くん

幻想郷に来るかしら?」

 

「....はい行きます、行かせてください幻想郷に」

 

俺はもう一度自由に生きて行きたいから

 

「そう、良かったわ悪いわね閻魔さん?」

 

「本来なら審判に割り込むのは黒ですが不問で

構いません」

 

「素直じゃないですねぇ〜四季様」

 

「黙りなさい、お説教されたいんですか?」

 

「すみませんでしたぁー!!」

 

仲良いなぁ

 

「それじゃあ、行きましょうか」

 

「はい」

 

「お気をつけて、お怪我のないように」

 

「自由を謳歌してきなよ冬華!!」

 

あぁ、ほんと泣きそうだ

 

「映姫さん、小町さんまた会いましょう!!」

 

「「はい(ああ!!)」」

 

その言葉を最後に隙間に入っていった

本当にありがとうございました四季さん、小町さん

そして....

 

「着いたわ、ここが幻想郷よ」

 

「...綺麗だ」

 

広大に広がる緑に、大きな存在感を放つ山々

自然の力ず良さと前の世界とは違う不思議なそれでいて

居心地がいい

 

「こんには幻想郷...」

 

ここから新しい人生が始まる

________________________________




プロフィール

姓: 山神 名: 冬華 性別: ♂

年齢: 17

誕生日: 10月10日

身長: 173cm

体重: 63kg

特技: 動物と会話が出来る

趣味: 歌を歌う、料理、トレーニング

好きな物: 動物(特に猫)、甘いもの、自然、花、
興味深い物や場所、綺麗な景色

辛いこと: 自分のような扱いを受けている人を見たり、怪我をしている動物達を見ること

キャラ説明

底抜けの善人で幻想郷入り前は、文句をまったくいわないことを言いように利用され普通では有り得ない生活を過ごしていた。幻想郷に来てからはまったり自由に生きて行くと決めている、まったりとは言ったが探究心が高く様々な面倒事や異変に巻き込まれていくまったりには程遠い体質をしている、彼は弾幕を出せないがその代わり身体能力は普通の人間のそれではなく器用で基本的に人間技で見た物(主観)を即座に覚えることが出来る自分の見た漫画やアニメの技も自分の運動能力の向上+練習で習得出来る。

能力

考えついてはいます、今後出してきます
チートは書くのが難しいので書きません
弾幕の使えない冬華くんと相性はいいと思います
因みに2つ持ちですどちらとも戦闘向きでは無いです
片方は役にたちますがもう片方に関しては
戦闘で役立つ事は無いです。

こんな感じ〜


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かわいい人形と美味しい紅茶

クソッ!!2話分作ったがイマイチだ!!
└(:3」┌)┘))ジタバタ
構成考え直したがいいのかしら?どうなのかしら?
まぁ最初も最初だし仕方ないと納得しとこうと思う
( ̄^ ̄)納得
どんな漫画やアニメ、小説も序盤は物足りない
そんな感じがあるからね、あるよね?俺だけ?
俺だけかぁ…いや俺だけじゃないはず!!
まぁぼちぼち頑張ります、投稿も不定期です
書きたい時に書いて、投稿したい時に投稿する
それが1番だと思うからね、ぶっちゃけ趣味みたいな
もんだからね(´ー`*)ウンウン

ちょいと長くなったがゆっくり見ていけよな!!
因みに伏線なんてテク期待すんなよ!!
それでは『かわいい人形と美味しい紅茶』どうぞ...

タイトルガイミワカラン~


「着いて早速だけど、また移動するから隙間に

入ってちょうだい」

 

「?何処に行くんですか」

 

「貴方の一時的に過ごす家に」

 

家?...あ、そうだ来たはいいけど住む場所はなかった

 

「...すっかり忘れてましたよ」

 

「頭はキレるけど、抜けてるところがあるのね

天然さんかしら?」クスクス

 

やめてくれぇ〜

 

「弄らないでくださいよ...」

 

「ゴメンなさい、反応が可愛いからつい」

 

「はぁ、そうですか」

 

「フフッ......それじゃあ行きましょうか」

 

「はい!!」

 

いや〜どんなところなんだろ、楽しみだ

 

「あ、そう言えば」

 

「何かしら?」

 

「紫さんの隙間みたいな力を持ってる人とか妖怪って

いるんですか?例えば映姫さんと小町さん」

 

映姫さんは分からないけど、小町さんは距離に

関係してそうだな気づいたら後ろに回ってたし

 

「あら、言ってなかったわねうっかりしてたわ」

 

「紫さんも何だかんだ抜けてますよね」

 

「そっちの方が魅力的じゃないかしら?」

 

紫さんは悪戯を思いついた顔をしながらそう言った

その通り過ぎて何も言えないよ

 

「....」プイッ

 

「本当に可愛い反応するわね...因みに答えはYesよ」

 

「やっぱりですか」

 

「その内貴方にも能力があるかどうか調べに行くわ」

 

おぉ〜ちょっとワクワクする

 

「じゃあ行きましょうか」

 

いざ、仮拠点へ!!

________________________________

 

「さて着いたわよ」

 

「おぉ〜、森の中に立派な家が」

 

木製の言えば外装はかなり綺麗で木も丈夫そう

 

「気に入ったかしら?」

 

「はい!!それはもう凄く」

 

余生を森の中に家を立ててゆっくり過ごす

そんな事を考えていたくらい森の中の生活

を夢みていた

 

「気に入ったならこのみここn「住みます!!」

....興奮すると子供っぽくなるわね」ボソッ

 

まさかこんなにも早く夢に見た生活が実現するとは

これが幻想郷(違います)いい所だ!!

 

「分かったわ、そのことも踏まえてこれから

少しやる事があるから、そうねぇ1週間くらいかしら?

待ってて頂戴終わったら能力を調べに行くから」

 

やる事?あぁそうだ俺が幻想入りしたからか

 

「よろしくお願いします」ペコ

 

「えぇ、それまではゆっくり過ごして待ってて」

 

「そうさせてもらいます」

 

「それじゃあ行ってくるわ」

________________________________

 

紫さんがいなくなってからはとりあえず家に入った

 

「おぉ〜中も綺麗一人暮らしには少し

大きい気もするけど誰か呼ぶ機会があれば

ちょうど良い大きさだな」

 

まさに理想的だ

 

「さてとこれからどうしようかな?

今日1日ここでゆったりするのもありだけど」

 

せっかく幻想郷に来て外は森だ自然が広がった

世界を前に...

 

「探索一択でしょ!!」

 

好奇心には勝てないよな

________________________________

 

いやぁ〜やっぱり森はいい!!

生命に溢れてて自由って感じがとってもいい!!

 

「ちょっと湿度高めで、空気も特殊だけど悪くないな」

 

しかし...虫以外の生き物が全くいないな

人が居ないのはまぁ、暗いから近ずかないってのは

わかるけど動物たちの気配が薄い

 

「もっと生き物に溢れてると思ったんだけどな」

 

まぁまだ探索し始めだから気落ちするには早いな

 

「探索再開だ....ありゃ?」

 

何だか開けた場所があるぞ

 

「結構深い森の中に開けた場所、それに家も」

 

これは動物に遭遇するよりレアなのでは?

 

「これは、ちょっと訪ねて見ますか」

 

やはり新参者の私が訪ねるのが礼儀だ

(↑テンション高め)

 

「それでは....すみませーんご在宅でしょうか?」コンコンコン

 

シーン....

 

「居ないのかな?」

 

タイミングが悪かったな、まぁ仕方ないか

ここは出直して探索再開だな!!

そうと決まれば「私の家に何か用かしら」後ろ!?

 

「て、あなた人間じゃない?道に迷ったの?」

 

そこに居たのは綺麗な金髪の隣には人形が浮いて...

人形が浮いてる?

 

「(;つд⊂)ゴシゴシ」

 

「?」

 

「...人形が浮いてる」

 

これが紫さんが言ってた能力か

 

「あぁこの子は上海っていうの」シャンハーイ

 

「かわいいですね」

 

「そうありがとう、ところで人間の貴方が

どうしてここに?」

 

そうだ挨拶に来たんだった

 

「初めまして山神 冬華と言います、自分は今日幻想郷に来たばかりで森の中を探索していたら、この家を見つけたので挨拶をと」

 

「え?」

 

「ん?」

 

なんか驚愕の目で見られてるんだけど〜

 

「え?あ、ごめんなさい少し驚いてしまって

私はアリス・マーガトロイド、括り的には

妖怪で正確に言えば魔法使いよ、よろしくね」

 

「は、はいよろしくお願いします」

 

なんか空気感が変だぞ?

 

「えーと、あなた人間よね?」

 

「は、はい人間ですよ?」

 

「体調は?」

 

「悪くないですよ」

 

「......」

 

「えーと....」

 

「あなた帰れるの?」

 

「はい、結構近くの方に家があるので」

 

「はい?」

 

「え?」

 

なんかおかしくないか?

 

「この森の中に?」

 

「はい、そうですけど?紫さんに言われて」

 

「...あの隙間妖怪め」

 

ちょっと紫さんどゆことですかこの状況?

 

「あのね今あなたがいるこの場所は

魔法の森って言って、まず普通の人間は近寄らないし

妖怪でさえ近寄るのを嫌うのよ、ここの空気は

化け物茸から出る瘴気が充満していて

人間がその瘴気を吸うと体調を崩したり

近づくと”魔法”にかかったような幻覚が起きるの」

 

「あの茸そんな危なかったの!?」

 

「紫は何も言ってなかったのね....」

 

「はい....」

 

ほんと何も聞いてないっすよ紫さぁーん!!

 

「まぁいいわ、あなたの能力は?ここが

平気なら能力が関係してるんじゃない?」

 

「まだあるかどうかも」

 

「.....」

 

「.....」

 

「(魔力は感じないし、妖怪ではないから妖力はない

霊力があるような感じでもないし...)」

 

「お茶...していくかしら?(諦めましょう)」

 

「お、お願いします(多分諦めたな)」

________________________________

 

何だかんだでお茶をしていくことにした

しかしまぁ

 

「可愛らしい人形が沢山だ」ワクワク

 

人形なんて家になかったからワクワクするなぁ

 

「あなた、人形が好きなの?」

 

「いや、なんて言うか向こうで人形を買って

貰った事がないし人形がある場所なんて連れてって

貰った事がないからさ、自分が人形に囲まれるなんて

なんか新鮮だなって思ってつい」

 

「あなたの家は厳しかったの?」

 

「.....」

 

「...聞くのはまずかったかしら」

 

「いや、面白い内容ではないし」

 

「あなたがここに来たのはそれがあるから?」

 

「間接的には」

 

「間接的?」

 

「あー、俺1回死んだんだよね」

 

「...え?」

 

「本当に面白い話じゃないけど、それも含めて

話そうか?」

 

「...あなたが話しても大丈夫なら」

 

「わかった...じゃあ話すね」

________________________________

 

side アリス

 

私は今、冬華が幻想郷に来た理由を聞いている

彼はどこか変わってはいるけど悪い印象はない

それに子供っぽさはあるけどその逆として

子供らしからぬ冷静さも持っているように思える

抜けてるところもありそうだけど.....

その中でも最も感じるのが溢れ出るお人好し感

幻想郷には癖の強い連中が多いがお人好しもいるが

彼ほど強くはないもっと言うと雰囲気が優しい

根っからの善人感と言った方が正しい

だからこそ疑問もあったそんな彼が何故

幻想郷にまで来て外の世界から離れたのか

彼ほど人格者はそうそう居ないだろうにと.....

でも私が思っていた事からは想像のつかない

真実が語られた

 

「...まぁ、こんな感じだよ」

 

私はサッパリしていると言われるくらいに他人への

興味は薄いと言う自覚はある、そんな私でも

わかるくらい今は不快感が胸の当たりで蠢くような

気持ち悪い感覚を覚えている、そのくらい彼の

周りの人間特に家族は同じ人間なのか疑うほどに

醜く感じた、そんな家庭から彼のような優しい

人格者が産まれてきたのも信じられない

 

「(こんな時、なんて言えばいいのかしら)」

 

他人に興味を持たなかったから

こういう時になんて言うべきなのか分からない

分からないけど.....

 

「あなたは何一つ落ち度はないわ、周りの

人間があなたの人格に嫉妬して、元家族は

家の事情を理由に雑に扱った愚か者だっただけ

今頃手放した事を後悔してるはずよ

そのくらいあなたは素晴らしい”人間”だもの」

 

饒舌になって長々と語ってしまったけど

これだけは言っておきたかった

 

「だからあなたは...て、え?」

 

彼は優しく笑みを浮かべながら嬉しそうに

そして静かに涙を流していた

 

「え、ちょっと、え?どうかしたの?」

 

今日はよく動揺する事が多いわ

 

「いや、嬉しくてさ」

 

あぁ、そういう事ね

 

「当然よ、あなたに悪い部分なんてなかったもの」

 

「それでも嬉しかったんだ、映姫さんに言われて

ちょっと涙脆くなっただけだから」

 

「地獄の閻魔にも会ってたのね」

 

1度亡者になっていたから当然か

 

シャンハーイ

 

「ん?」

 

「あ、ごめんなさい紅茶を出し忘れていたわ

上海が持ってきてくれたのね」

 

「そうなのか?」

シャンハーイ コクコク

 

「そうか...ありがとな」ニッコリ シャンハーイ!!

 

「!?」

 

な、なんなのこの胸を掴まれた感覚

それにあの表情不意打ちもいい所よ!!

 

「どうかしたのか?」コテッ

 

「な、何でもないわ」

 

首を傾けるのもなんか...いい

 

「(はっ!!落ち着きなさいアリスこれそう

いつか聞いたことのあるギャップにやられてるだけ)」

 

何か話題でそらすことにしましょう

 

「実は今朝ケーキを焼いたんだけど」

 

「」ピクッ

 

あれ?

 

「食べる...かし...ら?」

 

「いいんですか!?」キラキラ

 

「い、いいわよ」

 

「ありがとうございます!!」キラキラ

 

これは失敗かしら

 

「...はい」

 

「いただきまーす!!」

 

本当何でこんなにもギャップに(違うよ)

やられてるのかしら、胸を締め付けられてるよ

で少し苦しいわ

 

「ん〜、んまい!!」

 

まぁ、彼も幸せそうだしこんな事が

あってもいいわよね?

 

side out アリス

________________________________

 

「今日は色々とありがとうございました」

 

「えぇ、私も楽しかったしありがとね」

 

「はい!!今度は俺の家に今はものがなくて

難しいけど出来たら言いますので是非」

 

「ありがとう、その時はよろしくね」

 

「はい!!」

 

今度は自分の家でもてなさないと!!

 

「それじゃあアリスさんまた」

 

「...アリス」

 

「え?」

 

「アリスでいいはあとタメ口で、あなたとは

対等の方が接しやすい」

 

「そっか、わかったまたなアリス!!」

 

「!?...えぇ、また」

 

「おう」

 

探索はそんなに出来なかったけど、それよりも

もっといい事があったからむしろいい日だったな

 

「俺もアリス見たいな美味しい紅茶を

淹れれるように練習しよっと」

 

そう言って自分の家に少し軽い足取りで帰った

________________________________



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泥棒?巫女?いや、魔法使いだ!!

俺的に甘い物が食べたくなる時期になった
ん?何が言いたいかって?
いつもと変わらないって言いたいのさ!!
( ー`дー´)キリッ (`•ω•′)✧︎キラッ



昨日は探索とアリスの家で紅茶とケーキ

ご馳走して貰った、幻想郷初日は好調な滑り出し

と言っても良いのではないだろうか?

まぁ一人語りは程々にして

 

「今日も探索だな」

 

ゆっくりしてと言われたけどここに

住むことになった場合の為に、辺りを把握

している事に越したことはないだろう

それにまだだいぶ先の話にはなるけど

アリスを家に招く事を約束したしな

 

「今日はまず昼くらいまで探索してから

一旦帰宅して、ご飯食べてまた探索でいいかな」

 

食材は紫さんがそこそこの量を置いてくれたから

暫くは平気だ、いやぁ感謝感謝ー

 

「よしそろそろ行くか」

 

新しい場所目指してレッツ探索!!

 

少年移動中・・・

 

「...何も見当たらないぞ」

 

体感的には2時間程歩き続けている

だが生き物の気配も全くと言っていいほど

していない現状に困惑している

 

「やっぱり森を抜けて他の場所を探すべきなのか?」

 

そんな事を考えていると

 

「...お?」

 

森の中にぽつんと1軒の家が見えた

 

「よし、進展があった!!」

 

「霧雨魔法店」と書いてある

どうやらここは魔法使いの家兼店って感じかな?

とりあえず人がいるか確認だ

 

「すみませーん、ご在宅でしょうか?」コンコンコン

 

......反応がないか

 

「後ろにいるって...流石にないか」

 

これは出直しかな

 

「仕方ない、一旦帰ってご飯食べよ」

 

途中食べられそうな茸や木の実を

拾いつつ帰路に着いた

 

________________________________

 

「やっとついたー...あれ?」

 

帰宅してすぐ、家の扉が開いていることに

気づいた

 

「ちゃんと閉めたと思ったんだけど」

 

軽く疑問を抱きながらも閉め忘れたと

納得して家に入る

 

「ただい...ま?」

 

「んぁ?」

 

家に入ると金髪の片方がお下げ髪の

綺麗な金色の目をしたいかにも魔法使いな

服装の女の子が何やら物色をしていた

 

「邪魔してるぜ!!」

 

「え、あはい...いや誰?」

 

何で家の中に?

 

「私?私は博麗霊夢、巫女だぜ」

 

「いや、どう見ても魔法使いですよね?」

 

まず巫女さんが森の中にいて他人の家を

物色だなんてしないだろう、普通の人間でもしないのに

 

「何だよ、つまらない反応だなー」

 

「えーと、これって泥棒って事でいいのかな?」

 

「違う違う、ちょっと見ない家があったから

少しお邪魔して面白いもんでもないか見てただけだ」

 

「それって面白いものがあったら絶対盗むでしょ」

 

「盗むんじゃなくて借りてくだけだ死ぬまでな」

 

「結局盗むのと変わりないんだよなー」

 

かなり掴みずらいなこの人

 

「まぁ細かい事は気にすんなって

じゃあ改めて私は霧雨魔理沙 普通の魔法使いだ

私もこの森に住んでるんだぜ何でも屋を

やってるからなんかしらの依頼があれば

霧雨魔法店まで来てくれ、よろしくな」

 

霧雨魔法店...さっきの店はこの人が住んでたのか

 

「よろしくお願いします、俺は

「冬華って言うんだろ?」...あれれれ?」

 

初対面の筈だけど

 

「さっきアリスのところでさ、いつもより

機嫌良さげだから何でか聞いてみたらさ、

お前の名前を出して色々話してくれたんだよ」

 

 

「そうだったんですか」

 

アリスと知り合いだったのか

やっぱり魔法使い繋がりなのかな?

 

「あぁ、しかし驚いたぜアリスがお前を

見つけたら気にかけてやれって言ってな?

基本1人で本読んでるあいつが、他人を

気にするなんてなんかしたのか?」

 

「いや、身の上話と軽い会話くらいしか」

 

「本とか読んでなかったのか?」

 

「読んでなかったよ」

 

「ふーん、珍しい事もあるんだな...

あともうちょい砕けた話し方でいいぜ

歳も大して変わらなそうだし」

 

「ん、そうかわかった」

 

「うんうん、それで良いんだぜ!!

そうだ、私にも外の世界でどう過ごしてたのか

話してくれよ!!」

 

「別にいいけど面白いようなもんじゃないぞ?」

 

「いいからいいから」

 

「わかった話すわ」

 

そして昨日アリスに話したように

魔理沙にも同じ話をした

 

少年説明中・・・

 

「こんな感じだ」

 

「そんな事が、悪い興味本意で聞くよう

な話じゃなかったのに」

 

「いや大丈夫だ、俺も了承した訳だし」

 

「そうか...わかった、ありがとな」

 

「あぁ」

 

「しかし、お前みたいな良い奴がねぇ

周りは何を見てたんだよって呆れちまうぜ」

 

「俺も受け入れてたのが悪いし」

 

「それでもだよ、いい事して迫害されるなんて

ふざけんなって思うぜ、褒めるとかして

労ってやるのが普通だろ?」

 

「まぁ確かに」

 

「だからお前見たいに誰にでも優しく接する

事が出来る奴がそんな生活だったなんて

信じられないぜ」

 

「ハハッ...ありがとな」

 

本当に

 

「ん?別に感謝する事はないんだぜ?

私は思った事を言っただけだしな

だけどその言葉は貰っておくぜ」ニカッ

 

サバサバしてて掴みにくい所があるけど

根は真っ直ぐで優しいんだな

 

「おう、そんじゃ俺は昼ごはん作るけど」

 

「私にもくれよ、お前の料理の腕を

この魔理沙さんが審査してあげようぞ」

 

少々...いや大分厚かましいけど

 

「OK任せろ」

 

全く憎む気にならないい奴だな

________________________________

 

「いやぁ〜、美味かったなぁ

茸のグラタンとは中々凝ったものを」

 

「森を探索してたらよく目に入るから

茸を使った料理でいいかなってな」

 

「なるほどな、しかしほんとに美味しかったな

後でアリスに話しに行くか」

 

どうやら美味しく出来たようで良かった

 

「しかし森の中を探索ねぇ...迷わなかったのか?」

 

「あぁ、俺の家の周辺って空気が他のとこより

淀みが少ないからある程度近くに来れば

家の位置がわかるんだよ」

 

「へぇ、中々凄い事出来るんだなお前

能力かなんか持ってんのか?」

 

「いや能力を持ってるかはまだわからん」

 

「そうなのか?」

 

「あぁ、紫さんが俺が幻想郷に住む為に

少しやる事があるからって、だから

能力が判明するまでに1週間はかかる」

 

「ふむふむ、なるほど」

 

「まぁこれに関しては能力とは別かな?

俺もよく分からないけど、言うなれば

五感が結構鋭いってとこかな?」

 

「ほー例えば?」

 

「目は夜の森の中でもかなりはっきり見える

嗅覚は意識すると相手体調の変化を嗅ぎ分けられる

聴覚は5つの音を聞き分けられる

味覚は下で触れたものの状態が大体わかる

最後に触覚だけどこれが1番特殊で

”そこにいないもの”に触れる事が出来る」

 

「すっげぇなそれ....しかし、そこにいないものって

つまりどういうものなんだ」

 

「んーそうだな、端的に言えば霊かな?」

 

「霊?」

 

「あぁ、言い忘れてたけど俺は実在が

曖昧なものを多少感じ取れるんだ

そん時に感じたものに手を伸ばしたら

触ることが出来たって訳だ」

 

「いやぁ〜驚いてばっかだぜほんと凄いなお前」

 

「俺も最初は驚いたよ」

 

「だろうな...唐突で悪いんだけどさ、冬華は努力

をする事ってどう思う?」

 

「ん?どうして急に」

 

「何となく思ったからだ」

 

努力、努力か.....

 

「そうだな、先に結論から言うなら

無駄ではないけどそれが必ずしも報われる

ものではないって所かな?」

 

「...やっぱりそうなのか」

 

「て言うのが一般的な結論だな」

 

「?」

 

「俺的な結論は自分が求めるものを

突き詰めて突き詰めて突き詰め通すもの

終わりの無い探求を表すものだな」

 

「どういう事だ?」

 

「つまり努力は報われる為にやるんじゃない

何故って?報われたら努力はそれで終わっちゃう

からな、本来終わりがないものを努力って言う

俺はそう思うんだよ、終わりを作るとダメだった時

今までやってきた事は間違っていたかもしれない

とか、やるだけ無駄だったとか自分を否定する

かもしれないそんなの悲しすぎるだろ?

ならさ終わりを作らなければいいんだ、

俺も最初いきずまってた時は終わりを

作ってたからなだから1回全部取っ払って

やり直したんだよ、本来立ててた目標を

なしにしてひたすらに突き詰めた、

そしたらな前まで立ててたもんが

通過点くらいの感覚で出来るように

なってたんだよな、だから終わりのないもの

を突き詰めるそれが努力だって俺は思うだ」

 

「.....」

 

「...すまん、熱くなりすぎた」

 

「やっぱ凄いな」

 

「ん?」

 

「私もな最近いきずまっててな

自分が強くなる為に魔法の研究とか

色々やってるんだよ、でもどれもイマイチで

自暴自棄になる事も多かったんだよ...」

 

「...そうなのか」

 

「でも自分が努力してるのを知られるのが

恥ずかしくてな、誰にも相談出来なかったんだ

それで今のお前の話を聞いたらさなんか

スッキリしたんだよ、上手くは言えないけど

膿が取れたような感じがな

だからありがとな冬華!!」

 

「...そうか、力になれたならよかったよ」

 

「おう!!」

 

強がっていてもその実裏では途方もない努力が

積み重なっている、魔理沙はそんな奴なんだろうな

俺は魔理沙の力とかは分からない、

だけど彼女を見たら何となく積み上げてきたものの

強さを感じるそれはとても大きくそれでいて

とても密度の濃いものだ

 

「(凄いな魔理沙は)」

 

魔理沙の努力量はきっと俺が考える

きっと何倍もあるんだろう

そしてこれからもその努力は大きく

なっていく

 

「(俺ももっと頑張らないとな)」

 

そう心の中で俺は呟いた

 

________________________________

 

「いやぁ、なんか色々ありがとな!!」

 

「いや、有意義な時間だったし大丈夫だ」

 

「何だよ、嬉しい事言ってくれるじゃねぇ〜か」

 

ほんとにいい時間だったよ

 

「そうだ冬華」

 

「ん?どうした?」

 

「お前ここに来て2日目くらいだろ?

だから魔理沙さんがこの幻想郷内を案内

いてやろうと思ってな」

 

「え?いいのか?」

 

「もちろんだぜ」

 

「なら、よろしく頼む」

 

「了解だぜ、明日から始めるぞ」

 

「わかった」

 

ありがたい、なれるにはやっぱり場所

知らない事には始まらないからな

 

「じゃあ私はここいらでお暇させてもらうわ」

 

「あぁ、明日はよろしくな」

 

「おう!!それじゃ、またなぁ〜」

 

そうして魔理沙は箒に乗って飛んで行った

明日からが楽しみだ

________________________________

 

side 魔理沙

 

『終わりのないものを突き詰める

それが努力だって俺はおもうんだ』

 

この言葉が鮮明に浮かんでくる

そしてその言葉に今私は力を貰ったように

感じている

 

「なんかいい気分だ」

 

最初私は冬華の驚くような才能に嫉妬に

近い感情を抱いていた、私には大した

才能がないから何処か羨ましかったんだろう

でもあいつは才能にかまけることはなく

自分なりの努力を持ち高めていた

それを聞いた時は妬ましく思った

自分が恥ずかしくなった、

才能があるから努力してないなんて

思ってしまった、私はあそこまで

努力について語れる奴を見たことがない

だから素直に尊敬した

 

「これからは更に楽しくなりそうだぜ」

 

私はこれからも終わりのない努力を

私にしか出来ないものを探求していく

突き詰めて突き詰めて新しいものを求めていくんだ!!

 

side out 魔理沙

________________________________




おまけ

「おっすアリス」

「ちょっと魔理沙、また来たのね
今度はなんなの?」

「ほら、アリスから聞いて気になったから
冬華に会いに行ってきたんだよ」

「!そうなのかそれがどうかしたの?」

「いやぁ〜めっちゃ凄い奴だったよ
今まで見たことないくらい優しい奴だった」

「そう(そうね、彼ほどの優しい心の持ち主は
そうそういないわ)」

「それにな料理も美味かったんだぜ!!
私も色々作れるが冬華には負けちまうぜ、
私的には咲夜とか妖夢にも負けないくらい
美味しく感じたぜ」

「へぇ、彼料理が得意なのね(そんな...
彼の手料理ですって?何故かとても気になる
それに魔理沙は家に行ったのね、何でかしら
とても負けたような気分がするんだけど?
私も家に行けるくらいの行動力があれば...
でも家の場所分からないから行けない)」

「よく家の場所わかったわね?」

「いやな?見たことがない家があったから
もしかしたら此処かと思って家の中で
待ってたら冬華の家だったってわけだ」

「勝手にはいるんじゃないわよもしも
違かったらどうすんのよ?」

「まぁあってたんだからいいじゃないか」

「ほんと適当よね魔理沙は」

「あっはっはっは...そうだ明日から冬華に
幻想郷の案内をしてやる事になったんだぜ」

「(な、何ですって案内?もうそんな約束を
するまで仲良くなったの?私はまだお礼として
家に招待されただけなのに...)」

「...魔理沙、私も行って良いかしら?」

「?良いけどどうした急に?」

「べ、別にちょっと気になっただけ理由なんて
大してないわよ」

「...(ほほう、これはこれは)」

「いいと思うぜ冬華も喜ぶだろうし」

「!そう、じゃあ私も行くわね」

「わかったぜ!!(ほんとこれから色々と
面白くなりそうだぜ!!)」

おまけ[完]


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人里にLET'S GO!!

「今日は何処を案内してくれるのかなぁ〜」

 

魔理沙と案内の約束をしてから少々テンションが

上がっている、やっぱり新しいものを探すと言うのは

幾つになってもワクワクするのだろうか

 

「お、きたのかな?」

 

家の近くに2つの強い気配...2つ?

 

「おはよー冬華、魔理沙さんが来たぜー」

 

勢いよく突撃してきた魔理沙と

 

「ちょっと魔理沙ノックくらいしなさいよ、

おはよう冬華」

 

呆れた表情をして魔理沙に注意するアリス

魔理沙はわかるけどアリスは何でだ?

 

「おっす、アリスはどうしてここに?」

 

「あー、それはなお前を案内するのにアリスも

参加って事になったんだぜ」

 

ほうほうそういう事ね

 

「悪いわね、唐突に」

 

「いやいや全然、驚いたけど親交を深められる

から嬉しいよ」

 

「そ、そう(嬉しいんだ...)」

 

「ところで魔理沙今日は何処行くんだ?」

 

「ん?あぁそうだなまずは人里だな」

 

「そうね最初ならそこがいいわね」

 

人里かてことは色々とものが売ってあるな

服とか見ておきたいし

 

「OK了解した」

 

「よし、じゃあ出発だぜぇ〜!!」✧*。٩(ˊᗜˋ*)و✧*。

 

「おー!!」( *˙0˙*)۶

 

「(可愛い...)」

 

________________________________

 

「着いたぜ此処が人里だ!!」

 

「おー、人で溢れてる」

 

2日も森の中だったから中々感動する

 

「そういえば妖怪とかは人里とか来たりするのか?」

 

「あぁ、来るぜアリスもたまに人形劇をやりに

来るもんな?祭りとかは毎回やるし」

 

「えぇ、たまにね」

 

へぇ、人形劇かぁ

 

「俺も見てみたいな」

 

「...まぁそのうち」

 

「(素直になれない反応...笑いそうになっちまうぜ)」

 

「そっか、ありがとな」

 

「...別に」

 

「www」

 

「魔理沙?何で笑ってんだ?」

 

「いやぁ何でもないぜ」

 

「そうか」

 

「あぁ、じゃあそろそろ見て回るか」

 

「そうね、ゆっくり回りましょう」

 

少年少女移動中・・・

 

「まずは此処だな」

 

看板には鈴奈庵と書かれている

 

「ここは?」

 

「ここでは外来の本を扱っているの、私も

たまに来たりするは」

 

「私もだぜ、外の世界は何だかんだ気になるからな」

 

外の世界の本か

 

「(本も幻想入りするのか)」

 

それか紫さんだよな

 

「て言っても冬華は外来人だからそこまで

利用しないかもな」

 

まぁ確かにそうかもな

 

「まぁ気になったら寄ったりするかもな」

 

「どうする入るか?」

 

「んー、いいかなまた今度ゆっくり見たいし」

 

「そうね今日は案内がメインだからね」

 

「OKわかったぜ!!次行くぜ」

 

再び移動中・・・

 

「次は寺子屋だぜ」

 

寺子屋か昔の学校見たいなもんだな

 

「私は行ったことないのよね」

 

「私もないぜ」

 

ないのか...

 

「俺はあっちの世界で同じような所に

通ってた」

 

ろくな思い出はなかったけどな

 

「よし次々、どんどん行くぜー」三/ ˙꒳˙)/

 

「行くぜー」((((っ・ω・)っ

 

「(可愛い...)」

________________________________

 

side ???

 

「な、何で冬華くんがここに」

 

それにアリスさんと魔理沙さんといる一体いつ

幻想郷に?それよりも

 

「どうしよう」

 

私は彼が受けた仕打ちを知っているし

実際にこの目で見て大人に相談したが、

真面目に取り合ってくれない所か何処か

それが当たり前のような顔をしてた

 

「それが原因で、それに」

 

彼がいじめを受けていた時私はこっそり

彼と話をしてどうすればいいか一緒考えていたけど

幻想郷に行かなければならなくなって

急遽引っ越しと言う形でこっちに来た

 

「だから逃げたと思われて」

 

気まずい、彼と会うのがすごく気まずい

出来れば会わないでやり過ごしたいけど

魔理沙さん達と知り合いって事は何処かしらで

会う可能性がある

 

「どうしたらいいの...」

 

考えても考えても答えは遠ざかっていくだけだった

 

side out ???

________________________________

 

「うーん、少し歩き疲れてきたから休憩するか?」

 

そうだな森から歩いてきたわけだし

 

「俺は休憩でも大丈夫だアリスは?」

 

「そうね、私も休憩で大丈夫よ」

 

「じゃあ団子屋まで行こうぜ〜」

 

「団子...」

 

「休憩にはピッタリね」

 

やったね!!お団子だお団子〜

 

「よし行くぞー!!魔理沙ー、アリスー!!」

 

「お、おう...冬華テンション上がってないかアリス?

(子供っぽい所もあるんだな)」

 

「...甘い物が好きなのよ(可愛い...)」

________________________________

 

「美味しいなこの団子」

 

「そうだろそうだろ」

 

これは常連になりそうだ、いや常連になる

 

「ここの団子は絶妙なバランスよね」

 

「でもアリスの作ったケーキも凄い美味しかった」

 

「そう(嬉しい...)」

 

「へー、なーアリス私にも食べさせてくれよ」スリスリ

 

「鬱陶しいわね、そのうちね」

 

「おう!!」

 

うーん、微笑ましい光景だ

 

「いい感じの時間になってきたな、今日はここら

辺で終わりにするか」

 

「そうね日も落ちてきたし」

 

「じゃあ、冬華もアリスもまた明日な!!」

 

「あぁ、また明日な」

 

「えぇ、また明日」

 

そんな感じで各々の家に別れた

 

「いやぁ〜楽しかったな明日はどこに....ん?空が」

 

赤い霧?が広がってるなんだろ

 

「気になる...」

 

発生場所はここから見えるし

 

「気になったから行くしかないな!!」

 

好奇心には勝てないから仕方ないな

________________________________





人里はネタが少ないとか言って自分の文章力の
低さを誤魔化していく


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紅霧で危機一髪か!?

「んーむ」

 

やっぱり霧が濃くなるごとに暗くなる

 

「まるで意図的に夜を作ってるような?」

 

考え過ぎかな?

 

「?前から霧とは別になにか来てるな」

 

雰囲気的には闇に近いな

 

「黒くて丸いモヤ?」

 

ドンッ!!

 

あ、木に衝突した

 

「痛たたー」

 

「大丈夫か?」

 

「うーん大丈夫なのだー」

 

「おう、そうか」

 

「そーなのだー」

 

そーなのかー

 

「なんか力が湧いてきたから調子にのって

闇を出しすぎたのだー」

 

それで前が見えなくなったのか

てか自分で出したのに自分で見えなくなるのね

 

「前が見えなくなるのに闇を使うのか?」

 

「そーなのだー前が見えなくなるのが

闇の風物詩なのだー」

 

なるほど、確かに

 

「人間のお兄さんは何でここにいるのかー?」

 

「それは、あの赤い霧が出てるところが気になるからだ」

 

「そーなのかでもお兄さん?この霧って多分

人間には悪いものだとおもうよ?」

 

「そうなのか?特に何も無いが」

 

「んー、そーなのかー面白いねお兄さん」

 

面白いのかな?

 

「お兄さんの名前はなんて言うんだー?

私はルーミアなのだー人食い妖怪なのだー」

 

「よろしくなルーミア、俺は山神 冬華だ」

 

「トウカって言うのかよろしくなのだー」

 

「おう、人食い妖怪って事は俺食べられちゃうのか?」

 

「んートウカは食べれそうにないし

そもそも今はお腹すいてないのだー」

 

「食べれそうにない?よくわからんがそれなら

よかったよ」

 

「(よく分からないけど食べちゃいけない気が

するのだー)」

 

「でもトウカ美味しそうなのだー」

 

「ちょっと、食べないって言ったそばから

美味しそうとか言うなよ怖いだろ」

 

「いい匂いがするのだー」

 

無視かい、まぁ食べられないならいいか

 

「じゃあ俺はもう行くからな」

 

「わかったのだーまた会うのだー」

 

「あぁ、またなー」

 

そう言ってルーミアは闇を纏いながら

また飛んでいった

 

「さてと行きますか」

________________________________

 

「お!!大きな湖の向こうにデカい館が見える」

 

しかしここの気温少し低くないか?

いや水辺だから気温が落ちるの当然か?

いやそれにしては低すぎないか?

 

「ちょっとそこのアンタ!!」

 

ん?

 

「アンタよ人間のアンタ」

 

「どうかしたか?」

 

「あたいのテリトリーに人間が何のよう」

 

テリトリー?あぁ湖のことかな

 

「それはこの湖のことか?」

 

「そうよ!!」

 

「いや俺はここじゃなくてあの館に」

 

「騙そうたってそうは行かないわ、この最強の

あたいを倒してここを自分のものにしようとしてる

だろうけどそうはいかないぞ!!」

 

「(本当なんだけどな)」

 

んーどうしたらいいのだろうか

 

「何を黙って...そうかあたいを倒そうと作戦

を立ててるんだな!!なら先手必勝だ」

 

「うわっ!?」

 

危な!?唐突な攻撃はびっくりするわ

てか俺がいた場所凍ってない?氷を作る能力か?

てかここら辺の気温が普通より低いのはこの子が

原因か、よく見ると纏ってる雰囲気が冷たい

 

「上手く避けたわねやるじゃない」

 

「そうか、ありがとな」

 

「ならもっと本気で行くよ」

 

そう言ってさっきよりも大きな冷気の波が

向かってきた

 

「ほいっと、危な...うわぁ」

 

俺のいた場所から後方10mくらいが見事に凍っている

 

「ガチかよ」

 

「(こんなん車に轢かれた方がマシだな)」

 

「これも避けるなんてアタイを倒しに来ただけは

あるわね、でも長引かせるのは最強としては

格好つかないから必殺技を使ってあげる」

 

必殺技?さっきよりもやばいの来んの?

 

「喰らいなさい」『雹符「ヘイルストーム」』

 

何だあの子を中心に氷の竜巻が起きた

 

「凄いエネルギーだ」

 

強い冷気が集まっているこの後何か来るな

 

「いくわ!!」

 

「やっべぇな」

 

バカでかい雹が大量に降ってきた

 

「俺もやるしかないな」

 

逃げ場がないなら耐える!!ここでまた死ぬ気はない

 

「(これを耐えるには...あれだな)」

 

アニメや漫画で幾度と見てきた

 

「よし、バンクさんお借りますよ」

 

「(何?あの構え、水が流れてるように

それに強い川みたいな光景が浮かんでくる)」

 

シルバーファング 直伝『流水岩砕拳』

 

「オラァァァ」

 

「!?あたいの作った雹が」

 

やばい、思っていたより氷の質量が重たい

気を抜いたら...いや弱音を吐くな俺

適応だ適応するんだ今までみたいに

 

「スゥー...」

 

「(集中だ・・・ )」

 

「なに!?どんどん早く強く」

 

思い浮かべるは静かだが力強い破壊力

全てを受け流す川の流れ、そうまるで矛盾のような

そんな感覚を....

 

「(これで)」

 

「終わりだ!!」バキンッ!!

 

よし、どうにか受けきった

けどもっと上手く出来るように鍛錬するか

 

「手が痛てぇ」

 

冷気で動きが鈍く...てのは言い訳か

かなり両手がボロボロだ

 

「お前...」

 

!?まだ来るか

 

「凄いな今の!?」

 

て、ありゃ?

 

「あたいの必殺技を素手で防ぐなんて!?」

 

「あぁ、相性が良かったからな」

 

「あたいはチルノって言うは、幻想郷最強の

氷の妖精よ!!」

 

「そ、そうか、俺は山神 冬華だ」

 

「トウカだな!!よろしくたのむぞ」

 

「あぁ、よろしくな」

 

これは大人しくなったのかな?

 

「あたいの本気の技を素手で受けきるなんて

トウカが初めてだ」

 

「いや結構ギリギリだったぞ、チルノが

もっと能力を上手く使えてたら危なかった」

 

「?あたいは上手く使えてるぞ?」

 

「無駄に力を出してるんだ」

 

「力は出せば出すほど強いんじゃないのか」

 

「いや、沢山だすよりは力を一点に集中させる方が

相手に与える時のダメージとか、攻撃速度が早く

なったりするんだ」

 

「そうなんだな!!」

 

「例えば今チルノは冷気を撒き散らしてる状態だ

それだと攻撃の時に威力が落ちちゃうんだ」

 

「ならどうしたらいいんだ!!」

 

「そうだな、自分の事を瓶だと思って

その瓶の中に自分の能力を入れて蓋をする意識で

自分の中に力を留めてみてくれ」

 

「おう!!やってみる」

 

おぉ、感覚がいいのかすぐに安定してきた

素直だから覚えやすのかもしれないな

 

「おぉ、なんか力がいつもより湧いてくるぞ」

 

「その感覚だ、それを続ければいつもより

数段力強い攻撃が出来るぞ」

 

「凄いなぁ」

 

「あとはそうだな、チルノの能力は冷気を操ったり

氷を操ったり出来るのか?」

 

「そんな感じだぞ」

 

うむ、中々強いな

 

「じゃあ作った氷を操ったりは?」

 

「試したことないから、今やって見る!!」

 

やった事ないのかい!!

 

「おぉ、トウカ出来たぞ!!」

 

「よし、そしたら飛ばした氷の軌道を変えたり

練習したら氷で分身とか出来るんじゃないか?」

 

「そうなのか!?そしたらあたいはもっと強く

なれるのか!!」

 

「あぁ、その為には力の練習しないとな」

 

「練習...でももっと最強になる為...あたい頑張るぞ

そしたらトウカが防げないくらい強く打てるよう

になってやるからな!!」

 

「あぁ、楽しみだ...と練習するなら俺は

離れた方がいいな、じゃまたなー」

 

「おぉ、またなー」

 

いやぁ結構危ない事をあったが何だかんだいい子

で良かったな...そんじゃ

 

「今度こそあの館に行くか」

________________________________

 

「ようやく着いた....て」

 

あれ門番だよな?寝てるんだが、門番...だよな?

 

「まさか門番が寝るなんて...でも」

 

あの門番寝てはいるが気を張り巡らせているな

どうやら避けては通れないようだ、

門番だから当然か...寝てるけどな!!

 

「(基本的に戦闘は避けたいからなぁ

話し合いで何とかならないかな?)」

 

「あのー」

 

「...スピー」

 

「ちょっといいですか?」

 

「...スピー」

 

「あのー!!」

 

「ピクッ.......スピー」

 

ウソやん、起きないじゃんこの人

 

「うーん困ったなこっそり入れるような感じ

では無いしどうしようか」

 

揺さぶろうにも近ずいたらダメだしな

 

「よし、ちょっと気は進まないが」

 

あれをやろう、悲鳴嶼行冥の技?では無いが

凄まじい破裂音のような拍を

 

「1回やってからトラウマなんだよな」

 

いじめから逃げる為に猫騙しの為にやったら

いじめっ子達が白目剥いて倒れた時のやっちまった感

あれは今でも忘れられない

 

「これで起きてください...よ!!」 スパァァァン!!

 

「うっはぁ!?なになに」(゚ロ゚;三;゚ロ゚)

 

「よかった起きた」

 

「うえ?何したんですか?」

 

「少々小さな音を」

 

「何処が少々何ですか!!心臓止まるかと

思いましたよ、何の音ですあれ」

 

「何度か起こそうとしましたよ、拍ですよ拍」

 

「は、拍?両手合わせただけであの音?」

 

「まぁ、はい」

 

「ほぇ〜、凄いですねそんな事が...」

 

「危ないから使いたくないですけどね」

 

「だったら使わないでくださいよ!!」

 

「だったら呼びかけたら起きてくださいよ」

 

「ぐぬ、何も言えないです」

 

「でもごめんなさい本当に使う気はなかった

んです、気が進まなかったけど最終手段何で」

 

「申し訳ないです、それであなたはっ...て

あなた人間じゃないですか!?どうしてこんなところに

ていうか何で平気でたってるんですか!!

この赤い霧は濃い魔力で出来ていて普通の人間は

この霧の状態では体調に異常がでるはずです」

 

「それは知りませんよ自分は能力もちか

どうかなんて知らないですし...それよりも後半の

それは本当何ですね」

 

「はい、これはお嬢様が幻想郷を支配する

為に必要な事なのです」

 

これは、見過ごせないな

 

「俺が何故ここに来たのかは霧が出ている場所

が気になって来たんですが、目的変更です

霧を止めさせて貰います」

 

「悪いですが霧が効かないとはいえ人間のあなたに

妖怪の私とでは元々の...!?」

 

「俺は幻想郷に来て3日程度の新参者でね

ここで自由に生きて行くって決めてるんで支配なんて

させる気はないですよ!!」

 

「(とても強い気迫、隙も全くないし腕を

見るだけでわかる異常ともいえる筋肉の質)」

 

「申し訳ございません、貴方を侮った事を訂正させて

頂きます、私は紅美鈴この紅魔館の門番、貴方が

我が主の邪魔をするというのなら、この紅美鈴

全力で阻止させて頂きます」

 

そして臨戦態勢に入った

 

「...私は山神 冬華と言います、美鈴さん

力づくでも行かせてもらいます」

 

俺も戦闘態勢になり一触即発のピリピリとした

空気になる

 

「「いざ!!」」

________________________________

 

「(やばい、この人肉弾戦めちゃくちゃ強い!?)」

 

チルノのように氷を上手く使う攻撃では無い

純粋いな打撃技の威力が高い

 

「(様子見なんてしてる場合じゃないな)」

 

『流水岩砕拳』

 

「!?(気の流れが変化した?何より完全に

技を流されている...これは出し惜しみする

必要性はないみたいですね)」

 

「(何かしかけて...グッ!?)」

 

打撃の威力が跳ね上がった?

 

「(受け流しきれない)」

 

このままじゃジリ貧だ攻めに転じる為には

何かないのか...

 

「あれをやろう...」ボソッ

 

「(あれ?)」

 

正直この先を考えるなら使いたくないけど

そうも言ってられない

 

『静動轟一』

 

「な、何だ、気の流れが2つに増えた!?」

 

「この技消耗やばいんで早く行きますよ」ダッ!!

 

「(はっや!!荒々しい気と静かな気が同時に...

身体能力の底上げだけじゃない、技のキレも

段違いに上がっている)」

 

やっぱり、感情が昂るなこれ

もって3分くらいの自己暗示見たいなものだ

 

「(若干押されている...もっと妖力を上げて

押し切らせてもらいますよ!!)」

 

「(また威力が上がった!?)」

 

未だ拮抗状態が続いてい事に両者

若干の焦りが出てきた

 

「(これ以上は妖力が持たない)」

 

「(これ以上は意識が持たない)」

 

同時に距離をとり呼吸を整え

 

「次で終わらせますよ!!」

 

「俺もだ!!」

 

決着が着く時が来る

 

「はァァァ『真紅星脈地転弾』」

 

「(最後にヤバい技を)」

 

凄まじいエネルギー弾が向かってきた

 

「(受けきったら勝ちだ腹くくれ俺!!)」

 

両手に気を集中させた、それはとても

攻撃的な気でその雰囲気に離れていた美鈴は

息を飲んだ

 

「(こっちに向けられた訳では無いのに

気圧されるほどの気迫を!?)」

 

「チェストォォォォ!?」

 

そんな雄叫びと同時にエネルギー弾を

削り取るように強烈な連撃を放つ

 

「(どんどん削られていく!?)」

 

その光景を見て美鈴は驚くことしか

出来なかった

 

「ハァ...ハァ...防ぎきったぞ」

 

「...」

 

絶句するしかない人間?に妖怪のかなり本気の

技を素手のみで防ぎきったのだから

 

「(もっと早く...いや今更何考えても言い訳にも

ならないよね)」

 

「負けちゃったな〜」

 

「最後まで本気の本気ではなかったようですけどね」

 

「それでも負けは負け出し妖力使い過ぎて

動けませんよもう...(咲夜さんに怒られるなー)」

 

「じゃあ通らせて貰いますね」

 

「出来れば帰って欲しいですが...御気おつけて」

 

「...はい」

 

どうやら今以上に大変な事が待っていそうだ

________________________________

 

一方、紅魔館手前の湖では

 

「アタイの弾幕をくらいな!!」

 

「うわっ!?」

 

「ふんっ!!」

 

「ちょっと...あいつほんとに妖精?」

 

「間違いなく妖精の筈だぜ?」

 

「ちょっと強くないかしら」

 

「あぁ、かなり厄介だぜ」

 

アドバイスによって強化されたチルノに

悪戦苦闘している2人がいた

________________________________

 

「お邪魔します」

 

館の中は思ったよ...あれ?

 

「何か外から見たよりも大きく感じる」

 

まぁ目的は変わらないから関係ないか

 

「さてと...!!」バッ!!

 

突如飛んできたナイフを掴んだ

 

「随分な歓迎だな、ナイフなんて」

 

「お気に召さなかったかしら?」

 

やっぱり来るのは想定済みだったのか

 

「いやぁ、紅茶とかだと嬉しいなぁと」

 

「図々しいわね貴方...門番がいたはずだけど」

 

「ギリギリだけど退いた、今は力の使い過ぎで

休んでるよ」

 

「そう...(人間の筈よね?美鈴を倒すなんて

油断は出来ないわね)」

 

「来てもらって申し訳ないけど早々におかえり

いただけるかしら?」

 

「悪いけどそれは出来ないな、霧を止めて

貰わないといけないからな」

 

「そう...なら容赦はしないわ」

 

瞬間世界が止まった...だが

 

「うわっ!?景色が」

 

「は?」

 

止まった筈の世界に入門する人間が1人

 

「(何故動けるの!?確かに能力を発動したはず

動けるわけない)」

 

「どうなってんだこれ」

 

「(それはこっちのセリフよ!!)」

 

「...よく見たら時計とかカーテンとか不自然に

止まってるぞ」

 

まさか時間を止めるとかいう能力か?

でもならなんで俺は動けてるんだ?

 

「何で貴方はこの止まった世界で動けているの?」

 

「(ガチで止めてたよこの人)俺もわかりませんよ」

 

「(能力が効かないならマズイわね、美鈴を退けた

という事は肉弾戦が強いはず)」

 

「(まださっきのダメージが、ここは逃げるか)」

 

「逃げるが勝ちだぁー!!」バッ!!

 

「え?てはや!!(とても追いつけるほどの

速度じゃないわね、本当に人間なのかしら?)」

 

「あの先は...(妹様の部屋...)」

 

「運がないわね」

________________________________

 

よし!!追ってきてはないな

 

「逃げきれたはいいが」

 

広すぎてわからん

 

「どこに行けば…ん?」

 

地下に続く階段がある

 

「虱潰しに探すか」

 

骨が折れそうな作業だな...

 

「はぁ...ん?」

 

この扉の中から音が?

 

「誰かいるのか?」

 

地下室に...まさか黒幕か!?

 

「(わざわざ地下にいるんだ可能性はある)」

 

「失礼しま...す?」

 

...いない?

 

「子供部屋かここ?」

 

キングサイズの大きなベッドの人形が沢山ある

いかにもな子供部屋だ

 

「しかしなんでこんな地下に?」

 

「ねぇ...」

 

!?後ろから声が聞こえた

 

「貴方は誰?ここに何しに来たの?」

 

そこには金髪のドアノブカバー見たいな帽子を

被った羽の生えた女の子がいた...てか俺後ろとられすぎ

 

「あぁ、俺はこの館から出てる霧を止めて貰おうと

お願いをしに来たんだよ」

 

「ふーん」

 

この子自分から聞いたのに興味ないな

 

「お兄さん名前はなんて言うの?

私はフラン、フランドール・スカーレットて言うの」

 

「あ、あぁ俺は山神 冬華だ」

 

「トウカって言うのね...ねぇトウカ!!」

 

「ん?どうかしたのか?」

 

「私と遊びましょう!!」

________________________________

 

紅魔館門前・・・

 

「いやぁー大分時間食っちまったな」

 

「なんだったのかしらあの妖精」

 

「そうだな”練習”したみたいな弾幕だったな」

 

「しかも氷の軌道を変えたり...まぁいいわ

今は前の館ね」

 

「そうだな...て誰かいるぞ?」

 

「門番でしょ、ちょっとそこのアンタ!!」

 

「ん?次は誰ですか?」

 

「私は博麗霊夢で」

 

「私は霧雨魔理沙だぜ、この赤い霧を止めにきたんだぜ

ところで何でここに座ってんだ?門番何だろ?」

 

「私は紅美鈴です...今は動けないんですよ」

 

「動けない?どういう事よ」

 

「私は負かされたんですよ、それで力を

使い過ぎて今動けないって事です」

 

「負かされた?誰か来たのかぜ?」

 

「冬華さん」

 

「「え?(誰よ)」」

 

「山神 冬華と言う人間に素手で負かされたんです」

 

「(妖怪相手に素手?)本当なの?」

 

「はい、純粋な素手のみの武力に完敗ですよ」

 

「(本当に人間?私だって霊力なしの肉弾戦で妖怪

の相手なんてやれないわよ)」

 

「ちょっとまて冬華がここにいるのか?」

 

「はい、霧が出ているここに興味があって来たらしい

とか、そしてこの霧が普通の人間に害があると

話したら霧を止めてもらうようにと言って、

私を負かして紅魔館に入って行きましたよ」

 

「はぁ?アンタの話じゃ魔力も妖力もないんでしょ?

それってやばいんじゃないの?てか魔理沙そいつの事

知ってんの?」

 

「あ、あぁ最近幻想郷に来たばかりの奴だ」

 

「(じゃあ能力だって使えてなさそうね)」

 

「呑気話してる場合じゃないぜ、霊夢私は

先に入ってるぜ!!」

 

「ちょっと魔理沙!!」

 

「...貴方も行ってください」

 

「いいのかしら?門番何でしょう」

 

「私は動けないですし」

 

「そう、じゃあ行くわね」

 

「...出来れば彼を」

 

「まぁ、出来たらね」

________________________________

 

「キャハハ!!まてまてー」

 

「ヤバいヤバいヤバい!!」

 

遊びましょうなんて言われて始まった鬼ごっこ

捕まったら壊すだって?鬼ごっこってそんな

物騒な遊びだったっけ?

 

「トウカは飛べないし弾幕撃てないのに凄い

避けるね!!もっと本気でいくよ!!」

 

まじ!?今の状態でいっぱいいっぱい何だが!?

 

「(もっかい静動轟一を...だがこれ以上は)」

 

「考え事している余裕何てあるのかなぁ!!」

 

「(そうだな...やってやる)」

 

『静動轟一』

 

「ハァッ!?」ドッ!!

 

「(あれ?雰囲気が変わった?)」

 

「(気の昂りを抑えろ...適応するんだ)」

 

後先考えてられん

 

「逃げ切らせてもらうぞ!!」バァッ!!

 

「わぁ!!速い速ーい!!」

 

逃げるとは言ったがどうするか

 

「トウカ面白ーい!!じゃあもっともっと行くよ」

 

「(弾幕の密度が濃く)」

 

避けきれない、避けきれないなら

 

「撃ち落とすだけだ!!」

 

「へぇ、トウカは戦闘も出来るんだね!!」

 

「まぁ、それなりにな!!」

 

弾幕を素手で弾くの痛いけどな!!

 

「...鬼ごっこは終わり」

 

「ん?」

 

終わったのか?

 

「今からやるのは戦闘ごっこだよ!?」バァッ!!

 

「グッ!?」ドゴンッ!!

 

凄まじい蹴りを食らって壁際まで吹っ飛んだ

 

「(何だあの蹴り...受け流しきれない程の

純粋な力と反応しきれないほどの走り出しの

瞬発力...やばいな)」

 

「どう凄いでしょ?吸血鬼の身体能力」

 

「(吸血鬼なのね)あぁ、腕で防がなかったら

死んでたかもしれないな」

 

「まだ壊れちゃダメだよ、これからなんだから!!」

 

そこからは凄まじい勢いのラッシュを

ギリギリで交わし不完全だが捌きを続けている

 

「反撃しないとな勝てないよ!!」

 

「俺は怪我の痛みを嫌と言う程に刻み込まれたからな

出来れば平和的におわらせたい」

 

「それは、手を抜いてるってこと?」

 

「何言ってんだ防戦一方だこっちは」

 

肉弾戦で勝てない以上どうしようもない

 

「(静動轟一もそろそろ限界が近いし)」

 

どうすればいい、どうすれば...

 

「戦闘中に考え事はダメだよって」

 

「!?(やばい!!)」

 

「言ったよね!!」

 

「あがァっ!!」

 

壁をぶち抜く程のパンチがモロに入った

 

「(死ぬ...まじで死ぬ、静動轟一もきれたし

流水岩砕拳も今の俺の水準じゃあの規格外な

威力の打撃を受け流しきれない)」

 

何より今ので防いだ右腕は使い物にならなくなった

 

「(肋も2〜3本折れてる、もうまともに...)」

 

「トウカもうダメそうだね、もっと遊びたかった

けど可哀想だから壊してあげるよ」

 

...この子

 

「...なぁ壊すのって楽しいのか?」

 

「そうだよ!!」

 

やっぱり

 

「...本当はそんな事、ないんじゃないか?」

 

「...何が言いたいわけ?」

 

「いや、確かに鬼ごっこ?とか戦闘してる時は

本当に楽しそうだった、だが壊すと言う時の

フランはな俺には本心のようには見えなかった」

 

「!?...そんな事ない!!壊すのは楽しいの

壊して、壊して、壊して...それが...それが」

 

この子の精神状態は不安定なんだろう

多分だが長い間地下暮らしをしていたはずだ

吸血鬼だ俺よりも何十倍も生きていても不思議

じゃない

 

「私は、壊すことが...」

 

それに本当は自分でもわかっているんだろう

壊したいと言うのは本心ではないと

 

「フランはさ外出た事あるのか?」

 

「ううん、ないよお姉様が貴方な力は

危険だからって...」

 

「...」

 

「本当は自分でもわかってるの危険な力だって」

 

「だから自分に納得させる為に壊すことを

好き好む自分にして危険な存在であるようにした、

そんなところか」

 

難儀な話だな

 

「もう400年以上は地下で過ごしてるの」

 

「400年...」

 

これが吸血鬼にとって長いか短いか分からない

だがあの地下室と言う狭い世界は俺だったら

耐えきれないだろう

 

「...どうすれば良かったのかな」

 

「外に出たくはないか?」

 

「出たいけどお姉様は」

 

「ならさ、今から行くかそのお姉様に会って

外の出てもいいようにお願いしにさ」

 

「え?でも私の力は...」

 

「大丈夫だ昔はどうか知らなかったけど

さっきまでのフランは力をちゃと使えてた」

 

「そうなの?」

 

「あぁ、じゃなかったら俺はバラバラに

なってたかもしれないからな」

 

「でも、トウカに怪我させちゃったし」

 

「遊びに怪我は付き物だから気にすんな」

 

「(やった私が言うのはあれだけど遊びで

出来るような怪我じゃないと思う...)」

 

「それじゃ、外出許可を取りに行こうか」

 

「大丈夫かな?」

 

「何とかなるだろ、姉や兄に我儘言うのも妹の

特権って奴だからな」

 

「じゃあトウカはお兄様だね!!」

 

「ん?何でだ?」

 

「何となく!!」

 

「?そうか(俺の方が年下何だが、まぁいいか)」

________________________________

 

「あっ冬華!!てお前その怪我」

 

「魔理沙見つけたの?」

 

「あぁ、見つけたんだが」

 

「魔理沙と誰だ?」

 

「私は博麗霊夢よアンタその怪我どうしたのよ」

 

「俺は山神 冬華だ、まぁ何だ少し遊んでた」

 

「「(遊びで出来る怪我じゃないだろ!!)」」

 

「お兄様?この人達は?」

 

「ん?あぁ片方は知り合いでもう片方は

初対面だな、フランも自己紹介しとけ」

 

「わかった...わたしはフランドール・スカーレット

吸血鬼よ」

 

「私は霧雨魔理沙、普通の魔法使いだぜ」

 

「私は博麗霊夢、巫女よ」

 

巫女か、て事はこの霧を止めに来たって解釈でいいか

 

「ところで、今何してんだ?」

 

「あぁ、フランの外出許可をな姉から貰いにいく

のと、フランの話で霧を出してんのがその姉らしいから

霧を止めて貰うように言いに行くんだ」

 

「いや、こんな事起こした奴がお願いで

辞めるわけないでしょう?」

 

「いや、お願いして終わるなら平和的で

いいかなぁなんて」

 

「...魔理沙こいつ変な奴ね」

 

「まぁ、変わったヤツではあるな

でも良い奴なのは確かだぜ!!」

 

「それはまぁ見たらわかるけど」

 

ずっと思ってたがわかるもんなのか?

 

「お兄様そろそろ行こう?」

 

「そうだな行くか」

 

「何でお兄様なんて呼ばれてんだ?」ボソッ

 

「俺もよく分からん」ボソッ

 

さてとそろそろフランの姉に会いに...バタン!!

 

「「「!?」」」

 

「おい冬華どうした!?」

 

「お兄様!?」

 

「やばい、流石に動き過ぎたわ」

 

「そう、じゃあアンタはここで休んでなさい」

 

「あぁ、悪いな」

 

「仕方ないぜ、怪我人を無理矢理つれて

く訳には行かないからな」

 

「お兄様...」

 

「...大丈夫だフラン、お前の姉もわからずやって

訳じゃないだろ?言いたいこと言えばいいんだよ」

 

「うん、私頑張るから終わったら一緒に外を

冒険しよ?」

 

「あぁ、約束だ」

 

「じゃあそろそろ行くわよ」

 

「気をつけて行けよ」

 

「怪我人に言われるのって変ね」

 

違いねぇな

 

「頑張るねお兄様!!」

 

「あぁ、待ってる」

________________________________

 

「時の中にただ 漂う我が身よ〜♪」

 

はぁ、怪我で動けない何て情けないな俺

ここまで来て任せるなんて押し付けた感じで

何だか複雑だ

 

「安らかに眠る日を 待ち焦がれている〜♪」

 

「あら?」

 

「古城の...あ、さっきのメイドさん」

 

マズイな今はまともに動けん

 

「...オレトタタカッテモジカンガモッタイナイ」

 

「何を考えてたのか知らないけど、私もさっき

巫女にやられたわ思いっ切り、だから戦闘何て

出来るほどの余裕はないわ」

 

あ、そうなのか

 

「(よく見るとかなり疲弊してるな)」

 

「そう言えばまだ名乗ってなかったわね、

私の名前は十六夜 咲夜この紅魔館のメイドよ」

 

「俺は山神 冬華だ、普通の人間だ」

 

「普通の人間は止まった時間を動けないわ

私が言えたことではないけど」

 

「(何も言い返せない...)」

 

「そう言えば貴方、妹様には会ったの?」

 

「フランの事か?それがどうした?」

 

「よく無事...では無いわね」

 

「まぁ、死ぬよりマシだな」

 

「それで、妹様は今何処にいるの?」

 

「今は外出許可を貰いに姉の所だ」

 

「え?本当なの?」

 

「あぁ本当だ」

 

「そう...」

 

「何だ、心配か?」

 

「えぇ...」

 

「そうか、でもまぁ大丈夫だろ姉妹喧嘩は起こる

かもしれないが2人の仲を戻すには1番だろ」

 

「そんな簡単にいくのかしら?」

 

「大丈夫だろ、フランの姉なら多分妹の事を考えての

地下暮らしをさせたんだろ?不安定な時期で

力の制御が難しいから苦渋の決断ってやつだろ」

 

「...わかるのね」

 

「いや、分からないさ、これが1番ピッタリハマる

気がしただけだ」

 

「いえ、それであってるわ、お嬢様も

『あの子には...フランには悪い事をしたわ

だからここを手に入れてフランも自由になれる

場所を作るのよ』そう仰ってたの」

 

「だったらもう解決だな」

 

「どういう事?」

 

「フランさ確かに不安定だったかもしれない

でもそれはだったて話だ、今のフランは力を制御

出来てるし情緒だってちょっと幼さが強いけど

落ち着いている、多分だが長い時間を使って

直せるようにしてたんだよ」

 

「...」

 

「難儀だよな兄弟姉妹って、1番近いはずなのに

すれ違いが多くて歳が過ぎれば過ぎるほど

お互いの関係せいは複雑になっていく」

 

「...」

 

「それに拗れると変な意地で長引く」

 

「...」

 

「でも家族なのにそんなのって悲しいだろ?

まぁ俺が言えるような事じゃないけどな」

 

「...貴方は兄弟がいるの?」

 

「あぁ、いたよこっちに来る前に」

 

「...仲が拗れていたの?」

 

「いや俺は家では家族として見られてなかったから」

 

「え?」

 

「だからこれは俺の家族とか姉妹兄弟に対する

理想論だよ、血の繋がった家族がいるのに

仲が悪い何て見てて悲しからさ」

 

「なんて言うかお人好しなのね貴方は」

 

「そんな事ないさ、俺の我儘がたまたま

その人の救いになったりするだけだ、

だから今回も俺の我儘だそれで仲直り出来たなら

それは当人たちが解決したそれだけだ」

 

「頑なに認めないのね、でもカッコイイわね」

 

「そりゃな、かっこつけてるからな」

 

「そうね...私は行くわ従者として」

 

「そうか、なら俺はやられたってことで寝るわ」

 

「あら、それじゃあ私が悪者みたいね」

 

「茶化すなよ、普通に動きすぎて疲労がな...

それに侵入者の対処をしたって事にすれば問題ない」

 

「仕事を全うしたって事ね」

 

「そゆこと」

 

「じゃあ、この場は見なかった事にするわ

貴方が妹様に好かれていたら私が大変だもの」

 

「...お見通しですかそうですか」

 

「ふふっ、じゃあお休みなさい」

 

そう言って咲夜さんはフラン達の元へ向かった

 

「寝よ...」

________________________________

 

「んー...んぁ?」

 

知らな...いや、紅魔館の天井だな多分

てかいつの間にベッドに?

 

「何かめちゃくちゃだるい」

 

長い時間睡眠をとった後の寝起きぐらいだるい

 

「やっと起きたのね」

 

この声は紫さんの声...でもちょっと怒気がある

 

「えーと、おはようございます?」

 

「おはようございますじゃないわよ...

貴方自分がどのくらいの間寝てたかわかる?」

 

「え?1日くらいですか?」

 

「1週間よ!!まったくゆっくり待っててって

言ったのに何で1週間も眠るような事態に

なってんのよ!!」

 

「えーと、何と言うか興味本意で始まった事が

いつの間にかかなり大きな事態まで膨れ上がって...」

 

「もう、金髪娘3人を宥めるの大変だったのよ

2人は一向に起きる気配のない貴方を見て泣き出して...

もう1人は大量の人形引き連れて暴れ出そうとして...

あんなに疲れたのは久しぶりよ!!」

 

「ご、ごめんなさい」

 

「まったくよ、心配したんだからね?

この事閻魔にも言っといたから、休みの日に

お説教しに来るそうよ良かったわね」

 

「oh......」

 

「まぁ愚痴はこのくらいにしとくわ...

貴方の幻想郷に住むことに関しては終わったわ、

住居も今の場所で問題ないわ」

 

「わざわざありがとうございます」

 

「いいのよ、私が誘ったわけだしね

でもしばらくはここで過ごすのよ?

最低でも1ヶ月安静にしてないといけないくらい

重症だからねわかった?」

 

「え?でももう何処も折れてないですよ?」

 

そう言ってベッドから降りて腕を回したり

ジャンプをしたりして確認した

 

「...信じられない」

 

「?」

 

「(人間なら早くても1ヶ月の重症だったはず...

こんな短期間でここまで早く治るはずない)」

 

「この”程度”の怪我なら1日休めば治りますよ?」

 

「...頭が痛いわ、働きすぎたかしら...」

 

「えっと」

 

「でも念の為に今日はここで過ごす事」

 

「は、はいわかりました」

 

「よしそれでいいわ...それから貴方が起きたから

1週間後に宴会があるから」

 

「宴会?」

 

「えぇ、詳しい事はまた後で私はこれから

貴方が起きたことを報告するから、それから

明日能力を調べるかもしれないからそのつもりで」

 

「わかりました」

 

「それじゃあね、絶対安静よ!!」

 

そう言って紫さんは隙間の中に入っていった

 

「(1週間か...寝すぎたな)」

 

ドタドタ

 

「「「冬華(お兄様)!!」」」

 

「うぉ!?」

 

金髪三姉妹が勢いよく入ってきた

2人は涙目で、1人は大分焦っているのか

ものすごい形相だ

 

「(紫さん...すみませんでした)」

 

そう目の前の3人に何て言おうか悩みながらも

心の中で謝罪をした

________________________________

 

「まったく、無茶し過ぎよ」

 

「...本当にすみませんでした」

 

今現在アリスさんにお説教されています

ほかの2人はって?泣き疲れて寝てるよ

 

「興味本意た結果が1週間寝るほどの事態に

陥るなんてどういうことなのよ...馬鹿なの貴方は?」

 

ぐぅのねも出ないですはい

 

「あの霧が普通の人には害だって聞いて

なんと言うかいてもたってもいられな方と言うか」

 

「だからって人間の貴方が能力があるかも分からない

ましては戦う手段が肉弾戦のみって無謀も無謀よ」

 

「(確かに、チルノも美鈴さんも弾幕は使ってなかった

から何とかなったけど使われてたら間違いなく

負けていた、下手したら死んでたかもしれない)」

 

「結果的にこうして無事だから良かったものの

最悪の事態もあったかもしれないんだからね?」

 

「心配かけて悪かった...」

 

「もう無茶はしないでね」

 

「...善処します」

 

「頼むわよ?(貴方には怪我して欲しくないから)」

 

大分心配をかけてしまった本当に申し訳ない

 

「そう言えば、ここの主が貴方が起きたら

話をしたいって言ってたから行ってきなさいよ

この2人は私が見ておくから」

 

「そうか...わかったよろしく頼む」

 

「案内の方は私がさせて頂きます」

 

「!?いつの間に...」

 

「あ、咲夜さん」

 

「おはよう冬華、大分長い睡眠だったわね

心配したけど無事で良かったわ」

 

「いえ、こっちも心配かけたようで」

 

「大丈夫よちゃんと起きたのだから」

 

「...(何なのかしらこの気持ち)」

 

「それじゃ行きましょうか」

 

「あぁ、アリス2人をよろしくな」

 

「え?あ、わかったわ」

 

「?おう」

 

「じゃあ案内するわ」チラッ

 

「?」

 

「ふふっ」ニッコリ

 

「!?」

 

「どうかしたんですか?」

 

「いえ何でもないわ、行きましょう」

 

「(何か空気が重い気が?)」

 

バタン

 

「.....何かしらこの負けたような気分は」

________________________________

 

「そう言えば貴方怪我は大丈夫なの?」

 

「あぁ、あのくらいなら1日で治るからな」

 

「あのくらいって...かなり骨折してたわよ

一体何したらあんな怪我するのよ」

 

「あれだ、フランと戦闘ごっこして」

 

「妹様と...理解が追いつかないわ」

 

「油断してパンチを正面から受けちまって

右腕のガードごと肋をやられちまったわけだ」

 

「...逆によくそれだけで済んだわね」

 

「まぁな(死ぬ時に轢かれたトラック並の威力だった)」

 

それにあれが全力じゃなかったぽいし

 

「そろそろお嬢様の部屋に着くわ」

 

「あぁ、何だが緊張するわ」

 

「大丈夫よ...お嬢様、冬華を連れてきました」コンコンコン

 

「そう...入っていいわよ」

 

「はい...行くわよ」

 

「...おう」

 

「失礼します」

 

「えぇ、ありがとう咲夜...そして初めまして私は

この紅魔館の主レミリア・スカーレットよ」

 

「はい、よろしくお願いします山神 冬華です」

 

「緊張しなくていいわ、少しだけ話をしたいだけ

だからね」

 

「そうですか」

 

「えぇ、咲夜悪いけど少し席を外してくれるかしら?」

 

「かしこまりました」

 

「あ、案内ありがとうございました咲夜さん」

 

「ふふっ、どういたしまして.....

それでは、失礼します」

 

「どうやら、フランと咲夜にも気に入られたそうね」

 

「そうなんですか?」

 

「えぇ、かなりのお人好しと聞いていたけど

なるほどね、貴方からは悪意が感じとれないわね」

 

「それは、悪意を向けるような出来事がまだ

起きてないだけなのでは?」

 

「...貴方骨折したんじゃないの?」

 

「まぁ、怪我はしたけどあれは遊んで出来たから

仕方ないかなーと」

 

「右腕と肋が折れる遊びって何よ...」

 

「フランと戦闘ごっこです」

 

「あー、うん納得したわ」

 

またやるんだったら鍛えないとな

 

「まぁその事は置いておきましょう...」

 

「そうですね、それで話って?」

 

「そうね、貴方には感謝しなくては行けないことが

あるから呼んだのよ」

 

「感謝?」

 

「えぇ、咲夜から聞いたわフランとの仲を

戻そうと計らってくれたんでしょう?」

 

「まぁ、そうですね結果的に」

 

「素直じゃないのね...本当にありがとう

貴方には感謝してもしたりないわ、

フランには何もしてあげられなかったからね」

 

「...」

 

「ほんと姉失格ねフランの為だと思ってた事が

逆に追い詰めてたなんて...」

 

「そんな事ないですよ」

 

「いえ私は姉として何もしてあげられなかったもの」

 

「咲夜さんから聞きましたよ、今回の事は

フランの為に起こしたって」

 

「でも、それは失敗に終わったもの」

 

「失敗に終わってもレミリアさんはフランの

為に行動をしたって事に変わりはないでしょ?

それは、姉として妹に何かしてあげようと

したんでしょう?」

 

「それでも結果は失敗して結局は何もして

あげられなかったもの...」

 

「でもフランの外出許可はしてくれた」

 

「それは、貴方の」

 

「いや、確かにきっかけ作りはしたさ

でもそこからの介入は一切してないぞ」

 

「でも...」

 

「それにフランはレミリアさんを恨んだり

してなかったですよ」

 

「え?」

 

「フランは自分でも力が危険で精神状態が

不安定だった事を分かっていたと思います

だから自ら他人を避けて地下に閉じこもった、

レミリアさんも外出はダメでも、館内はダメ

とは言ってないですよね?」

 

「...」

 

「それにフランはもう力の制御も精神状態の

不安も乗り越えてます、だから過去について

悩む必要はないんですよ、今のフランを大切にして

姉として何より家族として接して行けばいいんです」

 

「...フフッ、まさか私まで救われてしまうとわね」

 

「はて?なんのことやら」

 

「フフッそうねこれからはあの子に姉として

してあげないとね...冬華」

 

「どうかしました?」

 

「ありがとう」

 

「...どういたしまして」

 

そう言ったレミリアさんの顔は憑き物が取れたように

綺麗な笑みを浮かべていた...不覚にも見惚れてしまったよ

これがカリスマスマイルって奴なのか?

________________________________

 

「そう言えば冬華は今日1日紅魔館で過ごすのよね?」

 

「はい、紫さんが念の為と」

 

「そうじゃあ館の案内をしておこうかしらね」

 

「咲夜さんがですか?」

 

「そうね咲夜でもいいけど、私がやろうかしら?

咲夜は忙しいかもしれないしね?」

 

「いえお嬢様本日の仕事は終わらせているので

問題はありません」

 

「あら、そうなのじゃあお願いしようかしら」

 

「かしこまりました」

 

「フフッ、よほど気に入られてるのね」

 

「?」

 

「.....///」

 

「フフッ、じゃあお願いね?咲夜」

 

「は、はい」

 

「(何かまた変な空気だな)」

________________________________

 

「それじゃあ案内、と言ってもメイド妖精の部屋とか

客室用の部屋とか回っても仕方ないでしょうし

図書館くらいかしら貴方が行ってないのは」

 

「図書館があるのか」

 

「えぇ、それにパチュリー様にも貴方を

紹介しておくのもいいしね」

 

なるほどその人は図書館の管理人的な人なのか

 

移動中・・・

 

「さぁ着いたわ」ガチャ

 

「Wow.....」

 

そこは本、本、本、日本のどの図書館よりも

広くどの図書館よりも沢山の本がある

 

「(これは、テンション爆上がりだ)」

 

「パチュリー様少しよろしいでしょうか?」

 

「どうかしたのかしら咲夜?」

 

「先日お話した人物を連れてまいりました」

 

「どうもどうも山神 冬華です」

 

「そう私はパチュリー・ノーレッジよ、よろしく」

 

「はい、よろしくお願いします」

 

「.....」ジー

 

「?」

 

「パチュリー様?」

 

「貴方が本当にフランの攻撃を耐えしのいだの?」

 

「まぁ、不完全ではありますが」

 

「俄には信じられないわね、貴方からは魔力も妖力も

霊力も感じられない、弾幕も撃てそうにないわ」

 

「!?」

 

「まぁ、そうですね」

 

「それに、弾幕を使ってないとはいえ美鈴を

肉弾戦で負かすほどの強さとフランの攻撃を

思い切り受けても完治するほどの再生力...

今までどんな事をしたら普通の人間がそれほど

までの成長を出来るのかしら?」

 

「んー.....やっぱり死ぬか死なないかのギリギリ

のトレーニングじゃないですかね?」

 

「...」

 

「どういう事?」

 

「何て言えばいいんでしょうか、限界値を

無理矢理突破する見たいな感じですかね?

リミッター解除見たいな所でしょうか?」

 

「そう、かなり危険な事をしてたのね」

 

「まぁ目的があったからですかね」

 

「そう興味深いけど聞かないでおくわ」

 

「俺は話しても大丈夫ですけど」

 

「いえ聞くのは野暮ってものよ」

 

「そうですか」

 

「えぇ、私は基本ここに居るから読みたい本とか

あったら好きに読んでいいわ...それと私の使い魔

も紹介しておく、コアー!!」

 

「はーい、パチュリー様どうかしましたか?」

 

「えぇ、例の人をね」

 

「あぁ、この人がお嬢様達の仲を戻してくれた

人ですね!!初めまして小悪魔です

気軽にコアとお呼びください」ペコペコ

 

「あ、はい山神 冬華です冬華と読んでくれると

ありがたいです、よろしくお願いします」ペコ

 

「はい!!よろしくお願いします冬華さん!!」

 

「あぁ、よろしくなコア」

 

これで紅魔館は全員になるのかな?

 

「冬華はどうするの?ここで本を読むのかしら」

 

「そうしよっかな、紫さんにも安静にしとけって

言われたし」

 

「そう、なら紅茶でも出しましょうか

パチュリー様もどうですか?」

 

「そうね、貰おうかしら、コアにもお願い」

 

「かしこまりました」

 

そこからは色々あった

本を読んでいたらフランが突撃して来たから

読み聞かせたり、早速魔理沙が本を盗りにきて

パチュリーさんに追いかけられたり、追い疲れたのか

それとも喘息持ちなのかパチュリーさんが倒れたりと

騒がしかった...ちなみに咲夜さんの紅茶は美味しかった

________________________________

 

「ふ〜」

 

あの後は夕飯を頂いてから入浴をして

今は熱を冷まそうと少し紅魔館の庭を散策している

 

「涼しいな」

 

湯冷めは風邪を引きやすくなる見たいな事を

聞いた事があるが、風呂上がりの散歩は

お湯に浸かるのとは別の安らぎ感がある

 

「おや?冬華さんお目覚めになられてたんですね」

 

「あ、美鈴さん、すみません伝えるのを忘れてしまって」

 

「いえいえお構いなく、今はお散歩中ですか?」

 

「はい、お風呂上がりの美鈴さんは?」

 

「少し夜風に」

 

「そうですか...涼しいですねここの空気は」

 

「そうですね」

 

「...何か悩み事でも?」

 

「少し自信を無くしてしまって」

 

「自信...ですか」

 

「はい、冬華さんに負けてから少し」

 

「そんな、弾幕なしでこっちはギリギリだったし

何より手加減してたじゃないですか4割くらいしか

全力出してなかったんじゃないですか?」

 

「4割は盛りすぎですよ5、6割くらいです」

 

「ほら手加減されてる、それに今回勝てたのだって

美鈴さんの妖力がほとんどない状態になって

動けなくなってしまったからで」

 

「そこですよ」

 

「?」

 

「私の妖力がそこを尽きるほどの長期戦だったのに

冬華さんは倒れることなくその場に立っていた、

本来妖怪の方が人間よりも体力面で勝っているのに」

 

「.....」

 

「だから妖怪としての自信を無くしてしまうんですよ」

 

「.....」

 

「それに肉弾戦だけ見ても冬華さんには計り知れない

程の伸び代を感じましたし、色々悔しいです」

 

「俺はそんな大層なもんじゃないですよ、

普通だと思っていた環境が実は異常で

その異常を日々行ってきた結果が今の自分ですから

正直才能はある方であるって自分でも思いますよ

でも貴方ほど武術に長けてはいません、

美鈴さんが感じた伸び代は俺が自分の体を扱い

きれていないことと、判明してない能力から

くるものだと思います」

 

「冬華さんは自己評価が低いですかね?」

 

「違いますよ」

 

「どうでしょうね」

 

「...俺だって自信ないですよ、わかるくらいに手加減

されて勝ち、その後に手も足も出せないで呆気なく

フランに肉弾戦でボコボコにされましたし」

 

「妹様と肉弾戦ですか、私も出来れば勘弁して

起きたいです」

 

「俺は次があるならまたやりますよ」

 

「!...それはどうして?」

 

「だって、高い壁は乗り越えるに限るでしょう?」

 

「!?」

 

「無謀なら全然問題ない、無理じゃないから」

 

「凄いですね、私は考えた事ないですよそんな事」

 

「自分の限界を決めたくないだけですよ...

それに美鈴さんだって鍛錬してたでしょう?」

 

「...見てたんですか?」

 

「いや、カマかけました」

 

「えぇ!!酷くないですか、サラッと騙すなんて」

 

「まぁまぁ、何だかんだで美鈴さんも負けず嫌い

何ですね」

 

「まぁそうですね(本当は触発されたからやって

たんですけどね)」

 

「だったら悩む必要性なんてないですね」

 

「それもそうですね...そろそろ私は戻りますね」

 

「ん、わかりました」

 

「冬華さんはどうします?」

 

「俺はまだ綺麗な月を見ながら散歩するんで

美鈴さんはお先にどうぞ」

 

「わかりました、冬華さんも風邪を引かないよう

気おつけてくださいね」

 

「はい、ありがとうございます」

 

「いえいえ、それではお休みなさい」

 

そして美鈴さんは館の中え入っていった

 

「......」

 

.....悔しい

 

「あんなに手加減されて」

 

......悔しい

 

「あんなに一方的にやられて」

 

......悔しい

 

「...軽く運動するか」

 

そして一旦紅魔館を出て夜の森に走り出した

________________________________

 

「ヤバいちょっと長くなった」

 

運動かれこれ1時間以上、熱くなりすぎたな

 

「冬華どこに行ってたの」

 

「あ、レミリアさん」

 

「美鈴は散歩って言ってたけど庭はいなかったし」

 

「あー、少しだけ運動を」

 

「...貴方ね、安静にしときなさいって言われ

たんじゃなかったかしら?」

 

「少しだけですからなまったからだを解す程度です」

 

「そう...」

 

「俺はもう入りますね」

 

「えぇ、わかったわ」

 

「それでは」

 

「...(さっきまでと雰囲気が大きく変わっていた

それに見てわかるくらいに冬華の水準が上がって

いる)一体何をしてきたのかしら」

 

そうレミリアは言葉をこぼした

 

「興味深いわね...」

 

面白いものを見つけた子供のように笑みを

浮かべながら....

________________________________





美鈴の技はあれです、ロスワのやつです


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能力開花の時間だー

マジ 文章 浮かばない

原作路線は紅霧異変だけかもしれないし
書くかもしれない...ん?結局どっちなんだよだって?

そりゃもちろん知らんよ

原作に別キャラぶっ込んで違和感ないくらい
まとまった文章かけるんだったら書くけど

試しで紅霧異変書いたらね...うん

今の文章力じゃ無理、そういう事なんでよろしく

こんな素人が並べた文字列をここまで見てくれる
君たちなら理解してくれると信じてるぜー



「お兄様、もう行っちゃうの?」

 

「あぁ、そういう約束だからな」

 

「わかった...次はいつ会えるの?」

 

「んーまだ分からないけど6日後には宴会で

必ず会えるから、最低でも6日としか言えないな」

 

「そっか...私ちゃんと我慢する」

 

「ごめんな暇があったら会いに行くからな」

 

「大丈夫、お兄様に無理はして欲しくないから

我慢出来る事は我慢するの!!」

 

「フランは良い子だな(天使だ...)」ナデナデ

 

「えへへ〜♪」

 

「じゃあ宴会当日は俺も一緒に行くからな」

 

「ほんと!!やったー♪♪」

 

「「「(和む、めちゃくちゃ和むぞこれ)」」」

 

「んんっ...そろそろいいかしら?

(もう少し見ておきたかったけど仕方ないわ)」

 

「あ、すみません大丈夫ですよ」

 

「そう、それじゃあ今から能力を調べに

博麗神社まで行くわよ」

 

博麗...博麗...聞いた事が...あ

 

「博麗ってあの紅白の巫女の」

 

「あら、会ってたのね」

 

「はい、ここで自己紹介くらいですけど」

 

「そういう事ね...と、話すのはこれくらいにして

そろそろ行くわよ」

 

「わかりました...それじゃフランまた来るからな

レミリアさんも咲夜さんもお世話になりました」

 

「うん!!またねお兄様!!」

 

「えぇ、何時でもいらっしゃい歓迎するわ

紅茶くらいならいつでも用意出来るし、ね?咲夜」

 

「そうですね、美味しい紅茶で」

 

「それは、次が楽しみだ」

________________________________

 

「さ、着いたわ博麗神社に」

 

「おぉ、The神社って感じだ」

 

パッと見は普通が当てはまる想像通りの神社だ

だがここには初めて来たはずなのに

 

「なんか...凄く落ち着ける場所ですね」

 

「ふふっ、不思議でしょ?」

 

「はい、不思議です」

 

自然の中とは違う安らぎ感がある

 

「....」

 

「どうかしたのかしら?」

 

「あ、いや何でもないですよ?ちょっとボーと」

 

「あら、そうなのそのくらい居心地がいいのね」

 

「そう、なんだと思います」

 

そんな話をしていると

 

「ん、紫とあんたは...冬華だったかしら?」

 

いつぞやの紅白巫女の博麗 霊夢が近づいてきた

 

「あぁ冬華であってるぞ」

 

「そう」

 

淡白な返答だな...

 

「それで紫何でここに連れてきたの?」

 

「ん?あぁ言ってなかったわね

冬華くんの能力があるか見に来たのよ」

 

...また肝心な事を言ってなかったのね紫さんは

 

「は?何言ってんの?能力持ちでしょそいつ」

 

「ん?」

 

「え?」

 

「...いや、まだ能力はあるかどうかもわからんが?」

 

「いやいやいや、嘘つくんじゃないわよ」

 

「霊夢、彼は嘘を言ってないわよ?」

 

「ちょっと紫までからかわないでよ、

魔力も妖力も霊力もない人間が妖怪相手に

勝ち越せるわけないじゃない」

 

「冬華くん...どういう事?」

 

「あー...えーとですね」

 

少年説明中・・・

 

「はぁ...貴方はとことん無茶をするのね

霊夢彼はこの前の異変が起こる3日前に幻想郷に

来たばかりなの、だから能力があったとしても

それが何の能力か分からないわ」

 

「じゃあ、魔力・妖力・霊力なしで飛行もできない

そして能力があるか分からない状態で妖怪に

勝ち越して、負傷した状態で弾幕の雨を素手で

さばいたあと身体能力が別次元の吸血鬼の

肉弾戦に耐えた...むちゃくちゃね」

 

「いや、手加減されてたし」

 

「手加減されてても勘弁よそんなの」

 

「そうね、しかも門番さんに関しては

力を使い切らせたのに対して人1人覆うくらいの

大きさで密度の濃い弾幕を連打で相殺なんて

普通は出来ないわよ?」

 

「そうなのか...」

 

「(やっぱこいつ変だ)」

 

霊夢は何か呆れてるし紫さんは苦笑いだ

 

「まぁいいわそれも能力見ればわかるし」

 

「そうね、じゃあさっそくやりましょうか」

 

「そうね...ほら」

 

「ん、御札?」

 

しかも真っ白で何も書いてない

 

「その御札には特殊な霊力が流れてるわ、

それを額にあてて力を札の方に流す感覚で

集中させるの、そしたらその御札に文字が

浮かんでくるからその文字があんたの

能力ってわけ、ちなみにあんたに能力が

なかった場合は無って浮かんでくるわ」

 

「なるほど、面白い原理だな」

 

「いいからさっさとやっちゃいなさいよ」

 

「お、おう」

 

我が道を行くような性格してるな...

御札に流すように力を、おっ?

 

「文字が浮かんできた」

 

「何て書いてあるの?」

 

「ほれっ」

 

「ん...紫」

 

「どうかしたの霊夢...あらあら」

 

「どうなんですか?」

 

「まずあれね、戦闘向きって感じじゃないわ」

 

そうなの「ただ」...ん?

 

「能力が2つあるわ」

 

「能力が2つって珍しいんですか?」

 

「いえ、珍しいじゃなくて今までにないのよ

魔法を使う以外での能力2つもちが」

 

あれ、ここでも例外か?

 

「それにどっちも説明が難しそうね」

 

「どんな能力なんですか?」

 

「『あらゆることに適応する程度の能力』と

『全てを受け止める程度の能力』よ」

 

んー、要領を得ないな

 

「確かに戦闘向きじゃないですね」

 

「適応ってのがどんなラインまでかによるわね」

 

確かに程度だから線引きが曖昧だ...そう言えば

 

「今思い出したんですけど、咲夜さんが

時を止める能力を発動した時俺はその影響を

受けなかったです」

 

「「...」」

 

「???」

 

「前言撤回、適応の方は戦闘に応用できるわ」

 

「お、おう(そもそも、戦闘する気は無いけど)」

 

「こっちの能力は何となく万能ってわかったわ

で?こっちの受け止めるって何かしら?」

 

「んー、流石に分からないな」

 

「戦闘の応用なら壁役になれそうね」

 

「受け止めるってそうじゃないと思います...」

 

「能力ってつけなくていいわよそんなの」

 

「ふふっ、冗談よ冗談」

 

「「(冗談に聞こえないな(わね))」

 

「まぁ考えて出ないなら仕方ないわ」

 

「そうね」

 

結構あっさり終わったな...

 

「あっそうだ、霊夢宴会の準備はどう?」

 

「ぼちぼちよ、6日までには全然間に合うし

なんだったらもっと早めていいくらいよ」

 

「それは良かったわ、どのくらい来るのかしら」

 

「そうね、紅魔館組は来るとして文がどうせ

広めて回ってるだろうからいつも通りじゃないかしら?」

 

「なるほどね...あっ!!いいこと思いついちゃった」

 

え、何か心配になってきた

 

「何よ唐突に」

 

「人数確保の為に冬華くんを駆り出すのよ」

 

「「はい?」」

 

何で俺?

 

「ほら、幻想郷にきて日も浅いし色々見て

回りながら見かけた人を片っ端から

招待するってわけよ」

 

それ俺である必要あるのか?

 

「文が広めるんだから良くない?」

 

「まぁまぁいいじゃない、そっちの方が

楽しそうでしょ?」

 

「え?え、え?」

 

「ほらほら、善は急げよ」

 

「ちょっと...はぁ、わかりました行きます」

 

「ふふっ、素直な子は好きよ」

 

「...からかわないでください」

 

「照れてる照れてるー♪」

 

あーもう、辞めてくれよー

 

「もう行きますから!!」ダッ!!

 

「行ってらっしゃーい」フリフリ

 

「あいつ意外と初心なのね…

て言うか本当にいいの?面倒事とかごめんよ」

 

「大丈夫よ、確証は無いけど彼ならね」

 

「そう随分肩入れするのね」

 

「ほら彼さっき見たいな可愛い反応するし

相手の話もちゃんと聞くからね、

親しみやすそうでしょ?」

 

「まぁ確かにそうね...それより紫あからさまに

冬華をここから離れさせたように見えたけど?

その話をするんじゃないの?」

 

「えぇ、わかってたのねお得意の勘かしら?」

 

「まぁそんなところね」

 

「そう...私が話す事は彼の受け止める能力について」

 

「それがなんだって言うわけ?」

 

「実はこの能力がどういうものなのか

私はもう知っているのよ」

 

「は?じゃあ何であいつを離したわけ」

 

「彼にはこれ以上話すのも話させるのも

させたくないからね」

 

「?どういう事よ」

 

「彼の能力はね...彼の生前から来てるのよ」

________________________________

 

「やっべ、勢い良く飛び出したはいいけど」

 

迷子になっちゃったぜ!!

 

「ちくしょう...冷静になればよかった」

 

とりあえず、進んで何も無かったら戻ろう

 

「気ままに行くことも大事だな...お!?」

 

目線の先には、沢山の向日葵が!!

 

「すっご!!どの向日葵も元気に

力強く育ってるし何より広い!!」

 

やっぱり花畑はいい、見ていて安らぐし

自然の生命の力強さを感じられるし

 

「あら、ここに人間が来るなんてね」

 

ゾワッ!?

 

「(なんだ!?普通に声をかけられただけの、

たったそれだけの筈なのに)」

 

「珍しい事もあるのね?」

 

「(フランが向けてきた圧とは比にならない

くらいに重たい...)」

 

そしてゆっくりと声の聞こえる方向へ振り向いた

 

「(これは...映姫さんや紫さんと同じ)」

 

隠しきれない強者の風格が滲み出ている

 

「初めましてかしら?私は風見幽香よ」

 

紛れもない格上だ

 

「よろしく」

 

そう言って日傘を差しながら幽香さんは、

花のように綺麗でありながらも

絶対強者のような余裕を感じる笑みを浮かべた

 




出ましたね能力

適応の方は正しい説明方法はないですね
東方の『〜程度の能力』って結構曖昧なんで
自己解釈してもらえれば大丈夫です

受け止める方は主人公の本質から来るって
感じで付けた能力です、こっちがメイン
こっちも自己解釈でおけ


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宴会にご招待





「よろしく」

 

「あ、はいよろしくお願いします」

 

「えぇ、それで貴方の名前は」

 

あっと名前を言い忘れていた

 

「山神 冬華と言います、すみません名乗り

忘れてしまって」

 

「大丈夫よ、私から話しかけたのだし」

 

...なんと言うか紳士的なひとだな

 

「わざわざここに足を運ぶような人間が

いるなんて興味深くてね」

 

「そうなんですか?ここ居心地いいですよ

花も見ていて落ち着けますし」

 

外の世界だったら間違いなく観光スポットに

なるだろう、見渡す限り広がる向日葵は圧巻で

中々に映えるだろう

 

「それは私がいるからよ」

 

「え?もしかして私有地見たいな感じですか?」

 

「私は花の妖怪、花が好きでここに住んでるの

妖怪がいるとわかってるのにわざわざ来る人間なんて

いないでしょう?」

 

確かに、人間からしたら妖怪=怖い物って

認識が定着してるからな

 

「貴方は知らずに来たのかしら?」

 

「はい、幻想郷に来たばかりで今は迷子に」

 

「迷子?何でわざわざ人里から離れて?」

 

「なんと言うか、紫さんからの司令的な感じです」

 

「貴方あの隙間妖怪と面識あるのね」

 

「はい、幻想郷に来れたのも紫さんの提案で」

 

「そう紫がね、珍しい事もあるのね」

 

「珍しい...ですか」

 

「えぇ、幻想郷に呼び込むのは珍しいわ」

 

ん?何か含みのある言い方だ

 

「のはって言うはどういう事ですか?」

 

「食べる為に連れてくる事は良くあるってことよ」

 

..........え?

 

「まじ....妖怪だから有り得るか」

 

「貴方意外と冷静なのねもっと驚く事だと思うわよ」

 

「いやまぁ驚きはしましたよ?でも紫さんも

つれて来る人間は罪人だと思うので」

 

「確かに罪人ではあるけど、人間が食料として

連れてこられるのはもっと驚くべき事でしょ?」

 

「まぁそうですね」

 

「...貴方薄情な人間には見えないけど罪人

とはいえ同じ人間がただ食べられる為だけに

無理矢理連れてこられるに不満はないの?」

 

「ないって事はないですけど、罪を犯した本人は

必ず報いを受ける...それがルールでその事について

覚悟をしなきゃいけない」

 

「つまり受けるべき罰って事ね」

 

「はい」

 

「そう、ごめんなさいね、言いたくないような

事を言わせてしまって」

 

「いえ全然大丈夫ですよ」

 

「無理しなくていいのよ貴方が悪人でも

悪く言うことをしたくないって言うのは

わかったからね」

 

「...」

 

「面白いわね貴方、花たちもいつも以上に

生き生きと咲いているわ」

 

「何か弄ばれた気分...」

 

「あら、ごめんなさい貴方のような純粋な

優しさをもった人間、妖怪何て初めてだから」

 

...むず痒いな

 

「あと反応が良くて」

 

「紫さんと同じ事言わないでくださいよ」

 

「あら、可愛くていいと思うわよ」

 

「...」

 

「照れてるわね」フフフ

 

「やめてくださいよ!!」

 

こんな弄られやすかったのか俺って

 

「ふふっ...そう言えば紫の命令ってなんなの

かしら?」

 

「あっそうでした、実は6日後の宴会の人数

集めに駆り出されまして」

 

「?それなら胡散臭い新聞記者の鴉がいるから

貴方がやる必要はないんじゃないの?」

 

「紫さん曰く幻想郷をもっと知るためとか

知り合いを作るためとか言ってました」

 

「それで1人で行かせるなんて、

中々思い切ったことさせたわね」

 

「幽香さんは宴会に来ますか?」

 

「そうね、元々行くつもりはなかったけど

わざわざ誘って貰って断るのも悪いわね」

 

「じゃあ」

 

「行かせてもらうわ」

 

「ありがとうございます!!」

 

さっそく1人目確保完了だ

 

「誘うなら早く次に行った方がいいわね、

ここから人里はそこそこ遠いから日が暮れて

しまうわ、帰りは道なりに進めば大丈夫よ」

 

「わかりました、ではまた宴会で」

 

「えぇ、楽しみにしてるわ」

 

「はい」

________________________________

 

「いい人だったな」

 

最初こそ怖かったけど話すと紳士的で話しやすかった

 

「次も頑張るか...ん?」

 

見られてる?視線の方向は森の方だ

とりあえず悪意の混じったものでは無い

 

「(気になる)」

 

だが興味本位で行ってまた怪我でもしたら

紫さんに怒られるかもしれないし...

 

「...確認するだけ」

 

要は怪我をしないように立ち回ればいい

 

「よし...『剃』」シュッ!!

 

昨日の夜に習得した剃で視線の場所

まで一瞬で移動した...やれば出来るもんだな

 

「誰ですか...あれま?」

 

「キュ!?」ビクッ!?

 

視線の正体は人でも妖怪でもなくキツネの子供だ

でもただのキツネじゃなくて光を反射する綺麗な白い

毛並に薄く金色に輝く瞳、3本生えているモコモコの

尻尾そして何より

 

「(何だこの可愛い生物は?)」

 

説明不要なほど愛くるしい見た目をしている

 

「キュ...キュキュ?」

 

「(な、な、なんだその鳴き声!?)」

 

これはやばい動物好きには毒だ

 

「キュ〜キュキュキュ」

 

「(もう無理死ぬ...じゃない!!)どうしたんだ?」

 

平常心だ大きな声を出すのはびっくりさせてしまう

からな

 

「キュキュ」

 

「ん?俺が気になった?」

 

「キュ」コクコク

 

「何で?」

 

「キュキュ〜キュキュキュ」

 

「え?わからないけど気になったって?」

 

「キュキュ!!」

 

ぐぅ〜かわいい...

 

「でも1匹だと危ないぞ?」

 

「キュ...キュキュ...」

 

「え?見た目が違うから追い出されたのか?」

 

「キュキュ...」

 

これは仕方ないとしか言えない

自分たちと違う物を忌み嫌ってしまうのは

どの生き物同じだから

 

「住む場所は無いのか?」

 

「...」コク...

 

「じゃあ俺んとこ来るか?」

 

「キュ!?」

 

「あぁいいぞ、1人は寂しいもんな」

 

「〜!?キュー!!」

 

「よしよし、よろしくな」

 

まさか同居人が出来てしまった、人ではないが

まぁ可愛いから問題なし

 

「名前はあるのか?」

 

「キュ...」ブンブン

 

「そうか...じゃあ今日からお前はキュウだ」

 

「キュキュ?」

 

「あぁそれでいいか?」

 

「キュキュ、キュキュキュ!!」

 

「よーし決定だな」

 

「キュー!!」

 

あ"ぁ"〜...かわいい

________________________________

 

「ところでキュウ、宴会って知ってるか?」

 

「キュキュキュ」

 

「そうそう、そんで博麗神社ってとこで宴会を

やるんだがある人の命令で人集めをしてるんだ

この近くに誰か住んでたりしないか?」

 

「キュ、キュキュ」

 

「住んではないが近くの川辺で寝てる

妖怪はいるのか...」

 

どうするべきだ、相手が妖怪だとわかって

るのに行くのは流石に

 

「キュキュキュ!!」

 

「よし行くか」

 

キュウか世話になったなら良い妖怪だろ

ちょろいって?...フッ動物は正直なのさ〜

________________________________

 

キュウが言った通り川辺の大きな石の上で

気持ちよさそうに寝ている角の生えた妖怪

がいた...

 

「キュキュキュ!!」

 

「ぐぇ!?」

 

キュウが勢い良く走り出して寝ている

妖怪のお腹にDIVEした...コラコラ

 

「キュウダメだろ寝てる人に飛びかかる何て」

 

「クソ、誰だって...あぁ、おまえかきつねっ子」

 

「キュキュ!!」

 

面倒くさそうに顔を顰めているが俺にはわかる

内心は『まぁ悪くない』そう思っているそんな感じがする

 

「キュキュキュ」

 

「良かったなキュウ」

 

「うおっ!!いつの間に、まさか追っ手が...

て何だ、ただの人間じゃないか

(いや待て、ただの人間が何故態々こんな所に

お世辞にも人間には安全と言い難い場所だ

何より近くには花の大妖怪が住んでる太陽の畑

がある益々普通じゃない)」

「おう俺は山神 冬華、多分普通の人間だ

最近幻想郷に来たばかりで迷子になってた

時にキュウにあってそんでキュウに案内

されて今此処にいるって所だ」

 

「(なるほどな、幻想郷に来たばかりか

それなら納得出来なくもないが、まだ断定は

出来んからな追っ手かもしれない)...

私は鬼人正邪だ」

 

「そうか正邪か、よろしくな」

 

「あぁ(見極めなければな)」

 

んー、警戒されてる気がする

 

「キュキュ」

 

「ん?指名手配?」

 

「(な!?きつねっ子何てこと言いやがる)」

 

「キュ」コクコク

 

「なるほど...な」

 

「!?(見極める前に敵対の構図が出来てしまった

だが相手は人間だいくら私が弱小妖怪とはいえ

人間には負けんさ)」

 

「それは」

 

「(来る!?)」

 

「警戒するのも仕方ないな」ウンウン

 

「は?(何言ってんだこいつ?)」

 

「どうかしたのか?」

 

「追っ手じゃないのかお前?」

 

「いや?追っ手じゃないし何で正邪が指名手配

されてるかとか知らないし、俺が危害与えられた

訳でもないしな」

 

「(何だ本当に最近来たばっかなのか)」

 

「それにキュウを助けてくれたんだよな」

 

「キュキュ!?」

 

「何となくだ」

 

「...何の話だ」

 

「キュウが行き場がない時に助けたんだろ?

だからキュウが懐いてるんじゃないのか?」

 

「ふ、勘違いするなよ私はそいつが長生きを

して更に長く迫害を受け惨めに生きていくのを

見ていたいだけ、助けた訳じゃない」

 

「素直じゃないな」

 

「キュキュ」

 

「私は本音を言っているだけだ!!

集団による迫害を可哀想に思ったとか

そんな事は断じてない」

 

「そんな事聞いてないけどな...な」ニヤニヤ

 

「キュキュ!!」ポワポワ

 

「な!?...ハメやがったな」

 

「なんの事だろうな?キュウ」ニヤニヤ

 

「キュキュキュ!!」

 

「五月蝿いぞ!!」

 

「うおっ!?」

 

なんだなんだ!?視界がいきなり逆さまに

 

「...お前の能力か?」

 

「あぁお前の視界をひっくり返したやった」

 

「まぁ俺には関係ないけどな」

 

「あぁ?....な!?」

 

多分正邪には正常に動いてるように見えるだろう

 

「何故...」

 

「これが逆立ちの成果...」

 

前の世界で逆立ち生活とか意味不明な

奇行をしていたから割と視界反転しても

能力と合わせて対応出来る

 

「お前...能力を」

 

「おぉ一応持ってるぞ戦闘向きじゃ無いけど」

 

「...効かないなら意味ないな」

 

「お、戻った」

 

「変な奴だなお前」

 

「天邪鬼に言われるって事は普通だな」

 

「シンプルに変だ」

 

「oh......」

 

ボケまで切られてマジレスされたよ

 

「いたぞ!!」

 

「ん?」

 

「な!?」

 

「キュ!?」

 

10体程の敵意ダダ漏れの妖怪に囲まれたんだが

 

「人間もいるぞ、もしかして仲間か?」

 

「仲間なら食っても問題ないよな?」

 

おっと、飛び火くらった

 

「けっ、仲間なんかいねぇよ」

 

「お前のような反逆者の戯言何て

信じられるものか」

 

「報酬目当てのバカ妖怪の癖に戯言何て

言葉使えるなんて驚きだ」

 

「オイオイ、煽るなって」

 

「いいからどっか行けよ、お前らは無関係

だろうが」

 

「オイオイ今更逃がさねぇーぞ人間」

 

「そう、まぁ元から逃げる気なんてないけどな」

 

「キュキュ!!」

 

「は?何言って」

 

「キュキュキュ!!」

 

「キュウのお友達を見捨てる訳には行かないだろ」

 

「馬鹿な人間が、殺っちまうぞ!!」

 

おうおう、一斉に飛びかかってきたな

だがな....

 

「(ただ頭数だけ揃えても...)」

 

「なっ!?」

 

「意味ない...ぞ!!」

 

「!?」

 

「キュウキュキュ〜!!」

 

「...つっよ」

 

「(こいつ、普通じゃないとは思ってたが

強すぎる、能力を使ってるようには見えないし

弾幕を使う素振りも見えない、何より肉弾戦の

レベルが違う素手で弾幕弾くなんてイカれてる)」

 

「キュキュ!!」キラキラ

 

「やばいぞこいつ、普通の人間じゃない!?」

 

「博麗の巫女でもないのに、肉弾が俺たちより

何倍も強いぞこいつ」

 

「(こんな無茶苦茶な連携程度の攻撃じゃ

美鈴さんの1割にも届かないな、やっぱり頭数だけか)」

 

「なぁ、もうやるだけ無駄だし

そもそも俺は争いが好きじゃない」

 

時間もかけたくないし

 

「巫山戯るな目の前に報酬があるってのに

何もせず帰る馬鹿なんているかよ」

 

報酬ねぇ...

 

「はぁ...いいから引いてくれないか?」

 

ドッ!?

 

「ヒッ」

 

「!?」ビクッ

 

「キュ...」プルプル

 

「ね?」

 

「(こいつはやばい...下手なことしたら

殺されちまう)...はい」

 

よし気あたりが上手く言ったな帰ってくれた

 

「(なんだ、今の威圧感...ブチ切れした

賢者とか大妖怪並の圧力だった)」

 

「ふぅ、終わったな...て正邪、キュウどうした

何で固まってんだ?」

 

「あ、いやな、何でもないぞ?

(下手な事すると殺られる...)」

 

「キュキュ?」

 

「ん?俺?いや強くないぞ」

 

「いやいや、あれを強くないって言うには

無理があるぞ」

 

「あの程度だとダメなんだよ、俺弾幕使え

ないから肉弾戦のみなんだそれに現状

空を飛べないから空中戦だとな」

 

「さっきのはハッタリか?」

 

「いや、肉弾戦は正直楽だったし

あの妖怪たちが俺の事なめて油断してたからな」

 

「だが弾幕を素手で捌いてたろ?」

 

「あれも相手が連携をしなかったからな」

 

「無謀な賭けでもしてたのか?」

 

「まぁそんなところだな」

 

「...馬鹿かお前は」

 

「何が?」

 

「私を庇うって事はお前も反逆者見たいな

もんだぞ」

 

「ん?あ、そうだな」

 

「お前そこ考えてなかったのかよ」

 

「んー、まぁ大丈夫だそんときはお尋ね者として

よろしくなー」

 

「はぁ...お前軽すぎだろ」

 

「あれだ、ひとりじゃないから何とか

なりそうじゃん?」

 

「はぁ?」

 

「仲間がいれば乗り越えられる的な?」

 

「何言ってんだお前、仲間とか受け付けてないぞ」

 

「えー」

 

「それにお尋ね者の仲間になりたいとか

そんなの信用出来るかよ」

 

「まぁ確かにな、でも正邪は優しいだろ?

なぁキュウお前もそう思うよな?」

 

「キュキュ!!」コクコク

 

「はぁ、だから」

 

「それにキュウを助けたのだって

自分が今置かれてる状況と同じだったから

見捨てられなかったんだろ?」

 

「....だったらどうした」

 

「俺もそんな事があってさそれが原因で

幻想郷に来たんだよ、まぁ原因とは言ったが

幻想郷に来れたのはいいと思ってるけどな」

 

「お前がか?(こんなお人好し野郎が...)」

 

「あぁ...俺らってさ形は違うけど

迫害されたってとこは同じなんだよな

まぁ正邪は悪さをしたからだけどな」

 

「まぁそうかもな」

 

「お、素直に認めてくれるんだな」

 

「うるせぇ茶化すんじゃねぇよ...

たく、何なんだよお前はお尋ね者の

私なんて無視しとけばいいものを

とんだお人好しだぞ」

 

「ははは...なぁ正邪俺と友達にならないか?」

 

「あ?何でだよ」

 

「そんなもんなりたいからに決まってんだろ」

 

「はぁ?...いやなにか言うだけ無駄か」

 

「おうよろしくな」

 

「あぁ、よろしくしない」

 

「...そこで天邪鬼すんのかぁ〜」

 

紫さんお尋ね者のお友達が出来ました

________________________________

 

「そうだ正邪6日後に博麗神社で宴会あるから

正邪も来るんだぞ」

 

「...は?巫山戯んなよお前

何でわざわざ自首するみたいな行動しないと

いけないんだよ」

 

「いいからいいから、俺も紫さんに頼まれて

人数集めしててさ」

 

「(...こいつ妖怪の賢者と知り合いなのかよ)」

 

「な?頼むよ正邪と一緒にお尋ね者で行くから」

 

「...はぁわかったわかった、たく今日だけで

どんだけため息吐いてんだか」

 

「ありがとな正邪!!キュウこれで2人目だ」

 

「キュキュキュ?」

 

「2人目?」

 

「あぁ1人目はさっき向日葵が沢山咲いてた

花畑で誘った」

 

「そうか向日葵が沢山咲いてる畑か...は?」

 

「ん?どうかしたのか正邪」

 

「...その1人目って風見幽香とか言う名前の」

 

「おぉ知ってたんだな幽香さんだ」

 

「(...ほんと何なんだよこいつは!!)」

 

正邪は諦めた様に心の中でまたため息をついた

________________________________

 

「じゃあまた人数集め『もう大丈夫よ』紫さん?」

 

「げ、八雲紫...」

 

「あら、お尋ね者さんと一緒だったのね」

 

「紫さんもう大丈夫って俺まだ2人しか

誘えてませんよ?」

 

「あぁ、あれは冗談のつもりで言ったのよ」

 

「...はい?」

 

「ふふっ、やっぱり貴方はいい反応するわね」

 

ま、また遊ばれたぁー!?

 

「ちょっと紫さん揶揄うのやめてくださいよ!!」

 

「まぁまぁ新しく知り合い増えたんだから、ね?」

 

ぐっ...本当の事だからそんなに悪く言えない

 

「キュキュ?」

 

「まぁ、可愛い狐の子ね、この子は?」

 

「話題転換が...まぁいいか、この子はキュウって

言います、さっき名前つけたばかりですけど」

 

「あら、早速相棒に出会えたのね!!

これは私のおかげと言ってもいいんじゃないかしら?」

 

「はぁ、調子いいんだから」

 

「(...完全に空気になってる...今なら逃げれるか?)」

 

「おい、どさくさに紛れて逃げようとするなんて

酷くないか正邪?」

 

「あらあら、せっかく出来たお友達を置いて

行こうとするなんて良くないわよ正邪?」

 

「ですよね紫さん」

 

「えぇ、酷いわよね冬華くん」

 

「キュウキュキュキュ」

 

「だぁぁ!!うっぜぇぇええ!!」

 

「あら、そんなに怒鳴るなんてどうしたのかしら?」

 

「何かあったのか正邪?」

 

「お前らだよお・ま・え・ら!!」

 

「酷いこと言うわね」

 

「正邪は俺と友達は嫌だったのか?」

 

「え?あ、あぁ嫌だね」

 

「嬉しいみたいよ」

 

「そっか...良かった」

 

「なっ...何で私弄る時はそんなに息ぴったりなんだよ

もしかしてあれか?事前に打ち合わせでもしたのか?」

 

「いや?」

 

「そんなの」

 

「「その場のノリと勢いだぞ(よ)」」

 

「(...ダメだ、まともに相手にするとこっちが持たん)」

 

「さて正邪を弄るのはこのくらいにして、

宴会については天狗さんが知らせてくれるから

あと宴会の開催日も早くなったからその報告」

 

「え?早くなったんですか?」

 

「えぇ、3日後に変更よ」

 

「なら、幽香さんに伝えなきゃ」

 

「そうなの幽香に...貴方幽香に会ったの?」

 

「え?あ、はい宴会に誘った1人目です」

 

「そ、そうなの、それで来るのかしら?」

 

「はい、来ると言ってました」

 

「そうなの、(まさか幽香に会ったなんて、

それにいつもなら来ない幽香が初対面の冬華くんの

誘いで来るのも不思議ね...)なら幽香には私から

伝えておくから安心して」

 

「本当ですか!?ありがとうございます!!」

 

「大丈夫よこれくらい、じゃあ私はまだやること

があるからもう行くわね」

 

「わかりました」

 

「えぇ、それじゃあね」

 

やぁ、まさか宴会の日が早くなるなんて

 

「(一応後で紅魔館にも行っておくか)」

 

紫さんが行ってると思うけど

 

「たく、今日はいつも以上に疲れたぜ」

 

「そうだな、妖怪の襲撃とかな」

 

「いや、お前のせいだ」

 

「俺?」

 

「...なんでもない」

 

「そうだ正邪、泊まる所とかあんのか?」

 

「あ?あぁ、中々良い空き家がある」

 

「そうかなら良かった」

 

「無くてもお前の家には行かないぞ?」

 

「え?何で?外寒くないの?」

 

「いや、何となくだが後々面倒くさくなりそうな

気がするからな」

 

「?よく分からないけど、そういう事なら

仕方ないな、じゃあ俺は今日は家に帰るわ」

 

「あぁ、私も時間的に戻る」

 

「じゃあ次は宴会の日な!!来なかったら

紫さんに強制連行してもらうからな!!」

 

「あぁ、わかったからそれは勘弁」

 

「絶対だからなぁ〜!!」

 

「はいはい」

 

そうして正邪は気だるそうに帰っていった

 

「じゃあキュウ俺達も行くか」

 

「キュキュ!!」

 

明日は紅魔館に行ってから幻想郷探索だな

________________________________

 

「よし久しぶりの家だ!!」

 

「キュウキュキュ!!」

 

「あぁ、今日からキュウもあの家に住むんだ...

あれ?電気がついてる」

 

まさか前みたいに魔理沙が物色を?

 

「キュキュ?」

 

「あぁ、大丈夫だ多分知ってる奴だ」

 

そう言って自宅の扉を開けた...そこには

 

「魔理沙また来たの...ありゃ?」

 

「あ?お前がなんでここに」

 

なんと中には正邪が!!驚きだ

 

「何でってここ俺ん家だし」

 

「なっ!?どうりで空き家にしては綺麗だと」

 

「キュキュキュ!!」

 

「ん?おぉそうだな」

 

「キュウ〜!!」

 

「おい、今そいつと何話した」

 

「正邪もここに住むって話だ」

 

「おい!!!勝手に...おいなんだきつねっ子」

 

「キュウ...」

 

「そうだよな仲のいい友達と一緒に住みたいよな」

 

「誰が仲のいい友達だ!!」

 

「違うのか?」

 

「キュキュ...」

 

「い、いやその...ち、違うね私に友達はいない!!」

 

「良かったなキュウ友達だってさ」

 

「キュウ〜//」テレテレ

 

「おい!!だから違うと...クソ面倒くさ

過ぎるぞこいつら」

 

「まぁ行くあてもないんだろ?俺は別にいいぞ

キュウもその方が嬉しいだろうし」

 

「...お前って本当にお人好しだな、さては騙され

易いタイプだなお前」

 

「そんな事ないが...とりあえず居候ってことで

いいな?俺一人だと広く感じるしさ、な?」

 

「いや...はぁもういいその方が楽だからな」

 

「やったぞキュウこれでもっと楽しくなるぞ」

 

「キュウ、キュキュッキュ!!」

 

「私はお前らと遊ぶ気はないからな!!」

 

そんなこんなで俺の家に2人の同居人が

増えました...騒がしくなるぜ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





おまけ

「久しぶりね幽香」

「...珍しいわね紫、わざわざここまで会いに
来るなんて、何か用かしら?」

「えぇ、宴会の開催日が3日後に縮まったから
伝えに来たの、今回は来るのでしょう?」

「そうよ、彼に誘われたのを断るのは勿体ない
からね、貴方もそう思うでしょ?」

「まぁそうね、でも貴方が初対面のましては
人間に誘われて行くことにしたなんて私は
驚いたわ」

「ふふっ、言ったでしょ?断るのは勿体ないって
それに彼は面白そうだもの」

「まさか戦いたいとか言わないでしょうね?」

「今はないわ、戦ったところで私が勝つもの」

「(今はって事は将来的には戦う気なのね)」

「それで話はそれだけかしら?」

「えぇ、そうね」

「そう...彼によろしくね」

「ん?何をかしら?」

「楽しみにしてるわって」ニッコリ♪

「!えぇわかったわ(幽香の柔らかい笑顔何て
いつぶりかしら...ていうか冬華くん、幽香に
まで気に入られたのね)」

「よろしく頼むわね」

「えぇ(ふふふ、いい感じに面白くなって来たわ)」

お・わ・り


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いま、あなたのうしろに...





 

「よしキュウそろそろ行くか...正邪は?」

 

「はぁ?いきなりなんだよお前、要件を言え

要件を、どこに行くとか何も聞いてないぞ」

 

「あー、そう言えば言ってなかったな、

と言っても幻想郷探索だからそんな予定が

決まってるわけじゃないけどな」

 

「なら、お前らだけで行けよ私はわざわざ

探索する必要ないからな」

 

「キュウ、キュウキュウ」

 

「あぁ?なんだよ」

 

「行こうよ〜...だってさ」

 

「いや何でだよ」

 

「ほらほら正邪ちゃ〜んお友達を悲しませるのは

良くないから行こうね〜」

 

「何だよいきなり気持ち悪い...まぁいいやる事も

ないからな暇つぶしだ」

 

「良かったなキュウ、ツンデレ正邪が一緒に

来てくれるってよ」

 

「キュウキュウ!!」

 

「おい!?だれかツンデレだ誰が!!」

________________________________

 

「んで?どこに行く...つってもわからないか」

 

「そうなんだよな、キュウは何処か知ってる所はあるか?」

 

「キュキュ...」ブンブン

 

「ないか...じゃあ適当に進むか」

 

「行き当たりばったりかよ...」

 

「あ、その前に紅魔館に寄っていいか?」

 

「あん?何しに行くんだ?」

 

「紫さんが言ってるかもしれないけど、一応宴会日時が

早くなった事を伝えに」

 

「律儀な奴だな、私はなんでもいい」

 

「キュウキュウ!!」

 

「ありがとうな2人とも」

________________________________

 

「そう言えば正邪は紅魔館に行ったことあるのか?」

 

「いや小耳に挟んだくらいだ」

 

「まぁ正邪は行く暇もなかっただろうしな」

 

「キュキュ」コクコク

 

「...ありがたいとか思ってないからな?」

 

「ん?何のことだ?」

 

「あ、いや何でもない(深読みし過ぎた)」

 

「キュキュキュ」ニマニマ

 

「何笑ってんだきつねっ子!!」

 

「何に照れてんだ?」

 

「な、何でもねぇよ」

 

「?そうか」

 

「あぁ...(来るんじゃなかった)」

 

「お、見えてきた」

 

「中々デカイな」

 

「キュキュ」コクコク

 

そして、門の前に見えるあのシルエットは...

 

「美鈴さーん!!」ダッ!!

 

「うぉ!?いきなり走るなって...速すぎんだろ」

 

「キュキュキュウ〜!!」ダッ

 

「おいお前もかよ!!...はぁ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

side 美鈴

 

はぁ〜、宴会まで二日間

 

「暇です...」

 

...お昼寝してもいいので「美鈴さーん!!」ヨシ...後でにしよう

 

「冬華さん...!?」

 

これは...

 

「おはようg「冬華さん」...どうかしました?」

 

「...いえ、なんでも無いですよおはようございます」

 

何でもなくない...

 

「?はい、おはようございます!!」

 

冬華さんあなた...昨日の今日で一体何をしたんですか?

 

「お元気そうで良かったです」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「本日は何をしに?」

 

「はい、宴会の日にち変更の確認をしに来ました」

 

「その事でしたら紫さんから連絡を頂きました」

 

「やっぱりそうでしたか」

 

予想通りだったな

 

「律儀なんですね」

 

「念の為にですよ」

 

「キュ〜」

 

「おや?」

 

あ、そう言えば1人で走り出したんだった

 

「ごめんなキュウ、正邪は?」

 

「キュウキュキュウ」

 

「怒ってるよな...]

 

「可愛い狐さんですね」

 

「はいキュウって言います!!昨日知り合って今は同居人の1人です」

 

「そうなんですか、可愛いですね〜」

 

「キュキュ!!」

 

微笑し「おい...」

 

「お前いきなり走り出し「そしてもうひとりの同居人の鬼人正邪です」

おい!!遮ってんじゃねぇ!!」

 

「鬼人正邪...お尋ね者さんですか」

 

「知ってるんですね、有名人だな」

 

「誇れることじゃねぇだろ」

 

「キュキュキュ」ケタケタ

 

「... (咲夜さん...冬華さんの倍率はだいぶ高そうです)」

 

「それじゃ来たばかりですけど僕たちはそろそろ行きますね」

 

「そうですか、残念では有りますが私も門番をしないと咲夜さんに

怒られてしまうので」

 

「それは...大変ですね」

 

「あはは...次は当日ですかね?」

 

「はい、丁度いい時間帯に行きますね」

 

「分かりました、妹様も喜ばれると思います」

 

「それではまた」

 

「はい、当日に」

________________________________

 

「冬華お前次は絶対に走り出すなよ?」

 

「キュキュ」

 

「悪い悪い」

 

「頼むぞ...」

 

「そんなに心配...ッ!?」バッ

 

「「ど、どうした(キュ)?」」

 

「...誰かいる、つけて来ている誰かが」

 

「...そんな気配微塵も感じないぞ?」

 

「キュ、キュキュキュ」コクコク

 

「いや、絶対にいる...悪い2人は家に戻っててくれ」

 

「何でだ?1」

 

「お目当ては自分らしい、敵意もないから多分

安全だ」

 

得体の知れない雰囲気はあるがな...

 

「キュー...」

 

「大丈夫だちゃんと帰る」

 

「...本当にいいんだな?」

 

「あぁ、いざとなったら紅魔館に匿ってもらうさ」

 

「そうか...」

 

「心配かけてすまんな」

 

「...別にしてない」

 

「そうか、ありがとな...それじゃ後で」

 

「...気を付けろよ...」

________________________________

 

気を付けろか...

 

「頑張るか...出て来ていいよ俺1人だから」

 

突然現れたかのように出てきたのは、

薄い緑がかった灰色のセミロングの

鴉羽色の帽子を被った幼さがある女の子...

 

「(何だこの感覚)」

 

感情の動きを感じられない

無意識に近いそんな印象がしっくりくる

 

「ふふっ、お兄さんいつから気づいてたの?」

 

「ついさっきだよ、ほんの一瞬感じたんだ視線を」

 

「そんなんだ、凄いねお兄さん」

 

「そんな事ないよ...それでなんで着いてきてたの?」

 

「そんな大した理由じゃないよ?面白そうだなーて

思ったから着いてきたの」

 

危険は無さそうだな

 

「それからお兄さんの事ペットに出来ないかなって」

 

...前言撤回、危険がいっぱいだ

 

「ペット?なんでペットなのかな?」

 

「ちょっと可愛いなーて思ったからペットに

したいと思ったの」

 

「???」

 

支離滅裂過ぎる、これが無意識なのか?

 

「でも、お兄さん嫌そうだし力ずくも無理そう」

 

...なら諦めて欲しいな、なんて

 

「だから、お兄さんを殺して装飾品にしようと思うの」

 

これは...無意識...なのか?

 

「...中々クレイジーだね」

 

「どう?面白そうじゃないかな?」

 

俺が飾られてるか、確かに見た目はシュールそうだな

 

「死ぬのは嫌かな...」

 

流石にね?

 

「そっか、じゃあやーめよ」

 

あれ?

 

「あっさり辞めるんだね?」

 

「だってお兄さんとっても強そうなんだもん」

 

そんな事ないけど

 

「それにお兄さん私より速いから逃げられたら

追いつけないし、だから辞める」

 

よく分からないが助かっ「その代わり」

 

「私とお散歩しましょ!!」

 

え?お散歩?

 

「私は古明地こいし!!お兄さんは?」

______________________

 

「それでここがね!!」

 

「おぉ、凄い幻想郷が一望出来るんだな!!」

 

悪いキュウと正邪...普通に楽しんでるわ俺

 

「私ねここ好きなんだ、何でか分からないけど

落ち着いいられるから」

 

「確かにいい場所だし分かるよ」

 

絶景と言っても良いほどに幻想郷全体を

見渡せる...道のりは険しいけど

 

「お兄さん凄いね」

 

「ん?どうしたの急に?」

 

「私にちゃんと着いてきてくれるなんて」

 

「それはまぁお散歩しようって言われたから」

 

「だからって、ここまで着いてくる人なんて

そうそういないよ?」

 

「確かに険しい道のりではあるけど、こいしちゃん

を見失わないようにする方が大変だったし何より

楽しいから全然大丈夫だよ?」

 

「そうなんだ、変わってるんだねお兄さん」

 

「まぁ、確かに変わってるとは思うよ」

 

「そっか...お兄さんってさ人間だけど

人間味が薄いよね」

 

「ちょっと、いきなり酷い事言わないでよこいしちゃん」

 

「だって、私の知ってる人間はお兄さん見たいに

相手の事中心で動ける人なんていなかったもん」

 

「別にやりたい事やってるだけだよ、それがたまたま

相手との都合の兼ね合いが取れてるだけの話だよ」

 

「そうなんだ...やっぱり変だねお兄さん」

 

「そんなに変かな?」

 

「うん...でもとっても優しい」

 

「うーん、それはどうだろね?」

 

「お兄さんは分からなくてもいいの、私が優しいって

感じてるからそれでいいの」

 

まぁ、それもそうだな

 

「また、一緒にお散歩してくれる?」

 

「そうだな、装飾品にはされたくないしな」

 

「そうそう、それでいいの...それじゃバイバイねお兄さん」

 

「あぁ、バイbってもう居ない」

 

最後まで分からないことだらけだったけど

 

「楽しいかったからまぁいいか」

 

さてキュウと正邪になんて説明しようかな...

________________________________

side こいし

 

楽しかったな〜、お兄さんとのお散歩

 

「次はいつ会おうかな?」

 

私について来ることができて、しっかり私を見てくれた

人間のお兄さん...無意識に当然の様に介入してくる人間の

 

「今から会いに行こう!!」

 

そうと決まれば「いたぞ!!」ん?妖怪さんたちが

たくさん集まってる?

 

「...行ってみよう!!」

 

覗くだk...あれ?囲まれてる中心にいるのって

 

「お兄さん?」

 

「お前だな」

 

「?どうかしたんですか、こんな大所帯で」

 

お兄さんもよくわかってなさそう

 

「惚けるな!!仲間から全部聞いてるからな、

お前があの反逆者を庇ったってな!!」

 

「反逆者?あぁ、正邪か俺の友達だぞ」

 

「友達?反逆者と?笑わせんなよ人間あんな奴t「すいません」あ?」

 

「時間が時間なのでもう帰ってもいいですか?」

 

「は?」

 

おぉ〜、お兄さんも中々クレイジーだ

 

「それに楽しい一日を友達の悪口で終わらせたく無いんだよね」

 

「ふざけ「まぁまぁ、待てよ兄ちゃん」...お頭」

 

「こっちもよ、あいつを追い回すのに疲れてんだ

そう易々と手がかり逃すわけないだろ?」

 

あのボス妖怪...殺る気だ

 

「(取り巻きの妖怪よりもずば抜けて強そう)」

 

30対いる取り巻き妖怪たちの敵意よりも

ボス妖怪の殺意の力強さの方が大きい

 

「だから、兄ちゃんよ...」バッ!!

 

すごい速い!!でも...

 

「ここ...で?(いないだと!?)」

 

お兄さんの方が早くて

 

「お頭さん...」

 

「っ!?(後ろ!?速いな、ならこのまま裏拳で仕留める)」ブンッ!!

 

「申し訳ないんですが少し」バシッ

 

「は?(俺の攻撃を片手で?)」

 

「寝ていてもらえますか?」

 

 

ドゴンッ!!

 

 

「(カッコいい!!)」

 

お兄さんの方が強いもん!!

 

「ふぅ...次やりたい人は?」

 

「ヒィッ」

 

「お頭が...」

 

「い、一撃で」

 

「無理だ、俺たちじゃ勝てない」

 

「...化け物」

 

「に、逃げるぞ!!」

 

「え?いや君たちのボス...」

 

あ〜あ、見捨てられちゃった

 

「困ったな...あの」

 

「いってぇ...他のやつは、いる訳ないか」

 

「すいません、かなり本気だったから加減が

出来ませんでした」

 

「は?...ハァ〜、情けないな敵に同情されるなんて」

 

「あの、お仲間は」

 

「ハッ、見りゃわかるだろ?仲間なんて名ばかり

解釈の一致で出来た集団なだけだ」

 

「でも貴方はお頭さんでしょ?」

 

「俺があん中で一番強かっただけだ」

 

「そうなんですか...」

 

「兄ちゃん聞いていいか?」

 

「何ですか?」

 

「友達だからってなんであのお尋ね者を庇うんだ?

お前にはメリットなんてないだろ?俺の知ってる人間どもは

利己的でよく深い奴らばかりだ、なのになぜお前は

他者を思いやれる?」

 

「...理由なんて無いです」

 

「は?」

 

「一度関わったら他人事には見えなくて、

確かに正邪は悪さを働いたかも知れないけど

それを集団で責め立てるのは違うと思います」

 

「...」

 

「それに、賢者さんたちも正邪に罰を与えた

程度だと思いますよ」

 

「...だから守る、とんだお人好しだな」

 

「そんなんじゃ無いですよ」

 

「ハァ〜やめやめ、兄ちゃん強すぎて割に合わん

俺はもうあいつを追っかけん」

 

「そうですか、ありがとうございます」

 

「なぁ...俺にもそんなダチ出来ると思うか?」

 

「はい!!絶対に出来ます」

 

「そうか、それは楽しみだ...ティグニ俺の名前だ」

 

「僕は山神 冬華です」

 

「女みたいな名前だな...じゃあな」

 

「はい、また会いましょう」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「さてと、こいしちゃん出ておいで」

 

「えへへ、やっぱり気づいてたんだね」

 

「何となくね、こいしちゃんはどうしてここに?」

 

「お兄さんを探そうとしてたら妖怪が

沢山集まってたから見に来たんだよ」

 

「俺を?なんで?」

 

「会いたくなっちゃったの」

 

「そうか、じゃあ仕方ないね」

 

「そう仕方ないの、ねぇお兄さん」

 

「ん?」

 

「お兄さんはなんで私を見つけられるの?」

 

「え、どうしてってこいしちゃんがそこに

居るから見つけられるんだよ?」

 

「んー?それだけなの?」

 

「それだけだよ?」

 

「あれれ?」

 

もしかしてお兄さんの無意識を操れてない?

 

「あ、こいしちゃんも何か能力があって...

例えば意識に関係する感じのとか?」

 

「え?なんでわかったの!!」

 

「例えば相手の無意識を操れれば

無意識にそこに誰かいるって言う意識を

外させて認識させないように出来そうだからね、

でもふとした瞬間にそこに例外が発生すると

一気に注目がいく...て事は無意識か」

 

「じー...」

 

「えっと?こいしちゃん?」

 

「決めた!!」

 

「え、何を?」

 

「今日から冬華は私のお兄ちゃんね!!」

 

「...はい?」

 

「よろしくねお兄ちゃん!!」ダッダッダッ

 

「え、ちょっと、こいしちゃん!!」

 

お姉ちゃんにも教えてあげよっと♪

 

「いきなり過ぎるって!!...マァイッカ」ヨクナイケド

 

 

私のお兄ちゃんを♪

 

 

side out こいし

 

_______________________________

おまけ

 

「お姉ちゃーん!!さとりお姉ちゃーん!!」

 

「ん?あらこいし今朝出て行ったからまだ帰らないと思ってたけど

今日はずいぶん早いのね?」

 

「それはね...お姉ちゃんに自慢したくて」

 

「自慢?新しいペットでも見つけたの?」

 

「ふっふっふっ、実はねお兄ちゃんができたの!!」

 

「そう、それは...ん?」

 

お兄ちゃん?

 

「...は?」

 

「それから博麗神社の宴会にお兄ちゃんと行く

からお姉ちゃんも来てね(゜∇^d)!!」

 

「ちょっとこいし!?」

 

「じゃあお兄ちゃんのとこ行って来るね〜」

 

「こいし!!...どういう事なのよ...」

 

宴会って言ってたわね...

 

「行く気はなかったのですが」

 

確かめなくては

 

おわりん



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